JP7134668B2 - セメント系固化材組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、深層から表層の地盤改良に広く用いられるセメント系固化材について、そのスラリーの粘度が低くて流動性の高いスラリーを製造することができ、優れた施工性を有するセメント系固化材組成物に関する。
セメント系固化材を用いた地盤改良において、深層から表層の地盤改良には、セメント系固化材と水を練り混ぜたセメント系固化材スラリーにし、これを深層や表層の土と混合する工法が広く採用されている。このセメント系固化材スラリーを用いた地盤改良工法において、改良後の地盤強度を高めるなどのために、水とセメント系固化材の比率(水セメント比)を50%以上~150%以下という比較的低い範囲で練り混ぜたスラリーを用いることがある。しかし、このような水セメント比の低いスラリーを用いると、夏場の高温環境下の施工では、セメントやセメント系固化材の水和反応が早急に進み、スラリーの流動性が悪くなり、ミキサーやポンプの箇所で凝集や固結を生じて施工に支障をきたすことがある。
これの対策として、現場では、水セメント比を高くしてスラリー濃度を下げる対策を行っている。しかし、水セメント比を高くすると、セメント量が少なくなるので、改良地盤の強度不足を招くことがある。このため、目標の強度を得るためにはセメントやセメント系固化材の添加量を多くする必要があり、材料コストや建設コストの上昇を招くことになる。
一方、セメントやセメント系固化材のスラリーの流動性を事前に予測する方法として、セメントやセメント系固化材のブレーン比表面積で判断することが知られている。一般にセメントやセメント系固化材のブレーン比表面積が大きいほど材料が細かいので、スラリーの流動性が低下する傾向がある。しかし、ブレーン比表面積は材料の細かさを示すが、スラリーの流動性を直接的に表わす指標ではない。そのため、ブレーン比表面積が同様のセメントやセメント系固化材でも、スラリーの流動性は大きく異なる場合がある。また、単純にスラリーの流動性を高めるためにブレーン比表面積を低くすると、同一のセメント系固化材の添加量において改良地盤の強度が低下するという問題もある。
これらの対策として、特開2000-7400(特許文献1)には、水セメント比が低くても流動性が良く、高い硬化体強度が得られるセメント混和用微粉末として、粒度分布に基づく重量平均粒径が2μm以下の微粉末を用いることが提案されている。また、特開2007-126304号(特許文献2)では、0.05~0.5μmの平均粒径を有し、この平均粒径が重量累積粒度分布の50%径である鉱物の微粒子をセメントに混合して用いることによって、セメントペースト、モルタル、コンクリートの流動性と硬化体強度を高めることが提案されている。
特開2000-7400号公報 特開2007-126304号公報
従来の上記技術は、何れも固化材の平均粒径の範囲を限定することによって流動性を高めることを意図している。しかし、従来の上記技術は材料の平均粒径だけを指標にして流動性を評価しているが、セメント、石膏、高炉スラグ微粉末などの複数の材料の混合物であるセメント系固化材では、その粒度分布のヒストグラムに複数のピークができる場合があり、平均粒径だけでは固化材スラリーの流動性を適切に評価することができない。
本発明は、従来の上記課題を解決したものであり、セメント系固化材について、粒度分布の累積率における異なったパラメーターを指標にして該固化材スラリーの流動性を評価し、流動性を高める粒度分布の最適範囲を定めたものである。このような本発明のセメント系固化材組成物は、そのスラリーの粘度が低く、流動性が高いので、優れた施工性を有している。
本発明は、以下の構成によって上記課題を解決したセメント系固化材組成物に関する。
〔1〕セメント30~86質量%、高炉スラグ微粉末10~50質量%、および石膏4~20質量%の混合物からなり、該セメントの粒径累積率50%が13.69~19.54μm、該高炉スラグ微粉末の粒径累積率50%が13.75~19.96μm、該石膏の粒径累積率50%が15.51~19.28μmの範囲であって、該混合物の粒度分布率(粒径累積率50%の粒径/粒径累積率10%の粒径)が4.0以上~4.71以下であり、および/または、該混合物の粒度曲率分布率(粒径累積率50%の粒径の2乗/(粒径累積率10%の粒径×粒径累積率70%の粒径)が2.5以上~3.37以下であることを特徴とするセメント系固化材組成物。
〔2〕該セメントの粒径累積率10%が3.31~4.368μmであって粒径累積率70%が21.28~28.79μm、該高炉スラグ微粉末の粒径累積率10%が3.174~4.427μmであって粒径累積率70%が22.81~29.11μm、および該石膏の粒径累積率10%が3.421~4.505μmであって粒径累積率70%が26.81~27.44μmである上記[1]に記載するセメント系固化材組成物。
〔3〕材料温度35℃および水セメント比(W/C)60%のスラリーにおいて、マーシュファネル粘度計による流動性試験で、15分後の流下時間が100秒以下である請求項1または請求項2に記載するセメント系固化材組成物。
本発明のセメント系固化材組成物は、例えば、水セメント比60%で練り混ぜたセメント系固化材スラリーにおいて、夏場での35℃の環境温度下で、マーシュファネル流下時間が練り上がり15分後で100秒以下と流動性が良好である。また、セメント固化材スラリー中に、ダマの発生もなく、施工装置の閉塞などのトラブルも軽減できる。さらに、改良土の強度発現性も良好であり、流動性が良いので改良土に均一に分散し、改良土の強度のばらつきが少ない。
〔具体的な説明〕
以下に本発明を具体的に説明する。
本発明のセメント系固化材組成物(以下、セメント系固化材とも云う)は、セメント30~86質量%、高炉スラグ微粉末10~50質量%、および石膏4~20質量%の混合物からなり、該セメントの粒径累積率50%が13.69~19.54μm、該高炉スラグ微粉末の粒径累積率50%が13.75~19.96μm、該石膏の粒径累積率50%が15.51~19.28μmの範囲であって、該混合物の粒度分布率(粒径累積率50%の粒径/粒径累積率10%の粒径)が4.0以上~4.71以下であり、および/または、該混合物の粒度曲率分布率(粒径累積率50%の粒径の2乗/(粒径累積率10%の粒径×粒径累積率70%の粒径)が2.5以上~3.37以下であることを特徴とするセメント系固化材組成物である。
なお、粒径累積率50%の粒径をD50、粒径累積率10%の粒径をD10、粒径累積率70%の粒径をD70と云う。
(イ)粒度分布率はD50/D10で表わされる。
(ロ)粒度曲率分布率はD50 /(D10×D70)で表わされる。
実施例1のセメント系固化材スラリーについて、図1に示すように、粒度分布率D50/D10が4.0未満であると、該スラリーの流下時間が100秒以上であり、スラリーの流動性が低い。一方、粒度分布率D50/D10が4.0以上では、該スラリーの流下時間が80秒以下であり、スラリーは高い流動性を示す。
実施例1のセメント系固化材スラリーについて、図2に示すように、粒度曲率分布率D50/(D10×D70)が2.5未満であると、該スラリーの流下時間が100秒以上であり、スラリーの流動性が低い。一方、粒度曲率分布率D50/(D10×D70)が2.5以上では、該スラリーの流下時間が80秒以下であり、スラリーは高い流動性を示す。
〔固化材の材料〕
本発明のセメント系固化材はセメント、高炉スラグ微粉末、および石膏の混合物またはこれらの混合粉砕物からなる。また、本発明のセメント系固化材には、混和材料としてフライアッシュ、改質石炭灰、石灰石微粉末、石粉などを用いることができる。これらの混和材料は、セメント系固化材を混合または混合粉砕にて製造する際に添加することができる。さらに、セメント系固化材組成物に水を加えて練り混ぜてスラリーにするときに発生する粉塵を低減するために、ジエチレングルコール、有機短繊維を混合時に少量添加しても良い。さらに、セメント系固化材に早期硬化性が要求される場合は、アルミナセメント、カルシウムアルミネート系速硬材を添加することができる。
本発明のセメント系固化材のセメント成分として、ポルトランドセメントまたは混合セメントが用いられる。ポルトランドセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、または低熱ポルトランドセメントを用いることができる。これらのクリンカーを粉砕混合して用いても良い。また、混合セメントとして、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメントなどを用いることができる。
上記セメントのブレーン比表面積は2500~5000cm/gの範囲が好ましい。このブレーン比表面積が2500cm/gより低いと、固化改良土の強度が不足する傾向がある。一方、このブレーン比表面積が5000cm/gより高いと、セメント系固化材全体のブレーン比表面積が高くなるのでスラリーの流動性が低下する傾向がある。
本発明のセメント系固化材に用いる高炉スラグ微粉末はブレーン比表面積が3000~6000cm/gのものが好ましい。高炉スラグ微粉末を混合粉砕する場合には、未粉砕の高炉スラグでもよい。本発明のセメント系固化材に用いる石膏は無水石膏、二水石膏、半水石膏の何れか/または両方でも良い。
上記セメント系固化材の材料配合は、全体100質量%において、セメント30~86質量%、高炉スラグ微粉末10~50質量%、石膏4~20質量%の範囲が好ましい。
本発明のセメント系固化材には、混和材料としてフライアッシュ、改質石炭灰、石灰石微粉末、石粉などを加えることができる。これらの混和材料は、セメント系固化材を混合または混合粉砕して製造する際に添加することができる。フライアッシュは規格(JIS A 6201:コンクリート用フライアッシュのII種)に適合するものが好ましい。
本発明のセメント系固化材において、早期硬化性が要求されるときに用いられる速硬材は、C12などのカルシウムアルミネート粉砕物と無水石膏の混合物、超速硬セメント、アルミナセメントなどを用いることができる。カルシウムアルミネート粉砕物と無水石膏の混合物からなる速硬材は、カルシウムアルミネート粉砕物と無水石膏が概ね40:60~60:40質量比含まれているものを用いることができる。市販品としては、例えば三菱マテリアル社製のコーカエーススーパー(商品名)などを用いることできる。
スラリー調製時の粉塵発生を抑制するために添加する有機短繊維としては、パルプなどの天然繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維などを用いることができる。これらの繊維はセメント系固化材スラリーの流動性を阻害しない観点から、繊維長は1mm~6mmのものをセメント系固化材に対して0.01質量%~0.2質量%添加すると良い。
本発明のセメント系固化材は、(イ)粒度分布率(粒径累積率50%の粒径/粒径累積率10%の粒径)が4.0以上になるように、および/または、(ロ)粒度曲率分布率(粒径累積率50%の粒径の2乗/粒径累積率10%の粒径×粒径累積率70%の粒径)が2.5以上になるように、あらかじめセメント、高炉スラグ微粉末、および石膏の粉体について、その粒度および配合量が選定され、これらを混合して調製することができる。混合装置としてはV型混合機、プローシアミキサー、ヘンシェル混合機、リボン型混合機など一般の混合装置を用いることができる。
本発明のセメント系固化材は、セメントクリンカー、高炉スラグ微粉末または高炉スラグ未粉砕物、および石膏を粉砕混合して調製することができる。これを粉砕機に投入し、上記(イ)ないし(ロ)の粒度構成になるように、閉回路粉砕システムにより所定の分級点を基準にして分級と粉砕を繰り返すことによって調製することができる。粉砕機としては、ボールミル、縦型ミル、振動ミルなどを用いることができる。
本発明のセメント系固化材は水を加えて練り混ぜ、スラリーにして用いられる。このスラリーは、水セメント比が比較的低い範囲、具体的には50%~150%の範囲で良好な効果を発揮し、また水セメント比が150%~300%の範囲では高温環境下での優位性は減少するものの有効に使用することができる。なお、セメントスラリーの流動性は、欧州規格(EN445:Grout for prestressing tendons. Test methods)に規定されるマーシュファネルコーンを用いた流動性試験において、流下時間が100秒以下であれば良好と判定される。
本発明は、セメント系固化材を用いた地盤改良において、深層から表層の地盤改良に広く用いられるセメント系固化材スラリーによる改良に用いられるセメント系固化材に関して、夏期の温度が高い施工条件下においても、当該スラリーの粘度を低めた、流動性の高いスラリーを製造することができ、施工性を改善することが可能となる。
実施例1のD50/D10に対する流下時間を示すグラフ。 実施例1のD50/D10・D70に対する流下時間を示すグラフ。
以下、本発明の実施例を示す。本発明の範囲は以下の実施例に限定されない。実施例では材料を混合粉砕しているが、粉砕した各々の材料を混合しても良い。
〔実施例1〕
ポルトランドセメントクリンカー(記号:A、三菱マテリアル社製品)、高炉スラグ(記号:BFS、新日鉄住金鹿島製品)、無水石膏(記号:Gyp、セントラル硝子社製品)をそれぞれ試験用ボールミルで粉砕条件(鉄球の直径)を変更して粉砕し、表1に示すように粒径累積率の異なる試料を調製した。なお、目標ブレーン比表面積は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物は4420±20cm/g、高炉スラグ粉砕物は4380±20cm/g、無水石膏粉砕物は4380±20cm/gとした。
調製したセメント組成物の粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置(日機装株式会社製マクロトラック)を用いて測定した。また、ブレーン比表面積はブレーン測定装置で測定した。なお、粒度分布の粒径累積率10%をD10、粒径累積率30%をD30、粒径累積率50%をD50、粒径累積率70%をD70として示した。表1に4種類のポルトランドセメント粉砕物、3種類の高炉スラグ粉砕物および3種類の無水石膏粉砕物のブレーン比表面積と粒径累積率D10、D30、D50、D70の粒径を示す。
調製したポルトランドセメント粉砕物と高炉スラグ粉砕物と無水石膏粉砕物を、表2に示す組み合わせとし、ポルトランドセメント粉砕物100質量%に対し、高炉スラグ粉砕物80質量%、無水石膏粉砕物25質量%の割合で混合したセメント系固化材組成物(表2試料No.1~9)を得た。また、得られたセメント系固化材組成物について、上記方法によりブレーン比表面積、および粒度分布を測定し、粒度分布率(D50/D10)、粒度曲率分布率D50/(D10×D70)を算出した。この結果を表3(試料No.1~9)に示した。
このセメント系固化材組成物について、材料温度を35℃とし、W/C=60%のセメントスラリーを調製した。このスラリーについて、マーシュファネル粘度計を用いて15分後の流動性を測定した。試験結果を表3に示す。この流下時間が100秒以下であれば流動性が良好であると評価される。表3に示すように、粒度分布率D50/D10が4.0以上、または、粒度曲率分布率D50/(D10×D70)が2.5以上の試料は流下時間が80秒以下であり、良好な流動性を示している。
Figure 0007134668000001
Figure 0007134668000002
Figure 0007134668000003
〔実施例2〕
実施例1で調製したセメントクリンカー粉砕物(A1、A4)、高炉スラグ粉砕物(BFS1、BFS3)、無水石膏粉砕物(Gyp1、Gyp3)を用いて、表4に示す質量比でセメント系固化材組成物(試料No.10~15)を調製した。このセメント系固化材組成物(試料No.10~15)のブレーン比表面積と粒度分布率D50/D10および粒度曲率分布率D50 /(D10×D70)を表5に示す。
実施例1と同様に、材料温度を35℃とし、W/C=60%のセメントスラリーを作製した。このスラリーについて、マーシュファネル粘度計を用いて15分後の流動性を測定した。試験結果を表5に示す。この流下時間が100秒以下であれば流動性が良好と評価できる。表5に示すように、セメントクリンカー粉砕物、高炉スラグ粉砕物、無水石膏粉砕物の配合比率を変化させた場合でも、粒度分布における粒度分布率D50/D10が4.0以上~4.71以下または、粒度曲率分布率D50/(D10×D70)が2.5以上~3.37以下の試料は何れも良好な流動性を示している。
Figure 0007134668000004
Figure 0007134668000005
〔実施例3〕
ポルトランドセメントクリンカー(記号:B、三菱マテリアル社製品)、高炉スラグ(記号:BFS、新日鉄住金鹿島製品)、無水石膏(記号:Gyp、セントラル硝子社製品)をそれぞれテストミルで粉砕時間を変更して粉砕して、表6に示すブレーン比表面積と粒径累積率のポルトランドセメント粉砕物、高炉スラグ粉砕物、無水石膏粉砕物とした。目標ブレーン比表面積は、ポルトランドセメントクリンカー粉砕物は3100±20cm/g、高炉スラグ粉砕物は3080±20cm/g、無水石膏粉砕物は3080±20cm/gとした。粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置(日機装株式会社製マクロトラック)を用いて測定した。ブレーン比表面積はブレーン測定装置で測定した。表6において、粒度分布の粒径累積率10%をD10、粒径累積率30%をD30、粒径累積率50%をD50、粒径累積率70%をD70として示した。
調製したポルトランドセメント粉砕物と高炉スラグ粉砕物と無水石膏粉砕物を、ポルトランドセメント粉砕物100質量%に対し、高炉スラグ粉砕物80質量%、無水石膏粉砕物25質量%の割合で混合したセメント系固化材組成物(試料No.16)を得た。このセメント系固化材組成物について、上記方法によりブレーン比表面積、および粒度分布を測定し、粒度分布率(D50/D10)、粒度曲率分布率D50/(D10×D70)を算出し、表7に示した。このセメント系固化材組成物を用い、実施例1と同様に、材料温度を35℃とし、W/C=60%のセメント系固化材スラリーを作製した、このスラリーについてマーシュファネル粘度計を用いて15分後の流動性を測定した。試験結果を表7に示す。この流下時間が100秒以下であれば流動性が良好と評価できる。表7に示すように、セメント組成物のブレーンが3100cm/g程度と低い場合でも、粒度分布における粒度分布率D50/D10が4.0以上であり、粒度曲率分布率D50/(D10×D70)が2.5以上であるので、流下時間は39秒と短く、良好な流動性を示している。
Figure 0007134668000006
Figure 0007134668000007

Claims (3)

  1. セメント30~86質量%、高炉スラグ微粉末10~50質量%、および石膏4~20質量%の混合物からなり、
    該セメントの粒径累積率50%が13.69~19.54μm、
    該高炉スラグ微粉末の粒径累積率50%が13.75~19.96μm、
    該石膏の粒径累積率50%が15.51~19.28μm、
    の範囲であって、
    該混合物の粒度分布率(粒径累積率50%の粒径/粒径累積率10%の粒径)が4.0以上~4.71以下であり、および/または、
    該混合物の粒度曲率分布率(粒径累積率50%の粒径の2乗/(粒径累積率10%の粒径×粒径累積率70%の粒径)が2.5以上~3.37以下である
    ことを特徴とするセメント系固化材組成物。
  2. 該セメントの粒径累積率10%が3.31~4.368μmであって粒径累積率70%が21.28~28.79μm、該高炉スラグ微粉末の粒径累積率10%が3.174~4.427μmであって粒径累積率70%が22.81~29.11μm、および該石膏の粒径累積率10%が3.421~4.505μmであって粒径累積率70%が26.81~27.44μmである請求項1に記載するセメント系固化材組成物。
  3. 材料温度35℃および水セメント比(W/C)60%のスラリーにおいて、マーシュファネル粘度計による流動性試験で、15分後の流下時間が100秒以下である請求項1または請求項2に記載するセメント系固化材組成物。
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