<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシン10に本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図であり、図3は筐体11の正面図である。
図2及び図3に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、図1及び図2に示すように前面扉12が取り付けられている。前面扉12は筐体11の左側部に設けられた軸部15を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには図1に示すように、遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明の材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2及び図3に示すように、筐体11は仕切り板11aによりその内部が上下2分割されており、仕切り板11aの上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L、中リール32M及び右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リール32L,32M,32Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
遊技パネル20の下方左側には図1に示すように、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダル及び仮想メダルのいずれかである遊技媒体(又は遊技価値)が所定数以上ベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、遊技媒体の付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲーム(遊技回)に相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側にはメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、受付許可時であればホッパ装置53へ導かれ、受付禁止時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる(図1参照)。なお、ホッパ装置53は、後述するメインラインML上に遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。
表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48とが設けられている。本スロットマシン10では一度にベット(すなわち賭け設定)することが可能な遊技媒体(メダル又は仮想メダル)の数が「3」となる状況と「2」となる状況とが存在している。
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが3枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「2」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が、ベット可能な数に対する現状のベット数の差よりも少ない場合に第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には、ベット数がその仮想メダルの枚数分増加するとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が1枚であって現状のベット数が「0」である状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には、ベット数が「1」となるとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
第1クレジット投入ボタン47は第2クレジット投入ボタン48よりも、遊技者によるボタン操作に際して押圧されることとなる押圧面が広い。これにより、第1クレジット投入ボタン47の操作性が高められている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有している。仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51が操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2及び図3に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定値を「1」から「6」の範囲で変更するために、遊技ホールの管理者が保有する設定キーが挿入されて操作される設定キー挿入孔57とが設けられている。
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図4には、左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応させて番号が「0」~「20」まで付されているが、これら番号は後述する主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の7種類がある。そして、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は異なっている。
図5は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリール32L,32M,32Rに付された21個の図柄のうち図柄全体が視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだラインである。所定数以上の遊技媒体がベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、遊技媒体の付与という利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL4といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。
以下、図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図6は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
遊技媒体の付与が行われる小役入賞としては、第1補填入賞、第2補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第6補填入賞、第7補填入賞、第8補填入賞、第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞がある。詳細には、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第1補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第4補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第5補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第6補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第7補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第8補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第9補填入賞となる。第1補填入賞~第9補填入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2ベル入賞となる。第1ベル入賞及び第2ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「15」となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「5」となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「チェリー」図柄となった場合、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄がいずれであったとしてもチェリー入賞となる。チェリー入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「2」となる。
遊技媒体をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1チャンスリプレイ入賞及び第2チャンスリプレイ入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1チャンスリプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2チャンスリプレイ入賞となる。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる再遊技の特典が付与される。具体的には、「3」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「3」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。また、「2」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「2」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、第1CB入賞及び第2CB入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第1CB入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第2CB入賞となる。第1CB入賞が成立した場合には遊技状態が第1CB状態ST2に移行し、第2CB入賞が成立した場合には遊技状態が第2CB状態ST3に移行する(図22参照)。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は、メインラインMLに小役入賞に対応した図柄の組合せが停止すると、当選役の有無に関わらず入賞成立としてメダルの払い出しが行われる遊技状態である。例えば、第1ベル入賞に対応した当選フラグに「1」がセットされていない場合であっても、第1ベル入賞に対応した図柄の組合せがメインラインML上に停止すると遊技媒体が遊技者に付与される。一方、リプレイ入賞に関しては、抽選で対応する役に当選していることを条件として成立する。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、非CB状態とは異なるリール制御が行われる。非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。つまり、非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。一方、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、中リール32M及び右リール32Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール32Lについて上記リール制御が行われない。左リール32Lについては、左ストップボタン42が操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、左ストップボタン42が操作されてから規定時間より短い規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール32Lについて行われる。
なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3において、最大1図柄分までしか滑らないリール制御は、左リール32Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らない制御が行われてもよく、予め定められたリールについてのみ最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップボタン又は最後に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、リプレイ入賞に対応した役に当選している場合にはリプレイ入賞が優先され、リプレイ入賞が不可であれば第1ベル入賞が成立し得る。また、リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも第1ベル入賞が成立し得る。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。これら第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の詳細については後に説明する。
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ61及びスピーカ62が設けられているとともに画像表示装置63が設けられている。上部ランプ61は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ61は、画像表示装置63における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ62は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ62は、画像表示装置63における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置63は表示面を有しており、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されているが、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置63は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。つまり、画像表示装置63では表示演出が実行される。
前面扉12の遊技パネル20には、表示窓部21L,21M,21Rの下方の位置に、貯留記憶された仮想メダルの数を表示するクレジット表示部65と、小役入賞時に付与対象となった遊技媒体数を表示するとともに画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合にその報知される内容に対応した表示が行われ、さらには遊技履歴の管理結果を報知するための表示が行われる兼用表示部66と、遊技区間が第2区間であることに対応した表示が行われる区間表示部67とが設けられている。クレジット表示部65は7セグメント表示器によって構成されており、各セグメントには緑色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。
図7(a)は兼用表示部66及び区間表示部67が設けられた共通表示領域68の正面図である。共通表示領域68には、図7(a)に示すように2個の7セグメント表示器66a,66bが横方向に並設された兼用表示部66と、1個の発光部からなる区間表示部67とが集約されている。
遊技媒体の付与に対応するいずれかの小役入賞(第1~第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞又はチェリー入賞)が成立した場合には、その小役入賞が成立したゲームの終了時にその小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が兼用表示部66にて表示される。具体的には、非CB状態において第1~第9補填入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。非CB状態において第1ベル入賞及び第2ベル入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aに「1」が表示されるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「15」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態において第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「5」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態においてチェリー入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「2」が表示されることによって「2」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3においては、詳細は後述するように小役の入賞により付与される遊技媒体の数は「1」である。したがって、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において小役の入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
一方、いずれかのリプレイ入賞及びいずれかのCB入賞といった遊技媒体が付与されない入賞が成立したとしても、その入賞に対応する表示が兼用表示部66にて行われることはなく、この場合には各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態に維持される。兼用表示部66における遊技媒体の付与数の表示は、その表示が行われたゲームの次ゲームを開始させるために遊技媒体がベットされた場合に終了され、このベットされたタイミングにおいて各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態となる。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、その報知される停止順序に対応する情報が兼用表示部66にて表示される。図7(b)は兼用表示部66にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。図7(b)に示すように、本スロットマシン10では画像表示装置63にて報知されるリール32L,32M,32Rの停止順序として、第1停止が左リール32Lであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序と、第1停止が中リール32Mであり残りが任意である停止順序と、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序とが存在している。
画像表示装置63における停止順序の報知は、非CB状態において役の抽選処理にて、第1ベル当選データを含むとともに第1~第6補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、第2ベル当選データを含むとともに第7~第9補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、通常リプレイ当選データを含む役に当選した場合、又はいずれの役にも当選しなかった場合に実行され得る。具体的には、第1ベル当選データを含むとともに第1~第6補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第1ベル入賞が成立し、今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合には第1~第6補填入賞のいずれかが成立し得る。第1ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与され、第1~第6補填入賞のいずれかが成立した場合には既に説明したとおり「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。
第2ベル当選データを含むとともに第7~第9補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第2ベル入賞が成立し、今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合には第7~第9補填入賞のいずれかが成立し得る。第2ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与され、第7~第9補填入賞のいずれかが成立した場合には既に説明したとおり「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。
通常リプレイ当選データを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち所定の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に所定のサブラインSL1~SL4上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示され、上記各停止順序のうち特定の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合にメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される。また、いずれの役にも当選しなかった場合、上記各停止順序のうち所定の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に所定のサブラインSL1~SL4上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示され、上記各停止順序のうち特定の停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合にメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される。
上記停止順序のいずれかが画像表示装置63にて報知される場合には、兼用表示部66における左側の7セグメント表示器66aは非表示の状態が維持される一方、右側の7セグメント表示器66bにてその報知対象の停止順序に対応する表示が行われる。この表示内容は図7(b)に示す通りであり、画像表示装置63における停止順序の報知内容に対して兼用表示部66の停止順序の表示内容が1対1で対応させて設定されている。但し、これに限定されることはなく、画像表示装置63における停止順序の報知内容の一部又は全部に対しては兼用表示部66の複数種類の表示内容が対応させて設定されている構成としてもよい。
兼用表示部66における停止順序の表示内容は、兼用表示部66にて遊技媒体の付与に対応する表示が行われる場合に表示対象となる表示内容と相違している。これにより、兼用表示部66にて表示されている内容が、遊技媒体の付与数に対応しているのか、それともリール32L,32M,32Rの停止順序に対応しているのかを区別し易くなる。
図8(a)及び図8(b)は画像表示装置63における停止順序の報知内容と兼用表示部66における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、図8(a)に示すように、画像表示装置63にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1~G3が表示され、各単位表示画像G1~G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われる。具体的には左リール32Lに対応する左単位表示画像G1と、中リール32Mに対応する中単位表示画像G2と、右リール32Rに対応する右単位表示画像G3とが表示される。そして、図8(a)においては第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである場合の停止順序が報知される様子を示しているため、左単位表示画像G1には左リール32Lの停止順序に対応する「2」の画像が表示され、中単位表示画像G2には中リール32Mの停止順序に対応する「1」の画像が表示され、右単位表示画像G3には右リール32Rの停止順序に対応する「3」の画像が表示される。
画像表示装置63においては上記のようにリール32L,32M,32Rの停止順序そのものを報知する画像が表示されるのに対して、兼用表示部66では図8(b)に示すように、上記リール32L,32M,32Rの停止順序に対応する「L」の表示が行われる。つまり、画像表示装置63においてはリール32L,32M,32Rの数に対応する単位表示画像G1~G3が表示されるとともに各単位表示画像G1~G3において対応するリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われるのに対して、兼用表示部66ではリール32L,32M,32Rの数とは無関係な表示が行われる。これにより、兼用表示部66においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知内容に対応する表示が行われるとしても、画像表示装置63における表示内容に遊技者を注目させることが可能となる。
兼用表示部66の表示範囲は画像表示装置63の表示範囲よりも狭い範囲となっている。この点からも、画像表示装置63に比べて兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。また、兼用表示部66は、リール32L,32M,32Rを視認可能とする表示窓部21L,21M,21Rを挟んで画像表示装置63側とは逆側に存在している。これにより、画像表示装置63に対して兼用表示部66が離間された位置に配置されることとなり、これによっても兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は役の抽選処理が行われた後であってリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される前に開始される。この場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示の方が、画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示よりも先に開始されるが、これら表示が同時又は略同時に開始される構成としてもよく、表示開始順序が逆であってもよい。また、兼用表示部66及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
兼用表示部66は共通表示領域68において中央側に配置されているのに対して、区間表示部67は共通表示領域68の隅角側に配置されている。区間表示部67は、遊技区間が第1区間SC1及び第2区間SC2のうち第2区間SC2であることを報知するための表示部である(図22参照)。第2区間SC2とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る有利な遊技状態(具体的には疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5)が開始され得る区間であって当該有利な遊技状態が継続し得る区間である。一方、第1区間SC1とは、上記有利な遊技状態が開始されない区間であって上記有利な遊技状態が継続しない区間である。
区間表示部67は、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役又はリール32L,32M,32Rの停止順序に応じて入賞成立の有無が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで遊技媒体の獲得期待値が1以上となる有利遊技状態である場合には点灯状態となる。この場合に、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5は上記有利遊技状態に該当する一方、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれでもない第2区間SC2は上記有利遊技状態に該当しない。したがって、第1区間SC1から第2区間SC2に移行した場合、区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換わる場合もあれば切り換わらない場合もある。第2区間SC2に移行した場合に区間表示部67が消灯状態に維持された場合、当該第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が開始される場合に区間表示部67は消灯状態から点灯状態となる。
区間表示部67は、点灯状態となった場合、その後に第2区間SC2が終了するまでその点灯状態が維持され、第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する場合に消灯状態となる。したがって、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に復帰したとしても第2区間SC2が維持されることがあるが、この場合、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了したとしても区間表示部67は点灯状態に維持され、第2区間SC2が終了する場合に区間表示部67は消灯状態となる。
上記のように区間表示部67は第2区間SC2において一旦点灯状態とされると当該第2区間SC2が終了するまではその点灯状態が維持される構成において、共通表示領域68に集約させて設けられる兼用表示部66は、遊技媒体の付与が発生した場合に点灯状態とされ次のゲームの開始に際して消灯状態とされるとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される場合に点灯状態とされそのゲームの終了に際して消灯状態とされる。したがって、区間表示部67を共通表示領域68内に配置することで遊技者に対して目立ち過ぎないようにした構成において、第2区間SC2である状況では共通表示領域68において区間表示部67のみが点灯状態となっている状況を積極的に生じさせることが可能となり、遊技ホールの管理者にとって区間表示部67の確認の容易化が図られる。
なお、第2区間SC2においては区間表示部67の点灯状態が維持される構成に代えて第2区間SC2においては区間表示部67にて所定の周期で点滅表示が行われる構成としてもよい。また、兼用表示部66及び区間表示部67として、液晶表示装置などの他の表示器を用いてもよい。
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図3に示すようにリールユニット31の上方には主制御装置70が設けられている。主制御装置70は筐体11の背面部を生じさせる背板11bに取り付けられている。主制御装置70は主制御基板71が基板ボックス81に収容されて構成されている。主制御基板71の一方の板面である素子搭載面にはMPU72が搭載されている。基板ボックス81は当該基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス81は無色透明に形成されているが、基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置70は基板ボックス81において主制御基板71の素子搭載面と対向する対向壁部82がスロットマシン10前方を向くようにして筐体11の背板11bに搭載されている。したがって、前面扉12を筐体11に対してスロットマシン10前方に開放させて筐体11の内部空間を露出させることにより、基板ボックス81の対向壁部82を目視することが可能となるとともに当該対向壁部82を通じてMPU72を目視することが可能となる。
基板ボックス81は複数のケース体を前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体には、これらケース体の分離を阻止するとともにこれらケース体の分離に際してその痕跡を残すための結合部83が設けられている。結合部83は、略直方体形状の基板ボックス81における一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部83を利用してケース体の分離を阻止している状態において当該一部の結合部83を破壊してケース体を分離させたとしても、その後に別の結合部83を結合状態とすることでケース体の分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体の分離に際して結合部83が破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部83を目視確認することでケース体の分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス81において結合部83が並設された一辺とは別の一辺にはケース体間の境界を跨ぐようにして封印シール84が貼り付けられている。封印シール84はその引き剥がしに際して粘着層がケース体に残る。これにより、ケース体の分離に際して封印シール84が剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
スロットマシン10には図2に示すように、主制御装置70以外にも演出制御装置90が設けられている。演出制御装置90は、前面扉12において画像表示装置63の後方に重ねて配置されている。演出制御装置90は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63の制御を実行する。なお、演出制御装置90は主制御装置70と同様に基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置70の主制御基板71には既に説明したとおりMPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、クロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第1乱数を所定の数値範囲内において順次更新する第1乱数回路75と、クロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第2乱数を所定の数値範囲内において順次更新する第2乱数回路76と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路とが設けられている。また、それ以外にもMPU72には、割込回路、データ入出力回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、リールユニット31、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、並びに電源装置54に設けられたリセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ及び設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
MPU72の出力側には、リールユニット31、セレクタ52に設けられたセレクタ駆動部52a、ホッパ装置53の払出モータ、兼用表示部66、区間表示部67及び演出制御装置90等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われる。セレクタ52は、メダル投入口45から投入されたメダルを、受付許可時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させた後にホッパ装置53へ導き、受付禁止時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させることなくメダル受け皿59へ排出する機能を有する。セレクタ駆動部52aはセレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換えるための機能を有しており、具体的にはセレクタ52に設けられた通路切換片を受付許可用の位置と受付禁止用の位置との間で動作させる。MPU72はセレクタ駆動部52aへの駆動信号の出力状態及び停止状態を切り換えることにより、セレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換える。
MPU72は、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御を実行する。また、MPU72は、遊技媒体の付与が発生した場合にはその付与対象となった遊技媒体の数が表示されるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、第2区間SC2である場合において報知開始契機が発生した場合に第2区間SC2であることの報知が行われるように区間表示部67を表示制御する。また、MPU72は、遊技の管理結果に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、各ゲームの各タイミングで演出制御装置90にコマンドを送信するとともに、画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知させるためのコマンドを演出制御装置90に送信する場合にはその報知させる内容に対応した表示が行われるように兼用表示部66の表示制御を実行する。この場合、画像表示装置63の直接的な表示制御は演出制御装置90により行われるのに対して、兼用表示部66の直接的な表示制御はMPU72により行われる。つまり、相対的に複雑な表示制御の実行対象となる画像表示装置63については演出制御装置90において直接的な表示制御が実行され、相対的に簡素な表示制御の実行対象となる兼用表示部66についてはMPU72において直接的な表示制御が実行される。これにより、MPU72の処理負荷の軽減を図りながら、演出への注目度の向上を重視した表示と、信頼性を重視した表示との両方を行うことが可能となる。
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU72に停電信号を出力する。MPU72は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74においてデータが記憶保持される。
演出制御装置90は、各種報知や各種演出の実行を制御するための演出制御基板91を備えている。演出制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93、及びそのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94が内蔵されているとともに、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM94には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給されないが、RAM94に対してバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が接続されている。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御、及び画像表示装置63の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
演出制御基板91には、図示は省略するが、MPU92の他に、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、キャラクタROM、及びビデオRAM等が搭載されている。VDPは、画像表示装置63に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPは、ビデオRAMのデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAMに記憶させる画像データを、キャラクタROMから所定のタイミングで読み出して画像表示装置63に表示させる。キャラクタROMは、画像表示装置63に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROMには、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。ビデオRAMは、画像表示装置63に表示させる表示データを記憶するためのメモリである。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき演出の実行内容を決定した場合、その決定した演出の実行内容に従って、各更新タイミングに対応する画像の内容を指示する描画リストをVDPに出力する。VDPは、当該描画リストに従ってキャラクタROMから画像データを読み出し、その読み出した画像データを利用してビデオRAMに表示データを作成する。そして、VDPは、その作成した表示データに対応する画像信号を画像表示装置63に出力することで、当該画像表示装置63にその表示データに対応する画像を表示させる。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、演出制御装置90のMPU92、ROM93及びRAM94をそれぞれ演出側MPU92、演出側ROM93及び演出側RAM94という。
次に、主側MPU72により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合に当該主側MPU72にて実行されるメイン処理について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
メイン処理ではまず初期化処理を実行する(ステップS101)。初期化処理では、タイマ割込み処理による割込みを許可し、さらに主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。その後、設定キーが設定キー挿入孔57に挿入されてON操作された状態で電源ONが行われているか否かを判定する(ステップS102)。設定キーによるON操作が行われた状態で電源ONが行われている場合には(ステップS102:YES)、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されていないのであれば(ステップS103:NO)、一部クリア処理を実行した後に(ステップS104)、設定値更新処理を実行する(ステップS106)。一方、電源ONに際してリセットボタン56が押圧操作されているのであれば(ステップS103:YES)、全部クリア処理を実行した後に(ステップS105)、設定値更新処理を実行する(ステップS106)。一部クリア処理(ステップS104)では主側RAM74の一部のエリアを初期化し、全部クリア処理(ステップS105)では主側RAM74の全部のエリアを初期化する。これら一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)の内容については後に説明する。
設定値更新処理では、設定キーが挿入されてON操作されていることを条件として現在の設定値を読み込むとともに、クレジット表示部65に現在の設定値を表示する。設定値更新処理が実行される場合には、その前に一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)のいずれかが実行されているため、設定値更新処理の開始に際してクレジット表示部65には設定値が「1」であることに対応する表示が行われる。設定値更新処理では、リセットボタン56が操作される度に設定値を1更新するとともに、その更新後の設定値をクレジット表示部65に表示する。なお、設定値が「6」である状況でリセットボタン56が操作された場合には設定値は「1」に更新される。スタートレバー41が操作された後に設定キーのON操作が解除された場合に、その時点で選択されている設定値が今回の設定値更新処理において設定された設定値となり、設定値更新処理を終了する。この場合、クレジット表示部65における設定値の表示が終了される。その後、通常処理に移行する(ステップS107)。通常処理については後に詳細に説明する。
メイン処理において設定キーのON操作が行われていない場合(ステップS102:NO)、ステップS108以降の復電処理を実行する。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である。復電処理では、主側RAM74を確認することでスロットマシン10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS108)。具体的には、設定値が「1」~「6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は「7」以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS109)。停電フラグは主側RAM74に設けられており、主側MPU72への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(ステップS110)。具体的には、主側RAM74のチェックサム値を調べ、その値が正常であるか否かを確認する。
ステップS108~ステップS110の全てにおいて肯定判定をした場合には前回の電断時における停電時処理が正常に実行されたことを意味する。この場合、主側RAM74に保存されたスタックポインタの値を主側MPU72のスタックポインタに書き込み、主側RAM74に退避されたデータを主側MPU72のレジスタに復帰させることで、主側MPU72のレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS111)。また、主側RAM74の停電フラグを「0」クリアする(ステップS112)。その後、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドを演出側MPU92に送信した後に(ステップS113)、電源遮断前の番地に戻る(ステップS114)。
復電コマンドには、後述する第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されているか否かを示す情報が設定される。つまり、ステップS113では、主側RAM74に第1CB当選データが記憶されているか否かを特定し、第1CB当選データが記憶されている場合には第1CB当選データが記憶されていることを示す情報を設定した状態の復電コマンドを演出側MPU92に送信する。また、ステップS113では、主側RAM74に第2CB当選データが記憶されているか否かを特定し、第2CB当選データが記憶されている場合には第2CB当選データが記憶されていることを示す情報を設定した状態の復電コマンドを演出側MPU92に送信する。また、ステップS113では、主側RAM74に第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方が記憶されていないことを特定した場合には、第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方が記憶されていないことを示す情報を設定した状態の復電コマンドを演出側MPU92に送信する。
一方、ステップS108~ステップS110のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、次回のタイマ割込み処理(図11)の実行を禁止し(ステップS115)、主側MPU72の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS116)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS117)。そして、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されることにより解除される。
次に、主側MPU72にて実行されるタイマ割込み処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。なお、タイマ割込み処理は、例えば1.49ミリ秒ごとに起動される。
レジスタ退避処理(ステップS201)では、後述する通常処理で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を主側RAM74に退避させる。ステップS202では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS203に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU72に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU72のスタックポインタの値を主側RAM74に保存する。その後、主側MPU72の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM74のデータが正常であるか否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM74に保存し、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え無限ループに入る。
ステップS202にて停電フラグに「1」がセットされていない場合には、ステップS204以降の各種処理を行う。ステップS204では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS205では、主側MPU72自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS206では、AT状態ST5に対応する抽選を行うためのループ抽選処理を実行する。ステップS207では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、これら各リール32L,32M,32Rに設けられたステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。
ステップS208では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ここで、本スロットマシン10には、ホッパ装置53に対する不正を検出するための検出センサが設けられている。ホッパ装置53は既に説明したとおり、メインラインML上に遊技媒体の付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルをメダル受け皿59に払い出す機能を有している。ホッパ装置53には、貯留タンクに貯留されたメダルをメダル排出口58に向けて払い出すための払出装置と、当該払出装置から払い出されるメダルを検出するための払出検出センサとが設けられている。メダルを払い出す必要が生じた場合には払出装置が駆動制御されることによりメダルが払い出され、その払い出されるメダルは払出検出センサにて検出される。そして、払出検出センサにて検出されたメダルの数が払い出すべきメダルの数となった場合に払出装置からのメダルの払い出しが停止される。この場合、メダル排出口58を通じてスロットマシン10の前方から不正用治具を挿入し、当該不正用治具により払出検出センサにてメダルを検出できないようにすることで、実際に払い出すべき数のメダルよりも多くのメダルを払い出させる不正行為が想定される。本スロットマシン10ではメダルを払い出すように払出装置が駆動制御されているにも関わらず所定期間(例えば10秒)に亘って払出検出センサにてメダルを検出しないと払出異常として払出装置の駆動制御が停止されることとなるが、上記のような不正行為が行われた場合には上記所定期間の間に多数のメダルの払い出しが実行されてしまう。なお、払出異常となった場合には異常報知が実行されるが当該異常報知はメダルの補充後にキーシリンダ14に対して異常解除操作を行うことで解除される。
上記のような不正行為に対して本スロットマシン10にはメダル排出口58から払出検出センサに向けて移動する物体を検出するための物体検出センサが設けられている。当該物体検出センサはメダル排出口58から払出検出センサに向けた経路に沿って複数設けられている。ステップS208のセンサ監視処理では、異常検知期間(例えば5秒)以内に払出検出センサ側の物体検出センサ→メダル排出口58側の物体検出センサという順序で各物体検出センサが検出状態となった場合には正常と判断するが、上記異常検知期間以内にメダル排出口58側の物体検出センサ→払出検出センサ側の物体検出センサという順序で各物体検出センサが検出状態となった場合には侵入異常と判断する。侵入異常と判断した場合には主側RAM74に設けられた侵入異常フラグに「1」をセットするとともに、当該侵入異常に対応する侵入異常コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、演出側MPU92は侵入異常報知が実行されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。当該侵入異常報知はスロットマシン10の動作電力の供給を停止することで一旦停止されるが、動作電力の供給の再開後において主側RAM74の侵入異常フラグに「1」がセットされている場合には演出側MPU92への侵入異常コマンドの送信が再度行われるため侵入異常報知が再開される。侵入異常フラグに「1」がセットされた状態を解除するためには、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)を実行させる必要がある。
ステップS209では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。ステップS210では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。ステップS211では、各種コマンドを演出側MPU92へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS212では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS213では、先のステップS201にて主側RAM74に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させる。
ステップS214では遊技履歴を管理するとともにその管理結果に対応する内容を兼用表示部66に表示させるための管理用処理を実行する。具体的には、全体のゲーム数に対する後述する第2区間SC2の総ゲーム数の比率が計算され、その計算結果の比率が兼用表示部66に表示される。この場合、全体のゲーム数に対する第2区間SC2の総ゲーム数の比率の計算が設定値ごとに行われる構成としてもよい。当該構成においては、設定値が変更されたとしても設定値ごとに行われている上記比率の情報が初期化されずに計算が継続される構成としてもよい。その後、ステップS215にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、主側MPU72にて実行される通常処理について図12のフローチャートに基づき説明する。
まず次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う(ステップS301)。その後、開始待ち処理を実行する(ステップS302)。図13は開始待ち処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74に設けられたリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS401)。リプレイ時のベット設定済みフラグは、前回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が成立している場合において、前回のベット数と同数のベット設定が既に完了しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。ステップS401にて否定判定をした場合、前回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が成立していることを条件として(ステップS402:YES)、主側RAM74に設けられたベット数設定カウンタ74a(図9参照)に、同じく主側RAM74に設けられたベット数履歴カウンタの値をセットする(ステップS403)。ベット数設定カウンタ74aは、実行対象となるゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、ベット数履歴カウンタは、前回のゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。その後、リプレイ時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS404)。
ステップS401にて肯定判定をした場合、ステップS402にて否定判定をした場合、又はステップS404の処理を実行した場合、ベット対応処理を実行する(ステップS405)。図14はベット対応処理を示すフローチャートである。
現状の遊技状態が第2CB状態ST3ではない場合(ステップS501:NO)、今回のゲームにおいてベット可能な遊技媒体の上限数であるベット上限数として「3」をセットする(ステップS502)。現状の遊技状態が第2CB状態ST3である場合(ステップS501:YES)、今回のゲームにおいてベット可能な遊技媒体の上限数であるベット上限数として「2」をセットする(ステップS503)。つまり、本スロットマシン10では第2CB状態ST3である場合にはベット上限数が「2」に設定され、第2CB状態ST3ではない場合にはベット上限数が「3」に設定される。
ステップS502又はステップS503の処理を実行した場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が今回のベット上限数ではないことを条件として(ステップS504:NO)、貯留記憶されている仮想メダルが1枚以上であって有効なベット操作が行われたか否かを判定する(ステップS505)。主側RAM74には貯留記憶されている仮想メダルの数を記憶するためのエリアとしてクレジットカウンタ74b(図9参照)が設けられている。ステップS505ではクレジットカウンタ74bの値が1以上であるか否かを判定することで、貯留記憶されている仮想メダルが1枚以上であるか否かを判定する。また、第1クレジット投入ボタン47が操作されている場合には有効なベット操作が行われたと判定するとともに、第2クレジット投入ボタン48が操作されている場合にはベット数設定カウンタ74aの値が1以下であることを条件として有効なベット操作が行われたと判定する。
ステップS505にて肯定判定をした場合、ベット設定処理を実行する(ステップS506)。ベット設定処理では、第1クレジット投入ボタン47が操作された場合、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和がベット上限数以上であれば、ベット数設定カウンタ74aの値をベット上限数に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ74bから減算し、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和がベット上限数未満であれば、クレジットカウンタ74bの値をベット数設定カウンタ74aに加算した後にクレジットカウンタ74bの値を「0」クリアする。また、ベット数設定処理では、第2クレジット投入ボタン48が操作された場合、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和が2以上であれば、ベット数設定カウンタ74aの値を「2」に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ74bから減算し、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和が2未満であれば、クレジットカウンタ74bの値をベット数設定カウンタ74aに加算した後にクレジットカウンタ74bの値を「0」クリアする。
ステップS504にて肯定判定をした場合、ステップS505にて否定判定をした場合、又はステップS506の処理を実行した場合、メダル投入口45にメダルが投入されていることにより投入メダル検出センサ45aにて1枚のメダルが検出されているか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて肯定判定をした場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数未満であれば(ステップS508:NO)、ベット数設定カウンタ74aの値を1加算し(ステップS509)、ベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数以上であれば(ステップS508:YES)、主側RAM74のクレジットカウンタ74bの値を1加算する(ステップS510)。ステップS509又はステップS510の処理を実行した場合、ベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数以上であってクレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数(具体的には「50」)以上であることを条件として(ステップS511:YES)、受付禁止処理を実行する(ステップS512)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
ステップS507にて否定判定をした場合、ステップS511にて否定判定をした場合、又はステップS512の処理を実行した場合、現状の遊技状態が第1CB状態ST2であるか否かを判定する(ステップS513)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2である場合(ステップS513:YES)、ベット数設定カウンタ74aの値が「3」であることを条件として(ステップS514:YES)、主側RAM74に設けられた受入時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS515)。一方、現状の遊技状態が第1CB状態ST2ではない場合(ステップS513:NO)、ベット数設定カウンタ74aの値が2以上であることを条件として(ステップS516:YES)、受入時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS515)。
受入時のベット設定済みフラグは、1回のゲームを開始可能な数の遊技媒体がベットされた状況であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。遊技状態が第1CB状態ST2である場合には、「3」の遊技媒体がベットされていない状況では1回のゲームを開始させることはできず、「3」の遊技媒体がベットされることで1回のゲームを開始させることが可能となる。また、遊技状態が第1CB状態ST2ではない場合には、2以上の遊技媒体がベットされていない状況では1回のゲームを開始させることはできず、2以上の遊技媒体がベットされることで1回のゲームを開始させることが可能となる。
開始待ち処理(図13)の説明に戻り、ステップS405にてベット対応処理を実行した後は、精算ボタン51が操作されたか否かを判定する(ステップS406)。精算ボタン51が操作されている場合(ステップS406:YES)、精算処理を実行した後に(ステップS407)、主側RAM74の受入時のベット設定済みフラグを「0」クリアする(ステップS408)。ステップS407の精算処理では、主側RAM74のリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされていない場合にはベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、ベット数設定カウンタ74aが「0」クリアされるとともにクレジットカウンタ74bが「0」クリアされる。一方、主側RAM74のリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされている場合にはクレジットカウンタ74bの値に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、クレジットカウンタ74bが「0」クリアされる。
通常処理(図12)の説明に戻り、ステップS302にて開始待ち処理を実行した後は、主側RAM74におけるリプレイ時のベット設定済みフラグ及び受入時のベット設定済みフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303にて否定判定をした場合にはステップS302に戻る。ステップS303にて肯定判定をした場合にはスタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS304)。スタートレバー41が操作されていない場合にはステップS302に戻る。
スタートレバー41が操作された場合には(ステップS304:YES)、メインラインMLを有効化させた後に受付禁止処理を実行する(ステップS305)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
その後、ステップS306にてゲームが開始された場合の各種設定を行うための開始時の設定処理を実行し、ステップS307にて今回のゲームにおける役の抽選を行うための役の抽選処理を実行し、ステップS308にて各リール32L,32M,32Rを今回の役の抽選処理の結果に対応した態様で駆動制御するためのリール制御処理を実行する。
その後、媒体付与処理を実行する(ステップS309)。媒体付与処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した数の遊技媒体を遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74のクレジットカウンタ74bに今回の小役入賞に対応した値を加算し、クレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数に達している場合にはその上限貯留記憶数を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。また、媒体付与処理では、今回付与対象となった遊技媒体の数に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。この兼用表示部66における遊技媒体の数に対応する表示は、遊技媒体のベットが新たに行われるまで継続される。
その後、今回のゲームの結果に対応する遊技状態及び遊技区間の設定を可能とするための遊技終了時の対応処理を実行する(ステップS310)。また、スロットマシン10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに出力するための外部出力設定処理を実行する(ステップS311)。その後、受付許可処理を実行する(ステップS312)。受付許可処理が実行されることにより、メダル投入口45から投入されたメダルは、投入メダル検出センサ45aにて検出された後にホッパ装置53にて回収される。
次に、通常処理(図12)のステップS306にて実行される開始時の設定処理について、図15のフローチャートを参照しながら説明する。
まず主側RAM74におけるリプレイ時のベット設定済みフラグ及び受入時のベット設定済みフラグの両方を「0」クリアする(ステップS601)。その後、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」である場合には(ステップS602:NO)、第1ベット数コマンドを演出側MPU92に送信し(ステップS603)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「2」である場合には(ステップS602:YES)、第2ベット数コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS604)。第1ベット数コマンドは今回開始されたゲームのベット数が「3」であることを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、第2ベット数コマンドは今回開始されたゲームのベット数が「2」であることを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。
ステップS603又はステップS604の処理を実行した場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値を主側RAM74のベット数履歴カウンタにセットする(ステップS605)。なお、ベット数設定カウンタ74aの値は今回のゲームが終了した場合に「0」クリアされる。
次に、通常処理(図12)のステップS307にて実行される役の抽選処理について、図16のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、役の当否判定を行う際に用いる第1乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されるとその時点における第1乱数を第1乱数回路75からラッチする構成となっている。第1乱数回路75は「0」~「65535」の第1乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した場合に第1乱数回路75においてラッチした値を主側RAM74に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに第1乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。第1乱数回路75は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
第1乱数を取得した後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す(ステップS702)。本スロットマシン10では、「1」から「6」まで6段階の設定値が予め用意されており、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの設定値に対応する当選確率に基づいて役の抽選処理を実行させるのかを設定することができる。設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。具体的には、設定値が「n」よりも「n+1」の方が所定の役の当選確率が高いことにより、設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利となる。また、同一の段階の設定値であっても、ベットされている遊技媒体の数が「2」の場合よりも「3」の場合の方が遊技者にとって有利となる。また、遊技状態として第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が存在している。ステップS702では、現状の設定値と、現状のベット数と、現状の遊技状態との組合せに対応する抽選テーブルを選択する。
設定値が「3」である場合を例に挙げて、非CB状態における抽選テーブルについて説明する。図17はベット数が「3」である場合に選択される3枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図であり、図18はベット数が「2」である場合に選択される2枚ベット時の役抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、以下の説明では図19の説明図を適宜参照する。
役抽選テーブルには3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても、図17及び図18に示すように、インデックス値IVが設定されている。各インデックス値IVには、当選となる当選データ(すなわち役)がそれぞれ対応付けられているとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応するインデックス値IVの当選確率を第1乱数回路75の最大値(「65535」)との関係で定めるものである。また、インデックス値IVの数は3枚ベット時と2枚ベット時とで同一となっており、各インデックス値IVに設定されている当選データの種類はインデックス値IV=17を除いて3枚ベット時と2枚ベット時とで同一となっている。
具体的には、インデックス値IV=1~6には、第1ベル当選データが設定されているとともに第1~第6補填当選データのいずれかが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、図19に示すように、第1停止(最初に停止指令が発生したリール)が左リール32Lであり、第2停止(2番目に停止指令が発生したリール)が中リール32Mであり、第3停止(最後に停止指令が発生したリール)が右リール32Rである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第1補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=2で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第4補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=3で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第3補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=4で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第6補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=5で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第2補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=6で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第5補填入賞が成立し得る。
本スロットマシン10においては既に説明したとおり非CB状態である場合にはストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42~44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。第1ベル入賞、第2ベル入賞及び各種リプレイ入賞は対応する順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合には取りこぼしが発生しない入賞態様であり、第1~第9補填入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞、チェリー入賞、第1CB入賞及び第2CB入賞はリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
インデックス値IV=7~9には、第2ベル当選データが設定されているとともに第7~第9補填当選データのいずれかが設定されている。インデックス値IV=7で当選となった場合、図19に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第7補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=8で当選となった場合、第1停止が中リール32Mである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第9補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=9で当選となった場合、第1停止が右リール32Rである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第8補填入賞が成立し得る。
インデックス値IV=10には、図17及び図18に示すように、第1ベル当選データが設定されている。インデックス値IV=10で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=11には、図17及び図18に示すように、第1スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=11で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞が成立しない可能性がある。インデックス値IV=12には、図17及び図18に示すように、第2スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=12で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第2スイカ入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=13には、図17及び図18に示すように、チェリー当選データのみが設定されている。インデックス値IV=13で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくチェリー入賞が成立し得る。但し、左リール32Lの回転位置に対する左ストップボタン42の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=14には、図17及び図18に示すように、第1チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=14で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=15には、図17及び図18に示すように、第2チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=15で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=16には、図17及び図18に示すように、通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=16で当選となった場合、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=17には、3枚ベット時の役抽選テーブルであれば図17に示すように第1CB当選データのみが設定されており、2枚ベット時の役抽選テーブルであれば図18に示すように第2CB当選データのみが設定されている。つまり、第1CB当選データは遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ当選役として設定されるデータであって、第1CB入賞は遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ成立し得る。また、第2CB当選データは遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ当選役として設定されるデータであって、第2CB入賞は遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ成立し得る。第1CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「3」であれば、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第1CB入賞が成立しない可能性がある。第2CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「2」であれば、図19に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第2CB入賞が成立しない可能性がある。
ここで、第1CB当選データ及び第2CB当選データ以外の当選データは対応する入賞が成立したか否かに関係なく当選となったゲームにて消去され、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されない。これに対して、第1CB当選データ及び第2CB当選データは、主側RAM74のクリア処理(第1CB当選データについては一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)、第2CB当選データについては全部クリア処理(ステップS105))が行われる場合を除き、当選となったゲームの次以降のゲームであっても対応する入賞が成立するまで記憶保持される。この場合に、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれか一方が持ち越されている状態のゲームにおいては第1CB当選データ及び第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。
つまり、ベット数が「3」である状況でゲームが行われた結果、第1CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第1CB入賞が成立していないことで当該第1CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。また、ベット数が「2」である状況でゲームが行われた結果、第2CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第2CB入賞が成立していないことで当該第2CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。これにより、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが既に記憶保持されているにも関わらず第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが新たに記憶されてしまわないようにすることが可能となり、複数のCB当選データが累積して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
図17の3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率、インデックス値IV=2の際に当選となる確率、インデックス値IV=3の際に当選となる確率、インデックス値IV=4の際に当選となる確率、インデックス値IV=5の際に当選となる確率及びインデックス値IV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/21.8である。また、インデックス値IV=7の際に当選となる確率、インデックス値IV=8の際に当選となる確率及びインデックス値IV=9の際に当選となる確率は、それぞれ約1/21.8である。また、インデックス値IV=10の際に当選となる確率は、約1/9.4である。また、インデックス値IV=11の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=12の際に当選となる確率は、約1/146である。また、インデックス値IV=13の際に当選となる確率は、約1/423である。また、インデックス値IV=14の際に当選となる確率は、約1/328である。また、インデックス値IV=15の際に当選となる確率は、約1/164である。また、インデックス値IV=16の際に当選となる確率は、約1/7.3である。また、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は、約1/3.3である。
一方、図18の2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合よりも低い確率となる。具体的には、2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合の確率の2/3以下の確率となっている。これにより、「2」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームよりも、「3」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームの方が、遊技媒体の付与を伴う小役入賞及び再遊技が付与されるリプレイ入賞の発生確率を高くすることが可能となる。
但し、2枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/2.2である。これに対して、上記のとおり3枚ベット時の役抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/3.3である。これにより、「2」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームにおいて第2CB当選データが主側RAM74に記憶される確率を、「3」の遊技媒体がベットされている状況で実行されるゲームにおいて第1CB当選データが主側RAM74に記憶される確率よりも高くすることが可能となる。
なお、主側ROM73には、3枚ベット時の役抽選テーブル及び2枚ベット時の役抽選テーブル以外にも第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3である場合のそれぞれにおける役の抽選処理(図16)にて参照されるCB用抽選テーブルが記憶されている。CB用抽選テーブルにはインデックス値IVが1個のみ設定されており、その1個のインデックス値IVには通常リプレイ当選データが設定されている。当該インデックス値IVで当選となる確率は3/10であり、当該インデックス値IVに当選となった場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。一方、上記インデックス値IVに当選となったものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合、又は上記インデックス値IVで当選とならなかった場合には第1ベル入賞が成立し得る。
ここで、インデックス値IV=12及び15以外のインデックス値IVは「1」~「6」の設定値の間で当選確率が同一となっている。これは遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれにおいても該当する。これに対して、インデックス値IV=12及び15の当選確率は「1」~「6」の設定値の間で相違している。具体的には、インデックス値IV=12で当選となる確率は、「1」の設定値の場合に最も低く、大きい値の設定値ほど当選確率が高く、「6」の設定値の場合が最も高い。また、インデックス値IV=15で当選となる確率は、「1」の設定値の場合に最も低く、大きい値の設定値ほど当選確率が高く、「6」の設定値の場合が最も高い。これにより、「1」~「6」の設定値の間で有利度に差を設けることが可能となる。
役の抽選処理(図16)の説明に戻り、ステップS702にて抽選テーブルを選択した後、インデックス値IVを「1」とした後に(ステップS703)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS704)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS701にて取得した第1乱数の値を現在の判定値DVとし、この第1乱数の値に現在のインデックス値IVであるインデックス値IV=1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS705)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には(ステップS705:YES)、そのときのインデックス値IVと対応する当選データを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS706)。
判定値DVが「65535」を超えなかった場合には(ステップS705:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算した後に(ステップS707)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS708)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS704に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS704では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS705では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS706の処理を実行した場合、又はステップS708にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行う(ステップS709)。その後、ステップS710にてゲーム開始時の有利抽選処理を実行し、ステップS711にて遊技区間の第1制御処理を実行し、ステップS712にて停止順報知制御処理を実行する。これらステップS710~ステップS712の処理内容については後に詳細に説明する。
その後、ゲーム開始コマンドの送信処理を実行する(ステップS713)。当該送信処理では、今回の役の抽選処理(図16)にていずれかの役に当選となっている場合にはその当選となった役に対応する情報と、現状の遊技状態に対応する情報と、ステップS710及びステップS711の処理結果に対応する情報とをゲーム開始コマンドに設定し、そのゲーム開始コマンドを演出側MPU92に送信する。ゲーム開始コマンドとは、新たなゲームが開始されたことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであって、主側MPU72にて決定された各種情報を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。
演出側MPU92は、ゲーム開始コマンドを受信した場合、今回のゲームにおける各種情報を当該ゲーム開始コマンドから把握する。そして、演出側MPU92は、その把握した各種情報に応じた態様で演出の内容を決定する。そして、その決定した演出の内容に対応するデータテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、その読み出したデータテーブルに従って上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を実行する。
次に、通常処理(図12)のステップS308にて実行されるリール制御処理について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。
まず今回のゲームが遊技者に有利な遊技状態である疑似ボーナス状態ST4の開始ゲーム(すなわち最初のゲーム)であるか否かを判定する(ステップS801)。ステップS801にて否定判定をした場合、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(ステップS802)。回転開始処理では、前回のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回のゲームのためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットする。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS207のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると各ストップボタン42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
ステップS801にて肯定判定をした場合、リール演出用処理を実行する(ステップS803)。リール演出用処理では詳細は後述するが、リール演出を実行すべき条件が成立している場合にはリール32L,32M,32Rを利用した演出が実行される。リール演出用処理ではリール演出を発生させた場合には当該リール演出が終了した後に、ステップS802と同様の回転開始処理を実行する。また、リール演出用処理ではリール演出を実行すべき条件が成立していない場合にはリール演出を発生させることなく、ステップS802と同様の回転開始処理を実行する。
ステップS802又はステップS803の処理を実行した場合、ストップボタン42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する(ステップS804)。いずれのストップボタン42~44も操作されていない場合には、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS804の処理を繰り返し実行する。ストップボタン42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、回転中のリール32L,32M,32Rと対応するストップボタン42~44が操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(ステップS805)。停止指令が発生していない場合には、ステップS804に戻り、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS804の処理を繰り返し実行する。停止指令が発生した場合には、停止指令コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS806)。停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42~44が操作されて停止指令が発生したのかを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。停止指令コマンドを送信した場合には回転中のリールを停止させるべくステップS807~ステップS813に示す停止制御処理を行う。
停止制御処理では、ストップボタン42~44が操作されたタイミングで基点位置(具体的には下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS807)。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rのスベリ数を算出する(ステップS808)。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリール32L,32M,32Rを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS808では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいてスベリ数として「0」~「4」のいずれかの値を算出する。
その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS809)。そして、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し(ステップS810)、等しくなった場合にはリール32L,32M,32Rの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS811)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS812)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を行い(ステップS813)、ステップS804に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、役の抽選処理(図16)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42~44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」~「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、役の抽選処理(図16)のステップS709にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図20)のステップS813にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、役の抽選処理の結果に応じて停止情報を設定する。停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目とに基づいて停止情報を変更する。
ステップS812にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS814にて入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。そして、主側RAM74に記憶されている当選データの内容に基づき、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止表示されている図柄の組合せが役の抽選処理において当選となった役に対応する図柄の組合せであるか否かを判定し、当選となった役に対応する図柄の組合せである場合には当選役の入賞の成立として入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、その入賞が小役入賞であれば媒体付与処理において遊技媒体の付与を可能とするように付与対象となる遊技媒体数の情報を主側RAM74にセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、次回の開始待ち処理(図13)にて再遊技設定処理が実行されるようにするためのフラグ設定処理を実行する。
入賞判定処理を実行した後は入賞結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS815)。入賞結果コマンドには、今回の入賞成立の有無を示すデータが含まれているとともに、入賞が成立している場合にはその入賞の種類を示すデータが含まれている。
次に、通常処理(図12)のステップS310にて実行される遊技終了時の対応処理について、図21のフローチャートを参照しながら説明する。なお、通常処理(図12)におけるステップS310の処理はリール制御処理(ステップS308)よりも後に実行されるため、遊技終了時の対応処理は1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されることとなる。
まず第1CB状態ST2は第2CB状態ST3の移行制御と進行制御とを行うためのCB用処理を実行する(ステップS901)。CB用処理については後に詳細に説明する。その後、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもないことを条件として(ステップS902:NO)、現状の遊技状態に対応する処理にジャンプする(ステップS903)。具体的には、遊技状態が通常遊技状態ST1である場合には通常用処理を実行し(ステップS904)、遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合には疑似ボーナス用処理を実行し(ステップS905)、遊技状態がAT状態ST5である場合にはAT用処理を実行し(ステップS906)、遊技状態が終了準備状態ST6である場合には遊技区間の第2制御処理を実行する(ステップS907)。また、ステップS904の通常用処理、ステップS905の擬似ボーナス用処理及びステップS906のAT用処理のいずれかを実行した場合にも遊技区間の第2制御処理(ステップS907)を実行する。また、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである場合にも遊技区間の第2制御処理(ステップS907)を実行する。ステップS904~ステップS907の処理内容については後に詳細に説明する。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合にはステップS902にて肯定判定をすることで、ステップS904の通常用処理、ステップS905の疑似ボーナス用処理及びステップS906のAT用処理を実行しない。したがって、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、通常遊技状態ST1を進行させるための処理、疑似ボーナス状態ST4を進行させるための処理及びAT状態ST5を進行させるための処理が実行されない。一方、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であってもステップS907における遊技区間の第2制御処理を実行する。したがって、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合であっても第2区間SC2を進行させるための処理が実行される。
<遊技状態及び遊技区間について>
次に、遊技状態及び遊技区間について説明する。図22は本スロットマシン10に存在している遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。
本スロットマシン10では遊技状態として、通常遊技状態ST1と、第1CB状態ST2と、第2CB状態ST3と、疑似ボーナス状態ST4と、AT状態ST5と、終了準備状態ST6とが存在している。これら遊技状態ST1~ST6は相互に重複して発生することはない。
通常遊技状態ST1は、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行されることにより滞在する遊技状態である。また、通常遊技状態ST1において発生した第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した場合、終了準備状態ST6が終了した場合、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。通常遊技状態ST1は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。
通常遊技状態ST1は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1未満となる。また、通常遊技状態ST1には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
第1CB状態ST2は、第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において第1CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第1CB状態ST2は遊技媒体のベット数が「3」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、遊技媒体のベット数が「2」である場合には1ゲームを実行することができない。また、第2CB状態ST3は、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において第2CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第2CB状態ST3は遊技媒体のベット数が「2」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、ベット上限数が「2」に設定されるため「3」の遊技媒体をベットすることができない。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。これら第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の詳細については後に説明する。
疑似ボーナス状態ST4は通常遊技状態ST1において疑似ボーナス状態ST4への移行条件が成立することで移行する遊技状態である。疑似ボーナス状態ST4は当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となった場合又は第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合に終了する。疑似ボーナス状態ST4が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合であってAT状態ST5への移行条件が成立していない場合、終了準備状態ST6に移行する。また、疑似ボーナス状態ST4が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することで終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。
疑似ボーナス状態ST4は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。疑似ボーナス状態ST4には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
疑似ボーナス状態ST4ではインデックス値IV=1~6のいずれかに当選した場合、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、疑似ボーナス状態ST4ではインデックス値IV=7~9のいずれかに当選した場合、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立することで「15」の遊技媒体が付与される。これにより、疑似ボーナス状態ST4の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。疑似ボーナス状態ST4である状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1以上となり、疑似ボーナス状態ST4である状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。
AT状態ST5は疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立することで移行する遊技状態である。AT状態ST5は当該AT状態ST5の残りの継続ゲーム数が「0」となった場合又は第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合に終了する。AT状態ST5が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合であって通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合、終了準備状態ST6に移行する。AT状態ST5が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合であって通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了しない場合、終了準備状態ST6に移行することなく通常遊技状態ST1に移行する。また、AT状態ST5が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することで終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。
AT状態ST5は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。AT状態ST5には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
AT状態ST5ではインデックス値IV=1~6のいずれかに当選した場合、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、AT状態ST5ではインデックス値IV=7~9のいずれかに当選した場合、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立することで「15」の遊技媒体が付与される。これにより、AT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。AT状態ST5である状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1以上となり、AT状態ST5である状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。
終了準備状態ST6は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく且つAT状態ST5への移行条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了する場合に移行する遊技状態である。また、終了準備状態ST6は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなくAT状態ST5が終了する場合であって、その後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合に移行する遊技状態である。
終了準備状態ST6は1ゲームが実行された場合に終了する。終了準備状態ST6が終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。終了準備状態ST6は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。終了準備状態ST6は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる遊技状態である。また、終了準備状態ST6には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
上記のように各種遊技状態ST1~ST6が存在している構成において、これら遊技状態ST1~ST6とは別に遊技区間が設定されている。遊技区間として第1区間SC1と第2区間SC2とが設定されている。つまり、本スロットマシン10では遊技状況を決定付ける要素として、「2」及び「3」の遊技媒体のベット数と、「1」~「6」の設定値と、各種遊技状態ST1~ST6と、第1区間SC1及び第2区間SC2の遊技区間とが存在している。
第1区間SC1とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る有利な遊技状態(疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5)が開始されない区間であって、上記有利な遊技状態が継続しない区間である。主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には通常遊技状態ST1であって第1区間SC1となる。また、第2区間SC2において第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。第2区間SC2とは、上記有利な遊技状態が開始され得る区間であって上記有利な遊技状態が継続し得る区間である。
図23(a)は第1区間SC1及び第2区間SC2を説明するための説明図である。上記のとおり主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合には第1区間SC1となるとともに第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。一方、第2区間SC2には、第1区間SC1において役の抽選処理(図16)に基づき第2区間SC2への移行契機が発生することで当該第1区間SC1から移行する。この場合、第1区間SC1においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得る一方、第1区間SC1においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても第2区間SC2への移行契機は発生しない。したがって、第1区間SC1において第2区間SC2への移行を期待する遊技者は、ベット数が「2」であるゲームを実行するのではなく、ベット数が「3」であるゲームを実行する必要がある。
第1区間SC1においては1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が確実に1未満となるのに対して、第2区間SC2においては1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる場合だけではなく1以上となる場合もある。したがって、第1区間SC1よりも第2区間SC2の方が有利な状況となる。よって、遊技者は第1区間SC1においては第2区間SC2に移行することを期待することとなる。
第1区間SC1は、第2区間SC2への移行契機が発生することで終了し、第2区間SC2へ移行する。これに対して、第2区間SC2は疑似ボーナス状態ST4、AT状態ST5又は終了準備状態ST6が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合には終了し得る。第2区間SC2が終了した場合には第1区間SC1へ移行する。また、第2区間SC2の終了条件として、第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に到達すること、及び第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数(具体的には2400枚)に到達することのいずれか一方の条件が成立することというエンディング条件が設定されている。遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。
つまり、第2区間SC2が継続されることで当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数に到達した場合には当該第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する。また、第2区間SC2が継続されることで当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達した場合には当該第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する。そして、これらエンディング条件のいずれか一方が成立した場合には、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5の途中であってもそのエンディング条件が成立したゲームにて疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了されるとともに第2区間SC2が終了されて第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況に移行する。これにより、第2区間SC2が過剰に継続してしまわなようにすることが可能となる。
図22に示すように通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3には、第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれにおいても滞在し得る。一方、疑似ボーナス状態ST4、AT状態ST5及び終了準備状態ST6には、第1区間SC1において滞在することはなく、第2区間SC2においてのみ滞在する。
図23(b)は第2区間SC2における各遊技状態ST1~ST6の内容を説明するための説明図である。既に説明したとおり通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4、AT状態ST5及び終了準備状態ST6は遊技媒体のベット数が「3」である状況及び「2」である状況のいずれでもゲームを実行することが可能である。第1CB状態ST2は遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみゲームを実行することが可能であり、第2CB状態ST3は遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみゲームを実行することが可能である。
第2区間SC2において通常遊技状態ST1である場合には、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合及びベット数が「2」であるゲームが実行される場合のいずれであっても遊技媒体の純増期待値は1未満である。この場合に、第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては後述するように、各ゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果に基づいて疑似ボーナス状態ST4への移行抽選処理が実行され得るが、当該移行抽選処理はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。また、第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては後述するように、1ゲームが実行される度に主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタ74eの値が1減算され、その1減算後における解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」である場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が確定することとなるが、当該解除ゲーム数カウンタ74eの減算はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。したがって、第2区間SC2における通常遊技状態ST1において、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
疑似ボーナス状態ST4である場合、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1以上となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1未満である。したがって、疑似ボーナス状態ST4である場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。疑似ボーナス状態ST4においては後述するように、各ゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果に基づいてAT状態ST5への移行抽選処理が実行され得るが、当該移行抽選処理はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。したがって、この点からも疑似ボーナス状態ST4において、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
AT状態ST5である場合、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1以上となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1未満である。したがって、AT状態ST5である場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。AT状態ST5においては後述するように、各ゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果に基づいて、当該AT状態ST5の残りの継続ゲーム数を増加させるか否かを決定するための上乗せ抽選処理、及び当該AT状態ST5の残りの継続ゲーム数が増加し易くなる上乗せ期間への移行抽選処理が実行され得るが、これら上乗せ抽選処理及び移行抽選処理はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。したがって、この点からもAT状態ST5において、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
上記のように第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5においてはベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が有利である構成であっても、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームにて付与された遊技媒体の数は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数として加算されるとともに、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。この点からも、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかである場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
第2区間SC2であっても第1区間SC1と同様に第1CB入賞が成立し得るとともに第2CB入賞が成立し得る。第2区間SC2において第1CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第1CB状態ST2となるとともに第1CB状態ST2である場合及び第1CB状態ST2が終了した後も第2区間SC2が維持される。また、第2区間SC2において第2CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第2CB状態ST3となるとともに第2CB状態ST3である場合及び第2CB状態ST3が終了した後も第2区間SC2が維持される。第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも既に説明したとおり、当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態である。その一方、第2区間SC2における第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかにおいて実行されたゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3で実行されたゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。したがって、第2区間SC2において第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が発生した場合には遊技者にとってより不利となる。
なお、終了準備状態ST6は第2区間SC2においてベット数が「3」であるゲームが実行される場合及びベット数が「2」であるゲームが実行される場合のいずれであっても遊技媒体の純増期待値は1未満となるものの、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了することに伴って第2区間SC2が終了するのに対して1ゲームのみ実行される遊技状態である。したがって、終了準備状態ST6において実行されるゲームは、第2区間SC2における遊技媒体の制限付きの合計純増枚数に寄与することはなく、さらに第2区間SC2における合計ゲーム数に寄与しない。但し、これに限定されることはなく、終了準備状態ST6において実行されるゲームであっても、第2区間SC2における遊技媒体の制限付きの合計純増枚数に寄与するとともに、さらに第2区間SC2における合計ゲーム数に寄与する構成としてもよい。
<CB状態ST2,ST3について>
次に、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3について詳細に説明する。図24(a)は第1CB役(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されることとなるインデックス値IV)及び第2CB役(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されることとなるインデックス値IV)を説明するための説明図であり、図24(b)は第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3を説明するための説明図である。
図24(a)に示すように第1CB役には、ベット数が「3」であるゲームにおいて当選となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームにおいては当選となり得ない。ベット数が「3」であるゲームにおいて約1/3.3の確率で第1CB役に当選する。但し、第1CB役の当選状態(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第2CB役の当選状態(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである場合には、第1CB役が役の抽選処理(図16)における抽選対象から除外される。
第2CB役には、ベット数が「2」であるゲームにおいて当選となり得るのに対して、ベット数が「3」であるゲームにおいては当選となり得ない。ベット数が「2」であるゲームにおいて約1/2.2の確率で第2CB役に当選する。但し、第1CB役の当選状態(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第2CB役の当選状態(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである場合には、第2CB役が役の抽選処理(図16)における抽選対象から除外される。
第1CB役の当選状態においては、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB入賞が成立し得る一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては第1CB入賞は成立しない。したがって、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にていずれのインデックス値IVにも当選しない外れ結果となったとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1CB入賞は成立しない。また、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にて所謂取りこぼしが発生し得るインデックス値IVに当選したとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1CB入賞は成立しない。第1CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行されて第1CB入賞が成立した場合に第1CB状態ST2となる。
図24(b)に示すように第1CB状態ST2においては、ベット数が「3」であるゲームを実行することが可能であり、ベット数が2以下である状況においてはゲームを実行することが不可である。第1CB状態ST2においては各ゲームにおける役の抽選処理(図16)にて3/10の確率で通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶され、通常リプレイ当選データが記憶された場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。
第1CB状態ST2においては役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、又は通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されたものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではないことで通常リプレイ入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル入賞が成立し得る。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル入賞が成立するが、左ストップボタン42の停止操作タイミングによっては第1ベル入賞が成立しないことがある。
但し、これに限定されることはなく、第1CB状態ST2において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶された場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に通常リプレイ入賞が成立する構成としてもよい。また、第1CB状態ST2において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に第1ベル入賞が成立する構成としてもよい。
第1CB状態ST2において第1ベル入賞が成立した場合には「1」の遊技媒体が付与される。既に説明したとおり第1CB状態ST2においては「3」の遊技媒体がベットされている場合にのみゲームを実行することが可能である。これに対して、第1CB状態ST2のゲームにおいて付与される遊技媒体の数は「1」である。そして、第1CB状態ST2は「30」の遊技媒体が付与された場合に終了する。したがって、第1CB状態ST2においては「3」の遊技媒体がベットされることで実行されたゲームにて「1」の遊技媒体が付与されるという事象を30回発生させる必要があり、この場合、第1CB状態ST2が開始されてから終了されるまでに遊技者が所有している遊技媒体が少なくとも60減少することとなる。よって、第1CB状態ST2は遊技者にとって不利な遊技状態となる。
また、第1CB状態ST2においては上記のとおり通常リプレイ入賞が成立し得るとともに通常リプレイ入賞及び第1ベル入賞の両方が成立しないこともある。そうすると、第2区間SC2において第1CB状態ST2が発生した場合には、遊技者にとって不利である第1CB状態ST2が30ゲーム以上に亘って継続することとなり、そのゲーム数が第2区間SC2において実行された合計ゲーム数に加算されることとなる。
第2CB役の当選状態においては、ベット数が「2」であるゲームにて第2CB入賞が成立し得る一方、ベット数が「3」であるゲームにおいては第2CB入賞は成立しない。したがって、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にていずれのインデックス値IVにも当選しない外れ結果となったとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2CB入賞は成立しない。また、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図16)にて所謂取りこぼしが発生し得るインデックス値IVに当選したとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2CB入賞は成立しない。第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されて第2CB入賞が成立した場合に第2CB状態ST3となる。
図24(b)に示すように第2CB状態ST3においては、ベット数が「2」である状況においてゲームを実行することが可能であるとともに遊技媒体の上限ベット数は「2」となる。第2CB状態ST3においては各ゲームにおける役の抽選処理(図16)にて3/10の確率で通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶され、通常リプレイ当選データが記憶された場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。
第2CB状態ST3においては役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、又は通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されたものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではないことで通常リプレイ入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル入賞が成立し得る。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル入賞が成立するが、左ストップボタン42の停止操作タイミングによっては第1ベル入賞が成立しないことがある。
但し、これに限定されることはなく、第2CB状態ST3において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶された場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に通常リプレイ入賞が成立する構成としてもよい。また、第2CB状態ST3において役の抽選処理(図16)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に第1ベル入賞が成立する構成としてもよい。
第2CB状態ST3において第1ベル入賞が成立した場合には「1」の遊技媒体が付与される。既に説明したとおり第2CB状態ST3においては「2」の遊技媒体がベットされている場合にのみゲームを実行することが可能である。これに対して、第2CB状態ST3のゲームにおいて付与される遊技媒体の数は「1」である。そして、第2CB状態ST3は「30」の遊技媒体が付与された場合に終了する。したがって、第2CB状態ST3においては「2」の遊技媒体がベットされることで実行されたゲームにて「1」の遊技媒体が付与されるという事象を30回発生させる必要があり、この場合、第2CB状態ST3が開始されてから終了されるまでに遊技者が所有している遊技媒体が少なくとも30減少することとなる。よって、第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態となる。但し、第2CB状態ST3のこの不利益度は第1CB状態ST2よりも低い。
また、第2CB状態ST3においては上記のとおり通常リプレイ入賞が成立し得るとともに通常リプレイ入賞及び第1ベル入賞の両方が成立しないこともある。そうすると、第2区間SC2において第2CB状態ST3が発生した場合には、遊技者にとって不利である第2CB状態ST3が30ゲーム以上に亘って継続することとなり、そのゲーム数が第2区間SC2において実行された合計ゲーム数に加算されることとなる。
上記のように遊技者にとって不利な遊技状態として第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が設定されている構成において、ベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とするとともに第2CB入賞を成立させないようにしてから、ベット数が「3」であるゲームを実行することで、各ゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行を発生させないようにしながら遊技を行うことが可能となる。つまり、ベット数が「2」であるゲームが実行されることで第2CB役の当選状態となった場合には、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることにより第2CB役の当選状態であっても第2CB入賞が成立しない。また、第2CB役の当選状態においてはベット数が「3」であるゲームが実行されたとしても役の抽選処理(図16)にて第1CB役が抽選対象から除外されるため、第1CB役の当選状態とならない。そして、第1CB役の当選状態とならないことにより第1CB入賞が成立することはなく、第1CB状態ST2に遊技状態が移行することもない。これにより、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行を発生させないようにしながら、ベット数が「3」であるゲームを実行することが可能となる。そして、ベット数が「3」であるゲームを実行することで、既に説明したとおり第2区間SC2への移行が発生し得るとともに、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得る。
ここで、スロットマシン10においては不正な利益を得る目的で主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されることが想定される。例えば、メダルの払い出しが発生する状況においてホッパ装置53の払出検出センサに対して不正用治具を用いてメダルの検出をできないようにすることで本来払い出されるべき数よりも多くのメダルを払い出させる不正行為の発生が想定される。これに対して、本スロットマシン10には既に説明したとおり当該不正用治具の侵入を検出するための物体検出センサが設けられており、物体検出センサにて不正用治具の侵入が検出された場合には侵入異常報知が実行される。したがって、物体検出センサにて検出されないように工夫して上記不正用治具が挿入されたとしても、上記不正用治具を利用して不正に多くのメダルを払い出させる行為を繰り返す過程で当該不正用治具の侵入が物体検出センサにて検出され侵入異常報知が実行されることがある。この場合、不正行為者は主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)を不正に実行させることにより侵入異常報知を強制的に終了させる行為を行うことが想定される。そして、侵入異常報知が実行されない状況となった本スロットマシン10においてその不正に得たメダルを利用してゲームが行われることが想定される。
但し、このような不正行為が行われた場合には主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されることで、主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていない状態となる。つまり、第2CB役の当選状態ではない状態となる。そして、第2CB役の当選状態ではない状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合、第1CB役の当選状態とり得るとともに第1CB入賞が成立した場合には遊技者にとって不利な遊技状態である第1CB状態ST2となる。これにより、上記のような不正行為を行った者に対して不利益を与えることが可能となる。一方、遊技ホールにおいては営業開始前などにてベット数が「2」であるゲームを実行して第2CB役の当選状態としておくことにより、上記のような不正行為を行わない通常の遊技者に対しては第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が発生しないようにしながら、ベット数が「3」であるゲームを行わせることが可能となる。
図24(a)に示すようにベット数が「2」であるゲームにて第2CB役に当選する確率は約1/2.2であるのに対して、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB役に当選する確率は約1/3.3である。つまり、第2CB役に当選する確率の方が第1CB役に当選する確率よりも高く設定されている。これにより、遊技ホールなどにおいてベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とする場合に、当該第2CB役の当選状態となるまでに要するゲーム数を少なくすることが可能となる。その一方、誤って第2CB役の当選状態とする前にベット数が「3」であるゲームが実行されたとしても、第1CB役に当選する確率の方が第2CB役に当選する確率よりも低いことで、第1CB役に当選しづらくさせることが可能となる。
なお、第2CB役に当選する確率の方が第1CB役に当選する確率よりも高い構成に限定されることはなく、第1CB役に当選する確率の方が第2CB役に当選する確率よりも高い構成としてもよく、第1CB役に当選する確率と第2CB役に当選する確率とが同一又は略同一である構成としてもよい。
図25は主側MPU72にて実行されるCB用処理を示すフローチャートである。なお、CB用処理は遊技終了時の対応処理(図21)におけるステップS901にて実行される。遊技終了時の対応処理(図21)は既に説明したとおり1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されるため、CB用処理も1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行される。
主側RAM74に設けられた第1CB状態フラグ及び第2CB状態フラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定することで、現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかであるか否かを判定する(ステップS1001)。第1CB状態フラグは遊技状態が第1CB状態ST2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2CB状態フラグは遊技状態が第2CB状態ST3であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ステップS1001にて否定判定をした場合、今回のゲームにて第1CB入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1002)。つまり、第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況で第1CB入賞に対応する図柄の組合せがメインラインMLに停止したか否かを判定する。第1CB入賞が成立している場合(ステップS1002:YES)、主側RAM74の第1CB状態フラグに「1」をセットし(ステップS1003)、主側RAM74の第1CB当選データをクリアする(ステップS1004)。そして、第1CB状態ST2に移行したことを示す第1CB入賞コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1005)。これにより、遊技状態が第1CB状態ST2となる。第1CB状態ST2においては既に説明したとおりベット対応処理(図14)におけるステップS513~ステップS515の処理が実行されることで、「3」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。
ステップS1002にて否定判定をした場合、今回のゲームにて第2CB入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1006)。つまり、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況で第2CB入賞に対応する図柄の組合せがメインラインMLに停止したか否かを判定する。第2CB入賞が成立している場合(ステップS1006:YES)、主側RAM74の第2CB状態フラグに「1」をセットし(ステップS1007)、主側RAM74の第2CB当選データをクリアする(ステップS1008)。そして、第2CB状態ST3に移行したことを示す第2CB入賞コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1009)。これにより、遊技状態が第2CB状態ST3となる。第2CB状態ST3においては既に説明したとおりベット対応処理(図14)におけるステップS503、ステップS508、ステップS515及びステップS516の処理が実行されることで、「2」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。
ステップS1001にて肯定判定をした場合、今回のゲームにて第1ベル入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1010)。第1ベル入賞が成立している場合(ステップS1010:YES)、主側RAM74に設けられた合計付与カウンタの値を1加算する(ステップS1011)。合計付与カウンタは、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において付与された遊技媒体の合計数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が開始された場合に「0」クリアされる。
1加算後における合計付与カウンタの値が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の終了基準数である「30」となった場合(ステップS1012:YES)、今回のCB状態ST2,ST3に対応するCB状態フラグを「0」クリアする(ステップS1013)。そして、現状のCB状態ST2,ST3が終了したことを示すCB終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1014)。
次に、CB状態ST2,ST3に遊技状態が移行する様子及びCB状態ST2,ST3への移行が制限される様子について、図26のタイムチャートを参照しながら説明する。図26(a)は「3」の遊技媒体がベットされている状況でゲームが行われる期間を示し、図26(b)は「2」の遊技媒体がベットされている状況でゲームが行われる期間を示し、図26(c)は第1CB役の当選状態となっている期間を示し、図26(d)は第2CB役の当選状態となっている期間を示し、図26(e)は第1CB入賞又は第2CB入賞の成立が可能である期間を示し、図26(f)は第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである期間を示し、図26(g)は第1区間SC1において第2区間SC2への移行が可能な期間を示し、図26(h)は第2区間SC2においてゲームが消化される期間を示す。
まずCB状態ST2,ST3への移行が制限される場合について説明する。
主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングであるt1のタイミングで図26(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であるとともに、遊技区間が第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況である。そして、ベット数が「2」であるゲームが繰り返し実行されることでt2のタイミングで図26(d)に示すように第2CB役の当選状態となる。この場合、第2CB入賞が成立しないようにすることで第2CB状態ST3への移行が発生しない。また、第2CB役の当選状態となっている状況において図26(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが実行されることで図26(e)に示すように第2CB入賞の成立が可能な期間となる。
その後、t3のタイミングで図26(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが繰り返し実行される状態となる。第2CB役の当選状態であってもベット数が「3」であるゲームが実行される場合には第2CB入賞が成立することはなく、さらに第2CB役の当選状態においては第1CB役に当選することはない。したがって、t3のタイミングで図26(e)に示すようにCB入賞の成立が不可である期間となる。また、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生しないが、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得るため、t3のタイミングにおいて図26(g)に示すように第2区間SC2への移行可能期間となる。
その後、t4のタイミングで第2区間SC2への移行契機が発生することで図26(h)に示すように第2区間SC2となり、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることで第2区間SC2においてゲームが消化されることとなる。
その後、t5のタイミングで図26(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが実行される。この場合、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されるため、図26(e)に示すように第2CB入賞が成立し得る状況となる。また、第2区間SC2においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、図26(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。その後、t6のタイミングで第2CB入賞が成立することで図26(f)に示すように第2CB状態ST3となる。第2区間SC2において第2CB状態ST3におけるゲームが実行されたとしても、図26(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。
次に、主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングからベット数が「3」であるゲームが繰り返される場合について説明する。
主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングであるt7のタイミングで図26(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが開始される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選してない状況であるとともに、遊技区間が第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況である。ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得るため、当該t7のタイミングにおいて図26(g)に示すように第2区間SC2への移行可能期間となる。その後、t8のタイミングで第2区間SC2への移行契機が発生することで図26(h)に示すように第2区間SC2となり、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることで第2区間SC2においてゲームが消化されることとなる。
その後、ベット数が「3」であるゲームが繰り返し実行されることでt9のタイミングで図26(c)に示すように第1CB役の当選状態となる。また、第1CB役の当選状態となっている状況において図26(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行されることで、図26(e)に示すように第1CB入賞の成立が可能な期間となる。その後、t10のタイミングで第1CB入賞が成立することで図26(f)に示すように第1CB状態ST2となる。第2区間SC2において第1CB状態ST2におけるゲームが実行されたとしても、図26(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。
その後、t11のタイミングで図26(f)に示すように第1CB状態ST2が終了する。第1CB状態ST2が終了した後であっても図26(h)に示すように第2区間SC2は継続され、図26(a)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行された場合には図26(h)に示すように第2区間SC2において消化されたゲームとして扱われる。
次に、主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングからベット数が「2」であるゲームが繰り返される場合について説明する。
主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行された後のタイミングであるt12のタイミングで図26(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが開始される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選してない状況であるとともに、遊技区間が第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況である。そして、ベット数が「2」であるゲームが繰り返し実行されることでt13のタイミングで図26(d)に示すように第2CB役の当選状態となる。この場合、第2CB入賞が成立しないようにすることで第2CB状態ST3への移行が発生しない。また、第2CB役の当選状態となっている状況において図26(b)に示すようにベット数が「2」であるゲームが実行されることで、図26(e)に示すように第2CB入賞の成立が可能な期間となる。なお、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には第2区間SC2への移行契機が発生しないため、図26(g)に示すように第2区間SC2への移行可能期間とならない。その後、t14のタイミングで第2CB入賞が成立することで図26(f)に示すようにt14のタイミング~t15のタイミングに亘って第2CB状態ST3となる。
次に、CB役の当選状態及び遊技媒体のベット数との関係で実行される各種報知の内容について説明する。
上記のとおり第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態であるものの、最初にベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とし、その後にベット数が「3」であるゲームを実行することで、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行が発生しないようにしながら疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5の発生を狙うことが可能となる。この場合に、本スロットマシン10では第1CB役の当選状態ではないことの報知及び第2CB役の当選状態であることの報知が行われる構成となっている。
図27(a)~図27(c)は画像表示装置63にて実行される第1CB役及び第2CB役の当選状態に関連する報知の内容を説明するための説明図である。
ゲームを実行することが可能な状況及びゲームが実行されている状況においては図27(a)~図27(c)に示すように画像表示装置63にて所定キャラクタ画像G11の動画表示が行われる。この場合に、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては図27(a)に示すように画像表示装置63の一部の領域に非内部報知画像G12が表示される。非内部報知画像G12は所定キャラクタ画像G11と前後方向に重ならないように画像表示装置63の隅角部分に表示される。非内部報知画像G12は、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況が継続している場合には表示が維持される。
非内部報知画像G12として、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であることを示す非内部明示画像G21と、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況において実行されたゲーム数を示す非内部消化ゲーム数画像G22とが表示される。非内部明示画像G21として具体的に「復帰中」という文字画像が表示される。これにより、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況であることが明示される。
非内部消化ゲーム数画像G22として具体的に、「010ゲーム」といったように、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況において実行されたゲーム数を示す文字画像が表示される。この場合、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された後において第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況における最初のゲームが完了するまでは、非内部消化ゲーム数画像G22として「000ゲーム」が表示される。また、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した後において第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況における最初のゲームが完了するまでは、非内部消化ゲーム数画像G22として「000ゲーム」が表示される。その後、ベット数が「3」であるゲーム及びベット数が「2」であるゲームのいずれであっても、1ゲームが実行される度に非内部消化ゲーム数画像G22として表示されるゲーム数が1加算される。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「2」であるゲームにて第2CB役に当選し、当該第2CB役の当選状態となることで、図27(b)に示すように非内部報知画像G12の表示が終了される。この場合、所定キャラクタ画像G11の表示は継続されるものの、第2CB役の当選状態であることを明示する画像は画像表示装置63に表示されない。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームにて第1CB役に当選し、当該第1CB役の当選状態となることで、図27(c)に示すように非内部報知画像G12の表示は終了される。この場合、第1CB役の当選状態であることを明示する第1内部明示画像G13が画像表示装置63の一部の領域に表示されることとなる。第1内部明示画像G13は所定キャラクタ画像G11と前後方向に重ならないように画像表示装置63の隅角部分に表示される。第1内部明示画像G13は、第1CB役の当選状態が継続している場合には表示が維持される。そして、第1CB入賞が成立して第1CB状態ST2に遊技状態が移行することで第1内部明示画像G13の表示が終了される。
なお、第1CB状態ST2においては画像表示装置63にてCB状態中表示が行われる。また、第2CB状態ST3においても画像表示装置63にてCB状態中表示が行われる。CB状態中表示の具体的な内容は任意であるが、例えば画像表示装置63において所定キャラクタ画像G11が表示されている状況で画像表示装置63の表示面の全体が薄暗く表示される構成としてもよい。また、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了するまでに必要な遊技媒体の残りの払出数を示す画像が表示される構成としてもよい。
第1CB役及び第2CB役の当選状態に関連する報知としては上記報知以外にも、各種のベット数関連報知が実行される。ベット数関連報知として具体的には、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては、ベット数が「2」であるゲームにて第2CB役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングまでに第2CB役の当選対応報知が実行される。第2CB役の当選対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「第2CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。第2CB役の当選対応報知は、第2CB役に当選したゲームよりも後においても、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合に発生する。
第2CB役の当選状態においては、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には、2ベット対応報知が実行される。2ベット対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。2ベット対応報知は、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームがベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく繰り返される場合には、ベット数が「2」であるゲームの2ゲーム目以降においては発生しない。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては、ベット数が「3」であるゲームが実行された場合に3ベット対応報知が実行される。3ベット対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「3枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。3ベット対応報知は、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームがベット数が「2」であるゲームを間に挟むことなく繰り返される場合には、ベット数が「3」であるゲームの2ゲーム目以降においては発生しない。
第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においては、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングまでに第1CB役の当選対応報知が実行される。第1CB役の当選対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「第1CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。但し、当該第1CB役の当選対応報知は第1CB役に当選したゲームにおいてのみ発生し、その後の第1CB役の当選状態におけるベット数が「2」であるゲーム及びベット数が「3」であるゲームのいずれであっても実行されない。
第1CB役の当選状態においては、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合には2ベット対応報知が実行される。2ベット対応報知の実行態様は任意であるが、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。2ベット対応報知は、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームがベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく繰り返される場合には、ベット数が「2」であるゲームの2ゲーム目以降においては発生しない。
次に、CB役の当選状態及び遊技媒体のベット数との関係で各種報知が実行される様子を、図28のタイムチャートを参照しながら説明する。図28(a)はベット数が「2」であるゲームの実行期間を示し、図28(b)はベット数が「3」であるゲームの実行期間を示し、図28(c)はベット数が「2」であるゲームが実行された場合に発生する「2」ベット時の報知音が出力されている期間を示し、図28(d)はベット数が「3」であるゲームが実行された場合に発生する「3」ベット時の報知音が出力されている期間を示し、図28(e)は画像表示装置63にて非内部報知画像G12が表示されている期間を示し、図28(f)は画像表示装置63にて第1内部明示画像G13が表示されている期間を示し、図28(g)は第1CB役の当選状態である期間を示し、図28(h)は第2CB役の当選状態である期間を示し、図28(i)は第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が実行されている期間を示し、図28(j)は画像表示装置63にてCB状態中表示が行われている期間を示す。
スロットマシン10への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで演出側MPU92にて演出の実行制御が開始される。この場合、主側RAM74の全部クリア処理(ステップS105)が実行されているため第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となっている。したがって、t1のタイミングで図28(e)に示すように画像表示装置63にて非内部報知画像G12の表示が開始される。
その後、t2のタイミングで図28(b)に示すようにベット数が「3」であるゲームが実行される。この場合、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが実行されるため、図28(d)に示すように3ベット対応報知に対応する報知音が出力される。これにより、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが実行されていることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、t2のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「000ゲーム」から「001ゲーム」に更新される。
t3のタイミングで図28(b)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが再度実行される。但し、当該ゲームは、ベット数が「2」であるゲームを間に挟むことなく実行された2回目以降のベット数が「3」であるゲームであるため、3ベット対応報知は実行されない。これにより、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが意図的に繰り返されていることに対して、3ベット対応報知が繰り返し実行されてしまわないようにすることが可能となる。また、t3のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「001ゲーム」から「002ゲーム」に更新される。
その後、t4のタイミングで図28(b)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが再度実行される。当該ゲームにて図28(g)に示すように第1CB役に当選する。したがって、当該t4のタイミングで図28(d)に示すように第1CB役の当選対応報知に対応する報知音が出力される。これにより、第1CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第1CB役の当選対応報知は、第1CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、第1CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第1CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、t4のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「002ゲーム」から「003ゲーム」に更新される。
その後、t5のタイミングで第1CB役に当選したゲームが第1CB入賞の成立が発生することなく終了する。この場合、当該t5のタイミングで、図28(e)に示すように画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が終了され、図28(f)に示すように画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示が開始される。これにより、第1CB役の当選状態であることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t6のタイミングで図28(b)に示すように第1CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行される。そして、当該ゲームが終了するタイミングであるt7のタイミングにて、図28(g)及び図28(i)に示すように第1CB入賞が成立することで第1CB状態ST2に移行する。この場合、当該t7のタイミングで図28(f)に示すように画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示が終了されるとともに、図28(j)に示すように画像表示装置63におけるCB状態中表示が開始される。
その後、t8のタイミングで第1CB状態ST2においてベット数が「3」であるゲームが実行される。当該ゲームにおいても図28(j)に示すように画像表示装置63におけるCB状態中表示が継続される。その後、ベット数が「3」であるゲームが繰り返されることで、t9のタイミングで図28(i)に示すように第1CB状態ST2が終了する。この場合、当該t9のタイミングで図28(j)に示すように画像表示装置63におけるCB状態中表示が終了される。また、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となるため、当該t9のタイミングで図28(e)に示すように画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が開始される。この場合、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。
その後、t10のタイミングで図28(a)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「2」であるゲームが実行される。当該t10のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「000ゲーム」から「001ゲーム」に更新される。
その後、t11のタイミングで図28(a)に示すように第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「2」であるゲームが再度実行される。当該ゲームにて図28(h)に示すように第2CB役に当選する。したがって、当該t11のタイミングで図28(c)に示すように第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が出力される。これにより、第2CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、第2CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、第2CB役に当選したゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選したことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、t11のタイミングで、画像表示装置63における非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容が「001ゲーム」から「002ゲーム」に更新される。
その後、t12のタイミングで第2CB役に当選したゲームが第2CB入賞の成立が発生することなく終了する。この場合、当該t12のタイミングで、図28(e)に示すように画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が終了される。これにより、第2CB役の当選状態であることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t13のタイミングで図28(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行される。この場合、図28(c)に示すように2ベット対応報知に対応する報知音が出力されるとともに、第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t14のタイミングで図28(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが再度実行される。但し、当該ゲームは、ベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく実行された2回目以降のベット数が「2」であるゲームであるため、2ベット対応報知は実行されない。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが意図的に繰り返されていることに対して、2ベット対応報知が繰り返し実行されてしまわないようにすることが可能となる。その一方、当該t14のタイミングで図28(c)に示すように第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t15のタイミング及びt16のタイミングのそれぞれにおいて図28(b)に示すように、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行される。第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行されることは本来想定している遊技内容であるため、当該ゲームに対しては3ベット対応報知や第2CB役の当選対応報知は実行されない。
その後、t17のタイミングで図28(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行される。この場合、図28(c)に示すように2ベット対応報知に対応する報知音が出力されるとともに、第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となるとともに、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
その後、t18のタイミングで図28(a)に示すように第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが再度実行される。但し、当該ゲームは、ベット数が「3」であるゲームを間に挟むことなく実行された2回目以降のベット数が「2」であるゲームであるため、2ベット対応報知は実行されない。これにより、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが意図的に繰り返されていることに対して、2ベット対応報知が繰り返し実行されてしまわないようにすることが可能となる。その一方、当該t18のタイミングで図28(c)に示すように第2CB役の当選対応報知に対応する報知音が再度出力される。これにより、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。また、当該第2CB役の当選対応報知は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となるタイミングよりも前に開始される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作が行われる前に、第2CB役に当選していることを遊技者や遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。
次に、上記のようなCB役の当選状態及び遊技媒体のベット数との関係で実行される各種報知を行うための処理構成について説明する。
図29は演出側MPU92にて実行される内部報知制御処理を示すフローチャートである。内部報知制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
まず主側MPU72から供給開始時のコマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS1101)。主側MPU72は動作電力の供給が開始された場合、主側RAM74の記憶状態に異常が発生していないのであれば、メイン処理(図10)にて上記供給開始時のコマンドとして復電コマンド、全部初期化コマンド及び一部初期化コマンドのいずれかを送信する。復電コマンドは既に説明したとおり主側RAM74の記憶状態に異常が発生していない場合において一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)が実行されることなく電源遮断前の番地に戻る場合に送信されるコマンドである。全部初期化コマンドは後述するように全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合に送信されるコマンドである。一部初期化コマンドは後述するように一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合に送信されるコマンドである。
ステップS1101にて肯定判定をした場合、供給開始時の制御処理を実行する(ステップS1102)。図30は供給開始時の制御処理を示すフローチャートである。
主側MPU72のメイン処理(図10)にて全部クリア処理(ステップS105)が実行されており全部初期化コマンドを受信している場合(ステップS1201:YES)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1202)。全部クリア処理(ステップS105)が実行された場合、詳細は後述するように主側RAM74の全エリアが初期化された状態となるため、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となる。したがって、全部初期化コマンドを受信している場合には画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示が開始されることとなる。この場合、非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。
主側MPU72のメイン処理(図10)にて一部クリア処理(ステップS104)が実行されており一部初期化コマンドを受信している場合(ステップS1203:YES)、当該一部初期化コマンドに設定されている情報に基づき第2CB役の当選状態であるか否かを判定する(ステップS1204)。一部クリア処理(ステップS104)が実行された場合、詳細は後述するように主側RAM74において第2CB当選データが記憶されることとなるエリアは初期化されることなく、当該エリア以外のエリア(第1CB当選データが記憶されるエリアを含む)が初期化される。
動作電力の供給が停止される直前において主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていた場合には動作電力の供給の再開後において一部クリア処理(ステップS104)が実行された後も主側RAM74に第2CB当選データが記憶されている状態が維持される。一方、動作電力の供給が停止される直前において主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていなかった場合には動作電力の供給の再開後において一部クリア処理(ステップS104)が実行された後も主側RAM74に第2CB当選データが記憶されていない状態が維持される。一部初期化コマンドには後述するように主側RAM74に第2CB当選データが記憶されているか否かを示す情報が設定される。したがって、ステップS1204では第2CB当選データが記憶されていることを示す情報が一部初期化コマンドに含まれているか否かを特定する。
ステップS1204にて否定判定をした場合、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1205)。この場合、非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。ステップS1204にて肯定判定をした場合、演出側RAM94に設けられた第2CB内部中フラグに「1」をセットする(ステップS1206)。第2CB内部中フラグは第2CB役の当選状態であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
主側MPU72から復電コマンドを受信している場合(ステップS1207:YES)、復電コマンドに設定されている情報に基づき第2CB役の当選状態であるか否かを判定する(ステップS1208)。既に説明したとおり復電コマンドには、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されているか否かを示す情報が設定される。第2CB役の当選状態である場合(ステップS1208:YES)、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」をセットする(ステップS1209)。
第2CB役の当選状態ではない場合(ステップS1208:NO)、復電コマンドに設定されている情報に基づき第1CB役の当選状態であるか否かを判定する(ステップS1210)。第1CB役の当選状態ではない場合(ステップS1210:NO)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1211)。この場合、非内部報知画像G12の非内部消化ゲーム数画像G22の表示内容は「000ゲーム」となる。第1CB役の当選状態である場合(ステップS1210:YES)、画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示を開始させる(ステップS1212)。その後、演出側RAM94に設けられた第1CB内部中フラグに「1」をセットする(ステップS1213)。第1CB内部中フラグは第1CB役の当選状態であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
内部報知制御処理(図29)の説明に戻り、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、当該入賞結果コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第1CB役に当選するとともに第1CB入賞が成立しなかったか否かを判定する(ステップS1104)。主側MPU72はリール制御処理(図20)において1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される処理であるステップS815にて入賞結果コマンドを演出側MPU92に送信するが、当該入賞結果コマンドには、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて主側RAM74への記憶対象となった当選データの種類に対応する情報、今回のゲームにおける入賞の成立の有無の情報、及び今回のゲームにおいて入賞が成立している場合にはその成立対象となった入賞の種類の情報が設定される。ステップS1104にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の第1CB内部中フラグに「1」をセットし(ステップS1105)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を終了させ(ステップS1106)、画像表示装置63における第1内部明示画像G13の表示開始させる(ステップS1107)。
内部報知制御処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、当該入賞結果コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第2CB役に当選するとともに第2CB入賞が成立しなかったか否かを判定する(ステップS1108)。ステップS1108にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」をセットし(ステップS1109)、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を終了させる(ステップS1110)。
内部報知制御処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、さらに主側MPU72から第1CB入賞コマンド又は第2CB入賞コマンドを受信しているか否かを判定することで、今回のゲームにて第1CB入賞又は第2CB入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1111)。主側MPU72は既に説明したとおり、第1CB入賞が成立した場合にはCB用処理(図25)のステップS1005にて第1CB入賞コマンドを送信し、第2CB入賞が成立した場合にはCB用処理(図25)のステップS1009にて第2CB入賞コマンドを送信する。
いずれかのCB入賞が成立している場合(ステップS1111:YES)、CB内部中フラグのクリア処理を実行する(ステップS1112)。CB内部中フラグのクリア処理では、演出側RAM94の第1CB内部中フラグに「1」がセットされている場合には当該第1CB内部中フラグを「0」クリアし、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」がセットされている場合には当該第2CB内部中フラグを「0」クリアする。その後、各種表示の終了処理を実行する(ステップS1113)。当該終了処理では、画像表示装置63において非内部報知画像G12が表示されていた場合には当該非内部報知画像G12の表示を終了させ、画像表示装置63において第1内部明示画像G13が表示されていた場合には当該第1内部明示画像G13の表示を終了させる。その後、画像表示装置63におけるCB状態中表示を開始させる(ステップS1114)。
内部報知制御処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1103:YES)、さらに主側MPU72からCB終了コマンドを受信しているか否かを判定することで、実行対象となっていたCB状態ST2,ST3が終了したか否かを判定する(ステップS1115)。主側MPU72は既に説明したとおり、実行対象となっていたCB状態ST2,ST3が終了した場合には、CB用処理(図25)のステップS1014にてCB終了コマンドを送信する。
実行対象となっていたCB状態ST2,ST3が終了した場合(ステップS1115:YES)、画像表示装置63におけるCB状態中表示を終了させる(ステップS1116)。その後、画像表示装置63における非内部報知画像G12の表示を開始させる(ステップS1117)。
内部報知制御処理では、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信している場合であって(ステップS1118:YES)、演出側RAM94の第1CB内部中フラグ及び第2CB内部中フラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS1119及びステップS1120:NO)、非内部中報知用処理を実行する(ステップS1121)。また、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信している場合であって(ステップS1118:YES)、演出側RAM94の第1CB内部中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1119:YES)、第1CB内部中報知用処理を実行する(ステップS1122)。また、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信している場合であって(ステップS1118:YES)、演出側RAM94の第2CB内部中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1120:YES)、第2CB内部中報知用処理を実行する(ステップS1123)。
図31は内部報知制御処理(図29)のステップS1121にて実行される非内部中報知用処理を示すフローチャートである。
まず演出側RAM94に設けられた復帰中カウンタの値を1加算する(ステップS1301)。復帰中カウンタは、画像表示装置63にて非内部報知画像G12の表示が開始されてから実行されたゲームの実行回数を演出側MPU92にて特定するためのカウンタであり、当該復帰中カウンタにセットされている値に対応する数字が非内部報知画像G12における非内部消化ゲーム数画像G22として表示される。なお、画像表示装置63にて非内部報知画像G12の表示が開始された場合に復帰中カウンタの値が「0」クリアされる。その後、1加算後における復帰中カウンタにセットされている値に対応する数字が非内部報知画像G12における非内部消化ゲーム数画像G22に表示されるように、当該非内部報知画像G12の表示内容を更新する(ステップS1302)。
その後、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1303)。主側MPU72は既に説明したとおり1ゲームが開始された場合に実行される開始時の設定処理(図15)にて、当該ゲームのベット数が「3」であれば第1ベット数コマンドを送信し(ステップS603)、当該ゲームのベット数が「2」であれば第2ベット数コマンドを送信する(ステップS604)。ステップS1303では主側MPU72から第1ベット数コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1303にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の「3」ベット報知済みフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1304:NO)、「3」ベット報知用処理を実行した後に(ステップS1305)、「3」ベット報知済みフラグに「1」をセットする(ステップS1306)。「3」ベット報知用処理では、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが実行されたことを報知するための3ベット対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「3枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。「3」ベット報知済みフラグは、ベット数が「3」であるゲームが繰り返される場合において既に3ベット対応報知を実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。「3」ベット報知済みフラグに「1」がセットされている場合には「3」ベット報知用処理を実行しないようにすることで、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況においてベット数が「3」であるゲームが繰り返された場合に、3ベット対応報知が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1304にて肯定判定をした場合、又はステップS1306の処理を実行した場合、今回受信しているゲーム開始コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第1CB役に当選したか否かを判定する(ステップS1307)。第1CB役に当選している場合(ステップS1307:YES)、第1CB当選時の報知用処理を実行する(ステップS1308)。第1CB当選時の報知用処理では、第1CB役の当選対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「第1CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。
ステップS1303にて否定判定をした場合、すなわち今回のゲームのベット数が「2」であり主側MPU72から第2ベット数コマンドを受信している場合、演出側RAM94の「3」ベット報知済みフラグを「0」クリアする(ステップS1309)。なお、「3」ベット報知済みフラグは、第1CB役及び第2CB役のいずれにも当選していない状況となった場合にも「0」クリアされる。
その後、今回受信しているゲーム開始コマンドに設定されている情報から今回のゲームにて第2CB役に当選したか否かを判定する(ステップS1310)。第2CB役に当選している場合(ステップS1310:YES)、第2CB当選時の報知用処理を実行する(ステップS1311)。第2CB当選時の報知用処理では、第2CB役の当選対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「第2CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。
図32は内部報知制御処理(図29)のステップS1122にて実行される第1CB内部中報知用処理を示すフローチャートである。
まず今回のゲームのベット数が「2」であるか否かを判定する(ステップS1401)。主側MPU72は既に説明したとおり1ゲームが開始された場合に実行される開始時の設定処理(図15)にて、当該ゲームのベット数が「3」であれば第1ベット数コマンドを送信し(ステップS603)、当該ゲームのベット数が「2」であれば第2ベット数コマンドを送信する(ステップS604)。ステップS1401では主側MPU72から第2ベット数コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1401にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1402:NO)、「2」ベット報知用処理を実行した後に(ステップS1403)、「2」ベット報知済みフラグに「1」をセットする(ステップS1404)。「2」ベット報知用処理では、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを報知するための2ベット対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。「2」ベット報知済みフラグは、ベット数が「2」であるゲームが繰り返される場合において既に2ベット対応報知を実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされている場合には「2」ベット報知用処理を実行しないようにすることで、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが繰り返された場合に、2ベット対応報知が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1401にて否定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグを「0」クリアする(ステップS1405)。なお、「2」ベット報知済みフラグは、第1CB役に当選した場合にも「0」クリアされるとともに、第2CB役に当選した場合にも「0」クリアされる。
図33は内部報知制御処理(図29)のステップS1123にて実行される第2CB内部中報知用処理を示すフローチャートである。
まず今回のゲームのベット数が「2」であるか否かを判定する(ステップS1501)。主側MPU72は既に説明したとおり1ゲームが開始された場合に実行される開始時の設定処理(図15)にて、当該ゲームのベット数が「3」であれば第1ベット数コマンドを送信し(ステップS603)、当該ゲームのベット数が「2」であれば第2ベット数コマンドを送信する(ステップS604)。ステップS1501では主側MPU72から第2ベット数コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1501にて肯定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS1502:NO)、「2」ベット報知用処理を実行した後に(ステップS1503)、「2」ベット報知済みフラグに「1」をセットする(ステップS1504)。「2」ベット報知用処理では、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されたことを報知するための2ベット対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「2枚がけです」といったメッセージがスピーカ62から出力される。「2」ベット報知済みフラグは、ベット数が「2」であるゲームが繰り返される場合において既に2ベット対応報知を実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。「2」ベット報知済みフラグに「1」がセットされている場合には「2」ベット報知用処理を実行しないようにすることで、第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが繰り返された場合に、2ベット対応報知が繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
ステップS1502にて肯定判定をした場合、又はステップS1504の処理を実行した場合、第2CB当選時の報知用処理を実行する(ステップS1505)。第2CB当選時の報知用処理では、第2CB役の当選対応報知が実行されるようにする。これにより、例えば「第2CB役に当選」といったメッセージがスピーカ62から出力される。上記のように第2CB当選時の報知用処理が実行されることにより、第2CB役の当選状態においてはベット数が「2」であるゲームが実行される度に第2CB役の当選対応報知が実行されることとなる。
ステップS1501にて否定判定をした場合、演出側RAM94の「2」ベット報知済みフラグを「0」クリアする(ステップS1506)。なお、「2」ベット報知済みフラグは、第1CB役に当選した場合にも「0」クリアされるとともに、第2CB役に当選した場合にも「0」クリアされる。
次に、主側MPU72における一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)のそれぞれにて初期化の対象となる主側RAM74のエリアの内容について説明する。
図34は主側RAM74の記憶エリアの内容を説明するための説明図である。図34に示すように主側RAM74の各記憶エリアにはそれぞれアドレスが設定されている。アドレスは連番の情報として設定されている。具体的には開始アドレスとして「0000」のアドレスが設定されており、次の順番のアドレスとして「0001」のアドレスが設定されており、その次の順番のアドレスとして「0002」のアドレスが設定されており、さらにその後も連番となるようにしてアドレスが設定されている。
開始アドレスである「0000」に対応する記憶エリアとして、第2CB当選データを記憶するためのエリアである第2CB当選データエリアが設定されている。役の抽選処理(図16)にて第2CB当選データが設定されたインデックス値IVに当選した場合には、第2CB当選データエリアに第2CB当選データが設定され、第2CB入賞が成立した場合には第2CB当選データエリアから第2CB当選データがクリアされる。
開始アドレスである「0000」に対して次の順番である「0001」に対応する記憶エリアとして、第1CB当選データを記憶するためのエリアである第1CB当選データエリアが設定されている。役の抽選処理(図16)にて第1CB当選データが設定されたインデックス値IVに当選した場合には、第1CB当選データエリアに第1CB当選データが設定され、第1CB入賞が成立した場合には第1CB当選データエリアから第1CB当選データがクリアされる。
「0001」に対して次の順番である「0002」に対応する記憶エリアとして、設定対象となっている設定値を記憶するためのエリアである設定値記憶エリアが設定されている。メイン処理(図10)の設定値更新処理(ステップS106)にて選択された設定値は、設定値記憶エリアに記憶される。
図35(a)はメイン処理(図10)のステップS105にて実行される全部クリア処理を示すフローチャートである。
まず対象アドレスとして主側RAM74の開始アドレスである「0000」を設定する(ステップS1601)。その後、主側RAM74における現状の対象アドレスに対応する記憶エリアを「0」クリアするためのクリア実行処理を実行する(ステップS1602)。
その後、対象アドレスを主側RAM74のアドレスにおける次の順番のアドレスに設定するためのアドレスの更新処理を実行する(ステップS1603)。これにより、それまでの対象アドレスが開始アドレスである「0000」であった場合には対象アドレスが「0001」となり、それまでの対象アドレスが「0001」であった場合には対象アドレスが「0002」となる。
その後、アドレスの更新処理により更新された後の対象アドレスが終了アドレスに該当しているか否かを判定する(ステップS1604)。終了アドレスは、主側RAM74に設定されている最終アドレスに対して次の順番に該当するアドレスとなっている。ステップS1604にて否定判定をした場合にはステップS1602に戻る。このようにステップS1602~ステップS1604の処理が繰り返されることにより、主側RAM74の全ての記憶エリアが「0」クリアされる。
ステップS1604にて肯定判定をした場合にはステップS1605に進む。ステップS1605では、今回の全部クリア処理にてステップS1602のクリア実行処理の対象となった記憶エリアに対して初期設定を実行する。その後、主側RAM74に対して全部クリア処理が実行されたことを示す全部初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1606)。
図35(b)はメイン処理(図10)のステップS104にて実行される一部クリア処理を示すフローチャートである。
まず対象アドレスとして主側RAM74の開始アドレスに対して次の順番のアドレスである「0001」を設定する(ステップS1701)。これにより、主側RAM74の開始アドレスである「0000」に対応する記憶エリアである第2CB当選データエリアは「0」クリアの実行対象から除外されるとともに初期設定処理(ステップS1705)の実行対象からも除外される。その後、主側RAM74における現状の対象アドレスに対応する記憶エリアを「0」クリアするためのクリア実行処理を実行する(ステップS1702)。
その後、対象アドレスを主側RAM74のアドレスにおける次の順番のアドレスに設定するためのアドレスの更新処理を実行する(ステップS1703)。これにより、それまでの対象アドレスが主側RAM74の開始アドレスに対して次の順番のアドレスである「0001」であった場合には対象アドレスが「0002」となり、それまでの対象アドレスが「0002」であった場合には対象アドレスが「0003」となる。
その後、アドレスの更新処理により更新された後の対象アドレスが終了アドレスに該当しているか否かを判定する(ステップS1704)。終了アドレスは、主側RAM74に設定されている最終アドレスに対して次の順番に該当するアドレスとなっている。ステップS1704にて否定判定をした場合にはステップS1702に戻る。このようにステップS1702~ステップS1704の処理が繰り返されることにより、主側RAM74の記憶エリアのうち、主側RAM74の開始アドレスに対応する記憶エリアである第2CB当選データエリア以外の記憶エリアの全てが「0」クリアされる。
ステップS1704にて肯定判定をした場合にはステップS1705に進む。ステップS1705では、今回の一部クリア処理にてステップS1702のクリア実行処理の対象となった記憶エリアに対して初期設定を実行する。その後、主側RAM74に対して一部クリア処理が実行されたことを示す一部初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1706)。この場合、主側RAM74に第2CB当選データが記憶されているか否かが特定され、第2CB当選データが記憶されている場合にはそれに対応する情報が設定された状態で一部初期化コマンドが送信される。
次に、主側MPU72にて一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)が実行される様子について図36のタイムチャートを参照しながら説明する。図36(a)は主側MPU72に動作電力が供給されている期間を示し、図36(b)は主側MPU72にてメイン処理(図10)が実行されている期間を示し、図36(c)は設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されていない状況で電源スイッチ55がON操作される設定更新開始操作の実行タイミングを示し、図36(d)は設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されている状況で電源スイッチ55がON操作されるRAMクリア操作の実行タイミングを示し、図36(e)は主側MPU72にて一部クリア処理(ステップS104)が実行されている期間を示し、図36(f)は主側MPU72にて全部クリア処理(ステップS105)が実行されている期間を示し、図36(g)は第1CB役の当選状態である期間を示し、図36(h)は第2CB役の当選状態である期間を示す。
まず主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに主側MPU72にて一部クリア処理(図35(b))が実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図36(c)に示すように設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されていない状況で電源スイッチ55がON操作される設定更新開始操作が行われることで、当該t1のタイミングで図36(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに図36(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始され、その後のt2のタイミング~t3のタイミングに亘って図36(e)に示すように主側MPU72にて一部クリア処理(図35(b))が実行される。この場合、図36(h)に示すように主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されているが、t3のタイミング以降においても第2CB当選データが記憶された状態が維持される。なお、t3のタイミング以降において設定値更新処理(ステップS106)が実行される。
上記のように設定更新開始操作が行われた場合には一部クリア処理(図35(b))が実行されるようにすることで、第2CB役の当選状態において主側MPU72への動作電力の供給が停止された場合においてその後に動作電力の供給を再開させる場合に設定値更新処理(ステップS106)が実行される場合であっても、当該設定値更新処理(ステップS106)の実行後において第2CB役の当選状態を維持させることが可能となる。これにより、遊技ホールの管理者が遊技ホールの営業開始前にベット数が「2」であるゲームを繰り返し実行して第2CB役の当選状態とする作業を、設定値の変更を行う度に実行しないといけないという事象が発生しないようにすることが可能となる。
次に、主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに主側MPU72にて全部クリア処理(図35(a))が実行される場合について説明する。
t4のタイミングで図36(d)に示すように設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されている状況で電源スイッチ55がON操作されるRAMクリア操作が行われることで、当該t4のタイミングで図36(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに図36(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始され、その後のt5のタイミング~t6のタイミングに亘って図36(f)に示すように主側MPU72にて全部クリア処理(図35(a))が実行される。この場合、図36(h)に示すように主側RAM74に第2CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されているが、t6のタイミングにて第2CB当選データが消去される。なお、t6のタイミング以降において設定値更新処理(ステップS106)が実行される。
上記のようにRAMクリア操作が行われた場合には全部クリア処理(図35(a))が実行されて第2CB当選データが消去されるようにすることで、不正に全部クリア処理(図35(a))が実行された場合には第1CB役及び第2CB役に当選していない状況とすることが可能となる。そして、第2CB役に当選していない状況でそのままベット数が「3」であるゲームが実行された場合には第1CB入賞が成立して遊技者にとって不利である第1CB状態ST2に移行し得ることとなる。これにより、不正に全部クリア処理(図35(a))を行わせることで得られる利益を抑えることが可能となる。
次に、主側RAM74に第1CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに主側MPU72にて一部クリア処理(図35(b))が実行される場合について説明する。
t7のタイミングで図36(c)に示すように設定キー挿入孔57に対して設定キーによるON操作が行われているとともにリセットボタン56が押圧操作されていない状況で電源スイッチ55がON操作される設定更新開始操作が行われることで、当該t7のタイミングで図36(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始されるとともに図36(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始され、その後のt8のタイミング~t9のタイミングに亘って図36(e)に示すように主側MPU72にて一部クリア処理(図35(b))が実行される。この場合、図36(g)に示すように主側RAM74に第1CB当選データが記憶された状態で主側MPU72への動作電力の供給が開始されているが、t9のタイミングにて第1CB当選データが消去される。なお、t9のタイミング以降において設定値更新処理(ステップS106)が実行される。
上記のように設定更新開始操作が行われた場合において一部クリア処理(図35(b))が実行されたとしても第1CB当選データが消去されるようにすることで、本来の遊技においては正常ではない状態である第1CB当選データが記憶された状態を設定値の変更に際して解消させることが可能となる。
<第2区間SC2について>
次に、第2区間SC2について説明する。まず主側MPU72にて実行される遊技区間の第1制御処理について図37のフローチャートを参照しながら説明する。遊技区間の第1制御処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後に実行される処理であるステップS711にて実行される。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1801)。第2区間フラグは遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS1801:YES)、ステップS1802以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2である場合にはステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1801:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS1802)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS1802:YES)、ステップS1803以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS1805の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS1802:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1803)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS1803:NO)、ステップS1804以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS1805の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS1803:YES)、今回の役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選したか否かを判定する(ステップS1804)。今回の役の抽選処理(図16)が外れであった場合には(ステップS1804:NO)、ステップS1805以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても役の抽選処理(図16)にて外れとなった場合には、ステップS1805の第2区間SC2に設定するための処理、ステップS1806の直撃抽選処理及びステップS1810の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
今回の役の抽選処理(図16)にていずれかのインデックス値IVに当選している場合(ステップS1804:YES)、主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットし、主側RAM74に設けられた継続ゲーム数カウンタ74c(図9参照)及び合計獲得数カウンタ74d(図9参照)のそれぞれを「0」クリアする(ステップS1805)。第2区間フラグに「1」がセットされることで第2区間SC2となる。
継続ゲーム数カウンタ74cは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第2区間SC2において継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。
合計獲得数カウンタ74dは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。第2区間SC2において合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数(具体的には2400枚)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。
その後、直撃抽選処理を実行する(ステップS1806)。直撃抽選処理では、主側ROM73に設けられた直撃抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4の直撃当選とするか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には2%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には1%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には10%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には5%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には2%の確率で疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
直撃抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の直撃当選となった場合(ステップS1807:YES)、主側RAM74に設けられた第1移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS1808)。第1移行確定フラグは、第2区間SC2に移行する場合に実行された直撃抽選処理(ステップS1806)にて疑似ボーナス状態ST4への移行当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1移行確定フラグに「1」がセットされた場合、今回のゲームが終了する場合に遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行される。
その後、区間表示部67の点灯処理を実行する(ステップS1809)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
直撃抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の直撃当選とならなかった場合(ステップS1807:NO)、解除ゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS1810)。解除ゲーム数とは、後述する移行抽選処理(ステップS2112)にて疑似ボーナス状態ST4への移行当選とならない場合において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。解除ゲーム数の抽選処理では、まず主側ROM73に予め記憶された解除ゲーム数の抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、抽選カウンタから取得した数値情報を解除ゲーム数の抽選テーブルに対して照合することで解除ゲーム数を選択する。この場合、解除ゲーム数として、50ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、400ゲーム、500ゲーム、600ゲーム、700ゲーム及び800ゲームのいずれかが選択される。また、これら各解除ゲーム数の選択確率は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、多いゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよく、少ないゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよい。解除ゲーム数の抽選処理を実行した後は、当該解除ゲーム数の抽選処理にて選択した解除ゲーム数を、主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタ74e(図9参照)に設定する(ステップS1811)。解除ゲーム数カウンタ74eは主側MPU72にて残りの解除ゲーム数を特定するためのカウンタである。
その後、区間表示部67の点灯抽選処理を実行する(ステップS1812)。区間表示部67の点灯抽選処理では、主側ROM73に設けられた点灯抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、今回の第2区間SC2の設定に際して当初から区間表示部67を点灯状態とするか(すなわち即点灯)、又はその後の疑似ボーナス状態ST4への移行に際して区間表示部67を点灯状態とするか(すなわち点灯待機)を抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=1~10のいずれかに当選している場合には50%の確率で即点灯が選択され50%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=11に当選している場合には65%の確率で即点灯が選択され35%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=12に当選している場合には62%の確率で即点灯が選択され38%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=13に当選している場合には80%の確率で即点灯が選択され20%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=14に当選している場合には75%の確率で即点灯が選択され25%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=15に当選している場合には70%の確率で即点灯が選択され30%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=16に当選している場合には40%の確率で即点灯が選択され60%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=17に当選している場合には30%の確率で即点灯が選択され70%の確率で点灯待機が選択される。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど即点灯が選択される確率が高くなっている。
区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS1812)にて即点灯が選択された場合には(ステップS1813:YES)、区間表示部67のの点灯処理を実行する(ステップS1814)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
一方、区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS1812)にて点灯待機が選択された場合には(ステップS1813:NO)、主側RAM74に設けられた点灯待機フラグに「1」をセットする(ステップS1815)。点灯待機フラグは、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
次に、主側MPU72にて実行される遊技区間の第2制御処理について図38のフローチャートを参照しながら説明する。遊技区間の第2制御処理は遊技終了時の対応処理(図21)におけるステップS907にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、遊技区間の第2制御処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS1901:YES)、主側RAM74のフラグの状態を確認することで現状の遊技状態が終了準備状態ST6であるか否かを判定する(ステップS1902)。終了準備状態ST6は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了する場合であって、その後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合に移行する遊技状態である。
終了準備状態ST6である場合(ステップS1902:YES)、主側RAM74に設けられた終了準備完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1903)。終了準備完了フラグは、終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。遊技終了時の対応処理(図21)における疑似ボーナス用処理(ステップS905)では、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が0ゲームであるとともにその後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する状況であることが特定された場合、終了準備状態ST6とするためのフラグの設定が行われるとともに終了準備完了フラグが「0」クリアされる。また、遊技終了時の対応処理(図21)におけるAT用処理(ステップS906)では、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数が0ゲームであるとともにその後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する状況であることが特定された場合、終了準備状態ST6とするためのフラグの設定が行われるとともに終了準備完了フラグが「0」クリアされる。
終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1903:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に(ステップS1904)、ステップS1905以降の処理を実行する。終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1903:YES)、終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたことを意味する。この場合、第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。
具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS1914)。第2区間SC2の初期化処理では主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、疑似ボーナス状態ST4に滞在していたとしても、当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を記憶するためのカウンタを含めて疑似ボーナス状態ST4であることを示す各種データ(疑似ボーナス状態フラグを含む)をクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。また、第2区間SC2の初期化処理では、AT状態ST5に滞在していたとしても、当該AT状態ST5の残りの継続ゲーム数を記憶するためのカウンタを含めてAT状態ST5であることを示す各種データ(AT状態フラグを含む)をクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。また、第2区間SC2の初期化処理では、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eを「0」クリアする。したがって、現状の遊技状態が通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかであったとしても、その時点における残りの解除ゲーム数(すなわち天井ゲーム数)は無効化され、その後の第2区間SC2への新たな移行に際して当該残りの解除ゲーム数は再セットされる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。
その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS1915)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1916)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2が終了したことに対応する演出が実行されるようにする。
終了準備状態ST6ではない場合(ステップS1902:NO)、又はステップS1904の処理を実行した場合、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値を1加算する(ステップS1905)。継続ゲーム数カウンタ74cは既に説明したとおり、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、1加算後における継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数である1500以上となっているか否かを判定する(ステップS1906)。継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500以上である場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS1906にて肯定判定をして、ステップS1914~ステップS1916における第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。ステップS1914~ステップS1916の処理内容は既に説明したとおりである。これにより、第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに、疑似ボーナス状態ST4の途中であった場合には当該疑似ボーナス状態ST4は強制的に終了されて通常遊技状態ST1となり、AT状態ST5の途中であった場合には当該AT状態ST5は強制的に終了されて通常遊技状態ST1となる。
継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500未満である場合(ステップS1906:NO)、今回のゲームにおいて、第1チャンスリプレイ入賞、第2チャンスリプレイ入賞及び通常リプレイ入賞のいずれかのリプレイ入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1907)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS1907の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれの遊技状態であったとしてもステップS1907の判定の対象となる。
いずれのリプレイ入賞も成立していない場合(ステップS1907:NO)、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dから今回のゲームのベット数(すなわちベット数設定カウンタ74aの値)を減算する(ステップS1908)。この場合、前回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立しており、今回のゲームが当該リプレイ入賞の成立による再遊技に該当するゲームであったとしても、今回のゲームのベット数(すなわちベット数設定カウンタ74aの値)を合計獲得数カウンタ74dから減算する。
合計獲得数カウンタ74dは既に説明したとおり第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付きの合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。
その後、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生するいずれかの小役入賞(第1~第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞)が成立したか否かを判定する(ステップS1909)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS1909の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれの遊技状態であったとしてもステップS1909の判定の対象となる。ステップS1909にて肯定判定をした場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dに今回のゲームにて付与された遊技媒体の数を加算する(ステップS1910)。
ステップS1909にて否定判定をした場合、又はステップS1910の処理を実行した場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの値が0以上であるか否かを判定する(ステップS1911)。合計獲得数カウンタ74dの値が0未満である場合(ステップS1911:NO)、合計獲得数カウンタ74dを「0」クリアする(ステップS1912)。
上記のとおりステップS1908にて合計獲得数カウンタ74dから今回のゲーム数のベット数が減算されるため、例えば第2区間SC2に移行した直後の通常遊技状態ST1におけるゲームにおいていずれの小役入賞も成立しなかった場合、合計獲得数カウンタ74dの値は0未満となる。この場合、ステップS1911にて否定判定をすることで、ステップS1912にて合計獲得数カウンタ74dが「0」クリアされる。これにより、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数である遊技媒体の制限付き合計純増枚数を、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測することが可能となる。
ステップS1907にて肯定判定をした場合、ステップS1911にて肯定判定をした場合、又はステップS1912の処理を実行した場合、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する(ステップS1913)。合計獲得数カウンタ74dの値が「2400」を超えている場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS1913にて肯定判定をして、ステップS1914~ステップS1916における第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。ステップS1914~ステップS1916の処理内容は既に説明したとおりである。これにより、第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに、疑似ボーナス状態ST4の途中であった場合には当該疑似ボーナス状態ST4は強制的に終了されて通常遊技状態ST1となり、AT状態ST5の途中であった場合には当該AT状態ST5は強制的に終了されて通常遊技状態ST1となる。
ここで、いずれかのリプレイ入賞が成立した場合、ステップS1907にて肯定判定をすることでステップS1908~ステップS1912の処理を実行しない。リプレイ入賞が成立するゲームにおいてはその開始時に遊技者が所有する遊技媒体がベット設定に際して利用されるものの、リプレイ入賞が成立したことによる利益として、当該リプレイ入賞が成立したゲームにおけるベット数と同数のベット数にて新たなゲームの再遊技を行うことが可能となる。つまり、リプレイ入賞が成立したゲームにおいては遊技者が所有する遊技媒体の数が変動していない。この場合に、リプレイ入賞が成立したゲームにおいてはステップS1908~ステップS1912の処理を実行しないようにすることで、遊技者が所有する遊技媒体の数が変動しないゲームにおいては合計獲得数カウンタ74dの値を変化させるための処理の実行を省略することが可能となり、無駄な処理の実行を省くことが可能となる。
その一方、リプレイ入賞が成立したゲームであっても、ステップS1913にて、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する。これにより、リプレイ入賞が成立したゲームよりも前のゲームにおいて実際には既に合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていたにも関わらずノイズなどの原因で第2区間SC2の初期化処理が実行されていなかった場合であっても、その後のリプレイ入賞が成立したゲームにおいて合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていることを特定することが可能となり、第2区間SC2の初期化処理が実行されるようにすることが可能となる。
ステップS1913にて否定判定をした場合、エンディング対応処理を実行する(ステップS1917)。図39はエンディング対応処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74に設けられた第1エンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2001)。第1エンディングフラグは継続ゲーム数カウンタ74cを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第1エンディングフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2001:NO)、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74に設けられたAT継続カウンタの値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となっているか否かを判定する(ステップS2002)。疑似ボーナス継続カウンタは、疑似ボーナス状態ST4における残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。AT継続カウンタは、AT状態ST5における残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第2区間SC2の上限ゲーム数は既に説明したとおり1500ゲームに設定されている。なお、第2区間SC2の上限ゲーム数は1500ゲームに限定されることはなく、1500ゲームよりも少ないゲーム数であってもよく、1500ゲームよりも多いゲーム数であってもよい。
ステップS2002にて肯定判定をした場合、第1エンディングフラグに「1」をセットする(ステップS2003)。第1エンディングフラグに「1」がセットされた場合、詳細は後述するが疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立しない状態となるとともに、AT状態ST5において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生しない状態となり、さらに疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合には確実に第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行することとなる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立することとなる状況において、AT状態ST5への移行条件が成立してしまわないようにすることが可能となるとともに、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数の更なる上乗せが発生してしまわないようにすることが可能となる。
その後、第1エンディングコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2004)。当該第1エンディングコマンドには第2区間SC2のエンディング条件が成立するまでに必要なゲーム数の情報、すなわち第2区間SC2の上限ゲーム数に対する継続ゲーム数カウンタ74cの値の差に対応する情報が含まれる。
演出側MPU92は第1エンディングコマンドを受信することで主側MPU72において第1エンディングフラグに「1」がセットされている状況であることを把握することが可能となる。演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第1エンディングコマンドを受信した場合、その時点の遊技状態がAT状態ST5であれば、当該第1エンディングコマンドの受信を契機として、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。一方、演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第1エンディングコマンドを受信した場合であって遊技状態がAT状態ST5ではない場合にはAT状態ST5に移行した場合に、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。なお、第1エンディングフラグに「1」がセットされる状況は基本的に疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5において発生するが、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3においても発生し得る。また、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3又は疑似ボーナス状態ST4において第1エンディングフラグに「1」がセットされたとしても、遊技内容が変更されることはなく更に演出の実行態様も変更されない。
ステップS2001にて肯定判定をした場合、ステップS2002にて否定判定をした場合、又はステップS2004の処理を実行した場合、主側RAM74に設けられた第2エンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2005)。第2エンディングフラグは、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第2エンディングフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2005:NO)、疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第2区間SC2の上限純増枚数以上となっているか否かを判定する(ステップS2006)。疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値は約5枚である。第2区間SC2の上限純増枚数は既に説明したとおり2400枚に設定されている。なお、第2区間SC2の上限純増枚数は2400枚に限定されることはなく、2400枚よりも少ない枚数であってもよく、2400枚よりも多い枚数であってもよい。
ステップS2006にて肯定判定をした場合、第2エンディングフラグに「1」をセットする(ステップS2007)。第2エンディングフラグに「1」がセットされた場合、詳細は後述するが疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立しない状態となるとともに、AT状態ST5において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生しない状態となり、さらに疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合には確実に第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行することとなる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立することとなる状況において、AT状態ST5への移行条件が成立してしまわないようにすることが可能となるとともに、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数の更なる上乗せが発生してしまわないようにすることが可能となる。
その後、第2エンディングコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2008)。当該第2エンディングコマンドには第2区間SC2のエンディング条件が成立するまでに必要な遊技媒体の制限付きの合計純増枚数の情報、すなわち第2区間SC2の上限純増枚数に対する合計獲得数カウンタ74dの値の差に対応する情報が含まれる。
演出側MPU92は第2エンディングコマンドを受信することで主側MPU72において第2エンディングフラグに「1」がセットされている状況であることを把握することが可能となる。演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第2エンディングコマンドを受信した場合、その時点の遊技状態がAT状態ST5であれば、当該第2エンディングコマンドの受信を契機として、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。一方、演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第2エンディングコマンドを受信した場合であって遊技状態がAT状態ST5ではない場合にはAT状態ST5に移行した場合に、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。なお、第2エンディングフラグに「1」がセットされる状況は疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5において発生するが、通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3においては発生しない。また、疑似ボーナス状態ST4において第2エンディングフラグに「1」がセットされたとしても、遊技内容が変更されることはなく更に演出の実行態様も変更されない。
<通常遊技状態ST1について>
次に、通常遊技状態ST1における処理内容ついて説明する。図40は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時の有利抽選処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後であって遊技区間の第1制御処理(ステップS711)よりも前に実行される処理であるステップS710にて実行される。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2101)。第2区間フラグは既に説明したとおり遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS2101:NO)、ステップS2102以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1である場合には、ステップS2106以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2101:YES)、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5であれば(ステップS2102:YES)、ゲーム開始時の有利状態用処理を実行する(ステップS2103)。当該ゲーム開始時の有利状態用処理は後に説明する。
第2区間フラグに「1」がセットされている場合であって(ステップS2101:YES)、遊技状態が疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれでもない場合(ステップS2102:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS2104)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS2104:YES)、ステップS2105以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS2106以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS2104:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2105)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2105:NO)、ステップS2106以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS2106以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2105:YES)、継続ゲーム数カウンタ74cの値が基準ゲーム数以上であるか否かを判定するとともに(ステップS2106)、合計獲得数カウンタ74dの値が基準獲得数以上であるか否かを判定する(ステップS2107)。継続ゲーム数カウンタ74cは既に説明したとおり、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第2区間SC2において継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST4の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる。また、合計獲得数カウンタ74dは既に説明したとおり、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。第2区間SC2において合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数(具体的には2400枚)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST4の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる。
基準ゲーム数は、第2区間SC2の上限ゲーム数である1500ゲームよりも少ないゲーム数として設定されており、具体的には1450ゲームとなっている。基準獲得数は、第2区間SC2の上限純増枚数である2400枚よりも少ない数として設定されており、具体的には2150枚となっている。
継続ゲーム数カウンタ74cの値が基準ゲーム数以上である場合(ステップS2106:YES)、又は合計獲得数カウンタ74dの値が基準獲得数以上である場合(ステップS2107:YES)、主側RAM74に設けられた第3移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS2108)。第3移行確定フラグは、第2区間SC2における上限ゲーム数が基準ゲーム数以上となっていること又は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が基準獲得数以上となっていることに起因して疑似ボーナス状態ST4への移行が確定しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第3移行確定フラグに「1」がセットされた場合、今回のゲームが終了する場合に遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行される。つまり、通常遊技状態ST1において第2区間SC2のエンディング条件の成立が近い期間である終了前期間となった場合には強制的に疑似ボーナス状態ST4となる。これにより、通常遊技状態ST1において当該終了前期間に到達したことに対して疑似ボーナス状態ST4の発生という利益を付与することが可能となる。第3移行確定フラグに「1」がセットされたことを契機として開始される疑似ボーナス状態ST4はその開始時に継続ゲーム数として50ゲームがセットされる。この開始時にセットされる継続ゲーム数は、第2区間SC2の上限ゲーム数である1500ゲームと基準ゲーム数である1450ゲームとの差のゲーム数となっている。また、疑似ボーナス状態ST4の1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値は既に説明したとおり約5枚であるため、上記開始時にセットされる継続ゲーム数と当該獲得期待値との積は、第2区間SC2の上限純増枚数である2400枚と基準獲得数である2150枚との差と同一又は略同一となっている。
ステップS2108の処理を実行した後は、各種クリア処理を実行する(ステップS2109)。各種クリア処理では、主側RAM74に設けられた第2移行確定フラグ及び移行待機カウンタの値をそれぞれ「0」クリアする。第2移行確定フラグは後述する移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となることで「1」がセットされるフラグであり、移行待機カウンタは第2移行確定フラグに「1」がセットされてから移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)が消化されたことを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となることで第2移行確定フラグに「1」がセットされるだけではなく移行待機カウンタに移行待機ゲーム数に対応する値がセットされ、第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況で1ゲームが消化される度に移行待機カウンタの値が1減算される。そして、第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況において移行待機カウンタの値が「0」となることで遊技状態が疑似ボーナス状態ST4に移行する。したがって、移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となった後に移行待機ゲーム数が消化されることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することとなる。この場合に、上記のとおり第3移行確定フラグに「1」がセットされた場合には、第2移行確定フラグにその時点で「1」がセットされていたとしても当該第2移行確定フラグが「0」クリアされる。これにより、第3移行確定フラグに「1」がセットされたことを契機とした疑似ボーナス状態ST4の発生を、第2移行確定フラグに「1」がセットされたことを契機とした疑似ボーナス状態ST4の発生よりも優先させることが可能となる。
継続ゲーム数カウンタ74cの値が基準ゲーム数未満であって合計獲得数カウンタ74dの値が基準獲得数未満である場合(ステップS2106及びステップS2107:NO)、主側RAM74の第2移行確定フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS2110:NO)、今回の役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選したか否かを判定する(ステップS2111)。ステップS2111にて肯定判定をした場合、移行抽選処理を実行する(ステップS2112)。移行抽選処理では、主側ROM73に設けられた移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4に移行させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には20%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には10%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には40%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には30%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には20%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど疑似ボーナス状態ST4の移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
移行抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の移行当選となった場合(ステップS2113:YES)、疑似ボーナス状態ST4の種類を決定するためのボーナス種類の決定処理を実行する(ステップS2114)。疑似ボーナス状態ST4には相対的に有利度が高いビッグボーナスと相対的に有利度が低いレギュラーボーナスとが設定されている。ビッグボーナスはベット数が「3」であるゲームが50回実行されるまで継続する疑似ボーナス状態ST4であり、レギュラーボーナスはベット数が「3」であるゲームが20回実行れるまで継続する疑似ボーナス状態ST4である。なお、ビッグボーナスの方がレギュラーボーナスよりも相対的に有利であれば上記各ゲーム数は任意である。また、ビッグボーナスの方がレギュラーボーナスよりも相対的に有利であれば両ボーナスにおいて継続ゲーム数が同一であるものの、1回のゲームにおける遊技媒体の獲得期待値がレギュラーボーナスよりもビッグボーナスの方が高いことにより、ビッグボーナスの方がレギュラーボーナスよりも相対的に有利である構成としてもよい。ボーナス種類の決定処理の処理内容については後に説明する。
その後、主側RAM74に設けられた第2移行確定フラグに「1」をセットするとともに(ステップS2115)、主側RAM74に設けられた移行待機カウンタに移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)に対応する値をセットする(ステップS2116)。第2移行確定フラグは移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となったか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、移行待機カウンタは第2移行確定フラグに「1」がセットされてから移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)が消化されたことを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となることで第2移行確定フラグに「1」がセットされるだけではなく移行待機カウンタに移行待機ゲーム数に対応する値がセットされ、第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況で1ゲームが消化される度に移行待機カウンタの値が1減算される。そして、第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況において移行待機カウンタの値が「0」となることで遊技状態が疑似ボーナス状態ST4に移行する。したがって、移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となった後に移行待機ゲーム数が消化されることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することとなる。
次に、主側MPU72にて実行される通常用処理について図41のフローチャートを参照しながら説明する。通常用処理は遊技終了時の対応処理(図21)におけるステップS904にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、通常用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS2201:YES)、主側RAM74の第1移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2202)。今回のゲームの開始時において第2区間SC2への移行が発生しているとともにその移行の決定に際して実行された直撃抽選処理(ステップS1806)にて直撃当選となっている場合、第1移行確定フラグに「1」がセットされている。
第1移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2202:YES)、第1開始設定処理を実行する(ステップS2203)。第1開始設定処理では、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス状態フラグに「1」をセットする。また、第1開始設定処理では、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数としてビッグボーナスの継続ゲーム数である50ゲームに対応する値をセットする。つまり、疑似ボーナス状態ST4として相対的に有利度が高低となるビッグボーナスとレギュラーボーナスとが設定されている構成において、直撃抽選処理(ステップS1806)にて直撃当選となることで疑似ボーナス状態ST4に移行する場合にはビッグボーナスに移行することとなる。なお、疑似ボーナス状態フラグは遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、疑似ボーナス継続カウンタは疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、第1開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2204)。第1開始コマンドは、主側RAM74の第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグの両方に「1」がセットされていない状況において疑似ボーナス状態ST4が新たに開始されたことを示すコマンドである。また、当該第1開始コマンドには疑似ボーナス状態ST4の今回の初期継続ゲーム数が50ゲームであることを示す情報が含まれている。
第1開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63においてはビッグボーナスに対応する動画表示が行われるとともに、当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を示す表示及び当該疑似ボーナス状態ST4において獲得した遊技媒体の数を示す表示が行われる。図42(a)は第1開始コマンドを受信した場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。
図42(a)に示すように、画像表示装置63では第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグの両方に「1」がセットされていない状況における疑似ボーナス状態ST4であることに対応する動画が表示されることとなる第1演出画像G31と、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を示すゲーム数画像G32と、疑似ボーナス状態ST4において遊技者が獲得した遊技媒体の数を示す獲得数画像G33とが表示されている。第1演出画像G31では所定の背景画像の手前において所定のキャラクタ画像が表示された状態においてそれら所定の背景画像及び所定のキャラクタ画像の表示態様が変化する動画表示が行われる。ゲーム数画像G32では疑似ボーナス状態ST4が開始された場合にはその初期継続ゲーム数が表示され、その後に1ゲームが消化されて疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が1減算される度にゲーム数画像G32において表示される数字が1減算される。また、疑似ボーナス状態ST4において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生した場合には、その上乗せ対象となったゲーム数に対応する数字がゲーム数画像G32において表示されている数字に加算される。獲得数画像G33では疑似ボーナス状態ST4が開始された場合には「0枚獲得」の表示が行われ、その後に疑似ボーナス状態ST4においてゲームが実行されることで遊技者が所有している遊技媒体が増加した場合にはその増加分の遊技媒体の数が獲得数画像G33において表示されている数字に加算される。
通常用処理(図41)の説明に戻り、第1移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2202:NO)、主側RAM74の第3移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2205)。第3移行確定フラグは既に説明したとおり、第2区間SC2における継続ゲーム数が基準ゲーム数以上となっていること又は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が基準獲得数以上となっていることに起因して疑似ボーナス状態ST4への移行が確定しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第3移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2205:YES)、第2開始設定処理を実行する(ステップS2206)。第2開始設定処理では、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」をセットする。また、第2開始設定処理では、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数としてビッグボーナスの継続ゲーム数である50ゲームに対応する値をセットする。つまり、疑似ボーナス状態ST4として相対的に有利度が高低となるビッグボーナスとレギュラーボーナスとが設定されている構成において、第2区間SC2における継続ゲーム数が基準ゲーム数以上となっていること又は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が基準獲得数以上となっていることに起因して疑似ボーナス状態ST4に移行する場合にはビッグボーナスに移行することとなる。
その後、第2開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2207)。第2開始コマンドは、エンディング条件が成立する状況又はエンディング条件が成立し易い状況において疑似ボーナス状態ST4が新たに開始されたことを示すコマンドである。また、当該第2開始コマンドには疑似ボーナス状態ST4の今回の初期継続ゲーム数が50ゲームであることを示す情報が含まれている。
第2開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63においては疑似ボーナス状態ST4に対応する動画表示が行われるとともに、当該疑似ボーナス状態ST4において獲得した遊技媒体の数を示す表示が行われる。但し、第1開始コマンドを受信した場合と異なり、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を示す表示は行われない。第2区間SC2における継続ゲーム数が基準ゲーム数以上となっていること又は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が基準獲得数以上となっていることに起因して疑似ボーナス状態ST4に移行する場合には、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となる前に、第2区間SC2の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達すること又は第2区間SC2の遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数に到達することにより第2区間SC2の終了に伴って疑似ボーナス状態ST4が終了することがある。この場合に、上記のとおり疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を示す表示が行われないようにすることで、第2区間SC2のエンディング条件が成立することで疑似ボーナス状態ST4が終了したことに対して遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
図42(b)は第2開始コマンドを受信した場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。図42(b)に示すように、画像表示装置63では第2区間SC2における継続ゲーム数が基準ゲーム数以上となっている状況又は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が基準獲得数以上となっている状況に対応する動画が表示されることとなる第2演出画像G41と、疑似ボーナス状態ST4において遊技者が獲得した遊技媒体の数を示す獲得数画像G33とが表示されている。第2演出画像G41では特定の背景画像の手前において特定のキャラクタ画像が表示された状態においてそれら特定の背景画像及び特定のキャラクタ画像の表示態様が変化する動画表示が行われる。獲得数画像G33では疑似ボーナス状態ST4が開始された場合には「0枚獲得」の表示が行われ、その後に疑似ボーナス状態ST4においてゲームが実行されることで遊技者が所有している遊技媒体が増加した場合にはその増加分の遊技媒体の数が獲得数画像G33において表示されている数字に加算される。
通常用処理(図41)の説明に戻り、第3移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2205:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS2208)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS2208:YES)、ステップS2209以降の処理を実行しない。ステップS2209以降の処理では、疑似ボーナス状態ST4に移行させるために必要なゲーム数を1ゲームの消化に伴い減算する処理を実行するとともにゲームの消化に伴い疑似ボーナス状態ST4への移行条件が成立した場合には当該疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。この場合に、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合にはステップS2209以降の処理を実行しないことにより、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3においてゲームが消化されたとしても、それが疑似ボーナス状態ST4への移行を近づける要因とならないようにすることが可能となる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS2208:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2209)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2209:NO)、ステップS2210以降の処理を実行しない。既に説明したとおりステップS2210以降の処理では、疑似ボーナス状態ST4に移行させるために必要なゲーム数を1ゲームの消化に伴い減算する処理を実行するとともにゲームの消化に伴い疑似ボーナス状態ST4への移行条件が成立した場合には当該疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。この場合に、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはステップS2210以降の処理を実行しないことにより、ベット数が「2」であるゲームが消化されたとしても、それが疑似ボーナス状態ST4への移行を近づける要因とならないようにすることが可能となる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2209:YES)、主側RAM74の第2移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2210)。第2移行確定フラグは既に説明したとおり移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となったか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第2移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2210:YES)、主側RAM74の移行待機カウンタの値を1減算する(ステップS2211)。移行待機カウンタは既に説明したとおり第2移行確定フラグに「1」がセットされてから移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)が消化されたことを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。1減算後における移行待機カウンタの値が「0」である場合(ステップS2212:YES)、第3開始設定処理を実行する(ステップS2213)。詳細は後述するが第3開始設定処理では疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。
その後、第1開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2214)。当該第1開始コマンドには、今回の疑似ボーナス状態ST4がビッグボーナスであれば初期継続ゲーム数が50ゲームであることを示す情報が含まれており、今回の疑似ボーナス状態ST4がレギュラーボーナスであれば初期継続ゲーム数が20ゲームであることを示す情報が含まれている。
第1開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92はステップS2204にて送信された第1開始コマンドを受信した場合と同様に、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63では図42(a)に示すように第1演出画像G31、ゲーム数画像G32及び獲得数画像G33が表示される。
第2移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2210:NO)、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eの値を1減算する(ステップS2215)。解除ゲーム数カウンタ74eは、主側RAM74の第1~第3移行確定フラグのいずれにも「1」がセットされていない状況において疑似ボーナス状態ST4に移行させるために必要なゲーム数である残りの解除ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。遊技区間が第1区間SC1から第2区間SC2に移行した場合において直撃抽選処理(ステップS1806)にて直撃当選とならなかった場合に解除ゲーム数カウンタ74eに対する解除ゲーム数のセットが行われるとともに、AT状態ST5が終了した後に第2区間SC2が維持される場合にも解除ゲーム数カウンタ74eに対する解除ゲーム数のセットが行われる。
1減算後における解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」である場合(ステップS2216:YES)、第3開始設定処理を実行する(ステップS2213)。詳細は後述するが第3開始設定処理では疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。
その後、第1開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2215)。当該第1開始コマンドには、今回の疑似ボーナス状態ST4がビッグボーナスであれば初期継続ゲーム数が50ゲームであることを示す情報が含まれており、今回の疑似ボーナス状態ST4がレギュラーボーナスであれば初期継続ゲーム数が20ゲームであることを示す情報が含まれている。
第1開始コマンドを受信した場合、演出側MPU92はステップS2204にて送信された第1開始コマンドを受信した場合と同様に、演出側MPU92は疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。この場合、画像表示装置63では図42(a)に示すように第1演出画像G31、ゲーム数画像G32及び獲得数画像G33が表示される。
ステップS2207の処理を実行した場合、又はステップS2214の処理を実行した場合、主側RAM74の点灯待機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2217)。点灯待機フラグは既に説明したとおり、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。点灯待機フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2217:YES)、区間表示部67のの点灯処理を実行する(ステップS2218)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始される。なお、ステップS2220の処理を実行した場合に点灯待機フラグを「0」クリアする。
上記のように点灯待機フラグに「1」がセットされている状況において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生した場合には、区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられる。疑似ボーナス状態ST4は、1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る遊技状態である。つまり、区間表示部67は第2区間SC2に移行したとしても消灯状態に維持され得るものの、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態に移行した場合には確実に点灯状態とされる。これにより、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態においては当該遊技状態であることを遊技ホールの管理者などに報知することが可能となる。
次に、疑似ボーナス状態ST4の移行待機期間において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することを示す演出について説明する。
移行待機期間は第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況であって移行待機カウンタの値が1以上である期間である。移行待機期間において5ゲームが消化されることで疑似ボーナス状態ST4に移行することとなるが、この移行待機期間の最終ゲームにおいてはリール32L,32M,32Rの回転後における停止結果を利用して疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することを遊技者に認識可能とさせる演出が実行され得る。
図43(a)、図44(a)及び図44(b)は役の抽選処理(図16)にていずれのインデックス値IVにも当選しない外れ結果となった場合におけるリール32L,32M,32Rの停止順序とメインラインMLに停止し得る図柄の組合せとの関係を説明するための説明図である。
図43(a)に示すように、役の抽選処理(図16)にて外れ結果となった場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lとなった場合であって「赤7」図柄を狙って各ストップボタン42~44の停止操作が行われた場合、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止する(図44(a)参照)。また、役の抽選処理(図16)にて外れ結果となった場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rとなった場合であって「赤7」図柄を狙って各ストップボタン42~44の停止操作が行われた場合、サブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止する(図44(b)参照)。
メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される事象は、役の抽選処理(図16)にて外れ結果となった場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lとなった場合以外では発生しない。また、サブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される事象は、役の抽選処理(図16)にて外れ結果となった場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rとなった場合以外では発生しない。また、役の抽選処理(図16)にて外れ結果となった場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32L及び中リール32M→左リール32L→右リール32R以外の停止順序となった場合、メインラインML及びサブラインSL1~SL4のいずれにも「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されることはなく、メインラインML及びサブラインSL1~SL4のいずれにも「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されることはない。
図45(a)は移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果となった場合において、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生すること及び疑似ボーナス状態ST4の種類がビッグボーナスであることがリール32L,32M,32Rの停止結果によって報知される様子を説明するための説明図である。
ビッグボーナスに移行することが決定されている状況の移行待機期間における最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果となった場合、画像表示装置63では、図45(a1)に示すように第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序に対応する表示が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を狙うべきことを示す表示が行われる。また、兼用表示部66では図45(a2)に示すように第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序に対応する表示が行われる。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させることにより図45(a3)に示すようにメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止結果によって、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することだけではなく、当該疑似ボーナス状態ST4の種類がビッグボーナスであることが報知される。
図45(b)は移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果となった場合において、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生すること及び疑似ボーナス状態ST4の種類がレギュラーボーナスであることがリール32L,32M,32Rの停止結果によって報知される様子を説明するための説明図である。
レギュラーボーナスに移行することが決定されている状況の移行待機期間における最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果となった場合、画像表示装置63では、図45(b1)に示すように第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序に対応する表示が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を狙うべきことを示す表示が行われる。また、兼用表示部66では図45(b2)に示すように第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序に対応する表示が行われる。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させることにより図45(b3)に示すようにサブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される。これにより、リール32L,32M,32Rの停止結果によって、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することだけではなく、当該疑似ボーナス状態ST4の種類がレギュラーボーナスであることが報知される。
図43(b)、図44(c)及び図44(d)は役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合におけるリール32L,32M,32Rの停止順序とメインラインMLに停止し得る図柄の組合せとの関係を説明するための説明図である。
既に説明したとおりCB状態(第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3)ではない遊技状態において役の抽選処理(図16)にて当選となり得るインデックス値IV=16には、通常リプレイ当選データが設定されている。図43(b)に示すように、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lとなった場合であって「赤7」図柄を狙って各ストップボタン42~44の停止操作が行われた場合、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止する(図44(c)参照)。
役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lとなった場合に通常リプレイ入賞の成立となる図柄の組合せは図43(b)に示すように、「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ以外にも、「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄及び「リプレイ」図柄の組合せ、「リプレイ」図柄、「赤7」図柄及び「リプレイ」図柄の組合せ、並びに「リプレイ」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが設定されている。各リール32L,32M,32Rにおいて「リプレイ」図柄は取りこぼしが発生しないように配置されている。したがって、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合において中リール32Lを第1停止させた場合にメインラインML上に「赤7」図柄を停止させることできなかったとしてもメインラインML上に「リプレイ」図柄が停止して、最終的に「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄及び「リプレイ」図柄の組合せがメインラインML上に停止することとなる。また、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合において中リール32MのメインラインML上に「赤7」図柄を停止させた後に、右リール32Rを第2停止させた場合にメインラインML上に「BAR」図柄を停止させることできなかったとしても、メインラインML上に「リプレイ」図柄が停止して、最終的に「リプレイ」図柄、「赤7」図柄及び「リプレイ」図柄の組合せがメインラインML上に停止することとなる。また、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合において中リール32MのメインラインML上に「赤7」図柄を停止させるとともに右リール32RのメインラインML上に「BAR」図柄を停止させた後に、左リール32Lを第3停止させた場合にメインラインML上に「赤7」図柄を停止させることできなかったとしても、メインラインML上に「リプレイ」図柄が停止して、最終的に「リプレイ」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せがメインラインML上に停止することとなる。これにより、各ストップボタン42~44の操作タイミングとの関係でメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されない場合であっても通常リプレイ入賞が確実に成立することとなる。
上記のように役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lとなった場合に通常リプレイ入賞が確実に成立するようにした構成において、中リール32Mにおいては「リプレイ」図柄よりも「赤7」図柄が優先してメインラインML上に停止表示されるように中リール32Mの停止制御が行われ、右リール32Rにおいては「リプレイ」図柄よりも「BAR」図柄が優先してメインラインML上に停止表示されるように右リール32Rの停止制御が行われ、左リール32Lにおいては「リプレイ」図柄よりも「赤7」図柄が優先してメインラインML上に停止表示されるように左リール32Lの停止制御が行われる。よって、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示され易くなる。
図43(b)に示すように、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rとなった場合であって「赤7」図柄を狙って各ストップボタン42~44の停止操作が行われた場合、メインラインML上に「スイカ」図柄、「赤7」図柄及び「ベル」図柄の組合せが停止する。この場合、図44(d)に示すようにサブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止する。
役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rとなった場合に通常リプレイ入賞の成立となる図柄の組合せは図43(b)に示すように、「スイカ」図柄、「赤7」図柄及び「ベル」図柄の組合せ以外にも、「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄及び「リプレイ」図柄の組合せが設定されている。各リール32L,32M,32Rにおいて「リプレイ」図柄は取りこぼしが発生しないように配置されている。したがって、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合において中リール32Lを第1停止させた場合にメインラインML上に「赤7」図柄を停止させることできなかったとしてもメインラインML上に「リプレイ」図柄が停止して、最終的に「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄及び「リプレイ」図柄の組合せがメインラインML上に停止することとなる。これにより、各ストップボタン42~44の操作タイミングとの関係でメインラインML上に「スイカ」図柄、「赤7」図柄及び「ベル」図柄の組合せが停止表示されない場合であっても通常リプレイ入賞が確実に成立することとなる。
左リール32Lにおいて「スイカ」図柄は取りこぼしが発生しないように配置されているとともに右リール32Rにおいて「ベル」図柄は取りこぼしが発生しないように配置されている。したがって、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合において中リール32Lを第1停止させた場合にメインラインML上に「赤7」図柄を停止させることができた場合、第2停止として左リール32Lを停止させ第3停止として右リール32Rを停止させた場合には左ストップボタン42及び右ストップボタン44の操作タイミングに関係なく、メインラインML上に「スイカ」図柄、「赤7」図柄及び「ベル」図柄の組合せが停止する。但し、左リール32Lに6個の「スイカ」図柄が配置されているのに対して「赤7」図柄は左リール32Lに1個のみ配置されており、右リール32Rに5個の「ベル」図柄が配置されているのに対して「赤7」図柄は右リール32Rに1個のみ配置されている。したがって、メインラインML上に「スイカ」図柄、「赤7」図柄及び「ベル」図柄の組合せが停止したとしても、サブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されないことが起こり得る。
上記のように役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rとなった場合に通常リプレイ入賞が確実に成立するようにした構成において、中リール32Mにおいては「リプレイ」図柄よりも「赤7」図柄が優先してメインラインML上に停止表示されるように中リール32Mの停止制御が行われる。よって、メインラインML上に「スイカ」図柄、「赤7」図柄及び「ベル」図柄の組合せが停止表示され易くなり、結果的にサブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示され易くなる。
メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される事象は、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lとなった場合以外では発生しない。また、サブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される事象は、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rとなった場合以外では発生しない。また、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合においてリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32L及び中リール32M→左リール32L→右リール32R以外の停止順序となった場合、図43(b)に示すようにメインラインMLに「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄及び「リプレイ」図柄の組合せが停止表示されるため、メインラインML及びサブラインSL1~SL4のいずれにも「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されることはなく、さらにメインラインML及びサブラインSL1~SL4のいずれにも「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されることはない。
移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)がインデックス値IV=16で当選となった場合において、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生すること及び疑似ボーナス状態ST4の種類がビッグボーナスであることがリール32L,32M,32Rの停止結果によって報知される場合には、画像表示装置63では、図45(b1)に示すように第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序に対応する表示が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を狙うべきことを示す表示が行われる。また、兼用表示部66では図45(b2)に示すように第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序に対応する表示が行われる。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させることにより図44(d)に示すようにサブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される。
移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)がインデックス値IV=16で当選となった場合において、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生すること及び疑似ボーナス状態ST4の種類がレギュラーボーナスであることがリール32L,32M,32Rの停止結果によって報知される場合には、画像表示装置63では、図45(a1)に示すように第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序に対応する表示が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を狙うべきことを示す表示が行われる。また、兼用表示部66では図45(a2)に示すように第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序に対応する表示が行われる。そして、当該報知に従った順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させることにより図44(c)に示すようにメインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される。
以上のとおり役の抽選処理(図16)にて外れ結果となった場合には、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lとなった場合にメインラインMLに「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示され得るとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rとなった場合にサブラインSL1に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示され得る。また、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合には、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lとなった場合にメインラインMLに「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示され得るとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rとなった場合にサブラインSL1に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示され得る。したがって、移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果又はインデックス値IV=16で当選となった場合には、リール32L,32M,32Rの停止結果を利用して、移行する疑似ボーナス状態ST4の種類がビッグボーナス及びレギュラーボーナスのいずれであるのかを報知することが可能となる。
移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果又はインデックス値IV=16で当選となり画像表示装置63にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、当該報知される停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われる。これにより、演出側MPU92により表示制御される画像表示装置63にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、主側MPU72により表示制御される兼用表示部66にてそれに対応する表示が行われるようにすることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果又はインデックス値IV=16で当選となり画像表示装置63にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合であっても、兼用表示部66では当該停止順序に対応する表示が行われない構成としてもよい。例えば、兼用表示部66が消灯状態に維持される構成としてもよく、兼用表示部66において上記停止順序に対応しない表示が行われる構成としてもよい。
移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lであればビッグボーナスであることを示す停止結果が表示され、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rであればレギュラーボーナスであることを示す停止結果が表示される。一方、移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)がインデックス値IV=16で当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lであればレギュラーボーナスであることを示す停止結果が表示され、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rであればビッグボーナスであることを示す停止結果が表示される。つまり、外れ結果の場合とインデックス値IV=16で当選となった場合とで、ビッグボーナスであることを示す停止結果を表示するためのリール32L,32M,32Rの停止順序及びレギュラーボーナスであることを示す停止結果を表示するためのリール32L,32M,32Rの停止順序の関係が逆の関係となっている。これにより、移行待機期間の最終ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知された場合に、その報知されたリール32L,32M,32Rの停止順序からはビッグボーナス及びレギュラーボーナスのうちいずれに対応する停止結果が表示されるのかを遊技者が把握できないようにすることが可能となる。
以下、上記のような報知が実行されるようにするための具体的な処理構成について説明する。図46(a)は主側MPU72にて実行されるボーナス種類の決定処理を示すフローチャートである。ボーナス種類の決定処理はゲーム開始時の有利抽選処理(図40)におけるステップS2114にて実行される。
まずボーナス種類抽選処理を実行する(ステップS2301)。ボーナス種類抽選処理では、主側ROM73に設けられた種類抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、今回移行当選となった疑似ボーナス状態ST4の種類をビッグボーナス及びレギュラーボーナスのいずれにするのかを決定する。種類抽選用テーブルは、今回の役の抽選処理(図16)の結果に関係なくビッグボーナス及びレギュラーボーナスの選択確率がそれぞれ50%となるように設定されているが、これに限定されることはなく、ビッグボーナスの方がレギュラーボーナスよりも選択確率が高い構成としてもよく、レギュラーボーナスの方がビッグボーナスよりも選択確率が高い構成としてもよく、今回の役の抽選処理(図16)の結果に応じてビッグボーナス及びレギュラーボーナスの選択割合が変動する構成としてもよい。
ボーナス種類抽選処理にてレギュラーボーナスを選択した場合(ステップS2302:NO)、主側RAM74のビッグ当選フラグを「0」クリアする(ステップS2307)。ボーナス種類抽選処理にてビッグボーナスを選択した場合(ステップS2302:YES)、主側RAM74に設けられたビッグ当選フラグに「1」をセットする(ステップS2303)。ビッグ当選フラグはボーナス種類抽選処理にてビッグボーナスが選択されたことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
その後、リール演出抽選処理を実行する(ステップS2304)。リール演出とは、ビッグボーナスに移行することが決定されている状況において移行待機期間の最終ゲームではレギュラーボーナスであることを示す停止結果を一旦表示させた後に、その後の疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームにおける開始時にビッグボーナスであることを示す図柄の組合せを停止表示させる演出のことである。リール演出抽選処理では、主側ROM73に設けられたリール演出抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、リール演出を実行するか否かを決定する。リール演出抽選用テーブルは30%の確率でリール演出当選となるように設定されているがこの確率は任意である。リール演出当選となった場合(ステップS2305:YES)、主側RAM74に設けられたリール演出発生フラグに「1」をセットする(ステップS2306)。リール演出発生フラグは、リール演出を発生すべきことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
図46(b)は主側MPU72にて実行される第3開始設定処理を示すフローチャートである。第3開始設定処理は通常用処理(図41)におけるステップS2213にて実行される。
まず主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」をセットする(ステップS2401)。その後、主側RAM74のビッグ当選フラグに「1」がセットされているか否か、又は主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2402)。既に説明したとおり移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となった場合においてボーナス種類の決定処理(図46)におけるボーナス種類抽選処理(ステップS2301)にてビッグボーナスが選択された場合にビッグ当選フラグに「1」がセットされる。また、解除ゲーム数カウンタ74eは既に説明したとおり主側MPU72にて解除ゲーム数を計測するためのカウンタであり、解除ゲーム数カウンタ74eの値が「0」である状況は解除ゲーム数が「0」となったことで疑似ボーナス状態ST4への移行契機が発生したことを意味する。
ステップS2402にて肯定判定をした場合、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに「50」をセットする(ステップS2403)。これにより、今回発生する疑似ボーナス状態ST4はビッグボーナスとなる。その後、主側RAM74のビッグ当選フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく当該ビッグ当選フラグを「0」クリアする(ステップS2404)。一方、ステップS2402にて否定判定をした場合、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに「20」をセットする(ステップS2405)。これにより、今回発生する疑似ボーナス状態ST4はレギュラーボーナスとなる。
図47は主側MPU72にて実行される停止順報知制御処理を示すフローチャートである。停止順報知制御処理は役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後であるとともに遊技区間の第1制御処理(ステップS711)よりも後に実行される処理であるステップS712にて実行される。
現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5である場合(ステップS2501:YES)、有利状態用の報知制御処理を実行する(ステップS2502)。有利状態用の報知制御処理では、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選している場合には、今回のゲームのベット数が「3」であることを条件として、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。なお、今回のゲームのベット数が「2」である場合には疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=1~6のいずれかに当選したとしても画像表示装置63及び兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知は実行されないが、ベット数が「3」である場合と同様にリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される構成としてもよい。
有利状態用の報知制御処理では、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=7~9のいずれかに当選している場合には、今回のゲームのベット数が「3」であることを条件として、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われるようにするとともに、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて報知されるようにするためのコマンドを演出側MPU92に送信する。なお、今回のゲームのベット数が「2」である場合には疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5において役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=7~9のいずれかに当選したとしても画像表示装置63及び兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序の報知は実行されないが、ベット数が「3」である場合と同様にリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行される構成としてもよい。
ステップS2501にて否定判定をした場合、主側RAM74の移行待機カウンタの値が「1」であるか否かを判定する(ステップS2503)。移行待機カウンタは既に説明したとおり、第2移行確定フラグに「1」がセットされてから移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)が消化されたことを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。移行待機カウンタの値が「1」である状況は、今回のゲームが移行待機期間の最終ゲームであることを意味する。移行待機カウンタの値が「1」ではない場合(ステップS2503:NO)、ステップS2504以降の処理を実行することなく本停止順報知制御処理を終了する。したがって、移行待機期間の最終ゲーム以外のゲームではステップS2504以降の処理は実行されない。
移行待機カウンタの値が「1」である場合(ステップS2503:YES)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果が外れ結果であるか否かを判定する(ステップS2504)。外れ結果である場合(ステップS2504:YES)、主側RAM74のリール演出発生フラグに「1」がセットされておらず(ステップS2505:NO)、さらに主側RAM74のビッグ当選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2506:YES)、中→右→左用の表示データの設定処理を実行する(ステップS2507)。これにより、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
その後、中→右→左用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2508)。演出側MPU92は中→右→左用コマンドを受信した場合、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
主側RAM74のリール演出発生フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2505:YES)、又は主側RAM74のビッグ当選フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2506:NO)、中→左→右用の表示データの設定処理を実行する(ステップS2509)。これにより、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
その後、中→左→右用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2510)。演出側MPU92は中→左→右用コマンドを受信した場合、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
ステップS2504にて否定判定をした場合、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16で当選となったか否かを判定する(ステップS2511)。インデックス値IV=16で当選となった場合、主側RAM74のリール演出発生フラグに「1」がセットされておらず(ステップS2512:NO)、さらに主側RAM74のビッグ当選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2513:YES)、中→左→右用の表示データの設定処理を実行する(ステップS2514)。これにより、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
その後、中→左→右用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2515)。演出側MPU92は中→左→右用コマンドを受信した場合、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
主側RAM74のリール演出発生フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2512:YES)、又は主側RAM74のビッグ当選フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2513:NO)、中→右→左用の表示データの設定処理を実行する(ステップS2516)。これにより、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて開始される。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
その後、中→右→左用コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2517)。演出側MPU92は中→右→左用コマンドを受信した場合、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させる。当該表示は、リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前に開始され、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
図48は演出側MPU92にて実行される通常演出制御処理を示すフローチャートである。通常演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
中→右→左用コマンドを受信している場合(ステップS2601:YES)、中→右→左用演出の設定処理を実行する(ステップS2602)。中→右→左用演出の設定処理では、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させるための処理を実行する。その後、演出側RAM94に設けられた確定演出フラグに「1」をセットする(ステップS2603)。確定演出フラグは、疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が実行済みであるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
中→左→右用コマンドを受信している場合(ステップS2604:YES)、中→左→右用演出の設定処理を実行する(ステップS2605)。中→左→右用演出の設定処理では、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序に対応する表示を画像表示装置63に開始させるための処理を実行する。その後、演出側RAM94の確定演出フラグに「1」をセットする(ステップS2606)。
第1開始コマンド又は第2開始コマンドを受信している場合(ステップS2607:YES)、演出側RAM94の確定演出フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2608)。第1開始コマンド及び第2開始コマンドは既に説明したとおり疑似ボーナス状態ST4が開始された場合に主側MPU72から送信される。つまり、ステップS2608では、疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が実行された後に疑似ボーナス状態ST4が開始されたか否かを判定していることになる。
確定演出フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2608:NO)、確定演出の設定処理を実行する(ステップS2609)。確定演出の設定処理では、疑似ボーナス状態ST4が開始されることを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにするための処理を実行する。
ステップS2608にて肯定判定をした場合、又はステップS2609の処理を実行した場合、第1開始コマンドを受信しているのであれば(ステップS2610:YES)、ボーナス開始演出の第1設定処理を実行する(ステップS2611)。一方、第2開始コマンドを受信しているのであれば(ステップS2610:NO)、ボーナス開始演出の第2設定処理を実行する(ステップS2612)。
ボーナス開始演出の第1設定処理(ステップS2611)では、演出側RAM94に設けられた演出側把握カウンタに、今回受信した第1開始コマンドに含まれている初期継続ゲーム数の情報(具体的には50ゲーム又は20ゲームの情報)をセットする。演出側把握カウンタは主側MPU72にて計測されている疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を演出側MPU92にて特定するためのカウンタである。また、ボーナス開始演出の第1設定処理(ステップS2611)では、第1疑似ボーナス用データテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。当該第1疑似ボーナス用データテーブルに従って上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が制御されることにより、第2区間SC2における継続ゲーム数が基準ゲーム数以上となっておらず、さらに第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が基準獲得数以上となっていない状況における疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。この場合、画像表示装置63では図42(a)に示すように第1演出画像G31、ゲーム数画像G32及び獲得数画像G33が表示される。第1疑似ボーナス用データテーブルには所定ゲーム数(例えば20ゲーム)に対応する分の演出の実行を可能とするデータが設定されており、所定ゲーム数が消化された場合において疑似ボーナス状態ST4が継続している場合には第1疑似ボーナス用データテーブルにおける最初の順番のデータが再度参照対象となる。
ボーナス開始演出の第2設定処理(ステップS2612)では、演出側RAM94の演出側把握カウンタに、今回受信した第2開始コマンドに含まれている初期継続ゲーム数の情報(具体的には50ゲームの情報)をセットする。また、ボーナス開始演出の第2設定処理(ステップS2612)では、第2疑似ボーナス用データテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出す。当該第2疑似ボーナス用データテーブルに従って上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が制御されることにより、第2区間SC2における継続ゲーム数が基準ゲーム数以上となっている状況又は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数が基準獲得数以上となっている状況における疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。この場合、画像表示装置63では図42(b)に示すように第2演出画像G41及び獲得数画像G33が表示される。第2疑似ボーナス用データテーブルには所定ゲーム数(例えば20ゲーム)に対応する分の演出の実行を可能とするデータが設定されており、所定ゲーム数が消化された場合において疑似ボーナス状態ST4が継続している場合には第2疑似ボーナス用データテーブルにおける最初の順番のデータが再度参照対象となる。
なお、確定演出の設定処理(ステップS2609)が実行された後に、ボーナス開始演出の第1設定処理(ステップS2611)又はボーナス開始演出の第2設定処理(ステップS2612)が実行された場合、まず疑似ボーナス状態ST4が開始されることを示す演出が所定期間(例えば5秒)に亘って実行された後に、疑似ボーナス状態ST4に対応する演出が開始される。
通常演出制御処理では上記各種処理以外にもその他の処理を実行する(ステップS2613)。その他の処理では、通常遊技状態ST1において上記各演出とは異なる演出を実行するための処理が実行される。
図49は主側MPU72にて実行されるリール演出用処理を示すフローチャートである。リール演出用処理は、既に説明したとおりリール制御処理(図20)のステップS801にて今回のゲームが疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームであると判定された場合にステップS803にて実行される。つまり、リール演出用処理は疑似ボーナス状態ST4が開始された場合における最初のゲームの開始時に実行される。
リール演出用処理ではまず主側RAM74のリール演出発生フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、前回のゲームが移行待機期間の最終ゲームであり疑似ボーナス状態ST4としてビッグボーナスに移行することが決定されているにも関わらず前回のゲームの停止結果としてレギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(具体的には「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄)が停止表示されたか否かを判定する(ステップS2701)。リール演出発生フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2701:YES)、リール演出発生フラグを「0」クリアする(ステップS2702)。
その後、リール演出処理を実行する(ステップS2703)。リール演出処理では、リール32L,32M,32Rの回転を開始させた後にメインラインML上にビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(具体的には「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄)が停止表示された状態で全リール32L,32M,32Rの回転を同時に停止させる。
図50(a)~図50(c)はリール演出の内容を説明するための説明図である。移行待機期間の最終ゲームでは役の抽選処理(図16)にて外れ結果となっているとともにリール演出抽選処理(ステップS2304)にてリール演出当選となっているため、疑似ボーナス状態ST4としてビッグボーナスに移行することが決定されている状況であっても図50(a)に示すようにサブラインSL1上にレギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(具体的には「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)が停止表示されている。
その後、新たなゲームが開始される。この新たなゲームは疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームである。新たなゲームが開始されることで図50(b)に示すように全てのリール32L,32M,32Rの回転が開始される。このリール32L,32M,32Rの回転は所定期間(例えば2秒)に亘って継続される。
その後、図50(c)に示すように、メインラインML上にビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(具体的には「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄)が停止表示された状態で全リール32L,32M,32Rの回転が同時に停止される。これにより、今回の疑似ボーナス状態ST4がレギュラーボーナスではなくビッグボーナスであることが遊技者に報知される。なお、上記リール演出が実行されている状況においてはストップボタン42~44の操作は無効状態に維持される。
リール演出用処理(図49)の説明に戻り、主側RAM74のリール演出発生フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2701:NO)、又はステップS2703の処理を実行した場合、回転開始処理を実行する(ステップS2704)。当該回転開始処理ではリール制御処理(図20)におけるステップS802と同一の処理を実行する。具体的には、前回のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回のゲームのためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットする。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS207のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると各ストップボタン42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
図51は疑似ボーナス状態ST4に移行することがリール32L,32M,32Rの停止結果を利用して報知される様子を示すタイムチャートである。図51(a)は1ゲームが実行されている期間を示し、図51(b)は主側RAM74のビッグ当選フラグに「1」がセットされている期間を示し、図51(c)は疑似ボーナス状態ST4への移行ゲームが実行されている期間を示し、図51(d)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示し、図51(e)は画像表示装置63及び兼用表示部66にて第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序を示す報知(以下、中→右→左の報知という)が実行されている期間を示し、図51(f)は画像表示装置63及び兼用表示部66にて第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序を示す報知(以下、中→左→右の報知という)が実行されている期間を示し、図51(g)はリール演出が実行されている期間を示す。
まずビッグボーナスとなる疑似ボーナス状態ST4への移行が決定されている状況における移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果となった場合にリール演出が実行されない場合について説明する。
t1のタイミング~t2のタイミングに亘って図51(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームの開始時に実行された移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となり、さらにボーナス種類の決定処理(図46(a))にて実行されたボーナス種類抽選処理(ステップS2301)にてビッグボーナスが選択される。したがって、t1のタイミングで図51(b)に示すように主側RAM74のビッグ当選フラグに「1」がセットされる。但し、当該ボーナス種類の決定処理(図46(a))にて実行されたリール演出抽選処理ではリール演出当選とならない。
その後、移行待機期間においてゲームが繰り返し実行され、t3のタイミング~t4のタイミングに亘って図51(a)及び図51(c)に示すように疑似ボーナス状態ST4への移行ゲーム、すなわち移行待機期間の最終ゲームが実行される。当該ゲームにおける役の抽選処理(図16)は外れ結果となる。この場合に、図51(b)に示すようにビッグ当選フラグに「1」がセットされているのに対して、上記のとおりリール演出抽選処理にてリール演出当選となっていないため主側RAM74のリール演出発生フラグに「1」がセットされていない。したがって、図51(e)に示すようにt3のタイミング~t4のタイミングに亘って、ビッグボーナスに対応する図柄の組合せを停止表示させることを可能とするための中→右→左の報知が実行される。なお、既に説明したとおり当該中→右→左の報知においては「赤7」図柄を狙うべきことを示す報知も実行される。
当該報知に従って各リール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される。これにより、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することがリール32L,32M,32Rの停止結果によって報知されるとともに、当該疑似ボーナス状態ST4の種類がビッグボーナスであることがリール32L,32M,32Rの停止結果によって報知される。その後、t5のタイミングで、図51(a)及び図51(d)に示すように疑似ボーナス状態ST4における最初のゲームが開始される。
なお、ビッグ当選フラグに「1」がセットされているのに対してリール演出発生フラグに「1」がセットされていない状況において、移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合には、中→左→右の報知が実行される。既に説明したとおり当該中→左→右の報知においては「赤7」図柄を狙うべきことを示す報知も実行される。そして、当該報知に従って各リール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで、サブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される。また、移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)にて「16」以外のインデックス値IVに当選した場合には中→右→左の報知及び中→左→右の報知のいずれも実行されない。
次に、ビッグボーナスとなる疑似ボーナス状態ST4への移行が決定されている状況における移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果となった場合にリール演出が実行される場合について説明する。
t6のタイミング~t7のタイミングに亘って図51(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームの開始時に実行された移行抽選処理(ステップS2112)にて移行当選となり、さらにボーナス種類の決定処理(図46(a))にて実行されたボーナス種類抽選処理(ステップS2301)にてビッグボーナスが選択される。したがって、t6のタイミングで図51(b)に示すように主側RAM74のビッグ当選フラグに「1」がセットされる。また、当該ボーナス種類の決定処理(図46(a))にて実行されたリール演出抽選処理においてリール演出当選となることで、主側RAM74のリール演出発生フラグに「1」がセットされる。
その後、移行待機期間においてゲームが繰り返し実行され、t8のタイミング~t9のタイミングに亘って図51(a)及び図51(c)に示すように疑似ボーナス状態ST4への移行ゲーム、すなわち移行待機期間の最終ゲームが実行される。当該ゲームにおける役の抽選処理(図16)は外れ結果となる。この場合に、図51(b)に示すようにビッグ当選フラグに「1」がセットされているとともに、上記のとおりリール演出抽選処理にてリール演出当選となっているため主側RAM74のリール演出発生フラグに「1」がセットされている。したがって、図51(f)に示すようにt8のタイミング~t9のタイミングに亘って、レギュラーボーナスに対応する図柄の組合せを停止表示させることを可能とするための中→左→右の報知が実行される。なお、既に説明したとおり当該中→左→右の報知においては「赤7」図柄を狙うべきことを示す報知も実行される。そして、当該報知に従って各リール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで、サブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される。これにより、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することがリール32L,32M,32Rの停止結果によって報知されるとともに当該疑似ボーナス状態ST4の種類がレギュラーボーナスであることがリール32L,32M,32Rの停止結果によって報知される。
その後、t10のタイミングで、図51(a)及び図51(d)に示すように疑似ボーナス状態ST4における最初のゲームが開始される。この場合に主側RAM74のリール演出発生フラグに「1」がセットされているため、今回のゲームの開始タイミングであるt10のタイミング~今回のゲームの途中タイミングであるt11のタイミングに亘って図51(g)に示すようにリール演出が実行される。具体的には、図50(a)~図50(c)に示すように、サブラインSL1上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されている状況から全リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該回転が所定期間(例えば2秒)に亘って継続された後に、メインラインML上にビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(具体的には「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄)が停止表示された状態で全リール32L,32M,32Rの回転が同時に停止される。これにより、今回の疑似ボーナス状態ST4がレギュラーボーナスではなくビッグボーナスであることが遊技者に報知される。
その後、リール32L,32M,32Rの回転が再度開始され、リール32L,32M,32Rの加速後に定速回転となった後に各ストップボタン42~44の操作が無効状態から有効状態となる。そして、各ストップボタン42~44が操作された場合には今回の役の抽選処理(図16)の結果に対応する停止制御が実行される。その後、t12のタイミングで図51(a)に示すように今回のゲームが終了する。
なお、ビッグ当選フラグに「1」がセットされているとともにリール演出発生フラグに「1」がセットされている状況において、移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合には、中→右→左の報知が実行される。既に説明したとおり当該中→右→左の報知においては「赤7」図柄を狙うべきことを示す報知も実行される。そして、当該報知に従って各リール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される。その後、疑似ボーナス状態ST4における最初のゲームが開始された場合にはリール演出として、メインラインML上に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されている状況から全リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該回転が所定期間(例えば2秒)に亘って継続された後に、サブラインSL1上にビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(具体的には「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄)が停止表示された状態で全リール32L,32M,32Rの回転が同時に停止される。
<有利遊技状態について>
次に、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における処理内容について説明する。図52は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時の有利状態用処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時の有利抽選処理は既に説明したとおり役の抽選処理(図16)において役の当否判定が完了した後であって遊技区間の第1制御処理(ステップS711)よりも前に実行される処理であるステップS710にて実行される。そして、ゲーム開始時の有利状態用処理はゲーム開始時の有利抽選処理(図40)におけるステップS2103にて実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2801)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2801:NO)、ステップS2802以降の処理を実行しない。これにより、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS2802以降における処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2801:YES)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS2802)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS2802:YES)、ステップS2803以降の処理を実行しない。これにより、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグ又はAT状態フラグに「1」がセットされている状況であっても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS2803以降における処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3ではない場合(ステップS2802:NO)、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であるか否かを判定する(ステップS2803)。現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4ではない場合(ステップS2803:NO)、現状の遊技状態がAT状態ST5であることを意味するため、ゲーム開始時のAT状態用処理を実行する(ステップS2804)。当該ゲーム開始時のAT状態用処理については後に説明する。
現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合(ステップS2803:YES)、主側RAM74の第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2805)。第1エンディングフラグは既に説明したとおり、継続ゲーム数カウンタ74cを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達することを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第2エンディングフラグは既に説明したとおり、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされている場合には(ステップS2805:YES)、ステップS2806以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する状況、又は遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高い状況においては、ステップS2806以降におけるAT状態ST5に移行させるか否かを決定するための処理が実行されないことになる。
第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS2805:NO)、主側RAM74に設けられたAT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2806)。AT移行確定フラグは、疑似ボーナス状態ST4において既にAT状態ST5への移行条件が成立しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。AT移行確定フラグに既に「1」がセットされている場合(ステップS2806:YES)、今回の疑似ボーナス状態ST4において既にAT状態ST5への移行条件が成立していることを意味するため、ステップS2807以降におけるAT状態ST5に移行させるか否かを決定するための処理を実行しない。
AT移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2806:NO)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選していることを条件として(ステップS2807:YES)、AT移行抽選処理を実行する(ステップS2808)。AT移行抽選処理では、主側ROM73に設けられたAT移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、今回の疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には20%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には10%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には40%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には30%の確率でAT移行当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には20%の確率でAT移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほどAT移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
AT移行当選となった場合(ステップS2809:YES)、主側RAM74のAT移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS2810)。その後、AT移行当選となったこを示すAT移行当選コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2811)。演出側MPU92はAT移行当選コマンドを受信した場合、AT移行当選となったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
次に、主側MPU72にて実行される疑似ボーナス用処理について図53のフローチャートを参照しながら説明する。疑似ボーナス用処理は遊技終了時の対応処理(図21)におけるステップS905にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、疑似ボーナス用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2901)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2901:NO)、ステップS2902以降の処理を実行しない。これにより、疑似ボーナス状態ST4においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が減算されない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合には疑似ボーナス用処理(図53)自体が実行されないため、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲーム数は疑似ボーナス状態ST4において消化されたゲーム数として扱われない。したがって、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの継続ゲーム数の状態から疑似ボーナス状態ST4が再開されることとなる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2901:YES)、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値を1減算する(ステップS2902)。その後、当該疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS2903)。疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS2903:YES)、主側RAM74のAT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2904)。
AT移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2904:YES)、今回の疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立したことを意味する。この場合、まず主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする(ステップS2905)。その後、主側RAM74に設けられたAT状態カウンタにAT状態ST5の初期継続ゲーム数である「50」に対応する情報をセットする(ステップS2906)。また、主側RAM74のAT状態フラグに「1」をセットする(ステップS2907)。そして、AT状態ST5への移行が発生することを示すAT移行コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2908)。演出側MPU92はAT移行コマンドを受信した場合、AT状態ST5への移行が発生することを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
一方、AT移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2904:NO)、終了準備状態ST6の設定処理を実行する(ステップS2909)。当該設定処理では、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグを「0」クリアする。また、当該設定処理では、主側RAM74に設けられた終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST6であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST6となる。また、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS2910)。終了準備完了フラグは既に説明したとおり終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
終了準備状態ST6では既に説明したとおり、遊技区間の第2制御処理(図38)におけるステップS1902にて肯定判定をして、終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS1903:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するための処理を実行し、今回のゲームにおける遊技区間の第2制御処理(図38)を終了する。一方、終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1903:YES)、第2区間SC2を終了させて第1区間SC1に移行させるための処理を実行する(ステップS1914~ステップS1916)。これにより、疑似ボーナス状態ST4が終了したゲームの次のゲームが終了する場合に第2区間SC2が終了することとなる。
ステップS2910の処理を実行した後は、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示すボーナス終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2911)。演出側MPU92はボーナス終了コマンドを受信した場合、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
図54は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時のAT状態用処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時のAT状態用処理は既に説明したとおりゲーム開始時の有利状態用処理(図52)におけるステップS2804にて実行される。
まず、主側RAM74の第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3001)。第1エンディングフラグは既に説明したとおり、継続ゲーム数カウンタ74cを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達することを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第2エンディングフラグは既に説明したとおり、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされている場合には(ステップS3001:YES)、ステップS3002以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する状況、又は遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高い状況においては、ステップS3002以降におけるAT状態ST5の継続ゲーム数を上乗せするための処理が実行されないことになる。
第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS3001:NO)、主側RAM74に設けられた上乗せ期間カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、現状がAT状態ST5における上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS3002)。上乗せ期間カウンタは、上乗せ期間であるか否か及び当該上乗せ期間の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
上乗せ期間カウンタの値が「0」であり上乗せ期間ではない場合(ステップS3002:NO)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選していることを条件として(ステップS3003:YES)、上乗せ期間の移行抽選処理を実行する(ステップS3004)。上乗せ期間の移行抽選処理では、主側ROM73に設けられた上乗せ期間移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、AT状態ST5において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生し易くなる上乗せ期間に移行させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には10%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には5%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には20%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には15%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には10%の確率で上乗せ期間の移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せ期間の移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
上乗せ期間の移行当選となった場合(ステップS3005:YES)、継続ゲーム数の加算処理を実行する(ステップS3006)。継続ゲーム数の加算処理では、上乗せ期間が継続することとなる継続ゲーム数以上のゲーム数を主側RAM74のAT継続カウンタの値に加算する。具体的には、上乗せ期間は10ゲームに亘って継続することとなるが、ステップS3006では当該10ゲーム以上のゲーム数である20ゲームを主側RAM74のAT継続カウンタの値に加算する。これにより、上乗せ期間の途中でAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が「0」となってしまわないようにすることが可能となる。
その後、第1加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3007)。第1加算コマンドは上乗せ期間への移行に際してのゲーム数の上乗せが発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。また、第1加算コマンドには今回上乗せの対象となったゲーム数である20ゲームの情報が含まれている。演出側MPU92は第1加算コマンドを受信した場合、上乗せ期間への移行に際してのゲーム数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74に設けられた上乗せ当選フラグに「1」をセットする(ステップS3008)。上乗せ当選フラグは、上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS3004)にて上乗せ期間の移行当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS3004)にて上乗せ期間の移行当選とならなかった場合(ステップS3005:NO)、第1上乗せ抽選処理を実行する(ステップS3009)。第1上乗せ抽選処理では、主側ROM73に設けられた第1上乗せ抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数が増加することとなる上乗せを発生させるか否かを抽選により決定する。インデックス値IV=11に当選している場合には、10%の確率で10ゲームが選択され、10%の確率で20ゲームが選択され、10%の確率で50ゲームが選択され、70%の確率で外れとなる。インデックス値IV=12に当選している場合には、5%の確率で10ゲームが選択され、5%の確率で20ゲームが選択され、5%の確率で50ゲームが選択され、85%の確率で外れとなる。インデックス値IV=13に当選している場合には、20%の確率で10ゲームが選択され、20%の確率で20ゲームが選択され、20%の確率で50ゲームが選択され、40%の確率で外れとなる。インデックス値IV=14に当選している場合には、15%の確率で10ゲームが選択され、15%の確率で20ゲームが選択され、15%の確率で50ゲームが選択され、55%の確率で外れとなる。インデックス値IV=15に当選している場合には、10%の確率で10ゲームが選択され、10%の確率で20ゲームが選択され、10%の確率で50ゲームが選択され、70%の確率で外れとなる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せ当選となる確率が高くなっている。また、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せされるゲーム数の期待値が多くなる。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて10ゲーム、20ゲーム及び50ゲームのいずれかが選択されて上乗せ当選となった場合(ステップS3010:YES)、継続ゲーム数の加算処理を実行する(ステップS3011)。当該継続ゲーム数の加算処理では、第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて選択されたゲーム数を主側RAM74のAT継続カウンタの値に加算する。その後、第2加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3012)。第2加算コマンドは第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて上乗せ当選となったこと及び当該第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて選択された上乗せゲーム数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該第2加算コマンドには第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて選択された上乗せゲーム数に対応する情報が含まれる。演出側MPU92は第2加算コマンドを受信した場合、ゲーム数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が1以上であり上乗せ期間である場合(ステップS3002:YES)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選していることを条件として(ステップS3013:YES)、ループ抽選の発生抽選処理を実行する(ステップS3014)。ループ抽選とは、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数を増加させるか否かを決定するための加算抽選処理を終了条件が成立するまで1ゲームの範囲内で繰り返し実行する状態のことである。ループ抽選の発生抽選処理では、主側ROM73に設けられたループ抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、ループ抽選を発生させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には15%の確率でのループ抽選の発生当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には10%の確率でループ抽選の発生当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には25%の確率でループ抽選の発生当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には20%の確率でループ抽選の発生当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には15%の確率でループ抽選の発生当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほどループ抽選の発生当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
ループ抽選の発生当選となった場合(ステップS3015:YES)、継続ゲーム数の加算処理を実行する(ステップS3016)。継続ゲーム数の加算処理では、10ゲームを主側RAM74のAT継続カウンタの値に加算する。その後、ループ抽選開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3017)。ループ抽選開始コマンドはループ抽選の発生当選となったことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。また、ループ抽選開始コマンドには今回上乗せの対象となったゲーム数である10ゲームの情報が含まれている。演出側MPU92はループ抽選開始コマンドを受信した場合、ループ抽選が開始されたことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74に設けられたループ抽選フラグに「1」をセットする(ステップS3018)。ループ抽選フラグは、ループ抽選の発生抽選処理にてループ抽選の発生当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
上乗せ期間である場合であって(ステップS3002:YES)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選しなかった場合(ステップS3013:NO)、又はループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にてループ抽選の発生当選とならなかった場合(ステップS3015:NO)、第2上乗せ抽選処理を実行する(ステップS3019)。第2上乗せ抽選処理では、主側ROM73に設けられた第2上乗せ抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数に加算するゲーム数を抽選により決定する。
第2上乗せ抽選処理(ステップS3019)では、インデックス値IV=11~15以外のインデックス値IVに当選している場合、80%の確率で10ゲームが選択され、10%の確率で20ゲームが選択され、10%の確率で50ゲームが選択される。インデックス値IV=11に当選している場合には、50%の確率で10ゲームが選択され、25%の確率で20ゲームが選択され、25%の確率で50ゲームが選択される。インデックス値IV=12に当選している場合には、60%の確率で10ゲームが選択され、20%の確率で20ゲームが選択され、20%の確率で50ゲームが選択される。インデックス値IV=13に当選している場合には、20%の確率で10ゲームが選択され、40%の確率で20ゲームが選択され、40%の確率で50ゲームが選択される。インデックス値IV=14に当選している場合には、30%の確率で10ゲームが選択され、35%の確率で20ゲームが選択され、35%の確率で50ゲームが選択される。インデックス値IV=15に当選している場合には、50%の確率で10ゲームが選択され、25%の確率で20ゲームが選択され、25%の確率で50ゲームが選択される。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せされるゲーム数の期待値が多くなる。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
その後、継続ゲーム数の加算処理を実行する(ステップS3020)。継続ゲーム数の加算処理では、第2上乗せ抽選処理(ステップS3019)にて選択されたゲーム数を主側RAM74のAT継続カウンタの値に加算する。その後、第3加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3021)。第3加算コマンドは第2上乗せ抽選処理(ステップS3019)にて選択された上乗せゲーム数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該第3加算コマンドには第2上乗せ抽選処理(ステップS3019)にて選択された上乗せゲーム数に対応する情報が含まれる。演出側MPU92は第3加算コマンドを受信した場合、ゲーム数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
図55は主側MPU72にて実行されるAT用処理を示すフローチャートである。AT用処理は遊技終了時の対応処理(図21)におけるステップS906にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、AT用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3101)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3101:NO)、ステップS3102以降の処理を実行しない。これにより、AT状態ST5においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数が減算されることはなく、さらにAT状態ST5における上乗せ期間の残りの継続ゲーム数が減算されない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合にはAT用処理(図55)自体が実行されないため、AT状態ST5の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲーム数はAT状態ST5において消化されたゲーム数として扱われない。したがって、AT状態ST5の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの継続ゲーム数の状態からAT状態ST5が再開されることとなる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS3101:YES)、主側RAM74のAT継続カウンタの値を1減算する(ステップS3102)。その後、主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、現状が上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS3103)。
上乗せ期間カウンタの値が「0」であり上乗せ期間ではない場合(ステップS3103:NO)、主側RAM74の上乗せ当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3104)。今回のゲームの開始時に上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS3004)にて上乗せ期間の移行当選となっている場合に、上乗せ当選フラグに「1」がセットされている。
上乗せ当選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3104:YES)、上乗せ期間の設定処理を実行する(ステップS3105)。上乗せ期間の設定処理では、主側RAM74の上乗せ期間カウンタに上乗せ期間の初期継続ゲーム数である10ゲームに対応する値をセットする。その後、上乗せ当選フラグを「0」クリアした後に(ステップS3106)、上乗せ期間の開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3107)。上乗せ期間の開始コマンドは上乗せ期間に移行したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は上乗せ期間の開始コマンドを受信した場合、上乗せ期間が開始されたことを示す演出及び上乗せ期間であることを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
上乗せ期間カウンタの値が1以上であり上乗せ期間である場合(ステップS3103:YES)、当該上乗せ期間カウンタの値を1減算する(ステップS3108)。そして、その減算後における上乗せ期間カウンタの値が「0」となった場合(ステップS3109:YES)、上乗せ期間の終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3110)。上乗せ期間の終了コマンドは上乗せ期間が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は上乗せ期間の終了コマンドを受信した場合、上乗せ期間が終了したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
ステップS3104にて否定判定をした場合、ステップS3107の処理を実行した場合、ステップS3109にて否定判定をした場合又はステップS3110の処理を実行した場合、主側RAM74のAT継続カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS3111)。AT継続カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS3111:YES)、主側RAM74の第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3112)。
第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS3112:NO)、主側RAM74のAT状態フラグを「0」クリアする(ステップS3113)。その後、解除ゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS3114)。解除ゲーム数とは既に説明したとおり、移行抽選処理(ステップS2112)にて疑似ボーナス状態ST4への移行当選とならない場合において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。解除ゲーム数の抽選処理では、まず主側ROM73に予め記憶された解除ゲーム数の抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、抽選カウンタから取得した数値情報を解除ゲーム数の抽選テーブルに対して照合することで解除ゲーム数を選択する。この場合、解除ゲーム数として、50ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、400ゲーム、500ゲーム、600ゲーム、700ゲーム及び800ゲームのいずれかが選択される。また、これら各解除ゲーム数の選択確率は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、多いゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよく、少ないゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよい。解除ゲーム数の抽選処理を実行した後は、当該解除ゲーム数の抽選処理にて選択した解除ゲーム数を、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタ74eに設定する(ステップS3115)。解除ゲーム数カウンタ74eは主側MPU72にて残りの解除ゲーム数を特定するためのカウンタである。
その後、AT終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3116)。AT終了コマンドはAT状態ST5が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92はAT終了コマンドを受信した場合、AT状態ST5が終了したことを示す演出が実行された後に通常遊技状態ST1に対応する演出が開始されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされている場合(ステップS3112:YES)、終了準備状態ST6の設定処理を実行する(ステップS3117)。当該設定処理では、主側RAM74のAT状態フラグを「0」クリアする。また、当該設定処理では、主側RAM74に設けられた終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST6であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST6となる。その後、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS3118)。終了準備完了フラグは既に説明したとおり終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
終了準備状態ST6では既に説明したとおり、遊技区間の第2制御処理(図38)におけるステップS1902にて肯定判定をして、終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS1903:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するための処理を実行し、今回のゲームにおける遊技区間の第2制御処理(図38)を終了する。一方、終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1903:YES)、第2区間SC2を終了させて第1区間SC1に移行させるための処理を実行する(ステップS1914~ステップS1916)。これにより、AT状態ST5が終了したゲームの次のゲームが終了する場合に第2区間SC2が終了することとなる。
その後、AT終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3119)。AT終了コマンドはAT状態ST5が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92はAT終了コマンドを受信した場合、AT状態ST5が終了したことを示す演出が実行された後に通常遊技状態ST1に対応する演出が開始されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
<AT状態ST5における演出の実行制御について>
次に、AT状態ST5における演出の実行制御の内容について説明する。図56(a)は演出側ROM93に設けられた各種テーブル群101~104を説明するための説明図である。
上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63においては現状の遊技状況に対応するベース演出が基本的に実行される。ベース演出が実行されている状況において追加の演出の実行契機が発生した場合には、その実行契機に対応する追加演出がベース演出に対して追加される。
ベース演出としては、AT状態ST5であって上乗せ期間及びエンディング期間ではない遊技状況において実行されるAT状態ST5用のベース演出と、AT状態ST5であって上乗せ期間である遊技状況において実行される上乗せ期間用のベース演出と、AT状態ST5であってエンディング期間である遊技状況において実行されるエンディング期間用のベース演出とが設定されている。画像表示装置63におけるベース演出では、それぞれの遊技状況に対応する種類の背景画像の手前に当該遊技状況に対応するキャラクタが表示されるとともに、これら背景画像及びキャラクタの表示態様が当該遊技状況に対応する一連のストーリーに従って変化する動画表示が行われる。
追加演出には、役の抽選処理(図16)の結果に対応する演出、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数の上乗せが発生した場合にその上乗せゲーム数を報知するために実行される演出、上乗せ期間においてループ抽選が開始された場合に当該ループ抽選が開始されたことを報知するために実行される演出、及び上乗せ期間においてループ抽選が終了した場合に当該ループ抽選が終了したことを報知するために実行される演出などが設定されている。ベース演出が実行されている状況において追加演出が発生した場合には、上部ランプ61ではベース演出に対応する発光パターンに割り込んで追加演出に対応する発光パターンが実行され、スピーカ62ではベース演出に対応する音出力に重ねて追加演出に対応する音出力が実行され、画像表示装置63ではベース演出に対応する画像における一部の範囲の手前に追加演出に対応する画像が表示される。
演出側ROM93には、各種テーブル群101~104として、AT用データテーブル群101と、上乗せ期間用データテーブル群102と、エンディング用データテーブル群103と、ゲーム用データテーブル群104とが予め記憶されている。AT用データテーブル群101には複数種類のAT用データテーブルが含まれている。つまり、AT状態ST5用のベース演出は複数種類設定されており、AT状態ST5が開始される場合に参照対象となるAT用データテーブルの種類が決定され、その決定された種類のAT用データテーブルに対応するAT状態ST5用のベース演出が実行されることとなる。
図57(a)はAT状態ST5用のベース演出を説明するための説明図である。図57(a)に示すようにAT状態ST5用のベース演出においては海辺の景色及び第1ベースキャラクタ画像による第1ベース画像G51の動画表示が行われるとともにその手前にて複数種類の第1演出画像G52の動画表示が行われる。これら第1ベース画像G51及び第1演出画像G52を動画表示するための画像データはAT用データテーブルに設定されている。
AT状態ST5用のベース演出においてはエンディング期間ではない場合にはAT状態ST5の残りの継続ゲーム数を報知するための残ゲーム数表示画像G53が表示される。残ゲーム数表示画像G53には演出側RAM94に設けられた演出側把握カウンタの値に対応するゲーム数が表示される。演出側把握カウンタは、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数を演出側MPU92にて把握するためのカウンタである。残ゲーム数表示画像G53においてAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に対応する数字部分の画像以外の画像を表示するための画像データはAT用データテーブルに設定されている。当該画像データを利用して画像表示装置63の表示制御が実行されることにより、残ゲーム数表示画像G53においてAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に対応する数字部分の画像以外の画像が表示される。残ゲーム数表示画像G53においてAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に対応する数字部分の画像については、演出側RAM94の演出側把握カウンタの値に対応する画像データが演出側ROM93から読み出されて利用されることにより画像表示装置63に表示される。なお、エンディング期間においては残ゲーム数表示画像G53が表示されない状態となる。
AT状態ST5用のベース演出においてはAT状態ST5において遊技者が獲得した遊技媒体数を報知するための獲得数表示画像G54が表示される。獲得数表示画像G54には演出側RAM94に設けられた獲得数把握カウンタの値に対応する遊技媒体数が表示される。獲得数把握カウンタは、AT状態ST5において遊技者が獲得した遊技媒体数を演出側MPU92にて把握するためのカウンタであり、AT状態ST5においてリプレイ入賞の成立に基づかない新たなゲームが開始された場合には主側MPU72から受信したコマンドに基づいて当該ゲームを開始させるために使用された遊技媒体数が獲得数把握カウンタから減算され、AT状態ST5において遊技媒体が遊技者に付与された場合には主側MPU72から受信したコマンドに基づいてその遊技媒体数が獲得数把握カウンタに加算される。獲得数表示画像G54においてAT状態ST5における遊技者が獲得した遊技媒体数に対応する数字部分の画像以外の画像を表示するための画像データはAT用データテーブルに設定されている。当該画像データを利用して画像表示装置63の表示制御が実行されることにより、獲得数表示画像G54における遊技者が獲得した遊技媒体数に対応する数字部分の画像以外の画像が表示される。獲得数表示画像G54における遊技者が獲得した遊技媒体数に対応する数字部分の画像については、演出側RAM94の獲得数把握カウンタの値に対応する画像データが演出側ROM93から読み出されて利用されることにより画像表示装置63に表示される。
上乗せ期間用データテーブル群102には複数種類の上乗せ期間用データテーブルが含まれている。つまり、上乗せ期間用のベース演出は複数種類設定されており、上乗せ期間が開始される場合に参照対象となる上乗せ期間用データテーブルの種類が決定され、その決定された種類の上乗せ期間用データテーブルに対応する上乗せ期間用のベース演出が実行されることとなる。
図57(b)は上乗せ期間用のベース演出を説明するための説明図である。図57(b)に示すように上乗せ期間用のベース演出においては同一色背景及び第2ベースキャラクタ画像による第2ベース画像G61の動画表示が行われるとともにその手前にて複数種類の第2演出画像G62の動画表示が行われる。これら第2ベース画像G61及び第2演出画像G62を動画表示するための画像データは上乗せ期間用データテーブルに設定されている。
上乗せ期間用のベース演出においてはAT状態ST5の残りの継続ゲーム数を報知するための残ゲーム数表示画像G63が表示される。残ゲーム数表示画像G63には演出側RAM94の演出側把握カウンタの値に対応するゲーム数が表示される。残ゲーム数表示画像G63においてAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に対応する数字部分の画像以外の画像を表示するための画像データは上乗せ期間用データテーブルに設定されている。当該画像データを利用して画像表示装置63の表示制御が実行されることにより、残ゲーム数表示画像G63においてAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に対応する数字部分の画像以外の画像が表示される。残ゲーム数表示画像G63においてAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に対応する数字部分の画像については、演出側RAM94の演出側把握カウンタの値に対応する画像データが演出側ROM93から読み出されて利用されることにより画像表示装置63に表示される。
上乗せ期間用のベース演出においてはAT状態ST5において遊技者が獲得した遊技媒体数を報知するための獲得数表示画像G64が表示される。獲得数表示画像G64には演出側RAM94の獲得数把握カウンタの値に対応する遊技媒体数が表示される。獲得数表示画像G64においてAT状態ST5における遊技者が獲得した遊技媒体数に対応する数字部分の画像以外の画像を表示するための画像データは上乗せ期間用データテーブルに設定されている。当該画像データを利用して画像表示装置63の表示制御が実行されることにより、獲得数表示画像G64における遊技者が獲得した遊技媒体数に対応する数字部分の画像以外の画像が表示される。獲得数表示画像G64における遊技者が獲得した遊技媒体数に対応する数字部分の画像については、演出側RAM94の獲得数把握カウンタの値に対応する画像データが演出側ROM93から読み出されて利用されることにより画像表示装置63に表示される。
上乗せ期間用のベース演出においては上乗せ期間の残りの継続ゲーム数を報知するための上乗せ期間ゲーム数表示画像G65が表示される。上乗せ期間ゲーム数表示画像G65には演出側RAM94の上乗せ期間把握カウンタの値に対応するゲーム数が表示される。上乗せ期間把握カウンタは、上乗せ期間の残りの継続ゲーム数を演出側MPU92にて把握するためのカウンタであり、上乗せ期間が開始された場合には主側MPU72から受信したコマンドに基づいて上乗せ期間の初期継続ゲーム数である10ゲームに対応する値が上乗せ期間把握カウンタに加算され、上乗せ期間において非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが実行される度に主側MPU72から受信したコマンドに基づいて上乗せ期間把握カウンタの値が1減算される。上乗せ期間ゲーム数表示画像G65において上乗せ期間の残りの継続ゲーム数に対応する数字部分の画像以外の画像を表示するための画像データは上乗せ期間用データテーブルに設定されている。当該画像データを利用して画像表示装置63の表示制御が実行されることにより、上乗せ期間ゲーム数表示画像G65において上乗せ期間の残りの継続ゲーム数に対応する数字部分の画像以外の画像が表示される。上乗せ期間ゲーム数表示画像G65において上乗せ期間の残りの継続ゲーム数に対応する数字部分の画像については、演出側RAM94の上乗せ期間把握カウンタの値に対応する画像データが演出側ROM93から読み出されて利用されることにより画像表示装置63に表示される。
エンディング用データテーブル群103には複数種類のエンディング用データテーブルが含まれている。つまり、エンディング期間用のベース演出は複数種類設定されており、エンディング期間が開始される場合に参照対象となるエンディング用データテーブルの種類が決定され、その決定された種類のエンディング期間用のベース演出が実行されることとなる。ゲーム用データテーブル群104には複数種類のゲーム用データテーブルが含まれている。つまり、追加演出は複数種類設定されており、追加演出の実行契機が発生した場合には当該実行契機に対応するゲーム用データテーブルが選択され、その選択された種類の追加演出が実行されることとなる。
図56(b)は上記データテーブルを読み出すための演出側RAM94の各種エリア111~113を説明するための説明図である。
演出側RAM94には第1制御エリア111、第2制御エリア112及び第3制御エリア113が設けられている。第1制御エリア111には、AT状態ST5においてAT用データテーブル群101のうち参照対象となったAT用データテーブルが読み出される。第2制御エリア112には、上乗せ期間であれば上乗せ期間用データテーブル群102のうち参照対象となった上乗せ期間用データテーブルが読み出され、エンディング期間であればエンディング用データテーブル群103のうち参照対象となったエンディング用データテーブルが読み出される。第3制御エリア113には、ゲーム用データテーブル群104のうち参照対象となったゲーム用データテーブルが読み出される。
上乗せ期間となる場合には第1制御エリア111にAT用データテーブルが読み出されている状況で第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが読み出される。また、エンディング期間となる場合には第1制御エリア111にAT用データテーブルが読み出されている状況で第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが読み出される。第2制御エリア112は第1制御エリア111よりも参照対象の優先度が高く設定されている。したがって、上乗せ期間においては第2制御エリア112に読み出された上乗せ期間用データテーブルに従ってベース演出の実行制御が行われ、第1制御エリア111に読み出されたAT用データテーブルに従ったベース演出の実行制御が行われない。上乗せ期間が終了して第2制御エリア112から上乗せ期間用データテーブルが消去されることにより、上乗せ期間が開始される前と同様に、第1制御エリア111に読み出されたAT用データテーブルに従ったベース演出の実行制御が実行される。また、エンディング期間においては第2制御エリア112に読み出されたエンディング用データテーブルに従ってベース演出の実行制御が行われ、第1制御エリア111に読み出されたAT用データテーブルに従ったベース演出の実行制御が行われない。
第3制御エリア113は、第1制御エリア111及び第2制御エリア112に対して追加のエリアとして設定されている。AT状態ST5であって上乗せ期間及びエンディング期間のいずれでもない遊技状況においては第1制御エリア111に読み出されたAT用データテーブルに従ったベース演出に対して、第3制御エリア113に読み出されたゲーム用データテーブルに従った演出が追加される。上乗せ期間である場合には第2制御エリア112に読み出された上乗せ期間用データテーブルに従ったベース演出に対して、第3制御エリア113に読み出されたゲーム用データテーブルに従った演出が追加される。エンディング期間である場合には第2制御エリア112に読み出されたエンディング用データテーブルに従ったベース演出に対して、第3制御エリア113に読み出されたゲーム用データテーブルに従った演出が追加される。
なお、演出側ROM93には上記各種テーブル群101~104以外にも、通常遊技状態ST1に対応するベース演出を実行制御するために参照される通常用データテーブルが複数種類記憶された通常用データテーブル群、及び疑似ボーナス状態ST4に対応するベース演出を実行制御するために参照される疑似ボーナス用データテーブルが複数種類記憶された疑似ボーナス用データテーブル群が予め記憶されている。通常遊技状態ST1である場合には通常用データテーブル群から参照対象として選択された通常用データテーブルが第1制御エリア111に読み出され、疑似ボーナス状態ST4である場合には疑似ボーナス用データテーブル群から参照対象として選択された疑似ボーナス用データテーブルが第1制御エリア111に読み出される。また、通常遊技状態ST1及び疑似ボーナス状態ST4であっても追加演出の実行契機が発生した場合には、ゲーム用データテーブル群104のうち今回の実行契機に対応するゲーム用データテーブルが第3制御エリア113に読み出され、当該ゲーム用データテーブルに対応する追加演出がベース演出に対して追加される。
図58はAT用データテーブルのデータ構成の一例を説明するための説明図である。なお、具体的なデータの内容は相違するものの基本的なデータ構成は上乗せ期間用データテーブル、エンディング用データテーブル及びゲーム用データテーブルであっても同様である。
AT用データテーブルには、連番となるように複数のポインタ情報が設定されており、各ポインタ情報に対応させて、画像表示装置63に画像を表示させるためのデータである画像データ、スピーカ62から音を出力させるためのデータである音声データ、及び上部ランプ61を発光させるためのデータである発光データの組合せが設定されている。AT用データテーブルが参照対象となった場合、最初の順番のポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データの組合せに基づいて演出の実行制御が行われる。その後、演出の更新タイミングとなる度に参照すべきポインタ情報が1個後の順番のポインタ情報となるように更新され、その更新後における参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データの組合せに基づいて演出の実行制御が行われる。そして、最終的に最後の順番のポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データの組合せに基づいて演出の実行制御が行われる。
AT用データテーブルの場合、最後の順番のポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データの組合せに基づいて演出の実行制御が行われた場合においてAT状態ST5が未だ継続する場合には、参照すべきポインタ情報が最初の順番のポインタ情報に戻る。これにより、AT状態ST5であって上乗せ期間及びエンディング期間のいずれでもない遊技状況が継続する場合には、AT用データテーブルに設定されている一連の演出が繰り返されることとなる。これは上乗せ期間用データテーブル及びゲーム用データテーブルの場合であっても同様である。
図59は演出側MPU92にて実行されるAT用の演出制御処理を示すフローチャートである。AT用の演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
主側MPU72からAT移行コマンドを受信している場合(ステップS3201:YES)、AT用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS3202)。当該選択処理では、演出側ROM93のAT用データテーブル群101に含まれる複数種類のAT用データテーブルのうち今回のAT状態ST5において参照対象とするAT用データテーブルを抽選により決定する。この抽選に際しては演出側ROM93に予め記憶された参照対象決定用テーブル及び演出側RAM94において定期的に更新される抽選カウンタが利用される。複数種類のAT用データテーブルのそれぞれの選択確率は同一となっている。
その後、ステップS3202にて選択した種類のAT用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第1制御エリア111に記憶させる(ステップS3203)。この場合、第1制御エリア111を「0」クリアした後に、今回読み出した種類のAT用データテーブルを当該第1制御エリア111に記憶させる。第1制御エリア111にAT用データテーブルが記憶されることにより、当該AT用データテーブルに従って演出の実行制御が行われAT状態ST5のベース演出が実行される。
その後、演出側RAM94に設けられた演出側把握カウンタにAT状態ST5の初期継続ゲーム数である50ゲームに対応する情報をセットする(ステップS3204)。演出側把握カウンタは、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数を演出側MPU92にて把握するためのカウンタである。AT状態ST5においては演出側把握カウンタに記憶されている情報に対応するゲーム数が、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数として画像表示装置63に表示される。なお、AT状態ST5においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合に演出側把握カウンタの値は1減算され、それに伴って画像表示装置63に表示されているAT状態ST5の残りの継続ゲーム数も1減算される。
ステップS3201にて否定判定をした場合又はステップS3204の処理を実行した場合、上乗せ期間ではないのであれば(ステップS3205:NO)、主側MPU72から上乗せ期間の開始コマンドを受信していることを条件として(ステップS3206:YES)、上乗せ期間用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS3207)。当該選択処理では、演出側ROM93の上乗せ期間用データテーブル群102に含まれる複数種類の上乗せ期間用データテーブルのうち今回の上乗せ期間において参照対象とする上乗せ期間用データテーブルを抽選により決定する。この抽選に際しては演出側ROM93に予め記憶された参照対象決定用テーブル及び演出側RAM94において定期的に更新される抽選カウンタが利用される。複数種類の上乗せ期間用データテーブルのそれぞれの選択確率は同一となっている。
その後、ステップS3207にて選択した種類の上乗せ期間用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶させる(ステップS3208)。この場合、第2制御エリア112を「0」クリアした後に、今回読み出した種類の上乗せ期間用データテーブルを当該第2制御エリア112に記憶させる。第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されることにより、当該上乗せ期間用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ上乗せ期間用のベース演出が実行される。
上乗せ期間である場合(ステップS3205:YES)、主側MPU72から上乗せ期間の終了コマンドを受信していることを条件として(ステップS3209:YES)、演出側RAM94の第2制御エリア112を「0」クリアする(ステップS3210)。第2制御エリア112が「0」クリアされることにより、第1制御エリア111に記憶されているAT用データテーブルに従った演出の実行制御が再開され、AT状態ST5のベース演出が実行される。その後、演出側RAM94に設けられた上乗せ期間終了フラグに「1」をセットする(ステップS3211)。上乗せ期間終了フラグは上乗せ期間が終了した後の状況であることを演出側MPU92にて把握するためのフラグである。
ステップS3206にて否定判定をした場合、ステップS3208の処理を実行した場合、ステップS3209にて否定判定をした場合、又はステップS3211の処理を実行した場合、主側MPU72から第1~第3加算コマンドのいずれかを受信したか否かを判定する(ステップS3212)。第1加算コマンドは既に説明したとおり上乗せ期間への移行に際してのゲーム数の上乗せが発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、第2加算コマンドは既に説明したとおり第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて上乗せ当選となったこと及び当該第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて選択された上乗せゲーム数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、第3加算コマンドは第2上乗せ抽選処理(ステップS3019)にて選択された上乗せゲーム数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。
第1~第3加算コマンドのいずれかを受信している場合(ステップS3212:YES)、ゲーム用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS3213)。当該選択処理では、演出側ROM93のゲーム用データテーブル群104に含まれる複数種類のゲーム用データテーブルのうち今回受信した加算コマンドの種類及び上乗せゲーム数に対応する種類のゲーム用データテーブルを選択する。そして、その選択した種類のゲーム用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶させる(ステップS3214)。この場合、第3制御エリア113を「0」クリアした後に、今回読み出した種類のゲーム用データテーブルを当該第3制御エリア113に記憶させる。第3制御エリア113に当該ゲーム用データテーブルが記憶されることにより、当該ゲーム用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ、AT状態ST5のベース演出又は上乗せ期間用のベース演出に対して、今回受信した加算コマンドに含まれているゲーム数(すなわち今回発生した上乗せゲーム数)が上乗せされたことを示す追加演出が追加される。
その後、演出側RAM94の演出側把握カウンタに、今回受信した加算コマンドに設定されている上乗せゲーム数に対応する情報を加算する。これにより、画像表示装置63に表示されているAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が今回受信した加算コマンドに設定されている上乗せゲーム数分増加する。
ステップS3212にて否定判定をした場合又はステップS3215の処理を実行した場合、ステップS3216にてループ加算演出処理を実行し、ステップS3217にてイレギュラー用処理を実行し、ステップS3218にてエンディング用処理を実行し、ステップS3219にてその他の処理を実行する。ステップS3216~ステップS3218の処理は後に説明する。ステップS3219のその他の処理では、AT状態ST5における上記各種演出以外の演出の実行制御を行う。
図60は演出側MPU92にて実行されるタスク処理を示すフローチャートである。タスク処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば6ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
演出側RAM94の第3制御エリア113にいずれかの種類のデータテーブルが記憶されている場合(ステップS3301:YES)、第3制御エリア113のポインタ更新処理を実行する(ステップS3302)。第3制御エリア113のポインタ更新処理では、第3制御エリア113に読み出されているデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を更新するための処理を実行する。具体的には、第3制御エリア113にゲーム用データテーブルが記憶された直後においては当該ゲーム用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報を参照すべきポインタ情報に設定する。また、第3制御エリア113に記憶されたゲーム用データテーブルに従って演出の実行制御が開始された後においては、現状の参照すべきポインタ情報に対して次の順番のポインタ情報を新たな参照すべきポインタ情報として設定する。
その後、第3制御エリア113に記憶されたデータテーブルの参照対象の終了契機が発生したか否かを判定する(ステップS3303)。具体的には、第3制御エリア113に記憶されているデータテーブルが後述する進行停止中データテーブル以外のデータテーブルである場合、参照すべきポインタ情報が、第3制御エリア113に記憶されたゲーム用データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたか否かを判定する。参照すべきポインタ情報が、第3制御エリア113に記憶されたゲーム用データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えた場合(ステップS3303:YES)、演出側RAM94の第3制御エリア113を「0」クリアする(ステップS3304)。これにより、当該第3制御エリア113にそれまで記憶されていたゲーム用データテーブルに従った演出の実行制御が終了される。
なお、第3制御エリア113に記憶されているデータテーブルが後述する進行停止中データテーブルである場合、参照すべきポインタ情報が、第3制御エリア113に記憶された進行停止中データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたとしても、進行停止中データテーブルは第3制御エリア113から消去されることはなく当該第3制御エリア113に記憶保持される。この場合、参照すべきポインタ情報が最初の順番のポインタ情報に更新される。第3制御エリア113に進行停止中データテーブルが記憶されている場合、後述するイレギュラー用処理(図67)にてステップS3709の処理が実行されることで当該進行停止中データテーブルが第3制御エリア113から消去される。
ステップS3301にて否定判定をした場合、ステップS3303にて否定判定をした場合、又はステップS3304の処理を実行した場合、演出側RAM94の第2制御エリア112にいずれかの種類のデータテーブルが記憶されているか否かを判定する(ステップS3305)。第2制御エリア112には既に説明したとおり演出側ROM93の上乗せ期間用データテーブル群102に含まれる上乗せ期間用データテーブル又は演出側ROM93のエンディング用データテーブル群103に含まれるエンディング用データテーブルが読み出される。
第2制御エリア112にいずれかの種類のデータテーブルが記憶されている場合(ステップS3305:YES)、第2制御エリア112のポインタ更新処理を実行する(ステップS3306)。第2制御エリア112のポインタ更新処理では詳細は後述するが、第2制御エリア112に読み出されているデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を更新するための処理を実行する。
ステップS3305にて否定判定をした場合、又はステップS3306の処理を実行した場合、演出側RAM94に設けられた更新待機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3307)。更新待機フラグは、AT状態ST5における上乗せ期間又はエンディング期間において演出側RAM94の第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルの参照すべきポインタ情報が当該AT用データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報まで到達したことで最初の順番のポインタ情報に再度設定された状況であるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
更新待機フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3307:NO)、第1制御エリア111のポインタ更新処理を実行する(ステップS3308)。第1制御エリア111のポインタ更新処理では、第1制御エリア111に読み出されているデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を更新するための処理を実行する。具体的には、第1制御エリア111にAT用データテーブルが記憶されている場合には、第1制御エリア111にAT用データテーブルが記憶された直後においては当該AT用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報を参照すべきポインタ情報に設定する。また、第1制御エリア111に記憶されたAT用データテーブルに従って演出の実行制御が開始された後においては、現状の参照すべきポインタ情報に対して次の順番のポインタ情報を新たな参照すべきポインタ情報として設定する。
その後、第1制御エリア111に記憶されたデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が、当該データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたか否かを判定する(ステップS3309)。第1制御エリア111にAT用データテーブルが記憶されている場合には当該AT用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が当該AT用データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたか否かを判定する。ステップS3309にて肯定判定をした場合、第1制御エリア111に記憶されたデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を当該データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報に設定する(ステップS3310)。第1制御エリア111にAT用データテーブルが記憶されている場合には当該AT用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を当該AT用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報に設定する。
その後、第2制御エリア112にいずれかのデータテーブルが記憶されているか否かを判定する(ステップS3311)。AT状態ST5について具体的には、第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブル又はエンディング用データテーブルが記憶されているか否かを判定する。ステップS3311にて肯定判定をした場合、AT状態ST5における上乗せ期間又はエンディング期間において演出側RAM94の第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルの参照すべきポインタ情報が当該AT用データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報まで到達したことで最初の順番のポインタ情報に再度設定された状況であることを意味する。この場合、演出側RAM94の更新待機フラグに「1」をセットする(ステップS3312)。
演出側RAM94の更新待機フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3307:YES)、演出側RAM94の上乗せ期間終了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3313)。上乗せ期間終了フラグは既に説明したとおり、上乗せ期間が終了した後の状況であることを演出側MPU92にて把握するためのフラグであり、主側MPU72から上乗せ期間の終了コマンドを受信した場合に上乗せ期間終了フラグに「1」がセットされる。
上乗せ期間終了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3313:YES)、演出側RAM94の更新待機フラグを「0」クリアするとともに(ステップS3314)、演出側RAM94の上乗せ期間終了フラグを「0」クリアする(ステップS3315)。更新待機フラグが「0」クリアされることにより、第1制御エリア111に記憶されているAT用データテーブルの参照すべきポインタ情報の更新が待機された状態が解除される。なお、エンディング期間においても演出側RAM94の更新待機フラグに「1」がセットされる状況が生じ得るが、エンディング期間が終了する場合にはAT状態ST5も終了することとなるため、エンディング期間の途中で更新待機フラグが「0」クリアされることはなく、エンディング期間が終了する場合、すなわちAT状態ST5が終了する場合に更新待機フラグが「0」クリアされる。
ステップS3309にて否定判定をした場合、ステップS3311にて否定判定をした場合、ステップS3312の処理を実行した場合、ステップS3313にて否定判定をした場合、又はステップS3315の処理を実行した場合、第2制御エリア112にいずれかのデータテーブルが記憶されているか否かを判定する(ステップS3316)。AT状態ST5について具体的には、第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブル又はエンディング用データテーブルが記憶されているか否かを判定する。
ステップS3316にて否定判定をした場合、第1制御エリア111からのデータ設定処理を実行する(ステップS3317)。第1制御エリア111からのデータ設定処理では、第1制御エリア111に記憶されているデータテーブルにおいて、現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。第1制御エリア111にAT用データテーブルが記憶されている場合には、当該AT用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。これにより、AT用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている各種データに対応するAT状態ST5のベース演出が、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されることになる。
ステップS3316にて肯定判定をした場合、第2制御エリア112からのデータ設定処理を実行する(ステップS3318)。第2制御エリア112からのデータ設定処理では、第2制御エリア112に記憶されているデータテーブルにおいて、現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されている場合には、当該上乗せ期間用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。これにより、上乗せ期間用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている各種データに対応する上乗せ期間用のベース演出が、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されることになる。また、第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶されている場合には、当該エンディング用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。これにより、エンディング用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている各種データに対応するエンディング期間のベース演出が、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されることになる。
ステップS3317の処理を実行した場合、又はステップS3318の処理を実行した場合、第3制御エリア113にいずれかのゲーム用データテーブルが記憶されているか否かを判定する(ステップS3319)。ステップS3319にて肯定判定をした場合、第3制御エリア113からのデータ設定処理を実行する(ステップS3320)。第3制御エリア113からのデータ設定処理では、第3制御エリア113に記憶されているデータテーブルにおいて、現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに対応する画像が第1制御エリア111又は第2制御エリア112のデータテーブルに対応するベース演出の画像に追加されるように画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに対応する音出力が第1制御エリア111又は第2制御エリア112のデータテーブルに対応するベース演出の音出力に重ね合わせられるようにスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに対応する発光パターンがベース演出の発光パターンに割り込んで実行されるように上部ランプ61の発光制御を実行する。
次に、AT状態ST5において第1制御エリア111及び第2制御エリア112に記憶されたデータテーブルにおける参照すべきポインタ情報が更新される様子について、図61のタイムチャートを参照しながら説明する。図61(a)はAT状態ST5である状況を示し、図61(b)は上乗せ期間である状況を示し、図61(c)は第1制御エリア111に記憶されたデータテーブルにおける参照すべきポインタ情報が更新される期間を示し、図61(d)は第2制御エリア112に記憶されたデータテーブルにおける参照すべきポインタ情報が更新される期間を示す。
t1のタイミングで図61(a)に示すようにAT状態ST5が開始される。当該t1のタイミングで演出側RAM94の第1制御エリア111にAT用データテーブルが記憶され、図61(c)に示すように当該AT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新が開始されることで当該AT用データテーブルに対応するAT状態ST5用のベース演出が開始される。その後、t1のタイミング~t2のタイミングに亘って図61(c)に示すようにAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報が順次更新される。これにより、AT状態ST5用のベース演出が進行することとなる。その後、t2のタイミングで図61(c)に示すようにAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報が最後の順番のポインタ情報となりさらに参照すべきポインタ情報が更新されることにより、当該参照すべきポインタ情報がAT用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報となる。つまり、AT用データテーブルに定められているAT状態ST5用のベース演出の1周回が完了した場合、当該AT状態ST5用のベース演出の新たな周回が開始される。この場合、各周回において参照対象となるAT用データテーブルが同一であるため、AT状態ST5用のベース演出の内容も同一である。
その後、t2のタイミング~t3のタイミングに亘って図61(c)に示すようにAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報が順次更新され、AT状態ST5用のベース演出が進行することとなる。そして、t3のタイミングで図61(b)に示すように上乗せ期間が開始される。当該t3のタイミングで演出側RAM94の第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶され、図61(d)に示すように当該上乗せ期間用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新が開始されることで当該上乗せ期間用データテーブルに対応する上乗せ期間用のベース演出が開始される。
既に説明したとおり第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されている場合、第1制御エリア111にAT用データテーブルが記憶されている状況であっても、ベース演出の実行制御に際して参照されるデータテーブルは第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルとなり、第1制御エリア111に記憶されているAT用データテーブルは参照対象とならない。但し、第1制御エリア111に記憶されているAT用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が最後の順番のポインタ情報に到達して最初の順番のポインタ情報に更新されるまでは、上乗せ期間であることでAT用データテーブルが参照されない状況であってもAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新は継続される。したがって、上乗せ期間は図61(b)に示すようにt3のタイミングで開始されることとなるが、当該t3のタイミング以降においても、図61(d)に示すように第2制御エリア112に記憶された上乗せ期間用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新が行われるだけではなく、図61(c)に示すように第1制御エリア111に記憶されたAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新が行われる。
その後、t4のタイミングで図61(b)に示すように上乗せ期間が終了する。当該t4のタイミングで第2制御エリア112が「0」クリアされることで、上乗せ期間用データテーブルが参照対象ではなくなる。したがって、今回のAT状態ST5の開始時に第1制御エリア111に記憶されたAT用データテーブルが再度参照対象となり、当該AT用データテーブルに対応するAT状態ST5用のベース演出が再開される。
既に説明したとおり上乗せ期間であり第1制御エリア111のAT用データテーブルが参照対象ではない状況であっても当該AT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新は継続される。したがって、上乗せ期間が終了してAT状態ST5用のベース演出が再開される場合、上乗せ期間が開始される直前に実行されていたAT状態ST5用のベース演出の内容から再開されるのではなく、上乗せ期間が開始される直前に実行されていたAT状態ST5用のベース演出の内容に対して今回の上乗せ期間が実行された期間分進行した時点の内容からAT状態ST5用のベース演出が再開される。これにより、AT状態ST5用のベース演出の進行内容に対して上乗せ期間が実行された期間の経過を反映させた状態で、当該AT状態ST5用のベース演出を再開させることが可能となる。よって、AT状態ST5用のベース演出が再開された場合に実行される演出内容を多様化させることが可能となる。
その後、t4のタイミング~t5のタイミングに亘って図61(c)に示すようにAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報が順次更新される。これにより、AT状態ST5用のベース演出が進行することとなる。その後、t5のタイミングで図61(c)に示すようにAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報が最後の順番のポインタ情報となりさらに参照すべきポインタ情報が更新されることにより、当該参照すべきポインタ情報がAT用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報となる。つまり、AT用データテーブルに定められているAT状態ST5用のベース演出の1周回が完了した場合、当該AT状態ST5用のベース演出の新たな周回が開始される。この場合、各周回において参照対象となるAT用データテーブルが同一であるため、AT状態ST5用のベース演出の内容も同一である。
その後、t5のタイミング~t6のタイミングに亘って図61(c)に示すようにAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報が順次更新され、AT状態ST5用のベース演出が進行することとなる。そして、t6のタイミングで図61(b)に示すように上乗せ期間が開始される。当該t6のタイミングで演出側RAM94の第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶され、図61(d)に示すように当該上乗せ期間用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新が開始されることで当該上乗せ期間用データテーブルに対応する上乗せ期間用のベース演出が開始される。
既に説明したとおり第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されている場合、第1制御エリア111にAT用データテーブルが記憶されている状況であっても、ベース演出の実行制御に際して参照されるデータテーブルは第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルとなり、第1制御エリア111に記憶されているAT用データテーブルは参照対象とならない。但し、第1制御エリア111に記憶されているAT用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が最後の順番のポインタ情報に到達して最初の順番のポインタ情報に更新されるまでは、上乗せ期間であることでAT用データテーブルが参照されない状況であってもAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新は継続される。したがって、上乗せ期間は図61(b)に示すようにt6のタイミングで開始されることとなるが、当該t6のタイミング以降においても、図61(d)に示すように第2制御エリア112に記憶された上乗せ期間用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新が行われるだけではなく、図61(c)に示すように第1制御エリア111に記憶されたAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新が行われる。
その後、上乗せ期間の途中であるt7のタイミングで図61(c)に示すようにAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報が最後の順番のポインタ情報となりさらに参照すべきポインタ情報が更新されることにより、当該参照すべきポインタ情報がAT用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報となる。但し、現状は図61(b)に示すように上乗せ期間であるため、t7のタイミング以降において第1制御エリア111のAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新は行われない。つまり、第1制御エリア111に記憶されているAT用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が最後の順番のポインタ情報に到達して最初の順番のポインタ情報に更新されるまでは上乗せ期間であることでAT用データテーブルが参照されない状況であってもAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新は継続されるのに対して、上乗せ期間においてAT用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が最後の順番のポインタ情報に到達して最初の順番のポインタ情報に更新された場合には当該上乗せ期間が継続している状況において当該AT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新は待機される。これにより、上乗せ期間が継続している状況において参照対象ではないAT用データテーブルの参照すべきポインタ情報の更新が継続され続けてしまわないようにすることが可能となる。
その後、t7のタイミング~t8のタイミングに亘って図61(d)に示すように第2制御エリア112に記憶された上乗せ期間用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報が順次更新され、上乗せ期間用のベース演出が進行することとなる。当該t7のタイミング~t8のタイミングにおいては図61(c)に示すように第1制御エリア111に記憶されたAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新は行われない。
その後、t8のタイミングで図61(b)に示すように上乗せ期間が終了する。当該t8のタイミングで第2制御エリア112が「0」クリアされることで、上乗せ期間用データテーブルが参照対象ではなくなる。したがって、今回のAT状態ST5の開始時に第1制御エリア111に記憶されたAT用データテーブルが再度参照対象となり、当該AT用データテーブルに対応するAT状態ST5用のベース演出が再開される。この場合、t7のタイミングで第1制御エリア111に記憶されたAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報は最初の順番のポインタ情報である状況で更新が停止されているため、t8のタイミングでは当該AT用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報に対応する演出内容からAT状態ST5用のベース演出が再開されることとなる。つまり、AT状態ST5用のベース演出が最初の演出内容から再開される。これにより、上乗せ期間が終了した場合にAT状態ST5用のベース演出が最初の演出内容から再開される状況を生じさせることが可能となる。
<ループ抽選処理について>
次に、主側MPU72にて実行されるループ抽選処理について説明する。ループ抽選処理はAT状態ST5の上乗せ期間においてループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となることで実行される。ループ抽選とは既に説明したとおり、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数を増加させるか否かを決定するための加算抽選処理を終了条件が成立するまで1ゲームの範囲内で繰り返し実行することである。ループ抽選処理はタイマ割込み処理(図11)のステップS206にて実行される。図62はループ抽選処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74のループ抽選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3401)。ループ抽選フラグには既に説明したとおり、AT状態ST5の上乗せ期間においてループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となることで「1」がセットされる。ループ抽選フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3401:NO)、そのまま本ループ抽選処理を終了する。
ループ抽選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3401:YES)、主側RAM74に設けられたループ抽選の完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3402)。ループ抽選の完了フラグは、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったことを契機とした加算抽選処理(ステップS3411)の実行が完了しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったタイミングにおいてはループ抽選の完了フラグの値は「0」となっており、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったことを契機とした加算抽選処理(ステップS3411)の実行が完了している場合、すなわち加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選とならなかった場合又は加算抽選処理(ステップS3411)の実行回数が終了基準数に達した場合にはループ抽選の完了フラグに「1」がセットされる。ループ抽選の完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3402:YES)、加算抽選処理(ステップS3411)を実行する必要がないため、ステップS3416のループ用加算処理にジャンプする。
ループ抽選の完了フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3402:NO)、ステップS3403~ステップS3408にて、加算抽選処理(ステップS3411)の実行に際して使用する第2乱数を取得する処理(ステップS3410)の前に特定の待機期間を発生させるための処理を実行する。
ループ抽選処理(図62)では第2乱数回路76からの第2乱数の取得が繰り返し行われ得る。当該第2乱数は8ビットからなる1バイトの数値情報である。第2乱数回路76はクロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第2乱数を「0~255」の数値範囲において順次更新するとともに、第2乱数の更新が1周した場合には新たな初期値から第2乱数の次の周回の更新を開始する。ループ抽選処理(図62)はタイマ割込み処理(図11)が1回起動される度に1回実行され、1回のループ抽選処理(図62)の実行に対して加算抽選処理(ステップS3411)は1回実行される。タイマ割込み処理(図11)は1.49ミリ秒周期で起動されるため、第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに少なくともタイマ割込み処理(図11)の起動周期分の待ち期間が発生する。つまり、タイマ割込み処理(図11)の起動周期によって所定の待機期間が確保されているため、ループ抽選処理(図62)において当該所定の待機期間を確保するための処理を実行する必要が生じない。タイマ割込み処理(図11)の起動周期である1.49ミリ秒は第2乱数回路76において第2乱数の更新が1周するまでに要する期間よりも長い期間である。
ループ抽選処理(図62)における特定の待機期間を発生させるための処理(ステップS3403~ステップS3408)では、まず主側RAM74に設けられた繰り返し回数カウンタに繰り返し回数である「15」をセットする(ステップS3403)。ループ抽選処理(図62)では既に説明したとおり第2乱数回路76からの第2乱数の取得が繰り返し行われ得る。そして、第2乱数が繰り返し取得される場合には第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに固定の期間として上記所定の待機期間(タイマ割込み処理(図11)の起動周期)が確保されるだけではなく、変動の期間として特定の待機期間が確保される。この特定の待機期間は最大値となったとしても所定の待機期間以下、より詳細には所定の待機期間よりも短い期間となっている。
その後、主側RAM74に設けられた第2乱数取得エリアから前回のステップS3410にて取得した第2乱数を読み出す(ステップS3404)。なお、主側RAM74の一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)が実行された後においては第2乱数取得エリアには10進数で「0」の値となる第2乱数が格納されていることになる。その後、ステップS3404にて読み出した8ビットの第2乱数のうち下位4ビットの数値をばらつき数値として主側MPU72のレジスタに記憶する(ステップS3405)。この場合、ばらつき数値は4ビットの数値情報となるため、最小値が「0」であり最大値が「15」である値となる。
その後、主側MPU72のレジスタに記憶されたばらつき数値が、主側RAM74の繰り返し回数カウンタの値よりも小さいか否かを判定する(ステップS3406)。ばらつき数値が繰り返し回数カウンタの値よりも小さい場合には(ステップS3406:YES)、JUMP命令によりステップS3407の処理に進み、ばらつき数値が繰り返し回数カウンタの値以上である場合には(ステップS3406:NO)、NOP命令によりステップS3407の処理に進む。ステップS3407では繰り返し回数カウンタの値を1減算する。そして、1減算後における繰り返し回数カウンタの値が1以上であれば(ステップS3408:NO)、ステップS3406の処理に戻り、1減算後における繰り返し回数カウンタの値が「0」であれば(ステップS3408:YES)、ステップS3409に進む。
上記のとおりステップS3406にて肯定判定をした場合及びステップS3406にて否定判定をした場合のいずれであってもステップS3407の処理に進むこととなるが、NOP命令が実行された場合よりもJUMP命令が実行された場合の方が10マイクロ秒程度、ステップS3407の処理に進むまでに要する処理時間が長くなる。そして、上記のとおり前回取得した第2乱数の下位4ビットとして決定されるばらつき数値が繰り返し回数カウンタの値よりも小さい値であるか否かにより、JUMP命令が実行される場合とNOP命令が実行される場合とが生じる。さらにステップS3407の処理が実行される度に繰り返し回数カウンタの値は1減算されるとともに1減算後の繰り返し回数カウンタの値が「0」となるまでステップS3406及びステップS3407の処理が繰り返される。これにより、繰り返し回数である15回のうちステップS3406にてJUMP命令が実行される回数とステップS3406にてNOP命令が実行される回数との比率を前回取得した第2乱数の下位4ビットの値により変動させることが可能となり、結果的に特定の待機期間を変動させることが可能となる。
ステップS3409では主側RAM74に設けられた抽選実行カウンタの値を1加算する。抽選実行カウンタは、今回のゲームにおいて加算抽選処理(ステップS3411)が実行された回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、第2乱数回路76からその時点における第2乱数を取得し、主側RAM74の第2乱数取得エリアに記憶する(ステップS3410)。その後、加算抽選処理を実行する(ステップS3411)。加算抽選処理では、主側ROM73に予め記憶された加算抽選テーブルを読み出し、その読み出した加算抽選テーブルに対して第2乱数を照合することで、当該第2乱数が加算抽選テーブルに設定された当選数値情報と一致しているか否かを判定する。加算抽選テーブルは1個のみ設けられており、加算抽選処理にて加算当選となる確率が90%となるように上記当選数値情報が設定されている。ここで、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果が加算抽選処理に影響を与えない構成であるが、これに限定されることはなく加算抽選テーブルを役の抽選処理(図16)にて当選となり得るインデックス値IVの種類に対応させて設定することで、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)の結果が加算抽選処理に影響を与える構成としてもよい。
加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選とならなかった場合(ステップS3412:NO)、主側RAM74のループ抽選の完了フラグに「1」をセットした後に(ステップS3415)、ステップS3416のループ用加算処理を実行する。これにより、今回のゲームにおけるループ抽選処理が終了する。なお、ループ抽選の完了フラグは今回のゲームが終了する場合に「0」クリアされる。
加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった場合(ステップS3412:YES)、主側RAM74に設けられたループ加算カウンタの値を1加算する(ステップS3413)。ループ加算カウンタは加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、主側RAM74の抽選実行カウンタの値が終了基準数である「1000」に達しているか否かを判定する(ステップS3414)。ループ抽選処理(図62)において上乗せゲーム数として加算可能なゲーム数の最大値は1000ゲームであるとともに加算抽選処理(ステップS3411)の最大の実行回数は1000回である。抽選実行カウンタの値が「1000」に達している場合(ステップS3414:YES)、今回のゲームにて実行された加算抽選処理(ステップS3411)の回数が最大値である1000回に到達したことを意味するため、主側RAM74のループ抽選の完了フラグに「1」をセットした後に(ステップS3415)、ステップS3416のループ用加算処理を実行する。一方、抽選実行カウンタの値が「1000」に達していない場合(ステップS3414:YES)、ループ抽選の完了フラグに「1」をセットすることなく、ステップS3416のループ用加算処理を実行する。
図63はループ抽選処理(図62)のステップS3416にて実行されるループ用加算処理を示すフローチャートである。
回転中のリール32L,32M,32Rのいずれかに対応するストップボタン42~44が操作されて停止指令が発生した場合(ステップS3501:YES)、主側RAM74のループ加算カウンタの値が1以上であることを条件として(ステップS3502:YES)、AT継続カウンタの加算処理を実行する(ステップS3503)。AT継続カウンタの加算処理では、ループ加算カウンタの値をAT継続カウンタの値に加算する。AT継続カウンタは既に説明したとおりAT状態ST5における残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、ループ加算カウンタは既に説明したとおり加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。つまり、ループ抽選処理(図62)が実行される状態となった場合、最初の停止指令が発生したことを契機として、今回のゲームが開始されてから当該最初の停止指令が発生するまでに加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった回数に対応するゲーム数がAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に上乗せされ、2回目以降の停止指令が発生したことを契機として、前回の停止指令が発生してから今回の停止指令が発生するまでに加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった回数に対応するゲーム数がAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に上乗せされる。
その後、ループ用加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3504)。当該ループ用加算コマンドには主側RAM74のループ加算カウンタに記憶されている値に対応する情報が含まれる。詳細は後述するが演出側MPU92はループ用加算コマンドを受信した場合、ループ抽選処理(図62)が実行されたことによりAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が上乗せされたことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74のループ加算カウンタの値を「0」クリアする(ステップS3505)。
ステップS3502にて否定判定をした場合、又はステップS3505の処理を実行した場合、主側RAM74のループ抽選の完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3506)。ループ抽選の完了フラグは既に説明したとおり、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったことを契機とした加算抽選処理(ステップS3411)の実行が完了しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったタイミングにおいてはループ抽選の完了フラグの値は「0」となっており、加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選とならなかった場合又は加算抽選処理(ステップS3411)の実行回数が終了基準数に達した場合にはループ抽選の完了フラグに「1」がセットされる。
ループ抽選の完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3506:YES)、ループ抽選の完了フラグを「0」クリアする(ステップS3507)。また、ループ抽選フラグを「0」クリアする(ステップS3508)。その後、ループ抽選終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3509)。詳細は後述するが演出側MPU92はループ抽選終了コマンドを受信した場合、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったことを契機として実行されたループ抽選が終了したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
図64は演出側MPU92にて実行されるループ加算演出処理を示すフローチャートである。ループ加算演出処理はAT用の演出制御処理(図59)におけるその他の処理(ステップS3219)にて実行される。
まず主側MPU72からループ抽選開始コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS3601)。ループ抽選開始コマンドは既に説明したとおり、上乗せ期間において主側MPU72にて実行されるループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となることで送信されるコマンドである。
主側MPU72からループ抽選開始コマンドを受信している場合(ステップS3601:YES)、ゲーム用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS3602)。当該選択処理では、演出側ROM93のゲーム用データテーブル群104に含まれる複数種類のゲーム用データテーブルのうち今回受信したループ抽選開始コマンドに対応する種類のゲーム用データテーブルを選択する。そして、その選択した種類のゲーム用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶させる(ステップS3603)。この場合、第3制御エリア113を「0」クリアした後に、今回読み出した種類のゲーム用データテーブルを当該第3制御エリア113に記憶させる。第3制御エリア113に当該ゲーム用データテーブルが記憶されることにより、当該ゲーム用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ、上乗せ期間用のベース演出に対して、ループ抽選が開始されたことを示す追加演出及び10ゲームがAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に上乗せされたことを示す追加演出が追加される。
その後、演出側RAM94の演出側把握カウンタに、今回上乗せされた10ゲームに対応する情報を加算する。これにより、画像表示装置63に表示されているAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が「10」増加する。
ステップS3601にて否定判定をした場合、主側MPU72からループ用加算コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS3605)。ループ用加算コマンドは既に説明したとおり、主側MPU72においてループ抽選が行われている状況において回転中のリール32L,32M,32Rに対する新たな停止指令が発生したことを契機として送信されるコマンドである。ループ用加算コマンドには、当該ループ用加算コマンドが今回のゲームにおける最初の停止指令が発生したことを契機として送信されるコマンドである場合には、今回のゲームが開始されてから当該最初の停止指令が発生するまでに加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった回数に対応するゲーム数の情報が上乗せゲーム数の情報として含まれている。また、ループ用加算コマンドには、当該ループ用加算コマンドが2回目以降の停止指令が発生したことを契機として送信されるコマンドである場合には、前回の停止指令が発生してから今回の停止指令が発生するまでに加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった回数に対応するゲーム数の情報が上乗せゲーム数の情報として含まれている。
主側MPU72からループ用加算コマンドを受信している場合(ステップS3605:YES)、ゲーム用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS3606)。当該選択処理では、演出側ROM93のゲーム用データテーブル群104に含まれる複数種類のゲーム用データテーブルのうち今回受信したループ用加算コマンドに対応する種類のゲーム用データテーブルを選択する。そして、その選択した種類のゲーム用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶させる(ステップS3607)。この場合、第3制御エリア113を「0」クリアした後に、今回読み出した種類のゲーム用データテーブルを当該第3制御エリア113に記憶させる。第3制御エリア113に当該ゲーム用データテーブルが記憶されることにより、当該ゲーム用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ、上乗せ期間用のベース演出に対して、今回受信したループ用加算コマンドに含まれているゲーム数(すなわち今回発生した上乗せゲーム数)が上乗せされたことを示す追加演出が追加される。
その後、演出側RAM94の演出側把握カウンタに、今回受信したループ用加算コマンドに設定されている上乗せゲーム数に対応する情報を加算する。これにより、画像表示装置63に表示されているAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が今回受信したループ用加算コマンドに設定されている上乗せゲーム数分増加する。
ステップS3605にて否定判定をした場合、又はステップS3608の処理を実行した場合、主側MPU72からループ抽選終了コマンドを受信しているか否かを判定する。ループ抽選終了コマンドは既に説明したとおり、主側MPU72においてループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったことを契機として実行されたループ抽選が終了した場合に送信されるコマンドである。
主側MPU72からループ抽選終了コマンドを受信している場合(ステップS3609:YES)、今回のゲームにおいて回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生したことを示す停止指令コマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定することで、今回のゲームの終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS3610)。なお、今回のゲームの終了タイミングであるか否かを判定するための構成は上記のものに限定されることはなく、例えば主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定することで、今回のゲームの終了タイミングであるか否かを判定する構成としてもよい。
ステップS3610にて肯定判定をした場合、ゲーム用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS3611)。当該選択処理では、演出側ROM93のゲーム用データテーブル群104に含まれる複数種類のゲーム用データテーブルのうちループ抽選の終了に対応する種類のゲーム用データテーブルを選択する。そして、その選択した種類のゲーム用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶させる(ステップS3612)。
第3制御エリア113に今回のゲームにおいて回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生したことを契機として送信されたループ用加算コマンドに対応するゲーム用データテーブルが記憶されている場合、当該ゲーム用データテーブルを上書きしてしまわないようにして、ループ抽選の終了に対応するゲーム用データテーブルを第3制御エリア113に記憶させる。この場合、今回のゲームにおいて回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生したことを契機として送信されたループ用加算コマンドに対応するゲーム用データテーブルに従って演出の実行制御が行われた後に、ループ抽選の終了に対応するゲーム用データテーブルに従って演出の実行制御が行われる。したがって、上乗せ期間用のベース演出に対して、今回のゲームにおいて回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生したことを契機として送信されたループ用加算コマンドに含まれているゲーム数(すなわち今回発生した上乗せゲーム数)が上乗せされたことを示す追加演出が追加された後に、ループ抽選が終了したことを示す追加演出が追加される。一方、第3制御エリア113に今回のゲームにおいて回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生したことを契機として送信されたループ用加算コマンドに対応するゲーム用データテーブルが記憶されていない場合、第3制御エリア113を「0」クリアした後に、ループ抽選の終了に対応するゲーム用データテーブルを第3制御エリア113に記憶させる。この場合、ループ抽選の終了に対応するゲーム用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ、上乗せ期間用のベース演出に対して、ループ抽選が終了したことを示す追加演出が追加される。
主側MPU72からループ抽選終了コマンドを受信している場合であって(ステップS3609:YES)、ゲームの終了タイミングではない場合(ステップS3610:NO)、演出側RAM94に設けられた終了待機フラグに「1」をセットする(ステップS3613)。終了待機フラグは、ループ抽選が終了したことを示す追加演出の実行が今回のゲームにおいて回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生するまで待機している状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ステップS3609にて否定判定をした場合、演出側RAM94の終了待機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3614)。終了待機フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3614:YES)、今回のゲームにおいて回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生したことを示す停止指令コマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定することで、今回のゲームの終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS3615)。
ステップS3615にて肯定判定をした場合、ゲーム用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS3616)。当該選択処理では、演出側ROM93のゲーム用データテーブル群104に含まれる複数種類のゲーム用データテーブルのうちループ抽選の終了に対応する種類のゲーム用データテーブルを選択する。そして、その選択した種類のゲーム用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶させる(ステップS3617)。この場合、第3制御エリア113を「0」クリアした後に、ループ抽選の終了に対応するゲーム用データテーブルを第3制御エリア113に記憶させる。これにより、ループ抽選の終了に対応するゲーム用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ、上乗せ期間用のベース演出に対して、ループ抽選が終了したことを示す追加演出が追加される。その後、演出側RAM94の終了待機フラグを「0」クリアする(ステップS3618)。
次に、主側MPU72にてループ抽選が実行された場合に演出が進行していく様子を図65のタイムチャートを参照しながら説明する。図65(a)はベット数が「3」であるゲームの実行期間を示し、図65(b)はループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にてループ抽選の発生当選となるタイミングを示し、図65(c)はゲーム数が上乗せされたことを示す追加演出が実行されている期間を示し、図65(d)は回転中のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生したタイミングを示し、図65(e)は主側MPU72から演出側MPU92にループ用加算コマンドが送信されたタイミングを示し、図65(f)はループ抽選が終了したことを示す追加演出が実行されている期間を示す。
まず2個のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した後であってもループ抽選が継続される場合について説明する。
t1のタイミングで図65(a)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームはAT状態ST5の上乗せ期間において開始される。したがって、当該ゲームが開始された場合には上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて上乗せ期間用のベース演出が実行されている。当該ゲームにおける役の抽選処理(図16)ではインデックス値IV=11~15のいずれかに当選したことでループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)が実行され、図65(b)に示すようにループ抽選の発生当選となる。したがって、図65(c)に示すようにt1のタイミング~t2のタイミングに亘って、上乗せ期間用のベース演出に対して、ループ抽選が開始されたことを示す追加演出及び10ゲームがAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に上乗せされたことを示す追加演出が追加される。
その後、t3のタイミングで図65(d)に示すように全てのリール32L,32M,32Rが回転している状況において1個のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44が停止操作されることで当該リール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生する。当該停止指令が発生するまでに繰り返し実行されたループ抽選処理(図62)の加算抽選処理にて加算当選となっていることにより、当該加算当選となった回数に対応するゲーム数の情報が上乗せゲーム数の情報として含まれたループ用加算コマンドがt3のタイミングで主側MPU72から演出側MPU92に送信される。これにより、図65(c)に示すようにt3のタイミング~t4のタイミングに亘って、上乗せ期間用のベース演出に対して、今回受信したループ用加算コマンドに含まれているゲーム数(すなわち今回発生した上乗せゲーム数)が上乗せされたことを示す追加演出が追加される。
その後、t5のタイミングで図65(d)に示すように2個のリール32L,32M,32Rが回転している状況において1個のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44が停止操作されることで当該リール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生する。前回停止指令が発生してから今回の停止指令が発生するまでに繰り返し実行されたループ抽選処理(図62)の加算抽選処理にて加算当選となっていることにより、当該加算当選となった回数に対応するゲーム数の情報が上乗せゲーム数の情報として含まれたループ用加算コマンドがt5のタイミングで主側MPU72から演出側MPU92に送信される。これにより、図65(c)に示すようにt5のタイミング~t6のタイミングに亘って、上乗せ期間用のベース演出に対して、今回受信したループ用加算コマンドに含まれているゲーム数(すなわち今回発生した上乗せゲーム数)が上乗せされたことを示す追加演出が追加される。
その後、t7のタイミングで図65(d)に示すように1個のリール32L,32M,32Rが回転している状況において当該リール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44が停止操作されることで当該リール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生する。前回停止指令が発生してから今回の停止指令が発生するまでに繰り返し実行されたループ抽選処理(図62)の加算抽選処理にて加算当選となっていることにより、当該加算当選となった回数に対応するゲーム数の情報が上乗せゲーム数の情報として含まれたループ用加算コマンドがt7のタイミングで主側MPU72から演出側MPU92に送信される。これにより、図65(c)に示すようにt7のタイミング~t8のタイミングに亘って、上乗せ期間用のベース演出に対して、今回受信したループ用加算コマンドに含まれているゲーム数(すなわち今回発生した上乗せゲーム数)が上乗せされたことを示す追加演出が追加される。
また、t7のタイミングで発生した停止指令は回転中のリール32L,32M,32Rに対する最後の停止指令であるため、t7のタイミングが図65(a)に示すように今回のゲームの終了タイミングとなり、t7のタイミングでループ抽選終了コマンドが主側MPU72から演出側MPU92に送信されている。したがって、今回受信したループ用加算コマンドに含まれているゲーム数(すなわち今回発生した上乗せゲーム数)が上乗せされたことを示す追加演出が終了したタイミングであるt8のタイミングで、上乗せ期間用のベース演出に対して、図65(f)に示すようにループ抽選が終了したことを示す追加演出が追加される。当該追加演出はt9のタイミングで終了する。
既に説明したとおりループ抽選処理(図62)は1.49ミリ秒周期で起動されるタイマ割込み処理(図11)が1回起動される度に1回実行され、さらに既に説明したとおりループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にてループ抽選の発生当選となったことを契機としてループ抽選が実行される状態となった場合における加算抽選処理(ステップS3411)の最大の実行回数は1000回に設定されている。したがって、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にてループ抽選の発生当選となったことを契機として開始されたループ抽選が終了するまでに要する時間として想定される時間は1.5秒以下となる。これに対して、リール32L,32M,32Rが回転を開始してからストップボタン42~44の操作が有効となるまでに要する最短期間は600ミリ秒であり、さらに回転中のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生することで停止制御が開始されてから次の停止指令を発生させるためのストップボタン42~44の操作が有効となるまでに要する最短時間も500ミリ秒である。そうすると、リール32L,32M,32Rが回転を開始してから回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対する停止指令が発生するまでに要する時間は1.6秒以上となる。したがって、回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対する停止指令が発生するまでに今回のゲームにおいて開始されたループ抽選は確実に終了していることになる。
次に、2個のリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生するまでにループ抽選の終了契機が発生している場合について説明する。
t10のタイミングで図65(a)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームはAT状態ST5の上乗せ期間において開始される。したがって、当該ゲームが開始された場合には上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて上乗せ期間用のベース演出が実行されている。当該ゲームにおける役の抽選処理(図16)では、インデックス値IV=11~15のいずれかに当選したことでループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)が実行され、図65(b)に示すようにループ抽選の発生当選となる。したがって、図65(c)に示すようにt10のタイミング~t11のタイミングに亘って、上乗せ期間用のベース演出に対して、ループ抽選が開始されたことを示す追加演出及び10ゲームがAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に上乗せされたことを示す追加演出が追加される。
その後、t12のタイミングで図65(d)に示すように全てのリール32L,32M,32Rが回転している状況において1個のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44が停止操作されることで当該リール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生する。当該停止指令が発生するまでに繰り返し実行されたループ抽選処理(図62)の加算抽選処理にて加算当選となっていることにより、当該加算当選となった回数に対応するゲーム数の情報が上乗せゲーム数の情報として含まれたループ用加算コマンドがt12のタイミングで主側MPU72から演出側MPU92に送信される。これにより、図65(c)に示すようにt12のタイミング~t13のタイミングに亘って、上乗せ期間用のベース演出に対して、今回受信したループ用加算コマンドに含まれているゲーム数(すなわち今回発生した上乗せゲーム数)が上乗せされたことを示す追加演出が追加される。
その後、t14のタイミングで図65(d)に示すように2個のリール32L,32M,32Rが回転している状況において1個のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44が停止操作されることで当該リール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生する。前回の停止指令が発生してから今回の停止指令が発生するまでに繰り返し実行されたループ抽選処理(図62)の加算抽選処理にて加算当選となっていることにより、当該加算当選となった回数に対応するゲーム数の情報が上乗せゲーム数の情報として含まれたループ用加算コマンドがt14のタイミングで主側MPU72から演出側MPU92に送信される。これにより、図65(c)に示すようにt14のタイミング~t15のタイミングに亘って、上乗せ期間用のベース演出に対して、今回受信したループ用加算コマンドに含まれているゲーム数(すなわち今回発生した上乗せゲーム数)が上乗せされたことを示す追加演出が追加される。
また、前回の停止指令が発生してから今回の停止指令が発生するまでに実行された所定の複数回数目におけるループ抽選処理(図62)の加算抽選処理にて外れ結果となっている。したがって、t14のタイミングでループ抽選終了コマンドが主側MPU72から演出側MPU92に送信されている。但し、今回の停止指令は最後の停止指令ではないため、ループ抽選終了コマンドを受信したとしてもループ抽選が終了したことを示す追加演出が実行されることはなく、演出側RAM94の終了待機フラグに「1」がセットされる。
その後、t16のタイミングで図65(d)に示すように1個のリール32L,32M,32Rが回転している状況において当該リール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44が停止操作されることで当該リール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生する。この場合、前回の停止指令が発生するまでにループ抽選処理(図62)における加算抽選処理(ステップS3411)にて外れ結果となっている。したがって、図65(e)に示すように今回の停止指令が発生したことを契機としたループ用加算コマンドの送信は行われない。
t16のタイミングで発生した停止指令は回転中のリール32L,32M,32Rに対する最後の停止指令であるためt16のタイミングが図65(a)に示すように今回のゲームの終了タイミングとなる。また、既に説明したとおりt14のタイミングで演出側RAM94の終了待機フラグに「1」がセットされている。したがって、t16のタイミングで、上乗せ期間用のベース演出に対して、図65(f)に示すようにループ抽選が終了したことを示す追加演出が追加される。当該追加演出はt17のタイミングで終了する。
以上のとおり、ループ抽選処理(図62)はタイマ割込み処理(図11)が1回起動される度に1回実行され、1回のループ抽選処理(図62)の実行に対して加算抽選処理(ステップS3411)は1回実行される。タイマ割込み処理(図11)は1.49ミリ秒周期で起動されるため、第2乱数が1回取得されてから次に第2乱数が取得されるまでに少なくともタイマ割込み処理(図11)の起動周期分の待ち期間が発生する。そうすると、加算抽選処理(ステップS3411)の実行回数が終了基準数である1000回に到達するまでには少なくとも1.49秒が必要となる。この場合に、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったゲームにおいて、加算抽選処理(ステップS3411)の実行回数が終了基準数である1000回に到達するまでリール32L,32M,32Rの回転の開始を待機する構成とすると、それだけ当該開始ゲームが終了するまでに要する時間が長くなってしまう。
これに対して、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったとしてもリール32L,32M,32Rの回転を開始させ、リール32L,32M,32Rの回転を開始させた後であっても加算抽選処理(ステップS3411)の結果が外れ結果となる又は抽選実行カウンタの値が終了基準数である「1000」に到達するまではタイマ割込み処理(図11)が起動されてループ抽選処理(図62)が実行される度に加算抽選処理(ステップS3411)が実行される。そして、リール32L,32M,32Rの回転が開始された後に加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となることで付与されたゲーム数は適宜、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数に加算される。これにより、リール32L,32M,32Rの回転の開始を待機する時間が過剰に長くなってしまわないようにしながら、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数に対する上乗せゲーム数として多くのゲーム数を付与することが可能となる。
回転中のリール32L,32M,32Rに対する新たな停止指令が発生したことを契機として、当該停止指令が発生するまでにループ抽選処理(図62)の加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった回数に対応するゲーム数がAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に加算されることを示す追加演出が実行される。これにより、加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となる度にAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が増加する演出が実行される構成に比べて、1度に報知される上乗せゲーム数を多くすることが可能となる。また、回転中のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44を停止操作する度に上乗せゲーム数が報知される状況を生じさせることが可能となり、ストップボタン42~44を停止操作することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選とならないことでループ抽選が終了される事象が第2停止に対応する停止指令が発生するまでに発生していたとしても、ループ抽選が終了したことを示す演出は回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対する停止指令が発生した場合に実行される。これにより、回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44への停止操作が発生するまで、ループ抽選によるゲーム数の上乗せが発生することに対する遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
<イレギュラー遊技について>
次に、AT状態ST5の上乗せ期間においてイレギュラー遊技として、ベット数が「2」であるゲーム又はCB状態(第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3)のゲームが実行された場合における演出の実行内容について説明する。
図66はAT状態ST5の上乗せ期間においてイレギュラー遊技として、ベット数が「2」であるゲーム又はCB状態のゲームが実行された場合における画像表示装置63の表示内容を説明するための説明図である。既に説明したとおり画像表示装置63における上乗せ期間用のベース演出においては、第2ベース画像G61の動画表示が行われるとともにその手前にて複数種類の第2演出画像G62の動画表示が行われ、さらに残ゲーム数表示画像G63、獲得数表示画像G64及び上乗せ期間ゲーム数表示画像G65が表示される。この場合に、AT状態ST5の上乗せ期間においてイレギュラー遊技としてベット数が「2」であるゲーム又はCB状態のゲームが実行された場合、上乗せ期間用のベース演出の進行が停止される。そして、画像表示装置63では停止中報知用の画像表示が行われる。停止中報知用の画像表示として具体的には、画像表示装置63には進行停止中画像G71として「進行停止中!」という画像が表示されるとともに、画像表示装置63において進行停止中画像G71が表示されている領域以外の領域(すなわち上乗せ期間用のベース演出の画像が表示されている領域)がそれまでよりも薄暗く表示されるように暗色表示状態G72となる。これにより、イレギュラー遊技の発生によって上乗せ期間用のベース演出の進行が停止されている状況であることを遊技者に認識させることが可能となる。
イレギュラー遊技の発生に対して上乗せ期間用のベース演出の進行を停止させるとともに停止中報知が実行されるようにするための処理構成について以下に説明する。図67は演出側MPU92にて実行されるイレギュラー用処理を示すフローチャートである。イレギュラー用処理はAT用の演出制御処理(図59)におけるステップS3217にて実行される。
上乗せ期間において主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信した場合(ステップS3701及びステップS3702:YES)、演出側RAM94に設けられた進行停止中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3703)。進行停止中フラグは、上乗せ期間用のベース演出の進行を停止している状況であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
進行停止中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3703:NO)、今回開始されたゲームがベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームのいずれかであるか否かを判定する(ステップS3704)。つまり、今回のゲームがイレギュラー遊技であるか否かを判定する。
今回のゲームがイレギュラー遊技である場合(ステップS3704:YES)、進行停止中データテーブルの選択処理を実行する(ステップS3705)。当該選択処理では、演出側ROM93のゲーム用データテーブル群104に含まれる複数種類のゲーム用データテーブルのうち進行停止中データテーブルを選択する。そして、その選択した進行停止中データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶させる(ステップS3706)。この場合、第3制御エリア113を「0」クリアした後に、今回読み出した進行停止中データテーブルを当該第3制御エリア113に記憶させる。第3制御エリア113に当該進行停止中データテーブルが記憶されることにより、当該進行停止中データテーブルに従って演出の実行制御が行われる。これにより、画像表示装置63には進行停止中画像G71として「進行停止中!」という画像が上乗せ期間用のベース演出の画像に対して追加して表示されるとともに、画像表示装置63において進行停止中画像G71が表示されている領域以外の領域(すなわち上乗せ期間用のベース演出の画像が表示されている領域)がそれまでよりも薄暗く表示されるように暗色表示状態G72となる。
進行停止中データテーブルには停止中報知に対応する音声データが設定されているため、スピーカ62から停止中報知に対応する音が出力される。また、進行停止中データテーブルには停止中報知に対応する発光データが設定されているため、上部ランプ61において停止中報知に対応する発光が行われる。但し、これに限定されることはなく、進行停止中データテーブルには停止中報知に対応する表示を可能とするための画像データは設定されているものの、音声データ及び発光データのうち少なくとも一方が設定されていない構成としてもよい。
その後、演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」をセットする(ステップS3707)。これにより、詳細は後述するように演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止される。よって、上乗せ期間用のベース演出の進行が停止された状態となる。但し、上乗せ期間用のベース演出の進行が停止された状態であっても、その停止された状態におけるポインタ情報に対応する画像データを利用して上乗せ期間用のベース演出の画像が画像表示装置63にて表示される。当該上乗せ期間用のベース演出の画像に対しては既に説明したとおり、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶されている進行停止中データテーブルに基づいて薄暗く表示される暗色表示状態G72となるようにするための画像加工が行われる。
演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3703:YES)、今回開始されたゲームがベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームのいずれかであるか否かを判定する(ステップS3708)。つまり、今回のゲームがイレギュラー遊技であるか否かを判定する。今回のゲームがイレギュラー遊技である場合(ステップS3708:YES)、ステップS3709及びステップS3710の処理を実行することなく本イレギュラー用処理を終了する。これにより、上乗せ期間用のベース演出の進行が停止されるとともに停止中報知が実行されている状態が維持される。
今回のゲームがイレギュラー遊技ではない場合(ステップS3708:NO)、第3制御エリア113を「0」クリアする(ステップS3709)。これにより、停止中報知の実行が終了される。また、演出側RAM94の進行停止中フラグを「0」クリアする(ステップS3710)。これにより、詳細は後述するように演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止された状態が解除される。よって、上乗せ期間用のベース演出の進行が再開されることとなる。この場合、上乗せ期間用のベース演出は前回のイレギュラー遊技が開始されたタイミングにおける演出内容から再開される。
図68は演出側MPU92にて実行される第2制御エリア112のポインタ更新処理を示すフローチャートである。第2制御エリア112のポインタ更新処理はタスク処理(図60)におけるステップS3306にて実行される。
演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3801:YES)、ステップS3802以降の処理を実行することなく本第2制御エリア112のポインタ更新処理を終了する。したがって、進行停止中フラグに「1」がセットされている場合には第2制御エリア112に記憶されているデータテーブルにおけるポインタ情報の更新が実行されない。
演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3801:NO)、第2制御エリア112に読み出されているデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を更新するための処理を実行する(ステップS3802)。具体的には、第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されている場合には、第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶された直後においては当該上乗せ期間用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報を参照すべきポインタ情報に設定する。また、第2制御エリア112に記憶された上乗せ期間用データテーブルに従って演出の実行制御が開始された後においては、現状の参照すべきポインタ情報に対して次の順番のポインタ情報を新たな参照すべきポインタ情報として設定する。また、第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶されている場合には、第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶された直後においては当該エンディング用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報を参照すべきポインタ情報に設定する。また、第2制御エリア112に記憶されたエンディング用データテーブルに従って演出の実行制御が開始された後においては、現状の参照すべきポインタ情報に対して次の順番のポインタ情報を新たな参照すべきポインタ情報として設定する。
その後、第2制御エリア112に記憶されたデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が、当該データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたか否かを判定する(ステップS3803)。第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されている場合には当該上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が当該上乗せ期間用データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたか否かを判定する。また、第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶されている場合には当該エンディング用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が当該エンディング用データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたか否かを判定する。
ステップS3803にて肯定判定をした場合、第2制御エリア112に記憶されたデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を当該データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報に設定する(ステップS3804)。第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されている場合には当該上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を当該上乗せ期間用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報に設定する。第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶されている場合には当該エンディング用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を当該エンディング用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報に設定する。
次に、上乗せ期間用のベース演出の進行がイレギュラー遊技の実行により停止される様子を図69のタイムチャートを参照しながら説明する。図69(a)はゲームの実行期間を示し、図69(b)は上乗せ期間である状況を示し、図69(c)は第2制御エリア112に記憶された上乗せ期間用データテーブルの参照すべきポインタ情報が更新され得る期間を示し、図69(d)はイレギュラー遊技(ベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲーム)が実行されている期間を示し、図69(e)は停止中報知が実行されている期間を示す。
t1のタイミングで図69(a)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームにおける役の抽選処理(図16)ではインデックス値IV=11~15のいずれかに当選したことで上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS3004)が実行され、さらに上乗せ期間の移行当選となる。したがって、今回のゲームの終了タイミングであるt2のタイミングで図69(b)に示すように上乗せ期間が開始される。また、上乗せ期間の開始コマンドが主側MPU72から演出側MPU92に送信されることで、演出側RAM94の第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶される。そして、t2のタイミングで図69(c)に示すように当該上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新され得る状態となる。
その後、t3のタイミング~t4のタイミングで図69(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームはt1のタイミング~t2のタイミングのゲームと同様にイレギュラー遊技ではないため、上乗せ期間が進行することでAT状態ST5の残りの継続ゲーム数の上乗せが発生する。また、図69(c)に示すように第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新されることで、上乗せ期間用のベース演出が進行することとなる。
その後、t5のタイミング~t6のタイミングで図69(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームはベット数が「2」であるゲームであるため、図69(d)に示すようにイレギュラー遊技である。したがって、図69(c)に示すように第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が停止される。これにより、t5のタイミング~t6のタイミングにおいて上乗せ期間用のベース演出の進行が停止される。この上乗せ期間用のベース演出の進行が停止された状態はイレギュラー遊技ではない通常の遊技、すなわち非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが開始されるまで継続される。したがって、イレギュラー遊技によるゲームが終了された後であっても少なくとも次のゲームが開始されるまでは上乗せ期間用のベース演出の進行が停止された状態が維持される。
また、t5のタイミング~t6のタイミングでは図69(e)に示すように停止中報知が実行される。これにより、画像表示装置63においてはt5のタイミングで進行が停止された状態である上乗せ期間用のベース演出に対応する画像がそれまでよりも薄暗く表示される暗色表示状態G72となるとともに進行停止中画像G71が追加で表示される。また、スピーカ62からは停止中報知に対応する音が出力されるとともに、上部ランプ61においては停止中報知に対応する発光が行われる。この停止中報知が実行された状態はイレギュラー遊技ではない通常の遊技、すなわち非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが開始されるまで継続される。したがって、イレギュラー遊技によるゲームが終了された後であっても少なくとも次のゲームが開始されるまでは停止中報知が実行された状態が維持される。
その後、t7のタイミング~t8のタイミングで図69(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームはイレギュラー遊技ではない。したがって、今回のゲームの開始タイミングであるt7のタイミングで図69(c)に示すように第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が、前回更新が停止されたタイミングにおけるポインタ情報から再開される。これにより、t7のタイミングで上乗せ期間用のベース演出の進行が前回停止された演出内容から再開される。また、t7のタイミングで図69(e)に示すように、停止中報知が終了される。
その後、t9のタイミング~t10のタイミングで図69(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームはイレギュラー遊技ではないため、上乗せ期間が進行することでAT状態ST5の残りの継続ゲーム数の上乗せが発生する。また、図69(c)に示すように第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新されることで、上乗せ期間用のベース演出が進行することとなる。
その後、t11のタイミング~t12のタイミングで図69(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームの直前のゲームでCB入賞が成立しているため、当該ゲームはCB状態におけるゲームとなり、図69(d)に示すようにイレギュラー遊技である。したがって、図69(c)に示すように第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が停止される。これにより、t11のタイミングにおいて上乗せ期間用のベース演出の進行が停止された状態が開始される。また、t11のタイミングでは図69(e)に示すように停止中報知が開始される。これにより、画像表示装置63においてはt11のタイミングで進行が停止された状態である上乗せ期間用のベース演出に対応する画像がそれまでよりも薄暗く表示される暗色表示状態G72となるとともに進行停止中画像G71が追加で表示される。また、スピーカ62からは停止中報知に対応する音が出力されるとともに、上部ランプ61においては停止中報知に対応する発光が行われる。
その後、t13のタイミング~t14のタイミング及びt15のタイミング~t16のタイミングを含めてCB状態において複数のゲームが実行される。したがって、t11のタイミング~t17のタイミングに亘って、図69(c)に示すように第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が停止されるとともに、図69(e)に示すように停止中報知が実行される。
CB状態はt16のタイミングで終了する。そして、t17のタイミング~t18のタイミングに亘って図69(a)に示すようにCB状態が終了した後の最初のゲームが実行される。当該ゲームはイレギュラー遊技ではない。したがって、今回のゲームの開始タイミングであるt17のタイミングで図69(c)に示すように第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が、前回更新が停止されたタイミングにおけるポインタ情報から再開される。これにより、t17のタイミングで上乗せ期間用のベース演出の進行が前回停止された演出内容から再開される。また、t17のタイミングで図69(e)に示すように停止中報知が終了される。
上記のとおり上乗せ期間においてはイレギュラー遊技が実行された場合には上乗せ期間の進行が停止されるだけではなく、上乗せ期間用のベース演出の進行も停止される。これにより、上乗せ期間用のベース演出の進行内容を上乗せ期間の進行度合いに対応させることが可能となる。
上乗せ期間用のベース演出の進行が停止されている場合には停止中報知が実行される。これにより、イレギュラー遊技の実行によって上乗せ期間の進行が停止されている状況であることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
停止中報知が実行されている場合には、画像表示装置63においては進行が停止されたタイミングにおける上乗せ期間用のベース演出の画像を遊技者が認識可能な状態とされる。これにより、イレギュラー遊技の実行が終了されて上乗せ期間用のベース演出が再開された場合、進行が停止される直前の上乗せ期間用のベース演出の画像内容から画像の進行が再開されたことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
次に、AT状態ST5のエンディング期間において演出側MPU92にて実行される処理構成について説明する。
図70は演出側MPU92にて実行されるエンディング用処理を示すフローチャートである。エンディング用処理はAT用の演出制御処理(図59)におけるステップS3218にて実行される。
まず主側MPU72から第1エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS3901)。第1エンディングコマンドは既に説明したとおり、継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74に設けられたAT継続カウンタの値との和が上限ゲーム数以上となった場合に主側MPU72から演出側MPU92に送信されるコマンドである。第1エンディングコマンドを受信している場合(ステップS3901:YES)、演出側RAM94に設けられた演出側の第1エンディングフラグに「1」をセットする(ステップS3902)。演出側の第1エンディングフラグは主側MPU72から第1エンディングコマンドを受信した状況であるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
ステップS3901にて否定判定をした場合、又はステップS3902の処理を実行した場合、主側MPU72から第2エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS3903)。第2エンディングコマンドは既に説明したとおり、疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が上限純増枚数以上となった場合に主側MPU72から演出側MPU92に送信されるコマンドである。第2エンディングコマンドを受信している場合(ステップS3903:YES)、演出側RAM94に設けられた演出側の第2エンディングフラグに「1」をセットする(ステップS3904)。演出側の第2エンディングフラグは主側MPU72から第2エンディングコマンドを受信した状況であるか否かを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
ステップS3903にて否定判定をした場合、又はステップS3904の処理を実行した場合、演出側RAM94の第2制御エリア112にいずれかの種類のエンディング用データテーブルが記憶されているか否かを判定することで、エンディング期間用のベース演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS3905)。ステップS3905にて否定判定をした場合、演出側RAM94の第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされており(ステップS3906:YES)、さらに現状の遊技状態がAT状態ST5である場合(ステップS3907:YES)、エンディング用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS3908)。
当該選択処理では、演出側ROM93のエンディング用データテーブル群103に含まれる複数種類のエンディング用データテーブルのうち今回のエンディング期間において参照対象とするエンディング用データテーブルを決定する。この場合、演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされているのであれば、当該演出側の第1エンディングフラグに「1」をセットする契機となった第1エンディングコマンドに含まれていた第2区間SC2のエンディング条件が成立するまでに必要なゲーム数の情報に対応するエンディング用データテーブルを参照対象として決定する。このように第2区間SC2のエンディング条件が成立するまでに必要なゲーム数の情報に対応するエンディング用データテーブルを参照対象として決定する構成とすることにより、エンディング期間用のベース演出の進行内容をエンディング条件が成立するまでの残りのゲーム数に対応する内容とすることが可能となる。
一方、演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされているのであれば、当該演出側の第2エンディングフラグに「1」をセットする契機となった第2エンディングコマンドに含まれていた第2区間SC2のエンディング条件が成立するまでに必要な遊技媒体の制限付きの合計純増枚数の情報に対応するエンディング用データテーブルを参照対象として決定する。このように第2区間SC2のエンディング条件が成立するまでに必要な遊技媒体の制限付きの合計純増枚数の情報に対応するエンディング用データテーブルを参照対象として決定する構成とすることにより、エンディング期間用のベース演出の進行内容をエンディング条件が成立するまでの残りのゲーム数に対応する内容とすることが可能となる。
なお、エンディング用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が最終ゲームに対応する演出の実行に対応するポインタ情報となったにも関わらず実際にはエンディング条件が成立するゲームよりも前のゲームである場合には、最終ゲームとなるまで待機するための演出がエンディング条件の成立ゲームまで割り込んで実行され、エンディング条件の成立ゲームとなった場合に最終ゲームに対応する演出が実行される。また、エンディング用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が最終ゲームに対応する演出の実行に対応するポインタ情報に到達していないにも関わらずエンディング条件の成立ゲームとなった場合には、参照すべきポインタ情報が最終ゲームに対応する演出の実行に対応するポインタ情報に調整される。
その後、ステップS3908にて選択した種類のエンディング用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶させる(ステップS3909)。この場合、第2制御エリア112を「0」クリアした後に、今回読み出した種類のエンディング用データテーブルを当該第2制御エリア112に記憶させる。第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶されることにより、当該エンディング用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ、エンディング期間用のベース演出が実行される。
エンディング期間用のベース演出の実行中である場合(ステップS3905:YES)、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信していることを条件として(ステップS3910:YES)、演出側RAM94の第1エンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3911)。第1エンディングフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3911:NO)、今回のエンディング期間が疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が上限純増枚数以上となったことを契機として開始されたことを意味する。この場合、演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3912)。
進行停止中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3912:NO)、今回開始されたゲームがベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームのいずれかであるか否かを判定する(ステップS3913)。つまり、今回のゲームがイレギュラー遊技であるか否かを判定する。
今回のゲームがイレギュラー遊技である場合(ステップS3913:YES)、進行停止中データテーブルの選択処理を実行する(ステップS3914)。当該選択処理では、演出側ROM93のゲーム用データテーブル群104に含まれる複数種類のゲーム用データテーブルのうち進行停止中データテーブルを選択する。そして、その選択した進行停止中データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶させる(ステップS3915)。この場合、第3制御エリア113を「0」クリアした後に、今回読み出した進行停止中データテーブルを当該第3制御エリア113に記憶させる。第3制御エリア113に当該進行停止中データテーブルが記憶されることにより、当該進行停止中データテーブルに従って演出の実行制御が行われる。これにより、画像表示装置63には進行停止中画像G71として「進行停止中!」という画像がエンディング期間用のベース演出の画像に対して追加して表示されるとともに、画像表示装置63において進行停止中画像G71が表示されている領域以外の領域(すなわちエンディング期間用のベース演出の画像が表示されている領域)がそれまでよりも薄暗く表示されるように暗色表示状態G72となる。
進行停止中データテーブルには停止中報知に対応する音声データが設定されているため、スピーカ62から停止中報知に対応する音が出力される。また、進行停止中データテーブルには停止中報知に対応する発光データが設定されているため、上部ランプ61において停止中報知に対応する発光が行われる。但し、これに限定されることはなく、進行停止中データテーブルには停止中報知に対応する表示を可能とするための画像データは設定されているものの、音声データ及び発光データのうち少なくとも一方が設定されていない構成としてもよい。
その後、演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」をセットする(ステップS3916)。これにより、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されているエンディング期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止される。よって、エンディング期間用のベース演出の進行が停止された状態となる。但し、エンディング期間用のベース演出の進行が停止された状態であっても、その停止された状態におけるポインタ情報に対応する画像データを利用してエンディング期間用のベース演出の画像が画像表示装置63にて表示される。当該エンディング期間用のベース演出の画像に対しては既に説明したとおり、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶されている進行停止中データテーブルに基づいて薄暗く表示される暗色表示状態G72となるようにするための画像加工が行われる。
演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3912:YES)、今回開始されたゲームがベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームのいずれかであるか否かを判定する(ステップS3917)。つまり、今回のゲームがイレギュラー遊技であるか否かを判定する。今回のゲームがイレギュラー遊技である場合(ステップS3917:YES)、ステップS3918及びステップS3919の処理を実行することなく本イレギュラー用処理を終了する。これにより、エンディング期間用のベース演出の進行が停止されるとともに停止中報知が実行されている状態が維持される。
今回のゲームがイレギュラー遊技ではない場合(ステップS3917:NO)、第3制御エリア113を「0」クリアする(ステップS3918)。これにより、停止中報知の実行が終了される。また、演出側RAM94の進行停止中フラグを「0」クリアする(ステップS3919)。これにより、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されているエンディング期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止された状態が解除される。よって、エンディング期間用のベース演出の進行が再開されることとなる。この場合、エンディング期間用のベース演出は前回のイレギュラー遊技が開始されたタイミングにおける演出内容から再開される。
上記構成であることにより、疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が上限純増枚数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においては、イレギュラー遊技が実行された場合にはエンディング期間用のベース演出の進行が停止されるとともに停止中報知が実行される。
既に説明したとおり非CB状態におけるベット数が「3」であるゲームだけではなく、ベット数が「2」であるゲーム又はCB状態におけるゲームが実行された場合であっても、合計獲得数カウンタ74dの更新は実行される。この場合に、ベット数が「2」であるゲーム及びCB状態におけるゲームにおいては既に説明したとおり、1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1未満となる。そうすると、疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が上限純増枚数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においてはイレギュラー遊技のゲームが実行されるほどエンディング条件が成立するまでに要するゲーム数が多くなる。このような事情において疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が上限純増枚数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においては、イレギュラー遊技が実行された場合にはエンディング期間用のベース演出の進行が停止されるとともに停止中報知が実行される構成とすることにより、エンディング期間用のベース演出の内容をエンディング条件が成立するまでに残りのゲーム数に対応する演出内容にさせることが可能となる。
一方、演出側RAM94の第1エンディングフラグに「1」がセットされている場合(ステップS3911:YES)、イレギュラー遊技の実行に対してエンディング期間用のベース演出の進行を停止させるための処理を実行しない。また、第1エンディングフラグに「1」がセットされている場合において演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3911:YES、ステップS3920:YES)、第3制御エリア113を「0」クリアする(ステップS3918)。これにより、停止中報知の実行が終了される。また、演出側RAM94の進行停止中フラグを「0」クリアする(ステップS3919)。これにより、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されているエンディング期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止された状態が解除される。よって、エンディング期間用のベース演出の進行が再開されることとなる。この場合、エンディング期間用のベース演出は前回のイレギュラー遊技が開始されたタイミングにおける演出内容から再開される。
上記構成であることにより、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値との和が上限ゲーム数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においては、イレギュラー遊技が実行されたとしてもエンディング期間用のベース演出の進行は停止されない。
既に説明したとおり非CB状態におけるベット数が「3」であるゲームだけではなく、ベット数が「2」であるゲーム又はCB状態におけるゲームが実行された場合であっても、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの更新は実行される。そうすると、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値との和が上限ゲーム数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においてはイレギュラー遊技のゲームが実行されたとしてもエンディング条件が成立するまでに要するゲーム数は変化しない。このような事情において主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値との和が上限ゲーム数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においては、イレギュラー遊技が実行されたとしてもエンディング期間用のベース演出の進行は停止されない。
次に、エンディング期間用のベース演出の進行がイレギュラー遊技の実行により停止されない様子及び停止される様子を図71のタイムチャートを参照しながら説明する。図71(a)はゲームの実行期間を示し、図71(b)は演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされている期間を示し、図71(c)は演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされている期間を示し、図71(d)は第2制御エリア112に記憶されたエンディング期間用データテーブルの参照すべきポインタ情報が更新され得る期間を示し、図71(e)はイレギュラー遊技(ベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲーム)が実行されている期間を示し、図71(f)は停止中報知が実行されている期間を示す。
主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となることでエンディング期間が開始される場合について説明する。
t1のタイミング~t2のタイミングに亘って図71(a)に示すようにAT状態ST5において新たなゲームが実行される。当該ゲームが実行されることで、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となる。したがって、主側MPU72から演出側MPU92に第1エンディングコマンドが送信されることで、t2のタイミングで図71(b)に示すように演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされる。また、AT状態ST5において演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされたため、演出側RAM94の第2制御エリア112にエンディング期間用データテーブルが記憶される。そして、t2のタイミングで図71(d)に示すように当該エンディング期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新され得る状態となる。
その後、エンディング期間において、t3のタイミング~t4のタイミング、t5のタイミング~t6のタイミング、及びt7のタイミング~t8のタイミングを含めて図71(a)に示すように複数のゲームが実行される。この場合、t5のタイミング~t6のタイミングでは図71(e)に示すようにイレギュラー遊技が実行されるが、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となったことを契機としたエンディング期間においてはイレギュラー遊技が実行されたか否かに関係なく、図71(d)に示すようにエンディング期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報は順次更新される。
その後、t8のタイミングで第2区間SC2のエンディング条件が成立する。したがって、第2区間SC2が強制的に終了されることに伴ってAT状態ST5が終了する。また、エンディング期間が終了することとなるため、第2制御エリア112が「0」クリアされる。
次に、疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第2区間SC2の上限純増枚数以上となることでエンディング期間が開始される場合について説明する。
t9のタイミング~t10のタイミングに亘って図71(a)に示すようにAT状態ST5において新たなゲームが実行される。当該ゲームが実行されることで、疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第2区間SC2の上限純増枚数以上となる。したがって、主側MPU72から演出側MPU92に第2エンディングコマンドが送信されることで、t10のタイミングで図71(c)に示すように演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされる。また、AT状態ST5において演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされたため、演出側RAM94の第2制御エリア112にエンディング期間用データテーブルが記憶される。そして、t10のタイミングで図71(d)に示すように当該エンディング期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新され得る状態となる。
その後、エンディング期間においてt11のタイミング~t12のタイミングに亘って図71(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームはイレギュラー遊技ではないため、図71(d)に示すようにエンディング期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報は更新される。
その後、t13のタイミング~t14のタイミングで図71(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームはベット数が「2」であるゲームであるため、図71(e)に示すようにイレギュラー遊技である。したがって、演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされることとなり、図71(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されているエンディング期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が停止される。これにより、t13のタイミング~t14のタイミングにおいてエンディング期間用のベース演出の進行が停止される。このエンディング期間用のベース演出の進行が停止された状態はイレギュラー遊技ではない通常の遊技、すなわち非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが開始されるまで継続される。したがって、イレギュラー遊技によるゲームが終了された後であっても少なくとも次のゲームが開始されるまではエンディング期間用のベース演出の進行が停止された状態が維持される。
また、t13のタイミング~t14のタイミングでは図71(f)に示すように停止中報知が実行される。これにより、画像表示装置63においてはt13のタイミングで進行が停止された状態であるエンディング期間用のベース演出に対応する画像がそれまでよりも薄暗く表示される暗色表示状態G72となるとともに進行停止中画像G71が追加で表示される。また、スピーカ62からは停止中報知に対応する音が出力されるとともに、上部ランプ61においては停止中報知に対応する発光が行われる。この停止中報知が実行された状態はイレギュラー遊技ではない通常の遊技、すなわち非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが開始されるまで継続される。したがって、イレギュラー遊技によるゲームが終了された後であっても少なくとも次のゲームが開始されるまでは停止中報知が実行された状態が維持される。
その後、t15のタイミング~t16のタイミングで図71(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームはイレギュラー遊技ではない。したがって、今回のゲームの開始タイミングであるt15のタイミングで図71(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されているエンディング期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が、前回更新が停止されたタイミングにおけるポインタ情報から再開される。これにより、t15のタイミングでエンディング期間用のベース演出の進行が前回停止された演出内容から再開される。また、t15のタイミングで図71(f)に示すように停止中報知が終了される。
その後、t17のタイミング~t18のタイミングで図71(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームの直前のゲームでCB入賞が成立しているため、当該ゲームはCB状態におけるゲームとなり、図71(e)に示すようにイレギュラー遊技である。したがって、演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされることとなり、図71(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されているエンディング期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が停止される。これにより、t17のタイミングにおいて上乗せ期間用のベース演出の進行が停止された状態が開始される。また、t17のタイミングでは図71(f)に示すように停止中報知が開始される。これにより、画像表示装置63においてはt17のタイミングで進行が停止された状態であるエンディング期間用のベース演出に対応する画像がそれまでよりも薄暗く表示される暗色表示状態G72となるとともに進行停止中画像G71が追加で表示される。また、スピーカ62からは停止中報知に対応する音が出力されるとともに、上部ランプ61においては停止中報知に対応する発光が行われる。
その後、t19のタイミング~t20のタイミング及びt21のタイミング~t22のタイミングを含めてCB状態において複数のゲームが実行される。つまり、これらt19のタイミング~t20のタイミング及びt21のタイミング~t22のタイミングのそれぞれのゲームは図71(e)に示すようにイレギュラー遊技である。この場合に、t21のタイミングまでは図71(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されているエンディング期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が停止されるとともに、図71(f)に示すように停止中報知が実行される。
但し、t20のタイミングで、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となる。したがって、主側MPU72から演出側MPU92に第1エンディングコマンドが送信されることでt20のタイミングで図71(b)に示すように演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされる。
t21のタイミングでは演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされた状態でゲームが開始されることとなる。したがって、演出側RAM94の進行停止中フラグが「0」クリアされることとなり、イレギュラー遊技が実行されている状況であっても図71(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されているエンディング期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が再開される。また、当該t21のタイミングで図71(f)に示すように停止中報知が終了される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
複数ゲームに亘って継続する上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が発生し得ることにより、1ゲーム単位で単発的な演出のみが実行される構成に比べて、演出の多様化を図ることが可能となる。この場合に、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)の実行期間である状況においてイレギュラー遊技のゲーム(すなわち非対象ゲーム)としてベット数が「2」であるゲーム又はCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)のゲームが発生した場合、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)の進行が停止される。これにより、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)を進行させることが好ましくないイレギュラー遊技のゲームが発生した場合にまで、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が進行してしまわないようにすることが可能となる。よって、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)を好適に実行することが可能となる。
上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合には、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)の進行が停止されるだけではなく、停止中報知が実行される。これにより、イレギュラー遊技のゲームが発生したことにより上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が継続されない状況となったことを遊技者に認識させることが可能となる。
上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合には、その時点における上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)の静止画像が画像表示装置63にて表示され続ける。つまり、イレギュラー遊技のゲームが発生したタイミングに対応する画像が停止中報知として画像表示装置63に表示される。これにより、停止中報知の実行内容を上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)の進行内容に対応付けることが可能となる。よって、停止中報知の実行態様を多様化させることが可能となる。また、イレギュラー遊技のゲームが発生したことにより上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が継続されない状況となる代わりに停止中報知が実行されたことに対して遊技者に違和感を与えづらくすることが可能となる。
上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)においてイレギュラー遊技のゲームが発生したタイミングにおける静止画像を表示させるためのデータに対して、進行停止中画像G71を表示させるためのデータ及び暗色表示状態G72とするためのデータが適用されることにより上記静止画像を表示させるためのデータが加工され、その加工後のデータを利用することで停止中報知用の画像が表示される。これにより、停止中報知用の画像として、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)においてイレギュラー遊技のゲームが発生したタイミングにおける静止画像が暗色表示状態G72で表示されるとともに進行停止中画像G71が表示される。つまり、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)においてイレギュラー遊技のゲームが発生したタイミングにおける静止画像自体ではないため、停止中報知用の画像が表示されていることを遊技者に認識させ易くなる。
上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)においてイレギュラー遊技のゲームが発生したことで上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が継続されないようになったとしても、その後に対象ゲームとして非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が再開される。これにより、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)においてイレギュラー遊技のゲームが発生したとしても、そのまま上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が発生しないようになってしまわないようにすることが可能となり、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が発生する機会を担保することが可能となる。
特に、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)においてイレギュラー遊技のゲームが発生したことで上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が継続されないようになったとしても、その後に対象ゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)において前回停止されたタイミングの内容から上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が再開される。これにより、上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)においてイレギュラー遊技のゲームが発生したとしても、その後に対象ゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)の続きの内容を遊技者に確認させることが可能となる。
非CB状態においてベット数が「3」であるゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が継続されるのに対して、非CB状態においてベット数が「2」であるゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が継続されない状態となる。これにより、ベット数が「2」であるゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。特に、ベット数が「3」であるゲームの方が、ベット数が「2」であるゲームよりも遊技者にとって有利である。この場合に上記構成を採用することにより、相対的に不利となるベット数が「2」であるゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
非CB状態であってベット数が「3」であるゲームにおいては上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が継続されるのに対して、CB状態である場合にはベット数が「3」であるゲームであっても上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が継続されない状態となる。これにより、CB状態であるゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
エンディング期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合における演出内容が、当該エンディング期間用のベース演出が演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされていることを契機として実行されている場合と、当該エンディング期間用のベース演出が演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされていることを契機として実行されている場合とで相違している。これにより、イレギュラー遊技のゲームが発生した場合における演出内容を、発生しているエンディング期間の種類に対応させることが可能となる。よって、エンディング期間用のベース演出を好適に実行することが可能となる。
演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされていることを契機として実行されているエンディング期間用のベース演出の途中でイレギュラー遊技のゲームが発生したとしてもエンディング期間用のベース演出が継続され、演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされていることを契機として実行されているエンディング期間用のベース演出の途中でイレギュラー遊技のゲームが発生した場合にはエンディング期間用のベース演出が継続されない。これにより、発生しているエンディング期間の種類によって、イレギュラー遊技のゲームが発生した場合にエンディング期間用のベース演出が継続される状況と、イレギュラー遊技のゲームが発生した場合にエンディング期間用のベース演出が継続して実行されない状況とを生じさせることが可能となる。
演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされていることを契機として実行されているエンディング期間用のベース演出の途中でイレギュラー遊技のゲームが発生したことでエンディング期間用のベース演出が継続されないようにされている場合であっても、演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされた場合にはイレギュラー遊技のゲームが発生している状況であってもエンディング期間用のベース演出が継続される。これにより、演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされていることを契機として実行されているエンディング期間用のベース演出の途中であっても演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされた場合には、イレギュラー遊技のゲームが発生した場合における扱いを、演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされていることを契機として実行されているエンディング期間用のベース演出の場合と同様にすることが可能となる。
主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値との和が上限ゲーム数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間(すなわち演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされていることを契機として開始されたエンディング期間)においては、イレギュラー遊技のゲームが実行されたとしてもエンディング期間用のベース演出の進行は停止されない。非CB状態におけるベット数が「3」であるゲームだけではなく、ベット数が「2」であるゲーム又はCB状態におけるゲームが実行された場合であっても、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの更新は実行される。そうすると、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値との和が上限ゲーム数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においてはイレギュラー遊技のゲームが実行されたとしてもエンディング条件が成立するまでに要するゲーム数は変化しない。このような事情において主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値との和が上限ゲーム数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においては、イレギュラー遊技が実行されたとしてもエンディング期間用のベース演出の進行は停止されない。
一方、疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が上限純増枚数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においては、イレギュラー遊技のゲームが実行された場合にはエンディング期間用のベース演出の進行が停止されるとともに停止中報知が実行される。非CB状態におけるベット数が「3」であるゲームだけではなく、ベット数が「2」であるゲーム又はCB状態におけるゲームが実行された場合であっても、合計獲得数カウンタ74dの更新は実行される。この場合に、ベット数が「2」であるゲーム及びCB状態におけるゲームにおいては、1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1未満となる。そうすると、疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が上限純増枚数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においてはイレギュラー遊技のゲームが実行されるほどエンディング条件が成立するまでに要するゲーム数が多くなる。このような事情において疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が上限純増枚数以上となったことを契機として開始されたエンディング期間においては、イレギュラー遊技のゲームが実行された場合にはエンディング期間用のベース演出の進行が停止されるとともに停止中報知が実行される構成とすることにより、エンディング期間用のベース演出の内容をエンディング条件が成立するまでに残りのゲーム数に対応する演出内容にさせることが可能となる。
演出側RAM94にデータテーブルが読み出される記憶エリアとして第1制御エリア111及び第2制御エリア112が設けられている。これにより、複数のデータテーブルが同時に読み出されている状況を生じさせることが可能となる。また、第1制御エリア111にAT用データテーブルが読み出されているとともに第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが読み出されている場合、第2制御エリア112に読み出されている上乗せ期間用データテーブルに従って演出の実行制御が行われる一方、第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルに従った演出の実行制御は行われない。これにより、演出の実行制御の実行対象となる記憶エリアとして第2制御エリア112を第1制御エリア111よりも優先される記憶エリアとすることが可能となり、複数のデータテーブルが同時に読み出された状況を生じさせることを可能とした構成において演出の実行制御の実行対象として優先すべき側を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
この場合に、第2制御エリア112に読み出されている上乗せ期間用データテーブルに従った演出の実行制御が行われていることにより、第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルに従った演出の実行制御が行われない状況であっても当該AT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新は継続される。したがって、上乗せ期間が終了してAT状態ST5用のベース演出が再開される場合、上乗せ期間が開始される直前に実行されていたAT状態ST5用のベース演出の内容から再開されるのではなく、上乗せ期間が開始される直前に実行されていたAT状態ST5用のベース演出の内容に対して今回の上乗せ期間が実行された期間分進行した時点の内容からAT状態ST5用のベース演出が再開される。これにより、AT状態ST5用のベース演出の進行内容に対して上乗せ期間が実行された期間の経過を反映させた状態で、当該AT状態ST5用のベース演出を再開させることが可能となる。よって、AT状態ST5用のベース演出が再開された場合に実行される演出内容を多様化させることが可能となる。
第2制御エリア112に読み出されている上乗せ期間用データテーブルに従った演出の実行制御が行われていることにより、第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルに従った演出の実行制御が行われない状況であっても当該AT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報の更新は継続されるものの、参照対象となるポインタ情報が最後の順番のポインタ情報となった場合には参照対象となるポインタ情報の更新の新たな周回は開始されない。これにより、第2制御エリア112に読み出されている上乗せ期間用データテーブルに従った演出の実行制御が長く継続している状況において第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルの参照すべきポインタ情報が更新され続けてしまわないようにすることが可能となる。
第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが読み出されたタイミングにおける第1制御エリア111のAT用データテーブルの参照対象となるポインタ情報の更新周回が第2制御エリア112の上乗せ期間用データテーブルに従った演出の実行制御の途中で終了した場合には、その後に第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが読み出されていない状態となった場合に、最初の順番のポインタ情報から、第1制御エリア111のAT用データテーブルの参照対象となるポインタ情報の更新が開始されるとともに、当該最初の順番のポインタ情報に対応する演出が開始される。つまり、AT状態ST5用のベース演出が最初の演出内容から再開される。これにより、上乗せ期間が終了した場合にAT状態ST5用のベース演出が最初の演出内容から再開される状況を生じさせることが可能となる。
ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったゲームでは、抽選終了契機が発生するまではタイマ割込み処理(図11)が1回起動される度にループ抽選処理(図62)の加算抽選処理(ステップS3411)が1回実行され、当該加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となることでAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が1加算される。これにより、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となることに遊技者は期待することとなるとともに、当該発生当選となったゲームにおいてより多くのゲーム数が付与されることを期待することとなる。また、上記発生当選となったゲームにおいて抽選終了契機が発生していない状況であっても報知契機が発生した場合には、当該報知契機が発生するまでに実行された加算抽選処理(ステップS3411)の結果に基づき付与されたゲーム数が報知される。これにより、上記発生当選となったゲームにおいてゲーム数が付与されたことを報知する機会を多くすることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
回転中のリール32L,32M,32Rに対する新たな停止指令が発生したことを契機として、当該停止指令が発生するまでにループ抽選処理(図62)の加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった回数に対応するゲーム数がAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に加算されることを示す追加演出が実行される。これにより、加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となる度にAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が増加する演出が実行される構成に比べて、1度に報知される上乗せゲーム数を多くすることが可能となる。また、回転中のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44を停止操作する度に上乗せゲーム数が報知される状況を生じさせることが可能となり、ストップボタン42~44を停止操作することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
上記発生当選となったゲームにおいて最初の報知契機が発生した場合、当該ゲームが開始されてから最初の報知契機が発生するまでに実行された加算抽選処理(ステップS3411)の結果に基づき付与されたゲーム数が報知され、上記発生当選となったゲームにおいて2回目以降の報知契機が発生した場合、報知契機が前回発生してから報知契機が今回発生するまでに実行された加算抽選処理(ステップS3411)の結果に基づき付与されたゲーム数が報知される。これにより、各報知契機において報知されるゲーム数が他の報知契機において報知されたゲーム数と重複してしまわないようにすることが可能となる。
ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となった場合には当該ゲームの開始時に10ゲームが付与されるとともに当該10ゲームが付与されたことが報知される。これにより、上記発生当選となったゲームが発生することの有利度を高めることが可能となるとともに、上記発生当選となったゲームに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選とならないことでループ抽選が終了される事象が第2停止に対応する停止指令が発生するまでに発生していたとしても、ループ抽選が終了したことを示す演出は回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対する停止指令が発生した場合に実行される。これにより、回転中の最後のリール32L,32M,32Rに対応するストップボタン42~44への停止操作が発生するまで、ループ抽選によるゲーム数の上乗せが発生することに対する遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
タイマ割込み処理(図11)が起動される度に加算抽選処理(ステップS3411)が実行される状況は、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となったゲームの範囲内で終了する。これにより、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数が過剰に増加してしまわないようにすることが可能となる。
役の抽選処理(図16)にて外れ結果となった場合には、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lとなった場合にメインラインMLに「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示され得るとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rとなった場合にサブラインSL1に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示され得る。また、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合には、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lとなった場合にメインラインMLに「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示され得るとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rとなった場合にサブラインSL1に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示され得る。したがって、移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果又はインデックス値IV=16で当選となった場合には、リール32L,32M,32Rの停止結果を利用して、移行する疑似ボーナス状態ST4の種類がビッグボーナス及びレギュラーボーナスのいずれであるのかを報知することが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4に移行すること及びその種類が、リール32L,32M,32Rの停止結果を利用して報知される契機となる役の抽選処理(図16)の結果として、インデックス値IV=16で当選となること及び外れ結果が設定されている。これにより、疑似ボーナス状態ST4への移行に際してそれに対応するリール32L,32M,32Rの停止結果が表示される機会を多くすることが可能となる。
移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16に当選した場合に、リール32L,32M,32Rの停止結果が、ビッグボーナスであることを示唆する「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示される停止結果となった場合、及びレギュラーボーナスであることを示唆する「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される停止結果となった場合のいずれであっても、通常リプレイ入賞となり再遊技の特典が付与される。これにより、遊技者に付与される利益に影響を与えないようにしながら、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)が外れ結果又はインデックス値IV=16で当選となり画像表示装置63にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、当該報知される停止順序に対応する表示が兼用表示部66にて行われる。これにより、演出側MPU92により表示制御される画像表示装置63にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、主側MPU72により表示制御される兼用表示部66にてそれに対応する表示が行われるようにすることが可能となる。
移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)の結果が外れ結果となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lであればビッグボーナスであることを示す停止結果が表示され、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rであればレギュラーボーナスであることを示す停止結果が表示される。一方、移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)がインデックス値IV=16で当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→右リール32R→左リール32Lであればレギュラーボーナスであることを示す停止結果が表示され、リール32L,32M,32Rの停止順序が中リール32M→左リール32L→右リール32Rであればビッグボーナスであることを示す停止結果が表示される。つまり、外れ結果の場合とインデックス値IV=16で当選となった場合とで、ビッグボーナスであることを示す停止結果を表示するためのリール32L,32M,32Rの停止順序及びレギュラーボーナスであることを示す停止結果を表示するためのリール32L,32M,32Rの停止順序の関係が逆の関係となっている。これにより、移行待機期間の最終ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知された場合に、その報知されたリール32L,32M,32Rの停止順序からはビッグボーナス及びレギュラーボーナスのうちいずれに対応する停止結果が表示されるのかを遊技者が把握できないようにすることが可能となる。
ビッグボーナスに移行することが決定されている状況であっても移行待機期間の最終ゲームにおいて役の抽選処理(図16)の結果がインデックス値IV=16で当選又は外れ結果となった場合に「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示される停止結果となり、その後にリール演出が実行されて「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せが停止表示されることがある。これにより、「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されたとしても、ビッグボーナスに移行することを示唆するリール演出がその後に発生することを遊技者に期待させることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態ではAT状態ST5の上乗せ期間においてイレギュラー遊技が実行された場合における演出の実行態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図72(a)は本実施形態の演出側ROM93に設けられた各種テーブル群101~104,121を説明するための説明図である。
演出側ROM93には、各種テーブル群101~104,121として上記第1の実施形態と同様に、AT用データテーブル群101、上乗せ期間用データテーブル群102、エンディング用データテーブル群103及びゲーム用データテーブル群104が予め記憶されており、さらにイレギュラー用データテーブル群121が予め記憶されている。イレギュラー用データテーブル群121には複数種類のイレギュラー用データテーブルが含まれている。イレギュラー用データテーブルには、上乗せ期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に上乗せ期間用のベース演出の代わりに実行されるイレギュラー中演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。イレギュラー用データテーブルは上乗せ期間用データテーブルに1対1で対応させて設けられている。複数種類のイレギュラー用データテーブルには、対応する種類の上乗せ期間用データテーブルと同一数のポインタ情報が設定されている。
図73は所定の種類のイレギュラー用データテーブルの内容を説明するための説明図である。イレギュラー用データテーブルにおいて、「0」~「k」のポインタ情報には第1データテーブルが設定されており、「k+1」~「m」のポインタ情報には第2データテーブルが設定されており、「m+1」~「n」のポインタ情報には第3データテーブルが設定されており、「n+1」~「p」のポインタ情報には第4データテーブルが設定されており、「p+1」~「q」のポインタ情報には第5データテーブルが設定されている。つまり、イレギュラー用データテーブルにおいては連番のポインタ情報が相互に重複しない複数グループに区分けされており、各グループには連番となる複数のポインタ情報が割り当てられているとともに、各グループのそれぞれに対応させて異なるデータテーブルが設定されている。
第1データテーブルに従って演出の実行制御が行われることにより第1種類のイレギュラー中演出が実行される。図74(a)は第1種類のイレギュラー中演出を説明するための説明図である。図74(a)に示すように第1種類のイレギュラー中演出においては街中の景色及び第1イレギュラー中キャラクタ画像による第1イレギュラー画像G81の動画表示が行われる。当該第1イレギュラー画像G81を動画表示するための画像データは第1データテーブルに設定されている。また、第1データテーブルには、第1種類のイレギュラー中演出に対応する音をスピーカ62から出力するための音声データ、及び第1種類のイレギュラー中演出に対応する発光が上部ランプ61にて行われるようにするための発光データが設定されている。第1データテーブルには複数のポインタ情報が連番で設定されており、各ポインタ情報に対応させて上記画像データ、上記音声データ及び上記発光データの組合せが設定されている。
第2データテーブルに従って演出の実行制御が行われることにより第2種類のイレギュラー中演出が実行される。図74(b)は第2種類のイレギュラー中演出を説明するための説明図である。図74(b)に示すように第2種類のイレギュラー中演出においては多数の第2イレギュラー中キャラクタ画像による第2イレギュラー画像G82の動画表示が行われる。第2イレギュラー画像G82の内容は第1イレギュラー画像G81の内容と相違している。第2イレギュラー画像G82を動画表示するための画像データは第2データテーブルに設定されている。また、第2データテーブルには、第2種類のイレギュラー中演出に対応する音をスピーカ62から出力するための音声データ、及び第2種類のイレギュラー中演出に対応する発光が上部ランプ61にて行われるようにするための発光データが設定されている。第2種類のイレギュラー中演出に対応する音の内容は第1種類のイレギュラー中演出に対応する音の内容と相違しているとともに、第2種類のイレギュラー中演出に対応する発光の内容は第1種類のイレギュラー中演出に対応する発光の内容と相違している。第2データテーブルには複数のポインタ情報が連番で設定されており、各ポインタ情報に対応させて上記画像データ、上記音声データ及び上記発光データの組合せが設定されている。
第3データテーブルに従って演出の実行制御が行われることにより第3種類のイレギュラー中演出が実行され、第4データテーブルに従って演出の実行制御が行われることにより第4種類のイレギュラー中演出が実行され、第5データテーブルに従って演出の実行制御が行われることにより第5種類のイレギュラー中演出が実行される。これら第3~第5種類のイレギュラー中演出においては、画像表示装置63にてそれぞれに対応するイレギュラー画像の動画表示が行われ、スピーカ62からそれぞれの種類のイレギュラー中演出に対応する音が出力され、上部ランプ61においてそれぞれの種類のイレギュラー中演出に対応する発光が行われる。第3~第5データテーブルのそれぞれには複数のポインタ情報が連番で設定されており、各ポインタ情報に対応させて、上記イレギュラー画像の動画表示を行わせるための画像データ、上記音の出力を行わせるための音声データ及び上記発光を行わせるための発光データの組合せが設定されている。
図72(b)は本実施形態の演出側RAM94に設けられた各種エリア111~113,122を説明するための説明図である。
演出側RAM94には、各種エリア111~113,122として上記第1の実施形態と同様に、第1制御エリア111、第2制御エリア112及び第3制御エリア113が設けられており、さらに第4制御エリア122が設けられている。第1制御エリア111には上記第1の実施形態と同様にAT状態ST5においてAT用データテーブルが読み出される。第2制御エリア112には上記第1の実施形態と同様に上乗せ期間において上乗せ期間用データテーブルが読み出され、エンディング期間においてエンディング期間用データテーブルが読み出される。第3制御エリア113には上記第1の実施形態と同様にゲーム用データテーブルが読み出される。
第4制御エリア122には、AT状態ST5の上乗せ期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に、イレギュラー用データテーブル群121のうち参照対象となったイレギュラー用データテーブルが読み出される。第4制御エリア122は第2制御エリア112よりも参照対象の優先度が高く設定されている。したがって、上乗せ期間においてイレギュラー遊技が発生した場合には第4制御エリア122に読み出されたイレギュラー用データテーブルに従ってイレギュラー中演出の実行制御が行われ、第2制御エリア112に読み出された上乗せ期間用データテーブルに従ったベース演出の実行制御が行われない。イレギュラー遊技が終了して非CB状態においてベット数が「3」であるゲームが開始されることにより、第4制御エリア122からイレギュラー用データテーブルが消去されることにより、イレギュラー遊技が開始される前と同様に、第2制御エリア112に読み出された上乗せ期間用データテーブルに従った上乗せ期間用のベース演出の実行制御が実行される。
図75は演出側MPU92にて実行される本実施形態におけるイレギュラー用処理を示すフローチャートである。イレギュラー用処理はAT用の演出制御処理(図59)におけるステップS3217にて実行される。
上乗せ期間において主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信した場合(ステップS4001及びステップS4002:YES)、演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4003)。進行停止中フラグは上記第1の実施形態と同様に、上乗せ期間用のベース演出の進行を停止している状況であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
進行停止中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS4003:NO)、今回開始されたゲームがベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームのいずれかであるか否かを判定する(ステップS4004)。つまり、今回のゲームがイレギュラー遊技であるか否かを判定する。
今回のゲームがイレギュラー遊技である場合(ステップS4004:YES)、イレギュラー用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS4005)。当該選択処理では、演出側ROM93のイレギュラー用データテーブル群121に含まれる複数種類のイレギュラー用データテーブルのうち、第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルの種類に対応する種類のイレギュラー用データテーブルを選択する。また、第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルにおける現状の参照すべきポインタ情報を把握する(ステップS4006)。そして、ステップS4005にて選択したイレギュラー用データテーブルにおける第1~第5データテーブルのうち、ステップS4006にて把握したポインタ情報に対応させて設定されているデータテーブルを選択する(ステップS4007)。その選択したデータテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第4制御エリア122に記憶させる(ステップS4008)。この場合、第4制御エリア122を「0」クリアした後に、今回読み出したデータテーブルを当該第4制御エリア122に記憶させる。第4制御エリア122にデータテーブルが記憶されることにより、当該データテーブルに従って演出の実行制御が行われる。これにより、上乗せ期間用のベース演出に代えて、第4制御エリア122に記憶されたデータテーブルに対応するイレギュラー中演出が実行される。この場合、既に説明したとおり上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63のそれぞれにおいてイレギュラー中演出が実行される。
その後、演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」をセットする(ステップS4009)。これにより、上記第1の実施形態と同様に演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止される。よって、上乗せ期間用のベース演出の進行が停止された状態となる。また、既に説明したとおり第4制御エリア122に記憶されたデータテーブルに従ったイレギュラー中演出が、第2制御エリア112に記憶された上乗せ期間用データテーブルに従った上乗せ期間用のベース演出よりも優先して実行されるため、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63のそれぞれにおいて上乗せ期間用のベース演出が実行されない状態となる。
演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4003:YES)、今回開始されたゲームがベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームのいずれかであるか否かを判定する(ステップS4010)。つまり、今回のゲームがイレギュラー遊技であるか否かを判定する。今回のゲームがイレギュラー遊技である場合(ステップS4010:YES)、ステップS4011及びステップS4012の処理を実行することなく本イレギュラー用処理を終了する。これにより、上乗せ期間用のベース演出の代わりにイレギュラー中演出が実行されている状態が維持される。
今回のゲームがイレギュラー遊技ではない場合(ステップS4010:NO)、第4制御エリア122を「0」クリアする(ステップS4011)。これにより、イレギュラー中演出の実行が終了される。また、演出側RAM94の進行停止中フラグを「0」クリアする(ステップS4012)。これにより、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止された状態が解除される。よって、上乗せ期間用のベース演出の進行が再開されることとなる。この場合、上乗せ期間用のベース演出は前回のイレギュラー遊技が開始されたタイミングにおける演出内容から再開される。
図76は演出側MPU92にて実行される本実施形態におけるタスク処理を示すフローチャートである。タスク処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば6ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
ステップS4101では、上記第1の実施形態におけるタスク処理(図60)のステップS3301~ステップS3315と同一の処理を実行する。当該処理が実行されることにより第1~第3制御エリア111~113に記憶されたデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が行われる。なお、演出側RAM94の進行停止中フラグに「1」がセットされている場合には上記第1の実施形態と同様に第2制御エリア112に記憶されたデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報の更新が停止される。
タスク処理(図76)では、演出側RAM94の第4制御エリア122にいずれかの種類のデータテーブルが記憶されている場合(ステップS4102:YES)、第4制御エリア122のポインタ更新処理を実行する(ステップS4103)。第4制御エリア122のポインタ更新処理では、第4制御エリア122に読み出されているデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を更新するための処理を実行する。具体的には、第4制御エリア122にデータテーブルが記憶された直後においては当該データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報を参照すべきポインタ情報に設定する。また、第4制御エリア122に記憶されたデータテーブルに従って演出の実行制御が開始された後においては、現状の参照すべきポインタ情報に対して次の順番のポインタ情報を新たな参照すべきポインタ情報として設定する。
その後、第4制御エリア122に記憶されたデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が、当該データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたか否かを判定する(ステップS4104)。ステップS4104にて肯定判定をした場合、第4制御エリア122に記憶されたデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を当該データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報に設定する(ステップS4105)。これにより、第4制御エリア122に記憶されたデータテーブルにより定められているイレギュラー中演出の一連の演出の新たな周回が開始される。既に説明したとおり上乗せ期間においてイレギュラー遊技が発生した場合には、当該上乗せ期間における上乗せ期間用のベース演出の種類に対応するとともに当該上乗せ期間用のベース演出の進行度合いに対応するイレギュラー中演出が、上乗せ期間用のベース演出の代わりに実行される。このイレギュラー中演出は一連の演出として設定されており、非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが実行されない状態が継続されることで当該一連の演出における最後の演出内容が発生した場合には当該一連の演出は最初の演出内容から再度実行されることとなる。
ステップS4102にて否定判定をした場合、ステップS4104にて否定判定をした場合、又はステップS4105の処理を実行した場合、第4制御エリア122にいずれかのデータテーブルが記憶されているか否かを判定する(ステップS4106)。ステップS4106にて肯定判定をした場合、第4制御エリア122からのデータ設定処理を実行する(ステップS4107)。第4制御エリア122からのデータ設定処理では、第4制御エリア122に記憶されているデータテーブルにおいて、現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。これにより、第4制御エリア122に記憶されているデータテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている各種データに対応するイレギュラー中演出が、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されることになる。
ステップS4106にて否定判定をした場合、第2制御エリア112にいずれかのデータテーブルが記憶されているか否かを判定する(ステップS4108)。ステップS4108にて否定判定をした場合、第1制御エリア111からのデータ設定処理を実行する(ステップS4109)。第1制御エリア111からのデータ設定処理では、第1制御エリア111に記憶されているデータテーブルにおいて、現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。第1制御エリア111にAT用データテーブルが記憶されている場合には、当該AT用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。これにより、AT用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている各種データに対応するAT状態ST5のベース演出が、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されることになる。
ステップS4108にて肯定判定をした場合、第2制御エリア112からのデータ設定処理を実行する(ステップS4110)。第2制御エリア112からのデータ設定処理では、第2制御エリア112に記憶されているデータテーブルにおいて、現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されている場合には、当該上乗せ期間用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。これにより、上乗せ期間用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている各種データに対応する上乗せ期間用のベース演出が、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されることになる。また、第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶されている場合には、当該エンディング用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに従って画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに従ってスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに従って上部ランプ61の発光制御を実行する。これにより、エンディング用データテーブルにおいて現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている各種データに対応するエンディング期間のベース演出が、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されることになる。
ステップS4107の処理を実行した場合、ステップS4109の処理を実行した場合、又はステップS4110の処理を実行した場合、第3制御エリア113にいずれかのゲーム用データテーブルが記憶されているか否かを判定する(ステップS4111)。ステップS4111にて肯定判定をした場合、第3制御エリア113からのデータ設定処理を実行する(ステップS4112)。第3制御エリア113からのデータ設定処理では、第3制御エリア113に記憶されているデータテーブルにおいて、現状の参照すべきポインタ情報に対応させて設定されている画像データ、音声データ及び発光データを読み出す。そして、読み出した画像データに対応する画像が第1制御エリア111、第2制御エリア112又は第4制御エリア122のデータテーブルに対応する演出の画像に追加されるように画像表示装置63の表示制御を実行し、読み出した音声データに対応する音出力が第1制御エリア111、第2制御エリア112又は第4制御エリア122のデータテーブルに対応するベース演出の音出力に重ね合わせられるようにスピーカ62の音出力制御を実行し、読み出した発光データに対応する発光パターンがベース演出の発光パターンに割り込んで実行されるように上部ランプ61の発光制御を実行する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合には、その時点における上乗せ期間用のベース演出の進行状況に対応する内容のイレギュラー中演出が実行される。これにより、イレギュラー中演出の実行内容を上乗せ期間用のベース演出の進行状況に対応付けることが可能となり、イレギュラー中演出の実行態様を多様化させることが可能となる。また、イレギュラー遊技のゲームが発生したことにより上乗せ期間用のベース演出が継続されない状況となる代わりにイレギュラー中演出が実行されたことに対して遊技者に違和感を与えづらくすることが可能となる。
演出側ROM93にはイレギュラー用データテーブルが予め記憶されており、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出の進行状況に対応するイレギュラー中演出の内容がイレギュラー用データテーブルから特定され、その特定された内容のイレギュラー中演出が実行される。これにより、処理負荷の軽減を図りながら、上乗せ期間用のベース演出の進行状況に対応する内容のイレギュラー中演出が実行されるようにすることが可能となる。
なお、イレギュラー中演出の演出内容が当該イレギュラー中演出の開始直前における上乗せ期間用のベース演出の実行内容と無関係である構成に限定されることはなく、イレギュラー中演出の演出内容が当該イレギュラー中演出の開始直前における上乗せ期間用のベース演出の実行内容に対応している構成としてもよい。例えば、上乗せ期間用のベース演出においてイレギュラー遊技のゲームが発生したタイミングで表示されていたキャラクタ画像がイレギュラー中演出においても継続して表示される構成としてもよい。これにより、イレギュラー中演出の演出内容をイレギュラー遊技のゲームが発生したタイミングにおける上乗せ期間用のベース演出の演出内容に対応付けることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態ではAT状態ST5の上乗せ期間においてイレギュラー遊技が実行された場合における演出の実行態様が上記第3の実施形態と相違している。以下、上記第3の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第3の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図77は演出側MPU92にて実行される本実施形態におけるイレギュラー用処理を示すフローチャートである。イレギュラー用処理はAT用の演出制御処理(図59)におけるステップS3217にて実行される。
上乗せ期間において主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信した場合(ステップS4201及びステップS4202:YES)、演出側RAM94に設けられた第1進行停止中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4203)。第1進行停止中フラグは上乗せ期間においてCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)が発生したことを契機として上乗せ期間用のベース演出の進行を停止している状況であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
第1進行停止中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS4203:NO)、今回開始されたゲームがCB状態のゲームであるか否かを判定する(ステップS4204)。今回開始されたゲームがCB状態のゲームである場合(ステップS4204:YES)、進行停止中データテーブルの選択処理を実行する(ステップS4205)。当該選択処理では、演出側ROM93のゲーム用データテーブル群104に含まれる複数種類のゲーム用データテーブルのうち進行停止中データテーブルを選択する。そして、その選択した進行停止中データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶させる(ステップS4206)。この場合、第3制御エリア113を「0」クリアした後に、今回読み出した進行停止中データテーブルを当該第3制御エリア113に記憶させる。第3制御エリア113に当該進行停止中データテーブルが記憶されることにより、当該進行停止中データテーブルに従って演出の実行制御が行われる。これにより、画像表示装置63には進行停止中画像G71として「進行停止中!」という画像が上乗せ期間用のベース演出の画像に対して追加して表示されるとともに、画像表示装置63において進行停止中画像G71が表示されている領域以外の領域(すなわち上乗せ期間用のベース演出の画像が表示されている領域)がそれまでよりも薄暗く表示されるように暗色表示状態G72となる。
進行停止中データテーブルには停止中報知に対応する音声データが設定されているため、スピーカ62から停止中報知に対応する音が出力される。また、進行停止中データテーブルには停止中報知に対応する発光データが設定されているため、上部ランプ61において停止中報知に対応する発光が行われる。但し、これに限定されることはなく、進行停止中データテーブルには停止中報知に対応する表示を可能とするための画像データは設定されているものの、音声データ及び発光データのうち少なくとも一方が設定されていない構成としてもよい。
その後、演出側RAM94の第1進行停止中フラグに「1」をセットする(ステップS4207)。これにより、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止される。よって、上乗せ期間用のベース演出の進行が停止された状態となる。但し、上乗せ期間用のベース演出の進行が停止された状態であっても、その停止された状態におけるポインタ情報に対応する画像データを利用して上乗せ期間用のベース演出の画像が画像表示装置63にて表示される。当該上乗せ期間用のベース演出の画像に対しては既に説明したとおり、演出側RAM94の第3制御エリア113に記憶されている進行停止中データテーブルに基づいて薄暗く表示される暗色表示状態G72となるようにするための画像加工が行われる。
その後、演出側RAM94に設けられた第2進行停止中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4208)。第2進行停止中フラグは上乗せ期間において非CB状態におけるベット数が「2」であるゲームが発生したことを契機として上乗せ期間用のベース演出の進行を停止している状況であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
第2進行停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4208:YES)、演出側RAM94の第4制御エリア122を「0」クリアする(ステップS4209)。これにより、第4制御エリア122に記憶されていたイレギュラー中演出を実行するためのデータテーブルが消去されるため、イレギュラー中演出が終了される。つまり、上乗せ期間において非CB状態におけるベット数が「2」であるゲームが発生したことでイレギュラー中演出が開始されたとしても、その後にCB状態が発生した場合には当該イレギュラー中演出は終了されて、停止中報知が開始されることとなる。その後、演出側RAM94の第2進行停止中フラグを「0」クリアする(ステップS4210)。
演出側RAM94の第1進行停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4203:YES)、今回開始されたゲームがCB状態のゲームであるか否かを判定する(ステップS4211)。今回開始されたゲームがCB状態のゲームである場合(ステップS4211:YES)、ステップS4212及びステップS4213の処理を実行することなく本イレギュラー用処理を終了する。これにより、上乗せ期間用のベース演出の進行が停止されるとともに停止中報知が実行されている状態が維持される。
今回開始されたゲームがCB状態のゲームではない場合(ステップS4211:NO)、第3制御エリア113を「0」クリアする(ステップS4212)。これにより、停止中報知の実行が終了される。また、演出側RAM94の第1進行停止中フラグを「0」クリアする(ステップS4213)。これにより、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止された状態が解除される。よって、上乗せ期間用のベース演出の進行が再開されることとなる。この場合、上乗せ期間用のベース演出は前回のイレギュラー遊技が開始されたタイミングにおける演出内容から再開される。
ステップS4204にて否定判定をした場合、又はステップS4213の処理を実行した場合、演出側RAM94の第2進行停止中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4214)。第2進行停止中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS4214:NO)、ベット数が「2」であるゲームが今回開始されたゲームであるか否かを判定する(ステップS4215)。
ベット数が「2」であるゲームが今回開始されたゲームである場合(ステップS4215:YES)、イレギュラー用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS4216)。当該選択処理では、演出側ROM93のイレギュラー用データテーブル群121に含まれる複数種類のイレギュラー用データテーブルのうち、第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルの種類に対応する種類のイレギュラー用データテーブルを選択する。また、第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルにおける現状の参照すべきポインタ情報を把握する(ステップS4217)。そして、ステップS4216にて選択したイレギュラー用データテーブルにおける第1~第5データテーブルのうち、ステップS4217にて把握したポインタ情報に対応させて設定されているデータテーブルを選択する(ステップS4218)。その選択したデータテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第4制御エリア122に記憶させる(ステップS4219)。この場合、第4制御エリア122を「0」クリアした後に、今回読み出したデータテーブルを当該第4制御エリア122に記憶させる。第4制御エリア122にデータテーブルが記憶されることにより、当該データテーブルに従って演出の実行制御が行われる。これにより、上乗せ期間用のベース演出に代えて、第4制御エリア122に記憶されたデータテーブルに対応するイレギュラー中演出が実行される。この場合、既に説明したとおり上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63のそれぞれにおいてイレギュラー中演出が実行される。
その後、演出側RAM94の第2進行停止中フラグに「1」をセットする(ステップS4220)。これにより、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止される。よって、上乗せ期間用のベース演出の進行が停止された状態となる。また、第4制御エリア122に記憶されたデータテーブルに従ったイレギュラー中演出が、第2制御エリア112に記憶された上乗せ期間用データテーブルに従った上乗せ期間用のベース演出よりも優先して実行されるため、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63のそれぞれにおいて上乗せ期間用のベース演出が実行されない状態となる。
演出側RAM94の第2進行停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4214:YES)、ベット数が「2」であるゲームが今回開始されたゲームであるか否かを判定する(ステップS4221)。ベット数が「2」であるゲームが今回開始されたゲームである場合(ステップS4221:YES)、ステップS4222及びステップS4223の処理を実行することなく本イレギュラー用処理を終了する。これにより、上乗せ期間用のベース演出の代わりにイレギュラー中演出が実行されている状態が維持される。
ベット数が「2」であるゲームが今回開始されたゲームではない場合(ステップS4221:NO)、第4制御エリア122を「0」クリアする(ステップS4222)。これにより、イレギュラー中演出の実行が終了される。また、演出側RAM94の第2進行停止中フラグを「0」クリアする(ステップS4223)。これにより、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶されている上乗せ期間用データテーブルのポインタ情報の更新が停止された状態が解除される。よって、上乗せ期間用のベース演出の進行が再開されることとなる。この場合、上乗せ期間用のベース演出は前回のイレギュラー遊技が開始されたタイミングにおける演出内容から再開される。
図78は演出側MPU92にて実行される第2制御エリア112のポインタ更新処理を示すフローチャートである。第2制御エリア112のポインタ更新処理はタスク処理(図60)におけるステップS3306にて実行される。
演出側RAM94の第1進行停止中フラグ及び第2進行停止中フラグのいずれかに「1」がセットされている場合(ステップS4301:YES)、ステップS4302以降の処理を実行することなく本第2制御エリア112のポインタ更新処理を終了する。したがって、第1進行停止中フラグ及び第2進行停止中フラグのいずれかに「1」がセットされている場合には第2制御エリア112に記憶されているデータテーブルにおけるポインタ情報の更新が実行されない。
演出側RAM94の第1進行停止中フラグ及び第2進行停止中フラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS4301:NO)、第2制御エリア112に読み出されているデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を更新するための処理を実行する(ステップS4302)。具体的には、第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されている場合には、第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶された直後においては当該上乗せ期間用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報を参照すべきポインタ情報に設定する。また、第2制御エリア112に記憶された上乗せ期間用データテーブルに従って演出の実行制御が開始された後においては、現状の参照すべきポインタ情報に対して次の順番のポインタ情報を新たな参照すべきポインタ情報として設定する。また、第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶されている場合には、第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶された直後においては当該エンディング用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報を参照すべきポインタ情報に設定する。また、第2制御エリア112に記憶されたエンディング用データテーブルに従って演出の実行制御が開始された後においては、現状の参照すべきポインタ情報に対して次の順番のポインタ情報を新たな参照すべきポインタ情報として設定する。
その後、第2制御エリア112に記憶されたデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が、当該データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたか否かを判定する(ステップS4303)。第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されている場合には当該上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が当該上乗せ期間用データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたか否かを判定する。また、第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶されている場合には当該エンディング用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が当該エンディング用データテーブルにおける最後の順番のポインタ情報を超えたか否かを判定する。
ステップS4303にて肯定判定をした場合、第2制御エリア112に記憶されたデータテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を当該データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報に設定する(ステップS4304)。第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されている場合には当該上乗せ期間用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を当該上乗せ期間用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報に設定する。第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが記憶されている場合には当該エンディング用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報を当該エンディング用データテーブルにおける最初の順番のポインタ情報に設定する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合における演出内容が、当該イレギュラー遊技のゲームとしてCB状態のゲームが発生した場合と非CB状態であってベット数が「2」であるゲームが発生した場合とで相違し得る。これにより、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合にはそれに対応する演出内容とすることが可能となるとともに、その演出内容をイレギュラー遊技の種類に対応させることが可能となる。よって、上乗せ期間用のベース演出を好適に実行することが可能となる。
上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとしてCB状態のゲームが発生した場合にはその時点における上乗せ期間用のベース演出の画像を利用した停止中報知が実行され、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとして非CB状態であってベット数が「2」であるゲームが発生した場合にはその時点における上乗せ期間用のベース演出の画像を利用しないイレギュラー中演出が実行される。これにより、イレギュラー遊技のゲームが連続して発生する場合には上乗せ期間用のベース演出の進行が停止されていることを遊技者に明確に認識させることが可能となり、イレギュラー遊技のゲームが単発で発生し得る状況においては上乗せ期間用のベース演出が実際には継続していない状況であっても当該上乗せ期間用のベース演出が継続していると遊技者に認識させることが可能となる。
なお、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとしてCB状態のゲームが発生した場合にはその時点における上乗せ期間用のベース演出の画像を利用した停止中報知が実行され、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとして非CB状態であってベット数が「2」であるゲームが発生した場合にはその時点における上乗せ期間用のベース演出の画像を利用しないイレギュラー中演出が実行される構成としたが、これに限定されない。例えば、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとして非CB状態であってベット数が「2」であるゲームが発生した場合にはその時点における上乗せ期間用のベース演出の画像を利用した停止中報知が実行され、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとしてCB状態のゲームが発生した場合にはその時点における上乗せ期間用のベース演出の画像を利用しないイレギュラー中演出が実行される構成としてもよい。
また、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとして非CB状態であってベット数が「2」であるゲームが発生した場合にはその時点における上乗せ期間用のベース演出の画像を利用した停止中報知が実行され、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとしてCB状態のゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出が終了されてAT状態ST5用のベース演出が開始される構成としてもよい。
また、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとしてCB状態のゲームが発生した場合にはその時点における上乗せ期間用のベース演出の画像を利用した停止中報知が実行され、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとして非CB状態であってベット数が「2」であるゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出が終了されてAT状態ST5用のベース演出が開始される構成としてもよい。
また、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとして非CB状態であってベット数が「2」であるゲームが発生した場合にはその時点における上乗せ期間用のベース演出の画像を利用しないイレギュラー中演出が実行され、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとしてCB状態のゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出が終了されてAT状態ST5用のベース演出が開始される構成としてもよい。
また、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとしてCB状態のゲームが発生した場合にはその時点における上乗せ期間用のベース演出の画像を利用しないイレギュラー中演出が実行され、上乗せ期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとして非CB状態であってベット数が「2」であるゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出が終了されてAT状態ST5用のベース演出が開始される構成としてもよい。
<第4の実施形態>
本実施形態ではAT状態ST5において上乗せ期間及びエンディング期間のいずれでもない状況における演出の実行態様が上記第2の実施形態と相違している。以下、上記第2の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第2の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図79は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるゲーム開始時のAT状態用処理を示すフローチャートである。なお、ゲーム開始時のAT状態用処理はゲーム開始時の有利状態用処理(図52)におけるステップS2804にて実行される。
まず主側RAM74の第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4401)。第1エンディングフラグは上記第1の実施形態と同様に、継続ゲーム数カウンタ74cを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達することを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第2エンディングフラグは上記第1の実施形態と同様に、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされている場合には(ステップS4401:YES)、ステップS4402以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する状況、又は遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高い状況においては、ステップS4402以降におけるAT状態ST5の継続ゲーム数を上乗せするための処理が実行されないことになる。
第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS4401:NO)、主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、現状がAT状態ST5における上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS4402)。上乗せ期間カウンタは、上乗せ期間であるか否か及び当該上乗せ期間の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。上乗せ期間カウンタの値が1以上であり上乗せ期間である場合(ステップS4402:YES)、上乗せ期間用処理を実行する(ステップS4403)。上乗せ期間用処理では、上記第1の実施形態におけるゲーム開始時のAT状態用処理(図54)におけるステップS3013~ステップS3021と同一の処理を実行する。
上乗せ期間カウンタの値が「0」であり上乗せ期間ではない場合(ステップS4402:NO)、主側RAM74に設けられた上乗せ待機カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(ステップS4404)。上乗せ待機カウンタは、上乗せ期間に移行することが確定している状況において当該上乗せ期間への移行が待機されている状態であること及び上乗せ期間に移行するまで必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
主側RAM74の上乗せ待機カウンタの値が「0」である場合(ステップS4404:NO)、今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選していることを条件として(ステップS4405:YES)、上乗せ期間の移行抽選処理を実行する(ステップS4406)。上乗せ期間の移行抽選処理では、主側ROM73に設けられた上乗せ期間移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、AT状態ST5において残りの継続ゲーム数の上乗せが発生し易くなる上乗せ期間に移行させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には10%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には5%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には20%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には15%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には10%の確率で上乗せ期間の移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せ期間の移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図16)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
上乗せ期間の移行当選となった場合(ステップS4407:YES)、主側RAM74の上乗せ待機カウンタに上乗せ移行待機ゲーム数に対応する値である「10」をセットする(ステップS4408)。その後、上乗せ待機コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4409)。上乗せ待機コマンドは上乗せ期間に移行することを遊技者に期待させるとともに最終的に上乗せ期間に移行することを示す演出が実行される本前兆期間を開始すべきことを、演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は上乗せ待機コマンドを受信した場合、上乗せ移行待機ゲーム数に亘って本前兆期間の演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
本前兆期間では、画像表示装置63における各ゲームの演出内容として、上乗せ期間への移行の期待度が高い演出が実行され易くなる。また、本前兆期間では、開始ゲーム側よりも最終ゲーム側の方が派手な演出が実行される。具体的には、本前兆期間の最終ゲームを含めて連続する一部のゲームにおいては、複数のゲーム間において同一のキャラクタが表示される演出又は一連のストーリーに従った演出が実行され得る。そして、最終ゲームにおいて上乗せ期間への移行が発生することを遊技者に認識させるための演出が表示される。
本前兆期間の実行対象である複数のゲーム間において一連のストーリーに従った演出が実行される場合には、当該一連のストーリーに従った演出が当該複数のゲームのそれぞれに対応させて複数の演出範囲に区分けされており、当該複数のゲームに含まれる各ゲームでは対応する演出範囲の演出が実行される。この場合、当該複数のゲームのうち所定のゲームに対応する演出範囲の終了タイミングとなったにも関わらず当該所定のゲームに対して次のゲームが開始されていない場合には、当該次のゲームが開始されるまでその終了タイミングにおける静止画像が画像表示装置63に表示され続ける。また、当該複数のゲームのうち所定のゲームに対応する演出範囲の終了タイミングとなっていない状況において当該所定のゲームに対して次のゲームが開始された場合には、当該所定のゲームに対応する演出範囲がその時点で終了されて、当該次のゲームに対応する演出範囲の演出が開始される。
上乗せ期間の移行当選とならなかった場合(ステップS4407:NO)、偽前兆期間の発生抽選処理を実行する(ステップS4410)。偽前兆期間の発生抽選処理では、主側ROM73に設けられた偽前兆抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、偽前兆期間を発生させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図16)にて、インデックス値IV=11に当選している場合には20%の確率で偽前兆期間の発生当選となり、インデックス値IV=12に当選している場合には10%の確率で偽前兆期間の発生当選となり、インデックス値IV=13に当選している場合には40%の確率で偽前兆期間の発生当選となり、インデックス値IV=14に当選している場合には30%の確率で偽前兆期間の発生当選となり、インデックス値IV=15に当選している場合には20%の確率で偽前兆期間の発生当選となる。この場合、役の抽選処理(図16)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど偽前兆期間の発生当選となる確率が高くなっている。
偽前兆期間の発生当選となった場合(ステップS4411:YES)、偽前兆コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4412)。偽前兆コマンドは偽前兆期間を開始すべきことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は偽前兆コマンドを受信した場合、偽前兆期間の演出を既に開始している状況ではないことを条件として、上乗せ移行待機ゲーム数と同数のゲーム数である10ゲームとして設定された偽前兆ゲーム数に亘って偽前兆期間の演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
偽前兆期間では、画像表示装置63における各ゲームの演出内容として、上乗せ期間への移行の期待度が高い演出が実行され易くなる。また、偽前兆期間では、開始ゲーム側よりも最終ゲーム側の方が派手な演出が実行される。具体的には、偽前兆期間の最終ゲームを含めて連続する一部のゲームにおいては、複数のゲーム間において同一のキャラクタが表示される演出又は一連のストーリーに従った演出が実行され得る。そして、最終ゲームにおいて上乗せ期間への移行が発生しないことを遊技者に認識させるための演出が表示される。
偽前兆期間の実行対象である複数のゲーム間において一連のストーリーに従った演出が実行される場合には、当該一連のストーリーに従った演出が当該複数のゲームのそれぞれに対応させて複数の演出範囲に区分けされており、当該複数のゲームに含まれる各ゲームでは対応する演出範囲の演出が実行される。この場合、当該複数のゲームのうち所定のゲームに対応する演出範囲の終了タイミングとなったにも関わらず当該所定のゲームに対して次のゲームが開始されていない場合には、当該次のゲームが開始されるまでその終了タイミングにおける静止画像が画像表示装置63に表示され続ける。また、当該複数のゲームのうち所定のゲームに対応する演出範囲の終了タイミングとなっていない状況において当該所定のゲームに対して次のゲームが開始された場合には、当該所定のゲームに対応する演出範囲がその時点で終了されて、当該次のゲームに対応する演出範囲の演出が開始される。
偽前兆期間において実行される演出は本前兆期間においても実行され得る。したがって、上乗せ期間への移行の期待度が高い演出が複数ゲーム間において頻繁に発生した場合には、遊技者は本前兆期間であることを期待する。なお、本前兆期間において実行され得る演出の一部として、当該本前兆期間においては実行されるが偽前兆期間では実行されない演出が含まれている構成としてもよく、本前兆期間における発生確率の方が偽前兆期間における発生確率よりも高い演出が含まれている構成としてもよい。
偽前兆期間の発生当選とならなかった場合(ステップS4411:NO)、その他の処理を処理を実行する(ステップS4413)。その他の処理では、上記第1の実施形態におけるゲーム開始時のAT状態用処理(図54)のステップS3009~ステップS3012と同一の処理を実行する。
主側RAM74の上乗せ待機カウンタの値が1以上であり本前兆期間である場合(ステップS4404:YES)、当該上乗せ待機カウンタの値を1減算する(ステップS4414)。そして、その1減算後における上乗せ待機カウンタの値が「0」である場合(ステップS4415:YES)、継続ゲーム数の加算処理を実行する(ステップS4416)。継続ゲーム数の加算処理では、上乗せ期間が継続することとなる継続ゲーム数以上のゲーム数を主側RAM74のAT継続カウンタの値に加算する。具体的には、上乗せ期間は10ゲームに亘って継続することとなるが、ステップS4416では当該10ゲーム以上のゲーム数である20ゲームを主側RAM74のAT継続カウンタの値に加算する。これにより、上乗せ期間の途中でAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が「0」となってしまわないようにすることが可能となる。
その後、第1加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS4417)。第1加算コマンドは上乗せ期間への移行に際してのゲーム数の上乗せが発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。また、第1加算コマンドには今回上乗せの対象となったゲーム数である20ゲームの情報が含まれている。演出側MPU92は第1加算コマンドを受信した場合、上乗せ期間への移行に際してのゲーム数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74の上乗せ当選フラグに「1」をセットする(ステップS4418)。上乗せ当選フラグに「1」がセットされることで上記第1の実施形態と同様に今回のゲームが終了する場合に上乗せ期間に移行させるための処理が実行される。
図80は本実施形態の演出側ROM93に設けられた各種テーブル群101~104,121,125を説明するための説明図である。
演出側ROM93には、各種テーブル群101~104,121,125として上記第2の実施形態と同様に、AT用データテーブル群101、上乗せ期間用データテーブル群102、エンディング用データテーブル群103、ゲーム用データテーブル群104及びイレギュラー用データテーブル群121が予め記憶されており、さらに前兆用データテーブル群125が予め記憶されている。
前兆用データテーブル群125には複数種類の本前兆用データテーブルが含まれているとともに複数種類の偽前兆用データテーブルが含まれている。本前兆用データテーブルは本前兆期間において本前兆期間用のベース演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。具体的には、本前兆用データテーブルには、他のデータテーブルと同様に複数のポインタ情報が連番で設定されているとともに各ポインタ情報に対応させて画像データ、音声データ及び発光データの組合せが設定されている。上乗せ移行待機ゲーム数に含まれる各ゲーム数のそれぞれに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられている。
つまり、上乗せ移行待機ゲーム数である10ゲームに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられており、これら複数種類の本前兆用データテーブルには10ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。これら複数種類の本前兆用データテーブルは10ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の演出内容の少なくとも一部が相違している。
9ゲームに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられており、これら複数種類の本前兆用データテーブルには9ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。これら複数種類の本前兆用データテーブルは9ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の演出内容の少なくとも一部が相違している。
8ゲームに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられており、これら複数種類の本前兆用データテーブルには8ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。これら複数種類の本前兆用データテーブルは8ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の演出内容の少なくとも一部が相違している。
7ゲームに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられており、これら複数種類の本前兆用データテーブルには7ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。これら複数種類の本前兆用データテーブルは7ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の演出内容の少なくとも一部が相違している。
6ゲームに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられており、これら複数種類の本前兆用データテーブルには6ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。これら複数種類の本前兆用データテーブルは6ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の演出内容の少なくとも一部が相違している。
5ゲームに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられており、これら複数種類の本前兆用データテーブルには5ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。これら複数種類の本前兆用データテーブルは5ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の演出内容の少なくとも一部が相違している。
4ゲームに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられており、これら複数種類の本前兆用データテーブルには4ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。これら複数種類の本前兆用データテーブルは4ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の演出内容の少なくとも一部が相違している。
3ゲームに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられており、これら複数種類の本前兆用データテーブルには3ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。これら複数種類の本前兆用データテーブルは3ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の演出内容の少なくとも一部が相違している。
2ゲームに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられており、これら複数種類の本前兆用データテーブルには2ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。これら複数種類の本前兆用データテーブルは2ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の演出内容の少なくとも一部が相違している。
1ゲームに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられており、これら複数種類の本前兆用データテーブルには1ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。これら複数種類の本前兆用データテーブルは1ゲーム分の本前兆期間に対応する演出の演出内容の少なくとも一部が相違している。
詳細は後述するが本前兆期間の途中でイレギュラー遊技が発生した場合にはその時点まで実行されていた本前兆期間の演出は終了され、イレギュラー遊技が終了して非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが開始された場合に、その時点における上乗せ期間に移行するまでの残りのゲーム数に対応する本前兆期間が新たに開始される。この場合に、上記のとおり上乗せ移行待機ゲーム数に含まれる各ゲーム数のそれぞれに対応させて複数種類の本前兆用データテーブルが設けられていることにより、上乗せ移行待機ゲーム数に亘って実行される本前兆期間だけではなく、本前兆期間の途中でイレギュラー遊技が発生したことに起因して当該本前兆期間が終了された後に新たに開始される本前兆期間に対応する演出を好適に実行することが可能となる。
偽前兆用データテーブルは偽前兆期間において偽前兆期間用のベース演出の実行制御を行うためのデータが設定されている。具体的には、偽前兆用データテーブルには、他のデータテーブルと同様に複数のポインタ情報が連番で設定されているとともに各ポインタ情報に対応させて画像データ、音声データ及び発光データの組合せが設定されている。偽前兆用データテーブルは、上乗せ移行待機ゲーム数と同じゲーム数である10ゲームに対応させて設けられており、他のゲーム数に対応させては設けられていない。
本前兆期間においては演出側RAM94の第2制御エリア112に本前兆用データテーブルが読み出される。当該本前兆用データテーブルに従って演出の実行制御が行われることにより本前兆用のベース演出が実行される。また、偽前兆期間においては演出側RAM94の第2制御エリア112に偽前兆用データテーブルが読み出される。当該偽前兆用データテーブルに従って演出の実行制御が行われることにより偽前兆用のベース演出が実行される。
イレギュラー用データテーブル群121には複数種類のイレギュラー用データテーブルが含まれている。イレギュラー用データテーブルとして、上記第2の実施形態と同様に上乗せ期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に上乗せ期間用のベース演出の代わりに実行されるイレギュラー中演出の実行制御を行うためのイレギュラー用データテーブルが設けられている。上乗せ期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に利用されるイレギュラー用データテーブルは上記第2の実施形態と同様に複数種類設けられている。当該イレギュラー用データテーブルの内容は上記第2の実施形態と同様である。
イレギュラー用データテーブルとして、本前兆期間又は偽前兆期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に本前兆用のベース演出又は偽前兆用のベース演出の代わりに実行されるイレギュラー中演出の実行制御を行うためのイレギュラー用データテーブルが設けられている。本前兆期間又は偽前兆期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に利用されるイレギュラー用データテーブルは1種類のみ設けられている。但し、これに限定されることはなく当該イレギュラー用データテーブルが複数種類設けられている構成としてもよい。この場合、本前兆期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に参照対象となるイレギュラー用データテーブルと、偽前兆期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に参照対象となるイレギュラー用データテーブルとが設けられている構成としてもよい。当該構成によればイレギュラー中演出の実行内容によって今回のイレギュラー遊技が本前兆期間及び偽前兆期間のいずれにおいて発生したのかを遊技者に把握させることが可能となる。また、本前兆期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に参照対象となり易いイレギュラー用データテーブルと、偽前兆期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に参照対象となり易いイレギュラー用データテーブルとが設けられている構成としてもよい。当該構成によればイレギュラー中演出の実行内容によって今回のイレギュラー遊技が本前兆期間及び偽前兆期間のいずれの確率が高いのかを遊技者に予測させることが可能となる。
イレギュラー用データテーブルは上記第2の実施形態と同様に演出側RAM94の第4制御エリア122に読み出される。当該イレギュラー用データテーブルに従って演出の実行制御が行われることによりイレギュラー中演出が実行される。第4制御エリア122は上記第2の実施形態と同様に第2制御エリア112よりも参照対象の優先度が高く設定されている。
図81は演出側MPU92にて実行される本実施形態におけるAT用の演出制御処理を示すフローチャートである。AT用の演出制御処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば4ミリ秒周期)で繰り返し実行される。
主側MPU72から上乗せ待機コマンドを受信している場合(ステップS4501:YES)、前兆用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS4502)。当該選択処理では、演出側ROM93の前兆用データテーブル群125に含まれる複数種類の本前兆用データテーブルのうち今回の本前兆期間において参照対象とする本前兆用データテーブルを抽選により決定する。この場合、上乗せ移行待機ゲーム数である10ゲームに対応させて設けられた複数種類の本前兆用データテーブルが抽選対象となる。抽選に際しては演出側ROM93に予め記憶された参照対象決定用テーブル及び演出側RAM94において定期的に更新される抽選カウンタが利用される。10ゲームに対応させて設けられた複数種類の本前兆用データテーブルのそれぞれの選択確率は同一となっている。
その後、ステップS4502にて選択した種類の本前兆用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶させる(ステップS4503)。この場合、第2制御エリア112を「0」クリアした後に、今回読み出した種類の本前兆用データテーブルを当該第2制御エリア112に記憶させる。第2制御エリア112に本前兆用データテーブルが記憶されることにより、当該本前兆用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ、本前兆期間用のベース演出が実行される。
その後、演出側RAM94に設けられた本前兆フラグに「1」をセットするとともに(ステップS4504)、演出側RAM94に設けられた前兆カウンタに本前兆期間の継続ゲーム数に対応する値である「10」をセットする(ステップS4505)。本前兆フラグは本前兆期間であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグであり、前兆カウンタは本前兆期間及び偽前兆期間のいずれかである場合において当該前兆期間の残りのゲーム数を演出側MPU92にて特定するためのカウンタである。本前兆フラグに「1」がセットされている場合には1ゲームが終了される度に前兆カウンタの値が「1」減算される。
主側MPU72から偽前兆コマンドを受信している場合(ステップS4506:YES)、演出側RAM94に設けられた偽前兆フラグに「1」がセットされていないことを条件として(ステップS4507:NO)、偽前兆期間を開始させるための処理を実行する。偽前兆フラグは偽前兆期間であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。主側MPU72は偽前兆期間に対応する演出の実行中であるか否かを把握することができないため、偽前兆期間に対応する演出の実行中であっても偽前兆コマンドを送信し得る。これに対して、演出側MPU92は既に偽前兆期間に対応する演出の実行中である場合には、偽前兆コマンドを新たに受信したとしても既に実行中の偽前兆期間に対応する演出を継続させ、新たに受信した偽前兆コマンドを契機として偽前兆期間に対応する演出を新たに開始させることはしない。
偽前兆期間を開始させるための処理として具体的には、まず前兆用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS4508)。当該選択処理では、演出側ROM93の前兆用データテーブル群125に含まれる複数種類の偽前兆用データテーブルのうち今回の偽前兆期間において参照対象とする偽前兆用データテーブルを抽選により決定する。抽選に際しては演出側ROM93に予め記憶された参照対象決定用テーブル及び演出側RAM94において定期的に更新される抽選カウンタが利用される。複数種類の偽前兆用データテーブルのそれぞれの選択確率は同一となっている。
その後、ステップS4508にて選択した種類の偽前兆用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶させる(ステップS4509)。この場合、第2制御エリア112を「0」クリアした後に、今回読み出した種類の偽前兆用データテーブルを当該第2制御エリア112に記憶させる。第2制御エリア112に偽前兆用データテーブルが記憶されることにより、当該偽前兆用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ、偽前兆期間用のベース演出が実行される。その後、演出側RAM94の偽前兆フラグに「1」をセットするとともに(ステップS4510)、演出側RAM94の前兆カウンタに本前兆期間の継続ゲーム数と同一ゲーム数に対応する値である「10」をセットする(ステップS4511)。偽前兆フラグに「1」がセットされている場合には1ゲームが終了される度に前兆カウンタの値が「1」減算される。
ステップS4505の処理を実行した場合、ステップS4506にて否定判定をした場合、ステップS4507にて否定判定をした場合、又はステップS4511の処理を実行した場合、上乗せ期間ではないのであれば(ステップS4512:NO)、主側MPU72から上乗せ期間の開始コマンドを受信していることを条件として(ステップS4513:YES)、上乗せ期間用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS4514)。当該選択処理では、演出側ROM93の上乗せ期間用データテーブル群102に含まれる複数種類の上乗せ期間用データテーブルのうち今回の上乗せ期間において参照対象とする上乗せ期間用データテーブルを抽選により決定する。この抽選に際しては演出側ROM93に予め記憶された参照対象決定用テーブル及び演出側RAM94において定期的に更新される抽選カウンタが利用される。複数種類の上乗せ期間用データテーブルのそれぞれの選択確率は同一となっている。
その後、ステップS4514にて選択した種類の上乗せ期間用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶させる(ステップS4515)。この場合、第2制御エリア112を「0」クリアした後に、今回読み出した種類の上乗せ期間用データテーブルを当該第2制御エリア112に記憶させる。これにより、第2制御エリア112に本前兆用データテーブルが記憶されていたとしても、それが消去された後に、当該第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶された状態となる。第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが記憶されることにより、当該上乗せ期間用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ、上乗せ期間用のベース演出が実行される。その後、演出側RAM94の本前兆フラグを「0」クリアする(ステップS4516)。
主側MPU72から上乗せ期間の開始コマンドを受信していない場合(ステップS4513:NO)、演出側RAM94の偽前兆フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS4517:YES)、演出側RAM94の前兆カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS4518)。
前兆カウンタの値が「0」である場合(ステップS4518:YES)、演出側RAM94の偽前兆フラグを「0」クリアする(ステップS4519)。また、第2制御エリア112を「0」クリアする(ステップS4520)。これにより、第2制御エリア112に記憶されていた偽前兆用データテーブルが消去される。
上乗せ期間である場合(ステップS4512:YES)、主側MPU72から上乗せ期間の終了コマンドを受信していることを条件として(ステップS4521:YES)、演出側RAM94の第2制御エリア112を「0」クリアする(ステップS4522)。第2制御エリア112が「0」クリアされることにより、第1制御エリア111に記憶されているAT用データテーブルに従った演出の実行制御が再開され、AT状態ST5のベース演出が実行される。その後、演出側RAM94の上乗せ期間終了フラグに「1」をセットする(ステップS4523)。上乗せ期間終了フラグは上乗せ期間が終了した後の状況であることを演出側MPU92にて把握するためのフラグである。
ステップS4516の処理を実行した場合、ステップS4517にて否定判定をした場合、ステップS4518にて否定判定をした場合、ステップS4520の処理を実行した場合、ステップS4521にて否定判定をした場合、又はステップS4523の処理を実行した場合、前兆時のイレギュラー用処理を実行した後に(ステップS4524)、その他の処理を実行する(ステップS4525)。その他の処理では、上記第1の実施形態におけるAT用の演出制御処理(図59)におけるステップS3216~ステップS3219と同一の処理を実行する。なお、ステップS3217のイレギュラー用処理では上記第2の実施形態におけるイレギュラー用処理(図75)が実行される。
図82はAT用の演出制御処理(図81)におけるステップS4524にて実行される前兆時のイレギュラー用処理を示すフローチャートである。
演出側RAM94の本前兆フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4601:YES)、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信していることを条件として(ステップS4602:YES)、演出側RAM94に設けられた前兆停止中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4603)。前兆停止中フラグは、本前兆期間用のベース演出の進行を停止している状況であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
前兆停止中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS4603:NO)、今回開始されたゲームがベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームのいずれかであるか否かを判定する(ステップS4604)。つまり、今回のゲームがイレギュラー遊技であるか否かを判定する。
今回のゲームがイレギュラー遊技である場合(ステップS4604:YES)、第2制御エリア112を「0」クリアする(ステップS4605)。これにより、第2制御エリア112に記憶されていた本前兆用データテーブルが消去される。よって、本前兆期間用のベース演出の実行が途中で終了される。
その後、イレギュラー用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS4606)。当該選択処理では、本前兆期間又は偽前兆期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に対応させて設けられた1種類のイレギュラー用データテーブルを選択する。そして、その選択したイレギュラー用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第4制御エリア122に記憶させる(ステップS4607)。この場合、第4制御エリア122を「0」クリアした後に、今回読み出したイレギュラー用データテーブルを当該第4制御エリア122に記憶させる。第4制御エリア122にイレギュラー用データテーブルが記憶されることにより、当該イレギュラー用データテーブルに従って演出の実行制御が行われる。これにより、本前兆期間用のベース演出に代えて、第4制御エリア122に記憶されたイレギュラー用データテーブルに対応するイレギュラー中演出が実行される。この場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63のそれぞれにおいてイレギュラー中演出が実行される。その後、演出側RAM94の前兆停止中フラグに「1」をセットする(ステップS4608)。
演出側RAM94の前兆停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4603:YES)、今回開始されたゲームがベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームのいずれかであるか否かを判定する(ステップS4609)。つまり、今回のゲームがイレギュラー遊技であるか否かを判定する。今回のゲームがイレギュラー遊技である場合(ステップS4609:YES)、ステップS4610~ステップS4613の処理を実行しない。これにより、本前兆期間用のベース演出の代わりにイレギュラー中演出が実行されている状態が維持される。
今回のゲームがイレギュラー遊技ではない場合(ステップS4609:NO)、第4制御エリア122を「0」クリアする(ステップS4610)。これにより、イレギュラー中演出の実行が終了される。また、前兆用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS4611)。当該選択処理では、まず演出側RAM94の前兆カウンタの値に基づき、本前兆期間の残りのゲーム数を把握する。そして、演出側ROM93の前兆用データテーブル群125に含まれる複数種類の本前兆用データテーブルのうち本前兆期間の残りのゲーム数に対応させて設けられた複数種類の本前兆用データテーブルを抽選対象として、参照対象とする本前兆用データテーブルを抽選により決定する。抽選に際しては演出側ROM93に予め記憶された参照対象決定用テーブル及び演出側RAM94において定期的に更新される抽選カウンタが利用される。各ゲームに対応させて設けられた複数種類の本前兆用データテーブルのそれぞれの選択確率は同一となっている。これにより、本前兆期間の残りのゲーム数に対応する本前兆用データテーブルが選択される。
その後、ステップS4611にて選択した種類の本前兆用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第2制御エリア112に記憶させる(ステップS4612)。この場合、第2制御エリア112を「0」クリアした後に、今回読み出した種類の本前兆用データテーブルを当該第2制御エリア112に記憶させる。第2制御エリア112に本前兆用データテーブルが記憶されることにより、当該本前兆用データテーブルに従って演出の実行制御が行われ、本前兆期間用のベース演出が新たに開始される。その後、演出側RAM94の前兆停止中フラグを「0」クリアする(ステップS4613)。
演出側RAM94の偽前兆フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4614:YES)、主側MPU72からゲーム開始コマンドを受信していることを条件として(ステップS4615:YES)、演出側RAM94に設けられた前兆終了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS4616)。前兆終了フラグは、偽前兆期間用のベース演出をイレギュラー遊技の発生によって終了させた状況であることを演出側MPU92にて特定するためのフラグである。
前兆終了フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS4616:NO)、今回開始されたゲームがベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームのいずれかであるか否かを判定する(ステップS4617)。つまり、今回のゲームがイレギュラー遊技であるか否かを判定する。
今回のゲームがイレギュラー遊技である場合(ステップS4617:YES)、第2制御エリア112を「0」クリアする(ステップS4618)。これにより、第2制御エリア112に記憶されていた偽前兆用データテーブルが消去される。よって、偽前兆期間用のベース演出の実行が途中で終了される。
その後、イレギュラー用データテーブルの選択処理を実行する(ステップS4619)。当該選択処理では、本前兆期間又は偽前兆期間においてイレギュラー遊技が発生した場合に対応させて設けられた1種類のイレギュラー用データテーブルを選択する。そして、その選択したイレギュラー用データテーブルを参照対象として演出側ROM93から読み出し、演出側RAM94の第4制御エリア122に記憶させる(ステップS4620)。この場合、第4制御エリア122を「0」クリアした後に、今回読み出したイレギュラー用データテーブルを当該第4制御エリア122に記憶させる。第4制御エリア122にイレギュラー用データテーブルが記憶されることにより、当該イレギュラー用データテーブルに従って演出の実行制御が行われる。これにより、偽前兆期間用のベース演出に代えて、第4制御エリア122に記憶されたイレギュラー用データテーブルに対応するイレギュラー中演出が実行される。この場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63のそれぞれにおいてイレギュラー中演出が実行される。その後、演出側RAM94の前兆終了フラグに「1」をセットする(ステップS4621)。
演出側RAM94の前兆終了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS4616:YES)、今回開始されたゲームがベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームのいずれかであるか否かを判定する(ステップS4622)。つまり、今回のゲームがイレギュラー遊技であるか否かを判定する。今回のゲームがイレギュラー遊技である場合(ステップS4622:YES)、ステップS4623~ステップS4625の処理を実行することなく本イレギュラー用処理を終了する。これにより、偽前兆期間用のベース演出の代わりにイレギュラー中演出が実行されている状態が維持される。
今回のゲームがイレギュラー遊技ではない場合(ステップS4622:NO)、第4制御エリア122を「0」クリアする(ステップS4623)。これにより、イレギュラー中演出の実行が終了される。また、演出側RAM94の前兆終了フラグを「0」クリアするとともに(ステップS4624)、演出側RAM94の偽前兆フラグを「0」クリアする(ステップS4625)。
次に、本前兆期間又は偽前兆期間の途中でイレギュラー遊技が発生した場合における演出の実行態様を図83のタイムチャートを参照しながら説明する。図83(a)はゲームの実行期間を示し、図83(b)は本前兆期間又は偽前兆期間である状況を示し、図83(c)は上乗せ期間である状況を示し、図83(d)は第2制御エリア112に記憶された本前兆用データテーブル又は偽前兆用データテーブルの参照すべきポインタ情報が更新され得る期間を示し、図83(e)はイレギュラー遊技(ベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲーム)が実行されている期間を示し、図83(f)は第4制御エリア122に記憶されたイレギュラー用データテーブルの参照すべきポインタ情報が更新され得る期間を示す。
まず偽前兆期間の途中でイレギュラー遊技が発生する場合について説明する。
t1のタイミングで図83(a)に示すようにAT状態ST5において新たなゲームが開始される。当該ゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選することで実行された上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS4406)にて上乗せ期間の移行当選とならなかったものの、偽前兆期間の発生抽選処理(ステップS4410)にて偽前兆期間の発生当選となる。したがって、t1のタイミングで図83(b)に示すように偽前兆期間が開始される。この場合、偽前兆コマンドが主側MPU72から演出側MPU92に送信されることで、演出側RAM94の第2制御エリア112に偽前兆用データテーブルが記憶される。そして、t1のタイミングで図83(d)に示すように当該偽前兆用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新され得る状態となる。
その後、図83(a)に示すようにt2のタイミングで今回のゲームが終了するとともに、t3のタイミング~t4のタイミングに亘って新たなゲームが実行される。当該ゲームはt1のタイミング~t2のタイミングのゲームと同様にイレギュラー遊技ではない。したがって、図83(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されている偽前兆用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新されることで、偽前兆期間用のベース演出が進行することとなる。
その後、t5のタイミング~t6のタイミングで図83(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームはベット数が「2」であるゲームであるため、図83(e)に示すようにイレギュラー遊技である。したがって、当該ゲームが開始されたタイミングであるt5のタイミングで、図83(b)に示すように偽前兆期間が終了されるとともに、図83(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されている偽前兆用データテーブルが消去される。
また、t5のタイミングで本前兆期間又は偽前兆期間に対応するイレギュラー用データテーブルが演出側RAM94の第4制御エリア122に記憶される。そして、t5のタイミングで図83(f)に示すように当該イレギュラー用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新され得る状態となる。これにより、画像表示装置63においてはイレギュラー中演出に対応する動画表示が開始される。なお、イレギュラー中演出に対応する動画表示としては例えば図74(a)又は図74(b)に示すような表示が行われる。また、スピーカ62からはイレギュラー中演出に対応する音の出力が開始されるとともに、上部ランプ61においてはイレギュラー中演出に対応する発光が開始される。このイレギュラー中演出が実行された状態はイレギュラー遊技ではない通常の遊技、すなわち非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが開始されるまで継続される。したがって、イレギュラー遊技によるゲームが終了された後であっても少なくとも次のゲームが開始されるまではイレギュラー中演出が実行された状態が維持される。
その後、t7のタイミング~t8のタイミングで図83(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームはイレギュラー遊技ではない。したがって、今回のゲームの開始タイミングであるt7のタイミングで図83(f)に示すように第4制御エリア122に記憶されているイレギュラー用データテーブルが消去される。これにより、イレギュラー中演出が終了される。また、既に説明したとおりイレギュラー遊技が前回発生したタイミングであるt5のタイミングで第2制御エリア112から偽前兆用データテーブルが消去されているとともに当該偽前兆用データテーブルの再読み出しは行われないため、t7のタイミングでは第1制御エリア111に記憶されているAT用データテーブルに従ってAT状態ST5用のベース演出が再開される。
次に、本前兆期間の途中でイレギュラー遊技が発生する場合について説明する。
t9のタイミングで図83(a)に示すようにAT状態ST5において新たなゲームが開始される。当該ゲームにおける役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=11~15のいずれかに当選することで実行された上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS4406)にて上乗せ期間の移行当選となる。したがって、t9のタイミングで図83(b)に示すように本前兆期間が開始される。この場合、上乗せ待機コマンドが主側MPU72から演出側MPU92に送信されることで、10ゲームに対応させて設けられている複数種類の本前兆用データテーブルの中から参照対象となる本前兆用データテーブルが抽選により決定され、その決定された本前兆用データテーブルが第2制御エリア112に読み出される。そして、t9のタイミングで図83(d)に示すように当該本前兆用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新され得る状態となる。
その後、図83(a)に示すようにt10のタイミングで今回のゲームが終了するとともに、t11のタイミング~t12のタイミングに亘って新たなゲームが実行される。当該ゲームはt9のタイミング~t10のタイミングのゲームと同様にイレギュラー遊技ではない。したがって、図83(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されている本前兆用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新されることで、本前兆期間用のベース演出が進行することとなる。
その後、t13のタイミング~t14のタイミングで図83(a)に示すように新たなゲームが実行される。当該ゲームはCB状態のゲームであるため、図83(e)に示すようにイレギュラー遊技である。したがって、当該ゲームが開始されたタイミングであるt13のタイミングで、図83(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されている本前兆用データテーブルが消去される。これにより、t13のタイミングで本前兆期間用のベース演出が一旦終了される。但し、図83(b)に示すように本前兆期間は終了されないため、上乗せ期間への移行が確定している状況は維持される。
また、t13のタイミングで本前兆期間又は偽前兆期間に対応するイレギュラー用データテーブルが演出側RAM94の第4制御エリア122に記憶される。そして、t13のタイミングで図83(f)に示すように当該イレギュラー用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新され得る状態となる。これにより、画像表示装置63においてはイレギュラー中演出に対応する動画表示が開始される。なお、イレギュラー中演出に対応する動画表示としては例えば図74(a)又は図74(b)に示すような表示が行われる。また、スピーカ62からはイレギュラー中演出に対応する音の出力が開始されるとともに、上部ランプ61においてはイレギュラー中演出に対応する発光が開始される。このイレギュラー中演出が実行された状態はイレギュラー遊技ではない通常の遊技、すなわち非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが開始されるまで継続される。したがって、イレギュラー遊技によるゲームが終了された後であっても少なくとも次のゲームが開始されるまではイレギュラー中演出が実行された状態が維持される。
その後、t15のタイミング~t16のタイミングを含めてCB状態において複数のゲームが実行される。つまり、t15のタイミング~t16のタイミングを含めたCB状態における複数のゲームのそれぞれは図83(e)に示すようにイレギュラー遊技である。したがって、t13のタイミング~t17のタイミングに亘って図83(f)に示すように第4制御エリア122に記憶されているイレギュラー用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新される。これにより、イレギュラー中演出が進行することとなる。
CB状態はt16のタイミングで終了する。そして、t17~t18のタイミングに亘って図83(a)に示すようにCB状態が終了した後の最初のゲームが実行される。当該ゲームはイレギュラー遊技ではない。したがって、今回のゲームの開始タイミングであるt17のタイミングで図83(f)に示すように第4制御エリア122に記憶されているイレギュラー用データテーブルが消去される。これにより、イレギュラー中演出が終了する。
また、今回のゲームの開始タイミングであるt17のタイミングで本前兆用データテーブルが第2制御エリア112に再度読み出される。この場合、本前兆期間用のベース演出がイレギュラー遊技の発生によって一旦終了されたタイミングであるt13のタイミングでは今回の本前兆期間において非CB状態であってベット数が「3」であるゲームの実行回数は2回であるため、t17のタイミングにおける本前兆期間の残りのゲーム数は8ゲームとなる。したがって、8ゲームに対応させて設けられている複数種類の本前兆用データテーブルの中から参照対象となる本前兆用データテーブルが抽選により決定され、その決定された本前兆用データテーブルが第2制御エリア112に読み出される。そして、図83(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されている本前兆用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新される。これにより、本前兆演出が新たに開始される。この本前兆演出は本前兆期間の残りのゲーム数である8ゲームに対応している。
その後、t19~t20のタイミングを含めて本前兆期間において、非CB状態であってベット数が「3」であるゲームが8回実行される。この場合、図83(d)に示すように第2制御エリア112に記憶されている本前兆用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新される。これにより、本前兆期間用のベース演出が進行することとなる。そして、8ゲーム目のゲームの終了タイミングであるt20のタイミングで、図83(b)及び図83(c)に示すように本前兆期間が終了して上乗せ期間が開始される。この場合、当該t20のタイミングで、第2制御エリア112に記憶されている本前兆用ベーステーブルが消去された後に、上乗せ期間用ベーステーブルが第2制御エリア112に読み出される。これにより、本前兆期間用のベース演出が終了されて上乗せ期間用のベース演出が開始される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本前兆期間用のベース演出又は偽前兆期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合には、その実行中のベース演出が途中で終了される。これにより、イレギュラー遊技のゲームが発生した場合には、本前兆期間用のベース演出又は偽前兆期間用のベース演出が継続されないようにすることが可能となる。また、イレギュラー遊技のゲームが発生した場合には本前兆期間用のベース演出又は偽前兆期間用のベース演出が途中の状態で一旦停止されるのではなくその実行中のベース演出が途中で終了されるため、イレギュラー遊技のゲームが終了した後においては演出が新たに開始される。よって、イレギュラー遊技のゲームが終了した後に実行される演出の演出内容を遊技者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
本前兆期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合には、その実行中の本前兆期間用のベース演出が途中で終了され、イレギュラー遊技のゲームが終了した場合には本前兆期間用のベース演出が新たに開始される。これにより、イレギュラー遊技のゲームが終了した場合には新たな本前兆期間用のベース演出を遊技者に提供することが可能となる。
イレギュラー遊技のゲームが終了することで本前兆期間用のベース演出が新たに開始される場合には、当該本前兆期間の残りの継続ゲーム数に対応する演出内容となる本前兆期間用のベース演出が選択されて実行される。これにより、イレギュラー遊技のゲームの発生によって本前兆期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となるとともに、新たに開始される本前兆期間用のベース演出の演出内容を本前兆期間の残りの継続ゲーム数に即した演出内容にすることが可能となる。
本前兆期間においてイレギュラー遊技のゲームが発生したとしても当該本前兆期間の残りの継続ゲーム数は減少しない。これにより、本前兆期間のゲーム数がイレギュラー遊技のゲームの発生によって少なくなってしまわないようにすることが可能となる。
偽前兆期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合には当該偽前兆期間用のベース演出が途中で終了されるとともに、イレギュラー遊技のゲームが終了したとしても偽前兆期間用のベース演出は開始されない。これにより、利益の付与に直結しない偽前兆期間用のベース演出についてはイレギュラー遊技のゲームの発生を契機として完全に終了させることが可能となる。よって、イレギュラー遊技のゲームが終了した後に偽前兆期間用のベース演出が再度実行されたにも関わらず結局は遊技者に利益が付与されないということが発生しないようにすることが可能となる。
なお、偽前兆期間用のベース演出はイレギュラー遊技のゲームが発生したとしてもそのまま継続されて、偽前兆期間が開始される場合に設定された偽前兆期間のゲーム数がイレギュラー遊技のゲーム数も含めて消化された場合に偽前兆期間用のベース演出が終了される構成としてもよい。つまり、当該構成においては本前兆期間用のベース演出はイレギュラー遊技のゲームが発生した場合には終了されるのに対して、偽前兆期間用のベース演出はイレギュラー遊技のゲームが発生したとしても継続されることとなる。
また、本前兆期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合には当該本前兆期間用のベース演出がその時点で終了される構成に限定されることはなく、例えば上記第1の実施形態の停止中報知のようにイレギュラー遊技のゲームが発生したタイミングにおける画像が静止画像として表示され続けるとともに、進行停止中画像G71や暗色表示状態G72といったように本前兆期間用のベース演出の進行が停止されている状況であることを示唆する表示状態となる構成としてもよい。
また、本前兆期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとしてベット数が「2」であるゲームが発生した場合には上記第1の実施形態のような停止中報知が実行され、イレギュラー遊技のゲームとしてCB状態のゲームが発生した場合には本前兆期間用のベース演出が終了される構成としてもよい。また、本前兆期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームとしてCB状態のゲームが発生した場合には上記第1の実施形態のような停止中報知が実行され、イレギュラー遊技のゲームとしてベット数が「2」であるゲームが発生した場合には本前兆期間用のベース演出が終了される構成としてもよい。
また、本前兆期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生したとしても本前兆期間用のベース演出がそのまま継続される構成としてもよい。この場合、本前兆期間のゲーム数はイレギュラー遊技のゲームが実行されたとしても消化されないため、本前兆期間のゲーム数が消化される前に本前兆期間用のベース演出が完了することとなる。したがって、本前兆期間用のベース演出が完了した後であって本前兆期間のゲーム数が消化されるまでは、上乗せ期間への移行が待機している状態であることを示す演出が実行される構成とする。これにより、本前兆期間のゲーム数が消化される前に本前兆期間用のベース演出が完了したとしても遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせて適用してもよく、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせた構成に対して以下の別形態の構成を個別に又は組み合わせて適用してもよい。
(1)イレギュラー遊技のゲームとしてベット数が「2」であるゲーム及びCB状態のゲームが設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、例えばベット数が「2」であるゲームがイレギュラー遊技のゲームとして設定されておりCB状態のゲームであってもベット数が「3」であるゲームはイレギュラー遊技のゲームとして設定されていない構成としてもよい。また、CB状態のゲームがイレギュラー遊技のゲームとして設定されており、非CB状態であってベット数が「2」であるゲームはイレギュラー遊技のゲームとして設定されていない構成としてもよい。
(2)上乗せ期間用のベース演出又はエンディング期間用のベース演出が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合における停止中報知の実行態様は、当該イレギュラー遊技のゲームが発生したタイミングにおける画像が薄暗く表示される暗色表示状態G72となるとともに進行停止中画像G71が表示される態様に限定されない。例えば、暗色表示状態G72となる一方、進行停止中画像G71は表示されない構成としてもよく、進行停止中画像G71は表示される一方、暗色表示状態G72とはならない構成としてもよい。また、当該別形態又は上記各実施形態において停止中報知が実行されている場合には暗色表示状態G72となるのではなく、イレギュラー遊技のゲームが発生したタイミングにおける画像が画像表示装置63の一部の領域にて縮小表示され、残りの領域では上乗せ期間用のベース演出又はエンディング期間用のベース演出の進行が停止されている状況であることを示す画像が表示される構成としてもよい。
(3)エンディング期間用のベース演出は主側MPU72から第1エンディングコマンド又は第2エンディングコマンドが送信されたとしてもAT状態ST5となるまでは開始されない構成に限定されることはなく、主側MPU72から第1エンディングコマンド又は第2エンディングコマンドが送信された場合にはAT状態ST5であるか否かに関係なくエンディング期間用のベース演出が開始される構成としてもよい。この場合、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3の途中で主側MPU72から第1エンディングコマンド又は第2エンディングコマンドが送信された場合であってもエンディング期間用のベース演出が開始されることとなる。
(4)上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が実行されている状況においてイレギュラー遊技のゲームが発生した場合にはAT状態ST5用のベース演出が実行され、その後にイレギュラー遊技のゲームが終了して非CB状態であってベット数が「3」である対象ゲームが発生した場合には上乗せ期間用のベース演出(又はエンディング期間用のベース演出)が再開される構成としてもよい。
(5)主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス継続カウンタの値と、主側RAM74に設けられたAT継続カウンタの値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となった場合であってAT状態ST5である場合にエンディング期間用のベース演出が開始される構成に限定されることはなく、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74に設けられたAT継続カウンタの値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となった場合であってAT状態ST5である場合にエンディング期間用のベース演出が開始される構成としてもよい。また、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数との関係で第2区間SC2のエンディング条件が成立することが確定した場合であって、当該エンディング条件が成立するまでの残りのゲーム数が所定ゲーム数(例えば20ゲーム)となった場合にエンディング期間用のベース演出が開始される構成としてもよい。この場合、エンディング期間用のベース演出においては当該所定ゲーム数に亘って一連のストーリーに従った演出が実行されるようにすることが好ましい。
(6)疑似ボーナス継続カウンタの値とAT継続カウンタの値との和に疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第2区間SC2の上限純増枚数以上となった場合であってAT状態ST5である場合にエンディング期間用のベース演出が開始される構成に限定されることはなく、AT継続カウンタの値にAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第2区間SC2の上限純増枚数以上となった場合であってAT状態ST5である場合にエンディング期間用のベース演出が開始される構成としてもよい。
(7)第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブル及びエンディング用データテーブルのいずれが読み出されている場合であっても、第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルにおいて最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまでは参照すべきポインタ情報が更新され続ける構成としたが、これに限定されない。例えば、第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが読み出されている場合には第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルにおいて最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまでは参照すべきポインタ情報が更新され続けるのに対して、第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが読み出されている場合には第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルにおいて最後の順番のポインタ情報が参照対象であるか否かに関係なく当該AT用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新されない構成としてもよい。エンディング期間用のベース演出が実行された場合には今回の第2区間SC2が終了するまでの間にAT状態ST5用のベース演出が実行される状態に復帰することはないため、このような状況においてはAT用データテーブルにおいて参照すべきポインタ情報が更新されないようにすることで、参照すべきポインタ情報の更新が無駄に実行されてしまわないようにすることが可能となる。
また、第2制御エリア112にエンディング用データテーブルが読み出された場合にはその時点で第1制御エリア111が「0」クリアされることでAT用データテーブルが第1制御エリア111から消去される構成としてもよい。この場合であっても参照すべきポインタ情報の更新が無駄に実行されてしまわないようにすることが可能となる。
(8)第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが読み出されている場合には、第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルにおいて最後の順番のポインタ情報が参照対象となるまでは参照すべきポインタ情報が更新され続け、最後の順番のポインタ情報が参照対象となった後は新たな更新周回が開始されない構成としたが、これに限定されない。例えば、第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが読み出されている場合には、第1制御エリア111に読み出されているAT用データテーブルにおける参照すべきポインタ情報が更新され続ける構成としてもよい。この場合、AT用データテーブルにおいて最後の順番のポインタ情報が参照対象となった場合には、その後に新たな更新周回が開始されることとなる。
(9)加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった場合には主側RAM74のループ加算カウンタの値が1加算されることでAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が1加算される構成に限定されることはなく、加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった場合にはさらに上乗せ対象とするゲーム数が複数の候補ゲーム数(例えば1ゲーム、5ゲーム及び10ゲーム)の中から抽選により決定される構成としてもよい。
(10)ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となった場合、加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となったか否かに関係なく、当該加算抽選処理(ステップS3411)が予め定められた複数回数(例えば1000回)実行される構成としてもよい。この場合、加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選とならなかったとしても当該加算抽選処理(ステップS3411)が上記予め定められた複数回数実行されるまでは当該加算抽選処理(ステップS3411)が実行される状況が継続することとなる。また、当該構成において、加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった場合には主側RAM74のループ加算カウンタの値が1加算されることでAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が1加算される構成としてもよく、加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった場合にはさらに上乗せ対象とするゲーム数が複数の候補ゲーム数(例えば1ゲーム、5ゲーム及び10ゲーム)の中から抽選により決定される構成としてもよい。
(11)加算抽選処理(ステップS3411)では当該加算抽選処理(ステップS3411)が実行される状態が継続されるか否かを抽選により決定するための処理が実行されるのではなく、上乗せ対象とするゲーム数を複数の候補ゲーム数(例えば1ゲーム、5ゲーム及び10ゲーム)の中から抽選により決定する処理が実行される構成としてもよい。この場合、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となった場合には、加算抽選処理(ステップS3411)が終了基準数実行されるまでは、当該加算抽選処理(ステップS3411)が実行される状態が継続されることとなる。
(12)ループ抽選処理(図62)の加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となった回数に対応するゲーム数がAT状態ST5の残りの継続ゲーム数に加算されることを示す追加演出が実行される契機が、回転中のリール32L,32M,32Rに対する新たな停止指令が発生したことである構成に限定されることはなく、例えば回転中のリール32L,32M,32Rに対する新たな停止指令が発生したことに加えて又は代えて、当該停止指令を発生させるためのストップボタン42~44の押圧操作が解除されたことを契機に上記追加演出が実行される構成としてもよい。また、リール32L,32M,32Rの回転の加速期間が終了して定速回転となったことを契機として上記追加演出が実行される構成としてもよく、回転中のリール32L,32M,32Rが停止したことを契機として上記追加演出が実行される構成としてもよく、ゲームが終了したことを契機として上記追加演出が実行される構成としてもよい。
(13)ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となった場合、タイマ割込み処理(図11)が起動される度に加算抽選処理(ステップS3411)が実行される状況は当該発生当選となったゲームの範囲内で終了する構成としたが、これに限定されることはなく、タイマ割込み処理(図11)が起動される度に加算抽選処理(ステップS3411)が実行される状況が複数ゲームに亘って継続する構成としてもよい。この場合、2ゲーム目以降においては、前回のゲームにおいて最後の報知契機が発生してからスタートレバー41の操作に基づき新たなゲームが開始されるまでに実行された加算抽選処理(ステップS3411)の結果に基づき付与されたゲーム数が、当該新たなゲームが開始されたことを契機として報知される構成としてもよい。
また、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となることでタイマ割込み処理(図11)が起動される度に加算抽選処理(ステップS3411)が実行される状況が継続している場合に一のゲームが終了してから次のゲームが開始されるまでの間であっても、タイマ割込み処理(図11)が起動される度に加算抽選処理(ステップS3411)が実行される構成としてもよい。この場合、次のゲームが開始されるまでに実行された加算抽選処理(ステップS3411)の結果に基づき付与されたゲーム数が、当該次のゲームが開始されたことを契機として報知される構成としてもよい。
また、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となることでタイマ割込み処理(図11)が起動される度に加算抽選処理(ステップS3411)が実行される状況が継続している場合であっても、一のゲームが終了してから次のゲームが開始されるまでの間は当該加算抽選処理(ステップS3411)が実行されない構成としてもよい。これにより、遊技者によりゲームが消化されていない状況においてAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が増加してしまわないようにすることが可能となる。
(14)ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となった場合には、タイマ割込み処理(図11)が起動される度に加算抽選処理(ステップS3411)が1回実行される構成としたが、これに限定されることはなく、タイマ割込み処理(図11)が起動される度に加算抽選処理(ステップS3411)が複数回実行される構成としてもよい。
また、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となった場合には、タイマ割込み処理(図11)とは無関係に加算抽選処理(ステップS3411)が実行される構成としてもよい。この場合、加算抽選処理(ステップS3411)が定期的に実行される構成としてもよく、加算抽選処理(ステップS3411)が不規則な周期で実行される構成としてもよい。
(15)AT状態ST5は残りの継続ゲーム数が「0」となった場合に終了する構成に限定されることはなく、AT状態ST5には終了条件として純増枚数(「AT状態ST5が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「AT状態ST5が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値)が設定されており、残りの純増枚数が「0」となった場合にAT状態ST5が終了する構成としてもよい。この場合、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となった場合には加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となる度に残りの純増枚数が増加されることとなる。そして、報知契機が発生した場合には残りの純増枚数の増加分が報知されることとなる。
また、AT状態ST5には終了条件として遊技媒体の付与枚数が設定されており、残りの付与枚数が「0」となった場合にAT状態ST5が終了する構成としてもよい。この場合、ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にて発生当選となった場合には加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選となる度に残りの付与枚数が増加されることとなる。そして、報知契機が発生した場合には残りの付与枚数の増加分が報知されることとなる。
(16)移行待機期間の最終ゲーム(すなわち疑似ボーナス状態ST4への移行ゲーム)ではないゲームにおいて役の抽選処理(図16)の結果が外れ結果となった場合であって中→右→左又は中→左→右の順序でリール32L,32M,32Rの停止操作が行われたとしても、リール32L,32M,32Rの停止制御の実行態様を回避用の実行態様とすることにより、「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ及び「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されないようにする構成としてもよい。これにより、移行待機期間の最終ゲームではないにも関わらず、役の抽選処理(図16)の結果が外れ結果となった場合に疑似ボーナス状態ST4への移行を示唆する図柄の組合せが停止表示されてしまわないようにすることが可能となる。
また、移行待機期間の最終ゲーム(すなわち疑似ボーナス状態ST4への移行ゲーム)ではないゲームにおいて役の抽選処理(図16)の結果がインデックス値IV=16で当選となった場合であって中→右→左又は中→左→右の順序でリール32L,32M,32Rの停止操作が行われたとしても、リール32L,32M,32Rの停止制御の実行態様を回避用の実行態様とすることにより、「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ及び「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せが停止表示されないようにする構成としてもよい。これにより、移行待機期間の最終ゲームではないにも関わらず、役の抽選処理(図16)の結果がインデックス値IV=16で当選となった場合に疑似ボーナス状態ST4への移行を示唆する図柄の組合せが停止表示されてしまわないようにすることが可能となる。
(17)ビッグボーナスとなる疑似ボーナス状態ST4への移行が確定している状況において移行待機期間の最終ゲームにて役の抽選処理(図16)の結果がインデックス値IV=16で当選又は外れ結果となった場合にレギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)が停止表示された後にリール演出が実行される場合には、当該リール演出においてリール32L,32M,32Rの回転が開始された後にビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)がメインラインML上に停止表示され、その後にリール32L,32M,32Rの回転が再度開始される構成としてもよい。これにより、ビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)が停止表示されたことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
(18)ビッグボーナスとなる疑似ボーナス状態ST4への移行が確定している状況において移行待機期間の最終ゲームにて役の抽選処理(図16)の結果がインデックス値IV=16で当選又は外れ結果となった場合にレギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)を停止表示させることを可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知された場合には、その報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作が行われたか否か及びレギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)が停止表示されたか否かに関係なく、その後にリール演出が実行されてビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)が停止表示される構成としたがこれに限定されない。
例えば、レギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)を停止表示させることを可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されたことに対して、当該報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作が行われたことを条件として、その後にリール演出が実行されてビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)が停止表示される構成としてもよい。これにより、停止順序の報知に従わない遊技者に対してリール演出が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
また、レギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)を停止表示させることを可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されたことに対して、レギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)が停止表示されたことを条件として、その後にリール演出が実行されてビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)が停止表示される構成としてもよい。これにより、有利な疑似ボーナス状態ST4が付与されることを示唆する図柄の組合せに変換する演出としてリール演出を提供することが可能となる。
(19)ビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)又はレギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)の停止表示を可能とする報知が移行待機期間の最終ゲームにおいてのみ発生する構成としたが、これに限定されることはなく、移行待機期間においてはいずれのゲームであっても、役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16で当選した場合又は外れ結果となった場合にビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)又はレギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)の停止表示を可能とする報知が実行される構成としてもよい。この場合、移行待機期間において最終ゲームよりも前のゲームでビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)又はレギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)が停止表示された場合には、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するまでの移行待機期間の残りのゲームにおいて疑似ボーナス状態ST4への移行が確定していることを示す演出が実行される構成としてもよい。
また、移行待機期間において最終ゲームよりも前のゲームでビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)又はレギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)の停止表示を可能とする報知が実行されものの、当該図柄の組合せを停止表示させることができなかった場合には、当該移行待機期間におけるその後のゲームにて役の抽選処理(図16)にてインデックス値IV=16で当選した場合又は外れ結果となった場合に上記報知が再度実行される構成としてもよい。これにより、ビッグボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)又はレギュラーボーナスに対応する図柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)が停止表示される機会を多くすることが可能となる。
(20)上乗せ期間用のベース演出、エンディング期間用のベース演出、本前兆期間用のベース演出又は偽前兆期間用のベース演出の途中でイレギュラー遊技が発生した場合には、それらベース演出の実行が停止されてイレギュラー遊技に対応する演出が実行されるものの、それらベース演出を実行制御するためのデータテーブルのポインタ情報の更新は継続される構成としてもよい。この場合、イレギュラー遊技が終了した場合には、当該イレギュラー遊技が実行されている間においてポインタ更新が継続された状態のタイミングからベース演出の進行が再開されることとなる。
(21)有効ラインがメインラインMLの1本のみである構成に限定されることはなく、有効ラインが2本、3本又は4本以上である構成としてもよい。この場合、ベットされた遊技媒体の数が多いほど有効ラインの数が多くなる構成としてもよく、ベットされた遊技媒体の数とは無関係に最大数の有効ラインが設定される構成としてもよい。
(22)主側MPU72から演出側MPU92に送信される情報の種類は上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、例えば遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合、その入賞により付与される遊技媒体の数の情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、入賞により付与される遊技媒体の数の情報を画像表示装置63などにおいて報知することが可能となる。また、全てのリール32L,32M,32Rが停止していない状況であっても一部のリール32L,32M,32Rの回転が停止される場合又は停止された場合に、それに対応する情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、リール32L,32M,32Rの回転状況に対応する演出を画像表示装置63などにおいて行うことが可能となる。
(23)上記各実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(24)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はATゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。また、遊技者に有利なボーナス状態が存在している構成としてもよい。
(25)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(26)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、遊技媒体として遊技球を利用して遊技が行われるパチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては理解の容易のため上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.予め定められた対象ゲーム(非CB状態であってベット数が「3」であるゲーム)が実行される場合に複数ゲームに亘って所定演出期間(第1~第3の実施形態では上乗せ期間用のベース演出及びエンディング期間用のベース演出、第4の実施形態では本前兆期間用のベース演出及び偽前兆期間用のベース演出)が発生するように演出実行手段(上部ランプ61、スピーカ62、画像表示装置63)を制御する所定演出制御手段(第1~第3の実施形態では演出側MPU92におけるステップS3207、ステップS3208、ステップS3908及びステップS3909の処理を実行する機能、第4の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4502、ステップS4503、ステップS4508及びステップS4509の処理を実行する機能)と、
前記所定演出期間である状況において、予め定められた非対象ゲーム(ベット数が「2」であるゲーム、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3のゲーム)が発生した場合、前記所定演出期間が継続されないようにする非対象対応制御手段(第1の実施形態では演出側MPU92におけるステップS3705~ステップS3707の処理を実行する機能、ステップS3801にて肯定判定をする機能及びステップS3914~ステップS3916の処理を実行する機能、第2の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4005~ステップS4009及びステップS4102~ステップS4107の処理を実行する機能、第3の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4205~ステップS4210の処理を実行する機能、ステップS4216~ステップS4220の処理を実行する機能及びステップS4301にて肯定判定をする機能、第4の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4605~ステップS4608及びステップS4618~ステップS4621の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、複数ゲームに亘って継続する所定演出期間が発生し得ることにより、1ゲーム単位で単発的な演出のみが実行される構成に比べて、演出の多様化を図ることが可能となる。この場合に、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合、所定演出期間が継続されないようにされ得る。これにより、所定演出期間を継続させることが好ましくない非対象ゲームが発生した場合にまで、所定演出期間が継続されないようにすることが可能となる。よって、所定演出期間を好適に発生させることが可能となる。
特徴A2.前記非対象対応制御手段は、前記所定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生した場合、前記所定演出期間が継続されないようにし、非対象対応演出(第1の実施形態では停止中報知、第2の実施形態ではイレギュラー中演出、第3の実施形態では停止中報知及びイレギュラー中演出、第4の実施形態ではイレギュラー中演出)が実行されるように前記演出実行手段を制御することを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合には、所定演出期間が継続されないようになるだけではなく、非対象対応演出が実行される。これにより、非対象ゲームが発生したことにより所定演出期間が継続されない状況となったことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴A3.前記非対象対応制御手段は、前記所定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生した場合、前記所定演出期間の進行状況に対応する内容の前記非対象対応演出(第2,第3の実施形態におけるイレギュラー中演出)が実行されるように前記演出実行手段を制御することを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、非対象対応演出として所定演出期間の進行状況に対応する内容の演出が実行される。これにより、非対象対応演出の実行内容を所定演出期間の進行内容に対応付けることが可能となる。よって、非対象対応演出の実行態様を多様化させることが可能となる。また、非対象ゲームが発生したことにより所定演出期間が継続されない状況となる代わりに非対象対応演出が実行されたことに対して遊技者に違和感を与えづらくすることが可能となる。
特徴A4.前記所定演出期間の進行状況に対応させて前記非対象対応演出の内容が予め定められた対応関係情報(第2の実施形態におけるイレギュラー用データテーブル)が情報記憶手段(演出側ROM93)に予め記憶されており、
前記非対象対応制御手段は、前記所定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生した場合、前記所定演出期間の進行状況に対応する前記非対象対応演出の内容を前記対応関係情報から特定し、その特定した内容の前記非対象対応演出が実行されるように前記演出実行手段を制御することを特徴とする特徴A2又はA3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、所定演出期間の進行状況に対応させて非対象対応演出の内容が予め定められた対応関係情報が情報記憶手段に予め記憶されており、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合には所定演出期間の進行状況に対応する非対象対応演出の内容が対応関係情報から特定され、その特定された内容の非対象対応演出が実行される。これにより、処理負荷の軽減を図りながら、所定演出期間の進行状況に対応する内容の非対象対応演出が実行されるようにすることが可能となる。
特徴A5.前記所定演出期間にて、前記演出実行手段において所定演出対応の動画表示が行われる構成であり、
前記非対象対応制御手段は、前記所定演出対応の動画表示が行われている状況において前記非対象ゲームが発生した場合、前記所定演出対応の動画表示において前記非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像を利用した非対象対応画像(第1~第3の実施形態では停止中報知が実行されている場合に画像表示装置63に表示される画像)が前記演出実行手段において表示されるようにすることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、所定演出対応の動画表示が行われている状況において非対象ゲームが発生した場合には所定演出対応の動画表示において非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像を利用した非対象対応画像が表示される。これにより、所定演出対応の動画表示において表示される静止画像を利用して、所定演出対応の動画表示の進行が停止されていることを遊技者に認識させることが可能となり、それに伴って非対象ゲームが発生したことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴A6.前記非対象対応制御手段は、前記所定演出対応の動画表示において前記非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像に対応するデータの加工後のデータに対応する画像が前記非対象対応画像として前記演出実行手段において表示されるようにすることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、所定演出対応の動画表示が行われている状況において非対象ゲームが発生した場合には、当該所定演出対応の動画表示において非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像に対応するデータが加工され、その加工されたデータに対応する画像が非対象対応画像として表示される。これにより、所定演出対応の動画表示において表示される静止画像を利用して非対象対応画像が表示される構成において、当該非対象対応画像は所定演出対応の動画表示において表示される静止画像自体ではないため、非対象対応画像が表示されていることを遊技者に認識させ易くなる。
特徴A7.前記非対象対応制御手段は、前記所定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生した場合、前記所定演出期間の進行状況に対応しない所定の非対象対応演出(第4の実施形態におけるイレギュラー中演出)が実行されるように前記演出実行手段を制御することを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合には所定演出期間の進行状況に対応しない所定の非対象対応演出が実行される。これにより、非対象対応演出を実行するために必要な情報の記憶容量を抑えることが可能となるとともに、処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴A8.前記所定演出制御手段は、前記所定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生したことで前記所定演出期間が継続して実行されないようになった場合であって前記対象ゲームが発生した場合、前記所定演出期間を発生させる終了後実行手段(第1の実施形態では演出側MPU92におけるステップS3709、ステップS3710、ステップS3918及びステップS3919の処理を実行する機能、第2の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4011及びステップS4012の処理を実行する機能、第3の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4212、ステップS4213、ステップS4222及びステップS4223の処理を実行する機能、第4の実施形態では演出側MPU92におけるステップS4610~ステップS4613の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生したことで所定演出期間が継続されないようになったとしても、その後に対象ゲームが発生した場合には所定演出期間が発生する。これにより、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生したとしても、そのまま所定演出期間が発生しないようになってしまわないようにすることが可能となり、所定演出期間が発生する機会を担保することが可能となる。
特徴A9.前記終了後実行手段は、前記所定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生したことで前記所定演出期間が継続されないようになった場合であって前記対象ゲームが発生した場合、前記所定演出期間において前回停止されたタイミングの内容から当該所定演出期間の進行を再開させることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生したことで所定演出期間が継続されないようになったとしても、その後に対象ゲームが発生した場合には、所定演出期間において前回停止されたタイミングの内容から当該所定演出期間の進行が再開される。これにより、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生したとしても、その後に対象ゲームが発生した場合には所定演出期間の続きの内容を遊技者に確認させることが可能となる。
特徴A10.前記終了後実行手段は、前記所定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生したことで前記所定演出期間が継続されないようになった場合であって前記対象ゲームが発生した場合、前記所定演出期間を新たに開始させることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A10によれば、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生したことで所定演出期間が継続されないようになった場合には、その後に対象ゲームが発生することで所定演出期間が新たに開始される。これにより、非対象ゲームが発生した場合にはその後の対象ゲームの発生を契機として新たな所定演出期間を遊技者に提供することが可能となる。
特徴A11.前記非対象対応制御手段は、
前記所定演出期間である状況において前記非対象ゲームとして第1非対象ゲーム(非CB状態であってベット数が「2」であるゲーム)が発生した場合、前記所定演出期間が継続されないようにし、第1非対象対応演出(イレギュラー中演出)が実行されるように前記演出実行手段を制御する手段(第3の実施形態における演出側MPU92のステップS4216~ステップS4220の処理を実行する機能)と、
前記所定演出期間である状況において前記非対象ゲームとして第2非対象ゲーム(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3のゲーム)が発生した場合、前記所定演出期間が継続されないようにし、第2非対象対応演出(停止中報知)が実行されるように前記演出実行手段を制御する手段(第3の実施形態における演出側MPU92のステップS4205~ステップS4207の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、非対象ゲームとして第1非対象ゲームが発生した場合及び第2非対象ゲームが発生した場合のいずれであっても所定演出期間が継続されないようになる一方、第1非対象ゲームが発生した場合と第2非対象ゲームが発生した場合とで実行対象となる非対象対応演出の種類が相違する。これにより、発生した非対象ゲームの種類に対応する態様で非対象対応演出を実行することが可能となる。
特徴A12.前記第1非対象ゲームは単発的に発生し得るゲームであり、
前記第2非対象ゲームは連続して発生するゲームであることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、非対象ゲームが単発的に発生する場合と非対象ゲームが連続して発生する場合とで、非対象対応演出の実行態様を相違させることが可能となる。
特徴A13.前記所定演出期間にて、前記演出実行手段において所定演出対応の動画表示が行われる構成であり、
前記第1非対象対応演出及び前記第2非対象対応演出のうち一方は、前記所定演出対応の動画表示において前記非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像を利用した画像が前記演出実行手段において表示される演出であり、
前記第1非対象対応演出及び前記第2非対象対応演出のうち他方は、前記所定演出対応の動画表示を利用しない画像が前記演出実行手段において表示される演出であることを特徴とする特徴A11又はA12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、所定演出対応の動画表示において表示される静止画像を利用した画像が表示されるか否かによって、発生した非対象ゲームの種類に対応する態様による非対象対応演出の実行が可能となる。
特徴A14.所定数(「2」又は「3」)の遊技媒体がベット設定されている場合にゲームの開始が可能となる構成であり、
前記対象ゲームは、前記所定数のうち第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されているゲームであり、
前記非対象ゲームは、前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されているゲームであることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにおいては所定演出期間が継続され得るのに対して、第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにおいては所定演出期間が継続されない状態となる。これにより、第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
特徴A15.前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームの方が、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームよりも遊技者にとって有利であることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームの方が第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームよりも遊技者にとって有利である構成において、第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにおいては所定演出期間が継続され得るのに対して、第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにおいては所定演出期間が継続されない状態となる。これにより、相対的に不利となる第2所定数の遊技媒体がベット設定されたゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
特徴A16.前記第1所定数は前記第2所定数よりも多い数であることを特徴とする特徴A14又はA15に記載の遊技機。
特徴A16によれば、相対的に少ない数の遊技媒体がベット設定されたゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
特徴A17.前記対象ゲームは、所定遊技状態(第1CB状態ST2、第2CB状態ST3)ではない遊技状態において実行されるゲームであり、
前記非対象ゲームは、前記所定遊技状態において実行されるゲームであることを特徴とする特徴A1乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、所定遊技状態ではない遊技状態において実行されるゲームにおいては所定演出期間が継続され得るのに対して、所定遊技状態であるゲームにおいては所定演出期間が継続されない状態となる。これにより、所定遊技状態であるゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
なお、特徴A1~A17の構成に対して、特徴A1~A17、特徴B1~B9、特徴C1~C9、特徴D1~D15、特徴E1~E8、特徴F1~F7、特徴G1~G6のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.予め定められた対象ゲーム(非CB状態であってベット数が「3」であるゲーム)が実行される場合に複数ゲームに亘って所定演出期間(第3の実施形態における上乗せ期間用のベース演出及びエンディング期間用のベース演出)が発生するように演出実行手段(上部ランプ61、スピーカ62、画像表示装置63)を制御する所定演出制御手段(第3の実施形態における演出側MPU92のステップS3207、ステップS3208、ステップS3908及びステップS3909の処理を実行する機能)と、
前記所定演出期間である状況において、予め定められた非対象ゲーム(ベット数が「2」であるゲーム、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3のゲーム)が発生した場合における演出内容を当該非対象ゲームとして第1非対象ゲーム(ベット数が「2」であるゲーム)が発生した場合と第2非対象ゲーム(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3のゲーム)が発生した場合とで相違させる非対象対応制御手段(第3の実施形態における演出側MPU92のステップS4205~ステップS4210の処理を実行する機能、ステップS4216~ステップS4220の処理を実行する機能及びステップS4301にて肯定判定をする機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、複数ゲームに亘って継続する所定演出期間が発生し得ることにより、1ゲーム単位で単発的な演出のみが実行される構成に比べて、演出の多様化を図ることが可能となる。この場合に、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合における演出内容が当該非対象ゲームとして第1非対象ゲームが発生した場合と第2非対象ゲームが発生した場合とで相違し得る。これにより、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合にはそれに対応する演出内容とすることが可能となるとともに、その演出内容をその発生した非対象ゲームの種類に対応させることが可能となる。よって、所定演出期間を好適に実行することが可能となる。
特徴B2.前記第1非対象ゲームは単発的に発生し得るゲームであり、
前記第2非対象ゲームは連続して発生するゲームであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、非対象ゲームが単発的に発生する場合と非対象ゲームが連続して発生する場合とで、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合における演出内容が相違することとなる。これにより、非対象ゲームが単発的に発生したことに対して適切な演出内容とすることが可能となるとともに、非対象ゲームが連続して発生したことに対して適切な演出内容とすることが可能となる。
特徴B3.前記非対象対応制御手段は、
前記所定演出期間である状況において前記第1非対象ゲーム(非CB状態であってベット数が「2」であるゲーム)が発生した場合、第1非対象対応演出(イレギュラー中演出)が実行されるように前記演出実行手段を制御する手段(第3の実施形態における演出側MPU92のステップS4216~ステップS4220の処理を実行する機能)と、
前記所定演出期間である状況において前記第2非対象ゲーム(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3のゲーム)が発生した場合、第2非対象対応演出(停止中報知)が実行されるように前記演出実行手段を制御する手段(第3の実施形態における演出側MPU92のステップS4205~ステップS4207の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、所定演出期間である状況において第1非対象ゲームが発生した場合と第2非対象ゲームが発生した場合とで実行対象となる非対象対応演出の種類が相違する。これにより、発生した非対象ゲームの種類に対応する態様で非対象対応演出を実行することが可能となる。
特徴B4.前記所定演出期間にて、前記演出実行手段において所定演出対応の動画表示が行われる構成であり、
前記第1非対象対応演出及び前記第2非対象対応演出のうち一方は、前記所定演出対応の動画表示において前記非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像を利用した画像が前記演出実行手段において表示される演出であり、
前記第1非対象対応演出及び前記第2非対象対応演出のうち他方は、前記所定演出対応の動画表示を利用しない画像が前記演出実行手段において表示される演出であることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、所定演出対応の動画表示において表示される静止画像を利用した画像が表示されるか否かによって、発生した非対象ゲームの種類に対応する態様による非対象対応演出の実行が可能となる。
特徴B5.前記所定演出期間にて、前記演出実行手段において所定演出対応の動画表示が行われる構成であり、
前記第1非対象ゲームは単発的に発生し得るゲームであり、
前記第2非対象ゲームは連続して発生するゲームであり、
前記第1非対象対応演出は、前記所定演出対応の動画表示を利用しない画像が前記演出実行手段において表示される演出であり、
前記第2非対象対応演出は、前記所定演出対応の動画表示において前記第2非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像を利用した画像が前記演出実行手段において表示される演出であることを特徴とする特徴B3又はB4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、非対象ゲームが単発的に発生する場合と非対象ゲームが連続して発生する場合とで、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合における演出内容が相違することとなる。これにより、非対象ゲームが単発的に発生したことに対して適切な演出内容とすることが可能となるとともに、非対象ゲームが連続して発生したことに対して適切な演出内容とすることが可能となる。
また、非対象ゲームが単発的に発生する場合には所定演出対応の動画表示を利用しない画像が表示されることとなる構成であることにより所定演出対応の動画表示とは大きく異なる表示演出を単発的に発生させることが可能となる。
また、非対象ゲームが連続して発生する場合には所定演出対応の動画表示において第2非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像を利用した画像が表示される。これにより、非対象ゲームが連続して発生した場合であっても所定演出対応の動画表示は進行しないものの当該動画表示において第2非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像を利用した画像が表示され続けるため、所定演出対応の動画表示の途中であることを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴B6.前記第1非対象対応演出及び前記第2非対象対応演出のうち少なくとも一方は、対応する前記非対象ゲームが発生したタイミングにおける前記所定演出期間の進行状況に対応する内容で実行されることを特徴とする特徴B3乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、非対象対応演出として所定演出期間の進行状況に対応する内容の演出が実行される。これにより、非対象対応演出の実行内容を所定演出期間の進行内容に対応付けることが可能となる。よって、非対象対応演出の実行態様を多様化させることが可能となる。また、非対象ゲームが発生したことにより所定演出期間が継続されない状況となる代わりに非対象対応演出が実行されたことに対して遊技者に違和感を与えづらくすることが可能となる。
特徴B7.所定数(「2」又は「3」)の遊技媒体がベット設定されている場合にゲームの開始が可能となる構成であり、
前記対象ゲームは、所定遊技状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)ではない遊技状態において前記所定数のうち第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されているゲームであり、
前記第1非対象ゲームは、前記所定遊技状態ではない遊技状態において前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されているゲームであり、
前記第2非対象ゲームは、前記所定遊技状態におけるゲームであることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、所定遊技状態ではない遊技状態において第2所定数の遊技媒体がベットされているゲーム及び所定遊技状態におけるゲームは非対象ゲームとして扱われ、所定遊技状態ではない遊技状態において第1所定数の遊技媒体がベットされているゲームは対象ゲームとして扱われる。これにより、所定遊技状態ではない遊技状態において第2所定数の遊技媒体がベットされているゲーム又は所定遊技状態におけるゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
特徴B8.前記所定遊技状態ではない遊技状態において前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームの方が、前記所定遊技状態ではない遊技状態において前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームよりも遊技者にとって有利であることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、所定遊技状態ではない遊技状態において第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームの方が所定遊技状態ではない遊技状態において第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームよりも遊技者にとって有利である構成において、所定遊技状態ではない遊技状態において第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームは対象ゲームとして扱われ、所定遊技状態ではない遊技状態において第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームは非対象ゲームとして扱われる。これにより、相対的に不利となる第2所定数の遊技媒体がベット設定されたゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
特徴B9.前記第1所定数は前記第2所定数よりも多い数であることを特徴とする特徴B7又はB8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、相対的に少ない数の遊技媒体がベット設定されたゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
なお、特徴B1~B9の構成に対して、特徴A1~A17、特徴B1~B9、特徴C1~C9、特徴D1~D15、特徴E1~E8、特徴F1~F7、特徴G1~G6のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.複数ゲームに亘って所定演出期間(第4の実施形態における本前兆期間用のベース演出及び偽前兆期間用のベース演出)が発生するように演出実行手段(上部ランプ61、スピーカ62、画像表示装置63)を制御する所定演出制御手段(第4の実施形態における演出側MPU92のステップS4502、ステップS4503、ステップS4508及びステップS4509の処理を実行する機能)と、
前記所定演出期間である状況において所定条件が成立したこと(ベット数が「2」であるゲーム、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3のゲーム)に基づいて、その実行中の所定演出期間を途中で終了させる途中終了手段(第4の実施形態における演出側MPU92のステップS4605及びステップS4618の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、複数ゲームに亘って継続する所定演出期間が発生し得ることにより、1ゲーム単位で単発的な演出のみが実行される構成に比べて、演出の多様化を図ることが可能となる。この場合に、所定演出期間である状況において所定条件が成立したことに基づいてその実行中の所定演出期間が途中で終了される。これにより、所定演出期間を継続させることが好ましくない所定条件が成立した場合にまで所定演出期間が継続されないようにすることが可能となる。また、所定条件が成立した場合には所定演出期間が途中の状態で一旦停止されるのではなく所定演出期間が途中で終了されるため、所定条件が成立している状態が解除された後においては演出が新たに開始される。よって、所定条件が成立している状態が解除された後に実行される演出の演出内容を遊技者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
特徴C2.前記所定演出期間である状況において予め定められた非対象ゲームが発生した場合に前記所定条件が成立することを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合には所定演出期間が途中で終了される。これにより、所定演出期間を継続させることが好ましくない非対象ゲームが発生した場合にまで所定演出期間が継続されないようにすることが可能となる。また、非対象ゲームが発生した場合には所定演出期間が途中の状態で一旦停止されるのではなく所定演出期間が途中で終了されるため、非対象ゲームが終了した後においては演出が新たに開始される。よって、非対象ゲームが終了した後に実行される演出の演出内容を遊技者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
特徴C3.前記所定演出制御手段は、前記所定条件が成立している状態が解除されたことに基づいて、前記所定演出期間を新たに開始させる開始制御手段(第4の実施形態における演出側MPU92のステップS4611及びステップS4612の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、所定演出期間が実行されている状況において所定条件が成立することで当該所定演出期間が途中で終了された場合、その後に所定条件が成立している状態が解除された場合には所定演出期間が新たに開始される。これにより、所定条件が成立している状態が解除された場合には新たな所定演出期間を遊技者に提供することが可能となる。
特徴C4.前記開始制御手段は、前記所定条件が成立している状態が解除されたことに基づいて前記所定演出期間を新たに開始させる場合、当該所定演出期間の残りの実行ゲーム数に亘ってその新たに開始させる所定演出期間を行わせることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、所定条件が成立している状態が解除されることで所定演出期間が新たに開始される場合、当該所定演出期間の残りの実行ゲーム数に亘ってその新たに開始される所定演出期間が実行されるため、所定演出期間である期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴C5.前記開始制御手段は、
前記所定条件が成立している状態が解除された場合における前記所定演出期間の残りの実行ゲーム数に対応する前記所定演出期間の演出内容を決定する内容決定手段(第4の実施形態における演出側MPU92のステップS4611の処理を実行する機能)と、
当該内容決定手段により決定された演出内容による前記所定演出期間を発生させる手段(第4の実施形態における演出側MPU92のステップS4612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C3又はC4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、所定条件が成立している状態が解除されることで所定演出期間が新たに開始される場合、当該所定演出期間の残りの実行ゲーム数に亘ってその新たに開始される所定演出期間が実行されるため、所定演出期間である期間が過剰に長くなってしまわないようにすることが可能となる。また、当該新たに開始される所定演出期間は当該所定演出期間の残りの実行ゲーム数に対応する演出内容となるため、当該新たに開始される所定演出期間の演出内容を当該残りの実行ゲーム数に即した演出内容にすることが可能となる。
特徴C6.前記所定演出制御手段は、
演出開始契機が発生したことに基づいて初期ゲーム数に対応する前記所定演出期間の演出内容を決定する初期決定手段(第4の実施形態における演出側MPU92のステップS4502の処理を実行する機能)と、
当該初期決定手段により決定された演出内容による前記所定演出期間を発生させる手段(第4の実施形態における演出側MPU92のステップS4503の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C4又はC5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、演出開始契機が発生したことに基づいて初期ゲーム数に対応する所定演出期間の演出内容が決定され、その決定された演出内容による所定演出期間が実行される。これにより、演出開始契機が発生したことに基づいて開始される所定演出期間の演出内容を初期ゲーム数に即した演出内容にすることが可能となる。この場合に、当該所定演出期間が実行されている状況において所定条件が成立した場合には当該所定演出期間が途中で終了され、所定条件が成立している状態が解除された場合には当該所定演出期間の残りの実行ゲーム数に亘ってその新たに開始される所定演出期間が実行される。これにより、所定条件の成立を挟んで実行される所定演出期間の総ゲーム数を初期ゲーム数の範囲内とすることが可能となる。
特徴C7.前記所定演出期間が実行されている状況において予め定められた非対象ゲームが発生した場合に前記所定条件が成立する構成であり、
前記非対象ゲームが実行されたとしても前記所定演出期間の残りの実行ゲーム数が減少されないことを特徴とする特徴C4乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、所定演出期間である状況において非対象ゲームが発生することで当該所定演出期間が途中で終了されるとともに非対象ゲームが終了した場合には所定演出期間が新たに開始される構成において、非対象ゲームが実行されたとしても所定演出期間の残りの実行ゲーム数は減少しないため、所定演出期間の総ゲーム数が非対象ゲームの発生によって少なくなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴C8.前記所定演出期間として第1所定演出期間(第4の実施形態における本前兆期間用のベース演出)と第2所定演出期間(第4の実施形態における偽前兆期間用のベース演出)とが存在しており、
前記第1所定演出期間である状況において前記所定条件が成立したことに基づいてその実行中の第1所定演出期間が途中で終了した場合、当該所定条件が成立している状態が解除されたことに基づいて前記第1所定演出期間が発生する構成であり、
前記第2所定演出期間である状況において前記所定条件が成立したことに基づいてその実行中の第2所定演出期間が途中で終了した場合、当該所定条件が成立している状態が解除されたとしても第2所定演出期間が発生しない構成であることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、所定条件が成立したことに基づいて第1所定演出期間が終了されたとしても所定条件が成立している状態が解除されたことに基づいて当該第1所定演出期間が発生するのに対して、所定条件が成立したことに基づいて第2所定演出期間が終了された場合には所定条件が成立している状態が解除されたとしても第2所定演出期間が発生しない。これにより、所定演出期間の種類に応じて所定条件が成立している状態が解除された後の演出の実行態様を相違させることが可能となる。
特徴C9.前記第1所定演出期間はその後に遊技者に利益(上乗せ期間)が付与される場合に実行される演出であり、
前記第2所定演出期間はその後に遊技者に前記利益が付与されない場合に実行される演出であることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、その後に遊技者に利益が付与されることとなる第1所定演出期間については途中で所定条件が成立することで終了されたとしても所定条件が成立している状態が解除されることで実行される。これにより、利益が付与されることに対する期待感を好適に高めることが可能となる。その一方、その後に遊技者に利益が付与されない場合に実行される第2所定演出期間については途中で所定条件が成立することで終了された場合には所定条件が成立している状態が解除されたとしても実行されない。これにより、第2所定演出期間が再度実行されたにも関わらず結局は遊技者に利益が付与されないということが発生しないようにすることが可能となる。
なお、特徴C1~C9の構成に対して、特徴A1~A17、特徴B1~B9、特徴C1~C9、特徴D1~D15、特徴E1~E8、特徴F1~F7、特徴G1~G6のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.予め定められた対象ゲーム(非CB状態であってベット数が「3」であるゲーム)が実行される場合に複数ゲームに亘って特定演出期間(エンディング期間用のベース演出)が発生するように演出実行手段(上部ランプ61、スピーカ62、画像表示装置63)を制御する特定演出制御手段(演出側MPU92におけるステップS3908及びステップS3909の処理を実行する機能)と、
前記特定演出期間である状況において予め定められた非対象ゲーム(ベット数が「2」であるゲーム、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3のゲーム)が発生した場合における演出内容を、前記特定演出期間として第1特定演出期間(演出側RAM94における演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされたことを契機としたエンディング期間用のベース演出)が発生している場合と第2特定演出期間(演出側RAM94における演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされたことを契機としたエンディング期間用のベース演出)が発生している場合とで相違させる特定対応制御手段(演出側MPU92におけるステップS3911~ステップS3916の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、複数ゲームに亘って継続する特定演出期間が発生し得ることにより、1ゲーム単位で単発的な演出のみが実行される構成に比べて、演出の多様化を図ることが可能となる。この場合に、特定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合における演出内容が特定演出期間として第1特定演出期間が発生している場合と第2特定演出期間が発生している場合とで相違し得る。これにより、非対象ゲームが発生した場合における演出内容を、発生している特定演出期間の種類に対応させることが可能となる。よって、特定演出期間を好適に発生させることが可能となる。
特徴D2.前記第1特定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生したとしても当該第1特定演出期間が継続される構成であり、
前記特定対応制御手段は、前記第2特定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生した場合、前記第2特定演出期間が継続されないようにすることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、発生している特定演出期間の種類によって、非対象ゲームが発生した場合に特定演出期間がそのまま継続される状況と、非対象ゲームが発生した場合に特定演出期間が継続して実行されない状況とを生じさせることが可能となる。
特徴D3.前記特定演出制御手段は、
第1特定開始契機(演出側RAM94における演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされること)が発生したことに基づいて前記第1特定演出期間を発生させる手段(演出側MPU92における演出側の第1エンディングフラグに「1」がセットされていることを契機としてステップS3908及びステップS3909の処理を実行する機能)と、
第2特定開始契機(演出側RAM94における演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされること)が発生したことに基づいて前記第2特定演出期間を発生させる手段(演出側MPU92における演出側の第2エンディングフラグに「1」がセットされていることを契機としてステップS3908及びステップS3909の処理を実行する機能)と、
を備えており、
特定対応制御手段は、前記第2特定演出期間である状況で前記非対象ゲームが発生したことで前記第2特定演出期間が継続されないようにされている場合に前記第1特定開始契機が発生した場合、前記非対象ゲームが発生している状況であっても前記第2特定演出期間が継続されるようにすることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、第2特定演出期間である状況で非対象ゲームが発生したことで第2特定演出期間が継続されないようにされている場合であっても、第1特定開始契機が発生した場合には非対象ゲームが発生している状況であっても第2特定演出期間が継続される。これにより、第2特定演出期間である状況であっても第1特定開始契機が発生した場合には非対象ゲームの扱いを第1特定演出期間である状況と同様にすることが可能となる。
特徴D4.有利遊技状況(第2区間SC2)において有利終了条件が成立したことに基づいて当該有利遊技状況を終了させる有利終了手段(主側MPU72におけるステップS1914の処理を実行する機能)を備え、
前記特定演出制御手段は、前記有利終了条件が成立する前における終了前状況(エンディング期間)となったことに基づいて前記特定演出期間を開始させることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、有利終了条件が成立する前における終了前状況においては特定演出期間を発生させることが可能となる。この場合に上記特徴D1の構成を備えていることにより、非対象ゲームが発生した場合における演出内容を、発生している特定演出期間の種類に対応させることが可能となる。よって、終了前状況における演出の実行態様を好適なものとすることが可能となる。
特徴D5.前記有利遊技状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて前記有利終了条件が成立し、
前記有利遊技状況が継続している場合に実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数から前記有利遊技状況が継続している場合にゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数を減算した値を所定差数(遊技媒体の制限付き合計純増枚数)とした場合において、当該所定差数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの前記所定差数の増加分が上限差数に到達したことに基づいて前記有利終了条件が成立し、
前記終了前状況として、前記上限ゲーム数に到達することによる前記有利終了条件の成立の前に発生する第1終了前状況(主側RAM74における第1エンディングフラグに「1」がセットされている状況)と、前記上限差数に到達することによる前記有利終了条件の成立の前に発生する第2終了前状況(主側RAM74における第2エンディングフラグに「1」がセットされている状況)とが存在しており、
前記特定演出制御手段は、前記第1終了前状況となったことに基づいて前記第1特定演出期間を開始させ、前記第2終了前状況となったことに基づいて前記第2特定演出期間を開始させることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、有利遊技状況において実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該有利遊技状況が終了するため、有利遊技状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。また、有利遊技状況における所定基準値からの所定差数の増加分が上限差数に到達したことに基づいて当該有利遊技状況が終了するため、有利遊技状況が過剰に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、第1終了前状況となったことに基づいて第1特定演出期間が開始されるとともに第2終了前状況となったことに基づいて第2特定演出期間が開始され、さらに第1特定演出期間と第2特定演出期間とで非対象ゲームが実行された場合における演出内容が相違する。これにより、非対象ゲームが発生した場合における演出内容を、終了前状況となっている契機の内容に対応させることが可能となる。
特徴D6.前記有利遊技状況において前記非対象ゲームが発生した場合、当該非対象ゲームも当該有利遊技状況において実行されたゲーム数に計上される構成であって前記所定差数が減少する構成であり、
前記第1特定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生したとしても当該第1特定演出期間が継続される構成であり、
前記特定対応制御手段は、前記第2特定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生した場合、前記第2特定演出期間が継続されないようにすることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、有利遊技状況において非対象ゲームが発生した場合、当該非対象ゲームも有利遊技状況において実行されたゲーム数に計上されるとともに所定差数が減少する構成である。これにより、非対象ゲームが発生した場合には上限ゲーム数に近づく一方、上限差数からは遠ざかるようにすることが可能となる。この場合に、上限ゲーム数に到達する前である第1終了前状況となったことで発生する第1特定演出期間である場合には非対象ゲームが発生したとしても当該第1特定演出期間が継続される。これにより、非対象ゲームの発生によって有利遊技状況の終了に近付く場合にはそれに合わせて特定演出期間を進行させることが可能となる。一方、上限差数に到達する前である第2終了前状況となったことで発生する第2特定演出期間である場合には非対象ゲームが発生したことに対して当該第2特定演出期間が継続されないようにされる。これにより、非対象ゲームの発生によって有利遊技状況の終了から遠ざかる場合には特定演出期間の進行を停止させることが可能となる。
特徴D7.前記特定対応制御手段は、前記第2特定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生した場合、前記第2特定演出期間が継続されないようにし、非対象対応演出(第1の実施形態における停止中報知)が実行されるように前記演出実行手段を制御することを特徴とする特徴D3又はD6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、特定演出期間である状況において非対象ゲームが発生した場合には、特定演出期間が継続されないようになるだけではなく、非対象対応演出が実行される。これにより、非対象ゲームが発生したことにより特定演出期間が継続されない状況となったことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴D8.前記特定対応制御手段は、前記第2特定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生した場合、前記第2特定演出期間の進行状況に対応する内容の前記非対象対応演出(第1の実施形態における停止中報知)が実行されるように前記演出実行手段を制御することを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、非対象対応演出として第2特定演出期間の進行状況に対応する内容の演出が実行される。これにより、非対象対応演出の実行内容を第2特定演出期間の進行内容に対応付けることが可能となる。よって、非対象対応演出の実行態様を多様化させることが可能となる。また、非対象ゲームが発生したことにより第2特定演出期間が継続して実行されない状況となる代わりに非対象対応演出が実行されたことに対して遊技者に違和感を与えづらくすることが可能となる。
特徴D9.前記第2特定演出期間として、前記演出実行手段において第2特定演出対応の動画表示が行われる構成であり、
前記特定対応制御手段は、前記第2特定演出対応の動画表示が行われている状況において前記非対象ゲームが発生した場合、前記第2特定演出対応の動画表示において前記非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像を利用した非対象対応画像(第1の実施形態における停止中報知が実行されている場合に画像表示装置63に表示される画像)が前記非対象対応演出として前記演出実行手段において表示されるようにすることを特徴とする特徴D7又はD8に記載の遊技機。
特徴D9によれば、第2特定演出対応の動画表示が行われている状況において非対象ゲームが発生した場合には第2特定演出対応の動画表示において非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像を利用した非対象対応画像が表示される。これにより、第2特定演出対応の動画表示において表示される静止画像を利用して、第2特定演出対応の動画表示の進行が停止されていることを遊技者に認識させることが可能となり、それに伴って非対象ゲームが発生したことを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴D10.前記特定対応制御手段は、前記第2特定演出対応の動画表示において前記非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像に対応するデータの加工後のデータに対応する画像が前記非対象対応画像として前記演出実行手段において表示されるようにすることを特徴とする特徴D9に記載の遊技機。
特徴D10によれば、第2特定演出対応の動画表示が行われている状況において非対象ゲームが発生した場合には、当該第2特定演出対応の動画表示において非対象ゲームが発生したタイミングにおける静止画像に対応するデータが加工され、その加工されたデータに対応する画像が非対象対応画像として表示される。これにより、第2特定演出対応の動画表示において表示される静止画像を利用して非対象対応画像が表示される構成において、当該非対象対応画像は第2特定演出対応の動画表示において表示される静止画像自体ではないため、非対象対応画像が表示されていることを遊技者に認識させ易くなる。
特徴D11.前記特定演出制御手段は、前記第2特定演出期間である状況において前記非対象ゲームが発生したことで前記第2特定演出期間が継続されないようになった場合であって前記対象ゲームが発生した場合、前記第2特定演出期間において前回停止されたタイミングの内容から当該第2特定演出期間の進行を再開させる終了後実行手段(演出側MPU92におけるステップS3918及びステップS3919の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D3、D6乃至D10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D11によれば、第2特定演出期間である状況において非対象ゲームが発生したことで第2特定演出期間が継続されないようになったとしても、その後に対象ゲームが発生した場合には、第2特定演出期間において前回停止されたタイミングの内容から当該第2特定演出期間の進行が再開される。これにより、第2特定演出期間である状況において非対象ゲームが発生したとしても、その後に対象ゲームが発生した場合には第2特定演出期間の続きの内容を遊技者に確認させることが可能となる。
特徴D12.所定数(「2」又は「3」)の遊技媒体がベット設定されている場合にゲームの開始が可能となる構成であり、
前記対象ゲームは、前記所定数のうち第1所定数(「3」)の遊技媒体がベット設定されているゲームであり、
前記非対象ゲームは、前記所定数のうち第2所定数(「2」)の遊技媒体がベット設定されているゲームであることを特徴とする特徴D1乃至D11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D12によれば、第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにおいては演出の実行態様が変化し得る。これにより、第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
特徴D13.前記第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームの方が、前記第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームよりも遊技者にとって有利であることを特徴とする特徴D12に記載の遊技機。
特徴D13によれば、第1所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームの方が第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームよりも遊技者にとって有利である構成において、第2所定数の遊技媒体がベット設定されているゲームにおいては演出の実行態様が変化し得る。これにより、相対的に不利となる第2所定数の遊技媒体がベット設定されたゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
特徴D14.前記第1所定数は前記第2所定数よりも多い数であることを特徴とする特徴D12又はD13に記載の遊技機。
特徴D14によれば、相対的に少ない数の遊技媒体がベット設定されたゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
特徴D15.前記対象ゲームは、所定遊技状態(第1CB状態ST2、第2CB状態ST3)ではない遊技状態において実行されるゲームであり、
前記非対象ゲームは、前記所定遊技状態において実行されるゲームであることを特徴とする特徴D1乃至D14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D15によれば、所定遊技状態であるゲームが発生した場合には演出の実行態様が変化し得る。これにより、所定遊技状態であるゲームが発生したことを遊技者に認識させ易くなる。
なお、特徴D1~D15の構成に対して、特徴A1~A17、特徴B1~B9、特徴C1~C9、特徴D1~D15、特徴E1~E8、特徴F1~F7、特徴G1~G6のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.複数の演出制御データテーブル(AT用データテーブル群101、上乗せ期間用データテーブル群102)を予め記憶する所定記憶手段(演出側ROM93)と、
前記演出制御データテーブルが読み出される特定記憶手段(演出側RAM94)と、
当該特定記憶手段に読み出されている前記演出制御データテーブルに従って演出の実行制御を行う演出制御手段(演出側MPU92におけるタスク処理(図60)を実行する機能)と、
を備え、
前記演出制御データテーブルは、複数の参照情報(ポインタ情報)と、各参照情報に対応させて設定され演出の実行制御の内容が定められた制御用情報(画像データ、音声データ及び発光データの組合せ)と、を有しており、
前記演出制御手段は、
更新契機が発生した場合に前記特定記憶手段に読み出されている前記演出制御データテーブルにおける参照対象となる前記参照情報を次の順番の前記参照情報に更新する更新手段(演出側MPU92におけるステップS3301~ステップS3315の処理を実行する機能)と、
前記特定記憶手段に読み出されている前記演出制御データテーブルにおいて前記参照対象となっている前記参照情報に対応する前記制御用情報を利用して演出の実行制御を行う制御実行手段(演出側MPU92におけるステップS3316~ステップS3320の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記特定記憶手段の所定記憶領域(第1制御エリア111)に前記演出制御データテーブルが読み出されている場合であっても所定状態(第2制御エリア112に上乗せ期間用データテーブルが読み出されている状態)である場合、当該演出制御データテーブルに従った演出の実行制御を行わない構成であり、
前記更新手段は、前記特定記憶手段の前記所定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されている場合には前記所定状態であっても前記更新契機が発生した場合に当該演出制御データテーブルにおける参照対象となる前記参照情報を次の順番の前記参照情報に更新する所定更新手段(演出側MPU92におけるステップS3308~ステップS3310の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、複数の参照情報を有するとともに各参照情報に対応させて設定された制御用情報を有する演出制御データテーブルを利用して演出の実行制御が行われることにより、演出の実行制御を予め定められた制御パターンに従って行うことが可能となる。
この場合に、所定記憶領域に演出制御データテーブルが読み出されている場合であっても所定状態である場合には当該演出制御データテーブルに従った演出の実行制御が行われない。これにより、所定記憶領域に演出制御データテーブルが読み出されている場合であっても当該演出制御データテーブルに従った演出の実行制御が行われない状況を生じさせることが可能となる。
その一方、所定状態であることで所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御が行われない状況であっても、当該演出制御データテーブルにおける参照対象となる参照情報の更新は継続される。これにより、所定状態が終了した場合には当該所定状態が継続した期間以上進んだ内容から、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御を再開することが可能となる。
特徴E2.前記演出制御手段は、前記特定記憶手段の前記所定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されている状況であって前記所定状態である状況から、前記特定記憶手段の前記所定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されている状況であって前記所定状態ではない状況となった場合、前記特定記憶手段の前記所定記憶領域に読み出されている前記演出制御データテーブルにおいて参照対象となっている前記参照情報に対応する前記制御用情報を利用して演出の実行制御を行うことを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、所定状態であることで所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御が行われない状況であっても、当該演出制御データテーブルにおける参照対象となる参照情報の更新は継続される。そして、当該状況において所定状態ではない状況となった場合には、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルにおいて参照対象となっている参照情報に対応する制御用情報を利用して演出の実行制御が行われる。これにより、所定状態が終了した場合には当該所定状態が継続した期間分進んだ内容から、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御を再開することが可能となる。
特徴E3.前記更新手段は、前記特定記憶手段の前記所定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されている状況であって前記所定状態ではない状況において当該演出制御データテーブルにおける最後の順番の前記参照情報が参照対象となっている状況で前記更新契機が発生した場合、当該演出制御データテーブルにおける最初の順番の前記参照情報を参照対象として当該参照対象となる前記参照情報の更新の新たな周回を開始させるものであり、
前記所定更新手段は、前記特定記憶手段の前記所定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されている状況であって前記所定状態である状況において当該演出制御データテーブルにおける参照対象となる前記参照情報が当該演出制御データテーブルにおける最後の順番の前記参照情報となったことに基づいて、当該所定状態である状況においてその後に前記更新契機が発生したとしても、参照対象となる前記参照情報の更新の新たな周回を開始させない更新停止状態(演出側RAM94の更新待機フラグに「1」がセットされている状態)とすることを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御が行われない所定状態である状況において当該演出制御データテーブルにおける参照対象となる参照情報の更新が継続されるものの、当該参照対象となる参照情報が最後の順番の参照情報となった場合には参照対象となる参照情報の更新の新たな周回は開始されない。これにより、所定状態が長く継続している状況において所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルの参照対象となる参照情報が更新され続けてしまわないようにすることが可能となる。
特徴E4.前記更新手段は、前記更新停止状態である場合において前記所定状態ではなくなった場合、前記所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルにおける最初の順番の前記参照情報を参照対象として当該参照情報の更新の新たな周回を開始させることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、所定状態が開始された場合における所定記憶領域の演出制御データテーブルの参照対象となる参照情報の更新周回が当該所定状態の途中で終了した場合には、その後に所定状態が終了した場合に最初の順番の参照情報から、所定記憶領域の演出制御データテーブルの参照対象となる参照情報の更新が開始される。これにより、所定状態が終了した場合に開始される演出の実行内容が当該所定状態の開始前における演出の実行内容に対して時系列的に対応していないとしても、最初の実行タイミングから演出が開始されたと遊技者に認識させることが可能となり遊技者に違和感を与えづらくなる。
特徴E5.前記特定記憶手段は、前記演出制御データテーブルが個別に読み出される記憶領域として、前記所定記憶領域と特定記憶領域(第2制御エリア112)とを備えており、
前記所定状態は、前記所定記憶領域及び前記特定記憶領域のそれぞれに前記演出制御データテーブルが読み出されている状態であり、
前記演出制御手段は、前記所定記憶領域及び前記特定記憶領域のそれぞれに前記演出制御データテーブルが読み出されている場合、前記特定記憶領域に読み出されている前記演出制御データテーブルに従って演出の実行制御を行う一方、前記所定記憶領域に読み出されている前記演出制御データテーブルに従った演出の実行制御を行わない構成であり、
前記所定更新手段は、前記所定記憶領域及び前記特定記憶領域のそれぞれに前記演出制御データテーブルが読み出されている場合、前記更新契機が発生した場合に前記所定記憶領域に読み出されている前記演出制御データテーブルにおいて参照対象となる前記参照情報を次の順番の前記参照情報に更新することを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、演出制御データテーブルが個別に読み出される記憶領域として、所定記憶領域だけではなく特定記憶領域が設けられていることにより、複数の演出制御データテーブルが同時に読み出された状態を生じさせることが可能となる。
また、所定記憶領域及び特定記憶領域のそれぞれに演出制御データテーブルが読み出されている場合、特定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従って演出の実行制御が行われる一方、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御が行われない。これにより、演出の実行制御の実行対象となる記憶領域として特定記憶領域を所定記憶領域よりも優先される記憶領域とすることが可能となり、複数の演出制御データテーブルが同時に読み出された状態を生じさせることを可能とした構成において演出の実行制御の実行対象として優先すべき側を特定するための処理負荷を軽減することが可能となる。
この場合に、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御が行われない状況であっても、当該演出制御データテーブルにおける参照対象となる参照情報の更新は継続される。これにより、特定記憶領域に演出制御データテーブルが読み出されていない状況となった場合には特定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従って演出の実行制御が行われていた期間以上進んだ内容から、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御を再開することが可能となる。
特徴E6.前記演出制御手段は、前記所定記憶領域及び前記特定記憶領域のそれぞれに前記演出制御データテーブルが読み出されている状況から、前記所定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されており前記特定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されていない状況となった場合、前記所定記憶領域に読み出されている前記演出制御データテーブルにおいて参照対象となっている前記参照情報に対応する前記制御用情報を利用して演出の実行制御を行うことを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
特徴E6によれば、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御が行われない状況であっても、当該演出制御データテーブルにおける参照対象となる参照情報の更新は継続される。そして、当該状況において特定記憶領域に演出制御データテーブルが読み出されていない状況となった場合には、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルにおいて参照対象となっている参照情報に対応する制御用情報を利用して演出の実行制御が行われる。これにより、特定記憶領域に演出制御データテーブルが読み出されていない状況となった場合には特定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従って演出の実行制御が行われていた期間分進んだ内容から、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御を再開することが可能となる。
特徴E7.前記更新手段は、前記所定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されている状況であって前記特定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されていない状況において当該演出制御データテーブルにおける最後の順番の前記参照情報が参照対象となっている状況で前記更新契機が発生した場合、当該演出制御データテーブルにおける最初の順番の前記参照情報を参照対象として当該参照対象となる前記参照情報の更新の新たな周回を開始させるものであり、
前記所定更新手段は、前記所定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されている状況であって前記特定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されている状況において前記所定記憶領域に読み出されている前記演出制御データテーブルにおける参照対象となる前記参照情報が当該演出制御データテーブルにおける最後の順番の前記参照情報となったことに基づいて、その後に前記更新契機が発生したとしても、前記所定記憶領域に読み出されている前記演出制御データテーブルにおける参照対象となる前記参照情報の更新の新たな周回を開始させない更新停止状態(演出側RAM94の更新待機フラグに「1」がセットされている状態)とすることを特徴とする特徴E5又はE6に記載の遊技機。
特徴E7によれば、所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御が行われない状況において当該演出制御データテーブルにおける参照対象となる参照情報の更新が継続されるものの、当該参照対象となる参照情報が最後の順番の参照情報となった場合には参照対象となる参照情報の更新の新たな周回は開始されない。これにより、特定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルに従った演出の実行制御が長く継続している状況において所定記憶領域に読み出されている演出制御データテーブルの参照対象となる参照情報が更新され続けてしまわないようにすることが可能となる。
特徴E8.前記更新手段は、前記更新停止状態である場合に前記特定記憶領域に前記演出制御データテーブルが読み出されていない状況となった場合、前記所定記憶領域に読み出されている前記演出制御データテーブルにおける最初の順番の前記参照情報を参照対象として当該参照情報の更新の新たな周回を開始させることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
特徴E8によれば、特定記憶領域に演出制御データテーブルが読み出されたタイミングにおける所定記憶領域の演出制御データテーブルの参照対象となる参照情報の更新周回が当該特定記憶領域の演出制御データテーブルに従った演出の実行制御の途中で終了した場合には、その後に特定記憶領域に演出制御データテーブルが読み出されていない状態となった場合に、最初の順番の参照情報から、所定記憶領域の演出制御データテーブルの参照対象となる参照情報の更新が開始される。これにより、特定記憶領域に演出制御データテーブルが読み出されていない状態となった場合に開始される演出の実行内容が特定記憶領域に演出制御データテーブルが読み出される前における演出の実行内容に対して時系列的に対応していないとしても、最初の実行タイミングから演出が開始されたと遊技者に認識させることが可能となり遊技者に違和感を与えづらくなる。
なお、特徴E1~E8の構成に対して、特徴A1~A17、特徴B1~B9、特徴C1~C9、特徴D1~D15、特徴E1~E8、特徴F1~F7、特徴G1~G6のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群及び上記特徴E群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては演出が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴F群>
特徴F1.遊技者に有利な有利遊技状態(AT状態ST5)に移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS2906及びステップS2907の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態において残りの継続基準数(AT状態ST5の残りの継続ゲーム数)がゲームの実行に伴って「0」となった場合に前記有利遊技状態を終了させる手段(主側MPU72におけるステップS3111~ステップS3119の処理を実行する機能)と、
付与対象ゲーム(ループ抽選の発生抽選処理(ステップS3014)にてループ抽選の発生当選となったゲーム)において抽選終了契機(加算抽選処理(ステップS3411)にて加算当選とならないこと、加算抽選処理(ステップS3411)の実行回数が終了基準数に到達すること)が発生するまで抽選実行契機が発生する度(タイマ割込み処理(図11)が起動される度)に、前記残りの継続基準数を増加させるか否かを決定する抽選処理及び前記残りの継続基準数を増加させる値を決定する抽選処理のうち少なくとも一方である増加抽選処理(ステップS3411)を実行する増加抽選手段(主側MPU72におけるステップS3411の処理を実行する機能)と、
前記付与対象ゲームにおける前記抽選終了契機が発生していない状況において報知契機(回転中のリール32L,32M,32Rに対する停止指令)が発生したことに基づいて、当該報知契機が発生するまでに実行された前記増加抽選処理の結果に基づく前記残りの継続基準数の増加分を報知する所定報知手段(演出側MPU92におけるステップS3606~ステップS3608の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、付与対象ゲームとなった場合には抽選終了契機が発生するまでは抽選実行契機が発生する度に増加抽選処理が実行される。当該増加抽選処理では、有利遊技状態の残りの継続基準数を増加させるか否か及び有利遊技状態の残りの継続基準数を増加させる値の少なくとも一方が決定される。これにより、付与対象ゲームとなることに遊技者は期待することとなるとともに、付与対象ゲームにおいてより多くの継続基準数が付与されることを期待することとなる。
また、付与対象ゲームにおける抽選終了契機が発生していない状況であっても報知契機が発生した場合に、当該報知契機が発生するまでに実行された増加抽選処理による継続基準数の増加分が報知される。これにより、付与対象ゲームの範囲内において継続基準数が付与されたことを報知する機会を多く付与することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴F2.前記報知契機は、前記付与対象ゲームにおいて複数種類存在していることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、付与対象ゲームにおいて報知契機が複数種類存在しているため、付与対象ゲームの範囲内において継続基準数が付与されたことが報知される機会を多くすることが可能となる。
特徴F3.前記所定報知手段は、前記付与対象ゲームにおいて最初の前記報知契機が発生した場合、前記付与対象ゲームが開始されてから最初の前記報知契機が発生するまでに実行された前記増加抽選処理に基づく前記残りの継続基準数の増加分を報知し、前記付与対象ゲームにおいて2回目以降の前記報知契機が発生した場合、前記報知契機が前回発生してから前記報知契機が今回発生するまでに実行された前記増加抽選処理に基づく前記残りの継続基準数の増加分を報知することを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、付与対象ゲームにおいて報知契機が複数回発生し得る構成において、各報知契機において報知される継続基準数の増加分が他の報知契機において報知された継続基準数の増加分と重複してしまわないようにすることが可能となる。
特徴F4.ゲームが開始された場合に当該ゲームを前記付与対象ゲームとするか否かを決定する決定手段(主側MPU72におけるステップS3014の処理を実行する機能)と、
当該決定手段により前記付与対象ゲームとすることが決定された場合に、前記残りの継続基準数に決定時対応数(10ゲーム)を付与する手段(主側MPU72におけるステップS3016の処理を実行する機能)と、
前記決定手段により前記付与対象ゲームとすることが決定された場合に、前記決定時対応数が付与されたことを報知する手段(演出側MPU92におけるステップS3602~ステップS3604の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F4によれば、付与対象ゲームが発生することが決定された場合に有利遊技状態の残りの継続基準数に決定時対応数が付与されるとともに、その付与された決定時対応数が報知される。これにより、付与対象ゲームが発生することの有利度を高めることが可能となるとともに、付与対象ゲームに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴F5.絵柄を変動表示する変動表示領域を複数有する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
複数の前記変動表示領域に対応させて設けられ、対応する前記変動表示領域における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記変動表示領域における前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72におけるステップS309及びステップS310の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記報知契機は、前記停止操作手段の操作に基づき当該停止操作手段に対応する前記変動表示領域における絵柄の変動表示を停止させる状況となる毎に発生することを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F5によれば、付与対象ゲームにおいては遊技者が停止操作手段を操作する毎に、それまでに実行された増加抽選処理に基づく継続基準数の増加分が報知される。これにより、停止操作手段を操作することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴F6.前記抽選終了契機は1ゲームの範囲内で発生することを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F6によれば、抽選終了契機は1ゲームの範囲内で発生することになるため、利益が過剰に付与されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴F7.特定期間が経過する度に特定処理(タイマ割込み処理(図11))を実行する特定処理実行手段(主側MPU72におけるタイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記特定期間は、前記付与対象ゲームにおいて前記特定処理が多数回実行されるように設定されており、
前記特定処理にて前記増加抽選処理が実行されることを特徴とする特徴F1乃至F6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F7によれば、付与対象ゲームにおいて増加抽選処理が多数回実行され得るようにすることが可能となる。
なお、特徴F1~F7の構成に対して、特徴A1~A17、特徴B1~B9、特徴C1~C9、特徴D1~D15、特徴E1~E8、特徴F1~F7、特徴G1~G6のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴G群>
特徴G1.絵柄を変動表示する変動表示領域を複数有する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
所定数の遊技媒体がベット設定されている状況において前記開始操作手段が操作されたことに基づいてゲームの実行状況とするゲーム開始手段(主側MPU72におけるステップS304にて肯定判定をする機能)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
複数の前記変動表示領域に対応させて設けられ、対応する前記変動表示領域における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42~44)と、
前記ゲームの実行状況となった場合に前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき当該停止操作手段に対応する前記変動表示領域における前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
当該絵柄表示制御手段の制御による前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御が実行されるようにする当選対応制御手段(主側MPU72におけるステップS309及びステップS310の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記絵柄表示制御手段は、前記役の抽選処理の結果が所定対応結果(インデックス値IV=16で当選)であった場合に第1停止態様(中→左→右)で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて第1停止結果(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せを含む停止結果)が表示されることを可能とし、前記役の抽選処理の結果が前記所定対応結果であった場合に第2停止態様(中→右→左)で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて第2停止結果(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せを含む停止結果)が表示されることを可能とし、
遊技者に有利な遊技状態として、第1有利遊技状態(ビッグボーナス)と第2有利遊技状態(レギュラーボーナス)とが設定されており、
本遊技機は、
前記第1有利遊技状態に移行することが決定されている状況において前記役の抽選処理の結果が前記所定対応結果となった場合、前記第1停止態様で前記停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる第1所定報知(第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序に対応する表示)が実行されるようにする第1所定報知制御手段(主側MPU72におけるステップS2514及びステップS2515の処理を実行する機能、演出側MPU92におけるステップS2605の処理を実行する機能)と、
前記第2有利遊技状態に移行することが決定されている状況において前記役の抽選処理の結果が前記所定対応結果となった場合、前記第2停止態様で前記停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる第2所定報知(第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序に対応する表示)が実行されるようにする第2所定報知制御手段(主側MPU72におけるステップS2516及びステップS2517の処理を実行する機能、演出側MPU92におけるステップS2602の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、第1有利遊技状態に移行することが決定されている状況において役の抽選処理の結果が所定対応結果となった場合、第1停止態様で停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる第1所定報知が実行され、当該第1所定報知に従って停止操作が行われることで第1停止結果が表示される。また、第2有利遊技状態に移行することが決定されている状況において役の抽選処理の結果が所定対応結果となった場合、第2停止態様で停止操作手段を操作すべきことを遊技者に認識可能とさせる第2所定報知が実行され、当該第2所定報知に従って停止操作が行われることで第2停止結果が表示される。これにより、役の抽選処理の結果が所定対応結果となった状況を利用して、その後に発生する有利遊技状態の種類を示す停止結果を表示させることが可能となる。よって、役の抽選処理や入賞結果が任意であるゲームで有利遊技状態への移行が発生し得る構成であっても、当該有利遊技状態への移行に際して所定の停止結果が表示され得るようにすることが可能となるとともに、当該所定の停止結果によって有利遊技状態の種類を示唆することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴G2.前記所定対応結果は複数種類存在していることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、所定対応結果が複数種類存在していることにより、有利遊技状態への移行に際して所定の停止結果が表示される機会、及びその有利遊技状態の種類を示唆する機会を多くすることが可能となる。
特徴G3.前記当選対応制御手段は、前記役の抽選処理の結果が前記所定対応結果となり、前記停止結果が前記第1停止結果となった場合及び前記第2停止結果となった場合のいずれであっても所定利益(再遊技の利益)を遊技者に付与することを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、役の抽選処理の結果が所定対応結果となり絵柄の変動表示の停止結果が第1停止結果及び第2停止結果のいずれになったとしても所定利益が遊技者に付与される。これにより、遊技者に付与される利益に影響を与えないようにしながら、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴G4.前記絵柄表示制御手段は、前記役の抽選処理の結果が特定対応結果(外れ結果)であった場合に前記第1停止態様で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて第3停止結果(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せを含む停止結果)が表示されることを可能とし、前記役の抽選処理の結果が前記特定対応結果であった場合に前記第2停止態様で前記停止操作手段が操作されたことに基づいて第4停止結果(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せを含む停止結果)が表示されることを可能とし、
前記第1停止結果及び前記第4停止結果は、所定絵柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「赤7」図柄の組合せ)が停止表示される停止結果であり、
前記第2停止結果及び前記第3停止結果は、特定絵柄の組合せ(「赤7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄の組合せ)が停止表示される停止結果であり、
前記第1所定報知制御手段は、前記第2有利遊技状態に移行することが決定されている状況において前記役の抽選処理の結果が前記特定対応結果となった場合、前記第1所定報知が実行されるようにし、
前記第2所定報知制御手段は、前記第1有利遊技状態に移行することが決定されている状況において前記役の抽選処理の結果が前記特定対応結果となった場合、前記第2所定報知が実行されるようにすることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G4によれば、役の抽選処理の結果が所定対応結果となった場合だけではなく特定対応結果となった場合にも、有利遊技状態への移行が発生すること及びその有利遊技状態の種類を絵柄の変動表示後の停止結果によって示唆することが可能となる。よって、当該停止結果による示唆が行われる機会を多く付与することが可能となる。この場合に、所定報知の内容と示唆対象となる有利遊技状態の種類との関係が、役の抽選処理が所定対応結果となった場合と特定対応結果となった場合とで逆の関係となっている。これにより、第1所定報知及び第2所定報知のいずれが発生したとしても、遊技者が期待する種類の有利遊技状態が発生することを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴G5.前記第1有利遊技状態の方が前記第2有利遊技状態よりも遊技者にとって有利であり、
前記第2所定報知制御手段は、前記第1有利遊技状態に移行することが決定されている状況において前記役の抽選処理の結果が前記所定対応結果となった場合、前記第2所定報知が実行されるようにする手段(主側MPU72におけるステップS2512にて肯定判定をする機能)を備え、
本遊技機は、前記第1有利遊技状態に移行することが決定されている状況において前記役の抽選処理の結果が前記所定対応結果となった場合に前記第2所定報知が実行された場合、そのゲームの停止結果が表示された後に特別報知(リール演出)が実行されるようにする特別報知実行手段(主側MPU72におけるステップS2703の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G5によれば、第1有利遊技状態に移行することが決定されているゲームにおいて、役の抽選処理の結果が所定抽選結果となった場合における停止結果では第2停止結果を停止表示させることで有利度が低い側の第2有利遊技状態に移行することを示唆しながら、その後に特別報知が実行されることがある。これにより、第2停止結果が停止表示されたとしても、第1有利遊技状態に移行することを示唆する特別報知がその後に発生することを遊技者に期待させることが可能となる。
特徴G6.前記特別報知実行手段は、前記第1有利遊技状態に移行することが決定されている状況において前記役の抽選処理の結果が前記所定対応結果となった場合に前記第2所定報知が実行された場合、前記特別報知として、そのゲームに対して次のゲームが開始された場合に前記絵柄の変動表示が開始された後に前記第1停止結果が表示される特別報知結果を一旦表示させ、その後に前記絵柄の変動表示を再開させることを特徴とする特徴G5に記載の遊技機。
特徴G6によれば、特別報知が実行される場合であっても絵柄の変動表示が利用されるため、絵柄の変動表示に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
なお、特徴G1~G6の構成に対して、特徴A1~A17、特徴B1~B9、特徴C1~C9、特徴D1~D15、特徴E1~E8、特徴F1~F7、特徴G1~G6のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴F群及び上記特徴G群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技者に付与された遊技球を貯留する皿貯留部を遊技機前面部に備えており、当該皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば払出装置から皿貯留部に遊技球が払い出される。また、パチンコ遊技機においては、皿貯留部として上側皿貯留部と下側皿貯留部とを備えた構成も知られており、この場合、上側皿貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内され、当該上側皿貯留部にて余剰となった遊技球が下側皿貯留部に排出される。
また、スロットマシンでは、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。