JP7142373B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技者に遊技上の利益を付与するか否かを抽選により決定する遊技機に関する。
遊技機としてのスロットマシンでは、遊技者によるメダル(遊技媒体)のベットおよびスタートスイッチの操作に応じて、当選役の抽選を行うとともに、種々の図柄が記された複数のリールが回転制御される。そして、抽選結果と遊技者によるストップスイッチの操作に応じてリールが順次停止され、払い出しの対象となるライン上である有効ライン上に、当選役に対応する図柄組み合わせが表示されると、所定枚数のメダルが払い出されるなど、遊技上の利益(以下、単に遊技利益という)が遊技者に付与されることとなる。
また、スロットマシンでは、遊技の進行に際し、遊技者の有利度合(遊技利益)を異にする複数の遊技状態が設けられている。例えば、遊技利益が大きい当選役(以下、正解役という)と他の当選役とが重複した当選種別(以下、選択当選種別という)に当選したときに、その正解役の入賞条件となるストップスイッチの操作態様(以下、正解操作態様という)が報知されることで(以下、このような所定の当選役の入賞条件となる操作態様を報知する(正解役の入賞を補助する)演出を単に補助演出という)、当該正解役に対応する図柄組み合わせを、遊技者が有効ライン上に容易に表示させることができる、所謂、AT(アシストタイム)が実行されるAT演出状態を設けているスロットマシンもある。また、リプレイ役の当選確率が高く設定されたRT(リプレイタイム)遊技状態を用いたり、上記のAT演出状態とRT遊技状態が同時に進行される所謂ART遊技状態を用いることもある(例えば、特許文献1)。
特開2011-010751号公報
遊技機では、遊技の進行を制御する遊技制御処理に係るプログラムを、主制御基板のROMにおける使用領域(制御領域4.5kbyte+データ領域3.0kbyte)に配置しなければならない。
しかし、上述した補助演出が実行されるAT演出状態を主制御基板において管理する場合や、リールユニットを多彩な態様で回転させる所謂リール演出を、主制御基板において管理する場合、その処理により、使用領域の特に制御領域が圧迫されるおそれがある。
本発明は、このような課題に鑑み、遊技制御処理を行うための制御領域の容量を確保することが可能な遊技機を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、特定役と他の役とが重複した当選種別であり、特定操作態様による操作が前記特定役の入賞条件として設定された選択当選種別を含む複数種類の当選種別のいずれかを当選種別抽選により決定する当選種別抽選手段と、スタートスイッチの操作に基づき、複数種類の図柄がそれぞれ配列された複数のリールを回転制御し、回転しているリールに対応するストップスイッチの操作に応じ、前記当選種別抽選手段の抽選結果に基づいて、操作された前記ストップスイッチに対応するリールをそれぞれ停止制御するリール制御手段と、を備え、前記ストップスイッチの操作順は複数通りあり、少なくとも所定の遊技状態において、前記特定操作態様となり得る操作順は、前記操作順それぞれを一意に特定可能な操作値で管理され、前記特定操作態様となり得ない操作順は、共通の操作値で管理される。
前記ストップスイッチが操作されたことで特定された操作値が、前記特定操作態様となり得る操作順を特定する操作値であれば、所定の処理が実行され、前記特定操作態様となり得ない操作順を特定する共通の操作値であれば、前記所定の処理が実行されないとしてもよい。
本発明によれば、遊技制御処理を行うための制御領域の容量を確保することが可能となる。
スロットマシンの概略的な機械的構成を説明するための外観図である。 スロットマシンの概略的な機械的構成を説明するための前面扉を開いた状態での外観図である。 リールの図柄配列および有効ラインを説明する図である。 スロットマシンの概略的な電気的構成を示したブロック図である。 当選役を説明するための説明図である。 当選種別抽選テーブルを示す図である。 当選種別抽選テーブルを示す図である。 遊技状態の遷移を説明するための説明図である。 演出状態の遷移を説明するための説明図である。 主制御基板におけるCPU初期化処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるコールドスタート処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるエラー停止処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における設定値切り替え処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における初期化スタート処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における状態復帰処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における遊技開始処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における遊技メダル投入処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における内部抽選処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における図柄コード設定処理を説明するフローチャートである。 主制御基板200における実行フラグ設定処理を説明するフローチャートである。 状態別モジュール実行処理で実行される非有利区間処理を説明するフローチャートである。 状態別モジュール実行処理で実行される通常演出状態処理を説明するフローチャートである。 状態別モジュール実行処理で実行されるCZ演出状態処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における回胴回転中処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における回胴停止処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における表示判定処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における払出処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における遊技移行処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における電源断時退避処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 通常演出状態の段階の昇格抽選を説明するための説明図である。 CZ演出状態への移行抽選を説明するための説明図である。 移行確率ポイントの加算抽選を説明するための説明図である。 期待獲得枚数ポイントと期待獲得枚数との対応関係を示した説明図である。 逆押しデータ設定処理を説明するための当選種別抽選テーブルを示す図である。 逆押しデータ設定処理のフローチャートである。 逆押しデータ設定処理に関する具体的なコマンドの一例を示した図である。 逆押しデータ設定処理の他の例のフローチャートである。 逆押しデータ設定処理に関する具体的なコマンドの一例を示した図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(スロットマシン100の機械的構成)
図1および図2の外観図に示すように、遊技機としてのスロットマシン100は、前面が開口した筐体102と、筐体102の前面一端に回動可能に上下に並んで配置される前面上扉104および前面下扉106とが設けられている。前面上扉104の下部略中央には、ガラス板や透明樹脂板等で構成された無色透明の図柄表示窓108が設けられており、筐体102内の図柄表示窓108に対応する位置には、3つのリール110(左リール110a、中リール110b、右リール110c)が、それぞれ独立して回動可能に設けられている。左リール110a、中リール110b、右リール110cの外周面には、図3(a)の図柄配列に示すように、20に等分された各領域に複数種類の図柄がそれぞれ配列されており、遊技者は、図柄表示窓108を通じて、上段、中段、下段に位置する、左リール110a、中リール110b、右リール110cそれぞれの3つの連続する合計9個の図柄を視認することができる。
前面下扉106の上部には操作部設置台112が形成され、操作部設置台112には、メダル投入部114、ベットスイッチ116、スタートスイッチ118、ストップスイッチ120、演出スイッチ122等が設けられている。メダル投入部114は、メダル投入口114aを通じて遊技価値としてのメダルの投入を受け付ける。ベットスイッチ116は、スロットマシン100の内部に電気的に貯留(以下、単にクレジットという)されているメダルのうち、1遊技で必要とされる規定数のメダルを投入(ベット)する。
スタートスイッチ118は、例えば傾倒操作を検出可能なレバーで構成され、遊技者による遊技の開始操作を検出する。ストップスイッチ120(ストップスイッチ120a、ストップスイッチ120b、ストップスイッチ120c)は、左リール110a、中リール110b、右リール110cそれぞれに対応して設けられており、遊技者の停止操作を検出する。なお、ストップスイッチ120の停止操作が可能な状態で、遊技者が、ストップスイッチ120a、ストップスイッチ120b、ストップスイッチ120cのいずれかを最初に停止操作することを第1停止といい、第1停止の後、停止操作されていない2つのストップスイッチ120のいずれかを停止操作することを第2停止といい、第2停止の後、最後に残ったストップスイッチ120を停止操作することを第3停止という。演出スイッチ122は、例えば、押圧スイッチと、その周囲に回転自在に配されたジョグダイヤルスイッチとから構成され、遊技者の押圧操作や回転操作を検出する。
前面上扉104の上部略中央には、演出に伴う様々な画像を表示する液晶表示部124が設けられている。また、前面上扉104の上部や左右には、例えば高輝度の発光ダイオード(LED)によって構成される演出用ランプ126が設けられる。また、前面上扉104の裏面における液晶表示部124の左右位置や前面下扉106の裏面における左右位置には、効果音や楽音等による聴覚的な演出を行うスピーカ128が設けられている。
操作部設置台112には、メインクレジット表示部130およびメイン払出表示部132が設けられている。また、図柄表示窓108と操作部設置台112との間には、サブクレジット表示部134およびサブ払出表示部136が設けられている。これらメインクレジット表示部130およびサブクレジット表示部134にはクレジットされているメダルの枚数(クレジット枚数)が表示され、メイン払出表示部132およびサブ払出表示部136にはメダルの払出枚数が表示される。
筐体102内におけるリール110の下方には、メダル排出口140aからメダルを払い出すためのメダル払出装置(メダルホッパー)142が設けられている。また、前面下扉106の前面下部には、メダル排出口140aから払い出されたメダルを貯留するための受け皿部140が設けられている。また、筐体102内には、電源スイッチ144が設けられている。電源スイッチ144は、スロットマシン100を管理する管理者が操作し、電源の切断状態と電源の投入状態の2つの状態を切り換えるために用いられる。
また、筐体102内には、後述する主制御基板200に、図示しない設定キーおよび設定変更スイッチ(これらを合わせて設定値設定手段という)が設けられている。スロットマシン100では、設定キーに所定の鍵(操作キー)が挿入されてオフの位置からオンの位置へ回転された状態で電源スイッチ144を介して電源が投入されると設定変更モードに移行し、設定値の変更(単に設定変更ともいう)が可能な状態となる。設定値は、遊技者の有利度合(機械割)を段階的に示したものであり、例えば、1~6の6段階で表され、一般に、設定値の数値が大きいほど遊技全体として有利度合が高い(期待獲得枚数が高い)ように設定されている。そして、設定変更が可能な状態において設定変更スイッチが押下される度に設定値が1ずつ加算され、例えば、6段階の設定値のうちのいずれかの設定値に変更され、スタートスイッチ118が操作されると、設定値が確定し、設定キーを元の位置(OFFの位置)に戻すことで設定変更モードが終了して遊技が可能となる。なお、設定変更は、電源スイッチ144が操作されて電源の投入状態となってから一定期間のみ可能となっている。
スロットマシン100では、遊技が開始可能となり、規定数のメダルがベットされると、有効ラインAが有効化するとともに、スタートスイッチ118に対する操作が有効となる。ここで、ベットは、ベットスイッチ116の操作を通じてクレジットされているメダルを投入する場合と、メダル投入部114を通じてメダルを投入する場合と、詳しくは後述するリプレイ役が有効ラインA上に表示されたことに基づいてメダルを自動投入する場合のいずれも含む。また、有効ラインAは、当選役の入賞を判定するためのラインであり、本実施形態では1本である。有効ラインAは、図3(b)に示すように、図柄表示窓108に臨む9つの図柄(3リール×上中下の3段)のうち、左リール110aの上段、中リール110bの中段、右リール110cの下段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインに設定されている。無効ラインは、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせのみでは当選役を把握しにくい場合に、当選役の把握を容易にする他の図柄組み合わせを表示する、当選役の入賞判定には用いられない有効ラインA以外のラインであり、本実施形態では、図3(b)に示す4つの無効ラインB1、B2、B3、Cを想定している。
そして、遊技者によりスタートスイッチ118が操作されると、遊技が開始され、左リール110a、中リール110b、右リール110cが回転制御されるとともに、当選種別抽選等が実行される。その後、ストップスイッチ120a、120b、120cの操作に応じて、対応する左リール110a、中リール110b、右リール110cをそれぞれ停止させる。そして、当選種別抽選の抽選結果および有効ラインAに表示された図柄の組み合わせによって、メダルの払い出しを受け得る当選役が入賞した場合にはメダルの払い出しが実行され、メダルの払い出しを受け得る当選種別に不当選であった場合または当選したが入賞しなかった場合には左リール110a、中リール110b、右リール110cが全て停止したことをもって、遊技が終了する。
なお、本実施形態において、上記1遊技は、メダル投入部114を通じたメダルの投入、ベットスイッチ116の操作を通じたクレジットされているメダルの投入、または、リプレイ役が有効ラインA上に表示されたことに基づくメダルの自動投入のいずれかが行われてから、遊技者によるスタートスイッチ118の操作に応じて、左リール110a、中リール110b、右リール110cが回転制御されるとともに当選種別抽選が実行され、当選種別抽選の抽選結果および遊技者による複数のストップスイッチ120a、120b、120cの操作に応じて、操作されたストップスイッチ120a、120b、120cに対応する左リール110a、中リール110b、右リール110cがそれぞれ停止制御され、メダルの払い出しを受け得る当選役が入賞した場合、そのメダルの払い出しが実行されるまでの遊技をいう。また、メダルの払い出しを受け得る当選種別に不当選であった場合または当選したが入賞しなかった場合、左リール110a、中リール110b、右リール110cが全て停止したことをもって1遊技が終了する。ただし、1遊技の開始を、上記のメダルの投入、または、リプレイ役の当選の代わりに、遊技者によるスタートスイッチ118の操作と読み替えてもよい。また、かかる1遊技が繰り返される数を遊技数とする。また、このような、当選種別抽選が実行され1度の払い出しを受け得る1遊技を、後述する疑似遊技(擬似遊技)と区別するため、基本遊技という場合もある。ここで、基本遊技が単独で行われる場合であっても、基本遊技が疑似遊技と組合せて行われる場合であっても、基本遊技の消化をもって1遊技消化とする。したがって、疑似遊技の消化は、スロットマシン100内の遊技数の計数に影響しない。ただし、ホールコンピュータ(図示せず)が管理する遊技数については、仕様により、疑似遊技を遊技数として計数してもよいし、計数しないとしてもよい。
図4は、スロットマシン100の概略的な電気的構成を示したブロック図である。図4に示すように、スロットマシン100は、遊技の進行を制御する主制御基板200(主制御部)と、遊技の進行に応じた演出を制御する副制御基板202(副制御部)とを含む制御基板が設けられている。また、主制御基板200と副制御基板202との間の電気的な信号の伝達は、不正防止等の観点から、主制御基板200から副制御基板202への一方向のみに制限される。
(主制御基板200)
主制御基板200は、中央処理装置であるメインCPU200a、プログラム等が格納されたメインROM200b、ワークエリアとして機能するメインRAM200c等を含む半導体集積回路を有し、スロットマシン100全体を統括的に制御する。なお、メインRAM200cは、電源が切断された場合においても、設定変更が行われてRAMクリアが実行されない限り、データが消去されることなく保持される。
また、主制御基板200は、メインCPU200aが、メインROM200bに格納されたプログラムに基づきメインRAM200cと協働することで機能する、初期化手段300、ベット手段302、当選種別抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、遊技状態制御手段312、演出状態制御手段314、コマンド送信手段316等の機能部を有する。
主制御基板200では、メダル投入口114aへのメダルの投入を検出する投入メダル検出部414b、ベットスイッチ116、スタートスイッチ118およびストップスイッチ120a、120b、120cから各種の検出信号を受信しており、受信した検出信号に基づいて、メインCPU200aが種々の処理を実行する。
初期化手段300は、主制御基板200における初期化処理を実行する。ベット手段302は、遊技に使用するためのメダルをベットする。当選種別抽選手段304は、スタートスイッチ118の操作に基づき、詳しくは後述するように、当選役の当否、より詳しくは、当選役が含まれる当選種別の当否を決定する当選種別抽選を行う。
リール制御手段306は、スタートスイッチ118の操作に応じて、左リール110a、中リール110b、右リール110cを回転制御し、回転している左リール110a、中リール110b、右リール110cにそれぞれ対応したストップスイッチ120a、120b、120cの操作に応じて、対応する左リール110a、中リール110b、右リール110cを停止制御する。また、リール制御手段306は、スタートスイッチ118の操作に応じて、前回の遊技においてストップスイッチ120a、120b、120cの操作を有効化してから、当選種別抽選の抽選結果を表示するために遊技者によるストップスイッチ120a、120b、120cの操作を有効化するまで(前回の遊技におけるストップスイッチ120a、120b、120cの操作完了により無効化されている)の時間を規定の時間より延長し、その間、リール110a、110b、110cを多彩な態様で回転制御するリール演出(フリーズ演出)を行う場合がある。リール演出は、本来有効となるべき任意のスイッチを所定時間有効にしなかったり、本来実行されるべき処理を所定時間保留したり、本来送受信されるべき任意のスイッチの信号を所定時間送信または受信させなかったりすることで実現できる。また、本実施形態においては、リール演出として、基本遊技におけるスタートスイッチ118の操作に応じ、基本遊技を中断して、リール110a、110b、110cを回転制御し、ストップスイッチ120a、120b、120cの操作に応じてリール110a、110b、110cを停止制御(仮停止制御)する、基本遊技に似せた疑似遊技を行う場合がある。なお、疑似遊技は、再度のスタートスイッチ118の操作、または、仮停止制御から所定時間が経過したことを条件に終了し、基本遊技におけるリール110a、110b、110cの回転制御が再開する。また、疑似遊技の一例として、ストップスイッチ120a、120b、120cの操作に応じて、各リール110a、110b、110cにおける所定の図柄(例えば、ボーナス役を構成する図柄)を、自動的に仮停止制御することもできる。かかる疑似遊技では、基本遊技と類似の回転制御および停止態様あるいは異なる回転制御および停止態様で演出を実行することができるので、遊技の興趣を高めることができる。なお、仮停止は、一見停止しているように見えるが、リール110a、110b、110cのステッピングモータ152の位相信号を500msec以内で変化させ続けることで、完全停止していない状態を示し、仮停止制御は、リール110a、110b、110cを仮停止させる制御を示す。ただし、特に区別する場合を除き、一方向に回転することなく、その位置を維持しているという意味で停止も仮停止も単に停止として扱い、また、スタートスイッチ118の操作に応じて、左リール110a、中リール110b、右リール110cを回転制御し、回転している左リール110a、中リール110b、右リール110cにそれぞれ対応したストップスイッチ120a、120b、120cの操作に応じて、対応する左リール110a、中リール110b、右リール110cを停止させる意味で、停止制御も仮停止制御も単に停止制御として扱う。
また、主制御基板200には、リール駆動制御部150が接続されている。このリール駆動制御部150は、スタートスイッチ118の操作信号に応じ、リール制御手段306から送信される、左リール110a、中リール110b、右リール110cの回転開始信号に基づいて、ステッピングモータ152を駆動する。また、リール駆動制御部150は、ストップスイッチ120の操作信号に応じ、リール制御手段306から送信される、左リール110a、中リール110b、右リール110cそれぞれの停止信号および回転位置検出回路154の検出信号に基づいて、ステッピングモータ152の駆動を停止する。
判定手段308は、当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されたか否か判定する。ここで、当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることを単に入賞という場合がある。払出制御手段310は、当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されたこと(入賞したこと)に基づいて、当該当選役に対応する数(価値量)だけメダルを払い出す。また、主制御基板200には、メダル払出装置142が接続されており、払出制御手段310は、メダルの払出枚数を計数しながらメダルを排出する。
遊技状態制御手段312は、当選種別抽選の結果や判定手段308の判定結果を参照し、複数種類の遊技状態のいずれかに遊技状態を移行させる。また、演出状態制御手段314は、当選種別抽選の結果、判定手段308の判定結果、遊技状態の遷移情報を参照し、複数種類の演出状態のいずれかに演出状態を移行させる。
コマンド送信手段316は、ベット手段302、当選種別抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、遊技状態制御手段312、演出状態制御手段314等の動作に伴う、遊技に関するコマンドを順次決定し、決定したコマンドを副制御基板202に順次送信する。
また、主制御基板200には、乱数発生器(乱数生成手段)200dが設けられる。乱数発生器200dは、計数値を順次インクリメントし、所定回数分計数すると計数値をリセットする(数列を変更して初期値を定める)ことで、所定の数値範囲内で計数値をループさせる。主制御基板200では、所定の時点において乱数発生器200dから計数値を抽出することで乱数値を得る。主制御基板200の乱数発生器200dによって生成される乱数値(以下、当選種別抽選乱数という)は、遊技者に付与する遊技利益、例えば、当選種別抽選手段304が当選種別を決定するために用いられる。
(副制御基板202)
また、副制御基板202は、主制御基板200と同様に、中央処理装置であるサブCPU202a、プログラム等が格納されたサブROM202b、ワークエリアとして機能するサブRAM202c等を含む各種半導体集積回路を有し、主制御基板200からのコマンドに基づき、特に演出を制御する。また、サブRAM202cにもメインRAM200c同様、不図示のバックアップ電源が接続されており、電源が切断された場合においても、データが消去されることなく保持される。なお、副制御基板202にも、主制御基板200同様、乱数発生器(乱数生成手段)202dが設けられており、乱数発生器202dによって生成される乱数値(以下、演出抽選乱数という)は、主に演出の態様を決定するために用いられる。
また、副制御基板202では、サブCPU202aが、サブROM202bに格納されたプログラムに基づき、サブRAM202cと協働することで機能する、初期化決定手段330、コマンド受信手段332、演出制御手段334等の機能部を有する。
初期化決定手段330は、副制御基板202における初期化処理を実行する。コマンド受信手段332は、主制御基板200等、他の制御基板からのコマンドを受信し、コマンドに対する処理を行う。演出制御手段334は、演出スイッチ122から検出信号を受信するとともに、受信されたコマンドに基づいて液晶表示部124、スピーカ128、演出用ランプ126の各デバイスで行われる遊技の演出を決定する。具体的に、演出制御手段334は、液晶表示部124に表示される画像データや、演出用ランプ126、サブクレジット表示部134、サブ払出表示部136等の電飾機器を通じた演出のための電飾データを決定するとともに、スピーカ128から出力すべき音声を構成する音声データを決定する。そして、演出制御手段334は、決定した遊技の演出を実行する。なお、演出には、補助演出も含まれる。補助演出は、当選種別抽選において、正解役と不正解役とが重複した選択当選種別に当選したときに、その正解役の入賞条件となるストップスイッチ120a、120b、120cの正解操作態様を報知する演出である。かかる補助演出により、遊技者は、正解役に対応する図柄組み合わせを、遊技者が有効ラインA上に容易に表示させることができる。なお、正解役は、その当選役が入賞したことによるメダルの払い出しのみならず、その当選役が入賞することで得られる全ての遊技利益を含めて不正解役より有利な当選役を言う。かかる補助演出を実行する演出状態をAT(アシストタイム)演出状態という。また、AT演出状態とリプレイ役の当選確率が高いRT(リプレイタイム)遊技状態が並行して進行される所謂ART遊技状態を用いることもある。
なお、以下では、液晶表示部124、演出用ランプ126、スピーカ128、サブクレジット表示部134、サブ払出表示部136といった、副制御基板202を含む、主制御基板200以外の基板で管理される報知手段を他報知手段という場合がある。これに対し、メインクレジット表示部130、メイン払出表示部132といった、主制御基板200で管理される報知手段を主報知手段(指示モニタ)という場合がある。また、補助演出を実行可能な主報知手段および他報知手段を合わせて補助演出実行手段という場合もある。演出状態制御手段314は、AT演出状態において、補助演出を補助演出実行手段に実行させる。
(主制御基板200で用いられるテーブル)
図5は、当選役を説明するための説明図であり、図6および図7は、当選種別抽選テーブルを説明するための説明図である。
スロットマシン100においては、詳しくは後述するように、複数種類の遊技状態および演出状態が設けられており、遊技の進行に応じて遊技状態および演出状態が移行される。そして、主制御基板200では、遊技状態制御手段312により管理、制御される遊技状態に対応する複数の当選種別抽選テーブル等がメインROM200bに格納されている。当選種別抽選手段304は、メインRAM200cに記憶された現在の設定値(遊技利益を得る容易性を段階的に示したもの)と現在の遊技状態に応じて、対応する当選種別抽選テーブルをメインROM200bから抽出し、抽出した当選種別抽選テーブルに基づき、スタートスイッチ118の操作信号に応じて取得された当選種別抽選乱数が当選種別抽選テーブル内のいずれの当選種別に対応するか判定する。
ここで、当選種別抽選テーブルで抽出される当選種別を構成する当選役には、リプレイ役、小役、ボーナス役が含まれる。リプレイ役は、リプレイ役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されると、遊技者によるメダルの新たなるベットを行わずして再度遊技を実行できる役である。小役は、その小役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることにより、図柄組み合わせに応じて所定枚数のメダルの払い出しを受けることができる役である。また、ボーナス役は、そのボーナス役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることにより、遊技状態制御手段312により管理される遊技状態をボーナス遊技状態(後述するRBB作動中遊技状態)に移行させることができる役である。
本実施形態における当選役は、図5に示すように、ボーナス役として、当選役「RBB」が設けられている。また、リプレイ役として、当選役「リプレイ1」~「リプレイ7」が設けられている。また、小役として、当選役「小役1」~「小役45」が設けられている。図5では、左リール110a、中リール110b、右リール110cそれぞれに、各当選役を構成する1または複数の図柄が対応付けられている。なお、以下では、当選役「小役1」~「小役17」を当選役「15枚役」、当選役「小役18」を当選役「14枚役」、当選役「小役19」、「小役20」を当選役「3枚役」、当選役「小役21」~「小役45」を当選役「1枚役」と略す場合がある。
ここで、本実施形態においては、遊技者によってストップスイッチ120が操作されたときに、入賞可能な当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が有効ラインA上にある場合には、リール制御手段306によって、当該図柄が有効ラインA上に停止するように停止制御がなされる。また、ストップスイッチ120が操作されたときに、入賞可能な当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が、有効ラインA上にはないが、リール110の回転方向と反対の方向の図柄4コマ分に相当する範囲(引込範囲)内に存在している場合には、リール制御手段306によって、離れている図柄数が滑りコマ数となり、当該当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄を有効ラインA上に引き込むように滑りコマ数分回転を維持した後に停止するように停止制御がなされる。また、入賞可能な当選役に対応する図柄がリール110中に複数あり、いずれもリール110の引込範囲内に存在している場合には、予め定められた優先順位に従っていずれの図柄を有効ラインA上に引き込むか決定され、当該優先された図柄を有効ラインA上に引き込むように滑りコマ数分回転を維持した後に停止するように停止制御がなされる。なお、ストップスイッチ120が押圧操作されたときに、入賞可能な当選役以外の当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が有効ラインA上にある場合には、リール制御手段306によって、その図柄を有効ラインA上に停止させないようにする、所謂蹴飛ばし処理も並行して実行される。また、後述するように、当選種別に含まれる当選役に操作態様(操作順や操作タイミング)が入賞条件として設定されている場合、リール制御手段306は、遊技者の操作態様に応じて当選役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示可能に停止制御する。
そして、例えば、当選役「リプレイ1」、当選役「小役17」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄は、各リール110において、上記の停止制御によって、必ず有効ラインA上に表示可能なように配列されている。このような当選役をPB=1と表す場合がある。一方、例えば、当選役「リプレイ2」、当選役「小役1」~「小役16」、当選役「RBB」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄は、各リール110において、上記の停止制御によって、必ずしも有効ラインA上に表示可能なように配列されていないので、所謂とりこぼしが発生する場合がある。このような当選役をPB≠1と表す場合がある。
図6および図7に示すように、当選種別抽選テーブルでは、複数の当選領域が区画されており、各遊技状態によって抽選の対象となる当選種別が異なったり、不当選(ハズレ)の有無が異なったりする。図6および図7では、各遊技状態(非内部遊技状態(非内部)、RBB内部中遊技状態(RBB内部中)、RBB作動中遊技状態(RBB作動中))毎に割り当てられた当選領域(当選種別)を「◎」や「○」で表しているが、実際には、複数の遊技状態それぞれに対応する当選種別抽選テーブルがメインROM200bに記憶されている。なお、「◎」は有利区間に移行させる抽選を行うことが可能な有利区間抽選可当選種別であることを示し、「○」は有利区間に移行させる抽選を行うことが不可な有利区間抽選不可当選種別であることを示している。
当選種別抽選テーブルでは、区画化された各当選領域にはそれぞれ当選範囲を示す数値である所定の置数(当選範囲値)と当選種別が対応付けられており、遊技状態毎に割り当てられた全ての当選領域の置数を合計すると当選種別抽選乱数の総数(65536)となる。したがって、当選種別それぞれが決定される確率は、当選領域に対応付けられた置数を当選種別抽選乱数の総数で除算した値となる。当選種別抽選手段304は、その時点の遊技状態に基づいて、当該当選種別抽選テーブルにおける複数の当選領域のうち番号の高い方から、順次、置数を取得し、その置数を当選種別抽選乱数から減算して、減算後の値が0未満となると、その時点の当選領域に対応付けられた当選種別を当選種別抽選の抽選結果としている。また、当選領域1以上の全ての当選領域の置数を当選種別抽選乱数から減算して、減算後の値が0以上となっていれば、当選領域0の当選種別「ハズレ」が当選種別抽選の抽選結果となる。
ここで、当選種別「RBB」を構成する当選役「RBB」について補足する。所定の第1種特別役物RBは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組み合わせの数を増加させ、または規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、あらかじめ定められた場合に作動し、12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。ここで、条件装置は、その作動が入賞、再遊技、役物または役物連続作動装置の作動に係る図柄の組み合わせが表示されるために必要な条件とされている装置で、当選種別抽選(遊技機内で行われる電子計算機によるくじ)に当選した場合に作動するもの、すなわち、当選フラグを意味する。そして、当選種別「RBB」を構成する第1種特別役物に係る役物連続作動装置(当選役「RBB」)は、第1種特別役物RBを連続して作動させることができる装置であり、特定の図柄の組み合わせが表示された場合に作動し、あらかじめ定められた場合に作動を終了するものをいう。
図6および図7の当選種別抽選テーブルによれば、例えば当選領域0には、当選種別「ハズレ」が対応付けられており、かかる当選種別に当選すると、図5に示したいずれの当選役に対応する図柄組み合わせも有効ラインA上に表示されることはなく、メダルの払い出し等が行われることはない。
また、当選領域1には、当選役「小役1」~「小役45」が重複して含まれる(当選する)当選種別「小役ALL」が対応付けられており、当選領域2には、当選役「小役19」、「小役20」が重複して含まれる当選種別「3枚ALL」が対応付けられており、当選領域3には、当選役「小役21」~「小役45」が重複して含まれる当選種別「1枚ALL」が対応付けられている。
また、当選領域4~7には、当選役「リプレイ1」~「リプレイ7」が重複して含まれる当選種別「リプレイ1」~「リプレイ4」が対応付けられている。なお、以下では、当選領域4~7の4つの当選種別を単に当選種別「リプレイ」と略す場合がある。
また、当選領域8~31には、払出枚数が15枚となる正解役(当選役「小役1」~「小役16」)のいずれかと、払出枚数が1枚の不正解役(当選役「小役21」~「小役40」)のいずれかとが重複して含まれる選択当選種別(当選種別「打順ベルA青1」~「打順ベルA青4」、「打順ベルA赤1」~「打順ベルA赤4」、「打順ベルB青1」~「打順ベルB青4」、「打順ベルB赤1」~「打順ベルB赤4」、「打順ベルA1」~「打順ベルA4」、「打順ベルB1」~「打順ベルB4」)がそれぞれ対応付けられている。なお、以下では、当選領域8~31の24つの当選種別を単に当選種別「打順ベル」と略す場合がある。
また、当選領域32~41には、払出枚数が14枚となる当選役「小役18」と、払出枚数が15枚となる当選役「小役17」と、払出枚数が1枚となる当選役「小役21」、「小役22」、「小役27」、「小役28」、「小役35」、「小役36」、「小役43」のいずれかとが重複して含まれる当選種別「打順チャンス1」~「打順チャンス10」がそれぞれ対応付けられている。なお、以下では、当選領域32~41の10の当選種別を単に当選種別「打順チャンス」と略す場合がある。
また、当選領域42、43には、払出枚数が3枚となる当選役「小役20」と、払出枚数が1枚となる当選役「小役25」、「小役26」、「小役27」、「小役28」のいずれかとが重複して含まれる当選種別「共通3枚1」、「共通3枚2」がそれぞれ対応付けられている。なお、以下では、当選領域42、43の2つの当選種別を単に当選種別「共通3枚」と略す場合がある。
また、当選領域44には、当選役「RBB」と、当選役「小役21」、「小役23」、「小役24」、「小役45」とが重複して含まれる当選種別「共通1枚」が対応付けられている。また、当選領域45には、当選役「RBB」と、当選役「小役43」とが重複して含まれる当選種別「スイカ」が対応付けられている。また、当選領域46には、当選役「RBB」と、当選役「小役44」とが重複して含まれる当選種別「チャンス目A」が対応付けられている。また、当選領域47には、当選役「RBB」と、当選役「小役19」とが重複して含まれる当選種別「チャンス目B」が対応付けられている。なお、以下では、当選領域46、47の2つの当選種別を単に当選種別「チャンス目」と略す場合がある。
また、当選領域48には、当選役「RBB」と、当選役「小役41」とが重複して含まれる当選種別「弱チェリー」が対応付けられている。また、当選領域49には、当選役「RBB」と、当選役「小役42」とが重複して含まれる当選種別「強チェリー」が対応付けられている。また、当選領域50には、当選役「RBB」が単独で含まれる当選種別「RBB」が対応付けられている。なお、RBB内部中遊技状態において当選領域44~49に当選した場合には、小役のみが当選することになる。
そして、複数の当選役が重複して含まれる当選種別に当選した場合には、いずれの当選役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に優先的に表示させるかについての入賞条件、例えば、ストップスイッチ120a、120b、120cが操作される順番、および、ストップスイッチ120a、120b、120cの操作タイミング(リール110の操作位置)が設定されている。
以下の説明において、左リール110a、中リール110b、右リール110cの順にリールを停止させるストップスイッチ120a、120b、120cの操作を「打順1」とし、左リール110a、右リール110c、中リール110bの順にリールを停止させるストップスイッチ120a、120b、120cの操作を「打順2」とし、中リール110b、左リール110a、右リール110cの順にリールを停止させるストップスイッチ120a、120b、120cの操作を「打順3」とし、中リール110b、右リール110c、左リール110aの順にリールを停止させるストップスイッチ120a、120b、120cの操作を「打順4」とし、右リール110c、左リール110a、中リール110bの順にリールを停止させるストップスイッチ120a、120b、120cの操作を「打順5」とし、右リール110c、中リール110b、左リール110aの順にリールを停止させるストップスイッチ120a、120b、120cの操作を「打順6」とする。
また、「打順3」において、中リール110bに配列された図柄番号1~10の図柄が有効ラインA上に位置しているタイミングでストップスイッチ120bが操作されることを「打順3青(図中は青)」、中リール110bに配列された図柄番号0、11~19の図柄が有効ラインA上に位置しているタイミングでストップスイッチ120bが操作されることを「打順3赤(図中は赤)」とする。同様に、「打順4」において、中リール110bに配列された図柄番号1~10の図柄が有効ラインA上に位置しているタイミングでストップスイッチ120bが操作されることを「打順4青」、中リール110bに配列された図柄番号0、11~19の図柄が有効ラインA上に位置しているタイミングでストップスイッチ120bが操作されることを「打順4赤」とする。また、「打順5」、「打順6」において、右リール110cに配列された図柄番号1~10の図柄が有効ラインA上に位置しているタイミングでストップスイッチ120cが操作されることをそれぞれ「打順5青」、「打順6青」、右リール110cに配列された図柄番号0、11~19の図柄が有効ラインA上に位置しているタイミングでストップスイッチ120cが操作されることをそれぞれ「打順5赤」、「打順6赤」とする。
例えば、後述するRBB内部中遊技状態において、当選領域8の当選種別「打順ベルA青1」に当選し、正解操作態様(打順3青)による操作が行われた場合、払出枚数が15枚の正解役である当選役「小役1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御がなされる。また、打順1、打順2による操作が行われた場合、払出枚数1枚の不正解役である当選役「1枚役」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御がなされ、打順3赤、打順4(打順4青、打順4赤)による操作が行われた場合、払出枚数1枚の不正解役である当選役「1枚役」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に優先的に1/2の確率で表示されるように停止制御がなされ、打順5、6による操作が行われた場合、払出枚数1枚の不正解役である当選役「1枚役」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に優先的に1/4の確率で表示されるように停止制御がなされる。
なお、当選領域8~23の各当選種別の当選確率(置数)は等しくなるように設定されている。また、当選領域24~31の各当選種別の当選確率(置数)は等しくなるように設定されている。遊技者は、通常、いずれの当選種別に当選しているのかを知ることができないため、上記のような当選領域8~31を設けることにより、正解役を入賞させにくくしている。また、上記のように、不正解役が優先的に表示される操作態様でストップスイッチ120a、120b、120cが操作されても、必ずしも不正解役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させられるとは限らないので、その操作態様によっては、とりこぼしが発生することがある(PB≠1)。
なお、上述したいずれかの当選種別に当選すると、それぞれの当選種別に対応する内部当選フラグが成立(ON)するとともに、この内部当選フラグの成立状況に応じて、各リール110の停止制御がなされることとなる。このとき、小役が含まれる当選種別に当選したものの、これら当選役に対応する図柄組み合わせを、その遊技内で有効ラインA上に表示させることができなかった場合には、当該遊技の終了後に内部当選フラグがオフされる。つまり、小役の当選の権利は小役が含まれる当選種別に当選した遊技内のみに限られ、当該権利を次遊技に持ち越すことはできない。これに対して、当選役「RBB」が含まれる当選種別に当選した場合には、RBB内部当選フラグが成立(ON)するとともに、当選役「RBB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるまで、RBB内部当選フラグが遊技を跨いで持ち越される。なお、リプレイ役が含まれる当選種別に対応する内部当選フラグが成立した場合には、その当選種別に含まれるリプレイ役のうちのいずれかのリプレイ役に対応する図柄組み合わせが必ず有効ラインA上に表示され、メダルを要することなく次遊技を行うために必要となる処理が行われた後に、当該内部当選フラグがオフされる。
(遊技状態の遷移)
ここで、図8を用い、遊技状態の遷移について説明する。ここでは、非内部遊技状態、RBB内部中遊技状態、RBB作動中遊技状態といった複数の遊技状態が準備されている。各遊技状態は、後述するように、ボーナス役の当選、入賞(作動)、終了に応じて遷移させる。
非内部遊技状態は、複数の遊技状態における初期状態に相当する遊技状態である。かかる非内部遊技状態では、リプレイ役の当選確率が約1/7.3に設定されている。また、非内部遊技状態では、当選役「RBB」が所定の確率(例えば約1/10)で決定されている。
遊技状態制御手段312は、当選役「RBB」の当選に応じて遊技状態を遷移させる。例えば、当選役「RBB」が当選した遊技において、当選役「RBB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されると、遊技状態制御手段312は、遊技状態をRBB作動中遊技状態に移行させる(1)。
RBB作動中遊技状態では、リプレイ役の当選確率が0に設定されている。なお、かかるRBB作動中遊技状態では、当選可能な当選種別として、当選領域1に当選種別「小役ALL」が、当選領域2に当選種別「3枚ALL」、当選領域3に当選種別「1枚ALL」が設定されている。当選種別「小役ALL」に当選すると、当選役「小役1」~「小役45」のいずれかに対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示され、当選種別「3枚ALL」に当選すると、当選役「小役19」、「小役20」のいずれかに対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示され、当選種別「1枚ALL」に当選すると、当選役「小役21」~「小役45」のいずれかに対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるように停止制御される。ここでは、かかる小役の構成によりRBB作動中遊技状態での単位遊技当たりの期待獲得枚数を低くしている。
RBB作動中遊技状態の終了条件が成立すると、すなわち、獲得枚数が所定枚数に到達すると、遊技状態制御手段312は、遊技状態を非内部遊技状態に移行させる(2)。
一方、当選役「RBB」が当選した遊技において、当選役「RBB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することができなかった場合、遊技状態制御手段312は、遊技状態をRBB内部中遊技状態に移行させる(3)。
RBB内部中遊技状態では、リプレイ役の当選確率が約1/5.9に設定されている。また、RBB内部中遊技状態では当選種別「ハズレ」に当選することはない。換言すれば、当選役「RBB」の当選遊技で当選役「RBB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することができなかった場合、その後は、当選役「RBB」より小役やリプレイ役の方が優先して有効ラインA上に停止制御されるので、当選役「RBB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することができない。したがって、一旦、遊技状態がRBB内部中遊技状態に移行すると、その後、遊技状態が遷移することなく、RBB内部中遊技状態が維持されることとなる。ここでは、かかるRBB内部中遊技状態を維持しつつ、そのRBB内部中遊技状態においてAT演出状態を実現する。
ここでは、RBB内部中遊技状態において、複数種類の正解役が互いに重複せずに当選するため、正解役を入賞させることができる機会を多くすることができ、その結果、例えば、RBB内部中遊技状態におけるAT演出状態において補助演出が行われることで、メダルを獲得しやすくできる。一方、RBB作動中遊技状態では、複数種類の正解役が重複して当選するため、正解役を入賞させることができる機会が少ないので、他の遊技状態におけるAT演出状態よりも正解役を入賞させることができる機会が減り、遊技者が所有するメダルを増やしにくくしている。したがって、RBB内部中遊技状態よりも入賞に係る当選役の当選確率が高いというRBB作動中遊技状態の機能を備えつつ、メダルの獲得性能の面ではRBB作動中遊技状態がRBB内部中遊技状態に劣るという仕様(アクセルRBB)を実現することができる。
(演出状態の遷移)
図9は、演出状態の遷移を説明するための説明図である。以下、主制御基板200において演出状態制御手段314により遷移される演出状態について詳述する。なお、以下では、遊技状態がRBB内部中遊技状態である場合について説明する。
ここで、メダルの獲得性能が高い遊技状態が偏っているか否かを統括的かつ画一的に判定すべく、指示機能に係る性能を有する遊技区間、すなわち、補助演出(指示機能)を実行する遊技区間等を含む、遊技者にとって有利な遊技区間を有利区間として定義する。なお、有利区間は、主制御基板200で補助演出の作動に係る抽選等を行った結果、補助演出が作動した場合には、主制御基板200において指示の内容が識別できるよう、例えば、主報知手段に表示したときに限り、指示の内容を示す情報を、副制御基板202等の周辺基板に送信してもよい遊技区間である。また、有利区間と異なり、補助演出(指示機能)を実行することができない遊技区間を非有利区間とする。したがって、複数の演出状態は、遊技区間である有利区間および非有利区間のいずれかに属することとなる。本実施形態では、ほぼ全ての演出状態が有利区間に属し、一部の演出状態(ここでは非有利待機演出状態の1遊技目)で非有利区間を実現している。
なお、有利区間において、補助演出がないと正解役を取りこぼしてしまう当選態様のうち、正解役の配当が最大(ここでは、15枚)となる選択当選種別において、正解役の入賞を補助する補助演出(最大払出枚数を獲得できる補助演出)を行う場合、例えば、区間表示器160を点灯させることによって、その旨を報知しなければならない。
また、非有利区間においては、当選種別の当選確率を設定値毎に異ならせることは可能であるが、同一の当選種別において補助演出を伴う演出状態(AT演出状態)への移行を決定する確率は設定値毎に異ならせてはならない。一方、有利区間においては、当選種別の当選確率、および、同一の当選種別における補助演出を伴う演出状態(AT演出状態)への移行(または追加)を決定する確率のいずれも設定値毎に異ならせることは可能である。
したがって、演出状態制御手段314は、演出状態の移行の管理に加え、非有利区間と有利区間との移行も管理することとなる。また、有利区間は、このような管理に拘わらず、以下の終了条件が成立することで強制的に終了する。例えば、有利区間において計数される値が所定値に達したこと(例えば、滞在遊技数が1500遊技に達したり、純増枚数が2400枚を超えたこと)に基づいて強制的に終了する。いずれの場合においても、演出状態制御手段314は、有利区間から非有利区間に移行することで、有利区間で更新された情報(指示機能に係る性能に影響を及ぼす全ての変数)を全てリセットする。
(非AT演出状態、AT演出状態)
非AT演出状態においては、AT演出状態より、補助演出の実行頻度が極めて低く、補助演出がほぼ行われないので、獲得できるメダルの枚数が制限される。ここでは、非AT演出状態として通常演出状態、CZ演出状態(チャンスゾーン演出状態)といった2つの演出状態が設けられている。
AT演出状態においては、選択当選種別の当選時において補助演出実行手段に補助演出を実行させることで、メダルの消費を抑えつつ、多くのメダルを獲得することが可能となる。したがって、遊技者は、AT演出状態に移行することで、非AT演出状態と比べ、遊技を有利に進行することができる。以下、各演出状態について個々に説明する。
(各演出状態)
通常演出状態は、複数の演出状態のうち、初期状態に相当する演出状態である。また、通常演出状態は、通常A段階、通常B段階、通常C段階の3つの段階からなる。演出状態制御手段314は、複数の演出状態のうち通常演出状態の初期段階にあたる通常A段階から開始する。演出状態制御手段314は、通常A段階において所定の移行条件を満たすと、通常A段階から通常B段階に内部的に移行(昇格)し(1)、通常B段階において所定の移行条件を満たすと、通常B段階から通常C段階に内部的に移行(昇格)する(2)。なお、通常C段階から通常B段階に降格したり、通常B段階から通常A段階に降格することはない。
そして、通常C段階に移行すると、演出状態制御手段314は、当選種別抽選により決定された当選種別ごとに異なる確率でCZ抽選を行う。通常C段階においてCZ抽選に当選した場合、演出状態制御手段314は、演出状態をCZ演出状態に移行させる(3)。CZ演出状態において、演出状態制御手段314は、AT抽選を行い、AT抽選に当選すると、演出状態をAT演出状態に移行させる(4)。一方、CZ演出状態において、AT抽選に当選することなく、CZ演出状態の終了条件(例えば、所定遊技数の経過)を満たすと、演出状態制御手段314は、演出状態を通常演出状態における通常A段階に移行させる(5)。CZ演出状態は、補助演出が実行される通常AT演出状態への移行が決定され得るので、通常演出状態よりも有利な演出状態と言える。
なお、AT演出状態に移行することなく通常演出状態またはCZ演出状態で所定の天井条件(例えば、通常演出状態およびCZ演出状態に連続して滞在し天井遊技数が経過すること)が成立すると(所謂、天井到達)、演出状態制御手段314は、演出状態をAT演出状態へ移行させる(6)。
AT演出状態では、補助演出が実行されるので、遊技者は、遊技を有利に進行することができる。AT演出状態において、所定の終了条件(例えば、所定の差枚数のメダルを獲得すること)を満たすと、演出状態制御手段314は、演出状態を通常演出状態における通常A段階に移行させる(7)。
ここでは、CZ演出状態においてAT演出状態への移行が決定されなかった場合、および、AT演出状態において終了条件を満たした場合、通常演出状態において開始段階に相当する通常A段階に移行する。したがって、遊技者は、CZ演出状態に移行するために、再度、通常A段階→通常B段階→通常C段階といった段階を踏まなくてはならない。なお、演出状態がAT演出状態から通常演出状態に移行すると、演出状態制御手段314は、有利区間を一旦、非有利区間に移行させる(有利区間をリセットする)とともに、有利区間に移行するまで、高確率で有利区間移行抽選を行う。したがって、本実施形態の有利区間移行抽選は、いずれ必ず有利区間に移行させるものである。
以下、主制御基板200、副制御基板202における具体的処理をフローチャートに基づいて説明する。
(主制御基板200のCPU初期化処理)
図10は、主制御基板200におけるCPU初期化処理を説明するフローチャートである。電源基板より電源が供給されると、メインCPU200aにシステムリセットが発生し、メインCPU200aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100-1)
メインCPU200aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM200bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100-3)
メインCPU200aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100-5)
メインCPU200aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板200には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源断検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100-3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100-7に処理を移す。
(ステップS100-7)
メインCPU200aは、上記ステップS100-3で設定したウェイト処理時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト処理時間が経過したと判定した場合にはステップS100-9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100-5に処理を移す。
(ステップS100-9)
メインCPU200aは、メインRAM200cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100-11)
メインCPU200aは、チェックサム確認処理を実行する。ここでは、メインCPU200aは、チェックサムを算出し、算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと一致しない(異常である)か、ならびに、バックアップが異常であるかを判定する。そして、メインCPU200aは、バックアップおよびチェックサムのいずれか一方または双方が異常であると判定した場合、バックアップ異常フラグをオンにし、バックアップおよびチェックサムの双方が異常でないと判定した場合、バックアップ異常フラグをオフにする。
(ステップS100-13)
メインCPU200aは、バックアップ異常フラグがオンであるかを判定する。その結果、バックアップ異常フラグがオンであると判定した場合にはステップS110に処理を移し、バックアップ異常フラグがオンでないと判定した場合にはステップS120に処理を移す。
(ステップS110)
メインCPU200aは、コールドスタート処理を実行する。なお、このコールドスタート処理については後述する。
(ステップS120)
メインCPU200aは、設定値を切り替える設定値切り替え処理を実行する。なお、この設定値切り替え処理については後述する。
(ステップS130)
メインCPU200aは、電源断直前の状態に戻す状態復帰処理を実行する。なお、この状態復帰処理については後述する。
図11は、主制御基板200におけるコールドスタート処理(S110)を説明するフローチャートである。
(ステップS110-1)
メインCPU200aは、メインRAM200cにおける使用領域をクリアするとともに、使用領域の異常を検出する使用領域RAMチェック処理を実行する。
(ステップS110-3)
メインCPU200aは、メインRAM200cにおける別領域(使用外領域)をクリアするとともに、別領域の異常を検出する別領域RAMチェック処理を実行する。なお、別領域RAMチェック処理において別領域に異常が検出された場合、メインCPU200aは、RAMリードライトエラーフラグをオンにする。
(ステップS110-5)
メインCPU200aは、メインRAM200cの異常を示すエラーコード「EA」をセットする。
(ステップS110-7)
メインCPU200aは、上記ステップS110-1において異常が検出されたかを判定する。その結果、上記ステップS110-1において異常が検出されたと判定した場合にはステップS112に処理を移し、上記ステップS110-1において異常が検出されていないと判定された場合にはステップS110-9に処理を移す。
(ステップS110-9)
メインCPU200aは、上記ステップS110-3において異常が検出されたときにオンになるRAMリードライトエラーフラグを取得する。
(ステップS110-11)
メインCPU200aは、RAMリードライトエラーフラグがオンであるかを判定する。その結果、RAMリードライトエラーフラグがオンであると判定した場合にはステップS112に処理を移し、RAMリードライトエラーフラグがオンでないと判定された場合にはステップS120に処理を移す。
(ステップS120)
メインCPU200aは、設定値を切り替える設定値切り替え処理を実行する。なお、この設定値切り替え処理については後述する。
(ステップS110-13)
メインCPU200aは、バックアップエラーであることを示すエラーコード「E7」をセットする。
(ステップS112)
メインCPU200aは、エラーにより遊技の進行を停止させるためのエラー停止処理を実行する。なお、このエラー停止処理については後述する。
図12は、主制御基板200におけるエラー停止処理(S112)を説明するフローチャートである。
(ステップS112-1)
メインCPU200aは、スタックポインタのアドレスとして、初期スタックポインタ値をセットする。
(ステップS112-3)
メインCPU200aは、エラー表示および警告音設定を行うエラー設定処理を実行する。
(ステップS112-5)
メインCPU200aは、外部信号1~3に対応するビットの出力イメージをオフにする外部信号1~3出力ビットオフをセットする。
(ステップS112-7)
メインCPU200aは、上記ステップS112-5でセットしたビットについて、出力イメージを更新する出力ポートイメージセット処理を実行する。
(ステップS112-9)
メインCPU200aは、永久ループに移行する。これにより、遊技の進行が停止することになる。
図13は、主制御基板200における設定値切り替え処理(S120)を説明するフローチャートである。
(ステップS120-1)
メインCPU200aは、入力ポート1の信号を取得し、取得した入力ポート1の信号に基づいて、設定値切り替え条件が成立していないかを判定する。その結果、設定値切り替え条件が成立していないと判定した場合には当該設定値切り替え処理を終了し、設定値切り替え条件が成立していると判定した場合にはステップS120-3に処理を移す。ここで、入力ポート1の信号には、前面上扉104および前面下扉106が開放されているか否かを示す信号、および、設定キーがオンにされているか否かを示す信号が含まれる。そして、ここでは、前面上扉104および前面下扉106が開放されていることを示す信号、ならびに、設定キーがオンにされていることを示す信号を取得した場合に、設定値切り替え条件が成立していると判定している。
(ステップS120-3)
メインCPU200aは、メインRAM200cにおいて設定変更時にクリアすべき使用領域をクリアするRAMクリア処理を実行する。
(ステップS120-5)
メインCPU200aは、設定値切り替え時データテーブルのテーブルデータをメインRAM200cに転送するテーブル内容セット処理を実行する。
(ステップS120-7)
メインCPU200aは、設定値の変更を開始することを示す設定変更開始コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS120-9)
メインCPU200aは、入力ポートの信号の立ち下がりエッジ(オンエッジ)を検出するエッジチェック処理を実行する。
(ステップS120-11)
メインCPU200aは、現在の設定値を示す設定値データを取得する。
(ステップS120-13)
メインCPU200aは、上記ステップS120-9において設定変更スイッチのオンエッジを検出していないかを判定する。その結果、設定変更スイッチのオンエッジを検出していないと判定した場合にはステップS120-17に処理を移し、設定変更スイッチのオンエッジを検出したと判定した場合にはステップS120-15に処理を移す。
(ステップS120-15)
メインCPU200aは、設定値データを1インクリメントする。
(ステップS120-17)
メインCPU200aは、設定値データが、設定値として設定可能な範囲(1~6)内であるかを判定する。その結果、設定値データが範囲内であると判定した場合にはステップS120-21に処理を移し、設定値データが範囲内でないと判定した場合にはステップS120-19に処理を移す。
(ステップS120-19)
メインCPU200aは、設定値データを0にセットする。
(ステップS120-21)
メインCPU200aは、上記ステップS120-15または上記ステップS120-19でインクリメントまたはセットされた値に設定値データを更新する。
(ステップS120-23)
メインCPU200aは、設定値をメインクレジット表示部130に表示する表示データ変換処理を実行する。
(ステップS120-25)
メインCPU200aは、設定変更スイッチのオンエッジを検出していないかを判定する。その結果、設定変更スイッチのオンエッジを検出していないと判定した場合にはステップS120-31に処理を移し、設定変更スイッチのオンエッジを検出していると判定した場合にはステップS120-27に処理を移す。
(ステップS120-27)
メインCPU200aは、設定変更スイッチがオンであるかを判定する。その結果、設定変更スイッチがオンであると判定した場合にはステップS120-27に処理を移し、設定変更スイッチがオンでないと判定した場合にはステップS120-29に処理を移す。
(ステップS120-29)
メインCPU200aは、設定変更スイッチ間隔タイマをセットする。
(ステップS120-31)
メインCPU200aは、設定変更スイッチ間隔タイマが0になるまで待つタイマウェイト処理を実行する。
(ステップS120-33)
メインCPU200aは、スタートスイッチ118のオンエッジを検出していないかを判定する。その結果、スタートスイッチ118のオンエッジを検出していないと判定した場合にはステップS120-9に処理を移し、スタートスイッチ118のオンエッジを検出していると判定した場合にはステップS120-35に処理を移す。
(ステップS120-35)
メインCPU200aは、設定キーがオフであるかを判定する。その結果、設定キーがオフであると判定した場合にはステップS120-35に処理を移し、設定キーがオフでないと判定した場合にはステップS120-37に処理を移す。
(ステップS120-37)
メインCPU200aは、設定キーがオンであるかを判定する。その結果、設定キーがオンであると判定した場合にはステップS120-37に処理を移し、設定キーがオンでないと判定した場合にはステップS122に処理を移す。
(ステップS122)
メインCPU200aは、初期化スタートを開始する初期化スタート処理を実行する。なお、この初期化スタート処理については後述する。
図14は、主制御基板200における初期化スタート処理(S122)を説明するフローチャートである。
(ステップS122-1)
メインCPU200aは、設定値の変更が終了したことを示す設定変更終了コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS122-3)
メインCPU200aは、設定値の変更が終了したときの状態を示す設定変更状態コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS122-5)
メインCPU200aは、初期化スタート時ウェイトタイマをセットする。
(ステップS122-7)
メインCPU200aは、初期化スタート時ウェイトタイマが0になるまで待つタイマウェイト処理を実行する。
(ステップS122-9)
メインCPU200aは、メインRAM200cのうちの別領域をクリアする設定変更時RAMクリア処理を実行する。
(ステップS122-11)
メインCPU200aは、メインRAM200cにおいて設定変更時にクリアすべき使用領域をクリアするRAMクリア処理を実行する。
(ステップS122-13)
メインCPU200aは、現在の遊技状態を示す遊技状態コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS200)
メインCPU200aは、遊技を開始するための遊技開始処理を実行する。なお、この遊技開始処理については後述する。
図15は、主制御基板200における状態復帰処理(S130)を説明するフローチャートである。
(ステップS130-1)
メインCPU200aは、スタックポインタを復帰させる。
(ステップS130-3)
メインCPU200aは、メインRAM200cのうちの未使用領域をクリアする未使用領域クリア処理を実行する。
(ステップS130-5)
メインCPU200aは、スタックポインタ保存バッファをクリアする。
(ステップS130-7)
メインCPU200aは、電源断復帰後フラグを設定(オン)する。
(ステップS130-9)
メインCPU200aは、入力ポートのイメージを更新するポート入力処理を実行する。
(ステップS130-11)
メインCPU200aは、上記ステップS130-9で更新された入力ポートのイメージに基づいて、操作対象ビットの情報を抽出する操作対象ビット抽出処理を実行する。
(ステップS130-13)
メインCPU200aは、上記ステップS130-11で抽出した操作対象ビットを、前回状態の操作対象ビットとしてセットする。
(ステップS130-15)
メインCPU200aは、リール110a、110b、110cのモータフェーズを取得する。ここで、リール110a、110b、110cの状態として、モータフェーズが設定されている。モータフェーズは、リール110a、110b、110cの動作状態、すなわち、加速中、定常回転中、停止中、待機中を示す。具体的に、モータフェーズに割り当てられた1バイト(記憶単位)の変数が、そのステッピングモータ152の動作状態に応じて、加速中=3、定常回転中=2、停止中=1、待機中=0といった値に変化する。
(ステップS130-17)
メインCPU200aは、上記ステップS130-15で取得したモータフェーズに基づいて、リール110a、110b、110cのいずれもが定常回転中および加速中でないかを判定する。その結果、リール110a、110b、110cのいずれもが定常回転中および加速中でないと判定した場合にはステップS130-21に処理を移し、リール110a、110b、110cのいずれかが定常回転中または加速中であると判定した場合にはステップS130-19に処理を移す。
(ステップS130-19)
メインCPU200aは、リール110a、110b、110cのエラー検出時の設定を行う回転エラー処理を実行する。
(ステップS130-21)
メインCPU200aは、退避していたレジスタ群を復帰させる。
(ステップS130-23)
メインCPU200aは、割込みを許可し、当該状態復帰処理を終了する。これにより、メインCPU200aは、電源断直前の状態に復帰する。
図16は、主制御基板200における遊技開始処理(S200)を説明するフローチャートである。
(ステップS200-1)
メインCPU200aは、再遊技であるか否かを示す再遊技状態識別信号を出力するための再遊技状態識別信号出力設定処理を実行する。
(ステップS200-3)
メインCPU200aは、メダルの投入枚数(ベット枚数)を表示する投入枚数表示器に対応するビットをオフ(消灯)するための投入枚数表示器出力ビットオフをセットする。
(ステップS200-5)
メインCPU200aは、上記ステップS200-3でセットしたビットについて、出力イメージを更新する出力ポートイメージセット処理を実行する。
(ステップS200-7)
メインCPU200aは、遊技開始ウェイトタイマをセットする。
(ステップS200-9)
メインCPU200aは、遊技開始ウェイトタイマが0になるまで待つタイマウェイト処理を実行する。
(ステップS200-11)
メインCPU200aは、メインRAM200cにおける使用領域のうち、1遊技毎にクリアすべき領域をクリアする1遊技RAMクリア処理を実行する。
(ステップS200-13)
メインCPU200aは、ボーナス信号を設定するボーナス信号設定処理を実行する。
(ステップS200-15)
メインCPU200aは、入力ポートイメージのエッジ情報をクリアするエッジクリア処理を実行する。
(ステップS210)
メインCPU200aは、メダルの投入を受け付ける遊技メダル投入処理を実行する。なお、この遊技メダル投入処理については後述する。
図17は、主制御基板200における遊技メダル投入処理(S210)を説明するフローチャートである。
(ステップS210-1)
メインCPU200aは、各種エラーの検出結果の確認を行うエラー確認処理を実行する。
(ステップS210-3)
メインCPU200aは、入力ポートの信号の立ち下がりエッジ(オンエッジ)を検出するエッジチェック処理を実行する。
(ステップS210-5)
メインCPU200aは、前面上扉104または前面下扉106が開放されているときに1が立つドア開放エラー検出フラグを取得する。
(ステップS210-7)
メインCPU200aは、上記ステップS210-5で取得したドア開放エラー検出フラグに基づき、前面上扉104および前面下扉106が閉鎖されているかを判定する。その結果、前面上扉104および前面下扉106が閉鎖されていると判定した場合にはステップS210-17に処理を移し、前面上扉104または前面下扉106の少なくとも一方が閉鎖されていないと判定した場合にはステップS210-9に処理を移す。
(ステップS210-9)
メインCPU200aは、前面上扉104または前面下扉106の少なくとも一方が開放されていることを示すエラーコード「E8」をセットする。
(ステップS210-11)
メインCPU200aは、エラー表示、警告音の要求、ならびに、エラー復帰待ちを行うエラーウェイト処理を実行する。
(ステップS210-13)
メインCPU200aは、設定値を確認する設定値確認処理を実行する。
(ステップS210-15)
メインCPU200aは、入力ポートイメージのエッジ情報をクリアするエッジクリア処理を実行する。
(ステップS210-17)
メインCPU200aは、貯留(クレジット)されているメダルを払い戻すためのクレジットスイッチ(不図示)が押下されている場合に、貯留されているメダルを払い戻すクレジットボタンチェック処理を実行する。
(ステップS210-19)
メインCPU200aは、メダルをベットする遊技メダル投入ボタン関連処理を実行する。ここでは、ベットスイッチ116が押下された場合に、貯留(クレジット)されているメダルを規定数までベットするとともに、ベットした枚数分だけ貯留枚数を減算する。また、メダル投入口114aを通じてメダルが投入された場合、規定数までメダルをベットし、規定数よりも多くメダルが投入された場合、その分だけ貯留枚数に加算する。
(ステップS210-21)
メインCPU200aは、投入枚数が規定数であるかを確認する遊技メダル取得処理を実行する。
(ステップS210-23)
メインCPU200aは、上記ステップS210-21の確認結果に基づき、投入枚数が規定数でないかを判定する。その結果、投入枚数が規定数でないと判定した場合にはステップS210-1に処理を移し、投入枚数が規定数であると判定した場合にはステップS210-25に処理を移す。
(ステップS210-25)
メインCPU200aは、スタートスイッチ118の操作が有効になったか否かを示すスタート表示器(不図示)をオン(点灯)するためのスタート表示器出力ビットをセットする。
(ステップS210-27)
メインCPU200aは、スタートスイッチ118の立ち下がりエッジ(押下)を検出していなかを判定する。その結果、スタートスイッチ118の立ち下がりエッジを検出していないと判定した場合にはステップS210-1に処理を移し、スタートスイッチ118の立ち下がりエッジを検出していると判定した場合にはステップS210-29に処理を移す。
(ステップS210-29)
メインCPU200aは、メイン払出表示部132の表示をクリアするためにメイン払出表示部バッファをクリアする。
(ステップS210-31)
メインCPU200aは、再遊技状態識別信号をクリアする再遊技状態識別信号クリア処理を実行する。
(ステップS210-33)
メインCPU200aは、スタート表示器をオフ(消灯)するためのブロッカー閉塞前処理を実行する。
(ステップS210-35)
メインCPU200aは、スタートスイッチ118が押下されたことを示すレバー押下コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS220)
メインCPU200aは、当選種別抽選を行う内部抽選処理を実行する。なお、この内部抽選処理については後述する。
図18は、主制御基板200における内部抽選処理(S220)を説明するフローチャートである。
(ステップS220-1)
メインCPU200aは、設定値データを取得する。
(ステップS220-3)
メインCPU200aは、設定値異常エラーを示すエラーコード「EC」をセットする。
(ステップS220-5)
メインCPU200aは、上記ステップS220-1で取得した設定値データが異常であるかを判定する。その結果、設定値データが異常であると判定した場合にはステップS112に処理を移し、設定値データが異常でないと判定した場合にはステップS220-7に処理を移す。
(ステップS220-7)
メインCPU200aは、乱数発生器200dによって更新された当選種別抽選乱数を取得する。
(ステップS220-9)
メインCPU200aは、遊技状態に係るオフセット値を取得する状態オフセット取得処理を実行する。
(ステップS220-11)
メインCPU200aは、内部抽選エリア定義テーブル(当選種別抽選テーブル)のアドレスをセットする。
(ステップS220-13)
メインCPU200aは、上記ステップS220-11でセットしたアドレスに対して、上記ステップS220-9で取得したオフセット値を加算したアドレスに示される値を当選領域の初期値としてセットする。ここでは、現在の遊技状態の当選種別抽選テーブルにおける最初の当選領域が初期値としてセットされることになる。
(ステップS220-15)
メインCPU200aは、その当選領域の当選範囲を示す数値である抽選データを取得するとともに、当選領域を1ずらす抽選データ取得処理を実行する。
(ステップS220-17)
メインCPU200aは、当選種別抽選を行わないかを判定する。その結果、当選種別抽選を行わないと判定した場合にはステップS220-21に処理を移し、当選種別抽選を行うと判定した場合にはステップS220-19に処理を移す。
(ステップS220-19)
メインCPU200aは、乱数値から抽選データを減算する。
(ステップS220-21)
メインCPU200aは、上記ステップS220-19の減算結果が負であるか、すなわち、当選種別抽選によって、その当選領域に当選しているかを判定する。その結果、当選種別抽選に当選していると判定した場合にはステップS230に処理を移し、当選種別抽選に当選していないと判定した場合にはステップS220-23に処理を移す。
(ステップS220-23)
メインCPU200aは、当選種別抽選が終了でないかを判定する。その結果、当選種別抽選が終了でないと判定した場合にはステップS220-15に処理を移し、当選種別抽選が終了であると判定した場合にはステップS220-25に処理を移す。
(ステップS220-25)
メインCPU200aは、トリガー役種別をクリアする。
(ステップS230)
メインCPU200aは、当選領域および遊技状態に基づいて、図柄コードを設定する図柄コード設定処理を実行する。なお、この図柄コード設定処理については後述する。
図19は、主制御基板200における図柄コード設定処理(S230)を説明するフローチャートである。
(ステップS230-1)
メインCPU200aは、上記ステップS220で当選した当選領域を取得し、取得した当選領域にボーナス役が含まれる場合には遊技状態を内部中遊技状態に設定する遊技状態設定処理を実行する。
(ステップS230-3)
メインCPU200aは、上記ステップS230-1で取得した当選領域を停止制御番号として設定する。
(ステップS230-5)
メインCPU200aは、上記ステップS230-1で取得した当選領域に基づいて、当選種別を決定(設定)する。なお、決定された当選種別によって、メインCPU200aは、疑似遊技実行フラグをオンにすることがある。なお、疑似遊技実行フラグは、オンのときには疑似遊技を実行することを示し、オフのときには疑似遊技を実行しないことを示す。
(ステップS230-7)
メインCPU200aは、上記ステップS230-3で設定した停止制御番号に基づいて、表示可能な図柄、および、引き込み対象の図柄を示す図柄コードを設定する図柄コード初期設定処理を実行する。
(ステップS230-9)
メインCPU200aは、表示図柄ビットを設定する表示図柄ビット初期値設定処理を実行する。
(ステップS231)
メインCPU200aは、実行フラグの設定、演出状態に関する各種処理、補助演出に関する処理等を行う実行フラグ設定処理を実行する。なお、この実行フラグ設定処理については後述する。
(ステップS230-13)
メインCPU200aは、有利区間に関するコマンドである演出コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS230-15)
メインCPU200aは、当選種別を示す当選情報コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS230-17)
メインCPU200aは、1遊技間タイマを確認する。
(ステップS230-19)
メインCPU200aは、リール110a、110b、110cが回転前であることを示す回胴回転前コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS230-21)
メインCPU200aは、ステッピングモータ152の励磁解放を待つ励磁解放待ち処理を実行する。
(ステップS236)
メインCPU200aは、疑似遊技を実行する回胴演出処理を実行する。具体的に、ストップスイッチ120a、120b、120cの操作に応じて、各リール110a、110b、110cにおける所定の図柄(例えば、ボーナス役を構成する図柄)を、自動的に仮停止制御し、全てのリール110a、110b、110cが仮停止したら、もしくは、仮停止終了後にランダム遅延処理を通じて回転開始したら、疑似遊技実行フラグをオフする。
(ステップS230-23)
メインCPU200aは、1遊技間タイマが0でないかを判定する。その結果、1遊技間タイマが0でないと判定した場合にはステップS230-23に処理を移し、1遊技間タイマが0であると判定した場合にはステップS230-25に処理を移す。
(ステップS230-25)
メインCPU200aは、リール110a、110b、110cの回転を開始させるための回胴開始処理を実行する。ここでは、リール110a、110b、110cのモータフェーズを加速中に設定して各リールの回転を開始させたり、1遊技間タイマを4.1秒に相当する値にセットしたりする。
(ステップS230-27)
メインCPU200aは、リール110a、110b、110cの回転が開始したことを示す回胴開始コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS240)
メインCPU200aは、リール110a、110b、110cの回転中の処理である回胴回転中処理を実行する。なお、この回胴回転中処理については後述する。
図20は、主制御基板200における実行フラグ設定処理(S231)を説明するフローチャートである。
(ステップS231-1)
メインCPU200aは、次回ATフラグに基づいて演出状態を更新する(移行させる)AT状態更新処理を実行する。なお、次回ATフラグは、次遊技において設定する演出状態を示すものであり、下記の処理で設定されることになる。
(ステップS232~ステップS234)
メインCPU200aは、演出状態、遊技区間ごとのモジュールを実行する状態別モジュール実行処理を実行し、当該実行フラグ設定処理を終了する。なお、状態別モジュール実行処理では、移行されている演出状態、遊技区間に対応するモジュール(処理)がメインROM200bから読み出されて実行される。以下では、本実施形態の特徴に関係するモジュールについて詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係のモジュールについては説明を省略する。
図21は、状態別モジュール実行処理で実行される非有利区間処理(S232)を説明するフローチャートである。非有利区間処理は、遊技区間が非有利区間であるときに実行される。
(ステップS232-1)
メインCPU200aは、有利区間抽選を行う。
(ステップS232-3)
メインCPU200aは、上記ステップS232-1において有利区間抽選に当選したかを判定する。その結果、有利区間抽選に当選したと判定した場合にはステップS232-5に処理を移し、有利区間抽選に当選していないと判定した場合には当該非有利区間処理を終了する。
(ステップS232-5)
メインCPU200aは、有利区間であることを示す有利区間フラグをオンにし、当該非有利区間処理を終了する。これにより、後述するステップS280-7の有利区間更新処理において、有利区間に移行される。
図22は、状態別モジュール実行処理で実行される通常演出状態処理(S233)を説明するフローチャートである。通常演出状態処理は、演出状態が通常演出状態であるときに実行される。
(ステップS233-1)
メインCPU200aは、継続遊技数をカウントするための継続遊技数カウンタを1インクリメントする。なお、継続遊技数カウンタは、下記のCZ演出状態処理、および、引戻演出状態であるときに実行される不図示の引戻演出状態処理でも、1遊技毎に1インクリメントされる。また、継続遊技数カウンタは、AT演出状態に移行される際にリセットされる。
(ステップS233-3)
メインCPU200aは、継続遊技数カウンタの値が天井遊技数以上であるかを判定する。その結果、継続遊技数カウンタの値が天井遊技数以上であると判定した場合にはステップS233-5に処理を移し、継続遊技数カウンタの値が天井遊技数以上でないと判定した場合にはステップS233-7に処理を移す。
(ステップS233-5)
メインCPU200aは、次回ATフラグをAT演出状態に対応する値に設定し、当該通常演出状態処理を終了する。
(ステップS233-7)
メインCPU200aは、次回ATフラグが通常演出状態の通常A段階に対応する値であるか否か判定する。その結果、通常A段階に対応する値であれば、ステップS233-9に処理を移し、通常A段階に対応する値でなければ、ステップS233-15に処理を移す。
(ステップS233-9)
メインCPU200aは、当選種別抽選により決定された当選種別に基づき通常B段階への移行抽選を行う。
(ステップS233-11)
メインCPU200aは、上記ステップS233-9において通常B段階への移行抽選に当選したかを判定する。その結果、移行抽選に当選したと判定した場合にはステップS233-13に処理を移し、移行抽選に当選していないと判定した場合には当該通常演出状態処理を終了する。
(ステップS233-13)
メインCPU200aは、次回ATフラグを通常演出状態の通常B段階に対応する値に設定し、当該通常演出状態処理を終了する。
(ステップS233-15)
メインCPU200aは、次回ATフラグが通常演出状態の通常B段階に対応する値であるか否か判定する。その結果、通常B段階に対応する値であれば、ステップS233-17に処理を移し、通常B段階に対応する値でなければ、ステップS233-23に処理を移す。
(ステップS233-17)
メインCPU200aは、当選種別抽選により決定された当選種別に基づき通常C段階への移行抽選を行う。
(ステップS233-19)
メインCPU200aは、上記ステップS233-17において通常C段階への移行抽選に当選したかを判定する。その結果、移行抽選に当選したと判定した場合にはステップS233-21に処理を移し、移行抽選に当選していないと判定した場合には当該通常演出状態処理を終了する。
(ステップS233-21)
メインCPU200aは、次回ATフラグを通常演出状態の通常C段階に対応する値に設定し、当該通常演出状態処理を終了する。
(ステップS233-23)
メインCPU200aは、次回ATフラグが通常演出状態の通常C段階に対応する値であるか否か判定する。その結果、通常C段階に対応する値であれば、ステップS233-25に処理を移し、通常C段階に対応する値でなければ、当該通常演出状態処理を終了する。
(ステップS233-25)
メインCPU200aはCZ抽選を行う。
(ステップS233-27)
メインCPU200aは、上記ステップS233-25においてCZ抽選に当選したかを判定する。その結果、CZ抽選に当選したと判定した場合にはステップS233-29に処理を移し、CZ抽選に当選していないと判定した場合には当該通常演出状態処理を終了する。
(ステップS233-29)
メインCPU200aは、次回ATフラグをCZ演出状態に対応する値に設定し、当該通常演出状態処理を終了する。
図23は、状態別モジュール実行処理で実行されるCZ演出状態処理(S234)を説明するフローチャートである。CZ演出状態処理は、演出状態がCZ演出状態処理であるときに実行される。なお、CZ演出状態処理における各処理のうち、通常演出状態処理と同一の処理に同一の符号を付し、その説明は省略する。
(ステップS234-1)
メインCPU200aは、当選種別抽選により決定された当選種別に基づきAT抽選を行う。
(ステップS234-3)
メインCPU200aは、上記ステップS234-1においてAT抽選に当選したかを判定する。その結果、AT抽選に当選したと判定した場合にはステップS234-5に処理を移し、AT抽選に当選していないと判定した場合にはステップS234-7に処理を移す。
(ステップS234-5)
メインCPU200aは、次回ATフラグをAT演出状態に対応する値に設定し、当該CZ演出状態処理を終了する。
(ステップS234-7)
メインCPU200aは、CZ演出状態の最終遊技であるかを判定する。その結果、CZ演出状態の最終遊技であると判定した場合にはステップS234-9に処理を移し、CZ演出状態の最終遊技でないと判定した場合には当該CZ演出状態処理を終了する。
(ステップS234-9)
メインCPU200aは、次回ATフラグを通常演出状態の通常A段階に対応する値に設定する。
図24は、主制御基板200における回胴回転中処理(S240)を説明するフローチャートである。
(ステップS240-1)
メインCPU200aは、ストップスイッチ120a、120b、120cの表示器(不図示)に対応するビットをオフ(消灯)するために停止表示器出力ビットオフ(出力イメージ)をセットする。ここで、停止表示器出力ビットは、3ビットのビット列で構成され、各ビットがそれぞれ3つのストップスイッチ120a、120b、120cの発光色に対応付けられており、青色=1、赤色=0で表される。
(ステップS240-3)
メインCPU200aは、上記ステップS240-1でセットしたビットについて、出力イメージを更新する出力ポートイメージセット処理を実行する。
(ステップS240-5)
メインCPU200aは、各種エラーの検出結果の確認を行うエラー確認処理を実行する。
(ステップS240-7)
メインCPU200aは、インデックスフラグを参照し、回転しているリール110a、110b、110cのインデックスを取得する。なお、インデックスフラグは、リール110a、110b、110cが定常回転速度に到達した後にしか立たないので、換言すれば、インデックスフラグが立っているということは、リール110a、110b、110cが定常回転速度に到達していることも示すこととなる。
(ステップS240-9)
メインCPU200aは、リール110a、110b、110c全てのインデックスフラグを検出済みでないかを判定する。その結果、全てのインデックスフラグを検出済みでないと判定した場合にはステップS240-1に処理を移し、全てのインデックスフラグを検出済みであると判定した場合にはステップS240-11に処理を移す。
(ステップS240-11)
メインCPU200aは、停止または停止開始しているリール110a、110b、110cを示す停止回胴ビットを取得する。ここで、停止回胴ビットは、3ビットのビット列で構成され、各ビットがそれぞれ3つのリール110a、110b、110cのいずれかに対応付けられており、定常状態=1、加速状態、減速状態または停止状態=0で表される。
(ステップS240-13)
メインCPU200aは、上記ステップS240-11で取得した停止回胴ビットを回胴回転中フラグとして保存する。
(ステップS240-15)
メインCPU200aは、ストップスイッチ120a、120b、120cの表示器(不図示)に対応するビットをオン(消灯)するために停止表示器出力ビットオン(出力イメージ)をセットする。
(ステップS240-17)
メインCPU200aは、入力ポート0のイメージを取得し、取得したイメージから、操作対象ビットを抽出する操作対象ビット抽出処理を実行する。ここで、操作対象ビットは、3ビットのビット列で構成され、各ビットがそれぞれ3つのストップスイッチ120a、120b、120cのいずれかに対応付けられており、操作されている=1、操作されていない=0で表される。
(ステップS240-19)
メインCPU200aは、上記ステップS240-13で取得した回胴回転中フラグと、上記ステップS240-17で抽出した操作対象ビットとの論理積を演算する。ここで、リール110が回転中であり、かつ、そのリールに対応するストップスイッチ120が操作されていれば、すなわち、操作したストップスイッチ120が有効に回転しているリール110に対応していれば、論理積は1となる。
(ステップS240-21)
メインCPU200aは、上記ステップS240-19で演算した論理積が0である、すなわち、回転しているリール110に対応したストップスイッチ120が操作されていないかを判定する。その結果、回転しているリール110に対応したストップスイッチ120が操作されていないと判定した場合にはステップS240-3に処理を移し、回転しているリール110に対応したストップスイッチ120が操作されていると判定した場合にはステップS240-23に処理を移す。
(ステップS240-23)
メインCPU200aは、停止表示器出力ビットが含まれる出力イメージを取得し、取得した出力イメージと、上記ステップS240-19で演算した論理積との論理積を演算する。ここでは、操作されたストップスイッチ120が、赤色点灯中である場合に論理積のビットが0となり、青色点灯中である場合に論理積のビットが1となる。
(ステップS240-25)
メインCPU200aは、上記ステップS240-23で演算した論理積が0であるか、すなわち、操作されたストップスイッチ120が赤色点灯中であるかを判定する。その結果、操作されたストップスイッチ120が赤色点灯中であると判定した場合にはステップS240-1に処理を移し、操作されたストップスイッチ120が赤色点灯中でないと判定した場合にはステップS240-27に処理を移す。
(ステップS240-27)
メインCPU200aは、操作されたストップスイッチ120が有効でないかを判定する。その結果、操作されたストップスイッチ120が有効でないと判定した場合にはステップS240-1に処理を移し、操作されたストップスイッチ120が有効であると判定した場合にはステップS240-29に処理を移す。なお、ここでは、操作されたストップスイッチ120が1つであるか否かを判定している。そして、操作されたストップスイッチ120が1つであると判定した場合にはステップS240-29に処理を移し、操作されたストップスイッチ120が1つでない、すなわち、2つ以上であると判定した場合にはステップS240-1に処理を移す。
(ステップS240-29)
メインCPU200aは、操作されたストップスイッチ120に対応するリール110を停止させるための各種パラメータを取得する停止制御回胴設定処理を実行する。
(ステップS240-31)
メインCPU200aは、割込みを禁止する。
(ステップS240-33)
メインCPU200aは、有効ラインA上に位置する図柄の図柄番号を押下基準位置として導出する押下基準位置取得処理を実行する。
(ステップS240-35)
メインCPU200aは、リール110の滑りコマ数を決定する滑りコマ数取得処理を実行する。
(ステップS250)
メインCPU200aは、操作されたストップスイッチ120に対応するリール110を停止させる回胴停止処理を実行する。なお、この回胴停止処理については後述する。
図25は、主制御基板200における回胴停止処理(S250)を説明するフローチャートである。
(ステップS250-1)
メインCPU200aは、上記ステップS240-35で導出した押下基準位置を取得する。
(ステップS250-3)
メインCPU200aは、上記ステップS250-1で取得した押下基準位置に対して、上記ステップS240-37で決定した滑りコマ数を補正することにより、停止要求番号を算定する。
(ステップS250-5)
メインCPU200aは、停止要求フラグを設定する(1にする)。停止要求フラグは、並行して動作するプログラムに対し、対象となるリール110の停止処理を要求するためのフラグであり、停止要求フラグを1とすることで、停止要求番号に対応する図柄を有効ラインA上に停止することが可能となる。かかる停止要求フラグおよび上記の停止要求番号は、並行して動作するプログラムにより読み出され、リール110の停止処理が行われる。なお、停止処理が完了すると、そのプログラムによって、停止要求フラグは0(OFF)にリセットされる。
(ステップS250-7)
メインCPU200aは、割込みを許可する。
(ステップS250-9)
メインCPU200aは、リール110の停止順序を示す停止情報コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS250-11)
メインCPU200aは、ストップスイッチ120の表示器(不図示)に対応するビットをオフ(消灯)するために停止表示器出力ビットオフ(出力イメージ)をセットする。
(ステップS250-13)
メインCPU200aは、上記ステップS250-11でセットしたビットについて、出力イメージを更新する出力ポートイメージセット処理を実行する。
(ステップS250-15)
メインCPU200aは、表示図柄ビットを設定する表示図柄ビット設定処理を実行する。
(ステップS250-17)
メインCPU200aは、次のリール110を停止させるための次回胴設定前処理を実行する。
(ステップS250-19)
メインCPU200aは、全てのリール110の停止処理が終了済みでないかを判定する。その結果、全てのリール110の停止処理が終了済みでないと判定した場合にはステップS240に処理を移し、全てのリール110の停止処理が終了済みであると判定した場合にはステップS250-21に処理を移す。
(ステップS250-21)
メインCPU200aは、いずれかのリール110について停止要求フラグがオンである、すなわち、全てのリール110が停止済みでないかを判定する。その結果、全てのリール110が停止済みでないと判定した場合にはステップS250-21に処理を移し、全てのリール110が停止済みであると判定した場合にはステップS250-23に処理を移す。
(ステップS250-23)
メインCPU200aは、各種エラーの検出結果の確認を行うエラー確認処理を実行する。
(ステップS250-25)
メインCPU200aは、操作対象ビットの情報を抽出する操作対象ビット抽出処理を実行する。
(ステップS250-27)
メインCPU200aは、上記ステップS250-25で取得した操作対象ビットに基づいて、ストップスイッチ120が押下されているかを判定する。その結果、ストップスイッチ120が押下されていると判定した場合にはステップS250-23に処理を移し、ストップスイッチ120が押下されていないと判定した場合にはステップS260に処理を移す。
(ステップS260)
メインCPU200aは、入賞した当選役を判定する表示判定処理を実行する。なお、この表示判定処理については後述する。
図26は、主制御基板200における表示判定処理(S260)を説明するフローチャートである。
(ステップS260-1)
メインCPU200aは、メイン払出表示部132のバッファをクリアする。
(ステップS260-3)
メインCPU200aは、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせと、有効ラインA上に表示許可された図柄組み合わせとが一致するか否かによって、表示判定異常が発生しているかを判定する表示判定異常検出処理を実行する。
(ステップS260-5)
メインCPU200aは、表示判定異常(エラー)であることを示すエラーコード「EE」をセットする。
(ステップS260-7)
メインCPU200aは、上記ステップS260-3の判定結果に基づき、表示判定異常であるかを判定する。その結果、表示判定異常であると判定した場合にはステップS112に処理を移し、表示判定異常でないと判定した場合にはステップS260-9に処理を移す。
(ステップS260-9)
メインCPU200aは、有効ラインA上に停止(表示)された図柄組み合わせに基づいて、入賞した当選役を決定する表示図柄識別生成処理を実行する。
(ステップS260-11)
メインCPU200aは、払出枚数の初期値として0をセットする。
(ステップS260-13)
メインCPU200aは、小役が入賞したかを判定する。その結果、小役が入賞したと判定した場合にはステップS260-15に処理を移し、小役が入賞していないと判定した場合にはステップS260-35に処理を移す。
(ステップS260-15)
メインCPU200aは、小役が入賞したことを示す入賞フラグをオンにする。
(ステップS260-17)
メインCPU200aは、入賞した小役に応じた払出枚数を設定する払出枚数設定処理を実行する。
(ステップS260-19)
メインCPU200aは、有利区間でないかを判定する。その結果、有利区間でないと判定した場合にはステップS270に処理を移し、有利区間であると判定した場合にはステップS260-21に処理を移す。
(ステップS260-21)
メインCPU200aは、有利区間中の純増枚数をカウントする有利区間MYカウンタの値を取得する。
(ステップS260-23)
メインCPU200aは、上記ステップS260-23で取得した有利区間MYカウンタの値に払出枚数を加算する。
(ステップS260-25)
メインCPU200aは、当該遊技の投入枚数を取得する。
(ステップS260-27)
メインCPU200aは、上記ステップS260-23で加算した値から投入枚数を減算する。
(ステップS260-29)
メインCPU200aは、上記ステップS260-27の減算結果が負でないかを判定する。その結果、減算結果が負でないと判定した場合にはステップS260-33に処理を移し、減算結果が負であると判定した場合にはステップS260-31に処理を移す。
(ステップS260-31)
メインCPU200aは、有利区間MYカウンタの値をクリアする(0にする)。
(ステップS260-33)
メインCPU200aは、上記ステップS260-27で減算した値、または、上記ステップS260-31でクリアした値に、有利区間MYカウンタの値を更新する。
(ステップS260-35)
メインCPU200aは、リプレイ役が入賞していなかを判定する。その結果、リプレイ役が入賞していないと判定した場合にはステップS270に処理を移し、リプレイ役が入賞していると判定した場合にはステップS260-37に処理を移す。
(ステップS260-37)
メインCPU200aは、払出枚数に投入枚数をセットする。
(ステップS260-39)
メインCPU200aは、再遊技作動中フラグをオンにする。
(ステップS260-41)
メインCPU200aは、自動投入枚数をセットする。
(ステップS270)
メインCPU200aは、メダルを払い出す払出処理を実行する。なお、この払出処理については後述する。
図27は、主制御基板200における払出処理(S270)を説明するフローチャートである。
(ステップS270-1)
メインCPU200aは、再遊技作動中フラグを取得する。
(ステップS270-3)
メインCPU200aは、メダルの払い出しが開始されたことを示す払出開始コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS270-5)
メインCPU200aは、上記ステップS270-1で取得した再遊技作動中フラグに基づいて、リプレイ役が入賞したかを判定する。その結果、リプレイ役が入賞したと判定した場合にはステップS270-41に処理を移し、リプレイ役が入賞していないと判定した場合にはステップS270-7に処理を移す。
(ステップS270-7)
メインCPU200aは、メイン払出表示部132に0を表示するためのメイン表示器表示処理を実行する。
(ステップS270-9)
メインCPU200aは、払い出しがない(払出枚数が0枚)を判定する。その結果、払い出しがないと判定した場合にはステップS270-35に処理を移し、払い出しがあると判定した場合にはステップS270-11に処理を移す。
(ステップS270-11)
メインCPU200aは、貯留枚数が50枚以上であるかを判定する。その結果、貯留枚数が50枚以上であると判定した場合にはステップS270-13に処理を移し、貯留枚数が50枚以上でないと判定した場合にはステップS270-15に処理を移す。
(ステップS270-13)
メインCPU200aは、メダル払出装置142からメダルを1枚払い出させるメダル払出装置制御処理を実行し、ステップS270-23に処理を移す。
(ステップS270-15)
メインCPU200aは、払出開始間隔タイマをセットする。
(ステップS270-17)
メインCPU200aは、払出開始タイマが0でない、すなわち、初回払出時であるかを判定する。その結果、初回払出時であると判定した場合にはステップS270-21に処理を移し、初回払出時でないと判定した場合にはステップS270-19に処理を移す。
(ステップS270-19)
メインCPU200aは、払出開始間隔タイマが0になるまで待つタイマウェイト処理を実行する。
(ステップS270-21)
メインCPU200aは、貯留枚数を1インクリメントする。
(ステップS270-23)
メインCPU200aは、1枚のメダルが払い出されたことを示す払出実行コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS270-25)
メインCPU200aは、既に払い出された払出枚数をメイン払出表示部132に表示するためのメイン表示器表示前処理を実行する。
(ステップS270-27)
メインCPU200aは、ボーナス遊技状態でないかを判定する。その結果、ボーナス遊技状態でないと判定した場合にはステップS270-31に処理を移し、ボーナス遊技状態であると判定した場合にはステップS270-29に処理を移す。
(ステップS270-29)
メインCPU200aは、ボーナス遊技状態において払い出されたメダルの枚数であるボーナス作動中獲得枚数を1インクリメントする。
(ステップS270-31)
メインCPU200aは、払出枚数のメダルの払い出しが終了していないかを判定する。その結果、払い出しが終了していないと判定した場合にはステップS270-11に処理を移し、払い出しが終了していると判定した場合にはステップS270-33に処理を移す。
(ステップS270-33)
メインCPU200aは、メダルの払い出しを終了するための払出終了処理を実行する。
(ステップS270-35)
メインCPU200aは、オーバーエラーが検出されていないかを判定する。その結果、オーバーエラーが検出されていないと判定した場合にはステップS270-41に処理を移し、オーバーエラーが検出されていると判定した場合にはステップS270-37に処理を移す。
(ステップS270-37)
メインCPU200aは、オーバーエラーを示すエラーコード「E5」をセットする。
(ステップS270-39)
メインCPU200aは、エラー表示、警告音の要求、ならびに、エラー復帰待ちを行うエラーウェイト処理を実行する。
(ステップS270-41)
メインCPU200aは、メダルの払い出しが終了したことを示す払出終了コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS280)
メインCPU200aは、遊技状態の移行、有利区間を管理する処理等を行う遊技移行処理を実行する。なお、この遊技移行処理については後述する。
図28は、主制御基板200における遊技移行処理(S280)を説明するフローチャートである。
(ステップS280-1)
メインCPU200aは、再遊技作動中フラグを取得し、取得した再遊技作動中フラグに基づいて、次遊技が再遊技であることを示すリプレイ表示器(不図示)に対応するビットをオンまたはオフするために停止表示器出力ビットオフ(出力イメージ)をセットし、セットした出力イメージの出力ビットを更新するリプレイ表示器制御処理を実行する。
(ステップS280-3)
メインCPU200aは、ボーナス役が入賞した場合に、ボーナス遊技状態を制御するための各種パラメータを設定する役物作動図柄表示処理を実行する。
(ステップS281)
メインCPU200aは、演出状態、区間状態ごとのモジュールを実行する状態別モジュール実行処理を実行する。なお、状態別モジュール実行処理では、移行されている演出状態に対応するモジュール(処理)がメインROM200bから読み出されて実行される。以下では、本実施形態の特徴に関係するモジュールについて詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係のモジュールについては説明を省略する。
(ステップS280-5)
メインCPU200aは、ボーナス遊技状態において、ボーナス作動中獲得枚数が所定枚数に到達した場合に、遊技状態を非内部遊技状態に移行させるボーナス作動終了処理を実行する。
(ステップS280-7)
メインCPU200aは、有利区間を管理する有利区間更新処理を実行する。
(ステップS280-9)
メインCPU200aは、次遊技がAT演出状態でないかを判定する。その結果、次遊技がAT演出状態でないと判定した場合にはステップS280-15に処理を移し、次遊技がAT演出状態であると判定した場合にはステップS280-11に処理を移す。
(ステップS280-11)
メインCPU200aは、ボーナス遊技状態でないかを判定する。その結果、ボーナス遊技状態でないと判定した場合にはステップS280-15に処理を移し、ボーナス遊技状態であると判定した場合にはステップS280-13に処理を移す。
(ステップS280-13)
メインCPU200aは、区間表示器160を点灯させるための有利ランプフラグをオンにセットする。
(ステップS280-15)
メインCPU200aは、有利区間に関するコマンドである演出コマンドを送信バッファにセットする演出コマンド設定処理を実行する。
(ステップS280-17)
メインCPU200aは、1遊技が終了したことを示す遊技終了コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS280-19)
メインCPU200aは、外部信号を出力するための端子板信号出力処理を実行する。
(ステップS280-21)
メインCPU200aは、上記ステップS280-7において有利区間を終了させるときに設定される演出用ウェイトタイマが0でないかを判定する。その結果、演出用ウェイトタイマが0でないと判定した場合にはステップS280-21に処理を移し、演出用ウェイトタイマが0であると判定した場合にはステップS280-23に処理を移す。
(ステップS280-23)
メインCPU200aは、遊技状態を示す遊技状態コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS280-25)
メインCPU200aは、次遊技の開始を示す遊技開始コマンドを送信バッファにセットし、ステップS200に処理を移す。
ステップS200からステップS280までの一連の処理を通じて1遊技が実行される。以後は、ステップS200からステップS280までを繰り返すこととなる。
次に、主制御基板200における電源断時退避処理およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板200の電源断時退避処理)
図29は、主制御基板200における電源断時退避処理を説明するフローチャートである。メインCPU200aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300-1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU200aは、レジスタを退避する。
(ステップS300-3)
メインCPU200aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300-5)
メインCPU200aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300-11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300-7に処理を移す。
(ステップS300-7)
メインCPU200aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300-9)
メインCPU200aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300-11)
メインCPU200aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300-13)
メインCPU200aは、別領域についての電源断時の退避処理を実行する。
(ステップS300-15)
メインCPU200aは、メインRAM200cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300-17)
メインCPU200aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300-19)
メインCPU200aは、上記ステップS300-17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300-21)
メインCPU200aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300-19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS1000)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300-19~ステップS300-21をループしている間にスロットマシン100の稼働が停止する。
(主制御基板200のタイマ割込み処理)
図30は、主制御基板200におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板200には、所定の周期(同時回し参考例では1.49ミリ秒、以下「1.49ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400-1)
メインCPU200aは、レジスタを退避する。
(ステップS400-3)
メインCPU200aは、割込みフラグをクリアする。
(ステップS400-5)
メインCPU200aは、各種の入力ポートイメージを読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400-7)
メインCPU200aは、セットされた出力イメージを出力ポートに出力し、メインクレジット表示部130、メイン払出表示部132、投入枚数表示器、スタート表示器、ストップスイッチ120a、120b、120cの表示器、リプレイ表示器、区間表示器160を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400-9)
メインCPU200aは、タイマ割込み処理用フェーズを更新する。なお、タイマ割込み処理用フェーズは、0~3のいずれかであり、ここでは、タイマ割込み処理用フェーズが0、1、2の場合には1加算され、タイマ割込み処理用フェーズが3の場合には0に変更される。
(ステップS400-11)
メインCPU200aは、送信バッファに格納されたコマンドを副制御基板202に送信するためのサブコマンド送信処理を行う。
(ステップS400-13)
メインCPU200aは、ステッピングモータ152を制御するステッピングモータ制御処理を実行する。
(ステップS400-15)
メインCPU200aは、メダル払出装置142へ出力する出力イメージを出力する出力ポートイメージ出力処理を実行する。
(ステップS400-17)
メインCPU200aは、各種乱数値を更新する乱数更新処理を実行する。
(ステップS400-19)
メインCPU200aは、エラーに対応する外部信号(外部信号4、5)を外部に出力するためにエラーを検出する不正監視処理を実行する。
(ステップS400-21)
メインCPU200aは、上記ステップS400-9で更新したタイマ割込み処理用フェーズに対応するモジュール(サブルーチン)を実行する。ここで、タイマ割込み処理用フェーズは0~3のいずれかに設定されており、タイマ割込み処理用フェーズ0~3それぞれに対応するモジュールが1つずつ設けられているため(合計4つ)、1つのモジュールは、タイマ割込み処理の4回に1回(5.96ms毎に)実行されることになる。例えば、各種タイマを減算する時間監視処理を実行するモジュールが1つのタイマ割込み処理用フェーズに対応付けられている。
(ステップS400-23)
メインCPU200aは、試験信号を外部に出力する試験信号出力処理を実行する。
(ステップS400-25)
メインCPU200aは、各種の入力ポートイメージを読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400-27)
メインCPU200aは、レジスタを復帰する。
(ステップS400-29)
メインCPU200aは、割込みを許可し、当該タイマ割込み処理を終了する。
<主たる遊技性>
図9を用いて説明したように、本実施形態では、非AT演出状態とAT演出状態とを採用し、遊技者は、非AT演出状態において、非AT演出状態より遊技利益の大きいAT演出状態へ移行することを期待する。
また、演出状態制御手段314は、非AT演出状態における通常演出状態の各段階において、所定の移行条件を満たすと、演出状態を、通常A段階→通常B段階→通常C段階と内部的に移行(昇格)させる。ただし、通常C段階→通常B段階→通常A段階と降格することはない。
そして、CZ演出状態に移行すると、演出状態制御手段314は、AT抽選を行い、AT抽選に当選した場合、演出状態をAT演出状態に移行させ、AT抽選に不当選の場合、演出状態を通常演出状態の通常A段階に戻す。ここでは、CZ演出状態においてAT演出状態への移行が決定されなかった場合、および、AT演出状態において終了条件を満たした場合、通常演出状態の開始段階に相当する通常A段階に移行する。このとき、演出状態制御手段314は、後述する、移行確率ポイントおよび期待獲得枚数ポイントをリセットする。また、演出状態制御手段314は、AT演出状態において終了条件を満たした場合、有利区間を一旦リセットする。
このように、演出状態が通常演出状態に滞在している間、遊技者は、CZ演出状態に移行するために、通常A段階→通常B段階→通常C段階と早期に昇格するのを望む。また、通常C段階からCZ演出状態に移行すると、遊技者は、AT抽選により演出状態がAT演出状態に移行することを期待する。AT演出状態では、補助演出が実行されるので、遊技者は、遊技を有利に進行することができる。
図31は、通常演出状態の段階の昇格抽選を説明するための説明図である。演出状態制御手段314は、通常演出状態の通常A段階において、毎遊技、設定値に応じて通常B段階への昇格(移行)抽選を実行する。例えば、演出状態制御手段314は、通常A段階において、図31(a)のように、設定1では0.3%の確率で、設定2では0.4%の確率で、設定3では0.7%の確率で、設定4では0.8%の確率で、設定5では0.9%の確率で、設定6では1%の確率で演出状態を通常B段階に移行させる。
また、演出状態制御手段314は、通常演出状態の通常B段階において、毎遊技、設定値に応じて通常C段階への移行(昇格)抽選を実行する。例えば、演出状態制御手段314は、通常B段階において、図31(b)のように、設定1では0.4%の確率で、設定2では0.5%の確率で、設定3では0.6%の確率で、設定4では0.7%の確率で、設定5では1.4%の確率で、設定6では1.5%の確率で演出状態を通常B段階に移行させる。
図31を参照して理解できるように、低い設定値より高い設定値の方が、通常A段階から通常B段階への移行確率、および、通常B段階から通常C段階への移行確率が高くなる。すなわち、低い設定値より高い設定値の方が通常A段階→通常B段階→通常C段階と昇格し易い。換言すれば、高い設定値より低い設定値の方が、通常A段階や通常B段階に長く滞在し易い。なお、通常A段階から通常B段階への移行確率は、設定2と設定3との差が他の設定値間の差より大きく、設定1、2より、設定3~6の方が相対的に高く設定されている。同様に、通常B段階から通常C段階への移行確率は、設定4と設定5との差が他の設定値間の差より大きく、設定1~4より、設定5、6の方が相対的に高く設定されている。
また、演出状態制御手段314は、通常演出状態の通常C段階において、移行確率ポイントに基づくCZ抽選によって演出状態をCZ演出状態へ移行させるか否か決定する。ここで、移行確率ポイントは、CZ演出状態への移行確率(TS)に対応している。
図32は、CZ演出状態への移行抽選を説明するための説明図である。演出状態制御手段314は、通常演出状態の通常C段階において、毎遊技、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、移行確率ポイントに基づいてCZ演出状態への移行抽選を実行する。例えば、演出状態制御手段314は、通常C段階において、図32のように、移行確率ポイントが0~39であれば0.5%の確率で、移行確率ポイントが40~59であれば0.7%の確率で、移行確率ポイントが60~69であれば0.9%の確率で、移行確率ポイントが70~79であれば1.1%の確率で、移行確率ポイントが80~89であれば2%の確率で、移行確率ポイントが90~99であれば10%の確率で、移行確率ポイントが100以上であれば30%の確率で演出状態をCZ演出状態に移行させる。
図32を参照して理解できるように、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、低い移行確率ポイントより高い移行確率ポイントの方が、通常C段階からCZ演出状態への移行確率が高くなる。換言すれば、低い移行確率ポイントより高い移行確率ポイントの方が、通常C段階に滞在する期間が短くなる。なお、ここでは、設定値によっては移行確率が変わらない例を挙げて説明したが、設定値毎に移行確率を定めてもよい。
また、演出状態制御手段314は、CZ演出状態において、AT抽選により演出状態をAT演出状態へ移行させるか否か決定する。例えば、演出状態制御手段314は、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、所定の移行確率(例えば、30%)でAT演出状態への移行を決定する。なお、ここでは、設定値によっては移行確率が変わらない例を挙げて説明したが、設定値毎に移行確率を定めてもよい。
ここで、移行確率ポイントの加算について説明する。図32を用いて説明したように、演出状態制御手段314は、通常C段階において、移行確率ポイントに基づいてCZ抽選を行う。また、演出状態制御手段314は、CZ演出状態においてAT演出状態への移行が決定されなかった場合、および、AT演出状態において終了条件を満たした場合、移行確率ポイントを0にリセットする。したがって、移行確率ポイントは、通常A段階および通常B段階に滞在する間に蓄積されることとなる。演出状態制御手段314は、通常A段階および通常B段階において、毎遊技、移行確率ポイントの加算抽選を行う。ただし、移行確率ポイントの加算抽選では、通常演出状態の段階が通常A段階であるか通常B段階であるか、および、設定値に応じて、複数の抽選種別(第1抽選~第5抽選)から1または複数の加算抽選が特定され、演出状態制御手段314は、特定された全ての加算抽選を実行して、移行確率ポイントを加算するか否か決定する。
図33は、移行確率ポイントの加算抽選を説明するための説明図である。演出状態制御手段314は、図33(a)に示すように、通常演出状態の通常A段階において、毎遊技、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、4%の加算確率で移行確率ポイントを1ポイント加算する第1抽選を行う。また、演出状態制御手段314は、通常演出状態の通常B段階において、毎遊技、設定値に拘わらず、5%の加算確率で移行確率ポイントを1ポイント加算する第2抽選を行う。また、演出状態制御手段314は、通常演出状態の通常A段階および通常B段階において、設定値が2以上(2~6)であれば、第1抽選または第2抽選と並行して、毎遊技、7%の加算確率で移行確率ポイントを1ポイント加算する第3抽選を行う。また、演出状態制御手段314は、通常演出状態の通常A段階および通常B段階において、設定値が4以上(4、5、6)であれば、第1抽選または第2抽選と並行して、毎遊技、8%の加算確率で移行確率ポイントを1ポイント加算する第4抽選を行う。また、演出状態制御手段314は、通常演出状態の通常A段階および通常B段階において、設定値が6であれば、第1抽選または第2抽選と並行して、毎遊技、10%の加算確率で移行確率ポイントを1ポイント加算する第5抽選を行う。
図33(a)の第3抽選~第5抽選を参照して理解できるように、低い設定値より高い設定値の方が移行確率ポイントの加算確率が高くなる。例えば、設定1では、第1抽選または第2抽選のみが実行され、第3抽選から第5抽選が実行されず、設定2、3では、第1抽選または第2抽選に加え、第3抽選が実行され(7%の加算確率が加えられ)、設定4、5では、第1抽選または第2抽選に加え、第3抽選および第4抽選が実行され(7%と8%の加算確率が加えられ)、設定6では、第1抽選または第2抽選に加え、第3抽選~第5抽選が実行される(7%と8%と10%の加算確率が加えられる)。したがって、低い設定値より高い設定値の方が、移行確率ポイントが蓄積され易くなる。なお、ここでは、設定値によっては加算確率が変わらない例を挙げて説明したが、設定値毎に加算確率を定めるとしてもよい。また、加算抽選に当選すると移行確率ポイントが1ポイント加算される例を挙げて説明したが、加算抽選に当選すると移行確率ポイントとして1以外のポイントが加算されるとしてもよい。
ここで、移行確率ポイントの加算抽選を、移行確率ポイントの加算への寄与度合という観点で検討する。例えば、図33(b)に示すように、第3抽選は、設定値が2以上(2~6)の場合のみ移行確率ポイントが加算される可能性があるので、設定2以上で移行確率ポイントの加算に寄与し、設定1では移行確率ポイントの加算に寄与しない。なお、図33(b)では、移行確率ポイントの加算に大いに寄与している場合を「○」、多少寄与している場合を「△」、寄与していない場合を「×」で表している。また、第4抽選は、設定値が4以上(4、5、6)の場合のみ移行確率ポイントが加算される可能性があるので、設定4以上で移行確率ポイントの加算に寄与し、設定3以下では移行確率ポイントの加算に寄与しない。また、第5抽選は、設定6の場合のみ移行確率ポイントが加算される可能性があるので、設定6で移行確率ポイントの加算に寄与し、設定5以下では移行確率ポイントの加算に寄与しない。
また、演出状態制御手段314は、第1抽選として、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、所定の加算確率で移行確率ポイントの加算抽選を行っている。しかし、図31(a)を参照して理解できるように、設定1、2では、設定3~6と比較して、通常A段階から通常B段階に移行しにくくなっている。すなわち、設定1、2では、通常A段階に長く滞在し易い。そうすると、第1抽選における移行確率ポイントの加算確率が全設定値で等しくとも、設定1、2では第1抽選を受ける機会が多くなるので、図33(b)のように、移行確率ポイントの加算への寄与度合が高くなる。一方、設定3~6では、第1抽選を受ける機会が少なくなるので、移行確率ポイントの加算への寄与度合が低くなる。このように第1抽選に着目すると、設定値が低い方が、設定値が高い場合より、AT演出状態への移行に寄与する度合が大きいと言える。
また、演出状態制御手段314は、第2抽選として、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、所定の加算確率で移行確率ポイントの加算抽選を行っている。しかし、図31(b)を参照して理解できるように、設定1~4では、設定5、6と比較して、通常B段階から通常C段階に移行しにくくなっている。すなわち、設定1~4では、通常B段階に長く滞在し易い。そうすると、第2抽選における移行確率ポイントの加算確率が全設定値で等しくとも、設定1~4では第2抽選を受ける機会が多くなるので、図33(b)のように、移行確率ポイントの加算への寄与度合が高くなる。一方、設定5、6では、第2抽選を受ける機会が少なくなるので、移行確率ポイントの加算への寄与度合が低くなる。このように第2抽選に着目すると、設定値が低い方が、設定値が高い場合より、AT演出状態への移行に寄与する度合が大きいと言える。
ここで、図33(b)における移行確率ポイントの加算に大いに寄与していることを示す「○」の数を計数すると、設定1、3、5が2つで、設定2、4、6が3つとなる。すなわち、設定1、3、5で移行確率ポイントが蓄積しにくく、設定2、4、6で移行確率ポイントが蓄積し易い。これは、移行確率ポイントの加算抽選を、図33(a)のように、設定2以上、設定4以上、設定6と段階的に有利となるように設定し、並行して、通常B段階や通常C段階への昇格抽選を、図31(a)、(b)のように、設定3以上、設定5以上と段階的に有利に設定したことに起因している。ここでは、一見して、移行確率ポイントの加算抽選、および、通常B段階や通常C段階への昇格抽選のいずれも、設定値が高い程、確率を高く設定している(漸増させている)だけであるが、奇数設定で移行確率ポイントが蓄積しにくく、一方で、偶数設定で移行確率ポイントが蓄積し易い、偶数設定と奇数設定とで異なる遊技性を実現することができる。
ところで、図31を参照すると、設定値が高いほど、通常A段階から通常B段階への移行確率、および、通常B段階から通常C段階への移行確率が高くなっている。そうすると、設定値が高いほど、通常A段階→通常B段階→通常C段階と昇格し易く、ひいては、CZ演出状態やAT演出状態へ移行し易い(AT演出状態へ高確率で移行する)ことになる。
しかし、単に、設定値が高い程、CZ演出状態やAT演出状態へ移行し易いとすると、設定値の差に応じて単純に期待獲得枚数に差が生じ、遊技者の遊技利益に影響を及ぼすこととなる。例えば、低い設定値での期待獲得枚数の低下を抑えると、高い設定値での期待獲得枚数が高くなりすぎて射倖性が高まることになる。逆に、高い設定値での期待獲得枚数を抑えると、低い設定値での期待獲得枚数が低くなりすぎて遊技者の投資額が徒に大きくなってしまう。
また、設定値に応じて期待獲得枚数が単純に異なると、遊技が単調になり、遊技者が倦怠感を覚えるとともに、スロットマシン100の稼働率の低下を招くおそれがある。さらに、遊技者は、スロットマシン100の過去の遊技結果を参照し、獲得枚数が高いと、そのスロットマシン100の設定値が高く、獲得枚数が低いと、そのスロットマシン100の設定値が低いと容易に推測できてしまい、やはり、スロットマシン100の稼働率の低下を招くおそれがある。
そこで、例えば、設定値が高い場合、通常A段階→通常B段階→通常C段階と昇格し易いが、CZ演出状態へは移行しにくくし、一方で、設定値が低い場合、通常A段階→通常B段階→通常C段階と昇格しにくいが、CZ演出状態には移行し易くすることで、遊技性のバランスを図る。
図33(a)を用いて説明したように、演出状態制御手段314は、第1抽選として、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、所定の加算確率で移行確率ポイントの加算抽選を行っている。しかし、図31(a)を用いて説明したように、設定値が高い程、通常A段階から通常B段階に移行し易い。換言すれば、設定値が低いほど、通常A段階に滞在する期間が長くなる。そうすると、通常B段階への移行が決定しない限り、第1抽選による移行確率ポイントの加算抽選を受けることができる。したがって、結果的に、設定値が低い程、通常B段階への移行確率は低いものの、第1抽選による移行確率ポイントの加算抽選を受ける機会が多くなり、移行確率ポイントが蓄積し易くなる。こうして、通常A段階の滞在期間が長かったとしても、遊技者は、それが、第1抽選による移行確率ポイントの蓄積に寄与し、ひいては、CZ演出状態への移行に寄与していると考えることができ、通常A段階の滞在期間が長いことへの不満を軽減することができる。
また、図33(a)を用いて説明したように、演出状態制御手段314は、第2抽選として、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、所定の加算確率で移行確率ポイントの加算抽選を行っている。しかし、図31(b)を用いて説明したように、設定値が高い程、通常B段階から通常C段階に移行し易い。換言すれば、設定値が低いほど、通常B段階に滞在する期間が長くなる。そうすると、通常C段階への移行が決定しない限り、第2抽選による移行確率ポイントの加算抽選を受けることができる。したがって、結果的に、設定値が低い程、通常C段階への移行確率は低いものの、第2抽選による移行確率ポイントの加算抽選を受ける機会が多くなり、移行確率ポイントが蓄積し易くなる。こうして、通常B段階の滞在期間が長かったとしても、遊技者は、それが、第2抽選による移行確率ポイントの蓄積に寄与し、ひいては、CZ演出状態への移行に寄与していると考えることができ、通常B段階の滞在期間が長いことへの不満を軽減することができる。
なお、ここでは、第1抽選および第2抽選による移行確率ポイントの加算抽選の確率に設定差(設定値間の差)を設けない例を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、加算抽選の確率に設定差を設けてもよい。例えば、設定値が低い方が、設定値が高い場合より加算確率が高いとしてもよい。そうすると、通常A段階や通常B段階の滞在期間が長かったとしても、遊技者は、それが移行確率ポイントの蓄積に寄与していると考えることができ、通常A段階や通常B段階の滞在期間が長いことへの不満を軽減することができる。
また、設定値が高い方が、設定値が低い場合より加算確率が高いとしてもよい。この場合、一見して設定値が高い方が、移行確率ポイントが蓄積し易いようにみえる。しかし、上述したように、設定値が低い方が通常B段階や通常C段階への移行抽選に不当選になる可能性が高く、第1抽選および第2抽選による移行確率ポイントの加算抽選を受ける機会が多くなるので、やはり、結果的に、設定値が低い方が、移行確率ポイントが蓄積し易くなる。そうすると、通常A段階や通常B段階の滞在期間が長かったとしても、遊技者は、それが移行確率ポイントの蓄積に寄与していると考えることができ、通常A段階や通常B段階の滞在期間が長いことへの不満を軽減することができる。
以上説明した構成により、設定値が高い程、通常A段階→通常B段階→通常C段階と昇格し易くし、一方で、第1抽選および第2抽選に関し、設定値が低い程、移行確率ポイントを蓄積し易くする、すなわち、通常C段階→CZ演出状態に昇格し易くすることができる。したがって、設定値による期待獲得枚数の差を抑制し、遊技意欲を維持しつつ、遊技性の向上を図ることができる。また、遊技者に、設定値を容易に推測させないことが可能となる。
ところで、演出状態制御手段314は、CZ演出状態においてAT抽選を行い、AT演出状態への移行が決定された場合、演出状態をAT演出状態に移行させる。また、演出状態制御手段314は、AT演出状態への移行時に、期待獲得枚数ポイントに応じて、AT演出状態における期待獲得枚数を決定する。ここで、期待獲得枚数ポイントは、AT演出状態における期待獲得枚数(TY)に対応し、例えば、通常A段階からAT演出状態へ移行するまでに消化した遊技数で表される。なお、AT演出状態における期待獲得枚数は、AT演出状態の継続率に換算して適用される。したがって、多い期待獲得枚数が決定されると高い継続率が設定され、少ない期待獲得枚数が決定されると低い継続率が設定されることとなる。
ここで、期待獲得枚数ポイントの加算について説明する。図9を用いて説明したように、演出状態制御手段314は、演出状態を、通常A段階→通常B段階→通常C段階→CZ演出状態と昇格させ、CZ演出状態において、AT演出状態への移行抽選を行う。また、演出状態制御手段314は、CZ演出状態においてAT演出状態への移行が決定されなかった場合、および、AT演出状態において終了条件を満たした場合、期待獲得枚数ポイントを0にリセットする。したがって、期待獲得枚数ポイントは、通常A段階、通常B段階、通常C段階、および、CZ演出状態に滞在する間に蓄積されることとなる。
図34は、期待獲得枚数ポイントと期待獲得枚数との対応関係を示した説明図である。演出状態制御手段314は、CZ演出状態からAT演出状態への移行時に、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、期待獲得枚数ポイントに応じて、AT演出状態における期待獲得枚数を決定する。例えば、演出状態制御手段314は、AT演出状態への移行時に、期待獲得枚数ポイントが0~99であれば期待獲得枚数として100枚を決定し、期待獲得枚数ポイントが100~199であれば期待獲得枚数として150枚を決定し、期待獲得枚数ポイントが200~299であれば期待獲得枚数として200枚を決定し、期待獲得枚数ポイントが300~399であれば期待獲得枚数として300枚を決定し、期待獲得枚数ポイントが400~499であれば期待獲得枚数として450枚を決定し、期待獲得枚数ポイントが500以上であれば期待獲得枚数として600枚を決定する。
しかし、ここでも、単に、設定値が高い程、期待獲得枚数が多いとすると、設定値の差に応じて単純に期待獲得枚数に差が生じ、遊技者の遊技利益に影響を及ぼすこととなる。そこで、設定値が高い場合、通常A段階→通常B段階→通常C段階と昇格し易いが、AT演出状態における期待獲得枚数が少なくなり易いようにし、一方で、設定値が低い場合、通常A段階→通常B段階→通常C段階と昇格しにくいが、AT演出状態における期待獲得枚数が多くなり易くすることで、遊技性のバランスを図る。
上記のように、演出状態制御手段314は、通常A段階において、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、遊技数の消化に応じて期待獲得枚数ポイントを蓄積している。しかし、図31(a)を用いて説明したように、設定値が高い程、通常A段階から通常B段階に移行し易い。換言すれば、設定値が低いほど、通常A段階に滞在する期間が長くなる。そうすると、通常B段階への移行が決定しない限り、期待獲得枚数ポイントを蓄積することができる。したがって、結果的に、設定値が低い程、通常B段階への移行確率は低いものの、期待獲得枚数ポイントが蓄積し易くなる。こうして、通常A段階の滞在期間が長かったとしても、遊技者は、それが、期待獲得枚数ポイントの蓄積に寄与し、ひいては、AT演出状態での期待獲得枚数に寄与していると考えることができ、通常A段階の滞在期間が長いことへの不満を軽減することができる。
また、演出状態制御手段314は、通常B段階において、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、遊技数の消化に応じて期待獲得枚数ポイントを蓄積している。しかし、図31(b)を用いて説明したように、設定値が高い程、通常B段階から通常C段階に移行し易い。換言すれば、設定値が低いほど、通常B段階に滞在する期間が長くなる。そうすると、通常C段階への移行が決定しない限り、期待獲得枚数ポイントを蓄積することができる。したがって、結果的に、設定値が低い程、通常B段階への移行確率は低いものの、期待獲得枚数ポイントが蓄積し易くなる。こうして、通常B段階の滞在期間が長かったとしても、遊技者は、それが、期待獲得枚数ポイントの蓄積に寄与し、ひいては、AT演出状態での期待獲得枚数に寄与していると考えることができ、通常B段階の滞在期間が長いことへの不満を軽減することができる。
なお、ここでは、AT演出状態における期待獲得枚数(TY)に対応し、例えば、通常A段階からAT演出状態へ移行するまでに消化した遊技数を、そのまま期待獲得枚数ポイントとする例を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、移行確率ポイント同様、抽選により期待獲得枚数ポイントを加算するか否か決定するとしてもよい。例えば、演出状態制御手段314は、毎遊技、設定値に拘わらず(全設定値で共通に)、所定の加算確率で期待獲得枚数ポイントを加算する。
なお、ここでは、期待獲得枚数ポイントの加算抽選の確率に設定差を設けない例を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、加算抽選の確率に設定差を設けてもよい。例えば、設定値が低い方が、設定値が高い場合より加算確率が高いとしてもよい。こうして、通常A段階や通常B段階にいおいて期待獲得枚数ポイントが加算される可能性が高くなり、遊技者は、期待獲得枚数ポイントの加算に期待することができる。
また、設定値が高い方が、設定値が低い場合より加算確率が高いとしてもよい。この場合、一見して設定値が高い方が、期待獲得枚数ポイントが蓄積し易いようにみえる。しかし、上述したように、設定値が低い方が通常B段階や通常C段階への移行抽選に不当選になる可能性が高く、期待獲得枚数ポイントの加算抽選を受ける機会が多くなるので、やはり、結果的に、設定値が低い方が、期待獲得枚数ポイントが蓄積し易い。そうすると、遊技者は、通常A段階や通常B段階の滞在期間が長かったとしても、その期間が、期待獲得枚数ポイントの蓄積に寄与していると考えることができ、通常A段階や通常B段階の滞在期間が長いことへの不満を軽減することができる。
以上説明した構成により、設定値が高い程、通常A段階→通常B段階→通常C段階と昇格し易くし、一方で、設定値が低い程、期待獲得枚数ポイントを蓄積し易くすることができる。したがって、設定値による期待獲得枚数の差を抑制し、遊技意欲を維持しつつ、遊技性の向上を図るとともに、設定値を容易に推測させないことが可能となる。
なお、図33(b)を用いて説明したように、移行確率ポイントの加算に大いに寄与していることを示す「○」の数を計数すると、設定1、3、5が2つで、設定2、4、6が3つとなる。すなわち、設定1、3、5で移行確率ポイントが蓄積しにくく、設定2、4、6で移行確率ポイントが蓄積し易い。そうすると、通常C段階において、設定1、3、5ではCZ演出状態へ移行しにくく、設定2、4、6ではCZ演出状態へ移行し易くなる。ここでは、CZ演出状態における滞在期間が長い程、期待獲得枚数ポイントが蓄積し易い。したがって、奇数設定で期待獲得枚数ポイントが蓄積し易く、すなわち、AT演出状態での期待獲得枚数が多く、また、偶数設定で期待獲得枚数ポイントが蓄積しにくい、すなわち、AT演出状態での期待獲得枚数が少なくなる。ここでは、一見して、移行確率ポイントの加算抽選、および、通常B段階や通常C段階への昇格抽選のいずれも、設定値が高い程、確率を高く設定している(漸増させている)だけであるが、偶数設定で期待獲得枚数が少なくなり易く、一方で、奇数設定で期待獲得枚数多くなり易い、偶数設定と奇数設定とで異なる遊技性を実現することができる。
なお、ここでは、演出状態制御手段314が、通常A段階や通常B段階(第1演出状態)において、移行確率ポイントを蓄積し、通常A段階や通常B段階において、昇格抽選に当選すると、演出状態を通常C段階(特定の演出状態)に移行させ、通常C段階において、移行確率ポイントに基づいて、演出状態を、CZ演出状態(AT演出状態へ移行し得る第2演出演出状態)に移行させ、設定値が高い方が、設定値が低い場合より、昇格抽選に当選し易く、設定値が低い方が、設定値が高い場合より、移行確率ポイントが蓄積し易く、移行確率ポイントが大きい方が、移行確率ポイントが小さい場合より、CZ演出状態に移行し易い例を挙げて説明した。しかし、かかる場合に限らず、設定値が高い方が、設定値が低い場合より、通常A段階→通常B段階→通常C段階と昇格し易い等、AT演出状態への移行に寄与する遊技利益が大きい場合があり、一方で、設定値が低い方が、設定値が高い場合より、通常C段階→CZ演出状態に昇格し易い等、AT演出状態への移行に寄与する遊技利益が大きい場合があることを前提に、演出状態制御手段314が、通常A段階や通常B段階(第1演出状態)で移行確率ポイントを蓄積し、移行確率ポイントに基づいて、演出状態を、CZ演出状態(AT演出状態へ移行し得る第2演出状態)に移行させることで、遊技者の遊技意欲を維持しつつ、遊技性の向上を図ることが可能となる。
また、ここでは、演出状態制御手段314が、非AT演出状態における遊技数の消化に応じて期待獲得枚数ポイントを蓄積し、非AT演出状態において、演出状態をAT演出状態に移行させる場合があり、期待獲得枚数ポイントに基づいて、AT演出状態における期待獲得枚数を決定し、設定値が高い方が、設定値が低い場合より、AT演出状態に移行するまでの期間が短く、設定値が低い方が、設定値が高い場合より、期待獲得枚数ポイントが蓄積し易く、期待獲得枚数ポイントが大きい方が、期待獲得枚数ポイントが小さい場合より、大きい期待獲得枚数が決定され易い例を挙げて説明した。しかし、かかる場合に限らず、設定値が高い方が、設定値が低い場合より、通常A段階→通常B段階→通常C段階と昇格し易い等、AT演出状態への移行に寄与する遊技利益が大きい場合があり、一方で、設定値が低い方が、設定値が高い場合より、通常C段階→CZ演出状態に昇格し易い等、AT演出状態への移行に寄与する遊技利益が大きい場合があることを前提に、演出状態制御手段314が、非AT演出状態で期待獲得枚数ポイントを蓄積し、期待獲得枚数ポイントに基づいて、AT演出状態での期待獲得枚数を決定することで、遊技者の遊技意欲を維持しつつ、遊技性の向上を図ることが可能となる。
<リール110の停止順判定>
図6、図7を用いて説明したように、本実施形態では、操作態様に応じて、入賞可能な当選役が異なる複数の当選種別(当選種別「リプレイ」、当選種別「打順ベル」、当選種別「打順チャンス」、当選種別「共通3枚」、当選種別「共通1枚」)が採用されている。したがって、スロットマシン100では、少なくとも、遊技者がストップスイッチ120を操作した操作順を特定し、その操作順に応じて、払出枚数やAT演出状態への移行抽選等、様々な遊技利益を決定しなければならない。
例えば、本実施形態のような3つのリール110を回転制御する場合、打順1~6の6通りの操作順のいずれで操作されたのかを特定しなければならない。また、例えば、4つのリール110を回転制御する場合、打順1~24の24通りの操作順のいずれで操作されたのかを特定しなければならない。
ただし、図6における当選領域8~31の当選種別「打順ベル」のように、複数の打順(ここでは打順1、2)に対する遊技利益(例えば、当選役「1枚役」の入賞、および、AT演出状態への移行に関する抽選)が共通し、他の打順(ここでは打順3~6)ではそれぞれ遊技利益が異なる(例えば、正解役(特定役)である当選役「15枚役」または当選役「1枚役」の入賞)場合がある。このように操作順によって遊技利益が異なるのは、非AT演出状態において、遊技者に所定の操作順(打順1、2)で操作させることで、払出枚数の少ない当選役(当選役「1枚役」)を共通して入賞させ、単位遊技当たりの期待獲得枚数を低減し、AT演出状態において、補助演出を行い、払出枚数の多い正解役である当選役(当選役「15枚役」)を入賞させ、大きな遊技利益を与えるという仕様を採用しているからである。
操作順によって遊技利益が異なる場合、遊技者がストップスイッチ120を操作した操作順を正確に特定し、その操作順それぞれに対して遊技利益を決定する処理を準備しなければならない。以下、図24のステップS240-35で示した滑りコマ数取得処理における、操作順に応じて停止制御に必要なデータを設定する逆押しデータ設定処理(SET_RIGモジュール)を挙げて、操作順に対応する処理の一例を具体的に説明する。メインCPU200aは、メインROM200bからプログラムを読み出し、読み出したプログラムを遂行して逆押しデータ設定処理を実行する。
なお、ここでは、メインCPU200aとして、Z80系CPUをベースとするエルイーテック(LETech)社が販売するマイクロプロセッサを用いている。メインCPU200aは、プログラムを遂行するために、8ビットのレジスタ(Q、U、A、F、B、C、D、E、H、L)と、16ビットのレジスタ(IX、IY、SP)を有している。かかるレジスタには、表レジスタと、裏レジスタとがある。メインCPU200aは、Fレジスタにおけるレジスタバンク指定レジスタRBの示すレジスタバンクの表レジスタのみにアクセスでき、裏レジスタにはアクセスできない。Uレジスタは、遊技機用拡張仕様の8ビット専用レジスタである。Aレジスタは、演算処理やデータ転送に使う8ビットのアキュムレータである。Fレジスタは、各種演算結果を保持する8ビットのフラグレジスタである。なお、Fレジスタは、AレジスタとペアレジスタAFを構成する。また、Bレジスタ、Cレジスタ、Dレジスタ、Eレジスタ、Hレジスタ、Lレジスタは、8ビットの汎用レジスタであり、それぞれ予め組み合わせが定められている16ビットのペアレジスタBC、DE、HLを構成する。IXレジスタ、IYレジスタは、インデックスアドレッシング用16ビット専用レジスタである。SP(スタックポインタ)レジスタは、16ビットであり、スタックポインタとなるアドレスを格納する。
図35は、逆押しデータ設定処理(SET_RIGモジュール)を説明するための当選種別抽選テーブルを示す図であり、図36は、逆押しデータ設定処理のフローチャートであり、図37は、逆押しデータ設定処理に関する具体的なコマンドの一例を示した図であある。かかる図36の説明におけるステップSの数値は、本図の説明においてのみ用いることとする。
図35に示すように、仮に、当選領域8~31において当選種別「打順ベル」が設定されている例を挙げて説明する。ここでは、当選領域8~31において、打順1を正解操作態様(特定操作態様)とする当選種別「打順ベル」(例えば、当選種別「ベルA1」)、打順2を正解操作態様とする当選種別「打順ベル」(例えば、当選種別「ベルB1」)、打順3を正解操作態様とする当選種別「打順ベル」(例えば、当選種別「ベルC1」)、打順4を正解操作態様とする当選種別「打順ベル」(例えば、当選種別「ベルD1」)、打順5を正解操作態様とする当選種別「打順ベル」(例えば、当選種別「ベルE1」)、打順6を正解操作態様とする当選種別「打順ベル」(例えば、当選種別「ベルF1」)の順に配置し、その配置順を4回繰り返して(当選領域8~13、当選領域14~19、当選領域20~25、当選領域26~31)配置している。したがって、同一の正解操作態様に対応する当選領域の値、例えば、当選領域8、14、20、26を6で除算すると、その余りが等しくなる。
また、当該SET_RIGモジュールを実行する際に、Aレジスタには、当選種別抽選により当選した当選領域の値(停止制御番号)が保持されている。また、アドレス「_STP_ORD」には、操作値(回胴停止打順)が保存されている。図35~図37の例において、操作値は、ストップスイッチ120a、120b、120cを操作した操作順を一意に特定可能な識別子であり、打順1=操作値「0」、打順2=操作値「1」、打順3=操作値「2」、打順4=操作値「3」、打順5=操作値「4」、打順6=操作値「5」で表されるとする。かかる逆押しデータ設定処理では、遊技者が実際に操作した操作順と、当選種別抽選により当選した当選領域の正解操作態様とが等しいか否か判定し、操作順と正解操作態様とが等しい場合に、正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理を実行している。
ここでは、図36に示すように、メインCPU200aは、当選種別抽選により当選した当選領域の値が当選種別「打順ベル」を示す当選領域8~31に含まれるか否か判定する(S1)。その結果、当選領域8~31に含まれていれば(S1におけるYES)、メインCPU200aは、ステップS2に移行し、含まれていなければ(S1におけるNO)、メインCPU200aは、当該プログラムを呼び出した元のプログラムに戻る。具体的に、図37の1行目のコマンド「SUB 8」によって、Aレジスタに保持された当選種別抽選により当選した当選領域の値から固定値「8」を減算する。そして、2行目のコマンド「CP 31-8+1」によって、減算されたAレジスタの値と24(31-8+1)とを比較する。かかるコマンドでは、Aレジスタの値が8未満であれば、コマンド「SUB 8」によってAレジスタの値が負の値になり、1バイト値としてみると24より大きくなる。したがって、減算されたAレジスタの値が8未満であれば、コマンド「CP 31-8+1」によってFレジスタのキャリーフラグが立たない。また、Aレジスタの値が31より大きい場合も、コマンド「CP 31-8+1」によってキャリーフラグが立たない。そして、3行目の「RET NC」によって、キャリーフラグが立っていなければ、1段上のルーチンに戻る。
次に、図36に示すように、メインCPU200aは、当選種別抽選により当選した当選領域の値から8が減算された値を6で除算する(S2)。具体的に、図37の4行目のコマンド「DIV C,A,6」によって、Aレジスタの値を6で除算し、その商をAレジスタに、余りをCレジスタに保持する。ここで、当選領域の値が8の場合、8を減算して6で除算すると余りは0となる。同様に、当選領域の値が9、10、11、12、13の場合、8を減算して6で除算すると、それぞれ余りは1、2、3、4、5となる。そうすると、その当選領域の当選種別「打順ベル」の正解操作態様を示す操作順の操作値(0~5)と等しくなる。
続いて、図36に示すように、メインCPU200aは、除算した余りと操作値とを比較する(S3)。除算した余りと操作値とが一致していれば(S3におけるYES)、正解操作態様により操作されたとして、メインCPU200aは、正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理を実行し(S4)、除算した余りと操作値とが一致していなければ(S3におけるNO)、メインCPU200aは、ステップS4を省略して、不正解操作態様による操作が実行されたことに対応する他の処理(S5)に移行する。具体的に、図37の5行目のコマンド「CPQ C,(LOW _STP_ORD)」によって、Qレジスタの値をアドレスの上位1バイトとし、アドレス「_STP_ORD」の下位1バイトの値をアドレスの下位1バイトとし、そのアドレスに格納された値(操作値)と、Cレジスタの値(除算の余り)とを比較する。ここで、同アドレスに格納された値と、Cレジスタの値とが一致していれば、ゼロフラグに1が立つ。6行目のコマンド「JR NZ,SET_RIG01」によって、5行目のコマンド「CPQ C,(LOW _STP_ORD)」の減算結果がゼロではないか否か判定され、ゼロでなければ(ゼロフラグが立っていなければ)、すなわち、除算した余りと操作値とが一致していなければ、8行目の指標「SET_RIG01:」に移動し、9行目のコマンド「CALL OTHER」によって、他の処理(不正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理)が呼び出される。一方、コマンド「CPQ C,(LOW _STP_ORD)」の減算結果がゼロであれば(ゼロフラグが立っていれば)、7行目のコマンド「CALL CORRECT」によって正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理が呼び出され、その後、9行目のコマンド「CALL OTHER」によって、他の処理が呼び出される。
かかる逆押しデータ設定処理では、ステップS3により、遊技者がストップスイッチ120を操作した操作順を正確に特定し、その操作順がいずれの当選領域に対応するかを特定し、正解操作態様が操作された場合、ステップS4のように、操作順それぞれに対応する遊技利益を決定している。
ここでは、図35の当選種別抽選テーブルに示したように、全ての打順について遊技利益(正解役)が異なっているので、その操作順それぞれに対して遊技利益を決定する処理を行う。しかし、図35と異なり、図6における当選領域8~31の当選種別「打順ベル」のように、複数の打順(例えば、打順1、2)に対する遊技利益(例えば、当選役「1枚役」の入賞、および、AT演出状態への移行に関する抽選)が共通している場合においてまで、その遊技利益が共通する操作順に対し、遊技者がストップスイッチ120を操作した操作順を正確に特定し、その操作順それぞれに対して遊技利益を決定する処理を準備するとなると、その処理により、使用領域の特に制御領域が圧迫されるおそれがある。
また、図6における当選領域8~31の当選種別「打順ベル」が、正解役が入賞した場合においてのみ所定の遊技利益が付与される場合に、正解役が入賞し得ない複数の打順(例えば、打順1、2)に対してまで、その操作順それぞれに対して遊技利益を決定する処理を準備するとなると、使用領域が無駄に占有されてしまうことになる。
例えば、図37の例では、7行目のコマンド「CALL CORRECT」によって呼び出される正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理において、6通りの打順それぞれに対応させて、正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理が準備されている場合、正解役が入賞し得ず、かつ、遊技利益が共通する操作順(例えば、打順1、2)に対し、不要かつ共通する処理が重ねて記述されることになり、使用領域が無駄に占有されてしまう。
そこで、本実施形態では、遊技利益が共通する操作順については、その特定および処理を共通化させることで、処理を簡略化する。また、遊技利益が共通する操作順に対しては遊技利益を決定する処理が不要な場合、遊技利益を決定する処理へ移行させない。こうして、遊技制御処理を行うための制御領域の容量を確保する。
図38は、逆押しデータ設定処理の他の例のフローチャートであり、図39は、逆押しデータ設定処理に関する具体的なコマンドの一例を示した図である。かかる図38の説明におけるステップSの数値は、本図の説明においてのみ用いることとする。
ここでは、図6に示すように、本実施形態の当選領域8~31において当選種別「打順ベル」が設定されている例を挙げる。具体的に、当選領域8~31において、打順3を正解操作態様とする当選種別「打順ベル」(例えば、当選種別「打順ベルA青1」)、打順4を正解操作態様とする当選種別「打順ベル」(例えば、当選種別「打順ベルA青2」)、打順5を正解操作態様とする当選種別「打順ベル」(例えば、当選種別「打順ベルA青3」)、打順6を正解操作態様とする当選種別「打順ベル」(例えば、当選種別「打順ベルA青4」)の順に配置し、その配置順を6回繰り返して配置している。したがって、同一の正解操作態様に対応する当選領域の値、例えば、当選領域8、12、16、20、24、28を4で除算すると、その余りが等しくなる。
また、当該SET_RIGモジュールを実行する際に、Aレジスタには、当選種別抽選により当選した当選領域の値が保持されている。また、アドレス「_STP_ORD」には、操作値が保存されている。操作値は、ストップスイッチ120a、120b、120cを操作した操作順を一意に特定可能な識別子である。ただし、図35~37の例と異なり、図38、39の例において、打順1および打順2=操作値「0」、打順3=操作値「1」、打順4=操作値「2」、打順5=操作値「3」、打順6=操作値「4」で表されている。すなわち、遊技利益が共通する操作順(打順1、2)を1の操作値「0」で管理する。
ここでは、図38に示すように、メインCPU200aは、当選種別抽選により当選した当選領域の値が当選種別「打順ベル」を示す当選領域8~31に含まれるか否か判定する(S1)。その結果、当選領域8~31に含まれていれば(S1におけるYES)、メインCPU200aは、ステップS2に移行し、含まれていなければ(S1におけるNO)、メインCPU200aは、当該プログラムを呼び出した元のプログラムに戻る。具体的に、図39の1行目のコマンド「SUB 8」によって、Aレジスタに保持された当選種別抽選により当選した当選領域の値から固定値「8」を減算する。そして、2行目のコマンド「CP 31-8+1」によって、減算されたAレジスタの値と24(31-8+1)とを比較する。かかるコマンドでは、Aレジスタの値が8未満であれば、コマンド「SUB 8」によってAレジスタの値は負の値になり、1バイト値としてみると24より大きくなる。したがって、減算されたAレジスタの値が8未満であれば、コマンド「CP 31-8+1」によってFレジスタのキャリーフラグが立たない。また、Aレジスタの値が31より大きい場合も、コマンド「CP 31-8+1」によってキャリーフラグが立たない。そして、3行目の「RET NC」によって、キャリーフラグが立っていなければ、1段上のルーチンに戻る。
次に、図38に示すように、メインCPU200aは、当選種別抽選により当選した当選領域の値から8が減算された値を4で除算する(S2)。具体的に、図39の4行目のコマンド「DIV C,A,4」によって、Aレジスタの値を4で除算し、その商をAレジスタに、余りをCレジスタに保持する。ここで、当選領域の値が8の場合、8を減算して4で除算すると余りは0となる。同様に、当選領域の値が9、10、11の場合、8を減算して4で除算すると、それぞれ余りは1、2、3となる。これは、その当選領域の当選種別「打順ベル」の正解操作態様を示す操作値(1、2、3、4)から1だけ減算した値と等しくなる。
続いて、図38に示すように、メインCPU200aは、第1停止されたリール110が左リール110aであるか否か判定する(S3)。その結果、左リール110aであれば(S3におけるYES)、メインCPU200aは、1段上のルーチンに戻り、左リール110aでなければ(S3におけるNO)、メインCPU200aは、ステップS4に移行する。具体的に、図39の5行目のコマンド「LDQ A,(LOW _STP_ORD)」によって、Qレジスタの値をアドレスの上位1バイトとし、アドレス「_STP_ORD」の下位1バイトの値をアドレスの下位1バイトとし、そのアドレスに格納された値(操作値)をAレジスタに読み出す。6行目のコマンド「RET TZ」によって、5行目のコマンド「LDQ A,(LOW _STP_ORD)」でゼロフラグが立っている場合、すなわち、操作値が0の場合、当該SET_RIGモジュールを終了して1つ上のモジュールに戻る。
図6を参照して理解できるように、本実施形態においては、正解操作態様として打順3~6しか設定されていない。したがって、打順1、2は、遊技利益が共通するだけではなく、正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理が必要ない。ここでは、操作値が0であると(操作順が打順1または打順2であると)、後段の正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理を行うことなく1段上のルーチンに戻すことで、制御領域の容量および処理負荷を削減している。また、ここでは、打順1、2を共通化した1の操作値「0」で判定しているので、6通りの打順のうち打順1であるか打順2であるかを特定する煩雑な処理を必要としない。
次に、図38に示すように、メインCPU200aは、操作値を1だけデクリメントする(S4)。具体的に、図39の7行目のコマンド「DEC A」によって、Aレジスタに保持された値が1だけデクリメントされる。上述したように、当選領域の値から8を減算して4で除算すると余りは0~3となり、その当選領域の当選種別「打順ベル」の正解操作態様を示す操作値から1だけ減算した値と等しくなる。したがって、ここでは、操作値を1だけデクリメントすることで、操作値と除算の余りとを対応させている。なお、5行目のコマンド「LDQ A,(LOW _STP_ORD)」で読み出した操作値が「0」であった場合、デクリメントした値は「-1」となるが、6行目のコマンド「RET TZ」によって、7行目のコマンド「DEC A」に処理が移行されないので問題にはならない。
続いて、図38に示すように、メインCPU200aは、除算した余りと操作値とを比較する(S5)。除算した余りと操作値とが一致していれば(S5におけるYES)、正解操作態様により操作されたとして、メインCPU200aは、正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理を実行し(S6)、除算した余りと操作値とが一致していなければ(S5におけるNO)、メインCPU200aは、ステップS6を省略して、不正解操作態様による操作が実行されたことに対応する他の処理(S7)に移行する。具体的に、図39の8行目のコマンド「CP C」によって、Aレジスタの値(操作値-1)と、Cレジスタの値(余り)とを比較する。ここで、Aレジスタの値と、Cレジスタの値とが一致していれば、ゼロフラグに1が立つ。9行目のコマンド「JR NZ,SET_RIG01」によって、8行目のコマンド「CP C」の減算結果がゼロではないか否か判定され、ゼロでなければ(ゼロフラグが立っていなければ)、すなわち、除算した余りと操作値とが一致していなければ、11行目の指標「SET_RIG01:」に移動し、12行目のコマンド「CALL OTHER」によって、他の処理が呼び出され、ゼロであれば(ゼロフラグが立っていれば)、10行目のコマンド「CALL CORRECT」によって正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理が実行される。
なお、アドレス「_STP_ORD」の操作値(0~4)は、操作順を示す1~6を1だけデクリメントし(0~5とし)、さらに、0を除く1~5について1だけデクリメントすることで生成することができる。
図36、図37の例と、図38、図39の例を比較すると、図38、図39の例では、遊技利益が共通する操作順、ここでは、打順1、2を1の操作値で管理している。したがって、打順1、2を特定するために1の操作値のみを特定すれば足り、制御領域の容量および処理負荷を削減することができる。
また、正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理を行う必要がない打順1、2を操作値「0」で管理しているので、図39の6行目のコマンド「RET TZ」のように、打順1、2を「0」というプログラム上、扱いやすい数値で特定することができ、制御領域の容量および処理負荷を削減することが可能となる。
また、図39の6行目のコマンド「RET TZ」によって、打順1、2を排除し、打順3~6のみに絞った状態で、10行目のコマンド「CALL CORRECT」を実行することができるので、コマンド「CALL CORRECT」によって呼び出されるプログラムに、打順1、2に対応する処理をいずれも記述する必要がなくなり、制御領域の容量および処理負荷を削減することが可能となる。
なお、ここでは、ストップスイッチ120が操作されたことで特定された操作値が、正解役(特定役)の入賞条件である正解操作態様(特定操作態様)となり得る操作順(打順3~6)を特定する操作値(「1」~「4」)であれば、コマンド「CALL CORRECT」によって呼び出される正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理(所定の処理)が実行され、正解操作態様となり得ない操作順(打順1、2)を特定する共通の操作値(「0」)であれば、コマンド「CALL CORRECT」によって呼び出される正解操作態様による操作が実行されたことに対応する処理が実行されない例を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、正解操作態様となり得る操作順(打順3~6)は、操作順それぞれを一意に特定可能な操作値で管理され、正解操作態様となり得ない操作順(打順1、2)は、共通の操作値で管理されれば足りる。例えば、正解操作態様となり得る操作順を特定する操作値(「1」~「4」)、および、正解操作態様となり得ない操作順を特定する共通の操作値(「0」)に対して、それぞれ処理が準備されていても、複数の操作順を共通の操作値で特定している分だけ、制御領域の容量および処理負荷を削減することが可能となる。
また、ここでは、遊技状態に拘わらず、非内部遊技状態およびRBB内部中遊技状態(所定の遊技状態)において共通に、特定操作態様となり得る操作順として打順3~6を挙げ、特定操作態様となり得ない操作順として打順1、2を挙げて説明した。しかし、かかる場合に限らず、ボーナスに係る複数の遊技状態(例えば、非内部遊技状態、RBB内部中遊技状態、RBB作動中遊技状態)毎に、操作順に基づく停止制御を変更する場合、それに応じて、特定操作態様となり得る操作順や、特定操作態様となり得ない操作順の対象を変更するとしてもよい。例えば、遊技状態によって、打順3~6が特定操作態様となり得、その他の打順1、2が特定操作態様となり得なかったり、打順1、2が特定操作態様となり得、その他の打順3~6が特定操作態様となり得なかったり、全打順が特定操作態様となり得たり、全打順が特定操作態様となり得なかったり等、特定操作態様となり得る打順および特定操作態様となり得ない打順を任意に設定することが可能となる。したがって、遊技状態が移行したことに応じて、所定の打順(例えば、打順3~6)が、移行前の遊技状態では特定操作態様となり得たが、移行後の遊技状態では特定操作態様となり得ないといったことも想定される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上述した実施形態では、リール110が3リール(リール110a、110b、110c)であり、これに対応して、ストップスイッチ120が3つ(ストップスイッチ120a、120b、120c)の場合を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、リール110が2つ、もしくは4つ以上であり、これに対応して、ストップスイッチ120が2つ、もしくは4つ以上となる場合にも上記の実施形態を適用できる。
また、上述した実施形態では、主制御基板200と副制御基板202とが、遊技を進行するための機能部を分担するように配したが、主制御基板200の機能部を副制御基板202に配しても、副制御基板202の機能部を主制御基板200に配してもよく、また、全ての機能部を1の制御基板に纏めて配することもできる。
また、上記した実施形態では、遊技価値としてのメダルを用いて遊技を行うようにしたが、遊技価値は電気的な情報であってもよい(所謂メダルレスであってもよい)。この場合、当選役が入賞したときに、当選役に対応する価値量を遊技者に電気的な情報で付与すればよい。
また、上述した主制御基板200および副制御基板202が行う各処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
100 スロットマシン(遊技機)
200 主制御基板
304 当選種別抽選手段
306 リール制御手段
314 演出状態制御手段

Claims (2)

  1. 特定役と他の役とが重複した当選種別であり、特定操作態様による操作が前記特定役の入賞条件として設定された選択当選種別を含む複数種類の当選種別のいずれかを当選種別抽選により決定する当選種別抽選手段と、
    スタートスイッチの操作に基づき、複数種類の図柄がそれぞれ配列された複数のリールを回転制御し、回転しているリールに対応するストップスイッチの操作に応じ、前記当選種別抽選手段の抽選結果に基づいて、操作された前記ストップスイッチに対応するリールをそれぞれ停止制御するリール制御手段と、
    を備え、
    前記ストップスイッチの操作順は複数通りあり、
    少なくとも所定の遊技状態において、
    前記特定操作態様となり得る操作順は、前記操作順それぞれを一意に特定可能な操作値で管理され、
    前記特定操作態様となり得ない操作順は、共通の操作値で管理される遊技機。
  2. 前記ストップスイッチが操作されたことで特定された操作値が、前記特定操作態様となり得る操作順を特定する操作値であれば、所定の処理が実行され、前記特定操作態様となり得ない操作順を特定する共通の操作値であれば、前記所定の処理が実行されない請求項1に記載の遊技機。
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