本発明の実施形態にかかる遊技機の一例として、第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機、および第3のパチンコ遊技機を例に挙げて説明する。
なお、この明細書において、特に断りがない限り、パチンコ遊技機の正面側を前方向、パチンコ遊技機の背面側を後方向、パチンコ遊技機を前方から見たときの左側を左方向、パチンコ遊技機を前方から見たときの右側を右方向、パチンコ遊技機の上側を上方向、パチンコ遊技機の下側を下方向、パチンコ遊技機を前方から見たときの時計回りの方向を右回り方向、その逆に反時計回りの方向を左回り方向として定義する。
第1のパチンコ遊技機および第2のパチンコ遊技機は、いずれも、デジパチと称される所謂1種タイプのパチンコ遊技機である。このうち、第1のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示されることがなくいずれか一方のみが可変表示されるパチンコ遊技機である。これに対し、第2のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機である。
また、第3のパチンコ遊技機は、デジパチと称される所謂1種タイプの遊技機と羽根モノと称される2種タイプの遊技機とを混合した1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機である。この明細書で説明する第3のパチンコ遊技機も、第1特別図柄および第2特別図柄を有するが、この明細書では、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示されることがなくいずれか一方のみが可変表示されるものを例に挙げて説明する。ただし、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能な1種2種混合機のパチンコ遊技機を排除する趣旨ではない。
なお、この明細書において、単に「特別図柄」と称するときは、とくに言及しない限り、第1特別図柄および第2特別図柄の両方を意味するものとする。
また、本明細書でいう「可変表示」とは、例えば、図柄が変動して表示される「変動表示」、および、図柄が停止して表示される「停止表示」等の両方を含む概念であり、変動表示の開始から停止表示されるまでの動作を1回の「可変表示」と称する。変動表示している図柄が停止表示(以下、「導出」とも称する)されると、後述する特別図柄の当り判定処理(以下、「特別図柄抽選」もと称する)の結果や普通図柄の当り判定処理(以下、「普通図柄抽選」とも称する)の結果が確定する。なお、図柄が見掛け上は停止しているように見えるものの、特別図柄の当り判定処理や普通図柄の当り判定処理の結果が確定しない態様(例えば仮停止した態様)で図柄が表示される場合もあるが、このような態様は上記の変動表示に含まれる。なお、図柄が例えば仮停止した場合であっても、この時点では特別図柄の当り判定処理や普通図柄の当り判定処理の結果が確定していないため、再び図柄を変動表示させることができる。
また、この明細書において、第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機を説明するにあたり、いずれも特別図柄の数が2つ(第1特別図柄、第2特別図柄)の場合を例に挙げて説明する。ただし、第1のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機については、特別図柄の数は1つであっても良い。
[1.第1のパチンコ遊技機]
先ず、第1のパチンコ遊技機について説明する。
第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示されることがなくいずれか一方のみが可変表示されるパチンコ遊技機としては、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示が保留されている場合に、例えば第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立するパチンコ遊技機(以下、「優先変動機」と称する)と、第1始動口および第2始動口を含めて入賞順に始動条件が成立するパチンコ遊技機(以下、「順次変動機」と称する)とがある。
優先変動機では、第1特別図柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが可変表示中でないこと、大当り遊技状態等でないこと、第2特別図柄の可変表示が保留されていないこと、並びに、第1特別図柄の可変表示が保留されていること等、一定の要件を全て満たす場合に成立する。また、優先変動機において、第2特別図柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが可変表示中でないこと、大当り遊技状態等でないこと、並びに、第2特別図柄の可変表示が保留されていること等、一定の要件を全て満たす場合に成立する。
また、順次変動機では、第1特別図柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが可変表示中でないこと、大当り遊技状態等でないこと、第1特別図柄の可変表示が保留されていること、並びに、最先の保留が第1特別図柄の可変表示の保留であること、を少なくとも全て満たす場合に成立する。また、順次変動機において、第2特別図柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが可変表示中でないこと、大当り遊技状態等でないこと、第2特別図柄の可変表示が保留されていること、並びに、最先の保留が第2特別図柄の可変表示の保留であること、を少なくとも全て満たす場合に成立する。
以下では、優先変動機を例に挙げて説明する。
[1-1.外観構成]
図1は、第1のパチンコ遊技機を前方向右斜め上から見たときの外観を示す斜視図の一例である。図2は、第1のパチンコ遊技機を前方向右斜め上から見たときの分解斜視図の一例である。図3は、第1のパチンコ遊技機を後方向右斜め上から見たときの外観を示す斜視図の一例である。
[1-1-1.基本構成]
図1~図3に示されるように、第1のパチンコ遊技機は、外枠2、ベースドア3、ガラスドア4、皿ユニット5、発射装置6、表示装置7(図2参照)、払出ユニット8(図2、図3参照)、基板ユニット9(図2、図3参照)、および、遊技盤ユニット10(図2参照)等を備える。さらに、遊技盤ユニット10の右下部にはLEDユニット160(図2参照)が設けられている。ここでは、外枠2、ベースドア3、ガラスドア4、皿ユニット5、発射装置6、表示装置7、払出ユニット8および基板ユニット9について簡単に説明し、遊技盤ユニット10およびLEDユニット160についての詳細を後述する。なお、上記の括弧書きは、図1に図示がない構成についての参照図面を示している。
(外枠)
外枠2は、正面視略矩形状の枠体であり、前後方向に貫通する開口21を有する。この外枠2は、遊技場の島設備に固定して取り付けられる。外枠2の例えば左端部の前側には蝶番(参照符号なし)が設けられており、この蝶番には、ベースドア3が軸支されている。このようにすることで、蝶番を軸として外枠2に対してベースドア3を前方に回動させることが可能となっている。
なお、外枠2は、ベースドア3を介して、後述する払出ユニット8、基板ユニット9、表示装置7、遊技盤ユニット10、ガラスドア4および皿ユニット5等の多数の部材を支持するため、高い強度が必要とされる。その一方で、演出効果を高めることを目的として例えば表示装置7(図2参照)や遊技盤ユニット10の大型化が要求されている。そのため、外枠2を例えば薄板の金属で構成することにより、表示装置7や遊技盤ユニット10の大型化を図りつつ、高い強度を保つことができる。とくに外枠2をアルミ製にすれば、軽量化を図ることも可能となる。
(ベースドア)
ベースドア3は、裏面側に例えば払出ユニット8および基板ユニット9等が取り付けられており、これらを支持している。
ベースドア3の表面側には遊技盤ユニット10がはめ込まれる。また、ベースドア3の例えば左端部の前側には、上端部、上下方向略中央部よりも下方側の中途部、および、下端部のそれぞれに蝶番(参照符号なし)が設けられており、上端部および中途部の蝶番にガラスドア4が軸支され、中途部および下端部の蝶番に皿ユニット5がそれぞれ軸支されている。このようにすることで、蝶番を軸としてベースドア3に対してガラスドア4および皿ユニット5を一体でまたは個別に前方に回動させることが可能となっている。
また、ベースドア3の表面側の例えば右側下方には発射装置6が固定して取り付けられており、例えば上方側の左右のそれぞれには、スピーカ32(図2参照)が固定して取り付けられている。このスピーカ32からは、例えば、表示装置7に表示されるキャラクタ等の音声演出、楽曲、効果音、音声による告知、エラー報知等の演出音等が出力される。
さらに、ベースドア3の蝶番と反対側(すなわち右端部)には、施錠装置(不図示)が設けられている。この施錠装置は、外枠2に対してベースドア3を施錠したり、ベースドア3に対してガラスドア4を施錠したりする機能を備えている。
(ガラスドア)
ガラスドア4は、開口41が形成された枠状の部材である。この開口41には、透過性を有する保護ガラス43(図2参照)が後面側から取り付けられている。ガラスドア4がベースドア3に対して閉じられると、遊技盤ユニット10に形成される遊技領域105(後述の図4参照)と保護ガラス43とが対向する。このようにして、ガラスドア4がベースドア3に対して閉じられた状態で遊技領域105を前方から視認することができるとともに、遊技領域105を流下する遊技球が前方に飛び出さないようにすることができる。
なお、保護ガラス43は、複数枚(例えば2枚)のガラスを互いに間隙を有して取り付けるものであってもよいし、互いに間隙を有するように複数枚のガラスがユニット化されたものであってもよい。さらには、ユニット化されたものである場合、ガラスとガラスとの間に例えば導光板が備えられたものであってもよい。上記の保護ガラス43は、ガラス製に限られず、例えば透明樹脂製であってもよい。
また、ガラスドア4の下部には、遊技情報提供サービス(例えば、「ユニメモ(登録商標)」)の提供を受けるために例えば遊技者が操作することが可能な操作部66が設けられる。この操作部66は、遊技場の管理者等がホールメニュー画面上で操作することが可能な操作部として機能させることもできる。
また、ガラスドア4の上部には、上述したスピーカ32の前方に配置されるスピーカカバー45が設けられている。さらに、ガラスドア4の開口41の周縁部には、発光演出等に用いられる多数のLED群46が配置されており、これらのLED群46の前方にはLEDカバーが設けられている。図1および図2において図示される符号46は、厳密にいえばLEDカバーであるが、便宜上、LED群46として説明する。LED群46は、例えば、光での告知や、さまざまなバリエーションで発光演出等を行う演出用の発光手段であるが、このような発光演出等を実行できればLEDに限られず、例えば液晶やランプ等であってもよい。
(皿ユニット)
皿ユニット5は、上皿51と下皿52とをユニット化したものである。皿ユニット5は、ベースドア3の前下部であって、ガラスドア4の下方に配置される。この皿ユニット5は、例えば球詰まり等の発生時に遊技場の店員等が球詰まりを解消できるように、上述したとおり、ベースドア3に対して回動させて開閉できるように構成されている。なお、皿ユニット5は、必ずしも上皿51と下皿52とをそれぞれ設ける必要はなく、一体皿として構成してもよい。
上皿51は、遊技球を貯留可能に設けられており、上皿51に貯留された遊技球は、発射装置6から遊技領域105(後述の図4参照)に向けて発射される。上皿51には、払出口53および演出ボタン54等が設けられる。貸し出される遊技球や賞球として払い出される遊技球は、払出口53から上皿51に払い出される。演出ボタン54は、所謂「CHANCEボタン」や、「プッシュボタン」等と呼ばれるものである。演出ボタン54は、遊技者によって操作される操作機能の他、所定の演出機能を有してもよい。所定の演出機能としては、例えば特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて振動したり上方に突出するような機能が相当する。また、上記操作部66の機能を兼用するようにしてもよい。
下皿52は、主として上皿51から溢れた遊技球を貯留するためのものである。下皿52には上皿51と連通する払出口55が設けられており、上皿51から溢れた遊技球は払出口55から下皿52に払い出される。
下皿52の底面には、遊技者の操作によって開閉させることが可能な開口部(参照符号なし)が形成されている。下皿52の底面に形成された開口部を開状態にすると、下皿52に貯留されている遊技球を、下皿52の下方に載置された球箱に移すことができる。なお、所謂各台計数システムが各台に設けられている場合、球箱を必要としないだけでなく、各台計数システムで計数された遊技球を貯球し、貯球された遊技球を再び遊技に供することもできる。
(発射装置)
発射装置6は、上皿51に貯留された遊技球を、遊技領域105(後述の図4参照)に向けて発射するためのものである。発射装置6は、ベースドア3の前右下部であって、皿ユニット5の右下方に配置される。発射装置6は、パネル体61、駆動装置(不図示)および発射ハンドル62を備える。
パネル体61は、ベースドア3に対し皿ユニット5が閉じられた状態において、皿ユニット5と、ベースドア3に固定して取り付けられた発射装置6とが外観上一体となるように設けられる。
発射ハンドル62は、右回りまたは左回りに回動可能に構成されており、パネル体61の表面側に配置される。上記の駆動装置は、パネル体61の裏面側に配置され、例えば発射ソレノイド(図示せず)により構成される。遊技者によって発射ハンドル62が操作されると、駆動装置の動作により遊技球が発射される。なお、発射ハンドル62を操作する際に、右回りへの回動量(操作量)が大きいほど遊技球の発射強度が強くなる。
皿ユニット5の右下方に配置された発射装置6から発射された遊技球は、発射レール(不図示)を経てガイドレール110(後述の図4参照)に沿って円弧状に転動して遊技領域105(後述の図4参照)に打ち出される。なお、発射装置6の配置位置は、皿ユニット5の右下方に限られず、皿ユニット5の左下方であってもよい。この場合、上記の発射レールが不要となり、ガラスドア4の下方の領域を有効に利用することができ、汎用性を高めることが可能となる。
(表示装置)
表示装置7(図2参照)は、遊技に関する各種の演出画像を表示する表示領域を有するものであって、遊技パネル100の開口に上記の表示領域が臨むように取り付けられる。表示装置7は、例えば、液晶表示装置、7セグ表示装置、ドットマトリクス表示装置、エレクトロルミネッセンスで構成される表示装置等であってもよいし、プロジェクタ等の投影装置を用いて映像を投影するものであってもよい。表示装置7の表示領域には、例えば、演出用識別図柄(例えば、装飾図柄)を可変表示させて特別図柄の当り判定処理の結果を表示したり、特別図柄の当り判定処理の結果に応じた演出画像、大当り遊技状態中の演出画像、デモ演出画像、特別図柄の可変表示の保留状況を示す演出画像等が表示される。本実施例では、表示装置7が遊技盤ユニット10に取り付けられているが、表示装置7の表示領域が遊技パネル100の開口に臨むように配置されていれば、表示装置7はベースドア3に取り付けられるようにしてもよい。
なお、本実施例では、上記各種の演出画像を表示するものとして一つの表示装置7を備えているが、複数(例えば二つ)の表示装置を設けて、これら複数の表示装置を用いて演出画像を表示するようにしても良い。
(払出ユニット)
払出ユニット8(図2、図3参照)は、ベースドア3の背面側に配置されており、球通路81、払出装置82等で構成される。球通路81には、貯留タンク80(図2、図3参照)から遊技球が供給される。なお、貯留タンク80には、島設備(不図示)から遊技球が供給される。払出装置82は、払出条件が成立すると、貯留タンク80から球通路81に供給された遊技球のうち所定個数の遊技球を例えば上皿51に払い出す。また、払出ユニット8の背面側には、図3に示されるように電源スイッチ95が設けられる。
(基板ユニット)
基板ユニット9(図2、図3参照)は、ベースドア3の背面側に配置される。基板ユニット9には、各種制御基板等が設けられる。
具体的には、図3に示されるように、主制御回路200(後述の図6参照)が実装された主制御基板91、サブ制御回路300(後述の図6参照)が実装されたサブ制御基板92、遊技球の払出・発射を制御する払出・発射制御回路400(後述の図6参照)が実装された払出・発射制御基板93、および、電源を供給する電源供給回路450(後述の図6参照)が実装された電源供給基板等が基板ユニット9に設けられている。
なお、図3では、便宜上、主制御基板91、サブ制御基板92、払出・発射制御基板93および電源供給基板94を参照符号として示しているが、これらの基板は、全て、基板ケースに収容されている。
また、本実施例では、サブ制御基板92を、ワンボード基板(1つの基板に1つの制御LSIまたは複数のLSIが設けられた基板)として構成する。ただし、これに限られず、例えば、後述する表示制御回路304、音声制御回路305、LED制御回路306および役物制御回路307(いずれも後述の図6参照)等の全部または一部を別個の基板とすることで、サブ制御基板92を複数の基板で構成してもよい。
[1-1-2.遊技盤ユニット]
図4は、第1のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット10の外観を示す正面図の一例である。遊技盤ユニット10の前側面には、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域105が形成される。
図4に示されるように、遊技盤ユニット10は、主として、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域105が形成される遊技パネル100と、ガイドレール110と、遊技領域105の略中央部に配置されるセンター役物115と、第1始動口120と、一般入賞口122と、通過ゲートユニット125と、特別電動役物ユニット130と、第2始動口140と、普通電動役物ユニット145と、LEDユニット160と、アウト口178と、遊技盤ユニット10の後方に配置される裏ユニット(図示せず)とを備える。なお、上述したとおり、LEDユニット160については後述する。
(遊技パネル)
遊技パネル100には、表示装置7の表示領域が臨む位置に開口(参照符号なし)が形成されている。また、遊技パネル100の前面には、ガイドレール110が設けられるとともに遊技釘(参照符号なし)等が植設されている。発射装置6(図1、図2参照)から発射された遊技球は、ガイドレール110から遊技領域105に向けて飛び出し、遊技釘等と衝突して進行方向を変えながら遊技領域105の下方に向けて流下する。
また、遊技パネル100の後方には、演出効果を高めるために装飾体が設けられた裏ユニット(図示せず)が配置されている。遊技パネル100は、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できるように透明樹脂で構成されている。この場合、遊技パネル100の全部が透明部材で構成されていてもよいし、例えば、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できる部位のみが透明部材で構成されていてもよい。また、遊技パネル100を、透明部分を有さない部材(例えば木製)で構成し、一部に透明部材を設けて演出効果を高めるようにしてもよい。
なお、本実施例では、裏ユニットを正面視で視認できるように遊技パネル100が透明樹脂で構成されているが、遊技パネル100の全部を透明としてもよいし、一部のみを透明としてもよい。
(ガイドレール)
ガイドレール110は、円弧状の外レールおよび内レール(いずれも参照符号なし)により構成される。遊技領域105は、ガイドレール110によって区画(画定)される。外レールおよび内レールは、発射装置6(後述の図6参照)から発射された遊技球を遊技領域105の上部に案内する機能を有する。
(センター役物)
センター役物115は、遊技パネル100の開口(参照符号なし)にはめ込まれるように構成されており、上方には円弧状のセンターレール116を備えている。遊技領域105に向けて発射された遊技球は、センターレール116によって左右に振り分けられる。
この第1のパチンコ遊技機において、遊技領域105のうち、センター役物115よりも左側の領域を左側領域106と称し、センター役物115よりも右側の領域を右側領域107と称する。左側領域および右側領域の定義は、後述する第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機についても同様である。
発射装置6によって遊技領域105に向けて発射された遊技球は、左側領域106または右側領域107を流下する。左側領域106または右側領域107を流下する遊技球は、遊技パネル100に植設された遊技釘等との衝突により、進行方向を変えながら下方へ向けて流下する。発射ハンドル62(図1、図2参照)の操作量が小さい場合、発射された遊技球は左側領域106を流下する。一方、発射ハンドル62(図1参照)の操作量が大きい場合、発射された遊技球は右側領域107を流下する。
なお、この明細書において、発射ハンドル62の操作態様(打ち方)として、左側領域106を流下するように遊技球を発射させる打ち方を「左打ち」と称し、右側領域107を流下するように遊技球を発射させる打ち方を「右打ち」と称する。このように、遊技者によって左側領域106または右側領域107に向けて遊技球を打ち分け可能とされている。
また、センター役物115には、左側の外周縁部に、左側領域106を流下する遊技球が進入可能とされたワープ入口117が形成されている。ワープ入口117に進入した遊技球は、センター役物115に形成されたステージ118に誘導可能に構成されている。ステージ118は、表示装置7の表示領域の下辺前方において遊技球が左右方向に転動可能に形成されている。なお、ステージ118は、例えば、上段側のステージおよび下段側のステージといったように、複数段で形成されていてもよい。
ステージ118の左右方向略中央の後側には、遊技球が進入可能なチャンス入口119が形成されており、チャンス入口119に進入した遊技球は、第1始動口120の直上に放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口119に進入した遊技球は、ワープ入口117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口117に進入したもののチャンス入口119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で第1始動口120に入賞(通過)するようになっている。
(第1始動口)
第1始動口120は、表示装置7の表示領域の下方に配置されており、左打ちされた遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。第1始動口120に遊技球が入賞すると、第1始動口スイッチ121(後述の図6参照)により検出される。なお、右打ちされた遊技球が第1始動口120に入賞可能であってもよい。また、上記の第1始動口120に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)な第1始動口を備えるようにしてもよい。
第1始動口スイッチ121(後述の図6参照)により第1始動口120への遊技球の入賞(通過)が検出されると、第1特別図柄にかかる各種データ(例えば、第1特別図柄当り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第1特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)が抽出され、抽出された各種データは所定数(例えば最大4個)まで記憶される。記憶された各種データは、第1特別図柄の始動条件(この明細書において「第1特別図柄の変動開始条件」とも称する)が成立すると、第1特別図柄の当り判定処理に供される。第1始動口120に遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第1始動口120への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
この明細書において、第1始動口120への遊技球の入賞を第1特別図柄の始動入賞と称し、第1特別図柄にかかる各種データ(例えば、第1特別図柄当り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第1特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)を第1特別図柄の始動情報と称する。また、始動条件が成立するまで第1特別図柄の始動情報を記憶することを保留と称する。第2特別図柄についても同様である。
(一般入賞口)
一般入賞口122は、表示装置7の表示領域の左下方に複数配置されており、左打ちされた遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。複数の一般入賞口122のうちいずれかに遊技球が入賞すると、一般入賞口スイッチ123(後述の図6参照)により検出される。
一般入賞口スイッチ123(後述の図6参照)により一般入賞口122への遊技球の入賞(通過)が検出されると、例えば4個の賞球が払い出されるが、一般入賞口122への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は4個に限られない。
また、本実施例において、一般入賞口122は、右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能となるように配置されているが、必ずしもこれに限られず、上記の一般入賞口122に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能な一般入賞口を備えてもよい。
(通過ゲートユニット)
通過ゲートユニット125は、右側領域107に配置されており、右打ちされた遊技球がほぼ通過できるように構成された通過ゲート126と、通過ゲート126への遊技球の通過を検出する通過ゲートスイッチ127(後述の図6参照)とを一体化したユニット体である。
通過ゲートスイッチ127により通過ゲート126への遊技球の通過が検出されると、普通図柄にかかる各種データ(例えば、普通図柄当り判定用乱数値等)が抽出され、抽出された各種データは所定数(例えば最大4個)まで記憶される。記憶された各種データは、普通図柄の当り判定処理に供される。なお、通過ゲートスイッチ127により通過ゲート126への遊技球の通過が検出されたとしても、賞球は払い出されない。また、通過ゲートユニット125は、右側領域107に代えてまたは加えて左側領域106に配置されていてもよい。
この明細書において、通過ゲート126への遊技球の通過を始動通過と称し、通過ゲート126への遊技球の通過によって抽出された普通図柄にかかる各種データ(例えば、普通図柄当り判定用乱数値等)を普通図柄の始動情報と称する。また、始動条件が成立するまで普通図柄の始動情報を記憶することを保留と称する。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット130は、大入賞口131と、大入賞口131への遊技球の入賞(通過)を検出するカウントスイッチ132(後述の図6参照)と、特別電動役物133とを一体化したユニット体である。特別電動役物ユニット130は、右側領域107において、通過ゲートユニット125よりも下方に配置されている。
大入賞口131は、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。ただし、これに限定されるものではなく、上記の大入賞口131に代えてまたは加えて、左打ちされた遊技球が入賞可能な大入賞口を配置したり、センター役物115の上部において遊技球が入賞可能な大入賞口を配置するようにしてもよい。
また、大入賞口131は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態に制御されているときに所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞(通過)可能となるように開放される入賞口である。カウントスイッチ132(後述の図6参照)により大入賞口131への遊技球の入賞が検出されると、例えば10個の賞球が払い出される。ただし、大入賞口131への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は10個に限られない。
特別電動役物133は、前後方向に進退可能な特電用シャッタ134と、この特電用シャッタ134を作動させる特電用ソレノイド135(後述の図6参照)とを備える。特別電動役物133すなわち特電用シャッタ134は、大入賞口131への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、大入賞口131への遊技球の入賞(通過)が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、大当り遊技状態では、上記の閉鎖状態から開放状態への状態移行が所定のラウンド数にわたって行われる。すなわち、大当り遊技状態は、大入賞口131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行うことにより、多量の遊技球を賞球として払い出すことを可能にした遊技状態である。
(第2始動口)
第2始動口140は、左側領域106(より詳しくは第1始動口120の左側下方)に配置されている。ただし、第2始動口140は、左打ちされた遊技球の入賞が例えば遊技釘等によって困難または不可能となっており、右打された遊技球が入賞可能となるように第2始動口140の近傍まで誘導されるように構成されている。ただし、第2始動口140をこのような構成とすることは必須ではなく、例えば右側領域107に設けてもよい。また、第2始動口140は、左打ちされた遊技球が入賞可能となるように構成されていてもよい。
第2始動口スイッチ141(後述の図6参照)により第2始動口140への遊技球の入賞(通過)が検出されると、第2特別図柄にかかる各種データ(例えば、第2特別図柄当り判定用乱数値、第2特別図柄の図柄乱数値、第2特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第2特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)が抽出され、抽出された各種データは所定数(例えば最大4個)まで記憶される。記憶された各種データは、第2特別図柄の始動条件(この明細書において「第2特別図柄の変動開始条件」とも称する)が成立すると、第2特別図柄の当り判定処理に供される。第2始動口140に遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第2始動口140への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット145は、左側領域106(より詳しくは第1始動口120の左側下方)に配置されており、遊技球が入賞(通過)することによって所定数の遊技球が賞球として払い出される入賞口と、この入賞口への遊技球の入賞を検出するスイッチと、普通電動役物146とを一体化したユニット体である。本実施例では、上記の入賞口を第2始動口140とし、上記のスイッチを第2始動口スイッチ141としている。
普通電動役物146は、所謂電チューと呼ばれる例えば羽根部材からなる普電用可動部材147と、この普電用可動部材147を作動させる普電用ソレノイド148(後述の図6参照)とを備える。普通電動役物146すなわち普電用可動部材147は、第2始動口140への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、第2始動口140への遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、普電用可動部材147は、羽根型、扉型、突出板型等を含む。
(アウト口)
アウト口178は、遊技領域105に向けて発射されたものの各種入賞口(例えば、第1始動口120、第2始動口140、大入賞口131、一般入賞口122等)のいずれにも入賞しなかった遊技球を、機外に排出するためのものである。このアウト口178は、左打ちされた遊技球および右打ちされた遊技球のいずれについても機外に排出できるように、遊技領域105の最下流側に設けられている。ただし、上記のアウト口178に加えて、最下流側でない位置、例えば複数の一般入賞口122の間等にアウト口を設けて、遊技領域105を流下中の遊技球を機外に排出するようにしてもよい。
(裏ユニット)
裏ユニット(不図示)は、遊技盤ユニット10を装飾するものであって、透過性のある遊技パネル100の後方側に設けられる。この裏ユニットは、サブ制御回路300によって制御される可動役物等の演出用役物群58(後述の図6参照)を備える。演出用役物群58は、例えば表示装置7の表示領域の周囲に配置される。これらの演出用役物群58のうち少なくとも一以上の役物または役物を構成する演出用役物構成部材は、特別図柄の当り判定処理の結果にもとづいて動作可能な演出用役物として機能する。
[1-1-3.LEDユニット]
LEDユニット160は、遊技盤ユニット10の右下部であって、遊技領域105の外側に配置される(例えば図4参照)。LEDユニット160は、各種の表示部を一体化したユニット体である。
図5は、第1のパチンコ遊技機が備えるLEDユニット160を示す正面図の一例である。
図5に示されるように、LEDユニット160は、普通図柄表示部161、普通図柄用保留表示部162、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164、第1特別図柄用保留表示部165、第2特別図柄用保留表示部166、確変報知用表示部167、および時短報知用表示部168を備える。
(普通図柄表示部)
普通図柄表示部161は、普通図柄の当り判定処理の結果を表示するものであって、普通図柄表示LED161a,161bを備える。普通図柄の可変表示を開始するための条件(以下、「普通図柄の始動条件」と称する)が成立すると、普通図柄表示LED161a,161bが交互に点灯・消灯を繰り返す普通図柄の可変表示が開始される。普通図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示が停止し、普通図柄の当り判定処理の結果が導出される。
普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当りである場合、普通図柄表示LED161a,161bの点灯・消灯の組み合わせが特定の停止表示態様となる。例えば、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当りである場合、普通図柄表示LED161aが点灯するとともに普通図柄表示LED161bが消灯する。一方、普通図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合、例えば、普通図柄表示LED161aが消灯するとともに普通図柄表示LED161bが点灯する。ただし、普通図柄の当り判定処理の結果を示す普通図柄表示LED161a,161bの停止表示態様はこれに限られない。そして、普通図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、普通電動役物146を作動させることが決定し、普電用可動部材147が所定のパターンで開閉駆動し、第2始動口140への遊技球の入賞(通過)が容易となる。
(普通図柄用保留表示部)
普通図柄用保留表示部162は、普通図柄の始動情報すなわち可変表示が保留されている場合、保留されている普通図柄の可変表示の数(以下、「普通図柄の保留数」と称する)を表示するものであって、普通図柄用保留表示LED162a,162bを備える。上記の「普通図柄の可変表示が保留されている」とは、通過ゲート126への遊技球の通過が検出されて普通図柄にかかる各種データ(例えば、普通図柄当り判定用乱数値等)が抽出されてから、普通図柄の始動条件が成立するまでの状態をいう。なお、普通図柄の始動条件は、普通図柄が可変表示中でないこと、および、普通図柄の可変表示が保留されていること、を少なくとも全て満たす場合に成立する。
普通図柄用保留表示部162は、普通図柄用保留表示LED162a,162bの点灯・消灯の組み合わせによって普通図柄の可変表示の保留数を表示する。例えば、普通図柄の保留数が1個である場合、普通図柄用保留表示LED162aが点灯するとともに普通図柄用保留表示LED162bが消灯する。また、普通図柄の保留数が2個である場合、普通図柄用保留表示LED162a,162bの両方が点灯する。また、普通図柄の保留数が3個である場合、普通図柄用保留表示LED162aが点滅するとともに普通図柄用保留表示LED162bが点灯する。さらに、普通図柄の保留数が4個である場合、普通図柄用保留表示LED162a,162bの両方が点滅する。ただし、普通図柄の保留数を示す普通図柄用保留表示LED162a,162bの表示態様はこれに限られない。
(特別図柄表示部)
特別図柄表示部は、特別図柄の当り判定処理の結果を表示するものであって、第1特別図柄表示部163および第2特別図柄表示部164を備える。第1特別図柄表示部163は、例えば、8個のLED163a~163hからなる第1特別図柄表示LED群を備える。同様に、第2特別図柄表示部164も、例えば8個のLED164a~164hからなる第2特別図柄表示LED群を備える。
第1特別図柄の可変表示を開始するための条件(以下、「第1特別図柄の始動条件」と称する)が成立すると、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLED163a~163hの全部または一部が交互または相互に点灯・消灯を繰り返す第1特別図柄の可変表示が開始される。第1特別図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過すると、第1特別図柄の可変表示が停止し、第1特別図柄の当り判定処理の結果が導出される。
第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLED163a~163hの点灯・消灯の組み合わせが特定の停止表示態様となる。そして、第1特別図柄表示部163が特定の停止表示態様で停止表示されると、大当り遊技状態への移行が決定する。
第2特別図柄の可変表示を開始するための条件(以下、「第2特別図柄の始動条件」と称する)が成立すると、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLED164a~164hの全部または一部が交互または相互に点灯・消灯を繰り返す第2特別図柄の可変表示が開始される。第2特別図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過すると、第2特別図柄の可変表示が停止し、第2特別図柄の当り判定処理の結果が導出される。
第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLED164a~164hの点灯・消灯の組み合わせが特定の停止表示態様となる。そして、第2特別図柄表示部164が特定の停止表示態様で停止表示されると、大当り遊技状態への移行が決定する。
(特別図柄用保留表示部)
特別図柄用保留表示部は、特別図柄の始動情報すなわち可変表示が保留されている場合、保留されている特別図柄の可変表示の数(以下、「特別図柄の保留数」と称する)を表示するものであって、第1特別図柄用保留表示部165および第2特別図柄用保留表示部166を備える。
第1特別図柄用保留表示部165は、第1特別図柄の可変表示が保留されている場合、第1特別図柄の保留数を表示するものであって、第1特別図柄用保留表示LED165a,165bを備える。「第1特別図柄の可変表示が保留されている」とは、第1始動口120への遊技球の入賞(通過)が検出されて第1特別図柄の始動情報が抽出されてから、第1特別図柄の始動条件が成立するまでの状態をいう。
第1特別図柄用保留表示部165は、第1特別図柄用保留表示LED165a,165bの点灯・消灯の組み合わせによって第1特別図柄の可変表示の保留数を表示する。例えば、第1特別図柄の保留数が1個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165aが点灯するとともに第1特別図柄用保留表示LED165bが消灯する。また、第1特別図柄の保留数が2個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165a,165bの両方が点灯する。また、第1特別図柄の保留数が3個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165aが点滅するとともに第1特別図柄用保留表示LED165bが点灯する。さらに、第1特別図柄の保留数が4個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165a,165bの両方が点滅する。ただし、第1特別図柄の保留数を示す第1特別図柄用保留表示LED165a,165bの表示態様はこれに限られない。
第2特別図柄用保留表示部166は、第2特別図柄の可変表示が保留されている場合、第2特別図柄の保留数を表示するものであって、第2特別図柄用保留表示LED166a,166bを備える。「第2特別図柄の可変表示が保留されている」とは、第2始動口140への遊技球の入賞(通過)が検出されて第2特別図柄の始動情報が抽出されてから、第2特別図柄の始動条件が成立するまでの状態をいう。
第2特別図柄用保留表示部166は、第2特別図柄用保留表示LED166a,166bの点灯・消灯の組み合わせによって第2特別図柄の可変表示の保留数を表示する。例えば、第2特別図柄の保留数が1個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166aが点灯するとともに第2特別図柄用保留表示LED166bが消灯する。また、第2特別図柄の保留数が2個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166a,166bの両方が点灯する。また、第2特別図柄の保留数が3個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166aが点滅するとともに第2特別図柄用保留表示LED166bが点灯する。さらに、第2特別図柄の保留数が4個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166a,166bの両方が点滅する。ただし、第2特別図柄の保留数を示す第2特別図柄用保留表示LED166a,166bの表示態様はこれに限られない。
(確変報知用表示部)
確変報知用表示部167は、後述の確変制御の実行中に点灯させることが可能であって、例えばLEDまたはランプで構成されている。
確変報知用表示部167は、確変制御の実行中に点灯させるようにしてもよいが、例えば、確変制御の実行中であることを外観で把握できないように点灯させないようにすることで、確変制御の実行中であることを秘匿にしてもよい。
ただし、確変制御の実行中に電源が遮断された際、後述するバックアップコンデンサ207の機能により、確変制御の実行中であることを示すデータは消失しない。よって、確変制御の実行中に電源が遮断され、その後電源が投入された場合、確変制御中であることを外観で把握できる態様で、確変報知用表示部167が点灯する。
なお、電源が遮断される前に、確変制御の実行中であるか否かが秘匿にされていた場合であっても、電源が投入された場合には、確変報知用表示部167を点灯させることで、確変制御の実行中であることを把握できるように構成されている。
(時短報知用表示部)
時短報知用表示部168は、後述の時短制御の実行中に点灯させることが可能であって、例えばLEDやランプ等で構成されている。
本実施例において、時短報知用表示部168は、例えば、第1時短報知用表示部168aおよび第2時短報知用表示部168bを有しているが、時短報知用表示部168の個数はこれに限られない。
また、詳細は後述するが、時短遊技状態には、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とが含まれている。そして、例えば、第1時短報知用表示部168aと第2時短報知用表示部168bとによる点灯または消灯の組合せによって、いずれの時短遊技状態であるかを把握できるように構成されている。
時短報知用表示部168は、実行中の時短制御に応じて第1時短報知用表示部168aまたは/および第2時短報知用表示部168bを点灯させるようにしてもよいが、例えば、時短制御の実行中であるか否かまたは実行中の時短制御の種類を外観で把握できない態様(例えば、全消灯、全点灯、実行中の時短制御とはかかわりのない態様)で点灯または消灯させることで、時短制御の実行中であることや、実行中の時短制御の種類を外観で把握できないように秘匿にしてもよい。とくに、時短制御の実行中であるか否かについては外観で把握できる可能性があるが、いずれの時短制御が実行されているかについては外観で把握することが困難である場合があるため、実行中の時短制御の種類を秘匿とすることで、興趣を高めることが可能である。
ただし、時短制御の実行中に電源が遮断された際、後述するバックアップコンデンサ207の機能により、時短制御の実行中であることを示すデータのみならず、実行中の時短制御の種類を示すデータについても消失しない。よって、時短制御の実行中に電源が遮断され、その後電源が投入された場合、時短制御中であることや、実行中の時短制御の種類を外観で把握できる態様で、時短報知用表示部168が点灯または消灯する。
なお、電源が遮断される前に、時短制御の実行中であることや、実行中の時短制御の種類を外観で把握できないように秘匿にされていた場合であっても、電源が投入された場合には、時短制御の実行中であることおよび実行中の時短制御の種類を外観で把握できる態様で、時短報知用表示部168を点灯または/および消灯させるように構成されている。
[1-2.電気的構成]
次に、図6を参照して、第1のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図6は、第1のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。
図6に示されるように、第1のパチンコ遊技機は、主に、遊技の制御を行う主制御回路200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路300と、払出・発射制御回路400と、電源供給回路450と、から構成される。
[1-2-1.主制御回路]
主制御回路200は、例えば電源投入時に実行される処理や遊技動作にかかわる処理等を制御するものであって、メインCPU201、メインROM202(読み出し専用メモリ)、メインRAM203(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路204およびバックアップコンデンサ207等を備えており、主基板ケース(不図示)内に収容されている。
メインCPU201には、メインROM202、メインRAM203および初期リセット回路204等が接続される。メインCPU201は、動作を監視するWDT(watchdog timer)や不正を防止するための機能等が内蔵されている。
メインROM202には、メインCPU201により第1のパチンコ遊技機の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。メインCPU201は、メインROM202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインRAM203には、遊技の進行に必要な各種データを記憶する記憶領域が設けられている。このメインRAM203は、メインCPU201の一時記憶領域として、種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施例においては、メインCPU201の一時記憶領域としてRAMを用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
初期リセット回路204は、メインCPU201を監視し、必要に応じてリセット信号を出力するものである。
バックアップコンデンサ207は、電断時等に、メインRAM203に格納されているデータが消失しないように一時的に電力を供給する機能を有するものである。
さらに、主制御回路200は、各種デバイス等との間で通信可能に接続されるI/Oポート205、および、サブ制御回路300に対して各種コマンドを出力可能に接続されるコマンド出力ポート206等も備える。
また、主制御回路200には、各種のデバイスが接続されている。例えば、主制御回路200には、上述した普通図柄表示部161、普通図柄用保留表示部162、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164、第1特別図柄用保留表示部165、第2特別図柄用保留表示部166、確変報知用表示部167、時短報知用表示部168、普電用ソレノイド148、および、特電用ソレノイド135等が接続されている。また、主制御回路200には、これらの他、性能表示モニタ170およびエラー報知モニタ172等も接続されている。主制御回路200は、I/Oポート205を介して信号を送信することにより、これらのデバイスの動作を制御することができる。
性能表示モニタ170には、メインCPU201の制御により性能表示データや後述する設定値等が表示される。性能表示データは、例えば、所定数(例えば60000個)の遊技球の発射に対して大当り遊技状態以外の遊技状態で払い出された遊技球の割合を示すデータであり、ベース値とも呼ばれる。
エラー報知モニタ172には、エラーコードが表示される。また、エラー報知モニタ172には、エラーコードの他に、例えば後述する設定機能付きのパチンコ遊技機であれば、設定変更処理中であることを示す設定変更中コード、設定確認処理中であることを示す設定確認中コード等を表示することもできる。なお、設定変更中コードとしては、特別図柄の表示として通常では表示することのない図柄(例えば、設定変更中であることを示す設定変更図柄)を表示するようにしてもよい。
また、主制御回路200には、第1始動口スイッチ121、第2始動口スイッチ141、通過ゲートスイッチ127、カウントスイッチ132、および、一般入賞口スイッチ123等も接続されている。これらのスイッチが検出されると、検出信号がI/Oポート205を介して主制御回路200に出力される。
さらに、主制御回路200には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する機能等を有する呼出装置(不図示)、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ186にデータ送信する際に用いる外部端子板184、後述する設定機能付きのパチンコ遊技機であれば設定値を変更したり確認したりする際に操作される設定キー174、メインRAM203に格納されるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアすることが可能なバックアップクリアスイッチ176等が接続されている。本実施例において、バックアップクリアスイッチ176は、後述する設定値を変更する際のスイッチも兼用しているが、これに限られず、設定値を変更するための設定スイッチを設けるようにしてもよい。
また、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176は、遊技場の管理者以外の第三者(例えば遊技者)が容易に触ることができないように、所定のケース内に収容されていることが好ましい。「所定のケース内」には、当該ケースを開放しないと設定キー174やバックアップクリアスイッチ176に接触できない構成のものだけでなく、当該ケースの設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の対応箇所にのみ切欠きが設けられ、遊技場の管理者が管理する鍵を使用して島設備からパチンコ遊技機を回動させて背面を露出させたときに、遊技場の管理者が設定キー174または/およびバックアップクリアスイッチ176に接触できるように構成されているものも含まれる。
なお、本実施例では、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176は、主制御回路200に接続されているが、これに限られず、例えば、払出・発射制御回路400や電源供給回路450に接続されるような構成にしてもよい。この場合にもまた、遊技場の管理者以外の第三者が設定キー174やバックアップクリアスイッチ176に容易に接触できないようにすることが好ましい。
[1-2-2.サブ制御回路]
サブ制御回路300は、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM303、表示制御回路304、音声制御回路305、LED制御回路306、役物制御回路307およびコマンド入力ポート308等を備える。サブ制御回路300は、主制御回路200からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。なお、図6には示されていないが、サブ制御回路300には、遊技者が操作可能な演出ボタン54(図1参照)等も接続されている。
プログラムROM302には、サブCPU301により第1のパチンコ遊技機の遊技演出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。サブCPU301は、プログラムROM302に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU301は、主制御回路200から送信される各種のコマンドに従って、遊技演出にかかる制御を行う。
ワークRAM303は、サブCPU301の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
表示制御回路304は、表示装置7における表示制御を行うための回路である。表示制御回路304は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)や、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データを一時的に格納するフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を備える。
表示制御回路304は、サブCPU301からの画像表示命令に応じて、表示装置7に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、表示装置7に表示させるための画像データには、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の、遊技に関する各種の画像データが含まれる。
そして、表示制御回路304は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで表示装置7に供給する。表示装置7に画像信号が供給されると、表示装置7に当該画像信号に関する画像が表示される。こうして、表示制御回路304は、表示装置7に遊技に関する画像を表示させる制御を行うことができる。
音声制御回路305は、スピーカ32から発生させる音声に関する制御を行うための回路である。音声制御回路305は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する)等を備える。
音源ICは、スピーカ32から出力される音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU301からの音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音声信号をAMPに供給する。AMPは、スピーカ32から出力される音声や効果音等の信号を増幅させるものである。
LED制御回路306は、装飾LED等を含むLED群46の制御を行うための回路である。LED制御回路306は、LED制御信号を供給するためのドライブ回路や、複数種類のLED装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を備える。
役物制御回路307は、各役物(例えば、演出用役物群58のうちの一または複数の役物)の動作を制御するための回路である。役物制御回路307は、各役物に対して、駆動信号を供給するための駆動回路や、点灯制御信号を供給するための点灯回路、動作パターンや点灯パターンが記憶されている役物データROM等を備える。
また、役物制御回路307は、サブCPU301からの役物作動命令に応じて、役物データROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する。そして、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パターンに対応する駆動信号を供給することにより、各役物の機械的な動作を制御する。また、点灯回路は、サブCPU301からの点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶されている複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点灯パターンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制御信号を供給することにより、各役物の点灯動作を制御する。
コマンド入力ポート308は、コマンド出力ポート206と接続されており、主制御回路200から送信された各種コマンドを受信するものである。
[1-2-3.払出・発射制御回路]
払出・発射制御回路400は、賞球や貸球の払い出しを制御するものであり、この払出・発射制御回路400には、遊技球を払い出すことが可能な払出装置82、遊技球を発射させることが可能な発射装置6、球貸しにかかる制御を実行可能なカードユニット180等が接続されている。
払出・発射制御回路400は、主制御回路200から送信される賞球制御コマンドを受信すると、払出装置82に対して所定の信号を送信し、払出装置82に遊技球を払い出させる制御を行う。
カードユニット180には、球貸し操作パネル182が接続されている。球貸し操作パネル182には、球貸しを受けるための球貸しボタンや、キャッシュデータが記憶されている球貸しカードの返却を受けるための貸出返却ボタン(いずれも不図示)が設けられている。例えば遊技者によって球貸し操作が行われると、球貸し操作に応じた貸し球制御信号がカードユニット180に送信される。払出・発射制御回路400は、カードユニット180から送信された貸し球制御信号に基づいて、払出装置82に遊技球を払い出させる制御を行う。なお、操作パネル182は、パチンコ遊技機側に設けられることが多いが、カードユニット180側に設けられてもよい。
また、払出・発射制御回路400は、発射ハンドル62が時計回りの方向へ回動操作されたことに基づいて、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノイド(図示せず)に電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
[1-2-4.電源供給回路]
電源供給回路450は、遊技に際して必要な電源電圧を、主制御回路200、サブ制御回路300、払出・発射制御回路400等に供給するために作成する電源回路である。
電源供給回路450には、電源スイッチ95等が接続されている。電源スイッチ95は、パチンコ遊技機(より詳しくは、主制御回路200、サブ制御回路300、払出・発射制御回路400等)に必要な電源を供給するときにオン操作するものである。
[1-3.遊技フロー]
次に、図7および図8を参照して、遊技フローの一例について説明する。図7は、遊技フローの一例である。図8は、遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図の一例である。なお、図7に示される遊技フローは、制御上のフローではなく、外観で把握できるフローである。
図7に示されるように、パチンコゲームでは、遊技者等のユーザー操作により遊技球が発射され、その遊技球が各種入賞口(例えば、第1始動口120等)に入賞した場合に遊技球の払出制御処理が行われる。パチンコゲームには、特別図柄を用いる特別図柄ゲームと、普通図柄を用いる普通図柄ゲームとが含まれる。特別図柄ゲームとは、例えば、始動口120,140への遊技球の入賞に基づいて特別図柄の当り判定処理を実行し、大当り遊技状態に移行させるか否か等を決定するゲームである。また、普通図柄ゲームとは、例えば、通過ゲート126への遊技球の通過に基づいて普通図柄の当り判定処理を実行し、普通電動役物146を作動させて入賞口(本実施例では第2始動口140)を開放状態とするか否か等を決定するゲームである。なお、この明細書において、「特別図柄ゲーム」を「遊技」と称する場合もあるが、「遊技」は広い概念で用いられる用語であり、例えば、普通図柄ゲームや演出ボタン54等の操作部(例えば図1参照)を使用する演出上のゲーム等も「遊技」に含まれる。
また、この明細書において、特別図柄の可変表示が開始されてから、この可変表示が終了して特別図柄の当り判定処理の結果が確定表示(導出)されるまで(より詳しくは、特別図柄確定時間が経過するまで)を1回の特別図柄ゲームとする。ただし、特別図柄の当り判定処理の結果が導出された後、大当り遊技状態に制御された場合は、大当り遊技状態の終了までを1回の特別図柄ゲームとする。なお、第1のパチンコ遊技機では小当りが特別図柄の当り判定処理の結果に含まれないが、小当りが特別図柄の当り判定処理の結果に含まれるパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果が導出された後、小当り遊技状態に制御された場合、小当り遊技状態の終了までを1回の特別図柄ゲームとする。
特別図柄ゲームにおいて大当りを示す停止表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出されると、大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態では、特別電動役物133の作動によって大入賞口131が所定時間(例えば最大30000msec)にわたって開放状態となるラウンド遊技が実行され、大入賞口131への入賞可能性が相対的に高められる。
また、普通図柄ゲームにおいて普通図柄当りを示す停止表示態様が普通図柄表示部161に導出されると、普通電動役物146の作動によって入賞口(例えば、本実施例では第2始動口140)が開放状態となり、例えば第2始動口140への入賞可能性が相対的に高められる。
なお、パチンコゲームにおいて実行可能なゲームは、特別図柄ゲームおよび普通図柄ゲームに限られず、これらとは別の新たなゲームを実行可能であってもよい。
以下、特別図柄ゲームおよび普通図柄ゲームの遊技フローの概要を説明する。
[1-3-1.特別図柄ゲーム]
図7に示されるように、特別図柄ゲームには、主として、第1始動口120または第2始動口140への入賞(通過)があった場合に行われる特別図柄始動入賞処理、および、特別図柄の始動条件が成立したことに基づいて行われる特別図柄制御処理、等が含まれる。
第1始動口120または第2始動口140への遊技球の入賞があった場合、特別図柄始動入賞処理が行われる。この特別図柄始動入賞処理では、特別図柄用の各種カウンタ(例えば、特別図柄当り判定用カウンタ、図柄決定用カウンタ等)から特別図柄にかかる各種データ(例えば、特別図柄当り判定用乱数値、特別図柄の図柄乱数値、リーチ判定用乱数値、および、演出選択用乱数値等の各種乱数値等)がそれぞれ抽出(取得)される。抽出された各乱数値は始動情報として保留される。この特別図柄始動入賞処理は、特別図柄制御処理の実行中であっても行われる。
また、特別図柄制御処理では、特別図柄の始動条件が成立したか否かが判定される。特別図柄の始動条件が成立すると、特別図柄当り判定用カウンタから抽出された特別図柄当り判定用乱数値を参照し、「大当り」であるか否かを判定する特別図柄の当り判定処理が行われる。その後、停止図柄を決定する停止図柄決定処理が行われる。停止図柄決定処理では、特別図柄の図柄決定用カウンタから抽出された図柄決定用乱数値と、特別図柄の当り判定処理の結果とを参照し、停止表示させる特別図柄が決定される。
なお、本実施例では、確変フラグがオンであれば確変制御が実行される。上記の特別図柄の当り判定処理では、確変フラグがオフの場合は相対的に低い確率で「大当り」であると判定され、確変フラグがオンの場合は相対的に高い確率で「大当り」であると判定される。以下、この明細書において、「大当り」であると判定される確率を「大当り確率」と称する。
なお、確変フラグは、メインRAM203に格納される管理フラグの一つであり、確変制御を実行するか否かを管理するためのフラグである。確変フラグがオンの場合、確変制御が実行される遊技状態(例えば本実施例では高確時短遊技状態)において遊技が進行する。一方、確変フラグがオフの場合、確変制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態や低確時短遊技状態)において遊技が進行する。
次いで、特別図柄の変動パターン決定処理が行われる。この処理では、変動パターン決定用カウンタから乱数値を抽出し、その乱数値と、上述した特別図柄の当り判定処理の結果と、上述した停止表示させる特別図柄とを参照し、特別図柄の変動パターン(可変表示パターン)が決定される。そして、特別図柄の変動パターン決定処理の結果に基づいて特別図柄の可変表示制御処理が行われる。
特別図柄の変動パターンが決定されると、次に演出パターンを決定するための演出パターン決定処理が行われる。そして、演出パターン決定処理の結果に基づいて、表示装置7の表示領域に表示される例えば装飾図柄やキャラクタ演出等の表示演出、および、スピーカ32から出力される音声や効果音等の音演出等の演出制御処理が行われる。なお、演出制御処理はサブCPU301によって行われる。
そして、特別図柄の可変表示制御処理および演出制御処理が終了し、大当りである場合、大当り遊技制御処理が行われる。大当り遊技制御処理は、大当り遊技状態において実行される処理である。大当り遊技状態が終了すると、特別図柄ゲームが終了し、大当りでない非大当り遊技状態への遊技状態移行制御処理が行われる。この場合、大当りの種類に応じて遊技状態が移行する。例えば、確変フラグおよび時短フラグのいずれもがオンにセットされる大当り種類である場合、大当り遊技状態の終了後、高確時短遊技状態に移行する。
一方、大当りでないすなわちハズレである場合、特別図柄ゲームが終了する。なお、第1のパチンコ遊技機では特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれないが、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれるパチンコ遊技機では、小当りに当選すると小当り遊技制御処理が行われる。また、図7には示されていないが、後述する時短当りである場合は、時短遊技状態に移行する。
そして、特別図柄の始動条件が成立する都度、上述した特別図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
なお、特別図柄制御処理中に始動口120,140への遊技球の入賞があった場合、特別図柄始動入賞処理が実行される。また、始動口120,140への遊技球の入賞時に抽出される特別図柄の始動情報(例えば、特別図柄当り判定用乱数値、特別図柄の図柄乱数値、リーチ判定用乱数値、および、演出選択用乱数値等の各種乱数値等の各種データ)を、特別図柄の始動条件が成立するまで保留する。
また、第1のパチンコ遊技機では、第1特別図柄の始動情報の4個と第2特別図柄の始動情報の4個とで合計最大8個まで特別図柄の始動情報を保留することができるが、保留できる特別図柄の始動情報の数はこれに限られない。例えば、第1特別図柄の始動情報を第2特別図柄の始動情報よりも多く保留できるようにしてもよいし、第2特別図柄の始動情報を第1特別図柄の始動情報よりも多く保留できるようにしてもよい。
また、図7には示されていないが、特別図柄が始動入賞してから特別図柄の始動条件が成立するまでの間に、始動口120,140への遊技球の入賞(通過)時に抽出された始動情報に基づいて当落(「大当り」当選の有無)や変動パターンを特別図柄の当り判定処理に先だって判定する先読み判定(例えば、後述の図52のS396を参照)を行い、この先読み判定の結果に基づいて所定の演出を行う先読み演出機能を備えるようにしてもよい。なお、上記の先読み判定は、始動口120,140への遊技球の入賞によって抽出された始動情報が保留される前に行ってもよいし、保留された後に行ってもよい。
[1-3-2.普通図柄ゲーム]
図7に示されるように、普通図柄ゲームには、主として、通過ゲート126への遊技球の通過があった場合に行われる普通図柄始動通過処理、および、普通図柄の始動条件が成立したことに基づいて行われる普通図柄制御処理、等が含まれる。
通過ゲート126への遊技球の通過があった場合、普通図柄始動通過処理が実行される。この普通図柄始動通過処理では、普通図柄当り判定用カウンタから普通図柄の始動情報(例えば、普通図柄当り判定用乱数値等)を抽出(取得)し、抽出した始動情報を保留する。
また、普通図柄制御処理では、メインCPU201は、普通図柄の始動条件が成立したか否かを判定する。普通図柄の可変表示を開始する場合、メインCPU201は、普通図柄当り判定用カウンタから抽出された普通図柄当り判定用乱数値を参照し、「普通図柄当り」とするか否かの普通図柄の当り判定処理を実行し、その後、変動パターン決定処理を実行する。この処理では、普通図柄の当り判定処理の結果が参照され、普通図柄の変動パターンが決定される。
次いで、メインCPU201は、普通図柄の当り判定処理の結果、および、決定された普通図柄の変動パターンを参照し、普通図柄の可変表示の制御を行う可変表示制御処理、および、所定の演出を行う演出制御処理を実行する。なお、演出制御処理は実行されない場合もある。
そして、普通図柄の可変表示制御処理および演出制御処理が終了すると、メインCPU201は、「普通図柄当り」を示す普通当り図柄が普通図柄表示部161(図5、図6参照)に導出されたか否かを判定する。普通当りを示す停止表示態様が導出されたと判定すると、メインCPU201は、普通図柄当り遊技制御処理を実行する。この普通図柄当り遊技制御処理では、普通電動役物146(図4参照)が作動し、入賞口(例えば、本実施例では例えば第2始動口140(図4参照))への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態となる。一方、普通当りを示す停止表示態様が導出されなかったと判定すると、メインCPU201は、普通図柄当り遊技制御処理を実行せず、普通図柄制御処理を終了する。
なお、時短制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態)では、普通当りを示す停止表示態様が導出される確率を0にしてもよい。時短制御は、時短制御が実行されていないときと比べて、特別図柄の可変表示時間を短縮させる特図短縮制御、および、普通電動役物146を作動させて入賞口(本実施例では例えば第2始動口140(図4参照))を開放状態とする頻度を高める電サポ制御、のうち少なくともいずれか一方が行われる制御が相当する。この時短制御は、特図短縮制御および電サポ制御の両方を行う制御としてもよいし、特図短縮制御および電サポ制御のうちいずれか一方のみを行う制御としてもよい。
電サポ制御は、「普通図柄当り」の当選確率、普通図柄の可変表示時間、および普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間)のうち少なくともいずれかの時短性能を向上させる制御である。時短性能とは、入賞口(例えば、本実施例では第2始動口140(図4参照))への遊技球の入賞の容易さを変更する性能であって、「普通図柄当り」の当選確率、普通図柄の可変表示時間、または/および普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間等)等をいう。また、時短性能を向上させるとは、例えば、入賞口(例えば、本実施例では例えば第2始動口140(図4参照))への遊技球の入賞をより容易にすることである。すなわち、電サポ制御が実行されると、電サポ制御が実行されていない場合と比べて、「普通図柄当り」の当選確率アップ、普通図柄の可変表示時間の短縮、または/および普通電動役物146による入賞容易化(開放回数アップ、開放時間延長、ウェイト時間短縮等)が行われる。
そして、普通図柄の始動条件が成立する都度、上述した普通図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
なお、普通図柄制御処理中に通過ゲート126への遊技球の通過があった場合、普通図柄始動通過処理が実行される。また、通過ゲート126への遊技球の通過時に抽出される普通図柄の始動情報(例えば、普通図柄当り判定用乱数値等)を、普通図柄の始動条件が成立するまで保留する。
なお、普通図柄の可変表示の開始は保留された順に行われ、普通図柄の始動条件が成立すると、保留されている普通図柄の始動情報のうち最先で保留された始動情報についての可変表示を実行する。
なお、各種乱数値(例えば、第1特別図柄当り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、第2特別図柄当り判定用乱数値、第2特別図柄の図柄乱数値、第2特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、普通図柄当り判定用乱数値等)の抽出方式は、メインCPU201によりプログラムを実行することによって所定の範囲(幅)内で乱数値を生成するソフト乱数方式を用いてもよいし、所定周期で乱数が更新される乱数発生器におけるカウンタから乱数値を抽出するハード乱数方式を用いてもよい。
[1-3-3.遊技状態遷移]
図8に示されるように、遊技の状態は、非大当り遊技状態と大当り遊技状態とに大別することができる。非大当り遊技状態では、上述したとおり特別図柄ゲームを実行し、特別図柄の当り判定処理の結果として大当りが導出されると、非大当り遊技状態から大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態では、上述したとおりラウンド遊技が実行され、特別図柄の可変表示は実行されない。ただし、普通図柄の可変表示については、大当り遊技状態であっても実行可能とされている。なお、小当り遊技状態についての説明は省略するものとする。
非大当り遊技状態は、特別図柄の当り判定処理における大当りの当選確率が相対的に低い低確率状態と、特別図柄の当り判定処理における大当りの当選確率が相対的に高い高確遊技状態と、に大別することができる。
高確遊技状態には、時短制御が実行される高確時短遊技状態(高確高ベース)が含まれる。なお、第1のパチンコ遊技機における高確遊技状態には含まれないが、図8に示されるように、時短制御が実行されない高確非時短遊技状態(高確低ベース状態)が高確遊技状態に含まれる場合もある。
低確率状態には、時短制御が実行されない通常遊技状態(低確低ベース)と、時短制御が実行される時短遊技状態(低確高ベース)とが含まれる。
さらに、時短遊技状態には、A時短遊技状態と、B時短遊技状態と、C時短遊技状態とが含まれる。
A時短遊技状態は、特定の大当り遊技状態の終了後に移行可能な時短遊技状態であって、規定回数の特別図柄ゲームが実行されるか、大当り遊技状態に移行されると、A時短遊技状態が終了する。規定回数の特別図柄ゲームが実行されることによってA時短遊技状態が終了すると、原則として、通常遊技状態に移行する。
B時短遊技状態は、例えば、大当り遊技状態が終了し、非高確遊技状態(すなわち確変フラグがオフである遊技状態)における特別図柄の可変表示が開始されたことや、後述するRAMクリアされたこと等を起点とする特別図柄の可変表示回数(例えば、天井カウンタ)が天井値(例えば、1000回)に到達すると移行可能な時短遊技状態であって、規定回数の特別図柄ゲームが実行されるか、大当り遊技状態に移行されると、B時短遊技状態が終了する。規定回数の特別図柄ゲームが実行されることによってB時短遊技状態が終了すると、原則として、通常遊技状態に移行する。
C時短遊技状態は、低確率状態において行われた特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であり、時短当りの表示態様が導出されると移行可能な時短遊技状態であって、「時短当り」に当選したことによって決定された規定回数の特別図柄ゲームが実行されるか、大当り遊技状態に移行されると、C時短遊技状態が終了する。上記の規定回数の特別図柄ゲームが実行されることによってC時短遊技状態が終了すると、原則として、通常遊技状態に移行する。なお、例えば、複数の時短遊技状態が重複する場合には、上記の規定回数の特別図柄ゲームが実行されたとしても、通常遊技状態に移行するのではなくC時短遊技状態が継続する。
この明細書において、複数の時短遊技状態を重ねて実行するか否かにかかわらず、時短遊技状態において時短遊技状態への移行条件が成立したり、複数の時短遊技状態への移行条件が同時に成立することを、時短遊技状態が「重複する」と称する。そして、複数の時短遊技状態が重複した場合に、メインCPU201の制御により、内部的に、重複した複数の時短遊技状態のいずれをも作動させること、すなわち重複した複数の時短遊技状態を内部的に並行して作動させることを「重ねて実行」すると称する。ただし、メインCPU201が内部的には複数の時短遊技状態を重ねて実行したとしても、実際に実行される時短制御はいずれか一方の時短遊技状態に対応する時短制御のみである。すなわち、複数の時短遊技状態が重ねて実行されている場合であっても、遊技者からは、複数の時短遊技状態のうちいずれか一の時短遊技状態に制御されているものと把握される。
次に、遊技状態の移行について説明する。
通常遊技状態、時短遊技状態(A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態)、および高確遊技状態(例えば高確時短遊技状態)に制御されている場合であっても、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであると、大当り遊技状態に移行する。
大当り遊技状態が終了すると、遊技仕様にもよるが、通常遊技状態、時短遊技状態、および高確遊技状態(例えば高確時短遊技状態)のいずれにも移行させることができる。ただし、大当り遊技状態が終了したときに移行できる時短遊技状態は、A時短遊技状態に限られる。
高確遊技状態に制御されている場合、所謂ST機やループ機等の一部のパチンコ遊技機を除いて、高確遊技状態から時短遊技状態または通常遊技状態には移行しない。同様に、時短遊技状態または通常遊技状態からは、大当り遊技状態を経由しない限り、高確遊技状態には移行しない。
通常遊技状態に制御されている場合、B時短遊技状態またはC時短遊技状態に移行可能であるものの、A時短遊技状態には、大当り遊技状態を経由しない限り、移行できない。ただし、A時短遊技状態において規定回数の特別図柄ゲームが実行されると通常遊技状態に移行するため、A時短遊技状態から通常遊技状態への移行は可能である。なお、B時短遊技状態およびC時短遊技状態のいずれに制御されている場合であっても、規定回数の特別図柄ゲームが実行されると通常遊技状態に移行するため、B時短遊技状態やC時短遊技状態から通常遊技状態への移行も可能である。
次に、時短遊技状態どうしの移行について説明する。
A時短遊技状態に制御されている場合、A時短遊技状態において実行可能な時短回数は、B時短遊技状態への移行条件である天井値よりも少ない回数に設定されるため、A時短遊技状態からB時短遊技状態に移行することはない。また、A時短遊技状態は大当り遊技状態を経由して制御されるため、B時短遊技状態からA時短遊技状態に移行することもない。一方、A時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であるとC時短遊技状態への移行条件が成立するため、A時短遊技状態とC時短遊技状態とが重複しうる。ただし、上述したようにA時短遊技状態は大当り遊技状態を経由して制御されるため、C時短遊技状態からA時短遊技状態に移行することはない。
B時短遊技状態に制御されている場合、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であるとC時短遊技状態への移行条件が成立し、B時短遊技状態とC時短遊技状態とが重複しうる。また、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合も、C時短遊技状態とB時短遊技状態とが重複しうる。
C時短遊技状態に制御されている場合、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であるとC時短遊技状態への移行条件が成立し、C時短遊技状態とC時短遊技状態とが重複しうる。
なお、時短遊技状態の重複についての詳細は後述する。
[1-4.基本仕様]
次に、図9~図19を参照して、第1のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。
第1のパチンコ遊技機では、確変制御および時短制御のいずれも実行されない通常遊技状態、確変制御および時短制御の両方が実行される高確時短遊技状態、並びに、確変制御は実行されないものの時短制御が実行される低確時短遊技状態が用意されており、メインCPU201は、これらの遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技を進行させることが可能となっている。ただし、メインCPU201の制御によって進行される遊技状態はこれに限られない。
本実施例において、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされる。サブCPU301は、正規な遊技態様とされる打ち方を、例えば表示装置7の表示領域に表示する制御を実行する。なお、「正規な遊技態様」とは、複数の遊技態様(例えば発射態様)のうち遊技者にとって最も不利益とならない(遊技者にとって有利な)遊技態様が相当する。
[1-4-1.設定値毎の大当り確率]
図9は、第1のパチンコ遊技機における設定値毎の大当り確率(概算)を示すテーブルの一例である。図9に示されるように、第1のパチンコ遊技機では、上述の設定キー174やバックアップクリアスイッチ176(いずれも図6参照)等を用いて、例えば設定1~設定6といった複数の設定値のうちいずれか一の設定値にセットすることができる。このような設定機能付きパチンコ遊技機の場合、大当り確率は設定値に応じて異なっており、メインCPU201は、セットされた設定値に基づいて特別図柄の当り判定処理を実行する。
具体的には、確変制御が実行されない確変フラグがオフの遊技状態(本実施例では例えば通常遊技状態および低確時短遊技状態)における大当り確率は、第1特別図柄の当り判定処理および第2特別図柄の当り判定処理のいずれが実行された場合であっても、例えば、設定1で約319分の1、設定2で約314分の1、設定3で約309分の1、設定4で約304分の1、設定5で約299分の1、設定6で約294分の1となっている。また、確変制御が実行される確変フラグがオンの遊技状態(本実施例では例えば高確時短遊技状態)における大当り確率は、設定1で約77分の1、設定2で約76分の1、設定3で約75分の1、設定4で約74分の1、設定5で約73分の1、設定6で約72分の1となっている。
なお、時短当り確率は、大当り確率とは異なり全設定値で共通の確率となっている。例えば、第1特別図柄の当り判定処理が実行された場合の時短当り確率は160分の1、第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合の時短当り確率は240分の1となっている。時短当り確率は、第1特別図柄の当り判定処理が実行された場合と第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合とで異ならせてもよいが、同じとしてもよい。
ただし、時短当り確率が全設定値で共通の確率であったとしても、時短継続率(例えば、セットされる時短回数)については、設定値に応じて異ならせてもよい。例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、例えば、設定1の場合は時短回数として50回がセットされ、設定6の場合は時短回数として100回がセットされるようにしてもよい。
なお、第1のパチンコ遊技機では小当りが抽選対象に含まれていないが、小当りを抽選対象に含むようにしてもよい。小当りを抽選対象に含む場合、小当り確率を、全設定値で共通の確率とするとよい。また、小当りを抽選対象に含む場合、第1特別図柄と第2特別図柄とのうち一方の特別図柄(例えば第2特別図柄)の当り判定処理が行われた場合に限り小当りに当選しうるようにしてもよい。この場合、他方の特別図柄(例えば第1特別図柄)の当り判定処理では、小当り当選したか否かの判定自体を行わない態様の他、小当り確率を0として小当り当選したか否かの判定を行う態様であってもよい。
上記の時短当り確率および小当りを抽選対象に含む場合の小当り確率は、上述したとおり全設定値で共通の確率となっているが、これに限られず、設定値に応じて異なる確率としてもよい。
また、本実施例では、全ての設定値においてそれぞれ大当り確率が異なっているが、これに限定されず、例えば、設定1と設定2とで共通の大当り確率、設定3と設定4とで共通の大当り確率、設定5と設定6とで共通の大当り確率といったように、複数の設定値で大当り確率を同じにしてもよい。
また、本実施例では、設定値に応じて大当り確率が異なっているが、遊技者にとっての有利度合いが設定値に応じて異なれば、設定値に応じて異なる対象が必ずしも大当り確率に限定されない。例えば、特定の入賞口に遊技球が入賞すると大当り遊技状態に制御されるようなパチンコ遊技機であれば、設定値に応じて特定の入賞口への入賞確率を異ならせるようにしてもよい。なお、パチンコ遊技機を、設定機能付きパチンコ遊技機とすることは必須ではない。
[1-4-2.特別図柄の当り判定テーブル]
図10は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。なお、図10に示される特別図柄の当り判定テーブルは、図9に示される設定1の場合を一例として示したものである。
特別図柄の当り判定テーブルは、特別図柄の当り判定処理において参照されるテーブル、すなわち、始動口120,140に遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「大当り」または「ハズレ」を抽選により決定する際に参照されるテーブルである。なお、本実施例では、抽選対象は「時短当り」、「大当り」および「ハズレ」であり、他の抽選対象(例えば、小当り)が含まれていないが、第1始動口120または/および第2始動口140に遊技球が入賞した際に、他の抽選対象に決定されるようにしてもよい。
特別図柄当り判定用乱数値は、上述したとおり、特別図柄の当り判定処理に用いられる乱数値である。本実施例において、特別図柄当り判定用乱数値は、0~65535(65536種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
本実施例では、メインCPU201は、第1特別図柄の当り判定処理において、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「大当り」、または「ハズレ」に決定する。第1特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に、「時短当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する時短当り判定値データとの関係、「大当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、および「ハズレ」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
なお、本明細書において、確変フラグの値が「0」の場合、確変フラグがオフであり、確変フラグの値が「1」の場合、確変フラグがオンである。
また、メインCPU201は、第2特別図柄の当り判定処理において、第1特別図柄の当り判定処理と同様、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「大当り」、または「ハズレ」に決定する。第2特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に、「時短当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する時短当り判定値データとの関係、「大当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、および「ハズレ」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
本実施例では、例えば、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が0~408のいずれかである場合、メインCPU201は、「時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が409~613のいずれかである場合、メインCPU201は、「大当り」と判定し、判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。また、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が614~65535のいずれかである場合、メインCPU201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、例えば、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が0~408のいずれかである場合、メインCPU201は、「時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が409~1259のいずれかである場合、メインCPU201は、「大当り」と判定し、判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。また、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が1260~65535のいずれかである場合、メインCPU201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
同様に、例えば、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が0~272のいずれかである場合、メインCPU201は、「時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が273~477のいずれかである場合、メインCPU201は、「大当り」と判定し、判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。さらに、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が478~65535のいずれかである場合、メインCPU201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、例えば、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が0~272のいずれかである場合、メインCPU201は、「時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が273~1123のいずれかである場合、メインCPU201は、「大当り」と判定し、判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。さらに、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が1124~65535のいずれかである場合、メインCPU201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
このように、本実施例では、例えば0~65535の範囲で発生する特別図柄当り判定用乱数値のうち、0から所定幅(例えば、第1特別図柄の当り判定処理であれば0~408)を、大当り判定値データおよびハズレ判定値データを除く他の判定値データ(例えば、時短当り判定値データ)に割り当てている。また、所定値から最後尾(例えば、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフの場合であれば614~65535)をハズレ判定値データに割り当てている。さらに、大当り判定値データとハズレ判定値データとを隣接して割り当てている。このようにすることで、例えば確変フラグがオフからオン(またはオンからオフ)になった場合に、大当り判定値データの幅を大きく(または小さく)した分だけハズレ判定値データの幅を小さく(または大きく)するだけで、他の判定値データ(例えば、時短当り判定値データ)の幅を変更することなく、大当り確率を変更することが可能となる。
また、本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率と、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率とを異ならせることにより、遊技にバリエーションを持たせて興趣の低下を抑制できるようにしている。
とくに、図10に示されるように、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率を、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率よりも高くすることにより、単調な遊技となりがちな通常遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
ただし、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率を、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率よりも高くしてもよい。この場合、例えば時短遊技状態において「時短当り」に当選した場合に時短遊技状態を重ねて実行するようにすることで、時短遊技状態の終了間際に「時短当り」に当選すると、時短遊技状態が実質的に延長されることとなり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
ところで、図10に示されるように、本実施例では、確変フラグがオンおよびオフのいずれの場合であっても、「時短当り」に当選しうる。ただし、メインCPU201は、確変フラグがオフ(通常遊技状態、時短遊技状態)である場合、当り判定処理の結果が「時短当り」であれば時短遊技状態に制御するものの、確変フラグがオンである場合には、当り判定処理の結果がたとえ「時短当り」であったとしても、時短遊技状態に制御しないようにしている。
[1-4-3.特別図柄判定テーブル]
図11は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、始動口120,140に遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。「選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであった場合に、大当り種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図11に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、メインCPU201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば0~69である場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z0」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば70~96のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば97~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が0~9のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z3」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が10~59のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z6」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば0~96である場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば97~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z8」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA7」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~59のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z9」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA8」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z10」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA9」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z11」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA10」を選択する。
なお、本実施例では、特別図柄の当り判定テーブル(図10参照)を参照して、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて判定値データを決定し、その後、特別図柄判定テーブル(図11参照)を参照して、特別図柄の図柄乱数値に基づいて選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを決定するようにしているが、これに限られない。例えば、抽出された特別図柄当り判定用乱数値と特別図柄の図柄乱数値とに基づいて、特別図柄の当落、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドをあわせて決定するようにしてもよい。
[1-4-4.特別図柄停止態様決定テーブル]
図12(A)は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている特別図柄停止態様決定テーブルの一例である。特別図柄停止態様決定テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164(図5参照)に導出される特別図柄の停止態様を、選択図柄コマンドに応じて決定する際に参照される。
図12(A)に示されるように、第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164(図5参照)に導出される特別図柄の停止態様は、例えば0~7の領域で構成される1バイトの制御信号で構成される。第1特別図柄の0~7の各領域は、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLED163a~163h(図5参照)のいずれかに1対1で対応している。例えば、第1特別図柄の領域0は163aに対応し、第1特別図柄の領域1は163bに対応し、第1特別図柄の領域2は163cに対応し、第1特別図柄の領域3は163dに対応し、第1特別図柄の領域4は163eに対応し、第1特別図柄の領域5は163fに対応し、第1特別図柄の領域6は163gに対応し、第1特別図柄の領域7は163hに対応している。
同様に、第2特別図柄の0~7の各領域は、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLED164a~164h(図5参照)のいずれかに1対1で対応している。例えば、第2特別図柄の領域0は164aに対応し、第2特別図柄の領域1は164bに対応し、第2特別図柄の領域2は164cに対応し、第2特別図柄の領域3は164dに対応し、第2特別図柄の領域4は164eに対応し、第2特別図柄の領域5は164fに対応し、第2特別図柄の領域6は164gに対応し、第2特別図柄の領域7は164hに対応している。
本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、特別図柄表示部163,164に導出されるLEDの表示態様(時短当りの表示態様)は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z0」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域0に対応するLED163aと、第1特別図柄の領域7に対応するLED163hとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z1」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域0に対応するLED163aと、第1特別図柄の領域1に対応するLED163bと、第1特別図柄の領域7に対応するLED163hとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z2」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域0に対応するLED163aと、第1特別図柄の領域2に対応するLED163cと、第1特別図柄の領域7に対応するLED163hとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。また、選択図柄コマンドが「z7」の場合、メインCPU201は、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLEDのうち、第2特別図柄の領域0に対応するLED164aと、第2特別図柄の領域1に対応するLED164bと、第2特別図柄の領域7に対応するLED164hとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第2特別図柄表示部164を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z8」の場合、メインCPU201は、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLEDのうち、第2特別図柄の領域0に対応するLED164aと、第2特別図柄の領域2に対応するLED164cと、第2特別図柄の領域7に対応するLED164hとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第2特別図柄表示部164を停止表示するよう決定する。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、特別図柄表示部163,164に導出されるLEDの表示態様(大当りの表示態様)は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z3」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域3に対応するLED163dと、第1特別図柄の領域4に対応するLED163eと、第1特別図柄の領域6に対応するLED163gとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z4」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域3に対応するLED163dと、第1特別図柄の領域5に対応するLED163fと、第1特別図柄の領域6に対応するLED163gとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z5」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域3に対応するLED163dと、第1特別図柄の領域4に対応するLED163eと、第1特別図柄の領域5に対応するLED163fと、第1特別図柄の領域6に対応するLED163gとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z9」の場合、メインCPU201は、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLEDのうち、第2特別図柄の領域3に対応するLED164dと、第2特別図柄の領域4に対応するLED164eと、第2特別図柄の領域6に対応するLED164gとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第2特別図柄表示部164を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z10」の場合、メインCPU201は、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLEDのうち、第2特別図柄の領域3に対応するLED164dと、第2特別図柄の領域5に対応するLED164fとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第2特別図柄表示部164を停止表示するよう決定する。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、特別図柄表示部163,164に導出されるLEDの表示態様(ハズレの表示態様)は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z6」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域7に対応するLED163hのみを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z11」の場合、メインCPU201は、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLEDのうち、第2特別図柄の領域7に対応するLED164hのみを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第2特別図柄表示部164を停止表示するよう決定する。
メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて特別図柄の停止態様を決定すると、決定された態様に対応する制御信号を第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164を構成する各LEDに出力し、第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出される特別図柄の停止態様を制御する。
なお、図12(A)では、第1特別図柄表示部163に導出されるLEDの表示態様と、第2特別図柄表示部164に導出されるLEDの表示態様とを、便宜上、同じテーブルにあらわしている。ただし、第1特別図柄表示部163と第2特別図柄表示部164とで、制御信号は別々に送信されるようにするとよい。
図12(B)は、第1のパチンコ遊技機において、装飾図柄の停止態様の決定にかかわる考え方を示す表の一例である。図12(B)に示されるように、表示装置7に表示される装飾図柄の可変表示が停止したときに導出される装飾図柄の停止態様(図柄組合せ)は、図柄指定コマンドに応じて決定される。
なお、第1のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とうちいずれか一方のみが可変表示可能であるため、サブCPU1301は、第1特別図柄および第2特別図柄のうち可変表示されている特別図柄についての表示演出が表示装置7にて行われるよう制御する。この場合、サブCPU301は、可変表示されている特別図柄が第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかを把握できる態様で、表示演出を行うことが好ましい。
本実施例において、表示装置7に表示される装飾図柄は、左図柄が例えば1~9の9個の図柄で構成され、中図柄が例えば1~9及び時短図柄の10個の図柄で構成され、右図柄が例えば1~9の9個の図柄で構成される。時短図柄は、例えば特別図柄抽選の結果が時短当りである場合等、遊技状態が時短遊技状態に移行する際に停止表示される図柄である。中図柄を時短図柄で停止表示することにより、時短当りに当選したことを遊技者が把握することができる。また、本実施例では、奇数図柄を、偶数図柄と比べて遊技者にとっての有利度合いが高い図柄として規定しているが、これに限定されない。
なお、第1のパチンコ遊技機では特別図柄抽選の結果に小当りが含まれないが、特別図柄抽選の結果に小当りが含まれる場合は、例えば、中図柄を構成する図柄に、小当り図柄(特別図柄抽選の結果が小当りである場合に停止表示される図柄)を含めるようにしてもよい。この場合、特別図柄抽選の結果が小当りであると、サブCPU301は、中図柄を小当り図柄で停止表示するため、小当りに当選したことを遊技者が把握することができる。
図12(B)に示されるように、図柄指定コマンドが「zA1」または「zA6」である場合(特別図柄抽選の結果が「時短当り」である場合)、サブCPU301は、装飾図柄を、例えば、左図柄及び右図柄を偶数図柄で停止させ、かつ中図柄を時短図柄で停止させる。
図柄指定コマンドが「zA2」または「zA7」である場合(特別図柄抽選の結果が「時短当り」である場合)、サブCPU301は、装飾図柄を、例えば、左図柄及び右図柄を奇数図柄で停止させ、かつ中図柄を時短図柄で停止させる。なお、図柄指定コマンドが「zA2」または「zA7」である場合(選択図柄コマンドが「z2」または「z8」である場合)は、後述の図13を参照すると分かるように、図柄指定コマンドが「zA1」または「zA6」である場合(選択図柄コマンドが「z0」、「z1」または「z7」である場合)と比べてセットされる時短回数が多く、遊技者にとっての有利度合いが高い。
図柄指定コマンドが「zA3」または「zA8」である場合(特別図柄抽選の結果が「大当り」である場合)、サブCPU301は、装飾図柄を、例えば、左図柄、右図柄及び中図柄を奇数図柄の揃い図柄(ぞろ目)で停止させる。
図柄指定コマンドが「zA4」または「zA9」である場合(特別図柄抽選の結果が「大当り」である場合)、サブCPU301は、装飾図柄を、例えば、左図柄、右図柄及び中図柄を偶数図柄の揃い図柄(ぞろ目)で停止させる。なお、図柄指定コマンド「zA4」は、後述の図13を参照すると分かるように、大当り遊技状態の終了後、確変フラグがオンにセットされる場合(選択図柄コマンドが「z4」の場合)と、確変フラグがオンにセットされない場合(選択図柄コマンドが「z5」の場合)とがある。そこで、本実施例では、選択図柄コマンドが「z4」及び「z5」のいずれであったとしても、サブCPU301は、偶数図柄の揃い図柄(ぞろ目)で装飾図柄が停止するよう制御し、大当り遊技状態において、確変当り(確変フラグがオンにセットされる当り)であることを示す昇格演出を行うようにするとよい。
また、後述の図13を参照すると分かるように、図柄指定コマンドが「zA4」または「zA9」である場合は、後述の図13を参照すると分かるように、図柄指定コマンドが「zA3」または「zA8」である場合と比べて、大当り遊技状態の終了後に確変フラグがオンにセットされる期待値が小さい。この点において、図柄指定コマンドが「zA3」または「zA8」である場合、図柄指定コマンドが「zA4」または「zA9」である場合と比べて、遊技者にとっての有利度合いが高い。
なお、図柄指定コマンドが「zA5」または「zA10」である場合(特別図柄抽選の結果が「ハズレ」である場合)、サブCPU301は、装飾図柄をばらけ目またはリーチハズレで停止させる。ばらけ目は、例えば、最初に停止される図柄(例えば左図柄)と二番目に停止される図柄(例えば右図柄)とが異なる停止態様や、左図柄、右図柄及び中図柄の全部が互いに異なる停止態様が相当する。リーチハズレは、最初に停止される図柄(例えば左図柄)と二番目に停止される図柄(例えば右図柄)とが共通するものの最後に停止される図柄(例えば中図柄)が他の図柄(例えば左図柄および右図柄)と異なる停止態様が相当する。
図12(B)では、図柄指定コマンドに応じた装飾図柄の停止態様(例えば、図柄指定コマンドが「zA1」の場合、左図柄「2」、中図柄「時短」、右図柄「4」)を例示しているが、図12(B)の装飾図柄の停止態様の欄に示される停止態様はあくまでも例示であって、これに限られない。
[1-4-5.当り種類決定テーブル]
図13は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。当り種類決定テーブルは、特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される選択図柄コマンドに応じて、大当り遊技状態の態様(より詳しくは例えばラウンド数)または/およびその後の遊技状態の態様、を決定する際に参照される。その後の遊技状態の態様は、大当り遊技状態終了後の遊技状態の態様を示す。ただし、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合は、大当り遊技状態に制御されることなくC時短遊技状態に制御されるため、その後の遊技状態の態様は、C時短遊技状態の態様を示す。
本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、C時短遊技状態の態様は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z0」の場合、メインCPU201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定し、時短回数を10回にセットすることを決定する。選択図柄コマンドが「z1」の場合および「z7」の場合、メインCPU201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定し、時短回数を50回にセットすることを決定する。選択図柄コマンドが「z2」の場合および「z8」の場合、メインCPU201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定し、時短回数を100回にセットすることを決定する。特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であった場合、メインCPU201は、上述した時短当りの表示態様を第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出した後、大当り遊技状態に制御することなく、時短フラグをオンにセットするとともに決定された時短回数をセットし、C時短遊技状態に制御可能となる。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合は大当り遊技状態に制御されないため、大当り遊技状態の態様は決定されない。なお、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、この特別図柄の当り判定処理が行われたときの遊技状態にかかわらず、セットされる時短回数を同じとしている。ただし、これに限られず、特別図柄の当り判定処理が行われたときの遊技状態に応じて、セットされる時短回数を異ならせてもよい。
このように、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、特別図柄の図柄乱数値に基づいて決定される選択図柄コマンドに応じて、セットされる時短回数が異なるようにしている。このようにすることで、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であった場合に、その後の遊技の進行状況にバリエーションを持たせることが可能となり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
ところで、上述したとおり、メインCPU201は、確変フラグがオンである場合には、当り判定処理の結果がたとえ「時短当り」であったとしても、時短遊技状態に制御しないようにしている。例えば、メインCPU201は、確変フラグがオン(高確遊技状態)であったとしても、図10に示されるように「時短当り」の抽選を行い、当り判定処理の結果が「時短当り」である場合には、「時短当り」に当選したことを示す時短当りの表示態様を特別図柄表示部163,164に導出するものの、C時短遊技状態に制御せずに、高確遊技状態を継続するようにしてもよい。
また、メインCPU201は、確変フラグがオンであるときに「時短当り」の抽選を行い、当り判定処理の結果が「時短当り」であったとしても強制的にハズレの表示態様を特別図柄表示部163,164に導出するようにしてもよい。
さらには、確変フラグがオンである場合、特別図柄当り判定用乱数値に対して時短当り判定値データを割り当てない、すなわち「時短当り」を抽選結果(特別図柄の当り判定処理の結果)に含まない当り判定処理が行われるようにしてもよい。この場合、特別図柄当り判定用乱数値に対して、確変フラグがオフであるときは時短当り判定値データを割り当て、確変フラグがオンであるときは時短当り判定値データを割り当てない。そのため、確変フラグがオフであるときに時短当り判定値データに割り当てられていた乱数値の幅は、時短当り判定値データの代わりに、ハズレ判定値データ、大当り判定値データ、又は、ハズレ判定値データと大当り判定値データとの両方、に割り当てられる。
なお、本実施例では、確変フラグがオンである場合には、C時短遊技状態に移行しないように構成しているが、これに限られない。例えば、確変フラグがオンであったとしても時短フラグがオフであるような高確非時短遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機においては、当り判定処理の結果が「時短当り」である場合には高確時短遊技状態に移行するようにしてもよい。
特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様は、次のとおり決定される。
例えば、選択図柄コマンドが「z3」の場合および「z9」の場合、メインCPU201は、大当り遊技状態の態様として、ラウンド数を10ラウンドに決定する。また、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとの両方をオンにセットすることを決定し、確変回数および時短回数をいずれも10000回にセットすることを決定する。これらの場合、メインCPU201は、上述した大当りの表示態様を特別図柄表示部163,164に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、高確時短遊技状態に制御可能となる。
また、選択図柄コマンドが「z4」の場合、メインCPU201は、大当り遊技状態の態様として、ラウンド数を4ラウンドに決定する。また、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとの両方をオンにセットすることを決定し、確変回数および時短回数をいずれも10000回にセットすることを決定する。この場合、メインCPU201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部163に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、高確時短遊技状態に制御可能となる。
また、選択図柄コマンドが「z5」の場合、メインCPU201は、大当り遊技状態の態様として、ラウンド数を4ラウンドに決定する。また、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定する。また、セットする時短回数を例えば200回にセットすることを決定する。この場合、メインCPU201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部163に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、時短遊技状態に制御可能となる。ここで制御される時短遊技状態はA時短遊技状態である。
また、選択図柄コマンドが「z10」の場合、メインCPU201は、大当り遊技状態の態様として、ラウンド数を10ラウンドに決定する。また、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定する。また、セットする時短回数を例えば300回にセットすることを決定する。この場合、メインCPU201は、上述した大当りの表示態様を第2特別図柄表示部164に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、時短遊技状態に制御可能となる。ここで制御される時短遊技状態もA時短遊技状態である。
なお、高確時短遊技状態における時短性能は、A時短遊技状態における時短性能と同じとすることが好ましいが、A時短における時短性能と異ならせてもよい。
また、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択図柄コマンドが「z6」の場合、および「z11」の場合)、メインCPU201は、大当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットしない。すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合、メインCPU201は、遊技状態を移行させずに、それまでの遊技状態に継続して制御する。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択図柄コマンドが「z6」の場合、および「z11」の場合)、上述したように大当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットされないため、本来、図13の当り種類決定テーブルに図示する必要がない。ただし、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、大当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれも決定されないことを明示するために、便宜上、図13に図示したものである。
このように、本実施例において、メインCPU201は、図10の特別図柄の当り判定テーブルを参照し、第1始動口120または第2始動口140に遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄当り判定用乱数値に基づいて判定値データを決定し(当落判定を行い)、当落(「時短当り」、「大当り」または「ハズレ」)を決定する。その後、メインCPU201は、図11の特別図柄判定テーブルを参照し、第1始動口120または第2始動口140に遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄の図柄乱数値と上記の判定値データとに基づいて選択図柄コマンドを決定し、特別図柄表示部163,164に導出される表示態様の種類(時短当りの種類または大当りの種類)を決定するようにしている。なお、上記の当落判定および選択図柄コマンドの決定は、特別図柄の可変表示の開始時に行われるが、特別図柄の可変表示が開始されてから確定表示されるまでの間に行われることを排除する趣旨ではない。
また、図13に示されるように、本実施例では、大当り遊技状態の終了後に制御されるA時短遊技状態の時短回数は、例えば、200回(選択図柄コマンドが「z5」の場合)、または300回(選択図柄コマンドが「z10」の場合)である。これに対し、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合に制御されるC時短遊技状態の時短回数は、例えば、10回(選択図柄コマンドが「z0」の場合)、50回(選択図柄コマンドが「z1」、「z7」の場合)、または100回(選択図柄コマンドが「z2」、「z8」の場合)である。すなわち、A時短遊技状態における時短回数の期待値が、C時短遊技状態における時短回数の期待値よりも高い。このように、A時短遊技状態をC時短遊技状態と比べて遊技者にとって有利度合いが高くなるようにすることで、「大当り」の位置づけを大きくすることができる。
なお、A時短遊技状態における時短回数の期待値をC時短遊技状態における時短回数の期待値よりも高いことに代えて、例えば図14に示されるように、C時短遊技状態における時短回数の期待値をA時短遊技状態における時短回数の期待値よりも高くするようにしてもよい。図14は、図13に示される当り種類決定テーブルの変形例である。この図14では、A時短遊技状態の時短回数は、例えば、50回(選択図柄コマンドが「z5」、「z10」の場合)である。これに対し、C時短遊技状態の時短回数は、例えば、50回(選択図柄コマンドが「z0」の場合)、100回(選択図柄コマンドが「z1」、「z7」の場合)または200回(選択図柄コマンドが「z2」、「z8」の場合)である。このように、C時短遊技状態をA時短遊技状態と比べて遊技者にとって有利度合いが高くなるようにすることで、「時短当り」の位置づけを大きくすることができる。例えば、長期間にわたって「大当り」に当選しないような状態が続いたとしても、「時短当り」に当選した場合には相対的に有利なC時短遊技状態に制御されるため、興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、本明細書において、確変フラグの場合と同様に、時短フラグの値が「0」の場合が時短フラグオフであり、時短フラグの値が「1」の場合が時短フラグオンである。
時短フラグは、確変フラグと同様にメインRAM203に格納される管理フラグの一つであり、時短制御を実行するか否かを管理するためのフラグである。
また、時短回数は、時短制御を継続して実行可能な特別図柄の可変表示回数である。すなわち、例えば時短回数が「50」に決定された場合、この時短遊技状態において大当りに当選することなく50回の特別図柄の可変表示が行われると、この時短遊技状態が終了して非時短遊技状態(例えば、通常遊技状態)に移行する。
なお、図13等に示される確変回数および時短回数の「10000」は、大当り遊技状態終了後、大当りであると判定される(すなわち次回大当り)まで、確変制御を継続して実行できる趣旨である。
[1-4-6.特別図柄の変動パターンテーブル]
図15は、第1のパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。図15の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。図15の「備考」の欄に示される時短当り系リーチA,B,Cは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りの可能性がある(大当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。同様に、大当り系リーチA,B,Cは、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの可能性がある(時短当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。さらに、共通リーチA,B,C,D,Eは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りおよび大当りのいずれについても可能性があることを示すリーチ演出である。なお、図15は確変フラグがオフである場合の特別図柄の変動パターンテーブルであり、確変フラグがオンである場合の特別図柄の変動パターンテーブルの図示は省略する。
メインCPU201は、第1始動口120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口140への遊技球の入賞に基づくときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。図15の特別図柄の変動パターンテーブルは、後述の図28のS96の特別図柄の変動パターン決定処理を実行する際に参照されるテーブルである。
図15に示されるように、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の種別、特別図柄の当り判定処理の結果(当落)、時短フラグの値(0または1)、リーチ判定用乱数値、または/および、演出選択用乱数値等に基づいて決定されるが、これに限られず、上記のいずれかに代えてまたは加えて他の値等に基づいて決定されるようにしてもよい。
リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
メインCPU201は、第1始動口120への遊技球の入賞に基づいて抽出した演出選択用乱数値が特定の乱数値である場合、先読みフラグを設定する。メインCPU201から送信された特別図柄の変動パターンコマンドを受信したサブCPU301は、先読みフラグが設定されている場合、先読み演出を行う。
なお、本実施例では、メインCPU201は、時短フラグがオフである場合に先読みフラグを設定し、時短フラグがオンであったり確変フラグがオンである場合には先読みフラグを設定しない。
また、本実施例では、先読み演出を行うか否かをメインCPU201が決定しているが、これに限られず、サブCPU301が決定するようにしてもよい。
なお、メインCPU201は、時短フラグがオンである場合や確変フラグがオンである場合にも先読みフラグを設定するように(先読み演出が行われるように)してもよい。また、第2特別図柄の変動パターンを決定する際にも、先読みフラグを設定するように(先読み演出が行われるように)してもよい。
時短フラグがオンである場合、決定される特別図柄の変動パターンは、時短フラグがオフである場合と比べて単位時間あたりの変動回数の期待値が小さい。すなわち、時短フラグがオンである場合の特別図柄の変動時間は、時短フラグがオフである場合の特別図柄の変動時間と比べて短時間となりやすい。
決定された変動パターン情報は、コマンド出力ポート206を介してメインCPU201からサブCPU301のコマンド入力ポート308に送信される。サブCPU301は、メインCPU201から送信された変動パターン情報に基づいて、表示装置7の表示領域に表示される表示演出や、スピーカ32から出力される音演出を制御する。
なお、図15には示されていないが、設定値毎に、例えば演出選択用乱数値の範囲を変えて、決定される特別図柄の変動パターン(可変表示時間)が異なるようにしてもよい。
また、本実施例では、例えば、当り判定処理の結果がハズレである場合、時短の種類にかかわらず時短フラグがオンであるか否かに応じて特別図柄の変動パターンを決定するようにしたが、これに限られない。例えば、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が時短の種類に応じて異なりうるようにしてもよい。例えば、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とで、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が異なるようにしてもよい。
[1-4-7.時短遊技状態]
上述したとおり、本実施例では、時短遊技状態として、A時短遊技状態と、B時短遊技状態と、C時短遊技状態とが用意されている。これらの時短遊技状態について、以下に説明する。
A時短遊技状態は、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、選択図柄コマンドが例えば「z5」または「z10」である場合に、大当り遊技状態終了後に制御される時短遊技状態である。すなわち、本実施例において、A時短遊技状態への移行条件は、大当り(選択図柄コマンドが「z5」または「z10」の大当り)に当選することである。ただし、A時短遊技状態への移行条件が成立したとしても、必ずA時短遊技状態に移行するのではなく、A時短遊技状態への移行を妨げる条件が成立した場合(例えば、バックアップクリアされた場合等)には、A時短遊技状態に移行させない。
また、A時短遊技状態の終了条件は、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって当該「大当り」に基づく大当り遊技状態が開始される場合と、選択図柄コマンドに対応して決定された時短回数(以下「A時短規定回数」と称する)の特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の可変表示が実行された場合(図13の「時短回数」の欄を参照)とのうち、いずれかの条件を満たした場合である。
B時短遊技状態は、例えば、大当り遊技状態が終了し、非高確遊技状態(本実施例では例えば通常遊技状態および低確時短遊技状態)における特別図柄の可変表示が開始されたとき等を起点として、天井カウンタを更新(1加算)し、天井カウンタが天井値に到達したときに制御される時短遊技状態である。すなわち、B時短遊技状態への移行条件は、天井カウンタが天井値に到達することである。B時短遊技状態への移行は、天井カウンタが天井値に到達するときの特別図柄の可変表示(以下「天井最終変動」と称する)が開始されたときとしてもよいし、天井最終変動が終了したときとしてもよいし、天井最終変動の次の特別図柄の可変表示が開始されたときとしてもよい。すなわち、B時短遊技状態への移行タイミングは、天井最終変動が開始されてから次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの間であればよい。また、天井最終変動における特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、特別図柄表示部163,164にはハズレの表示態様が導出されるものの、B時短遊技状態に移行することとなる。この場合、サブCPU301は、B時短遊技状態への移行条件が成立したこと(例えば、本実施形態では天井カウンタが天井値に到達したこと)を遊技者に示す表示演出(例えば、装飾図柄を特殊図柄で停止させたり、キャラクタによる特殊演出を行ったり、又はこれらの両方が行われる演出)を、表示装置7に表示する制御を行ってもよい。なお、B時短遊技状態への移行条件が成立したとしても、必ずB時短遊技状態に移行するのではなく、B時短遊技状態への移行を妨げる条件が成立した場合(例えば、天井最終変動における特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合等)には、B時短遊技状態に移行させない。
天井カウンタは、確変フラグがオンである場合には更新されず、確変フラグがオフである場合は、時短フラグがオンであるかオフであるかにかかわらず常にカウントされる。天井カウンタが天井値に到達した場合、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」でない限りB時短遊技状態に制御される。特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含むパチンコ遊技機においては、天井カウンタが天井値に到達したときの特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」である場合、小当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出されたときにB時短遊技状態が開始されるようにしてもよいし、小当り遊技状態の終了後にB時短遊技状態が開始されるようにしてもよい。すなわち、天井カウンタが天井値に到達したときの特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」である場合には、特別図柄表示部163,164に小当りの表示態様が表示されるだけであり、上述したような天井カウンタが天井値に到達したことを遊技者に示す表示演出は表示されることがない。なお、設定機能付きパチンコ遊技機の場合、設定値に応じて天井値が異なるようにしてもよい。また、天井カウンタが天井値に到達したときの特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合には、B時短遊技状態に制御することなく大当り遊技状態に制御される。
なお、天井カウンタは、電源が投入された場合、大当り遊技状態に制御された場合、RAM203内の作業領域(揮発性領域)のクリア処理(バックアップクリア処理)が行われた場合、バックアップクリアスイッチ176とは別のスイッチ(例えば、設定キー174や専用のスイッチ)が操作された場合、普通図柄当り確率を変更可能な遊技機にあっては普通図柄当り確率の高確率が終了した場合等、所定の条件が成立するとリセットされる。そして、天井カウンタの更新が許容されると、特別図柄の可変表示が実行される都度、天井カウンタが更新される。例えば確変フラグがオンである場合、天井カウンタの更新が許容されない。
メインCPU201は、天井カウンタをクリアした後、次の特別図柄の可変表示から天井カウンタのカウントを開始する。なお、天井値は、天井カウンタがクリアされる都度、メインCPU201がセットするものとしてもよいし、都度セットするのではなく、パチンコ遊技機固有のものとして予め決められていてもよい。
大当り遊技状態に制御されたことによって天井カウンタがクリアされた場合、大当り遊技状態の終了後、確変フラグがオンでなければ、メインCPU201は、1回目の特別図柄の可変表示の開始時または終了時に天井カウンタを更新(+1)する。また、大当り遊技状態の終了後、確変フラグがオンであれば、特別図柄の可変表示が行われても天井カウンタを更新しないが、例えばST機や確変転落抽選を行う仕様であれば、確変フラグがオフになった後の1回目の特別図柄の可変表示の開始時または終了時に天井カウンタを更新する。なお、確変転落抽選を行う仕様の場合、特別図柄の可変表示の開始時に確変フラグがオンからオフに変更されるため、特別図柄の可変表示の終了時に天井カウンタの更新を行う場合、特別図柄の可変表示の終了時に確変フラグがオフであれば天井カウンタを更新するようにしてもよい。
なお、メインCPU201により確変転落抽選が行われる仕様のパチンコ遊技機の場合、サブCPU301は、メインCPU201から送信されたコマンドを受信すると、確変転落抽選に当選したことを示唆する演出や、高確遊技状態から低確遊技状態への移行を示唆する演出を行わないようにすることが好ましい。このようにすることで、天井カウンタによるカウントの開始時点、すなわちB時短遊技状態への移行タイミングを、表示装置7に表示される表示演出等に基づいて遊技者が把握することが困難となり、面白みのあるゲーム性を提供することが可能となる。B時短遊技状態への移行タイミングの把握が困難である場合、例えばB時短遊技状態への移行タイミングを示唆するカウントダウン演出やガセのカウントダウン演出を、サブCPU301による制御によって表示装置7に表示することにより、より一層興趣を高めることが可能となる。
また、RAM203内の作業領域(揮発性領域)のクリア処理(バックアップクリア処理)が行われた場合、メインCPU201は、RAM203内の作業領域のクリア処理後の1回目の特別図柄の可変表示の開始時または終了時に天井カウンタを更新(+1)する。
さらに、バックアップクリアスイッチ176とは別のスイッチ(例えば、設定キー174や専用のスイッチ)が操作された場合、メインCPU201は、上記別のスイッチが操作された後の1回目の特別図柄の可変表示の開始時または終了時に天井カウンタを更新(+1)する。
また、B時短遊技状態の終了条件は、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって当該「大当り」に基づく大当り遊技状態が開始される場合と、予め定められた規定回数(以下「B時短規定回数」と称する)分の特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の可変表示が実行された場合とのうち、いずれかの条件を満たした場合である。B時短遊技状態の終了条件の一つである「B時短規定回数分の特別図柄の可変表示が実行された場合」は、B時短規定回数目の特別図柄の可変表示(以下「B時短最終変動」と称する)が開始されたときとしてもよいし、B時短最終変動が終了したときとしてもよい。すなわち、B時短遊技状態の終了タイミングは、B時短最終変動が開始されてからこのB時短最終変動にかかる特別図柄の可変表示が終了するまでの間であればよい。
C時短遊技状態は、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合に制御される時短遊技状態である。すなわち、C時短遊技状態への移行条件は、時短当り(選択図柄コマンドが「z0」~「z2」、「z7」または「z8」の時短当り)に当選し、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出(確定表示)されることである。なお、C時短遊技状態への移行条件が成立したとしても、必ずC時短遊技状態に移行するのではなく、C時短遊技状態への移行を妨げる条件が成立した場合(例えば、B時短遊技状態とC時短遊技状態とが重ねて実行されない仕様(詳細は後述する)であって、B時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合等)には、C時短遊技状態に移行させない。なお、C時短遊技状態への移行条件が成立したにもかかわらずC時短遊技状態への移行を妨げる条件が成立した場合、メインCPU201は、C時短遊技状態に移行させないにもかかわらず、時短当りの表示態様を特別図柄表示部163,164に導出する制御を実行する。
また、C時短遊技状態の終了条件は、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって当該「大当り」に基づく大当り遊技状態が開始される場合と、選択図柄コマンドに対応して決定された時短回数(以下「C時短規定回数」と称する)の特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の可変表示が実行された場合(図13の「時短回数」の欄を参照)とのうち、いずれかの条件を満たした場合である。C時短遊技状態の終了条件の一つであるC時短規定回数は、選択図柄コマンドに対応して決定された時短回数目の特別図柄の可変表示(以下「C時短最終変動」と称する)が開始されたときとしてもよいし、C時短最終変動が終了したときとしてもよい。すなわち、C時短遊技状態の終了タイミングは、C時短最終変動が開始されてからこのC時短最終変動にかかる特別図柄の可変表示が終了するまでの間であればよい。
なお、時短性能は、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とで互いに異なるようにしてもよい。また、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうち、2つの時短遊技状態の時短性能を同じとし、これら2の時短遊技状態の時短性能と他の一つの時短遊技状態の時短性能とが異なるようにしてもよい。さらには、A時短遊技状態の時短性能と、B時短遊技状態の時短性能と、C時短遊技状態の時短性能とが同じとなるようにしてもよい。
また、A時短遊技状態の終了条件、B時短遊技状態の終了条件、およびC時短遊技状態の終了条件には、上記の他、例えば、第2特別図柄の可変表示回数が規定回数に到達したことや、普通電動役物146が所定回数開放したこと、普通電動役物146の開放態様として特定の開放態様が選択されたこと等を含めるようにしてもよい。また、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含むパチンコ遊技機においては、小当り回数が規定回数に到達したことを上記の終了条件に含めるようにしてもよい。さらには、時短転落抽選を行い、時短転落抽選に当選したことを、上記の終了条件に含めるようにしてもよい。
[1-4-8.普通図柄の当り判定テーブル]
図16は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている普通図柄の当り判定テーブルの一例である。
普通図柄の当り判定テーブルは、普通図柄の当り判定処理において参照されるテーブル、すなわち、遊技状態と、通過ゲート126(図4参照)を遊技球が通過した際に抽出される普通図柄当り判定用乱数値と、に基づいて「普通図柄当り」または「ハズレ」を抽選により決定する際(すなわち、後述の図43のS295の普通図柄遊技判定処理を実行する際)に参照されるテーブルである。
普通図柄当り判定用乱数値は、上述したとおり、普通図柄の当り判定処理に用いられる乱数値である。本実施例において、メインCPU201は、普通図柄当り判定用乱数値を、0~99(100種類)の中から抽出する。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
本実施例では、普通図柄の当り判定処理において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値に基づいて「普通図柄当り」または「ハズレ」に決定する。普通図柄の当り判定テーブルには、時短の種類毎に、「普通図柄当り」に決定される普通図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する普通図柄当り判定値データとの関係、および、「ハズレ」に決定される普通図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
本実施例では、非時短遊技状態(例えば通常遊技状態)において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が0~79のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、非時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が80~99のいずれかである場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、A時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が0~98のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、A時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が99である場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、B時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が0~79のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、B時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が80~99のいずれかである場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、C時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が0~79のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、C時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が80~99のいずれかである場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
このように、本実施例では、非時短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、およびC時短遊技状態のなかで、A時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率(図16に示される選択率(概算))が最も高い。
また、B時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率(図16に示される選択率(概算))は、非時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率と同じである。同様に、C時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率(図16に示される選択率(概算))についても、非時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率と同じである。したがって、非時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態との間で遊技状態が移行したとしても、普通図柄の当選確率は変更されないこととなる。
なお、普通図柄当りの当選確率を、非時短遊技状態とA時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とで同じにしてもよい。この場合、普通図柄当りの当選確率を変えることなく、後述する普通図柄の種類の割合を状態毎で異ならせるようにするだけでよくなるため、制御処理を簡略化できる。
[1-4-9.普通図柄判定テーブル]
図17は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている普通図柄判定テーブルの一例である。
普通図柄判定テーブルは、時短の種類と、先述の判定値データと、通過ゲート126(図4参照)を遊技球が通過した際に抽出される普通図柄の図柄乱数値と、に基づいて、普通図柄の停止図柄を決定付ける「普通図柄当り時選択図柄コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。「普通図柄当り時選択図柄コマンド」は、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当りであった場合に、普通図柄当り種類に応じて定められる普通図柄の当り図柄を指定するためのコマンドである。普通図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図17に示される普通図柄判定テーブルによれば、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄当り時選択図柄コマンドは以下のように選択される。
例えば、非時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、普通図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCPU201は、普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz0」を選択する。
また、A時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、メインCPU201は、普通図柄の図柄乱数値が0~29のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz1」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が30~69のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz2」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が70~99のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz3」を選択する。
また、B時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、メインCPU201は、普通図柄の図柄乱数値が0~29のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz4」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が30~69のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz5」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が70~99のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz6」を選択する。
また、C時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、メインCPU201は、普通図柄の図柄乱数値が0~29のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz7」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が30~69のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz8」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が70~99のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz9」を選択する。
なお、本実施例において、メインCPU201は、先ず、普通図柄の当り判定テーブル(図16参照)を参照して、抽出された普通図柄当り判定用乱数値に基づいて判定値データを決定し、その後、普通図柄判定テーブル(図17参照)を参照して、普通図柄の図柄乱数値に基づいて普通図柄当り時選択図柄コマンドを決定するようにしているが、これに限られない。例えば、抽出された普通図柄当り判定用乱数値と普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、普通図柄の当落、および普通図柄当り時選択図柄コマンドをあわせて決定するようにしてもよい。
[1-4-10.普通図柄当り種類決定テーブル]
図18は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている普通図柄当り種類決定テーブルの一例である。普通図柄当り種類決定テーブルは、普通図柄の図柄乱数値に対応して決定される普通図柄当り時選択図柄コマンドに応じて、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを決定する際(すなわち、後述の図43のS295の普通図柄遊技判定処理のなかで実行される普通電動役物146の開放パターン設定処理を実行する際)に参照される。
本実施例では、普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」であった場合、普通図柄当り種類は次のとおり決定される。例えば、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz0」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間1000msec、ウェイト時間なし、2回目の開放なし、に決定する。すなわち、普通電動役物146が1回だけ1000msec開放される開放パターンに決定される。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間2000msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間2000msec、に決定する。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間2500msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間2500msec、に決定する。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz3」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間3000msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間3000msec、に決定する。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz4」の場合および「fz7」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間2500msec、ウェイト時間なし、2回目の開放なし、に決定する。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz5」の場合および「fz8」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間2000msec、ウェイト時間600msec、2回目の開放時間2000msec、に決定する。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz6」の場合および「fz9」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間2500msec、ウェイト時間600msec、2回目の開放時間2500msec、に決定する。
このように、本実施例では、非時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」であったとしても、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンは、非時短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、およびC時短遊技状態における普通電動役物146の開放パターンのなかで、最も有利度合いが不利な態様となる。
なお、普通電動役物146の開放パターンの有利度合いは、普通電動役物146が開放された場合、第2始動口140への遊技球の入賞のしやすさの度合いである。
A時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンは、非時短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、およびC時短遊技状態における普通電動役物146の開放パターンのなかで最も有利度合いが有利な態様となる。
また、B時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146(図4参照)の開放パターンは、C時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146の開放パターンと、有利度合いが同じとなっているが、これに限られない。
[1-4-11.普通図柄の変動パターンテーブル]
図19は、第1のパチンコ遊技機の普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。普通図柄の変動パターンテーブルは、普通図柄の変動パターンを決定する際(すなわち、後述の図43のS293の普通図柄の可変表示開始処理のなかで実行される普通図柄の変動パターン決定処理を実行する際)に参照される。メインCPU201は、普通図柄の変動パターンテーブルを参照し、遊技状態と、通過ゲート126(図4参照)を遊技球が通過した際に抽出される普通図柄演出選択用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動パターンを決定する。普通図柄演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
図19に示されるように、非時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~99のいずれであっても、普通図柄の可変表示時間が例えば300000msecに決定される。非時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間は、非時短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、およびC時短遊技状態のなかで最も長い。
また、A時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~89のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば500msecに決定され、普通図柄演出選択用乱数値が90~99のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば800msecに決定される。
また、B時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~39のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば500msecに決定され、普通図柄演出選択用乱数値が40~79のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば1000msecに決定され、普通図柄演出選択用乱数値が80~99のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば1500msecに決定される。
また、C時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~39のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば500msecに決定され、普通図柄演出選択用乱数値が40~79のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば1000msecに決定され、普通図柄演出選択用乱数値が80~99のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば1500msecに決定される。
このように、1回の可変表示あたりの普通図柄の可変表示時間は、非時短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、およびC時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間のうち、A時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間の期待値が最も短い。そのため、A時短遊技状態は、非時短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、およびC時短遊技状態のなかで、普通電動役物146が開放されるまでの時間が最も短い。
また、B時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間の期待値は、C時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間の期待値と同じとなっているが、これに限られない。
[1-5.時短遊技状態にかかわる処理の詳細]
[1-5-1.時短当り時にセットされる時短回数]
上述の説明では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、特別図柄の当り判定処理が行われたときの遊技状態にかかわらず、セットされる時短回数を同じとしている。ただし、これに限られず、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合にセットされる時短回数は、特別図柄の当り判定処理が行われたときの遊技状態に応じて決定するようにしてもよい。
また、確変フラグがオンにセットされる高確遊技状態であっても、特別図柄の当り判定処理の結果に「時短当り」を含むようにしてもよい。この場合、メインCPUは、特別図柄表示部に時短当りの表示態様を導出するものの、時短遊技状態に移行させる制御を実行せず、継続して高確遊技状態に制御する。ところで、例えば所謂ST機と呼ばれるパチンコ遊技機のように、規定回数にわたって特別図柄の可変表示が実行されると、確変フラグをオンからオフにする遊技機が知られている。このようなST機において、高確遊技状態としての最終ゲームで行われる特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であった場合、確変フラグをオフにする処理よりも、時短当りの表示態様を導出する処理の方が後であるときには、メインCPUは、時短当りの表示態様を導出した後、C時短遊技状態に制御するようにしてもよい。
[1-5-2.時短遊技状態の重複]
時短遊技状態を複数設けた場合、時短遊技状態が重複することがある。例えば、A時短遊技状態において、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、A時短遊技状態とC時短遊技状態とが重複することとなる。また、例えば、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達すると、C時短遊技状態とB時短遊技状態とが重複することとなる。このように時短遊技状態が重複した場合、時短遊技状態を重ねて実行するようにしてもよいし、時短遊技状態を重ねない(すなわち「時短当り」を無視し、時短当りを無効とする)ようにしてもよい。なお、A時短遊技状態とB時短遊技状態とが重複しないように、A時短遊技状態の終了条件であるA時短規定回数が、B時短遊技状態への移行条件である天井値よりも小さくなるように規定されている。
時短遊技状態が重複したとき、時短遊技状態を重ねて実行する態様と、時短遊技状態を重ねない態様とについて、以下に説明する。
[1-5-2-1.時短遊技状態を重ねて実行する態様]
時短遊技状態が重複したときに時短遊技状態を重ねて実行する態様としては、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態において時短当りに当選したときにC時短遊技状態を重ねて実行する態様と、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達したときにB時短遊技状態を重ねて実行する態様とが考えられる。
[1-5-2-1-1.一の時短遊技状態にC時短遊技状態を重ねて実行する態様]
A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態において「時短当り」に当選した場合、メインCPU201は、特別図柄表示部163,164に、時短当りの表示態様を導出する。この場合、メインCPU201は、一の時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、時短遊技状態の終了条件が成立するまでに実行可能な特別図柄の可変表示回数が多い方を時短回数として採用する。
例えば、A時短遊技状態において「時短当り」に当選し、この「時短当り」に基づいて実行可能な時短回数よりもA時短遊技状態の時短残回数の方が多い場合、メインCPU201は、A時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、「大当り」が導出されない限り、A時短遊技状態の時短残回数が消化されるまで時短遊技状態に制御する。具体的な数字を挙げて説明すると、例えば、A時短遊技状態の時短残回数が200回である場合に「時短当り」に当選し、この「時短当り」に基づいて実行可能な時短回数が50回である場合、特別図柄表示部163,164に時短当りの表示態様が導出されるものの、A時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、ここからの時短回数は、「大当り」が導出されない限り200回である。したがって、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態において「時短当り」に当選したとしても、時短回数および時短性能についての外観上は、「時短当り」に当選せずにA時短遊技状態が継続される場合と同様である。
一方、例えばA時短遊技状態において「時短当り」に当選し、この「時短当り」に基づいて実行可能な時短回数の方がA時短遊技状態の時短残回数よりも多い場合、メインCPU201は、A時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、「大当り」が導出されない限り、「時短当り」に基づいてセットされた時短回数が消化されるまで時短遊技状態に制御する。具体的な数字を挙げて説明すると、例えば、A時短遊技状態の時短残回数が20回である場合に「時短当り」に当選し、この「時短当り」に基づいて実行可能な時短回数が50回である場合、A時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、ここからの時短回数は、「大当り」が導出されない限り50回である。すなわち、A時短遊技状態の時短残回数である20回にわたって特別図柄の可変表示が実行されたとしても、その後、A時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、両者の差分の30回にわたって特別図柄の可変表示がさらに実行される。
[1-5-2-1-2.C時短遊技状態にB時短遊技状態を重ねて実行する態様]
C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合、メインCPU201は、天井最終変動において特別図柄表示部163,164に導出される表示態様(すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果)に応じた制御を実行する。
なお、第1のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれないが、以下では、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれる場合も含めて説明する。
先ず、天井最終変動において、特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」または「ハズレ」である場合について説明する。
C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達したときに、B時短規定回数よりもC時短遊技状態の時短残回数の方が多い場合、メインCPU201は、C時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、「大当り」が導出されない限り、C時短遊技状態の時短残回数が消化されるまで時短遊技状態に制御する。具体的な数字を挙げて説明すると、例えば、C時短遊技状態の時短残回数が300回である場合に天井カウンタが天井値に到達し、B時短規定回数が200回である場合、C時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、ここからの時短回数は、「大当り」が導出されない限り300回である。したがって、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達したとしても、時短回数および時短性能についての外観上は、天井カウンタが天井値に到達することなくC時短遊技状態が継続される場合と同様である。
一方、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合に、B時短規定回数の方がC時短遊技状態の時短残回数よりも多い場合、メインCPU201は、C時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、「大当り」が導出されない限り、B時短規定回数が消化されるまで時短遊技状態に制御する。具体的な数字を挙げて説明すると、例えば、C時短遊技状態の時短残回数が20回である場合に天井カウンタが天井値に到達し、B時短遊技状態として実行可能な時短回数が300回である場合、C時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、ここからの時短回数は、「大当り」が導出されない限り300回である。すなわち、C時短遊技状態の時短残回数である20回にわたって特別図柄の可変表示が実行されたとしても、その後、C時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、両者の差分の280回にわたって特別図柄の可変表示がさらに実行される。
なお、天井最終変動において特別図柄の可変表示が終了すると、メインCPU201は、特別図柄表示部163,164に、特別図柄の当り判定処理の結果に応じた表示態様を導出する。すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」である場合は小当り表示態様が導出され、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合はハズレ表示態様が導出される。小当り表示態様が導出されると小当り遊技状態に制御されるが、メインCPU201は、小当り遊技状態中も時短フラグをオンに維持する。
次に、天井最終変動において、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、すなわち、天井最終変動においてB時短遊技状態への移行条件とC時短遊技状態への移行条件とが成立する場合について説明する。この場合、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理の結果が特別図柄表示部163,164に導出される前にB時短遊技状態の制御を開始する場合と、特別図柄の当り判定処理の結果が特別図柄表示部163,164に導出された後にB時短遊技状態の制御を開始する場合とで、異なる制御を実行しうる。
先ず、特別図柄の当り判定処理の結果が特別図柄表示部163,164に導出される前にB時短遊技状態の制御を開始する場合、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出された時点ですでにB時短遊技状態に制御されている。そのため、メインCPU201は、B時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、「大当り」が導出されない限り、B時短規定回数とC時短遊技状態の時短回数とのうち多い方の時短回数が消化されるまで時短遊技状態に制御する。
次に、特別図柄の当り判定処理の結果が特別図柄表示部163,164に導出された後にB時短遊技状態の制御を開始する場合、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出された時点では未だB時短遊技状態に制御されていない。そのため、メインCPU201は、C時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、時短遊技状態の終了条件(例えば、大当りの表示態様の導出、小当りまたは特定の小当りの表示態様の導出等)が成立しない限り、B時短規定回数とC時短遊技状態の時短回数とのうち多い方の時短回数が消化されるまで時短遊技状態に制御する。この場合、時短性能が維持又は実行された時短遊技状態の終了条件が成立すると、時短遊技状態が終了するようにするとよい。
なお、天井最終変動においてB時短遊技状態への移行条件とC時短遊技状態への移行条件とが成立した場合、サブCPU301は、B時短遊技状態への移行条件のみが成立した場合に行うB時短移行表示演出、及びC時短遊技状態への移行条件のみが成立した場合に行うC時短移行表示演出とは異なる特別な表示演出を行うようにしてもよい。また、これに代えて、例えば、B時短遊技状態の時短性能が維持される場合にはB時短移行表示演出を行い、C時短遊技状態の時短性能が維持される場合にはC時短移行表示演出を行う等、B時短移行表示演出及びC時短移行表示演出のうちいずれかの表示演出を優先して行うこととしてもよい。
なお、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達し、天井最終変動における特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、メインCPU201は、C時短遊技状態を終了し、B時短遊技状態にも制御することなく大当り遊技状態に制御する。
[1-5-2-1-3.複数の時短遊技状態を重ねて実行する場合の時短性能]
以上、一の時短遊技状態にC時短遊技状態を重ねて実行する態様、および、C時短遊技状態にB時短遊技状態を重ねて実行する態様について説明した。
このように複数の時短遊技状態を重ねて実行できる仕様である場合、先に実行されていた時短遊技状態の時短性能が維持される。このような仕様のパチンコ遊技機では、重ねて実行可能な複数の時短遊技状態の時短性能はそれぞれ異なってもよいが、重ねて実行可能な複数の時短遊技状態の時短性能を同じにすることが好ましい。
例えば、一の時短遊技状態にC時短遊技状態を重ねて実行できる仕様である場合は、一の時短遊技状態の時短性能と、C時短遊技状態の時短性能とを同じにすることが好ましい。また、C時短遊技状態にB時短遊技状態を重ねて実行できる仕様である場合は、C時短遊技状態の時短性能と、B時短遊技状態の時短性能とを同じにすることが好ましい。
また、複数の時短遊技状態を重ねて実行できる仕様のパチンコ遊技機において、先に実行されている時短遊技状態に対して後から重ねて実行できる時短遊技状態については、例えば、先に実行されている時短遊技状態と同じ一の時短性能と、この一の時短性能とは異なる他の時短性能とを備えるようにしてもよい。そして、先に実行されている時短遊技状態に対して時短遊技状態を重ねて実行する場合は一の時短性能を発動させ、通常遊技状態において時短遊技状態を発動させる場合のように時短遊技状態を重ねて実行しない場合は他の時短性能を発動させるようにしてもよい。
例えば、C時短遊技状態にB時短遊技状態を重ねて実行できる仕様のパチンコ遊技機である場合、B時短遊技状態の時短性能を、C時短遊技状態と同じ一の時短性能と、この一の時短性能とは異なる他の時短性能との例えば2つの時短性能を設ける。そして、C時短遊技状態において例えば天井カウンタが天井値に到達した場合は一の時短性能を発動させ、いずれの時短遊技状態でもない通常遊技状態において例えば天井カウンタが天井値に到達した場合は他の時短性能を発動させるようにしてもよい。
[1-5-3.時短遊技状態を重ねて実行しない態様]
時短遊技状態を重ねて実行しない態様としては、時短遊技状態において「時短当り」を抽選対象に含まないように当り判定処理を行う態様と、時短遊技状態において「時短当り」を抽選対象に含むように当り判定処理を行い、時短遊技状態が重複したとしても時短遊技状態を重ねて実行しない態様(以下「後者の態様」と称する)とが考えられる。後者の態様としては、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態において時短当りに当選したとしてもこれを無視してC時短遊技状態を重ねて実行しない態様と、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達したとしてもこれを無視してB時短遊技状態を重ねて実行しない態様との2態様が考えられる。以下に、後者の態様として考えられる上記の2態様について説明する。
[1-5-3-1.一の時短遊技状態にC時短遊技状態を重ねて実行しない態様]
A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態において「時短当り」に当選した場合、上述したとおり、メインCPU201は、特別図柄表示部163,164に、時短当りの表示態様を導出する。ただし、メインCPU201は、一の時短遊技状態における最後の特別図柄の可変表示(以下「時短最終変動」と称する)でない限り、「時短当り」に基づくC時短遊技状態に制御することなく、一の時短遊技状態の時短残回数が消化されるまで、一の時短遊技状態に制御する。この場合、一の時短遊技状態に制御されていること(時短最終変動を除く)は、C時短遊技状態への移行を妨げる条件となる。
一方、一の時短遊技状態における時短最終変動において「時短当り」に当選した場合、メインCPU201は、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出される前に一の時短遊技状態が終了する場合と、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出された時に一の時短遊技状態が終了する場合とで、異なる制御を実行しうる。
先ず、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出される前に一の時短遊技状態が終了する場合、メインCPU201は、時短当りの表示態様を導出した後、C時短遊技状態の制御を開始する。
次に、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出された時に一の時短遊技状態が終了する場合、すなわち、時短当りの表示態様の導出と一の時短遊技状態の終了とが同じ割込処理内で行われる場合、メインCPU201は、プログラムの処理に応じて、C時短遊技状態の制御を開始する場合と開始しない場合とがある。具体的には、時短当りの表示態様を導出(確定表示)する処理が一の時短遊技状態の終了処理よりも先に行われる場合、メインCPU201は、C時短遊技状態に制御することなく一の時短遊技状態を終了する。この場合、時短当りの表示態様を導出する処理を一の時短遊技状態の終了処理よりも先に行うことは、C時短遊技状態への移行を妨げる条件となる。
一方、時短当りの表示態様を導出(確定表示)する処理が一の時短遊技状態の終了処理よりも後に行われる場合、メインCPU201は、一の時短遊技状態を終了するとともにC時短遊技状態に制御する。この場合、メインCPU201は、一の時短遊技状態の時短性能を維持するのではなく、C時短遊技状態の時短性能とする。すなわち、メインCPU201は、時短当りの表示態様が導出された時点において、一の時短遊技状態の終了処理が未処理であればC時短遊技状態に制御することなく一の時短遊技状態を終了し、一の時短遊技状態の終了処理がすでに行われていればC時短遊技状態に制御する。
[1-5-3-2.C時短遊技状態にB時短遊技状態を重ねて実行しない態様]
C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合、メインCPU201は、天井最終変動において特別図柄表示部163,164に導出される表示態様(すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果)に応じた制御を実行する。
先ず、天井最終変動において、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」、「小当り」または「ハズレ」である場合について説明する。
C時短遊技状態において、天井最終変動における特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」、「小当り」または「ハズレ」である場合、メインCPU201は、C時短遊技状態の時短残回数が消化されるまで、C時短遊技状態に制御する。
ただし、天井最終変動においてC時短遊技状態の時短残回数が0である場合、メインCPU201は、プログラムの処理に応じて、B時短遊技状態の制御を開始する場合と開始しない場合とがある。具体的には、C時短遊技状態の終了処理がB時短遊技状態の開始処理よりも先に行われる場合、メインCPU201は、C時短遊技状態を終了するとともにB時短遊技状態に制御する。一方、C時短遊技状態の終了処理がB時短遊技状態の開始処理の後に行われる場合、メインCPU201は、B時短遊技状態に制御することなくC時短遊技状態を終了する。すなわち、メインCPU201は、B時短遊技状態を開始しようとする時点において、C時短遊技状態の終了処理が未処理であればB時短遊技状態に制御することなくC時短遊技状態を終了し、C時短遊技状態の終了処理がすでに行われていればB時短遊技状態に制御する。この場合、C時短遊技状態の終了処理をB時短遊技状態の開始処理の後に行うことは、B時短遊技状態への移行を妨げる条件となる。
なお、天井最終変動において、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、メインCPU201は、C時短遊技状態を終了し、大当り遊技状態の制御を開始する。
[1-6.主制御処理]
次に、主制御回路200のメインCPU201により実行される各種処理(各種モジュール)の内容について説明する。
[1-6-1.主制御メイン処理]
先ず、図20~図23を参照して、メインCPU201により実行されるメイン処理(主制御メイン処理)について説明する。図20~図23は、第1のパチンコ遊技機における主制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、電断信号がHighレベルであるか否かを判定する(S11)。なお、図示しないが、メインCPU201は、スタックポインタの設定や割込みベクタテーブルのアドレスの設定をS11に先だって行うことは言うまでもない。
S11において電断信号がHighレベルでないと判定された場合(S11がNO判定の場合)、メインCPU201は、S11の判定処理を繰り返す。
一方、S11において電断信号がHighレベルであると判定された場合(S11がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S12に移す。
S12において、メインCPU201は、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のフラグ管理処理を行う(S12)。この処理では、バックアップクリアスイッチ176のオン/オフ状態、および、設定キー174のオン/オフ状態の退避処理が行われる。すなわち、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のオン/オフ状態を、メインRAM203内の起動制御フラグ領域に格納する。また、この処理では、遊技許可フラグがオフにセットされる。メインCPU201は、S12の処理を実行した後、処理を、S13に移す。
S13において、メインCPU201は、ウェイト処理を行う。この処理では、サブ制御回路300側の起動待ちが行われる。この場合の起動待ち時間(ウェイト期間)は、例えば12000.07msecである。メインCPU201は、S13の処理を実行した後、処理を、S14に移す。
なお、サブ制御回路300側の起動待ちを行っている間、メインCPU201は、例えば、割込要求信号のチェック処理、割込要求信号発生時のWDTの出力処理、所定のタイミングでの各種センサ初期化信号の出力処理等を行うようにしてもよい。
S14において、メインCPU201は、起動前(前回)の電断が正常電断であったか否かを判定する。この処理では、メインRAM203内の電断検知フラグ領域に格納された値に基づいて、正常電断であるか異常電断であるかが判定される。
S14において正常電断でなかったと判定された場合(S14がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S18に移す。
一方、S14において正常電断であったと判定された場合(S14がYES判定の場合)、メインCPU201は、メインRAM203内に格納された作業領域のチェックサム値を算出し(S15)、その後、作業領域のチェックサム値の照合処理を行う(S16)。メインCPU201は、S16の処理を実行した後、処理を、S17に移す。
S17において、メインCPU201は、照合結果が異常であるか否かを判定する。
S17において照合結果が異常でないすなわち正常であると判定された場合(S17がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S22に移す。なお、S22以降の処理については後述する。
一方、S17において照合結果が異常であるすなわち正常でないと判定された場合(S17がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S18に移す。
S18において、メインCPU201は、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のうち、少なくともいずれか一方がオフであるか否かを判定する。すなわち、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオンである場合はNO判定となり、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオフである場合、並びに、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のいずれか一方がオフである場合はYES判定となる。
S18において設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の少なくともいずれか一方がオフでないすなわち両方ともオンであると判定された場合(S18がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S21に移す。なお、S21の処理については後述する。
一方、S18において設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のうち少なくともいずれか一方がオフであると判定された場合(S18がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S19に移す。
S19において、メインCPU201は、外部端子のセキュリティ信号をオンにセットする。メインCPU201は、S19の処理を実行した後、処理を、S20に移す。
S20において、メインCPU201は、性能表示モニタ170(図6参照)にエラー表示処理を行う。この処理は、性能表示モニタ170に信号が出力されるI/Oポート205の出力ポートに、エラー表示用のデータをセットする。これにより、性能表示モニタ170内の所定のLEDが点灯し、エラー表示が行われる。メインCPU201は、S20の処理を実行した後、永久ループに入る。
このように、前回の電断が正常電断でなかった場合や、メインRAM203内に格納された作業領域のチェックサム値の照合結果が正常でなかった場合には、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオンであると判定されるまで、第1のパチンコ遊技機において遊技の実行が可能とならない。
次に、S21の処理について説明する。S21において、メインCPU201は、設定変更であることを示す値をメインRAM203内の起動制御フラグ領域に格納する。この処理は、異常起動時に行われる処理であり、設定変更であることを示す値を再度格納するようにしたものである。メインCPU201は、S21の処理を実行した後、処理を、S22に移す。
S22において、メインCPU201は、メインRAM203内のXINT検知フラグ領域および電断検知フラグ領域のクリア処理を行う。メインCPU201は、S22の処理を実行した後、処理を、S23に移す。
S23において、メインCPU201は、起動状態判定処理を行う。この処理では、メインRAM203内の起動制御フラグ領域に格納された起動制御フラグの値に基づいて、現在の起動状態(電断復帰/設定変更/設定確認/RAMクリア)を判定する。メインCPU201は、S23の処理を実行した後、処理を、S24に移す。
S24において、メインCPU201は、起動時のRAM設定処理を行う。この処理では、フラグ等を管理するメインRAM203内の作業領域(揮発性領域)のクリア処理(例えば作業領域の構築およびアドレス設定等)が行われる。なお、この処理は、電断復帰時と初期化時とで共通して行われるものであって、バックアップ領域はクリアされない。メインCPU201は、S24の処理を実行した後、処理を、S25に移す。
S25において、メインCPU201は、起動時初期設定処理を行う。この処理では、現在の起動状態(電断復帰/設定変更/設定確認/RAMクリア)に応じた初期設定処理が行われる。なお、起動時初期設定処理の詳細については、図24を参照して後述する。メインCPU201は、S25の処理を実行した後、処理を、S26に移す。
S26において、メインCPU201は、割込禁止処理を行う。メインCPU201は、S26の処理を実行した後、処理を、S27に移す。
S27において、メインCPU201は、電断処理を行う。メインCPU201は、S27の処理を実行した後、処理を、S28に移す。なお、電断処理の詳細については、図25を参照して後述する。
S28において、メインCPU201は、初期値乱数の更新処理を行う。この処理では、各種乱数カウンタ(例えば、特別図柄当り判定用乱数カウンタ等)の初期値乱数の更新処理が行われる。メインCPU201は、S28の処理を実行した後、処理を、S29に移す。
S29において、メインCPU201は、遊技許可状態であるか否かを判定する。この判定処理は、遊技許可フラグの値に基づいて行われる。
S29において遊技許可状態でないと判定された場合(S29がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S30に移す。
一方、S29において遊技許可状態であると判定された場合(S29がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S31に移す。
S30において、メインCPU201は、割込許可処理を行う。メインCPU201は、S30の処理を実行した後、処理を、S26に戻し、S26以降の処理を行う。
S31において、メインCPU201は、レジスタの退避処理を行う。メインCPU201は、S31の処理を実行した後、処理を、S32に移す。
S32において、メインCPU201は、性能表示モニタ集計演算処理を行う。この処理では、各種ベース値の算出および更新が行われる。また、この処理は、メインRAM203内の作業領域とは別の領域(領域外)を使用して行われる。メインCPU201は、S32の処理を実行した後、処理を、S33に移す。
S33において、メインCPU201は、S31で退避させたレジスタの復帰処理を行う。メインCPU201は、S33の処理を実行した後、処理を、S34に移す。
S34において、メインCPU201は、割込許可処理を行う。メインCPU201は、S34の処理を実行した後、処理を、S35に移す。
S35において、メインCPU201は、システム周期時間が経過したか否かを判定する。システム周期時間は、例えば、割込み周期(例えば2msec)の3倍である6msecである。
S35においてシステム周期時間が経過していないと判定された場合(S35がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS26の処理に戻し、S26以降の処理を行う。
一方、S35においてシステム周期時間が経過したと判定された場合(S35がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S36に移す。
S36において、メインCPU201は、メインRAM203の割込みカウンタ領域に格納された割込みカウンタの値から1減算する処理を3回行う。この処理により、主制御メイン処理内の割込禁止区間を管理する割込みカウンタの値がリセットされる。メインCPU201は、S36の処理を実行した後、処理を、S37に移す。
なお、本実施例では、主制御メイン処理内において、後述する遊技制御に関する各種処理(例えば、S37~S44の処理)の実行前に、例えば6msecの割込禁止区間(S26~S35の処理区間)が設けられる。それゆえ、本実施例では、後述する遊技制御に関する各種処理が例えば6msec毎(システム周期毎)に実行されることになる。なお、本実施例では、割込禁止区間を割込み周期の3倍とする例を説明したが、これに限られない。
S37において、メインCPU201は、システムタイマの更新処理を行う。システムタイマは、システム周期(例えば6msec)を管理するタイマである。システムタイマの値は、メインRAM203の作業領域内のシステム周期管理タイマ領域に格納される。メインCPU201は、S37の処理を実行した後、処理を、S38に移す。
S38において、メインCPU201は、主制御コマンド送受信処理を行う。この処理では、主として、払出制御のコマンド送受信処理が行われる。メインCPU201は、S38の処理を実行した後、処理を、S39に移す。
S39において、メインCPU201は、特別図柄制御処理を行う。この処理では、特別図柄ゲームにかかわる処理が行われる。この特別図柄制御処理の詳細については、図26を参照して後述する。メインCPU201は、S39の処理を実行した後、処理を、S40に移す。
S40において、メインCPU201は、普通図柄制御処理を行う。この処理にでは、普通図柄ゲームにかかわる処理が行われる。この普通図柄制御処理の詳細については、図43を参照して後述する。メインCPU201は、S40の処理を実行した後、処理を、S41に移す。
S41において、メインCPU201は、遊技動作表示ユニット制御処理を行う。この処理では、LEDユニット160の各表示部(例えば、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164等)に出力する表示データの設定処理が行われる。メインCPU201は、S41の処理を実行した後、処理を、S42に移す。
S42において、メインCPU201は、遊技情報データ生成処理を行う。この処理では、外部端子板パルス信号の制御処理、出力データの設定処理、試射試験信号の生成処理等が行われる。なお、試射試験信号の生成処理は、メインRAM203内の作業領域とは別の領域(領域外)を使用して行われる。メインCPU201は、S42の処理を実行した後、処理を、S43に移す。
S43において、メインCPU201は、ポート出力処理を行う。この処理では、コマンド出力ポート206(図6参照)への出力データのセット(転送)が行われる。メインCPU201は、S43の処理を実行した後、処理を、S44に移す。
S44において、メインCPU201は、状態監視処理を行う。この処理では、発射位置判定処理、遊技異常検知判定処理および払出異常検知判定処理等が行われる。発射位置判定処理では、発射位置(例えば、右打ちまたは左打ち)に変化があれば、発射位置コマンドが送信予約される。遊技異常検知判定処理では、異常があれば、遊技異常検知コマンドが送信予約される。払出異常検知判定処理では、異常があれば、払出異常検知コマンドが送信予約される。メインCPU201は、S44の処理を実行した後、処理を、S26に戻し、S26以降の処理を行う。
[1-6-2.起動時初期設定処理]
次に、図24を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS25で行われる起動時初期設定処理について説明する。図24は、第1のパチンコ遊技機における起動時初期設定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、起動制御フラグをロードする処理を行う(S51)。メインCPU201は、S51の処理を実行した後、処理を、S52に移す。
S52において、メインCPU201は、起動制御フラグの値が電断復帰を示す値であるか否かを判定する。
S52において起動制御フラグの値が電断復帰を示す値でないと判定された場合(S52がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S54に移す。
一方、S52において起動制御フラグの値が電断復帰を示す値であると判定された場合(S52がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S53に移す。
S53において、メインCPU201は、第2通常遊技前処理を行う。この第2通常遊技前処理の詳細については、図50を参照して後述する。第2通常遊技前処理が行われると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。メインCPU201は、S53の処理を実行した後、起動時初期設定処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
S54において、メインCPU201は、起動制御フラグの値が設定変更または設定確認を示す値であるか否かを判定する。
S54において起動状態フラグの値が設定変更または設定確認を示す値でないすなわちRAMクリアを示す値であると判定された場合(S54がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S56に移す。
一方、S54において起動状態フラグの値が設定変更または設定確認を示す値であると判定された場合(S54がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S55に移す。
S55において、メインCPU201は、設定操作コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された設定操作コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図46のS336参照)で、サブ制御回路300に向けて送信される。メインCPU201は、S55の処理を実行した後、起動時初期設定処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
S56において、メインCPU201は、第1通常遊技前処理を行う。この第1通常遊技前処理の詳細については、図49を参照して後述する。第1通常遊技前処理が行われると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。メインCPU201は、S56の処理を実行した後、起動時初期設定処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
[1-6-3.電断処理]
次に、図25を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS27で行われる電断処理について説明する。図25は、第1のパチンコ遊技機における電断処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、XINT検知フラグがオンであるか否かを判定する(S61)。
S61においてXINT検知フラグがオンでないと判定された場合(S61がNO判定の場合)、メインCPU201は、電断処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
一方、S61においてXINT検知フラグがオンであると判定された場合(S61がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S62に移す。
S62において、メインCPU201は、チェックサム値の算出処理を行う。メインCPU201は、S62の処理を実行した後、処理を、S63に移す。
S63において、メインCPU201は、チェックサム値および電断検知フラグの値を、メインRAM203内の対応する所定の格納領域にそれぞれ格納する。この場合、メインRAM203のバックアップ領域に格納される。メインCPU201は、S63の処理を実行した後、処理を、S64に移す。
S64において、メインCPU201は、XINT検知フラグのクリア処理を行う。そして、S64の処理を実行した後、メインCPU201は、RAMアクセス禁止値設定処理を行う(S65)を行う。メインCPU201は、S65の処理を実行した後、処理を、S66に移す。
S66において、メインCPU201は、電断まで、CPUリセット待ち処理を繰り返す。
[1-6-4.特別図柄制御処理]
次に、図26を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行われる特別図柄制御処理について説明する。図26は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図26に示されるように、メインCPU201は、先ず、S71において、特別図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、特別図柄の可変表示(特別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メインCPU201は、S71の処理を実行した後、処理を、S72に移す。
なお、図示しないが、メインCPU201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、S71の処理に先だって、メインRAM203内の特別図柄の作業領域等のアドレスを所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
また、同じく図示しないが、メインCPU201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数をチェックする処理も行う。そして、メインCPU201は、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数のいずれもが一定時間以上にわたって「0」である場合、デモ表示コマンド送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約されたデモ表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。そして、デモ表示コマンドをサブ制御回路300が受信すると、サブCPU301はデモ表示演出を行う。
S72において、メインCPU201は、S71でロードした特別図柄の制御状態番号が0であるか否か、すなわち特別図柄の可変表示待ち状態であるか否かを判定する。
S72において特別図柄の制御番号が0でないと判定された場合(S72がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S75に移す。
一方、S72において特別図柄の制御番号が0であると判定された場合(S72がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S73に移す。
S73において、メインCPU201は、第2特別図柄が可変表示開始であるか否か、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S73において第2特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されていないと判定された場合(S73がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S74に移す。
S74において、メインCPU201は、第1特別図柄が可変表示開始であるか否か、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S74において第1特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されていないと判定された場合(S74がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
一方、S74において第1特別図柄が可変表示開始である、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されていると判定された場合(S74がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S75に移す。
S73に戻って、第2特別図柄が可変表示開始である、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されていると判定された場合(S73がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S75に移す。
S75において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図柄管理処理の詳細については、図27を参照して後述する。メインCPU201は、S75の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S71~S75)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
このように、本実施例では、第1のパチンコ遊技機として、第2特別図柄の始動情報が保留されている場合、第1特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(S75)が実行される優先変動機について説明したが、これに限られない。例えば、第1特別図柄の始動情報が保留されている場合、第2特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(S75)が実行される優先変動機としてもよいし、第1始動口120または第2始動口140への入賞順に特別図柄管理処理が実行される順次変動機としてもよい。
[1-6-5.特別図柄管理処理]
次に、図27を参照して、特別図柄制御処理(図26参照)中のS75でメインCPU201により実行される特別図柄管理処理について説明する。図27は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。
なお、制御状態番号が「0」の場合(S72がYES判定の場合)、特別図柄管理処理は、S73がYES判定の場合は第2特別図柄が処理対象であり、S74がYES判定の場合は第1特別図柄が処理対象である。また、制御状態番号が「0」でない場合(S72がNO判定の場合)、特別図柄管理処理は、実行中の特別図柄が処理対象である。
また、図27に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「5」)は、特別図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S81)。
S81において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S81がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を、特別図柄制御処理(図26参照)に戻す。
一方、S81において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S81がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S82に移す。
S82において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU201は、S82の処理を実行した後、処理を、S83に移す。なお、メインCPU201は、S82の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S83以降の処理を行う。
S83において、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。このS83の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図28を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU201は、処理を、S84に移す。
S84において、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。このS84の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図29を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU201は、処理を、S85に移す。
S85において、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS85の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。この特別図柄遊技判定処理の詳細については、図30を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU201は、処理を、S86に移す。
S86において、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS86の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。この大入賞口開放準備処理の詳細については、図40を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU201は、処理を、S87に移す。
S87において、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS87の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。この大入賞口開放制御処理の詳細については、図41を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「4」でない場合には、メインCPU201は、処理を、S88に移す。
S88において、メインCPU201は、大当り終了処理を行う。このS88の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。この大当り終了処理の詳細については、図42を参照して後述する。
メインCPU201は、S83~S88の処理を終了後、特別図柄管理処理を終了し、処理を、特別図柄制御処理(図26参照)に戻す。
[1-6-6.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図28を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS83でメインCPU201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図28は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。
図28に示されるように、メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「0」であるか否かを判定する(S91)。
S91において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S91がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S91において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(S91がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S92に移す。
S92において、メインCPU201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行う。メインCPU201は、S92の処理を実行した後、処理を、S93に移す。
S93において、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この処理では、特別図柄の当り判定テーブル(図10参照)を参照し、特別図柄当り判定用乱数値を用いて特別図柄の当り判定が行われる。また、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合は時短当りフラグをオンにセットし、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合は大当りフラグをオンにセットする。第1のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれないが、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれるパチンコ遊技機であれば、特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである場合は小当りフラグをオンにセットする。メインCPU201は、S93の処理を実行した後、処理を、S94に移す。なお、時短当りフラグはC時短遊技状態への移行時にオフにされ、大当りフラグは大当り遊技状態の開始時にオフにされる。特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれるパチンコ遊技機であれば、小当りフラグは小当り遊技状態の開始時にオフにされる。
特別図柄の当り判定処理(S93参照)では、まず、大当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で大当りでないと判定された場合に時短当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で時短当りでないと判定された場合にハズレであると判定される。
S94において、メインCPU201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理(S93)の結果(例えば、時短当り、大当りまたはハズレ)に対応する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。この処理では、特別図柄判定テーブル(図11参照)を参照し、特別図柄の図柄乱数値を用いて、上述の「選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。メインCPU201は、S94の処理を実行した後、処理を、S95に移す。
S95において、メインCPU201は、当り種類決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば当り(時短当り、大当り)である場合に、かかる当りの種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、当り種類決定テーブル(図13参照)を参照し、特別図柄決定処理(S94)で判定された「選択図柄コマンド」に応じて当りの種類が決定される。なお、本実施例では、当りの種類を複数種類としているが、大当りの種類は1つであってもよいし、時短当りの種類も1つであってよい。さらには、当りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、ハズレの種類を複数設けるようにしてもよい。また、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれないが、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含むようにし、かかる小当りの種類を複数設けてもよい。メインCPU201は、S95の処理を実行した後、処理を、S96に移す。
S96において、メインCPU201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う。この処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。この処理では、変動パターンテーブル(図15参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判定処理(S93)の結果、時短フラグの値(0または1)、リーチ判定用乱数値または/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターンが決定される。なお、遊技状態等に応じて、特別図柄の変動パターン決定処理を行う際に参照する変動パターンテーブルが異なるようにしてもよい。メインCPU201は、S96の処理を実行した後、処理を、S97に移す。
S97において、メインCPU201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う。この処理では、変動パターンテーブル(図15参照)を参照し、特別図柄の変動パターン決定処理(S96)で決定された変動パターンに対応する変動時間が、特別図柄の変動時間として決定される。メインCPU201は、S97の処理を実行した後、処理を、S98に移す。
S98において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、特別図柄可変表示終了処理(図27のS84参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S98の処理を実行した後、処理を、S99に移す。
S99において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。この処理では、例えば、メインRAM203内の所定領域に格納されている遊技状態にかかわるパラメータ(例えば、確変残回数や時短残回数等)の更新処理等が行われる。メインCPU201は、S99の処理を実行した後、処理を、S100に移す。
S100において、メインCPU201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ等)の更新処理を行う。メインCPU201は、S100の処理を実行した後、処理を、S101に移す。
S101において、メインCPU201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始処理(とくに、遊技状態管理処理(S100)、特別図柄演出開始コマンド送信予約処理(S101))を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[1-6-7.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図29を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS84でメインCPU201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する。図29は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定する(S111)。
S111において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S111がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S111において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(S111がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S112に移す。
S112において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技判定処理(図27のS85参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S112の処理を実行した後、処理を、S113に移す。
S113において、メインCPU201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S113の処理を実行した後、処理を、S114に移す。
S114において、メインCPU201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。図柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するためのカウンタであり、その計数値は、メインRAM203内の所定領域に格納される。例えば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理するカウンタを設けてもよいが、図柄確定数カウンタにより特定状態下での特別図柄ゲームのゲーム数を管理してもよい。メインCPU201は、S114の処理を実行した後、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
[1-6-8.特別図柄遊技判定処理]
次に、図30を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS85でメインCPU201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図30は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定する(S121)。
S121において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S121がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S121において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(S121がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S122に移す。
S122において、メインCPU201は、大当りであるか否か、すなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S122において、大当りであるすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S122がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S123に移す。
S123において、メインCPU201は、大当り遊技制御処理の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板184を介してホールコンピュータ186(いずれも図6参照)に出力される信号(例えば、大当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU201は、S123の処理を実行した後、処理を、S124に移す。なお、外部端子板184を介して例えばホールコンピュータ186や島コンピュータに出力される信号については後述する。
また、S123の大当り遊技制御の開始設定処理において、メインCPU201は、確変フラグ、確変カウンタ、時短フラグ、および時短カウンタ等、各種フラグや各種カウンタをクリアする処理も行う。
S124において、メインCPU201は、ラウンド表示LEDデータをセットする処理を行う。その後、メインCPU201は、例えば、大入賞口131の開放回数の上限値をセットする処理(S125)、外部端子板184への大当り信号セット処理(S126)、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S127)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S128)、および、大当り開始表示コマンドの送信予約処理(S129)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S127)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図27のS86参照)が行われることとなる。その後、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
S122に戻って、このS122において大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様でないと判定された場合(S122がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S130に移す。
S130において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特別図柄遊技終了処理については、図31を参照して後述する。なお、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理(S121~S130)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[1-6-9.特別図柄遊技終了処理]
次に、図31を参照して、特別図柄遊技判定処理(図30参照)中のS130でメインCPU201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図31は、第1のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、時短管理処理を行う(S131)。この時短管理処理の詳細については、第1のパチンコ遊技機において図32~図39を参照して後述する。メインCPU201は、S131の処理を実行した後、処理を、S132に移す。
S132において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号に「0」をセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理を行うことにより、特別図柄可変表示開始処理すなわち次回の特別図柄遊技を実行することが可能となる。メインCPU201は、S132の処理を実行した後、処理を、S133に移す。
S133において、メインCPU201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約処理(S134)を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。そして、S134の処理後、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を終了し、処理を、特別図柄遊技判定処理(図30参照)に戻す。
なお、特別図柄の当り判定処理(図28のS93参照)の結果がハズレである場合、メインCPU201は、確変フラグおよび時短フラグのいずれについてもセットまたはリセットしない。そのため、ハズレの表示態様が導出されたとしても遊技状態は移行しない。
[1-6-10.時短管理処理]
次に、図32を参照して、メインCPU201により実行される時短管理処理について説明する。図32は、第1のパチンコ遊技機において、特別図柄遊技終了処理(図31参照)中のS131でメインCPU201により実行される時短管理処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、カウンタ更新処理を行う(S141)。このカウンタ更新処理の詳細については、図33を参照して後述する。メインCPU201は、S141の処理を実行した後、処理を、S142に移す。
S142において、メインCPU201は、カウンタ判定処理を行う。このカウンタ判定処理の詳細については、図36を参照して後述する。メインCPU201は、S142の処理を実行した後、時短管理処理を終了し、処理を、特別図柄遊技終了処理(図31参照)に戻す。
[1-6-11.カウンタ更新処理]
次に、図33を参照して、メインCPU201により実行されるカウンタ更新処理について説明する。図33は、第1のパチンコ遊技機において、時短管理処理(図32参照)中のS141でメインCPU201により実行されるカウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、時短カウンタ更新処理を行う(S151)。この時短カウンタ更新処理の詳細については、図34を参照して後述する。メインCPU201は、S151の処理を実行した後、処理を、S152に移す。
S152において、メインCPU201は、天井カウンタ更新処理を行う。この天井カウンタ更新処理の詳細については、図35を参照して後述する。メインCPU201は、S152の処理を実行した後、カウンタ更新処理を終了し、処理を、時短管理処理(図32参照)に戻す。
[1-6-12.時短カウンタ更新処理]
次に、図34を参照して、メインCPU201により実行される時短カウンタ更新処理について説明する。図34は、第1のパチンコ遊技機において、カウンタ更新処理(図33参照)中のS151でメインCPU201により実行される時短カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。
なお、図34に示される時短カウンタ更新処理は、複数の時短遊技状態が重複した場合に、複数の時短遊技状態が重ねて実行される場合の処理を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、時短フラグオン且つ時短カウンタが0より大きいか否かを判定する(S161)。この処理では、時短フラグオンと、時短カウンタが0より大きいこととの両方を満たした場合にYES判定され、いずれか一方でも満たしていなければNO判定される。
時短フラグは、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態に移行させるときに、オンにセットされる。なお、高確遊技状態に移行させるときには確変フラグをオンにセットする。
時短カウンタは、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態において、それぞれ実行される時短回数を示す。
A時短遊技状態、B時短遊技状態または/およびC時短遊技状態への移行条件が成立した場合、移行条件が成立した時短遊技状態についての時短カウンタがセットされる。
なお、本実施例では、特別図柄の可変表示が終了したときに時短カウンタを減算し、時短カウンタが0になったときに時短遊技状態を終了する減算方式を採用しているが、これに限られず、特別図柄の可変表示が終了したときに時短カウンタを加算し、時短カウンタがセットされた時短回数になったときに時短遊技状態を終了する加算方式を採用してもよい。また、特別図柄の可変表示が終了したときに時短カウンタを更新(減算又は加算)することに代えて、特別図柄の可変表示の開始時に時短カウンタを更新し、時短カウンタが0になったとき(減算方式の場合)又は時短カウンタがセットされた時短回数になったとき(加算方式の場合)に、時短遊技状態を修了するようにしてもよい。
S161において、時短フラグオンと、時短カウンタが0より大きいこととの両方を満たしていないと判定された場合(S161がNO判定の場合)、メインCPU201は、時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33)に戻す。
一方、S161において時短フラグオン且つ時短カウンタが0より大きいと判定された場合(S161がYES判定の場合)、メインCPU201は、時短カウンタから1を減算する処理を行う(S162)。メインCPU201は、S162の処理を実行した後、処理を、S163に移す。
S163において、メインCPU201は、時短モード=3且つC時短カウンタが0より大きいか否かを判定する。この処理では、時短モード=3であって、C時短カウンタが0より大きい場合にYES判定される。S163がYES判定の場合、メインCPU201は、処理を、S164に移す。
なお、C時短カウンタは、時短遊技状態中にC時短遊技状態への移行条件が成立した場合にセットされるカウンタである。このC時短カウンタは、フローチャートでは図示していないが、後述するB時短カウンタがセットされた場合、メインCPU201によりリセットされる。
時短モードは、複数の時短遊技状態が重ねて実行される場合に設定されるフラグである。本実施例では、時短モードを例えば2bitで構成し、先に実行されている時短遊技状態に対してC時短遊技状態が重ねて実行される場合、「時短モード=3」に設定される。また、先に実行されている時短遊技状態に対してB時短遊技状態が重ねて実行される場合、「時短モード=2」に設定される。
一方、S163において、時短モード=3とC時短カウンタが0より大きいこととの両方を満たしていないと判定された場合(S163がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S165に移す。
S164において、メインCPU201は、C時短カウンタから1を減算する処理を行う。この処理も、減算方式に変えて加算方式を採用してもよい。メインCPU201は、S164の処理を実行した後、処理を、S165に移す。
S165において、メインCPU201は、時短モード=2且つB時短カウンタが0より大きいか否かを判定する。この処理では、時短モード=2であって、B時短カウンタが0より大きい場合にYES判定される。S165がYES判定の場合、メインCPU201は、処理を、S166に移す。
なお、B時短カウンタは、時短遊技状態中(本実施例ではC時短遊技状態中)にB時短遊技状態への移行条件が成立した場合にセットされるカウンタである。このB時短カウンタは、フローチャートでは図示していないが、C時短カウンタがセットされた場合、メインCPU201によりリセットされる。
一方、S165において、時短モード=2とB時短カウンタが0より大きいこととの両方を満たしていないと判定された場合(S165がNO判定の場合)、メインCPU201は、時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33参照)に戻す。
S166において、メインCPU201は、B時短カウンタから1を減算する処理を行う。この処理も、減算方式に変えて加算方式を採用してもよい。メインCPU201は、S166の処理を実行した後、時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33参照)に戻す。
なお、図示していないが、S164の処理を行った結果としてC時短カウンタ=0となった場合や、S166の処理を行った結果としてB時短カウンタ=0となった場合、メインCPU201は、時短モードをオフ(=0)にセットする。
ところで、複数の時短遊技状態を重ねて実行する場合、二つの時短遊技状態を重ねるだけにとどまらず、三つ以上の時短遊技状態を重ねて実行してもよい。この場合、上述したようにA時短遊技状態とC時短遊技状態とが重複することがないため、三つ以上の時短遊技状態が重複する場合とは、A時短遊技状態またはB時短遊技状態と二つ以上のC時短遊技状態とが重複する場合、および三つ以上のC時短遊技状態が重複する場合が相当する。
[1-6-13.天井カウンタ更新処理]
次に、図35を参照して、メインCPU201により実行される天井カウンタ更新処理について説明する。図38は、第1のパチンコ遊技機において、カウンタ更新処理(図33参照)中のS152でメインCPU201により実行される天井カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、天井カウント禁止フラグがオフであるか否かを判定する(S171)。天井カウント禁止フラグは、確変フラグがオンにセットされるとき、および天井カウンタが天井値に到達したときにオンにセットされるフラグである。すなわち、確変フラグがオフである場合であって且つ天井カウンタが天井値に到達していない場合、天井カウント禁止フラグはオフである。天井カウンタの値は、メインRAM203に保存される。
なお、天井値は、B時短遊技状態への移行条件として、パチンコ遊技機固有の値として予め決められている。ただし、これに代えて、大当り遊技状態が終了したとき、バックアップクリア処理が行われたとき、天井カウンタの値をリセットする専用の操作手段が操作されたとき等に、メインCPU201が天井値をセットする処理を行うようにしてもよい。
S171において、天井カウント禁止フラグがオフでない場合(S171がNO判定の場合)、すなわち天井カウント禁止フラグがオンである場合、メインCPU201は、天井カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33参照)に戻す。
S171において、天井カウント禁止フラグがオフである場合(S171がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S172に移す。
S172において、メインCPU201は、天井カウンタに1を加算する処理を行う。メインCPU201は、S172の処理を実行した後、天井カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33参照)に戻す。
[1-6-14.カウンタ判定処理]
次に、図36を参照して、メインCPU201により実行されるカウンタ判定処理について説明する。図36は、第1のパチンコ遊技機において、時短管理処理(図32参照)中のS142でメインCPU201により実行されるカウンタ判定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、時短移行判定処理を行う(S181)。この時短移行判定処理の詳細については、図37を参照して後述する。メインCPU201は、S181の処理を実行した後、処理を、S182に移す。
S182において、メインCPU201は、時短移行処理を行う。この時短移行処理の詳細については、図38を参照して後述する。メインCPU201は、S182の処理を実行した後、処理を、S183に移す。
S183において、メインCPU201は、時短カウンタが1より小さいか否かを判定する。
S183において、時短カウンタが1より小さくないと判定された場合(S183がNO判定)、すなわち時短カウンタが1以上である場合、メインCPU201は、処理を、S185に移す。
一方、S183において、時短カウンタが1より小さいと判定された場合(S183がYES判定)、メインCPU201は、処理を、S184に移す。
S184において、メインCPU201は、時短フラグをオフにする。メインCPU201は、S184の処理を実行した後、処理を、S185に移す。
なお、S183において時短カウンタが1より小さいと判定された場合(S183がYES判定の場合)、B時短カウンタ及びC時短カウンタはいずれも1より小さいはずである(すなわち0のはずである)。しかし、メインCPU201による処理を実行する上で何らかの不具合が生じる可能性があり得ることに鑑みて、例えば、S183がYES判定であるにもかかわらずB時短カウンタまたは時短カウンタが1以上である場合に、異常警報を出力したりする等の異常時処理を実行するようにしてもよい。また、この異常時処理に代えてまたは加えて、S183がYES判定された場合に、時短フラグをオフにするだけでなく(S184参照)、B時短カウンタ及びC時短カウンタをリセットすることにより、時短カウンタとB時短カウンタとC時短カウンタとの整合性を図るようにしてもよい。
S185において、メインCPU201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU201は、時短移行コマンドの送信予約処理(S186)を行う。なお、この処理で送信予約された時短移行コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。そして、S186の処理後、メインCPU201は、カウンタ判定処理を終了し、処理を、時短管理処理(図32参照)に戻す。
[1-6-15.時短移行判定処理]
次に、図37を参照して、メインCPU201により実行される時短移行判定処理について説明する。この処理では、天井カウンタが天井値に到達した場合に、B時短遊技状態に移行させるための判定処理が行われる。図37は、第1のパチンコ遊技機において、カウンタ判定処理(図36参照)中のS181でメインCPU201により実行される時短移行判定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、確変フラグがオフであるか否かを判定する(S191)。
S191において、確変フラグがオフでないと判定された場合(S191がNO判定の場合)、すなわち確変フラグがオンである場合、メインCPU201は、時短移行判定処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図36参照)に戻す。すなわち、確変フラグがオンである場合、B時短遊技状態に移行させないようにすることができる。
一方、S191において、確変フラグがオフであると判定された場合(S191がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S192に移す。
S192において、メインCPU201は、天井到達フラグがオフであって且つ天井カウンタが天井値であるか否かを判定する。
天井到達フラグは、天井カウンタが天井値に到達した場合にオンにセットされるフラグであって、過去にB時短遊技状態に制御されているか否かを示すフラグである。
本実施例では、大当り遊技状態が終了してから次回の大当り遊技状態が終了するまでの間にB時短遊技状態に移行できる上限回数は、例えばRAMクリア等が行われない限り1回である。すなわち、天井カウンタが天井値に到達してB時短遊技状態に制御されたものの大当り遊技状態に制御されることなくB時短遊技状態が終了して通常遊技状態に移行した場合、例えばRAMクリア等が行われない限り、次回大当り遊技状態が終了するまで、再びB時短遊技状態には制御されない。
そこで、S192では、ただ単に天井カウンタが天井値に到達したか否かを判定するだけでなく、天井到達フラグがオフであるか否かについても判定することにより、一旦B時短遊技状態に制御されたもののこのB時短遊技状態が終了して通常遊技状態に移行した場合、再びB時短遊技状態に制御されないようにしている。
なお、図面には示されていないが、メインCPU2201は、例えば、条件装置の作動時に、天井到達フラグをオフにセットし、天井カウンタをクリアする。
ただし、天井到達フラグをオフにセットする処理又は/及び天井カウンタをクリアする処理は、条件装置の作動時に実行することに加えて、設定変更によるRAMクリア時(例えば、後述の図47の設定変更処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される第1通常遊技前処理(S344参照))や、設定変更を伴わないRAMクリア時(例えば、図24の起動時初期設定処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される第1通常遊技前処理(S56参照))においても、実行するようにしてもよい。
S192において、天井到達フラグがオフであること及び天井カウンタが天井値であることの両方を満たしていると判定された場合(S192がNO判定の場合)、メインCPU201は、時短移行判定処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図36参照)に戻す。なお、天井到達フラグがオンである場合、S192はNO判定される。また、天井到達フラグがオフであったとしても、天井カウンタが天井値でなければ、S192はNO判定される。
一方、S192において、天井到達フラグがオフであって且つ天井カウンタが天井値であると判定された場合(S192がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S193に移す。
S193において、メインCPU201は、天井カウント禁止フラグをオンにセットする。メインCPU201は、S193の処理を実行した後、処理を、S194に移す。
S194において、メインCPU201は、天井フラグをオンにセットする。天井フラグは、天井カウンタが天井値に到達したことを示すフラグである。メインCPU201は、S194の処理を実行した後、処理を、S196に移す。
S196において、メインCPU201は、天井到達フラグをオンにセットする。メインCPU201は、S196の処理を実行した後、時短移行判定処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図36参照)に戻す。
[1-6-16.時短移行処理]
次に、図38を参照して、メインCPU201により実行される時短移行処理について説明する。図38は、第1のパチンコ遊技機において、カウンタ判定処理(図36参照)中のS182でメインCPU201により実行される時短移行処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、確変フラグがオフであるか否かを判定する(S202)。
S202において、確変フラグがオフでないと判定された場合(S202がNO判定の場合)、すなわち確変フラグがオンである場合、メインCPU201は、時短移行処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図36参照)に戻す。このようにすることで、確変フラグがオンである場合には、B時短遊技状態およびC時短遊技状態のいずれも、開始されないようにすることができる。
一方、S202において、確変フラグがオフであると判定された場合(S202がYES判定)、メインCPU201は、処理を、S203に移す。
S203において、メインCPU201は、天井フラグがONであるか否かを判定する。
S203において、天井フラグがオンでないと判定された場合(S203がNO判定の場合)、すなわち天井フラグがオフである場合、メインCPU201は、処理を、S206に移す。
一方、S203において、天井フラグがオンであると判定された場合(S203がYES判定)、メインCPU201は、処理を、S205に移す。
S205において、メインCPU201は、B時短遊技状態への移行にかかわる処理として、B時短制御態様決定処理を実行する。この処理では、B時短カウンタにセットする時短回数と、時短モードを2にセットすることと、時短性能等を決定する。メインCPU201は、S205の処理を実行した後、処理を、S208に移す。
なお、B時短カウンタにセットされる時短回数は、予め定められた回数である。また、時短性能のうち、「普通図柄当り」の当選確率は、普通図柄の当り判定テーブル(図16参照)に示されるとおりである。また、時短性能のうち、普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間)は、普通図柄判定テーブル(図17参照)および普通図柄当り種類決定テーブル(図18参照)に示されるとおりである。さらに、時短性能のうち、普通図柄の可変表示時間は、普通図柄の変動パターンテーブル(図19参照)に示されるとおりである。
S206において、メインCPU201は、時短当りフラグがオンであるか否かを判定する。
S206において、時短当りフラグがオンでないと判定された場合(S206がNO判定の場合)、すなわち時短当りフラグがオフである場合、メインCPU201は、時短移行処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図36参照)に戻す。
一方、S206において、時短当りフラグがオンであると判定された場合(S206がYES判定)、メインCPU201は、処理を、S207に移す。
S207において、メインCPU201は、C時短遊技状態への移行にかかわる処理として、C時短制御態様決定処理を実行する。この処理では、C時短カウンタにセットする時短回数と、時短モードを3にセットすることと、時短性能等を決定する。メインCPU201は、S207の処理を実行した後、処理を、S208に移す。
なお、C時短カウンタにセットされる時短回数は、当り種類決定テーブル(例えば図13参照)を参照して選択図柄コマンドに応じて決定される。また、時短性能のうち、「普通図柄当り」の当選確率は、普通図柄の当り判定テーブル(図16参照)に示されるとおりである。また、時短性能のうち、普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間)は、普通図柄判定テーブル(図17参照)および普通図柄当り種類決定テーブル(図18参照)に示されるとおりである。さらに、時短性能のうち、普通図柄の可変表示時間は、普通図柄の変動パターンテーブル(図19参照)に示されるとおりである。
S208において、メインCPU201は、時短設定処理を行う。この時短設定処理の詳細については、図39を参照して後述する。メインCPU201は、S208の処理を実行した後、時短移行処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図36参照)に戻す。
[1-6-17.時短設定処理]
次に、図39を参照して、メインCPU201により実行される時短設定処理について説明する。図39は、第1のパチンコ遊技機において、時短移行処理(図38参照)中のS208でメインCPU201により実行される時短設定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、時短フラグがオンであるか否かを判定する(S211)。
S211において、時短フラグがオンであると判定された場合(S211がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S212に移す。
S211がYES判定の場合とは、確変フラグがオフであって、例えば、C時短遊技状態が先に実行されている状態でB時短遊技状態を重ねて実行する場合(天井カウンタ=天井値となった場合)や、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態が先に実行されている状態でC時短遊技状態を重ねて実行する場合(「時短当り」に当選した場合)が相当する。
なお、図示しないが、C時短遊技状態が先に実行されている状態でB時短遊技状態を重ねて実行する場合、メインCPU201は、「時短モード=2」をセットするとともに、S205で決定されたB時短カウンタをセットする。また、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態が先に実行されている状態でC時短遊技状態を重ねて実行する場合、メインCPU201は、「時短モード=3」にセットするとともに、S207で決定されたC時短カウンタをセットする。
S211において、時短フラグがオンでないと判定された場合(S211がNO判定)、すなわち時短フラグがオフである場合、メインCPU201は、処理を、S214に移す。
S212において、メインCPU201は、現状の時短カウンタ(先に実行されていた時短遊技状態の時短残回数)と、新たな時短回数(S205またはS207で決定された時短回数)とを比較し、現状の時短カウンタが新たな時短回数よりも小さいか否かを判定する。
S212において、現状の時短カウンタが新たな時短回数よりも小さくないと判定された場合(S212がNO判定の場合)、すなわち現状の時短カウンタが新たな時短回数よりも大きい場合、メインCPU201は、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図38を参照)に戻す。
一方、S212において、現状の時短カウンタが新たな時短回数よりも大きいと判定された場合(S212がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S213に移す。
S213において、メインCPU201は、時短カウンタ再設定処理を行う。この処理では、C時短遊技状態が先に実行されている状態でB時短遊技状態を重ねて実行する場合や、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態が先に実行されている状態でC時短遊技状態を重ねて実行する場合、現状の時短カウンタの値(すなわち時短残回数)と新たな時短回数とのうち多い方の時短回数が、新たな時短カウンタとして再設定される。ただし、時短カウンタ再設定処理(S213)が行われたとしても、メインCPU201は、B時短カウンタおよびC時短カウンタをリセットしない。メインCPU201は、S213の処理を実行した後、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図38)に戻す。
なお、C時短遊技状態が先に実行されている状態でB時短遊技状態を重ねて実行する場合や、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態が先に実行されている状態でC時短遊技状態を重ねて実行する場合、メインCPU201は、先に実行されていた時短遊技状態の時短性能を維持する。すなわち、先に実行されていた時短遊技状態の時短性能から新たな時短遊技状態の時短性能に変更したり、現状の時短カウンタと新たな時短回数とのうち多い方の時短回数に対応する時短遊技状態の時短性能に変更されたりはしない。
時短性能とは、上述したとおり、入賞口(例えば、本実施例では第2始動口140(図4参照))への遊技球の入賞の容易さを変更する性能であって、「普通図柄当り」の当選確率、普通図柄の可変表示時間、または/および普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間等)等をいう。
ところで、本実施例では、B時短カウンタ及びC時短カウンタを設けることにより、内部的に二つの時短遊技状態が重ねて実行されていることを管理できるようにしている。そして、上記の時短カウンタ再設定処理(S213)において、現状の時短カウンタの値と新たな時短回数とのうち多い方の時短回数を、新たな時短カウンタとして再設定するようにしている。しかし、内部的に二つの時短遊技状態が重ねて実行されていたとしても、表面的にあらわれる(遊技者が把握できる)時短性能は、内部的に重ねて実行されている上記二つの時短遊技状態のうち、いずれか一つの時短遊技状態についての時短性能のみである。そのため、内部的に二つの時短遊技状態が重ねて実行されていることを管理せずに(すなわちB時短カウンタ及びC時短カウンタを設けずに)、複数の時短遊技状態を重ねて実行する場合に、現状の時短カウンタの値と新たな時短回数とのうち多い方の時短回数を、新たな時短カウンタとして再設定するようにしてもよい。
S214において、メインCPU201は、時短態様設定処理を行う。この処理は、S211がNO判定の場合、すなわち、非時短遊技状態からB時短遊技状態に移行させて実行する場合(天井カウンタ=天井値となった場合)や、非時短遊技状態からC時短遊技状態に移行させて実行する場合(「時短当り」に当選した場合)に行われる処理である。この処理では、B時短制御態様決定処理(S205)またはC時短制御態様決定処理(S207)で決定された時短回数と時短性能とが設定される。メインCPU201は、S214の処理を実行した後、処理を、S215に移す。
S215において、メインCPU201は、時短フラグをオンにセットする。メインCPU201は、S215の処理を実行した後、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図38)に戻す。
このように、図32~図39を参照して説明した上述の時短管理処理において、メインCPU201は、B時短遊技状態への移行処理を、天井最終変動としての特別図柄の可変表示が終了したときに行っている。本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれないが、当り判定処理の当り判定処理の結果に小当りを含むパチンコ遊技機の場合、天井最終変動における第1特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである場合が生じうる。このように、天井最終変動における第1特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである場合、メインCPU201は、小当り遊技状態が終了したことに基づいて、B時短遊技状態に移行させる処理を行うとよい。
また、図32~図39を参照して説明した上述の時短管理処理では、メインCPU201は、B時短遊技状態への移行処理を、天井最終変動としての特別図柄の可変表示が終了したときに行っているが、これに限られず、天井最終変動としての特別図柄の可変表示を開始したことに基づいて、B時短遊技状態への移行処理を行うようにしてもよい。とくに、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能な第1のパチンコ遊技機においては、天井最終変動としての特別図柄の可変表示を開始したことに基づいて、B時短遊技状態への移行処理を行うことが好ましい。なぜなら、天井最終変動としての特別図柄の可変表示が終了したときにB時短遊技状態に移行するようにすると、天井最終変動としてのいずれか一方の特別図柄の可変表示中に他方の特別図柄の可変表示が開始された場合、この他方の特別図柄の可変表示については、B時短遊技状態としての恩恵を受けることができなくなり、興趣が低下するおそれがあるからである。なお、第1のパチンコ遊技機では、特別図柄の可変表示が例えば600000msecといった長変動で行われることはない。ただし、このような長変動で特別図柄の可変表示が行われうるパチンコ遊技機においては、天井最終変動としての特別図柄の可変表示を開始したことに基づいてB時短遊技状態への移行処理を行うことにより、とくに天井最終変動である特別図柄の可変表示が長変動で行われる場合であっても、B時短遊技状態の開始の遅延を回避することができる。
また、図32~図39を参照して説明した上述の時短管理処理では、B時短遊技状態への移行にかかわる処理としてのB時短制御態様決定処理(S205)を、C時短遊技状態への移行にかかわる処理としてのC時短制御態様決定処理(S207)よりも優先して行うようにしている(図38のS203~S207を参照)が、これに限られない。例えば、C時短遊技状態への移行にかかわる処理としてのC時短制御態様決定処理(S207)を、B時短遊技状態への移行にかかわる処理としてのB時短制御態様決定処理(S205)よりも優先して行うようにしてもよい。
また、図35を参照して説明した上述の天井カウンタ更新処理では、天井カウント禁止フラグがオフでない場合(図35のS171がNO判定)、天井カウンタを更新しないようにしているが、これに限られない。例えばST機や確変転落抽選を行うパチンコ遊技機では、確変フラグがオンである場合であっても特別図柄の可変表示が行われると天井カウンタを更新するようにしてもよい。この場合、天井カウンタが天井値に到達したとしても、B時短遊技状態に移行せず、天井カウンタと確変カウンタとの差が天井値となった場合に、B時短遊技状態に移行するようにしてもよい。この場合、メインCPU201は、「天井カウンタ=天井値」となっただけではB時短遊技状態に移行させず、天井カウンタと確変カウンタとの差が天井値となった場合に、B時短遊技状態に移行させる処理を行うこととなる。
また、B時短遊技状態への移行条件である天井値は、確変フラグがオフである場合の大当り確率の分母の所定範囲内(例えば、2.5~3.0倍)であることが好ましい。本実施例では、例えば特別図柄の当り判定テーブル(図10参照)に示されるように、確変フラグがオフである場合の大当り確率が319分の1(設定値1の場合)であるから、天井値は、319×2.5~319×3.0(倍)の範囲内であることが好ましい。
また、B時短遊技状態の終了条件であるB時短規定回数の上限は、確変フラグがオフである場合の大当り確率の分母の規定倍数(例えば3.8倍)までとすることが好ましい。同様に、C時短遊技状態の終了条件であるC時短規定回数の上限についても、確変フラグがオフである場合の大当り確率の分母に規定数を乗じた値まで(例えば大当り確率の分母の3.8倍まで)とすることが好ましい。本実施例では、確変フラグがオフである場合の大当り確率が319分の1(設定値1の場合)であるから、B時短規定回数およびC時短規定回数は、いずれも、概ね1212(319×3.8)を上限とすることが好ましい。なお、B時短規定回数の上限とC時短規定回数の上限とを同じ値とすることは必須ではない。
ところで、第1のパチンコ遊技機のように、例えば設定1~設定6といった大当り確率が異なる複数の設定値のうちいずれか一の設定値にセット可能であるパチンコ遊技機である場合、上述したとおり、時短当り確率は全設定値で共通の確率となっている。このような場合、B時短遊技状態への移行条件である天井値を、設定値にかかわらず大当り確率(確変フラグがオフである場合)の分母に規定数(例えば3.0)を乗じた値とした場合、設定値に応じて天井値が異なることとなり、セットされている設定値が遊技者に看破されてしまうおそれがある。そこで、本実施例では、セットされた設定値がいずれであったとしても、天井値を、大当り確率(確変フラグがオフである場合)の分母に対して規定数を乗じて決定するのではなく、設定値にかかわらず同じ値とすることが好ましい。
[1-6-18.時短管理処理にかかわる変形例]
なお、図32~図39を参照して説明した上述の時短管理処理(以下「本実施例の時短管理処理」と称する)では、天井カウンタ更新処理(図35参照)を、特別図柄遊技終了処理(図31参照)において実行している。また、B時短遊技状態への移行にかかわる処理を、C時短遊技状態への移行にかかわる処理よりも優先して行うようにしている。さらに、B時短遊技状態への移行フラグ(天井フラグ)とC時短遊技状態への移行フラグ(時短当りフラグ)とを別個に設け、天井フラグがオンである場合にB時短遊技状態に移行させ、時短当りフラグがオンである場合にC時短遊技状態に移行させるようにしている。ただし、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミング、B時短遊技状態への移行とC時短遊技状態への移行との優先順位、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊技状態の移行フラグとを別個にするか共通にするか、については、上記に限られず、様々なバリエーションで時短管理処理を行うことができる。
例えば、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動停止時とし、移行時の処理をB時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊技状態の移行フラグとを別個に設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動開始時とし、移行時の処理をB時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊技状態の移行フラグとを別個に設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動開始時とし、移行時の処理をC時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊技状態の移行フラグとを別個に設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動開始時とし、移行時の処理をB時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊技状態の移行フラグとを共通のフラグとして設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動開始時とし、移行時の処理をC時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊技状態の移行フラグとを共通のフラグとして設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動停止時とし、移行時の処理をC時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊技状態の移行フラグとを別個に設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動停止時とし、天井到達時に「時短当り」が非当選であることを確認した上でB時短遊技状態に移行させるようにしてもよい。
さらに、複数の時短遊技状態が重ねて実行されない場合、メインCPU201は、時短フラグオン且つ時短カウンタが0より大きい場合に時短カウンタから1を減算する処理を行い、それ以外の場合には時短カウンタから1を減算しないようにするとよい。
[1-7.大入賞口開放準備処理]
次に、図40を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS86でメインCPU201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図40は、第1のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定する(S251)。
S251において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S251がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S251において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(S251がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S252に移す。
S252において、メインCPU201は、ラウンドカウンタ値をロードする。ラウンドカウンタは、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技の実行回数を計数するカウンタである。なお、ラウンドカウンタの計数値(ラウンドカウンタ値)は、メインRAM203内の所定領域に格納される。メインCPU201は、S252の処理を実行した後、処理を、S253に移す。
S253において、メインCPU201は、大入賞口の開放回数が上限値であるか否かを判定する。この処理では、大当り遊技状態において実行されたラウンド遊技の実行回数が上限値であるか否かが判定される。
S253において大入賞口の開放回数が上限値であると判定された場合(S253がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S254に移す。一方、S253において大入賞口の開放回数が上限値でないと判定された場合(S253がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S257に移す。
S254において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S254)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大当り終了処理(図27のS88参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S254の処理を実行した後、処理を、S255に移す。
S255において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU201は、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(S256)。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。そして、S256の処理後、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
S257において、メインCPU201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処理を行う。メインCPU201は、S257の処理を実行した後、処理を、S258に移す。
S258において、メインCPU201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。この処理では、例えば、大入賞口131の開放回数、大入賞口131の最大開放時間、大入賞口131への最大入賞個数、大入賞口131への入賞時の賞球数等がセットされる。大入賞口131の開放回数はラウンド数が相当する。なお、1ラウンドにおいて大入賞口が複数回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただしこの場合は、ラウンド数を管理する制御と、大入賞口の開閉回数を管理する制御とを、別の処理として行うことが好ましい。メインCPU201は、S258の処理を実行した後、処理を、S259に移す。
S259において、メインCPU201は、大入賞口開閉制御処理を行う。この処理では、大入賞口131の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU201は、S259の処理を実行した後、処理を、S260に移す。
S260において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S260)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大入賞口開放制御処理(図27のS87参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S260の処理を実行した後、処理を、S261に移す。
S261において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU201は、S261の処理を実行した後、処理を、S262に移す。
S262において、メインCPU201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S262の処理を実行した後、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
[1-7-1.大入賞口開放制御処理]
次に、図41を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS87でメインCPU201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図41は、第1のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定する(S271)。
S271において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S271がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S271において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(S271がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S272に移す。
S272において、メインCPU201は、大入賞口131に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、大入賞口131への遊技球の入賞個数を計数するカウントスイッチ132(図6参照)により計数された値が最大入賞個数の値であるか否かが判定される。なお、カウントスイッチ132により計数された大入賞口入賞カウンタの値は、メインRAM203内の所定領域に格納される。
S272において、大入賞口131に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でないと判定された場合(S272がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S273に移す。
一方、S272において、大入賞口131に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であると判定された場合(S272がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S274に移す。
S273において、メインCPU201は、大入賞口131の最大開放時間が経過したか否かを判定する。この処理では、大入賞口関連各種設定処理(図40のS258参照)においてセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S273において大入賞口131の最大開放時間が経過していないと判定された場合(S273がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S273において大入賞口131の最大開放時間が経過していると判定された場合(S273がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S274に移す。
S274において、メインCPU201は、大入賞口131の閉鎖設定処理を行う。メインCPU201は、S274の処理を実行した後、処理を、S275に移す。
S275において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S275)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放制御処理の終了後に、再び、大入賞口開放準備処理(図27のS86参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S275の処理を実行した後、処理を、S276に移す。
S276において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU201は、S276の処理を実行した後、処理を、S277に移す。
S277において、メインCPU201は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。そして、S277の処理後、メインCPU201は、大入賞口開制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
[1-7-2.大当り終了処理]
次に、図42を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS88でメインCPU201により実行される大当り終了処理について説明する。図42は、第1のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定する(S281)。
S281において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S281がNO判定の場合)、メインCPU201は、大当り終了処理を終了し、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
S281において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(S281がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S282に移す。
S282において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。この処理では、各種フラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ等)のセットや、各種カウンタ(例えば、確変カウンタ、時短カウンタ、図柄確定数カウンタ、ラウンドカウンタ、大入賞口入賞カウンタ等)の値をセットまたはリセットする処理が行われる。メインCPU201は、S282の処理を実行した後、処理を、S283に移す。
S283において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理では、図31を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。ただし、図31の特別図柄遊技終了処理では、説明の便宜上、時短管理処理(S131)が行われるように示されているが、この時短管理処理(S131)は、厳密に言えば、S130の特別図柄遊技終了処理(図30参照)では実行されるが、S283の特別図柄遊技終了処理(図42参照)では実行されずに、処理がスキップされる。メインCPU201は、S283の処理を実行した後、大当り終了処理を終了し、特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[1-7-3.普通図柄制御処理]
次に、図43を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS40でメインCPU201により実行される普通図柄制御処理について説明する。なお、図43に示される普通図柄制御処理に先だって、メインCPU201は、特別図柄制御処理と同様に、普通図柄の始動条件が成立しているか否かの判定を行っていることは言うまでもない。
図43は、第1のパチンコ遊技機における普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、図43に示すフローチャート中の各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「4」)は、普通図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、普通図柄の制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、普通図柄ゲームを進行させる。なお、図43に示される各処理は、便宜上、サブルーチンとして図示していない。
メインCPU201は、先ず、普通図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S291)。
S291において普通図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S291がNO判定の場合)、メインCPU201は、普通図柄制御処理を終了し、処理を、S41(図23参照)に戻す。
一方、S291において普通図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S291がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S292に移す。
S292において、メインCPU201は、普通図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU201は、S292の処理を実行した後、処理を、S293に移す。なお、メインCPU201は、S292の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S293以降の処理を行う。
S293において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示開始処理を行う。このS293の処理は、普通図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である。この普通図柄の可変表示開始処理において、メインCPU201は、普通図柄の当り判定処理、普通図柄の変動パターン決定処理、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当りである場合には普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間)設定処理を行う。なお、普通図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU201は、処理を、S294に移す。
S294において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示終了処理を行う。このS294の処理は、普通図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である。この処理においてメインCPU201は、普通図柄の可変表示を終了する際の各種処理を行う。なお、普通図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU201は、処理を、S295に移す。
S295において、メインCPU201は、普通図柄遊技判定処理を行う。このS295の処理は、普通図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。この普通図柄遊技判定処理では、普通図柄の導出結果(例えば、普通図柄当りまたはハズレ)の判定処理を行う。なお、普通図柄の制御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU201は、処理を、S296に移す。
S296において、メインCPU201は、普通電動役物開放処理を行う。このS296の処理は、普通図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。この処理では、例えば、予め定められた態様で、普通電動役物146の開放処理が行われる。なお、普通図柄の制御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU201は、処理を、S297に移す。
S297において、メインCPU201は、普通図柄当り終了処理を行う。このS297の処理は、普通図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。メインCPU201は、この普通図柄当り終了処理を終了すると、普通図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
なお、本実施例では、普通図柄の当り判定テーブル(図16参照)に示されるように、普通図柄当り判定用乱数を例えば0~99の範囲(幅)で発生させ、例えば0~79を普通図柄当り判定値データとしている(非時短遊技状態の場合)。普通図柄当り確率は、普通図柄当り判定用乱数の総乱数に対する普通図柄当り判定値データの数によって定められるため、例えば普通図柄の当り確率は、本実施例では100分の80である。この普通図柄当り確率は、本実施例では、時短制御が実行される場合と時短制御が実行されない場合と異なっているが、同じまたはほぼ同じとしてもよい。また、普通図柄の可変表示は、時短制御が実行されない非時短遊技状態では例えば600000msecと相対的に長時間にわたって実行されるのに対し、時短制御が実行される遊技状態では例えば1000msecと相対的に短時間しか実行されない。このようにして、時短制御が実行されると、普通電動役物開放処理の実行頻度すなわち第2始動口140への遊技球の入賞頻度が高められる。
[1-7-4.外部マスカブル割込処理]
次に、図44を参照して、メインCPU201の制御により実行される外部マスカブル割込処理について説明する。この処理は、例えば電断時等に発生する外部割込み要求に応じて行われる割込処理である。なお、図44は、第1のパチンコ遊技機における外部マスカブル割込処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、保護レジスタの退避処理を行う(S301)。メインCPU201は、S301の処理を実行した後、処理を、S302に移す。
S302において、メインCPU201は、I/Oポート205の所定の入力ポートの状態を読み出す。上記の所定の入力ポートは、例えば、電断検知ライン、バックアップクリアスイッチライン、センサ異常検知ライン、電波センサライン、開放検知ライン、磁気センサライン、振動センサライン、ソレノイド監視センサライン等の状態がセットされる入力ポートである。メインCPU201は、S302の処理を実行した後、処理を、S303に移す。
S303において、メインCPU201は、電断検知であるか否かを判定する。
S303において電断検知でないと判定された場合(S303がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS305に移す。一方、S303において電断検知であると判定された場合(S303がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS304に移す。
S304において、メインCPU201は、XINT検知フラグをセット(オンに)する。XINT検知フラグは電断することを示すフラグであり、XINT検知フラグの値は、メインRAM203の作業領域内のXINT検知フラグ領域に格納される。メインCPU201は、S304の処理を実行した後、処理を、S305に移す。
S305において、メインCPU201は、S301で退避させた保護レジスタの復帰処理を行う。メインCPU201は、S305の処理を実行した後、処理を、S306に移す。
S306において、メインCPU201は、割込許可処理を行う。この処理を実行した後、メインCPU201は、外部マスカブル割込処理を終了する。
[1-7-5.システムタイマ割込処理]
次に、図45を参照して、メインCPU201により、例えば2msecの割込み周期で実行されるシステムタイマ割込処理について説明する。なお、図45は、第1のパチンコ遊技機において実行されるシステムタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、保護レジスタの退避処理を行う(S311)。
次いで、メインCPU201は、XINT検知フラグがオフであるか否かを判定する(S312)。XINT検知フラグがオフでない(すなわち電断検知時である)と判定された場合(S312がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS326に移す。一方、XINT検知フラグがオフである(すなわち電断非検知時である)と判定された場合(S312がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS313に移す。
S313において、メインCPU201は割込許可処理を行う。その後、メインCPU201は、I/Oポート205の入力ポートの状態の読込処理を行い(S314)、処理を、S315に移す。
S315において、メインCPU201は、遊技許可状態であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU201は、例えば起動制御フラグの値等に基づいて、遊技許可状態であるか否かを判定する。起動制御フラグは、電源投入時の起動状態が、電断復帰、設定変更、設定確認およびRAMクリア等のうちのいずれの状態であるかを判定するためのフラグである。例えば、電断復帰の場合は遊技許可状態であると判定され、設定変更、設定確認およびRAMクリア等である場合は遊技許可状態でないと判定される。
なお、起動制御フラグは、電源投入時における設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のオン/オフ情報の組合せで構成される。例えば、電源投入時に、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオフであれば電断復帰、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオンであれば設定変更、バックアップクリアスイッチ176がオフ且つ設定キー174がオンであれば設定確認、バックアップクリアスイッチ176がオン且つ設定キー174がオフであればRAMクリアと判定される。
S315において遊技許可状態でないと判定された場合(S315がNO判定の場合)、メインCPU201は、設定制御処理を行う(S316)。この設定制御処理では、設定変更処理または設定確認処理が行われる。すなわち、本実施例では、設定変更処理および設定確認処理は、例えば2msec周期で行われるシステムタイマ割込処理内で行われ、遊技許可状態でない場合すなわち遊技不許可状態である場合に行われる。設定制御処理(S316)を実行した後、メインCPU201は、処理を、S326に移す。なお、S316の設定制御処理の詳細については、図46を参照して後述する。
なお、遊技許可状態でない場合(S315がNO判定の場合)、メインCPU201は、発射装置6(図6参照)からの遊技球の発射禁止、特定のスイッチ(例えば、設定キー174、バックアップクリアスイッチ176等)を除く各種スイッチの無効化、払出装置82からの賞球の払い出し禁止等を設定することが好ましい。
一方、S315において遊技許可状態であると判定された場合(S315がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S317に移す。
S317において、メインCPU201は、割込みカウンタの値を1加算する処理を実行する。割込みカウンタは、主制御メイン処理(図20~図23参照)中の割込禁止区間を計数(管理)するためのカウンタであり、割込みカウンタの計数値は、メインRAM203の作業領域内の割込カウンタ領域に格納される。メインCPU201は、S317の処理を実行した後、処理を、S318に移す。
S318において、メインCPU201は、割込み周期タイマの更新処理を行う。メインCPU201は、S318の処理を実行した後、処理を、S319に移す。なお、割込み周期タイマは、割込み周期(例えば2msec)管理用のタイマであり、割込み周期タイマの計数値は、メインRAM203の作業領域内の割込み周期管理タイマ領域に格納される。
S319において、メインCPU201は乱数更新処理を行う。この乱数更新処理では、各種乱数カウンタ(例えば、特別図柄当り判定用乱数カウンタ等)の更新処理が行われる。このように、所定周期(本実施例では2msec)で乱数更新処理を行うことにより、出玉にかかわる重要な要素である各種乱数の信頼性を担保することが可能となる。メインCPU201は、S319の処理を実行した後、処理を、S320に移す。
S320において、メインCPU201は、スイッチ入力検出処理を行う。このスイッチ入力検出処理の詳細については、図51を参照して後述する。メインCPU201は、S320の処理を実行した後、処理を、S321に移す。
S321において、メインCPU201は、入賞情報コマンド設定処理を行う。この処理では、入賞情報コマンド(払出情報)の設定処理が行われる。メインCPU201は、S321の処理を実行した後、処理を、S322に移す。
S322において、メインCPU201は、演出制御コマンド送信処理を行う。この処理では、送信予約されているコマンドが主制御回路200からサブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S322の処理を実行した後、処理を、S323に移す。
S323において、メインCPU201は、レジスタ退避処理を行う。メインCPU201は、S323の処理を実行した後、処理を、S324に移す。
S324において、メインCPU201は、性能表示モニタ制御処理を行う。この処理では、遊技判定処理、賞球加算判定処理、性能表示モニタ170(図6参照)の表示内容更新処理等が行われる。この処理で格納されるデータは、遊技の進行に必要なデータが格納される作業領域とは別の領域(領域外)、すなわちバックアップされる領域内であって例えばRAMクリアされた場合であってもデータがクリアされない領域に格納される。メインCPU201は、S324の処理を実行した後、処理を、S325に移す。
S325において、メインCPU201は、S323で退避させたレジスタの復帰処理を行う。メインCPU201は、S325の処理を実行した後、処理を、S326に移す。
S326において、メインCPU201は、S311で退避させた保護レジスタの復帰処理を行い、システムタイマ割込処理を終了する。
[1-7-6.設定制御処理]
次に、図46を参照して、システムタイマ割込処理(図45参照)中のS316で行われる設定制御処理について説明する。図46は、第1のパチンコ遊技機における設定制御処理の一例を示すフローチャートである。
図46に示されるように、メインCPU201は、先ず、起動制御フラグの値が設定変更を示す値であるか否かを判定する(S331)。
S331において起動制御フラグの値が設定変更を示す値であると判定された場合(S331がYES判定の場合)、メインCPU201は設定変更処理を行う(S332)。この設定変更処理の詳細については、図47を参照して後述する。設定変更処理(S332)の実行後、メインCPU201は、処理を、S335に移す。
一方、S331において起動制御フラグの値が設定変更を示す値でないと判定された場合(S331がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S333に移す。
S333において、メインCPU201は、起動制御フラグの値が設定確認を示す値であるか否かを判定する。
S333において起動制御フラグの値が設定確認を示す値であると判定された場合(S333がYES判定の場合)、メインCPU201は設定確認処理を行う(S334)。この設定確認処理の詳細については、図48を参照して後述する。設定確認処理(S334)の実行後、メインCPU201は、処理をS335に移す。
一方、S333において起動制御フラグの値が設定確認を示す値でないと判定された場合すなわちRAMクリアであると判定された場合(S333がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S337に移す。
S335において、メインCPU201は、設定操作表示処理を行う。この処理では、現在、セットされている設定値の表示処理が行われる。メインCPU201は、S335の処理を実行した後、処理を、S336に移す。
S336において、メインCPU201は、演出制御コマンド送信処理を行う。この処理では、設定変更処理(S332)、設定確認処理(S334)または起動時初期設定処理(図25参照)内で送信予約されているコマンド(初期化コマンド、電断復帰コマンドまたは設定操作コマンド)がサブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S336の処理を実行した後、処理を、S337に移す。
S337において、メインCPU201は、WDT(watchdog timer)の出力処理を行う。この処理(WDT出力処理)では、WDTクリアレジスタアドレスの読込処理、WDTのクリア処理およびWDTのリスタート処理がこの順で行われる。なお、他の処理では記載していないが、このWDT出力処理は適宜行われる。そして、S337の処理後、メインCPU201は、設定制御処理を終了し、処理を、システムタイマ割込処理(図45参照)に戻す。
[1-7-7.設定変更処理]
次に、図47を参照して、設定制御処理(図46参照)中のS332で行われる設定変更処理について説明する。なお、図47は、第1のパチンコ遊技機における設定変更処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、バックアップクリアスイッチ176が押下されたか否かを判定する(S341)。この処理は、I/Oポート205の入力ポートにセットされている情報を読み出して行われる。
S341においてバックアップクリアスイッチ176が押下されていないと判定された場合(S341がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS343に移す。一方、バックアップクリアスイッチ176が押下されたと判定された場合(S341がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S342に移す。
S342において、メインCPU201は、設定値の範囲内更新処理を行う。メインCPU201は、S342の処理を実行した後、処理を、S343に移す。
なお、本実施例では、設定変更処理において、バックアップクリアスイッチ176を操作することによって設定値を変更できるようにしたが、これに代えてまたは加えて、例えば設定スイッチを設けて、この設定スイッチを操作することによって設定値を変更できるようにしてもよい。
S343において、メインCPU201は、設定キー174がオフにされたか否かを判定する(S343)。
S343において設定キー174がオフにされていないと判定された場合(S343がNO判定の場合)、メインCPU201は、設定変更処理を終了し、処理を、設定制御処理(図46参照)に戻す。一方、S343において設定キー174がオフにされたと判定された場合(S343がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S344に移す。
S344において、メインCPU201は、第1通常遊技前処理を行う。この第1通常遊技前処理の詳細については、図49を参照して後述する。なお、上述したとおり、この第1通常遊技前処理が行われると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。第1通常遊技前処理(S344)の実行後、メインCPU201は、設定変更処理を終了し、処理を、設定制御処理(図46参照)に戻す。
[1-7-8.設定確認処理]
次に、図48を参照して、設定制御処理(図46参照)中のS334で行われる設定確認処理について説明する。なお、図48は、第1のパチンコ遊技機における設定確認処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、設定キー174がオフにされたか否かを判定する(S351)。この判定処理は、上述した設定変更処理(図47参照)中のS343の処理と同様にして行われる。
S351において設定キー174がオフにされていないと判定された場合(S351がNO判定の場合)、メインCPU201は、設定確認処理を終了し、処理を、設定制御処理(図46参照)に戻す。
一方、S351において設定キー174がオフにされたと判定された場合(S351がYES判定の場合)、メインCPU201は、第2通常遊技前処理を行う(S352)。この第2通常遊技前処理の詳細については、図50を参照して後述する。なお、上述したとおり、この第2通常遊技前処理が行われると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。第2通常遊技前処理(S352)の実行後、メインCPU201は、設定確認処理を終了し、処理を、設定制御処理(図46参照)に戻す。
[1-7-9.第1通常遊技前処理]
次に、図49を参照して、設定変更処理(図47参照)中のS344で行われる第1通常遊技前処理について説明する。図49は、第1のパチンコ遊技機における第1通常遊技前処理の一例を示すフローチャートである。なお、この第1通常遊技前処理は、起動時初期設定処理(図24参照)において、電断復帰、設定変更および設定確認のいずれでもない場合、すなわちRAMクリア時の初期設定処理としても行われる。
メインCPU201は、先ず、初期化時RAM設定処理を行う(S361)。この処理では、電断時にバックアップデータが格納されるメインRAM203内の領域(以下、「バックアップ領域」と称する)のクリア処理(例えば作業領域の構築およびアドレス設定等)が行われる。なお、性能表示モニタ制御処理(図45のS324参照)でデータが格納される領域はクリアされない。また、この処理では、初期データが生成され、生成された初期データは、それぞれ、構築されたメインRAM203内の作業領域に格納される。すなわち、電断時にバックアップされたデータは消去され、遊技状態を、初期化された状態に戻すことが可能となる。なお、図示しないが、この処理では、遊技状態が初期化された状態に戻されることで遊技を開始することが可能となり、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。初期化時RAM設定処理(S361)の実行後、メインCPU201は、処理を、S362に移す。
S362において、メインCPU201は、初期化コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約された初期化コマンドは、設定制御処理(図46参照)中の演出制御コマンド送信処理(S336)においてサブ制御回路300に送信される。S362の処理を実行すると、メインCPU201は、第1通常遊技前処理を終了する。この第1通常遊技前処理を終了すると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。
[1-7-10.第2通常遊技前処理]
次に、図50を参照して、設定確認処理(図48参照)中のS352で行われる第2通常遊技前処理について説明する。図50は、第1のパチンコ遊技機における第2通常遊技前処理の一例を示すフローチャートである。なお、この第2通常遊技前処理は、起動時初期設定処理(図24参照)において、電断復帰時の初期設定処理としても実行される。
メインCPU201は、先ず、電断復帰時RAM設定処理を行う(S371)。この処理では、例えば、メインRAM203内のバックアップ領域に格納されているデータが読み出され、読み出されたデータは、それぞれ、構築されたメインRAM203内の作業領域に格納される。上記データは、例えば、遊技状態情報、特別図柄や普通図柄の当りフラグのオン/オフ状態や保留数情報等、遊技を進行する上で必要となる各種情報である。すなわち、電断時にバックアップされたデータを再びメインRAM203内の作業領域に復帰させることで、電断前と同じ遊技状態に戻すことが可能となる。なお、図示しないが、この処理では、電断前と同じ遊技状態に戻されることで遊技を開始することが可能となり、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。メインCPU201は、電断復帰時RAM設定処理(S371)の実行後、処理を、S372に移す。
S372において、メインCPU201は、確変フラグがオンであるか否かを判定する。この処理は、メインRAM203内の作業領域に格納されたデータを読み込んで行われる。
S372において確変フラグがオンでないと判定された場合(S372がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS374に移す。
一方。S372において確変フラグがオンであると判定された場合(S372がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S373に移す。
S373において、メインCPU201は、確変報知フラグをオンにセットする。これは、電断復帰時における確変フラグの状態を報知するために行われる。確変報知フラグがオンである場合、メインCPU201は、例えば確変報知LED(不図示)が点灯されるよう制御する。これにより、電断復帰時に確変フラグがオンであるか否かを外観で把握することが可能となる。メインCPU201は、S373の処理を実行した後、処理を、S374に移す。
S374において、メインCPU201は、電断復帰コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約された電断復帰コマンドは、設定制御処理(図46参照)中の演出制御コマンド送信処理(S336)においてサブ制御回路300に送信される。S374の処理を実行すると、メインCPU201は、第2通常遊技前処理を終了する。
[1-7-11.スイッチ入力検出処理]
図51は、メインCPU201によるスイッチ入力検出処理の一例を示すフローチャートである。スイッチ入力検出処理は、上述したシステムタイマ割込処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。図51に示すように、メインCPU201は、始動口入賞検出処理を実行する(S381)。メインCPU201は、S381の処理を実行した後、処理を、S382に移す。始動口入賞検出処理については、図52を参照して後述する。
次に、メインCPU201は、一般入賞口通過検出処理を行う(S382)。一般入賞口通過検出処理では、例えば一般入賞口122への入賞時に払出個数等を示す払出情報をセットする。メインCPU201は、S382の処理を実行した後、処理を、S383に移す。
次に、メインCPU201は、大入賞口通過検出処理を行う(S383)。大入賞口通過検出処理では、例えば大入賞口131への入賞時に払出個数等を示す払出情報をセットする。メインCPU201は、S383の処理を実行した後、処理を、S384に移す。
次に、メインCPU201は、球通過検出処理を行う(S384)。球通過検出処理では、通過ゲート126への遊技球の通過検出を通過ゲートスイッチ127に検出されたことに基づいて普通図柄についての各種乱数値(普通図柄当り判定用乱数値等)を抽出する。なお、メインRAM203は、通過ゲート126への遊技球の通過に基づいて抽出された各種乱数値(普通図柄当り判定用乱数値等)を、普通図柄の始動条件が成立するまで保留する普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領域(4)を有する。そして、球通過検出処理では、普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領域(4)に空き領域があるか否か、すなわち、通過ゲート126への遊技球の通過に基づいて抽出された普通図柄の保留個数が例えば4個未満であるか否かの判定も行う。この処理を終了すると、メインCPU201は、スイッチ入力検出処理を終了する。
[1-7-12.始動口入賞検出処理]
図52は、メインCPU201による始動口入賞検出処理の一例を示すフローチャートである。始動口入賞検出処理は、上述したスイッチ入力検出処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される。
図52に示すように、メインCPU201は、先ず、第1始動口スイッチ121で遊技球を検出したか否かを判定する(S391)。
第1始動口スイッチ121で遊技球を検出していないと判定された場合(S391がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S398に移す。
一方、第1始動口スイッチ121で遊技球を検出したと判定された場合(S391がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S392に移す。
S392において、メインCPU201は、各種乱数値(例えば、第1特別図柄当り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第1特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)を抽出するとともに、第1始動口入賞に応じた払出情報をセットする処理を行う。メインCPU201は、S392の処理を実行した後、処理を、S393に移す。
S393において、メインCPU201は、第1始動口120への入賞に基づいて抽出された第1特別図柄の保留個数が例えば4個未満であるか否かを判定する。メインRAM203は、第1始動口120への遊技球の入賞に基づいて抽出された各種乱数を、始動条件が成立するまで保留する第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)を有しており、この処理では、第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)に空き領域があるか否かが判定される。なお、メインRAM203は、第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)の他に第1特別図柄始動記憶領域(0)も有するが、これについては後述する。
第1特別図柄の保留個数が4個未満でない、すなわち上限の4個である場合(S393がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S398に移す。
一方、第1特別図柄の保留個数が4個未満である場合(S393がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S394に移す。
S394において、メインCPU201は、第1特別図柄の保留個数を1加算する処理を行う。メインCPU201は、S394の処理を実行した後、処理を、S395に移す。
S395において、メインCPU201は、第1始動口120への遊技球の入賞に基づいて抽出した各種乱数値を、第1特別図柄の変動開始条件が成立するまでメインRAM203に格納する処理を行う。これにより、抽出した乱数についての第1特別図柄の変動表示が、変動開始条件が成立するまで保留される。メインCPU201は、S395の処理を実行した後、処理を、S396に移す。
S396において、メインCPU201は、先読み判定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理(図28のS93参照)に先だって、S392で抽出した乱数値を用いて、特別図柄の変動パターンを決定したり、当り判定処理等を行う処理である。また、先読みフラグが設定されているか否かも判定する。
なお、先読み判定処理は、S392で乱数値を抽出してから特別図柄の当り判定処理が実行されるまでの間であれば、任意のタイミングで行ってよいが、特別図柄の可変表示が開始されるまでに、サブ制御回路300により先読み演出を行うことに鑑みると、例えばS395の処理の前後付近で行うことが好ましい。メインCPU201は、S396の処理を実行した後、処理を、S397に移す。
S397において、メインCPU201は、第1特別図柄の入賞コマンドの送信予約処理を行う。第1特別図柄の入賞コマンドは、第1特別図柄の保留個数を1増加する情報や、第1特別図柄の変動パターン情報(すなわち特別図柄の変動パターンコマンド)等を含むコマンドであり、この処理で送信予約された第1特別図柄の入賞コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S397の処理を実行した後、処理を、S398に移す。
S398において、メインCPU201は、第2始動口スイッチ141で遊技球を検出したか否かを判定する。
第2始動口スイッチ141で遊技球を検出していないと判定された場合(S398がNO判定の場合)、メインCPU201は、始動口入賞検出処理を終了し、処理を、スイッチ入力検出処理(図51参照)に戻す。
一方、第2始動口スイッチ141で遊技球を検出したと判定された場合(S398がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S399に移す。
S399において、メインCPU201は、各種乱数値(例えば、第2特別図柄当り判定用乱数値、第2特別図柄の図柄乱数値、第2特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第2特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)を抽出するとともに、第2始動口入賞に応じた払出情報をセットする処理を行う。メインCPU201は、S399の処理を実行した後、処理を、S400に移す。
S400において、メインCPU201は、第2始動口140への入賞に基づいて抽出された第2特別図柄の保留個数が例えば4個未満であるか否かを判定する。
なお、メインRAM203は、第2始動口140への遊技球の入賞に基づいて抽出された各種乱数値を、始動条件が成立するまで保留する第2特別図柄始動記憶領域(1)~第2特別図柄始動記憶領域(4)を有しており、この処理では、第2特別図柄始動記憶領域(1)~第2特別図柄始動記憶領域(4)に空き領域があるか否かが判定される。なお、メインRAM203は、第2特別図柄始動記憶領域(1)~第2特別図柄始動記憶領域(4)の他に第2特別図柄始動記憶領域(0)も有するが、これについては後述する。
第2特別図柄の保留個数が4個未満でない、すなわち上限の4個である場合(S400がNO判定の場合)、メインCPU201は、始動口入賞検出処理を終了し、処理を、スイッチ入力検出処理(図51参照)に戻す。
一方、第2特別図柄の保留個数が4個未満である場合(S400がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S401に移す。
S401において、メインCPU201は、第2特別図柄の保留個数を1加算する処理を行う。メインCPU201は、S401の処理を実行した後、処理を、S402に移す。
S402において、メインCPU201は、第2始動口140への遊技球の入賞に基づいて抽出した各種乱数値を、第2特別図柄の変動開始条件が成立するまでメインRAM203に格納する処理を行う。これにより、抽出した乱数についての第2特別図柄の変動表示が、変動開始条件が成立するまで保留される。メインCPU201は、S402の処理を実行した後、処理を、S403に移す。
S403において、メインCPU201は、第2特別図柄の入賞コマンドの送信予約処理を行う(S403)。第2特別図柄の入賞コマンドは、第2特別図柄の保留個数を1増加する情報や、第2特別図柄の変動パターン情報等を含むコマンドであり、この処理で送信予約された第2特別図柄の入賞コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S403の処理を実行した後、始動口入賞検出処理を終了し、処理を、スイッチ入力検出処理(図51参照)に戻す。
[1-8.サブ制御処理]
次に、図53を参照して、サブ制御回路300のサブCPU301により実行される各種処理の内容について説明する。
図53は、第1のパチンコ遊技機におけるサブ制御回路処理の一例を示すフローチャートである。
図53に示すように、サブCPU301は、先ず、初期化処理を行う(S501)。この初期化処理では、例えば、RAMアクセス許可、作業領域の初期化、ハードウェア初期化、デバイス初期化、アプリケーション初期化、バックアップ復帰初期化等といった初期化処理が行われる。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S502に移す。
なお、上述の初期化処理(S501)は、電源投入時やバックアップクリア時に実行される処理であり、電源投入後は、後述のS502~S508の処理が繰り返し実行される。
S502において、サブCPU301は、コマンド入力ポート308(図6参照)の読込処理を行う。この処理では、コマンド入力ポート308にセットされている主制御回路200(図6参照)から送信されたコマンドを読み出して行われる。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S503に移す。
S503において、サブCPU301は、コマンド解析処理を実行する。この処理では、S502の処理で読み込まれたコマンドの解析が行われる。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S504に移す。
S504において、サブCPU301は、演出態様決定処理を実行する。この処理では、例えば、メインCPU201から送信された入賞コマンドに基づいて、表示装置7(図4、図6参照)に表示される表示演出の態様や、スピーカ32(図6参照)から出力される音演出の態様等が決定される。
演出態様決定処理(S504)において、サブCPU301は、演出内容の指定情報を含むアニメーションリクエストを生成し、生成されたアニメーションリクエストに基づいて、各種演出装置を動作させるための各種リクエスト(例えば、描画リクエスト、サウンドリクエスト、ランプリクエスト、および、役物リクエスト等)を生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S505に移す。
S505において、サブCPU301は、描画制御処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、描画リクエストを表示制御回路304(図6参照)に送信する。表示制御回路304は、サブCPU301から送信されたメッセージ(描画リクエスト)に基づいて、表示装置7の表示領域に画像を表示させるための描画制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S506に移す。
S506において、サブCPU301は、音声制御処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、サウンドリクエストを音声制御回路305(図6参照)に送信する。音声制御回路305は、サブCPU301から送信されたメッセージ(サウンドリクエスト)に基づいて、スピーカ32に音声を出力させるための音声制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S507に移す。
S507において、サブCPU301は、LED制御処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、LEDリクエストをLED制御回路306(図6参照)に送信する。LED制御回路306は、サブCPU301から送信されたメッセージ(LEDリクエスト)に基づいて、LED群46を構成するLEDの全部または一部を点灯あるいは点滅させるための発光制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を、S508に移す。
S508において、サブCPU301は、役物制御処理を実行する。この処理において、サブCPU301は、役物リクエストを役物制御回路307(図6参照)に送信する。役物制御回路307は、サブCPU301から送信されたメッセージ(役物リクエスト)に基づいて、演出用役物群58を構成する全部または一部の役物にかかる演出用駆動モータ(不図示)を動作させるための駆動制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、サブ制御回路メイン処理を終了する。
[1-9.サブ制御回路による演出態様決定処理の具体例]
サブ制御回路300(より詳しくはサブCPU301)は、主制御回路200から送信された入賞コマンドに基づいて、演出態様決定処理(図53のS504を参照)を行う。
サブCPU301は、演出態様決定処理において行われる各種処理のうちの一処理として、例えば、今回の特別図柄変動(以下「当該変動」と称する)に対応するサブ変動演出の演出パターン(以下「サブ変動演出パターン」と称する)を決定するサブ変動演出パターン決定処理や、先読み演出の演出パターン(以下「先読み演出パターン」と称する)を決定する先読み演出パターン決定処理等を行う。また、演出態様決定処理では、天井カウンタが天井値に近付いていることを示唆する例えばカウントダウン演出の演出態様や、天井カウンタが天井値に到達したことを示唆するB時短遊技状態移行演出の演出態様の決定処理等、遊技の進行にかかわる様々な演出態様の決定処理についても行われる。
サブ変動演出パターン決定処理は、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて行われる。サブ変動演出パターンは、当該変動の結果期待度を示す演出として、特別図柄の可変表示に伴ってサブCPU301により表示装置7の表示領域にて行われる演出パターン(例えば、装飾図柄の変動パターンやキャラクタ演出のパターン等)である。
サブ変動演出では、実行されるサブ変動演出パターンに応じて、特別図柄の可変表示が開始されてから特別図柄が停止するまでの時間の経過に伴って、特別図柄の当り判定処理の結果に対する期待度が維持または上昇することを示すことが可能である。
サブ変動演出パターンには、例えば後述の図54に示されるように、時短当り系リーチA,B,C、大当り系リーチA,B,C、および共通リーチA,B,C,D,E等が含まれる。上述したとおり、時短当り系リーチA,B,Cは、特別図柄の当り判定処理(図28のS93参照)の結果が時短当りの可能性がある(大当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。大当り系リーチA,B,Cは、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの可能性がある(時短当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。共通リーチA,B,C,D,Eは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りおよび大当りのいずれについても可能性があることを示すリーチ演出である。
なお、例えば、B時短遊技状態への移行タイミングを示唆するカウントダウン演出の実行タイミングと、リーチ演出の実行タイミングとが重なった場合、サブCPU301は、いずれかの演出を優先して実行するようにするとよい。
先読み演出パターン決定処理は、先読み判定処理の結果として決定された例えば特別図柄の変動パターンに基づいて行われる。先読み演出は、先読み判定処理の結果に対する期待度を示す演出として、保留状態にあるとき(すなわち、第1始動口120に入賞した後、この入賞に基づいて抽出された各種乱数値等の始動情報が特別図柄の当り判定処理に供される(特別図柄の可変表示が開始される)までの間)に、サブCPU301により表示装置7の表示領域にて行われる演出パターンである。
先読み演出では、実行される先読み演出パターンに応じて、保留状態にあるときに、時間の経過(より詳しくは、先行して保留された始動情報についての可変表示の進行)に伴って、先読み判定処理の結果に対する期待度が維持または上昇することを示すことが可能である。
先読み演出は、例えば、表示装置7に表示される保留画像を用いて行われる。保留画像は、現在の保留状況を示す画像である。
先読み演出パターンには、先読み判定処理すなわち特別図柄の当り判定処理の結果種別(時短当りであるか大当りであるか)に対する期待値を示唆することが可能な先読み当り種別演出パターンと、特別図柄の当り判定処理の結果が当り(大当りまたは時短当り)であることに対する期待値を示唆することが可能な先読み期待値演出パターンとが含まれる。すなわち、先読み演出では、特別図柄の当り判定処理の結果種別に対する期待値と、特別図柄の当り判定処理の結果が当りであることに対する期待値と、の両方またはいずれか一方を示唆することが可能である。また、先読み演出パターン決定処理(後述の図59参照)では、先読み当り種別演出パターン決定処理(後述の図59のS3006参照)と、先読み期待値演出パターン決定処理(後述の図59のS3008、S3009参照)とが行われる。先読み当り種別演出パターン、先読み期待値演出パターン、先読み当り種別演出パターン決定処理、および先読み期待値演出パターン決定処理の具体例については後述する。
[1ー9-1.サブ変動演出パターン決定処理]
先ず、サブ変動演出パターン決定処理について説明する。図54は、時短フラグがオフの遊技状態(通常遊技状態)におけるサブ変動演出パターン決定テーブル(詳細な説明は省略)の一例である。このサブ変動演出パターン決定テーブルは、第1のパチンコ遊技機が備えるサブ制御回路300のプログラムROM302に記憶されている。なお、プログラムROM302には、時短フラグがオンの遊技状態(高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)におけるサブ変動演出パターン決定テーブルも記憶されているが、ここでは説明を省略する。
サブCPU301は、図54の通常遊技状態におけるサブ変動演出パターン決定テーブルを参照し、主制御回路200から送信された特別図柄の変動パターンコマンドに基づいて、当該変動に対応する変動演出パターンとして、表示装置7に表示されるサブ変動演出パターン(図54において「変動パターン」と図示されている)を決定する。上述したとおり、本実施例では、サブ変動演出パターンに、時短当り系リーチA,B,C、大当り系リーチA,B,C、および共通リーチA,B,C,D,Eが含まれている。
時短当り系リーチA,B,Cは、上述したとおり時短当りの可能性があることを示すリーチ演出であり、外観上も、時短当りの可能性があることを把握できるリーチ演出である。時短当り系リーチAは、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレや大当りである場合には表示されず、「時短当り」である場合に限り表示される時短当り確定リーチ演出である(図15参照)。この時短当り系リーチAは、先読み対象のサブ変動演出パターンではないが、これに限られず、先読み態様のサブ変動演出パターンとしてもよい。時短当り系リーチBと時短当り系リーチCとは、外観上の演出態様は同じまたは略同じである。ただし、時短当り系リーチBは先読み対象のサブ変動演出パターンでないのに対し、時短当り系リーチCは先読み対象のサブ変動演出パターンである(図15の「先読みフラグ」の欄、図54、および後述の図55を参照)。
大当り系リーチA,B,Cは、上述したとおり大当りの可能性があることを示すリーチ演出であり、外観上も、大当りの可能性があることを把握できるリーチ演出である。大当り系リーチAは、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレや「時短当り」である場合には表示されず、「時短当り」である場合に限り表示される大当り確定リーチ演出である(図15参照)。この大当り系リーチAは、先読み対象のサブ変動演出パターンではないが、これに限られず、先読み態様のサブ変動演出パターンとしてもよい。大当り系リーチBと大当り系リーチCとは、外観上の演出態様は同じまたは略同じである。ただし、大当り系リーチBは先読み対象のサブ変動演出パターンでないのに対し、大当り系リーチCは先読み対象のサブ変動演出パターンである(図15の「先読みフラグ」の欄を参照)。
共通リーチA,B,C,D,Eは、上述したとおり大当りおよび時短当りの何れの可能性もあることを示すリーチ演出であり、外観上は、時短当りの可能性があるのか大当りの可能性があるのかを把握することが困難なリーチ演出態様である。共通リーチAは、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合には表示されず、大当りまたは「時短当り」である場合に限り表示される当り(大当り、時短当り)確定リーチ演出である(図15参照)。共通リーチBと共通リーチCとは、外観上の演出態様は同じまたは略同じである。また、共通リーチDは、共通リーチCから時短当り系リーチCに発展する演出である。さらに、共通リーチEは、共通リーチCから大当り系リーチCに発展する演出である。なお、共通リーチAおよび共通リーチBは先読み対象のサブ変動演出パターンでないのに対し、共通リーチC、共通リーチD、および共通リーチEは先読み対象のサブ変動演出パターンである(図15の「先読みフラグ」の欄を参照)。
このように、サブCPU301は、サブ変動演出パターン決定テーブル(図54参照)を参照し、メインCPU201から送信された特別図柄の変動パターンコマンドに基づいて、サブ変動演出パターンを決定する。そして、サブCPU301は、決定されたサブ変動演出パターンが表示装置7に表示されるよう制御する。
[1-9-2.先読み演出パターン決定処理]
次に、先読み演出パターン決定処理として行われる、先読み当り種別演出パターン決定処理、および先読み期待値演出パターン決定処理について説明する。
なお、ワークRAM303(図6参照)には、メインRAM203に設けられた第1特別図柄始動記憶領域(0)、第1特別図柄始動記憶領域(1)、第1特別図柄始動記憶領域(2)、第1特別図柄始動記憶領域(3)、および第1特別図柄始動記憶領域(4)のそれぞれに対応する領域として、第1サブ保留領域(0)、第1サブ保留領域(1)、第1サブ保留領域(2)、第1サブ保留領域(3)、および第1サブ保留領域(4)が設けられている。第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)、および第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域(4)には、抽出した乱数値にかかわる各種保留情報が格納されている。また、第1特別図柄始動記憶領域(0)および第1サブ保留領域(0)には、当該変動に対応する情報が格納されている。サブCPU301は、第1始動口入賞の入賞コマンドを受信すると、受信した情報を、今回の第1特別図柄始動記憶領域に対応する第1サブ保留領域に格納する。
また、ワークRAM303には、メインRAM203に設けられた第2特別図柄始動記憶領域(0)、第2特別図柄始動記憶領域(1)、第2特別図柄始動記憶領域(2)、第2特別図柄始動記憶領域(3)、および第2特別図柄始動記憶領域(4)のそれぞれに対応する領域として、第2サブ保留領域(0)、第2サブ保留領域(1)、第2サブ保留領域(2)、第2サブ保留領域(3)、および第2サブ保留領域(4)が設けられている。
本実施例では、通常遊技状態において第1特別図柄についての先読み演出が行われるものとするが、これに限られず、他の遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)で行われるようにしてもよいし、第2特別図柄について行われるようにしてもよい。
先読み演出は、例えば、表示装置7の表示領域に表示される保留画像を用いて行われる。表示装置7の表示領域には、保留画像を表示する領域として、第1サブ保留領域(0)に対応する第0領域、第1サブ保留領域(1)に対応する第1保留領域、第1サブ保留領域(2)に対応する第2保留領域、第1サブ保留領域(3)に対応する第3保留領域、および第1サブ保留領域(4)に対応する第4保留領域が設けられている。
[1-9-2-1.先読み当り種別演出パターン決定処理において参照されるテーブル]
先ず、先読み当り種別演出パターン決定処理において参照されるテーブルについて説明する。
ところで、決定された先読み当り種別演出パターンで先読み演出が実行される保留画像の形態には、時短当りの可能性があることを示す時短当り系先読み演出形態と、大当りの可能性があることを示す大当り系先読み演出形態と、時短当りおよび大当りのいずれについても可能性があることを示す共通当り系先読み演出形態とが含まれる。
先読み当り種別演出パターンは、保留画像の形態を、例えば、共通当り系先読み演出形態から時短当り系先読み演出形態に変化させたり、共通当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に変化させたりすることにより、特別図柄の当り判定処理の結果種別に対する期待値の変化を示唆することが可能な演出パターンである。
図55は、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定テーブルの一例である。この図55では、図54に示される変動パターンのうち先読み対象の変動パターンのみを示している。また、図56は、先読み当り種別演出パターン決定テーブルの一例である。なお、これらのテーブルは、第1のパチンコ遊技機が備えるサブ制御回路300のプログラムROM302に記憶されている。
図55の先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定テーブルに示されるように、先読みフラグが設定されている変動パターンをサブCPU301が受信すると、サブCPU301は、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号を、例えば、変動パターンと保留数とに基づいて決定する。ここでいう保留数は、先読み対象の始動情報を含む。すなわち、第1始動口120への入賞に基づいて抽出された始動情報が保留された場合、保留後の保留数が、図55に示される保留数に相当する。
例えば、変動パターンが「03H」であって保留数が「3」の場合、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号は「3」に決定される。また、例えば変動パターンが「0EH」であって保留数が「2」の場合、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号は「22」に決定される。
先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号が決定されると、サブCPU301は、図56の先読み当り種別演出パターン決定テーブルを参照し、先読み当り種別演出パターンを決定する。詳述すると、図56の先読み当り種別演出パターン決定テーブルに示されるように、例えば、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号と、サブ演出選択用乱数値1とに基づいて、先読み当り種別演出パターンが決定される。
なお、図56では、便宜上、「先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号」を「SASPT番号」と示し、「先読み当り種別演出パターン」を「SAS演出パターン」と示している。サブ演出選択用乱数値1は、例えば特別図柄の変動パターンコマンドを受信したとき等、所定の契機に基づいてサブCPU301により抽出される乱数値である。
例えば、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号が「3」であって抽出したサブ演出選択用乱数値1が「55」の場合、先読み当り種別演出パターンは「07H」に決定される。また、例えば先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号が「7」であって抽出したサブ演出選択用乱数値1が「77」の場合、先読み当り種別演出パターンは「16H」に決定される。
なお、図56の備考(保留対応)の欄に示される「1」~「4」は、それぞれ、第1保留領域~第4保留領域を示す。
また、図56の備考(保留対応)の「1」~「4」の各欄において、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号とサブ演出選択用乱数値1とに対応して示される「A」は、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りの可能性があることを示す時短当り系先読み演出形態で保留画像が表示されることを示す。時短当り系先読み演出形態で保留画像が表示されると、外観上、時短当りの可能性があることを把握できる。
また、図56の備考(保留対応)の「1」~「4」の各欄において、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号とサブ演出選択用乱数値1とに対応して示される「B」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの可能性があることを示す大当り系先読み演出形態で保留画像が表示されることを示す。大当り系先読み演出形態で保留画像が表示されると、外観上、大当りの可能性があることを把握できる。
また、図56の備考(保留対応)の「1」~「4」の各欄において、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号とサブ演出選択用乱数値1とに対応して示される「C」は、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りおよび大当りのいずれについても可能性があることを示す共通当り系先読み演出形態で保留画像が表示されることを示す。共通当り系先読み演出形態で保留画像が表示されると、外観上、時短当りの可能性があるのか大当りの可能性があるのかを把握することが困難である。
例えば、先読み当り種別演出パターンが例えば「07H」に決定された場合、第3保留領域では共通当り系先読み演出形態が表示され、第3保留領域からシフト後の第2保留領域においても共通当り系先読み演出形態が表示される。そして、第2保留領域から第1保留領域にシフトする際に共通当り系先読み演出形態から時短当り系先読み演出形態に変化し、第1保留領域では「A」の時短当り系先読み演出形態が表示される。
また、先読み当り種別演出パターンが例えば「16H」に決定された場合、第3保留領域では「C」の共通当り系先読み演出形態が表示される。そして、第3保留領域から第2保留領域にシフトする際に共通当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に変化、第2保留領域、および第2保留領域からシフトされた後の第1保留領域では、「B」の大当り系先読み演出形態が表示される。
すなわち、先読み当り種別演出パターンには、図56に示されるように、以下のイ)~ホ)のパターンが含まれる。なお、本実施例では、大当り系先読み演出形態から時短当り系先読み演出形態に変化するパターン、および時短当り系先読み演出形態から大短当り先読み演出形態に変化するパターンについては、先読み当り種別演出パターンに含まれないが、これらのパターンを先読み当り種別演出パターンに含むようにしてもよい。
イ)保留された時点で時短当り系先読み演出形態が表示され、その後も演出形態が変化することなく、時短当り系先読み演出形態が表示される先読み時短当り演出パターン(例えば、先読み当り種別演出パターン「09H」)。
ロ)保留された時点で大当り系先読み演出形態が表示され、その後も演出形態が変化することなく、大当り系先読み演出形態が表示される先読み大当り演出パターン(例えば、先読み当り種別演出パターン「17H」)。
ハ)保留された時点では共通当り系先読み演出形態が表示され、その後、時短当り系先読み演出形態に変化する先読み共通当り演出パターンA(例えば、先読み当り種別演出パターン「24H」)。
ニ)保留された時点では共通当り系先読み演出形態で表示され、その後、大当り系先読み演出形態に変化する先読み共通当り演出パターンB(例えば、先読み当り種別演出パターン「12H」)。
ホ)保留された時点では共通当り系先読み演出形態で表示され、その後も演出形態が変化することなく、共通当り系先読み演出形態が表示される先読み共通当り演出パターンC(例えば、先読み当り種別演出パターン「06H」)。
このように、サブCPU301は、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定テーブル(例えば、図55参照)を参照し、変動パターンと保留数とに基づいて、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号(SASPT番号)を決定する。そして、サブCPU301は、先読み当り種別演出パターン決定テーブル(図56参照)を参照し、決定された先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号(SASPT番号)とサブ演出選択用乱数値1とに基づいて、先読み当り種別演出パターン(SAS演出パターン)を決定する。
なお、図56では、保留された時点では「A」の時短当り系先読み演出形態が表示され、その後、「B」の大当り系先読み演出形態に変化する先読み当り種別演出パターンについては示されていないが、このように、「A」の時短当り系先読み演出形態から「B」の大当り系先読み演出形態に変化する先読み当り種別演出パターンがサブCPU301により決定されるようにしてもよい。このようにすることで、先読み演出によって遊技者に与えうる興趣を高めることが可能となる。
また、図56では、「B」の大当り系先読み演出形態は、上述したとおり、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの可能性がある(すなわちハズレの場合もある)ことを示す大当り系先読み演出形態であるが、これに加えて、特別図柄の当り判定処理の結果が大当り確定であることを示す大当り確定先読み演出形態が表示されるようにしてもよい。この場合、サブCPU301により決定される先読み当り種別演出パターンに、以下のヘ)~チ)の先読み種別演出パターンのいずれかまたは全部が含まれるようにしてもよい。
ヘ)保留された時点で大当り確定先読み演出形態が表示され、その後も演出形態が変化することなく、大当り確定先読み演出形態が表示される先読み大当り確定演出パターンA。
ト)保留された時点では他の先読み演出形態(例えば、「A」の時短当り系先読み演出形態、「B」の大当り系先読み演出形態、「C」の共通当り系先読み演出形態等)が表示され、その後、大当り確定先読み演出形態に変化する先読み大当り確定演出パターンB。
チ)保留された時点では他の先読み演出形態(例えば、「A」の時短当り系先読み演出形態、「C」の共通当り系先読み演出形態等)が表示され、その後、「B」の大当り系先読み演出形態が表示され、さらにその後、大当り確定先読み演出形態に変化する先読み大当り確定演出パターンC。
また、図56では、「A」の時短当り系先読み演出形態と「B」の大当り系先読み演出形態と「C」の共通当り系先読み演出形態とのうち、保留された時点では「C」の共通当り系先読み演出形態の表示頻度が最も高いが、これに限られない。例えば、保留された時点では「A」の時短当り系先読み演出形態の表示頻度が最も高くなるようにしてもよいし、保留された時点では「B」の大当り系先読み演出形態の表示頻度が最も高くなるようにしてもよい。さらには、保留された時点では「C」の共通当り系先読み演出形態の表示頻度が最も低くなるようにしてもよい。
また、図56では、全ての「先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号(SASPT番号)」に対して所定幅のサブ演出選択用乱数値1を割り当てているが、これに限られず、特定のSASPT番号に対してのみサブ演出選択用乱数値を割り当てない(すなわち、特定のSASPT番号の振分率を0にして選択されない)ようにしてもよい。
[1-9-2-2.先読み期待値演出パターン決定処理において参照されるテーブル]
次に、先読み期待値演出パターン決定処理において参照されるテーブルについて説明する。
図57は、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」または「大当り」である場合に参照される、先読み期待値演出パターン決定テーブル(当り時)の一例である。また、図58は、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合に参照される、先読み期待値演出パターン決定テーブル(ハズレ時)の一例である。
ところで、決定された先読み期待値演出パターンで先読み演出が実行される保留画像の形態は、当り(時短当り、大当り)に対する期待値に応じて演出形態が異なる。
時短当り系先読み演出形態として保留画像が表示される場合、例えば、通常は三角形であらわされる保留画像を、「四角形<五角形<六角形<円<星」といったように保留画像の形状を変化させることによって期待値の変化をあらわすことができる。この場合、保留画像が四角形である場合に期待値が最も低く、星である場合に期待値が最も高い。
また、大当り系先読み演出形態として保留画像が表示される場合、例えば、通常は白であらわされる保留画像を、「青<黄<緑<赤<虹」といったように保留画像の色を変化させることによって期待値の変化をあらわすことができる。この場合、保留画像が青である場合には期待値が最も低く、保留画像が虹である場合には期待値が最も高い。
なお、詳細は後述するが、大当りおよび時短当りのいずれについても可能性があることを示す共通当り系先読み演出形態として保留画像が表示される場合については、保留画像を、例えば、大当りに対する期待値レベルを示す色と、時短当りに対する期待値レベルを示す形状との両方であらわすようにしてもよいし、専用の共通当り系先読み演出形態であらわすようにしてもよい。
先読み演出が行われる保留画像は、期待値が相対的に低い演出形態から期待値が相対的に高い演出形態に変化可能であるものの、期待値が相対的に高い演出形態から期待値が相対的に低い演出形態には変化しない方が好ましい。また、保留画像の演出形態を変化させる際、必ずしも、「四角形<五角形<六角形<円<星」や「青<黄<緑<赤<虹」の順に1つずつ変化させていく必要はなく、例えば「五角形→円」や「黄→虹」に変化させてもよい。また、保留画像の形態を、必ずしも、最も期待値の低い四角形や青から開始させる必要はなく、例えば円や赤から開始させるようにしてもよい。
なお、図57の備考(保留対応)の欄に示される「1」~「4」は、図56と同様に、それぞれ、第1保留領域~第4保留領域を示す。
また、図57の備考(保留対応)の「1」~「4」の各欄において、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号と、サブ演出選択用乱数値2とに対応して示される「0」~「5」は、当り(時短当り、大当り)に対する期待値の高さを示している。例えば、上述の「三角形」および「白」が「0」に相当し、上述の「四角形」および「青」が「1」に相当し、上述の「五角形」および「黄」が「2」に相当し、上述の「六角形」および「緑」が「3」に相当し、上述の「円」および「赤」が「4」に相当し、上述の「星」および「虹」が「5」に相当する。
以下、図57の備考(保留対応)の「1」~「4」の各欄において、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号と、サブ演出選択用乱数値2とに対応して示される「0」~「5」を、期待値レベル「0」~「5」と称する。
特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」または「大当り」である場合の先読み期待値演出パターンは、図57の先読み期待値演出パターン決定テーブル(当り時)に示されるように、例えば、保留数と、サブ演出選択用乱数値2とに基づいて決定される。同様に、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合、先読み期待値演出パターンは、図58の先読み期待値演出パターン決定テーブル(ハズレ時)に示されるように、例えば、保留数と、サブ演出選択用乱数値2とに基づいて決定される。サブ演出選択用乱数値2は、例えば特別図柄の変動パターンコマンドを受信したとき等、所定の契機に基づいてサブCPU301により抽出される乱数値である。なお、図57および図58では、保留数が「1」~「3」の場合についてのみ図示し、保留数が「4」の場合の図示を、便宜上、省略している。
例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであって、保留数が「3」、サブ演出選択用乱数値2が「750」の場合、先読み期待値演出パターンは「43H」に決定される。先読み期待値演出パターンが例えば「43H」に決定された場合、第3保留領域では期待値レベルが「2」、第3保留領域から第2保留領域にシフトする際に期待値レベルが「2」から「3」に変化し、第2保留領域から第1保留領域にシフトする際に期待値レベルが「3」から「5」に変化する。
また、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであって、保留数が「3」、サブ演出選択用乱数値2が「680」の場合、先読み期待値演出パターンは「3FH」に決定される。先読み期待値演出パターンが例えば「3FH」に決定された場合、第3保留領域では期待値レベルが「2」、第2保留領域では期待値レベルが「2」、第2保留領域から第1保留領域にシフトする際に期待値レベルが「2」から「4」に変化する。
このように、サブCPU301は、特別図柄当り判定処理の結果に基づいて、先読み期待値演出パターン決定テーブル(当り時)(図57参照)または先読み期待値演出パターン決定テーブル(ハズレ時)(図58参照)を参照し、保留数とサブ演出選択用乱数値2とに基づいて、先読み期待値演出パターンを決定する。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」または「大当り」である場合、各先読み期待値演出パターンの振分率は、図57に示される振分率に限られず、適宜変更可能である。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、期待値レベルが相対的に低い先読み期待値演出パターン(例えば、「01H」や「0BH」等)の選択率を高くする等により偏りを持たせているが、これに限られず、例えば均等振分にする等、適宜変更可能である。
また、図57や図58では、全ての「先読み期待値演出パターン」に対して所定幅のサブ演出選択用乱数値2を割り当てているが、これに限られず、特定の「先読み期待値演出パターン」に対してのみサブ演出選択用乱数値2を割り当てない(すなわち、特定の「先読み期待値演出パターン」の振分率を0にして選択されない)ようにしてもよい。
[1-9-3.先読み演出パターン決定処理]
次に、図54~図58の各テーブルを参照してサブCPU301により実行される先読み演出パターン決定処理について、図59を参照して説明する。図59は、サブCPU301により実行される先読み演出パターン決定処理を示すフローチャートの一例である。なお、上述したとおり、本実施例において、サブCPU301は、先読み演出パターン決定処理を、左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態においてのみ実行するが、これに限定されるものではない。
サブCPU301は、先ず、メインCPU201から送信される入賞コマンドを受信したか否かを判定する(S3001)。
入賞コマンドを受信していない場合(S3001がNO判定の場合)、サブCPU301は、先読み演出パターン決定処理を終了する。
一方、入賞コマンドを受信したと判定された場合(S3001がYES判定の場合)、サブCPU301は、処理を、S3002に移す。
S3002において、サブCPU301は、先読み対象の保留が現時点でないか否か、すなわち、現在の保留に対して先読み演出が実行されているか否かを判定する。保留が複数存在する場合、複数の保留画像において先読み演出を行ってもよいが、本実施例では、1個の保留画像に対してのみ先読み演出を行うようにしている。
現在の保留に対して先読み演出が実行されている場合(S3002がNO判定の場合)、サブCPU301は、先読み演出パターン決定処理を終了する。
一方、現在の保留に対して先読み演出が実行されていない場合(S3002がYES判定の場合)、サブCPU301は、処理を、S3003に移す。
S3003において、サブCPU301は、入賞コマンドで受け取った変動パターン情報が先読み対象であるか否か(図55参照)を判定する。
入賞コマンドで受け取った変動パターン情報が先読み対象でない場合(S3003がNO判定の場合)、サブCPU301は、先読み演出パターン決定処理を終了する。
一方、入賞コマンドで受け取った変動パターン情報が先読み対象である場合(S3003がYES判定の場合)、サブCPU301は、処理を、S3004に移す。
S3004において、サブCPU301は、天井値と天井カウンタとの差が例えば保留可能な上限数(例えば、4または8)より大きいか否かを判定する。この処理は、先読み演出を行ったにもかかわらず、先読み演出を行った保留について特別図柄の可変表示が実行される前に、B時短遊技状態に移行してしまうことを回避するためである。これにより、興趣の低下を抑制することが可能となる。サブCPU301は、この処理を実行した後、処理を、S3005に移す。
なお、本実施例では、S3004において、天井値と天井カウンタとの差が保留可能な上限数よりも大きいか否かを判定しているが、これに限られず、入賞コマンドで受け取った変動パターン情報が先読み対象である場合(S3003がYES判定である場合)に、先読み対象を含めた保留数よりも大きいか否かを判定するようにしてもよい。また、天井値および天井カウンタは、メインCPU201から情報をコマンドとして受信してもよいし、メインCPU201とは別にサブCPU301が管理してもよい。
S3005において、サブCPU301は、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定処理を行う。この処理では、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定テーブル(図55参照)を参照し、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号が決定される。サブCPU301は、この処理を実行した後、処理を、S3006に移す。
S3006において、サブCPU301は、先読み当り種別演出パターン決定処理を行う。この処理では、先読み当り種別演出パターン決定テーブル(図56参照)を参照し、先読み当り種別演出パターンが決定される。サブCPU301は、この処理を実行した後、処理を、S3007に移す。
S3007において、サブCPU301は、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」または「大当り」であるか否かを判定する。この処理では、メインCPU201から送信された入賞コマンドで受け取った変動パターン情報に基づいて特別図柄の当り判定処理の結果を判定し、この結果が「時短当り」または「大当り」である場合にYES判定される。ただしこれに限られず、特別図柄の当落情報をメインCPU201からサブCPU301に送信することで、「時短当り」または「大当り」を判定するようにしてもよい。
特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」または「大当り」である場合(S3007がYES判定)、サブCPU301は、処理を、S3008に移す。
一方、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」および「大当り」のいずれでもない場合(S3007がNO判定)、サブCPU301は、処理を、S3009に移す。
S3008において、サブCPU301は、先読み期待値演出パターン(当り時)決定処理を行う。この処理では、図57の先読み期待値演出パターン決定テーブル(当り時)を参照し、先読み演出パターン(当り時)を決定する。サブCPU301は、この処理を実行した後、先読み演出パターン決定処理を修了する。
また、S3009において、サブCPU301は、ハズレ時先読み演出パターン決定処理を行う。この処理では、図58の先読み期待値演出パターン決定テーブル(ハズレ時)を参照し、先読み期待値演出パターン(ハズレ時)を決定する。サブCPU301は、この処理を実行した後、先読み演出パターン決定処理を修了する。
[1-9-4.先読み演出が行われることによる作用効果、先読み演出の拡張例]
上述した先読み演出では、保留画像の形態変化により、大当り系先読み演出形態と時短当り系先読み演出形態とのいずれに変化していくのかといった面白みのみならず、当り(大当り、時短当り)の期待値レベルを変化させることが可能であり、これまでにない新たな演出を行うことにより興趣を高めることが可能となる。なお、保留画像の形態を変化させるタイミングは、保留がシフトする際に限られず、例えば当該変動の特別図柄の可変表示中であってもよい。
また、先読み演出として行われる保留画像の形態(例えば、第1サブ保留領域(4)~第1サブ保留領域(1)の範囲内で表示される保留画像の形態)については第1始動口120への入賞時に決定し、当該変動の特別図柄の可変表示における保留画像の形態については特別図柄の可変表示の開始時に決定するようにしてもよい。
ところで、先読み時短当り演出パターンで先読み演出が実行される変動パターン(図54の例えば「03H」、「0EH」を参照)に決定される確率と、先読み大当り演出パターンで先読み演出が実行される変動パターン(図54の例えば「06H」、「11H」を参照)に決定される確率とを比較すると、前者の確率の方が高い(例えば、図15参照)。すなわち、先読み演出の実行割合は、先読み大当り演出パターンでの先読み演出の実行割合よりも、先読み時短当り演出パターンでの先読み演出の実行割合の方が高い。したがって、大当りの可能性がある場合にのみ先読み演出が行われていた従来のパチンコ遊技機と比べて、当りの期待値の低下を抑制しつつ先読み演出の実行頻度を高めることができ、興趣を高めることが可能となる。
なお、先読み大当り演出パターンでの先読み演出の実行割合を、先読み時短当り演出パターンでの先読み演出の実行割合よりも高くしてもよい。この場合、先読み演出が実行されると、時短当りに対する期待値よりも大当りに対する期待値の方が高いため、興趣を高めることが可能となる。
また、本実施例では、確変フラグがオフの遊技状態(本実施例では、通常遊技状態、低確時短遊技状態)において、特別図柄の当り判定処理において「時短当り」に当選しうる(図10参照)。ただし、本実施例では、通常遊技状態では先読み演出が行われるものの、低確時短遊技状態では先読み演出が行われない。低確時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であったとしても、A時短遊技状態に対してC時短遊技状態を重ねて実行する場合、およびA時短遊技状態に対してC時短遊技状態を重ねて実行しない場合のいずれにおいても、時短回数が増加する可能性は低い。そのため、A時短遊技状態において「時短当り」に当選した可能性があることを、極力遊技者に知られないようにすることで、「時短当り」に当選したことによって遊技者に与える落胆を軽減することができ、興趣の低下を抑制することが可能となる。
ただし、低確時短遊技状態では先読み演出が行われないようにすることは必須ではなく、通常遊技状態のみならず低確時短遊技状態や高確低時短遊技状態においても先読み演出が行われるようにしてもよい。また、本実施例では、第1特別図柄についてのみ先読み演出が行われるようにしているが、これに限られず、第2特別図柄についても先読み演出が行われるようにしてもよい。
また、本実施例では、上述したとおり、サブ変動演出パターンとして、時短当り系リーチ、大当り系リーチ、または共通リーチが実行されうる。本実施例では、図15、図54~図56を参照すると分かるように、サブCPU301は、先読み時短当り演出パターンで先読み演出を実行した場合は、サブ変動演出パターンとして、時短当り系リーチを実行し、大当り系リーチを実行しない。また、サブCPU301は、先読み大当り演出パターンで先読み演出を実行した場合は、サブ変動演出パターンとして、大当り系リーチを実行し、時短当り系リーチを実行しない。
また、本実施例において、サブCPU301は、先読み時短当り演出パターンまたは先読み共通当り演出パターンで先読み演出を実行した場合、サブ変動演出パターンとして時短当り系リーチを実行可能である。ただし、サブCPU301は、先読み大当り演出パターンで先読み演出を実行した場合、サブ変動演出パターンとして時短当り系リーチを実行しない。
また、先読み大当り演出パターン(例えば、図56に示される先読み当り種別演出パターン(SAS演出パターン)「37H」)と、先読み時短当り演出パターン(例えば、図56に示される先読み当り種別演出パターン「29H」)と、先読み共通当り演出パターン(例えば、図56に示される先読み演出パターン(SAS演出パターン)「27H」)とのいずれが実行された場合であっても、サブCPU301は、サブ変動演出パターンとして共通リーチ(例えば、図55に示されるサブ変動演出パターン「0AH」、「0BH」)を実行するようにしてもよい。
また、時短当り系リーチを実行し、該時短当り系リーチでハズレを明示した後に、大当り系リーチを実行する演出パターンを設けてもよい。この場合、利益率の高い大当り系リーチが実行されるか否かを最後まで遊技者が期待感をもって遊技を行うことができるようになるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、図15に示されるように、先読み演出が実行された始動情報について行われる特別図柄の可変表示(以下「ターゲット変動」と称する)において、共通リーチEが実行された場合、共通リーチCと共通する演出が表示された後、大当り系リーチCと共通する演出に移行可能である。一方、共通リーチCと共通する演出が何ら実行されなかった場合、大当り系リーチCに移行しない。同様に、ターゲット変動において、共通リーチEが実行された場合、共通リーチCと共通する演出が表示された後、時短当り系リーチCと共通する演出に移行可能である。一方、共通リーチCと共通する演出が何ら実行されなかった場合、時短当り系リーチCに移行しない。
ところで、本実施例では、1個の保留画像に対してのみ先読み演出を行うようにしている(S3002を参照)。そのため、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである可能性があることを示す先読み演出態様(以下「大当り先読み演出」と称する)がすでに実行されている場合にも、サブCPU301は、新たな先読み演出を実行しない。なお、複数の保留画像において先読み演出が行われるパチンコ遊技機であったとしても、大当り先読み演出がすでに実行されている場合には、新たな先読み演出を実行しないことが好ましい。
例えば、任意の一の保留(以下「第1の保留」と称する)と、この第1の保留よりも後に特別図柄の可変表示が開始される他の保留(以下「第2の保留」と称する)とを含む複数の保留が存在し、第1の保留において先読み大当り演出パターン(例えば、図56の先読み当り種別演出パターン「17H」)が実行されている場合、第2の保留において先読み演出が実行されたとしても、この第2の保留における先読み演出が意味をなさないものとなる可能性がある。とくに、第1の保留について大当りが導出されて大当り遊技状態に制御され、この大当り遊技状態の終了後にA時短遊技状態に制御された場合、第2の保留について例えば「時短当り」が導出されたとしても、この「時短当り」の恩恵を遊技者が受けることができない可能性があり、この場合、興趣の低下が著しい。そこで、大当り先読み演出がすでに実行されている場合には、大当り先読み演出が実行されている保留よりも後に消化される保留についての先読み演出を実行しないようにすることが好ましい。
なお、第1の保留が大当りの保留(大当りが導出される保留)であったとしても、第1の保留について先読み演出が実行されていない場合には、第2の保留において先読み演出を実行してもよいし、実行しなくてもよい。
また、第1の保留においてガセの大当り先読み演出(例えば、図56の先読み当り種別演出パターン「53H」)が実行されている場合にも、第2の保留において先読み演出を実行しないことが好ましい。
ただし、第1の保留において時短当り先読み演出(例えば、図56の先読み当り種別演出パターン「05H」)が実行されている場合は、第2の保留において大当り先読み演出または時短当り先読み演出を実行してもよい。第1の保留について仮に時短当りが導出されたとしても、それよりも遊技者にとっての利益度合いが高い大当りを期待させることが可能となるためである。
また、第1のパチンコ遊技機では特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含まないが、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含むパチンコ遊技機においては、第1の保留において小当り先読み演出が実行されている場合にも、第2の保留において大当り先読み演出または時短当り先読み演出を実行してもよい。第1の保留について仮に小当りが導出されたとしても、それよりも遊技者にとっての利益度合いが高い大当りを期待させることが可能となるためである。
また、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含む場合、特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである可能性があることを示す先読み演出態様(以下「小当り先読み演出」と称する)が第1の保留において実行されている場合、第2の保留において大当り先読み演出または時短当り先読み演出が実行されるようにしてもよい。第1の保留について仮に小当りが導出されたとしても、それよりも遊技者にとっての利益度合いが高い小当りを期待させることが可能となるためである。
また、サブ変動演出パターンとして大当り系リーチの実行中に例えば第1始動口120に入賞して始動情報が保留された場合、サブCPU301は、この保留について先読み演出を実行しない。
また、本実施例において、サブCPU301は、通常遊技状態でのみ先読み演出を実行する。そのため、特別図柄の可変表示が終了して大当り表示態様が導出されたときに、メインCPU201により行われた先読み判定により「時短当り」であると判定された始動情報が保留されている場合(この段落においてこの保留を「特定保留」と称する)、この特定保留について先読み演出が実行された場合および先読み演出が実行されていない場合のいずれであっても、サブCPU301は、大当り遊技状態の終了後、通常遊技状態でなければ、特定保留に対して先読み演出を実行しない。ただし、サブCPU301は、大当り遊技状態の終了後、通常遊技状態であったとしても、特定保留に対して先読み演出を実行しないことを可能ならしめてもよい。さらには、通常遊技状態以外の遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)において先読み演出を実行するパチンコ遊技機であったとしても、大当り表示態様が導出されたときに特定保留がある場合、サブCPU301は、大当り遊技状態の終了後、特定保留に対して先読み演出を実行しないことを可能ならしめてもよい。
また、特別図柄の可変表示が終了して大当り表示態様が導出されたときに、メインCPU201により行われた先読み判定により「時短当り」であると判定された始動情報が保留されている場合(この段落においてこの保留を「特定保留」と称する)、この特定保留がたとえ「時短当り」の保留であったとしても、メインCPU201は、大当り遊技状態の終了後、「時短当り」に基づくC時短遊技状態に制御されないようにしてもよい。例えば、時短遊技状態が重複した場合に複数の時短遊技状態を重ねて実行しない仕様であって、大当り遊技状態の終了後にA時短遊技状態に制御される場合であれば、特定保留が「時短当り」の保留であったとしても、メインCPU201は、「時短当り」に基づくC時短遊技状態を実行しないこととなる。
[1-10.先読み演出の具体例]
以下に、先読み演出の具体例について、図60~図64を参照して説明する。本実施例では、サブCPU301は、メインCPU201から送信されたコマンドに基づいて、保留画像を用いた先読み演出を実行可能となっている。
[1-10-1.先読み大当り演出パターンで先読み演出が行われる場合の具体例]
上述したとおり、先読み演出パターンには、先読み当り種別演出パターンと、先読み期待値演出パターンとが含まれる。ここでは先ず、上記の先読み当り種別演出パターンとして、先読み大当り演出パターンで先読み演出が行われる場合の具体例について、図60を参照して説明する。
図60(a)~図60(f)は、表示装置7の表示領域7aに表示される先読み演出パターンの一例であって、大当りの可能性があることを示す大当り系先読み演出形態が変化する過程を示す図である。なお、図60(a)~図60(f)に示される先読み当り種別演出パターンは、図56の「1CH」、「3CH」、「58H」、または「78H」に相当する。また、図60(a)~図60(f)に示される先読み期待値演出パターンに相当する先読み期待値演出パターンは、図57で図示が省略されている。
図60(a)~図60(f)に示されるように、表示装置7の表示領域7aには、第1保留領域411~第4保留領域414が表示されている。上述したとおり、第1保留領域411~第4保留領域414は、それぞれ、第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域(4)に保留情報が記憶されているか否かを示す領域である。また、第0領域410は、当該変動に対応する情報が記憶されている第1サブ保留領域(0)に対応する領域である。
本実施例では、第1サブ保留領域に保留情報が記憶されている場合、サブCPU301は、保留情報が記憶されている第1サブ保留領域に対応する保留領域411~414を、三角形で示される保留画像(以下、単に「保留画像」と称する)で表示するようにしている。また、第1サブ保留領域に保留情報が記憶されていない場合、サブCPU301は、保留画像を表示せず、保留領域の枠のみを表示するようにしている。
図60(a)では、第1保留領域411~第3保留領域413に、先読み演出が実行されていない通常の保留画像が表示されており、第4保留領域414には保留画像が表示されておらず枠のみが表示されている。これは、第1サブ保留領域(1)~(3)に保留情報が記憶されており、第1サブ保留領域(4)には保留情報が記憶されていないことを示す。
図60(b)では、図60(a)に示される状態から、第4保留領域414に保留画像が新たに表示されている。これは、図60(a)に示される状態から、第1サブ保留領域(4)に保留情報が新たに記憶されたことを示す。
サブCPU301は、上述したとおり、第1保留領域411~第4保留領域414に示される保留画像の形態(例えば色)を、大当りに対する期待値に応じて異なるように表示している。本実施例では、虹を除いて、色の違いを色の濃淡で図示している。
本実施例では、図60(b)において、第1保留領域411~第3保留領域413に示される保留画像の色は白(期待値レベル「0」)であり、第4保留領域414に示される保留画像の色は青(期待値レベル「1」)である。
図60(c)は、図60(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図60(b)において第4保留領域414に表示されていた保留画像の色が、第3保留領域413にシフトされる際に、青から黄(期待値レベル「2」)に変化したことを示す画像である。
図60(d)は、図60(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図60(c)において第3保留領域413に表示されていた保留画像の色が、第2保留領域412にシフトされる際に、黄から緑(期待値レベル「3」)に変化したことを示す画像である。
図60(e)は、図60(d)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図60(d)において第2保留領域412に表示されていた保留画像の色が、第1保留領域411にシフトされる際に、緑から赤(期待値レベル「4」)に変化したことを示す画像である。
図60(f)は、図60(e)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図60(e)において第1保留領域411に表示されていた保留画像の色が、第0領域410にシフトされる際に、赤から虹(期待値レベル「5」)に変化したことを示す画像である。
また、大当りに対する期待値を示す保留画像の色(期待値レベル)は、必ずしも、保留がシフトする際に変化させる必要はなく、例えば、当該変動の特別図柄の可変表示中に変化させてもよい。
また、図60では、大当り系先読み演出形態を変化させて、大当りが導出される期待値の変化を示すようにしたが、これに代えてまたは加えて、大当り系先読み演出形態から大当確定先読み演出形態に変化する先読み演出がサブCPU301により実行されるようにしてもよい。この場合、大当り確定先読み演出形態に変化する前であれば、期待値レベルもあわせて変化させるようにしてもよい。
[1-10-2.先読み時短当り演出パターンで先読み演出が行われる場合の具体例]
次に、上記の先読み当り種別演出パターンとして、先読み時短当り演出パターンで先読み演出が行われる場合の具体例について、図61を参照して説明する。
図61(a)~図61(f)は、表示装置7の表示領域7aに表示される先読み演出パターンの一例であって、時短当りの可能性があることを示す時短当り系先読み演出形態が変化する過程を示す図である。なお、図61(a)~図61(f)に示される先読み時短当り種別演出パターンは、図56の「0EH」、「2EH」、「4AH」、または「6AH」に相当する。また、図61(a)~図61(f)に示される先読み期待値演出パターンに相当する先読み期待値演出パターンは、図57で図示が省略されている。
図61(a)では、第1保留領域411~第3保留領域413に、先読み演出が実行されていない通常の保留画像が表示されており、第4保留領域414には保留画像が表示されておらず枠のみが表示されている。
図61(b)では、図61(a)に示される状態から、第4保留領域414に保留画像が新たに表示されている。サブCPU301は、上述したとおり、第1保留領域411~第4保留領域414に示される保留画像の形態(例えば形状)を、時短当りに対する期待値に応じて異なるように表示している。
このように、本実施例では、大当りに対する期待値については保留画像の色であらわし、時短当りに対する期待値については保留画像の形状であらわしている。
本実施例では、図61(b)において、第1保留領域411~第3保留領域413に示される保留画像の形状は三角形(期待値レベル「0」)であり、第4保留領域414に示される保留画像の形状は四角形(期待値レベル「1」)である。
図61(c)は、図61(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図61(b)において第4保留領域414に表示されていた保留画像の形状が、第3保留領域413にシフトされる際に、四角形から五角形(期待値レベル「2」)に変化したことを示す画像である。
図61(d)は、図61(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図61(c)において第3保留領域413に表示されていた保留画像の形状が、第2保留領域412にシフトされる際に、五角形から六角形(期待値レベル「3」)に変化したことを示す画像である。
図61(e)は、図61(d)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図61(d)において第2保留領域412に表示されていた保留画像の形状が、第1保留領域411にシフトされる際に、六角形から円(期待値レベル「4」)に変化したことを示す画像である。
図61(f)は、図61(e)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図61(e)において第1保留領域411に表示されていた保留画像の形状が、第0領域410にシフトされる際に、円から星(期待値レベル「5」)に変化したことを示す画像である。
なお、時短当りに対する期待値を示す保留画像の形状は、必ずしも、「四角形<五角形<六角形<円<星」の順に1つずつ変化させていく必要はなく、例えば「五角形→円」に変化させてもよい。
また、時短当りに対する期待値を示す保留画像の形状(期待値レベル)は、必ずしも、保留がシフトする際に変化させる必要はなく、例えば、当該変動の特別図柄の可変表示中に変化させてもよい。
また、図61では、時短当り系先読み演出形態を変化させて、時短当りが導出される期待値の変化を示すようにしたが、これに代えてまたは加えて、例えば以下に示される先読み演出がサブCPU301により実行されるようにしてもよい。この場合、大当り確定先読み演出形態に変化する前であれば、期待値レベルもあわせて変化させるようにしてもよい。
・時短当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に変化する先読み演出。
・時短当り系先読み演出形態から大当確定先読み演出形態に変化する先読み演出。
・時短当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に変化し、さらにその後、大当確定先読み演出形態に変化する先読み演出。
[1-10-3.先読み共通当り演出パターンで先読み演出が行われる場合の具体例]
次に、上記の先読み当り種別演出パターンとして、先読み共通当り演出パターンで先読み演出が行われる場合の具体例について、図62を参照して説明する。
図62(a)~図62(d)は、表示装置7の表示領域7aに表示される先読み演出パターンの一例であって、大当りおよび時短当りのいずれについても可能性があることを示す共通当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に保留画像が変化する過程を示す図である。共通当り系先読み演出形態の変化には、当り(時短当り、大当り)の期待値レベルが変化するものと、当りの種類が大当りであるか時短当りであるかが明瞭なものに変化するものとが含まれる。なお、図62(a)~図62(d)に示される先読み当り種別演出パターンは、図56の「15H」、「35H」、「51H」、または「71H」に相当し、図62(a)~図62(d)に示される先読み期待値演出パターンは、図57の「43H」に相当する。
本実施例では、大当りおよび時短当りのいずれについても可能性があることを示す共通当り系先読み演出形態として、大当りに対する期待値レベルを示す色と、時短当りに対する期待値レベルを示す形状との両方を表示することで、あらわしている。
図62(a)では、第1保留領域411および第2保留領域412に、先読み演出が実行されていない通常の保留画像が表示されており、第3保留領域413および第4保留領域414には保留画像が表示されておらず枠のみが表示されている。
図62(b)では、図62(a)に示される状態から、第3保留領域413に保留画像が新たに表示されている。サブCPU301は、第1保留領域411~第4保留領域414に示される保留画像の形態(例えば色および形状)を、当り(大当りまたは時短当り)に対する期待値に応じて異なるように表示している。本実施例では、先読み演出が実行されない場合または当りに対する期待値が最も低い場合、保留画像を白の三角形で表示し、「青の四角形<黄の五角形<緑の六角形<赤の円<虹の星」の順で短当りに対する期待値が高くなる。
本実施例では、図62(b)において、第1保留領域411および第2保留領域412に示される保留画像の形態は、白の三角形(期待値レベル「0」)であり、第3保留領域413に示される保留画像の形態は、黄の五角形(期待値レベル「2」)である。
図62(c)は、図62(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図62(b)において第3保留領域413に表示されていた保留画像の形態が、第2保留領域412にシフトされる際に、黄の五角形から緑の六角形(期待値レベル「3」)に変化したことを示す画像である。
図62(d)は、図62(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図62(c)において第2保留領域412に表示されていた保留画像の形態が、第1保留領域411にシフトされる際に、緑の六角形(期待値レベル「3」の共通当り系先読み演出形態)から虹の三角形(期待値レベル「5」の大当り系先読み演出形態)に変化したことを示す画像である。
すなわち、図62(b)および図62(c)に示される先読み演出は、保留画像の形態が大当りに対する期待値を示す形態であるのか時短当りに対する期待値を示す形態であるのかを、保留画像の形態から把握することが困難な演出である。これに対し、図62(d)に示される先読み演出は、保留画像の形態が大当りに対する期待値を示すものであって、しかもその期待値が極めて高い形態(例えば期待値レベル「5」)であることを把握することが可能なものである。
このように、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果に応じて、先読み演出を、時短当りに対する期待値を示す先読み時短当り演出パターンと、大当りに対する期待値を示す先読み大当り演出パターンと、当り(大当りまたは時短当り)に対する期待値を示す先読み共通当り演出パターンとのうち、いずれかのパターンで先読み演出を実行可能に構成されている。そして、先読み共通当り演出パターンで先読み演出が実行された場合には、大当り系先読み演出形態と時短当り系先読み演出形態とのいずれに保留画像が変化していくのかといった面白みを遊技者に持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
なお、時短当りに対する期待値を示す保留画像の形態は、必ずしも、「青の四角形<黄の五角形<緑の六角形<赤の円<虹の星」の順に1つずつ変化させていく必要はなく、例えば、「黄の五角形(共通当り系先読み演出形態)→赤の三角形(大当り系先読み演出形態)」に変化させてもよいし、「緑の六角形(共通当り系先読み演出形態)→三角形の星(時短当り系先読み演出形態)」に変化させてもよい。また、当りに対する期待値を示す保留画像の形態を、必ずしも、最も期待値の低い青の四角形から開始させる必要はなく、例えば赤の円から開始させるようにしてもよい。
また、当りに対する期待値を示す保留画像の形態は、必ずしも、保留がシフトする際に変化させる必要はなく、例えば、当該変動の特別図柄の可変表示中に変化させてもよい。
また、図62では、共通当り系先読み演出形態を変化させて、いずれかの当り(大当りまたは時短当り)が導出される期待値を変化させたり、期待できる当りが不明の状態から大当りに変化させたりしているが、これに代えてまたは加えて、例えば以下に示される先読み演出がサブCPU301により実行されるようにしてもよい。この場合、大当り確定先読み演出形態に変化する前であれば、期待値レベルもあわせて変化させるようにしてもよい。
・共通当り系先読み演出形態から大当り確定先読み演出形態に変化する先読み演出。
・共通当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に変化し、さらにその後、大当確定先読み演出形態に変化する先読み演出。
[1-10-4.共通当り系先読み演出形態の変形例]
なお、保留画像の形態として、大当りおよび時短当りのいずれについても可能性があることを示す共通当り系先読み演出形態は、必ずしも、大当りに対する期待値を示す色と、時短当りに対する期待値を示す形状との両方であらわす形態に限定されない。これに代えて、例えば、専用の共通当り系先読み演出形態を設けるようにしてもよい。専用の共通当り系先読み演出形態を設ける場合、大当りと時短当りとの両方に期待感を持てることができるようになるとともに、それぞれの期待値が不明であることから、今後の演出態様の変化に期待感を持って遊技を行うことができるようになり、興趣を向上することができる。
図63(a)~図63(d)は、表示装置7の表示領域7aに表示される先読み演出パターンの一例であって、専用の共通当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に保留画像が変化する過程を示す図である。なお、図63(a)~図63(d)に示される先読み当り種別演出パターンは、図56の「15H」、「35H」、「51H」、または「71H」に相当し、図63(a)~図63(d)に示される先読み期待値演出パターンは、図57または図58の「31H」に相当する。
また、図64(a)~図64(d)は、表示装置7の表示領域7aに表示される先読み演出パターンの一例であって、専用の共通当り系先読み演出形態から時短当り系先読み演出形態に保留画像が変化する過程を示す図である。なお、図64(a)~図64(d)に示される先読み当り種別演出パターンは、図56の「07H」、「27H」、「43H」、または「63H」に相当し、図64(a)~図64(d)に示される先読み期待値演出パターンは、図57または図58の「31H」に相当する。
図63(a)および図64(a)では、第1保留領域411および第2保留領域412に、先読み演出が実行されていない通常の保留画像が表示されており、第3保留領域413および第4保留領域414には保留画像が表示されておらず枠のみが表示されている。
図63(b)では、図63(a)に示される状態から、第3保留領域413に保留画像が新たに表示されている。
同様に、図64(b)では、図64(a)に示される状態から、第3保留領域413に保留画像が新たに表示されている。
図63(b)および図64(b)でのいずれにおいても、第3保留領域413に示される保留画像の形態は、専用の共通当り系先読み演出形態であって、例えば光り輝く形態である。光の輝度の度合いを変更することにより、期待値レベルを変えることができる。
図63(c)は、図63(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図63(b)において第3保留領域413に表示されていた専用の共通当り系先読み演出形態が、そのままの形態で第2保留領域412にシフトされていることを示す画像である。
同様に、図64(c)は、図64(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図64(b)において第3保留領域413に表示されていた専用の共通当り系先読み演出形態が、そのままの形態で第2保留領域412にシフトされていることを示す画像である。
図63(d)は、図63(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図63(c)において第2保留領域412に表示されていた保留画像の形態が、第1保留領域411にシフトされる際に、専用の共通当り系先読み演出形態から赤の三角形(大当りの期待値レベル「4」)に変化したことを示す画像である。
一方、図64(d)は、図64(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図64(c)において第2保留領域412に表示されていた保留画像の形態が、第1保留領域411にシフトされる際に、専用の共通当り系先読み演出形態から白の円(時短当りの期待値レベル「4」)に変化したことを示す画像である。
このように、先読み演出形態を専用の共通当り系先読み演出形態であらわすようにした場合であっても、専用の共通当り系先読み演出形態から、大当り系先読み演出形態および時短当り系先読み演出形態のいずれに変化していくのかといった面白みを遊技者に持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
[1-11.機外に出力される信号]
次に、外部端子板184(図6参照)から第1のパチンコ遊技機の機外(例えば、ホールコンピュータ186(図6参照)、各島に設けられる島コンピュータ(不図示))に出力される信号について説明する。なお、本実施例では、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号について説明するが、第1のパチンコ遊技機の機外からの信号を入力可能であってもよい。
本実施例において、外部端子板184(図6参照)は、第1のパチンコ遊技機の機外に信号を出力するためのコネクタとしてCH1~CH12を有する。外部端子板184の各CHから第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号は、例えば、「賞球情報1」、「扉・枠開放」、「外部情報1」~「外部情報8」、「賞球情報2」および「セキュリティ」の各種信号である。ただし、各CHから第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の種類は、これらに限られず、これらの信号の他に機外に出力される信号があってもよいし、これらのうちのいずれかの信号が出力されないように構成されていてもよい。
図65は、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の出力条件の一例を示す表である。図65に示されるように、CN1からは「賞球情報1」の信号が出力され、CH2からは「扉・枠開放」の信号が出力され、CH3~CH10からはそれぞれ「外部情報1」~「外部情報8」の各信号が出力され、CH11からは「賞球情報2」の信号が出力され、CH12からは「セキュリティ」の信号が出力される。なお、第1のパチンコ遊技機から機外への信号の出力条件は、図65に示されるとおりである。
次に、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号のタイミングチャートの一例を、「賞球情報1」の信号を例に挙げて説明する。なお、図65に示されるように、本実施例では、「賞球情報1」の信号は、賞球払出10個毎に120msec出力される。
図66は、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号のうち、「賞球情報1」の信号のタイミングチャートの一例である。
図66に示されるように、払出検出スイッチ(不図示)は、賞球が1個払い出される都度、オフからオンになる。なお、上述したとおり、本実施例では、大入賞口131(図4参照)に遊技球が入賞した場合は例えば10個の賞球が払い出され、始動口(第1始動口120または第2始動口140(いずれも図4参照))に遊技球が入賞した場合は例えば3個の賞球が払い出され、一般入賞口122(図4参照)に遊技球が入賞した場合は例えば4個の賞球が払い出される。
そして、メインCPU201(図6参照)は、賞球が10個払い出される都度、「賞球情報1」の信号を、例えば120msecの間、第1のパチンコ遊技機の機外に出力する。より詳しくは、メインCPU201は、「賞球情報1」の信号の前回の出力時を起点として10個目の賞球の払出検出スイッチがオンになったタイミングで、例えば120msecの間、「賞球情報1」の信号を出力する。なお、「賞球情報1」の信号を、10個目の賞球の払出検出スイッチがオンになったタイミングで出力することは一例にすぎず、例えば10個目の賞球の払出検出スイッチがオンになってからオフになるまでの間であればよい。また、「賞球情報1」の信号を、賞球が10個払い出される都度出力したり120msecの間出力することについても一例にすぎず、「賞球情報1」の信号の出力タイミングや出力時間については適宜設定することができる。
次に、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の一つである「セキュリティ」の信号の一例について説明する。「セキュリティ」の信号は、主としてエラー発生時に出力される信号である。
図67は、第1のパチンコ遊技機におけるエラーの概要の一例を示す表であって、より詳しくは、エラー名称毎に、主制御回路200での発生契機、主制御回路200(図6参照)での解除契機、「セキュリティ」の信号(図67では「セキュリティ信号」と図示)の出力時間および備考を示す表である。
なお、第1のパチンコ遊技機は小当り用大入賞口を備えないが、図67には、便宜上、小当り用大入賞口異常入賞エラーについても記載している。また、図67では、大入賞口131を大当り用大入賞口と記載している。
なお、図67に示されるエラーの概要は一例であって、これらのうちの一部のみをエラーであると判断するようにしてもよいし、例えば、図67に示されないものをエラーと判断するようにしてもよい。図67に示されないもののエラーと判断されるものとしては、例えば、ソレノイド監視センサ(不図示)が所定時間以上にわたってオンまたはオフであったりした場合のソレノイド監視センサエラー、大入賞口(大当り用大入賞口または小当り用大入賞口)の内部に未排出の遊技球があったり大入賞口未開放時に大入賞口内に入賞があった場合の大入賞口入排出異常エラー、振動センサが所定時間にわたってオンである場合の振動センサエラー等が相当する。また、例えば大当り用大入賞口内に特定領域を設け、大当り遊技制御の実行中に特定領域を遊技球が通過したことに基づいて、大当り遊技制御の終了後に確変制御が実行される仕様である場合には、特定領域への通過異常や、大当り用大入賞口の内部に未排出の遊技球が存在しないにもかかわらず特定領域を遊技球が通過した場合等にも、エラーと判断するように構成すると好ましい。
メインCPU201(図6参照)は、エラーが発生したと判断すると、サブCPU301(図6参照)に不正検知関連コマンドを送信する。不正検知関連を受信したサブCPU301は、エラーの内容に応じた報知制御を実行する。
以下に、大当り用大入賞口異常入賞エラーが発生した場合を例に挙げて、メインCPU201およびサブCPU301(いずれも図6参照)による制御について簡単に説明する。
図67に示されるように、例えば、初期電源投入後、1回目の大当り用大入賞口が開放される前に1個の入賞検出があると、メインCPU201(図6参照)は、大当り用大入賞口異常入賞エラーが発生したと判断し、「セキュリティ」の信号を、12秒の間出力する。また、大当り用大入賞口異常入賞エラーが発生したことを示す不正検知関連コマンドをサブCPU301(図6参照)に送信する。
なお、本実施例では、図67に示されるように、いずれのエラーであっても「セキュリティ」の信号の出力時間が12秒であるため、機外の装置(例えば、ホールコンピュータ186(図6参照)や島コンピュータ(不図示))は、「セキュリティ」の信号を受信することによってエラーの発生を把握することはできるものの、エラーの内容まで把握することができない。ただし、これに限られず、例えば、「セキュリティ」の信号の出力時間をエラーの内容に応じて変える等により、「セキュリティ」の信号を受信した機外の装置がエラーの内容を把握できるようにしてもよい。
サブCPU301(図6参照)は、例えば大当り用大入賞口異常入賞エラーを示す不正検知関連コマンドを受信すると、例えば以下に示す報知制御の全部または一部を実行し、不正検知関連コマンドを受信してから例えば30秒経過すると、以下に示す報知制御を終了する。
・表示制御回路304を介して表示装置7(いずれも例えば図6参照)に例えば「大入賞口異常入賞エラー」の文字を表示する報知制御。
・音声制御回路305を介してスピーカ32(いずれも例えば図6参照)から例えば「大入賞口異常入賞エラーです」の音声を出力する報知制御。
・音声制御回路305を介してスピーカ32から例えばビープ音を出力する報知制御。
・LED制御回路306を介してLED群46(いずれも例えば図6参照)を例えば赤色で全点灯させる報知制御。
なお、不正検知関連コマンドを受信してから例えば30秒経過する前に電断があった場合、サブCPU301は、上述の報知制御を終了する。
また、サブCPU301は、例えば、大当り用大入賞口異常入賞エラーの発生を示す上述の報知制御の実行中に、大当り用大入賞口異常入賞エラーを示す不正検知関連コマンドを受信した場合、上述の報知制御を再度実行し直す。
次に、遊技状態に応じて第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号について、図68を参照して説明する。図68は、第1のパチンコ遊技機において、遊技状態に応じて機外に出力される信号の出力条件の一例を示す表である。図68において、出力される信号を〇で示し、出力されない信号を×で示す。
図68に示されるように、本実施例では、メインCPU201により制御される遊技の状態に応じて、出力される信号が異なっている。例えば、通常遊技状態中(大当り・小当り中以外、確変・時短中以外)はいずれの信号も出力されず、低確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)は「外部情報3」および「外部情報7」の信号が出力され、高確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)は「外部情報3」、「外部情報5」および「外部情報7」の信号が出力され。また、高確非時短遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機では、高確非時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)は「外部情報3」および「外部情報6」の信号が出力される。
このように、メインCPU201により制御される遊技の状態に応じて出力される信号が異ならせることにより、信号を受信可能な機外の装置(例えば、ホールコンピュータ186(図6参照)や島コンピュータ(不図示))は、外部情報送信元のパチンコ遊技機における遊技の状態を把握することが可能となる。
なお、本実施例では、図68に示されるように、小当り遊技制御処理中(通常遊技状態中)に出力される信号は、通常遊技状態中(大当り・小当り中以外、確変・時短中以外)に出力される信号と同じである。同様に、小当り遊技制御処理中(低確時短遊技状態中)に出力される信号は、低確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)に出力される信号と同じであり、小当り遊技制御処理中(高確時短遊技状態中)に出力される信号は、高確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)に出力される信号と同じであり、小当り遊技制御処理中(高確非時短遊技状態中)に出力される信号は、高確非時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)に出力される信号と同じである。すなわち、信号を受信可能な機外の装置(例えば、ホールコンピュータ186(図6参照)や島コンピュータ(不図示))は、外部情報送信元のパチンコ遊技機において、小当り遊技制御処理が実行されているか否かを把握することができない。ただし、これに代えて、小当り遊技制御処理中に出力される信号を、小当り遊技制御処理中でない場合に出力される信号と異ならせることにより、外部情報送信元のパチンコ遊技機において小当り遊技制御処理が実行されているか否かを、信号を受信可能な機外の装置側で把握できるようにしてもよい。
また、図68に示される低確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)、高確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)、小当り遊技制御処理中(低確時短遊技状態中)および小当り遊技制御処理中(高確時短遊技状態中)は、時短制御の実行中に出力される信号である。この場合、電サポ制御および特図短縮制御の両方が実行されている場合に時短制御の実行中であるとしてもよいし、電サポ制御および特図短縮制御のうち電サポ制御のみが実行されている場合に時短制御の実行中であるとしてもよいし、電サポ制御および特図短縮制御のうち特図短縮制御のみが実行されている場合に時短制御の実行中であるとしてもよい。
また、上述の第1のパチンコ遊技機についての説明では、メインCPUの制御により、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とに制御可能である(A時短遊技状態の機能、B時短遊技状態の機能、及びC時短遊技状態の機能が搭載されている)ことを前提として説明したが、これに限られない。例えば、A時短遊技状態の機能、B時短遊技状態の機能、及びC時短遊技状態の機能のうち、いずれか一つの機能(例えば、A時短遊技状態の機能)のみを搭載し、他の機能(例えば、B時短遊技状態の機能及びC時短遊技状態の機能)については搭載しないパチンコ遊技機であってもよい。また、A時短遊技状態の機能、B時短遊技状態の機能、及びC時短遊技状態の機能のうち、二つの機能(例えば、A時短遊技状態の機能、及び、B時短遊技状態の機能またはC時短遊技状態の機能)のみを搭載し、他の機能(例えば、B時短遊技状態の機能またはC時短遊技状態の機能)については搭載しないパチンコ遊技機であってもよい。
また、例えばST機と呼ばれるパチンコ遊技機のように、大当り遊技状態の終了後、100%の確率で確変フラグがオンにセットされるパチンコ遊技機では、A時短遊技状態の機能、B時短遊技状態の機能、及びC時短遊技状態の機能のいずれも搭載しないように構成してもよい。
[2.第2のパチンコ遊技機]
次に、第2のパチンコ遊技機について説明する。第2のパチンコ遊技機は、上述したとおり、デジパチと称される所謂1種タイプのパチンコ遊技機である。ただし、第2のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能である点において第1のパチンコ遊技機と異なる。それ故、遊技盤ユニットおよび電気的構成についても、第1のパチンコ遊技機と異なる点がある。
以下、第2のパチンコ遊技機を説明するにあたり、例えば外枠2およびベースドア3等の基本構成等、並びに、外部端子板1184(後述の図70参照)から第2のパチンコ遊技機の機外(例えば、ホールコンピュータ1186(後述の図70参照)や各島に設けられる島コンピュータ(不図示))に出力される信号等のように、機能、形状および配置位置等が第1のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略するものとする。
また、第2のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技機の説明で用いた図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と同じ符号およびステップ番号を用いて説明する。ただし、第2のパチンコ遊技機の説明において新たに採用した図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と機能等が共通する構成であったとしても、第1のパチンコ遊技機と異なる符号およびステップ番号を用いて説明するものとする。
[2-1.遊技盤ユニット]
図69は、第2のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット1010の外観を示す正面図の一例である。図69に示されるように、遊技盤ユニット1010には遊技領域1105が形成されている。
なお、第2のパチンコ遊技機の遊技領域1105に配置される各種部材(例えば第1始動口1120等)は、第1のパチンコ遊技機の遊技領域105(図4参照)に配置される各種部材と共通するものもあるが、改めて一通り説明する。
図69に示されるように、遊技盤ユニット1010は、主として、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1105が形成される遊技パネル1100と、ガイドレール1110と、遊技領域1105の略中央部に配置されるセンター役物1115と、第1始動口1120と、一般入賞口1122と、通過ゲートユニット1125と、特別電動役物ユニット1130と、第2始動口1140A,1140Bと、普通電動役物ユニット1145と、小当りユニット1150と、LEDユニット1160と、アウト口1178と、遊技盤ユニット1010の後方に配置される裏ユニット(図示せず)とを備える。なお、LEDユニット1160については第1のパチンコ遊技機のLEDユニット160と同様であり、この第2のパチンコ遊技機では説明を省略する。
(遊技パネル)
遊技パネル1100には、表示装置1007の表示領域が臨む位置に開口(参照符号なし)が形成されている。また、遊技パネル1100の前面には、ガイドレール1110が設けられるとともに遊技釘(参照符号なし)等が植設されている。発射装置6(図1、図2参照)から発射された遊技球は、ガイドレール1110から遊技領域1105に向けて飛び出し、遊技釘等と衝突して進行方向を変えながら遊技領域1105の下方に向けて流下する。
また、遊技パネル1100の後方には、演出効果を高めるために装飾体が設けられた裏ユニット(図示せず)が配置されている。遊技パネル1100は、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できるように透明樹脂で構成されている。この場合、遊技パネル1100の全部が透明部材で構成されていてもよいし、例えば、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できる部位のみが透明部材で構成されていてもよい。また、遊技パネル1100を、透明部分を有さない部材(例えば木製)で構成し、一部に透明部材を設けて演出効果を高めるようにしてもよい。
(ガイドレール)
ガイドレール1110は、円弧状の外レールおよび内レール(いずれも参照符号なし)により構成される。遊技領域1105は、ガイドレール1110によって区画(画定)される。外レールおよび内レールは、発射装置1006(後述の図70参照)から発射された遊技球を遊技領域1105の上部に案内する機能を有する。
(センター役物)
センター役物1115は、遊技パネル1100の開口(参照符号なし)にはめ込まれるように構成されており、上方には円弧状のセンターレール1116を備えている。遊技領域1105に向けて発射された遊技球は、センターレール1116によって左右に振り分けられる。
発射装置1006によって遊技領域1105に向けて発射された遊技球は、左側領域1106または右側領域1107を流下する。左側領域1106または右側領域1107を流下する遊技球は、遊技パネル1100に植設された遊技釘等との衝突により、進行方向を変えながら下方へ向けて流下する。発射ハンドル62(図1、図2参照)の操作量が小さい場合、発射された遊技球は左側領域1106を流下する。一方、発射ハンドル62の操作量が大きい場合、発射された遊技球は右側領域1107を流下する。
また、センター役物1115には、左側の外周縁部に、左側領域1106を流下する遊技球が進入可能とされたワープ入口1117が形成されている。ワープ入口1117に進入した遊技球は、センター役物1115に形成されたステージ1118に誘導可能に構成されている。ステージ1118は、表示装置1007の表示領域の下方前方において遊技球が左右方向に転動可能に形成されている。なお、ステージ1118は、例えば、上段側のステージおよび下段側のステージといったように、複数段で形成されていてもよい。
ステージ1118の左右方向略中央の後側には、遊技球が進入可能なチャンス入口1119が形成されており、チャンス入口1119に進入した遊技球は、第1始動口1120の直上に放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口1119に進入した遊技球は、ワープ入口1117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口1117に進入したもののチャンス入口1119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で第1始動口1120に入賞(通過)するようになっている。
(第1始動口)
第1始動口1120は、表示装置1007の表示領域の下方に配置されており、左打ちされた遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。第1始動口1120に遊技球が入賞すると、第1始動口スイッチ1121(後述の図70参照)により検出される。なお、右打ちされた遊技球が第1始動口1120に入賞可能であってもよい。また、上記の第1始動口1120に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)な第1始動口を備えるようにしてもよい。
第1始動口スイッチ1121(後述の図70参照)により第1始動口1120への遊技球の入賞(通過)が検出されると、第1特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、始動条件が成立すると、第1特別図柄の当り判定処理に供される。第1始動口1120に遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第1始動口1120への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
(一般入賞動口)
一般入賞口1122は、表示装置1007の表示領域の左下方に複数配置されており、左打ちされた遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。一般入賞口1122に遊技球が入賞すると、一般入賞口スイッチ1123(後述の図70参照)により検出される。
一般入賞口スイッチ1123(後述の図70参照)により一般入賞口1122への遊技球の入賞(通過)が検出されると、例えば4個の賞球が払い出されるが、一般入賞口1122への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は4個に限られない。
また、本実施例において、一般入賞口1122は、右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能となるように配置されているが、必ずしもこれに限られず、上記の一般入賞口1122に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能な一般入賞口を備えてもよい。
(通過ゲートユニット)
通過ゲートユニット1125は、右側領域1107に配置されており、右打ちされた遊技球がほぼ通過できるように構成された通過ゲート1126と、通過ゲート1126への遊技球の通過を検出する通過ゲートスイッチ1127(後述の図70参照)とを一体化したユニット体である。
通過ゲートスイッチ1127により通過ゲート1126への遊技球の通過が検出されると、普通図柄の始動情報が抽出され、抽出された普通図柄の始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された普通図柄の始動情報は、普通図柄の当り判定処理に供される。なお、通過ゲートスイッチ1127により通過ゲート1126への遊技球の通過が検出されたとしても、賞球は払い出されない。また、通過ゲートユニット1125は、右側領域1107に代えてまたは加えて左側領域1106に配置されていてもよい。
また、通過ゲート1126を、役物連続作動装置を作動させるための契機となるように機能させてもよい。すなわち、大当りでない遊技状態(例えば通常遊技状態等)から大当り遊技状態への移行条件は、条件装置および役物連続作動装置の両方が作動することであるが、大当りであることを示す停止表示態様(図柄組合せ)が導出された際に、条件装置については作動させるものの役物連続作動装置については作動させないようにすることができる。そして、条件装置が作動していることを前提として、通過ゲート1126への遊技球の通過すなわち通過ゲートスイッチ1127(後述の図70参照)により遊技球が検出されたことをもって役物連続作動装置を作動させて、大当り遊技状態に移行するようにしてもよい。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット1130は、大当り用大入賞口1131と、大当り用大入賞口1131への遊技球の入賞(通過)を検出する大当り用大入賞口カウントスイッチ1132(後述の図70参照)と、特別電動役物1133とを一体化したユニット体である。特別電動役物ユニット1130は、右側領域1107において、通過ゲートユニット1125よりも下方に配置されている。
大当り用大入賞口1131は、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。ただし、これに限定されるものではなく、上記の大当り用大入賞口1131に代えてまたは加えて、左打ちされた遊技球が入賞可能な大当り用大入賞口を配置したり、センター役物1115の上部において遊技球が入賞可能な大当り用大入賞口を配置するようにしてもよい。
また、大当り用大入賞口1131は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態に制御されているときに所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞(通過)可能となるように開放される入賞口である。大当り用大入賞口カウントスイッチ1132(後述の図70参照)により大当り用大入賞口1131への遊技球の入賞が検出されると、例えば10個の賞球が払い出される。ただし、大当り用大入賞口1131への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は10個に限られない。
特別電動役物1133は、前後方向に進退可能な特電用シャッタ1134と、この特電用シャッタ1134を作動させる特電用ソレノイド1135(後述の図70参照)とを備える。特別電動役物1133すなわち特電用シャッタ1134は、大当り用大入賞口1131への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、大当り用大入賞口1131への遊技球の入賞(通過)が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、大当り用大入賞口1131の閉鎖状態から開放状態への状態移行は、所定のラウンド数にわたって行われる。すなわち、大当り遊技状態は、大当り用大入賞口1131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行うことにより、多量の遊技球を賞球として払い出すことを可能にした遊技状態である。
(第2始動口)
本実施例では、第2始動口として、第2始動口1140Aおよび第2始動口1140Bが遊技領域1105に配置されており、これらの第2始動口1140A,1140Bは、いずれも、右打された遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となっている。ただし、これに限られず、左打ちされた遊技球が第2始動口1140Aまたは/および第2始動口1140Bに入賞可能であってもよい。
第2始動口1140Aに遊技球が入賞すると、第2始動口スイッチ1141A(後述の図70参照)により検出される。また、第2始動口1140Bに遊技球が入賞すると、第2始動口スイッチ1141B(後述の図70参照)により検出される。第2始動口1140A,1140Bのいずれに遊技球が入賞したとしても、第2特別図柄の当り判定処理の契機となる。
第2始動口スイッチ1141A,1141B(後述の図70参照)により第2始動口1140A,1140Bへの遊技球の入賞(通過)が検出されると、第2特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、第2特別図柄の当り判定処理に供される。第2始動口1140Aに遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。一方、第2始動口1140Bに遊技球が入賞すると例えば1個の賞球が払い出される。ただし、第2始動口1140A,1140Bへの遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
ところで、本実施例では、右打ちされたものの大当り用大入賞口1131に入賞しなかった遊技球の流下方向としての下流側には、遊技球の流下経路として上下に2つの流下経路1107a,1107bが形成されている。右打ちされて大当り用大入賞口1131に入賞せずにさらに下流側に向けて流下した遊技球は、例えば図69に示される分岐釘1108によって、上方の流下経路1107aまたは下方の流下経路1107bに振り分けられる。
第2始動口1140Aは、上方の流下経路1107aに振り分けられた遊技球が入賞可能に配置されており、上方の流下経路1107aを流下する遊技球の殆どが入賞可能となっている。ただし、上方の流下経路1107aを流下する遊技球の殆どが第2始動口1140Aに入賞するように構成することは必須ではなく、例えば、第2始動口1140Aへの入賞が殆ど期待できない構成であってもよいし、上方の流下経路1107aを流下する遊技球のうち所定の期待値(例えば、概ね3分の1~5分の1)で入賞可能な構成であってもよい。なお、上方の流下経路1107aを流下したものの第2始動口1140Aに入賞しなかった遊技球は、アウト口1178から機外に排出されるように構成されている。
第2始動口1140Bは、下方の流下経路1107bに振り分けられた遊技球が入賞可能に配置されているが、その詳細については普通電動役物ユニット1145の説明において後述する。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット1145は、下方の流下経路1107b側に配置されており、遊技球が入賞(通過)することによって所定数の遊技球が賞球として払い出される入賞口と、この入賞口への遊技球の入賞を検出するスイッチと、普通電動役物1146とを一体化したユニット体である。本実施例では、上記の入賞口を第2始動口1140Bとし、上記のスイッチを第2始動口スイッチ1141Bとしている。ただし、上記の入賞口を第2始動口1140Bとすることは必須ではなく、例えば第1始動口を上記の入賞口としてもよい。
普通電動役物1146は、前後方向に進退可能な突出板型の普電用シャッタ1147と、この普電用シャッタ1147を作動させる普電用ソレノイド1148(後述の図70参照)とを備える。普通電動役物1146すなわち普電用シャッタ1147は、第2始動口1140Bへの遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、第2始動口1140Bへの遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、前後方向に進退可能な上記の普電用シャッタ1147に代えて、所謂電動チューリップと呼ばれる例えば羽根部材からなる可動部材を採用してもよい。また、可動部材は、一対に限られず、羽根型、扉型、突出板型等を含む。
(小当りユニット)
小当りユニット1150は、小当り用大入賞口1151と、小当り用大入賞口1151への遊技球の入賞(通過)を検出する小当り用大入賞口カウントスイッチ1152(後述の図70参照)と、前後方向に進退可能な小当り用シャッタ1153と、この小当り用シャッタ1153を作動させることが可能な小当り用ソレノイド1154とを一体化したユニット体である。
小当り用シャッタ1153は、前後方向に進退させることで、小当り用大入賞口1151への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、小当り用大入賞口1151への遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。
小当り用大入賞口1151が開放されたときに遊技球が入賞すると、入賞した遊技球が小当り用大入賞口カウントスイッチ1152(後述の図70参照)に検出される。小当り用大入賞口カウントスイッチ1152に遊技球が検出されると、例えば10個の賞球が払い出される。ただし、小当り用大入賞口1151への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は10個に限られない。
また、小当りユニット1150は、下方の流下経路1107bであって普通電動役物ユニット1145の下流側に配置されている。したがって、普通電動役物1146の作動によって第2始動口1140Bが開放されている場合、たとえ小当り用大入賞口1151が開放されていたとしても、下方の流下経路1107bを流下した遊技球は小当り用大入賞口1151に到達する前に、上流側に設けられる第2始動口1140Bに入賞するため、小当り用大入賞口1151に入賞することが困難(または不可能)となる。
なお、本実施例では、大当り用大入賞口1131と小当り用大入賞口1151とをそれぞれ別に設けているが、これに限られず、大当り遊技制御処理の実行時に開放される大入賞口と、小当り遊技制御処理の実行時に開放される大入賞口とを、同じ大入賞口としてもよい。
(アウト口)
アウト口1178は、遊技領域1105に向けて発射されたものの各種入賞口(例えば、第1始動口1120、第2始動口1140A,1140B、大当り用大入賞口1131、一般入賞口1122等)のいずれにも入賞しなかった遊技球を、機外に排出するためのものである。このアウト口1178は、左打ちされた遊技球および右打ちされた遊技球のいずれについても機外に排出できるように、遊技領域1105の最下流側に設けられている。ただし、上記のアウト口1178に加えて、最下流側でない位置、例えば複数の一般入賞口1122の間や普通電動役物ユニット1145と小当りユニット1150との間等にアウト口を設けて、遊技領域1105を流下中の遊技球を機外に排出するようにしてもよい。
(裏ユニット)
裏ユニット(不図示)は、装飾体を有するものであって、上述したように、透過性のある遊技パネル1100の後方側に設けられる。この裏ユニットは、サブ制御回路1300(後述の図70参照)によって制御される可動役物等の演出用役物群1058を備える。演出用役物群1058は、例えば表示装置1007の表示領域の周囲に配置される。これらの演出用役物群1058のうち少なくとも一以上の役物または役物を構成する演出用役物構成部材は、特別図柄の当り判定処理の結果にもとづいて動作可能な演出用役物として機能する。
[2-2.電気的構成]
次に、図70を参照して、第2のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図70は、第2のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。なお、第2のパチンコ遊技機の制御回路は、第1のパチンコ遊技機の制御回路と共通するものもあるが、改めて一通り説明する。
図70に示されるように、第2のパチンコ遊技機は、主に、遊技の制御を行う主制御回路1200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路1300と、払出・発射制御回路1400と、電源供給回路1450と、から構成される。
[2-2-1.主制御回路]
主制御回路1200は、例えば電源投入時に実行される処理や遊技動作にかかわる処理等を制御するものであって、メインCPU1201、メインROM1202(読み出し専用メモリ)、メインRAM1203(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路1204およびバックアップコンデンサ1207等を備えており、主基板ケース(不図示)内に収容されている。
メインCPU1201には、メインROM1202、メインRAM1203および初期リセット回路1204等が接続される。メインCPU1201は、動作を監視するWDT(watchdog timer)や不正を防止するための機能等が内蔵されている。
メインROM1202には、メインCPU1201により第2のパチンコ遊技機の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。メインCPU1201は、メインROM1202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインRAM1203には、遊技の進行に必要な各種データを記憶する記憶領域が設けられている。このメインRAM1203は、メインCPU1201の一時記憶領域として、種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施例においては、メインCPU1201の一時記憶領域としてRAMを用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
初期リセット回路1204は、メインCPU1201を監視し、必要に応じてリセット信号を出力するものである。
バックアップコンデンサ1207は、電断時等に、メインRAM1203に格納されているデータが消失しないように一時的に電力を供給する機能を有するものである。
さらに、主制御回路1200は、各種デバイス等との間で通信可能に接続されるI/Oポート1205、および、サブ制御回路1300に対して各種コマンドを出力可能に接続されるコマンド出力ポート1206等も備える。
また、主制御回路1200には、各種のデバイスが接続されている。例えば、主制御回路1200には、普通図柄表示部1161、普通図柄用保留表示部1162、第1特別図柄表示部1163、第2特別図柄表示部1164、第1特別図柄用保留表示部1165、第2特別図柄用保留表示部1166、確変報知用表示部1167、時短報知用表示部1168、普電用ソレノイド1148、特電用ソレノイド1135、および、小当り用ソレノイド1154等が接続されている。また、主制御回路1200には、これらの他、性能表示モニタ1170およびエラー報知モニタ1172等も接続されている。主制御回路1200は、I/Oポート1205を介して信号を送信することにより、これらのデバイスの動作を制御することができる。
性能表示モニタ1170には、メインCPU1201の制御により性能表示データや後述する設定値等が表示される。性能表示データは、例えば、所定数(例えば60000個)の遊技球の発射に対して大当り遊技状態以外の遊技状態で払い出された遊技球の割合を示すデータであり、ベース値とも呼ばれる。
エラー報知モニタ1172には、エラーコードが表示される。また、エラー報知モニタ1172には、エラーコードの他に、例えば後述する設定機能付きのパチンコ遊技機であれば、設定変更処理中であることを示す設定変更中コード、設定確認処理中であることを示す設定確認中コード等を表示することもできる。なお、設定変更中コードとしては、特別図柄の表示として通常では表示することのない図柄(例えば、設定変更中であることを示す設定変更図柄)を表示するようにしてもよい。
また、主制御回路1200には、第1始動口スイッチ1121、第2始動口スイッチ1141A,1141B、通過ゲートスイッチ1127、大当り用大入賞口カウントスイッチ1132、一般入賞口スイッチ1123および小当り用大入賞口カウントスイッチ1152等も接続されている。これらのスイッチが検出されると、検出信号がI/Oポート1205を介して主制御回路1200に出力される。
さらに、主制御回路1200には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する機能等を有する呼出装置(不図示)、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ1186にデータ送信する際に用いる外部端子板1184、後述する設定機能付きのパチンコ遊技機であれば設定値を変更したり確認したりする際に操作される設定キー1174、メインRAM1203に格納されるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアすることが可能なバックアップクリアスイッチ1176等が接続されている。本実施例において、バックアップクリアスイッチ1176は、後述する設定値を変更する際のスイッチも兼用しているが、これに限られず、設定値を変更するための設定スイッチを設けるようにしてもよい。
また、設定キー1174およびバックアップクリアスイッチ1176は、遊技場の管理者以外の第三者(例えば遊技者)が容易に触ることができないように、所定のケース内に収容されていることが好ましい。「所定のケース内」には、当該ケースを開放しないと設定キー1174やバックアップクリアスイッチ1176に接触できない構成のものだけでなく、当該ケースの設定キー1174およびバックアップクリアスイッチ1176の対応箇所にのみ切欠きが設けられ、遊技場の管理者が管理する鍵を使用して島設備からパチンコ遊技機を回動させて背面を露出させたときに、遊技場の管理者が設定キー1174または/およびバックアップクリアスイッチ1176に接触できるように構成されているものも含まれる。
なお、本実施例では、設定キー1174およびバックアップクリアスイッチ1176は、主制御回路1200に接続されているが、これに限られず、例えば、払出・発射制御回路1400や電源供給回路1450に接続されるような構成にしてもよい。この場合にもまた、遊技場の管理者以外の第三者が設定キー1174やバックアップクリアスイッチ1176に容易に接触できないようにすることが好ましい。
[2-2-2.サブ制御回路]
サブ制御回路1300は、サブCPU1301、プログラムROM1302、ワークRAM1303、表示制御回路1304、音声制御回路1305、LED制御回路1306、役物制御回路1307およびコマンド入力ポート1308等を備える。サブ制御回路1300は、主制御回路1200からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。なお、図70には示されていないが、サブ制御回路1300には、遊技者が操作可能な演出ボタン54(図1参照)等も接続されている。
プログラムROM1302には、サブCPU1301により第2のパチンコ遊技機の遊技演出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。サブCPU1301は、プログラムROM1302に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU1301は、主制御回路1200から送信される各種のコマンドに従って、遊技演出にかかる制御を行う。
ワークRAM1303は、サブCPU1301の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
表示制御回路1304は、表示装置1007における表示制御を行うための回路である。表示制御回路1304は、VDPや、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データを一時的に格納するフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を備える。
表示制御回路1304は、サブCPU1301からの画像表示命令に応じて、表示装置1007に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、表示装置1007に表示させるための画像データには、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の、遊技に関する各種の画像データが含まれる。
そして、表示制御回路1304は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで表示装置1007に供給する。表示装置1007に画像信号が供給されると、表示装置1007に当該画像信号に関する画像が表示される。こうして、表示制御回路1304は、表示装置1007に遊技に関する画像を表示させる制御を行うことができる。
音声制御回路1305は、スピーカ1032から発生させる音声に関する制御を行うための回路である。音声制御回路1305は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する)等を備える。
音源ICは、スピーカ1032から出力される音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU1301からの音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音声信号をAMPに供給する。AMPは、スピーカ1032から出力される音声や効果音等の信号を増幅させるものである。
LED制御回路1306は、装飾LED等を含むLED群1046の制御を行うための回路である。LED制御回路1306は、LED制御信号を供給するためのドライブ回路や、複数種類のLED装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を備える。
役物制御回路1307は、各役物(例えば、演出用役物群1058のうちの一または複数の役物)の動作を制御するための回路である。役物制御回路1307は、各役物に対して、駆動信号を供給するための駆動回路や、点灯制御信号を供給するための点灯回路、動作パターンや点灯パターンが記憶されている役物データROM等を備える。
また、役物制御回路1307は、サブCPU1301からの役物作動命令に応じて、役物データROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する。そして、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パターンに対応する駆動信号を供給することにより、各役物の機械的な動作を制御する。また、点灯回路は、サブCPU1301からの点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶されている複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点灯パターンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制御信号を供給することにより、各役物の点灯動作を制御する。
コマンド入力ポート1308は、コマンド出力ポート1206と接続されており、主制御回路1200から送信された各種コマンドを受信するものである。
払出・発射制御回路1400は、賞球や貸球の払い出しを制御するものであり、この払出・発射制御回路1400には、遊技球を払い出すことが可能な払出装置1082、遊技球を発射させることが可能な発射装置1006、球貸しにかかる制御を実行可能なカードユニット1180等が接続されている。
払出・発射制御回路1400は、主制御回路1200から送信される賞球制御コマンドを受信すると、払出装置1082に対して所定の信号を送信し、払出装置1082に遊技球を払い出させる制御を行う。
カードユニット1180には、球貸し操作パネル1182が接続されている。球貸し操作パネル1182には、球貸しを受けるための球貸しボタンや、キャッシュデータが記憶されている球貸しカードの返却を受けるための貸出返却ボタン(いずれも不図示)が設けられている。例えば遊技者によって球貸し操作が行われると、球貸し操作に応じた貸し球制御信号がカードユニット1180に送信される。払出・発射制御回路1400は、カードユニット1180から送信された貸し球制御信号に基づいて、払出装置1082に遊技球を払い出させる制御を行う。なお、操作パネル1182は、パチンコ遊技機側に設けられることが多いが、カードユニット1180側に設けられてもよい。
また、払出・発射制御回路1400は、発射ハンドル62(図1、図2参照)が時計回りの方向へ回動操作されたことに基づいて、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノイド(図示せず)に電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
電源供給回路1450は、遊技に際して必要な電源電圧を、主制御回路1200、サブ制御回路1300、払出・発射制御回路1400等に供給するために作成する電源回路である。
電源供給回路1450には、電源スイッチ1095等が接続されている。電源スイッチ1095は、パチンコ遊技機(より詳しくは、主制御回路1200、サブ制御回路1300、払出・発射制御回路1400等)に必要な電源を供給するときにオン操作するものである。
[2-3.基本仕様]
次に、図71~図75を参照して、第2のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。第2のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
第2のパチンコ遊技機では、確変制御および時短制御のいずれも実行されない通常遊技状態、確変制御および時短制御の両方が実行される高確時短遊技状態、確変制御は実行されるものの時短制御が実行されない高確非時短遊技状態、並びに、確変制御は実行されないものの時短制御が実行される低確時短遊技状態が用意されており、メインCPU1201は、これらの遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技を進行させることが可能となっている。ただし、メインCPU1201の制御によって進行される遊技状態はこれに限られず、通常遊技状態、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態のうちいずれかの遊技状態については進行されないようにしてもよい。例えば、通常遊技状態、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技が進行するようにし、高確非時短遊技状態において遊技が進行しないようにする等してもよい。
本実施例において、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされる。サブCPU1301は、正規な遊技態様(例えば、右打ちすべきか左打ちすべきか)を、例えば表示装置1007の表示領域に表示する制御を実行する。
[2-3-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図71は、第2のパチンコ遊技機が備える主制御回路1200のメインROM1202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。
特別図柄の当り判定テーブルは、特別図柄の当り判定処理(後述の図78のS1034参照)において参照されるテーブル、すなわち、第1始動口1120または第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「小当り」、「大当り」または「ハズレ」を抽選により決定する際に参照されるテーブルである。なお、本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理における抽選対象は「時短当り」、「大当り」、および「ハズレ」であり、「小当り」は抽選対象に含まれていない。これに対し、第2特別図柄の当り判定処理における抽選対象は「時短当り」、「小当り」、「大当り」、および「ハズレ」である。ただし、第1特別図柄の当り判定処理における抽選対象に「小当り」を含めるようにしてもよい。
特別図柄当り判定用乱数値は、上述したとおり、特別図柄の当り判定処理に用いられる乱数値である。本実施例において、特別図柄当り判定用乱数値は、0~65535(65536種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
本実施例では、メインCPU1201は、第1特別図柄の当り判定処理において、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「大当り」、または「ハズレ」に決定する。第1特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に、「時短当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する時短当り判定値データとの関係、「大当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、および「ハズレ」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
また、メインCPU1201は、第2特別図柄の当り判定処理において、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「小当り」、「大当り」、または「ハズレ」に決定する。第2特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に、「時短当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する時短当り判定値データとの関係、「小当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する小当り判定値データとの関係、「大当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、および「ハズレ」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定される。
本実施例では、例えば、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が0~408のいずれかである場合、メインCPU1201は、「時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が409~613のいずれかである場合、メインCPU1201は、「大当り」と判定し、判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。また、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が614~65535のいずれかである場合、メインCPU1201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、例えば、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が0~408のいずれかである場合、メインCPU1201は、「時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が409~1259のいずれかである場合、メインCPU1201は、「大当り」と判定し、判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。また、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が1260~65535のいずれかである場合、メインCPU1201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
同様に、例えば、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が0~272のいずれかである場合、メインCPU1201は、「時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が273~22117のいずれかである場合、メインCPU1201は、「小当り」と判定し、判定値データを「小当り判定値データ」に決定する。また、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が22118~22322のいずれかである場合、メインCPU1201は、「大当り」と判定し、判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。さらに、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が22323~65535のいずれかである場合、メインCPU1201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、例えば、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が0~272のいずれかである場合、メインCPU1201は、「時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が273~22117のいずれかである場合、メインCPU1201は、「小当り」と判定し、判定値データを「小当り判定値データ」に決定する。また、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が22118~22968のいずれかである場合、メインCPU1201は、「大当り」と判定し、判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。さらに、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された特別図柄当り判定用乱数値が22969~65535のいずれかである場合、メインCPU1201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
このように、本実施例では、例えば0~65535の範囲で発生する特別図柄当り判定用乱数値のうち、0から所定幅(例えば、第2特別図柄の当り判定処理であれば0~22117)を、大当り判定値データおよびハズレ判定値データを除く他の判定値データ(例えば、時短当り判定値データおよび小当り判定値データ)に割り当てている。また、所定値から最後尾(例えば、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフの場合であれば22323~65535)をハズレ判定値データに割り当てている。さらに、大当り判定値データとハズレ判定値データとを隣接して割り当てている。このようにすることで、例えば確変フラグがOFFからON(またはONからOFF)になった場合に、大当り判定値データの幅を大きく(または小さく)した分だけハズレ判定値データの幅を小さく(または大きく)するだけで、他の判定値データ(例えば、時短当り判定値データおよび小当り判定値データ)の幅を変更することなく、大当り確率を変更することが可能となる。
また、本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率と、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率とを異ならせることにより、遊技にバリエーションを持たせて興趣の低下を抑制できるようにしている。
とくに、図71に示されるように、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率を、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率よりも高くすることにより、単調な遊技となりがちな通常遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
ただし、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率を、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率よりも高くしてもよい。この場合、例えば時短遊技状態において「時短当り」に当選した場合に時短遊技状態を重ねるようにすることで、時短遊技状態の終了間際に「時短当り」に当選すると、時短遊技状態が実質的に延長されることとなり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
ところで、図71に示されるように、本実施例では、確変フラグがオンおよびオフのいずれの場合であっても、メインCPU1201は、当り判定処理の結果が「時短当り」であると決定しうる。ただし、メインCPU1201は、確変フラグがオフ(通常遊技状態、時短遊技状態)である場合、当り判定処理の結果が「時短当り」であれば時短遊技状態に制御するものの、確変フラグがオンである場合には、当り判定処理の結果がたとえ「時短当り」であったとしても、時短遊技状態に制御しないようにしている。
[2-3-2.特別図柄判定テーブル]
図72は、第2のパチンコ遊技機が備える主制御回路1200のメインROM1202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、第1始動口1120または第2始動口1140A、1140Bに遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際(すなわち、後述の図78のS1035の特別図柄決定処理を実行する際)に参照されるテーブルである。「選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果に応じて定められる図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図72に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、メインCPU1201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば0~69である場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z0」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば70~96のいずれかである場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば97~99のいずれかである場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、メインCPU1201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が0または1である場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z3」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が2~9のいずれかである場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が10~59のいずれかである場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかである場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z6」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、例えば、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば0~96である場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z8」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば97~99のいずれかである場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z9」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA7」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として小当り判定値データが得られた場合、例えば、特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z10」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA8」を選択する。
なお、第2特別図柄の当り判定処理の結果として小当り判定値データが得られると、メインCPU1201は、小当り遊技制御処理を実行する。小当り遊技制御処理では、例えば小当り用シャッタ1153(図69参照)を作動させて、小当り用大入賞口1151(図69参照)への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態となる制御を実行し、賞球が払い出され得る。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~29のいずれかである場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z11」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA9」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が30~59のいずれかである場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z12」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA10」を選択する。さらに、第2特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかである場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z13」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA10」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z14」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA11」を選択する。
なお、本実施例では、特別図柄の当り判定テーブル(図71参照)を参照して、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて判定値データを決定し、その後、特別図柄判定テーブル(図72参照)を参照して、特別図柄の図柄乱数値に基づいて選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを決定するようにしているが、これに限られない。例えば、抽出された特別図柄当り判定用乱数値と特別図柄の図柄乱数値とに基づいて、特別図柄の当落、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドをあわせて決定するようにしてもよい。
なお、第2のパチンコ遊技機では説明を省略するが、主制御回路1200のメインROM1202には、第1のパチンコ遊技機において説明した特別図柄停止態様決定テーブル(図12(A)参照)に相当する特別図柄停止態様決定テーブルが記憶されている。特別図柄停止態様決定テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別図柄表示部1163または第2特別図柄表示部1164(図70参照)に導出される特別図柄の停止態様を、選択図柄コマンドに応じて決定する際に参照されるテーブルである。また、特別図柄表示部1163,1164には、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて、時短当りの表示態様、大当りの表示態様、小当りの表示態様またはハズレの表示態様が導出される。
[2-3-3.当り種類決定テーブル]
図73は、第2のパチンコ遊技機が備える主制御回路1200のメインROM1202に記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。当り種類決定テーブルは、特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される選択図柄コマンドに応じて、当り遊技状態の態様または/およびその後の遊技状態の態様、を決定する際(すなわち、後述の図78のS1036の当り種類決定処理を実行する際)に参照される。図73に示される当り遊技状態の態様は、大当り遊技状態の態様または小当り遊技状態の態様を示す。また、その後の遊技状態の態様は、当り遊技状態終了後の遊技状態の態様を示す。ただし、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合は、当り遊技状態に制御されることなくC時短遊技状態に制御されるため、その後の遊技状態の態様は、C時短遊技状態の態様を示す。
本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、C時短遊技状態の態様は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z0」の場合、メインCPU1201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定し、時短回数を10回にセットすることを決定する。選択図柄コマンドが「z1」の場合および「z8」の場合、メインCPU1201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定し、時短回数を50回にセットすることを決定する。選択図柄コマンドが「z2」の場合および「z9」の場合、メインCPU1201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定し、時短回数を100回にセットすることを決定する。特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であった場合、メインCPU1201は、上述した時短当りの表示態様を第1特別図柄表示部1163または第2特別図柄表示部1164に導出した後、大当り遊技状態に制御することなく、時短フラグをオンにセットするとともに決定された時短回数をセットし、C時短遊技状態に制御可能となる。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合は当り遊技状態に制御されないため、当り遊技状態の態様は決定されない。本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、この特別図柄の当り判定処理が行われたときの遊技状態にかかわらず、セットされる時短回数を同じとしている。ただし、これに限られず、特別図柄の当り判定処理が行われたときの遊技状態に応じて、セットされる時短回数を異ならせてもよい。
このように、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、特別図柄の図柄乱数値に基づいて決定される選択図柄コマンドに応じて、セットされる時短回数が異なるようにしている。このようにすることで、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であった場合に、その後の遊技の進行状況にバリエーションを持たせることが可能となり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
ところで、上述したとおり、メインCPU1201は、確変フラグがオンである場合には、当り判定処理の結果がたとえ「時短当り」であったとしても、時短遊技状態に制御しないようにしている。例えば、メインCPU1201は、確変フラグがオン(高確遊技状態)であったとしても、図72に示されるように「時短当り」の抽選を行い、当り判定処理の結果が「時短当り」である場合には、「時短当り」に当選したことを示す時短当りの表示態様を特別図柄表示部1163,1164に導出するものの、C時短遊技状態に制御しない。また、メインCPU1201は、確変フラグがオンであったとしても「時短当り」の抽選を行い、当り判定処理の結果が「時短当り」である場合には、強制的にハズレの表示態様を特別図柄表示部1163,1164に導出するようにしてもよい。さらには、確変フラグがオンである場合、特別図柄当り判定用乱数値に対して時短当り判定値データを割り当てない、すなわち「時短当り」を抽選結果に含まない当り判定処理が行われるようにしてもよい。
なお、本実施例では、確変フラグがオンである場合には、C時短遊技状態に移行しないように構成しているが、これに限られない。例えば、確変フラグがオンであったとしても時短フラグがオフであるような高確非時短遊技状態において、当り判定処理の結果が「時短当り」である場合には高確時短遊技状態に移行するようにしてもよい。
特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」である場合、当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z10」の場合、メインCPU1201は、小当り遊技状態の態様として、小当り用大入賞口1151(図69参照)の開放回数を1回に決定する。特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」であった場合、メインCPU1201は、上述した小当りの表示態様を第2特別図柄表示部1164に導出した後、決定された小当り用大入賞口1151の開放回数をセットし、小当り遊技状態に制御可能となる。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」である場合、小当り遊技状態の終了後、メインCPU1201は、確変フラグおよび時短フラグをいずれも変更せず、小当り遊技状態に制御される直前の遊技状態に戻す。
特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様は、次のとおり決定される。
例えば、選択図柄コマンドが「z3」の場合および「z11」の場合、メインCPU1201は、大当り遊技状態の態様として、ラウンド数を10ラウンドに決定し、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとのうち確変フラグのみをオンにセットすることを決定し、確変回数を10000回にセットすることを決定する。この場合、メインCPU1201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部1163または第2特別図柄表示部1164に導出した後、大当り遊技状態の終了後、高確非時短遊技状態に制御可能となる。
また、選択図柄コマンドが「z4」の場合、「z5」の場合、および「z12」の場合、メインCPU1201は、大当り遊技状態の態様として、それぞれ、ラウンド数を10ラウンド、4ラウンド、および10ラウンドに決定する。また、その後の遊技状態の態様として、いずれの場合も、確変フラグと時短フラグとの両方をオンにセットすることを決定し、確変回数および時短回数をいずれも10000回にセットすることを決定する。これらの場合、メインCPU1201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部1163または第2特別図柄表示部1164に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、高確時短遊技状態に制御可能となる。
また、選択図柄コマンドが「z6」の場合、および「z13」の場合、メインCPU1201は、大当り遊技状態の態様として、それぞれ、ラウンド数を4ラウンド、および10に決定する。また、その後の遊技状態の態様として、いずれの場合も、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定する。また、セットする時短回数は、選択図柄コマンドが「z6」の場合は例えば200回にセットすることを決定し、選択図柄コマンドが「z13」の場合は例えば300回にセットすることを決定する。これらの場合、メインCPU1201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部1163または第2特別図柄表示部1164に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、時短遊技状態に制御可能となる。ここで制御される時短遊技状態はA時短遊技状態である。なお、高確時短遊技状態における時短制御の態様(以下「時短性能」とも称する)は、A時短遊技状態における時短性能と同じとすることが好ましいが、A時短における時短性能と異ならせてもよい。
また、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択図柄コマンドが「z7」の場合、および「z14」の場合)、メインCPU1201は、当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットしない。すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合、メインCPU1201は、遊技状態を移行させずに、それまでの遊技状態に継続して制御する。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択図柄コマンドが「z7」の場合、および「z14」の場合)、上述したように当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットされないため、本来、図73の当り種類決定テーブルに図示する必要がない。ただし、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれも決定されないことを明示するために、便宜上、図73に図示したものである。
このように、本実施例において、メインCPU1201は、図71の特別図柄の当り判定テーブルを参照し、第1始動口1120または第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄当り判定用乱数値に基づいて判定値データを決定し(当落判定を行い)、当落(「時短当り」、「小当り」、「大当り」または「ハズレ」)を決定する。その後、メインCPU1201は、図72の特別図柄判定テーブルを参照し、第1始動口1120または第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄の図柄乱数値と上記の判定値データとに基づいて選択図柄コマンドを決定し、特別図柄表示部1163,1164に導出される表示態様の種類(例えば、時短当りの種類、大当りの種類)を決定するようにしている。なお、上記の当落判定および選択図柄コマンドの決定は、特別図柄の可変表示の開始時に行われるが、特別図柄の可変表示が開始されてから確定表示されるまでの間に行われることを排除する趣旨ではない。
また、図73に示されるように、本実施例では、大当り遊技状態の終了後に制御されるA時短遊技状態の時短回数は、例えば、200回(選択図柄コマンドが「z6」の場合)または300回(選択図柄コマンドが「z13」の場合)である。これに対し、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合に制御されるC時短遊技状態の時短回数は、例えば、10回(選択図柄コマンドが「z0」の場合)、50回(選択図柄コマンドが「z1」の場合)または100回(選択図柄コマンドが「z2」の場合)である。すなわち、A時短遊技状態における時短回数の期待値が、C時短遊技状態における時短回数の期待値よりも高い。このように、A時短遊技状態をC時短遊技状態と比べて遊技者にとって有利度合いが高くなるようにすることで、「大当り」の位置づけを大きくすることができる。例えば、「大当り」に当選したにもかかわらず、「大当り」当選しなかった場合(「時短当り」に当選した場合)と比べて不利になることによって生じうる興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、A時短遊技状態における時短回数の期待値をC時短遊技状態における時短回数の期待値よりも高いことに代えて、C時短遊技状態における時短回数の期待値をA時短遊技状態における時短回数の期待値よりも高くするようにしてもよい。このように、C時短遊技状態をA時短遊技状態と比べて遊技者にとって有利度合いが高くなるようにすることで、「時短当り」の位置づけを大きくすることができる。例えば、長期間にわたって「大当り」に当選しないような状態が続いたとしても、「時短当り」に当選した場合には相対的に有利なC時短遊技状態に制御されるため、興趣の低下を抑制することが可能となる。
[2-3-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図74は、第2のパチンコ遊技機の低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。また、図75は、第2のパチンコ遊技機の高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。これらのテーブルは、いずれも、第2のパチンコ遊技機が備える主制御回路1200のメインROM1202に記憶されている。なお、図74および図75の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。メインCPU1201は、第1始動口1120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口1140A,1140Bへの遊技球の入賞に基づくときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。図74および図75の特別図柄の変動パターンテーブルは、後述の図78のS1037の特別図柄の変動パターン決定処理を実行する際に参照されるテーブルである。
左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態では、例えば図74に示される低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定される。
図74の低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルに示されるように、メインCPU1201は、第1始動口1120への遊技球の入賞に基づいて抽出した演出選択用乱数値が特定の乱数値である場合、先読みフラグを設定する。メインCPU1201から送信された特別図柄の変動パターンコマンドを受信したサブCPU1301は、先読みフラグが設定されている場合、先読み演出を行う。
なお、本実施例では、先読み演出を行うか否かをメインCPU1201が決定しているが、これに限られず、サブCPU1301が決定するようにしてもよい。
一方、右打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態、すなわち、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態または低確時短遊技状態では、例えば図75に示される高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定される。
なお、本実施例では、メインCPU1201は、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する際には、先読みフラグを設定しないが、これに限られない。
図74および図75に示されるように、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の種別、特別図柄の当り判定処理の結果(当落)、リーチ判定用乱数値、および、演出選択用乱数値に基づいて決定される。ただし、これに限られず、上記のいずれかに代えてまたは加えて他の値等に基づいて決定されるようにしてもよい。
なお、リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
図75の高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定した場合、図74の低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定した場合と比べて、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が大きい。とくに、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する場合、第2特別図柄は、例えば概ね600000msec(例えば、長変動A~C)と極めて長時間にわたって可変表示が行われる。一方、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する場合、第2特別図柄は、例えば1000msec(例えば、超速変動)と極めて短時間だけ可変表示が行われる。
メインCPU1201は、決定した変動パターン情報をサブCPU1301に送信する。サブCPU1301は、メインCPU1201から送信された変動パターン情報に基づいて、表示装置1007の表示領域に表示される表示演出や、スピーカ1032から出力される音演出を制御する。
なお、図74および図75には示されていないが、設定値毎に、例えば演出選択用乱数値の範囲を変えて、決定される特別図柄の変動パターン(可変表示時間)が異なるようにしてもよい。
また、本実施例では、例えば通常遊技状態では低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図74参照)を参照して特別図柄の変動パターンを決定し、例えば高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態、および低確時短遊技状態では高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図75参照)を参照して特別図柄の変動パターンを決定するようにしたが、これに限られない。例えば、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルとして、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が異なる複数の変動パターンテーブルを設けて、例えば時短遊技状態の種類に応じて、特別図柄の変動パターンの決定に際して参照するテーブルを異ならせるようにしてもよい。
また、図74および図75の「備考」の欄に示される時短当り系リーチA,Bは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りの可能性がある(大当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。同様に、大当り系リーチA,Bは、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの可能性がある(時短当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。さらに、共通リーチA,Bは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りおよび大当りのいずれについても可能性があることを示すリーチ演出である。
また、第2のパチンコ遊技機では説明を省略するが、第1のパチンコ遊技機と同様に、主制御回路1200のメインROM1202には普通図柄の当り判定テーブル(図16参照)、普通図柄判定テーブル(図17参照)、普通図柄当り種類決定テーブル(図18参照)、普通図柄の変動パターンテーブル(図19参照)が記憶されている。そして、メインCPU1201は、普通電動役物1146(図69参照)の開放パターンを第1のパチンコ遊技機と同様に決定し、これに基づいて普通電動役物1146の作動態様を制御する。
[2-4.主制御処理]
第2のパチンコ遊技機において、主制御回路1200のメインCPU1201により実行される各種処理(各種モジュール)は、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行われる特別図柄制御処理が異なるものの、その他の処理については同様である。そこで、以下では、特別図柄制御処理について説明し、メインCPU1201により実行されるその他の処理についての説明は省略する。なお、第2のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理において行われる処理には、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理もあるが(例えば、大当り終了処理(図42、図86)等)、以下では、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理も含めて、ステップ番号を代えて、特別図柄制御処理について改めて説明する。
[2-4-1.特別図柄制御処理]
次に、図76を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行われる特別図柄制御処理について説明する。図76は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図76に示されるように、メインCPU1201は、先ず、S1001において、第2特別図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、各特別図柄の可変表示(特別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メインCPU1201は、S1001の処理を実行した後、処理を、S1002に移す。
なお、図示しないが、メインCPU1201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、S1001の処理に先だって、メインRAM1203内の各特別図柄の作業領域等のアドレスを所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
また、同じく図示しないが、メインCPU1201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数をチェックする処理も行う。そして、メインCPU1201は、第1特別図柄の保留数が一定時間以上にわたって「0」である場合、第1特別図柄についてのデモ表示コマンド送信予約処理を行い、第2特別図柄の保留数が一定時間以上にわたって「0」である場合、第2特別図柄についてのデモ表示コマンド送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約されたデモ表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、デモ表示コマンドをサブ制御回路1300が受信すると、かかるデモ表示コマンドが主特別図柄のデモ表示コマンドである場合、サブCPU1301はデモ表示演出を行う。
なお、第2のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能であるものの、サブCPU1301は、第1特別図柄および第2特別図柄のうちいずれか一方の特別図柄を主特別図柄とするとともに他方を副特別図柄とし、主特別図柄についての演出制御を主として行う。本実施例では、左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態では第1特別図柄が主特別図柄とされ、右打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態、低確時短遊技状態)では第2特別図柄が主特別図柄とされる。そして、サブCPU1301は、主特別図柄についての装飾図柄の可変表示およびキャラクタ等の表示演出や、主特別図柄についての音声演出等を行う。例えば副特別図柄の当り判定処理の結果が例えば大当り等である場合には、例えば、主特別図柄の演出を行いつつ副特別図柄の演出も行うようにしてもよい。なお、右打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態のうち、低確時短遊技状態では、主特別図柄である第2特別図柄の可変表示に対応する装飾図柄の可変表示に代えて他の演出画像(例えば、時短遊技状態が終了するまでの時短残回数をカウントダウン演出)が表示されるようにしてもよい。
S1002において、メインCPU1201は、S1001でロードした第2特別図柄の制御状態番号に基づいて、第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定する。
S1002において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合(S1002がNO判定の場合)、すなわち第2特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場合、メインCPU1201は、処理を、S1003に移す。例えば、第2特別図柄の当り判定処理の結果に基づく大当り遊技制御処理の実行中は、S1002においてNO判定される。
一方、S1002において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定された場合(S1002がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1004に移す。
S1003において、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図柄管理処理の詳細については、図77を参照して後述する。メインCPU1201は、S1003の処理を実行した後、処理を、S1004に移す。
S1004において、メインCPU1201は、第1特別図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU1201は、S1004の処理を実行した後、処理を、S1005に移す。
S1005において、メインCPU1201は、S1004でロードした第1特別図柄の制御状態番号に基づいて、第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定する。
S1005において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合(S1005がNO判定の場合)、すなわち第1特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場合、メインCPU1201は、処理を、S1006に移す。例えば、第1特別図柄の当り判定処理の結果に基づく大当り遊技制御処理の実行中は、S1005においてNO判定される。
一方、S1005において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定された場合(S1005がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1007に移す。
S1006において、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を行う。上述したとおり、特別図柄管理処理の詳細については、図77を参照して後述する。メインCPU1201は、S1006の処理を実行した後、処理を、S1007に移す。
S1007において、メインCPU1201は、第2特別図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU1201は、S1007の処理を実行した後、処理を、S1008に移す。
S1008において、メインCPU1201は、S1007でロードした第2特別図柄の制御状態番号に基づいて、第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定する。
S1008において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合(S1008がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1010に移す。
一方、S1008において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定された場合(S1008がYES判定の場合)、すなわち第2特別図柄にかかわる処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、メインCPU1201は、処理をS1009に移す。
S1009において、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を行う。上述したとおり、特別図柄管理処理の詳細については、図77を参照して後述する。メインCPU1201は、S1009の処理を実行した後、処理を、S1010に移す。
S1010において、メインCPU1201は、第1特別図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU1201は、S1010の処理を実行した後、処理を、S1011に移す。
S1011において、メインCPU1201は、S1010でロードした第1特別図柄の制御状態番号に基づいて、第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定する。
S1011において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合(S1011がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
一方、S1011において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定された場合(S1011がYES判定の場合)、すなわち第1特別図柄にかかわる処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、メインCPU1201は、処理をS1012に移す。
S1012において、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を行う。上述したとおり、特別図柄管理処理の詳細については、図77を参照して後述する。メインCPU1201は、S1012の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
なお、メインCPU1201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S1001~S1012)を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
このように、本実施例では、第2特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場合、第1特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場合、第2特別図柄にかかわる処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、第1特別図柄にかかわる処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、の優先順位で、後述の特別図柄管理処理が実行されるようにしている。
[2-4-2.特別図柄管理処理]
次に、図77を参照して、特別図柄制御処理(図76参照)中のS1003、S1006、S1009、S1012でメインCPU1201により実行される特別図柄管理処理について説明する。図77は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。
なお、例えば、特別図柄管理処理が特別図柄制御処理中のS1003またはS1009で呼び出されて実行される場合には第2特別図柄が処理対象となり、特別図柄管理処理が特別図柄制御処理中のS1006またはS1012で呼び出されて実行される場合には第1特別図柄が処理対象となる。
また、図77に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「5」)は、処理対象となる特別図柄の制御状態番号である。メインCPU1201は、制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S1021)。
S1021において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S1021がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を、特別図柄制御処理(図76参照)に戻す。
一方、S1021において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S1021がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1022に移す。
S1022において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号をロードする。メインCPU1201は、S1022の処理を実行した後、処理を、S1023に移す。なお、メインCPU1201は、S1022の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S1023以降の処理を行う。
S1023において、メインCPU1201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。このS1023の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図78を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU1201は、処理を、S1024に移す。
S1024において、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。このS1024の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図79および図80を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU1201は、処理を、S1025に移す。
S1025において、メインCPU1201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS1025の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。この特別図柄遊技判定処理の詳細については、図81および図82を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU1201は、処理を、S1026に移す。
S1026において、メインCPU1201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS1026の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。この大入賞口開放準備処理の詳細については、図84を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU1201は、処理を、S1027に移す。
S1027において、メインCPU1201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS1027の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる。この大入賞口開放制御処理の詳細については、図85を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「4」でない場合には、メインCPU1201は、処理を、S1028に移す。
S1028において、メインCPU1201は、大当り終了処理を行う。このS1028の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。この大当り終了処理の詳細については、図86を参照して後述する。
メインCPU1201は、S1023~S1028の処理を終了後、処理を、特別図柄制御処理(図76参照)に戻す。なお、メインCPU1201は、特別図柄管理処理が特別図柄制御処理中のS1003で呼び出されている場合には処理をS1004に戻し、S1006で呼び出されている場合には処理をS1007に戻し、S1009で呼び出されている場合には処理をS1010に戻し、S1012で呼び出されている場合には、特別図柄制御処理も終了する。
[2-4-3.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図78を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS1023でメインCPU1201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図78は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示開始処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1023で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可変表示開始処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1023で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
図78に示されるように、メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「0」であるか否かを判定する(S1031)。
S1031において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S1031がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1031において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(S1031がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1032に移す。
S1032において、メインCPU1201は、特別図柄休止フラグがオフであるか否かを判定する。特別図柄休止フラグは、次の処理に進まないように遊技の進行を止めるフラグである。したがって、このS1032では、たとえS1031がYES判定であったとしても(すなわち、特別図柄の始動条件が成立していたとしても)、特別図柄休止フラグがオフでないすなわちオンである場合(S1032がNO判定である場合)、特別図柄可変表示開始処理が進行せずに終了する。
S1032において特別図柄休止フラグがオフでないすなわちオンであると判定された場合(S1032がNO判定の場合)、上述したとおり、特別図柄可変表示開始処理が進行せず、メインCPU1201は、特別図柄可変表示開始処理を終了する。その後、メインCPU1201は、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1032において特別図柄休止フラグがオフであると判定された場合(S1032がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1033に移す。
S1033において、メインCPU1201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行う。メインCPU1201は、S1033の処理を実行した後、処理を、S1034に移す。
S1034において、メインCPU1201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この処理では、特別図柄の当り判定テーブル(図71参照)を参照し、特別図柄当り判定用乱数値を用いて特別図柄の当り判定処理が行われる。本実施例では、第1特別図柄については、時短当り、大当り、およびハズレのうちいずれであるかが判定され、第2特別図柄については、時短当り、小当り、大当り、およびハズレのうちいずれであるかが判定される。また、メインCPU1201は、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合は時短当りフラグをオンにセットし、特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである場合は小当りフラグをオンにセットし、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合は大当りフラグをオンにセットする。メインCPU1201は、S1034の処理を実行した後、処理を、S1035に移す。なお、時短当りフラグはC時短遊技状態への移行時にオフにし、小当りフラグは小当り遊技状態の開始時にオフにし、大当りフラグは大当り遊技状態の開始時にオフにされる。
上記の特別図柄の当り判定処理(S1034参照)では、まず、大当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で大当りでないと判定された場合に小当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で小当りでないと判定された場合に時短当りであるか否かの判定処理を行い、この処理で時短当りでないと判定された場合にハズレであると判定される。
S1035において、メインCPU1201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理(S1034)の結果(例えば、時短当り、小当り、大当り、またはハズレ)に対応する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。この処理では、特別図柄判定テーブル(図72参照)を参照し、特別図柄の図柄乱数値を用いて、上述の「選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。本実施例では、ハズレの種類が1種類であるため、特別図柄の当り判定処理がハズレの場合に停止図柄を決定する必要がないが、ハズレを複数種類設けて、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合に停止図柄を決定するようにしてもよい。メインCPU1201は、S1035の処理を実行した後、処理を、S1036に移す。
S1036において、メインCPU1201は、当り種類決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば当り(時短当り、小当り、または大当り)である場合に、かかる当りの種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、当り種類決定テーブル(図73参照)を参照し、特別図柄決定処理(S1035)で判定された「選択図柄コマンド」に応じて当りの種類が決定される。なお、本実施例では、当りの種類を複数種類としているが、大当りの種類は1つであってもよいし、時短当りの種類も1つであってよい。さらには、当りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、他の当り(例えば、小当り)の種類を複数設けるようにしてもよいし、ハズレの種類を複数設けるようにしてもよい。メインCPU1201は、S1036の処理を実行した後、処理を、S1037に移す。
S1037において、メインCPU1201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う。この処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。この処理では、変動パターンテーブル(図74、図75参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判定処理(S1034)の結果、リーチ判定用乱数値または/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターンが決定される。なお、本実施例では、左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態では、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図74参照)を参照して特別図柄の変動パターンが決定され、右打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態、低確時短遊技状態)では、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図75参照)を参照して特別図柄の変動パターンが決定される。メインCPU1201は、S1037の処理を実行した後、処理を、S1038に移す。
S1038において、メインCPU1201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う。この処理では、変動パターンテーブル(図74、図75参照)を参照し、特別図柄の変動パターン決定処理(S1037)で決定された変動パターンに対応する変動時間が、特別図柄の変動時間として決定される。メインCPU1201は、S1038の処理を実行した後、処理を、S1039に移す。
S1039において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、特別図柄可変表示終了処理(図77のS1024参照)が行われることとなる。メインCPU1201は、S1039の処理を実行した後、処理を、S1040に移す。
S1040において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。この処理では、例えば、メインRAM1203内の所定領域に格納されている遊技状態にかかわるパラメータの更新処理等が行われる。メインCPU1201は、S1040の処理を実行した後、処理を、S1041に移す。
S1041において、メインCPU1201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ等)の更新処理を行う。メインCPU1201は、S1041の処理を実行した後、処理を、S1042に移す。
S1042において、メインCPU1201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路1300に送信される。
なお、メインCPU1201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始処理(とくに、遊技状態管理処理(S1041)および特別図柄演出開始コマンド送信予約処理(S1042))を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[2-4-4.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図79および図80を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS1024でメインCPU1201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する。図79および図80は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1024で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可変表示終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1024で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。また、以下に説明する特別図柄可変表示終了処理において、処理対象である方の特別図柄を単に「特別図柄」と称し、処理対象でない方の特別図柄を「他方の特別図柄」と称する。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定する(S1051)。
S1051において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S1051がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1051において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(S1051がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1052に移す。
S1052において、メインCPU1201は、特別図柄休止フラグ値をロードする。メインCPU1201は、S1052の処理を実行した後、処理を、S1053に移す。
S1053において、メインCPU1201は、S1052でロードした特別図柄休止フラグ値に基づいて、特別図柄休止フラグがオフであるか否かを判定する。
S1053において特別図柄休止フラグがオフでないすなわちオンであると判定された場合(S1053がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1053において特別図柄休止フラグがオフであると判定された場合(S1053がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1054に移す。
S1054において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技判定処理(図77のS1025参照)が行われることとなる。メインCPU1201は、S1054の処理を実行した後、処理を、S1055に移す。
S1055において、メインCPU1201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路1300に送信される。メインCPU1201は、S1055の処理を実行した後、処理を、S1056に移す。
S1056において、メインCPU1201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。図柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するためのカウンタであり、その計数値は、メインRAM1203内の所定領域に格納される。例えば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理するカウンタを設けてもよいが、図柄確定数カウンタにより特定状態下での特別図柄ゲームのゲーム数を管理してもよい。メインCPU1201は、S1056の処理を実行した後、処理を、S1057に移す。
S1057において、メインCPU1201は、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果が小当りであるか否かを判定する。
S1057において、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果が小当りでないと判定された場合(S1057がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1059に移す。
一方、S1057において、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果が小当りであると判定された場合(S1057がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1058に移す。
S1058において、メインCPU1201は、他方の特別図柄に対して特別図柄休止フラグをセットする。この処理が行われることにより、小当り遊技制御処理の実行中に他方の特別図柄の可変表示を開始乃至停止しないようにすることができる。メインCPU1201は、S1058の処理を実行した後、処理を、S1059に移す。
S1059において、メインCPU1201は、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果が大当りであるか否かを判定する。
S1059において、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果が大当りでないと判定された場合(S1059がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1059において、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果が大当りであると判定された場合(S1059がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1060に移す。
S1060において、メインCPU1201は、他方の特別図柄に対して特別図柄休止フラグをセットする。この処理が行われることにより、大当り遊技制御処理の実行中に他方の特別図柄の可変表示を開始しないようにすることができる。メインCPU1201は、S1060の処理を実行した後、処理を、S1061に移す。
S1061において、メインCPU1201は、他方の特別図柄が可変表示中であるか否かを判定する。
S1061において他方の特別図柄が可変表示中でないと判定された場合(S1061がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1061において他方の特別図柄が可変表示中であると判定された場合(S1061がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1062に移す。
S1062において、メインCPU1201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。メインCPU1201は、S1062の処理を実行した後、処理を、S1063に移す。
S1063において、メインCPU1201は、可変表示停止フラグをセットする。この処理が行われると、試射試験信号が外部に出力されるようになる。この試射試験信号は、他方の特別図柄が強制的にハズレで停止されたことを示す信号である。メインCPU1201は、S1063の処理を実行した後、処理を、S1064に移す。
S1064において、メインCPU1201は、他方の特別図柄の当りフラグを強制的にハズレに変えてセットする。この処理を行うことにより、処理対象の特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果が大当りである場合、他方の特別図柄が可変表示中であって、この他方の特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであったとしても、他方の特別図柄が強制的にハズレで停止することとなる。メインCPU1201は、S1064の処理を実行した後、処理を、S1065に移す。
S1065において、メインCPU1201は、他方の特別図柄の可変表示に関連する作業領域をクリアする処理を行う。メインCPU1201は、S1065の処理を実行した後、処理を、S1066に移す。
S1066において、メインCPU1201は、他方の特別図柄のタイマに、所定の確定待ち時間をセットする処理を行う。この処理では、特別図柄が大当りを示す停止表示態様で停止したときに他方の特別図柄がハズレを示す停止表示態様で停止するように、確定待ち時間がセットされる。メインCPU1201は、S1066の処理を実行した後、処理を、S1067に移す。
S1067において、メインCPU1201は、他方の特別図柄の制御状態番号に「2」をセットする。メインCPU1201は、S1067の処理を実行した後、処理を、S1068に移す。
S1068において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU1201は、S1068の処理を実行した後、処理を、S1069に移す。
S1069において、メインCPU1201は、他方の特別図柄演出停止コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された他方の特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路1300に送信される。メインCPU1201は、S1069の処理を実行した後、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
このように、本実施例の特別図柄可変表示終了処理では、処理対象である特別図柄に対して特別図柄休止フラグがセットされておらず、この特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果が大当りであり、且つ、他方の特別図柄が可変表示中である場合には、他方の特別図柄の可変表示を強制的にハズレにする処理が行われる。
[2-4-5.特別図柄遊技判定処理]
次に、図81および図82を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS1025でメインCPU1201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図81および図82は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この特別図柄遊技判定処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1025で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄遊技判定処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1025で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定する(S1071)。
S1071において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S1071がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1071において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(S1071がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1072に移す。
S1072において、メインCPU1201は、大当りであるか否か、すなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S1072において、大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様でないと判定された場合(S1072がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1073に移す。一方、S1072において、大当りであるすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S1072がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1075に移す。
S1073において、メインCPU1201は、小当りであるか否か、すなわち停止した特別図柄が小当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S1073において、小当りでないすなわち停止した特別図柄がハズレを示す停止表示態様であると判定された場合(S1073がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1074に移す。
S1074において、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特別図柄遊技終了処理については、図83を参照して後述する。なお、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1073において、小当りであるすなわち停止した特別図柄が小当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S1073がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1075に移す。
なお、本実施例では、大当りである場合(S1072がYES判定の場合)と、小当りである場合(S1073がYES判定の場合)とで、説明の便宜上、共通する処理として以下のS1075~S1081を参照して説明する。ただし、大当りの場合は条件装置が作動する一方、小当りの場合は条件装置が作動しないため、厳密には、大当りである場合と小当りである場合とで、異なる処理が実行される(例えば、大当りの場合はラウンド数を設定するのに対し、小当りの場合は開放回数を設定する等)。
S1075において、メインCPU1201は、大当り遊技制御処理または小当り遊技制御処理の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板1184を介して例えばホールコンピュータ1186(いずれも図70参照)や島コンピュータ(不図示)に出力される信号の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU1201は、S1075の処理を行った後、処理を、S1076に移す。
また、S1075の大当り遊技制御処理の開始設定処理において、メインCPU1201は、確変フラグ、確変カウンタ、時短フラグ、および時短カウンタ等、各種フラグや各種カウンタをクリアする処理も行う。
S1076において、メインCPU1201は、ラウンド表示LEDデータをセットする処理を行う。その後、メインCPU1201は、例えば、開放される大入賞口(例えば、大当り用大入賞口1131または小当り用大入賞口1151)の開放回数の上限値をセットする処理(S1077)、外部端子板1184への大当り信号セット処理(S1078)、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S1079)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S1080)、および、大当り開始表示コマンドの送信予約処理(S1081)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S1079)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図77のS1026参照)が行われることとなる。その後、メインCPU1201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
なお、メインCPU1201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理(S1071~S1081)を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[2-4-6.特別図柄遊技終了処理]
次に、図83を参照して、特別図柄遊技判定処理(図81および図82参照)中のS1074でメインCPU1201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図83は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU1201は、先ず、時短管理処理を行う(S1091)。この時短管理処理の詳細については、第1のパチンコ遊技機において図32~図39を参照して説明した処理と同様であるため、説明を省略する。メインCPU1201は、S1091の処理を実行した後、処理を、S1092に移す。
S1092において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号に「0」をセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理が行われると、次回の特別図柄遊技の実行が可能となる。メインCPU1201は、S1092の処理を実行した後、処理を、S1093に移す。
S1093において、メインCPU1201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約処理(S1094)を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、S1094の処理後、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を終了し、処理を、特別図柄遊技判定処理(図81参照)に戻す。
なお、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果がハズレである場合、メインCPU1201は、確変フラグおよび時短フラグのいずれについてもセットまたはリセットしない。そのため、ハズレの表示態様が導出されたとしても遊技状態は移行しない。
[2-4-7.大入賞口開放準備処理]
次に、図84を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS1026でメインCPU1201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図84は、第2のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この大入賞口開放準備処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1026で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大入賞口開放準備処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1026で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定する(S1101)。
S1101において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S1101がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1101において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(S1101がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1102に移す。
S1102において、メインCPU1201は、大入賞口開放回数カウンタ値をロードする。大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技制御処理の実行時であれば、大当り遊技状態において実行されたラウンド遊技の実行回数を計数するカウンタが相当し、小当り遊技制御処理の実行時であれば、小当り遊技制御処理の実行回数を計数するカウンタが相当する。なお、大入賞口開放回数カウンタの計数値(大入賞口開放回数カウンタ値)は、メインRAM1203内の所定領域に格納される。メインCPU1201は、S1102の処理を実行した後、処理を、S1103に移す。
S1103において、メインCPU1201は、大入賞口(例えば、大当り用大入賞口1131または小当り用大入賞口1151)の開放回数が上限値であるか否かを判定する。なお、本実施例では、大当り遊技状態において開放される大当り用大入賞口1131の開放回数であるラウンド数の上限値は、例えば当り種類決定テーブル(図73参照)に示されるように4ラウンドまたは10ラウンドである。一方、小当り遊技状態において開放される小当り用大入賞口1151の開放回数の上限値は例えば1回である。
S1103において大入賞口の開放回数が上限値であると判定された場合(S1103がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1104に移す。
S1104において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S1104)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大当り終了処理(図77のS1028参照)が行われることとなる。メインCPU1201は、S1104の処理を実行した後、処理を、S1105に移す。
S1105において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU1201は、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(S1106)。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、S1106の処理後、メインCPU1201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
S1103に戻って、大入賞口の開放回数が上限値でないと判定された場合(S1103がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1107に移す。
S1107において、メインCPU1201は、大入賞口開放回数カウンタ値に1を加算する処理を行う。メインCPU1201は、S1107の処理を実行した後、処理を、S1108に移す。
S1108において、メインCPU1201は、開放する大入賞口の選択処理を行う。この処理では、開放する大入賞口として、大当り遊技制御処理の実行時であれば大当り用大入賞口1131(図69参照)が選択され、小当り遊技制御処理の実行時であれば小当り用大入賞口1151(図69参照)が選択される。メインCPU1201は、S1108の処理を実行した後、処理を、S1109に移す。
S1109において、メインCPU1201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。この処理では、例えば、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151)の開放回数、大入賞口の最大開放時間、大入賞口への最大入賞個数、大入賞口入賞時の賞球数等がセットされる。大入賞口の開放回数は、大当り遊技制御処理の実行時であればラウンド数が相当し、小当り遊技制御処理の実行時であれば小当り用大入賞口1151の開放回数が相当する。なお、1ラウンドまたは小当り遊技制御処理において大入賞口が複数回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただしこの場合は、ラウンド数を管理する制御と、大入賞口の開閉回数を管理する制御とを、別の処理として行うことが好ましい。メインCPU1201は、S1109の処理を実行した後、処理を、S1110に移す。
なお、本実施例において、大入賞口の最大開放時間は、大当り遊技制御処理の実行時であれば例えば最大30000msecにセットされ、小当り遊技制御処理の実行時であれば例えば最大1800msecにセットされる。大入賞口への最大入賞個数は、大当り遊技制御処理の実行時であれば例えば最大10個にセットされ、小当り遊技制御処理の実行時であれば例えば最大5個にセットされる。大入賞口入賞時の賞球数は、例えば、大当り用大入賞口1131および小当り用大入賞口1151のいずれについても10個にセットされる。ただし、大入賞口関連各種設定処理においてセットされる値は上記に限られない。
S1110において、メインCPU1201は、大入賞口開閉制御処理を行う。この処理では、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151)の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU1201は、S1110の処理を実行した後、処理を、S1111に移す。
S1111において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S1111)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大入賞口開放制御処理(図77のS1027参照)が行われることとなる。メインCPU1201は、S1111の処理を実行した後、処理を、S1112に移す。
S1112において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU1201は、S1112の処理を実行した後、処理を、S1113に移す。
S1113において、メインCPU1201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路1300に送信される。メインCPU1201は、S1113の処理を実行した後、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
[2-4-8.大入賞口開放制御処理]
次に、図85を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS1027でメインCPU1201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図85は、第2のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この大入賞口開放制御処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1027で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大入賞口開放制御処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1027で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定する(S1121)。
S1121において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S1121がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1121において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(S1121がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1122に移す。
S1122において、メインCPU1201は、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、大入賞口への遊技球の入賞個数を計数する大入賞口入賞カウンタ(例えば、大当り用大入賞口カウントスイッチ1132、小当り用大入賞口カウントスイッチ1152(いずれも図70参照)等)により計数された値が最大入賞個数の値であるか否かが判定される。なお、大入賞口入賞カウンタにより計数された大入賞口入賞カウンタ値は、メインRAM1203内の所定領域に格納される。
S1122において、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でないと判定された場合(S1122がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1123に移す。
一方、S1122において、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であると判定された場合(S1122がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1124に移す。
S1123において、メインCPU1201は、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151)の最大開放時間が経過したか否かを判定する。この処理では、大入賞口関連各種設定処理(図84のS1109参照)においてセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S1123において大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151)の最大開放時間が経過していないと判定された場合(S1123がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1123において大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151)の最大開放時間が経過していると判定された場合(S1123がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1124に移す。
S1124において、メインCPU1201は、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151)の閉鎖処理を行う。メインCPU1201は、S1124の処理を実行した後、処理を、S1125に移す。
S1125において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S1125)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放制御処理の終了後に、再び、大入賞口開放準備処理(図77のS1026参照)が行われることとなる。メインCPU1201は、S1125の処理を実行した後、処理を、S1126に移す。
S1126において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU1201は、S1126の処理を実行した後、処理を、S1127に移す。
S1127において、メインCPU1201は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、S1127の処理後、メインCPU1201は、大入賞口開制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
[2-4-9.大当り終了処理]
次に、図86を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS1028でメインCPU1201により実行される大当り終了処理について説明する。図86は、第2のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この大当り終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1028で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大当り終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1028で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定する(S1131)。
S1131において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S1131がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管理処理(図77参照)も終了し、処理を、特別図柄制御処理(図76参照)に戻す。この場合、特別図柄管理処理が呼び出された処理に戻す。
一方、S1131において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(S1131がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理を、S1132に移す。
S1132において、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。この処理では、各種フラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ、天井カウント禁止フラグ等)の値をセットまたはリセットや、各種カウンタ(例えば、確変カウンタ、時短カウンタ、図柄確定数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、天井カウンタ等)の値をセットまたはリセットする処理が行われる。なお、特別図柄休止フラグおよび天井カウンタは、いずれも、特別図柄遊技終了設定処理(S1132)においてリセットされる。また、確変フラグがオンにセットされる場合、天井カウント禁止フラグもオンにセットされる。これにより、確変フラグがオンの高確遊技状態では、天井カウンタの更新が行われないようになる。メインCPU1201は、S1132の処理を実行した後、処理を、S1133に移す。
S1133において、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理では、図83を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。ただし、図83の特別図柄遊技終了処理では、説明の便宜上、時短管理処理(S1091)が行われるように示されているが、この時短管理処理(S1091)は、厳密に言えば、小当りである場合(図81のS1073がYES判定の場合)は実行されるが、大当りである場合(図81のS1072がYES判定された場合)は実行されずに処理がスキップされる。メインCPU1201は、S1133の処理を実行した後、大当り終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
なお、メインCPU1201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[2-5.小当りラッシュ]
上述した第2のパチンコ遊技機では、所謂小当りラッシュを実現することができる。以下に、小当りラッシュについて説明する。
第2のパチンコ遊技機では、上述したとおり、通常遊技状態、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態が用意されており、メインCPU1201は、これらの遊技状態のうちいずれかの遊技状態に制御する。なお、上述したとおり、通常遊技状態では、左打ちが正規な遊技態様とされるため、第1始動口1120への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄ゲームが主として実行される。また、その他の遊技状態(高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態)では、右打ちが正規な遊技態様とされるため、第2始動口1140A,1140Bへの遊技球の入賞に基づく第2特別図柄ゲームが主として実行される。なお、普通電動役物ユニット1145に含まれる入賞口を第1始動口とした場合には、通常遊技状態、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態のうちのいずれかの遊技状態では第1特別図柄ゲームが主として実行され、高確非時短遊技状態では第2特別図柄ゲームが主として実行される。
本実施例では、高確非時短遊技状態において、小当り用大入賞口1151への遊技球の入賞頻度が他の遊技状態(例えば、通常遊技状態、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)と比べて高められることによって、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えうる小当りラッシュとなる。
ここで、小当りラッシュの仕組みの一例について説明する。先ず、右打ちされた遊技球は、ほぼ通過ゲート1126を通過する。高確非時短遊技状態では、普通電動役物1146を作動させて入賞口(本実施例では例えば第2始動口1140B)を開放状態とする頻度を高める電サポ制御が実行されない。また、大当り遊技制御処理が実行されない限り大当り用大入賞口1131も開放状態とならないため、高確非時短遊技状態において第2始動口1140Bが開放状態となる頻度は、時短制御が実行される遊技状態と比べて低い。そのため、小当り用大入賞口1151が開放されていれば、右打ちされ且つ下方の流下経路1107bに振り分けられた遊技球が小当り用大入賞口1151に入賞可能となる。小当り用大入賞口1151に遊技球が入賞すると、上述したように例えば10個の賞球が払い出される。また、右打ちされ且つ上方の流下経路1107aに振り分けられた遊技球は、第2始動口1140Aに入賞可能である。第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞すると、例えば、特別図柄の当り判定テーブル(図71参照)に示されるように3分の1(概算)といった比較的高い確率で小当りを示す停止表示態様が導出されるだけでなく、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図75参照)に示されるように超速変動(例えば、可変表示時間1000msec)が実行されるため、小当り用大入賞口1151への遊技球の入賞頻度が他の遊技状態(例えば、通常遊技状態、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)と比べて高められる。このようにして、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えうる小当りラッシュの実現が可能となっている。
一方、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)では、電サポ制御が実行されることによって第2始動口1140Bが開放状態となり、右打ちされ且つ下方の流下経路1107bに振り分けられた遊技球の殆どが第2始動口1140Bに入賞してしまう。そのため、たとえ小当り用大入賞口1151が開放されていたとしても、小当り用大入賞口1151に遊技球が入賞する期待値は低い。しかも、上述したように、第2始動口1140Bに遊技球が入賞したとしても例えば1個の賞球しか払い出されない。右打ちされ且つ上方の流下経路1107aに振り分けられた遊技球が第2始動口1140Aに入賞すると例えば3個の賞球が払い出されるものの、第2始動口1140Aには、右打ちされ且つ上方の流下経路1107aに振り分けられた遊技球のうち概ね3分の1~5分の1の遊技球しか入賞しない。このように、時短制御が実行される遊技状態では、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えないようになっている。
また、通常遊技状態では、左打ちが正規な遊技態様とされるが、仮に右打ちを行った場合、右打ちされた遊技球が通過ゲート1126を通過して普通図柄当りを示す停止表示態様が導出されると普通電動役物1146が作動し、第2始動口1140Bに遊技球が入賞することによって小当り用大入賞口1151が開放される可能性がある。ただし、通常遊技状態では、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図74参照)を参照して特別図柄の変動パターンが決定されるため、仮に第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞したとしても、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかで第2特別図柄の可変表示が行われ、小当り用大入賞口1151が開放される頻度は極めて小さい。そのため、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はない。なお、普通電動役物ユニット1145に含まれる入賞口を第1始動口とした場合、通常遊技状態における普通図柄の当り確率を例えば0にすることにより、右打ちを行う実益を生じさせないようにしてもよい。通常遊技状態では、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値は、1を超えないことは勿論、時短制御が実行される遊技状態よりも小さい。
なお、本実施例では、高確非時短遊技状態において小当りラッシュとなるように構成したが、これに限られない。例えば、電サポ制御を実行せずに特別図柄の可変表示時間を短縮させる特図短縮制御が実行される高確時短遊技状態において小当りラッシュとなるようにしてもよい。
[3.第3のパチンコ遊技機]
次に、第3のパチンコ遊技機について説明する。第3のパチンコ遊技機は、上述したとおり、1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機であり、大当り遊技状態に制御されるまでのルートとして、第1のルートと第2のルートとがある。第1のルートは、特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」であることを示す停止表示態様が導出された場合である。第2のルートは、特別図柄判定の結果が「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されたことによってVアタッカーが開放し、開放されたVアタッカーに進入した遊技球がVアタッカー内のV入賞口に入賞した場合である。
なお、第3のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とを並行して可変表示させず、第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立する優先変動機である。ただし、これに限られず、上述した順次変動機としてもよい。
以下、第3のパチンコ遊技機について説明するにあたり、例えば外枠2およびベースドア3等の基本構成等、並びに、外部端子板2184(後述の図88参照)から第3のパチンコ遊技機の機外(例えば、ホールコンピュータ2186(後述の図88参照)や各島に設けられる島コンピュータ(不図示))に出力される信号等のように、機能、形状および配置位置等が第1のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略するものとする。
なお、第3のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技機の説明で用いた図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と同じ符号およびステップ番号を用いて説明する。ただし、第3のパチンコ遊技機の説明において新たに採用された図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と機能等が共通する構成であったとしても、第1のパチンコ遊技機と異なる符号およびステップ番号を用いて説明するものとする。
[3-1.遊技盤ユニット]
図87を参照して、第3のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット2010について説明する。この遊技盤ユニット2010も、第1のパチンコ遊技機と同様に、保護ガラス43(図2参照)の後方に位置するようにベースドア3(図2参照)の前方に配置される。
図87は、第3のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット2010の外観を示す正面図の一例である。遊技盤ユニット2010の前側面には、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域2105が形成される。
なお、第3のパチンコ遊技機の遊技領域2105に配置される各種部材(例えば第1始動口2120等)は、第1のパチンコ遊技機の遊技領域105に配置される各種部材と共通するものもあるが、改めて一通り説明する。
図87に示されるように、遊技盤ユニット2010は、主として、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域2105が形成される遊技パネル2100と、ガイドレール2110と、遊技領域2105の略中央部に配置されるセンター役物2115と、第1始動口2120と、第2始動口2140と、一般入賞口2122と、通過ゲートユニット2125と、特別電動役物ユニット2130と、普通電動役物ユニット2145と、LEDユニット2160と、V入賞装置2150と、アウト口2178と、裏ユニット(不図示)とを備える。なお、LEDユニット2160については第1のパチンコ遊技機のLEDユニット160と同様であり、この第3のパチンコ遊技機では説明を省略する。
(遊技パネル)
遊技パネル2100には、表示装置2007の表示領域が臨む位置に開口(参照符号なし)が形成されている。また、遊技パネル2100の前面には、ガイドレール2110が設けられるとともに遊技釘(参照符号なし)等が植設されている。発射装置6(図1、図2参照)から発射された遊技球は、ガイドレール2110から遊技領域2105に向けて飛び出し、遊技釘等と衝突して進行方向を変えながら遊技領域2105の下方に向けて流下する。
また、遊技パネル2100の後方には、演出効果を高めるために装飾体が設けられた裏ユニット(図示せず)が配置されている。遊技パネル2100は、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できるように透明樹脂で構成されている。この場合、遊技パネル2100の全部が透明部材で構成されていてもよいし、例えば、裏ユニットに設けられた装飾体を正面視で視認できる部位のみが透明部材で構成されていてもよい。また、遊技パネル2100を、透明部分を有さない部材(例えば木製)で構成し、一部に透明部材を設けて演出効果を高めるようにしてもよい。
(ガイドレール)
ガイドレール2110は、第1のパチンコ遊技機と同様に円弧状の外レールおよび内レール(いずれも参照符号なし)により構成される。遊技領域2105は、ガイドレール2110によって区画(画定)される。外レールおよび内レールは、発射装置2006(後述の図88参照)から発射された遊技球を遊技領域2105の上部に案内する機能を有する。
(センター役物)
センター役物2115は、遊技パネル2100の開口(参照符号なし)にはめ込まれるように構成されており、上方には円弧状のセンターレール2116を備えている。遊技領域2105に向けて発射された遊技球は、センターレール2116によって左右に振り分けられる。
発射装置2006によって遊技領域2105に向けて発射された遊技球は、左側領域2106または右側領域2107を流下する。左側領域2106または右側領域2107を流下する遊技球は、遊技パネル2100に植設された遊技釘等との衝突により、進行方向を変えながら下方へ向けて流下する。発射ハンドル62(図1、図2参照)の操作量が小さい場合、発射された遊技球は左側領域2106を流下する。一方、発射ハンドル62の操作量が大きい場合、発射された遊技球は右側領域2107を流下する。
また、センター役物2115には、左側の外周縁部に、左側領域2106を流下する遊技球が進入可能とされたワープ入口2117が形成されている。ワープ入口2117に進入した遊技球は、センター役物2115に形成されたステージ2118に誘導可能に構成されている。ステージ2118は、表示装置2007の表示領域の下辺前方において遊技球が左右方向に転動可能に形成されている。なお、ステージ2118は、例えば、上段側のステージおよび下段側のステージといったように、複数段で形成されていてもよい。
ステージ2118の左右方向略中央の後側には、遊技球が進入可能なチャンス入口2119が形成されており、チャンス入口2119に進入した遊技球は、第1始動口2120の直上に放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口2119に進入した遊技球は、ワープ入口2117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口2117に進入したもののチャンス入口2119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で第1始動口2120に入賞(通過)するようになっている。
(第1始動口)
第1始動口2120は、表示装置2007の表示領域の下方に配置されており、左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。第1始動口2120に遊技球が入賞すると、第1始動口スイッチ2121(後述の図88参照)により検出される。なお、右打ちされた遊技球が第1始動口2120に入賞可能であってもよい。また、上記の第1始動口2120に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)な第1始動口を備えるようにしてもよい。
第1始動口スイッチ2121(後述の図88参照)により第1始動口2120への遊技球の入賞(通過)が検出されると、第1特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、始動条件が成立すると、第1特別図柄の当り判定処理に供される。第1始動口2120に遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第1始動口2120への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は3個に限られない。
(第2始動口)
第2始動口2140は、右打された遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)に配置されている。ただし、これに限られず、左打ちされた遊技球が第2始動口2140に入賞可能であってもよい。
第2始動口2140に遊技球が入賞すると、第2始動口スイッチ2141により検出される。第2始動口スイッチ2141(後述の図88参照)により第2始動口2140への遊技球の入賞(通過)が検出されると、第2特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、第2特別図柄の当り判定処理に供される。第2始動口2140に遊技球が入賞すると例えば1個の賞球が払い出される。ただし、第2始動口2140への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
(一般入賞動口)
一般入賞口2122は、表示装置2007の表示領域の左下方に複数配置されており、左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。複数の一般入賞口2122のうちいずれかに遊技球が入賞すると、一般入賞口スイッチ2123(後述の図88参照)により検出される。
一般入賞口スイッチ2123(後述の図88参照)により一般入賞口2122への遊技球の入賞(通過)が検出されると、例えば4個の賞球が払い出されるが、一般入賞口2122への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は4個に限られない。
また、本実施例において、一般入賞口2122は、右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能となるように配置されているが、必ずしもこれに限られず、上記の一般入賞口2122に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能な一般入賞口を備えてもよい。
(通過ゲートユニット)
通過ゲートユニット2125は、右側領域2107に配置されており、右打ちされた遊技球がほぼ通過できるように構成された通過ゲート2126と、通過ゲート2126への遊技球の通過を検出する通過ゲートスイッチ2127(後述の図88参照)とを一体化したユニット体である。通過ゲート2126への遊技球の通過を検出すると、普通図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された各種データは、普通図柄の当り判定処理に供される。なお、通過ゲートスイッチ2127により通過ゲート2126への遊技球の通過が検出されたとしても、賞球は払い出されない。また、通過ゲートユニット2125は、右側領域2107に代えてまたは加えて左側領域2106に配置されていてもよい。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット2130は、大入賞口2131と、大入賞口2131への遊技球の入賞(通過)を検出する大入賞口カウントスイッチ2132(後述の図88参照)と、特別電動役物2133とを一体化したユニット体である。特別電動役物ユニット2130は、右側領域2107において、通過ゲートユニット2125よりも下方に配置されている。
大入賞口2131は、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。ただし、これに限定されるものではなく、上記の大入賞口2131に代えてまたは加えて、左打ちされた遊技球が入賞可能な大入賞口を配置したり、センター役物2115の上部において遊技球が入賞可能な大入賞口を配置するようにしてもよい。
大入賞口2131は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態に制御されているときに所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞(通過)可能となるように開放される入賞口である。大入賞口カウントスイッチ2132(後述の図88参照)により大入賞口2131への遊技球の入賞が検出されると、例えば10個の賞球が払い出される。ただし、大入賞口2131への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は10個に限られない。
特別電動役物2133は、前後方向に進退可能な特電用シャッタ2134と、この特電用シャッタ2134を作動させる特電用ソレノイド2135(後述の図88参照)とを備える。特別電動役物2133すなわち特電用シャッタ2134は、大入賞口2131への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、大入賞口2131への遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に移行可能に構成される。大入賞口2131が閉鎖状態から開放状態に移行するのは、上述した第1のルートを経て大当り遊技状態となった場合である。上述した第1のルートを経て大当り遊技状態となった場合、上記の閉鎖状態から開放状態への状態移行が所定のラウンド数にわたって行われる。なわち、第1のルートを経た大当り遊技状態は、大入賞口2131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行うことにより、多量の遊技球を賞球として払い出すことを可能にした遊技状態である。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット2145は、遊技球が入賞(通過)することによって所定数の遊技球が賞球として払い出される入賞口と、この入賞口への遊技球の入賞を検出するスイッチと、普通電動役物2146とを一体化したユニット体であって、右側領域2107に配置されている。本実施例では、上記の入賞口を第2始動口2140とし、上記のスイッチを第2始動口スイッチ2141としている。
普通電動役物2146は、前後方向に進退可能な突出板型の普電用シャッタ2147と、この普電用シャッタ2147を作動させる普電用ソレノイド2148(後述の図88参照)とを備える。普通電動役物2146すなわち普電用シャッタ2147は、第2始動口2140への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、第2始動口2140への遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、前後方向に進退可能な上記の普電用シャッタ2147に代えて、所謂電チューと呼ばれる可動部材を採用してもよい。
(V入賞装置)
V入賞装置2150は、右側領域2107において通過ゲート2126の下流側に設けられている。V入賞装置2150は、V入賞装置2150の内部に遊技球が進入できるように開口された開閉入賞口2151と、開閉入賞口2151を開閉させることが可能なVアタッカー2152と、このVアタッカー2152を作動させて開閉入賞口2151を開閉させるVアタッカー用ソレノイド2154と、Vアタッカー2152の作動により開閉入賞口2151が開放されたときにV入賞装置2150の内部に遊技球が進入したことを検出するVアタッカーカウントスイッチ2153と、開閉入賞口2151からV入賞装置2150の内部に進入した遊技球が通過可能なV入賞口2155と、開閉入賞口2151からV入賞装置2150の内部に進入した遊技球がV入賞口2155に遊技球が進入(通過)したことを検出するV入賞口スイッチ2156と、開閉入賞口2151からV入賞装置2150の内部に進入した遊技球のうちV入賞口2155に進入しなかった遊技球が進入(通過)可能なハズレ口2157と、V入賞口2155を開閉させるVシャッター2158と、このVシャッター2158を作動させてV入賞口2155を開閉させるVシャッター用ソレノイド2158aと、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球のうち1球のみを保持することができる係止部材2159とを備える。なお、V入賞装置2150は、通過ゲート2126よりも上流側に設けられていてもよいし、左側領域2106に設けられていてもよい。
Vアタッカー2152は、弧状に沿った部材からなり、常には開閉入賞口2151を閉鎖する閉鎖状態である。そして、特別図柄の可変表示が終了して後述する「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されると、特別図柄の可変表示が終了するとほぼ同時に、Vアタッカー用ソレノイド2154(後述の図88参照)の作動によりVアタッカー2152が例えば1回作動する。Vアタッカー2152は、1回作動すると開閉入賞口2151が例えば1800msec開放する開放状態となる。そして、Vアタッカー2152の作動により開閉入賞口2151が開放している間、V入賞装置2150の内部に進入可能な遊技球は、1回の開放あたり最大で例えば10個である。
なお、「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されたときにVアタッカー2152を開放させる態様は、上記に限られず、例えば、900msecの開放を2回行ってもよいし、所定個(例えば1個)の遊技球がV入賞装置2150の内部に進入したことに基づいて閉鎖するようにしてもよい。
Vアタッカーカウントスイッチ2153は、V入賞装置2150の内部への遊技球の進入を検出するものである。Vアタッカーカウントスイッチ2153によりV入賞装置2150の内部への遊技球の進入が検出されると、メインCPU2201は、払出・発射制御回路2400を介して例えば10個の賞球を払い出し、メインCPU2201の機能であるVアタッカー入賞カウンタの値を加算する。Vアタッカー入賞カウンタが規定値に到達すると、開閉入賞口2151を開放することができる最大時間(例えば1800msec)が経過していなくても、Vアタッカー用ソレノイド2154によりVアタッカー2152が作動して開閉入賞口2151が閉鎖される。
V入賞口2155は、遊技球が通過したことを条件に、Vアタッカー2152の開放制御が継続される。すなわち、V入賞口2155は、上述した第2のルートを経て大当り遊技状態に制御される契機となる入賞口である。
V入賞口スイッチ2156は、V入賞口2155への遊技球の通過を検出するものである。メインCPU2201(図88参照)は、Vアタッカー2152が開放してから所定時間(例えば4000msec)内にV入賞口2155への遊技球の通過を検出すると、Vアタッカー2152の開放制御を継続する。すなわち、第2のルートを経て大当り遊技状態に制御される。第2のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合、Vアタッカー2152が閉鎖状態から開放状態に移行するラウンド遊技が所定のラウンド数にわたって行われる。
このように、本実施例では、第1のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合は大入賞口2131を閉鎖状態から開放状態へ移行させるラウンド遊技が実行されるのに対し、第2のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合はVアタッカー2152を閉鎖状態から開放状態へ移行させるラウンド遊技が実行される。ただし、これに限られず、例えば第2のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合、1ラウンド目はVアタッカー2152を閉鎖状態から開放状態へ移行させるものの、ラウンド遊技の途中から例えば大入賞口2131を閉鎖状態から開放状態へ移行させるラウンド遊技を実行してもよい。
また、例えば特別電動役物2133の内部(すなわち、特電用シャッタ2134が開放状態となったときに遊技球の進入が可能となる領域)にV入賞口を設ける等によって、V入賞口および大当り遊技状態において開放されるアタッカーを一つずつとしてもよい。この場合、「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されると特電用シャッタ2134が開放状態とされ、特別電動役物2133の内部に設けられたV入賞口2155に遊技球が進入すると、大当り遊技状態(第2のルートを経た大当り遊技状態)に制御される。
ハズレ口2157は、V入賞装置2150の内部に進入したもののV入賞口2155を通過しなかった遊技球が進入(通過)するよう構成されたものである。ハズレ口2157を通過した遊技球は機外に排出される。なお、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球の全部がハズレ口2157を通過し、V入賞口2155への遊技球の通過がなかった場合、Vアタッカー2152の開放制御が継続されずに終了する。
Vシャッター2158は、Vシャッター用ソレノイド2158a(後述の図88参照)の作動により、V入賞口2155への遊技球の通過が不可能(又は困難)な閉鎖態様と、V入賞口2155への遊技球の通過が可能(又は容易)な開放態様との間で、常時一定動作を行っている。本実施例では、例えば、「6000msec閉鎖⇒1000msec開放⇒6000msec閉鎖」の動作を繰り返す7000msecのサイクル(周期)でVシャッター2158が常時一定動作を行っている。
係止部材2159は、V入賞口2155の上方に設けられており、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球のうち例えば1球のみを保持することができるように構成されている。V入賞装置2150に進入したものの係止部材2159により保持されなかった遊技球は、ハズレ口2157から機外に排出される。V入賞装置2150に複数の遊技球が進入した場合であっても、係止部材2159により保持されなかった遊技球は、全て、ハズレ口2157から機外に排出される。
また、係止部材2159は、Vアタッカー2152が作動してから一定時間(例えば3000msec)経過後に、図示しない係止用ソレノイドの作動により遊技球の係止が解除される。係止部材2159における係止が解除された遊技球は、V入賞口2155に向けて落下し、このタイミングでV入賞口2155が開放されていればV入賞口2155に入賞(通過)し、このタイミングでV入賞口2155が閉鎖していればハズレ口2157を通過する。なお、係止部材2159を設けずに、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球を、V入賞口2155またはハズレ口2157に振り分けるようにしてもよい。
(アウト口)
アウト口2178は、遊技領域2105に向けて発射されたものの各種入賞口(例えば、第1始動口2120、第2始動口2140、大入賞口2131、V入賞装置2150、一般入賞口2122等)のいずれにも入賞または進入しなかった遊技球を、機外に排出するためのものである。このアウト口2178は、左打ちされた遊技球および右打ちされた遊技球のいずれについても機外に排出できるように、遊技領域2105の最下流側に設けられている。ただし、上記のアウト口2178に加えて、最下流側でない位置、例えば複数の一般入賞口2122の間や特別電動役物ユニット2130と第2始動口2140との間等にアウト口を設けて、遊技領域2105を流下中の遊技球を機外に排出するようにしてもよい。
(裏ユニット)
裏ユニット(不図示)は、第1のパチンコ遊技機と同様、遊技盤ユニット2010を装飾するものであって、遊技パネル2100の後方側に設けられる。この裏ユニットは、表示装置2007の表示領域の周囲に配置され、サブ制御回路2300によって制御される可動役物等の演出用役物群2058を備える。これらの演出用役物群2058のうち少なくとも一以上の役物または役物を構成する演出用役物構成部材は、特別図柄の当り判定処理の結果にもとづいて動作可能な演出用役物として機能する。
[3-2.電気的構成]
次に、図88を参照して、第3のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図88は、第3のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。なお、第3のパチンコ遊技機の制御回路は、第1のパチンコ遊技機の制御回路と共通するものもあるが、改めて一通り説明する。
図88に示されるように、第3のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と同様、主に、遊技の制御を行う主制御回路2200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路2300と、払出・発射制御回路2400と、電源供給回路2450と、から構成される。
[3-2-1.主制御回路]
主制御回路2200は、メインCPU2201、メインROM2202(読み出し専用メモリ)およびメインRAM2203(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路2204およびバックアップコンデンサ2207等を備えており、主基板ケース(不図示)内に収容されている。
メインCPU2201には、メインROM2202、メインRAM2203および初期リセット回路2204等が接続される。メインCPU2201は、動作を監視するWDTや不正を防止するための機能等が内蔵されている。
メインROM2202には、メインCPU2201により第3のパチンコ遊技機の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。メインCPU2201は、メインROM2202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインRAM2203には、遊技の進行に必要な各種データを記憶する記憶領域が設けられており、このメインRAM2203は、メインCPU2201の一時記憶領域として、種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施例においては、メインCPU2201の一時記憶領域としてRAMを用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
初期リセット回路2204は、メインCPU2201を監視し、必要に応じてリセット信号を出力するものである。
バックアップコンデンサ2207は、電断時等に、メインRAM2203に格納されているデータが消失しないように一時的に電力を供給する機能を有するものである。
さらに、主制御回路2200は、各種デバイス等との間で通信可能に接続されるI/Oポート2205、および、サブ制御回路2300に対して各種コマンドを出力可能に接続されるコマンド出力ポート2206等も備える。
また、主制御回路2200には、各種のデバイスが接続されている。例えば、主制御回路2200には、普通図柄表示部2161、普通図柄用保留表示部2162、第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164、第1特別図柄用保留表示部2165、第2特別図柄用保留表示部2166、時短報知用表示部2168、普電用ソレノイド2148、特電用ソレノイド2135、Vアタッカー用ソレノイド2154、および、Vシャッター用ソレノイド2158a等が接続されている。また、主制御回路2200には、これらの他、性能表示モニタ2170およびエラー報知モニタ2172等も接続されている。主制御回路2200は、I/Oポート2205を介して信号を送信することにより、これらのデバイスの動作を制御することができる。
性能表示モニタ2170には、メインCPU2201の制御により性能表示データや設定値等が表示される。性能表示データは、例えば、所定数(例えば60000個)の遊技球の発射に対して大当り遊技状態以外の遊技状態で払い出された遊技球の割合を示すデータであり、ベース値とも呼ばれる。
エラー報知モニタ2172には、エラーコードが表示される。また、エラー報知モニタ2172には、エラーコードの他に、例えば設定機能付きのパチンコ遊技機であれば、設定変更処理中であることを示す設定変更中コード、設定確認処理中であることを示す設定確認中コード等を表示することもできる。なお、設定変更中コードとしては、特別図柄の表示として通常では表示することのない図柄(例えば、設定変更中であることを示す設定変更図柄)を表示するようにしてもよい。
また、主制御回路2200には、第1始動口スイッチ2121、第2始動口スイッチ2141、通過ゲートスイッチ2127、大入賞口カウントスイッチ2132、Vアタッカーカウントスイッチ2153、V入賞口スイッチ2156、および、一般入賞口スイッチ2123も接続されている。これらのスイッチが検出されると、検出信号がI/Oポート2205を介して主制御回路2200に送信される。
さらに、主制御回路2200には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する機能等を有する呼出装置(不図示)、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ2186にデータ送信する際に用いる外部端子板2184、設定機能付きのパチンコ遊技機であれば、設定値を変更したり確認したりする際に操作される設定キー2174、メインRAM2203に格納されるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアすることが可能なバックアップクリアスイッチ2176等が接続されている。なお、設定機能付きパチンコ遊技機であれば、バックアップクリアスイッチ2176を、設定値を変更する際のスイッチと兼用するようにしてもよいし、設定値を変更するための設定スイッチを設けるようにしてもよい。
また、設定キー2174およびバックアップクリアスイッチ2176は、遊技場の管理者以外の第三者(例えば遊技者)が容易に触ることができないように、所定のケース内に収容されていることが好ましい。「所定のケース内」には、当該ケースを開放しないと設定キー2174やバックアップクリアスイッチ2176に接触できない構成のものだけでなく、当該ケースの設定キー2174およびバックアップクリアスイッチ2176の対応箇所にのみ切欠きが設けられ、遊技場の責任者が管理する鍵を使用して島設備からパチンコ遊技機を回動させて背面を露出させたときに、遊技場の責任者が設定キー2174または/およびバックアップクリアスイッチ2176に接触できるように構成されているものも含まれる。
なお、本実施例では、設定キー2174およびバックアップクリアスイッチ2176は、主制御回路2200に接続されているが、これに限られず、例えば、払出・発射制御回路2400や電源供給回路2450に接続されるような構成にしてもよい。この場合にもまた、遊技場の責任者以外の第三者が設定キー2174やバックアップクリアスイッチ2176に容易に接触できないようにすることが好ましい。
[3-2-2.サブ制御回路]
サブ制御回路2300は、サブCPU2301、プログラムROM2302、ワークRAM2303、表示制御回路2304、音声制御回路2305、LED制御回路2306、役物制御回路2307およびコマンド入力ポート2308等を備える。サブ制御回路2300は、主制御回路2200からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。なお、図88には示されていないが、第1のパチンコ遊技機と同様、サブ制御回路2300には、遊技者が操作可能な演出ボタン54(図1参照)等も接続されている。
プログラムROM2302には、サブCPU2301により第3のパチンコ遊技機の遊技演出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。サブCPU2301は、プログラムROM2302に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU2301は、主制御回路2200から送信される各種のコマンドに従って、遊技演出にかかる制御を行う。
ワークRAM2303は、サブCPU2301の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
表示制御回路2304は、表示装置2007における表示制御を行うための回路である。表示制御回路2304は、VDPや、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データを一時的に格納するフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を備える。
表示制御回路2304は、サブCPU2301からの画像表示命令に応じて、表示装置2007に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、表示装置2007に表示させるための画像データには、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の、遊技に関する各種の画像データが含まれる。
そして、表示制御回路2304は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで表示装置2007に供給する。表示装置2007に画像信号が供給されると、表示装置2007に当該画像信号に関する画像が表示される。こうして、表示制御回路2304は、表示装置2007に遊技に関する画像を表示させる制御を行うことができる。
音声制御回路2305は、スピーカ2032から発生させる音声に関する制御を行うための回路である。音声制御回路2305は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する)等を備える。
音源ICは、スピーカ2032から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU2301から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音声信号をAMPに供給する。AMPは、スピーカ2032から出力される音声や効果音等の信号を増幅させるものである。
LED制御回路2306は、装飾LED等を含むLED群2046の制御を行うための回路である。LED制御回路2306は、LED制御信号を供給するためのドライブ回路や、複数種類のLED装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を備える。
役物制御回路2307は、各役物(例えば、演出用役物群2058のうちの一または複数の役物)の動作を制御するための回路である。役物制御回路2307は、各役物に対して、駆動信号を供給するための駆動回路や、点灯制御信号を供給するための点灯回路、動作パターンや点灯パターンが記憶されている役物データROM等を備える。
また、役物制御回路2307は、サブCPU2301からの役物作動命令に応じて、役物データROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する。そして、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パターンに対応する駆動信号を供給することにより、各役物の機械的な動作を制御する。また、点灯回路は、サブCPU2301からの点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶されている複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点灯パターンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制御信号を供給することにより、各役物の点灯動作を制御する。
コマンド入力ポート2308は、コマンド出力ポート2206と接続されており、主制御回路2200から送信されたコマンドを受信するものである。
払出・発射制御回路2400は、パチンコ遊技機からの賞球や貸球の払い出しを制御するものであり、この払出・発射制御回路2400には、遊技球を払い出すための払出装置2082、遊技球を発射するための発射装置2006、球貸しにかかる制御を実行可能なカードユニット2180等が接続されている。
払出・発射制御回路2400は、主制御回路2200から供給される賞球制御コマンドを受け取ると、払出装置2082に対して所定の信号を送信し、払出装置2082に遊技球を払い出させる制御を行う。
カードユニット2180には、球貸し操作パネル2182が接続されている。球貸し操作パネル2182には、球貸しを受けるための球貸しボタンや、キャッシュデータが記憶されている球貸しカードの返却を受けるための貸出返却ボタン(いずれも不図示)が設けられている。例えば遊技者によって球貸し操作が行われると、球貸し操作に応じた貸し球制御信号がカードユニット2180に送信される。払出・発射制御回路2400は、カードユニット2180から送信された貸し球制御信号に基づいて、払出装置2082に遊技球を払い出させる制御を行う。なお、操作パネル2182は、パチンコ遊技機側に設けられることが多いが、カードユニット2180側に設けられてもよい。
また、払出・発射制御回路2400は、発射ハンドル62(図1、図2参照)が時計回りの方向へ回動操作されたことに基づいて、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノイド(図示せず)に電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
電源供給回路2450は、遊技に際して必要な電源電圧を、主制御回路2200、サブ制御回路2300、払出・発射制御回路2400等に供給するために作成する電源回路である。
電源供給回路2450には、電源スイッチ2095等が接続されている。電源スイッチ2095は、パチンコ遊技機(より詳しくは、主制御回路2200、サブ制御回路2300、払出・発射制御回路2400等)に必要な電源を供給するときにオン操作するものである。
[3-3.基本仕様]
次に、図89~図92を参照して、第3のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、第3のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
なお、第3のパチンコ遊技機では、確変制御が実行されない。また、第3のパチンコ遊技機では、時短制御が実行されない通常遊技状態および時短制御が実行される時短遊技状態が用意されており、メインCPU2201は、通常遊技状態または時短遊技状態において遊技を進行させることが可能となっている。
本実施例において、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされる。サブCPU2301は、正規な遊技態様とされる打ち方を、例えば表示装置2007の表示領域に表示する制御を実行する。
[3-3-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図89は、第3のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。
図89に示されるとおり、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)した場合、メインCPU2201は、第1特別図柄当り判定用乱数値を用いた第1特別図柄の当り判定処理に基づいて、特別図柄の当り判定処理の結果を、「時短当り」、「大当り」または「ハズレ」に決定する。また、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)した場合、メインCPU2201は、第2特別図柄当り判定用乱数値を用いた第2特別図柄の当り判定処理に基づいて、特別図柄の当り判定処理の結果を、「時短当り」、「大当り」または「役物開放当り」に決定する。
なお、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合に「役物開放当り」が決定されないようにすることは必須ではないが、「役物開放当り」に決定されるようにしたとしても、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合と比べて極めて低い確率(例えば、「大当り」と同等か「大当り」よりも低い確率)でしか決定されないようにすることが好ましい。また、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合に「ハズレ」に決定されないようにすることは必須ではないが、「ハズレ」に決定されるようにした場合、「役物開放当り」に決定される確率よりも高くなるようにしてもよいし、「役物開放当り」に決定される確率よりも低くなるようにしてもよい。
メインROM2202に記憶される特別図柄の当り判定テーブルには、第1始動口2120への入賞に基づいて実行される第1特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「時短当り」、「大当り」又は「ハズレ」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「時短当り判定値データ」、「大当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口2140への入賞に基づいて実行される第2特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「時短当り」、「大当り」又は「役物開放当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「時短当り判定値データ」、「大当り判定値データ」、「役物開放当り判定値データ」)との関係が規定されている。
なお、この第3のパチンコ遊技機では、「大当り」に決定される大当り確率を変更する機能を有していないが、これは必須ではなく、例えば大当りの種類等に応じて確変フラグがオンにセットされるようにして大当り確率が高められるようにしてもよい。
また、この第3のパチンコ遊技機では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、特別図柄当り判定用乱数値の総乱数値は65536である。すなわち、上記の第1特別図柄当り判定用乱数値および第2特別図柄当り判定用乱数値はいずれも0~65535の範囲(幅)で発生する。
なお、第3のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機である場合、例えば、大当り確率または/および役物開放当り確率を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにするとよい。この場合、例えば、大当り確率および役物開放当り確率の両方を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、役物開放当り確率を設定値にかかわらず一定とし、大当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、大当り確率を設定値にかかわらず一定とし、役物開放当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよい。ただし、第3のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機であったとしても、例えば、時短当り確率については、全設定で共通する確率とすることが好ましい。
また、設定値に応じて大当り確率や役物開放当り確率を変えることに代えてまたは加えて、例えば、Vアタッカー2152の開放時間を設定値毎に変えてV入賞装置2150への入賞率を変えたり、V入賞口2155の開放頻度や開放時間を設定値毎に変えてV入賞口2155への通過率を変えたり、時短継続回数を設定値毎に変えたりする等してもよい。すなわち、大当り確率、役物開放当り確率、V入賞口2155の開放頻度(すなわちVアタッカー2152の作動頻度)や開放時間および時短継続回数等、遊技者にとっての有利度合いを変更しうる条件のうちの一つまたは二つ以上を採用することにより、大当り遊技状態に制御される期待値が低設定よりも高設定の方が高くなるように構成してもよい。
[3-3-2.特別図柄判定テーブル]
図90は、第3のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、始動口2120,2140に遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。「選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであった場合に、大当り種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図90に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z0」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が0~3のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が4~60のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が61~99のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z3」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれかであったとしても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれかであったとしても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z6」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を選択する。
さらに、第2特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」を選択する。
なお、第3のパチンコ遊技機では説明を省略するが、主制御回路2200のメインROM2202には、第1のパチンコ遊技機において説明した特別図柄停止態様決定テーブル(図12(A)参照)に相当する特別図柄停止態様決定テーブルが記憶されている。特別図柄停止態様決定テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別図柄表示部2163または第2特別図柄表示部2164(図88参照)に導出される特別図柄の停止態様を、選択図柄コマンドに応じて決定する際に参照されるテーブルである。また、特別図柄表示部2163,2164には、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて、時短当りの表示態様、大当りの表示態様、役物開放当りの表示態様またはハズレの表示態様が導出される。
[3-3-3.当り種類決定テーブル]
図91は、第3のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。当り種類決定テーブルは、特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される選択図柄コマンドに応じて、大当り遊技状態の態様(より詳しくはラウンド数)と、その後の遊技状態の態様(より詳しくは時短フラグおよび時短の終了条件)と、を決定する際に参照される。その後の遊技状態の態様は、大当り遊技状態終了後の遊技状態の態様を示す。ただし、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合は、大当り遊技状態に制御されることなくC時短遊技状態に制御される。図91の時短の終了条件に欄に示される「L」は、第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和を示す。同様に、「M」は第2特別図柄の可変表示回数を示し、「N」は役物開放当り回数を示す。なお、図91の備考欄は、分かりやすいように便宜上記載したものである。
本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、C時短遊技状態の態様は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z0」である場合、メインCPU2201は、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短の終了条件を、L=30、M=6、N=3に決定する。また、選択図柄コマンドが「z5」である場合、メインCPU2201は、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短の終了条件を、L=30、M=3、N=3に決定する。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、大当り遊技状態の態様としてのラウンド数は決定されない。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、大当り遊技状態の態様としてのラウンド数、およびその後の遊技状態(A時短遊技状態)の態様は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z1」である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を10ラウンドに決定し、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短の終了条件を、L=50、M=5、N=2に決定する。また、選択図柄コマンドが「z2」である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を4ラウンドに決定し、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短の終了条件を、L=50、M=5、N=1に決定する。また、選択図柄コマンドが「z3」である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を4ラウンドに決定し、時短フラグをオンにセットしないことを決定する。また、選択図柄コマンドが「z6」である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を10ラウンドに決定し、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短の終了条件を、L=50、M=5、N=2に決定する。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放り」(例えば、選択図柄コマンドが「z7」)であって、第2のルートを経た大当り遊技状態に制御された場合、メインCPU2201は、ラウンド数を10ラウンドに決定し、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短の終了条件を、L=50、M=5、N=2に決定する。ただし、特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放り」であったとしても、第2のルートを経た大当り遊技状態に制御されなかった場合には、メインCPU2201は、大当り遊技状態を実行しないだけでなく、時短フラグもオンにセットせず、役物開放当りに基づく制御を実行した後、役物開放当り直前の遊技状態に戻す。
また、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択図柄コマンドが「z4」の場合)、メインCPU2201は、大当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットしない。すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合、メインCPU2201は、遊技状態を移行させずに、それまでの遊技状態に継続して制御する。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択図柄コマンドが「z4」の場合)、上述したように大当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットされないため、本来、図91の当り種類決定テーブルに図示する必要がない。ただし、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、大当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれも決定されないことを明示するために、便宜上、図91に図示したものである。
また、図91の時短の終了条件の欄に示される「L」、「M」、および「N」は、いずれも遊技状態にかかわらず同じ条件であるが、これに限られず、遊技状態に応じて異なる条件としてもよい。例えば、終了条件「L」、「M」、および「N」の全部を、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とでそれぞれ異ならせてもよいし、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態でのみ異ならせてもよい。また、終了条件「L」、「M」、および「N」のうちいずれか一の終了条件のみを、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とでそれぞれ異ならせてもよいし、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態でのみ異ならせてもよい。すなわち、終了条件「L」、「M」、および「N」のうち少なくともいずれか一の終了条件を、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうち少なくともいずれか一の時短遊技状態において異ならせてもよい。
[3-3-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図92は、第3のパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。なお、図92中の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。メインCPU2201は、第1始動口2120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口2140への遊技球の入賞に基づくときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図92に示されるように、メインCPU2201は、第1始動口2120に遊技球が入賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口2140に遊技球が入賞したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図92に示されるように、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPU2201は、第1特別図柄の変動パターンを、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)したときに抽出された演出選択用乱数値に基づいて決定する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、メインCPU2201は、第1特別図柄の変動パターンを、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)したときに抽出された演出選択用乱数値に基づいて決定する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、メインCPU2201は、第1特別図柄の変動パターンを、時短フラグの値、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)したときに抽出されたリーチ判定用乱数値および演出選択用乱数値に基づいて決定する。なお、時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされるため第1始動口2120に遊技球が入賞することは殆どないと考えられる。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPU2201は、第1特別図柄の変動パターンを、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)したときに抽出された演出選択用乱数値に基づいて決定する。
また、第2特別図柄抽選の結果が「大当り」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)したときに抽出された演出選択用乱数値に基づいて決定する。
第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であって且つ時短フラグの値が「1」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、第2始動口2140に遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数値および演出選択用乱数値に基づいて第2特別図柄の変動パターンを決定する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であって且つ時短フラグの値が「0」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、変動時間が例えば600000msecと極めて長い長変動演出に決定する。時短フラグの値が「0」である場合、基本的に第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)することはないが、不測の事態が発生して仮に万一第2始動口2140に遊技球が入賞した場合であっても、有利者に与えうる利益を最小限にとどめるようにするためこのようにしたものであるが、このようにすることは必ずしも必須ではない。
なお、リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
メインCPU2201は、第1始動口2120への遊技球の入賞に基づいて抽出した演出選択用乱数値が特定の乱数値である場合、先読みフラグを設定する。メインCPU2201から送信された特別図柄の変動パターンコマンドを受信したサブCPU2301は、先読みフラグが設定されている場合、先読み演出を行う。
なお、便宜上、図92の特別図柄の変動パターンテーブルにはあらわれていないが、本実施例では、メインCPU2201は、時短フラグがオフである場合に先読みフラグを設定し、時短フラグがオンであったり確変フラグがオンである場合には先読みフラグを設定しない。
また、本実施例では、先読み演出を行うか否かをメインCPU2201が決定しているが、これに限られず、サブCPU2301が決定するようにしてもよい。
なお、メインCPU2201は、時短フラグがオンである場合や確変フラグがオンである場合にも先読みフラグを設定するように(先読み演出が行われるように)してもよい。また、第2特別図柄の変動パターンを決定する際にも、先読みフラグを設定するように(先読み演出が行われるように)してもよい。
時短フラグがオンである場合、決定される特別図柄の変動パターンは、時短フラグがオフである場合と比べて単位時間あたりの変動回数の期待値が小さい。すなわち、時短フラグがオンである場合の特別図柄の変動時間は、時短フラグがオフである場合の特別図柄の変動時間と比べて短時間となりやすい。
メインCPU2201は、決定した変動パターン情報をサブCPU2301に送信する。サブCPU2301は、メインCPU2201から送信された変動パターン情報に基づいて、表示装置2007の表示領域に表示される表示演出や、スピーカ2032から出力される音演出を制御する。
また、図92の「備考」の欄に示される時短当り系リーチA,Bは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りの可能性がある(大当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。同様に、大当り系リーチA,Bは、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの可能性がある(時短当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。さらに、共通リーチA,Bは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りおよび大当りのいずれについても可能性があることを示すリーチ演出である。
また、第3のパチンコ遊技機では説明を省略するが、第1のパチンコ遊技機と同様に、主制御回路2200のメインROM2202には普通図柄の当り判定テーブル(図16参照)、普通図柄判定テーブル(図17参照)、普通図柄当り種類決定テーブル(図18参照)、普通図柄の変動パターンテーブル(図19参照)が記憶されている。そして、メインCPU2201は、普通電動役物2146(図87参照)の開放パターンを第1のパチンコ遊技機と同様に決定し、これに基づいて普通電動役物2146の作動態様を制御する。
[3-4.主制御処理]
第3のパチンコ遊技機において、主制御回路2200のメインCPU2201により実行される各種処理(各種モジュール)は、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行われる特別図柄制御処理が異なるものの、その他の処理については同様である。そこで、以下では、特別図柄制御処理について説明し、メインCPU2201により実行されるその他の処理についての説明は省略する。なお、第3のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理において行われる処理には、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理もあるが(例えば、大当り終了処理(図42、図103)等)、以下では、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理も含めて、ステップ番号を代えて改めて説明する。
[3-4-1.特別図柄制御処理]
次に、図93を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行われる特別図柄制御処理について説明する。図93は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図93に示されるように、メインCPU2201は、先ず、S2001において、特別図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、特別図柄の可変表示(特別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メインCPU2201は、S2001の処理を実行した後、処理を、S2002に移す。
なお、図示しないが、メインCPU2201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、S2001の処理に先だって、メインRAM2203内の特別図柄の作業領域等のアドレスを所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
また、同じく図示しないが、メインCPU2201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数をチェックする処理も行う。そして、メインCPU2201は、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数のいずれもが一定時間以上にわたって「0」である場合、デモ表示コマンド送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約されたデモ表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300に送信される。そして、デモ表示コマンドをサブ制御回路2300が受信すると、サブCPU2301はデモ表示演出を行う。なお、第2のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機でないため、第1のパチンコ遊技機において説明したような主特別図柄の概念がない。
S2002において、メインCPU2201は、S2001でロードした特別図柄の制御状態番号が0であるか否か、すなわち特別図柄の可変表示待ち状態であるか否かを判定する。
S2002において特別図柄の制御番号が0でないと判定された場合(S2002がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2005に移す。
一方、S2002において特別図柄の制御番号が0であると判定された場合(S2002がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2003に移す。
S2003において、メインCPU2201は、第2特別図柄が可変表示開始であるか否か、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S2003において第2特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されていないと判定された場合(S2003がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2004に移す。
S2004において、メインCPU2201は、第1特別図柄が可変表示開始であるか否か、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S2004において第1特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されていないと判定された場合(S2004がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
一方、S2004において第1特別図柄が可変表示開始である、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されていると判定された場合(S2004がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2005に移す。
S2003に戻って、第2特別図柄が可変表示開始である、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されていると判定された場合(S2003がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2005に移す。
S2005において、メインCPU2201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図柄管理処理の詳細については、図94を参照して後述する。メインCPU2201は、S2003の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を、主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
なお、メインCPU2201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S2001~S2005)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
このように、本実施例では、第3のパチンコ遊技機として、第2特別図柄の始動情報が保留されている場合、第1特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(S2005)が実行される優先変動機について説明したが、これに限られない。例えば、第1特別図柄の始動情報が保留されている場合、第2特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(S2005)が実行される優先変動機としてもよいし、第1始動口2120または第2始動口2140への入賞順に特別図柄管理処理が実行される順次変動機としてもよい。
[3-4-2.特別図柄管理処理]
次に、図94を参照して、特別図柄制御処理(図93参照)中のS2005でメインCPU2201により実行される特別図柄管理処理について説明する。図94は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。
なお、制御状態番号が0の場合(S2002がYES判定の場合)、特別図柄管理処理は、S2003がYES判定の場合は第2特別図柄が処理対象であり、S2004がYES判定の場合は第1特別図柄が処理対象である。また、制御状態番号が0でない場合(S2002がNO判定の場合)、特別図柄管理処理は、実行中の特別図柄が処理対象である。
また、図94に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「7」)は、処理対象となる特別図柄の制御状態番号である。メインCPU2201は、制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S2011)。
S2011において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S2011がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を、特別図柄制御処理(図93参照)に戻す。
一方、S2011において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S2011がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2012に移す。
S2012において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号をロードする。そして、メインCPU2201は、S2012の処理を実行した後、処理を、S2013に移す。なお、メインCPU2201は、S2012の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S2013以降の処理を行う。
S2013において、メインCPU2201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。このS2013の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図95を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU2201は、処理を、S2014に移す。
S2014において、メインCPU2201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。このS2014の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図96を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU2201は、処理を、S2015に移す。
S2015において、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS2015の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。この特別図柄遊技判定処理の詳細については、図97を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU2201は、処理を、S2016に移す。
S2016において、メインCPU2201は、V入賞装置開放準備処理を行う。このS2016の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。このV入賞装置開放準備処理の詳細については、図99を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU2201は、処理を、S2017に移す。
S2017において、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理を行う。このS2017の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。このV入賞装置開放制御処理の詳細については、図100を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「4」でない場合には、メインCPU2201は、処理を、S2018に移す。
S2018において、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS2018の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。この大入賞口開放準備処理の詳細については、図101を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「5」でない場合には、メインCPU2201は、処理を、S2019に移す。
S2019において、メインCPU2201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS2019の処理は、特別図柄の制御状態番号が「6」である場合に行われる処理である。この大入賞口開放制御処理の詳細については、図102を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号が「6」でない場合には、メインCPU2201は、処理を、S2020に移す。
S2020において、メインCPU2201は、大当り終了処理を行う。このS2020の処理は、特別図柄の制御状態番号が「7」である場合に行われる処理である。この大当り終了処理の詳細については、図103を参照して後述する。
メインCPU2201は、S2013~S2020の処理を終了後、特別図柄管理処理を終了し、処理を、特別図柄制御処理(図93参照)に戻す。この場合、特別図柄管理処理が呼び出された処理に戻す。
[3-4-3.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図95を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2013でメインCPU2201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図95は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示開始処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2013で呼び出された処理である場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可変表示開始処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2013で呼び出された処理である場合、第2特別図柄が処理対象となる。
図95に示されるように、メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「0」であるか否かを判定する(S2021)。
S2021において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S2021がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2021において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(S2021がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2022に移す。
S2022において、メインCPU2201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行う。メインCPU2201は、S2022の処理を実行した後、処理を、S2023に移す。
S2023において、メインCPU2201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この処理では、特別図柄の当り判定テーブル(図89参照)を参照し、特別図柄当り判定用乱数値を用いて特別図柄の当り判定が行われる。本実施例では、第1特別図柄が処理対象であれば、時短当り、大当り、およびハズレのうちいずれであるかが判定される。また、第2特別図柄が処理対象であれば、時短当り、大当り、および役物開放当りのうちいずれであるかが判定される。メインCPU2201は、S2023の処理を実行した後、処理を、S2024に移す。
S2024において、メインCPU2201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果(例えば、時短当り、大当り、役物開放当りまたはハズレ)に対応する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。この処理では、特別図柄判定テーブル(図90参照)を参照し、特別図柄の図柄乱数値を用いて、上述の「選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。メインCPU2201は、S2024の処理を実行した後、処理を、S2025に移す。
S2025において、メインCPU2201は、大当り種類決定処理を行う。この処理は、特別図柄の当り判定処理の結果が当り(時短当り、大当り、役物開放当り)である場合に、当りの種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、当り種類決定テーブル(図91参照)を参照し、特別図柄決定処理(S2024)で判定された「選択図柄コマンド」に応じて当りの種類が決定される。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば役物開放当りである場合に決定される当りの種類は、役物開放当りに基づいて開放されたV入賞口2155に遊技球が通過したことによって大当り遊技制御処理が実行された場合の大当りの種類である。また、本実施例では、時短当り、大当り、および役物開放当りの種類をいずれも複数種類としているが、時短当り、大当り、または/および役物開放当りの種類は1つであってもよい。さらには、時短当り、大当り、または/および役物開放当りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、ハズレの種類を複数設けるようにしてもよい。メインCPU2201は、S2025の処理を実行した後、処理を、S2026に移す。
S2026において、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う。この処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。この処理では、特別図柄の変動パターンテーブル(図92参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果、時短フラグの値、リーチ判定用乱数値または/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターンが決定される。メインCPU2201は、S2026の処理を実行した後、処理を、S2027に移す。
S2027において、メインCPU2201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う。この処理では、変動パターンテーブル(図92参照)を参照し、特別図柄の変動パターン決定処理(S2026)で決定された変動パターンに対応する変動時間が、特別図柄の変動時間として決定される。メインCPU2201は、S2027の処理を実行した後、処理を、S2028に移す。
S2028において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行うことにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、特別図柄可変表示終了処理(図94のS2014参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2028の処理を実行した後、処理を、S2029に移す。
S2029において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。この処理では、例えば、メインRAM2203内の所定領域に格納されている遊技状態にかかわるパラメータ(例えば、確変残回数や時短残回数等)の更新処理等が行われる。メインCPU2201は、S2029の処理を実行した後、処理を、S2030に移す。
S2030において、メインCPU2201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ等)の更新処理を行う。メインCPU2201は、S2030の処理を実行した後、処理を、S2031に移す。
S2031において、メインCPU2201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300に送信される。
なお、メインCPU2201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始処理(とくに、遊技状態管理処理(S2030)、特別図柄演出開始コマンド送信予約処理(S2031))を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[3-4-4.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図96を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2014でメインCPU2201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する。図96は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2014で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可変表示終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2014で呼び出された処理である場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定する(S2041)。
S2041において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S2041がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2041において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(S2041がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2042に移す。
S2042において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行うことにより、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技判定処理(図94のS2015参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2042の処理を実行した後、処理を、S2043に移す。
S2043において、メインCPU2201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300に送信される。メインCPU2201は、S2043の処理を実行した後、処理を、S2044に移す。
S2044において、メインCPU2201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。第1のパチンコ遊技機および第2のパチンコ遊技機の説明において上述したように、図柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するためのカウンタであるが、例えば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理してもよい。メインCPU2201は、S2044の処理を実行した後、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
[3-4-5.特別図柄遊技判定処理]
次に、図97を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2015でメインCPU2201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図97は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この特別図柄遊技判定処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2015で呼び出された処理である場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄遊技判定処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2015で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定する(S2051)。
S2051において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S2051がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2051において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(S2051がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2052に移す。
S2052において、メインCPU2201は、大当りであるか否か、すなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S2052において、大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様でないと判定された場合(S2052がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2060に移す。一方、S2052において、大当りであるすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S2052がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2053に移す。なお、特別図柄が役物開放当りを示す停止表示態様である場合、および、特別図柄がハズレを示す停止表示態様である場合、S2052においてNO判定される。
S2053において、メインCPU2201は、大当り遊技制御処理の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いずれも図88参照)に出力される信号(例えば、大当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄の当り信号である。メインCPU2201は、S2053の処理を実行した後、処理を、S2054に移す。
また、S2053の大当り遊技制御の開始設定処理において、メインCPU2201は、時短フラグや時短カウンタ等、各種フラグや各種カウンタをクリアする処理も行う。
S2054において、メインCPU2201は、ラウンド表示LEDデータをセットする処理を行う。その後、メインCPU2201は、例えば、大入賞口2131の開放回数の上限値をセットする処理(S2055)、外部端子板2184への大当り信号セット処理(S2056)、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2057)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S2058)、および、大当り開始表示コマンドの送信予約処理(S2059)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2057)を行うことにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図94のS2018参照)が行われることとなる。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
S2060において、メインCPU2201は、役物開放当りであるか否か、すなわち停止した特別図柄が役物開放当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S2060において、役物開放当りでないすなわち停止した特別図柄がハズレを示す停止表示態様であると判定された場合(S2060がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2061に移す。一方、S2060において、役物開放当りであるすなわち停止した特別図柄が役物開放当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S2060がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2061に移す。
S2061において、メインCPU2201は、役物開放当り遊技制御の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いずれも図88参照)に出力される信号(例えば、役物開放当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU2201は、S2061の処理を実行した後、処理を、S2062に移す。
S2062において、メインCPU2201は、V入賞装置2150の開放回数の上限値をセットする処理を行う。本実施例では、この処理でセットされるV入賞装置2150の開放回数の上限値は例えば1回である。メインCPU2201は、S2062の処理を実行した後、処理を、S2063に移す。
S2062において、メインCPU2201は、外部端子板2184への役物開放当り信号セット処理(S2063)、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S2064)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S2065)、および、役物開放当り開始表示コマンドの送信予約処理(S2066)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S2064)を行うことにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、V入賞装置開放準備処理(図94のS2016参照)が行われることとなる。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
S2067において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特別図柄遊技終了処理については、図98を参照して後述する。なお、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
なお、メインCPU2201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理(S2051~S2067)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[3-4-6.特別図柄遊技終了処理]
次に、図98を参照して、特別図柄遊技判定処理(図97参照)中のS2067でメインCPU2201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図98は、第3のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、時短管理処理を行う(S2071)。1種2種混合機と称される第3のパチンコ遊技機では高確遊技状態に制御されないため、第3のパチンコ遊技機において実行される時短管理処理は、第1のパチンコ遊技機において図32~図39を参照して説明した処理と異なる点がある。具体的には、第1のパチンコ遊技機では、確変フラグがオンにセットされるとき、および天井カウンタが天井値に到達したときに、天井カウント禁止フラグをオンにセットする旨を説明したが、第3のパチンコ遊技機では、高確遊技状態に制御されない。そのため、確変フラグがオンにセットされるとき、および天井カウンタが天井値に到達したときに、天井カウント禁止フラグをオンにセットに代えて、天井カウンタが天井値に到達したときにのみオンにセットする点で異なる。また、第1のパチンコ遊技機では、時短移行判定処理(図37参照)、時短移行判定処理(図37参照)、および、時短移行処理(図38参照)において、確変フラグの状態(オンであるかオンであるか)かを判定した上で(S191、S202、S211参照)、それぞれ、S192、S203、S212以降の処理を行っているが、第3のパチンコ遊技機では、上述したとおり高確遊技状態に制御されないため、確変フラグの状態を確認せずにS192、S203、S212以降の処理を行う点で異なる。時短管理処理におけるその他の処理については、第1のパチンコ遊技機において図32~図39を参照して説明した処理と同様である。メインCPU2201は、S2071の処理を実行した後、処理を、S2072に移す。
S2072において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号に「0」をセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理を行うことにより今回の特別図柄遊技が終了し、特別図柄可変表示開始処理すなわち次回の特別図柄遊技を実行することが可能となる。メインCPU2201は、S2072の処理を実行した後、処理を、S2073に移す。
S2073において、メインCPU2201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約処理(S2074)を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300に送信される。そして、S2074の処理後、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を終了し、処理を、特別図柄遊技判定処理(図97参照)に戻す。
[3-4-7.V入賞装置開放準備処理]
次に、図99を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2016でメインCPU2201により実行されるV入賞装置開放準備処理について説明する。図99は、第3のパチンコ遊技機におけるV入賞装置開放準備処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定する(S2081)。
S2081において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S2081がNO判定の場合)、メインCPU2201は、V入賞装置開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2081において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(S2081がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2082に移す。
S2082において、メインCPU2201は、V入賞装置2150の開放パターン(すなわち、Vアタッカー2152の作動パターン)として、例えば、最大開放時間および最大開放回数等をセットする。本実施例では、最大1800msecの開放を1回だけ行う開放パターンにセットされるが、開放パターンはこれに限られず、例えば、1回あたり最大900msecの開放を最大2回行うようにしてもよいし、1回目を例えば最大600msec開放し、2回目を例えば最大1200msec開放するようにしてもよい。さらには、1回の役物開放当りにつきトータルで規定時間(例えば1800msec)を超えない範囲で複数の開放パターンを設け、これら複数の開放パターンのうち、例えば特別図柄の図柄乱数値に基づいていずれか一の開放パターンにセットされるようにしてもよい。メインCPU2201は、S2082の処理を実行した後、処理を、S2083に移す。
S2083において、メインCPU2201は、V入賞装置開閉制御処理を行う。この処理では、V入賞口2155の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU2201は、S2083の処理を実行した後、処理を、S2084に移す。
S2084において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S2084)を行うことにより、このV入賞装置開放準備処理の終了後に、V入賞装置開放制御処理(図94のS2017参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2084の処理を実行した後、処理を、S2085に移す。
S2085において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU2201は、S2085の処理を実行した後、処理を、S2086に移す。
S2086において、メインCPU2201は、V入賞装置開放中表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約されたV入賞装置開放中表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300に送信される。メインCPU2201は、S2086の処理を実行した後、V入賞装置開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
[3-4-8.V入賞装置開放制御処理]
次に、図100を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2017でメインCPU2201により実行されるV入賞装置開放制御処理について説明する。図100は、第3のパチンコ遊技機におけるV入賞装置開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定する(S2091)。
S2091において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S2091がNO判定の場合)、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2091において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(S2091がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2092に移す。
S2092において、メインCPU2201は、Vアタッカー2152の作動により開閉入賞口2151が開放されたときにV入賞装置2150の内部に進入した遊技球の個数が最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球の入賞個数を計数するVアタッカーカウントスイッチ2153(図88参照)により計数された値が最大入賞個数の値であるか否かが判定される。なお、Vアタッカーカウントスイッチ2153により計数されたVアタッカー入賞カウンタの値は、メインRAM2203内の所定領域に格納される。
S2092において、V入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でないと判定された場合(S2092がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2093に移す。
一方、S2092において、V入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であると判定された場合(S2092がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2094に移す。
S2093において、メインCPU2201は、V入賞装置2150の最大開放時間(すなわち開閉入賞口2151の最大開放時間)が経過したか否かを判定する。この処理では、S2082の処理(図99参照)でセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S2093においてV入賞装置2150の最大開放時間が経過していないと判定された場合(S2093がNO判定の場合)、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2093においてV入賞装置2150の最大開放時間が経過していると判定された場合(S2093がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2094に移す。
S2094において、メインCPU2201は、V入賞装置2150(すなわち開閉入賞口2151)の閉鎖処理を行う。メインCPU2201は、S2094の処理を実行した後、処理を、S2095に移す。
S2095において、メインCPU2201は、V入賞検出があるか否かを判定する。この処理では、規定時間内に、V入賞口2155への遊技球の通過があったか否か(すなわち、V入賞口スイッチ2156による検出があったか否か)を判定する。なお、上記の規定時間はV入賞装置2150の内部への遊技球の進入にかかわる時間であればよく、例えば、Vアタッカー2152の作動が開始してから規定時間内、係止部材2159による遊技球の係止が解除されてから規定時間内等を、上記の規定時間とすることができる。
S2095においてV入賞検出があったと判定された場合(S2095がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2096に移す。
S2096において、メインCPU2201は、V当り遊技制御の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いずれも図88参照)に出力される信号(例えば、V当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄の当り信号である。ところで、V当り遊技制御が実行されると、当り種類決定テーブル(図91参照)に示されるように例えば15ラウンドのラウンド遊技が実行されるため、遊技者は、大当り遊技制御処理が実行された場合と同様に多量の賞球を獲得しうる。本実施例では、説明の便宜上、V当り遊技制御と大当り遊技制御処理とを区別して称呼しているが、V当り遊技制御を大当り遊技制御処理と称呼することもできる。メインCPU2201は、S2096の処理を実行した後、処理を、S2097に移す。
また、S2096のV当り遊技制御の開始設定処理において、メインCPU2201は、時短フラグや時短カウンタ等、各種フラグや各種カウンタをクリアする処理も行う。
S2097において、メインCPU2201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処理を行う。この処理を行うことにより、役物開放当りに基づいて最初に実行されたV入賞装置2150の開放(すなわちVアタッカー2152の作動)が、1ラウンド目のラウンド遊技として処理される。すなわち、V入賞検出があったと判定された(S2095がYES判定された)ことによって実行されるV当り遊技制御は、2ラウンド目のラウンド遊技から開始されることとなる。メインCPU2201は、S2097の処理を実行した後、処理を、S2098に移す。
S2098において、メインCPU2201は、ラウンド表示LEDデータをセットする処理を行う。その後、メインCPU2201は、例えば、V入賞装置2150の開放回数(すなわち。Vアタッカー2152の作動回数)の上限値をセットする処理(S2099)、外部端子板2184へのV当り信号セット処理(S2100)、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2101)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S2102)、および、V当り開始表示コマンドの送信予約処理(S2103)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2101)を行うことにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図94のS2018参照)が行われることとなる。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
S2095に戻って、このS2095においてV入賞検出がなかったと判定された場合(S2095がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2104に移す。
S2104において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理では、図98を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU2201は、S2104の処理を実行した後、V入賞装置開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
[3-4-9.大入賞口開放準備処理]
次に、図101を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2018でメインCPU2201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図101は、第3のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定する(S2111)。
S2111において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S2111がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2111において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(S2111がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2112に移す。
S2112において、メインCPU2201は、ラウンドカウンタ値をロードする。ラウンドカウンタは、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技の実行回数を計数するカウンタである。なお、ラウンドカウンタの計数値(ラウンドカウンタ値)は、メインRAM2203内の所定領域に格納される。メインCPU2201は、S2112の処理を実行した後、処理を、S2113に移す。
S2113において、メインCPU2201は、大入賞口の開放回数が上限値であるか否かを判定する。この処理では、大当り遊技状態において実行されたラウンド遊技の実行回数が上限値であるか否かが判定される。
S2113において大入賞口の開放回数が上限値であると判定された場合(S2113がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2114に移す。
S2114において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「7」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「7」にセットする処理(S2114)を行うことにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大当り終了処理(図94のS2020参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2114の処理を実行した後、処理を、S2115に移す。
S2115において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU2201は、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(S2116)。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300に送信される。そして、S2116の処理後、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
S2113に戻って、大入賞口の開放回数が上限値でないと判定された場合(S2113がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2117に移す。
S2117において、メインCPU2201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処理を行う。メインCPU2201は、S2117の処理を実行した後、処理を、S2118に移す。
S2118において、メインCPU2201は、開放する大入賞口の選択処理を行う。この処理では、特別図柄の当り判定処理(図95のS2023参照)の結果が大当りであって、大当りを示す停止表示態様が導出された(図97のS2052がYES判定された)ことによって開始された大当り遊技制御処理である場合、開放する大入賞口として大入賞口2131が選択される。一方、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであって、役物開放りを示す停止表示態様が導出され(図97のS2060がYES判定され)、さらにV入賞検出された(図100のS2095がYES判定された)ことによって開始されたV当り遊技制御である場合、開放する大入賞口としてV入賞装置2150(すなわち開閉入賞口2151)が選択される。メインCPU2201は、S2118の処理を実行した後、処理を、S2119に移す。
S2119において、メインCPU2201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。この処理では、例えば、大入賞口2131またはV入賞装置2150の開放回数、大入賞口2131またはV入賞装置2150の最大開放時間、大入賞口2131またはV入賞装置2150への最大入賞個数、大入賞口2131またはV入賞装置2150への入賞時の賞球数等がセットされる。大入賞口2131またはV入賞装置2150の開放回数はラウンド数が相当する。なお、1ラウンドにおいて大入賞口2131またはV入賞装置2150が複数回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただしこの場合は、ラウンド数を管理する制御と、大入賞口2131またはV入賞装置2150の開閉回数を管理する制御とを、別の処理として行うことが好ましい。メインCPU2201は、S2119の処理を実行した後、処理を、S2120に移す。
なお、上記の「大入賞口2131またはV入賞装置2150」は、大入賞口2131およびV入賞装置2150のうち、開放する大入賞口としてS2118で選択された大入賞口が相当する。以下の処理においても同様である。
S2120において、メインCPU2201は、大入賞口開閉制御処理を行う。この処理では、大入賞口2131またはV入賞装置2150の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU2201は、S2120の処理を実行した後、処理を、S2121に移す。
S2121において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「6」にセットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「6」にセットする処理(S2121)を行うことにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大入賞口開放制御処理(図94のS2019参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2121の処理を実行した後、処理を、S2122に移す。
S2122において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU2201は、S2122の処理を実行した後、処理を、S2123に移す。
S2123において、メインCPU2201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300に送信される。メインCPU2201は、S2123の処理を実行した後、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
[3-4-10.大入賞口開放制御処理]
次に、図102を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2019でメインCPU2201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図102は、第3のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「6」であるか否かを判定する(S2131)。
S2131において特別図柄の制御状態番号が「6」でないと判定された場合(S2131がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2131において特別図柄の制御状態番号が「6」であると判定された場合(S2131がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2132に移す。
S2132において、メインCPU2201は、大入賞口2131またはV入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、大入賞口2131への遊技球の入賞個数を計数する大入賞口カウントスイッチ2132(図88参照)またはV入賞装置2150の内部への遊技球の進入個数を計数するVアタッカーカウントスイッチ2153(図88参照)により計数された値が最大入賞個数の値であるか否かが判定される。なお、大入賞口カウントスイッチ2132またはVアタッカーカウントスイッチ2153により計数されたVアタッカー入賞カウンタの値は、メインRAM2203内の所定領域に格納される。
S2132において、大入賞口2131またはV入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でないと判定された場合(S2132がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2133に移す。
一方、S2132において、大入賞口2131またはV入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であると判定された場合(S2132がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2134に移す。
S2133において、メインCPU2201は、大入賞口2131またはV入賞装置2150の最大開放時間が経過したか否かを判定する。この処理では、大入賞口関連各種設定処理(図101のS2119参照)においてセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S2133において大入賞口2131またはV入賞装置2150の最大開放時間が経過していないと判定された場合(S2133がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2133において大入賞口2131またはV入賞装置2150の最大開放時間が経過していると判定された場合(S2133がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2134に移す。
S2134において、メインCPU2201は、大入賞口2131またはV入賞装置2150の閉鎖処理を行う。メインCPU2201は、S2134の処理を実行した後、処理を、S2135に移す。
S2135において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2135)を行うことにより、この大入賞口開放制御処理の終了後に、再び、大入賞口開放準備処理(図94のS2018参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2135の処理を実行した後、処理を、S2136に移す。
S2136において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。メインCPU2201は、S2136の処理を実行した後、処理を、S2137に移す。
S2137において、メインCPU2201は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300に送信される。そして、S2137の処理後、メインCPU2201は、大入賞口開制御処理を終了し、処理を、特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
[3-4-11.大当り終了処理]
次に、図103を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2020でメインCPU2201により実行される大当り終了処理について説明する。図103は、第3のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「7」であるか否かを判定する(S2141)。
S2141において特別図柄の制御状態番号が「7」でないと判定された場合(S2141がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管理処理(図94参照)も終了し、処理を、特別図柄制御処理(図93参照)に戻す。この場合、大当り終了処理が呼び出された処理に戻す。
S2141において特別図柄の制御状態番号が「7」であると判定された場合(S2141がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2142に移す。
S2142において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。この処理では、各種フラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ等)のセットや、各種カウンタ(例えば、確変カウンタ、時短カウンタ、図柄確定数カウンタ、ラウンドカウンタ、大入賞口入賞カウンタ等)の値をセットまたはリセットする処理が行われる。メインCPU2201は、S2142の処理を実行した後、処理を、S2143に移す。
S2143において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理では、図98を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。ただし、図98の特別図柄遊技終了処理では、説明の便宜上、時短管理処理(S2071)が行われるように示されているが、この時短管理処理(S2071)は、厳密に言えば、役物開放当りである場合(図97のS2060がYES判定の場合)は実行されるが、大当りである場合(図97のS2052がYES判定された場合)は実行されずに処理がスキップされる。メインCPU2201は、S2143の処理を実行した後、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管理処理(図94参照)も終了し、処理を、特別図柄制御処理(図93参照)に戻す。この場合、上述したとおり、大当り終了処理が呼び出された処理に戻す。
なお、メインCPU2201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[4.第4のパチンコ遊技機]
次に、第4のパチンコ遊技機の一例について、以下に説明する。この第4のパチンコ遊技機は、小当りラッシュを搭載した遊技機であり、第2のパチンコ遊技機と同様、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機である。ただし、第4のパチンコ遊技機は、規定回数(例えば120回)にわたって高確遊技状態に制御されると、大当り遊技状態に制御されていなくとも通常遊技状態に移行する所謂ST機と呼ばれるものである。
以下、第4のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第2のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略するものとする。したがって、この第4のパチンコ遊技機の説明において言及していない点については、第2のパチンコ遊技機と同様である。
また、第2のパチンコ遊技機の説明で用いた図面を参照して説明する構成については、第2のパチンコ遊技機と同じ符号およびステップ番号を用いて説明する。ただし、第4のパチンコ遊技機の説明において新たに採用された図面を参照して説明する構成については、第2のパチンコ遊技機と機能等が共通する構成であったとしても、第2のパチンコ遊技機と異なる符号およびステップ番号を用いて説明するものとする。
[4-1.遊技盤ユニットの構成]
図108は、第4のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット4010の外観を示す正面図の一例である。図109は、第4のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。なお、図108および図109では、図69および図70を参照して説明した第2のパチンコ遊技機と共通する構成については、説明のみならず符号の図示についても省略するものとする。
図108に示されるように、第1始動口4120は、第2のパチンコ遊技機と異なり、第1始動口4120Aおよび第1始動口4120Bを有する。
第4のパチンコ遊技機は、第1始動口4120Aへの遊技球の通過を検出する第1始動口スイッチ4121A(図109参照)と、第1始動口4120Bへの遊技球の通過を検出する第1始動口スイッチ4121B(図109参照)とを有する。
第1始動口4120Aを遊技球が通過すると、例えば3個の遊技球が払い出される。第1始動口4120Bを遊技球が通過すると、例えば1個の遊技球が払い出される。
第1始動口4120Aは、表示装置4007の表示領域の下方に配置されており、左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。
第1始動口4120Bは、例えば第1始動口4120Aの下方に配置されており、左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されている。
なお、第4のパチンコ遊技機において、普通電動役物4146は、例えば第1始動口4120Aの下方に配置されている。普通電動役物4146は、所謂電チューと呼ばれる可動部材4147が作動することにより、第1始動口4120Bへの遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、第1始動口4120Bへの遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成されている。第4のパチンコ遊技機における普通電動役物4146は、配置位置が第1始動口4120Aの下方である点、および状態移行により入賞の容易さを変更する対象の入賞口が第1始動口4120Bである点において第2のパチンコ遊技機と異なるが、その他の構成および機能は第2のパチンコ遊技機と同様であるため、ここでの説明は省略する。なお、図108において、可動部材4147の開放状態を一点鎖線で示し、可動部材4147の閉鎖状態を実線で示している。
通過ゲートユニット4125が有する通過ゲート4126は、右側領域4107には配置されておらず、左打ちされた遊技球が通過できるように、左側領域4106に配置されている。
なお、通過ゲート4126を、第2のパチンコ遊技機と同様に役物連続作動装置を作動させるための契機となるように機能させてもよいが、通過ゲート4126とは別に、役物連続作動装置を作動させるための契機となるゲートを右側領域4107に配置してもよい。
特別電動役物ユニット4130は、普通電動役物4146の下方に配置されており、左打ちおよび右打ちのいずれが行われた場合であっても遊技球の入賞が可能となっている。特別電動役物ユニット4130は、大当り用大入賞口4131と、前後方向に開閉作動できる開閉部材4134とを有しており、開閉部材4134が作動して大当り用大入賞口4131が開放されると、右打ちされた遊技球が大当り用大入賞口4131に入賞可能となる。
右側領域4107には、右打ちされた遊技球の流下経路として、例えば上下に2つの流下経路4107a,4107bが形成されている。本実施例では、右打ちされた遊技球のうち、概ね3分の1の確率で上方の流下経路4107aに振り分けられ、概ね3分の2の確率で下方の流下経路4107bに振り分けられるように構成されている。
第2始動口4140は、上方の流下経路4107aに振り分けられた遊技球が入賞可能に配置されており、上方の流下経路4107aを流下する遊技球の殆どが入賞可能となっている。第2始動口4140への遊技球の通過は、第2始動口スイッチ4141(図109参照)により検出される。なお、上方の流下経路4107aを流下する遊技球の殆どが第2始動口4140に入賞するように構成することは必須ではない。
小当りユニット4150は、第2のパチンコ遊技機と同様に、右側領域4107に、小当り用大入賞口4151が配置されている。この小当り用大入賞口4151は、下方の流下経路4107bに振り分けられた遊技球が入賞可能に配置されており、第2のパチンコ遊技機と同様に、例えば、小当り用シャッタ4153が前後方向に作動することによって、入賞の容易さが変更可能に構成されている。なお、小当り用大入賞口4151への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は、例えば10個であるが、これに限られない。
なお、本実施例では、大当り用大入賞口4131と小当り用大入賞口4151とをそれぞれ別に設けているが、これに限られず、大当り遊技制御処理の実行時に開放される大入賞口と、小当り遊技制御処理の実行時に開放される大入賞口とを、同じ大入賞口としてもよい。
また、図109に示されるように、第4のパチンコ遊技機は、第2のパチンコ遊技機と同様、遊技の制御を行う主制御回路4200、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路4300等を備える。
[4-2.特別図柄の当り判定テーブル]
図110は、第4のパチンコ遊技機が備える主制御回路4200のメインROM4202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。なお、第4のパチンコ遊技機では、第1始動口4120A,4120Bに入賞したことに基づいて取得される各種乱数を、第1特別図柄の可変表示が開始されるまでの間(すなわち第1特別図柄の当り判定処理に供されるまでの間)、所定数(例えば最大4個)まで保留することができる。同様に、第2始動口4140に入賞したことに基づいて取得される各種乱数を、第2特別図柄の可変表示が開始されるまでの間(すなわち第2特別図柄の当り判定処理に供されるまでの間)、所定数(例えば最大4個)まで保留することができる。
特別図柄の当り判定テーブルは、特別図柄の当り判定処理において参照されるテーブル、すなわち、第1始動口4120A,4120Bまたは第2始動口4140に遊技球が入賞した際に取得される特別図柄当り判定用乱数値に基づいて、「時短当り」、「小当り」、「大当り」または「ハズレ」を抽選により決定する際に参照されるテーブルである。なお、本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理における抽選対象は「時短当り」、「大当り」、および「ハズレ」であり、「小当り」は抽選対象に含まれていない。これに対し、第2特別図柄の当り判定処理における抽選対象は「小当り」、「大当り」、および「ハズレ」である。ただし、第1特別図柄の当り判定処理における抽選対象に「小当り」を含めるようにしてもよいし、第2特別図柄の当り判定処理における抽選態様に「時短当り」を含めるようにしてもよい。
特別図柄当り判定用乱数値は、第2のパチンコ遊技機と同様に、特別図柄の当り判定処理に用いられる乱数値である。本実施例において、特別図柄当り判定用乱数値は、0~65535(65536種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
本実施例では、メインCPU4201は、第1特別図柄の当り判定処理において、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「大当り」、または「ハズレ」に決定する。第1特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に、「時短当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する時短当り判定値データとの関係、「大当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、および「ハズレ」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
また、メインCPU4201は、第2特別図柄の当り判定処理において、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて「小当り」、「大当り」、または「ハズレ」に決定する。第2特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に、「小当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する小当り判定値データとの関係、「大当り」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、および「ハズレ」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定される。
本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理および第2特別図柄の当り判定処理のいずれにおいても、確変フラグがオフである場合に大当り判定値データが抽出される確率(大当り確率)は201分の1であり、確変フラグがオンである場合の大当り確率は200分の1である。
なお、本実施例において、メインCPU4201は、確変フラグがオンであったとしても、「時短当り」に決定しうるが、これに代えて、確変フラグの値がオンである場合は「時短当り」を抽選対象から除外して「時短当り」に決定されないようにしてもよい。
また、本実施例では、確変フラグがオンである場合にはC時短遊技状態に移行しないように構成しているが、例えば高確低ベース状態において「時短当り」に当選した場合に高確高ベース状態に移行する仕様である場合には、第2特別図柄の当り判定処理の結果に「時短当り」を設けないようにすることで、高確低ベース状態において実質的に「時短当り」に当選しないようにすることができる。
[4-3.特別図柄判定テーブル]
図111は、第4のパチンコ遊技機が備える主制御回路4200(図109参照)のメインROM4202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、第1始動口4120A,4120Bまたは第2始動口4140に遊技球が入賞した際に取得される特別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。「選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果に応じて定められる図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図111に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、メインCPU4201は、第1特別図柄の図柄乱数値に応じて、選択図柄コマンドとして例えば「z0」、「z1」および「z2」のいずれかを選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、メインCPU4201は、第1特別図柄の図柄乱数値に応じて、選択図柄コマンドとして例えば「z3」または「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」または「zA3」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、メインCPU4201は、第1特別図柄の図柄乱数値がいずれであったとしても、選択図柄コマンドとして例えば「z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として小当り判定値データが得られた場合、メインCPU4201は、第2特別図柄の図柄乱数値がいずれであったとしても、選択図柄コマンドとして例えば「z6」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、メインCPU4201は、第2特別図柄の図柄乱数値に応じて、選択図柄コマンドとして例えば「z7」または「z8」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」または「zA7」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、メインCPU4201は、第2特別図柄の図柄乱数値がいずれであったとしても、選択図柄コマンドとして例えば「z9」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA8」を選択する。
なお、第4のパチンコ遊技機では説明を省略するが、第2のパチンコ遊技機と同様に、主制御回路4200のメインROM4202には、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別図柄表示部4163または第2特別図柄表示部4164(図109参照)に導出される特別図柄の停止態様を、選択図柄コマンドに応じて決定する際に参照される特別図柄停止態様決定テーブル(図12(A)参照)が記憶されている。
[4-4.当り種類決定テーブル]
図112は、第4のパチンコ遊技機が備える主制御回路4200のメインROM4202に記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。第4のパチンコ遊技機では、遊技状態として、低確低ベース状態(通常遊技状態)、低確高ベース状態(低確時短遊技状態)、高確高ベース状態(高確時短遊技状態)、および高確低ベース状態(高確非時短遊技状態)のいずれかに制御される。これらの遊技状態のうち、低確低ベース状態、低確高ベース状態、および高確高ベース状態では左打ちが正規な遊技態様であり、第1始動口4120A,4120Bへの遊技球の入賞に基づいて遊技が進行する。高確低ベース状態では右打ちが正規な遊技態様であり、第2始動口4140への遊技球の入賞に基づいて遊技が進行する。
当り種類決定テーブルは、特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される選択図柄コマンドと、特別図柄の当り判定処理が行われたときの遊技状態とに応じて、当り遊技状態の態様または/およびその後の遊技状態の態様、を決定する際に参照される。図112に示される当り遊技状態の態様は、大当り遊技状態の態様(より詳しくはラウンド数)または小当り遊技状態の態様(より詳しくは開放回数)を示す。また、その後の遊技状態の態様は、当り遊技状態終了後の遊技状態の態様を示す。ただし、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合は、当り遊技状態に制御されることなくC時短遊技状態に制御されるため、その後の遊技状態の態様は、C時短遊技状態の態様を示す。
(時短当りの場合)
特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、C時短遊技状態の態様は以下のとおり決定される。
低確低ベース状態、または低確高ベース状態において、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、例えば、メインCPU4201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定する。また、時短回数を、1回(選択図柄コマンドが「z0」の場合)、6回(選択図柄コマンドが「z1」の場合)、または12回(選択図柄コマンドが「z2」の場合)にセットすることを決定する。第1特別図柄表示部4163に時短当りの表示態様が導出されると、C時短遊技状態に移行可能となる。
なお、高確高ベース状態、または高確低ベース状態では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であったとしても、C時短遊技状態に制御されない。そのため、高確低ベース状態、または高確低ベース状態では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であったとしても、メインCPU4201は、C時短遊技状態に移行させずに、高確低ベース状態を継続する。なお、高確高ベース状態、または高確低ベース状態では、特別図柄の当り判定処理の結果に「時短当り」が含まれないようにしてもよい。
(第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの場合)
特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、当り遊技状態の態様およびA時短遊技状態の態様は以下のとおり決定される。
低確低ベース状態、または高確低ベース状態において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、選択図柄コマンドが「z3」(高確大当り)の場合、メインCPU4201は、当り遊技状態の態様として、ラウンド数を4ラウンドに決定し、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとのうち確変フラグのみをオンにセットすることを決定し、確変回数を120回にセットすることを決定する。この場合、メインCPU4201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部4163に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、高確低ベース状態に制御可能となる。
また、低確高ベース状態、または高確高ベース状態において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、選択図柄コマンドが「z3」(高確大当り)の場合、メインCPU4201は、当り遊技状態の態様として、ラウンド数を4ラウンドに決定し、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとの両方をオンにセットすることを決定する。この場合、確変回数を120回、時短回数を50回にセットすることを決定する。メインCPU4201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部4163に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、高確高ベース状態に制御可能となる。
また、低確低ベース状態において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、選択図柄コマンドが「z4」(低確大当り)の場合、メインCPU4201は、当り遊技状態の態様として、ラウンド数を4ラウンドに決定し、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとの両方ともオンにセットしないことを決定する。この場合、メインCPU4201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部4163に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、低確低ベース状態に制御可能となる。
また、低確高ベース状態、高確高ベース状態、または高確低ベース状態において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、選択図柄コマンドが「z4」(低確大当り)の場合、メインCPU4201は、当り遊技状態の態様として、ラウンド数を4ラウンドに決定し、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定する。この場合、メインCPU4201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部4163に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、低確高ベース状態に制御可能となる。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの場合)
低確低ベース状態、または高確低ベース状態において、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、選択図柄コマンドが「z7」(高確大当り)の場合、メインCPU4201は、当り遊技状態の態様として、ラウンド数を10ラウンドに決定し、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとのうち確変フラグのみをオンにセットすることを決定し、確変回数を120回にセットすることを決定する。この場合、メインCPU4201は、上述した大当りの表示態様を第2特別図柄表示部4164に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、高確低ベース状態に制御可能となる。
また、低確高ベース状態、または高確高ベース状態において、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、選択図柄コマンドが「z7」(高確大当り)の場合、メインCPU4201は、当り遊技状態の態様として、ラウンド数を10ラウンドに決定し、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとの両方をオンにセットすることを決定する。この場合、確変回数を120回、時短回数を50回にセットすることを決定する。メインCPU4201は、上述した大当りの表示態様を第2特別図柄表示部4164に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、高確高ベース状態に制御可能となる。
また、低確低ベース状態において、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、選択図柄コマンドが「z8」(低確大当り)の場合、メインCPU4201は、当り遊技状態の態様として、ラウンド数を10ラウンドに決定し、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとの両方ともオンにセットしないことを決定する。この場合、メインCPU4201は、上述した大当りの表示態様を第2特別図柄表示部4164に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、低確低ベース状態に制御可能となる。
また、低確高ベース状態、高確高ベース状態、または高確低ベース状態において、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、選択図柄コマンドが「z8」(低確大当り)の場合、メインCPU4201は、当り遊技状態の態様として、ラウンド数を10ラウンドに決定し、その後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定する。この場合、メインCPU4201は、上述した大当りの表示態様を第2特別図柄表示部4164に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、低確高ベース状態に制御可能となる。
(小当りの場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」(選択図柄コマンドが「z6」)である場合、低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態、および高確低ベース状態のいずれであっても、メインCPU4201は、小当り遊技状態の態様として、小当り用大入賞口4151(図108参照)の開放回数を1回に決定する。この場合、メインCPU4201は、上述した小当りの表示態様を第2特別図柄表示部4164に導出した後、小当り遊技状態に制御し、小当り遊技状態の終了後、小当り遊技状態に制御される直前の遊技状態に戻す。
(ハズレの場合)
特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択図柄コマンドが「z5」の場合、および「z9」の場合)、メインCPU4201は、当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットしない。すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合、メインCPU4201は、遊技状態を移行させずに、それまでの遊技状態に継続して制御する。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、本来、図112の当り種類決定テーブルに図示する必要がない。ただし、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれも決定されないことを明示するために、便宜上、図112に図示したものである。
[4-5.特別図柄の変動パターンテーブル]
第4のパチンコ遊技機において、メインCPU4201は、特別図柄の変動パターンを、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルまたは高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して決定する。低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルは、図74に示されるテーブルと同じであるため説明を省略する。同様に、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルは、図75に示されるテーブルと同じであるため説明を省略する。
なお、左打ちが正規な遊技態様とされる低確低ベース状態、低確高ベース状態、および高確高ベース状態では、メインCPU4201は、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する。一方、右打ちが正規な遊技態様とされる高確低ベース状態では、メインCPU4201は、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する。
すなわち、低確高ベース状態、および高確高ベース状態では、普通電動役物4146の作動頻度が高められ、第1始動口4120Bへの遊技球の入賞頻度が高められる。ただし、低確高ベース状態や高確高ベース状態であったとしても、特別図柄の変動パターンは、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して決定される。したがって、低確高ベース状態や高確高ベース状態において仮に右打ちを行ったことによって第2始動口4140に遊技球が入賞したとしても、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図74参照)に示されるように、概ね600000msecと極めて長時間にわたって第2特別図柄の可変表示が行われることとなる。この点、低確高ベース状態や高確高ベース状態では、第2始動口140Bへの遊技球の入賞頻度が高められるとともに、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図75参照)に示されるように、例えば1000msecと極めて短時間で第2特別図柄の可変表示が行われる第2のパチンコ遊技機と異なる。
[4-6.普通図柄の当り判定テーブル]
図113は、第4のパチンコ遊技機が備える主制御回路4200のメインROM4202に記憶されている普通図柄の当り判定テーブルの一例である。
普通図柄の当り判定テーブルは、普通図柄の当り判定処理において参照されるテーブル、すなわち、通過ゲート4126(図108参照)を遊技球が通過した際に取得される普通図柄当り判定用乱数値に基づいて「普通図柄当り」または「ハズレ」を抽選により決定する際に参照されるテーブルである。
普通図柄当り判定用乱数値は、上述したとおり、普通図柄の当り判定処理に用いられる乱数値である。本実施例において、メインCPU4201は、普通図柄当り判定用乱数値を、0~99(100種類)の中から抽出する。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
本実施例では、普通図柄の当り判定処理において、メインCPU4201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値に基づいて「普通図柄当り」または「ハズレ」に決定する。普通図柄の当り判定テーブルには、時短フラグの状態(オン/オフ)毎に、「普通図柄当り」に決定される普通図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する普通図柄当り判定値データとの関係、および、「ハズレ」に決定される普通図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
例えば、時短フラグがオフである低ベース状態(低確低ベース状態、高確低ベース状態)において、メインCPU4201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が0~94のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、メインCPU4201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が95~98のいずれかである場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、例えば、時短フラグがオンである高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)において、メインCPU4201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が0~98のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、メインCPU4201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が99である場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
[4-7.普通図柄判定テーブル]
図114は、第4のパチンコ遊技機が備える主制御回路4200のメインROM4202に記憶されている普通図柄判定テーブルの一例である。
普通図柄判定テーブルは、通過ゲート4126(図108参照)を遊技球が通過した際に取得される普通図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、普通図柄の停止図柄を決定付ける「普通図柄当り時選択図柄コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。「普通図柄当り時選択図柄コマンド」は、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当りであった場合に、普通図柄当り種類に応じて定められる普通図柄の当り図柄を指定するためのコマンドである。普通図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。なお、本実施例では、普通図柄当り種類は1種類であるが、複数種類設けてもよい。
図114に示される普通図柄判定テーブルによれば、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄当り時選択図柄コマンドは以下のように選択される。
例えば、低ベース状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、普通図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCPU4201は、普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz0」を選択する。
また、高ベース状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、普通図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCPU4201は、普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz1」を選択する。
[4-8.普通図柄当り種類決定テーブル]
図115は、第4のパチンコ遊技機が備える主制御回路4200のメインROM4202に記憶されている普通図柄当り種類決定テーブルの一例である。普通図柄当り種類決定テーブルは、普通図柄の図柄乱数値に対応して決定される普通図柄当り時選択図柄コマンドに応じて、普通電動役物4146(図108参照)の作動態様である開放パターンを決定する際に参照される。
本実施例では、普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」であった場合、普通図柄当り種類は次のとおり決定される。例えば、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz0」の場合、メインCPU4201は、普通電動役物4146(図108参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間1000msec、ウェイト時間なし、2回目の開放なし、に決定する。すなわち、普通電動役物4146が1回だけ1000msec開放される開放パターンに決定される。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」の場合、メインCPU4201は、普通電動役物4146(図108参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間2000msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間2000msec、に決定する。
なお、本実施例では、普通電動役物4146の開放パターンは2パターンであるが、これに限られない。例えば、普通電動役物4146の開放パターンをさらに多く設けて、例えば時短遊技状態の種類に応じて普通電動役物4146の開放パターンを決定してもよい。また、普通図柄当り時選択図柄コマンドをさらに複数種類設けて、例えば普通図柄当り時選択図柄コマンドの種類に応じて普通電動役物4146の開放パターンを決定してもよい。さらには、時短遊技状態の種類と普通図柄当り時選択図柄コマンドの種類とに応じて、普通電動役物4146の開放パターンを決定してもよい。
[4-9.普通図柄の変動パターンテーブル]
図116は、第4のパチンコ遊技機の普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。メインCPU4201は、時短フラグの状態(オン/オフ)と、通過ゲート4126(図108参照)を遊技球が通過した際に取得される普通図柄演出選択用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動パターンを決定する。普通図柄演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
図116に示されるように、低ベース状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~99のいずれであっても、普通図柄の可変表示時間が例えば500000msecに決定される。
また、高ベース状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~99のいずれであっても、普通図柄の可変表示時間が例えば1000msecに決定される。
なお、本実施例では、普通図柄の可変表示時間は2パターンであるが、これに限られない。例えば、普通図柄の可変表示時間のパターンをさらに多く設けて、例えば時短遊技状態の種類に応じて普通図柄の可変表示時間のパターンを決定してもよい。また、普通図柄当り時選択図柄コマンドをさらに複数種類設けて、例えば普通図柄当り時選択図柄コマンドの種類に応じて普通図柄の可変表示時間のパターンを決定してもよい。さらには、時短遊技状態の種類と普通図柄当り時選択図柄コマンドの種類とに応じて、普通図柄の可変表示時間のパターンを決定してもよい。
[4-10.遊技の流れ]
図117は、第4のパチンコ遊技機における遊技状態遷移図の一例である。
先ず、出荷時やRAMクリアされた後の初期状態は、低確低ベース状態である。この低確低ベース状態において、遊技を開始したものとして、遊技の流れを説明する。
[4-10-1.低確低ベース状態での遊技]
低確低ベース状態は、上述したとおり、左打ちが正規な遊技態様である。そのため、低確低ベース状態では、遊技領域4105に向けて発射された遊技球が主として第1始動口4120A,4120Bに入賞するよう遊技が行われる。低確低ベース状態では電サポ制御が実行されないため、第1始動口4120Aへの入賞に基づく遊技が大部分を占める。第1始動口4120A,4120Bに遊技球が入賞すると、メインCPU4201は、第1特別図柄の当り判定処理を行う。
第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」の場合、メインCPU4201は、「時短当り」の表示態様を第1特別図柄表示部4163に導出し、その後、低確低ベース状態を終了し、低確高ベース状態に移行させる。「時短当り」の当選確率は、図110に示されるように概ね6分の1であり、低確高ベース状態において実行可能な特別図柄の可変表示回数(すなわち時短回数)は、図112に示されるように1回、6回、または12回である。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」の場合、図111に示されるように、87%が高確大当り(選択図柄コマンドが「z3」)であり、13%が低確大当り(選択図柄コマンドが「z4」)である。
第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、大当りの種類が高確大当りである場合、メインCPU4201は、4ラウンドにわたって大当り遊技状態に制御し、大当り遊技状態の終了後、高確低ベース状態に移行させる。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、大当りの種類が低確大当りである場合、メインCPU4201は、4ラウンドにわたって大当り遊技状態に制御し、大当り遊技状態の終了後、再び低確低ベースに制御する。
このように、低確低ベース状態では、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて、高確高ベース状態には移行しないように構成されている。
[4-10-2.低確高ベース状態での遊技]
低確高ベース状態は、上述したとおり、左打ちが正規な遊技態様である。そのため、低確高ベース状態では、遊技領域4105に向けて発射された遊技球が主として第1始動口4120A,4120Bに入賞するよう遊技が行われる。とくに低確高ベース状態では電サポ制御が実行されるため、第1始動口4120Bへの入賞に基づく遊技が大部分を占める。第1始動口4120A,4120Bに遊技球が入賞すると、メインCPU4201は、第1特別図柄の当り判定処理を行う。
第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」の場合、メインCPU4201は、「時短当り」の表示態様を第1特別図柄表示部4163に導出し、その後、低確高ベース状態を継続する。この低確高ベース状態における時短遊技状態の種類はC時短遊技状態である。また、「時短当り」の当選確率は、図110に示されるように概ね6分の1である。なお、低確高ベース状態において「時短当り」に当選すると、時短最終変動でなければ、時短遊技状態が重複することとなる。この場合、低確高ベース状態において実行可能な特別図柄の可変表示回数(すなわち時短回数)の考え方は、「時短遊技状態の重複」の欄で上述したとおりである。例えば、時短遊技状態を重ね合わせて実行する場合であれば、メインCPU4201は、低確高ベース状態における時短残回数と、「時短当り」に基づいてセットされる時短回数とのうち、回数が多い方の時短回数が消化されるまで、低確高ベース状態を継続する。一方、時短遊技状態を重ね合わせない場合であれば、メインCPU4201は、低確高ベース状態における時短残回数が消化されるまで、低確高ベース状態を継続する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」の場合、図111に示されるように、87%が高確大当り(選択図柄コマンドが「z3」)であり、13%が低確大当り(選択図柄コマンドが「z4」)である。
第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、大当りの種類が高確大当りである場合、メインCPU4201は、4ラウンドにわたって大当り遊技状態に制御し、大当り遊技状態の終了後、高確高ベース状態に移行させる。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、大当りの種類が低確大当りである場合、メインCPU4201は、4ラウンドにわたって大当り遊技状態に制御し、大当り遊技状態の終了後、再び低確高ベースに制御する。なお、この低確高ベース状態における時短遊技状態の種類はA時短遊技状態である。
なお、大当りに当選することなく、セットされた時短回数を消化すると、メインCPU4201は、低確高ベース状態を終了し、低確低ベース状態に移行させる。
第1特別図柄の当り判定処理における「時短当り」の当選確率、「時短当り」に当選したときにセットされる時短回数、および第1始動口4120A,4120Bへの遊技球の入賞に基づいて取得した各種乱数値を保留できる個数等を考慮すると、低確低ベース状態と低確高ベース状態と高確高ベース状態と高確低ベース状態とのうち、低確高ベース状態の滞在率が最も高くなる。
[4-10-3.高確高ベース状態での遊技]
高確高ベース状態は、上述したとおり、左打ちが正規な遊技態様である。そのため、高確高ベース状態では、遊技領域4105に向けて発射された遊技球が主として第1始動口4120A,4120Bに入賞するよう遊技が行われる。とくに高確高ベース状態では電サポ制御が実行されるため、第1始動口4120Bへの入賞に基づく遊技が大部分を占める。第1始動口4120A,4120Bに遊技球が入賞すると、メインCPU4201は、第1特別図柄の当り判定処理を行う。
高確高ベース状態では、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPU4201は、「時短当り」の表示態様を第1特別図柄表示部4163に導出するものの、新たなC時短遊技状態を作動させずに、これまでの高確高ベース状態を継続する。したがって、時短遊技状態が重複することもない。なお、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPU4201は、「時短当り」を強制的にハズレにし、ハズレの表示態様が第1特別図柄表示部4163に導出されるようにしてもよい。
第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」の場合、図111に示されるように、87%が高確大当り(選択図柄コマンドが「z3」)であり、13%が低確大当り(選択図柄コマンドが「z4」)である。
第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、大当りの種類が高確大当りである場合、メインCPU4201は、4ラウンドにわたって大当り遊技状態に制御し、大当り遊技状態の終了後、再び高確高ベース状態に制御する。なお、この高確高ベース状態における時短遊技状態の種類はA時短遊技状態である。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、大当りの種類が低確大当りである場合、メインCPU4201は、4ラウンドにわたって大当り遊技状態に制御し、大当り遊技状態の終了後、低確高ベース状態に移行させる。なお、この低確高ベース状態における時短遊技状態の種類はA時短遊技状態である。
なお、大当りに当選することなく、セットされた時短回数を消化すると、メインCPU4201は、高確高ベース状態を終了し、高確低ベース状態に移行させる。本実施例では、低確高ベース状態において高確大当りに当選した場合、および高確高ベース状態において高確大当りに当選した場合に、高確高ベース状態に制御される。この場合、セットされる時短回数は50回である。一方、セットされる確変回数は120回である。したがって、時短回数が消化された後に残っている確変回数(本実施例では例えば70回)については、高確低ベース状態に制御されることとなる。
[4-10-4.高確低ベース状態での遊技]
高確低ベース状態は、上述したとおり、右打ちが正規な遊技態様である。そのため、高確低ベース状態では、遊技領域4105に向けて発射された遊技球が主として第2始動口4140に入賞するよう遊技が行われる。第2始動口4140に遊技球が入賞すると、メインCPU4201は、第2特別図柄の当り判定処理を行う。
第2特別図柄の当り判定処理では、図110に示されるように、「時短当り」に当選することがない。また、仮に第1始動口4120A、4120Bに遊技球が入賞したことによって第1特別図柄の当り判定処理が行われ、この第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であったとしても、メインCPU4201は、「時短当り」の表示態様を第1特別図柄表示部4163に導出するものの、C時短遊技状態を作動させずに、これまでの高確低ベース状態を継続する。なお、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPU4201は、「時短当り」を強制的にハズレにし、ハズレの表示態様が第1特別図柄表示部4163に導出されるようにしてもよい。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」の場合、図111に示されるように、87%が高確大当り(選択図柄コマンドが「z7」)であり、13%が低確大当り(選択図柄コマンドが「z8」)である。
第2特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、大当りの種類が高確大当りである場合、メインCPU4201は、10ラウンドにわたって大当り遊技状態に制御し、大当り遊技状態の終了後、再び高確低ベース状態に制御する。すなわち、高確低ベース状態をループする。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、大当りの種類が低確大当りである場合、メインCPU4201は、10ラウンドにわたって大当り遊技状態に制御し、大当り遊技状態の終了後、低確高ベースに移行させる。
ところで、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」の場合、図111に示されるように、小当り用大入賞口4151(図108参照)が1回開放される。「小当り」の当選確率は、図110に示されるように、例えば概ね1.1分の1である。なお、図示されていないが、この場合の小当り用大入賞口4151の開放時間は例えば1800msecである。
また、高確低ベース状態では、上述したとおり、メインCPU4201は、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する。そのため、上方の流下経路4107a(図108参照)に振り分けられる確率や、小当り用大入賞口4151(図108参照)への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数等に鑑みると、高確低ベース状態において右打ちすると、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えうる小当りラッシュとなる。すなわち、高確低ベース状態では、遊技の進行に応じて、遊技者の所謂持ち球が増加しうる。なお、上述したとおり、高確低ベース状態において「時短当り」に当選した場合に高確高ベース状態に移行する仕様である場合には、第2特別図柄の当り判定処理の結果に「時短当り」を設けないようにすることで、高確低ベース状態において実質的に「時短当り」に当選しないようにすることができる。
これに対し、左打ちが正規な遊技態様である低確低ベース状態、低確高ベース状態、および高確高ベース状態では、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1未満となる。すなわち、これらの遊技状態(低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態)では、遊技の進行に応じて、遊技者の所謂持ち球が減少する。なお、これらの遊技状態において、正規でない遊技態様(例えば右打ち)で遊技が行われて第2始動口4140に遊技球が入賞したとしても、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定されるため、遊技者にとって実益がない。
なお、本実施例では、規定回数(例えば120回)にわたって高確遊技状態に制御されると通常遊技状態に移行する所謂ST機を例に挙げて説明したが、これに限られず、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りとなるまで高確遊技状態に制御されるようにすることで、小当りラッシュ中の出玉増加数をより増加させることが可能となるようにしてもよい。
[4-11.サブ制御回路による制御]
サブ制御回路4300が有するサブCPU4301は、表示制御回路4304を介して表示装置4007の表示領域に表示される演出画像を制御する。この第4のパチンコ遊技機において、サブCPU4301は、低確低ベース状態と、低確高ベース状態と、高確高ベース状態とで、同じまたはほぼ同じ演出画像が表示装置4007の表示領域に表示されるよう制御する。このようにすることで、メインCPU4201による制御によって低確低ベース状態、低確高ベース状態、および高確高ベース状態のいずれに制御されているのかを、表示装置4007の表示領域に表示される演出画像から外観で把握困難とすることが可能となる。
とくに、本実施例では、確変フラグがオンである場合の大当り確率(例えば、200分の1)と、確変フラグがオフである場合の大当り確率(例えば、201分の)とがほぼ同じ確率であるため、大当りの当選確率の違いを遊技者が実感することは難しい。
このような第4のパチンコ遊技機によれば、低確低ベース状態、低確高ベース状態、および高確高ベース状態を遊技者にとって相対的に不利な遊技状態とし、高確低ベース状態を遊技者にとって相対的に有利な遊技状態とすることができる。とくに、高確低ベース状態では、小当りラッシュにより遊技者の所謂持ち球を増やしていくといったゲーム性を実現できる。
また、従来のパチンコ遊技機であれば、複数の遊技状態のうち最も不利な遊技状態の滞在率が最も高い。これに対し、第4のパチンコ遊技機では、低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態、および高確低ベース状態のうち、確変フラグがオフであってしかも電サポ制御も実行されない低確低ベース状態が遊技者にとって最も不利であるものの、滞在率は低確高ベース状態が最も高いといった、これまでにない新たなゲーム性を実現することが可能となる。
また、低確低ベース状態において特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであって、大当りの種類が高確大当りであると、低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態、および高確低ベース状態のうち、最も有利な高確低ベース状態に、必ず、移行する。しかも、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、大当りの種類が高確大当りとなる確率は概ね87%と高い確率であるため、低確低ベース状態に制御されている場合であっても、興趣を高めることが可能となる。
さらに、低確低ベース状態では、概ね6分の1で「時短当り」に当選し、その場合にセットされる時短回数が1~12回の範囲であるため、低確低ベース状態と低確高ベース状態とを行き来するゲーム性が主となる。そのため、大当りの種類が高確大当りであると必ず高確低ベース状態に移行する低確低ベース状態に移行されることを期待して遊技を進行することができ、興趣を高めることが可能となる。
なお、上述の第4のパチンコ遊技機においても、サブCPU4301は、先読み演出を行うことが好ましい。第4のパチンコ遊技機において行われる先読み演出の演出例については、当該変動に対応する変動演出パターンと関連付けて後述する。
なお、上述の第4のパチンコ遊技機は、第2のパチンコ遊技機と同様、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機を例に説明したが、これに限られない。例えば、第1のパチンコ機と同様、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示されることがなくいずれか一方のみが可変表示されるパチンコ遊技機に適用してもよいし、第3のパチンコ遊技機と同様、1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機に適用してもよい。
[4-12.先読み演出および変動パターン演出例]
次に、第4のパチンコ遊技機において、表示装置4007の表示領域4007aにて行われる先読み演出例について、当該変動に対応する変動演出パターンと関連付けて説明する。なお、表示領域1007aにて行われる先読み演出および当該変動に対応する変動演出パターンは、表示制御回路1304(図70参照)を介してサブCPU4301によって制御される。
図118は、表示装置4007の表示領域4007aに表示される先読み演出パターンの一例であって、大当りおよび時短当りのいずれについても可能性があることを示す共通当り先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に保留画像が変化し、その後、サブ変動演出パターンとして大当り系リーチが行われる過程を示す図である。なお、図118(a)~図118(f)は、先読み当り種別演出パターン(SAS演出パターン)が図56の「15H」、「35H」、「51H」、または「71H」に相当し、先読み期待値演出パターンが図57または図58の「48H」に相当する。また、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図74参照)、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定テーブル(図55参照)、および先読み当り種別演出パターン決定テーブル(図56参照)を参照すると分かるように、大当りの場合の先読み当り種別演出パターンは「15H」、「35H」であり、ハズレの場合の先読み当り種別演出パターンは「51H」、「71H」である。
図118(a)では、第1保留領域4411および第2保留領域4412に、先読み演出が実行されていない通常の保留画像が表示されており、第3保留領域4413および第4保留領域4414には保留画像が表示されておらず枠のみが表示されている。
なお、この第4のパチンコ遊技機では、当該変動に対応する変動演出パターンと関連付けるために、保留画像を卵に模した卵画像であらわすものとする。そして、大当りの期待値に応じて卵画像の色を変化させ、時短当りの期待値に応じて卵画像の模様の密度を変化させる。
図118(b)では、図118(a)に示される状態から、第3保留領域4413に保留画像が新たに表示されている。第3保留領域4413に新たに表示された保留画像は、共通当り先読み演出形態であって、期待値レベル「2」である。
図118(c)は、図118(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図118(b)において第3保留領域4413に表示されていた保留画像の形態が、第2保留領域4412にシフトされる際に、共通系先読み演出形態のまま、期待値レベルが「3」の形態に変更されている。
図118(d)は、図118(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図118(c)において第2保留領域4412に表示されていた保留画像の形態が、第1保留領域4411にシフトされる際に、期待値レベル「3」の共通系先読み演出形態から、期待値レベル「4」の大当り系先読み演出形態に変化したことを示す画像である。
図118(e)は、図118(d)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図118(d)において第1保留領域4411に表示されていた保留画像の形態が変更されずに、そのまま第0領域4410にシフトされたことを示す画像である。
図118(f)は、第0領域4410に表示される卵画像が孵化したことを示す画像である。図118(f)に示されるように、第0領域4410に表示される卵画像が孵化すると、当該変動に対応する変動演出パターンが大当り系リーチに発展する。一方、第0領域4410に表示される卵画像が孵化しなければ、当該変動に対応する変動演出パターンはリーチに発展せずに、ハズレ画像が表示される。
図119(a)~(e)は、図118(f)の第0領域4410に表示される卵画像が孵化したことによって、当該変動に対応する変動演出パターンが大当り系リーチに発展したことを示す画像である。
図119(a)は、主特別図柄(ここでは第1特別図柄)に対応する装飾図柄が可変表示されていることを示す画像である。図119(b)は、装飾図柄がリーチ図柄で停止したことを示す画像である。図119(c)は、図118(f)の第0領域4410で卵から孵化した鳥が成長して大空に羽ばたいてくことを示す画像で表示されるリーチ演出である。本実施例では、この図118(c)に示されるリーチ演出は、複数のリーチ演出のなかで、大当りに対する期待値が相対的に高いリーチ演出である。そのため、図118(c)に示されるリーチ演出が行われると、遊技者の興趣が高められる。その後、図118(d)に示されるように、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであることを示す大当り画像が表示されると、大当り遊技状態に制御される。一方、図118(e)に示されるように、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであることを示すハズレ画像が確定表示されると、今回の特別図柄ゲームが終了する。
図120は、表示装置4007の表示領域4007aに表示される先読み演出パターンの一例であって、大当りおよび時短当りのいずれについても可能性があることを示す共通当り先読み演出形態から時短当り系先読み演出形態に保留画像が変化し、その後、サブ変動演出パターンとして時短当り系演出が行われる過程を示す図である。なお、図120(a)~図120(f)は、先読み当り種別演出パターン(SAS演出パターン)が図56の「07H」、「27H」、「43H」、または「63H」に相当し、先読み期待値演出パターンが図57または図58の「42H」に相当する。また、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図74参照)、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定テーブル(図55参照)、および先読み当り種別演出パターン決定テーブル(図56参照)を参照すると分かるように、時短当りの場合の先読み当り種別演出パターンは「07H」、「27H」であり、ハズレの場合の先読み当り種別演出パターンは「43H」、「63H」である。
図120(a)では、第1保留領域4411および第2保留領域4412に、先読み演出が実行されていない通常の保留画像が表示されており、第3保留領域4413および第4保留領域4414には保留画像が表示されておらず枠のみが表示されている。
図120(b)では、図120(a)に示される状態から、第3保留領域4413に保留画像が新たに表示されている。第3保留領域4413に新たに表示された保留画像は、共通当り先読み演出形態であって、期待値レベル「2」である。
図120(c)は、図120(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図120(b)において第3保留領域4413に表示されていた保留画像の形態が、第2保留領域4412にシフトされる際に、共通系先読み演出形態のまま、期待値レベルが「3」の形態に変更されている。
図120(d)は、図120(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図120(c)において第2保留領域4412に表示されていた保留画像の形態が、第1保留領域4411にシフトされる際に、期待値レベル「3」の共通系先読み演出形態から、期待値レベル「4」の時短当り系先読み演出形態に変化したことを示す画像である。なお、図120(d)に示される卵画像は、ワニの卵画像である。
図120(e)は、図120(d)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であって、図120(d)において第1保留領域4411に表示されていた保留画像の形態が変更されずに、そのまま第0領域4410にシフトされたことを示す画像である。
図120(f)は、第0領域4410に表示されるワニの卵画像が孵化したことを示す画像である。図120(f)に示されるように、第0領域4410に表示されるワニの卵画像が孵化すると、当該変動に対応する変動演出パターンが時短当り系演出に発展する。一方、第0領域4410に表示されるワニの卵画像が孵化しなければ、当該変動に対応する変動演出パターンは時短当り系演出に発展せずに、ハズレ画像が表示される。
なお、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図74)を参照した説明では、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合に、時短当り系リーチが行われる旨を説明したが、この第4のパチンコ遊技機では、時短当り系リーチに代えて、大当りと区別しやすいように、リーチは表示されないものの時短当りの期待値が高い時短当り演出が行われるものとする。
図121(a)~(e)は、図120(f)の第0領域4410に表示されるワニの卵画像が孵化したことによって、当該変動に対応する変動演出パターンが時短当り系演出に発展したことを示す画像である。
図121(a)は、主特別図柄(ここでは第1特別図柄)に対応する装飾図柄が可変表示されていることを示す画像であり、3匹のワニの歩く画像が示されている。図121(b)は、左の装飾図柄が「5」で停止したことを示す画像である。本実施例では、通常(時短当り系演出以外)は左、右、中の順で装飾図柄が停止するところ、時短当り系演出に発展した場合、左、中、右の順で装飾図柄が停止するものとする。図121(c)は、中の装飾図柄が「0」で停止したことを示す図である。その後、図121(d)に示されるように、右の装飾図柄が「G」で停止すると、50ゲームのC時短遊技状態に移行することが明示される。一方、図121(e)に示されるように、右の装飾図柄が「X」で停止すると、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであったことが確定し、今回の特別図柄ゲームが終了する。
なお、図118(f)および図120(f)において卵が孵化する画像は、いずれも、第0領域4410に表示されているが、これに代えて、例えば図122に示されるように、卵が孵化する画像が表示装置4007の表示領域4007aの略中央に表示されるようにすると、当該変動に対応する変動演出パターンが大当り系リーチまたは時短当り系演出に発展する可能性があることを、遊技者に明確に知らしめることができ、興趣を高めることが可能となる。
[5.第5のパチンコ遊技機]
第5のパチンコ遊技機は、第2のパチンコ遊技機と同様、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機である。よって、この第5のパチンコ遊技機では、第2のパチンコ遊技機において説明したS131の時短管理処理(図31参照)も行われる。なお、第2のパチンコ遊技機と同様の構成および機能等についての説明は省略する。ただし、第5のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第2のパチンコ遊技機と同じ符号を用いて説明する。
また、第5のパチンコ遊技機は、大当り遊技状態が終了した後、特別図柄の変動表示が所定回数(50回)行われるまでは高確率遊技状態に制御され、特別抽選の結果が「大当り」となることなく特別図柄の変動表示が所定回数(50回)行われた後、低確率遊技状態に制御される所謂ST機と呼ばれるパチンコ遊技機である。また、第5のパチンコ遊技機は、所謂初当りしてから大当り遊技状態が所定回数(5回)実行されるまでは確変フラグがONにセットされ、大当り遊技状態が所定回数(5回)実行されると確変フラグがOFFにセットされる、所謂リミッタ付きのパチンコ遊技機である。
第5のパチンコ遊技機は、第2のパチンコ遊技機と同様の遊技盤ユニット1010(図69参照)を備えている。これにより、特別電動役物1133(特電用シャッタ1134)の開放駆動により大当り用大入賞口1131への遊技球の入賞が可能(又は容易)となる開放状態であれば、右側領域1107を流下する遊技球の略全部が大当り用大入賞口1131に入賞する。大当り用大入賞口1131への遊技球の入賞が不可能(又は困難)な閉鎖状態であれば、右側領域1107を流下する遊技球は、大当り用大入賞口1131に入賞せずに、さらに下流側の普通電動役物1146ひいては第2始動口1140Bに向けて流下する。
大当り用大入賞口1131への遊技球の入賞が不可能(又は困難)な閉鎖状態であって、第2始動口1140Bへの遊技球の入賞が可能(又は容易)な開放状態であれば、右側領域1107を流下する遊技球の略全部が第2始動口1140Bに入賞する。大当り用大入賞口1131および第2始動口1140Bのいずれもが閉鎖状態であるとき、右側領域1107を流下する遊技球は、小当り用大入賞口1151が開放状態であれば小当り用大入賞口1151に入賞する。大当り用大入賞口1131、第2始動口1140Bおよび小当り用大入賞口1151のいずれもが閉鎖状態であれば、右側領域1107を流下する遊技球は、その大半(少なくとも半分以上)が第2始動口1140Aに入賞するように構成されている。
また、通過ゲート1126を遊技球が通過すると、メインCPU1201は、普通図柄の始動情報(普通図柄当り判定用乱数値や普通図柄変動パターン決定用乱数)を最大4個まで保留する。また、メインCPU1201は、第1始動口1120に遊技球が入賞した場合に第1特別図柄の始動情報(大当り判定用乱数値や図柄乱数値)を最大4個まで保留することは勿論、第2始動口1140Aまたは第2始動口1140Bに遊技球が入賞した場合にも、第2特別図柄の始動情報(大当り判定用乱数値や図柄乱数値)を最大4個まで保留する。
[5-1.第5のパチンコ遊技機に係るパチンコ遊技機の基本仕様]
次に、図123~図128を用いて、パチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、図123~図128に示される各テーブルは、メインROM1202に記憶される。
[5-1-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図123は、第5のパチンコ遊技機に係るパチンコ遊技機における特別図柄の当り判定テーブルの一例である。
図123に示されるとおり、第1特別抽選が行われると、「大当り」又は「ハズレ」に決定される。また、第2特別抽選が行われた場合には、「大当り」、「小当り」、又は「ハズレ」に決定される。メインROM1202に記憶される特別図柄の当り判定テーブルには、第1始動口1120への入賞に基づいて実行される第1特別抽選に用いられるデータとして、確変フラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口1140Aまたは第2始動口1140Bへの入賞に基づいて実行される第2特別抽選に用いられるデータとして、確変フラグの値(「0(=オフ)」又は「1(=オン)」)毎に、「大当り」、「小当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
第5のパチンコ遊技機では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当り判定用乱数の総乱数は65536である。すなわち、上記の大当り判定用乱数は0~65535の範囲(幅)で発生する。この範囲は固定値として設定されている。大当り確率は、大当り判定用乱数の総乱数に対する大当り判定値データの数によって定められ、小当り確率は、大当り判定用乱数の総乱数に対する小当り判定値データの数によって定められる。なお、大当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更しても良い。大当り確率および小当り確率は、図123において選択率として示される。
なお、図123には示されていないが、大当り確率および小当り確率は、低設定よりも高設定の方が高くなるように、設定値毎に異なるようにしても良い。
[5-1-2.特別図柄判定テーブル]
図124は、第5のパチンコ遊技機に係るパチンコ遊技機の特別図柄判定テーブルの一例である。
図124に示されるように、特別図柄判定テーブルは、第1始動口1120あるいは第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞した際に取得される図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「当り時選択図柄コマンド」及び「図柄指定コマンド」を決定するために参照されるテーブルである。例えば、第2始動口1140Aに遊技球が入賞し、判定値データが「大当り判定値データ」であって図柄乱数値が「77」である場合には、当り時選択図柄コマンドが「z2」、「図柄指定コマンド」が「zA4」に決定される。
[5-1-3.大当り種類決定テーブル]
図125は、第5のパチンコ遊技機に係るパチンコ遊技機の大当り種類決定テーブルの一例である。
図125に示されるように、大当り種類決定テーブルは、先述の当り時選択図柄コマンドに基づいて、大当りの種類(ラウンド数、確変フラグ)を決定するために参照されるテーブルである。例えば、当り時選択図柄コマンドが「z1」であるとき、ラウンド数が「10」、確変フラグがONに決定される。
当り時選択図柄コマンドが「z0」~「z2」のいずれであっても、大当り遊技状態が所定回数(例えば、5回)継続して実行されていなければ、大当り遊技状態が終了した後、確変フラグがONにセットされる。ただし、1回目の大当り遊技状態が終了した後は右打ちで遊技が行われるため第2特別抽選が行われるが、この第2特別抽選では、大当りに当選したとき、10%の確率で10ラウンドに決定され、90%の確率で2ラウンドに決定される。
また、当り時選択図柄コマンドが「z0」~「z2」のいずれであっても、電サポ制御が実行されない(電サポ回数は0回である)。すなわち、第5のパチンコ遊技機に係るパチンコ遊技機は、電サポ制御が実行されない遊技機であるが、これに限られるものではない。なお、電サポ制御は、第2始動口1140Bへの遊技球の入賞を可能(又は容易)にする制御であり、例えば、普通電動役物1146の開放時間(普電用シャッタ1147が駆動されることによって第2始動口1140Bへの遊技球の入賞が可能(又は容易)な開放状態となる時間)、普通電動役物1146の開放回数、普通図柄の変動時間及び普通図柄当り確率のうち少なくとも一つ以上を、第2始動口1140Bへの入賞が可能(又は容易)となるように変更する制御である。したがって、電サポ制御が実行されると、第2始動口1140Bへの遊技球の入賞を可能(又は容易)にする頻度が高められる。
[5-1-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図126は、第5のパチンコ遊技機に係るパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。メインCPU1201は、第1始動口1120に遊技球が入賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図126に示されるように、第1特別抽選の結果が大当りである場合、第1特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第1始動口1120に遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。また、第1特別抽選の結果がハズレである場合、第1特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況、第1始動口1120に遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数および演出選択用乱数に基づいて決定される。
また、第2特別抽選の結果が大当りである場合、第2特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。とくに確変フラグがOFFであれば、変動時間が概ね600000msecといった長時間にわたって第2特別図柄の変動表示が行われる長変動A~Cのいずれかに決定され、確変フラグがONであれば確変中リーチ演出D~Fのいずれかに決定される。
第2特別抽選の結果が小当りの場合も、第2特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞したときに抽出された演出選択用乱数に基づいて決定される。とくに確変フラグがOFFであれば、変動時間が概ね600000msecといった長時間にわたって第2特別図柄の変動表示が行われる長変動A~Cのいずれかに決定され、確変フラグがONであれば変動時間が1000msecといった極めて短い時間だけ第2特別図柄の変動表示が行われる超速変動に決定される。
第2特別抽選の結果がハズレの場合、第2特別図柄の変動パターンは、確変フラグの状況(ONであるかOFFであるか)、および第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数(確変フラグがONのときのみ)および演出選択用乱数に基づいて決定される。とくに確変フラグがOFFであれば、変動時間が概ね600000msecといった長時間にわたって第2特別図柄の変動表示が行われる長変動A~Cのいずれかに決定され、確変フラグがONであれば、確変中リーチ演出に決定されることもあるが、大部分は、変動時間が1000msecといった極めて短い時間だけ第2特別図柄の変動表示が行われる超速変動に決定される。
なお、特別図柄の変動時間は特別図柄の変動パターンと対応しているため、メインCPU1201は、特別図柄の変動時間と特別図柄の変動パターンとを同時に決定することとなる。また、特別図柄の変動パターンは、サブ制御回路1300(サブCPU1301)により表示装置1007(例えば、液晶表示装置)に表示される演出内容(例えば、装飾図柄の変動パターン)とも対応している。
また、図126中の「演出内容」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものであり、サブCPU1301により表示制御回路1304を介して表示装置1007に表示される演出画像(例えば、装飾図柄の変動態様)や、サブCPU1301により音声制御回路1305を介してスピーカ1032から出力される音声(例えば、装飾図柄の変動音)の内容を示している。
なお、図126には示されていないが、設定値毎に、演出選択用乱数範囲を変えて、決定される特別図柄の変動パターン(変動時間)が異なりうるようにしてもよい。
図126に示す特別図柄の変動時間は一例であり、特別図柄の変動時間としては、特別抽選の結果に応じて、任意の変動時間を適宜設定することが可能である。例えば、第1特別抽選の結果がハズレであり確変フラグがONである場合における特別図柄の変動時間と、第2特別抽選の結果がハズレであり確変フラグがONである場合における特別図柄の変動時間とが、同一の変動時間(例えば、4500ms)となるように構成してもよい。また、第2特別抽選の結果が大当りであり確変フラグがOFFである場合における特別図柄の変動時間が最も長時間(例えば、299500ms)となるように構成してもよい。また、第1特別抽選の結果が大当りであり確変フラグがONである場合における特別図柄の変動時間が短時間(例えば、2000ms)となるように構成してもよい。また、第2特別抽選の結果が2R大当りであり確変フラグがONである場合における特別図柄の変動時間(例えば、4500ms)、及び、第2特別抽選の結果が10R大当りであり確変フラグがONである場合における特別図柄の変動時間(例えば、29500ms)が、第1特別抽選の結果が大当りであり確変フラグがONである場合における特別図柄の変動時間(例えば、2000ms)よりも長くなるように構成してもよい。また、第2特別抽選の結果が小当りであり確変フラグがONである場合における特別図柄の変動時間が最も短時間
(例えば、500ms)となるように構成してもよい。
[5-1-5.普通図柄の当り判定テーブル]
図127は、第5のパチンコ遊技機に係るパチンコ遊技機の普通図柄の当り判定テーブルの一例である。
図127に示されるとおり、普通抽選が行われると、「普通図柄当り」または「ハズレ」に決定される。メインROM1202に記憶される普通図柄の当り判定テーブルには、通過ゲート1126への遊技球の通過に基づいて実行される普通抽選に用いられるデータとして、「普通図柄当り」又は「ハズレ」に決定される普通図柄当り判定用乱数の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「普通図柄当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
第5のパチンコ遊技機では、普通図柄当り判定用乱数の総乱数は1024である。すなわち、上記の普通図柄当り判定用乱数は0~1023の範囲(幅)で発生する。この範囲は固定値として設定されている。普通図柄当り確率は、普通図柄当り判定用乱数の範囲に対する普通図柄当り判定値データの数によって定められる。なお、普通図柄当り判定用乱数の範囲(幅)は、適宜変更してもよい。普通図柄当り確率は、図127において選択率として示される。すなわち、この第5のパチンコ遊技機では、概ね43回に1回の割合で普通抽選の結果が「ハズレ」となる。図127に示される選択率はこれに限られないことは勿論であるが、概ね30~50回の割合で普通抽選の結果が「ハズレ」となることが好ましい。
[5-1-6.普通図柄の変動パターンテーブル]
図128は、第5のパチンコ遊技機に係るパチンコ遊技機の普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。
メインCPU1201は、通過ゲート1126を遊技球が通過したことに基づいて、例えば図128に示される普通図柄の変動パターンテーブルを用いて、普通図柄の変動パターンを決定する。
図128に示されるように、普通抽選の結果が普通図柄当りである場合、普通図柄の変動パターンは、変動時間500msecの変動パターン(01H)に決定される。
また、普通抽選の結果が「ハズレ」である場合、普通図柄の変動パターンは、通過ゲート1126を遊技球が通過したときに抽出される普通図柄変動パターン決定用乱数に基づいて、変動時間が異なる複数の変動パターン(02H~05H)のうちいずれかに決定される。とくに普通抽選の結果が「ハズレ」であって普通図柄変動パターン決定用乱数が特定の乱数(98,99)である場合には、例えば600000msecと極めて長い時間にわたって普通図柄の変動表示が行われる特定パターンに決定される。
なお、図128には示されていないが、設定値毎に普通図柄変動パターン決定用乱数範囲を変えて低設定よりも高設定の方が上記の特定パターンに決定される確率が高くなる等、設定値毎に決定される普通図柄の変動パターンが異なるようにしても良い。
[5-2.遊技の流れ]
確変フラグがOFFである通常遊技状態において遊技を開始した場合のその後の遊技の流れについて説明する。なお、通常遊技状態では、特別図柄の変動パターンテーブル(図126参照)に示されるように、第2特別図柄の変動パターンは、第1特別図柄の変動パターンとは異なり、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかに決定される。そのため、通常遊技状態では、一般的な遊技者は左打ちで遊技を行う。左打ちで遊技が行われると、遊技領域1105に向けて発射された遊技球は、第2始動口1140A,1140Bではなく第1始動口1120に入賞しうる。
通常遊技状態において第1始動口1120に遊技球が入賞すると、メインCPU1201は、第1特別抽選を行う。通常遊技状態において第1特別抽選の結果が「大当り」となる確率は、特別図柄の当り判定テーブル(図123参照)に示されるように概ね319分の1である。
なお、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行った場合であっても、右打ちされた遊技球が通過ゲート1126を通過して普通図柄当りの結果が得られると、普通電動役物1146が開放し、第2始動口1140Bに遊技球が入賞する可能性があるが、第2始動口1140Bへの遊技球の入賞によって払い出される賞球は1個である。また、普通電動役物1146が開放せずに第2始動口1140Aに遊技球が入賞したとしても、第2始動口1140Aへの遊技球の入賞によって払い出される賞球は1個である。さらに、第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞すると、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかで第2特別図柄の変動表示が行われるため、小当り用大入賞口1151が開放される頻度は極めて小さい。一方、第1始動口1120に遊技球が入賞したときは、第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞したときよりも多くの賞球(例えば4個)が払い出される。また、第1始動口1120に遊技球が入賞したときの第1特別図柄の変動時間は概ね10000msecである。そのため、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はない。
また、通常遊技状態において、普通抽選の結果が普通図柄当りとなる確率(普通電動役物1146の開放確率)が高く(図127参照)、普通抽選の結果が普通図柄当りとなった場合における普通図柄の変動時間が相対的に短いため(図128参照)、遊技者が右打ちを行った場合には、普通電動役物1146が相当程度開放した状態となる。従って、通過ゲート1126を通過した遊技球は、第2始動口1140Bに入賞する可能性が高く、第2特別抽選の結果が小当りとなったとしても、第2始動口1140Bよりも下流に配設された小当り用大入賞口1151に遊技球が流入するような状況は発生し難くなっている。また、仮に、通常遊技状態において、普通抽選の結果がハズレとなり、普通電動役物1146が開放しなかったとしても、第2特別抽選の結果が小当りである場合における第2特別図柄の変動時間が極めて長いため、小当りによる出玉はやはり得られ難くなっている。
なお、大当りの際に開放する大入賞口と小当りの際に開放する大入賞口とは、異なる大入賞口であってもよいし、同一の大入賞口であってもよい。また、大当りの際に開放する大入賞口及び小当りの際に開放する大入賞口の配置位置は、適宜設計することが可能である。例えば、小当りの際に開放する大入賞口を普通電動役物1146よりも下流に設け、大当りの際に開放する大入賞口を普通電動役物1146よりも上流に設けることとしてもよい。また、大当りの際に開放する大入賞口及び小当りの際に開放する大入賞口の双方を、普通電動役物1146よりも下流に設けることとしてもよい。また、大当り又は小当りの際に開放する大入賞口(兼用の大入賞口)を普通電動役物1146よりも下流に設けることとしてもよい。また、本実施例では、小当りの際に開放する大入賞口に入賞しなかった遊技球、大当りの際に開放する大入賞口に入賞しなかった遊技球、第2始動口1140Bに入賞しなかった遊技球等が入賞し得る第2始動口1140A(普通電動役物の設けられていない特図2用の始動口)が配設されている。第2始動口1140Aの配置位置としては、普通電動役物1146よりも下流且つ小当りの際に開放する大入賞口よりも下流(下方)や、普通電動役物1146と小当りの際に開放する大入賞口との間等を想定することが可能である。このような第2始動口1140Aを配設する場合であっても、大当りの際に開放する大入賞口と小当りの際に開放する大入賞口とを兼用することとしてもよい。また、大当りの際に開放する大入賞口が小当りの際に開放する大入賞口よりも下流に設けられるような態様においては、小当りの際に開放する大入賞口と大当りの際に開放する大入賞口との間に第2始動口1140Aを配設する場合や、大当りの際に開放する大入賞口よりも下流に第2始動口1140Aを配設する場合等を想定することが可能である。また、本実施例では、普通電動役物の設けられている始動口として、特図2用の始動口(第2始動口1140B)を配設する例について説明しているが、普通電動役物の設けられている始動口として、第1特別図柄用の始動口を配設することとしてもよい。例えば、普通電動役物の設けられていない第1特別図柄用の始動口とは別途、普通電動役物の設けられている第1特別図柄用の始動口を配設することとしてもよい。
通常遊技状態において行われた第1特別抽選の結果が「大当り」であったとき、メインCPU1201は、特別図柄判定テーブル(図124参照)を参照して当り時選択図柄コマンドを決定する。その後、メインCPU1201は、大当り種類決定テーブル(図125参照)を参照し、決定された当り時選択図柄コマンドに基づいて大当りの種類(ラウンド数)を決定し、大当り遊技状態に制御する。
図69に示されるように、大当り用大入賞口1131は右側領域1107に配置されているため、大当り遊技状態では、右打ちで遊技が行われる。
次に、所謂初当りに基づく大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態について説明する。
第5のパチンコ遊技機では、電サポ制御が実行されず、所謂初当りに基づく大当り遊技状態が終了したときは必ず確変フラグがONにセットされるため、初当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、メインCPU1201は、高確低ベース状態に制御する。この高確低ベース状態では、第2特別抽選の結果が「小当り」であるとき、第2特別図柄の変動パターンは、変動時間が例えば1000msecと極めて短時間である超速変動に決定されるため(図126参照)、右打ちで遊技が行われる。
初当りに基づく大当り遊技状態が終了した後の高確低ベース状態では、高い確率で第2特別図柄の変動パターンが超速変動に決定されるとともに小当りが導出されるため、小当り用大入賞口1151が通常遊技状態と比べて極めて高い頻度で繰り返し開放される。しかし、普通抽選の結果が普通図柄当りであるときは、普通図柄の変動パターンが変動時間500msecの変動パターンに決定される。また、右打ちされた遊技球の殆どが通過ゲート1126を通過して連続して普通図柄当りとなるため、普通電動役物1146ひいては普電用シャッタ1147がほぼフルオープン状態となる。したがって、高確低ベース状態における普通抽選の結果が普通図柄当りであるときは、右打ちされた遊技球の全部または略全部が第2始動口1140Bに入賞するため、たとえ小当り用大入賞口1151が高い頻度で開放されたとしても、小当り用大入賞口1151への入賞が阻害される。第2始動口1140Bに遊技球が入賞したときに払い出される賞球数は、上述した通り1個である。
これに対し、高確低ベース状態において、普通抽選の結果が普通ハズレであるときは、普通図柄の変動時間が10000msec、20000msec、30000msecおよび600000msecのうちいずれかに決定される。メインCPU1201は、普通図柄の変動表示が停止し、普通図柄当りを示す態様が導出されたことに基づいて普通電動役物1146ひいては普電用シャッタ1147の開放動作を行うため、普通図柄が変動表示している間や、普通図柄の変動表示が停止したとしても普通図柄当りが導出されなかったときは、普通電動役物1146が開放されない。そのため、普通電動役物1146が閉鎖している間は小当り用大入賞口1151への入賞が阻害されず、右打ちされた遊技球の大半が小当り用大入賞口1151に入賞することとなる。小当り用大入賞口1151に遊技球が入賞したときに払い出される賞球数は、上述した通り10個である。そのため、普通抽選の結果が普通ハズレに決定されうる高確低ベース状態では、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超えることとなる。
なお、高確低ベース状態において、普通抽選の結果が普通ハズレであるときは、普通図柄の変動時間が長くなるにつれて、出玉増加速度が大きくなる。
このように、第5のパチンコ遊技機は、所定回数(例えば、5回)の大当り遊技状態が行われるまでの間に、普通抽選の結果が普通ハズレであって且つより変動時間が長い普通図柄の変動パターンを引くことができるかといったゲーム性である。
このような第5のパチンコ遊技機では、1回の高確低ベース状態の間に、普通抽選の結果が1度も普通ハズレとならないパターンや、普通抽選の結果が1度だけ普通ハズレであったとしても普通図柄の変動時間が10000msecに決定される場合や、普通抽選の結果が2度普通ハズレとなってしかも2度とも普通図柄の変動時間が600000msecに決定される場合など、さまざまなパターンが生じうる。
したがって、第5のパチンコ遊技機によれば、普通抽選の結果が普通ハズレであるときに、普通図柄の変動時間が異なる複数の変動パターンを設けるだけといった簡易な構成で、大当り遊技状態とは別の遊技者に有利な高確低ベース状態として、様々な出玉増加パターンでの有利遊技状態(高確低ベース状態)の実現を可能ならしめたこれまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となり、興趣を高めることができる。
また、高確低ベース状態における普通抽選の結果が普通ハズレであるときに、普通図柄変動パターンコマンドを受信したサブCPU1301は、普通図柄の変動時間に基づく演出を実行することが好ましい。すなわち、普通図柄の変動時間が10000msecであるときと、20000msecであるときと、30000msecであると、600000msecとで、獲得しうる賞球量の期待値が異なることから、普通図柄の変動時間に応じて、有利度合い(例えば獲得可能な賞球量の度合い)を把握できる演出を実行してもよい。例えば、普通図柄の変動時間が10000msecであるときには「1ラウンド当り!」のような演出を実行し、普通図柄の変動時間が20000msecであるときには「2ラウンド当り!」のような実行し、普通図柄の変動時間が30000msecであるときには「3ラウンド当り!」のような演出を実行し、普通図柄の変動時間が600000msecであるときには「スーパー当り」のような演出を実行するようにするとよい。このように、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超える可能性がある有利遊技状態が実行されるとき、有利の度合いを示す演出が実行されるようにすることで、興趣を高めることが可能となる。
なお、サブCPU1301により実行される演出としては、表示制御回路1304を介して表示装置1007に表示される表示演出、音声制御回路1305を介してスピーカ1032から出力される音演出、LED制御回路1306を介して実行されるLED群1046の発光演出、および役物制御回路1307を介して実行される演出用役物群1058の動作演出のうち少なくとも一つ以上の演出が相当する。
ところで、高確低ベース状態において、普通抽選の結果が普通ハズレであって、普通図柄の変動時間が600000msecに決定された場合には、普通図柄の変動が終了する前に例えば第2特別抽選の結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御されることが生じうる。さらには、大当り遊技状態に制御される時間は概ね180000~300000msecであるから、大当り遊技状態が終了したのちも依然として、変動時間600000msecの普通図柄の変動表示が終了せずに継続していることが生じうる。上述した通り、普通図柄が変動表示している間は普通電動役物1146が開放されないため、普通電動役物1146の開放によって小当り用大入賞口1151への入賞が阻害されず、右打ちされた遊技球の大半が小当り用大入賞口1151に入賞することとなる。このように、普通図柄の変動時間が600000msecに決定された場合には、普通図柄の変動表示が終了する前に大当り遊技状態に制御されたとしても、さらにこの大当り遊技状態が終了したときに普通図柄の変動表示が停止せずに継続していれば、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態において普通抽選の結果が「普通ハズレ」とならなくとも、大当り遊技状態の終了後ただちに有利遊技状態に制御されることとなり、大当り遊技状態に制御されている間も遊技興趣を高めることが可能となる。例えば、普通図柄の変動時間が600000msecに決定され、この普通図柄の変動が開始された後に例えば300000msecの大当り遊技状態が開始された場合には、大当り遊技状態終了後の概ね300000msecは、小当り用大入賞口1151へ入賞し放題となり、興趣を高めることが可能となる。
なお、本実施例では、大当り遊技状態中や小当り遊技状態中においても、普通図柄の変動時間が消化されることとして説明しているが、大当り遊技状態中や小当り遊技状態中においては、普通図柄の変動時間が消化されない(変動時間の経過を停止する)ように構成してもよい。例えば、普通図柄の変動時間が600000msecに決定され、普通図柄の変動が開始されてから300000msecが経過した時点で大当り遊技状態が開始したような場合、当該大当り遊技状態が終了した後、300000msecに亘って普通図柄の変動を継続する(大当り遊技状態中、普通図柄変動の残り時間が減らない)こととしてもよい。
なお、第5のパチンコ遊技機では電サポ制御が実行されることがないが、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態において電サポ制御が実行されるパチンコ遊技機にも、本発明を適用することができる。とくに、普通抽選の結果が普通ハズレであって普通図柄の変動時間が600000msecに決定された場合には、大当り遊技状態が終了したのちの遊技状態において電サポ制御が実行されるにもかかわらず、右打ちされた遊技球の大半が小当り用大入賞口1151に入賞するといったことを生じさせることが可能となる。
<演出モードの遷移フロー>
図129(a)は、第5のパチンコ遊技機に係る演出モードの移行遷移を示す図である。図129(b)は、第5のパチンコ遊技機に係る演出モードの移行条件をまとめた表である。
本実施例では、図129(a)に示すような演出モード(サブ遊技状態)がサブ制御回路1300によって管理されている。演出モードとしては、通常モード、初当りモード、確変モード、及び、ボーナスモードが設けられている。
図129(a)及び図129(b)を参照して具体的に説明すると、通常モードにおいて大当り遊技状態が開始すると、サブ制御回路1300は、通常モードから初当りモードへと演出モードを移行させる(移行条件(1)参照)。
初当りモードにおいて大当り遊技状態が終了すると、サブ制御回路1300は、初当りモードから確変モードへと演出モードを移行させる(移行条件(2)参照)。確変モードにおいて特別図柄の変動表示(特別図柄変動)が所定回数(50回)行われると、サブ制御回路1300は、確変モードから通常モードへと演出モードを移行させる
(移行条件(3)参照)。
確変モードにおいて大当り遊技状態が開始すると、サブ制御回路1300は、確変モードからボーナスモードへと演出モードを移行させる(移行条件(4)参照)。また、確変モードにおいて、変動パターン「05H」(図128参照)による普通図柄の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が開始すると、サブ制御回路1300は、確変モードからボーナスモードへと演出モードを移行させる(移行条件(4)参照)。
ボーナスモードにおいて普通図柄ハズレ長変動が終了すると、サブ制御回路1300は、ボーナスモードから確変モードへと演出モードを移行させる(移行条件(5)参照)。また、ボーナスモードにおいて大当り遊技状態が終了したとき、初当りから実行された大当り遊技状態の回数が所定回数(5回)未満であれば(リミッタに到達していなければ)、サブ制御回路1300は、ボーナスモードから確変モードへと演出モードを移行させる(移行条件(5)参照)。なお、ボーナスモードにおいて大当り遊技状態が終了したときに普通図柄ハズレ長変動の実行中であればボーナスモードを維持し、また、ボーナスモードにおいて普通図柄ハズレ長変動が終了したときに大当り遊技状態中であればボーナスモードを維持することとしてもよい。
ボーナスモードにおいて大当り遊技状態が終了したとき、初当りから実行された大当り遊技状態の回数が所定回数(5回)であれば(リミッタに到達していれば)、サブ制御回路1300は、ボーナスモードから通常モードへと演出モードを移行させる(移行条件(6)参照)。
なお、通常モードは、通常遊技状態において制御される演出モードである。通常モードにおいては、演出ステージがサブ制御回路1300によって管理されている。演出ステージとしては、第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージが設けられている。各演出ステージについては、後に詳述する。
また、図示しないが、通常モード(通常遊技状態において制御される演出モード)として、特殊演出モードが設けられることとしてもよい。特殊演出モードは、ボーナスモードが終了してから特別図柄の変動表示(特別図柄変動)が所定回数(例えば、50回)行われるまでの間に制御される演出モードとすることが可能である。
<第1演出ステージ予告内容抽選処理>
図130は、第5のパチンコ遊技機に係る第1演出ステージ予告内容抽選処理を示すフローチャートである。
図130に示す第1演出ステージ予告内容抽選処理は、第1演出ステージ(図129(a)参照)において、第1始動口1120に遊技球が入賞した後、当該始動入賞に係る特別図柄変動が開始するときに、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。なお、サブ制御回路1300は、主制御回路1200から送信される特別図柄演出開始コマンドを受信することにより、特別図柄変動が開始することを認識することができる。
第1演出ステージ予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、擬似連段階演出概要抽選処理を実行する(ステップS9001)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、サブ変動パターンに基づいて、当該第1始動口入賞に係る特別図柄変動中に行われる演出の概要を決定する。詳細については後述するが、サブCPU1301は、図130に示す第1演出ステージ予告内容抽選処理が開始されるよりも前に、当該第1始動口入賞に係る特別図柄変動に対応するサブ変動パターンを決定している。サブ変動パターンは、擬似連演出に関する情報を含んでいる。
擬似連演出とは、1つの始動記憶に基づき特別図柄が変動表示されてから最終的に確定表示されるまでの間に、装飾図柄があたかも停止表示(仮停止表示)されるような演出である。仮停止表示の状態は、装飾図柄が振動等している状態であり、完全に停止表示されたとは言えない状態である。本実施例では、擬似連演出を単に「擬似連」と呼ぶことがあり、また、擬似連が発生しない演出を「擬似無し」と呼ぶことがある。本実施例における擬似連演出としては、仮停止表示が1回発生する擬似連演出、及び、仮停止表示が2回発生する擬似連演出が設けられている。仮停止表示が1回発生する擬似連演出を「擬似2」と呼び、仮停止表示が2回発生する擬似連演出を「擬似3」と呼ぶこととする。
「擬似2」では、装飾図柄の仮停止表示が1回発生した後、当該仮停止表示状態から装飾図柄の変動表示が再開された(2回目の擬似的な変動表示が行われた)後に装飾図柄が最終的に停止表示される。「擬似3」では、装飾図柄の仮停止表示が1回発生し、当該仮停止表示状態から装飾図柄の変動表示が再開された(2回目の擬似的な変動表示が行われた)後に2回目の仮停止表示が発生し、当該仮停止表示状態から装飾図柄の変動表示が再開された(3回目の擬似的な変動表示が行われた)後に装飾図柄が最終的に停止表示される。なお、1回目の仮停止表示が発生するまでの段階を「擬似1」と呼び、2回目の擬似的な変動表示が開始してから2回目の仮停止表示が発生するまでの段階を「擬似2」と呼び、3回目の擬似的な変動表示が開始した後の段階を「擬似3」と呼ぶことがある。また、「擬似無し」の演出において装飾図柄の変動表示が開始されてから装飾図柄が停止表示されるまでを「擬似1」と呼ぶこともある。
サブ変動パターンは、擬似連演出に関する情報として、擬似連演出の発生の有無を示す情報、装飾図柄の仮停止表示状態の発生回数(擬似連演出がどの段階まで進行するか)を示す情報、及び、擬似連演出における各段階で行われる演出の大枠を示す情報を含んでいる。例えば、「擬似1」が20秒の演出であり、「擬似2」が16秒の演出であり、「擬似3」でリーチが成立した後発展しスーパーリーチ後半に繋がるという情報を含むサブ変動パターンが決定されている場合、ステップS9001の処理において、サブCPU1301は、「擬似1」において(装飾図柄が20秒間に亘って変動している間)どのような演出を経由して後述する「ベル」アイコンを停止させるか、「擬似2」において(装飾図柄が16秒間に亘って変動している間)どのような演出を経由して後述する「スイカ」アイコンを停止させるか、といった演出の概要を決定する。これにより、擬似連における各段階及び最終変動における演出の概要が決定されることになる。
擬似連演出における各段階で行われる演出の大枠としては、例えば、[24]10秒リーチ(ボーナス)パターンや[24]6秒演出(ボーナス)パターン等が設けられている。[24]10秒リーチ(ボーナス)パターンにおいては、装飾図柄の変動開始(再開)から10秒経過時点でテンパイとなった後、装飾図柄の変動開始(再開)から22秒経過時点から24秒経過時点に亘ってアイコンが表示され、その後4秒間に亘ってアイコン停止後予告が発生する(例えば、図136に示す演出番号「14」「18」「23」「27」参照)。[24]6秒演出(ボーナス)パターンにおいては、装飾図柄の変動開始(再開)から6秒経過時点から演出が開始した後、演出に成功して、装飾図柄の変動開始(再開)から22秒経過時点から24秒経過時点に亘ってアイコンが表示され、その後4秒間に亘ってアイコン停止後予告が発生する(例えば、図142に示す演出番号「76」参照)。
次に、サブCPU1301は、演出強度抽選処理を実行する(ステップS9002)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、サブ変動パターンに基づいて、擬似連の各段階における演出強度を決定する。具体的に、サブCPU1301は、「擬似無し」に対応するサブ変動パターンが決定されている場合には、擬似1用の演出強度を決定し、「擬似2」に対応するサブ変動パターンが決定されている場合には、擬似1用の演出強度及び擬似2用の演出強度を決定し、「擬似3」に対応するサブ変動パターンが決定されている場合には、擬似1用の演出強度、擬似2用の演出強度、及び、擬似3用の演出強度を決定する。演出強度は、擬似連の各段階において行われる演出の期待度を示す指標となるものである。演出強度としては、レベル1~7が設けられており、レベルが上昇するほど、大当り期待度の高い演出が行われやすくなっている。なお、擬似2用の演出強度(レベル)は、擬似1用の演出強度(レベル)以上に設定されており、擬似3用の演出強度(レベル)は、擬似2用の演出強度(レベル)以上に設定されている。
次に、サブCPU1301は、サブ変動パターンに含まれる情報に基づいて、擬似連演出が発生するか否かを判断する(ステップS9003)。擬似連演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、サブ変動パターンに含まれる情報に基づいて、擬似連演出が「擬似3」まで進行するか否かを判断する(ステップS9004)。擬似連演出が「擬似3」まで進行すると判断した場合、サブCPU1301は、擬似3用予告内容抽選処理を実行する(ステップS9005)。擬似3用予告内容抽選処理については、後に図131を用いて説明する。
ステップS9004において擬似連演出が「擬似3」まで進行しないと判断した場合、又は、ステップS9005の処理を実行した後、サブCPU1301は、擬似2用予告内容抽選処理を実行する(ステップS9006)。擬似2用予告内容抽選処理については、後に図132を用いて説明する。
ステップS9003において擬似連演出が発生しないと判断した場合、又は、ステップS9006の処理を実行した後、サブCPU1301は、擬似1用予告内容抽選処理を実行する(ステップS9007)。擬似1用予告内容抽選処理については、後に図133を用いて説明する。ステップS9007の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<擬似3変動主予告内容抽選処理>
図131は、第5のパチンコ遊技機に係る擬似3変動主予告内容抽選処理を示すフローチャートである。
図131に示す擬似3変動主予告内容抽選処理は、擬似3用予告内容抽選処理(図130のステップS9005参照)において行われる処理である。
擬似3変動主予告内容抽選処理において、サブCPU1301は、図130のステップS9002で決定した擬似3演出強度(擬似3用の演出強度)に基づいて、擬似3変動主予告内容を決定する(ステップS9011)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、擬似連演出における「擬似3」の段階で行われる大当り予告演出の種別、及び、当該大当り予告演出の内容を決定する。本実施例では、「擬似3」の段階で行われ得る大当り予告演出として、複数種類の大当り予告演出(第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、第4予告演出・・・等)が設けられている。また、各大当り予告演出の内容として、複数の演出内容が設けられている。例えば、第1予告演出の内容として、第1予告演出内容A、第1予告演出内容B、第1予告演出内容C、第1予告演出内容D・・・等が設けられている。第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、及び、第4予告演出については、後に詳述する。
ステップS9011の処理において、サブCPU1301は、擬似3変動主予告内容として、複数種類の大当り予告演出のなかから一の大当り予告演出(例えば、第1予告演出)を決定するとともに、当該大当り予告演出の内容として一の演出内容(例えば、第1予告演出内容A)を決定する。その後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
なお、擬似3用予告内容抽選処理(図130のステップS9005参照)においては、図131に示す擬似3変動主予告内容抽選処理を行うのに先立ち、リーチ演出の概要を決定する処理を行うこととしてもよい。リーチ演出は、装飾図柄がリーチ態様で表示される
(左側に位置する装飾図柄(左装飾図柄)、右側に位置する装飾図柄(右装飾図柄)、及び、中央に位置する装飾図柄(中装飾図柄)のうち、2つの装飾図柄が同じ図柄で停止表示され、残りの1つの装飾図柄が変動表示される)演出である。この場合、ステップS9011の処理において、サブCPU1301は、装飾図柄の変動表示が開始(再開)されてからリーチが成立するまでの時間よりも演出時間の短い演出内容を決定するようにしてもよい。例えば、10秒以内に完結可能な演出内容と完結するのに10秒以上を要する演出内容とが設けられている場合において、装飾図柄の変動表示が開始(再開)されてからリーチが成立するまでの時間が10秒であるようなリーチ演出が決定されているときに、擬似3変動主予告内容として、10秒以内に完結可能な演出内容を決定することが可能なように構成してもよい。
<擬似2変動主予告内容抽選処理>
図132は、第5のパチンコ遊技機に係る擬似2変動主予告内容抽選処理を示すフローチャートである。
図132に示す擬似2変動主予告内容抽選処理は、擬似2用予告内容抽選処理(図130のステップS9006参照)において行われる処理である。
擬似2変動主予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、図130のステップS9002で決定した擬似2演出強度(擬似2用の演出強度)に基づいて、擬似2変動主予告内容(仮)を選択する(ステップS9021)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、擬似連演出における「擬似2」の段階で行われ得る大当り予告演出の種別、及び、当該大当り予告演出の内容を決定する。本実施例では、「擬似2」の段階で行われ得る大当り予告演出として、「擬似3」の段階で行われ得る大当り予告演出と同種の大当り予告演出(第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、第4予告演出・・・等)が設けられている。また、各大当り予告演出の内容として、「擬似3」の段階で行われ得る大当り予告演出の内容と同じ内容が設けられている。
ステップS9021の処理において、サブCPU1301は、擬似2変動主予告内容(仮)として、複数種類の大当り予告演出のなかから一の大当り予告演出(例えば、第1予告演出)を選択するとともに、当該大当り予告演出の内容として一の演出内容(例えば、第1予告演出内容B)を選択する。なお、ここで選択される擬似2変動主予告内容(仮)は、仮のものであり、擬似2変動主予告内容は、別の演出内容に差し替えられる可能性がある(ステップS9024参照)。
次に、サブCPU1301は、擬似2変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が特定の大当り予告演出であるか否かを判断する(ステップS9022)。特定の大当り予告演出は、擬似連における各段階で行われる演出がストーリー性を有しており、擬似連の段階が進行するのに伴って、所定のストーリーが展開されるような大当り予告演出である。例えば、特定の大当り予告演出の1つである上記第1予告演出は、キャラクタが会話をする演出であり、擬似連における各段階で発せられるキャラクタのセリフが互いに関連付けられている。例えば、「擬似3」における会話内容は、「擬似2」における会話内容を前提とした内容となっており、これにより、擬似連の段階が進行するのにつれて会話も進行するような演出態様となっている。なお、会話内容は、大当り期待度を示す指標として設定されている。本実施例では、特定の大当り予告演出として、第1予告演出の他に第5予告演出が設けられている。一方、上記第2予告演出、第3予告演出、及び、第4予告演出は、特定の大当り予告演出に該当しない。
擬似2変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が特定の大当り予告演出であると判断した場合、サブCPU1301は、擬似2変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が、擬似3変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別(図131のステップS9011参照)と同じであるか否かを判断する(ステップS9023)。この処理において、例えば、擬似2変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別、及び、擬似3変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別が、ともに第1予告演出である場合、サブCPU1301は、これらの種別が同じであると見做す。これに対し、擬似2変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別、及び、擬似3変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別のうち、一方が第1予告演出であり他方が第5予告演出である場合、サブCPU1301は、これらの種別は異なると見做す。なお、擬似連演出が「擬似3」まで進行しない場合(図130のステップS9005の処理が実行されていない場合)、サブCPU1301は、擬似2変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が、擬似3変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別と同じではないと判断する。
擬似2変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が、擬似3変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別と同じであると判断した場合、サブCPU1301は、擬似2変動主予告内容(仮)を他の演出内容に差し替え、差替後の演出内容を正式な擬似2変動主予告内容として決定する(ステップS9024)。
この処理において、サブCPU1301は、主予告内容差替テーブルを参照することにより、差替後の演出内容を決定する。主予告内容差替テーブルとしては、例えば、会話内容差替テーブルが設けられている。図示しないが、会話内容差替テーブルにおいては、差替前の演出内容(会話内容)ごとに、既に決定された会話内容(擬似3変動主予告内容)に対して差替後の演出内容(既に決定された擬似3変動主予告内容に対して選択可能な会話内容)が規定されている。これにより、例えば、擬似3変動主予告内容として第1予告演出が決定されている状況において、擬似2変動主予告内容(仮)として第1予告演出が選択された場合に、「擬似2」における会話内容が「擬似3」における会話内容に対して違和感のない内容となるように(例えば、「擬似2」における会話内容の期待度が「擬似3」における会話内容の期待度よりも高くなることのないように)調整することが可能となっている。なお、ステップS9024の処理において、サブCPU1301は、大当り予告演出の種別については擬似2変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別を維持しつつ、当該大当り予告演出の内容のみを差し替える。
ステップS9022において擬似2変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が特定の大当り予告演出ではないと判断した場合、又は、ステップS9023において擬似2変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が擬似3変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別と同じではないと判断した場合、サブCPU1301は、ステップS9021で選択された擬似2変動主予告内容(仮)を正式な擬似2変動主予告内容として決定する(ステップS9025)。
ステップS9024又はステップS9025の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<擬似1変動主予告内容抽選処理>
図133は、第5のパチンコ遊技機に係る擬似1変動主予告内容抽選処理を示すフローチャートである。
図133に示す擬似1変動主予告内容抽選処理は、擬似1用予告内容抽選処理(図130のステップS9007参照)において行われる処理である。
擬似1変動主予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、図130のステップS9002で決定した擬似1演出強度(擬似1用の演出強度)に基づいて、擬似1変動主予告内容(仮)を選択する(ステップS9031)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階で行われ得る大当り予告演出の種別、及び、当該大当り予告演出の内容を決定する。本実施例では、「擬似1」の段階で行われ得る大当り予告演出として、「擬似3」の段階で行われ得る大当り予告演出と同種の大当り予告演出(第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、第4予告演出・・・等)が設けられている。また、各大当り予告演出の内容として、「擬似3」の段階で行われ得る大当り予告演出の内容と同じ内容が設けられている。
ステップS9031の処理において、サブCPU1301は、擬似1変動主予告内容(仮)として、複数種類の大当り予告演出のなかから一の大当り予告演出(例えば、第1予告演出)を選択するとともに、当該大当り予告演出の内容として一の演出内容(例えば、第1予告演出内容C)を選択する。なお、ここで選択される擬似1変動主予告内容(仮)は、仮のものであり、擬似1変動主予告内容は、別の演出内容に差し替えられる可能性がある(ステップS9034及びステップS9036参照)。
次に、サブCPU1301は、擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が特定の大当り予告演出であるか否かを判断する(ステップS9032)。上述したように、本実施例では、特定の大当り予告演出として、第1予告演出及び第5予告演出が設けられている。
擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が特定の大当り予告演出であると判断した場合、サブCPU1301は、擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が、擬似2変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別(図132のステップS9024及びステップS9025参照)と同じであるか否かを判断する(ステップS9033)。この処理において、擬似連演出が発生しない場合(図130のステップS9006の処理が実行されていない場合)、サブCPU1301は、擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が、擬似2変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別と同じではないと判断する。
擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が、擬似2変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別と同じであると判断した場合、サブCPU1301は、擬似1変動主予告内容(仮)を他の演出内容に差し替え、差替後の演出内容を正式な擬似1変動主予告内容として決定する(ステップS9034)。この処理において、サブCPU1301は、主予告内容差替テーブルを参照することにより、差替後の演出内容を決定する。上述したように、主予告内容差替テーブルとしては、例えば、会話内容差替テーブルが設けられている。ここでは、既に決定された会話内容は、擬似2変動主予告内容となる。なお、ステップS9034の処理において、サブCPU1301は、大当り予告演出の種別については擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別を維持しつつ、当該大当り予告演出の内容のみを差し替える。
ステップS9033において擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が擬似2変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別と同じではないと判断した場合、サブCPU1301は、擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が、擬似3変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別
(図131のステップS9011参照)と同じであるか否かを判断する(ステップS9035)。この処理において、擬似連演出が発生しない場合又は擬似連演出が「擬似3」まで進行しない場合(図130のステップS9005の処理が実行されていない場合)、サブCPU1301は、擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が、擬似3変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別と同じではないと判断する。
擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が、擬似3変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別と同じであると判断した場合、サブCPU1301は、擬似1変動主予告内容(仮)を他の演出内容に差し替え、差替後の演出内容を正式な擬似1変動主予告内容として決定する(ステップS9036)。この処理において、サブCPU1301は、主予告内容差替テーブルを参照することにより、差替後の演出内容を決定する。上述したように、主予告内容差替テーブルとしては、例えば、会話内容差替テーブルが設けられている。ここでは、既に決定された会話内容は、擬似3変動主予告内容となる。なお、ステップS9036の処理において、サブCPU1301は、大当り予告演出の種別については擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別を維持しつつ、当該大当り予告演出の内容のみを差し替える。
ステップS9032において擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が特定の大当り予告演出ではないと判断した場合、又は、ステップS9035において擬似1変動主予告内容(仮)として選択された大当り予告演出の種別が擬似3変動主予告内容として決定された大当り予告演出の種別と同じではないと判断した場合、サブCPU1301は、ステップS9031で選択された擬似1変動主予告内容(仮)を正式な擬似2変動主予告内容として決定する(ステップS9037)。
ステップS9034、ステップS9036、又は、ステップS9037の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<大当り予告演出(第1演出ステージ専用)>
図130~図133を用いて説明したように、第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、及び、第4予告演出は、それぞれ、「擬似1」~「擬似3」の各段階で発生し得る。例えば、「擬似1」~「擬似3」の全ての段階で第1予告演出が発生したり、「擬似1」~「擬似3」の全ての段階で第2予告演出が発生したり、「擬似1」~「擬似3」の全ての段階で第3予告演出が発生したり、「擬似1」~「擬似3」の全ての段階で第4予告演出が発生したり、「擬似1」及び「擬似2」で第1予告演出が発生し「擬似3」で第2予告演出が発生したり、「擬似1」及び「擬似2」で第2予告演出が発生し「擬似3」で第3予告演出が発生したり、「擬似1」で第1予告演出が発生し「擬似2」及び「擬似3」で第3予告演出が発生したり、「擬似1」で第1予告演出が発生し「擬似2」で第2予告演出が発生し「擬似3」で第3予告演出が発生したりする。
このように、「擬似1」~「擬似3」の各段階で行われる大当り予告演出の種別は、他の段階で行われる大当り予告演出の種別とは無関係に決定される。ただし、複数の段階に亘って第1予告演出が行われる場合には、これらの第1予告演出で発生する会話内容に違和感がないように(擬似連の段階が進むにつれて期待度が低下することのないように)所定の制御が行われている(図132のステップS9024、並びに、図133のステップS9034及びステップS9036参照)。
ここで、本実施例では、擬似連演出における段階が進む際に、アイコンが表示される場合がある。例えば、「擬似1」において「ベル」アイコンが表示されると「擬似2」に移行したり、「擬似2」において「スイカ」アイコンが表示されると「擬似3」に移行したり、「擬似3」において「チェリー」アイコンが表示されるとスーパーリーチ(リーチのうち相対的に大当り期待度の高いもの)に移行したりする。以上を前提に、以下、第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、及び、第4予告演出について説明する。
<第1予告演出>
図134(a)は、第1予告演出のフローを示す図である。図134(b)は、第1予告演出のタイムチャートを示す図である。
図134(a)及び図134(b)に示す第1予告演出は、第1演出ステージ(図129(a)参照)において特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。
演出番号「1」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6.5秒経過時点に亘って、1段目用の会話として所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示された後、フェイドアウトとなる演出である。演出番号「2」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6.5秒経過時点に亘って、1段目用の会話として所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から6.5秒経過時点から10秒経過時点に亘って、2段目用の会話として所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示され、その後、フェイドアウトとなる演出である。演出番号「3」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6.5秒経過時点に亘って、1段目用の会話として所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から6.5秒経過時点から10秒経過時点に亘って、2段目用の会話として所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から10秒経過時点から13.5秒経過時点に亘って、3段目用の会話として所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示され、その後、フェイドアウトとなる演出である。
演出番号「4」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から7.5秒経過時点に亘って、1段目用の会話として所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示された後、ボタン画像が表示装置1007に表示され、その後、装飾図柄の変動開始(再開)から10秒経過時点から13.5秒経過時点に亘って、2段目用の会話又は3段目用の会話として所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示され、フェイドアウトとなる演出である。ボタン画像は、演出ボタン1054を模した画像である。ボタン有効時間は、装飾図柄の変動開始(再開)から8秒経過時点から10秒経過時点に設定されている。ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作された場合には、演出ボタン1054が操作された時点から3.5秒間に亘って、2段目用の会話又は3段目用の会話として所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示されるようにしてもよい。また、ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作されなかった場合には、所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示されないようにしてもよい。
演出番号「5」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から7.5秒経過時点に亘って、1段目用の会話として所定のキャラクタのセリフが表示装置1007に表示された後、ボタン画像が表示装置1007に表示され、その後、装飾図柄の変動開始(再開)から10秒経過時点から13秒経過時点に亘って、アイコンが表示装置1007に表示される演出である。ボタン有効時間は、装飾図柄の変動開始(再開)から8秒経過時点から10秒経過時点に設定されている。ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作された場合には、演出ボタン1054が操作された時点から、アイコンが表示装置1007に表示されるようにしてもよい。このとき、演出ボタン1054が操作されたタイミングにかかわらず、装飾図柄の変動開始(再開)から12秒経過時点まで、アイコンが表示装置1007に表示されるようにしてもよい。また、ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作されなかった場合にも、装飾図柄の変動開始(再開)から10秒経過時点から12秒経過時点に亘って、アイコンが表示装置1007に表示されるようにしてもよい。アイコンが表示された場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。アイコン停止後予告については後述する。
1段目用の会話、2段目用の会話、及び、3段目用の会話としては、それぞれ、複数の会話内容(セリフ)が設けられており、一の会話内容が選択される。各会話内容は、所定の文字色と対応付けられており、対応する文字の色で表示装置1007に表示される。文字の色は、大当り期待度と対応付けられている。例えば、擬似連が発生する場合には、擬似連が発生しない場合と比較して大当り期待度が高いところ、会話内容が紫色で表示されることは、擬似連が発生することを示唆している。また、スーパーリーチ(SP)が発生する場合には、スーパーリーチが発生しない場合と比較して大当り期待度が高いところ、会話内容が赤色で表示されることは、スーパーリーチが発生する(紫色よりも期待度が高い)ことを示唆している。また、会話内容が金色で表示されることは、大当りである蓋然性が非常に高い(赤色よりも期待度が高い)ことを示唆している。また、会話内容が虹色で表示されることは、大当りであること(プレミアSPが発生すること)が確定した(金色よりも期待度が高い)ことを示唆している。なお、1段目用の会話としては、デフォルト色、紫色、赤色、及び、金色のうち、何れかの色で会話内容が表示され、2段目用の会話としては、デフォルト色、紫色、赤色、及び、金色のうち、何れかの色で会話内容が表示され、3段目用の会話としては、赤色、金色、及び、虹色のうち、何れかの色で会話内容が表示される。
第1予告演出において表示され得るアイコンとしては、「ベル」アイコン、「スイカ」アイコン、「チェリー」アイコン、第1特定アイコン(「プレミアム」アイコン)、及び、第2特定アイコンが設けられている。本実施例において、「ベル」アイコンは、「擬似1」においてのみ表示され得るアイコンであり、「擬似1」において「ベル」アイコンが表示されると「擬似2」に移行する。「スイカ」アイコンは、「擬似2」においてのみ表示され得るアイコンであり、「擬似2」において「スイカ」アイコンが表示されると「擬似3」に移行する。「チェリー」アイコンは、「擬似3」においてのみ表示され得るアイコンであり、「擬似3」において「チェリー」アイコンが表示されると所定のスーパーリーチに移行する。第1特定アイコンは、「擬似3」においてのみ表示され得るアイコンであり、第1特定アイコンが表示されると第1特定スーパーリーチ(プレミアSP)に移行する。第2特定アイコンは、「擬似1」~「擬似3」の何れの段階においても表示され得るアイコンであり、第2特定アイコンが表示されると第2特定スーパーリーチに移行する。
<第2予告演出>
図135は、第2予告演出のフローを示す図である。図136は、第2予告演出のタイムチャートを示す図である。図137は、第2予告演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示す図である。
図135及び図136に示す第2予告演出は、第1演出ステージ(図129(a)参照)において特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。
演出番号「11」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示された後、フェイドアウトとなる演出である。演出番号「12」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から4.5秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が左回転しているような態様で表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から4.5秒経過時点から7.5秒経過時点に亘って、アイテムが表示装置1007に表示される演出である。ここで表示され得るアイテムとしては、少なくともリーチが発生することを示唆するアイテム、少なくともスーパーリーチが発生することを示唆するアイテム、少なくとも特定のスーパーリーチが発生することを示唆するアイテム、ガセアイテム等を挙げることができる。
演出番号「13」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が左回転しているような態様で表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から6秒経過時点から8秒経過時点に亘って、所定のミッションの開始に係る画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から8秒経過時点から19秒経過時点に亘って、ミッションの実行中に係る画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から19秒経過時点から22秒経過時点に亘って、ミッションの結果が失敗となったことに対応する画像が表示装置1007に表示され、その後、表示装置1007がワイプ表示となって通常背景へと戻る演出である。
演出番号「14」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が左回転しているような態様で表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から6秒経過時点から8秒経過時点に亘って、所定のミッションの開始に係る画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から8秒経過時点から19秒経過時点に亘って、ミッションの実行中に係る画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から19秒経過時点から22秒経過時点に亘って、ミッションの結果が成功となったことに対応する画像が表示装置1007に表示され、その後、装飾図柄の変動開始(再開)から22秒経過時点から24秒経過時点に亘って、アイコンが表示装置1007に表示される演出である。アイコンが表示された場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。アイコン停止後予告については後述する。なお、ミッションの実行中には、ミッション成功時に付与される報酬(アイコン)が示唆されており、ミッション成功により当該アイコンが確定的に表示されることになる。
演出番号「15」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から4.5秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が右回転しているような態様で表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から4.5秒経過時点から10秒経過時点に亘って、複数のアイテムが変動表示されるルーレット演出の結果として信頼度系アイテムが表示装置1007に表示される演出である。信頼度系アイテムとしては、互いに大当り期待度の異なる複数のアイテム(例えば、大当り期待度の低い第1のアイテム、大当り期待度が中程度の第2のアイテム、大当り期待度の高い第3のアイテム等)が設けられている。例えば、ハズレの場合には、第1のアイテムが選択されやすく、大当りの場合には、第3のアイテムが選択されやすくなっている。これらのアイテムのうちの一のアイテムが表示されることによって、大当り期待度が示唆されるようになっている。
演出番号「16」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から4.5秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が右回転しているような態様で表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から4.5秒経過時点から10秒経過時点に亘って、複数のアイテムが変動表示されるルーレット演出の結果としてアイコン示唆系アイテムが表示装置1007に表示され、その後、装飾図柄の変動開始(再開)から10秒経過時点から12秒経過時点に亘って、アイコンが表示装置1007に表示される演出である。アイコンが表示された場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。アイコン停止後予告については後述する。
アイコン示唆系アイテムとしては、「ベル」アイコン停止示唆アイテム、「スイカ」アイコン停止示唆アイテム、「チェリー」アイコン停止示唆アイテム、第1特定アイコン停止示唆アイテム、及び、第2特定アイコン停止示唆アイテムが設けられている。ルーレット演出の結果として「ベル」アイコン停止示唆アイテムが表示された場合には、直後に「ベル」アイコンが表示される。ルーレット演出の結果として「スイカ」アイコン停止示唆アイテムが表示された場合には、直後に「スイカ」アイコンが表示される。ルーレット演出の結果として「チェリー」アイコン停止示唆アイテムが表示された場合には、直後に「チェリー」アイコンが表示される。ルーレット演出の結果として第1特定アイコン停止示唆アイテムが表示された場合には、直後に第1特定アイコンが表示される。ルーレット演出の結果として第2特定アイコン停止示唆アイテムが表示された場合には、直後に第2特定アイコンが表示される。
なお、第2予告演出において表示され得るアイコンとしては、「ベル」アイコン、「スイカ」アイコン、「チェリー」アイコン、第1特定アイコン、第2特定アイコン、及び、第3特定アイコンが設けられている。「ベル」アイコン、「スイカ」アイコン、「チェリー」アイコン、第1特定アイコン、及び、第2特定アイコンは、第1予告演出においても表示され得るアイコンであり、これらのアイコンについては、上述した通りである。第2予告演出においては、これらのアイコンに加え、第3特定アイコンが表示され得ることとされている。第3特定アイコンは、「擬似1」~「擬似3」の何れの段階においても表示され得るアイコンであり、第3特定アイコンが表示されると第3特定スーパーリーチに移行する。
演出番号「17」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が右回転しているような態様で表示される点を除いて、演出番号「13」に対応する演出と同様の演出である。演出番号「18」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が右回転しているような態様で表示される点を除いて、演出番号「14」に対応する演出と同様の演出である。
演出番号「19」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から4.5秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が上回転しているような態様で表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から4.5秒経過時点から10秒経過時点に亘って、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦うバトル演出に係る画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から10秒経過時点から12秒経過時点に亘って、バトル演出の結果が失敗となったことに対応する画像が表示装置1007に表示される演出である。
演出番号「20」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から4.5秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が上回転しているような態様で表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から4.5秒経過時点から10秒経過時点に亘って、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦うバトル演出に係る画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から10秒経過時点から12秒経過時点に亘って、バトル演出の結果が成功となったことに対応する画像が表示装置1007に表示され、その後、装飾図柄の変動開始(再開)から12秒経過時点から14秒経過時点に亘って、上述した信頼度系アイテムが表示装置1007に表示される演出である。
演出番号「21」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から4.5秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が上回転しているような態様で表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から4.5秒経過時点から10秒経過時点に亘って、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦うバトル演出に係る画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から10秒経過時点から12秒経過時点に亘って、バトル演出の結果が成功となったことに対応する画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から12秒経過時点から14秒経過時点に亘って、上述したアイコン示唆系アイテムが表示装置1007に表示され、その後、装飾図柄の変動開始(再開)から14秒経過時点から16秒経過時点に亘って、アイコン示唆系アイテムに対応するアイコンが表示装置1007に表示される演出である。アイコンが表示された場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。アイコン停止後予告については後述する。
演出番号「22」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が上回転しているような態様で表示される点を除いて、演出番号「13」に対応する演出と同様の演出である。演出番号「23」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が上回転しているような態様で表示される点を除いて、演出番号「14」に対応する演出と同様の演出である。
演出番号「24」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から4.5秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が下回転しているような態様で表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から4.5秒経過時点から9秒経過時点に亘って、連打演出の開始に係る画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から9秒経過時点から15秒経過時点
(演出ボタン1054の連打を受け付ける時間)に亘って、ボタン画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から15秒経過時点から18秒経過時点に亘って、連打演出の結果が失敗となったことに対応する画像が表示装置1007に表示され、その後、表示装置1007がワイプ表示となって通常背景へと戻る演出である。
演出番号「25」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から1.5秒経過時点から3秒経過時点に亘って、所定のキャラクタのカットが表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から4.5秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が下回転しているような態様で表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から4.5秒経過時点から9秒経過時点に亘って、連打演出の開始に係る画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から9秒経過時点から15秒経過時点
(演出ボタン1054の連打を受け付ける時間)に亘って、ボタン画像が表示装置1007に表示され、装飾図柄の変動開始(再開)から15秒経過時点から18秒経過時点に亘って、連打演出の結果が成功となったことに対応する画像が表示装置1007に表示され、その後、装飾図柄の変動開始(再開)から18秒経過時点から20秒経過時点に亘って、アイコンが表示装置1007に表示される演出である。アイコンが表示された場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。アイコン停止後予告については後述する。なお、連打演出の実行中には、連打演出成功時に付与される報酬(アイコン)が示唆されており、連打演出成功により当該アイコンが確定的に表示されることになる。
演出番号「26」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が下回転しているような態様で表示される点を除いて、演出番号「13」に対応する演出と同様の演出である。演出番号「27」に対応する演出は、装飾図柄の変動開始(再開)から3秒経過時点から6秒経過時点に亘って、表示装置1007の画面が下回転しているような態様で表示される点を除いて、演出番号「14」に対応する演出と同様の演出である。
図137(a)では、演出番号「24」に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「24」に対応する演出は、装飾図柄の変動時間が20秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図137(a)に示す例において、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始(再開)から18秒経過時点まで高速で変動し、その後2秒かけて停止し、図柄確定となる。これにより、遊技者からは、第2予告演出が終了して通常背景に戻ると、各装飾図柄が停止しているように見えることになる。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「24」に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
図137(b)では、演出番号「25」に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「25」に対応する演出は、装飾図柄の変動時間が20秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図137
(b)に示す例において、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始(再開)から20秒経過時点まで高速で変動した状態を維持する。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「25」に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
図137(c)では、演出番号「13」「17」「22」「26」に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「13」「17」「22」「26」に対応する演出は、装飾図柄の変動時間が24秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図137(c)に示す例において、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始(再開)から22秒経過時点まで高速で変動し、その後2秒かけて停止し、図柄確定となる。これにより、遊技者からは、第2予告演出が終了して通常背景に戻ると、各装飾図柄が停止しているように見えることになる。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「13」「17」「22」「26」に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
図137(d)では、演出番号「14」「18」「23」「27」に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「14」「18」「23」「27」に対応する演出は、装飾図柄の変動時間が24秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図137(d)に示す例において、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始(再開)から24秒経過時点まで高速で変動した状態を維持する。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「14」「18」「23」「27」に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
<第3予告演出>
図138は、第3予告演出のフローを示す図である。図139は、第3予告演出のタイムチャートを示す図である。図140は、第3予告演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示す図である。
図138及び図139に示す第3予告演出は、第1演出ステージ(図129(a)参照)において特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。
演出番号「41」「42」に対応する演出は、「擬似1」においてのみ発生し得る。演出番号「43」~「48」に対応する演出は、「擬似2」においてのみ発生し得る。演出番号「49」~「52」に対応する演出は、「擬似3」においてのみ発生し得る。第3予告演出において表示され得るアイコンとしては、「ベル」アイコン、「スイカ」アイコン、及び、「チェリー」アイコンが設けられている。「擬似1」で表示されるアイコンは、「ベル」アイコンに定められており、「擬似2」で表示されるアイコンは、「スイカ」アイコンに定められており、「擬似3」で表示されるアイコンは、「チェリー」アイコンに定められており、「擬似3」で「チェリー」アイコンが表示されると、所定のスーパーリーチに発展するようになっている。なお、第3予告演出では、第1特定アイコン、第2特定アイコン、及び、第3特定アイコンが表示されることはない。
「擬似2」及び「擬似3」においては、敵攻撃演出が行われる。敵攻撃演出においては、3つの数字図柄の変動と停止が繰り返し行われ、継続出目が停止表示される毎に、味方キャラクタが敵キャラクタを攻撃する。継続出目(3つの数字図柄の組合せ)としては、「1・2・2」、「2・3・3」、「3・4・4」、「4・5・5」、「5・6・6」、「6・7・7」、及び、「7・1・1」が設けられている。味方キャラクタが敵キャラクタを攻撃すると、敵キャラクタの体力ゲージが減少する。体力ゲージは、アイコンの獲得可能性を示唆している。アイコンが停止するか否かの煽り(アイコン停止煽り)に連動して敵キャラクタが倒れると、アイコンの獲得やテンパイ(SPへの展開)といった状況が、遊技者に対して付与されることになる。なお、敵キャラクタを撃破したことに伴い、所定の文字が表示されることがあり、当該文字の色によって大当り期待度が示唆される。
具体的に、演出番号「41」に対応する演出は、第3予告演出のタイトル完成煽りに係る画像が表示装置1007に表示された後、フェイドアウトとなる演出である。演出番号「42」に対応する演出は、第3予告演出のタイトル完成煽りに係る画像が表示装置1007に表示された後、当該タイトル完成煽りに成功したことに対応する画像が表示装置1007に表示され、その後、「ベル」アイコンが表示装置1007に確定的に表示される
(停止する)演出である。「ベル」アイコンが表示された(「ベル」アイコンを獲得した)場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。
タイトル完成煽りが発生し得るタイミングとしては、4つのタイミングが設けられている。具体的に、装飾図柄の変動開始から1秒経過時点からタイトル完成煽りに係る画像が表示装置1007に表示される場合(タイミング1)と、装飾図柄の変動開始から5秒経過時点からタイトル完成煽りに係る画像が表示装置1007に表示される場合(タイミング2)と、装飾図柄の変動開始から9秒経過時点からタイトル完成煽りに係る画像が表示装置1007に表示される場合(タイミング3)と、装飾図柄の変動開始から13秒経過時点からタイトル完成煽りに係る画像が表示装置1007に表示される場合(タイミング4)と、が設けられている。タイトル完成煽りは、これらの4つのタイミングのうちの一のタイミングで発生する。
演出番号「43」に対応する演出は、敵攻撃演出が行われた後、アイコン停止煽り(1回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、「スイカ」アイコンが表示装置1007に確定的に表示される(停止する)演出である。「スイカ」アイコンが表示された(「スイカ」アイコンを獲得した)場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。演出番号「44」に対応する演出は、敵攻撃演出が行われた後、アイコン停止煽り(1回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(2回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、アイコン停止煽りに失敗したことに対応する画像が表示装置1007に表示され、その後、表示装置1007がワイプ表示となって通常背景へと戻る演出である。
演出番号「45」に対応する演出は、敵攻撃演出が行われた後、アイコン停止煽り(1回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(2回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、「スイカ」アイコンが表示装置1007に確定的に表示される(停止する)演出である。「スイカ」アイコンが表示された(「スイカ」アイコンを獲得した)場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。演出番号「46」に対応する演出は、敵攻撃演出が行われた後、アイコン停止煽り(1回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(2回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(3回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、アイコン停止煽りに失敗したことに対応する画像が表示装置1007に表示され、その後、表示装置1007がワイプ表示となって通常背景へと戻る演出である。
演出番号「47」に対応する演出は、敵攻撃演出が行われた後、アイコン停止煽り(1回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(2回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(3回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、「スイカ」アイコンが表示装置1007に確定的に表示される(停止する)演出である。「スイカ」アイコンが表示された(「スイカ」アイコンを獲得した)場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。演出番号「48」に対応する演出は、敵攻撃演出が行われた後、アイコン停止煽り(1回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(2回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(3回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、数字図柄がテンパイ態様で表示装置1007に表示され、所定のつなぎ演出を経て第3特定スーパーリーチ(前半)に発展する演出である。
演出番号「49」に対応する演出は、敵攻撃演出が行われた後、アイコン停止煽り(1回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、「チェリー」アイコンが表示装置1007に確定的に表示される(停止する)演出である。「チェリー」アイコンが表示された(「チェリー」アイコンを獲得した)場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。演出番号「50」に対応する演出は、敵攻撃演出が行われた後、アイコン停止煽り(1回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(2回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、「チェリー」アイコンが表示装置1007に確定的に表示される
(停止する)演出である。「チェリー」アイコンが表示された(「チェリー」アイコンを獲得した)場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。
演出番号「51」に対応する演出は、敵攻撃演出が行われた後、アイコン停止煽り(1回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(2回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(3回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、「チェリー」アイコンが表示装置1007に確定的に表示される(停止する)演出である。「チェリー」アイコンが表示された(「チェリー」アイコンを獲得した)場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。演出番号「52」に対応する演出は、敵攻撃演出が行われた後、アイコン停止煽り(1回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(2回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、さらに、継続出目が表示装置1007に停止表示された後、アイコン停止煽り(3回目)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、数字図柄がテンパイ態様で表示装置1007に表示され、所定のつなぎ演出を経て第3特定スーパーリーチ(後半)に発展する演出である。
なお、演出番号「49」~「52」に対応する演出においては、アイコン停止煽り(1回目)、アイコン停止煽り(2回目)、乃至、アイコン停止煽り(3回目)に係る画像が表示装置1007に表示されているときに、ボタン画像も併せて表示装置1007に表示される。これにより、演出ボタン1054の操作を受け付けるようになっている。ボタン画像が表示される場合には、所定のボタン有効時間(例えば、アイコン停止煽りに係る画像が表示される2秒間・・・図139参照)が設定されている。ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作された場合には、演出ボタン1054が操作された時点で(ボタン有効時間が満了していなくても、当該操作直後に)、当該アイコン停止煽りに続く表示(「チェリー」アイコンの表示、継続出目の表示、又は、数字図柄のテンパイ表示)が行われる。一方、ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作されなかった場合には、ボタン有効時間の終了時点で(ボタン有効時間が終了した瞬間に)、当該アイコン停止煽りに続く表示(アイコンの表示、継続出目の表示、又は、数字図柄のテンパイ表示)が行われる。このようなボタン画像は、演出番号「43」~「48」に対応する演出においては表示されない。すなわち、演出番号「43」~「48」に対応する演出においては、仮に、アイコン停止煽りに係る画像が表示されている間に演出ボタン1054が操作されたとしても、当該操作を契機として(アイコン停止煽りに係る画像が表示される2秒間が満了する前に)、アイコン停止煽りに続く表示(「チェリー」アイコンの表示、継続出目の表示、又は、数字図柄のテンパイ表示)が行われることはない。また、敵攻撃演出が開始するときには、所定の可動役物が動作することにより、大当り期待度を示唆することが可能となっている。可動役物の動作態様と大当り期待度との関係は、後述するアイコン停止後予告と同様である。
図140(a)では、演出番号「42」(タイミング1)に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「42」(タイミング1)に対応する演出は、「擬似1」における装飾図柄の変動時間が12秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図140(a)に示す例において、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から2秒経過時点まで高速で変動し、その後1秒かけて減速し、1秒間停止した後、再度高速で変動する。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「42」(タイミング1)に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
図140(b)では、演出番号「42」(タイミング2)に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「42」(タイミング2)に対応する演出は、「擬似1」における装飾図柄の変動時間が16秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図140(b)に示す例において、左装飾図柄は、変動開始から3.5秒経過時点まで高速で変動し、その後1秒かけて減速し、1秒間停止し、2.5秒間に亘って揺れた後、再度高速で変動する。中装飾図柄は、変動開始から6秒経過時点まで高速で変動し、その後1秒かけて減速し、1秒間停止した後、再度高速で変動する。右装飾図柄は、変動開始から4秒経過時点まで高速で変動し、その後1秒かけて減速し、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、再度高速で変動する。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「42」(タイミング2)に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
図140(c)では、演出番号「42」(タイミング3)に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「42」(タイミング3)に対応する演出は、「擬似1」における装飾図柄の変動時間が20秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図140(c)に示す例において、左装飾図柄は、変動開始から7秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、2.5秒間に亘って揺れた後、再度高速で変動する。中装飾図柄は、変動開始から10.5秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速した後、再度高速で変動する。右装飾図柄は、変動開始から8.5秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、1秒間に亘って揺れた後、再度高速で変動する。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「42」(タイミング3)に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
図140(d)では、演出番号「42」(タイミング4)に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「42」(タイミング4)に対応する演出は、「擬似1」における装飾図柄の変動時間が24秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図140(d)に示す例において、左装飾図柄は、変動開始から11秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、2.5秒間に亘って揺れた後、再度高速で変動する。中装飾図柄は、変動開始から14.5秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速した後、再度高速で変動する。右装飾図柄は、変動開始から12.5秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、1秒間に亘って揺れた後、再度高速で変動する。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「42」(タイミング4)に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
なお、図140における装飾図柄の「停止」とは、仮停止表示を意味している。上述したように、仮停止表示の状態は、装飾図柄が振動等している状態であり、完全に停止表示されたとは言えない状態である。
<第4予告演出>
図141は、第4予告演出のフローを示す図である。図142は、第4予告演出のタイムチャートを示す図である。図143は、第4予告演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示す図である。
図141及び図142に示す第4予告演出は、第1演出ステージ(図129(a)参照)において特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。
演出番号「71」「72」に対応する演出は、「擬似1」においてのみ発生し得る。演出番号「73」~「77」に対応する演出は、「擬似2」又は「擬似3」において発生し得る。第4予告演出において表示され得るアイコンとしては、「ベル」アイコン、「スイカ」アイコン、及び、「チェリー」アイコンが設けられている。「擬似1」で表示されるアイコンは、「ベル」アイコンに定められており、「擬似2」で表示されるアイコンは、「スイカ」アイコンに定められており、「擬似3」で表示されるアイコンは、「チェリー」アイコンに定められており、「擬似3」で「チェリー」アイコンが表示されると、所定のスーパーリーチに発展するようになっている。なお、第4予告演出では、第1特定アイコン、第2特定アイコン、及び、第3特定アイコンが表示されることはない。
具体的に、演出番号「71」に対応する演出は、左装飾図柄として「4」図柄が停止し、「4」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(4図柄テンパイ煽り)に係る画像が表示装置1007に表示された後、4図柄テンパイ煽りに失敗したことに対応する画像が表示装置1007に表示され、表示装置1007がワイプ表示となって通常背景へと戻る演出である。演出番号「72」に対応する演出は、左装飾図柄として「4」図柄が停止し、「4」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(4図柄テンパイ煽り)に係る画像が表示装置1007に表示された後、4図柄テンパイ煽りに成功したことに対応する画像が表示装置1007に表示され、成功後の専用背景状態においてノーマルリーチとなる画像が表示装置1007に表示され、その後、アイコンが表示装置1007に表示される演出である。アイコンが表示された場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。
4図柄テンパイ煽りが発生し得るタイミングとしては、2つのタイミングが設けられている。具体的に、装飾図柄の変動開始から3.5秒経過時点から4図柄テンパイ煽りに係る画像が表示装置1007に表示される場合(タイミング1)と、装飾図柄の変動開始から7秒経過時点から4図柄テンパイ煽りに係る画像が表示装置1007に表示される場合
(タイミング2)と、が設けられている。4図柄テンパイ煽りは、これらの2つのタイミングのうちの一のタイミングで発生する。
演出番号「73」に対応する演出は、専用背景状態となった後、「4」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(4図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「4」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、その後、アイコンが表示装置1007に表示される演出である。アイコンが表示された場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。演出番号「74」に対応する演出は、専用背景状態となった後、「4」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(4図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「4」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「7」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(7図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「7」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、その後、アイコンが表示装置1007に表示される演出である。アイコンが表示された場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。
演出番号「75」に対応する演出は、専用背景状態となった後、「4」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(4図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「4」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「7」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(7図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「7」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「4」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(4図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「4」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「7」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(7図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「7」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、その後、アイコンが表示装置1007に表示される演出である。アイコンが表示された場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。
演出番号「76」に対応する演出は、専用背景状態となった後、「4」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(4図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「4」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「7」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(7図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「7」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「4」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(4図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「4」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「7」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(7図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「7」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「4」図柄と「7」図柄とのうち何れの図柄がテンパイとなるかの煽りに係る画像が表示装置1007に表示され、その後、アイコンが表示装置1007に表示される演出である。アイコンが表示された場合には、その後、アイコン停止後予告に移行する。
演出番号「77」に対応する演出は、専用背景状態となった後、「4」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(4図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「4」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「7」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(7図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「7」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「4」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(4図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「4」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「7」図柄がテンパイとなるか否かの煽り(7図柄テンパイ煽り)に係る画像及び当該「7」図柄が滑る画像が表示装置1007に表示され、「4」図柄と「7」図柄とのうち何れの図柄がテンパイとなるかの煽りに係る画像が表示装置1007に表示され、その後、「4」図柄と「7」図柄とのうち何れかの図柄がテンパイ態様で表示装置1007に表示され、所定のつなぎ演出を経て第3特定スーパーリーチに発展する演出である。
なお、「擬似1」において演出番号「72」に対応する演出を経由してアイコン停止後予告が行われた後、「擬似2」において演出番号「73」~「77」に対応する演出が行われる場合、「擬似2」における演出番号「73」~「77」に対応する演出においては、専用背景状態となる前に、「擬似1」における演出の結果として「4」図柄がテンパイとなった後の背景が表示される。また、「擬似2」において演出番号「73」~「76」に対応する演出のうちの何れかの演出を経由してアイコン停止後予告が行われた後、「擬似3」において演出番号「73」~「77」に対応する演出が行われる場合、「擬似3」における演出番号「73」~「77」に対応する演出においては、専用背景状態となる前に、「擬似2」における演出の結果として「4」図柄がテンパイとなった後の背景が表示される。
図143(a)では、演出番号「71」(タイミング1)に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「71」(タイミング1)に対応する演出は、装飾図柄の変動時間が20秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図143(a)に示す例において、左装飾図柄は、変動開始から3.5秒経過時点まで高速で変動し、その後、1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、9秒間に亘って揺れた後、さらに、0.5秒間高速で変動し、1秒かけて減速し、1秒間停止し、2.5秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。中装飾図柄は、変動開始から18秒経過時点まで高速で変動し、その後、1秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。右装飾図柄は、変動開始から8秒経過時点まで高速で変動し、その後、3秒かけて減速し、1秒間に亘って滑り、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、さらに、1秒間高速で変動し、1秒かけて減速し、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。これにより、遊技者からは、第4予告演出が終了して通常背景に戻った後、装飾図柄の変動時間が8秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときにおけるデフォルト変動と同様の態様で各装飾図柄が変動するように見えることになる。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「71」(タイミング1)に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。なお、デフォルト変動については後述する。
図143(b)では、演出番号「71」(タイミング2)に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「71」(タイミング2)に対応する演出は、装飾図柄の変動時間が24秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図143(b)に示す例において、左装飾図柄は、変動開始から7秒経過時点まで高速で変動し、その後、2秒かけて減速し、1秒間停止し、9秒間に亘って揺れた後、さらに、0.5秒間高速で変動し、1秒かけて減速し、1秒間停止し、2.5秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。中装飾図柄は、変動開始から22秒経過時点まで高速で変動し、その後、1秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。右装飾図柄は、変動開始から11.5秒経過時点まで高速で変動し、0.5秒間に亘って揺れた後、3秒かけて減速し、1秒間に亘って滑り、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、さらに、1秒間高速で変動し、1秒かけて減速し、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「71」(タイミング2)に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
図143(c)では、演出番号「72」(タイミング1)に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「72」(タイミング1)に対応する演出は、「擬似1」における装飾図柄の変動時間が20秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図143(c)に示す例において、左装飾図柄は、変動開始から3.5秒経過時点まで高速で変動し、その後、1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、12秒間に亘って揺れた後、さらに、2秒間高速で変動する。中装飾図柄は、変動開始から14秒経過時点まで高速で変動した後、0.5秒毎に1コマ送りとなる速度で動作し、その後さらに、2秒間高速で変動する。右装飾図柄は、変動開始から8秒経過時点まで高速で変動し、その後、3秒かけて減速し、7秒間に亘って揺れた後、さらに、2秒間高速で変動する。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「72」(タイミング1)に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
図143(d)では、演出番号「72」(タイミング2)に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「72」(タイミング2)に対応する演出は、「擬似1」における装飾図柄の変動時間が24秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図143(d)に示す例において、左装飾図柄は、変動開始から11秒経過時点まで高速で変動し、その後、1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、8.5秒間に亘って揺れた後、さらに、2秒間高速で変動する。中装飾図柄は、変動開始から18秒経過時点まで高速で変動した後、0.5秒毎に1コマ送りとなる速度で動作し、その後さらに、2秒間高速で変動する。右装飾図柄は、変動開始から12秒経過時点まで高速で変動し、その後、3秒かけて減速し、7秒間に亘って揺れた後、さらに、2秒間高速で変動する。このような装飾図柄の変動パターンは、演出番号「72」(タイミング2)に対応する演出が行われるとき専用の変動パターンである。
<アイコン停止後予告>
図144は、アイコン停止後予告の演出内容を示す図である。図145及び図146は、アイコン停止後予告と装飾図柄の変動パターンとの関係を示す図である。
演出番号「91」に対応するアイコン停止後予告は、「ベル」アイコン又は「スイカ」アイコンが停止した(確定的に表示された)後に行われる演出である。演出番号「91」に対応するアイコン停止後予告においては、第1のつなぎ演出が行われた後、所定の可動役物が第1の態様で動作する。演出番号「92」に対応するアイコン停止後予告は、「ベル」アイコン又は「スイカ」アイコンが停止した(確定的に表示された)後に行われる演出である。演出番号「92」に対応するアイコン停止後予告においては、第1のつなぎ演出が行われた後、所定の可動役物が第2の態様で動作する。
演出番号「93」に対応するアイコン停止後予告は、「チェリー」アイコンが停止した
(確定的に表示された)後に行われる演出である。演出番号「93」に対応するアイコン停止後予告においては、第2のつなぎ演出が行われる。演出番号「94」に対応するアイコン停止後予告は、第1特定アイコンが停止した(確定的に表示された)後に行われる演出である。演出番号「94」に対応するアイコン停止後予告においては、第3のつなぎ演出が行われる。演出番号「95」に対応するアイコン停止後予告は、第2特定アイコンが停止した(確定的に表示された)後に行われる演出である。演出番号「95」に対応するアイコン停止後予告においては、第4のつなぎ演出が行われる。演出番号「96」に対応するアイコン停止後予告は、第3特定アイコンが停止した(確定的に表示された)後に行われる演出である。演出番号「96」に対応するアイコン停止後予告においては、第5のつなぎ演出が行われる。演出番号「93」~「96」に対応するアイコン停止後予告においては、所定の可動役物は動作しない。
なお、「アイコンが停止した(確定的に表示された)」とは、装飾図柄とは別途アイコンが停止表示されることを指している。本実施例で詳細に説明しているように、アイコンは、擬似連乃至スーパーリーチにおける次段階に発展することを示す目印となっている。従って、アイコンが停止表示される時点において、大当り判定の結果はいまだ導出されておらず、当該時点では、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄のうちの少なくとも一の装飾図柄が変動表示された状態となっている。また、一のアイコンが停止表示されるに当たり、当該表示が確定する前に当該アイコンが暫定的に表示される状況が想定されるため、上記では「確定的に表示された」という表現により、そのような暫定的な表示ではないことを明確にしている。「暫定的な表示」とは、一のアイコンが確定表示される可能性が存在することを示唆するような態様で当該アイコンが表示される(当該アイコンが停止表示されることを煽るような演出が行われる)ことを指している。
図145(a)では、演出番号「91」に対応するアイコン停止後予告と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「91」に対応するアイコン停止後予告においては、4秒間に亘って第1のつなぎ演出が行われた後、1秒間に亘って電飾が点灯し、1秒間に亘って所定の可動役物が第1の態様で動作し、その後、当該可動役物が収納される。第1のつなぎ演出は、所定の背景画像(第1の背景画像)が表示装置1007に表示される演出である。一方、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、高速で変動する状態が継続する。「擬似1」において「ベル」アイコンが表示されることにより演出番号「91」に対応するアイコン停止後予告が発生した場合、アイコン停止後予告の開始から4秒経過後には、「擬似2」となる。また、「擬似2」において「スイカ」アイコンが表示されることにより演出番号「91」に対応するアイコン停止後予告が発生した場合、アイコン停止後予告の開始から4秒経過後には、「擬似3」となる。すなわち、所定の可動役物の動作は、擬似連における次の段階で行われる。
図145(b)では、演出番号「92」に対応するアイコン停止後予告と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「92」に対応するアイコン停止後予告においては、4秒間に亘って第1のつなぎ演出が行われた後、1秒間に亘って電飾が点灯し、2.5秒間に亘って所定の可動役物が第2の態様で動作し、その後、当該可動役物が収納される。一方、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、高速で変動する状態が継続する。「擬似1」において「ベル」アイコンが表示されることにより演出番号「92」に対応するアイコン停止後予告が発生した場合、アイコン停止後予告の開始から4秒経過後には、「擬似2」となる。また、「擬似2」において「スイカ」アイコンが表示されることにより演出番号「92」に対応するアイコン停止後予告が発生した場合、アイコン停止後予告の開始から4秒経過後には、「擬似3」となる。すなわち、所定の可動役物の動作は、擬似連における次の段階で行われる。
所定の可動役物は、第1の状態と第2の状態と第3の状態との間で変位することが可能なように構成されている。具体的に、所定の可動役物は、第1の状態から第3の状態に変位する際には、第2の状態を経由する。すなわち、所定の可動役物は、第1の状態から第2の状態に変位した後、第2の状態から第3の状態に変位することにより、第1の状態から第3の状態に変位することが可能である。演出番号「91」に対応するアイコン停止後予告においては、所定の可動役物が第1の状態から第2の状態に変位する(1段階の変位)。一方、演出番号「92」に対応するアイコン停止後予告においては、所定の可動役物が第1の状態から第3の状態に変位する(2段階の変位)。第1の状態は、所定の可動役物が所定の位置に収納された状態であり、アイコン停止後予告が終了するとき、所定の可動役物は、第1の状態に戻る。
また、演出番号「92」に対応するアイコン停止後予告において所定の可動役物が動作している時間は、演出番号「91」に対応するアイコン停止後予告において所定の可動役物が動作している時間よりも長くなっている。所定の可動役物が動作している時間は、大当り期待度に対応しており、当該時間が長いほど、大当り期待度が高くなっている。大当り期待度は、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである確率であり、当該演出発生時に大当りであることをどの程度期待できるのかを示す指標となっている。これにより、演出番号「92」に対応するアイコン停止後予告が発生した場合には、演出番号「91」に対応するアイコン停止後予告が発生した場合と比較して、遊技者に対して、大当りへの期待感を大きく抱かせることができる。
図146(a)では、演出番号「93」に対応するアイコン停止後予告と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「93」に対応するアイコン停止後予告においては、4秒間に亘って第2のつなぎ演出が行われる。第2のつなぎ演出は、所定の背景画像(第2の背景画像)が表示装置1007に表示される演出である。一方、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、高速で変動する状態が継続する。「擬似3」において「チェリー」アイコンが表示されることにより演出番号「93」に対応するアイコン停止後予告が発生した場合、アイコン停止後予告の開始から4秒経過後に、所定のスーパーリーチとなる。
図146(b)では、演出番号「94」に対応するアイコン停止後予告と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「94」に対応するアイコン停止後予告においては、4秒間に亘って第3のつなぎ演出が行われる。第3のつなぎ演出は、所定の背景画像(第3の背景画像)が表示装置1007に表示される演出である。一方、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、高速で変動する状態が継続する。第1特定アイコンが表示されることにより演出番号「94」に対応するアイコン停止後予告が発生した場合、アイコン停止後予告の開始から4秒経過後に、第1特定スーパーリーチとなる。
図146(c)では、演出番号「95」に対応するアイコン停止後予告と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「95」に対応するアイコン停止後予告においては、4秒間に亘って第4のつなぎ演出が行われる。第4のつなぎ演出は、所定の背景画像(第4の背景画像)が表示装置1007に表示される演出である。一方、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、高速で変動する状態が継続する。第2特定アイコンが表示されることにより演出番号「95」に対応するアイコン停止後予告が発生した場合、アイコン停止後予告の開始から4秒経過後に、第2特定スーパーリーチとなる。
図146(d)では、演出番号「96」に対応するアイコン停止後予告と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「96」に対応するアイコン停止後予告においては、4秒間に亘って第5のつなぎ演出が行われる。第5のつなぎ演出は、所定の背景画像(第5の背景画像)が表示装置1007に表示される演出である。一方、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、高速で変動する状態が継続する。第3特定アイコンが表示されることにより演出番号「96」に対応するアイコン停止後予告が発生した場合、アイコン停止後予告の開始から4秒経過後に、第3特定スーパーリーチとなる。
第1のつなぎ演出、第2のつなぎ演出、第3のつなぎ演出、第4のつなぎ演出、及び、第5のつなぎ演出においては、互いに異なる背景画像(第1の背景画像~第5の背景画像)が表示装置1007に表示される。「ベル」アイコンが表示された場合と「スイカ」アイコンが表示された場合とでは、基本的に同じつなぎ演出(第1のつなぎ演出)が行われるが、第1のつなぎ演出としては、第1のつなぎ演出(共通)及び第1のつなぎ演出(専用)が設けられている。第3予告演出以外の大当り予告演出において「ベル」アイコン又は「スイカ」アイコンが表示されることにより発生するアイコン停止後予告においては、第1のつなぎ演出(共通)が行われる。一方、第3予告演出において「ベル」アイコン又は「スイカ」アイコンが表示されることにより発生するアイコン停止後予告においては、第1のつなぎ演出(専用)が行われる。第1のつなぎ演出(専用)において表示される背景画像は、第1のつなぎ演出(共通)において表示される背景画像と僅かに異なっている。第3予告演出においては、第3予告演出用の背景画像として通常とは異なる背景画像が表示されるところ、アイコン停止後予告において表示される背景画像としても第3予告演出専用の背景画像を採用している。これにより、第3予告演出に続いて発生するアイコン停止後予告において通常の背景画像が表示されることに起因する違和感を払拭することができるようになっている。
同様に、第2のつなぎ演出としては、第2のつなぎ演出(共通)及び第2のつなぎ演出
(専用)が設けられている。第3予告演出以外の大当り予告演出において「チェリー」アイコンが表示されることにより発生するアイコン停止後予告においては、第2のつなぎ演出(共通)が行われる。一方、第3予告演出において「チェリー」アイコンが表示されることにより発生するアイコン停止後予告においては、第2のつなぎ演出(専用)が行われる。第2のつなぎ演出(専用)において表示される背景画像は、第2のつなぎ演出(共通)において表示される背景画像と僅かに異なっている。上述したように、第3予告演出においては、第1特定アイコン、第2特定アイコン、及び、第3特定アイコンが表示されることがないため、第3のつなぎ演出、第4のつなぎ演出、第5のつなぎ演出については、第3予告演出専用の演出は設けられていない。
なお、本実施例において、「つなぎ演出」とは、一の演出の終了時と他の演出の開始時との隙間時間を埋めるために背景画像が表示される演出を指している。第1のつなぎ演出は、「ベル」アイコン又は「スイカ」アイコンが表示された場合専用のつなぎ演出である。また、第2のつなぎ演出は、「チェリー」アイコンが表示された場合専用のつなぎ演出であり、第3のつなぎ演出は、第1特定アイコンが表示された場合専用のつなぎ演出であり、第4のつなぎ演出は、第2特定アイコンが表示された場合専用のつなぎ演出であり、第5のつなぎ演出は、第3特定アイコンが表示された場合専用のつなぎ演出である。
また、「ベル」アイコンは、第3特定スーパーリーチ(前半)中に表示される場合があり、「チェリー」アイコンは、第3特定スーパーリーチ(後半)中に表示される場合がある。第3特定スーパーリーチ中に「ベル」アイコンが表示された場合には、アイコン停止後予告として第1のつなぎ演出が行われるが、その際に表示される背景画像は、第1のつなぎ演出(共通)において表示される背景画像と僅かに異なっている。同様に、第3特定スーパーリーチ中に「チェリー」アイコンが表示された場合には、アイコン停止後予告として第2のつなぎ演出が行われるが、その際に表示される背景画像は、第2のつなぎ演出
(共通)において表示される背景画像と僅かに異なっている。第3特定スーパーリーチにおいては、味方キャラクタ(第1味方キャラクタ)と敵キャラクタとの対戦が行われる。第3特定スーパーリーチ(前半)中に「ベル」アイコンが表示された場合には、第3特定スーパーリーチ(後半)に移行する。第3特定スーパーリーチ(後半)中に「チェリー」アイコンが表示された場合には、所定のスーパーリーチに移行する。
第3特定スーパーリーチは、第1演出ステージ(図129(a)参照)においてのみ発生し得るスーパーリーチである。これに対し、所定のスーパーリーチは、第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージのうち何れの演出ステージにおいても発生し得るスーパーリーチである。大当り予告演出において「チェリー」アイコンが表示された場合には、当該大当り予告演出の種別にかかわらず、同じスーパーリーチ(所定のスーパーリーチ)に移行する。所定のスーパーリーチにおいては、一の味方キャラクタに対して他の味方キャラクタが参戦する。第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージには、それぞれ、メインの味方キャラクタ(登場頻度の高い味方キャラクタ)が対応付けられており、第1演出ステージにおいては基本的に第1味方キャラクタが登場し、第2演出ステージにおいては基本的に第2味方キャラクタが登場し、第3演出ステージにおいては基本的に第3味方キャラクタが登場する。例えば、上述した第1予告演出、第2予告演出、及び、第3予告演出において登場する所定のキャラクタ(味方キャラクタ)は、全て第1味方キャラクタである。第1演出ステージにおいて所定のスーパーリーチが発生した場合には、第1味方キャラクタに対して第2味方キャラクタが参戦する。また、第2演出ステージにおいて所定のスーパーリーチが発生した場合には、第2味方キャラクタに対して第3味方キャラクタが参戦し、第3演出ステージにおいて所定のスーパーリーチが発生した場合には、第3味方キャラクタに対して第1味方キャラクタが参戦する。
以上で説明したように、大当り予告演出においてアイコンが表示された場合には、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、高速で変動する状態が継続する。本実施例では、擬似連演出における一の段階から次の段階に発展する際に、装飾図柄が仮停止表示されてもよいし仮停止表示されなくてもよい。擬似連演出における一の段階から次の段階に発展する際に装飾図柄が仮停止表示されない場合には、アイコンが表示されることが、次の段階に発展するための条件となる。
<大当り予告演出の具体的態様>
図147~図149は、第1予告演出の具体的態様を示す図である。図150~図152は、第2予告演出の具体的態様を示す図である。図153~図156は、第3予告演出の具体的態様を示す図である。図157~図159は、第4予告演出の具体的態様を示す図である。図160及び図161は、アイコン停止後予告の具体的態様を示す図である。図162は、アイコンの例について説明するための図である。
図147では、演出番号「3」に対応する演出(図134(a)参照)において表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図147に示す演出においては、まず、表示装置1007において装飾図柄9001の変動が開始し(図147(a)参照)、続いて、第1味方キャラクタ9002が登場し(図147(b)参照)、続いて、1段目用の会話として第1味方キャラクタ9002のセリフ(「熱いかな?」)が表示装置1007に表示され(図147(c)参照)、続いて、2段目用の会話として第1味方キャラクタ9002のセリフ(「熱いぜ!」)が表示装置1007に表示され(図147(d)参照)、続いて、3段目用の会話として第1味方キャラクタ9002のセリフ(「熱すぎる!」)が表示装置1007に表示され(図147(e)参照)、その後、装飾図柄9001がリーチ態様となる(図147(f)参照)。
図148では、演出番号「5」に対応する演出(図134(a)参照)において表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図148に示す演出においては、まず、「擬似1」における演出として、表示装置1007において装飾図柄9001の変動が開始し(図148(a)参照)、続いて、第1味方キャラクタ9002が登場するとともに、1段目用の会話として第1味方キャラクタ9002のセリフ(「ボタンを押して」)が表示装置1007に表示され(図148(b)参照)、続いて、ボタン画像9003が表示装置1007に表示され(図148(c)参照)、続いて、「ベル」アイコン確定画像9011が表示装置1007において大きく表示され(図148(d)参照)、続いて、擬似連段階報知用ベル画像9021が表示装置1007において「ベル」アイコン確定画像9011よりも小さく表示され(図148(e)参照)、その後、「擬似2」に移行する(図148(f)参照)。「ベル」アイコン確定画像9011は、「ベル」アイコンが確定的に表示されたことに対応する画像である。擬似連段階報知用ベル画像9021は、擬似連の段階が「擬似2」であることに対応する画像であり、「擬似2」の間、表示装置1007における所定位置に継続的に表示される。
図149では、「擬似1」において図148に示す演出が行われた後、「擬似2」及び「擬似3」において演出番号「5」に対応する演出(図134(a)参照)が行われる場合に表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図149に示す演出においては、図148(f)に示すように「擬似2」に移行した後、第1味方キャラクタ9002の会話及びボタン画像9003の表示を経て(図示せず)、「スイカ」アイコン確定画像9012が表示装置1007において大きく表示され(図149(a)参照)、擬似連段階報知用スイカ画像9022が表示装置1007に表示されて、「擬似3」に移行する
(図149(b)参照)。「スイカ」アイコン確定画像9012は、「スイカ」アイコンが確定的に表示されたことに対応する画像である。擬似連段階報知用スイカ画像9022は、擬似連の段階が「擬似3」であることに対応する画像であり、「擬似3」の間、表示装置1007における所定位置に継続的に表示される。
その後、第1味方キャラクタ9002の会話及びボタン画像9003の表示を経て(図示せず)、「チェリー」アイコン確定画像9013が表示装置1007において大きく表示され(図149(c)参照)、擬似連段階報知用チェリー画像9023が表示装置1007に表示されて(図149(d)参照)、所定のスーパーリーチに移行する(図示せず)。「チェリー」アイコン確定画像9013は、「チェリー」アイコンが確定的に表示されたことに対応する画像である。擬似連段階報知用チェリー画像9023は、「擬似3」においてスーパーリーチに発展することに対応する画像であり、スーパーリーチ中、表示装置1007における所定位置に継続的に表示される。その後、大当り判定の結果が大当りであれば、大当りに対応する態様で装飾図柄9001が停止表示され(図149(e)参照)、大当りとなる(図149(f)参照)。
図150では、演出番号「13」に対応する演出(図135参照)において表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図150に示す演出においては、まず、表示装置1007において装飾図柄9001の変動が開始し(図150(a)参照)、続いて、第1味方キャラクタ9002のカットが表示装置1007に大きく表示され(図150(b)参照)、続いて、第1味方キャラクタ9002の表示が縮小され(図150(c)参照)、続いて、第1味方キャラクタ9002が左回転しているような態様で表示され
(図150(d)参照)、続いて、ミッションの説明及び開始に係る画像が表示装置1007に表示され(図150(e)及び(f)参照)、その後、ミッションの結果が失敗となったことに対応して、ハズレに対応する態様で装飾図柄9001が停止表示される(図150(g)参照)。
図151及び図152では、演出番号「16」に対応する演出(図135参照)において表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図151及び図152に示す演出においては、まず、表示装置1007において装飾図柄9001の変動が開始し(図151(a)参照)、続いて、第1味方キャラクタ9002のカットが表示装置1007に大きく表示され(図151(b)参照)、続いて、第1味方キャラクタ9002の表示が縮小され(図151(c)参照)、続いて、第1味方キャラクタ9002が右回転しているような態様で表示され(図151(d)参照)、続いて、複数のアイテム(ここでは、「チャンス」、「CHANCE」、「ちゃんす」、「ゲキアツ」、「激熱」、「鉄板」、「NEXT」、及び、「ベル」アイコン停止示唆アイテム9031)のなかから一のアイテムを選択するルーレット演出が行われ(図151(e)~図152(a)参照)、続いて、ルーレット演出の結果として「ベル」アイコン停止示唆アイテム9031が選択され(図152(b)及び(c)参照)、続いて、「ベル」アイコン確定画像9011が表示装置1007において大きく表示され(図152(d)参照)、続いて、擬似連段階報知用ベル画像9021が表示装置1007において「ベル」アイコン確定画像9011よりも小さく表示され(図152(e)参照)、その後、「擬似2」に移行する(図152(f)参照)。
図153では、演出番号「41」に対応する演出(図138参照)において表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図153に示す演出においては、まず、表示装置1007において装飾図柄9001の変動が開始し(図153(a)参照)、続いて、タイトル完成煽り画像9004が表示装置1007に表示され(図153(b)参照)、続いて、タイトル完成煽りに失敗したことに対応して、タイトル完成煽り画像9004が消えるとともに、ハズレに対応する態様で装飾図柄9001が停止表示される(図153(c)及び(d)参照)。
図154では、演出番号「42」に対応する演出(図138参照)において表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図154に示す演出においては、まず、「擬似1」における演出として、表示装置1007において装飾図柄9001の変動が開始し(図154(a)参照)、続いて、タイトル完成煽り画像9004が表示装置1007に表示され(図154(b)参照)、続いて、タイトル完成煽りに成功したことに対応して、タイトル完成煽り成功画像9005が表示装置1007に表示されたことに伴い(図154(c)参照)、装飾図柄9001がリーチ態様となり(図154(d)参照)、続いて、「ベル」アイコン確定画像9011が表示装置1007において大きく表示され(図154(e)参照)、続いて、擬似連段階報知用ベル画像9021が表示装置1007において「ベル」アイコン確定画像9011よりも小さく表示され(図154(f)参照)、その後、「擬似2」に移行する(図154(g)参照)。
図155では、「擬似1」において図154に示す演出が行われた後、「擬似2」において演出番号「43」に対応する演出(図138参照)が行われる場合に表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図155に示す演出においては、図154(g)に示すように「擬似2」に移行した後、表示装置1007において敵キャラクタ9006が出現し(図155(a)参照)、続いて、継続出目(例えば、「2・3・3」)が停止表示される毎に第1味方キャラクタ9002が敵キャラクタ9006を攻撃する演出(敵攻撃演出)が行われ(図155(b)~(d)参照)、続いて、表示装置1007における煽り用スイカ画像9007の表示がどんどん大きくなるアイコン停止煽りが行われ(図155(e)及び(f)参照)、続いて、アイコン停止煽りに成功したことに対応して、敵キャラクタ9006が倒れるとともに、「スイカ」アイコン確定画像9012が表示装置1007において大きく表示され(図155(g)参照)、続いて、擬似連段階報知用スイカ画像9022が表示装置1007において「スイカ」アイコン確定画像9012よりも小さく表示され(図155(h)参照)、その後、「擬似3」に移行する。
図156では、「擬似2」において図155に示す演出が行われた後、「擬似3」において演出番号「49」に対応する演出(図138参照)が行われる場合に表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図156に示す演出においては、「擬似3」に移行した後、表示装置1007において敵キャラクタ9008が出現し(図156(a)参照)、続いて、継続出目(例えば、「3・4・4」)が停止表示される毎に第1味方キャラクタ9002が敵キャラクタ9008を攻撃する演出(敵攻撃演出)が行われ(図156(b)~(d)参照)、続いて、表示装置1007における煽り用チェリー画像9009の表示がどんどん大きくなるアイコン停止煽りが行われ(図156(e)及び(f)参照)、続いて、アイコン停止煽りに成功したことに対応して、敵キャラクタ9008が倒れるとともに、「チェリー」アイコン確定画像9013が表示装置1007において大きく表示され(図156(g)参照)、続いて、擬似連段階報知用チェリー画像9023が表示装置1007において「チェリー」アイコン確定画像9013よりも小さく表示され(図156(h)参照)、その後、スーパーリーチに移行する。
なお、第3予告演出において「ベル」アイコン又は「スイカ」アイコンが表示された場合には、次の擬似連段階においても必ず第3予告演出を行うようにしてもよい。すなわち、演出番号「41」「42」に対応する演出(「擬似1」)において「ベル」アイコンが表示されると、「擬似2」として、演出番号「43」~「48」に対応する演出のうちの何れかの演出を必ず実行するようにしてもよい。また、演出番号「43」~「48」に対応する演出(「擬似2」)において「スイカ」アイコンが表示されると、「擬似3」として、演出番号「49」~「52」に対応する演出のうちの何れかの演出を必ず実行するようにしてもよい。
図157では、演出番号「72」に対応する演出(図141参照)において表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図157に示す演出においては、まず、「擬似1」における演出として、表示装置1007において装飾図柄9001の変動が開始し(図157(a)参照)、続いて、左装飾図柄9001Lとして「4」図柄が停止し(図157(b)及び(c)参照)、続いて、右装飾図柄9001Rとして「4」図柄の表示がどんどん大きくなる4図柄テンパイ煽りが行われ(図157(d)参照)、続いて、4図柄テンパイ煽りに成功したことに対応して、4図柄テンパイ煽りに成功したときにのみ表示される背景(4図柄テンパイ成功後背景)となるとともに(図示せず)、左装飾図柄9001L及び右装飾図柄9001Rとして「4」図柄が大きく表示され(図157(e)参照)、続いて、中装飾図柄9001Cが横回転した状態のリーチとなり(図157(f)参照)、続いて、「ベル」アイコン確定画像9011が表示装置1007において大きく表示され(図157(g)参照)、続いて、擬似連段階報知用ベル画像9021が表示装置1007において「ベル」アイコン確定画像9011よりも小さく表示され(図157(h)参照)、その後、「擬似2」に移行する。なお、4図柄テンパイ成功後背景となる前(装飾図柄9001の変動開始時)には、表示装置1007において通常背景が表示されている。
図158では、「擬似1」において図157に示す演出が行われた後、「擬似2」において演出番号「73」に対応する演出(図141参照)が行われる場合に表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図158に示す演出の開始時点(「擬似2」に移行したとき)においては、特定の背景となっている。当該背景は、上記4図柄テンパイ成功後背景と同じ背景であってもよいし、上記4図柄テンパイ成功後背景と異なる背景であってもよい。そして、以降の演出は、専用背景状態において行われる。専用背景状態における背景は、上記4図柄テンパイ成功後背景と同じ背景であってもよいし、上記4図柄テンパイ成功後背景と異なる背景であってもよく、上記特定の背景と同じ背景であってもよいし、上記特定の背景と異なる背景であってもよい。専用背景状態において、左装飾図柄9001L及び右装飾図柄9001Rとして「4」図柄が高速で変動する4図柄テンパイ煽りが行われ(図158(a)及び(b)参照)、当該「4」図柄の表示が消えた後、「スイカ」アイコン確定画像9012が表示装置1007において大きく表示され(図158(c)参照)、続いて、擬似連段階報知用スイカ画像9022が表示装置1007において「スイカ」アイコン確定画像9012よりも小さく表示され(図158(d)参照)、その後、「擬似3」に移行する。
図159では、「擬似2」において図158に示す演出が行われた後、「擬似3」において演出番号「75」に対応する演出(図141参照)が行われる場合に表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図159に示す演出の開始時点(「擬似3」に移行したとき)においては、上記特定の背景となっている。そして、以降の演出は、上記専用背景状態において行われる。専用背景状態において、左装飾図柄9001L及び右装飾図柄9001Rとして「4」図柄が高速で変動する4図柄テンパイ煽りが行われ(図159(a)参照)、続いて、左装飾図柄9001L及び右装飾図柄9001Rとして「7」図柄が高速で変動する7図柄テンパイ煽りが行われ(図159(b)参照)、続いて、左装飾図柄9001L及び右装飾図柄9001Rとして「4」図柄が高速で変動する4図柄テンパイ煽りが行われ(図159(c)参照)、続いて、左装飾図柄9001L及び右装飾図柄9001Rとして「7」図柄が高速で変動する7図柄テンパイ煽りが行われ(図159(d)参照)、当該「7」図柄の表示が消えた後、「チェリー」アイコン確定画像9013が表示装置1007において大きく表示され(図159(e)参照)、続いて、擬似連段階報知用チェリー画像9023が表示装置1007において「チェリー」アイコン確定画像9013よりも小さく表示され(図159(f)参照)、その後、スーパーリーチに移行する。
なお、4図柄テンパイ煽り乃至7図柄テンパイ煽りの態様は、特に限定されず、以上で説明したように、「4」図柄乃至「7」図柄を高速で変動させることとしてもよいし、「4」図柄乃至「7」図柄を振動させることとしてもよい。
図160(a)及び図160(b)では、演出番号「91」に対応するアイコン停止後予告(図144参照)において表示装置1007に表示される画像及び可動役物9041の一例を示している。図160(c)及び図160(d)では、演出番号「92」に対応するアイコン停止後予告(図144参照)において表示装置1007に表示される画像及び可動役物9041の一例を示している。図160(a)及び図160(b)に示すアイコン停止後予告においては、「ベル」アイコン確定画像9011(又は「スイカ」アイコン確定画像9012)が表示された後(図160(a)参照)、可動役物9041が第1の態様で動作する(図160(b)参照)。図160(c)及び図160(d)に示すアイコン停止後予告においては、「スイカ」アイコン確定画像9012(又は「ベル」アイコン確定画像9011)が表示された後(図160(c)参照)、可動役物9041が第2の態様で動作する(図160(d)参照)。可動役物9041は、所定のキャラクタを模した役物であり、第1の状態(収納状態)と第2の状態(キャラクタが腕を下げた状態・・・図160(b)参照)と第3の状態(キャラクタが腕を上げた状態・・・図160
(d)参照)との間で変位することが可能なように構成されている。
図161では、演出番号「93」に対応するアイコン停止後予告(図144参照)において表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図161に示すアイコン停止後予告においては、「チェリー」アイコン確定画像9013が表示された後(図161(a)参照)、背景画像9042が表示装置1007に表示される(図161(b)参照)。その後、所定のスーパーリーチに発展して、味方キャラクタ(例えば、第1味方キャラクタ9002)と敵キャラクタ9043との対戦が行われ(図161(c)~(e)参照)、大当り判定の結果が大当りであれば、大当りに対応する態様で装飾図柄9001が停止表示される(図161(f)参照)。
以上、図147~図161を用いて、大当り予告演出の具体例について説明した。この例では、「ベル」アイコン確定画像9011、「スイカ」アイコン確定画像9012、「チェリー」アイコン確定画像9013等のように、所定の絵柄をアイコンとして採用する場合について説明した。本実施例におけるアイコンは、文字、図形、記号、若しくは、色彩、又は、これらの組合せ等により構成されるアイコンを適宜採用することが可能である。例えば、図162(a)では、第1特定アイコンの一例として、「7」及び「PREMIUM」という数字乃至文字を含む図柄により構成される第1特定アイコン確定画像9014を示している。また、例えば、「NEXT」という文字画像をアイコンとして採用し、「NEXT」が表示されたことを契機として、擬似連における次段階へと発展させることとしてもよい。
また、例えば、「ベル」アイコン確定画像9011、「スイカ」アイコン確定画像9012、及び、「チェリー」アイコン確定画像9013に代えて、図162(b)~(d)に示すような「X」アイコン確定画像9051、「Y」アイコン確定画像9052、及び、「Z」アイコン確定画像9053を採用してもよい。このように、本実施例におけるアイコンとしては、所定の文字(例えば、英単語)を四角で囲んだ図柄を適宜採用することが可能である。この場合、擬似連段階報知用ベル画像9021、擬似連段階報知用スイカ画像9022、及び、擬似連段階報知用チェリー画像9023に代えて、擬似連段階報知用X画像9061、擬似連段階報知用Y画像9062、及び、擬似連段階報知用Z画像9063を採用してもよい(図162(e)及び(f)参照)。図162(e)では、擬似連段階報知用X画像9061及び擬似連段階報知用Y画像9062が明るく表示されている一方、擬似連段階報知用Z画像9063は暗く表示されており、これにより、「擬似3」であることが示されている。この状態で「Z」アイコン確定画像9053が表示されることにより、図162(e)では、擬似連段階報知用X画像9061、擬似連段階報知用Y画像9062、及び、擬似連段階報知用Z画像9063が全て明るく表示されている。これにより、その後、スーパーリーチに発展することになる。
また、以上では、表示装置1007において、装飾図柄9001が大きく(表示装置1007の中央に)表示されたり、装飾図柄9001が小さく(表示装置1007の右下隅に)表示されたりする例について説明した。本実施例では、アイコンが表示されている間及びアイコンが表示される前後において、大きい方の装飾図柄9001を表示しなかったり、小さい方の装飾図柄9001を表示しなかったり、あるいは、双方の装飾図柄9001を表示しなかったりするように構成してもよい。また、アイコンが表示されたときに、小さい方の装飾図柄9001のうちの一部の図柄(例えば、中装飾図柄9001C)として、当該アイコンに対応する図柄を表示させてもよいし、当該一部の図柄(例えば、中装飾図柄9001C)を変動表示させたまま(左装飾図柄9001L及び右装飾図柄9001Rは停止表示させる)にしてもよいし、左装飾図柄9001L、中装飾図柄9001C、及び、右装飾図柄9001Rを、全て変動表示させたままにしてもよい。
<大当り予告演出(各演出ステージ共通)>
以上で説明した第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、及び、第4予告演出は、第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ(図129(a)参照)のうち、第1演出ステージにおいてのみ発生し得る。これに対し、以下で説明する第6予告演出及び第7予告演出は、第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージの何れの演出ステージにおいても発生し得る。また、第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、及び、第4予告演出が擬似連演出中に発生し得る演出であるのに対し、第6予告演出乃至第7予告演出が発生する場合、擬似連演出は発生しない。以下では、各演出ステージにおける装飾図柄の変動パターンについて説明した後、第6予告演出及び第7予告演出について説明する。
<装飾図柄の変動パターン>
図163は、第1演出ステージにおける装飾図柄の変動パターンを示す図である。図164は、第2演出ステージにおける装飾図柄の変動パターンを示す図である。図165は、第3演出ステージにおける装飾図柄の変動パターンを示す図である。
図163(a)では、第1演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が4秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から2秒経過時点まで高速で変動し、その後1秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。
図163(b)では、第1演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が8秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄は、変動開始から3.5秒経過時点まで高速で変動し、その後1秒かけて減速し、1秒間停止し、2.5秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。中装飾図柄は、変動開始から6秒経過時点まで高速で変動し、その後1秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。右装飾図柄は、変動開始から4秒経過時点まで高速で変動し、その後1秒かけて減速し、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。
図163(c)では、第1演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が13秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄は、変動開始から7秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、3.5秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。中装飾図柄は、変動開始から10.5秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。右装飾図柄は、変動開始から8.5秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。
図163(d)では、第1演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が17秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄は、変動開始から11秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、3.5秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。中装飾図柄は、変動開始から14.5秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。右装飾図柄は、変動開始から12.5秒経過時点まで高速で変動し、その後1.5秒かけて減速し、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。
図164(a)では、第2演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が4秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から3秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、0.5秒間停止し、図柄確定となる。
図164(b)では、第2演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が8秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から7秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、0.5秒間停止し、図柄確定となる。
図164(c)では、第2演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が13秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から12秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、0.5秒間停止し、図柄確定となる。
図164(d)では、第2演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が17秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から16秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、0.5秒間停止し、図柄確定となる。
図165(a)では、第3演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が4秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から2.5秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。
図165(b)では、第3演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が8秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄は、変動開始から4.5秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。中装飾図柄は、変動開始から6.5秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。右装飾図柄は、変動開始から5.5秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、1秒間停止し、1秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。
図165(c)では、第3演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が13秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄は、変動開始から7.5秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、1秒間停止し、4秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。中装飾図柄は、変動開始から11.5秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。右装飾図柄は、変動開始から9.5秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。
図165(d)では、第3演出ステージにおいて装飾図柄の変動時間が17秒間である場合について示している。この場合、左装飾図柄は、変動開始から11.5秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、1秒間停止し、4秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。中装飾図柄は、変動開始から15.5秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。右装飾図柄は、変動開始から13.5秒経過時点まで高速で変動し、その後0.5秒かけて減速し、1秒間停止し、2秒間に亘って揺れた後、図柄確定となる。
図163~図165に示す装飾図柄の変動パターンは、デフォルトの変動パターンであり、本実施例では、別途説明する場合(例えば、図137、図140、図143、図168等)を除いて、装飾図柄は、基本的に上記変動パターンで変動する。
<第6予告演出>
図166は、第6予告演出のフローを示す図である。図167は、第6予告演出のタイムチャートを示す図である。図168は、第6予告演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示す図である。
図166及び図167に示す第6予告演出は、第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ(図129(a)参照)において特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。第6予告演出では、第1特殊ゾーン突入煽りが行われ、当該煽りに成功すると、第1特殊ゾーンに突入する。第1特殊ゾーンは、第4特定スーパーリーチに発展する前段階の特殊ゾーンである。
具体的に、演出番号「101」に対応する演出は、第1弾の予兆(1段目用のエフェクト)が発生した後、フェイドアウトとなる演出である。演出番号「102」に対応する演出は、第1弾の予兆(1段目用のエフェクト)が発生した後、第2弾の予兆(2段目用のエフェクト)が発生し、その後、フェイドアウトとなる演出である。演出番号「103」に対応する演出は、第1弾の予兆(1段目用のエフェクト)が発生した後、第2弾の予兆
(2段目用のエフェクト)が発生し、さらに、第3弾の予兆(3段目用のエフェクト)が発生し、その後、フェイドアウトとなる演出である。
演出番号「104」に対応する演出は、第1弾の予兆(1段目用のエフェクト)が発生した後、第2弾の予兆(2段目用のエフェクト)が発生し、さらに、第3弾の予兆(3段目用のエフェクト)が発生し、続いて、第1特殊ゾーン突入煽りに係る画像が表示装置1007に表示され、その後、第1特殊ゾーン突入煽りに失敗したことに対応する画像が表示装置1007に表示される演出である。演出番号「105」に対応する演出は、第1弾の予兆(1段目用のエフェクト)が発生した後、第2弾の予兆(2段目用のエフェクト)が発生し、さらに、第3弾の予兆(3段目用のエフェクト)が発生し、続いて、第1特殊ゾーン突入煽りに係る画像が表示装置1007に表示され、第1特殊ゾーン突入煽りに成功したことに対応する画像が表示装置1007に表示され、第1特殊ゾーンのタイトルに係る画像が表示装置1007に表示され、その後、第1特殊ゾーンに突入する演出である。第1特殊ゾーンが終了すると、その後、第4特定スーパーリーチに移行する。
演出番号「106」に対応する演出は、第3弾の予兆(3段目用のエフェクト)が発生し、続いて、第1特殊ゾーン突入煽りに係る画像が表示装置1007に表示され、その後、第1特殊ゾーン突入煽りに失敗したことに対応する画像が表示装置1007に表示される演出である。演出番号「107」に対応する演出は、第3弾の予兆(3段目用のエフェクト)が発生し、続いて、第1特殊ゾーン突入煽りに係る画像が表示装置1007に表示され、第1特殊ゾーン突入煽りに成功したことに対応する画像が表示装置1007に表示され、第1特殊ゾーンのタイトルに係る画像が表示装置1007に表示され、その後、第1特殊ゾーンに突入する演出である。第1特殊ゾーンが終了すると、その後、第4特定スーパーリーチに移行する。
第1特殊ゾーンにおいては、第1のキャラクタに応じた画面と第2のキャラクタに応じた画面との間で切り替えが行われ、何れかの画面において装飾図柄がテンパイする。その後、表示装置1007がワイプ表示となって第4特定スーパーリーチに発展し、第4特定スーパーリーチにおいては、当該テンパイが発生した画面に応じたキャラクタに対応した演出が行われる。なお、第1弾の予兆、第2弾の予兆、乃至、第3弾の予兆においては、所定のエフェクトを発生させるのに代えて(あるいは加えて)、第1特殊ゾーン突入煽りに係る画像を表示装置1007に表示させることとしてもよい。この場合、演出番号「106」及び「107」に対応する演出においては、予兆を経由することなく、第1特殊ゾーン突入煽りが突如発生することとなる。第1始動口1120に遊技球が入賞した後、当該始動入賞に係る特別図柄変動が開始する前に先読み演出が行われる場合(先読み演出を経由して第6予告演出が発生する場合)には、当該特別図柄変動時に発生する第6予告演出において、必ず予兆を経由させることとしてもよい。一方、先読み演出を経由せずに第6予告演出が発生する場合には、当該特別図柄変動時に発生する第6予告演出において、予兆を経由させてもよいし経由させなくてもよい。
図168(a)では、演出番号「104」に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「104」に対応する演出は、装飾図柄の変動時間が17秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図168(a)に示す例において、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から15秒経過時点まで高速で変動し、その後1秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。
図168(b)では、演出番号「105」に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。図168(b)に示す例において、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から少なくとも第1特殊ゾーンに突入するまでは高速で変動する。
図168(c)では、演出番号「106」に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。演出番号「106」に対応する演出は、装飾図柄の変動時間が17秒間であるようなサブ変動パターンが決定されているときに発生する可能性がある。図168(c)に示す例において、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から15秒経過時点まで高速で変動し、その後1秒かけて減速し、1秒間停止し、図柄確定となる。
図168(d)では、演出番号「107」に対応する演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示している。図168(d)に示す例において、左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄は、それぞれ同じ挙動を示し、変動開始から少なくとも第1特殊ゾーンに突入するまでは高速で変動する。
ここで、演出番号「104」及び「106」に対応する演出においては、装飾図柄の変動開始から11秒経過時点から、第1特殊ゾーン突入煽りに係る画像が表示装置1007に表示される。一方で、第1演出ステージ及び第3演出ステージにおけるデフォルトの変動パターン(図163(d)及び図165(d)参照)では、当該タイミングで左装飾図柄の減速及び停止が行われる。装飾図柄が停止する際には、所定の停止音(例えば、ハズレであることが確定するような音)がスピーカ1032から出力されるところ、仮に、第1特殊ゾーン突入煽りが行われているときに、当該停止音が発生すると、当該第1特殊ゾーン突入煽りの最中で、当該煽りの結果が遊技者に把握されてしまう可能性がある。この点に鑑み、演出番号「104」乃至「106」に対応する演出が行われる場合には、図168(a)乃至(c)に示すような専用の変動パターン(第1特殊ゾーン突入煽りの終了後に装飾図柄が停止するような変動パターン)で装飾図柄を変動させることとしている。これにより、装飾図柄の停止音を通じて、第1特殊ゾーン突入煽りの成否がネタバレしてしまうことを回避することが可能となっている。なお、大当り判定の結果がハズレである場合、装飾図柄の停止音は、ハズレに特有の音(ハズレの場合にのみ発生し得る音)とすることが可能である。
このような図168(a)乃至(c)に示す変動パターンは、第1演出ステージ又は第3演出ステージにおいて演出番号「104」「106」に対応する演出が行われる場合に採用される一方、第2演出ステージにおいて演出番号「104」「106」に対応する演出が行われる場合には、図168(a)乃至(c)に示す変動パターンではなく、デフォルトの変動パターン(図164(d)参照)で、装飾図柄を変動させることとしてもよい。図164(d)に示す変動パターンでは、装飾図柄の減速及び停止が行われるタイミングが遅くなっているため、演出番号「104」「106」に対応する演出が行われる場合に、当該変動パターンで装飾図柄を変動させたとしても、上記のようなネタバレの懸念は生じない。もっとも、第2演出ステージで演出番号「104」「106」に対応する演出が行われる場合においても、図168(a)乃至(c)に示す変動パターンで装飾図柄を変動させることとしてもよい。
なお、第1演出ステージで演出番号「104」「106」に対応する演出が行われる場合と第3演出ステージで演出番号「104」「106」に対応する演出が行われる場合とで、変動パターンを異ならせることとしてもよい。例えば、第3演出ステージで演出番号「104」「106」に対応する演出が行われる場合においては、図168(a)乃至(c)に示す変動パターンよりも、各装飾図柄が高速変動される時間を所定時間(例えば、0.5秒間)長くし、減速時間を所定時間(例えば、0.5秒間)短くしてもよい。また、第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージのうち、一の演出ステージ(例えば、第2演出ステージ)において、先読み演出の実行中は第6予告演出が行われないように構成してもよい。この場合、当該一の演出ステージ以外の演出ステージ(例えば、第1演出ステージ及び第3演出ステージ)においては、先読み演出の実行中にも第6予告演出が行われ得るように構成してもよい。
<第7予告演出>
図169(a)は、第7予告演出のフローを示す図である。図169(b)は、第7予告演出のタイムチャートを示す図である。
図169に示す第7予告演出は、第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ(図129(a)参照)において特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。第7予告演出では、第2特殊ゾーン突入煽りが行われ、当該煽りに成功すると、第2特殊ゾーンに突入する。第2特殊ゾーンは、第5特定スーパーリーチに発展する前段階の特殊ゾーンである。
具体的に、演出番号「121」に対応する演出は、表示装置1007が消灯したかのように画面が暗くなった(画面がフリーズした)後、当該フリーズから復帰して、第2特殊ゾーン突入煽りに係る画像が表示装置1007に表示され、ボタン画像が表示装置1007に表示されて演出ボタン1054の操作が受け付けられ、その後、第2特殊ゾーン突入煽りに失敗したことに対応する画像が表示装置1007に表示される演出である。その後は、表示装置1007がワイプ表示となって通常背景へと戻る。
演出番号「122」に対応する演出は、表示装置1007が消灯したかのように画面が暗くなった(画面がフリーズした)後、当該フリーズから復帰して、第2特殊ゾーン突入煽りに係る画像が表示装置1007に表示され、ボタン画像が表示装置1007に表示されて演出ボタン1054の操作が受け付けられ、その後、第2特殊ゾーン突入煽りに成功したことに対応する画像(第2特殊ゾーン突入煽り成功画像)が表示装置1007に表示される演出である。第2特殊ゾーンに突入すると、所定の味方キャラクタが登場した後、所定の敵キャラクタを撃破する様子が表示装置1007に表示される。その後、第5特定スーパーリーチに発展し、第5特定スーパーリーチにおいては、敵キャラクタとの最終決戦に対応した演出が行われる。第5特定スーパーリーチは、(大当りが確定する第1特定スーパーリーチを除いて)大当り期待度が最も高いリーチである。
画面のフリーズが発生し得るタイミングとしては、2つのタイミングが設けられている。具体的に、装飾図柄の変動開始から6秒経過時点から画面がフリーズする場合(タイミング1)と、装飾図柄の変動開始から12秒経過時点から画面がフリーズする場合(タイミング2)と、が設けられている。画面のフリーズは、これらの2つのタイミングのうちの一のタイミングで発生する。タイミング2においては、タイミング1と比較して、フリーズに続く全ての演出が6秒遅れで発生する。
また、ボタン画像の表示中は、所定のボタン有効時間が設定されている。ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作された場合には、演出ボタン1054が操作された時点で(ボタン有効時間が満了していなくても、当該操作直後に)、第2特殊ゾーン突入煽りに失敗又は成功したことに対応する演出が行われる。一方、ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作されなかった場合には、ボタン有効時間の終了時点で(ボタン有効時間が終了した瞬間に)、第2特殊ゾーン突入煽りに失敗又は成功したことに対応する演出が行われる。
図示しないが、第2特殊ゾーン突入煽りに成功したことに対応する演出(第2特殊ゾーン突入煽り成功演出)としては、第2特殊ゾーン突入煽り成功画像(例えば、第2特殊ゾーンのタイトルに係る画像及び所定のアイコンに係る画像)が表示される演出の他に、所定の装飾ランプ(ロゴランプ)が発光する演出が行われる。ロゴランプは、ロゴカバーの背面側に設けられた複数のLEDにより構成されている。ロゴカバーは、遊技盤ユニット1010の所定箇所(例えば、表示装置1007の上側)に設けられるとともに、透光性の素材(例えば、アクリル樹脂等)により形成されている。また、ロゴカバーには、機種に応じたロゴ等を示す文字(例えば、アイコンとして表示される文字)形状を象った装飾が施されている。ロゴランプには、フルカラーLEDが採用されており、赤色、青色、及び、緑色を含む複数種類の色を発することが可能であり、ロゴカバーのエフェクト色を変化させることができるようになっている。
なお、第2特殊ゾーン突入煽り成功演出(例えば、ロゴランプの発光)は、演出ボタン1054の操作の有無乃至操作タイミングにかかわらず、予め定められた時間(3秒間)に亘って行われる。ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作された場合であっても、当該時間が延長されることはない。第2特殊ゾーンに突入するタイミング(所定の味方キャラクタが登場するタイミング)は決まっているため(上記タイミング1であれば装飾図柄の変動開始から30秒経過時点、上記タイミング2であれば装飾図柄の変動開始から36秒経過時点)、ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作された場合には、第2特殊ゾーン突入煽り成功演出の終了時点と第2特殊ゾーンに突入するタイミングとの間に隙間が生じることになるが、当該隙間時間は、上記所定のアイコンが揺れた状態で表示されることにより、埋め合わせが行われる。
<ステージチェンジ>
図170(a)は、ステージチェンジ予告演出のフローを示す図である。図170(b)は、ステージチェンジ予告演出のタイムチャートを示す図である。図170(c)は、ステージチェンジが発生する前後におけるキャラランプの状態を示す図である。
本実施例において、各演出ステージ(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)には、基本的に、特別図柄変動が所定回数(20回)行われる間、継続的に滞在する。一の演出ステージに移行した後、特別図柄変動が所定回数(20回)行われると、当該一の演出ステージから他の演出ステージに移行し得る。一方で、第7予告演出が発生する場合には、一の演出ステージに移行してから行われた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達していなくても、必ず演出ステージの移行が発生する。
本実施例では、このような演出ステージの移行を「ステージチェンジ」とも呼ぶこととする。なお、移行後の演出ステージは、抽選によりランダムに決定されるところ、移行後の演出ステージとして、移行前の演出ステージと同じ演出ステージが決定される場合もある。演出ステージの移行(ステージチェンジ)は、このような場合も含む概念である。
ステージチェンジが行われる際には、図170に示すステージチェンジ予告演出が行われる。演出番号「131」に対応する演出(ステージチェンジ予告演出)は、移行後の演出ステージに対応する背景遷移用画像が表示装置1007に表示された後、移行後の演出ステージの名称を示す画像が表示装置1007に表示されるとともに、表示装置1007におけるカウンタ画像の表示内容がリセット(回復)される演出である。
背景遷移用画像としては、第1背景遷移用画像、第2背景遷移用画像、及び、第3背景遷移用画像が設けられている。第1背景遷移用画像は、第1演出ステージを示唆する画像であり、移行後の演出ステージが第1演出ステージである場合には、第1背景遷移用画像が表示される。第2背景遷移用画像は、第2演出ステージを示唆する画像であり、移行後の演出ステージが第2演出ステージである場合には、第2背景遷移用画像が表示される。第3背景遷移用画像は、第3演出ステージを示唆する画像であり、移行後の演出ステージが第3演出ステージである場合には、第3背景遷移用画像が表示される。
カウンタ画像は、ステージチェンジの発生後に行われた特別図柄変動の回数に対応する画像である。ステージチェンジが発生すると、リセット後のカウンタ画像として「0/20」が表示される。分母の数字(20)は、ステージチェンジの発生条件に係る特別図柄変動の回数(20回)を示すものである。分子の数字は、ステージチェンジの発生後に行われた特別図柄変動の回数を示すものである。カウンタ画像は、各演出ステージ(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)に滞在している間、表示装置1007の所定箇所において、基本的に常に(一部の演出が行われている間を除いて)表示されている。ステージチェンジの発生後に行われた特別図柄変動の回数が増えるにつれて、カウンタ画像は、「1/20」、「2/20」・・・「19/20」といったように変化する。
ここで、ステージチェンジ発生時におけるカウンタ画像(0/20)は、各種の色(白色、青色、緑色、紫色、赤色、虹色、又は、金色)で表示される。本実施例では、第2のパチンコ遊技機において説明したように、パチンコゲームに関する各種データが互いに異なる複数の設定値(「1」~「6」の6段階)が設けられている。白色、青色、緑色、紫色、赤色、及び、虹色は、それぞれ、「1」~「6」の設定値と対応しており、ステージチェンジ発生時に表示されるカウンタ画像(0/20)の色は、設定値に対応する色となっている。これにより、当該カウンタ画像(0/20)により、設定値が示唆されるようになっている。
なお、カウンタ画像により設定値を示唆する方法は、この例に限定されず、例えば、設定値に対応する数字(「1」~「6」)を含むカウンタ画像を表示することとしてもよい。例えば、設定値が「6」である場合には、「0/66」というカウンタ画像を表示することとしてもよい。この点、本実施例において、ステージチェンジの発生条件に係る特別図柄変動の回数は、規定値(20回)となっているが、当該特別図柄変動の回数は、抽選により決定されることとしてもよい。その上で、例えば、設定値が「6」である場合には、当該特別図柄変動の回数として「66」が相対的に決定されやすくなるように構成することも可能である。
また、ステージチェンジ発生時におけるカウンタ画像(0/20)が金色で表示された場合には、第2特殊ゾーンに突入することが確定する。この点、第7予告演出としては、演出番号「121」に対応する演出及び演出番号「122」に対応する演出が設けられている。これらの演出のうち何れの演出が発生する場合においても、ステージチェンジは必ず発生する。その上で、演出番号「122」に対応する演出が行われることに基づいてステージチェンジが発生する場合にのみ、ステージチェンジ発生時におけるカウンタ画像(0/20)を金色で表示することが可能なように構成されている。
ステージチェンジ予告演出の開始タイミングとしては、2つのタイミングが設けられている。具体的に、装飾図柄の変動開始当初から背景遷移用画像が表示される場合(タイミング1)と、装飾図柄の変動開始から6秒経過時点から背景遷移用画像が表示される場合
(タイミング2)と、が設けられている。ステージチェンジ予告演出は、これらの2つのタイミングのうちの一のタイミングで発生する。タイミング2においては、タイミング1と比較して、全ての演出が6秒遅れで発生する。
第7予告演出が発生することに基づいてステージチェンジが発生する場合、演出番号「131」に対応する演出の行われるタイミングは、演出番号「121」又は「122」に対応する演出の行われるタイミングに対応している。すなわち、演出番号「121」(タイミング1)に対応する演出又は演出番号「122」(タイミング1)に対応する演出が行われることに基づいてステージチェンジが発生する場合には、演出番号「131」(タイミング1)に対応する演出が行われる。一方、演出番号「121」(タイミング2)に対応する演出又は演出番号「122」(タイミング2)に対応する演出が行われることに基づいてステージチェンジが発生する場合には、演出番号「131」(タイミング2)に対応する演出が行われる。
これに対し、特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達したことに基づいてステージチェンジが行われる場合には、基本的に、演出番号「131」(タイミング1)に対応する演出が行われる。この場合には、装飾図柄の変動開始後すぐに、ステージチェンジ予告演出が行われることになる。例外的に、特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達したことに基づいてステージチェンジが行われることになる特別図柄変動(規定数到達ゲーム)において、第7予告演出が発生する場合には、演出番号「131」(タイミング2)に対応する演出が行われる。すなわち、ステージチェンジの発生条件としては、下記条件(I)及び(II)が設けられているところ、双方の条件が同一の特別図柄変動において成立した場合には、装飾図柄の変動開始から6秒経過時点から、ステージチェンジ予告演出が行われる。
条件(I):一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること
条件(II):第7予告演出が発生すること(演出番号「121」又は「122」に対応する演出が選択されること)
特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達したことは、カウンタ画像を通じて遊技者が把握することが可能であるところ、特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達したとき、遊技者としては、ステージチェンジが発生することを意識している蓋然性が高いものと考えられる。この点、上記のように構成することにより、規定数到達ゲームにおいて、ステージチェンジ予告演出が装飾図柄の変動開始後すぐに行われないことについて、遊技者に対して違和感を与えることができる。なお、この場合、演出番号「121」又は「122」に対応する演出は、上記タイミング2で行われる。これにより、ステージチェンジ予告演出が行われた後、第7予告演出が発生すること(第2特殊ゾーンに突入すること)に対して、遊技者を期待させることができる。
また、上述したように、第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージには、それぞれ、第1味方キャラクタ、第2味方キャラクタ、及び、第3味方キャラクタが対応付けられている。図示しないが、遊技盤ユニット1010には、第1キャラランプ、第2キャラランプ、及び、第3キャラランプが設けられている。第1キャラランプは、第1キャラ装飾部の背面側に設けられた複数のLEDにより構成され、第2キャラランプは、第2キャラ装飾部の背面側に設けられた複数のLEDにより構成され、第3キャラランプは、第3キャラ装飾部の背面側に設けられた複数のLEDにより構成されている。
第1キャラ装飾部は、遊技盤ユニット1010の第1所定箇所(例えば、表示装置1007の右側)に設けられ、第2キャラ装飾部は、遊技盤ユニット1010の第2所定箇所(例えば、表示装置1007の左上側)に設けられ、第3キャラ装飾部は、遊技盤ユニット1010の第3所定箇所(例えば、表示装置1007の左下側)に設けられている。第1キャラ装飾部、第2キャラ装飾部、及び、第3キャラ装飾部には、それぞれ、第1味方キャラクタ、第2味方キャラクタ、及び、第3味方キャラクタを象った装飾が施されている。また、第1キャラ装飾部、第2キャラ装飾部、及び、第3キャラ装飾部は、それぞれ、透光性の素材(例えば、アクリル樹脂等)により形成されている。第1キャラランプ、第2キャラランプ、及び、第3キャラランプには、それぞれ、フルカラーLEDが採用されており、赤色、青色、及び、緑色を含む複数種類の色を発することが可能である。これにより、第1キャラ装飾部、第2キャラ装飾部、及び、第3キャラ装飾部のエフェクト色を変化させることができるようになっている。
本実施例では、第1演出ステージに滞在している間は、基本的に第1キャラランプが点灯しており、第2キャラランプ及び第3キャラランプは消灯している。第2演出ステージに滞在している間は、基本的に第2キャラランプが点灯しており、第1キャラランプ及び第3キャラランプは消灯している。第3演出ステージに滞在している間は、基本的に第3キャラランプが点灯しており、第1キャラランプ及び第2キャラランプは消灯している。図示しないが、ステージチェンジ予告演出においては、第1キャラランプ、第2キャラランプ、及び、第3キャラランプのうちの何れか(移行後の演出ステージに対応するキャラランプ)が点滅する。
具体的に、移行後の演出ステージが第1演出ステージである場合には、第1キャラランプが点滅し、移行後の演出ステージが第2演出ステージである場合には、第2キャラランプが点滅し、移行後の演出ステージが第3演出ステージである場合には、第3キャラランプが点滅する。このようなキャラランプの点滅は、1.5秒間に亘って行われ、当該点滅期間は、上記背景遷移用画像の表示期間と一致している。すなわち、第1背景遷移用画像が表示されている間は、第1キャラランプが1.5秒間に亘って点滅し、第2背景遷移用画像が表示されている間は、第2キャラランプが1.5秒間に亘って点滅し、第3背景遷移用画像が表示されている間は、第3キャラランプが1.5秒間に亘って点滅する。
図170(c)では、第1演出ステージから第2演出ステージに移行する前後における各キャラランプの状態を示している。規定数到達ゲームの前回ゲームでは、第1キャラランプが点灯し、第2キャラランプ及び第3キャラランプは消灯している。規定数到達ゲームが開始すると、第1キャラランプが点灯状態から消灯状態に切り替わり、第2キャラランプは消灯状態から点滅状態に切り替わり、第3キャラランプは消灯状態のままである。その後、第2キャラランプは、1.5秒間に亘って点滅した後、点灯状態となる。その後、次回のステージチェンジ予告演出が発生するまで、第2キャラランプの点灯状態が継続し、第1キャラランプ及び第3キャラランプの消灯状態が継続する。
ステージチェンジ予告演出が行われた後は、移行後の演出ステージ(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)に対応する背景へと移行する。なお、上述したように、演出番号「121」に対応する演出が行われた後は、通常背景に戻る。また、演出番号「122」に対応する演出を経由して移行する第5特定スーパーリーチにおける演出が終了した後は、通常背景に戻る。当該通常背景は、(移行前の演出ステージではなく)移行後の演出ステージに対応する背景である。
以上では、ステージチェンジの発生条件として、上記条件(I)及び(II)が設けられていることとして説明した。ここで、上記条件(I)について、特別図柄変動の回数は、第1特別図柄表示部1163における変動表示(第1始動口1120への遊技球の入賞に対応する変動表示)が行われた場合にはカウントされるが、第2特別図柄表示部1164における変動表示(第2始動口1140A,1140Bへの遊技球の入賞に対応する変動表示)が行われた場合にはカウントされない。従って、通常遊技状態において、仮に、遊技者が右打ちで遊技を行うことにより、第2特別図柄表示部1164における変動表示が繰り返し行われたとしても、当該カウントは行われず、この場合、ステージチェンジが行われることはない。なお、当該カウントは、特別図柄変動が開始するときに行われる。
また、詳細については後述するが、本実施例では、上記条件(I)又は(II)が成立した場合以外にも、ステージチェンジが行われる可能性がある。具体的に、一の演出ステージに移行してから行われた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達していない状況において、特別図柄変動が行われているときに行われる演出として、特定のスーパーリーチ(例えば、第5特定スーパーリーチを除く任意のスーパーリーチ)が発生する場合には、規定数到達前演出ステージ移行抽選が行われる。そして、規定数到達前演出ステージ移行抽選に当選したことを条件として、演出ステージの移行が発生する。
また、一の演出ステージに移行してから行われた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達しても、ステージチェンジが行われない可能性もある。具体的に、規定数到達ゲームにおいて特定のスーパーリーチ(例えば、第5特定スーパーリーチを除く任意のスーパーリーチ)が発生する場合には、規定数到達時演出ステージ移行保留抽選が行われる。規定数到達時演出ステージ移行保留抽選に当選しなかった場合には、当該規定数到達ゲームにおいて演出ステージの移行が発生する。一方、規定数到達時演出ステージ移行保留抽選に当選した場合には、当該規定数到達ゲームにおいては演出ステージの移行が発生せず、当該規定数到達ゲームの次回の特別図柄変動において演出ステージの移行が発生する。
<ステージチェンジ区間保留球>
図171~図173は、ステージチェンジ区間保留球について説明するための図である。
詳細については後述するが、第1始動口1120に遊技球が入賞すると、サブ制御回路1300では、抽選によりサブ変動パターンが選択される。ここで、当該抽選(サブ変動パターン選択抽選)の結果は、当該第1始動口入賞に係る特別図柄変動中に滞在する演出ステージに応じて異なり得るところ、当該第1始動口入賞が発生してから当該第1始動口入賞に係る特別図柄変動が行われるまでの間にステージチェンジが発生する場合、移行後の演出ステージは、当該ステージチェンジの行われる特別図柄変動(ステージチェンジゲーム)が開始するまで決定されない。従って、このような第1始動口入賞については、少なくとも当該ステージチェンジゲームが開始するまで、サブ変動パターンの選択を行うことができない。そして、先読み演出に係る抽選は、サブ変動パターンに基づいて行われるところ、サブ変動パターンが選択されないと、先読み演出に係る抽選も行うことができない。
この点に鑑み、本実施例では、「ステージチェンジ区間保留球」という概念を設けている。ステージチェンジ区間保留球は、ステージチェンジゲームに係る第1始動口入賞に対応する保留球、及び、ステージチェンジゲームに係る第1始動口入賞が発生してから当該ステージチェンジゲームに係る特別図柄変動が開始するまでの間に発生した第1始動口入賞に対応する保留球を指している。このようなステージチェンジ区間保留球については、先読み演出が行われないこととされている。なお、ステージチェンジ区間保留球のうち、ステージチェンジゲームに係る第1始動口入賞に対応する保留球を、特に「ステージチェンジ区間当該保留球」とも呼ぶ。
図171(a)では、現在の演出ステージに移行してから16回目の特別図柄変動が行われている状態且つ保留球が存在しない状態を示している。図171(b)では、図171(a)に示す状態の後、当該16回目の特別図柄変動が行われている間に、第1始動口1120に4個の遊技球が入賞した状態を示している。この状態において、1個目~4個目の保留球に対応する特別図柄変動は、現在の演出ステージに移行してから17回目~20回目の特別図柄変動となる。図171(c)では、図171(b)に示す状態の後、現在の演出ステージに移行してから17回目の特別図柄変動が開始された状態を示している。この状態において、1個目~3個目の保留球に対応する特別図柄変動は、現在の演出ステージに移行してから18回目~20回目の特別図柄変動となる。なお、4個目の保留球は存在しない。
図171(d)では、図171(c)に示す状態の後、当該17回目の特別図柄変動が行われている間に、第1始動口1120に1個の遊技球が入賞した状態を示している。この状態において、4個目の保留球に対応する特別図柄変動は、現在の演出ステージに移行してから21回目の特別図柄変動となる。当該21回目の特別図柄変動においては、ステージチェンジが発生し、当該21回目の特別図柄変動は、移行後の演出ステージにおいて行われる。すなわち、当該4個目の保留球に対応する特別図柄変動は、次の演出ステージに移行してから1回目の特別図柄変動となる。これにより、当該4個目の保留球は、ステージチェンジ区間保留球(ステージチェンジ区間当該保留球)であり、当該4個目の保留球については、先読み演出を行うことができない。
図171(e)では、図171(d)に示す状態の後、現在の演出ステージに移行してから18回目の特別図柄変動が開始された状態を示している。この状態において、1個目~2個目の保留球に対応する特別図柄変動は、現在の演出ステージに移行してから19回目~20回目の特別図柄変動となり、3個目の保留球に対応する特別図柄変動は、次の演出ステージに移行してから1回目の特別図柄変動となる。なお、4個目の保留球は存在しない。
図172(a)では、図171(e)に示す状態の後、当該18回目の特別図柄変動が行われている間に、第1始動口1120に1個の遊技球が入賞した状態を示している。この状態において、4個目の保留球に対応する特別図柄変動は、次の演出ステージに移行してから2回目の特別図柄変動となる。当該4個目の保留球は、ステージチェンジ区間保留球であり、当該4個目の保留球については、先読み演出を行うことができない。
図172(b)では、図172(a)に示す状態の後、18回目~20回目の特別図柄変動が行われ、その間に第1始動口1120に2個の遊技球が入賞し、その後、ステージチェンジが発生し、次の演出ステージに移行してから1回目の特別図柄変動が行われている状態を示している。この状態において、1個目~3個目の保留球に対応する特別図柄変動は、ステージチェンジが発生してから2回目~4回目の特別図柄変動となる。当該1個目~3個目の保留球は、ステージチェンジ区間保留球であり、当該1個目~3個目の保留球については、先読み演出を行うことができない。なお、4個目の保留球は存在しない。
図172(c)では、図172(b)に示す状態の後、当該1回目の特別図柄変動が行われている間に、第1始動口1120に1個の遊技球が入賞した状態を示している。この状態において、4個目の保留球に対応する特別図柄変動は、ステージチェンジが発生してから5回目の特別図柄変動となる。当該4個目の保留球は、ステージチェンジ区間当該保留球に対応する特別図柄変動(ステージチェンジゲームに係る特別図柄変動)が開始した後に発生した第1始動口入賞に対応する保留球である。従って、当該4個目の保留球は、ステージチェンジ区間保留球ではなく、当該4個目の保留球については、先読み演出を行うことが可能である。
図172(d)では、図172(c)に示す状態の後、ステージチェンジが発生してから1回目~2回目の特別図柄変動が行われ、その間に第1始動口1120に2個の遊技球が入賞し、その後、ステージチェンジが発生してから3回目の特別図柄変動が行われている状態を示している。この状態において、1個目の保留球に対応する特別図柄変動は、ステージチェンジが発生してから4回目の特別図柄変動となる。当該1個目の保留球は、ステージチェンジ区間保留球であり、当該1個目の保留球については、先読み演出を行うことができない。これに対し、2個目~4個目の保留球に対応する特別図柄変動は、ステージチェンジが発生してから5回目~7回目の特別図柄変動となる。当該2個目~4個目の保留球は、ステージチェンジ区間当該保留球に対応する特別図柄変動(ステージチェンジゲームに係る特別図柄変動)が開始した後に発生した第1始動口入賞に対応する保留球である。従って、当該2個目~4個目の保留球は、ステージチェンジ区間保留球ではなく、当該2個目~4個目の保留球については、先読み演出を行うことが可能である。
図173(a)では、保留球が存在しない状態で、現在の演出ステージに移行してから20回目の特別図柄変動が開始された後、当該20回目の特別図柄変動が行われている間に、第1始動口1120に4個の遊技球が入賞した状態を示している。この状態において、1個目~4個目の保留球に対応する特別図柄変動は、現在の演出ステージに移行してから21回目~24回目の特別図柄変動となる。当該21回目の特別図柄変動においては、ステージチェンジが発生し、当該21回目~24回目の特別図柄変動は、移行後の演出ステージにおいて行われる。すなわち、当該1個目~4個目の保留球に対応する特別図柄変動は、次の演出ステージに移行してから1回目~4回目の特別図柄変動となる。これにより、当該1個目~4個目の保留球は、ステージチェンジ区間保留球であり、当該1個目~4個目の保留球については、先読み演出を行うことができない。
図173(b)では、保留球が存在しない状態で、現在の演出ステージに移行してから20回目の特別図柄変動が開始された後、当該20回目の特別図柄変動が行われている間に、第1始動口1120に1個の遊技球が入賞した状態を示している。この状態において、1個目の保留球に対応する特別図柄変動は、現在の演出ステージに移行してから21回目の特別図柄変動となる。当該21回目の特別図柄変動においては、ステージチェンジが発生し、当該21回目の特別図柄変動は、移行後の演出ステージにおいて行われる。すなわち、当該1個目の保留球に対応する特別図柄変動は、次の演出ステージに移行してから1回目の特別図柄変動となる。これにより、当該1個目の保留球は、ステージチェンジ区間保留球であり、当該1個目の保留球については、先読み演出を行うことができない。なお、2個目~4個目の保留球は存在しない。
図173(c)では、図173(b)に示す状態の後、当該20回目の特別図柄変動が行われ、その後、ステージチェンジが発生し、次の演出ステージに移行してから1回目の特別図柄変動が行われている間に第1始動口1120に4個の遊技球が入賞した状態を示している。この状態において、1個目~4個目の保留球に対応する特別図柄変動は、ステージチェンジが発生してから2回目~5回目の特別図柄変動となる。当該1個目~4個目の保留球は、ステージチェンジ区間当該保留球に対応する特別図柄変動(ステージチェンジゲームに係る特別図柄変動)が開始した後に発生した第1始動口入賞に対応する保留球である。従って、当該1個目~4個目の保留球は、ステージチェンジ区間保留球ではなく、当該1個目~4個目の保留球については、先読み演出を行うことが可能である。
以上で説明したように、図173(a)に示す例では、先読み演出を行うことができない特別図柄変動の回数が4回であるのに対し、図173(b)及び(c)に示す例では、先読み演出を行うことができない特別図柄変動の回数が1回である。このように、本実施例では、先読み演出を行うことができない特別図柄変動の回数が一律固定されているのではなく、ステージチェンジの発生タイミングと第1始動口1120への遊技球の入賞タイミングとの前後関係に応じて、当該回数が変化するようになっている。
<第1始動口入賞時処理>
図174は、第5のパチンコ遊技機に係る第1始動口入賞時処理を示すフローチャートである。図175は、第5のパチンコ遊技機に係るステージチェンジ区間判定処理を示すフローチャートである。図176及び図177は、先読み演出について説明するための図である。
図174に示す第1始動口入賞時処理は、第1始動口1120に遊技球が入賞したことを契機として、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。なお、サブ制御回路1300は、主制御回路1200から送信される第1始動口入賞の入賞コマンドを受信することにより、第1始動口1120に遊技球が入賞したことを認識することができる。
第1始動口入賞時処理において、まず、サブCPU1301は、ステージチェンジ区間判定処理を実行する(ステップS9001)。以下、ステージチェンジ区間判定処理について、図175を用いて説明する。
ステージチェンジ区間判定処理において、まず、サブCPU1301は、保留されている上限4回分の保留球のなかにステージチェンジ区間当該保留球が存在するか否かを判断する(ステップS9151)。図171~図173を用いて説明したように、ステージチェンジ区間当該保留球は、ステージチェンジゲーム(ステージチェンジの行われる特別図柄変動)に係る第1始動口入賞に対応する保留球である。ステップS9151の処理において、サブCPU1301は、ステージチェンジ区間当該保留球を示す情報(ステージチェンジ区間当該保留球情報)がワークRAM1303の所定領域に記憶されているか否かを判断する。
具体的に、ワークRAM1303には、上述したとおり、第1サブ保留領域(0)、第1サブ保留領域(1)、第1サブ保留領域(2)、第1サブ保留領域(3)、及び、第1サブ保留領域(4)が設けられている。第1サブ保留領域(0)には、今回の特別図柄変動(当該変動)に対応する情報が記憶され、第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域(4)には、保留されている4回分の特別図柄変動に対応する情報が記憶される。すなわち、上述したとおり、第1サブ保留領域(0)、および第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域(4)は、それぞれ、メインRAM1203に設けられた第1特別図柄始動記憶領域(0)~第1特別図柄始動記憶領域(4)と対応している。主制御回路1200から送信される第1始動口入賞の入賞コマンドには、大当り判定の結果を示す情報や特別図柄の変動パターンを示す情報が含まれている。サブCPU1301は、第1始動口入賞の入賞コマンドを受信することにより、これらの情報に対応する情報を、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に記憶させる。
また、一の特別図柄変動においてステージチェンジが行われる場合、サブCPU1301は、当該特別図柄変動に対応する第1サブ保留領域に、ステージチェンジ区間当該保留球情報を記憶させる(ステップS9155参照)。ステップS9151の処理において、サブCPU1301は、第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域(3)の何れかにステージチェンジ区間当該保留球情報が記憶されているか否かを判断する。なお、一の特別図柄変動が終了して次の特別図柄変動が開始するとき、サブCPU1301は、第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域(4)に記憶されている情報を、それぞれ、第1サブ保留領域(0)、および第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域(3)にシフトさせる。その際、ステージチェンジ区間当該保留球情報が第1サブ保留領域(1)に記憶されている場合、サブCPU1301は、第1サブ保留領域(1)から第1サブ保留領域(0)への情報の転送に伴い、ステージチェンジ区間当該保留球情報を消去する。従って、ステージチェンジ区間当該保留球情報が第1サブ保留領域(0)に記憶されているという状況は発生しない。
ステップS9151において、保留されている上限4回分の保留球のなかにステージチェンジ区間当該保留球が存在すると判断した場合、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に係る保留球をステージチェンジ区間保留球として特定する(ステップS9152)。この処理において、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、ステージチェンジ区間保留球であることを示す情報(ステージチェンジ区間保留球情報)を記憶させる。これにより、例えば、第1サブ保留領域(3)にステージチェンジ区間当該保留球情報が記憶されている状況において、4個目の保留球に対応する第1始動口入賞が発生した場合には、第1サブ保留領域(4)にステージチェンジ区間保留球情報が記憶されることになる(図172(a)参照)。
ステップS9151において、保留されている上限4回分の保留球のなかにステージチェンジ区間当該保留球が存在しないと判断した場合、サブCPU1301は、現在の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数(ステージ移行後変動カウント回数)が、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動において所定回数(20回)に到達するか否かを判断する(ステップS9153)。ステージ移行後変動カウント回数は、ワークRAM1303に記憶されており、特別図柄変動が行われるごとにその値が更新されるようになっている。
今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動においてステージ移行後変動カウント回数が所定回数(20回)に到達しないと判断した場合、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動において第7予告演出が発生するか否かを判断する(ステップS9154)。この処理において、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動における変動パターン(メイン変動パターン)が、第7予告演出
(演出番号「121」又は「122」に対応する演出)に対応する変動パターンであるか否かを判断する。主制御回路1200から送信される第1始動口入賞の入賞コマンドには、特別図柄の変動パターンを示す情報が含まれているため、第1始動口入賞の入賞コマンドを受信することにより、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動における変動パターンを認識することができる。また、当該変動パターンは、当該特別図柄変動中に行われる演出に対応する情報を含んでいる。サブCPU1301は、当該情報に基づいて、当該特別図柄変動中に第7予告演出が行われるか否かを判断する。
ステップS9153において、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動においてステージ移行後変動カウント回数が所定回数(20回)に到達すると判断した場合、又は、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動において第7予告演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に係る保留球をステージチェンジ区間当該保留球として特定する(ステップS9155)。この処理において、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、ステージチェンジ区間当該保留球情報を記憶させる。これにより、例えば、今回の(4個目の保留球に対応する)第1始動口入賞に対応する特別図柄変動が、現在の演出ステージに移行してから21回目の特別図柄変動である場合には、第1サブ保留領域(4)にステージチェンジ区間当該保留球情報が記憶されることになる(図171(d)参照)。また、図示しないが、例えば、今回の(4個目の保留球に対応する)第1始動口入賞に対応する特別図柄変動中に第7予告演出が発生する場合には、第1サブ保留領域(4)にステージチェンジ区間当該保留球情報が記憶されることになる。
なお、図示しないが、同様に、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動中に特定のスーパーリーチ(例えば、第5特定スーパーリーチを除く任意のスーパーリーチ)が発生することになり、且つ、規定数到達前演出ステージ移行抽選に当選した場合、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、ステージチェンジ区間当該保留球情報を記憶させることとしてもよい。また、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動においてステージ移行後変動カウント回数が所定回数(20回)に到達するとともに、当該特別図柄変動中に特定のスーパーリーチ(例えば、第5特定スーパーリーチを除く任意のスーパーリーチ)が発生することになり、且つ、規定数到達時演出ステージ移行保留抽選に当選しなかった場合、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、ステージチェンジ区間当該保留球情報を記憶させることとしてもよい。一方、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動においてステージ移行後変動カウント回数が所定回数(20回)に到達するとともに、当該特別図柄変動中に特定のスーパーリーチ(例えば、第5特定スーパーリーチを除く任意のスーパーリーチ)が発生することになり、且つ、規定数到達時演出ステージ移行保留抽選に当選した場合、次回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、ステージチェンジ区間当該保留球情報を記憶させることとしてもよい。
ステップS9152若しくはステップS9155の処理を実行した後、又は、ステップS9153において今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動において第7予告演出が発生しないと判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
以上、図175を用いて、図174のステップS9101で行われるステージチェンジ区間判定処理について説明した。図174に説明を戻す。
ステップS9101の処理を実行した後、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に係る保留球がステージチェンジ区間保留球(ステージチェンジ区間当該保留球を含む)であるか否かを判断する(ステップS9102)。今回の第1始動口入賞に係る保留球がステージチェンジ区間保留球であると判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
一方、今回の第1始動口入賞に係る保留球がステージチェンジ区間保留球ではないと判断した場合、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動における変動パターンが固定値に対応するものであるか否かを判断する(ステップS9103)。図示しないが、本実施例では、第1特別図柄に係る大当り判定の結果として、遊技者にとって相対的に有利な第1の大当り(例えば、ラウンド数の多い大当りや時短有大当り)と相対的に不利な第2の大当り(例えば、ラウンド数の少ない大当りや時短無大当り)とを設けることとしてもよい。その上で、第1の大当りとなった場合に所定の変動パターン(固定値)が選択される確率と第2の大当りとなった場合に所定の変動パターン(固定値)が選択される確率とが同じである一方、第1の大当りとなった場合に所定の変動パターン(不定大当り)が選択される確率と第2の大当りとなった場合に所定の変動パターン
(不定大当り)が選択される確率とが異なるように構成してもよい。この場合、所定の変動パターン(固定値)と所定の変動パターン(不定大当り)とでは、同一の変動パターンで特別図柄変動を行うようにしてもよい。ステップS9103の処理において、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動における変動パターンが所定の変動パターン(不定大当り)以外の変動パターン(固定値に対応する変動パターン)であるか否かを判断する。今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動における変動パターンが固定値に対応する変動パターンではないと判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
一方、今回の第1始動口入賞に対応する特別図柄変動における変動パターンが固定値に対応する変動パターンであると判断した場合、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞が発生したタイミングが、ステージチェンジの行われる特別図柄変動が開始してから所定時間(例えば、41フレームに相当する時間)以内であるか否かを判断する(ステップS9104)。今回の第1始動口入賞が発生したタイミングがステージチェンジの行われる特別図柄変動が開始してから所定時間以内であると判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
一方、今回の第1始動口入賞が発生したタイミングがステージチェンジの行われる特別図柄変動が開始してから所定時間以内ではないと判断した場合、サブCPU1301は、サブ変動パターン(後半)抽選処理を実行する(ステップS9105)。サブ変動パターンは、前半部分と後半部分とにより構成されており、また、メイン変動パターン(特別図柄の変動パターン)も、前半部分と後半部分とにより構成されている。ステップS9105の処理において、サブCPU1301は、主制御回路1200から送信される第1始動口入賞の入賞コマンドに含まれているメイン変動パターン情報(特別図柄の変動パターンを示す情報)と、現在の演出ステージとに基づいて、乱数値に基づく抽選を行うことにより、サブ変動パターンにおける後半部分の内容を決定する。
次に、サブCPU1301は、サブ変動パターン(前半)抽選処理を実行する(ステップS9106)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、ステップS9105で決定したサブ変動パターン(後半)とメイン変動パターンと現在の演出ステージとに基づいて、サブ変動パターンにおける前半部分の内容を決定する。なお、ワークRAM1303の演出ステージフラグ格納領域(図示せず)には、現在の演出ステージを示す情報が格納されており、サブCPU1301は、演出ステージフラグ格納領域を参照することにより、現在の演出ステージを認識することができる。
次に、サブCPU1301は、第2特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する(ステップS9107)。第2特別図柄の変動表示中であると判断した場合、サブCPU1301は、当該第2特別図柄変動に対応する第2特別抽選の結果がハズレ又は小当りであるか否かを判断する(ステップS9108)。当該第2特別抽選の結果がハズレ又は小当りではない(大当りである)と判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。本実施例では、第2のパチンコ遊技機と同様に、第1特別図柄及び第2特別図柄を同時変動させることが可能な方式(同時変動タイプ)が採用されている。そのため、第2特別図柄に係る大当りが突然発生するような状況も想定されるが、ステップS9107及びステップS9108の処理を実行することにより、このような状況においても、意図しない遊技性が生じることがないようになっている。
ステップS9107において第2特別図柄の変動表示中ではないと判断した場合、又は、ステップS9108において当該第2特別抽選の結果がハズレ又は小当りである(大当りではない)と判断した場合、サブCPU1301は、先読み演出抽選処理を実行する(ステップS9109)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、ステップS9105及びステップS9106で決定されたサブ変動パターンに基づいて、今回の第1始動口入賞について(当該サブ変動パターンに対して)先読み演出を発生させるか否かを決定するとともに、先読み演出を発生させる場合には当該先読み演出の内容(例えば、図183に示す先読み演出パターン)を決定する(ステップS9109)。
次に、サブCPU1301は、ステップS9109における先読み演出抽選処理の結果に基づいて、今回の第1始動口入賞について先読み演出が発生するか否かを判断する(ステップS9110)。今回の第1始動口入賞について先読み演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、先読みフラグをオンにセットする(ステップS9111)。先読みフラグは、一の第1始動口入賞について先読み演出が発生することを示すフラグであり、当該第1始動口入賞に対応する特別図柄変動が開始すると、オフにセットされる。これにより、当該第1始動口入賞が発生してから当該第1始動口入賞に対応する特別図柄変動が開始するまでの間に、当該第1始動口入賞に係る第1特別抽選の結果を示唆する演出(先読み演出)が行われることになる。
ステップS9110において今回の第1始動口入賞について先読み演出が発生しないと判断した場合、又は、ステップS9111の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップS9109~ステップS9111の処理は、以下のように構成されていてもよい。今回の第1始動口入賞について先読み演出が発生しないと判断した場合、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に係る保留球が先読み演出を行うことができる保留球であるか否かを判断する。先読み演出を行うことができる保留球は、特定のサブ変動パターン(例えば、図182に示すサブ変動パターン「1」~「20」)であり、且つ、固定値に対応するメイン変動パターンに基づいて決定されたサブ変動パターンによる演出が行われる保留球である。今回の第1始動口入賞に係る保留球が先読み演出を行うことができる保留球であると判断した場合、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、先読み可情報(先読み演出を行うことができることを示す情報)を記憶させる。今回の第1始動口入賞に係る保留球が先読み演出を行うことができない保留球であると判断した場合、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、先読み不可情報(先読み演出を行うことができないことを示す情報)を記憶させる。
図176(a)では、一の特別図柄変動が行われている間に第1始動口1120に1個の遊技球が入賞し、1個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に先読み可情報が記憶された状態を示している。図176(b)では、図176(a)に示す状態の後、当該一の特別図柄変動が継続している間に第1始動口1120に1個の遊技球が入賞し、2個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に先読み可情報が記憶された状態を示している。図177(a)では、一の特別図柄変動が行われている間に第1始動口1120に1個の遊技球が入賞し、1個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に先読み可情報が記憶された状態を示している。図177(b)では、図177(a)に示す状態の後、当該一の特別図柄変動が継続している間に第1始動口1120に1個の遊技球が入賞し、2個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に先読み不可情報が記憶された状態を示している。図177(c)では、図177(b)に示す状態の後、当該一の特別図柄変動が継続している間に第1始動口1120に1個の遊技球が入賞し、3個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に先読み可情報が記憶された状態を示している。
今回の第1始動口入賞について先読み演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、当該第1始動口入賞について先読み演出が行われることを示す情報(先読み当該情報)を記憶させる。そして、今回の第1始動口入賞以前の第1始動口入賞に対応する全ての第1サブ保留領域(第1サブ保留領域(0)を除く)において先読み可情報が記憶されている場合、サブCPU1301は、これらの第1サブ保留領域に記憶されている先読み可情報を先読み中情報に書き換える。先読み中情報は、先読み当該情報が記憶されている第1サブ保留領域に対応する特別図柄変動が開始するまでの間、先読み演出が行われることを示す情報である。
図176(c)では、図176(b)に示す状態の後、当該一の特別図柄変動が継続している間に第1始動口1120に1個の遊技球が入賞し、3個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に先読み当該情報が記憶された状態を示している。このとき、1個目~2個目の保留球に対応する第1サブ保留領域には、先読み可情報に代えて先読み中情報が記憶されている。これにより、1個目~2個目の保留球に対応する特別図柄変動が行われている間、3個目の保留球に係る大当り判定の結果を示唆する先読み演出が行われることになる。なお、図176(d)では、図176(c)に示す状態の後、当該一の特別図柄変動が継続している間に第1始動口1120に1個の遊技球が入賞し、4個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に先読み不可情報が記憶された状態を示している。このように、一の保留球に対応する第1サブ保留領域に先読み当該情報が記憶されると、次の保留球に対応する第1サブ保留領域には先読み不可情報が記憶される。
また、今回の第1始動口入賞について先読み演出が発生すると判断した場合において、今回の第1始動口入賞以前の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域(第1サブ保留領域(0)を除く)のなかに、先読み不可情報が記憶されている第1サブ保留領域が存在する場合、当該第1サブ保留領域(先読み不可情報が記憶されている第1サブ保留領域が複数存在する場合には、最も番号が大きな第1サブ保留領域)よりも番号の大きな第1サブ保留領域に記憶されている先読み可情報を先読み中情報に書き換える。図177(d)では、図177(c)に示す状態の後、当該一の特別図柄変動が継続している間に第1始動口1120に1個の遊技球が入賞し、4個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に先読み当該情報が記憶された状態を示している。このとき、3個目の保留球に対応する第1サブ保留領域には、先読み可情報に代えて先読み中情報が記憶されている。これにより、1個目~2個目の保留球に対応する特別図柄変動が行われている間は、先読み演出を行うことができず、3個目の保留球に対応する特別図柄変動が行われている間、4個目の保留球に係る大当り判定の結果を示唆する先読み演出が行われることになる。
なお、今回の第1始動口入賞に係る保留球がステージチェンジ区間保留球である場合には、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に先読み不可情報を記憶させることとしてもよい。例えば、図172(d)に示す状態において、4個目の保留球について先読み演出を発生させると決定された場合、1個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に記憶されている先読み不可情報はそのままで、2個目~3個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に記憶されている先読み可情報を先読み中情報に書き換えることとしてもよい。この場合には、1個目の保留球に対応する特別図柄変動が行われている間は先読み演出を行うことができず、2個目~3個目の保留球に対応する特別図柄変動が行われている間、4個目の保留球に係る大当り判定の結果を示唆する先読み演出が行われることになる。
あるいは、今回の第1始動口入賞に係る保留球がステージチェンジ区間当該保留球である場合には、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に先読み不可情報を記憶させる一方、今回の第1始動口入賞に係る保留球がステージチェンジ区間当該保留球以外のステージチェンジ区間保留球である場合には、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に先読み可情報を記憶させることとしてもよい。例えば、図172(d)に示す状態において、4個目の保留球について先読み演出を発生させると決定された場合、1個目~3個目の保留球に対応する第1サブ保留領域に記憶されている先読み可情報を先読み中情報に書き換えることとしてもよい。この場合には、1個目~3個目の保留球に対応する特別図柄変動が行われている間、4個目の保留球に係る大当り判定の結果を示唆する先読み演出が行われることになる。
なお、上述したように、第1サブ保留領域は、ワークRAM1303に設けられており、メインRAM1203に設けられた第1特別図柄始動記憶領域と対応している。ワークRAM1303の第1サブ保留領域に記憶されている情報と同様の情報は、メインRAM1203の第1特別図柄始動記憶領域にも記憶されるように構成することが可能である。この場合、ワークRAM1303の第1サブ保留領域に記憶される情報は、メインRAM1203の第1特別図柄始動記憶領域に記憶されている情報に応じて、サブ制御回路1300が生成するように制御することが可能である。また、先読み演出を行うか否かの判定は、メインRAM1203の第1特別図柄始動記憶領域に記憶されている情報に基づいて、主制御回路1200が行うように構成してもよい。また、ワークRAM1303の第1サブ保留領域に記憶されている情報について、遊技者が認識可能な程度に当該情報に応じた示唆演出が行われるように構成してもよい。
<第1特別図柄変動開始時処理>
図178は、第5のパチンコ遊技機に係る第1特別図柄変動開始時処理を示すフローチャートである。図179は、第5のパチンコ遊技機に係るステージチェンジ発生有無決定処理を示すフローチャートである。図180は、第5のパチンコ遊技機に係るステージカウント処理を示すフローチャートである。図181は、第5のパチンコ遊技機に係るステージチェンジ発生抽選処理を示すフローチャートである。図182は、サブ変動パターン選択テーブルを示す図である。図183は、サブ変動パターン差替テーブルを示す図である。
図178に示す第1特別図柄変動開始時処理は、通常モード(図129(a)参照)において、第1始動口1120に遊技球が入賞した後、当該始動入賞に係る特別図柄変動が開始するときに、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。なお、サブ制御回路1300は、主制御回路1200から送信される特別図柄演出開始コマンドを受信することにより、特別図柄変動が開始することを認識することができる。また、図178に示す処理を実行するのに先立ち、サブCPU1301は、第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域(4)に記憶されている情報を、それぞれ、第1サブ保留領域(0)、および第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域(3)にシフトさせている。
第1特別図柄変動開始時処理において、まず、サブCPU1301は、ステージチェンジ発生有無決定処理を実行する(ステップS9201)。以下、ステージチェンジ発生有無決定処理について、図179を用いて説明する。
ステージチェンジ発生有無決定処理において、まず、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動が通常モードに移行してから初めての特別図柄変動であるか否かを判断する(ステップS9251)。今回の特別図柄変動が通常モードに移行してから初めての特別図柄変動であると判断した場合、サブCPU1301は、ステージチェンジフラグをオンにセットする(ステップS9252)。ステージチェンジフラグは、ステージチェンジの発生条件が成立したことを示すフラグであり、ステージチェンジフラグがオンにセットされることにより、ステージチェンジが行われることになる。ステップS9252の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS9251において今回の特別図柄変動が通常モードに移行してから初めての特別図柄変動ではないと判断した場合、サブCPU1301は、ステージカウント処理を実行する(ステップS9253)。以下、ステージカウント処理について、図180を用いて説明する。
ステージカウント処理において、まず、サブCPU1301は、ステージ移行後変動回数カウンタの値に1加算する(ステップS9261)。ステージ移行後変動回数カウンタの値は、現在の演出ステージに移行してからカウントされた第1特別図柄変動の回数(ステージ移行後変動カウント回数)を示し、ワークRAM1303に記憶されている。サブCPU1301は、第1特別図柄変動(第1特別図柄表示部1163における変動表示)が行われるごとにステージ移行後変動回数カウンタの値を加算する一方、第2特別図柄変動(第2特別図柄表示部1164における変動表示)が行われてもステージ移行後変動回数カウンタの値を加算しない。
次に、サブCPU1301は、ステージ移行後変動回数カウンタの値が20であるか否かを判断する(ステップS9262)。ステージ移行後変動回数カウンタの値が20ではないと判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。一方、ステージ移行後変動回数カウンタの値が20であると判断した場合、サブCPU1301は、規定数到達フラグをオンにセットする(ステップS9263)。規定数到達フラグは、ステージ移行後変動カウント回数がステージチェンジの発生条件に係る特別図柄変動の回数(20回)に到達したことを示すフラグである。一の特別図柄変動が開始するときに規定数到達フラグがオンにセットされた場合には、基本的に(規定数到達時演出ステージ移行保留抽選
(図181のステップS9273参照)に当選しない限り)、当該特別図柄変動においてステージチェンジが行われることになる。
ステップS9263の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステージ移行後変動回数カウンタに「0」をセット(ステージ移行後変動回数カウンタの値をクリア)する(ステップS9264)。その後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
以上、図180を用いて、図179のステップS9253で行われるステージカウント処理について説明した。図179に説明を戻す。
ステップS9253の処理を実行した後、サブCPU1301は、先読みフラグ(図174のステップS9111参照)がオンにセットされているか否かを判断する(ステップS9254)。先読みフラグがオンにセットされていないと判断した場合、サブCPU1301は、ステージチェンジ発生抽選処理を実行する(ステップS9255)。以下、ステージチェンジ発生抽選処理について、図181を用いて説明する。
ステージチェンジ発生抽選処理において、まず、サブCPU1301は、次変動時チェンジフラグがオンにセットされているか否かを判断する(ステップS9271)。次変動時チェンジフラグは、一の特別図柄変動においてステージ移行後変動カウント回数がステージチェンジの発生条件に係る特別図柄変動の回数(20回)に到達したが、ステージチェンジの発生が次回の特別図柄変動まで持ち越されていることを示すフラグである(ステップS9279参照)。次変動時チェンジフラグがオンにセットされていると判断した場合、サブCPU1301は、ステージチェンジフラグをオンにセットする(ステップS9272)。これにより、今回の特別図柄変動においてステージチェンジが行われることになる。ステップS9272の処理を実行した後、サブCPU1301は、次変動時チェンジフラグをオフにセットし(ステップS9273)、本サブルーチンを終了する。
ステップS9271において次変動時チェンジフラグがオンにセットされていないと判断した場合、サブCPU1301は、規定数到達フラグ(図180のステップS9263参照)がオンにセットされているか否かを判断する(ステップS9274)。規定数到達フラグがオンにセットされていると判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動中に特定のスーパーリーチ(例えば、第5特定スーパーリーチを除く任意のスーパーリーチ)が発生するか否かを判断する(ステップS9275)。この処理において、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動における変動パターンが、特定のスーパーリーチに対応する変動パターンであるか否かを判断する。上述したように、主制御回路1200から送信される第1始動口入賞の入賞コマンドに特別図柄の変動パターンを示す情報が含まれており、サブCPU1301は、当該情報に基づいて、今回の特別図柄変動中に発生し得る演出を認識することが可能である。
今回の特別図柄変動中に特定のスーパーリーチが発生すると判断した場合、サブCPU1301は、規定数到達時演出ステージ移行保留抽選を実行する(ステップS9276)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、当選又は非当選を決定する。次に、サブCPU1301は、規定数到達時演出ステージ移行保留抽選に当選したか否かを判断する(ステップS9277)。
ステップS9275において今回の特別図柄変動中に特定のスーパーリーチが発生しないと判断した場合、又は、ステップS9277において規定数到達時演出ステージ移行保留抽選に当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、ステージチェンジフラグをオンにセットする(ステップS9278)。これにより、今回の特別図柄変動においてステージチェンジが行われることになる。ステップS9278の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9277において規定数到達時演出ステージ移行保留抽選に当選したと判断した場合、サブCPU1301は、次変動時チェンジフラグをオンにセットする(ステップS9279)。これにより、次回の特別図柄変動においてステージチェンジが行われることになる。ステップS9279の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9274において規定数到達フラグがオンにセットされていないと判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動中に第7予告演出が発生するか否かを判断する(ステップS9280)。この処理において、サブCPU1301は、図175のステップS9154の処理結果を参照する。ステップS9154の処理において、サブCPU1301は、当該第1始動口入賞に対応する特別図柄変動において第7予告演出が発生すると判断した場合、当該第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、当該第1始動口入賞に対応する特別図柄変動中に第7予告演出が発生することを示す情報(第7予告演出発生情報)を記憶させている。ステップS9280の処理を実行する時点において、当該第1サブ保留領域に記憶された情報は、第1サブ保留領域(0)にシフトされている。ステップS9280の処理において、サブCPU1301は、第1サブ保留領域(0)に第7予告演出発生情報が記憶されている場合に、今回の特別図柄変動中に第7予告演出が発生すると判断する。
今回の特別図柄変動中に第7予告演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、ステージチェンジフラグをオンにセットする(ステップS9281)。これにより、今回の特別図柄変動においてステージチェンジが行われることになる。ステップS9281の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
一方、今回の特別図柄変動中に第7予告演出が発生しないと判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動中に特定のスーパーリーチ(例えば、第5特定スーパーリーチを除く任意のスーパーリーチ)が発生するか否かを判断する(ステップS9282)。この処理は、ステップS9275の処理と同様の処理である。今回の特別図柄変動中に特定のスーパーリーチが発生すると判断した場合、サブCPU1301は、規定数到達前演出ステージ移行抽選を実行する(ステップS9283)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、当選又は非当選を決定する。その際、サブCPU1301は、ステージ移行後変動回数カウンタの値に応じて、規定数到達前演出ステージ移行抽選の当選確率を異ならせる。
次に、サブCPU1301は、規定数到達前演出ステージ移行抽選に当選したか否かを判断する(ステップS9284)。規定数到達前演出ステージ移行抽選に当選したと判断した場合、サブCPU1301は、ステージチェンジフラグをオンにセットする(ステップS9285)。これにより、今回の特別図柄変動においてステージチェンジが行われることになる。ステップS9282において今回の特別図柄変動中に特定のスーパーリーチが発生しないと判断した場合、ステップS9284において規定数到達前演出ステージ移行抽選に当選していないと判断した場合、又は、ステップS9285の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
以上、図181を用いて、図179のステップS9255で行われるステージチェンジ発生抽選処理について説明した。図179に説明を戻す。
ステップS9254において先読みフラグがオンにセットされていると判断した場合、又は、ステップS9255の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。なお、今回の特別図柄変動中に第7予告演出が発生する場合において、今回の特別図柄変動が開始される時点で存在する保留球は、全てステージチェンジ区間保留球である(図175参照)。ステージチェンジ区間保留球については先読み演出が行われないため(図174参照)、今回の特別図柄変動中に第7予告演出が発生する場合、ステップS9254の判断結果は、必ず「NO」となる。
以上、図179を用いて、図178のステップS9201で行われるステージチェンジ発生有無決定処理について説明した。図178に説明を戻す。
ステップS9201の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステージチェンジフラグ(図181のステップS9273、ステップS9278、ステップS9281、及び、ステップS9285参照)がオンにセットされているか否かを判断する(ステップS9202)。
ステージチェンジフラグがオンにセットされていると判断した場合、サブCPU1301は、ステージチェンジ先抽選処理を実行する(ステップS9203)。この処理において、サブCPU1301は、ステージチェンジ先抽選テーブルを参照して、乱数値に基づく抽選を行うことにより、ステージチェンジによる移行後の演出ステージを決定する。図示しないが、ステージチェンジ先抽選テーブルにおいては、移行後の演出ステージとなり得る各演出ステージ(第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ)と乱数値範囲とが対応付けて規定されている。ステージチェンジ先抽選テーブルとしては、第1演出ステージ用ステージチェンジ先抽選テーブル、第2演出ステージ用ステージチェンジ先抽選テーブル、及び、第3演出ステージ用ステージチェンジ先抽選テーブルが設けられており、これらのステージチェンジ先抽選テーブルにおいては、乱数値範囲が互いに異なっている。サブCPU1301は、現在の演出ステージが第1演出ステージである場合には、第1演出ステージ用ステージチェンジ先抽選テーブルを参照して抽選を行い、現在の演出ステージが第2演出ステージである場合には、第2演出ステージ用ステージチェンジ先抽選テーブルを参照して抽選を行い、現在の演出ステージが第3演出ステージである場合には、第3演出ステージ用ステージチェンジ先抽選テーブルを参照して抽選を行う。
これにより、移行後の演出ステージが決定されると、サブCPU1301は、決定された演出ステージに移行させる制御を行う。具体的に、サブCPU1301は、演出ステージフラグ格納領域に格納されている情報を、移行後の演出ステージに対応する情報に更新する。そして、サブCPU1301は、ステージ移行後変動回数カウンタに「0」をセット(ステージ移行後変動回数カウンタの値をクリア)する(ステップS9204)。
ステップS9202においてステージチェンジフラグがオンにセットされていないと判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応する第1始動口入賞が発生したときにサブ変動パターン(図174のステップS9105及びステップS9106参照)が決定されたか否かを判断する(ステップS9205)。今回の特別図柄変動に対応する第1始動口入賞が発生したときにサブ変動パターンが決定されたと判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応する第1始動口入賞が発生したときの(図174のステップS9105及びステップS9106の処理を実行した時点における)演出ステージと現在の演出ステージとが同じであるか否かを判断する(ステップS9206)。
ステップS9205において今回の特別図柄変動に対応する第1始動口入賞が発生したときにサブ変動パターン(図174のステップS9105及びステップS9106参照)が決定されていないと判断した場合、又は、ステップS9206において今回の特別図柄変動に対応する第1始動口入賞が発生したときの(図174のステップS9105及びステップS9106の処理を実行した時点における)演出ステージと現在の演出ステージとが同じではないと判断した場合、サブCPU1301は、サブ変動パターン(後半)抽選処理を実行し(ステップS9207)、さらにサブ変動パターン(前半)抽選処理を実行する(ステップS9208)。ステップS9207及びステップS9208の処理は、図174のステップS9105及びステップS9106の処理と同様の処理であるため、ここでの説明は省略する。
ステップS9206において今回の特別図柄変動に対応する第1始動口入賞が発生したときの(図174のステップS9105及びステップS9106の処理を実行した時点における)演出ステージと現在の演出ステージとが同じであると判断した場合、又は、ステップS9208の処理を実行した後、サブCPU1301は、先読みフラグ(図174のステップS9111参照)がオンにセットされているか否かを判断する(ステップS9209)。
先読みフラグがオンにセットされていると判断した場合、サブCPU1301は、サブ変動パターン差し替え処理を実行する(ステップS9210)。この処理において、サブCPU1301は、既に決定されたサブ変動パターンを他のサブ変動パターンへと、必要に応じて差し替える処理を行う。以下、図182及び図183を用いて具体的に説明する。
図182に示すサブ変動パターン選択テーブルにおいては、メイン変動パターンとサブ変動パターンとが対応付けて規定されている。メイン変動パターンとしては、メイン変動パターン「1」、メイン変動パターン「2」、メイン変動パターン「3」・・・が設けられている。例えば、図示しないが、メイン変動パターン「10」は、第7予告演出(演出番号「121」又は「122」に対応する演出)に対応するメイン変動パターン(図175のステップS9154参照)となっている。一のメイン変動パターンには、複数のサブ変動パターンが対応付けられており、当該一のメイン変動パターンが選択された場合には、当該複数のサブ変動パターンのうちの何れかのサブ変動パターンが選択されるようになっている。例えば、図174のステップS9105及びステップS9106の処理において、サブCPU1301は、主制御回路1200から変動パターンコマンドとして、メイン変動パターン「1」であることを示す情報を受信している場合、サブ変動パターン「1」~「30」(30種類のサブ変動パターン)のなかから一のサブ変動パターンを選択する。
サブ変動パターンには、先読み演出を行うことができるサブ変動パターン(先読み可サブ変動パターン)と、先読み演出を行うことができないサブ変動パターン(先読み不可サブ変動パターン)とが存在する。図182では、各サブ変動パターンが、先読み可サブ変動パターンと先読み不可サブ変動パターンとのうち何れに分類されるのかについても、併せて示している。例えば、サブ変動パターン「1」~「20」は、先読み可サブ変動パターンであり、サブ変動パターン「21」~「30」は、先読み不可サブ変動パターンである。例えば、図174のステップS9110において今回の第1始動口入賞について先読み演出が発生しないと判断した場合、サブCPU1301は、ステップS9105及びステップS9106で決定されたサブ変動パターンが先読み可サブ変動パターンであれば、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、先読み可情報(先読み演出を行うことができることを示す情報)を記憶させる。一方、ステップS9105及びステップS9106で決定されたサブ変動パターンが先読み不可サブ変動パターンであれば、今回の第1始動口入賞に対応する第1サブ保留領域に、先読み不可情報(先読み演出を行うことができないことを示す情報)を記憶させる。
その後、第1始動口入賞が発生し、当該第1始動口入賞について先読み演出が発生する場合(ステップS9111において先読みフラグがオンにセットされた場合)には、図176及び図177を用いて説明したように、サブCPU1301は、第1サブ保留領域に記憶されている先読み可情報を先読み中情報に書き換える。図178のステップS9210の処理において、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応する第1サブ保留領域(第1サブ保留領域(0))に先読み中情報が記憶されている場合(ステップS9105及びステップS9106で決定されたサブ変動パターンが先読み可サブ変動パターンである場合)、サブ変動パターンの差し替えを行う。一方、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応する第1サブ保留領域(第1サブ保留領域(0))に先読み不可情報が記憶されている場合(ステップS9105及びステップS9106で決定されたサブ変動パターンが先読み不可サブ変動パターンである場合)、サブ変動パターンの差し替えを行わない。
図183に示すサブ変動パターン差替テーブルにおいては、差し替え前のサブ変動パターンごとに、差し替え後のサブ変動パターンが先読み演出パターンと対応付けて規定されている。差し替え前のサブ変動パターンとしては、先読み可サブ変動パターンと先読み不可サブ変動パターンとのうち、先読み可サブ変動パターンのみが規定されている。先読み演出パターンは、先読み演出の種別を示すものであり、先読み演出抽選処理(図174のステップS9109参照)において決定される。差し替え後のサブ変動パターンは、先読み演出に対応させたサブ変動パターン(先読み用サブ変動パターン)である。図183では、先読み用サブ変動パターンの例として、メイン変動パターン「1」に対応する先読み用サブ変動パターン「31」~「50」を示している。先読み用サブ変動パターン「31」~「35」は、先読み可サブ変動パターン「1」~「5」と対応付けられており、先読み用サブ変動パターン「36」~「40」は、先読み可サブ変動パターン「6」~「10」と対応付けられており、先読み用サブ変動パターン「41」~「45」は、先読み可サブ変動パターン「11」~「15」と対応付けられており、先読み用サブ変動パターン「46」~「50」は、先読み可サブ変動パターン「16」~「20」と対応付けられている。
図178のステップS9210の処理において、サブCPU1301は、サブ変動パターン差替テーブルを参照することにより、既に決定されたサブ変動パターン(先読み可サブ変動パターン)に代えて、先読み用サブ変動パターンを新たなサブ変動パターンとして決定する。例えば、図174のステップS9105及びステップS9106で決定されたサブ変動パターンがサブ変動パターン「1」であり、先読み演出抽選処理(図174のステップS9109参照)で決定された先読み演出パターンが先読み演出パターンAである場合、サブCPU1301は、差し替え後のサブ変動パターンとして、先読み用サブ変動パターン「31」を決定する。また、図174のステップS9105及びステップS9106で決定されたサブ変動パターンがサブ変動パターン「10」であり、先読み演出抽選処理(図174のステップS9109参照)で決定された先読み演出パターンが先読み演出パターンBである場合、サブCPU1301は、差し替え後のサブ変動パターンとして、先読み用サブ変動パターン「37」を決定する。
このように、例えば、メイン変動パターン「1」が選択された場合には、サブ変動パターン「1」~「50」のうちの何れかのサブ変動パターンが選択され得るが、サブ変動パターン選択テーブルにおいては、先読み用サブ変動パターン「31」~「50」が規定されていない。これにより、先読み演出が行われる場合及び先読み演出が行われない場合の双方の場合において、図174のステップS9105及びステップS9106で共通の方法によりサブ変動パターンの選択を行うことが可能であり、サブ変動パターンの決定に係る処理の効率化を図ることができる。その上で、先読み演出が行われる場合には、サブ変動パターン差替テーブルが参照されることにより、先読み演出パターンに対応した先読み用サブ変動パターンに差し替えることにより、先読み演出に合わせたサブ変動パターンで装飾図柄を変動させることができるようになっている。なお、サブ変動パターン選択テーブル及びサブ変動パターン差替テーブルは、プログラムROM1302に記憶されている。
また、図示しないが、サブ変動パターン選択テーブルとしては、第1演出ステージ用サブ変動パターン選択テーブル、第2演出ステージ用サブ変動パターン選択テーブル、及び、第3演出ステージ用サブ変動パターン選択テーブルが設けられている。これらのサブ変動パターン選択テーブルにおいては、各サブ変動パターンに対して割り振られた乱数値範囲が互いに異なっており、また、第1演出ステージにおいてのみ選択され得るサブ変動パターン、第2演出ステージにおいてのみ選択され得るサブ変動パターン、及び、第3演出ステージにおいてのみ選択され得るサブ変動パターンが、それぞれ設定されている。サブCPU1301は、現在の演出ステージが第1演出ステージである場合には、第1演出ステージ用サブ変動パターン選択テーブルを参照することによりサブ変動パターンを選択し、現在の演出ステージが第2演出ステージである場合には、第2演出ステージ用サブ変動パターン選択テーブルを参照することによりサブ変動パターンを選択し、現在の演出ステージが第3演出ステージである場合には、第3演出ステージ用サブ変動パターン選択テーブルを参照することによりサブ変動パターンを選択する。
同様に、サブ変動パターン差替テーブルとしては、第1演出ステージ用サブ変動パターン差替テーブル、第2演出ステージ用サブ変動パターン差替テーブル、及び、第3演出ステージ用サブ変動パターン差替テーブルが設けられている。これらのサブ変動パターン差替テーブルにおいては、差し替え前のサブ変動パターンと差し替え後のサブ変動パターンとの対応関係が互いに異なっており、また、先読み演出パターンの種別の一部が互いに異なっている。サブCPU1301は、現在の演出ステージが第1演出ステージである場合には、第1演出ステージ用サブ変動パターン差替テーブルを参照することによりサブ変動パターンを差し替え、現在の演出ステージが第2演出ステージである場合には、第2演出ステージ用サブ変動パターン差替テーブルを参照することによりサブ変動パターンを差し替え、現在の演出ステージが第3演出ステージである場合には、第3演出ステージ用サブ変動パターン差替テーブルを参照することによりサブ変動パターンを差し替える。
ステップS9209において先読みフラグがオンにセットされていないと判断した場合、又は、ステップS9210の処理を実行した後、サブCPU1301は、既に決定されたサブ変動パターンを変動尺に応じたサブ変動パターンへと差し替える処理を行う(ステップS9211)。この処理において、サブCPU1301は、既に決定されたサブ変動パターンが通常系のサブ変動パターン(図163~図165に示すデフォルトの変動パターンに対応するサブ変動パターン)である場合、必要に応じて変動時間を変更する。例えば、今回の特別図柄変動に対応する第1始動口入賞が発生した時点においては、当該第1始動口入賞が4個目の保留球に対応するものであり、4秒変動に対応するサブ変動パターンが選択されたが、その後保留が全て消化されて当該特別図柄変動に至った場合に、13秒変動に対応するサブ変動パターンに差し替える処理を行う。
次に、サブCPU1301は、ステージチェンジフラグ(図181のステップS9273、ステップS9278、ステップS9281、及び、ステップS9285参照)がオンにセットされているか否かを判断する(ステップS9212)。ステージチェンジフラグがオンにセットされていると判断した場合、サブCPU1301は、ステージチェンジワイプ色抽選処理を実行する(ステップS9213)。以下、ステージチェンジワイプ色抽選処理について説明する。
上述したように、特別図柄変動の回数(ステージ移行後変動カウント回数)が所定回数(20回)に到達したことに基づいてステージチェンジが行われる場合、演出番号「131」に対応する演出(図170参照)が行われる。演出番号「131」に対応する演出が行われた後は、表示装置1007がワイプ表示となって、移行後の演出ステージ(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)に対応する背景へと移行する。また、第7予告演出が発生することに基づいてステージチェンジが発生する場合、演出番号「121」に対応する演出又は演出番号「122」に対応する演出(図169参照)が行われる。演出番号「121」に対応する演出が行われた後は、表示装置1007がワイプ表示となって、移行後の演出ステージ(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)に対応する背景へと移行する。また、演出番号「122」に対応する演出を経由して移行する第5特定スーパーリーチにおける演出が終了した後は、表示装置1007がワイプ表示となって、移行後の演出ステージ(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)に対応する背景へと移行する。
このようにして移行後の演出ステージに対応する背景へと移行する際には、所定のワイプ画像が表示装置1007に表示される。ワイプ画像は、各種の色(デフォルト色、金色、又は、特殊色)で表示することが可能となっている。具体的に、移行後の演出ステージが第1演出ステージである場合には、デフォルト色の第1演出ステージ用ワイプ画像、金色の第1演出ステージ用ワイプ画像、又は、特殊色の第1演出ステージ用ワイプ画像が表示される。移行後の演出ステージが第2演出ステージである場合には、デフォルト色の第2演出ステージ用ワイプ画像、金色の第2演出ステージ用ワイプ画像、又は、特殊色の第2演出ステージ用ワイプ画像が表示される。移行後の演出ステージが第3演出ステージである場合には、デフォルト色の第3演出ステージ用ワイプ画像、金色の第3演出ステージ用ワイプ画像、又は、特殊色の第3演出ステージ用ワイプ画像が表示される。ステップS9213の処理において、サブCPU1301は、ステージチェンジワイプ色抽選テーブルを参照して、乱数値に基づく抽選を行うことにより、ワイプ画像の色を決定する。図示しないが、ステージチェンジワイプ色抽選テーブルにおいては、移行後の演出ステージとなり得る各演出ステージ(第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ)ごとに、各種の色(デフォルト色、金色、及び、特殊色)と乱数値範囲とが対応付けて規定されている。
また、ステージチェンジワイプ色抽選テーブルとしては、第1ステージチェンジワイプ色抽選テーブル、第2ステージチェンジワイプ色抽選テーブル、第3ステージチェンジワイプ色抽選テーブル、第4ステージチェンジワイプ色抽選テーブル、第5ステージチェンジワイプ色抽選テーブル、及び、第6ステージチェンジワイプ色抽選テーブルが設けられており、これらのステージチェンジワイプ色抽選テーブルにおいては、乱数値範囲が互いに異なっている。第1ステージチェンジワイプ色抽選テーブル~第6ステージチェンジワイプ色抽選テーブルは、それぞれ、「1」~「6」の設定値に対応しており、サブCPU1301は、現在の設定値に対応するステージチェンジワイプ色抽選テーブルを参照するようになっている。そして、各ステージチェンジワイプ色抽選テーブルにおいては、設定値が大きくなるにつれて特殊色が選択される確率が高くなるように、特殊色に対する乱数値範囲が設定されている。例えば、設定値が「2」である場合よりも「4」である場合の方が、特殊色のワイプ画像が表示される確率が高く、設定値が「4」である場合よりも「6」である場合の方が、特殊色のワイプ画像が表示される確率が高くなっている。これにより、特殊色のワイプ画像の出現頻度を通じて、設定値が示唆されるようになっている。
なお、以上では、一例として、第7予告演出が発生することに基づいてステージチェンジが発生する場合(規定数到達ゲームにおいて第7予告演出が発生する場合を含む)に、演出番号「121」に対応する演出又は演出番号「122」に対応する演出が行われる前に、演出番号「131」に対応する演出が行われることとして説明した。しかし、この場合には、演出番号「121」に対応する演出又は演出番号「122」に対応する演出のみが行われ、演出番号「131」に対応する演出は行われないこととしてもよい。また、演出番号「121」に対応する演出又は演出番号「122」に対応する演出、及び、演出番号「131」に対応する演出の双方の演出が行われることとしつつ、演出番号「131」に対応する演出が行われた後はワイプ画像が表示されず、演出番号「121」に対応する演出又は演出番号「122」に対応する演出が行われた後にのみワイプ画像が表示されることとしてもよい。このような構成を採用する場合、1回のステージチェンジにおいてワイプ画像が表示されるのは、1度だけということになる。これにより、当該ワイプ画像に対して、遊技者をより注目させることができる。
また、詳細な説明は省略するが、所定の先読み演出が発生する場合には、ステージチェンジワイプ色抽選処理を、ステージチェンジゲームの前回の特別図柄変動中に行うこととしてもよい。所定の先読み演出は、ステージチェンジゲームにおけるメイン変動パターンとして、第7予告演出に対応する変動パターンが決定された場合に、ステージチェンジゲームの前回の特別図柄変動中に行われ得る先読み演出である。当該先読み演出においては、所定の画像が表示された状態でフリーズし、その状態のままステージチェンジゲームに移行する。この場合には、ステージチェンジゲームにおいて、ステップS9212及びステップS9213の処理を行わないようにしてもよい(前回の特別図柄変動中に行われたステージチェンジワイプ色抽選処理の結果に基づいて、ワイプ画像を表示することとしてもよい)。また、所定の先読み演出は、一の演出ステージ(例えば、第2演出ステージ)においてのみ発生し得るように構成してもよい。
ステップS9212においてステージチェンジフラグがオンにセットされていないと判断した場合、又は、ステップS9213の処理を実行した後、サブCPU1301は、演出ステージに応じた演出抽選処理を実行する(ステップS9214)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、最終的に決定されたサブ変動パターン(ステップS9211の処理を実行することにより確定したサブ変動パターン)と、現在の演出ステージとに基づいて、具体的な演出内容を決定するための処理を行う。例えば、現在の演出ステージが第1演出ステージである場合、サブCPU1301は、第1演出ステージ予告内容抽選処理(図130参照)を実行する。また、現在の演出ステージが第2演出ステージである場合、サブCPU1301は、第2演出ステージ予告内容抽選処理を実行し、現在の演出ステージが第3演出ステージである場合、サブCPU1301は、第3演出ステージ予告内容抽選処理を実行する。第2演出ステージ予告内容抽選処理及び第3演出ステージ予告内容抽選処理においても、第1演出ステージ予告内容抽選処理と同様に、サブ変動パターンに基づいて、当該第1始動口入賞に係る特別図柄変動中に行われる演出の内容が決定される。ステップS9214の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<各演出ステージにおける基本画面表示>
図184(a)は、第1演出ステージにおいて液晶表示装置に表示される画像の一例を示す図である。図184(b)は、第2演出ステージにおいて液晶表示装置に表示される画像の一例を示す図である。図184(c)は、第3演出ステージにおいて液晶表示装置に表示される画像の一例を示す図である。
図184(a)に示すように、第1演出ステージにおいては、表示装置1007における所定位置(例えば、左上)に、第1演出ステージの名称を示す第1演出ステージ名画像9101が表示される。図184(b)に示すように、第2演出ステージにおいては、表示装置1007における所定位置(例えば、左上)に、第2演出ステージの名称を示す第2演出ステージ名画像9102が表示される。図184(c)に示すように、第3演出ステージにおいては、表示装置1007における所定位置(例えば、左上)に、第3演出ステージの名称を示す第3演出ステージ名画像9103が表示される。第1演出ステージ名画像9101、第2演出ステージ名画像9102、及び、第3演出ステージ名画像9103は、それぞれ、表示装置1007における同じ位置に表示されるようになっている。
また、各演出ステージにおいては、カウンタ画像9104が表示装置1007に表示される。上述したように、カウンタ画像9104は、ステージチェンジの発生後に行われた特別図柄変動の回数(ステージ移行後変動カウント回数)に対応する画像である。分母の数字(20)は、ステージチェンジの発生条件に係る特別図柄変動の回数(20回)を示すものである。分子の数字は、現在のステージ移行後変動カウント回数を示すものである。
また、図184(a)に示すように、第1演出ステージにおいては、擬似連段階報知用ベル画像9021、擬似連段階報知用スイカ画像9022、及び、擬似連段階報知用チェリー画像9023が表示されている。上述したように、擬似連段階報知用ベル画像9021、擬似連段階報知用スイカ画像9022、及び、擬似連段階報知用チェリー画像9023は、それぞれ、暗い態様と明るい態様とのうちの何れかの態様で表示することが可能である(図162参照)。その上で、擬似連段階報知用ベル画像9021、擬似連段階報知用スイカ画像9022、及び、擬似連段階報知用チェリー画像9023は、第1演出ステージに滞在している間、常に表示されるようになっている。
具体的に、擬似連演出が発生していない場合、及び、擬似連演出が発生しており擬似連の段階が「擬似1」である場合、擬似連段階報知用ベル画像9021、擬似連段階報知用スイカ画像9022、及び、擬似連段階報知用チェリー画像9023は、暗く表示される。擬似連演出が発生しており擬似連の段階が「擬似2」である場合には、擬似連段階報知用ベル画像9021が明るく表示され、擬似連段階報知用スイカ画像9022及び擬似連段階報知用チェリー画像9023が暗く表示される。擬似連演出が発生しており擬似連の段階が「擬似3」である場合には、擬似連段階報知用ベル画像9021及び擬似連段階報知用スイカ画像9022が明るく表示され、擬似連段階報知用チェリー画像9023が暗く表示される。擬似連演出を経由してスーパーリーチに発展した場合には、当該スーパーリーチ中、擬似連段階報知用ベル画像9021、擬似連段階報知用スイカ画像9022、及び、擬似連段階報知用チェリー画像9023が明るく表示される。
また、図184(b)に示すように、第2演出ステージにおいては、ストックタイマ画像9110が表示されている。ストックタイマ画像9110は、「00:00」~「99:99」の何れかの数値(「PLAY TIME」)に対応する画像である。「PLAY TIME」は、スーパーリーチが行われる時間の長さを示しており、ストックタイマ画像9110の示す「PLAY TIME」に応じた時間に亘って、スーパーリーチにおける演出が行われることになる。このような「PLAY TIME」は、第2演出ステージ中に行われる演出(タイムストック予告)に応じて加算(ストック)される。
図示しないが、タイムストック予告としては、第1タイムストック予告、第2タイムストック予告、及び、第3タイムストック予告が設けられている。第1タイムストック予告においては、所定のアイテムランプが発光するとともに、所定のアイテム装飾部(可動役物)がガタガタ動作し、当該アイテム装飾部が前方に飛び出すと同時に「PLAY TIME」として示される数値が増加する。アイテムランプは、アイテム装飾部の背面側に設けられた複数のLEDにより構成されている。アイテム装飾部は、遊技盤ユニット1010の所定箇所に(例えば、第2キャラ装飾部の一部として)設けられるとともに、透光性の素材(例えば、アクリル樹脂等)により形成されている。また、アイテム装飾部には、所定のアイテムを象った装飾が施されている。第2タイムストック予告においては、第1タイムストック予告のようなアイテムランプの発光及びアイテム装飾部のガタガタ動作はなく、突然「PLAY TIME」として示される数値が増加する。第3タイムストック予告においては、所定のエフェクトが表示装置1007に出現した後、当該エフェクトがアイテム装飾部に吸収されるような画像表示となると同時に「PLAY TIME」として示される数値が増加する。
また、ストックタイマ画像9110の表示パターンは、背景画像の表示パターンと対応している。ストックタイマ画像9110として「00:00」が表示されている場合、背景画像は、デフォルトのパターンで表示される。ストックタイマ画像9110として「05:00」~「30:00」の何れかの数値が表示されている場合、背景画像は、エフェクトレベル1パターンで表示される。ストックタイマ画像9110として「35:00」~「60:00」の何れかの数値が表示されている場合、背景画像は、エフェクトレベル2パターンで表示される。ストックタイマ画像9110として「65:00」~「95:00」の何れかの数値が表示されている場合、背景画像は、エフェクトレベル3パターンで表示される。ストックタイマ画像9110として「99:99」が表示されている場合、背景画像は、エフェクトレベルMAXパターンで表示される。なお、ストックタイマ画像9110として、「00:01」~「04:99」、「30:01」~「34:99」、「60:01」~「64:99」、「95:01」~「99:98」の数値は表示されないようになっている。
エフェクトレベル1パターンは、デフォルトのパターンと比較して大当り期待度が高く、エフェクトレベル2パターンは、エフェクトレベル1パターンと比較して大当り期待度が高く、エフェクトレベル3パターンは、エフェクトレベル2パターンと比較して大当り期待度が高く、エフェクトレベルMAXパターンは、大当り期待度が最も高くなっている。エフェクトレベル1パターン~エフェクトレベル3パターンでは、オレンジ色をベースとした背景画像が表示され、エフェクトレベルが高くなるにつれて、派手な表示態様となっている。エフェクトレベルMAXパターンでは、赤色をベースとした背景画像が表示される。
また、図184(c)に示すように、第3演出ステージにおいては、キャラ登場用メーター画像9120が表示されている。キャラ登場用メーター画像9120は、左キャラ登場用メーター画像9120L及び右キャラ登場用メーター画像9120Rを含んで構成されている。左キャラ登場用メーター画像9120L及び右キャラ登場用メーター画像9120Rは、それぞれ、メーターを模した画像となっている。
具体的に、左キャラ登場用メーター画像9120L及び右キャラ登場用メーター画像9120Rは、それぞれ、初期表示態様(メーターが溜まっていない状態)、レベル1表示態様(メーターが1段階溜まっている状態)、レベル2表示態様(メーターが2段階溜まっている状態)、レベル3表示態様(メーターが3段階溜まっている状態)、及び、レベルMAX表示態様(メーターが満タンになっている状態)のうちの何れかの態様で表示することができるようになっている。
キャラ登場用メーター画像9120の示すメーターは、第3演出ステージ中に行われる演出(メーターUP予告)に応じて溜まっていく。メーターUP予告においては、メーターが1段階溜まる場合と2段階溜まる場合と3段階溜まる場合とがある。左キャラ登場用メーター画像9120Lの表示態様がレベルMAX表示態様になると、左キャラクタ9121Lが表示装置1007に登場する(スタンバイ状態になる)。右キャラ登場用メーター画像9120Rの表示態様がレベルMAX表示態様になると、右キャラクタ9121Rが表示装置1007に登場する(スタンバイ状態になる)。
左キャラクタ9121Lと右キャラクタ9121Rとのうち、左キャラクタ9121Lのみがスタンバイ状態になると、左キャラクタ9121Lに応じたスーパーリーチ(左キャラクタ用スーパーリーチ)に発展する。左キャラクタ9121Lと右キャラクタ9121Rとのうち、右キャラクタ9121Rのみがスタンバイ状態になると、右キャラクタ9121Rに応じたスーパーリーチ(右キャラクタ用スーパーリーチ)に発展する。左キャラクタ9121L及び右キャラクタ9121Rの双方のキャラクタがスタンバイ状態になると、双方のキャラクタに応じたスーパーリーチ(双方キャラクタ用スーパーリーチ)に発展する。
左キャラクタ用スーパーリーチにおいて、右キャラクタ9121Rが表示装置1007に登場すると、双方キャラクタ用スーパーリーチに移行し、右キャラクタ用スーパーリーチにおいて、左キャラクタ9121Lが表示装置1007に登場すると、双方キャラクタ用スーパーリーチに移行する。また、左キャラクタ用スーパーリーチにおいて、第1味方キャラクタが表示装置1007に登場すると、所定のスーパーリーチに発展する。同様に、右キャラクタ用スーパーリーチにおいて、第1味方キャラクタが表示装置1007に登場すると、所定のスーパーリーチに発展する。また、双方キャラクタ用スーパーリーチにおいて、ボタン連打演出に成功すると、所定のスーパーリーチに発展する。これらの所定のスーパーリーチは、第1演出ステージにおいて「チェリー」アイコンが表示された場合に移行するスーパーリーチ(図146(a)参照)と同じスーパーリーチである。
なお、キャラ登場用メーター画像9120の示すメーターが満タンではない場合においても、左キャラクタ9121L及び右キャラクタ9121Rのシルエットが表示装置1007に表示されている。具体的に、左キャラ登場用メーター画像9120Lの表示態様が初期表示態様である場合には、左キャラクタ9121Lのシルエットが表示装置1007にデフォルト状態で表示され、右キャラ登場用メーター画像9120Rの表示態様が初期表示態様である場合には、右キャラクタ9121Rのシルエットが表示装置1007にデフォルト状態で表示される。左キャラ登場用メーター画像9120Lの表示態様がレベル1表示態様である場合には、左キャラクタ9121Lのシルエットが青色に点滅表示され、右キャラ登場用メーター画像9120Rの表示態様がレベル1表示態様である場合には、右キャラクタ9121Rのシルエットが青色に点滅表示される。
左キャラ登場用メーター画像9120Lの表示態様がレベル2表示態様である場合には、左キャラクタ9121Lのシルエットが緑色に点滅表示され、右キャラ登場用メーター画像9120Rの表示態様がレベル2表示態様である場合には、右キャラクタ9121Rのシルエットが緑色に点滅表示される。左キャラ登場用メーター画像9120Lの表示態様がレベル3表示態様である場合には、左キャラクタ9121Lのシルエットが赤色に点灯表示され、右キャラ登場用メーター画像9120Rの表示態様がレベル3表示態様である場合には、右キャラクタ9121Rのシルエットが赤色に点灯表示される。このように、キャラ登場用メーター画像9120の示すメーターの段階が上がるにつれて、大当り期待度が高くなっていく。
なお、キャラ登場用メーター画像9120の示すメーターが満タンにならなくても、左キャラクタ9121L乃至右キャラクタ9121Rがスタンバイ状態になる場合がある。具体的に、装飾図柄がリーチ態様で表示されると、表示装置1007の画面が回転しているような態様で表示され、当該回転の終了後、各種アイコンが停止表示されることがある。このようにして停止表示され得るアイコンとしては、左キャラクタアイコン、右キャラクタアイコン、「チェリー」アイコン等が設けられている。左キャラクタアイコンが停止表示されると、左キャラクタ用スーパーリーチに移行する。右キャラクタアイコンが停止表示されると、右キャラクタ用スーパーリーチに移行する。「チェリー」アイコンが停止表示されると、上記所定のスーパーリーチに移行する。
<第8予告演出>
図185(a)は、第8予告演出のフローを示す図である。図185(b)は、第8予告演出のタイムチャートを示す図である。図185(c)は、第8予告演出と装飾図柄の変動パターンとの関係を示す図である。
図185に示す第8予告演出は、第2演出ステージ(図129(a)参照)において特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。第8予告演出は、第2演出ステージにおいてのみ発生し得る。
演出番号「151」~「155」に対応する演出においては、まず、装飾図柄がテンパイする(リーチ態様となる)予兆が発生する。当該予兆は、第2キャラランプ(図170(c)参照)が点滅することにより、テンパイ煽りが発生することを示唆するものである。なお、以上では、各演出ステージに滞在している間、対応するキャラランプを常に点灯させることとして説明した。しかし、規定数到達ゲーム以外のゲームでは、対応するキャラランプを基本的に消灯させることとしてもよい。このように構成する場合には、第2キャラランプが点灯することを上記予兆としてもよい。
演出番号「151」に対応する演出は、上記予兆が発生した後、フェイドアウトとなる演出である。演出番号「152」に対応する演出は、上記予兆が発生した後、所定の可動役物が動作するとともに、装飾図柄がテンパイとなるか否かの煽り(テンパイ煽り)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、テンパイ煽りに失敗したことに対応する画像(テンパイ煽り失敗画像)が表示装置1007に表示され、表示装置1007がワイプ表示となって通常背景へと戻る演出である。演出番号「153」に対応する演出は、上記予兆が発生した後、所定の可動役物が動作するとともに、装飾図柄がテンパイとなるか否かの煽り(テンパイ煽り)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、テンパイ煽りに成功したことに対応する画像(テンパイ煽り成功画像)が表示装置1007に表示される演出である。テンパイ煽り成功画像が表示されると、その後、テンパイ成功後予告に移行する。
演出番号「154」に対応する演出は、上記予兆が発生した後、所定の可動役物が動作するとともに、装飾図柄がテンパイとなるか否かの煽り(テンパイ煽り)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、テンパイ煽りに成功したことに対応する画像(テンパイ煽り成功画像)が表示装置1007に表示されるとともに、「PLAY TIME」がストックされる演出である。テンパイ煽り成功画像が表示されると、その後、テンパイ成功後予告に移行する。演出番号「155」に対応する演出は、上記予兆が発生した後、所定の可動役物が動作するとともに、装飾図柄がテンパイとなるか否かの煽り(テンパイ煽り)に係る画像が表示装置1007に表示され、その後、テンパイ煽りに成功したことに対応する画像(テンパイ煽り成功画像)が表示装置1007に表示される演出である。テンパイ煽り成功画像が表示されると、その後、激熱予告に移行する。
演出番号「152」~「155」に対応する演出において動作する所定の可動役物は、アイコン停止後予告において動作する可動役物(図145参照)と同じ可動役物である。また、演出番号「153」~「155」に対応する演出においてテンパイ煽り成功画像が表示されると、装飾図柄がリーチ態様で表示される。また、演出番号「153」「154」に対応する演出が行われた後、テンパイ成功後予告に移行し、テンパイ成功後予告が終了すると、第6特定スーパーリーチ、第7特定スーパーリーチ、及び、第1特定スーパーリーチのうちの何れかのスーパーリーチに発展する。テンパイ成功後予告においては、発展先のスーパーリーチに対応するつなぎ演出が行われる。
特に、第6特定スーパーリーチに発展する場合には、テンパイ成功後予告において、第6特定スーパーリーチのタイトルを示す画像が表示装置1007に表示される。第6特定スーパーリーチにおいては、所定のスロットゲームが行われる。当該スロットゲームにおいては、「チェリー」アイコンを含む複数種類のアイコンが表示装置1007上の左・中・右の3列で変動表示された後停止表示される。スロットゲームにおいて「チェリー」アイコンが左・中・右の3列で停止表示されると(3つ揃うと)、所定のスーパーリーチに発展する。当該所定のスーパーリーチは、第1演出ステージにおいて「チェリー」アイコンが表示された場合に移行するスーパーリーチ(図146(a)参照)と同じスーパーリーチである。従って、当該スロットゲームは、所定のスーパーリーチに移行するためのミッションと言える。
スロットゲームが開始すると、ストックタイマ画像9110の示す「PLAY TIME」が漸次減っていく。「PLAY TIME」が残存している(0よりも大きな値である)間、スロットゲームが繰り返し行われる。そして、「PLAY TIME」が0になったとき、スロットゲームが終了する。すなわち、スロットゲームは、「PLAY TIME」に応じた時間に亘って行われる。当該時間内に「チェリー」アイコンが3つ揃うとミッションをクリアしたことになり、所定のスーパーリーチに発展する。換言すれば、「PLAY TIME」は、ミッションをクリアするために与えられた制限時間ということになる。
なお、上記のように、演出番号「154」に対応する演出においては、「PLAY TIME」がストックされるが、当該ストックは、上記第2タイムストック予告が行われたことによるものである。第2演出ステージにおいては、一の特別図柄変動中に、タイムストック予告と大当り予告演出(例えば、第8予告演出)との双方が発生する場合がある。
演出番号「155」に対応する演出が行われた後に移行する激熱予告においては、第1味方キャラクタ、第2味方キャラクタ、及び、第3味方キャラクタのうち、一又は複数のキャラクタが表示装置1007に登場する。そして、登場したキャラクタの組合せに応じたスーパーリーチへと発展する。激熱予告は、第1演出ステージ及び第3演出ステージにおいても発生し得る。
上記予兆が発生し得るタイミングとしては、4つのタイミングが設けられている。具体的に、装飾図柄の変動開始から4.5秒経過時点から予兆が発生する場合(タイミング1)と、装飾図柄の変動開始から8.5秒経過時点から予兆が発生する場合(タイミング2)と、装飾図柄の変動開始から12.5秒経過時点から予兆が発生する場合(タイミング3)と、装飾図柄の変動開始から16.5秒経過時点から予兆が発生する場合(タイミング4)と、が設けられている。予兆は、これらの4つのタイミングのうちの一のタイミングで発生する。タイミング2においては、タイミング1と比較して、予兆に続く全ての演出が4秒遅れで発生し、タイミング3においては、タイミング2と比較して、予兆に続く全ての演出が4秒遅れで発生し、タイミング4においては、タイミング3と比較して、予兆に続く全ての演出が4秒遅れで発生する。図185(b)では、タイミング1についてのみ例示している。
なお、図185(c)に示すように、演出番号「152」に対応する演出(タイミング1)においては、各装飾図柄(左装飾図柄、中装飾図柄、及び、右装飾図柄)が変動開始から11秒経過時点(テンパイ煽り失敗画像の表示が終了する時点)で停止するようになっている。これにより、遊技者に対しては、テンパイ煽りに失敗した後ワイプ表示となって通常背景へと戻ったときに各装飾図柄が停止しているように見せることができる。その結果、テンパイ煽りの最中で、当該煽りの結果が遊技者に把握されてしまうことを防止することができる。タイミング2~4についても、同様の観点から、各装飾図柄の停止タイミングが、それぞれ、変動開始から15秒経過時点、変動開始から19秒経過時点、変動開始から23秒経過時点となっている。
<ロゴランプ予告演出>
図186(a)は、ロゴランプ予告演出のフローを示す図である。図186(b)及び図186(c)は、ロゴランプ予告演出のタイムチャートを示す図である。
上述したように、遊技盤ユニット1010の所定箇所(例えば、表示装置1007の上側)にはロゴカバーが設けられており、ロゴカバーの背面側にはロゴランプが設けられている。以下、ロゴランプについて、さらに詳細に説明する。
ロゴカバーは、第1ロゴ部、第2ロゴ部、及び、第3ロゴ部を備えている。第1ロゴ部には、第1ワードを示す形状を象った装飾が施されており、第2ロゴ部には、第2ワードを示す形状を象った装飾が施されており、第3ロゴ部には、第3ワードを示す形状を象った装飾が施されている。第1ワード、第2ワード、及び、第3ワードは、それぞれ、所定の単語(文字列)であり、本実施例では、便宜上、第1ワードを「X」、第2ワードを「Y」、第3ワードを「Z」と呼ぶ場合がある。第1ロゴ部は、ロゴカバーにおける左側部分に設けられており、第2ロゴ部は、ロゴカバーにおける中央部分に設けられており、第3ロゴ部は、ロゴカバーにおける右側部分に設けられている。
ロゴランプは、第1ロゴランプと第2ロゴランプと第3ロゴランプとによって構成されている。第1ロゴランプは、第1ロゴ部の背面側に設けられた複数のLEDにより構成されており、第2ロゴランプは、第2ロゴ部の背面側に設けられた複数のLEDにより構成されており、第3ロゴランプは、第3ロゴ部の背面側に設けられた複数のLEDにより構成されている。これにより、第1ロゴランプを発光させることにより「X」の文字が点灯し、第2ロゴランプを発光させることにより「Y」の文字が点灯し、第3ロゴランプを発光させることにより「Z」の文字が点灯するような外観を作り出すことができる。
本実施例では、このようなロゴランプを用いてロゴランプ予告演出が行われる。図186に示すロゴランプ予告演出は、第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ(図129(a)参照)において特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。ロゴランプ予告演出は、一の特別図柄変動中に、他の大当り予告演出と複合的に発生し得る演出となっている。
具体的に、演出番号「161」に対応する演出は、第1ロゴランプ(「X」の文字)が所定時間(1秒間)に亘って点灯した後、第1ロゴランプ(「X」の文字)が消灯する演出である。演出番号「162」に対応する演出は、第1ロゴランプ(「X」の文字)が所定時間(1秒間)に亘って点灯した後、第2ロゴランプ(「Y」の文字)が所定時間(1秒間)に亘って点灯し(その間、第1ロゴランプ(「X」の文字)の点灯が継続し)、その後、第1ロゴランプ(「X」の文字)及び第2ロゴランプ(「Y」の文字)が消灯する演出である。
演出番号「163」に対応する演出は、第1ロゴランプ(「X」の文字)が所定時間(1秒間)に亘って点灯した後、第2ロゴランプ(「Y」の文字)が所定時間(1秒間)に亘って点灯し(その間、第1ロゴランプ(「X」の文字)の点灯が継続し)、その後、第3ロゴランプ(「Z」の文字)が点灯する(第1ロゴランプ(「X」の文字)及び第2ロゴランプ(「Y」の文字)の点灯が継続する)演出である。第1ロゴランプ(「X」の文字)、第2ロゴランプ(「Y」の文字)、及び、第3ロゴランプ(「Z」の文字)の点灯は、当該特別図柄変動の終了時点まで継続する。
演出番号「161」~「163」に対応する演出は、装飾図柄がテンパイとなるか否かの煽り(テンパイ煽り)に係る演出となっている。「X」→「Y」→「Z」のように文字が順次点灯するにつれて、装飾図柄がテンパイとなる可能性が上がっていく。そして、全ての文字が点灯した場合(演出番号「163」に対応する演出が行われた場合)には、装飾図柄がテンパイとなることが確定する(必ずリーチ態様となる)。すなわち、ロゴランプ予告演出は、点灯しているロゴランプの個数が増えるにつれて大当り期待度が高まる演出となっている。
図186(b)では、第1演出ステージ又は第3演出ステージでロゴランプ予告演出が行われる場合におけるタイムチャートを示している。ここでは、ロゴランプの点灯タイミングとして、2つのタイミングが設けられている。具体的に、装飾図柄の変動開始から5.5秒経過時点から第1ロゴランプ(「X」の文字)が点灯する場合(10秒テンパイ用)と、装飾図柄の変動開始から9.5秒経過時点から第1ロゴランプ(「X」の文字)が点灯する場合(14秒テンパイ用)と、が設けられている。第1演出ステージ及び第3演出ステージにおいては、装飾図柄がデフォルトの変動パターンで変動する場合、変動開始から10秒後にリーチ態様となるとき(10秒テンパイ)と変動開始から14秒後にリーチ態様となるとき(14秒テンパイ)とがある(図163及び図165参照)。
図186(b)における2つのタイミングは、このような2種類のテンパイタイミングに対応している。これにより、装飾図柄が変動開始から10秒後にリーチ態様となる場合には、図186(b)における「10秒テンパイ用」に示されるタイミングでロゴランプを点灯させることが可能となっている。また、装飾図柄が変動開始から14秒後にリーチ態様となる場合には、図186(b)における「14秒テンパイ用」に示されるタイミングでロゴランプを点灯させることが可能となっている。
第2演出ステージでロゴランプ予告演出が行われる場合には、ロゴランプの点灯タイミングとして、4つのタイミングが設けられている。具体的に、装飾図柄の変動開始から6秒経過時点から第1ロゴランプ(「X」の文字)が点灯する場合(タイミング1)と、装飾図柄の変動開始から10秒経過時点から第1ロゴランプ(「X」の文字)が点灯する場合(タイミング2)と、装飾図柄の変動開始から14秒経過時点から第1ロゴランプ(「X」の文字)が点灯する場合(タイミング3)と、装飾図柄の変動開始から18秒経過時点から第1ロゴランプ(「X」の文字)が点灯する場合(タイミング4)と、が設けられている。図186(c)では、タイミング1についてのみ例示している。これらの4つのタイミングは、それぞれ、上述した第8予告演出が行われる4つのタイミングと対応している。これにより、第8予告演出においてテンパイ煽りが行われているタイミングで、ロゴランプを点灯させることが可能となっている。
以上で説明したロゴランプ予告演出は、擬似連演出の各段階においても行われる場合がある。すなわち、擬似連演出における「擬似1」、「擬似2」、及び「擬似3」のそれぞれで、演出番号「161」~「163」に対応する演出の何れかが発生し得る。例えば、「擬似1」において装飾図柄の変動開始から所定時間経過時点から第1ロゴランプ(「X」の文字)が点灯し、「擬似2」において装飾図柄の変動再開から所定時間経過時点から第1ロゴランプ(「X」の文字)が点灯し、「擬似3」において装飾図柄の変動再開から所定時間経過時点から第1ロゴランプ(「X」の文字)が点灯する。このとき、例えば、「擬似1」において演出番号「161」「162」に対応する演出が行われた場合には「擬似2」に移行しない一方、「擬似1」において演出番号「163」に対応する演出が行われた場合には「擬似2」に移行するようにしてもよい。また、「擬似2」において演出番号「161」「162」に対応する演出が行われた場合には「擬似3」に移行しない一方、「擬似2」において演出番号「163」に対応する演出が行われた場合には「擬似3」に移行するようにしてもよい。また、「擬似3」において演出番号「161」「162」に対応する演出が行われた場合にはスーパーリーチに移行しない一方、「擬似3」において演出番号「163」に対応する演出が行われた場合にはスーパーリーチに移行するようにしてもよい。
<第1演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理>
図187は、第5のパチンコ遊技機に係る第1演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理を示すフローチャートである。図188は、第5のパチンコ遊技機に係る擬似3用ロゴランプ予告内容抽選処理を示すフローチャートである。図189は、第5のパチンコ遊技機に係る擬似2用ロゴランプ予告内容抽選処理を示すフローチャートである。図190は、第5のパチンコ遊技機に係る擬似1用ロゴランプ予告内容抽選処理を示すフローチャートである。
図187に示す第1演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理は、第1特別図柄変動開始時処理(図178参照)のステップS9214において、現在の演出ステージが第1演出ステージである場合に、第1演出ステージ予告内容抽選処理(図130参照)の後に、サブ制御回路1300により行われる処理である。
第1演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、サブ変動パターンに含まれる情報に基づいて、擬似連演出が発生するか否かを判断する(ステップS9301)。擬似連演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、サブ変動パターンに含まれる情報に基づいて、擬似連演出が「擬似3」まで進行するか否かを判断する(ステップS9302)。擬似連演出が「擬似3」まで進行すると判断した場合、サブCPU1301は、擬似3用ロゴランプ予告内容抽選処理を実行する(ステップS9303)。以下、擬似3用ロゴランプ予告内容抽選処理について、図188を用いて説明する。
擬似3用ロゴランプ予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、擬似連演出における「擬似3」の段階で10秒テンパイ又は14秒テンパイが発生するか否かを判断する(ステップS9321)。この処理において、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンが、「擬似3」において装飾図柄が変動開始から10秒後にリーチ態様となるようなサブ変動パターン(10秒テンパイ変動パターン)と、「擬似3」において装飾図柄が変動開始から14秒後にリーチ態様となるようなサブ変動パターン(14秒テンパイ変動パターン)とのうちの何れかのサブ変動パターンであるか否かを判断する。
擬似連演出における「擬似3」の段階で10秒テンパイ又は14秒テンパイが発生すると判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンに基づいて、擬似3用ロゴランプ予告内容を決定する(ステップS9322)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似3」において行われるロゴランプ予告演出の内容を決定する。これにより、「擬似3」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」~「163」に対応する演出のうちの何れかの演出が決定されることになる。
一方、擬似連演出における「擬似3」の段階で10秒テンパイも14秒テンパイも発生しないと判断した場合、サブCPU1301は、「擬似3」においてロゴランプ予告演出を行わない旨決定する(ステップS9323)。ステップS9322又はステップS9323の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
以上、図188を用いて、図187のステップS9303で行われる擬似3用ロゴランプ予告内容抽選処理について説明した。図187に説明を戻す。
ステップS9302において擬似連演出が「擬似3」まで進行しないと判断した場合、又は、ステップS9303の処理を実行した後、サブCPU1301は、擬似2用ロゴランプ予告内容抽選処理を実行する(ステップS9304)。以下、擬似2用ロゴランプ予告内容抽選処理について、図189を用いて説明する。
擬似2用ロゴランプ予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、擬似連演出における「擬似2」の段階で10秒テンパイ又は14秒テンパイが発生するか否かを判断する(ステップS9341)。この処理において、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンが、「擬似2」において装飾図柄が変動開始から10秒後にリーチ態様となるようなサブ変動パターン(10秒テンパイ変動パターン)と、「擬似2」において装飾図柄が変動開始から14秒後にリーチ態様となるようなサブ変動パターン(14秒テンパイ変動パターン)とのうちの何れかのサブ変動パターンであるか否かを判断する。
擬似連演出における「擬似2」の段階で10秒テンパイ又は14秒テンパイが発生すると判断した場合、サブCPU1301は、擬似3用ロゴランプ予告内容が決定されているか否かを判断する(ステップS9342)。この処理において、サブCPU1301は、図188のステップS9322の処理が実行されている場合には、擬似3用ロゴランプ予告内容が決定されていると判断する一方、それ以外の場合(図188のステップS9323の処理が実行されている場合、又は、擬似連演出が「擬似3」まで進行しない場合)には、擬似3用ロゴランプ予告内容が決定されていないと判断する。
擬似3用ロゴランプ予告内容が決定されていると判断した場合、サブCPU1301は、擬似3用ロゴランプ予告内容に基づいて、擬似2用ロゴランプ予告内容を決定する(ステップS9343)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出の内容を決定する。例えば、サブCPU1301は、「擬似3」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「163」に対応する演出が決定されている場合、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」~「163」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。また、サブCPU1301は、「擬似3」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「162」に対応する演出が決定されている場合、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」「162」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。また、サブCPU1301は、「擬似3」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「161」に対応する演出が決定されている場合、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」に対応する演出を決定する。
一方、擬似3用ロゴランプ予告内容が決定されていないと判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンに基づいて、擬似2用ロゴランプ予告内容を決定する(ステップS9344)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出の内容を決定する。これにより、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」~「163」に対応する演出のうちの何れかの演出が決定されることになる。
ステップS9341において擬似連演出における「擬似2」の段階で10秒テンパイも14秒テンパイも発生しないと判断した場合、サブCPU1301は、「擬似2」においてロゴランプ予告演出を行わない旨決定する(ステップS9345)。ステップS9343、ステップS9344、又は、ステップS9345の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
以上、図189を用いて、図187のステップS9304で行われる擬似2用ロゴランプ予告内容抽選処理について説明した。図187に説明を戻す。
ステップS9301において擬似連演出が発生しないと判断した場合、又は、ステップS9304の処理を実行した後、サブCPU1301は、擬似1用ロゴランプ予告内容抽選処理を実行する(ステップS9305)。以下、擬似1用ロゴランプ予告内容抽選処理について、図190を用いて説明する。
擬似1用ロゴランプ予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階で10秒テンパイ又は14秒テンパイが発生するか否かを判断する(ステップS9361)。この処理において、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンが、「擬似1」において装飾図柄が変動開始から10秒後にリーチ態様となるようなサブ変動パターン(10秒テンパイ変動パターン)と、「擬似1」において装飾図柄が変動開始から14秒後にリーチ態様となるようなサブ変動パターン(14秒テンパイ変動パターン)とのうちの何れかのサブ変動パターンであるか否かを判断する。
擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階で10秒テンパイ又は14秒テンパイが発生すると判断した場合、サブCPU1301は、擬似2用ロゴランプ予告内容が決定されているか否かを判断する(ステップS9362)。この処理において、サブCPU1301は、図189のステップS9343又はステップS9344の処理が実行されている場合には、擬似2用ロゴランプ予告内容が決定されていると判断する一方、それ以外の場合(図189のステップS9345の処理が実行されている場合、又は、擬似連演出が発生しない場合)には、擬似2用ロゴランプ予告内容が決定されていないと判断する。
擬似2用ロゴランプ予告内容が決定されていると判断した場合、サブCPU1301は、擬似2用ロゴランプ予告内容に基づいて、擬似1用ロゴランプ予告内容を決定する(ステップS9363)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出の内容を決定する。例えば、サブCPU1301は、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「163」に対応する演出が決定されている場合、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」~「163」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。また、サブCPU1301は、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「162」に対応する演出が決定されている場合、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」「162」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。また、サブCPU1301は、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「161」に対応する演出が決定されている場合、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」に対応する演出を決定する。
一方、擬似2用ロゴランプ予告内容が決定されていないと判断した場合、サブCPU1301は、擬似3用ロゴランプ予告内容が決定されているか否かを判断する(ステップS9364)。この処理において、サブCPU1301は、図188のステップS9322の処理が実行されている場合には、擬似3用ロゴランプ予告内容が決定されていると判断する一方、それ以外の場合(図188のステップS9323の処理が実行されている場合、擬似連演出が「擬似3」まで進行しない場合、又は、擬似連演出が発生しない場合)には、擬似3用ロゴランプ予告内容が決定されていないと判断する。
擬似3用ロゴランプ予告内容が決定されていると判断した場合、サブCPU1301は、擬似3用ロゴランプ予告内容に基づいて、擬似1用ロゴランプ予告内容を決定する(ステップS9365)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出の内容を決定する。例えば、サブCPU1301は、「擬似3」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「163」に対応する演出が決定されている場合、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」~「163」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。また、サブCPU1301は、「擬似3」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「162」に対応する演出が決定されている場合、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」「162」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。また、サブCPU1301は、「擬似3」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「161」に対応する演出が決定されている場合、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」に対応する演出を決定する。
一方、擬似3用ロゴランプ予告内容が決定されていないと判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンに基づいて、擬似1用ロゴランプ予告内容を決定する(ステップS9366)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出の内容を決定する。これにより、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」~「163」に対応する演出のうちの何れかの演出が決定されることになる。
ステップS9361において擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階で10秒テンパイも14秒テンパイも発生しないと判断した場合、サブCPU1301は、「擬似1」においてロゴランプ予告演出を行わない旨決定する(ステップS9367)。ステップS9363、ステップS9365、ステップS9366、又は、ステップS9367の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
以上、図190を用いて、図187のステップS9305で行われる擬似1用ロゴランプ予告内容抽選処理について説明した。図187に説明を戻す。
ステップS9305の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<第2演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理>
図191は、第5のパチンコ遊技機に係る第2演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理を示すフローチャートである。
図191に示す第2演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理は、第1特別図柄変動開始時処理(図178参照)のステップS9214において、現在の演出ステージが第2演出ステージである場合に、第2演出ステージ予告内容抽選処理の後に、サブ制御回路1300により行われる処理である。
第2演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動中に第8予告演出(図185参照)が発生するか否かを判断する(ステップS9401)。この処理を実行するのに先立ち、サブCPU1301は、第2演出ステージ予告内容抽選処理において、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンに基づいて、当該特別図柄変動中に行われる演出の内容を決定している。ステップS9401の処理において、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動中に行われる演出として第8予告演出が決定されたか否かを判断する。
今回の特別図柄変動中に第8予告演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンに基づいて、ロゴランプ予告内容を決定する(ステップS9402)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、ロゴランプ予告演出の内容を決定する。これにより、ロゴランプ予告演出として、演出番号「161」~「163」に対応する演出のうちの何れかの演出が決定されることになる。
一方、今回の特別図柄変動中に第8予告演出が発生しないと判断した場合、サブCPU1301は、ロゴランプ予告演出を行わない旨決定する(ステップS9403)。ステップS9402又はステップS9403の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<第3演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理>
図192は、第5のパチンコ遊技機に係る第3演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理を示すフローチャートである。図193は、第5のパチンコ遊技機に係る擬似2用ロゴランプ予告内容抽選処理を示すフローチャートである。図194は、第5のパチンコ遊技機に係る擬似1用ロゴランプ予告内容抽選処理を示すフローチャートである。
図192に示す第3演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理は、第1特別図柄変動開始時処理(図178参照)のステップS9214において、現在の演出ステージが第3演出ステージである場合に、第3演出ステージ予告内容抽選処理の後に、サブ制御回路1300により行われる処理である。
第3演出ステージロゴランプ予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、サブ変動パターンに含まれる情報に基づいて、擬似連演出が発生するか否かを判断する(ステップS9451)。擬似連演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、擬似2用ロゴランプ予告内容抽選処理を実行する(ステップS9452)。第3演出ステージにおいては、擬似連演出における段階が「擬似2」までしか進行しないこととされている。以下、擬似2用ロゴランプ予告内容抽選処理について、図193を用いて説明する。
擬似2用ロゴランプ予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、擬似連演出における「擬似2」の段階で10秒テンパイ又は14秒テンパイが発生するか否かを判断する(ステップS9461)。この処理を実行するのに先立ち、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンに基づいて、当該特別図柄変動中において、「擬似2」の段階で装飾図柄をどのようなパターンで停止させるのか(装飾図柄停止パターン)を決定している。ステップS9461の処理において、サブCPU1301は、当該装飾図柄停止パターンが、「擬似2」において装飾図柄が変動開始から10秒後にリーチ態様となるような装飾図柄停止パターン(10秒テンパイ停止パターン)と、「擬似2」において装飾図柄が変動開始から14秒後にリーチ態様となるような装飾図柄停止パターン(14秒テンパイ停止パターン)とのうちの何れかの装飾図柄停止パターンであるか否かを判断する。
擬似連演出における「擬似2」の段階で10秒テンパイ又は14秒テンパイが発生すると判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンに基づいて、擬似2用ロゴランプ予告内容を決定する(ステップS9462)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出の内容を決定する。これにより、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」~「163」に対応する演出のうちの何れかの演出が決定されることになる。
一方、擬似連演出における「擬似2」の段階で10秒テンパイも14秒テンパイも発生しないと判断した場合、サブCPU1301は、「擬似2」においてロゴランプ予告演出を行わない旨決定する(ステップS9463)。ステップS9462又はステップS9463の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
以上、図193を用いて、図192のステップS9452で行われる擬似2用ロゴランプ予告内容抽選処理について説明した。図192に説明を戻す。
ステップS9451において擬似連演出が発生しないと判断した場合、又は、ステップS9452の処理を実行した後、サブCPU1301は、擬似1用ロゴランプ予告内容抽選処理を実行する(ステップS9453)。以下、擬似1用ロゴランプ予告内容抽選処理について、図194を用いて説明する。
擬似1用ロゴランプ予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階で10秒テンパイ又は14秒テンパイが発生するか否かを判断する(ステップS9471)。この処理を実行するのに先立ち、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンに基づいて、当該特別図柄変動中において、「擬似1」の段階で装飾図柄をどのようなパターンで停止させるのか(装飾図柄停止パターン)を決定している。ステップS9471の処理において、サブCPU1301は、当該装飾図柄停止パターンが、「擬似1」において装飾図柄が変動開始から10秒後にリーチ態様となるような装飾図柄停止パターン(10秒テンパイ停止パターン)と、「擬似1」において装飾図柄が変動開始から14秒後にリーチ態様となるような装飾図柄停止パターン(14秒テンパイ停止パターン)とのうちの何れかの装飾図柄停止パターンであるか否かを判断する。
擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階で10秒テンパイ又は14秒テンパイが発生すると判断した場合、サブCPU1301は、擬似2用ロゴランプ予告内容が決定されているか否かを判断する(ステップS9472)。この処理において、サブCPU1301は、図193のステップS9462の処理が実行されている場合には、擬似2用ロゴランプ予告内容が決定されていると判断する一方、それ以外の場合(図188のステップS9463の処理が実行されている場合、又は、擬似連演出が発生しない場合)には、擬似2用ロゴランプ予告内容が決定されていないと判断する。
擬似2用ロゴランプ予告内容が決定されていると判断した場合、サブCPU1301は、擬似2用ロゴランプ予告内容に基づいて、擬似1用ロゴランプ予告内容を決定する(ステップS9473)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出の内容を決定する。例えば、サブCPU1301は、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「163」に対応する演出が決定されている場合、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」~「163」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。また、サブCPU1301は、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「162」に対応する演出が決定されている場合、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」「162」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。また、サブCPU1301は、「擬似2」において行われるロゴランプ予告演出として演出番号「161」に対応する演出が決定されている場合、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」に対応する演出を決定する。
一方、擬似2用ロゴランプ予告内容が決定されていないと判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンに基づいて、擬似1用ロゴランプ予告内容を決定する(ステップS9474)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出の内容を決定する。これにより、「擬似1」において行われるロゴランプ予告演出として、演出番号「161」~「163」に対応する演出のうちの何れかの演出が決定されることになる。
ステップS9471において擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階で10秒テンパイも14秒テンパイも発生しないと判断した場合、サブCPU1301は、「擬似1」においてロゴランプ予告演出を行わない旨決定する(ステップS9475)。ステップS9473、ステップS9474、又は、ステップS9475の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
以上、図194を用いて、図192のステップS9453で行われる擬似1用ロゴランプ予告内容抽選処理について説明した。図192に説明を戻す。
ステップS9453の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<確変モードにおける画面表示>
図195は、確変モードにおいて液晶表示装置に表示される画像の一例を示す図である。
上述したように、確変モードにおいて、普通図柄ハズレ長変動(変動時間が600000msecとなるような普通図柄の変動表示)が開始すると、ボーナスモードに移行する(図129(a)参照)。当該ボーナスモードにおいては、普通図柄の変動表示(普通図柄変動)が行われている間(600000msecに亘って)、右打ちされた遊技球の大半が小当り用大入賞口1151に入賞し、多数の遊技球が払い出される。
従って、確変モードにおいて、遊技者は、普通図柄変動パターンとして変動時間が600000msecである変動パターン(図128に示す変動パターン「05H」)が決定されることを期待しながら遊技を行う。このことから、確変モードにおいては、普通図柄変動が行われるごとに、当該普通図柄変動のパターンに応じた演出(ドラム変動演出)が行われるようになっている。
図195に示すように、確変モードにおいては、ドラム画像9201(左ドラム画像9201L、中ドラム画像9201C、及び、右ドラム画像9201R)が表示装置1007に表示される。ドラム画像9201は、ドラム(リール)を模した画像となっている。そして、各ドラム画像9201が表示される領域において、ドラム図柄9202(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202R)の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。
図195(a)に示す例では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、それぞれ変動しているような態様で表示されている。図195(b)に示す例では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、それぞれ、「ベル」図柄、「スイカ」図柄、及び「チェリー」図柄として停止しているような態様で表示されている。このように、確変モードにおいては、普通図柄変動が行われるごとに、リールの変動表示及び停止表示(スロットゲーム)を模した演出(ドラム変動演出)が行われる。
なお、図195に示すように、確変モードにおいては、残りST回数画像9203及び賞球数画像9204も表示装置1007に表示される。残りST回数画像9203は、確変モードにおいて行われる特別図柄変動の残り回数(残りST回数)に対応する画像である。確変モードが開始すると、残りST回数画像9203として「50」が表示され、その後、特別図柄変動が1回行われるごとに、残りST回数画像9203として示される数字が1ずつ減っていく。残りST回数画像9203として示される数字が「0」になると、確変モードが終了し、通常モードへと移行する。賞球数画像9204は、初当りモードに移行してから払い出された遊技球の合計数に対応する画像である。
ここで、本実施例では、普通図柄ハズレ長変動の開始を契機として移行するボーナスモードを、第1ボーナスモードと呼ぶこととする。第1ボーナスモードにおいては、確変モードと同様に、特別図柄変動が1回行われるごとに残りST回数を示す値が更新(1減算)される。そして、残りST回数を示す値が0になると、第1ボーナスモードから通常モードに移行する。そこで、確変モードと第1ボーナスモードとを合わせて、残りST回数減算モードとも呼ぶこととする。なお、確変モードから第1ボーナスモードに移行した場合、確変モードにおける残りST回数は、リセットされず、第1ボーナスモードにおいても当該残りST回数が引き継がれる。本実施例では、残りST回数減算モードのことを、確変モードと呼んでいる場合もある。
これに対し、確変モードにおいて大当り遊技状態の開始条件が成立した場合にも、ボーナスモードに移行する(図129(a)参照)。本実施例では、大当り遊技状態の開始を契機として移行するボーナスモードを、第2ボーナスモードと呼ぶこととする。第2ボーナスモードに移行すると、残りST回数はリセットされ、第2ボーナスモードにおいて、残りST回数は更新(管理)されない。第2ボーナスモードが終了するとき、リミッタに到達していなければ、残りST回数として「50」がセットされる。
<ドラム変動演出決定処理>
図196は、第5のパチンコ遊技機に係るドラム変動演出決定処理を示すフローチャートである。
図196に示すドラム変動演出決定処理は、遊技球が通過ゲート1126を通過したこと(ゲート通過)を契機として、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。なお、サブ制御回路1300は、通過ゲート1126を遊技球が通過したことを示す球通過検出器通過検出コマンドを受信することにより、遊技球が通過ゲート1126を通過したことを認識することができる。球通過検出器通過検出コマンドは、球通過検出器通過検出処理において主制御回路1200によりセットされ、サブ制御回路1300に送信される。
ドラム変動演出決定処理において、まず、サブCPU1301は、現在の演出モードが確変モード(図129(a)参照)であるか否かを判断する(ステップS9501)。ワークRAM1303の演出モードフラグ格納領域(図示せず)には、演出モードを示す情報が格納されており、サブCPU1301は、演出モードフラグ格納領域を参照することにより、現在の演出モードを認識することができる。
現在の演出モードが確変モードではないと判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。一方、現在の演出モードが確変モードであると判断した場合、サブCPU1301は、今回のゲート通過を契機として決定された普通図柄変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターン(図128に示す変動パターン「05H」)であるか否かを判断する(ステップS9502)。球通過検出器通過検出コマンドに普通図柄変動パターンを示す情報が含まれているため、球通過検出器通過検出コマンドを受信することにより、サブCPU1301は、今回のゲート通過に対応する普通図柄変動パターンを認識することができる。
今回のゲート通過を契機として決定された普通図柄変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンであると判断した場合、サブCPU1301は、残りST回数が所定回数(10回)以上であるか否かを判断する(ステップS9503)。残りST回数は、残りST回数減算モード(確変モード及び第1ボーナスモード)において行われる特別図柄変動の残り回数である。残りST回数を示す値は、ワークRAM1303に記憶されており、特別図柄変動が行われるごとにその値が更新されるようになっている。
残りST回数が所定回数(10回)未満であると判断した場合、サブCPU1301は、ST回復が確定しているか(大当り遊技状態に移行することが決定されているか)否かを判断する(ステップS9504)。この処理において、サブCPU1301は、現在行われている特別図柄変動及び保留球に対応する特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、ST回復が確定している(大当り遊技状態に移行することが決定されている)と判断する。上述したように、大当り遊技状態の終了後は、確変フラグがONにセットされ(図125参照)、確変モードに復帰する(STが回復する)。ただし、当該大当り遊技状態が実行されることにより、初当りから実行された大当り遊技状態の回数が所定回数(5回)となる場合(リミッタに到達する場合)には、確変モードに復帰せず、通常モードに移行する。そこで、この場合には、ST回復が確定していないと判断することとしてもよい。
ステップS9502において今回のゲート通過を契機として決定された普通図柄変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンではないと判断した場合、又は、ステップS9504においてST回復が確定していない(大当り遊技状態に移行することが決定されていない)と判断した場合、サブCPU1301は、ドラム変動演出パターンをハズレパターンに決定する(ステップS9505)。ハズレパターンとしては、全部ハズレパターン及び一部ハズレパターンが設けられている。全部ハズレパターンは、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rとして、全て異なる図柄が停止表示されるようなドラム変動演出パターンである。一部ハズレパターンは、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rのうち、2つの図柄として同じ図柄が停止表示され、残りの1つの図柄として当該2つの図柄とは異なる図柄が停止表示されるようなドラム変動演出パターンである。
全部ハズレパターンとしては、例えば、左ドラム図柄9202Lとして「ベル」図柄が停止表示され、中ドラム図柄9202Cとして「スイカ」図柄が停止表示され、右ドラム図柄9202Rとして「チェリー」図柄が停止表示されるようなパターンや、左ドラム図柄9202Lとして「スイカ」図柄が停止表示され、中ドラム図柄9202Cとして「チェリー」図柄が停止表示され、右ドラム図柄9202Rとして「ベル」図柄が停止表示されるようなパターン等の複数のパターンが設けられている。一部ハズレパターンとしては、例えば、左ドラム図柄9202Lとして「ベル」図柄が停止表示され、中ドラム図柄9202Cとして「ベル」図柄が停止表示され、右ドラム図柄9202Rとして「スイカ」図柄が停止表示されるようなパターンや、左ドラム図柄9202Lとして「スイカ」図柄が停止表示され、中ドラム図柄9202Cとして「スイカ」図柄が停止表示され、右ドラム図柄9202Rとして「チェリー」図柄が停止表示されるようなパターン等の複数のパターンが設けられている。
ステップS9505の処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、このような複数のハズレパターン(複数の全部ハズレパターン及び複数の一部ハズレパターン)のなかから一のハズレパターンを、今回のゲート通過に対応する普通図柄変動中に行われるドラム変動演出のパターンとして決定する。ステップS9505の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9503において残りST回数が所定回数(10回)以上であると判断した場合、又は、ステップS9504においてST回復が確定している(大当り遊技状態に移行することが決定されている)と判断した場合、サブCPU1301は、ドラム変動演出パターンを当りパターンに決定する(ステップS9506)。当りパターンは、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rとして、全て同じ図柄が停止表示されるようなドラム変動演出パターンである。当りパターンとしては、例えば、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rとして、全て「ベル」図柄が停止表示されるパターン、全て「スイカ」図柄が停止表示されるパターン、全て「チェリー」図柄が停止表示されるパターン等の複数のパターンが設けられている。ステップS9506の処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、このような複数の当りパターンのなかから一の当りパターンを、今回のゲート通過に対応する普通図柄変動中に行われるドラム変動演出のパターンとして決定する。
次に、サブCPU1301は、ハズレ長変動先読み抽選を実行する(ステップS9507)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、当選又は非当選を決定する。次に、サブCPU1301は、ハズレ長変動先読み抽選に当選したか否かを判断する(ステップS9508)。ハズレ長変動先読み抽選に当選したと判断した場合、サブCPU1301は、ハズレ長変動先読みフラグをオンにセットする(ステップS9509)。これにより、以降のドラム変動演出において、普通図柄ハズレ長変動が決定されたことが示唆される(ハズレ長変動先読み演出が行われる)ことになる(図197参照)。ハズレ長変動先読みフラグは、今回のゲート通過に対応する普通図柄変動(普通図柄ハズレ長変動)が開始するときにオフにセットされる。
ステップS9508においてハズレ長変動先読み抽選に当選していないと判断した場合、又は、ステップS9509の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<ドラム変動演出開始時処理>
図197は、第5のパチンコ遊技機に係るドラム変動演出開始時処理を示すフローチャートである。
図197に示すドラム変動演出開始時処理は、遊技球が通過ゲート1126を通過した後、当該ゲート通過に係る普通図柄変動が開始するときに、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。なお、サブ制御回路1300は、普通図柄変動開始コマンドを受信することにより、普通図柄変動が開始することを認識することができる。普通図柄変動開始コマンドは、例えば、普通図柄の可変表示開始処理(図43のステップS293参照)において普通図柄の可変表示が開始するときに主制御回路1200によりセットされ、サブ制御回路1300に送信される。
ドラム変動演出開始時処理において、まず、サブCPU1301は、現在の演出モードが確変モード(図129(a)参照)であるか否かを判断する(ステップS9521)。ワークRAM1303の演出モードフラグ格納領域(図示せず)には、演出モードを示す情報が格納されており、サブCPU1301は、演出モードフラグ格納領域を参照することにより、現在の演出モードを認識することができる。
現在の演出モードが確変モードではないと判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。一方、現在の演出モードが確変モードであると判断した場合、サブCPU1301は、今回の普通図柄変動に対応するゲート通過が発生したときに決定されたドラム変動演出パターンがハズレパターン(図196のステップS9505参照)であるか否かを判断する(ステップS9522)。
今回の普通図柄変動に対応するゲート通過が発生したときに決定されたドラム変動演出パターンがハズレパターンではないと判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。一方、今回の普通図柄変動に対応するゲート通過が発生したときに決定されたドラム変動演出パターンがハズレパターンであると判断した場合、サブCPU1301は、ハズレ長変動先読みフラグ(図196のステップS9509参照)がオンにセットされているか否かを判断する(ステップS9523)。
ハズレ長変動先読みフラグがオンにセットされていないと判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。一方、ハズレ長変動先読みフラグがオンにセットされていると判断した場合、サブCPU1301は、ドラム変動演出パターンを先読みパターンに変更する(ステップS9524)。先読みパターンは、上述した一部ハズレパターンである。
ステップS9524の処理において、サブCPU1301は、今回の普通図柄変動に対応するゲート通過が発生したときに決定されたドラム変動演出パターン(図196のステップS9505参照)が全部ハズレパターンである場合、乱数値に基づく抽選を行うことにより、複数の一部ハズレパターンのなかから一の一部ハズレパターンを選択し、今回の普通図柄変動中に行われるドラム変動演出のパターンを、当該選択された一部ハズレパターンに差し替える。なお、今回の普通図柄変動に対応するゲート通過が発生したときに決定されたドラム変動演出パターンが一部ハズレパターンである場合、サブCPU1301は、このような差し替え処理は行わず、既に決定されているドラム変動演出パターンを維持する。ステップS9524の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<ドラム変動演出の具体的態様>
図198は、現在行われている普通図柄変動及び保留球に対応する普通図柄変動の変動時間を示す図である。図199~図201は、ドラム変動演出の具体的態様を示す図である。
上述したように、本実施例では、普通図柄の始動情報(普通図柄当り判定用乱数値や普通図柄変動パターン決定用乱数)が最大4個まで保留される。図198(a)では、一の普通図柄変動が行われている状況において3個の保留球が存在し、今回の普通図柄変動の変動時間として500msが決定されており、1個目の保留球に対応する普通図柄変動の変動時間として500msが決定されており、2個目の保留球に対応する普通図柄変動の変動時間として500msが決定されており、3個目の保留球に対応する普通図柄変動の変動時間として500msが決定されている状態を示している。
図198(b)では、図198(a)に示す状態の後、当該普通図柄変動が行われている間に、1個の遊技球が通過ゲート1126を通過し、当該通過に伴う普通抽選(4個目の保留球)に対応する普通図柄変動の変動時間として600000msが決定された状態を示している。図198(c)では、図198(b)に示す普通図柄変動が終了し、次の普通図柄変動(500ms)が行われている状態を示している。図198(d)では、図198(c)に示す普通図柄変動が終了し、次の普通図柄変動(500ms)が行われている状態を示している。図198(e)では、図198(d)に示す普通図柄変動が終了し、次の普通図柄変動(500ms)が行われている状態を示している。図198(f)では、図198(e)に示す普通図柄変動が終了し、次の普通図柄変動(600000ms)が行われている状態を示している。
図199(a)では、図198(a)及び(b)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図199(b)では、図199(a)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(a)及び(b)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであることに対応して、図199(b)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、ハズレパターンで停止表示されている。
図199(c)では、図198(c)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図199(d)では、図199(c)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(c)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであることに対応して、図199(d)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、ハズレパターンで停止表示されている。
図199(e)では、図198(d)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図199(f)では、図199(e)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(d)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであることに対応して、図199(f)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、ハズレパターンで停止表示されている。
図199(g)では、図198(e)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図199(h)では、図199(g)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(e)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであることに対応して、図199(h)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、ハズレパターンで停止表示されている。
図199(i)では、図198(f)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図199(j)では、図199(i)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(f)に示す普通図柄変動の変動時間が600000msであることに対応して、図199(j)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、当りパターンで停止表示されている。図199(k)では、「BONUS」が開始する(ボーナスモードに移行する)ことに対応する画像が表示装置1007に表示されている。
以上のように、1回のドラム変動演出は、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの変動表示、並びに、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの停止表示により構成される。左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの変動表示は、普通図柄変動の開始と同時に開始し、500msに亘って行われ、各ドラム図柄9202は、同時に停止する。ここで、普通抽選の結果が普通図柄当りである場合には、普通図柄変動の変動時間が500msであるため、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの停止タイミングは、普通図柄の停止タイミングと一致している。
また、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの停止表示は、1500msに亘って行われる。従って、一のドラム変動演出において左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの変動が停止してから1500ms経過後に、次回のドラム変動演出の変動表示を開始させることが可能である。一方、普通抽選の結果が普通図柄当りである場合、普通図柄変動が終了してから(普通図柄が停止してから)普通電動役物1146の開放が終了するまでの時間は、1500msである。従って、一の普通図柄変動において普通図柄が停止してから1500ms経過後に、次回の普通図柄変動を開始させることが可能である。これにより、ドラム変動演出のサイクルと普通図柄変動のサイクルとを一致させることができるようになっている。
図199では、普通図柄変動パターンとして普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンが決定されたものの、ハズレ長変動先読み抽選に当選しなかった例について示している。これに対し、図200では、普通図柄変動パターンとして普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンが決定され、ハズレ長変動先読み抽選に当選した例について示している。
図200(a)では、図198(a)及び(b)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図200(b)では、図200(a)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(a)及び(b)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであることに対応して、図200(b)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、ハズレパターンで停止表示されている。
図200(c)では、図198(c)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図200(d)では、図200(c)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(c)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであり、且つ、ハズレ長変動先読み抽選に当選していることに対応して、図200(d)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、一部ハズレパターンで停止表示されている。
図200(e)では、図198(d)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図200(f)では、図200(e)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(d)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであり、且つ、ハズレ長変動先読み抽選に当選していることに対応して、図200(f)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、一部ハズレパターンで停止表示されている。
図200(g)では、図198(e)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図200(h)では、図200(g)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(e)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであり、且つ、ハズレ長変動先読み抽選に当選していることに対応して、図200(h)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、一部ハズレパターンで停止表示されている。
図200(i)では、図198(f)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図200(j)では、図200(i)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(f)に示す普通図柄変動の変動時間が600000msであることに対応して、図200(j)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、当りパターンで停止表示されている。図200(k)では、「BONUS」が開始する(ボーナスモードに移行する)ことに対応する画像が表示装置1007に表示されている。
このように、図200に示す例では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、当りパターンで停止表示される(図200(j)参照)よりも前に、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、一部ハズレパターンで停止表示されており(図200(d)、図200(f)、及び、図200(h)参照)、これにより、普通図柄ハズレ長変動が決定された(普通図柄ハズレ長変動に当選した)ことが示唆されている。なお、普通図柄ハズレ長変動に当選していない場合であっても、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが一部ハズレパターンで停止表示される可能性は存在する(図196のステップS9505参照)。普通図柄ハズレ長変動に当選していないにもかかわらず、一部ハズレパターンが出現した場合、当該一部ハズレパターンの停止表示は、ガセ演出であると言える。
以上では、ハズレ長変動先読み演出として、一部ハズレパターンが停止表示される例について説明した。ハズレ長変動先読み演出は、この例に限定されず、例えば、図201に示すようなハズレ長変動先読み演出を採用することとしてもよい。
図201(a)では、図198(a)及び(b)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図201(b)では、図201(a)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(a)及び(b)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであることに対応して、図201(b)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、ハズレパターンで停止表示されている。
図201(c)では、図198(c)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図201(d)では、図201(c)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(c)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであることに対応して、図201(d)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、ハズレパターンで停止表示されている。
図201(e)では、図198(d)及び(e)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。上述したように、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの変動表示は、通常500msに亘って行われる。これに対し、図201(e)に示す変動表示は、4500msに亘って行われる。図201(f)では、図201(e)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(d)及び(e)に示す普通図柄変動の変動時間が500msであることに対応して、図201(f)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、ハズレパターンで停止表示されている。
図201(g)では、図198(f)に示す状態において、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが変動表示されている様子を示している。図201(h)では、図201(g)に示す変動表示が終了し、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが停止表示された様子を示している。図198(f)に示す普通図柄変動の変動時間が600000msであることに対応して、図201(h)では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、当りパターンで停止表示されている。図201(i)では、「BONUS」が開始する(ボーナスモードに移行する)ことに対応する画像が表示装置1007に表示されている。
図201に示す例では、図198(d)に示す普通図柄変動及び図198(e)に示す普通図柄変動(2回の普通図柄変動)が行われる間に、1回のドラム変動演出が行われることとされている。これにより、普通図柄ハズレ長変動に当選したことが示唆されるようになっている。このように、ハズレ長変動先読み演出としては、複数回の普通図柄変動が行われる間に1回のドラム変動演出が行われるように構成してもよい。なお、このような通常よりも長いドラム変動演出(長時間ドラム変動演出)は、普通図柄ハズレ長変動に当選している場合に行われることが望ましいが、普通図柄ハズレ長変動に当選していない場合にも行われることとしてもよい。普通図柄ハズレ長変動に当選している場合及び普通図柄ハズレ長変動に当選していない場合の双方の場合に長時間ドラム変動演出が行われ得るような形態においては、普通図柄ハズレ長変動に当選している場合に、普通図柄ハズレ長変動に当選していない場合と比較して、高確率で長時間ドラム変動演出が行われ得るように構成するとよい。
以上、図199~図201では、残りST回数が所定回数(10回)以上である状況においてゲート通過が発生し、当該ゲート通過に対応する普通図柄変動パターンとして、普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンが決定された例について説明した。この場合には、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、当りパターンで停止表示される。これに対し、残りST回数が所定回数(10回)未満である状況においてゲート通過が発生し、当該ゲート通過に対応する普通図柄変動パターンとして、普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンが決定された場合には、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、ハズレパターンで停止表示される(図196のステップS9503参照)。
普通図柄ハズレ長変動は、長時間(600000ms)に亘って行われるところ、残りST回数が少なくなってから普通図柄ハズレ長変動が発生する場合には、普通図柄ハズレ長変動が行われている途中で、確変モード(確変遊技状態)が終了することになる。確変遊技状態が終了すると、第2特別抽選の結果が小当りとなった場合に第2特別図柄の変動時間が非常に長くなるため(図126参照)、小当り用大入賞口1151に遊技球を入賞させることがほとんどできなくなってしまう。従って、この場合には、普通図柄ハズレ長変動に当選した意義が没却されてしまうため、当りパターンを出現させることを控えることとしている。
なお、普通図柄ハズレ長変動の変動時間は、600000msであることとして説明しているが、この例に限定されない。例えば、普通図柄ハズレ長変動の変動時間として、60秒、90秒、120秒、150秒、180秒、210秒、240秒、270秒、300秒、及び、600秒といった複数の変動時間が設けられることとしてもよい。この場合、当りパターンを出現させることが可能な残りST回数を、普通図柄ハズレ長変動の変動時間に応じて異ならせることとしてもよい。例えば、普通図柄ハズレ長変動の変動時間として、T1秒(例えば、60秒)及びT2秒(例えば、120秒)(T1<T2)が設けられている場合、T1秒の普通図柄ハズレ長変動が決定されたときには残りST回数がN1回(例えば、10回)以上であることを条件として当りパターンを出現させる一方、T2秒の普通図柄ハズレ長変動が決定されたときには残りST回数がN2回(例えば、20回)以上(N1<N2)であることを条件として当りパターンを出現させることとしてもよい。
また、普通図柄ハズレ長変動が決定されたときの残りST回数に応じて、当りパターンの態様を異ならせることとしてもよい。例えば、普通図柄ハズレ長変動が決定されたときの残りST回数が40回以上である場合には、ドラム図柄9202として「チェリー」図柄を停止表示させ、普通図柄ハズレ長変動が決定されたときの残りST回数が20回以上40回未満である場合には、ドラム図柄9202として「スイカ」図柄を停止表示させ、普通図柄ハズレ長変動が決定されたときの残りST回数が20回未満である場合には、ドラム図柄9202として「ベル」図柄を停止表示させることとしてもよい。
また、以上では、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの変動表示が、普通図柄変動の開始と同時に開始されることとして説明した。ドラム図柄9202の変動表示の開始タイミングは、この例に限定されず、普通図柄変動が行われている途中で、ドラム図柄9202の変動表示が開始されることとしてもよい。例えば、普通図柄変動が開始されてから1000ms経過時点から、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの変動表示が開始されることとしてもよい。この場合には、例えば、一の普通図柄変動が開始されてから1000ms経過時点から1500ms経過時点に亘って、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの変動表示が行われ、当該普通図柄変動が開始されてから1500ms経過時点から、次の普通図柄変動が開始されてから1000ms経過時点までの間、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rの停止表示が行われるように構成することが可能である。
このように、2回の普通図柄変動に跨るようにして、ドラム図柄9202の変動表示及び停止表示を行うことにより、例えば、図198(e)に示す普通図柄変動が行われている間に(例えば、当該普通図柄変動が開始されてから1500ms経過時点から)、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rを、当りパターン(図199(j)参照)で停止表示させることが可能となる。これにより、図198(f)に示す普通図柄ハズレ長変動が開始される前に、図199(j)に示す停止表示が行われることになるため、結果として、普通図柄ハズレ長変動が開始された後、即座に、図199(k)に示すような画像を表示することができるようになる。この観点から、図199(j)に示す停止表示は、普通図柄ハズレ長変動が開始される前、あるいは、普通図柄ハズレ長変動の開始と同時に終了することとしてもよい。
なお、以上では、図199(j)に示す停止表示が行われてから図199(k)に示すような画像が表示され、その後又はそれと同時に普通図柄ハズレ長変動が開始することとして説明した。普通図柄ハズレ長変動が開始するに当たっては、図199(j)に示す停止表示と図199(k)に示すような画像の表示とのうちの何れか一方を行わないように構成してもよいし、双方の表示を行わないように構成してもよい。また、図199(j)に示す停止表示及び図199(k)に示すような画像の表示に代えて(又は、それらの表示に加えて)、小さな図柄を表示することにより、普通図柄ハズレ長変動が開始することを示すように構成してもよい。
<普通図柄ハズレ長変動残り時間示唆演出>
図202及び図203は、普通図柄ハズレ長変動残り時間示唆演出の一例を示す図である。
以上で説明したように、確変モード(図129(a)参照)において、普通図柄ハズレ長変動(変動時間が600000msecとなるような普通図柄の変動表示)が開始すると、第1ボーナスモードに移行する。第1ボーナスモードにおいては、普通図柄ハズレ長変動残り時間示唆演出が行われる。普通図柄ハズレ長変動残り時間示唆演出においては、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像が表示装置1007に表示される。普通図柄ハズレ長変動残り時間画像は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間に対応する時間を示す画像であり、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像を通じて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が示唆される。
図202(a)では、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210aが表示装置1007に表示されている。普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210aは、左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが、当りパターンで停止表示された後(図199(j)参照)、当該ドラム図柄9202の表示が終了したときに表示される。普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210aは、「BONUS」が開始する(第1ボーナスモードに移行する)ことに対応する画像(図199(k)参照)の一例である。この例では、普通図柄ハズレ長変動として600000msの普通図柄変動が開始したことに伴って、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210aは、「600:00」という数字に対応する画像となっている。
図202(a)に示す状態の後、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像は、図202(b)~(j)に示すように、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210b→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210c→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210d→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210e→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210f→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210g→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210h→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210i→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210jと、漸次切り替わっていく。普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210a~jは、それぞれ、順次短時間(例えば、500ms程度)表示され、当該画像によって示される数字が経時的に減少していく。
図には現れていないが、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210a~jは、それぞれ、色の濃さが異なっており、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210a→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210b→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210c→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210d→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210e→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210f→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210g→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210h→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210i→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210jと、当該画像によって示される数字が変化するにつれて、当該画像の色が薄くなっていく。普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210jの色は、かなり薄くなっており、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210jが表示された後、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像の表示が消えるようになっている。
以上では、第1ボーナスモードの開始時に普通図柄ハズレ長変動残り時間画像が表示される例について説明したが、第1ボーナスモードの途中で普通図柄ハズレ長変動残り時間画像が表示されることもある。
第1ボーナスモードにおいては、第2特別抽選の結果が大当りとなった可能性を示唆する演出として、第1ボーナスモード中バトル演出が行われる場合がある。第1ボーナスモード中バトル演出においては、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦う様子が表示装置1007に表示される。このような第1ボーナスモード中バトル演出において味方キャラクタが敵キャラクタを撃破したときに、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像が表示されることがある。すなわち、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像は、第2特別抽選の結果が大当りとなったことの期待度が相対的に高い状況において表示され得るようになっている。
図203(a)では、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211aが表示装置1007に表示されている。この例では、第1ボーナスモード中バトル演出において味方キャラクタが敵キャラクタを撃破した時点における普通図柄ハズレ長変動の残り時間が約30000msであることに対応して、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211aは、「30:00」という数字に対応する画像となっている。
図203(a)に示す状態の後、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像は、図203(b)~(j)に示すように、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211b→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211c→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211d→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211e→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211f→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211g→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211h→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211i→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211jと、漸次切り替わっていく。普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211a~jは、それぞれ、順次短時間(例えば、500ms程度)表示され、当該画像によって示される数字が経時的に減少していく。
普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210a~jと同様に、図には現れていないが、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211a~jは、それぞれ、色の濃さが異なっており、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211a→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211b→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211c→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211d→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211e→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211f→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211g→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211h→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211i→普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211jと、当該画像によって示される数字が変化するにつれて、当該画像の色が薄くなっていく。普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211jの色は、かなり薄くなっており、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211jが表示された後、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像の表示が消えるようになっている。
なお、普通図柄ハズレ長変動残り時間画像によって示される数字は、必ずしも、普通図柄ハズレ長変動の残り時間に厳密に対応しているわけではない。普通図柄ハズレ長変動残り時間画像としては、複数の残り時間(例えば、10秒、30秒、60秒、90秒、120秒、150秒、180秒、210秒、240秒、270秒、300秒、及び、600秒)に対応する画像が設けられている。普通図柄ハズレ長変動残り時間画像が表示されるとき、当該時点における普通図柄ハズレ長変動の(実際の)残り時間に最も近い残り時間に対応する画像が選択され、当該選択された普通図柄ハズレ長変動残り時間画像が表示される。図202に示す普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9210は、600秒に対応する普通図柄ハズレ長変動残り時間画像であり、図203に示す普通図柄ハズレ長変動残り時間画像9211は、30秒に対応する普通図柄ハズレ長変動残り時間画像である。
本実施例では、以上で説明したような普通図柄ハズレ長変動残り時間画像が表示装置1007に表示されているとき、ドラム変動演出が行われない(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202Rが表示装置1007に表示されない)ようになっている。
<第1ボーナスモード中大当り時処理>
図204は、第5のパチンコ遊技機に係る第1ボーナスモード中大当り時処理を示すフローチャートである。
図204に示す第1ボーナスモード中大当り時処理は、第1ボーナスモードにおいて大当り遊技状態の開始条件が成立し、当該大当り遊技状態が開始するときに、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。上述したように、第1ボーナスモードは、普通図柄ハズレ長変動の開始を契機として移行するボーナスモードである。なお、サブ制御回路1300は、大当り開始コマンドを受信することにより、大当り遊技状態が開始することを認識することができる。
第1ボーナスモード中大当り時処理において、まず、サブCPU1301は、賞球数カウンタ加算処理を実行する(ステップS9601)。賞球数カウンタ加算処理については、後に図207を用いて説明する。
次に、サブCPU1301は、第1ボーナスモードから第2ボーナスモードへと演出モードを移行させる(ステップS9602)。第2ボーナスモードは、確変モード又は第1ボーナスモードにおいて大当り遊技状態の開始条件が成立したことを契機として移行するボーナスモードである。ステップS9602の処理において、サブCPU1301は、ワークRAM1303の演出モードフラグ格納領域(図示せず)に、第2ボーナスモードを示す情報を格納する。その後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<第2ボーナスモード終了時処理>
図205は、第5のパチンコ遊技機に係る第2ボーナスモード終了時処理を示すフローチャートである。
図205に示す第2ボーナスモード終了時処理は、第2ボーナスモードにおいて大当り遊技状態が終了するときに、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。なお、サブ制御回路1300は、大当り終了コマンドを受信することにより、大当り遊技状態が終了することを認識することができる。大当り終了コマンドは、例えば、大当りフラグがクリアされたときに主制御回路1200によりセットされ、サブ制御回路1300に送信される。
第2ボーナスモード終了時処理において、まず、サブCPU1301は、今回の大当り遊技状態によりリミッタ回数に到達したか否かを判断する(ステップS9621)。この処理において、サブCPU1301は、初当りから実行された大当り遊技状態の回数が所定回数(5回)である(今回終了する大当り遊技状態が初当り以降(初当りを含めて)5回目の大当り遊技状態である)か否かを判断する。
今回の大当り遊技状態によりリミッタ回数に到達していないと判断した場合、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動中である(現在、普通図柄ハズレ長変動が行われているところである)か否かを判断する(ステップS9622)。この処理において、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動に係る普通図柄の変動表示が開始した後、当該普通図柄変動に係る変動パターンの変動時間が満了したか否かを判断する。サブCPU1301は、上述した普通図柄変動開始コマンドを受信することにより、普通図柄変動が開始することを認識することができる。また、普通図柄変動開始コマンドには、普通図柄変動パターンの種別(図128参照)を示す情報が含まれているため、普通図柄変動開始コマンドを受信することにより、サブCPU1301は、当該普通図柄変動パターンの変動時間を認識することができる。そして、普通図柄ハズレ長変動が行われている間、普通図柄ハズレ長変動の残り時間がサブ制御回路1300によって管理されている。普通図柄ハズレ長変動の残り時間は、所定の周期で行われるタイマ更新処理(図示せず)によって更新される。ステップS9622の処理において、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が0よりも大きい場合に、普通図柄ハズレ長変動中であると判断する。
普通図柄ハズレ長変動中であると判断した場合、サブCPU1301は、第2ボーナスモードから第1ボーナスモードへと演出モードを移行させる(ステップS9623)。この処理において、サブCPU1301は、ワークRAM1303の演出モードフラグ格納領域(図示せず)に、第1ボーナスモードを示す情報を格納する。
一方、普通図柄ハズレ長変動中ではないと判断した場合、サブCPU1301は、第2ボーナスモードから確変モードへと演出モードを移行させる(ステップS9624)。この処理において、サブCPU1301は、ワークRAM1303の演出モードフラグ格納領域(図示せず)に、確変モードを示す情報を格納する。
次に、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動に当選しているか否かを判断する(ステップS9625)。この処理において、サブCPU1301は、保留されている普通図柄変動のうちの少なくとも一の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターン(図128に示す変動パターン「05H」)である場合、普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断する。なお、本実施例では、大当り遊技状態中に遊技球が通過ゲート1126を通過した場合においても、非大当り遊技状態中と同様に、普通抽選が行われる(普通図柄変動パターンが決定される)こととしている。当該ゲート通過に対応する普通図柄変動は、大当り遊技状態中に行われることとしてもよいし、大当り遊技状態の終了後に行われることとしてもよい。
普通図柄ハズレ長変動に当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、大当りに当選しているか否かを判断する(ステップS9626)。この処理において、サブCPU1301は、保留されている特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、大当りに当選していると判断する。
ステップS9623の処理を実行した後、ステップS9625において普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断した場合、又は、ステップS9626において大当りに当選していると判断した場合、サブCPU1301は、賞球数カウンタ加算処理を実行する(ステップS9627)。賞球数カウンタ加算処理については、後に図207を用いて説明する。ステップS9627の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9621において今回の大当り遊技状態によりリミッタ回数に到達したと判断した場合、サブCPU1301は、第2ボーナスモードから通常モードへと演出モードを移行させる(ステップS9628)。この処理において、サブCPU1301は、ワークRAM1303の演出モードフラグ格納領域(図示せず)に、通常モードを示す情報を格納する。
ステップS9626において大当りに当選していないと判断した場合、又は、ステップS9628の処理を実行した後、サブCPU1301は、ボーナスモード中結果表示処理を実行する(ステップS9629)。ボーナスモード中結果表示処理については、後に図208を用いて説明する。ステップS9629の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<第1ボーナスモード終了時処理>
図206は、第5のパチンコ遊技機に係る第1ボーナスモード終了時処理を示すフローチャートである。
図206に示す第1ボーナスモード終了時処理は、第1ボーナスモードにおいて普通図柄ハズレ長変動が終了するときに、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。なお、上述したように、普通図柄ハズレ長変動が行われている間、普通図柄ハズレ長変動の残り時間がサブ制御回路1300によって管理されており、サブ制御回路1300は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間を参照することにより、普通図柄ハズレ長変動が終了することを認識することができる。
第1ボーナスモード終了時処理において、まず、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動に当選しているか否かを判断する(ステップS9641)。この処理において、サブCPU1301は、保留されている普通図柄変動のうちの少なくとも一の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターン(図128に示す変動パターン「05H」)である場合、普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断する。
普通図柄ハズレ長変動に当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、大当りに当選しているか否かを判断する(ステップS9642)。この処理において、サブCPU1301は、保留されている特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、大当りに当選していると判断する。
ステップS9641において普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断した場合、又は、ステップS9642において大当りに当選していると判断した場合、サブCPU1301は、賞球数カウンタ加算処理を実行する(ステップS9643)。賞球数カウンタ加算処理については、後に図207を用いて説明する。
ステップS9642において大当りに当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、ボーナスモード中結果表示処理を実行する(ステップS9644)。ボーナスモード中結果表示処理については、後に図208を用いて説明する。
ステップS9643又はステップS9644の処理を実行した後、サブCPU1301は、第1ボーナスモードから確変モードへと演出モードを移行させる(ステップS9645)。この処理において、サブCPU1301は、ワークRAM1303の演出モードフラグ格納領域(図示せず)に、確変モードを示す情報を格納する。その後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<賞球数カウンタ加算処理>
図207は、第5のパチンコ遊技機に係る賞球数カウンタ加算処理を示すフローチャートである。
図207に示す賞球数カウンタ加算処理は、第1ボーナスモード中大当り時処理(図204のステップS9601参照)、第2ボーナスモード終了時処理(図205のステップS9627参照)、又は、第1ボーナスモード終了時処理(図205のステップS9643参照)において行われる処理である。
賞球数カウンタ加算処理において、まず、サブCPU1301は、エキストラゲームフラグがオンにセットされているか否かを判断する(ステップS9661)。エキストラゲームフラグは、エキストラゲームが発生したことを示すフラグである。本実施例では、確変モードから第1ボーナスモード又は第2ボーナスモードに移行し、当該第1ボーナスモード又は第2ボーナスモードが終了した後、さらに第1ボーナスモード又は第2ボーナスモードに滞在する場合がある。この場合には、ボーナスモードが継続(連荘)していると見做すこととする。以下では、確変モードから最初に移行した第1ボーナスモード又は第2ボーナスモードを当初ゲームと呼ぶこととする。また、当初ゲームの終了後継続的に滞在する第1ボーナスモード又は第2ボーナスモードをエキストラゲームと呼ぶこととする。
エキストラゲームフラグがオンにセットされていないと判断した場合、サブCPU1301は、当初ゲーム賞球数カウンタをセットする(ステップS9662)。当初ゲーム賞球数カウンタの値は、今回のボーナスモード(当初ゲームとしての第1ボーナスモード又は第2ボーナスモード)中に払い出された遊技球の合計数を示している。今回のボーナスモード中に払い出された遊技球の合計数は、ワークRAM1303において随時管理されている。ステップS9662の処理において、サブCPU1301は、当該合計数を当初ゲーム賞球数カウンタの値として、ワークRAM1303の所定領域に格納する。続いて、サブCPU1301は、エキストラゲームフラグをオンにセットする(ステップS9663)。
一方、エキストラゲームフラグがオンにセットされていると判断した場合、サブCPU1301は、エキストラゲーム賞球数カウンタの値に、今回のボーナスモード(エキストラゲームとしての第1ボーナスモード又は第2ボーナスモード)中に払い出された遊技球の合計数を加算する(ステップS9664)。エキストラゲーム賞球数カウンタの値は、エキストラゲーム中に払い出された遊技球の合計数を示しており、ワークRAM1303に記憶されている。ステップS9664の処理において、サブCPU1301は、ワークRAM1303に記憶されているエキストラゲーム賞球数カウンタの値に、今回のエキストラゲーム(第1ボーナスモード又は第2ボーナスモード)中に払い出された遊技球の合計数を加えた値を、新たなエキストラゲーム中賞球数カウンタの値としてワークRAM1303に記憶させる。
ステップS9663又はステップS9664の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<ボーナスモード中結果表示処理>
図208は、第5のパチンコ遊技機に係るボーナスモード中結果表示処理を示すフローチャートである。
図208に示すボーナスモード中結果表示処理は、第2ボーナスモード終了時処理(図205のステップS9629参照)、又は、第1ボーナスモード終了時処理(図206のステップS9644参照)において行われる処理である。
ボーナスモード中結果表示処理において、まず、サブCPU1301は、エキストラゲームフラグ(図207のステップS9663参照)がオンにセットされているか否かを判断する(ステップS9681)。
エキストラゲームフラグがオンにセットされていないと判断した場合、サブCPU1301は、今回のボーナスモード(当初ゲームとしての第1ボーナスモード又は第2ボーナスモード)中に払い出された遊技球の合計数(当初ゲーム賞球数カウンタの値)を表示装置1007に表示させる(ステップS9682)。
一方、エキストラゲームフラグがオンにセットされていると判断した場合、サブCPU1301は、当初ゲーム賞球数カウンタの値とエキストラゲーム賞球数カウンタの値との合計値を表示装置1007に表示させる(ステップS9683)。当該合計値は、確変モードから当初ゲームに移行してから現在に至るまでの間(ボーナスモード連荘区間)において払い出された遊技球の合計数に対応している。続いて、サブCPU1301は、エキストラゲームフラグをオフにセットする(ステップS9684)。
ステップS9682又はステップS9684の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<第2ボーナスモード終了時演出処理>
図209は、第5のパチンコ遊技機に係る第2ボーナスモード終了時演出処理を示すフローチャートである。
図209に示す第2ボーナスモード終了時演出処理は、例えば、図205のステップS9622において普通図柄ハズレ長変動中であると判断された場合、ステップS9623の処理が行われる前に、サブ制御回路1300により行われる。
第2ボーナスモード終了時演出処理において、まず、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が10秒以上であるか否かを判断する(ステップS9701)。上述したように、普通図柄ハズレ長変動が行われている間、普通図柄ハズレ長変動の残り時間がサブ制御回路1300によって管理されており、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間を認識することができる。
普通図柄ハズレ長変動の残り時間が10秒未満であると判断した場合、サブCPU1301は、確変モード復帰用演出データをセットする(ステップS9702)。確変モード復帰用演出データは、確変モードに復帰することを示す演出(確変モード復帰演出)に対応する演出データであり、プログラムROM1302に記憶されている。ステップS9702の処理が実行されることにより、確変モード復帰演出が行われることになる。例えば、確変モード復帰画像(確変モードに復帰することを示す画像)が表示装置1007に表示される。
一方、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が10秒以上であると判断した場合、サブCPU1301は、エキストラゲーム突入用演出データをセットする(ステップS9703)。エキストラゲーム突入用演出データは、エキストラゲームに突入することを示す演出(エキストラゲーム突入演出)に対応する演出データであり、プログラムROM1302に記憶されている。ステップS9703の処理が実行されることにより、エキストラゲーム突入演出が行われることになる。例えば、エキストラゲーム突入画像(エキストラゲームに突入することを示す画像)が表示装置1007に表示される。
ステップS9702又はステップS9703の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップS9702の処理を実行した場合、サブCPU1301は、図205のステップS9625の処理に移ることとしてもよい。また、図205のステップS9622において普通図柄ハズレ長変動中ではないと判断した場合、サブCPU1301は、ステップS9702でセットされる確変モード復帰用演出データと同じ(ステップS9703でセットされるエキストラゲーム突入用演出データとは異なる)演出データをセットすることとしてもよいし、当該確変モード復帰用演出データとは異なる(エキストラゲーム突入用演出データとも異なる)演出データをセットすることとしてもよい。
<第1ボーナスモード中処理>
図210は、第5のパチンコ遊技機に係る第1ボーナスモード中処理を示すフローチャートである。
図210に示す第1ボーナスモード中処理は、第1ボーナスモードにおいて、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において所定のタイミングで行われる処理である。例えば、第1ボーナスモード中処理は、第1ボーナスモードにおいて第2特別図柄変動が開始するときに行われる。
第1ボーナスモード中処理において、まず、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒以上であるか否かを判断する(ステップS9721)。上述したように、普通図柄ハズレ長変動が行われている間、普通図柄ハズレ長変動の残り時間がサブ制御回路1300によって管理されており、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間を認識することができる。
普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒以上であると判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中処理(I)を実行する(ステップS9722)。第1ボーナスモード中処理(I)については、後に図211を用いて説明する。
一方、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒未満であると判断した場合、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動に当選しているか否かを判断する(ステップS9723)。この処理において、サブCPU1301は、保留されている普通図柄変動のうちの少なくとも一の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターン(図128に示す変動パターン「05H」)である場合、普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断する。
普通図柄ハズレ長変動に当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中処理(II)を実行する(ステップS9724)。第1ボーナスモード中処理(II)については、後に図212を用いて説明する。
一方、普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中処理(III)を実行する(ステップS9725)。第1ボーナスモード中処理(III)については、後に図213を用いて説明する。
ステップS9722、ステップS9724、又は、ステップS9725の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<第1ボーナスモード中処理(I)>
図211は、第5のパチンコ遊技機に係る第1ボーナスモード中処理(I)を示すフローチャートである。
図211に示す第1ボーナスモード中処理(I)は、第1ボーナスモード中処理(図210のステップS9722参照)において行われる処理である。
第1ボーナスモード中処理(I)において、まず、サブCPU1301は、残りST回数が5回以上であるか否かを判断する(ステップS9741)。上述したように、残りST回数は、残りST回数減算モードにおいて行われる特別図柄変動の残り回数である。残りST回数を示す値は、ワークRAM1303に記憶されており、特別図柄変動が行われるごとにその値が更新されるようになっている。
残りST回数が5回以上であると判断した場合、サブCPU1301は、大当りに当選しているか否かを判断する(ステップS9742)。この処理において、サブCPU1301は、今回行われる特別図柄変動及び保留球に対応する特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、大当りに当選していると判断する。
大当りに当選していると判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(A)を実行する(ステップS9743)。第1ボーナスモード中演出(A)は、第1ボーナスモードにおいて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒以上であり、残りST回数が5回以上であり、且つ、大当りに当選している場合に行われる演出である。ステップS9743の処理において、例えば、サブCPU1301は、ボーナスモードが当面継続することを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。あるいは、サブCPU1301は、第1ボーナスモード終了煽り抽選を実行し、当該抽選に当選した場合に、第1ボーナスモード終了煽り画像を表示装置1007に表示させる。第1ボーナスモード終了煽り画像は、第1ボーナスモードが終了することを煽るような画像である。ステップS9743の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9742において大当りに当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(B)を実行する(ステップS9744)。第1ボーナスモード中演出(B)は、第1ボーナスモードにおいて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒以上であり、残りST回数が5回以上であり、且つ、大当りに当選していない場合に行われる演出である。ステップS9744の処理において、例えば、サブCPU1301は、ボーナスモードが当面継続することを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9744の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(A)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9744の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9741において残りST回数が5回未満であると判断した場合、サブCPU1301は、大当りに当選しているか否かを判断する(ステップS9745)。この処理において、サブCPU1301は、今回行われる特別図柄変動及び保留球に対応する特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、大当りに当選していると判断する。
大当りに当選していると判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(C)を実行する(ステップS9746)。第1ボーナスモード中演出(C)は、第1ボーナスモードにおいて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒以上であり、残りST回数が5回未満であり、且つ、大当りに当選している場合に行われる演出である。ステップS9746の処理において、例えば、サブCPU1301は、ST回数が残り少なくなっているがST回復が確定していることを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9746の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出
(A)乃至(B)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9746の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9745において大当りに当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(D)を実行する(ステップS9747)。第1ボーナスモード中演出(D)は、第1ボーナスモードにおいて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒以上であり、残りST回数が5回未満であり、且つ、大当りに当選していない場合に行われる演出である。ステップS9747の処理において、例えば、サブCPU1301は、ST回数が残り少なくなっておりボーナスモードが間もなく終了してしまうことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9747の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(A)~(C)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9747の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<第1ボーナスモード中処理(II)>
図212は、第5のパチンコ遊技機に係る第1ボーナスモード中処理(II)を示すフローチャートである。
図212に示す第1ボーナスモード中処理(II)は、第1ボーナスモード中処理(図210のステップS9724参照)において行われる処理である。
第1ボーナスモード中処理(II)において、まず、サブCPU1301は、残りST回数が5回以上であるか否かを判断する(ステップS9761)。上述したように、残りST回数は、残りST回数減算モードにおいて行われる特別図柄変動の残り回数である。残りST回数を示す値は、ワークRAM1303に記憶されており、特別図柄変動が行われるごとにその値が更新されるようになっている。
残りST回数が5回以上であると判断した場合、サブCPU1301は、大当りに当選しているか否かを判断する(ステップS9762)。この処理において、サブCPU1301は、今回行われる特別図柄変動及び保留球に対応する特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、大当りに当選していると判断する。
大当りに当選していると判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(E)を実行する(ステップS9763)。第1ボーナスモード中演出(E)は、第1ボーナスモードにおいて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒未満であり、普通図柄ハズレ長変動に当選しておらず、残りST回数が5回以上であり、且つ、大当りに当選している場合に行われる演出である。ステップS9763の処理において、例えば、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動がもうすぐ終了することを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9763の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(A)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9763の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9762において大当りに当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(F)を実行する(ステップS9764)。第1ボーナスモード中演出(F)は、第1ボーナスモードにおいて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒未満であり、普通図柄ハズレ長変動に当選しておらず、残りST回数が5回以上であり、且つ、大当りに当選していない場合に行われる演出である。ステップS9764の処理において、例えば、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動がもうすぐ終了することを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9764の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(E)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。また、ステップS9767の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(B)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9764の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9761において残りST回数が5回未満であると判断した場合、サブCPU1301は、大当りに当選しているか否かを判断する(ステップS9765)。この処理において、サブCPU1301は、今回行われる特別図柄変動及び保留球に対応する特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、大当りに当選していると判断する。
大当りに当選していると判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(G)を実行する(ステップS9766)。第1ボーナスモード中演出(G)は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒未満であり、普通図柄ハズレ長変動に当選しておらず、残りST回数が5回未満であり、且つ、大当りに当選している場合に行われる演出である。ステップS9766の処理において、例えば、サブCPU1301は、ST回数が残り少なくなっているがST回復が確定していることを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9766の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(E)乃至(F)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。また、ステップS9766の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(C)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9766の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9765において大当りに当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(H)を実行する(ステップS9767)。第1ボーナスモード中演出(H)は、第1ボーナスモードにおいて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒未満であり、普通図柄ハズレ長変動に当選しておらず、残りST回数が5回未満であり、且つ、大当りに当選していない場合に行われる演出である。ステップS9767の処理において、例えば、サブCPU1301は、ST回数が残り少なくなっておりボーナスモードが間もなく終了してしまうことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9767の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(E)~(G)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。また、ステップS9767の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(D)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9767の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<第1ボーナスモード中処理(III)>
図213は、第5のパチンコ遊技機に係る第1ボーナスモード中処理(III)を示すフローチャートである。
図213に示す第1ボーナスモード中処理(III)は、第1ボーナスモード中処理(図210のステップS9725参照)において行われる処理である。
第1ボーナスモード中処理(III)において、まず、サブCPU1301は、残りST回数が5回以上であるか否かを判断する(ステップS9781)。上述したように、残りST回数は、残りST回数減算モードにおいて行われる特別図柄変動の残り回数である。残りST回数を示す値は、ワークRAM1303に記憶されており、特別図柄変動が行われるごとにその値が更新されるようになっている。
残りST回数が5回以上であると判断した場合、サブCPU1301は、大当りに当選しているか否かを判断する(ステップS9782)。この処理において、サブCPU1301は、今回行われる特別図柄変動及び保留球に対応する特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、大当りに当選していると判断する。
大当りに当選していると判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(I)を実行する(ステップS9783)。第1ボーナスモード中演出(I)は、第1ボーナスモードにおいて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒未満であり、普通図柄ハズレ長変動に当選しており、残りST回数が5回以上であり、且つ、大当りに当選している場合に行われる演出である。ステップS9783の処理において、例えば、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が少なくなっているが再度普通図柄ハズレ長変動に当選したことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9783の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(A)乃至(E)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。
ステップS9782において大当りに当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(J)を実行する(ステップS9784)。第1ボーナスモード中演出(J)は、第1ボーナスモードにおいて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒未満であり、普通図柄ハズレ長変動に当選しており、残りST回数が5回以上であり、且つ、大当りに当選していない場合に行われる演出である。ステップS9784の処理において、例えば、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が少なくなっているが再度普通図柄ハズレ長変動に当選したことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9784の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(I)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。また、ステップS9784の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(B)乃至(F)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。
ステップS9781において残りST回数が5回未満であると判断した場合、サブCPU1301は、大当りに当選しているか否かを判断する(ステップS9785)。この処理において、サブCPU1301は、今回行われる特別図柄変動及び保留球に対応する特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、大当りに当選していると判断する。
大当りに当選していると判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(K)を実行する(ステップS9786)。第1ボーナスモード中演出(K)は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒未満であり、普通図柄ハズレ長変動に当選しており、残りST回数が5回未満であり、且つ、大当りに当選している場合に行われる演出である。ステップS9786の処理において、例えば、サブCPU1301は、ST回数が残り少なくなっているがST回復が確定していることを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9786の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(I)乃至(J)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。また、ステップS9786の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(C)乃至(G)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。
ステップS9785において大当りに当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、第1ボーナスモード中演出(L)を実行する(ステップS9787)。第1ボーナスモード中演出(L)は、第1ボーナスモードにおいて、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が15秒未満であり、普通図柄ハズレ長変動に当選しており、残りST回数が5回未満であり、且つ、大当りに当選していない場合に行われる演出である。ステップS9787の処理において、例えば、サブCPU1301は、ST回数が残り少なくなっておりボーナスモードが間もなく終了してしまうことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9787の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出
(I)~(K)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。また、ステップS9787の処理により表示される画像は、第1ボーナスモード中演出(D)乃至(H)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。
ステップS9783、ステップS9784、ステップS9786、又は、ステップS9787の処理を実行した後、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間を延長する(ステップS9788)。この処理において、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動の残り時間として、当選普通図柄変動の変動時間(例えば、600000ms)をセットする。当選普通図柄変動は、保留されている普通図柄変動のうち、普通図柄ハズレ長変動に係る普通図柄変動である。なお、保留されている普通図柄変動のなかに、当選普通図柄変動が複数含まれる場合、サブCPU1301は、当該複数の当選普通図柄変動のうち最初に変動が開始することになる当選普通図柄変動の変動時間を、普通図柄ハズレ長変動の残り時間としてセットする。このようにしてセットされた新たな普通図柄ハズレ長変動の残り時間は、当該当選普通図柄変動が開始するまではタイマ更新処理によって更新されず、当該当選普通図柄変動の開始後に減算される。
ステップS9788の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。これにより、以降においては、新たな普通図柄ハズレ長変動の残り時間に応じた演出が行われることとなる。換言すれば、演出内容が決定されるに当たって、普通図柄ハズレ長変動の残り時間が延長されたかのように取り扱われる。例えば、今回の第2特別図柄変動においては、図210のステップS9725の処理が行われたことに起因して、図213に示す第1ボーナスモード中演出(I)~(L)の何れかが行われるのに対し、次回の第2特別図柄変動においては、図210のステップS9722の処理が行われ、図211に示す第1ボーナスモード中演出(A)~(D)の何れかが行われることになる。
以上、図210~図213を用いて説明した第1ボーナスモード中処理は、上述した当初ゲームとしての第1ボーナスモードにおいて行われてもよいし、エキストラゲーム(図207参照)としての第1ボーナスモードにおいて行われてもよいし、これら双方の第1ボーナスモードにおいて行われてもよい。以上で説明したように、第1ボーナスモードにおいては、普通図柄ハズレ長変動の残り時間、普通図柄ハズレ長変動への当選の有無、残りST回数、及び、大当りへの当選の有無を含む複数の要素のうちの一又は任意の2以上の要素に応じた演出が行われ得るようになっている。
なお、第1ボーナスモードにおいては、特別図柄変動の変動パターンに応じた演出として、上述したドラム変動演出が行われることとしてもよい。例えば、一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、当該特別図柄変動に対応する(当該特別図柄変動中に行われる)ドラム変動演出として、ドラム図柄9202が当りパターンで停止表示され、一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りではない場合、当該特別図柄変動に対応する(当該特別図柄変動中に行われる)ドラム変動演出として、ドラム図柄9202がハズレパターンで停止表示されることとしてもよい。また、一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合に、当該特別図柄変動が開始される前に、先読み演出(例えば、上述したハズレ長変動先読み演出と同様の演出)が行われることとしてもよい。このような先読み演出としては、残りST回数にかかわらず同様の演出が行われることとしてもよいし、残りST回数に応じて(例えば、残りST回数が5回以上である場合と5回未満である場合とで)異なる演出が行われ得ることとしてもよい。
また、特別図柄変動に応じた演出としてドラム変動演出が行われる場合、1回の特別図柄変動に複数回のドラム変動演出が対応付けられていてもよい。例えば、一の特別図柄変動が行われている間に、当該特別図柄変動に係る大当り判定の結果を示唆する演出として、複数回のドラム変動演出が行われることとしてもよい。また、一の特別図柄変動が開始される前に、当該特別図柄変動に係る大当り判定の結果を示唆する演出として、複数回のドラム変動演出が行われることとしてもよい。1回のドラム変動演出は、上述したように2秒程度で完了することとし、複数回のドラム変動演出が繰り返し行われるように構成することが可能である。
<残りST回数調整処理>
図214は、第5のパチンコ遊技機に係る残りST回数調整処理を示すフローチャートである。
以上では、確変モード(残りST回数減算モード)において、残りST回数画像9203が表示装置1007に表示されることとして説明した(図195参照)。残りST回数画像9203は、残りST回数の正確な値を示すものであってもよいし、必ずしも残りST回数の正確な値を示さない(残りST回数を示唆する)ものであってもよい。以下では、残りST回数画像9203が残りST回数を示唆するものとして説明する。
図214に示す残りST回数調整処理は、残りST回数減算モードにおいて所定のタイミングで行われる処理である。例えば、残りST回数調整処理は、第1ボーナスモードが開始するときや第1ボーナスモードが終了するときに行われる。
残りST回数調整処理において、まず、サブCPU1301は、表示用残りST回数の値と実際残りST回数の値との間に差があるか否かを判断する(ステップS9801)。実際残りST回数の値は、残りST回数の正確な値であり、以上で説明したように特別図柄変動が行われるごとにその値が更新される(1減算される)ものである。表示用残りST回数の値は、残りST回数の概算値であり、所定時間(例えば、5秒)が経過するごとにその値が更新される(1減算される)ものである。残りST回数画像9203として示される数字は、表示用残りST回数の値に対応している。実際残りST回数の値及び表示用残りST回数の値は、それぞれ、ワークRAM1303に記憶されている。
表示用残りST回数の値と実際残りST回数の値との間に差があると判断した場合、サブCPU1301は、表示用残りST回数の値に実際残りST回数の値をセットする(ステップS9802)。これにより、表示用残りST回数の値が実際残りST回数の値に変更され、残りST回数画像9203が残りST回数の正確な値を示すように是正されることになる。例えば、第1ボーナスモード(普通図柄ハズレ長変動)が開始するときや第1ボーナスモード(普通図柄ハズレ長変動)が終了するときに、残りST回数画像9203として示される数字が増えたり減ったりする。
ステップS9801において表示用残りST回数の値と実際残りST回数の値との間に差がないと判断した場合、又は、ステップS9802の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
なお、ST回数調整処理としては、図214に示す処理に限定されない。例えば、通常時においては、所定時間(例えば、5秒)が経過するごとに表示用残りST回数の値が更新される(1減算される)ところ、表示用残りST回数の値が実際残りST回数の値よりも大きい(小さい)場合には、更新頻度を増やしたり(減らしたり)、1回の更新で減算する値を大きくしたり(小さくしたり)するように構成することが可能である。
<表示用残りST回数更新処理>
図215は、第5のパチンコ遊技機に係る表示用残りST回数更新処理を示すフローチャートである。
以上では、所定時間(例えば、5秒)が経過するごとに、表示用残りST回数の値が更新される(1減算される)こととして説明した。表示用残りST回数の値が更新されるタイミングは、この例に限定されない。例えば、ドラム変動演出が1回行われるごとに(ドラム図柄9202の変動が開始するときに)表示用残りST回数の値が更新されることとしてもよいし、特別図柄変動(第1特別図柄変動乃至第2特別図柄変動)が開始するときに表示用残りST回数の値が更新されることとしてもよい。以下では、第2特別図柄変動が開始するときに表示用残りST回数の値が更新される例について説明する。
図215に示す表示用残りST回数更新処理は、残りST回数減算モードにおいて、第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞した後、当該始動入賞に係る特別図柄変動が開始するときに、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。なお、サブ制御回路1300は、主制御回路1200から送信される特別図柄演出開始コマンドを受信することにより、特別図柄変動が開始することを認識することができる。
表示用残りST回数更新処理において、まず、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りであるか否かを判断する(ステップS9821)。今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りであると判断した場合、サブCPU1301は、今回の大当りが10R大当り(図125参照)であるか否かを判断する(ステップS9822)。主制御回路1200から送信される特別図柄演出開始コマンドには、大当り判定の結果及び大当りの種別を示す情報が含まれているため、特別図柄演出開始コマンドを受信することにより、サブCPU1301は、これらの判断を行うことが可能である。
ステップS9821において今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りではない(ハズレ又は小当りである)と判断した場合、又は、ステップS9822において今回の大当りが10R大当りではない(2R大当りである)と判断した場合、サブCPU1301は、表示用残りST回数の誤差が所定値(10)であるか否かを判断する(ステップS9823)。表示用残りST回数の誤差は、実際残りST回数の値から表示用残りST回数の値を減じて得られる値である。ここで、残りST回数減算モードが開始すると、実際残りST回数の値として50がセットされ、表示用残りST回数の値として40がセットされる。従って、表示用残りST回数の誤差の初期値は、10である。
表示用残りST回数の誤差が所定値(10)であると判断した場合、サブCPU1301は、ワークRAM1303に記憶されている表示用残りST回数の値を1減算する(ステップS9824)。その後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
一方、表示用残りST回数の誤差が所定値(10)ではないと判断した場合、表示用残りST回数の誤差が所定値(10)よりも大きいか否かを判断する(ステップS9825)。表示用残りST回数の誤差が所定値(10)よりも大きいと判断した場合、サブCPU1301は、ワークRAM1303に記憶されている表示用残りST回数の値を1加算する
(ステップS9826)。なお、この処理において、サブCPU1301は、抽選を行うことにより、表示用残りST回数の値を1加算する処理と表示用残りST回数の値を維持する処理とのうち、何れの処理を行うかを決定することとしてもよい。ステップS9826の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
表示用残りST回数の誤差が所定値(10)よりも小さいと判断した場合、サブCPU1301は、ワークRAM1303に記憶されている表示用残りST回数の値を2減算する(ステップS9827)。その後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9822において今回の大当りが10R大当りであると判断した場合、サブCPU1301は、ワークRAM1303に記憶されている表示用残りST回数の値を3減算する(ステップS9827)。ここで、10R大当りに係る特別図柄変動の変動時間は、15秒となっている。サブCPU1301は、当該特別図柄変動が行われている間、5秒経過するごとに、ワークRAM1303に記憶されている表示用残りST回数の値を1減算する(合計3減算する)こととしてもよい。ステップS9827の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
なお、2R大当り(図125参照)に係る特別図柄変動の変動時間と当該特別図柄変動が終了してから大当り用大入賞口1131の開放が終了するまでの時間との合計時間は、10秒となっている。また、小当りに係る特別図柄変動の変動時間と当該特別図柄変動が終了してから小当り用大入賞口1151の開放が終了するまでの時間との合計時間は、5秒となっている。また、ハズレに係る特別図柄変動の変動時間は、5秒となっている。また、大当り遊技状態が発生した場合、表示用残りST回数の値は、リセットされてもよいしリセットされなくてもよいが、図215に示す表示用残りST回数更新処理が行われる形態においては、リセットされない(第2ボーナスモードの終了後に、第2ボーナスモードの開始前における表示用残りST回数の値が引き継がれる)ように構成するとよい。
以上では、残りST回数画像9203として示される数字によって残りST回数が示唆されることとして説明した。本実施例では、残りST回数を示唆する画像として、残りST回数画像9203の代わりに、ランク画像(図示せず)が表示装置1007に表示されることとしてもよい。ランク画像は、例えば、「A」、「B」、「C」、「D」・・・等の文字に対応する画像であり、当該文字(ランク)によって残りST回数が示唆される。例えば、残りST回数減算モードが開始するとき、図215の処理において管理される表示用残りST回数として100がセットされ、当該表示用残りST回数が60以上である場合にはランク画像として「A」が表示され、当該表示用残りST回数が40以上60未満である場合にはランク画像として「B」が表示され、当該表示用残りST回数が20以上40未満である場合にはランク画像として「C」が表示され、当該表示用残りST回数が5以上20未満である場合にはランク画像として「D」が表示されるような構成を採用することが可能である。当該表示用残りST回数が5未満となった場合には、ランク画像を消去することとしてもよい。
また、実際残りST回数の値が所定値(例えば、5)となるときに、表示用残りST回数の値が必ず特定値(例えば、0)になるように、表示用残りST回数の値の更新を(減算乃至加算)を制御することとしてもよい。例えば、残りST回数減算モードが開始するとき、表示用残りST回数として100をセットし、その後特別図柄変動が行われるごとに(特別図柄変動が終了するとき)、表示用残りST回数を5ずつ減算し、表示用残りST回数の値が30になった後は、特別図柄変動が行われても抽選により表示用残りST回数が減算されない(加算又は維持される)場合があるように制御する。これにより、実際残りST回数の値が11になったときに表示用残りST回数の値が30になると、その後特別図柄変動が行われるごとに(特別図柄変動が終了するとき)、表示用残りST回数を5ずつ減算し、実際残りST回数の値が5になったときに表示用残りST回数の値が0になる。このような構成を採用することが可能である。なお、実際残りST回数の値が所定値(例えば、5)以下となった場合(表示用残りST回数の値が特定値(例えば、0)となった場合)には、実際残りST回数の値が所定値(例えば、5)よりも大きい場合とは異なる背景の表示されるモードに移行することとしてもよい。
また、以上では、大当り判定の結果乃至大当りの種別に基づいて表示用残りST回数(ランク)が更新されることとして説明したが、普通抽選の結果乃至普通図柄変動パターンの種別に基づいて表示用残りST回数(ランク)が更新されるように構成してもよい。例えば、普通図柄ハズレ長変動に当選している場合には、普通図柄ハズレ長変動に当選していない場合と比較して、1回の更新で減算又は加算する値を大きく(小さく)してもよい。同様に、大当り判定の結果が大当りである場合には、大当り判定の結果が大当りではない場合と比較して、1回の更新で減算又は加算する値を大きく(小さく)してもよい。これにより、残りST回数画像9203やランク画像を通じて、大当りへの当選の有無や普通図柄ハズレ長変動への当選の有無を示唆することができる。
<確変モード中普図先読み演出処理>
図216は、第5のパチンコ遊技機に係る確変モード中普図先読み演出処理を示すフローチャートである。
図216に示す確変モード中普図先読み演出処理は、確変モードにおいて、第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞した後、当該始動入賞に係る特別図柄変動が開始するときに、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。なお、サブ制御回路1300は、主制御回路1200から送信される特別図柄演出開始コマンドを受信することにより、特別図柄変動が開始することを認識することができる。
確変モード中普図先読み演出処理において、まず、サブCPU1301は、普図先読み抽選を実行する(ステップS9841)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、当選又は非当選を決定する。
次に、サブCPU1301は、普図先読み抽選に当選したか否かを判断する(ステップS9842)。普図先読み抽選に当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
一方、普図先読み抽選に当選したと判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りであるか否かを判断する(ステップS9843)。主制御回路1200から送信される特別図柄演出開始コマンドには、大当り判定の結果を示す情報が含まれているため、特別図柄演出開始コマンドを受信することにより、サブCPU1301は、当該判断を行うことが可能である。
今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りであると判断した場合、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動に当選しているか否かを判断する(ステップS9844)。この処理において、サブCPU1301は、保留されている普通図柄変動のうちの少なくとも一の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターン(図128に示す変動パターン「05H」)である場合、普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断する。
普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断した場合、サブCPU1301は、普図先読み演出(A)を実行する(ステップS9845)。普図先読み演出(A)は、確変モードにおいて、普図先読み抽選に当選し、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りであり、且つ、普通図柄ハズレ長変動に当選している場合に行われる演出である。ステップS9845の処理において、例えば、サブCPU1301は、大当り及び普通図柄ハズレ長変動の双方に当選したことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。サブCPU1301は、大当りの種別(2R大当り又は10R大当り)に応じて異なる画像を表示装置1007に表示させることとしてもよい。ステップS9845の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9844において普通図柄ハズレ長変動に当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、普図先読み演出(B)を実行する(ステップS9846)。普図先読み演出(B)は、確変モードにおいて、普図先読み抽選に当選し、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りであり、且つ、普通図柄ハズレ長変動に当選していない場合に行われる演出である。ステップS9846の処理において、例えば、サブCPU1301は、大当りに当選したことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。サブCPU1301は、大当りの種別(2R大当り又は10R大当り)に応じて異なる画像を表示装置1007に表示させることとしてもよい。ステップS9846の処理により表示される画像は、普図先読み演出(A)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9846の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9843において今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りではないと判断した場合、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が小当りであるか否かを判断する(ステップS9847)。主制御回路1200から送信される特別図柄演出開始コマンドには、大当り判定の結果を示す情報が含まれているため、特別図柄演出開始コマンドを受信することにより、サブCPU1301は、当該判断を行うことが可能である。
今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が小当りであると判断した場合、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動に当選しているか否かを判断する(ステップS9848)。この処理において、サブCPU1301は、保留されている普通図柄変動のうちの少なくとも一の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターン(図128に示す変動パターン「05H」)である場合、普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断する。
普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断した場合、サブCPU1301は、普図先読み演出(C)を実行する(ステップS9849)。普図先読み演出(C)は、確変モードにおいて、普図先読み抽選に当選し、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が小当りであり、且つ、普通図柄ハズレ長変動に当選している場合に行われる演出である。ステップS9849の処理において、例えば、サブCPU1301は、小当り及び普通図柄ハズレ長変動の双方に当選したことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9849の処理により表示される画像は、普図先読み演出(A)乃至(B)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9849の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9848において普通図柄ハズレ長変動に当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、普図先読み演出(D)を実行する(ステップS9850)。普図先読み演出(D)は、確変モードにおいて、普図先読み抽選に当選し、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が小当りであり、且つ、普通図柄ハズレ長変動に当選していない場合に行われる演出である。ステップS9850の処理において、例えば、サブCPU1301は、小当りに当選したことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9850の処理により表示される画像は、普図先読み演出(A)~(C)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9850の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9847において今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が小当りではないと判断した場合、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動に当選しているか否かを判断する(ステップS9851)。この処理において、サブCPU1301は、保留されている普通図柄変動のうちの少なくとも一の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターン(図128に示す変動パターン「05H」)である場合、普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断する。
普通図柄ハズレ長変動に当選していると判断した場合、サブCPU1301は、普図先読み演出(E)を実行する(ステップS9852)。普図先読み演出(E)は、確変モードにおいて、普図先読み抽選に当選し、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果がハズレであり、且つ、普通図柄ハズレ長変動に当選している場合に行われる演出である。ステップS9852の処理において、例えば、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動に当選したことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9852の処理により表示される画像は、普図先読み演出(A)~(D)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9852の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9851において普通図柄ハズレ長変動に当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、普図先読み演出(F)を実行する(ステップS9853)。普図先読み演出(F)は、確変モードにおいて、普図先読み抽選に当選し、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果がハズレであり、且つ、普通図柄ハズレ長変動に当選していない場合に行われる演出である。ステップS9853の処理において、例えば、サブCPU1301は、大当り乃至小当りにも普通図柄ハズレ長変動にも当選していないことを示唆するような画像を表示装置1007に表示させる。ステップS9853の処理により表示される画像は、普図先読み演出(A)~(E)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9853の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
普図先読み演出(A)、普図先読み演出(C)、及び、普図先読み演出(E)においては、普図先読み演出(B)、普図先読み演出(D)、及び、普図先読み演出(F)と比較して高確率で、特定の画像(普通図柄ハズレ長変動に当選したことを示唆するような画像)が表示される。これにより、特別図柄変動中に、普通図柄ハズレ長変動に当選したことが示唆されるようになっている。普図先読み演出(A)、普図先読み演出(C)、及び、普図先読み演出(E)において表示され得る画像としては、他の演出では表示され得ない画像(普通図柄ハズレ長変動に当選したことが確定する画像)を設けることとしてもよい。
本実施例では、上述したように、普通図柄ハズレ長変動の変動時間として、複数の変動時間(例えば、60秒、90秒、120秒、150秒、180秒、210秒、240秒、270秒、300秒、及び、600秒)を設けることとしてもよい。この場合、普図先読み演出(A)、普図先読み演出(C)、及び、普図先読み演出(E)においては、当選している普通図柄ハズレ長変動の変動時間に応じて異なる画像を表示装置1007に表示させることとしてもよい。
また、以上では、図216に示す確変モード中普図先読み演出処理が確変モードにおいて行われることとして説明したが、第1ボーナスモードにおいても、ステップS9841~ステップS9853の処理と同様の処理が行われることとしてもよい。
<確変モード中特図先読み演出処理>
図217は、第5のパチンコ遊技機に係る確変モード中特図先読み演出処理を示すフローチャートである。
図217に示す確変モード中特図先読み演出処理は、確変モードにおいて、遊技球が通過ゲート1126を通過した後、当該ゲート通過に係る普通図柄変動が開始するときに、サブ制御回路1300により演出態様決定処理(図53のステップS504参照)において行われる処理である。なお、サブ制御回路1300は、普通図柄変動開始コマンドを受信することにより、普通図柄変動が開始することを認識することができる。普通図柄変動開始コマンドは、例えば、普通図柄の可変表示開始処理(図43のステップS293参照)において普通図柄の可変表示が開始するときに主制御回路1200によりセットされ、サブ制御回路1300に送信される。
確変モード中特図先読み演出処理において、まず、サブCPU1301は、特図先読み抽選を実行する(ステップS9861)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、当選又は非当選を決定する。
次に、サブCPU1301は、特図先読み抽選に当選したか否かを判断する(ステップS9862)。特図先読み抽選に当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
一方、特図先読み抽選に当選したと判断した場合、サブCPU1301は、今回の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターン(図128に示す変動パターン「05H」)であるか否かを判断する(ステップS9863)。普通図柄変動開始コマンドには、普通図柄変動パターンの種別(図128参照)を示す情報が含まれているため、普通図柄変動開始コマンドを受信することにより、サブCPU1301は、当該判断を行うことが可能である。
今回の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンであると判断した場合、サブCPU1301は、大当りに当選しているか否かを判断する(ステップS9864)。この処理において、サブCPU1301は、保留球に対応する特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、大当りに当選していると判断する。
大当りに当選していると判断した場合、サブCPU1301は、特図先読み演出(A)を実行する(ステップS9865)。特図先読み演出(A)は、確変モードにおいて、特図先読み抽選に当選し、今回の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンであり、且つ、大当りに当選している場合に行われる演出である。ステップS9865の処理において、例えば、サブCPU1301は、大当り及び普通図柄ハズレ長変動の双方に当選したことを示唆するような画像(例えば、図216のステップS9845において表示される画像と同じ画像)を表示装置1007に表示させる。サブCPU1301は、大当りの種別(2R大当り又は10R大当り)に応じて異なる画像を表示装置1007に表示させることとしてもよい。ステップS9865の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9864において大当りに当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、特図先読み演出(B)を実行する(ステップS9866)。特図先読み演出(B)は、確変モードにおいて、特図先読み抽選に当選し、今回の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンであり、且つ、大当りに当選していない場合に行われる演出である。ステップS9866の処理において、例えば、サブCPU1301は、普通図柄ハズレ長変動に当選したことを示唆するような画像(例えば、図216のステップS9852において表示される画像と同じ画像)を表示装置1007に表示させる。ステップS9866の処理により表示される画像は、特図先読み演出(A)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9866の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9863において今回の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンではないと判断した場合、サブCPU1301は、大当りに当選しているか否かを判断する(ステップS9867)。この処理において、サブCPU1301は、保留球に対応する特別図柄変動のうちの少なくとも一の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が大当りである場合、大当りに当選していると判断する。
大当りに当選していると判断した場合、サブCPU1301は、特図先読み演出(C)を実行する(ステップS9868)。特図先読み演出(C)は、確変モードにおいて、特図先読み抽選に当選し、今回の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンではなく、且つ、大当りに当選している場合に行われる演出である。ステップS9868の処理において、例えば、サブCPU1301は、大当りに当選したことを示唆するような画像(例えば、図216のステップS9846において表示される画像と同じ画像)を表示装置1007に表示させる。サブCPU1301は、大当りの種別(2R大当り又は10R大当り)に応じて異なる画像を表示装置1007に表示させることとしてもよい。ステップS9868の処理により表示される画像は、特図先読み演出(A)乃至
(B)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9868の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
ステップS9867において大当りに当選していないと判断した場合、サブCPU1301は、特図先読み演出(D)を実行する(ステップS9869)。特図先読み演出(D)は、確変モードにおいて、特図先読み抽選に当選し、今回の普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンではなく、且つ、大当りに当選していない場合に行われる演出である。ステップS9869の処理において、例えば、サブCPU1301は、大当りにも普通図柄ハズレ長変動にも当選していないことを示唆するような画像(例えば、図216のステップS9853において表示される画像と同じ画像)を表示装置1007に表示させる。ステップS9869の処理により表示される画像は、特図先読み演出(A)~(C)において表示され得る画像と、同じ画像であってもよいし異なる画像であってもよい。ステップS9869の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
特図先読み演出(A)及び特図先読み演出(C)においては、特図先読み演出(B)及び特図先読み演出(D)と比較して高確率で、特定の画像(大当りに当選したことを示唆するような画像)が表示される。これにより、普通図柄変動中に、大当りに当選したことが示唆されるようになっている。特図先読み演出(A)及び特図先読み演出(C)において表示され得る画像としては、他の演出では表示され得ない画像(大当りに当選したことが確定する画像)を設けることとしてもよい。また、特図先読み演出(A)~(D)においては、それぞれ、残りST回数に応じて(例えば、残りST回数が10回以上である場合と5回以上10回未満である場合と5回未満である場合とで)異なる画像が表示されるように構成してもよい。また、特図先読み演出(A)~(D)としては、上述したドラム変動演出が行われるように構成してもよい。
本実施例では、上述したように、普通図柄ハズレ長変動の変動時間として、複数の変動時間(例えば、60秒、90秒、120秒、150秒、180秒、210秒、240秒、270秒、300秒、及び、600秒)を設けることとしてもよい。この場合、特図先読み演出(A)及び特図先読み演出(B)においては、当選している普通図柄ハズレ長変動の変動時間に応じて異なる画像を表示装置1007に表示させることとしてもよい。
また、以上では、図217に示す確変モード中特図先読み演出処理が確変モードにおいて行われることとして説明したが、第2ボーナスモードにおいても、ステップS9861~ステップS9869の処理と同様の処理が行われることとしてもよい。
なお、普通図柄変動の変動パターンが普通図柄ハズレ長変動に対応するパターンとなった場合には、基本的に、普通図柄ハズレ長変動が開始することに対応する演出(図199(j)及び(k)参照)が行われることになるが、大当りに当選している場合(例えば、ステップS9865の処理が行われた場合)には、当該演出を行わないように構成してもよい。すなわち、この場合には、普通図柄ハズレ長変動(第1ボーナスモード)が開始した後間もなくして大当り遊技状態(第2ボーナスモード)に移行するところ、当該大当り遊技状態の開始時点まで、「BONUS」が開始することに対応する演出が行われるのを保留することとしてもよい。例えば、ステップS9865の処理が行われた場合には、(普通図柄ハズレ長変動に当選しているにもかかわらず)ドラム図柄9202をハズレパターンで停止表示させることとしてもよいし、ドラム図柄9202を当りパターンで停止表示させつつその時点では当り告知演出(図199(k)参照)を行わないようにしてもよい。その後、大当り遊技状態に移行するときに、「BONUS」が開始することを盛り上げる演出(当り告知演出)を行うように構成することが可能である。
<アイコン停止示唆予告演出>
図218(a)は、第1演出ステージにおいて液晶表示装置に表示される画像の一例を示す図である。図218(b)は、アイコン停止示唆予告演出のパターンを示す図である。
図218(a)に示すように、第1演出ステージにおいては、アイコン停止示唆用メーター画像9301(「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301a、「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301b、及び、「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301c)が、表示装置1007に表示されている。「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301a、「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301b、及び、「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cは、それぞれ、メーターを模した画像となっている。
具体的に、「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301a、「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301b、及び、「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cは、それぞれ、初期表示態様(メーターが溜まっていない状態)、レベル1表示態様(メーターが1段階溜まっている状態)、レベル2表示態様(メーターが2段階溜まっている状態)、及び、レベルMAX表示態様(メーターが満タンになっている状態)のうちの何れかの態様で表示することができるようになっている。
アイコン停止示唆用メーター画像9301の示すメーターは、第1演出ステージ中に行われる演出(アイコン停止示唆予告演出)に応じて溜まっていく。図218(b)に示すアイコン停止示唆予告演出は、第1演出ステージ(図129(a)参照)において特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。アイコン停止示唆予告演出は、一の特別図柄変動中に、他の大当り予告演出と複合的に発生し得る演出となっている。なお、アイコン停止示唆予告演出は、第1演出ステージにおいてのみ行われ得る演出である。
具体的に、演出番号「171」に対応する演出は、「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様がレベル1表示態様となる演出である。演出番号「172」に対応する演出は、「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様がレベル2表示態様となる演出である。演出番号「173」に対応する演出は、「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様がレベルMAX表示態様となる演出である。
演出番号「171」~「173」に対応する演出は、上述した「ベル」アイコンが(停止)表示される可能性を示唆する演出となっている。「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様がレベル1表示態様である場合には、「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様が初期表示態様である場合よりも、「ベル」アイコンが(停止)表示される可能性が高い。「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様がレベル2表示態様である場合には、「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様がレベル1表示態様である場合よりも、「ベル」アイコンが(停止)表示される可能性が高い。「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様がレベルMAX表示態様である場合には、「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様がレベル2表示態様である場合よりも、「ベル」アイコンが(停止)表示される可能性が高い。「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様がレベルMAX表示態様である場合には、「ベル」アイコンが必ず(停止)表示される。すなわち、この場合には、「擬似2」に移行することが確定する。
演出番号「174」に対応する演出は、「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様がレベル1表示態様となる演出である。演出番号「175」に対応する演出は、「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様がレベル2表示態様となる演出である。演出番号「176」に対応する演出は、「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様がレベルMAX表示態様となる演出である。
演出番号「174」~「176」に対応する演出は、上述した「スイカ」アイコンが(停止)表示される可能性を示唆する演出となっている。「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様がレベル1表示態様である場合には、「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様が初期表示態様である場合よりも、「スイカ」アイコンが(停止)表示される可能性が高い。「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様がレベル2表示態様である場合には、「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様がレベル1表示態様である場合よりも、「スイカ」アイコンが(停止)表示される可能性が高い。「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様がレベルMAX表示態様である場合には、「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様がレベル2表示態様である場合よりも、「スイカ」アイコンが(停止)表示される可能性が高い。「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様がレベルMAX表示態様である場合には、「スイカ」アイコンが必ず(停止)表示される。すなわち、この場合には、「擬似3」に移行することが確定する。
演出番号「177」に対応する演出は、「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様がレベル1表示態様となる演出である。演出番号「178」に対応する演出は、「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様がレベル2表示態様となる演出である。演出番号「179」に対応する演出は、「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様がレベルMAX表示態様となる演出である。
演出番号「177」~「179」に対応する演出は、上述した「チェリー」アイコンが
(停止)表示される可能性を示唆する演出となっている。「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様がレベル1表示態様である場合には、「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様が初期表示態様である場合よりも、「チェリー」アイコンが(停止)表示される可能性が高い。「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様がレベル2表示態様である場合には、「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様がレベル1表示態様である場合よりも、「チェリー」アイコンが(停止)表示される可能性が高い。「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様がレベルMAX表示態様である場合には、「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様がレベル2表示態様である場合よりも、「チェリー」アイコンが(停止)表示される可能性が高い。「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様がレベルMAX表示態様である場合には、「チェリー」アイコンが必ず(停止)表示される。すなわち、この場合には、所定のスーパーリーチに移行することが確定する。
演出番号「171」~「179」に対応する演出は、基本的に、第1始動口1120に遊技球が入賞した後、当該始動入賞に係る特別図柄変動が行われているときに、当該特別図柄変動中に行われる擬似連演出がどの段階まで進行するのかを示唆するための演出として行われる。すなわち、一の特別図柄変動中における「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様は、当該特別図柄変動中に「ベル」アイコンが表示される可能性を示唆している。同様に、一の特別図柄変動中における「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様は、当該特別図柄変動中に「スイカ」アイコンが表示される可能性を示唆している。また、一の特別図柄変動中における「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様は、当該特別図柄変動中に「チェリー」アイコンが表示される可能性を示唆している。
これに対し、演出番号「171」~「173」に対応する演出は、第1始動口1120に遊技球が入賞した後、当該始動入賞に係る特別図柄変動が開始する前に先読み演出が行われる場合に、当該先読み演出のなかで、当該特別図柄変動中に行われる擬似連演出がどの段階まで進行するのかを示唆するための演出として行われることもある。この場合、一の特別図柄変動中における「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様は、次回以降の(先読みの対象となる)特別図柄変動中に「ベル」アイコンが表示される可能性を示唆することになる。従って、一の始動入賞についての先読み演出において、「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様がレベルMAX表示態様となった場合には、当該始動入賞に係る特別図柄変動中に行われる擬似連演出において、少なくとも「擬似2」までは移行することが確定したことになる。
<アイコン停止示唆予告内容抽選処理>
図219は、第5のパチンコ遊技機に係るアイコン停止示唆予告内容抽選処理を示すフローチャートである。
図219に示すアイコン停止示唆予告内容抽選処理は、第1特別図柄変動開始時処理(図178参照)のステップS9214において、現在の演出ステージが第1演出ステージである場合に、第1演出ステージ予告内容抽選処理(図130参照)の後に、サブ制御回路1300により行われる処理である。
アイコン停止示唆予告内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、サブ変動パターンに含まれる情報に基づいて、今回の特別図柄変動中に先読み演出が発生するか否かを判断する(ステップS9901)。この処理において、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンが先読み用サブ変動パターン(図183参照)であるか否かを判断する。
今回の特別図柄変動中に先読み演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、サブ変動パターンに含まれる情報に基づいて、擬似連演出が発生するか否かを判断する(ステップS9902)。擬似連演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、サブ変動パターンに含まれる情報に基づいて、擬似連演出が「擬似3」まで進行するか否かを判断する(ステップS9903)。
擬似連演出が「擬似3」まで進行すると判断した場合、サブCPU1301は、擬似3用アイコン停止示唆予告内容抽選処理を実行する(ステップS9904)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似3」においてアイコン停止示唆予告演出を行うか否かを決定するとともに、「擬似3」においてアイコン停止示唆予告演出を行う場合には、当該演出の内容を決定する。具体的に、サブCPU1301は、「擬似3」において行われるアイコン停止示唆予告演出として、演出番号「177」~「179」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。これにより、「擬似3」において、「チェリー」アイコン停止示唆用メーター画像9301cの表示態様が変化し得る。
ステップS9903において擬似連演出が「擬似3」まで進行しないと判断した場合、又は、ステップS9904の処理を実行した後、サブCPU1301は、擬似2用アイコン停止示唆予告内容抽選処理を実行する(ステップS9905)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似2」においてアイコン停止示唆予告演出を行うか否かを決定するとともに、「擬似2」においてアイコン停止示唆予告演出を行う場合には、当該演出の内容を決定する。具体的に、サブCPU1301は、「擬似2」において行われるアイコン停止示唆予告演出として、演出番号「174」~「176」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。これにより、「擬似2」において、「スイカ」アイコン停止示唆用メーター画像9301bの表示態様が変化し得る。
ステップS9903において擬似連演出が発生しないと判断した場合、又は、ステップS9905の処理を実行した後、サブCPU1301は、擬似1用アイコン停止示唆予告内容抽選処理を実行する(ステップS9906)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、「擬似1」においてアイコン停止示唆予告演出を行うか否かを決定するとともに、「擬似1」においてアイコン停止示唆予告演出を行う場合には、当該演出の内容を決定する。具体的に、サブCPU1301は、「擬似1」において行われるアイコン停止示唆予告演出として、演出番号「171」~「173」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。これにより、「擬似1」において、「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様が変化し得る。
ステップS9901において今回の特別図柄変動中に先読み演出が発生すると判断した場合、サブCPU1301は、先読み用アイコン停止示唆予告内容抽選処理を実行する(ステップS9907)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、先読み演出においてアイコン停止示唆予告演出を行うか否かを決定するとともに、先読み演出においてアイコン停止示唆予告演出を行う場合には、当該演出の内容を決定する。具体的に、サブCPU1301は、先読み演出において行われるアイコン停止示唆予告演出として、演出番号「171」~「173」に対応する演出のうちの何れかの演出を決定する。これにより、先読み演出において、「ベル」アイコン停止示唆用メーター画像9301aの表示態様が変化し得る。
ステップS9906又はステップS9907の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
<当該保留変化演出抽選処理>
図220及び図221は、第5のパチンコ遊技機に係る当該保留変化演出抽選処理を示すフローチャートである。
図218(a)に示すように、第1演出ステージにおいては、当該保留球画像9302が表示装置1007に表示されている。当該保留球画像9302は、今回の(現在行われている)特別図柄変動(当該保留球)に対応する画像である。また、保留されている特別図柄変動の数に応じて、第1保留球画像9303a、第2保留球画像9303b、第3保留球画像9303c、及び、第4保留球画像9303dのうちの一又は複数の画像が表示される。第1保留球画像9303aは、1個目の保留球に対応する画像であり、第2保留球画像9303bは、2個目の保留球に対応する画像であり、第3保留球画像9303cは、3個目の保留球に対応する画像であり、第4保留球画像9303dは、4個目の保留球に対応する画像である。
本実施例では、当該保留球画像9302の色を変化させる演出(当該保留変化演出)が行われる。当該保留球画像9302の色を通じて、今回の特別図柄変動に係る大当り判定の結果が示唆される。当該保留変化演出は、第1演出ステージ(図129(a)参照)において特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。当該保留変化演出は、一の特別図柄変動中に、他の大当り予告演出と複合的に発生し得る演出となっている。なお、先読み演出により、第1保留球画像9303a、第2保留球画像9303b、第3保留球画像9303c、及び、第4保留球画像9303dの色が変化することもある。
図220及び図221に示す当該保留変化演出抽選処理は、第1特別図柄変動開始時処理(図178参照)のステップS9214において、現在の演出ステージが第1演出ステージである場合に、第1演出ステージ予告内容抽選処理(図130参照)の後に、サブ制御回路1300により行われる処理である。なお、当該保留変化演出抽選処理は、現在の演出ステージが第2演出ステージ又は第3演出ステージである場合においても行われることとしてもよい。
当該保留変化演出抽選処理において、まず、サブCPU1301は、保留変化パターン組合せ抽選処理を実行する(ステップS9921)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、当該保留変化演出の内容(どのようなタイミングで、当該保留球画像9302の色をどのように変化させるか)を決定する。当該保留変化演出の内容は、保留変化パターンの組合せにより規定される。保留変化パターンとしては、保留変化パターン(1)、保留変化パターン(2)、保留変化パターン(3)、保留変化パターン(4)、保留変化パターン(5)、保留変化パターン(6)、保留変化パターン(7)、保留変化パターン(8)、及び、保留変化パターン(9)が設けられている。
保留変化パターンの組合せとしては、例えば、保留変化パターン(1)及び保留変化パターン(9)という組合せ、保留変化パターン(1)、保留変化パターン(2)、保留変化パターン(3)、及び、保留変化パターン(9)という組合せ、保留変化パターン(1)、保留変化パターン(2)、保留変化パターン(3)、保留変化パターン(4)、保留変化パターン(7)、保留変化パターン(8)、及び、保留変化パターン(9)という組合せ、保留変化パターン(1)、保留変化パターン(2)、保留変化パターン(3)、保留変化パターン(4)、保留変化パターン(5)、保留変化パターン(6)、保留変化パターン(8)、及び、保留変化パターン(9)という組合せ等が設けられている。保留変化パターンの組合せのなかには、保留変化パターン(9)が必ず含まれている。また、保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(7)が含まれる場合には、当該組合せのなかに保留変化パターン(8)も必ず含まれている。ステップS9921の処理において、サブCPU1301は、予め複数設けられた保留変化パターンの組合せのなかから、一の組合せを選択する。
次に、サブCPU1301は、ステップS9921で決定された保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(1)が含まれるか否かを判断する(ステップS9922)。保留変化パターン(1)は、擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階が開始するとき(今回の特別図柄変動が開始するとき)に当該保留球画像9302の色を変化させるようなパターンである。
保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(1)が含まれると判断した場合、サブCPU1301は、保留変化パターン(1)に基づいて、保留変化内容を決定する(ステップS9923)。この処理において、サブCPU1301は、擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階が開始するときに当該保留球画像9302の色をどのように変化させるかを決定する。例えば、サブCPU1301は、ステップS9922の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色を基準として、「色変化無し」、「点滅→青」、「点滅→緑」、「青→緑」、「点滅→紫」、「青→紫」、「緑→紫」、「点滅→赤」、「青→赤」、「緑→赤」、「紫→赤」のうちの何れかの態様を決定する。これにより、当該「擬似1」の開始時に、決定された態様で当該保留球画像9302の色が変化することになる。なお、ステップS9922の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色は、今回の特別図柄変動が開始される直前における第1保留球画像9303aの色と同じである。先読み演出により保留球画像9303の色が変化している場合、サブCPU1301は、当該第1保留球画像9303aの色を基準として、当該保留球画像9302の色変化態様を決定する。
ステップS9922において保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(1)が含まれないと判断した場合、又は、ステップS9923の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステップS9921で決定された保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(2)が含まれるか否かを判断する(ステップS9924)。保留変化パターン(2)は、擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階においてテンパイが発生するときに当該保留球画像9302の色を変化させるようなパターンである。保留変化パターン(2)が含まれる組合せは、「擬似1」において装飾図柄がリーチ態様となるようなサブ変動パターンが決定されている場合にのみ選択され得るようになっている。
保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(2)が含まれると判断した場合、サブCPU1301は、保留変化パターン(2)に基づいて、保留変化内容を決定する(ステップS9925)。この処理において、サブCPU1301は、擬似連演出又は「擬似無し」の演出における「擬似1」の段階においてテンパイが発生するときに当該保留球画像9302の色をどのように変化させるかを決定する。例えば、サブCPU1301は、ステップS9924の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色を基準として、「色変化無し」、「点滅→青」、「点滅→緑」、「青→緑」、「点滅→紫」、「青→紫」、「緑→紫」、「点滅→赤」、「青→赤」、「緑→赤」、「紫→赤」のうちの何れかの態様を決定する。これにより、当該「擬似1」の段階におけるテンパイ発生時に、決定された態様で当該保留球画像9302の色が変化することになる。なお、ステップS9924の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色は、ステップS9923の処理が行われている場合には、ステップS9923の処理により決定された変化後の色であり、ステップS9923の処理が行われていない場合には、ステップS9922の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色である。
ステップS9924において保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(2)が含まれないと判断した場合、又は、ステップS9925の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステップS9921で決定された保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(3)が含まれるか否かを判断する(ステップS9926)。保留変化パターン(3)は、擬似連演出における「擬似2」の段階が開始するときに当該保留球画像9302の色を変化させるようなパターンである。保留変化パターン(3)が含まれる組合せは、擬似連演出が発生する場合にのみ選択され得るようになっている。
保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(3)が含まれると判断した場合、サブCPU1301は、保留変化パターン(3)に基づいて、保留変化内容を決定する(ステップS9927)。この処理において、サブCPU1301は、擬似連演出における「擬似2」の段階が開始するときに当該保留球画像9302の色をどのように変化させるかを決定する。例えば、サブCPU1301は、ステップS9926の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色を基準として、「色変化無し」、「点滅→青」、「点滅→緑」、「青→緑」、「点滅→紫」、「青→紫」、「緑→紫」、「点滅→赤」、「青→赤」、「緑→赤」、「紫→赤」のうちの何れかの態様を決定する。これにより、当該「擬似2」の開始時に、決定された態様で当該保留球画像9302の色が変化することになる。なお、ステップS9926の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色は、ステップS9925の処理が行われている場合には、ステップS9925の処理により決定された変化後の色であり、ステップS9925の処理が行われていない場合には、ステップS9924の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色である。
ステップS9926において保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(3)が含まれないと判断した場合、又は、ステップS9927の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステップS9921で決定された保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(4)が含まれるか否かを判断する(ステップS9928)。保留変化パターン(4)は、擬似連演出における「擬似2」の段階においてテンパイが発生するときに当該保留球画像9302の色を変化させるようなパターンである。保留変化パターン(4)が含まれる組合せは、擬似連演出が発生するとともに、「擬似2」において装飾図柄がリーチ態様となるようなサブ変動パターンが決定されている場合にのみ選択され得るようになっている。
保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(4)が含まれると判断した場合、サブCPU1301は、保留変化パターン(4)に基づいて、保留変化内容を決定する(ステップS9929)。この処理において、サブCPU1301は、擬似連演出における「擬似2」の段階においてテンパイが発生するときに当該保留球画像9302の色をどのように変化させるかを決定する。例えば、サブCPU1301は、ステップS9928の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色を基準として、「色変化無し」、「点滅→青」、「点滅→緑」、「青→緑」、「点滅→紫」、「青→紫」、「緑→紫」、「点滅→赤」、「青→赤」、「緑→赤」、「紫→赤」のうちの何れかの態様を決定する。これにより、当該「擬似2」の段階におけるテンパイ発生時に、決定された態様で当該保留球画像9302の色が変化することになる。なお、ステップS9928の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色は、ステップS9927の処理が行われている場合には、ステップS9927の処理により決定された変化後の色であり、ステップS9927の処理が行われていない場合には、ステップS9926の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色である。
ステップS9928において保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(4)が含まれないと判断した場合、又は、ステップS9929の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステップS9921で決定された保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(5)が含まれるか否かを判断する(ステップS9930)。保留変化パターン(5)は、擬似連演出における「擬似3」の段階が開始するときに当該保留球画像9302の色を変化させるようなパターンである。保留変化パターン(5)が含まれる組合せは、擬似連演出が発生するとともに、当該擬似連演出が「擬似3」の段階まで進行する場合にのみ選択され得るようになっている。
保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(5)が含まれると判断した場合、サブCPU1301は、保留変化パターン(5)に基づいて、保留変化内容を決定する(ステップS9931)。この処理において、サブCPU1301は、擬似連演出における「擬似3」の段階が開始するときに当該保留球画像9302の色をどのように変化させるかを決定する。例えば、サブCPU1301は、ステップS9930の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色を基準として、「色変化無し」、「点滅→青」、「点滅→緑」、「青→緑」、「点滅→紫」、「青→紫」、「緑→紫」、「点滅→赤」、「青→赤」、「緑→赤」、「紫→赤」のうちの何れかの態様を決定する。これにより、当該「擬似3」の開始時に、決定された態様で当該保留球画像9302の色が変化することになる。なお、ステップS9930の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色は、ステップS9929の処理が行われている場合には、ステップS9929の処理により決定された変化後の色であり、ステップS9929の処理が行われていない場合には、ステップS9928の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色である。
ステップS9930において保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(5)が含まれないと判断した場合、又は、ステップS9931の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステップS9921で決定された保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(6)が含まれるか否かを判断する(ステップS9932)。保留変化パターン(6)は、擬似連演出における「擬似3」の段階においてテンパイが発生するときに当該保留球画像9302の色を変化させるようなパターンである。保留変化パターン(6)が含まれる組合せは、擬似連演出が発生するとともに、当該擬似連演出が「擬似3」の段階まで進行し、且つ、「擬似3」において装飾図柄がリーチ態様となるようなサブ変動パターンが決定されている場合にのみ選択され得るようになっている。
保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(6)が含まれると判断した場合、サブCPU1301は、保留変化パターン(6)に基づいて、保留変化内容を決定する(ステップS9933)。この処理において、サブCPU1301は、擬似連演出における「擬似3」の段階においてテンパイが発生するときに当該保留球画像9302の色をどのように変化させるかを決定する。例えば、サブCPU1301は、ステップS9932の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色を基準として、「色変化無し」、「点滅→青」、「点滅→緑」、「青→緑」、「点滅→紫」、「青→紫」、「緑→紫」、「点滅→赤」、「青→赤」、「緑→赤」、「紫→赤」のうちの何れかの態様を決定する。これにより、当該「擬似3」の段階におけるテンパイ発生時に、決定された態様で当該保留球画像9302の色が変化することになる。なお、ステップS9932の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色は、ステップS9931の処理が行われている場合には、ステップS9931の処理により決定された変化後の色であり、ステップS9931の処理が行われていない場合には、ステップS9930の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色である。
ステップS9932において保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(6)が含まれないと判断した場合、又は、ステップS9933の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステップS9921で決定された保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(7)が含まれるか否かを判断する(ステップS9934)。保留変化パターン(7)は、当該保留球画像9302が最終的な色に至るまでに発生する色変化があと2回残っている状況において当該保留球画像9302の色を変化させるようなパターンである。保留変化パターン(7)に基づく色変化のタイミングとしては、例えば、スーパーリーチの前半等を挙げることができる。
保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(7)が含まれると判断した場合、サブCPU1301は、保留変化パターン(7)に基づいて、保留変化内容を決定する(ステップS9935)。この処理において、サブCPU1301は、当該保留球画像9302が最終的な色に至るまでに発生する色変化があと2回残っている状況において当該保留球画像9302の色をどのように変化させるかを決定する。例えば、サブCPU1301は、ステップS9934の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色を基準として、「色変化無し」、「点滅→青」、「点滅→緑」、「青→緑」、「点滅→紫」、「青→紫」、「緑→紫」、「点滅→赤」、「青→赤」、「緑→赤」、「紫→赤」のうちの何れかの態様を決定する。これにより、当該色変化があと2回残っている状況で、決定された態様で当該保留球画像9302の色が変化することになる。なお、ステップS9934の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色は、ステップS9933の処理が行われている場合には、ステップS9933の処理により決定された変化後の色であり、ステップS9933の処理が行われていない場合には、ステップS9932の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色である。
ステップS9934において保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(7)が含まれないと判断した場合、又は、ステップS9935の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステップS9921で決定された保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(8)が含まれるか否かを判断する(ステップS9936)。保留変化パターン(8)は、当該保留球画像9302が最終的な色に至るまでに発生する色変化があと1回残っている状況において当該保留球画像9302の色を変化させるようなパターンである。保留変化パターン(8)に基づく色変化のタイミングとしては、例えば、スーパーリーチの前半や後半等を挙げることができる。
保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(8)が含まれると判断した場合、サブCPU1301は、保留変化パターン(8)に基づいて、保留変化内容を決定する(ステップS9937)。この処理において、サブCPU1301は、当該保留球画像9302が最終的な色に至るまでに発生する色変化があと1回残っている状況において当該保留球画像9302の色をどのように変化させるかを決定する。例えば、サブCPU1301は、ステップS9936の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色を基準として、「色変化無し」、「点滅→青」、「点滅→緑」、「青→緑」、「点滅→紫」、「青→紫」、「緑→紫」、「点滅→赤」、「青→赤」、「緑→赤」、「紫→赤」のうちの何れかの態様を決定する。これにより、当該色変化があと1回残っている状況で、決定された態様で当該保留球画像9302の色が変化することになる。なお、ステップS9936の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色は、ステップS9935の処理が行われている場合には、ステップS9935の処理により決定された変化後の色であり、ステップS9935の処理が行われていない場合には、ステップS9934の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色である。
ステップS9936において保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(8)が含まれないと判断した場合、又は、ステップS9937の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステップS9921で決定された保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(9)が含まれるか否かを判断する(ステップS9938)。保留変化パターン(9)は、当該保留球画像9302の色を最終的な色に変化させるために用いられるパターンである。詳細な説明は省略するが、図220及び図221に示す当該保留変化演出抽選処理が行われる前に、乱数値に基づく抽選により、当該保留球画像9302の色を最終的にどの色に変化させるのか(当該保留球画像9302の最終色)が決定されている。ステップS9938の処理において、サブCPU1301は、必ず、保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(9)が含まれると判断する。保留変化パターン(9)に基づく色変化のタイミングとしては、例えば、「擬似1」の段階におけるテンパイ発生時、「擬似2」の開始時、「擬似2」の段階におけるテンパイ発生時、「擬似3」の開始時、「擬似3」の段階におけるテンパイ発生時、スーパーリーチの前半や後半等を挙げることができる。
保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(9)が含まれると判断した場合、サブCPU1301は、保留変化パターン(9)に基づいて、保留変化内容を決定する(ステップS9939)。この処理において、サブCPU1301は、当該保留球画像9302の色を最終的な色に変化させるために、当該保留球画像9302の色をどのように変化させるかを決定する。例えば、サブCPU1301は、ステップS9938の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色を基準として、「色変化無し」、「点滅→青」、「点滅→緑」、「青→緑」、「点滅→紫」、「青→紫」、「緑→紫」、「点滅→赤」、「青→赤」、「緑→赤」、「紫→赤」のうちの何れかの態様を決定する。これにより、決定された態様で当該保留球画像9302の色が変化し、当該保留球画像9302の色は、図220及び図221に示す当該保留変化演出抽選処理が行われる前に行われた抽選(元々の抽選)により決定された最終色となる。なお、ステップS9938の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色は、ステップS9937の処理が行われている場合には、ステップS9937の処理により決定された変化後の色であり、ステップS9937の処理が行われていない場合には、ステップS9936の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色である。
ステップS9938において保留変化パターンの組合せのなかに保留変化パターン(9)が含まれないと判断した場合、又は、ステップS9939の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップS9938の処理が行われるまでに決定されている当該保留球画像9302の色が既に上記最終色となっている場合、サブCPU1301は、ステップS9938の処理において「NO」と判断することとしてもよい。この場合、サブCPU1301は、当該保留球画像9302を当該最終色で表示させることとしてもよいし、他の色(デフォルト色)で表示させることとしてもよい。当該保留球画像9302の色が最終色となった後に、当該保留球画像9302の色が他の色に変化する場合、当該保留変化演出がガセ演出であることが確定することとしてもよい。
<第6特定スーパーリーチ中スロットゲーム>
図222は、第6特定スーパーリーチにおける演出ブロックの内容を示す図である。図223は、第5のパチンコ遊技機に係る第6特定スーパーリーチ内容抽選処理を示すフローチャートである。
上述したように、第2演出ステージ(図129(a)参照)においては、第8予告演出(図185参照)が行われる場合があり、第8予告演出が行われた場合には、第6特定スーパーリーチに発展する可能性がある。第6特定スーパーリーチにおいては、複数種類のアイコンが表示装置1007上の左・中・右の3列で変動表示された後停止表示されるゲーム(第6特定スーパーリーチ中スロットゲーム)が行われる。第6特定スーパーリーチ中スロットゲームにおいて「チェリー」アイコンが左・中・右の3列で停止表示されると
(3つ揃うと)、所定のスーパーリーチに発展する。第6特定スーパーリーチ中スロットゲームは、複数の演出ブロックから構成されている。図222では、演出ブロックの内容を例示している。
演出ブロック「1」においては、第6特定スーパーリーチ中スロットゲームの説明に対応する画像が表示装置1007に表示される。演出ブロック「2」においては、第6特定スーパーリーチ中スロットゲームに成功したこと(所定のスーパーリーチに発展すること)を示す画像(例えば、所定のスーパーリーチのタイトルを示す画像)が表示装置1007に表示される。演出ブロック「3」においては、第6特定スーパーリーチ中スロットゲームに失敗したこと(第6特定スーパーリーチ中スロットゲームが終了すること)を示す画像が表示装置1007に表示される。
演出ブロック「4」においては、複数種類のアイコンが表示装置1007上の左・中・右の3列で8秒間に亘って変動表示されるとともに、「アディショナル」アイコンが揃うことを煽るような画像が表示装置1007に表示された後、「アディショナル」アイコンが左・中・右の3列で停止表示されない(「アディショナル」アイコンが揃わない)。演出ブロック「4」に対応する演出が行われた場合には、第6特定スーパーリーチ中スロットゲームが終了する。演出ブロック「5」においては、複数種類のアイコンが表示装置1007上の左・中・右の3列で8秒間に亘って変動表示されるとともに、「アディショナル」アイコンが揃うことを煽るような画像が表示装置1007に表示された後、「アディショナル」アイコンが左・中・右の3列で停止表示される(「アディショナル」アイコンが3つ揃う)。演出ブロック「5」に対応する演出が行われた場合には、上述した「PLAY TIME」(図184(b)参照)の値が所定数加算され、第6特定スーパーリーチ中スロットゲームが継続する。
演出ブロック「6」においては、複数種類のアイコンが表示装置1007上の左・中・右の3列で8秒間に亘って変動表示されるとともに、「ミッション」アイコンが揃うことを煽るような画像が表示装置1007に表示された後、「ミッション」アイコンが左・中・右の3列で停止表示されない(「ミッション」アイコンが揃わない)。演出ブロック「6」に対応する演出が行われた場合には、第6特定スーパーリーチ中スロットゲームが終了する。演出ブロック「7」「8」においては、複数種類のアイコンが表示装置1007上の左・中・右の3列で8秒間に亘って変動表示されるとともに、「ミッション」アイコンが揃うことを煽るような画像が表示装置1007に表示された後、「ミッション」アイコンが左・中・右の3列で停止表示され(「ミッション」アイコンが3つ揃い)、所定のミッションに突入する。その後、演出ブロック「7」においては当該ミッションに失敗し、演出ブロック「8」においては当該ミッションに成功する。演出ブロック「7」に対応する演出が行われた場合には、第6特定スーパーリーチ中スロットゲームが継続し、演出ブロック「8」に対応する演出が行われた場合には、所定のスーパーリーチに発展する。
演出ブロック「9」においては、複数種類のアイコンが表示装置1007上の左・中・右の3列で8秒間に亘って変動表示されるとともに、「チェリー」アイコンが揃うことを煽るような画像が表示装置1007に表示された後、「チェリー」アイコンが左・中・右の3列で停止表示されない(「チェリー」アイコンが揃わない)。演出ブロック「9」に対応する演出が行われた場合には、第6特定スーパーリーチ中スロットゲームが継続する。演出ブロック「10」においては、複数種類のアイコンが表示装置1007上の左・中・右の3列で8秒間に亘って変動表示されるとともに、「チェリー」アイコンが揃うことを煽るような画像が表示装置1007に表示された後、「チェリー」アイコンが左・中・右の3列で停止表示される(「チェリー」アイコンが3つ揃う)。演出ブロック「10」に対応する演出が行われた場合には、所定のスーパーリーチに発展する。
図223に示す第6特定スーパーリーチ内容抽選処理は、第1特別図柄変動開始時処理(図178参照)のステップS9214において、現在の演出ステージが第2演出ステージである場合に、演出番号「153」又は「154」に対応する演出が行われると決定されたときに、サブ制御回路1300により行われる処理である。第6特定スーパーリーチ内容抽選処理が行われることにより、各演出ブロックの内容が決定されることになる。
第6特定スーパーリーチ内容抽選処理において、まず、サブCPU1301は、最終の演出ブロックの内容を決定する(ステップS9941)。この処理において、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンが、所定のスーパーリーチに発展するようなサブ変動パターンである場合、最終の演出ブロックとして演出ブロック「2」を決定する。一方、サブCPU1301は、今回の特別図柄変動に対応するサブ変動パターンが、所定のスーパーリーチに発展しないようなサブ変動パターンである場合、最終の演出ブロックとして演出ブロック「3」を決定する。
次に、サブCPU1301は、最終の演出ブロックの直前段階における演出ブロックの内容を決定する(ステップS9942)。この処理において、サブCPU1301は、最終の演出ブロックとして演出ブロック「2」が決定された場合には、乱数値に基づく抽選を行うことにより、最終の演出ブロックの直前段階における演出ブロックとして、演出ブロック「8」又は「10」を決定する。一方、サブCPU1301は、最終の演出ブロックとして演出ブロック「3」が決定された場合には、乱数値に基づく抽選を行うことにより、最終の演出ブロックの直前段階における演出ブロックとして、演出ブロック「4」又は「6」を決定する。
次に、サブCPU1301は、ストックタイマの値を減算する(ステップS9943)。この処理において、サブCPU1301は、第6特定スーパーリーチが開始する時点におけるストックタイマの値から、ステップS9942で決定された演出ブロックに対応する時間に相当する値を減じた値を、新たなストックタイマの値としてワークRAM1303に記憶させる。第6特定スーパーリーチが開始する時点におけるストックタイマの値は、今回の特別図柄変動中に第6特定スーパーリーチ中スロットゲームが開始する時点においてストックタイマ画像9110の示す「PLAY TIME」の値に対応している。当該値は、第6特定スーパーリーチ内容抽選処理が開始される前に決定されている。
ここで、演出ブロック「4」に対応する時間は、演出ブロック「4」に対応する演出を行うのに要する時間(8秒)である。演出ブロック「6」に対応する時間は、演出ブロック「6」に対応する演出を行うのに要する時間(8秒)である。演出ブロック「8」に対応する時間は、演出ブロック「8」に対応する演出(ミッションを除く)を行うのに要する時間(8秒)である。演出ブロック「10」に対応する時間は、演出ブロック「10」に対応する演出を行うのに要する時間(8秒)である。なお、第6特定スーパーリーチが開始する時点におけるストックタイマの値は、必ず8秒以上に相当する値となっている。
次に、サブCPU1301は、ストックタイマの値が0よりも大きいか否かを判断する(ステップS9944)。ストックタイマの値が0よりも大きいと判断した場合、サブCPU1301は、未決定の演出ブロックのうち最後の演出ブロックの内容を決定する(ステップS9945)。この処理において、サブCPU1301は、乱数値に基づく抽選を行うことにより、当該最後の演出ブロックとして、演出ブロック「5」、演出ブロック「7」、及び、演出ブロック「9」のうちの何れかの演出ブロックを決定する。
次に、サブCPU1301は、ストックタイマの値を減算する(ステップS9946)。この処理において、サブCPU1301は、ワークRAM1303に記憶されているストックタイマの値から、ステップS9945で決定された演出ブロックに対応する時間に相当する値を減じた値を、新たなストックタイマの値としてワークRAM1303に記憶させる。ここで、演出ブロック「5」に対応する時間は、演出ブロック「5」に対応する演出を行うのに要する時間(8秒)である。演出ブロック「7」に対応する時間は、演出ブロック「7」に対応する演出(ミッションを除く)を行うのに要する時間(8秒)である。演出ブロック「9」に対応する時間は、演出ブロック「9」に対応する演出を行うのに要する時間(8秒)である。なお、ステップS9945において演出ブロック「5」が決定された場合、サブCPU1301は、ストックタイマの値を減算するとともに、所定数(アディショナルタイム)分だけ、ストックタイマの値を加算する。ストックタイマの値は、8秒のN倍(Nは整数)となるように構成されている。
ステップS9946の処理を実行した後、サブCPU1301は、ステップS9944に処理を移す。ステップS9944においてストックタイマの値が0であると判断した場合、サブCPU1301は、最初の演出ブロックの内容を決定する(ステップS9947)。この処理において、サブCPU1301は、最初の演出ブロックとして演出ブロック「1」を決定する。ステップS9947の処理を実行した後、サブCPU1301は、本サブルーチンを終了する。
以上で説明した第6特定スーパーリーチ内容抽選処理が実行されることにより、第6特定スーパーリーチ中スロットゲームの内容が決定される。例えば、第6特定スーパーリーチ内容抽選処理において順次、ステップS9941で演出ブロック「2」が決定され、ステップS9942で演出ブロック「10」が決定され、ステップS9945で演出ブロック「9」が決定され、さらにステップS9945で演出ブロック「5」が決定され、さらにステップS9945で演出ブロック「7」が決定され、その後ステップS9947で演出ブロック「1」が決定されたような場合、第6特定スーパーリーチでは、演出ブロック「1」→演出ブロック「7」→演出ブロック「5」→演出ブロック「9」→演出ブロック「10」→演出ブロック「2」の順序(第6特定スーパーリーチ内容抽選処理で決定された順序とは逆の順序)で、各演出ブロックに対応する演出が行われることになる。
<液晶画面上のエフェクトとロゴランプ>
図224(a)は、第1演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出のフローを示す図である。図224(b)は、第2演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出のフローを示す図である。図225~図227は、第2演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出の具体的態様を示す図である。
上述したように、遊技盤ユニット1010の所定箇所(例えば、表示装置1007の上側)にはロゴカバーが設けられており、ロゴカバーの背面側にはロゴランプが設けられている。このようなロゴランプを用いた演出として、第1演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出及び第2演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出が行われる場合がある。
図224(a)に示す第1演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出は、第1演出ステージにおいて特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。第1演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出は、第1演出ステージにおいてのみ発生し得る。また、第1演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出は、一の特別図柄変動中に、他の大当り予告演出と複合的に発生し得る演出となっている。
図示しないが、演出番号「181」~「184」に対応する演出が行われるのに先立ち、まず、装飾図柄が変動開始から10秒後にテンパイとなる。その後、演出番号「181」~「184」に対応する演出においては、ボタン画像が表示装置1007に表示されて演出ボタン1054の操作が受け付けられる。そして、所定のエフェクトが表示装置1007に出現し、当該エフェクトがロゴカバーに吸収されるような画像表示となる。その後、演出番号「181」に対応する演出においては、特に何も起こらず、演出が終了する。これに対し、演出番号「182」~「184」に対応する演出においては、当該エフェクトの吸収から所定時間(1秒間)経過するのを待って、ロゴランプが所定の態様で発光する。
具体的に、演出番号「182」に対応する演出においては、ロゴランプが白色に発光する。これにより、第1ロゴ部、第2ロゴ部、及び、第3ロゴ部において、それぞれ、「X」「Y」「Z」の文字が白色に点灯するような外観が作り出される。また、演出番号「183」に対応する演出においては、ロゴランプが赤色に発光する。これにより、第1ロゴ部、第2ロゴ部、及び、第3ロゴ部において、それぞれ、「X」「Y」「Z」の文字が赤色に点灯するような外観が作り出される。
演出番号「184」に対応する演出においては、ロゴランプが白色に発光する。これにより、ロゴカバー全体において、所定の単語(例えば、「CHANCE」)が白色に点灯するような外観が作り出される。ロゴカバーの背面側には、多数のLEDがマトリクス状
(格子状)に並置されており、発光させるLEDを適宜選択することにより、任意の単語を形成することができるようになっている。
演出番号「182」に対応する演出は、演出番号「181」に対応する演出と比較して大当り期待度が高く、演出番号「183」に対応する演出は、演出番号「182」に対応する演出と比較して大当り期待度が高く、演出番号「184」に対応する演出は、大当り期待度が最も高くなっている。
図224(b)に示す第2演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出は、第2演出ステージにおいて特別図柄変動が行われているときに発生し得る演出である。第2演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出は、第2演出ステージにおいてのみ発生し得る。また、第2演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出は、一の特別図柄変動中に、他の大当り予告演出と複合的に発生し得る演出となっている。
演出番号「191」~「193」に対応する演出においては、装飾図柄が変動を開始(図225(a)参照)した後、表示装置1007の画面(モニタ)が縮小するような画像表示となる(図225(b)参照)。そして、縮小したモニタ(装飾図柄)が左に移動するような画像表示となり(図225(c)参照)、装飾図柄の代わりに複数のアイコンが表示されるとともに、各アイコンが順次光った態様で表示されるルーレット演出が行われ(図225(d)参照)、ボタン画像が表示装置1007に表示されて演出ボタン1054の操作が受け付けられる(図225(e)参照)。その後、ルーレット演出の結果として一のアイコンが選択されて、当該アイコンに対応する演出のタイトルを示す画像(例えば、図225(f)に示す「CHANCE」)が表示装置1007に表示される。「CHANCE」は、表示装置1007上のエフェクトがロゴカバーに吸収される演出(例えば、図226及び図227に示す演出)のタイトルを示すものである。
なお、ボタン画像の表示中は、所定のボタン有効時間が設定されている。ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作された場合には、演出ボタン1054が操作された時点で(ボタン有効時間が満了していなくても、当該操作直後に)、次の画面(例えば、「CHANCE」が選択されたことを示す画面)に移行する。一方、ボタン有効時間中に演出ボタン1054が操作されなかった場合には、ボタン有効時間の終了時点で(ボタン有効時間が終了した瞬間に)次の画面(例えば、「CHANCE」が選択されたことを示す画面)に移行する。
その後、演出番号「191」~「193」に対応する演出においては、表示装置1007上のエフェクトがロゴカバーに吸収される演出(エフェクト吸収演出)が行われる。エフェクト吸収演出においては、所定のエフェクトが表示装置1007に出現し、当該エフェクトがロゴカバーに吸収されるような画像表示となる。その後、演出番号「191」に対応する演出においては、ロゴランプが所定の態様で発光せず、エフェクト吸収演出の結果が失敗となったことに対応する画像が表示装置1007に表示され、表示装置1007がワイプ表示となって通常背景へと戻る。
これに対し、演出番号「192」「193」に対応する演出においては、ロゴランプが所定の態様で発光する。これにより、第1ロゴ部、第2ロゴ部、及び、第3ロゴ部において、それぞれ、「X」「Y」「Z」の文字が所定の色に点灯するような外観が作り出される。なお、所定のエフェクトとして、互いに色の異なる複数種類のエフェクト(白色のエフェクトや赤色のエフェクト等)を設けることとし、出現したエフェクトの色と同じ色でロゴランプを発光させるように構成してもよい。ロゴランプが発光した後、装飾図柄がテンパイとなる。このとき、演出番号「193」に対応する演出においては、「PLAY TIME」がストックされる。その後、テンパイ成功後予告に移行する。上述したように、テンパイ成功後予告においては、発展先のスーパーリーチに対応するつなぎ演出が行われる(図185(b)参照)。
図226では、演出番号「192」に対応する演出においてエフェクト吸収演出の開始後に表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図226に示すように、エフェクト吸収演出が開始されると、第1エフェクト画像9402が表示装置1007に表示された(図226(a)参照)後、第1エフェクト画像9402が徐々に縮小されながら第1ロゴ部9401Lに接近するような態様で表示され(図226(b)参照)、第1エフェクト画像9402が第1ロゴ部9401Lと重畳する位置まで移動したとき、第1エフェクト画像9402が消えるとともに、第1ロゴ部9401Lが発光する。これにより、第1エフェクト画像9402が第1ロゴ部9401Lに吸収されたように見えるとともに、「X」の文字9410Lが形成されるようにロゴランプが点灯する(図226(c)参照)。
続いて、第2エフェクト画像9403が表示装置1007に表示された後、第2エフェクト画像9403が徐々に縮小されながら第2ロゴ部9401Cに接近するような態様で表示され(図226(c)参照)、第2エフェクト画像9403が第2ロゴ部9401Cと重畳する位置まで移動したとき、第2エフェクト画像9403が消えるとともに、第2ロゴ部9401Cが発光する。これにより、第2エフェクト画像9403が第2ロゴ部9401Cに吸収されたように見えるとともに、「Y」の文字9410Cが形成されるようにロゴランプが点灯する(図226(d)参照)。
続いて、第3エフェクト画像9404が表示装置1007に表示された後、第3エフェクト画像9404が徐々に縮小されながら第3ロゴ部9401Rに接近するような態様で表示され(図226(d)参照)、第3エフェクト画像9404が第3ロゴ部9401Rと重畳する位置まで移動したとき、第3エフェクト画像9404が消えるとともに、第3ロゴ部9401Rが発光する。これにより、第3エフェクト画像9404が第3ロゴ部9401Rに吸収されたように見えるとともに、「Z」の文字9410Rが形成されるようにロゴランプが点灯する(図226(e)参照)。その後、縮小したモニタ(装飾図柄)が右に移動するような画像表示となり(図226(e)参照)、装飾図柄9001がリーチ態様となる(図226(f)参照)。
図227では、演出番号「191」に対応する演出においてエフェクト吸収演出の開始後に表示装置1007に表示される画像の一例を示している。図227に示すように、エフェクト吸収演出が開始されると、第1エフェクト画像9402が表示装置1007に表示された(図227(a)参照)後、第1エフェクト画像9402が徐々に縮小されながら第1ロゴ部9401Lに接近するような態様で表示され(図227(b)参照)、第1エフェクト画像9402が第1ロゴ部9401Lと重畳する位置まで移動したとき、第1エフェクト画像9402が消えるとともに、第1ロゴ部9401Lが発光する。これにより、第1エフェクト画像9402が第1ロゴ部9401Lに吸収されたように見えるとともに、「X」の文字9410Lが形成されるようにロゴランプが点灯する(図227(c)参照)。
続いて、第2エフェクト画像9403が表示装置1007に表示された後、第2エフェクト画像9403が徐々に縮小されながら第2ロゴ部9401Cに接近するような態様で表示され(図227(c)参照)、第2エフェクト画像9403が第2ロゴ部9401Cと重畳する位置まで移動したとき、第2エフェクト画像9403が消えるとともに、第2ロゴ部9401Cが発光する。これにより、第2エフェクト画像9403が第2ロゴ部9401Cに吸収されたように見えるとともに、「Y」の文字9410Cが形成されるようにロゴランプが点灯する(図227(d)参照)。
続いて、第3エフェクト画像9404が表示装置1007に表示された後、第3エフェクト画像9404が徐々に縮小されながら第3ロゴ部9401Rに接近するような態様で表示され(図227(d)参照)、第3エフェクト画像9404が第3ロゴ部9401Rと重畳する位置まで移動したとき、第3エフェクト画像9404が消えるが、第3ロゴ部9401Rは発光しない。これにより、第3エフェクト画像9404が第3ロゴ部9401Rに吸収されたように見えるが、「Z」の文字9410Rは形成されない。その後、ロゴランプが消灯する(「X」の文字9410L及び「Y」の文字9410Cが消える)とともに、縮小したモニタ(装飾図柄)が右に移動するような画像表示となり(図227(e)参照)、ハズレに対応する態様で装飾図柄9001が停止表示される(図227(f)参照)。
以上、図226及び図227を用いて説明したように、第2演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出においては、表示装置1007上のエフェクトがロゴカバーに吸収される演出(エフェクト吸収演出)が行われる。図示しないが、第1演出ステージ用ロゴエフェクト予告演出においても、同様のエフェクト吸収演出が行われる。エフェクト吸収演出は、ロゴカバー近傍に表示されている画像が小さくなったり消えたりすることにより、当該画像がロゴカバーに対して作用する(ロゴカバーに吸収される)かのような外観を呈する演出である。
なお、図226及び図227では、第1ロゴ部9401L、第2ロゴ部9401C、及び、第3ロゴ部9401Rが分割されている(隣り合うロゴ部が連続的に形成されておらず、間隙が形成されている)例について説明したが、第1ロゴ部9401L、第2ロゴ部9401C、及び、第3ロゴ部9401Rは、一体的に形成されていてもよい。特に、演出番号「184」に対応する演出のように、ロゴカバー全体において任意の単語を表示する場合には、ロゴカバー全体が一体的に形成されている方が望ましい。
ところで、第5のパチンコ遊技機においても、大当り遊技状態の終了後にA時短遊技状態に制御される可能性があるだけでなく、B時短遊技状態への移行条件が成立するとB時短遊技状態に移行し、C時短遊技状態への移行条件が成立するとC時短遊技状態に移行する。
[5-3.B時短遊技状態への移行にかかわる演出制御]
第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能な第5のパチンコ遊技機において、左打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態(例えば、通常遊技状態)では、サブCPU1301は、表示装置1007において、第1特別図柄の可変表示の開始に伴って第1表示演出の表示を開始する一方、第2特別図柄の可変表示が開始されたとしても第2表示演出の表示を行わない。また、右打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態、または低確時短遊技状態)では、サブCPU1301は、表示装置1007において、第2特別図柄の可変表示の開始に伴って第2表示演出の表示を開始する一方、第1特別図柄の可変表示が開始されたとしても第1表示演出の表示を行わない。なお、表示装置1007は液晶表示装置であることが好ましい。
第1特別図柄の可変表示に伴って表示が開始される第1表示演出は、例えば、第1特別図柄の可変表示と同期して表示装置1007の表示領域1007aにて行われる表示演出(例えば、装飾図柄の可変表示やキャラクタによる表示演出等)が相当する。遊技状態にかかわらず表示装置1007の片隅で例えば点滅表示されているような第1特別図柄に対応する図柄は、第1表示演出に含まない。
同様に、第2特別図柄の可変表示に伴って表示が開始される第2表示演出は、例えば、第2特別図柄の可変表示と同期して表示装置1007の表示領域1007aにて行われる表示演出(例えば、装飾図柄の可変表示やキャラクタによる表示演出等)が相当する。遊技状態にかかわらず表示装置1007の片隅で例えば点滅表示されているような第2特別図柄に対応する図柄は、第2表示演出に含まない。
ところで、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機において、第1特別図柄と第2特別図柄とのうちいずれか一方の特別図柄の可変表示が天井最終変動として開始され、この一方の特別図柄の可変表示中に他方の特別図柄の可変表示が開始されると、不自然な表示演出となって興趣が低下するおそれがある。
例えば、天井最終変動として一方の特別図柄の可変表示が開始されてからこの可変表示が終了するまでの任意のタイミングで(例えば、特別図柄の可変表示が開始されたときに)B時短遊技状態に移行する場合、表示装置1007では第1表示演出が行われる一方、内部的にはB時短遊技状態に移行しているといった状況が生じうる。とくに、天井最終変動として一方の特別図柄の可変表示が開始されてからこの可変表示が終了するまでの間に他方の特別図柄の可変表示が開始された場合、第1表示演出から第2表示演出への切り替えが不自然なものとなりかねない。
そこで、本実施例では、天井最終変動においてB時短遊技状態に移行させる際に行われる表示演出を、以下に説明するように自然な態様で行うことで、興趣の低下を抑制できるようにしている。以下に、サブCPU1301により行われるB時短遊技状態への移行にかかわる演出制御について説明する。
[5-3-1.B時短遊技状態への移行にかかわる通常パターンでの演出制御]
図228は、B時短遊技状態への移行にかかわる通常パターンでの演出制御を示すタイムチャートであって、(A)第1通常パターンで行われる演出制御の一例を示すタイムチャート、(B)第2通常パターンで行われる演出制御の一例を示すタイムチャート、である。
先ず、図228(A)を主として参照するとともに、図229を補助的に参照し、第1通常パターンでの演出制御について説明する。図229は、表示装置1007の表示領域1007aに表示される第1通常パターンの表示演出の一例である。
図228(A)に示される第1通常パターンは、天井最終変動の一つ前の可変表示(以下「天井最終前変動」と称する)が第1特別図柄の可変表示、天井最終変動が第1特別図柄の可変表示、天井最終変動における第1特別図柄の可変表示中に第2特別図柄の可変表示が開始された場合のパターンである。なお、図228に示される「液晶演出」は、表示装置1007に表示される表示演出が相当する。また、「特1_ハズレ変動」は第1特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合の変動パターンをあらわし、「特1_大当り変動」は第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合の変動パターンをあらわしている。同様に、「特2_ハズレ変動」は第2特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合の変動パターンをあらわし、「特2_小当り変動」は第2特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである場合の変動パターンをあらわし、「特1_大当り変動」は第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合の変動パターンをあらわす。
天井最終前変動として第1特別図柄の可変表示が行われると、図229(a)に示されるように、サブCPU1301は、表示装置1007の表示領域1007aにおいて装飾図柄の可変表示を行う。天井最終前変動としての第1特別図柄の可変表示が終了してハズレの表示態様が1特別図柄表示部163に導出されると、図229(b)に示されるように、サブCPU1301は、ハズレを示す画像を確定表示する。
図228(A)に示されるように、第1通常パターンにおいて、サブCPU1301は、天井最終変動である第1特別図柄の可変表示の開始時に、第1特別図柄の可変表示に伴う第1表示演出として、例えばシャッター閉鎖演出を開始する。このシャッター閉鎖演出は、天井カウンタが天井値に達したことを示す演出すなわちB時短遊技状態への移行演出として機能する。
シャッター閉鎖演出は、図229(c)に示される画像である。このシャッター閉鎖演出において、サブCPU1301は、右打ちを指示する右打ちナビ演出も行う。なお、サブCPU1301は、シャッター閉鎖演出において、右打ちナビ演出に代えてまたは加えて、例えば、第1特別図柄の当り判定処理の結果を示唆する演出や、B時短遊技状態の開始にかかわる演出等、遊技の進行にかかわる演出を行ってもよい。また、このシャッター閉鎖演出において、サブCPU1301は、夜モード準備中を示す画像も表示する。本実施例において、夜モードは、B時短遊技状態に制御されていることを示唆する表示演出であり、夜モード準備中は、B時短遊技状態への準備中であることを示唆する表示演出である。
ところで、天井最終変動として第1特別図柄の可変表示が行われた場合、この第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りや時短当りであることがありうる。
例えば、天井最終変動として可変表示が開始された第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、サブCPU1301は、シャッター閉鎖演出を実行せずに、通常の大当り変動用演出を実行する。
また、天井最終変動として可変表示が開始された第1特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合、サブCPU1301は、複数の時短遊技状態が重複した場合の処理にしたがって、B時短遊技状態に移行する場合はB時短遊技状態への移行演出(例えば、シャッター閉鎖演出)を行い、C時短遊技状態に移行する場合はC時短遊技状態に移行することを示唆する移行演出を行うとよい。この場合、B時短遊技状態への移行演出とC時短遊技状態への移行演出とを、外観上同じまたはほぼ同じ演出としてもよいし、異なる演出としてもよい。
なお、本実施例では第1特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれないが、第1特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含む場合には、天井最終変動として第1特別図柄の可変表示が行われた場合、この第1特別図柄の当り判定処理の結果が小当りであることがありうる。この場合、メインCPU1201は、小当り遊技状態に制御した後、B時短遊技状態に移行させるため、サブCPU1301は、小当り遊技状態に当選したことを示唆する小当り当選演出を、B時短遊技状態への移行演出(例えば、シャッター閉鎖演出)よりも優先して行うようにするとよい。ただし、これに限られず、サブCPU1301は、B時短遊技状態への移行演出を、小当り当選演出よりも優先して行ってもよい。
また、天井最終変動における第1特別図柄の可変表示中に第2特別図柄の可変表示が開始され、この第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りや時短当りであることがありうる。
例えば、天井最終変動における第1特別図柄の可変表示中に可変表示が開始された第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、サブCPU1301は、シャッター閉鎖演出を終了し、イレギュラー大当り変動演出を実行するようにするとよい。すなわち、B時短遊技状態への移行演出よりも、イレギュラー大当り変動演出が優先して実行されるようにするとよい。
また。天井最終変動における第1特別図柄の可変表示中に可変表示が開始された第2特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである場合、サブCPU1301は、B時短遊技状態への移行演出(例えば、シャッター閉鎖演出)を終了し、B時短遊技状態に制御されていることを示唆する表示演出として例えば夜モード表示演出を開始し、この夜モード表示演出において、小当りであることを示唆する小当り示唆演出を行うようにするとよい。すなわち、B時短遊技状態への移行演出よりも、小当り示唆演出を優先するとよい。ただし、これに限られず、サブCPU1301は、小当り示唆演出よりも、B時短遊技状態への移行演出を優先して行うようにしてもよい。
天井最終変動における第1特別図柄の可変表示中に、B時短遊技状態における1回転目の可変表示として第2特別図柄の可変表示(大当り変動を除く)が開始されると、主特別図柄が第1特別図柄から第2特別図柄に変更される。
このような場合、第2特別図柄の可変表示(大当り変動を除く)が開始されると、サブCPU1301は、例えば閉鎖しているシャッターを開放(シャッター閉鎖演出を終了)し、第2特別図柄の可変表示に伴う第2表示演出として、夜モード表示演出を開始する(図229(d)参照)。すなわち、天井最終変動における第1特別図柄の可変表示中に主特別図柄が第1特別図柄から第2特別図柄に変わると、これに伴って、サブCPU1301は、第1表示演出から第2表示演出に切り替える。そのため、夜モード表示演出は、B時短遊技状態に移行したことを示す演出として機能する。
なお、図228(A)に示されるように、サブCPU1301は、天井最終変動としての第1特別図柄の可変表示が開始されたときに内部的にはB時短遊技状態に移行したとしても、第2特別図柄の可変表示が開始されるまで(夜モード表示演出が開始されるまで)、第1表示演出としてのシャッター閉鎖演出を継続して行う。これにより、天井最終変動において第1特別図柄の可変表示が開始されたにもかかわらず、特別図柄の可変表示に伴う表示演出が開始されないといった不自然な事態が生じることを回避でき、興趣の低下を抑制することが可能となる。
サブCPU1301は、天井最終変動である第1特別図柄の可変表示を終了すると、これ以降、少なくともB時短遊技状態に制御されている間は、第1表示演出を行わない。
サブCPU1301は、B時短遊技状態における1回目の特別図柄の可変表示である第2特別図柄の可変表示が行われている間、夜モード表示演出(図229(d)参照)、遊技説明演出(図229(e)参照)、後述する着弾演出(図229(f)参照)、右打ち指示表示演出(図229(g)参照)、およびカウントアップ演出の一連の表示演出を行う。
夜モード表示演出は、上述したように、B時短遊技状態に移行したことを示す表示演出であって、例えば背景画像が夜になる表示演出である。遊技説明(図229(e)参照)は、例えば、B時短遊技状態であることを示す情報等、遊技にかかわる説明が表示される表示演出が相当する。着弾演出(図229(f)参照)は、「Count Up」の文字を表示するとともに、表示装置1007の例えば右下方に設けられた7セグメント表示器1071に向けて例えば光の玉が着弾するかのような表示演出が相当する。なお、図229の図示からは把握し難いが、着弾演出が行われると、これを契機として、サブCPU1301は、7セグメント表示器1071において高速変動を開始する。その後、サブCPU1301は、右打ちを指示する右打ち指示表示演出を行う(図229(g)参照)。カウントアップ演出は、図示していないが、7セグメント表示器1071に表示される情報(例えばB時短遊技状態の時短回数等)があたかも増加していくような表示演出が相当する。サブCPU1301は、夜モード表示演出からカウントアップ演出までの一連の表示演出を行った後の第2特別図柄の可変表示の停止タイミングにおいて、7セグメント表示器1071の高速変動を停止し、B時短遊技状態の終了タイミングを示す情報(例えば、時短回数)を表示する(図229(h)参照)。その後、第2特別図柄の可変表示が行われると、この第2特別図柄の可変表示に伴う第2表示演出が表示装置1007の表示領域1007aに表示される。
第1通常パターンでは、このようにして、B時短遊技状態への移行に伴って行われる第1表示演出から第2表示演出への表示演出の切り替えを自然な態様で行うことができる。
次に、図228(B)を参照し、第2通常パターンでの演出制御について説明する。第2通常パターンは、天井最終前変動が第1特別図柄の可変表示、天井最終変動が第1特別図柄の可変表示、B時短遊技状態における1回目が第1特別図柄の可変表示、B時短遊技状態における2回目が第2特別図柄の可変表示である場合のパターンである。
図228(B)に示されるように、第2通常パターンにおいて、サブCPU1301は、天井最終変動である第1特別図柄の可変表示(ハズレ変動)の開始時に、第1特別図柄の可変表示に伴う表示演出として、例えば上述のシャッター閉鎖演出を開始する。このシャッター閉鎖演出において、サブCPU1301は、右打ちを指示する右打ちナビ演出も行う。なお、サブCPU1301は、シャッター閉鎖演出において、右打ちナビ演出に代えてまたは加えて、例えば、第1特別図柄の当り判定処理の結果を示唆する演出や、B時短遊技状態の開始にかかわる演出等、遊技の進行にかかわる演出を行ってもよい。
天井最終変動としての第1特別図柄の可変表示が終了するまでの間に、第2特別図柄の可変表示が開始されなかった場合、サブCPU1301は、天井最終変動としての第1特別図柄の可変表示が終了したとしても、第1表示演出であるシャッター演出において第1特別図柄の当り判定処理の結果を表示せず、B時短遊技状態において最初の第2特別図柄の可変表示が開始されるまで、第1表示演出を継続して表示する。したがって、天井最終変動としての第1特別図柄の可変表示の終了後、第2特別図柄の可変表示が開始されるよりも先に第1特別図柄の可変表示が開始されたとしても、この第1特別図柄の可変表示に伴う新たな第1表示演出は行われない。
そして、B時短遊技状態における2回目として第2特別図柄の可変表示(第2特別図柄としてはB時短遊技状態に移行後1回目の可変表示)が開始されると、サブCPU1301は、天井最終変動としての第1特別図柄の可変表示の開始に伴って開始した第1表示演出を終了し、第2特別図柄の可変表示に伴う第2表示演出が表示されるよう制御する。B時短遊技状態における2回目として第2特別図柄の可変表示が開始されたときに第1特別図柄が可変表示中であったとしても、サブCPU1301は、第2特別図柄の可変表示に伴う第2表示演出を開始する。
B時短遊技状態に移行後、第2特別図柄についての1回目の可変表示が開始されると、サブCPU1301は、夜モード表示演出を開始し、その後、遊技説明演出、着弾演出、およびカウントアップ演出までの一連の表示演出を行う。ところで、B時短遊技状態に移行後、最初に行われた第2特別図柄の可変表示時間が短い場合、この第2特別図柄の可変表示が終了するまでの間に、上記の一連の表示演出を終えることができない場合が生じうる。このような場合、サブCPU1301は、上記の一連の表示演出を行った後の第2特別図柄の可変表示の停止タイミングにおいて、7セグメント表示器1071の高速変動を停止し、カウントアップ演出を行い、B時短遊技状態の終了タイミングを示す情報(例えば、時短回数)を表示する。すなわち、上記の一連の表示演出を終了してもよいタイミングとなったときに第2特別図柄が可変表示中であれば、サブCPU1301は、この第2特別図柄の可変表示の終了タイミングに合わせて、上記の一連の表示演出を終了する。ただし、上記の一連の表示演出を終了してもよいタイミングとなったときに第2特別図柄が可変表示中でない場合もあり、このような場合、サブCPU1301は、例えばメインCPU1201からデモ表示コマンドを受信したときにカウントアップ演出を行い、B時短遊技状態の終了タイミングを示す情報(例えば、時短回数)を表示し、上記の一連の表示演出を終了する。
なお、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機の場合、夜モード表示演出で実行可能な特別図柄の可変表示回数(すなわち時短残回数)を表示するまでの間に、第1特別図柄または第2特別図柄による可変表示が行われて時短残回数が変わってしまう場合があるため、その可変表示回数を吸収して表示するために、第2特別図柄の可変表示の終了を待って、カウントアップ演出を行うようにしている。
サブCPU1301は、B時短遊技状態における1回目の特別図柄の可変表示が第2特別図柄の可変表示である場合には第2表示演出を行う一方、B時短遊技状態における1回目の特別図柄の可変表示が第1特別図柄の可変表示である場合には第1表示演出を行わないが、これに限られない。例えば、B時短遊技状態における1回目の特別図柄の可変表示が第1特別図柄の可変表示であったとしても、特定条件が成立した場合に限り、第1表示演出が行われるようにしてもよい。ただし、B時短遊技状態における1回目の可変表示が第1特別図柄の可変表示である場合に第1表示演出が行われる頻度は、B時短遊技状態における1回目の可変表示が第2特別図柄の可変表示である場合に第2表示演出が行われる頻度よりも少ない方が好ましい。
なお、本実施例では、左打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態では、第1特別図柄が主特別図柄に相当し、第2特別図柄が副特別図柄に相当する一方、右打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態では、第2特別図柄が主特別図柄に相当し、第1特別図柄が副特別図柄に相当するが、これに限られない。例えば、左打ちで遊技が行われた場合に主として第2特別図柄の可変表示が行われ、右打ちで遊技が行われた場合に主として第1特別図柄の可変表示が行われる遊技仕様であれば、左打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態では第2特別図柄が主特別図柄に相当するとともに第1特別図柄が副特別図柄に相当し、右打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態では第1特別図柄を主特別図柄に相当するとともに第1特別図柄が副特別図柄に相当する。
[5-3-2.B時短遊技状態への移行にかかわるイレギュラーパターンでの演出制御]
図230は、B時短遊技状態への移行にかかわるイレギュラーパターンでの演出制御を示すタイムチャートであって、(A)第1イレギュラーパターンで行われる演出制御の一例を示すタイムチャート、(B)第2イレギュラーパターンで行われる演出制御の一例を示すタイムチャート、(C)第3イレギュラーパターンで行われる演出制御の一例を示すタイムチャート、である。
先ず、図230(A)を参照し、第1イレギュラーパターンでの演出制御について説明する。第1イレギュラーパターンは、天井最終前変動が第1特別図柄の可変表示、天井最終変動が第2特別図柄の可変表示(長変動)である場合のパターンである。
図230(A)に示されるように、天井最終前変動が第1特別図柄の可変表示であって、天井最終変動が第2特別図柄の可変表示(長変動)である場合、サブCPU1301は、天井最終前変動である第1特別図柄の可変表示の終了時に、例えば上述のシャッター閉鎖演出を開始する。すなわち、天井最終前変動である第1特別図柄の可変表示の終了後、天井最終変動として第1特別図柄の可変表示が開始されていないにもかかわらず、上述の通常パターンにおいて第1特別図柄の可変表示に伴う第1表示演出として機能するシャッター閉鎖演出が表示される。
B時短遊技状態に移行後、サブCPU1301は、B時短遊技状態における1回目の可変表示として第2特別図柄の可変表示が開始されると、上述のシャッター閉鎖演出を終了し、夜モード表示演出を開始する。すなわち、サブCPU1301は、天井最終前変動としての第1特別図柄の可変表示の終了時に開始したシャッター演出を、B時短遊技状態後、第2特別図柄の可変表示が開始されるまで継続して表示する。
なお、図230(A)において、「特2_ハズレ変動」および「特2_小当り変動」の欄に図示される「天井最終変動(長変動)」は、いずれも、概ね600000msecといった長時間にわたって第2特別図柄の変動表示が行われる長変動であるが、便宜上、狭い幅で示している。なお、長変動にわたって行われる上記の第2特別図柄の可変表示時間は、概ね600000msecに限られず、例えば360000msec~600000msecの範囲内としてもよい。
また、サブCPU1301は、天井最終変動として第1特別図柄が可変表示中に第2特別図柄の可変表示が開始されると、上述のシャッター閉鎖演出が未だ開始されていない段階で、表示装置1007に、右打ち小ナビ演出(小さい文字で右打ち指示表示)を行う。すなわち、第1特別図柄が可変表示中(例えばリーチ演出中)であったとしても、右打ち小ナビ演出が行われる。これにより、天井最終変動としての第2特別図柄の可変表示が開始したときにB時短遊技状態に移行したとしても、遊技者に適切なタイミングで遊技態様(右打ち)を指示することができ、不必要な遊技球の消費を抑制ひいては興趣の低下を抑制することができる。
なお、B時短遊技状態における1回目の可変表示としての第2特別図柄の可変表示よりも前に実行された第2特別図柄の可変表示(すなわち天井最終変動としての第2特別図柄の可変表示)中に、第1特別図柄の可変表示に伴う第1表示演出としてリーチ演出が行われた場合であっても、このリーチ演出において、上記の右打ち小ナビ演出が行われる。
次に、図230(B)を参照し、第2イレギュラーパターンでの演出制御について説明する。第2イレギュラーパターンは、天井最終前変動が第2特別図柄の可変表示(長変動)、天井最終変動が第1特別図柄の可変表示、天井最終変動である第1特別図柄の可変表示中に、B時短遊技状態移行後1回目の可変表示として第2特別図柄の可変表示が開始された場合のパターンである。
図230(B)に示されるように、天井最終前変動が第2特別図柄の可変表示(長変動)であって、天井最終変動が第1特別図柄の可変表示である場合、サブCPU1301は、天井最終変動である第1特別図柄の可変表示の開始時に、この第1特別図柄の可変表示の開始に伴う第1表示演出として、例えば上述のシャッター閉鎖演出を開始する。
また、天井最終変動である第1特別図柄の可変表示中に、B時短遊技状態移行後1回目の可変表示として第2特別図柄の可変表示が開始された場合、サブCPU1301は、天井最終変動である第1特別図柄の可変表示が終了していなかったとしても上述のシャッター閉鎖演出を終了し、夜モード表示演出を開始する。そして、天井最終変動としての第1特別図柄の可変表示が終了すると、サブCPU1301は、夜モード表示演出を終了し、遊技説明演出、着弾演出、およびカウントアップ演出までの一連の表示演出を行った後、右打ち指示表示演出を行う。
なお、天井最終変動の終了後、少なくともB時短遊技状態が終了するまでの間、サブCPU1301は、第1特別図柄の可変表示に伴う第1表示演出を行わない。
次に、図230(C)を参照し、第3イレギュラーパターンでの演出制御について説明する。第3イレギュラーパターンは、天井最終前変動が第2特別図柄の可変表示(長変動)、天井最終変動が第2特別図柄の可変表示、B時短遊技状態移行後の1回目の可変表示が第2特別図柄の可変表示である場合のパターンである。
図230(C)に示されるように、天井最終前変動が第2特別図柄の可変表示(長変動)、天井最終変動が第2特別図柄の可変表示、B時短遊技状態移行後の1回目の可変表示が第2特別図柄の可変表示である場合、サブCPU1301は、上述のシャッタ閉鎖演出を行わず、B時短遊技状態移行後1回目の第2特別図柄の可変表示の開始時に、いきなり夜モード表示演出を行う。なお、夜モード表示演出が行われると、サブCPU1301は、これ以降、少なくともB時短遊技状態が終了するまで第1特別図柄の可変表示に伴う第1表示演出を行わない。
また、サブCPU1301は、夜モード表示演出を所定時間にわたって行った後、遊技説明演出、着弾演出、およびカウントアップ演出までの一連の表示演出を行い、その後、右打ち指示表示演出を行う。
ところで、第5のパチンコ遊技機では、上述したように、確変モードにおいて、普通図柄ハズレ長変動(変動時間が600000msecとなるような普通図柄の変動表示)が開始されると、ボーナスモードに移行する(図129(a)参照)。当該ボーナスモードにおいては、普通図柄の変動表示(普通図柄変動)が行われている間(600000msecに亘って)、右打ちされた遊技球の大半が小当り用大入賞口1151に入賞し、多数の遊技球が払い出される。
そこで、第5のパチンコ遊技機のように、天井カウンタが天井値に達した場合に、通常遊技状態またはC時短遊技状態からB時短遊技状態に移行するパチンコ遊技機において、B時短遊技状態への移行前と移行後とで、普通図柄の変動パターンとしてハズレ長変動に決定される確率が異なるようにしてもよい。この場合、B時短遊技状態への移行前は、普通図柄の変動パターンとしてハズレ長変動に当選可能であり、B時短遊技状態への移行後は、普通図柄の変動パターンとしてハズレ長変動に当選不可能(確率0)とすることが好ましい。
B時短遊技状態への移行後は小当り遊技状態に制御される頻度が高められるが、B時短遊技状態への移行後は普通図柄の変動パターンとして長変動に当選不可能とすることで、B時短遊技状態への移行後に、小当り用大入賞口への遊技球の入賞を抑制ひいては出玉の増加を抑制することが可能となる。
なお、B時短遊技状態への移行後、普通図柄の変動パターンとして長変動に当選不可能とすることに代えて、ハズレ長変動の当選確率をB時短遊技状態への移行前と比べて低減されるようにしてもよい。このような場合であっても、B時短遊技状態への移行後に、小当り用大入賞口への遊技球の入賞を抑制ひいては出玉の増加を抑制するといった作用効果を奏することが可能となる。
なお、第5のパチンコ遊技機では、通過ゲート1126が右側領域1107に配置されているが、左側領域1106に配置してもよい。ただし、通過ゲート1126を左側領域1106に配置する場合、普通電動役物1146の作動頻度が高くならないように、例えば普通図柄当り確率下げたりする等するとよい。
図231は、図128に示される普通図柄の変動パターンテーブルの変形例である。なお、B時短遊技状態への移行前は時短フラグがオフであり、B時短遊技状態への移行後は時短フラグがオンである。
図231に示されるように、時短フラグがオフである場合、メインCPU1201は、時短フラグがオンである場合と比べて、高い確率でハズレ長変動(普通図柄変動パターンコマンド90H05)に決定する。このようにすることで、B時短遊技状態への移行前は、B時短遊技状態への移行後と比べて小当り用大入賞口1151への入賞により、遊技球の払い出しを期待できる。その一方、B時短遊技状態への移行後は、B時短遊技状態への移行前と比べて、小当り用大入賞口1151により遊技球の払い出しを抑制することが可能となる。
なお、時短フラグがオンである場合に、メインCPU1201は、時短フラグがオフである場合と比べて、高い確率でハズレ長変動(普通図柄変動パターンコマンド90H05)に決定するようにしてもよい。この場合、B時短遊技状態への移行後は、B時短遊技状態への移行前と比べて小当り用大入賞口1151への入賞により遊技球の払い出しを期待できるため、B時短遊技状態をより一層面白みのある遊技状態とすることが可能となる。
ところで、メインCPU1201は、第2特別図柄の変動パターンを、B時短遊技状態への移行前は低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図74参照)を参照して決定し、B時短遊技状態への移行後は高スタート用特図変動パターンテーブル(図75参照)を参照して決定する。そのため、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値は、B時短遊技状態への移行前よりも移行後の方が高い。すなわち、B時短遊技状態への移行後の平均可変表示時間は、B時短遊技状態への移行前の平均可変表示時間よりも短い。また、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の当り判定処理の結果が大当りとなる確率(大当り確率)、および普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当りとなる確率(普通図柄当り確率)は、いずれも、B時短遊技状態への移行前と移行後とで同じである。
なお、サブCPU1301は、例えば7セグメント表示器に、B時短遊技状態への移行前はB時短遊技状態への移行条件(例えば、B時短遊技状態に移行するまでの特別図柄の可変表示回数である天井カウンタ等)を表示し、B時短遊技状態への移行後はB時短遊技状態の終了条件(例えば、B時短遊技状態における時短残回数等)を表示するようにするとよい。この場合、サブCPU1301は、遊技状態の移行によって表示装置1007に表示される表示演出の内容が変わるとき、例えば7セグメント表示器1071に表示されている表示内容を強制的に0に変更表示するようにするとよい。
[6.第6のパチンコ遊技機]
次に、第6のパチンコ遊技機の一例について、以下に説明する。この第6のパチンコ遊技機は、第3のパチンコ遊技機と同様、1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機であって、第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立する優先変動機である。
以下、第6のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第3のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略するものとする。したがって、この第6のパチンコ遊技機の説明において言及していない点については、第3のパチンコ遊技機と同様である。
また、時短管理処理(図31のS131参照)については、基本的に、第3のパチンコ遊技機において行われる処理、および、第1のパチンコ遊技機と共通することを理由として第3のパチンコ遊技機において説明を省略した処理と共通する。そこで、この第6のパチンコ遊技機の説明では、第1のパチンコ遊技機において図32~図39を参照して説明した時短管理処理のうち、異なる処理を主として説明し、共通する処理については極力説明を省略するものとする。
また、第3のパチンコ遊技機と同様の機能を有する構成及び処理については、第3のパチンコ遊技機と同じ符号およびステップ番号を用いて説明する。ただし、第3のパチンコ遊技機と異なる点、すなわち第6のパチンコ遊技機の説明において新たに説明する構成及び処理については、新たな符号及びステップ番号を付すものとする。
[6-1.遊技盤ユニット]
図232を参照して、第6のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット5010について、第3のパチンコ遊技機と異なる点を主として説明する。
図232は、第6のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット5010の外観を示す正面図の一例である。この第6のパチンコ遊技機の遊技盤ユニット5010が備える構成のうち、第3のパチンコ遊技機の遊技盤ユニット2010(図87参照)が備える構成と大きく異なる点は、以下に説明する第1の異なる点~第4の異なる点である。
先ず、第1の異なる点は、アタッカー2152が作動したことによってV入賞装置2150の内部に遊技球が進入した場合、この遊技球がV入賞口2155を通過する確率(以下、単に「V入賞確率」と称する)である。このV入賞確率は、第3のパチンコ遊技機では特に言及していないが、第6のパチンコ遊技機では100%に近い確率(例えば、99.9%)である。例えば、第3のパチンコ遊技機の説明において「6000msec閉鎖⇒1000msec開放⇒6000msec閉鎖」で常時一定動作を行うと説明したVシャッター2158の開放時間と閉鎖時間とを変更することにより、V入賞確率を高めることが可能となる。
なお、この明細書において、アタッカー2152が作動したことによってV入賞装置2150の内部に進入した遊技球がV入賞口2155を通過することを、「V入賞」と称する。
第2の異なる点は、第3のパチンコ遊技機が備える第1始動口2120に代えて、第6のパチンコ遊技機では第1始動口5120を備える点である。第1始動口5120を遊技球が通過すると、所定個数(例えば3個)の遊技球が払い出される。この第1始動口5120については、後述する遊技球振分装置5400において説明する。
第3の異なる点は、第3のパチンコ遊技機が備える通過ゲート2126に加えて、第6のパチンコ遊技機では通過ゲート5125A,5125Bを備える点である。この通過ゲート5125A,5125Bについては、後述する遊技球振分装置5400において説明する。
第4の異なる点は、第3のパチンコ遊技機は遊技球振分装置5400を備えていないが、この第6のパチンコ遊技機は遊技球振分装置5400を備えている点である。この遊技球振分装置5400は、上述の第1始動口5120および通過ゲート5125A,5125Bを備える。
[6-2.遊技球振分装置]
以下、遊技球振分装置5400について説明する。遊技球振分装置5400は、遊技球が通過可能な通過口として、第1始動口5120及び通過ゲート5125A,5125Bを有しており、遊技球振分装置5400に流入した遊技球を、これらの通過口(第1始動口5120、通過ゲート5125A,5125B)のうちいずれかに適宜振り分ける装置である。遊技球振分装置5400は、遊技領域2105の略中央下部に配置されており、左側領域2106を流下する遊技球の進入が可能であり、右側領域2107を流下する遊技球の進入は不可能または極めて困難となっている。
第1始動口5120は、第3のパチンコ遊技機が備える第1始動口2120と配置位置が異なるものの、遊技球が通過すると、所定個数(例えば3個)の遊技球が払い出される点及び第1特別図柄の当り判定処理が行われる点は、第1始動口2120と同様である。
また、通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bは、遊技球が通過すると普通図柄の当り判定処理が行われる点において上述の通過ゲート2126と同様であるが、遊技球が通過すると所定個数の賞球が払い出される点において上述の通過ゲート2126と異なる。通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bへの遊技球の通過に基づいて払い出される賞球数は、例えば、遊技球が第1始動口5120を通過した場合に払い出される賞球数と同程度またはそれよりも少ない賞球数である。ただし、通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bへの遊技球の通過に基づいて賞球が払い出されることは必須でない。
本実施例では、遊技球振分装置5400が有する第1始動口の数と通過ゲートの数とを比較した場合、第1始動口の数(第1始動口5120の1個)よりも通過ゲートの数(通過ゲート5125A,5125Bの2個)の方が多いが、これに限られない。例えば、第1始動口の数と通過ゲートの数とが同じであってもよいし、通過ゲートの数よりも第1始動口の数の方が多くてもよい。さらには、第1始動口及び通過ゲートの他に、アウト口を設けてもよいし、遊技領域2105に遊技球を戻す戻り口を設けてもよい。なお、詳細は後述するが、後述の高確モード中(高確モードA中、高確モードB(真)中)、第1特別図柄の可変表示の実行頻度よりも普通図柄の可変表示の実行頻度の方が高いことが好ましい。
[6-2-1.遊技球振分装置の構成]
以下、遊技球振分装置5400の構成について、図233~図240を参照して説明する。
先ず、遊技球振分装置5400の全体的な構成について、図233~図235を参照して説明する。図233は、第6のパチンコ遊技機が備える遊技球振分装置5400を前方向右斜め上から見たときの外観斜視図の一例である。また、図234は、第6のパチンコ遊技機が備える遊技球振分装置5400を前方向右斜め上から見たときの分解斜視図の一例である。さらに、図235は、第6のパチンコ遊技機が備える遊技球振分装置5400を後方向右斜め上から見たときの外観斜視図の一例である。
遊技球振分装置5400は、遊技球A(後述の図238参照)を複数の通路に振り分けるためのものである。遊技球振分装置5400は、ベース部材5410、回転振分機構5420、板状部材5430、クルーン5440、案内部材5450、押さえ部材5460及びセンサ群5470を備える。
ベース部材5410は、遊技球振分装置5400の内部に遊技球Aを案内するための部材である。ベース部材5410は、後側面が開口した略箱状に形成される。ベース部材5410は、その右部が他の部分よりも上方向に突出する。ベース部材5410は、流入口5411、導入路5412、左側案内路5413、右側案内路5414、設置空間5415及び開口部5416を備える。
流入口5411は、遊技球Aを入球させるための孔(入口)である。流入口5411は、ベース部材5410の右上端部(突出する部分)に形成される。流入口5411は、平面視略四角形状に形成される。流入口5411は、遊技球Aが入球可能な大きさとなるように形成される。流入口5411は、表示装置2007の表示領域の下方に配置される。流入口5411は、遊技球Aが上方向から入球可能に構成される。
なお、第3のパチンコ遊技機では、チャンス入口2119に進入した遊技球は、第1始動口2120の直上に放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口2119に進入した遊技球は、ワープ入口2117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口2117に進入したもののチャンス入口2119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で第1始動口2120に入賞(通過)するようになっている旨を説明した。これに代えて、この第6のパチンコ遊技機では、チャンス入口2119に進入した遊技球は、流入口5411の直上に放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口2119に進入した遊技球は、ワープ入口2117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口2117に進入したもののチャンス入口2119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で流入口5411から遊技球振分装置5400に入球するようになっている。
図235及び図236に示すように、導入路5412は、流入口5411に入球した遊技球Aを下方向へと案内するための通路である。導入路5412は、流入口5411から下方向に延びるように形成される。なお、図236は、ベース部材5410、回転振分機構5420、クルーン5440及び案内部材5450を後方向上から見たときの外観斜視図の一例である。
左側案内路5413は、導入路5412の下端部まで案内された遊技球Aを左下方に案内するための通路である。左側案内路5413は、導入路5412の下端部から左下方に延びるように形成される。
右側案内路5414は、導入路5412の下端部まで案内された遊技球Aを右下方に案内するための通路である。右側案内路5414は、導入路5412の下端部から右下方に延びるように形成されると共に、当該延びた端部が下方向に延びるように形成される。右側案内部は、ベース部材5410の上下中途部から下端部までに亘って形成される。右側案内路5414は、ガイド部5414aを備える。
ガイド部5414aは、右側案内路5414の下端部まで案内された遊技球Aを後方向へと案内するためのものである。ガイド部5414aは、右側案内路5414の下端部に形成されると共に、側面視略円弧状に形成される。
設置空間5415は、後述するクルーン5440等が設けられるベース部材5410の内部空間である。設置空間5415は、ベース部材5410の左右中途部(左側案内路5413よりも左方)から左端部までに亘って形成される。設置空間5415は、その右端部が左側案内路5413と連通される。
開口部5416は、ベース部材5410の前側面の上端部に形成され、ベース部材5410を前後方向に貫通する。開口部5416は、正面視略矩形状に形成される。開口部5416は、ベース部材5410の左右中途部(左側案内路5413よりも左方)から左端部近傍までに亘って形成される。開口部5416は、設置空間5415の上端部と連通される。開口部5416は、その上下方向幅が遊技球Aを入球可能な幅となるように形成され、その全域において遊技球Aを前方向から入球可能に構成される。なお、開口部5416は、遊技者が遊技を行うときにはガラスドア4(例えば、図1参照)によって閉塞され、遊技球Aを入球不能な状態となる。
回転振分機構5420は、導入路5412の下端部まで案内された遊技球Aを左側案内路5413又は右側案内路5414に振り分けるためのものである。回転振分機構5420は、導入路5412の下端部に設けられる。回転振分機構5420は、回転体5421、ピン5422、板金5423及び磁石5424を備える。
回転体5421は、左右方向に延びる部分と上方向に延びる部分とを有する背面視略逆T字状に形成される。図236に示すように、回転体5421は、基部5421a、突出部5421b、左側受け部5421c及び右側受け部5421dを備える。
基部5421aは、回転体5421の左右方向に延びる部分である。基部5421aは、その左右方向幅が導入路5412の左右方向幅と略同一の幅となるように形成される。
突出部5421bは、回転体5421の上方向に延びる部分である。突出部5421bは、基部5421aの左右中央部から延びるように形成される。
左側受け部5421cは、回転体5421の左部において遊技球Aを受ける部分である。左側受け部5421cは、基部5421aの上側面の左部と突出部5421bの左側面とによって形成される。
右側受け部5421dは、回転体5421の右部において遊技球Aを受ける部分である。右側受け部5421dは、基部5421aの上側面の右部と突出部5421bの右側面とによって形成される。
ピン5422は、その軸線方向を前後方向に向けて配置される。ピン5422は、回転体5421の基部5421aに挿通される。また、ピン5422は、その前端部がベース部材5410に固定されると共に、その後端部が後述する板状部材5430(図235参照)に固定される。これにより、ピン5422は、回転体5421をベース部材5410に対して相対回転可能に支持する。
板金5423は、回転体5421の基部5421aの後側面に固定される板状の部材である。板金5423は、その左端部及び右端部が他の部分よりも大きくなるように形成される。板金5423は、磁力によって吸着される鉄等の磁性体によって構成される。
図235に示す磁石5424は、略円板状に形成される。磁石5424は、後述する押さえ部材5460に固定され、板金5423の後方に配置される。磁石5424は、板金5423の左端部を吸着することで、図236に示すような右側受け部5421dが上を向くと共に左側受け部5421cが左を向いた状態で回転体5421を保持する。
なお、回転振分機構5420の回転体5421の下側面には、左右方向に延びる切欠部(不図示)が形成されている。当該切欠部の内部には、ベース部材5410に形成された突起部(不図示)が配置されている。回転体5421は、前記切欠部が前記突起部に適宜当接することで、所定の角度範囲を超える回転が規制されている。前記所定の角度範囲は、右側受け部5421dが上を向いた状態から左側受け部5421cが上を向いた状態(後述の図240に示す状態)となるまでの範囲である。回転体5421は、右側受け部5421dが上を向いた状態から左側受け部5421cが上を向いた状態となるまで、背面視反時計回り方向に回転することができる。また、回転体5421は、左側受け部5421cが上を向いた状態から右側受け部5421dが上を向いた状態となるまで、背面視時計回り方向に回転することができる。
このように構成される回転振分機構5420は、回転体5421が適宜の方向に回転することで、導入路5412の下端部まで案内された遊技球Aを左側案内路5413又は右側案内路5414に振り分ける。なお、回転振分機構5420による遊技球Aの振分動作については後で詳述する。
図233~図235に示すように、板状部材5430は、ベース部材5410の右後部を塞ぐためのものである。板状部材5430は、正面視略矩形状に形成される。板状部材5430は、その上下方向幅及び左右方向幅がベース部材5410の上下方向幅及び左右方向幅よりも広くなるように形成される。板状部材5430は、左側貫通孔5431及び右側貫通孔5432を備える。
左側貫通孔5431は、板状部材5430の左部において板面を前後方向に貫通する孔である。左側貫通孔5431は、正面視において設置空間5415と略同一形状となるように形成される。
右側貫通孔5432は、板状部材5430の右下部において板面を前後方向に貫通する孔である。右側貫通孔5432は、正面視略四角形状に形成される。右側貫通孔5432は、遊技球Aが通過可能な大きさとなるように形成される。
板状部材5430は、ベース部材5410の後方に配置され、ネジによってベース部材5410に固定される。これにより、左側貫通孔5431は、設置空間5415と連通される。右側貫通孔5432は、右側案内路5414の下端部と連通される。
図234~図236に示すように、クルーン5440は、遊技球Aを振り分けるための皿状の部材である。クルーン5440は、平面視略円状に形成され、その上側面を遊技球Aが転動可能に構成される。また、クルーン5440の上側面は、その中央部に向かうにつれて徐々に下方向に傾斜するような形状に形成される。すなわち、クルーン5440の上側面は、遊技球Aを中央部に案内可能な形状に形成される。クルーン5440は、接続部5441、第1始動口5120、通過ゲート5125A,5125B及び突出部5445を備える。
接続部5441は、クルーン5440の上側面(平面視略円状の部分)の前端部から右方向に延びるように形成される部分である。接続部5441は、その右端部から遊技球Aが入球可能に構成される。また、接続部5441は、遊技球Aを左方向に案内可能に構成される。
第1始動口5120は、クルーン5440の前部に形成される平面視略円状の孔である。第1始動口5120は、クルーン5440を上下方向に貫通する。第1始動口5120は、遊技球Aが入球可能となるような内径を有する。
通過ゲート5125Aは、クルーン5440の左後部(第1始動口5120の左後方)に形成される平面視略円状の孔である。通過ゲート5125Bは、クルーン5440の右後部(通過ゲート5125Aの右方)に形成される平面視略円状の孔である。通過ゲート5125A,5125Bは、第1始動口5120と略同一形状となるように形成される。
突出部5445は、クルーン5440の中央部に形成される略三角錐状の部分である。突出部5445は、クルーン5440の上側面から上方向に突出するように形成される。突出部5445は、クルーン5440に案内された遊技球Aを適宜弾くことで、遊技球Aを第1始動口5120又は通過ゲート5125A,5125Bに入球させる。これにより、クルーン5440に案内された遊技球Aを第1始動口5120又は通過ゲート5125A,5125Bに振り分けることができる。
このように構成されるクルーン5440は、ネジによって板状部材5430に固定される。クルーン5440の前端部は、左側貫通孔5431から前方向に突出し、設置空間5415の上部に配置される。接続部5441は、その右端部が左側案内路5413の左下端部と接続され、左側案内路5413の左下端部まで案内された遊技球Aを左方向に案内可能に構成される。また、クルーン5440は、開口部5416の後下方に配置される。
図235及び図236に示すように、案内部材5450は、第1始動口5120又は通過ゲート5125A,5125Bに入球した遊技球Aを、後述する押さえ部材5460へと案内するための部材である。案内部材5450は、略直方体状の部材の上側面が適宜下方向に窪んだような形状に形成される。案内部材5450は、その左右方向幅がクルーン5440の左右方向幅と略同一の幅となるように形成される。案内部材5450は、突出部5451、取付部5452、前側案内路5453及び後側案内路5454を備える。
突出部5451は、案内部材5450の上側面の左後端部から後方向に突出する部分である。突出部5451は、略平板状に形成される。
取付部5452は、案内部材5450の上側面の前端部に形成される窪みである。取付部5452は、平面視略U字状に形成される側壁及び底面を有する。取付部5452には、後述する第1始動口スイッチ5121が取り付けられる。
前側案内路5453は、案内部材5450の上側面に形成される窪みであると共に、第1始動口5120に入球した遊技球Aを押さえ部材5460へと案内するための通路である。前側案内路5453は、右方向に延びると共に当該延びた端部が後方向に延びるような平面視略L字状に形成される。前側案内路5453は、その前部が取付部5452の下方に配置される。
後側案内路5454は、案内部材5450の上側面の後部に形成される窪みであると共に、通過ゲート5125A,5125Bに入球した遊技球Aを押さえ部材5460へと案内するための通路である。後側案内路5454は、右方向に延びると共に当該延びた端部が後方向に延びるような平面視略L字状に形成される。後側案内路5454は、突出部5451と取付部5452との間に形成される。後側案内路5454は、前側案内路5453とは連通しないように形成される。
このように構成される案内部材5450は、ネジによってクルーン5440の下部に固定される。案内部材5450は、クルーン5440を介して板状部材5430に固定され、設置空間5415の下部に配置される。取付部5452及び前側案内路5453は、クルーン5440の第1始動口5120の下方に配置され、第1始動口5120を介してベース部材5410の左側案内路5413と接続される。また、後側案内路5454は、その左端部及び右前端部が通過ゲート5125A,5125Bの下方に配置され、通過ゲート5125A,5125Bを介して左側案内路5413と接続される。
図234、図235及び図237に示すように、押さえ部材5460は、板状部材5430を後方から押さえるための部材である。押さえ部材5460は、板状部材5430の左側貫通孔5431及び右側貫通孔5432を後方向から閉塞可能な形状に形成される。押さえ部材5460は、その前側面が適宜後方向に窪んだような形状に形成される。押さえ部材5460は、載置部5461、右側排出路5462、前側排出路5463及び後側排出路5464を備える。なお、図237は、案内部材5450及び押さえ部材5460を前方向左斜め上から見たときの分解斜視図の一例である。
載置部5461は、押さえ部材5460の前側面における左上部に形成される窪みである。載置部5461は、クルーン5440の後部の形状に沿うような平面視略円弧状に形成される。載置部5461は、押さえ部材5460の左端部から左右中途部までに亘って形成される。載置部5461は、その下側面の左端部近傍から左右中途部までが他の部分に対して下方向に窪んでいる。
右側排出路5462は、板状部材5430の右側貫通孔5432を通過した遊技球Aを遊技球振分装置5400の外部へと排出するための通路である。右側排出路5462は、後方向に延びると共に当該延びた端部の下側面が外部に開口するような形状に形成される。右側排出路5462は、押さえ部材5460の前側面の右端部に形成される。
前側排出路5463は、押さえ部材5460の前側面における下部に形成される窪みであると共に、案内部材5450の前側案内路5453の後端部まで案内された遊技球Aを遊技球振分装置5400の外部へと排出するための通路である。前側排出路5463は、正面視略矩形状に形成される。前側排出路5463は、載置部5461の下方、かつ右側排出路5462の左方に形成される。前側排出路5463は、載置部5461の下方から押さえ部材5460の下端部まで下方向に延びるように形成される。
後側排出路5464は、押さえ部材5460の前側面における左下部に形成される窪みであると共に、案内部材5450の後側案内路5454の後端部まで案内された遊技球Aを遊技球振分装置5400の外部へと排出するための通路である。後側排出路5464は、正面視略矩形状に形成される。後側排出路5464は、載置部5461の下方、かつ前側排出路5463の左方に配置される。後側排出路5464は、載置部5461の下方から押さえ部材5460の下端部まで下方向に延びるように形成される。
このように構成される押さえ部材5460は、ネジによって板状部材5430の後側面に固定され、左側貫通孔5431及び右側貫通孔5432(前側案内路5453及び後側案内路5454)を後方向から閉塞する。載置部5461には、クルーン5440の後部が載置される。また、載置部5461の下方向に窪んでいる部分には、案内部材5450の突出部5451が載置される。右側排出路5462は、その前端部が右側貫通孔5432と接続される。前側排出路5463は、その上端部が前側案内路5453の後端部と接続される。後側排出路5464は、その上端部が後側案内路5454の後端部と接続される。
センサ群5470は、右側案内路5414、前側案内路5453及び後側案内路5454に遊技球Aが入球したことを検出するためのものである。センサ群5470は、第1始動口スイッチ5121、通過ゲートスイッチ5126B等の各種スイッチを備える。
第1始動口スイッチ5121は、前側案内路5453に遊技球Aが入球したことを検出するためのセンサである。すなわち、第1始動口5121を通過した遊技球Aは、第1始動口スイッチ5121により検出される。
スイッチ5126Aは、右側案内路5414に遊技球Aが入球したことを検出するためのセンサである。スイッチ5126Aは、その板面を前後方向に向けた平板状に形成される。スイッチ5126Aは、貫通孔5127Aを備える。
貫通孔5127Aは、スイッチ5126Aを前後方向に貫通する正面視略円状の孔である。貫通孔5127Aは、遊技球Aが通過可能となるような内径を有する。貫通孔5127Aは、スイッチ5126Aの下部に形成される。
このように構成されるスイッチ5126Aは、押さえ部材5460の右前端部に取り付けられる。これにより、貫通孔5127Aは、板状部材5430の右側貫通孔5432の後方に配置される。スイッチ5126Aは、例えば、貫通孔5127Aに磁界を形成すると共に、当該磁界(貫通孔5127A)を遊技球Aが通過する際に発生する渦電流を検出可能に構成される。スイッチ5126Aは、当該渦電流の検出結果に基づいて、右側案内路5414に遊技球Aが入球したことを検出する。
通過ゲートスイッチ5126Bは、後側案内路5454に遊技球Aが入球したことを検出するためのセンサである。通過ゲートスイッチ5126Bは、押さえ部材5460の載置部5461の下方に取り付けられる点を除いて第1始動口スイッチ5121と同様に構成される。貫通孔5127Bは、後側排出路5464の下部に配置される。
図236及び図237に示すように、このように構成される遊技球振分装置5400は、流入口5411から流入した遊技球Aを振り分ける通路として、第1の通路5501及び第2の通路5502を備える。
第1の通路5501は、回転振分機構5420によって左側案内路5413に振り分けられた遊技球Aを案内するための通路である。第1の通路5501は、ベース部材5410の左側案内路5413、クルーン5440の接続部5441、第1始動口5120及び通過ゲート5125A,5125B、案内部材5450の前側案内路5453及び後側案内路5454、並びに押さえ部材5460の前側排出路5463及び後側排出路5464によって構成される。第1の通路5501は、クルーン5440で2つの通路に分岐する。第1の通路5501は、当該分岐した通路として、第3の通路5503及び第4の通路5504を備える。
第3の通路5503は、クルーン5440の第1始動口5120に入球した遊技球Aを案内するための通路である。第3の通路5503は、クルーン5440の第1始動口5120、案内部材5450の前側案内路5453及び押さえ部材5460の前側排出路5463によって構成される。
第4の通路5504は、クルーン5440の通過ゲート5125A,5125Bに入球した遊技球Aを案内するための通路である。第4の通路5504は、クルーン5440の通過ゲート5125A,5125B、案内部材5450の後側案内路5454及び押さえ部材5460の後側排出路5464によって構成される。
なお、本実施例では、回転振分機構5420によって第1の通路5501に振り分けられた遊技球Aは、概ね3分の1の確率で第1始動口5120を通過し、概ね3分の2の確率で通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bを通過するように構成されている。
第2の通路5502は、回転振分機構5420によって右側案内路5414に振り分けられた遊技球Aを案内するための通路である。第2の通路5502は、ベース部材5410の右側案内路5414、板状部材5430の右側貫通孔5432(図235参照)及び押さえ部材5460の右側排出路5462によって構成される。
次に、遊技球振分装置5400の動作態様について説明する。なお、以下においては、図238に示すように、回転体5421の右側受け部5421dが上を向いた状態で遊技球Aが流入口5411から入球されたものとする。なお、図238は、第2の通路に遊技球が振り分けられる状態を示す図の一例である。
まず、流入口5411に入球された遊技球Aは、導入路5412によって下方向に案内され、回転振分機構5420の回転体5421の右側受け部5421dに衝突する。これにより、回転体5421及び板金5423は、背面視反時計回り方向に回転する。当該回転によって、回転体5421は、遊技球Aを右下方向に案内して第2の通路5502(右側案内路5414)に振り分ける。なお、板金5423は、左側受け部5421cが上を向くまで回転したときに、その右端部が磁石5424(図235参照)に吸着される。これによって、回転体5421は、左側受け部5421cが上を向いた状態で磁石5424に保持される(後述の図240参照)。
第2の通路5502に振り分けられた遊技球A(以下、「遊技球A2」と称する)は、右側案内路5414を下方向に案内された後で、ガイド部5414aによって後方向に案内される。当該遊技球A2は、板状部材5430の右側貫通孔5432(図234参照)を後方向に通過する。その後、図239に示すように、遊技球A2は、押さえ部材5460の右側排出路5462の前端部に案内される。このとき、遊技球A2は、スイッチ5126Aの貫通孔5127Aを後方向に通過する。これにより、スイッチ5126Aは、遊技球A2が第2の通路5502(右側案内路5414)へと振り分けられたことを検出する。貫通孔5127Aを通過した遊技球A2は、右側排出路5462を後方向に案内され、遊技球振分装置5400の外部へと排出される。なお、図239は、第2の通路、第3の通路及び第4の通路に振り分けられた遊技球の流れを示す図の一例である。
このように、第2の通路5502には、上流側から順に、右側案内路5414、右側貫通孔5432、右側排出路5462が配置されている。また、第2の通路5502は、回転振分機構5420の下流側に配置されていると共に、その中途部にスイッチ5126Aが設けられている。
また、図240に示すように、左側受け部5421cが上を向いた状態において、ベース部材5410の流入口5411に遊技球Aが入球されると、当該遊技球Aは、回転体5421の左側受け部5421cに衝突する。これにより、回転体5421及び板金5423は、背面視時計回り方向に回転する。当該回転によって、回転体5421は、遊技球Aを左下方向に案内して第1の通路5501(左側案内路5413)に振り分ける。なお、板金5423は、右側受け部5421dが上を向くまで回転したときに、その左端部が磁石5424(図235参照)に吸着される。これによって、回転体5421は、右側受け部5421dが上を向いた状態で磁石5424に保持される(図238参照)。なお、図240は、第1の通路に遊技球が振り分けられる状態を示す図の一例である。
第1の通路5501に振り分けられた遊技球Aは、左側案内路5413を左下方向に案内された後で、クルーン5440の接続部5441を通って第1始動口5120の近傍へと案内される。当該遊技球Aは、クルーン5440の上側面を平面視時計回り方向に案内されると共に、クルーン5440の中央部に徐々に案内される。この際、クルーン5440の突出部5445は、適宜遊技球Aを弾く。これによって、クルーン5440は、第1始動口5120又は通過ゲート5125A,5125Bのいずれかに遊技球Aを入球させる。こうして、クルーン5440は、第3の通路5503又は第4の通路5504に遊技球Aを振り分ける。
このように、第1の通路5501には、上流側から順に、左側案内路5413、接続部5441、クルーン5440の上側面(平面視略円状の部分)、第3の通路5503及び第4の通路5504が配置されている。開口部5416は、接続部5441及びクルーン5440の上側面に対して開口するように形成されている。すなわち、開口部5416は、接続部5441及びクルーン5440の上側面と同じ位置(左側案内路5413よりも下流側かつ第3の通路5503及び第4の通路5504よりも上流側)に設けられる。また、第1の通路5501は、回転振分機構5420の下流側に配置されている。
図239及び図240に示すように、第3の通路5503へと振り分けられた(第1始動口5120に入球した)遊技球A(以下、「遊技球A3」と称する)は、第1始動口スイッチ5121の貫通孔5121A(図234、図235、図236、図238参照)を下方向に通過する。これにより、第1始動口スイッチ5121は、遊技球A3が第3の通路5503(前側案内路5453)へと振り分けられたことを検出する。貫通孔5121Aを通過した遊技球A3は、前側案内路5453の左前端部に案内される。そして、遊技球A3は、前側案内路5453を右方向に案内された後で後方向に案内され、前側排出路5463の上端部に案内される。当該遊技球A3は、前側排出路5463を下方向に案内され、遊技球振分装置5400の外部へと排出される。
このように、第3の通路5503には、上流側から順に、第1始動口5120、前側案内路5453、前側排出路5463が配置されている。また、第3の通路5503は、その中途部に第1始動口スイッチ5121が設けられている。
一方、第4の通路5504へと振り分けられた(通過ゲート5125A,5125Bに入球した)遊技球A(以下、「遊技球A4」と称する)は、後側案内路5454の左前端部に案内される。そして、遊技球A4は、後側案内路5454を右方向に案内された後で後方向に案内され、後側排出路5464の上端部に案内される。当該遊技球A4は、後側排出路5464を下方向に案内され、遊技球振分装置5400の外部へと排出される。このとき、遊技球A4は、通過ゲートスイッチ5126Bの貫通孔5127Bを下方向に通過する。これにより、通過ゲートスイッチ5126Bは、遊技球A4が第4の通路5504(後側案内路5454)へと振り分けられたことを検出する。
このように、第4の通路5504には、上流側から順に、通過ゲート5125A,5125B、後側案内路5454、後側排出路5464が配置されている。また、第4の通路5504は、その中途部に通過ゲートスイッチ5126Bが設けられている。すなわち、通過ゲート5125A,5125Bを通過した遊技球A4は、通過ゲートスイッチ5126Bにより検出される。
以上のように、回転振分機構5420は、遊技球Aを順番に(2分の1の確率で)第1の通路5501又は第2の通路5502に振り分ける。また、クルーン5440は、第1の通路5501に振り分けられた遊技球Aを、3分の1の確率で第3の通路5503に振り分けると共に、3分の2の確率で第4の通路5504に振り分ける。すなわち、回転振分機構5420及びクルーン5440は、流入口5411に入球させた遊技球Aを6分の1の確率で第3の通路5503に振り分けると共に、6分の2の確率で第4の通路5504に振り分ける。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施例に係る遊技球振分装置5400は、遊技球Aを振り分ける手段を2つ備える(回転振分機構5420及びクルーン5440を備える)ものとしたが、これに限定されるものではなく、遊技球Aを振り分ける手段を少なくとも1つ(例えばクルーン5440)を備えるものであればよい。
とくに、本実施例では、流入口5411から遊技球振分装置5400に入球した遊技球Aは、回転振分機構5420によって第1の通路5501または第2の通路5502に、2分の1の確率で振り分けられる。そして、第1の通路5501に振り分けられた遊技球Aは、概ね3分の1の確率で第1始動口5120を通過し、概ね3分の2の確率で通過ゲート5125A,5125Bを通過する。すなわち、流入口5411から遊技球振分装置5400に入球した遊技球Aのうち、第1始動口5120を通過する遊技球Aは、概ね6分の1である。
一方、第3のパチンコ遊技機では、上記の流入口5411に相当する位置に第1始動口2120が配置されている。そのため、単純に考えると、第6のパチンコ遊技機において遊技球Aが第1始動口5120を通過する確率は、第3のパチンコ遊技機において遊技球が第1始動口2120を通過する確率の概ね6分の1となる。
そこで、第6のパチンコ遊技機では、回転振分機構5420を設けずに、流入口5411から遊技球振分装置5400に入球した遊技球Aの全部またはほぼ全部が第1の通路5501に向かうようにすることで、遊技球Aが第1始動口5120を通過する確率を高めることが好ましい。ただし、回転振分機構5420等の振分機構を設けないようにすることは必須ではなく、例えば、第2の通路5502よりも第1の通路5501により多くの遊技球を振り分ける振分機構を設けて、流入口5411から遊技球振分装置5400に入球した遊技球Aのより多くが第1の通路5501に向かうようにしてもよい。
さらに、流入口5411から遊技球振分装置5400に入球した遊技球Aのより多くが第1の通路5501に向かうようにすることに代えてまたは加えて、左側領域2106(図232参照)に向けて発射された遊技球が、第3のパチンコ遊技機における第1始動口2120への通過のしやすさと比べて、例えばゲージ構成により、流入口5411に入球しやすく構成されていることが好ましい。
遊技球振分装置5400は、必ずしも遊技球Aを振り分ける手段(回転振分機構5420及びクルーン5440)の構成が互いに異なっている必要はなく、遊技球Aを振り分ける手段が互いに同一構成であってもよい。具体的には、遊技球振分装置5400は、2つのクルーン5440を備えるものや2つの回転振分機構5420を備えるものであってもよい。
また、回転振分機構5420は、第1の通路5501又は第2の通路5502(2つの通路)に遊技球Aを振り分けるものとしたが、これに限定されるものではなく、3つ以上の通路に遊技球Aを振り分けるものであってもよい。
また、クルーン5440は、第3の通路5503又は第4の通路5504(2つの通路)に遊技球Aを振り分けるものとしたが、これに限定されるものではなく、3つ以上の通路に遊技球Aを振り分けるものであってもよい。
また、ベース部材5410は、その前側面の右下部(右側案内路5414と正面視で重なる位置)に遊技球Aを入球可能な開口部を備えていてもよい。このように構成することで、第2の通路5502を検査するときに、当該開口部から第2の通路5502に遊技球Aを直接入球させることができる。これにより、効率よく第1の通路5501及び第2の通路5502の検査を行うことができる。この場合、前記開口部5416及び前記ベース部材5410の前側面の右下部に形成される開口部が、第1の通路5501と第2の通路5502とに個別に流入させることが可能な開口として機能する。また、スイッチ5126Aが前記第2の通路5502に振り分けられた遊技球Aを検知可能な第2の検知手段として機能する。
また、スイッチ5126A、第1始動口スイッチ5121及び通過ゲートスイッチ5126Bの構成は、本実施例に限定されるものではなく、適宜の手段によって遊技球Aを検出することができる。
なお、遊技球振分装置5400の別実施例として、上述の遊技球振分装置5400とは異なり、第1始動口5120と通過ゲート5125A,5125Bとの位置を逆にしてもよい。第1始動口5120の流入口をクルーン5440の奥側に設けることで、開口部5416から不正行為を行い難くすることができる。更には、センサ類が設けられた通路(より詳細には、流入口に流入した遊技球を案内する通路)はクルーン5440の奥に設け(すなわち、開口部5416から遠い位置に配置し)、センサ類が設けられていない通路(流入口に流入した遊技球を案内する通路)は開口部5416に近い位置に配置するようにしてもよい。例えば、奥側の流入口(通過ゲート5125A)には第1始動口スイッチを設け、もうひとつ奥側の流入口(同じく、通過ゲート5125A)にはアウト口スイッチを設け、手前側の流入口(同じく、第1始動口5120)にはセンサを設けないようにする。このように構成することで開口部5416を設けてもセンサに対して不正が行われることを抑制できる。
[6-3.電気的構成]
次に、図241を参照して、第6のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図241は、第6のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。この第6のパチンコ遊技機の制御回路のうち、第3のパチンコ遊技機の制御回路と大きく異なる点は、以下に説明する2点である。
先ず第1点目は、第3のパチンコ遊技機の制御回路では、第1始動口2120への遊技球の通過(入賞)を検出する第1始動口スイッチ2121(図88参照)を備えていたが、第6のパチンコ遊技機の制御回路では、これに代えて、第1始動口5120への遊技球の通過(入賞)を検出する第1始動口スイッチ5121を備える点である。
次に、第2点目は、第3のパチンコ遊技機の制御回路では、通過ゲート2126への遊技球の通過を検出する通過ゲートスイッチ2127(図88参照)を備えていたが、第6のパチンコ遊技機の制御回路では、これに加えて、通過ゲート5125A,5126Bへの遊技球の通過を検出する通過ゲートスイッチ5126Bを備える点である。なお、本実施例では、通過ゲート5125Aおよび通過ゲート5125Bのいずれを通過した場合でも通過ゲートスイッチ5126Bで遊技球を検出しているが、必ずしもこれに限られず、通過ゲート5125Aを通過した遊技球を検出する通過ゲートスイッチと、通過ゲート5125Bを通過した遊技球を検出する通過ゲートスイッチとを別個に設けてもよい。
[6-4.基本仕様]
次に、図242~図250を参照して、第6のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。なお、第6のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
なお、第6のパチンコ遊技機では、第3のパチンコ遊技機と同様、確変制御が実行されない。また、第6のパチンコ遊技機において、メインCPU2201は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技状態(大当り遊技状態ではない遊技状態)として、時短制御が実行されない通常遊技状態と、大当り遊技状態終了後に実行可能なA時短遊技状態と、天井カウンタが天井値に到達したことを条件に実行可能なB時短遊技状態と、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であることを条件に実行可能なC時短遊技状態とのうち、いずれかの遊技状態に制御可能に構成されている。
本実施例では、通常遊技状態及びC時短遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、A時短遊技状態及びB時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされている。
なお、本実施例において、メインCPU2201は、通常遊技状態とA時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうち、いずれかの遊技状態に制御可能であるが、B時短遊技状態に制御可能であることは必須ではなく、例えば、通常遊技状態とA時短遊技状態とC時短遊技状態とのうち、いずれかの遊技状態に制御可能であってもよい。
一方、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合には、C時短遊技状態とB時短遊技状態とを重ねて実行できるように構成されている。C時短遊技状態とB時短遊技状態とを重ねて実行できるように構成した場合、B時短遊技状態の時短性能として、C時短遊技状態の時短性能と同じ第1の時短性能と、C時短遊技状態の時短性能とは異なる第2の時短性能とを設ける第1の方法を採用してもよい。この第1の方法では、C時短遊技状態とB時短遊技状態とを重ねて実行する場合(例えば、C時短遊技状態の終了前に天井カウンタが天井値に到達した場合)には第1の時短性能を作動させ、C時短遊技状態と重ねることなくB時短遊技状態を実行する場合(例えば、通常遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合)には第2の時短性能を作動させる。
また、C時短遊技状態とB時短遊技状態とを重ねて実行できるように構成した場合、上記の第1の方法とは別の方法として、B時短遊技状態の時短性能を、C時短遊技状態の時短性能と同じ一の時短性能のみとする第2の方法を採用してもよい。この第2の方法では、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合、及び通常遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合のいずれにおいても、上記一の時短性能を作動させる。
なお、C時短遊技状態とB時短遊技状態とを重ねて実行できるように構成した場合に、上記第1の方法及び上記第2の方法のいずれを採用したとしても、C時短遊技状態の終了前に天井カウンタが天井値に到達した場合、時短性能を変更することなく、時短回数が上乗せされることとなる。
[6-4-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図242は、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。
図242に示されるとおり、第1始動口5120に遊技球が入賞(通過)した場合、メインCPU2201は、第1特別図柄当り判定用乱数値を用いた第1特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて、特別図柄の当り判定処理の結果を、「時短当り」、「大当り」または「ハズレ」に決定する。また、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)した場合、メインCPU2201は、第2特別図柄当り判定用乱数値を用いた第2特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて、特別図柄の当り判定処理の結果を、「時短当り」、「大当り」、「役物開放当り」または「ハズレ」に決定する。
なお、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合に「役物開放当り」が決定されないようにすることは必須ではないが、「役物開放当り」に決定されるようにしたとしても、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合と比べて極めて低い確率(例えば、「大当り」と同等か「大当り」よりも低い確率)でしか決定されないようにすることが好ましい。
メインROM2202に記憶される特別図柄の当り判定テーブルには、第1始動口5120への入賞に基づいて実行される第1特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「時短当り」、「大当り」又は「ハズレ」に決定される第1特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「時短当り判定値データ」、「大当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口2140への入賞に基づいて実行される第2特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「時短当り」、「大当り」、「役物開放当り」又は「ハズレ」に決定される第2特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「時短当り判定値データ」、「大当り判定値データ」、「役物開放当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
なお、第6のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機である場合、例えば、大当り確率または/および役物開放当り確率を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにするとよい。この場合、例えば、大当り確率および役物開放当り確率の両方を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、役物開放当り確率を設定値にかかわらず一定とし、大当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、大当り確率を設定値にかかわらず一定とし、役物開放当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよい。ただし、第6のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機であったとしても、例えば、時短当り確率及び役物開放当り確率については、全設定で共通する確率とすることが好ましい。
また、第3のパチンコ遊技機と同様に、遊技者にとっての有利度合いを変更しうる条件(例えば、大当り確率、役物開放当り確率、V入賞口2155の開放頻度(すなわちVアタッカー2152の作動頻度)や開放時間および時短継続回数等)のうちの一つまたは二つ以上を変更することにより、大当り遊技状態に制御される期待値が低設定よりも高設定の方が高くなるように構成してもよい。
[6-4-2.特別図柄判定テーブル]
図243は、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
図243に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、例えば、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z0」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が0~6及び8~99のいずれか(すなわち7以外の図柄乱数値)である場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が7である場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、例えば、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z3」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、例えば、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られた場合、例えば、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z6」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」を選択する。
さらに、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、例えば、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA7」を選択する。
なお、第1のパチンコ遊技機や第3のパチンコ遊技機等(以下、「第1のパチンコ遊技機等」と称する)と同様、主制御回路2200のメインROM2202には、特別図柄停止態様決定テーブル(図12(A)参照)に相当する特別図柄停止態様決定テーブルが記憶されている。特別図柄停止態様決定テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別図柄表示部2163または第2特別図柄表示部2164(図241参照)に導出される特別図柄の停止態様を、選択図柄コマンドに応じて決定する際に参照されるテーブルである。また、特別図柄表示部2163,2164には、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて、時短当りの表示態様、大当りの表示態様、役物開放当りの表示態様またはハズレの表示態様が導出される。
[6-4-3.当り種類決定テーブル]
図244は、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。当り種類決定テーブルは、当り種類(特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される選択図柄コマンド)に応じて、ラウンド数と、移行先の遊技状態と、時短終了条件とを決定する際に参照される。移行先の遊技状態は、大当り遊技状態終了後に移行する遊技状態、または通常遊技状態における当り判定処理の結果として時短当りの表示態様が導出された後に移行する遊技状態を示す。なお、図244の移行先の遊技状態の欄に示される「A」はA時短遊技状態に移行することを示し、「B」はB時短遊技状態に移行することを示し、「C」はC時短遊技状態に移行することを示す。
また、図244の時短終了条件の欄に示される「特1」は、時短終了条件の一つとして、第1特別図柄の可変表示回数を示す。同様に、「特2」は、時短終了条件の一つとして、第2特別図柄の可変表示回数を示す。また、「普電」は、時短終了条件の一つとして、普通図柄の当り判定処理の結果に基づく普通電動役物2146(図232参照)の開放回数を示す。さらに、時短終了条件に、第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和で規定される条件が含まれる場合、図244の時短終了条件の「特1」の欄と「特2」の欄とにまたがって「特1+特2」で示している。例えば、時短終了条件に「第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和=12回」の条件を含む場合、「特1」の欄と「特2」の欄とにまたがって「特1+特2=12」と示している。そして、図244の時短終了条件の欄に示される複数の時短終了条件のうち、いずれか一つでも条件を満たすと、時短遊技状態が終了する。なお、普通図柄の当り判定処理の結果に基づく普通電動役物2146の開放回数は、1回の普通図柄の当り判定処理の結果に基づいて開放される回数を1回と定義する。したがって、例えば、1回の普通図柄当り判定処理の結果に基づいて普通電動役物2146が2回開放する態様(例えば、「1回目の開放⇒閉鎖⇒2回目の開放⇒閉鎖」の態様)であっても、1回の普通図柄の当り判定処理の結果に基づく普通電動役物2146の開放回数は1回である。
時短終了条件に「特1+特2=12」の条件を含む場合、第1特別図柄の可変表示回数(1回以上)と第2特別図柄の可変表示回数(1回以上)との和が12回のみならず、第1特別図柄の可変表示回数が12回且つ第2特別図柄の可変表示回数が0回、及び、第1特別図柄の可変表示回数が0回且つ第2特別図柄の可変表示回数が12回についても、時短終了条件を満たす。
なお、図244には示されていないが、当りの種類にかかわらず(すなわち「選択図柄コマンド」にかかわらず)、条件装置の作動も、時短終了条件の一つである。
次に、当り種類に応じて決定されるラウンド数、移行先の遊技状態、及び時短終了条件について説明する。
図244に示されるように、通常遊技状態において、選択図柄コマンドが「z0」または「z4」である場合(特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合)、メインCPU2201は、例えば、移行先の遊技状態をC時短遊技状態に決定し、時短終了条件(C時短遊技状態の終了条件)を、第1特別図柄の可変表示回数20回、第2特別図柄の可変表示回数1回、普通電動役物2146(図232参照)の開放回数12回に決定する。
ただし、時短遊技状態(A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態)では、選択図柄コマンドが「z0」または「z4」(特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」)であったとしても、メインCPU2201は、「時短当り」の結果を無視し、いずれかの時短遊技状態に対してC時短遊技状態を重ねて実行しないようにしている。この場合、メインCPU2201は、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であったとしてもハズレの表示態様を特別図柄表示部2163,2164(図232参照)に導出する(時短当りの表示態様を導出しない)ようにしてもよいし、時短当りの表示態様を特別図柄表示部2163,2164に導出した上で「時短当り」の結果を無視するようにしてもよい。
なお、時短遊技状態に対してC時短遊技状態が重ねて実行されないようにする方法は上記の方法に限られず、例えば、通常遊技状態において実行される特別図柄の当り判定処理の結果には「時短当り」(時短当り判定値データ)を含めて、時短遊技状態において実行される特別図柄の当り判定処理の結果には「時短当り」を含めないようにしてもよい。
通常遊技状態において、選択図柄コマンドが「z1」である場合(特別図柄の当り判定処理の結果が「3R大当り」である場合)、メインCPU2201は、例えば、ラウンド数を3ラウンドに決定し、移行先の遊技状態をA時短遊技状態に決定し、時短終了条件を、特1=5、特2=1、普電=10000に決定する。特1=5の条件は、大当り遊技状態終了後のA時短遊技状態において右打ちを行ってさえいれば、特2=1の条件よりも先に成立することがないように規定されたものである。すなわち、大当り遊技状態を終了した時点における第1特別図柄の始動情報の保留数が仮に上限の4個であったとしても、右打ちを行うことにより、特2=1の条件が先に成立しうるようにしたものである。したがって、特1=5の条件は、第1特別図柄の始動情報の保留上限よりも大きい数字(本実施例では5以上)であればよい。また、普電=10000の条件は、理論上ほぼ成立することがありえない条件であればよい。
時短遊技状態(A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態)において、選択図柄コマンドが「z1」である場合(特別図柄の当り判定処理の結果が「3R大当り」である場合)、メインCPU2201は、例えば、ラウンド数を3ラウンドに決定し、移行先の遊技状態をA時短遊技状態に決定し、時短終了条件を、特1+特2=12、普電=10000に決定する。
通常遊技状態であるか時短遊技状態(A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態)であるかにかかわらず、選択図柄コマンドが「z2」または「z6」である場合(特別図柄の当り判定処理の結果が「10R大当り」である場合)、メインCPU2201は、例えば、ラウンド数を10ラウンドに決定し、移行先の遊技状態をA時短遊技状態に決定し、時短終了条件を、特1+特2=12、普電=10000に決定する。
また、通常遊技状態であるか時短遊技状態(A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態)であるかにかかわらず、選択図柄コマンドが「z5」(特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」)であって且つV入賞した場合、メインCPU2201は、例えば、ラウンド数を10ラウンドに決定し、移行先の遊技状態をA時短遊技状態に決定し、時短終了条件を、特1+特2=12、普電=10000に決定する。ただし、選択図柄コマンドが「z5」であったとしても、V入賞しなかった場合、大当り遊技状態に制御されないため、メインCPU2201は、ラウンド数、移行先の遊技状態、及び時短終了条件を決定する必要はない。なお、選択図柄コマンドが「z5」であって且つV入賞した場合、役物開放当りに基づいて実行されたVアタッカー2152の1回の作動が1ラウンドとみなされるため、V入賞後に実行される大当り遊技状態において実際に実行されるラウンド数は9ラウンドとなる。
なお、当り種類決定テーブル(図244参照)によれば、通常遊技状態及び時短遊技状態(A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態)のいずれにおいても、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りまたは役物開放当りである場合の時短終了条件の一つとして、普通図柄の当り判定処理の結果に基づく普通電動役物2146(図232参照)の開放回数が設定されるが、これに限られない。例えば、全てのA時短遊技状態または特定のA時短遊技状態において、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りまたは役物開放当りである場合の時短終了条件に、普通図柄の当り判定処理の結果に基づく普通電動役物2146の開放回数を含まず、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の可変表示回数のみを含むようにしてもよい。
[6-4-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図245は、第6のパチンコ遊技機の低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。また、図246は、第6のパチンコ遊技機の高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。これらのテーブルは、いずれも、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている。なお、図245および図246の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。メインCPU2201は、第1始動口5120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口2140への遊技球の入賞に基づくときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。図245および図246の特別図柄の変動パターンテーブルは、例えば第1のパチンコ遊技機において説明した特別図柄の変動パターン決定処理(図78のS1037参照)を実行する際に参照されるテーブルである。
左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態またはC時短遊技状態では、例えば図245に示される低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定される。
一方、右打ちが正規な遊技態様とされるA時短遊技状態またはB時短遊技状態では、例えば図246に示される高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定される。
なお、この第6のパチンコ遊技機においても、第1~第5のパチンコ遊技機と同様に、先読みフラグを設定し、先読み演出が実行されるようにしているが、これに限られない。また、本実施例では、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図246参照)を参照して特別図柄の変動パターンを決定する際には、先読みフラグを設定しないが、これに限られない。
また、本実施例では、通常遊技状態とC時短遊技状態とのいずれにおいても低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定するようにしているが、これに限られない。例えば、通常遊技状態において用いられる低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルAと、C時短遊技状態において用いられる低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルBとを、メインCPU2201のメインROM2202に記憶するように構成してもよい。
[6-4-4.普通図柄の当り判定テーブル]
図247は、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている普通図柄の当り判定テーブルの一例である。
図247を参照すると分かるように、本実施例では、通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、及びC時短遊技状態のうち、いずれの遊技状態であったとしても、メインCPU2201は、普通図柄の当り判定処理が行われると、100%の確率で「普通図柄当り」と判定するとともに、判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。すなわち、「ハズレ」と判定される確率すなわち判定値データが「ハズレ判定値データ」に決定されることがない。ただし、これに限られず、「普通図柄当り」の当選確率は、適宜設定することができる。
[6-4-5.普通図柄判定テーブル]
図248は、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている普通図柄判定テーブルの一例である。
普通図柄判定テーブルは、遊技状態と、判定値データと、通過ゲート2126,5125A,5125B(図232参照)を遊技球が通過したことにもとづいて抽出される普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、普通図柄の停止図柄を決定付ける「普通図柄当り時選択図柄コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。
図248に示される普通図柄判定テーブルによれば、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄当り時選択図柄コマンドは以下のように選択される。
例えば、左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、普通図柄の図柄乱数値が0~2、4~6、8~65535のいずれか(すなわち3及び7以外の図柄乱数値)であれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz0」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が3または7であれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz1」を選択する。
また、右打ちが正規な遊技態様とされるA時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、普通図柄の図柄乱数値が0~5955のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz0」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が5956~65535のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz2」を選択する。
B時短遊技状態では、通常遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態(図248において「通常⇒B時短遊技状態」と示されている)と、C時短遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態(図248において「C⇒B時短遊技状態」と示されている)とで、時短性能すなわち後述する図249に示される普通電動役物2146(図232参照)の開放パターンが異なる。
具体的には、通常遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態では、A時短遊技状態と同様、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、普通図柄の図柄乱数値が0~5955のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz0」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が5956~65535のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz2」を選択する。
一方、C時短遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、普通図柄の図柄乱数値が0~5955のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz0」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が5956~65535のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz1」を選択する。
また、左打ちが正規な遊技態様とされるC時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、普通図柄の図柄乱数値が0~64170のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz0」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が64171~65535のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz1」を選択する。
なお、C時短遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態と、C時短遊技状態とでは、時短性能すなわち後述する図249に示される普通電動役物2146(図232参照)の開放パターンが同じである。
このように、B時短遊技状態では、複数の時短性能を設けて、通常遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態と、C時短遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態とで、異なる時短性能が発動するようにしているが、これに限られない。例えば、通常遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態と、C時短遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態とを区別せずに、同じ時短性能が発動するようにしてもよい。
[6-4-6.普通図柄当り種類決定テーブル]
図249は、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている普通図柄当り種類決定テーブルの一例である。普通図柄当り種類決定テーブルは、普通図柄の図柄乱数値に対応して決定される普通図柄当り時選択図柄コマンドに応じて、普通電動役物2146(図232参照)の作動態様である開放パターンを決定する際(すなわち、第1のパチンコ遊技機において説明した図43のS295の普通図柄遊技判定処理のなかで実行される普通電動役物146の開放パターン設定処理を実行する際)に参照される。
図249の普通電動役物開放パターンの欄に示される「開放前インターバル」は、例えば、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄表示部2161に導出されてから普通電動役物2146(図232参照)の1回目の開放が実行されるまでのウェイト時間が相当する。「1回目の開放時間」は、例えば、開放前インターバル時間の経過後に実行される普通電動役物2146の1回目の開放時間(すなわち普通電動役物2146の作動が開始されてから閉鎖されるまでの時間)が相当する。「開放中インターバル」は、例えば、普通電動役物2146の1回目の開放時間の経過後、普通電動役物2146の2回目の開放が実行されるまでのウェイト時間が相当する。「2回目の開放時間」は、例えば、開放中インターバル時間の経過後に実行される普通電動役物2146の2回目の開放時間が相当する。
本実施例において、普通電動役物2146(図232参照)が開放される回数は、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz0」及び「fz2」の場合は1回のみであり、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」の場合は2回である。
この明細書において、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz0」の場合の普通電動役物2146(図232参照)の作動態様を「普電ショート開放」と称し、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」及び「fz2」の場合の普通電動役物2146の作動態様を「普電ロング開放」と称する。また、普通電動役物2146が「普電ロング開放」で作動する場合(普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」及び「fz2」の場合)の普通図柄の当り判定処理の結果を「普電ロング開放当り」と称し、普通電動役物2146が「普電ショート開放」で作動する場合(普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz0」の場合)の普通図柄の当り判定処理の結果を「普電ショート開放当り」と称する。
なお、遊技者が右打ちしている場合、普通電動役物2146が「普電ショート開放」で作動したとしても、右側領域2107を流下する遊技球が第2始動口2140(図232参照)を通過(入賞)する期待値は極めて低い。
また、図244に示される時短終了条件の一つである「普電」の欄に示される普通電動役物2146(図232参照)の開放回数は、例えば、「普電ショート開放」の回数と「普電ロング開放」の回数との和であるが、これに限定されるものではない。なお、上述したとおり、普通電動役物2146の開放回数は、1回の普通図柄の当り判定処理の結果に基づいて開放される回数を1回とする。例えば、普通図柄当り種類決定テーブル(図249参照)に示されるように、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」である場合、普通電動役物2146は2回開放するが、このような場合であっても、1回の普通図柄の当り判定処理の結果に基づく普通電動役物2146の開放回数は1回である。
ところで、図249を参照すると分かるように、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」である場合と「fz2」である場合とでは、普通電動役物2146の作動態様が異なる。とくに、「開放前インターバル」の時間が両者で大きく異なる。
上述したとおり、普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」は、左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態またはC時短遊技状態において選択可能であり、普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」は、右打ちが正規な遊技態様とされるA時短遊技状態またはB時短遊技状態において選択可能となっている。左打ちを行っている場合、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄表示部2161に導出後、ただちに右打ちに変更したとしても、右打ちされた遊技球が普通電動役物2146に到達するまでに時間を要する。そのため、この時間を考慮し、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」である場合の「開放前インターバル」の時間を、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」である場合の「開放前インターバル」の時間よりも長くしている。
ただし、例えば、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄表示部2161(図241参照)に導出される前(すなわち普通図柄の可変表示中)に、普通図柄の当り判定処理の結果を示すコマンドをメインCPU2201から受信したサブCPU2301の制御により右打ちを指示する右打ち指示演出が実行される場合、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」である場合の「開放前インターバル」の時間を、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」である場合の「開放前インターバル」の時間よりも必ずしも長くする必要はない。
なお、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」である場合の普通電動役物2146(図232参照)の作動態様は、概ね4個(タイミングがよければ5個)の遊技球が第2始動口2140(図232参照)を通過(入賞)できる程度の作動態様である。すなわち、本実施例では、「普電ロング開放当り」である場合(普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」である場合)、普通電動役物2146の1回あたりの「普電ロング開放」において期待できる第2始動口2140への入賞個数は、例えば概ね4個である。ただし、これに限定されるものではない。
一方、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」である場合の普通電動役物2146(図232参照)の作動態様は、概ね2個(タイミングがよければ3個)の遊技球が第2始動口2140を通過(入賞)できる程度の作動態様である。すなわち、本実施例では、「普電ロング開放当り」である場合(普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」である場合)、普通電動役物2146の1回あたりの「普電ロング開放」において期待できる第2始動口2140への入賞個数は、例えば概ね2個である。ただし、これに限定されるものではない。
[6-4-7.普通図柄の変動パターンテーブル]
図250は、第6のパチンコ遊技機の普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。メインCPU2201は、普通図柄の変動パターンテーブルを参照し、遊技状態と、通過ゲート2126,5125A,5125B(図232参照)を遊技球が通過したことに基づいて抽出される普通図柄演出選択用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動パターンを決定する。なお、本実施例では、後述するとおり、普通図柄演出選択用乱数値が0~99のいずれであっても決定される普通図柄の変動パターンが同じであるため、実質的には、遊技状態に基づいて普通図柄の変動パターンが決定される。
図250に示されるように、通常遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~99のいずれであっても、普通図柄の変動パターンが「01H」、普通図柄の可変表示時間が例えば10000msecに決定される。また、A時短遊技状態及びB時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~99のいずれであっても、普通図柄の変動パターンが「02H」、普通図柄の可変表示時間が例えば1000msecに決定される。さらに、C時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~99のいずれであっても、普通図柄の変動パターンが「03H」、普通図柄の可変表示時間が例えば8000msecに決定される。
なお、本実施例では、通常遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態と、C時短遊技状態において天井到達したことによって移行したB時短遊技状態とで、同じ普通図柄の変動パターンに決定されるようにしているが、これに限られず、異なる普通図柄の変動パターンに決定されるようにしてもよい。
[6-4-8.基本仕様のまとめ]
上述の説明をふまえると、A時短遊技状態及びB時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間(例えば、1000mec)は、通常遊技状態またはC時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間(例えば、10000msec、8000msec)と比べて相対的に短い。さらに、図248を参照すると分かるように、A時短遊技状態またはB時短遊技状態における「普電ロング開放当り」(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」または「fz2」)の当選確率(例えば、概ね1.1分の1)は、通常遊技状態またはC時短遊技状態における「普電ロング開放当り」(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」)の当選確率と比べて相対的に高い。
このように、A時短遊技状態及びB時短遊技状態は、普通電動役物2146(図232参照)の「普電ロング開放」が、高頻度(本実施例では、図248に示されるように例えば1.1分の1の確率)で実行される遊技状態である。この場合の「普電ロング開放」では、1回の普通図柄の当り判定処理の結果に基づく普通電動役物2146の開放につき、第2始動口2140に概ね2個の入賞が期待できる。そのため、右打ちで遊技が行われる限り、第2特別図柄の始動情報の保留数が途切れることはないと想定される。すなわち、A時短遊技状態及びB時短遊技状態は、第2特別図柄の当り判定処理の結果として「大当り」または「役物開放当り」が導出されることを期待して遊技が行われる遊技状態である。また、時短遊技状態及びB時短遊技状態では、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数(または賞データ)の期待値が通常遊技状態及びC時短遊技状態と比べて高く、遊技者の持ち球の減少速度が遅い。
一方、C時短遊技状態は、普通電動役物2146(図232参照)の「普電ロング開放」が、中頻度(本実施例では、図248に示されるように例えば48分の1の確率)で実行される遊技状態である。この場合の「普電ロング開放」では、1回の普通図柄の当り判定処理の結果に基づく普通電動役物2146の開放につき、第2始動口2140に概ね4個の入賞が期待できる。すなわち、C時短遊技状態は、C時短遊技状態の終了条件が成立するまでの間に「普電ロング開放当り」となること、さらには第2特別図柄ゲームにおいて役物開放当りに当選し且つV入賞させることを期待して遊技が行われる遊技状態である。
ところで、図244を参照して上述したように、C時短遊技状態の終了条件には、「第1特別図柄の可変表示回数20回」及び「普通電動役物2146(図232参照)の開放回数12回」が含まれている。そのため、C時短遊技状態の終了条件が成立するまでの間に「普電ロング開放当り」となることを期待して遊技が行われるC時短遊技状態では、第1特別図柄の可変表示よりも、普通図柄の可変表示が促進されることが好ましい。そこで、C時短遊技状態では、普通図柄の可変表示時間を、第1特別図柄の可変表示時間と同じかそれよりも短い時間とすることで、興趣の低下を抑制できるようにすることが好ましい。本実施例では、C時短遊技状態において、第1特別図柄の可変表示時間は8000msec以上であり(図245参照)、普通図柄の可変表示時間は8000msec(図250参照)である。
なお、C時短遊技状態において、普通図柄の可変表示時間を第1特別図柄の可変表示時間と同じかそれよりも短くなるようにすることに代えてまたは加えて、例えば、通過ゲート5125A,5125B(図232参照)への通過率を第1始動口5120(図232参照)への入賞率よりも高くすることで、第1特別図柄の可変表示よりも普通図柄の可変表示を促進させるようにしてもよい。本実施例では、左打ちした場合に遊技球が通過可能な通過ゲート5125A,5125Bの数が、左打ちした場合に遊技球が入賞可能な第1始動口5120の数よりも多い。
さらに、C時短遊技状態において、普通図柄の可変表示時間を、常に第1特別図柄の可変表示時間と同じかそれよりも短くなるようにすることは必須でない。例えば、普通図柄の可変表示時間の平均値が第1特別図柄の可変表示時間の平均値よりも短くなるようにしても、第1特別図柄の可変表示よりも、普通図柄の可変表示を促進させることが可能である。
また、通常遊技状態は、普通電動役物2146(図232参照)の「普電ロング開放」が実行された場合は1回の作動あたりで第2始動口2140に概ね4個の入賞が期待できるものの、「普電ロング開放当り」となることがほぼ期待できない(本実施例では、図248に示されるように例えば32768分の1の確率でしか実行されない)遊技状態である。すなわち、通常遊技状態は、特別図柄の当り判定処理の結果として「大当り」または「時短当り」が導出されることを期待して遊技が行われる遊技状態である。
なお、通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態及びC時短遊技状態のいずれにおいても、「普電ロング開放当り」でない場合、第2始動口2140(図232参照)への入賞がほぼ期待できない「普電ショート開放当り」となる。
また、A時短遊技状態、B時短遊技状態及びC時短遊技状態それぞれの終了条件については上述したとおりである。ただし、本実施例では、C時短遊技状態では、特定条件の成立も、時短終了条件に含めている。この特定条件は、例えば、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」(すなわち「普電ロング開放当り」)であることを示す表示態様が普通図柄表示部2161に導出された場合に成立するようにしている。本実施例では、C時短遊技状態において「普電ロング開放当り」に1回でも当選するとC時短遊技状態の時短終了条件が成立するようにしているが、これに限られず、例えば、「普電ロング開放当り」に規定回数当選した場合にC時短遊技状態の時短終了条件が成立するようにしてもよい。また、「普電ロング開放当り」にもとづいて時短終了条件が成立することに代えて、「普電ロング開放当り」に基づく普通電動役物2146(図232参照)の作動が終了したことにもとづいてC時短遊技状態の時短終了条件が成立するようにしてもよい。さらには、「普電ロング開放当り」をC時短遊技状態の時短終了条件とすることは必須ではなく、「普電ロング開放当り」に当選したとしても、C時短遊技状態を終了させないようにしてもよい。
なお、本実施例では、上述の特定条件の成立を、C時短遊技状態の終了条件としているが、C時短遊技状態の終了条件とすることに代えてまたは加えて、B時短遊技状態の終了条件としてもよい。
[6-5.主制御処理]
以下では、第1のパチンコ遊技機等において説明した時短管理処理のうち、異なる処理について主として説明する。
なお、第1のパチンコ遊技機等では、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の可変表示が実行された場合に時短カウンタが減算されるようにしたが、この第6のパチンコ遊技機では、第1特別図柄の可変表示が実行された場合は第1時短カウンタが減算され、第2特別図柄の可変表示が実行された場合は第2時短カウンタが減算される。第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が規定値になったことを時短遊技状態の終了条件とする場合と、第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数とのうちいずれか一方が規定値になったことを時短遊技状態の終了条件とする場合との両方に対応できるようにするためである。ただし、第1のパチンコ遊技機等において、第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が規定値になったことを時短遊技状態の終了条件とすることに代えてまたは加えて、第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数とのうちいずれか一方が規定値になった場合に時短遊技状態の終了条件としてもよいことは言うまでもない。
[6-5-1.時短カウンタ更新処理]
先ず、第1のパチンコ遊技機等と異なる処理の一つである時短カウンタ更新処理について、図251を参照して説明する。図251は、第6のパチンコ遊技機において、メインCPU2201により実行される時短カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、時短フラグがオンであるか否かを判定する(S2151)。
S2151において、時短フラグがオンでない、すなわち時短フラグがオフであると判定された場合(S2151がNO判定の場合)、メインCPU2201は、時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33参照)に戻す。
S2151において、時短フラグがオンであると判定された場合(S2151がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2152に移す。
S2152において、メインCPU2201は、第1特別図柄の可変表示であって且つ第1時短カウンタが0より大きいか否かを判定する。
S2152において、第1特別図柄の可変表示であって且つ第1時短カウンタが0より大きいと判定された場合(S2152がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2153に移す。
一方、S2152において、第1特別図柄の可変表示であって且つ第1時短カウンタが0より大きいと判定されなかった場合(S2152がNO判定の場合)、すなわち、第1特別図柄の可変表示であることと、第1時短カウンタが0より大きいこととのうちいずれか一方でも満たしていない場合、メインCPU2201は、処理をS2154に移す。
S2153において、メインCPU2201は、第1時短カウンタから1減算する処理を実行する。S2153の処理を実行した後、メインCPU2201は、処理を、S2154に移す。
S2154において、メインCPU2201は、第2特別図柄の可変表示であって且つ第2時短カウンタが0より大きいか否かを判定する。
S2154において、第2特別図柄の可変表示であって且つ第2時短カウンタが0より大きいと判定された場合(S2154がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2155に移す。
一方、S2154において、第2特別図柄の可変表示であって且つ第2時短カウンタが0より大きいと判定されなかった場合(S2154がNO判定の場合)、すなわち、第2特別図柄の可変表示であることと、第2時短カウンタが0より大きいこととのうちいずれか一方でも満たしていない場合、メインCPU2201は、時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33)に戻す。
S2155において、メインCPU2201は、第2時短カウンタから1減算する処理を実行する。S2155の処理を実行した後、メインCPU2201は、時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33)に戻す。
[6-5-2.カウンタ判定処理]
次に、第1のパチンコ遊技機等と異なる処理の一つであるカウンタ判定処理について、図252を参照して説明する。図252は、第6のパチンコ遊技機において、メインCPU2201により実行されるカウンタ判定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、時短移行判定処理を行う(S2161)。この時短移行判定の詳細については、図253を参照して後述する。メインCPU2201は、S2161の処理を実行した後、処理を、S2162に移す。
S2162において、メインCPU2201は、時短移行処理を行う。この時短移行処理の詳細については、図254を参照して後述する。メインCPU2201は、S2162の処理を実行した後、処理を、S2163に移す。
S2163において、メインCPU2201は、時短モードが2または4であるか否かを判定する。なお、第1のパチンコ遊技機等において説明したとおり、B時短遊技状態への移行時に時短モードが2にセットされる。すなわち、時短モードが2である場合の遊技状態はB時短遊技状態である。
また、この第6のパチンコ遊技機では、通常遊技状態において大当りに当選し且つ選択図柄コマンドが「z1」の場合、例えば大当り終了処理における特別図柄遊技終了設定処理(図42のS282参照)において、メインCPU2201は、時短モードを1にセットする。すなわち、時短モードが1である場合の遊技状態はA時短遊技状態である。
また、以下の場合、例えば大当り終了処理における特別図柄遊技終了設定処理(図42のS282参照)において、メインCPU2201は、時短モードを4にセットする。
・A時短遊技状態、B時短遊技状態またはC時短遊技状態において大当りに当選し且つ選択図柄コマンド(図244参照)が「z1」の場合。
・通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態またはC時短遊技状態において大当りに当選し且つ選択図柄コマンドが「z2」または「z6」の場合。
・通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態またはC時短遊技状態において役物開放当りに当選し(選択図柄コマンドが「z5」であって)且つV入賞した場合。
すなわち、時短モードが4である場合の遊技状態もA時短遊技状態である。ただし、時短モードが1である場合と4である場合とで、A時短遊技状態の終了条件が異なる。
S2163において、時短モードが2または4であると判定された場合(S2163がYES判定)、メインCPU2201は、処理を、S2164に移す。
S2164において、メインCPU2201は、例えば、以下の式(1)で示される要件を満たすか否かを判定する。
H-(第1時短カウンタ+第2時短カウンタ)≦K・・・式(1)
なお、本実施例では、大当り遊技状態の終了後にA時短遊技状態に移行する場合、メインCPU2201は、大当り終了処理における特別図柄遊技終了設定処理(図42のS282参照)においてA時短遊技状態の終了条件をセットする。また、天井カウンタが天井値に到達した場合、メインCPU2201は、B時短制御態様決定処理(後述の図254のS2182参照)において、詳細は後述するが、特別図柄の可変表示回数にかかわるB時短遊技状態の終了条件等を決定する。また、時短当りに当選した場合、メインCPU2201は、C時短制御態様決定処理(後述の図254のS2185参照)において、同じく詳細は後述するが、特別図柄の可変表示回数にかかわるC時短遊技状態の終了条件等を決定する。上記の各処理(S282、S2182、S2185)において特別図柄の可変表示回数にかかわる時短遊技状態の終了条件をセットする場合、メインCPU2201は、第1時短カウンタ及び第2時短カウンタの両方をセットするとともに、上記の式(1)に示される「H」および「K」の各値をセットする。「H」は、第1時短カウンタにセットされた値と第2時短カウンタにセットされた値との和であり、「K」は、時短遊技状態を終了させるための値である。
例えば、役物開放当りで(選択図柄コマンド(図244参照)が「z5」)であって且つV入賞した場合、メインCPU2201は、A時短遊技状態の終了条件として、第1時短カウンタに12をセットし、第2時短カウンタにも12をセットし、「H」に24をセットし、「K」に12をセットする。また、通常遊技状態において大当り当選し、選択図柄コマンドが「z1」の場合、メインCPU2201は、第1時短カウンタに5をセットし、第2時短カウンタに1をセットし、「H」に24をセットし、「K」に12をセットする。
S2164において、上記の式(1)で示される要件を満たさない場合(S2164がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2168に移す。
一方、S2164において、上記の式(1)で示される要件を満たす場合(S2164がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2165に移す。
S2165において、メインCPU2201は、フラグ等リセット処理を実行する。この処理において、メインCPU2201は、時短フラグ、時短モード、第1時短カウンタ、第2時短カウンタ、上記の式(1)に示される「H」及び「K」の値、普通図柄の可変表示が実行された場合に減算される時短普図カウンタ等をリセットする。メインCPU2201は、S2165の処理を実行した後、処理を、S2168に移す。
S2163に戻って、時短モードが2または4でないと判定された場合(S2163がNO判定)、すなわち、時短モードが1または3である場合、メインCPU2201は、処理を、S2166に移す。なお、上述したとおり、時短モードが1である場合の遊技状態はA時短遊技状態である。また、第1のパチンコ遊技機等において説明したとおり、C時短遊技状態への移行時に時短モードが3にセットされる。すなわち、時短モードが3である場合の遊技状態はC時短遊技状態である。
S2166において、メインCPU2201は、第1時短カウンタが1より小さいか、または、第2時短カウンタが1より小さいか否かを判定する。
S2166において、第1時短カウンタが1より小さくなく且つ第2時短カウンタが1より小さくない場合(S2166がNO判定された場合)、すなわち、第1時短カウンタおよび第2時短カウンタのいずれもが1以上である場合、メインCPU2201は、処理を、S2168に移す。
一方、S2166において、第1時短カウンタが1より小さいか、または、第2時短カウンタが1より小さい場合(S2166がYES判定された場合)、すなわち、第1時短カウンタおよび第2時短カウンタのうち少なくともいずれかが1より小さい場合、メインCPU2201は、処理を、S2167に移す。
S2167において、メインCPU2201は、フラグ等リセット処理を実行する。この処理において、メインCPU2201は、時短フラグ、時短モード、第1時短カウンタ、第2時短カウンタ、時短普図カウンタ等をリセットし、上記の式(1)に示される「H」及び「K」の値がセットされている場合はこれらの値もリセットする。メインCPU2201は、S2167の処理を実行した後、処理を、S2168に移す。
S2168において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU2201は、時短移行コマンドの送信予約処理(S2169)を行う。なお、この処理で送信予約された時短移行コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300(図241参照)に送信される。そして、S2169の処理後、メインCPU2201は、カウンタ判定処理を終了し、処理を、時短管理処理(図32参照)に戻す。
[6-5-3.時短移行判定処理]
次に、第1のパチンコ遊技機等と異なる処理の一つである時短移行判定処理について、図253を参照して説明する。図253は、第6のパチンコ遊技機において、メインCPU2201により実行される時短移行判定処理の一例を示すフローチャートである。
図253に示される時短移行判定処理が、図37の時短移行処理判定処理と異なる点は、図37において実行されるS191の処理が実行されない点である。この第6のパチンコ遊技機では、確変フラグがオンにセットされることがないからである。
なお、図253に示される時短移行判定処理において、メインCPU2201は、天井到達フラグがオフであって且つ天井カウンタが天井値であるか否かの判定(S2171)、天井カウント禁止フラグオン(S2172)、天井フラグオン(S2173)、および、天井到達フラグオン(S2174)の各処理を実行する。これらの各処理は、それぞれ、図37において実行される、天井到達フラグがオフであって且つ天井カウンタが天井値であるか否かの判定(S192)、天井カウント禁止フラグオン(S193)、天井フラグオン(S194)、および、天井到達フラグオン(S196)の各処理と同じであるため、説明を省略する。
また、第1のパチンコ遊技機と同様に、メインCPU2201は、例えば、条件装置の作動時に、天井到達フラグをオフにセットし、天井カウンタをクリアする。ただし、天井到達フラグをオフにセットする処理又は/及び天井カウンタをクリアする処理は、条件装置の作動時に実行することに加えて、設定変更によるRAMクリア時(例えば、図47の設定変更処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される第1通常遊技前処理(S344参照))や、設定変更を伴わないRAMクリア時(例えば、図24の起動時初期設定処理の実行中にサブルーチンとして呼び出される第1通常遊技前処理(S56参照))においても、実行するようにしてもよい。
[6-5-4.時短移行処理]
次に、第1のパチンコ遊技機等と異なる処理の一つである時短移行処理について、図254を参照して説明する。図254は、第6のパチンコ遊技機において、メインCPU2201により実行される時短移行処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、天井フラグがオンであるか否かを判定する(S2181)。
S2181において、天井フラグがオンであると判定された場合(S2181がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2182に移す。
S2182において、メインCPU2201は、B時短遊技状態への移行にかかわる処理として、B時短制御態様決定処理を実行する。この処理では、B時短遊技状態の終了条件と、時短モードと、B時短遊技状態の種類等をセットする。
B時短制御態様決定処理(S2182)において決定されるB時短遊技状態の終了条件は、例えば、第1特別図柄の可変表示回数にかかわる終了条件と、第2特別図柄の可変表示回数にかかわる終了条件と、上述の式(1)に示される「H」および「K」の各値と、普通図柄の可変表示回数にかかわる終了条件とを含む。なお、普通電動役物2146の作動にかかわる終了条件(例えば、普通電動役物2146の開放回数や、「普電ロング開放」が導出される回数等)を、B時短遊技状態の終了条件に含めるようにしてもよい。
また、B時短制御態様決定処理(S2182)において決定される時短モードは、例えば2である。
また、B時短制御態様決定処理(S2182)において決定されるB時短遊技状態の種類は、例えば、通常遊技状態において天井到達したB時短遊技状態と、C時短遊技状態において天井到達したB時短遊技状態とを区別するための情報である。なお、通常遊技状態において天井到達したB時短遊技状態と、C時短遊技状態において天井到達したB時短遊技状態とで、決定される時短モードを異ならせることによって、両者を区別するようにしてもよい。
S2181に戻って、天井フラグがオンでないと判定された場合(S2181がNO判定の場合)、すなわち天井フラグがオフである場合、メインCPU2201は、処理を、S2183に移す。
S2183において、メインCPU2201は、時短当りフラグがオンであるか否かを判定する。
S2183において、時短当りフラグがオンでないと判定された場合(S2183がNO判定の場合)、すなわち時短当りフラグがオフである場合、メインCPU2201は、時短移行処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図252参照)に戻す。
一方、S2183において、時短当りフラグがオンであると判定された場合(S2183がYES判定)、メインCPU2201は、処理を、S2184に移す。
S2184において、メインCPU2201は、時短フラグがオフであるか否かを判定する。
S2184において、時短フラグがオフでないと判定された場合(S2184がNO判定の場合)、すなわち時短フラグがオンである場合、メインCPU2201は、時短移行処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図252参照)に戻す。
一方、S2184において、時短フラグがオフであると判定された場合(S2184がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2185に移す。
S2185において、メインCPU2201は、C時短遊技状態への移行にかかわる処理として、C時短制御態様決定処理を実行する。この処理では、C時短遊技状態の終了条件、および、時短モード等を決定する。メインCPU2201は、S2185の処理を実行した後、処理を、S2186に移す。
C時短制御態様決定処理(S2185)において決定されるC時短遊技状態の終了条件は、例えば、第1特別図柄の可変表示回数にかかわる終了条件と、第2特別図柄の可変表示回数にかかわる終了条件と、普通電動役物2146の作動にかかわる終了条件(例えば、普通電動役物2146の開放回数や、「普電ロング開放当り」が導出される回数等)とを含む。
また、C時短制御態様決定処理(S2185)において決定される時短モードは、例えば3である。
S2186において、メインCPU2201は、時短設定処理を実行する。この時短設定処理については、以下に説明する。
[6-5-5.時短設定処理]
次に、第1のパチンコ遊技機等と異なる処理の一つである時短設定処理について、図255を参照して説明する。図255は、第6のパチンコ遊技機において、メインCPU2201により実行される時短設定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、時短フラグがオンであるか否かを判定する(S2191)。
S2191において、時短フラグがオンであると判定された場合(S2191がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2192に移す。なお、S2191においてYES判定されるのは、本実施例では、A時短遊技状態において天井到達することがないため、C時短遊技状態において天井到達した場合だけである。この点、例えば、C時短遊技状態において天井到達した場合のみならず、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態が先に実行されている状態でC時短遊技状態を重ねて実行する可能な第1のパチンコ遊技機等と異なる。
S2192において、メインCPU2201は、時短カウンタ再設定処理を行う。この処理は、C時短遊技状態が先に実行されている状態でB時短遊技状態を重ねて実行する場合に実行される処理であり、現状の時短カウンタの値(すなわち時短残回数)と新たな時短回数とのうちいずれが多いかを判定し、時短残回数と新たな時短回数とのうち多い方の時短回数が、新たな時短カウンタとして再設定される。この場合、実行される時短性能は、C時短遊技状態における時短性能と同じとすることが好ましい。
なお、本実施例では、C時短遊技状態が先に実行されている状態でB時短遊技状態を重ねて実行する場合、C時短遊技状態の時短残回数がB時短遊技状態の時短回数よりも多くなることがなく、常に、B時短遊技状態の時短回数の方がC時短遊技状態の時短残回数よりも多い。このような場合、時短カウンタ再設定処理(S2192参照)において、必ずしも、現状の時短カウンタの値(すなわち時短残回数)と新たな時短回数(すなわちB時短遊技状態の時短回数)とのうちいずれが多いかを判定する必要はない。そのため、このような場合、メインCPU2201は、時短残回数と新たな時短回数とのうちいずれが多いかを判定することなく、B時短遊技状態の時短回数を、新たな時短カウンタとして再設定するようにしてもよい。
時短性能とは、上述したとおり、入賞口(例えば、本実施例では第2始動口2140(図232参照))への遊技球の入賞の容易さを変更する性能であって、「普通図柄当り」の当選確率、普通図柄の可変表示時間、または/および普通電動役物2146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間等)等をいう。
S2191に戻って、時短フラグがオンでないと判定された場合(S2191がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2193に移す。
S2193において、メインCPU2201は、時短態様設定処理を行う。この処理では、B時短制御態様決定処理(S2182)またはC時短制御態様決定処理(S2185)で決定された時短終了条件(第1特別図柄の可変表示回数にかかわる終了条件、第2特別図柄の可変表示回数にかかわる終了条件、上述の式(1)に示される「H」および「K」の各値、普通電動役物2146の作動にかかわる終了条件等)と時短モードとが設定される。メインCPU2201は、S2193の処理を実行した後、処理を、S2194に移す。
S2194において、メインCPU2201は、時短フラグをオンにセットする。メインCPU2201は、S2194の処理を実行した後、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図254)に戻す。
[6-5-6.時短設定処理]
次に、第1のパチンコ遊技機等では説明していない処理の一つである時短普図判定処理について、図256を参照して説明する。図256は、第6のパチンコ遊技機において、メインCPU2201により実行される時短普図判定処理の一例を示すフローチャートである。
図256に示される時短普図判定処理は、例えば、第1のパチンコ遊技機等において説明した普通図柄制御処理の普通図柄遊技判定処理(図43のS295参照)において実行される。図43では、S295の普通図柄遊技判定処理がサブルーチンとして図示されていないが、この第6のパチンコ遊技機では、S295の普通図柄遊技判定処理がサブルーチンとして呼び出される。なお、この時短普図判定処理は、普通電動役物開放処理(図43のS296参照)が終了するまでに行えばよい。
メインCPU2201は、先ず、時短モードが3であるか否か、すなわち、C時短遊技状態中であるか否かを判定する(S2201)。
S2201において、時短モードが3でないと判定された場合(S2201がNO判定された場合)、すなわちC時短遊技状態中でないと判定された場合、メインCPU2201は、時短普図判定処理を終了し、処理を、普通図柄遊技判定処理(図43のS295参照)に戻す。
一方、S2201において、時短モードが3であると判定された場合(S2201がYES判定された場合)、すなわちC時短遊技状態中であると判定された場合、メインCPU2201は、処理を、S2202に移す。
S2202において、メインCPU2201は、「普電ロング開放当り」であるか否か、すなわち停止した普通図柄が「普電ロング開放当り」を示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S2202において、「普電ロング開放当り」でないと判定された場合(S2202がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2204に移す。なお、本実施例では、100%の確率で「普通図柄当り」に当選するため、「普電ショート開放当り」に当選した場合に、S2202がNO判定される。ただし、普通図柄当り確率が100%でない仕様のパチンコ遊技機であれば、普通図柄当りに当選しなかった(ハズレであった)場合も、S2202がNO判定される。
一方、S2202において、「普電ロング開放当り」であると判定された場合(S2202がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2203に移す。
S2203において、メインCPU2201は、フラグ等リセット処理を実行する。この処理において、メインCPU2201は、時短フラグ、時短モード、第1時短カウンタ、第2時短カウンタ、時短普図カウンタ等をリセットし、上記の式(1)に示される「H」及び「K」の値がセットされている場合はこれらの値もリセットする。メインCPU2201は、S2203の処理を実行した後、処理を、S2204に移す。
S2204において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU2201は、時短移行コマンド送信予約処理(S2205)を行う。なお、この処理で送信予約された時短移行コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300(図241参照)に送信される。そして、S2205の処理後、メインCPU2201は、時短普図判定処理を終了し、処理を、普通図柄遊技判定処理(図43のS295参照)に戻す。
このように、メインCPU2201は、C時短遊技状態において「普電ロング開放当り」が導出されるとC時短遊技状態を終了する。
なお、「普電ロング開放当り」が導出され且つV入賞した場合、メインCPU2201は大当り遊技状態に制御する。一方、「普電ロング開放当り」が導出されたにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、通常遊技状態に制御する。
なお、上述したとおり、B時短遊技状態において「普電ロング開放当り」が導出された場合、B時短遊技状態を終了させるようにしてもよい。この場合、「普電ロング開放当り」が導出され、普通電動役物2146が作動したタイミングで第2始動口に遊技球を入賞させて第2特別図柄ゲームの結果として役物開放当りが導出されてVアタッカー2152が開放すると、右打ちが行われる限りほぼ100%に近い確率でV入賞するため、本来、B時短遊技状態は遊技者にとって至福の遊技状態である。しかし、このようなB時短遊技状態において「普電ロング開放当り」が導出されたにもかかわらずV入賞しなかった場合、B時短遊技状態を終了させて通常遊技状態に移行させることで、遊技者に緊張感を持続させることができ、興趣の低下を抑制することが可能となる。しかも、このようにして通常遊技状態に移行した場合、上述の天井到達フラグがオンであるため、この通常遊技状態において、大当り遊技状態に一旦制御されない限り、B時短遊技状態に制御されることがない。
[6-5-7.時短普図管理処理]
次に、第1のパチンコ遊技機等では説明していない処理の一つである時短普図管理処理について、図257を参照して説明する。図257は、第6のパチンコ遊技機において、メインCPU2201により実行される時短普図管理処理の一例を示すフローチャートである。
本実施例では、普通図柄の当り判定処理の結果がハズレとなることがない(普電ショート開放当りまたは普電ロング開放当りである)ため、時短普図管理処理は、第1のパチンコ遊技機等において説明した普通図柄制御処理の普通図柄当り終了処理(図43のS297参照)において実行される。図43では、S297の普通図柄当り終了処理がサブルーチンとして図示されていないが、この第6のパチンコ遊技機では、S297の普通図柄当り終了処理がサブルーチンとして呼び出される。なお、普通図柄の当り判定処理の結果にハズレを含む仕様のパチンコ遊技機においては、普通図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合、時短普図管理処理は、第1のパチンコ遊技機等において説明した普通図柄遊技判定処理(図43のS295参照)において実行される。
メインCPU2201は、先ず、時短普図カウンタ更新処理を行う(S2211)。この時短普図カウンタ更新処理の詳細については、図258を参照して後述する。メインCPU2201は、S2211の処理を実行した後、処理を、S2212に移す。
S2212において、メインCPU2201は、時短普図カウンタ判定処理を行う。時短普図カウンタ判定処理の詳細については、図259を参照して後述する。メインCPU2201は、S2212の処理を実行した後、時短普図管理処理を終了し、処理を、普通図柄当り終了処理(図43参照)に戻す。
[6-5-8.時短普図カウンタ更新処理]
次に、第1のパチンコ遊技機等では説明していない処理の一つである時短普図カウンタ更新処理について、図258を参照して説明する。図258は、第6のパチンコ遊技機において、メインCPU2201により実行される時短普図カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。なお、この第6のパチンコ遊技機では、A時短遊技状態、B時短遊技状態またはC時短遊技状態において、普通図柄の可変表示が実行された場合、時短普図カウンタが減算される。
メインCPU2201は、先ず、時短フラグオン且つ時短普図カウンタが0より大きいか否かを判定する(S2221)。この処理では、時短フラグオンと、時短普図カウンタが0より大きいこととの両方を満たした場合にYES判定され、いずれか一方でも満たしていなければNO判定される。
時短フラグは、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態に移行させるときに、オンにセットされる。
時短普図カウンタは、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態において、それぞれ実行可能な普通図柄の可変表示回数を示す。
なお、本実施例では、普通図柄の可変表示が終了したときに時短普図カウンタを減算し、時短普図カウンタが0になったときに時短遊技状態を終了する減算方式を採用しているが、これに限られず、普通図柄の可変表示が終了したときに時短普図カウンタを加算し、時短普図カウンタがセットされた時短回数になったときに時短遊技状態を終了する加算方式を採用してもよい。また、普通図柄の可変表示が終了したときに時短普図カウンタを更新(減算又は加算)することに代えて、普通図柄の可変表示の開始時に時短普図カウンタを更新し、時短普図カウンタが0になったとき(減算方式の場合)又は時短普図カウンタがセットされた時短回数になったとき(加算方式の場合)に、時短遊技状態を終了するようにしてもよい。
S2221において、時短フラグオンと、時短普図カウンタが0より大きいこととの両方を満たしていないと判定された場合(S2221がNO判定の場合)、メインCPU2201は、時短普図カウンタ更新処理を終了し、処理を、時短普図管理処理(図257)に戻す。
一方、S2221において、時短フラグオン且つ時短普図カウンタが0より大きいと判定された場合(S2221がYES判定の場合)、メインCPU2201は、時短普図カウンタから1を減算する処理を行う(S2222)。メインCPU2201は、S2222の処理を実行した後、時短普図カウンタ更新処理を終了し、処理を、時短普図管理処理(図257)に戻す。
[6-5-9.時短普図カウンタ判定処理]
次に、第1のパチンコ遊技機等では説明していない処理の一つである時短普図カウンタ判定処理について、図259を参照して説明する。図259は、第6のパチンコ遊技機において、メインCPU2201により実行される時短普図カウンタ判定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、時短フラグがオンであるか否かを判定する(S2231)。
S2231において、時短フラグがオンでないと判定された場合(S2231がNO判定された場合)、すなわち時短フラグがオフである場合、メインCPU2201は、時短普図カウンタ判定処理を終了し、処理を、時短普図管理処理(図257参照)に戻す。
一方、S2231において、時短フラグがオンであると判定された場合(S2231がYES判定された場合)、メインCPU2201は、処理を、S2232に移す。
S2232において、メインCPU2201は、時短普図カウンタが1より小さいか否かを判定する。
S2232において、時短普図カウンタが1より小さくないと判定された場合(S2232がNO判定された場合)、すなわち、時短普図カウンタが1以上である場合、メインCPU2201は、処理を、S2234に移す。
一方、S2232において、時短普図カウンタが1より小さいと判定された場合(S2232がYES判定された場合)、メインCPU2201は、処理を、S2233に移す。
S2233において、メインCPU2201は、フラグ等リセット処理を実行する。この処理において、メインCPU2201は、時短フラグ、時短モード、第1時短カウンタ、第2時短カウンタ、時短普図カウンタ等をリセットし、上記の式(1)に示される「H」及び「K」の値がセットされている場合はこれらの値もリセットする。メインCPU2201は、S2233の処理を実行した後、処理を、S2234に移す。
S2234において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU2201は、時短移行コマンド送信予約処理(S2235)を行う。なお、この処理で送信予約された時短移行コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300(図241参照)に送信される。そして、S2235の処理後、メインCPU2201は、時短普図カウンタ判定処理を終了し、処理を、時短普図管理処理(図257参照)に戻す。
[6-6.遊技モード]
次に、例えば液晶表示器で構成される表示装置2007にて行われる遊技モードについて、図260および図261を参照して説明する。図260は、第6のパチンコ遊技機において、サブCPU2301により制御される遊技モード遷移の一例を示す図である。図261は、第6のパチンコ遊技機において、第1大当りモードおよび第2大当りモードを除く遊技モード毎の各種確率(特別図柄ゲームにおける各種確率、普通図柄ゲームにおける「普電ロング開放当り」の確率)の一例を示す表である。
遊技モードは、遊技者が外観で把握できる遊技の状態であって、例えばメインCPU2201によって制御される内部的な遊技状態と区別するために遊技モードと称する。サブCPU2301は、遊技モードに応じた演出画像が例えば液晶表示器で構成される表示装置2007の表示領域に表示されるように制御する。
本実施例において、上記の遊技モードには、第1大当りモード、第2大当りモード、通常モード、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))、高確モードB(偽)、チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)、特別モード、残保留モード、及び至福モードが含まれる。サブCPU2301は、これら複数の遊技モードのうち、いずれかの遊技モードに制御可能に構成されている。
なお、第5のパチンコ遊技機でも「通常モード」の用語を用いているが、第6のパチンコ遊技機で用いる「通常モード」は、第6のパチンコ遊技機で用いた「通常モード」とは異なる。
通常モード、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))、および、高確モードB(偽)は、本発明の「通常遊技モード」に相当する。また、特別モードは、本発明の「有利遊技モード」に相当する。なお、至福モードは本実施形態では必須ではないため、本発明の「有利遊技モード」に至福モードを含めていないが、本発明の「有利遊技モード」に至福モードを含めてもよい。
ところで、第1のパチンコ遊技機等の説明において、装飾図柄は、左図柄が例えば1~9の9個の図柄で構成され、中図柄が例えば1~9及び時短図柄の10個の図柄で構成され、右図柄が例えば1~9の9個の図柄で構成される旨を説明した。しかし、この第6のパチンコ遊技機では、第2特別図柄ゲームが実行された場合、役物開放当りに当選しうるため、中図柄を、例えば、1~9、時短図柄及びチャンス図柄の11個の図柄で構成するものとする。そして、第2特別図柄ゲームの結果が役物開放当りである場合、中図柄をチャンス図柄で停止表示することにより、役物開放当りに当選したことを遊技者が把握することができる。
以下、各遊技モードの詳細について説明する。
[6-6-1.第1大当りモード]
第1大当りモードでは、メインCPU2201により内部的に3R大当り遊技状態に制御されている。本実施例において、第1大当りモードは右打ちが正規な遊技態様である。
第1大当りモードの開始条件は、例えば、通常遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が「3R大当り」(選択図柄コマンドが「z1」)であることに基づいて、条件装置が作動することである。
また、第1大当りモードの終了条件は、例えば、3R大当り遊技状態が終了することである。
第1大当りモード中、メインCPU2201により内部的には3R大当り遊技状態に制御されているため、始動口(第1始動口5120、第2始動口2140)を遊技球が通過(入賞)すると、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の始動情報は保留されるものの、特別図柄の可変表示は実行されない。ただし、第1大当りモード中であっても、普通図柄の可変表示は実行される。
(第1大当りモードにおける遊技)
第1大当りモードでは、右打ちが正規な遊技態様であるため、遊技者は、右打ちで遊技を行う。なお、サブCPU2301は、遊技モードを第1大当りモードに移行させるにあたり、右打ち指示演出を行う。
遊技者が右打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として右側領域2107を流下する。第1大当りモードでは、大入賞口2131(図232参照)が閉鎖状態から所定期間(例えば、1ラウンドあたり例えば10個の遊技球が入賞できる期間)にわたって開放状態に移行するラウンド遊技が例えば3ラウンドにわたって行われる。そのため、第1大当りモードでは、右側領域2107を流下する遊技球が大入賞口2131に入賞しやすい。そして、右側領域2107を流下する遊技球が大入賞口2131(図232参照)に入賞すると、1入賞あたり例えば10個の遊技球が賞球として払い出される。
第1大当りモードにおいて、サブCPU2301は、大当り遊技状態(3Rの大当り遊技状態)が終了したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、第1大当りモードを終了し、遊技モードを第1チャレンジモードに移行させる。
なお、サブCPU2301は、第1チャレンジモードに移行させるにあたり、後述のゾーン演出が行われることを予告するゾーン予告演出画像を、表示装置2007の表示領域2007aに表示する。
[6-6-2.第2大当りモード]
第2大当りモードでは、メインCPU2201により内部的に3R大当り遊技状態または10R大当り遊技状態に制御されている。本実施例において、第2大当りモードは右打ちが正規な遊技態様である。
第2大当りモードの開始条件は、例えば、以下のとおりである。
・時短遊技状態(A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態)における特別図柄の当り判定処理の結果が「3R大当り」(選択図柄コマンドが「z1」)であることに基づいて、条件装置が作動すること。
・遊技状態にかかわらず特別図柄の当り判定処理の結果が「10R大当り」(選択図柄コマンドが「z2」または「z6」)であることに基づいて、条件装置が作動すること。
・遊技状態にかかわらず特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」(選択図柄コマンドが「z5」)であって且つV入賞したことに基づいて、条件装置が作動すること。
また、第2大当りモードの終了条件は、例えば、大当り遊技状態(3R大当り遊技状態、10R大当り遊技状態)が終了することである。
第2大当りモード中、メインCPU2201により内部的には3R大当り遊技状態または10R大当り遊技状態に制御されているため、始動口(第1始動口5120、第2始動口2140)を遊技球が通過(入賞)すると、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の始動情報は保留されるものの、特別図柄の可変表示は実行されない。ただし、第2大当りモード中であっても、普通図柄の可変表示は実行される。
(第2大当りモードにおける遊技)
第2大当りモードでは、右打ちが正規な遊技態様であるため、遊技者は、右打ちで遊技を行う。なお、サブCPU2301は、第2大当りモードに移行させるにあたり、右打ち指示演出を行う。
遊技者が右打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として右側領域2107を流下する。第2大当りモードでは、上述のラウンド遊技が例えば10ラウンドにわたって行われる場合がある。そのため、第2大当りモードでは、第1大当りモードと比べて、遊技者に多量の遊技球が賞球として付与される期待値が高い。
第2大当りモードにおいて、サブCPU2301は、大当り遊技状態(3Rまたは10Rの大当り遊技状態)が終了したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、第2大当りモードを終了し、遊技モードを特別モードに移行させる。
[6-6-3.通常モード]
通常モードでは、メインCPU2201により内部的に通常遊技状態に制御されている。本実施例において、通常モードは左打ちが正規な遊技態様である。
(各種確率)
通常モードにおいて特別図柄ゲーム(第1特別図柄ゲーム、第2特別図柄ゲーム)が実行された場合の各種確率は、例えば以下のとおりである。なお、以下に示す各種確率は、特別図柄の当り判定テーブル(図242参照)、特別図柄判定テーブル(図243参照)、及び当り種類決定テーブル(図244参照)に基づく確率である(後述する他の遊技モードについても参照テーブルは同様である)。
(1)第1特別図柄ゲームが実行された場合
(1-1)各種確率
・大当り・・・319分の1
・役物開放当り・・・0
・時短当り・・・64分の1
(1-2)大当り当選した場合の振分率
・3R大当り(選択図柄コマンド「z1」)・・・100分の99
・10R大当り(選択図柄コマンド「z2」)・・・100分の1
(2)第2特別図柄ゲームが実行された場合
(2-1)各種確率
・大当り・・・319分の1
・役物開放当り・・・10.5分の1
・時短当り・・・10.5分の1
(1-2)大当り当選した場合の振分率
・10R大当り(選択図柄コマンド「z6」)・・・100分の100
通常モードにおいて普通図柄の当り判定処理が実行された場合の各種確率は、例えば以下のとおりである。なお、本実施例では、普通図柄の当り判定処理が実行された場合、上述したとおり、100%の確率で普通図柄当り判定値データが得られ、普通図柄当り判定値データが得られた場合に、普通図柄判定テーブル(図248参照)を参照し、普電ロング開放当りまたは普電ショート開放当りに振り分けられる(後述する他の遊技モードについても同様である)。
(3)普通図柄ゲームが実行された場合
・普電ロング開放当り(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」)・・・32768分の1
・普電ショート開放当り(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz0」)・・・32768分の32767
(移行条件及び移行先)
通常モードでは、例えば、以下に示す複数の条件のうちいずれか一つを満たすと、サブCPU2301は、遊技モードを他のモードに移行させる。また、移行条件の成立に基づく遊技モードの移行先もあわせて示す。なお、以下に示す「時短当りに当選」は、時短当りを示す表示態様が特別図柄表示部2163,2164に導出されたこととしてもよいし、時短当りを示す表示態様が特別図柄表示部2163,2164に導出された次ゲームの開始時としてもよい(他の遊技モードについても同様)。
・3R大当り(選択図柄コマンド「z1」)に当選(条件装置作動時)⇒第1大当りモードに移行
・10R大当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)に当選(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・時短当り(選択図柄コマンド「z0」、「z4」)に当選⇒高確モードAに移行
・「普電ロング開放当り」が導出されること⇒第2チャレンジモードに移行
・天井カウンタが天井値に到達⇒至福モードに移行
なお、極めて発生頻度は低いが、「普電ショート開放当り」に基づいて普通電動役物2146(図232参照)が開放したときに第2始動口2140(図232参照)に遊技球が入賞し、第2特別図柄ゲームの結果が役物開放当り(選択図柄コマンドが「z5」)であって且つV入賞した場合、第2大当りモードに移行する。
(演出)
通常モードにおいて、サブCPU2301は、遊技者にとって有利な遊技モードでないことを把握可能な通常の演出画像を表示装置2007に表示する。
また、とくに図示しないが、表示装置2007は、例えば表示領域の大部分を占めるメイン領域と、例えば表示領域の片隅の目立たない小さなサブ領域とを有する。サブCPU2301は、このメイン領域において、装飾図柄を用いた可変表示演出を行う。また、サブCPU2301は、サブ領域において、ミニ図柄を用いた可変表示演出を行う。なお、メイン領域は遊技者が最も注目して視認する領域である一方、サブ領域は遊技者が注目し難い領域である。
通常モードにおいて、サブCPU2301は、例えば、第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出をメイン領域に表示し、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれに対応するミニ図柄の可変表示演出をサブ領域に表示する。ただし、これに限られず、例えば、普通図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出をメイン領域に表示し、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれに対応するミニ図柄の可変表示演出をサブ領域に表示する等してもよい。また、例えば、ミニ図柄A及びミニ図柄Bをサブ領域に表示し、ミニ図柄Aの可変表示演出を第1特別図柄又は第2特別図柄に対応させて行い、ミニ図柄Bの可変表示演出を普通図柄に対応させて行うようにしてもよい。
(通常モードにおける遊技)
通常モードでは、左打ちが正規な遊技態様であるため、遊技者は、左打ちで遊技を行う。なお、右打ちで遊技が行われた場合、サブCPU2301は、例えば、警告や左打ちを指示する左打ち指示演出を行う。具体的には、サブCPU2301は、警告画像や左打ちを指示する演出画像を表示装置2007の表示領域に表示するとともに、警告音や左打ちを指示する音声を例えばスピーカ2032(図241参照)から出力する(以下、単に「左打ち指示演出」または「右打ち指示演出」と記載し、具体的な説明については省略する)。
遊技者が左打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として左側領域2106を流下する。左側領域2106を流下する遊技球が遊技球振分装置5400(図232参照)に進入すると、かかる遊技球は、第1始動口5120、通過ゲート5125A及び通過ゲート5125B(いずれも図232参照)のうちいずれかに進入する。一方、左側領域2106を流下する遊技球のうち、遊技球振分装置5400(図232参照)に進入しなかった遊技球は、一般入賞口2122に入賞するかまたはアウト口2178から機外に排出される。
遊技球振分装置5400(図232参照)に進入した遊技球が第1始動口5120を通過(入賞)すると、メインCPU2201は、第1特別図柄の始動情報を所定個数(例えば4個)まで保留し、第1特別図柄の始動条件が成立すると、第1特別図柄ゲームを開始する。また、遊技球が第1始動口5120を通過すると、払出・発射制御回路400は、メインCPU2201から送信された賞球制御コマンドに基づいて払出装置82に対して所定の信号を送信し、払出装置82に所定個数(例えば、3個)の遊技球を賞球として払い出させる制御を行う。
第1特別図柄ゲームが開始されると、サブCPU2301は、表示装置2007のメイン領域において、第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示を行う。そして、例えば319分の1の確率で大当りを示す演出画像が表示され、例えば64分の1の確率で時短当りを示す演出画像が表示される。
サブCPU2301は、大当りを示す表示態様が導出されたことを示すコマンドがメインCPU2201から受信すると、通常モードを終了し、例えば、99%の確率で第1大当りモードに移行させ、1%の確率で第2大当りモードに移行させる。また、サブCPU2301は、時短当りを示す表示態様が導出されたことを示すコマンドがメインCPU2201から受信すると、通常モードを終了し、高確モードAに移行させる。
一方、遊技球振分装置5400(図232参照)に進入した遊技球が通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bを通過すると、メインCPU2201は、普通図柄の始動情報を所定個数(例えば4個)まで保留し、普通図柄の始動条件が成立すると、普通図柄ゲームを開始する。また、遊技球が通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bを通過すると、払出・発射制御回路400は、メインCPU2201から送信された賞球制御コマンドに基づいて払出装置82に対して所定の信号を送信し、払出装置82に所定個数(例えば、3個)の遊技球を賞球として払い出させる制御を行う。この場合、払い出される賞球数は、例えば、遊技球が第1始動口5120を通過した場合に払い出される賞球数と同程度またはそれよりも少ない賞球数である。ただし、上述した通り、通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bへの遊技球の通過に基づいて賞球が払い出されることは必須でない。
普通図柄ゲームが開始されると、通常モードでは「普電ロング開放当り」の当選確率が例えば32768分の1の確率であるため、遊技者は「普電ロング開放当り」に当選することをほとんど期待できない。
そのため、通常モードでは、例えば319分の1の確率で当選する大当り、または、例えば64分の1の確率で当選する時短当りに期待して遊技が行われることとなる。ただし、大当りに当選することなく(すなわち、第1大当りモード及び第2大当りモードのいずれにも移行することなく)天井カウンタが天井値に到達すると、サブCPU2301は、遊技モードを至福モードに移行させる。
なお、通常モードにおいて普通図柄ゲームが実行され、例えば32768分の1の確率で「普電ロング開放当り」に当選した場合、サブCPU2301は、遊技モードを第2チャレンジモードに移行させる。ただし、これに限られず、サブCPU2301は、高確モードAまたは高確モードB(真)の普通図柄ゲームにおいて「普電ロング開放当り」に当選した場合は第2チャレンジモードに移行させ、通常モードの普通図柄ゲームにおいて「普電ロング開放当り」に当選した場合は第2チャレンジモードに移行せずに通常モードを継続するようにしてもよい。
また、本実施例では、通常モードにおいて普通図柄ゲームが開始された場合、メインCPU2201は、普通図柄表示部2161(図241参照)において可変表示を行い、サブCPU2301は、例えば、表示装置2007のメイン領域において第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出を行い、普通図柄に対応する装飾図柄やミニ図柄等を用いた可変表示演出を行わない。ただし、これに限られず、普通図柄に対応する装飾図柄やミニ図柄等を用いた可変表示演出を、例えば表示装置2007や他の表示装置を用いて行うようにしてもよい。
また、上述したように、右打ちで遊技が行われた場合、警告や左打ち指示演出が行われる。ただし、例えば、警告音や左打ち指示演出に反して遊技者が右打ちした結果として普通電動役物2146(図232参照)が開放したり、悪意ある者が普通電動役物2146(図232参照)を不正の手段を用いて開放させたりすることによって、意図しない第2特別図柄ゲームが実行される場合がある。このような場合であっても、例えば10.5分の1の確率で役物開放当りとなり、V入賞すると、遊技モードが第2大当りモードに移行してしまう。そこで、正規な遊技態様である左打ちで遊技が行われた結果として「普電ロング開放当り」に当選したことによって第2特別図柄ゲームが実行された場合と、意図しない態様で第2特別図柄ゲームが実行された場合とを、例えばホール関係者が区別できるようにすることが好ましい。例えば、普通図柄ゲームが実行されていないにもかかわらず普通電動役物2146が開放した場合や、通常モード中であるにもかかわらず右打ちされた場合に、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いずれも図241参照)に不正信号が出力されるようにすると好ましい。
[6-6-4.高確モード]
高確モードには、高確モードAと高確モードB(真)とがある。高確モードでは、高確モードA及び高確モードB(真)のいずれにおいても、メインCPU2201により内部的にC時短遊技状態に制御されている。本実施例において、高確モードは、高確モードA及び高確モードB(真)のいずれも、左打ちが正規な遊技態様である。
(各種確率)
高確モード(高確モードA及び高確モードB(真))において特別図柄ゲーム(第1特別図柄ゲーム、第2特別図柄ゲーム)が実行された場合の各種確率(大当り確率、役物開放当り確率、時短当り確率)は、通常モードと同じであるため省略する。
ただし、高確モード(高確モードA及び高確モードB(真))では、時短当りに当選したとしてもメインCPU2201により無視され、時短当りが無効とされる。この点、時短当りに当選するとサブCPU2301により高確モード(C時短遊技状態)に移行させる通常モードと異なる。
高確モード(高確モードA及び高確モードB(真))において普通図柄の当り判定処理が実行された場合の各種確率は、例えば以下のとおりである。
・普電ロング開放当り(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」)・・・概ね48分の1
・普電ショート開放当り(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz0」)・・・概ね48分の47
このように、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))では、通常モードと比べて、高い確率で「普電ロング開放当り」に当選しうる。すなわち、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))は、通常モードと同じく左打ちが正規な遊技態様であるものの、通常モードよりも遊技者に有利な遊技モードである。
(開始条件)
高確モードAの開始条件は、例えば以下のとおりである。
・通常モードにおいて「時短当り」に当選し、メインCPU2201によりC時短遊技状態に制御されること。
なお、通常モードにおいて「時短当り」に当選した場合、メインCPU2201により内部的にはC時短遊技状態に制御されるものの、サブCPU2301は、「時短当り」に当選したことをもってただちに高確モードAに移行させてもよいし、所定条件が成立するまで(例えば、特別図柄ゲームが所定ゲーム数実行されるまで)、通常モードを継続させてもよい。通常モードにおいて「時短当り」に当選したもののただちに高確モードAに移行させずに所定条件が成立するまで通常モードを継続させるようにした場合、サブCPU2301により、例えば高確モードAへの移行を示唆するような煽り演出を実行することができ、興趣を高めることが可能となる。
高確モードB(真)の開始条件は、例えば以下のとおりである。
・残保留モードにおいて「時短当り」に当選し、メインCPU2201によりC時短遊技状態に制御されること。
(終了条件及び移行先)
終了条件は、高確モードAと高確モードB(真)とで同じである(上述のC時短遊技状態の終了条件と同じ)。具体的には、例えば、以下に示す複数の条件のうちいずれか一つを満たすことである。また、終了条件の成立に基づく遊技モードの移行先もあわせて示す。
・第1特別図柄の可変表示回数20回⇒通常モードに移行
・「普電ショート開放当り」によって第2始動口に入賞したことに基づく第2特別図柄の可変表示回数1回⇒通常モードに移行(第2特別図柄ゲームの結果がハズレの場合)
・普通電動役物2146の開放回数12回⇒通常モードに移行
・3R大当り(選択図柄コマンド「z1」)に当選(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・10R大当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)に当選(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選し且つV入賞(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・「普電ロング開放当り」が導出されること⇒第2チャレンジモードに移行
・天井カウンタが天井値に到達⇒至福モードに移行
なお、本実施例では、高確モードB(真)において天井カウンタが天井値に到達することがないため、高確モードB(真)から至福モードに移行する場合はない。ただし、高確モードB(真)において天井カウンタが天井値に到達することが生じうる仕様のパチンコ遊技機であれば、高確モードB(真)から至福モードに移行する場合もある。
また、役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選したにもかかわらずV入賞しなかった場合、『「普電ロング開放当り」が導出されること』の条件が成立し、高確モード(高確モードAと高確モードB(真)と)は終了する。
高確モード(高確モードA、高確モードB(真))の終了条件に、「第2特別図柄の可変表示回数1回」が含まれているが、これは、例えば、「普電ショート開放当り」が導出されたことによって普通電動役物2146(図232参照)が開放されたタイミングで、第2始動口2140(図232参照)に入賞した場合に成立する終了条件である。なお、「普電ロング開放当り」が導出された場合は、この時点で終了条件が成立する。
高確モード(高確モードA及び高確モードB(真))では、3R大当りまたは10R大当りへの振分率は通常モードと同じである。ただし、高確モード(高確モードA及び高確モードB(真))では、3R大当り及び10R大当りのうちいずれの大当りに当選した場合であっても第2大当りモードに移行し、この点、3R大当りに当選した場合にサブCPU2301により第1大当りモードに移行させる通常モードと異なる。
(演出)
高確モードA及び高確モードB(真)において、サブCPU2301は、例えば、通常モードよりも遊技者に有利である可能性があることを外観で把握可能な演出画像を表示装置2007(図232参照)の表示領域に表示し、通常モードよりも遊技者に有利である可能性があることを把握可能な演出音をスピーカ2032(図241参照)から出力する。
なお、上記では、ただ単に、サブCPU2301が表示装置2007に演出画像を表示するといった内容で説明しているが、実際には、上述したとおり、次のとおり行われる。すなわち、表示制御回路2304が、サブCPU2301から供給される画像表示命令に応じて表示装置2007に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納し、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。画像データを供給されたD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで表示装置2007に供給する。表示装置2007に画像信号が供給されると、表示装置2007に当該画像信号に関する画像が表示される。以下において、これらの処理の説明を省略し、ただ単に、サブCPU2301が演出画像を表示するといった内容で説明するものとする。
同様に、上記では、ただ単に、サブCPU2301がスピーカ2032から出力するといった内容で説明しているが、実際には、上述したとおり、次のとおり行われる。すなわち、先ず、音声制御回路2305は、音源IC、音声データROM及びAMP等を有する。そして、音源ICが、サブCPU2301から供給される音声発生命令に応じて、音声制御回路2305が有する音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択し、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音声信号を、AMPに供給する。AMPは、音声や効果音等の信号を増幅し、スピーカ2032から出力する。以下において、これらの処理の説明を省略し、ただ単に、サブCPU2301が演出音を出力するといった内容で説明するものとする。
なお、高確モードA及び高確モードB(真)は、メインCPU2201により内部的にはいずれもC時短遊技状態に制御されるが、サブCPU2301は、高確モードAと高確モードB(真)とを区別できるように、両モードにおいて異なる演出画像が表示されるように制御する。
また、この高確モード(高確モードA及び高確モードB(真))において、サブCPU2301は、例えば、普通図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出をメイン領域に表示し、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれに対応するミニ図柄の可変表示演出をサブ領域に表示する。ただし、これに限られず、例えば、第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出をメイン領域に表示し、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれに対応するミニ図柄の可変表示演出をサブ領域に表示する等してもよい。
(高確モードにおける遊技)
高確モードAと高確モードB(真)とは、表示装置2007の表示領域に表示される演出画像は異なるものの、内部的にはメインCPU2201により同じ制御が実行される。すなわち、高確モードAと高確モードB(真)とでは同様の遊技が行われる。
高確モード(高確モードA、高確モードB(真))では、左打ちが正規な遊技態様であるため、遊技者は、左打ちで遊技を行う。このように、本実施例では、遊技者にとっての有利度合いが異なる通常モード及び高確モード(高確モードA、高確モードB(真))のいずれも、左打ちが正規な遊技態様である。
なお、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))において右打ちで遊技が行われた場合、通常モードと同様、サブCPU2301は、左打ち指示演出を行う。
高確モード(高確モードA、高確モードB(真))では、通常モードと同様の流れで遊技が進行するため、通常モードと異なる点を主に説明する。
遊技者が左打ちを行い、第1特別図柄ゲームが実行されて時短当りに当選した場合、通常モード(すなわち通常遊技状態)ではサブCPU2301により高確モードAに移行させる契機となったが、高確モード(高確モードA、高確モードB(真)、すなわちC時短遊技状態)では、メインCPU2201により時短当りの当選が無視され、サブCPU2301は、他の遊技モードに移行させることなく、高確モードを継続する。
なお、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))において、大当りに当選した場合、サブCPU2301は、例えば100%の確率で第2大当りモードに移行させる。ただし、この場合、100%の確率で第2大当りモードに移行させることは必須ではなく、例えば、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))が通常モードと比べて遊技者にとって有利となるように、第2大当りモードへの移行確率が、通常モードよりも高確モード(高確モードA、高確モードB(真))の方が高ければよい。
ただし、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))において、大当りに当選することなく第1特別図柄ゲームが20回実行されると、サブCPU2301は、高確モードを終了し、遊技モードを通常モードに移行させる。
また、遊技者が左打ちを行い、普通図柄ゲームが実行されると、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))では、通常モードと異なり、例えば48分の1の確率で「普電ロング開放当り」に当選する。この点、高確モードAは、「普電ロング開放当り」の当選することをほとんど期待できない通常モードと大きく異なる。
高確モード(高確モードA、高確モードB(真))において「普電ロング開放当り」に当選すると、サブCPU2301は、遊技モードを第2チャレンジモードに移行させる。サブCPU2301は、第2チャレンジモードに移行させるにあたり、右打ち指示演出や各種演出(例えば、後述のゾーン演出が行われる期待が高いことを示すチャンス演出)を行う。
このように、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))では、例えば48分の1の確率で当選する「普電ロング開放当り」に期待して遊技が行われることとなる。ただし、第1大当りモード及び第2大当りモードのいずれにも移行せずに天井カウンタが天井値に到達すると、サブCPU2301は、至福モードに移行させる。
一方、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))において「普電ショート開放当り」に当選した場合、第2始動口2140(図232参照)に遊技球を入賞させることは困難であるものの、稀に、第2始動口2140に遊技球が入賞し、第2特別図柄ゲームが実行される場合がある。この場合、第2特別図柄ゲームの結果がハズレであると、サブCPU2301は、高確モードを終了し、遊技モードを通常モードに移行させる。ただし、第2特別図柄ゲームの結果が大当りである場合(選択図柄コマンド「z6」)や役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)且つV入賞した場合、サブCPU2301は、高確モードを終了し、遊技モードを第2大当りモードに移行させる。役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)且つV入賞しなかった(所謂、役物開放当りがパンクした)場合には、サブCPU2301は、高確モードを継続してもよいし(すなわち、役物開放当りがパンクしてもC時短遊技状態を継続してもよいし)、高確モードを終了して遊技モードを通常モードに移行させるようにしてもよい(すなわち、役物開放当りのパンクをC時短遊技状態の終了条件としてもよい。)。
なお、本実施例では、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))において普通図柄ゲームが開始された場合、メインCPU2201は、普通図柄表示部2161(図241参照)において可変表示を行うとともに、サブCPU2301は、例えば表示装置2007のメイン領域において普通図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出を行う。ただし、これに限られず、通常モードと同様に、例えば、表示装置2007のメイン領域において第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出を行うようにしてもよい。
また、通常モードと同様に、正規な遊技態様である左打ちで遊技が行われた結果として「普電ロング開放当り」に当選して第2特別図柄ゲームが実行された場合と、意図しない第2特別図柄ゲームが実行された場合とを区別できるようにし、不正防止や、正規でない遊技態様での遊技防止を図ることが好ましい。
[6-6-5.高確モードB(偽)]
高確モードB(偽)では、メインCPU2201により内部的に通常遊技状態に制御されている。本実施例において、高確モードB(偽)は左打ちが正規な遊技態様である。
(各種確率)
高確モードB(偽)において特別図柄ゲーム(第1特別図柄ゲーム、第2特別図柄ゲーム)が実行された場合の各種確率(大当り確率、役物開放当り確率、時短当り確率)は、通常モードと同じであるため省略する。
なお、高確モードB(偽)では、メインCPU2201により内部的には通常遊技状態に制御されているため、時短当りに当選した場合、メインCPU2201は、通常遊技状態からC時短遊技状態に移行させる。
高確モードB(偽)において普通図柄ゲームが実行された場合の各種確率についても、通常モードと同じである。すなわち、普電ロング開放当り(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」)の当選確率が、例えば32768分の1と極めて低い。
(開始条件)
高確モードB(偽)の開始条件は、例えば以下のとおりである。
・残保留モードにおける特別図柄ゲームの結果が全てハズレであって且つ所定の演出条件が成立すること。
なお、所定の演出条件は、例えば、残保留モードの終了時に、サブCPU2301の制御により高確モードB(偽)への移行抽選を行い、かかる移行抽選に当選することとしてもよい。この場合、移行抽選に当選すると、サブCPU2301は、残保留モードから高確モードB(偽)に移行させるとよい。また、例えば、残保留モードの最後の特別図柄ゲームにおいて、特別図柄の図柄乱数値に応じて、高確モードB(偽)に移行させるか否かを決定するようにしてもよい。さらに、残保留モードが終了すると、必ず高確モードB(偽)に移行させるようにしてもよい。
(終了条件及び移行先)
高確モードB(偽)の終了条件は、例えば以下に示す複数の条件のうちいずれか一つを満たすことである。また、終了条件の成立に基づく遊技モードの移行先もあわせて示す。
・第1特別図柄の可変表示回数20回⇒通常モードに移行
・「普電ショート開放当り」によって第2始動口に入賞したことに基づく第2特別図柄の可変表示回数1回⇒通常モードに移行(第2特別図柄ゲームの結果がハズレの場合)
・普通電動役物2146の開放回数12回⇒通常モードに移行
・3R大当り(選択図柄コマンド「z1」)に当選(条件装置作動時)⇒第1大当りモードに移行
・10R大当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)に当選(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選し且つV入賞(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・時短当り(選択図柄コマンド「z0」、「z4」)に当選⇒高確モードA又は高確モードB(真)に移行
・「普電ロング開放当り」が導出されること⇒第2チャレンジモードに移行
なお、極めて発生頻度は低いが、「普電ショート開放当り」に基づいて普通電動役物2146(図232参照)が開放したときに第2始動口2140(図232参照)に遊技球が入賞し、第2特別図柄ゲームが実行される場合がある。この場合、第2特別図柄ゲームの結果が役物開放当り(選択図柄コマンドが「z5」)であって且つV入賞した場合、第2大当りモードに移行する。第2特別図柄ゲームの結果がハズレの場合は、上述したように通常モードに移行する。
また、本実施例では、高確モードB(偽)において天井カウンタが天井値に到達することがないため、高確モードB(偽)から至福モードに移行する場合はない。ただし、高確モードB(偽)において天井カウンタが天井値に到達することが生じうる仕様のパチンコ遊技機であれば、高確モードB(偽)から至福モードに移行する場合もある。
上記の終了条件及び遊技モードの移行先は、大当りに当選した場合を除いて、例えば高確モードB(真)と同じである。このようにすることで、高確モードB(偽)が終了したときに、高確モードB(真)であったのか高確モードB(偽)であったのかの把握が困難となり、興趣を高めることが可能である。なお、大当りに当選した場合の移行先は、通常モードと同じである。
ただし、高確モードB(偽)の終了条件は、上記に限られず、例えば、規定回数(例えば、予め決められている回数や、残保留モードの終了時に決定された回数等)にわたって特別図柄ゲームが実行されることとしてもよい。また、残保留モードが終了すると必ず高確モードB(偽)に移行させる仕様である場合には、例えば、残保留モードの終了時に高確モードB(偽)の滞在期間(例えば、滞在ゲーム数)をサブCPU2301により決定し、サブCPU2301は、決定された滞在期間が経過すると高確モードB(偽)を終了し、通常モードに移行させるようにしてもよい。
(演出)
高確モードB(偽)は、内部的には通常モードと同様にメインCPU2201により通常遊技状態に制御されるため、上述したとおり、「普電ロング開放当り」の確率が例えば32768分の1と極めて低く、この点において高確モード(高確モードA、高確モードB(真))よりも遊技者に不利である。
ただし、サブCPU2301は、高確モードB(偽)において、例えば高確モードB(真)である場合と同様の演出を行う。すなわち、サブCPU2301は、高確モードB(偽)において、例えば、高確モードB(真)である場合と同様の演出画像を表示装置2007(図232参照)の表示領域に表示するとともに、高確モードB(真)である場合と同様の演出音をスピーカ2032(図241参照)から出力する。そのため、残保留モードが終了したとしても、遊技者の遊技続行意欲の減退を抑制することができ、ひいては興趣の低下を抑制することが可能となる。
このように、本実施例では、高確モードB(真)と高確モードB(偽)とで同様の演出が行われるが、「同様の演出」とは、例えば表示装置2007の表示領域に表示される背景画像を同じとする等により、高確モードB(真)であるか高確モードB(偽)であるかを、遊技者が区別できないかまたは区別することが困難な程度に外観上似ている演出が相当する。
なお、高確モードB(偽)において時短当りに当選した場合、サブCPU2301は、遊技モードを、高確モードAに移行させるようにしてもよいし、高確モードB(真)と同様の演出である高確モードB(偽)を継続させるようにしてもよい。
また、この高確モードB(偽)において、サブCPU2301は、例えば、普通図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出をメイン領域に表示し、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれに対応するミニ図柄の可変表示演出をサブ領域に表示する。ただし、これに限られず、例えば、第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出をメイン領域に表示し、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれに対応するミニ図柄の可変表示演出をサブ領域に表示する等してもよい。
(高確モードB(偽)における遊技)
高確モードB(偽)では、左打ちが正規な遊技態様であるため、遊技者は、左打ちで遊技を行う。なお、右打ちで遊技が行われた場合、サブCPU2301は、例えば、警告や左打ちを指示する左打ち指示演出を行う。
遊技者が左打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として左側領域2106を流下する。左側領域2106を流下する遊技球が遊技球振分装置5400(図232参照)に進入すると、かかる遊技球は、第1始動口5120、通過ゲート5125A及び通過ゲート5125B(いずれも図232参照)のうちいずれかに進入する。一方、左側領域2106を流下する遊技球のうち、遊技球振分装置5400(図232参照)に進入しなかった遊技球は、一般入賞口2122に入賞するかまたはアウト口2178から機外に排出される。
遊技球振分装置5400(図232参照)に進入した遊技球が第1始動口5120を通過(入賞)すると、メインCPU2201は、第1特別図柄の始動情報を所定個数(例えば4個)まで保留し、第1特別図柄の始動条件が成立すると、第1特別図柄ゲームを開始する。また、遊技球が第1始動口5120を通過すると、払出・発射制御回路400は、メインCPU2201から送信された賞球制御コマンドに基づいて払出装置82に対して所定の信号を送信し、払出装置82に所定個数(例えば、3個)の遊技球を賞球として払い出させる制御を行う。
第1特別図柄ゲームが開始されると、サブCPU2301は、表示装置2007のメイン領域において、第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示を行う。そして、例えば319分の1の確率で大当りを示す演出画像が表示され、例えば64分の1の確率で時短当りを示す演出画像が表示される。
サブCPU2301は、大当りを示す表示態様が導出されたことを示すコマンドがメインCPU2201から受信すると、高確モードB(偽)を終了し、例えば、99%の確率で第1大当りモードに移行させ、1%の確率で第2大当りモードに移行させる。
一方、サブCPU2301は、時短当りを示す表示態様が導出されたことを示すコマンドがメインCPU2201から受信すると、外観上は高確モードB(偽)と同じかまたは区別困難な高確モードB(真)に移行させる。すなわち、遊技者からは高確モードB(外観では高確モードB(真)と高確モードB(偽)とを区別できないか又は困難であるため、ここではあえて「高確モードB」と記載する)が継続しているように見える。ただし、メインCPU2201は、通常遊技状態からC時短遊技状態に移行させる。すなわち、高確モードB(偽)において時短当りに当選した場合、内部的にはメインCPU2201により通常遊技状態からC時短遊技状態に移行するものの、外観上は同じモードが継続しているように見えることとなる。
また、遊技球振分装置5400(図232参照)に進入した遊技球が通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bを通過すると、メインCPU2201は、普通図柄の始動情報を所定個数(例えば4個)まで保留し、普通図柄の始動条件が成立すると、普通図柄ゲームを開始する。また、遊技球が通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bを通過すると、払出・発射制御回路400は、メインCPU2201から送信された賞球制御コマンドに基づいて払出装置82に対して所定の信号を送信し、払出装置82に所定個数(例えば、3個)の遊技球を賞球として払い出させる制御を行う。この場合、払い出される賞球数は、例えば、遊技球が第1始動口5120を通過した場合に払い出される賞球数と同程度またはそれよりも少ない賞球数である。
普通図柄ゲームが開始されると、高確モードB(偽)では「普電ロング開放当り」の当選確率が例えば32768分の1の確率であるため、本来であれば「普電ロング開放当り」に当選することをほとんど期待できないものの、遊技者は高確モード(真)であると信じて遊技を行っている可能性があるため、興趣を高めることが可能となる。
また、高確モードB(偽)では、第1特別図柄ゲームが20回行われると、サブCPU2301は、高確モードB(偽)を終了し、遊技モードを通常モードに移行させる。
また、高確モードB(偽)では、普通図柄ゲームが実行されて「普電ショート開放当り」に当選した場合、第2始動口2140(図232参照)に遊技球を入賞させることは困難であるものの、稀に、第2始動口2140に遊技球が入賞し、第2特別図柄ゲームが実行される場合がある。この場合、第2特別図柄ゲームの結果がハズレであると、サブCPU2301は、高確モードB(偽)を終了し、遊技モードを通常モードに移行させる。ただし、第2特別図柄ゲームの結果が大当りである場合(選択図柄コマンド「z6」)や役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)且つV入賞した場合、サブCPU2301は、高確モードB(偽)を終了し、例えば、99%の確率で第1大当りモードに移行させ、1%の確率で第2大当りモードに移行させる。役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)且つV入賞しなかった(所謂、役物開放当りがパンクした)場合には、サブCPU2301は、高確モードB(偽)を継続してもよいし、高確モードB(偽)を終了して遊技モードを通常モードに移行させるようにしてもよい。
なお、高確モードB(偽)において普通図柄ゲームが実行され、例えば32768分の1の確率で「普電ロング開放当り」に当選した場合、サブCPU2301は、遊技モードを第2チャレンジモードに移行させる。
また、本実施例では、高確モードB(偽)において普通図柄ゲームが開始された場合、メインCPU2201は、普通図柄表示部2161(図241参照)において可変表示を行い、サブCPU2301は、例えば、表示装置2007のメイン領域において第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出を行い、普通図柄に対応する装飾図柄やミニ図柄等を用いた可変表示演出を行わない。ただし、これに限られず、普通図柄に対応する装飾図柄やミニ図柄等を用いた可変表示演出を、例えば表示装置2007や他の表示装置を用いて行うようにしてもよい。
また、上述したように、右打ちで遊技が行われた場合、警告や左打ち指示演出が行われる。ただし、例えば、警告音や左打ち指示演出に反して遊技者が右打ちした結果として普通電動役物2146(図232参照)が開放したり、悪意ある者が普通電動役物2146(図232参照)を不正の手段を用いて開放させたりすることによって、意図しない第2特別図柄ゲームが実行される場合がある。このような場合であっても、例えば10.5分の1の確率で役物開放当りとなり、V入賞すると、遊技モードが第2大当りモードに移行してしまう。そこで、正規な遊技態様である左打ちで遊技が行われた結果として「普電ロング開放当り」に当選したことによって第2特別図柄ゲームが実行された場合と、意図しない態様で第2特別図柄ゲームが実行された場合とを、例えばホール関係者が区別できるようにすることが好ましい。例えば、普通図柄ゲームが実行されていないにもかかわらず普通電動役物2146が開放した場合や、高確モードB(偽)中であるにもかかわらず右打ちされた場合に、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いずれも図241参照)に不正信号が出力されるようにすると好ましい。
[6-6-6.チャレンジモード]
チャレンジモードには、第1大当りモードの終了後に移行させる第1チャレンジモードと、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))等の普通図柄ゲームにおいて「普電ロング開放当り」に当選したことによって移行させる第2チャレンジモードとがある。
この明細書において、後述するチャレンジモードの開始条件が成立してから、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが実行されるまで(終了するまで)を、チャレンジモードと定義する。
なお、第6のパチンコ遊技機は、上述したとおり、第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立する優先変動機であるため、チャレンジモードが終了しなければ(すなわち、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが実行されなければ)、第1特別図柄ゲームが実行されない。したがって、左打ちされた遊技球が第1始動口5120に入賞したとしても、チャレンジモードが終了するまで第1特別図柄ゲームは実行されない。
(第1チャレンジモードの開始条件)
第1チャレンジモードの開始条件は、例えば以下のとおりである。
・第1大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すること。
(第2チャレンジモードの開始条件)
第2チャレンジモードの開始条件は、例えば以下のとおりである。
・高確モード(高確モードA、高確モードB(真))の普通図柄ゲームにおいて「普電ロング開放当り」を示す表示態様が普通図柄表示部2161に表示されること。
・通常モードの普通図柄ゲームにおいて「普電ロング開放当り」を示す表示態様が普通図柄表示部2161に表示されること。
・高確モードB(偽)の普通図柄ゲームにおいて「普電ロング開放当り」を示す表示態様が普通図柄表示部2161に表示されること。
なお、第2チャレンジモードの開始条件は、「普電ロング開放当り」を示す表示態様が普通図柄表示部2161に表示されることに限られず、「普電ロング開放当り」を示す結果が普通図柄表示部2161(図241参照)に表示される前の所定の契機(すなわち、普通図柄の可変表示中)としてもよい。所定の契機とは、例えば、普通図柄の可変表示の開始時(普通図柄の当り判定処理を行ったとき)や、普通図柄の可変表示の開始後に右打ち指示演出を行うこと等が相当する。
(第1チャレンジモード及び第2チャレンジモードの終了条件)
チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)の終了条件、及び遊技モードの移行先は、例えば以下のとおりである。
・10R大当り(選択図柄コマンド「z6」)に当選(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選し且つV入賞(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが実行されること(終了時)⇒高確モードAまたは通常モードに移行
・天井カウンタが天井値に到達⇒至福モードに移行
ただし、第2チャレンジモードについては、上記の終了条件に加えて、1回目の普通電動役物の作動時に第2始動口2140(図232参照)に遊技球を入賞させることができなかった場合(所謂、第2チャレンジモードがパンクした場合)も終了条件である。
なお、役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選したにもかかわらずV入賞しなかった場合、サブCPU2301は、第2特別図柄の始動情報について残っている保留(以下、「残保留」と称する)があれば(見た目上)第2チャレンジモードを継続し、第2特別図柄の始動情報についての残保留がなければ第2チャレンジモードを終了する。
また、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが実行された場合、遊技モードの移行先は、上述のとおり、高確モードAまたは通常モードであるが、これについて、詳しく説明する。
本実施例では、第2特別図柄ゲームの結果が大当りでない限り、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了するまでチャレンジモードを継続するようにしている。
そのため、チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)中に行われた一回または複数回の第2特別図柄ゲームのうちいずれかにおいて時短当りに当選した場合、サブCPU2301は、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが実行された後、遊技モードを、チャレンジモードから高確モードAに移行させる。
また、チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)中に行われた一回または複数回の第2特別図柄ゲームの結果が全てハズレ(役物開放当りであったにもかかわらずV入賞しなかった場合も含む)であった場合、サブCPU2301は、遊技モードを、チャレンジモードから通常モードに移行させる。
(内部的な遊技状態)
第1チャレンジモードは、上述したように、第1大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると開始される。第1大当りモードが終了すると、内部的には、メインCPU2201により「特2=1」(第2特別図柄の可変表示回数1回)を時短終了条件に含むA時短遊技状態に移行する(図244参照)。すなわち、第1大当りモードの終了後、1回目の第2特別図柄の可変表示が実行されるまで(終了するまで)の間、メインCPU2201により内部的にはA時短遊技状態に制御される。そして、1回目の第2特別図柄の可変表示が終了してA時短遊技状態が終了すると、メインCPU2201は、内部的には通常遊技状態に移行させる。
したがって、第1チャレンジモードは、1回目の第2特別図柄の可変表示が終了するまではメインCPU2201により内部的にA時短遊技状態に制御されており、1回目の第2特別図柄の可変表示が終了した後はメインCPU2201により内部的に通常遊技状態に制御される。
そのため、第1チャレンジモードでは、第1チャレンジモードが開始されてから1回目の第2特別図柄の可変表示が終了するまでは右打ちが正規な遊技態様であるが、1回目の第2特別図柄の可変表示が終了した後は左打ちが正規な遊技態様となる。
第2チャレンジモードは、上述したように、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))の普通図柄ゲームにおいて「普電ロング開放当り」を示す表示態様が普通図柄表示部2161に導出されると開始される。また、「普電ロング開放当り」を示す表示態様が普通図柄表示部2161に導出されると、メインCPU2201は通常遊技状態に制御し、サブCPU2301は右打ち指示の演出を行う。
第2チャレンジモードでは、「普電ロング開放当り」に当選したことにもとづく普通電動役物2146の作動が終了するまでは右打ちが正規な遊技態様であるものの、「普電ロング開放当り」に当選したことにもとづく普通電動役物2146の作動が終了した後は左打ちが正規な遊技態様となる。
ところで、チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)において、特別図柄ゲームの結果が時短当りである場合は内部的にC時短遊技状態に移行する。内部的にC時短遊技状態に移行した場合であっても、サブCPU2301は、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了するまでチャレンジモードを継続し(内部的にはC時短遊技状態)、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了してから高確モードAに移行させるようにしている。
ただし、これに限られず、サブCPU2301は、例えば、時短当りである旨の結果が導出された場合には、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了していなくても、チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)から高確モードAに移行させるようにしてもよい。
なお、上述したとおり、チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)において、10R大当り(選択図柄コマンド「z6」)に当選した場合、及び、役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選し且つV入賞した場合、サブCPU2301は、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了していなくてもチャレンジモードを終了し、第2大当りモードに移行させる。この場合、チャレンジモードの終了時に第2特別図柄の始動情報についての保留が残った場合、この第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームは、第2大当りモード終了後の特別モードにおいて実行される。
ところで、上述したように、A時短遊技状態において時短当りに当選したとしてもメインCPU2201により時短当りが無視され、時短当りが無効となる。そのため、第1チャレンジモードの場合、1回目の第2特別図柄の可変表示が終了するまでは、時短当りに当選したとしてもメインCPU2201により時短当りが無視され、C時短遊技状態に移行しない。
ただし、第1チャレンジモードにおいて、1回目の第2特別図柄の可変表示が終了するまでは時短当りに当選したとしても時短当りを無視し、C時短遊技状態に移行しないようにすることは必須ではない。例えば、メインCPU2201が、A時短遊技状態の終了処理を実行した後に、第2特別図柄ゲームの結果を判定するようにしてもよい。すなわちこの場合、第1チャレンジモードの1回目の第2特別図柄ゲームの結果が時短当りであったとしても、第2特別図柄ゲームの結果を判定する際にはA時短遊技状態が終了していることとなる。そのため、第1チャレンジモードの1回目の第2特別図柄ゲームの結果が時短当りである場合、時短当りが無視されず、メインCPU2201により内部的にC時短遊技状態に移行される。このようにすることで、第1チャレンジモードにおける興趣の低下を抑制することが可能となる。
(各種確率)
チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)において特別図柄ゲーム(第1特別図柄ゲーム、第2特別図柄ゲーム)が実行された場合の各種確率(大当り確率、役物開放当り確率、時短当り確率)は、通常モードと同じであるため省略する。
また、第1チャレンジモードにおいて普通図柄ゲームが実行された場合、「普電ロング開放当り」の当選確率は、例えば以下に示すとおりである。なお、1回目の第2特別図柄の可変表示が終了するまで(内部的にA時短遊技状態の場合)と、1回目の第2特別図柄の可変表示が終了した後(内部的に通常遊技状態の場合)とで異なる。
(1)1回目の第2特別図柄の可変表示が終了するまで
・普電ロング開放当り(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」)の当選確率・・・概ね1.1分の1
(2)1回目の第2特別図柄の可変表示が終了した後
・普電ロング開放当り(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」)の当選確率・・・32768分の1
すなわち、第1チャレンジモードでは、1回目の第2特別図柄の可変表示が終了するまでは、普通図柄ゲームにおける「普電ロング開放当り」(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」)の当選確率が概ね1.1分の1である。そのため、第1大当りモード終了後の1回目の普通電動役物2146の作動時に、第2始動情報の保留が上限になるまで第2始動口2140(図232参照)に入賞させることができなかったとしても、普通電動役物2146の閉鎖後も、普通図柄ゲームにおいて「普電ロング開放当り」への当選を期待できるため、興趣を高めることが可能となる。
ただし、第1チャレンジモードにおける1回目の第2特別図柄の可変表示の終了後は、「普電ロング開放当り」(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」)の当選確率が例えば32768分の1と極めて低確率となる。
なお、第2チャレンジモードでは、時短当りまたは大当りに当選しない限り内部的にはメインCPU2201により通常遊技状態に制御されるため、普通図柄ゲームにおける「普電ロング開放当り」(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」)の当選確率は例えば32768分の1と極めて低確率である。
ただし、チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)において、特別図柄ゲームの結果が時短当りである場合、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了するまでチャレンジモードが継続する仕様であれば、メインCPU2201により内部的にC時短遊技状態に制御される場合が生じうる。このように、チャレンジモードにおいて内部的にC時短遊技状態である場合、「普電ロング開放当り」(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」)の当選確率は例えば48の1となる。
(演出)
このチャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)において、サブCPU2301は、表示装置2007のメイン領域において、大当りモードに移行する可能性が高いことを示すゾーン演出を行う。このゾーン演出は、第2特別図柄ゲームが実行されている間行われる演出であって、例えば、液晶表示器で構成される表示装置2007の表示領域2007aの背景画像をブラックにし、装飾図柄があたかもゾロ目で停止するかのような遊技者を期待させる演出等である。
ただし、チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)では、想定される第2特別図柄ゲームの回数は最大で例えば5回(当該変動の1回+保留可能な上限数、以下「規定回数」と称する)であるため、サブCPU2301は、この規定回数を超えてゾーン演出を実行しない。しかし、例外的に、チャレンジモードにおいて規定回数を超えて第2特別図柄ゲームが実行されることが皆無とはいえない。例えば、チャレンジモード中に遊技者が右打ちを継続し、普通図柄ゲームにおいて「普電ロング開放当り」に当選したことによって普通電動役物2146(図232参照)が開放し、第2始動口2140(図232参照)に遊技球が入賞した場合、チャレンジモードにおいて規定回数を超えて第2特別図柄ゲームが実行されうる。とくに、チャレンジモード中に行われた第2特別図柄ゲームにおいて「時短当り」に当選した場合には「普電ロング開放当り」の当選確率が高められるため、その可能性は高い。また、普通電動役物2146が不正に開放された場合にも、チャレンジモードにおいて規定回数を超えて第2特別図柄ゲームが実行されうる。そこで、サブCPU2301は、規定回数の第2特別図柄ゲームが終了するとゾーン演出を終了し、チャレンジモードにおいて規定回数を超えて第2特別図柄が実行される場合には、別途、演出抽選を行い、この演出抽選の結果に基づいて単独の演出を実行するようにしている。この場合、サブCPU2301は、実行される単独の演出として、例えば、通常モード中に実行されることがないか又は実行される頻度が少ない所定の演出を実行することが好ましい。このようにすることで、チャレンジモードにおいて規定回数を超えて第2特別図柄が実行されたことを遊技者が把握しやすいため、所定の演出が実行された場合の興趣を高めることが可能となる。
このチャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)において、サブCPU2301は、例えば、第2特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出をメイン領域に表示し、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれに対応するミニ図柄の可変表示演出をサブ領域に表示する(ただし、第1特別図柄に対応するミニ図柄は常に停止している)。この場合、サブCPU2301は、チャレンジモードの残回数(すなわち、第2特別図柄の始動情報の残り保留数)を把握できる演出画像や、チャレンジモードが終了するまでのカウントダウン演出等をあわせて行うとよい。
また、例えば高確モードAから第2チャレンジモードに移行した場合(すなわち、例えば高確モードAにおける普通図柄ゲームにおいて「普電ロング開放当り」に当選した場合)、サブCPU2301は、上述のゾーン演出が行われる期待が高いことを示すチャンス演出を行うとよい。
(第1チャレンジモードにおける遊技)
サブCPU2301は、第1チャレンジモードに移行させるにあたり、例えば右打ち指示演出を行う。
遊技者が右打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として右側領域2107を流下する。右側領域2107を流下する遊技球は、ほぼ通過ゲート2126を通過し、普通図柄ゲームが実行される。
第1チャレンジモードは、例えば1回目の第2特別図柄の可変表示が終了するまでメインCPU2201により内部的にA時短遊技状態に制御されるため、普通図柄ゲームが実行されると、概ね1.1分の1の確率で「普電ロング開放当り」に当選する。「普電ロング開放当り」に当選すると、普通電動役物2146(図232参照)が「普電ロング開放」の態様で作動し、遊技者が右打ちを行うことにより、概ね2個程度の遊技球を第2始動口2140(図232参照)に入賞させることが可能となる。
普通電動役物2146(図232参照)が「普電ロング開放」の態様で作動した際に、第2始動口2140(図232参照)に遊技球を入賞させることができた場合、第2始動口2140に入賞した個数分(最大5個(当該変動+保留4個))、第2特別図柄ゲームが実行される。
なお、第2始動口2140(図232参照)に遊技球を上限(例えば5個)まで入賞させることができなかったとしても、例えば1回目の第2特別図柄の可変表示が終了するまでメインCPU2201により内部的にA時短遊技状態に制御されるため、その後再び「普電ロング開放当り」に当選することにより、第2始動口2140(図232参照)に遊技球を上限(例えば5個)まで入賞させることが可能となる。
したがって、例えば、第1チャレンジモードにおいて1回目の第2特別図柄の可変表示が終了していない場合(メインCPU2201によりA時短遊技状態に制御されている場合)、第2特別図柄の可変表示時間を、第2特別図柄の可変表示中に普通図柄の可変表示を少なくとも1回、より好ましくは複数回行うことができる時間とすることが好ましい。本実施例では、A時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間が1000msec(図250参照)である。また、右側領域に向けて発射された遊技球が通過ゲート2126に到達するまでの時間を考慮し、第2特別図柄ゲームの結果がハズレである場合、A時短遊技状態における第2特別図柄の可変表示時間が7000msec(図246参照)とされている。
第2特別図柄ゲームが実行されると、例えば319分の1の確率で大当りに当選し、例えば10.5分の1で役物開放当りに当選する。
1回目の第2特別図柄の可変表示が終了すると、サブCPU2301は、例えば左打ち指示演出を行う。
第1チャレンジモードにおいて、サブCPU2301は、大当りに当選したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても第1チャレンジモードを終了し、例えば100%の確率で第2大当りモードに移行させる。ただし、第1チャレンジモードにおいて100%の確率で第2大当りモードに移行させることは必須ではない。
なお、上記の「第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても」とは、正確には、「第2特別図柄の始動情報についての残保留があることを示すコマンドをメインCPU2201から受信したとしても」の意味である(以下においても同様)。
また、第1チャレンジモードにおいて役物開放当りに当選した場合、遊技者が右打ちを行う限り、100%に近い確率でV入賞させることができる。そして、サブCPU2301は、V入賞したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても第1チャレンジモードを終了し、第2大当りモードに移行させる。
第1チャレンジモードにおいて、サブCPU2301は、役物開放当りに当選したにもかかわらずV入賞しなかったことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、第2特別図柄の始動情報についての残保留があれば第1チャレンジモードを継続し、第2特別図柄の始動情報についての残保留がなければ第1チャレンジモードを終了し、通常モードに移行させる。なお、通常モードでは、メインCPU2201により内部的に通常遊技状態に制御される。
第1チャレンジモードにおいて、1回目の第2特別図柄の可変表示が終了すると内部的にA時短遊技状態が終了してメインCPU2201により通常遊技状態に制御されるため、2回目以降の第2特別図柄ゲームでは、大当りおよび役物開放当りに加えて、例えば10.5分の1の確率で時短当りにも当選しうる。
ただし、本実施例では、第1チャレンジモードにおいて時短当りに当選したとしても、第2特別図柄の始動情報についての残保留があれば第1チャレンジモードを継続し、第2特別図柄の始動情報についての残保留がなければ第1チャレンジモードを終了する。すなわち、第1チャレンジモードにおいて時短当りに当選したとしても、保留されている第2特別図柄の始動情報の全部について第2特別図柄ゲームが実行される(終了する)まで、高確モードAに移行せずに、第1チャレンジモードが継続される。
なお、第1チャレンジモードにおいて時短当りに当選したにもかかわらず第1チャレンジモードを継続するようにし、その後、第1チャレンジモードの終了前に、大当りに当選するかまたは役物開放当りに当選し且つV入賞したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、遊技モードを第2大当りモードに移行させる。この場合、サブCPU2301は、時短当りに当選したことを遊技者に明示しないようにすることが好ましい。なお、上述したとおり、第2大当りモードの終了後、サブCPU2301は、第2大当りモードから特別モードに移行させる。
第1チャレンジモードが終了すると、サブCPU2301は、高確モードAまたは通常モードに移行させる。
サブCPU2301により高確モードAに移行させるのは、第1チャレンジモードが終了するまでに実行された一回または複数回の第2特別図柄ゲームのいずれかにおいて時短当りに当選していた場合である。
また、サブCPU2301により通常モードに移行させるのは、第1チャレンジモードが終了するまでに実行された一回または複数回の第2特別図柄ゲームの全部がハズレ(役物開放当りであったにもかかわらずV入賞しなかった場合も含む)である場合である。ただし、第1チャレンジモードが終了するまでに実行された一回または複数回の第2特別図柄ゲームの全部がハズレである場合、必ずしも通常モードに移行させる必要はなく、所定条件が成立した場合、例えば、高確モードAと外観上区別できないまたは区別困難な高確モードA(偽)に移行させるようにしてもよい。
なお、本実施例では、第1チャレンジモードにおいて時短当りに当選したとしても、保留されている第2特別図柄の始動情報の全部についての第2特別図柄ゲームが終了するまで第1チャレンジモードが継続されるようにしたが、これに限られない。例えば、第1チャレンジモードにおいて時短当りに当選した場合、第2特別図柄の始動情報についての残保留の有無にかかわらず、第1チャレンジモードを終了し、高確モードAに移行させるようにしてもよい。
(第2チャレンジモードにおける遊技)
第2チャレンジモードは、「普電ロング開放当り」を示す表示態様が普通図柄表示部2161に表示されると開始するため、サブCPU2301は、先ず、例えば右打ち指示演出を行う。
そして、普通電動役物2146(図232参照)が「普電ロング開放」の態様で作動した際に、第2始動口2140(図232参照)に遊技球を入賞させることができた場合、第2始動口2140に入賞した個数分(最大5個(当該変動+保留4個))、第2特別図柄ゲームが実行される。
なお、普通電動役物2146(図232参照)の作動終了を示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、サブCPU2301は、例えば左打ち指示演出を行う。
普通電動役物2146(図232参照)が作動したタイミングで第2始動口2140(図232参照)に遊技球を入賞させることができなかった場合(所謂、第2チャレンジモードがパンクした場合)、第2チャレンジモードが終了する。
第2特別図柄ゲームが実行されると、第1チャレンジモードと同様に、例えば319分の1の確率で大当りに当選し、例えば10.5分の1で役物開放当りに当選する。
第2チャレンジモードにおいて、大当りに当選したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、第1チャレンジモードと同様に、第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても第2チャレンジモードを終了し、例えば100%の確率で第2大当りモードに移行させる。ただし、高確モードAにおいて100%の確率で第2大当りモードに移行させることは必須ではない。
また、第1チャレンジモードと同様に、第2チャレンジモードにおいて役物開放当りに当選した場合、遊技者が右打ちを行う限り、100%に近い確率でV入賞させることができる。そして、V入賞したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、サブCPU2301は、第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても第2チャレンジモードを終了し、第2大当りモードに移行させる。
第2チャレンジモードにおいて役物開放当りに当選したにもかかわらずV入賞しなかったことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、第1チャレンジモードと同様に、第2特別図柄の始動情報についての残保留があれば第2チャレンジモードを継続し、第2特別図柄の始動情報についての残保留がなければ第2チャレンジモードを終了し、通常モードに移行させる。なお、通常モードでは、メインCPU2201により内部的に通常遊技状態に制御される。
第2チャレンジモードはメインCPU2201により内部的には通常遊技状態に制御されるため、第2特別図柄ゲームでは、例えば10.5分の1の確率で時短当りに当選しうる。
ただし、本実施例では、第1チャレンジモードと同様に、第2チャレンジモードにおいて時短当りに当選したとしても、第2特別図柄の始動情報についての残保留があれば第2チャレンジモードを継続し、第2特別図柄の始動情報についての残保留がなければ第2チャレンジモードを終了する。すなわち、第2チャレンジモードにおいて時短当りに当選したとしても、保留されている第2特別図柄の始動情報の全部について第2特別図柄ゲームが実行される(終了する)まで、高確モードAに移行せずに、第2チャレンジモードが継続される。
なお、第2チャレンジモードにおいて時短当りに当選したにもかかわらず第2チャレンジモードを継続するようにし、その後、第2チャレンジモードの終了前に、大当りに当選するかまたは役物開放当りに当選し且つV入賞したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、遊技モードを第2大当りモードに移行させる。この場合、サブCPU2301は、時短当りに当選したことを遊技者に明示しないようにすることが好ましい。
第2チャレンジモードが終了すると、サブCPU2301は、第1チャレンジモードと同様に、高確モードAまたは通常モードに移行させる。
サブCPU2301により高確モードAに移行させるのは、第1チャレンジモードと同様、第2チャレンジモードが終了するまでに実行された一回または複数回の第2特別図柄ゲームのいずれかにおいて時短当りに当選していた場合である。
また、サブCPU2301により通常モードに移行させるのは、第1チャレンジモードと同様、第2チャレンジモードが終了するまでに実行された一回または複数回の第2特別図柄ゲームの全部がハズレ(役物開放当りであったにもかかわらずV入賞しなかった場合も含む)である場合である。
なお、本実施例では、第2チャレンジモードにおいて時短当りに当選したとしても、保留されている第2特別図柄の始動情報の全部についての第2特別図柄ゲームが終了するまで第2チャレンジモードが継続されるようにしたが、これに限られない。例えば、第2チャレンジモードにおいて時短当りに当選した場合、第2特別図柄の始動情報についての残保留の有無にかかわらず、第2チャレンジモードを終了し、高確モードAに移行させるようにしてもよい。
[6-6-7.特別モード]
特別モードでは、メインCPU2201により内部的にA時短遊技状態に制御されている。本実施例において、特別モードは右打ちが正規な遊技態様である。
(各種確率)
特別モードにおいて特別図柄ゲーム(第1特別図柄ゲーム、第2特別図柄ゲーム)が実行された場合の各種確率(大当り確率、役物開放当り確率、時短当り確率)は、通常モードと同じであるため省略する。
ただし、特別モードでは、高確モードと同様、時短当りに当選したとしても時短当りがメインCPU2201により無視され、サブCPU2301は特別モードを継続させる。この点、時短当りに当選するとサブCPU2301により高確モード(メインCPU2201によりC時短遊技状態)に移行させる通常モードと異なる。
特別モードにおいて普通図柄の当り判定処理が実行された場合、普電ロング開放当り(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」)の当選確率は、概ね1.1分の1である。
(開始条件)
特別モードの開始条件は、例えば以下のとおりである。
・第2大当りモード(3R大当り遊技状態、10R大当り遊技状態)が終了すること。
(終了条件及び移行先)
特別モードの終了条件は、上述のA時短遊技状態の終了条件と同じである。具体的には、例えば以下に示す複数の条件のうちいずれか一つを満たすことである。また、終了条件の成立に基づく遊技モードの移行先もあわせて示す。
・特別図柄の可変表示回数12回(第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が12回)⇒残保留モード
・普通電動役物2146の開放回数10000回⇒残保留モードに移行
・10R大当り(選択図柄コマンド「z6」)に当選(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選し且つV入賞(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
このように、特別モードは、例えば特別図柄の可変表示が12回実行されるまで継続する。しかも、上述したように、「普電ロング開放当り」(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」)の当選確率が概ね1.1分の1と高い。さらに、役物開放当りの当選確率が例えば10.5分の1である。そのため、特別モードは、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽)、チャレンジモード、及び残保留モードと比べて、遊技者に有利な遊技モードである。
また、本実施例では、特別モードにおいて、役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選したもののV入賞しなかった場合(所謂、役物開放当りのパンク)、メインCPU2201はA時短遊技状態を継続する。また、特別モードにおいて、サブCPU2301は、メインCPU2201から役物開放当りに当選したことを示すコマンドを受信したものの、V入賞しなかったことを示すコマンドを受信した場合又はV入賞したことを示すコマンドを受信しなかった場合、特別モードを継続する。
ただし、これに限られず、特別モードにおいて、役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選したもののV入賞しなかった場合(所謂、役物開放当りのパンク)、メインCPU2201は、A時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に移行させるようにしてもよい。また、特別モードにおいて、サブCPU2301は、メインCPU2201から役物開放当りに当選したことを示すコマンドを受信したものの、V入賞しなかったことを示すコマンドを受信した場合又はV入賞したことを示すコマンドを受信しなかった場合、特別モードを終了し、例えば通常モード等の他の遊技モードに移行させてもよいし、第2特別図柄の始動情報についての残保留の有無に応じて通常モードまたは残保留モードに移行させる(例えば、第2特別図柄の始動情報についての残保留が無い場合は通常モードに移行させ、第2特別図柄の始動情報についての残保留が有る場合は残保留モードに移行させる)ようにしてもよい。
(演出)
サブCPU2301は、特別モードにおいて、例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽)、チャレンジモード、及び残保留モードと比べて、遊技者に有利な遊技モード(第1大当りモード及び第2大当りモードを除く)であることを把握可能な特別な演出を実行する。具体的には、サブCPU2301は、特別モードにおいて、特別な演出画像を表示装置2007(図232参照)の表示領域に表示し、特別な演出音をスピーカ2032(図241参照)から出力する。これにより、特別モードにおける興趣を高めることが可能となる。
また、この特別モードにおいて、サブCPU2301は、例えば、第2特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出をメイン領域に表示し、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれに対応するミニ図柄の可変表示演出をサブ領域に表示する。なお、特別モードでは、第2特別図柄の始動情報についての保留が途切れる可能性が小さいため、第1特別図柄に対応するミニ図柄はほぼ停止していると考えられる。
(特別モードにおける遊技)
特別モードにおいて、サブCPU2301は、例えば右打ち指示演出を行う。左打ちで遊技が行われた場合、サブCPU2301は、例えば、警告や右打ち指示演出を行う。
遊技者が右打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として右側領域2107を流下する。右側領域2107を流下する遊技球は、ほぼ通過ゲート2126を通過し、普通図柄ゲームが実行される。
特別モードは、メインCPU2201により内部的にはA時短遊技状態に制御されているため、普通図柄ゲームが実行されると、概ね1.1分の1の確率で「普電ロング開放当り」に当選する。そして、「普電ロング開放当り」に当選する都度、普通電動役物2146(図232参照)が「普電ロング開放」の態様で作動し、遊技者が右打ちを行うことにより、概ね2個程度の遊技球を第2始動口2140(図232参照)に入賞させることが可能となる。このような普通電動役物2146の動作は、特別モードが終了するまで継続する。
普通電動役物2146(図232参照)が「普電ロング開放」の態様で作動した際に、第2始動口2140(図232参照)に遊技球が入賞すると第2特別図柄の始動情報が保留され、第2特別図柄の始動条件が成立すると、第2特別図柄ゲームが実行される。
第2特別図柄ゲームが実行されると、例えば319分の1の確率で大当りに当選し、例えば10.5分の1で役物開放当りに当選する。
特別モードにおいて、大当りに当選したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても特別モードを終了し、例えば100%の確率で第2大当りモードに移行させる。
また、特別モードにおいて役物開放当りに当選した場合、遊技者が右打ちを行う限り、100%に近い確率でV入賞させることができる。そして、V入賞したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、サブCPU2301は、第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても特別モードを終了し、第2大当りモードに移行させる。
特別モードにおいて役物開放当りに当選したにもかかわらずV入賞しなかった場合、特別モードの終了条件が成立しない限り、特別モードが継続する。ただし、上述した通り、特別モードにおいて役物開放当りに当選したにもかかわらずV入賞しなかった場合、特別モードを終了し、例えば通常モード等の他の遊技モードに移行させてもよいし、第2特別図柄の始動情報についての残保留の有無に応じて通常モードまたは残保留モードに移行させるようにしてもよい。
特別モードは、メインCPU2201により内部的にはA時短遊技状態に制御されているため、時短当りに当選したとしてもメインCPU2201はこれを無視し、時短当りを無効とする。
特別モードにおいて、第2大当りモードに移行させる場合を除き、終了条件(例えば、特別図柄の可変表示回数12回、普通電動役物2146の開放回数10000回)が成立したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、サブCPU2301は、特別モードを終了し、残保留モードに移行させる。ただし、特別モードが終了したときに第2特別図柄の始動情報が保留されていない場合、残保留モードとは異なるモード(例えば、通常モードや高確モードB(偽))に移行させることが好ましい。さらに、特別モードが終了したときに第2特別図柄の始動情報が保留されている場合であっても、必ず残保留モードに移行させることに限定されず、特別モードが終了したときに、残保留モードへの移行条件が成立している場合に残保留モードに移行させ、残保留モードへの移行条件が成立していなければ残保留モードとは異なるモード(例えば、通常モードや高確モードB(偽))に移行させるようにしてもよい。
すなわち、特別モードは、回数が限られた特別図柄ゲームにおいて、いかにして役物開放当りに当選し且つV入賞させることができるかといったゲーム性となる。
なお、特別モードは、右打ちが正規な遊技態様であるものの、遊技者が左打ちを行ったり、遊技者が右打ちを行っているものの遊技球が左側領域2106を流下してしまい、第1始動口5120に入賞してしまう場合がある。この場合、第2特別図柄の始動情報が保留されていない等によって第1特別図柄の始動条件が成立し、第1特別図柄ゲームが実行される可能性がある。第1特別図柄ゲームが実行されると、例えば319分の1の確率で大当りに当選し、例えば64分の1の確率で時短当りに当選する。そして、大当りに当選したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、サブCPU2301は、遊技モードを、特別モードから第1大当りモードに移行させることなく第2大当りモードに移行させる。ただし、大当りに当選した場合の当り種類は当り種類決定テーブル(図244参照)を参照してメインCPU2201により決定されるため、ラウンド数の振り分け(すなわち、選択図柄コマンド「z1」と「z2」との比率)は、通常モードと同じである。一方、時短当りに当選した場合はメインCPU2201により時短当りが無視される。
[6-6-8.残保留モード]
この明細書において、後述する残保留モードの開始条件が成立してから、保留されている全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが実行されるまで(終了するまで)を、残保留モードと定義する。
なお、この第6のパチンコ遊技機は、上述したとおり、第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立する優先変動機であるため、残保留モードが終了しなければ(すなわち、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが実行されなければ)、第1特別図柄ゲームが実行されない。したがって、左打ちされた遊技球が第1始動口5120に入賞したとしても、残保留モードにおいて第1特別図柄ゲームは実行されない。
(開始条件)
残保留モードの開始条件は、例えば以下のとおりである。
・特別モード(A時短遊技状態)が終了すること。
なお、本実施例では、特別モードにおいて、役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選したもののV入賞しなかった場合(所謂、役物開放当りのパンク)、特別モード(A時短遊技状態)が継続する。ただし、これに限られず、上述したように、第2特別図柄の始動情報についての残保留が有る場合は残保留モードに移行させるようにしてもよい。すなわち、特別モードにおいて、役物開放当りに当選したもののV入賞せず且つ第2特別図柄の始動情報についての残保留が有ることを、残保留モードの開始条件としてもよい。
(終了条件及び移行先)
残保留モードの終了条件、及び遊技モードの移行先は、例えば以下のとおりである。
・10R大当り(選択図柄コマンド「z6」)に当選(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選し且つV入賞(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
・保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが実行されること(終了時)⇒高確モードB(真)、高確モードB(偽)または通常モードに移行
なお、役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選したにもかかわらずV入賞しなかったことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、第2特別図柄の始動情報についての残保留があれば残保留モードを継続し、第2特別図柄の始動情報についての残保留がなければ残保留モードを終了し、通常モードに移行させる。
また、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが実行された場合、遊技モードの移行先は、上述のとおり、高確モードB(真)、高確モードB(偽)、または通常モードであるが、これについて、詳しく説明する。
本実施例では、第2特別図柄ゲームの結果が大当りであるかまたは役物開放当り且つV入賞した場合でない限り、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了するまで残保留モードを継続するようにしている。
そのため、残保留モード中に行われた一回または複数回の第2特別図柄ゲームのうちいずれかにおいて時短当りに当選したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが実行された後、遊技モードを、残保留モードから高確モードB(真)に移行させる。
また、上述したとおり、残保留モードにおける特別図柄ゲームの結果が全てハズレであって且つ所定の演出条件が成立した場合、サブCPU2301は、遊技モードを高確モードB(偽)に移行させる。一方、残保留モードにおける特別図柄ゲームの結果が全てハズレであって且つ所定の演出条件が成立しなかった場合、サブCPU2301は、遊技モードを通常モードに移行させる。
また、残保留モードにおいて、第2特別図柄ゲームの全ての結果が役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)であったにもかかわらず、一度もV入賞しなかった場合、時短当りに当選していないことが明らかである。よって、この場合、サブCPU2301は、遊技モードを高確モードB(偽)に移行させることなく、必ず通常モードに移行させるようにしている。ただし、これは必須ではなく、残保留モードにおいて時短当りに当選していないことが明らかであったとしても、所定の演出条件が成立した場合、サブCPU2301は、遊技モードを高確モードB(偽)に移行させるようにしてもよい。
(内部的な遊技状態)
残保留モードは、上述したように、特別モード(A時短遊技状態)が終了すると開始される。そのため、残保留モードは、時短当りに当選しない限りメインCPU2201により内部的に通常遊技状態に制御される。
また、残保留モードでは、チャレンジモードと同様に、特別図柄ゲームの結果が時短当りである場合は内部的にC時短遊技状態に移行する。内部的にC時短遊技状態に移行したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合であっても、サブCPU2301は、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了するまで残保留モードを継続し(内部的にはC時短遊技状態)、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了してから高確モードB(真)に移行させるようにしている。
ただし、これに限られず、サブCPU2301は、例えば、時短当りである旨の結果が導出された場合には、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了していなくても、残保留モードから高確モードB(真)に移行させるようにしてもよい。
なお、上述したとおり、残保留モードにおいて、10R大当り(選択図柄コマンド「z6」)に当選したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、及び、役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選し且つV入賞したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了していなくても残保留モードを終了し、第2大当りモードに移行させる。この場合、残保留モードの終了時に第2特別図柄の始動情報についての保留が残った場合、この第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームは、第2大当りモード終了後の特別モードにおいて実行される。
(各種確率)
残保留モードにおいて特別図柄ゲーム(第1特別図柄ゲーム、第2特別図柄ゲーム)が実行された場合の各種確率(大当り確率、役物開放当り確率、時短当り確率)は、通常モードと同じであるため省略する。
また、残保留モードにおいて普通図柄ゲームが実行された場合、「普電ロング開放当り」の当選確率は、例えば32768分の1と極めて低確率である。
ただし、残保留モードにおいて、特別図柄ゲームの結果が時短当りである場合、保留された全部の第2特別図柄の始動情報についての第2特別図柄ゲームが終了するまで残保留モードが継続する仕様であれば、メインCPU2201により内部的にC時短遊技状態に制御される場合が生じうる。このように、残保留モードにおいてメインCPU2201により内部的にC時短遊技状態に制御されている場合、「普電ロング開放当り」(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」)の当選確率は例えば48の1となる。
(演出)
この残保留モードにおいて、サブCPU2301は、表示装置2007のメイン領域において、チャレンジモードと同様にゾーン演出を行う。
また、この残保留モードにおいて、サブCPU2301は、例えば、第2特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出をメイン領域に表示し、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれに対応するミニ図柄の可変表示演出をサブ領域に表示する(ただし、第1特別図柄に対応するミニ図柄は常に停止している)。
(残保留モードにおける遊技)
残保留モードにおいて、残保留分の第2特別図柄ゲームが実行されると、例えば319分の1の確率で大当りに当選し、例えば10.5分の1で役物開放当りに当選する。
残保留モードにおいて大当りに当選したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても残保留モードを終了し、例えば100%の確率で第2大当りモードに移行させる。
また、残保留モードにおいて役物開放当りに当選した場合、遊技者が右打ちを行う限り、100%に近い確率でV入賞させることができる。そして、V入賞したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、サブCPU2301は、第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても残保留モードを終了し、第2大当りモードに移行させる。
残保留モードにおいて役物開放当りに当選したにもかかわらずV入賞しなかったとしても、第2特別図柄の残保留が残っている限り、残保留モードが継続する。
なお、残保留モードはメインCPU2201により内部的には通常遊技状態に制御されるため、第2特別図柄ゲームでは、例えば10.5分の1の確率で時短当りに当選しうる。
ただし、本実施例では、残保留モードにおいて時短当りに当選したとしても、第2特別図柄の始動情報についての残保留があれば残保留モードを継続し、第2特別図柄の始動情報についての残保留がなければ残保留モードを終了する。すなわち、残保留モードにおいて時短当りに当選したとしても、保留されている第2特別図柄の始動情報の全部について第2特別図柄ゲームが実行される(終了する)まで、高確モードB(真)に移行せずに、残保留モードが継続される。
なお、残保留モードにおいて時短当りに当選したにもかかわらず残保留モードを継続するようにし、その後、残保留モードの終了前に、大当りに当選するかまたは役物開放当りに当選し且つV入賞したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は遊技モードを第2大当りモードに移行させる。この場合、時短当りに当選したことを遊技者に明示しないようにすることが好ましい。
残保留モードが終了すると、サブCPU2301は、高確モードB(真)、高確モードB(偽)または通常モードに移行させる。
高確モードB(真)に移行するのは、残保留モードが終了するまでに実行された複数回の第2特別図柄ゲームのいずれかにおいて時短当りに当選していた場合である。
また、高確モードB(偽)に移行するのは、残保留モードが終了するまでに実行された複数回の第2特別図柄ゲームの全部がハズレ(役物開放当りであったにもかかわらずV入賞しなかった場合も含む)であって、且つ、上述した所定の演出条件が成立した場合である。
また、通常モードに移行するのは、残保留モードが終了するまでに実行された複数回の第2特別図柄ゲームの全部がハズレ(役物開放当りであったにもかかわらずV入賞しなかった場合も含む)であって、且つ、上述した所定の演出条件が非成立であった場合である。
なお、本実施例では、残保留モードにおいて時短当りに当選したとしても、保留されている第2特別図柄の始動情報の全部についての第2特別図柄ゲームが終了するまで残保留モードが継続されるようにしたが、これに限られない。例えば、残保留モードにおいて時短当りに当選した場合、第2特別図柄の始動情報についての残保留の有無にかかわらず、残保留モードを終了し、高確モードB(真)に移行させるようにしてもよい。
[6-6-9.至福モード]
至福モードでは、メインCPU2201により内部的にB時短遊技状態に制御されている。本実施例において、至福モードは右打ちが正規な遊技態様である。
(各種確率)
至福モードにおいて特別図柄ゲーム(第1特別図柄ゲーム、第2特別図柄ゲーム)が実行された場合の各種確率(大当り確率、役物開放当り確率、時短当り確率)は、通常モードと同じであるため省略する。
また、至福モードでは、高確モード等と同様、メインCPU2201により時短当りに当選したとしてもこれが無視され、サブCPU2301により至福モードが継続される。この点、時短当りに当選するとサブCPU2301により高確モード(C時短遊技状態)に移行させる通常モードと異なる。
至福モードにおいて普通図柄の当り判定処理が実行された場合、「普電ロング開放当り」(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」)の当選確率は、概ね1.1分の1である。
(開始条件)
至福モードの開始条件は、例えば以下のとおりである。
・通常モード、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))、または高確モードB(偽)(すなわち、メインCPU2201により通常遊技状態またはC時短遊技状態に制御されている場合)において、天井カウンタが天井値に到達すること。
(終了条件及び移行先)
至福モードの終了条件は、例えば以下に示す複数の条件のうちいずれか一つを満たすことである。また、終了条件の成立に基づく遊技モードの移行先もあわせて示す。
・特別図柄の可変表示回数500回(第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が500回)⇒通常モード(ただし天井カウンタを更新しない)
・大当り(選択図柄コマンド「z1」、「z2」、「z6」)に当選(条件装置作動時)⇒第1大当りモードまたは第2大当りモードに移行
・役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選し且つV入賞(条件装置作動時)⇒第2大当りモードに移行
至福モードでは、普通図柄ゲームにおける「普電ロング開放当り」(普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」)の当選確率が概ね1.1分の1と高い。しかも、特別図柄ゲームにおける役物開放当りの当選確率が例えば10.5分の1である。そのため、「特別図柄の可変表示回数500回」の条件は、通常は満たすことがない条件である。よって、至福モードは、第2大当りモードへの移行がほぼ確定された遊技モードである。
なお、至福モードの終了条件は上記に限られない。例えば、「普電ロング開放当り」が導出されること、普通電動役物2146の開放回数が規定回数(例えば、通常は満たすことがない条件として10000回等)に到達すること、役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選したもののV入賞しないこと(所謂、役物開放当りのパンク)等についても、至福モードの終了条件に含めるようにしてもよい。このような条件を至福モードの終了条件に含めることにより、たとえ至福モードであっても緊張感を持たせることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
(演出)
サブCPU2301は、至福モードにおいて、例えば、第2大当りモードへの移行がほぼ確定された遊技モードであることを把握可能な至福演出を実行する。具体的には、サブCPU2301は、至福モードにおいて、至福演出画像を表示装置2007(図232参照)の表示領域に表示し、至福演出音をスピーカ2032(図241参照)から出力する。これにより、至福モードにおける興趣を高めることが可能となる。
なお、至福モードは、通常モード、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))、または高確モードB(偽)において、天井カウンタが天井値に到達した場合の遊技モード、すなわちB時短遊技状態における遊技モードである。そのため、B時短遊技状態を搭載しないパチンコ遊技機では、至福モードを設ける必要はない。
また、この至福モードにおいて、サブCPU2301は、例えば、第2特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示演出をメイン領域に表示し、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれに対応するミニ図柄の可変表示演出をサブ領域に表示する(ただし、第1特別図柄に対応するミニ図柄は常に停止している)。
(至福モードにおける遊技)
至福モードにおいて、サブCPU2301は、例えば右打ち指示演出を行う。左打ちで遊技が行われた場合、サブCPU2301は、例えば、警告や右打ち指示演出を行う。
遊技者が右打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として右側領域2107を流下する。右側領域2107を流下する遊技球は、ほぼ通過ゲート2126を通過し、普通図柄ゲームが実行される。
至福モードは、メインCPU2201により内部的にはB時短遊技状態に制御されているため、普通図柄ゲームが実行されると、概ね1.1分の1の確率で「普電ロング開放当り」に当選する。そして、「普電ロング開放当り」に当選する都度、普通電動役物2146(図232参照)が「普電ロング開放」の態様で作動し、遊技者が右打ちを行うことにより、概ね2個程度の遊技球を第2始動口2140(図232参照)に入賞させることが可能となる。このような普通電動役物2146の動作は、至福モードが終了するまで継続する。
普通電動役物2146(図232参照)が「普電ロング開放」の態様で作動した際に、第2始動口2140(図232参照)に遊技球が入賞すると第2特別図柄の始動情報が保留され、第2特別図柄の始動条件が成立すると、第2特別図柄ゲームが実行される。
第2特別図柄ゲームが実行されると、例えば319分の1の確率で大当りに当選し、例えば10.5分の1で役物開放当りに当選する。
至福モードにおいて、大当りに当選したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても至福モードを終了し、例えば100%の確率で第2大当りモードに移行させる。
また、至福モードにおいて役物開放当りに当選した場合、遊技者が右打ちを行う限り、100%に近い確率でV入賞させることができる。そして、V入賞したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、サブCPU2301は、第2特別図柄の始動情報についての残保留があったとしても至福モードを終了し、第2大当りモードに移行させる。
至福モードにおいて役物開放当りに当選したにもかかわらずV入賞しなかった場合(所謂、役物開放当りがパンクした場合)、至福モードが継続する。ただし、上述したように、役物開放当りに当選したにもかかわらずV入賞しなかった場合、サブCPU2301は、至福モードを終了し、通常モードに移行させるようにしてもよい。
至福モードでは、メインCPU2201により内部的にはB時短遊技状態に制御されているため、メインCPU2201により時短当りに当選したとしても無視され、時短当りが無効とされる。
なお、至福モードは、特別図柄の可変表示が例えば500回実行されると終了するが、例えば10.5分の1で役物開放当りに当選し、右打ちする限りV入賞させることが可能であるため、特別図柄の可変表示が例えば500回実行されることによって至福モードが終了するケースはほぼない。
このように、至福モードは、右打ちする限り、第2大当りモードへの移行がほぼ確定された、遊技者にとって最高の気分を味わうことができる遊技モードであるといえる。
なお、特別図柄の可変表示が例えば500回実行されたこと等、至福モードの終了条件にかかわるコマンドをメインCPU2201から受信した場合、サブCPU2301は、至福モードを終了して通常モードに移行させる。通常モードでは、メインCPU2201により内部的には通常遊技状態に制御されるため、特別図柄ゲームにおいて時短当りに当選することが可能となる。ただし、至福モードから移行した通常モード(すなわち、B時短遊技状態から移行した通常遊技状態)では、大当り当選するまでメインCPU2201により天井カウンタが更新されないため、再び至福モード(すなわち、B時短遊技状態)に移行することがない。
また、至福モードは、右打ちが正規な遊技態様であるものの、遊技者が左打ちを行ったり、遊技者が右打ちを行っているものの遊技球が左側領域2106を流下してしまい、第1始動口5120に入賞してしまう場合がある。この場合、第2特別図柄の始動情報が保留されていない等によって第1特別図柄の始動条件が成立し、第1特別図柄ゲームが実行される可能性がある。第1特別図柄ゲームが実行されると、例えば319分の1の確率で大当りに当選し、例えば64分の1の確率で時短当りに当選する。そして、サブCPU2301は、大当りに当選したことを示すコマンドをメインCPU2201から受信すると、遊技モードを第2大当りモードに移行させる。ただし、メインCPU2201は、時短当りに当選した場合はこれを無視し、時短当りを無効とする。
[6-6-10.全体的な遊技の流れ]
次に、遊技者から見た全体的な遊技の流れについて、図232および図260を参照して説明する。以下に説明する遊技の流れは、通常モードにおいて遊技を開始したものとする。また、内部的な制御はメインCPU2201により実行され、表示装置2007の表示領域2007aに表示される装飾図柄や演出画像の制御はサブCPU2301により実行されるが、以下では、遊技者から見た遊技の流れに重きを置いて説明するため、メインCPU2201やサブCPU2301についての記載は省略するものとする。
(通常モード)
通常モードにおいて、遊技者が左打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として左側領域2106を流下する。左側領域2106を流下する遊技球が遊技球振分装置5400に進入すると、かかる遊技球は、第1始動口5120、通過ゲート5125A及び通過ゲート5125Bのうちいずれかに進入する。一方、左側領域2106を流下する遊技球のうち、遊技球振分装置5400に進入しなかった遊技球は、一般入賞口2122に入賞するかまたはアウト口2178から機外に排出される。
遊技球振分装置5400に進入した遊技球が第1始動口5120を通過(入賞)すると、第1特別図柄の始動情報が所定個数(例えば4個)まで保留される。そして、第1特別図柄の始動条件が成立すると、第1特別図柄ゲームが開始される。
第1特別図柄ゲームが開始されると、表示装置2007のメイン領域に、第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示が表示される。そして、装飾図柄の可変表示が終了すると、第1特別図柄ゲームの結果が表示される。
第1特別図柄ゲームの結果として、大当りを示す停止態様が表示される確率は例えば319分の1であり、時短当りを示す停止態様が表示される確率は例えば64分の1である。大当りを示す停止態様および時短当りを示す停止態様のいずれも表示されない場合、ハズレを示す停止態様が表示される。
大当りを示す停止態様が表示されると、通常モードから大当りモードに移行する。この場合、例えば、99%の確率で第1大当りモードに移行し、1%の確率で第2大当りモードに移行する。第1大当りモードに移行すると例えば3R大当り遊技状態に制御され、第2大当りモードに移行すると例えば10R大当り遊技状態に制御される。
時短当りを示す停止態様が表示されると、通常モードから高確モードAに移行する。
ハズレを示す停止態様が表示されると、通常モードが継続する。
このように、通常モードでは、大当りモードへの移行確率よりも高い確率で高確モードAに移行するため、長時間にわたって遊技者を退屈させることなく、興趣を高めることが可能となる。
なお、遊技球振分装置5400(図232参照)に進入した遊技球が通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bを通過すると、普通図柄の始動情報が所定個数(例えば4個)まで保留される。そして、普通図柄の始動条件が成立すると、普通図柄ゲームが開始される。ただし、普通図柄ゲームが開始されたとしても、「普電ロング開放当り」の当選確率が極めて低く(例えば32768分の1)、普通図柄表示部2161で普通図柄が可変表示されているだけであるため、遊技者は、普通図柄ゲームの結果をほぼ意識することはないと考えられる。
ただし、普通図柄ゲームが実行された結果として「普電ロング開放当り」に当選した場合、第2チャレンジモードに移行する。通常モードでは、上述したとおり「普電ロング開放当り」の当選確率が極めて低いため、「普電ロング開放当り」に当選した場合に第2チャレンジモードに移行させることで、遊技者を驚かせることができ、興趣を高めることが可能となる。
(高確モードA)
通常モードから高確モードAに移行すると、遊技者が左打ちで遊技を行う点は通常モードと変わらないものの、通常モードと比べて、普通図柄ゲームにおける「普電ロング開放当り」の当選確率が飛躍的に高められる。
左打ちで発射された遊技球が遊技球振分装置5400に進入し、通過ゲート5125A,5125Bに進入すると、普通図柄の始動情報が所定個数(例えば4個)まで保留される。そして、普通図柄の始動条件が成立すると、普通図柄ゲームが開始される。
なお、高確モードAでは、表示装置2007のメイン領域に、第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示に代えて、普通図柄に対応する装飾図柄の可変表示が表示される。そして、装飾図柄の可変表示が終了すると、普通図柄ゲームの結果が表示される。ただし、高確モードAにおいて、表示装置2007のメイン領域に、普通図柄に対応する装飾図柄の可変表示が表示されることは必須ではなく、第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示を表示してもよい。
普通図柄ゲームの結果として、「普電ロング開放当り」を示す停止態様が表示される確率は例えば48分の1であり、「普電ショート開放当り」を示す停止態様が表示される確率は例えば48分の47である。
「普電ロング開放当り」を示す停止態様は、例えば、ゾロ目やチャンス目のように、遊技者に有利な結果であることを把握できる停止態様であることが好ましい。また、普通図柄ゲームの結果が「普電ロング開放当り」である場合には、普通図柄に対応する装飾図柄の可変表示においてリーチ演出を行った上で、「普電ロング開放当り」を示す停止態様を表示することが好ましい。
「普電ショート開放当り」を示す停止態様は、例えば、バラケ目やリーチハズレのように、遊技者に有利でない結果であることを把握できる停止態様であることが好ましい。
「普電ロング開放当り」を示す停止態様が表示装置2007の表示領域2007aに表示されると、第2チャレンジモードに移行する。
一方、高確モードAにおいて「普電ロング開放当り」を示す停止態様が一度も表示されずに第1特別図柄ゲームが20回行われたり、普通電動役物2146が12回開放すると(すなわち普通図柄ゲームが12回行われると)、高確モードAをから通常モードに移行する。
(第2チャレンジモード)
第2チャレンジモードに移行すると、普通電動役物2146が所定の開放パターン(図249参照の普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」の欄を参照)で開放する。また、表示装置2007の表示領域2007aには、右打ちを指示する右打ち指示演出や、ゾーン演出が行われる期待が高いことを示すチャンス演出が表示される。
普通電動役物2146の開放中に遊技者が右打ちを行い、右打ちされた遊技球が第2始動口2140に入賞すると、第2特別図柄の始動情報が最大で所定個数(例えば4個)まで保留される。すなわち、第2チャレンジモードでは、最大で5回にわたって第2特別図柄ゲームを実行することができる。第2特別図柄ゲームが実行される間、表示装置2007のメイン領域では、大当りモードに移行する可能性が高いことを示すゾーン演出が行われる。このゾーン演出は、第2チャレンジモードにおける演出態様のうちの一つである。
一方、普通電動役物2146の開放中に、第2始動口2140に遊技球を入賞させることができなかった場合、ゾーン演出が行われず、第2特別図柄ゲームも実行されずに、第2チャレンジモードが終了する。
第2チャレンジモードが終了すると、通常モードに移行する。ただしこれは必須ではなく、例えば、第1特別図柄ゲームが20回未満であり、普通電動役物2146の開放も12回未満(すなわち普通図柄ゲームが12回未満)である場合には、高確モードAに戻すようにしてもよい。
ゾーン演出が行われている間、表示装置2007のメイン領域に、第2特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示が表示される。そして、装飾図柄の可変表示が終了すると、第2特別図柄ゲームの結果が表示される。
第2特別図柄ゲームの結果として、大当りを示す停止態様が表示される確率は例えば319分の1であるものの、役物開放当りを示す停止態様が表示される確率は、大当りよりも極めて高い確率(例えば10.5分の1)である。
大当りを示す停止態様が表示されると、第2チャレンジモードを終了し、第2大当りモードに移行する。
一方、大当りを示す停止態様が表示されなくとも、役物開放当りを示す停止態様が表示されると、Vアタッカー2152が所定の開放パターンで開放するとともに、Vアタッカー2152に遊技球を進入させることを促す演出画像等が表示装置2007の表示領域2007aに表示される。
そして、Vアタッカー2152の開放中にV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過すると、第2大当りモードに移行する。本実施例では、上述したように、役物開放当りに当選した場合、遊技者が右打ちを行う限り、100%に近い確率でV入賞させることができる。
なお、役物開放当りを示す停止態様は、遊技者にとって有利な結果であることを示す停止態様(例えばゾロ目)であることが好ましい。この場合、役物開放当りを示す態様と大当りを示す態様とを区別できる停止態様としてもよいし、役物開放当りを示す態様と大当りを示す態様とを区別することができないまたは困難な停止態様としてもよい。
Vアタッカー2152の開放中にV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過しなかった場合、第2特別図柄の始動情報についての残保留があれば第2チャレンジモードを継続し、第2特別図柄の始動情報についての残保留がなければ第2チャレンジモードを終了する。
第2チャレンジモードの終了後、第2チャレンジモードにおいて行われた1回または複数回(最大で5回)の第2特別図柄ゲームにおいて、時短当りに当選していれば高確モードAに移行し、全てハズレであれば通常モードに移行する。
なお、第2チャレンジモードにおいて時短当りに当選していたとしても、時短当りに当選しているか否かを秘匿にするために、時短当りに当選した場合、ハズレを示す停止態様と同じ停止態様が表示されることが好ましい。これにより、第2チャレンジモードにおいて大当りや役物開放当りに当選することなく第2チャレンジモードが終了した場合であっても、高確モードAに移行する可能性があることの期待感を遊技者に与えて興趣を高めることが可能となる。
また、本実施例では、第2特別図柄ゲームの結果が大当りや役物開放当りであったとしても、例えばリーチ演出のような長時間にわたる演出が行われない。低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図245参照)に示されるように、第2特別図柄ゲームの結果によらず、1回の第2特別図柄ゲームにおける可変表示時間は、例えば8000msecまたは13000msecである。
低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図245参照)によれば、第2チャレンジモードにおいて、第2特別図柄や第2特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示時間が相対的に長い場合(例えば13000msecである場合)、可変表示時間が相対的に短い場合(例えば8000msecである場合)と比べて、大当りを示す停止態様または役物開放当りを示す停止態様が表示される期待値が高い。ただし、可変表示時間が第2特別図柄ゲームの結果に応じて大きく異なるわけではなく、例えば通常モードにおける第1特別図柄ゲームと比べてシンプルな演出画像が表示される。
なお、最初に停止した図柄(例えば左図柄)と二番目に停止した図柄(例えば右図柄)とが同じ図柄である場合(すなわりリーチである場合)には、例えば「カキーン」や「キーン」といった特別な演出音がスピーカ2032から出力し、興趣を高めることが好ましい。
このように、第2チャレンジモードは、最大で5回まで実行できる第2特別図柄ゲームにおいて、大当りに当選することを期待するよりも、役物開放当りに当選することによって第2大当りモードに移行することを期待して遊技が行われるモードである。
(第2大当りモード)
第2大当りモードは、3R大当り遊技状態または12R大当り遊技状態が終了するまで継続する。そして、これらの大当り遊技状態が終了すると、第2大当りモードが終了し、特別モードに移行する。
(特別モード)
特別モードでは、A時短遊技状態の時短機能が作動し、右打ちで遊技が行われる。この特別モードにおいて、遊技者が右打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として右側領域2107を流下する。右側領域2107を流下する遊技球が通過ゲート2126を通過すると、普通図柄の始動情報が所定個数(例えば4個)まで保留される。そして、普通図柄の始動条件が成立すると、普通図柄ゲームが開始される。
なお、特別モードでは、表示装置2007のメイン領域に、第2特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示が表示される。そして、装飾図柄の可変表示が終了すると、第2特別図柄ゲームの結果が表示される。
特別モードでは、普通図柄ゲームの結果として「普電ロング開放当り」に当選する確率は例えば1.1分の1であるため(図248参照)、普通図柄ゲームが行われるとほぼ毎ゲームのように、普通電動役物2146が所定の開放パターン(図249参照の普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」の欄を参照)で開放する。
普通電動役物2146の開放中に遊技者が右打ちを行い、右打ちされた遊技球が第2始動口2140に入賞すると、第2特別図柄の始動情報が保留される。なお、普通電動役物2146の開放中に、第2始動口2140に入賞させることができなかったとしても、特別モードは継続される。
第2特別図柄ゲームが行われると、大当りを示す停止態様が表示される確率は例えば319分の1であるものの、役物開放当りを示す停止態様が表示される確率は、大当りよりも極めて高い確率(例えば10.5分の1)である。
そして、役物開放当りを示す停止態様が表示されると、Vアタッカー2152が所定の開放パターンで開放するとともに、Vアタッカー2152に遊技球を進入させることを促す演出画像等が表示装置2007の表示領域2007aに表示される。
そして、大当り当選した場合も含めて、Vアタッカー2152の開放中にV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過すると、第2大当りモードに移行する。なお、上述したとおり、役物開放当りに当選した場合、遊技者が右打ちを行う限り、100%に近い確率でV入賞させることができる。ただし、本実施例では、役物開放当りに当選したときにV入賞しなかったとしても特別モードが継続するが、これに限られず、役物開放当りに当選したもののV入賞しなかった場合、例えば通常モード等の他の遊技モードに移行させてもよいし、第2特別図柄の始動情報についての残保留の有無に応じて通常モードまたは残保留モードに移行させるようにしてもよい。
なお、この特別モードでは、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図246参照)を参照して、変動パターンおよび可変表示時間が決定される。
特別モードにおいて、大当りおよび役物開放当りのいずれにも当選せずに、例えば、第2特別図柄の可変表示回数が12回(正確には、第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が12回)行われると、特別モードが終了する。
特別モードが終了したときに、第2特別図柄の始動情報が保留されていれば残保留モードに移行し、第2特別図柄の始動情報が保留されていなければ通常モードに移行する。
(残保留モード)
残保留モードでは、最大で4回にわたって第2特別図柄ゲームが実行される。また、表示装置2007の表示領域2007aには、第2特別図柄ゲームが実行されている間、第2チャレンジモードにおいて説明したゾーン演出が行われる。
この残保留モードでは、表示装置2007のメイン領域に、第2特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示が表示される。そして、装飾図柄の可変表示が終了すると、第2特別図柄ゲームの結果が表示される。なお、残保留モードは、内部的には時短機能が作動しない通常遊技状態である。
残保留モードでは、特別モードと同様に、第2特別図柄ゲームの結果として大当りを示す停止態様が表示される確率は例えば319分の1である。一方、役物開放当りを示す停止態様が表示される確率は、大当りよりも極めて高い確率(例えば10.5分の1)である。
大当りを示す停止態様が表示されると、残保留モードを終了し、第2大当りモードに移行する。このとき、第2特別図柄の始動情報についての残保留がある場合、この残保留は、第2大当りモードが終了した後の特別モードにおいて用いられ、第2特別図柄ゲームとして実行される。
一方、大当りを示す停止態様が表示されなくとも、役物開放当りを示す停止態様が表示されると、Vアタッカー2152が所定の開放パターンで開放するとともに、Vアタッカー2152に遊技球を進入させることを促す演出画像等が表示装置2007の表示領域2007aに表示される。
そして、Vアタッカー2152の開放中にV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過した場合にも、第2大当りモードに移行する。本実施例では、上述したように、役物開放当りに当選した場合、遊技者が右打ちを行う限り、100%に近い確率でV入賞させることができる。
なお、役物開放当りを示す停止態様は、第2チャレンジモードと同様に、遊技者にとって有利な結果であることを示す停止態様(例えばゾロ目)であることが好ましい。この場合、役物開放当りを示す態様と大当りを示す態様とを区別できる停止態様としてもよいし、役物開放当りを示す態様と大当りを示す態様とを区別することができないまたは困難な停止態様としてもよい。
Vアタッカー2152の開放中にV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過しなかった場合、第2特別図柄の始動情報についての残保留があれば残保留モードを継続し、第2特別図柄の始動情報についての残保留がなければ残保留モードを終了する。
残保留モードの終了後、最大で4回にわたって行われた残保留モードにおける第2特別図柄ゲームのいずれかにおいて時短当りに当選していた場合、高確モードB(真)に移行する。よって、高確モードB(真)に移行した場合、残保留モードが終了したことによる興趣の低下を抑制することが可能となる。高確モードB(真)における遊技は上述した高確モードAにおける遊技と同様であるため、説明を省略する。
残保留モードの終了後、最大で4回にわたって行われた残保留モードにおける第2特別図柄ゲームの結果が全てハズレであった場合、一定の割合で高確モードB(偽)に移行し、それ以外は通常モードに移行する。
高確モードB(偽)に移行した場合、遊技自体は通常モードと同様であるものの、外観上は区別することができない程度に高確モードB(真)と同様の演出が行われるため、残保留モードが終了したことによる興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、最大で4回にわたって行われた残保留モードにおける第2特別図柄ゲームの結果が全て役物開放当りであったにもかかわらず一度もV入賞しなかった場合、時短当りに当選していないことが明らかであるから、通常モードに移行する。
このように、残保留モードは、最大4回実行できる第2特別図柄ゲームにおいて、役物開放当りに当選することによって第2大当りモードを引き戻すことを期待して遊技が行われるモードである。
なお、残保留モードにおいて時短当りに当選していたとしても、かかる時短当りの当選を秘匿にするために、時短当りに当選したときの第2特別図柄の可変表示において、ハズレを示す停止態様と同じ停止態様を表示することが好ましい。さらに本実施例では、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図245)を参照すると分かるように、第2特別図柄ゲームの結果が時短当りである場合とハズレである場合とで、通常変動Aおよび通常変動Bそれぞれの選択率が同じである。これにより、残保留モードにおいて最大4回実行できる第2特別図柄ゲームにおいて、時短当りに当選していたか否かをより一層把握することが可能となり、高確モードB(偽)に移行した場合であっても、内部的に通常遊技状態であることが看破され難くなり、興趣を高めることが可能となる。
また、本実施例では、第2チャレンジモードと同様に、第2特別図柄ゲームの結果が大当りや役物開放当りであったとしても、例えばリーチ演出のような長時間にわたる演出が行われない。低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図245参照)に示されるように、第2特別図柄ゲームの結果によらず、1回の第2特別図柄ゲームにおける可変表示時間は、例えば8000msecまたは13000msecである。
低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図245参照)によれば、残保留モードにおいて、第2特別図柄(すなわち、第2特別図柄に対応する装飾図柄)の可変表示時間が相対的に長い場合(例えば13000msecである場合)、可変表示時間が相対的に短い場合(例えば8000msecである場合)と比べて、大当りを示す停止態様または役物開放当りを示す停止態様が表示される期待値が高い。ただし、可変表示時間が第2特別図柄ゲームの結果に応じて大きく異なるわけではなく、例えば通常モードにおける第1特別図柄ゲームと比べてシンプルな演出画像が表示される。
(高確モードB(偽))
高確モードB(偽)において、遊技者が左打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として左側領域2106を流下する。左側領域2106を流下する遊技球が遊技球振分装置5400に進入すると、かかる遊技球は、第1始動口5120、通過ゲート5125A及び通過ゲート5125Bのうちいずれかに進入する。一方、左側領域2106を流下する遊技球のうち、遊技球振分装置5400に進入しなかった遊技球は、一般入賞口2122に入賞するかまたはアウト口2178から機外に排出される。
遊技球振分装置5400に進入した遊技球が第1始動口5120を通過(入賞)すると、第1特別図柄の始動情報が所定個数(例えば4個)まで保留される。そして、第1特別図柄の始動条件が成立すると、第1特別図柄ゲームが開始される。
第1特別図柄ゲームが開始されると、表示装置2007のメイン領域に、第1特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示が表示される。そして、装飾図柄の可変表示が終了すると、第1特別図柄ゲームの結果が表示される。
第1特別図柄ゲームの結果として、大当りを示す停止態様が表示される確率は例えば319分の1であり、時短当りを示す停止態様が表示される確率は例えば64分の1である。大当りを示す停止態様および時短当りを示す停止態様のいずれも表示されない場合、ハズレを示す停止態様が表示される。
大当りを示す停止態様が表示されると、高確モードB(偽)から大当りモードに移行する。この場合、例えば、99%の確率で第1大当りモードに移行し、1%の確率で第2大当りモードに移行する。第1大当りモードに移行すると例えば3R大当り遊技状態に制御され、第2大当りモードに移行すると例えば10R大当り遊技状態に制御される。
時短当りを示す停止態様が表示されると、高確モードB(偽)から高確モードB(真)に移行する。ただし、高確モードB(偽)と高確モードB(真)とは同じであるか又は外観上区別することが困難であるため、遊技者からは高確モードB(外観では高確モードB(真)と高確モードB(偽)とを区別できないか又は困難であるため、ここではあえて「高確モードB」と記載する)が継続しているように見える。
また、大当りや時短当りが示す停止態様が表示されることなく第1特別図柄ゲームが例えば20回行われると、高確モードB(偽)が終了し、通常モードに移行することが好ましいが、これは必須ではない。
なお、遊技球振分装置5400(図232参照)に進入した遊技球が通過ゲート5125Aまたは通過ゲート5125Bを通過すると、普通図柄の始動情報が所定個数(例えば4個)まで保留される。そして、普通図柄の始動条件が成立すると、普通図柄ゲームが開始される。ただし、普通図柄ゲームが開始されたとしても、「普電ロング開放当り」の当選確率が極めて低い(例えば32768分の1)。ただし、外観上は、「普電ロング開放当り」の当選確率が相対的に高い(例えば48分の1)高確モードB(真)と区別できないか区別困難であるため、興趣を高めることが可能となる。
ただし、上述したとおり「普電ロング開放当り」の当選確率が極めて低いものの、普通図柄ゲームが実行された結果として「普電ロング開放当り」に当選した場合、第2チャレンジモードに移行する。この場合、内部的には通常遊技状態であったにもかかわらず、高確モードB(真)(内部的にC時短遊技状態)であったと遊技者に信じ込ませて、興趣を高めることが可能となる。
なお、普通電動役物2146が12回開放すると(すなわち普通図柄ゲームが12回行われると)、通常モードに移行することが好ましいが、これは必須ではない。
(第1大当りモード)
上述したように、通常モードまたは高確モードB(偽)において、第1特別図柄ゲームの結果として大当りを示す停止態様が表示されると、99%の確率で第1大当りモードに移行する。この第1大当りモードは、3R大当り遊技状態が終了するまで継続する。そして、3R大当り遊技状態が終了すると、第1大当りモードが終了し、第1チャレンジモードに移行する。
(第1チャレンジモード)
第1チャレンジモードに移行すると、普通電動役物2146が所定の開放パターン(図249参照の普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」の欄を参照)で開放する。また、表示装置2007の表示領域2007aには、右打ちを指示する演出画像や、ゾーン演出が行われることを予告するゾーン予告演出画像が表示される。
普通電動役物2146の開放中に遊技者が右打ちを行い、右打ちされた遊技球が第2始動口2140に入賞すると、第2特別図柄の始動情報が最大で所定個数(例えば4個)まで保留される。すなわち、第1チャレンジモードでは、第2チャレンジモードと同様に、最大で5回にわたって第2特別図柄ゲームを実行することができる。また、第2特別図柄ゲームが実行される間、第2チャレンジモードと同様に、表示装置2007のメイン領域では、上述のゾーン演出が行われる。
ただし、普通電動役物2146の開放中に、第2始動口2140に入賞させることができなかったとしても、第1チャレンジモードは終了せず、必ず1回以上は第2特別図柄ゲームが実行される点において、第2チャレンジモードと異なる。
また、第1チャレンジモードにおいて、1回目の第2特別図柄ゲームでは高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図246参照)を参照して変動パターンおよび可変表示時間が決定され、2回目以降の第2特別図柄ゲームでは低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図245参照)を参照して変動パターンおよび可変表示時間が決定される。そのため、第1チャレンジモードにおける1回目の第2特別図柄ゲームの結果がハズレである場合、第2特別図柄の可変表示時間が例えば7000msecであるため、その間に、第2特別図柄の始動情報についての保留を溜めることが可能である。
上記の点を除いて、第1チャレンジモードにおける遊技は、メインCPU2201やサブCPU2301による制御を除いて、外観上は上述した第2チャレンジモードにおける遊技と同様であるため、その他の説明については省略する。
(至福モード)
さらに、本実施例では、通常モードまたは高確モードAにおいて、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の可変表示回数が所定回数に到達すると(天井値に到達すると)、至福モードに移行する。ただし、上述したとおり、この至福モードは必須でないため、通常モードまたは高確モードAにおいて大当りに当選するかまたは役物開放当りに当選し且つV入賞しない限り、通常モードまたは高確モードAが継続するようにしてもよい。
至福モードでは、B時短遊技状態の時短機能が作動し、右打ちで遊技が行われる。ただし、上述したように、通常モードにおいて特別図柄の可変表示回数が天井値に到達した場合と、高確モードAにおいて特別図柄の可変表示回数が天井値に到達した場合とで、時短機能すなわち普通電動役物2146の開放パターンが異なる(図248および図249参照)。すなわち、高確モードAにおいて特別図柄の可変表示回数が天井値に到達した場合は、高確モードAにおける時短機能と同じ時短機能が作動する。
ただし、通常モードにおいて特別図柄の可変表示回数が天井値に到達した場合と、高確モードAにおいて特別図柄の可変表示回数が天井値に到達した場合とで、至福モードにおける時短機能を同じとしてもよい。この場合、複数の時短機能を搭載する必要がないので、制御負荷を抑制することが可能となる。
右側領域2107を流下する遊技球が通過ゲート2126を通過すると、普通図柄の始動情報が所定個数(例えば4個)まで保留される。そして、普通図柄の始動条件が成立すると、普通図柄ゲームが開始される。
至福モードでは、表示装置2007のメイン領域に、第2特別図柄に対応する装飾図柄の可変表示が表示される。そして、装飾図柄の可変表示が終了すると、第2特別図柄ゲームの結果が表示される。
至福モードでは、普通図柄ゲームの結果として「普電ロング開放当り」に当選する確率は例えば1.1分の1である(図248参照)。そのため、普通図柄ゲームが行われるとほぼ毎ゲームのように、普通電動役物2146が所定の開放パターン(図249参照の普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」または「fz2」の欄を参照)で開放し、第2始動口2140に遊技球を入賞させることが可能となる。
普通電動役物2146の開放中に遊技者が右打ちを行い、右打ちされた遊技球が第2始動口2140に入賞すると、第2特別図柄の始動情報が保留される。なお、普通電動役物2146の開放中に、第2始動口2140に入賞させることができなかったとしても、至福モードは継続される。ただし、上述したように、普通図柄ゲームの結果として「普電ロング開放当り」に当選した場合、至福モードを終了させるようにしてもよい。
第2特別図柄ゲームが行われると、大当りを示す停止態様が表示される確率は例えば319分の1であるものの、役物開放当りを示す停止態様が表示される確率は、大当りよりも極めて高い確率(例えば10.5分の1)である。
そして、役物開放当りを示す停止態様が表示されると、Vアタッカー2152が所定の開放パターンで開放するとともに、Vアタッカー2152に遊技球を進入させることを促す演出画像等が表示装置2007の表示領域2007aに表示される。
そして、大当り当選した場合の他、Vアタッカー2152の開放中にV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過した場合にも、第2大当りモードに移行する。なお、上述したとおり、役物開放当りに当選した場合、遊技者が右打ちを行う限り、100%に近い確率でV入賞させることができる。
役物開放当りを示す停止態様が表示されたことによってVアタッカー2152が所定の開放パターンで開放されたにもかかわらずV入賞しなかった場合、至福モードが継続する。ただし、上述したように、Vアタッカー2152が所定の開放パターンで開放されたにもかかわらずV入賞しなかった場合、至福モードを終了(所謂、至福モードをパンク)させて通常モードに移行させるようにしてもよい。ただし、このようにして移行された通常モードは、もはや至福モードに移行することを期待できない通常モードである。
このように、至福モードでは、普通図柄ゲームが行われると例えば1.1分の1で「普電ロング開放当り」に当選することによって普通電動役物2146が開放する。そして、普通電動役物2146が開放したときに第2始動口2140に入賞させると、第2特別図柄ゲームが実行される。この第2特別図柄ゲームでは、例えば10.5分の1の確率で役物開放当りに当選し、V入賞を経て第2大当りモードに移行させることができる。したがって、一旦至福モードに移行すると、第2大当りモードへの移行がほぼ確定される。そのため、通常モードや高確モードAにおいて長時間にわたって大当りモードに移行しない場合に生じうる興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、至福モードを設けることは必須でない旨を上述したが、至福モードのみならず、第1大当りモード、第2大当りモード、通常モード、高確モード(高確モードA、高確モードB(真))、高確モードB(偽)、チャレンジモード(第1チャレンジモード、第2チャレンジモード)、特別モード、及び、残保留モードの全部を設けることは必須ではなく、これらのうちいずれか一または複数のモードついては設けないようにしてもよい。
[7.第7のパチンコ遊技機]
次に、第7のパチンコ遊技機の一例について、以下に説明する。この第7のパチンコ遊技機は、第3のパチンコ遊技機や第6のパチンコ遊技機と同様、1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機であって、第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立する優先変動機である。
以下、第7のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第3のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略するものとする。したがって、この第7のパチンコ遊技機の説明において言及していない点については、第3のパチンコ遊技機と同様である。
なお、以下に説明する第7のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果にC時短当りが含まれておらず、C時短遊技状態に制御されない仕様となっているが、これに限られず、特別図柄の当り判定処理の結果にC時短当りが含まれるようにしてもよい。また、以下に説明する第7のパチンコ遊技機では、天井カウンタが天井値(例えば300回)に到達するとB時短遊技状態に制御される仕様となっているが、これに限られず、B時短遊技状態に制御されない仕様であってもよい。
また、以下の第7のパチンコ遊技機の説明では、第3のパチンコ遊技機と同様の機能を有する構成及び処理については、第3のパチンコ遊技機と同じ符号およびステップ番号を用いて説明する。ただし、第3のパチンコ遊技機と異なる点、すなわち第7のパチンコ遊技機の説明において新たに説明する構成及び処理については、新たな符号及びステップ番号を付すものとする。
[7-1.遊技盤ユニット]
第7のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット2010は、図87に示される第3のパチンコ遊技機と同様であるため、遊技領域2105に配置される各種部材についての説明を省略する。
[7-2.電気的構成]
第7のパチンコ遊技機が備える各種制御回路や各種スイッチ等の各種部材は、図88に示される第3のパチンコ遊技機と同様であるため、これら各種部材についての説明を省略する。
[7-3.基本仕様]
次に、図262~図265を参照して、第3のパチンコ遊技機と異なる基本仕様について説明する。なお、第7のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
なお、以下に説明する第7のパチンコ遊技機では、第3のパチンコ遊技機と同様に確変制御が実行されず、メインCPU2201は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技状態(大当り遊技状態ではない遊技状態)として、時短制御が実行されない通常遊技状態と、大当り遊技状態が終了した次ゲームから時短制御が実行されるA時短遊技状態と、天井カウンタが天井値に到達した場合に時短制御が実行されるB時短遊技状態とのうち、いずれかの遊技状態に制御可能となっている。通常遊技状態における正規な遊技態様は左打ち、A時短遊技状態およびB時短遊技状態における正規な遊技態様は右打ちである。
なお、詳細は後述するが、本実施例において、メインCPU2201は、A時短遊技状態として、A1時短遊技状態、A2時短遊技状態およびA3時短遊技状態のうちいずれかに制御可能となっている。
メインCPU2201によって制御可能な遊技状態は、上記に限られない。例えば、通常遊技状態とA時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれかに制御可能な仕様(A~Cの各時短遊技状態の全てを備える仕様)であってもよいし、通常遊技状態とA時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれかに制御可能な仕様(A~Cの各時短遊技状態のうちB時短遊技状態のみを備えない仕様)であってもよいし、通常遊技状態とA時短遊技状態とのうちいずれかに制御可能な仕様(A~Cの各時短遊技状態のうちA時短遊技状態のみを備える仕様)であってもよい。
[7-3-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図262は、第7のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。
第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)した場合、メインCPU2201は、第1特別図柄当り判定用乱数値を用いた第1特別図柄の当り判定処理に基づいて、特別図柄の当り判定処理の結果を、「大当り」、「役物開放当り」または「ハズレ」に決定する。また、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)した場合、メインCPU2201は、第2特別図柄当り判定用乱数値を用いた第2特別図柄の当り判定処理に基づいて、特別図柄の当り判定処理の結果を、「大当り」、「役物開放当り」または「ハズレ」に決定する。
なお、「役物開放当り」は、一般的に「小当り」と称される場合もあるが、第7のパチンコ遊技機についての説明では「役物開放当り」と称する。
また、特別図柄の当り判定処理の結果としての「大当り」、「役物開放当り」および「ハズレ」のうち、条件装置の作動を伴う結果は「大当り」のみである。特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」である場合、「役物開放当り」であることを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出(この明細書において「確定表示」と称する場合もある)されただけでは条件装置が作動せず、V入賞したことにもとづいて条件装置が作動する。したがって、「役物開放当り」であることを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出されたもののV入賞しなかった場合、条件装置は作動しない。
特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、第3のパチンコ遊技機において説明したように、メインCPU2201は、大入賞口開放制御処理(図94参照)を行う。この第7のパチンコ遊技機において、大入賞口開放制御処理が実行されているときの遊技状態を、大当り遊技状態と称する。この大当り遊技状態では、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の可変表示が実行されない。
大当り遊技状態において、メインCPU2201は、特電用ソレノイド2135により特電用シャッタ2134を作動させて、大入賞口2131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行う。1ラウンドのラウンド遊技において大入賞口2131に入賞可能な遊技個数を例えば10個とし、大入賞口2131に1個の遊技球が入賞したことによって払い出される賞球個数を例えば10個とすると、1ラウンドあたり、例えば100個の遊技球が賞球として払い出されることとなる。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」である場合、第3のパチンコ遊技機において説明したように、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理(図94のS2017を参照)を行う。この第7のパチンコ遊技機において、V入賞装置開放制御処理が実行されているときの遊技状態を、役物開放当り遊技状態と称する。そして、役物開放当り遊技状態に制御された(すなわち、Vアタッカー2152が作動して開閉入賞口2151が開放された)ことによってV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過した場合(V入賞した場合)、メインCPU2201は、大当り遊技状態に制御する。本実施例では、役物開放当り遊技状態において遊技者が右打ちする限り、100%に近い確率でV入賞するように構成されている。ただし、特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であったにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、役物開放当り遊技状態の終了後、大当り遊技状態に制御せず、役物開放当りに当選したときの遊技状態に戻す。
V入賞装置開放制御処理において、メインCPU2201は、Vアタッカー2152を作動させて、開閉入賞口2151が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態とされる役物開放当り遊技状態に制御する。この役物開放当り遊技状態において開閉入賞口2151に入賞可能な遊技個数を例えば9個とし、開閉入賞口2151に1個の遊技球が入賞したことによって払い出される賞球個数を例えば9個とすると、1回の役物開放当り遊技状態において、例えば81個の遊技球が賞球として払い出されることとなる。
なお、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、メインCPU2201は、複数ラウンドにわたってラウンド遊技が実行される大当り遊技状態に制御する。この大当り遊技状態は、役物開放当り遊技状態において実行されたV入賞装置開放制御処理(すなわちVアタッカー2152の作動)を1ラウンド目のラウンド遊技とし、その後、複数ラウンドにわたってラウンド遊技が実行される大当り遊技状態である。この場合、1ラウンド目のラウンド遊技はVアタッカー2152を作動させてV入賞装置2150が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行する遊技であり、2ラウンド目以降のラウンド遊技についても、Vアタッカー2152を作動させてV入賞装置2150が閉鎖状態から所定期間にわたって開放情報に移行する遊技である。ただし、これに限られず、2ラウンド目以降のラウンド遊技については、特電用シャッタ2134を作動させて大入賞口2131を所定期間にわたって開放状態とする遊技としてもよい。
したがって、1回の役物開放当り遊技状態において遊技者に賞球として払い出される遊技個数の期待値(例えば、81個)と、1回の大当り遊技状態において遊技者に賞球として払い出される遊技個数の期待値とを比較すると、1回の大当り遊技状態において遊技者に賞球として払い出される遊技個数の期待値(例えば、1ラウンド遊技あたり100個×ラウンド数)の方が大きい。
なお、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態において、特電用シャッタ2134を作動させて大入賞口2131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行う。一方、特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であって且つV入賞した場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態において、Vアタッカー2152を作動させてV入賞装置2150が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行う。すなわち、本実施例では、大当り当選に基づいて制御される大当り遊技状態と、役物開放当り当選且つV入賞に基づいて制御される大当り遊技状態とで、ラウンド遊技として作動する役物が異なる。ただし、これに限られず、例えば特別電動役物ユニット2130を備えず、大当り当選に基づいて制御される大当り遊技状態と、役物開放当り当選且つV入賞に基づいて制御される大当り遊技状態とで共通の役物(例えば、Vアタッカー2152)を作動させてラウンド遊技を実行するようにしてもよい。
第7のパチンコ遊技機において、メインCPU2201は、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合、「役物開放当り」に決定する場合があるが、これは必須ではない。例えば、メインCPU2201は、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合は「役物開放当り」に決定せず、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合に限り「役物開放当り」に決定しうるようにしてもよい。
図262に示されるように、メインROM2202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルには、始動口(第1始動口2120、第2始動口2140)への入賞に基づいて実行される特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の当り判定処理に用いられるデータとして、第1特別図柄および第2特別図柄のそれぞれに応じて、「大当り」、「役物開放当り」または「ハズレ」に決定される特別図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「大当り判定値データ」、「役物開放当り判定値データ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。
なお、この第7のパチンコ遊技機では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、特別図柄当り判定用乱数値の総乱数値は65536である。すなわち、上記の第1特別図柄当り判定用乱数値および第2特別図柄当り判定用乱数値はいずれも0~65535の範囲(幅)で発生する。
図262に示されるように、第7のパチンコ遊技機では、メインCPU2201により第1特別図柄の当り判定処理が実行された場合、例えば、概ね100.05分の1の確率で大当りに決定され、65536分の1の確率で役物開放当りに決定され、その他はハズレに決定される。一方、メインCPU2201により第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合、例えば、概ね100.05分の1の確率で大当りに決定され、概ね34.5分の1の確率で役物開放当りに決定され、その他はハズレに決定される。
このように、第1特別図柄の当り判定処理が実行された場合と第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合とで、大当り確率は同じである。一方、役物開放当り確率は、第1特別図柄の当り判定処理が実行された場合よりも、第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合の方が高い。
[7-3-2.特別図柄判定テーブル]
図263は、第7のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、始動口(第1始動口2120、第2始動口2140)に遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。「選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りや役物開放当りであった場合に、大当り種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図263に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第1始動口2120に遊技球が入賞した際に抽出された特別図柄の図柄乱数値が0~29のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z0」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第2始動口2140に遊技球が入賞した際に抽出された特別図柄の図柄乱数値が30~99のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られた場合、例えば、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、例えば、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z3」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~39のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が40~99のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~53のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z6」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が54~99のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、例えば、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z8」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」を選択する。
なお、第7のパチンコ遊技機では説明を省略するが、主制御回路2200のメインROM2202には、第1のパチンコ遊技機において説明した特別図柄停止態様決定テーブル(図12(A)参照)に相当する特別図柄停止態様決定テーブルが記憶されている。特別図柄停止態様決定テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別図柄表示部2163または第2特別図柄表示部2164(図88参照)に導出される特別図柄の停止態様を、選択図柄コマンドに応じて決定する際に参照されるテーブルである。また、特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)には、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の当り判定処理の結果に基づいて、大当りの表示態様、役物開放当りの表示態様またはハズレの表示態様が導出される。特別図柄の当り判定処理の結果が大当りまたは役物開放当りである場合、例えば、選択図柄コマンド「z0」~「z2」および「z4」~「z7」のそれぞれに対応する表示態様が表示される。そのため、遊技者は、第1特別図柄表示部2163または第2特別図柄表示部2164に導出された表示態様を確認することで、当りの種類を判別することが可能である。
[7-3-3.大当り種類決定テーブル]
図264は、第7のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている大当り種類決定テーブルの一例である。大当り種類決定テーブルは、所定のタイミングにおける遊技状態(通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態)と、特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される選択図柄コマンドとに応じて、大当りの種類を決定する際に参照される。
本実施例において、上記の「所定のタイミングにおける遊技状態」は、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」、「z4」、「z5」)である場合、特別図柄の可変表示の開始時すなわち特別図柄可変表示開始処理(図94のS2013参照)の実行時が相当する。また、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)である場合、特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当りであることが導出された後のV入賞時における遊技状態が「所定のタイミングにおける遊技状態」に相当する。特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当りであることが導出されたにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態に制御しない。
大当り種類決定テーブル(図264参照)を参照して決定される大当り種類は、例えば、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技のラウンド数、および、大当り遊技状態終了後の遊技状態(すなわち、大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグの種類)である。本実施例において、A時短フラグの種類は、A1時短フラグ、A2時短フラグおよびA3時短フラグの3種類であるが、これらについては後述する。
メインCPU2201は、決定されたラウンド数を、大当り遊技状態の開始時(すなわち、大入賞口開放準備処理(図94のS2018参照))においてセットする。またメインCPU2201は、決定されたA時短フラグを、大当り遊技状態の終了時(すなわち、大当り終了処理(図94のS2020))においてセットする。
例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(例えば、選択図柄コマンド「z1」)であって、特別図柄の可変表示の開始時の遊技状態が通常遊技状態である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を「3」に決定し、大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグをA3時短フラグに決定する。そして、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理においてラウンド数を「3」にセットし、大当り終了処理においてA3時短フラグをセットする。
また、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(例えば、選択図柄コマンド「z6」)であって、V入賞時における遊技状態が通常遊技状態である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を「10」に決定し、大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグをA2時短フラグに決定する。そして、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理においてラウンド数を「10」にセットし、大当り終了処理においてA2時短フラグをセットする。
さらに、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(例えば、選択図柄コマンド「z6」)であって、V入賞時における遊技状態がA時短遊技状態である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を「10」に決定し、大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグをA1時短フラグに決定する。そして、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理においてラウンド数を「10」にセットし、大当り終了処理においてA1時短フラグをセットする。
なお、本実施例では、大当り種類決定テーブル(図264参照)において、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(例えば、選択図柄コマンド「z7」)であって且つA時短遊技状態の欄には、ラウンド数および大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグが設定されていない。詳細は後述するが、A時短遊技状態において、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(例えば、選択図柄コマンド「z7」)である場合、V入賞時における遊技状態は通常遊技状態となり、A時短遊技状態である場合がありえないからである。また、同様に、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(例えば、選択図柄コマンド「z6」、「z7」)であって且つB時短遊技状態の欄には、ラウンド数および大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグが設定されていない。詳細は後述するが、B時短遊技状態において、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(例えば、選択図柄コマンド「z6」、「z7」)である場合、V入賞時における遊技状態は通常遊技状態となり、B時短遊技状態である場合がありえないからである。ただし、上記の場合、大当り種類決定処理において参照されることはないものの、ラウンド数および大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグを設定してもよい。
以下、この第7のパチンコ遊技機の説明において、特別図柄の可変表示の開始時の遊技状態に応じてラウンド数が「3」に決定される大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」、「z5」)を「3R大当り」と称する。同様に、特別図柄の可変表示の開始時の遊技状態に応じてラウンド数が「10」に決定される大当り(選択図柄コマンド「z4」)を10R大当りと称する。
また、この第7のパチンコ遊技機の説明において、V入賞時の遊技状態に応じてラウンド数が「10」に決定される役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」の役物開放当り)を「10R対応役物開放当り」と称し、V入賞時の遊技状態に応じてラウンド数が「3」に決定される役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」の役物開放当り)を「3R対応役物開放当り」と称する。
さらに、3R大当りが特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出された場合、または、3R対応役物開放当りが特別図柄表示部(本実施例では第2特別図柄表示部2164)に導出され且つV入賞した場合に制御される大当り遊技状態を、3R大当り遊技状態と称する。同様に、10R大当りが特別図柄表示部(本実施例では第2特別図柄表示部2164)に導出された場合、または、10R対応役物開放当りが特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出され且つV入賞した場合に制御される大当り遊技状態を、10R大当り遊技状態と称する。
なお、図264に示されるように、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りまたは役物開放当りである場合、大当り種類(すなわち選択図柄コマンド)がいずれであっても、A1時短フラグ、A2時短フラグおよびA3時短フラグのうち、いずれかのA時短フラグに決定される。すなわち、大当り遊技状態の終了後、常に、A1時短フラグ、A2時短フラグおよびA3時短フラグのうちいずれかがオンにセットされるA時短遊技状態に制御される。ただし、これに限られず、大当り遊技状態の終了後、いずれのA時短フラグもセットされずに通常遊技状態に制御される大当り種類を設けてもよい。
また、詳細は、図265を参照して後述するが、本実施例において、A1時短フラグがセットされた場合と、A2時短フラグがセットされた場合と、A3時短フラグがセットされた場合とでは、A時短遊技状態の終了条件(以下、単に「A時短終了条件」と称する)が異なる。
[7-3-3.A時短終了条件決定テーブル]
図265は、第7のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されているA時短終了条件決定テーブルの一例である。A時短終了条件決定テーブルは、大当り種類決定テーブル(図264参照)を参照して大当り種類が決定されたことにもとづいて、決定された大当り種類(すなわち、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグの種類)に応じて、A時短終了条件を決定する際に参照される。
メインCPU2201は、決定されたA時短終了条件を、大当り遊技状態の終了時(すなわち、大当り終了処理(図94のS2020))においてセットする。
図265に示されるように、本実施例では、A時短終了条件として、時短回数と、役物開放当り導出回数とが決定される。A時短終了条件として決定された時短回数と役物開放当り導出回数とのうち、いずれか一方の条件が満たされると、メインCPU2201は、A時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。また、役物開放当り導出回数は、役物開放当りの種類(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)のそれぞれについて決定されるが、選択図柄コマンド「z2」、「z6」および「z7」の全部がA時短終了条件として決定された場合、選択図柄コマンド「z2」、「z6」および「z7」のうちいずれか一つの役物開放当りが導出された時点で、メインCPU2201は、A時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。なお、メインCPU2201は、条件装置が作動した場合にもA時短遊技状態を終了する。
本実施例において、A時短終了条件として決定される時短回数は、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグの種類に応じて異なっている。なお、本実施例において、A時短遊技条件として決定される時短回数は、第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が相当する(以下、第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和を、単に「特別図柄の可変表示回数」と称する)。ただし、これに限られず、特別図柄の可変表示回数をA時短終了条件として決定することに加えてまたは代えて、第1特別図柄の可変表示回数および第2特別図柄の可変表示回数のそれぞれをA時短終了条件として決定し、いずれかの条件を満たした場合にA時短遊技状態を終了するようにしてもよい。
また、A時短終了条件として決定される役物開放当り導出回数は、特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の確定表示回数が相当する。
(A1時短フラグに決定された場合)
本実施例において、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA1時短フラグに決定された場合、メインCPU2201は、A時短終了条件として、時短回数を例えば296回に決定するとともに、役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)の導出回数を例えば1回に決定する一方、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)の導出回数についてはA時短終了条件として決定しない。
大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA1時短フラグに決定された場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了時にA1時短フラグをオンにセットし、大当り遊技状態が終了した次ゲームから、特別図柄の可変表示を最大で例えば296回実行することが可能なA1時短遊技状態に制御する。第2特別図柄の始動情報を最大で4個まで保留できることに鑑みると、A1時短フラグがオンにセットされた場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の可変表示を最大で300回まで実行できることとなる。
そして、A1時短遊技状態において、大当り遊技状態に制御されることなく特別図柄の可変表示が例えば296回実行されると、メインCPU2201は、A1時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。
ただし、A1時短遊技状態において、特別図柄の可変表示が296回実行されるまでの間に役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)であることを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に例えば1回確定表示された場合、メインCPU2201は、ただち(少なくとも、役物開放当り遊技状態の実行によりV入賞口2155への遊技球の通過が可能となる前)に、A1時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。すなわち、役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)が第2特別図柄表示部2164に確定表示された場合、第2特別図柄の可変表示が開始されるときの遊技状態がA時短遊技状態であったとしても、役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)であることを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、V入賞時の遊技状態は通常遊技状態となる。
これに対し、A1時短遊技状態において、特別図柄の可変表示が296回実行されるまでの間に役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)であることを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に確定表示された場合、メインCPU2201の制御によってA1時短遊技状態が継続される。すなわち、この場合、V入賞時の遊技状態はA1時短遊技状態となる。
(A2時短フラグに決定された場合)
大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA2時短フラグに決定された場合、メインCPU2201は、A時短終了条件として、時短回数を例えば26回に決定するとともに、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の導出回数を例えば1回に決定する。
大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA2時短フラグに決定された場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了時にA2時短フラグをオンにセットし、大当り遊技状態が終了した次ゲームから、特別図柄の可変表示を最大で例えば26回実行することが可能なA2時短遊技状態に制御する。第2特別図柄の始動情報を最大で4個まで保留できることに鑑みると、A2時短フラグがオンにセットされた場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の可変表示を最大で30回まで実行できることとなる。
そして、A2時短遊技状態において特別図柄の可変表示が26回実行されると、メインCPU2201は、A2時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。
ただし、A2時短遊技状態において、特別図柄の可変表示が26回実行されるまでの間に役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」および「z7」のうちいずれか)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に確定表示された場合、メインCPU2201は、ただち(少なくとも、役物開放当り遊技状態の実行によりV入賞口2155への遊技球の通過が可能となる前)に、A2時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。
(A3時短フラグに決定された場合)
大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA3時短フラグに決定された場合、メインCPU2201は、A時短終了条件として、時短回数を例えば4回に決定するとともに、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の導出回数を例えば1回に決定する。
大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA3時短フラグに決定された場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了時にA3時短フラグをオンにセットし、大当り遊技状態が終了した次ゲームから、特別図柄の可変表示を最大で例えば4回実行することが可能なA3時短遊技状態に制御する。第2特別図柄の始動情報を最大で4個まで保留できることに鑑みると、A3時短フラグがオンにセットされた場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の可変表示を最大で8回まで実行できることとなる。
そして、A3時短遊技状態において特別図柄の可変表示が例えば4回実行されると、メインCPU2201は、A3時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。
ただし、A3時短遊技状態において、特別図柄の可変表示が例えば4回実行されるまでの間に役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」および「z7」のうちいずれか)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に確定表示された場合、メインCPU2201は、ただち(少なくとも、役物開放当り遊技状態の実行によりV入賞口2155への遊技球の通過が可能となる前)に、A3時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。
なお、時短性能は、A1時短遊技状態とA2時短遊技状態とA3時短遊技状態とで同じであってもよいし、A1時短遊技状態とA2時短遊技状態とA3時短遊技状態とで互いに異ならせてもよいし、A1時短遊技状態とA2時短遊技状態とA3時短遊技状態とのうちいずれか一つの時短性能のみを他の二つの時短性能と異ならせてもよい。A1時短遊技状態とA2時短遊技状態とA3時短遊技状態とのうち少なくとも一つの時短性能のみを他の時短性能と異ならせる場合、A1時短遊技状態を遊技者に最も有利な時短性能としてもよいし、A2時短遊技状態を遊技者に最も有利な時短性能としてもよいし、A3時短遊技状態を遊技者に最も有利な時短性能としてもよい。なお、時短性能とは、上述したとおり、入賞口(例えば、本実施例では第2始動口2140(図87参照))への遊技球の入賞の容易さを変更する性能であって、「普通図柄当り」の当選確率、普通図柄の可変表示時間、または/および普通電動役物2146(図87参照)の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間等)等をいう。
また、本実施例では、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA1時短フラグである場合、A時短終了条件決定テーブル(図265参照)において、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)の導出回数についてはA時短終了条件として決定しない。ただし、これに限られず、例えば、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)の導出回数を複数回(例えば2回)に決定するようにしてもよい。
すなわち、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA1時短フラグである場合、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)の導出回数をA時短終了条件として決定しない場合、A1時短遊技状態において、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)の導出回数にかかわらず、メインCPU2201は、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)が導出されたことにもとづいてA1時短遊技状態を終了させることがない。
これに対し、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA1時短フラグである場合、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)の導出回数を例えば2回に決定した場合、A1時短遊技状態において、メインCPU2201は、1回目の役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)の導出にもとづいてA1時短遊技状態を終了させずにA1時短遊技状態を継続するため、V入賞時の遊技状態はA1時短遊技状態となる。
そして、1回目の役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)が導出されたときにV入賞させることができなかった場合、A1時短遊技状態での遊技が継続し、このA1時短遊技状態において、2回目の役物開放当りが導出される場合が生じうる。この2回目の役物開放当りが導出される場合、導出される役物開放当りが選択図柄コマンド「z7」である場合のみならず、選択図柄コマンド「z2」または「z6」であったとしても、メインCPU2201は、2回目の役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の導出にもとづいてA1時短遊技状態を終了して通常遊技状態に制御する。そのため、この場合、V入賞時の遊技状態は通常遊技状態となる。
[7-3-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図266は、第7のパチンコ遊技機における低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。また、図267は、第7のパチンコ遊技機における高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。これらのテーブルは、いずれも、第7のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている。なお、図266および図267の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。
メインCPU2201は、第1始動口2120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口2140への遊技球の入賞に基づくときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図266および図267の特別図柄の変動パターンテーブルは、例えば第1のパチンコ遊技機において説明した特別図柄の変動パターン決定処理(図78のS1037参照)を実行する際に参照されるテーブルである。
左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態では、例えば図266に示される低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定される。
一方、右打ちが正規な遊技態様とされるA時短遊技状態またはB時短遊技状態では、例えば図267に示される高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定される。
なお、本実施例では、A時短遊技状態およびB時短遊技状態のいずれであっても、例えば図267に示される高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定されるようにしているが、これに限られない。例えば、A時短遊技状態とB時短遊技状態とで、異なる変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定されるようにしてもよい。さらには、A1時短遊技状態とA2時短遊技状態とA3時短遊技状態とでそれぞれ異なる変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定されるようにしてもよいし、A1時短遊技状態とA2時短遊技状態とA3時短遊技状態とのうちいずれか一つのA時短遊技状態と他のA時短遊技状態とで異なる変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定されるようにしてもよい。
また、この第7のパチンコ遊技機においても、第1~第6のパチンコ遊技機と同様に、先読み演出が実行されるようにすることが好ましいが、ここでは、先読み演出についての説明を省略する。
[7-4.主制御処理]
上述したとおり、第7のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果にC時短当りが含まれておらず、C時短遊技状態に制御されない仕様となっている。そのため、第7のパチンコ遊技機において、メインCPU2201は、C時短遊技状態にかかわる処理(制御)を実行しないものの、他の処理については、以下に説明する処理を除き、基本的には、第3のパチンコ遊技機と同様の処理を実行する。以下、第7のパチンコ遊技機のメインCPU2201により実行される処理のうち、第3のパチンコ遊技機と異なる処理について説明する。
[7-4-1.特別図柄可変表示開始処理]
第7のパチンコ遊技機において、メインCPU2201は、特別図柄可変表示開始処理(図95参照)に代えて、図268に示される特別図柄可変表示開始処理を実行する。図268は、第7のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。
図268に示されるように、メインCPU2201は、特別図柄決定処理(S2024)を実行した後、S2023において実行された特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」、「z4」、「z5」)であるか否かを判定する(S2024A)。
特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」、「z4」、「z5」)である場合(S2024AがYES判定の場合)、メインCPU2201は、大当り種類決定テーブル(図264参照)を参照し、大当り種類決定処理(S2025)を実行し、大当りの種類を決定する。上述したとおり、大当り種類決定処理で決定されるのは、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技のラウンド数、および、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグの種類である。なお、上記の大当り種類決定処理(S2025)は、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果がハズレである場合にも実行するようにしてもよい。
一方、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」、「z4」、「z5」)でない、すなわち役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)であると判定された場合(S2024AがNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を、S2026に移す。
このように、第7のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」、「z4」、「z5」)である場合に限り、特別図柄可変表示開始処理(図94のS2013参照)すなわち特別図柄の可変表示の開始時に大当り種類判定処理(S2025)が実行され、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果が役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)である場合には、特別図柄の可変表示の開始時に大当り種類判定処理(S2025)が実行されない。この点において、特別図柄決定処理(S2024)が実行された後、大当りであるか否か役物開放当りであるかにかかわらず大当り種類決定処理(S2025)が実行される第3のパチンコ遊技機と異なる。
[7-4-2.特別図柄遊技判定処理]
第7のパチンコ遊技機において、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理(図97参照)に代えて、図269に示される特別図柄遊技判定処理を実行する。図269は、第7のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。
図269に示されるように、特別図柄遊技判定処理(図94のS2015参照)において役物開放当りであると判定された場合(S2060がYES判定の場合)、メインCPU2201は、役物開放当り時フラグ処理(S2060A)を実行する。この役物開放当り時フラグ処理(S2060A)については、図270を参照して後述する。
そして、第7のパチンコ遊技機において、メインCPU2201は、役物開放当り時フラグ処理(S2026A)を実行した後、処理を、S2061に移す。この点、特別図柄遊技判定処理(図94のS2015参照)において役物開放当りであると判定された場合(S2060がYES判定の場合)に、役物開放当り時フラグ処理(S2060A)を実行することなく処理をS2061に移す第3のパチンコ遊技機と異なる。
[7-4-3.役物開放当り時フラグ処理]
次に、図270を参照して、特別図柄遊技判定処理(図269参照)中のS2060AでメインCPU2201により実行される役物開放当り時フラグ処理について説明する。図270は、第7のパチンコ遊技機の特別図柄遊技判定処理中に実行される役物開放当り時フラグ処理(S2060A)の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、A3時短フラグがオンであるか否かを判定する(S2251)。
S2251において、A3時短フラグがオンであると判定された場合(S2251がYES判定された場合)、メインCPU2201は、処理を、S2252に移す。
S2252において、メインCPU2201は、対応する役物開放当りカウンタ減算処理を実行する。詳述すると、メインCPU2201は、役物開放当りカウンタとして、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)の導出回数を計数する役物開放当りカウンタ(z2)と、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)の導出回数を計数する役物開放当りカウンタ(z6)と、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)の導出回数を計数する役物開放当りカウンタ(z7)とを有する。そして、役物開放当りに当選した場合(S2060がYES判定の場合)、当選した役物開放当りに対応する役物開放当りカウンタの減算処理を実行する。例えば、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)に当選した場合、対応する役物開放当り開放当りカウンタとして、役物開放当りカウンタ(z2)減算処理を実行する。S2252の処理を実行した後、メインCPU2201は、処理を、S2253に移す。
S2253において、メインCPU2201は、対応する役物開放当りカウンタ、すなわちS2252において減算処理された役物開放当りカウンタが1より小さいか否かを判定する。
なお、S2253では、対応する役物開放当りカウンタのみならず、全ての役物開放当りカウンタが1より小さいか否かを判定するようにしてもよい。
S2253において、対応する役物開放当りカウンタが1より小さいと判定(S2253がYES判定)されると、メインCPU2201は、処理を、S2254に移す。
一方、S2253において、対応する役物開放当りカウンタが1より小さくないと判定(S2253がNO判定)されると、メインCPU2201は、役物開放当り時フラグ処理を終了し、処理を、特別図柄遊技判定処理(図269参照)に戻す。
S2254において、メインCPU2201は、A3時短フラグをオフにセットする。なお、図示していないが、ここでは、A3時短フラグをオフにセットするだけでなく、役物開放当りカウンタおよびA時短フラグ等の時短制御にかかわるフラグやカウンタ等をリセットすることが好ましい。その後、メインCPU2201は、役物開放当り時フラグ処理を終了し、処理を、特別図柄遊技判定処理(図269参照)に戻す。
なお、本実施例では、A時短終了条件決定テーブル(図265参照)に示されるように、A3時短フラグがセットされる場合、役物開放当り(「z2」、「z6」、「z7」のそれぞれ)の導出回数として「1回」がセットされる。そのため、S2252の処理が実行されると、S2253において1より小さくないと判定(S2253がNO判定)されることがなく、必ず、S2253において1より小さいと判定(S2253がYES判定)される。よって、S2253においてNO判定された場合、エラー処理を実行するようにしてもよい。
S2251に戻って、A3時短フラグがオンでないと判定された場合(S2251がNO判定された場合)、メインCPU2201は、処理を、S2255に移す。
S2255において、メインCPU2201は、A2時短フラグがオンであるか否かを判定する。
S2255において、A2時短フラグがオンであると判定された場合(S2255がYES判定された場合)、メインCPU2201は、処理を、S2256に移す。
S2256において、メインCPU2201は、対応する役物開放当りカウンタ減算処理を実行する。この処理は、S2252の処理と同様である。例えば、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)に当選した場合、対応する役物開放当り開放当りカウンタとして、役物開放当りカウンタ(z6)減算処理を実行する。S2256の処理を実行した後、メインCPU2201は、処理を、S2257に移す。
S2257において、メインCPU2201は、対応する役物開放当りカウンタ、すなわちS2252において減算処理された役物開放当りカウンタが1より小さいか否かを判定する。この処理は、S2253の処理と同様である。よって、このS2257においても、対応する役物開放当りカウンタのみならず、全ての役物開放当りカウンタが1より小さいか否かを判定するようにしてもよい。
S2257において、対応する役物開放当りカウンタが1より小さいと判定(S2257がYES判定)されると、メインCPU2201は、処理を、S2258に移す。
一方、S2257において、対応する役物開放当りカウンタが1より小さくないと判定(S2257がNO判定)されると、メインCPU2201は、役物開放当り時フラグ処理を終了し、処理を、特別図柄遊技判定処理(図269参照)に戻す。
S2258において、メインCPU2201は、A2時短フラグをオフにセットする。なお、図示していないが、ここでは、A2時短フラグをオフにセットするだけでなく、役物開放当りカウンタおよびA時短フラグ等の時短制御にかかわるフラグやカウンタ等をリセットすることが好ましい。その後、メインCPU2201は、役物開放当り時フラグ処理を終了し、処理を、特別図柄遊技判定処理(図269参照)に戻す。
なお、A3時短フラグがセットされる場合と同様、A2時短フラグがセットされる場合も、A時短終了条件決定テーブル(図265参照)に示されるように、役物開放当り(「z2」、「z6」、「z7」のそれぞれ)の導出回数として「1回」がセットされる。そのため、S2256の処理が実行されると、S2257において1より小さくないと判定(S2257がNO判定)されることがなく、必ず、S2257において1より小さいと判定(S2257がYES判定)される。よって、S2257においてNO判定された場合にも、エラー処理を実行するようにしてもよい。
S2255に戻って、A2時短フラグがオンでないと判定された場合(S2255がNO判定された場合)、メインCPU2201は、処理を、S2259に移す。
S2259において、メインCPU2201は、A1時短フラグがオンであるか否かを判定する。
S2259において、A1時短フラグがオンであると判定された場合(S2259がYES判定された場合)、メインCPU2201は、処理を、S2260に移す。
S2260において、メインCPU2201は、当選した役物開放当りが選択図柄コマンド「z7」の3R対応役物開放当りであるか否かを判定する。
S2260において、当選した役物開放当りが選択図柄コマンド「z7」の3R対応役物開放当りでない、すなわち10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)または10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)であると判定された場合(S2260がNO判定された場合)、メインCPU2201は、役物開放当り時フラグ処理を終了し、処理を、特別図柄遊技判定処理(図269参照)に戻す。A1時短フラグがセットされる場合、A時短終了条件決定テーブル(図265参照)に示されるように、10R対応役物開放当り(「z2」、「z6」)の導出回数についてはセットされないからである。
一方、S2260において、当選した役物開放当りが選択図柄コマンド「z7」の3R対応役物開放当りであると判定された場合(S2260がYES判定された場合)、メインCPU2201は、処理を、S2261に移す。
S2261において、メインCPU2201は、役物開放当りカウンタ(z7)減算処理を実行する。S2261の処理を実行した後、メインCPU2201は、処理を、S2262に移す。
S2262において、役物開放当りカウンタ(z7)が1より小さいと判定(S2262がYES判定)されると、メインCPU2201は、処理を、S2263に移す。
一方、S2262において、役物開放当りカウンタ(z7)が1より小さくないと判定(S2262がNO判定)されると、メインCPU2201は、役物開放当り時フラグ処理を終了し、処理を、特別図柄遊技判定処理(図269参照)に戻す。
S2263において、メインCPU2201は、A1時短フラグをオフにセットする。なお、図示していないが、ここでは、A1時短フラグをオフにセットするだけでなく、役物開放当りカウンタおよびA時短フラグ等の時短制御にかかわるフラグやカウンタ等をリセットすることが好ましい。その後、メインCPU2201は、役物開放当り時フラグ処理を終了し、処理を、特別図柄遊技判定処理(図269参照)に戻す。
なお、A1時短フラグがセットされる場合、A時短終了条件決定テーブル(図265参照)に示されるように、3R対応役物開放当り(「z7」)の導出回数として「1回」がセットされる。そのため、S2261の処理が実行されると、S2262において1より小さくないと判定(S2262がNO判定)されることがなく、必ず、S2262において1より小さいと判定(S2262がYES判定)される。よって、S2262においてNO判定された場合、エラー処理を実行するようにしてもよい。
このように、第7のパチンコ遊技機では、A2時短遊技状態またはA3時短遊技状態において、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであることを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出されると、導出された役物開放当りが3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)であるか10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)であるかにかかわらず、メインCPU2201は、A2時短遊技状態またはA3時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。すなわち、役物開放当り遊技状態としてのV入賞装置開放制御処理(図94のS2017を参照)が実行される時点では、通常遊技状態に制御されることとなる。
一方、A1時短遊技状態において、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであることを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出されたとしても、導出された役物開放当りが3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)であることを示す表示態様である場合に限りA1時短フラグをオフにセットする(S2260~S2263を参照)。そして、特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)であることを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出されたとしても、メインCPU2201はA1時短フラグをオフにセットしない(S2260のNO判定の場合を参照)。すなわち、役物開放当り遊技状態としてのV入賞装置開放制御処理(図94のS2017を参照)が実行される時点では、A1時短遊技状態に継続して制御されることとなる。
なお、本実施例では、先ず、成立しているA時短フラグを判定し(S2251、S2255、S2259)、成立しているA時短フラグに応じて役物開放当りカウンタ減算処理(S2252、S2256、S2261)を実行するようにしているが、これに限られない。例えば、先ず、選択図柄コマンド「z7」の役物開放当りであるか否かを判定し、選択図柄コマンド「z7」の役物開放当りである場合、成立しているA時短フラグにかかわらず役物開放当りカウンタ(z7)減算処理を実行し、選択図柄コマンド「z2」または「z6」の役物開放当りである場合、役物開放当り時フラグ処理を終了し、A2時短フラグオンまたはA3時短フラグオンであれば役物開放当りカウンタ(z2)または役物開放当りカウンタ(z6)減算処理を実行するようにしてもよい。
[7-4-4.V入賞装置開放制御処理]
第7のパチンコ遊技機において、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理(図100参照)に代えて、図271に示されるV入賞装置開放制御処理を実行する。図271は、第7のパチンコ遊技機におけるV入賞装置開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
図271に示されるように、V入賞装置開放制御処理においてV入賞検出ありと判定された場合、すなわちV入賞した場合(S2095がYES判定の場合)、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行する。この大当り種類決定処理(S2095A)では、特別図柄可変表示開始処理(図268参照)のS2025で実行される大当り種類決定処理と同様に、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技のラウンド数、および、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグの種類が決定される。
そして、大当り種類決定処理(S2095A)を実行した後、メインCPU2201は、処理を、S2096に移す。
このように、第7のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理(図268のS2023参照)が役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の場合、役物開放当り遊技状態としてのV入賞装置開放制御処理(図94のS2017を参照)が実行されてV入賞したときに、大当り種類決定処理(S2095A)が実行される。
なお、上述したように、特別図柄の当り判定処理(図268のS2023参照)の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」、「z4」、「z5」)の場合、大当り種類判定処理(図268のS2025参照)は、特別図柄の可変表示の開始時に実行される。
[7-5.大当り遊技状態に制御される場合の遊技状態遷移]
次に、大当り遊技状態に制御される場合の遊技状態遷移について、図272を参照して説明する。図272は、大当りまたは役物開放当りが特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出(確定表示)された場合の遊技状態の遷移の一例を示すタイムチャートであって、(A)A2時短遊技状態において役物開放当りが導出された場合の遊技状態の遷移を示すタイムチャート、(B)A1時短遊技状態において役物開放当りが導出された場合の遊技状態の遷移を示すタイムチャート、である。
なお、図272では、便宜上、遊技状態として、通常遊技状態、A1時短遊技状態、A2時短遊技状態、A3時短遊技状態および大当り遊技状態のみを図示しているが、メインCPU2201によって制御される遊技状態はこれらの遊技状態に限定されるものではない。
また、通常遊技状態、A1時短遊技状態、A2時短遊技状態およびA3時短遊技状態では特別図柄の可変表示を実行可能であるのに対し、大当り遊技状態では特別図柄の可変表示が実行されないため、本来であれば、通常遊技状態、A1時短遊技状態、A2時短遊技状態およびA3時短遊技状態と、大当り遊技状態とを、図272のように同列で図示することは好ましくない。例えば、図272では、時短フラグオフの通常遊技状態において大当りに当選するか役物開放当りに当選且つV入賞すると、通常遊技状態を終了して大当り遊技状態に移行するように示されているため、大当り遊技状態では時短フラグオンであるかのように解釈できなくもない。しかし、大当り遊技状態の開始時に、時短フラグを含む各種フラグや各種カウンタはリセットされるため、大当り遊技状態において時短フラグオンとなることはない。
また、図272において、便宜上、大当り(選択図柄コマンド「z0」)の導出、大当り(選択図柄コマンド「z4」)の導出、大当り(選択図柄コマンド「z5」)の導出、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)の導出、および、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)の導出を、それぞれ、単に、「z0」、「z4」、「z5」、「z6」、および、「z7」と図示している。
また、以下において、いずれの大当り遊技状態について説明しているのかを把握できるように、大当り遊技状態(1回目)、大当り遊技状態(2回目)、大当り遊技状態(3回目)および大当り遊技状態(4回目)と記載する。ただし、何回目の大当り遊技状態であるかは説明の便宜上にすぎず、本実施例の説明において何回目であるかに意味はない。なお、図272では、大当り遊技状態(1回目)を単に「1回目」と図示し、大当り遊技状態(2回目)を単に「2回目」と図示し、大当り遊技状態(3回目)を単に「3回目」と図示し、大当り遊技状態(4回目)を単に「4回目」と図示している。
先ず、図272(A)および(B)に示されるように、通常遊技状態において、大当り(選択図柄コマンド「z0」)を示す表示態様が第1特別図柄表示部2163に導出されると、メインCPU2201は、大当り遊技状態(1回目)に制御する。
通常遊技状態において大当り(選択図柄コマンド「z0」)が第1特別図柄表示部2163に導出された場合、第1特別図柄の可変表示の開始時の遊技状態は通常遊技状態であるから、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「3」に決定し、大当り遊技状態(1回目)の終了後にセットされるA時短フラグを例えばA2時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば26回に決定するとともに、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)それぞれの導出回数を1回に決定する。そして、大当り遊技状態(1回目)が終了すると、メインCPU2201は、A2時短フラグをセットし、A2時短遊技状態に制御する。
(A2時短遊技状態において役物開放当りが導出された場合)
次に、図272(A)を参照して、A2時短遊技状態において役物開放当りが導出された場合の遊技状態の遷移について、その前提部分の遊技の流れも含めて説明する。
大当り遊技状態(1回目)が終了した後のA2時短遊技状態において例えば大当り(選択図柄コマンド「z5」)が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、大当り遊技状態(2回目)に制御する。
A2時短遊技状態において大当り(選択図柄コマンド「z5」)が第2特別図柄表示部2164に導出された場合、第2特別図柄の可変表示の開始時の遊技状態はA2時短遊技状態であるから、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「3」に決定し、大当り遊技状態(2回目)の終了後にセットされるA時短フラグを例えばA2時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば26回に決定するとともに、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)それぞれの導出回数を1回に決定する。そして、大当り遊技状態(2回目)が終了すると、メインCPU2201は、A2時短フラグをセットし、A2時短遊技状態に制御する。
大当り遊技状態(2回目)が終了した後のA2時短遊技状態において例えば10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、A2時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。役物開放当りが導出された場合、大当り種類はV入賞時の遊技状態にもとづいて決定される。そのため、ここでは、V入賞時の遊技状態である通常遊技状態にもとづいて大当り種類が決定される。すなわち、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「10」に決定し、大当り遊技状態(3回目)の終了後にセットされるA時短フラグを例えばA2時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば26回に決定するとともに、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)それぞれの導出回数を1回に決定する。そして、大当り遊技状態(3回目)が終了すると、メインCPU2201は、A2時短フラグをセットし、A2時短遊技状態に制御する。
大当り遊技状態(3回目)が終了した後のA2時短遊技状態において例えば3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、A2時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。役物開放当りが導出された場合、大当り種類はV入賞時の遊技状態にもとづいて決定される。そのため、ここでは、V入賞時の遊技状態である通常遊技状態にもとづいて大当り種類が決定される。すなわち、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「3」に決定し、大当り遊技状態(4回目)の終了後にセットされるA時短フラグを例えばA2時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば4回に決定するとともに、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)それぞれの導出回数を1回に決定する。そして、大当り遊技状態(4回目)が終了すると、メインCPU2201は、A2時短フラグをセットし、A2時短遊技状態に制御する。なお、図272(A)では、このA2時短遊技状態において特別図柄の可変表示が例えば26回実行され、A2時短遊技状態が終了し、通常遊技状態に制御された態様を示している。
このように、A2時短遊技状態では、役物開放当りが特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出された場合、導出された役物開放当りの種類(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)にかかわらず、メインCPU2201は、A2時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。そのため、メインCPU2201は、役物開放当りが導出された後のV入賞時の遊技状態である通常遊技状態にもとづいて、大当り種類を決定することとなる。
また、本実施例では、A2時短遊技状態において大当りまたは役物開放当りが導出された場合について説明したが、メインCPU2201は、A3時短遊技状態において大当りまたは役物開放当りが導出された場合も、A2時短遊技状態において大当りまたは役物開放当りが導出された場合と同様の処理を実行する。
(A1時短遊技状態において役物開放当りが導出された場合)
次に、図272(B)を参照して、A1時短遊技状態において役物開放当りが導出された場合の遊技状態の遷移について、その前提部分の遊技の流れも含めて説明する。
大当り遊技状態(1回目)が終了した後のA2時短遊技状態において例えば大当り(選択図柄コマンド「z4」)が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、大当り遊技状態(2回目)に制御する。
A2時短遊技状態において大当り(選択図柄コマンド「z4」)が第2特別図柄表示部2164に導出された場合、第2特別図柄の可変表示の開始時の遊技状態はA2時短遊技状態であるから、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「10」に決定し、大当り遊技状態(2回目)の終了後にセットされるA時短フラグを例えばA1時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば296回に決定するとともに、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)の導出回数を1回に決定する。なお、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」)の導出回数については決定されない。そして、大当り遊技状態(2回目)が終了すると、メインCPU2201は、A1時短フラグをセットし、A1時短遊技状態に制御する。
大当り遊技状態(2回目)が終了した後のA1時短遊技状態において例えば役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)が第2特別図柄表示部2164に導出された場合、メインCPU2201は、通常遊技状態に制御せず、A1時短遊技状態を継続する。役物開放当りが導出された場合、大当り種類はV入賞時の遊技状態にもとづいて決定される。そのため、ここでは、V入賞時の遊技状態であるA1時短遊技状態にもとづいて大当り種類が決定される。すなわち、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「10」に決定し、大当り遊技状態(3回目)の終了後にセットされるA時短フラグを例えばA1時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば296回に決定するとともに、選択図柄コマンド「z7」の3R対応役物開放当りの導出回数を1回に決定する。なお、選択図柄コマンド「z2」または「z6」の10R対応役物開放当りの導出回数については決定されない。そして、大当り遊技状態(3回目)が終了すると、メインCPU2201は、A1時短フラグをセットし、再び、A1時短遊技状態に制御する。このようにして、A1時短遊技状態がループすることとなる。
大当り遊技状態(3回目)が終了した後のA1時短遊技状態において例えば3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)が第2特別図柄表示部2164に導出された場合、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)の導出回数が1回に決定されているため、メインCPU2201は、A1時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。役物開放当りが導出された場合、大当り種類はV入賞時の遊技状態にもとづいて決定される。そのため、ここでは、V入賞時の遊技状態である通常遊技状態にもとづいて大当り種類が決定される。すなわち、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「3」に決定し、大当り遊技状態(4回目)の終了後にセットされるA時短フラグを例えばA2時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば26回に決定するとともに、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)それぞれの導出回数を1回に決定する。そして、大当り遊技状態(4回目)が終了すると、メインCPU2201は、A2時短フラグをセットし、A2時短遊技状態に制御する。
このように、A1時短遊技状態では、役物開放当りが特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出された場合、導出された役物開放当りの種類に応じて、A1時短遊技状態を維持する、または、A1時短遊技状態を終了して通常遊技状態に制御する。そのため、メインCPU2201は、役物開放当りが導出された後のV入賞時の遊技状態に応じて、大当り種類を決定することとなる。
[7-6.演出モード]
次に、例えば液晶表示器で構成される表示装置2007にて行われる演出モードについて、図273を参照して説明する。図273は、第7のパチンコ遊技機において、サブCPU2301により制御される演出モードと、メインCPU2201により制御される遊技状態との関係性の一例を示す表である。
演出モードは、遊技者が外観で把握できる遊技の状態であって、例えばメインCPU2201によって制御される内部的な遊技状態と区別するために演出モードと称する。サブCPU2301は、演出モードに応じた演出画像が例えば液晶表示器で構成される表示装置2007の表示領域に表示されるように制御する。
本実施例において、上記の演出モードには、通常モード、超特別モード、特別モード、チャンスモード、至福タイムモード、第1大当りモードおよび第2大当りモードが含まれる。サブCPU2301は、メインCPU2201からコマンド送信された現在の遊技状態情報に基づいて、上記の複数の遊技モードのうちいずれかの遊技モードに制御可能に構成されている。
図273に示されるように、サブCPU2301により制御される通常モードは、メインCPU2201により通常遊技状態に制御されている場合に制御される演出モードである。
また、サブCPU2301により制御される超特別モードは、メインCPU2201によりA1時短遊技状態に制御されている場合に制御される演出モードであって、通常モード、特別モードおよびチャンスモードのいずれよりも、遊技者にとって有利な演出モードである。
また、サブCPU2301により制御される特別モードは、メインCPU2201によりA2時短遊技状態に制御されている場合に制御される演出モードであって、通常モードおよびチャンスモードのいずれよりも、遊技者にとって有利な演出モードである。
また、サブCPU2301により制御されるチャンスモードは、メインCPU2201によりA3時短遊技状態に制御されている場合に制御される演出モードであって、通常モードよりも、遊技者にとって有利な演出モードである。
また、サブCPU2301により制御される至福タイムモードは、メインCPU2201によりB時短遊技状態に制御されている場合に制御される演出モードである。
また、サブCPU2301により制御される第1大当りモード(10R)は、メインCPU2201により10R大当り遊技状態に制御されている場合に制御される演出モードである。
また、サブCPU2301により制御される第2大当りモード(3R)は、メインCPU2201により3R大当り遊技状態に制御されている場合に制御される演出モードである。
なお、通常モード、超特別モード、特別モード、チャンスモードおよび至福タイムモードでは特別図柄や装飾図柄の可変表示を実行可能であるのに対し、第1大当りモード(10R)および第2大当りモード(3R)では特別図柄や装飾図柄の可変表示が実行されない。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)であることを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に導出されると、サブCPU2301は、役物開放当り遊技状態において役物開放当りモードに制御し、V入賞すると役物開放当りモードを終了し、第1大当りモードまたは第2大当りモードに制御する。ただし、この第7のパチンコ遊技機における説明では、説明の便宜上、役物開放当りモードについての説明を省略するものとする。
[7-7.遊技の流れ]
次に、遊技の流れについて、図87、図274および図275を参照して説明する。図87は、第3のパチンコ遊技機において説明したとおり、遊技盤ユニット2010の外観を示す正面図の一例である。図274および図275は、第7のパチンコ遊技機において、サブCPU2301により制御される演出モードの遷移の一例を示す図である。
なお、上述したように、サブCPU2301により制御される演出モードと、メインCPU2201により制御される遊技状態と、は対応関係にある。そのため、図274および図275では、サブCPU2301により制御される演出モードに対して、メインCPU2201により制御される遊技状態を括弧書きで併記するものとする。ただし、括弧書きで併記する遊技状態については、便宜上、通常遊技状態を「通常」と併記し、A1時短遊技状態を「A1」と併記し、A2時短遊技状態を「A2」と併記し、A3時短遊技状態を「A3」と併記し、B時短遊技状態を「B」と併記し、10R大当り遊技状態を「10R」と併記し、3R大当り遊技状態を「3R」と併記するものとする。
また、以下の説明においても、メインCPU2201またはサブCPU2301による制御であることが明らかである場合を除き、サブCPU2301により制御される演出モードに対して、メインCPU2201により制御される遊技状態を括弧書きで併記するものとする。
また、図274および図275において、正規な遊技態様で遊技が実行された場合に生じうる演出モードの移行を実線の矢印で図示し、正規な遊技態様で遊技が実行されなかった場合に生じうる演出モードの移行を破線の矢印で図示している。
例えば、通常モード(通常遊技状態)は左打ちが正規な遊技態様であるため、通常モードでは、第1特別図柄と第2特別図柄とのうち、第1特別図柄の可変表示が主として実行される。そのため、図274では、現在の演出モードが通常モードであるとき、大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」)に当選した場合と、役物開放当り(選択図柄コマンド「z3」)に当選した場合とについては、演出モードの移行を実線の矢印で図示している。
一方、通常モード(通常遊技状態)において正規な遊技態様でない右打ちされた場合、第2特別図柄の可変表示が実行される場合が生じうる。そのため、図274では、現在の遊技モードが通常モードであるとき、大当り(選択図柄コマンド「z4」、「z5」)に当選した場合と、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」、「z7」)に当選した場合とについては、演出モードの移行を破線の矢印で図示している。
また、超特別モード(A1時短遊技状態)、特別モード(A2時短遊技状態)、チャンスモード(A3時短遊技状態)および至福タイムモード(B時短遊技状態)は、いずれも右打ちが正規な遊技態様であるため、これらの演出モード(遊技状態)では、第1特別図柄と第2特別図柄とのうち、第2特別図柄の可変表示が主として実行される。そのため、図274および図275では、現在の演出モードが超特別モード(A1時短遊技状態)、特別モード(A2時短遊技状態)、チャンスモード(A3時短遊技状態)および至福タイムモード(B時短遊技状態)のうちいずれかであるとき、大当り(選択図柄コマンド「z4」、「z5」)に当選した場合と、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」、「z7」)に当選した場合とについては、演出モードの移行を実線の矢印で図示している。
一方、超特別モード(A1時短遊技状態)、特別モード(A2時短遊技状態)、チャンスモード(A3時短遊技状態)および至福タイムモード(B時短遊技状態)のうちいずれかの演出モード(遊技状態)において正規な遊技態様でない左打ちされた場合、第1特別図柄の可変表示が実行される場合が生じうる。そのため、図274および図275では、現在の演出モードが超特別モード(A1時短遊技状態)、特別モード(A2時短遊技状態)、チャンスモード(A3時短遊技状態)および至福タイムモード(B時短遊技状態)のうちいずれかであるとき、大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」)に当選した場合と、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)に当選した場合とについては、演出モードの移行を破線の矢印で図示している。
[7-7-1.現在の演出モードが通常モードの場合の遊技の流れ]
現在の演出モードが通常モード(通常遊技状態)において、遊技者が正規な態様である左打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として左側領域2106を流下する。左側領域2106を流下する遊技球は、第1始動口2120に入賞可能であり、第1始動口2120に入賞すると、第1特別図柄の始動情報が保留され、第1特別図柄の始動条件が成立すると、メインCPU2201は、第1特別図柄ゲームを実行する。この第1特別図柄ゲームにおいて、メインCPU2201は、第1特別図柄の当り判定処理(図268のS2023を参照)を実行する。
第1特別図柄の当り判定処理が実行された場合、特別図柄の当り判定テーブル(図262参照)に示されるように、例えば、大当り確率は概ね100.05分の1であり、役物開放当り確率は65536分の1である。このように、通常モード(通常遊技状態)では、役物開放当りに当選する確率は極めて低いため、遊技者は、大当りに当選することを期待して遊技を実行する。
(第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合)
第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行し、第1特別図柄の可変表示を開始する。そして、大当り(3R大当り)を示す表示態様が第1特別図柄表示部2163に導出されると、メインCPU2201は、3R大当り遊技状態に制御する。
一方、サブCPU2301は、3R大当りを示す表示態様が第1特別図柄表示部2163に導出されると、大当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、通常モードを終了して第2大当りモードに制御する。
なお、当選した大当りが選択図柄コマンド「z0」の大当りである場合、第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、特別モード(A2時短遊技状態)に移行する。特別モード(A2時短遊技状態)は、時短回数が最大26回のA時短遊技状態である。
一方、当選した大当りが選択図柄コマンド「z1」の大当りである場合、第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、チャンスモード(A3時短遊技状態)に移行する。チャンスモード(A3時短遊技状態)は、時短回数が最大4回のA時短遊技状態である。
(第1特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当りである場合)
極めて確率は低いものの、第1特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行せず、第1特別図柄の可変表示を開始する。
通常モード(通常遊技状態)において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)である場合、サブCPU2301は、遊技者に大きな期待感を与えるプレミア演出を実行することが好ましい。
通常モード(通常遊技状態)において、第1特別図柄の可変表示が実行され、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)を示す表示態様が第1特別図柄表示部2163に導出されると、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理を実行すなわち役物開放当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)を示す表示態様が第1特別図柄表示部2163に導出されると、役物開放当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに、右打ちを指示する演出画像を表示する。
そして、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行し、10R大当り遊技状態に制御する(すなわち大入賞口開放制御処理(図94のS2019を参照)を実行する)。一方、サブCPU2301は、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、大当り遊技状態に制御されることを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、通常モードを終了して第1大当りモードに制御する。
なお、第1大当りモード(10R大当り遊技状態)が終了すると、超特別モード(A1時短遊技状態)に移行する。超特別モード(A1時短遊技状態)は、時短回数が最大296回のA時短遊技状態である。
一方、第1特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)であるにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、通常モードを継続する。
(天井カウンタが天井値に到達した場合)
現在の演出モードが通常モード(通常遊技状態)である場合、天井カウンタが天井値に到達すると、メインCPU2201は、B時短遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、天井カウンタが天井値に到達すると、天井に到達したことを示す演出画像を表示するとともに、右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、通常演出モードを終了して至福タイムモードに制御する。至福タイムモード(B時短遊技状態)は、時短回数が例えば296回にセットされる演出モード(遊技状態)であって、天井カウンタが天井値に到達したことを条件に、特別図柄の可変表示を最大で例えば296回実行することが可能である。
(その他)
現在の演出モードが通常モード(通常遊技状態)において、遊技者が正規な態様ではない右打ちで遊技を行ったり、右打ちしていないにもかかわらず意図せずに右側領域2107を遊技球が流下してしまった際に、たまたま普通電動役物2146(図87参照)が作動し、第2始動口2140に遊技球が入賞して第2特別図柄の可変表示が実行されてしまう場合がある。この場合、仮に第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R大当り(選択図柄コマンド「z4」)である場合には、10R大当り遊技状態の終了後、図274において破線の矢印で示すように、超特別モード(A1時短遊技状態)に移行するようにしている。一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R大当り(選択図柄コマンド「z5」)である場合には、3R大当り遊技状態の終了後、図274において破線の矢印で示すように、チャンスモード(A3時短遊技状態)に移行するようにしている。すなわち、3R大当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選した場合よりも、10R大当り(選択図柄コマンド「z4」)に当選した場合の方が、大当り遊技状態の終了後、遊技者に有利な演出モードに移行する。
ただし、これに限られず、現在の演出モードが通常モード(通常遊技状態)において、第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R大当り(選択図柄コマンド「z4」)および3R大当り(選択図柄コマンド「z5」)のいずれであっても、超特別モード(A1時短遊技状態)に移行するようにしてもよいし、特別モード(A2時短遊技状態)に移行するようにしてもよいし、チャンスモード(A3時短遊技状態)に移行するようにしてもよい。
また、現在の演出モードが通常モード(通常遊技状態)において、仮に第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)且つV入賞した場合には、10R大当り遊技状態の終了後、図274において破線の矢印で示すように、特別モード(A2時短遊技状態)に移行するようにしている。一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)且つV入賞した場合には、3R大当り遊技状態の終了後、図274において破線の矢印で示すように、チャンスモード(A3時短遊技状態)に移行するようにしている。すなわち、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)に当選且つV入賞した場合よりも、10R対応(選択図柄コマンド「z6」)に当選し且つV入賞した場合の方が、大当り遊技状態の終了後、遊技者に有利な演出モードに移行する。
ただし、これに限られず、現在の演出モードが通常モード(通常遊技状態)において、第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)および3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)のいずれであっても、超特別モード(A1時短遊技状態)に移行するようにしてもよいし、特別モード(A2時短遊技状態)に移行するようにしてもよいし、チャンスモード(A3時短遊技状態)に移行するようにしてもよい。
[7-7-2.現在の演出モードが超特別モードの場合の遊技の流れ]
現在の演出モードが超特別モード(A1時短遊技状態)において、遊技者が正規な態様である右打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として右側領域2107を流下する。右側領域2107を流下する遊技球は、通過ゲート2126を通過可能であり、通過ゲート2126を遊技球が通過すると、メインCPU2201は、普通図柄ゲームを実行する。この普通図柄ゲームにおいて、メインCPU2201は、普通図柄の当り判定処理を実行する。超特別モード(A1時短遊技状態)において普通図柄ゲームが実行されると、例えば、概ね1.1分の1の確率で普通図柄当りに当選する。また、超特別モード(A1時短遊技状態)のみならず、特別モード(A2時短遊技状態)およびチャンスモード(A3時短遊技状態)も含めて、A時短遊技状態では、通常遊技状態と比べて普通図柄の可変表示時間が短い。そのため、A時短遊技状態では、普通図柄当りを示す表示態様が普通図柄表示部2161に導出される頻度は、通常遊技状態と比べて大きい。
普通図柄当りを示す表示態様が普通図柄表示部2161に導出されると、普通電動役物2146(図87参照)が作動し、遊技者が右打ちを行うことにより、第2始動口2140(図87参照)に遊技球を入賞させることが可能となる。
第2始動口2140(図87参照)に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の始動情報が保留され、第2特別図柄の始動条件が成立すると、メインCPU2201は、第2特別図柄ゲームを実行する。
この第2特別図柄ゲームにおいて、メインCPU2201は、第2特別図柄の当り判定処理(図268のS2023を参照)を実行する。
第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合、特別図柄の当り判定テーブル(図262参照)に示されるように、例えば、大当り確率は概ね100.05分の1であり、役物開放当り確率は34.5分の1である。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R大当り(選択図柄コマンド「z4」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行し、第2特別図柄の可変表示を開始する。そして、10R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、10R大当り遊技状態に制御する。
一方、サブCPU2301は、10R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、大当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、超特別モードを終了して第1大当りモードに制御する。
当選した大当りが選択図柄コマンド「z4」の10R大当りである場合、第1大当りモード(10R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、再び、時短回数が最大296回の超特別モード(A1時短遊技状態)に制御する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R大当り(選択図柄コマンド「z5」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行し、第2特別図柄の可変表示を開始する。そして、3R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、3R大当り遊技状態に制御する。
一方、サブCPU2301は、3R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、大当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、超特別モードを終了して第2大当りモードに制御する。
当選した大当りが選択図柄コマンド「z5」の3R大当りである場合、第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に制御する。
本実施例では、特別図柄当り判定テーブル(図263参照)から把握できるように、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、選択図柄コマンド「z4」の大当りの選択率と選択図柄コマンド「z5」の大当りの選択率との比率は例えば4対6であり、選択図柄コマンド「z5」の大当りが選択される確率(期待値)は、選択図柄コマンド「z4」の大当りが選択される確率(期待値)よりも高い。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行せず、第2特別図柄の可変表示を開始する。
第2特別図柄の可変表示が実行され、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、A1時短遊技状態を継続した状態で、V入賞装置開放制御処理を実行すなわち役物開放当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、役物開放当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに、右打ちを指示する演出画像を表示する。
そして、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行する。この場合、遊技状態は、メインCPU2201によりA1時短遊技状態に制御されているため、メインCPU2201は、大当り種類決定テーブル(図264参照)のA時短遊技状態の欄を参照し、大当り種類を決定する。具体的には、ラウンド数を「10」に決定するとともに、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグをA1時短フラグに決定する。さらに、A時短終了条件として、特別図柄可変表示回数を296回、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)の導出回数を1回に決定する。その後、メインCPU2201は、10R大当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、大当り遊技状態に制御されることを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、超特別モードを終了して第1大当りモードに制御する。
なお、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)に当選し且つV入賞したことに基づく第1大当りモード(10R大当り遊技状態)が終了すると、再び、時短回数が最大296回の超特別モード(A1時短遊技状態)に移行する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)であるにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、超特別モードを継続する。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行せず、第2特別図柄の可変表示を開始する。
第2特別図柄の可変表示が実行され、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、A1時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御した状態で、V入賞装置開放制御処理を実行すなわち役物開放当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、役物開放当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに、右打ちを指示する演出画像を表示する。
そして、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行する。この場合、遊技状態は、メインCPU2201により通常遊技状態に制御されているため、メインCPU2201は、大当り種類決定テーブル(図264参照)の通常遊技状態の欄を参照し、大当り種類を決定する。具体的には、ラウンド数を「3」に決定するとともに、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグをA2時短フラグに決定する。さらに、A時短終了条件として、特別図柄可変表示回数を26回、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の導出回数をそれぞれ1回に決定する。その後、メインCPU2201は、3R大当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、大当り遊技状態に制御されることを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、超特別モードを終了して第2大当りモードに制御する。
なお、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)に当選し且つV入賞したことに基づく第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に移行する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)であるにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201はA1時短遊技状態を終了して通常遊技状態に制御し、サブCPU2301は超特別モードを終了して通常モードに制御する。
本実施例では、特別図柄当り判定テーブル(図263参照)から把握できるように、第2特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りである場合、選択図柄コマンド「z6」の10R対応役物開放当りの選択率と選択図柄コマンド「z7」の3R対応役物開放当りの選択率との比率は例えば54対46であり、選択図柄コマンド「z6」の10R対応役物開放当りが選択される確率(期待値)は、選択図柄コマンド「z7」の3R対応役物開放当りが選択される確率(期待値)よりもわずかに高い。
また、特別図柄当り判定テーブル(図262参照)から把握できるように、第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合、大当り確率(例えば、100.5分の1)と役物開放当り確率(例えば、34.5分の1)との比率は例えば概ね1対3であり、役物開放当りに当選する確率(期待値)は、大当りに当選する確率(期待値)よりも高い。
(時短回数の特別図柄が実行された場合)
現在の演出モードが超特別モード(A1時短遊技状態)において、大当り遊技状態に制御されることなく特別図柄の可変表示回数が時短回数(例えば、296回)に到達した場合、メインCPU2201は、A1時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、大当り遊技状態に制御されることなく特別図柄の可変表示回数が時短回数に到達した場合、超特別モードを終了し、通常モードに制御する。なお、この場合、サブCPU2301は、特別図柄の可変表示回数が時短回数に到達したときに超特別モードを終了して通常モードに制御することに限られない。例えば、特別図柄の可変表示回数が時短回数に到達した時点で第2特別図柄の始動情報について残っている保留(すなわち残保留)があれば、この残保留分についての第2特別図柄の可変表示が実行された後、超特別モードを終了して通常モードに制御するようにしてもよい。
(その他)
現在の演出モードが超特別モード(A1時短遊技状態)において、遊技者が正規な態様ではない左打ちで遊技を行ったり、左打ちしていないにもかかわらず意図せずに左側領域2106を遊技球が流下してしまった場合等に、第1特別図柄の可変表示が実行されてしまう場合がある。この場合、仮に第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」)であったとしても、大当り遊技状態の終了後、チャンスモード(A3時短遊技状態)には移行せず、図274において破線の矢印で示すように、救済措置として特別モード(A2時短遊技状態)に移行するようにしている。ただし、これに限られず、現在の演出モードが超特別モード(A1時短遊技状態)において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」)である場合、チャンスモード(A3時短遊技状態)や通常モード(通常遊技状態)に移行するようにしてもよい。
さらに、現在の演出モードが超特別モード(A1時短遊技状態)において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)且つV入賞した場合、大当り遊技状態の終了後、超特別モード(A1時短遊技状態)に制御されることは必須ではなく、他の演出モードに移行するようにしてもよい。
なお、超特別モード(A1時短遊技状態)は時短回数が例えば296回にセットされる演出モード(遊技状態)であるから、保留分も含めて第2特別図柄ゲームを最大で例えば300回実行することが可能である。よって、超特別モード(A1時短遊技状態)では、第2特別図柄ゲームが実行された場合の役物開放当り確率(例えば、34.5分の1)に鑑みると、超特別モード(A1時短遊技状態)が終了するまでに大当りまたは役物開放当りに当選する可能性が高い。
また、超特別モード(A1時短遊技状態)では、遊技者が正規な態様である右打ちで遊技を実行する限り(意図せずに第1始動口2120に遊技球が入賞してしまった場合を除く)、大当り遊技状態に制御された場合、超特別モードがループする(大当り遊技状態の終了後に再びA1時短遊技状態に制御される)確率は概ね50%である。また、大当り遊技状態の終了後に特別モード(A2時短遊技状態)に制御される確率も概ね50%である。一方、大当り遊技状態の終了後に遊技者が正規な遊技態様である右打ちで遊技を実行する限り(意図せずに第1始動口2120に遊技球が入賞してしまった場合を除く)、チャンスモード(A3時短遊技状態)に制御されることがない。
このように、超特別モード(A1時短遊技状態)は、超特別モード(A1時短遊技状態)、特別モード(A2時短遊技状態)およびチャンスモード(A3時短遊技状態)のうち、遊技者にとっての有利度合いが最も高い演出モード(遊技状態)であるといえる。
[7-7-3.現在の演出モードが特別モードの場合の遊技の流れ]
現在の演出モードが特別モード(A2時短遊技状態)において、遊技者が正規な態様である右打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として右側領域2107を流下する。右側領域2107を流下する遊技球は、通過ゲート2126を通過可能であり、通過ゲート2126を遊技球が通過すると、メインCPU2201は、普通図柄ゲームを実行する。この普通図柄ゲームにおいて、メインCPU2201は、普通図柄の当り判定処理を実行する。特別モード(A2時短遊技状態)において普通図柄ゲームが実行されると、例えば、概ね1.1分の1の確率で普通図柄当りに当選する。
普通図柄当りを示す表示態様が普通図柄表示部2161に導出され、第2始動口2140(図87参照)に遊技球が入賞して第2特別図柄の始動条件が成立すると、メインCPU2201は、第2特別図柄ゲームを実行する。
この第2特別図柄ゲームにおいて、メインCPU2201は、第2特別図柄の当り判定処理(図268のS2023を参照)を実行する。
第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合、超特別モード(A1時短遊技状態)と同様に、例えば、大当り確率は概ね100.05分の1であり、役物開放当り確率は34.5分の1である。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R大当り(選択図柄コマンド「z4」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行し、第2特別図柄の可変表示を開始する。そして、10R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、10R大当り遊技状態に制御する。
一方、サブCPU2301は、10R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、大当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、特別モードを終了して第1大当りモードに制御する。
当選した大当りが選択図柄コマンド「z4」の10R大当りである場合、第1大当りモード(10R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、時短回数が最大296回の超特別モード(A1時短遊技状態)に制御する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R大当り(選択図柄コマンド「z5」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行し、第2特別図柄の可変表示を開始する。そして、3R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、3R大当り遊技状態に制御する。
一方、サブCPU2301は、3R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、大当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、特別モードを終了して第2大当りモードに制御する。
当選した大当りが選択図柄コマンド「z5」の3R大当りである場合、第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に制御する。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行せず、第2特別図柄の可変表示を開始する。
第2特別図柄の可変表示が実行され、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、A2時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御した状態で、V入賞装置開放制御処理を実行すなわち役物開放当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、役物開放当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに、右打ちを指示する演出画像を表示する。
そして、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行する。この場合、遊技状態は、メインCPU2201により通常遊技状態に制御されているため、メインCPU2201は、大当り種類決定テーブル(図264参照)の通常遊技状態の欄を参照し、大当り種類を決定する。具体的には、ラウンド数を「10」に決定するとともに、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグをA2時短フラグに決定する。さらに、A時短終了条件として、特別図柄可変表示回数を26回、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の導出回数をそれぞれ1回に決定する。その後、メインCPU2201は、10R大当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、大当り遊技状態に制御されることを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、特別モードを終了して第1大当りモードに制御する。
なお、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)に当選し且つV入賞したことに基づく第1大当りモード(10R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、再び、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に制御する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)であるにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、通常モードに制御する。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行せず、第2特別図柄の可変表示を開始する。
第2特別図柄の可変表示が実行され、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、A2時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御した状態で、V入賞装置開放制御処理を実行すなわち役物開放当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、役物開放当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに、右打ちを指示する演出画像を表示する。
そして、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行する。この場合、遊技状態は、メインCPU2201により通常遊技状態に制御されているため、メインCPU2201は、大当り種類決定テーブル(図264参照)の通常遊技状態の欄を参照し、大当り種類を決定する。具体的には、ラウンド数を「3」に決定するとともに、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグをA2時短フラグに決定する。さらに、A時短終了条件として、特別図柄可変表示回数を26回、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の導出回数をそれぞれ1回に決定する。その後、メインCPU2201は、3R大当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、大当り遊技状態に制御されることを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、特別モードを終了して第2大当りモードに制御する。
なお、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)に当選し且つV入賞したことに基づく第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に移行する。
このように、現在の演出モードが特別モード(A2時短遊技状態)である場合、遊技者が正規な態様である右打ちで遊技を実行する限り、役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」、「z7」)に当選したとしても大当り遊技状態の終了後に超特別モード(A1時短遊技状態)に制御されず、大当り(選択図柄コマンド「z4」)に当選した場合に限り大当り遊技状態の終了後に超特別モードに制御可能となっている。なお、遊技者が正規な態様でない左打ちで遊技を実行した場合は、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)に当選し且つV入賞すれば第1大当りモード(10R大当り遊技状態)の終了後に超特別モードに制御されるものの、第1特別図柄ゲームが実行された場合の役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)の当選確率は例えば65536分の1と極めて低い。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)であるにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、通常モードに制御する。
(時短回数の特別図柄が実行された場合)
現在の演出モードが特別モード(A2時短遊技状態)において、大当り遊技状態に制御されることなく特別図柄の可変表示回数が時短回数(例えば、26回)に到達した場合、メインCPU2201は、A2時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、大当り遊技状態に制御されることなく特別図柄の可変表示回数が時短回数に到達した場合、特別モードを終了し、通常モードに制御する。
(その他)
現在の演出モードが特別モード(A2時短遊技状態)において、遊技者が正規な態様ではない左打ちで遊技を行ったり、左打ちしていないにもかかわらず意図せずに左側領域2106を遊技球が流下してしまった場合等に、第1特別図柄の可変表示が実行されてしまう場合がある。この場合、仮に第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」)であったとしても、現在の演出モードが超特別モードの場合と同様、大当り遊技状態の終了後、チャンスモード(A3時短遊技状態)には移行せず、図274において破線の矢印で示すように、救済措置として特別モード(A2時短遊技状態)に移行するようにしている。ただし、これに限られず、現在の演出モードが特別モード(A2時短遊技状態)において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」)である場合、チャンスモード(A3時短遊技状態)や通常モード(通常遊技状態)に移行するようにしてもよい。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」)であった場合、現在の演出モードが超特別モードの場合には大当り遊技状態の終了後に特別モード(A2時短遊技状態)に移行し、現在の演出モード超特別モードの場合には大当り遊技状態の終了後にチャンスモード(A3時短遊技状態)や通常モード(通常遊技状態)に移行するようにしてもよい。
さらに、現在の演出モードが特別モード(A2時短遊技状態)において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)且つV入賞した場合、大当り遊技状態の終了後、超特別モード(A1時短遊技状態)に移行することは必須ではなく、他の演出モードに移行するようにしてもよい。
なお、特別モード(A2時短遊技状態)は時短回数が例えば26回にセットされる演出モード(遊技状態)であるから、保留分も含めて第2特別図柄ゲームを最大で例えば30回実行することが可能である。よって、特別モード(A2時短遊技状態)では、第2特別図柄ゲームが実行された場合の役物開放当り確率(例えば、34.5分の1)に鑑みると、特別モード(A2時短遊技状態)が終了するまでに大当りまたは役物開放当りに当選する可能性がある。
また、特別モード(A2時短遊技状態)では、遊技者が正規な態様である右打ちで遊技を実行する限り(意図せずに第1始動口2120に遊技球が入賞してしまった場合を除く)、大当り遊技状態に制御された場合、大当り遊技状態の終了後に超特別モード(A1時短遊技状態)に制御される確率は概ね10%である。また、大当り遊技状態の終了後に特別モード(A2時短遊技状態)に制御される確率は概ね56%である。また、大当り遊技状態の終了後にチャンスモード(A3時短遊技状態)に制御される確率は概ね34%である。
このように、特別モード(A2時短遊技状態)は、超特別モード(A1時短遊技状態)ほどではないものの、遊技者にとっての有利度合いが相対的に(チャンスモード(A3時短遊技状態)よりも)高い演出モード(遊技状態)であるといえる。
[7-7-4.現在の演出モードがチャンスモードの場合の遊技の流れ]
本実施例では、現在の演出モードがチャンスモードの場合、現在の演出モードが特別モードである場合と比べて時短回数が異なるだけであり、その他の遊技の流れは特別モードと同様であるが、一応、現在の演出モードがチャンスモードにおける遊技の流れを、以下に説明する。
現在の演出モードがチャンスモード(A3時短遊技状態)において、遊技者が正規な態様である右打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として右側領域2107を流下する。右側領域2107を流下する遊技球は、通過ゲート2126を通過可能であり、通過ゲート2126を遊技球が通過すると、メインCPU2201は、普通図柄ゲームを実行する。この普通図柄ゲームにおいて、メインCPU2201は、普通図柄の当り判定処理を実行する。チャンスモード(A3時短遊技状態)において普通図柄ゲームが実行されると、例えば、概ね1.1分の1の確率で普通図柄当りに当選する。
普通図柄当りを示す表示態様が普通図柄表示部2161に導出され、第2始動口2140(図87参照)に遊技球が入賞して第2特別図柄の始動条件が成立すると、メインCPU2201は、第2特別図柄ゲームを実行する。
この第2特別図柄ゲームにおいて、メインCPU2201は、第2特別図柄の当り判定処理(図268のS2023を参照)を実行する。
第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合、超特別モード(A1時短遊技状態)や特別モード(A2時短遊技状態)と同様に、例えば、大当り確率は概ね100.05分の1であり、役物開放当り確率は34.5分の1である。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R大当り(選択図柄コマンド「z4」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行し、第2特別図柄の可変表示を開始する。そして、10R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、10R大当り遊技状態に制御する。
一方、サブCPU2301は、10R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、大当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、チャンスモードを終了して第1大当りモードに制御する。
当選した大当りが選択図柄コマンド「z4」の10R大当りである場合、第1大当りモード(10R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、時短回数が最大296回の超特別モード(A1時短遊技状態)に制御する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R大当り(選択図柄コマンド「z5」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行し、第2特別図柄の可変表示を開始する。そして、3R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、3R大当り遊技状態に制御する。
一方、サブCPU2301は、3R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、大当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、チャンスモードを終了して第2大当りモードに制御する。
当選した大当りが選択図柄コマンド「z5」の3R大当りである場合、第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に制御する。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行せず、第2特別図柄の可変表示を開始する。
第2特別図柄の可変表示が実行され、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、A3時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御した状態で、V入賞装置開放制御処理を実行すなわち役物開放当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、役物開放当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに、右打ちを指示する演出画像を表示する。
そして、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行する。この場合、遊技状態は、メインCPU2201により通常遊技状態に制御されているため、メインCPU2201は、大当り種類決定テーブル(図264参照)の通常遊技状態の欄を参照し、大当り種類を決定する。具体的には、ラウンド数を「10」に決定するとともに、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグをA2時短フラグに決定する。さらに、A時短終了条件として、特別図柄可変表示回数を26回、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の導出回数をそれぞれ1回に決定する。その後、メインCPU2201は、10R大当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、大当り遊技状態に制御されることを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、チャンスモードを終了して第1大当りモードに制御する。
なお、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)に当選し且つV入賞したことに基づく第1大当りモード(10R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に制御する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)であるにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、通常モードに制御する。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行せず、第2特別図柄の可変表示を開始する。
第2特別図柄の可変表示が実行され、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、A3時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御した状態で、V入賞装置開放制御処理を実行すなわち役物開放当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、役物開放当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに、右打ちを指示する演出画像を表示する。
そして、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行する。この場合、遊技状態は、メインCPU2201により通常遊技状態に制御されているため、メインCPU2201は、大当り種類決定テーブル(図264参照)の通常遊技状態の欄を参照し、大当り種類を決定する。具体的には、ラウンド数を「3」に決定するとともに、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグをA2時短フラグに決定する。さらに、A時短終了条件として、特別図柄可変表示回数を26回、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の導出回数をそれぞれ1回に決定する。その後、メインCPU2201は、3R大当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、大当り遊技状態に制御されることを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、チャンスモードを終了して第2大当りモードに制御する。
なお、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)に当選し且つV入賞したことに基づく第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に移行する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)であるにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、通常モードに制御する。
(時短回数の特別図柄が実行された場合)
現在の演出モードがチャンスモード(A3時短遊技状態)において、大当り遊技状態に制御されることなく特別図柄の可変表示回数が時短回数(例えば、4回)に到達した場合、メインCPU2201は、A3時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、大当り遊技状態に制御されることなく特別図柄の可変表示回数が時短回数に到達した場合、チャンスモードを終了し、通常モードに制御する。
(その他)
現在の演出モードがチャンスモード(A3時短遊技状態)において、遊技者が正規な態様ではない左打ちで遊技を行ったり、左打ちしていないにもかかわらず意図せずに左側領域2106を遊技球が流下してしまった場合等に、第1特別図柄の可変表示が実行されてしまう場合がある。この場合、仮に第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」)である場合には、大当り遊技状態の終了後、チャンスモード(A3時短遊技状態)には移行せず、図275において破線の矢印で示すように、救済措置として特別モード(A2時短遊技状態)に移行するようにしている。一方、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z1」)である場合には、大当り遊技状態の終了後、図275において破線の矢印で示すように、チャンスモード(A3時短遊技状態)に移行するようにしている。ただし、これに限られず、現在の演出モードがチャンスモード(A3時短遊技状態)において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が選択図柄コマンド「z0」および「z1」のいずれの大当りであっても、特別モード(A2時短遊技状態)に移行するようにしてもよいし、またはチャンスモード(A3時短遊技状態)に移行するようにしてもよい。さらには、第1特別図柄の当り判定処理の結果が選択図柄コマンド「z0」または/および「z1」の大当りである場合、大当り遊技状態の終了後、超特別モード(A1時短遊技状態)に移行するようにしてもよい。
さらに、現在の演出モードがチャンスモード(A3時短遊技状態)において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)且つV入賞した場合、大当り遊技状態の終了後、超特別モード(A1時短遊技状態)に移行することは必須ではなく、他の演出モードに移行するようにしてもよい。
なお、チャンスモード(A3時短遊技状態)は時短回数が例えば4回にセットされる演出モード(遊技状態)であるから、保留分も含めて第2特別図柄ゲームを最高8回しか実行することができない。また、上述したように第2特別図柄ゲームが実行された場合の役物開放当り確率は例えば34.5分の1である。チャンスモード(A3時短遊技状態)が終了するまでに大当りまたは役物開放当りに当選する確率は、超特別モード(A1時短遊技状態)および特別モード(A2時短遊技状態)のいずれよりも低い。
ただし、チャンスモード(A3時短遊技状態)では、一旦大当り遊技状態に制御されると、遊技者が正規な態様である右打ちで遊技を実行する限り、特別モード(A2時短遊技状態)において大当り遊技状態に制御された場合と同様に、大当り遊技状態の終了後に超特別モード(A1時短遊技状態)に制御される確率は概ね10%である。また、大当り遊技状態の終了後に特別モード(A2時短遊技状態)に制御される確率は概ね56%である。また、大当り遊技状態の終了後にチャンスモード(A3時短遊技状態)に制御される確率は概ね34%である。
このように、チャンスモード(A3時短遊技状態)は、一旦大当り遊技状態に制御されると、超特別モード(A1時短遊技状態)または特別モード(A2時短遊技状態)に制御される可能性はあるものの、チャンスモード(A3時短遊技状態)中に大当り遊技状態に制御される確率(期待値)は相対的に低い。よって、チャンスモード(A3時短遊技状態)は、超特別モード(A1時短遊技状態)、特別モード(A2時短遊技状態)およびチャンスモード(A3時短遊技状態)のうち、遊技者にとっての有利度合いが最も低い演出モード(遊技状態)であるといえる。
[7-7-5.現在の演出モードが至福タイムモードの場合の遊技の流れ]
現在の演出モードが至福タイムモード(B時短遊技状態)において、遊技者が正規な態様である右打ちで遊技を行うと、発射された遊技球は、主として右側領域2107を流下する。右側領域2107を流下する遊技球は、通過ゲート2126を通過可能であり、通過ゲート2126を遊技球が通過すると、メインCPU2201は、普通図柄ゲームを実行する。この普通図柄ゲームにおいて、メインCPU2201は、普通図柄の当り判定処理を実行する。至福タイムモード(B時短遊技状態)において普通図柄ゲームが実行されると、例えば、概ね1.1分の1の確率で普通図柄当りに当選する。また、B時短遊技状態では、通常遊技状態と比べて普通図柄の可変表示時間が短い。そのため、B時短遊技状態では、普通図柄当りを示す表示態様が普通図柄表示部2161に導出される頻度は、通常遊技状態と比べて大きい。
普通図柄当りを示す表示態様が普通図柄表示部2161に導出され、第2始動口2140(図87参照)に遊技球が入賞して第2特別図柄の始動条件が成立すると、メインCPU2201は、第2特別図柄ゲームを実行する。
この第2特別図柄ゲームにおいて、メインCPU2201は、第2特別図柄の当り判定処理(図268のS2023を参照)を実行する。
第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合、超特別モード(A1時短遊技状態)、特別モード(A2時短遊技状態)およびチャンスモード(A3時短遊技状態)と同様に、例えば、大当り確率は概ね100.05分の1であり、役物開放当り確率は34.5分の1である。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R大当り(選択図柄コマンド「z4」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行し、第2特別図柄の可変表示を開始する。そして、10R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、10R大当り遊技状態に制御する。
一方、サブCPU2301は、10R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、大当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、至福タイムモードを終了して第1大当りモードに制御する。
当選した大当りが選択図柄コマンド「z4」の10R大当りである場合、第1大当りモード(10R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に制御する。このように、至福タイムモード(B時短遊技状態)では、選択図柄コマンド「z4」の10R大当りに当選したとしても、A時短遊技状態と異なり、超特別モード(A1時短遊技状態)には制御されない。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R大当り(選択図柄コマンド「z5」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行し、第2特別図柄の可変表示を開始する。そして、3R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、3R大当り遊技状態に制御する。
一方、サブCPU2301は、3R大当りを示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、大当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、至福タイムモードを終了して第2大当りモードに制御する。
当選した大当りが選択図柄コマンド「z5」の3R大当りである場合、第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、時短回数が最大296回の特別モード(A2時短遊技状態)に制御する。ただし、これに限られず、当選した大当りが選択図柄コマンド「z5」の3R大当りである場合、第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、時短回数が最大4回のチャンスモード(A3時短遊技状態)に制御するようにしてもよい。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行せず、第2特別図柄の可変表示を開始する。
第2特別図柄の可変表示が実行され、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、B時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御した状態で、V入賞装置開放制御処理を実行すなわち役物開放当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、役物開放当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに、右打ちを指示する演出画像を表示する。
そして、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行する。この場合、遊技状態は、メインCPU2201により通常遊技状態に制御されているため、メインCPU2201は、大当り種類決定テーブル(図264参照)の通常遊技状態の欄を参照し、大当り種類を決定する。具体的には、ラウンド数を「10」に決定するとともに、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグをA2時短フラグに決定する。さらに、A時短終了条件として、特別図柄可変表示回数を26回、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の導出回数をそれぞれ1回に決定する。その後、メインCPU2201は、10R大当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、大当り遊技状態に制御されることを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、至福タイムモードを終了して第1大当りモードに制御する。
なお、10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)に当選し且つV入賞したことに基づく第1大当りモード(10R大当り遊技状態)が終了すると、メインCPU2201は、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に制御する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が10R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z6」)であるにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、通常モードに制御する。
(第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当りである場合)
第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)である場合、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行せず、第2特別図柄の可変表示を開始する。
第2特別図柄の可変表示が実行され、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、メインCPU2201は、B時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御した状態で、V入賞装置開放制御処理を実行すなわち役物開放当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)を示す表示態様が第2特別図柄表示部2164に導出されると、役物開放当りに当選したことを示す演出画像を表示するとともに、右打ちを指示する演出画像を表示する。
そして、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、メインCPU2201は、大当り種類決定処理(S2095A)を実行する。この場合、遊技状態は、メインCPU2201により通常遊技状態に制御されているため、メインCPU2201は、大当り種類決定テーブル(図264参照)の通常遊技状態の欄を参照し、大当り種類を決定する。具体的には、ラウンド数を「3」に決定するとともに、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグをA2時短フラグに決定する。さらに、A時短終了条件として、特別図柄可変表示回数を26回、役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)の導出回数をそれぞれ1回に決定する。その後、メインCPU2201は、3R大当り遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、役物開放当り遊技状態においてV入賞すると、大当り遊技状態に制御されることを示す演出画像を表示するとともに右打ちを指示する演出画像を表示し、さらに、至福タイムモードを終了して第2大当りモードに制御する。
なお、3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)に当選し且つV入賞したことに基づく第2大当りモード(3R大当り遊技状態)が終了すると、時短回数が最大26回の特別モード(A2時短遊技状態)に移行する。
このように、本実施例では、現在の演出モードが至福タイムモード(B時短遊技状態)である場合、現在の演出モードが特別モード(A2時短遊技状態)である場合と比べて、大当り遊技状態終了後に移行する演出モードが異なりうる。とくに、現在の演出モードが特別モード(A2時短遊技状態)である場合、選択図柄コマンド「z4」の大当りに当選すると、大当り遊技状態の終了後は超特別モードに移行する。これに対し、現在の演出モードが至福タイムモード(B時短遊技状態)である場合、いずれの大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」、「z4」、「z5」)にしたとしても、さらにはいずれの役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7」)に当選し且つV入賞したとしても、大当り遊技状態の終了後に超特別モード(A1時短遊技状態)に制御されないようになっている。ただし、これに限られず、現在の演出モードが至福タイムモード(B時短遊技状態)である場合、大当り遊技状態終了後に移行する演出モードの振り分けを、現在の演出モードが特別モード(A2時短遊技状態)である場合と同様にしてもよい。この場合、現在の演出モードが至福タイムモード(B時短遊技状態)である場合、特定の大当り(例えば、選択図柄コマンド「z4」)に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後に超特別モード(A1時短遊技状態)に制御されることとなる。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が3R対応役物開放当り(選択図柄コマンド「z7」)であるにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、通常モードに制御する。
(特別図柄の可変表示回数が時短回数に到達した場合)
現在の演出モードが至福タイムモード(B時短遊技状態)において、大当り遊技状態に制御されることなく特別図柄の可変表示回数が時短回数(例えば、296回)に到達した場合、メインCPU2201は、B時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。一方、サブCPU2301は、大当り遊技状態に制御されることなく特別図柄の可変表示回数が時短回数に到達した場合、至福タイムモードを終了し、通常モードに制御する。
(その他)
現在の演出モードが至福タイムモード(B時短遊技状態)において、遊技者が正規な態様ではない左打ちで遊技を行っり、左打ちしていないにもかかわらず意図せずに左側領域2106を遊技球が流下してしまった場合等に、第1特別図柄の可変表示が実行されてしまう場合がある。この場合、仮に第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」)である場合には、大当り遊技状態の終了後、チャンスモード(A3時短遊技状態)には移行せず、図275において破線の矢印で示すように、救済措置として特別モード(A2時短遊技状態)に移行するようにしている。一方、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z1」)である場合には、大当り遊技状態の終了後、図275において破線の矢印で示すように、チャンスモード(A3時短遊技状態)に移行するようにしている。ただし、これに限られず、現在の演出モードが至福タイムモード(B時短遊技状態)において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が選択図柄コマンド「z0」および「z1」のいずれの大当りであっても、特別モード(A2時短遊技状態)に移行するようにしてもよいし、チャンスモード(A3時短遊技状態)に移行するようにしてもよい。さらには、第1特別図柄の当り判定処理の結果が選択図柄コマンド「z0」または/および「z1」の大当りである場合、大当り遊技状態の終了後、超特別モード(A1時短遊技状態)に移行するようにしてもよい。
さらに、現在の演出モードが至福タイムモード(B時短遊技状態)において、第1特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」)且つV入賞した場合、大当り遊技状態の終了後、超特別モード(A1時短遊技状態)に移行することは必須ではなく、他の演出モードに移行するようにしてもよい。
このように、第7のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理(図268のS2023参照)の結果が大当り(選択図柄コマンド「z0」、「z1」、「z4」、「z5」)である場合と、特別図柄の当り判定処理(図268のS2023参照)の結果が役物開放当り(選択図柄コマンド「z2」、「z6」、「z7)である場合とで、異なるタイミングで大当り種類決定処理(図268のS2025、図271のS2095A)が実行される。ただし、これに限られず、メインCPU2201は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合は特別図柄の可変表示の開始時の遊技状態に応じて大当り種類を決定し、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りである場合はV入賞したときの遊技状態に応じて大当り種類を決定するようにすれば、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合と、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りである場合とで、同じタイミングで大当り種類決定処理を実行するようにしてもよい。
[7-8.変形例]
次に、第7のパチンコ遊技機の変形例として、第1変形例および第2変形例について、以下に説明する。以下、第7のパチンコ遊技機の第1変形例にかかるパチンコ遊技機を、単に「第1変形例にかかるパチンコ遊技機」と称し、第7のパチンコ遊技機の第2変形例にかかるパチンコ遊技機を、単に「第2変形例にかかるパチンコ遊技機」と称する。
以下、第1変形例にかかるパチンコ遊技機および第2変形例にかかるパチンコ遊技機を説明するにあたり、第7のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略するものとする。したがって、この第1変形例にかかるパチンコ遊技機および第2変形例にかかるパチンコ遊技機の説明において言及していない点については、第7のパチンコ遊技機と同様である。
また、以下の第1変形例にかかるパチンコ遊技機および第2変形例にかかるパチンコ遊技機の説明では、第7のパチンコ遊技機と同様の機能を有する構成及び処理については、第7のパチンコ遊技機と同じ符号およびステップ番号を用いて説明する。ただし、第7のパチンコ遊技機と異なる点、すなわち第7のパチンコ遊技機の説明において新たに説明する構成及び処理については、新たな符号及びステップ番号を付すものとする。
なお、第1変形例にかかるパチンコ遊技機および第2変形例にかかるパチンコ遊技機は、設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
[7-8-1.第1変形例]
先ず、第1変形例にかかるパチンコ遊技機について説明する。第1変形例にかかるパチンコ遊技機は、第7のパチンコ遊技機と同様、1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機であって、第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立する優先変動機である。
[7-8-1-1.基本仕様]
次に、図276および図277を参照して、第1変形例にかかるパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。
詳細は後述するが、第1変形例にかかるパチンコ遊技機において、メインCPU2201は、A時短遊技状態として、A4時短遊技状態またはA5時短遊技状態に制御可能となっている。
また、第1変形例にかかるパチンコ遊技機は、時短リミット機能を搭載している。時短リミット機能とは、例えば、大当り遊技状態の終了後のA時短遊技状態において、通常遊技状態に移行する前に再び大当り遊技状態に制御される回数(すなわち連荘回数)に上限を設けて、あらかじめ定められた規定回数を超えて大当り遊技状態が連荘で制御されないようにする機能である。
この第1変形例にかかるパチンコ遊技機において、メインCPU2201は、通常遊技状態またはB時短遊技状態において大当り遊技状態が発生した場合、例えば「5回」をリミット数にセットし、A時短遊技状態において大当り遊技状態が発生した場合、リミット数1から1を減算する。そして、大当り遊技状態の終了時、減算後のリミット数が0より大きければ、大当り遊技状態終了後にA時短遊技状態に制御可能であり、減算後のリミット数が0であれば、大当り遊技状態終了後、A時短遊技状態に制御することなく通常遊技状態に制御する。また、大当り遊技状態の終了後のA時短遊技状態において、大当り遊技状態に制御されることなくA時短遊技状態が終了すると(通常遊技状態に移行すると)、メインCPU2201は、リミット数をリセットする。
[7-8-1-1-1.特別図柄判定テーブル]
図276は、第1変形例にかかるパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
図276に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z10」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA11」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られた場合、例えば、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z11」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA12」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、例えば、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z12」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA13」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z13」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA14」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られた場合、メインCPU2201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~19のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z14」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA15」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が20~99のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z16」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA15」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、例えば、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z16」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA16」を選択する。
[7-8-1-1-2.大当り種類決定テーブル]
図277は、第1変形例にかかるパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている大当り種類決定テーブルの一例である。大当り種類決定テーブルは、所定のタイミングにおける遊技状態(通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態)と、特別図柄の図柄乱数値に対応して決定される選択図柄コマンドとに応じて、大当りの種類を決定する際に参照される。
本実施例において、上記の「所定のタイミングにおける遊技状態」は、第7のパチンコ遊技機と同様である。すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(選択図柄コマンド「z10」、「z13」)である場合、特別図柄の当り判定処理の実行時すなわち特別図柄の可変表示の開始時における遊技状態が「所定のタイミングにおける遊技状態」に相当する。また、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(選択図柄コマンド「z11」、「z14」、「z15」)である場合、特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当りであることが導出された後のV入賞時における遊技状態が「所定のタイミングにおける遊技状態」に相当する。特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当りであることが導出されたにもかかわらずV入賞しなかった場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態に制御せず、大当り種類も決定しない。
大当り種類決定テーブル(図277参照)を参照して決定される大当り種類は、例えば、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技のラウンド数、および、大当り遊技状態終了後の遊技状態(すなわち、大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグの種類)である。本実施例において、A時短フラグの種類は、A4時短フラグおよびA5時短フラグの2種類であるが、これらについては後述する。
例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(例えば、選択図柄コマンド「z10」)であって、特別図柄の可変表示の開始時の遊技状態が通常遊技状態である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を「3」に決定し、大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグをA4時短フラグに決定する。
また、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(例えば、選択図柄コマンド「z14」)であって、V入賞時における遊技状態がA時短遊技状態である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を「10」に決定し、大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグをA5時短フラグに決定する。
さらに、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(例えば、選択図柄コマンド「z15」)であって、V入賞時における遊技状態がA時短遊技状態である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を「10」に決定し、大当り遊技状態終了時にセットされるA時短フラグをA5時短フラグに決定する。
[7-8-1-1-3.A時短終了条件決定テーブル]
図278は、第1変形例にかかるパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されているA時短終了条件決定テーブルの一例である。A時短終了条件決定テーブルは、大当り種類決定テーブル(図277参照)を参照して大当り種類が決定された後、大当り種類(すなわち、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグの種類)に応じて、A時短終了条件を決定する際に参照される。
図278に示されるように、本実施例では、A時短終了条件として、時短回数と、役物開放当り導出回数とが決定される。A時短終了条件として決定された時短回数と役物開放当り導出回数とのうち、いずれか一方の条件が満たされると、メインCPU2201は、A時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。また、役物開放当り導出回数は、役物開放当りの種類(選択図柄コマンド「z11」、「z14」、「z15」)のそれぞれについて決定されるが、選択図柄コマンド「z11」、「z14」および「z15」の全部がA時短終了条件として決定された場合、選択図柄コマンド「z11」、「z14」および「z15」のうちいずれか一つの役物開放当りが導出された時点で、メインCPU2201は、A時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。なお、メインCPU2201は、条件装置が作動した場合にもA時短遊技状態を終了する。
本実施例において、A時短終了条件として決定される時短回数は、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグの種類に応じて異なっている。なお、本実施例において、A時短遊技条件として決定される時短回数は、特別図柄の可変表示回数(第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和)が相当する。ただし、これに限られず、特別図柄の可変表示回数をA時短終了条件として決定することに加えてまたは代えて、第1特別図柄の可変表示回数および第2特別図柄の可変表示回数のそれぞれをA時短終了条件として決定し、いずれかの条件を満たした場合にA時短遊技状態を終了するようにしてもよい。
また、A時短終了条件として決定される役物開放当り導出回数は、特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に、役物開放当り(選択図柄コマンド「z11」、「z14」、「z16」)の確定表示回数が相当する。
本実施例において、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA4時短フラグに決定された場合、メインCPU2201は、A時短終了条件として、時短回数を例えば99回に決定する一方、役物開放当り(選択図柄コマンド「z11」、「z14」、「z15」)の導出回数については決定しない。すなわちこの場合、役物開放当り導出回数はA時短終了条件に含まれない。大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA4時短フラグに決定された場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了時にA4時短フラグをオンにセットし、大当り遊技状態が終了した次ゲームから、特別図柄の可変表示を最大で例えば99回実行することが可能なA4時短遊技状態に制御する。第2特別図柄の始動情報を最大で4個まで保留できることに鑑みると、A4時短フラグがオンにセットされた場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の可変表示を最大で103回まで実行できることとなる。そして、A4時短遊技状態において特別図柄の可変表示が99回実行されると、メインCPU2201は、A4時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。
また、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA5時短フラグに決定された場合、メインCPU2201は、A時短終了条件として、時短回数を例えば99回に決定するとともに、役物開放当り(選択図柄コマンド「z11」、「z14」、「z15」)の導出回数を例えば1回に決定する。大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグがA5時短フラグに決定された場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了時にA5時短フラグをオンにセットし、大当り遊技状態が終了した次ゲームから、特別図柄の可変表示を最大で例えば99回実行することが可能なA5時短遊技状態に制御する。第2特別図柄の始動情報を最大で4個まで保留できることに鑑みると、A5時短フラグがオンにセットされた場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の可変表示を最大で103回まで実行できることとなる。そして、A5時短遊技状態において特別図柄の可変表示が99回実行されると、メインCPU2201は、A5時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。ただし、A5時短遊技状態において、特別図柄の可変表示が99回実行されるまでの間に役物開放当り(選択図柄コマンド「z11」、「z14」および「z15」のうちいずれか)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164)に確定表示された場合、メインCPU2201は、ただち(少なくとも、役物開放当り遊技状態の実行によりV入賞口2155への遊技球の通過が可能となる前に)に、A5時短遊技状態を終了し、通常遊技状態に制御する。
なお、時短性能は、A4時短遊技状態とA5時短遊技状態とで同じであってもよいし、A4時短遊技状態とA5時短遊技状態とで互いに異ならせてもよい。なお、時短性能とは、上述したとおり、入賞口(例えば、本実施例では第2始動口2140(図87参照))への遊技球の入賞の容易さを変更する性能であって、「普通図柄当り」の当選確率、普通図柄の可変表示時間、または/および普通電動役物2146(図87参照)の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間等)等をいう。
[7-8-1-2.時短リミット機能]
次に、時短リミット機能の作動態様にかかわる処理について、図279を参照して説明する。図279は、特別図柄の当り判定処理の結果に応じてメインCPU2201により制御される遊技状態の遷移の一例を示すタイムチャートであって、(A)時短リミット機能が作動する場合の例を示すタイムチャート、(B)リミット数がリセットされる場合の例を示すタイムチャート、(C)リミット数のリセットチャンスを逸する場合の例を示すタイムチャートである。
なお、図279では、便宜上、遊技状態として、通常遊技状態、A4時短遊技状態、A5時短遊技状態および大当り遊技状態のみを図示しているが、メインCPU2201によって制御される遊技状態はこれらの遊技状態に限定されるものではない。
また、図279において、便宜上、大当り(選択図柄コマンド「z10」)の当選を単に「z10」と図示し、大当り(選択図柄コマンド「z13」)の当選を単に「z13」と図示し、役物開放当り(選択図柄コマンド「z14」)の当選且つV入賞を単に「z14」と図示し、役物開放当り(選択図柄コマンド「z15」)の当選且つV入賞を単に「z15」と図示している。
また、図279(B)において、便宜上、役物開放当り(選択図柄コマンド「z14」)の確定表示を「z14導出」と図示し、V入賞口2155への遊技球の通過を単に「V入賞」と図示している。
また、時短リミット機能の作動を単に「リミット作動」と図示し、リミット数のリセットを「リミットリセット」と図示している。
また、1回目の大当り遊技状態を単に「1回目」と図示し、大当り遊技状態の終了後に通常遊技状態に移行する前に発生した2回目の大当り遊技状態を単に「2回目」と図示し、大当り遊技状態の終了後に通常遊技状態に移行する前に発生した3回目の大当り遊技状態を単に「3回目」と図示し、大当り遊技状態の終了後に通常遊技状態に移行する前に発生した4回目の大当り遊技状態を単に「4回目」と図示し、大当り遊技状態の終了後に通常遊技状態に移行する前に発生した5回目の大当り遊技状態を単に「5回目」と図示している。
(時短リミット機能が作動する場合の例)
図279(A)に示されるように、通常遊技状態において例えば大当り(選択図柄コマンド「z10」)が第1特別図柄表示部2163に導出されると、メインCPU2201は、1回目の大当り遊技状態に制御する。通常遊技状態において大当り(選択図柄コマンド「z10」)が第1特別図柄表示部2163に導出された場合、上述したように、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「3」に決定し、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグを例えばA4時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば99回に決定する(役物開放当りの導出回数は決定しない)。よって、1回目の大当り遊技状態の終了後、メインCPU2201は、A4時短遊技状態に制御する。
1回目の大当り遊技状態が終了した後のA4時短遊技状態において例えば役物開放当り(選択図柄コマンド「z14」)が導出され且つV入賞すると、メインCPU2201は、V入賞したときの遊技状態に応じて大当り種類を決定し、2回目の大当り遊技状態に制御する。A4時短遊技状態において役物開放当りが導出された場合、遊技状態はA4時短遊技状態に維持されたままであるため、大当り種類決定テーブル(図277参照)に示されるように、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「10」に決定し、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグを例えばA4時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば99回に決定する(役物開放当りの導出回数は決定しない)。そして、2回目の大当り遊技状態が終了すると、メインCPU2201は、A4時短フラグをセットし、A4時短遊技状態に制御する。
2回目の大当り遊技状態が終了した後のA4時短遊技状態において例えば大当り(選択図柄コマンド「z13」)が導出されると、メインCPU2201は、第2特別図柄の可変表示の開始時の遊技状態に応じて大当り種類を決定し、3回目の大当り遊技状態に制御する。この場合、大当り種類決定テーブル(図277参照)に示されるように、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「10」に決定し、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグを例えばA4時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば99回に決定する(役物開放当りの導出回数は決定しない)。そして、3回目の大当り遊技状態が終了すると、メインCPU2201は、A4時短フラグをセットし、A4時短遊技状態に制御する。
3回目の大当り遊技状態が終了した後のA4時短遊技状態において例えば役物開放当り(選択図柄コマンド「z14」)が導出され且つV入賞すると、メインCPU2201は、V入賞したときの遊技状態に応じて大当り種類を決定し、4回目の大当り遊技状態に制御する。A4時短遊技状態において役物開放当りが導出された場合、遊技状態はA4時短遊技状態に維持されたままであるため、大当り種類決定テーブル(図277参照)に示されるように、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「10」に決定し、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグを例えばA4時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば99回に決定する(役物開放当りの導出回数は決定しない)。そして、4回目の大当り遊技状態が終了すると、メインCPU2201は、A4時短フラグをセットし、A4時短遊技状態に制御する。
4回目の大当り遊技状態が終了した後のA4時短遊技状態において例えば役物開放当り(選択図柄コマンド「z14」)が導出され且つV入賞すると、メインCPU2201は、V入賞したときの遊技状態に応じて大当り種類を決定し、5回目の大当り遊技状態に制御する。A4時短遊技状態において役物開放当りが導出された場合、遊技状態はA4時短遊技状態に維持されたままであるため、大当り種類決定テーブル(図277参照)に示されるように、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「10」に決定し、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグを例えばA4時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば99回に決定する(役物開放当りの導出回数は決定しない)。ただし、この場合、大当り遊技状態の終了後、通常遊技状態に移行する前に大当り遊技状態が連続して5回発生したため、メインCPU2201は、時短リミットを作動させる。時短リミットが作動すると、大当り遊技状態終了後に例えばA4時短フラグをセットする旨が決定されていたとしても、メインCPU2201は、A4時短遊技状態に制御せず、通常遊技状態に制御する。
このようにして、あらかじめ定められた規定回数(例えば5回)を超えて大当り遊技状態が連荘で制御されないようにしている。
(リミット数がリセットされる場合の例)
図279(B)に示されるように、2回目の大当り遊技状態が終了するまでは、図279(A)と同様であるため、説明を省略する。
2回目の大当り遊技状態が終了した後のA4時短遊技状態において例えば役物開放当り(選択図柄コマンド「z15」)が導出されると、メインCPU2201は、V入賞したときの遊技状態に応じて大当り種類を決定し、3回目の大当り遊技状態に制御する。A4時短遊技状態において役物開放当りが導出された場合、遊技状態はA4時短遊技状態に維持されたままであるため、大当り種類決定テーブル(図277参照)に示されるように、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「10」に決定し、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグを例えばA5時短フラグに決定し、A時短終了条件として、時短回数を例えば99回に決定するとともに、役物開放当り(選択図柄コマンド「z11」、「z14」、「z15」)それぞれの導出回数を1回に決定する。そして、3回目の大当り遊技状態が終了すると、メインCPU2201は、A5時短フラグをセットし、A5時短遊技状態に制御する。
3回目の大当り遊技状態が終了した後のA5時短遊技状態において例えば役物開放当り(選択図柄コマンド「z14」)が導出されると、メインCPU2201は、ただちにA5時短遊技状態を終了して通常遊技状態に制御し、これに基づいてリミット数をリセットする。すなわち、大当り遊技状態の連荘回数が3連荘まで継続していたが、リミット数がリセットされることにより、大当り遊技状態の連荘回数が0回にリセットされる。そしてその後、V入賞すると、メインCPU2201は、V入賞したときの遊技状態(ここでは通常遊技状態)に応じて大当り種類を決定し、1回目の大当り遊技状態に制御する。役物開放当り(選択図柄コマンド「z14」)が導出された後、通常遊技状態においてV入賞した場合、大当り種類決定テーブル(図277参照)に示されるように、メインCPU2201は、ラウンド数を例えば「10」に決定し、大当り遊技状態終了後にセットされるA時短フラグを例えばA4時短フラグに決定し、A時短終了条件として時短回数を例えば99回に決定する(役物開放当りの導出回数は決定しない)。そして、1回目の大当り遊技状態が終了すると、メインCPU2201は、A4時短フラグをセットし、A4時短遊技状態に制御する。
このように、時短リミット機能を備えた遊技機において、リミット数をリセット可能とすることにより、大当り遊技状態が徒に連荘することを抑制しつつ、大当り遊技状態の連荘回数に上限が設けられることによって生じうる興趣の低下を抑制することが可能となる。
(リミット数のリセットチャンスを逸する場合の例)
ところで、第1変形例にかかるパチンコ遊技機では、リミット数をリセットするチャンスがあったにもかかわらず、リミット数のリセットチャンスを逸してしまう場合がある。以下に、図279(C)を参照して、リミット数のリセットチャンスを逸する場合の例について説明する。
図279(C)に示されるように、3回目の大当り遊技状態が終了するまでは、図279(B)と同様であるため、説明を省略する。
図279(B)では、3回目の大当り遊技状態が終了した後のA5時短遊技状態において、例えば役物開放当り(選択図柄コマンド「z14」)が導出されている。ただし、図279(C)に示されるように、3回目の大当り遊技状態が終了した後のA5時短遊技状態において、役物開放当りではなく大当り(例えば、選択図柄コマンド「z13」)が導出されてしまうと、メインCPU2201は、第2特別図柄の可変表示の開始時の遊技状態(ここではA5時短遊技状態)に応じて大当り種類を決定し、リミット数をリセットすることなく、4回目の大当り遊技状態に制御する。この場合、リミット数をリセットするチャンスがせっかくあったにもかかわらず、リミット数のリセットチャンスを逸してしまう。
このように、時短リミット機能を備えた遊技機において、リミット数をリセットするチャンスがありながらもそのチャンスを逸しうることにより、遊技者に緊張感を持たせることができ、興趣の低下を抑制することが可能となる。しかも、リミット数のリセットチャンスを逸しうることにより、大当り遊技状態が徒に連荘することをさらに抑制することも可能となる。
[7-8-2.第2変形例]
次に、第2変形例にかかるパチンコ遊技機について説明する。第2変形例にかかるパチンコ遊技機は、第7のパチンコ遊技機と同様、1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機である。ただし、第2変形例にかかるパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能である点において第7のパチンコ遊技機と異なる。第1特別図柄と第2特別図柄とを並行して可変表示させるメインCPU2201による制御は、第1特別図柄と第2特別図柄とを並行して可変表示させる第2のパチンコ遊技機のメインCPU1201による制御と同様である。
[7-8-2-1.遊技盤ユニット]
図280は、第2変形例にかかるパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット2010の外観を示す正面図の一例である。この第2変形例にかかるパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット2010は、以下の点において、図87に図示される第3のパチンコ遊技機(すなわち第7のパチンコ遊技機)が備える遊技盤ユニット2010と大きく異なる。
・特別電動役物2133を備えておらず、大当り当選した場合は役物開放当り当選且つV入賞した場合と同様にVアタッカー2152が作動する点。
・普通電動役物ユニット2145が、第3のパチンコ遊技機における特別電動役物ユニット2130とほぼ同じ位置に配置されている点。
・普通電動役物ユニット2145の下流側に、小当り用電動役物ユニット2190が配置されている点。
・第2始動口2140の他に、第2始動口2140Aを備える点。
小当り用電動役物ユニット2190は、遊技球が入賞(通過)することによって所定数の遊技球が賞球として払い出される小当り入賞口2191と、この小当り入賞口2191への遊技球の入賞(通過)を検出する小当り入賞カウントスイッチ(図示せず)と、小当り用シャッタ2193およびこの小当り用シャッタ2193を作動させることが可能な小当り用ソレノイド(図示せず)を有する小当り用電動役物(参照符号なし)とを一体化したユニット体である。
小当り用電動役物ユニット2190は普通電動役物ユニット2145の下流側に配置されており、右打ちされた遊技球が小当り入賞口2191に入賞可能となっている。小当り入賞口2191は、例えば、小当り用シャッタ2193が前後方向に作動することによって、入賞の容易さが変更可能に構成されている。なお、小当り入賞口2191への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は、例えば5個であるが、これに限られない。
ところで、この第2変形例にかかるパチンコ遊技機では、第2特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであることにもとづいて、V入賞装置2150の内部への入賞が可能となる。ここで、役物開放当りは小当りと称される場合がある。ただし、この第2変形例にかかるパチンコ遊技機の説明においては、役物開放当りに、V入賞装置2150の内部への入賞契機となるV入賞付役物開放当りと、V入賞装置2150の内部への入賞契機とならないV入賞無役物開放当りとが含まれる。V入賞付役物開放当りに当選した場合、Vアタッカー2152が作動し、V入賞すると大当り遊技状態に制御される。一方、V入賞無役物開放当りに当選した場合、小当り用電動役物(すなわち小当り用シャッタ2193)が作動するものの、小当り入賞口2191に遊技球が入賞したとしても大当り遊技状態に制御されない。すなわち、V入賞付役物開放当りは大当り遊技状態の発生契機となりうるが、V入賞無役物開放当りは大当り遊技状態の発生契機となりえない。以下、第2変形例にかかるパチンコ遊技機についての説明において、V入賞付役物開放当りを「役物開放当り」と称し、V入賞無役物開放当りを「小当り」と称する。
また、第2始動口2140Aは、第2始動口2140とは別に、右打された遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように、右側領域2107において、小当り用電動役物ユニット2190の下流側に配置されている。第2始動口2140Aは、右側領域2107において、V入賞装置2150の内部、第2始動口2140および小当り入賞口2191のいずれにも入賞しなかった遊技球が入賞可能となるように、V入賞装置2150、普通電動役物2146および小当り用電動役物ユニット2190のいずれよりも下流側に配置されている。
第2始動口2140Aに遊技球が入賞すると、第2始動口2140に遊技球が入賞したときと同様に、第2特別図柄の当り判定処理の契機となる。ただし、第2始動口2140Aは、普通電動役物2146が作動することによって入賞が容易となる第2始動口2140とは異なり、遊技球の入賞率が可変するものでない。また、第2始動口2140に遊技球が入賞すると例えば1個の賞球が払い出されるのに対し、第2始動口2140Aに遊技球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。
本実施例では、V入賞装置2150および第2始動口2140のいずれにも入賞しなかった遊技球のうち、例えば、概ね5分の1~10分の1の遊技球が第2始動口2140Aに入賞可能となっているが、これは一例であり、これに限られない。ただし、左打ちされた遊技球が第1始動口2120に入賞する割合と比べて同じかそれよりも入賞しやすい方が好ましい。
なお、本実施例では、特別電動役物2133を備えておらず、大当り当選した場合、役物開放当り当選且つV入賞した場合と同様に、Vアタッカー2152を作動させてラウンド遊技が実行されるが、これに限られない。例えば、特別電動役物2133を備え、メインCPU2201は、大当り当選した場合は特電用シャッタ2134を作動させて大入賞口2131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を実行し、役物開放当り当選且つV入賞した場合はVアタッカー2152を作動させてV入賞装置2150が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を実行するようにしてもよい。
[7-8-2-2.電気的構成]
第2変形例にかかるパチンコ遊技機が備える制御回路は、基本的には、図88に示される第3のパチンコ遊技機(第7のパチンコ遊技機)の制御回路と同様であるため、あらためて図示しない。ただし、第2変形例にかかるパチンコ遊技機が備える制御回路は、小当り入賞口2191への遊技球の入賞を検出するスイッチ、小当り用シャッタ2193を作動させることが可能な小当り用ソレノイド、および、第2始動口2140Aへの遊技球の入賞を検出するスイッチが主制御回路2200に接続されており、これらのスイッチが検出されると、検出信号がI/Oポート2205を介して主制御回路2200に出力される点において、図88に示される制御回路と異なる。また、第2変形例にかかるパチンコ遊技機が備える制御回路は、特電用ソレノイド2135、および、大入賞口カウントスイッチ2132を備えていない(主制御回路2200に接続されていない)が、この点も、図88に示される制御回路と異なる。
[7-8-2-3.基本仕様]
次に、図281~図286を参照して、第7のパチンコ遊技機と異なる基本仕様について説明する。
第2変形例にかかるパチンコ遊技機において、メインCPU2201は、非時短遊技状態または時短遊技状態に制御可能となっている。
メインCPU2201は、非時短遊技状態に制御する場合、変動パターン選択状態1または変動パターン選択状態2に制御する。変動パターン選択状態1における正規な遊技態様は左打ちであり、変動パターン選択状態2における正規な遊技態様は右打ちである。そのため、変動パターン選択状態1では第1特別図柄ゲームが主として実行され、変動パターン選択状態2では第2特別図柄ゲームが主として実行される。
また、変動パターン選択状態1と変動パターン選択状態2とは、特別図柄の可変表示を実行する際に参照される変動パターンテーブルが異なっており、変動パターン選択状態2の方が、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が変動パターン選択状態1と比べて大きい。変動パターン選択状態1および変動パターン選択状態2のそれぞれにおいて参照される特別図柄の変動パターンテーブルについては後述する。
なお、メインCPU2201は、非時短遊技状態において、変動パターン選択状態1または変動パターン選択状態2に制御することは必須でなく、変動パターン選択状態1および変動パターン選択状態2とは異なるさらに別の変動パターン選択状態に制御可能であってもよい。
メインCPU2201は、時短遊技状態に制御する場合、変動パターン選択状態3に制御する。変動パターン選択状態3における正規な遊技態様は右打ちである。よって、変動パターン選択状態3では第2特別図柄ゲームが主として実行される。
変動パターン選択状態3は、特別図柄の可変表示を実行する際に参照される変動パターンテーブルが、変動パターン選択状態1において参照される変動パターンテーブルおよび変動パターン選択状態2において参照される変動パターンテーブルのいずれとも異なっている。変動パターン選択状態3では特別図柄の可変表示時間が短縮され、変動パターン選択状態3における単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値は、変動パターン選択状態1における単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値と比べて大きい。また、変動パターン選択状態3における単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値は、変動パターン選択状態2における単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値と比べて同じかそれよりも大きい。変動パターン選択状態3において参照される特別図柄の変動パターンテーブルについては後述する。
なお、メインCPU2201は、時短遊技状態において、変動パターン選択状態3に制御することは必須でなく、変動パターン選択状態3とは異なるさらに別の変動パターン選択状態に制御可能であってもよい。また、変動パターン選択状態3において参照される特別図柄の変動パターンテーブルは、変動パターン選択状態1および変動パターン選択状態2のいずれとも異なることは必須ではなく、例えば変動パターン選択状態において参照される特別図柄の変動パターンテーブルと同じであってもよい。
[7-8-2-3-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図281は、第2変形例にかかるパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。大当り確率、小当り確率および役物開放当り確率等の各種確率は、特別図柄の当り判定テーブル(図281参照)に示されるとおりである。
図281に示される特別図柄の当り判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理が実行されると、概ね10分の1の確率で小当りに当選する。ただし、第1始動口2120は左打ちすることによって遊技球の入賞が可能となるのに対し、小当り用電動役物ユニット2190は右側領域2107に配置されている。また、小当りであることを示す表示態様が導出されると、メインCPU2201はただちに小当り用シャッタ2193を作動させるため、第1特別図柄の当り判定処理の結果が小当りであったとしても、小当り入賞口2191に遊技球を入賞させることは困難である。
[7-8-2-3-2.特別図柄判定テーブル]
図282は、第2変形例にかかるパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
第1特別図柄の当り判定処理または第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合、図282に示されるように、判定値データと、始動口(第1始動口2120、第2始動口2140、2140A)への遊技球の入賞時に取得された特別図柄の図柄乱数値とにもとづいて、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドが決定される。
[7-8-2-3-3.変動パターン選択状態移行条件決定テーブル]
図283は、第2変形例にかかるパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている変動パターン選択状態移行条件決定テーブルの一例である。
第2変形例にかかるパチンコ遊技機では、現在の遊技状態(大当り(選択図柄コマンド「z20」、「z23」、「z24」)または役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選したときに遊技状態)に応じて、大当り遊技状態の終了後、変動パターン選択状態2または変動パターン選択状態3に制御される。なお、役物開放当りに当選した場合、役物開放当り(選択図柄コマンド「z5」)に当選し且つV入賞したときの遊技状態を、現在の遊技状態としてもよい。
図283の変動パターン選択状態移行条件決定テーブルにおいて、最上段に記載されている変動パターン選択状態が現在の遊技状態である。また、上から2段目に記載されている変動パターン選択状態が、大当り遊技状態終了後に制御される変動パターン選択状態である。そして、選択図柄コマンドに応じて規定されている数が、大当り遊技状態終了後に制御される変動パターン選択状態(変動パターン選択状態2または変動パターン選択状態3)から変動パターン選択状態1に制御されるまでの特別図柄の可変表示回数である。
例えば、現在の遊技状態が変動パターン選択状態1において、役物開放当り(選択図柄コマンド「z25」)に当選し且つV入賞した場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了後、変動パターン選択状態2に制御し、特別図柄の可変表示が100回実行されると、変動パターン選択状態1に制御する。
また、例えば、現在の遊技状態が変動パターン選択状態2において、大当り(選択図柄コマンド「z24」)に当選した場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了後、変動パターン選択状態2に制御し、特別図柄の可変表示が20回実行されると、変動パターン選択状態1に制御する。
さらに、現在の遊技状態が変動パターン選択状態3において、大当り(選択図柄コマンド「z24」)に当選した場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了後、変動パターン選択状態3に制御し、特別図柄の可変表示が100回実行されると、変動パターン選択状態1に制御する。
このように、大当り遊技状態終了後の変動パターン選択状態、および、大当り遊技状態終了後の変動パターン選択状態(変動パターン選択状態2、変動パターン選択状態3)から変動パターン選択状態1に移行させるための条件である特別図柄の可変表示回数は、現在の遊技状態と選択図柄コマンドとにもとづいてメインCPU2201により決定される。特別図柄の当り判定処理の結果が小当り(選択図柄コマンド「z21」)またはハズレ(選択図柄コマンド「z22」、「z26」)である場合には決定されない。
[7-8-2-3-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図284~図286は、第2変形例にかかるパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202に記憶されている変動パターンテーブルの一例である。詳述すると、図284は、変動パターン選択状態1において、特別図柄の可変表示を実行する際に参照される特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。図285は、変動パターン選択状態2において、特別図柄の可変表示を実行する際に参照される特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。図286は、変動パターン選択状態3において、特別図柄の可変表示を実行する際に参照される特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。
変動パターン選択状態1は上述したとおり左打ちが正規な遊技態様であるため、変動パターン選択状態1では、通常、第1特別図柄ゲームが実行される。仮に、正規でない遊技態様として右打ちされ、第2始動口2140,2140Aに遊技球が入賞したとしても、図284に示されるように、遊技球が第1始動口2120に入賞した場合と比べて長時間(例えば、概ね600000ms)にわたって第2特別図柄の可変表示が実行される。
また、変動パターン選択状態2は上述したとおり右打ちが正規な遊技態様であるため、変動パターン選択状態2では、通常、第2特別図柄ゲームが実行される。図285に示されるように、変動パターン選択状態2では、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が変動パターン選択状態1よりも大きい。すなわち、特別図柄の可変表示時間の平均時間が、変動パターン選択状態1よりも変動パターン選択状態2の方が短い。そのため、変動パターン選択状態2では、変動パターン選択状態1と比べて特別図柄ゲームが促進され、大当り遊技状態に制御されるまでの時間が相対的に短い。さらに、第1特別図柄ゲームが実行された場合、大当り遊技状態の発生契機となりうる役物開放当りに当選することはないが、第2特別図柄ゲームが実行された場合、大当り遊技状態の発生契機となりうつ役物開放当りに当選しうる。よって、変動パターン選択状態2は、変動パターン選択状態1と比べて遊技者に有利な変動パターン選択状態であるといえる。
また、変動パターン選択状態3は上述したとおり右打ちが正規な遊技態様であるため、変動パターン選択状態3では、通常、第2特別図柄が実行される。図286に示されるように、変動パターン選択状態3では、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が変動パターン選択状態2より大きい。すなわち、特別図柄の可変表示時間の平均時間が、変動パターン選択状態1および変動パターン選択状態2のいずれよりも変動パターン選択状態3の方が短い。そのため、変動パターン選択状態3では、変動パターン選択状態1および変動パターン選択状態2と比べて特別図柄ゲームが促進され、大当り遊技状態に制御されるまでの時間が最も短い。
さらに、変動パターン選択状態1および変動パターン選択状態2では時短制御が実行されないが、変動パターン選択状態3では時短制御が実行される。時短制御が実行されると、普通電動役物開放処理の実行頻度すなわち第2始動口2140への遊技球の入賞頻度が高められる。このように、変動パターン選択状態1、変動パターン選択状態2および変動パターン選択状態3のうち、変動パターン選択状態3が遊技者にとっての有利度合いが最も高く、変動パターン選択状態1が遊技者にとっての有利度合いが最も低いといえる。
なお、第2変形例にかかるパチンコ遊技機では、特別図柄の可変表示を実行する際に、変動パターン選択状態2と変動パターン選択状態3とで異なる変動パターンテーブルが参照されるが、上述したとおり、変動パターン選択状態2と変動パターン選択状態3とで同じ変動パターンテーブルを参照するようにしてもよい。例えば、変動パターン選択状態2および変動パターン選択状態3のいずれにおいても、図285の変動パターンテーブルを参照してもよいし、図286の変動パターンテーブルを参照してもよい。
[7-8-2-4.演出モード]
次に、例えば液晶表示器で構成される表示装置2007にて行われる演出モードについて、簡単に説明する。
この第2変形例にかかるパチンコ遊技機において、サブCPU2301は、メインCPU2201からコマンド送信された現在の遊技状態情報に基づいて、状態1演出モード、状態2演出モード、状態3演出モードおよび大当りモードのうちいずれかに制御可能に構成されている。
状態1演出モードは、メインCPU2201により変動パターン選択状態1に制御されている場合、サブCPU2301により制御される演出モードである。
状態2演出モードは、メインCPU2201により変動パターン選択状態2に制御されている場合、サブCPU2301により制御される演出モードであって、状態1演出モードよりも、遊技者にとって有利な演出モードである。
状態3演出モードは、メインCPU2201により変動パターン選択状態3に制御されている場合、サブCPU2301により制御される演出モードであって、状態1演出モードおよび状態2演出モードのいずれよりも、遊技者にとって有利な演出モードである。
大当りモードは、メインCPU2201により大当り遊技状態に制御されている場合、サブCPU2301により制御される演出モードである。
[7-8-2-5.変動パターン選択状態の遷移]
次に、変動パターン選択状態の遷移について、図287を参照して説明する。図287は、第2変形例にかかるパチンコ遊技機における変動パターン選択状態遷移の一例を示す図である。なお、図287において複数の大当り遊技状態が図示されているが、これは説明の便宜上のためである。
(現在の変動パターン選択状態が変動パターン選択状態1である場合)
図287に示されるように、変動パターン選択状態1において大当り(選択図柄コマンド「z20」)に当選すると、メインCPU2201は、変動パターン選択状態1を終了し、大当り遊技状態に制御する。この大当り遊技状態が終了すると、メインCPU2201は、変動パターン選択状態2に制御する。
なお、変動パターン選択状態1では第1特別図柄ゲームが主として実行されるため通常は発生しないが、例外的に大当り(選択図柄コマンド「z23」、「z24」)に当選した場合または役物開放当り(選択図柄コマンド「z25」)に当選且つV入賞した場合も、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了後、変動パターン選択状態2に制御する。すなわち、変動パターン選択状態1において大当り遊技状態が発生した場合、この第2変形例にかかるパチンコ遊技機では、大当り遊技状態の終了後、必ず、変動パターン選択状態2に移行する。
変動パターン選択状態1から大当り遊技状態を経て移行した変動パターン選択状態2において、特別図柄の可変表示が規定回数実行されると、メインCPU2201は、変動パターン選択状態2を終了し、変動パターン選択状態1に制御する。
なお、図287では、変動パターン選択状態1から大当り遊技状態を経て移行した変動パターン選択状態2において特別図柄の可変表示が規定回数実行された場合の移行先および規定回数を、変動パターン選択状態2の下方から出ている矢印において図示している。
上記の規定回数は、図287および変動パターン選択状態移行条件決定テーブル(図283参照)に示されるように、変動パターン選択状態1において大当り(選択図柄コマンド「z20」)に当選して変動パターン選択状態2に移行した場合は10回である。なお、例外的に、変動パターン選択状態1において大当り(選択図柄コマンド「z23」、「z24」)に当選して変動パターン選択状態2に移行した場合は20回、変動パターン選択状態1において役物開放当り(選択図柄コマンド「z25」)に当選且つV入賞したことによって変動パターン選択状態2に移行した場合は100回である。
(現在の変動パターン選択状態が変動パターン選択状態2である場合)
図287に示されるように、変動パターン選択状態2において大当り(選択図柄コマンド「z23」、「z24」)に当選すると、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了後、再び、変動パターン選択状態2に制御する。
また、変動パターン選択状態2において役物開放当り(選択図柄コマンド「z25」)に当選し且つV入賞すると、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了後、変動パターン選択状態3に制御する。
このように、変動パターン選択状態2では、大当り遊技状態が発生した場合、大当り遊技状態の終了後、一定の割合(本実施例では概ね3分の1)で変動パターン選択状態3に制御され、その他は変動パターン選択状態2に制御されることとなる。
なお、変動パターン選択状態2では第2特別図柄ゲームが主として実行されるため通常は発生しないが、例外的に大当り(選択図柄コマンド「z20」)に当選した場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了後、変動パターン選択状態2に制御する。
変動パターン選択状態2から大当り遊技状態を経て移行した変動パターン選択状態3において、特別図柄の可変表示が規定回数実行されると、メインCPU2201は、変動パターン選択状態3を終了し、変動パターン選択状態1に制御する。なお、この場合の規定回数および移行先は、図287および変動パターン選択状態移行条件決定テーブル(図283参照)に示されるように、例えば100回である。
変動パターン選択状態2から大当り遊技状態を経て再び制御される変動パターン選択状態2において、特別図柄の可変表示が規定回数実行されると、メインCPU2201は、変動パターン選択状態2を終了し、変動パターン選択状態1に制御する。なお、この場合の規定回数および移行先は、変動パターン選択状態2の下方から出ている矢印において図示されているとおりである。
すなわち、上記の規定回数は、変動パターン選択状態2において大当り(選択図柄コマンド「z23」、「z24」)に当選して再び変動パターン選択状態2に制御された場合は20回である。なお、例外的に、変動パターン選択状態2において大当り(選択図柄コマンド「z20」)に当選して再び変動パターン選択状態2に制御された場合は10回である。
(現在の変動パターン選択状態が変動パターン選択状態3である場合)
図287に示されるように、変動パターン選択状態3において、大当り(選択図柄コマンド「z24」)に当選した場合、および、役物開放当り(選択図柄コマンド「z25」)に当選し且つV入賞した場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了後、再び、変動パターン選択状態3に制御する。
一方、変動パターン選択状態3において大当り(選択図柄コマンド「z23」)に当選した場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了後、変動パターン選択状態2に制御する。
変動パターン選択状態3から大当り遊技状態を経て再び変動パターン選択状態3に制御された場合、特別図柄の可変表示が規定回数実行されると、メインCPU2201は、変動パターン選択状態3を終了し、変動パターン選択状態1に制御する。なお、この場合の規定回数および移行先は、図287および変動パターン選択状態移行条件決定テーブル(図283参照)に示されるように、例えば100回である。
このように、変動パターン選択状態3は、特別図柄の可変表示が100回実行されるまで変動パターン選択状態1に移行せず、しかも、第2特別図柄ゲームが実行される限り大当り(選択図柄コマンド「z23」)に当選するまで変動パターン選択状態3が継続するといった、遊技者にとって興趣が高められる状態であるといえる。
なお、変動パターン選択状態3では第2特別図柄ゲームが主として実行されるため通常は発生しないが、例外的に大当り(選択図柄コマンド「z20」)に当選した場合、メインCPU2201は、大当り遊技状態の終了後、変動パターン選択状態2に制御する。
変動パターン選択状態3において大当り(選択図柄コマンド「z20」、「z3」)に当選したことによって大当り遊技状態の終了後に変動パターン選択状態2に移行した場合、特別図柄の可変表示が規定回数実行されると、メインCPU2201は、変動パターン選択状態2を終了し、変動パターン選択状態1に制御する。なお、この場合の規定回数および移行先は、変動パターン選択状態2の上方から出ている矢印において図示されている。すなわち、図287および変動パターン選択状態移行条件決定テーブル(図283参照)に示されるように、この場合の変動パターン選択状態2において特別図柄の可変表示が20回実行されると、メインCPU2201は、変動パターン選択状態2を終了し、変動パターン選択状態1に制御する。
このように、第2変形例にかかるパチンコ遊技機によれば、遊技者にとっての有利度合いが異なる複数の変動パターン選択状態を設けることによって、これまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となる。しかも、選択図柄コマンドと現在の変動パターン選択状態とにもとづいて、移行先の変動パターン選択状態のみならず、移行先の変動パターン選択状態の滞在期間も決定されるといった、これまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となる。
[8.第8のパチンコ遊技機]
次に、第8のパチンコ遊技機の一例について、以下に説明する。この第8のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と同様、第1特別図柄と第2特別図柄とのうちいずれか一方のみが可変表示されるパチンコ遊技機であって、第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立する優先変動機であるものとする。ただし、第8のパチンコ遊技機において説明する発明は、第1のパチンコ遊技機においてのみ適用できるのではなく、第1~第7のパチンコ遊技機のいずれにも適用することが可能である。また、特別図柄の数は2つ(第1特別図柄、第2特別図柄)に限られず、特別図柄の数は1つであってもよい。
以下、第8のパチンコ遊技機を説明するにあたり、外観構成や電気的構成等、機能、形状および配置位置等が第1のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略し、第1のパチンコ遊技機と異なる点を主に説明するものとする。
また、第8のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技機の説明で用いた図面を参照して説明する場合、第1のパチンコ遊技機と同じ符号およびステップ番号を用いて説明する。
なお、以下では、第8のパチンコ遊技機として、第1実施例のパチンコ遊技機および第2実施例のパチンコ遊技機について説明する。
[8-1.第1実施例のパチンコ遊技機]
先ず、第1実施例のパチンコ遊技機について、以下に説明する。
[8-1-1.基本仕様]
図288~図309を参照して、第1実施例のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。
第1実施例のパチンコ遊技機において、メインCPU201は、特別図柄の可変表示が行われる遊技を進行させるにあたり、確変制御および時短制御のいずれも実行されない通常遊技状態、確変制御および時短制御の両方が実行される高確時短遊技状態、並びに、確変制御は実行されないものの時短制御が実行される低確時短遊技状態(以下、単に「時短遊技状態」と称する)のうちいずれかの遊技状態において遊技を進行させることが可能となっている。また、時短制御は実行されないものの確変制御が実行される高確非時短遊技状態において遊技を進行させることを可能としてもよい。ただし、メインCPU201の制御によって進行される遊技状態はこれに限られない。なお、高確時短遊技状態において実行される時短遊技状態はA時短遊技状態であるが、この第1実施例のパチンコ遊技機および後述の第2実施例のパチンコ遊技機の説明における「A時短遊技状態」は、低確時短遊技状態において実行されるA時短遊技状態を意味する。
また、時短遊技状態には、A時短遊技状態、B時短遊技状態およびC時短遊技状態が含まれている。以下において、単に「時短遊技状態」と称する場合は、括弧書きの記載がある場合を除き、A時短遊技状態、B時短遊技状態およびC時短遊技状態の総称を意味するものとする。
A時短遊技状態、B時短遊技状態およびC時短遊技状態は、第1のパチンコ遊技機において説明したとおりである。なお、パチンコ遊技機として、A時短遊技状態、B時短遊技状態およびC時短遊技状態の全部を搭載することは必須ではなく、これらの時短遊技状態のうちの一部の時短遊技状態のみを搭載したものとしてもよい。例えば、時短遊技状態として、A時短遊技状態およびC時短遊技状態を搭載し、B時短遊技状態を搭載していなくてもよい。
この第1実施例のパチンコ遊技機では、第1のパチンコ遊技機とは異なり、C時短遊技状態に、C1時短遊技状態、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態およびC4時短遊技状態が含まれている。以下において、単に「C時短遊技状態」と称する場合は、括弧書きの記載がある場合を除き、C1時短遊技状態、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態およびC4時短遊技状態の総称(後述の第2実施例では、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態およびC5時短遊技状態の総称)を意味するものとする。
なお、C時短遊技状態に、C1時短遊技状態、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態およびC4時短遊技状態の全部が含まれることは必須ではなく、これらのC時短遊技状態のうちの一部のみが含まれるようにしてもよい。
C1時短遊技状態、C2時短遊技状態およびC3時短遊技状態は、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当り(C1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)であって、これらの時短当りに対応する表示態様が特別図柄表示部163,164に導出された場合、現在の遊技状態から時短遊技状態に切り替えて制御される時短遊技状態である。時短遊技状態において時短当りに対応する表示態様が特別図柄表示部163,164に導出された場合であっても、現在の時短遊技状態を終了し、新たなC時短遊技状態に切り替えて制御される。
C4時短遊技状態は、通常遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果がC4時短当りであって、C4時短当りに対応する表示態様が特別図柄表示部163,164に導出された場合、通常遊技状態からC4時短遊技状態に切り替えて制御される時短遊技状態である。ただし、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、特別図柄の当り判定処理の結果がC4時短当りであって、C4時短当りに対応する表示態様が特別図柄表示部163,164に導出されたとしてもこれを無視し、C4時短遊技状態に切り替えられず、現在の通常遊技状態が継続される。なお、上記では、特別図柄の当り判定処理の結果がC4時短当りであると判定した結果、この結果を無視するようにしているが、これに限られず、特別図柄の当り判定処理の結果がC4時短当りであるか否かの判定自体を行わないようにしてもよい。
すなわち、C1時短遊技状態、C2時短遊技状態およびC3時短遊技状態は、他の時短遊技状態に制御されていたとしても、制御中の時短遊技状態から切り替えて新たに制御可能なC時短遊技状態であるのに対し、C4時短遊技状態は、時短遊技状態に制御されているときは作動しないC時短遊技状態である。
なお、第1実施例のパチンコ遊技機において、電サポ制御が実行されない通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、電サポ制御が実行される高確時短遊技状態および低確時短遊技状態では、全てのC時短遊技状態を含めて、右打ちが正規な遊技態様とされる。ただし、各遊技状態において左打ちおよび右打ちのいずれを正規な遊技態様とするかは、例えばゲーム性等に応じて適宜任意に設計することが可能である。なお、本実施例では搭載されていないが、電サポ制御が実行されない高確非時短遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされる。
[8-1-1-1.特別図柄の当り判定テーブル]
第1実施例のパチンコ遊技機において、メインCPU201は、例えば、第1のパチンコ遊技機において説明した図10に示される特別図柄の当り判定テーブルに基づいて、特別図柄の当り判定処理を行う。図10に示される特別図柄の当り判定テーブルは設定1の場合の例であるが、第1実施例のパチンコ遊技機は、例えば設定1~6といった複数の設定値のうちいずれかに設定することが可能な設定機能付きパチンコ遊技機であってもよいし、これに限定されず、設定機能を有しないパチンコ遊技機であってもよい。
なお、時短当り確率は、大当り確率とは異なり全設定値で共通の確率となっており、確変フラグが「1」(オン)である場合と「0」(オフ)である場合とでも同じである。例えば、設定値によらず、確変フラグが「1」である場合および「0」である場合のいずれにおいても、第1特別図柄の当り判定処理が実行された場合の時短当り確率は160分の1、第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合の時短当り確率は240分の1となっている。時短当り確率は、第1特別図柄の当り判定処理が実行された場合と第2特別図柄の当り判定処理が実行された場合とで異ならせてもよいが、同じとしてもよい。
ただし、時短当り確率を設定値に応じて異ならせてもよいし、時短当り確率が全設定値で共通の確率である場合には、セットされる時短回数や時短性能を設定値に応じて異ならせてもよい。時短性能とは、上述したとおり、入賞口(例えば、本実施例では第2始動口140(図4参照))への遊技球の入賞の容易さを変更する性能であって、「普通図柄当り」の当選確率、普通図柄の可変表示時間、または/および普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間等)等をいう。
なお、第1実施例のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれていないが、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含むようにしてもよい。小当りを当り判定の対象に含む場合、小当り確率を、全設定値で共通の確率とするとよい。また、小当りを当り判定の対象に含む場合、第1特別図柄と第2特別図柄とのうち一方の特別図柄(例えば第2特別図柄)の当り判定処理が行われた場合に小当りに当選しうるようにしてもよい。この場合、他方の特別図柄(例えば第1特別図柄)の当り判定処理では、小当り当選したか否かの判定自体を行わない態様の他、小当り確率を0として小当り当選したか否かの判定を行う態様であってもよい。
上記の時短当り確率および小当りを当り判定の対象に含む場合の小当り確率は、上述したとおり全設定値で共通の確率としてもよいが、これに限られず、設定値に応じて異なる確率としてもよい。
また、本実施例では、全ての設定値においてそれぞれ大当り確率が異なっているが、これに限定されず、例えば、設定1と設定2とで共通の大当り確率、設定3と設定4とで共通の大当り確率、設定5と設定6とで共通の大当り確率といったように、複数の設定値で大当り確率を同じにしてもよいし、全設定値において大当り確率を同じにしてもよい。
[8-1-1-2.特別図柄判定テーブル]
図288は、第1実施例のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
図288に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、メインCPU201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば0~4のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z0」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば5~9のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば10~49のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば50~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z3」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば0~39のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば40~89のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば90~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z6」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を選択する。
第2特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば0~4のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z8」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば5~9のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z9」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば10~49のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z10」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA7」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば50~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z11」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA8」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば0~39のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z12」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA9」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば40~69のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z13」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA9」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば70~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z14」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA9」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z15」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA10」を選択する。
なお、本実施例では、特別図柄の当り判定テーブル(図10参照)を参照して、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて判定値データを決定し、その後、特別図柄判定テーブル(図288参照)を参照して、特別図柄の図柄乱数値に基づいて選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを決定するようにしているが、これに限られない。例えば、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて、判定値データ、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドをあわせて決定するようにしてもよい。
また、判定値データのうち一部の判定値データ(例えば、大当り判定値データ)については、特別図柄の当り判定テーブル(図10参照)を参照して、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて判定値データを決定し、その後、特別図柄判定テーブル(図288参照)を参照して、特別図柄の図柄乱数値に基づいて選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを決定する一方、残りの判定値データ(例えば、時短当り判定値データ)については、抽出された特別図柄当り判定用乱数値に基づいて、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドをあわせて決定するようにしてもよい。後者(残りの判定値データ)についての具体的な例としては、例えば、第1特別図柄当り判定用乱数値が例えば0~19のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z0」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第1特別図柄当り判定用乱数値が例えば20~39のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。第1特別図柄当り判定用乱数値の値が他の場合も同様に選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドが選択されるため、ここでは説明を省略する。
なお、第1のパチンコ遊技機において説明したように、メインCPU201は、例えば図12(A)の特別図柄の当り判定テーブルと同様に、第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164(図5参照)に、特別図柄の当り判定処理の結果(すなわち選択図柄コマンド)に対応する停止態様を導出する。
[8-1-1-3.当り種類決定テーブル]
図289~図295は、第1実施例のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りまたは大当りである場合、時短当りを示す表示態様または大当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されたときの遊技状態に応じて、メインCPU201が当り種類を決定する際に参照する当り種類決定テーブルが異なる。
図289~図295において、ラウンド数の欄に示される数字は、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技の実行数である。また、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合にはラウンド遊技が実行されないため、選択図柄コマンド「z0」~「z3」および「z8」~「z11」の欄に「-」が示されている。
また、各フラグ(確変フラグ、時短フラグ、A時短フラグ、B時短フラグ、C1時短フラグ、C2時短フラグ、C3時短フラグ、C4時短フラグ)の欄に示される数字「1」は、フラグがオンにセットされることを示している。
なお、時短フラグは、現在の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを管理するフラグである。また、A時短フラグ、B時短フラグ、C1時短フラグ、C2時短フラグ、C3時短フラグおよびC4時短フラグは、時短遊技状態の種類を管理するフラグである。
時短回数の欄に示される数字は、セットされる時短回数を示している。例えば、「300」は時短回数が300回にセットされることを示している。
なお、時短回数は、複数ある時短終了条件のうちの一つである。時短回数以外の時短終了条件には、例えば、大当り遊技状態に制御されることが含まれる。また、本実施例における時短回数は、第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との合算回数であるが、第1特別図柄の可変表示回数や第2特別図柄の可変表示回数を、時短終了条件に含めてもよい。
特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合(すなわち、選択図柄コマンドが「z0」~「z3」および「z8」~「z11」のうちいずれかである場合)、メインCPU201は、C時短制御態様決定処理(図38のS207参照)において、C時短遊技状態の態様(例えば、時短当りの種類や普通電動役物146の開放パターン等)を決定し、決定されたC時短遊技状態の態様に応じて、C時短遊技状態の制御にかかわる各種データ(時短フラグや時短回数等)を後述の時短態様設定処理(後述の図311のS514参照)または時短態様再設定処理(後述の図311のS513)においてセットする。なお、第1のパチンコ遊技機では、普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間)設定処理を、普通図柄の可変表示開始処理(図43のS293)で行うと説明したが、時短態様設定処理(後述の図311のS514参照)や時短態様再設定処理(後述の図311のS513)において行うようにしてもよい。
このように、本実施例では、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットするタイミングは、特別図柄遊技終了処理の実行時(図30のS130参照)すなわち時短当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された時であるが、これに限られず、時短当りを示す表示態様が特別図柄表示部163,164に導出された次の特別図柄の可変表示が開始される時(すなわち特別図柄可変表示開始処理の実行時(図27のS83参照))であってもよい。
[8-1-1-3-1.通常遊技状態における当り種類決定テーブル]
図289は、通常遊技状態における当り種類決定テーブル、すなわち、通常遊技状態において、時短当りを示す表示態様または大当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合の当り種類決定テーブルの一例である。
図289に示されるように、通常遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z0」~「z3」および「z8」~「z11」のうちのいずれかに対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、時短フラグを「1」にセットするとともに、後述の時短態様設定処理(後述の図311のS514参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。時短態様設定処理(後述の図311のS514参照)においてセットされるC時短遊技状態の制御にかかわる各種データは、例えば、選択図柄コマンドに応じた種類の時短フラグや時短回数等である。
例えば、選択図柄コマンド「z0」に対応する表示態様が第1特別図柄表示部163に導出されると、メインCPU201は、時短フラグおよびC1時短フラグを「1」にセットし、時短回数として300回をセットする。また、例えば、選択図柄コマンド「z11」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、時短フラグおよびC4時短フラグを「1」にセットし、時短回数として50回をセットする。
図289に示されるように、特定遊技状態の当り判定処理の結果が時短当りである場合、選択図柄コマンドが「z0」~「z3」および「z8」~「z11」のうちのいずれかに対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されるかによって、複数ある時短終了条件のうちの一つである時短回数が異なっている。後述の図290~図295、図314~図319においても同様である。
また、選択図柄コマンドが「z4」~「z6」および「z12」~「z14」のうちのいずれかであって、大当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、大当り遊技制御の開始設定処理(図30のS123参照)において(すなわち大当り遊技状態の開始時に)、各種フラグ(確変フラグ、時短フラグ、A時短フラグ、B時短フラグ、C1時短フラグ、C2時短フラグ、C3時短フラグ、C4時短フラグ)を初期化(クリア)し、選択図柄コマンドに応じてラウンド数をセットする。また、メインCPU201は、特別図柄遊技終了設定処理(図42のS282参照)において(すなわち大当り遊技状態の終了時に)、確変フラグ、時短フラグおよびA時短フラグのうち選択図柄コマンドに対応するフラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。
例えば、選択図柄コマンド「z4」に対応する表示態様が第1特別図柄表示部163に導出されると、メインCPU201は、大当り遊技状態の開始時に、大当り遊技状態において実行されるラウンド数として「3」をセットし、大当り遊技状態の終了時に、時短フラグおよびA時短フラグを「1」にセットし(確変フラグは「1」にセットしない)、時短回数を「30」にセットする。
また、例えば、選択図柄コマンド「z14」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、大当り遊技状態の開始時に、大当り遊技状態において実行されるラウンド数として「10」をセットし、大当り遊技状態の終了時に、確変フラグ、時短フラグおよびA時短フラグを「1」にセットし、次回の大当り遊技状態に制御されるまでA時短遊技状態の継続を可能とする回数として時短回数を例えば「10000」にセットする。
図289の通常遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図289に示されるものに限られず、図289に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図289に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
なお、通常遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。
[8-1-1-3-2.A時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図290は、A時短遊技状態における当り種類決定テーブル、すなわち、A時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様または大当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合の当り種類決定テーブルの一例である。
以下に、図290に示されるA時短遊技状態における当り種類決定テーブルについて説明するが、図289に示される通常遊技状態における当り種類決定テーブルと共通する点については説明を省略するものとする。
A時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンド「z0」~「z2」および「z8」~「z10」のうちのいずれかに対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図311のS513参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図290に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。
すなわち、A時短遊技状態において、時短当りのうち特定の時短当り(本実施例では、例えば、C1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)を示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、制御中のA時短遊技状態を終了し、特別図柄表示部163,164に導出された選択図柄コマンド(すなわち時短当りの種類)に対応する新たなC時短遊技状態を開始する。
例えば、A時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z10」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、A時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「50」にセットする。
一方、A時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z3」または「z11」に対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されたとしても、メインCPU201は、これを無視するためC4時短遊技状態に制御せず、現在のA時短遊技状態を継続することが可能である。
なお、本実施例では、A時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合、時短当りの種別として選択図柄コマンド「z3」または「z11」に決定されたとしてもこれを無視するようにしたが、これに限られず、A時短遊技状態ではそもそも選択図柄コマンド「z3」または「z11」が決定されないようにしてもよい。
また、図290のA時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図290に示されるものに限られず、図290に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図290に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
なお、本実施例において、A時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達することはない。ただし、これに限られず、A時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達する仕様としてもよい。
[8-1-1-3-3.B時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図291は、B時短遊技状態における当り種類決定テーブル、すなわち、B時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様または大当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合の当り種類決定テーブルの一例である。
以下に、図291に示されるB時短遊技状態における当り種類決定テーブルについて説明するが、図289に示される通常遊技状態における当り種類決定テーブルと共通する点については説明を省略するものとする。
B時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンド「z0」~「z2」および「z8」~「z10」のうちのいずれかに対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図311のS513参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図291に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。
すなわち、B時短遊技状態において、時短当りのうち特定の時短当り(本実施例では、例えば、C1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)を示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、現在のB時短遊技状態を終了し、特別図柄表示部163,164に導出された選択図柄コマンド(すなわち時短当りの種類)に対応する新たなC時短遊技状態を開始する。
例えば、B時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z9」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、時短フラグおよびC2時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「300」にセットする。
ところで、上述したとおり、通常遊技状態やA時短遊技状態では、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りであったとしても、C2時短当り(選択図柄コマンド「z2」)である場合には、図289、図290に示されるように、セットされる時短回数は「5」にすぎない。しかし、時短遊技状態のなかで遊技者にとって相対的に遊技者に有利なB時短遊技状態では、特別図柄の当り判定処理の結果がC2時短当りである場合、図291に示されるように、セットされる時短回数が「300」である。これは、せっかく天井到達したことによってB時短遊技状態に制御されたにもかかわらず、C2時短当りに当選したときに時短回数として「5」がセットされてしまうと、興趣の低下が甚だしい。そこで、本実施例では、B時短遊技状態においてC2時短当りに当選した場合は、天井到達したときやC1時短当りに当選したときと同様、「300」を時短回数としてセットすることにより、興趣の低下を抑制しうるようにしている。
また、特別図柄の当り判定処理の結果がC3時短当り(選択図柄コマンド「z2」)である場合、図291に示されるように、セットされる時短回数が「200」である。この場合も、せっかく天井到達してB時短遊技状態に制御されたにもかかわらず、C3時短当りに当選すると、B時短遊技状態の残時短回数によっては興趣が低下しかねない。そこで、本実施例では、B時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合は、C2時短当りに当選した場合よりも少ないものの、「200」を時短回数としてセットすることにより、興趣の低下を抑制しうるようにしている。
ただし、B時短遊技状態においてC2時短当りまたはC3時短当りに当選した場合にセットされる時短回数を、他の時短遊技状態(C1時短遊技状態を除く)においてC2時短当りまたはC3時短当りに当選した場合にセットされる時短回数よりも多くすることは必須でない。例えば、いずれの時短遊技状態においてC2時短当りまたはC3時短当りに当選したとしても、セットされる時短回数を同じまたは略同じにしてもよい。
一方、B時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z3」または「z11」に対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されたとしても、メインCPU201は、これを無視するためC4時短遊技状態に制御せず、現在のB時短遊技状態を継続することが可能である。
なお、本実施例では、B時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合、時短当りの種別として選択図柄コマンド「z3」または「z11」に決定されたとしてもこれを無視するようにしたが、これに限られず、B時短遊技状態ではそもそも選択図柄コマンド「z3」または「z11」が決定されないようにしてもよい。
また、図291のB時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図291に示されるものに限られず、図291に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図291に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
なお、本実施例において、B時短遊技状態の開始条件として設定される天井値の数は1つであるため、B時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達することはない。ただし、これに限られず、天井値の数を複数設けて、B時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達する仕様としてもよい。
[8-1-1-3-4.C1時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図292は、C1時短遊技状態における当り種類決定テーブル、すなわち、C1時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様または大当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合の当り種類決定テーブルの一例である。
以下に、図292に示されるC1時短遊技状態における当り種類決定テーブルについて説明するが、図289に示される通常遊技状態における当り種類決定テーブルと共通する点については説明を省略するものとする。
C1時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンド「z0」または「z8」に対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図311のS513参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図292に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC1時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「300」にセットする。すなわち、制御中のC1時短遊技状態が終了し、新たなC1時短遊技状態が開始することとなる。
また、C1時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z1」、「z2」、「z9」および「z10」のうちのいずれかに対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図311のS513参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。具体的には、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。
例えば、C1時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z10」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「50」にセットする。
このように、C1時短遊技状態において、時短当りのうち特定の時短当り(C1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)を示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、導出された時短当りがC1時短当りである場合も含めて、メインCPU201は、制御中のC1時短遊技状態を終了し、特別図柄表示部163,164に導出された選択図柄コマンド(すなわち時短当りの種類)に対応する新たなC時短遊技状態を開始する。
ところで、上述したとおり、通常遊技状態やA時短遊技状態では、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りであったとしても、C2時短当り(選択図柄コマンド「z2」)である場合には、図289、図290に示されるように、セットされる時短回数は「5」にすぎない。しかし、C時短遊技状態のなかで遊技者にとって相対的に遊技者に有利なC1時短遊技状態では、特別図柄の当り判定処理の結果がC2時短当りである場合、図292に示されるように、セットされる時短回数が「200」である。これは、せっかくC1時短遊技状態に制御されたにもかかわらず、C2時短当りに当選したときに時短回数として「5」がセットされてしまうと、興趣の低下が甚だしい。そこで、本実施例では、C1時短遊技状態においてC2時短当りに当選した場合は、C1時短当りに当選したときよりも少ないものの、C1時短当りに当選したときに次いで多い「200」を時短回数としてセットすることにより、興趣の低下を抑制しうるようにしている。
また、特別図柄の当り判定処理の結果がC3時短当り(選択図柄コマンド「z2」)である場合、図292に示されるように、セットされる時短回数が「100」である。この場合も、せっかくC1時短遊技状態に制御されたにもかかわらず、C3時短当りに当選すると、C1時短遊技状態の残時短回数によっては興趣が低下しかねない。そこで、本実施例では、C1時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合は、C2時短当りに当選した場合よりも少ないものの、「100」を時短回数としてセットすることにより、興趣の低下を抑制しうるようにしている。
一方、C1時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z3」または「z11」に対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されたとしても、メインCPU201は、これを無視するためC4時短遊技状態に制御せず、現在のB時短遊技状態を継続することが可能である。
なお、本実施例では、C1時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合、時短当りの種別として選択図柄コマンド「z3」または「z11」に決定されたとしてもこれを無視するようにしたが、これに限られず、C1時短遊技状態ではそもそも選択図柄コマンド「z3」または「z11」が決定されないようにしてもよい。
また、図292のC1時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図292に示されるものに限られず、図292に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図292に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
なお、C1時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。この場合、制御中のC1時短遊技状態を終了してB時短遊技状態が実行されるようにしてもよいし、制御中のC1時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態が実行されるようにしてもよい。
[8-1-1-3-5.C2時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図293は、C2時短遊技状態における当り種類決定テーブル、すなわち、C2時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様または大当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合の当り種類決定テーブルの一例である。
以下に、図293に示されるC2時短遊技状態における当り種類決定テーブルについて説明するが、図289に示される通常遊技状態における当り種類決定テーブルと共通する点については説明を省略するものとする。
C2時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンド「z1」または「z9」に対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図311のS513参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図293に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC2時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「5」にセットする。すなわち、制御中のC1時短遊技状態が終了し、新たなC2時短遊技状態が開始することとなる。
また、C2時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z0」、「z2」、「z8」および「z10」のうちのいずれかに対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図311のS513参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。具体的には、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。
例えば、C2時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z10」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「50」にセットする。
このように、C2時短遊技状態において、時短当りのうち特定の時短当り(C1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)を示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、導出された時短当りがC2時短当りである場合も含めて、メインCPU201は、制御中のC2時短遊技状態を終了し、特別図柄表示部163,164に導出された選択図柄コマンド(すなわち時短当りの種類)に対応する新たなC時短遊技状態を開始する。
一方、C2時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z3」または「z11」に対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されたとしても、メインCPU201は、これを無視するためC4時短遊技状態を実行せず、制御中のC2時短遊技状態を継続することが可能である。
なお、本実施例では、C2時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合、時短当りの種別として選択図柄コマンド「z3」または「z11」に決定されうるようにしたが、これに限られず、C2時短遊技状態ではそもそも選択図柄コマンド「z3」または「z11」が決定されないようにしてもよい。
また、図293のC2時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図293に示されるものに限られず、図293に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図293に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
なお、C2時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。この場合、制御中のC2時短遊技状態を終了してB時短遊技状態が実行されるようにしてもよいし、実行中のC2時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態が実行されるようにしてもよい。
[8-1-1-3-6.C3時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図294は、C3時短遊技状態における当り種類決定テーブル、すなわち、C3時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様または大当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合の当り種類決定テーブルの一例である。
以下に、図294に示されるC3時短遊技状態における当り種類決定テーブルについて説明するが、図289に示される通常遊技状態における当り種類決定テーブルと共通する点については説明を省略するものとする。
なお、図294に示されるC3時短遊技状態における当り種類決定テーブルは、本実施例では、図290に示されるA時短遊技状態における当り種類決定テーブルと同様のテーブルとなっているため、これらについては共通の当り種類決定テーブルを用いてもよい。ただし、各遊技状態毎に当り種類決定テーブルを設ける方がゲーム性の幅を広げることができる余地があるため好ましい。
C3時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンド「z2」または「z10」に対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図311のS513参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図294に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「50」にセットする。すなわち、実行中のC3時短遊技状態が終了し、新たなC3時短遊技状態が開始することとなる。
また、C3時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンド「z0」、「z1」、「z8」および「z9」のうちのいずれかに対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図311のS513参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。具体的には、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。
例えば、C3時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z8」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、時短フラグおよびC1時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「300」にセットする。
このように、C3時短遊技状態において、時短当りのうち特定の時短当り(C1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)を示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、C3時短当りである場合も含めて、メインCPU201は、制御中のC3時短遊技状態を終了し、特別図柄表示部163,164に導出された選択図柄コマンド(すなわち時短当りの種類)に対応する新たなC時短遊技状態を開始する。
一方、C3時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z3」または「z11」に対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されたとしても、メインCPU201は、これを無視するためC4時短遊技状態を実行せず、制御中のC3時短遊技状態を継続することが可能である。
なお、本実施例では、C3時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合、時短当りの種別として選択図柄コマンド「z3」または「z11」に決定されうるようにしたが、これに限られず、C3時短遊技状態ではそもそも選択図柄コマンド「z3」または「z11」が決定されないようにしてもよい。
また、図294のC3時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図294に示されるものに限られず、図294に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図294に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
なお、C3時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。この場合、制御中のC3時短遊技状態を終了してB時短遊技状態が実行されるようにしてもよいし、制御中のC3時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態が実行されるようにしてもよい。
[8-1-1-3-7.C4時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図295は、C4時短遊技状態における当り種類決定テーブル、すなわち、C4時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様または大当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合の当り種類決定テーブルの一例である。
以下に、図295に示されるC4時短遊技状態における当り種類決定テーブルについて説明するが、図289に示される通常遊技状態における当り種類決定テーブルと共通する点については説明を省略するものとする。
なお、図295に示されるC4時短遊技状態における当り種類決定テーブルは、本実施例では、図290に示されるA時短遊技状態における当り種類決定テーブルや、図294に示されるC3時短遊技状態における当り種類決定テーブルと同様のテーブルとなっているため、これらについては共通の当り種類決定テーブルを用いてもよい。ただし、各遊技状態毎に当り種類決定テーブルを設ける方がゲーム性の幅を広げることができる余地があるため好ましい。
C4時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンド「z0」~「z2」および「z8」~「z10」のうちのいずれかに対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図311のS513参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図295に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。
例えば、C4時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z10」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「50」にセットする。
このように、C4時短遊技状態において、時短当りのうち特定の時短当り(C1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)を示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、制御中のC4時短遊技状態を終了し、特別図柄表示部163,164に導出された選択図柄コマンド(すなわち時短当りの種類)に対応する新たなC時短遊技状態を開始する。
一方、C4時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z3」または「z11」に対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されたとしても、メインCPU201は、これを無視するため新たなC4時短遊技状態を実行せず、制御中のC4時短遊技状態を継続することが可能である。
なお、本実施例では、C4時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合、時短当りの種別として選択図柄コマンド「z3」または「z11」に決定されうるようにしたが、これに限られず、C4時短遊技状態ではそもそも選択図柄コマンド「z3」または「z11」が決定されないようにしてもよい。
また、図295のC4時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図295に示されるものに限られず、図295に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図295に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
なお、C4時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。この場合、制御中のC4時短遊技状態を終了してB時短遊技状態が実行されるようにしてもよいし、制御中のC4時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態が実行されるようにしてもよい。
[8-1-1-3-8.当り種類決定テーブルの拡張例]
本実施例では、いずれの時短遊技状態に制御されている場合であっても、時短当りのうち特定の時短当り(本実施例では、例えば、C1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)を示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、制御中の時短遊技状態を終了し、特別図柄表示部163,164に導出された選択図柄コマンド(すなわち時短当りの種類)に対応する新たなC時短遊技状態が開始されるが、これに限られない。
例えば、C時短遊技状態において特定の時短当りを示す表示態様が導出された場合は、制御中のC時短遊技状態を終了して、導出された選択図柄コマンドに対応する新たなC時短遊技状態が開始されるようにし、A時短遊技状態またはB時短遊技状態において特定の時短当りを示す表示態様が導出された場合は、制御中のA時短遊技状態またはB時短遊技状態を継続し、導出された選択図柄コマンドに対応する新たなC時短遊技状態が開始されないようにしてもよい。
また、例えば、A時短遊技状態またはC時短遊技状態において特定の時短当りを示す表示態様が導出された場合は、制御中のA時短遊技状態またはC時短遊技状態を終了して、導出された選択図柄コマンドに対応する新たなC時短遊技状態が開始されるようにし、B時短遊技状態において特定の時短当りを示す表示態様が導出された場合は、制御中のB時短遊技状態を継続し、導出された選択図柄コマンドに対応する新たなC時短遊技状態が開始されないようにしてもよい。
また、例えば、A時短遊技状態、B時短遊技状態またはC時短遊技状態において、制御中の時短遊技状態から切り替えて実行可能なC時短当りを示す表示態様が導出された場合、導出されたC時短当りが特定のC時短当り(例えば、C1時短当り)であるときは、制御中のA時短遊技状態、B時短遊技状態またはC時短遊技状態を終了して、導出された特定のC時短当りに対応する特定のC時短遊技状態が新たに開始されるようにし、導出されたC時短当りが非特定のC時短当り(例えば、C2時短当り、C3時短当り)であるときは、制御中のA時短遊技状態、B時短遊技状態またはC時短遊技状態を継続し、導出された非特定のC時短当りに対応するC時短遊技状態が新たに開始されないようにしてもよい。
また、例えば、C時短遊技状態のうち最も遊技者に有利なC時短遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)以外のC時短遊技状態(すなわち、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態)において特定の時短当りを示す表示態様が導出された場合は、導出された選択図柄コマンドに対応する新たなC時短遊技状態が開始されるようにし、C時短遊技状態のうち最も遊技者に有利なC時短遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)において特定の時短当りを示す表示態様が導出された場合は、制御中のC時短遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)を継続し、導出された選択図柄コマンドに対応する新たなC時短遊技状態が開始されないようにしてもよい。
また、例えば、C時短遊技状態のうち最も遊技者に不利なC時短遊技状態(例えば、C2時短遊技状態)において特定の時短当りを示す表示態様が導出された場合は、導出された選択図柄コマンドに対応する新たなC時短遊技状態が開始されるようにし、C時短遊技状態のうち最も遊技者に不利なC時短遊技状態以外のC時短遊技状態(例えば、C1時短遊技状態、C3時短遊技状態)において特定の時短当りを示す表示態様が導出された場合は、制御中のC時短遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)を継続し、導出された選択図柄コマンドに対応する新たなC時短遊技状態が開始されないようにしてもよい。
また、例えば、C時短遊技状態において特定の時短当りを示す表示態様が導出された場合、制御中のC時短遊技状態よりも、導出された選択図柄コマンドに対応する新たなC時短遊技状態の方が遊技者に有利であるかまたは同等である場合には新たなC時短遊技状態が開始されるようにし、導出された選択図柄コマンドに対応する新たなC時短遊技状態の方が遊技者に不利である場合には制御中のC時短遊技状態が継続されるようにしてもよい。例えば、C3時短遊技状態において、C1時短当りを示す表示態様が導出された場合はC3時短遊技状態を終了してC1時短遊技状態を新たに開始し、C2時短当りを示す表示態様が導出された場合はC2時短遊技状態を新たに開始せずに制御中のC3時短遊技状態を継続するような態様が相当する。ただし、C3時短遊技状態において、C2時短当りを示す表示態様が導出された場合、C3時短遊技状態の残時短回数に応じて、C3時短遊技状態を継続したり、C3時短遊技状態を終了してC2時短遊技状態を新たに開始したりはしない。あくまでも、C3時短遊技状態においてC2時短当りを示す表示態様が導出された場合は残時短回数にかかわらずC3時短遊技状態を継続するといった一貫性が必要である。
[8-1-1-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
次に、メインCPU201が特別図柄の変動パターンを決定するに際して参照する変動パターンテーブルの一例について、図296~図306を参照して説明する。本実施例において、メインCPU201は、遊技状態および後述する選択条件に応じて参照する変動パターンテーブルを選択し、選択された変動パターンテーブルを用いて特別図柄の変動パターンを決定する。図296~図306に示される「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。また、図296~図306に示される特別図柄の変動パターンテーブルは、いずれも、第8のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている。なお、本願発明の「変動パターン」は、以下において説明する「変動パターンテーブル」と解してもよいし、例えば変動パターンテーブルの中から選択されたいずれか一の「変動パターン」と解してもよい。
[8-1-1-4-1.通常遊技状態またはA時短遊技状態における変動パターンテーブル]
図296は、通常遊技状態またはA時短遊技状態において参照される変動パターンテーブルAの一例である。なお、本実施例では、通常遊技状態とA時短遊技状態とで参照される変動パターンテーブルを同じとしているが、これに限られず、通常遊技状態とA時短遊技状態とで異なる変動パターンテーブルとしてもよい。
変動パターンテーブルAは、単位時間あたりの第1特別図柄の可変表示回数の期待値が、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示回数の期待値よりも高い変動パターンテーブルである。よって、変動パターンテーブルAが選択されている場合、右打ちよりも左打ちを行った方が遊技の進行速度が速くなる。
なお、本実施例では、通常遊技状態における変動パターンテーブルと、A時短遊技状態における変動パターンテーブルとを共通にしているが、これらを別のテーブルとしてもよい。この場合、通常遊技状態において参照されるテーブルでは、単位時間あたりの第1特別図柄の可変表示回数の期待値を、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示回数の期待値よりも高い変動パターンテーブルとし、A時短遊技状態において参照されるテーブルでは、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示回数の期待値を、単位時間あたりの第1特別図柄の可変表示回数の期待値よりも高い変動パターンテーブルとすることが好ましい。
[8-1-1-4-2.B時短遊技状態における変動パターンテーブル]
図297~図299は、B時短遊技状態において参照される変動パターンテーブルB-1~変動パターンテーブルB-3の一例である。
変動パターンテーブルB-1~変動パターンテーブルB-3は、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示回数の期待値が、単位時間あたりの第1特別図柄の可変表示回数の期待値よりも高い変動パターンテーブルである。よって、変動パターンテーブルB-1~変動パターンテーブルB-3が選択されている場合、左打ちよりも右打ちを行った方が遊技の進行速度が速くなる。
本実施例において、通常遊技において天井カウンタの値が天井値に到達すると、メインCPU201は、図297に示される変動パターンテーブルB-1を選択し、その後の遊技状態(すなわちB時短遊技状態)において、この変動パターンテーブルB-1の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うことが可能である。
メインCPU201は、B時短遊技状態に移行したときを起点として特別図柄の可変表示回数を計数し、この計数値(以下「B時短遊技状態における特別図柄ゲーム数」と称する)が1~150の間は、変動パターンテーブルB-1が選択された状態を維持する。
ただし、B時短遊技状態における特別図柄ゲーム数が例えば150を超えると、メインCPU201は、変動パターンテーブルB-1から、図298に示される変動パターンテーブルB-2に切り替えて、この変動パターンテーブルB-2の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うことが可能となる。
ここで、変動パターンテーブルB-1と変動パターンテーブルB-2とを比較すると(特に、第2特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合を参照)、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が、変動パターンテーブルB-1よりも変動パターンテーブルB-2の方が大きい。すなわち、変動パターンテーブルB-1が選択されている場合よりも、変動パターンテーブルB-2が選択されている場合の方が、特別図柄ゲームの進行速度が速い。
ところで、B時短遊技状態において長期間にわたって大当り遊技状態に制御されない状態が続くと、興趣が低下してしまう可能性がある。そこで、B時短遊技状態における特別図柄ゲーム数が規定回数(例えば150回)を超えると、遊技の進行速度を速めて、大当りが導出されるまでの時間を短縮することで、興趣の低下を抑制することを可能にしたものである。
また、メインCPU201は、C時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達すると、図299に示される変動パターンテーブルB-3を選択し、この変動パターンテーブルB-3の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うことが可能である。
変動パターンテーブルB-3は、B時短遊技状態において選択されうる変動パターンテーブルB-1~変動パターンテーブルB-3のなかで、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が最も大きい。このように、通常遊技状態からB時短遊技状態に移行した場合よりも、C時短遊技状態からB時短遊技状態に移行した場合の方が遊技の進行速度を速めることにより、C時短当りに対する遊技者の興趣を高めることが可能となる。
なお、本実施例では、C時短遊技状態において天井カウンタ値が天井値に到達した場合、変動パターンテーブルB-3を選択するようにしたが、これに代えて、変動パターンテーブルB-2を選択するようにしてもよい。この場合、変動パターンテーブルB-3を設ける必要がなく、変動パターンテーブルB-1および変動パターンテーブルB-2の2テーブルを設けるだけでよいため、メインROM202(図6参照)に記憶されるデータ容量が徒に大きくなることを抑制することが可能となる。
また、本実施例では、A時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達することはないが、A時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達する場合が生じうる仕様のパチンコ遊技機であれば、A時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合に変動パターンテーブルB-3(または変動パターンテーブルB-2)を選択し、この変動パターンテーブルB-3(または変動パターンテーブルB-2)の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うようにしてもよい。
また、本実施例において、C時短遊技状態からB時短遊技状態に移行した場合に選択される変動パターンテーブルは、B時短遊技状態において選択されうる変動パターンテーブルのなかで遊技の進行速度が最も速いが、これに限られず、B時短遊技状態における特別図柄ゲーム数が規定数(例えば150)を超えたときに選択される変動パターンテーブルを、遊技の進行速度が最も速い変動パターンテーブルとしてもよい。
さらに、本実施例では、B時短遊技状態における特別図柄ゲーム数が規定数(例えば150)を超えたときに選択される変動パターンテーブルを、遊技の進行速度が最も速い変動パターンテーブルとしているが、これに限られず、B時短遊技状態における特別図柄ゲーム数が規定数を超えると、遊技の進行速度が相対的に遅い変動パターンテーブルが選択されるようにしてもよい。この場合、B時短遊技状態の終了が近くなったときに遊技の進行を遅くすることで、興趣の低下を抑制することが可能となる。
[8-1-1-4-3.C2時短遊技状態、C3時短遊技状態における変動パターンテーブル]
図300および図301は、C2時短遊技状態またはC3時短遊技状態において参照される変動パターンテーブルC-1および変動パターンテーブルC-2の一例である。
変動パターンテーブルC-1および変動パターンテーブルC-2は、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示回数の期待値が、単位時間あたりの第1特別図柄の可変表示回数の期待値よりも高い変動パターンテーブルである。よって、変動パターンテーブルC-1または変動パターンテーブルC-2が選択されている場合、左打ちよりも右打ちを行った方が遊技の進行速度が速くなる。
本実施例では、通常遊技において、特別図柄の当り判定処理の結果としてC2時短当りまたはC3時短当りを示す表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、その後の遊技状態(すなわちC2時短遊技状態またはC3時短遊技状態)において、図300に示される変動パターンテーブルC-1を選択し、この変動パターンテーブルC-1の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うことが可能である。
一方、いずれかの時短遊技状態において、特別図柄の当り判定処理の結果として、C2時短当りまたはC3時短当りを示す表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、図296に示される変動パターンテーブルC-2を選択し、この変動パターンテーブルC-2の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うことが可能である。
ここで、変動パターンテーブルC-1と変動パターンテーブルC-2とを比較すると(特に、第2特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合を参照)、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が、変動パターンテーブルC-1よりも変動パターンテーブルC-2の方が大きい。すなわち、変動パターンテーブルC-1が選択されている場合よりも、変動パターンテーブルC-2が選択されている場合の方が、特別図柄ゲームの進行速度が速い。
このように、いずれかの時短遊技状態において当選した場合に現在の時短遊技状態を終了して新たな時短遊技状態に移行させることが可能なC2時短当りまたはC3時短当りに当選した場合、通常遊技状態からC2時短遊技状態またはC3時短遊技状態に移行した場合よりも、いずれかの時短遊技状態からC2時短遊技状態またはC時短遊技状態に移行した場合の方が遊技の進行速度を速めることにより、遊技状態に対する遊技者の興趣を高めることが可能となる。
なお、上述したとおり、C4時短当りは、いずれかの時短遊技状態において当選したとしても無視されて新たな時短遊技状態に移行しない。そして、通常遊技状態においてC4時短当りに当選し、C4時短遊技状態に移行した場合、メインCPU201は、変動パターンテーブルC-1を選択し、この変動パターンテーブルC-2の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うことが可能となるようにしている。ただし、C4時短遊技状態において選択される変動パターンテーブルはこれに限られない。
[8-1-1-4-4.C1時短遊技状態における変動パターンテーブル]
図302および図303は、C1時短遊技状態において参照される変動パターンテーブルC-3およびC-4の一例である。
変動パターンテーブルC-3および変動パターンテーブルC-4は、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示回数の期待値が、単位時間あたりの第1特別図柄の可変表示回数の期待値よりも高い変動パターンテーブルである。よって、変動パターンテーブルC-3または変動パターンテーブルC-4が選択されている場合、左打ちよりも右打ちを行った方が遊技の進行速度が速くなる。
本実施例では、遊技状態にかかわらず、特別図柄の当り判定処理の結果としてC1時短当りを示す表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、その後の遊技状態(すなわちC1時短遊技状態)において、図302に示される変動パターンテーブルC-3を選択し、この変動パターンテーブルC-3の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うことが可能である。
メインCPU201は、C1時短遊技状態に移行したときを起点として特別図柄の可変表示回数を計数し、この計数値(以下「C1時短遊技状態における特別図柄ゲーム数」と称する)が1~150の間は、変動パターンテーブルC-1が選択された状態を維持する。
ただし、C1時短遊技状態における特別図柄ゲーム数が例えば150を超えると、メインCPU201は、変動パターンテーブルC-1から、図303に示される変動パターンテーブルC-4に切り替えて、この変動パターンテーブルC-4の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うことが可能となる。
ここで、変動パターンテーブルC-3と変動パターンテーブルC-4とを比較すると(特に、第2特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合を参照)、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が、変動パターンテーブルC-3よりも変動パターンテーブルC-4の方が大きい。すなわち、変動パターンテーブルC-3が選択されている場合よりも、変動パターンテーブルC-4が選択されている場合の方が、特別図柄ゲームの進行速度が速い。
ところで、C1時短遊技状態において長期間にわたって大当り遊技状態に制御されない状態が続くと、興趣が低下してしまう可能性がある。そこで、C1時短遊技状態における特別図柄ゲーム数が規定回数(例えば150回)を超えると、遊技の進行速度を速めて、大当りが導出されるまでの時間を短縮することで、興趣の低下を抑制することを可能にしたものである。
なお、本実施例では、C1時短遊技状態における特別図柄ゲーム数が規定数(例えば150)を超えたときに選択される変動パターンテーブルを、規定数を超える前と比べて遊技の進行速度が速い変動パターンテーブルとしているが、これに限られず、C1時短遊技状態における特別図柄ゲーム数が規定数を超えると、遊技の進行速度が相対的に遅い変動パターンテーブルが選択されるようにしてもよい。この場合、C1時短遊技状態の終了が近くなったときに遊技の進行を遅くすることで、興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、C1時短遊技状態では変動パターンテーブルC-3またはC-4を参照して特別図柄の変動パターンを決定しているが、これに限られず、例えば、B時短遊技状態において参照される変動パターンテーブルB-1または変動パターンテーブルB-2を参照して特別図柄の変動パターンを決定するようにしてもよい。
[8-1-1-4-5.高確時短遊技状態における変動パターンテーブル]
図304および図305は、高確時短遊技状態において参照される変動パターンテーブルD-1および変動パターンテーブルD-2の一例である。すなわち、確変大当り(選択図柄コマンド「z5」、「z6」、「13」または「14」のうちいずれか)に対応する表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出された場合、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態では、変動パターンテーブルD-1または変動パターンテーブルD-2が選択される。
変動パターンテーブルD-1は、単位時間あたりの第1特別図柄の可変表示回数の期待値が、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示回数の期待値よりも大きい変動パターンテーブルである。よって、変動パターンテーブルD-1が選択されている場合、右打ちよりも左打ちを行った方が遊技の進行速度が速くなる。ただし、高確時短遊技状態では電サポ制御が実行されるため、右打ちが正規な遊技態様である。
変動パターンテーブルD-2は、単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示回数の期待値が、単位時間あたりの第1特別図柄の可変表示回数の期待値よりも大きい変動パターンテーブルである。よって、変動パターンテーブルD-1または変動パターンテーブルD-2が選択されている場合、左打ちよりも右打ちを行った方が遊技の進行速度が速くなる。
また、変動パターンテーブルD-2における単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示回数の期待値は、変動パターンテーブルD-1における単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示回数の期待値よりも大きい。
本実施例では、変動パターンテーブルAが選択されているときに特別図柄の当り判定処理の結果として、大当りを示す表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出され、この大当りが導出されたことに基づいて行われた大当り遊技状態が終了すると、メインCPU201は、図304に示される変動パターンテーブルD-1を選択し、この変動パターンテーブルD-1の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うことが可能である。
変動パターンテーブルAは、上述したとおり、通常遊技状態またはA時短遊技状態において選択可能な変動パターンテーブルである。よって、通常遊技状態またはA時短遊技状態において大当りを示す表示態様が導出され、この大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後に高確時短遊技状態に制御された場合、メインCPU201は、変動パターンテーブルAを選択する。
一方、変動パターンテーブルB-1~B-3、変動パターンテーブルC-1~C-4、変動パターンテーブルD-1および変動パターンテーブルD-2のうちいずれかが選択されているときに特別図柄の当り判定処理の結果として、大当りを示す表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出され、この大当りが導出されたことに基づいて行われた大当り遊技状態が終了すると、メインCPU201は、図305に示される変動パターンテーブルD-2を選択し、この変動パターンテーブルD-2の中から選択されたいずれかの変動パターンで特別図柄の変動表示を行うことが可能である。
すなわち、変動パターンテーブルD-1は、通常遊技状態またはA時短遊技状態において主として行われる第1特別図柄遊技の結果として大当りを示す表示態様が導出された場合に、この大当りに基づく大当り遊技状態の終了後の高確時短遊技状態において選択可能なテーブルである。
一方、変動パターンテーブルD-2は、B時短遊技状態、C時短遊技状態または高確時短遊技状態において主として行われる第2特別図柄の結果として大当りを示す表示態様が導出された場合に、この大当りに基づく大当り遊技状態の終了後の高確時短遊技状態において選択可能なテーブルである。
ここで、変動パターンテーブルD-1と変動パターンテーブルD-2とを比較すると(特に、第2特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合を参照)、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が、変動パターンテーブルD-1よりも変動パターンテーブルD-2の方が大きい。すなわち、変動パターンテーブルD-1が選択されている場合よりも、変動パターンテーブルD-2が選択されている場合の方が、特別図柄ゲームの進行速度が速い。
なお、高確時短遊技状態において、メインCPU201は、例えば特別図柄の実行回数等に応じて、変動パターンテーブルD-1と変動パターンテーブルD-2との間で、選択される変動パターンテーブルを切り替えるようにしてもよい。
例えば、メインCPU201は、高確時短遊技状態において、特別図柄遊技が所定回数(例えば、40回)実行されるまでは、遊技の進行が相対的に速くなるように変動パターンテーブルD-2を選択し、特別図柄遊技が上記の所定回数を超えると、遊技の進行が相対的い遅くなるように変動パターンテーブルD-1を選択するようにしてもよいし、特別図柄が所定回数実行されるまでは変動パターンテーブルD-2を選択し、特別図柄遊技が所定回数を超えると変動パターンテーブルD-1を選択するようにしてもよい。
具体的な例としては、例えば、特別図柄遊技が規定回数(例えば、70回)実行されると高確時短遊技状態が終了し、通常遊技状態または時短遊技状態に制御されるパチンコ遊技機の場合、メインCPU201は、特別図柄遊技が上記の規定回数よりも小さい所定回数(例えば、40回)実行されるまでは変動パターンテーブルD-2を選択し、特別図柄遊技が上記の所定回数を超えると、変動パターンテーブルD-1を選択するようにすると好ましい。高確時短遊技状態において特別図柄が上記の所定回数実行されるまでは、遊技の進行を相対的に速くすることで大当り当選するまでの時間を短縮することが可能となる一方、上記の所定回数実行された後は、遊技の進行を相対的に遅くすることで高確時短遊技状態の終了を遅延させることが可能となり、興趣の低下を抑制することが可能となるからである。
また、次回大当り当選するまで高確時短遊技状態を継続することが可能なパチンコ遊技機の場合、メインCPU201は、特別図柄が特定回数(例えば、50回)実行されるまでは変動パターンテーブルD-1を選択し、特別図柄が上記の特定回数を超えると、変動パターンテーブルD-2を選択するようにすると好ましい。このようにすることで、大当り遊技状態の終了後、特別図柄が特定回数実行されるまでは次回大当りに当選するまでの時間を相対的に長くすることで短時間あたりの出玉を抑制して徒に射幸性が高まることを抑制することができる一方、特別図柄の実行回数が特定回数を超えると次回大当りに当選するまでの時間を相対的に短くすることで高確時短遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
このように、本実施例では、非確変大当り(選択図柄コマンド「z4」または「12」)に対応する表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出された場合と、確変大当り(選択図柄コマンド「z5」、「z6」、「13」または「14」のうちいずれか)に対応する表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出された場合とで、選択される変動パターンテーブルが異ならせている。このようにすることで、興趣をより一層高めることが可能となる。
なお、本実施例では、変動パターンテーブルAが選択されているときに大当りが導出されたことに基づいて行われた大当り遊技状態が終了した場合に変動パターンテーブルD-1が選択される。また、変動パターンテーブルB-1~B-3、変動パターンテーブルC-1~C-4、変動パターンテーブルD-1および変動パターンテーブルD-2のうちいずれかが選択されているときに大当りが導出されたことに基づいて行われた大当り遊技状態が終了した場合に変動パターンテーブルD-2が選択される。ただし、これに限られない。例えば、変動パターンテーブルA、変動パターンテーブルB-1~B-3および変動パターンテーブルC-1~C-4のうちいずれかが選択されているときに大当りが導出されたことに基づいて行われた大当り遊技状態が終了した場合に変動パターンテーブルD-1が選択され、変動パターンテーブルD-1または変動パターンテーブルD-2が選択されているときに大当りが導出されたことに基づいて行われた大当り遊技状態が終了した場合に変動パターンテーブルD-2が選択されるようにしてもよい。
[8-1-1-4-6.特別図柄の変動パターンテーブルのまとめ]
本実施例において、メインCPU201は、上述の選択条件に応じて変動パターンテーブルを選択するが、上述の選択条件をまとめた表を図306に示す。図306は、遊技状態および選択条件に応じて選択される変動パターンテーブルを示す表である。
本実施例では、変動パターンテーブルAと変動パターンテーブルB-1~B-3とを比較すると、変動パターンテーブルB-1~B-3における単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値は、変動パターンテーブルAにおける単位時間あたりの第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも大きい。
また、変動パターンテーブルB-1~B-3と変動パターンテーブルC-1~C-4とを比較すると、変動パターンテーブルB-1~B-3における単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値は、変動パターンテーブルC-1~C-4における単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも大きい。
また、変動パターンテーブルAと変動パターンテーブルC-1~C-4とを比較すると、変動パターンテーブルC-1~C-4における単位時間あたりの第2特別図柄の可変表示の実行回数の期待値は、変動パターンテーブルAにおける単位時間あたりの第1特別図柄の可変表示の実行回数の期待値よりも大きい。
すなわち、通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態およびC時短遊技状態のうち、遊技の進行速度が最も速いのはB時短遊技状態であり、次にC時短遊技状態である。そして、遊技の進行速度が最も遅いのは通常遊技状態またはA時短遊技状態である。
ところで、A時短遊技状態は、A時短遊技状態が終了すると通常遊技状態に移行するため、より長くA時短遊技状態に制御される方が、遊技者の興趣の低下を抑制することが可能となる。そこで、本実施例では、A時短遊技状態における遊技の進行速度が、B時短遊技状態やC時短遊技状態と比べて相対的に遅くなるようにしている。
一方、B時短遊技状態やC時短遊技状態(特にB時短遊技状態)では、B時短遊技状態またはC時短遊技状態に制御されている間に大当りに当選することを期待することが多い。そのため、B時短遊技状態やC時短遊技状態では、通常遊技状態やA時短遊技状態である場合と比べて、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値を高めて遊技の進行速度を速くすることで、興趣が向上するようにしている。
なお、本実施例では、通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態およびC時短遊技状態において、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値の大小関係は、「通常遊技状態=A時短遊技状態<C時短遊技状態=B時短遊技状態」となっている。時短遊技状態だけに着目すると、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値は「A時短遊技状態<C時短遊技状態=B時短遊技状態」となっている。ただし、これに限られず、通常遊技状態における単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が最も小さいことを前提として、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値を、「A時短遊技状態<C時短遊技状態<B時短遊技状態」としてもよいし、「A時短遊技状態=C時短遊技状態<B時短遊技状態」としてもよいし、「A時短遊技状態=C時短遊技状態=B時短遊技状態」としてもよい。
また、本実施例では、C時短遊技状態の種類に応じて、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が異なるようにしているが、これに限られず、C時短遊技状態の種類にかかわらず、いずれのC時短遊技状態であったとしても単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が同じまたは略同じとなるようにしてもよい。
また、C時短遊技状態のうち最も遊技者に不利なC時短遊技状態(例えば、C2時短遊技状態)では、他のC時短遊技状態(例えば、C1時短遊技状態、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態)である場合と比べて、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が小さくなるようにすることで、遊技の進行速度が相対的に遅くなるようにしてもよい。さらには、例えば、C時短遊技状態のうち最も遊技者に有利なC時短遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)では単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が最も大きくなるようにするとともに、C時短遊技状態のうち最も遊技者に不利なC時短遊技状態(例えば、C2時短遊技状態)では単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が最も小さくなるようにし、残りのC時短遊技状態(例えば、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態)では、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値がC1時短遊技状態よりも小さく且つC2時短遊技状態よりも大きくなるようにしてもよい。
また、C時短遊技状態の種類に応じて単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値を異ならせる場合、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値を、例えば、「C2時短遊技状態<A時短遊技状態<C3時短遊技状態<B時短遊技状態=C1時短遊技状態」としてもよいし、「A時短遊技状態<C2時短遊技状態=C3時短遊技状態<B時短遊技状態=C1時短遊技状態」としてもよいし、「A時短遊技状態<C2時短遊技状態<C3時短遊技状態<C1時短遊技状態<B時短遊技状態」としてもよい。なお、上述した単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値の大小関係はあくまでも一例であって、これに限られないことは言うまでもない。
[8-1-1-4-7.特別図柄の変動パターンテーブルの拡張例1]
本実施例では、通常遊技において天井カウンタの値が天井値に到達すると、メインCPU201は、その後の遊技状態において、図297に示される変動パターンテーブルB-1を選択する旨を上述した。また、遊技状態にかかわらず、特別図柄の当り判定処理の結果としてC1時短当りを示す表示態様が第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、その後の遊技状態において、図302に示される変動パターンテーブルC-3を選択する旨を上述した。
ところが、例えば通常遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、同じ特別図柄の可変表示(すなわち同じ割込処理内)において、時短当り(例えば、C3時短当り)に当選する場合がある。この場合、メインCPU201は、プログラムの処理順に応じて、移行先の時短遊技状態を決定することが可能である。
例えば、C3時短当りの表示態様を導出(確定表示)する処理が天井カウンタ更新処理よりも先に行われる場合、メインCPU201は、C3時短当りの表示態様を導出(確定表示)する処理が行われた結果として一旦はC3時短遊技状態に移行させる処理を行うが、その後、天井カウンタ更新処理の結果としてB時短遊技状態に移行させる処理を行うことができる。すなわち、結果的には、C3時短遊技状態において天井到達した場合と同様である。よって、この場合、メインCPU201は、B時短遊技状態において選択される変動パターンテーブル(例えば、変動パターンテーブルB-1)を選択することとなる。
一方、例えばC3時短当りの表示態様を導出(確定表示)する処理が天井カウンタ更新処理よりも後に行われる場合、メインCPU201は、天井カウンタ更新処理の結果として一旦はB時短遊技状態に移行させる処理が行うが、その後、C3時短当りの表示態様を導出(確定表示)する処理が行われた結果としてC3時短遊技状態に移行させる処理を行うことができる。すなわち、結果的には、B時短遊技状態においてC3時短当りが導出された場合と同様である。よって、この場合、メインCPU201は、C3時短遊技状態において選択される変動パターンテーブル(例えば、変動パターンテーブルC-1)を選択することとなる。
なお、上記では、通常遊技状態における同じ特別図柄の可変表示(すなわち同じ割込処理内)において天井到達と時短当り(例えば、C3時短当り)の当選とが発生した場合について説明したが、時短遊技状態における同じ特別図柄の可変表示において天井到達と時短当り(例えば、C3時短当り)の当選とが発生した場合も同様である。
また、上記では、同じ特別図柄の可変表示(すなわち同じ割込処理内)において天井到達と時短当り(例えば、C3時短当り)の当選とが発生した場合、プログラムの処理順に応じて移行先の時短遊技状態が決定されることに代えて、プログラムの処理順に関係なく、移行先の時短遊技状態を、特定の時短遊技状態(例えば遊技者に有利なB時短遊技状態)に決定するようにしてもよい。特定の時短遊技状態がB時短遊技状態である場合、メインCPU201は、B時短遊技状態において選択される変動パターンテーブル(例えば、変動パターンテーブルB-1)を選択することとなる。一方、特定の時短遊技状態がC時短遊技状態である場合、メインCPU201は、C3時短遊技状態において選択される変動パターンテーブル(例えば、変動パターンテーブルC-1)を選択することとなる。
[8-1-1-4-8.特別図柄の変動パターンテーブルの拡張例2]
また、本実施例では、C1時短遊技状態では変動パターンテーブルC-3またはC-4が選択され、C2時短遊技状態およびC3時短遊技状態では変動パターンテーブルC-1またはC-2が選択され、C4時短遊技状態では変動パターンテーブルC-1が選択される旨を上述したが、これに限られない。
例えば、C時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達する場合、メインCPU201は、天井到達前の特別図柄遊技において、特定の変動パターンテーブル(例えば、変動パターンテーブルC-4)を選択するようにしてもよい。このようにすることで、特別図柄の変動パターンが変化したことによってB時短遊技状態に移行する期待感を遊技者に与えることが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
なお、メインCPU201は、上記の特定の変動パターンテーブル(例えば、変動パターンテーブルC-4)を、天井到達前の最後の特別図柄遊技において選択するようにしてもよいし、天井到達前の所定期間(例えば特別図柄の可変表示が10回行われる期間)において選択するようにしてもよい。
[8-1-1-5.普通図柄の当り判定テーブル]
図307は、第1実施例のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている普通図柄の当り判定テーブルの一例である。
図307に示されるように、本実施例では、通常遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が0~79のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、通常遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が80~99のいずれかである場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、高確時短遊技状態、A時短遊技状態およびB時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が0~98のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、A時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄当り判定用乱数値が99である場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
C時短遊技状態では、C時短遊技状態の種類に応じて、判定値データが「普通図柄当り判定値データ」に決定される確率が異なっている。
具体的には、例えばC時短遊技状態のうち遊技者に最も有利なC1時短遊技状態では、判定値データが「普通図柄当り判定値データ」に決定される確率が、他のC時短遊技状態(例えば、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態)よりも高い。
本実施例では、例えばC時短遊技状態のうち遊技者に最も有利なC1時短遊技状態において「普通図柄当り判定値データ」に決定される確率を、B時短遊技状態において「普通図柄当り判定値データ」に決定される確率と同じ(略同じを含む)としているが、このようにすることは必須ではなく、あくまでも一例にすぎない。
また、例えばC時短遊技状態のうち遊技者に最も不利なC2時短遊技状態において「普通図柄当り判定値データ」に決定される確率を、C時短遊技状態のなかで最も低くなるようにしてもよい。
また、本実施例では、C時短遊技状態の種類に応じて判定値データが「普通図柄当り判定値データ」に決定される確率が異なっているが、これに限られず、C時短遊技状態の種類にかかわらず判定値データが「普通図柄当り判定値データ」に決定される確率を同じまたは略同じとなるようにしてもよい。
[8-1-1-6.普通図柄判定テーブル]
図308は、第1実施例のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている普通図柄判定テーブルの一例である。
図308に示されるように、通常遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、普通図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCPU201は、普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz0」を選択する。
また、高確時短遊技状態およびA時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCPU201は、普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz1」を選択する。
また、B時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCPU201は、普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz2」を選択する。
C時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、C時短遊技状態の種類に応じて、選択される普通図柄当り時選択図柄コマンドが異なっている。
具体的には、例えばC時短遊技状態のうち遊技者に最も有利なC1時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCPU201は、普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz2」を選択する。
本実施例では、例えばC時短遊技状態のうち遊技者に最も有利なC1時短遊技状態において普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、B時短遊技状態において普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合と同じ普通図柄の当り時選択図柄コマンドが選択されるようにしているが、このようにすることは必須ではなく、あくまでも一例にすぎない。
また、例えばC時短遊技状態のうち遊技者に最も不利なC2時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCPU201は、普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz4」を選択する。
また、C3時短遊技状態またはC4時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCPU201は、普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz3」を選択する。
なお、本実施例において、メインCPU201は、先ず、普通図柄の当り判定テーブル(図307参照)を参照して、抽出された普通図柄当り判定用乱数値に基づいて判定値データを決定し、その後、普通図柄判定テーブル(図308参照)を参照して、普通図柄の図柄乱数値に基づいて普通図柄当り時選択図柄コマンドを決定するようにしているが、これに限られない。例えば、抽出された普通図柄当り判定用乱数値と普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、普通図柄の当落、および普通図柄当り時選択図柄コマンドをあわせて決定するようにしてもよい。
[8-1-1-7.普通図柄当り種類決定テーブル]
図309は、第1実施例のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている普通図柄当り種類決定テーブルの一例である。
図309に示されるように、普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」であった場合、普通図柄当り種類は次のとおり決定される。例えば、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz0」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、例えば、1回目の開放時間1000msec、ウェイト時間なし、2回目の開放なし、に決定する。すなわち、普通電動役物146が1回だけ1000msec開放される開放パターンに決定される。普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz0」である場合の普通電動役物146の開放パターンは、普通図柄当り種類のなかで遊技者に最も不利な開放パターンである。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、例えば、1回目の開放時間3000msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間3000msec、に決定する。普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」である場合の普通電動役物146の開放パターンは、普通図柄当り種類のなかで遊技者に最も有利な開放パターンである。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間2500msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間2500msec、に決定する。普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」である場合の普通電動役物146の開放パターンは、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」である場合の普通電動役物146の開放パターンに次いで遊技者に有利な開放パターンである。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz3」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間1000msec、ウェイト時間300msec、2回目の開放時間2500msec、に決定する。普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz3」である場合の普通電動役物146の開放パターンは、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」である場合の普通電動役物146の開放パターンに次いで遊技者に有利な開放パターンである。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz4」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、例えば、1回目の開放時間1000msec、ウェイト時間なし、2回目の開放なし、に決定する。普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz4」である場合の普通電動役物146の開放パターンは、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz0」である場合の普通電動役物146の開放パターンよりも遊技者に有利であるものの、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz3」である場合の普通電動役物146の開放パターンよりも遊技者に不利な開放パターンである。
このように、本実施例では、通常遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」であったとしても、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンは、通常遊技状態、高確時短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態およびC時短遊技状態における普通電動役物146の開放パターンのなかで、最も有利度合いが不利な態様となる。
なお、普通電動役物146の開放パターンの有利度合いは、普通電動役物146が開放された場合、第2始動口140への遊技球の入賞のしやすさの度合いである。
また、本実施例では、A時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンは、通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態およびC時短遊技状態における普通電動役物146の開放パターンのなかで最も有利度合いが有利な態様であるが、これは必須ではなく、あくまでも一例にすぎない。
また、本実施例では、B時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146(図4参照)の開放パターンと、C1時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146の開放パターンとで、有利度合いが同じ(略同じを含む)であるが、これに限られない。例えば、B時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146の開放パターンを、C1時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146の開放パターンよりも有利としてもよいし、またはその逆であってもよい。
また、本実施例では、C時短遊技状態のなかで遊技者に最も有利なC1時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146(図4参照)の開放パターンを、最も有利度合いが有利な態様とし、C時短遊技状態のなかで遊技者に最も不利なC2時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146(図4参照)の開放パターンを、最も有利度合いが不利な態様としているが、これに限られない。例えば、C時短遊技状態のなかで遊技者に最も有利なC1時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146(図4参照)の開放パターンを、最も有利度合いが不利な態様とし、C時短遊技状態のなかで遊技者に最も不利なC2時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146(図4参照)の開放パターンを、最も有利度合いが有利な態様としてもよい。
また、本実施例では、C時短遊技状態の種類に応じて、普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146(図4参照)の開放パターン(すなわち時短性能)が異なっているが、これに限られず、C時短遊技状態の種類にかかわらず時短性能を同じまたは略同じとなるようにしてもよい。
また、例えばC時短遊技状態の種類にかかわらず時短性能を同じまたは略同じとした場合、C時短遊技状態における時短性能を、B時短遊技状態における時短性能と同じとしてもよいし、異ならせてもよい。
なお、普通図柄の変動パターンテーブルは、例えば図19に示される普通図柄の変動パターンテーブルと同じとしてもよいし、C時短遊技状態の種類に応じて普通図柄の変動パターンが異なるようにしてもよい。
[8-1-2.主制御処理]
第1実施例のパチンコ遊技機において、主制御回路200のメインCPU201により実行される各種処理(各種モジュール)は、第1のパチンコ遊技機において図20~図52を参照して説明した各種処理と大部分において共通する。以下では、第1のパチンコ遊技機において実行される処理と異なる処理である時短カウンタ更新処理(図34参照)および時短設定処理(図39参照)について、それぞれ、図310および図311を参照して説明する。図310は、第1のパチンコ遊技機において説明したカウンタ更新処理(図33参照)中のS151でメインCPU201により実行される時短カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。図311は、第1のパチンコ遊技機において説明した時短移行処理(図38参照)中のS208でメインCPU201により実行される時短設定処理の一例を示すフローチャートである。
[8-1-2-1.時短カウンタ更新処理]
図310に示される時短カウンタ更新処理は、図34に示される時短カウンタ更新処理のうち、S161およびS162の処理のみを行う。
具体的には、メインCPU201は、先ず、時短フラグオン且つ時短カウンタが0より大きいか否かを判定する(S161)。この処理では、時短フラグオンと、時短カウンタが0より大きいこととの両方を満たした場合にYES判定され、いずれか一方でも満たしていなければNO判定される。
S161において、時短フラグオン且つ時短カウンタが0より大きいと判定されなかった場合(S161がNO判定の場合)、メインCPU201は、時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33)に戻す。
一方、S161において時短フラグオン且つ時短カウンタが0より大きいと判定された場合(S161がYES判定の場合)、メインCPU201は、時短カウンタから1を減算する処理を行う(S162)。メインCPU201は、時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33)に戻す。
[8-1-2-2.時短設定処理]
図311に示されるように、メインCPU201は、先ず、時短フラグがオンであるか否かを判定する(S511)。
S511において、時短フラグがオンであると判定された場合(S511がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S512に移す。
一方、S511において、時短フラグがオンでないと判定された場合(S511がNO判定の場合)、すなわち時短フラグがオフである場合、メインCPU201は、処理を、S514に移す。
S512において、メインCPU201は、C4時短当りであるか否かを判定する。
S512において、C4時短当りでないと判定された場合(S512がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S513に移す。
S513において、メインCPU201は、時短態様再設定処理を行う。時短態様再設定処理は、現在の時短態様を新たに開始される時短態様に再設定する処理である。本実施例では、上述したとおり、この時短態様再設定処理(S513)において、各種フラグを初期化した上で、C時短遊技状態の制御にかかわる各種データとして、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグ(C1時短フラグ、C2時短フラグ、C3時短フラグ)を「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする処理等が行われる。また、これらの処理に加えて、上述したとおり、普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間)設定処理を行うようにしてもよい。S513の時短態様再設定処理を行った後、メインCPU201は、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図38参照)に戻す。
なお、本実施例では、時短態様再設定処理(S513)において、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットしているが、これに限られず、時短フラグについては初期化せずに、A時短フラグ、B時短フラグ、C1時短フラグ、C2時短フラグ、C3時短フラグおよびC4時短フラグを初期化した上で、選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットしてもよい。また、時短フラグ、A時短フラグおよびB時短フラグについては初期化せずに、C1時短フラグ、C2時短フラグ、C3時短フラグおよびC4時短フラグを初期化した上で、選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットしてもよい。
一方、S512において、C4時短当りであると判定された場合(S512がYES判定の場合)、メインCPU201は、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図38参照)に戻す。このように、時短遊技状態において選択図柄コマンド「z3」または「z11」に対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されたとしても、メインCPU201は、これを無視し、時短態様再設定処理(S513)を行うことなく時短設定処理を終了することとなる。
また、メインCPU201は、S514において、時短態様設定処理を行う。時短態様設定処理は、何も設定されていない領域に、新たに開始される時短態様を設定する処理である。本実施例では、上述したとおり、この時短態様設定処理(S514)において、C時短遊技状態の制御にかかわる各種データとして、例えば、選択図柄コマンドに対応するC時短フラグ(C1時短フラグ、C2時短フラグ、C3時短フラグ)を「1」にセットする処理、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする処理等が行われる。また、これらの処理に加えて、上述したとおり、普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間)設定処理を行うようにしてもよい。S514の時短態様設定処理を行った後、メインCPU201は、処理を、S515に移す。
S515において、メインCPU201は、時短フラグオンすなわち時短フラグを「1」にセットする処理を行う。S515の処理を行った後、メインCPU201は、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図38参照)に戻す。
[8-1-3.遊技の流れ]
次に、第1実施例のパチンコ遊技機における遊技の流れを、図312を参照して説明する。図312は、遊技の流れを示すタイムチャートの一例である。
なお、図312において、享受できる遊技状態は、遊技者が享受できる態様で制御されている現在の遊技状態である。この享受できる遊技状態の欄に示される「大当り」は大当り遊技状態、「A時短」はA時短遊技状態、「B時短」はB時短遊技状態、「C1時短」はC1時短遊技状態、「C2時短」はC2時短遊技状態、「C3時短」はC3時短遊技状態、「C4時短」はC4時短遊技状態、「通常」は通常遊技状態であることを意味する。
また、図312において、「C4当り」、「C1当り」および「C3当り」は、それぞれ、C4時短当りに当選したこと、C1時短当りに当選したことおよびC3時短当りに当選したことを示している。
また、図312において、表示演出は、例えば液晶表示器で構成される表示装置7に表示される表示演出である。この表示演出の欄に示される各ステージ演出は、例えば、背景画像として表示される外観上の状態を示している。具体的には、ステージ演出である「通常ステージ」は遊技者が享受できる態様で制御されている遊技状態が通常遊技状態であることを示す背景画像、同じく「Aステージ」は遊技者が享受できる態様で制御されている遊技状態がA時短遊技状態であることを示す背景画像、同じく「Bステージ」は遊技者が享受できる態様で制御されている遊技状態がB時短遊技状態であることを示す背景画像、同じく「C1ステージ」~「C4ステージ」は遊技者が享受できる態様で制御されている遊技状態がそれぞれC1時短遊技状態~C4時短遊技状態であることを示す背景画像、同じく「大当りステージ」は遊技者が享受できる態様で制御されている遊技状態が大当り遊技状態であることを示す背景画像である。
また、図312に示される「残回数」は、残時短回数であり、特別図柄の可変表示が1回行われると、1減算表示される。
また、図312において、内部状態は、例えばメインCPU201により制御される時短フラグおよび各種時短フラグの状態を示している。各フラグが「1」にセットされるとONとなり、初期化(クリア)されるとOFFとなる。
また、図312において、通常遊技状態または時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合については説明するが、高確時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合については説明しない。これは、この第1実施例のパチンコ遊技機において、高確時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合、メインCPU201は、時短当りの種類がいずれであったとしてもこれを無視し、C時短遊技状態が行われない(すなわち作動しない)ようにしているためである。
[8-1-3-1.(a)通常遊技状態においてC4時短当りに当選した場合]
先ず、通常遊技状態において例えばC4時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC4時短当り(選択図柄コマンド「z3」または「z11」)を示す表示態様が導出された場合(図312の(a)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態(遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態)の一例について説明する。
メインCPU201は、時短フラグおよびC4時短フラグを「1」にセットし、これらのフラグがOFFからONになる。これにより、内部的には、時短フラグおよびC4時短フラグが成立している状態となる。また、時短回数として例えば「50」をセットする。
サブCPU301は、C4時短当りに当選したこと(すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りであって、選択図柄コマンドが「z3」または「z11」であること)またはC4時短当りに当選した可能性があることを示すC4時短移行示唆演出を表示装置7の表示領域にて行う。このC4時短移行示唆演出は、例えば、C4時短当りを示す表示態様が導出される可能性のある特別図柄の可変表示が開始されてからC4時短当りを示す表示態様が導出されるまでの間に行うとよい。
なお、「選択図柄コマンドが「z3」または「z11」であること」を示すC4時短移行示唆演出は、C4時短当りの確定演出を意味し、「C4時短当りに当選した可能性があることを示すC4時短移行示唆演出」とは、C4時短当りに当選した場合だけでなく、C4時短当りに当選していないもののC4時短当りに当選したことを期待させる所謂ガセ演出を含む。後述のC1時短移行示唆演出、C2時短移行示唆演出、C3時短移行示唆演出およびC5時短移行示唆演出についても同様である。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、通常ステージからC4ステージに移行させる。
また、サブCPU301は、表示装置7の所定の表示領域に、C4時短遊技状態の残時短回数として例えば「50」を表示する。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、通常遊技状態からC4時短遊技状態に移行する。
なお、外観上は、C4時短移行示唆演出が行われたり、演出背景画像が通常ステージからC4ステージに移行するだけでなく、例えば、音声演出からも、通常遊技状態からC4時短遊技状態に移行したことを把握できる。また、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからも、通常遊技状態からC3時短遊技状態またはC4時短遊技状態に移行したことを把握することが可能となる(図308及び図309参照)。なお、C3時短遊技状態とC4時短遊技状態とで普通電動役物の開放パターンを異ならせることによって、普通電動役物146の開放パターンからC4時短遊技状態であることを把握できるようにしてもよい。
なお、通常遊技状態において、C1時短当り、C2時短当りまたはC3時短当りに当選した場合や、天井到達した場合にも、通常遊技状態においてC4時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-1-3-2.(b)C4時短遊技状態においてC1時短当りに当選した場合]
次に、C4時短遊技状態において例えばC1時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC1時短当り(選択図柄コマンド「z0」または「z8」)を示す表示態様が導出された場合(図312の(b)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC1時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグおよびC1時短フラグが成立している状態となる。また、時短回数として例えば「300」をセットする。
サブCPU301は、C1時短当りに当選したこと(すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りであって、選択図柄コマンドが「z0」または「z8」であること)またはC1時短当りに当選した可能性があることを示すC1時短移行示唆演出を表示装置7の表示領域にて行う。このC1時短移行示唆演出は、例えば、C1時短当りを示す表示態様が導出される可能性のある特別図柄の可変表示が開始されてからC1時短当りを示す表示態様が導出されるまでの間に行うとよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、C4ステージからC1ステージに移行させる。
また、サブCPU301は、表示装置7の所定の表示領域に表示される残時短回数の更新を行う。この場合、サブCPU301は、残時短回数が増加することを示す例えば上乗せ演出を行うようにしてもよい。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、C4時短遊技状態からC1時短遊技状態に移行する。
また、外観上は、C1時短当り確定演出が行われたり、背景画像がC4ステージからC1ステージに移行するだけでなく、例えば、音声演出からも、C4時短遊技状態からC1時短遊技状態に移行したことを把握できる。また、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからも、C4時短遊技状態からC1時短遊技状態に移行したことを把握することができる(図308及び図309参照)。
なお、C4時短遊技状態において、C2時短当りまたはC3時短当りに当選した場合や、天井到達した場合にも、C4時短遊技状態においてC1時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。ただし、C4時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合はC4時短当りが無視されるため、もともと制御されているC4時短遊技状態をそのまま継続し、残時短回数も更新せずに継続して表示するようにするとよい。
また、C4時短遊技状態において、C2時短当りに当選した場合、C4時短遊技状態における残時短回数によっては残時短回数が減少する場合が生じうる。この場合、サブCPU301は、残時短回数が減少したことを示す演出を行うようにしてもよいが、残時短回数を非表示としたり、実際の残時短回数とは別の表示を行うことで、残時短回数が減少したことによる興趣の低下を抑制するようにしてもよい。
また、C4時短遊技状態において、遊技者にとって不利な時短当り(例えば、C2時短当り)に当選した場合は、これを無視し、C4時短遊技状態を継続するようにしてもよい。
[8-1-3-3.(c)C1時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合]
次に、C1時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC4時短当り(選択図柄コマンド「z3」または「z11」)を示す表示態様が導出された場合(図312の(c)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
上述したとおり、C1時短遊技状態においてC4時短当りに当選したとしても無視される。すなわち、メインCPU201は、各時短フラグの状態を変更せずにそれまでの状態を維持し、時短回数もセットしない。また、サブCPU301は、C4時短移行示唆演出やC4時短当りに当選したことの確定演出を行わないだけでなく、表示装置7の表示領域に表示される背景画像等の演出内容を変更せずにそれまでの状態を維持する。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、C1時短遊技状態が維持される。また、外観上も、C1時短遊技状態であることを把握可能である。すなわち、例えば背景画像がC1ステージに維持されるだけでなく、音声演出もC1時短遊技状態であることを示す音声演出に維持され、さらには、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンも、C1時短遊技状態における開放パターンに維持される。
ところで、C1時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合、メインCPU201は、C4時短当り(選択図柄コマンド「z3」または「z11」)を示す表示態様を、対応する特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164)に導出する。
一方、サブCPU301は、C1時短遊技状態においてC4時短当りに当選したとしても、表示装置7の表示領域にて行われる装飾図柄の可変表示演出やキャラクタ演出を、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合と同様の演出を行うことが好ましい。このようにすることで、C4時短当りに当選したにもかかわらずこれが無視されたことを遊技者に察知される可能性が低くなり、興趣の低下を抑制することが可能となる。また、サブCPU301は、特別図柄の当り判定処理の結果が有利者に有利な結果(例えば、大当りやC1時短当り等)であることを期待させる期待演出を行った後、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであった場合に表示されるハズレ停止画像を表示するようにしてもよい。
なお、本実施例では、C1時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合、メインCPU201は、C4時短当り(選択図柄コマンド「z3」または「z11」)を示す表示態様を、対応する特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164)に導出しているが、これに代えて、C4時短当りであったとしてもハズレであることを示す表示態様を導出するようにしてもよい。
また、他の時短遊技状態(すなわち、A時短遊技状態、B時短遊技状態、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態)においてC4時短当りに当選した場合にも、C1時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-1-3-4.(d)C1時短遊技状態において天井到達した場合]
次に、C1時短遊技状態において天井到達した場合の一例について説明する。
メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグおよびB時短フラグが成立している状態となる。また、時短回数として例えば「300」をセットする。
サブCPU301は、天井に到達したことを示す天井到達演出を表示装置7の表示領域にて行う。この天井到達演出は、例えば、天井到達した際の特別図柄の可変表示の開始時や停止時等、天井到達した際の特別図柄の可変表示が開始されてから停止されるまでの間のみならず、次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの間も含めて、いずれのタイミングで行ってもよい。また、サブCPU301は、天井到達が近いことを示す前兆演出等、遊技者にとって有利な状態となることを示唆する演出を、天井到達するよりも前に行ってもよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、C1ステージからBステージに移行させる。
また、サブCPU301は、表示装置7の所定の表示領域に表示される残時短回数の更新を行う。この場合、サブCPU301は、残時短回数が増加することを示す上乗せ演出を行うようにしてもよい。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、C1時短遊技状態からB時短遊技状態に移行する。
また、外観上は、天井到達演出が行われたり、背景画像がC1ステージからBステージに移行するだけでなく、例えば、音声演出からも、C1時短遊技状態からB時短遊技状態に移行したことを把握できる。
また、本実施例では、C1時短遊技状態とB時短遊技状態とで普通電動役物146(図4参照)の開放パターンが同じであるが(図308及び図309参照)、C1時短遊技状態とB時短遊技状態とで普通電動役物146(図4参照)の開放パターンを異ならせて、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからも、C1時短遊技状態からB時短遊技状態に移行したことを把握することができるようにしてもよい。
なお、C2時短遊技状態において天井到達した場合、C3時短遊技状態において天井到達した場合、および、C4時短遊技状態において天井到達した場合にも、C1時短遊技状態において天井到達した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-1-3-5.(e)B時短遊技状態においてC2時短当りに当選した場合]
次に、B1時短遊技状態においてC2時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC1時短当り(選択図柄コマンド「z1」または「z9」)を示す表示態様が導出された場合(図312の(e)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC2時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグおよびC2時短フラグが成立している状態となる。また、時短回数として例えば「5」をセットする。
サブCPU301は、C2時短当りに当選したこと(すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りであって、選択図柄コマンドが「z1」または「z9」であること)またはC2時短当りに当選した可能性があることを示すC2時短移行示唆演出を表示装置7の表示領域にて行う。このC2時短移行示唆演出は、例えば、C2時短当りを示す表示態様が導出される可能性のある特別図柄の可変表示が開始されてからC2時短当りを示す表示態様が導出されるまでの間に行うとよい。
サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、BステージからC2ステージに移行させる。
また、サブCPU301は、表示装置7の所定の表示領域に表示される残時短回数の更新を行う。この場合、サブCPU301は、残時短回数が減少したことを示す演出を行うようにしてもよい。また、残時短回数を非表示としたり、実際の残時短回数とは別の表示を行うことで、残時短回数が減少したことによる興趣の低下を抑制するようにしてもよい。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、B時短遊技状態からC2時短遊技状態に移行する。
また、外観上は、C2時短当り確定演出が行われたり、背景画像がBステージからC2ステージに移行するだけでなく、例えば、音声演出からも、B時短遊技状態からC2時短遊技状態に移行したことを把握できる。また、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからも、B時短遊技状態からC2時短遊技状態に移行したことを把握することができる(図308及び図309参照)。
なお、B時短遊技状態においてC2時短当りに当選した場合、残時短回数が減少するため、遊技者にとって有利な時短遊技状態から不利な時短遊技状態に移行することとなる。したがって、B時短遊技状態においてC2時短当りに当選したとしても、これを無視し、B時短遊技状態が継続されるようにしてもよい。
B時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合も残時短回数が減少する場合があるため、B時短遊技状態においてC3時短当りに当選したとしても、これを無視し、B時短遊技状態が継続されるようにしてもよい。
また、B時短遊技状態におい例えばC2時短当りやC3時短当りに当選した場合、例えば、メインCPU201による制御はB時短遊技状態からC2時短当りやC3時短当りに変更されるものの、サブCPU301による制御はB時短遊技状態の状態を継続するようにしてもよい。例えば、メインCPU201は、参照する当り種類決定テーブル、参照する特別図柄の変動パターンテーブル、普通図柄の当り判定テーブルおよび普通図柄判定テーブルの全部またはこれらの一部を変更する一方、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される背景画像や、音声演出等を変更せずに継続するようにしてもよい。このようにすることで、内部的にはB時短遊技状態からC2時短遊技状態またはC3時短遊技状態に変更されるものの、遊技者にはB時短遊技状態が継続しているように見せることが可能となる、B時短遊技状態からC2時短遊技状態またはC3時短遊技状態に移行したことによる興趣の低下を抑制することが可能となる。
B時短遊技状態においてC1時短当りに当選した場合、残時短回数が増加する可能性が高い。そのため、B時短遊技状態においてC1時短当りに当選した場合は、B時短遊技状態からC1時短遊技状態に移行するようにしてもよい。すなわちこの場合、B時短遊技状態であるから時点設定処理(図311参照)のS511がYES判定され、C1時短当りに当選した場合、時短態様再設定処理(S513)が行われることとなる。そして、この時短態様再設定処理において、例えば各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC1時短フラグを「1」にセットし、C1の時短回数として例えば「300」がセットされることとなる。
また、B時短遊技状態において時短当りに当選した場合、当選した時短当りの種類にかかわらず一律にこれを無視し、B時短遊技状態が継続されるようにしてもよい。
[8-1-3-6.(f)C2時短遊技状態において大当りに当選した場合]
次に、C2時短遊技状態において例えば大当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164に大当り(選択図柄コマンド「z4」~「z6」および「z12」~「z14」のうちのいずれか)を示す表示態様が導出された場合(図312の(f)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
メインCPU201は、大当り遊技状態の開始時に、各種フラグを初期化した上で、大当りフラグ(不図示)を「1」にセットし、当り種類決定テーブル(図289~図295参照)を参照して選択図柄コマンドに応じて決定されたラウンド数をセットする。これにより、内部的には、確変遊技状態でも時短遊技状態でもなく、大当り遊技状態となる。
サブCPU301は、大当りに当選したこと(すなわち、特別図柄表示部163,164に大当り(選択図柄コマンド「z4」~「z6」および「z12」~「z14」のうちのいずれかであること)を示す大当り当選演出を表示装置7の表示領域にて行う。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、C2ステージから大当りステージに移行させる。
また、サブCPU301は、表示装置7の所定の表示領域に表示される残時短回数を例えば非表示とする。この場合、サブCPU301は、残時短回数を非表示とすることに代えて、大当り遊技状態中は大当り当選したときのC2時短遊技状態の残時短回数を表示したままとし、大当り遊技状態の終了後、表示装置7の所定の表示領域に表示される残時短回数の更新を行うようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後、A時短遊技状態に移行する場合はA時短遊技状態の残時短回数を表示し、確変遊技状態や通常遊技状態に移行する場合は残時短回数を例えば非表示としてもよい。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、C2時短遊技状態から大当り遊技状態に移行する。
また、外観上は、大当り確定演出が行われたり、背景画像がC2ステージから大当りステージに移行するだけでなく、例えば、音声演出からも、C2時短遊技状態から大当り遊技状態に移行したことを把握できる。また、大当り遊技状態では、大入賞口131(図4参照)が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技も実行されることからも、C2時短遊技状態から大当り遊技状態に移行したことを把握することができる。
なお、C2時短遊技状態において大当り当選した場合のみならず、通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、C1時短遊技状態、C3時短遊技状態またはC4時短遊技状態において大当り当選した場合にも、C2時短遊技状態において大当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-1-3-7.(g)大当り遊技状態が終了した場合]
次に、大当り遊技状態が終了した場合の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
メインCPU201は、大当り遊技状態の終了時、大当りフラグをクリアし、当り種類決定テーブル(図289~図295参照)を参照して選択図柄コマンドに応じて決定された大当りの種類に応じて、確変フラグ、時短フラグ、A時短フラグを「1」にセットするとともに、A時短遊技状態に制御する場合には時短回数もセットする。図312の(g)では、大当り遊技状態の終了後、A時短遊技状態に制御される場合(すなわち、時短フラグ「1」、A時短フラグ「1」にセットされる場合)について図示している。
サブCPU301は、大当り遊技状態の終了時、大当り遊技状態が終了したことを示す大当り終了演出を表示装置7の表示領域にて行う。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、大当りステージからAステージに移行させる。
また、サブCPU301は、表示装置7の所定の表示領域に表示される残時短回数として、メインCPU201によりセットされた時短回数すなわちA時短遊技状態の時短回数を表示する。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、大当り遊技状態からA時短遊技状態に移行する。
また、外観上は、大当り終了演出が行われたり、背景画像が大当りステージからAステージに移行するだけでなく、例えば、音声演出からも、大当り遊技状態が終了し、A時短遊技状態に移行したことを把握できる。また、ラウンド遊技が実行されなくなるとともに、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからも、大当り遊技状態からC3時短遊技状態に移行したことを把握することができる(図308及び図309参照)。
[8-1-3-8.(h)A時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合]
次に、A時短遊技状態において例えばC3時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC3時短当り(選択図柄コマンド「z2」または「z10」)を示す表示態様が導出された場合(図312の(h)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグおよびC3時短フラグが成立している状態となる。また、時短回数として例えば「50」をセットする。
サブCPU301は、C3時短当りに当選したこと(すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りであって、選択図柄コマンドが「z2」または「z10」であること)またはC3時短当りに当選した可能性があることを示すC3時短移行示唆演出を表示装置7の表示領域にて行う。このC3時短移行示唆演出は、例えば、C3時短当りを示す表示態様が導出される可能性のある特別図柄の可変表示が開始されてからC3時短当りを示す表示態様が導出されるまでの間に行うとよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、AステージからC3ステージに移行させる。
また、サブCPU301は、表示装置7の所定の表示領域に表示される残時短回数の更新を行う。この場合、サブCPU301は、残時短回数が増加する場合には上乗せ演出を行い、残時短回数が減少する場合には減少することを示す演出を行うようにしてもよい。ただし、残時短回数が減少すると興趣が低下するおそれがあるため、残時短回数を非表示としたり、実際の残時短回数とは別の表示を行うことで、残時短回数が減少したことによる興趣の低下を抑制するようにしてもよい。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、A時短遊技状態からC3時短遊技状態に移行する。
また、外観上は、C3時短当り確定演出が行われたり、背景画像がAステージからC3ステージに移行するだけでなく、例えば、音声演出からも、A時短遊技状態からC3時短遊技状態に移行したことを把握できる。また、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからも、A時短遊技状態からC3時短遊技状態に移行したことを把握することができる(図308及び図309参照)。
なお、A時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合のみならず、A時短遊技状態においてC1時短当りまたはC2時短当りに当選した場合も、A時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
また、B時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合、C1時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合、C2時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合、C4時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合にも、A時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-1-3-9.現在の遊技状態と同じ種類の時短当りに当選した場合]
また、図312では図示していないが、C1時短遊技状態においてC1時短当りに当選した場合、C2時短遊技状態においてC2時短当りに当選した場合、C3時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合、メインCPU201およびサブCPU301は、以下の処理を行う。
メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよび特別図柄表示部163,164に導出された時短当りに対応する種類の時短フラグを「1」にセットする。例えば、C1時短遊技状態においてC1時短当りに当選した場合、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC1時短フラグを「1」にセットする。また、メインCPU201は、時短回数として例えば「300」をセットし、C1時短遊技状態の残時短回数の管理を開始する。すなわち、例えば制御中のC1時短遊技状態の時短回数が消化されたことによって残時短回数が300回未満になっていたとしても、時短回数が「300」に再セットされることとなる。
サブCPU301は、特別図柄表示部163,164に導出された時短当りに対応する種類の時短当りに対応する時短移行示唆演出を表示装置7の表示領域にて行う。なお、サブCPU301は、時短移行示唆演出に代えてまたは加えて、残時短回数が増加することを示す上乗せ演出を行うようにしてもよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、特別図柄表示部163,164に導出された時短当りに対応する種類のステージに維持する。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、特別図柄表示部163,164に導出された時短当りに対応する種類の時短遊技状態に制御すなわち従前の時短遊技状態が維持される。
また、外観上は、例えば、背景画像がC1ステージに維持されるだけでなく、例えば、音声演出からも、C1時短遊技状態が維持されていることを把握できる。また、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンも変化しないため、C1時短遊技状態が維持されている可能性があることを把握することができる(図308及び図309参照)。
[8-1-4.第1実施例のパチンコ遊技機の拡張例]
第1実施例のパチンコ遊技機では、高確遊技状態(例えば、高確時短遊技状態であるが、高確非時短遊技状態を搭載するパチンコ遊技機では高確非時短遊技状態を含む)における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合、メインCPU201は、時短当りの種類がいずれであったとしてもこれを無視するようにしているが、これに限られず、高確遊技状態では、そもそも特別図柄の当り判定処理の結果に時短当りが含まれないようにしてもよい。例えば、特別図柄の当り判定テーブル(図10)の確変フラグ「1」の欄に示される「時短当り判定値データ」を「ハズレ判定値データ」にすると、高確遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りとなることがない。
第1実施例のパチンコ遊技機では、A時短遊技状態において、C1時短当り、C2時短当りまたはC3時短当りに当選した場合、A時短遊技状態を終了し、当選に対応するC時短遊技状態に移行するようにしたが、これに限られず、A時短遊技状態からC時短遊技状態には移行しないようにしてもよい。この場合、A時短遊技状態から全てのC時短遊技状態に移行しないようにしてもよいし、A時短遊技状態から特定のC時短遊技状態(例えば、遊技者に有利なC1時短遊技状態)には移行するものの非特定のC時短遊技状態(例えば、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態)には移行しないようにしてもよい。
また、第1実施例のパチンコ遊技機では、B時短遊技状態において、C1時短当り、C2時短当りまたはC3時短当りに当選した場合、B時短遊技状態を終了し、当選に対応するC時短遊技状態に移行するようにしたが、これに限られず、B時短遊技状態からC時短遊技状態には移行しないようにしてもよい。この場合、B時短遊技状態から全てのC時短遊技状態に移行しないようにしてもよいし、B時短遊技状態から特定のC時短遊技状態(例えば、時短回数の点において遊技者に有利なC1時短遊技状態)には移行するものの非特定のC時短遊技状態(例えば、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態)には移行しないようにしてもよい。
さらに、第1実施例のパチンコ遊技機では、C1時短遊技状態において、C1時短当り、C2時短当りまたはC3時短当りに当選した場合、現在のC1時短遊技状態を終了し、当選に対応するC時短遊技状態に移行するようにしたが、これに限られず、C1時短遊技状態において時短当りに当選したとしても、当選に対応するC時短遊技状態には移行しないようにしてもよい。この場合、C1時短遊技状態から全てのC時短遊技状態に移行しないようにしてもよいし、特定の時短当り(例えば、C1時短当り)に当選した場合には制御中のC時短遊技状態を終了して新たにC1時短遊技状態が開始されるものの非特定の時短当り(例えば、C2時短当り、C3時短当り)に当選した場合には制御中のC時短遊技状態を継続するようにしてもよい。
また、第1実施例のパチンコ遊技機では、C1時短遊技状態とC2時短遊技状態とC3時短遊技状態とC4時短遊技状態とで互いに異なるステージ演出が表示されるため、いずれのC時短遊技状態であるかを外観で把握可能であるが、これに限られない。例えば、C1時短遊技状態とC2時短遊技状態とC3時短遊技状態とC4時短遊技状態とで共通するステージ演出が表示されるようにしてもよい。また、C1時短遊技状態とC2時短遊技状態とC3時短遊技状態とC4時短遊技状態とで異なるステージであるものの、その差異が微差であるために外観上はいずれのC時短遊技状態であるかを把握できないまたは把握困難なステージ演出が表示されるようにしてもよい。
C1時短遊技状態とC2時短遊技状態とC3時短遊技状態とC4時短遊技状態とで、共通のステージや外観上把握できないまたは把握困難なステージ演出が表示される場合、所定のタイミング(例えば、遊技者に最も有利なC1時短遊技状態以外のC時短遊技状態の時短回数が消化されるタイミング)において、C時短遊技状態が継続するか終了するかを煽る演出を行うようにすると、興趣を高めることが可能となる。この場合、例えば遊技者に最も有利なC1時短遊技状態であることが確定した場合には、遊技者の興趣を盛り上げる演出を行うようにすると好ましい。
また、相対的に遊技者に不利なC時短遊技状態(例えば、C2時短遊技状態)において表示されるステージと、相対的に遊技者に不利でないC時短遊技状態(例えば、C1時短遊技状態、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態)において表示されるステージとを異ならせるとともに、相対的に遊技者に不利でないC時短遊技状態においてはいずれのC時短遊技状態であるかを外観で把握できないまたは把握困難なステージ演出が表示されるようにしてもよい。相対的に遊技者に不利でないC時短遊技状態であることを示すステージでは、所定のタイミング(例えば、C3時短遊技状態の時短回数が消化されるタイミング)において、C時短遊技状態が継続するか終了するかを煽る演出を行うようにすると、興趣を高めることが可能となる。そして、所定のタイミングを超えてC時短遊技状態が継続し、例えば遊技者に最も有利なC時短遊技状態であることが確定した場合には、遊技者の興趣を盛り上げる演出を行うようにすると好ましい。
また、相対的に遊技者に有利なC時短遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)において表示されるステージと、相対的に遊技者に有利でないC時短遊技状態(例えば、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態)において表示されるステージとを異ならせるとともに、相対的に遊技者に有利でないC時短遊技状態においてはいずれのC時短遊技状態であるかを外観で把握できないまたは把握困難なステージ演出が表示されるようにしてもよい。
さらには、遊技者にとって相対的に有利または最も有利なC時短遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)であるか、遊技者にとって相対的に不利または最も不利なC時短遊技状態(例えば、C2時短遊技状態)であるかを、外観で把握できないまたは把握困難なステージ演出が表示されるようにしてもよい。この場合、例えば、遊技者にとって相対的に不利または最も不利なC2時短遊技状態であることを示すステージ演出を表示することで一旦は遊技者を落胆させた後、所定のタイミング(例えば、C2時短遊技状態の時短回数が消化されるタイミング)で、遊技者にとって相対的有利または最も有利なC1時短遊技状態であることを示すステージ演出を表示することで、遊技者の興趣を盛り上げるようにしてもよい。
[8-2.第2実施例のパチンコ遊技機]
次に、第2実施例のパチンコ遊技機について、以下に説明する。この第2実施例のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第1実施例のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略し、第1実施例のパチンコ遊技機と異なる点を主に説明するものとする。特に、第2実施例のパチンコ遊技機が第1実施例のパチンコ遊技機と異なるのは、後述するC5時短遊技状態を搭載している点であるため、C5時短遊技状態にかかわる点について主に言及し、その他の時短遊技状態については第1実施例のパチンコ遊技機と同様であるため、極力説明を省略するものとする。
なお、第2実施例のパチンコ遊技機では、第1実施例のパチンコ遊技機と同様、電サポ制御が実行されない通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態では、全てのC時短遊技状態を含めて、右打ちが正規な遊技態様とされる。ただし、第1実施例のパチンコ遊技機と同様、ただし、各遊技状態において左打ちおよび右打ちのいずれを正規な遊技態様とするかは、例えばゲーム性等に応じて適宜任意に設計することが可能である。また、第2実施例のパチンコ遊技機と同様、本実施例では搭載されていないが、電サポ制御が実行されない高確非時短遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされる。
[8-2-1.基本仕様]
図313~図319を参照して、第2実施例のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。
第2実施例のパチンコ遊技機において、メインCPU201は、第1実施例のパチンコ遊技機と同様に、通常遊技状態、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技を進行させることが可能となっている。ただし、メインCPU201の制御によって進行される遊技状態はこれに限られない。
また、第1実施例のパチンコ遊技機と同様に、低確時短遊技状態には、A時短遊技状態、B時短遊技状態およびC時短遊技状態が含まれている。
この第2実施例のパチンコ遊技機では、第1実施例のパチンコ遊技機とは異なり、C時短遊技状態に、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態およびC5時短遊技状態が含まれている。C3時短遊技状態およびC4時短遊技状態は、第1実施例のパチンコ遊技機において説明したC3時短遊技状態およびC4時短遊技状態と同様である。
C5時短遊技状態は、通常遊技状態における当り判定処理の結果がC5時短当りである場合、C5時短遊技状態に制御される時短遊技状態である。また、A時短遊技状態、B時短遊技状態またはC時短遊技状態における当り判定処理の結果がC5時短当りである場合、制御されている現在の時短遊技状態を継続しつつ、内部的に重ねてC5時短を作動させることが可能である。この場合、外観で把握できる時短遊技状態すなわち遊技者が享受できる態様で制御されている時短遊技状態は、実際に制御されている時短遊技状態だけであり、内部的に重ねて作動しているC5時短については、内部的に重ねて作動していることを外観で把握することはできないかまたは困難である。
なお、以下において、遊技者が享受できる態様で制御されている時短遊技状態については、例えばC5時短遊技状態のように「時短遊技状態」の文言を付して記載し、内部的に重ねて作動しているだけで遊技者が享受できるC5時短遊技状態でない場合には、単に「C5時短」と称する。したがって、以下において、例えば「A時短遊技状態において」や「B時短遊技状態において」のように「時短遊技状態において」と記載されている場合、「遊技者が享受できる態様で制御されている時短遊技状態において」の意味である。
なお、C時短遊技状態に、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態およびC5時短遊技状態の全部が含まれることは必須ではなく、これらのC時短遊技状態のうちの一部のみが含まれるようにしてもよいし、他のC時短遊技状態が含まれるようにしてもよい。例えば、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態およびC5時短遊技状態のうちのいずれか一つまたは複数(全部を含む)のC時短遊技状態に加えて、第1実施例のパチンコ遊技機において説明したC1時短遊技状態または/およびC2時短遊技状態がC時短遊技状態に含まれていてもよい。
[8-2-1-1.特別図柄の当り判定テーブル]
第2実施例のパチンコ遊技機において、メインCPU201は、第1実施例のパチンコ遊技機と同様に、例えば、第1のパチンコ遊技機において説明した図10に示される特別図柄の当り判定テーブルに基づいて、特別図柄の当り判定処理を行う。
[8-2-1-2.特別図柄判定テーブル]
図313は、第2実施例のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
図313に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、メインCPU201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば0~59のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z20」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA21」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば60~79のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z21」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA22」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば80~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z22」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA23」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば0~39のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z23」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA24」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば40~89のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z24」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA24」を選択する。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば90~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z25」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA24」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z26」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA25」を選択する。
第2特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば0~59のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z27」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA26」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば60~79のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z28」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA27」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば80~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z29」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA28」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば0~39のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z30」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA29」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば40~69のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z31」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA29」を選択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば70~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z32」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA29」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z33」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA30」を選択する。
[8-2-1-3.当り種類決定テーブル]
図314~図319は、第2実施例のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。
[8-2-1-3-1.通常遊技状態における当り種類決定テーブル]
図314は、通常遊技状態における当り種類決定テーブルの一例である。
図314に示されるように、通常遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z20」~「z22」および「z27」~「z29」のうちのいずれかに対応する表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、時短フラグを「1」にセットするとともに、後述の時短態様設定処理(後述の図327のS568参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。時短態様設定処理(後述の図327のS568参照)においてセットされるC時短遊技状態の制御にかかわる各種データは、例えば、選択図柄コマンドに応じた種類の時短フラグや時短回数等である。
例えば、選択図柄コマンド「z20」に対応する表示態様が第1特別図柄表示部163に導出されると、メインCPU201は、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、時短回数として「50」をセットする。また、例えば、選択図柄コマンド「z28」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、時短フラグおよびC4時短フラグを「1」にセットし、時短回数として「50」をセットする。
また、選択図柄コマンドが「z23」~「z25」および「z30」~「z32」のうちのいずれかであって、大当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、大当り遊技制御の開始設定処理(図30のS123参照)において(すなわち大当り遊技状態の開始時に)、各種フラグを初期化した上で、大当りフラグ(不図示)を「1」にセットし、選択図柄コマンドに応じてラウンド数をセットする。また、メインCPU201は、特別図柄遊技終了設定処理(図42のS282参照)において(すなわち大当り遊技状態の終了時に)、選択図柄コマンドに応じて決定された大当りの種類に応じて、確変フラグ、時短フラグ、A時短フラグを「1」にセットするとともに、A時短遊技状態に制御する場合には時短回数もセットする。
例えば、選択図柄コマンド「z23」に対応する表示態様が第1特別図柄表示部163に導出されると、メインCPU201は、大当り遊技状態の開始時に、各種フラグを初期化した上で、大当りフラグ(不図示)を「1」にセットし、大当り遊技状態において実行されるラウンド数として「3」をセットする。また、大当り遊技状態の終了時に、時短フラグおよびA時短フラグを「1」にセットし(確変フラグは「1」にセットしない)、時短回数を「30」にセットする。
また、例えば、選択図柄コマンド「z32」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、大当り遊技状態の開始時に、各種フラグを初期化した上で、大当りフラグ(不図示)を「1」にセットし、大当り遊技状態において実行されるラウンド数として「10」をセットする。また、大当り遊技状態の終了時に、確変フラグ、時短フラグおよびA時短フラグを「1」にセットし、次回の大当り遊技状態に制御されるまでA時短遊技状態の継続を可能とする回数として時短回数を例えば「10000」にセットする。
図314の通常遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図314に示されるものに限られず、図314に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図314に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
[8-2-1-3-2.A時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図315は、A時短遊技状態における当り種類決定テーブルの一例である。
A時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z20」または「z27」に対応する表示態様(C3時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図327のS567参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図315に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。
すなわち、A時短遊技状態において、例えばC3時短当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、現在のA時短遊技状態を終了し、新たにC3時短遊技状態を開始する。例えば、A時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z27」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「50」にセットする。
また、A時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z21」または「z28」に対応する表示態様(C4時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、これを無視するため新たなC4時短遊技状態を実行せず、制御中のA時短遊技状態を継続することが可能である。
また、A時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z22」または「z29」に対応する表示態様(C5時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、制御中のA時短遊技状態の残時短回数がある限りA時短遊技状態を継続し、C5時短を内部的に重ねて作動させる。この場合、A時短遊技状態が継続する限り、遊技者が享受できるのはA時短遊技状態である。例えば、A時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z29」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、各種フラグを初期化せずに、重複フラグおよびC5時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグ、A時短フラグ、重複フラグおよびC5時短フラグが成立している状態となる。また、内部的に重ねて作動するC5時短の時短回数として例えば「50」をセットする。なお、A時短遊技状態の残時短回数は継続管理される。
なお、「重複フラグ」は、時短(本実施例ではC5時短)が内部的に重ねて作動していることを示すフラグである。例えば、いずれか一の時短遊技状態においてC5時短当りに当選し、一の時短遊技状態の残回数が0より大きい場合、C5時短が内部的に重ねて作動するため、メインCPU201は重複フラグを「1」にセットする。一方、通常遊技状態においてC5時短当りに当選した場合や、いずれか一の時短遊技状態においてC5時短当りに当選し、一の時短遊技状態の残回数が0である場合、C5時短当りに基づいて、遊技者が享受できる態様でC5時短遊技状態に制御されるため、この場合、メインCPU201は重複フラグを「1」にセットしない。また、いずれか一の時短遊技状態においてすでにC5時短が内部的に重ねて作動している状態でC5時短当りに当選した場合、メインCPU201は、重複フラグの状態「1」を継続する。そして、いずれか一の時短遊技状態において2つのC5時短が内部的に重ねて作動している状態で一の時短遊技状態が終了し、内部的に重ねて作動していた2つのC5時短のうち一のC5時短について、遊技者が享受できる態様での制御が開始された場合、他のC5時短が内部的に重ねて作動する限り、メインCPU201は重複フラグの状態「1」を継続する。このように、C5時短が一つでも内部的に重ねて作動すると重複フラグが「1」にセットされ、内部的に重ねて作動するC5時短がなくなるまで重複フラグの状態は「1」が継続し、内部的に重ねて作動するC5時短がなくなると重複フラグが初期化すなわちクリアされる。なお、内部的に重ねて作動するC5時短の数は、後述のC5時短カウンタにより管理される。すなわち、C5時短カウンタの値が0より大きい場合、重複フラグの状態は「1」となる。
以下において、遊技者が享受できる態様で制御されている時短遊技状態の時短回数を「時短回数」または「残時短回数」と称するのに対し、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動しているC5時短の時短回数を「重複時短回数」と称する。
また、図315のA時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図315に示されるものに限られず、図315に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図315に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
[8-2-1-3-3.B時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図316は、B時短遊技状態における当り種類決定テーブルの一例である。
B時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z20」または「z27」に対応する表示態様(C3時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図327のS567参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図316に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。
すなわち、B時短遊技状態において、例えばC3時短当りを示す表示態様が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、制御中のB時短遊技状態を終了し、新たにC3時短遊技状態を開始する。例えば、B時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z27」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「300」にセットする。
ところで、上述したとおり、通常遊技状態やA時短遊技状態では、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りであったとしても、C3時短当り(選択図柄コマンド「z20」、「z27」)である場合には、図314、図315に示されるように、セットされる時短回数は「50」である。しかし、時短遊技状態のなかで遊技者にとって相対的に遊技者に有利なB時短遊技状態では、特別図柄の当り判定処理の結果がC3時短当りである場合、図316に示されるように、セットされる時短回数が「300」である。これは、せっかく天井到達したことによってB時短遊技状態に制御されたにもかかわらず、C3時短当りに当選したときに時短回数として「50」がセットされてしまうと、興趣が低下するおそれがある。そこで、本実施例では、B時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合は、天井到達したときと同様、「300」を時短回数としてセットすることにより、興趣の低下を抑制しうるようにしている。
また、特別図柄の当り判定処理の結果がC5時短当り(選択図柄コマンド「z22」、「z29」)である場合、図316に示されるように、セットされる時短回数が「100」である。この場合、B時短遊技状態においてC5時短当りに当選したとしても、セットされる時短回数が少ないと、C5時短当りに当選したことの享受を受けることができる機会が少なくなってしまうおそれがある。そこで、本実施例では、B時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合は、C3時短当りに当選した場合よりも少ないものの、「100」を時短回数としてセットすることにより、C5時短当りに当選したことの享受を受けうる機械を増やし、興趣の低下を抑制しうるようにしている。
ただし、B時短遊技状態においてC3時短当りまたはC5時短当りに当選した場合にセットされる時短回数を、他の時短遊技状態(C1時短遊技状態を除く)においてC3時短当りまたはC5時短当りに当選した場合にセットされる時短回数よりも多くすることは必須でない。例えば、いずれの時短遊技状態においてC3時短当りまたはC5時短当りに当選したとしても、セットされる時短回数を同じまたは略同じにしてもよい。
また、B時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z21」または「z28」に対応する表示態様(C4時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、これを無視するため新たなC4時短遊技状態を実行せず、制御中のB時短遊技状態を継続することが可能である。
また、B時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z22」または「z29」に対応する表示態様(C5時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、制御中のB時短遊技状態の残時短回数がある限りB時短遊技状態を継続し、C5時短を内部的に重ねて作動させる。この場合、B時短遊技状態が継続する限り、遊技者が享受できるのはB時短遊技状態である。例えばBA時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z29」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、各種フラグを初期化せずに、重複フラグおよびC5時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグ、B時短フラグ、重複フラグおよびC5時短フラグが成立している状態となる。また、内部的に重ねて作動するC5時短の重複時短回数として例えば「50」をセットする。なお、B時短遊技状態の残時短回数は継続管理される。
また、図316のB時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図316に示されるものに限られず、図316に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図316に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
[8-2-1-3-4.C3時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図317は、C3時短遊技状態における当り種類決定テーブルの一例である。
なお、図317に示されるC3時短遊技状態における当り種類決定テーブルは、本実施例では、図315に示されるA時短遊技状態における当り種類決定テーブルと同様のテーブルとなっているため、これらについては共通の当り種類決定テーブルを用いてもよい。ただし、各遊技状態毎に当り種類決定テーブルを設ける方がゲーム性の幅を広げることができる余地があるため好ましい。
C3時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z20」または「z27」に対応する表示態様(C3時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図327のS567参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図317に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。すなわち、制御中のC3時短遊技状態が終了し、新たなC3時短遊技状態が開始することとなる。
また、C3時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z21」または「z28」に対応する表示態様(C4時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、これを無視するため新たなC4時短遊技状態を実行せず、制御中のC3時短遊技状態を継続することが可能である。
また、C3時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z22」または「z29」に対応する表示態様(C5時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、制御中のC3時短遊技状態の残時短回数がある限りC3時短遊技状態を継続し、C5時短を内部的に重ねて作動させる。この場合、C3時短遊技状態が継続する限り、遊技者が享受できるのはC3時短遊技状態である。例えば、C3時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z29」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、各種フラグを初期化せずに、重複フラグおよびC5時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグ、C3時短フラグ、重複フラグおよびC5時短フラグが成立している状態となる。また、内部的に重ねて作動するC5時短の重複時短回数として例えば「50」をセットする。なお、C3時短遊技状態の残時短回数は継続管理される。
なお、C3時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。この場合、現在のC3時短遊技状態を終了してB時短遊技状態が実行されるようにしてもよいし、制御中のC3時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態が実行されるようにしてもよい。
また、C3時短遊技状態の制御中にC5時短が内部的に重ねて作動しており(遊技者が享受できるのはC3時短遊技状態)、天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、重複フラグおよびC5時短フラグを除く各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。すなわち、遊技者が享受できる時短遊技状態がB時短遊技状態となり、内部的に重ねて作動しているC5時短の作動は継続し、C5時短の重複時短回数も継続して管理される。この場合、内部的には、時短フラグ、B時短フラグ、重複フラグおよびC5時短フラグが成立している状態となる。
ただし、C3時短遊技状態の制御中にC5時短が内部的に重ねて作動しており、天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、内部的に重ねて作動しているC5時短の作動を継続することに代えて、C5時短の作動を終了するようにしてもよい。この場合、C5時短の重複時短回数はクリアされる。
また、図317のC3時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図317に示されるものに限られず、図317に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図317に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
[8-2-1-3-5.C4時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図318は、C4時短遊技状態における当り種類決定テーブルの一例である。
なお、図318に示されるC4時短遊技状態における当り種類決定テーブルは、本実施例では、図315に示されるA時短遊技状態における当り種類決定テーブルや、図317に示されるC3時短遊技状態における当り種類決定テーブルと同様のテーブルとなっているため、これらについては共通の当り種類決定テーブルを用いてもよい。ただし、各遊技状態毎に当り種類決定テーブルを設ける方がゲーム性の幅を広げることができる余地があるため好ましい。
C4時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z20」または「z27」に対応する表示態様(C3時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図327のS567参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図318に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、時短回数を「50」にセットする。すなわち、制御中のC4時短遊技状態が終了し、新たなC3時短遊技状態が開始することとなる。
また、C4時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z21」または「z28」に対応する表示態様(C4時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、これを無視するため新たなC4時短遊技状態を実行せず、制御中のC4時短遊技状態を継続することが可能である。
また、C4時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z22」または「z29」に対応する表示態様(C5時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、制御中のC4時短遊技状態の残時短回数がある限りC4時短遊技状態を継続し、C5時短を内部的に重ねて作動させる。この場合、遊技者が享受できるのは、C4時短遊技状態が継続する限りC4時短遊技状態である。例えば、C4時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z29」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、各種フラグを初期化せずに、重複フラグおよびC5時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグ、C4時短フラグ、重複フラグおよびC5時短フラグが成立している状態となる。また、内部的に重ねて作動するC5時短の重複時短回数として例えば「50」をセットする。なお、C4時短遊技状態の残時短回数は継続管理される。
なお、C4時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。この場合、制御中のC4時短遊技状態を終了してB時短遊技状態が実行されるようにしてもよいし、制御中のC4時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態が実行されるようにしてもよい。
また、C4時短遊技状態の制御中にC5時短が内部的に重ねて作動しており(遊技者が享受できるのはC4時短遊技状態)、天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、重複フラグおよびC4時短フラグを除く各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。すなわち、遊技者が享受できる時短遊技状態がB時短遊技状態となり、内部的に重ねて作動しているC5時短の作動は継続し、C5時短の重複時短回数も継続して管理される。この場合、内部的には、時短フラグ、B時短フラグ、重複フラグおよびC5時短フラグが成立している状態となる。
ただし、C4時短遊技状態の制御中にC5時短が内部的に重ねて作動しており、天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、内部的に重ねて作動しているC5時短の作動を継続することに代えて、C5時短の作動を終了するようにしてもよい。この場合、C5時短の重複時短回数はクリアされる。
また、図318のC4時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図318に示されるものに限られず、図318に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図318に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
[8-2-1-3-6.C5時短遊技状態における当り種類決定テーブル]
図319は、C5時短遊技状態における当り種類決定テーブルの一例である。
なお、図319に示されるC5時短遊技状態における当り種類決定テーブルは、本実施例では、図315に示されるA時短遊技状態における当り種類決定テーブル等と同様のテーブルとなっているため、これらについては共通の当り種類決定テーブルを用いてもよい。ただし、各遊技状態毎に当り種類決定テーブルを設ける方がゲーム性の幅を広げることができる余地があるため好ましい。
C5時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z20」または「z27」に対応する表示態様(C3時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出されると、メインCPU201は、後述の時短態様再設定処理(後述の図327のS567参照)において、時短遊技状態の制御にかかわる各種データをセットする。
図319に示されるように、具体的には、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする。すなわち、C5時短遊技状態の制御が終了し、新たなC3時短遊技状態が開始することとなる。
また、C5時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z21」または「z28」に対応する表示態様(C4時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、これを無視するため新たなC4時短遊技状態を実行せず、制御中のC5時短遊技状態を継続することが可能である。
また、C5時短遊技状態において、時短当りを示す表示態様として、選択図柄コマンドが「z22」または「z29」に対応する表示態様(C5時短当りを示す表示態様)が特別図柄表示部(第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に導出された場合、メインCPU201は、制御中のC5時短遊技状態の残時短回数がある限りC5時短遊技状態を継続し、さらにC5時短を内部的に重ねて作動させる。この場合、遊技者が享受できるのはもともと作動していたC5時短遊技状態である。例えば、C5時短遊技状態において、選択図柄コマンド「z29」に対応する表示態様が第2特別図柄表示部164に導出されると、メインCPU201は、各種フラグを初期化せずに、重複フラグおよびC5時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグ、重複フラグおよびC5時短フラグが成立している状態となる。また、内部的に重ねて作動するC5時短の重複時短回数として例えば「50」をセットする。なお、もともと作動していたC5時短遊技状態の残時短回数は継続管理される。
なお、C5時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。この場合、内部的には、時短フラグおよびB時短フラグが成立している状態となる。また、この場合、制御中のC5時短遊技状態を終了してB時短遊技状態が実行されるようにしてもよいし、制御中のC5時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態が実行されるようにしてもよい。
また、C5時短遊技状態の制御中にC5時短が内部的に重ねて作動しており(遊技者が享受できるのはもともと作動しているC5時短遊技状態)、天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、重複フラグおよびC5時短フラグを除く各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。すなわち、遊技者が享受できる時短遊技状態がB時短遊技状態となり、内部的に重ねて作動しているC5時短の作動は継続し、C5時短の重複時短回数も継続して管理される。この場合、内部的には、時短フラグ、B時短フラグ、重複フラグおよびC5時短フラグが成立している状態となる。
また、図319のC5時短遊技状態における当り種類決定テーブルはあくまでも一例であり、当り種類が図319に示されるものに限られず、図319に示される当り種類とは異なる当り種類を有していてもよいし、図319に示される当り種類の一部または全部を有さなくてもよい。
[8-2-1-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
特別図柄の変動パターンテーブルについては第1実施例のパチンコ遊技機と同様であるため、説明を省略する。
[8-2-1-5.普通図柄の当り判定テーブル]
図320は、第2実施例のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている普通図柄の当り判定テーブルの一例である。
遊技状態と普通図柄当り判定用乱数値とにもとづいて決定される当落判定値データは図320に示されるとおりであるため、ここでは説明を省略する。
[8-2-1-6.普通図柄判定テーブル]
図321は、第2実施例のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている普通図柄判定テーブルの一例である。
図320を参照して決定された判定値データが普通図柄当り判定値データであった場合に、遊技状態と普通図柄の図柄乱数値とにもとづいて決定される普通図柄当り時選択図柄コマンドは図321に示されるとおりであるため、ここでは説明を省略する。
[8-2-1-7.普通図柄当り種類決定テーブル]
図322は、第2実施例のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている普通図柄当り種類決定テーブルの一例である。
図321を参照して決定された普通図柄当り時選択図柄コマンドにもとづいて決定される普通電動役物の開放パターンは図322に示されるとおりであるため、ここでは説明を省略する。
[8-2-2.主制御処理]
第2実施例のパチンコ遊技機において、主制御回路200のメインCPU201により実行される各種処理(各種モジュール)は、第1のパチンコ遊技機において図20~図52を参照して説明した各種処理と大部分において共通する。以下では、第1のパチンコ遊技機において実行される処理と異なる処理を主に説明し、第1のパチンコ遊技機において実行される処理と同様の処理については極力説明を省略するものとする。
[8-2-2-1.時短カウンタ更新処理]
図323は、第1のパチンコ遊技機において説明したカウンタ更新処理(図33参照)中のS151でメインCPU201により実行される時短カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。第1実施例のパチンコ遊技機では、第1のパチンコ遊技機において説明した図34に示される時短カウンタ更新処理に代えて、図323に示される時短カウンタ処理が実行される。
なお、第2実施例のパチンコ遊技機において、時短カウンタは遊技者が享受できる態様で制御されている時短遊技状態の残時短回数に相当し、重複時短カウンタは遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動している時短(本実施例ではC5時短)の重複時短回数が相当する。
メインCPU201は、先ず、時短フラグオン且つ時短カウンタが0より大きいか否かを判定する(S521)。この処理では、時短フラグオンと、時短カウンタが0より大きいこととの両方を満たした場合にYES判定され、いずれか一方でも満たしていなければNO判定される。
S521において、時短フラグオンと、時短カウンタが0より大きいこととの両方を満たしていないと判定された場合(S521がNO判定の場合)、メインCPU201は、時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33)に戻す。
一方、S521において時短フラグオン且つ時短カウンタが0より大きいと判定された場合(S521がYES判定の場合)、メインCPU201は、時短カウンタから1を減算する処理を行う(S522)。メインCPU201は、S522の処理を実行した後、処理を、S523に移す。
S523において、メインCPU201は、重複時短カウンタ更新処理を行う。この重複時短カウンタ更新処理は、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動しているC5時短の重複時短カウンタから1減算する処理であるが、詳細については後述する。メインCPU201は、重複時短カウンタ更新処理を行った後、時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、カウンタ更新処理(図33)に戻す。
[8-2-2-2.重複時短カウンタ更新処理]
図324は、メインCPU201による重複時短カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。重複時短カウンタ更新処理は、上述した時短カウンタ更新処理(図323参照)の実行中にサブルーチンとして呼び出される。
この重複時短カウンタ更新処理では、内部的に作動しているC5時短の重複時短回数(すなわち重複時短カウンタの値)から1減算する処理が行われる。
メインCPU201は、先ず、C5時短カウンタを変数Xに代入する処理を行う(S531)。C5時短カウンタは、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動しているC5時短の数を示す。S531の処理を行った後、メインCPU201は、処理を、S532に移す。
S532において、メインCPU201は、変数Xが0より大きいか否かを判定する。すなわち、この処理では、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的にC5時短遊技状態が作動しているものが1つ以上あるか否かが判定される。
S532において、変数Xが0より大きくない場合(S532がNO判定の場合)、すなわち変数Xが0である場合、メインCPU201は、重複時短カウンタ更新処理を終了し、処理を、時短カウンタ更新処理(図323参照)に戻す。なお、C5時短が内部的に重ねて作動していない場合若しくは重複時短回数の減算が終了した状態である場合、S532はNO判定される。
一方、S532において、変数Xが0より大きい場合(S532がYES判定の場合)、すなわち遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的にC5時短が重ねて作動している場合、メインCPU201は、処理を、S533に移す。
S533において、メインCPU201は、重複時短カウンタ(X)から1を減算する処理を行う。例えば、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動しているC5時短の数が2個である場合、2つ目のC5時短(すなわち、2番目にC5時短当りに当選して内部的に重ねて作動することとなったC5時短)の時短回数(すなわち重複時短回数)が重複時短カウンタ(X)に相当する。また、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動しているC5時短の数が1個である場合、1つ目のC5時短(すなわち、1番目にC5時短当りに当選して内部的に重ねて作動することとなったC5時短)の重複時短回数が重複時短カウンタ(X)に相当する。すなわち、内部的に重ねて作動しているC5時短の時短回数についても、特別図柄が可変表示されるたびに減算される。メインCPU201は、S533の処理を行った後、処理を、S534に移す。
S534において、メインCPU201は、変数Xから1減算する処理を行う。S534の処理を行った後、メインCPU201は、処理を、S532に戻し、変数Xが0であると判定されるまで(S532においてNO判定されるまで)、S532~S534の処理を繰り返し行う。これにより、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動しているC5時短の全部についての重複時短回数を1減算することが可能となる。
[8-2-2-3.カウンタ判定処理]
図325は、第1のパチンコ遊技機において説明した時短管理処理(図32参照)中のS142でメインCPU201により実行される時短カウンタ判定処理の一例を示すフローチャートである。第1実施例のパチンコ遊技機では、第1のパチンコ遊技機において説明した図36に示されるカウンタ判定処理に代えて、図325に示されるカウンタ判定処理が実行される。
メインCPU201は、先ず、時短移行判定処理を行う(S541)。この時短移行判定処理(S541)は、第1のパチンコ遊技機において図37を参照して説明した時短移行判定処理と同様であるため、説明を省略する。メインCPU201は、時短移行判定処理を行った後、処理を、S542に移す。
S542において、メインCPU201は、時短移行処理を行う。この時短移行処理(S542)については後述する。メインCPU201は、時短移行処理(S542)を行った後、処理を、S543に移す。
S543において、メインCPU201は、重複時短カウンタシフト処理を行う。この重複時短カウンタシフト処理(S543)については後述する。メインCPU201は、重複時短カウンタシフト処理(S543)を行った後、処理を、S544に移す。
S544において、メインCPU201は、時短カウンタが1より小さいか否かを判定する。
S544において、時短カウンタが1より小さくないと判定された場合(S544がNO判定)、すなわち時短カウンタが1以上である場合、メインCPU201は、処理を、S548に移す。なお、時短カウンタの値が残時短回数であるため、遊技者が享受できる態様で制御されている時短遊技状態の残時短回数が0より大きい場合、S544においてNO判定される。
一方、S544において、時短カウンタが1より小さいと判定された場合(S544がNO判定)、すなわち時短カウンタが0である場合、メインCPU201は、処理を、S545に移す。なお、遊技者が享受できる態様で制御されている時短遊技状態の残時短回数が0である場合、S544においてYES判定される。
S545において、メインCPU201は、C5時短カウンタが0であるか否かを判定する。すなわち、この処理では、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動しているC5時短の数が0であるか否かが判定される。
S545において、C5時短カウンタが0でないと判定された場合(S545がNO判定)、すなわち内部的に重ねて作動しているC5時短がある場合、メインCPU201は、処理を、S547に移す。
一方、S545において、C5時短カウンタが0であると判定された場合(S545がYES判定)、すなわち内部的に重ねて作動しているC5時短がない場合、メインCPU201は、処理を、S546に移す。
S546において、メインCPU201は、時短フラグオフすなわち時短フラグをオフ(クリア)する処理を行う。すなわち、遊技者が享受できる態様で制御されている時短遊技状態の残時短回数がなくなり、且つC5時短が内部的に重ねて作動していなければ、時短遊技状態が終了する。この処理を行った後、メインCPU201は、処理を、S548に移す。
また、S547において、メインCPU201は、重複時短設定処理を行う。この重複時短設定処理については後述する。重複時短設定処理を行った後、メインCPU201は、処理を、S548に移す。
S548において、メインCPU201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。その後、メインCPU201は、時短移行コマンドの送信予約処理(S549)を行う。なお、この処理で送信予約された時短移行コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。そして、S549の処理後、メインCPU201は、カウンタ判定処理を終了し、処理を、時短管理処理(図32参照)に戻す。
[8-2-2-4.時短移行処理]
図326は、カウンタ判定処理(図325参照)中のS542でメインCPU201により実行される時短移行処理の一例を示すフローチャートである。本実施例では、第1のパチンコ遊技機において説明した図38に示される時短移行処理に代えて、図326に示される時短移行処理が実行される。
なお、図326の時短移行処理において実行されるS551、S552、S553、S556およびS557の各処理は、それぞれ、図38の時短移行処理において実行されるS202、S203、S205、S206およびS207の各処理と同様であるため、説明を省略する。
メインCPU201は、S553の処理を行った後、処理を、S554に移す。
S554において、メインCPU201は、C5時短当りであるか否かを判定する。
S554において、C5時短当りであると判定された場合(S554がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S555に移す。
一方、S554において、C5時短当りでないと判定された場合(S554がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S558に移す。
S555において、メインCPU201は、同時当りフラグオンであるか否かを判定する。同時当りフラグは、天井カウンタの値が天井値に到達するのと同じタイミングでC5時短当りに当選した場合に「1」にセットされるフラグである。この処理を行った後、メインCPU201は、処理を、S558に移す。
S558において、メインCPU201は、時短設定処理を行う。この時短設定処理は、第1のパチンコ遊技機において図39を参照して説明した時短設定処理と異なるため、この時短設定処理の詳細については、図327を参照して後述する。メインCPU201は、時短設定処理(S558)の処理を実行した後、時短移行処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図325参照)に戻す。
[8-2-2-5.時短設定処理]
図327は、時短移行処理(図326参照)中のS558でメインCPU201により実行される時短設定処理の一例を示すフローチャートである。本実施例では、第1のパチンコ遊技機において説明した図39に示される時短設定処理に代えて、図327に示される時短設定処理が実行される。
メインCPU201は、先ず、時短フラグがオンであるか否かを判定する(S561)。
S561において、時短フラグがオンであると判定された場合(S561がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S562に移す。
S562において、メインCPU201は、C4時短当りであるか否かを判定する。第8のパチンコ遊技機の第1実施例において上述したとおり、C4時短当りに対応するC4時短遊技状態は、時短遊技状態に制御されているときは作動しないC時短遊技状態である。
S562において、C4時短当りであると判定された場合(S562がYES判定の場合)、メインCPU201は、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図326参照)に戻す。
一方、S562において、C4時短当りでないと判定された場合(S562がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S563に移す。
S563において、メインCPU201は、C5時短当りであるか否かを判定する。C5時短当りは、上述したとおり、遊技者が享受できる態様でいずれかの時短遊技状態に制御されている場合に、内部的に重ねて作動させることが可能なC時短当りである。言い換えれば、C5時短当りは、遊技者が享受できる態様で制御されている現在の時短遊技状態の残時短回数がある場合、現在の時短遊技状態からC5時短遊技状態に切り替えて制御することができない時短当りであるといえる。
S563において、C5時短当りであると判定された場合(S563がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S564に移す。なお、このS563においてYES判定された場合、当選したC5時短当りは、時短遊技状態中のC5時短当りであるため、内部的に重ねて作動することとなる。
一方、S563において、C5時短当りでないと判定された場合(S563がNO判定の場合)、すなわち、現在の時短遊技状態を終了して新たな時短遊技状態に切り替えて開始させることが可能な時短当り(本実施例ではC3時短当りに対応する)である場合、メインCPU201は、処理を、S567に移す。
S564において、メインCPU201は、重複時短カウンタ設定処理を行う。この重複時短カウンタ設定処理では、各種フラグを初期化せずに、重複フラグおよびC5時短フラグを「1」にセットされるとともに、内部的に作動することとなるC5時短当りについての重複時短回数をセットする。この重複時短カウンタ設定処理(S564)の具体的な処理については、後述の図328を参照して説明する。メインCPU201は、重複時短カウンタ設定処理(S564)を行った後、処理を、S565に移す。
S565において、メインCPU201は、同時当りフラグがオフであるか否かを判定する。この処理では、C5時短当りの当選と同じタイミングで天井カウンタの値が天井値に到達していないか否かが判定される。
S565において、同時当りフラグがオフであると判定された場合(S565がYES判定の場合)、すなわち、C5時短当りの当選と同じタイミングで天井カウンタの値が天井値に到達していない場合、メインCPU201は、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図326参照)に戻す。
一方、S565において、同時当りフラグがオフでないと判定された場合(S565がNO判定の場合)、すなわち、C5時短当りの当選と同じタイミングで天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、処理を、S566に移す。
S566において、メインCPU201は、同時当りフラグをオフにセットする。この処理を行うと、メインCPU201は、処理を、時短態様再設定処理(S567)に移す。
S567において、メインCPU201は、時短態様再設定処理を行う。この時短態様再設定処理では、例えば、重複フラグおよびC5時短フラグを除く各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数として例えば「300」をセットする。このようにして、現在の時短遊技状態が終了し、例えば新たなB時短遊技状態の制御が開始されることとなる。メインCPU201は、時短態様再設定処理(S567)を行った後、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図326参照)に戻す。
S561に戻って、時短フラグがオンでないと判定された場合(S561がNO判定の場合)、すなわち時短フラグがオフである場合、メインCPU201は、処理を、S568に移す。
S568において、メインCPU201は、時短態様設定処理を行う。この時短態様設定処理では、上述したとおり、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよび選択図柄コマンドに対応するC時短フラグ(C3時短フラグ、C4時短フラグ、C5時短フラグ)を「1」にセットし、選択図柄コマンドに対応する時短回数をセットする処理等が行われる。メインCPU201は、時短態様設定処理(S568)を行った後、処理を、S569に移す。
S569において、メインCPU201は、時短フラグオンすなわち時短フラグを「1」にセットする処理を行う。S569の処理を行った後、メインCPU201は、処理を、S570に移す。
S570において、メインCPU201は、同時当りフラグがオンであるか否かを判定する。この処理では、C5時短当りの当選と同じタイミングで天井カウンタの値が天井値に到達したかか否かが判定される。
S570において、同時当りフラグがオンでないと判定された場合(S570がNO判定の場合)、すなわち同時当りフラグがオフである場合、メインCPU201は、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図326参照)に戻す。
一方、S570において、同時当りフラグがオンであると判定された場合(S570がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S571に移す。
S571において、メインCPU201は、重複時短カウンタ設定処理を行う。この重複時短カウンタ設定処理(S571)は、S564の重複時短カウンタ設定処理と同じ処理であり、後述の図328を参照して説明する。メインCPU201は、重複時短カウンタ設定処理(S571)を行った後、処理を、S572に移す。
S572において、メインCPU201は、同時当りフラグをオフにセットする。この処理を行うと、メインCPU201は、時短設定処理を終了し、処理を、時短移行処理(図326参照)に戻す。
なお、本実施例では、天井カウンタの値が天井値に到達するのと同じタイミングでC5時短当りに当選した場合、遊技者が享受できる態様でのB時短遊技状態の制御を開始するとともに、C5時短を内部的に重ねて作動させるようにしているが、これに限られない。例えば、遊技者が享受できる態様でのB時短遊技状態の制御を開始し、C5時短を内部的に重ねて作動させないようにしてもよい。また、遊技者が享受できる態様でC5時短遊技状態の制御を開始し、B時短遊技状態については遊技者が享受できる態様で制御しないようにしてもよい。この場合、C5時短遊技状態においてB時短を内部的に重ねて作動させて、C5時短遊技状態の終了後、遊技者が享受できる態様でB時短遊技状態の制御を開始するようにしてもよいし、C5時短遊技状態においてB時短を内部的に重ねて作動させず、C5時短遊技状態が終了したとしても、遊技者が享受できる態様でB時短遊技状態の制御を開始しないようにしてもよい。
[8-2-2-6.重複時短カウンタ設定処理]
図328は、メインCPU201による重複時短カウンタ設定処理の一例を示すフローチャートである。重複時短カウンタ設定処理は、上述の時短移行処理(図326参照)または上述の時短設定処理(図327参照)の実行中にサブルーチンとして呼び出される処理である(図326のS555および図327のS564を参照)。この処理では、内部的に重ねて作動させることが可能な時短(本実施例ではC5時短当り)に当選した場合に、内部的に重ねて作動する時短(本実施例ではC5時短)の重複時短回数がセットされる。なお、この重複時短カウンタ設定処理では、各種フラグを初期化せずに、重複フラグおよびC5時短フラグを「1」にセットする処理も行われるが、これらの処理についての図示は省略している。
メインCPU201は、先ず、C5時短当りであるか否かを判定する(S581)。
S581において、C5時短当りでないと判定された場合(S581がNO判定の場合)、メインCPU201は、重複時短カウンタ設定処理を終了し、処理を、サブルーチンとして呼び出された元の処理(時短移行処理(図326参照)または時短設定処理(図327参照)に戻す。
S582において、メインCPU201は、C5時短カウンタが2より小さいか否かを判定する。すなわち、本実施例では、内部的に重ねて作動させることが可能なC5時短の数を2つまでとしている。ただし、内部的に重ねて作動させることが可能なC5時短の数は2つまでに限られない。
S582において、C5時短カウンタが2より小さくないと判定された場合(S582がNO判定の場合)、すなわちC5時短カウンタが2の場合、メインCPU201は、重複時短カウンタ設定処理を終了し、処理を、サブルーチンとして呼び出された元の処理(時短移行処理(図326参照)または時短設定処理(図327参照)に戻す。
S582において、C5時短カウンタが2より小さいと判定された場合(S582がYES判定の場合)、すなわち内部的に重ねて作動しているC5時短の数が上限(例えば2つ)に満たない場合、メインCPU201は、処理を、S583に移す。
S583において、メインCPU201は、C5時短カウンタに1加算する処理を行う。メインCPU201は、S583の処理を行った後、処理を、S584に移す。
S584において、メインCPU201は、重複時短カウンタ(C5時短カウンタ)に、当選したC5時短当りの時短回数をセットする。すなわち、今回の特別図柄の当り判定処理の結果がC5時短当りである場合、このC5時短当りに対応する時短回数として例えば「50」がセットされる(図315~図319参照)。メインCPU201は、S584の処理を行った後、重複時短カウンタ設定処理を終了し、処理を、サブルーチンとして呼び出された元の処理(時短移行処理(図326参照)または時短設定処理(図327参照)に戻す。
[8-2-2-7.重複時短カウンタシフト処理]
図329は、メインCPU201による重複時短カウンタシフト処理の一例を示すフローチャートである。重複時短カウンタシフト処理は、上述したカウンタ判定処理(図325参照)の実行中にサブルーチンとして呼び出される処理である。この処理は、内部的に重ねて作動している複数のC5時短のうち、例えば1つ目のC5時短遊技状態の重複時短カウンタが0になった場合、例えば2つ目のC5時短遊技状態の重複時短カウンタの値(すなわち重複時短回数)を、例えば1つ目のC5時短遊技状態の重複時短カウンタの格納領域にシフトする処理である。なお、本実施例では、シフト処理を、構造体として配列を用いて行っているが、これに限られず、各領域を設定してそれぞれシフトする処理を行ってもよい。
メインCPU201は、先ず、C5時短カウンタを変数Xに代入する処理を行う(S591)。メインCPU201は、S581の処理を行った後、処理を、S592に移す。
S592において、メインCPU201は、変数Xが0より大きいか否かを判定する。すなわち、この処理では、C5時短が内部的に重ねて作動しているか否かが判定される。
S592において、変数Xが0より大きくないと判定された場合(S592がNO判定の場合)、すなわち変数Xが0である場合、メインCPU201は、重複時短カウンタシフト処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図325参照)に戻す。なお、C5時短が内部的に重ねて作動していない場合、S592においてNO判定される。
S592において、変数Xが0より大きいと判定された場合(S592がYES判定の場合)、すなわち変数Xが1以上である場合、メインCPU201は、処理を、S593に移す。本実施例では、内部的に重ねて作動させることが可能なC5時短の上限が2つであるため、変数Xが1または2である場合、S592がYES判定される。
S593において、メインCPU201は、重複時短カウンタ(X)が0であるか否かを判定する。すなわち、この処理では、内部的に重ねて作動しているX個目のC5時短の重複時短回数が0であるか否かが判定される。
S593において、重複時短カウンタ(X)が0でないと判定された場合(S593がNO判定)、すなわち内部的に重ねて作動しているC5時短の重複時短回数が0でないと判定された場合、メインCPU201は、処理を、S598に移す。
一方、S593において、重複時短カウンタ(X)が0であると判定された場合(S593がYES判定)、すなわち内部的に重ねて作動しているC5時短の重複時短回数が0になったと判定された場合、メインCPU201は、処理を、S594に移す。
S594において、メインCPU201は、C5時短カウンタから変数Xを減算した値を、変数Wに代入する処理を行う。メインCPU201は、S594の処理を行った後、処理を、S595に移す。なお、図329に示されるように、S596~S612はループされるが、1回目のループおよび2回目のループでは、変数Wに「0」が代入されることとなる。
S595において、メインCPU201は、変数Xを変数Yに代入する処理を行う。メインCPU201は、S595の処理を行った後、処理を、S596に移す。
S596において、メインCPU201は、変数Wが0より大きいか否かを判定する。
S596において、変数Wが0より大きくないと判定された場合(S596がNO判定の場合)、すなわち変数Wが0の場合、メインCPU201は、処理を、S597に移す。
S597において、メインCPU201は、C5時短カウンタから1減算する処理を行う。メインCPU201は、S597の処理を行った後、処理を、S598に移す。
S598において、メインCPU201は、変数Xの現在の値から1減算する処理を行う。メインCPU201は、S598の処理を行った後、処理を、S592に戻し、変数Xが0よりも大きくないすなわち重複分の残時短回数を確認し終えるまで(S592においてNO判定されるまで)、S592以降の処理を繰り返し行う。
S592がNO判定されると、メインCPU201は、上述したとおり、重複時短カウンタシフト処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図325参照)に戻す。
S596に戻って、変数Wが0より大きいと判定された場合(S596がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S599に移す。内部的に重ねて作動しているC5時短が複数あって、1つ目のC時短遊技状態の重複時短カウンタが0になった場合、S596がYES判定される。
S599において、メインCPU201は、(Y+1)番目の重複時短カウンタを、0になっている現在のY番目の重複時短カウンタにシフトさせる処理を行う。例えば、内部的に重ねて作動している複数のC5時短のうち、2つ目のC5時短の重複時短カウンタの値を、0になっている1つ目のC5時短の重複時短カウンタの値にシフトする。メインCPU201は、S599の処理を行った後、処理を、S600に移す。
S600において、メインCPU201は、変数Yに1加算する処理を行う。メインCPU201は、S600の処理を行った後、処理を、S601に移す。
S601において、メインCPU201は、重複時短カウンタ(Y)に0をセットする。すなわちこの処理は、C5時短の重複時短カウンタの値がシフトされたことによって、最後(例えば2つ目)のC5時短の重複時短カウンタを0にセットする処理である。メインCPU201は、S601の処理を行った後、処理を、S602に移す。
S602において、メインCPU201は、変数Wから1減算する処理を行う。メインCPU201は、S602の処理を行った後、処理を、S596に戻す。本実施例では内部的に重ねて作動させることが可能なC5時短の数は2つだけであるが、この数がより多い場合であっても、変数Wが0よりも大きくないすなわち0であると判定されるまで(S596においてYES判定されるまで)、S596~S602の処理を繰り返し行うことにより、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動しているC5時短の全部についての重複時短回数をシフトすることが可能となる。
[8-2-2-8.重複時短設定処理]
図330は、メインCPU201による重複時短設定処理の一例を示すフローチャートである。重複時短設定処理は、上述したカウンタ判定処理(図325参照)の実行中にサブルーチンとして呼び出される。この処理は、遊技者が享受できる態様で制御されていた時短遊技状態が終了し、内部的に重ねて作動している時短(本実施例ではC5時短)を、遊技者が享受できる態様での制御を開始する場合に行われる処理である。
メインCPU201は、先ず、変数Xに1を代入する処理を行う(S611)。メインCPU201は、S611の処理を行った後、処理を、S612に移す。
S612において、メインCPU201は、重複時短カウンタ(X)の値を、時短カウンタに代入する。すなわちこの処理では、内部的に重ねて作動していたX番目(すなわち1番目)のC5時短の重複時短回数を、遊技者が享受できる態様での制御が開始されるC5時短遊技状態の残時短回数にセットする処理が行われる。メインCPU201は、S612の処理を行った後、処理を、S613に移す。
S613において、メインCPU201は、変数XがC5時短カウンタよりも小さいか否かを判定する。
S613において、変数XがC5時短カウンタよりも小さいと判定された場合(S613がYES判定の場合)、すなわち本実施例では内部的に重ねて作動させることが可能なC5時短の上限が2つであるため、C5時短カウンタが2の場合(すなわち、内部的に重ねて作動しているC5時短がまだある場合)、その分のシフト処理を行うため、メインCPU201は、処理を、S614に移す。
S614において、メインCPU201は、C5時短カウンタから変数Xを減算した値を、変数Wに代入する処理を行う。この変数Wの値によって、S615~S619のループ回数が決まる。メインCPU201は、S614の処理を行った後、処理を、S615に移す。なお、本実施例では、内部的に重ねて作動させることが可能なC5時短の上限が2つであるため、S615~S619のループ回数は多くても1回である。
S615において、メインCPU201は、変数Wが0より大きいか否かを判定する。
S615において、変数Wが0より大きいと判定された場合(S615がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理を、S616に移す。
一方、S615において、変数Wが0より大きくないと判定された場合(S615がNO判定の場合)、すなわち変数Wが0の場合、メインCPU201は、処理を、S621に移す。
S616において、メインCPU201は、重複時短カウンタ(X+1)を、重複時短カウンタ(X)にシフトさせる処理を行う。この処理では、内部的に重ねて作動している複数のC5時短のうち、例えば2つ目のC5時短の重複時短カウンタの値を、例えば1つ目のC5時短の重複時短カウンタの値にシフトする。メインCPU201は、S616の処理を行った後、処理を、S617に移す。
S617において、メインCPU201は、変数Xに1加算する処理を行う。メインCPU201は、S617の処理を行った後、処理を、S618に移す。
S618において、メインCPU201は、重複時短カウンタ(X)に0をセットする処理を行う。すなわちこの処理は、C5時短遊技状態の重複時短カウンタの値がシフトされたことによって、最後(例えば2つ目)のC5時短の重複時短カウンタを0にセットする処理である。メインCPU201は、S618の処理を行った後、処理を、S619に移す。
S619において、メインCPU201は、変数Wから1減算する処理を行う。メインCPU201は、S619の処理を行った後、処理を、S615に戻す。本実施例では内部的に重ねて作動させることが可能なC5時短の数は2つだけであるが、この数がより多い場合であっても、変数Wが0よりも大きくないすなわち0であると判定されるまで(S615においてYES判定されるまで)、S615~S619の処理を繰り返し行うことにより、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動しているC5時短の全部についての重複時短回数をシフトすることが可能となる。
S613に戻って、変数XがC5時短カウンタよりも小さくないと判定された場合(S613がNO判定の場合)、すなわち変数XとC5時短カウンタとが同じ値である場合(本実施例では、内部的に重ねて作動させることが可能なC5時短の上限が2つであるため、C5時短カウンタが1の場合)、メインCPU201は、処理を、S620に移す。
S620において、メインCPU201は、重複時短カウンタ(X)に0をセットする。すなわちこの処理は、内部的に重ねて作動しているC5時短がなくなったことによって、内部的に重ねて作動することが可能なC5時短の重複時短カウンタを0にセットする処理である。メインCPU201は、S620の処理を行った後、処理を、S621に移す。
S621において、メインCPU201は、C5時短カウンタから1減算する処理を行う。メインCPU201は、S621の処理を行った後、重複時短設定処理を終了し、処理を、カウンタ判定処理(図325参照)に戻す。
以上、内部的に重ねて作動することが可能な時短(本実施例ではC5時短)を搭載した場合のメインCPU201により実行される処理について、図323~図330を参照して説明した。上述したメインCPU201による各種処理を行うことにより、内部的に重ねて作動することが可能な時短(本実施例ではC5時短)を搭載することができ、ゲーム性の幅を広げることが可能となる。すなわち、時短カウンタ(すなわち制御中の時短遊技状態の残時短回数)、重複時短カウンタ(すなわち遊技者が享受できる態様では制御されていないものの内部的に重ねて作動している時短の重複時短回数)、および、遊技者が享受できる態様で制御されていないものの内部的に重ねて作動しているC5時短の数を好適に管理することが可能となり、より興趣を高めるパチンコ遊技機を提供することが可能となる。
[8-2-3.遊技の流れ]
次に、第2実施例のパチンコ遊技機における遊技の流れを、図331を参照して説明する。図331は、遊技の流れを示すタイムチャートの一例である。
なお、図331において、享受できる遊技状態は、遊技者が享受できる態様で制御されている現在の遊技状態である。この享受できる遊技状態の欄に示される「大当り」は大当り遊技状態、「A時短」はA時短遊技状態、「B時短」はB時短遊技状態、「C3時短」はC3時短遊技状態、「C4時短」はC4時短遊技状態、「C5時短」はC5時短遊技状態、「通常」は通常遊技状態であることを意味する。
また、図331において、「C3当り」および「C5当り」は、それぞれ、C4時短当りに当選したことおよびC5時短当りに当選したことを示している。また、「C3終了」および「A終了」は、それぞれ、C3時短遊技状態の終了およびA時短遊技状態の終了を示している。さらに、「C5開始」は、内部的に重ねて作動しているものの遊技者が享受できる態様で制御されていなかったC5時短が、遊技者が享受できる態様でのC5時短遊技状態の制御が開始されることを示している。
また、図331において、表示演出は、例えば液晶表示器で構成される表示装置7に表示される表示演出である。この表示演出の欄に示される各ステージ演出は、図312を参照して説明した第1実施例のパチンコ遊技機と同様、例えば、背景画像として表示される外観上の状態を示している。
また、図331に示される「残回数」は、図312を参照して説明した第1実施例のパチンコ遊技機と同様、残時短回数であり、特別図柄の可変表示が1回行われると、1減算表示される。
また、図331において、内部状態は、図312を参照して説明した第1実施例のパチンコ遊技機と同様、例えばメインCPU201により制御される時短フラグおよび各種時短フラグの状態を示している。
また、図331において、通常遊技状態または時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果がC5時短当りである場合については説明するが、高確遊技状態(例えば、高確時短遊技状態であるが、高確非時短遊技状態を搭載するパチンコ遊技機では高確非時短遊技状態を含む)における特別図柄の当り判定処理の結果がC5時短当りである場合については説明しない。これは、この第2実施例のパチンコ遊技機において、高確遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果がC5時短当りである場合、メインCPU201は、これを無視し、C5時短遊技状態が行われない(すなわち作動しない)ようにしているためである。
ところで、第2実施例のパチンコ遊技機では、時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合、C5時短を例えば2つまで内部的に重ねて作動させることができるため、説明の便宜上、図331において、「C5-1時短フラグ」および「C5-2時短フラグ」を用いて説明する。なお、上述したとおり、複数のC5時短遊技状態のそれぞれに対応する複数のフラグを用いて管理する必要はない。ただし、「C5-1時短フラグ」および「C5-2時短フラグ」のいずれもが「1」にセットされており且ついずれもが内部的に重ねて作動している場合、上述の重複時短カウンタシフト処理(図329参照)において説明したとおり、メインCPU201は、いずれのC5時短フラグに対応するC5時短遊技状態を先に遊技者が享受できる態様で制御を開始すべきかを管理することができる。
[8-2-3-1.(a)通常遊技状態においてC3時短当りに当選した場合]
先ず、通常遊技状態において例えばC3時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC3時短当り(選択図柄コマンド「z20」または「z27」)を示す表示態様が導出された場合(図331の(a)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
メインCPU201は、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、これらのフラグがOFFからONになる。これにより、内部的には、時短フラグおよびC3時短フラグが成立している状態となる。また、メインCPU201は、時短回数として例えば「50」をセットし、C3時短遊技状態の残時短回数の管理を開始する。
サブCPU301は、C3時短当りに当選したこと(すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りであって、選択図柄コマンドが「z20」または「z27」であること)またはC3時短当りに当選した可能性があることを示すC3時短移行示唆演出を表示装置7の表示領域にて行う。このC3時短移行示唆演出は、例えば、C3時短当りを示す表示態様が導出される可能性のある特別図柄の可変表示が開始されてからC3時短当りを示す表示態様が導出されるまでの間に行うとよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、通常ステージからC3ステージに移行させる。
また、サブCPU301は、表示装置7の所定の表示領域に、C3時短遊技状態の残時短回数として例えば「50」を表示する。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、通常遊技状態からC3時短遊技状態に移行する。
また、外観上は、C3時短当り確定演出が行われたり、演出背景画像が通常ステージからC3ステージに移行するだけでなく、例えば、音声演出からも、通常遊技状態からC3時短遊技状態に移行したことを把握できる。また、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからも、通常遊技状態からC3時短遊技状態、C4時短遊技状態またはC5時短遊技状態であることを把握することができる(図321及び図322参照)。なお、C3時短遊技状態とC4時短遊技状態とC5時短遊技状態とで普通電動役物の開放パターンを異ならせることによって、普通電動役物146の開放パターンからC3時短遊技状態であることを把握できるようにしてもよい。
なお、通常遊技状態において、C4時短当りまたはC5時短当りに当選した場合や、天井到達した場合にも、通常遊技状態においてC3時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-2-3-2.(b)C3時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合]
次に、C3時短遊技状態において例えばC3時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC3時短当り(選択図柄コマンド「z20」または「z27」)を示す表示態様が導出された場合(図331の(b)参照))の内部状態、表示演出、外観上の状態の一例について説明する。
メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグおよびC3時短フラグが成立している状態となる。また、メインCPU201は、時短回数として例えば「50」をセットし、C3時短遊技状態の残時短回数の管理を開始する。すなわち、例えば制御中のC3時短遊技状態の時短回数が消化されたことによって残時短回数が50回未満になっていたとしても、時短回数が「50」に再セットされることとなる。
サブCPU301は、C3時短移行示唆演出を表示装置7の表示領域にて行う。なお、サブCPU301は、C3時短移行示唆演出に代えてまたは加えて、残時短回数が増加することを示す上乗せ演出を行うようにしてもよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、C3ステージに維持する。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、C3時短遊技状態が維持される。
また、外観上は、例えば、背景画像がC3ステージに維持されるだけでなく、例えば、音声演出からも、C3時短遊技状態が維持されていることを把握できる。また、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからも、C3時短遊技状態に維持されている可能性があることを把握することができる(図321及び図322参照)。
なお、第2実施例のパチンコ遊技機において、第1実施例のパチンコ遊技機において説明したC1時短遊技状態やC2時短遊技状態を搭載する場合、C1時短遊技状態においてC1時短当りに当選した場合や、C2時短遊技状態においてC2時短当りに当選した場合も、C3時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-2-3-3.(c)C3時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合]
次に、C3時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC5時短当り(選択図柄コマンド「z22」または「z29」)を示す表示態様が導出された場合(図331の(c)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
メインCPU201は、各種フラグを初期化せずに、重複フラグおよびC5時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグ、C3時短フラグ、重複フラグおよびC5時短フラグが成立している状態となる。図331では、説明の便宜上、C5時短フラグであるC5-1時短フラグとC5-2時短フラグとのうちC5-1時短フラグが成立している。
また、メインCPU201は、C3時短遊技状態の残時短回数の管理を継続しつつ、内部的に重ねて作動するC5時短の重複時短回数として例えば「50」をセットし、C5時短の重複時短回数の管理を開始する。これにより、特別図柄の可変表示が実行されると、C3時短遊技状態の残時短回数およびC5時短の重複時短回数の両方が1減算されることとなる。
なお、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)については、C3時短遊技状態に対応する開放パターン(すなわち、図322に示される普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」に対応する開放パターン)で作動させる。
サブCPU301は、C5時短当りに当選したこと(すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りであって、選択図柄コマンドが「z22」または「z29」であること)またはC5時短当りに当選した可能性があることを示すC5時短移行示唆演出を、表示装置7の表示領域にて行うことが可能である。
上記のC5時短移行示唆演出を行うか否かについて、例えば、第1始動口120または第2始動口140に遊技球が入賞したことに基づいて抽出される演出選択用乱数値等に基づいて決定してもよい。すなわち、第1始動口120または第2始動口140に遊技球が入賞すると、第1のパチンコ遊技機において説明したとおり、メインCPU201は、演出選択用乱数値を含む各種乱数を抽出する。そして、抽出した演出選択用乱数値が特定の乱数値である場合、C5時短移行示唆演出の実行を指示するコマンドをメインCPU201からサブCPU301に送信し、これを受けたサブCPU301がC5時短移行示唆演出を行うようにしてもよい。ただし、これに限られず、C5時短移行示唆演出を行うか否かを、サブCPU301が所定の演出用乱数を用いて決定するようにしてもよい。
また、C5時短移行示唆演出を、例えば、C5時短当りに当選し(すなわち、特別図柄表示部163,164にC5時短当り(選択図柄コマンド「z22」または「z29」)を示す表示態様が導出され)且つ所定の条件を満たした場合に行うようにしてもよい。「所定の条件を満たした場合」とは、例えば、C3時短遊技状態の残時短回数よりも、C5時短当りにもとづいてセットされる重複時短回数の方が大きいと、サブCPU301が判断した場合である。すなわち、内部的に重ねて作動しているC5時短について、C3時短遊技状態の終了後、遊技者が享受できる態様で制御される可能性がある場合にはC5時短移行示唆演出を行い、遊技者が享受できる態様で制御される可能性がない場合にはC5時短移行示唆演出を行わないようにすることが好ましい。ただし、C3時短遊技状態の残時短回数よりも、C5時短当りにもとづいてセットされる重複時短回数の方が大きかったとしても、遊技者が享受できる態様でC5時短遊技状態に必ず制御されるとは限られない。例えば、C3時短遊技状態の終了前に大当り遊技状態に制御される場合等、重複時短回数以外のC5時短の作動が終了する条件が成立した場合には、C3時短遊技状態の残時短回数よりもC5時短当りにもとづいてセットされる重複時短回数の方が大きかったとしても、遊技者が享受できる態様でC5時短遊技状態に制御されない。
C5時短移行示唆演出を行う場合、かかるC5時短移行示唆演出を、C5時短当りを示す表示態様が特別図柄表示部163,164に導出されたときに行うことに限定されず、遊技者が享受できる態様でのC5時短遊技状態の制御が開始されるまでの間であればよい。
なお、C3時短遊技状態においてC5時短当りに当選したとしてもC5時短移行示唆演出を行わない場合、サブCPU301は、表示装置7の表示領域にて行われる装飾図柄の可変表示演出やキャラクタ演出を、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合と同様の演出を行うことが好ましい。このようにすることで、C5時短当りに当選したことを遊技者が察知し難くなり、徒に興趣は低下してしまうことを抑制することが可能となる。
なお、「特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合と同様の演出」とは、遊技者からみて特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであると認識しうる演出であればよく、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであるときときに行われる演出と共通する演出に限定されない。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、C3ステージに維持し、C5時短遊技状態に制御されていることを示すC5ステージを表示しない。さらに、サブCPU301は、C3時短遊技状態に応じて音声演出を行い、C5時短遊技状態に応じた音声演出を行わない。
このようにすることで、内部的にはC5時短フラグ(図331に示されるC5-1時短フラグ)が「1」にセットされていたとしても、遊技者が享受できる遊技状態はC3時短遊技状態であり、表示装置7の表示領域に表示される表示演出、音声演出、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからは、C5時短遊技状態が内部的に重なって作動していることを把握することができないかまたは把握することが困難となっている。
ところで、遊技者が享受できる遊技状態がC5時短遊技状態以外の時短遊技状態において、C5時短が内部的に重ねて作動しており、遊技者が享受できる時短遊技状態が終了したときに内部的に重ねて作動しているC5時短の重複時短回数が残っている場合、メインCPU201およびサブCPU301は、以下の制御を行う。
すなわち、メインCPU201は、遊技者が享受できる時短遊技状態が終了すると、重複フラグを含む各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC5-1時短フラグを「1」にセットし、普通電動役物146(図4参照)を、例えば図322に示される普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」に対応する開放パターン(C5時短遊技状態に対応する開放パターン)で作動させる。本実施例では、図322に示されるように、C5時短遊技状態に対応する普通電動役物146の開放パターンが、B時短遊技状態、C3時短遊技状態およびC4時短遊技状態における開放パターンと同じであるが、これらの開放パターンと異ならせることによって、普通電動役物146の開放パターンからC5時短遊技状態に制御されていることを把握することが容易または可能となるようにしてもよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に、遊技者が享受できる遊技状態としてC5時短遊技状態が開始されることを示すC5時短開始演出を表示するとともに、残時短回数の更新を行う。残時短回数の更新では、C5時短遊技状態の残時短回数が表示される。
なお、残時短回数の更新は、制御中の時短遊技状態(図331ではC3時短遊技状態)が終了したときに行うことに限定されず、例えば、制御中の時短遊技状態の残時短回数が残っている状態において、かかる残時短回数に、遊技者が享受できる時短遊技状態が終了した時点でのC5時短の重複時短回数を加算するような上乗せ演出を行うようにしてもよい。
また、遊技者が享受できる遊技状態がC5時短遊技状態以外の時短遊技状態(例えば、C3時短遊技状態)において、C5時短遊技状態が内部的に重なって作動しており、遊技者が享受できる態様で制御されている時短遊技状態の残時短回数が0になるよりも前に、C5時短の重複時短回数が0になった場合、メインCPU201は、別のC5時短遊技状態が内部的に重なって作動していなければ、重複フラグおよびC5時短フラグをクリアする。したがって、遊技者が享受できる時短遊技状態において別のC5時短が内部的に重なって作動していない限り、遊技者が享受できる時短遊技状態が終了すると、メインCPU201は、各種フラグを初期化し、通常遊技状態に制御する。また、サブCPU301は、遊技者が享受できる時短遊技状態に対応する種類のステージから通常ステージに移行する。
また、遊技者が享受できる遊技状態が他の時短遊技状態(すなわち、A時短遊技状態、B時短遊技状態、C4時短遊技状態、C5時短遊技状態)においてC5時短当りに当選した場合にも、C3時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。さらには、第1実施例のパチンコ遊技機において説明したC1時短遊技状態やC2時短遊技状態を搭載する場合には、C1時短遊技状態やC2時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合にも、C3時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-2-3-4.(d)C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合]
次に、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC5時短当り(選択図柄コマンド「z22」または「z29」)を示す表示態様が導出された場合(図331の(d)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
メインCPU201は、各種フラグを初期化せずに、C5時短フラグを「1」にセットする。図331では、説明の便宜上、C5時短フラグであるC5-1時短フラグとC5-2時短フラグとのうちC5-1時短フラグがすでに「1」にセットされているため、C5-2時短フラグを「1」にセットしている。これにより、内部的には、時短フラグ、C3時短フラグ、重複フラグ、C5-1時短フラグおよびC5-2時短フラグが成立している状態となる。この場合、C5-2時短フラグよりもC5-1時短フラグが先に「1」にセットされているため、メインCPU201は、C5-2時短フラグに対応するC5時短(以下、説明の便宜上「第2のC5時短」と称する)よりも、C5-1時短フラグに対応するC5時短(以下、説明の便宜上「第1のC5時短」と称する)を先に、遊技者が享受できる態様で制御を開始すべきC5時短として管理する。
また、メインCPU201は、遊技者が享受できるC3時短遊技状態の残時短回数および第1のC5時短の重複時短回数の管理を継続しつつ、第2のC5時短の重複時短回数として例えば「50」をセットし、第2のC5時短の重複時短回数の管理を開始する。これにより、特別図柄の可変表示が実行されると、C3時短遊技状態の残時短回数、第1のC5時短の重複時短回数および第2のC5時短の重複時短回数がいずれも1減算されることとなる。
なお、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)については、C3時短遊技状態に対応する開放パターン(すなわち、図322に示される普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」に対応する開放パターン)で作動させる。
サブCPU301は、C5時短移行示唆演出を表示装置7の表示領域にて行ってもよいが、本実施例では、C3時短遊技状態においてC5時短当りに当選したときと同様に、C5時短当りに当選したことまたは当選した可能性があることを示唆可能なC5時短移行示唆演出を行わず、表示装置7の表示領域にて行われる装飾図柄の可変表示演出やキャラクタ演出を、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合と同様の演出を行うようにしている。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、C3時短遊技状態においてC5時短当りに当選したときと同様にC3ステージに維持し、C5時短遊技状態に制御されていることを示すC5ステージを表示しない。さらに、サブCPU301は、C3時短遊技状態に応じて音声演出を行い、C5時短遊技状態に応じた音声演出を行わない。
このようにすることで、内部的にはC5時短フラグ(図331に示されるC5-1時短フラグおよびC5-2時短フラグの両方)が「1」にセットされていたとしても、遊技者が享受できる遊技状態はC3時短遊技状態であり、表示装置7の表示領域に表示される表示演出、音声演出、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからは、C5時短遊技状態が内部的に重なって作動していることを把握することができないかまたは把握することが困難となっている。
ところで、遊技者が享受できる遊技状態がC5時短遊技状態以外の時短遊技状態において、第1のC5時短および第2のC5時短のいずれもが内部的に重なって作動しており、遊技者が享受できる時短遊技状態が終了したときに、第1のC5時短の重複時短回数および第2のC5時短の重複時短回数のいずれもが残っている場合、メインCPU201およびサブCPU301は、以下の制御を行う。
すなわち、メインCPU201は、遊技者が享受できる時短遊技状態が終了すると、重複フラグおよびC5-2時短フラグを除く各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC5-1時短フラグを「1」にセットし、普通電動役物146(図4参照)を、例えば図322に示される普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」に対応する開放パターン(C5時短遊技状態に対応する開放パターン)で作動させる。本実施例では、上述したとおり、C5時短遊技状態に対応する普通電動役物146の開放パターンが、B時短遊技状態、C3時短遊技状態およびC4時短遊技状態における開放パターンと同じであるが(図322参照)、これらの開放パターンと異ならせることによって、普通電動役物146の開放パターンからC5時短遊技状態に制御されていることを把握することが容易または可能となるようにしてもよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に、C5時短遊技状態が開始されることを示すC5時短開始演出を表示するとともに、残時短回数の更新を行う。残時短回数の更新では、C5時短遊技状態の残時短回数が表示される。
なお、残時短回数の更新は、制御中の時短遊技状態(図331ではC3時短遊技状態)が終了したときに行うことに限定されず、例えば、制御中の時短遊技状態の残時短回数が残っている状態において、かかる残時短回数に、制御中の時短遊技状態が終了した時点での第1のC5時短の重複時短回数(すなわち、第1のC5時短の重複時短回数と制御中の時短遊技状態の残時短回数との差)を加算するような上乗せ演出を行うようにしてもよい。
また、遊技者が享受できる遊技状態が第1のC5時短遊技状態以外の時短遊技状態において、第2のC5時短が内部的に重なって作動しており、第1のC5時短の重複時短回数が0になるよりも前に、第2のC5時短の重複時短回数が0になった場合、メインCPU201は、C5-2時短フラグをクリアする。したがって、遊技者が享受できる態様で制御されている第1のC5時短遊技状態において第2のC5時短が内部的に重なって作動していない限り、第1のC5時短遊技状態が終了すると、メインCPU201は、各種フラグを初期化し、通常遊技状態に制御することとなる。また、サブCPU301は、制御中の時短遊技状態に対応する種類のステージ演出から通常ステージに移行する。
また、遊技者が享受できる遊技状態が他の時短遊技状態(すなわち、A時短遊技状態、B時短遊技状態、C4時短遊技状態)においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合にも、遊技者が享受できる遊技状態がC3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。また、本実施例では、内部的に重ねて作動できるC5時短の上限を2個までとしているが、さらに多くのC5時短を内部的に重ねて作動させる場合には、遊技者が享受できる遊技状態がC5時短遊技状態であって、C5時短が内部的に重ねて作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合にも、遊技者が享受できる遊技状態がC3時短遊技状態であって、C5時短が内部的に重ねて作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。また、第1実施例のパチンコ遊技機において説明したC1時短遊技状態やC2時短遊技状態を搭載する場合には、C1時短遊技状態やC2時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合にも、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-2-3-5.(e)C3時短遊技状態において第1のC5時短および第2のC5時短が内部的に重ねて作動している状態で第1のC5時短が終了した場合]
次に、C3時短遊技状態において第1のC5時短および第2のC5時短が内部的に重ねて作動している状態で第1のC5時短が終了した場合(図331の(e)参照)の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
メインCPU201は、各種フラグを初期化せずに、C5-1時短フラグをクリアする。これにより、内部的には、時短フラグ、C3時短フラグ、重複フラグおよびC5-2時短フラグが成立している状態となる。また、メインCPU201は、C3時短遊技状態の残時短回数および第2のC5時短の重複時短回数の管理を継続する。すなわち、特別図柄の可変表示が実行されると、メインCPU201は、C3時短遊技状態の残時短回数および第2のC5時短の重複時短回数を1減算する。
また、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)については、C3時短遊技状態に対応する開放パターン(すなわち、図322に示される普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」に対応する開放パターン)を維持する。
サブCPU301は、内部的に重ねて作動していた第1のC5時短が終了したことを示す演出を表示装置7の表示領域にて行ってもよいが、本実施例では、かかる演出を行わず、装飾図柄の可変表示演出やキャラクタ演出を、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合と同様の演出を行うようにしている。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像についてもC3ステージを継続し、音声演出についてもC3時短遊技状態に応じた音声演出を継続する。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される残時短回数として、遊技者が享受できるC3時短遊技状態の残時短回数の表示を継続する。
このようにすることで、遊技者が享受できる態様としてC3時短遊技状態に制御されているだけとなり、内部的に重ねて作動していた第1のC5時短が終了したことや、内部的作動していた第2のC5時短が継続して作動することについて把握することができないかまたは把握することが困難となっている。
なお、他の時短遊技状態(例えば、A時短遊技状態、B時短遊技状態、C4時短遊技状態)において第1のC5時短および第2のC5時短が内部的に重ねて作動している状態で第1のC5時短が終了した場合にも、C3時短遊技状態において第1のC5時短よび第2のC5時短が内部的に重ねて作動している状態で第1のC5時短が終了した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。また、本実施例では、内部的に重ねて作動できるC5時短の上限を2個までとしているが、さらに多くのC5時短を内部的に重ねて作動させる場合には、C5時短遊技状態において第1のC5時短および第2のC5時短を含む複数のC5時短が内部的に重ねて作動している状態で第1のC5時短が終了した場合にも、C3時短遊技状態において第1のC5時短および第2のC5時短が内部的に重ねて作動している状態で第1のC5時短が終了した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。また、第1実施例のパチンコ遊技機において説明したC1時短遊技状態やC2時短遊技状態を搭載する場合には、C1時短遊技状態やC2時短遊技状態において第1のC5時短遊技状態および第2のC5時短が内部的に重ねて作動している状態で第1のC5時短が終了した場合にも、C3時短遊技状態において第1のC5時短および第2のC5時短が内部的に重ねて作動している状態で第1のC5時短が終了した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-2-3-6.(f)C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でC3時短遊技状態が終了した場合]
次に、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でC3時短遊技状態が終了した場合(図331の(f)参照)の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
図331に示されるように、メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC5-2時短フラグを「1」にセットし、C5-2時短の重複時短回数を残時短回数にセットする。これにより、内部的には、時短フラグおよびC5-2時短フラグが成立している状態となり、遊技者が享受できる遊技状態はC5時短遊技状態となる。
また、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)を、C5時短遊技状態に対応する開放パターン(すなわち、図322に示される普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」に対応する開放パターン)で作動させる。本実施例では、図322に示されるように、C3時短遊技状態に対応する普通電動役物146の開放パターンとC5時短遊技状態における開放パターンと同じであるため、C3時短遊技状態が終了したとしても普通電動役物146の開放パターンは変化しないが、これらの開放パターンと異ならせることによって、C3時短遊技状態からC5時短遊技状態に変化したことを、普通電動役物146の開放パターンから把握することが容易または可能となるようにしてもよい。
サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示されている残時短回数の表示を、C3時短遊技状態に対応する残時短回数の表示から、内部的に重ねて作動していた第2のC5時短の重複時短回数(すなわち、遊技者が享受できる態様での制御が開始されるC5時短遊技状態の残時短回数)の表示に更新する。
ところで、例えばC3時短遊技状態において第2のC5時短が内部的に重ねて作動している状態でC3時短遊技状態が終了した場合、第2のC5時短はあくまでも内部的に重ねて作動していたため、遊技者が第2のC5時短の重複時短回数を把握することは不可能であるかまたは困難である。そのため、例えばC3時短遊技状態が終了すると、サブCPU301は、残時短回数に対して遊技者を期待させることが可能な残時短期待演出を行うようにすることが好ましい。
残時短期待演出は、例えば、表示装置7の表示領域に表示される残時短回数をカウントアップさせる演出や、遊技者が所定の操作を行うことによって残時短回数が表示される演出等が相当する。
また、サブCPU301は、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でC3時短遊技状態が終了した場合、表示装置7の表示領域に、C3時短遊技状態が終了することを示すC3時短終了演出を表示するとともに、遊技者が享受できる態様でのC5時短遊技状態の制御が開始されることを示すC5時短開始演出を表示する。
なお、サブCPU301は、上記のC3時短終了演出およびC5時短開始演出を行うことに代えて、例えば、C5時短当りに当選したことあるいは当選した可能性があることを示唆するC5時短移行示唆演出、遊技者に有利な結果に当選したことあるいは当選した可能性があることを示唆する演出、または、遊技者に有利な状態となることを示唆する演出等を行うようにしてもよい。すなわち、C5時短当りは、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でC3時短遊技状態が終了するタイミング(すなわち、C3時短遊技状態において最後の特別図柄の可変表示が行われるタイミング)ではなく、実際には上記タイミングよりも前に当選しているにもかかわらず、あたかも上記タイミングで、C5時短当りなど遊技者に有利な結果に当選したかのような演出を行うようにしてもよい。この場合、C5時短当りに当選したタイミング(例えば、図331の(c)や(e)のタイミング)において、C5時短移行示唆演出を行わないようにして、内部的にC5時短遊技状態が作動していることを遊技者に察知され難くすることが好ましい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、C3ステージからC5ステージに変更し、音声演出についてもC3時短遊技状態に応じた音声演出からC5時短遊技状態に応じた音声演出に変更する。
このようにすることで、遊技者が享受できる態様で制御されていたC3時短遊技状態が終了し、内部的に重ねて作動していた第2のC5時短が開始される。そして、サブCPU301は、第2のC5時短遊技状態が開始されるタイミングであたかもC5時短当りに当選したかのような演出を行うことで、興趣を盛り上げることが可能となる。
なお、本実施例では、C3時短遊技状態において内部的に重ねて作動しているC5時短は第2のC5時短であるが、第2のC5時短に代えて第1のC5時短である場合も同様である。
また、他の時短遊技状態(例えば、A時短遊技状態、B時短遊技状態、C4時短遊技状態、C5時短遊技状態)においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態で他の時短遊技状態が終了した場合にも、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でC3時短遊技状態が終了した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
さらに、第1実施例のパチンコ遊技機において説明したC1時短遊技状態やC2時短遊技状態を搭載する場合には、C1時短遊技状態やC2時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でC1時短遊技状態やC2時短遊技状態が終了した場合にも、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でC3時短遊技状態が終了した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-2-3-7.(g)C5時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合]
次に、C5時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC5時短当り(選択図柄コマンド「z22」または「z29」)を示す表示態様が導出された場合(図331の(g)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。なお、以下では、図331に示されるように、第2のC5時短遊技状態においてC5時短遊技状態に当選した場合の例について説明する。
メインCPU201は、各種フラグを初期化せずに、重複フラグおよびC5-1時短フラグを「1」にセットする。これにより、内部的には、時短フラグ、C5-2時短フラグ、重複フラグおよびC5-1時短フラグが成立している状態となる。
また、メインCPU201は、遊技者が享受できる態様で制御されている第2のC5時短遊技状態の残時短回数の管理を継続しつつ、内部的に重ねて作動が開始される第1のC5時短の重複時短回数として例えば「50」をセットし、第1のC5時短の重複時短回数の管理を開始する。これにより、特別図柄の可変表示が実行されると、第1のC5時短遊技状態の残時短回数および第2のC5時短の重複時短回数がいずれも1減算されることとなる。
なお、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)については、C5時短遊技状態に対応する開放パターン(すなわち、図322に示される普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」に対応する開放パターン)で作動させる。
サブCPU301は、C5時短移行示唆演出を表示装置7の表示領域にて行ってもよいが、本実施例では、C5時短当りに当選したことまたは当選した可能性があることを示唆可能なC5時短移行示唆演出を行わず、表示装置7の表示領域にて行われる装飾図柄の可変表示演出やキャラクタ演出を、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合と同様の演出を行うようにしている。
なお、サブCPU301は、C5時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合、C5時短遊技状態の残時短回数よりも、C5時短当りにもとづいてセットされる重複時短回数の方が大きい場合はC5時短移行示唆演出を行い、C5時短当りにもとづいてセットされる重複時短回数の方が小さい場合はC5時短移行示唆演出を行わないようにしてもよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、C5時短遊技状態に制御されていることを示すC5ステージを表示し、音声演出を、C5時短遊技状態に応じた音声演出を行う。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される残時短回数として、制御中の第2のC5時短遊技状態の残時短回数の表示を継続する。ただし、第2のC5時短遊技状態の残時短回数よりも第1のC5時短の重複時短回数の方が多い場合、メインCPU201は、第2のC5時短遊技状態が終了する時点における第1のC5時短の重複時短回数(すなわち、第2のC5時短遊技状態の残時短回数と第1のC5時短の重複時短回数との差)を加算表示する演出(例えば上乗せ演出)を行うようにしてもよい。
[8-2-3-8.(h)C5時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合]
次に、C5時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合(すなわち、特別図柄表示部163,164にC3時短当り(選択図柄コマンド「z20」または「z27」)を示す表示態様が導出された場合(図331の(h)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。
メインCPU201は、各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびC3時短フラグを「1」にセットし、時短回数として例えば「50」をセットする。これにより、内部的には、時短フラグおよびC3時短フラグが成立している状態となる。
サブCPU301は、C3時短移行示唆演出を表示装置7の表示領域にて行う。このC3時短移行示唆演出は、例えば、C3時短当りを示す表示態様が導出される可能性のある特別図柄の可変表示が開始されてからC3時短当りを示す表示態様が導出されるまでの間に行うとよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、C5ステージからC3ステージに移行させる。
また、サブCPU301は、表示装置7の所定の表示領域に、C3時短遊技状態が開始されることを示すC3時短開始演出を表示するとともに、残時短回数の更新を行う。残時短回数の更新では、C3時短遊技状態の残時短回数である例えば「30」が表示される。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、C5時短遊技状態からC3時短遊技状態に移行する。
また、外観上は、C3時短当り確定演出が行われたり、演出背景画像がC5ステージからC3ステージに移行するだけでなく、例えば、音声演出からも、C5時短遊技状態からC3時短遊技状態に移行したことを把握できる。
なお、本実施例では、C3時短遊技状態とC5時短遊技状態とで普通電動役物146(図4参照)の開放パターンが同じであるが(図321および図322参照)、C3時短遊技状態とC5時短遊技状態とで普通電動役物146(図4参照)の開放パターンを異ならせて、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからも、C5時短遊技状態からC3時短遊技状態に移行したことを把握することができるようにしてもよい。
また、他の時短遊技状態(すなわち、A時短遊技状態、B時短遊技状態、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態)においてC3時短当りに当選した場合や、C5時短遊技状態において天井到達した場合にも、C5時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-2-3-9.(i)C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態で天井到達した場合]
次に、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態で天井到達した場合(図331の(i)参照))の内部状態、表示演出、享受できる遊技状態の一例について説明する。なお、図331では、C5時短遊技状態においてC3時短当りに当選(同図の(h)参照)した後、C5時短当りに当選しているが、この場合の処理は、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合(図331の(d)参照)と同様であるため、説明を省略する。
メインCPU201は、重複フラグおよびC5時短フラグを除く各種フラグを初期化した上で、時短フラグおよびB時短フラグを「1」にセットし、B時短遊技状態に対応する時短回数(例えば、300回)をセットする。すなわち、遊技者が享受できる時短遊技状態がB時短遊技状態となり、内部的に重ねて作動しているC5時短の作動は継続し、C5時短の重複時短回数も継続して管理される。この場合、内部的には、時短フラグ、B時短フラグ、重複フラグおよびC5時短フラグが成立している状態となる。
また、メインCPU201は、C3時短遊技状態の残時短回数の残時短回数の管理を終了し、B時短遊技状態の時短回数である例えば「50」をセットし、B時短遊技状態の残時短回数の管理を開始する。なお、メインCPU201は、内部的に重ねて作動しているC5時短の重複時短回数の管理を継続する。これにより、特別図柄の可変表示が実行されると、B時短遊技状態の残時短回数および内部的に重ねて作動しているC5時短の重複時短回数が1減算されることとなる。
また、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)については、B時短遊技状態に対応する開放パターン(すなわち、図322に示される普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」に対応する開放パターン)で作動させる。
なお、本実施例では、C3時短遊技状態とB時短遊技状態とで普通電動役物146(図4参照)の開放パターンが同じであるが(図321および図322参照)、C3時短遊技状態とB時短遊技状態とで普通電動役物146(図4参照)の開放パターンを異ならせて、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンからも、C3時短遊技状態からB時短遊技状態に移行したことを把握することができるようにしてもよい。
サブCPU301は、天井に到達したことを示す天井到達演出を表示装置7の表示領域にて行う。この天井到達演出は、例えば、天井到達した際の特別図柄の可変表示の開始時や停止時等、天井到達した際の特別図柄の可変表示が開始されてから停止されるまでの間のみならず、次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの間も含めて、いずれのタイミングで行ってもよい。また、サブCPU301は、天井到達が近いことを示す前兆演出等、遊技者にとって有利な状態となることを示唆する演出を、天井到達するよりも前に行ってもよい。
また、サブCPU301は、表示装置7の表示領域に表示される例えば背景画像を、C3ステージからBステージに移行させる。
また、サブCPU301は、表示装置7の所定の表示領域に表示される残時短回数の更新を行う。この場合、サブCPU301は、残時短回数が増加することを示す上乗せ演出を行うようにしてもよい。
遊技者が享受できる態様で制御される遊技状態は、C3時短遊技状態からB時短遊技状態に移行する。
また、外観上は、天井到達演出が行われたり、背景画像がC3ステージからBステージに移行するだけでなく、例えば、音声演出からも、C3時短遊技状態からB時短遊技状態に移行したことを把握できる。
なお、C4時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態で天井到達した場合や、C5時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態で天井到達した場合にも、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態で天井到達した場合と同様の処理が行われるようにするとよい。
[8-2-3-10.(j)B時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態で大当りに当選した場合]
次に、B時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態で大当り(選択図柄コマンド「z23」~「z25」および「z30」~「z32」のうちのいずれか)を示す表示態様が導出された場合(図331の(j)参照))の内部状態、表示演出、外観上の状態の一例について説明する。なお、図331では、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態で天井到達(同図の(i)参照)した後、C5時短当りに当選しているが、この場合の処理は、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合(図331の(d)参照)と同様であるため、説明を省略する。
メインCPU201は、大当り遊技状態の開始時に、各種フラグを初期化した上で、当り種類決定テーブル(図314~図319参照)を参照して選択図柄コマンドに応じて決定されたラウンド数をセットし、大当りフラグ(不図示)を「1」にセットする。これにより、内部的には、確変遊技状態でも時短遊技状態でもなく、大当りフラグが成立している大当り遊技状態となる。
サブCPU301により行われる制御および外観上の遊技状態は、第1実施例のパチンコ遊技機において図312を参照して説明した「(f)C2時短遊技状態において大当りに当選した場合」と同様であるため、説明を省略する。
[8-2-3-11.図331に示される(k)、(l)および(m)の場合]
図331に示される(k)の場合すなわち大当り遊技状態が終了した場合、内部状態(メインCPU201による制御)、表示演出(サブCPU301による制御)および享受できる遊技状態は、第1実施例のパチンコ遊技機において図312を参照して説明した「(g)大当り遊技状態が終了した場合」と同様であるため、説明を省略する。
また、図331に示される(l)の場合すなわちA時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合、内部状態(メインCPU201による制御)、表示演出(サブCPU301による制御)および享受できる遊技状態は、C3時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合(図331の(c)参照)と同様であるため、説明を省略する。
また、図331に示される(m)の場合すなわちA時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でA時短遊技状態が終了した場合、内部状態(メインCPU201による制御)、表示演出(サブCPU301による制御)および享受できる遊技状態は、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している状態でC3時短遊技状態が終了した場合(図331の(f)参照)と同様であるため、説明を省略する。
なお、通常遊技状態では、C3時短当り、C4時短当りおよびC5時短当りのいずれに当選した場合であっても、通常遊技状態からC時短遊技状態(C3時短遊技状態、C4時短遊技状態、C5時短遊技状態)に移行する。通常遊技状態における特定遊技状態の当り判定処理の結果が時短当りである場合、サブCPU301は、通常遊技状態からC1時短遊技状態に移行する可能性があることを示唆可能な第1のC時短移行示唆演出を行う。
一方、時短遊技状態(A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態)では、C3時短当りに当選した場合はC3時短遊技状態に移行するものの、C4時短当りに当選したとしてもC4時短遊技状態に移行しない。また、C5時短当りに当選した場合も、ただちにC5時短遊技状態に移行しえない。すなわち、サブCPU301は、いずれか一の時短遊技状態からC時短遊技状態に移行する可能性がある場合、第2のC2時短移行示唆演出を行うが、いずれか一の時短遊技状態からC時短遊技状態に移行しないかまたはただちに移行しない可能性のある時短当り(例えば、C4時短当り、C5時短当り)である場合、サブCPU301は、第2の2時短移行示唆演出を行わないことが好ましい。
そうすると、通常遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合に第1のC時短移行示唆演出が行われる第1の割合と、時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合に第2のC時短移行示唆演出が行われる第2の割合とを比較すると、第2の割合よりも第1の割合の方が高くなる。これにより、相対的に、通常遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
[8-2-3-12.各遊技状態においてC時短当りに当選した場合のまとめ]
各遊技状態においてC時短当りに当選した場合や天井カウントの値が天井値に到達した場合の処理について上述したが、以下に、これらの場合のまとめについて図332を参照して説明する。図332は、各遊技状態においてC時短当りに当選した場合または天井カウンタの値が天井値に到達した場合の処理をまとめた表の一例である。
図332において、最上段の横方向に示される遊技状態は、現在の遊技状態(すなわち、遊技者が享受できる遊技状態)を示している。また、最左列の縦方向に示される項目(C3時短当り、C4時短当り、C5時短当りおよび天井到達)は、時短遊技状態への移行契機となりうる項目を示している。また、左から2列目の縦方向に示される項目は、最左列の縦方向に示される項目に示される移行契機が発生した場合の帰趨を示している。例えば、現在の遊技状態がC3時短遊技状態であって、C5時短当りに当選した場合、現在の遊技状態であるC5時短遊技状態は継続し、C5時短当りに基づくC5時短は内部的に重ねて作動することを示している。また、例えば、現在の遊技状態がC5時短遊技状態であって、C3時短当りに当選した場合、現在の遊技状態であるC5時短遊技状態は終了し、C3時短当りに基づくC3時短の作動が開始し、C3時短遊技状態に制御されることを示している。
(現在の遊技状態が通常遊技状態である場合)
図332に示されるように、通常遊技状態において、C3時短当り、C4時短当りおよびC5時短当りのいずれに当選した場合であっても、メインCPU201は、C時短当りに当選した特別図柄遊技(以下、「当該特別図柄遊技」と称する)が終了すると、通常遊技状態を終了し、当選した種別に対応するC時短遊技状態の制御を開始する。
また、通常遊技状態において、天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、通常遊技状態を終了し、B時短遊技状態の制御を開始する。
(現在の遊技状態がA時短遊技状態である場合)
A時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、A時短遊技状態を終了し、C3時短遊技状態の制御を開始する。ただし、これに限られず、A時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合は、C3時短遊技状態を作動させず、A時短遊技状態を継続するようにしてもよい。また、「A時短遊技状態の残時短回数>C3時短遊技状態の時短回数」であればA時短遊技状態を継続し、「A時短遊技状態の残時短回数<C3時短遊技状態の時短回数」であればC3時短遊技状態に移行するようにしてもよい。なお、A時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態でC3時短当りに当選した場合、A時短遊技状態の制御を終了し、C3時短遊技状態の制御が開始されるが、このC3時短遊技状態において、C5時短を、内部的に重ねて継続して作動するようにするとよい。
A時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了したときに、A時短遊技状態の残時短回数が0より大きければA時短遊技状態の制御を継続し、C4時短当りを無視し、C4時短遊技状態には制御しない。ただし、当該特別図柄遊技が終了したときにA時短遊技状態の残時短回数が0であれば、A時短遊技状態の制御を終了し、C4時短遊技状態に制御する。
A時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了したときに、A時短遊技状態の残時短回数が0より大きければA時短遊技状態の制御を継続し、C5時短を内部的に重ねて作動させる。ただし、A時短遊技状態の残時短回数が0である場合には、A時短遊技状態を終了し、C5時短を内部的に重ねて作動させずにC5時短遊技状態の制御を開始する。なお、A時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態でC5時短当りに当選した場合、A時短遊技状態の制御を終了すると、先に当選したC5時短当りに基づくC5時短遊技状態の制御が開始され、後に当選したC5時短が内部的に重ねて作動するようにするとよい。
なお、本実施例では、A時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達する場合はないが、仮に、A時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達しうる仕様であって、A時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、A時短遊技状態を終了し、B時短遊技状態の制御を開始してもよいし、A時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態の制御を開始するようにしてもよい。
(現在の遊技状態がB時短遊技状態である場合)
B時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、B時短遊技状態を終了し、C3時短遊技状態の制御を開始する。ただし、これに限られず、B時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合は、C3時短遊技状態を作動させず、B時短遊技状態を継続するようにしてもよい。また、「B時短遊技状態の残時短回数>C3時短遊技状態の時短回数」であればB時短遊技状態を継続し、「B時短遊技状態の残時短回数<C3時短遊技状態の時短回数」であればC3時短遊技状態に移行するようにしてもよい。なお、B時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態でC3時短当りに当選した場合、B時短遊技状態の制御を終了し、C3時短遊技状態の制御が開始されるが、このC3時短遊技状態において、C5時短を、内部的に重ねて継続して作動するようにするとよい。
B時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了したときに、B時短遊技状態の残時短回数が0より大きければB時短遊技状態の制御を継続し、C4時短当りを無視し、C4時短遊技状態には制御しない。ただし、当該特別図柄遊技が終了したときにB時短遊技状態の残時短回数が0であれば、B時短遊技状態の制御を終了し、C4時短遊技状態に制御する。
B時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了したときに、B時短遊技状態の残時短回数が0より大きければB時短遊技状態の制御を継続し、C5時短を内部的に重ねて作動させる。ただし、B時短遊技状態の残時短回数が0である場合には、B時短遊技状態を終了し、C5時短を内部的に重ねて作動させずにC5時短遊技状態の制御を開始する。なお、B時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態でC5時短当りに当選した場合、B時短遊技状態の制御を終了すると、先に当選したC5時短当りに基づくC5時短遊技状態の制御が開始され、後に当選したC5時短が内部的に重ねて作動するようにするとよい。
なお、本実施例では、天井値が1つであるためB時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達する場合はないが、仮に、天井値を複数設けて、B時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達しうる仕様であって、B時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、現在のB時短遊技状態を終了し、新たなB時短遊技状態の制御を開始してもよいし、現在のB時短遊技状態の終了後に新たなB時短遊技状態の制御を開始するようにしてもよい。
(現在の遊技状態がC3時短遊技状態である場合)
C3時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、現在のC3時短遊技状態を終了し、C3時短当りに基づく新たなC3時短遊技状態の制御を開始する。ただし、これに限られず、C3時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合は、C3時短当りに基づく新たなC3時短遊技状態を作動させず、現在のC3時短遊技状態を継続するようにしてもよい。なお、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態で新たにC3時短当りに当選した場合、現在のC3時短遊技状態の制御を終了するとC3時短当りに基づく新たなC3時短遊技状態の制御が開始されるが、この新たなC3時短遊技状態において、C5時短を、内部的に重ねて継続して作動するようにするとよい。
C3時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了したときに、C3時短遊技状態の残時短回数が0より大きければC3時短遊技状態の制御を継続し、C4時短当りを無視し、C4時短遊技状態には制御しない。ただし、当該特別図柄遊技が終了したときにC3時短遊技状態の残時短回数が0であれば、C3時短遊技状態の制御を終了し、C4時短遊技状態に制御する。
C3時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了したときに、C3時短遊技状態の残時短回数が0より大きければC3時短遊技状態の制御を継続し、C5時短を内部的に重ねて作動させる。ただし、C3時短遊技状態の残時短回数が0である場合には、C3時短遊技状態を終了し、C5時短を内部的に重ねて作動させずにC5時短遊技状態の制御を開始する。なお、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態でC5時短当りに当選した場合、C3時短遊技状態の制御を終了すると、先に当選したC5時短当りに基づくC5時短遊技状態の制御が開始され、後に当選したC5時短が内部的に重ねて作動するようにするとよい。
C3時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、C3時短遊技状態を終了し、B時短遊技状態の制御を開始する。ただし、これに限られず、C3時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、C3時短遊技状態の終了後に、B時短遊技状態の制御を開始するようにしてもよい。この場合、C3時短遊技状態が終了するまでの間、特別図柄遊技が実行されるとB時短遊技状態の残時短回数を減算してもよいし、特別図柄が実行されたとしてもB時短遊技状態の残時短回数を維持するようにしてもよい。なお、C3時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態で天井カウンタの値が天井値に到達した場合、C3時短遊技状態の制御を終了してB時短遊技状態の制御を開始し、このB時短遊技状態においてC5時短を内部的に重ねて継続して作動するようにしてもよいし、C3時短遊技状態の終了後にC5時短遊技状態の制御を開始し、このC5時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態に制御するようにしてもよい。
(現在の遊技状態がC4時短遊技状態である場合)
C4時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、現在のC4時短遊技状態を終了し、C3時短遊技状態の制御を開始する。なお、C4時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態でC3時短当りに当選した場合、C4時短遊技状態の制御を終了し、C3時短当りに基づくC3時短遊技状態の制御が開始されるが、このC3時短遊技状態において、C5時短を、内部的に重ねて継続して作動するようにするとよい。
C4時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了したときに、現在のC4時短遊技状態の残時短回数が0より大きければ現在のC4時短遊技状態の制御を継続し、C4時短当りを無視し、新たなC4時短遊技状態には制御しない。ただし、当該特別図柄遊技が終了したときに現在のC4時短遊技状態の残時短回数が0であれば、現在のC4時短遊技状態の制御を終了し、C4時短当りに基づく新たなC4時短遊技状態に制御する。ただし、これに限られず、C4時短遊技状態を除く他の時短遊技状態においてC4時短当りに当選したとしてもこれを無視するものの、C4時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合には、現在のC4時短遊技状態を終了し、C4時短当りに基づく新たなC4時短遊技状態に制御するようにしてもよい。
C4時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了したときに、C4時短遊技状態の残時短回数が0より大きければC4時短遊技状態の制御を継続し、C5時短を内部的に重ねて作動させる。ただし、C4時短遊技状態の残時短回数が0である場合には、C4時短遊技状態を終了し、C5時短を内部的に重ねて作動させずにC5時短遊技状態の制御を開始する。なお、C4時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態でC5時短当りに当選した場合、C4時短遊技状態の制御を終了すると、先に当選したC5時短当りに基づくC5時短遊技状態の制御が開始され、後に当選したC5時短が内部的に重ねて作動するようにするとよい。
C4時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、C4時短遊技状態を終了し、B時短遊技状態の制御を開始する。ただし、これに限られず、C4時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、C4時短遊技状態の終了後に、B時短遊技状態の制御を開始するようにしてもよい。この場合、C4時短遊技状態が終了するまでの間、特別図柄遊技が実行されるとB時短遊技状態の残時短回数を減算してもよいし、特別図柄が実行されたとしてもB時短遊技状態の残時短回数を維持するようにしてもよい。なお、C4時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態で天井カウンタの値が天井値に到達した場合、C4時短遊技状態の制御を終了してB時短遊技状態の制御を開始し、このB時短遊技状態においてC5時短を内部的に重ねて継続して作動するようにしてもよいし、C4時短遊技状態の終了後にC5時短遊技状態の制御を開始し、このC5時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態に制御するようにしてもよい。
(現在の遊技状態がC5時短遊技状態である場合)
C5時短遊技状態においてC3時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、現在のC5時短遊技状態を終了し、C5時短遊技状態の制御を開始する。
C5時短遊技状態においてC4時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了したときに、C5時短遊技状態の残時短回数が0より大きければC5時短遊技状態の制御を継続し、C4時短当りを無視し、C4時短遊技状態には制御しない。ただし、当該特別図柄遊技が終了したときにC5時短遊技状態の残時短回数が0であれば、C5時短遊技状態の制御を終了し、C4時短遊技状態に制御する。なお、C4時短遊技状態においてC5時短が内部的に作動している状態でC5時短当りに当選した場合、C4時短遊技状態の制御を終了すると、先に当選したC5時短当りに基づくC5時短遊技状態の制御が開始され、後に当選したC5時短が内部的に重ねて作動するようにするとよい。
C5時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了したときに、現在のC5時短遊技状態の残時短回数が0より大きければ、現在のC5時短遊技状態の制御を継続し、C5時短当りに基づく新たなC5時短を内部的に重ねて作動させる。ただし、現在のC5時短遊技状態の残時短回数が0である場合には、現在のC5時短遊技状態を終了し、C5時短当りに基づく新たなC5時短遊技状態の制御を開始する。なお、C5時短遊技状態において別のC5時短が内部的に作動している状態でさらにC5時短当りに当選した場合、現在のC5時短遊技状態の終了後、先に当選したC5時短当りに基づくC5時短遊技状態の制御が開始されるが、このC5時短遊技状態において、後に当選したC5時短を、内部的に重ねて継続して作動するようにするとよい。
C5時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、当該特別図柄遊技が終了すると、C5時短遊技状態を終了し、B時短遊技状態の制御を開始する。ただし、これに限られず、C5時短遊技状態において天井カウンタの値が天井値に到達した場合、メインCPU201は、C5時短遊技状態の終了後に、B時短遊技状態の制御を開始するようにしてもよい。この場合、C5時短遊技状態が終了するまでの間、特別図柄遊技が実行されるとB時短遊技状態の残時短回数を減算してもよいし、特別図柄が実行されたとしてもB時短遊技状態の残時短回数を維持するようにしてもよい。なお、C5時短遊技状態において別のC5時短が内部的に作動している状態で天井カウンタの値が天井値に到達した場合、現在のC5時短遊技状態の制御を終了してB時短遊技状態の制御を開始し、このB時短遊技状態において上記の別のC5時短を内部的に重ねて継続して作動するようにしてもよいし、C4時短遊技状態の終了後に上記の別のC5時短に基づくC5時短遊技状態の制御を開始し、このC5時短遊技状態の終了後にB時短遊技状態に制御するようにしてもよい。
[8-2-4.第2実施例のパチンコ遊技機の拡張例]
本実施例では、高確遊技状態(例えば、高確時短遊技状態であるが、高確非時短遊技状態を搭載するパチンコ遊技機では高確非時短遊技状態を含む)における特別図柄の当り判定処理の結果がC5時短当りである場合、メインCPU201は、時短当りの種類がいずれであったとしてもこれを無視するようにしているが、これに限られず、高確遊技状態では、そもそも特別図柄の当り判定処理の結果に時短当りが含まれないようにしてもよい。例えば、特別図柄の当り判定テーブル(図10)の確変フラグ「1」の欄に示される「時短当り判定値データ」を「ハズレ判定値データ」にすると、高確遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りとなることがない。
また、本実施例では、いずれの時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合であっても、C5時短を内部的に重ねて作動させるようにしたが、これに限られず、特定の時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合には、C5時短を内部的に重ねて作動させないようにしてもよい。例えば、C時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合にはC5時短を内部的に重ねて作動させる一方、A時短遊技状態やB時短遊技状態においてC5時短遊技状態に当選した場合にはC5時短を内部的に重ねて作動させずに、例えばC5時短当りを無視するようにしてもよい。
また、本実施例では、遊技者が享受できる態様で制御されているC5時短遊技状態において天井到達した場合、C5時短遊技状態を終了してB時短遊技状態を開始するようにしているが、これに限られず、C5時短遊技状態の終了後、B時短遊技状態を開始するようにしてもよい。
また、本実施例では、いずれかの時短遊技状態の制御中にC5時短が内部的に重ねて作動している状態で、C3時短当りに当選した場合または天井到達した場合、C時短遊技状態またはB時短遊技状態を開始し、内部的に重ねて作動していたC5時短の作動を継続するようにしたが、これに限られず、重複フラグおよびC5時短フラグを初期化し、C5時短遊技状態の作動を終了するようにしてもよい。
また、本実施例では、内部的に重ねて作動できるC5時短の数を2つまでとしたが、これに限られず、3つ以上であってもよいし、1つまでとしてもよい。内部的に重ねて作動できるC5時短遊技状態の数を1つまでとしたときに、C5時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合、C5時短を内部的に重ねて作動させてもよいし、C5時短を内部的に重ねて作動させずに無視する(すなわち、C5時短遊技状態ではC5時短を内部的に重ねて作動させることができない)ようにしてもよい。
また、本実施例では、C3時短遊技状態とC4時短遊技状態とC5時短遊技状態とで互いに異なるステージ演出が表示されるため、いずれのC時短遊技状態であるかを外観で把握可能であるが、これに限られない。例えば、C3時短遊技状態とC4時短遊技状態とC5時短遊技状態とで共通するステージ演出が表示されるようにしてもよい。また、C3時短遊技状態とC4時短遊技状態とC5時短遊技状態とで異なるステージであるものの、その差異が微差であるために外観上はいずれのC時短遊技状態であるかを把握できないまたは把握困難なステージ演出が表示されるようにしてもよい。さらには、第1実施例のパチンコ遊技機のようにC1時短遊技状態やC2時短遊技状態を搭載する場合には、C1時短遊技状態であるか、C2時短遊技状態であるか、C3時短遊技状態であるか、C4時短遊技状態であるか、C5時短遊技状態であるかを、外観で把握できないまたは把握困難なステージ演出が表示されるようにしてもよい。
また、いずれかの時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している場合、サブCPU301は、C5時短が内部的に重ねて作動していることを示唆する演出を行うようにしてもよい。また、いずれかの時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動していない場合であっても、サブCPU301は、C5時短が内部的に重ねて作動していることを示唆するガセ演出を行うようにしてもよい。
また、いずれかの時短遊技状態において内部的に重ねて作動しているC5時短の数が複数である場合、サブCPU301は、複数のC5時短が内部的に重ねて作動していることを示唆する演出や、内部的に重ねて作動しているC5時短の数を示唆する演出を行うようにしてもよい。また、いずれかの時短遊技状態において内部的に重ねて作動しているC5時短遊技状態の数が複数でない場合(すなわち、内部的に重ねて作動しているC5時短の数が0または1つである場合)であっても、サブCPU301は、複数のC5時短が内部的に重ねて作動していることを示唆するガセ演出を行うようにしてもよい。さらには、いずれかの時短遊技状態においてC5時短が内部的に重ねて作動している場合、サブCPU301は、実際に内部的に重ねて作動しているC5時短の数とは異なる数を示唆するガセ演出を行うようにしてもよい。
[8-3.第8のパチンコ遊技機の拡張例]
以下に、第8のパチンコ遊技機のうち第1実施例のパチンコ遊技機(以下、単に「第1実施例」と称する)および第2実施例のパチンコ遊技機(以下、単に「第2実施例」と称する)のいずれにも適用可能な拡張例について、説明する。また、以下において「第8のパチンコ遊技機」の称する場合、第1実施例および第2実施例の両方を含むものとする。
A時短遊技状態に制御されるときにセットされる時短回数(以下「A時短回数」と称する)と、B時短遊技状態に制御されるときにセットされる時短回数(以下「B時短回数」と称する)と、C時短遊技状態に制御されるときまたは内部的に重ねてC時短遊技状態が作動するときにセットされる時短回数(以下「C時短回数」と称する)とについては、第8のパチンコ遊技機において説明した時短回数に限定されず、任意に設定することができる。例えば、C時短回数が異なる複数種類のC時短遊技状態が搭載されている場合、第1実施例のように、第1のC時短遊技状態(例えば第1実施例のC1時短遊技状態に相当)についてのC時短回数についてはA時短回数よりも多くし、第2のC時短当り(例えば第1実施例のC2時短遊技状態に相当)についてのC時短回数についてはA時短回数よりも少なくしてもよい。また、第1のC時短遊技状態についてのC時短回数についてはB時短回数よりも多くし、第2のC時短遊技状態についてのC時短回数についてはB時短回数よりも少なくしてもよい。また、A時短回数と、第1のC時短遊技状態についてのC時短回数と、第2のC時短遊技状態についてのC時短回数とを同じ回数としてもよい。
第8のパチンコ遊技機では、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様(例えば、第1始動口120に入賞させて遊技を進行させる態様)とされ、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態では、全てのC時短遊技状態を含めて、右打ちが正規な遊技態様(例えば、第2始動口140に入賞させて遊技を進行させる態様)とされているが、これに限られない。例えば、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンが異なる複数種類のC時短遊技状態が搭載されている場合、第1のC時短遊技状態では左打ちを正規な遊技態様とし、第2のC時短遊技状態では右打ちを正規な遊技態様としてもよい。
遊技者にとっての有利度合い(例えばC時短回数や時短性能等)が異なる複数種類のC時短遊技状態が搭載されている場合、メインCPU201は、第1のC時短遊技状態における時短性能(以下「第1のC時短性能」と称する)を、第2のC時短遊技状態における時短性能(以下「第2のC時短性能」と称する)よりも、遊技者に有利な時短性能(例えば、普通電動役物146(図4参照)の開放時間が長い等)となるように制御してもよい。この場合、第1のC時短性能とA時短遊技状態における時短性能(以下「A時短性能」と称する)とが同じであるかまたは第1のC時短性能よりもA時短の性能が方が有利者に有利であるとともに、A時短性能と第2のC時短性能とが同じであるかまたはA時短性能よりも第2のC時短の性能の方が遊技者に有利となるようにしてもよい。
遊技者にとっての有利度合い(例えばC時短回数や時短性能等)が異なる複数種類のC時短遊技状態が搭載されている場合、サブCPU301は、第1のC時短当りに当選したのか、第2のC時短当りに当選したのかを、表示装置7の表示領域に表示される表示演出や音声演出等から把握することが困難または不可能となるようにしてもよい。この場合、特定条件が成立したとき(例えば、特別図柄の図柄乱数値が特定の図柄乱数値であるとき等)に、いずれの種類のC時短当りに当選したのかを把握可能または把握容易な表示演出や音声演出を行うようにしてもよい。さらには、複数種類のC時短遊技状態のうち、第1のC時短当りまたは第2のC時短当りに当選した場合にはいずれのC時短当りに当選したのかの把握が困難または不可能な表示演出や音声演出を行い、特定のC時短当り(例えば遊技者に最も有利なC時短遊技状態に対応するC時短当り)に当選した場合には特定のC時短当りに当選したことを把握可能または把握容易な表示演出や音声演出を行うようにしてもよい。
第8のパチンコ遊技機では、第1始動口120に入賞した場合に行われる第1特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りとなる確率を、第2始動口140に入賞した場合に行われる第2特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りとなる確率よりも高くしているが、これに限られない。例えば、第2始動口140に入賞した場合に行われる第2特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りとなる確率を、第1始動口120に入賞した場合に行われる第1特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りとなる確率よりも高くしてもよいし、第1始動口120に入賞した場合に行われる第1特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りとなる確率と、第2始動口140に入賞した場合に行われる第2特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りとなる確率とを、同じ確率としてもよい。
また、遊技者にとっての有利度合い(例えばC時短回数や時短性能等)が異なる複数種類のC時短遊技状態が搭載されている場合、相対的に遊技者に有利な第1のC時短当り(例えば、第1実施例のC1時短当りに相当)の当選確率と、相対的に遊技者に不利な第2のC時短当り(例えば、第1実施例のC2時短当りに相当)とを同じ確率とすることは必須ではなく、第1のC時短当りの当選確率を第2のC時短当りの当選確率よりも高くなるようにしてもよいし、第2のC時短当りの当選確率を第1のC時短当りの当選確率よりも高くなるようにしてもよい。
特別図柄の当り判定処理の結果が大当りまたは時短当りであることを遊技者に期待させる先読み演出を、行うようにしてもよい。この場合、サブCPU301は、大当りの先読み演出と時短当りの先読み演出とを把握できるまたは把握可能な態様で先読み演出を行ってもよいし、大当りの先読み演出と時短当りの先読み演出とを把握困難または把握不可能な態様で先読み演出を行ってもよい。「特別図柄の当り判定処理の結果が大当りまたは時短当りであることを遊技者に期待させる」とは、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合に先読み演出を行うだけでなく、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合にも一定条件が成立した場合(例えば、所定の演出用乱数を用いて先読み演出を行う旨が決定された場合等)に先読み演出を行うことにより、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りまたは時短当りであることを期待させることができるようにしたものである。
また、遊技者にとっての有利度合い(例えばC時短回数や時短性能等)が異なる複数種類のC時短遊技状態が搭載されている場合、サブCPU301は、相対的に遊技者に有利な第1のC時短当り(例えば、第1実施例のC1時短当りに相当)に当選した可能性があることを示す先読み演出と、相対的に遊技者に不利な第2のC時短当り(例えば、第1実施例のC2時短当りまたはC3時短当りに相当)に当選した可能性があることを示す先読み演出とを、把握できるまたは把握可能な態様で行ってもよいし、把握困難または把握不可能な態様で行ってもよい。
また、最も遊技者に有利な第1のC時短当り(例えば、第1実施例のC1時短当りに相当)と、最も遊技者に不利な第2のC時短当り(例えば、第1実施例のC2時短当り)とが搭載されている場合、サブCPU301は、第1のC時短当りに当選した可能性があることを示す先読み演出と、第2のC時短当りに当選した可能性があることを示す先読み演出と、を把握困難または把握不可能な態様で行うことにより、先読み演出に対する興趣を高めることが可能となる。
また、遊技者にとっての有利度合い(例えばC時短回数や時短性能等)が異なる複数種類のC時短遊技状態が搭載されている場合、サブCPU301は、先読み判定の結果、例えば最も遊技者に有利な第1のC時短当り(例えば、第1実施例のC1時短当りに相当)に当選した可能性があると判定したとしても、その他の第2のC時短当りに当選した可能性があることを示す先読み演出を行い、その後、第1のC時短当りに当選したこと示す演出を行うことにより、先読み演出に対する興趣を高めることが可能となる。この場合、第2のC時短当りが最も遊技者に不利な第2のC時短当り(例えば、第1実施例のC2時短当りに相当)である場合、より興趣を高めることが可能となる。
また、内部的に重ねて作動させることが可能なC時短(例えば、第2実施例のC5時短)が搭載されている場合、サブCPU301は、通常遊技状態では、C5時短当りに当選した可能性があることを示す先読み演出を行うことが可能である一方、いずれかの時短遊技状態では、C5時短当りに当選した可能性があることを示す先読み演出を行わないようにしてもよい。いずれかの時短遊技状態においてC5時短当りに当選したとしても、C5時短は内部的に重ねて作動するだけで、C5時短当りに当選したことを遊技者がただちに把握できない可能性があるからである。
また、いずれかの時短遊技状態において内部的に重ねてC5時短遊技状態が作動している状態において、制御中の時短遊技状態の終了前(例えば、残時短回数が1~4である場合)に、制御中の時短遊技状態の残時短回数よりも内部的に重ねて作動している時短の重複時短回数の方が多ければ、サブCPU301は、遊技者が享受できる態様でのC5時短遊技状態の制御が開始される可能性があることを示す演出を行うようにしてもよい。この場合、例えば始動情報が保留されていれば、C5時短遊技状態が開始される可能性があることを示す演出を、制御中の時短遊技状態が終了するよりも前に行うことにより、かかる演出をいかにも先読み演出のように行うことが可能となる。例えば、第8のパチンコ遊技機において説明したC3時短遊技状態の残時短回数が3であって、第2特別図柄の始動情報の保留数が3個である場合、第2特別図柄の3個目の保留をターゲットとして、C5時短遊技状態が開始される可能性があることを示す演出を行うことが可能となる。この場合、第2特別図柄の3個目の保留について行われる特別図柄の当り判定処理の結果がたとえハズレであったとしても、この3個目の保留についての第2特別図柄の可変表示が開始されるときには、内部的に重ねて作動していたC時短について、遊技者が享受できる態様での制御が開始されるため、これまでにない新たなゲーム性を提供することができ、興趣を高めることが可能となる。なお、先読み演出の態様は、例えば、ターゲットの保留画像の表示態様を変化させる態様や、複数の保留を対象とする先読み演出区間において例えば背景画像を変化させる所謂ゾーン先読み演出態様等、のいずれかを行ってよいし全部を行ってもよい。
また、いずれかの時短遊技状態の制御中において時短当りに当選した場合に、制御中の時短遊技状態を終了し、当選した時短当りに対応する時短遊技状態を開始させることが可能な第1のC時短当り(例えば、第8のパチンコ遊技機のC1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)と、制御中の時短遊技状態を継続し、当選した時短当りが無視される第2のC時短当り(例えば、第8のパチンコ遊技機のC4時短当り)と、制御中の時短遊技状態を継続しつつ、当選した時短当りに対応する時短を内部的に重ねて作動させることが可能な第3のC時短当り(例えば、第2実施例のC5時短当り)とのうち複数の時短当りが搭載されている場合、サブCPU301は、時短遊技状態において、特定の時短当り(例えば、第1のC時短当り)に当選した場合は先読み演出を行い、非特定の時短当り(例えば、第2のC時短当り、第3のC時短当り)に当選した場合は先読み演出を行わないようにしてもよい。すなわち、当選したことによって制御中の時短遊技状態を終了して当選に基づく時短遊技状態が開始される場合、時短当りに当選したことを遊技者が把握できるため、このような場合は先読み演出を行う。一方、当選したとしても実行されないかまたはただちに開始されない時短遊技状態に対応する時短当りに当選した場合、時短当りに当選したことを遊技者が把握し難いため、このような場合は先読み演出を行わないようにする趣旨である。したがって、第1の遊技状態(例えば通常遊技状態やC時短遊技状態)において時短当りに当選した場合には時短遊技状態を実行するものの、第2の遊技状態(例えばA時短遊技状態やB時短遊技状態)において時短当りに当選したとしても時短遊技状態を実行せずに無視する仕様である場合、時短当りに当選した可能性があることを示す先読み演出を、第1の遊技状態では行い、第2の遊技状態では行わないようにするとよい。
また、いずれかの時短遊技状態(B時短遊技状態、C1時短遊技状態、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態)において、所定条件を満たす態様でC5時短当りに当選した場合、メインCPU201は、例えば所定期間、特定の変動パターンテーブル(例えば、変動パターンテーブルD-2)を選択するようにしてもよい。すなわち、いずれかの時短遊技状態においてC5時短当りに当選すると、現在の時短遊技状態の制御が継続しつつ、C5時短が内部的に重ねて作動することとなる。そこで、C5時短当りに当選したことや、C5時短が内部的に重ねて作動していることを遊技者が把握できないかまたは把握困難である場合に、変動パターンテーブルを特定の変動パターンテーブルを選択することによって、C5時短当りに当選したことやC5時短が内部的に重ねて作動していることを遊技者に暗に知らせることにより、興趣を高めることが可能となる。なお、「所定の条件を満たす態様」とは、例えば、制御されている時短遊技状態の残時短回数よりも、内部的に重ねて作動するC5時短の重複時短回数の方が多い場合が相当する。制御されている時短遊技状態の残時短回数よりも、内部的に重ねて作動するC5時短の重複時短回数の方が少ない場合、C5時短当りに当選したことやC5時短が内部的に重ねて作動していることを遊技者に知らせると、却って興趣を低下させてしまうおそれがあり、好ましくないからである。また、いずれかの時短遊技状態においてC5時短当りに当選した場合、メインCPU201は、一律に特定の変動パターンテーブルを選択するようにしてもよいが、例えば、現在の時短遊技状態の残時短回数が規定数より少なくなった場合(すなわち現在の時短遊技状態の終了が近い場合)に、特定の変動パターンテーブルを選択するようにすると、現在の時短遊技状態が終了したとしてもC5時短遊技状態に制御されるといった安心感を遊技者に与えることができ、興趣を高めることが可能となる。
また、遊技者にとっての有利度合い(例えばC時短回数や時短性能等)が異なる複数種類のC時短遊技状態が搭載されたパチンコ遊技機において、例えば第1特別図柄の始動情報が複数保留されており、この複数の保留のなかに、第1のC時短当りと、この第1のC時短当りよりも後に保留された第2のC時短当りとが含まれている場合、サブCPU301は、先に保留された第1のC時短当りについての先読み演出を行うことは可能であるものの、後に保留された第2のC時短当りについての先読み演出については行わないようにすることが好ましい。
また、いずれかの時短遊技状態の制御中において時短当りに当選した場合に、制御中の時短遊技状態を終了し、当選した時短当りに対応する時短遊技状態を開始させることが可能な第1のC時短当り(例えば、第8のパチンコ遊技機のC1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)と、制御中の時短遊技状態を継続し、当選した時短当りが無視される第2のC時短当り(例えば、第8のパチンコ遊技機のC4時短当り)とが搭載されている場合、時短遊技状態において、例えば第2特別図柄の始動情報が複数保留されており、この複数の保留のなかに、第2のC時短当りと、この第2のC時短当りよりも後に保留された第1のC時短当りとが含まれている場合、サブCPU301は、先に保留された第2のC時短当りについての先読み演出を行わず、後に保留された第1のC時短当りについての先読み演出については行うことを可能にすることが好ましい。また、時短遊技状態において、内部的に重ねて作動させることが可能な第3のC時短当りと、この第3のC時短当りよりも後に保留された第1のC時短当りとが保留に含まれている場合にも、サブCPU301は、先に保留された第3のC時短当りについての先読み演出を行わず、後に保留された第1のC時短当りについての先読み演出については行うことを可能にすることが好ましい。
また、第8のパチンコ遊技機において、普通図柄の変動時間については特に言及しなかったが、遊技状態にかかわらず普通図柄の変動時間を一定としてもよいし、遊技状態に応じて普通図柄の変動時間が異なるようにしてもよい。後者の場合、例えば、A時短遊技状態では、通常遊技状態と比べて普通図柄の変動時間が短い一方、C時短遊技状態では、普通図柄の変動時間が通常遊技状態と同じまたはほぼ同じとしてもよい。また、A時短遊技状態では、B時短遊技状態やC時短遊技状態と比べて遊技の進行を遅くしたい場合には、B時短遊技状態やC時短遊技状態と比べて普通図柄の変動時間を長くすることが好ましい。また、セットされる時短回数が相対的に多い時短遊技状態(例えば、第1実施例のC1時短遊技状態やB時短遊技状態)に制御される場合には、セットされる時短回数が相対的に少ない時短遊技状態(例えば、第1実施例のC2時短遊技状態やC3時短遊技状態)に制御される場合と比べて普通図柄の変動時間を短くすると、セットされる時短回数が相対的に多かったとしても遊技の進行を相対的に早めることが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
また、いずれかの時短遊技状態の制御中において、制御中の時短遊技状態を終了し、当選した時短当りに対応する時短遊技状態を開始させることが可能なC時短当り(例えば、第8のパチンコ遊技機のC1時短当り、C2時短当り、C3時短当り)に当選した場合、制御中の時短遊技状態の残時短回数と、新たに開始されるC時短当りに対応するC時短遊技状態の残時短回数とのうちいずれが多いかによって、サブCPU301は、異なる表示演出を行うことが好ましい。例えば、サブCPU301は、制御中の時短遊技状態の残時短回数よりも新たに開始されるC時短当りに対応するC時短遊技状態の残時短回数の方が多い場合は、遊技者を盛り上げる特典演出を行い、制御中の時短遊技状態の残時短回数よりも新たに開始されるC時短当りに対応するC時短遊技状態の残時短回数の方が少ない場合は、上記の特典演出と異なる演出を行うことで、興趣の低下を抑制することが好ましい。上記の特典演出と異なる演出は、例えば、残時短回数が減少することを把握できないか把握し難い演出としてもよいし、例えばリーチハズレ演出のように、遊技者を一旦は期待させるものの遊技者の期待に沿う結果でなかったことを示す演出としてもよい。
また、メインCPU201は、例えば大当り遊技状態の終了時やバックアップクリア処理が行われたとき等の所定のタイミングを契機として特別図柄の可変表示回数を計数し、計数された特別図柄の可変表示回数に応じて、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照する変動パターンテーブルの切り替えを実行可能としてもよい。
また、メインCPU201は、条件装置が作動するときの遊技状態と選択図柄コマンド(すなわち大当り当選したときの特別図柄(大当り図柄))とに応じて、参照する変動パターンテーブルの切り替えを実行可能としてもよい。
また、条件装置が作動していないにもかかわらず特別電動役物が作動した場合(例えば、小当り遊技が実行された場合)、メインCPU201は、特別電動役物の作動を契機として特別図柄の可変表示回数を計数し、特別図柄の可変表示回数に応じて、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照する変動パターンテーブの切り替えを実行可能としてもよい。またこの場合、メインCPU201は、特別電動役物が作動するときの遊技状態と選択図柄コマンド(すなわち小当り当選したときに特別図柄(小当り図柄))とに応じて、参照する変動パターンテーブルの切り替えを実行可能としてもよい。
また、少なくともA時短遊技状態とC時短遊技状態とを含む複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能なパチンコ遊技機において、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される変動パターンテーブルが複数記憶されており、メインCPU201は、少なくとも遊技状態に応じて特別図柄の変動パターンを決定可能としてもよい。
また、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される変動パターンテーブルが複数記憶されており、B時短当りに当選した場合、メインCPU201は、B時短当りに当選したときの遊技状態に応じて、B時短遊技状態において特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される変動パターンテーブルを決定可能としてもよい。
また、天井到達によってB時短遊技状態の開始条件が成立した場合、メインCPU201は、B時短遊技状態の開始条件が成立したときの遊技状態と、B時短遊技状態の開始を契機として計数が開始された特別図柄の可変表示回数とに応じて、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照する変動パターンテーブルの切り替えを実行可能としてもよい。
また、少なくともA時短遊技状態とC時短遊技状態とを含む複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能なパチンコ遊技機であって、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される変動パターンテーブルが複数記憶されており、複数の変動パターンテーブルには、C時短遊技状態においてのみ参照される特定の変動パターンテーブルが含まれるようにすることが好ましい。
また、C時短遊技状態が開始された場合、メインCPU201は、C時短当りに当選したときの特別図柄(C時短当り図柄)に応じて、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照する変動パターンテーブルの切り替えを実行可能としてもよい。
また、メインCPU201は、C時短遊技状態の開始を契機として計数が開始された特別図柄の可変表示回数に応じて、C時短遊技状態において特別図柄の変動パターンを決定する際に参照する変動パターンテーブルの切り替えを実行可能としてもよい。
また、特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される変動パターンテーブルとして、変動時間が異なる複数の変動パターンテーブルが記憶されており、この複数の変動パターンテーブルには、通常遊技状態において特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される第1変動パターンテーブルと、高確時短遊技状態において特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される第2変動パターンテーブルとが含まれるようにすることが好ましい。
また、第8のパチンコ遊技機において説明する発明は、第1のパチンコ遊技機においてのみ適用できるのではなく、第1~第6のパチンコ遊技機のいずれにも適用することが可能である旨を上述した。そこで、例えば、第3のパチンコ遊技機のように1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機の場合、大当り遊技状態の終了後、第1特別図柄の可変表示が規定回数(例えば1回)行われるまで、メインCPUは、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が相対的に小さい(すなわち、可変表示時間の期待値が相対的に長い)変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定するようにすると好ましい。この場合、特別図柄の可変表示時間は、例えば、通常遊技状態における特別図柄の可変表示時間の平均時間よりも長い時間であることが好ましく、通常遊技状態における特別図柄の可変表示時間のなかで最も長い時間としてもよい。また、メインCPU201は、通常、第1特別図柄の当り判定処理の結果にもとづいて決定された変動パターンで第1特別図柄の可変表示を行うところ、大当り遊技状態の終了後、第1特別図柄の可変表示が規定回数(例えば1回)行われるまでは、第1特別図柄の当り判定処理の結果にかかわらず、通常と比べて相対的に長い時間に設定された特定の変動パターンで行うようにあらかじめ決められていてもよい。1種2種混合機では、大当り遊技状態の終了後の時短遊技状態が終了したとしても、第2特別図柄の始動情報の残保留がある場合がある。このような残保留について行われた特別図柄の当り判定処理の結果が例えば小当りであって、さらにV入賞すると、内部的には時短遊技状態が終了しているにもかかわらず、遊技者が通常遊技状態での遊技を行うことなく再び大当り遊技状態に制御されることとなり、遊技者は、短時間で大量の出玉を獲得できる可能性がある。短時間での大量出玉が促進されると、遊技者の射幸心を煽ってしまい、好ましくない。そこで、上述したように、大当り遊技状態の終了後、第1特別図柄の可変表示が規定回数(例えば1回)行われるまで、特別図柄の可変表示時間が相対的に長くなる(例えば200~600sec)ようにすることで、短時間での大量出玉獲得を抑制でき、ひいては、好適に興趣の低下を抑制することが可能となる。なお、上記の規定回数は、1回としてもよいが、これに限られず、例えば、大当り遊技状態が終了したときに記憶されている第1特別図柄の始動記憶の保留数としてもよい。
また、メインCPU201は、所定のタイミング(例えば初当り)を契機として、単位時間あたりの出玉にかかわる遊技価値情報(例えば大当り回数)を管理し、大当り遊技状態に制御される場合、遊技価値情報に基づいて延伸処理を実行可能としてもよい。さらに、遊技価値情報に基づいて、延伸の度合いを異ならせるようにしてもよい。なお、延伸処理は、例えば、特別図柄の可変表示時間や大当り遊技状態にかかわる時間(例えば、大当り遊技状態が開始されるときの開始インターバル時間、ラウンド遊技間のインターバル時間、大当り遊技状態が終了するときの終了インターバル時間等)を、通常時の時間よりも長くしたりすることで、遊技の進行を通常時と比べて遅延させる処理等が相当する。
また、メインCPU201は、大当り遊技状態において、延伸の度合いが異なる複数の延伸処理のうちいずれかの延伸処理を実行可能としてもよい。この場合、メインCPU201は、A時短遊技状態の開始を契機として特別図柄の可変表示回数を計数し、大当り遊技状態に制御された場合、大当り遊技状態に制御されるまでに実行された特別図柄の可変表示回数に応じて、この大当り遊技状態において延伸処理を実行可能としてもよい。さらに、大当り遊技状態に制御されるまでに実行された特別図柄の可変表示回数に応じて、延伸の度合いを異ならせるようにしてもよい。
また、大当り遊技状態において、延伸の度合いが異なる複数の延伸処理のうちいずれかの延伸処理を実行可能であって、所定の大当り遊技状態に制御された後にA時短機能が作動し、その後、1回または複数回の大当り遊技状態に制御された場合、メインCPU201は、所定の大当り遊技状態を含めて、制御された大当り遊技状態の回数に応じて、今回の大当り遊技状態において延伸処理を実行可能としてもよい。さらに、メインCPU201は、所定の大当り遊技状態を含めて、制御された大当り遊技状態の回数に応じて、延伸の度合いを異ならせるようにしてもよい。なお、大当り遊技状態の回数を直接的に計数するのではなく、例えば、大当り遊技状態の終了後に所定時間内に再び大当り遊技状態に制御された場合に計数を行い、結果的に大当り遊技状態の回数を把握できるようにしてもよい(以下においても同様)。
また、メインCPU201は、態様(例えば、ラウンド数等)が異なる複数の大当り遊技状態のうちいずれかに制御可能であるとともに、大当り遊技状態において、延伸の度合いが異なる複数の延伸処理のうちいずれかの延伸処理を実行可能としてもよい。この場合、所定の大当り遊技状態に制御された後にA時短遊技状態を開始し、その後、1回または複数回の大当り遊技状態に制御された場合、所定の大当り遊技状態を含めて、複数の大当り遊技状態のうち特定の大当り遊技状態(例えば、相対的にラウンド数が多い大当り遊技状態)に制御された大当り遊技状態の回数に応じて、今回の大当り遊技状態において延伸処理を実行可能としてもよい。さらに、所定の大当り遊技状態を含めて、複数の大当り遊技状態のうち特定の大当り遊技状態に制御された大当り遊技状態の回数に応じて、延伸の度合いを異ならせるようにしてもよい。
また、メインCPU201は、大当り遊技状態において、延伸の度合いが異なる複数の延伸処理のうちいずれかの延伸処理を実行可能としてもよい。この場合、メインCPU201は、A時短遊技状態の開始を契機として特別図柄の可変表示回数を計数し、所定の大当り遊技状態に制御された後にA時短遊技状態を開始し、その後、1回または複数回の大当り遊技状態に制御された場合、大当り遊技状態に制御されるまでに実行された特別図柄の可変表示回数と、所定の大当り遊技状態を含めて、制御された大当り遊技状態の回数とに応じて、今回の大当り遊技状態において延伸処理を実行可能としてもよい。さらに、大当り遊技状態に制御されるまでに実行された特別図柄の可変表示回数と、所定の大当り遊技状態を含めて制御された大当り遊技状態の回数とに応じて、延伸の度合いを異ならせるようにしてもよい。
また、メインCPU201は、態様(例えば、ラウンド数等)が異なる複数の大当り遊技状態のうちいずれかに制御可能であるとともに、大当り遊技状態において、延伸の度合いが異なる複数の延伸処理のうちいずれかの延伸処理を実行可能としてもよい。この場合、メインCPU201は、A時短遊技状態の開始を契機として特別図柄の可変表示回数を計数し、所定の大当り遊技状態に制御された後にA時短遊技状態が開始し、その後、複数の大当り遊技状態のうち特定の大当り遊技状態(例えば、相対的にラウンド数が多い大当り遊技状態)に制御された場合、特定の大当り遊技状態に制御されるまでに実行された特別図柄の可変表示回数と、所定の大当り遊技状態を含めて制御された特定の大当り遊技状態の回数とに応じて、今回の特定の大当り遊技状態において延伸処理を実行可能としてもよい。さらに、特定の大当り遊技状態に制御されるまでに実行された特別図柄の可変表示回数と、所定の大当り遊技状態を含めて制御された特定の大当り遊技状態の回数とに応じて、延伸の度合いを異ならせるようにしてもよい。
また、メインCPU201は、態様(例えば、ラウンド数等)が異なる複数の大当り遊技状態のうちいずれかに制御可能であるとともに、大当り遊技状態において、延伸の度合いが異なる複数の延伸処理のうちいずれかの延伸処理を実行可能とし、所定の大当り遊技状態に制御された後にA時短機能が作動し、その後、複数の大当り遊技状態のうち特定の大当り遊技状態(例えば、相対的にラウンド数が多い大当り遊技状態)に1回または複数回制御された場合、所定の大当り遊技状態を含めて制御された大当り遊技状態の回数と、制御された特定の大当り遊技状態の回数とに応じて、今回の特定の大当り遊技状態において延伸処理を実行可能としてもよい。さらに、所定の大当り遊技状態を含めて制御された大当り遊技状態の回数と、制御された特定の大当り遊技状態の回数とに応じて、延伸の度合いを異ならせるようにしてもよい。
また、メインCPU201は、大当り遊技状態において、延伸の度合いが異なる複数の延伸処理のうちいずれかの延伸処理を実行可能とし、A時短遊技状態の開始を契機として特別図柄の可変表示回数を計数し、所定の大当り遊技状態に制御された後にA時短遊技状態が開始され、その後、1回または複数回、特定の大当り遊技状態(例えば、相対的にラウンド数が多い大当り遊技状態)に制御された場合、特定の大当り遊技状態に制御されるまでに実行された特別図柄の可変表示回数と、所定の大当り遊技状態を含めて制御された大当り遊技状態の回数と、制御された特定の大当り遊技状態の回数とに応じて、今回の特定の大当り遊技状態において延伸処理を実行可能としてもよい。さらに、特定の大当り遊技状態に制御されるまでに実行された特別図柄の可変表示回数と、所定の大当り遊技状態を含めて制御された大当り遊技状態の回数と、制御された特定の大当り遊技状態の回数とに応じて、延伸の度合いを異ならせるようにしてもよい。
また、メインCPU201は、単位時間当りの出玉率にかかわる所定の条件(例えば、延伸処理の実行条件)が成立した場合、遊技の進行が相対的に遅延するよう制御可能としてもよい。
また、メインCPU201は、特定条件が成立すると(例えば、大当りに当選すると)、複数ラウンドにわたってラウンド遊技が実行される大当り遊技状態に制御可能とし、大当り遊技状態に制御された場合、オープニング時間経過後にラウンド遊技を開始し、ラウンド遊技の終了後、所定のインターバル時間経過後に次のラウンド遊技を開始し、最後のラウンド遊技の終了後、所定のエンディング時間経過後に大当り遊技状態を終了可能であり、単位時間当りの出玉率にかかわる所定の条件(例えば、延伸処理の実行条件)が成立した場合、オープニング時間、インターバル時間及びエンディング時間のうち少なくともいずれかの時間を相対的に長くするようにしてもよい。
また、単位時間当りの出玉率にかかわる所定の条件(例えば、延伸処理の実行条件)が成立した場合、メインCPU201は、1ゲームに要する時間(例えば、特別図柄の変動パターン)が相対的に長くなるように制御可能としてもよい。
また、単位時間当りの出玉率にかかわる所定の条件(例えば、延伸処理の実行条件)が成立した場合、メインCPU201は、特別図柄の変動パターンを、相対的に変動時間が長い変動パターンを決定するまたは決定する確率が高くなるようにしてもよい。
また、単位時間当りの出玉率にかかわる所定の条件(例えば、延伸処理の実行条件)が成立し、さらに特定の条件が成立した場合(例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が特定の結果(例えば10R大当り)である場合)、メインCPU201は、特別図柄の変動パターンを、相対的に変動時間が長い変動パターンを決定するまたは決定する確率が高くなるようにしてもよい。
また、単位時間当りの出玉率にかかわる所定の条件(例えば、延伸処理の実行条件)が成立した場合、メインCPU201は、単位時間あたりの特別図柄の可変表示の実行回数の期待値が相対的に小さい(すなわち、可変表示時間の期待値が相対的に長い)変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、単位時間当りの出玉率にかかわる所定の条件(例えば、延伸処理の実行条件)が成立した場合、特別図柄の当り判定処理の結果が特定の結果(例えば特定の大当り)であるとき、メインCPU201は、単位時間あたりの可変表示の実行回数の期待値が相対的に小さい(すなわち、可変表示時間の期待値が相対的に長い)変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、メインCPU201は、大当り遊技状態の終了後、次に大当り遊技状態に制御されるまでの特別図柄の可変表示に応じて所定のフラグを成立させ、この所定のフラグの成立状況(ON・OFF)と、前回の大当り遊技状態終了後、今回の大当り遊技状態に制御されるまでの特別図柄の可変表示回数とに応じて、今回の大当り遊技状態において実行される延伸処理における延伸の度合いが異なりうるようにしてもよい。
また、メインCPU201は、大当り遊技状態の終了後、次に大当り遊技状態に制御されるまでの特別図柄の可変表示回数に応じて所定の計数値を加算または減算し、大当り遊技状態に制御される場合、所定の計数値に応じて、今回の大当り遊技状態において延伸処理を実行可能としてもよい。さらに、メインCPU201は、上記の所定の計数値に応じて、延伸の度合いを異ならせるようにしてもよい。
また、遊技の流れを示すタイムチャート(図312、図331参照)の説明において(例えば、図312の(b)、(d)、(h)、図331の(b)~(d)、(g)および(i)等を参照)、上乗せ演出について説明したが、この上乗せ演出の態様は、特定の演出態様に限定されない。例えば、増加する時短回数の全部を1回の上乗せ演出で表示するように行ってもよいし、増加する時短回数の全部を複数回の上乗せ演出で表示するように行ってもよい。「増加する時短回数の全部を複数回の上乗せ演出で表示する」とは、例えば、1回目の上乗せ演出では増加する時短回数の一部のみが増加することを示す上乗せ演出を行い、2回目の上乗せ演出では増加する時短回数の残りの全部を示す上乗せ演出を行う態様が相当する。具体例としては、例えば、増加する時短回数が100回である場合、1回目の上乗せ演出において「時短30回GET!」を表示し、2回目の上乗せ演出において「時短70回GET!」といったように、タイミングを代えて複数回の上乗せ演出で上乗せされる時短回数を示す演出態様が相当する。なお、タイミングを代えて行われる上乗せ演出の回数は2回に限られず、3回以上行ってもよい。さらに、例えば増加する時短回数が100回である場合に、1回目の上乗せ演出では例えば「時短30回GET!」を表示し、2回目の上乗せ演出では例えば「残念!」といった上乗せされないことを示すフェイク演出を行い、3回目の上乗せ演出において例えば「時短70回GET!」を表示してもよい。
なお、いずれかの時短遊技状態において例えばC3時短当りに当選した場合は、上記の複数回の上乗せ演出を、C3時短当りに当選した特別図柄遊技が終了するまでの間に行われることが好ましい。一方、いずれかの時短遊技状態において例えばC5時短当りに当選した場合は、例えば、1回目の上乗せ演出をC5時短当りに当選した特別図柄遊技が終了するまでの間に行い、2回目以降の上乗せ演出を、現在の時短遊技状態の制御が終了するまで(すなわち、遊技者が享受できる態様でC5時短遊技状態の制御が開始されるまで)の間に行うようにしてもよい。
[9.拡張例]
以下に、上述した第1のパチンコ遊技機~第8のパチンコ遊技機に共通する拡張例について説明する。なお、第1のパチンコ遊技機~第8のパチンコ遊技機に応じて各構成に付された符号が異なるため、以下の説明では、特定のパチンコ遊技機(とくに第3のパチンコ遊技機および第6のパチンコ遊技機)に限る説明である場合を除き、符号を省略する。
[9-1.確変制御の拡張例]
第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機、第4のパチンコ遊技機、および、第5のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合に、この大当りの種類に応じて確変フラグをオンにセットするか否かを決定し、確変フラグがオンにセットされる場合に確変回数を決めているが、これに限られず、例えば、以下の態様であってもよい。
例えば、大当り遊技制御処理の実行中に、例えば大入賞口内に設けられた特定領域を通過したか否かを判定し、特定領域を少なくとも1個の遊技球が通過したと判定された場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグをオンにセットする所謂V確変機であってもよい。なお、上記の特定領域は、例えば、大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において可動部材が作動することによって、遊技球の通過が可能または容易な開放状態と、遊技球の進入が不可能または困難な閉鎖状態とに変位させることが可能となっている。
このようなV確変機では、例えば、図104~図107を参照して後述するように、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合と、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合とで、大当り遊技制御処理の実行中に上記の特定領域への遊技球の通過のしやすさ、すなわち大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる確率を異ならせてもよい。
図104は、拡張例の大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において、大入賞口の開放タイミングと特定領域の開放タイミングとの関係を示すタイムチャートの一例であって、(A)特定領域の開放態様が第1開放態様である場合、(B)特定領域の開放態様が第2開放態様である場合、(C)特定領域の開放態様が第3開放態様である場合、を示す図である。なお、第1開放態様および第2開放態様は、特定領域への遊技球の通過が容易な態様であり、第3開放態様は、特定領域への遊技球の通過が困難な態様である。なお、図104に示される一例では、特定領域は時間制御によって開放状態となるように制御される。
なお、図104では、大入賞口が短開放された後に長開放される態様が示されているが、大入賞口の開放態様はこれに限られない。
図104(A)に示されるように、第1開放態様では、大入賞口の長開放が開始された後の所定時間を除いて、大入賞口が開放状態である間は特定領域も開放状態となっている。そのため、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされやすい。ただし、特定領域が開放状態であるにもかかわらず遊技球が1個も特定領域を通過しなかった場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグはオンにセットされない。
また、図104(B)に示されるように、第2開放態様では、大入賞口の短開放が開始されてから大入賞口の長開放が終了するまでの間、特定領域が開放状態となっている。そのため、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することは極めて容易である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグが極めて容易にオンにセットされる。ただし、上述したように、特定領域が開放状態であるにもかかわらず遊技球が1個も特定領域を通過しなかった場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグはオンにセットされない。
一方、図104(C)に示されるように、第3開放態様では、大入賞口が短開放中および大入賞口の長開放が開始された後の所定時間(この2回はいずれも短時間)を除いて、特定領域が閉鎖状態となっている。そのため、大当り遊技制御の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが、第1開放態様および第2開放態様のいずれと比べても困難である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされ難い。ただし、大当り遊技制御の実行中に特定領域を遊技球が通過することが困難であったとしても、タイミングよく特定領域を遊技球が通過した場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる。
なお、図104では、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易な特定領域の開放態様の例として、第1開放態様および第2開放態様の2態様を設ける例について説明した。ただし、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易な特定領域の開放態様数は、2態様に限られず、1態様だけとしてもよいし、3態様以上としてもよい。
また、図104では、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが困難な特定領域の開放態様の例として、第3開放態様を設ける例について説明した。ただし、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが困難な特定領域の開放態様数は、1態様に限られず、2態様以上設けてもよい。
図105は、拡張例における特別図柄判定テーブルの一例である。この図105に示される特別図柄判定テーブルによれば、判定値データが「大当り判定値データ」である場合(特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合)、第1特別図柄および第2特別図柄の選択図柄コマンドは、次のように選択される。すなわち、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、選択図柄コマンドは、例えば、40%の選択率で「z0」が選択され、10%の選択率で「z1」が選択され、50%の選択率で「z2」が選択される。また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、選択図柄コマンドは、例えば、15%の選択率で「z3」が選択され、50%の選択率で「z4」が選択され、35%の選択率で「z5」が選択される。なお、図105は、確変制御の拡張例を示すだけの図であるため、判定値データに「時短当り判定値データ」が含まれていないが、判定値データに「時短当り判定値データ」が含まれるようにしてもよい。
図106は、拡張例における大当り種類決定テーブルの一例である。この図106に示される大当り種類決定テーブルによれば、大当りの種類(例えば、ラウンド数、特定領域の開放態様等)は、次のように決定される。すなわち、選択図柄コマンドが「z0」の場合、ラウンド数が「3」で特定領域の開放態様が第3開放態様の大当り(3R通常大当りA)に決定される。また、選択図柄コマンドが「z1」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第3開放態様の大当り(10R通常大当りA)に決定される。また、選択図柄コマンドが「z2」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第1開放態様の大当り(10R確変大当りA)に決定される。また、選択図柄コマンドが「z3」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第3開放態様の大当り(10R通常大当りB)に決定される。選択図柄コマンドが「z4」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第1開放態様の大当り(10R確変大当りB)に決定される。選択図柄コマンドが「z5」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第2開放態様の大当り(10R確変大当りC)に決定される。なお、上述したように図105に示される判定値データに「時短当り判定値データ」が含まれていないため、図106においても「時短当り」の種類が図示されていないが、判定値データに「時短当り判定値データ」が含まれる場合には、複数種類の時短当りのうちいずれかに決定されるようにしてもよい。
上記の図104~図106によれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、大当りの種類は、40%の選択率で3R通常大当りAに決定され、10%の選択率で10R通常大当りAに決定され、50%の選択率で10R確変大当りAに決定される。一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、大当りの種類は、15%の選択率で10R通常大当りBに決定され、50%の選択率で10R確変大当りBに決定され、35の選択率で10R確変大当りCに決定される。このようにして、第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合と、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合とで、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる確率を異ならせることが可能となる。
なお、大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において、特定領域は、図104(A)~(C)に示されるように時間制御によって開放状態となる態様に限られず、例えば、後述の図107に示されるように、大入賞口への遊技球の入賞に応じて開放状態となる態様であってもよい。
図107は、拡張例の大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において、大入賞口の開放タイミングと特定領域の開放タイミングとの関係を示すタイムチャートの他の例(特定領域が大入賞口への入賞に基づいて開放状態となるように制御される例)であって、(A)特定領域の開放態様が第1開放態様である場合、(B)特定領域の開放態様が第2開放態様である場合、を示す図である。
図107(A)に示されるように、他の例の第1開放態様では、大入賞口が開放状態となった後、大入賞口に1個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより1個目の遊技球の入賞が検出されると、この検出に基づいて、特定領域が一定時間だけ開放状態となる。そして、大入賞口に2個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより2個目の遊技球の入賞が検出されると、この検出に基づいて、大入賞口が閉鎖状態となるまでの間、特定領域が開放状態となる。そのため、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされやすい。ただし、上述したとおり、特定領域が開放状態であるにもかかわらず遊技球が1個も特定領域を通過しなかった場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグはオンにセットされない。
また、図107(B)に示されるように、他の例の第2開放態様では、大入賞口が開放状態となった後、大入賞口に1個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより1個目の遊技球の入賞が検出された場合に限り、特定領域が一定時間だけ開放状態となる。そして、大入賞口に2個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより2個目の遊技球の入賞が検出されたとしても、入賞口が閉鎖状態となるまでの間、特定領域は開放状態とならず、閉鎖状態が継続する。そのため、大当り遊技制御の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが、第1開放態様と比べて困難である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされ難い。ただし、この場合も、大当り遊技制御の実行中に特定領域を遊技球が通過することが困難であったとしても、タイミングよく特定領域を遊技球が通過した場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる。
なお、上記では、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる例について説明したが、これに限られず、例えば、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合、大当り遊技制御処理の終了時に時短フラグがオンにセットされるようにしてもよい。このような仕様は、とくに、例えば第3のパチンコ遊技機や第6のパチンコ遊技機のような1種2種混合機である場合に有効である。
また、上記では、第1特別図柄の当り判定処理の結果が当りである場合と、第2特別図柄の当り判定処理の結果が当りである場合とで、特定領域の開放態様として同じ開放態様を設ける例について説明したが、これに限られず、例えば、第1特別図柄専用の開放態様や第2特別図柄専用の開放態様を設けるようにしてもよい。
また、上記では、第1特別図柄の当り判定処理の結果が当りである場合および第2特別図柄の当り判定処理の結果が当りである場合のいずれにおいても、特定領域への遊技球の通過が困難な第3態様に決定されうる例について説明したが、これに限られず、いずれか一方の特別図柄(例えば第2特別図柄)の当り判定処理の結果が当りである場合には、少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易な態様(第1態様または第2態様)のみに決定されるように構成してもよい。
また、上記では、特定領域への遊技球の通過が困難な第3態様において、特定領域は、大入賞口が短開放中および大入賞口の長開放が開始された後の所定時間の2回(いずれも短時間)にわたって開放状態となっているが、特定領域への遊技球の通過が困難であれば、特定領域が開放状態とされる回数は1回であってもよいし複数回であってもよい。
また、特定領域の閉鎖は、予め定められた開放時間の経過や、特定領域が開放するラウンドの終了に応じて閉鎖したり、規定回数の大入賞口や特定領域への入賞に応じて閉鎖するなどするように制御してもよい。また、閉鎖する条件が一つ乃至複数複合していてもよい。
また、大当り遊技状態と、確変制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態等)とが、所定の上限回数(以下、「リミッタ回数」と称する)に達するまで交互に繰り返し実行される所謂リミッタ機であってもよい。このようなリミッタ機では、上記の繰り返し回数(以下、「ループ回数」と称する)が所定のリミッタ回数に達すると、大当り遊技制御処理が終了したのちの遊技状態が、確変制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態、時短遊技状態等)に制御される。このとき、ループ回数もリセットされる。なお、このような遊技機において、リミッタ回数は、一定の回数であってもよいし、例えば、特別図柄の図柄乱数値に応じて決定したり、所定の抽選により決定してもよい。また、設定機であれば、設定値に応じてリミッタ回数が異なるようにしてもよい。
なお、上記では、大当り遊技状態と、確変制御が実行される遊技状態とがリミッタ回数に達するまで交互に繰り返し実行される所謂リミッタ機について説明したが、これに限られず、例えば、大当り遊技状態と、時短制御が実行される遊技状態とがリミッタ回数に達するまで交互に繰り返し実行されるようにしてもよい。とくに、例えば第3のパチンコ遊技機や第6のパチンコ遊技機のような1種2種混合機である場合に有効である。
また、上述したV確変機である場合には、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合に、確変制御が実行される遊技状態が継続される。そのため、このようなV確変機では、リミッタ回数を例えばN回とすると、N回目の大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合、所定のリミッタ回数に到達したものとして、大当り遊技制御処理が終了したのちの遊技状態が、確変制御が実行されない遊技状態に制御される。一方、N回目の大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過しなかった場合、所定のリミッタ回数に到達したものとはならないものの、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過していないため、このような場合も、大当り遊技制御処理が終了したのちの遊技状態が、確変制御が実行されない遊技状態に制御されることとなる。なお、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合に、大当り遊技制御処理の終了時に時短フラグがオンにセットされる遊技機においても同様である。
また、大当り遊技制御処理の終了後、所定回数の特別図柄ゲームが行われるまで確変制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態等)に制御され、所定回数の特別図柄ゲームが行われると、確変制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態、時短遊技状態等)に移行する所謂ST機であってもよい。このような遊技機において、確変制御が実行される特別図柄ゲームの回数(以下、「ST回数」と称する)を、一定回数としてもよいし、都度異なるようにしてもよい。また、設定機であれば、設定値に応じてST回数の期待値が異なるようにしてもよい。さらには、例えば転落抽選を行い、転落抽選の結果に基づいて確変制御が終了する所謂転落タイプの遊技機であってもよいし、例えば大当り遊技状態中に特定領域を遊技球が通過した場合に、大当り遊技状態の終了後に確変制御が実行される所謂V確変タイプの遊技機であってもよい。
[9-2.時短制御の拡張例]
第1のパチンコ遊技機~第8のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合に、大当り遊技制御処理の終了後、C時短制御が実行されうる。ただし、「時短当り」についての抽選は、特別図柄の当り判定処理において行うことに限定されない。
例えば、始動口への遊技球の入賞に基づいて抽出された乱数値のうち、特別図柄当り判定用乱数値とは異なる特定の乱数値(例えば、特別図柄当り判定用乱数値、特別図柄の図柄乱数値等)を用いて、特別図柄の当り判定処理とは別に、時短制御を実行するか否かを決める時短当落判定処理を行うようにしてもよい。特別図柄の当り判定処理の結果が小当りやハズレである場合に時短当落判定を行う場合、例えば、始動口への遊技球の入賞に基づいて抽出された特別図柄の図柄乱数値が特定の図柄乱数値である場合に、時短制御が実行される「時短当り」に決定することができる。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合に時短当落判定処理を行ってもよい。
また、特別図柄の当り判定処理とは別に時短当落判定処理を行う場合、時短当落判定処理を、同一フレームにおいて特別図柄の当り判定処理に先だって実行してもよい。
また、上記の時短当落判定処理を行う場合、専ら時短当落判定処理に供される時短当落判定用乱数を所定の範囲で発生させて、例えば始動口への遊技球の入賞に基づいて時短当落用乱数値を抽出し、抽出された時短当落用乱数値を用いて時短当落判定処理を行うようにしてもよい。
また、時短当落判定処理に供される乱数値は、始動口に遊技球が入賞したことに基づいて抽出されることは必須ではなく、他の領域(例えば、一般入賞口、小当り入賞口、大入賞口等)に遊技球が入賞したことに基づいて抽出されるようにしてもよい。さらには、例えば時短当落判定処理の実行契機となる専用の領域を設けて、この専用の領域を遊技球が例えば通過したことに基づいて、時短当落判定処理に供される乱数値が抽出されるようにしてもよい。
ところで、例えば、時短当落判定処理と特別図柄の当り判定処理とが別のタイミングで実行される場合、確定表示すると大当りを示す停止表示態様が導出される特別図柄の可変表示中に時短当落判定処理が実行され、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」となる場合がある。このような場合、メインCPUは、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるにもかかわらず、例えば、強制的に「時短ハズレ」を示す表示態様を導出するとよい。
また、サブCPUは、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるのか「時短ハズレ」であるのかを外観で把握することが可能または容易な演出画像(例えば、装飾図柄の変動演出やキャラクタによる表示演出等)を、表示装置に表示する制御を実行することが好ましい。この場合、特別図柄の当り判定処理の結果とは別に、時短当落判定処理の結果が表示装置に表示されるため、興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるのか「時短ハズレ」であるのかを外観で把握することが可能または容易な演出画像を表示装置に表示することに代えて、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるのか「時短ハズレ」であるのかを外観で把握することが不可能または困難な演出画像(例えば、装飾図柄の変動演出やキャラクタによる表示演出等)を表示装置に表示する制御を実行してもよい。この場合、時短当落判定処理の結果が開示されるまで、興趣を維持することが可能となる。
また、一般的なパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであった場合、サブCPUは、大当り遊技状態において正規な遊技態様とされる遊技球の発射方法として例えば右打ち指示を示す演出画像が表示装置(例えば液晶表示装置)に表示されるよう制御する。この点、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りでなかったとしても、時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、サブCPUは、時短制御が実行される場合に正規な遊技態様とされる遊技球の発射方法として例えば右打ち指示を示す演出画像が表示装置に表示されるよう制御する。ただし、時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、時短制御が実行される場合に正規な遊技態様とされる遊技球の発射方法を示す演出画像を、常に表示装置に表示するようにしてもよいが、特定条件が成立した場合に限り表示するようにしてもよい。例えば、「時短当り」に基づいてセットされる時短回数が、所定回数以上(例えば2回以上)である場合には表示し、所定回数未満(例えば2回未満)である場合等には表示しないようにしてもよい。なお、上記の特定条件は、時短回数を条件とするものに限られず、適宜、任意の条件とすることができる。
また、特別図柄の当り判定処理が実行される前に時短当落判定処理が実行される場合、サブCPUは、「時短当り」となった状況下(すなわち、時短フラグがオンにセットされた状況下)で特別図柄の当り判定処理が実行されるのか否かを、外観で把握可能または把握容易な演出画像を表示装置に表示する制御を実行してもよい。
なお、時短当落判定処理に用いる乱数値の種類、時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出タイミング、時短当落判定処理において時短当りと判定される条件、時短当落判定処理の実行タイミング、時短当落判定処理を実行可能な遊技状態、時短遊技状態の態様、時短当り時にセットされる時短回数、時短遊技状態の開始タイミング、時短遊技状態の終了タイミング、時短回数書き換えタイミング、時短当り確率、および、時短当落判定処理の結果表示、等の時短にかかわる処理をまとめると以下のとおりである。
(時短当落判定処理に用いる乱数値の種類)
時短当落判定処理に用いられる乱数値は、例えば、特別図柄当り判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、普通当り判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、特別図柄転落判定用乱数値および専用の時短当落判定用乱数値等の複数種類の乱数値のうち、いずれかの乱数値であってもよい。また、設定機であれば、設定変更時に、変更後の設定値を用いて時短当落判定処理を行うようにしてもよい。
また、時短当落判定処理に用いる乱数値は、1種類(例えば、時短当落判定用乱数値のみ)に限られず、複数種類の乱数値(例えば、特別図柄当り判定用乱数値および図柄決定用乱数値)を用いて決定するようにしてもよい。
(時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出タイミング)
時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出タイミングは、特別図柄の当り判定処理の契機となる始動口への遊技球の入賞時、普通図柄の当り判定処理の実行契機となる通過ゲートへの遊技球の通過時、時短当落判定処理の実行契機となる専用の領域への遊技球の通過時等、任意のタイミングであってよい。なお、時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出は、賞球の払い出しがある特定の入賞口等への入賞に基づいて行ってもよいし、賞球の払い出しがない特定のゲートや特定のアウト口等への通過に基づいて行ってもよい。
なお、時短当落判定処理用乱数値を始動口への遊技球の入賞(通過)に基づいて抽出するようにした場合、第1始動口および第2始動口のいずれに遊技球が入賞した場合であっても時短当落判定用乱数値を抽出してもよいし、いずれか一方の特定の始動口に遊技球が入賞した場合にのみ、時短当落判定用乱数値を抽出するようにしてもよい。
(時短当落判定処理において時短当りと判定される条件)
抽出した時短当落判定処理用乱数値を用いて時短当落判定処理を行う場合は、抽出した時短当落判定用乱数値が特定の時短当落判定用乱数値(例えば、特定の時短当り判定値データ)であるときに時短当りと判定されるようにするとよい。また、特別図柄当り判定用乱数値を用いて時短当落判定処理を実行する場合は、特定のハズレ判定値データ、特定の小当り判定値データまたは/および特定の大当り判定値データであるときに時短当りと判定されるようにするとよい。また、特別図柄の図柄乱数値を用いて時短当落判定処理を実行する場合は、特定のハズレ図柄、特定の小当り図柄、特定の大当り図柄であるときに時短当たりと判定されるようにするとよい。また、特別図柄転落判定用乱数値を用いて時短当落判定処理を実行する場合は、特定の特別図柄転落判定用乱数値データであるときに時短当りと判定されるようにするとよい。さらに、変更後の設定値を用いて時短当落判定処理を実行する場合は、特定の設定値に変更された場合に時短当りと判定されるようにするとよい。普通当り判定用乱数値や普通図柄決定用乱数値を用いて時短当落判定処理を行う場合も同様である。さらには、時短当落判定処理において時短当りと判定される条件は、上記の条件に限らず、さまざまな条件に任意に決めることができる。
なお、第3のパチンコ遊技機や第6のパチンコ遊技機においては、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であったとしても、特別図柄の当り判定処理(例えば、図95のS2023参照)の結果が役物開放当りであって且つVアタッカー2152が開放したときにV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過した場合は、役物開放当りの種類に応じて時短制御の実行有無および時短回数を決定するようにするとよい。そして、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであって且つVアタッカー2152が開放したにもかかわらずV入賞口2155への遊技球の通過が検出されずに大当り遊技制御処理が実行されなかった場合、メインCPU2201は、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であれば、「時短当り」に基づいて時短制御の実行有無および時短回数を決定するとよい。ただし、時短当落判定処理の結果が「時短ハズレ」であり、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであって且つVアタッカー2152が開放したときにV入賞装置2150内に進入した遊技球がV入賞口2155を通過しなかった場合は、時短制御が実行されない。
(時短当落判定処理の実行タイミング)
始動口の遊技球の入賞(通過)に基づいて取得した時短当落判定用乱数値を用いて特別図柄の可変表示の開始時に時短当落判定処理を実行する場合、メインCPUは、特別図柄の始動情報と同様に、取得した時短当落判定用乱数値を保留するとよい。
また、メインCPUは、時短当落判定処理に供される乱数値を抽出するとただちに(例えば保留される前に)時短当落判定処理を実行するようにしてもよいし、抽出した乱数値を保留し、特別図柄の可変表示が開始されるまでの間に時短当落判定処理を実行するようにしてもよいし、特別図柄の可変表示の開始時に時短当落判定処理を実行するようにしてもよい。
(時短当落判定処理を実行可能な遊技状態)
時短当落判定処理は、通常遊技状態、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および時短遊技状態のいずれにおいても実行するようにしてもよいし、時短制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態、高確非時短遊技状態等)においてのみ実行されるようにしてもよい。また、例えば、いずれの遊技状態においても時短当落判定処理を実行する、特定の遊技状態においてのみ時短当落判定処理を実行する、といった時短当落判定処理を実行するための条件を予め定めて、この定められた条件を満たす場合に時短当落判定処理が実行されるようにしてもよい。
(時短制御の態様)
大当りの種類に応じて実行される時短制御の態様と、時短当落判定処理の結果に応じて実行される時短制御の態様とを、同じ態様としてもよいし、異なる態様としてもよい。例えば、第1の時短フラグおよび第2の時短フラグを用意し、大当り種類に応じて時短制御が実行される場合は第1の時短フラグをオンにセットし、時短当落判定処理の結果に基づいて時短制御が実行される場合は第2の時短フラグをオンにセットするようにしてもよい。この場合、第1の時短フラグがオンにセットされた場合と第2の時短フラグがオンにセットされた場合とで、機能が異なる時短制御が実行されるようにするとよい。例えば、第1の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御の両方を行い、第2の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御のうちいずれか一方のみを行うようにすることができる。また、第1の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御のうち特図短縮制御のみが行われる第1時短遊技状態に制御し、第2の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御のうち電サポ制御のみが行われる第2時短遊技状態に制御されるようにしてもよい。ただし、複数の時短フラグのうちいずれの時短フラグをオンにセットするかについては、上記に限られず、例えば、時短当落判定処理の結果に基づいて決定してもよいし、時短当落判定処理が実行されたときの遊技状態に応じて決定してもよい。
(時短当り時にセットされる時短回数)
時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合にセットされる時短回数は、時短当落判定処理が行われたときの遊技状態に応じて決定することが好ましい。ただし、これに限られず、例えば、複数の時短当落判定用乱数値が時短当り判定値データとして規定されている場合、セットされる時短回数を、時短当落判定処理が行われたときの遊技状態に代えてまたは加えて、抽出された時短当落判定用乱数値に応じて決定するようにしてもよい。例えば、始動口への遊技球の入賞に基づいて抽出された時短当落判定用乱数値が、第1の時短当り判定値データである場合は時短回数を「100」に決定し、第2の時短当り判定値データである場合は時短回数を「50」に決定すること等が相当する。
また、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)であっても時短当落判定処理が実行されるようにし、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、時短残回数に代えて新たにセット(すなわち、時短残回数をリセット)するようにしてもよい。この場合、新たにセットされる時短回数が時短残回数よりも多いか少ないかによって遊技者にとっての利益度合いが変わることとなってゲーム性の幅が広がり、時短フラグがオンの時短遊技状態に面白みを持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
また、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)であっても時短当落判定処理が実行されるようにし、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、時短残回数に加算するようにしてもよい。この場合、現在の時短残回数よりも少なくなることがないため、遊技者は、時短制御が実行される遊技状態において安心して遊技を行うことができる。
また、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)であっても時短当落判定処理が実行されるようにし、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を時短残回数に代えて新たにセットする処理と、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を時短残回数に加算する処理とのうち、予めいずれかに定めて、この予め定められた条件を満たす態様で時短回数をセットするようにしてもよい。
なお、第1の時短フラグがオンにセットされた場合と第2の時短フラグがオンにセットされた場合とで機能が異なる時短制御が実行されるようにしたパチンコ遊技機において、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であった場合、メインCPUは、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが、同じ機能の時短制御である場合と異なる機能の時短制御である場合とで、時短回数をセットする処理を変えるようにしてもよい。例えば、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが同じ機能の時短制御である場合には、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を時短残回数に加算し、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが異なる機能の時短制御である場合には、実行中の時短残回数に代えて、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を新たにセット(すなわち、時短残回数をリセット)するようにしてもよい。また、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが異なる機能の時短制御である場合、実行中の時短残回数を全て消化した後に、「時短当り」に基づく時短制御を実行するようにしてもよい。
なお、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて時短回数をセットする場合、時短回数が「0」にセットされる場合があり得るようにしてもよい。すなわち、セットされる時短回数が「0」に決定された場合、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるにもかかわらず、時短フラグがオンにセットされる。また、時短制御の実行中に行われた時短当落判定処理の結果が「時短当り」であって且つ時短回数が「0」にセットされる場合、実行中の時短制御が終了することとなる。
(時短制御の開始タイミング)
時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制御の開始タイミングは、特別図柄ゲームの終了時とすることができる。例えば、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合、特別図柄が確定する特別図柄確定時間が経過したことに基づいて時短制御を開始することができる。また、特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである場合、小当り遊技制御処理の終了に基づいて時短制御を開始することができる。また、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、大当り遊技制御処理の終了に基づいて時短制御を開始することができる。
時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制御の開始タイミングが特別図柄ゲームの終了時であって、同一フレームにおいて時短当落判定処理が特別図柄の当り判定処理に先だって行われる場合、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であったとしても、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合には「時短当り」を無効にし(「時短当り」に基づいて時短フラグがオンにセットされず)、当り時選択図柄コマンドに基づいて時短フラグをオンにセットする(大当りの種類に応じて時短フラグがオンにセットされない場合もある)ことが好ましい。
また、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制御の開始タイミングは、特別図柄ゲームの終了時に限られない。例えば、同一フレームにおいて時短当落判定処理を特別図柄の当り判定処理に先だって行う場合、時短当落判定処理の結果に基づいて、ただちに(特別図柄の当り判定処理が行われる前)に時短制御を開始してもよい。この場合、時短当落判定処理に用いられる乱数値の抽出時と、時短当落判定処理の実行時とで、遊技状態(すなわち、時短制御の実行有無)が異なる場合が生じ、興趣を高めることが可能となる。
さらに、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制御の開始タイミングを、所定回数のゲームが実行された後としてもよい。この場合、時短当落判定処理の結果が「時短当り」となった後、時短制御が開始されるまでの間、時短制御が開始されるか否かの煽り演出をサブCPUにより実行することで、興趣を高めることが可能となる。
なお、第3のパチンコ遊技機や第6のパチンコ遊技機において、特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(時短制御が実行される大当り)であることに基づいて大当り遊技制御が実行される場合、この大当り遊技制御の終了に基づいて、大当りに基づく時短制御が開始されるようにするとよい。また、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(時短制御が実行される役物開放当り)であって且つVアタッカー2152が開放したときにV入賞口2155への遊技球の通過が検出されたことによって大当り遊技制御が実行された場合も、大当り遊技制御の終了に基づいて時短制御が開始されるようにするとよい。また、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であって、特別図柄の当り判定処理(図95のS2023参照)の結果が役物開放当りであることに基づいてVアタッカー2152が開放したにもかかわらずV入賞口2155への遊技球の通過が検出されずに大当り遊技制御が実行されなかった場合、メインCPUは、開閉入賞口2151が閉鎖したことに基づいて、「時短当り」に基づく時短制御を開始するようにするとよい。
(時短遊技状態の終了タイミング)
時短遊技状態が終了するタイミングは、例えば、「時短制御が実行される遊技状態において、セットされた時短回数にわたって特別図柄の可変表示が実行された場合」、「時短制御が実行される遊技状態において、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて大当り遊技状態に制御された場合」または「時短当落判定処理の結果が時短当りであったにもかかわらず時短回数が0回にセットされた場合」等である。
なお、時短制御が実行される遊技状態において、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて小当り遊技制御処理が実行された場合は、小当り遊技制御処理の終了後も時短制御が継続して実行される。
なお、第3のパチンコ遊技機や第6のパチンコ遊技機においては、時短制御の実行中に、特別図柄の当り判定処理が役物開放当りであることを示す停止図柄態様が導出されたことによってVアタッカー2152が作動して開閉入賞口2151が開放されたものの、V入賞口2155への遊技球の通過が検出されずに大当り遊技制御処理が開始されなかった場合、メインCPU2201は、開閉入賞口2151が閉鎖した後も時短制御を継続して実行する。
(時短回数書き換え)
時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)において時短当落判定処理を実行し、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、時短回数を書き換えてもよいし、時短回数の書き換えを行わない(すなわち、実行中の時短制御における時短回数を消化するまで時短制御を実行する)ようにしてもよい。
なお、時短回数を書き換える場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、実行中の時短制御における時短回数を消化した時点で書き換えて(セットして)もよいし、特別図柄の当り判定処理の実行時にセットしてもよいし、特別図柄の可変表示の開始時や停止時にセットしてもよいし、時短当落判定処理時にセットしてもよいし、さまざまなタイミングでセットすることができる。なお、時短当落判定処理時にセットする場合、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、実行中の時短制御における時短回数に上書きすることとなる。また、「時短回数を書き換える」および「従前の時短回数に加算する」のうち予めいずれかに定めて、この予め定められた条件を満たす態様で時短回数をセットするようにしてもよい。
(時短当り確率)
第1始動口または第2始動口への遊技球の入賞に基づいて時短当落判定処理を行う場合、第1始動口への遊技球の入賞に基づいて行われる時短当落判定処理(以下、「第1時短当落判定処理」と称する)と、第2始動口への遊技球の入賞に基づいて行われる時短当落判定処理(以下、「第2時短当落判定処理」と称する)とで、時短当り確率が異なるようにしてもよい。例えば、第1時短当落判定処理が行われた場合の時短当り確率よりも第2時短当落判定処理が行われた場合の時短当り確率を高くしてもよいし、第2時短当落判定処理が行われた場合の時短当り確率よりも第1時短当落判定処理が行われた場合の時短当り確率を高くしてもよいし、第1時短当落判定処理が行われた場合と第2時短当落判定処理が行われた場合とで時短当り確率を同じまたはほぼ同じ確率としてもよい。
(時短当落判定処理の結果表示)
時短当落判定処理の結果(時短当りであるか時短ハズレであるか)を表示する時短当落判定結果表示部、または/および、時短当落判定処理の結果(時短当り)に基づいて決定された時短回数を表示する当選時短回数表示部を設けてもよい。時短当落判定結果表示部または/および当選時短回数表示部は、特別図柄表示部等を備えるLED表示群に設けて、メインCPUにより制御されるようにするとよい。ただし、これに代えてまたは加えて、サブCPUにより、例えば液晶表示装置等の表示装置に、時短当落判定処理の結果または/および時短当りに基づいて決定された時短回数を表示するようにしてもよい。
(インターバル)
特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであって且つ時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、当該ゲームにおいて特別図柄の可変表示を停止した後のインターバル時間を、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであって且つ時短当落判定処理の結果が「時短ハズレ」である場合の上記のインターバル時間よりも長くしてもよい。なお、装飾図柄の可変表示は特別図柄の可変表示と同期するため、この場合、サブCPUは、上記のインターバル時間が経過するまでの間、「時短当り」であることを示す演出画像を例えば液晶表示装置等の表示装置に表示することが好ましい。
また、第3のパチンコ遊技機や第6のパチンコ遊技機において、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであって且つこの役物開放当りに基づいて大当り遊技制御処理が実行されない場合、メインCPU2201は、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるときの役物開放当りにかかる動作終了後のインターバル時間を、時短当落判定処理の結果が「時短ハズレ」であるときの上記のインターバル時間よりも長くしてもよいし、同じまたは略同じ時間としてもよい。
[9-3.遊技媒体の管理にかかわる拡張例]
本明細書に記載された第1のパチンコ遊技機~第8のパチンコ遊技機は、遊技媒体を用いて遊技を行い、その遊技の結果に基づいて特典(例えば、賞球、賞データ等)が付与される形態全ての遊技機に適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体(例えば、遊技球、メダル等)が発射されたり投入されたりすることで遊技を行い、その遊技の結果に基づいて遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、封入された遊技球を循環させて行う遊技やメダルレスで行う遊技を可能とするものであってもよい。また、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路に装着され(接続され)、遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
封入された遊技球を循環させて遊技を行う遊技機の場合、遊技媒体としての遊技球が外部に排出されずに遊技可能に構成されているため、入賞したとき、賞球が払い出されることに代えて遊技媒体としての賞球データが付与される。この明細書において、「払い出される遊技価値」には、賞球および賞球データのいずれの意味も含まれる。例えば、賞球数が15個の入賞口に入賞した場合、封入式の遊技機であれば、15個の賞球に対応する価値の賞球データが付与される。また、遊技価値は、必ずしも賞球や賞球データに限定されず、賞球や賞球データに相当するものであればよい。
また、主制御回路に接続された遊技媒体管理装置が管理する場合、遊技媒体管理装置は、ROMおよびRWM(あるいはRAM)を有して、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱い装置と所定のインターフェイスを介して双方向通信機能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)若しくは遊技媒体の払出に係る役に入賞(当該役が成立)した場合の、遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払出を行上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、または遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、これら実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、パチンコ遊技機の前面に、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)を設けることとし、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることができる性能を有し、また、遊技者が直接操作する場合の他、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有し、また、外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられている場合には、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対しいずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後遊技の結果所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際にはいずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンタ等に持っていくか、または他の台で記録された遊技媒体に基づいて遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では全遊技媒体を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機または遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、記録媒体を排出するだけに限らず、現金または現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしてもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、会員記録媒体に貯留して後日再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機または遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置または遊技媒体管理装置に対し遊技媒体または有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際にはワンタイムパスワード等遊技者にしか知り得ない情報を設定することや遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記録するようにしてもよい。
また、上記では、遊技媒体管理装置を、パチンコ遊技機に適用する場合について説明しているが、パチスロ機や、遊技球を用いるスロットマシンや、封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
このように、上述した遊技媒体管理装置を設けることにより、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合と比べて、遊技機内部の部品点数を減らすことができ、遊技機の原価および製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができるとともに、部品を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことにもなる。また、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
また、遊技媒体が外部に排出されずに遊技可能に構成された封入式の遊技機と、該遊技機に対して、遊技媒体の消費、貸出および払出に伴う遊技媒体の増減に関するデータを通信ケーブルを介して光信号によって送受信が可能に接続された遊技媒体管理装置と、を有する遊技システムに本発明を適用した場合には、遊技システムを以下のように構成してもよい。
以下に、封入式の遊技機の概略を説明する。封入式の遊技機において、発射装置は、遊技領域の上方に位置し、遊技領域に対して上方から遊技媒体としての遊技球を発射する。遊技者がハンドルを操作すると、払出制御回路により球送りソレノイドが駆動させられ、球送り杵が発射台の方向へと、待機状態の遊技球を押し出す。これにより、遊技球が発射台へ移動する。また、待機位置から発射台への経路には減算センサが設けられており、発射台へ移動する遊技球を検出する。減算センサによって遊技球が検出された場合には、持ち球数が1減算される。このように、遊技領域に対して上方から遊技媒体としての遊技球を発射するように構成されているため、封入式の遊技機ではいわゆる戻り球(ファール球)を回避することができる。そして、遊技領域を転動した後に遊技領域から排出された遊技球は、球磨き装置によって磨かれる。球磨き装置によって磨かれた遊技球は、揚送装置によって上方へと搬送され、発射装置に導かれる。遊技球は封入式の遊技機の外部に排出されずに、当該遊技機において一定数(例えば、50個)の遊技球が一連の経路を循環するように構成されている。また、球磨き装置を設けずに、遊技球を遊技機の外部に排出する排出機構と、遊技機の外部で磨き上げた遊技球を遊技球の内部に取り込む取込機構とを設けるようにしてもよい。この場合、取込機構は、取込専用の樋を設けてもよいし、遊技領域に設けられた入賞口から取り込むように構成してもよい。
封入式の遊技機では、遊技球が遊技機の外部に排出されないため、遊技球を一時的に保持するための上皿や下皿は設けられていない。封入式の遊技機では遊技球が外部に排出されないことから、遊技者の手元に遊技球が実際にあるわけではなく、遊技を行うことにより遊技球が現実に増減するわけではない。封入式の遊技機において、遊技者は遊技媒体管理装置からの貸出により持ち球を得てから遊技を開始する。ここで、持ち球を得るとは、遊技者が、データ管理上、遊技媒体を得ることをいう。そして、発射装置から遊技球が発射されることにより持ち球が消費され、持ち球数が減少する。また、遊技球が遊技領域に設けられた各入賞口等を通過することにより、入賞口に応じて設定された条件に従った数だけ払出が行われ、持ち球数が増加する。さらに、遊技媒体管理装置からの貸出によっても、持ち球数が増加する。また、例えば、遊技の終了によって封入式の遊技機に記憶される遊技価値(すなわち持ち球)の全部を清算したり、持ち球の一部を遊技媒体管理装置に送信する操作を行ったりすることによって、持ち球の全部または一部が遊技媒体管理装置で管理される遊技価値に統合される場合、封入式の遊技機に記憶される遊技価値は、減算またはクリアされ、持ち球数は減少する。さらに、遊技領域の上方から遊技球が発射されるタイプの遊技機にはファール球の概念がないが、従来の遊技機のように下方から遊技球が発射される場合にはファール球が発生しうる。そのため、下方から遊技球が発射されるタイプの遊技機の場合、ファール球の発生有無によっても、持ち球数の増減が発生する。なお、「遊技媒体の消費、貸出および払出」とは、持ち球の消費、貸出および払出が行われることを示す。また、「遊技媒体の増減」とは、消費、貸出および払出によって持ち球数が増減することを示す。また、「遊技媒体の消費、貸出および払出に伴う遊技媒体の増減に関するデータ」とは遊技球が発射されることによる持ち球の減少と、貸出および払出による持ち球の増加とに関するデータである。
封入式の遊技機は、払出制御回路およびタッチパネル式である液晶表示装置を有している。払出制御回路は、遊技球が各入賞口等の通過を検出する各種センサに接続されている。払出制御回路は、持ち球数を管理している。例えば、遊技球が各入賞口を通過した場合には、そのことによる遊技球の払出個数を持ち球数に加算する。また、遊技球が発射されると持ち球数を減算する。払出制御回路は、遊技者の操作により、持ち球数に関するデータを遊技媒体管理装置へ送信する。また、上記の液晶表示装置は遊技機の上部に位置し、遊技媒体管理装置で管理する遊技価値から持ち球への変換(球貸し)や、持ち球の計数(返却)の要求を受け付ける。そして、これらの要求を遊技媒体管理装置を介して払出制御回路に伝え、払出制御回路が現在の持ち球数に関するデータを遊技媒体管理装置に送信するように指示する。ここで、「遊技価値」とは、貨幣・紙幣、プリペイド媒体、トークン、電子マネーおよびチケット等であり、遊技媒体管理装置によって持ち球に変換することが可能であるものを示す。なお、この第2実施形態において、遊技媒体管理装置は、いわゆるCRユニットであり、紙幣およびプリペイド媒体等を受付可能に構成されている。また、計数された持ち球は、遊技システムが設置される遊技場などにおいて、景品交換等に用いることができる。
また、封入式の遊技機は、バックアップ電源を有している。これにより、夜間等に電源をOFFにした場合であっても、OFFにする直前のデータを保持することができる。また、このバックアップ電源により、例えば、扉開放センサによる扉枠開放の検出を継続して実行させてもよい。これにより、夜間に不正行為を行われることも防止することができる。なお、この場合は、扉枠が開放された回数等の情報を記憶するものであってもよい。さらに、電源が投入された際に、扉枠が開放された回数等の情報を、遊技機の液晶表示装置等に出力するものであってもよい。
なお、封入式の遊技機は、遊技者が遊技球に触れることができないように構成されていればよく、例えば、遊技球を島設備で循環させずに当該遊技機のみで循環させるタイプのもの、および、遊技球が島設備を循環するものの遊技者が遊技球に触れることができないタイプのもの等も、封入式の遊技機に含まれる。
遊技媒体管理装置は、遊技機接続基板を有している。遊技媒体管理装置は、遊技機接続基板を介して、遊技機とのデータ(送信信号)の送受信を行うように構成されている。送受信されるデータは、主制御回路に設けられたCPUの固有ID、払出制御回路に設けられたCPUの固有ID、遊技機に記憶された遊技機製造業者コード、セキュリティチップの製造業者コード、遊技機の型式コードなどの情報である。そして、遊技機および前記遊技媒体管理装置のいずれか一方を送信元とし他方を送信先として、送信元が送信信号を送信した際に、上記送信信号を受信した送信先が上記送信信号と同じ信号である確認用信号を上記送信元に送信し、上記送信元は、上記送信信号と上記確認用信号とを比較して、これらが同一か否かを判別するようにしている。
このように、送信元において、送信先から送信された確認用信号を送信信号と比較して、これらが同一か否かを判別することにより、送信元から送信した信号が改ざんされることなく、送信元に送信されていることを確認することができる。これにより、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を改ざんする等の不正行為を抑制することができる。
また、上記遊技システムにおいて、上記送信元は信号を変調する変調部を有し、該変調部により変調された信号を上記送信信号として送信し、上記送信先は上記変調部により変調された信号を復調する復調部を有することとしてもよい。
これにより、仮に、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を読み取られたとしても、この信号の解読は困難であり、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を改ざんする等の不正行為を抑制することができる。
また、上記遊技システムにおいて、上記送信先は、上記送信元からの上記送信信号を受信した際に、上記送信信号を受信したことを示す信号である承認信号を、上記確認用信号とは別に上記送信元に送信することとしてもよい。
これにより、送信信号と確認用信号とを比較することにより、正規の信号の送受信が行われたことを確認するだけでなく、承認信号に基づいて正規の信号の送受信が行われたことを確認することができるので、不正行為の抑制をより強化することができる。また、主制御回路と遊技媒体管理装置とを直接通信接続するのではなく、主制御回路と遊技媒体管理装置との間に枠制御回路を設けて、枠制御回路を経由して主制御回路と遊技媒体管理装置とを通信接続するようにしてもよい。また、主制御回路とは別に発射制御回路を設け、発射制御回路と遊技媒体管理装置との間に枠制御回路を設けるように構成してもよい。この場合、主制御回路や発射制御回路のエラー制御を枠制御回路で行うようにしてもよい。
また、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して行われる場合、メインCPUは、第1特別図柄および第2特別図柄の両方が大当り図柄を示す図柄組合せで停止することがないように処理を行う。
詳述すると、メインCPUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示の両方を行っているときに、一方の特別図柄が大当り図柄を示す図柄組合せで停止した場合は、他方の特別図柄を、特別抽選の結果にかかわらずハズレを示す図柄組合せで強制的に停止させる制御を行う。一方の特別図柄が大当り図柄を示す図柄組合せで停止すると、上述したとおり一般遊技状態から大当り遊技状態に移行するが、この大当り遊技状態では、第1特別図柄の始動条件および第2特別図柄の始動条件のいずれも成立せず、メインCPUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示のいずれも新たに行わない。
また、メインCPUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示の両方を行っているときに、一方の特別図柄が小当り図柄を示す図柄組合せで停止した場合は、一般遊技状態から小当り遊技状態への移行(小当り図柄を示す図柄組合せで停止したこと)に基づいて他方の特別図柄の変動時間の計時を中断し、小当り遊技状態から一般遊技状態への移行(小当り遊技の終了)に基づいて他方の特別図柄の変動時間の計時を再開する処理を行う。一方の特別図柄が小当り図柄を示す図柄組合せで停止すると、上述したとおり一般遊技状態から小当り遊技状態に移行するが、この小当り遊技状態では、第1特別図柄の始動条件および第2特別図柄の始動条件のいずれも成立せず、メインCPUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示のいずれも新たに行わない。ただし、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示の両方を行っているときに、一方の特別図柄が小当り図柄を示す図柄組合せで停止した場合、メインCPUは、可変表示中の他方の特別図柄について、見掛け上は可変表示中と同様の態様でLED群で構成される特別図柄の可変表示を行うが、上述したとおり変動時間の計時は中断する。
[9-4.時短遊技状態であることの状態表示]
A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態に制御されている場合、時短遊技状態であることをあらわす時短状態表示部を設けてもよい。時短状態表示部は、特別図柄表示部等を備えるLED表示群に設けて、メインCPUにより制御されるようにするとよい。
また、時短遊技状態であることをあらわす時短状態表示部を設ける場合、A時短遊技状態であることをあらわすA時短状態表示部と、B時短遊技状態であることをあらわすB時短状態表示部と、C時短遊技状態であることをあらわすC時短状態表示部と、を設けてもよい。この場合、メインCPUは、A時短遊技状態であれば、A時短遊技状態であることを外観で把握できる特定態様が表示されるようA時短状態表示部を制御し、B時短遊技状態であれば、B時短遊技状態であることを外観で把握できる特定態様が表示されるようB時短状態表示部を制御し、C時短遊技状態であれば、C時短遊技状態であることを外観で把握できる特定態様が表示されるようC時短状態表示部を制御するようにするとよい。さらに、複数の時短遊技状態が重ねて実行されている場合、メインCPUは、重ねて実行されている時短状態表示部の全部を表示するようにするとよい。
また、A時短状態表示部と、B時短状態表示部と、C時短状態表示部とをそれぞれ設けなくとも、例えば、時短性能が同じ時短遊技状態については、共通の時短状態表示部としてもよい。例えば、B時短遊技状態の時短性能とC時短遊技状態の時短性能とが同じであって、これらの時短性能がA時短遊技状態の時短性能と異なる場合、A時短遊技状態であることをあらわすA時短状態表示部と、B時短遊技状態またはC時短遊技状態であることをあらわすBC共通時短状態表示部とを設けて、メインCPUにより制御されるようにするとよい。
また、サブCPUにより、例えば液晶表示装置等の表示領域に、時短遊技状態であること、時短遊技状態である場合は時短遊技状態の種類、または/および時短回数(時短残回数を含む)を表示するようにしてもよい。
[9-5.時短遊技状態についての外端信号]
A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態に制御されている場合、メインCPUは、時短遊技状態であることをあらわす時短信号を、外部端子板4184から外部(例えば、島コンピュータやホールコンピュータ4186)に送信するが、この場合、時短遊技状態の種類を区別しない時短信号を送信してもよいし、いずれの時短遊技状態に制御されているかを示す信号すなわち時短遊技状態の種類を区別して送信してもよい。時短遊技状態の種類を区別して時短信号を送信する場合、メインCPUは、例えば、A時短遊技状態である場合はA時短信号を送信し、B時短遊技状態である場合はB時短信号を送信し、C時短遊技状態である場合はC時短信号を送信する。また、複数の時短遊技状態が重ねて実行されている場合、メインCPUは、実行されている複数の時短信号を送信するようにするとよい。
また、時短性能が同じ時短遊技状態については、共通の時短信号を送信するようにしてもよい。例えば、B時短遊技状態の時短性能とC時短遊技状態の時短性能とが同じであって、これらの時短性能がA時短遊技状態の時短性能と異なる場合、メインCPUは、A時短遊技状態である場合はA時短信号を送信し、B時短遊技状態またはC時短遊技状態である場合はBC共通時短信号を送信するようにするとよい。
[9-6.「時短当り」の場合のインターバル]
特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、当該ゲームにおいて特別図柄の可変表示を停止した後のインターバル時間を、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合の上記のインターバル時間よりも長くしてもよい。なお、装飾図柄の可変表示は特別図柄の可変表示と同期するため、この場合、サブCPUは、上記のインターバル時間が経過するまでの間、「時短当り」であることを示す演出画像を例えば液晶表示装置等の表示装置に表示することが好ましい。
また、第3のパチンコ遊技機や第6のパチンコ遊技機において、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPUは、当該ゲームにおいて特別図柄の可変表示を停止した後のインターバル時間を、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであって且つこの役物開放当りに基づいて大当り遊技制御処理が実行されない場合よりも長くしてもよいし、同じまたは略同じ時間としてもよい。
[10.付記]
[10-1.付記1]
従来より、所定の条件が成立すると図柄の可変表示が行われ、特別の結果が導出されると遊技者に有利な特別遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、特別の結果が導出されたときに制御される特別遊技状態の他に、特別の結果が導出されなくとも、高確率時間短縮状態において規定回数の可変表示が行われると高確率非時間短縮状態に移行させるようにした遊技機が開示されている(例えば、特開2016-174800号公報参照)。
特開2016-174800号公報に記載の遊技機は、高確率時間短縮状態から高確率非時間短縮状態に移行させて、通常遊技状態よりも有利な遊技状態にするといった新たな遊技性を備えたものであるが、近年、さらに新たな遊技性を備える遊技機が望まれている。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、新たな遊技性を備える遊技機を提供することにある。
この点、付記1の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定条件の成立に基づいて特別図柄抽選を行う特別図柄抽選手段(例えば、特別図柄可変表示開始処理(S93)を行うメインCPU201)と、
所定の表示領域にて特別図柄の可変表示を行い、前記特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する特別図柄制御手段(例えば、特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、
遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段(例えば、特別図柄遊技終了設定処理(S282)等を行うメインCPU201)と、
を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記特別図柄の可変表示が行われうる期間である通常遊技状態と、
前記特別図柄の可変表示が行われない期間であり、前記通常遊技状態より有利な特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)と、
前記特別図柄の可変表示が行われうる期間であり、前記通常遊技状態より有利な特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)と、を含む複数の遊技状態のいずれかに制御可能であり、
前記特別図柄制御手段は、
前記特別遊技状態に移行されることを示す特別停止態様(例えば、大当り表示態様)と、
前記特別図柄抽選の結果がハズレであることを示すハズレ停止態様(例えば、ハズレの表示態様)と、
前記特定遊技状態に移行されることを示す特定停止態様(例えば、時短当りの表示態様)と、を含む複数の停止態様のいずれかを導出可能である
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特別図柄の可変表示が行われうる期間において、遊技者に有利な遊技状態として、特別遊技状態とは別に特定遊技状態を設け、特定停止態様が導出されると特定遊技状態に移行されるといった、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記特別停止態様が導出された場合、前記特別遊技状態に移行し、該特別遊技状態の終了後、前記特定遊技状態に移行可能であり、
前記特定停止態様が導出された場合、前記特別遊技状態に移行することなく、前記特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特定停止態様が導出された場合、特別遊技状態に移行することなく特定遊技状態に移行するため、徒に射幸性を高めることを抑制しつつ、新たな遊技性を提供することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記ハズレ停止態様が導出された場合、該ハズレ停止態様が導出されたときの遊技状態を継続可能な遊技状態継続制御手段(例えば、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合に特別図柄遊技終了処理で確変フラグおよび時短フラグのいずれもセットまたはリセットしないメインCPU201)と、
前記ハズレ停止態様が導出される場合であっても、特別条件が成立する場合(例えば、天井カウンタが天井値に達した場合)には、前記遊技状態継続制御手段による前記遊技状態を継続させることなく、前記特定遊技状態に移行可能な特定遊技状態移行制御手段(例えば、B時短制御態様決定処理を行うメインCPU201)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、ハズレ停止態様が導出された場合であっても所定条件が成立した場合に特定遊技状態に移行しうるといった、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能となる。なお、ハズレ停止態様が導出された場合であっても所定条件が成立した場合とは、例えば、複数種類の特別遊技状態のうち特定の特別遊技状態が終了したとき等が相当する。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定停止態様には、
第1特定停止態様(例えば、選択図柄コマンド「z0」の態様)と、
前記第1特定停止態様とは異なる第2特定停止態様(例えば、選択図柄コマンド「z1」の態様)と、が少なくとも含まれており、
前記遊技状態制御手段は、
前記第1特定停止態様が導出された場合と、前記第2特定停止態様が導出された場合とで、有利度合い(例えば、時短回数)が異なる前記特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、バリエーションを持たせることで遊技性の幅を広げることができ、射幸性を抑制しつつも面白みのある遊技性を提供することが可能となる。
(5)上記(2)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
遊技領域に設けられる特定領域(例えば、通過ゲート126)と、前記特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて普通図柄抽選を行う普通図柄抽選手段(例えば、普通図柄の可変表示開始処理(S293)を行うメインCPU201)と、
所定の表示領域にて普通図柄の可変表示を行い、前記普通図柄抽選の結果が導出されるよう制御する普通図柄制御手段(例えば、普通図柄の可変表示終了処理(S294)を行うメインCPU201)と、
普通図柄当りを示す普通図柄当り停止態様が前記普通図柄制御手段により導出されると、前記特別図柄抽選の実行契機となる前記所定条件の成立を容易にする特別図柄抽選容易化手段(例えば、普通電動役物開放処理(S296)を行うメインCPU201)と、
前記普通図柄当りが導出される普通図柄確率を変更可能な普通図柄確率制御手段(例えば、時短設定処理(S238)を行うメインCPU201)と、
をさらに備え、
前記普通図柄確率制御手段は、
前記特定停止態様が導出されたことによって前記特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に移行された場合、前記普通図柄確率を変更せず(例えば、普通図柄の当り判定テーブルを参照して普通図柄の当り判定処理を行うメインCPU201)、
前記特別停止態様が導出されたことによって前記特別遊技状態の終了後に前記特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に移行された場合、前記普通図柄確率を変更可能である(例えば、普通図柄の当り判定テーブルを参照して普通図柄の当り判定処理を行うメインCPU201)
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機によれば、特別遊技状態の終了後にも特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に移行されるようにし、特定停止態様が導出されたことによって特定遊技状態に移行した場合には普通図柄確率が変更されないもの、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態に移行した場合には普通図柄確率が変更される。このように、移行契機が異なる複数の特定遊技状態を設けて、移行契機によって普通図柄確率を変更可能とすることで、遊技性の幅を広げることができ、面白みのある遊技性を提供することが可能となる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記特別停止態様が導出された場合、前記特別遊技状態の終了後、前記通常遊技状態および前記特定遊技状態と比べて前記特別停止態様が導出されやすい高確遊技状態に移行可能であり、
前記特別図柄制御手段は、
前記通常遊技状態と前記特定遊技状態と(例えば、S221がYES判定の場合)においては、前記特別停止態様および前記特定停止態様を少なくとも導出可能である一方、
前記高確遊技状態(例えば、S221がNO判定の場合)においては、前記特別停止態様を少なくとも導出可能である
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機によれば、遊技者の興趣が低下しがちである通常遊技状態と特定遊技状態とにおいて、特別停止態様および特定停止態様のいずれについても導出可能であるため、これらの遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、高確遊技状態においては、特別図柄抽選の結果が特定停止態様に対応する結果(例えば、時短当り)である場合、特定停止態様を導出するけれども特定遊技状態に移行しない態様と、特別図柄抽選の結果が特定停止態様に対応する結果であったとしても特定停止態様を導出しない態様と、特定停止態様に対応する結果をそもそも特別図柄抽選の結果に含まないように特別図柄抽選を行う態様とのいずれであってもよい。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄には第1特別図柄および第2特別図柄が含まれるとともに、前記所定条件には第1条件および第2条件が含まれており、
前記特別図柄抽選手段は、
前記第1条件の成立に基づいて第1特別図柄抽選を行う第1特別図柄抽選手段(例えば、S81およびS82の処理を行うメインCPU201)と、
前記第2条件の成立に基づいて第2特別図柄抽選を行い第2特別図柄抽選手段(例えば、S78およびS79の処理を行うメインCPU201)と、を有し、
前記特別図柄制御手段は、
前記第1特別図柄抽選が行われた場合は前記第1特別図柄の可変表示を行い、前記第2特別図柄抽選が行われた場合は前記第2特別図柄の可変表示を行い、
前記第1特別図柄の可変表示を行った場合と、前記第2特別図柄の可変表示を行った場合とで、前記特定停止態様の導出割合が異なりうる
ことを特徴とする。
上記(7)の遊技機によれば、第1特別図柄の可変表示を行った場合と第2特別図柄の可変表示を行った場合とで特定停止態様の導出割合が異なりうるため、遊技性の幅を広げることができ、面白みのある遊技性を提供することが可能となる。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
制御中の遊技状態が前記通常遊技状態である場合、前記特定停止態様が導出されると、該特定停止態様に応じた態様で前記特定遊技状態に移行可能(例えば、S244の処理を実行可能)である一方、
制御中の遊技状態が前記特定遊技状態である場合、前記特定停止態様が導出されたとしても、該特定停止態様に応じた態様で前記特定遊技状態に制御するのではなく、制御中の特定遊技状態に応じた態様が継続可能(例えば、S243の処理を実行可能)である
ことを特徴とする。
上記(8)の遊技機によれば、特定遊技状態に制御されているときに特定停止態様が導出された場合、制御中の特定遊技状態に応じた態様が継続する。すなわち、特定遊技状態において特定停止態様が導出されたとしてもこれが無効になるのではなく、遊技者にとっては、制御中の特定遊技状態が延長された場合と同様の効果を与えることができ、興趣を高めることが可能となる。
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記所定条件が成立すると、複数種類の乱数(例えば、特別図柄当り判定用乱数および特別図柄の図柄乱数)を取得する乱数取得手段(例えば、S392またはS399の処理を行うメインCPU201)を備え、
前記特別図柄抽選手段は、
前記複数種類の乱数のうち特定乱数(例えば、特別図柄当り判定用乱数)を用いて、前記特別図柄制御手段により導出される停止態様が、前記特別停止態様、前記ハズレ停止態様、および前記特定停止態様を含む複数の停止態様のいずれであるかを判定可能であり、
前記複数種類の乱数のうち前記特定乱数(例えば、特別図柄当り判定用乱数)とは異なる所定の乱数(例えば、図柄乱数)を用いて、前記特別停止態様の種類または前記特定停止態様の種類を決定可能である
ことを特徴とする。
上記(9)の遊技機によれば、特定乱数(例えば、特別図柄当り判定用乱数)を用いて、導出される停止態様すなわち抽選結果を判定し、特定乱数とは異なる所定の乱数(例えば、図柄乱数)を用いて特別停止態様の種類または特定停止態様の種類を決定可能である。そのため、導出される停止態様のみならず特別停止態様や特定停止態様の種類までをも特定乱数のみを用いて判定する場合と比べてセキュリティ性を高めることが可能となる。
(10)上記(2)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記特別停止態様が導出されたことによって前記特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に移行した場合、前記特定停止態様が導出されたことによって前記特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に移行した場合と比べて、前記特定遊技状態に制御される期間の期待値が小さくなるよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機によれば、特定停止態様が導出されたことによって特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に移行した場合と比べて、特別停止態様が導出されたことによって特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に移行した場合に優位性を持たせることができる。このようにすることで、通常遊技状態や特定遊技状態において徒に射幸性を高めることなく興趣の低下を抑制することが可能となる。
(11)上記(2)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記特別停止態様が導出されたことによって前記特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に移行した場合、前記特定停止態様が導出されたことによって前記特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に移行した場合と比べて、前記特定遊技状態に制御される期間の期待値が大きくなるよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(11)の遊技機によれば、特別停止態様が導出されたことによって特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に移行した場合と比べて、特定停止態様が導出されたことによって特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に移行した場合に優位性を持たせることができる。このような場合には、興趣が低下しがちである通常遊技状態や特定遊技状態における遊技性を高めることができ、興趣を高めることが可能となる。
付記1の遊技機によれば、新たな遊技性を備える遊技機を提供することができる。
[10-2.付記2]
付記2の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が特別図柄始動領域(例えば、始動口スイッチ121,141A,141B)を通過すると、特別図柄にかかわる乱数を取得する乱数取得手段(例えば、S392またはS399の処理を行うメインCPU201)と、
前記乱数取得手段により取得された乱数を用いて、特別結果と特定結果とを抽選結果に含む特別図柄抽選を行うことが可能な特別図柄抽選手段(例えば、特別図柄可変表示開始処理(S93)を行うメインCPU201)と、
特別図柄の可変表示を行い、前記特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する図柄制御手段(例えば、特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、
前記特別図柄の可変表示が行われて前記特別結果(例えば、大当りの表示態様)を示す特別停止態様が導出されると、特別図柄の可変表示が行われない特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、S145の処理を行うメインCPU201)と、
前記特別図柄の可変表示が行われる遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、特別図柄管理処理を行うメインCPU201)と、
を備え、
前記遊技状態制御手段は、
通常遊技状態と、
前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態)と、を含む複数の遊技状態のいずれかに制御可能であり、
前記特別図柄抽選の結果が前記特定結果(例えば、図112の選択図柄コマンド「0」~「2」の大当り)である場合、前記特定遊技状態の制御に関して、前記特別図柄抽選の結果が前記特別結果(例えば、図112の選択図柄コマンド「4」の大当り)である場合と比べて有利となるよう構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特別図柄抽選の結果が特定結果であると、特別図柄抽選の結果が特別結果である場合と比べて、特定遊技状態の制御に関して有利であるため、特定遊技状態に面白みを持たせることができ、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特別図柄抽選手段は、
前記図柄制御手段により前記特定停止態様(例えば、時短当りの表示態様)が導出されて前記特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に制御される場合、該特定遊技状態の終了条件を、前記乱数取得手段により取得された乱数値に基づいて決定可能である
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特定停止態様が導出されて特定遊技状態に制御された場合、特定遊技状態の終了条件が取得された乱数の値に基づいて決定されるため、特定遊技状態の終了タイミングが都度異なりうる。このようにすることで、遊技性に幅を持たせることができ、面白みのある遊技性を提供することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記特別停止態様が導出される可能性があることを示す特別表示演出(例えば、大当り系リーチ)と、前記特定停止態様が導出される可能性があることを示す特定表示演出(例えば、時短当り系リーチ)と、を含む複数の表示演出のいずれかを行うことが可能な示唆演出制御手段(例えば、サブCPU301)をさらに備える
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、特別停止態様が導出される可能性があることを示す特別表示演出のみならず、特定停止態様が導出される可能性があることを示す特定表示演出を表示可能であるため、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別停止態様が導出される確率が異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能であり、該セットされた設定値に対応する確率で前記特別停止態様が導出されるよう前記特別図柄抽選が行われる遊技機であって、
前記特別図柄抽選手段は、
前記特別図柄抽選を、前記複数の設定値のうち一の設定値(例えば、設定1)にセットされている場合と他の設定値(例えば、設定6)にセットされている場合とで、前記特別停止態様の導出確率が異なるように行う一方、前記特定停止態様の導出確率が同じとなるように行う
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、特別停止態様の導出確率を設定値に応じて異ならせつつ、特定停止態様の導出確率を同じにすることによって、セットされた設定値が低いような場合であっても、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(5)上記(4)に記載の遊技機において、
前記複数の設定値のうち一の設定値にセットされている場合と他の設定値にセットされている場合とで、前記特定停止態様の導出確率が同じであるものの、前記特定停止態様が導出された場合に制御される前記特定遊技状態の終了条件を異ならせることが可能である(例えば、設定1の場合の時短回数50回、設定6の場合の時短回数100回)
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機によれば、一の設定値にセットされている場合と他の設定値にセットされている場合とで、特定遊技状態に移行する確率を同じとすることで興趣の低下を抑制しつつ、終了条件を異ならせることで面白みを持たせることが可能となる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄抽選手段は、
前記特別停止態様が導出される確率が相対的に低い低確率と、前記特別停止態様が導出される確率が相対的に高い高確率とのうちいずれかで、前記特別図柄抽選を行うことが可能であるとともに、
前記低確率で前記特別図柄抽選が行われた場合に前記特別停止態様が導出される確率(例えば、図110に示される201分の1)および前記高確率で前記特別図柄抽選が行われた場合に前記特別停止態様が導出される確率(例えば、図110に示される200分の1)のいずれよりも相対的に高い確率(例えば、図110に示される6分の1)で、前記特定停止態様が導出されるように前記特別図柄抽選を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機によれば、特別停止態様の導出確率が低確率の場合および高確率の場合のいずれよりも高い確率で特定停止態様が導出されるため、これまでにない新たな遊技性を提供することができ、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記乱数取得手段は、
第1特別図柄にかかわる乱数を取得する第1乱数取得手段(例えば、S392の処理を行うメインCPU201)と、
第2特別図柄にかかわる乱数を取得する第2乱数取得手段(例えば、S399の処理を行うメインCPU201)と、を有し、
前記特別図柄抽選手段は、
前記第1乱数取得手段により取得された乱数を用いて前記特別結果と前記特定結果とを抽選結果に含む第1特別図柄抽選を行う第1特別図柄抽選手段(例えば、第1特別図柄可変表示開始処理(S93)を行うメインCPU201)と、
前記第2乱数取得手段により取得された乱数を用いて少なくとも前記特別結果を抽選結果に含む第2特別図柄抽選を行う第2特別図柄抽選手段(例えば、第2特別図柄可変表示開始処理(S93)を行うメインCPU201)と、を有し、
前記図柄制御手段は、
前記第1特別図柄の可変表示を行い、前記第1特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する第1図柄制御手段(例えば、第1特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、
前記第2特別図柄の可変表示を行い、前記第2特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する第2図柄制御手段(例えば、第2特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、を有し、
前記第2特別図柄抽選の結果が前記特別結果(例えば、選択図柄コマンド「z7」または「z8」の大当り)である場合、前記第1特別図柄抽選の結果が前記特別結果(例えば、選択図柄コマンド「z3」または「z4」の大当り)である場合および前記第1特別図柄抽選の結果が前記特定結果(例えば、選択図柄コマンド「z0」~「z2」の時短当り)である場合よりも有利となるよう構成されている
ことを特徴とする。
上記(7)の遊技機によれば、第2特別図柄抽選の結果が特別結果である場合、第1特別図柄抽選の結果が特別結果である場合および第1特別図柄抽選の結果が特定結果である場合のいずれよりも有利となるため、第2特別図柄抽選が行われる遊技では、遊技者の興趣を高めることが可能となる。
(8)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記乱数取得手段は、
第1特別図柄にかかわる乱数を取得する第1乱数取得手段(例えば、S392の処理を行うメインCPU2201)と、
第2特別図柄にかかわる乱数を取得する第2乱数取得手段(例えば、S399の処理を行うメインCPU2201)と、を有し、
前記特別図柄抽選手段は、
前記第1乱数取得手段により取得された乱数を用いて前記特別結果と前記特定結果とを抽選結果に含む第1特別図柄抽選を行う第1特別図柄抽選手段(例えば、第1特別図柄可変表示開始処理(S2013)を行うメインCPU2201)と、
前記第2乱数取得手段により取得された乱数を用いて少なくとも前記特別結果を抽選結果に含む第2特別図柄抽選を行う第2特別図柄抽選手段(例えば、第2特別図柄可変表示開始処理(S2013)を行うメインCPU2201)と、を有し、
前記図柄制御手段は、
前記第1特別図柄の可変表示を行い、前記第1特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する第1図柄制御手段(例えば、第1特別図柄可変表示終了処理(S2014)を行うメインCPU2201)と、
前記第2特別図柄の可変表示を行い、前記第2特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する第2図柄制御手段(例えば、第2特別図柄可変表示終了処理(S2014)を行うメインCPU2201)と、を有し、
前記第1特別図柄抽選および前記第2特別図柄抽選の結果には特殊結果(例えば、役物開放当り)がさらに含まれており、
前記遊技機は、
前記第1特別図柄の可変表示または前記第2特別図柄の可変表示が行われて前記特殊結果を示す特殊停止態様(例えば、役物開放当りの表示態様)が導出されると、所定領域(例えば、V入賞装置2150)への遊技球の進入が可能または容易となるよう制御する進入制御手段(例えば、メインCPU2201)と、
前記所定領域に進入した遊技球が通過可能な特別領域(例えば、V入賞口2155)と、
をさらに備え、
前記特別遊技状態制御手段は、
前記特別領域を遊技球が通過すると、特別図柄の可変表示が行われない特別遊技状態(例えば、第2のルートを経た大当り遊技状態)に制御可能であり、
前記第1特別図柄抽選手段は、
前記第1特別図柄の可変表示が行われて前記特殊停止態様が導出される確率(例えば、0)と、前記第2特別図柄の可変表示が行われて前記特殊停止態様が導出される確率(例えば、1.17分の1)とが異なるように、前記第1特別図柄抽選を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(8)の遊技機によれば、特別図柄抽選の結果が特定結果であると特定遊技状態に制御されるようにした新たな遊技性を、特殊停止態様が導出されると所定領域への遊技球の進入が可能または容易となり、この所定領域に進入した遊技球が特別領域に進入すると、特別遊技状態に移行する所謂1種2種混合機にも適用することができる。そのため、所謂1種2種混合機についても、これまでにない新たな遊技性を提供することが可能尾となる。
(9)上記(8)に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態には、
第1特定遊技状態と、第2特定遊技状態と、第3特定遊技状態と、が含まれており、
前記第1特定遊技状態、前記第2特定遊技状態、および前記第3特定遊技状態それぞれの終了条件には、
前記第1特別図柄の可変表示回数と前記第2特別図柄の可変表示回数との合計が第1所定数となった場合に前記特定遊技状態を終了する第1終了条件(例えば、図91の時短の終了条件L)と、前記第2特別図柄の可変表示回数が第2所定数となった場合に前記特定遊技状態を終了する第2終了条件(例えば、図91の時短の終了条件M)と、前記特殊停止態様の導出回数が第3所定数となった場合に前記特定遊技状態を終了する第3終了条件(例えば、図91の時短の終了条件N)と、が含まれており、
前記第1終了条件と前記第2終了条件と前記第3終了条件とのうち少なくともいずれかの終了条件が、前記第1特定遊技状態と前記第2特定遊技状態と前記第3特定遊技状態とのうち少なくともいずれかの特定遊技状態において異なる
ことを特徴とする。
上記(9)の遊技機によれば、特定遊技状態の終了条件にバリエーションを持たせることによって遊技性に幅を持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
(10)上記(8)に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態は、
第1特定遊技状態と、第2特定遊技状態と、第3特定遊技状態と、のうち少なくとも二つの特定遊技状態を含み、
前記第1特定遊技状態、前記第2特定遊技状態、および前記第3特定遊技状態それぞれの終了条件には、前記特別図柄の可変表示回数(例えば、時短回数)が含まれており、
前記遊技状態制御手段は、
前記第1特定遊技状態と前記第2特定遊技状態と前記第3特定遊技状態とのうちいずれか一の特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)において他の特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)への移行条件が成立した場合、
前記一の特定遊技状態についての終了条件が成立するまでに行うことが可能な前記特別図柄の可変表示回数と、前記他の特定遊技状態についての終了条件が成立するまでに行うことが可能な前記特別図柄の可変表示回数とのうち、多い方の可変表示回数にわたって前記特別図柄の可変表示が行われるまで、有利度合いにかかわらず前記一の特定遊技状態と同じ態様で制御可能(例えば、S243の処理を実行可能)である
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機によれば、特定の遊技状態の終了条件については遊技者にとって不利益とならないことを担保しつつ、一の特定遊技状態と同じ態様で行われるようにすることで、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(11)上記(1)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記通常遊技状態(例えば、低確低ベース状態)と、
前記特別停止態様が導出される確率が前記通常遊技状態よりも高いものの、前記特別図柄抽選の実行頻度が前記通常遊技状態と同じ高確非特定遊技状態(例えば、高確低ベース状態)と、
前記特別停止態様が導出される確率が前記通常遊技状態と同じであるものの、前記特別図柄抽選の実行頻度が前記通常遊技状態よりも高い低確特定遊技状態(例えば、低確高ベース状態)と、
前記特別停止態様が導出される確率および前記特別図柄抽選の実行頻度のいずれもが前記通常遊技状態よりも高い高確特定遊技状態(例えば、高確高ベース状態)と、のいずれかに制御可能であり、
前記遊技機は、
前記通常遊技状態と、前記低確特定遊技状態と、前記高確特定遊技状態とを外観で把握困難な態様な表示演出が行われるよう制御可能な表示演出制御手段を備える
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機によれば、高確非特定遊技状態と低確特定遊技状態と高確特定遊技状態とで、外観で把握困難な態様な表示演出が行われるため、遊技に面白みを持たせることが可能となり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(12)上記(11)に記載の遊技機において、
前記遊技機は、
前記遊技領域の第1領域(例えば、左側領域106)に向けて遊技球が発射される第1態様(例えば、左打ち)と、
前記遊技領域の第2領域(例えば、右側領域107)に向けて遊技球が発射される第2態様(例えば、右打ち)と、
を含む複数の態様のいずれかで遊技を行うことが可能であるとともに、遊技状態に応じて前記第1態様または前記第2態様で遊技が行われるよう構成されており、
前記通常遊技状態と、前記低確特定遊技状態と、前記高確特定遊技状態とにおいては前記第1態様で遊技が行われる一方、
前記高確非特定遊技状態においては前記第2態様で遊技が行われるよう構成されてなる
ことを特徴とする。
上記(12)の遊技機によれば、通常遊技状態と低確特定遊技状態と高確特定遊技状態とにおいては第1態様で遊技が行われる一方、高確非特定遊技状態においては第2態様で遊技が行われるため、高確非特定遊技状態を、他の遊技状態と異なり特別な遊技状態であると遊技者に把握させることが可能となる。
(13)上記(11)または(12)に記載の遊技機において、
前記遊技領域に向けて発射された遊技球が所定の入賞領域を通過したことに基づいて賞球または賞データを払い出す払出手段(例えば、払出・発射制御回路400)をさらに備え、
前記通常遊技状態と、前記低確特定遊技状態と、前記高確特定遊技状態とにおいては、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1未満であって、
前記高確非特定遊技状態においては、単位時間あたりの発射球数に対する賞球数の期待値が1を超えることが可能である
ことを特徴とする。
上記(13)の遊技機によれば、高確非特定遊技状態を、他の遊技状態と比べて有利な遊技状態とすることで、興趣を高めることが可能となる。
(14)上記(11)~(13)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記通常遊技状態(例えば、低確低ベース状態)において前記特別停止態様(例えば、選択図柄コマンド「z3」の大当り)が導出されると、前記特別遊技状態の終了後、前記高確特定遊技状態に移行させずに前記高確非特定遊技状態に移行させることが可能である
ことを特徴とする。
上記(14)の遊技機によれば、通常遊技状態において特別停止態様が導出されると高確非特定遊技状態に移行させることが可能であるため、通常遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
付記2の遊技機によれば、新たな遊技性を備える遊技機を提供することができる。
[10-3.付記3]
付記3の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技の進行にかかる制御を行う主制御手段(例えば、主制御回路200)と、
演出にかかわる制御を行う演出制御手段(例えば、サブ制御回路300)と、
を備え、
前記主制御手段は、
所定条件が成立すると始動情報(例えば、各種乱数)を取得する始動情報取得手段(例えば、S392またはS399の処理を行うメインCPU201)と、
変動開始条件が成立すると、前記始動情報取得手段により取得された始動情報を用いて、特別結果(例えば、大当り)、特定結果(例えば、時短当り)、およびハズレを少なくとも抽選の結果に含む抽選を行う抽選手段(例えば、特別図柄可変表示開始処理(S93)を行うメインCPU201)と、
前記変動開始条件が成立すると、所定の表示領域にて図柄の可変表示を行い、前記抽選の結果が導出されるよう制御する図柄制御手段(例えば、特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、特別図柄遊技終了設定処理(S282)等を行うメインCPU201)と、
前記抽選手段による抽選に先立って、該抽選の結果を先行判定可能な先行判定手段(例えば、先読み判定処理(S396)を行うメインCPU201)と、
遊技の進行にかかわる情報を前記演出制御手段に送信する情報送信手段(例えば、S322の処理を行うメインCPU201)と、
を有し、
前記遊技状態制御手段は、
前記特別結果を示す特別停止態様(例えば、大当りの表示態様)が導出されると、前記図柄の可変表示が行われない特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)と、
前記特定結果を示す特定停止態様(例えば、時短当りの表示態様)が導出されると、前記図柄の可変表示が行われる遊技状態であって、通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)と、を含む複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能であり、
前記演出制御手段は、
前記情報送信手段から送信された情報を受信し、該情報に基づく演出が所定の演出表示領域に表示されるよう制御可能であって、
前記抽選手段による抽選の結果を示す情報を受信すると、前記図柄の可変表示に伴って当該演出(例えば、当該変動に対応する変動演出)が行われるよう制御する当該演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
前記先行判定手段による先行判定の結果を示す情報を受信すると、前記図柄の可変表示に先行して先行演出(例えば、先読み演出)が行われるよう制御する先行演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特定結果を示す特定停止態様が導出されると特定遊技状態に制御される遊技機において当該演出および先行演出が行われるといった、これまでにない新たな遊技性を備える遊技機を提供することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記先行演出制御手段は、
前記特定停止態様が導出される可能性があることを示唆可能な第1先行演出(例えば、時短当り系先読み演出形態の表示)が行われるよう制御する第1先行演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
前記特別停止態様が導出される可能性があることを示唆可能な第2先行演出(例えば、大当り系先読み演出形態の表示)が行われるよう制御する第2先行演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
前記特別停止態様と前記特定停止態様とのいずれかが導出される可能性があることを示唆可能な第3先行演出(例えば、共通系先読み演出形態の表示)が行われるよう制御する第3先行演出制御手段と、を有する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、先行演出として、特別停止態様が導出される可能性がある演出(第2先行演出)だけでなく、特定停止態様が導出される可能性があることを示唆可能な第1先行演出が行われるため、これまでにない新たな遊技性を備える遊技機を提供することが可能となる。しかも、第3先行演出が行われた場合は、特別停止態様と特定停止態様とのいずれも導出される可能性があるため、興趣を高めることが可能となる。
(3)上記(2)に記載の遊技機において、
前記第3先行演出制御手段は、
前記特別停止態様(例えば、大当りの表示態様)と前記特定停止態様(例えば、時短当りの表示態様)とのいずれが導出されるかを外観で区別し難い態様で前記第3先行演出(例えば、共通系先読み演出形態の表示)が行われるよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、特別停止態様と特定停止態様とのいずれが導出されるかを外観で区別し難い態様で第3先行演出が行われるといった、これまでにない新たな演出を行うことで興趣を高めることが可能となる。
(4)上記(2)または(3)に記載の遊技機において、
前記第3先行演出制御手段は、
第1態様(例えば、青の四角形)と、
前記第1態様から変化可能な態様であって、該第1態様と比べて前記抽選の結果に対する期待値が大きい第2態様(例えば、黄の五角形)と、
前記第1態様または前記第2態様から変化可能な態様であって、該第2態様と比べて前記抽選の結果に対する期待値が大きい第3態様(例えば、虹の三角形)と、
を含む複数の態様のうち1つまたは2つ以上の態様で前記第3先行演出が行われるよう制御可能であり、
前記第1態様および前記第2態様は、前記抽選の結果に対する期待値が、前記特別結果に対する期待値と前記特定結果に対する期待値とのいずれであるかを外観で区別し難い態様である一方、
前記第3態様は、前記特別結果に対する期待値であることを外観で区別し易い態様である
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、第3先行演出が行われた場合、第1態様や第2態様では、特別結果に対する期待値と特定結果に対する期待値とのいずれが高いかを外観で区別し難いものの、第3態様に変化したときは特別結果に対する期待値が高いことが区別し易くなる。そのため、第3先行演出が行われた場合、遊技者の興趣を高めることが可能となる。
(5)上記(2)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第1先行演出制御手段は、
第4態様(例えば、専用の共通系先読み演出形態)と、
前記第4態様から変化可能な態様であって、該第4態様と比べて前記特定結果に対する期待値が大きい第5態様(例えば、白の円)と、
を含む複数の態様のうち1つまたは2つ以上の態様で前記第1先行演出が行われるよう制御可能であり、
前記第4態様は、前記特別結果に対する期待値と前記特定結果に対する期待値とのいずれであるかを外観で区別し難い態様である一方、
前記第5態様は、前記特定結果に対する期待値であることを外観で区別し易い態様である
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機によれば、第4態様では、特別結果に対する期待値と特定結果に対する期待値とのいずれが高いかを外観で区別し難いものの、第5態様では、特定結果に対する期待値が高いことが区別しやすくなる。そのため、第1先行演出では、特別結果に対する期待値を排除しつつ特定結果に対する期待値が高い演出を行うことで、徒に射幸性を高めることなく興趣の低下を抑制することが可能となる。
(6)上記(2)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第1先行演出制御手段により行われる前記第1先行演出の割合と、前記第2先行演出制御手段により行われる前記第2先行演出の割合とが異なるように構成される
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機によれば、第1先行演出の割合と第2先行演出の割合とを異ならせることで演出にメリハリを持たせることが可能となり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(7)上記(2)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記図柄制御手段は、
前記通常遊技状態と前記特定遊技状態とにおいて前記特定停止態様を導出することが可能であり、
前記第1先行演出制御手段は、
前記通常遊技状態において前記第1先行演出が行われるよう制御可能である一方、前記特定遊技状態において前記第1先行演出が行われないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(7)の遊技機によれば、通常遊技状態における興趣の低下を、好適に、抑制することが可能となる。すなわち、特定遊技状態において特定結果が導出される場合よりも、通常遊技状態において特定結果が導出される場合の方が遊技者にとって興趣が高められる。そこで、通常遊技状態では第1先行演出が行われうるようにし、特定遊技状態では第1先行演出が行われないようにすることで、第1先行演出を効果的に行うことが可能となる。
(8)上記(1)に記載の遊技機において、
前記当該演出制御手段は、
前記特定停止態様ではなく前記特別停止態様が導出される可能性があることを示唆する第1当該演出(例えば、時短当り系リーチ)が行われるよう制御する第1当該演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
前記特定停止態様が導出される可能性があることを示唆する第2当該演出(例えば、大当り系リーチ)が行われるよう制御する第2当該演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
前記特別停止態様と前記特定停止態様とのいずれかが導出される可能性があることを示唆する第3当該演出(例えば、共通リーチ)が行われるよう制御する第3当該演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、を有する
ことを特徴とする。
(9)上記(2)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記当該演出制御手段は、
前記特定停止態様ではなく前記特別停止態様が導出される可能性があることを示唆する第1当該演出(例えば、時短当り系リーチ)が行われるよう制御する第1当該演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
前記特定停止態様が導出される可能性があることを示唆する第2当該演出(例えば、大当り系リーチ)が行われるよう制御する第2当該演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
前記特別停止態様と前記特定停止態様とのいずれかが導出される可能性があることを示唆する第3当該演出(例えば、共通リーチ)が行われるよう制御する第3当該演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、を有する
ことを特徴とする。
上記(8)、(9)の遊技機によれば、当該演出として。特別停止態様が導出される可能性がある演出(第2当該演出)だけでなく、特定停止態様が導出される可能性があることを示唆可能な第1当該演出が行われるため、これまでにない新たな遊技性を備える遊技機を提供することが可能となる。しかも、第3当該演出が行われた場合は、特別停止態様と特定停止態様とのいずれも導出される可能性があるため、興趣を高めることが可能となる。
(10)上記(9)に記載の遊技機において、
前記第2当該演出制御手段は、
前記第2先行演出(例えば、大当り系先読み演出形態の表示)または第3先行演出(例えば、共通系先読み演出形態の表示)が行われた場合は前記第2当該演出(例えば、大当り系リーチ)が行われるよう制御可能である一方、
前記第1先行演出(例えば、時短当り系先読み演出形態の表示)が行われた場合は前記第2当該演出(例えば、大当り系リーチ)が行われないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機によれば、第2当該演出は、第2先行演出または第3先行演出が行われた場合は行われるものの、第1先行演出が行われた場合には行われない。そのため、先行演出の段階で、特定結果に対する期待値を徒に与えることを排除しつつ特別結果に対する期待値が高い先行演出を行うことで、興趣を高める演出を行うことが可能となる。
(11)上記(9)または(10)に記載の遊技機において、
前記第1当該演出制御手段は、
前記第1先行演出(例えば、時短当り系先読み演出形態の表示)または第3先行演出(例えば、共通系先読み演出形態の表示)が行われた場合は前記第1当該演出(例えば、時短当り系リーチ)が行われるよう制御可能である一方、
前記第2先行演出(例えば、大当り系先読み演出形態の表示)が行われた場合は前記第1当該演出(例えば、時短当り系リーチ)が行われないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(11)の遊技機によれば、第1当該演出は、第1先行演出または第3先行演出が行われた場合は行われるものの、第2先行演出が行われた場合には行われない。そのため、先行演出の段階で、特別結果に対する期待値を徒に与えることを排除しつつ特定結果に対する期待値が高い先行演出を行うことで、徒に射幸性を高めることなく興趣の低下を抑制することが可能となる。
(12)上記(9)~(11)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第3当該演出制御手段は、
前記第1先行演出(例えば、時短当り系先読み演出形態の表示)と前記第2先行演出(例えば、大当り系先読み演出形態の表示)と第3先行演出(例えば、共通系先読み演出形態の表示)とのいずれが行われた場合であっても前記第3当該演出(例えば、共通リーチ)が行われるよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(12)の遊技機によれば、第3当該演出では、特別結果に対する期待値が高いのか特定結果に対する期待値が高いのかを把握し難いため、比較的長い時間にわたって遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。
(13)上記(9)~(12)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記当該演出制御手段は、
特定の図柄の可変表示に先行して前記先行演出が行われた場合における前記特定の図柄の可変表示(例えば、ターゲット変動)において、
前記第3当該演出(例えば、共通リーチC)が開始された場合、該第3当該演出が行われた後、前記第1当該演出(例えば、時短当り系リーチC)または前記第2当該演出(例えば、大当り系リーチC)に移行可能である一方、
前記第3当該演出(例えば、共通リーチC)が開始されなかった場合、前記第1当該演出(例えば、時短当り系リーチC)と前記第2当該演出(例えば、大当り系リーチC)とのいずれも移行しないよう構成される
ことを特徴とする。
上記(13)の遊技機によれば、特定の図柄の可変表示に先行して先行演出が行われた場合、この先行演出が行われた特定の図柄の可変表示において、第3当該演出が開始された場合に、興趣を高めることができる。その一方、第3当該演出が開始されなければ第1当該演出と第2当該演出のいずれにも移行しないため、徒に遊技者の射幸心を煽ることを抑制することができる。
付記3の遊技機によれば、新たな遊技性を備える遊技機を提供することができる。
[10-4.付記4]
付記4の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定条件が成立すると始動情報を取得し、該取得した始動情報(例えば、各種乱数)を所定数まで保留可能な保留手段(例えば、S395またはS402の処理を行うメインCPU201)と、
変動開始条件が成立すると、前記保留手段により保留されている前記始動情報を用いて、特別結果(例えば、大当り)、特定結果(例えば、時短当り)、およびハズレを抽選の結果に含む抽選を行う抽選手段(例えば、特別図柄可変表示開始処理(S93)を行うメインCPU201)と、
前記変動開始条件が成立すると、所定の表示領域(例えば、特別図柄表示部163,164)にて図柄の可変表示を行い、前記抽選の結果が導出されるよう制御する図柄制御手段(例えば、特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、
前記図柄の可変表示が行われて前記特別結果を示す特別停止態様(例えば、大当りの表示態様)が導出されると、前記図柄の可変表示が行われない特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行可能な特別遊技状態制御手段と、
前記図柄の可変表示が行われて前記特定結果を示す特定停止態様(例えば、時短当りの表示態様)が導出されると、前記図柄の可変表示が行われる遊技状態であって通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態に移行可能な特定遊技状態制御手段(例えば、S145の処理を行うメインCPU201)と、
所定の演出領域(例えば、表示装置7の表示領域7a)にて前記図柄の可変表示に伴って当該演出が行われるよう制御する当該演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
前記抽選手段による抽選に先立って、該抽選の結果を先行判定可能な先行判定手段(例えば、先読み判定処理(S396)を行うメインCPU201)と、
前記先行判定手段による先行判定の結果に基づいて、前記図柄の可変表示に先行して所定の演出領域にて先行演出(例えば、先読み演出)が行われるよう制御する先行演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
を備え、
前記先行演出制御手段は、
前記特別停止態様または前記特定停止態様が導出される可能性がある場合に、前記先行演出を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特定結果を示す特定停止態様が導出されると特定遊技状態に制御される遊技機において当該演出および先行演出が行われるといった、これまでにない新たな遊技性を備える遊技機を提供することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記先行演出制御手段は、
前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様(例えば、時短当りの表示態様)が導出されうる特定始動情報が含まれている場合、前記特定停止態様(例えば、時短当りの表示態様)が導出される可能性があることを示唆する特定先行演出(例えば、時短当り系先読み演出形態の表示)が行われるよう制御可能である一方、
前記保留手段により保留されている始動情報に前記特定始動情報が含まれていたとしても、該特定始動情報よりも先に前記変動開始条件が成立する始動情報として、前記特別停止態様(例えば、大当りの表示態様)が導出されうる特別始動情報が含まれている場合、前記特定始動情報についての先行演出(例えば、先読み演出)が行われないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特定停止態様が導出されうる特定始動情報が保留されていたとしても、特別停止態様が導出されうる特別始動情報が先に保留されている場合には、特定始動情報についての先行演出が行われない。そのため、不必要となりかねない先行演出を極力排除しつつ、効果的な先行演出を行うことで興趣の低下を抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記先行演出制御手段は、
前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特別停止態様が導出されうる特別始動情報が含まれている場合、前記特別停止態様(例えば、大当りの表示態様)が導出される可能性があることを示唆する特別先行演出(例えば、大当り系先読み演出形態の表示)が行われるよう制御可能であるとともに、
前記保留手段により保留されている始動情報に前記特別始動情報が含まれていない場合であっても、前記特別先行演出が行われるよう制御可能であり、
前記保留手段により保留されている始動情報に前記特別始動情報が含まれていないにもかかわらず前記特別先行演出が行われる場合、前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様が導出されうる特定始動情報が含まれていたとしても、該特定始動情報についての先行演出が行われないよう制御可能である。
上記(3)の遊技機によれば、特別始動情報が保留されていないにもかかわらず特別先行演出が行われる場合、特定始動情報が保留されていたとしても、この特定始動情報についての先行演出が行われないため、興趣の低下を抑制することが可能となる。すなわち、特別始動情報が保留されていないにもかかわらず特別先行演出が行われる場合、特別停止態様が導出されなかった時点で遊技者を落胆させかねない。このような場合、特定始動情報が保留されていたとしてもこの特定始動情報についての先行演出を行わないようにすることで、遊技者が一旦は落胆した後に特定停止態様が導出されることとなり、興趣を高めることが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記先行演出制御手段は、
前記特別停止態様が導出される前記図柄の可変表示中において、前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様が導出されうる特定始動情報が含まれていたとしても、該特定始動情報についての先行演出が行われないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、特定始動情報が保留されていたとしても、特別停止態様が導出される図柄の可変表示中は、特定始動情報についての先行演出を行わないようにしているため、不必要となりかねない先行演出を極力行わないようにすることが可能となる。すなわち、特別停止態様が導出される図柄の可変表示中、遊技者の興味は可変表示中の演出に惹きつけられるため、特定始動情報についての先行演出を行ったとしても無用な演出となりかねない。そこで、特別停止態様が導出される図柄の可変表示中は、特定始動情報についての先行演出を行わないようにしたものである。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定遊技状態には、
第1特定制御(例えば、A時短遊技状態における時短性能での時短制御)を実行可能な第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)と、
前記第1特定制御とは異なる第2特定制御(例えば、C時短遊技状態における時短性能での時短制御)を実行可能な第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)と、が含まれており、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記特別停止態様が導出された場合、前記特別遊技状態の終了後、前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に移行可能であり、
前記特定停止態様が導出された場合、前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に移行可能であって、
前記特別停止態様が導出されたときに、前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様が導出されうる特定始動情報が含まれているとともに、前記特別遊技状態の終了後、前記第1特定遊技状態に移行された場合、前記特定始動情報についての前記変動開始条件が成立したことによって前記特定停止態様が導出されたとしても、前記第2特定制御を実行せずに前記第1特定制御を実行可能である
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機は、特別停止態様が導出されたときに、特定始動情報が保留されていたとしても、特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態に移行された場合、特定始動情報についての可変表示が行われて特定停止態様が導出されたとしても、第2特定制御を実行せずに第1特定制御を実行するようにしたものである。これにより、特別停止態様が導出されたことより遊技者が得られるメリットが棄損されることを抑制できる。
(6)上記(2)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記特別停止態様が導出された場合、前記特別遊技状態の終了後、前記特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に移行可能であり、
前記先行演出制御手段は、
前記特別停止態様が導出されたときに、前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様が導出されうる特定始動情報が含まれており、前記特別遊技状態の終了後、前記特定遊技状態に制御された場合、前記特定始動情報についての先行演出が行われないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機は、特別停止態様が導出されたときに、特定始動情報が保留されていたとしても、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態に制御された場合、特定始動情報についての先行演出が行われないようにしたものである。これにより、必要な先行演出が行われることを抑制することが可能となる。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記特別停止態様が導出された場合、前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様が導出されうる特定始動情報が含まれていたとしても、前記特別遊技状態の終了後、前記特定始動情報に基づく前記特定遊技状態に移行しないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(7)の遊技機によれば、特別停止態様が導出された場合、特定始動情報が保留されていたとしても、特別遊技状態の終了後、特定始動情報に基づく特定遊技状態に移行されない。そのため、例えば特別停止態様の導出に基づいて特別遊技状態に制御された場合にはこれに基づいて特定遊技状態に移行させることが可能となる。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記先行演出制御手段は、
前記特別停止態様が導出された場合、前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様が導出されうる特定始動情報が含まれていたとしても、前記特別遊技状態の終了後、前記特定始動情報についての先行演出が行われないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(8)の遊技機によれば、特別停止態様が導出された場合、特定始動情報が保留されていたとしても、特別遊技状態の終了後、不必要となりかねない先行演出が行われることを抑制できる。
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記特別停止態様が導出されたときに、前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様が導出されうる特定始動情報が含まれていたとしても、前記特別遊技状態の終了後、前記特別停止態様が導出される期待値が高い有利遊技状態(例えば、高確遊技状態)に制御された場合、前記特定始動情報についての前記変動開始条件が成立したことによって前記特定停止態様が導出されたとしても、前記特定遊技状態に移行しないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(9)の遊技機によれば、特別遊技状態の終了後、特定遊技状態よりも、特別停止態様が導出される期待値が高い有利遊技状態(例えば、高確遊技状態)が優先して制御されるため、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記図柄の可変表示回数を計数する計数手段(例えば、天井カウンタ)をさらに備え、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記計数手段により計数された前記図柄の可変表示回数が規定回数(例えば、天井値)に達した場合、前記特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に移行可能であり、
前記先行演出制御手段は、
前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様が導出されうる特定始動情報が含まれていたとしても、該特定始動情報についての前記変動開始条件が成立するよりも先に、前記計数手段により計数された前記図柄の可変表示回数が前記規定回数に達する場合、前記特定始動情報についての先行演出が行われないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機によれば、特定始動情報が保留されていたとしても、この特定始動情報についての変動開始条件が成立するよりも先に、カウント手段によりカウントされた図柄の可変表示回数が規定回数に達する場合、特定表示態様が導出されるよりも先に特定遊技状態に移行する。このような場合に特定始動情報についての先行演出を行ったとしても、かかる先行演出が不必要な先行演出となりかねない。そこで、このような不必要となりかねない先行演出を行わないようにすることで、興趣の低下を抑制するようにしたものである。
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記抽選の結果には、さらに特殊結果(例えば、小当り)が含まれるとともに、
前記図柄の可変表示が行われて前記特殊結果を示す特殊停止態様(例えば、小当りの表示態様)が導出されると、前記図柄の可変表示が行われない特殊遊技状態に移行可能な特殊遊技状態制御手段をさらに備え、
前記先行演出制御手段は、
前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様が導出されうる特定始動情報と、前記特殊停止態様が導出されうる特殊始動情報とが含まれており、前記特定始動情報についての前記変動開始条件が成立するよりも先に、前記特殊停止態様が導出されうる特殊始動情報についての前記変動開始条件が成立する場合であっても、前記特定始動情報についての先行演出が行われるよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(11)の遊技機は、特定始動情報と特殊始動情報とが保留されており、特定始動情報についての変動開始条件よりも先に、特殊始動情報についての変動開始条件が成立する場合であっても、特定始動情報についての先行演出が行われることを可能にしたものである。これにより、興趣の低下を抑制することが可能である。
(12)上記(1)~(11)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記抽選の結果には、さらに特殊結果(例えば、小当り)が含まれるとともに、
前記図柄の可変表示が行われて前記特殊結果を示す特殊停止態様が導出されると、前記図柄の可変表示が行われない特殊遊技状態(例えば、小当り遊技状態)に移行可能な特殊遊技状態制御手段(例えば、メインCPU201)をさらに備え、
前記先行演出制御手段は、
前記特殊停止態様が導出される前記図柄の可変表示中において、前記保留手段により保留されている始動情報に、前記特定停止態様が導出されうる特定始動情報が含まれている場合、該特定始動情報についての先行演出が行われるよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(12)の遊技機は、特殊停止態様が導出される図柄の可変表示中に、特定始動情報が保留されている場合、この特定始動情報についての先行演出が行われるようにしたものである。これにより、興趣を高めることが可能となる。
付記4の遊技機によれば、新たな遊技性を備える遊技機を提供することができる。
[10-5.付記5]
付記5の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技球が特別始動領域(例えば、始動口スイッチ121,141A,141B)を通過したことに基づいて特別図柄抽選を行う特別図柄抽選手段(例えば、特別図柄可変表示開始処理(S93)を行うメインCPU201)と、
所定の表示領域にて特別図柄の可変表示を行い、前記特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する特別図柄制御手段(例えば、特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、
前記特別図柄制御手段により特別停止態様(例えば、大当り表示態様)が導出されると、前記特別図柄の可変表示が行われない特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、S145の処理を行うメインCPU201)と、
前記特別図柄の可変表示が行われる遊技状態であって、該可変表示の回数が所定回数行われるまで通常の遊技状態よりも有利な特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)に制御可能な特定遊技状態制御手段(例えば、時短管理処理を行うメインCPU201)と、
遊技球が普通始動領域(例えば、通過ゲートスイッチ127)を通過したことに基づいて普通図柄抽選を行う普通図柄抽選手段(例えば、普通図柄の可変表示開始処理(S293)を行うメインCPU201)と、
所定の表示領域にて普通図柄の可変表示を行い、前記普通図柄抽選の結果が導出されるよう制御する普通図柄制御手段(例えば、普通図柄の可変表示終了処理(S294)を行うメインCPU201)と、
前記普通図柄制御手段により普通図柄当りを示す普通図柄当り停止態様が導出されると、前記特別始動領域への遊技球の通過を容易にする特別図柄抽選容易化手段(例えば、普通電動役物開放処理(S296)を行うメインCPU201)と、
を備え、
前記特定遊技状態は、
前記普通図柄当り停止態様が導出される確率と、前記特別始動領域への遊技球の通過の容易度合いと、前記普通図柄の可変表示が行われる時間と、のうち少なくとも1つ以上が前記通常の遊技状態と異なる特定制御が実行される遊技状態であって、
前記特別停止態様が導出されることおよび前記特別遊技状態が終了することを移行条件とし、第1終了条件が成立するまで制御可能な第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)と、
前記図柄制御手段により特定停止態様(例えば、時短当りの表示態様)が導出されることを移行条件とし、第2終了条件が成立するまで制御可能な第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)と、
前記特別図柄の可変表示が規定回数行われることを移行条件とし、第3終了条件が成立するまで制御可能な第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)と、のうち少なくとも二つの特定遊技状態を含む
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1特定遊技状態と、特定停止態様が導出されることを移行条件とする第2特定遊技状態と、特別図柄の可変表示が規定回数行われることを移行条件とする第3特定遊技状態とのうち、少なくとも二つの特定遊技状態が用意されているため、これまでにない新たな遊技性を備える遊技機を提供することが可能となる。
なお、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とで、それぞれ、特定制御の態様が同じであってもよいし、特定制御の態様が異なってもよい。また、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とのうち、二つの特定遊技状態における特定制御の態様が同じで、残りの一つの特定遊技状態における特定制御の態様が上記二つの特定遊技状態における特定制御の態様と異なってもよい。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)と前記第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)とは、
前記普通図柄当り停止態様の導出確率が同じまたは略同じとなるように構成されている
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機は、第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とにおいて、普通図柄当り停止態様の導出確率が同じまたは略同じとなるようにしたものである。これにより、第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とのいずれに制御された場合であっても興趣を高めることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)および前記第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)では、それぞれ、前記特別始動領域への遊技球の通過の容易度合いが異なる複数の通過容易度パターン(例えば、普通電動役物の開放パターン)が用意されており、
前記第2特定遊技状態と前記第3特定遊技状態とは、
前記複数の通過容易度パターンのうち少なくとも一部の通過容易度パターンにおいて、前記特別始動領域への遊技球の通過の容易度合いが同じまたは略同じとなるように構成されている
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機は、第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とが、複数の通過容易度パターンのうち少なくとも一部の通過容易度パターンにおいて、特別始動領域への遊技球の通過の容易度合いが同じまたは略同じとなるように構成されたものである。これにより、第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とのいずれに制御された場合であっても興趣を高めることが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)および前記第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)では、それぞれ、前記普通図柄の可変表示が行われる時間が異なる複数の時間パターンが用意されており、
前記第2特定遊技状態と前記第3特定遊技状態とは、
前記複数の時間パターンのうち少なくとも一部の時間パターンにおいて、前記普通図柄の可変表示が行われる時間が同じまたは略同じとなるように構成されている
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機は、第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とが、複数の時間パターンのうち少なくとも一部の時間パターンにおいて、普通図柄の可変表示が行われる時間が同じまたは略同じとなるように構成されたものである。これにより、第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とのいずれに制御された場合であっても興趣を高めることが可能となる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第1特定遊技状態において前記特定停止態様(例えば、時短当りの表示態様)が導出されたとしても、前記第1特定遊技状態に対応する第1特定制御(例えば、A時短遊技状態における時短性能)を維持可能である
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機は、第1特定遊技状態において特定停止態様が導出されたとしても、第2特定遊技状態に対応する第2特定制御に変更せず、第1特定遊技状態に対応する第1特定制御を維持可能にしたものである。
(6)上記(5)に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)における特定のタイミング(例えば、時短最終変動)で前記特定停止態様(例えば、時短当りの表示態様)が導出された場合、前記特定のタイミング以降(例えば、時短最終変動の次の変動)に、前記第1特定制御から前記第2特定制御に変更可能である
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機は、第1特定遊技状態における特定のタイミングで特定停止態様が導出された場合、特定のタイミング以降に、第1特定制御から第2特定制御に変更可能としたものである。
(7)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第1特定遊技状態における特定のタイミング(例えば、時短最終変動)で前記特定停止態様が導出された場合、前記特定のタイミング以降(例えば、時短最終変動の次の変動)に、前記第1特定遊技状態に対応する第1特定制御(例えば、A時短遊技状態における時短性能)および前記第2特定遊技状態に対応する第2特定制御(例えば、C時短遊技状態における時短性能)のいずれも行われないよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(7)の遊技機は、第1特定遊技状態における特定のタイミングで特定停止態様が導出された場合、特定のタイミング以降に、第1特定制御および第2特定制御のいずれも行われないよう制御可能としたものである。第1特定制御および第2特定制御のいずれも行われないよう制御可能とは、例えば、第1特定制御を終了し、第2特定制御を開始しないような制御が相当する。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第3特定遊技状態において前記特定停止態様が導出されたとしても、前記第2特定遊技状態に対応する第2特定制御(例えば、C時短遊技状態における時短性能)に変更せず、前記第3特定遊技状態に対応する第3特定制御(例えば、B時短遊技状態における時短性能)を維持可能である
ことを特徴とする。
上記(8)の遊技機は、第3特定遊技状態において特定停止態様が導出されたとしても、第2特定遊技状態に対応する第2特定制御に変更せず、第3特定遊技状態に対応する第3特定制御を維持可能にしたものである。
(9)上記(8)に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)における特定のタイミング(例えば、時短最終変動)で前記特定停止態様が導出された場合、前記特定のタイミング以降(例えば、時短最終変動の次の変動)に、前記第3特定制御(例えば、B時短遊技状態における時短性能)から前記第2特定制御(例えば、C時短遊技状態における時短性能)に変更可能である
ことを特徴とする。
上記(9)の遊技機は、第3特定遊技状態における特定のタイミングで特定停止態様が導出された場合、特定のタイミング以降に、第3特定制御から第2特定制御に変更可能としたものである。
(10)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)と前記第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)とでは、前記特定制御の態様が異なりうる
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機は、第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とで特定制御の態様が異なるようにしたものである。これにより、遊技のバリエーションが増え、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)への移行条件と前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)への移行条件とが成立した場合、または前記第1特定遊技状態において前記第2特定遊技状態への移行条件が成立した場合、
前記第1終了条件が成立するまで実行可能な前記特別図柄の可変表示回数と、前記第2終了条件が成立するまで実行可能な前記特別図柄の可変表示回数とのうち、多い方の可変表示回数にわたって前記特別図柄の可変表示が行われるまで、前記特定遊技状態に制御可能である
ことを特徴とする。
上記(11)の遊技機は、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とが重複した場合、第1終了条件が成立するまで実行可能な特別図柄の可変表示回数と、第2終了条件が成立するまで実行可能な特別図柄の可変表示回数とのうち、多い方の可変表示回数にわたって特別図柄の可変表示が行われるまで特定遊技状態に制御可能としたものである。
(12)上記(1)~(11)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)への移行条件と前記第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)への移行条件とが成立した場合、または前記第3特定遊技状態において前記第2特定遊技状態への移行条件が成立した場合、
前記第2終了条件が成立するまで実行可能な前記特別図柄の可変表示回数と、前記第3終了条件が成立するまで実行可能な前記特別図柄の可変表示回数とのうち、多い方の可変表示回数にわたって前記特別図柄の可変表示が行われるまで、前記特定遊技状態に制御可能である
ことを特徴とする。
上記(12)の遊技機は、第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とが重複した場合、第2終了条件が成立するまで実行可能な特別図柄の可変表示回数と、第3終了条件が成立するまで実行可能な特別図柄の可変表示回数とのうち、多い方の可変表示回数にわたって特別図柄の可変表示が行われるまで特定遊技状態に制御可能としたものである。
(13)上記(1)~(4)、(11)、および(12)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄の可変表示回数を計数することが可能な計数手段を備え、
前記計数手段は、
前記少なくとも二つの特定遊技状態のうち、いずれか一の特定遊技状態において他の特定遊技状態への移行条件が成立した場合、または前記一の特定遊技状態への移行条件と前記他の特定遊技状態への移行条件とが成立した場合、
前記一の特定遊技状態の終了条件が成立するまで実行可能な前記特別図柄の可変表示回数と、前記他の特定遊技状態の終了条件が成立するまで実行可能な前記特別図柄の可変表示回数と、の両方を計数可能である
ことを特徴とする。
上記(13)の遊技機は、いずれか一の特定遊技状態において他の特定遊技状態への移行条件が成立した場合、または一の特定遊技状態への移行条件と他の特定遊技状態への移行条件とが成立した場合、一の特定遊技状態の終了条件が成立するまで実行可能な特別図柄の可変表示回数と、他の特定遊技状態の終了条件が成立するまで実行可能な前記特別図柄の可変表示回数と、の両方を計数可能にしたものである。
(14)上記(1)~(13)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定遊技状態への移行条件が成立した場合、対応する特定遊技状態の終了条件として、前記特別図柄の可変表示回数を設定可能な終了条件設定手段(例えば、S235、S237、S238の処理を行うメインCPU201)を備え、
前記終了条件設定手段は、
前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)への移行条件が成立した場合と、前記第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)への移行条件が成立した場合とで、前記特別図柄の可変表示回数(例えば、時短回数)として異なる回数を設定可能である
ことを特徴とする。
上記(14)の遊技機は、第2特定遊技状態への移行条件が成立した場合と、第3特定遊技状態への移行条件が成立した場合とで、特別図柄の可変表示回数として異なる回数を設定可能としたものである。
(15)上記(1)~(14)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第1特定遊技状態では、
前記普通図柄当り停止態様の導出確率が、前記第2特定遊技状態および前記第3特定遊技状態のいずれよりも高い
ことを特徴とする。
上記(15)の遊技機は、第1特定遊技状態では、普通図柄当り停止態様の導出確率を、第2特定遊技状態および第3特定遊技状態のいずれよりも高くしたものである。これにより、第1特定遊技状態を、第2特定遊技状態および第3特定遊技状態よりも有利な特定遊技状態として位置付けることができる。
(16)上記(1)~(12)、(14)、および(15)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄の可変表示が開始されたときまたは停止されたときに、前記特別図柄の可変表示回数を計数することが可能な計数手段(例えば、時短カウンタ更新処理)を備え、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)への移行条件と、前記第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)への移行条件とが成立する場合、前記第3特定遊技状態に制御可能である
ことを特徴とする。
上記(16)の遊技機は、第2特定遊技状態への移行条件と、第3特定遊技状態への移行条件とが成立する場合、第3特定遊技状態に制御可能としたものである。
(17)上記(1)~(12)、(14)、および(15)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄の可変表示が開始されたときまたは停止されたときに、前記特別図柄の可変表示回数を計数することが可能な計数手段(例えば、時短カウンタ更新処理を行うメインCPU201)を備え、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第2特定遊技状態への移行条件が成立する場合、前記第3特定遊技状態への移行条件が成立していたとしても前記第2特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(17)の遊技機は、第2特定遊技状態への移行条件が成立する場合、第3特定遊技状態への移行条件が成立していたとしても、第2特定遊技状態に移行可能としたものである。
(18)上記(1)~(12)、(14)、および(15)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄の可変表示が開始されたときまたは停止されたときに、前記特別図柄の可変表示回数を計数することが可能な計数手段(例えば、時短カウンタ更新処理)を備え、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第3特定遊技状態への移行条件が成立する前記特別図柄の可変表示(例えば、天井回数目の特別図柄の可変表示)において、前記第2特定遊技状態への移行条件が成立しなかった(例えば、特定停止態様が導出されなかった)場合、前記第2特定遊技状態への移行条件が成立していないことを確認することなく、前記第3特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(18)の遊技機は、第3特定遊技状態への移行条件が成立する特別図柄の可変表示において、第2特定遊技状態への移行条件が成立しなかった場合、第2特定遊技状態への移行条件が成立していないことを確認することなく、第3特定遊技状態に移行可能としたものである。
(19)上記(1)~(12)、(14)、および(15)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄の可変表示が開始されたときまたは停止されたときに、前記特別図柄の可変表示回数を計数することが可能な計数手段(例えば、時短カウンタ更新処理を行うメインCPU201)を備え、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第3特定遊技状態への移行条件が成立する前記特別図柄の可変表示(例えば、天井回数目の特別図柄の可変表示)において、前記第2特定遊技状態への移行条件が成立しなかった(例えば、特定停止態様が導出されなかった)場合、前記第2特定遊技状態への移行条件が成立していないことを確認した上で、前記第3特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(19)の遊技機は、第3特定遊技状態への移行条件が成立する特別図柄の可変表示において、第2特定遊技状態への移行条件が成立しなかった場合、第2特定遊技状態への移行条件が成立していないことを確認した上で、第3特定遊技状態に移行可能としたものである。
(20)上記(1)~(12)、(14)、(15)、および(16)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2特定遊技状態(例えば、C時短)への移行条件または前記第3特定遊技状態(例えば、B時短)への移行条件が成立した場合、前記特定遊技状態への移行フラグを成立させる移行フラグ成立手段を備え、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記移行フラグが成立する場合、前記特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(20)の遊技機は、第2特定遊技状態の移行条件が成立した場合は第2特定遊技状態に移行させ、第3特定遊技状態の移行条件が成立した場合は第3特定遊技状態に移行させるようにしたものである。
(21)上記(20)の遊技機において、
前記移行フラグ成立手段は、
前記第2特定遊技状態(例えば、C時短)への移行条件が成立した場合は第2移行フラグを成立させ、前記第3特定遊技状態(例えば、B時短)への移行条件が成立した場合は第3フラグを成立させるものであり、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第2移行フラグが成立する場合は前記第2特定遊技状態に移行可能であり、前記第3移行フラグが成立する場合は前記第3特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(21)の遊技機は、第2特定遊技状態への移行条件が成立した場合は第2移行フラグを成立させ、第3特定遊技状態への移行条件が成立した場合は第3移行フラグを成立させる、すなわち別個のフラグを成立させるようにしたものである。
(22)上記(21)の遊技機において、
前記特別図柄の可変表示が開始されたときに、前記特別図柄の可変表示回数を計数することが可能な計数手段を備え、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第2移行フラグと前記第3移行フラグとの両方が成立する場合(例えば、図38のS203がYES判定の場合)、前記第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(22)の遊技機は、第2移行フラグと第3移行フラグとの両方が成立する場合、第3特定遊技状態への移行を優先させるようにしたものである。
(23)上記(21)の遊技機において、
前記特別図柄の可変表示が開始されたときに、前記特別図柄の可変表示回数を計数することが可能な計数手段を備え、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第2移行フラグと前記第3移行フラグとの両方が成立する場合、前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(23)の遊技機は、第2移行フラグと第3移行フラグとの両方が成立する場合、第2特定遊技状態への移行を優先させるようにしたものである。
(24)上記(20)の遊技機において、
前記移行フラグ成立手段は、
前記第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)への移行条件が成立した場合と、前記第3特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)への移行条件が成立した場合とに用いられる共通移行フラグ(例えば、時短移行フラグ)を成立させるものである
ことを特徴とする。
上記(24)の遊技機は、第2特定遊技状態の移行条件と第3特定遊技状態への移行条件が成立した場合とで、共通して用いられる共通移行フラグを成立させるようにしたものである。
(25)上記(24)の遊技機において、
前記特別図柄の可変表示が開始されたときに、前記特別図柄の可変表示回数を計数することが可能な計数手段を備え、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記共通の移行フラグが成立する場合、前記第3特定遊技状態への移行条件が成立していれば、前記第2特定遊技状態への移行条件が成立していたとしても前記第3特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(25)の遊技機は、共通の移行フラグが成立する場合、第3特定遊技状態への移行条件が成立していれば、第2特定遊技状態への移行よりも第3特定遊技状態への移行を優先させるようにしたものである。
(26)上記(24)の遊技機において、
前記特別図柄の可変表示が開始されたときに、前記特別図柄の可変表示回数を計数することが可能な計数手段を備え、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記共通の移行フラグが成立する場合、前記第2特定遊技状態への移行条件が成立していれば、前記第3特定遊技状態への移行条件が成立していたとしても前記第2特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(26)の遊技機は、共通の移行フラグが成立する場合、第2特定遊技状態への移行条件が成立していれば、第3特定遊技状態への移行よりも第2特定遊技状態への移行を優先させるようにしたものである。
付記5の遊技機によれば、新たな遊技性を備える遊技機を提供することができる。
[10-6.付記6]
付記6の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定条件の成立に基づいて抽選を行う抽選手段(例えば、特別図柄可変表示開始処理(S93)を行うメインCPU201)と、
所定の表示領域にて特別図柄の可変表示を行い、前記抽選の結果が導出されるよう制御する特別図柄制御手段(例えば、特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、
前記特別図柄制御手段により特別停止態様が導出されると、前記特別図柄の可変表示が行われない特別遊技状態に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、S145の処理を行うメインCPU201)と、
前記特別遊技状態でない場合に、前記特別図柄の可変表示回数を計数可能な計数手段(例えば、天井カウンタ更新処理を行うメインCPU201)と、
前記特別図柄の可変表示が行われる遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、特別図柄管理処理を行うメインCPU201)と、
を有する主制御手段(例えば、主制御回路200)を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記特別図柄の可変表示が行われる遊技状態として、
通常遊技状態と、
前記計数手段により計数された回数が規定回数に到達することを移行条件として制御可能であるとともに前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)と、を含む複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能である
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、特別遊技状態でない場合に、特別図柄の可変表示回数を計数し、計数された回数が規定回数に到達することを移行条件とする特定遊技状態に制御可能にするといった、これまでにない新たな遊技性を備える遊技機を提供することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段により制御される前記複数の遊技状態には、
前記特別図柄の可変表示回数が前記計数手段により計数される遊技状態(例えば、確変フラグがオフの遊技状態)と、前記特別図柄の可変表示回数が前記計数手段により計数されない遊技状態(例えば、確変フラグがオンの遊技状態)と、が含まれる
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、計数手段により計数される遊技状態と計数されない遊技状態とが含まれるようにしたものである。これにより遊技の幅が広がり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(3)上記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段により制御される前記複数の遊技状態には、
前記特別図柄の可変表示回数が前記計数手段により計数される遊技状態として、前記通常遊技状態と、前記特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)と、前記特別停止態様が導出される確率が前記通常遊技状態および前記特定遊技状態よりも高い有利遊技状態(例えば、高確遊技状態)と、が含まれ、
前記遊技状態制御手段は、
前記有利遊技状態に制御されない場合、前記特別図柄の可変表示回数が前記規定回数に到達すると、前記特定遊技状態に制御可能であり、
前記有利遊技状態に制御された場合、前記特別図柄の可変表示回数が前記規定回数に到達しても前記特定遊技状態に制御しないことが可能である
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機では、通常遊技状態、特定遊技状態、および有利遊技状態のいずれであっても計数手段により計数される。ただし、有利遊技状態に制御されない場合、特別図柄の可変表示回数が規定回数に到達すると特定遊技状態に制御可能であるが、有利遊技状態に制御された場合、特別図柄の可変表示回数が規定回数に到達しても特定遊技状態に制御しないことを可能にしたものである。
上記の「前記有利遊技状態に制御されない場合」とは、例えば、一度も有利遊技状態に制御されることなく、特別図柄の可変表示回数が規定数に到達したような場合が相当する。また、上記の「前記有利遊技状態に制御された場合」とは、例えばST機や確変転落抽選を行う仕様である場合に、有利遊技状態が終了した後に通常遊技状態に制御された場合等が相当する。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
遊技の進行にかかわる情報として、前記計数手段により計数された回数情報を含む情報を記憶可能な記憶手段(例えば、メインRAM203)と、
前記記憶手段に記憶されている情報を消去する操作に用いられる情報消去操作手段(例えば、バックアップクリアスイッチ176)と、
前記特別遊技状態に制御されたときまたは前記特別遊技状態が終了したときと、前記情報消去操作手段が操作されたときとは別に、前記記憶手段に記憶されている前記計数手段により計数された回数情報を初期化することが可能な計数初期化操作手段(例えば、バックアップクリアスイッチ176とは別のスイッチとしての設定キー174や専用のスイッチ等)と、
を備えることを特徴とする。
上記(4)の遊技機は、特別遊技状態に制御されたときまたは特別遊技状態が終了したときと、情報消去操作手段が操作されたときとは別に、計数手段により計数された回数情報を初期化することが可能な計数初期化操作手段を備えるようにしたものである。
(5)上記(4)に記載の遊技機において、
前記計数初期化操作手段(例えば、設定変更のための設定キー1174等)が操作されると、前記記憶手段に記憶されている情報を消去可能な情報消去手段(例えば、S361の処理を行うメインCPU201)を有する
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機は、計数初期化操作手段が操作されると、記憶手段に記憶されている情報を消去可能としたものである。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄制御手段により特殊停止態様(例えば、小当りの表示態様)が導出されると、前記特別遊技状態とは異なる遊技状態として、前記特別図柄の可変表示が行われない特殊遊技状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊遊技状態制御手段(例えば、S145の処理を行うメインCPU201)と、
所定の演出領域にて演出が行われるよう制御する演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
を備え、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態への移行条件が成立する前記特別図柄の可変表示において前記特殊停止態様が導出される場合、前記特殊停止態様が導出されることを示唆する特殊演出よりも、前記特定遊技状態への移行条件が成立したことを示唆する移行演出が優先して行われるよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機は、特定遊技状態への移行条件が成立する特別図柄の可変表示において特殊停止態様が導出される場合、特殊停止態様が導出されることを示唆する特殊演出よりも、特定遊技状態への移行条件が成立したことを示唆する移行演出が優先して行われるよう制御するようにしたものである。
(7)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄制御手段により特殊停止態様(例えば、小当りの表示態様)が導出されると、前記特別遊技状態とは異なる遊技状態として、前記特別図柄の可変表示が行われない特殊遊技状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊遊技状態制御手段(例えば、S145の処理を行うメインCPU201)と、
所定の演出領域にて演出が行われるよう制御する演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
を備え、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態への移行条件が成立する前記特別図柄の可変表示において前記特殊停止態様が導出される場合、前記特定遊技状態への移行条件が成立したことを示唆する移行演出よりも、前記特殊停止態様が導出されることを示唆する特殊演出が優先して行われるよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(7)の遊技機は、特定遊技状態への移行条件が成立する特別図柄の可変表示において特殊停止態様が導出される場合、特定遊技状態への移行条件が成立したことを示唆する移行演出よりも、特殊停止態様が導出されることを示唆する特殊演出が優先して行われるよう制御するようにしたものである。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記計数手段は、前記特別図柄の可変表示が開始されたときに、前記特別図柄の可変表示回数を計数可能であるとともに、
前記特別図柄には第1特別図柄と第2特別図柄とが含まれており、
前記抽選手段は、
遊技球が第1特別始動領域(例えば、第1始動口スイッチ121)を通過したことに基づいて第1特別図柄抽選を行う第1特別図柄抽選手段と、
遊技球が第2特別始動領域(例えば、第2始動口スイッチ141A,141B)を通過したことに基づいて第2特別図柄抽選を行う第2特別図柄抽選手段と、
を有し、
前記特別図柄制御手段は、
前記第1特別図柄の可変表示を行い、前記第1特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する第1特別図柄制御手段(例えば、第1特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、
前記第2特別図柄の可変表示を行い、前記第2特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する第2特別図柄制御手段(例えば、第2特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、
を有し、前記第1特別図柄と前記第2特別図柄とを並行して可変表示を行うことが可能であるとともに、単位時間あたりの前記第1特別図柄の変動回数の期待値と、単位時間あたりの前記第2特別図柄の変動回数の期待値とのうちいずれか一方の期待値が他方の期待値よりも大きくなるように構成されており、
前記遊技状態制御手段は、
前記計数手段により計数された回数が前記規定回数(例えば、天井値)に到達する場合、該規定回数に到達するときの前記特別図柄の可変表示が開始されると、前記特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(8)の遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とを並行して可変表示を行うことが可能であるとともに、単位時間あたりの第1特別図柄の変動回数の期待値と、単位時間あたりの第2特別図柄の変動回数の期待値とのうちいずれか一方の期待値が他方の期待値よりも大きくなるように構成された遊技機において、計数された回数が規定回数に到達する場合、この規定回数に到達するときの特別図柄の可変表示が開始されると、特定遊技状態に移行可能としたものである。このようにすることで、特定遊技状態への移行タイミングが遅くなることを抑制可能となる。
(9)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別図柄制御手段により特殊停止態様(例えば、小当りの表示態様)が導出されると、前記特別遊技状態とは異なる遊技状態として、前記特別図柄の可変表示が行われない特殊遊技状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊遊技状態制御手段(例えば、S145の処理を行うメインCPU201)を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記計数手段により計数された回数が前記規定回数(例えば、天井値)に到達する場合、該規定回数に到達するときの前記特別図柄の可変表示が開始されてから前記抽選の結果が導出されるまでの間に前記特定遊技状態に移行可能である一方、
前記計数手段により計数された回数が前記規定回数に到達するとしても、該規定回数に到達するときの前記特別図柄の可変表示において前記特殊停止態様が導出される場合、前記特殊遊技状態の終了後に前記特定遊技状態に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(9)の遊技機は、計数された回数が規定回数に到達する場合、抽選の結果が導出されるまでに特定遊技状態に移行可能である一方、計数された回数が規定回数に到達するときの特別図柄の可変表示において特殊停止態様が導出される場合、特殊遊技状態の終了後に特定遊技状態に移行可能としたものである。
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
前記特別図柄の可変表示が行われる遊技状態として、前記特別図柄の可変表示が行われたときに前記特別停止態様が導出される確率が、前記通常遊技状態および前記特定遊技状態よりも高い有利遊技状態(例えば、高確遊技状態)に制御可能であるとともに、
前記遊技機は、
前記有利遊技状態において、該有利遊技状態を終了させるか否かの転落抽選を行うことが可能な転落抽選手段(例えば、メインCPU201)を備えており、
前記計数手段は、
前記有利遊技状態において前記特別図柄の可変表示回数を計数せず、前記転落抽選が行われた結果として前記有利遊技状態が終了した場合、前記特別図柄の可変表示回数の計数を開始可能である
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機は、有利遊技状態では特別図柄の可変表示回数を計数せず、転落抽選が行われた結果として有利遊技状態が終了した場合、特別図柄の可変表示回数の計数を開始可能としたものである。
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別停止態様が導出される確率が異なる複数の設定値(例えば、設定1~設定6の6段階の設定値)のうちいずれかにセット可能であり、該セットされた設定値に対応する確率で前記特別停止態様が導出されるよう前記抽選が行われる遊技機であって、
前記規定回数は、前記確率の分母の所定範囲内(例えば、2.5~3.0倍の範囲内)の規定値を、該確率の分母に乗じた値であって、
前記規定値は、前記複数の設定値のうちセットされた設定値がいずれであったとしても前記規定回数が同じまたは略同じとなるように、前記設定値に応じて異なっている
ことを特徴とする。
上記(11)の遊技機は、特別停止態様が導出される確率が異なる複数の設定値のうちいずれかにセット可能であり、セットされた設定値に対応する確率で特別停止態様が導出されるよう抽選が行われる遊技機である。規定回数は、特別停止態様が導出される確率の分母の所定範囲内の規定値を、特別停止態様が導出される確率の分母に乗じた値である。規定値は、複数の設定値のうちセットされた設定値がいずれであったとしても規定回数が同じまたは略同じとなるように、設定値に応じて異なる。このようにすることで、特定遊技状態への移行条件である規定回数に基づいて、セットされた設定値が看破され難くなる。
付記6の遊技機によれば、新たな遊技性を備える遊技機を提供することができる。
[10-7.付記7]
付記7の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定条件が成立すると、特別図柄抽選を行うことが可能な特別図柄抽選手段(例えば、特別図柄可変表示開始処理(S93)を行うメインCPU201)と、
特別図柄の可変表示を行い、前記特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する特別図柄制御手段(例えば、特別図柄可変表示終了処理(S94)を行うメインCPU201)と、
前記特別図柄制御手段により特別停止態様(例えば、大当り表示態様)が導出されると、前記特別図柄の可変表示が行われない特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、S145の処理を行うメインCPU201)と、
前記特別図柄の可変表示が行われる遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、特別図柄管理処理を行うメインCPU201)と、
所定の表示演出領域にて表示演出が行われるよう制御可能な演出制御手段(例えば、演出態様決定処理(S504)を行うサブCPU301)と、
を備え、
前記遊技状態制御手段は、
通常遊技状態と、
前記通常遊技状態よりも有利な遊技状態であって、前記特別図柄の可変表示が規定回数行われることを移行条件とする特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)と、を含む複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能であり、
前記演出制御手段は、
前記規定回数目の特別図柄の可変表示の前の可変表示(例えば、天井最終変動)において、遊技の進行にかかわる遊技進行演出(例えば、シャッター閉鎖演出および右打ちナビ演出、夜モード表示演出)が開始されるよう制御可能である
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機は、規定回数目の特別図柄の可変表示の前の可変表示において、遊技の進行にかかわる遊技進行演出が行われるようにするといった、これまでにない新たな遊技性を備える遊技機を提供することが可能となる。
なお、「前記規定回数目の特別図柄の可変表示の前の可変表示において、遊技の進行にかかわる遊技進行演出が開始される」とは、規定回数目の特別図柄の可変表示の前の可変表示において遊技進行演出が行われるだけでなく、それ以降(例えば、規定回数目の特別図柄の可変表示)においても遊技進行演出が行われるものも含む。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特別図柄には一の特別図柄(例えば、第1特別図柄)と他の特別図柄(例えば、第2特別図柄)とが含まれており、
前記特別図柄抽選手段は、
前記一の特別図柄についての特別図柄抽選を行う一の特別図柄抽選手段(例えば、第1特別図柄の当り判定処理(S104)を行うメインCPU201)と、前記他の特別図柄についての特別図柄抽選を行う他の特別図柄抽選手段(例えば、第2特別図柄の当り判定処理(S104)を行うメインCPU201)と、を有し、
前記特別図柄制御手段は、
前記一の特別図柄の可変表示を行い、前記一の特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する一の特別図柄制御手段(例えば、第1特別図柄の特別図柄管理処理を行うメインCPU201)と、
前記他の特別図柄の可変表示を行い、前記他の特別図柄抽選の結果が導出されるよう制御する他の特別図柄制御手段(例えば、第2特別図柄の特別図柄管理処理を行うメインCPU201)と、
を有するとともに、前記一の特別図柄と前記他の特別図柄とのいずれか一方が可変表示中であっても他方を可変表示可能であり、
前記遊技機は、
前記所定条件とは異なる別の条件が成立すると、普通図柄抽選を行う普通図柄抽選手段(例えば、普通図柄の可変表示開始処理(S293)を行うメインCPU201)と、
普通図柄の可変表示を行い、前記普通図柄抽選の結果が導出されるよう制御する普通図柄制御手段(例えば、普通図柄の可変表示終了処理(S294)を行うメインCPU201)と、
前記普通図柄制御手段により普通図柄当りを示す普通図柄当り停止態様が導出されると、前記他の特別図柄抽選の実行頻度を高めることを可能ならしめる特別図柄抽選容易化手段(例えば、普通電動役物開放処理(S296)を行うメインCPU201)と、
をさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記一の特別図柄の可変表示に伴う第1表示演出または前記他の特別図柄の可変表示に伴う第2表示演出を行うことが可能であって、
前記特定遊技状態への移行前は前記第2表示演出よりも前記第1表示演出を優先して行う一方、
前記特定遊技状態への移行後は、前記特定遊技状態への移行前と比べて実行頻度が低くなるように前記第1表示演出を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機は、一の特別図柄と他の特別図柄とが並行して可変表示可能な遊技機であり、特定遊技状態への移行前すなわち特別図柄の可変表示が規定回数行われるまでは、一の特別図柄の可変表示に伴い第1表示演出が表示され、特定遊技状態への移行後は、第1表示演出の表示頻度が低くなるようにしたものである。
なお、特定遊技状態への移行後は、第1表示演出よりも、他の特別図柄の可変表示に伴う第2表示演出(例えば、夜モード表示演出)が優先して表示されることが好ましい。
また、「前記特定遊技状態への移行前と比べて実行頻度が低くなるように前記第1表示演出を行う」とは、特定遊技状態への移行前と比べて第1表示演出の実行頻度が低くなる場合のみならず、特定遊技状態への移行後は第1表示演出が全く表示されない態様も含む趣旨である。
また、特別図柄抽選容易化手段は、他の特別図柄抽選の実行頻度を高めることを可能ならしめるものであるが、他の特別図柄抽選の実行契機を複数設けて(例えば、第2始動口を複数設けて)、特別図柄抽選容易化手段により他の特別図柄抽選の実行頻度が高められるのはいずれか一方のみとしてもよい。
(3)上記(2)に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示が前記一の特別図柄の可変表示である場合、前記第2表示演出が開始されるまで前記第1表示演出を行うことが可能である(例えば、第2通常パターン)
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機は、特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示が一の特別図柄の可変表示である場合、第2表示演出が開始されるまで第1表示演出を行うことを可能にしたものである。
第2表示演出が開始されるまで第1表示演出を行う態様としては、例えば、第1表示演出をループ表示する態様が相当する。
(4)上記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
所定の終了条件が成立するまで前記特定遊技状態に制御可能であり、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態に移行後の最初の前記特別図柄の可変表示が終了したときに、前記所定の終了条件にかかわる第3表示演出(例えば、B時短遊技状態の時短回数を表示するカウントアップ演出)を行うことが可能であって、
前記第3表示演出が行われるよりも前に、前記特定遊技状態に移行後の最初の前記特別図柄の可変表示が終了した場合、前記特定遊技状態に移行後の2回目以降の前記特別図柄の可変表示が終了したとき又は前記特別図柄の可変表示が行われていないときに前記第3表示演出を行うことが可能である(例えば、第2通常パターン)
ことを特徴とする。
(5)上記(2)または(3)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、
所定の終了条件が成立するまで前記特定遊技状態に制御可能であり、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態に移行後の最初の前記特別図柄の可変表示が終了したときに、前記所定の終了条件にかかわる第3表示演出(例えば、B時短遊技状態の時短回数を表示するカウントアップ演出)を行うことが可能であって、
前記第3表示演出が行われるよりも前に、前記特定遊技状態に移行後の最初の前記特別図柄の可変表示が終了した場合、前記特定遊技状態に移行後の2回目以降の前記特別図柄の可変表示が終了したとき又は前記特別図柄の可変表示が行われていないときに前記第3表示演出を行うことが可能である(例えば、第2通常パターン)
ことを特徴とする。
上記(4)、(5)の遊技機は、特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示が終了したときに、特定遊技状態の終了条件にかかわる第3表示演出を行うことを可能にしたものである。このような遊技機にあって、第3表示演出が行われるよりも前に、特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示が終了した場合、特定遊技状態に移行後の2回目以降の特別図柄の可変表示が終了したとき又は特別図柄の可変表示が行われていないときに第3表示演出が行われる。
なお、上記(4)は、上記(1)に記載の遊技機において、以下のように言い換えることもできる。同様に、上記(5)は、上記(2)または(3)に記載の遊技機において、以下のように言い換えることができる。
前記遊技状態制御手段は、
所定の終了条件が成立するまで前記特定遊技状態に制御可能であり、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態に移行後の最初の前記他の特別図柄の可変表示が終了したときに、前記所定の終了条件にかかわる第3表示演出(例えば、B時短遊技状態の時短回数を表示するカウントアップ演出)を行うことが可能であって、
前記特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示が前記一の特別図柄の可変表示であって、該一の特別図柄の可変表示の終了時に、前記他の特別図柄が可変表示中である場合または前記他の特別図柄の可変表示が行われていない場合、該他の特別図柄の可変表示以降の他の特別図柄の可変表示が終了したとき又は前記他の特別図柄の可変表示が行われていないときに、前記第3表示演出を行うことが可能である
ことを特徴とするものであってもよい。
(6)上記(2)、(3)または(5)に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示が前記他の特別図柄の可変表示であって、該他の特別図柄の可変表示の前に実行された前記他の特別図柄の可変表示中に前記一の特別図柄の可変表示が終了する場合、該一の特別図柄の可変表示が終了したときに前記第1表示演出を行うことが可能である(例えば、第1イレギュラーパターン)
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機は、特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示が他の特別図柄の可変表示であって、他の特別図柄の可変表示の前に実行された他の特別図柄の可変表示中に一の特別図柄の可変表示が終了する場合、一の特別図柄の可変表示が終了したときに第1表示演出を行うことを可能にしたものである。
(7)上記(6)に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示である前記他の特別図柄の可変表示の前に実行された前記他の特別図柄の可変表示の開始時に、前記遊技進行演出を表示可能である(例えば、第1イレギュラーパターン)
ことを特徴とする。
上記(7)の遊技機は、特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示である他の特別図柄の可変表示の前に実行された他の特別図柄の可変表示の開始時に、遊技進行演出を表示可能にしたものである。
(8)上記(7)に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示である前記他の特別図柄の可変表示の前に実行された前記他の特別図柄の可変表示中に前記一の特別図柄の可変表示が行われ、該一の特別図柄の可変表示に伴う前記第1表示演出としてリーチ演出を行った場合であっても、前記遊技進行演出(例えば、右打ち小ナビ演出)を表示可能である(例えば、第1イレギュラーパターン)
ことを特徴とする。
上記(8)の遊技機は、特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示である他の特別図柄の可変表示の前に実行された他の特別図柄の可変表示中に一の特別図柄の可変表示が行われ、一の特別図柄の可変表示に伴う第1表示演出としてリーチ演出を行った場合、遊技進行演出(例えば、右打ち小ナビ演出)を表示可能にしたものである。
なお、「遊技進行演出を表示可能」とは、上記(1)に記載された遊技進行演出の全部が表示されることに限られず、上記(1)に記載された遊技進行演出の一部のみが表示されるものも含む。
(9)上記(2)または3に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示が前記他の特別図柄の可変表示であって、該他の特別図柄の可変表示の前に実行された前記他の特別図柄の可変表示中に前記一の特別図柄の可変表示が行われなかった場合、遊技進行演出の一部を行わないことを可能に構成される(例えば、第3イレギュラーパターン)
ことを特徴とする。
上記(9)の遊技機は、特定遊技状態に移行後の最初の特別図柄の可変表示が他の特別図柄の可変表示であって、他の特別図柄の可変表示の前に実行された他の特別図柄の可変表示中に一の特別図柄の可変表示が行われなかった場合、第1表示演出を行わずに第2表示演出を行うようにしたものである。
(10)上記(2)、(3)、および(5)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記普通図柄制御手段は、
前記普通図柄の可変表示を、単位時間あたりに行われる前記普通図柄の可変表示回数の期待値が相対的に大きい短普図可変表示態様(例えば、図231の普通図柄変動パターン「02H」)と、単位時間あたりに行われる前記普通図柄の可変表示回数の期待値が相対的に小さい長普図可変表示態様(例えば、図231の普通図柄変動パターン「05H」)と、を少なくとも含む複数の普図可変表示態様のいずれかで行うことが可能であり、
前記特定遊技状態への移行前(例えば、図231に示される時短フラグ=0)は、前記長普図可変表示態様での前記普通図柄の可変表示を、前記特定遊技状態への移行後(例えば、図231に示される時短フラグ=1)と異なる頻度で行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機は、特定遊技状態への移行前は、長普図可変表示態様での普通図柄の可変表示を、特定遊技状態への移行後と異なる頻度で行うことを可能にしたものである。
「特定遊技状態への移行後と異なる頻度」とは、特定遊技状態への移行後と比べて高い頻度で行うようにしてもよいし、特定遊技状態への移行後と比べて低い頻度(確率0を含む)で行うようにしてもよい。
なお、「特定遊技状態への移行前は、長普図可変表示態様での普通図柄の可変表示を、特定遊技状態への移行後と異なる頻度で行う」とは、特定遊技状態への移行前は、長普図可変表示態様での普通図柄の可変表示を全く行わない態様も含む。ここで、「全く行わない」とは、抽選を行うものの確率が0の場合と、抽選を行うものの抽選結果を破棄する場合と、のいずれであってもよい。
(11)上記(2)、(3)、および(5)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記他の特別図柄制御手段は、
前記他の特別図柄の可変表示を、単位時間あたりに行われる前記他の特別図柄の可変表示回数の期待値が相対的に大きい短特図可変表示態様(例えば、高スタート用の特別図柄の変動パターン)と、単位時間あたりに行われる前記他の特別図柄の可変表示回数の期待値が相対的に小さい長特図可変表示態様(例えば、低スタート用の特別図柄の変動パターン)と、を少なくとも含む複数の特図可変表示態様のいずれかで行うことが可能であって、
前記特別停止態様(例えば、大当り表示態様)が導出される確率は前記特定遊技状態への移行前と移行後とで同じであるものの、前記特定遊技状態への移行前は、前記特定遊技状態への移行後と比べて高い頻度で、前記他の特別図柄の可変表示を前記長特図可変表示態様で行うことが可能である(例えば、第2イレギュラーパターン)
ことを特徴とする。
上記(11)の遊技機は、特別停止態様が導出される確率が特定遊技状態への移行前と移行後とで同じであるものの、特定遊技状態への移行前は、特定遊技状態への移行後と比べて高い頻度で、他の特別図柄の可変表示を長特図可変表示態様で行うことを可能にしたものである。
(12)上記(1)~(11)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
通常遊技状態において表示可能な通常演出と、前記特定遊技状態において表示可能な特定演出と、を行うことが可能であるとともに、
前記通常演出から前記特定演出に切り替えられるまでに行われる前記特別図柄の可変表示回数を把握可能なカウント演出を行うことが可能なカウント演出制御手段を有し、
前記カウント演出制御手段は、
前記通常遊技状態から前記特定遊技状態に移行されるに際して、前記通常演出から前記特定演出に切り替えられるまでに行われる前記特別図柄の可変表示回数をリセット表示可能である
ことを特徴とする。
上記(12)の遊技機は、通常遊技状態から特定遊技状態に移行されるに際して、通常演出から特定演出に切り替えられるまでに行われる特別図柄の可変表示回数をリセット表示可能としたものである。
付記7の遊技機によれば、新たな遊技性を備える遊技機を提供することができる。
[10-8.付記8]
従来、パチンコ遊技機などの遊技機においては、発射された遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた通過領域を遊技球が通過したことなど、所定の可変表示開始条件の成立により、画像表示装置の表示領域上に識別情報としての図柄を変動表示する制御が実行されて、変動表示された図柄を導出表示する制御が実行され、導出表示された図柄が所定の組合せ(特定の表示態様)となった場合に、遊技者に有利な大当り遊技状態に移行するようにしたものが提供されている。
このような従来の遊技機として、各種演出を行うように構成された遊技機が知られている(例えば、特開2017-221523号公報参照)。
本発明者は、遊技機において行われる各種演出について、鋭意検討を重ねる過程において、演出の展開に関して工夫を凝らすことにより、遊技の興趣を向上させることができるのではないかという考えに至った。
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
この点、第5のパチンコ遊技機は、以下の特徴を備えている。
(A-1) 演出を実行することが可能な演出実行手段と、
前記演出実行手段により実行される演出においてアイコン(「ベル」アイコン、「スイカ」アイコン、「チェリー」アイコン等)を表示することが可能なアイコン表示手段と、を備え、
前記アイコン表示手段は、前記演出実行手段により第1の演出(第1予告演出)が実行されている場合及び第2の演出(第2予告演出)が実行されている場合において、互いに同系統のアイコン(「ベル」アイコン)を表示することが可能であり、
前記演出実行手段は、前記第1の演出において前記同系統のアイコンが表示された場合と、前記第2の演出において前記同系統のアイコンが表示された場合とで、該アイコンの表示後に互いに異なる演出を実行することが可能である、
ことを特徴とする遊技機。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の演出(第1予告演出)が実行されている場合及び第2の演出(第2予告演出)が実行されている場合において、互いに同系統のアイコン(「ベル」アイコン)を表示することが可能である。そして、第1の演出
(第1予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合と、第2の演出(第2予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合とで、該アイコン(「ベル」アイコン)の表示後に互いに異なる演出を実行することが可能なように構成されている。これにより、アイコンが表示される前後において行われる演出にバリエーションを持たせつつ、それらの演出の間に表示されるアイコンを同系統とすることで、遊技者の見た目上、演出の展開を分かりやすくすることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
第5のパチンコ遊技機で説明したように、本発明におけるアイコンとしては、文字、図形、記号、若しくは、色彩、又は、これらの組合せ等により構成されるアイコンを適宜採用することが可能である。「互いに同系統のアイコン」とは、一のアイコンと他のアイコンとにおいて、文字、図形、記号、及び、色彩のうちの少なくとも一部が同じであることを指している。例えば、「X」アイコン確定画像9051(図162(b)参照)をアイコンとして採用する場合、第1の演出(第1予告演出)が実行されている場合及び第2の演出(第2予告演出)が実行されている場合において、全く同じ「X」アイコン確定画像9051が表示され得ることとしてもよいし、第1の演出(第1予告演出)が実行されている場合には、「X」の文字が第1の色(例えば、青色)である「X」アイコン確定画像9051が表示され、第2の演出(第2予告演出)が実行されている場合には、「X」の文字が第2の色(例えば、赤色)である「X」アイコン確定画像9051が表示されることとしてもよい。また、第1の演出(第1予告演出)が実行されている場合には、「X」の文字が所定の色(例えば、黄色)である「X」アイコン確定画像9051が表示され、第2の演出(第2予告演出)が実行されている場合には、「Y」の文字が当該「X」の文字と同じ色(例えば、黄色)である「Y」アイコン確定画像9052(図162(c)参照)が表示されることとしてもよい。
なお、第5のパチンコ遊技機において、各種アイコン(「ベル」アイコン、「スイカ」アイコン、「チェリー」アイコン、第1特定アイコン、第2特定アイコン、及び、第3特定アイコン)は、それぞれ、各種大当り予告演出(第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、及び、第4予告演出)において、「互いに同系統のアイコン」として表示される。例えば、第1の演出(第1予告演出)において表示される各種アイコン(「ベル」アイコン、「スイカ」アイコン、「チェリー」アイコン、第1特定アイコン、及び、第2特定アイコン)は、それぞれ、第2の演出(第2予告演出)において表示される各種アイコン(「ベル」アイコン、「スイカ」アイコン、「チェリー」アイコン、第1特定アイコン、及び、第2特定アイコン)と「同系統」である。
(A-2) 前記(A-1)の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第1の演出において前記同系統のアイコンが表示された場合と、前記第2の演出において前記同系統のアイコンが表示された場合とで、共通の演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行した後、前記互いに異なる演出を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の演出(第1予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合と、第2の演出(第2予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合とで、共通の演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行することが可能なように構成されている。これにより、遊技者に対して、共通の演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を通じて演出の進行態様を把握させやすくなるため、演出の展開を一層分かりやすくすることができる。また、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合に行われる演出用のデータとして、第1の演出(第1予告演出)用のデータ及び第2の演出(第2予告演出)用のデータの双方を記憶しておく必要がないため、演出制御を簡便にすることができる。
(A-3) 前記(A-1)又は(A-2)の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記同系統のアイコンとして第1のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合と、前記第1のアイコンとは異なる第2のアイコン(「スイカ」アイコン)が表示された場合とで、共通の演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、同系統のアイコンとして第1のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合と、第1のアイコン(「ベル」アイコン)とは異なる第2のアイコン(「スイカ」アイコン)が表示された場合とで、共通の演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行することが可能なように構成されている。これにより、遊技者に対して、共通の演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を通じて演出の進行態様を把握させやすくなるため、演出の展開を一層分かりやすくすることができる。また、アイコンが表示された場合に行われる演出用のデータとして、第1のアイコン(「ベル」アイコン)用のデータ及び第2のアイコン(「スイカ」アイコン)用のデータの双方を記憶しておく必要がないため、演出制御を簡便にすることができる。
なお、「共通」とは、上述した「同系統」と同様に、「同じ種類」とも換言し得る概念であり、一の演出と他の演出とが全く同じでなくてもよい。一の演出と他の演出とにおいて、少なくとも一部に同じ要素が含まれていれば、これらの演出は、共通の演出と言うことが可能である。例えば、一の演出で表示される背景画像及び他の演出で表示される背景画像において、基本的な風景が同じであれば、風景の一部が微妙に異なっていたとしても、これらの背景画像は、「共通」と見なしてよい。
(A-4) 前記(A-1)~(A-3)の何れかの遊技機であって、
可動部材と、
遊技者にとって有利な制御を行うことが可能な有利制御手段と、を備え、
前記演出実行手段(図160に示す演出を行うサブ制御回路300)は、前記同系統のアイコンが表示された場合に、前記可動部材の動作時間を通じて、前記有利な制御が行われることに対する期待度を示唆することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合に、可動部材の動作時間を通じて、遊技者にとって有利な制御が行われることに対する期待度を示唆することが可能なように構成されている。これにより、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示されることに対する遊技者の関心を高めることが可能であるとともに、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)の表示から可動部材の動作に至る演出の展開に対して、遊技者の注意を惹き付けることができる。
(A-5) 前記(A-1)~(A-4)の何れかの遊技機であって、
可動部材と、
遊技者にとって有利な制御を行うことが可能な有利制御手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記同系統のアイコンとして第1のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合に行われる第1の特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)において、前記可動部材の動作時間を通じて、前記有利な制御が行われることに対する期待度を示唆することが可能である一方、前記第1のアイコンとは異なる第3のアイコン(「チェリー」アイコン)が表示された場合に行われる第2の特定演出(図144に示す演出番号「93」に対応するアイコン停止後予告)においては、前記可動部材を動作させる制御を行わない、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、同系統のアイコンとして第1のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合に行われる第1の特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)において、可動部材の動作時間を通じて、遊技者にとって有利な制御が行われることに対する期待度を示唆することが可能なように構成されている。これにより、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示されることに対する遊技者の関心を高めることが可能であるとともに、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)の表示から可動部材の動作に至る演出の展開に対して、遊技者の注意を惹き付けることができる。一方、第1のアイコン(「ベル」アイコン)とは異なる第3のアイコン(「チェリー」アイコン)が表示された場合に行われる第2の特定演出
(図144に示す演出番号「93」に対応するアイコン停止後予告)においては、可動部材を動作させる制御を行わないように構成されている。このように、表示されるアイコンの種別に応じて可動部材の動作の有無を異ならせることにより、表示されるアイコンの種別とアイコンが表示された後の演出態様とを対応付けることが可能であり、アイコンが表示された後の演出の展開を一層分かりやすくすることができる。
なお、可動部材の動作は、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)の表示が終了した後に開始されることとしてもよいし、可動部材の動作が行われている間も、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)の表示が継続されることとしてもよい。
(A-6) 前記(A-1)~(A-5)の何れかの遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1の演出において前記同系統のアイコンが表示された場合に特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行することが可能である一方、前記第2の演出において前記同系統のアイコンが表示された場合にも前記特定演出を実行することが可能であり、
前記第2の演出においては、前記同系統のアイコンが表示される前に、該同系統のアイコンが表示されることを示唆する事前演出(図135に示す演出番号「16」に対応する演出におけるアイコン示唆系アイテムの表示)を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の演出(第1予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合に特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行することが可能である一方、第2の演出(第2予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合にも特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行することが可能なように構成されている。これにより、遊技者に対して、特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を通じて演出の進行態様を把握させやすくなるため、演出の展開を一層分かりやすくすることができる。また、第2の演出(第2予告演出)においては、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示される前に、該同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示されることを示唆する事前演出(図135に示す演出番号「16」に対応する演出におけるアイコン示唆系アイテムの表示)を実行することが可能なように構成されている。これにより、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示されることが示唆された場合には、遊技者に対して、一足先に演出の展開を予測させることができる。
(A-7) 前記(A-1)~(A-6)の何れかの遊技機であって、
遊技者にとって有利な制御を行うことが可能な有利制御手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の演出において前記同系統のアイコンが表示された場合に特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行することが可能である一方、前記第2の演出において前記同系統のアイコンが表示された場合にも前記特定演出を実行することが可能であり、
前記第2の演出において、所定演出(ルーレット演出)を実行することが可能な所定演出実行手段を備え、
前記所定演出実行手段は、
前記同系統のアイコンが表示されることを示唆することが可能な第1示唆手段(図135に示す演出番号「16」に対応する演出を行うサブ制御回路300)と、
前記有利な制御が行われることに対する期待度を示唆することが可能な第2示唆手段(図135に示す演出番号「15」に対応する演出を行うサブ制御回路300)と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記第2の演出において前記第1示唆手段により前記同系統のアイコンが表示されることが示唆された場合には、前記同系統のアイコンが表示された後、前記特定演出を実行することが可能である一方、前記第2の演出において前記第2示唆手段により前記期待度が示唆された場合には、前記特定演出を実行しない、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の演出(第1予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合に特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行することが可能である一方、第2の演出(第2予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合にも特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行することが可能なように構成されている。これにより、遊技者に対して、特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を通じて演出の進行態様を把握させやすくなるため、演出の展開を一層分かりやすくすることができる。また、第2の演出(第2予告演出)においては、所定演出
(ルーレット演出)を実行することが可能であり、所定演出(ルーレット演出)においては、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示されることが示唆される場合と、遊技者にとって有利な制御が行われることに対する期待度が示唆される場合とがある。そして、第2の演出(第2予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示されることが示唆された場合には、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された後、特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行することが可能である一方、第2の演出(第2予告演出)において上記期待度が示唆された場合には特定演出(図144に示す演出番号「91」又は「92」に対応するアイコン停止後予告)を実行しないように構成されている。これにより、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示されることが示唆された場合には、遊技者に対して一足先に演出の展開を予測させることができる。一方、上記期待度が示唆された場合には、当該演出の展開無しでも遊技者の期待感を創出することが可能であるため、第2の演出(第2予告演出)の魅力を向上させることができる。
(A-8) 前記(A-1)~(A-7)の何れかの遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1の演出において前記同系統のアイコンが表示された場合と、前記第2の演出において前記同系統のアイコンが表示された場合とで、共通の特定演出(第1のつなぎ演出
(共通))を実行した後、前記互いに異なる演出を実行することが可能であり、
前記第1の演出及び前記第2の演出とは異なる第3の演出(第3予告演出)において前記同系統のアイコンが表示された場合には、前記共通の特定演出とは異なる特定演出(第1のつなぎ演出(専用))を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の演出(第1予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合と、第2の演出(第2予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合とで、共通の特定演出(第1のつなぎ演出(共通))を実行することが可能なように構成されている。これにより、遊技者に対して、共通の特定演出(第1のつなぎ演出(共通))を通じて演出の進行態様を把握させやすくなるため、演出の展開を一層分かりやすくすることができる。また、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合に行われる演出用のデータとして、第1の演出(第1予告演出)用のデータ及び第2の演出(第2予告演出)用のデータの双方を記憶しておく必要がないため、演出制御を簡便にすることができる。さらに、第3の演出(第3予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合には、上記共通の特定演出(第1のつなぎ演出(共通))とは異なる特定演出(第1のつなぎ演出(専用))を実行することが可能なように構成されている。これにより、第1の演出(第1予告演出)及び第2の演出(第2予告演出)とは異なる第3の演出(第3予告演出)の内容に応じた適切な特定演出を実現することができる。
本発明において、上記共通の特定演出(第1のつなぎ演出(共通))とは異なる特定演出は、第3の演出(第3予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合にのみ出現し得るものであってもよいし、第3の演出(第3予告演出)以外の演出において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合にも出現し得るものであってもよい。また、本発明においては、第3の演出(第3予告演出)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合にも、上記共通の特定演出(第1のつなぎ演出(共通))が行われることとしてもよい。
(A-9) 前記(A-1)~(A-8)の何れかの遊技機であって、
遊技者による操作を受け付けることが可能な操作手段(演出ボタン54)を備え、
前記アイコン表示手段は、
前記操作手段が操作された場合(図138に示す演出番号「49」~「52」に対応する演出において演出ボタン54が操作された場合)にアイコンを表示することが可能な第1アイコン表示手段と、
前記操作手段が操作されなかった場合(図138に示す演出番号「43」~「48」に対応する演出において演出ボタン54が操作されなかった場合)にアイコンを表示することが可能な第2アイコン表示手段と、を備え、
前記演出実行手段は、前記第1アイコン表示手段によりアイコンが表示された場合及び前記第2アイコン表示手段によりアイコンが表示された場合の何れの場合においても、特定演出(つなぎ演出)を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、操作手段(演出ボタン54)が操作されたときにアイコンが表示される場合と、操作手段(演出ボタン54)が操作されなくてもアイコンが表示される場合とがある。そして、何れの状況でアイコンが表示された場合においても、特定演出(つなぎ演出)を実行することが可能なように構成されている。これにより、操作手段(演出ボタン54)が操作されたときに特定演出(つなぎ演出)が実行される状況と操作手段(演出ボタン54)が操作されなくても特定演出(つなぎ演出)が実行される状況とを作り出すことが可能であり、このような状況を通じて、演出の展開にバリエーションを設けることができる。
なお、操作手段(演出ボタン54)が操作された場合に実行される特定演出(つなぎ演出)と、操作手段(演出ボタン54)が操作されなかった場合に実行される特定演出(つなぎ演出)とは、共通の演出(一部が異なる演出)であってもよいし、全く同じ演出であってもよい。
(A-10) 前記(A-1)~(A-9)の何れかの遊技機であって、
前記演出実行手段は、
図柄が表示される図柄演出を実行することが可能な図柄演出実行手段と、
第1の演出状態(通常背景が表示される状態)で行われる前記図柄演出において特定の図柄表示(4図柄テンパイ煽りに係る画像表示)が行われた場合に、前記第1の演出状態から第2の演出状態(4図柄テンパイ成功後背景が表示される状態)に切り替えることが可能な演出状態切替手段と、を備え、
前記アイコン表示手段は、
前記第1の演出状態で行われる前記図柄演出において前記特定の図柄表示が行われた場合に、前記同系統のアイコンとして第1のアイコン(「ベル」アイコン)を表示することが可能であり、
前記演出状態切替手段により前記第2の演出状態に切り替えられた後、前記図柄演出において前記特定の図柄表示が行われた場合に、前記第1のアイコンとは異なる第2のアイコン(「スイカ」アイコン)を表示することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の演出状態(通常背景が表示される状態)で行われる図柄演出において特定の図柄表示(4図柄テンパイ煽りに係る画像表示)が行われた場合に、第1の演出状態(通常背景が表示される状態)から第2の演出状態(4図柄テンパイ成功後背景が表示される状態)に切り替えることが可能であり、また、同系統のアイコンとして第1のアイコン(「ベル」アイコン)を表示することが可能である。そして、第2の演出状態(4図柄テンパイ成功後背景が表示される状態)に切り替えられた後、図柄演出において特定の図柄表示(4図柄テンパイ煽りに係る画像表示)が行われた場合に、第1のアイコン(「ベル」アイコン)とは異なる第2のアイコン(「スイカ」アイコン)を表示することが可能なように構成されている。このように、第1のアイコン(「ベル」アイコン)及び第2のアイコン(「スイカ」アイコン)を段階的に表示させるとともに、特定の図柄表示(4図柄テンパイ煽りに係る画像表示)及び演出状態の切り替えを関連付けることで、魅力的な演出の展開を創出することができる。
なお、第1の演出状態と第2の演出状態とは、互いに異なる背景が表示される状態であってもよいし、所定の演出(例えば、所定のキャラクタが表示される演出)の出現頻度が互いに異なる状態であってもよい。例えば、第1の演出状態においては第2の演出よりも第1の演出が行われる確率が高い一方、第2の演出状態においては第1の演出よりも第2の演出が行われる確率が高くなるように構成されていてもよい。また、第1の演出状態においては第2のキャラクタよりも第1のキャラクタの出現する確率が高い一方、第2の演出状態においては第1のキャラクタよりも第2のキャラクタの出現する確率が高くなるように構成されていてもよい。
(A-11) 前記(A-1)~(A-10)の何れかの遊技機であって、
図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能な図柄表示手段を備え、
前記図柄表示手段は、図柄が最終的に停止表示される前に、図柄を暫定的に停止表示させることが可能であり、
前記演出実行手段は、図柄の変動表示が開始された後図柄が暫定的に停止表示されるまでの第1擬似遊技(「擬似1」)において前記同系統のアイコンが表示された場合に、図柄の変動表示が再開された後の第2擬似遊技(「擬似2」)において前記互いに異なる演出を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、図柄の変動表示が開始された後図柄が暫定的に停止表示されるまでの第1擬似遊技(「擬似1」)において同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示された場合に、図柄の変動表示が再開された後の第2擬似遊技
(「擬似2」)において上記互いに異なる演出を実行することが可能なように構成されている。これにより、同系統のアイコン(「ベル」アイコン)が表示されることを目印として、第1擬似遊技(「擬似1」)から第2擬似遊技(「擬似2」)へと移行させることが可能であり、演出の展開を一層分かりやすくすることができる。
本発明においては、図柄の変動表示が開始されてから図柄が最終的に停止表示されるまでを1回の単位遊技(特別図柄変動ゲーム)として構成している。1回の単位遊技(特別図柄変動ゲーム)は、1回の特別図柄始動入賞(1個の保留球)と対応しており、図柄が暫定的に停止表示されても保留球の個数は減少しないように構成することが可能である。
[10-9.付記9]
従来、パチンコ遊技機などの遊技機においては、発射された遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた通過領域を遊技球が通過したことなど、所定の可変表示開始条件の成立により、画像表示装置の表示領域上に識別情報としての図柄を変動表示する制御が実行されて、変動表示された図柄を導出表示する制御が実行され、導出表示された図柄が所定の組合せ(特定の表示態様)となった場合に、遊技者に有利な大当り遊技状態に移行するようにしたものが提供されている。
このような従来の遊技機として、各種演出を行うように構成された遊技機が知られている(例えば、特開2017-221523号公報参照)。
本発明者は、遊技機において行われる各種演出について、鋭意検討を重ねる過程において、演出の展開に関して工夫を凝らすことにより、遊技の興趣を向上させることができるのではないかという考えに至った。
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
この点、第5のパチンコ遊技機は、以下の特徴を備えている。
(B-1) 複数の演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ)のうちの何れかの演出モードに制御可能な演出モード制御手段を備え、
前記複数の演出モードにおいては、各演出の発生割合が互いに異なっており、
前記演出モード制御手段は、特定の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)が成立した場合に、一の演出モードから他の演出モードへと遷移させることが可能である、
ことを特徴とする遊技機。
第5のパチンコ遊技機によれば、複数の演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ)においては、各演出の発生割合が互いに異なっており、特定の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)が成立した場合に、一の演出モード(演出ステージ)から他の演出モード(演出ステージ)へと遷移させることが可能なように構成されている。これにより、遊技の進行につれて、演出の傾向が互いに異なる演出モード
(演出ステージ)間を漸次遷移することを通じて、現在どの演出モード(演出ステージ)に滞在していて次はどの演出モード(演出ステージ)に移行するのかということに関して、遊技者に興味を抱かせることができる。その結果、面白みのある演出の展開を創出することが可能であり、遊技の興趣を向上させることができる。
第5のパチンコ遊技機では、複数の演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ)において、それぞれ、乱数値に基づく抽選を行うことにより、演出抽選テーブルに基づいて、発生する演出の内容が決定される。各演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ)においては、互いに異なる演出抽選テーブルが用いられる。各演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ)で用いられる演出抽選テーブルにおいては、各演出に対して規定されている抽選値(乱数値範囲)のうちの少なくとも一部が異なっている。これにより、何れの演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ)においても発生し得る所定の演出が設けられている場合において、演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ)ごとに当該演出の発生確率(頻度)が異なっていたり、一の演出モード(例えば、第1演出ステージ)で発生し得る演出が他の演出モード(例えば、第2演出ステージ及び第3演出ステージ)では発生しなかったりする。すなわち、各演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、及び、第3演出ステージ)においては、演出の傾向(系統)が互いに異なっている。例えば、第1演出ステージにおいては、第2演出ステージ及び第3演出ステージと比較して、擬似連演出が発生しやすくなっている。また、タイムストック予告は、第2演出ステージにおいてのみ発生し得るようになっている。また、メーターUP予告は、第3演出ステージにおいてのみ発生し得るようになっている。
第5のパチンコ遊技機では、特定の条件(ステージチェンジの発生条件)が成立した場合、遷移先の演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)が抽選により決定されることとして説明した。本発明において、遷移先の演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)の決定方法は、特に限定されない。例えば、特定の条件(ステージチェンジの発生条件)が成立するごとに、予め定められた順序(例えば、第1演出ステージ→第2演出ステージ→第3演出ステージ)で、演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)を順次移行させることとしてもよい。また、遷移先の演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)が抽選により決定されるモード(ランダムモード)と、予め定められた順序で演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)が移行するモード(順番モード)と、のうち何れかのモードを遊技者がボタン等を操作することにより選択することが可能なように構成してもよい。さらに、任意の一の演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)で遊技を行うことを、遊技者がボタン等を操作することにより選択することが可能なように構成してもよい。例えば、ランダムモードと順番モードと第1演出ステージ固定モード(第1演出ステージのみで遊技を行うモード)と第2演出ステージ固定モード(第2演出ステージのみで遊技を行うモード)と第3演出ステージ固定モード(第3演出ステージのみで遊技を行うモード)とのうち何れかのモードを遊技者がボタン等を操作することにより選択することが可能なように構成してもよい。このとき、第1演出ステージ固定モード、第2演出ステージ固定モード、又は、第3演出ステージ固定モードが選択されている場合においても、特定の条件(ステージチェンジの発生条件)が成立するごとに、ステージチェンジ予告演出を発生させるようにしてもよい。
第5のパチンコ遊技機では、特定の条件(ステージチェンジの発生条件)として、一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達することという条件や、図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応するメイン変動パターンが選択されることという条件を採用した例について説明した。本発明における特定の条件(ステージチェンジの発生条件)は、特に限定されず、任意の条件を適宜採用することが可能である。例えば、上記所定回数を予め定められた数値ではなく、複数の数値(例えば、0~99)のなかから抽選により選択された一の数値としてもよい。例えば、一の特別図柄変動の開始時(例えば、図178のステップS9203の処理を実行した後)に、抽選により一の数値を選択し、当該数値に相当する回数分の特別図柄変動が行われた(抽選結果に応じた特定の条件が成立した)場合に、演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)を遷移させることとしてもよい。このとき、抽選により0が選択された場合には、一の特別図柄変動において演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)をいったん遷移させた後、当該特別図柄変動において再度演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)を遷移させることとしてもよい。あるいは、所定の入賞(例えば、第1始動口120への遊技球の入賞)に応じて特定の条件が成立した場合に、演出モード
(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)を遷移させることとしてもよい。
なお、RAMクリアが実行された場合には、所定の演出モード(例えば、第1演出ステージ)に滞在させることとしてもよい。また、このとき、ステージ移行後変動回数カウンタ(図180のステップS9261参照)に「0」をセットすることとしてもよい。RAMクリアは、第1のパチンコ遊技機において説明したように、第1のパチンコ遊技機において説明したように、メインRAM203内のバックアップ領域をクリアする処理であり、メインRAMの作業領域に記憶されている情報をクリアする処理である。RAMクリア(バックアップクリア処理)が実行されると、RAMクリア(バックアップクリア処理)が実行されたことを示す情報が、主制御回路200からサブ制御回路300にコマンド送信される。該コマンドを受信することにより、サブ制御回路300は、RAMクリア(バックアップクリア処理)が実行されたことを認識することができる。なお、第1のパチンコ遊技機で説明したように、RAMクリア(バックアップクリア処理)では、一般作業領域に記憶されている情報はクリアされるが、特定作業領域に記憶されている情報は原則としてクリアされない。
また、電源が投入された際には、サブ制御回路300によって管理される演出ステージとしては、所定の演出モード(例えば、第1演出ステージ)に滞在させることとしてもよい。これにより、主制御回路200によって管理される遊技状態にかかわらず、表示装置7には当該演出モード(例えば、第1演出ステージ)に対応する画像が表示されることになる。また、このとき、ステージ移行後変動回数カウンタに「0」をセットすることとしてもよい。
第5のパチンコ遊技機では、主制御回路200によって管理される遊技状態として、通常遊技状態及び確変遊技状態(高確率遊技状態)が設けられており、確変遊技状態において特別図柄変動が所定回数(50回)行われると、確変遊技状態から通常遊技状態へと移行することとして説明した。ここで、確変遊技状態から通常遊技状態へ移行させる際に、他の遊技状態(介在遊技状態)を経由させることとしてもよい。例えば、確変遊技状態において特別図柄変動が所定回数(例えば、50回)行われると、確変遊技状態から介在遊技状態へと移行し、介在遊技状態において特別図柄変動が規定回数(例えば、2回)行われると、介在遊技状態から通常遊技状態へと移行するように構成することが可能である。介在遊技状態においては、通常遊技状態及び確変遊技状態で用いられる各種テーブル(例えば、特別図柄の変動パターンテーブル)とは異なるテーブルを用いて抽選を行うこととしてもよい。
また、サブ制御回路300によって管理される演出モードとして、介在遊技状態に対応する演出モード(介在モード)を設けるようにしてもよい。例えば、確変モードにおいて特別図柄変動が所定回数(例えば、50回)行われると、確変モードから介在モードへと移行し、介在モードにおいて特別図柄変動が規定回数(例えば、2回)行われると、介在モードから通常モードへと移行するように構成することが可能である。例えば、確変モードが終了するときに、ボーナス中の結果に対応するリザルト画面(例えば、初当りモードに移行してから払い出された遊技球の合計数を示すような画像)を表示することが考えられるところ、介在モードにおいてもリザルト画面の表示を継続することとしてもよい。
このような介在モードから通常モードに移行した場合には、ステージチェンジを必ず発生させる(抽選により決定された演出ステージに遷移させる)こととしてもよい。また、イレギュラー(電断等)が発生した場合やRAMクリアが実行された場合、主制御回路200によって管理される遊技状態が介在遊技状態である一方、サブ制御回路300によって管理される演出モードは所定の演出モードである(例えば、第1演出ステージに対応する画像表示が行われる)というような状況が発生し得るように構成してもよい。この場合には、特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達するまで、当該所定の演出モード
(例えば、第1演出ステージ)に滞在させることとしてもよい。
(B-2)
前記(B-1)の遊技機であって、
複数の設定値のうちの一の設定値に基づいて遊技の実行に関する制御を行うことが可能な遊技制御手段と、
前記設定値を示唆することが可能な設定値示唆手段と、を備え、
前記複数の演出モードは、第1の演出モード(第1演出ステージ)及び第2の演出モード(第2演出ステージ)を含んでおり、
前記演出モード制御手段は、前記特定の条件が成立した場合に、前記第1の演出モードから前記第2の演出モードへと遷移させることが可能であり、
前記設定値示唆手段は、前記特定の条件を示す表示(ステージチェンジ発生時におけるカウンタ画像の表示)によって前記設定値を示唆することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、特定の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)が成立した場合に、第1の演出モード(第1演出ステージ)から第2の演出モード(第2演出ステージ)へと遷移させることが可能であり、該特定の条件を示す表示(ステージチェンジ発生時におけるカウンタ画像の表示)によって設定値を示唆することが可能なように構成されている。このように、該特定の条件を示す表示(ステージチェンジ発生時におけるカウンタ画像の表示)が行われるため、第1の演出モード(第1演出ステージ)から第2の演出モード(第2演出ステージ)へと遷移するための条件について、遊技者に対して興味を抱かせることができる。同時に、該表示(ステージチェンジ発生時におけるカウンタ画像の表示)を通じて、遊技者に対して設定値を予測させることが可能であるため、該条件に対する遊技者の関心を高めることができる。
第5のパチンコ遊技機では、移行後の演出モード(演出ステージ)の名称を示す画像が表示されている間に、特定の条件を示す表示(ステージチェンジ発生時におけるカウンタ画像の表示)の内容がリセット(回復)されることとして説明した。このように、本発明においては、特定の条件(ステージチェンジの発生条件)が成立した場合に、遷移先の演出モード(第1演出ステージ、第2演出ステージ、又は、第3演出ステージ)に対応する画像(背景や名称等)の表示中に、特定の条件を示す表示(ステージチェンジ発生時におけるカウンタ画像の表示)を変化させるように構成することが可能である。
本発明において、特定の条件を示す表示としては、ステージチェンジが発生する際におけるカウンタ画像の表示を採用することが可能である。当該カウンタ画像は、ステージチェンジゲーム(ステージチェンジの行われる特別図柄変動)において表示されるカウンタ画像であってもよいし、ステージチェンジゲーム以前のゲーム(例えば、ステージチェンジの行われる特別図柄変動の1つ前の特別図柄変動)において表示されるカウンタ画像であってもよい。例えば、ステージチェンジの行われる特別図柄変動の1つ前の特別図柄変動において、カウンタ画像の色を設定値に対応する色に変化させるような演出が行われ得るように構成してもよい。
(B-3)
前記(B-1)又は(B-2)の遊技機であって、
演出を実行することが可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
第1の演出態様(図166に示す演出番号「101」~「103」に対応する演出態様)及び第2の演出態様(図166に示す演出番号「104」「106」に対応する演出態様)を含む複数の演出態様のうちの何れかの演出態様で、特定の演出(第6予告演出)を実行することが可能であり、
前記特定の演出が前記第1の演出態様で実行される場合と、前記特定の演出が前記第2の演出態様で実行される場合とで、互いに異なるパターンで図柄の表示を行うことが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の演出態様(図166に示す演出番号「101」~「103」に対応する演出態様)及び第2の演出態様(図166に示す演出番号「104」「106」に対応する演出態様)を含む複数の演出態様のうちの何れかの演出態様で、特定の演出(第6予告演出)を実行することが可能であり、特定の演出(第6予告演出)が第1の演出態様(図166に示す演出番号「101」~「103」に対応する演出態様)で実行される場合と、特定の演出(第6予告演出)が第2の演出態様(図166に示す演出番号「104」「106」に対応する演出態様)で実行される場合とで、互いに異なるパターンで図柄の表示を行うことが可能なように構成されている。これにより、演出態様に応じたパターンで図柄を表示することが可能であり、当該演出態様と図柄表示とを適切に連携させた演出を実現することができる。
(B-4)
前記(B-1)~(B-3)の何れかの遊技機であって、
識別情報の変動表示及び停止表示を行うことが可能な識別情報表示手段(表示装置7)と、
演出を実行することが可能な演出実行手段と、を備え、
前記複数の演出モードは、第1の演出モード(第1演出ステージ)及び第2の演出モード(第2演出ステージ)を含んでおり、
前記複数の演出モードのうち前記第1の演出モードにおいてのみ実行可能な演出として、第1の演出(第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、及び、第4予告演出)が設けられており、
前記複数の演出モードのうち前記第2の演出モードにおいてのみ実行可能な演出として、第2の演出(第8予告演出)が設けられており、
前記第1の演出モード及び前記第2の演出モードの双方において実行可能な演出として、第3の演出(第6予告演出)が設けられており、
前記演出実行手段は、
第1の演出態様(図166に示す演出番号「101」~「103」に対応する演出態様)及び第2の演出態様(図166に示す演出番号「104」「106」に対応する演出態様)を含む複数の演出態様のうちの何れかの演出態様で、前記第3の演出を実行することが可能であり、
前記第3の演出が前記第1の演出態様で実行される場合と、前記第3の演出が前記第2の演出態様で実行される場合とで、識別情報の変動表示を開始してから識別情報を停止表示させるまでの識別情報の変動パターンとして、互いに異なる変動パターンで識別情報の表示を行うことが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の演出態様(図166に示す演出番号「101」~「103」に対応する演出態様)及び第2の演出態様(図166に示す演出番号「104」「106」に対応する演出態様)を含む複数の演出態様のうちの何れかの演出態様で、第3の演出(第6予告演出)を実行することが可能であり、第3の演出
(第6予告演出)が第1の演出態様(図166に示す演出番号「101」~「103」に対応する演出態様)で実行される場合と、第3の演出(第6予告演出)が第2の演出態様
(図166に示す演出番号「104」「106」に対応する演出態様)で実行される場合とで、識別情報の変動表示を開始してから識別情報を停止表示させるまでの識別情報の変動パターンとして、互いに異なる変動パターンで識別情報の表示を行うことが可能なように構成されている。これにより、演出態様に応じた変動パターンで識別情報を表示することが可能であり、当該演出態様と識別情報の表示とを適切に連携させた演出を実現することができる。また、第1の演出(第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、及び、第4予告演出)及び第2の演出(第8予告演出)がそれぞれ第1の演出モード(第1演出ステージ)及び第2の演出モード(第2演出ステージ)においてのみ実行可能な演出であるのに対し、第3の演出(第6予告演出)は、第1の演出モード(第1演出ステージ)及び第2の演出モード(第2演出ステージ)の双方において実行可能な演出となっている。従って、特定の条件(ステージチェンジの発生条件)が成立することにより、例えば、第1の演出モード(第1演出ステージ)から第2の演出モード(第2演出ステージ)へと遷移した場合には、第1の演出(第1予告演出、第2予告演出、第3予告演出、及び、第4予告演出)が行われなくなる一方、第2の演出(第8予告演出)が行われるようになり、また、第3の演出(第6予告演出)は引き続き行われる、という状況を作り出すことができる。これにより、各演出モード(演出ステージ)及び特定の条件(ステージチェンジの発生条件)に対する遊技者の関心を増大させることができる。
第5のパチンコ遊技機では、演出番号「104」乃至「106」に対応する演出が行われる場合には、図168(a)乃至(c)に示すような専用の変動パターンで装飾図柄を変動させることとして説明した。これに対し、演出番号「101」~「103」に対応する演出が行われる場合には、例えば、図163(d)に示すようなデフォルトの変動パターン(図168(a)乃至(c)に示す変動パターンと比較して、装飾図柄が停止するタイミングが早い変動パターン)で装飾図柄を変動させることが可能である。
(B-5)
前記(B-1)~(B-4)の何れかの遊技機であって、
前記特定の条件は、第1の図柄の変動表示(第1特別図柄変動)に応じて成立し得る一方、第2の図柄の変動表示(第2特別図柄変動)に応じては成立し得ない、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、特定の条件(ステージチェンジの発生条件)が、第1の図柄の変動表示(第1特別図柄変動)に応じて成立し得る一方、第2の図柄の変動表示(第2特別図柄変動)に応じては成立し得ないように構成されている。これにより、第2の図柄の変動表示(第2特別図柄変動)が行われる状況においては演出モード(演出ステージ)の遷移が発生しないが、第1の図柄の変動表示(第1特別図柄変動)が行われる状況においては演出モード(演出ステージ)の遷移が発生することになる。その結果、第2の図柄の変動表示(第2特別図柄変動)が行われる状況に対して、第1の図柄の変動表示(第1特別図柄変動)が行われる状況を、演出モード(演出ステージ)の遷移が発生する状況として特徴付けることが可能であり、第1の図柄の変動表示(第1特別図柄変動)が行われる状況を興趣に富んだものとすることができる。
(B-6)
前記(B-1)~(B-5)の何れかの遊技機であって、
識別情報の変動表示及び停止表示を行うことが可能な識別情報表示手段(第1特別図柄表示部163)と、
所定の条件(第1始動口120への遊技球の入賞)が成立した場合に、所定の抽選(大当り判定)を行うことが可能な抽選手段と、
前記抽選手段により行われる前記所定の抽選の結果に基づいて、前記識別情報表示手段において識別情報を変動表示させた後停止表示させることが可能な表示制御手段と、
前記所定の抽選の結果に関する示唆(先読み演出)を行うことが可能な示唆手段と、を備え、
前記示唆手段は、
前記所定の条件が複数回に亘って成立した場合において、該複数回の所定の条件成立のうち一の所定の条件成立(ステージチェンジ区間当該保留球)に基づく識別情報の変動表示が前記表示制御手段により行われることに応じて前記演出モード制御手段による演出モードの遷移が行われる場合、該一の所定の条件成立に基づく識別情報の変動表示が開始された後に前記所定の条件が成立したことに応じて行われた前記所定の抽選については、該抽選の結果に関する示唆を行い得る一方、該一の所定の条件成立に基づく識別情報の変動表示が開始される前に前記所定の条件が成立したことに応じて行われた前記所定の抽選については、該抽選の結果に関する示唆を行い得ない、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、所定の条件(第1始動口120への遊技球の入賞)が複数回に亘って成立した場合において、該複数回の所定の条件(第1始動口120への遊技球の入賞)成立のうち一の所定の条件成立(ステージチェンジ区間当該保留球)に基づく識別情報の変動表示が行われることに応じて演出モード(演出ステージ)の遷移が行われる場合、該一の所定の条件成立(ステージチェンジ区間当該保留球)に基づく識別情報の変動表示が開始された後に所定の条件(第1始動口120への遊技球の入賞)が成立したことに応じて行われた所定の抽選(大当り判定)については、該抽選の結果に関する示唆(先読み演出)を行い得る一方、該一の所定の条件成立(ステージチェンジ区間当該保留球)に基づく識別情報の変動表示が開始される前に所定の条件(第1始動口120への遊技球の入賞)が成立したことに応じて行われた所定の抽選(大当り判定)については、該抽選の結果に関する示唆(先読み演出)を行い得ないように構成されている。これにより、各所定の条件(第1始動口120への遊技球の入賞)成立のタイミングと演出モード(演出ステージ)の遷移が行われることになる変動表示のタイミングとの前後関係に応じて、結果に関する示唆(先読み演出)の行われ得る所定の抽選(大当り判定)の数が変化することになる。従って、結果に関する示唆(先読み演出)の行われ得ない所定の抽選(大当り判定)の数が予め定められている場合と比較して、当該示唆(先読み演出)の行われ得る所定の抽選の数(大当り判定)を増やすことができる可能性があり、遊技者に対して、所定の抽選の結果に関する示唆(先読み演出)が行われる機会を多く提供することができる。
(B-7)
前記(B-1)~(B-6)の何れかの遊技機であって、
所定の抽選(大当り判定)を行うことが可能な抽選手段と、
前記所定の抽選の結果に関する示唆(先読み演出)を行うことが可能な示唆手段と、
遷移先の演出モードを決定することが可能な遷移先演出モード決定手段(図178のステップS9203の処理を実行するサブCPU301)と、を備え、
前記演出モード制御手段は、前記特定の条件が成立した場合に、一の演出モードから、前記遷移先演出モード決定手段により決定された遷移先の演出モードへと遷移させることが可能であり、
前記示唆手段は、
前記所定の抽選が複数回行われた場合において、該複数回の所定の抽選のうち、前記遷移先演出モード決定手段により遷移先の演出モードが決定された後に行われた前記所定の抽選については、該抽選の結果に関する示唆を行い得る一方、前記遷移先演出モード決定手段により遷移先の演出モードが決定される前に行われた前記所定の抽選については、該抽選の結果に関する示唆を行い得ない、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、所定の抽選(大当り判定)が複数回行われた場合において、該複数回の所定の抽選(大当り判定)のうち、遷移先の演出モード
(演出ステージ)が決定された後に行われた所定の抽選(大当り判定)については、該抽選の結果に関する示唆(先読み演出)を行い得る一方、遷移先の演出モード(演出ステージ)が決定される前に行われた所定の抽選(大当り判定)については、該抽選の結果に関する示唆(先読み演出)を行い得ないように構成されている。これにより、各所定の抽選
(大当り判定)が行われるタイミングと遷移先の演出モード(演出ステージ)が決定されるタイミングとの前後関係に応じて、結果に関する示唆(先読み演出)の行われ得る所定の抽選(大当り判定)の数が変化することになる。従って、結果に関する示唆(先読み演出)の行われ得ない所定の抽選(大当り判定)の数が予め定められている場合と比較して、当該示唆(先読み演出)の行われ得る所定の抽選(大当り判定)の数を増やすことができる可能性があり、遊技者に対して、所定の抽選の結果に関する示唆(先読み演出)が行われる機会を多く提供することができる。
(B-8)
前記(B-1)~(B-7)の何れかの遊技機であって、
演出を実行することが可能な演出実行手段を備え、
前記演出モード制御手段は、前記特定の条件として第1の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)が成立した場合に、一の演出モードから他の演出モードへと遷移させることが可能であり、
前記演出実行手段は、
前記第1の条件が成立したことに応じて前記演出モード制御手段による演出モードの遷移が行われる場合に、第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)を実行することが可能な第1演出実行手段と、
前記第4の演出とは異なる第5の演出(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)を実行することが可能な第2演出実行手段と、を備え、
前記演出モード制御手段(図181のステップS9281の処理を実行するサブCPU301)は、前記第1の条件が成立していなくても、前記第5の演出に関する第2の条件(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応するメイン変動パターンが選択されること)が成立した場合には、一の演出モードから他の演出モードへと遷移させることが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)が成立した場合に、一の演出モード(演出ステージ)から他の演出モード(演出ステージ)へと遷移させることが可能であり、第1の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)が成立したことに応じて演出モード(演出ステージ)の遷移が行われる場合に、第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)を実行することが可能である。また、第1の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)が成立していなくても、第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)とは異なる第5の演出(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)に関する第2の条件(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応するメイン変動パターンが選択されること)が成立した場合には、一の演出モード(演出ステージ)から他の演出モード(演出ステージ)へと遷移させることが可能なように構成されている。これにより、第1の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)及び第2の条件(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応するメイン変動パターンが選択されること)、並びに、第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)及び第5の演出(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)について、どの条件が成立してどの演出が発生するのかということに関し、遊技者に対して興味を抱かせることができる。その結果、演出モード(演出ステージ)の遷移に係る演出の展開を一層興趣に富んだものとすることができる。
(B-9)
前記(B-1)~(B-8)の何れかの遊技機であって、
演出を実行することが可能な演出実行手段と、
前記演出実行手段により実行される演出を選択することが可能な演出選択手段と、を備え、
前記演出モード制御手段は、前記演出選択手段により所定の演出(図169(a)に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)が選択された場合に、一の演出モードから他の演出モードへと遷移させることが可能であり、
前記演出実行手段は、第1のタイミング(図169(b)に示すタイミング1)及び第2のタイミング(図169(b)に示すタイミング2)を含む複数のタイミングのうちの何れかのタイミングで、前記所定の演出を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、所定の演出(図169(a)に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)が選択された場合に、一の演出モード(演出ステージ)から他の演出モード(演出ステージ)へと遷移させることが可能であり、第1のタイミング(図169(b)に示すタイミング1)及び第2のタイミング(図169(b)に示すタイミング2)を含む複数のタイミングのうちの何れかのタイミングで、所定の演出(図169(a)に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)を実行することが可能なように構成されている。これにより、演出モード(演出ステージ)を遷移させるための条件に係る所定の演出(図169(a)に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)が第1のタイミング(図169(b)に示すタイミング1)で発生したり第2のタイミング(図169(b)に示すタイミング2)で発生したりするため、演出モード(演出ステージ)の遷移に関連して、バリエーションに富んだ演出の展開を創出することができる。
なお、所定の演出(図169(a)に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)の実行タイミングとしては、第1のタイミング(図169(b)に示すタイミング1)及び第2のタイミング(図169(b)に示すタイミング2)以外に、一又は複数のタイミングが設けられていてもよい。例えば、第2のタイミング(図169(b)に示すタイミング2)を第1のタイミング(図169(b)に示すタイミング1)よりも所定時間(例えば、6秒)遅いタイミングとしつつ、さらに、第2のタイミング(図169(b)に示すタイミング2)よりも所定時間(例えば、6秒)遅い第3のタイミングで所定の演出(図169(a)に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)を実行することが可能なように構成してもよい。
(B-10)
前記(B-1)~(B-9)の何れかの遊技機であって、
所定の抽選(大当り判定)を行うことが可能な抽選手段と、
演出を実行することが可能な演出実行手段と、
前記演出実行手段により実行される演出に応じた演出パターン(サブ変動パターン)を選択することが可能な演出パターン選択手段と、
前記演出パターン選択手段により選択された演出パターンを他の演出パターンに差し替えることが可能な演出パターン差替手段(図178のステップS9210の処理を実行するサブCPU301)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記所定の抽選の結果に関して示唆し得る示唆演出(先読み演出)を行うことが可能な示唆演出実行手段を備え、
前記演出パターン差替手段は、前記示唆演出実行手段により前記示唆演出が行われる場合において、前記演出パターン選択手段により第1の演出パターン(図182に示すサブ変動パターン「1」~「20」)が選択されている場合には演出パターンの差し替えを行う一方、前記演出パターン選択手段により第2の演出パターン(図182に示すサブ変動パターン「21」~「30」)が選択されている場合には演出パターンの差し替えを行わない、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、所定の抽選(大当り判定)の結果に関して示唆し得る示唆演出(先読み演出)が行われる場合において、第1の演出パターン(図182に示すサブ変動パターン「1」~「20」)が選択されている場合には演出パターン(サブ変動パターン)の差し替えを行う一方、第2の演出パターン(図182に示すサブ変動パターン「21」~「30」)が選択されている場合には演出パターン(サブ変動パターン)の差し替えを行わないように構成されている。このように、演出パターン(サブ変動パターン)を決定するための第1段階として、示唆演出(先読み演出)が行われるか否かを考慮せずに一の演出パターン(サブ変動パターン)を選択し、その上で第2段階として、示唆演出(先読み演出)が行われる場合には必要に応じて演出パターン(サブ変動パターン)を差し替えることを通じて、示唆演出(先読み演出)に応じた適切な演出パターン(サブ変動パターン)を決定するに当たり、処理の効率化を図ることができる。
(B-11)
前記(B-1)~(B-10)の何れかの遊技機であって、
演出を実行することが可能な演出実行手段を備え、
前記演出モード制御手段は、
前記特定の条件として第1の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)が成立した場合に、一の演出モードから他の演出モードへと遷移させることが可能な第1演出モード制御手段と、
前記特定の条件として第2の条件(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応するメイン変動パターンが選択されること)が成立した場合に、一の演出モードから他の演出モードへと遷移させることが可能な第2演出モード制御手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の条件が成立したことに応じて前記第1演出モード制御手段による演出モードの遷移が行われる場合に、第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)を実行することが可能な第1演出実行手段と、
前記第2の条件が成立したことに応じて前記第2演出モード制御手段による演出モードの遷移が行われる場合に、第5の演出(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)を実行することが可能な第2演出実行手段と、を備え、
前記第1の条件及び前記第2の条件の双方の条件が成立した場合には、前記第1演出実行手段による前記第4の演出の実行はせずに、前記第2演出実行手段による前記第5の演出の実行をすることが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)が成立した場合に、一の演出モード(演出ステージ)から他の演出モード(演出ステージ)へと遷移させることが可能であり、第1の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)が成立したことに応じて演出モード(演出ステージ)の遷移が行われる場合に、第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)を実行することが可能である。また、第2の条件(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応するメイン変動パターンが選択されること)が成立した場合に、一の演出モード(演出ステージ)から他の演出モード(演出ステージ)へと遷移させることが可能であり、第2の条件(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応するメイン変動パターンが選択されること)が成立したことに応じて演出モード(演出ステージ)の遷移が行われる場合に、第5の演出(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)を実行することが可能である。そして、第1の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)及び第2の条件(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応するメイン変動パターンが選択されること)の双方の条件が成立した場合には、第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)の実行はせずに第5の演出(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)の実行をすることが可能なように構成されている。このように、第1の条件(一の演出ステージに移行してからカウントされた特別図柄変動の回数が所定回数(20回)に到達すること)及び第2の条件(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応するメイン変動パターンが選択されること)の双方の条件が成立した場合に、第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)よりも第5の演出(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)を優先的に実行することを通じて、第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)が発生しないことによる意外性を遊技者に与えるとともに、第5の演出(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)に対する遊技者の関心を高めることができる。
第5のパチンコ遊技機では、第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)よりも第5の演出(図169に示す演出番号「121」又は「122」に対応する演出)が優先的に実行され得ることとして説明した。これに対し、所定の演出と第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)とが行われ得る状況において、所定の演出よりも第4の演出(図170に示す演出番号「131」に対応する演出)が優先的に実行されるように構成してもよい。所定の演出としては、特別図柄変動が開始するときに行われる演出(例えば、図柄アクション予告演出)が挙げられる。図柄アクション予告演出は、特別図柄変動の開始時に装飾図柄に対して所定のエフェクトを発生させる演出である。一の特別図柄変動の開始時に図柄アクション予告演出を発生させることが決定されていた場合においても、当該特別図柄変動においてステージチェンジが行われる場合には、図柄アクション予告演出が行われないように構成することが可能である。
(B-12)
前記(B-1)~(B-11)の何れかの遊技機であって、
図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能な図柄表示手段と、
複数の演出パターン(図186に示す演出番号「161」~「163」に対応する演出パターン)のうちの一の演出パターンで、演出を実行することが可能な演出実行手段と、
前記演出実行手段により実行される演出のパターンとして、前記複数の演出パターンのうちの一の演出パターンを選択することが可能な演出パターン選択手段と、を備え、
前記図柄表示手段は、図柄が最終的に停止表示される前に、図柄を暫定的に停止表示させることが可能であり、
前記演出実行手段は、図柄の変動表示が開始された後図柄が暫定的に停止表示されるまでの第1擬似遊技(「擬似1」)において、前記複数の演出パターンのうちの一の演出パターンで演出を実行した後、図柄の変動表示が再開された後の第2擬似遊技(「擬似2」)において、前記複数の演出パターンのうちの一の演出パターンで演出を実行することが可能であり、
前記演出パターン選択手段(図190のステップS9363の処理及び図194のステップS9473の処理を実行するサブCPU301)は、前記第2擬似遊技において行われる演出のパターンを選択した後、該パターンに基づいて、前記第1擬似遊技において行われる演出のパターンを選択することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、図柄の変動表示が開始された後図柄が暫定的に停止表示されるまでの第1擬似遊技(「擬似1」)において、複数の演出パターン(図186に示す演出番号「161」~「163」に対応する演出パターン)のうちの一の演出パターンで演出を実行した後、図柄の変動表示が再開された後の第2擬似遊技(「擬似2」)において、複数の演出パターン(図186に示す演出番号「161」~「163」に対応する演出パターン)のうちの一の演出パターンで演出を実行することが可能である。そして、第2擬似遊技(「擬似2」)において行われる演出のパターンを選択した後、該パターンに基づいて、第1擬似遊技(「擬似1」)において行われる演出のパターンを選択することが可能なように構成されている。これにより、第1擬似遊技(「擬似1」)から第2擬似遊技(「擬似2」)にかけて行われる演出の展開を設計しやすくすることができる。
[10-10.付記10]
従来、パチンコ遊技機などの遊技機においては、発射された遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた通過領域を遊技球が通過したことなど、所定の可変表示開始条件の成立により、画像表示装置の表示領域上に識別情報としての図柄を変動表示する制御が実行されて、変動表示された図柄を導出表示する制御が実行され、導出表示された図柄が所定の組合せ(特定の表示態様)となった場合に、遊技者に有利な大当り遊技状態に移行するようにしたものが提供されている(例えば、特開2010-110576号公報参照)。
本発明者は、上述したような遊技機について、鋭意検討を重ねる過程において、識別情報の変動時間に関して工夫を凝らすことにより、遊技の興趣を向上させることができるのではないかという考えに至った。
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
この点、第5のパチンコ遊技機は、以下の特徴を備えている。
(C-1) 第1の抽選(普通抽選)を行うことが可能な第1抽選手段と、
第2の抽選(第2特別抽選)を行うことが可能な第2抽選手段と、
前記第1抽選手段により行われる前記第1の抽選の結果に基づいて、識別情報を変動表示させた後停止表示させることが可能な第1表示手段(普通図柄表示部161)と、
前記第2抽選手段により行われる前記第2の抽選の結果に基づいて、識別情報を変動表示させた後停止表示させることが可能な第2表示手段(第2特別図柄表示部164)と、を備え、
前記第1表示手段は、前記第1の抽選の結果が第1の結果(普通図柄当り)である場合には、第1の時間(500ms)に亘って識別情報を変動表示させることが可能である一方、前記第1の抽選の結果が第2の結果(普通ハズレ)である場合には、前記第1の時間よりも長い第2の時間(600000ms)に亘って識別情報を変動表示させることが可能であり、
前記第2表示手段は、前記第2の抽選の結果が特定の結果(小当り)である場合に、前記第2の時間よりも短い第3の時間(1000ms)に亘って識別情報を変動表示させることが可能である、
ことを特徴とする遊技機。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の抽選(普通抽選)の結果が第1の結果(普通図柄当り)である場合には、第1の時間(500ms)に亘って識別情報を変動表示させることが可能である一方、第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)である場合には、第1の時間(500ms)よりも長い第2の時間(600000ms)に亘って識別情報を変動表示させることが可能である。また、第2の抽選(第2特別抽選)の結果が特定の結果(小当り)である場合に、第2の時間(600000ms)よりも短い第3の時間(1000ms)に亘って識別情報を変動表示させることが可能なように構成されている。これにより、第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)である場合における識別情報の変動表示(第1の変動表示)が行われている間に、第2の抽選(第2特別抽選)の結果が特定の結果(小当り)である場合における識別情報の変動表示(第2の変動表示)を完了させることができる。従って、第2の変動表示が終了した後、第1の変動表示が終了するまでの時間を用いて、斬新な遊技性を創出することが可能であり、遊技の興趣を向上させることができる。
(C-2) 前記(C-1)の遊技機であって、
遊技球が入球可能な第1の入賞手段(普通電動役物ユニット145)と、
遊技球が入球可能な第2の入賞手段(小当り用大入賞口151)と、
前記第1の抽選の結果が前記第1の結果である場合に、前記第1の入賞手段に遊技球が入球しやすくなるように前記第1の入賞手段の制御を行うことが可能な第1制御手段と、
少なくとも前記第1表示手段により前記第2の時間に亘って識別情報を変動表示させているときに、前記第2の抽選の結果が前記特定の結果である場合に、前記第2の入賞手段に遊技球が入球しやすくなるように前記第2の入賞手段の制御を行うことが可能な第2制御手段と、を備える、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の抽選(普通抽選)の結果が第1の結果(普通図柄当り)である場合に、第1の入賞手段(普通電動役物ユニット145)に遊技球が入球しやすくなるように第1の入賞手段(普通電動役物ユニット145)の制御を行うことが可能であり、また、少なくとも第1表示手段(普通図柄表示部161)により第2の時間(600000ms)に亘って識別情報を変動表示させているときに、第2の抽選(第2特別抽選)の結果が特定の結果(小当り)である場合に、第2の入賞手段(小当り用大入賞口151)に遊技球が入球しやすくなるように第2の入賞手段(小当り用大入賞口151)の制御を行うことが可能なように構成されている。これにより、第1の入賞手段(普通電動役物ユニット145)に遊技球が入球しやすくなる制御が行われる契機となる第1の結果(普通図柄当り)とは異なる第2の結果(普通ハズレ)が発生した場合、当該第2の結果(普通ハズレ)に基づく識別情報の変動表示(第1の変動表示)が行われている間に、第2の入賞手段(小当り用大入賞口151)に遊技球が入球しやすくなる制御を行うことが可能であり、第1の変動表示が終了するまでの時間を用いて、第2の入賞手段(小当り用大入賞口151)に遊技球が入球しやすい状況を創出することができる。
第5のパチンコ遊技機では、第2の結果(普通ハズレ)に基づく識別情報の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が行われている間に、第2の入賞手段(小当り用大入賞口151)に遊技球が入球しやすい状況が創出されることとして説明した。本発明における第2の結果は、ハズレ(普通ハズレ)に限定されず、当り(普通図柄当り)であってもよい。なお、上記第2の時間は、上記第1の時間の10倍~100000倍(あるいは、100倍~10000倍、500倍~5000倍、1000倍~2000倍等)程度の時間とすることが可能であり、上記第3の時間の5倍~10000倍(あるいは、100倍~5000倍、500倍~1000倍等)程度の時間とすることが可能である。また、第1の入賞手段(普通電動役物ユニット145)に遊技球が入球しやすくなる制御が行われる時間は、上記第1の時間の0.5倍~50倍(あるいは、1倍~10倍、2倍~5倍等)程度の時間とすることが可能である。また、第2の入賞手段(小当り用大入賞口151)に遊技球が入球しやすくなる制御が行われる時間は、上記第3の時間の0.5倍~100倍(あるいは、1倍~50倍、2倍~10倍等)程度の時間とすることが可能である。
(C-3) 前記(C-1)又は(C-2)の遊技機であって、
図柄を表示することが可能な図柄表示手段(表示装置7)と、
前記図柄表示手段において複数の図柄が表示される図柄演出(ドラム変動演出)を実行することが可能な図柄演出実行手段と、を備え、
前記図柄演出実行手段は、前記第1の抽選の結果が前記第1の結果である場合には、前記複数の図柄のうちの一の図柄が残りの図柄のうちの少なくとも一の図柄と異なるように前記図柄演出を実行することが可能である一方、前記第1の抽選の結果が前記第2の結果である場合には、前記複数の図柄が全て同じ図柄となるように前記図柄演出を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1の抽選(普通抽選)の結果が第1の結果(普通図柄当り)である場合には、複数の図柄のうちの一の図柄が残りの図柄のうちの少なくとも一の図柄と異なるように図柄演出(ドラム変動演出)を実行することが可能である一方、第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)である場合には、複数の図柄が全て同じ図柄となるように図柄演出(ドラム変動演出)を実行することが可能なように構成されている。これにより、複数の図柄として全て同じ図柄が表示されることを通じて、相対的に長い時間(第2の時間(600000ms))に亘って識別情報の変動表示が行われることを遊技者に把握させることができる。
(C-4) 前記(C-1)~(C-3)の何れかの遊技機であって、
画像を表示することが可能な画像表示手段(表示装置7)と、
前記画像表示手段における画像表示を制御することが可能な画像表示制御手段と、
第1の状態(通常モード)及び第2の状態(確変モード)を含む複数の状態のうちの何れかの状態に制御可能な状態制御手段と、を備え、
前記画像表示制御手段は、前記第2の状態に制御されている場合には、前記第1表示手段における識別情報の表示態様に対応する所定の画像(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202R)を前記画像表示手段に表示させることが可能である一方、前記第1の状態に制御されている場合には、前記所定の画像を前記画像表示手段に表示させない、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第2の状態(確変モード)に制御されている場合には、第1表示手段(普通図柄表示部161)における識別情報の表示態様に対応する所定の画像(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202R)を表示することが可能である一方、第1の状態(通常モード)に制御されている場合には、該所定の画像(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202R)を表示しないように構成されている。これにより、第1の状態(通常モード)と比較して第2の状態(確変モード)を、第1表示手段(普通図柄表示部161)における識別情報の表示態様に対応する演出(所定の画像(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202R)を用いた演出)が行われる状態として、遊技者に意識付けることができる。
(C-5) 前記(C-1)~(C-4)の何れかの遊技機であって、
演出を実行することが可能な演出実行手段と、
第1の状態(通常モード)及び第2の状態(確変モード)を含む複数の状態のうちの何れかの状態に制御可能な状態制御手段と、を備え、
前記状態制御手段は、前記第2の状態において所定回数(50回)の単位遊技が行われた場合に、前記第2の状態を終了させることが可能であり、
前記演出実行手段は、前記第1の抽選の結果が前記第2の結果である場合において、前記第2の状態において実行可能な単位遊技の残り回数に応じて、所定の演出(当りパターンによるドラム変動演出)を実行する場合と該所定の演出を実行しない場合とがある、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第2の状態(確変モード)において所定回数(50回)の単位遊技が行われた場合に、第2の状態(確変モード)を終了させることが可能である。また、第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)である場合において、第2の状態(確変モード)において実行可能な単位遊技の残り回数に応じて、所定の演出(当りパターンによるドラム変動演出)を実行する場合と該所定の演出(当りパターンによるドラム変動演出)を実行しない場合とがあるように構成されている。この点、第2の状態(確変モード)において実行可能な単位遊技の残り回数が少ない場合(例えば、第2の状態(確変モード)における残りの単位遊技を実行するのに要する時間が、第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)である場合における識別情報の変動表示時間(第2の時間(600000ms))と比較して相対的に短くなるような状況)においては、第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)となった意義が減殺されてしまう可能性がある。(5)の発明によれば、このような場合に所定の演出(当りパターンによるドラム変動演出)を発生させないようにすることが可能であるため、遊技の状況に応じた演出を適宜実現することができる。
第5のパチンコ遊技機では、第2の状態(確変モード)において実行可能な単位遊技の残り回数が特定回数(10回)以上である場合に、第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通図柄ハズレ長変動)となったことに基づく所定の演出(当りパターンによるドラム変動演出)が行われることとして説明した。ここで、第2の結果(普通図柄ハズレ長変動)として、複数の変動時間(例えば、60秒、90秒、120秒、150秒、180秒、210秒、240秒、270秒、300秒、及び、600秒等)が設けられている場合には、決定された変動時間に応じて、上記特定回数を異ならせてもよい。例えば、確変遊技状態において、第2の抽選(第2特別抽選)の結果がハズレである場合における識別情報の変動表示時間が5秒であり、第2の抽選(第2特別抽選)の結果が小当りである場合における識別情報の変動表示時間と第2の入賞手段(小当り用大入賞口151)の開放時間との合計時間が5秒であるとする。このような形態において、第2の結果(普通図柄ハズレ長変動)に対応する変動時間として60秒が決定された場合、第2の状態(確変モード)において実行可能な単位遊技の残り回数が12回以上であれば、第2の状態(確変モード)中に当該変動表示を概ね完了させることができる。この場合には、上記特定回数を12回とすることが可能である。このように、決定された普通図柄変動時間を、特別図柄変動時間
(小当りについては、特別図柄変動時間と小当り入賞口の開放時間との合計時間)の期待値で除して得られる値に応じた回数を、上記特定回数として定めることとしてもよい。
また、第5のパチンコ遊技機では、第2の状態(確変モード)において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)が特定回数(10回)以上であるか否かの判断が、第1の抽選(普通抽選)の契機となったゲート通過が発生したときに行われることとして説明した。本発明において、当該判断は、当該ゲート通過に対応する普通図柄変動が開始するときに行われることとしてもよい。従って、ゲート通過が発生した時点における当該残り回数(残りST回数)が特定回数(10回)以上であったとしても、当該普通図柄変動が開始する時点における当該残り回数(残りST回数)が特定回数(10回)未満であれば、所定の演出(当りパターンによるドラム変動演出)が行われないこととしてもよい。
第5のパチンコ遊技機で説明したように、当りパターンによる所定の画像(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202R)は、第2の結果(普通ハズレ)に基づく識別情報の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が開始される前に停止表示されるように構成することが可能である。所定の画像(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202R)の停止表示が終了した後は、当り告知演出(図199(k)参照)が行われる。当り告知演出は、普通図柄ハズレ長変動の開始と同時に終了するとよい。これにより、当り告知演出が行われている間は確変モードである一方、当り告知演出が行われた後は第1ボーナスモードであるといったように、演出モードを区分することができる。確変モードにおいては、例えば、図216や図217に示す処理が行われ、第1ボーナスモードにおいては、例えば、図210~図213に示す処理が行われる。なお、当り告知演出が行われているときに、第2表示手段(第2特別図柄表示部164)において大当り(例えば、10R大当り)に対応する態様で識別情報が停止表示された場合(大当り遊技状態の開始条件が成立した場合)には、所定の大当り演出が行われる。これにより、第1ボーナスモードに移行することになる。当該所定の大当り演出は、確変モード中の他のタイミングで(当り告知演出が行われていないときに)大当り遊技状態の開始条件が成立した場合に行われる演出と同じ演出とすることが可能である。一方、第1ボーナスモードにおいて大当り遊技状態の開始条件が成立した場合には、当該所定の大当り演出とは異なる演出が行われることとしてもよい。
(C-6) 前記(C-1)~(C-5)の何れかの遊技機であって、
画像を表示することが可能な画像表示手段(表示装置7)と、
前記画像表示手段における画像表示を制御することが可能な画像表示制御手段と、を備え、
前記画像表示制御手段は、前記画像表示手段において、前記第1表示手段における識別情報の変動時間に応じた表示を行うとともに、該表示が漸次薄くなるように該表示の態様を経時的に変化させることが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1表示手段(普通図柄表示部161)における識別情報の変動時間に応じた表示を行うとともに、該表示が漸次薄くなるように該表示の態様を経時的に変化させることが可能なように構成されている。これにより、第1表示手段(普通図柄表示部161)における識別情報の変動時間を遊技者の脳裏に焼き付け、当該時間を遊技者に強く意識させることができる。
(C-7) 前記(C-1)~(C-6)の何れかの遊技機であって、
画像を表示することが可能な画像表示手段(表示装置7)と、
前記画像表示手段における画像表示を制御することが可能な画像表示制御手段と、を備え、
前記画像表示制御手段は、
前記第1表示手段における識別情報の表示態様に対応する所定の画像(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202R)を前記画像表示手段に表示させることが可能な第1画像表示制御手段と、
前記第1表示手段における識別情報の変動時間に応じた時間表示(普通図柄ハズレ長変動残り時間画像の表示)を前記画像表示手段において行うことが可能な第2画像表示制御手段と、を備え、
前記第1画像表示制御手段は、前記時間表示が行われている場合に、前記所定の画像を前記画像表示手段に表示させない、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第1表示手段(普通図柄表示部161)における識別情報の表示態様に対応する所定の画像(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202R)を表示することが可能であり、また、第1表示手段(普通図柄表示部161)における識別情報の変動時間に応じた時間表示(普通図柄ハズレ長変動残り時間画像の表示)を行うことが可能である。そして、当該時間表示(普通図柄ハズレ長変動残り時間画像の表示)が行われている場合には、所定の画像(左ドラム図柄9202L、中ドラム図柄9202C、及び、右ドラム図柄9202R)を表示しないように構成されている。これにより、遊技者を時間表示(普通図柄ハズレ長変動残り時間画像の表示)に注目させることが可能であり、当該時間を遊技者に強く意識させることができる。
第5のパチンコ遊技機では、第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通図柄ハズレ長変動)である場合に、時間表示(普通図柄ハズレ長変動残り時間画像の表示)が行われることとして説明した(図202参照)。当該時間は、一の普通図柄ハズレ長変動が開始する時点における当該普通図柄ハズレ長変動の残り時間(すなわち、当該普通図柄ハズレ長変動に係る普通図柄変動の変動時間そのもの)であってもよいし、一の普通図柄ハズレ長変動が行われている途中時点における当該普通図柄ハズレ長変動の残り時間であってもよい。
本発明において、時間表示(普通図柄ハズレ長変動残り時間画像の表示)が行われる状況は、特に限定されず、第1の抽選(普通抽選)の結果が第1の結果(普通図柄当り)である場合や第2の抽選(第2特別抽選)の結果が所定の結果(ハズレ又は大当り)である場合等に、時間表示(普通図柄ハズレ長変動残り時間画像の表示)が行われることとしてもよい。例えば、普通図柄ハズレ長変動残り時間が所定時間(例えば、15秒)未満となった状況において、保留されている全ての普通図柄変動の変動パターンが第1の結果(普通図柄当り)に対応する変動パターンである場合、又は、保留されている全ての特別図柄変動に係る大当り判定の結果がハズレである場合に、時間表示(普通図柄ハズレ長変動残り時間画像の表示)が行われるような構成を採用することが可能である。これにより、普通図柄ハズレ長変動残り時間が少なくなってきたことを遊技者に意識させることができる。
(C-8) 前記(C-1)~(C-7)の何れかの遊技機であって、
演出を実行することが可能な演出実行手段と、
特定の状態(第2ボーナスモード)を含む複数の状態のうちの何れかの状態に制御可能な状態制御手段と、を備え、
前記演出実行手段は、前記特定の状態が終了する場合に、前記第2の時間のうちの一部又は全部が経過しているとき、該第2の時間の残り時間(普通図柄ハズレ長変動の残り時間)に応じた演出を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、特定の状態(第2ボーナスモード)が終了する場合に、第2の時間(600000ms)のうちの一部又は全部が経過しているとき、該第2の時間の残り時間(普通図柄ハズレ長変動の残り時間)に応じた演出を実行することが可能なように構成されている。これにより、第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)である場合における識別情報の変動表示(第1の変動表示)と特定の状態(第2ボーナスモード)とが重畳的に発生したような状況において、特定の状態(第2ボーナスモード)が終了する時点において当該変動表示の時間(第2の時間)がどの程度残っているかに応じて、演出内容を異ならせることができる。その結果、当該第2の時間の残り時間(普通図柄ハズレ長変動の残り時間)に遊技者を注目させることが可能であり、当該残り時間を遊技者に強く意識させることができる。
第5のパチンコ遊技機では、特定の状態(第2ボーナスモード)が終了する時点において第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が継続している場合に、第2の時間の残り時間(普通図柄ハズレ長変動の残り時間)に応じた演出が行われることとして説明した。本発明においては、特定の状態(第2ボーナスモード)が終了する時点において第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が終了していてもよい。すなわち、特定の状態(第2ボーナスモード)が終了する場合において、第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が終了している場合(第2の時間の残り時間が0である場合)と第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が継続している場合(第2の時間の残り時間が0ではない場合)とで、互いに異なる演出が行われることとしてもよい。
特定の状態(第2ボーナスモード)が終了する時点において第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が継続している場合としては、第2の状態(確変モード)において第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)となり、当該第1の抽選(普通抽選)に対応する第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が発生し、当該第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が行われている間に特定の状態(第2ボーナスモード)に移行し、当該特定の状態(第2ボーナスモード)が終了する時点においても当該第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が継続している場合、及び、特定の状態(第2ボーナスモード)において第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)となり、当該第1の抽選(普通抽選)に対応する第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が発生し、特定の状態(第2ボーナスモード)が終了する時点において当該第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が継続している場合を想定することができる。ここで、特定の状態(第2ボーナスモード)において第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)となり、当該第1の抽選(普通抽選)に対応する第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が発生する場合には、第2の状態(確変モード)において第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)となり、当該第1の抽選(普通抽選)に対応する第1の変動表示(普通図柄ハズレ長変動)が発生する場合に行われる演出とは異なる演出(特殊な演出)が行われるようにしてもよい。
(C-9) 前記(C-1)~(C-8)の何れかの遊技機であって、
演出を実行することが可能な演出実行手段と、
第1の状態(通常モード)及び第2の状態(残りST回数減算モード)を含む複数の状態のうちの何れかの状態に制御可能な状態制御手段と、を備え、
前記状態制御手段は、前記第2の状態において所定回数(50回)の単位遊技が行われた場合に、前記第2の状態を終了させることが可能であり、
前記演出実行手段は、前記第2の時間に亘って識別情報が変動表示されている場合に、前記第2の状態において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)に応じた演出を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第2の状態(残りST回数減算モード)において所定回数(50回)の単位遊技が行われた場合に、第2の状態(残りST回数減算モード)を終了させることが可能である。また、第2の時間(600000ms)に亘って識別情報が変動表示されている場合に、第2の状態(残りST回数減算モード)において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)に応じた演出を実行することが可能なように構成されている。これにより、第2の状態(残りST回数減算モード)において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)が多い場合(第2の状態(残りST回数減算モード)が当面継続するような状況)や、第2の状態(残りST回数減算モード)において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)が少ない場合(第2の状態(残りST回数減算モード)の終了が近づいてきているような状況)において、遊技の状況に応じた演出を適宜実現することができる。
第5のパチンコ遊技機では、第2の状態(残りST回数減算モード)において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)が所定回数(5回)以上である場合と所定回数(5回)未満である場合とで、演出内容が異なり得ることとして説明した。本発明においては、第2の状態(残りST回数減算モード)を複数の期間に区分し、各期間において行われる演出内容を異ならせることが可能である。当該複数の期間としては、例えば、第2の状態(残りST回数減算モード)において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)が第1所定回数(例えば、30回)以上である期間(第1の期間)、第2の状態(残りST回数減算モード)において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)が第2所定回数(例えば、10回)以上第1所定回数(例えば、30回)未満である期間(第2の期間)、第2の状態(残りST回数減算モード)において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)が第3所定回数(例えば、5回)以上第2所定回数(例えば、10回)未満である期間(第3の期間)、第2の状態(残りST回数減算モード)において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)が第4所定回数(例えば、2回)以上第3所定回数(例えば、5回)未満である期間(第4の期間)、第2の状態(残りST回数減算モード)において実行可能な単位遊技の残り回数(残りST回数)が第5所定回数(例えば、1回)である期間(第5の期間)等を設定することができる。
(C-10)
前記(C-1)~(C-9)の何れかの遊技機であって、
演出を実行することが可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、前記第2表示手段において識別情報が変動表示されている間に、前記第1の抽選の結果が前記第2の結果となったことを示唆し得る示唆演出(普図先読み演出)を実行することが可能である、
ことを特徴とする。
第5のパチンコ遊技機によれば、第2表示手段(第2特別図柄表示部164)において識別情報が変動表示されている間に、第1の抽選(普通抽選)の結果が第2の結果(普通ハズレ)となったことを示唆し得る示唆演出(普図先読み演出)を実行することが可能なように構成されている。これにより、第2表示手段(第2特別図柄表示部164)において識別情報が変動表示されている間に行われる示唆演出(普図先読み演出)を通じて、第1表示手段(普通図柄表示部161)において相対的に長い時間(第2の時間(600000ms))に亘って識別情報の変動表示が行われることを遊技者に期待させることができる。
[10-11.付記11]
従来より、所定の条件が成立すると図柄の可変表示が行われ、特別の結果が導出されると遊技者に有利な特別遊技が実行される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、大当り遊技状態、小当り遊技状態、時短状態においては右打ち指示報知を行い、通常遊技状態の場合は左打ち指示報知を行う遊技機が特開2016-104167号公報(特に、段落0338を参照)に開示されている。
特開2016-104167号公報に記載の遊技機は、大当り遊技、小当り遊技状態、時短状態といった右打ちされる遊技状態では興趣が高められる一方、左打ちされる通常遊技状態では興趣が低下するおそれがある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することにある。
この点、付記11の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて通常態様(例えば、左打ち)で発射された遊技媒体が通過可能であり、前記遊技媒体が通過すると、第1特別図柄の可変表示が行われて第1特別図柄抽選の結果が導出される第1特別図柄遊技の実行契機となる第1特別図柄始動領域(例えば、第1始動口5120)と、
遊技領域に向けて特定態様(例えば、右打ち)で発射された遊技媒体が通過可能であり、前記遊技媒体が通過すると、第2特別図柄の可変表示が行われて第2特別図柄抽選の結果が導出される第2特別図柄遊技の実行契機となる第2特別図柄始動領域(例えば、第2始動口2140)と、
遊技領域に向けて発射された遊技媒体が通過すると、普通図柄の可変表示が行われて普通図柄抽選の結果が導出される普通図柄遊技の実行契機となる普通図柄始動領域(例えば、通過ゲート2126,5125A,5125B)と、
前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技としての特別図柄遊技において遊技者に有利な結果(例えば、大当り、役物開放当り)が導出された場合に開放可能な第1可変入賞装置(例えば、大入賞口2131、V入賞口2155)と、
前記普通図柄遊技において所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出されると、前記第2特別図柄始動領域(例えば、第2始動口2140)への遊技媒体の通過を容易とすることが可能な第2可変入賞装置(例えば、普通電動役物2146)と、を備え、
遊技者にとっての有利度合いが異なる複数の遊技モード(例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽)、特別モード、チャレンジモード、残保留モード)のうち、いずれかのモードで遊技を実行可能な遊技機であって、
前記第1特別図柄遊技が実行された場合よりも前記第2特別図柄遊技が実行された場合の方が遊技者に有利な結果が導出される期待値が高くなる(例えば、第1特別図柄遊技が実行された場合よりも第2特別図柄遊技が実行された場合の方が、役物開放当りに当選する期待値が高く)ように構成されており、
前記複数の遊技モードは、
前記通常態様で遊技が行われることにより前記第1特別図柄遊技が主として行われうる通常遊技モード(例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽))と、
前記特定態様で遊技が行われることにより前記第2特別図柄遊技が主として行われうる有利遊技モード(例えば、特別モード)とを含み、
前記通常遊技モードは、
第1通常遊技モード(例えば、通常モード)と、
前記第1通常遊技モードよりも遊技者にとって有利な第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)とを含む
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、通常態様(例えば、左打ち)で遊技が行われる通常遊技モードは、第1通常遊技モード(例えば、通常モード)のみならず、第1通常遊技モードよりも遊技者に有利な第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)を含む。そのため、通常態様で遊技が行われる通常遊技モードで遊技が行われる場合であっても、興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、「前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技としての特別図柄遊技において遊技者に有利な結果が導出された場合に開放可能な第1可変入賞装置」中の「遊技者に有利な結果」と、「前記第1特別図柄遊技が実行された場合よりも前記第2特別図柄遊技が実行された場合の方が遊技者に有利な結果が導出される期待値が高くなる」中の「遊技者に有利な結果」とは、同じ結果(例えば、前者及び後者のいずれも大当り、前者及び後者のいずれもや役物開放当り等)であってもよいし、異なる結果であってもよい。異なる結果である場合、例えば、前者が大当りであって後者が役物開放当り、前者が大当りであって後者が確変当り、前者が役物開放当りであって後者が時短当り等が相当する。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第1通常遊技モード中に行われた前記第1特別図柄遊技と前記第2特別図柄遊技とのうち少なくともいずれか一方において特定結果(例えば、C時短当り)が導出された場合、前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)に移行するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第1通常遊技モード(例えば、通常モード)中であったとしても特定結果(例えば、C時短当り)が導出されると第2通常遊技モードに移行する。そのため、第1通常遊技モードであったとしても、興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、第1通常遊技モード(例えば、通常モード)において第1特別図柄遊技が行われた場合、特定結果(例えば、C時短当り)が導出される確率は、遊技者に有利な結果(例えば、大当り、役物開放当り)が導出される確率よりも高い方が好ましい。このようにすることで、第1通常遊技モードにおける興趣の低下をより一層抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第1通常遊技モード(例えば、通常モード)と前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)とは、前記第1特別図柄遊技において遊技者に有利な結果が導出される確率および前記第2特別図柄遊技において遊技者に有利な結果が導出される確率のいずれも同じである
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1特別図柄遊技において遊技者に有利な結果が導出される確率および第2特別図柄遊技において遊技者に有利な結果が導出される確率が、第1通常遊技モード(例えば、通常モード)と第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)とで同じである。このように、第1通常遊技モードと第2通常遊技モードとで遊技者に有利な結果が導出される確率が同じであるにもかかわらず、第1通常遊技モードよりも遊技者に有利な第2通常遊技モードを実現することが可能となり、これまでにない新たな遊技機を提供することが可能となる。
なお、「遊技者に有利な結果が導出される確率」には確率0も含まれる。また、確率0とは、遊技者に有利な結果の導出確率を0とする抽選を行う場合のみならず、遊技者に有利な結果の導出にかかる抽選を行わない場合も相当するものとする。例えば、抽選結果Aを遊技者に有利な結果とし、抽選結果B及び抽選結果Cのみを抽選結果に含む(すなわち、抽選結果Aを抽選結果に含まない)抽選を行う場合であっても、抽選結果Aが導出される確率は0である。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)では、前記第1通常遊技モード(例えば、通常モード)と比べて、前記所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出される期待値が高い
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)では、第1通常遊技モード(例えば、通常モード)と比べて、所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出される期待値が高いため第2特別図柄遊技が実行されやすい。また、第2特別図柄遊技が実行された場合、第1特別図柄遊技が実行された場合よりも遊技者に有利な結果となる期待値が高い。そのため、第2通常遊技モードにおける興趣を高めることが可能となる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)において所定の終了条件が成立すると前記第1通常遊技モード(例えば、通常モード)へ移行可能であり、
前記所定の終了条件は、
前記第2可変入賞装置(例えば、普通電動役物2146)の作動にかかわる第1条件(例えば、普通電動役物2146の作動回数12回)と、
前記第1特別図柄の可変表示回数または/および前記第2特別図柄の可変表示にかかわる第2条件(例えば、第1特別図柄の可変表示回数20回、第2特別図柄の可変表示回数1回)と、を少なくとも含み、
前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)において前記第1条件または前記第2条件が成立した場合、該第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)から前記第1通常遊技モード(例えば、通常モード)に移行するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機によれば、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)において、第1条件または第2条件が成立すると、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)から第1通常遊技モードに移行する。ここで、第1条件は、第2可変入賞装置(例えば、普通電動役物2146)の作動にかかわる条件であり、例えば、第2可変入賞装置(例えば、普通電動役物2146)の作動回数が所定回数(例えば、普電ショート開放回数12回(すなわち、普電ショート当りの当選回数12回)等)となったことが相当する。また、第2条件は、第1特別図柄の可変表示回数または/および第2特別図柄の可変表示にかかわる条件であり、例えば、第1特別図柄の可変表示回数または/および第2特別図柄の可変表示回数が所定回数(例えば、第1特別図柄の可変表示回数20回、第2特別図柄の可変表示回数1回等)となったことが相当する。このように、第2通常遊技モードでは、第1通常遊技モードに移行するまでの間に、普通図柄遊技において所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出されるか否かといった点に面白みを持たせることが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
なお、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)では、第2条件よりも第1条件の方が成立しやすい方が好ましい。第1条件よりも第2条件の方が成立しやすい場合と比べて、普通図柄遊技において所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出される可能性を高めて興趣を高めることが可能となるからである。第2条件よりも第1条件の方が成立しやすい態様は、例えば、単位時間あたりの普通図柄遊技の実行回数の期待値を単位時間あたりの特別図柄遊技の実行回数の期待値よりも大きくしたり、特別図柄始動領域(例えば、第1始動口5120、第2始動口2140)よりも普通図柄始動領域(例えば、通過ゲート2126,5125A,5125B)のへの遊技媒体の通過を容易にしたり、第2条件としての特別図柄の可変表示回数よりも第1条件としての第2可変入賞装置の作動回数の方を多くしたり、またはこれらを組合わせることにより実現できる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
遊技者に有利な結果が導出された場合、遊技者に有利な特別遊技状態に移行可能であり、該特別遊技状態には、遊技者にとっての有利度合いが異なる複数の特別遊技状態(例えば、3R大当り、10R大当り)が含まれており、
前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)中に行われた前記特別図柄遊技において遊技者に有利な結果(例えば、大当り、役物開放当り)が導出された場合、前記第1通常遊技モード(例えば、通常モード)中に行われた前記特別図柄遊技において遊技者に有利な結果が導出された場合と比べて、遊技者に有利な特別遊技状態(例えば、10R大当り)に移行される期待値が高い
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機によれば、第1通常遊技モード(例えば、通常モード)において遊技者に有利な結果が導出された場合よりも、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)において遊技者に有利な結果が導出された場合の方が、遊技者に有利な特別遊技状態(例えば、10R大当り)に移行される期待値が高い。このように、第1通常遊技モードおよび第2通常遊技モードは、いずれも通常態様で行われるにもかかわらず、第1通常遊技モードと第2通常遊技モードとで遊技にメリハリを持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)中に行われた前記普通図柄遊技において前記所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出された場合、前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)よりも遊技者に有利であって前記有利遊技モード(例えば、特別モード)とは異なる特定モード(例えば、第2チャレンジモード)に移行するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(7)の遊技機によれば、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)では、遊技者に有利であって有利遊技モード(例えば、特別モード)とは異なる特定モード(例えば、第2チャレンジモー高確モードA)に移行するか否かといった点に遊技者の興味を持たせることができる。とくに、第1通常遊技モード(例えば、通常モード)を含めると、第1通常遊技モード、第2通常遊技モード、特定モードといった遊技者にとっての有利度合いが異なる複数のモード間で移行する遊技性を実現することができ、興趣を高めることが可能となる。
なお、特定モード(例えば、第2チャレンジモード)では、例えば、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)と比べて第2特別図柄遊技の実行頻度を高めることにより、遊技者に有利とすることが可能となる。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)中に行われた前記普通図柄遊技において前記所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出された場合、
前記第2通常遊技モードよりも遊技者に有利な特定モード(例えば、第2チャレンジモード)への移行にかかわる特殊演出(例えば、右打ち指示演出、ゾーン演出が行われる期待が高いことを示すチャンス演出)が行われる一方、
前記第2特別図柄始動領域への遊技媒体の通過が容易となったにもかかわらず該第2特別図柄始動領域を遊技媒体が通過しなかった場合、前記特定モードにおいて前記第2特別図柄遊技が実行されることなく該特定モードを終了するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(8)の遊技機によれば、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)中に行われた普通図柄遊技において所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出されたことによって第2特別図柄始動領域への遊技媒体の通過が容易となったにもかかわらず、遊技者が第2特別図柄始動領域に遊技媒体を通過させることができなかった場合、第2特別図柄遊技が実行されることなく特定モードが終了してしまう。そのため、第2通常遊技モードにおいて遊技者に緊張感を持たせて興趣を高めることが可能となる。
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記通常遊技モードは、
前記第1通常遊技モード(例えば、通常モード)および前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)の他に、前記第1通常遊技モード(例えば、通常モード)よりも遊技者にとって有利な第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(真)、高確モードB(偽))をさらに含み、
前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)への移行条件が成立した場合(例えば、通常モードにおいてC時短当りに当選した場合)、前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)に移行し、
前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)への移行条件とは異なる条件であって、前記第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(真)、高確モードB(偽))への移行条件が成立した場合(例えば、残保留モードにおいてC時短当りに当選した場合や、残保留モードにおける特別図柄ゲームの結果が全てハズレであって且つ所定の演出条件が成立した場合)、前記第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(真)、高確モードB(偽))に移行し、
前記第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(真)、高確モードB(偽))は、
前記所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出される期待値が、前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)において前記所定の結果が導出される期待値と同じとなる場合があるように構成される
ことを特徴とする。
上記(9)の遊技機によれば、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)への移行条件と、第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(真)、高確モードB(偽))への移行条件とが異なるものの、第2通常遊技モードにおいて所定の結果が導出される期待値と、第3通常遊技モードにおいて所定の結果が導出される期待値とが同じとなる場合がある。そのため、第2通常遊技モードおよび第3通常遊技モードにおける遊技の興趣を高めることが可能となる。
(10)上記(9)に記載の遊技機において、
前記有利遊技モード(例えば、特別モード)の終了後、該有利遊技モードと異なる遊技モードであって前記第2特別図柄遊技が主として行われうる特殊モード(例えば、残保留モード)に移行可能であるとともに、
前記第2特別図柄始動領域を遊技媒体が通過した場合、前記第2特別図柄の始動情報を所定個数まで保留し、該保留された前記第2特別図柄を用いて前記第2特別図柄遊技を実行するよう構成されており、
前記第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(真)、高確モードB(偽))は、前記特殊モードが終了するときに特定の移行条件が成立している場合に移行可能なモードであり、
前記特定の移行条件は、
前記保留された前記第2特別図柄の始動情報に特定結果(例えば、C時短当り)が導出される始動情報が含まれていた場合に移行可能な第1移行条件と、
前記保留された前記第2特別図柄の始動情報に前記特定結果(例えば、C時短当り)が導出される始動情報は含まれていなかったものの、特定条件が成立する場合(例えば、残保留モードにおける特別図柄ゲームの結果が全てハズレであって且つ所定の演出条件が成立した場合)に移行可能な第2移行条件と、を含み、
前記第1移行条件が成立した場合に移行される前記第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(真))は、前記第2移行条件が成立した場合に移行される前記第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(偽))よりも、遊技者に有利なモードである
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機によれば、第1移行条件が成立した場合および第2移行条件が成立した場合のいずれも第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(真)、高確モードB(偽))に移行するが、第1移行条件が成立した場合に移行される第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(真))は、第2移行条件が成立した場合に移行される第3通常遊技モード(例えば、高確モードB(偽))よりも遊技者に有利なモードである。このように、第1移行条件および第2移行条件のいずれが成立した場合であっても移行先が同じ第3通常遊技モードであるものの、第1移行条件が成立したことによって移行した第3通常遊技モードと第2移行条件が成立したことによって移行した第3通常遊技モードとで遊技者にとっての有利度合いを異ならせることにより、興趣を高めることが可能となる。
(11)上記(5)に記載の遊技機において、
前記所定の終了条件は、
前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)中に行われた前記普通図柄遊技の結果にかかわる第3条件をさらに含み、
前記第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)において、前記第1条件または前記第2条件が成立した場合のみならず、前記第3条件が成立した場合にも、該第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)から前記第1通常遊技モード(例えば、通常モード)に移行するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(11)の遊技機によれば、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)中に第3条件が成立した場合にも、第2通常遊技モード(例えば、高確モードA)から第1通常遊技モードに移行する。ここで、第3条件は、普通図柄遊技の結果にかかわる条件であり、例えば、所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が所定回数(例えば、1回)導出されたことが相当する。このように、第1条件、第2条件および第3条件といった複数の条件のうちいずれか一の条件を満たすと第2通常遊技モードから第1通常遊技モードに移行させることにより、第1通常遊技モードに移行するまでの間に普通図柄遊技において所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)を導出させるといった遊技性に、さらに面白みを持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
付記11の遊技機によれば、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することができる。
[10-12.付記12]
従来より、所定の条件が成立すると図柄の可変表示が行われ、特別の結果が導出されると遊技者に有利な特別遊技が実行される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、大当り遊技状態、小当り遊技状態、時短状態においては右打ち指示報知を行い、通常遊技状態の場合は左打ち指示報知を行う遊技機が特開2016-104167号公報(特に、段落0338を参照)に開示されている。
特開2016-104167号公報に記載の遊技機は、大当り遊技、小当り遊技状態、時短状態といった右打ちされる遊技状態では興趣が高められるものの、右打ちされる遊技が終了してしまうと、遊技への興趣が著しく低下してしまうおそれがある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することにある。
この点、付記12の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
遊技領域に向けて通常態様(例えば、左打ち)で発射された遊技媒体が通過可能であり、前記遊技媒体が通過すると、第1特別図柄の可変表示が行われて第1特別図柄抽選の結果が導出される第1特別図柄遊技の実行契機となる第1特別図柄始動領域(例えば、第1始動口5120)と、
遊技領域に向けて特定態様(例えば、右打ち)で発射された遊技媒体が通過可能であり、前記遊技媒体が通過すると、第2特別図柄の可変表示が行われて第2特別図柄抽選の結果が導出される第2特別図柄遊技の実行契機となる第2特別図柄始動領域(例えば、第2始動口2140)と、
遊技領域に向けて発射された遊技媒体が通過すると、普通図柄の可変表示が行われて普通図柄抽選の結果が導出される普通図柄遊技の実行契機となる普通図柄始動領域(例えば、通過ゲート2126,5125A,5125B)と、
前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技において特別結果(例えば、大当り、役物開放当り)が導出された場合に移行可能な特別遊技状態にて開放可能な第1可変入賞装置(例えば、大入賞口2131、V入賞口2155)と、
前記普通図柄遊技において所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出されると、前記第2特別図柄始動領域(例えば、第2始動口2140)への遊技媒体の通過を容易とすることが可能な第2可変入賞装置(例えば、普通電動役物2146)と、を備え、
遊技者にとっての有利度合いが異なる複数の遊技モード(例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽)、特別モード、チャレンジモード、残保留モード)のうち、いずれかのモードで遊技を実行可能な遊技機であって、
前記第1特別図柄遊技が実行された場合よりも前記第2特別図柄遊技が実行された場合の方が遊技者に有利な結果となる期待値が高くなる(例えば、第1特別図柄遊技が実行された場合よりも第2特別図柄遊技が実行された場合の方が、役物開放当りに当選する期待値が高くなる)ように構成されており、
前記複数の遊技モードは、
前記通常態様で遊技が行われることにより前記第1特別図柄遊技が主として行われうる通常遊技モード(例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽))と、
前記特定態様で遊技が行われることにより前記第2特別図柄遊技が主として行われうる有利遊技モード(例えば、特別モード)と、
前記第2特別図柄遊技が主として行われ、前記有利遊技モードとは異なる特殊モード(例えば、残保留モード)とを含み、
前記有利遊技モードにおいて所定条件が成立すると、該有利遊技モードから前記特殊モード(例えば、残保留モード)に移行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、有利遊技モード(例えば、特別モード)は、特定態様で遊技が行われることにより第2特別図柄遊技が主として行われうるモードである。このような有利遊技モードにおいて所定条件が成立した場合、有利遊技モードは終了するものの、第2特別図柄が主として行われ、有利遊技モードとは異なる特殊モード(例えば、残保留モード)に移行する。そのため、特定態様(例えば、右打ち)で遊技が行われる有利遊技モードが終了したとしてもただちに通常遊技モード(例えば、通常モード)に移行するのではなく特殊モードに移行させることにより、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記有利遊技モード(例えば、特別モード)は、前記特殊モード(例えば、残保留モード)よりも長い期間にわたって遊技が行われるよう構成される
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、特殊モード(例えば、残保留モード)よりも有利遊技モード(例えば、特別モード)に優位性を持たせることができるとともに、有利遊技モードが終了したとしてもただちに通常遊技モード(例えば、通常モード)に移行しないようにする機能を特殊モードに持たせることができ、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記特殊モード(例えば、残保留モード)において前記第2特別図柄遊技が所定回数(例えば、4回)行われた場合、前記通常遊技モード(例えば、通常モード、高確モードB(真))に移行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、特殊モード(例えば、残保留モード)において第2特別図柄遊技が所定回数(例えば、4回)行われるまで通常遊技モード(例えば、通常モード)に移行しない。また、有利遊技モード(例えば、特別モード)が終了すると特殊モードに移行し、特殊モードが終了すると通常遊技モード(例えば、通常モード)に移行するといったように段階的に遊技モードを移行させることにより、遊技に面白みを持たせることが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2特別図柄始動領域(例えば、第2始動口2140)を遊技媒体が通過した場合、前記第2特別図柄の始動情報を所定個数(例えば、4個)まで保留し、該保留された前記第2特別図柄の始動情報を用いて前記第2特別図柄遊技を実行可能であるとともに、
前記有利遊技モード(例えば、特別モード)において特定条件が成立した場合(例えば、有利遊技モードにおける最後の第2特別図柄遊技が終了したときに第2特別図柄の始動情報が保留されていない場合や、役物開放当りに当選したもののV入賞しなかった場合等)、前記特殊モード(例えば、残保留モード)に移行せずに前記通常遊技モード(例えば、通常モード)に移行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、有利遊技モード(例えば、特別モード)が終了した後、必ず特殊モード(例えば、残保留モード)に移行するわけではなく、有利遊技モードにおける最後の第2特別図柄遊技が終了したときに第2特別図柄の始動情報が保留されている場合に限り、特殊モード(例えば、残保留モード)に移行する。そのため、遊技者は、有利遊技モードの終了間際に、第2特別図柄始動領域(例えば、第2始動口2140)に遊技媒体を通過させることが要求され、有利遊技モードに緊張感を持たせて興趣を高めることが可能となる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記複数の遊技モードは、
前記通常遊技モード(例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽))において所定の移行条件(例えば、第1特別図柄遊技または第2特別図柄遊技の結果が特定結果(例えば、C時短当り)であること)が成立すると移行可能であって、前記第2特別図柄遊技が主として行われうる特定モード(例えば、チャレンジモード)をさらに含み、
前記特別モードは、
前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技の結果が、特定結果(例えば、C時短当り)である場合には移行せず、前記特別結果(例えば、3R大当り)である場合に移行可能である一方、
前記特定モードは、
前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技の結果が、前記特別結果(例えば、3R大当り)である場合のみならず、前記特定結果(例えば、C時短当り)である場合にも移行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機によれば、通常遊技モード(例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽))において、第1特別図柄遊技または第2特別図柄遊技の結果が、特別結果(例えば、3R大当り)および特定結果(例えば、C時短当り)のいずれであったとしても特定モード(例えば、チャレンジモード)に移行しうる。そのため、通常遊技モードでは、第1特別図柄遊技または第2特別図柄遊技の結果が特別結果でなかったとしても特定結果である場合には特定モードに移行させることができ、通常遊技モードにおける興趣の低下を抑制することが可能となる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別結果には、第1特別結果(例えば、大当り)と、該第1特別結果(例えば、大当り)よりも前記第1可変入賞装置(例えば、大入賞口、V入賞装置)の開放時間が相対的に短い第2特別結果(例えば、役物開放当り)と、が含まれており、
前記第1特別結果(例えば、大当り)が導出される期待値(例えば、大当り確率)は、前記通常遊技モード(例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽))と前記有利遊技モード(例えば、特別モード)とで同じである一方、
前記第2特別結果(例えば、役物開放り)が導出される期待値は、前記通常遊技モード(例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽))よりも前記有利遊技モード(例えば、特別モード)の方が大きい
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機によれば、第1特別結果(例えば、大当り)が導出される期待値(例えば、大当り確率)は通常遊技モード(例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽))と有利遊技モード(例えば、特別モード)とで同じであるものの、第2特別結果(例えば、役物開放り)が導出される期待値が通常遊技モードよりも有利遊技モードの方が高いため、徒に射幸心を煽ることなく、通常遊技モードよりも有利遊技モードに優位性を持たせることが可能となる。なお、「第2特別結果(例えば、役物開放り)が導出される期待値が通常遊技モードよりも有利遊技モードの方が高い」とは、例えば、第2特別結果が導出される確率が通常遊技モードと有利遊技モードとで同じであるものの、第1特別図柄遊技が実行された場合よりも第2特別図柄遊技が実行された場合の方が第2特別結果が導出される確率を高くした上で、有利遊技モードでは通常遊技モードよりも第2特別図柄遊技が実行されやすい態様を含む。ただし、これに限られず、第2特別結果が導出される確率が、通常遊技モードよりも有利遊技モードの方が高くなるようにしてもよい。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技の結果には、遊技者にとってハズレよりも有利であるものの前記特別結果(例えば、大当り)よりも不利な特定結果(例えば、C時短当り)が含まれており、
前記有利遊技モード(例えば、特別モード)において行われた前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技の結果が前記特定結果(例えば、C時短当り)である場合、該有利遊技モードから他のモード(例えば、高確モードB(真))に移行しない一方、
前記特殊モード(例えば、残保留モード)において行われた前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技の結果が前記特定結果(例えば、C時短当り)である場合、該特殊モードから他のモードのうち少なくとも一のモード(例えば、高確モードB(真))に移行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(7)の遊技機によれば、有利遊技モード(例えば、特別モード)において行われた第1特別図柄遊技または第2特別図柄遊技の結果が特定結果(例えば、C時短当り)であったとしても、他のモードに移行させずに、第2特別図柄遊技が主として行われる有利遊技モードが継続するため、興趣を維持することができる。その一方、特殊モード(例えば、残保留モード)において行われた第1特別図柄遊技または第2特別図柄遊技の結果が特定結果である場合、特殊モードから他のモードに移行させることにより、特殊モードが終了してしまうことによって生じうる興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、「前記特殊モードにおいて行われた前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技の結果が前記特定結果である場合、該特殊モードから他のモードに移行可能」とは、第1特別図柄遊技または第2特別図柄遊技の結果が特定結果(例えば、C時短当り)である場合、特殊モード(例えば、残保留モード)が中途であってとしてもただちに(すなわち、第2特別図柄の始動情報の残保留があったとしても第2特別図柄遊技を実行せずに)他のモード(例えば、高確モードB(真))に移行させてもよいし、特殊モード(例えば、残保留モード)を最後まで実行した後に(すなわち、第2特別図柄の始動情報の残保留がある場合はこの残保留についての第2特別図柄遊技が全て終了した後に)他のモードに移行させてもよい。
(8)上記(1)~(4)、(6)、(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記複数の遊技モードは、
前記通常遊技モード(例えば、通常モード、高確モードA、高確モードB(真)、高確モードB(偽))において所定の移行条件(例えば、第1特別図柄遊技または第2特別図柄遊技の結果が特定結果(例えば、C時短当り)であること)が成立する(例えば、C時短当りに当選する)と移行可能であって、前記第2特別図柄遊技が主として行われうる特定モード(例えば、チャレンジモード)をさらに含むとともに、
前記特定モード(例えば、チャレンジモード)は、
第1条件が成立すると移行可能な第1特定モード(例えば、第1チャレンジモード)と、
第2条件が成立すると移行可能な第2特定モード(例えば、第2チャレンジモード)とを含み、
前記第2特定モードは、
前記第2条件が成立したことによって移行したにもかかわらず、前記第2特別図柄遊技が行われることなく終了する場合がある
ことを特徴とする。
(9)上記(5)に記載の遊技機において、
前記特定モード(例えば、チャレンジモード)は、
第1条件が成立すると移行可能な第1特定モード(例えば、第1チャレンジモード)と、
第2条件が成立すると移行可能な第2特定モード(例えば、第2チャレンジモード)とを含み、
前記第2特定モードは、
前記第2条件が成立したことによって移行したにもかかわらず、前記第2特別図柄遊技が行われることなく終了する場合がある
ことを特徴とする。
上記(8)および(9)の遊技機によれば、第1条件が成立したときは第1特定モード(例えば、第1チャレンジモード)に移行し、第2条件が成立したときは第2特定モード(例えば、第2チャレンジモード)に移行する。第1特定モードに移行した場合は第2特別図柄遊技が必ず行われるものの、第2特定モードに移行した場合は第2特別図柄遊技が行われることなく第2特定モードが終了してしまう場合があるため、遊技のバリエーションが増え、興趣を高めることが可能となる。
なお、第1条件は、例えば、特別遊技状態(例えば、3R大当り遊技状態)が終了することが相当する。また、第2条件は、例えば、普通図柄遊技において所定の結果(例えば、普電ロング開放当り)が導出されることが相当する。
(10)上記(8)または(9)に記載の遊技機において、
前記第1特定モード(例えば、第1チャレンジモード)は、前記第2特別図柄遊技が少なくとも1回実行されるまで継続可能である一方、
前記第2特定モード(例えば、第2チャレンジモード)は、前記第2特別図柄遊技が実行されることなく終了しうるように構成される
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機によれば、第1特定モードは第2特別図柄遊技が必ず1回は実行されるのに対し、第2特定モードは第2特別図柄遊技が実行されることなく終了する場合があり、このように第1特定モードと第2特定モードとの間に優劣を設けることにより、興趣を高めることが可能となる。
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
特定モード(例えば、チャレンジモード)において行われた前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技の結果が特定結果(例えば、C時短当り)である場合、該特定モードから第1モード(例えば、高確モードA)に移行可能である一方、
前記特殊モード(例えば、残保留モード)において行われた前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技の結果が前記特定結果(例えば、C時短当り)である場合、該特殊モードから、遊技者にとっての有利度合いは前記第1モードと共通する(例えば、大当り確率、役物開放当り確率、普電ロング開放当り確率のいずれも高確モードAと共通する)ものの、該第1モードと異なる制御(例えば、演出制御)が行われる第2モード(例えば、高確モードB(真))に移行可能である
ことを特徴とする。
上記(11)の遊技機によれば、第1モード(例えば、高確モードA)と第2モード(例えば、高確モードB(真))とで、有利者の有利度合いは共通するものの制御(例えば、演出制御)を異ならせることにより、制御負荷を徒に増やすことなく遊技のバリエーションを増やすことができ、興趣を高めることが可能となる。
(12)上記(1)~(11)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定モード(例えば、チャレンジモード)では、
前記第2特別図柄遊技にかかわる特定演出(例えば、ゾーン演出)を、該第2特別図柄遊技が予め定められた規定回数(例えば、5回)行われるまで実行可能であり、
前記特定演出は、
前記第2特別図柄遊技が前記規定回数(例えば、5回)行われるまで実行可能である一方、
前記第2特別図柄遊技が前記規定回数(例えば、5回)行われたにもかかわらず、前記第2特別図柄の始動情報が保留されている場合、前記特定演出を実行しないよう構成される
ことを特徴とする。
上記(12)の遊技機によれば、特定モード(例えば、チャレンジモード)では、第2特別図柄遊技が規定回数(例えば、5回)行われるまでは共通の特定演出が実行されるが、第2特別図柄遊技が規定回数(例えば、5回)を超えて行われる場合、上記の特定演出が実行されない。この場合、別途、単独演出抽選を行い、この単独演出抽選の結果にもとづく演出を実行するようにすることが好ましい。
(13)上記(1)~(12)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第1特別図柄遊技の実行回数または/および前記第2特別図柄遊技の実行回数が前記特別遊技状態に移行することなく特定回数(例えば、1000回)となった場合(例えば、天井カウンタに到達した場合)、前記有利遊技モード(例えば、特別モード)よりも遊技者に有利となりうる超有利遊技モード(例えば、至福モード)に移行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(13)の遊技機によれば、長期間にわたって特別遊技状態に移行しなかった場合であっても、第1特別図柄遊技の実行回数または/および第2特別図柄遊技の実行回数が特定回数(例えば、1000回)になると超有利遊技モード(例えば、至福モード)に移行しうるため、遊技意欲の減退を軽減でき、興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、「第1特別図柄遊技の実行回数または/および第2特別図柄遊技の実行回数が特定回数になる」は、第1特別図柄の実行回数が特定回数(例えば、1000回)になること、第2特別図柄の実行回数が特定回数になること、および、第1特別図柄の実行回数と第2特別図柄の実行回数との和が特定回数になること、のいずれであってもよい。
また、「有利遊技モードよりも遊技者に有利となりうる超有利遊技モード」とは、全ての面において有利遊技モード(例えば、特別モード)よりも超有利遊技モード(例えば、至福モード)の方が遊技者に有利であることに限定されず、一側面から見た場合には超有利遊技モードよりも有利遊技モードの方が遊技者に有利(例えば、有利遊技モードではパンクしないが、超有利遊技モードではパンクする場合がある等)であってもよい。
(14)上記(1)~(13)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記有利遊技モード(例えば、特別モード)は、
複数の終了条件のうちいずれか一の終了条件が成立すると、該有利遊技モードから別のモード(例えば、残保留モード)に移行可能であり、
前記複数の終了条件は、
前記第1特別図柄遊技または前記第2特別図柄遊技が第1所定回数実行されたことを条件とする第1終了条件(例えば、第2特別図柄の可変表示回数12回)と、
前記第2可変入賞装置が第2所定回数作動したことを条件とする第2終了条件(例えば、普通電動役物2146の作動回数10000回)と、を含む
ことを特徴とする。
上記(14)の遊技機によれば、第1終了条件(例えば、第2特別図柄の可変表示回数12回)と、第2終了条件(例えば、普通電動役物2146の作動回数10000回)とのうちいずれかが成立すると有利遊技モード(例えば、特別モード)が終了する。このように、有利遊技モードの終了条件を複数設けることにより、興趣を高めることが可能となる。
付記12の遊技機によれば、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することができる。
[10-13.付記13]
従来より、所定の条件が成立すると図柄の可変表示が行われ、特別の結果が導出されると遊技者に有利な特別遊技が実行される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、特別遊技が実行された後、例えば液晶表示器において複数の演出モードのうちいずれかによる演出が行われる遊技機が例えば特開2016-67682号公報に開示されている。
しかしながら、特別遊技が実行された後、複数の演出モードのうちいずれかによる演出が行われる遊技機において、遊技興趣の低下を抑制するためにさらなる改善の余地がある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することにある。
この点、付記13の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の始動条件の成立に応じて、識別情報を可変表示可能な可変表示実行手段(例えば、S2013の処理を実行するメインCPU2201)と、
複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、A1時短フラグやB時短フラグにかかわる処理を実行するメインCPU2201)と、
前記識別情報の可変表示の結果が特別結果(例えば、役物開放当り、大当り)となった場合、特別遊技状態(例えば、役物開放当り遊技状態、大当り遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、S2017やS2019の処理を実行するメインCPU2201)と、
複数の演出モードのうちいずれかに制御可能な演出モード制御手段(例えば、サブCPU2301)と、
を備え、
前記識別情報には、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)と、前記第1識別情報とは異なる第2識別情報(例えば、第2特別図柄)とが含まれ、
前記遊技状態制御手段は、
前記第1識別情報(例えば、第1特別図柄)が主として可変表示される第1遊技状態(例えば、通常遊技状態)と、前記第2識別情報(例えば、第2特別図柄)が主として可変表示される第2遊技状態(例えば、A1時短遊技状態、A2時短遊技状態およびA3時短遊技状態を含むA時短遊技状態)と、を含む複数の遊技状態のうちいずれかの遊技状態に制御可能であり、
前記特別結果には、第1特別結果(例えば、役物開放当り)と、該第1特別結果よりも付与される遊技媒体の期待値が相対的に大きい第2特別結果(例えば、大当り)とが含まれ、
前記特別遊技状態制御手段は、
前記第1特別結果が導出された場合、第1特別遊技状態(例えば、役物開放当り遊技状態)に制御し、前記第2特別結果が導出された場合、第2特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、
前記演出モード制御手段は、
第1演出モード(例えば、通常モード)と、前記第1演出モードよりも遊技者に有利な第2演出モード(例えば、特別モード)と、前記第1演出モードおよび前記第2演出モードのいずれよりも遊技者に有利な第3演出モード(例えば、超特別モード)とを含む複数の演出モードのうちいずれかに制御可能である
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1演出モード(例えば、通常モード)および第1演出モードよりも遊技者に有利な第2演出モード(例えば、特別モード)のみならず、第1演出モードおよび第2演出モードのいずれよりも遊技者に有利な第3演出モード(例えば、超特別モード)に制御可能であるため、演出モードのバリエーションが増え、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記演出モード制御手段(例えば、サブCPU2301)は、
前記遊技状態制御手段により前記第1遊技状態(例えば、通常遊技状態)に制御されている場合、前記第1演出モード(例えば、通常モード)に制御可能である一方、
前記遊技状態制御手段により前記第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に制御されている場合、前記第2演出モード(例えば、特別モード)および前記第3演出モード(例えば、超特別モード)を含む複数の演出モードのうちいずれかに制御可能である
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)において、遊技者にとっての有利度合いが異なる第2演出モード(例えば、特別モード)と第3演出モード(例えば、超特別モード)とを含む複数の演出モードのうちいずれかに制御可能であるため、第2遊技状態における興趣を高めることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第1特別結果(例えば、役物開放当り)が導出される期待値(例えば、役物開放当り確率)は、前記第1識別情報(例えば、第1特別図柄)が可変表示される場合よりも、前記第2識別情報(例えば、第2特別図柄)が可変表示される場合の方が高い
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)が可変表示される場合よりも、第2識別情報(例えば、第2特別図柄)が可変表示される場合の方が、第1特別結果(例えば、役物開放当り)が導出される期待値(例えば、役物開放当り確率)が高い。そのため、第2識別情報が(例えば、第2特別図柄)が主として可変表示される第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)における興趣をより一層高めることが可能となる。
なお、「前記第1特別結果(例えば、役物開放当り)が導出される期待値(例えば、役物開放当り確率)は、前記第1識別情報(例えば、第1特別図柄)が可変表示される場合よりも、前記第2識別情報(例えば、第2特別図柄)が可変表示される場合の方が高い」とは、第1識別情報が可変表示された場合、第1特別結果が導出される確率が0の場合を含む。「第1特別結果が導出される確率が0」とは、第1特別結果の導出にかかる抽選を行うもののその確率が0の場合、及び、第1特別結果の導出にかかる抽選自体を行わない場合の両方を含む。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出モード制御手段は、
前記第2演出モード(例えば、特別モード)において前記識別情報の可変表示が第1規定回数(例えば、26回)行われると、該第2演出モードから前記第1演出モード(例えば、通常モード)に制御可能であり、
前記第3演出モード(例えば、超特別モード)において前記識別情報の可変表示が前記第1規定回数よりも多い第2規定回数(例えば、296回)行われると、該第3演出モードから前記第1演出モードに制御可能である
ことを特徴とする。
上記(4)の遊技機によれば、第2演出モード(例えば、特別モード)よりも第3演出モード(例えば、超特別モード)の方が、第1演出モード(例えば、通常モード)に制御されるまでの間に識別情報の可変表示をより多く行うことが可能であるため、ゲーム性の幅を広げることが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
遊技領域に向けて発射された遊技媒体を受け入れ可能であり、前記第1特別結果(例えば、役物開放当り)または前記第2特別結果(例えば、大当り)のうち少なくともいずれか一方が導出されたことに基づいて、前記遊技媒体を受け入れ不可能または受け入れ困難な状態から、前記遊技媒体を受け入れ可能または受け入れ容易な状態へと変位可能な変位部材(例えば、Vアタッカー2152、特電用シャッタ2134)をさらに備え、
前記特別遊技状態制御手段は、
前記第1特別結果(例えば、役物開放当り)が導出され、且つ、前記変位部材の特定領域(例えば、V入賞口2155)を前記遊技媒体が通過した場合、前記第1特別遊技状態(例えば、役物開放当り遊技状態)の終了後、前記第2特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である
ことを特徴とする。
上記(5)の遊技機によれば、第1特別結果(例えば、役物開放当り)が導出され且つ変位部材の特定領域(例えば、V入賞口2155)を遊技媒体が通過した場合、第1特別遊技状態(例えば、役物開放当り遊技状態)の終了後、第2特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されうる。すなわち、必ずしも第2特別結果(例えば、大当り)が導出された場合だけでなく、第1特別結果が導出された場合にも第2特別遊技状態に制御されうるため、興趣を高めることが可能となる。
(6)上記(5)に記載の遊技機において、
前記第1特別結果(例えば、役物開放当り)には、所定の第1特別結果(例えば、3R対応の役物開放当り)と、該所定の第1特別結果とは異なる特定の第1特別結果(例えば、10R対応の役物開放当り)とが含まれ、
前記特別遊技状態制御手段は、
前記所定の第1特別結果(例えば、3R対応の役物開放当り)が導出された場合、所定の第1特別遊技状態(例えば、3R対応の役物開放当り遊技状態)に制御し、前記特定の第1特別結果(例えば、10R対応の役物開放当り)が導出された場合、特定の第1特別遊技状態(例えば、10R対応の役物開放当り遊技状態)に制御可能である
ことを特徴とする。
上記(6)の遊技機によれば、所定の第1特別遊技状態(例えば、3R対応の役物開放当り遊技状態)または特定の第1特別遊技状態(例えば、10R対応の役物開放当り遊技状態)に制御可能であるため、ゲーム性の幅が広がり、興趣を高めることが可能となる。
(7)上記(6)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段により前記第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に制御され、且つ、前記演出モード制御手段により前記第3演出モード(例えば、超特別モード)に制御されているときに前記所定の第1特別結果(例えば、3R対応の役物開放当り)が導出された場合、前記所定の第1特別遊技状態(例えば、3R対応の役物開放当り遊技状態)に制御されることに伴い前記第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)が終了するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(7)の遊技機によれば、第1演出モード(例えば、通常モード)および第2演出モード(例えば、特別モード)のいずれよりも遊技者に有利な第3演出モード(例えば、超特別モード)に制御されている場合、所定の第1特別遊技状態(例えば、3R対応の役物開放当り遊技状態)に制御されると第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)が終了するため、第3演出モードにおいて遊技者に緊張感を持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
(8)上記(6)または(7)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段により前記第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に制御され、且つ、前記演出モード制御手段により前記第3演出モード(例えば、超特別モード)に制御されているときに前記特定の第1特別結果(例えば、10R対応の役物開放当り)が導出された場合、前記特定の第1特別遊技状態(例えば、10R対応の役物開放当り遊技状態)に制御された場合であっても前記第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)を継続可能に構成され、
前記特定の第1特別遊技状態(例えば、10R対応の役物開放当り遊技状態)において少なくとも前記特定領域(例えば、V入賞口)を前記遊技媒体が通過した後、前記第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)が終了するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(8)の遊技機は、第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に制御され、且つ、第3演出モード(例えば、超特別モード)に制御されている場合、特定の第1特別遊技状態(例えば、10R対応の役物開放当り遊技状態)に制御されたとしても第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)を継続可能であり、少なくとも特定領域(例えば、V入賞口)を遊技媒体が通過するまでは、第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)が継続するようにしたものである。そのため、例えば、特定の第1特別遊技状態の終了後の遊技状態の決定を、遊技媒体が特定領域(例えば、V入賞口)を通過したときの遊技状態にもとづいて行うようにすることで、特定の第1特別遊技状態の終了後の遊技状態の決定を、遊技者に有利なものとすることが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
(9)上記(6)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段により前記第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に制御され、且つ、前記演出モード制御手段により前記第2演出モード(例えば、特別モード)に制御されているときに前記所定の第1特別結果(例えば、3R対応の役物開放当り)または前記特定の第1特別結果(例えば、10R対応の役物開放当り)が導出された場合、前記所定の第1特別遊技状態(例えば、3R対応の役物開放当り遊技状態)または前記特定の第1特別遊技状態(例えば、10R対応の役物開放当り遊技状態)に制御されることに伴い前記第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)が終了するよう構成される
ことを特徴とする。
上記(9)の遊技機によれば、第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に制御され、且つ、第2演出モード(例えば、特別モード)に制御されている場合、所定の第1特別遊技状態(例えば、3R対応の役物開放当り遊技状態)または特定の第1特別遊技状態(例えば、10R対応の役物開放当り遊技状態)に制御されることに伴い第2遊技状態(例えば、A時短遊技状態)が終了するようにしたものである。
(10)上記(6)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出モード制御手段により前記第2演出モード(例えば、特別モード)に制御されているときに前記第1特別結果(例えば、役物開放当り)が導出された場合、前記第1特別遊技状態(例えば、役物開放当り遊技状態)の終了後、前記第2演出モード(例えば、特別モード)に制御されるように構成される一方、
前記演出モード制御手段により前記第2演出モード(例えば、特別モード)に制御されているときに前記第2特別結果(例えば、大当り)が導出された場合、前記第2特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)の終了後、前記第3演出モード(例えば、超特別モード)に制御可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(10)の遊技機は、第2演出モード(例えば、特別モード)において第1特別結果(例えば、役物開放当り)が導出されると、第1特別遊技状態(例えば、役物開放当り遊技状態)の終了後、第2演出モード(例えば、特別モード)に再び制御される一方、第2演出モード(例えば、特別モード)において第2特別結果(例えば、大当り)が導出されると、第2特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)の終了後、第3演出モード(例えば、超特別モード)に制御されうるようにしたものである。そのため、第2演出モードでは、第1特別結果が導出される場合と第2特別結果が導出される場合とで、第1特別遊技状態または第2特別遊技状態の終了後の遊技状態が変わりうる。よって、第2演出モードにおける興趣を高めることが可能となる。
なお、「前記第1特別遊技状態(例えば、役物開放当り遊技状態)の終了後、前記第2演出モード(例えば、特別モード)に制御される」とは、第1特別遊技状態の終了後、ただちに第2演出モードに制御されることに限定解釈されない。例えば、第1特別遊技状態において特定領域(例えば、V入賞口)を遊技媒体が通過した場合、第2特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)の終了後に第2演出モードに制御されることを含む。なお、第1特別遊技状態において特定領域を遊技媒体が通過しなかった場合は、第1特別遊技状態の終了後に第2演出モードに制御されるようにしてもよい。
(11)上記(6)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2特別結果(例えば、大当り)には、所定の第2特別結果(例えば、3R大当り(選択図柄コマンド「z5」))と、該所定の第2特別結果とは異なる特定の第2特別結果(例えば、10R大当り(選択図柄コマンド「z4」))とが含まれ、
前記第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示が行われて前記第2特別結果(例えば、大当り)が導出される場合、前記特定の第2特別結果(例えば、10R大当り(選択図柄コマンド「z4」))よりも前記所定の第2特別結果(例えば、3R大当り(選択図柄コマンド「z5」))の方が導出される期待値が高い
ことを特徴とする。
上記(11)の遊技機は、第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示が行われて第2特別結果(例えば、大当り)が導出される場合、特定の第2特別結果(例えば、10R大当り(選択図柄コマンド「z4」))よりも所定の第2特別結果(例えば、3R大当り(選択図柄コマンド「z5」))の方が導出される期待値が高くなるようにしたものである。
(12)本発明に係る遊技機は、
所定の始動条件の成立に応じて、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)または前記第1識別情報とは異なる第2識別情報(例えば、第2特別図柄)を可変表示可能な可変表示実行手段(例えば、S2013の処理を実行するメインCPU2201)と、
前記第1識別情報(例えば、第1特別図柄)が主として可変表示される通常遊技状態(例えば、変動パターン選択状態1)および該通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、変動パターン選択状態2)を含む複数の遊技状態(例えば、変動パターン選択状態1、変動パターン選択状態2、変動パターン選択状態3)のうちいずれかに制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU2201)と、
前記第1識別情報または前記第2識別情報の可変表示の結果が特別結果(例えば、役物開放当り、大当り)となった場合、特別遊技状態(例えば、役物開放当り遊技状態、大当り遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、S2017やS2019の処理を実行するメインCPU2201)と、
複数の演出モード(例えば、状態1演出モード、状態2演出モード、状態3演出モード、大当り演出モード)のうちいずれかに制御可能な演出モード制御手段(例えば、サブCPU2301)と、
遊技領域に向けて発射された遊技媒体を受け入れ可能であり、前記第1識別情報または前記第2識別情報の可変表示の結果が特別結果(例えば、役物開放当り、大当り)となった場合、前記遊技媒体を受け入れ不可能または受け入れ困難な状態から、前記遊技媒体を受け入れ可能または受け入れ容易な状態へと変位可能な変位部材(例えば、Vアタッカー2152、特電用シャッタ2134)と、
を備え、
前記特別結果には、第1特別結果(例えば、役物開放当り)と、該第1特別結果よりも付与される遊技媒体の期待値が相対的に大きい第2特別結果(例えば、大当り)とが含まれ、
前記特別遊技状態制御手段は、
前記第1特別結果が導出された場合、第1特別遊技状態(例えば、役物開放当り遊技状態)に制御し、前記第2特別結果が導出された場合、第2特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であって、
前記第1特別結果(例えば、役物開放当り)が導出され、前記変位部材の特定領域(例えば、V入賞口2155)を前記遊技媒体が通過した場合にも、前記第1特別遊技状態(例えば、役物開放当り遊技状態)の終了後、前記第2特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、
前記可変表示実行手段は、
第1テーブル(例えば、変動パターン選択状態1において参照される特別図柄の変動パターンテーブル)および該第1テーブルよりも遊技者に有利な第2テーブル(例えば、変動パターン選択状態2において参照される特別図柄の変動パターンテーブル)を含む複数のテーブルのうちいずれかを参照して決定された可変表示パターンで前記第1識別情報または前記第2識別情報の可変表示を実行可能であるとともに、
前記通常遊技状態(例えば、変動パターン選択状態1)では前記第1テーブルを参照して前記第1識別情報の可変表示を実行可能であるとともに、前記特定遊技状態(例えば、変動パターン選択状態2)では前記第2テーブルを参照して前記第2識別情報の可変表示を実行可能であり、
前記遊技状態制御手段は、
前記特定遊技状態(例えば、変動パターン選択状態2)において前記第2識別情報が可変表示され、前記第1特別結果(例えば、役物開放当り)または前記第2特別結果(例えば、大当り)が導出された場合、前記通常遊技状態および前記特定遊技状態のいずれよりも遊技者に有利であって、前記第2識別情報(例えば、第2特別図柄)が主として可変表示される所定の特定遊技状態(例えば、変動パターン選択状態3)に制御可能である
ことを特徴とする。
上記(12)の遊技機によれば、通常遊技状態(例えば、変動パターン選択状態1)では第1テーブルを参照して第1識別情報の可変表示が実行され、特定遊技状態(例えば、変動パターン選択状態2)ではより遊技者に有利な第2テーブルを参照して第2識別情報の可変表示が実行される。そして、特定遊技状態(例えば、変動パターン選択状態2)において第2識別情報が可変表示され、第1特別結果(例えば、役物開放当り)または第2特別結果(例えば、大当り)が導出された場合、通常遊技状態および特定遊技状態のいずれよりも遊技者に有利な所定の特定遊技状態(例えば、変動パターン選択状態3)に制御されうる。このように、通常遊技状態および通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態のみならず、通常遊技状態および特定遊技状態のいずれよりも遊技者に有利な所定の特定遊技状態に制御可能であるため、遊技のバリエーションが増え、興趣の低下を抑制することが可能となる。
付記13の遊技機によれば、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することができる。
[10-14.付記14]
従来より、所定の条件が成立すると図柄の可変表示が行われ、可変表示結果が「大当り」である場合に、大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、可変表示結果が「大当り」で、大当り種別が「突確」の大当り種別に基づき確変状態(高確低ベース状態)に制御し、大当り種別が「突然時短」の大当り種別に基づき通常状態(低確低ベース状態)となる遊技機が特開2013-094511号公報(特に、段落[0284]を参照)に開示されている。
特許文献1に記載の遊技機によれば、新たなゲーム性の提供により遊技者の期待感を維持することができるものの、近年、さらに新たなゲーム性が要求されており、ひいてはさらに興趣を高めることができる遊技機の提供が望まれている。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣を高めることが可能な遊技機を提供することにある。
この点、付記14の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
図柄の変動表示が行われる表示手段(例えば、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)と、
前記表示手段にて図柄の変動表示を行い、所定の抽選結果が導出される図柄遊技を行うことが可能な図柄制御手段(例えば、メインCPU201)と、
遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU201)と、
所定の表示演出が行われる演出表示手段(例えば、表示装置7)と、
前記演出表示手段にて前記所定の抽選結果を示す表示演出を行うことが可能な演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
を備え、
前記図柄制御手段は、所定結果(例えば、ハズレ)、前記所定結果よりも遊技者に有利な特定結果(例えば、C時短当り)、および、前記所定結果よりも遊技者に有利な特別結果(例えば、大当り)を含む抽選結果のうちいずれかを導出可能であり、
前記遊技状態制御手段は、
前記表示手段に前記特定結果(例えば、C時短当り)が導出された場合、特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に制御可能な特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU201)と、
前記表示手段に前記特別結果が導出された場合、特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU201)と、
を有し、
前記特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)には、複数種類の特定遊技状態(例えば、C1時短遊技状態、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態、C5時短遊技状態)が含まれており、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記複数種類の特定遊技状態のうちいずれかの特定遊技状態に制御可能である
ことを特徴とする。
上記(1)に記載の遊技機によれば、特定結果(例えば、C時短当り)が導出されると特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に制御可能であり、しかもその特定遊技状態には複数種類の特定遊技状態が含まれており、この複数種類の特定遊技状態のうちいずれかの特定遊技状態に制御可能である。そのため、遊技のバリエーションが増え、これまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記図柄制御手段の制御によって前記表示手段(例えば、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に前記特定結果(例えば、C時短当り)が導出されたとしても、前記所定の抽選結果が前記特定結果であることを把握できないかまたは把握することが困難な表示演出を表示可能である
ことを特徴とする。
上記(2)に記載の遊技機は、表示手段(例えば、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に特定結果(例えば、C時短当り)が導出されたとしても、抽選結果が特定結果であることを、表示演出からは把握し難くしたものである。このようにすることで、特定結果(例えば、C時短当り)が導出された場合に、特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に制御されなかったり、ただちに特定遊技状態に制御されないような場合であっても、興趣の低下を抑制することが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記特定結果には、第1特定結果(例えば、C1時短当り)と、該第1特定結果と異なる第2特定結果(例えば、C2時短当り)とが含まれており、
前記複数種類の特定遊技状態には、第1特定遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)と、該第1特定遊技状態と異なる第2特定遊技状態(例えば、C2時短遊技状態)とが含まれており、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第1特定結果(例えば、C1時短当り)が導出された場合、前記第1特定遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)に制御可能であり、
前記第2特定結果(例えば、C2時短当り)が導出された場合、前記第2特定遊技状態(例えば、C2時短遊技状態)に制御可能である
ことを特徴とする。
上記(3)に記載の遊技機は、第1特定結果(例えば、C1時短当り)が導出された場合は第1特定遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)に制御可能であり、第2特定結果(例えば、C2時短当り)が導出された場合は第2特定遊技状態(例えば、C2時短遊技状態)に制御可能としたものである。このようすることでゲーム性の幅を広げることが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記図柄制御手段の制御によって前記表示手段(例えば、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164)に前記特定結果(例えば、C時短当り)が導出される可能性があることを示唆する特定結果示唆演出(例えば、C時短移行示唆演出)を行うことが可能であり、
前記特定結果示唆演出には、通常遊技状態にて行われうる第1の特定結果示唆演出(例えば、第1のC時短移行示唆演出)と、前記特定遊技状態にて行われうる第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出)とが含まれる
ことを特徴とする。
上記(4)に記載の遊技機は、通常遊技状態では特定結果(例えば、C時短当り)が導出される可能性があることを示唆する第1の特定結果示唆演出(例えば、第1のC時短移行示唆演出)を行うことが可能であり、特定遊技状態では特定結果(例えば、C時短当り)が導出される可能性があることを示唆する第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出)を行うことが可能であることを明確にしたものである。このような特定結果示唆演出を行うことにより、興趣を高めることが可能となる。
なお、特定結果(例えば、C時短当り)が導出されたとしても、所定の抽選結果が特定結果であることを把握できないかまたは把握することが困難な表示演出を行う場合は、特定結果(例えば、C時短当り)が導出される可能性があることを示唆する特定結果示唆演出(例えば、C時短移行示唆演出)を行わないようにすることが好ましい。
(5)上記(4)に記載の遊技機において、
記演出制御手段は、
前記通常遊技状態にて前記特定結果(例えば、C時短当り)が前記表示手段に導出された場合、前記特定遊技状態にて前記特定結果が前記表示手段に導出された場合に行うことが可能な前記第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出)よりも高い割合で、前記第1の特定結果示唆演出(例えば、第1のC時短移行演出)を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(5)に記載の遊技機は、通常遊技状態にて特定結果(例えば、C時短当り)が導出された場合、第1の特定結果示唆演出(例えば、第1のC時短移行示唆演出)を行うことが可能であり、特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)にて特定結果が導出された場合、第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出)を行うことが可能であるが、第2の特定結果示唆演出よりも高い割合で第1の特定結果示唆演出が行われることを明確にしたものである。すなわち、通常遊技状態では、特定遊技状態よりも高い割合で特定結果示唆演出が行われる。このようにすることで、通常遊技状態における興趣の低下を抑制することが可能となる。
(6)上記(4)または(5)に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記複数種類の特定遊技状態のうちいずれか一の特定遊技状態に制御され、且つ、所定の条件を満たさない態様で前記特定結果(例えば、C5時短当り)が導出される場合、該特定結果が導出される図柄遊技において、該特定結果が導出される可能性があることを把握し難いまたは把握できない演出を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(6)に記載の遊技機は、いずれか一の特定遊技状態(例えば、C1時短遊技状態、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態、C5時短遊技状態)において所定の条件を満たさない態様で特定結果(例えば、C5時短当り)が導出される場合、第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出)を行わないことを可能にしたものである。
なお、「第1の特定結果が導出される可能性があることを把握し難いまたは把握できない演出」とは、例えば、所定結果(例えば、ハズレ)が導出される演出と同じかまたはほぼ同じ演出等が相当する。
また、「所定の条件を満たさない態様」とは、例えば、特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されたにもかかわらず、この特定結果に基づく特定遊技状態に制御されないような場合(例えば、一の時短遊技状態の残時短回数よりもC5時短当りに基づく重複時短回数の方が少ない場合)が相当する。具体的には、一の特定遊技状態に制御される残りの期間(例えば、一の時短遊技状態の残時短回数)よりも特定結果(例えば、C5時短当り)に基づく制御(例えば、C5時短)の制御期間(例えば、C5時短の重複時短回数)の方が短いとき等が相当する。一の特定遊技状態に制御される残りの期間よりも特定結果に基づく制御期間の方が短いと、一の特定遊技状態の終了後に特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態に制御されないため、このような場合に、第2の特定結果示唆演出を行わないかまたは行う割合を相対的に低くなるようにしたものである。
(7)上記(4)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記複数種類の特定遊技状態のうちいずれか一の特定遊技状態に制御され、且つ、所定の条件を満たす態様で前記特定結果(例えば、C5時短当り)が導出される場合、該特定結果が導出される図柄遊技において、前記第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出)を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(7)に記載の遊技機は、いずれか一の特定遊技状態(例えば、C1時短遊技状態、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態、C4時短遊技状態、C5時短遊技状態)において所定の条件を満たす態様で特定結果(例えば、C5時短当り)が導出される場合、第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出)を行うようにしたものである。
なお、「所定の条件を満たす態様」とは、例えば、特定結果(例えば、C5時短当り)が導出された場合に、この特定結果に基づく特定遊技状態に制御されうる場合(例えば、一の時短遊技状態の残時短回数よりもC5時短当りに基づく重複時短回数の方が多い場合)が相当する。具体的には、一の特定遊技状態に制御される残りの期間(例えば、一の時短遊技状態の残時短回数)よりも特定結果(例えば、C5時短当り)に基づく制御(例えば、C5時短)の制御期間(例えば、C5時短の重複時短回数)の方が長いとき等が相当する。一の特定遊技状態に制御される残りの期間よりも特定結果に基づく制御期間の方が短いと、一の特定遊技状態の終了後に特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態に制御されない。よって、一の特定遊技状態の終了後、特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態に制御される場合には第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出(C5時短移行示唆演出))を行うことを可能にしたものである。
(8)上記(4)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記複数種類の特定遊技状態のうちいずれか一の特定遊技状態に制御され、且つ、所定の条件を満たす態様で前記特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されると、前記一の特定遊技状態の終了後に前記特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御される場合、該特定結果が導出される図柄遊技において、前記第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出)を行わず、当該新たな特定遊技状態に制御されるまでに前記第2の特定結果示唆演出を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(8)に記載の遊技機は、一の特定遊技状態にて特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されたとしても、特定結果の導出に基づいてただちに新たな特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御するのではなく、一の特定遊技状態の終了後、特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態に制御されるようにした場合、特定結果(例えば、C5時短当り)が導出される図柄遊技において第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出(C5時短移行示唆演出))を行わないようにしたものである。このようにすることで、特定結果が導出されたことを遊技者に把握され難くすることが可能となり、ただちに特定遊技状態に制御されないことによって生じうる興趣の低下を抑制することが可能となる。そして、特定結果(例えば、C5時短当り)が導出された後、新たな特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御されるまでに、第2の特定結果示唆演出を行うことにより、興趣を高めることが可能となる。
なお、「所定の条件を満たす態様」とは、上記(7)における説明と同様、例えば、特定結果(例えば、C5時短当り)が導出された場合に、この特定結果に基づく特定遊技状態に制御されうる場合(例えば、一の時短遊技状態の残時短回数よりもC5時短当りに基づく重複時短回数の方が多い場合)が相当する。
(9)上記(4)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記複数種類の特定遊技状態のうちいずれか一の特定遊技状態に制御され、且つ、所定の条件を満たす態様で前記特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されると、前記一の特定遊技状態の終了後に前記特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御される場合、該特定結果が導出される図柄遊技において、前記第2の特定結果示唆演出を行わず、前記抽選結果が前記所定結果(例えば、ハズレ)であることまたは前記所定の結果である可能性があることを示す演出を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(9)に記載の遊技機は、一の特定遊技状態にて特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されたとしても、特定結果の導出に基づいてただちに新たな特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御するのではなく、一の特定遊技状態の終了後、特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態に制御されるようにした場合、特定結果(例えば、C5時短当り)が導出される図柄遊技において第2の特定結果示唆演出(例えば、第2のC時短移行示唆演出(C5時短移行示唆演出))を行わず、抽選結果が所定結果(例えば、ハズレ)であることまたは所定の結果である可能性があることを示す演出を行うようにしたものである。このようにすることで、特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されたことを遊技者に把握され難くすることが可能となり、ただちに特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御されないことによって生じうる興趣の低下を抑制することが可能となる。しかも、一の特定遊技状態の終了後に特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御されるため、この新たな特定遊技状態に制御されるときには興趣を高めることが可能となる。
なお、「所定の条件を満たす態様」とは、上記(8)における説明と同様、例えば、特定結果(例えば、C5時短当り)が導出された場合に、この特定結果に基づく特定遊技状態に制御されうる場合(例えば、一の時短遊技状態の残時短回数よりもC5時短当りに基づく重複時短回数の方が多い場合)が相当する。
(10)上記(4)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記複数種類の特定遊技状態のうち一の特定遊技状態に制御され、該一の特定遊技状態において前記特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されると、該一の特定遊技状態の終了後に前記特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態に制御される場合、該新たな特定遊技状態に制御される図柄遊技よりも前の図柄遊技(一の時短遊技状態の終了条件が成立するよりも前の図柄遊技)において、前記特定遊技状態に制御されることまたは前記特定遊技状態に制御される可能性があることを示す演出を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(10)に記載の遊技機は、一の特定遊技状態にて特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されたとしても、特定結果の導出に基づいてただちに新たに特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御するのではなく、一の特定遊技状態の終了後、特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態に制御されるようにした場合、この新たな特定遊技状態に制御されるまでの図柄遊技において、特定遊技状態に制御されることまたは前記特定遊技状態に制御される可能性があることを示す演出を行うようにしたものである。このようにすることで、一の特定遊技状態が終了する際に生じうる興趣の低下を抑制できるだけでなく、新たな特定遊技状態に制御される可能性があることを示すことによって興趣を高めることが可能となる。
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
特別図柄に関連する始動情報を記憶可能な保留手段(例えば、メインCPU201)と、
前記保留手段により記憶される始動情報に対して先読み演出を行うことが可能な先読み演出制御手段(例えば、サブCPU301)と、
を備え、
前記先読み演出制御手段は、
前記特定結果(例えば、C1時短当り、C2時短当り、C3時短当り、C4時短当り、C5時短当り)が導出される可能性のある特定の始動情報が前記保留手段により記憶されている場合、該特定結果が導出されることとなる図柄遊技が行われるよりも前に、前記特定の始動情報が前記保留手段により記憶されていることまたは記憶されている可能性があることを示唆する特定の先読み演出を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(11)に記載の遊技機は、特定結果(例えば、C1時短当り、C2時短当り、C3時短当り、C4時短当り、C5時短当り)が導出される可能性のある特定の始動情報が保留手段により記憶すなわち保留されている場合、特定の始動情報が保留されている可能性があることを示唆する特定の先読み演出を行うことを可能としたものである。このようにすることで、特定結果の導出に対する期待感を、特定結果が導出されることとなる図柄遊技が行われるよりも前に与えることが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
(12)上記(11)に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記複数種類の特定遊技状態のうち一の特定遊技状態において前記特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されると、該一の特定遊技状態が終了した以降に前記特定結果の導出に基づく新たな特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御可能であり、
前記先読み演出制御手段は、
前記特定の始動情報が前記保留手段により記憶されており且つ特定の条件を満たすと、前記特定の先読み演出を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(12)に記載の遊技機は、一の特定遊技状態において特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されると、一の特定遊技状態が終了した以降に特定結果の導出に基づく新たな特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御可能である場合、特定結果(例えば、C5時短当り)が導出される可能性のある特定の始動情報が保留されているだけでなく、さらに特定の条件を満たした場合に、特定の先読み演出を行うようにしたものである。このようにすることで、特定の先読み演出が行われたにもかかわらず、一の特定遊技状態の終了後に特定結果の導出に基づく新たな特定遊技状態に制御されない場合に生じうる興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、「特定の条件」とは、例えば、一の特定遊技状態に制御される残りの期間(例えば、実行中の時短遊技状態の残時短回数)よりも特定結果(例えば、C5時短当り)に基づいて作動する特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御される期間(例えば、C5時短遊技状態の時短回数)の方が長いこと等が相当する。すなわち、一の特定遊技状態に制御される残りの期間よりも特定結果に基づいて作動する特定遊技状態に制御される期間の方が短いと、一の特定遊技状態の終了後に特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態に制御されない。よって、一の特定遊技状態の終了後、特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態に制御される場合に特定の先読み演出を行うことを可能とし、特定結果の導出に基づいて新たな特定遊技状態に制御されない場合には特定の先読み演出を行わないかまたは行う割合を相対的に低くなるようにしたものである。
(13)上記(11)または(12)に記載の遊技機において、
前記先読み演出制御手段は、
前記特定の始動情報が前記保留手段により記憶されていたとしても、前記特定の先読み演出を行わず、前記特定の始動情報が前記保留手段により記憶されていることを把握し難いかまたは把握できない演出を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(13)に記載の遊技機は、一の特定遊技状態において特定結果(例えば、C5時短当り)が導出されると、一の特定遊技状態の終了後に特定結果の導出に基づく新たな特定遊技状態(例えば、C5時短遊技状態)に制御可能である場合、特定結果(例えば、C5時短当り)が導出される可能性のある特定の始動情報が保留されていたとしても、特定の条件を満たさない場合には、特定の先読み演出を行わず、特定の始動情報が保留されていることを把握し難いかまたは把握できない演出を行うようにしたものである。このようにすることで、特定の先読み演出が行われたにもかかわらず、一の特定遊技状態の終了後に特定結果の導出に基づく新たな特定遊技状態に制御されない場合に生じうる興趣の低下を抑制することが可能となる。
なお、上記(13)に記載の遊技機を上記(12)に従属させる場合、
前記先読み演出制御手段は、
前記特定の始動情報が前記保留手段により記憶されていたとしても前記特定の条件を満たさない場合(例えば、一の特定遊技状態の時短残回数よりも新たな特定遊技状態の時短回数の方が少ない場合)、前記特定の先読み演出を行わず、前記特定の始動情報が前記保留手段により記憶されていることを把握し難いかまたは把握できない演出を行うことが可能である
とすることが好ましい。
また、上記の「特定の始動情報が保留されていることを把握し難いかまたは把握できない演出」とは、例えば、抽選結果がハズレとなる保留しか保留されていない場合のように、特定の始動情報が保留されておらず且つ先読み演出が行われない場合に行われる演出等が相当する。
付記14の遊技機によれば、興趣を高めることが可能な遊技機を提供することができる。
[10-15.付記15]
従来より、所定の条件が成立すると図柄の可変表示が行われ、可変表示結果が「大当り」である場合に、大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、可変表示結果が「大当り」で、大当り種別が「突確」の大当り種別に基づき確変状態(高確低ベース状態)に制御し、大当り種別が「突然時短」の大当り種別に基づき通常状態(低確低ベース状態)となる遊技機が特開2013-094511号公報(特に、段落[0284]を参照)に開示されている。
例えば特開2013-094511号公報に記載の遊技機のように、近年、時短に関する新たなゲーム性が開示されている。このような時短に関する新たなゲーム性を有する遊技機は、興趣を高めることが可能ではあるものの、場合によっては遊技者に不利益を与える結果となり、かえって興趣を低下させてしまうおそれがある。。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣の低下を抑制することにある。
この点、付記15の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)と、前記通常遊技状態よりも遊技者に有利であって所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)とを含むいずれかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU201)と、を備え、
前記特定遊技状態には、第1条件が成立した(例えば、大当り遊技状態が終了した)ことにもとづいて制御可能な第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)と、第2条件が成立した(例えば、天井に到達した)ことにもとづいて制御可能な第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)と、第3条件が成立した(例えば、時短当りが導出された)ことにもとづいて制御可能な第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)とのうち、少なくとも2以上の特定遊技状態が含まれる
ことを特徴とする。
上記(1)に記載の遊技機によれば、成立した条件がいずれの条件であっても特定遊技状態に制御可能であるだけでなく、成立した条件に応じて制御される特定遊技状態が異なるため、これまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
なお、「2以上の特定遊技状態」は、第3特定遊技状態を搭載せずに第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とを搭載する遊技機、第2特定遊技状態を搭載せずに第1特定遊技状態と第3特定遊技状態とを搭載する遊技機、第1特定遊技状態を搭載せずに第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とを搭載する遊技機、および、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とを搭載する遊技機のいずれであってもよい。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
所定条件が成立すると図柄の変動表示を行い、所定の抽選結果が導出される図柄遊技を行うことが可能な図柄制御手段(例えば、メインCPU)をさらに備え、
前記遊技状態制御手段は、前記所定の抽選結果として特別結果(例えば、大当り)が導出されると前記特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であって、
前記第1条件は、前記特別遊技状態が終了すると成立する条件であり、
前記第2条件は、少なくとも通常遊技状態において前記図柄遊技が所定回数行われると成立する条件であり、
前記第3条件は、前記所定の抽選結果として特定結果(例えば、C時短当り)が導出されると成立する条件である
ことを特徴とする。
上記(2)に記載の遊技機は、第1条件、第2条件および第3条件を定義したものであり、このように第1条件、第2条件および第3条件を定義することにより、これまでにない新たなゲーム性を提供できることが明確となり、興趣を高めることが可能となる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第3条件には、所定の第3条件(例えば、C4時短当りが導出されること)と、該所定の第3条件とは異なる特定の第3条件(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出されること)とが含まれており、
前記遊技状態制御手段は、
前記所定の第3条件が成立すると、所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)に制御可能であり、
前記特定の第3条件が成立すると、特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)に制御可能である
ことを特徴とする。
上記(3)に記載の遊技機は、所定の第3条件が成立した場合と特定の第3条件が成立した場合とで異なる特定遊技状態に制御されることを明確にしたものである。このように、第3条件に複数の条件を設けて、成立した第3条件に応じて制御される特定遊技状態が異なりうるようにすることで、これまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
(4)上記(3)に記載の遊技機において、
前記所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)と前記特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)とは、遊技者にとっての有利度合いが異なる(例えば、時短回数が異なる)ように構成される
ことを特徴とする。
上記(4)に記載の遊技機は、所定の第3条件(例えば、C4時短当りが導出されること)が成立した場合に制御可能な所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)と、特定の第3条件が成立した(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出された)場合に制御可能な特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)とで、遊技者にとっての有利度合いが異なるため、興趣を高めることが可能となる。
なお、「遊技者にとっての有利度合いが異なる」とは、例えば、所定の第3特定遊技状態に制御される期間(例えば、C4時短遊技状態の時短回数)と特定の第3特定遊技状態に制御される期間(例えば、C1~C3時短遊技状態のうちいずれかの時短遊技状態の時短回数)とが異なる場合や、特定遊技状態が時短遊技状態である場合には所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)における時短性能と特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)における時短性能とが異なる場合等が相当する。
(5)上記(3)または(4)に記載の遊技機において、
前記所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)と前記特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)とは、それぞれの終了条件のうち少なくとも一部が異なる
ことを特徴とする。
上記(5)に記載の遊技機は、所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)の終了条件のうちの少なくとも一部と、特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)の終了条件のうちの少なくとも一部とが異なるため、興趣を高めることが可能となる。
なお、「所定の第3特定遊技状態の終了条件のうちの少なくとも一部と、特定の第3特定遊技状態の終了条件のうちの少なくとも一部とが異なる」とは、例えば、所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)は、図柄遊技が50回行われることが終了条件の一つであり、特定の第3特定遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)は、図柄遊技が100回行われることが終了条件の一つであるような場合が相当する。
(6)上記(3)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に制御されているときに前記第3条件が成立すると(例えば、C時短当りが導出されると)、第1処理(例えば、A時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(6)に記載の遊技機は、第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)において第3条件が成立すると、第1処理(例えば、A時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)を行うことが可能であることを明確にしたものである。
(7)上記(6)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記第1処理(例えば、A時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)を行うにあたり、前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)から前記第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に切り替え可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(7)に記載の遊技機は、第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)において第3条件が成立した場合(例えば、C時短当りが導出された場合)に、第1処理(例えば、A時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)として、第1特定遊技状態から第3特定遊技状態に切り替え可能、すなわち、第1特定遊技状態を終了し、第3特定遊技状態に制御可能としたものである。
(8)上記(6)または(7)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記第1処理(例えば、A時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)を行うにあたり、前記所定の第3条件が成立する場合(例えば、C4時短当りが導出される場合)には前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)から前記第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に切り替えないことがある一方、前記特定の第3条件が成立する場合(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出される場合)には前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)から前記第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)に切り替え可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(8)に記載の遊技機は、第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に制御されているときに第3条件が成立すると(例えば、C時短当りが導出されると)、第1処理(例えば、A時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)が行われる。この第1処理では、所定の第3条件が成立する場合(例えば、C4時短当りが導出された場合)には第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)から第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に切り替えないことがあるが、特定の第3条件が成立した場合(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出された場合)には、第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)から第3特定遊技状態(例えば、C1時短遊技状態)に切り替え可能であることを明確にしたものである。このように、第1特定遊技状態において第3条件が成立したとしても、第3特定遊技状態に切り替えられない場合があるなかで、特定の第3条件が成立した場合(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出された場合)には切り替え可能であるため、興趣を高めることが可能となる。
(9)上記(2)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に制御されているときに前記第3条件が成立すると(例えば、C時短当りが導出されると)、第2処理(例えば、B時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(9)に記載の遊技機は、第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)において第3条件が成立したとき(例えば、C時短当りが導出されたとき)に、第2処理(例えば、B時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)を行うことが可能であることを明確にしたものである。
(10)上記(9)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記第2処理(例えば、B時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)を行うにあたり、前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)から前記第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に切り替え可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(10)に記載の遊技機は、第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)において第3条件が成立した場合(例えば、C時短当りが導出された場合)に、第2処理(例えば、B時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)として、第2特定遊技状態から第3特定遊技状態に切り替え可能、すなわち、第2特定遊技状態を終了し、第3特定遊技状態に制御可能としたものである。
(11)上記(9)または(10)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記第2処理(例えば、B時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)を行うにあたり、前記所定の第3条件が成立する場合(例えば、C4時短当りが導出される場合)には前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)から前記第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に切り替えないことがある一方、前記特定の第3条件が成立する場合(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出される場合)には前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)から前記第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれかの時短遊技状態)に切り替え可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(11)に記載の遊技機は、第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に制御されている場合、第3条件が成立すると(例えば、C時短当りが導出されると)、第2処理(例えば、B時短遊技状態においてC時短当りが導出された場合の処理)が行われる。この第2処理では、所定の第3条件が成立する場合(例えば、C4時短当りが導出される場合)には第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)から第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に切り替えないことがあるが、特定の第3条件が成立する場合(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出される場合)には、第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)から第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれかの時短遊技状態)に切り替え可能であることを明確にしたものである。このように、第2特定遊技状態において第3条件が成立したとしても、第3特定遊技状態に切り替えられないことがあるなかで、特定の第3条件が成立した場合(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出された場合)には切り替え可能であるため、興趣を高めることが可能となる。
(12)上記(3)~(11)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)に制御されている場合、前記特定の第3条件が成立すると(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出されると)、第3処理(例えば、C時短遊技状態においてC1~C3時短当りのいずれかが導出された場合の処理)を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(12)に記載の遊技機は、所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)において特定の第3条件が成立した(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出された)場合に、第3処理(例えば、C時短遊技状態においてC1~C3時短当りのいずれかが導出された場合の処理)を行うことが可能であることを明確にしたものである。
(13)上記(12)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記第3処理を行うにあたり、前記所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)から前記特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)に切り替え可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(13)に記載の遊技機は、所定の第3特定遊技状態(例えば、C4時短遊技状態)において特定の第3条件が成立した(例えば、C1~C3時短当りのいずれかが導出された)場合に、第3処理(例えば、C時短遊技状態においてC1~C3時短当りのいずれかが導出された場合の処理)として、所定の第3特定遊技状態から特定の第3特定遊技状態に切り替え可能、すなわち、所定の第3特定遊技状態を終了し、特定の第3特定遊技状態に制御可能としたものである。
(14)上記(3)~(13)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)に制御されている場合、前記所定の第3条件が成立すると(例えば、C4時短当りが導出されると)、第4処理(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれかにおいてC4時短当りが導出された場合の処理)を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(14)に記載の遊技機は、特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)において所定の第3条件が成立した(例えば、C4時短当りが導出された)場合に、第4処理(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれかにおいてC4時短当りのいずれかが導出された場合の処理)を行うことが可能であることを明確にしたものである。
(15)上記(14)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記第4処理(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれかにおいてC4時短当りのいずれかが導出された場合の処理)を行うにあたり、前記所定の第3条件が成立した(例えば、C4時短当りが導出された)場合であっても前記特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)を継続することが可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(15)に記載の遊技機は、特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)に制御されている場合に所定の第3条件が成立した(例えば、C4時短当りが導出された)としても、特定の第3特定遊技状態(例えば、C1~C3時短遊技状態のいずれか)を継続することが可能であることを明確にしたものである。
付記15の遊技機によれば、興趣の低下を抑制することが可能となる。
[10-16.付記16]
従来より、所定の条件が成立すると図柄の可変表示が行われ、可変表示結果が「大当り」である場合に、大当り遊技状態に制御される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、可変表示結果が「大当り」で、大当り種別が「突確」の大当り種別に基づき確変状態(高確低ベース状態)に制御し、大当り種別が「突然時短」の大当り種別に基づき通常状態(低確低ベース状態)となる遊技機が特開2013-094511号公報(特に、段落[0284]を参照)に開示されている。
例えば特開2013-094511号公報に記載の遊技機のように、近年、時短に関する新たなゲーム性が開示されている。このような時短に関する新たなゲーム性を有する遊技機では、例えば変動パターンに改良を加えることでさらにゲーム性の幅が広がり、興趣を高めることができる可能性がある。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、興趣を高めることが可能な遊技機を提供することにある。
この点、付記16の遊技機は、以下の特徴を備えている。
(1)本発明に係る遊技機は、
図柄の変動表示が行われる表示手段(例えば、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164、表示装置7)と、
前記表示手段にて図柄の変動表示を行い、特定結果(例えば、C時短当り)と、該特定結果よりも遊技者に付与される遊技価値が高い特別結果(例えば、大当り)とを含む抽選結果のうちいずれかを導出可能な図柄遊技を行うことが可能な図柄制御手段(例えば、メインCPU、サブCPU)と、
遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU)と、
を備え、
前記遊技状態制御手段は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態として、特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)と、前記図柄遊技において前記特別結果が導出されると制御可能な特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)とを含む複数の遊技状態のうちいずれかに制御可能であり、
前記特定遊技状態には、第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)と、第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)と、第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)とのうち、少なくとも2以上の遊技状態が含まれており、
前記図柄制御手段は、
前記特定遊技状態に前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)が含まれる場合、該第1特定遊技状態では第1変動パターン(例えば、変動パターンテーブルAまたは変動パターンテーブルAの中から選択された変動パターン)を選択可能であり、
前記特定遊技状態に前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)が含まれる場合、該第2特定遊技状態では第2変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-1~B-3またはこれらの変動パターンテーブルのうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された変動パターン)を選択可能であり、
前記特定遊技状態に前記第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)が含まれる場合、該第3特定遊技状態では第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1~C-4またはこれらの変動パターンテーブルのうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された変動パターン)を選択可能である
ことを特徴とする。
上記(1)に記載の遊技機によれば、特定遊技状態には、第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)と、第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)と、第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)とのうち、少なくとも2以上の遊技状態が含まれている。そして、特定遊技状態に第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)が含まれる場合には第1変動パターン(例えば、変動パターンテーブルAまたは変動パターンテーブルAの中から選択された変動パターン)を選択可能である。また、特定遊技状態に第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)が含まれる場合には第2変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-1~B-3またはこれらの変動パターンテーブルのうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された変動パターン)を選択可能である。また、定遊技状態に第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)が含まれる場合には第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1~C-4またはこれらの変動パターンテーブルのうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された変動パターン)を選択可能である。このようにすることで、図柄の変動表示を、特定遊技状態の種類に応じて異なる変動パターンで行うことが可能となるため、これまでにない新たなゲーム性を提供することが可能となり、興趣を高めることが可能となる。
なお、「2以上の特定遊技状態」は、第3特定遊技状態を搭載せずに第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とを搭載する遊技機、第2特定遊技状態を搭載せずに第1特定遊技状態と第3特定遊技状態とを搭載する遊技機、第1特定遊技状態を搭載せずに第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とを搭載する遊技機、および、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態と第3特定遊技状態とを搭載する遊技機のいずれであってもよい。
また、第1変動パターンと第2変動パターンとを同じ変動パターンとしてもよいし、異なる変動パターンとしてもよい。同様に、第1変動パターンと第3変動パターンとを同じ変動パターンとしてもよいし、異なる変動パターンとしてもよい。また、第2変動パターンと第3変動パターンとを同じ変動パターンとしてもよいし、異なる変動パターンとしてもよい。
なお、上記(1)に記載の「第1変動パターン」は、明細書に記載された「変動パターンテーブルA」、または、例えば変動パターンテーブルAの中から選択された「変動パターン」に相当する。同様に、上記(1)に記載の「第2変動パターン」は、明細書に記載された「変動パターンテーブルB-1」~「変動パターンテーブルB-3」のいずれかの変動パターンテーブル、または、例えば変動パターンテーブルB-1~変動パターンテーブルB-3のうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された「変動パターン」に相当する。また、上記(1)に記載の「第3変動パターン」は、明細書に記載された「変動パターンテーブルC-1」~「変動パターンテーブルC-4」のいずれかの変動パターンテーブル、または、例えば変動パターンテーブルC-1~変動パターンテーブルC-4のうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された「変動パターン」に相当する。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)の終了後、前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)に制御可能であり、
前記第1変動パターン(例えば、変動パターンテーブルAまたは変動パターンテーブルAの中から選択された変動パターン)は、前記特別遊技状態が終了した後の前記第1特定遊技状態において選択可能な変動パターンである
ことを特徴とする。
上記(2)に記載の遊技機は、第1変動パターン(例えば、変動パターンテーブルAまたは変動パターンテーブルAの中から選択された変動パターン)が、特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)が終了した後の第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)において選択可能な変動パターンであることを明確にしたものである。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第2変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-2または変動パターンテーブルB-2の中から選択された変動パターン)は、所定の遊技状態(例えば、確変フラグオフの遊技状態)における前記図柄遊技の回数が所定回数に達した場合(例えば、天井到達した場合)、その後の遊技状態(例えば、B時短遊技状態)において選択可能な変動パターンである
ことを特徴とする。
上記(3)に記載の遊技機は、所定の遊技状態(例えば、確変フラグオフの遊技状態)における図柄遊技の回数が所定回数に達した場合、その後の遊技状態(例えば、B時短遊技状態)において選択可能な変動パターンが第2変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-2または変動パターンテーブルB-2の中から選択された変動パターン)であることを明確にしたものである。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1~C-4またはこれらの変動パターンテーブルのうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された変動パターン)は、前記図柄制御手段により前記特定結果(例えば、時短当り)が導出された場合、その後の遊技状態(例えば、C時短遊技状態)において選択可能な変動パターンである
ことを特徴とする。
上記(3)に記載の遊技機は、第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1~C-4またはこれらの変動パターンテーブルのうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された変動パターン)が、特定結果(例えば、時短当り)が導出された場合、その後の遊技状態(例えば、C時短遊技状態)において選択可能な変動パターンであることを明確にしたものである。
なお、上述したとおり、第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1~C-4またはこれらの変動パターンテーブルのうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された変動パターン)を、第2変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-1~B-3またはこれらの変動パターンテーブルのうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された変動パターン)と同じとしてもよいし、異なるようにしてもよい。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特定結果(例えば、時短当り)には、第1特定結果(例えば、C2時短当り)と、該第1特定結果よりも遊技者に有利な第2特定結果(例えば、C1時短当り)と、が少なくとも含まれており、
前記図柄制御手段は、
前記第1特定結果(例えば、C2時短当り)が導出された後に、所定の第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1、C-2、または、これらの変動パターンテーブルのうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能であり、
前記第2特定結果(例えば、C1時短当り)が導出された後に、特定の第3変動パターンテーブル(例えば、変動パターンテーブルC-3、C-4、または、これらの変動パターンテーブルのうちいずれかの変動パターンテーブルの中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(5)に記載の遊技機は、図柄の変動表示を、第1特定結果(例えば、C2時短当り)が導出された後(例えば、C2時短遊技状態)と、第2特定結果(例えば、C1時短当り)が導出された後(例えば、C1時短遊技状態)とで、図柄の変動表示を、異なる変動パターンで行いうることを明確にしたものである。このようにすることで、特定遊技状態の種類に応じて、遊技の進行速度を異ならせることが可能となる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記図柄制御手段は、前記第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)において、前記図柄遊技が所定回数(例えば、150回)行われた後に、前記第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-3)とは異なる変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-4または変動パターンテーブルC-4の中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(6)に記載の遊技機は、第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)において図柄遊技が所定回数(例えば、150回)行われた後に、変動パターンを変更するようにしたものである。このように、遊技の進行に応じて変動パターンを変更することにより、遊技の進行に変化を与えて興趣の低下を抑制することが可能となる。なお、上記の「前記図柄遊技が所定回数(例えば、150回)行われた後」は例えば第3特定遊技状態に相当する。ただし、これに限定されず、「前記図柄遊技が所定回数(例えば、150回)行われた後」の意味に、第3特定遊技状態が終了した後の遊技状態(例えば、通常遊技状態)を含むものとしてもよい。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記図柄制御手段は、前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)において、前記図柄遊技が所定回数(例えば、150回)行われた後に、前記第2変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-1または変動パターンテーブルB-1の中から選択された変動パターン)とは異なる変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-2または変動パターンテーブルB-2の中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(7)に記載の遊技機は、第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)において図柄遊技が所定回数(例えば、150回)行われた後に、変動パターンを変更するようにしたものである。このように、遊技の進行に応じて変動パターンを変更することにより、遊技の進行に変化を与えて興趣の低下を抑制することが可能となる。なお、「前記図柄遊技が所定回数(例えば、150回)行われた後」は例えば第2特定遊技状態に相当する。ただし、これに限定されず、「記図柄遊技が所定回数(例えば、150回)行われた後」の意味に、第2特定遊技状態が終了した後の遊技状態(例えば、通常遊技状態)を含むものとしてもよい。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記図柄制御手段は、
前記通常遊技状態において前記特定結果(例えば、C2時短当り、C3時短当り)が導出された後に(例えば、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態)、前記第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1または変動パターンテーブルC-1の中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能である一方、
前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)または前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)において前記特定結果(例えば、C2時短当り、C3時短当り)が導出された後に(例えば、C2時短遊技状態、C3時短遊技状態)、前記第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-2または変動パターンテーブルC-2の中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(8)に記載の遊技機は、通常遊技状態において特定結果(例えば、C2時短当り、C3時短当り)が導出された後と、第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)または第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)において特定結果(例えば、C2時短当り、C3時短当り)が導出された後とで、変動パターンが異なりうることを明確にしたものである。このようにすることで、特定遊技状態の種類に応じて、遊技の進行速度を異ならせることが可能となる。
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記図柄制御手段は、
前記通常遊技状態において前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に制御される条件が成立した(例えば、天井到達した)後には、前記第2変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-1または変動パターンテーブルB-1の中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能である一方、
前記第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)または前記第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)において前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に制御される条件が成立した(例えば、天井到達した)後には、前記第2変動パターンとは異なる変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-3または変動パターンテーブルB-3の中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(9)に記載の遊技機は、第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に制御される条件が成立した(例えば、天井到達した)後と、第1特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態)または第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)において第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に制御される条件が成立した(例えば、天井到達した)後とで、変動パターンが異なりうることを明確にしたものである。このようにすることで、第2特定遊技状態に制御される条件が成立したときの遊技状態に応じて、遊技の進行速度を異ならせることが可能となる。
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記図柄制御手段は、
前記通常遊技状態において前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に制御される条件と前記第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に制御される条件とが同一の前記図柄遊技において成立した後には、前記第2変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-1または変動パターンテーブルB-1の中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(10)に記載の遊技機は、通常遊技状態における同一の図柄遊技において第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に制御される条件と第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に制御される条件とが成立した後には、第2変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-1または変動パターンテーブルB-1の中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能であることを明確にしたものである。なお、「前記通常遊技状態において前記第2特定遊技状態に制御される条件と前記第3特定遊技状態に制御される条件とが同一の前記図柄遊技において成立した後」は、第2変動パターン(例えば、変動パターンテーブルB-1または変動パターンテーブルB-1の中から選択された変動パターン)で図柄の変動表示が行われる遊技状態であるから、通常に解釈すれば第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)を意味するが、これに限定されない。
(11)上記(1)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記図柄制御手段は、
前記通常遊技状態において前記第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に制御される条件(例えば、天井到達)と前記第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に制御される条件(例えば、C3時短当り)とが同一の前記図柄遊技において成立した後には、前記第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1または変動パターンテーブルC-1の中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能である
ことを特徴とする。
上記(11)に記載の遊技機は、通常遊技状態における同一の図柄遊技において第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)に制御される条件(例えば、天井到達)と第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に制御される条件(例えば、C3時短当り)とが成立した後には、第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1または変動パターンテーブルC-1の中から選択された変動パターン)で図柄の変動表示を行うことが可能であることを明確にしたものである。なお、「前記通常遊技状態において前記第2特定遊技状態に制御される条件と前記第3特定遊技状態に制御される条件とが同一の前記図柄遊技において成立した後」は、第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1または変動パターンテーブルC-1の中から選択された変動パターン)で図柄の変動表示が行われる遊技状態であるから、通常に解釈すれば第3特定遊技状態(例えば、C3時短遊技状態)を意味するが、これに限定されない。
(12)上記(1)~(11)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別結果には、第1の特別結果(例えば、選択図柄コマンド「z4」の大当り)と、該第1の特別結果よりも遊技者に有利な第2の特別結果(例えば、選択図柄コマンド「z5」の大当り)と、が含まれており、
前記図柄制御手段は、
前記第1の特別結果(例えば、選択図柄コマンド「z4」の大当り)が導出されたことに基づいて前記特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御された場合、該特別遊技状態が終了した後の遊技状態(例えば、A時短遊技状態)において、前記第1変動パターン(例えば、変動パターンテーブルAまたは変動パターンテーブルAの中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能である一方、
前記第2の特別結果(例えば、選択図柄コマンド「z5」の大当り)が導出されたことに基づいて前記特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御された場合、該特別遊技状態が終了した後の遊技状態(例えば、高確時短遊技状態)において、前記第1変動パターンとは異なる特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルDまたは変動パターンテーブルDの中から選択された変動パターン)で前記図柄の変動表示を行うことが可能であり、
前記特別変動パターンには、第1特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-1または変動パターンテーブルD-1の中から選択された変動パターン)と、第2特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-2または変動パターンテーブルD-2の中から選択された変動パターン)と、が少なくとも含まれる
ことを特徴とする。
上記(12)に記載の遊技機は、第1の特別結果(例えば、選択図柄コマンド「z4」の大当り)が導出された場合と、第2の特別結果(例えば、選択図柄コマンド「z5」の大当り)が導出された場合とで、特別遊技状態が終了した後の遊技状態(例えば、高確時短遊技状態)における変動パターンが異なりうることを明確にしたものである。さらに、第2の特別結果(例えば、選択図柄コマンド「z5」の大当り)が導出されたことに基づいて特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御された場合、この特別遊技状態の終了後にの変動パターン(例えば、変動パターンテーブルDまたは変動パターンテーブルDの中から選択された変動パターン)には、第1特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-1または変動パターンテーブルD-1の中から選択された変動パターン)と、第2特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-2または変動パターンテーブルD-2の中から選択された変動パターン)と、が少なくとも含まれることを明確にしたものである。
(13)上記(12)に記載の遊技機において、
前記図柄には、第1図柄(例えば、第1特別図柄)と、該第1図柄とは異なる第2図柄(例えば、第2特別図柄)と、が含まれ、
前記図柄制御手段は、
前記第1図柄の変動表示を行い、該第1図柄についての抽選結果が導出される第1図柄遊技を行うことが可能な第1図柄制御手段(例えば、メインCPU)と、
前記第2図柄の変動表示を行い、該第2図柄についての抽選結果が導出される第2図柄遊技を行うことが可能な第2図柄制御手段(例えば、メインCPU)と、を有し、
前記第1特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-1または変動パターンテーブルD-1の中から選択された変動パターン)は、単位時間あたりの前記第1図柄の変動表示回数の期待値が、単位時間あたりの前記第2図柄の変動表示回数の期待値よりも高い変動パターン(例えば、第1特別図柄の変動時間の平均が、第2特別図柄の変動時間の平均よりも短い変動パターン)であり、
前記第2特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-2または変動パターンテーブルD-2の中から選択された変動パターン)は、単位時間あたりの前記第1図柄の変動表示回数の期待値が、単位時間あたりの前記第2図柄の変動表示回数の期待値よりも低い変動パターン(例えば、第1特別図柄の変動時間の平均が、第2特別図柄の変動時間の平均よりも長い変動パターン)である
ことを特徴とする。
上記(13)に記載の遊技機は、第1変動パターン(例えば、変動パターンD-1または変動パターンテーブルD-1の中から選択された変動パターン)は、例えば、第1特別図柄の変動時間の平均が第2特別図柄の変動時間の平均よりも短い変動パターンであり、第2特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-2または変動パターンテーブルD-2の中から選択された変動パターン)は、例えば、第1特別図柄の変動時間の平均が第2特別図柄の変動時間の平均よりも長い変動パターンであることを明確にしたものである。
(14)上記(13)または(12)に記載の遊技機において、
前記第1特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-1または変動パターンテーブルD-1の中から選択された変動パターン)は、前記第1変動パターンが選択されているときに前記特別結果(例えば、大当り)が導出された場合に選択可能(すなわち、通常遊技状態において第1特別図柄の結果として大当りが導出された場合に、大当り遊技状態終了後に選択可能)な変動パターンであり、
前記第2特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-2または変動パターンテーブルD-2の中から選択された変動パターン)は、前記第1特別変動パターンが選択されているときに前記特別結果(例えば、大当り)が導出された場合に選択可能(すなわち、時短遊技状態において第2特別図柄の結果として大当りが導出された場合に、大当り遊技状態終了後に選択可能)な変動パターンである
ことを特徴とする。
上記(14)に記載の遊技機によれば、第1特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-1または変動パターンテーブルD-1の中から選択された変動パターン)は、第1変動パターンが選択されているときに特別結果(例えば、大当り)が導出され、この特別結果に基づく特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)が終了した後の遊技状態において選択可能な変動パターンである。すなわち、通常遊技状態において特別結果(例えば、大当り)が導出され、この特別結果に基づく特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)の終了後の遊技状態において選択可能な変動パターンである。また、第2特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-2または変動パターンテーブルD-2の中から選択された変動パターン)は、第1特別変動パターン(例えば、変動パターンテーブルD-1または変動パターンテーブルD-1の中から選択された変動パターン)が選択されているときに特別結果(例えば、大当り)が導出され、この特別結果に基づく特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)が終了した後の遊技状態において選択可能な変動パターンである。すなわち、特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)において特別結果(例えば、大当り)が導出され、この特別結果に基づく特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態)の終了後の遊技状態において選択可能な変動パターンである。
(15)上記(12)~(14)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記図柄制御手段は、
前記第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)において第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)への移行条件を満たす(例えば、天井到達する)ときの図柄遊技において、前記所定の第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1、C-2、または、変動パターンテーブルC-1あるいはC-2の中から選択された変動パターン)および前記特定の第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-3、C-4、または、変動パターンテーブルC-3あるいはC-4の中から選択された変動パターン)を含む複数の前記第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-1~C-4、または、変動パターンテーブルC-1~C-4のうちのいずれかの中から選択された変動パターン)のうち、特定の第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-4または変動パターンテーブルC-4の中から選択された変動パターン)を選択可能である
ことを特徴とする。
上記(15)に記載の遊技機は、第3特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)において第2特定遊技状態(例えば、B時短遊技状態)への移行条件を満たす場合(例えば、天井到達する場合)には、第2特定遊技状態に移行するときの図柄遊技(例えば、天井到達前の最後の図柄遊技)を、特定の第3変動パターン(例えば、変動パターンテーブルC-4または変動パターンテーブルC-4の中から選択された変動パターン)に決定可能であることを明確にしたものである。
付記16の遊技機によれば、興趣を高めることが可能な遊技機を提供することができる。