JP7149867B2 - 電力系統の負荷特性推定装置並びに方法、太陽光発電量推定装置並びに方法 - Google Patents

電力系統の負荷特性推定装置並びに方法、太陽光発電量推定装置並びに方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽光発電設備を設置する電力系統における負荷特性推定装置並びに方法、太陽光発電量推定装置並びに方法に関する。
近年の電力系統においては太陽光発電設備の導入が進んでいることから、電力系統を制御し、あるいは保護する管理運用のためには、太陽光発電量を把握し、太陽光発電設備による電力系統の特性と既存の負荷による電力系統の特性を区分して把握しておく必要がある。
この場合に電力系統において計測される潮流データは、需要家負荷と太陽光発電の発電量が重畳された値として得られることから、潮流データからこれらを分離して把握する必要がある。このための技術として特許文献1、特許文献2に記載の技術が知られている。
このうち特許文献1においては、「配電線に連系された太陽光発電システムにおいて、配電線の既知のロードカーブと、変電所において計測された変電所電圧、変電所電流情報から計測される瞬時の有効電力及び、瞬時の無効電力から、瞬時の負荷有効電力を推定する手段を備え、前記負荷有効電力から前記有効電力を減算した値を太陽光発電システムの発電量と推測する。」としている。
また特許文献2においては、「配電系統内に設置された日射量計によって計測された日射量計測値Rと配電線の有効電力潮流Pnetを要素とする観測信号を、要素として太陽光発電システムの総設備容量kを含む混合行列と、配電系統内の負荷需要電力Ploadおよび日射量計測値Rを要素とする信号源との線形結合により表現した推定モデルを生成する推定モデル生成部101と、前記生成された推定モデルの観測信号から、独立成分分析の手法によって負荷需要電力Ploadおよび総設備容量kを分離・推定する推定部102と、推定時の各種データを記憶する記憶部103とを備える。」としている。
特開2012-191777号公報 特開2016-49012号公報
しかしながら、特許文献1の方式では、太陽光発電が停止した状態での、有効電力Pと無効電力Qによる特性(以降、負荷特性という)を求めることになるため、雨天等の天候条件が合致する日を選択する必要があった。もしくは、変電所の送り出し点等の計測点配下の全太陽光発電設備を停止させた状態で、負荷特性を計測する必要があった。
また特許文献2の方式では、計測した潮流データから太陽光発電量相当を差し引いて、負荷量を推定するために、日射量計による計測値を入力する必要があった。
このため、特許文献1、特許文献2の方式は、長期間の潮流計測データが必要、あるいは日射量などの付加的な情報が必要という課題を有している。
このことから本発明においては、長期間の潮流計測データや日射量などの付加的な情報を必要とせずに、短期間の潮流計測データのみを用いて、電力系統における太陽光発電量をもとめ、あるいは負荷特性を推定することができる電力系統の負荷特性推定装置並びに方法、太陽光発電量推定装置並びに方法を提供することを目的とする。
以上のことから本発明においては「太陽光発電設備を備える電力系統における負荷特性を推定するための電力系統の負荷特性推定装置であって、電力系統から入手した有効電力と無効電力を含む潮流計測値を記憶する計測値格納部と、有効電力と無効電力により表現される有効電力-無効電力平面上の原点を通る直線に対して、計測した有効電力と無効電力で定まる点から垂線を下ろして垂線の足を求める垂線の足算出部と、複数の有効電力と無効電力の組について求めた垂線の足について直線上の位置を階級とするヒストグラムを求めるヒストグラム作成部と、有効電力-無効電力平面上の原点を通る直線の角度を可変して求めた複数のヒストグラムのうち、最大の度数を含むヒストグラムを作成した際の直線の傾きを用いて負荷特性を定める負荷特性等算出手段を備えることを特徴とする電力系統の負荷特性推定装置。」としたものである。
また本発明においては「電力系統の負荷特性推定装置を用いる電力系統の太陽光発電量推定装置であって、負荷特性推定装置で求めた負荷特性および太陽光発電設備における特性である力率を用いて太陽光発電量を推定する太陽光発電出力推定部を備えることを特徴とする電力系統の太陽光発電量推定装置。」としたものである。
また本発明においては「太陽光発電設備を備える電力系統における負荷特性を推定するための電力系統の負荷特性推定方法であって、電力系統から入手した有効電力と無効電力を含む潮流計測値を記憶し、有効電力と無効電力により表現される有効電力-無効電力平面上の原点を通る直線に対して、計測した有効電力と無効電力で定まる点から垂線を下ろして垂線の足を求め、複数の有効電力と無効電力の組について求めた垂線の足について直線上の位置を階級とするヒストグラムを求め、有効電力-無効電力平面上の原点を通る直線の角度を可変して求めた複数の前記ヒストグラムのうち、最大の度数を含むヒストグラムを作成した際の直線の傾きを用いて負荷特性を定めることを特徴とする電力系統の負荷特性推定方法。」としたものである。
また本発明においては「電力系統の負荷特性推定方法を用いる電力系統の太陽光発電量推定方法であって、負荷特性推定方法で求めた負荷特性および太陽光発電設備における特性である力率を用いて太陽光発電量を推定することを特徴とする電力系統の太陽光発電量推定方法。」としたものである。
本発明によれば、実用的で正確に電力系統における太陽光発電量をもとめ、あるいは負荷特性を推定することができる。例えば、天候情報や外部からの日射量情報の入力無しに、或いは、全ての太陽光発電設備の停止なしに、太陽光発電出力推定のために使用する諸定数を求めることができる。また、諸定数を求めるための学習期間の天候が全て晴天の場合にも、適用できるようになる。加えて、潮流計測値取得の時間間隔が30分や1時間など長い場合、潮流計測値のサンプル数が少なくなるが、少ないサンプル数に対しても適用できる。更に、系統切替時など、切替後の系統構成によっては、対応する過去データの蓄積が無い場合にも、より短い期間で負荷特性を推定できるようになる。
本発明の実施例において前提とした典型的な電力系統の構成例を示す図。 本発明に係る太陽光発電量推定手法の基礎的事項を説明するための図。 本発明の実施例に係る負荷特性推定装置の構成例を示す図。 負荷特性の傾きaと無効電力Q切片Qの求め方を説明するための図。 最大度数を抽出する考え方を説明するための図。 負荷特性のQ切片を求める手順を説明するための図。 諸定数算出部220における処理を示す処理フローを示す図。 最小二乗を用いた外れ値の無い場合回帰直線の例を示す図。 最小二乗を用いた外れ値がある場合回帰直線の例を示す図。 射影する直線の傾きを変えつつ作成したヒストグラム群を示す図。 最大値を比較するため基点をそろえたヒストグラム群を示す図。 仮定した傾き毎の度数の最大値のグラフを示す図。 外れ値のあるデータを対象とし傾きを求めた結果の比較を示す図。 実測した潮流データに対し実施例の手法を適用した結果を示す図。
以下図を用いて、本発明の実施例について説明する。
なお本発明においては電力系統の負荷特性推定装置を構成し、さらにこれを発展させて太陽光発電量推定装置を構成するものである。そのため、実施例1では全体的な考え方と負荷特性推定装置について説明を行い、その後実施例2において太陽光発電量推定装置について説明するものとする。
さらに実施例3では、負荷特性推定装置や太陽光発電量推定装置を計算機により実現する場合の処理方法について説明する。
図1は、本発明の実施例において前提とした典型的な電力系統の構成例を示す図である。
一般的な電力系統においては、発電所Gにて発電された電力は送電線L1を経由し、いくつかの電圧階級の変電所SSを経て、配電系統L2に接続された負荷Ld1、Ld2に送電される。このうち、送電線L1や変電所SSの送り出し点などの計測点103で、有効電力Pや無効電力Qなどの潮流を計測している。なお負荷Ld1は大口需要家、負荷Ld2は小口需要家を表している。また配電系統L2には電源である太陽光発電設備PVが設置されている。
図1のような電力系統において系統事故が発生した場合、太陽光発電設備PVは自動的に解列されるため、電力系統には需要家の負荷Ld1、Ld2のみが連系された状態となる。よって、太陽光発電量により相殺されていない負荷の量(以降実負荷と記載)を把握していないと、電力系統の再閉路時に過負荷となる可能性がある。
昨今、太陽光発電導入量の増加により、電気所で計測した潮流計測値に重畳される太陽光発電量が増えており、実負荷を把握しにくい状況となっている。実負荷を把握するには、電気所で計測した潮流値から太陽光発電量を差引く必要がある。従って、太陽光発電量を正確に推定できれば、実負荷を正確に把握できることになる。
太陽光発電量の推定は、電気所で計測した潮流計測値を利用する方法が現実的手法である。これは、電力系統に連系された多数の太陽光発電設備における太陽光発電量の実測値を、通信等を用いて遅れ時間なく取得することは、コスト等の面で困難であることによる。
次に図2を用いて今回使用を前提としている太陽光発電量推定手法の基礎的事項を説明する。
図2は、横軸に潮流の有効電力P、縦軸に同じく無効電力Qをとった平面(以降P-Q平面という)について、特に有効電力Pが正、進み無効電力Qが負となる第4象限を主体に示している。電力系統で計測した潮流は、多くの場合にこの第4象限内の値として表すことができるが、本発明の手法は、どの象限でも、あるいは象限をまたいでも特に区別なく適用できる。
図2においてLは負荷特性である。負荷特性Lは図1の電力系統に太陽光発電設備PVが連系されておらず、負荷Ld1、Ld2のみが連系されていると仮定した場合の潮流の軌跡であり、その傾きをaとする。またここで、負荷特性Lと無効電力Q軸との交点、つまり負荷特性Lの無効電力Q切片をQと記すことにする。これにより、負荷特性Lは無効電力Q切片Qと傾きaにより一義的に定義することができる。逆に言えば、無効電力Q切片Qと傾きaを知ることができれば、負荷特性Lを特定できることになる。
本発明においては電力系統で計測した潮流(有効電力Pと無効電力Q)から最終的に負荷特性Lを推定していくものであるが、図2では太陽光発電量推定手法の基礎的な事項を説明する都合上、負荷特性Lは既知であり、あるいは仮想の負荷特性Lとして示している。
この場合に潮流計測点103等で計測した潮流計測値は、図2のP-Q平面上では●として表すことができ、時々刻々の電力系統の運用状態を反映する形でP-Q平面上の各所に点在する複数の点として表示することができる。これらの計測値は、太陽光発電設備PVが発電を行わない夜間には、負荷特性Lに沿って存在し、太陽光発電設備PVが発電を行う昼間にはその時々の状態を反映して任意の位置に点在する傾向を示している。
ここでは複数の点●のうち、点657で示される潮流計測値に着目する。潮流計測値657は、P-Q平面の座標上では(P、Q)と表すことができる。次に、(P、Q)を通り、太陽光発電出力の力率に相当する傾きaの直線をもって、負荷特性Lに下ろした交点672の座標を(P、Q)とする。ことのきPpv=P-Pが、太陽光発電出力の推定値となる。
本発明の太陽光発電出力推定手法では、負荷特性Lの傾きa、太陽光発電出力の力率に相当する傾きa、及び無効電力Q切片Qを、推定用の諸定数として使用する。以降の実施例では、電気所で取得できる潮流計測値を用い、負荷特性Lの傾きa、太陽光発電出力の力率に相当する傾きa、及び無効電力Q切片Qを求める手法について説明する。
図3は、本発明の実施例に係る太陽光発電量推定装置の構成例を示す図である。計算機装置を用いて実現される太陽光発電量推定装置200は、その処理内容を機能で表すと太陽光発電出力推定部219と諸定数算出部220により構成されている。なお諸定数算出部220は、負荷特性推定装置ということができる。
図3の太陽光発電量推定装置200において、太陽光発電出力推定部219は、例えば秒単位などの短周期で取得される潮流計測値が入力されるたびに実行され、太陽光発電量を推定する。
また図3の太陽光発電量推定装置200において、太陽光発電出力推定に用いる諸定数算出部220は、必要に応じ実行され、太陽光発電量を推定するための諸定数(負荷特性Lの傾きa、太陽光発電出力の力率に相当する傾きa、及び無効電力Q切片Q)を求める。
ここで「必要に応じ」とは、対象とする電力系統の諸量(負荷特性など)が変化した場合などを指す。従って例えば負荷の量や種類、太陽光発電設備PVの稼働状況が、殆ど変化しない場合、例えば数ヶ月以上の周期で実行してもよい。一方、電力系統切替や、連系されている既存の太陽光発電設備PVと比較し有意に大きい定格で、力率も異なる太陽光発電設備PVの稼動開始直後などは、諸定数算出部220を実行することで、太陽光発電出力推定の精度を確保することができる。これは、電力系統切替等の事象があると、負荷特性や太陽光発電の力率が変化することが想定されるためである。
なお、太陽光発電出力推定部219の実行周期に関しても、太陽光発電出力推定値や実負荷の値が必要となる周期に間に合う周期であれば、潮流計測値の入力毎に行う必要は必ずしもない。よって、複数の潮流計測値をまとめて太陽光発電出力推定部219にかけ、処理することを妨げない。
次に図3の太陽光発電量推定装置200を構成する各々の処理機能について説明する。まずセンサ類からの計測情報を、図3の太陽光発電出力推定部219内の計測情報取得部221にて取得する。取得する情報は少なくとも、有効電力P、無効電力Qを含むものとする。
次に図3の太陽光発電出力推定部219内の太陽光発電出力推定部222にて、上記の潮流計測点103の配下に連系されている太陽光発電設備PVの出力を推定する。推定方法は、前述した図2の方式に加え、潮流計測値(P、Q)の時間差分値を用いる方式等が利用できる。
太陽光発電出力推定部222では、潮流計測値から太陽光発電出力を推定する際に、諸定数(負荷特性Lの傾きa、太陽光発電出力の力率に相当する傾きa、及び無効電力Q切片Q)を用いる。これらの諸定数は、諸定数算出部220において算出したものを使用する。
尚、諸定数のうち無効電力Q切片Qについては、例えば、日照のない時間帯(早朝)の太陽光発電出力が0で、かつ潮流計測値が負荷特性L上にのっているとの仮定ができれば、必ずしも無効電力Q切片Qを用いる必要はない。しかし、早朝の時間帯は、夜間電力等の負荷により、負荷特性から外れる場合も考慮すると、無効電力Q切片Qを明示的に指定した方が、良い推定結果を得られる場合も多い。
次に太陽光発電出力推定部222にて使用する推定用の諸定数(負荷特性Lの傾きa、太陽光発電出力の力率に相当する傾きa、及び無効電力Q切片Q)の求め方について説明する。以降、負荷特性の傾きaと無効電力Q切片Qの求め方を例に説明するが、太陽光発電の力率aも殆ど同様の手順で求めることが出来る。なお以下の手順を説明するにあたり図4、図5を参照して説明する。図4は、負荷特性の傾きaと無効電力Q切片Qの求め方を説明するための図である。なお図4は図2と同じP-Q平面の第4象限を示しており、その原点がOである。
諸定数の推定のために諸定数算出部220内の計測値格納部231は、計測情報取得部221からの計測値を格納する。計測値の座標は、図4のP-Q平面に●で示されたものであり、長期間にわたり、値の相違する多数の計測値が計測値格納部231に収納されることが望ましいものの、本発明の手法では比較的短期間の計測データから推定用の諸定数(負荷特性Lの傾きa、太陽光発電出力の力率に相当する傾きa、及び無効電力Q切片Q)を求めることができる。
また諸定数算出部220内の垂線を下ろす対象の直線の傾きの保持部233は、図4のP-Q平面の原点Oを通り、傾き623を可変とする直線622の傾きの情報を保持している。直線の傾きの保持部233は、直線の傾き623についての変更を指示されるまでは、仮定した一定の傾き623を与えるとともに、傾き変更の指示に応じて順次傾き623を変更していく。
次に垂線の足算出部232は、直線の傾きの保持部233から仮定された一定傾き623の直線622を得、また計測値格納部231に収納した複数の計測値を入手する。そのうえで垂線の足算出部232は、計測値格納部231に格納している潮流計測値として例えば図4に657で示す潮流計測値に着目し、その座標(P、Q)から、垂線を下ろす対象の直線の傾きの保持部233で保持している傾き623の直線622に対し、垂線624を下ろし、その交点626を求める。この交点626が垂線の足であり、その座標を(P、Q)とする。
このように垂線の足算出手段232では、仮定した傾きの直線(図4の622に示す直線R)に対し、各々の潮流計測値(P、Q)657から、垂線624を下ろす。このとき直線Rの傾き623を(-1/alx)、垂線624の傾き625をalx、垂線の足626の座標を(P、Q)とする。直線Rの傾き623は、垂線を下ろす対象の直線の傾きの保持部233に格納している。かくして垂線の足算出部232では、仮定された一定傾き623の直線622を基準とし、潮流計測値についての垂線の足を求める処理をすべての潮流計測値に対して実行する。
なお図2で述べたように、これらの潮流計測値(P、Q)は、太陽光発電設備PVが発電を行わない夜間には、負荷特性Lに沿って存在している。従って、仮定した傾きの直線(図4の622に示す直線R)と負荷特性Lが直交する位置関係にある時、複数の潮流計測値(P、Q)657から夫々求めた垂線の足626の座標(P、Q)は、直線R上の狭い領域に集中して観測されるはずである。逆に言えば本発明は垂線の足が直線R上の狭い領域に集中して観測されるときの条件から、逆に負荷特性Lの傾きを求めていくものである。
垂線の足のヒストグラム作成部234では、仮定された一定傾き623の直線622上の各点における垂線の足の発生度数628を求める。直線622上の各点における発生度数は、垂線の足のヒストグラム627を求めたものである。このようにして複数の潮流計測値(P、Q)に対応する複数の垂線の足(P、Q)について、垂線を下ろす対象の直線の傾きの保持手段233で保持している傾きの直線上の位置を階級としたヒストグラムを作成する。
このように垂線の足のヒストグラム作成手段234では、前述の処理でもとめた垂線の足(P、Q)を、複数の潮流計測値(P、Q)についてもとめる。更に、前記複数の垂線の足(P、Q)について、直線R上の原点からの距離を階級としてヒストグラム627を作成する。尚、図4では、ヒストグラムを便宜的に折れ線で表示している。628はヒストグラムの度数を示す軸である。
仮定された一定傾き623の直線622と複数の潮流計測値(P、Q)から1つの垂線の足のヒストグラム627を求めた後に、直線の傾きについての変更を指示し、直線の傾きの保持部233から新たな直線の傾きを入手し、上記垂線の足のヒストグラム627を求める処理を繰り返し実行する。上記繰り返しは、図4のP-Q平面の原点Oを通る直線について、例えばP軸を基準とし反時計回りに-135度から-25度の範囲について、角度を1度ずつ変更しながら繰り返し実行されるものである。これらの範囲は、太陽光発電の力率の範囲や負荷特性の傾きの範囲に応じ適宜拡大縮小してもよい。なおこのようにして求められるヒストグラムは、直線622と負荷特性Lが直交する角度関係になるときに発生度数628が最大となると考えることができる。
次に、ヒストグラム群の発生度数から負荷特性等算出手段235では、傾き(-1/alx)毎のヒストグラムのうち、各々の最大度数を抽出する。図5は最大度数を抽出する考え方を説明するための図である。
図5において、636は、仮定する傾き(-1/alx)を変え、作成したヒストグラム群の例である。図5の例ではヒストグラムは、(-1/alx)の昇順または降順で並べたものとした。図5の637は、仮定した傾き(-1/alx)毎に抽出した度数の最大値である。同図で638は度数を示す軸、639は仮定する傾きを示す軸である。ここで、仮定した傾き(-1/alx)毎に抽出した度数の最大値の折れ線のうち、最大値640をとるヒストグラムを作成したときに用いた直線Rの傾き(-1/alx)を(-1/al_est)とする。このとき、直線Rの傾きと直交する直線の傾き(al_est)が、本実施例での負荷特性の傾きaの推定値である。尚、639の軸は、直線Rの傾き(-1/alx)ではなく、直線Rと直交する方向の傾き(alx)を用いても良い。639に直線Rと直交する方向の傾き(alx)を用いると、負荷特性の推定値候補との関連がわかりやすい等の利点がある。
次に、最大値640をとるヒストグラムを作成したときに用いた直線Rの傾き(-1/al_est)に対応したヒストグラムのうちで、最大の度数となる階級値をR_estとする。負荷特性のQ切片は、前記階級値R_estと、傾き(-1/al_est)から求めることが出来る。
ヒストグラム群の度数から負荷特性等算出部235では、直線の傾きの保持部233で保持している傾きを変えつつ作成した複数の前記ヒストグラムについて、度数が最大となる階級値と対応する前記直線の傾きに関する情報から、負荷特性の傾き665(a)とQ切片656(Q)を求める。
図6は、負荷特性のQ切片を求める手順を説明するための図である。次に図6を用いて、階級値645(R_est)と、傾き641(-1/al_est)から、負荷特性のQ切片を求める手順を説明する。
図6において、LO1は推定した負荷特性で、その傾き648は直線Rと直交するal_estである。649は、推定した負荷特性と直線Rとの交点(P、Q)である。(P、Q)は、同点の原点からの距離645がR_estで、直線Rの傾き648がal_estと既知のため、その位置を求めることが出来る。また、推定した負荷特性LO1は、傾き648がal_estと既知であり、かつ交点649(P、Q)を通ることが判っているため、同様に決定することが出来る。よって、負荷特性LO1の方程式を決定することができ、そのQ切片650(Q0_est)も同様に決定することが出来る。
以上の説明から明らかなように、諸定数算出部220によれば、推定した負荷特性LO1を、傾きal_estとQ切片Q0_estを有するものとして一義的に特定することができる。
ここで諸定数算出部220を構成するのであれば上記機能を備えて、諸定数として負荷特性Lの傾きaと無効電力Q切片Qを提供できるものであればよいが、さらに太陽光発電設備の特性を把握する太陽光発電量推定装置200を構成することを意図するのであれば、諸定数算出部220はさらに諸定数として太陽光発電出力の力率に相当する傾きaを提供する必要がある。
実施例2では、諸定数算出部220はさらに諸定数として太陽光発電出力の力率に相当する傾きaを提供し、太陽光発電量推定装置200を構成することについて説明する。
再度図3に戻り、太陽光発電量推定装置200を構成するために、諸定数算出部220はさらに諸定数として太陽光発電出力の力率に相当する傾きaを提供すべく、以下の機能を有するものとされる。
図3の力率の推定対象に関する情報保持部237では、推定用の諸定数(負荷特性Lの傾きa、太陽光発電出力の力率に相当する傾きa及び無効電力Q切片Q)のうち、負荷特性を求めたいのか(負荷特性Lの傾きa及び無効電力Q切片Q)、または、太陽光発電側の特性を求めたいのか(太陽光発電出力の力率に相当する傾きa)を示すフラグを格納する。推定対象が太陽光発電側の特性(太陽光発電出力の力率に相当する傾きa)の場合、例えば使用する潮流計測値について、日照のある時間帯のみに制限するなどの処理を行う。時間帯の一例としては、午前9時から午後3時など、日射量の多い時間帯を選ぶと好適である。また正午から午後1時など、実負荷の急変を含む時間帯を除くと更に好ましい。本発明において太陽光発電出力の力率を求めるためには、負荷の力率を求める場合の処理に対し、使用する潮流計測値の時間帯の制限のみを行えばよく、他の追加処理は特段不要である。尚、太陽光発電出力の力率を求める際には、力率に相当する傾きのみが必要であり、無効電力Q切片Qを求める処理は不要であることは言うまでもない。
なお太陽光発電出力の力率に相当する傾きaの算出は、日照のある時間帯に計測された有効電力Pと無効電力Qから求めることができるが、この場合の力率は現時点の力率あるいは時間帯ごとの力率として適宜算出するものであってもよい。なおここで使用する有効電力Pと無効電力Qは、図2の657の座標(Pm、Qm)と672の座標(P、Q)の差分で定まる有効電力Pと無効電力Qを意味している。
さらに太陽光発電量推定装置200を構成するためには、諸定数算出部220としてさらに諸定数の更新要否判定手段238と統括制御部236を備えているのがよい。
このうち推定用の諸定数の更新要否判定手段238では、例えば系統の構成が変わらない場合は、数ヶ月単位などの周期で、推定用の諸定数の再計算要否の判定を行う。また、系統切替等が行われた場合や、有意に大きい定格の負荷や太陽光発電の新設や廃止が行われた場合など、電力系統における見直し事情が生じたときには、再計算要の判定を行う。系統切替の検出は、制御信号を取り込むか、または潮流計測値の急変などを根拠に判定する。再計算においては、電力系統における見直し事情に応じて対応する有効電力と無効電力を含む潮流計測値を電力系統から再入手して、負荷特性などを再度求めることになる。系統切り替えなどで、同一の系統構成となるケースが将来的に予想される場合は、系統構成毎に、対応する有効電力と無効電力を含む潮流計測値を保存しておくと、迅速に、推定用の諸定数(負荷特性Lの傾きa、太陽光発電出力の力率に相当する傾きa及び無効電力Q切片Q)を決定することができる。また、系統切り替えの場合には、推定用の諸定数(負荷特性Lの傾きa、太陽光発電出力の力率に相当する傾きa及び無効電力Q切片Q)そのものを、対応する系統構成毎に保存する方式としてもよい。
統括制御部236は、前述の各ブロックの動作を統合的に制御する。図示しない外部システムとの入出力や、ユーザ操作に関するインターフェースも行う。
実施例3では、負荷特性推定装置や太陽光発電量推定装置を計算機により実現する場合の処理方法について説明する。
図7は、太陽光発電出力推定に用いる諸定数算出部220における処理を計算機で実現する場合の、負荷特性の傾きとQ切片を求める処理フローを示している。また、使用する潮流計測値の時間帯を日照のある時間帯のみとすることで、太陽光発電出力の力率についても同一のフローを適用することができる。
図7の処理フローにおける最初の処理ステップであるS431では、まず計測値格納部231等を経由し、潮流計測値(Pm、Qm)を、取得する。
次の処理ステップS432Sは、処理ステップS432eとの間の処理を繰り返し実行する。また処理ステップS433Sは、処理ステップS433eとの間の処理を繰り返し実行する。処理ステップS432側は仮定した直線622の傾き(-1/alx)を可変に設定して行う繰り返し処理であり、処理ステップS433側は対象とする計測値のすべてについて順次選択して処理するための繰り返し処理である。このように図7の処理では、R軸の傾きに関するループの内側に、個々の処理対象である潮流計測値(Pm、Qm)に関するループをもつ。このように、本実施例では、個々の潮流計測値(Pm、Qm)に着目した処理ループをもつことを特徴とする。
次に処理ステップS434にて、(Pm、Qm)からR軸への垂線を下ろす。更に処理ステップS435で前記垂線の足に関し、R軸上での原点からの距離を階級とするヒストグラムを作成する。
処理ステップS433のループ、処理ステップS432のループが完了した後、処理ステップS436でR軸上での原点からの距離を階級とするヒストグラムを、複数の前記R軸の傾きについて並べたヒストグラム群636を作成する。更に、前記各々のR軸の傾きについて、度数の最大値を抽出し、図5の637を作成する。次に、637の最大値に相当するR軸の傾き(-1/alx)を(-1/al_est)とする。また、直交する傾きal_estを、負荷特性の傾きとする。
更に処理ステップS437で、前記al_estに対応するヒストグラムで最大の度数を与える階級値からR_estを求める。つづいて、al_estとR_estを用い、負荷特性のQ切片であるQ0_estを前出の図6で説明した手順で求める。
次に、データ数が少ない場合の効果の例を、模擬データを用いて説明する。まず、比較のために、データが少ない場合に用いられる最小二乗による直線回帰を用いた場合の例を示す。
図8は、例えば夜間に計測された計測値のみで形成され、最小二乗を用いた外れ値の無い場合の回帰直線の例である。なお図8は、横軸に潮流の有効電力P、縦軸に同じく無効電力QをとったP-Q平面状の負荷特性を示している。657として代表的に例示する潮流計測値(Pm、Qm)を模した計測値が、負荷特性に対して小さいばらつきで整然と並んでいた場合、最小二乗を用いた場合でも、サンプル点をよく代表する回帰直線654を得ることができる。
一方、図9のように、極少数の外れ値652がある場合、最小二乗を用いた回帰直線653は、外れ値の影響で、多くのサンプル点の近傍を通過しない位置となってしまう。
これに対し、次に、本実施例の手順を適用した場合の例を説明する。図10は、図5の636に相当するヒストグラム群である。用いた潮流計測値657は、図9の外れ値を有するものである。図10は、直線の角度(-1/alx)を変更しながら、各直線におけるヒストグラムを求めたものである。
図11は、最大値を比較しやすいよう、度数の基点を揃え、整列させたものである。同図から、最大の度数をもつヒストグラムがあることがわかる。当該ヒストグラムを作成したときに用いた直線Rの傾き(1/alx)が、(-1/al_est)である。よって、逆数をとり、符号を反転することで、負荷特性の傾きal_estを求めることができる。また、前記(-1/al_est)に対応するヒストグラムの最大度数の階級値がR_estであり、図6で説明した手順で負荷特性のQ切片であるQ0_estに変換できる。
図12は、図5の637に相当し、仮定した傾き毎の度数の最大値である。負荷特性の傾きとして比較しやすいよう、横軸は、(-1/alx)ではなく、alxとしているが、本質は変わらない。逆に推定対象である負荷特性の傾きの次元と等しくなるため、どの程度の傾きの違いで、どの程度の最大度数の差となるかの目安を付けやすくなる。図12では、比較のため、図9相当の外れ値のある潮流計測値(Pm、Qm)を用いた場合に加え、図8相当の外れ値の無い潮流計測値(Pm、Qm)を用いた場合の637相当のプロットも、重ねて示している。
図12に示すように、本実施例の方式では、外れ値の有無にかかわらず、同程度の傾きを推定できる。一方、図12では、最小二乗法による直線回帰の場合の傾きを合わせて示している。外れ値の無い場合の最小二乗法による回帰直線の傾き654は、本実施例による傾きとほぼ同じである。しかし、外れ値がある場合の最小二乗法による回帰直線の傾き653は、本実施例による傾きや、外れ値のない回帰直線の傾き654と比較し、大きく異なっている。
図13は、外れ値のあるデータを対象とし、本実施例により傾きを求めた結果と最小二乗による回帰の結果を比較したものである。本実施例により求めた傾きは、外れ値がある場合においても、外れ値の無い場合の最小二乗による傾きと、ほぼ等しいことがわかる。
図14は、実際の潮流計測値に対し、本実施例の手法を適用した結果である。同図において、実線で示した斜め方向の直線が、本実施例の手法で求めた負荷特性の推定値である。同直線は、求めたい負荷特性に近いようにみえる。一方、点線で示した直線は、比較のため、同じデータに対し最小二乗による回帰直線を求めた結果である。太陽光発電によると思われる潮流変動の影響で、最小二乗を用いた場合は一般的な負荷特性とは逆極性の傾きの回帰直線となってしまっている。以上から、前出の模擬データの場合だけでなく、実際の潮流データについても、最小二乗による回帰直線は外れ値の影響を受けてしまうのに対し、本発明の手法では、より確からしい負荷特性の傾きと切片を求めることができる。
以上、少ないデータを対象に説明してきたが、本実施例による手法は、少ない潮流計測データにも適用できるほか、多いデータに対してもそのまま適用できる。データ量の増加に対する計算量の増加も高々線形であるため、特に支障とはならない。
G:発電所
SS:変電所
103:計測点
L1:送電線
L2:配電線
Ld1:負荷(大口需要家)
Ld2:負荷(小口需要家)
PV:太陽光発電設備
200:太陽光発電量推定装置
219:太陽光発電出力推定部
220:諸定数算出部
221:計測情報取得部
222:太陽光発電出力推定部
231:計測値格納部
232:垂線の足算出部
233:垂線を下ろす対象の直線の傾きの保持手段
234:ヒストグラム作成部
235:負荷特性等算出手段
236:統括制御部
237:情報保持手段
238:更新要否判定部
S431-S437:太陽光発電出力推定用諸特性の算出のフロー
622:仮定した傾きの直線
623:仮定した直線の傾き
624:潮流計測値から仮定した傾きへ下ろす垂線
625:垂線の傾き
626:垂線の足
627:垂線の足のヒストグラム
628:ヒストグラムの度数
636:仮定する傾きを変え作成したヒストグラム群
637:仮定した傾き毎の度数の最大値
638:度数を示す軸
639:仮定する傾きを示す軸
640:傾き毎の最大度数のうちの最大値
-1/al_est:傾き毎の最大度数のうちの最大値に対応した傾き
_est:最大度数を含むヒストグラムで最大度数の階級値
01:推定した負荷特性
648:負荷特性の傾きの推定値
649:推定した負荷特性と直線Rとの交点
650:推定した負荷特性のQ切片
652:外れ値
653:最小二乗による回帰直線(外れ値あり)
654:最小二乗による回帰直線(外れ値なし)
:負荷特性
:負荷特性のQ切片
657 潮流計測値
:負荷の力率(負荷特性の傾き)
Ppv:太陽光発電出力推定値
:太陽光発電の力率
672:負荷特性上の交点

Claims (12)

  1. 太陽光発電設備を備える電力系統における負荷特性を推定するための電力系統の負荷特性推定装置であって、
    電力系統から入手した有効電力と無効電力を含む潮流計測値を記憶する計測値格納部と、有効電力と無効電力により表現される有効電力-無効電力平面上の原点を通る直線に対して、計測した前記有効電力と無効電力で定まる点から垂線を下ろして垂線の足を求める垂線の足算出部と、複数の前記有効電力と無効電力の組について求めた垂線の足について前記直線上の位置を階級とするヒストグラムを求めるヒストグラム作成部と、前記有効電力-無効電力平面上の原点を通る直線の角度を可変して求めた複数の前記ヒストグラムのうち、最大の度数を含むヒストグラムを作成した際の直線の傾きを用いて負荷特性を定める負荷特性等算出手段を備えることを特徴とする電力系統の負荷特性推定装置。
  2. 請求項1に記載の電力系統の負荷特性推定装置であって、
    前記負荷特性は、負荷特性の傾きと前記有効電力-無効電力平面の無効電力軸上の切片により定められることを特徴とする電力系統の負荷特性推定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電力系統の負荷特性推定装置であって、
    前記負荷特性等算出手段は、前記太陽光発電設備における特性である力率を与えることを特徴とする電力系統の負荷特性推定装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力系統の負荷特性推定装置であって、
    前記電力系統における見直し事情に応じて有効電力と無効電力を含む潮流計測値を電力系統から再入手して、負荷特性を再度求めることを特徴とする電力系統の負荷特性推定装置。
  5. 請求項3に記載の電力系統の負荷特性推定装置であって、
    前記太陽光発電設備における特性を求めるに際し、処理対象として使用する潮流計測値の時間情報をもとに、昼間計測された潮流計測値を前記計測値格納部から抽出することを特徴とする電力系統の負荷特性推定装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電力系統の負荷特性推定装置を用いる電力系統の太陽光発電量推定装置であって、
    前記負荷特性推定装置で求めた負荷特性および太陽光発電設備における特性である力率を用いて太陽光発電量を推定する太陽光発電出力推定部を備えることを特徴とする電力系統の太陽光発電量推定装置。
  7. 太陽光発電設備を備える電力系統における負荷特性を推定するための電力系統の負荷特性推定方法であって、
    電力系統から入手した有効電力と無効電力を含む潮流計測値を記憶し、有効電力と無効電力により表現される有効電力-無効電力平面上の原点を通る直線に対して、計測した前記有効電力と無効電力で定まる点から垂線を下ろして垂線の足を求め、複数の前記有効電力と無効電力の組について求めた垂線の足について前記直線上の位置を階級とするヒストグラムを求め、前記有効電力-無効電力平面上の原点を通る直線の角度を可変して求めた複数の前記ヒストグラムのうち、最大の度数を含むヒストグラムを作成した際の直線の傾きを用いて負荷特性を定めることを特徴とする電力系統の負荷特性推定方法。
  8. 請求項7に記載の電力系統の負荷特性推定方法であって、
    前記負荷特性は、負荷特性の傾きと前記有効電力-無効電力平面の無効電力軸上の切片により定められることを特徴とする電力系統の負荷特性推定方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載の電力系統の負荷特性推定方法であって、
    前記太陽光発電設備における特性である力率を求めることを特徴とする電力系統の負荷特性推定方法。
  10. 請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の電力系統の負荷特性推定方法であって、
    前記電力系統における見直し事情に応じて有効電力と無効電力を含む潮流計測値を電力系統から再入手して、負荷特性を再度求めることを特徴とする電力系統の負荷特性推定方法。
  11. 請求項9に記載の電力系統の負荷特性推定方法であって、
    前記太陽光発電設備における特性を求めるに際し、処理対象として使用する潮流計測値の時間情報をもとに、昼間計測された潮流計測値を用いることを特徴とする電力系統の負荷特性推定方法。
  12. 請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の電力系統の負荷特性推定方法を用いる電力系統の太陽光発電量推定方法であって、
    前記負荷特性推定方法で求めた負荷特性および太陽光発電設備における特性である力率を用いて太陽光発電量を推定することを特徴とする電力系統の太陽光発電量推定方法。
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