JP7129113B2 - 電動弁 - Google Patents

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Description

本発明は、弁室及び弁口(オリフィス)が設けられた弁本体と、リフト量に応じて前記弁口を流れる流体の流量を変化させる弁体とを備えた電動弁に係り、特に、ヒートポンプ式冷暖房システム等において冷媒流量を制御するのに好適な電動弁に関する。
この種の電動弁として、例えば特許文献1に所載のものが既に知られている。
図7は、前記した従来例の電動弁の要部を示している。図示従来例の電動弁2は、弁室40a、弁座46a、及び該弁座46aに連なる弁口46が設けられた弁本体40と、弁座46aからのリフト量に応じて弁口46を流れる流体の流量を変化させる弁体14とを備え、弁体14は、例えば特許文献1等に所載の如くの、雄ねじ部が設けられたねじ管(ガイドブッシュともいう)、雌ねじ部が設けられた弁軸ホルダ、及びステッピングモータ等で構成されるねじ送り式昇降駆動機構により、弁座46aに接離するように昇降せしめられる。
弁体14は、弁座46aに着接する逆円錐台面からなる着座面部14aと、該着座面部14aの下側(先端側)に連なる、リフト量に応じて弁口46を流れる流体の流量を変化させるための曲面部14bとを有する。曲面部14bは、先端に近づくに従って制御角(弁体14の中心軸線Oと平行な線との交差角)が段階的に大きくされた複数段(ここでは2段)の逆円錐台状のテーパ面部(上側テーパ面部14ba及び下側テーパ面部14bb)を有する。なお、曲面部14bとしては、先端に近づくに従って次第にその外周面の曲がり具合がきつく(曲率が大きく)なっている楕球状のもの(楕球面部)なども知られている。
一方、弁口46は、弁座46aに連なる円筒面からなる最狭部46sと、該最狭部46sの下側に連なる、下側に行くに従って内径が大きくされた円錐台面からなる拡径部46cとを有する。
特開2011-208716号公報
ところで、この種の電動弁においては、近年、R32冷媒の利用や部分負荷運転の増加等により、低流量域での制御性の向上が求められている。また、マルチエアコン等の冷暖房システムに用いられる閉弁タイプの電動弁においても同様で、立上り流量の低減が望まれている。
しかし、図7に示される如くの前記従来例の電動弁では、前記立上り流量が、着座面部14aと曲面部14b(上側テーパ面部14ba)との交差部分の外径(φA)と弁口46の最狭部46sの口径(φB)との差により形成されており、前記交差部分の外径(φA)の寸法測定(特に、接触式計測器による寸法測定)が複雑であるため、当該立上り流量の管理が難しいという課題があった。
このような問題に対し、着座面部14aと曲面部14b(上側テーパ面部14ba)との間に、昇降方向(中心軸線O方向)で外径が一定のストレート部を設け、そのストレート部によって寸法測定を簡略化することが既に検討されているが、かかる対策のみでは、流量変化のない領域が発生するため、分解能(特に、低流量域での分解能)が低下してしまうという懸念がある。
また、前記着座面部14aと曲面部14b(上側テーパ面部14ba)との交差部分や前記着座面部14aとストレート部との交差部分には、加工上、角Rが発生し、このような角Rでの着座を回避するために、前記弁口46の最狭部46sの口径に対して前記曲面部14bや前記ストレート部の外径を比較的小さく設定する必要があり、その結果、立上り流量の低減が不十分となってしまうという懸念もある。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、立上り流量の管理を簡略化しつつ、立上り流量を十分に低減でき、低流量域での制御性を効果的に向上させることのできる電動弁を提供することにある。
上記する課題を解決するために、本発明に係る電動弁は、基本的に、ロータの回転運動を、雄ねじ部と雌ねじ部とを有するねじ送り機構により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、弁閉状態において前記弁体を着座させる弁座を有する弁口を備え、前記弁体は、弁閉状態において前記弁座と当接する逆円錐台面からなる着座面部と、前記着座面部よりも先端側に位置する弁体側ストレート部とを備え、前記弁口の前記ロータ側には、前記ロータ側から離れる方向に向かって内径が小さくされた縮径部が形成され、前記着座面部が、前記弁閉状態において、前記縮径部における前記ロータ側の端部に当接し、前記弁体の中心軸線に対する前記着座面部のテーパ面のテーパ角は、前記中心軸線に対する前記縮径部の表面の傾斜角よりも大きく、前記弁閉状態において、前記弁体側ストレート部の下端部は、前記縮径部の下端部よりも下側に位置するように形成され、前記弁体は、前記弁体側ストレート部よりも先端側に位置し、前記中心軸線に対する傾斜角が先端側ほど段階的に大きくされた複数段の逆円錐台状のテーパ面部からなる曲面部をさらに備えることを特徴としている。
他の好ましい態様では、前記縮径部は、前記ロータ側から離れるに従って内径が連続的に小さくされた逆立円錐台面である。
他の好ましい態様では、前記縮径部は、前記ロータ側から離れるに従って内径が段階的に小さくされた段差部である。
本発明によれば、弁本体の弁口に、弁体側ストレート部より大径の最狭部が設けられ、弁座の内径がその最狭部の内径より大きくされている。そのため、着座部分と立上り流量の制御部分とが別の位置に設定されることになるので、例えば弁座の内径と最狭部の内径とが同径とされた従来の電動弁と比べて、立上り流量の管理を簡略化しつつ、立上り流量を十分に低減でき、低流量域での制御性を効果的に向上させることができる。
本発明に係る電動弁の一実施形態を示す縦断面図。 図1に示される電動弁の要部を拡大して示す要部拡大縦断面図。 図1に示される電動弁の流量特性を示す図。 図1に示される電動弁の他例の要部を拡大して示す要部拡大縦断面図。 図1に示される電動弁の更なる他例の要部を拡大して示す要部拡大縦断面図。 図5に示される電動弁の流量特性を示す図。 従来の電動弁の要部を拡大して示す要部拡大縦断面図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。なお、各図において、部材間に形成される隙間や部材間の離隔距離等は、発明の理解を容易にするため、また、作図上の便宜を図るため、誇張して描かれている場合がある。また、本明細書において、上下、左右等の位置、方向を表わす記述は、図1の方向矢印表示を基準としており、実際の使用状態での位置、方向を指すものではない。
図1は、本発明に係る電動弁の一実施形態を示す縦断面図である。
図示実施形態の電動弁1は、例えばヒートポンプ式冷暖房システム等において冷媒流量を調整するために使用されるもので、主に、弁体14を有する弁軸10と、ガイドブッシュ20と、弁軸ホルダ30と、弁本体40と、キャン55と、ロータ51とステータ52とからなるステッピングモータ50と、圧縮コイルばね60と、抜け止め係止部材70と、ねじ送り機構28と、下部ストッパ機構29とを備える。
前記弁軸10は、上側から、上部小径部11と、中間大径部12と、下部小径部13とを有し、その下部小径部13の下端部に、弁口46を流れる流体(冷媒)の通過流量を制御するための弁体14が一体的に形成されている。
前記弁体14は、図1とともに図2を参照すればよく分かるように、上側(弁室40a側)から、弁座46aに着接(着座)する逆円錐台面からなる着座面部14aと、該着座面部14aの下側に連なる、弁軸10の下部小径部13より若干小径の円筒面(昇降方向で外径が一定)からなるストレート部(弁体側ストレート部)14sと、該ストレート部14sの下側に連なる、弁座46aからのリフト量に応じて弁口46を流れる流体の流量を変化させるための曲面部14bとを有する。曲面部14bは、先端に近づくに従って制御角(弁体14の中心軸線Oと平行な線との交差角)が段階的に大きくされた複数段(ここでは2段)の逆円錐台状のテーパ面部を有する。ここでは、前記複数段(2段)の逆円錐台状のテーパ面部は、逆円錐台面からなる上側テーパ面部14baと、上側テーパ面部14baより制御角が大きい逆円錐台面からなる下側テーパ面部14bbとを有している。
前記ガイドブッシュ20は、前記弁軸10(の中間大径部12)が軸線O方向に相対移動(摺動)可能及び軸線O回りに相対回転可能な状態で内挿される円筒部21と、該円筒部21の上端部から上方に延びており、該円筒部21よりも内径が大きく、前記弁軸10の中間大径部12の上端側と上部小径部11の下端側とが内挿される延設部22とを有している。前記ガイドブッシュ20の円筒部21の外周には、ロータ51の回転駆動に応じて前記弁軸10の弁体14を弁本体40の弁座46aに対して昇降させるねじ送り機構28の一方を構成する固定ねじ部(雄ねじ部)23が形成されている。また、前記円筒部21の下部(固定ねじ部23より下側の部分)は、大径とされ、弁本体40の嵌合穴44への嵌合部27とされる。前記固定ねじ部23(における弁軸ホルダ30より下側)には、下部ストッパ25が螺着されて固定されており、その下部ストッパ25の外周には、弁軸ホルダ30(すなわち、弁軸ホルダ30に連結された弁軸10)の回転下動規制を行う下部ストッパ機構29の一方を構成する固定ストッパ体24が一体的に突設されている。なお、嵌合部27の上面27aは、下部ストッパ25の下動規制を行う(言い換えれば、下部ストッパ25の下動限界位置もしくは最下動位置を規定する)ストッパ部とされる。
前記弁軸ホルダ30は、前記ガイドブッシュ20が内挿される円筒部31と前記弁軸10(の上部小径部11)の上端部が挿通される挿通穴32aが貫設された天井部32とを有している。前記弁軸ホルダ30の円筒部31の内周には、前記ガイドブッシュ20の固定ねじ部23と螺合して前記ねじ送り機構28を構成する可動ねじ部(雌ねじ部)33が形成されると共に、その円筒部31の外周下端には、前記下部ストッパ機構29の他方を構成する可動ストッパ体34が一体的に突設されている。
また、前記弁軸10の上部小径部11と中間大径部12との間に形成された段丘面と前記弁軸ホルダ30の天井部32の下面との間には、弁軸10の上部小径部11に外挿されるように、前記弁軸10と前記弁軸ホルダ30とが昇降方向(軸線O方向)で離れる方向に付勢する、言い換えれば前記弁軸10(弁体14)を常時下方(閉弁方向)に付勢する圧縮コイルばね60が縮装されている。
前記弁本体40は、例えば真鍮やSUS等の金属製円筒体から構成されている。この弁本体40は、内部に流体が導入導出される弁室40aを有し、該弁室40aの側部に設けられた横向きの第1開口41に第1導管41aがろう付け等により連結固定され、該弁室40aの天井部に前記弁軸10(の中間大径部12)が軸線O方向に相対移動(摺動)可能及び軸線O回りに相対回転可能な状態で挿通される挿通穴43及び前記ガイドブッシュ20の下部(嵌合部27)が嵌合されて取付固定される嵌合穴44が形成され、該弁室40aの下部に設けられた縦向きの第2開口42に第2導管42aがろう付け等により連結固定されている。また、前記弁室40aと前記第2開口42との間に設けられた底部壁からなる弁シート部45に、前記弁体14が接離する弁座46aを有する弁口46が形成されている。
前記弁口46は、図1とともに図2を参照すればよく分かるように、上側(弁室40a側)から、弁座46aに連なる、下側(最狭部46s側)に行くに従って内径が連続的に小さくされた逆立円錐台面からなる縮径部46bと、該縮径部46bの下側に連なる、円筒面(昇降方向で内径が一定)からなる最狭部(弁口46において最も口径が小さくされた部分)46sと、該最狭部46sの下側に連なる、下側に行くに従って内径が連続的に大きくされた円錐台面からなる拡径部46cとを有する。
前記弁座46aの内径(口径)(φC)は、前記弁軸10の下部小径部13より小径に設計され、前記最狭部46sの内径(口径)(φB)は、前記弁体14のストレート部14sの外径(φA)より若干大径に設計されており、弁座46aの内径(φC)は、最狭部46sの内径(φB)より大きくされている。
また、ここでは、弁体14の着座面部14aが弁座46aに着座したときに、ストレート部14sの下端部と最狭部46sの上端部とが略同じ位置になるように、各部の寸法形状が設定されている(図1及び図2に示される状態)。
一方、前記弁本体40の上端部には鍔状板47がかしめ等により固着されると共に、該鍔状板47の外周に設けられた段差部に、天井付き円筒状のキャン55の下端部が突き合わせ溶接により密封接合されている。
前記キャン55の内側かつ前記ガイドブッシュ20及び前記弁軸ホルダ30の外側には、ロータ51が回転自在に配在され、前記キャン55の外側に、前記ロータ51を回転駆動すべく、ヨーク52a、ボビン52b、ステータコイル52c、及び樹脂モールドカバー52d等からなるステータ52が配置されている。ステータコイル52cには、複数のリード端子52eが接続され、これらのリード端子52eには、基板52fを介して複数のリード線52gが接続され、ステータコイル52cへの通電励磁によってキャン55内に配在されたロータ51が軸線O回りで回転するようになっている。
キャン55内に配在された前記ロータ51は、前記弁軸ホルダ30に係合支持されており、当該弁軸ホルダ30は前記ロータ51とともに(一体に)回転するようになっている。
詳細には、前記ロータ51は、内筒51a、外筒51b、及び内筒51aと外筒51bとを軸線O回りの所定の角度位置で接続する接続部51cからなる二重管構成とされ、内筒51aの内周に、(例えば、軸線O回りで120度の角度間隔で)軸線O方向(上下方向)に延びる縦溝51dが形成されている。
一方、前記弁軸ホルダ30の外周(の上半部分)には、(例えば、軸線O回りで120度の角度間隔で)上下方向に延びる突条30aが突設され、その突条30aの下部両側には、前記ロータ51を支持する上向きの係止面(不図示)が形成されている。
ロータ51の内筒51aの縦溝51dと弁軸ホルダ30の突条30aとが係合し、かつロータ51の内筒51aの下面と弁軸ホルダ30の係止面とが当接することにより、ロータ51が弁軸ホルダ30に対して位置合わせされた状態で支持固定され、前記弁軸ホルダ30は、前記ロータ51を前記キャン55内で支持しながら当該ロータ51と共に回転される。
前記ロータ51及び弁軸ホルダ30の上側には、弁軸ホルダ30とロータ51との昇降方向における相対移動を防止する(言い換えれば、弁軸ホルダ30に対してロータ51を下方に押し付ける)と共に弁軸10と弁軸ホルダ30とを連結すべく、前記弁軸10(の上部小径部11)の上端部に圧入・溶接等により外嵌固定されたプッシュナット71と、該プッシュナット71とロータ51との間に介在され、弁軸10の上端部が挿通される挿通穴72aが中央に形成された円板状部材からなるロータ押さえ72とから構成される抜け止め係止部材70が配在されている。すなわち、前記ロータ51は、圧縮コイルばね60の付勢力により上方に付勢される弁軸ホルダ30と前記ロータ押さえ72との間で挟持されている。なお、弁軸ホルダ30の上端から係止面までの(上下方向の)高さは、ロータ51の内筒51aの(上下方向の)高さと同じであり、弁軸ホルダ30(の天井部32)の上面は、前記ロータ押さえ72の下面(平坦面)と当接している。
また、前記弁軸10の上端部に固定された前記プッシュナット71には、動作時にガイドブッシュ20に対して弁軸ホルダ30が上方に移動し過ぎて、ガイドブッシュ20の固定ねじ部23と弁軸ホルダ30の可動ねじ部33との螺合が外れるのを防止すべく、弁軸ホルダ30をガイドブッシュ20側に付勢するコイルばねからなる復帰ばね75が外装されている。
かかる構成の電動弁1では、ステータ52(のステータコイル52c)への通電励磁によってロータ51が回転せしめられると、それと一体に弁軸ホルダ30及び弁軸10が回転せしめられる。このとき、ガイドブッシュ20の固定ねじ部23と弁軸ホルダ30の可動ねじ部33とからなるねじ送り機構28により、弁軸10が弁体14を伴って昇降せしめられ、これによって、弁体14と弁座46aとの間の間隙(リフト量、弁開度)が増減されて、冷媒等の流体の通過流量が調整される(図3参照)。また、弁軸ホルダ30の可動ストッパ体34とガイドブッシュ20に固定された下部ストッパ25の固定ストッパ体24とが当接し、弁体14が最下降位置にあるとき(弁体14のリフト量が0のとき)には、弁体14(の着座面部14a)が弁座46aに着座して弁口46が閉じられた全閉状態とされ、弁口46における冷媒等の流体の流れが遮断される(図1及び図2に示される状態)。
ここで、本実施形態では、弁口46における弁座46aの内径(口径)が最狭部46sの内径(口径)より大きくされるとともに、弁体14の着座面部14aが弁座46aに着座したとき(つまり、弁体14が最下降位置にあるとき)に、ストレート部14sの下端部が最狭部46sの上端部に対応する位置に位置せしめられる。そのため、弁体14が昇降せしめられて、弁体14の着座面部14aが弁座46a(言い換えれば、縮径部46bの上端部分)から離れた直後(開弁直後)に(図3の点Dにおける状態)、弁体14の曲面部14b(の上側テーパ面部14ba)と弁口46の最狭部46s(の上端部)(言い換えれば、縮径部46bの下端部分)との間で、立上り流量の制御が行われることになる。
このように、本実施形態においては、着座部分と立上り流量の制御部分とが別の位置に設定されることになるので、例えば弁座の内径と最狭部の内径とが同径とされた従来の電動弁と比べて、立上り流量の管理を簡略化しつつ、立上り流量を十分に低減でき、低流量域での制御性を効果的に向上させることができる。
また、本実施形態においては、着座部分(弁体14の着座面部14aと弁座46aとが当接する部分)が(着座面部14aとストレート部14sとの交差部分に形成される)角Rから離れた位置に設定されることになるので、最狭部46sの内径(φB)をストレート部14sの外径(φA)とほぼ同じに設定できるため、この点からも、立上り流量を十分に低減でき、低流量域での制御性を効果的に向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態では、弁口46における弁座46aと最狭部46sとの間の縮径部46bが弁体14における曲面部14b(の上側テーパ面部14ba)と平行に設定されていない(図示例では、縮径部46bの中心軸線Oに対する傾きが曲面部14b(の上側テーパ面部14ba)の中心軸線Oに対する傾きより大きい)ために、低流量域(弁開度が小さい領域)における流量特性に変曲点(図3の点E)が存在するが、弁口46における縮径部46bを弁体14における曲面部14b(の上側テーパ面部14ba)と平行に設定することで、低流量域における流量特性を連続的に(変曲点が無く)設定できる(例えば、図3の一点鎖線で示される流量特性となる)ため、中間開度での流量ばらつきを抑えることが可能となる。
なお、上記実施形態では、弁口46における弁座46aと最狭部46sとの間の部分が、下側に行くに従って内径が連続的に小さくされた逆立円錐台面からなる縮径部46bとされているが、例えば図4に示される如くに、下側に行くに従って内径が段階的に小さくされた段差部(図4に示す例では、1段の段差部)としてもよい。
また、上記実施形態では、弁体14の着座面部14aが弁座46aに着座したときに、ストレート部14sの下端部が最狭部46sの上端部に対応する位置に位置せしめられるが、各部品の寸法ばらつき等を考慮すると、例えば図5に示される如くに、弁体14の着座面部14aが弁座46aに着座したときに、ストレート部14sの下端部が最狭部46sの上端部より(例えば昇降方向でG分だけ)下側に位置せしめられるように、各部の寸法形状を設定しておく、言い換えれば、ストレート部14sの下側部分と最狭部46sの上側部分とが例えば昇降方向(上下方向)でG分だけ重なる(ラップする)ようにしておくことが好ましい。この場合、図6に示される如くに、流量特性において流量変化のない領域が僅かに発生することになる。
また、上記実施形態では、弁体14における曲面部14bが、先端側ほど制御角が段階的に大きくされた複数段の逆円錐台状のテーパ面部(上側テーパ面部14ba及び下側テーパ面部14bb)で構成されているが、これに限られる訳ではなく、先端に近づくに従って曲率が連続的に大きくされた楕球面部、あるいは、該楕球面部と一段もしくは複数段の逆円錐台状のテーパ面部との組み合わせ等により構成してもよいことは勿論である。
1 電動弁
10 弁軸
14 弁体
14a 着座面部
14b 曲面部
14ba 上側テーパ面部
14bb 下側テーパ面部
14s ストレート部
20 ガイドブッシュ
21 円筒部
23 固定ねじ部(雄ねじ部)
28 ねじ送り機構
29 下部ストッパ機構
30 弁軸ホルダ
33 可動ねじ部(雌ねじ部)
40 弁本体
40a 弁室
41 第1開口
41a 第1導管
42 第2開口
42a 第2導管
45 弁シート部
46 弁口
46a 弁座
46b 縮径部
46c 拡径部
46s 最狭部
47 鍔状部
50 ステッピングモータ
51 ロータ
52 ステータ
55 キャン
60 圧縮コイルばね
70 抜け止め係止部材
O 軸線
φA ストレート部の外径
φB 最狭部の内径(口径)
φC 弁座の内径(口径)

Claims (3)

  1. ロータの回転運動を、雄ねじ部と雌ねじ部とを有するねじ送り機構により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、
    弁閉状態において前記弁体を着座させる弁座を有する弁口を備え、
    前記弁体は、
    弁閉状態において前記弁座と当接する逆円錐台面からなる着座面部と、
    前記着座面部よりも先端側に位置する弁体側ストレート部とを備え、
    前記弁口の前記ロータ側には、前記ロータ側から離れる方向に向かって内径が小さくされた縮径部が形成され、
    前記着座面部が、前記弁閉状態において、前記縮径部における前記ロータ側の端部に当接し、
    前記弁体の中心軸線に対する前記着座面部のテーパ面のテーパ角は、前記中心軸線に対する前記縮径部の表面の傾斜角よりも大きく、
    前記弁閉状態において、前記弁体側ストレート部の下端部は、前記縮径部の下端部よりも下側に位置するように形成され
    前記弁体は、前記弁体側ストレート部よりも先端側に位置し、前記中心軸線に対する傾斜角が先端側ほど段階的に大きくされた複数段の逆円錐台状のテーパ面部からなる曲面部をさらに備えることを特徴とする電動弁。
  2. 前記縮径部は、前記ロータ側から離れるに従って内径が連続的に小さくされた逆立円錐台面であることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
  3. 前記縮径部は、前記ロータ側から離れるに従って内径が段階的に小さくされた段差部であることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
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