JP7141099B2 - 設計パラメータ評価支援方法及びそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、設計パラメータ評価支援方法に関し、より詳しくは、製品の複数の種類の設計パラメータの最適な設計パラメータ値の範囲の探索を支援するための、コンピュータで実施される設計パラメータ評価支援方法に関する。
品質工学は、ロバストな最適設計解を算出するための有効な手法であり、近年、幅広く使用されるようになってきた。品質工学は、タグチメソッドとも呼ばれる手法であり、開発設計段階のパラメータ設計を行うための手法を含んでいる。そのための典型的な方法は以下の通りである。すなわち、まず、製品の各種の設計パラメータの内のシミュレーションに用いられる入力パラメータに対して、その成立範囲をいくつかの水準という段階で分割した入力パラメータ値を準備する。そして各種の設計パラメータの分割された入力パラメータ値に対して、直交表という、ある水準のすべての組み合わせがどの2列においても同じ回数だけ現れる配列を使用して、分割された入力パラメータ値を配列に従っていずれかの水準に割り当てた入力パラメータ値組み合わせを準備する。そして、その入力パラメータ値組み合わせによる実験を行うために、その入力パラメータ値組み合わせをシミュレーションツールなどに入力してシミュレーションを実施する。シミュレーションでは、設計目的に応じた所定の最適化対象の性能の良否を表わす目的関数の値を求め、それを要因効果図などを利用して最適化のための傾向を可視化し、重要な入力パラメータを見つけ出し、それに基づき、入力パラメータ値の最適化作業を進めることとなる。
なお、シミュレーションにおいては、各種の設計パラメータの内の入力パラメータを、設計により制御できる設計因子の入力パラメータ群と、設計によっては制御できないノイズ因子の入力パラメータ群とに分けることもある。この場合、設計因子のパラメータ群の入力パラメータ値及びノイズ因子のパラメータ群の入力パラメータ値のそれぞれに、異なる直交表を使用して、それぞれの入力パラメータ値組み合わせを準備する場合もある。典型的には、設計因子のパラメータ群の入力パラメータ値組み合わせと、ノイズ因子のパラメータ群の入力パラメータ値組み合わせとをかけ合わせた直積の実験に基づくシミュレーションが実行される。
設計業務では、外乱のような様々な要因により、最初に設定した最適設計値どおりに設計が進まないことが多いため、設計のやり直し(手戻り)が発生することが多い。このような設計業務における後工程の手戻りを減少させることが望まれていた。従来の品質工学は、ある程度、設計解が安定し、理想的な機能が明確になっている対象の設計に使用されることが多く、その場合には有用な方法であった。ただし、この場合においても、パラメータ間の交互作用が強く現れる範囲については、設計範囲を検討して安定した領域を捜す必要があった。このように、従来の品質工学の手法によっても、最適化された設計解を安定的に得ることは困難であった。
従来の技術として、モデルのパラメータを効率的に探索するために、モデル出力と実機の出力の誤差を計算し、誤差が閾値以内でなければ、品質工学を適用し求めた各パラメータ毎の要因効果(例えば、2つの探索点における誤差の勾配)から勾配ベクトルを計算し、求められた勾配ベクトルに基づきパラメータの修正量を計算する手法などがあった(特許文献1)。この手法によれば、2つの探索点における誤差の勾配からパラメータの修正量を決定するため、ローカル最適点に収束する可能性を低くして最適値の探索が行えるとされている。しかし、この手法によっても、最適値の探索を行うためには、各パラメータ毎の要因効果を検討する必要があり、最終的には、職人的な判断により最適化を実施する必要がある。すなわち、最適化された設計解を安定的に得ることは、やはり困難である。
特開2007-257380号公報
上述のように、従来の品質工学の手法によれば、最適化された設計解を安定的に得ることは困難であった。従来の技術では、設計において、後工程での変化がある範囲を超えて広がる可能性があり、その場合には前工程に戻らざるを得なかった。これは、設計を短時間で行うためには大きな障害であった。本発明では、最適設計解を直接求めようとすることの限界を認識し、設計目的を満たす最適な入力パラメータ値そのものではなく、設計目的を満たす入力パラメータ範囲を算出することで、そのような従来技術の限界を超えることを意図したものである。本発明は、あらかじめ複数の目的関数を満足できるパラメータ範囲を算出する事によって、設計の手戻りをより効果的に防止することができるようにすることを意図したものでもある。
本発明は、設計パラメータ評価支援方法であって、それぞれの入力パラメータ値の初期範囲を所定の水準数の段階で分割した水準毎の入力パラメータ値を直交表に従って組み合わせることにより所定数の入力パラメータ値組み合わせを設定し、入力パラメータ値組み合わせのそれぞれに基づいてシミュレーションを実施した結果の複数の設計目的のそれぞれに対応する出力パラメータ値から複数の設計目的のそれぞれに対して設定した目標に対するスコアを求め、ここで、そのスコアは、設計目的の目標が出力パラメータを高いものとする場合は、出力パラメータ値の偏差値であり、設計目的の目標が出力パラメータを低いものとする場合は、出力パラメータ値の、出力パラメータ値の最大値からの差の偏差値である、ことを特徴とする。
本発明は、さらに、複数の設計目的のそれぞれに対応する出力パラメータの出力パラメータ値から求められたスコアを複数の設計目的のすべてに対して合計することにより合計スコアを求めるように構成できる。本発明は、さらに、合計スコアに基づいて、入力パラメータ値組み合わせの順位付けを行うように構成できる。本発明は、さらに、合計スコアを算出する際に、入力パラメータ値組み合わせのそれぞれにおけるスコアを設計目的のそれぞれに応じた重みを乗じた上で合計することにより合計スコアを求めるように構成できる。本発明は、さらに、入力パラメータ値組み合わせを合計スコアの高い順番から所定の数だけ選択し、選択された入力パラメータ値組み合わせの和集合の範囲を入力パラメータ値の新たな初期範囲として設定するように構成できる。本発明は、さらに、入力パラメータ値の新たな初期範囲に基づいて、入力パラメータ値組み合わせの設定、スコアの算出、及び順位付け、を反復するように構成できる。
本発明は、さらに、入力パラメータのそれぞれは、制御因子の入力パラメータとノイズ因子の入力パラメータのいずれかに分類されるものであり、直交表は、制御因子の入力パラメータのための第1の直交表とノイズ因子の入力パラメータのための第2の直交表とからなり、入力パラメータ値組み合わせは、制御因子の入力パラメータについては第1の直交表に従って設定され、ノイズ因子の入力パラメータについては第2の直交表に従って設定されるものであり、シミュレーションは、制御因子の入力パラメータの入力パラメータ値組み合わせと、ノイズ因子の入力パラメータの入力パラメータ値組み合わせの直積に対して実行される、ように構成できる。本発明は、さらに、直交表は5水準以上であるように構成できる。本発明は、設計パラメータ評価支援方法を実行する設計パラメータ評価支援装置や、設計パラメータ評価支援方法をコンピュータに実行させるための設計パラメータ評価支援プログラムとしても把握できる。
本発明は、複数の設計目的のそれぞれに対応する出力パラメータ値から複数の設計目的のそれぞれに対して設定した目標に対する、偏差値を利用したスコアを求めるように構成したため、出力パラメータの種類にかかわらず設計目的の目標の達成度を表わす指標であるスコアに基づき、簡便かつ安定的に、最適化された設計解である入力パラメータ値組み合わせの範囲を探索することが可能となるという効果を有する。
本発明は、スコアを複数の設計目的のすべてに対して合計することにより合計スコアを求めるように構成した場合は、合計スコアの数値により、すべての種類の入力パラメータを考慮した設計目的の目標の達成度を表わすことができるという効果を有する。本発明は、合計スコアに基づいて入力パラメータ値組み合わせの順位付けを行うように構成した場合は、すべての種類の入力パラメータを考慮した設計目的の目標の達成度の高い順番に実験を選択することができるという効果を有する。本発明は、合計スコア算出する際に重み付けを行うように構成した場合は、特定の出力パラメータ値を重視した設計パラメータの範囲の探索を行うことができるようになるという効果を有する。本発明は、入力パラメータ値組み合わせを合計スコアの高い順番から所定の数だけ選択し、選択された入力パラメータ値組み合わせの和集合の範囲を入力パラメータ値の新たな初期範囲として設定するように構成した場合は、1回目のシミュレーション結果に基づき、設計目的の目標の達成度の高い入力パラメータ値組み合わせの範囲を新たに得ることができるという効果を有する。本発明は、入力パラメータ値の新たな初期範囲に基づいて、入力パラメータ値組み合わせの設定、スコアの算出ステップ、及び順位付けステップ、を反復するように構成した場合は、設計目的の目標の達成度の高い入力パラメータ値組み合わせに基づいて2回目以降のシミュレーションを実施し、設計目的の目標の達成度のさらに高い入力パラメータ値組み合わせの範囲を得ることができ、簡便かつ安定的に、より最適化された設計解である入力パラメータ値組み合わせの範囲を探索することが可能となるという効果を有する。
本発明は、制御因子に加えてノイズ因子の入力パラメータを使用することにより、設計者の操作できないパラメータを考慮した上で、最適化された設計解である入力パラメータ値組み合わせの範囲を探索することが可能となるという効果を有する。
設計パラメータ評価支援装置100の構成を示すブロック図である。 設計パラメータ評価支援装置100の動作フローを示す動作フロー図である。 設計パラメータ評価支援装置100の動作フローを示す動作フロー図である。 設計モデルの概要を示す図である。 初期範囲の制御因子パラメータの具体例及び出力パラメータの種類を示す表である。 L121直交表に基づいた入力パラメータ値組み合わせの例を示す表である。 ノイズ因子の入力パラメータの具体例を示す表である。 ノイズ因子の入力パラメータ組み合わせの例を示す表である。 制御因子とノイズ因子の直積の入力パラメータ組み合わせの例を示す表である。 制御因子とノイズ因子の直積の入力パラメータ値組み合わせに対するシミュレーション結果の例を示す表である。 制御因子の入力パラメータ値組み合わせに対するシミュレーション結果の例を示す表である。 シミュレーション結果により入力パラメータ値組み合わせを順位付けした例を示す表である。 シミュレーション結果のプロット図である。 入力パラメータ値の新たな初期範囲を設定する方法の説明図である。 新たな初期範囲の制御因子パラメータの具体例を示す表である。 新たな入力パラメータ値組み合わせに基づくシミュレーション結果のプロット図である。
(用語の説明)
「設計パラメータ」は、シミュレーション(ツール)に入出力される項目を意味し、設計のためのパラメータの種類のことである(例えば、比例(kp)、積分(ki)、車間距離(目標値)、など)。
「入力パラメータ(群)」とは、設計パラメータのうち、シミュレーションのために入力されるものの一群を意味する(例えば、入力パラメータとしては、比例(kp)、積分(ki))。
「出力パラメータ(群)」とは、設計パラメータのうち、シミュレーション結果として出力されるものの一群を意味する(例えば、出力パラメータとしては、車間距離(目標値))。
「パラメータ値」は実際にパラメータに設定される具体的な値(例えば、1,0.01、など)である。「入力パラメータ値」は実際に入力パラメータに設定される具体的な値であり、「出力パラメータ値」は実際に出力パラメータに設定される具体的な値である。
「制御因子」、「ノイズ因子」は、それぞれ、入力パラメータ(群)を性質によって2つに分けたものである。ノイズ因子は誤差因子と呼ばれることもある。一般的には、「制御因子」は設計者が操作できるものであり、「ノイズ因子」は設計者が操作できない外乱、誤差、とされる。
「パラメータ値範囲」は、あるパラメータに対して与えられるパラメータ値の最大値と最小値である。設計製図において公差(基準値±公差)と呼ばれるものと類似の概念である。
「水準」は、パラメータ範囲を複数のレベルに分割したときのそれぞれのレベルであり、「水準数」は、そのような水準の数、すなわちパラメータ範囲を分割する数である。
「直交表」は、実験計画法で使用される表であり、入力パラメータと水準の組み合わせにより、シミュレーションを行うための実験の条件を作成するための表である。「直交表」においては、ある水準のすべての組み合わせがどの2列においても同じ回数だけ現れる。直交表は、生成される実験の数によって、L18、L36、L121などの種類がある。
「入力パラメータ値組み合わせ」は、直交表によって規定される水準に入力パラメータ値を組み合わせたものであり(例えば、p001、p005、などと名前を付けられたパラメータの集合)、実験の条件を定めるものである。「入力パラメータ値組み合わせ」により定められる実験の条件に基づいてシミュレーションを行うことになる。「入力パラメータ組み合わせ」は、直交表の種類により、所定の数だけ生成される(例えば、L18なら18個、L36なら36個、L121なら121個)。
「直交実験」は、直交表により作成される入力パラメータ組み合わせのそれぞれを入力パラメータとして実施されることになる実験の全体である。なお、実験と実験をかけ合わせて新たな実験を作成する場合もあり、例えば、制御因子の実験とノイズ因子の実験をかけ合わせること(直積)によって新たな実験の集合である直積実験を作成することができる。
「目的関数」は、シミュレーションを実施した結果である出力パラメータであって、設計目的に応じた目標の達成度の指標となる出力パラメータである。目標としては、出力パラメータ値が大きいほど望ましい、出力パラメータ値が小さいほど望ましい、などがある。
「最適化」は、目的関数を満足できる入出力パラメータ値を算出することである。
「多目的最適化」は、複数の目的関数を満足できるパラメータ値を算出することである。
(設計パラメータ評価支援装置100の構成)
これから図面を参照し、本発明の一実施形態である設計パラメータ評価支援装置100を、図面を参照しながら説明する。設計パラメータ評価支援装置100が動作することにより、製品の複数の種類の設計パラメータの最適な設計パラメータ値の探索を支援するための設計パラメータ値評価支援方法が実施される。まず、設計パラメータ評価支援装置100の構成について説明する。図1は、設計パラメータ評価支援装置100の構成を示すブロック図である。設計パラメータ評価支援装置100は、大きく、主演算回路101、メモリ102、インターフェイス121から構成される。設計パラメータ評価支援装置100は、典型的には、所与のプログラムを実行するパーソナルコンピュータの携帯である。主演算回路101は、プロセッサ、一時メモリ等から構成され、プログラムを実行することにより各種の演算やフロー制御を行う回路であり、典型的にはCPUとRAMとから構成されるマイクロコンピュータである。メモリ102はプログラム等のデータを記憶する構成であり、典型的にはフラッシュROMやHDDである。メモリ102には、設計パラメータ評価支援プログラム111が記憶される。設計パラメータ評価支援プログラム111は、本発明の設計パラメータ評価支援装置100の入力パラメータの評価を支援するための機能を実現するためのコンピュータプログラムである。メモリ102には、設計パラメータ評価支援装置100の必須の構成ではないが、製品シミュレーションプログラム112が記憶される。製品シミュレーションプログラム112は、製品を規定する入力パラメータ値組み合わせに基づき、製品のシミュレーションを行い、設計目標に関連する所定の出力パラメータを出力する機能を実現するためのコンピュータプログラムである。インターフェイス121は、設計パラメータ評価支援装置100と他の構成を接続するための回路であり、典型的にはインターフェイスICである。設計パラメータ評価支援装置100には、インターフェイス121を介して、ディスプレイ131、キーボード132などの入出力デバイスが接続される。
(設計パラメータ評価支援装置100の動作)
次に、設計パラメータ評価支援装置100の動作について説明する。図2及び図3は、設計パラメータ評価支援装置100の動作を示す動作フロー図である。動作説明においては、具体的な実施例として以下のような設計モデルを使用する。図4は、設計モデルの概要を示す図である。設計モデルとしては、前方車両が一定速度(時速30km/h)で走行している場合に、それと所定の車間距離(初期値は30m)を保って走行している自車両が、車間距離を小さくするための、車間距離に基づくアクセル開度のPID制御を設計するというモデルを採用した。そして、その際の設計目的は、「最小の車間距離が2m以上で大きいほどよい」かつ「最大速度40km/h以下で小さいほどよい」という条件の下で、典型的には「車間距離を30mから5m」にする制御を「制御間隔0.5秒」で実行するというものである。
(動作-入力パラメータの設定)
入力パラメータを最適化するために、まず、製品の設計のための、複数の種類の入力パラメータの各パラメータ値の初期範囲を設定する(ステップS101)。すなわち、ユーザが複数の種類の入力パラメータの各入力パラメータ値の技術的な成立範囲を初期範囲として定め、設計パラメータ評価支援装置100にキーボード132などを使用して入力する。初期範囲を設定は様々な方法によって行うことができ、例えば、そのような各入力パラメータ値の技術的な成立範囲を入力パラメータの種類毎にメモリ102にあらかじめ記憶させておき、それを読み出すことによって設定させてもよい。実施例に基づく具体的な動作は以下の通りである。設計パラメータとして、まず、制御因子パラメータについて説明する。図5は、制御因子パラメータの具体例及び出力パラメータの種類を示す表である。図5の上段には、設計者が自由に設定できる制御因子パラメータの種類及びそのパラメータ範囲が示されている。その制御因子パラメータが、最適値を求めるべき入力パラメータである。図5の上段には、PID制御の比例の係数(ゲイン)である「比例(kp)」、PID制御の積分の係数(ゲイン)である「積分(ki)」、PID制御の微分の係数(ゲイン)である「微分(kd)」という3種類の係数(ゲイン)が制御因子である入力パラメータの種類として示されている。そして、図5の上段には、比例(kp)については1(#1)から3(#11)までが初期範囲であり、積分(ki)については0(#1)から0.02(#11)までが初期範囲であり、微分(kd)については10(#1)から30(#11)までが初期範囲であることが示されている。なお、図5の下段には、入力パラメータに基づいてシミュレーションを行った結果の出力パラメータの種類が示されている。それらは、最大の車間距離である「車間距離(max)」、最小の車間距離である「車間距離(min)」、最大の速度である「速度(max)」、最小の速度である「速度(min)」、最大の加速度である「加速度(max)」、最小の加速度である「加速度(min)」である。
(動作-直交表を使用した入力パラメータ値組み合わせの設定)
次に、多水準の適切な直交表を選択し、パラメータ値を水準数の段階で分割する(ステップS102)。すなわち、すなわち、ユーザがパラメータ数(因子数)や水準数に基づき適切な多水準の直交表を選択し、その選択を設計パラメータ評価支援装置100に入力する。多水準とは、典型的には、5水準以上の水準数である。その理由は、5水準以上で実験を行うと、ほとんどの場合で、結果を最適なパラメータ範囲に集束させることができることが確認できたからである。なお、2水準や3水準の低水準の直交表は、一般的なタグチメソッドで使用されることが多いが、本発明においては、そのような低水準の直交表では、結果を最適なパラメータ範囲に集束させることが難しかった。直交表は、その種類によって、パラメータ数(因子数)の最大値、水準数が決まっているため、入力パラメータの種類の数が決まれば、直交表の種類を絞ることができる。そして、その直交表の中で、計算量が過大にならない範囲で大きい水準数を有する直交表を選択すると好適である。直交表は、典型的にはユーザが設定するが、設計パラメータ評価支援装置100が、入力パラメータの種類の数に基づいて、適切な直交表を選択したり、選択肢を表示したりするように構成してもよい。実施例に基づく具体的な動作は以下の通りである。この実施例では、計算量が過大にならない範囲の大きい水準数である11水準のL121直交表が選択された。最適化される入力パラメータは比例(kp)、積分(ki)、微分(kd)の3種類であり、L121直交表の因子数である12以下であるため、L121直交表を適用可能である。図5の上段には、3種類の入力パラメータの初期範囲のパラメータ値が#1から#11の11水準で等間隔に分割された入力パラメータ値が示されている。設計パラメータ評価支援装置100は、L121直交表が選択されると、それの水準数11に基づき、初期範囲の入力パラメータ値の上限と下限の間を10(=11-1)個の境界で等間隔に分割し、11個の入力パラメータ値を生成する。
次に、水準毎のパラメータ値を直交表に従って組み合わせて入力パラメータ値組み合わせを設定する(ステップS103)。すなわち、選択された直交表に対応する因子と水準の組み合わせがメモリ102に記憶されており、入力パラメータの種類を因子に対応させ、分割された入力パラメータ値をそれぞれの水準に対応させることによって、パラメータ値と水準の組み合わせである入力パラメータ値組み合わせを生成する。入力パラメータ値組み合わせの数は、選択された直交表に対応する実験の数であり、これにより直交実験が生成される。生成された入力パラメータ値組み合わせは設計パラメータ評価支援装置100の主演算回路101の一時メモリにテーブル状のデータとして記憶され、次のステップで利用される。実施例に基づく具体的な動作は以下の通りである。図6は、L121直交表に基づいた入力パラメータ値組み合わせの例を示す表である。L121直交表であるため、入力パラメータ値組み合わせ、すなわち実験の数は、実験IDがp001からp121までの121個である。図6において、それぞれの入力パラメータ値組み合わせは実験IDで区別されており、比例(kp)、積分(ki)、微分(kd)の入力パラメータについて、それぞれの入力パラメータ値組み合わせの具体的数値が図6の表に示されている。
上述のステップS102からS103によって、入力パラメータのそれぞれの入力パラメータ値の初期範囲を所定の水準数の段階で分割した水準毎の入力パラメータ値を直交表に従って組み合わせることにより所定数の入力パラメータ値組み合わせを設定する入力パラメータ値組み合わせ設定ステップが実施されることとなる。
(動作-ノイズ因子の考慮)
なお、比例(kp)、積分(ki)、微分(kd)以外にシミュレーションに必要なパラメータとして、車間距離に基づいてアクセル開度を制御する時間的な間隔である「制御間隔」、車間距離を差制御により縮める際の目標の距離である「車間距離:目標値」、制御開始時の車間距離である「車間距離:初期値」などがある。これらの値は、例えば、それぞれ0.5秒、5m、30mなどと、最も想定されうる状況に近いと考えられる定数を採用し、それをシミュレーションに用いてもよい。しかし、実際の運用においては、運転者が車間距離を縮めようとする場合において、制御間隔、車間距離:目標値、車間距離:初期値の値は、運転者の意図や感覚や交通状況などの要因により、様々な値を取り得る。それらの値は設計者が操作できない性質のものである。従って、それらは運用により値が変化しうるものであり、ノイズ因子の入力パラメータとしてシミュレーションで使用すると、さらに精密なシミュレーションが行える。本実施例では、ノイズ因子も考慮したシミュレーションを実施した。
図7は、ノイズ因子の入力パラメータの具体例を示す表である。図7には、設計者が自由に設定できないノイズ因子パラメータの種類及びそのパラメータ範囲が示されている。図7には、制御間隔、車間距離:運用値、車間距離:初期値の3種類のノイズ因子パラメータのそれぞれを、#1から#3の3水準のパラメータ値に分割したことが示されている。制御間隔は0.3s、0.5s、0.7sに、車間距離:目標値は5m、10m、15mに、車間距離:初期値は30m、35m、40mに分割されている。
図8は、ノイズ因子の入力パラメータ組み合わせの例を示す表である。ノイズ因子の入力パラメータに対しては、L9直交表により、それぞれ9個の入力パラメータ値組み合わせを生成する。それぞれ3つに分割された、制御間隔、車間距離:目標値、車間距離:初期値に基づき、L9直交表に従って、実験IDがo001からo009までの9個の入力パラメータ値組み合わせを設定した。シミュレーションは、制御因子の121個の入力パラメータ値組み合わせとノイズ因子の9個の入力パラメータ値組み合わせの直積である121×9=1089個の直積の入力パラメータ値組み合わせに対して実行することになる。
図9は、制御因子とノイズ因子の直積の入力パラメータ組み合わせの例を示す表である。121個の入力パラメータ値組み合わせのそれぞれに対し、9個のノイズ因子の入力パラメータ値組み合わせを組み合わせることによって直積を求め、121×9=1089個の直積入力パラメータ値組み合わせを設定する。実験IDは、制御因子の実験IDにノイズ因子の実験IDを組み合わせたものである。この直積入力パラメータ値組み合わせで実験を行い、1つの制御因子の入力パラメータ値組み合わせに対する実験の結果として、それと9個のノイズ因子の入力パラメータ値組み合わせと組み合わせられた9つの直積の入力パラメータ値組み合わせによる実験の結果の平均値や最悪値などとすることができる。なお、直積の入力パラメータ値組み合わせによる実験の結果の平均値は、一般に感度と呼ばれている指標である。
このように、制御因子に加えてノイズ因子を考慮する場合、入力パラメータのそれぞれは、制御因子の入力パラメータとノイズ因子の入力パラメータのいずれかに分類されるものであり、直交表は、制御因子の入力パラメータのための第1の直交表(上記の例ではL121直交表)とノイズ因子の入力パラメータのための第2の直交表(上記の例ではL9直交表)とからなり、入力パラメータ値組み合わせは、制御因子の入力パラメータについては第1の直交表に従って設定され、ノイズ因子の入力パラメータについては第2の直交表に従って設定されるものであり、シミュレーションは、制御因子の入力パラメータの入力パラメータ値組み合わせと、ノイズ因子の入力パラメータの入力パラメータ値組み合わせの直積に対して実行されることとなる。
(動作-シミュレーションの実施)
次に、入力パラメータ値組み合わせに従って行ったシミュレーションの出力パラメータの出力パラメータ値を取得する(ステップS104)。すなわち、設計パラメータ評価支援装置100は、それぞれの入力パラメータ値組み合わせが設計モデルに従ってシミュレーションされた結果を取得する。取得された出力パラメータ値は設計パラメータ評価支援装置100の主演算回路101の一時メモリにテーブル状のデータとして記憶され、次のステップで利用される。実施例に基づく具体的な動作は以下の通りである。まず、設計パラメータ評価支援装置100と同じ主演算回路101によって、メモリ102に記憶された製品シミュレーションプログラム112が実行されてシミュレーションのソフトウェアモジュールが形成される。シミュレーションは、そのシミュレーションのソフトウェアモジュールが機能すること、すなわち、入力パラメータを受け取り、入力パラメータを設計モデルの数式に代入してモデルの計算を行ってシミュレーションを行い、入力パラメータあるいはシミュレーション結果を設計目的に応じた出力パラメータの式に代入することによって出力パラメータが計算される。シミュレーション結果は、主演算回路101を通じて設計パラメータ評価支援装置100、具体的には、設計パラメータ評価支援プログラム111の実行によって構成されるソフトウェアモジュールに一時メモリ上の領域を経由して渡される。なお、製品シミュレーションプログラム112が設計パラメータ評価支援装置100内に記憶されている場合は、設計パラメータ評価支援装置100内でシミュレーションが行われることになる。しかしそれらは、シミュレーションを実行するソフトウェアモジュールを設計パラメータ評価支援装置100の内部のものと考えるか、設計パラメータ評価支援装置100の外部のものと考えるかの見方の違いであり、設計パラメータ評価支援装置100がシミュレーション結果を取得することができる限り、そのいずれであってもよい。実施例に基づく具体的な動作は以下の通りである。
図10は、制御因子とノイズ因子の直積の入力パラメータ値組み合わせに対するシミュレーション結果の例を示す表である。図10においては、制御因子の入力パラメータ値組み合わせとノイズ因子の入力パラメータ値組み合わせの直積の入力パラメータ組み合わせを入力パラメータとしたシミュレーションの結果が示されている。その直積実験のそれぞれに対して、車間距離(max)、車間距離(min)、速度(max)、速度(min)、加速度(max)、加速度(min)がシミュレーション結果の出力パラメータとして出力されている。なお、スコアという用語を含む3つの値は、出力パラメータそのものではなく、出力パラメータから算出したスコアである。これについては、後述する。
図2のフロー図に戻る。次に、設計目的に対応する出力パラメータの出力パラメータ値から設計目的の目標に対するスコアを算出する(ステップS105)。すなわち、設計パラメータ評価支援装置100は、それぞれの種類の出力パラメータの内、設計目的の目標(値が大きい方がいい、値が小さい方がいい、など)となる出力パラメータについて、それの出力パラメータ値を比較しやすいスコアに変換する。スコアは、偏差値を取り入れたものとし、値の大小や分散の程度に関わらず、客観的な評価ができるような指標として機能するようにしている。算出されたスコアは設計パラメータ評価支援装置100の主演算回路101の一時メモリにテーブル状のデータとして記憶され、次のステップで利用される。実施例に基づく具体的な動作は以下の通りである。
図10に示される出力パラメータにおいて、車間距離(min)、速度(max)が、それぞれ、「最小の車間距離が2m以上で大きいほどよい」かつ「最大速度が40km/h以下で小さいほどよい」という最適化の目標の対象である目的関数である。それらの最適化対象の車間距離(min)、速度(max)の出力パラメータに対しては、車間距離(min)スコア(単純)、速度(max)スコア(単純)というスコアが、出力パラメータ値に基づいて算出されている。このスコアは、偏差値を利用することにより、客観的な指標として機能するように算出された値である。このように、設計目的に対応する出力パラメータの出力パラメータ値から設計目的の目標に対するスコアが算出される。スコアの算出方法の詳細について以下に説明する。
(動作-スコアの算出)
ここで、スコアの算出方法、すなわちスコアリングによる実験結果の評価方式について説明する。実験結果を単一の目的関数で評価すれば十分な場合は、実験結果の1つの結果(1つの入力パラメータ値組み合わせに対する出力パラメータ値)について、それぞれ実験間で単純に比較することで実験の優劣を容易に評価することができる。しかし、実験結果を複数の目的関数で評価する場合には、それぞれの出力パラメータの典型的な出力パラメータ値の範囲が異なるため、大小で単純に比較することができない。そのような単純比較が適さない場合として、まず、異種の物理量を比較する場合が考えられる。例えば、燃費が低く、出力が高いことを目標とするエンジンを設計する場合には、実験で得られる燃費とエンジン出力という2つの異種の物理量を単純に加算した数値でエンジン全体の評価することはできない。それは、それらは異種の物理量であるため、加算すると物理量の意義が没却されるからである。また、他の単純比較が適さない場合として、同じ物理量であっても評価する値のオーダーが大きく異なる場合が考えられる。例えば、軌道に所定の誤差の高度以内で衛星を投入するためのロケットの運用方法の設計では、軌道の高度と誤差とは、両方とも高度という同じ物理量であるが、軌道の高度(kmオーダー)と誤差(mオーダー)では数値のオーダーが大きく異なるので、単純に加算した数値で評価すると、オーダーの大きい物理量に結果が支配されてしまい、オーダーの小さい物理量の結果が埋没してしまって正しく評価されない。このような問題を回避するため、実験結果を目標に対するスコアに変換して、複数の異なる目的関数を有する実験結果を、スコアを合計することによって評価ができるようにした。さらに、単純な合計ではなく、結果の出力パラメータの種類に応じて重み付けをすることも可能である。重み付けをすることによって、例えば、低燃費で高出力なエンジンを設計する場合において、出力より燃費を重視することなどが可能となる。以下、設計目的に応じたスコアの計算方法を説明する。
(動作-スコアの具体的な計算方法)
a,bという2種類の出力パラメータある場合を想定すると、n回のシミュレーションを行うと、以下のn個の出力パラメータ値組み合わせが得られる。
1,b1
2,b2
・・・・
n,bn
a,bは、それぞれ異なる概念に基づく数値であるため、目標の達成度を絶対値で比較することはできない。さらに、そのそれぞれが、設計目的に応じた目標(高い方がいい、低い方がいい、など)が異なる場合すら存在する。従って、それらの2種類の出力パラメータを総合的に最適化する多目的最適化を実施するためには、まず、それぞれの種類の出力パラメータのそれぞれの出力パラメータ値から、設計目的のそれぞれに対して設定した目標の達成度を客観的に数値化したスコアを求める必要がある。以下、出力パラメータaを例として、設計目的に応じた目標に応じたスコアの求め方を説明する。
(1)設計目的が、出力パラメータを高いものとするものである場合
(i) 出力パラメータ値aの平均値μを計算する
aの平均値をμとすると、μは以下の式から求められる。
μ=(a1+a2+・・・+an)/n
(ii) aの標準偏差σを計算する
aの標準偏差をσとすると、σは以下の式から求められる。
σ=((((a1-μ)2+(a2-μ)2+・・・+(an-μ)2)/n)1/2
(iii) aの偏差値Tを計算し、それをスコアとする
aの偏差値Tを、以下のように求める。偏差値Tは、数値が大きいほど望ましい場合の指標に適しているため、当該偏差値Tをスコアとする。
1=50+10×(a1-μ)/σ
2=50+10×(a2-μ)/σ
・・・
n=50+10×(an-μ)/σ
(2)設計目的が、出力パラメータを小さいものとするものである場合
(i) 出力パラメータ値aの最大値を検出する
1、a2、・・・、anの出力パラメータ値の中から最大値を探し、検出した最大値をamaxとする。
(ii) 出力パラメータ値aの最大値amaxからの差a’を計算する
a’1=amax-a1
a’2=amax-a2
・・・
a’n=amax-an
この演算は、出力パラメータ値aは値が小さいほど望ましいため、符号をマイナスにして値が大きいほど望ましいものとなるように操作し、かつ、演算結果がマイナスにならないように、出力パラメータ値の最大値amaxを加える操作を行うものである。
(iii) 差a’の平均値μ’を計算する
差a’の平均値をμ’とすると、平均値μ’は以下のように求められる。
μ’=(a’1+a’2+・・・+a’n)/n
(iv) 差a’の標準偏差σ’を計算する。
差a’の標準偏差σ’を、以下のように求める。
σ’=(((a’1-μ’)2+(a’2-μ’)2+・・・+(a’n-μ’)2)/n)1/2
(v) a’の偏差値T’を計算し、それをスコアとする。
差a’の偏差値T’を、以下のように求める。差a’は数値が大きい方が望ましいように符号が変換されているため、それの偏差値T’をスコアとする。
T’1=a’1+10×(a’1-μ’)/σ’
T’2=a’2+10×(a’2-μ’)/σ’
・・・
T’n=a’n+10×(a’n-μ’)/σ’
上述のように、求めるスコアは、
設計目的の目標が出力パラメータを高いものとする場合は、出力パラメータ値の偏差値であり、
設計目的の目標が出力パラメータを低いものとする場合は、出力パラメータ値の、出力パラメータ値の最大値からの差の偏差値とすると好適である。
上述のスコアの算出においては、平均値において値が50となり、1標準偏差の変位で値が10変化する通常の偏差値を使用したが、必ずしもそのようにする必要はない。重要なことは、偏差値を算出する際に、平均値を利用することにより値の大小に関する実質的な正規化が行われ、標準偏差を利用することにより値の分散度に関する実質的な正規化が行われるようにすることによって、各出力パラメータ間の値を直接比較できるようにしたことである。従って、偏差値の算出の過程において行われる正規化の考え方を使用した指標であれば、スコアとして使用することができる。以上では、出力パラメータaについて説明してきたが,出力パラメータbについても同様にしてスコアを求めることができる。そして、そのそれぞれのスコアは、設計目的の達成度を数値の大小で単純に比較することができるものである。
上述のステップS104からS105によって、入力パラメータ値組み合わせのそれぞれに基づいてシミュレーションを実施した結果の複数の設計目的のそれぞれに対応する出力パラメータの出力パラメータ値から複数の設計目的のそれぞれに対して設定した目標に対するスコアを求めるスコア算出ステップが実施されることとなる。
(動作-合計スコアの算出)
図2のフロー図に戻る。次に、スコアを設計目的のすべてに対して合計して合計スコアを算出する(ステップS106)。すなわち、設計パラメータ評価支援装置100は、設計目的の目標となるそれぞれ種類の出力パラメータのパラメータ値のスコアを合計する。それぞれのスコアは、設計目的の目標に関わらず客観的な評価ができるものであるため、スコアを合計することにより、すべての設計目的の目標を総合的に評価できる指標が得られ、複数の目的関数を満足できるパラメータ値を算出するような多目的最適化を行うことができる。算出された合計スコアは設計パラメータ評価支援装置100の主演算回路101の一時メモリにテーブル状のデータとして記憶され、次のステップで利用される。実施例に基づく具体的な動作は以下の通りである。
図10に戻ると、車間距離(min)スコア(単純)、速度(max)スコア(単純)に対して重み付けをした、車間距離(min)スコア(重み)、速度(max)スコア(重み)が示されている。本実施例では、重み付けで差を付けてはいないため、車間距離(min)スコア(重み)、速度(max)スコア(重み)は、それぞれ車間距離(min)スコア(単純)、速度(max)スコア(単純)と同じ数値となっている。しかし、重み付けにより、いずれかの目的関数の出力パラメータに所定の倍率で乗算したり、所定の定数を加算したり減算したりすることができ、それによって、それぞれの目的関数の評価に軽重を付けることができる。図10には、さらに、総合スコア(重み平均)が示されている。これは、重み付けしたスコアの合計値(あるいは、その合計値に比例する値)を求めたものである。これにより、スコアを設計目的のすべてに対して合計した合計スコアが算出される。合計スコアは、すべての目的関数を総合したスコアとなり、すべての目的関数、すなわちすべての設計目的を考慮した最適化の達成度を示す指標である。本実施例では、車間距離(min)スコア(単純)、速度(max)スコア(単純)(あるいは車間距離(min)スコア(重み)、速度(max)スコア(重み))の単純平均となっている。しかし、前述したように、それぞれの設計目的に対して、すなわち、それぞれの出力パラメータの種類に対して、重み付けを行うことによって、設計目的の重要度を任意に変更することが可能である。
図11は、制御因子の入力パラメータ値組み合わせに対するシミュレーション結果の例を示す表である。図11においては、図6の実験IDで示された実験の条件に基づくシミュレーションの結果の出力パラメータとして、車間距離(min)、速度(max)が示されている。シミュレーションは、前述したように、ノイズ因子の入力パラメータを考慮して実施しているが、図11には、それらの結果を制御因子の出力パラメータ単位でまとめたものが示されている。例えば、図11における実験IDがp001の出力パラメータは、図10における実験IDがp001o001からp001o009の9個の直積実験の出力パラメータに基づき、最大値、最小値、平均値を求めたものである。車間距離(min)に関しては、「車間距離(min)最大値」、「車間距離(min)最小値」、「車間距離(min)平均値」という3つの出力パラメータが記載されているが、これは、1つの実験IDに対応する1つの制御因子の入力パラメータ値組み合わせに対して、9つのノイズ因子の入力パラメータ値組み合わせを組み合わせた9つの直積実験の条件に基づくシミュレーションを行い、それらの車間距離(min)の、それぞれ、最大値、最小値、平均値を取り出したものである。また、速度(max)に関しては、「速度(max)最大値」、「速度(max)最小値」、「速度(max)平均値」という3つの出力パラメータが記載されているが、これは、1つの実験IDに対応する1つの制御因子の入力パラメータ値組み合わせに対して、9つのノイズ因子の入力パラメータ値組み合わせを組み合わせた9つの直積実験に基づくシミュレーションを行い、それらの速度(max)の、それぞれ、最大値、最小値、平均値を取り出したものである。なお、図11には、車間距離(min)得点(重み)、速度(max)スコア(重み)、総合スコア(重み平均)という項目の値が示されているが、これらは、出力パラメータ値に基づいて生成したスコアである。なお、シミュレーションにおいてノイズ因子の入力パラメータを考慮しなかった場合は(例えば、制御間隔を0.5秒、車間距離:目標値を5m、車間距離:初期値を30mに固定した場合は)、図11の表においては、車間距離や速度には、最大値、最小値、平均値という区別がないことになる。
次に、合計スコアに基づいて、入力パラメータ値組み合わせを順位付けする(ステップS107)。すなわち、設計パラメータ評価支援装置100は、合計スコア順の高い順番に入力パラメータ値組み合わせをソーティングする。入力パラメータ値組み合わせの順位付けは設計パラメータ評価支援装置100の主演算回路101の一時メモリにテーブル状のデータとして記憶され、次のステップで利用される。実施例に基づく具体的な動作は以下の通りである。図12は、シミュレーション結果により入力パラメータ値組み合わせを順位付けした例を示す表である。図12においては、「重み平均」が、「車間距離(min)」と「速度(max)」を総合した合計スコアであり、それの高い順番に、実験IDで示される入力パラメータ値組み合わせをソーティングしている。スコアの高い順に、実験IDがp024,p014,p036,p026,p057,p017,p016,・・・の入力パラメータ値組み合わせが並んでいる。この順位付けにより、入力パラメータ値組み合わせのランキングを視覚化して確認することができるようになり、値の分布の傾向などを簡単に確認することができるようになる。
図12において、それぞれの実験IDは制御因子を入力パラメータとする実験IDであるが、それに対する結果は、ノイズ因子を考慮したものとなっている。図12の表には、実験の結果として、「重み平均」、「車間距離(min)」、「速度(max)」が示されている。図12に示される「重み平均」は、図11に示された総合スコア(重み平均)である。図11における「総合スコア(重み平均)」は、すべての設計目的を考慮した目標の達成度を示す指標である。これは、ノイズ因子を考慮した9個の実験のそれぞれの「総合スコア(重み平均)」を平均したものであり、ある1つの制御因子を入力パラメータとする実験の設計目的の目標の達成度を最も的確に表わすものとして採用している。
図12に示される「車間距離(min)」は、図11に示される「車間距離(min)最小値」である。「最小の車間距離が2m以上」の条件を確実に満たすためには、最小の「車間距離(min)」で評価する必要があるため、9個のノイズ因子が1個の制御因子に組み合わされて生成された9個の実験のそれぞれの「車間距離(min)」の内の最小のものを設計目的の目標の達成度を最も的確に表わすものとして採用した。図12に示される「速度(max)」は、図11に示される「速度(max)最大値」である。「最大速度が40km/h以下」の条件を確実に満たすためには、最大の「速度(max)」で評価する必要があるため、9個のノイズ因子が1個の制御因子に組み合わされて生成された9個の実験のそれぞれの「速度(max)」の内の最大のものを設計目的の目標の達成度を最も的確に表わすものとして採用した。なお、シミュレーションにおいてノイズ因子の入力パラメータを考慮しなかった場合は(例えば、制御間隔を0.5秒、車間距離:目標値を5m、車間距離:初期値を30mに固定した場合は)、図11の表においては、車間距離や速度には、最大値、最小値、平均値という区別がないことになる。
入力パラメータ値組み合わせの順位付けは、合計スコアによって行ったが、出力パラメータ値個々の全体的な傾向や値の制限の達成度の確認を可能とするためにプロット図などを使用してディスプレイ131に表示させてもよい。図13は、シミュレーション結果のプロット図である。プロット図においては、車間距離(min)を横軸に、速度(max)を縦軸にとっており、縦軸と横軸のスケールはそれぞれの目的関数の最大値及び最小値を含むように設定され、それぞれの実験が目的関数の値に基づきプロットされている。車間距離(min)には2m以上かつ速度(max)には40km/hという値の制限があるが、それを満たしている実験は白色の点で、満たしていない実験は黒色の点で示されている。プロット図を見ると、全体的な傾向や値の制限の達成度が確認できるため、ユーザは、それに基づいて、出力パラメータの重み付けを変え、それによって新しい合計スコアを算出することも可能である。図13のプロット図を見ると、「車間距離(min)が2m以上」の制限は90%以上の実験が達成しているが、「速度(max)が40km/h以下」の制限は50%程度しか達成していないことがわかる。ユーザはこれを見て、例えば、車間距離(min)の値の制限は緩すぎるため、車間距離(min)をより重視した順位付けを行った方がいいと判断するかも知れない。この場合、ユーザは、ステップS106に戻り、車間距離(min)の重み付けを大きくして、新しい合計スコアを算出することができ、車間距離(min)をより重視した順位付けを行うことができる。なお、この例では、車間距離(min)と速度(max)の2個の出力パラメータを目的関数として二次元のプロット図を生成、表示させたが、プロット図は種々の方法で描くことができる。例えば、目的関数を3個として、三次元のプロット図を生成、表示させてもよい。あるいは、目的関数は3個以上であり、その内の2個を選択させて、それに基づくプロット図を生成、表示させてもよい。
上述のステップS106によって、複数の設計目的のそれぞれに対応する出力パラメータの出力パラメータ値から求められたスコアを複数の設計目的のすべてに対して合計することにより合計スコアを求める合計スコア算出ステップが実施されることとなる。合計スコアを算出する際に、入力パラメータ値組み合わせのそれぞれにおけるスコアを設計目的のそれぞれに応じた重みを乗じた上で合計することもできる。また、上述のステップS107によって、合計スコアに基づいて、入力パラメータ値組み合わせの順位付けを行う順位付けステップが実施されることとなる。
次に、入力パラメータ値組み合わせを合計スコアの高い順番から所定の数だけ選択する(ステップS108)。すなわち、設計パラメータ評価支援装置100は、所定の数の入力をユーザからキーボード132などを介して受け付け、入力パラメータ値組み合わせを合計スコアの高い順番からその所定の数だけ選択する。そのような所定の数は、典型的な数(例えば、3~8個の内の1つ)を、設計パラメータ評価支援装置100があらかじめ記憶していてもよい。また、そのような所定の数を実験の数に比例する値(例えば、実験の数の20分の1など。この場合、L121直交表であれば、6個となる)として計算で決定させてもよい。実施例に基づく具体的な動作は以下の通りである。例えば、所定の数として「5」がユーザから指定されたとする。この場合、図12において、実験IDがp024,p014,p036,p026,p057の5個の入力パラメータ値組み合わせが選択される。
次に、選択された入力パラメータ値組み合わせの和集合を入力パラメータ値の新たな初期範囲として設定する(ステップS109)。すなわち、設計パラメータ評価支援装置100は、所定の数だけ選択された合計スコアが上位の入力パラメータ値組み合わせにおいて、それぞれの種類の入力パラメータ値の和集合を求め、それの和集合の数値の範囲を、当該入力パラメータの新たな初期範囲として設定する。実施例に基づく具体的な動作は以下の通りである。図14は、入力パラメータ値の新たな初期範囲を設定する方法の説明図である。スコアが上位5位以内の入力パラメータ値組み合わせは、実験IDが、p024,p014,p036,p026,p057のものである。図14において、それらの入力パラメータ値組み合わせの比例(kp)、積分(ki)、微分(kd)の入力パラメータ値は、グレーの網掛けで示されている。図14の最下段には、それらの入力パラメータ値をORで結合した和集合が示されている。その和集合は、比例(kp)については範囲が1.2から1.6であり、積分(ki)については範囲が0.002から0.01であり、微分(kd)については範囲が28から30である。そして、それぞれの範囲を、入力パラメータ値組み合わせの新たな初期範囲として設定する。これによって、設計目的の目標の達成度の高い入力パラメータ値を範囲とする新たな入力パラメータ値組み合わせが設定される。
上述のステップS108によって、入力パラメータ値組み合わせを合計スコアの高い順番から所定の数だけ選択する上位入力パラメータ値組み合わせ選択ステップが実施されることになる。また上述のステップS109によって、選択された入力パラメータ値組み合わせの和集合の範囲を入力パラメータ値の新たな初期範囲として設定する入力パラメータ値範囲更新ステップが実施されることになる。
次に、動作はステップS102に戻り、入力パラメータ値組み合わせ設定ステップ(ステップS102からS103)スコア算出ステップ(ステップS104からS105)、合計スコア算出ステップ(ステップS106)、及び順位付けステップ(ステップS107)を反復するステップが実施される。まず、新たな初期範囲を有する入力パラメータ値組み合わせを使用して、入力パラメータ値組み合わせ設定ステップ(ステップS102からS103)が実施される。図15は、新たな初期範囲の制御因子パラメータの具体例を示す表である。前述の1回目のシミュレーションの結果の上位5位の和集合より、比例(kp)については1.2(#1)から1.6(#11)までが新たな初期範囲となり、積分(ki)については1.6(#1)から0.01(#11)までが新たな初期範囲となり、微分(kd)については28(#1)から30(#11)までが新たな初期範囲となるように設定される。そして、1回目のシミュレーションと同じ水準数11のL121直交表に基づき、新たな初期範囲のパラメータ値の上限と下限の間を10(=11-1)個の境界で等間隔に分割することによって、11個のパラメータ値が生成され、L121直交表の因子と水準の組み合わせに基づいて、新たなパラメータ値と水準の組み合わせである新たな入力パラメータ値組み合わせが生成される。なお、運用状況についての変化はないため、ノイズ因子の入力パラメータについては、1回目のシミュレーションと同じ入力パラメータ値が使用される。
次に、新たな入力パラメータ値組み合わせに基づき、スコア算出ステップ(ステップS104からS105)、合計スコア算出ステップ(ステップS106)、及び順位付けステップ(ステップS107)が実施される。これにより、より設計目的の目標に近い設計パラメータの範囲が探索される。図16は、新たな入力パラメータ値組み合わせに基づくシミュレーション結果のプロット図である。図16は、図13の1回目のシミュレーション結果のプロット図と同様の投射方法で描いたものであるが、白色で示された実験がほとんどであり、「車間距離(min)が2m以上」かつ「速度(max)が40km/h以下」の制限をほとんどの実験が満たしていることが図から理解される。具体的な入力パラメータ値の範囲についても、1回目のシミュレーションより精密な値が得られ、より最適化された入力パラメータ値の範囲を簡便かつ安定的に探索することが可能となる。
また、同様にして3回目以上のシミュレーションを行うことができる。シミュレーションを多数回繰り返すと、ある時点で、ほぼすべての入力パラメータ値組み合わせが値の制限を満たすようになって最適化がそれ以上進まなくなる時点が生じる場合がある。しかし、その時点で最適な入力パラメータ値組み合わせの範囲として値はかなり絞られており、それにより設計目的を良好に達成することができる。なお、その後に、要因効果図などを利用してさらなるチューニングを行うことも可能であるが、そのための準備として、本発明の方法により、結果の良好な入力パラメータ値組み合わせの範囲をほぼ自動で求めることができる。
このように、本発明の方法によれば、入力パラメータ値の初期範囲を適切に設定すれば、入力パラメータの最適化は、出力パラメータ値が目標に近い入力パラメータ値の範囲を自動で求めることができ、また、2回目以降の精度を上げたシミュレーションも、1回目のシミュレーション結果の良好な上位何個の結果を使用するかということだけをユーザが指定することにより、実施することができる。
本発明は、各種の工業製品の設計などにおいて、製品の設計の手戻りを最小限にするために、それらの設計パラメータをシミュレーションなどを利用して最適化するために利用することが可能である。本発明は、特に、設計パラメータの最適な範囲を効率的かつ確実に特定する必要がある、設計パラメータが多い複雑な製品、システム、システムの動作方法などの設計に好適に利用することができる。
100 :設計パラメータ評価支援装置
101 :主演算回路
102 :メモリ
111 :設計パラメータ評価支援プログラム
112 :製品シミュレーションプログラム
121 :インターフェイス
131 :ディスプレイ
132 :キーボード

Claims (9)

  1. 製品の複数の種類の設計パラメータの最適な設計パラメータ値の探索を支援するための設計パラメータ値評価支援方法であって、前記設計パラメータはシミュレーションのための設計条件として使用される入力パラメータと前記シミュレーションによる結果として出力される出力パラメータとからなり、前記設計パラメータ値評価支援方法は、
    前記入力パラメータのそれぞれの入力パラメータ値の初期範囲を所定の水準数の段階で分割した水準毎の入力パラメータ値を直交表に従って組み合わせることにより所定数の入力パラメータ値組み合わせを設定する入力パラメータ値組み合わせ設定ステップと、
    前記入力パラメータ値組み合わせのそれぞれに基づいてシミュレーションを実施した結果の複数の設計目的のそれぞれに対応する前記出力パラメータの出力パラメータ値から前記複数の設計目的のそれぞれに対して設定した目標に対するスコアを求めるスコア算出ステップと、を含み、
    前記スコアは、
    前記設計目的の前記目標が前記出力パラメータを高いものとする場合は、前記出力パラメータ値の偏差値であり、
    前記設計目的の前記目標が前記出力パラメータを低いものとする場合は、前記出力パラメータ値の、前記出力パラメータ値の最大値からの差の偏差値である、
    ことを特徴とする設計パラメータ評価支援方法。
  2. 前記複数の設計目的のそれぞれに対応する前記出力パラメータの前記出力パラメータ値から求められた前記スコアを前記複数の設計目的のすべてに対して合計することにより合計スコアを求める合計スコア算出ステップ、をさらに含む、
    請求項1に記載の設計パラメータ評価支援方法。
  3. 前記合計スコアに基づいて、前記入力パラメータ値組み合わせの順位付けを行う順位付けステップ、をさらに含む請求項2に記載の設計パラメータ評価支援方法。
  4. 前記合計スコア算出ステップは、前記入力パラメータ値組み合わせのそれぞれにおける前記スコアを前記設計目的のそれぞれに応じた重みを乗じた上で合計することにより前記合計スコアを求めるものである、請求項3に記載の設計パラメータ評価支援方法。
  5. 前記入力パラメータ値組み合わせを前記合計スコアの高い順番から所定の数だけ選択する上位入力パラメータ値組み合わせ選択ステップと、
    前記選択された前記入力パラメータ値組み合わせの和集合の範囲を前記入力パラメータ値の新たな初期範囲として設定する入力パラメータ値範囲更新ステップと、をさらに含む請求項3に記載の設計パラメータ評価支援方法。
  6. 前記入力パラメータ値の前記新たな初期範囲に基づいて、前記入力パラメータ値組み合わせ設定ステップ、前記スコア算出ステップ、及び前記順位付けステップ、を反復するステップ、をさらに含む請求項5に記載の設計パラメータ評価支援方法。
  7. 前記入力パラメータのそれぞれは、制御因子の入力パラメータとノイズ因子の入力パラメータのいずれかに分類されるものであり、
    前記直交表は、前記制御因子の入力パラメータのための第1の直交表と前記ノイズ因子の入力パラメータのための第2の直交表とからなり、
    前記入力パラメータ値組み合わせは、前記制御因子の入力パラメータについては前記第1の直交表に従って設定され、前記ノイズ因子の入力パラメータについては前記第2の直交表に従って設定されるものであり、
    前記シミュレーションは、前記制御因子の入力パラメータの前記入力パラメータ値組み合わせと、前記ノイズ因子の入力パラメータの前記入力パラメータ値組み合わせの直積に対して実行される、請求項1に記載の設計パラメータ評価支援方法。
  8. 前記直交表は5水準以上である、請求項1から7のいずれか1項に記載の設計パラメータ評価支援方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の設計パラメータ評価支援方法をコンピュータに実行させるための設計パラメータ評価支援プログラム。
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