JP7136437B2 - 端末装置、方法およびプログラム - Google Patents

端末装置、方法およびプログラム Download PDF

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本発明の実施形態は、端末装置、方法およびプログラムに関する。
造船所において、人・モノの管理、作業・配置改善、作業者の安全確保ために、人・モノの位置の取得が求められている。位置推定の主な手法として、グローバルポジショニングシステム(Global Positioning System: GPS)が知られている。この位置推定の手法は建屋、船内などの天井のあるところでは正しく位置推定できないという欠点があるため、造船所内での位置推定には不向きである。よって、屋内外に対応した位置推定の手法が必要となる。
屋内に対応した位置推定手法として、近年では無線LANを利用した位置推定の手法がある。これは、商業施設やオフィスビル、工場など広くにわたって無線LANのインフラが整ってきているためである。
無線LANを利用した位置推定の手法の一例として、株式会社NECネッツエスアイの位置情報システムが知られている(例えば、非特許文献1参照)。この位置情報システムは、位置を計測する対象となる空間である対象空間にロケーションレシーバと呼ばれる無線受信装置を設置し、位置を特定したい機器や人に電波を発信するタグをつけることで位置推定を可能にしている。この位置情報システムは、医療機関においての医療過誤防止や車両管理などを目的にサービスを提供している。
また、別の例として株式会社日立システムズのWi-Fiリアルタイム位置情報サービスが知られている(例えば、非特許文献2参照)。この位置情報サービスは、オフィスなどの既存の無線LANを利用できる環境において無線タグを導入し、三角測量の応用技術を利用することで、無線タグの位置を部屋又は通路単位で推定することができる。
"無線LANリアルタイム位置情報システム Aero Scout"、[online]、株式会社NECネッツエスアイ、[平成30年 4月23日検索]、インターネット<http://www.nesic.co.jp/solution/mvno/aeroscout.html#Col6> "Wi-Fiリアルタイム位置情報サービス"、[online]、株式会社日立システムズ、[平成30年 4月23日検索]、インターネット<https://www.hitachi-systems.com/solution/s002/musen_lan/wi-fi_location/>
しかし、前述したサービスでは、位置推定を行うためには、無線受信装置、タグなどの特殊な機器を、位置情報を把握した状態で用いなければならず、サービスの導入、維持・管理が大掛かりなものとなる。このため、無線LANなどの短距離無線通信のインフラが整っている環境で容易に位置推定できる手法が求められている。
本発明は、前述した問題を解決すべくなされたもので、アクセスポイントが送信する電波の強度を用いて位置推定のための情報を作成できる端末装置、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた第1情報を取得する取得部と、前記第1情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割する分割部と、前記分割部が分割することによって得られた空間である複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する電波強度導出部と、ネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた第2情報を作成する作成部とを備える、端末装置である。
本発明の一実施形態は、前述の端末装置において、前記取得部は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、前記端末装置は、前記第2情報と、前記取得部が取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度との比較結果に基づいて、前記位置計測地点の位置情報を導出する位置情報導出部を備える。
本発明の一実施形態は、前述の端末装置において、前記取得部は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、前記端末装置は、前記取得部が取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々の電波強度と、前記第2情報に含まれる電波強度との間の類似度を導出し、導出した類似度に基づいて、前記位置計測地点の位置情報を導出する位置情報導出部を備える。
本発明の一実施形態は、前述の端末装置において、前記位置情報導出部は、電波強度の差が所定の範囲である場合に電波強度の差の絶対値が大きくなるにしたがって減少し、前記所定の範囲以外である場合に零となる関数を使用して、前記類似度を導出する。
本発明の一実施形態は、前述の端末装置において、前記位置情報導出部は、電波強度の差が所定の範囲の辺縁部である場合に、負の値となる関数を使用して、前記類似度を導出する。
本発明の一実施形態は、前述の端末装置において、前記取得部は、位置を計測する地点である位置計測地点で、他の端末装置が受信した電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得する。
本発明の一実施形態は、位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた情報に基づいて、前記情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割し、複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出することによって作成されたネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度関連情報を記憶する記憶部と、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得する取得部と、前記電波強度関連情報と、前記取得部が取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とに基づいて、前記位置計測地点の位置情報を導出する位置情報導出部とを備える、端末装置である。
本発明の一実施形態は、端末装置が実行する方法であって、位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた第1情報を取得するステップと、前記第1情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割するステップと、前記分割するステップで分割することによって得られた空間である複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出するステップと、ネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた第2情報を作成するステップとを有する、方法である。
本発明の一実施形態は、端末装置が実行する方法であって、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得するステップと、位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた情報に基づいて、前記情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割し、複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出することによって作成されたネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度関連情報と、前記取得するステップで取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とに基づいて、前記位置計測地点の位置情報を導出するステップとを有する、方法である。
本発明の一実施形態は、コンピュータに、位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた第1情報を取得するステップと、前記第1情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割するステップと、前記分割するステップで分割することによって得られた空間である複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出するステップと、ネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた第2情報を作成するステップとを実行させる、プログラムである。
本発明の一実施形態は、コンピュータに、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信
号の電波強度とを取得するステップと、位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた情報に基づいて、前記情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割し、複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出することによって作成されたネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度関連情報と、前記取得するステップで取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とに基づいて、前記位置計測地点の位置情報を導出するステップとを実行させる、プログラムである。
本発明の実施形態によれば、アクセスポイントが送信する信号の電波強度を用いて位置推定のための情報を作成できる端末装置、方法およびプログラムを提供することができる。
第1の実施形態の位置情報システムの一例を示す図である。 表示部に表示される電波受信地点情報の一例を示す図である。 対象領域を分割する処理の一例を示す図である。 対象領域を分割する処理の一例を示す図である。 メッシュ内部の電波強度を導出する処理の一例を説明するための図である。 メッシュ内部の電波強度を導出する処理の一例を説明するための図である。 第1の実施形態の端末装置が作成する電波強度マップの一例を示す図である。 第1の実施形態の端末装置の位置推定結果の一例を示す。 第1の実施形態の位置情報システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の位置情報システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の変形例1の位置情報システムの一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例1の位置情報システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の変形例2の位置情報システムの一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例2の位置情報システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の位置情報システムの一例を示す図である。 電波強度の類似度Xの一例を示す図である。 第2の実施形態の端末装置の位置推定結果の一例を示す。 第2の実施形態の位置情報システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の変形例1の位置情報システムの一例を示す図である。 第2の実施形態の変形例1の位置情報システムの動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の変形例2の位置情報システムの一例を示す図である。 第2の実施形態の変形例2の位置情報システムの動作の一例を示すフローチャートである。
次に、本発明の実施形態の端末装置、方法およびプログラムを、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
(第1の実施形態)
(位置情報システム)
以下、本発明の実施形態の位置情報システムを、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態の位置情報システム10の一例を示す図である。
第1の実施形態の位置情報システム10は、端末装置100と、アクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nとを備える。
アクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々は、無線LAN基地局、無線LANアクセスポイントとも呼ばれ、ノートパソコンやスマートフォンなどの無線端末を相互に接続する機能や、有線ネットワークなどの他のネットワークに接続する機能を有する。ルーター機能を併せ持つアクセスポイントは、無線ルーターと呼ばれる。以下、アクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nのうち、任意のアクセスポイントを、アクセスポイント200という。
位置情報システム10は、位置を計測する対象となる空間である対象空間で、端末装置100の位置を導出する。位置情報システム10では、端末装置100は、対象空間中の複数の位置でシーン(場面)の観測を行う。位置情報システム10では、端末装置100は、各シーンとその観測された位置情報とを用いて学習データを事前に作成する。位置情報システム10では、端末装置100は、作成した学習データを使用して、自端末装置100の位置推定を行う。位置推定を行う場合には、位置を推定する端末装置100が観測したシーンと、予め用意(構築)した学習データとを比較することで、学習データのうち、観測したシーンと一致するシーンに該当する位置を抽出することで、位置推定を行う。このように構成することによって、仮に反射波、散乱波があったとしても、それらの影響を加味して、位置推定を行うことができる。さらに、観測地点(位置)の間隔を狭くすることによってデータ量が増加するが、位置推定精度を上げることができる。
対象空間で、端末装置100の位置を導出するための学習データを作成する処理について説明する。ここでは、学習データの一例として、位置情報と電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する場合について説明を続ける。
対象空間に、複数のアクセスポイント200が設置されている。複数のアクセスポイント200の各々のネットワーク識別情報などの識別情報と位置情報とが関連付けられている。
端末装置100のユーザは、対象空間に含まれる複数の電波受信地点の各々へ移動する。複数の電波受信地点の各々の識別情報と、位置情報とが関連付けられている。例えば、端末装置100は表示部を備え、その表示部に対象空間に電波受信地点を表した情報(以下「電波受信地点情報」という)を表示する。端末装置100のユーザは、端末装置100の表示部に表示された電波受信地点情報を参照することによって、複数の電波受信地点の各々へ移動する。
端末装置100は、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信するビーコンなどの信号のうち、各電波受信地点で受信される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。また、端末装置100は、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の電波強度を計測し、電波強度の計測結果を取得する。また、端末装置100は、電波受信地点の位置情報を取得する。端末装置100は、取得したネットワーク識別情報と、電波強度と、電波受信地点の位置情報とを関連付ける。以下、ネットワーク識別情報と、電波強度と、電波受信地点の位置情報とを関連付けた情報を、関連情報という。
端末装置100は、取得した関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。端末装置100は、対象空間を分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。ここで、電波受信地点での電波強度とは、電波受信地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号の受信強度である。
端末装置100は、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の地点(位置)での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する。
対象空間で、端末装置100の位置を導出する処理について説明する。
端末装置100は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。端末装置100は、作成した電波強度マップと、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する。
以下、位置情報システム10を構成する端末装置100と、アクセスポイント200とのうち、端末装置100について、説明する。
(端末装置100)
端末装置100は、ノートPC、タブレット端末、スマートフォンなどによって実現される。
端末装置100は、通信部110と、情報処理部120と、記憶部130と、操作部160と、表示部170と、各構成要素を図1に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン150とを備える。
通信部110は、通信モジュールによって実現される。通信部110は、アクセスポイント200などの他の装置と通信を行う。具体的には、通信部110は、アクセスポイント200が送信するビーコンなどの信号を受信する。通信部110は、受信した信号の電波強度を計測する電波強度計測部を備える。通信部110は、受信した信号と、その信号の電波強度の計測結果を示す情報とを情報処理部120に出力する。
記憶部130は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部130には、情報処理部120により実行されるプログラム131と、アプリ132とが記憶される。さらに、記憶部130には、位置情報133と、電波強度マップ134とが記憶される。
アプリ132は、端末装置100に、電波受信地点情報を、表示部170に表示させる。
アプリ132は、端末装置100に、自端末装置100に表示されている電波受信地点情報に表されている電波受信地点を押す操作が行われた場合に、押された電波受信地点に該当する位置情報を取得させる。
アプリ132は、端末装置100に、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と、その信号の電波強度とを取得させる。
アプリ132は、端末装置100に、取得させた電波受信地点の位置情報と、ネットワーク識別情報と、電波強度とを関連付けることによって、関連情報を作成させる。
アプリ132は、端末装置100に、作成させた関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割させる。
アプリ132は、端末装置100に、対象空間を分割させることによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間させることによって、導出させる。つまり、アプリ132は、端末装置100に、複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出させる。
アプリ132は、端末装置100に、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成させる。アプリ132は、端末装置100に、作成させた電波強度マップを、記憶部130に記憶させる。
アプリ132は、端末装置100に、対象空間で、端末装置100の位置を導出させる。具体的には、アプリ132は、端末装置100に、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得させる。アプリ132は、端末装置100に、記憶部130に記憶させた電波強度マップ134と、取得した位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出させる。
位置情報133は、対象空間に含まれる複数の電波受信地点の各々について、電波受信地点の識別情報と、その電波受信地点の位置情報とを関連付けた情報である。
電波強度マップ134については、後述する。
操作部160は、例えば、タッチパネルによって構成され、表示部170に表示される電波受信地点情報などに対するタッチ操作を検出し、タッチ操作の検出結果を、情報処理部120へ出力する。
表示部170は、情報処理部120が出力した文字情報又は画像を表示する。具体的には、表示部170は、電波受信地点情報を表示する。
情報処理部120は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサが記憶部130に格納されたプログラム131や、アプリ132を実行することにより実現される機能部(以下「ソフトウェア機能部」という)である。なお、情報処理部120の全部または一部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部120は、例えば、取得部121と、分割部122と、導出部123と、作成部124とを備える。
取得部121は、通信部110が出力した信号を取得し、取得した信号に含まれるネットワーク識別情報を取得する。具体的には、取得部121は、ビーコンなどの信号に含まれるベーシックサービスセット識別子(Basic Service Set Identifier: BSSID)を取得する。ここで、BSSIDは、無線LANにおけるネットワーク識別子の一つであり、48ビットの数値である。BSSIDは、基本的に各通信機器を識別するために物理的に割り当てられたネットワークのアクセスポイントであるMACアドレスと同じものである。BSSIDによって、アクセスポイント200を識別できる。
また、取得部121は、通信部110が出力した信号の電波強度を示す情報を取得する。
また、取得部121は、電波受信地点の位置情報を取得する。具体的には、表示部170に表示された電波受信地点情報に表されている電波受信地点を押す操作が、表示部170に対して行われた場合に、操作部160は、押された電波受信地点に該当する位置情報を、取得部121へ出力する。取得部121は、操作部160が出力した電波受信地点の位置情報を取得する。
取得部121は、取得したネットワーク識別情報と、電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを関連付ける。取得部121は、ネットワーク識別情報と、電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを関連付けることによって得られる関連情報を、分割部122と、作成部124とへ出力する。
図2は、表示部170に表示される電波受信地点情報の一例を示す図である。図2に示される例では、対象空間の一例として、学校の間取り図が示される。図2に示される電波受信地点情報には、アクセスポイント200-1からアクセスポイント200-11が示されている。さらに、図2に示される位置計測地点情報には、電波受信地点Aから電波受信地点Eが示されている。ユーザは、端末装置100を携帯し、電波受信地点Aから電波受信地点Eへ移動する。
端末装置100は、電波受信地点Aから電波受信地点Eの各々において、信号を受信する。例えば、電波受信地点Aでは、端末装置100は、アクセスポイント200-4とアクセスポイント200-6とアクセスポイント200-7とが送信する信号を受信する。電波受信地点Bでは、端末装置100は、アクセスポイント200-1とアクセスポイント200-3とアクセスポイント200-7とが送信する信号を受信する。電波受信地点Cでは、端末装置100は、アクセスポイント200-7とアクセスポイント200-8とが送信する信号を受信する。電波受信地点Dでは、端末装置100は、アクセスポイント200-1とアクセスポイン200-2とアクセスポイント200-5とが送信するビーコン信号を受信する。電波受信地点Eでは、端末装置100は、アクセスポイント200-9とアクセスポイント200-10とアクセスポイント200-11とが送信するビーコン信号を受信する。
ユーザは、電波受信地点Aから電波受信地点Eのいずれかに到着した場合に、表示部170に表示された電波受信地点情報に表されている電波受信地点Aから電波受信地点Eのうち、到着した地点に該当するものを押す操作を、表示部170に対して行う。操作部160は、押された電波受信地点の識別情報を、取得部121へ出力する。取得部121は、操作部160が出力した電波受信地点の識別情報を取得し、取得した電波受信地点の識別情報に関連付けられている位置情報を、記憶部130に記憶されている位置情報133から取得する。ここで、位置情報の一例は、経度と緯度とで表される。図1に戻り説明を続ける。
分割部122は、取得部121が出力した関連情報を取得し、取得した関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。具体的には、分割部122は、対象空間に含まれる複数の電波受信地点の各々について、どの電波受信地点に近いかによって、対象空間を分割する。どの電波受信地点に近いかによって、対象空間が分割されることによって得られる図はボロノイ図と呼ばれ、対象空間を分割する線分はボロノイ辺と呼ばれる。また、どの電波受信地点に近いかによって分割される対象空間の一つ一つは、ボロノイ領域と呼ばれる。どの電波受信地点に近いかによって、対象空間を分割することは、ボロノイ分割と呼ばれる。
また、分割部122は、ボロノイ図において、ボロノイ辺によって隣接するボロノイ領域の電波受信地点同士をつなぐことによって対象空間を分割する。ボロノイ図において、ボロノイ辺によって隣接するボロノイ領域の電波受信地点同士をつなぐことによって得られる図はドロネー図と呼ばれ、ボロノイ領域の電波受信地点同士をつなぐ線分はドロネー線と呼ばれる。この場合、分割された多角形空間は三角形となるため、ドロネー三角形分割と呼ばれることもある。
分割部122は、対象空間をドロネー分割(ドロネー三角形分割)した結果を、導出部123へ出力する。
図3は、対象領域を分割する処理の一例を示す図である。図3に示される例では、電波受信地点Aから電波受信地点Eが示されている。図3において、破線はボロノイ辺を示し、実線はドロネー辺を示す。
分割部122は、対象空間に配置されている電波受信地点Aから電波受信地点Eの各々について、どの電波受信地点に近いかによって、対象空間を分割する。分割部122は、隣り合う電波受信地点を結ぶ線分(ドロネー辺)の垂直二等分線を引く。
具体的には、分割部122は、電波受信地点Aと電波受信地点Bとを結ぶ線分d-ab(ドロネー辺)と、線分d-abの垂直二等分線b-ab(ボロノイ辺)を引く。垂直二等分線b-abは、電波受信地点Aと電波受信地点Bとの間のボロノイ境界でもある。
分割部122は、電波受信地点Aと電波受信地点Cとを結ぶ線分d-ac(ドロネー辺)と、線分d-acの垂直二等分線b-ac(ボロノイ辺)を引く。垂直二等分線b-acは、電波受信地点Aと電波受信地点Cとの間のボロノイ境界でもある。
分割部122は、電波受信地点Aと電波受信地点Dとを結ぶ線分d-ad(ドロネー辺)と、線分d-adの垂直二等分線b-ad(ボロノイ辺)を引く。垂直二等分線b-adは、電波受信地点Aと電波受信地点Dとの間のボロノイ境界でもある。
分割部122は、電波受信地点Aと電波受信地点Eとを結ぶ線分d-ae(ドロネー辺)と、線分d-aeの垂直二等分線b-ab(ボロノイ辺)を引く。垂直二等分線b-abは、電波受信地点Aと電波受信地点Eとの間のボロノイ境界でもある。
分割部122は、電波受信地点Bと電波受信地点Cとを結ぶ線分d-bc(ドロネー辺)を引く。
分割部122は、電波受信地点Bと電波受信地点Dとを結ぶ線分d-bd(ドロネー辺)と、線分d-bdの垂直二等分線b-bd(ボロノイ辺)を引く。垂直二等分線b-bdは、電波受信地点Bと電波受信地点Dとの間のボロノイ境界でもある。
分割部122は、電波受信地点Cと電波受信地点Eとを結ぶ線分d-ce(ドロネー辺)と、線分d-ceの垂直二等分線b-ce(ボロノイ辺)を引く。垂直二等分線b-ceは、電波受信地点Cと電波受信地点Eとの間のボロノイ境界でもある。
分割部122は、電波受信地点Dと電波受信地点Eとを結ぶ線分d-de(ドロネー辺)と、線分d-deの垂直二等分線b-de(ボロノイ辺)を引く。垂直二等分線b-deは、電波受信地点Dと電波受信地点Eとの間のボロノイ境界である。
また、分割部122は、対象空間をメッシュに区切る。対象空間を区切ることによって得られるメッシュの各々は、そのメッシュで受信される一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信する信号の電波強度を数値として持つ。
図4は、対象領域を分割する処理の一例を示す図である。図4に示される例では、対象空間が、縦11個、横15個で構成される複数のメッシュに分割される。複数のメッシュの各々は、そのメッシュで受信される一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信する信号の電波強度を数値として持つ。
分割部122は、対象空間をメッシュ分割した結果を、導出部123へ出力する。図1に戻り、説明を続ける。
導出部123は、分割部122が出力した対象空間をドロネー分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とを取得し、取得した対象空間をドロネー分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とに基づいて、電波受信地点以外の地点(位置)の電波強度を導出する。導出部123は、導出した電波受信地点以外の位置を示す情報と、その位置での電波強度を示す情報とを関連付けた情報を、作成部124へ出力する。
具体的には、導出部123は、対象空間をドロネー三角分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とを、電波受信地点同士が一致するように重ね合わせる。導出部123は、対象空間をドロネー分割した結果と対象空間をメッシュ分割した結果とを重ね合わせた結果に基づいて、メッシュの中心位置を内包するドロネー三角形を判別し、判別したドロネー三角形に対して要素内補完を行う。ドロネー三角形の各頂点は、電波受信地点であるため、各アクセスポイント200が送信する信号の電波強度が関連付けられている。このため、メッシュの内部の電波強度を導出できる。
図5は、メッシュ内部の電波強度を導出する処理の一例を説明するための図である。図5において、メッシュMeshの中心位置はPであり、メッシュの中心位置Pを内包するドロネー三角形の各頂点はP0、P1、P2である。ドロネー三角形の各頂点P0、P1、P2の各々における電波強度を、それぞれC0、C1、C2とする。また、メッシュの中心位置Pにおける電波強度をCとする。
図6は、メッシュ内部の電波強度を導出する処理の一例を説明するための図である。
図6において、P0からP1へのベクトルをeuで表し、P0からP2へのベクトルをevで表す。
仮に、Pを、P=P0+ueu+vevで表す。この場合、メッシュの中心位置Pの電波強度Cは、C=C0+u(C1-C0)+v(C2-C0)となる。
導出部123は、対象空間に含まれる全てのメッシュの中心位置Pの電波強度Cを導出し、導出した対象空間に含まれる全てのメッシュの中心位置Pの電波強度Cを示す情報を、作成部124へ導出する。図1に戻り、説明を続ける。
作成部124は、取得部121が出力した関連情報を取得し、取得した関連情報に含まれるネットワーク識別情報と、信号の電波強度(電波受信地点の信号の電波強度)を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを取得する。また、作成部124は、導出部123が出力した対象空間に含まれる全てのメッシュの中心位置Pと、その中心位置Pの電波強度を示す情報とを取得する。
作成部124は、ネットワーク識別情報と、信号の電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報と、メッシュの中心位置Pと、その中心位置Pの電波強度を示す情報とを関連づけることによって、電波強度マップを作成する。
図7は、第1の実施形態の端末装置100が作成する電波強度マップの一例を示す図である。図7に示される例では、電波強度マップは、対象空間について、地表に平行な面をX軸方向とY軸方向とで表し、信号の電波強度をZ軸方向で表す。作成部124は、電波受信地点の位置に、その電波受信地点の位置情報に関連付けられる信号の電波強度を表し、メッシュの中心位置Pに、その中心位置Pの電波強度を表す。図1に戻り、説明を続ける。
作成部124は、作成した電波強度マップを示す情報を、記憶部130の電波強度マップ134に記憶する。
端末装置100の位置を導出する処理について説明する。
取得部121は、端末装置100に対して、位置を導出する操作が行われた場合、通信部110が出力した一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。具体的には、取得部121は、一又は複数の信号の各々に含まれるBSSIDを取得する。また、取得部121は、一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報を取得する。
取得部121は、取得した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを、導出部123へ出力する。
導出部123は、取得部121が出力した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを取得し、取得した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とに基づいて、端末装置100の位置の尤もらしさLを導出する。以下、取得部121が出力した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを合わせてクエリーと呼ぶ場合もある。
具体的には、導出部123は、記憶部130に記憶された電波強度マップ134を取得する。導出部123は、取得した電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得部121から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度とを比較する。複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度をxi(M)とし、BSSIDの数をnとし、取得部121が出力したクエリーの一又は複数の信号の各々の電波強度をxi(Q)とする。あるメッシュに関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と取得部121から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度との間の距離(以下「電波強度距離」という)Dは、全ての信号について、電波強度xi(M)と電波強度xi(Q)との差の二乗の平方根を足し合わせることによって、式(1)で表される。
Figure 0007136437000001
電波強度距離Dを使用して、対象空間での端末装置100の位置の尤もらしさLを導出できる。全ての電波受信地点と全てのメッシュとから得られる電波強度距離Dのうち、最大の電波強度距離DをDmaxとし、最小の電波強度距離DをDminとした場合、位置の尤もらしさLは、L=(1-(D-Dmin)/(Dmax-Dmin))で表される。
導出部123は、導出した端末装置100の位置の尤もらしさLに基づいて、Lが最大となるときの電波強度距離Dを導出する場合に使用した電波受信地点又はメッシュの中心位置を導出することによって、端末装置100の位置を導出する。
図8は、第1の実施形態の端末装置100の位置推定結果の一例を示す。図8においては、地表に平行な面をX軸方向とY軸方向とで表し、位置推定結果をZ軸方向で表す。図8によれば、丸で示されるように、位置推定結果が広範囲となるが、位置を推定できることが分かる。
(位置情報システムの動作)
図9は、第1の実施形態の位置情報システム10の動作の一例を示すフローチャートである。図9に示される例では、端末装置100は、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。そして、端末装置100は、取得したネットワーク識別情報と、その信号の電波強度とに基づいて、電波強度マップを作成する。
(ステップS1)
端末装置100の通信部110は、複数のアクセスポイント200の各々が送信する信号のうち、電波受信地点で、一又は複数の信号を受信する。通信部110は、受信した一又は複数の信号の各々の電波強度を計測する。通信部110は、受信した信号と、その信号の電波強度の計測結果を示す情報とを情報処理部120に出力する。全ての電波受信地点で、同様の処理が行われる。
(ステップS2)
端末装置100の取得部121は、通信部110が出力した信号と、その信号の電波強度の計測結果を示す情報とを取得する。取得部121は、取得した信号に含まれるネットワーク識別情報を取得する。
取得部121は、記憶部130の位置情報133に含まれる電波受信地点の位置情報を取得する。具体的には、表示部170に表示された電波受信地点情報に表されている電波受信地点を押す操作が表示部170に対して行われた場合に、操作部160は、押された電波受信地点に該当する位置情報を、取得部121へ出力する。取得部121は、操作部160が出力した電波受信地点の位置情報を取得する。
取得部121は、取得したネットワーク識別情報と、信号の電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを関連付ける。取得部121は、ネットワーク識別情報と、信号の電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを関連付けることによって得られる関連情報を、分割部122と、作成部124とへ出力する。
(ステップS3)
分割部122は、取得部121が出力した関連情報を取得し、取得した関連情報に含まれる電波受信地点に基づいて、対象空間をドロネー分割する。さらに、分割部122は、対象空間をメッシュ分割する。分割部122は、対象空間をドロネー分割した結果とメッシュ分割した結果とを、導出部123へ出力する。
(ステップS4)
導出部123は、分割部122が出力した対象空間をドロネー分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とを取得し、取得した対象空間をドロネー分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とに基づいて、電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。導出部123は、導出した電波受信地点以外の位置を示す情報と、その位置での電波強度を示す情報とを関連付けた情報を、作成部124へ出力する。
(ステップS5)
作成部124は、取得部121が出力した関連情報を取得し、取得した関連情報に含まれるネットワーク識別情報と、信号の電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを取得する。また、作成部124は、導出部123が出力した電波受信地点以外の位置を示す情報と、その位置での電波強度を示す情報とを関連付けた情報を取得する。作成部124は、信号の電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報と、メッシュの中心位置Pと、その中心位置Pの電波強度を示す情報とを関連づけることによって、電波強度マップを作成する。
(位置情報システムの動作)
図10は、第1の実施形態の位置情報システム10の動作の一例を示すフローチャートである。図10に示される例では、端末装置100は、作成した電波強度マップ134を使用して、自端末装置100の位置を推定する。
(ステップS11)
端末装置100の通信部110は、位置計測地点で、一又は複数の信号を受信する。取得部121は、端末装置100に対して、位置を計測する操作が行われた場合、通信部110が出力した一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。また、取得部121は、取得した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを、導出部123へ出力する。
(ステップS12)
端末装置100の導出部123は、取得部121が出力した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを取得する。また、導出部123は、記憶部130に記憶された電波強度マップ134を取得する。導出部123は、取得した電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得部121から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度とを比較する。導出部123は、メッシュに関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と取得部121から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度との間の電波強度距離Dを導出する。
(ステップS13)
導出部123は、導出した電波強度距離Dを使用して、対象空間での端末装置100の位置の尤もらしさLを決定する。
(ステップS14)
導出部123は、端末装置100の位置の尤もらしさLに基づいて、端末装置100の位置を導出する。
前述した第1の実施形態では、対象空間に、200-1から200-11の11台のアクセスポイントが設置されている場合について説明したが、この例に限られない。例えば、アクセスポイント200の数は、2台から10台でもよいし、12台以上でもよい。アクセスポイント200の数を増加させることによって、端末装置100の位置推定精度を向上できる。
前述した第1の実施形態では、対象空間に、AからEの五か所の電波受信地点が設定されている場合について説明したが、この例に限られない。例えば、電波受信地点の数は、二か所から四か所でもよいし、六か所以上であってもよい。電波受信地点の数を増加させることによって、端末装置100の位置推定精度を向上できる。
前述した第1の実施形態では、学習データの一例として、位置情報と電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、学習データは、表の形式であってもよいし、関数の形式であってもよい。
前述した第1の実施形態では、対象領域が、縦11個、横15個のメッシュに分割される場合について説明したが、この限りでない。例えば、対象領域を分割するメッシュの数は、適宜変更可能である。
前述した第1の実施形態では、端末装置100の導出部123が、電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得部121から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度とを比較する場合について説明したがこの限りでない。例えば、導出部123が、電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点の各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度を使用しないで、電波強度マップ134に含まれる複数のメッシュの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得部121から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度とを比較するようにしてもよい。
第1の実施形態の位置情報システムによれば、端末装置100は、対象空間に設置された複数のアクセスポイント200の各々が送信する信号のうち、対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度と電波受信地点の位置情報とを関連付けた関連情報を取得する。端末装置100は、関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。端末装置100は、対象空間を分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。端末装置100は、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する。このように構成することによって、端末装置100は、アクセスポイント200が送信する信号の電波強度を用いて、自端末装置100の位置を推定するための情報を作成できる。
さらに、端末装置100は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、電波強度マップに含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する。このように構成することによって、端末装置100は、作成した電波強度マップに基づいて、自端末装置100の位置を導出できる。
(第1の実施形態の変形例1)
図11は、第1の実施形態の変形例1の位置情報システム10-1の一例を示す図である。
第1の実施形態の変形例1の位置情報システム10-1は、第1端末装置100-1と、第2端末装置100-2と、アクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nとを備える。
位置情報システム10-1では、第1端末装置100-1は、電波強度マップを作成し、作成した電波強度マップを、第2端末装置100-2へ送信する。第2端末装置100-2は、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを取得し、取得した電波強度マップを使用して、対象空間での自第2端末装置100-2の位置を導出する。
位置情報システム10-1では、第1端末装置100-1は、対象空間中の複数の位置でシーン(場面)の観測を行う。位置情報システム10-1では、各シーンとその観測された位置情報とを用いて学習データを事前に作成する。位置情報システム10-1では、第1端末装置100-1が作成した学習データを使用して、第2端末装置100-2は、自第2端末装置100-2の位置推定を行う。位置推定を行う場合には、位置を推定する第2端末装置100-2が観測したシーンと、予め用意(構築)した学習データとを比較することで、学習データのうち、観測したシーンと一致するシーンに該当する位置を抽出することで、位置推定を行う。このように構成することによって、仮に、反射波、散乱波があったとしても、それらの影響を加味して、位置推定を行うことができる。さらに、観測地点(位置)の間隔を狭くすることによって、データ量が増加するが、位置推定精度を上げることができる。
対象空間で、第2端末装置100-2の位置を導出するための学習データを作成する処理について説明する。ここでは、学習データの一例として、位置情報と電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する場合について説明を続ける。
第1端末装置100-1のユーザは、対象空間に含まれる複数の電波受信地点の各々へ移動する。複数の電波受信地点の各々の識別情報と、位置情報とが関連付けられている。例えば、第1端末装置100-1は表示部を備え、その表示部に電波受信地点情報を表示する。第1端末装置100-1のユーザは、第1端末装置100-1の表示部に表示された電波受信地点情報を参照することによって、複数の電波受信地点の各々へ移動する。
第1端末装置100-1は、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で受信される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。また、第1端末装置100-1は、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の電波強度を取得する。また、第1端末装置100-1は、電波受信地点の位置情報を取得する。第1端末装置100-1は、取得したネットワーク識別情報と、電波強度と、電波受信地点の位置情報とを関連付けた関連情報を作成する。
第1端末装置100-1は、取得した関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。第1端末装置100-1は、対象空間を分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。ここで、電波受信地点での電波強度とは、電波受信地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した電波の受信強度である。
第1端末装置100-1は、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する。
対象空間で、第2端末装置100-2の位置を導出する処理について説明する。
第1端末装置100-1は、作成した電波強度マップを、第2端末装置100-2へ送信する。第2端末装置100-2は、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを取得し、取得した電波強度マップを記憶する。
第2端末装置100-2は、位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。第2端末装置100-2は、記憶した電波強度マップと、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する。
以下、位置情報システム10-1を構成する第1端末装置100-1と、第2端末装置100-2と、アクセスポイント200とのうち、第1端末装置100-1と、第2端末装置100-2とについて、説明する。
(第1端末装置100-1)
第1端末装置100-1は、ノートPC、タブレット端末、スマートフォンなどによって実現される。
第1端末装置100-1は、通信部110と、情報処理部120-1と、記憶部130-1と、操作部160と、表示部170と、各構成要素を図11に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン150とを備える。
記憶部130-1は、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部130-1には、情報処理部120-1により実行されるプログラム131と、アプリ132-1と、位置情報133と、電波強度マップ134とが記憶される。
アプリ132-1は、第1端末装置100-1に、電波受信地点情報を、表示部170に表示させる。
アプリ132-1は、第1端末装置100-1に、自第1端末装置100-1に表示されている電波受信地点情報に表されている電波受信地点を押す操作が行われた場合に、押された電波受信地点に該当する位置情報を取得させる。
アプリ132-1は、第1端末装置100-1に、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と、その信号の電波強度とを取得させる。
アプリ132-1は、第1端末装置100-1に、取得させた電波受信地点の位置情報と、ネットワーク識別情報と、電波強度とを関連付けることによって、関連情報を作成させる。
アプリ132-1は、第1端末装置100-1に、作成させた関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割させる。
アプリ132-1は、第1端末装置100-1に、対象空間を分割させることによって得られた分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間させることによって、複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出させる。
アプリ132-1は、第1端末装置100-1に、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成させる。アプリ132-1は、第1端末装置100-1に、作成させた電波強度マップを記憶させる。
アプリ132-1は、第1端末装置100-1に、作成した電波強度マップを、第2端末装置100-2へ送信させる。
情報処理部120-1は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部130-1に格納されたプログラム131や、アプリ132-1を実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部120-1の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部120-1は、例えば、取得部121-1と、分割部122と、導出部123-1と、作成部124とを備える。
取得部121-1は、通信部110が出力した信号を取得し、取得した信号に含まれるネットワーク識別情報を取得する。具体的には、取得部121-1は、ビーコンなどの信号に含まれるBSSIDを取得する。
また、取得部121-1は、通信部110が出力した信号の電波強度を示す情報を取得する。
また、取得部121-1は、電波受信地点の位置情報を取得する。具体的には、表示部170に表示された電波受信地点情報に表されている電波受信地点を押す操作が、表示部170に対して行われた場合に、操作部160は、押された電波受信地点に該当する位置情報を、取得部121-1へ出力する。取得部121-1は、操作部160が出力した電波受信地点の位置情報を取得する。
取得部121-1は、取得したネットワーク識別情報と、電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを関連付ける。取得部121-1は、ネットワーク識別情報と、電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを関連付けることによって得られる関連情報を、分割部122と、作成部124とへ出力する。
導出部123-1は、分割部122が出力した対象空間をドロネー分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とを取得し、取得した対象空間をドロネー分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とに基づいて、電波受信地点以外の地点(位置)の電波強度を導出する。導出部123-1は、導出した電波受信地点以外の位置を示す情報と、その位置での電波強度を示す情報とを関連付けた情報を、作成部124へ出力する。
具体的には、導出部123-1は、対象空間をドロネー分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とを、電波受信地点同士が一致するように重ね合わせる。導出部123-1は、対象空間をドロネー分割した結果と対象空間をメッシュ分割した結果とを重ね合わせた結果に基づいて、メッシュの中心位置を内包するドロネー三角形を判別し、判別したドロネー三角形に対して要素内補完を行う。
(第2端末装置100-2)
第2端末装置100-2は、ノートPC、タブレット端末、スマートフォンなどによって実現される。
第2端末装置100-2は、通信部110と、情報処理部120-2と、記憶部130-2と、操作部160と、表示部170と、各構成要素を図11に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン150とを備える。
記憶部130-2は、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部130-2には、情報処理部120-2により実行されるプログラム131と、アプリ132-2と、電波強度マップ134とが記憶される。
アプリ132-2は、第2端末装置100-2に、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを受信させ、受信させた電波強度マップを記憶させる。
アプリ132-2は、第2端末装置100-2に、対象空間で、第2端末装置100-2の位置を導出させる。具体的には、アプリ132-2は、第2端末装置100-2に、位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得させる。
アプリ132-2は、第2端末装置100-2に、記憶部130-2に記憶させた電波強度マップ134と、取得した位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出させる。
情報処理部120-2は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部130-2に格納されたプログラム131と、アプリ132-2とを実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部120-2の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部120-2は、例えば、取得部121-2と、導出部123-2とを備える。
第2端末装置100-2の通信部110は、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを受信し、受信した電波強度マップを、取得部121-2へ出力する。取得部121-2は、通信部110が出力した電波強度マップを取得し、取得した電波強度マップを、記憶部130-2に記憶する。
取得部121-2は、第2端末装置100-2に対して、位置を導出する操作が行われた場合、通信部110が出力した一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。具体的には、取得部121-2は、一又は複数の信号の各々に含まれるBSSIDを取得する。また、取得部121-2は、一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報を取得する。
取得部121-2は、取得した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを、導出部123-2へ出力する。
導出部123-2は、取得部121-2が出力した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを取得し、取得した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とに基づいて、第2端末装置100-2の位置を導出する。
具体的には、導出部123-2は、記憶部130-2に記憶された電波強度マップ134を取得する。導出部123-2は、取得した電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得部121-2から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度とを比較する。
複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度をxi(M)とし、BSSIDの数をnとし、取得部121-1が出力したクエリーの一又は複数の信号の各々の電波強度をxi(Q)とする。あるメッシュに関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と取得部121-2から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度との間の電波強度距離Dは、全ての信号について、電波強度xi(M)と電波強度xi(Q)との差の二乗の平方根を足し合わせることによって、前述した式(1)で表される。
電波強度距離Dを使用して、対象空間での第2端末装置100-2の位置の尤もらしさLを決定できる。全ての電波受信地点と全てのメッシュとから得られる電波強度距離Dのうち、最大の電波強度距離をDmaxとし、最小の電波強度距離をDminとした場合、位置の尤もらしさLは、L=(1-(D-Dmin)/(Dmax-Dmin))で表される。
導出部123-2は、導出した第2端末装置100-2の位置の尤もらしさLに基づいて、Lが最大となるときのDを導出する場合に使用した電波受信地点又はメッシュの中心位置を導出することによって、第2端末装置100-2の位置を導出する。
(位置情報システムの動作)
図12は、第1の実施形態の変形例1の位置情報システム10-1の動作の一例を示すフローチャートである。図12に示される例では、第1端末装置100-1は、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。そして、第1端末装置100-1は、取得したネットワーク識別情報と、その信号の電波強度とに基づいて、電波強度マップを作成する。
ステップS21~ステップS25は、図9のステップS1~ステップS5を適用できる。
(ステップS26)
第1端末装置100-1の作成部124は、ステップS25で作成した電波強度マップを通信部110から、第2端末装置100-2送信する。第2端末装置100-2の通信部110は、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを受信し、受信した電波強度マップを、情報処理部120-2へ出力する。情報処理部120-2の取得部121-2は、通信部110が出力した電波強度マップを取得し、取得した電波強度マップを、記憶部130-2の電波強度マップ134に記憶する。
ステップS27~ステップS30は、図10のステップS11~ステップS14を適用できる。
第1の実施形態の変形例1の位置情報システムでは、第2端末装置100-2は、位置計測地点で電波を受信する。第2端末装置100-2は、受信した電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。第2端末装置100-2は、記憶した電波強度マップと、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する場合について説明したが、この例に限られない。
例えば、位置計測地点で電波を受信し、受信した電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する受信装置を用意する。そして、第2端末装置100-2は、受信装置から、位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。第2端末装置100-2は、記憶した電波強度マップに含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出するようにしてもよい。このように構成することによって、第2端末装置100-2の処理負荷を低減できる。
第1の実施形態の変形例1の位置情報システムによれば、第1端末装置100-1は、対象空間に設置された複数のアクセスポイント200の各々が送信する信号のうち、対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度と電波受信地点の位置情報とを関連付けた関連情報を取得する。第1端末装置100-1は、関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。第1端末装置100-1は、対象空間を分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。第1端末装置100-1は、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する。このように構成することによって、アクセスポイント200が送信する信号の電波強度を用いて位置を推定するための情報を作成できる。
第1端末装置100-1は、作成した電波強度マップを、第2端末装置100-2へ送信する。第2端末装置100-2は、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを受信し、受信した電波強度マップを記憶する。第2端末装置100-2は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、電波強度マップに含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する。このように構成することによって、第2端末装置100-2は、第1端末装置100-1が作成した電波強度マップに基づいて、自第2端末装置100-2の位置を導出できる。
(第1の実施形態の変形例2)
図13は、第1の実施形態の変形例2の位置情報システム10-2の一例を示す図である。
第1の実施形態の変形例2の位置情報システム10-2は、第3端末装置100-3と、第4端末装置100-4と、アクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nとを備える。
位置情報システム10-2では、第3端末装置100-3は、電波強度マップを作成する。第3端末装置100-3は、作成した電波強度マップを使用して、対象空間での第4端末装置100-4の位置を導出する。
位置情報システム10-2では、第3端末装置100-3は、対象空間中の複数の位置でシーン(場面)の観測を行う。位置情報システム10-2では、各シーンとその観測された位置情報とを用いて学習データを事前に作成する。位置情報システム10-2では、第3端末装置100-3が作成した学習データを使用して、第3端末装置100-3は、第4端末装置100-4の位置推定を行う。位置推定を行う場合には、位置を推定する第4端末装置100-4が観測したシーンと、予め用意(構築)した学習データとを比較することで、学習データのうち、観測したシーンと一致するシーンに該当する位置を抽出することで、位置推定を行う。このように構成することによって、仮に、反射波、散乱波があったとしても、それらの影響を加味して、位置推定を行うことができる。さらに、観測地点(位置)の間隔を狭くすることによって、データ量が増加するが、位置推定精度を上げることができる。
対象空間で、第4端末装置100-4の位置を導出するための学習データを作成する処理について説明する。ここでは、学習データの一例として、位置情報と電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する場合について説明を続ける。
第3端末装置100-3のユーザは、対象空間に含まれる複数の電波受信地点の各々へ移動する。複数の電波受信地点の各々の識別情報と、位置情報とが関連付けられている。例えば、第3端末装置100-3は表示部を備え、その表示部に電波受信地点情報を表示する。第3端末装置100-3のユーザは、第3端末装置100-3の表示部に表示された電波受信地点情報を参照することによって、複数の電波受信地点の各々へ移動する。
第3端末装置100-3は、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で受信される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。また、第3端末装置100-3は、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の電波強度を取得する。また、第3端末装置100-3は、電波受信地点の位置情報を取得する。第3端末装置100-3は、取得したネットワーク識別情報と、電波強度と、電波受信地点の位置情報とを関連付けた関連情報を作成する。
第3端末装置100-3は、取得した関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。第3端末装置100-3は、対象空間を分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。ここで、電波受信地点での電波強度とは、電波受信地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した電波の受信強度である。
第3端末装置100-3は、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する。
対象空間で、第4端末装置100-4の位置を導出する処理について説明する。
第4端末装置100-4は、位置計測地点で電波を受信し、受信した電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。第4端末装置100-4は、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度を示す情報とを、第3端末装置100-3へ送信する。
第3端末装置100-3は、第4端末装置100-4が送信した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度を示す情報とを受信し、記憶した電波強度マップと、受信した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する。
以下、位置情報システム10-2を構成する第3端末装置100-3と、第4端末装置100-4と、アクセスポイント200とのうち、第3端末装置100-3と、第4端末装置100-4とについて、説明する。
(第3端末装置100-3)
第3端末装置100-3は、ノートPC、タブレット端末、スマートフォンなどによって実現される。
第3端末装置100-3は、通信部110と、情報処理部120-3と、記憶部130-3と、操作部160と、表示部170と、各構成要素を図13に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン150とを備える。
記憶部130-3は、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部130-3には、情報処理部120-3により実行されるプログラム131と、アプリ132-3と、位置情報133と、電波強度マップ134とが記憶される。
アプリ132-3は、第3端末装置100-3に、電波受信地点情報を、表示部170に表示させる。
アプリ132-3は、第3端末装置100-3に、自第3端末装置100-3に表示されている電波受信地点情報に表されている電波受信地点を押す操作が行われた場合に、押された電波受信地点に該当する位置情報を取得させる。
アプリ132-3は、第3端末装置100-3に、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と、その信号の電波強度とを取得させる。
アプリ132-3は、第3端末装置100-3に、取得させた電波受信地点の位置情報と、ネットワーク識別情報と、電波強度とを関連付けることによって、関連情報を作成させる。
アプリ132-3は、第3端末装置100-3に、作成させた関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割させる。
アプリ132-3は、第3端末装置100-3に、対象空間を分割させることによって得られた分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間させることによって、複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出させる。
アプリ132-3は、第3端末装置100-3に、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成させる。アプリ132-3は、第3端末装置100-3に、作成させた電波強度マップを記憶させる。
アプリ132-3は、第3端末装置100-3に、第4端末装置100-4が送信した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度を示す情報とを取得させる。
アプリ132-3は、第3端末装置100-3に、記憶部130-3に記憶させた電波強度マップ134と、取得した位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出させる。
情報処理部120-3は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部130-3に格納されたプログラム131や、アプリ132-3を実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部120-3の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部120-3は、例えば、取得部121-3と、分割部122と、導出部123と、作成部124とを備える。
取得部121-3は、通信部110が出力した信号を取得し、取得した信号に含まれるネットワーク識別情報を取得する。具体的には、取得部121-3は、ビーコンなどの信号に含まれるBSSIDを取得する。
また、取得部121-3は、通信部110が出力した信号の電波強度を示す情報を取得する。
また、取得部121-3は、電波受信地点の位置情報を取得する。具体的には、表示部170に表示された電波受信地点情報に表されている電波受信地点を押す操作が、表示部170に対して行われた場合に、操作部160は、押された電波受信地点に該当する位置情報を、取得部121-3へ出力する。取得部121-3は、操作部160が出力した電波受信地点の位置情報を取得する。
取得部121-3は、取得したネットワーク識別情報と、電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを関連付ける。取得部121-3は、ネットワーク識別情報と、電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを関連付けることによって得られる関連情報を、分割部122と、作成部124とへ出力する。
取得部121-3は、第4端末装置100-4が送信した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度を示す情報とを取得し、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度を示す情報とを、導出部123へ出力する。
(第4端末装置100-4)
第4端末装置100-4は、ノートPC、タブレット端末、スマートフォンなどによって実現される。
第4端末装置100-4は、通信部110と、情報処理部120-4と、記憶部130-4と、操作部160と、表示部170と、各構成要素を図13に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン150とを備える。
記憶部130-4は、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部130-4には、情報処理部120-4により実行されるプログラム131と、アプリ132-4とが記憶される。
アプリ132-4は、第4端末装置100-4に、位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得させる。
情報処理部120-4は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部130-4に格納されたプログラム131と、アプリ132-4とを実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部120-4の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部120-4は、例えば、取得部121-4を備える。
取得部121-4は、第4端末装置100-4に対して、位置を導出する操作が行われた場合、通信部110が出力した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。具体的には、取得部121-4は、位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるBSSIDを取得する。
また、取得部121-4は、位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報を取得する。
取得部121-4は、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを、通信部110から、第3端末装置100-3へ送信する。
(位置情報システムの動作)
図14は、第1の実施形態の変形例2の位置情報システム10-2の動作の一例を示すフローチャートである。図14に示される例では、第3端末装置100-3は、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。そして、第3端末装置100-3は、取得したネットワーク識別情報と、その信号の電波強度とに基づいて、電波強度マップを作成する。
ステップS21a~ステップS25aは、図9のステップS1~ステップS5を適用できる。
(ステップS26a)
第4端末装置100-4の通信部110は、位置計測地点で、一又は複数の信号を受信する。取得部121-4は、第4端末装置100-4に対して、位置を計測する操作が行われた場合、通信部110が出力した一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。通信部110は、一又は複数の信号の各々の電波強度を計測し、電波強度の計測結果を、取得部121-4へ出力する。
(ステップS27a)
第4端末装置100-4の取得部121-4は、取得した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを、通信部110から、第3端末装置100-3へ送信する。
(ステップS28a)
第3端末装置100-3の通信部110は、第4端末装置100-4が送信した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを受信し、受信した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを、情報処理部120-3へ出力する。取得部121-3は、通信部110が出力した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを取得し、取得した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを導出部123へ出力する。導出部123は、取得部121-3が出力した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを取得する。また、導出部123は、記憶部130-3に記憶された電波強度マップ134を取得する。導出部123は、取得した電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得部121-3から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度とを比較する。導出部123は、メッシュに関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と取得部121-3から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度との間の電波強度距離Dを導出する。
ステップS29a~ステップS30aは、図10のステップS13~ステップS14を適用できる。
第1の実施形態の変形例2の位置情報システムによれば、第3端末装置100-3は、対象空間に設置された複数のアクセスポイント200の各々が送信する信号のうち、対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度と電波受信地点の位置情報とを関連付けた関連情報を取得する。第3端末装置100-3は、関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。第3端末装置100-3は、対象空間を分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。第3端末装置100-3は、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する。このように構成することによって、アクセスポイント200が送信する信号の電波強度を用いて位置を推定するための情報を作成できる。
第4端末装置100-4は、位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度を示す情報を、第3端末装置100-3へ送信する。
第3端末装置100-3は、第4端末装置100-4が送信した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度を示す情報を受信し、電波強度マップに含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、受信した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する。このように構成することによって、第3端末装置100-3は、第4端末装置100-4の位置を導出できる。
(第2の実施形態)
(位置情報システム)
図15は、第2の実施形態の位置情報システム10aの一例を示す図である。
第2の実施形態の位置情報システム10aは、端末装置100aと、アクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nとを備える。
位置情報システム10aは、対象空間で、端末装置100aの位置を導出する。位置情報システム10aでは、端末装置100aは、対象空間中の複数の位置でシーン(場面)の観測を行う。位置情報システム10aでは、端末装置100aは、各シーンとその観測された位置情報とを用いた学習データを事前に作成する。位置情報システム10aでは、端末装置100aは、作成した学習データを使用して、位置推定を行う。位置推定を行う場合には、位置を推定する端末装置100aが観測したシーンと、予め用意(構築)した学習データとを比較することで、学習データのうち、観測されるシーンと一致するシーンに該当する位置を抽出することで、位置推定を行う。このように構成することによって、端末装置100aは、反射波、散乱波の影響を加味して、位置推定を行うことができる。さらに、観測地点(位置)の間隔を狭くすることによって、データ量が増加するが、位置推定精度を上げることができる。位置情報システム10aは、位置情報システム10と比較して、対象空間で、端末装置100aの位置を導出する処理が異なる。
対象空間で、端末装置100aの位置を導出するための学習データを作成する処理について説明する。ここでは、学習データの一例として、電波強度マップを作成する場合について説明を続ける。
端末装置100aのユーザは、対象空間に含まれる複数の電波受信地点の各々へ移動する。複数の電波受信地点の各々の識別情報と、位置情報とが関連付けられている。例えば、端末装置100aは表示部を備え、その表示部に電波受信地点情報を表示する。端末装置100aのユーザは、端末装置100aの表示部に表示された電波受信地点情報を参照することによって、複数の電波受信地点の各々へ移動する。
端末装置100aは、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で受信される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。また、端末装置100aは、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の電波強度を取得する。また、端末装置100aは、電波受信地点の位置情報を取得する。端末装置100aは、取得したネットワーク識別情報と、電波強度と、電波受信地点の位置情報とを関連付けることによって、関連情報を作成する。
端末装置100aは、作成した関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。端末装置100aは、対象空間を分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。ここで、電波受信地点での電波強度とは、電波受信地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した電波の受信強度である。
端末装置100aは、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する。
対象空間で、端末装置100aの位置を導出する処理について説明する。
端末装置100aは、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。端末装置100aの位置を導出する場合に、複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている電波強度xi(M)と、クエリーの一又は複数の信号の各々の電波強度xi(Q)との電波強度の類似度を導出する関数(以下「電波強度類似度関数」という)を導入する。
ところで、縦軸を電波強度とし、横軸を距離として、アクセスポイント200が送信する信号の電波強度マップを導出した場合、距離が変化しても、電波強度が一定となり、あまり変化しない部分が存在する。これは、その一定となる電波強度よりも小さい電波強度の場合に、どのアクセスポイント200が送信する信号の電波強度マップでも観測できる。これは、一定となる電波強度よりもBSSIの電波強度が小さい場合に、距離に関係なく、位置を導出できるが、位置の推定精度に悪影響を与えるおそれがある。このため、端末装置100aは、その一定となる電波強度を、電波強度閾値とし、電波強度閾値未満の電波強度は使用しないで、電波強度閾値以上の電波強度を使用する。
さらに、端末装置100aは、電波強度xi(M)と電波強度xi(Q)との差が、電波強度差閾値以下である場合に、電波強度の類似度Xを導出する。端末装置100aは、電波強度の類似度Xの導出結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する。
以下、位置情報システム10aを構成する端末装置100aと、アクセスポイント200とのうち、端末装置100aについて、説明する。
(端末装置100a)
端末装置100aは、ノートPC、タブレット端末、スマートフォンなどによって実現される。
端末装置100aは、通信部110と、情報処理部120aと、記憶部130aと、操作部160と、表示部170と、各構成要素を図15に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン150とを備える。
記憶部130aは、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部130aには、情報処理部120aにより実行されるプログラム131と、アプリ132aと、位置情報133と、電波強度マップ134とが記憶される。
アプリ132aは、端末装置100aに、電波受信地点情報を、表示部170に表示させる。
アプリ132aは、端末装置100aに、自端末装置100aに表示されている電波受信地点情報に表されている電波受信地点を押す操作が行われた場合に、押された電波受信地点に該当する位置情報を取得させる。
アプリ132aは、端末装置100aに、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と、その信号の電波強度とを取得させる。
アプリ132aは、端末装置100aに、取得させた電波受信地点の位置情報と、ネットワーク識別情報と、電波強度とを関連付けることによって、関連情報を作成させる。
アプリ132aは、端末装置100aに、作成させた関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割させる。端末装置100aは、対象空間を分割させることによって得られた分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間させることによって、複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出させる。
アプリ132aは、端末装置100aに、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成させる。アプリ132aは、端末装置100aに、作成させた電波強度マップを、記憶部130aに記憶させる。
アプリ132aは、端末装置100aに、対象空間で、端末装置100aの位置を導出させる。具体的には、アプリ132aは、端末装置100aに、位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得させる。
アプリ132aは、端末装置100aに、記憶部130aに記憶させた電波強度マップ134と、取得した位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とから、電波強度の類似度Xを導出し、導出した電波強度の類似度Xに基づいて、位置計測地点の位置情報を導出させる。
情報処理部120aは、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部130aに格納されたプログラム131や、アプリ132aを実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部120aの全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部120aは、例えば、取得部121と、分割部122と、導出部123aと、作成部124とを備える。
導出部123aは、分割部122が出力した対象空間を分割したドロネー分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とを取得し、取得したドロネー分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とに基づいて、電波受信地点以外の地点(位置)の電波強度を導出する。導出部123は、導出した電波受信地点以外の位置を示す情報と、その位置での電波強度を示す情報とを関連付けた情報を、作成部124aへ出力する。
具体的には、導出部123aは、対象空間をドロネー分割した結果と、対象空間をメッシュ分割した結果とを、電波受信地点同士が一致するように重ね合わせる。導出部123aは、対象空間をドロネー分割した結果と対象空間をメッシュ分割した結果とを重ね合わせた結果に基づいて、メッシュの中心位置を内包するドロネー三角形を判別し、判別したドロネー三角形に対して要素内補完を行う。ドロネー三角形の各頂点は、電波受信地点であるため、各アクセスポイント200が送信する信号の電波強度が関連付けられている。このため、メッシュの内部の電波強度を導出できる。
メッシュ内部の電波強度を導出する処理は、図5と図6とを参照して説明したので、ここでの説明は省略する。
端末装置100aの位置を導出する処理について説明する。
取得部121は、端末装置100aに対して、位置を導出する操作が行われた場合、通信部110が出力した一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。具体的には、取得部121は、一又は複数の信号の各々に含まれるBSSIDを取得する。また、取得部121は、一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報を取得する。
取得部121は、取得した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを、導出部123aへ出力する。
導出部123aは、取得部121が出力した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを取得し、取得した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とに基づいて、端末装置100aの位置の尤もらしさLを導出する。
導出部123aは、記憶部130aに記憶した電波強度マップ134を取得する。導出部123aは、取得した電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度xi(M)と、取得部121から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度xi(Q)との間の電波強度距離Diを、式(2)にしたがって導出し、導出した電波強度距離Diに基づいて、式(3)にしたがって電波強度の類似度Xの関数を導出する。
Figure 0007136437000002
式(2)と式(3)とにおいて、nは、BSSIDの数である。また、式(3)においては、電波強度閾値を8[dBm]とした場合について示した。式(3)の第一項は、電波強度距離Diを、電波強度閾値で除算したものであり、0から1の値をとる。式(3)の第二項は、電波強度距離Diが小さいほど、そのメッシュの信頼度が高いことを表す関数であり、0から2の値をとる。電波強度距離Diに対して、電波強度類似度関数に対して2の重みづけを行う。電波強度距離Diで評価を行う場合、減衰や反射の電波特性に対応できないことが想定されるが、電波強度類似度関数を加えて評価を行うことによって、減衰や反射の電波特性を含めて評価できる。
図16は、電波強度の類似度Xの関数の一例を示す図である。図16によれば、電波強度の類似度Xは-1以上の値をとる。また、電波強度の類似度Xは、Y軸に対して対称であり、電波強度の差が正負にかかわらず同じ値をとる。電波強度の類似度Xは、電波強度の差が-8[dBm]から+8[dBm]の所定の範囲である場合に電波強度の差の絶対値が大きくなるにしたがって減少し、所定の範囲以外である場合に零となる。
また、電波強度の類似度Xは、電波強度の差が所定の範囲の辺縁部(±8[dBm])の場合には、負の値(-1)となり、電波強度の類似度Xの関数は、谷となる。このように、電波強度の類似度Xが谷を有することによって、電波強度の差が小さいときの電波強度の類似度を強調することができる。
導出部123aは、電波強度の類似度Xを導出結果に基づいて、対象空間での端末装置100aの位置の尤もらしさLを導出する。全ての電波受信地点と全てのメッシュとのうち、最大の電波強度の類似度をXmaxとし、最小の電波強度の類似度をXminとした場合、位置の尤もらしさLは、L=(X-Xmin)/(Xmax-Xmin))で表される。
導出部123aは、導出した端末装置100aの位置の尤もらしさLに基づいて、Lが最大となるときのDiを導出する場合に使用した電波受信地点又はメッシュの中心位置を導出することによって、端末装置100aの位置を導出する。
図17は、第2の実施形態の端末装置100aの位置推定結果の一例を示す。図17においては、地表に平行な面をX軸方向とY軸方向とで表し、位置推定結果をZ軸方向で表す。図17によれば、丸で示したように、図8と比較して、位置推定結果が絞られていることが分かる。このため、第1の実施形態の端末装置100と比較して、位置推定精度を向上させることができる。
(位置情報システムの動作)
第2の実施形態の位置情報システム10aにおいて、端末装置100aが電波強度マップを作成する処理は、第1の実施形態の位置情報システム10を適用できるため、ここでの説明は省略する。
図18は、第2の実施形態の位置情報システム10aの動作の一例を示すフローチャートである。
図18に示される例では、端末装置100aは、作成した電波強度マップを使用して、自端末装置100aの位置を推定する。
(ステップS31)
端末装置100aの取得部121は、端末装置100aに対して、位置を計測する操作が行われた場合、通信部110が出力した一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。また、取得部121は、取得した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを、導出部123へ出力する。
(ステップS32)
端末装置100aの導出部123aは、取得部121が出力した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを取得する。また、導出部123aは、記憶部130aに記憶された電波強度マップ134を取得する。導出部123aは、取得した電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度xi(M)と、取得部121から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度xi(Q)との間の距離である電波強度距離Diを導出し、導出した電波強度距離Diに基づいて、電波強度の類似度Xを導出する。
(ステップS33)
導出部123aは、電波強度の類似度Xを導出結果に基づいて、対象空間での端末装置100aの位置の尤もらしさLを導出する。
(ステップS34)
導出部123は、導出した端末装置100の位置の尤もらしさLに基づいて、端末装置100の位置を導出する。
前述した第2の実施形態では、対象空間に、200-1から200-11の11台のアクセスポイントが設置されている場合について説明したが、この例に限られない。例えば、アクセスポイント200の数は、2台から10台でもよいし、12台以上でもよい。アクセスポイント200の数を増加させることによって、端末装置100aの位置推定精度を向上できる。
前述した第2の実施形態では、対象空間に、AからEの五か所の電波受信地点が設定されている場合について説明したが、この例に限られない。例えば、電波受信地点の数は、二か所から四か所でもよいし、六か所以上であってもよい。電波受信地点の数を増加させることによって、端末装置100aの位置推定精度を向上できる。
前述した第2の実施形態では、電波強度の類似度Xを導出する式(3)において、一例として電波強度閾値を8[dBm]とした場合について説明したが、この例に限られない。例えば、電波強度閾値は、対象空間、アクセスポイント200の設置、電波受信地点などのよって、適宜設定できる。
前述した第2の実施形態では、学習データの一例として、位置情報と電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、学習データは、表の形式であってもよいし、関数の形式であってもよい。
前述した第2の実施形態では、端末装置100aの導出部123aが、電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得部121から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度との間の電波強度距離Diを導出し、導出した電波強度距離Diに基づいて電波強度の類似度Xを導出する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、導出部123aが、電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点の各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度を使用しないで、電波強度マップ134に含まれる複数のメッシュの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得部121から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度との間の電波強度距離Diを導出し、導出した電波強度距離Diに基づいて電波強度の類似度Xを導出してもよい。
第2の実施形態の通信システムによれば、端末装置100aは、対象空間に設置された複数のアクセスポイント200の各々が送信する信号のうち、対象空間の複数の電波受信地点の各々で受信される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度と電波受信地点の位置情報とを関連付けた関連情報を取得する。端末装置100aは、関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。端末装置100aは、対象空間を分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。端末装置100aは、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する。このように構成することによって、アクセスポイント200が送信する信号の電波強度を用いて位置を推定するための情報を作成できる。
さらに、端末装置100aは、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、電波強度マップに含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々の電波強度との間の距離である電波強度距離Diを導出し、導出した電波強度距離Diに基づいて、電波強度の類似度Xを導出する。端末装置100aは、電波強度の類似度Xを導出結果に基づいて、対象空間での端末装置100aの位置の尤もらしさLを導出する。導出した端末装置100aの位置の尤もらしさLに基づいて、端末装置100aの位置を導出する。このように構成することによって、第1の実施形態の端末装置100が導出する位置よりも、位置推定範囲を絞ることができるため、位置推定精度を向上できる。
(第2の実施形態の変形例1)
図19は、第2の実施形態の変形例1の位置情報システム10a-1の一例を示す図である。
第2の実施形態の変形例1の位置情報システム10a-1は、第1端末装置100-1と、第2端末装置100a-2と、アクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nとを備える。
位置情報システム10a-1では、第1端末装置100-1は、電波強度マップを作成し、作成した電波強度マップを、第2端末装置100a-2へ送信する。第2端末装置100a-2は、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを取得し、取得した電波強度マップを使用して、対象空間での自第2端末装置100a-2の位置を導出する。
位置情報システム10a-1では、第1端末装置100-1は、対象空間中の複数の位置でシーン(場面)の観測を行う。位置情報システム10a-1では、各シーンとその観測された位置情報とを用いて学習データを事前に作成する。位置情報システム10a-1では、第1端末装置100-1が作成した学習データを使用して、第2端末装置100a-2は、自第2端末装置100a-2の位置推定を行う。位置推定を行う場合には、位置を推定する第2端末装置100a-2が観測したシーンと、予め用意(構築)した学習データとを比較することで、学習データのうち、観測されるシーンと一致するシーンに該当する位置を抽出することで、位置推定を行う。このように構成することによって、仮に、反射波、散乱波の影響があった場合でも、それらの影響を加味して、位置推定を行うことができる。さらに、観測地点(位置)の間隔を狭くすることによって、データ量が増加するが、位置推定精度を上げることができる。
対象空間で、第2端末装置100a-2の位置を導出する処理について説明する。
第1端末装置100-1は、作成した電波強度マップを、第2端末装置100a-2へ送信する。第2端末装置100a-2は、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを取得し、取得した電波強度マップを記憶する。
第2端末装置100a-2は、位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。第2端末装置100a-2は、取得した電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度xi(M)と、取得した一又は複数の信号の各々の電波強度xi(Q)との距離である電波強度距離Diを導出し、導出した電波強度距離Diに基づいて電波強度の類似度Xを導出する。
第2端末装置100a-2は、電波強度の類似度Xを導出結果に基づいて、対象空間での第2端末装置100a-2の位置の尤もらしさLを導出する。第2端末装置100a-2は、導出した第2端末装置100a-2の位置の尤もらしさLに基づいて、Lが最大となるときのDiを導出する場合に使用した電波受信地点又はメッシュの中心位置を導出することによって、第2端末装置100a-2の位置を導出する。
以下、位置情報システム10a-1を構成する第1端末装置100-1と、第2端末装置100a-2と、アクセスポイント200とのうち、第2端末装置100a-2について、説明する。
(第2端末装置100a-2)
第2端末装置100a-2は、ノートPC、タブレット端末、スマートフォンなどによって実現される。
第2端末装置100a-2は、通信部110と、情報処理部120a-2と、記憶部130a-2と、操作部160と、表示部170と、各構成要素を図19に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン150とを備える。
記憶部130a-2は、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部130a-2には、情報処理部120a-2により実行されるプログラム131と、アプリ132a-2と、電波強度マップ134とが記憶される。
アプリ132a-2は、第2端末装置100a-2に、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを受信させ、受信させた電波強度マップを記憶させる。
アプリ132a-2は、第2端末装置100a-2に、対象空間で、第2端末装置100a-2の位置を導出させる。具体的には、アプリ132a-2は、第2端末装置100a-2に、位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得させる。アプリ132a-2は、第2端末装置100a-2に、記憶部130a-2に記憶させた電波強度マップ134と、取得した位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とから、電波強度の類似度Xを導出し、導出した電波強度の類似度Xに基づいて、位置計測地点の位置情報を導出させる。
情報処理部120a-2は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部130a-2に格納されたプログラム131と、アプリ132a-2とを実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部120a-1の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部120a-2は、例えば、取得部121a-2と、導出部123a-2とを備える。
第2端末装置100a-2の通信部110は、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを受信し、受信した電波強度マップを、取得部121a-2へ出力する。取得部121a-2は、通信部110が出力した電波強度マップを取得し、取得した電波強度マップを、記憶部130a-2に記憶する。
取得部121a-2は、第2端末装置100a-2に対して、位置を導出する操作が行われた場合、通信部110が出力した一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報を取得する。具体的には、取得部121a-2は、一又は複数の信号の各々に含まれるBSSIDを取得する。また、取得部121a-2は、一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報を取得する。
取得部121a-2は、取得した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを、導出部123a-2へ出力する。
導出部123a-2は、取得部121a-2が出力した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを取得し、取得した一又は複数のBSSIDと一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とに基づいて、第2端末装置100a-2の位置を導出する。
具体的には、導出部123a-2は、記憶部130a-2に記憶した電波強度マップ134を取得する。導出部123a-2は、取得した電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度xi(M)と、取得部121a-2から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度xi(Q)との間の距離である電波強度距離Diを、前述した式(2)にしたがって導出し、導出した電波強度距離Diに基づいて、式(3)にしたがって電波強度の類似度Xを導出する。
導出部123a-2は、電波強度の類似度Xの導出結果に基づいて、対象空間での第2端末装置100a-2の位置の尤もらしさLを導出する。
導出部123a-2は、導出した第2端末装置100a-2の位置の尤もらしさLに基づいて、Lが最大となるときのDiを導出する場合に使用した電波受信地点又はメッシュの中心位置を導出することによって、第2端末装置100a-2の位置を導出する。
(位置情報システムの動作)
図20は、第2の実施形態の変形例1の位置情報システムの動作の一例を示すフローチャートである。図20に示される例では、第1端末装置100-1は、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。そして、第1端末装置100-1は、取得したネットワーク識別情報と、その信号の電波強度とに基づいて、電波強度マップを作成する。
ステップS41~ステップS45は、図9のステップS1~ステップS5を適用できる。
(ステップS46)
第1端末装置100-1の作成部124は、ステップS45で作成した電波強度マップを通信部110から、第2端末装置100a-2へ送信する。第2端末装置100a-2の通信部110は、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを受信し、受信した電波強度マップを、情報処理部120a-2へ出力する。情報処理部120a-2の取得部121a-2は、通信部110が出力した電波強度マップを取得し、取得した電波強度マップを、記憶部130a-2の電波強度マップ134に記憶する。
ステップS47~ステップS50は、図18のステップS31~ステップS34を適用できる。
第2の実施形態の変形例1の位置情報システムでは、第2端末装置100a-2は、位置計測地点で電波を受信する。第2端末装置100a-2は、受信した電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。第2端末装置100a-2は、記憶した電波強度マップと、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する場合について説明したが、この例に限られない。
例えば、位置計測地点で電波を受信し、受信した電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する受信装置を用意する。そして、第2端末装置100a-2は、受信装置から、位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。第2端末装置100a-2は、記憶した電波強度マップに含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とに基づいて、位置計測地点の位置情報を導出するようにしてもよい。このように構成することによって、第2端末装置100a-2の処理負荷を低減できる。
第2の実施形態の変形例1の位置情報システムによれば、第1端末装置100-1は、対象空間に設置された複数のアクセスポイント200の各々が送信する信号のうち、対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度と電波受信地点の位置情報とを関連付けた関連情報を取得する。第1端末装置100-1は、関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。第1端末装置100-1は、対象空間を分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。第1端末装置100-1は、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する。このように構成することによって、アクセスポイント200が送信する信号の電波強度を用いて位置を推定するための情報を作成できる。
第1端末装置100-1は、作成した電波強度マップを、第2端末装置100a-2へ送信する。第2端末装置100a-2は、第1端末装置100-1が送信した電波強度マップを受信し、受信した電波強度マップを記憶する。第2端末装置100a-2は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、電波強度マップに含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々の電波強度との間の距離である電波強度距離Diを導出し、導出した電波強度距離Diに基づいて、電波強度の類似度Xを導出する。第2端末装置100a-2は、電波強度の類似度Xを導出結果に基づいて、対象空間での第2端末装置100a-2の位置の尤もらしさLを導出する。導出した第2端末装置100a-2の位置の尤もらしさLに基づいて、第2端末装置100a-2の位置を導出する。このように構成することによって、第1の実施形態の変形例1の第2端末装置100-2が導出する位置よりも、位置推定範囲が絞られるため、位置推定精度を向上できる。
(第2の実施形態の変形例2)
図21は、第2の実施形態の変形例2の位置情報システム10a-2の一例を示す図である。
第2の実施形態の変形例2の位置情報システム10a-2は、第3端末装置100a-3と、第4端末装置100-4と、アクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nとを備える。
位置情報システム10a-2では、第3端末装置100a-3は、電波強度マップを作成する。第3端末装置100a-3は、作成した電波強度マップを使用して、対象空間での第4端末装置100-4の位置を導出する。
位置情報システム10a-2では、第3端末装置100a-3は、対象空間中の複数の位置でシーン(場面)の観測を行う。位置情報システム10a-2では、第3端末装置100a-3は、各シーンとその観測された位置情報とを用いて学習データを事前に作成する。位置情報システム10a-2では、第3端末装置100a-3が作成した学習データを使用して、第3端末装置100a-3は、第4端末装置100-4の位置推定を行う。位置推定を行う場合には、位置を推定する第4端末装置100-4が観測したシーンと、予め用意(構築)した学習データとを比較することで、学習データのうち、観測されるシーンと一致するシーンに該当する位置を抽出することで、位置推定を行う。このように構成することによって、仮に、反射波、散乱波の影響があった場合でも、それらの影響を加味して、位置推定を行うことができる。さらに、観測地点(位置)の間隔を狭くすることによって、データ量が増加するが、位置推定精度を上げることができる。
以下、位置情報システム10a-2を構成する第3端末装置100a-3と、第4端末装置100-4と、アクセスポイント200とのうち、第3端末装置100a-3について、説明する。
(第3端末装置100a-3)
第3端末装置100a-3は、ノートPC、タブレット端末、スマートフォンなどによって実現される。
第3端末装置100a-3は、通信部110と、情報処理部120a-3と、記憶部130a-3と、操作部160と、表示部170と、各構成要素を図21に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン150とを備える。
記憶部130a-3は、例えば、RAM、ROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部130a-3には、情報処理部120a-3により実行されるプログラム131と、アプリ132a-3と、位置情報133と、電波強度マップ134とが記憶される。
アプリ132a-3は、第3端末装置100a-3に、電波受信地点情報を、表示部170に表示させる。
アプリ132a-3は、第3端末装置100a-3に、自第3端末装置100a-3に表示されている電波受信地点情報に表されている電波受信地点を押す操作が行われた場合に、押された電波受信地点に該当する位置情報を取得させる。
アプリ132a-3は、第3端末装置100a-3に、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と、その信号の電波強度とを取得させる。
アプリ132a-3は、第3端末装置100a-3に、取得させた電波受信地点の位置情報と、ネットワーク識別情報と、電波強度とを関連付けることによって、関連情報を作成させる。
アプリ132a-3は、第3端末装置100a-3に、作成させた関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割させる。
アプリ132a-3は、第3端末装置100a-3に、対象空間を分割させることによって得られた分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間させることによって、複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出させる。
アプリ132a-3は、第3端末装置100a-3に、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成させる。アプリ132a-3は、第3端末装置100a-3に、作成させた電波強度マップを記憶させる。
アプリ132a-3は、第3端末装置100a-3に、第4端末装置100-4が送信した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度を示す情報とを取得させる。
アプリ132a-3は、第3端末装置100a-3に、記憶部130a-3に記憶させた電波強度マップ134と、取得した位置計測地点で受信された一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出させる。
情報処理部120a-3は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部130a-3に格納されたプログラム131や、アプリ132a-3を実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部120a-3の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
情報処理部120a-3は、例えば、取得部121a-3と、分割部122と、導出部123aと、作成部124aとを備える。
取得部121a-3は、通信部110が出力した信号を取得し、取得した信号に含まれるネットワーク識別情報を取得する。具体的には、取得部121a-3は、ビーコンなどの信号に含まれるBSSIDを取得する。
また、取得部121a-3は、通信部110が出力した信号の電波強度を示す情報を取得する。
また、取得部121a-3は、電波受信地点の位置情報を取得する。具体的には、表示部170に表示された電波受信地点情報に表されている電波受信地点を押す操作が、表示部170に対して行われた場合に、操作部160は、押された電波受信地点に該当する位置情報を、取得部121a-3へ出力する。取得部121a-3は、操作部160が出力した電波受信地点の位置情報を取得する。
取得部121a-3は、取得したネットワーク識別情報と、電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを関連付ける。取得部121a-3は、ネットワーク識別情報と、電波強度を示す情報と、電波受信地点の位置情報とを関連付けることによって得られる関連情報を、分割部122と、作成部124aとへ出力する。
取得部121a-3は、第4端末装置100-4が送信した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度を示す情報とを取得し、取得した一又は複数のアクセスポイント200の各々が送信した信号に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度を示す情報とを、導出部123aへ出力する。
(位置情報システムの動作)
図22は、第2の実施形態の変形例2の位置情報システムの動作の一例を示すフローチャートである。図22に示される例では、第3端末装置100a-3は、対象空間に設置されたアクセスポイント200-1からアクセスポイント200-nの各々が送信する信号のうち、各電波受信地点で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度とを取得する。そして、第3端末装置100a-3は、取得したネットワーク識別情報と、その信号の電波強度とに基づいて、電波強度マップを作成する。
ステップS41a~ステップS45aは、図9のステップS1~ステップS5を適用できる。
ステップS46a~ステップS47aは、図14のステップS26~ステップS47を提要できる。
(ステップS48a)
第3端末装置100a-3の通信部110は、第4端末装置100-4が送信した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報を受信し、受信した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報を、情報処理部120a-3へ出力する。取得部121a-3は、通信部110が出力した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報を取得し、取得した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報を導出部123aへ出力する。
導出部123aは、取得部121a-3が出力した一又は複数のネットワーク識別情報と一又は複数の信号の各々の電波強度を示す情報とを取得する。また、導出部123aは、記憶部130a-3に記憶された電波強度マップ134を取得する。導出部123aは、取得した電波強度マップ134に含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度xi(M)と、取得部121a-3から取得した一又は複数の信号の各々の電波強度xi(Q)との間の距離である電波強度距離Diを導出し、導出した電波強度距離Diに基づいて、電波強度の類似度Xを導出する。
ステップS49a~ステップS50aは、図18のステップS33~ステップS34を適用できる。
第2の実施形態の変形例2の位置情報システムによれば、第3端末装置100a-3は、対象空間に設置された複数のアクセスポイント200の各々が送信する信号のうち、対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報とその信号の電波強度と電波受信地点の位置情報とを関連付けた関連情報を取得する。第3端末装置100a-3は、関連情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する。第3端末装置100a-3は、対象空間を分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する。第3端末装置100a-3は、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度マップを作成する。このように構成することによって、アクセスポイント200が送信する信号の電波強度を用いて位置を推定するための情報を作成できる。
第4端末装置100-4は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度を示す情報を、第3端末装置100a-3へ送信する。
第3端末装置100a-3は、第4端末装置100-4が送信した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度を示す情報を受信し、電波強度マップに含まれる複数の電波受信地点と複数のメッシュとの各々に関連付けられている一又は複数の信号の各々の電波強度と、受信した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々の電波強度との間の距離である電波強度距離Diを導出し、導出した電波強度距離Diに基づいて、電波強度の類似度Xを導出する。第3端末装置100a-3は、電波強度の類似度Xの導出結果に基づいて、対象空間での第4端末装置100-4の位置の尤もらしさLを導出する。導出した第4端末装置100-4の位置の尤もらしさLに基づいて、第4端末装置100-4の位置を導出する。このように構成することによって、第1の実施形態の変形例2の第3端末装置100-3が導出する位置よりも、位置推定範囲が絞られるため、位置推定精度を向上できる。
<構成例>
一構成例として、位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と電波受信地点の位置情報とを関連付けた第1情報(実施形態では、関連情報)を取得する取得部と、第1情報に含まれる複数の電波受信地点同士の位置に基づいて、対象空間を分割する分割部と、分割部が分割することによって得られた空間である分割対象空間の内部の電波強度を、分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する電波強度導出部(実施形態では、導出部)と、ネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた第2情報(実施形態では、電波強度マップ)を作成する作成部とを備える、端末装置。
一構成例として、取得部は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、端末装置は、第2情報と、取得部が取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度との比較結果に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する位置情報導出部(実施形態では、導出部)を備える。
一構成例として、取得部は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、端末装置は、取得部が取得した位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々の電波強度と、第2情報に含まれる電波強度との間の類似度を導出し、導出した類似度に基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する位置情報導出部(実施形態では、導出部)を備える。
一構成例として、位置情報導出部は、電波強度の差が所定の範囲である場合に電波強度の差の絶対値が大きくなるにしたがって減少し、所定の範囲以外である場合に零となる関数を使用して、類似度を導出する。
一構成例として、位置情報導出部は、電波強度の差が所定の範囲の辺縁部である場合に、負の値となる関数を使用して、前記類似度を導出する。
一構成例として、取得部は、位置を計測する地点である位置計測地点で、他の端末装置が受信した電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得する。
一構成例として、位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と電波受信地点の位置情報とに基づいて、作成されたネットワーク識別情報と、電波受信地点の位置情報と、電波受信地点の位置での電波強度と、電波受信地点以外の位置情報と、電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度関連情報(実施形態では、電波強度マップ)を記憶する記憶部と、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得する取得部と、電波強度関連情報と、前記取得部が取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とに基づいて、位置計測地点の位置情報を導出する位置情報導出部(実施形態では、導出部)とを備える、端末装置。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これら実施形態及びその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
なお、上述した端末装置100、端末装置100a、第1端末装置100-1、第2端末装置100-2、第2端末装置100a-2は、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、各機能ブロックの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録する。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、CPUが実行することで実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROMなどの可搬媒体のことをいう。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクなどの記憶装置を含む。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、短時間の間、動的にプログラムを保持するものを含んでいてもよい。短時間の間、動的にプログラムを保持するものは、例えば、インターネットなどのネットワークや電話回線などの通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線である。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、サーバーやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。また、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。また、上記プログラムは、プログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。プログラマブルロジックデバイスは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。
なお、上述の端末装置100、端末装置100a、第1端末装置100-1、第2端末装置100-2、第2端末装置100a-2は内部にコンピュータを有している。そして、上述した各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどをいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
10、10-1、10-2、10a、10a-1、10a-2…位置情報システム、 100、100a…端末装置、 100-1…第1端末装置、 100-2、100a-2…第2端末装置、 100-3、100a-3…第3端末装置、 100-4…第4端末装置、 110…通信部、 120、120-1、120-2、120-4、120a、120a-1、120a-2…情報処理部、 121、121-1、121-2、121-3、121-4、121a-1、121a-2…取得部、 122…分割部、 123、123-1、123-2、123a、123a-2…導出部、 124、124a…作成部、 130、130-1、130-2、130a、130a-1、130a-2、130-3、130-4…記憶部、 131…プログラム、 132、132-1、132-2、132-3、132-4、132a、131a-1、132a-2…アプリ、 133…位置情報、 134…電波強度マップ、 150…バスライン、 160…操作部、 170…表示部、 200-1~200-n、200…アクセスポイント

Claims (11)

  1. 位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた第1情報を取得する取得部と、
    前記第1情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割する分割部と、
    前記分割部が分割することによって得られた空間である複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出する電波強度導出部と、
    ネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた第2情報を作成する作成部と
    を備える、端末装置。
  2. 前記取得部は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、
    前記端末装置は、
    前記第2情報と、前記取得部が取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度との比較結果に基づいて、前記位置計測地点の位置情報を導出する位置情報導出部
    を備える、請求項1に記載の端末装置。
  3. 前記取得部は、位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得し、
    前記端末装置は、
    前記取得部が取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々の電波強度と、前記第2情報に含まれる電波強度との間の類似度を導出し、導出した類似度に基づいて、前記位置計測地点の位置情報を導出する位置情報導出部
    を備える、請求項1に記載の端末装置。
  4. 前記位置情報導出部は、電波強度の差が所定の範囲である場合に電波強度の差の絶対値が大きくなるにしたがって減少し、前記所定の範囲以外である場合に零となる関数を使用して、前記類似度を導出する、請求項3に記載の端末装置。
  5. 前記位置情報導出部は、電波強度の差が所定の範囲の辺縁部である場合に、負の値となる関数を使用して、前記類似度を導出する、請求項4に記載の端末装置。
  6. 前記取得部は、位置を計測する地点である位置計測地点で、他の端末装置が受信した電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得する、請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の端末装置。
  7. 位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた情報に基づいて、前記情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割し、複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出することによって作成されたネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度関連情報を記憶する記憶部と、
    位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得する取得部と、
    前記電波強度関連情報と、前記取得部が取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とに基づいて、前記位置計測地点の位置情報を導出する位置情報導出部と
    を備える、端末装置。
  8. 端末装置が実行する方法であって、
    位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた第1情報を取得するステップと、
    前記第1情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割するステップと、
    前記分割するステップで分割することによって得られた空間である複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出するステップと、
    ネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた第2情報を作成するステップと
    を有する、方法。
  9. 端末装置が実行する方法であって、
    位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得するステップと、
    位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた情報に基づいて、前記情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割し、複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出することによって作成されたネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度関連情報と、前記取得するステップで取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とに基づいて、前記位置計測地点の位置情報を導出するステップと
    を有する、方法。
  10. コンピュータに、
    位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた第1情報を取得するステップと、
    前記第1情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割するステップと、
    前記分割するステップで分割することによって得られた空間である複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出するステップと、
    ネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた第2情報を作成するステップと
    を実行させる、プログラム。
  11. コンピュータに、
    位置を計測する地点である位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とを取得するステップと、
    位置を計測する対象となる空間である対象空間に設置された複数のアクセスポイントの各々が送信する信号のうち、前記対象空間の複数の電波受信地点の各々で計測される複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度と前記電波受信地点の位置情報とを関連付けた情報に基づいて、前記情報に含まれる複数の前記電波受信地点同士の位置の近さに基づいて前記対象空間を複数の第1分割対象空間に分割し、前記対象空間を分割する線分によって隣接する第1分割対象空間に含まれる電波受信地点同士をつなぐことによって前記対象空間を第2分割対象空間に分割し、複数の前記第2分割対象空間の各々の内部の電波強度を、前記第2分割対象空間を構成する電波受信地点での電波強度で補間することによって複数の前記電波受信地点以外の位置の電波強度を導出することによって作成されたネットワーク識別情報と、前記電波受信地点の位置情報と、前記電波受信地点の位置での電波強度と、前記電波受信地点以外の位置情報と、前記電波受信地点以外の位置での電波強度とを関連付けた電波強度関連情報と、前記取得するステップで取得した前記位置計測地点で受信された電波に含まれる一又は複数の信号の各々に含まれるネットワーク識別情報と該信号の電波強度とに基づいて、前記位置計測地点の位置情報を導出するステップと
    を実行させる、プログラム。
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