JP7131596B2 - 高強度缶用鋼板およびその製造方法 - Google Patents

高強度缶用鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高強度缶用鋼板およびその製造方法に関する。本発明は、特に缶用材料に用いて好適な、延性および耐衝撃性に優れる引張強さ(TS)が500MPa以上の高強度缶用鋼板およびその製造方法に関するものである。
環境負荷の低減ならびに製缶コスト低減の観点より食品缶や飲料缶に用いられる鋼板使用量の削減が要望されており、鋼板の薄肉化が進行している。鋼板の薄肉化の対象は、絞り加工により成形される2ピース缶の缶胴、円筒成形により成形される3ピース缶の缶胴ならびに缶蓋である。単に鋼板を薄肉化すると缶胴部や缶蓋部の強度が低下するため、再絞り缶(DRD(draw-redraw)缶)や溶接缶の缶胴部のような部位には、強度の高い鋼板が必要である。さらに薄肉化で低下した剛性や強度を補完するため、例えば3ピースの缶胴部にビード加工や幾何学的形状を付与して剛性や強度を高めた異形缶の適用ニーズが高まっている。ビード加工や幾何学的形状の加工では鋼板に高い成形性が必要とされる。加えて、加工度の低い缶底部では鋼板の加工硬化による強度上昇が小さいため、薄肉化した鋼板を用いて製缶し、内容物が充填された缶が、例えば運搬時に落下した際の衝撃で缶底部に大きなくぼみが発生すると、商品価値が低下する。したがって、鋼板を薄肉化した場合には耐衝撃性が優れることが必要である。
高強度かつ良好な成形性を有する鋼板を実現するため、例えば特許文献1には、鋼組織がフェライト主体のフェライトとマルテンサイトとの複合組織であって、マルテンサイト分率を5%以上30%未満とし、マルテンサイト粒径、製品板厚、マルテンサイト硬さおよび30T硬度を規定した、製缶用高強度薄鋼板及びその製造方法が開示されている。特許文献2には、フェライト相を主相とし、第2相としてマルテンサイト相及び/または残留オーステナイト相を面積分率の合計で1.0%以上含む鋼板組織を有する缶用鋼板及び缶用鋼板の製造方法が開示されている。
特開2009-84687号公報 国際公開第2016/075866号
しかし、前記従来技術には下記に示す問題が挙げられる。
特許文献1に記載の発明では、2回冷延、2回焼鈍により鋼板を製造するためエネルギーコストが上昇する。加えて、鋼板の耐衝撃性については一切記載されておらず、特許文献1に記載の製造方法では本発明で目標とする鋼板特性は得られない。
特許文献2に記載の発明では、焼鈍工程において急冷を要するため鋼板内の温度ムラが大きくなりやすく、安定して良好な成形性を得ることが困難であった。さらに、鋼板の耐衝撃性については一切記載されておらず、特許文献2に記載の製造方法では本発明で目標とする鋼板特性は得られない。
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、高強度で、優れた延性を有し、さらに耐衝撃性に優れた鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]質量%で、
C:0.02%以上0.15%以下、
Si:0.05%以下、
Mn:0.10%以上0.60%以下、
P:0.025%以下、
S:0.020%以下、
Al:0.060%以下、
N:0.0100%以上0.0160%以下、
Nb:0.005%以上0.040%以下、
Mo:0.005%以上0.050%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
N total-(N as AlN)が0.0050質量%以上0.0150質量%以下であり、
面積率で、85%以上のフェライトおよび1.0%以上5.0%未満のマルテンサイトを含み、かつ、前記マルテンサイトの平均粒径が1.5μm以上5.0μm以下である金属組織を有し、
引張強さが500MPa以上650MPa以下である、高強度缶用鋼板。
ただし、前記N totalは、Nの総量であり、前記N as AlNは、AlNとして存在するN量である。
[2]全伸びが15%以上35%以下である、[1]に記載の高強度缶用鋼板。
[3]上記[1]または[2]に記載の高強度缶用鋼板の製造方法であって、
前記成分組成を有する鋼スラブを1200℃以上で加熱し、仕上げ圧延終了温度:880℃以上の条件にて圧延を施した後、450~650℃の温度範囲内で巻取る熱間圧延工程と、
前記熱間圧延工程後の熱延板に、圧下率:80%以上の冷間圧延を行う冷間圧延工程と、
前記冷間圧延工程後の冷延板を、700~900℃の温度域に90秒以下で保持したのち、50℃/s以上の平均冷却速度で400℃以下の温度域まで冷却し、次いで20℃/s以上の平均冷却速度で150℃以下の温度域まで冷却する焼鈍工程と、を有する、高強度缶用鋼板の製造方法。
本発明によれば、高強度で、優れた延性を有し、さらに耐衝撃性に優れた缶用鋼板が得られる。
本発明であれば、鋼板の高強度化により、缶に加工した場合に、缶を薄肉化しても高い缶体強度を確保することが可能となる。また、本発明の高強度缶用鋼板は、高延性により、溶接缶で用いられるビード加工や拡缶加工のような強い缶胴加工、フランジ加工に最適で、缶用鋼板として適する。さらに本発明の高強度缶用鋼板を用いることで、耐衝撃性の高い缶製品ならびに缶蓋製品を製作することが可能となる。
本発明に係る高強度缶用鋼板は、質量%で、C:0.02%以上0.15%以下、Si:0.05%以下、Mn:0.10%以上0.60%以下、P:0.025%以下、S:0.020%以下、Al:0.060%以下、N:0.0100%以上0.0160%以下、Nb:0.005%以上0.040%以下、Mo:0.005%以上0.050%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、N total-(N as AlN)が0.0050質量%以上0.0150質量%以下であり、面積率で、85%以上のフェライトおよび1.0%以上5.0%未満のマルテンサイトを含み、かつ、前記マルテンサイトの平均粒径が1.5μm以上5.0μm以下である金属組織を有する。
以下、本発明の高強度缶用鋼板について説明する。
はじめに、本発明の高強度缶用鋼板の成分組成について説明する。以下の説明において、各元素の含有量の単位「%」は、特に断らない限り「質量%」を意味する。
C:0.02%以上0.15%以下
Cは、固溶強化あるいはマルテンサイトの形成により鋼の強度を増加させる。C含有量が0.02%未満となると、マルテンサイトの面積率が1.0%未満となり強度が低下するとともにマルテンサイトの平均粒径が1.5μm未満となり、耐衝撃性が低下する。したがって、C含有量は0.02%以上にする必要がある。C含有量が0.15%を超えると、鋼板のマルテンサイトの面積率が5.0%以上となり、鋼板が過剰に硬化して延性が低下するとともに、マルテンサイトの平均粒径が5.0μm超となるため、耐衝撃性が低下する。そのため、C含有量の上限は0.15%とする。鋼板強度と延性をより高い水準で両立させるためには、C含有量は0.03%以上0.12%以下が好ましい。
Si:0.05%以下
Siは、固溶強化により鋼を高強度化させる元素である。この効果を得るためには、Si含有量は0.01%以上とすることが好ましい。しかし、Si含有量が0.05%を超えると耐食性が著しく損なわれる。よって、Si含有量は0.05%以下とする。より優れた耐食性を得るためにはSi含有量は0.03%以下が好ましい。
Mn:0.10%以上0.60%以下
Mnは、固溶強化あるいはマルテンサイトを生成させることにより鋼の強度を増加させる。Mn含有量が0.10%未満であると、焼鈍後のマルテンサイトが過剰に小さくなり、耐衝撃性が低下する。目標の引張強さと耐衝撃性を確保するにはMn含有量は0.10%以上にする必要がある。よって、Mn含有量の下限は0.10%とする。一方、Mn含有量が0.60%を超えると表面特性が劣るばかりでなく、マルテンサイトが過剰に生成されることにより耐衝撃性が低下する。そのため、Mn含有量の上限は0.60%とする。好ましくは、Mn含有量は0.30%以上0.60%以下である。
P:0.025%以下
Pの含有量が0.025%を超えるとマルテンサイトの面積率が5.0%以上となり、鋼板が過剰に硬化して延性が低下するとともに、マルテンサイトの平均粒径が5.0μm超となるため、耐衝撃性が低下する。したがって、P含有量は0.025%以下とする。好ましくは、P含有量は0.023%以下である。一方、P含有量を0.005%未満とするには脱りん時間が大幅に上昇する。このため、P含有量は0.005%以上が好ましい。より好ましくは、P含有量は0.008%以上である。
S:0.020%以下
Sは、MnSを生成して延性を低下させる。そのため、S含有量は0.020%以下にする。好ましくは、S含有量は0.015%以下である。一方、Sを0.005%未満とすると脱Sコストが過大となるため、S含有量は0.005%以上が好ましい。
Al:0.060%以下
Alは、脱酸剤として含有させる元素であり、また鋼中のNとAlNを形成し、鋼中の固溶Nを減少させる。Alを過剰に添加するとAlNの形成が増加して、後述する固溶Nとして鋼板強度と耐衝撃性に寄与するN量が低減し、鋼板強度と耐衝撃性が低下するため、Al含有量は0.060%以下とする。一方、Al含有量が0.001%未満とすると脱酸剤としての効果が不十分であり、凝固欠陥の発生を招くため、Al含有量は0.001%以上が好ましい。なお、Alを脱酸剤として十分に機能させ、かつ固溶Nによる高強度化の効果を得るためには、Al含有量は0.003%以上0.050%以下とすることが好ましい。
N:0.0100%以上0.0160%以下
Nは本発明において重要な添加元素のひとつである。Nは固溶強化として鋼板の高強度化に寄与する固溶Nを増加させるとともに鋼板の耐衝撃性を高めるために必要な元素である。固溶強化と耐衝撃性向上の効果を発揮させるためには、N含有量を0.0100%以上とする必要がある。一方、N含有量が多すぎると、連続鋳造時の温度が低下する下部矯正帯でスラブ割れが生じやすくなるとともに、固溶N量が増加し、鋼板が過剰に硬化して延性が低下するため、N含有量は0.0160%以下とする。好ましくは、N含有量は0.0110%以上である。また、好ましくは、N含有量は0.0150%以下である。
Nb:0.005%以上0.040%以下
Nbは、マルテンサイト変態を促進する効果があり、本発明において重要な添加元素のひとつである。この効果を得るためには、Nb含有量は0.005%以上が必要である。Nb含有量が0.005%未満となると、マルテンサイトの面積率が1.0%未満となり強度が低下するとともにマルテンサイトの平均粒径が1.5μm未満となり、耐衝撃性が低下する。一方、Nb含有量が0.040%を超えると、鋼板のマルテンサイトの面積率が5.0%以上となり、鋼板が過剰に硬化して延性が低下するとともに、マルテンサイトの平均粒径が5.0μm超となるため、耐衝撃性が低下する。したがって、Nb含有量は0.040%以下とする。好ましくは、Nb含有量は0.008%以上である。また、好ましくは、Nb含有量は0.030%以下である。
Mo:0.005%以上0.050%以下
Moは、マルテンサイトを生成させることにより鋼の強度を増加させる重要な元素のひとつである。Mo含有量が0.005%未満となると、マルテンサイトの面積率が1.0%未満となり強度が低下するとともにマルテンサイトの平均粒径が1.5μm未満となり、耐衝撃性が低下する。したがって、Mo含有量は0.005%以上とする必要がある。一方、Mo含有量が0.050%を超えると鋼板のマルテンサイトの面積率が5.0%以上となり、鋼板が過剰に硬化して延性が低下するとともに、マルテンサイトの平均粒径が5.0μm超となるため、耐衝撃性が低下する。したがって、Mo含有量は0.050%以下とする。好ましくは、Mo含有量は0.008%以上である。また、好ましくは、Mo含有量は0.030%以下である。
上記成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物とする。
N total-(N as AlN):0.0050質量%以上0.0150質量%以下
本発明において鋼板の圧延方向の引張強さを500MPa以上とし、かつ耐衝撃性を高めるためには、0.0050質量%以上の固溶N量が必要である。ここで、本発明の鋼組成では鋼中Nは主にAlNとして存在すると考えられるため、Nの総量(N total)からAlNとして存在するN量(N as AlN)を差し引いた(N total-(N as AlN))を固溶N量とみなした。一方、固溶N量が0.0150質量%超となると鋼板が過剰に硬化して延性が低下するため、固溶N量は0.0150質量%以下とする。好ましくは固溶N量は、0.0060質量%以上である。また、好ましくは固溶N量は、0.0135質量%以下である。なお、AlNとして存在するN量は、例えば、10vol%のBr-メタノール溶液を用いてAlNの溶解抽出を行い、吸光光度法によりAlNとして存在するNの定量分析を実施することで確認することができる。
次に、本発明に係る高強度缶用鋼板の金属組織について説明する。
フェライトの面積率:85%以上
フェライトの面積率が85%未満となると、鋼板の延性が低下する。そのためフェライトの面積率は85%以上とする。より延性を高めるためには、フェライトの面積率は90%以上とすることが好ましい。
マルテンサイトの面積率:1.0%以上5.0%未満
マルテンサイトの面積率が5.0%以上になると強度が過剰に上昇し、延性が低下し、耐衝撃性が低下するため、マルテンサイトの面積率は5.0%未満とする。一方、マルテンサイトの面積率が1.0%未満であると所望の強度を得ることができない。従って、マルテンサイトの面積率は、1.0%以上5.0%未満とする。好ましくは、マルテンサイトの面積率は4.5%以下である。
なお、前記金属組織において、前記フェライトおよびマルテンサイト以外の残部組織は、特に限定する必要はない。残部組織は、例えば、残留オーステナイト、セメンタイト、パーライト、ベイナイト等が1種または2種以上含まれていても良いものとする。残部組織の面積率は、0%であってもよい。残部組織の面積率は、一例として10%以下である。また、残部組織の面積率は一例として1.0%以上である。
マルテンサイトの平均粒径:1.5μm以上5.0μm以下
マルテンサイトは、鋼板の強度上昇に寄与するとともに、鋼板の加工硬化を高くする。鋼板に衝撃的な外力が加わる場合、鋼板の加工硬化が高いと外力が分散され、局所的な変形が抑制されることで鋼板に生じるへこみ量が小さくなる。マルテンサイトの平均粒径が1.5μm未満であると、鋼板に外力が付与された際、効果的に外力が分散されず、耐衝撃性が低下する。マルテンサイトの平均粒径が5.0μm超であると、マルテンサイトの平均粒径が小さい場合と同様に良好な耐衝撃性を得ることが出来ない。したがって、マルテンサイトの平均粒径は1.5μm以上5.0μm以下とする。
なお、各組織の面積率、マルテンサイトの平均粒径は、実施例に記載の方法により測定することができる。
次に、本発明に係る高強度缶用鋼板の機械的性質について説明する。
3ピース缶の溶接缶のデント強度、2ピース缶の耐圧強度等を確保するために、鋼板の引張強さは500MPa以上とする。一方、650MPa超えの引張強さを得ようとすると多量の元素含有が必要となる。多量の元素含有は耐食性を阻害するおそれがあることに加えて延性が低下する。そこで、引張強さは650MPa以下とする。すなわち、本発明の高強度缶用鋼板は、500MPa以上650MPa以下の引張強さを有する。ここで、上記引張強さは、鋼板圧延方向の引張強さを意味する。
本発明の高強度缶用鋼板は、10%以上の全伸びを有することが好ましく、15%以上の全伸びを有することが特に好ましい。全伸びが10%以上であれば、ビード加工や拡缶加工のような缶胴加工により成形される缶の製造において、加工度が大きい場合でもクラックなどの割れ発生の不具合が発生しにくい。また、缶のフランジ加工時のクラック発生もより効果的に抑えることができる。全伸びの上限は特に限定されないが、全伸びが35%以下であれば缶体の寸法精度をより高くすることができるため、35%以下が好ましい。なお、実施例に記載のとおり、引張強さと全伸びは「JIS Z 2241」に示される金属材料引張試験方法により測定できる。
また、3ピース缶または2ピース缶の缶胴や缶底等は、後述する耐衝撃性試験後の鋼板のへこみ量が650μm以下であると高い耐衝撃性を確保できる。そのため、本発明の高強度缶用鋼板は、後述する耐衝撃性試験後のへこみ量が650μm以下であることが好ましい。
なお、所望の引張強さ、全伸びと耐衝撃性は、成分組成と製造条件(焼鈍工程での焼鈍温度、焼鈍時間、冷却速度等)を調整することで得ることができる。
現在、製缶コストの低減を目的として、鋼板の薄肉化が進められている。しかしながら、鋼板の薄肉化、すなわち、鋼板板厚の低減に伴って、缶体強度の低下が懸念される。これに対して、本発明の高強度缶用鋼板は、板厚が薄い場合でも、缶体強度の低下を抑制できる。板厚が薄い場合に、高延性と高強度を兼備し、加えて優れた耐衝撃性を有するという本発明の効果を顕著に享受できる。この点から、本発明の高強度缶用鋼板の板厚は0.55mm以下とすることが好ましい。前記板厚は0.40mm以下としてもよい。
次に、本発明の高強度缶用鋼板の製造方法について説明する。
本発明の高強度缶用鋼板は、上記成分組成からなる鋼素材(鋼スラブ)を、1200℃以上で加熱し、仕上げ圧延終了温度が880℃以上の条件にて圧延を施した後、450~650℃の温度範囲内で巻取る熱間圧延工程と、前記熱間圧延工程後の熱延板に、圧下率が80%以上で冷間圧延する冷間圧延工程と、前記冷間圧延工程後の冷延板に、700~900℃の温度域に90秒以下で保持したのち、50℃/s以上の平均冷却速度で400℃以下の温度域まで一次冷却し、20℃/s以上の平均冷却速度で150℃以下の温度域まで二次冷却する焼鈍工程を行うことで製造される。
なお、以下の説明において、温度の規定は鋼板等の表面温度を基準とする。また、平均冷却速度は表面温度を基に計算して得られた値とする。例えば、保持温度から400℃以下の温度域の冷却停止温度までの平均冷却速度は、((保持温度-(400℃以下の温度域の冷却停止温度))/保持温度から(400℃以下の温度域の冷却停止温度)までの冷却時間)で表される。
本発明に係る高強度缶用鋼板を製造する際は、転炉などを用いた公知の方法により、溶鋼を上記の成分組成に調整し、その後、例えば連続鋳造法により鋼スラブとする。
鋼スラブ加熱温度:1200℃以上
熱間圧延工程の鋼スラブの加熱温度は1200℃以上とする。鋼スラブ加熱温度が1200℃未満であると、本発明において強度を確保するために必要な固溶N量が低減し、強度が低下する。鋼板の圧延方向の引張強さを500MPa以上とし、かつ耐衝撃性を高めるためには、固溶N量は0.0050質量%以上とすることが必要であり、鋼スラブ加熱温度を1200℃以上とすることで前記固溶N量を確保することができる。一方、固溶N量が0.0150質量%超となると鋼板が過剰に硬化して延性が低下するため、固溶N量は0.0150質量%以下が好ましい。より好ましい固溶N量は、0.0060質量%以上0.0150質量%以下であり、そのためには鋼スラブ加熱温度を1220℃以上とするとよい。鋼スラブ加熱温度は、1300℃超としても効果が飽和するため、1300℃以下が好ましい。
仕上げ圧延終了温度:880℃以上
熱間圧延工程の仕上げ圧延終了温度が880℃未満となると、フェライトとオーステナイトが混在した二相域での圧延となり、鋼板表層に粗大なフェライトが生成し、その後の焼鈍で微細なマルテンサイトを得ることが困難となり、マルテンサイトの平均粒径が5.0μm超となり、耐衝撃性が低下するため、仕上げ圧延終了温度は880℃以上とする。一方、必要以上に仕上げ圧延温度を高くすることは薄鋼板の製造を困難にする場合があるとともに熱間圧延での金属組織が粗大となり、その後の焼鈍で微細なマルテンサイトを得ることが困難となる場合があり、耐衝撃性が低下するおそれがあるため、仕上げ圧延終了温度は950℃以下が好ましい。
巻取温度:450~650℃
熱間圧延工程の巻取温度が450℃未満となると、連続焼鈍後のフェライト面積率が低下し、延性が低下するとともに、鋼板のマルテンサイトの面積率が5.0%以上となり、鋼板が過剰に硬化して延性が低下し、マルテンサイト平均粒径が5.0μm超となるため、耐衝撃性が低下する。したがって、巻取温度は450℃以上とする。一方、巻取温度が650℃より高くなると、熱間圧延での金属組織が粗大となり、その後の焼鈍で微細なマルテンサイトを得ることできず、耐衝撃性が低下する。したがって、巻取温度は450℃以上650℃以下とする。巻取温度は、好ましくは470℃以上である。また、巻取温度は、好ましくは600℃以下である。
酸洗工程(任意の工程)
熱間圧延工程後、酸洗を行うことが好ましい。酸洗は、表層スケールが除去できればよく、特に条件を限定する必要はない。また、酸洗以外の方法でスケールを除去してもよい。
冷間圧延圧下率:80%以上
冷間圧延工程では、熱間圧延工程後の熱延板に圧下率80%以上の冷間圧延を施す。冷間圧延の圧下率が80%未満となると冷間圧延で鋼板に付与されるひずみが低下するため、焼鈍後の鋼板のマルテンサイトが粗大となり、微細なマルテンサイトを得ることできず、耐衝撃性が低下する。したがって、冷間圧延の圧下率は80%以上とする。冷間圧延の圧下率は、好ましくは85%以上である。一方、冷間圧延の圧下率が95%を超えると圧延荷重が大幅に増加し、圧延機への負荷が高まる。したがって、冷間圧延の圧下率は95%以下であることが好ましい。冷間圧延の圧下率は、より好ましくは94%以下である。
なお、熱間圧延工程後、冷間圧延工程前に適宜他の工程が含まれても良い。また、熱間圧延工程後に酸洗を行わずに冷間圧延工程を行っても良い。
冷間圧延工程後の焼鈍工程では、700~900℃の温度域で90秒以下で保持したのち、50℃/s以上の平均冷却速度で400℃以下の温度域まで冷却する前段冷却(一次冷却)と、次いで20℃/s以上の平均冷却速度で150℃以下の温度域まで冷却する後段冷却(二次冷却)と、を行う。
700~900℃の温度域で90秒以下で保持
焼鈍工程における保持温度(均熱温度)は、700~900℃の温度域とする。保持温度を900℃超とすると、連続焼鈍においてヒートバックルなどの通板トラブルが発生しやすくなり、好ましくない。さらに、焼鈍後の鋼板のマルテンサイトが粗大となり、微細なマルテンサイトを得ることできず、耐衝撃性が低下する。保持温度が700℃未満であると、フェライト粒の再結晶が不完全となり、焼鈍後の鋼板の金属組織が不均一となり、微細なマルテンサイトを得ることできず、耐衝撃性が低下する。従って、保持温度は、700~900℃の温度域とする。保持温度は、好ましくは720℃以上である。また、保持温度は、好ましくは860℃以下である。
700~900℃の温度域における保持時間は90秒以下とする。前記温度域における保持時間が90秒を超えると、焼鈍後の鋼板のマルテンサイトが粗大となり、微細なマルテンサイトを得ることできず、耐衝撃性が低下する。従って、700~900℃の温度域における保持時間は90秒以下とする。好ましくは前記保持時間は70秒以下とする。一方、前記保持時間が5秒以上であると、より優れた鋼板の延性が得られるため、好ましくは前記保持時間を5秒以上とする。
前段冷却(一次冷却):50℃/s以上の平均冷却速度で400℃以下の温度域まで冷却
前記保持温度での保持後、50℃/s以上の平均冷却速度で400℃以下の温度域まで冷却する。すなわち、700~900℃の温度域の保持温度(一次冷却開始温度)から、400℃以下の温度域の一次冷却停止温度まで、50℃/s以上の平均冷却速度で冷却する。前記平均冷却速度が50℃/s未満となると、冷却中にマルテンサイトの生成が抑制され、マルテンサイトの面積率が低下し、500MPa以上の引張強さが得られず強度が低下する。さらにマルテンサイトが微細となり、耐衝撃性が低下する。前記平均冷却速度は、好ましくは、65℃/s以上とする。一方、前記平均冷却速度が180℃/s超となると、効果が飽和するばかりか、冷却設備に過剰なコストが発生するため前段冷却での平均冷却速度は180℃/s以下が好ましい。また、前段冷却における冷却停止温度(一次冷却停止温度)が400℃超となると、マルテンサイトの生成が抑制され、マルテンサイトの面積率が低下し、500MPa以上の引張強さが得られず強度が低下する。さらにマルテンサイトが微細となり、耐衝撃性が低下する。よって、一次冷却停止温度は、400℃以下の温度域とする。好ましくは、一次冷却停止温度は380℃以下とする。また、一次冷却停止温度は250℃以上が好ましい。前段冷却(一次冷却)は、ガス冷却、炉冷、ミスト冷却、ロール冷却および水冷などの1種または2種以上を組み合わせた処理により行うことができる。
後段冷却(二次冷却):20℃/s以上の平均冷却速度で150℃以下の温度域まで冷却
前段冷却(一次冷却)後の後段冷却(二次冷却)では、20℃/s以上の平均冷却速度で150℃以下の温度域まで冷却する。すなわち、一次冷却停止温度(二次冷却開始温度)から、150℃以下の温度域の二次冷却停止温度まで、20℃/s以上の平均冷却速度で冷却する。前記平均冷却速度が20℃/s未満となると、鋼中の固溶N量が0.0050%未満となり、耐衝撃性が低下する。一方、前記平均冷却速度が40℃/s超となると、効果が飽和するばかりか、冷却設備に過剰なコストが発生するため後段冷却での平均冷却速度は40℃/s以下が好ましい。後段冷却での平均冷却速度は、より好ましくは35℃/s以下である。また、後段冷却では冷却停止温度(二次冷却停止温度)を150℃以下の温度域とする。二次冷却停止温度が150℃超となると、鋼中の固溶N量が0.0050%未満となり、耐衝撃性が低下する。なお、前記冷却停止温度が100℃未満となると効果が飽和するばかりか、冷却設備に過剰なコストが発生するため、前記冷却停止温度は100℃以上が好ましい。前記冷却停止温度は、より好ましくは120℃以上である。後段冷却(二次冷却)は、前段冷却と同様の処理により行うことができる。
なお、焼鈍は連続焼鈍とすることが好ましく、その際には連続焼鈍装置を用いる。また、冷間圧延工程後、焼鈍工程前に適宜他の工程が含まれても良いし、冷間圧延工程の直後に焼鈍工程を行っても良い。
以上により、本発明の高強度缶用鋼板が得られる。なお、本発明では、焼鈍後に、さらに種々の工程を行うことが可能である。例えば、本発明の高強度缶用鋼板に対して、電気めっきにより、錫めっき、クロムめっき、ニッケルめっき等のめっき処理を施してめっき層を形成し、めっき鋼板としてもよい。前記めっき層としては、Snめっき層、ティンフリー等のCrめっき層、Niめっき層、Sn-Niめっき層などが挙げられる。また、塗装焼付け処理工程、フィルムラミネート等の工程を行ってもよい。なお、このような処理を施した場合であっても、めっき層、フィルムラミネート層等の膜厚は、高強度缶用鋼板の板厚に対して十分に小さいので、当該高強度缶用鋼板の機械特性への影響は無視できるレベルである。
表1に示す成分組成を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼を転炉で溶製し、連続鋳造することにより鋼スラブを得た。ここで得られた鋼スラブに対して、表2、表3に示す鋼スラブ加熱温度、仕上圧延終了温度、巻取温度での熱間圧延を施した(熱間圧延工程)。この熱間圧延後には酸洗を行った。次いで、表2、表3に示す圧下率で冷間圧延を行い(冷間圧延工程)、表2、表3に示す焼鈍条件にて連続焼鈍を施した(焼鈍工程)。得られた鋼板に通常のSnめっきを連続的に施して、Snめっき鋼板(ぶりき)を得た。
以上にしたがって得られた鋼板に対して、210℃、10分の塗装焼付け処理に相当する熱処理を行った後、引張試験を行い引張強さ及び全伸びを測定した。さらに、耐衝撃性を評価した。測定方法、評価方法は以下の通りである。
引張試験は「JIS Z 2241」に示される金属材料引張試験方法に準拠して実施する。すなわち、圧延方向を引張方向とするJIS 5号引張試験片(JIS Z 2201)を採取し、210℃で10分間の塗装焼付相当処理を施した後、引張試験片平行部に50mm(L)の標点を付与してJIS Z 2241の規定に準拠した引張試験を引張速度10mm/分で試験片が破断するまで実施する。引張強さが500MPa以上650MPa以下で、かつ全伸びが15%以上であるものを「〇」(高強度で、特に優れた延性を有する)、引張強さが500MPa以上650MPa以下で、かつ全伸びが10%以上15%未満であるものを「△」(高強度で、優れた延性を有する)とし、それ以外のものを「×」(高強度と、優れた延性との両立不可)とした。
組織全体に占める各組織の面積率は、圧延方向断面で、板厚の1/2位置の面をナイタールで腐食後に、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより調査した。観察は無作為に選んだ視野10箇所で実施した。倍率が2000倍の断面組織写真を用い、画像処理ソフト(Photoshop、Adobe社製)を用いて2値化処理を行い、任意に設定した50μm×50μm四方の正方形領域内に存在する各組織の占有面積を求め、前記各視野での平均値を算出し、これを各組織の面積率とした。
SEM観察において、平滑な表面を有し塊状形状として観察される白色領域をマルテンサイトと見なし、その面積率をマルテンサイトの面積率とした。マルテンサイトの平均粒径は、マルテンサイトの占有面積から円相当径を算出し、各観察視野での円相当径の平均値を求め、無作為に選んだ観察視野5箇所の平均値を、マルテンサイトの平均粒径とした。
フェライトは、SEM観察において、塊状形状として観察される黒色領域で内部にマルテンサイトを含まないものをフェライトと見なし、その面積率をフェライトの面積率とした。
耐衝撃性は耐衝撃性試験機を用いて評価した。鋼板から、直径45mmの円状の鋼板を切り出し耐衝撃性試験に供した。撃ち型は直径12.7mmで底部が平坦な形状とし、受け台と板押さえは直径13.5mmの円状の穴を設けた。撃ち型と受け台と板押さえと円状の鋼板の位置関係は、撃ち型と受け台の穴と板押さえの穴と円状の鋼板の中心が合うよう設置し、撃ち型底部が下方に0.5mm押し込み可能とした。板押さえで円状の鋼板が動かないよう固定した状態で、500gの錘を50cmの高さから撃ち型上に落下させ、円状の鋼板に衝撃を加えて変形させた。変形後の鋼板の凹み深さは、形状測定器(キーエンス製3D形状測定機VR-3000)を用いて計測した。計測した場所は、変形部の4断面の凹み深さの平均値を、鋼板の凹み深さとして評価した。凹み深さが650μm以下の場合は耐衝撃性が優れるとした。凹み深さは好ましくは620μm以下である。また、凹み深さが650μm超の場合は耐衝撃性が劣るとした。
Figure 0007131596000001
Figure 0007131596000002
Figure 0007131596000003
表2および表3より、本発明例では、高強度かつ優れた延性を有し、加えて耐衝撃性に優れた鋼板を得た。
本発明によれば、高強度で、優れた延性を有し、かつ耐衝撃性の優れた高強度缶用鋼板が得られる。例えば、鋼板が高強度であることより缶を薄肉化しても高い缶体強度を確保することが可能となる。また、高延性により、溶接缶で用いられるビード加工や拡缶加工のような強い缶胴加工、フランジ加工に最適で、かつ耐衝撃性の高い缶製品ならびに缶蓋製品を製作することが可能となり、缶用鋼板として最適である。

Claims (3)

  1. 質量%で、
    C:0.02%以上0.15%以下、
    Si:0.05%以下、
    Mn:0.10%以上0.60%以下、
    P:0.025%以下、
    S:0.020%以下、
    Al:0.060%以下、
    N:0.0100%以上0.0160%以下、
    Nb:0.005%以上0.040%以下、
    Mo:0.005%以上0.050%以下を含有し、
    残部はFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
    N total-(N as AlN)が0.0050質量%以上0.0150質量%以下であり、
    面積率で、85%以上のフェライトおよび1.0%以上5.0%未満のマルテンサイトを含み、かつ、前記マルテンサイトの平均粒径が1.5μm以上5.0μm以下である金属組織を有し、
    210℃、10分の熱処理を行った後の引張強さが500MPa以上650MPa以下である、高強度缶用鋼板。
    ただし、前記N totalは、Nの総量であり、前記N as AlNは、AlNとして存在するN量である。
  2. 210℃、10分の熱処理を行った後の全伸びが15%以上35%以下である、請求項1に記載の高強度缶用鋼板。
  3. 請求項1または2に記載の高強度缶用鋼板の製造方法であって、
    前記成分組成を有する鋼スラブを1200℃以上で加熱し、仕上げ圧延終了温度:880℃以上の条件にて圧延を施した後、450~650℃の温度範囲内で巻取る熱間圧延工程と、
    前記熱間圧延工程後の熱延板に、圧下率:80%以上の冷間圧延を行う冷間圧延工程と、
    前記冷間圧延工程後の冷延板を、700~900℃の温度域に90秒以下で保持したのち、50℃/s以上の平均冷却速度で400℃以下の温度域まで冷却し、次いで20℃/s以上の平均冷却速度で150℃以下の温度域まで冷却する焼鈍工程と、を有する、高強度缶用鋼板の製造方法。
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