JP7136033B2 - X線位相差撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線位相差撮影装置に関する。
従来、X線位相差撮影装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示されているX線位相差撮影装置は、X線源と、検出器と、複数の格子と、を備えている。検出器は、X線源の照射方向に配置されている。複数の格子は、マルチスリットと、第1格子と、第2格子とを含む。マルチスリットは、X線源の可干渉性を高めるために設けられている。マルチスリットは、X線源とX線画像検出器との間において、X線源の近傍に設けられている。第1格子は、X線を回折させるために設けられている。第1格子は、マルチスリットと第2格子との間に配置されている。第2格子は、第1格子によって回折されたX線によって生じる第1格子の自己像と干渉することにより、モアレパターンを形成させるために設けられている。第2格子は、第1格子と検出器との間に設けられている。上記特許文献1に開示されているX線位相差撮影装置は、複数の格子のいずれかを格子ピッチの方向に移動させながら、X線源から照射されたX線を複数の格子を用いて干渉させることにより、被写体を配置した状態と配置していない状態とにおける自己像のずれ量に基づいて、位相微分像、および、visibility像を生成する。
上記特許文献1に開示されているようなX線位相差撮影装置は、X線の吸収量ではなく、被写体によって生じるX線の散乱に基づいて、被写体内を画像化することにより、X線を吸収しにくい軽元素物体や生体軟部組織を画像化することが可能に構成されている。
特開2012-16370号公報
ここで、上記特許文献1に開示されているX線位相差撮影装置において、被写体の位置の変更やX線源の管球電圧の変更など、撮影条件を変更した場合、被写体を配置した状態と配置していない状態とにおける自己像のずれ量(自己像のシフト量)や散乱量が変化する。上記特許文献1に開示されているような従来のX線位相イメージング装置では、被写体を配置した状態と配置していない状態とにおける自己像のシフト量や散乱量に基づいて位相コントラスト画像を生成している。そのため、自己像のシフト量や散乱量が変化すると、得られる位相コントラスト画像のコントラストが変化し、位相コントラスト画像の画質が変化する。したがって、撮影条件を変更する際に、適切な撮影条件に設定されない場合、得られる位相コントラスト画像の画質が劣化する。
また、被写体を撮影する際の初期条件が適切に設定されていない場合にも、得られる位相コントラスト画像の画質が劣化する。すなわち、生成される位相コントラスト画像の画質が劣化することを抑制するためには、撮影条件の初期設定時、または、撮影条件を変更する際に、適切な撮影条件に設定することが重要である。しかしながら、上記特許文献1に開示されているような従来のX線位相差撮影装置において、撮影条件を適切に設定するためには、ユーザの熟練度が求められる。そのため、熟練度が低いユーザなどにとって、適切な撮影条件を設定することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、熟練度が低いユーザが撮影条件を設定する場合でも、生成される位相コントラスト画像の画質が劣化することを抑制することが可能なX線位相差撮影装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるX線位相差撮影装置は、X線源と、X線源から照射されたX線を検出する検出器と、X線源と検出器との間に配置された複数の格子と、検出器により検出されたX線の強度分布に基づいて、位相コントラスト画像を生成する画像処理部と、被写体の位置を変更しながら事前撮影を複数回行い、生成された位相コントラスト画像に基づいて、被写体によるX線の散乱の強さの指標である散乱評価指標と、位相コントラスト画像の解像度の指標である解像度評価指標とのうち、少なくともどちらかを含む位相コントラスト画像の画質の評価指標を取得するとともに、取得した評価指標に基づいて、推奨される撮影条件を取得し、取得した撮影条件を表示部に表示することにより、ユーザに提示する制御を行う制御部とを備える。なお、位相コントラスト画像とは、吸収像と、位相微分像と、暗視野像とを含んでいる。吸収像とは、X線が被写体を通過した際に生じるX線の減衰に基づいて画像化した像である。また、位相微分像とは、X線が被写体を通過した際に発生するX線の位相のずれをもとに画像化した像である。また、暗視野像とは、物体の小角散乱に基づくVisibilityの変化によって得られる、Visibility像のことである。また、暗視野像は、小角散乱像とも呼ばれる。「Visibility」とは、自己像の鮮明度のことである。
本発明の一の局面によるX線位相差撮影装置では、上記のように、被写体の位置を変更しながら事前撮影を複数回行い、生成された位相コントラスト画像に基づいて、被写体によるX線の散乱の強さの指標である散乱評価指標と、位相コントラスト画像の解像度の指標である解像度評価指標とのうち、少なくともどちらかを含む位相コントラスト画像の画質の評価指標を取得するとともに、取得した評価指標に基づいて、推奨される撮影条件を取得し、取得した撮影条件を表示部に表示することにより、ユーザに提示する制御を行う制御部を備える。これにより、推奨される撮影条件が表示部に表示されるため、ユーザ(ユーザ)は、表示部に表示された撮影条件を選択することにより、適切な撮影条件を設定することができる。その結果、熟練度が低いユーザが撮影条件を設定する場合でも、生成される位相コントラスト画像の画質が劣化することを抑制することが可能なX線位相差撮影装置を提供することができる。
一実施形態によるX線位相差撮影装置の構成を示したブロック図である。 被写体を正面から見た斜視図(A)および側面から見た斜視図(B)である。 一実施形態による画像処理部が生成する吸収像(A)、位相微分像(B)、暗視野像(C)、3次元吸収像(D)、3次元位相像(E)、および、3次元暗視野像(F)である。 被写体の回動角度と画像信号強度との関係を説明するためのグラフである。 被写体位置と画像信号感度との関係を説明するためのグラフである。 一実施形態による制御部が画像信号を取得する構成を説明するための模式図である。 一実施形態による制御部が散乱評価指標を取得する構成を説明するためのグラフである。 被写体位置と解像度との関係を説明するためのグラフである。 被写体位置とSNRとの関係を説明するためのグラフである。 X線源の管球電圧とSNRとの関係を説明するためのグラフである。 一実施形態による制御部が表示部において表示する撮影条件を説明するための模式図である。 一実施形態によるX線位相差撮影装置が撮影条件を設定する処理を説明ためのフローチャートである。 一実施形態による制御部が撮影条件を表示部に提示する処理を説明するためのフローチャートである。 第1変形例による制御部が表示部において表示する散乱評価指標を優先した撮影条件を説明するための模式図である。 第1変形例による制御部が撮影条件を表示部に提示する処理を説明するためのフローチャートである。 第2変形例による制御部が撮影条件を表示部に提示する処理を説明するためのフローチャートである。 第3変形例による制御部が、撮影条件が適切でない旨のメッセージを表示部に表示する構成を説明するための模式図である。 第3変形例による制御部、撮影条件が適切である旨のメッセージを表示部に表示する構成を説明するための模式図である。 第3変形例による制御部が、撮影条件の判定結果を表示部に掲示する処理を説明するためのフローチャートである。 X線源の管球電圧と解像度との関係を説明するためのグラフである。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(X線位相差撮影装置の構成)
図1を参照して、一実施形態によるX線位相差撮影装置100の構成について説明する。
図1に示すように、X線位相差撮影装置100は、タルボ(Talbot)効果を利用して、被写体Tの内部を画像化する装置である。X線位相差撮影装置100は、複数の格子のうち、いずれか1つを、格子の周期方向(Z方向)に並進移動させながら被写体Tを撮影するように構成されている。
X線位相差撮影装置100は、撮像系1と、画像処理部2と、制御部3と、表示部4と、記憶部5と、入力受付部6と、被写体移動機構7と、回転機構8と、格子位置調整機構9とを備えている。
撮像系1は、X線源10と検出器11と複数の格子とによって構成される。
複数の格子は、X線源10と検出器11との間に配置されている。複数の格子は、第1格子12と、第2格子13と、第3格子14とを含む。なお、本明細書において、鉛直方向(図1の上下方向)を、Z方向とする。Z方向のうち、上方向をZ1方向とし、下方向をZ2方向とする。また、Z方向と直交する面内において、互いに直行する2方向を、それぞれ、X方向およびY方向とする。X方向のうち、図1の左方向をX1方向、図1の右方向をX2方向とする。また、Y方向のうち、図1の紙面の奥に向かう方向をY2方向、図1の紙面の手前側に向かう方向をY1方向とする。
図1に示すように、X線源10、複数の格子、および検出器11は、この順にX方向に沿って並んで配置されている。
X線源10は、高電圧が印加されることにより、X線を発生させるように構成されている。X線源10は、発生させたX線を第1格子12に向けて照射するように構成されている。具体的には、X線源10は、発生させたX線を、X2方向に照射する。言い換えると、X線源10は、光軸が、X方向となるように、X線を照射する。なお、本実施形態において、X線源10は、電子線を発生させるための陰極(図示せず)、電子線が衝突することによりX線を発生させる陽極、陰極と陽極との間に電圧を印加する電圧印加部(図示せず)などを含み、陰極、陽極および電圧印加部が筐体(図示せず)に備えられたX線発生装置である。
第1格子12は、Z方向に所定の周期(ピッチ)p1で配列される複数のスリット12a、および、X線位相変化部12bを有している。各スリット12aおよびX線位相変化部12bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各スリット12aおよびX線位相変化部12bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。第1格子12は、いわゆる位相格子である。
第1格子12は、X線源10と第2格子13との間に配置されており、X線源10からX線が照射される。第1格子12は、タルボ効果により、第1格子12の自己像(図示せず)を形成するために設けられている。なお、可干渉性を有するX線が、スリットが形成された格子を通過すると、格子から所定の距離(タルボ距離)離れた位置に、格子の像(自己像)が形成される。これをタルボ効果という。
第2格子13は、Z方向に所定の周期(ピッチ)p2で配列される複数のX線透過部13aおよびX線吸収部13bを有する。各X線透過部13aおよびX線吸収部13bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各X線透過部13aおよびX線吸収部13bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。第2格子13は、いわゆる、吸収格子である。
第2格子13は、第1格子12と検出器11との間に配置されており、第1格子12を通過したX線が照射される。また、第2格子13は、第1格子12からタルボ距離離れた位置に配置される。第2格子13は、第1格子12の自己像と干渉して、検出器11の検出面上にモアレ縞(図示せず)を形成する。
第3格子14は、Y方向に所定の周期(ピッチ)p3で配列される複数のX線透過部14aおよびX線吸収部14bを有する。各X線透過部14aおよびX線吸収部14bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各X線透過部14aおよびX線吸収部14bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。第3格子14は、いわゆる、マルチスリットである。第1格子12、第2格子13、および、第3格子14は、各々が異なる役割を持つ格子であるが、スリット12a、X線透過部13a、および、X線透過部14aの各々は、X線を透過させる。また、X線吸収部13b、および、X線吸収部14bは、X線を遮蔽する役割を担っており、X線位相変化部12bはスリット12aとの屈折率の違いによってX線の位相を変化させる。
第3格子14は、X線源10と第1格子12との間に配置されている。第3格子14は、各X線透過部14aを通過したX線を線光源とするように構成されている。3枚の格子(第1格子12、第2格子13、および、第3格子14)のピッチと格子間の距離とが一定の条件を満たすことにより、X線源10から照射されるX線の可干渉性を高めることが可能である。これを、ロー効果という。これにより、X線源10の管球の焦点サイズが大きくても干渉強度を保持できる。このように、本実施形態におけるX線位相差撮影装置100は、いわゆるタルボ・ロー干渉計により構成される。
検出器11は、X線を検出するとともに、検出されたX線を電気信号に変換し、変換された電気信号を画像信号として読み取るように構成されている。検出器11は、たとえば、FPD(Flat Panel Detector)である。検出器11は、複数の変換素子(図示せず)と複数の変換素子上に配置された画素電極(図示せず)とにより構成されている。複数の変換素子および画素電極は、所定の周期(画素ピッチ)で、Y方向およびZ方向にアレイ状に配列されている。また、検出器11は、取得した画像信号を、後述する画像処理部2に出力するように構成されている。
画像処理部2は、検出器11により検出されたX線の強度分布に基づいて、位相コントラスト画像20を生成するように構成されている。また、画像処理部2は、回転機構8によって被写体Tを回転させながら(複数の回転角度の各々において)撮像された複数の位相コントラスト画像20に基づいて、3次元位相コントラスト画像30を生成するように構成されている。画像処理部2は、たとえば、GPU(Graphics Processing Unit)や画像処理用に構成されたFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのプロセッサを含む。
制御部3は、X線源10を制御して、X線を照射させる制御を行うように構成されている。また、制御部3は、被写体移動機構7を制御して、X線の光軸方向(X方向)における被写体Tの位置を変更するように構成されている。また、制御部3は、X線源10の管球電圧と、被写体Tの配置情報とに基づいて、生成される位相コントラスト画像20の画質の評価指標40を取得するように構成されている。また、制御部3は、取得した評価指標40に基づいて、推奨される撮影条件41(図11参照)を取得するように構成されている。また、制御部3は、取得した撮影条件41を表示部4に表示させることにより、ユーザに提示する制御を行うように構成されている。なお、被写体Tの配置情報とは、被写体Tが、複数の格子間において、どの位置に配置されているかの情報である。
制御部3は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などを含む。制御部3が評価指標40を取得する構成の詳細については、後述する。
表示部4は、後述する撮影条件41(図11参照)を表示するように構成されている。表示部4は、たとえば、液晶モニタなどを含む。
記憶部5は、制御部3が実行するプログラム、画像処理部2が生成した位相コントラスト画像20、画像処理部2が生成した3次元位相コントラスト画像30、および、評価指標40(散乱評価指標42、解像度評価指標43、ノイズ評価指標44、および、総合評価指標45)を記憶するように構成されている。記憶部5は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)または不揮発性のメモリなどを含む。
入力受付部6は、ユーザの操作入力を受け付け可能に構成されている。入力受付部6は、たとえば、操作ボタン、マウスおよびキーボード、または、タッチパネルなどを含む。
被写体移動機構7は、制御部3の制御の下、X線の光軸方向(X方向)および光軸と直交する面内(YZ面内)において、被写体Tを移動させるように構成されている。また、被写体移動機構7は、X方向周りの回転軸、Y方向周りの回転軸、および、Z方向周りの回転軸の3軸方向周りに被写体Tを回動可能に構成されている。具体的には、被写体移動機構7は、入力受付部6を介して入力された信号に基づいて、被写体TをX線の光軸方向、光軸と直交する面内(YZ面内)の2方向、および、3軸方向周りの回動方向に移動させるように構成されている。ユーザは、被写体移動機構7によって被写体Tを移動させることにより、被写体Tの位置調整を行う。被写体移動機構7は、たとえば、X方向直動機構と、Y方向直動機構と、Z方向直動機構と、3軸方向周りに被写体Tを回動可能な回動機構とを含む。
回転機構8は、制御部3の制御の下、被写体Tと撮像系1とを相対的に回転させるように構成されている。具体的には、回転機構8は、被写体TをZ方向に沿って延びる軸線AR周りに回転させることにより、撮像系1に対して被写体Tを相対的に回転させるように構成されている。回転機構8は、たとえば、モータなどによって駆動される回転ステージを含む。
格子位置調整機構9は、制御部3の制御の下、第1格子12を格子面内(YZ面内)において格子方向と直交する方向(図1ではZ方向)にステップ移動させるように構成されている。具体的には、格子位置調整機構9は、第1格子12の周期p1をn分割し、p1/nずつ第1格子12をステップ移動させる。格子位置調整機構9は、少なくとも第1格子12の1周期p1分、第1格子12をステップ移動させるように構成されている。画像処理部2は、格子位置調整機構9によって第1格子12をステップ移動させながら撮影した際の各ステップにおけるX線の信号強度に基づいて、位相コントラスト画像20を生成する。なお、nは正の整数であり、たとえば、4などである。また、格子位置調整機構9は、たとえば、ステッピングモータやピエゾアクチュエータなどを含む。
(被写体)
図2(A)は、被写体Tを正面からみた斜視図である。また、図2(B)は、被写体Tを側面から見た斜視図である。図2(A)および図2(B)に示すように、被写体Tは、板状形状を有している。被写体Tは、たとえば、板状の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)である。被写体Tは、板状形状を有しているため、被写体Tの回動角度(配置される向き)に応じて、薄い面T1を撮影する場合と、厚い面T2を撮影する場合とがある。薄い面T1とは、被写体Tのうち、X線の透過長さが短くなる面である。また、厚い面T2とは、被写体Tのうち、X線の透過長さが長くなる面である。
(位相コントラスト画像および3次元位相コントラスト画像)
図3(A)、図3(B)、および図3(C)は、画像処理部2が生成する位相コントラスト画像20の模式図である。また、図3(D)、図3(E)、および、図3(F)は、画像処理部2が生成する3次元位相コントラスト画像30の模式図である。
本実施形態では、画像処理部2は、検出器11により検出されたX線の強度分布に基づいて、吸収像21、位相微分像22、および、暗視野像23を生成するように構成されている。ここで、吸収像21とは、被写体TによるX線の吸収の差によって生じるコントラストを画像化したものである。すなわち、吸収像21とは、被写体TによるX線の透過率を画像化したものである。また、位相微分像22とは、X線が被写体Tを通過した際に発生するX線の位相のずれをもとに画像化した像である。すなわち、位相微分像22とは、X線の位相の変化をコントラストとして画像化してものである。また、暗視野像23とは、被写体Tの内部にある微細構造によるX線の屈折(散乱)度合いをコントラストとして画像化したものである。言い換えると、暗視野像23は、検出器11におけるビジビリティの低下を画像化したものであり、ビジビリティの変化は被写体Tの散乱の程度に依存する。
また、本実施形態では、画像処理部2は、回転機構8によって被写体Tを回転させながら(複数の回転角度の各々において)撮像された複数の吸収像21、複数の位相微分像22、および、複数の暗視野像23をそれぞれ再構成することにより、3次元吸収像31、3次元位相像32および3次元暗視野像33を生成する。
(被写体の撮影角度と画像信号強度との関係)
被写体Tが板状形状を有する場合、被写体Tを配置する角度によって、被写体Tを透過するX線の透過長さが変化する。X線の透過長さが変化した場合、被写体TによるX線の散乱度合いが変化する。
図4に示すグラフG1は、被写体Tの回動角度と、画像信号強度との関係を示すグラフである。グラフG1は、縦軸が画像信号強度であり、横軸が撮影角度である。なお、被写体Tの回動角度とは、被写体Tの薄い面T1の一方側が、光軸と直交する向きに配置された場合を0度とし、軸線AR周りに回動した角度のことである。また、画像信号強度とは、位相コントラスト画像20において、背景部分の画素34(図6参照)の画素値と、被写体部分の画素35(図6参照)の画素値とに基づいて取得される値である。画像信号強度を取得する構成については、後述する。
図4に示す例は、被写体Tの薄い面T1が、光軸と直交する向きに配置された場合を、撮影角度0度および180度としている。また、被写体Tの厚い面T2が光軸と直交する向きに配置された場合を、90度および270度としている。図4に示すように、被写体Tの撮影角度が、90度に近づくにつれて、被写体Tを透過するX線の透過長さが大きくなる。そのため、被写体TによるX線の散乱が増加するため、画像信号強度が大きくなる。なお、180度から360度までの撮影角度における画像信号強度の変化は、180度から0度における画像信号強度の変化と同様である。また、画像信号は、位相コントラスト画像20の暗視野信号または位相信号を含む。本実施形態では、画像信号として、暗視野信号を用いる構成の例を示す。
図5に示すグラフG2は、被写体位置と、画像信号感度との関係を示すグラフである。グラフG2は、縦軸が画像信号感度であり、横軸が被写体位置である。なお、画像信号感度とは、所定の被写体位置において、所定の管球電圧によって得られる画像信号強度を1とした場合の、各被写体位置および各管球電圧における画像信号強度の比率である。また、グラフG2において、被写体位置は、第1格子12の位置を基準(ゼロ)として、第3格子14に近づく方向がマイナスの値となり、第2格子13に近づく方向がプラスの値となる。また、グラフG2に図示した「第1格子」、「第2格子」、および、「第3格子」は、それぞれ、第1格子12が配置されている位置、第2格子13が配置されている位置、および、第3格子14が配置されている位置を意味している。
グラフG2に示すように、画像信号感度は、被写体位置の値が第1格子12の位置に近づくほど大きくなる。言い換えると、被写体Tの位置を第1格子12に近づけるほど、画像信号感度が大きくなる。
しかしながら、被写体Tを第1格子12に近づけすぎると、画像信号強度が飽和することが起こり得る。画像信号強度が飽和するとは、画像信号強度が所定の値以上になった場合、画像信号強度の変化が非線形となることをいう。言い換えると、入力されるX線に対して、画像信号強度の線形性が崩れることを、画像信号強度が飽和すると定義する。また、画像信号強度が飽和するほどにX線が散乱することを、強散乱と定義する。
画像信号強度が飽和した場合(強散乱が生じた場合)、位相コントラスト画像20において、白つぶれ、または、黒とびなどが生じる。そのため、得られる位相コントラスト画像20にアーチファクトが生じる。そこで、本実施形態では、制御部3は、被写体Tの位置を変更しながら事前撮影を複数回行い、生成された位相コントラスト画像20に基づいて、位相コントラスト画像20の画質の評価指標40を取得するように構成されている。また、制御部3は、取得した評価指標40に基づいて、推奨される撮影条件41(図11参照)を取得するように構成されている。なお、本実施形態では、制御部3は、事前撮影として、被写体Tを透過するX線の透過長さが最も大きくなる角度付近に被写体Tを配置するか、または、任意の複数の角度に被写体Tを配置して、複数の位相コントラスト画像20を取得する制御を行うように構成されている。
本実施形態では、制御部3は、事前撮影として、被写体Tを透過するX線の透過長さが最も大きくなる角度付近に被写体Tを配置して位相コントラスト画像20を取得する。透過長さが最も大きくなる角度付近とは、たとえば、80度である。また、撮影条件41は、少なくとも、被写体位置、X線源10の管球電圧、および、複数の格子の各々の格子ピッチを組み合わせた条件である。本実施形態では、撮影条件41として、被写体位置およびX線源10の管球電圧を組み合わせた条件を用いる。
(評価指標の取得)
次に、図6~図10、および、表1~表4を参照して、制御部3が評価指標40および総合評価指標45を取得する構成について説明する。
本実施形態では、評価指標40は、被写体TによるX線の散乱の強さの指標である散乱評価指標42と、位相コントラスト画像20の解像度の指標である解像度評価指標43とのうち、少なくともどちらかを含む。具体的には、評価指標40は、散乱評価指標42と、解像度評価指標43とを含む。制御部3は、散乱評価指標42および解像度評価指標43を取得するとともに、取得した散乱評価指標42および解像度評価指標43に基づいて、評価指標40を取得する制御を行うように構成されている。なお、本実施形態では、評価指標40は、位相コントラスト画像20に含まれるノイズの指標であるノイズ評価指標44と、散乱評価指標42と解像度評価指標43とノイズ評価指標44とに基づく総合評価指標45とをさらに含む。制御部3は、X線源10の管球電圧に基づいて、ノイズ評価指標44を取得するとともに、散乱評価指標42、解像度評価指標43、および、ノイズ評価指標44に基づいて、総合評価指標45を取得するように構成されている。また、本明細書において、解像度とは、位相コントラスト画像20をどれだけ詳細に表現できるかを表した度合いである。すなわち、解像度とは、空間分解能と同義である。
〈散乱評価指標〉
まず、図6および図7と、表1とを参照して、制御部3が散乱評価指標42を取得する構成について説明する。
散乱評価指標42とは、強散乱の影響を表す指標であり、強散乱の影響を低減することができるほど、評価が高くなる。本実施形態では、制御部3は、散乱評価指標42を数値指標として取得するように構成されている。すなわち、散乱評価指標42の数値が大きいほど、強散乱の影響を低減することが可能な撮影条件41であることを意味する。言い換えると、散乱評価指標42の数値が大きいほど、位相コントラスト画像20にアーチファクトが生じることを抑制することが可能な撮影条件41である。
本実施形態では、制御部3は、被写体Tの位置を変更しながら事前撮影を複数回行うことによって取得された複数の位相コントラスト画像20の各々において、位相コントラスト画像20における被写体部分の画素35の画素値に基づいて、各々の撮影位置における散乱評価指標42を取得するように構成されている。具体的には、制御部3は、図6に示すように、位相コントラスト画像20の被写体部分の画素35の画素値に基づいて位相コントラスト画像20の暗視野信号または位相信号を含む画像信号値を取得するように構成されている。本実施形態では、制御部3は、位相コントラスト画像20の被写体部分の画素35の画素値と背景部分の画素34の画素値との差分値、または、被写体部分の画素35の画素値と背景部分の画素34の画素値との比の対数値を、画像信号値として取得する。
本実施形態では、制御部3は、背景部分の画素34、および、被写体部分の画素35として、領域36および領域37に含まれる複数の画素に基づいて、画像信号を取得する。制御部3は、たとえば、領域36および領域37の各々において、100画素程度の画素の画素値を用いて、画像信号を取得する。また、たとえば、図6に示すように、位相コントラスト画像20において、背景部分にグラデーション38が生じている場合、また、制御部3は、領域36および領域37の各々の位置が近くなるように、領域36および領域37を設定する。図6に示す例では、矢印60に示すグラデーション38が生じている。そこで、制御部3は、矢印61に示すように、グラデーション38と交差する方向において、領域36および領域37を設定する。なお、制御部3は、被写体Tの位置を変更しながら事前撮影を複数回行うことによって取得された複数の位相コントラスト画像20の各々において、位相コントラスト画像20における被写体部分の画素35の画素値に基づいて、各々の撮影位置における散乱評価指標42を取得するように構成されていてもよい。この場合、背景部分の画素値には、所定の画素値(例えば、50000)が用いられる。
図7に示すグラフG3は、画像信号感度と被写体位置との関係を示すグラフである。グラフG3は、縦軸が画像信号感度であり、横軸が、被写体位置である。なお、グラフG3は、X線源10の管球電圧を異ならせた場合のグラフG3aおよびグラフG3bを含む。グラフG3aは、X線源10の管球電圧が低い場合の例である。また、グラフG3bは、X線源10の管球電圧が高い場合の例である。図6に示す例では、管球電圧が、たとえば、40kV、および、90kVに設定されている。画像信号感度は、X線源10から照射されるX線のエネルギーが、設計エネルギーとして設定された値となる場合に、高くなる。本実施形態では、X線源10の設計エネルギーに適した管球電圧が40kVである場合の構成の例である。
本実施形態では、制御部3は、取得した画像信号値と閾値とを比較することにより、散乱評価指標42を取得する制御を行うように構成されている。図7に示す例では、制御部3は、第1閾値50、第2閾値51、および、第3閾値52の各々と、画像信号値とを比較することにより、散乱評価指標42を取得するように構成されている。図7において、第1閾値50は、破線で図示している。また、第2閾値51は、一点鎖線で図示している。また、第3閾値52は、2点鎖線で図示している。図7に示すように、第1閾値50は、第2閾値51よりも大きく、第2閾値51は、第3閾値52よりも大きい。
本実施形態では、制御部3は、各閾値と、グラフG3aおよびグラフG3bとの交点によって、複数の領域を設定する。図7に示す例では、第1領域70、第2領域71、第3領域72、第4領域73、第5領域74、第6領域75、第7領域76、第8領域77、第9領域78、第10領域79、第11領域80、第12領域81、および、第13領域82までが設定される。
制御部3は、各領域における、第1閾値50、第2閾値51、および、第3閾値52と、グラフG3aおよびグラフG3bとの位置関係によって、予め設定されたスコアに基づいて、散乱評価指標42を取得する。
具体的には、グラフG3の位置が、第3閾値52よりも下の場合、被写体位置によるスコアを3と設定する。また、グラフG3の位置が、第2閾値51と第3閾値52との間の場合、スコアを2と設定する。また、グラフG3の位置が、第1閾値50と第2閾値51との間の場合、スコアを1と設定する。また、グラフG3の位置が、第1閾値50以上の場合、スコアを0と設定する。また、グラフG3aおよびグラフG3bの位置が、異なる場合、強散乱の影響が少ないほうのグラフが位置しているスコアを用いる。グラフG3aおよびグラフG3bと、各閾値との関係によって取得される、被写体位置によるスコアは、以下の表1に示すようになる。制御部3は、被写体位置によるスコアに基づいて散乱評価指標42を取得するように構成されている。すなわち、制御部3は、被写体位置によるスコアを、散乱評価指標42として取得する。
Figure 0007136033000001
なお、表1において、ハッチングを付している領域(第1領域70~第4領域73)は、撮像系1の制約により、被写体Tを配置することができない領域である。したがって、制御部3は、第5領域74~第13領域82における散乱評価指標42に基づいて、最適な撮影条件41を提示する。なお、後述する表2~表4においても、被写体Tを配置することができない領域に関しては、ハッチングを付している。
〈解像度評価指標〉
次に、図8、および、表2を参照して、制御部3が解像度評価指標43を取得する構成について説明する。
解像度評価指標43とは、位相コントラスト画像20の解像度を表す指標であり、位相コントラスト画像20の解像度が高くなるほど、評価が高くなる。本実施形態では、制御部3は、解像度評価指標43を、数値指標として取得するように構成されている。すなわち、解像度評価指標43の数値が大きいほど、得られる位相コントラスト画像20の解像度が高い撮影条件41であることを意味する。
図8に示すグラフG4は、位相コントラスト画像20の解像度と、被写体位置との関係を示したグラフである。グラフG4は、縦軸が位相コントラスト画像20の解像度であり、横軸が、被写体位置である。
本実施形態では、被写体移動機構7から取得した複数の事前撮影における被写体Tの位置情報に基づいて、各々の撮影位置における解像度評価指標43を取得する制御を行うように構成されている。具体的には、制御部3は、被写体位置よるスコアを設定し、解像度評価指標43を取得するように構成されている。
ここで、図8のグラフG4に示すように、位相コントラスト画像20の解像度は、被写体位置が第3格子14に近づくほど高くなる。そこで、本実施形態では、被写体位置に応じたスコアを設定し、被写体位置に基づいて取得されるスコアを、解像度評価指標43とする。本実施形態では、たとえば、図8に示すように、第1格子12と第3格子14との間の距離のうち、第3格子14に近い位置を第1被写体位置83とする。また、第1格子12と第3格子14との間の距離のうち、第1格子12に近い位置を、第2被写体位置84とする。第1被写体位置83と、第2被写体位置84との境界は、第1格子12と第3格子14との中間点である。また、第1格子12と第2格子13とのうち、第1格子12に近い位置を、第3被写体位置85とする。また、第1格子12と第2格子13とのうち、第2格子13に近い位置を第4被写体位置86とする。第3被写体位置85と、第4被写体位置86との境界は、第1格子12と第2格子13との中間点である。そこで、制御部3は、第1被写体位置83のスコア、第2被写体位置84のスコア、第3被写体位置85のスコア、および、第4被写体位置86のスコアを、それぞれ、4、3、2、および、1と設定する。
本実施形態では、制御部3は、以下の表2に示すように、被写体位置によるスコアを、解像度評価指標43として取得する。
Figure 0007136033000002
なお、上記表2において、第1領域70~第3領域72は、第1被写体位置83に含まれる。また、第4領域73~第7領域76のうちの第1格子12までの領域は、第2被写体位置84に含まれる。また、第7領域76のうちの第1格子12以降の領域~第10領域79までの領域は、第3被写体位置85に含まれる。また、第11領域80~第13領域82は、第4被写体位置86に含まれる。
〈ノイズ評価指標〉
次に、図9、図10、および、表3を参照して、本実施形態による制御部3がノイズ評価指標44を取得する構成について説明する。
ノイズ評価指標44とは、位相コントラスト画像20にけるSNR(信号雑音比)を表す指標であり、位相コントラスト画像20のSNRが高くなるほど、評価が高くなる。本実施形態では、制御部3は、ノイズ評価指標44を、数値指標として取得するように構成されている。すなわち、ノイズ評価指標44の数値が大きいほど、得られる位相コントラスト画像20のSNRが高い撮影条件41であることを意味する。
本実施形態では、制御部3は、X線源10の管球電圧に基づいて、ノイズ評価指標44を取得するように構成されている。具体的には、制御部3は、X線源10の管球電圧、および、被写体位置に基づいて、ノイズ評価指標44を取得するように構成されている。
図9に示すグラフG5は、被写体位置と位相コントラスト画像20のSNRとの関係を示すグラフである。グラフG5は、縦軸がSNRであり、横軸が被写体位置である。
グラフG5に示すように、位相コントラスト画像20のSNRは、被写体Tが第1格子12の近くに配置されるにつれて高くなる。
そこで、図9に示すように、第1被写体位置83~第4被写体位置86を設定する。なお、第1被写体位置83~第4被写体位置86の設定方法は、解像度評価指標43における設定方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図9のグラフG5に示すように、位相コントラスト画像20のSNRは、被写体位置が第1格子12に近づくほど高くなる。そこで、制御部3は、第1被写体位置83のスコア、第2被写体位置84のスコア、第3被写体位置85のスコア、および、第4被写体位置86のスコアを、それぞれ、0、1、1、および、0と設定する
また、位相コントラスト画像20のSNRは、X線源10の管球電圧によっても変化する。図10に示すグラフG6は、X線源10の管球電圧と位相コントラスト画像20のSNRとの関係を示すグラフである。グラフG6は、縦軸がSNRであり、横軸がX線源10の管球電圧である。
ここで、SNRは、信号と雑音(ノイズ)との比率である。X線位相差撮影装置100のようなタルボ・ロー干渉計では、X線源10から照射されるX線のエネルギーが、設計エネルギーとなるようにX線源10の管球電圧が設定された場合に、最も画像信号感度が高くなる。したがって、グラフG6に示すように、照射されるX線のエネルギーが、設計エネルギーとなるように設定されて管球電圧の値に近づくほど、SNRは高くなる。本実施形態では、設計エネルギーに適した管球電圧が40kVである。そこで、制御部3は、管球電圧によるスコアとして、管球電圧が40kVのスコア、および、管球電圧が90kVのスコアを、それぞれ、2、および、1と設定する。
本実施形態では、制御部3は、以下の表3に示すように、管球電圧によるスコアと、被写体位置によるスコアとの合計を、ノイズ評価指標44として取得する。
Figure 0007136033000003
上記表3における各領域(第1領域70~第13領域82)と、各被写体位置(第1被写体位置83~第4被写体位置86)との関係は、上記表2における各領域と各被写体位置との関係と同様であるため、詳細な説明は省略する。
〈総合評価指標〉
本実施形態では、制御部3は、散乱評価指標42、解像度評価指標43、および、ノイズ評価指標44に基づいて、総合評価指標45(図1参照)を取得するように構成されている。評価指標40(散乱評価指標42、解像度評価指標43、および、ノイズ評価指標44)は、数値指標である。そこで、制御部3は、以下に示す表4のように、散乱評価指標42、解像度評価指標43、および、ノイズ評価指標44を加算した数値指標を、総合評価指標45として取得するように構成されている。すなわち、本実施形態では、制御部3は、取得した総合評価指標45に基づいて、推奨される撮影条件41を取得するように構成されている。
Figure 0007136033000004
なお、表4における順位の欄は、総合評価指標45の降順の順位である。
(撮影条件の表示)
本実施形態では、制御部3は、取得した撮影条件41を表示部4に表示することにより、ユーザに提示する制御を行うように構成されている。具体的には、図11に示すように、制御部3は、評価指標40に基づいて、推奨される複数の撮影条件41を、ユーザに選択可能に表示部4に表示する制御を行うように構成されている。なお、本実施形態では、制御部3は、評価指標40のうち、総合評価指標45に基づいて、推奨される撮影条件41を取得するように構成されている。また、制御部3は、推奨される複数の撮影条件41として、散乱評価指標42を優先した第1撮影条件41aと、解像度評価指標43を優先した第2撮影条件41bとを、ユーザに選択可能に表示部4に表示する制御を行うように構成されている。
図11に示す例では、撮影条件41を選択する際の指標として、画質の欄を表示している。画質欄における、強散乱の影響の項目は、強散乱の影響少ないことを示す項目である。また、解像度の項目は、解像度が高いことを示す項目である。また、SNRの項目は、SNRが高いことを示す項目である。また、各項目に記されている二重丸、丸、および、三角の印は、それぞれ、各項目の評価を示している。図11に示す例では、二重丸、丸、三角の順に、評価が高いことを表している。
本実施形態では、制御部3は、入力受付部6を介してユーザが選択した撮影条件41を取得し、選択された撮影条件41に基づいて、被写体Tの位置、および、X線源10の管球電圧を設定する。
次に、図12を参照して、本実施形態におけるX線位相差撮影装置100が、撮影条件41を設定する処理について説明する。
ステップ101において、制御部3は、事前撮影を開始する入力を受け付けたか否かの判定を行う。事前撮影を開始する入力を受け付けた場合、処理は、ステップ102へ進む。事前撮影を開始する入力を受け付けていない場合、事前撮影を開始する入力を受け付けるまで、ステップ101の処理を繰り返す。
次に、ステップ102において、制御部3は、撮影条件41を提示する。
次に、ステップ103において、制御部3は、ユーザが選択した撮影条件41が入力されたか否かを判定する。ユーザが選択した撮影条件41が入力された場合、処理は、ステップ104へ進む。ユーザが選択した撮影条件41が入力されていない場合、ユーザが選択した撮影条件41が入力されるまで、ステップ103の処理を繰り返す。
次に、ステップ104において、制御部3は、被写体位置を調整する。次に、ステップ105において、制御部3は、X線源10の管球電圧を調整する。すなわち、ステップ104およびステップ105の処理によって、ユーザが選択した条件となるように、撮影条件41が設定される。その後、処理は、終了する。なお、ステップ104の処理と、ステップ105の処理とは、どちらの処理を先に行ってもよい。
次に、図13を参照して、制御部3が撮影条件41を提示する処理について説明する。なお、制御部3が撮影条件41を提示する処理は、ユーザによって事前撮影を開始する入力されたことにより開始される。
ステップ102aにおいて、制御部3は、回転機構8を制御することにより、被写体Tを所定の回動角度で配置する。
次に、ステップ102bにおいて、制御部3は、被写体移動機構7および撮像系1を制御することにより、複数の被写体位置において、事前撮影を行う。
次に、ステップ102cにおいて、制御部3は、評価指標40を取得する。具体的には、制御部3は、散乱評価指標42、解像度評価指標43、および、ノイズ評価指標44に基づいて、総合評価指標45を取得する。
次に、ステップ102dにおいて、制御部3は、ステップ102cにおいて取得した総合評価指標45に基づいて、複数の撮影条件41を取得し、取得した複数の撮影条件41を表示部4に表示する。その後、処理は、ステップ103へ進む。なお、ステップ102dにおいて、制御部3は、総合評価指標45に基づいて複数の撮影条件41を取得する際に、予め設定された順位までの撮影条件41を取得する。たとえば、予め上位4位までの撮影条件41を取得するように設定されている場合、制御部3は、総合評価指標45の上位4つまでの撮影条件41を取得する。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、X線位相差撮影装置100は、X線源10と、X線源10から照射されたX線を検出する検出器11と、X線源10と検出器11との間に配置された複数の格子と、検出器11により検出されたX線の強度分布に基づいて、位相コントラスト画像20を生成する画像処理部2と、被写体Tの位置を変更しながら事前撮影を複数回行い、生成された位相コントラスト画像20に基づいて、被写体TによるX線の散乱の強さの指標である散乱評価指標42と、位相コントラスト画像20の解像度の指標である解像度評価指標43とのうち、少なくともどちらかを含む位相コントラスト画像20の画質の評価指標40を取得するとともに、取得した評価指標40に基づいて、推奨される撮影条件41を取得し、取得した撮影条件41を表示部4に表示することにより、ユーザに提示する制御を行う制御部3とを備える。これにより、推奨される撮影条件41が表示部4に表示されるため、ユーザは、表示部4に表示された撮影条件41を選択することにより、適切な撮影条件41を設定することができる。その結果、熟練度が低いユーザが撮影条件41を設定する場合でも、生成される位相コントラスト画像20の画質が劣化することを抑制することが可能なX線位相差撮影装置100を提供することができる。
また、本実施形態では、上記のように、評価指標40は、散乱評価指標42と、解像度評価指標43とを含み、制御部3は、散乱評価指標42および解像度評価指標43を取得するとともに、取得した散乱評価指標42および解像度評価指標43に基づいて、評価指標40を取得する制御を行うように構成されている。これにより、評価指標40として、強散乱の影響の指標である散乱評価指標42、および、位相コントラスト画像20の解像度の指標である解像度評価指標43が取得されるので、散乱評価指標42および解像度評価指標43のどちらか一方に基づく評価指標40によって撮影条件41を取得する構成と比較して、強散乱の影響と、解像度とのバランスが取れた撮影条件41を取得することができる。その結果、熟練度が低いユーザが撮影条件41を変更する場合でも、生成される位相コントラスト画像20の画質が劣化することをより抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、被写体Tを移動させる被写体移動機構7をさらに備え、制御部3は、被写体Tの位置を変更しながら事前撮影を複数回行うことによって取得された複数の位相コントラスト画像20の各々において、位相コントラスト画像20における被写体部分の画素35の画素値に基づいて、各々の撮影位置における散乱評価指標42を取得するとともに、被写体移動機構7から取得した複数の事前撮影における被写体Tの位置情報に基づいて、各々の撮影位置における解像度評価指標43を取得する制御を行うように構成されている。これにより、位相コントラスト画像20の画素値を取得することにより、容易に散乱評価指標42を取得することができる。また、被写体Tの位置を取得することにより、容易に解像度評価指標43を取得することができる。その結果、評価指標40を容易に取得することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部3は、位相コントラスト画像20の被写体部分の画素35の画素値に基づいて位相コントラスト画像20の暗視野信号または位相信号を含む画像信号値を取得するとともに、取得した画像信号値と閾値(第1閾値50、第2閾値51、および、第3閾値53)とを比較することにより、散乱評価指標42を取得する制御を行うように構成されている。これにより、画像信号値と閾値とを比較することによって、より容易に散乱評価指標42を取得することができる。また、閾値の数を増加させることにより、散乱評価指標42の評価精度を容易に向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部3は、評価指標40に基づいて、推奨される複数の撮影条件41を、ユーザに選択可能に表示部4に表示する制御を行うように構成されている。これにより、推奨される複数の撮影条件41が表示部4に表示されるので、ユーザは、所望の撮影条件41を選択することにより、推奨される撮影条件41に設定することができる。その結果、ユーザの熟練度が低い場合でも、容易に推奨される撮影条件41に設定することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部3は、推奨される複数の撮影条件41として、散乱評価指標42を優先した第1撮影条件41aと、解像度評価指標43を優先した第2撮影条件41bとを、ユーザに選択可能に表示部4に表示する制御を行うように構成されている。これにより、強散乱の影響を低減することが可能な第1撮影条件41aと、位相コントラスト画像20の解像度が低下することを抑制することが可能な第2撮影条件41bとが表示部4に表示されるので、ユーザは、位相コントラスト画像20における強散乱の影響を低減する条件、および、解像度の低下を抑制する条件のうち、優先させたい条件に応じて、所望の撮影条件41を選択することができる。その結果、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、評価指標40は、位相コントラスト画像20に含まれるノイズの指標であるノイズ評価指標44と、散乱評価指標42と解像度評価指標43とノイズ評価指標44とに基づく総合評価指標45とをさらに含み、制御部3は、X線源10の管球電圧に基づいて、ノイズ評価指標44を取得するとともに、散乱評価指標42、解像度評価指標43、および、ノイズ評価指標44に基づいて、総合評価指標45を取得するとともに、取得した総合評価指標45に基づいて、推奨される撮影条件41を取得し、取得した撮影条件41を表示部4に表示することにより、ユーザに提示する制御を行うように構成されている。これにより、ユーザは、総合評価指標45に基づいて取得された撮影条件41を選択することができる。その結果、散乱評価指標42および解像度評価指標43に基づいて取得された評価指標40によって取得された撮影条件41を選択する構成と比較して、ユーザの熟練度が低い場合でも、位相コントラスト画像20の画質の劣化をより抑制することが可能な撮影条件41を設定することができる。
また、本実施形態では、上記のように、被写体Tと、X線源10と検出器11と複数の格子とによって構成される撮像系1とを相対的に回転させる回転機構8をさらに備え、制御部3は、事前撮影として、被写体Tを透過するX線の透過長さが最も大きくなる角度付近に被写体Tを配置して位相コントラスト画像20を取得するか、または、任意の複数の角度に被写体Tを配置して、複数の位相コントラスト画像20を取得する制御を行うように構成されている。これにより、被写体Tを透過するX線の透過長さが最も大きくなる角度付近に被写体Tを配置して位相コントラスト画像20を取得する場合には、任意の複数の角度に被写体Tを配置して複数の位相コントラスト画像20を取得する場合と比較して、事前撮影に要する時間を短縮することができる。また、任意の複数の角度に被写体Tを配置して複数の位相コントラスト画像20を取得する場合には、角度を固定して事前撮影を行う構成と比較して、事前撮影によって取得される位相コントラスト画像20の数を増加させることができる。そのため、評価指標40の評価精度を向上させることが可能となるため、より適した撮影条件41をユーザに提示することができる。
また、本実施形態では、上記のように、位相コントラスト画像20は、暗視野像23と、位相微分像22とのうち、少なくともいずれかを含む。これにより、暗視野像23および位相微分像22を取得する際に推奨される撮影条件41を、ユーザに提示することができる。その結果、ユーザの熟練度が低い場合でも、適した撮影条件41によって、暗視野像23および位相微分像22を取得することができる。
また、本実施形態では、上記のように、撮影条件41は、少なくとも、被写体位置、X線源10の管球電圧、および、複数の格子の各々の格子ピッチを組み合わせた条件である。これにより、被写体位置、X線源10の管球電圧、および、複数の格子の各々の格子ピッチのうちのいずれか1つを撮影条件41として設定する構成と異なり、複数の条件を組み合わせた撮影条件41を設定することができる。したがって、位相コントラスト画像20の画質に寄与する条件を詳細に設定することが可能となるので、位相コントラスト画像20の画質が劣化することをより一層抑制することが可能な撮影条件41を取得することができる。その結果、熟練度が低いユーザに対して、より推奨される撮影条件41を提示することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
(第1変形例)
たとえば、上記実施形態では、制御部3は、散乱評価指標42と解像度評価指標43とを加算することにより、評価指標40を取得するとともに、取得した評価指標40を表示部4に表示させる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部3は、散乱評価指標42と解像度評価指標43とを、重み付け加算することにより、評価指標40を取得する制御を行うように構成されてもよい。具体的には、制御部3は、ユーザからの操作入力に基づいて、散乱評価指標42および解像度評価指標43に対する重みを決定する制御を行うように構成されていてもよい。
第1変形例による制御部3は、たとえば、ユーザからの操作入力に基づいて、散乱評価指標42の重みを「2」に、解像度評価指標43の重みを「1」に設定する。第1変形例による制御部3は、以下に示す表5のように、2倍にした散乱評価指標42と、1倍のままの解像度評価指標43と、ノイズ評価指標44とを加算することにより、総合評価指標45を取得するように構成されていてもよい。
Figure 0007136033000005
第1変形例では、図14に示すように、制御部3は、重み付け加算することにより取得した撮影条件41を、表示部4に表示する。なお、図14に示すれでは、強散乱の影響を優先した撮影条件41である旨を表示している。
図15を参照して、第1変形例による制御部3が評価指標40を取得する処理について説明する。なお、上記実施形態における評価指標取得処理と同様の処理ステップに関しては、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
ステップ102aおよびステップ102bにおいて、所定の回動角度に配置した被写体Tを複数の撮影位置に移動させながら、事前撮影を行う。
次に、ステップ102eにおいて、散乱評価指標42および解像度評価指標43を重み付け加算することにより、評価指標40を取得する。
次に、ステップ102dにおいて、複数の撮影条件41を表示部4に表示する。その後、処理は、ステップ103へ進む。
第1変形例では、上記のように、散乱評価指標42および解像度評価指標43の各々は、数値指標であり、制御部3は、散乱評価指標42と解像度評価指標43とを、重み付け加算することにより、評価指標40を取得する制御を行うように構成されている。これにより、強散乱の影響を低減する条件、および解像度の低下を抑制する条件のうち、優先したい条件を反映した撮影条件41をユーザに提示することができる。その結果、ユーザは、強散乱の影響を低減する条件、および解像度の低下を抑制する条件のうち、所望の条件に適した撮影条件41を、容易に設定することができる。
また、第1変形例では、上記のように、ユーザの操作入力を受け付ける入力受付部6をさらに備え、制御部3は、ユーザからの操作入力に基づいて、散乱評価指標42および解像度評価指標43に対する重みを決定する制御を行うように構成されている。これにより、ユーザの操作入力に基づいて、散乱評価指標42および解像度評価指標43の重みが決定されるので、ユーザが所望の撮影に適した撮影条件41を提示することができる。その結果、ユーザの利便性を向上させることができる。
(第2変形例)
また、上記実施形態では、制御部3が、事前撮影として、被写体Tを透過するX線の透過長さが最も大きくなる角度付近に被写体Tを配置して位相コントラスト画像20を取得する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部3は、事前撮影として、任意の複数の角度に被写体Tを配置して、複数の位相コントラスト画像20を取得する制御を行うように構成されていてもよい。
図16を参照して、第2変形例による撮影条件提示処理について説明する。なお、上記実施形態におけるように撮影条件提示処理と同様の処理ステップについては、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
ステップ102aおよびステップ102bにおいて、事前撮影として、複数の位相コントラスト画像20を取得する。
次に、ステップ102fにおいて、制御部3は、任意の角度分、事前撮影を行ったか否かを判定する。具体的には、制御部3は、予め設定された任意の角度範囲において、事前撮影が行われたか否かを判定する。任意の角度分、事前撮影が行われていない場合、処理は、ステップ102gへ進む。任意の角度分、事前撮影が行われている場合、処理は、ステップ102hへ進む。
ステップ102gにおいて、制御部3は、回転機構8を制御し、被写体Tの回動角度を変更する。その後、処理は、ステップ102bへ進む。
ステップ102fにおいて、任意の角度分、事前撮影が行われていると判定された場合、ステップ102hにおいて、制御部3は、評価指標40を取得する。被写体Tの回動角度は、たとえば、70度~110度の範囲で、任意の角度に予め設定される。複数の角度に被写体Tを配置して事前撮影を行った場合には、制御部3は、各々の位相コントラスト画像20に基づいて、画像信号値を取得し、評価指標40を取得するように構成すればよい。次に、ステップ102dにおいて、複数の撮影条件41を表示部4に表示する。その後、処理は、ステップ103へ進む。
第2変形例では、上記のように、制御部3は、任意の複数の角度に被写体Tを配置して、複数の位相コントラスト画像20を取得する制御を行うように構成されている。これにより、複数の回動角度に被写体Tを配置して撮影された複数の位相コントラスト画像20に基づいて、評価指標40を取得することができる。その結果、1つの回動角度に被写体Tを配置して評価指標40を取得する構成と比較して、評価指標40の精度を向上させることができる。その結果、より適した撮影条件41をユーザに提示することができる。
(第3変形例)
また、上記実施形態では、制御部3が被写体移動機構7によって被写体Tを移動させながら、複数の撮影位置において事前撮影を行う構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部3は、ユーザが所望の撮影条件41において事前撮影を行い、取得された位相コントラスト画像20に基づいて、ユーザが所望の撮影条件41が適切であるか否かを判定するとともに、判定結果を提示する制御を行うように構成されていてもよい。ユーザが所望の撮影条件41が適していない場合には、図17に示すように、撮影条件41が適していない旨のメッセージ91を表示するとともに、推奨される撮影条件41をユーザが選択可能に表示してもよい。また、ユーザが所望の撮影条件41が適している場合には、図18に示すように、撮影条件41が適している旨のメッセージ91を表示するように構成すればよい。
次に、図19を参照して、第3変形例による判定結果提示処理について説明する。
ステップ200において、ユーザが設定した撮影条件41において、事前撮影を行う。
次に、ステップ201において、制御部3は、評価指標40を取得する。
次に、ステップ202において、制御部3は、評価指標40に基づいて、ユーザが設定した撮影条件41が適しているか否かを判定する。制御部3は、たとえば、評価指標40が、予め設定された閾値よりも低い場合には、ユーザが設定した撮影条件41が適していないと判定する。ユーザが設定した撮影条件41が適している場合、処理は、ステップ203へ進む。ユーザが設定した撮影条件41が適していない場合、処理は、ステップ204へ進む。
ステップ203において、制御部3は、ユーザが設定した撮影条件41が適している旨のメッセージ91を表示部4に表示し、処理を終了する。
ステップ202において、ユーザが設定した撮影条件41が適していないと判定された場合には、ステップ204において、制御部3は、ユーザが設定した撮影条件41が適していない旨のメッセージ90を表示部4に表示し、処理を終了する。
第3変形例では、上記のように、制御部3は、ユーザが所望の撮影条件41において事前撮影を行い、取得された位相コントラスト画像20に基づいて、ユーザが所望の撮影条件41が適切であるか否かを判定するとともに、判定結果を提示する制御を行うように構成されていている。このように構成すれば、たとえば、事前に撮影したことがある被写体Tと似た性質を有する被写体Tを撮影する場合など、ユーザがある程度撮影条件41を把握している場合に、事前に撮影した被写体Tと同等の撮影位置が撮影に適しているか否かを判定することができる。その結果、ユーザが所望の撮影条件41が適しているか否かの判定結果が提示されるので、複数の撮影位置における事前撮影を行うことなく、撮影条件41が適しているか否かをユーザが把握することが可能となり、撮影条件41の決定に要する時間を短縮することができる。
(第4変形例)
また、上記実施形態では、制御部3が、被写体位置によるスコアに基づいて、解像度評価指標43を取得する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図20に示すグラフG7のように、解像度は、X線源10の管球電圧によっても変化する。グラフG7は、縦軸が解像度であり、横軸がX線源10の管球電圧である。第3変形例では、制御部3は、以下に示す表6のように、管球電圧によるスコアと、被写体位置によるスコアとを加算することに、解像度評価指標43を取得するように構成されていてもよい。
Figure 0007136033000006
上記のように構成することにより、被写体位置によるスコアと、管球電圧によるスコアとに基づいて取得された解像度評価指標43によって、撮影条件41を取得することができる。その結果、被写体位置によるスコアのみによって解像度評価指標43を取得する構成と比較して、解像度評価指標43の評価精度を向上させることが可能となるので、解像度が低下することをより抑制することが可能な撮影条件41をユーザに提示することができる。
(その他の変形例)
また、上記実施形態では、制御部3が、評価指標40として、散乱評価指標42、解像度評価指標43、および、ノイズ評価指標44を取得する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。制御部3は、評価指標40として、散乱評価指標42および解像度評価指標43のうち、どちらか一方を取得するように構成されていてもよい。しかしながら、散乱評価指標42、解像度評価指標43、および、ノイズ評価指標44を取得する構成のほうが、より適した撮影条件41を提示することができる。そのため、制御部3は、評価指標40として、散乱評価指標42、解像度評価指標43、および、ノイズ評価指標44を取得するように構成されることが好ましい。
また、上記実施形態では、X線位相差撮影装置100が、被写体移動機構7を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、X線位相差撮影装置100は、被写体移動機構7を備えていなくてもよい。X線位相差撮影装置100が被写体移動機構7を備えていない場合、ユーザが被写体Tを移動させることにより、複数の撮影位置で事前撮影を行えばよい。しかしながら、X線位相差撮影装置100が被写体移動機構7を備えていない場合、事前撮影におけるユーザの負担が増加する。したがって、X線位相差撮影装置100は、被写体移動機構7を備えていることが好ましい。
また、上記実施形態では、X線位相差撮影装置100が、回転機構8を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。X線位相差撮影装置100は、回転機構8を備えていなくてもよい。X線位相差撮影装置100が回転機構8を備えていない場合、事前撮影は、被写体Tを配置した角度において行えばよい。
また、上記実施形態では、位相コントラスト画像20が、暗視野像23および位相微分像22のうち、少なくともいずれかを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。位相コントラスト画像20は、暗視野像23および位相微分像22の両方を含んでいてもよい。また、暗視野像23および位相微分像22に加えて、吸収像21をさらに含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、制御部3が、暗視野像23を撮影する際に推奨される撮影条件41を表示部4に表示する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部3は、位相微分像22を撮影する際に推奨される撮影条件41を表示部4に表示するように構成されていてもよい。なお、暗視野像23の撮影に適した撮影条件41であれば、位相微分像22の撮影に適している。したがって、制御部3は、位相微分像22の撮影条件41を提示する際も、上記実施形態と同様に、評価指標40を取得し、取得した評価指標40に基づいて取得した撮影条件41を表示部4に表示すればよい。
また、上記実施形態では、制御部3が、評価指標40として、散乱評価指標42、解像度評価指標43、および、ノイズ評価指標44を取得する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部3は、吸収像21を解析した結果、および、位相微分像22を解析した結果を、評価指標40として、さらに取得するように構成されていてもよい。吸収像21を解析した結果は、X線源10の管球電圧の調整に用いることができる。また、位相微分像22を解析した結果は、被写体位置の調整に用いることができる。したがって、制御部3を、吸収像21を解析した結果、および、位相微分像22を解析した結果を、評価指標40として、さらに取得するように構成することにより、評価指標40の評価精度を、より向上させることができる。その結果、より適した撮影条件41をユーザに提示することができる。
また、上記実施形態では、解像度評価指標43およびノイズ評価指標44を取得する際に、被写体位置を第1被写体位置83~第4被写体位置86の4つに区分してそれぞれの被写体位置におけるスコアを設定した、本発明はこれに限られない。被写体位置は、たとえば、5つなど、4つ以上に区分されてもよい。また、被写体位置は、たとえば、3つなど、4つ以下に区分されてもよい。
また、上記実施形態では、撮影条件41が、少なくとも、被写体位置、X線源10の管球電圧、および、複数の格子の各々の格子ピッチを組み合わせた条件である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、撮影条件41として、被写体位置、X線源10の管球電圧、および、複数の格子の各々の格子ピッチに加えて、投影数、および、検出器11の蓄積時間をさらに組み合わせてもよい。このように構成すれば、撮影条件41に投影数を組み合わせることによって、位相コントラスト画像20の解像度に寄与する条件を詳細に設定することができる。その結果、位相コントラスト画像20の解像度をより一層向上させることができる。また、撮影条件41に検出器11の蓄積時間を組み合わせることによって、位相コントラスト画像20のSNRに寄与する条件を詳細に設定することできる。その結果、位相コントラスト画像20のSNRをより一層向上させることができる。したがって、得られる位相コントラスト画像20の画質が劣化することをより一層抑制することが可能な撮影条件41を取得することが可能となり、熟練度が低いユーザに対して、より一層推奨される撮影条件41を提示することができる。
また、上記実施形態では、複数の格子が、第1格子12、第2格子13、および、第3格子14を含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の格子は、第1格子12と、第2格子13とを含み、第3格子14を含まない構成であってもよい。複数の格子が第3格子14を含まない構成の場合、可干渉性が高いX線を照射可能なX線源を用いればよい。
[態様]
上述した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
X線源と、
前記X線源から照射されたX線を検出する検出器と、
前記X線源と前記検出器との間に配置された複数の格子と、
前記検出器により検出されたX線の強度分布に基づいて、位相コントラスト画像を生成する画像処理部と、
被写体の位置を変更しながら事前撮影を複数回行い、生成された前記位相コントラスト画像に基づいて、被写体によるX線の散乱の強さの指標である散乱評価指標と、前記位相コントラスト画像の解像度の指標である解像度評価指標とのうち、少なくともどちらかを含む前記位相コントラスト画像の画質の評価指標を取得するとともに、取得した前記評価指標に基づいて、推奨される撮影条件を取得し、取得した前記撮影条件を表示部に表示することにより、ユーザに提示する制御を行う制御部とを備える、X線位相差撮影装置。
(項目2)
前記評価指標は、前記散乱評価指標と、前記解像度評価指標とを含み、
前記制御部は、前記散乱評価指標および前記解像度評価指標を取得するとともに、取得した前記散乱評価指標および前記解像度評価指標に基づいて、前記評価指標を取得する制御を行うように構成されている、項目1に記載のX線位相差撮影装置。
(項目3)
被写体を移動させる被写体移動機構をさらに備え、
前記制御部は、被写体の位置を変更しながら前記事前撮影を複数回行うことによって取得された複数の前記位相コントラスト画像の各々において、前記位相コントラスト画像における被写体部分の画素の画素値に基づいて、各々の撮影位置における前記散乱評価指標を取得するとともに、前記被写体移動機構から取得した複数の前記事前撮影における被写体の位置情報に基づいて、各々の撮影位置における前記解像度評価指標を取得する制御を行うように構成されている、項目2に記載のX線位相差撮影装置。
(項目4)
前記制御部は、前記位相コントラスト画像の被写体部分の画素の画素値に基づいて前記位相コントラスト画像の暗視野信号または位相信号を含む画像信号値を取得するとともに、取得した前記画像信号値と閾値とを比較することにより、前記散乱評価指標を取得する制御を行うように構成されている、項目3に記載のX線位相差撮影装置。
(項目5)
前記制御部は、前記評価指標に基づいて、推奨される複数の前記撮影条件を、ユーザに選択可能に前記表示部に表示する制御を行うように構成されている、項目2~4のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
(項目6)
前記制御部は、推奨される複数の前記撮影条件として、前記散乱評価指標を優先した第1撮影条件と、前記解像度評価指標を優先した第2撮影条件とを、ユーザに選択可能に前記表示部に表示する制御を行うように構成されている、項目5に記載のX線位相差撮影装置。
(項目7)
前記散乱評価指標および前記解像度評価指標の各々は、数値指標であり、
前記制御部は、前記散乱評価指標と前記解像度評価指標とを、重み付け加算することにより、前記評価指標を取得する制御を行うように構成されている、項目2~6のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
(項目8)
ユーザの操作入力を受け付ける入力受付部をさらに備え、
前記制御部は、ユーザからの操作入力に基づいて、前記散乱評価指標および前記解像度評価指標に対する重みを決定する制御を行うように構成されている、項目7に記載のX線位相差撮影装置。
(項目9)
前記評価指標は、前記位相コントラスト画像に含まれるノイズの指標であるノイズ評価指標と、前記散乱評価指標と前記解像度評価指標と前記ノイズ評価指標とに基づく総合評価指標とをさらに含み、
前記制御部は、前記X線源の管球電圧に基づいて、前記ノイズ評価指標を取得するとともに、前記散乱評価指標、前記解像度評価指標、および、前記ノイズ評価指標に基づいて、前記総合評価指標を取得するとともに、取得した前記総合評価指標に基づいて、推奨される前記撮影条件を取得し、取得した前記撮影条件を前記表示部に表示することにより、ユーザに提示する制御を行うように構成されている、項目2~8のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
(項目10)
被写体と、前記X線源と前記検出器と前記複数の格子とによって構成される撮像系とを相対的に回転させる回転機構をさらに備え、
前記制御部は、前記事前撮影として、被写体を透過するX線の透過長さが最も大きくなる角度付近に被写体を配置して前記位相コントラスト画像を取得するか、または、任意の複数の角度に被写体を配置して、複数の前記位相コントラスト画像を取得する制御を行うように構成されている、項目1~9のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
(項目11)
前記制御部は、ユーザが所望の撮影条件において前記事前撮影を行い、取得された前記位相コントラスト画像に基づいて、ユーザが所望の前記撮影条件が適切であるか否かを判定するとともに、判定結果を提示する制御を行うように構成されている、項目1に記載のX線位相差撮影装置。
(項目12)
前記位相コントラスト画像は、暗視野像と、位相微分像とのうち、少なくともいずれかを含む、項目1~11のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
(項目13)
前記撮影条件は、少なくとも、被写体位置、前記X線源の管球電圧、および、前記複数の格子の各々の格子ピッチを組み合わせた条件である、項目1~12のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
1 撮像系
2 画像処理部
3 制御部
4 表示部
6 入力受付部
7 被写体移動機構
8 回転機構
10 X線源
11 検出器
12 第1格子(複数の格子)
13 第2格子(複数の格子)
14 第3格子(複数の格子)
20 位相コントラスト画像
22 位相微分像
23 暗視野像
35 被写体部分の画素
40 評価指標
41 撮影条件
41a 第1撮影条件
41b 第2撮影条件
42 散乱評価指標
43 解像度評価指標
44 ノイズ評価指標
45 総合評価指標
50 第1閾値(閾値)
51 第2閾値(閾値)
52 第3閾値(閾値)
100 X線位相差撮影装置
T 被写体

Claims (13)

  1. X線源と、
    前記X線源から照射されたX線を検出する検出器と、
    前記X線源と前記検出器との間に配置された複数の格子と、
    前記検出器により検出されたX線の強度分布に基づいて、位相コントラスト画像を生成する画像処理部と、
    被写体の位置を変更しながら事前撮影を複数回行い、生成された前記位相コントラスト画像に基づいて、被写体によるX線の散乱の強さの指標である散乱評価指標と、前記位相コントラスト画像の解像度の指標である解像度評価指標とのうち、少なくともどちらかを含む前記位相コントラスト画像の画質の評価指標を取得するとともに、取得した前記評価指標に基づいて、推奨される撮影条件を取得し、取得した前記撮影条件を表示部に表示することにより、ユーザに提示する制御を行う制御部とを備える、X線位相差撮影装置。
  2. 前記評価指標は、前記散乱評価指標と、前記解像度評価指標とを含み、
    前記制御部は、前記散乱評価指標および前記解像度評価指標を取得するとともに、取得した前記散乱評価指標および前記解像度評価指標に基づいて、前記評価指標を取得する制御を行うように構成されている、請求項1に記載のX線位相差撮影装置。
  3. 被写体を移動させる被写体移動機構をさらに備え、
    前記制御部は、被写体の位置を変更しながら前記事前撮影を複数回行うことによって取得された複数の前記位相コントラスト画像の各々において、前記位相コントラスト画像における被写体部分の画素の画素値に基づいて、各々の撮影位置における前記散乱評価指標を取得するとともに、前記被写体移動機構から取得した複数の前記事前撮影における被写体の位置情報に基づいて、各々の撮影位置における前記解像度評価指標を取得する制御を行うように構成されている、請求項2に記載のX線位相差撮影装置。
  4. 前記制御部は、前記位相コントラスト画像の被写体部分の画素の画素値に基づいて前記位相コントラスト画像の暗視野信号または位相信号を含む画像信号値を取得するとともに、取得した前記画像信号値と閾値とを比較することにより、前記散乱評価指標を取得する制御を行うように構成されている、請求項3に記載のX線位相差撮影装置。
  5. 前記制御部は、前記評価指標に基づいて、推奨される複数の前記撮影条件を、ユーザに選択可能に前記表示部に表示する制御を行うように構成されている、請求項2~4のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
  6. 前記制御部は、推奨される複数の前記撮影条件として、前記散乱評価指標を優先した第1撮影条件と、前記解像度評価指標を優先した第2撮影条件とを、ユーザに選択可能に前記表示部に表示する制御を行うように構成されている、請求項5に記載のX線位相差撮影装置。
  7. 前記散乱評価指標および前記解像度評価指標の各々は、数値指標であり、
    前記制御部は、前記散乱評価指標と前記解像度評価指標とを、重み付け加算することにより、前記評価指標を取得する制御を行うように構成されている、請求項2~6のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
  8. ユーザの操作入力を受け付ける入力受付部をさらに備え、
    前記制御部は、ユーザからの操作入力に基づいて、前記散乱評価指標および前記解像度評価指標に対する重みを決定する制御を行うように構成されている、請求項7に記載のX線位相差撮影装置。
  9. 前記評価指標は、前記位相コントラスト画像に含まれるノイズの指標であるノイズ評価指標と、前記散乱評価指標と前記解像度評価指標と前記ノイズ評価指標とに基づく総合評価指標とをさらに含み、
    前記制御部は、前記X線源の管球電圧に基づいて、前記ノイズ評価指標を取得するとともに、前記散乱評価指標、前記解像度評価指標、および、前記ノイズ評価指標に基づいて、前記総合評価指標を取得するとともに、取得した前記総合評価指標に基づいて、推奨される前記撮影条件を取得し、取得した前記撮影条件を前記表示部に表示することにより、ユーザに提示する制御を行うように構成されている、請求項2~8のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
  10. 被写体と、前記X線源と前記検出器と前記複数の格子とによって構成される撮像系とを相対的に回転させる回転機構をさらに備え、
    前記制御部は、前記事前撮影として、被写体を透過するX線の透過長さが最も大きくなる角度付近に被写体を配置して前記位相コントラスト画像を取得するか、または、任意の複数の角度に被写体を配置して、複数の前記位相コントラスト画像を取得する制御を行うように構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
  11. 前記制御部は、ユーザが所望の撮影条件において前記事前撮影を行い、取得された前記位相コントラスト画像に基づいて、ユーザが所望の前記撮影条件が適切であるか否かを判定するとともに、判定結果を提示する制御を行うように構成されている、請求項1に記載のX線位相差撮影装置。
  12. 前記位相コントラスト画像は、暗視野像と、位相微分像とのうち、少なくともいずれかを含む、請求項1~11のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
  13. 前記撮影条件は、少なくとも、被写体位置、前記X線源の管球電圧、および、前記複数の格子の各々の格子ピッチを組み合わせた条件である、請求項1~12のいずれか1項に記載のX線位相差撮影装置。
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