JP7142832B2 - 画像処理装置、画像処理方法、プログラム - Google Patents
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Description
従来、LVAの効果判定は、術後の経過観察において患部のむくみが改善したかどうかを調べるという方法が一般的である。しかしながら、医療現場においては、LVAの効果をより直接的あるいは定量的に評価することのできる方法が要望されている。
なお、分光画像は、複数の波長のそれぞれに対応する光音響信号を用いて生成された、被検体中の特定物質の濃度を示す画像であってもよい。使用する造影剤の光吸収係数スペクトルと、特定物質の光吸収係数スペクトルとが異なる場合、分光画像中の造影剤の画像値と分光画像中の特定物質の画像値とは異なる。よって、分光画像の画像値に応じて造影剤の領域と特定物質の領域とを区別することができる。なお、特定物質としては、ヘモグロビン、グルコース、コラーゲン、メラニン、脂肪や水など、被検体を構成する物質が挙げられる。この場合にも、特定物質の光吸収係数スペクトルとは異なる光吸収スペクトルを有する造影剤を選択する必要がある。また、特定物質の種類に応じて、異なる算出方法で分光画像を算出してもよい。
分光画像を生成すれば、被検体内部におけるヘモグロビンの領域(血管領域)と造影剤の存在領域(例えばリンパ管に造影剤が導入された場合であればリンパ管の領域)とを画像上で分離(区別)することが容易となる。
図1を用いて本実施形態に係るシステムを説明する。図1は、本実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。本実施形態に係るシステムは、光音響装置1100、記憶装置1200、画像処理装置1300、表示装置1400、及び入力装置1500を備える。装置間のデータの送受信は有線で行われてもよいし、無線で行われてもよい。
画像処理装置1300の演算機能を担うユニットは、CPUやGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップ等の演算回路で構成されることができる。これらのユニットは、単一のプロセッサや演算回路から構成されるだけでなく、複数のプロセッサや演算回路から構成されていてもよい。
画像処理装置1300の記憶機能を担うユニットは、ROM(Read only memory)、磁気ディスクやフラッシュメモリなどの非一時記憶媒体で構成することができる。また、記憶機能を担うユニットは、RAM(Random Access Memory)などの揮発性の媒体であってもよい。なお、プログラムが格納される記憶媒体は、非一時記憶媒体である。なお、記憶機能を担うユニットは、1つの記憶媒体から構成されるだけでなく、複数の記憶媒体から構成されていてもよい。
画像処理装置1300の制御機能を担うユニットは、CPUなどの演算素子で構成される。制御機能を担うユニットは、システムの各構成の動作を制御する。制御機能を担うユニットは、入力部からの測定開始などの各種操作による指示信号を受けて、システムの各構成を制御してもよい。また、制御機能を担うユニットは、コンピュータ150に格納されたプログラムコードを読み出し、システムの各構成の作動を制御してもよい。
System)などの記憶装置1200としての画像サーバ1210と接続されている。これにより、画像データを画像サーバ1210上に保存したり、画像サーバ1210上の画像データを液晶ディスプレイ1410に表示したりすることができる。
以下、本実施形態に係る光音響装置1100の各構成の詳細を説明する。
光照射部110は、光を発する光源111と、光源111から射出された光を被検体100へ導く光学系112とを含む。なお、光は、いわゆる矩形波、三角波などのパルス光を含む。
れぞれの光源から交互に照射することも可能である。複数台の光源を用いた場合もそれらをまとめて光源として表現する。レーザーとしては、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用することができる。例えば、Nd:YAGレーザーやアレキサンドライトレーザーなどのパルスレーザーを光源として用いてもよい。また、Nd:YAGレーザー光を励起光とするTi:saレーザーやOPO(Optical Parametric Oscillators)レーザーを光源として用いてもよい。また、光源111としてフラッシュランプや発光ダイオードを用いてもよい。また、光源111としてマイクロウェーブ源を用いてもよい。
なお、光照射部110が光学系112を備えずに、光源111から直接被検体100に光を照射してもよい。
受信部120は、音響波を受信することにより電気信号を出力するトランスデューサ121と、トランスデューサ121を支持する支持体122とを含む。また、トランスデューサ121は、音響波を送信する送信手段としてもよい。受信手段としてのトランスデューサと送信手段としてのトランスデューサとは、単一(共通)のトランスデューサでもよいし、別々の構成であってもよい。
光音響波を構成する周波数成分は、典型的には100KHzから100MHzであり、トランスデューサ121として、これらの周波数を検出することのできるものを採用してもよい。
保持部200は、取り付け部201に取り付けられている。取り付け部201は、被検体の大きさに合わせて複数種類の保持部200を交換可能に構成されていてもよい。例えば、取り付け部201は、曲率半径や曲率中心などの異なる保持部に交換できるように構成されていてもよい。
駆動部130は、被検体100と受信部120との相対位置を変更する部分である。駆動部130は、駆動力を発生させるステッピングモータなどのモータと、駆動力を伝達させる駆動機構と、受信部120の位置情報を検出する位置センサとを含む。駆動機構としては、リードスクリュー機構、リンク機構、ギア機構、油圧機構、などを用いることができる。また、位置センサとしては、エンコーダー、可変抵抗器、リニアスケール、磁気センサ、赤外線センサ、超音波センサなどを用いたポテンショメータなどを用いることができる。
なお、駆動部130は、被検体100と受信部120との相対的な位置を変更できれば、受信部120を固定し、被検体100を移動させてもよい。被検体100を移動させる
場合は、被検体100を保持する保持部を動かすことで被検体100を移動させる構成などが考えられる。また、被検体100と受信部120の両方を移動させてもよい。
駆動部130は、相対位置を連続的に移動させてもよいし、ステップアンドリピートによって移動させてもよい。駆動部130は、プログラムされた軌跡で移動させる電動ステージであってもよいし、手動ステージであってもよい。
なお、プローブ180が、把持部が設けられたハンドヘルドタイプである場合、光音響装置1100は駆動部130を有していなくてもよい。
信号収集部140は、トランスデューサ121から出力されたアナログ信号である電気信号を増幅するアンプと、アンプから出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを含む。信号収集部140から出力されるデジタル信号は、コンピュータ150に記憶される。信号収集部140は、Data Acquisition System(DAS)とも呼ばれる。本明細書において電気信号は、アナログ信号もデジタル信号も含む概念である。なお、フォトダイオードなどの光検出センサが、光照射部110から光射出を検出し、信号収集部140がこの検出結果をトリガーに同期して上記処理を開始してもよい。
情報処理装置としてのコンピュータ150は、画像処理装置1300と同様のハードウェアで構成されている。すなわち、コンピュータ150の演算機能を担うユニットは、CPUやGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップ等の演算回路で構成されることができる。これらのユニットは、単一のプロセッサや演算回路から構成されるだけでなく、複数のプロセッサや演算回路から構成されていてもよい。
表示部160は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)などのディスプレイである。また、表示部160は、画像や装置を操作するためのGUIを表示してもよい。
なお、表示部160と表示装置1400は同じディスプレイであってもよい。すなわち、1つのディスプレイが表示部160と表示装置1400の両方の機能を担っていてもよい。
入力部170としては、ユーザーが操作可能な、マウスやキーボードなどで構成される操作コンソールを採用することができる。また、表示部160をタッチパネルで構成し、表示部160を入力部170として利用してもよい。
なお、入力部170と入力装置1500は同じ装置であってもよい。すなわち、1つの装置が入力部170と入力装置1500の両方の機能を担っていてもよい。
導入部190は、被検体100の外部から被検体100の内部へ造影剤を導入可能に構成されている。例えば、導入部190は造影剤の容器と被検体に刺す注射針とを含むことができる。しかしこれに限られず、導入部190は、造影剤を被検体100に導入することができる限り種々のものを適用可能である。導入部190は、この場合、例えば、公知のインジェクションシステムやインジェクタなどであってもよい。なお、制御装置としてのコンピュータ150が、導入部190の動作を制御することにより、被検体100に造影剤を導入してもよい。また、ユーザーが導入部190を操作することにより、被検体100に造影剤を導入してもよい。
被検体100はシステムを構成するものではないが、以下に説明する。本実施形態に係るシステムは、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患などの診断や化学治療の経過観察などを目的として使用できる。よって、被検体100としては、生体、具体的には人体や動物の乳房や各臓器、血管網、頭部、頸部、腹部、手指または足指を含む四肢などの診断の対象部位が想定される。例えば、人体が測定対象であれば、オキシヘモグロビンあるいはデオキシヘモグロビンやそれらを含む多く含む血管あるいは腫瘍の近傍に形成される新生血管などを光吸収体の対象としてもよい。また、頸動脈壁のプラークなどを光吸収体の対象としてもよい。また、皮膚等に含まれるメラニン、コラーゲン、脂質などを光吸収体の対象としてもよい。さらに、被検体100に導入する造影剤を光吸収体とすることができる。光音響イメージングに用いる造影剤としては、インドシアニングリーン(ICG)、メチレンブルー(MB)などの色素、金微粒子、及びそれらの混合物、またはそれらを集積あるいは化学的に修飾した外部から導入した物質を採用してもよい。また、生体を模したファントムを被検体100としてもよい。
なお、本実施形態に係るシステムを構成する各装置は、それぞれが別々のハードウェアで構成されていてもよいし、全ての装置が1つのハードウェアで構成されていてもよい。本実施形態に係るシステムの機能は、いかなるハードウェアで構成されていてもよい。
光音響装置1100のコンピュータ150は、HIS(Hospitai Information System)やRIS(Radiology Information
System)などの院内情報システムから送信された検査オーダー情報を取得する。検査オーダー情報には、検査に用いるモダリティの種類や検査に使用する造影剤などの情報が含まれている。
造影剤情報取得手段としてのコンピュータ150は、造影剤に関する情報を取得する。ユーザーは、入力部170を用いて、検査に使用する造影剤の種類や造影剤の濃度を指示してもよい。この場合、コンピュータ150は、入力部170を介して、造影剤に関する情報を取得することができる。また、コンピュータ150は、S100で取得した検査オーダー情報に造影剤に関する情報が含まれている場合、検査オーダー情報から造影剤に関する情報を読み出すことにより、取得してもよい。コンピュータ150は、ユーザーの指示と検査オーダー情報との少なくとも一つに基づいて、造影剤に関する情報を取得してもよい。例えば、造影剤の条件を示す造影剤に関する情報としては、造影剤の種類や造影剤の濃度などが挙げられる。
導入部190は、被検体に対して造影剤を導入する。ユーザーが、導入部190を用いて被検体に造影剤を導入したときに、ユーザーが入力部170を操作することにより、造影剤が導入されたことを表す信号を入力部170から制御装置としてのコンピュータ150に送信してもよい。また、導入部190が被検体100に造影剤が導入されたことを表す信号をコンピュータ150に送信してもよい。なお、導入部190を用いずに造影剤を被検体に投与してもよい。例えば、被検体としての生体が噴霧された造影剤を吸引することにより、造影剤が投与されてもよい。
造影剤の導入後に被検体100内の造影対象に造影剤が行き渡るまで時間をおいてから
後述するS400を実行してもよい。
波長決定手段としてのコンピュータ150は、S200で取得された造影剤に関する情報に基づいて、照射光の波長を決定する。本実施形態では、分光画像を生成するために、コンピュータ150が造影剤に関する情報に基づいて複数の波長を決定する。以下、分光画像中の造影剤に対応する領域を識別しやすくするための波長の組み合わせについて説明する。
は皮内にICGを1か所につき0.1mL導入した。皮下もしくは皮内に導入されたICGは、リンパ管に選択的に取り込まれるため、リンパ管の内腔が造影される。また、いずれの撮影においても、ICGの導入から5分~60分以内に撮影した。また、いずれの分光画像も、797nmの波長の光と835nmの波長の光とを生体に照射することにより得られた光音響画像から生成された分光画像である。
図12(A)は、1.0mg/mLの濃度のICGを導入したときの左前腕伸側の分光画像を示す。図12(B)は、5.0mg/mLの濃度のICGを導入したときの左前腕伸側の分光画像を示す。図12(B)中の破線および矢印で示した領域にリンパ管が描出されている。
図13(A)は、0.5mg/mLの濃度のICGを導入したときの右下腿内側の分光画像を示す。図13(B)は、5.0mg/mLの濃度のICGを導入したときの左下腿内側の分光画像を示す。図13(B)中の破線および矢印で示した領域にリンパ管が描出されている。
以上より、生体に導入するICGの濃度としては、2.5mg/mL以上、10.0mg/mL以下がよく、好適には、5.0mg/mL以上、10.0mg/mL以下がよい。
また、コンピュータ150は、GUI上で造影剤の種類としてICGが選択された場合に、被検体に導入するICGの濃度として上記数値範囲を表示部160に表示させてもよい。
このようにGUIを構成することにより、被検体に導入する予定の造影剤の種類に応じて、適当な造影剤の濃度をユーザーが被検体に導入するための支援を行うことができる。
波長とすることにより、静脈をより明確に画像化することができる。また、複数の波長の少なくとも1つを、オキシヘモグロビンのモラー吸収係数よりもデオキシヘモグロビンのモラー吸収係数が大きくなる波長とすることが静脈を画像化するうえで有利である。また、2波長に対応する光音響画像から分光画像を生成する場合、2波長のいずれもオキシヘモグロビンのモラー吸収係数よりもデオキシヘモグロビンのモラー吸収係数が大きい波長とすることが、静脈を画像化するうえで有利である。これらの波長を選択することにより、静脈と造影剤が導入されたリンパ管との両方を精度良く画像化することができる。
光照射部110は、S400で決定された波長を光源111に設定する。光源111は、S400で決定された波長の光を発する。光源111から発生した光は、光学系112を介してパルス光として被検体100に照射される。そして、被検体100の内部でパルス光が吸収され、光音響効果により光音響波が生じる。このとき、導入された造影剤もパルス光を吸収し、光音響波を発生する。光照射部110はパルス光の伝送と併せて信号収集部140へ同期信号を送信してもよい。また、光照射部110は、複数の波長のそれぞれについて、同様に光照射を行う。
信号収集部140は、光照射部110から送信された同期信号を受信すると、信号収集の動作を開始する。すなわち、信号収集部140は、受信部120から出力された、光音響波に由来するアナログ電気信号を、増幅・AD変換することにより、増幅されたデジタル電気信号を生成し、コンピュータ150へ出力する。コンピュータ150は、信号収集部140から送信された信号を保存する。複数の走査位置での撮影を指定された場合には、指定された走査位置において、S500およびS600の工程を繰り返し実行し、パルス光の照射と音響波に由来するデジタル信号の生成を繰り返す。なお、コンピュータ150は、発光をトリガーとして、発光時の受信部120の位置情報を駆動部130の位置センサからの出力に基づいて取得し、記憶してもよい。
光音響画像取得手段としてのコンピュータ150は、記憶された信号データに基づいて、光音響画像を生成する。コンピュータ150は、生成された光音響画像を記憶装置1200に出力し、記憶させる。
信号データを2次元または3次元の空間分布に変換する再構成アルゴリズムとしては、タイムドメインでの逆投影法やフーリエドメインでの逆投影法などの解析的な再構成法やモデルベース法(繰り返し演算法)を採用することができる。例えば、タイムドメインでの逆投影法として、Universal back-projection(UBP)、Filtered back-projection(FBP)、または整相加算(Delay-and-Sum)などが挙げられる。
本実施形態では、被検体への1回の光照射で得られた光音響信号を用いた画像再構成により1つの3次元の光音響画像(ボリュームデータ)が生成される。さらに、複数回の光照射を行い、光照射ごとに画像再構成を行うことで、時系列の3次元画像データ(時系列のボリュームデータ)が取得される。複数回の光照射の光照射ごとに画像再構成して得られた3次元画像データを総称して、複数回の光照射に対応する3次元画像データと呼ぶ。なお、時系列に複数回の光照射が実行されるため、複数回の光照射に対応する3次元画像データが、時系列の3次元画像データを構成する。
分光画像取得手段としてのコンピュータ150は、複数の波長に対応する複数の光音響画像に基づいて、分光画像を生成する。コンピュータ150は、分光画像を記憶装置12
00に出力し、記憶装置1200に記憶させる。前述したように、コンピュータ150は、グルコース濃度、コラーゲン濃度、メラニン濃度、脂肪や水の体積分率など、被検体を構成する物質の濃度に相当する情報を示す画像を分光画像として生成してもよい。また、コンピュータ150は、第1波長に対応する第1光音響画像と第2波長に対応する第2光音響画像との比を表す画像を分光画像として生成してもよい。本実施形態では、コンピュータ150が、第1光音響画像と第2光音響画像とを用いて、式(1)にしたがって酸素飽和度画像を分光画像として生成する例を説明する。
表示制御手段としての画像処理装置1300は、S200で取得した造影剤に関する情報に基づいて、造影剤に対応する領域とそれ以外の領域とを識別できるように分光画像を表示装置1400に表示させる。なお、レンダリング手法としては、最大値投影法(MIP:Maximum Intensity Projection)、ボリュームレンダリング、及びサーフェイスレンダリングなどのあらゆる方法を採用することができる。ここで、三次元画像を二次元にレンダリングする際の表示領域や視線方向などの設定条件は、観察対象に合わせて任意に指定することができる。
らせる、造影剤に対応する領域を点滅させる、造影剤に対応する領域を示すインジケータ(例えば、枠)を表示させるなどの識別表示を採用することができる。
よい。
次に、本実施形態のシステムで得られた画像を用いて、LVAの効果判定を行う方法を説明する。ここでは、LVAの術前と術後にそれぞれ同じ被検体に対する光音響測定が実施され、図5で説明した処理によって術前の画像(第1画像とよぶ)と術後の画像(第2画像とよぶ)が生成されているものとする。なお、第1画像および第2画像は、付帯情報または当該被検体のカルテ情報に紐づけて記憶装置1200に保存されているとよい。付帯情報またはカルテ情報は、例えば、被検体の情報、光音響測定の情報(造影剤の種類および濃度、測定光の波長、測定日時など)、LVAの情報(手術日時、患部、吻合部位の位置など)を含んでいるとよい。第1画像と第2画像のそれぞれは、各波長の光音響画像と分光画像の少なくともいずれか、または両方を含んでいるとよい。光音響画像と分光画像は別々の画像データ(ファイル)でもよいし、光音響画像の画像値をもつチャネルと分光画像の画像値(例えば、式(1)で計算された値)をもつチャネルを含む1つの画像データでもよい。
(S140:画像取得工程)
画像取得手段としての画像処理装置1300は、LVAの術前に被検体から得られた第1画像のデータと、LVAの術後に同じ被検体から得られた第2画像データとを、記憶装置1200から取得する。例えば、ユーザーが、入力装置1500を用いて、効果判定の対象とする被検体あるいは手術を指示すると、画像処理装置1300が記憶装置1200に記憶された画像群の付帯情報またはカルテ情報を参照し、対応する第1画像と第2画像のデータを読み込むとよい。例えば、画像処理装置1300は、カルテ情報を参照してLVAを行った日時を読み出し、画像群の付帯情報を参照してLVAを行った日時の前後に撮影された画像を第1画像と第2画像として読み込む。
前処理手段としての画像処理装置1300は、第1画像と第2画像の条件をそろえるための前処理を行う。第1画像と第2画像はまったく異なるタイミング(術前と術後)に撮
影された画像であるため、第1画像と第2画像の測定条件は完全には一致しない。例えば、被検体の姿勢の違いなどに起因し、第1画像と第2の画像の測定視野(測定範囲)にずれが生じる。また、測定時の環境、被検体の状態、造影剤の状態などによって、第1画像と第2画像の間で輝度レベル等に差が生じる可能性もある。したがって、第1画像と第2画像の画像特徴を比較するに際しては、測定条件の違いに起因する画像情報の差を出来る限り除去することが、比較結果の信頼性向上の点から望ましい。S141の前処理はそのような目的で、後段の特徴量算出処理に先立ち行われる。なお、前処理は、第1画像と第2画像の両方にかけてもよいし、一方の画像のみにかけてもよい。前処理は特徴量を算出する上で必須の処理ではないため、実行されなくてもよい。
特徴量算出手段としての画像処理装置1300は、第1画像および第2画像をそれぞれ解析することにより、各画像の特徴量を算出する。特徴量の算出には、S141の前処理で得られた画像を用いるとよい。特徴量としては、LVAの術前と術後で変化し得る画像特徴に関連するものであれば、どのような指標を用いてもよい。例えば、画像処理装置1300は、第1画像および第2画像をそれぞれ解析することにより、第1画像および第2画像に含まれる血管像およびリンパ管像の少なくとも一つから特徴量を算出する。
評価手段としての画像処理装置1300は、第1画像から得られた特徴量と第2画像から得られた特徴量に基づいて、LVAが被検体に与えた変化を示す評価情報を生成する。例えば、画像処理装置1300は、第2画像(術後の画像)の特徴量と第1画像(術前の画像)の特徴量の差又は比を評価情報として求めてもよい。また、画像処理装置1300は、2つの特徴量の差又は比が所定の条件を満足するか否か(例えば、所定の閾値を超えるか否か、あるいは、所定の数値範囲内か外か)を判定することで、LVAの効果の程度(効果あり/なし、効果大/中/小など)を評価情報として求めてもよい。
情報出力手段としての画像処理装置1300は、S143で得られた評価情報を出力する。画像処理装置1300は、S143で得られた評価情報を表示装置に出力することにより、評価情報を表示装置に表示させてもよい。よって、画像処理装置1300は、評価情報の表示を制御する表示制御手段ともいえる。
また、画像処理装置1300は、S143で得られた評価情報を記憶装置1200に出力することにより、評価情報を記憶装置1200に記憶させてもよい。また、画像処理装置1300は、第1画像および第2画像の少なくとも一つと、評価情報とを関連づけて記憶装置1200に記憶させてもよい。例えば、画像処理装置1300は、評価情報を第1画像および第2画像の少なくとも一つの付帯情報とすることにより関連づけて記憶させてもよい。第1画像および第2画像の少なくとも一つがDICOMに準拠した画像である場合、画像処理装置1300は、評価情報をDICOMタグに書き込むことにより関連付けて記憶させてもよい。以上より、画像処理装置1300は、評価情報の記憶を制御する記憶制御手段ともいえる。なお、画像処理装置1300が評価情報を記憶させる手段は、記憶装置1200に限らず、いかなる記憶手段であってもよい。
図16は、表示装置に出力される評価情報出力画面の一例である。図16の例では、効果判定に用いた第1画像(術前の画像)と第2画像(術後の画像)と共に評価情報が表示されている。このような画面を見ることで、ユーザーはLVAの効果を直接的かつ定量的
に評価することが可能となる。
また、記憶制御手段としての画像処理装置1300が、評価情報と、第2画像中のLVAの吻合位置の情報とを関連づけて記憶装置に1200記憶させてもよい。例えば、吻合位置取得手段としての画像処理装置1300が、ユーザーの指示または画像解析に基づいて、LVAの吻合位置の情報を取得する。そして、第2画像(術後の画像)がDICOMに準拠した画像である場合、画像処理装置1300は、評価情報とLVAの吻合位置の情報とを第2画像のDICOMタグに書き込むことにより関連付けて記憶させてもよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
1200 記憶装置
1300 画像処理装置
1400 表示装置
1500 入力装置
Claims (3)
- リンパ管静脈吻合術の前に被検体への光照射により発生した光音響波に基づいて生成された第1画像、および、リンパ管静脈吻合術の後に前記被検体への光照射により発生した光音響波に基づいて生成された第2画像を取得する画像取得手段と、
前記第1画像および前記第2画像をそれぞれ解析することにより、前記第1画像の特徴量および前記第2画像の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記第1画像の特徴量および前記第2画像の特徴量に基づいて、リンパ管静脈吻合術が前記被検体に与えた変化を示す評価情報を生成する評価手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - リンパ管静脈吻合術の前に被検体への光照射により発生した光音響波に基づいて生成された第1画像、および、リンパ管静脈吻合術の後に前記被検体への光照射により発生した光音響波に基づいて生成された第2画像を取得し、
前記第1画像および前記第2画像をそれぞれ解析することにより、前記第1画像の特徴量および前記第2画像の特徴量を算出し、
前記第1画像の特徴量および前記第2画像の特徴量に基づいて、リンパ管静脈吻合術が前記被検体に与えた変化を示す評価情報を生成する
ことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項2に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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