JP7123269B2 - 人工衛星の可視割り当て装置、人工衛星運用システム、可視割り当て方法およびプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、人工衛星の可視割り当て装置、人工衛星運用システム、可視割り当て方法およびプログラムに関する。
軌道上にある人工衛星の追跡、状態監視、データの送受信を行うことを追跡管制運用と呼ぶ。追跡管制運用は、地上にある地上局のアンテナ設備、静止軌道上のデータ中継衛星(以下、合わせて「局」と呼ぶ)を用いて行う。通常、人工衛星と局は一対一ではなく、複数の人工衛星の追跡管制運用に複数の局が用いられる。人工衛星と局が通信可能な時間帯を可視時間あるいは単に可視と呼ぶ。可視時間は人工衛星の軌道条件等によって変化するため、いつ、どの局を用いてどの人工衛星を運用するかを、日々あるいは随時決定する。これを可視割り当てと呼ぶ。
同時に運用する人工衛星の数が増加すると、複数の人工衛星間で可視時間帯が重なることも多くなる。このため、より効率的な運用を行うためには可視割り当てが重要となる。
この問題を考慮した可視割り当て装置として、局の優先度および局ごとの人工衛星の優先度を指定したテーブルに基づき、処理順序テーブルを作成し、処理順序テーブルに指定された順に、可視時間が重複しないように可視割り当てを行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、可視の選択を入れ替える操作を繰り返し、入れ替えた解に変更するかどうかをメタヒューリスティクスの一種であるアニーリング法を用いて確率的に決定することで、可視割り当てを最適化する可視割り当て装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1に開示されている可視割り当て装置によると、優先度の設定の内容によっては一部の人工衛星に偏った可視割り当てとなり、非効率となるおそれがある。また、特許文献2に開示されている可視割り当て装置によると、割り当てる可視の時刻が固定されているため、可視時間が重なる場合に割り当てができず、非効率となるおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、可視割り当てが一部の衛星に偏らず、効率の良い可視割り当てを可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る人工衛星の可視割り当て装置は、可視単位設定部と可視単位選択部と最適演算部とを含む。可視単位設定部は、可視情報から、1又は複数の衛星とその衛星と通信可能な1又は複数の局との組み合わせと、可視開始時刻の下限値及び可視終了時刻の上限値とを含む可視単位を設定する。可視単位選択部は、可視単位設定部にて設定した可視単位の中から可視単位の組合せを1つあるいは複数設定する。最適演算部は、可視単位の組合せの各々に対して、可視時間、可視間隔、可視開始時刻の下限値、可視終了時刻の上限値を含む制約を満たす範囲で、可視開始時刻および可視終了時刻が設定可能かどうかを判定するとともに、設定可能な場合は可視開始時刻および可視終了時刻を最適化計算により算出する。可視単位選択部は、設定した可視単位の組合せの中から、最適演算部による可視開始時刻および可視終了時刻が設定可能か否かの判定結果および設定可能と判定した場合に設定された可視開始時刻と可視終了時刻をもとに、使用する可視単位の組合せを選択する。
上記構成の可視割り当て装置によれば、可視単位の組合せに対して、可視開始時刻および可視終了時刻が設定可能かどうかの判定の結果および最適化計算により設定された可視開始時刻と可視終了時刻に基づいて、使用する可視単位の組合せを選択する。従って、可視時間を有効に利用した効率の良い割り当てが可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係る人工衛星の可視割り当て装置、人工衛星運用システム、可視割り当て方法およびプログラムを図面を参照しつつ説明する。以下の実施の形態において、同一の構成部分には同一の符号を付す。また、「データ中継衛星4-1~4-4」など、複数ある構成要素のいずれかを特定せずに示すときには、適宜、「データ中継衛星4」、「データ中継衛星4-i」などと記載することがある。
図1は、実施の形態にかかる可視割り当て装置1が適用される人工衛星運用システム100の構成を例示する図である。
図1に示すように、人工衛星運用システム100は、可視割り当て装置1が設置される運用センター2、地上局3、データ中継衛星4、データ中継衛星管制局5、及び、運用対象の人工衛星6、を備える。
なお、地上局3とデータ中継衛星4とデータ中継衛星管制局5とは、それぞれ、パラボラアンテナ等で構成されるアンテナ装置ANTとアンテナ装置ANTを制御する通信制御装置CCAとを備える。なお、地上局3とデータ中継衛星4とを、総称して、局3,4と呼ぶことがある。
可視割り当て装置1と地上局3とデータ中継衛星管制局5とは、ネットワーク7を介して相互に通信可能に接続されている。
なお、図1では、人工衛星6の数は任意である。また、2基の地上局3-1,3-2を図示したが、その数は任意であり1基でも、3基以上でもよい。同様に、データ中継衛星4とデータ中継衛星管制局5の数も、それぞれ、任意である。
人工衛星運用システム100は、人工衛星6及びデータ中継衛星4の軌道計算に必要な軌道データと、地上局3の位置情報とを、可視割り当て装置1の記憶装置13(詳細は後述)に記憶する。地上局3の位置情報とは、例えば、緯度および経度を示す位置データである。
ネットワーク7は、インターネット回線、専用通信回線、VPN(Virtual Private Network)、LAN(Local Area Network)、通信ケーブル、あるいはこれらの組み合わせから構成され、データを伝送する。ネットワーク7は、無線通信回線のみから構成されるか、有線通信回線のみから構成されるか、無線通信回線および有線通信回線の組み合わせから構成されるかを問わない。
可視割り当て装置1は、運用対象となる1機又は複数機の人工衛星6に、地上局3及びデータ中継衛星4の可視時間をそれぞれ割り当てる。ここで、可視時間とは、可視の開始時刻(以下、AOS(Acquisition Of Signal)時刻と称する)から終了時刻(以下、LOS(Loss Of Signal)時刻と称する)によって規定される、通信可能な時間帯をいう。
可視割り当て装置1は、可視割り当ての結果を地上局3及びデータ中継衛星管制局5へ送信し、データ中継衛星管制局5は、受信した可視割り当ての結果をデータ中継衛星4へ送信する。
可視割り当て装置1は、可視割り当ての結果を地上局3及びデータ中継衛星管制局5へ送信し、データ中継衛星管制局5は、受信した可視割り当ての結果をデータ中継衛星4へ送信する。
地上局3は、受信した可視割り当ての結果をもとに、運用対象となる個々の人工衛星6の可視の時間帯(AOS時刻からLOS時刻までを含む時間帯)にアンテナを駆動し、人工衛星6を追尾する。
データ中継衛星4も、データ中継衛星管制局5から受信した可視割り当ての結果をもとに、運用対象となる人工衛星6の可視の時間帯(AOS時刻からLOS時刻までを含む時間帯)にデータ中継衛星4に搭載されたアンテナを駆動し、人工衛星6を追尾する。
地上局3とデータ中継衛星4のアンテナの向きは、アンテナ位置から見た各時刻の人工衛星6の方向であり、駆動時刻と人工衛星6の軌道情報から計算できる。このため、可視割り当て装置1が出力する可視割り当て結果をもとに、地上局3及びデータ中継衛星4はアンテナを自動で駆動することができる。
各人工衛星6は、割り当てられた可視時間に地上局3及びデータ中継衛星4を介してコマンド送信、データ受信等の運用を行う。各人工衛星6の運用は、運用センター2が実施する場合もあれば、1つあるいは複数の運用センター(図示省略)で実施される場合もある。いずれの場合も、ネットワーク7を通じて可視割り当て結果を人工衛星運用システム100内で送受信することにより、割り当てられた可視時間の範囲内で人工衛星6の運用が可能となる。
なお、ここでは運用センター2、地上局3及びデータ中継衛星管制局5が、別々の場所にあって全てがネットワーク7を介して接続される例を示したが、これらの一部が同一の場所にあっても良い。例えば、地上局3の1つが運用センター2を兼ねることも可能である。
可視割り当て装置1の構成を、図2を用いて説明する。
可視割り当て装置1は、コンピュータで実現され、ハードウエアとして、処理を実行するプロセッサ11、プロセッサ11のワークエリアとして機能するメモリ12、プロセッサが実行するプログラムを記憶する記録媒体の一例である記憶装置13、外部装置と通信する通信インターフェース(I/F)14、データを入出力する入出力インターフェース(I/F)15、を備える。
可視割り当て装置1は、コンピュータで実現され、ハードウエアとして、処理を実行するプロセッサ11、プロセッサ11のワークエリアとして機能するメモリ12、プロセッサが実行するプログラムを記憶する記録媒体の一例である記憶装置13、外部装置と通信する通信インターフェース(I/F)14、データを入出力する入出力インターフェース(I/F)15、を備える。
プロセッサ11は、記憶装置13に記憶されているプログラムをメモリ12に展開して実行することにより、後述する可視割り当て処理を実行する。プロセッサ11が実行するプログラムは、記憶装置13にインストールされており、必要に応じてメモリ12に呼び出される。
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)等を備え、プロセッサ11のワークエリアとして機能する。
記憶装置13は、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク装置、SSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶媒体を含み、プロセッサ11が実行する可視割り当て計画立案プログラムがインストールされている。このプログラムは、メモリ12に呼び出され、プロセッサ11により実行される。また、記憶装置13は、可視情報及び可視割り当て条件(詳細は後述)を格納する。記憶装置13が可視情報又は可視割り当て条件を格納していない場合、プロセッサ11は、通信インターフェース14を介して接続された外部のサーバ装置19等から、これらのデータを読み込み、記憶装置13に格納する。また、記憶装置13は、可視割り当て装置1が生成した可視割り当て結果を記憶する。
通信インターフェース(I/F)14は、ネットワーク7を介して外部装置との間でデータを送信および受信する。例えば、通信インターフェース(I/F)14は、サーバ装置19から可視情報及び可視割り当て条件を受信し、可視割り当て装置1が生成した可視割り当て結果を地上局3、データ中継衛星4等に送信する。
入出力インターフェース(I/F)15は、ディスプレイ、キーボード、マウス、USB等の外部装置と接続され、例えば、人工衛星運用システム100のオペレータによるキーボードおよびマウスへの操作、並びに、装着された記憶媒体から読み出されたデータの受信に用いられる。また、入出力インターフェース15は、立案された可視割り当て計画を示すデータを、ディスプレイやプリンタ(図示しない)などに表示または出力してオペレータに示したり、装着された記憶媒体に書き込んだりする際のインターフェースとして用いられる。
上記構成により、可視割り当て装置1は、図3に示すように、機能的には、可視単位設定部21、可視単位選択部22、AOS時刻及びLOS時刻を最適化するAOS/LOS時刻最適演算部23を備える。これらの各部は、可視割り当て計画立案プログラムで実装され、記憶装置13に記憶されている。可視割り当て計画立案プログラムは、プロセッサ11が読み出して、メモリ12をワーキングメモリとして用いて実行することにより実現される。
可視単位設定部21は、可視割り当て装置1に入力される可視情報及び可視割り当て条件をもとに、可視単位を1つ以上設定する。可視単位とは、この実施の形態では、可視情報に含まれる個々の可視時間に必要な情報を付したものをいう。
可視単位選択部22は、可視単位設定部21で設定した全ての可視単位の中から可視単位の組み合わせを1つあるいは複数通り設定し、AOS/LOS時刻最適演算部23に通知する。
AOS/LOS時刻最適演算部23は、可視単位の組み合わせの各々に対して、i)制約を満たす範囲でAOS時刻およびLOS時刻を設定可能かどうか判定し、ii)設定可能な場合はAOS時刻およびLOS時刻を最適化計算により算出し、iii)算出したAOS時刻及びLOS時刻の評価指標値を計算する。AOS/LOS時刻最適演算部23は、判定結果及び計算結果に基づいて、i)AOS時刻およびLOS時刻の設定の可否、ii)設定可の場合には、最適化計算で求めたAOS時刻およびLOS時刻と評価指標値とを可視単位選択部22に通知する。
可視単位選択部22は、可視単位の組み合わせの中から、AOS/LOS時刻最適演算部23から通知された評価指標値に基づいて、使用する可視単位の組み合わせを選択し、記憶装置13に一旦格納する。可視割り当て装置1の通信I/F14は、送信部として、記憶装置13に格納された使用する可視単位の組み合わせの情報を、サーバ装置19,その情報を使用する各局3,4等に適宜送信する。
ここで、可視割り当て装置1に供給される可視情報は、可視割り当ての対象とする全ての人工衛星6と局3,4との組み合わせに対して、衛星軌道、衛星搭載アンテナの視野等から可視時間を求める可視解析と呼ばれる計算を行い、その結果として得られる可視時間を可視割り当ての対象期間(例えば、1日間等)に渡って列挙したものである。図4、図5に可視情報の例を示す。例えば、図4の2行目に示したNo.1は、人工衛星6-1が地上局3-1と時刻00:05から時刻00:15の間、通信可能であることを示している。
図5は、図4に表形式で示した可視情報を、横軸に時刻をとった模式図で示したものである。図中で1~5の番号をつけた矩形は、図4のNo.1~5にそれぞれ対応している。なお、通常、これら可視情報に示された可視時間の全てを利用することは不可能である。例えば、同じ人工衛星6-1に対する可視情報No.1とNo.2とは、時刻00:10~00:15の間の5分間が重なっており、この時間帯は少なくとも地上局3-1と地上局3-2のいずれか一方を人工衛星6-1に割り当てることになる。また、同じ地上局3-2に対する可視情報No.2とNo.5とは、時刻01:00~01:05の間の5分間が重なっている。この時間帯に地上局3-2は、人工衛星6-1と6-2のいずれにも割り当て可能であるが、同時に両方に割り当てることはできない。
このように、2つの可視の可視時間に重なりがあり、双方の可視時間全てを利用することができない状態を可視競合あるいは単に競合と呼ぶ。実際には、1つの人工衛星において通信対象を2つの局の間で切り替える(この例では地上局3-1から地上局3-2に切り替える)場合、切り替えのためのむだ時間が必要となる場合が多い。そのため、可視時間に重なりがなくても、可視時間が十分近い場合には同様に競合が発生することがある。1つの局において、通信対象を2つの人工衛星の間で切り替える場合も同様である。
なお、上述の可視情報に含まれる個々の可視の開始時刻及び終了時刻、例えば、図4のNo.1における00:05と00:15とをそれぞれAOS時刻、LOS時刻と呼ぶ場合もあるが、ここでは混乱を避けるため、これらについてはAOS時刻、LOS時刻とは呼ばず、可視割り当ての結果として得られる通信可能時刻範囲についてのみ、AOS時刻、LOS時刻と呼ぶことにする。
代わりに、この実施の形態では、可視開始時刻をAOS時刻下限値ts0、可視終了時刻をLOS時刻上限値te0と呼ぶ。この実施の形態では、AOS時刻およびLOS時刻を可視開始時刻から可視終了時刻の間で設定するために、AOS時刻下限値ts0に可視開始時刻を設定し、LOS時刻上限値te0に可視終了時刻を設定する。ただし、他の条件によりAOS時刻を可視開始時刻に一致させることが望ましくない場合は、AOS時刻下限値ts0を可視開始時刻よりも遅い時刻に設定しても良い。LOS時刻上限値te0を可視終了時刻より前に設定してもよい。図4のNo.1の可視情報では、可視開始時刻=AOS時刻下限値ts0=00:05、可視終了時刻=LOS時刻上限値te0=00:15である。
図3に示す可視単位設定部21は、可視情報から、1又は複数の可視単位を設定する。
具体的に説明する。まず、可視単位設定部21には、図4,5に例示した可視情報と可視単位が満たすべき制約条件に相当する可視割り当て条件とが供給される。可視単位設定部21は、供給された可視情報が示す可視時間T、即ち、開始時刻ts0から可視終了時刻te0までの時間と、可視割り当て条件に含まれている閾値Tcから、この可視情報から生成する可視単位の数Ncを以下のように決定する。
Nc=ceil(T/Tc)
ここで、ceil(x)はx以上の最も小さい整数への丸めを表す。
Nc=ceil(T/Tc)
ここで、ceil(x)はx以上の最も小さい整数への丸めを表す。
次に、可視単位設定部21は、各可視情報からNc個の可視単位を生成する。ここでは、i番目の可視情報から生成するk番目の可視単位という意味で、可視単位s(i-k)(k=1, …, Nc)と表すこととする。次に、可視単位s(i-k)の代表時刻s(i-k).tcを以下のように設定する。
s(i-k).tc=ts0+(k-1/2)×T/Nc (k=1,…,Nc)
s(i-k).tc=ts0+(k-1/2)×T/Nc (k=1,…,Nc)
なお、可視時間Tが閾値Tcより小さい場合は、Nc=1となり、代表時刻はts0とte0の中点tc=(ts0+te0)/2となる。
可視単位設定部21における代表時刻設定の具体例を図6に示す可視情報を参照して具体的に説明する。なお、図7は、表示形式は異なるが図6と同一の可視情報を示す。
ここでは、閾値Tcが30分に設定されているとする。
ここでは、閾値Tcが30分に設定されているとする。
図6のNo.1の可視情報では、可視時間Tは、00:00から00:40までの40分、No.2の可視情報では、可視時間Tは、00:15から00:25までの10分間である。このため、No.1の可視情報から得られる可視単位の数はceil(40/30)=2、No.2の可視情報から得られる可視単位の数はceil(10/30)=1である。
従って、可視単位設定部21は、図8及び図9に示すように、図6のNo.1の可視情報から2つの可視単位s(1-1)とs(1-2)を生成する。可視単位設定部21は、生成した可視単位s(1-1)とs(1-2)の代表時刻s(1-1).tcとs(1-2).tcを算出する。
可視単位s(1-1)とs(1-2)の可視開始時刻ts0は00:00、可視終了時刻te0は、00:40であり、可視時間Tは40分である。
可視単位s(1-1)については、k=1,Nc=2である。これらの値を、代表時刻の定義式s(1-k).tcに代入すると、代表時刻s(1-1).tcは、00:10となる。また、可視単位s(1-2)については、k=2,Nc=2である。これらの値を、代表時刻の定義式s(1-k).tcに代入すると、代表時刻s(1-2).tcは00:30となる。
また、可視単位設定部21は、図8のNo.2の可視情報から、1つの可視単位s(2)を生成し、その代表時刻s(2).tcを00:20とする。
このようにして、閾値Tcより長い可視時間Tを有する可視情報からは複数の可視単位を生成し、これらに別々の代表時刻を割り当てる。これにより、例えば、図10及び図11に示すように、人工衛星6-1に地上局3-1を00:00から00:10まで割り当て、地上局3-2を00:15から00:25まで割り当て、再び地上局3-1を00:30から00:40まで割り当てるといったことが可能になり、柔軟な可視割り当てが実現できる。
可視単位設定部21は、こうして生成した可視単位に必要な属性情報を付加して、割り当ての候補となる可視単位を生成する。以下の説明では、可視単位をs(i)と表す。ここで、iは可視単位を識別する番号である。可視単位設定部21は、各可視単位に、人工衛星名、局名等の属性を与える。ここでは、これら属性をs(i)の後にドットをつけて表すこととする。可視単位設定部21が可視単位に与える属性を以下に列挙する。
s(i).sat: 人工衛星の名称、識別番号等の識別情報
s(i).stn: 局の識別情報
s(i).ts0: AOS時刻下限値
s(i).te0: LOS時刻上限値
s(i).r: データ伝送レート
s(i).Tmin: 可視時間下限値
s(i).tc: 代表時刻
s(i).w: 重み係数
s(i).stn: 局の識別情報
s(i).ts0: AOS時刻下限値
s(i).te0: LOS時刻上限値
s(i).r: データ伝送レート
s(i).Tmin: 可視時間下限値
s(i).tc: 代表時刻
s(i).w: 重み係数
可視単位設定部21は、人工衛星の識別情報s(i).satと局の識別情報s(i).stnについては、可視情報に含まれる情報をそのまま設定する。
可視単位設定部21は、AOS時刻下限値s(i).ts0として、可視情報が示す可視開始時刻を、LOS時刻上限値s(i).te0として、可視情報が示す可視終了時刻を設定する。
データ伝送レートs(i).rは運用対象の人工衛星6と局3又は4との組み合わせに応じて決まるものである。可視単位設定部21は、可視割り当て条件に含まれている回線速度に基づいて、この属性値を設定する。例えば、人工衛星6-1が地上局3-1と通信する際に使用する回線の速度が100Mbpsであれば、人工衛星6-1と地上局3-1に関する可視単位に対してデータ伝送レートs(i).r=100と設定する。
可視時間下限値s(i).Tminは、可視単位を割り当てる際に要求される最短の可視時間である。可視単位設定部21は、可視割り当て条件に含まれている可視時間下限値に基づいて、この属性値を設定する。あまり短い可視時間を割り当てても、運用が煩雑になる、あるいは、必要なデータを伝送しきれないなどの理由で、その可視時間Tを運用に使えない場合がある。このため、1回の可視に最低限割り当てるべき時間を可視時間下限値s(i).Tminとして与える。可視単位設定部21は、可視時間下限値s(i).Tminとして、全ての可視単位に同一の値を定数として設定しても良いし、人工衛星6毎、局3,4毎に異なる値を設定しても良い。また、個々の可視単位に個別の値を設定することもできる。なお、可視時間下限値s(i).TminがAOS時刻下限値s(i).ts0とLOS時刻上限値s(i).te0との差(即ち、可視時間)よりも大きい場合、すなわち、s(i).Tmin>s(i).te0-s(i).ts0の場合、その可視単位s(i)は可視時間下限値の要件を満たすことができないため、可視割り当ての対象から予め除いておく。
代表時刻s(i).tcの設定方法は前述の通りである。
可視単位を生成する処理の流れを、図6のNo.1に示す可視情報を例に説明する。
この可視情報が提供されると、可視単位設定部21は、前述のように、図8に示す可視単位s(1-1)とs(1-2)を設定し、それぞれの代表時刻を00:10と00:30に設定する。可視単位設定部21は、可視単位s(1-1)とs(1-2)に、人工衛星の識別情報s(i).satとして「6-1」、局の識別情報s(i).stnとして「3-1」を設定する。また、可視単位設定部21は、AOS時刻下限値s(i).ts0として、「00:00」、LOS時刻上限値s(i).te0として、「00:40」を設定する。可視割り当て条件が、人工衛星6-1と地上局3-1との間の通信速度を80Mbpsと設定していれば、可視単位設定部21は、例えば、データ伝送レートs(i).rに「80」を設定する。可視割り当て条件が人工衛星6-1の通信に関し、可視時間下限値として、20分を指定しているとすれば、可視単位設定部21は、可視時間下限値s(i).Tminとして20分を与える。代表時刻については、上述の通りである。
この可視情報が提供されると、可視単位設定部21は、前述のように、図8に示す可視単位s(1-1)とs(1-2)を設定し、それぞれの代表時刻を00:10と00:30に設定する。可視単位設定部21は、可視単位s(1-1)とs(1-2)に、人工衛星の識別情報s(i).satとして「6-1」、局の識別情報s(i).stnとして「3-1」を設定する。また、可視単位設定部21は、AOS時刻下限値s(i).ts0として、「00:00」、LOS時刻上限値s(i).te0として、「00:40」を設定する。可視割り当て条件が、人工衛星6-1と地上局3-1との間の通信速度を80Mbpsと設定していれば、可視単位設定部21は、例えば、データ伝送レートs(i).rに「80」を設定する。可視割り当て条件が人工衛星6-1の通信に関し、可視時間下限値として、20分を指定しているとすれば、可視単位設定部21は、可視時間下限値s(i).Tminとして20分を与える。代表時刻については、上述の通りである。
可視単位設定部21は、さらに、可視単位s(i)に関して、重み係数wを設定する。
以下、重み係数wの設定について説明する。
可視割り当て装置1は、人工衛星6の可視時間を最大限に有効活用することを目的としている。そのため、後で説明するようにAOS/LOS時刻最適演算部23においては、評価指標の1つとして人工衛星6ごとの可視時間Tを極力長く確保することを考慮する。しかし、人工衛星6毎に必要となる可視時間が異なり、人工衛星6と局3,4の組み合わせによって通信速度rが異なるため、同じ可視時間Tでも通信できるデータ量に差が出る場合があり、さらに、人工衛星6の軌道位置または時間帯によって可視時間Tの重要度が変わってくることもある。そこで、各可視単位s(i)に重み係数を設定し、可視時間の重要度の違いを重み係数に反映する。このような考え方に基づき、各可視単位s(i)の重み係数s(i).wを次式のように3つの係数の掛け算の形で設定する。
以下、重み係数wの設定について説明する。
可視割り当て装置1は、人工衛星6の可視時間を最大限に有効活用することを目的としている。そのため、後で説明するようにAOS/LOS時刻最適演算部23においては、評価指標の1つとして人工衛星6ごとの可視時間Tを極力長く確保することを考慮する。しかし、人工衛星6毎に必要となる可視時間が異なり、人工衛星6と局3,4の組み合わせによって通信速度rが異なるため、同じ可視時間Tでも通信できるデータ量に差が出る場合があり、さらに、人工衛星6の軌道位置または時間帯によって可視時間Tの重要度が変わってくることもある。そこで、各可視単位s(i)に重み係数を設定し、可視時間の重要度の違いを重み係数に反映する。このような考え方に基づき、各可視単位s(i)の重み係数s(i).wを次式のように3つの係数の掛け算の形で設定する。
s(i).w=w_sat(s(i).sat)×w_stn(s(i).sat, s(i).stn)×w_t(s(i).sat, s(i).tc)
ここで、w_sat(s(i).sat)は、人工衛星6ごとに必要な可視時間の違いを反映する重み係数である。例えば、人工衛星Aと人工衛星Bの必要可視時間の比がa:bである場合、可視単位設定部21は、w_satの比を、例えば、1/a:1/bに設定する。
w_stn(s(i).sat, s(i).stn)は、人工衛星6と局3,4の組み合わせに応じた重み係数である。重み係数w_stn(s(i).sat, s(i).stn)は、通常、人工衛星6と局3,4の組み合わせに応じた通信速度rの違いを考慮するために、通信速度rが大きい程大きく設定する。ただし、他の条件で重みを設定することも可能である。例えば、特定の人工衛星6に特定の局3,4を優先して使用させる場合等に、その組み合わせについて大きい重みを設定することができる。
また、w_t(s(i).sat, s(i).tc)は、人工衛星6と可視単位s(i)の時間帯についての重み係数である。
重み係数w_stn(s(i).sat, s(i).stn)に関しては、例えば、人工衛星6と局3,4の組み合わせ毎に重みをテーブル形式、関数形式等で設定しておき、該当する組み合わせに対応する重み係数を読み出して設定するようにすればよい。
同様に、時間帯についての重み係数w_t(s(i).sat, s(i).tc)に関しては、例えば、人工衛星6と可視単位s(i)の時間帯の組み合わせ毎に重みをテーブル形式、関数形式等で設定しておき、該当する組み合わせに対応する重み係数を読み出して設定するようにすればよい。
可視単位設定部21は、こうして設定した可視単位s(i)と付随する属性をリスト化した可視単位リストを可視単位選択部22に出力する。
可視単位選択部22は、可視単位設定部21から供給された可視単位リストに含まれる可視単位s(i)のうちのいずれを採用し、可視単位s(i)のうちのいずれを採用しないかの組み合わせを求める。可視単位選択部22は、求めた組み合わせをAOS/LOS時刻最適演算部23に出力し、AOS/LOS時刻最適演算部23からの解に基づいて、使用する可視単位の組み合わせを選択し、記憶装置13に格納する。
次に、可視単位選択部22の可視単位選択処理の詳細を説明する。
可視単位設定部21は、可視情報を基に、複数の可視単位を設定する。可視割り当てにおいては、これら可視単位のうちのどれを使用してどれを使用しないかという組み合わせを決定する必要がある。可視単位選択部22は、この組み合わせの選択を行う。このような、何らかの基準(評価指標)のもとでの組み合わせの選択は、一般に組み合わせ最適化問題と呼ばれる。組み合わせ最適化問題は、組み合わせの総数が少ない場合は、それぞれの組み合わせに対して評価指標を計算して比較することで、最適解を得ることができるが、問題の規模、すなわち可視割り当てにおいては、可視単位の数が大きくなると、組み合わせ数が爆発的に増加し、そのような総当たり的な手法は適用困難となる。そのため、組み合わせを効率的に探索するための様々な組み合わせ最適化手法が提案され、利用されている。一例として、特許文献2に開示されているアニーリング法(模擬焼きなまし法)が知られている。
可視単位設定部21は、可視情報を基に、複数の可視単位を設定する。可視割り当てにおいては、これら可視単位のうちのどれを使用してどれを使用しないかという組み合わせを決定する必要がある。可視単位選択部22は、この組み合わせの選択を行う。このような、何らかの基準(評価指標)のもとでの組み合わせの選択は、一般に組み合わせ最適化問題と呼ばれる。組み合わせ最適化問題は、組み合わせの総数が少ない場合は、それぞれの組み合わせに対して評価指標を計算して比較することで、最適解を得ることができるが、問題の規模、すなわち可視割り当てにおいては、可視単位の数が大きくなると、組み合わせ数が爆発的に増加し、そのような総当たり的な手法は適用困難となる。そのため、組み合わせを効率的に探索するための様々な組み合わせ最適化手法が提案され、利用されている。一例として、特許文献2に開示されているアニーリング法(模擬焼きなまし法)が知られている。
可視単位選択部22における可視単位の組み合わせ選択においても、これらの組み合わせ最適化手法を適用することができる。
本実施の形態では、以下、可視単位選択部22が、比較的単純な組み合わせ最適化手法である局所探索法を用いて、最適あるいはそれに準ずる組み合わせを求める手法を説明する。なお、局所探索法は、適当な解を初期解として、解を少しずつ変更し、逐次、より良い解を求めていくことで最適解あるいはそれに準ずる解に到達する手法である。
本実施の形態では、以下、可視単位選択部22が、比較的単純な組み合わせ最適化手法である局所探索法を用いて、最適あるいはそれに準ずる組み合わせを求める手法を説明する。なお、局所探索法は、適当な解を初期解として、解を少しずつ変更し、逐次、より良い解を求めていくことで最適解あるいはそれに準ずる解に到達する手法である。
ここで、可視単位s(i)の使用の有無を、「s(i).used」で表すこととする。この「s(i).used」は、値「0」が可視単位s(i)を使用しないことを意味し、値「1」が可視単位s(i)を使用することを意味する。即ち、s(i).used=1のとき、可視単位s(i)を使用し、s(i).used=0のとき、可視単位s(i)を使用しない。
全ての可視単位s(i)に対して使用有無を指定したものを、以下では「解」と呼ぶ。また、「解」のうち、与えられた種々の制約を満たすものを実行可能解と呼ぶ。
なお、本実施の形態においては、AOS/LOS時刻最適演算部23において、与えられた制約を考慮してAOS時刻とLOS時刻を最適化すると共にAOS時刻とLOS時刻の設定の可否を判定する(詳細は後述)。このため、実行可能とはAOS時刻とLOS時刻の設定可能と同義である。実行可能でない解を実行不可能解と呼ぶ。
なお、本実施の形態においては、AOS/LOS時刻最適演算部23において、与えられた制約を考慮してAOS時刻とLOS時刻を最適化すると共にAOS時刻とLOS時刻の設定の可否を判定する(詳細は後述)。このため、実行可能とはAOS時刻とLOS時刻の設定可能と同義である。実行可能でない解を実行不可能解と呼ぶ。
可視単位選択部22は、初期解を生成する。初期解は、何らかの実行可能解であればよい。例えば、可視単位のうちの1つのみs(i).used=1とし、他の可視単位は全てs(j).used=0(j≠i)としたものでもよい。
可視単位選択部22は、現在の解に対し、その近傍の解を次の候補解としてリストアップする。なお、現在の解は、処理開始時は初期解に等しい。また、近傍とは、現在の解の一部のみに変更を加えたものを意味する。近傍の定義としては様々なものが考えられる。ここでは、「反転」と「入れ替え」の2つの近傍を考慮する。「反転」は、現在の解において、任意の1つの可視単位について、その使用有無を反転させることを意味する。例えば、任意の1つの可視単位s(i)について、s(i).used=0であればs(i).used=1に変更し、s(i).used=1であればs(i).used=0に変更する。近傍「反転」に含まれる候補解の個数は、可視単位数をNとするとN通りとなる。
「入れ替え」は2つの可視単位の使用有無を入れ替えることを意味する。すなわち、s(i).used≠s(j).usedである2つの可視単位s(i)とs(j)について、s(i).usedとs(j).usedの値を入れ替える。ただし、これら2つの可視単位s(i)とs(j)としては、競合関係にあるもののみを対象とする。近傍「入れ替え」に含まれる候補解の個数は、最大で、N個から2個を選択する場合の数となる。しかし、実際にはs(i).used≠s(j).usedという条件と競合するという条件とを満たす2つの可視単位のみが対象となるため、それよりも少なくなる。
なお、局所探索法における近傍として「反転」と「入れ替え」の2つを考慮したが、近傍の定義としてはこれらに限るものではなく、他の近傍を考慮することも可能である。例えば、可視単位の順列について、代表時刻の昇順と決めてもよし、順番の入れ替えを許し、2つの可視単位の順列入れ替えを別の近傍として考慮することもできる。
可視単位選択部22は、このようにして得られた可視単位の組み合わせをAOS/LOS時刻最適演算部23に提供する。
可視単位選択部22は、AOS/LOS時刻最適演算部23の処理により得られた設定可否の情報、AOS/LOS時刻、評価指標値を用いて、可視単位の組み合わせのうちの最適解を特定して可視割り当て結果とする。
可視単位選択部22は、AOS/LOS時刻最適演算部23の処理により得られた設定可否の情報、AOS/LOS時刻、評価指標値を用いて、可視単位の組み合わせのうちの最適解を特定して可視割り当て結果とする。
次に、図3に示すAOS/LOS時刻最適演算部23は、可視単位選択部22から入力された候補解に含まれる可視単位s(i)それぞれのAOS時刻とLOS時刻を、線形計画問題として定式化し、解くことにより最適化演算を行って、AOS時刻とLOS時刻を求める。線形計画問題においては、全ての制約条件を、最適化変数に対して線形の等式あるいは不等式で表し、評価指標を最適化変数に対する線形関数として表す。線形計画問題に対しては、制約条件を満たす解があるときには、比較的、短時間の処理により、確実に最適解を求め得る汎用のアルゴリズムが多数、存在するので、これらを使用することが可能である。
AOS/LOS時刻最適演算部23は、可視単位選択部22が生成した可視単位の組み合わせである候補解それぞれについて、AOS時刻とLOS時刻の最適化計算処理を行う。以下の説明においては、候補解においてs(i).used=1である可視単位の組み合わせ、すなわち、使用する可視単位の組み合わせs(i)(i=1,…, n)が与えられたとして説明を行う。なお、可視単位s(i)は代表時刻の昇順に並んでいるものとする。ただし、局所探索法において順列入れ替えも考慮した場合はその限りではない。また、最適化変数となる各可視単位s(i)のAOS時刻、LOS時刻を、それぞれs(i).ts、s(i).teと表す。
AOS/LOS時刻最適演算部23は、図12に示すように、制約条件設定部31、評価指標設定部32、線形計画ソルバ33、最適化演算結果処理部34を備える。
制約条件設定部31は、可視単位選択部22から供給された可視単位の組み合わせについて、制約条件を定義する制約条件式を設定する。制約条件設定部31は、可視単位選択部22から供給された可視単位の組み合わせと、設定した制約条件式を線形計画ソルバ33に出力する。
評価指標設定部32は、可視単位選択部22から供給された可視単位の組み合わせについて、評価指標及び追加の制約条件式を設定する。評価指標設定部32は、設定した評価指標及び追加の制約条件式を線形計画ソルバ33に出力する。
線形計画ソルバ33は、制約条件式および評価指標を用いて、与えられた可視単位の組み合わせについて最適化計算を行い、実行可能解を求める。線形計画ソルバ33は、実行可能性を判別し、実行不可能である場合にその旨を出力として返す。
最適化演算結果処理部34は、線形計画ソルバ33の出力を受け、実行可能解の有無を判定する。最適化演算結果処理部34は、実行可能解が無い、即ち、実行不可能であった場合は、AOS/LOS時刻設定可否を「不可」として出力するのみである。一方、実行可能であった場合は、最適化演算結果処理部34はAOS/LOS時刻設定可否を「可」として出力する他、最適解に対応したAOS時刻、LOS時刻、および、評価指標値を出力する。
次に、図12に示す制約条件設定部31が設定する制約条件について、数式を用いてより詳細に説明する。
まず、AOS時刻とLOS時刻について、それぞれ下限値、上限値の制約が以下の線形不等式(1-1)、(1-2)にて与えられる。
s(i).ts ≧ s(i).ts0 ・・・ (1-1)
s(i).te ≦ s(i).te0 ・・・ (1-2)
まず、AOS時刻とLOS時刻について、それぞれ下限値、上限値の制約が以下の線形不等式(1-1)、(1-2)にて与えられる。
s(i).ts ≧ s(i).ts0 ・・・ (1-1)
s(i).te ≦ s(i).te0 ・・・ (1-2)
前述のように、s(i).tsは可視単位s(i)のAOS時刻、s(i).teは可視単位s(i)のLOS時刻である。s(i).ts0は、可視単位s(i)の可視開始時刻、s(i).te0は、可視単位s(i)の可視終了時刻である。
さらに、可視時間下限値の制約が以下の線形不等式(2)にて与えられる。
s(i).te -s(i).ts ≧ s(i).Tmin ・・・ (2)
s(i).te -s(i).ts ≧ s(i).Tmin ・・・ (2)
次に、可視間隔の制約について説明する。同一の人工衛星6で、連続して異なる2つの局3、4を使用する場合、通常、人工衛星6に搭載したアンテナの向きを変更する、あるいは搭載機器の切り替え等のために、切り替え時間が必要となる。また、同一の局3,4で、連続して異なる2つの人工衛星6の間を切り替える場合にも同様に切り替え時間が必要となる。そこで、切り替え時間に関する制約を以下の線形不等式(3)にて与える。
s(j).ts - s(i).te ≧ΔTmin ・・・ (3)
s(j).ts - s(i).te ≧ΔTmin ・・・ (3)
ただし、上記制約の対象とする可視単位s(i)、s(j)は、j>iかつ、同一人工衛星6かつ異なる局3,4である場合、即ち、s(j).sat=s(i).sat かつs(j).stn≠s(i).stnの場合、もしくは、異なる人工衛星6かつ同一局3,4である場合、即ち、s(j).sat≠s(i).sat かつ s(j).stn=s(i).stnのみとする。また、可視間隔の下限値ΔTminは、予め定数として与える。あるいは、s(i).Tminのように、人工衛星6と局3,4の違いに応じてΔTminを制約式ごとに別々の値とすることも可能である。
次に、図12に示す評価指標設定部32による評価指標の設定について図13を参照して説明する。
図13に示すように、評価指標設定部32は、重み付き可視時間設定部321、可視間隔最大値設定部322、データ蓄積率最大値設定部323、スカラー化評価指標設定部324を備える。
重み付き可視時間設定部321は、人工衛星6ごとの重み付きの可視時間について、後述する式(4)の等式制約を設定する。
可視間隔最大値設定部322は、人工衛星毎の可視間隔最大値について、後述する式(5)の不等式制約を設定する。
データ蓄積率最大値設定部323は、各可視単位のAOS時刻におけるデータ蓄積率について後述する式(6)の不等式制約を設定し、可視間のデータ量収支条件として後述する式(7)の不等式制約を設定する。
なお、以下の説明では、考慮対象のパラメータのうち、人工衛星6-hの名称を示す値をsath、人工衛星6-hの重み付き可視時間合計値をd(sath)と記載し、人工衛星6-hの可視間隔最大値をΔt(sath)、人工衛星6-hのデータ蓄積率最大値をu(sath)と記載する。これらは、評価指標を構成するパラメータであるが、各人工衛星6の可視単位のAOS時刻とLOS時刻との関係式として追加の制約条件を付加した上で、評価指標として考慮する。
重み付き可視時間設定部321がパラメータとしてスカラー化評価指標設定部324に設定する人工衛星6-hの重み付き可視時間合計値d(sath)と、人工衛星6-hのAOS時刻とLOS時刻との間に、下式(4)の等式制約条件を設定する。
d(sath)=Σs(i).w×(s(i).te-s(i).ts)・・・(4)
ただし、上記の和(Σ)は、s(i).sat=sathである可視単位s(i)についてのみとする。
ただし、上記の和(Σ)は、s(i).sat=sathである可視単位s(i)についてのみとする。
可視間隔最大値設定部322がパラメータとしてスカラー化評価指標設定部324に設定する人工衛星6-hの可視間隔最大値Δt(sath)を、下式(5)に示す不等式により制約する。
s(j).ts - s(i).te ≦ Δt(sath) ・・・ (5)
式(5)は、s(i).sat=s(j).sat=sathである、連続する可視単位s(i),s(j)の全ての組み合わせに設定される。
データ蓄積率最大値u(sath)は、人工衛星6-hのデータ記憶量に関するもので、蓄積データ率の上限値を示す。例えば、人工衛星6-hが地球観測衛星であるとき、人工衛星6-hは、地球上の複数の観測対象の領域を観測し、観測の結果として得られたデータを、順次、人工衛星6-hの記憶装置に記憶する。従って、観測の結果として得られたデータの全てを活用するためには、人工衛星6-hは、その記憶装置に記憶されたデータの量が、記憶装置の記憶容量の上限に達するまえに、このデータを地上局3又はデータ中継衛星4に送信する必要がある。
そのため、可視割り当てにおいては、衛星のデータ蓄積率を極力抑えられるような割り当てが求められる。そこで、データ蓄積率最大値設定部323は、各可視単位のAOS時刻におけるデータ蓄積率をs(i).uというパラメータで表現し、不等式制約(6)を設定する。
0≦s(i).u≦u(sath) ・・・(6)
ここで、上式はs(i).sat=sathである可視単位全てに対する制約式である。
0≦s(i).u≦u(sath) ・・・(6)
ここで、上式はs(i).sat=sathである可視単位全てに対する制約式である。
さらに、データ蓄積率最大値設定部323は、可視単位s(i)におけるデータ量の収支条件として、下式(7)に示す不等式制約を設定する。
s(i).u-s(i).r×(s(i).te-s(i).ts)/vmax(sath)+s(j).uinc ≦ s(j).u ・・・ (7)
式(7)は、s(i).sat=s(j).sat=sathである任意の連続する2つの可視単位s(i)とs(j)の全ての組み合わせに設定される。また、vmax(sath)は人工衛星sathのデータ容量上限値、s(j).uincは、可視単位s(i)のAOS時刻から可視単位s(j)のAOS時刻までの間に人工衛星sathの記憶装置に記憶されるデータ蓄積率の増分であり、これらの値は、予め決められている。
式(7)は、s(i).sat=s(j).sat=sathである任意の連続する2つの可視単位s(i)とs(j)の全ての組み合わせに設定される。また、vmax(sath)は人工衛星sathのデータ容量上限値、s(j).uincは、可視単位s(i)のAOS時刻から可視単位s(j)のAOS時刻までの間に人工衛星sathの記憶装置に記憶されるデータ蓄積率の増分であり、これらの値は、予め決められている。
スカラー化評価指標設定部324は、重み付き可視時間設定部321、可視間隔最大値設定部322およびデータ蓄積率最大値設定部323から設定されたパラメータを、下式(8)に示す評価指標Fとする。なお、Hは運用対象の人工衛星6の総数とする。
F = {d(sat1),・・・,d(satH),-Δt(sat1),・・・,-Δt(satH),-u(sat1),・・・, -u(satH)} ・・・ (8)
ここで、重み付き可視時間は最大化、可視間隔最大値とデータ蓄積率最大値は最小化を考慮するため、可視間隔最大値とデータ蓄積率最大値に対してはマイナス符号を付与して最大化問題に統一している。
上式(8)に示した評価指標Fは、3×Hのパラメータを含むベクトル値である。しかしながら、スカラー化評価指標設定部324は、多目的線形計画法の手法を導入し、ベクトル値の評価指標Fをスカラー化し、評価指標を求める。スカラー化の手法としては、公知の任意の手法を使用できる。
スカラー化評価指標設定部324は、評価指標Fをスカラー値化して得られた評価指標を、線形計画ソルバ33に出力する。
図12に示す線形計画ソルバ33は、制約条件式および評価指標を用いて最適化計算を行う。線形計画問題に関しては、汎用的なアルゴリズムが多数知られており、汎用のソルバにより最適解を効率的に求めることができる。
図12に示す最適化演算結果処理部34は、線形計画ソルバ33の出力した最適解を受け、実行可能であった場合は、線形計画ソルバ33が出力した最適解における最適化変数から、AOS時刻とLOS時刻をそれぞれ抽出し、AOS/LOS時刻設定「可」を示す情報、最適解に対応したAOS時刻とLOS時刻、および、評価指標値を、可視単位選択部22に出力する。また、最適化演算結果処理部34は、実行不可能であった場合は、AOS/LOS時刻設定可否を「不可」として出力する。
以下、人工衛星運用システム100の動作を説明する。
人工衛星運用システム100のオペレータが可視割り当て装置1に対して人工衛星6の可視割り当て計画の立案を開始させる処理を行うと、可視割り当て装置1は、可視割り当て処理プログラムを実行する。すると、プロセッサ11は、外部のサーバ装置19が保有する軌道・位置DBから、データ中継衛星4と人工衛星6それぞれの軌道データと、地上局3の位置データとを読み出し、図4等に例示した可視情報を作成し、記憶装置13に格納する。なお、外部のサーバ装置19で、可視情報を作成し、これを、通信I/F14又は入出力I/F15を介して受信し、これを記憶装置13に格納してもよい。
人工衛星運用システム100のオペレータが可視割り当て装置1に対して人工衛星6の可視割り当て計画の立案を開始させる処理を行うと、可視割り当て装置1は、可視割り当て処理プログラムを実行する。すると、プロセッサ11は、外部のサーバ装置19が保有する軌道・位置DBから、データ中継衛星4と人工衛星6それぞれの軌道データと、地上局3の位置データとを読み出し、図4等に例示した可視情報を作成し、記憶装置13に格納する。なお、外部のサーバ装置19で、可視情報を作成し、これを、通信I/F14又は入出力I/F15を介して受信し、これを記憶装置13に格納してもよい。
また、プロセッサ11は、外部のサーバ装置19等から、予め、可視割り当て条件を取り込んで、記憶装置13に格納しているものとする。
可視割り当て装置1の可視単位設定部21は、記憶装置13に格納されている可視情報から、可視単位s(i)を作成し、作成した可視単位s(i)それぞれに、「人工衛星の名称s(i).sat」などの属性を付す。
可視単位選択部22は、可視単位s(i)の組み合わせを作成する。
可視単位選択部22は、可視単位s(i)の組み合わせを作成する。
次に、可視単位選択部22の処理の詳細を、図14を参照してさらに説明する。図14は、可視単位選択部22の処理のフローチャートである。
図14に示すように、可視単位選択部22は、可視単位s(i)の組み合わせのいずれか1つを、初期解として設定する。可視単位選択部22は、設定した初期解を現在の解とする。さらに、初期解について、評価指標値を計算する(ステップS100)。例えば、初期解について、ステップS2の処理と同様にAOS/LOS時刻最適化計算処理を実行することにより、実行可能性及び評価指標置を求める。なお、初期解として、どの可視単位も選択しない状態を設定することも可能である。この場合、評価指標値を十分に小さい値としておけばよい。
図14に示すように、可視単位選択部22は、可視単位s(i)の組み合わせのいずれか1つを、初期解として設定する。可視単位選択部22は、設定した初期解を現在の解とする。さらに、初期解について、評価指標値を計算する(ステップS100)。例えば、初期解について、ステップS2の処理と同様にAOS/LOS時刻最適化計算処理を実行することにより、実行可能性及び評価指標置を求める。なお、初期解として、どの可視単位も選択しない状態を設定することも可能である。この場合、評価指標値を十分に小さい値としておけばよい。
次に、可視単位選択部22は、現在の解から複数の候補解を作成する(ステップS102)。
次に、可視単位選択部22は、作成した候補解のリストを作成する(ステップS104)。
可視単位選択部22は、リストの中から処理対象の候補解を1つ選択する(ステップS106)。
次に、ステップS2において、可視単位選択部22は、ステップS106の処理により選択した処理対象の候補解を記憶し、AOS/LOS時刻最適演算部23に出力する。また、可視単位選択部22は、AOS/LOS時刻最適演算部23から、候補解が実行可能解であるか否かを示す情報、さらに、実行可能解である場合には、AOS/LOS時刻と評価指標値を受ける。可視単位選択部22は、受信した情報を候補解と対応付けて記憶する。なお、ステップS2の処理の詳細を、図15を参照して後述する。
次に、可視単位選択部22は、AOS/LOS時刻最適演算部23の最適化計算処理により処理した候補解が、現在の解と比べて改善したものであるか否かを、それぞれの評価指標値を比較することにより判別する(ステップS108)。
ステップS108において、今回処理した候補解の評価指標値が現在の解の評価指標値よりも大きい場合、即ち、改善した場合、処理はステップS112に進む。今回処理した候補解の評価指標値が現在の解の評価指標値以下の場合、即ち、改善しない場合、処理はステップS110に進む。なお、実行可能解が得られなかった場合も、ステップS110に進む。
ステップS110において、ステップS104の処理において作成したリストが含む候補解の全てに対するループ処理が完了したか否かを判断する。ループ処理が完了したとき(ステップS110の処理においてY)にはステップS112の処理に進む。ループ処理が完了していないとき(同、N)にはステップS106の処理に戻る。
ステップS112において、今回のループ処理で改善解が得られているか否かを判別する。
改善解が得られている場合(ステップS112の処理においてY)、現在の解を改善解で置き換え(ステップS116)、ステップS102の処理に進み、さらに、候補解を作成して、同様の処理を行う。
一方、ステップS112の処理において改善解が得られていないと判断された場合、現在の解を最適解として記憶装置13に記憶する(ステップS114)。
なお、上記説明では、ステップS108において、現在の解を改善する解を得た(改善解を得た)と判断したときに、すぐにループを抜け、ステップS112に進むこととした。この手法を一般に「初回改善」と呼ぶ。これに対し、改善解を得たと判断しても直ちにループをぬけるのではなく、作成したリストが含む候補解の全てに対してループ処理を行った後に、最も評価指標値の良い解を選択し、ステップS112に進むようにしても良い。この手法は一般に「最良改善」と呼ばれる。ステップS114の処理において記憶された最適解を立案された可視割り当て計画とする。
次に、図15を参照して、AOS/LOS時刻最適演算部23の処理をさらに説明する。図14に示す処理のステップS106の処理が終了した後に、図15の処理を実行する。 まず、AOS/LOS時刻最適演算部23の制約条件設定部31は、制約条件を、可視割り当て条件を考慮して、線形計画ソルバ33に設定する(ステップS200)。
次に、評価指標設定部32は、式(8)に示す評価指標Fから得られたスカラー値の評価指標を線形計画ソルバ33に設定する。また、追加の制約条件式を線形計画ソルバ33に設定する(ステップS202)。
次に、評価指標設定部32は、式(8)に示す評価指標Fから得られたスカラー値の評価指標を線形計画ソルバ33に設定する。また、追加の制約条件式を線形計画ソルバ33に設定する(ステップS202)。
ステップS204において、線形計画ソルバ33は、設定された制約条件式および評価指標を用いて、可視単位選択部22から与えられた可視単位の組み合わせに対する線形計画問題を解き、その結果を出力する。
続いて、ステップS206において、最適化演算結果処理部34は、出力された結果を、可視単位選択部22に通知する。具体的には、最適化演算結果処理部34は、出力された結果に基づき、(1)候補解が実行不可能解である場合には、「候補解が実行不可能解であること」を、(2)候補解が実行可能解である場合には、(i)通知された候補解が実行可能解であること、(ii)可視単位s(i)それぞれの最適化されたAOS時刻およびLOS時刻、(iii)評価指標値、を、可視単位選択部22に通知する。
可視単位選択部22は、AOS/LOS時刻最適演算部23の処理結果に基づいて、人工衛星6を運用するための最適解を得て、記憶装置13に格納する。
プロセッサ11は、この最適解を、立案した可視割り当て計画として、ネットワーク7を介して地上局3とデータ中継衛星管制局5に送信する。データ中継衛星管制局5は、受信した可視割り当て計画を、データ中継衛星4に送信する。
地上局3とデータ中継衛星4の各通信制御装置CCAは、受信した可視割り当て計画と軌道データおよび位置データとに基づいて、アンテナ装置ANTを制御して、運用対象となる人工衛星6のいずれかを追尾させる。この追尾の結果、人工衛星6との通信が可能となると、通信制御装置CCAは、アンテナ装置ANTを介して人工衛星6との通信を行い、人工衛星6の運用を行う。
優先度を利用する従来の人工衛星の可視割り当て方法によれば、人工衛星それぞれに対する優先度の設定によって、人工衛星それぞれに割り当てる運用時間に偏りが生じる可能性がある。つまり、高い優先順位が設定された人工衛星に偏って長い運用時間を割り当てられたり、反対に低い優先順位が設定された人工衛星に偏って短い運用時間を割り当てられたりする可能性がある。
また、このような従来の方法によれば、複数の人工衛星で可視時間が重複するときには、複数の人工衛星の可視時間を最大限に有効利用できない可能性もある。さらに、人工衛星それぞれに設定すべき優先度の決定は非常に難しく、この決定には試行錯誤が必要とされたり、オペレータの多くの負担が必要とされたりする。
一方、以上説明した可視割り当て装置1においては、人工衛星それぞれに優先度を設定する必要はなく、また、複数の地上局3及びデータ中継衛星4のアンテナによる複数の人工衛星に対する常に最適化された可視割り当て計画を自動的に立案できるので、これらの問題を解消することができる。また、可視割り当て装置1によれば、複数の人工衛星の可視時間が重複するときに、可視時間を短い時間に区切って利用しても、複数のアンテナと複数の人工衛星との組み合わせの種類の増加を抑制できる。従って、複数の地上局3とデータ中継衛星4のアンテナによる複数の人工衛星に対する最適化された可視割り当て計画を、実用的な処理時間により立案することができる。
また、人工衛星運用システム100においては、それぞれ最適なAOS時刻,LOS時刻を含む複数の可視単位s(i)からなる最適解を得る。また、可視割り当て計画立案プログラムの処理においては、図10及び図11に示したように、比較的長い可視時間を分割して用いることができる。従って、人工衛星6が可視な時間を最大限に利用した効率的な可視割り当て計画を立案でき、可視時間を柔軟に、しかも、効率的に利用できる。
また、AOS/LOS時刻最適演算部23においては、評価指標設定部32が、それぞれ異なる事象を示す複数のパラメータを含む評価指標Fをスカラー値化して得た評価指標を用いた線形計画による最適化を行う。従って、可視割り当て装置1が立案した可視割り当て計画においては、人工衛星6および局3,4それぞれの属性、例えば、通信速度、通信可能なデータの容量、重み付き可視時間、可視間隔最大値、データ蓄積率最大値などの異なる指標を、バランスよくきめ細かく考慮に入れたAOS時刻及びLOS時刻が得られる。
なお、図1には、人工衛星運用システム100が1つの可視割り当て装置1のみを備える場合を示したが、人工衛星運用システム100は複数の可視割り当て装置1を備えてもよい。
また、図14では、可視単位選択部22が、「初回改善」により、最適解を求める例を示したが、可視単位選択部22は、「最良改善」により、最適解を求めてもよい。「最良改善」を行うとき、可視単位選択部22は、図14のステップS108の処理を行わない。その代わり、ステップS112の処理において、候補解の中で評価指標値の最も大きい解の評価指標値を現在の解の評価指標値と比較する。
なお、実施の形態においては、可視情報を1日を単位として作成する場合を説明したが、可視情報を、他の単位、例えば、1時間、1週間、または、1か月を単位として作成してもよい。
また、AOS/LOS時刻最適演算部23が、線形計画以外の最適化手法を対応するソルバを用いて解くようにしてもよい。例えば、制約条件はそのままとして、評価指標を最適化のための変数の2次関数とする2次計画手法を用いるようにして、効率よく最適解を求めることもできる。
なお、図14の処理では、改善解を得られている限り計算を継続するが、計算時間や繰り返し回数等にあらかじめ閾値を設けておいて、閾値を超えたところで終了しても良い。その場合も、ある程度改善した解を得ることができるので、可視割り当て結果としては十分効率的なものを得ることが期待できる。また、実施形態における「値が最も大きい」という用語を、最適解を与えることを条件として、可視割り当て計画立案プログラムの処理内容に応じて「値が最も小さい」などの用語に変更することもできる。
上記実施の形態では、AOS/LOS時刻最適演算部23が評価指標値を求め、可視単位選択部22が、AOS/LOS時刻最適演算部23から提供される評価指標値を使用する例を示したが、可視単位選択部22が評価指標値を計算するようにしてもよい。この場合、AOS/LOS時刻最適演算部23は、評価指標値の演算に必要な情報を可視単位選択部22に供給する。また、可視単位選択部22での評価では、2つの解の比較ができればよいため、AOS/LOS時刻最適演算部23での評価指標とは異なり、複数の評価指標を別途設定して、用いる構成としてもよい。例えば、式(8)のベクトル評価指標Fをスカラー化せずに用いることも可能である。その他、可視単位選択部22とAOS/LOS時刻最適演算部23の役割分担は適宜設定可能である。
本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施の形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、本発明の実施の形態では、可視単位設定部21、可視単位選択部22、及び、AOS/LOS時刻最適演算部23の全てを同一のコンピュータ上で実現させる例を示したが、これらの一部を別のコンピュータにおいて同様に実現させる構成としても良い。例えば、可視単位設定部21を可視単位選択部22及びAOS/LOS時刻最適演算部23とは異なるコンピュータ上で実行した場合、設定した可視単位リストはサーバ装置19に保存し、コンピュータからは通信インターフェース14を介してアクセスする構成とすれば良い。
また、コンピュータを上記人工衛星の可視割り当て装置として機能させ、或いは、上気可視割り当て方法を実行させるプログラムを記録媒体に記録して配布などしてもよい。
1 可視割り当て装置、2 運用センター、3(3-1,3-2) 地上局、4 データ中継衛星、5 データ中継衛星管制局、 6(6-1~6-4) 人工衛星、 7 ネットワーク、11 プロセッサ、 12 メモリ、 13 記憶装置、14 通信インターフェース、 15 入出力インターフェース、19 サーバ装置、21 可視単位設定部、22 可視単位選択部、23 AOS/LOS時刻最適演算部、31 制約条件設定部、32 評価指標設定部、33 線形計画ソルバ、34 最適化演算結果処理部、100 人工衛星運用システム、321 重み付き可視時間設定部、322 可視間隔最大値設定部、323 データ蓄積率最大値設定部、324 スカラー化評価指標設定部。
Claims (8)
- 1又は複数の人工衛星を追跡管制運用するために1又は複数の局の可視時間を割り当てる、人工衛星の可視割り当て装置であって、
可視単位設定部と可視単位選択部と最適演算部とを含み、
前記可視単位設定部は、可視情報から、衛星とその衛星と通信可能な局との組み合わせと可視開始時刻の下限値及び可視終了時刻の上限値とを含む可視単位を設定し、
前記可視単位選択部は、前記可視単位設定部にて設定した可視単位の中から可視単位の組合せを1つあるいは複数設定し、
前記最適演算部は、前記可視単位の組合せの各々に対して、可視時間、可視間隔、可視開始時刻の下限値、可視終了時刻の上限値を含む制約を満たす範囲で、可視開始時刻および可視終了時刻が設定可能かどうかを判定するとともに、設定可能な場合は可視開始時刻および可視終了時刻を最適化計算により算出し、
前記可視単位選択部は、設定した前記可視単位の組合せの中から、前記最適演算部による可視開始時刻および可視終了時刻が設定可能か否かの判定結果および設定可能と判定した場合に設定された可視開始時刻と可視終了時刻をもとに、使用する可視単位の組合せを選択する、
人工衛星の可視割り当て装置。 - 請求項1に記載の人工衛星の可視割り当て装置において、
前記可視単位設定部は、少なくとも1つの可視を複数の可視単位とみなし、それぞれの可視単位に対して代表時刻を異なる値に設定し、
前記可視単位選択部と前記最適演算部は、それぞれ、可視単位の順序を代表時刻の順に設定する、
人工衛星の可視割り当て装置。 - 請求項1または2に記載の人工衛星の可視割り当て装置において、
前記最適演算部は、各可視単位の重み係数と可視時間との積の値の衛星ごとの総和である重み付き可視時間と、衛星ごとの可視間隔の最大値と、衛星ごとのデータ蓄積率の最大値のいずれかあるいは全ての組合せにより構成した評価指標を最大化するように可視開始時刻と可視終了時刻を算出し、
前記可視単位選択部は、前記評価指標が最大となる可視単位の組合せを選択する、
人工衛星の可視割り当て装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の可視割り当て装置において、
前記最適演算部は、各可視単位の可視開始時刻および可視終了時刻を最適化変数に含む線形計画問題を設定し、それを解くことで、可視開始時刻および可視終了時刻を算出する、
人工衛星の可視割り当て装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の人工衛星の可視割り当て装置であって、前記可視単位選択部が選択した可視割り当て結果を送信する送信部をさらに備える可視割り当て装置と、
前記送信部から送信された可視割り当て結果を受信し、受信した可視割り当て結果を基に、前記衛星の可視開始時刻から可視終了時刻までを含む時間帯にアンテナを駆動し、人工衛星を追尾する局と、
を備える人工衛星運用システム。 - 請求項5に記載の人工衛星運用システムにおいて、
前記局は、
前記人工衛星と通信する地上局と、
前記人工衛星と地上局との間の通信を中継する中継用の衛星と、
を備える、人工衛星運用システム。 - 可視情報から、衛星とその衛星と通信可能な局との組み合わせと可視開始時刻の下限値及び可視終了時刻の上限値とを含む可視単位を設定し、
可視単位の中から可視単位の組合せを1つあるいは複数設定し、
設定された可視単位の組合せの各々に対して、可視時間、可視間隔、可視開始時刻の下限値、可視終了時刻の上限値を含む制約を満たす範囲で、可視開始時刻および可視終了時刻が設定可能かどうかを判定するとともに、設定可能な場合は可視開始時刻および可視終了時刻を最適化計算により算出し、
設定された可視単位の組合せの中から、可視開始時刻および可視終了時刻が設定可能か否かの判定結果および設定可能と判定した場合に設定された可視開始時刻と可視終了時刻をもとに求められた評価指標値に基づいて、使用する可視単位の組合せを選択する、
人工衛星の可視割り当て方法。 - コンピュータに、
可視情報から、衛星とその衛星と通信可能な局との組み合わせと可視開始時刻の下限値及び可視終了時刻の上限値とを含む可視単位を設定する処理、
可視単位の中から可視単位の組合せを1つあるいは複数設定する処理、
設定された可視単位の組合せの各々に対して、可視時間、可視間隔、可視開始時刻の下限値、可視終了時刻の上限値を含む制約を満たす範囲で、可視開始時刻および可視終了時刻が設定可能かどうかを判定するとともに、設定可能な場合は可視開始時刻および可視終了時刻を最適化計算により算出する処理、
設定された可視単位の組合せの中から、可視開始時刻および可視終了時刻が設定可能か否かの判定結果および設定可能と判定した場合に設定された可視開始時刻と可視終了時刻をもとに求められた評価指標値に基づいて、使用する可視単位の組合せを選択する処理、
を実行させるプログラム。
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