JP7131511B2 - 履歴型ダンパーを有するラーメン構造建物の部材選定装置及び方法 - Google Patents

履歴型ダンパーを有するラーメン構造建物の部材選定装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、履歴型ダンパーを有するラーメン構造建物を構成する部材である柱、梁、履歴型ダンパーを合理的に選定する装置及び方法に関する。
現在、中低層建物の主架構(柱と梁)に用いられる鋼種は降伏強度が235~325N/mm2級の鋼種がほとんどである。
中低層建物に降伏強度325N/mm2を超える高強度鋼を適用すると、部材断面を縮小できる反面、剛性が低くなり、変形が増大するため、変形の制御が必要になる。
代表的な変形制御工法としては、ダンパーを配置し、主架構の代わりに地震エネルギーを吸収させる制振構造が挙げられる。ダンパーは、主架構に対する剛性比が大きいほど、エネルギー吸収効率が高くなるため、主架構に高強度鋼を用いれば、効率的な制振構造の設計ができる。
また、高強度化による弾性限界増大によって、主架構の損傷が低減されるため、大地震後にダンパーを交換することで、建物の継続使用も可能になる。
このように、高強度鋼はダンパーと組み合わせることで、そのメリットを生かせるが、建物を制振構造として設計するには、「保有水平耐力計算(建築基準法施行令第82条の3)」、「時刻歴応答解析」もしくは「エネルギーの釣合いに基づく耐震計算法(平成17年国土交通省告示第631号)」(以下、「エネルギー法」という)を採用しなければならない。
保有水平耐力計算では、履歴型ダンパーを筋かいとしての保有水平耐力の増加要素として扱うことしかできず、履歴型ダンパーの塑性変形による制振効果が期待できないため、合理的な制振設計を行うことができない。
時刻歴応答解析は地震加速度を建物に入力する動的解析法で、例えば特許文献1に開示されているが、手間がかかるうえに、大臣認定が必要であるため、規模の小さい中低層建物に対して採用されるケースは少ない。
一方、エネルギー法は、建物に入力される地震エネルギーと建物が吸収できる保有エネルギーを大小比較して安全検証を行う静的解析法による設計法であり、大きく分けて以下に示す5つの手順によって設計を行う設計法である。ここで、右上添え字(i)は「i層」であることを表す(Nは建物の層数)。
[1]層せん断力‐層間変形関係の出力
骨組モデルに対して地震力を想定した静的外力を与えて、各層の層せん断力‐層間変形関係を出力する。
[2]質点モデルへの簡易化
[1]で得られた結果をもとに、骨組モデルを、主架構を表す完全弾塑性ばねとダンパーを表す完全弾塑性ばねから構成されるトリリニア型の復元力特性を持つ質点モデルに簡易化する。
[3]必要エネルギー吸収量の算出
建物の質量と固有周期、地盤特性から建物全体に入力される塑性ひずみエネルギー量ESを算定し、各層の質量と復元力特性に応じて必要エネルギー吸収量ES (i)を算定する。さらに、ES (i)を主架構の必要エネルギー吸収量ESF (i)とダンパーの必要エネルギー吸収量ESD (i)に分配する。
[4]保有エネルギー吸収量の算出
主架構およびダンパーの復元力特性と塑性変形能力から、各層ごとに主架構の保有エネルギー吸収量WF (i)とダンパーの保有エネルギー吸収量WD (i)を算定する。
[5]安全性の検証
全層で「ESF (i)≦WF (i)かつESD (i)≦WD (i)」を確認する。
以上のように、エネルギー法は、履歴型ダンパーのエネルギー吸収効果を反映させることができるため、合理的な制振設計を行うことが可能である。
特許第4981409号公報
しかし、エネルギー法では、保有水平耐力計算に比べて設計手順が複雑で、また、地震によって各階に入力されるエネルギーおよび建物の各階の吸収可能エネルギーいずれも全ての階の部材に依存するため、部材断面の選定が難しく、合理的な設計を行うには、設計者の設計スキルが大きく要求されるという問題がある。
また、エネルギー法で設計された建物は、想定地震を上回る巨大地震動に対しては、その耐震安全性が確認されておらず、甚大な被害を受ける可能性がある。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、履歴型ダンパーを有する高さ60m以下のラーメン構造建物の設計において、エネルギー法に準拠し、さらに告示に記載されている想定地震動を上回る巨大な地震動に対しても過不足のない耐震安全性を持つ柱・梁・ダンパーの断面を、構造設計のスキルを要することなく、全層同時に選定できる履歴型ダンパーを有するラーメン構造建物の部材選定装置及び方法を提供することを目的とする。
従来のエネルギー法の手法は、入力値(部材)から出力値(エネルギー吸収量)を算出する順問題であるが、発明者は、出力値から入力値を求める逆問題を利用することを考えた。すなわち、「安全率を見込んだ地震によって入力される必要エネルギー吸収量と建物の保有エネルギー吸収量が等しいという条件から、質点モデルの復元力特性を決定し、その復元力特性に適合するような部材を予め用意された部材リスト内から選定する」といった過程を辿る。
本発明は、このように逆問題を利用することにより、反復試行を行うことなく、合理的な部材の選定が可能になるという知見に基づくものであり、具体的には以下の構成を備えているものである。
(1)本発明に係るラーメン構造建物の部材選定装置は、履歴型ダンパーを有するラーメン構造建物を構成する柱・梁・履歴型ダンパーの選定を支援する装置であって、
対象となるラーメン構造建物の設計に必要な設計条件を設定する設計条件設定手段と、
ダンパー系各層の層せん断力分担率βi、主架構降伏時の層間変形角Rfi、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdiの初期値を設定する初期値設定手段と、
安全限界時に主架構各層に入力される塑性ひずみエネルギーEsfiと主架構各層の保有エネルギーWfiについて、αEsfi=Wfi(α≧1)とすることで、主架構各層の保有水平耐力Qfi及びダンパー各層の保有水平耐力Qdiと、主架構の層剛性Kfi及びダンパー系の層剛性kdiを決定することで多質点系モデルを求める多質点系モデル取得手段と、
該多質点系モデル取得手段によって取得された多質点系モデルに基づいて、梁、柱及びダンパーの部材を選定する部材選定手段と、
選定した柱、梁、ダンパーから主架構の層剛性Kfi’、ダンパー系の層剛性kdi’を計算する層剛性計算手段と、
主架構各層の保有水平耐力Qfi、ダンパー各層の保有水平耐力Qdi、主架構の層剛性Kfi’、ダンパー系の層剛性kdi’からダンパー系各層の層せん断力分担率βi’、主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’を再計算する再計算手段と、
再計算された主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’が所定の誤差の範囲内かどうかを判定する判定手段と、
前記判定手段によって所定の誤差範囲を超えていると判定されたときに、ダンパー系各層の層せん断力分担率βi’、主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’を初期値として設定する初期値再設定手段と、
前記判定手段によって所定の誤差範囲であると判定されたときに、前記部材選定手段で選定された梁、柱及びダンパーを選定された部材として決定する部材決定手段とを備えたことを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記部材選定手段は、主架構各層の保有水平耐力Qfiに適合する梁を選定する梁選定手段と、柱梁耐力比から柱を選定する柱選定手段と、ダンパー各層の保有水平耐力Qdiに適合するダンパーを選定するダンパー選定手段を備えていることを特徴とするものである。
(3)本発明に係るラーメン構造建物の部材選定方法は、履歴型ダンパーを有するラーメン構造建物を構成する柱・梁・履歴型ダンパーを選定する方法であって、
対象となるラーメン構造建物の設計に必要な設計条件を設定する設計条件設定工程と、
ダンパー系各層の層せん断力分担率βi、主架構降伏時の層間変形角Rfi、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdiの初期値を設定する初期値設定工程と、
安全限界時に主架構各層に入力される塑性ひずみエネルギーEsfiと主架構各層の保有エネルギーWfiについて、αEsfi=Wfi(α≧1)とすることで、主架構各層の保有水平耐力Qfi及びダンパー各層の保有水平耐力Qdiと、主架構の層剛性Kfi及びダンパー系の層剛性kdiを決定することで多質点系モデルを求める多質点系モデル取得工程と、
該多質点系モデル取得工程によって取得された多質点系モデルに基づいて、梁、柱及びダンパーの部材を選定する部材選定工程と、
選定した柱、梁、ダンパーから主架構の層剛性Kfi’、ダンパー系の層剛性kdi’を計算する層剛性計算工程と、
主架構各層の保有水平耐力Qfi、ダンパー各層の保有水平耐力Qdi、主架構の層剛性Kfi’、ダンパー系の層剛性kdi’からダンパー系各層の層せん断力分担率βi’、主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’を再計算する再計算工程と、
再計算された主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’が所定の誤差の範囲内かどうかを判定する判定工程と、
判定工程によって所定の誤差範囲を超えていると判定されたときに、ダンパー系各層の層せん断力分担率βi’、主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’を初期値として設定し、多質点系モデル取得工程と、梁選定工程と、柱選定工程と、ダンパー選定工程と、層剛性計算工程と、再計算工程と、判定工程を、判定工程において判定結果が所定の誤差範囲と判定されるまで繰り返す繰り返し計算工程と、
判定手段によって所定の誤差範囲であると判定されたときに、前記梁選定手段、柱選定手段及びダンパー選定手段でそれぞれ選定された梁、柱及びダンパーを選定された部材として決定する部材決定工程とを備えたことを特徴とするものである。
(4)また、上記(3)に記載のものにおいて、前記部材選定工程は、主架構各層の保有水平耐力Qfiに適合する梁を選定する梁選定工程と、柱梁耐力比から柱を選定する柱選定工程と、ダンパー各層の保有水平耐力Qdiに適合するダンパーを選定するダンパー選定工程とを備えていることを特徴とするものである。
本発明によれば、エネルギー法に準拠し、さらに告示に記載されている想定地震動を上回る巨大な地震動に対しても過不足のない柱・梁・ダンパーの断面を全層同時に、高度な設計技術と試行錯誤を要することなく、自動的に選定することができ、高い耐震性と経済性を併せ持つ合理的な中低層建物の設計が可能となる。
本発明の実施の形態に係るラーメン構造建物の部材選定装置の構成を説明するブロック図である。 本実施の形態における多質点系モデルのi層の保有水平耐力と層間変形角の関係を示す図である。 本実施の形態に係る建物の基準階の伏図である。 本実施の形態に係る建物の軸組図である。 本発明の実施の形態に係るラーメン構造建物の部材選定方法のフローチャートである。 実施例で対象とした建物の基準階の伏図である。 実施例で対象とした建物のX方向(a)及びY方向(b)の軸組図である。 実施例で用いた設計用地震動の説明図である。 実施例の効果を示すグラフである。 実施例の効果を示すグラフであって、X方向入力に対する各層の最大層間変形角を示すグラフである。 実施例の効果を示すグラフであって、Y方向入力に対する各層の最大層間変形角を示すグラフである。
本実施の形態で対象とするラーメン構造建物は、梁33、柱35が格子状に配置され、全層で同一の平面を持つ鉄骨ラーメン構造建物を対象としている(図6、図7参照)。もっとも、本発明のラーメン構造建物は、鉄骨構造のものに限定されず、例えばCFT(コンクリート充填鋼管)構造等の他の種別の構造建物にも適用できる。
なお、以下の説明における添え字iはi層の値を表すものとする。
本実施の形態に係るラーメン構造建物の部材選定装置1(以下、単に「部材選定装置1」という場合あり)は、コンピュータが所定のプログラムを実行することで、図1に示される設計条件設定手段3、初期値設定手段5、多質点系モデル取得手段7、部材選定手段9(梁選定手段11、柱選定手段13、ダンパー選定手段15)、層剛性計算手段17、再計算手段19、判定手段21、初期値再設定手段23、部材決定手段25を備えている。
以下、各構成を詳細に説明する。
<設計条件設定手段>
設計条件設定手段3は、対象となるラーメン構造建物の設計に必要な設計条件を設定するものである。
設計条件としては、地域係数、地盤の特性、スパン・階高、床重量、許容最大層間変形角Rui等である。
このような設計条件の具体的な数値は、パーソナルコンピュータを操作する設計者がディスプレー等の表示手段27に示される所定の位置にキーボード等の入力手段29から入力してもよく、あるいは予めパーソナルコンピュータの記憶手段31に記憶されている数値を選択するようにしてもよい。
<初期値設定手段>
初期値設定手段5は、ダンパー系各層の層せん断力分担率βi、主架構降伏時の層間変形角Rfi、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdiの初期値を設定するものである。
例えば、βi(0<βi<1)の初期値は0.2~0.8程度、Rfiの初期値は1/120~1/80程度、Rdiの初期値は1/600~1/400程度に設定する。
なお、収斂計算を行うため、これらの初期値は出力結果に大きく影響しない。
<多質点系モデル取得手段>
多質点系モデル取得手段7は、安全限界時に主架構各層に入力される塑性ひずみエネルギーEsfiと主架構各層の保有エネルギーWfiについて、αEsfi=Wfi(α≧1)とすることで、主架構各層の保有水平耐力Qfi及びダンパー各層の保有水平耐力Qdiと、主架構の層剛性Kfi及びダンパー系の層剛性kdiを決定することで多質点系モデルを求めるものである。
Esfiをα倍しているのは、より安全側の設計をするために、入力される塑性ひずみエネルギーを安全限界以上にするためである。
Esfiは平成17年度国土交通省告示631号「エネルギーの釣合いに基づく耐震計算法」における各階の主架構の必要エネルギー吸収量と同様に計算する。ただし、安全限界時に地震により建築物に作用するエネルギーの速度換算値VSは、対象とする地震動のエネルギースペクトルを用いる。
一方、Wfiは最大層間変形に対する等価な繰返し回数nEを用いて、次式によって計算する。図2には、多質点系モデルのi層の保有水平耐力(縦軸)と層間変形角(横軸)の関係を示している。層間変形角は、水平変位をδi、階高をhiとしたときに、δi/hiで求まる。
Figure 0007131511000001
各層ごとにαEsfi=Wfi(α≧1)とすることで、Qfiが得られ、さらに、次式によって主架構の層剛性Kfi及びダンパー系の層剛性kdiが得られる。
Figure 0007131511000002
<部材選定手段>
部材選定手段9は、多質点系モデル取得手段7によって取得された多質点系モデルに基づいて、梁33、柱35及びダンパー37の部材を選定する。
部材選定手段9は、梁33を選定する梁選定手段11、柱35を選定する柱選定手段13、ダンパー37を選定するダンパー選定手段15を備えている。
これら、梁選定手段11、柱選定手段13及びダンパー選定手段15は種々の態様を取り得るものであり、梁33、柱35、ダンパー37の順で選定する態様でもよいし、柱35、梁33、ダンパー37の順で選定する態様でもよい。
本実施の形態では、梁33、柱35、ダンパー37の順で選定する態様として、主架構各層の保有水平耐力Qfiに適合する梁33を選定する梁選定手段11と、柱梁耐力比から柱35を選定する柱選定手段13と、ダンパー各層の保有水平耐力Qdiに適合するダンパー37を選定するダンパー選定手段15を例に挙げて説明する。
《梁選定手段11》
梁選定手段11は、主架構各層の保有水平耐力Qfiに適合する梁33を選定するものである。
具体的には、X方向の梁33に関しては、i層のYk通りXj~Xj+1梁には、次式で計算される全塑性モーメントbMpX (I,j,k)を持つ梁を選定する(図3、図4参照)。なお、図3、図4において、Lは梁長さ、hは階高、θはダンパー37の取り付け角を示している。
Figure 0007131511000003
Y方向の梁に関しては、X方向と同様であり、i層のXj通りYk~Yk+1梁には、上記の(6)(7)式におけるXをYに、jをkに、xをyにそれぞれ入れ替えた式で計算される全塑性モーメントbMpY (I,j,k)を持つ梁を選定する(図3、図4参照)。
《柱選定手段》
柱選定手段13は、柱梁耐力比から柱35を選定するものである。
具体的には、i層のXj通りとYk通りの交点に位置する柱35には、次式で計算される全塑性モーメントcMpX (I,j,k)を持つ柱35を選定する(図3、図4参照)。
Figure 0007131511000004
ただし、最上層柱は層せん断力の比のみで決定する。
《ダンパー選定手段》
ダンパー選定手段15は、ダンパー各層の保有水平耐力Qdiに適合するダンパー37を選定する。
具体的には、次式で計算される降伏軸力を持つダンパー37を選定する(図3、図4参照)。
Figure 0007131511000005
<層剛性計算手段>
層剛性計算手段17は、選定した柱35、梁33、ダンパー37から主架構の層剛性Kfi’、ダンパー系の層剛性kdi’を計算する。
具体的には、下記の剛性方程式を用いて、Ai分布に従う外力を受けたときの主架構の水平剛性Kfiおよびダンパー系の水平剛性kdiを計算し、この操作で得られたKfi及びkdiをそれぞれ、主架構の層剛性Kfi’およびダンパー系の層剛性kdi’とする。
Figure 0007131511000006
<再計算手段>
再計算手段19は、主架構各層の保有水平耐力Qfi、ダンパー各層の保有水平耐力Qdi、主架構の層剛性Kfi’、ダンパー系の層剛性kdi’からダンパー系各層の層せん断力分担率βi’、主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’を下記に示す式によって再計算する。
Figure 0007131511000007
<判定手段>
判定手段21は、再計算された主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’が所定のの範囲内かどうかを判定する。
具体的には、(Rfi’/Rfi-1)の絶対値及び(Rdi’/Rdi-1)の絶対値が許容誤差ε(例えば、0.05)以下であるかどうかで判定する。
なお、判定手段21による判定方法は種々の態様を取り得るものであり、上記の判定方法に限定されるものではない。
<初期値再設定手段>
初期値再設定手段23は、判定手段21によって所定の許容誤差範囲を超えていると判定されたときに、ダンパー系各層の層せん断力分担率βi’、主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’を初期値として設定する。
初期値再設定手段23によって、初期値が再設定された場合には、多質点系モデル取得手段7、部材選定手段9、層剛性計算手段17及び再計算手段19は、再設定された初期値に基づいて再計算を行う。
<部材決定手段>
部材決定手段25は、判定手段21によって所定の誤差範囲であると判定されたときに、梁選定手段11、柱選定手段13及びダンパー選定手段15でそれぞれ選定された梁33、柱35及びダンパー37を選定された部材として決定する。
次に、上記のように構成された部材選定装置1によって、部材を選定する方法を説明する。
本実施の形態に係るラーメン構造建物の部材選定方法は、図5に示すように、設計条件設定工程(S1)と、初期値設定工程(S3)と、多質点系モデル取得工程(S5)と、部材選定工程(S6)[梁選定工程(S7)、柱選定工程(S9)、ダンパー選定工程(S11)]と、層剛性計算工程(S13)と、再計算工程(S15)と、判定工程(S17)、繰り返し計算工程(S5~S15)と、部材決定工程(S19)とを備えている。
以下、各構成を詳細に説明する。
<設計条件設定工程>
設計条件設定工程(S1)は、対象となるラーメン構造建物の設計に必要な設計条件を入力又は選択して設定する工程である。
設計条件としては、上述したように、地域係数、地盤の特性、スパン・階高、床重量、許容最大層間変形角Rui等である。
このような設計条件の具体的な数値は、パーソナルコンピュータを操作する設計者が入力してもよく、あるいは予めパーソナルコンピュータの記憶手段31に記憶されている数値を選択するようにしてもよい。
<初期値設定工程>
初期値設定工程(S3)は、上記の初期値設定手段5が行うものであり、その具体的な内容は上述したように、ダンパー系各層の層せん断力分担率βi、主架構降伏時の層間変形角Rfi、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdiの初期値を設定するものである。
<多質点系モデル取得工程>
多質点系モデル取得工程(S5)は、安全限界時に主架構各層に入力される塑性ひずみエネルギーEsfiと主架構各層の保有エネルギーWfiについて、αEsfi=Wfi(α≧1)とすることで、主架構各層の保有水平耐力Qfi及びダンパー各層の保有水平耐力Qdiと、主架構の層剛性Kfi及びダンパー系の層剛性kdiを決定することで多質点系モデルを求めるものである。
Esfi、Wfiの値や、Qfi及びQdi、Kfi及びkdiの決定方法は上述の通りである。
<部材選定工程>
部材選定工程(S6)は、多質点系モデル取得工程(S5)によって取得された多質点系モデルに基づいて、梁33、柱35及びダンパー37の部材を選定する工程である。
部材選定工程(S6)は、梁33を選定する梁選定工程(S7)、柱35を選定する柱選定工程(S9)、ダンパー37を選定するダンパー選定工程(S11)を備えており、これらは種々の態様を取り得るが、本実施の形態では、上述した梁選定手段11、柱選定手段13及びダンパー選定手段15によって行われる工程について説明する。
《梁選定工程》
梁選定工程(S7)は、主架構各層の保有水平耐力Qfiに適合する梁33を選定するものである。
具体的には、X方向の梁に関しては、i層のYk通りXj~Xj+1梁には、上述した式(6)(7)で計算される全塑性モーメントbMpX (I,j,k)を持つ梁33を選定する。
Y方向の梁に関しては、X方向と同様であり、i層のXj通りYk~Yk+1梁には、上記の(6)(7)式におけるXをYに、jをkに、xをyにそれぞれ入れ替えた式で計算される全塑性モーメントbMpY (I,j,k)を持つ梁を選定する(図3、図4参照)。
《柱選定工程》
柱選定工程(S9)は、柱梁耐力比から柱35を選定するものである。
具体的には、i層のXj通りとYk通りの交点に位置する柱35には、前述の(8)式及び(9)式で計算される全塑性モーメントcMpX (I,j,k)を持つ柱35を選定する(図3、図4参照)。ただし、最上層柱は層せん断力の比のみで決定する。
《ダンパー選定工程》
ダンパー選定工程(S11)は、ダンパー各層の保有水平耐力Qdiに適合するダンパー37を選定する。
具体的には、前述の(10)式で計算される降伏軸力を持つダンパー37を選定する(図3、図4参照)。
<層剛性計算工程>
層剛性計算工程(S13)は、選定した柱35、梁33、ダンパー37から主架構の層剛性Kfi’、ダンパー系の層剛性kdi’を計算する。
具体的には、前述の剛性方程式((11)式~(16)式)を用いて、Ai分布に従う外力を受けたときの主架構の水平剛性Kfiおよびダンパー系の水平剛性kdiを計算し、この操作で得られたKfi及びkdiをそれぞれ、主架構の層剛性Kfi’およびダンパー系の層剛性kdi’とする。
<再計算工程>
再計算工程(S15)は、主架構各層の保有水平耐力Qfi、ダンパー各層の保有水平耐力Qdi、主架構の層剛性Kfi’、ダンパー系の層剛性kdi’からダンパー系各層の層せん断力分担率βi’、主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’を前述の(17)式~(19)式によって再計算する。
<判定工程>
判定工程(S17)は、再計算された主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’が所定の誤差の範囲内かどうかを判定する。具体的には、上記の判定手段21で説明した通りである。
<繰り返し計算工程>
繰り返し計算工程(S5~S15)は、判定工程によって所定の誤差範囲を超えていると判定されたときに、ダンパー系各層の層せん断力分担率βi’、主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’を初期値として設定する。
初期値が再設定された場合には、多質点系モデル取得工程(S5)と、梁選定工程(S7)と、柱選定工程(S9)と、ダンパー選定工程(S11)と、層剛性計算工程(S13)と、再計算工程(S15)を、判定工程(S17)において判定結果が所定の許容誤差範囲と判定されるまで繰り返す。
<部材決定工程>
部材決定工程(S19)は、判定工程(S17)によって所定の誤差範囲であると判定されたときに、梁選定工程(S7)、柱選定工程(S9)及びダンパー選定工程(S11)でそれぞれ選定された梁33、柱35及びダンパー37を選定された部材として決定する。
以上説明した本実施の形態によれば、エネルギー法に準拠し、さらに告示に記載されている想定地震動を上回る巨大な地震動に対しても過不足のない耐震安全性を持つ柱35・梁33・ダンパー37の断面を全層同時に、高度な設計技術と試行錯誤を要することなく、自動的に選定することができる。
本発明の効果について、従来手法で設計された建物に対して、本発明に係る設計法を適用することで、合理的に再設計できることを検証したので、以下説明する。
検討対象建物は、「国土交通省国土技術政策総合研究所,建築研究所,日本建築行政会議,日本建築構造技術者協会,日本建築センター:エネルギーの釣合いに基づく耐震計算法の技術基準解説及び計算例とその解説,2005.10」の「計算例3ダンパー部分を有する鉄骨造12階建て事務所ビル」(塔屋は省略)とする(図6、図7参照)。この建物は、平面:30m×24m、階高4.0m(1層のみ4.5m)の地上12階建て48.5mの鉄骨造建物で、柱35には冷間成形角形鋼管、例えばBCP(登録商標)325(降伏応力σy:325N/mm2)、梁33にはSN490(降伏応力σy:325N/mm2)、ダンパー37には降伏応力σy:80N/mm2の低降伏点鋼(例えば,JFE-LY100,KLY100(神戸製鋼))が使われている。
上記の従来手法で設計された建物を「モデルA」として、柱35・梁33に用いる鋼種は同じとし、本発明手法によって再設計した建物を「モデルB」とする。
表1に各モデルの概要を示す。
Figure 0007131511000008
設計用地震動には、国立研究開発法人建築研究所と一般財団法人日本建築センターの共同研究により作成されたBCJ-L27)を用いる。BCJ-L2は、周期0.64秒以降の領域で速度応答スペクトルが100cm/s(減衰定数=5%)で一定となる地震動で、周波数依存性が小さく、標準的な設計用地震動である(図8参照)。
本検討では、レベル2地震動としてBCJ-L2の原波を入力する。
図9に従来例と発明例の各モデルについて鋼材量の比較を示す。各モデルでダンパー量はほぼ同じであるが、実施の形態ではダンパー37が各層に効率的に配置されたことで、発明例であるモデルBでは、柱35・梁33の鋼材量が21%削減できていることが分かる。
次に、従来例のモデルAと発明例のモデルBに対して、骨組モデルの静的増分解析を実施し、順問題による安全検証を行った。
図10、図11に各モデルのX方向入力時およびY方向入力時の最大層間変形角分布を示す。図10、図11に示されるように、レベル2地震動に対しては、いずれのモデルで目標としたR≦1/100radを満足している。
しかし、モデルBはモデルAと比較して、各層ごとの応答のばらつきが小さく、平坦化されている。これは、必要エネルギー吸収量と保有エネルギー吸収量の比を全層で均等化できたことに起因する。
このことから、モデルBはモデルAよりもより安全であると言える。
以上の検証から、本発明によれば、耐震安全性を向上させつつも、鋼材量を20%以上削減可能であり、合理的な設計ができることを確認した。
1 部材選定装置
3 設計条件設定手段
5 初期値設定手段
7 多質点系モデル取得手段
9 部材選定手段
11 梁選定手段
13 柱選定手段
15 ダンパー選定手段
17 層剛性計算手段
19 再計算手段
21 判定手段
23 初期値再設定手段
25 部材決定手段
27 表示手段
29 入力手段
31 記憶手段
33 梁
35 柱
37 ダンパー
<式で使用した文字式一覧>
hi 階高
βi ダンパー系の層せん断力負担率
Rfi 主架構降伏時の層間変形角
Rdi ダンパー系降伏時の層間変形角
Rui 許容最大層間変形角
Qfi 主架構の保有水平耐力
Qdi ダンパー系の保有水平耐力
Kfi 主架構の層剛性
kdi ダンパー系の層剛性
Esfi 主架構の必要エネルギー吸収量
Wfi 主架構の保有エネルギー吸収量
Vs 安全限界時に地震により建築物に作用するエネルギーの速度換算値
nE 最大層間変形角に対する等価な繰返し回数
bMpX (i,j,k) i層のYk通りのXj通り~Xj+1通りにおける梁の全塑性モーメント
cMp (i,j,k) i層のXj通りとYk通りの交点に位置する柱の全塑性モーメント
Ny (i) i層のダンパーの降伏軸力
θj (i) i層のダンパーの取り付け角
δi 水平変位
pi i端の材端力
pj j端の材端力
xi i端の変位
xj j端の変位
E ヤング率
I 断面二次モーメント
A 部材断面積
G せん断弾性係数
As せん断断面積

Claims (2)

  1. 履歴型ダンパーを有するラーメン構造建物を構成する柱・梁・履歴型ダンパーの選定を支援する装置であって、
    対象となるラーメン構造建物の設計に必要な設計条件を設定する設計条件設定手段と、
    ダンパー系各層の層せん断力分担率βi、主架構降伏時の層間変形角Rfi、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdiの初期値を設定する初期値設定手段と、
    安全限界時に主架構各層に入力される塑性ひずみエネルギーEsfiと主架構各層の保有エネルギーWfiについて、αEsfi=Wfi(α≧1)とすることで、主架構各層の保有水平耐力Qfi及びダンパー各層の保有水平耐力Qdiと、主架構の層剛性Kfi及びダンパー系の層剛性kdiを決定することで多質点系モデルを求める多質点系モデル取得手段と、
    該多質点系モデル取得手段によって取得された多質点系モデルに基づいて、梁、柱及びダンパーの部材を選定する部材選定手段と、
    選定した柱、梁、ダンパーから主架構の層剛性Kfi’、ダンパー系の層剛性kdi’を計算する層剛性計算手段と、
    主架構各層の保有水平耐力Qfi、ダンパー各層の保有水平耐力Qdi、主架構の層剛性Kfi’、ダンパー系の層剛性kdi’からダンパー系各層の層せん断力分担率βi’、主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’を再計算する再計算手段と、
    再計算された主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’が所定の誤差の範囲内かどうかを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって所定の誤差範囲を超えていると判定されたときに、ダンパー系各層の層せん断力分担率βi’、主架構降伏時の層間変形角Rfi’、ダンパー系降伏時の層間変形角Rdi’を初期値として設定する初期値再設定手段と、
    前記判定手段によって所定の誤差範囲であると判定されたときに、前記部材選定手段で選定された梁、柱及びダンパーを選定された部材として決定する部材決定手段とを備えたことを特徴とするラーメン構造建物の部材選定装置。
  2. 前記部材選定手段は、主架構各層の保有水平耐力Qfiに適合する梁を選定する梁選定手段と、柱梁耐力比から柱を選定する柱選定手段と、ダンパー各層の保有水平耐力Qdiに適合するダンパーを選定するダンパー選定手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のラーメン構造建物の部材選定装置。
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