(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの下方には、遊技領域の右方を狙って発射操作を行う右打ち操作を促すための右打ち表示器26が設けられている。なお、右打ち表示器26は、例えば、LEDによって構成され、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって点灯制御される(図2参照)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
また、画像表示装置5の右方には、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられている。なお、右打ち報知用LED37は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される(図2参照)。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の枠LED9が設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、枠LED9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、枠LED9および右打ち報知用LED37の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、LED信号(LEDの点灯/消灯態様を指定する信号)をLED制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
LED制御基板14は、枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動し、当該LED信号が指定する態様で枠LED9や右打ち報知用LED37を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、LEDの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、LEDの点灯/消灯の制御(音指定信号やLED信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、LED信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、役物制御プロセス処理を実行する(ステップS25C)。CPU103がタイマ割込み毎に役物制御プロセス処理を実行することにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
役物制御プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
また、図4では記載を省略しているが、遊技制御用タイマ割込み処理では、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力するための処理である試験端子処理も実行される。試験端子処理では、CPU103は、右打ち操作を行う期間であることを特定可能な試験信号(右打ち試験信号)も出力する制御を行う。具体的には、試験端子処理において、CPU103は、大当り遊技中や、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中、KT状態中に右打ち試験信号を出力する制御を行う。一方、試験端子処理において、CPU103は、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中には右打ち試験信号を出力する制御を行わない。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A~S113Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A~S113A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理~小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の変動表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には、大当り遊技を開始するための設定処理が行われる。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、小当り遊技を開始するための処理が行われる。そして、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理~小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
図6は、役物制御プロセス処理として、図4に示すステップS25Cにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この役物制御プロセス処理において、CPU103は、RAM102に設けられた役物制御プロセスフラグの値に応じて、ステップS120~S128の処理のいずれかを選択して実行する。なお、役物制御プロセス処理の各処理(ステップS120~S128)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS120の役物制御通常処理は、役物制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この役物制御通常処理では、大当り遊技を開始するための設定が行われたか否かを監視し、大当り遊技を開始するための設定が行われれば、大当り遊技を開始するための処理が行われ、役物制御プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS121のゲート通過待ち処理は、役物制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。このゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには役物制御プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS122の大当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグが“2”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS123の大当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、役物制御プロセスフラグの値が“4”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS124の大当り開放後処理は、役物制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、役物制御プロセスフラグの値が“5”に更新される。役物制御プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS125の大当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS126の小当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、役物制御プロセスフラグの値が“7”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS127の小当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、役物制御プロセスフラグの値が“8”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS128の小当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図7のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、枠LED9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8は、演出制御プロセス処理として、図7のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部057IWに関する説明)
次に、特徴部057IWについて説明する。まず、本特徴部057IWにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部057IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この特徴部057IWでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この特徴部057IWでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が低いのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が高くなるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、本特徴部057IWでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本特徴部057IWでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
(大当り確率、小当り確率)
図9-1および図9-2は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図9-1は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9-2は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9-1および図9-2に示すように、本例では、設定値「1」~「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2~5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
まず、図9-1を用いて、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図9-1(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図9-1(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図9-1(A),(B)に示すように、設定値「1」~「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9-1(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」~「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
次に、図9-2を用いて、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図9-2(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図9-2(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図9-2(A),(B)に示すように、設定値「1」~「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示の場合(図9-2参照)には、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図9-1参照)と比較すると、小当りの当選確率が約10倍になっている(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数よりも多い)。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9-2(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」~「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、本例では、図9-1および図9-2に示すように、はずれに対応する判定値は、全ての設定値「1」~「6」に対応する判定値に含まれる(図9-1および図9-2に示すように、はずれ確率が0となる設定値はない)。そして、はずれに対応する判定値は、設定値に応じて異なっている(図9-1および図9-2に示すように、設定値「1」~「6」のいずれであるかに応じて、はずれ確率が異なっている)。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、はずれ確率が0となる場合(すなわち、はずれに対応する判定値が含まれない設定値)があるように構成してもよい。例えば、有利度が最も高い(大当り確率が最も高い)設定値「6」では、はずれ確率が0となり、はずれに対応する判定値が含まれないように構成してもよい。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図9-1)には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
なお、図9-1(A),(B)および図9-2(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
(大当り種別判定テーブル)
図9-3(A),(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「4R確変大当りA」、「4R確変大当りB」、「4R通常大当り」、「10R確変大当りA」、「10R確変大当りB」、または「10R通常大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9-3(A)に示すように、この特徴部057IWでは、設定値「1」~「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「4R確変大当りA」と決定され、56%の確率で「4R確変大当りB」と決定され、35%の確率で「4R通常大当り」と決定される。また、図9-3(B)に示すように、この特徴部057IWでは、設定値「1」~「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、60%の確率で「10R確変大当りA」と決定され、5%の確率で「10R確変大当りB」と決定され、35%の確率で「10R通常大当り」と決定される。
「4R確変大当りA」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「4R確変大当りB」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「10R確変大当りA」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「10R確変大当りB」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「4R通常大当り」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「10R通常大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
この特徴部057IWでは、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りB」、「4R通常大当り」、「10R確変大当りA」、「10R確変大当りB」、および「10R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。
また、この特徴部057IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図9-16参照)。
(変動パターンテーブル)
図9-4~図9-6は、この特徴部057IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図9-4~図9-6に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図9-4~図9-6に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01~#09の9種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01~#34の34種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01~09または01~34)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9-4(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9-4(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01~#06のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図9-4(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9-4(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#07~#09のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9-5(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9-5(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01~#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部057IWでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部057IWでは、図9-5(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部057IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部057IWでは、図9-5(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった4R通常大当りや10R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9-5(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9-5(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04~#06のいずれかに決定される。
なお、図9-5(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この特徴部057IWでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、この特徴部057IWでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#06が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった4R通常大当りや10R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2~49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9-5(E)に示す低確率/第1KT時且つ2~49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9-5(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2~49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07~#13のいずれかに決定される。また、図9-5(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2~49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#08に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2~49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#09に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2~49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#10や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2~49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#12に決定される場合がある。第2変動パターン#07,#10は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#08,#11は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2~49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった4R通常大当りや10R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図9-5(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9-5(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#14~#16のいずれかに決定される。
この特徴部057IWでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図9-5(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#14や第2変動パターン#15に決定される。また、図9-5(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#16に決定される。
なお、この特徴部057IWでは、図9-4に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#09を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この特徴部057IWでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部057IWとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった4R確変大当りBまたは10R確変大当りBにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9-6(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9-6(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17~#21のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図9-6(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#17に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#18に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#19)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、図9-6(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#21に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった4R確変大当りBまたは10R確変大当りBにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図9-6(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9-6(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#22~#28のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2~49変動目と同様に、図9-6(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#23に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#24に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#26に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#27に決定される場合がある。第2変動パターン#22,#25は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#23,#26は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#28に決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図9-6(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9-6(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#29~#34のいずれかに決定される。
なお、図9-6(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#29に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#30に決定される場合がある。一方で、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#31に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#32に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#33に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#34に決定される。
変動パターンを決定する場合には、より具体的には、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示を実行する場合であるかや、現在の遊技状態、可変表示結果に応じた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて抽選処理を行い、いずれの変動パターンとするかが決定される。
なお、図9-5および図9-6に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を高い確率で実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。
まず、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部057IWでは、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能な状態となる。しかしながら、第1KT状態では、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が0.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この特徴部057IWでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部057IWでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部057IWでは、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、この特徴部057IWでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
また、本特徴部057IWでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、この特徴部057IWでは、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この特徴部057IWでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
この特徴部057IWでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この特徴部057IWでは、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この特徴部057IWでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図9-7および図9-8は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9-7に示す例において、コマンド8000(H)~8009(H),8011(H)~8032(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)~8009(H),8011(H)~8032(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(10R確変大当りA指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(10R確変大当りB指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(10R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R確変大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(4R確変大当りA指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R確変大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(4R確変大当りB指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(4R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド~表示結果8指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この特徴部057IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、10R確変大当りA/10R確変大当りB/10R通常大当り/4R確変大当りA/4R確変大当りB/4R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンド9C00(H)は、右打ち表示器26の点灯を終了したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯終了指定コマンド)である。コマンド9C01(H)は、右打ち表示器26の点灯を開始したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯開始指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第1強制図柄確定指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、第2特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第2強制図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この特徴部057IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
コマンドE1XX(H)は、現在設定されている設定値を指定する演出制御コマンド(設定値コマンド)である。なお、「XX」に設定値が設定される。例えば、設定値「1」に設定されている場合には、設定値コマンドとしてコマンドE101(H)が送信される。また、例えば、設定値「6」に設定されている場合には、設定値コマンドとしてコマンドE106(H)が送信される。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図9-7および図9-8に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図9-7および図9-8に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
図9-9は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ057IWS50A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)~小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ057IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ057IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ057IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ057IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ057IWS55A)。なお、本例では、ステップ057IWS55Aの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定値コマンドが送信される。
なお、設定値コマンドを送信するタイミングは、本例で示したものにかぎらず、例えば、変動表示の終了ごとに設定値コマンドを送信するように構成したり、変動表示中に設定値コマンドを送信するように構成したりしてもよい。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ057IWS56A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ057IWS57A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ057IWS58A以降の処理を行うことなくステップ057IWS69Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば、ステップ057IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ057IWS59Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ057IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ057IWS58A~S63Aの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ057IWS58A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ057IWS59A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ057IWS60A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ057IWS61A)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別がいずれであるかを判定し(ステップ057IWS62A)、大当り種別を記憶し(ステップ057IWS63A)、ステップ057IWS69Aへ移行する。ステップ057IWS62Aでは、図9-3(A)に示した大当り種別判定テーブルを用いて、大当り種別が4R確変大当りA、4R確変大当りB、4R通常大当りのいずれであるかを判定する。
また、ステップ057IWS60Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ057IWS64A)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ057IWS65A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ057IWS66A)。そして、ステップ057IWS69Aへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ057IWS69A)、「0」である場合、ステップ057IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ057IWS70A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ057IWS71A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ057IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ057IWS72A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ057IWS73A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、右打ち表示器26の点灯を変動終了まで延長することを示す点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ057IWS74A)。そして、ステップ057IWS75Aに移行する。
この特徴部057IWでは、後述するように、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における変動表示の実行回数が管理されるのは、4R通常大当りや10R通常大当りにもとづく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され50回の変動表示が実行される場合である。低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)である場合には、50回目の変動表示を開始するときに、ステップ057IWS71A,S71BでYと判定されてステップ057IWS72A,S72Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ057IWS73A,S73Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)は、右打ち報知を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの第1KT状態と共通の変動短縮状態としつつ、第1KT状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
そして、ステップ057IWS75Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ057IWS75A)。なお、図示は省略したが、ステップ057IWS75Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ057IWS59Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図9-10は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ057IWS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図9-4~図9-6参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9-4(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ057IWS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9-4(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ057IWS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ057IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図9-4に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ057IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ057IWS1704A)。
また、ステップ057IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ057IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ057IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ057IWS1707A)。
図9-11は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ057IWS1120A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)~小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ057IWS1121A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ057IWS1122A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ057IWS1123A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ057IWS1124A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ057IWS1130A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ057IWS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ057IWS1126A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ057IWS1127A)。なお、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、その大当り種別が確変大当り(4R確変大当りA、4R確変大当りB)であるか否かを確認する(ステップ057IWS1128A)。なお、確変大当り(4R確変大当りA、4R確変大当りB)であるか否かは、例えば、ステップ057IWS63Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。確変大当り(4R確変大当りA、4R確変大当りB)であれば、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ057IWS1125AのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ057IWS1126AのY)であって確変大当り(4R確変大当りA、4R確変大当りB)のいずれともならない(すなわち、4R通常大当りとなる)第1特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ057IWS1127AのY、ステップ057IWS1128AのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ057IWS1129A)。なお、この場合、第1大当りフラグや第1小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第1大当りフラグや第1小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ057IWS1130A)。
ステップ057IWS1125A~S1129Aの処理が実行されることによって、この特徴部057IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって通常大当り(本例では、4R通常大当り)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ057IWS1129Aで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、確変大当り(本例では、4R確変大当りA、4R確変大当りB)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、そのまま第1特別図柄変動処理を終了するのであるが(ステップ057IWS1128AのY参照)、この場合、第2特別図柄の変動表示が小当りとなったことにもとづいて、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技に移行する。そのため、次回のタイマ割込以降では、ステップ057IWS1120AでNと判定されてステップ057IWS1121A~S1130Aの処理はスキップされ、ステップ057IWS1122Aの第1変動時間タイマの更新も行われない。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される。
また、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中である場合にも、そのまま第1特別図柄変動処理を終了する(ステップ057IWS1127AのN参照)。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であってはずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合にも、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となり、小当り遊技を終了すると、第1変動時間タイマの更新が再開される。
図9-12は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ057IWS2010A)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ057IWS2011A)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ057IWS2012A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ057IWS2013A)。
本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、遊技状態がKT状態に制御されている場合には、右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。従って、本例では、低確率/第1KT状態中は右打ち表示器26が点灯されるのであるが、ステップ057IWS69A~S74A,S69B~S74Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を開始するときに低確率/第1KT状態を終了して通常状態(非KT状態)に移行するとともに、ステップ057IWS2010A~S2013A,S2010B~S2013Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を終了するときに右打ち表示器26が消灯される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ057IWS2014A)。なお、この場合、第1特別図柄変動処理のステップ057IWS1129Aで第1強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第1特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ057IWS2015A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り信号1(大当り遊技中であることを示す信号)および大当り信号2(連荘中であることを示す信号)を外部出力することを示す大当り信号出力フラグをセットする(ステップ057IWS2029A)。本特徴部057IWでは、ステップ057IWS2029Aで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大当りを開始することを示す大当り開始フラグをセットする(ステップ057IWS2016A)。また、CPU103は、第1大当りフラグをクリアする(ステップ057IWS2017A)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ057IWS2018A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ057IWS2019A)。そして、ステップ057IWS2027Aに移行する。
ステップ057IWS2018A,S2019Aの処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
なお、本例では、大当り図柄が導出表示された後、さらに通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるので、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで右打ち表示器26の点灯を開始するように構成してもよい。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ057IWS2015AのN)、CPU103は、第1小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ057IWS2020A)。第1小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ057IWS2021A)。また、CPU103は、第1小当りフラグをクリアする(ステップ057IWS2022A)。そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ057IWS2026A)。そして、ステップ057IWS2027Aに移行する。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ057IWS2027A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されていてもよい。
また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)ように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部057IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
第2特別図柄通常処理は、図9-9に示した第1特別図柄通常処理(ステップS110A)と同様である。すなわち、図9-9に示す第1特別図柄通常処理において、「第1」を「第2」に読み替え、「第2」を「第1」に読み替えれば、第2特別図柄通常処理が説明されたことになる。ただし、第2特別図柄通常処理では、CPU103は、ステップ057IWS062Aと同様の処理を行う際、図9-3(B)に示した大当り種別判定テーブルを用いて、大当り種別が10R確変大当りA、10R確変大当りB、10R通常大当りのいずれであるかを判定する。
第2変動パターン設定処理は、図9-10に示した第1変動パターン設定処理(ステップS111A)と同様である。すなわち、図9-10に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、ステップ057IWS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9-5(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9-5(D)~図9-6(I)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図9-5(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2~49変動目であれば図9-5(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、50変動目であれば図9-5(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図9-6(G)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2変動目以降であれば図9-6(H)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図9-6(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
第2特別図柄変動処理は、図9-11に示した第1特別図柄変動処理(ステップS112A)と同様である。すなわち、図9-11に示す第1特別図柄変動処理において、「第1」を「第2」に読み替え、「第2」を「第1」に読み替えれば、第2特別図柄変動処理が説明されたことになる。
第2特別図柄停止処理は、図9-12に示した第1特別図柄停止処理(ステップS113A)と同様である。すなわち、図9-11に示す第1特別図柄停止処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄停止処理が説明されたことになる。
図9-13は、役物制御プロセス処理における役物制御通常処理(ステップS120)を示すフローチャートである。役物制御通常処理において、CPU103は、まず、大当り開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ057IWS2101)。大当り開始フラグがセットされていなければ、そのまま処理を終了する。
大当り開始フラグがセットされていれば、CPU103は、その大当り開始フラグをリセットする(ステップ057IWS2102)。次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ057IWS2103)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ057IWS2104)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットする(ステップ057IWS2105)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値をゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ057IWS2106)。
図9-14は、役物制御プロセス処理におけるゲート通過待ち処理(ステップS121)を示すフローチャートである。ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ057IWS2501)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。
次いで、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ057IWS2502)。次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ057IWS2503)、役物制御プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ057IWS2504)。
この特徴部057IWでは、ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図9-15は、役物制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS125)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ057IWS2200)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ057IWS2202に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ057IWS2201)、処理を終了する。
ステップ057IWS2202では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ057IWS2202)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ057IWS2203)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ057IWS2203のY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りAまたは4R確変大当りAであるか否かを確認する(ステップ057IWS2207)。なお、10R確変大当りAまたは4R確変大当りAであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ057IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ057IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りAまたは4R確変大当りAであれば、CPU103は、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ057IWS2208)とともに、確変フラグをセットして確変状態に移行する(ステップ057IWS2208A)。そして、ステップ057IWS2215に移行する。従って、10R確変大当りAまたは4R確変大当りAであった場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
10R確変大当りAまたは4R確変大当りAのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りBまたは4R確変大当りBであるか否かを確認する(ステップ057IWS2209)。なお、10R確変大当りBまたは4R確変大当りBであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ057IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ057IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りBまたは4R確変大当りBであれば、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ057IWS2210)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ057IWS2211)とともに、確変フラグをセットして確変状態に移行する(ステップ057IWS2211A)。そして、ステップ057IWS2215に移行する。従って、10R確変大当りBまたは4R確変大当りBであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、10R確変大当りBまたは4R確変大当りBである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(ゲート通過待ち処理のステップ057IWS2502参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、10R確変大当りBまたは4R確変大当りBにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄通常処理のステップ057IWS69Aや第2特別図柄通常処理のステップ057IWS69BでYと判定されてステップ057IWS70Aやステップ057IWS70Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
10R確変大当りBまたは4R確変大当りBでもなければ(すなわち、4R通常大当りまたは10R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ057IWS2212)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ057IWS2213)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ057IWS2214)。そして、ステップ057IWS2215に移行する。従って、4R通常大当りまたは10R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ057IWS2215)。
ここで、この特徴部057IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図9-16は、この特徴部057IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部057IWでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として4R確変大当りA、4R確変大当りB、または4R通常大当りが発生する。
図9-16に示すように、低確率/低ベース状態において4R確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ057IWS2204~S2208参照)。また、低確率/低ベース状態において4R確変大当りBが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ057IWS2204~S2206,S2209~S2211参照)。また、低確率/低ベース状態において4R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ057IWS2212~S2214参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部057IWでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当りA、10R確変大当りB、または10R通常大当りが発生する。
図9-16に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ057IWS2204~S2208参照)。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りBが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ057IWS2204~S2206,S2209~S2211参照)。なお、この特徴部057IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りBとなる確率が合計で5%であるので(図9-3参照)、一旦高確率/高ベース状態となると5%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ057IWS2212~S2214参照)。
図9-16に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ057IWS2204~S2208参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りBが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ057IWS2204~S2206,S2209~S2211参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ057IWS2212~S2214参照)。なお、この特徴部057IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R通常大当りとなる確率が35%であるので(図9-3参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、4R通常大当りや10R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図9-16に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップ057IWS69A~S73A,S69B~S73B参照)。
図9-16に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ057IWS2204~S2208参照)。なお、この特徴部057IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りAとなる確率が60%であるので(図9-3参照)、一旦高確率/低ベース状態となると60%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りBが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ057IWS2204~S2206,S2209~S2211参照)。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ057IWS2212~S2214参照)。
なお、図9-16では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、10R確変大当りBが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、10R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9-16では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、4R確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りBが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9-16では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、4R確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りBが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9-16では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、4R確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りBが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
図9-17~図9-19は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ057IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ057IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ057IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ057IWS614)、演出制御用CPU0120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ057IWS615)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ057IWS616)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ057IWS617)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ057IWS618)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ057IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ057IWS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド、第1強制図柄確定指定コマンド、第2強制図柄確定指定コマンド)であれば(ステップ057IWS621)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ057IWS622)。例えば、第1図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1強制確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2強制確定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ057IWS623)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を開始する制御を行う(ステップ057IWS624)。また、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ057IWS625)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ057IWS626)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を終了する制御を行う(ステップ057IWS627)。また、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ057IWS628)。
なお、本例では、ステップ057IWS624,S627の処理が実行されることによって、大当り遊技中に画像表示装置5の表示画面において右打ち表示が表示される。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップ057IWS629)、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ057IWS630)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップ057IWS631)、演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ057IWS632)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯開始指定コマンドであれば(ステップ057IWS633)、演出制御用CPU120は、右打ち報知を行っていることを示す右打ち点灯中フラグをセットし(ステップ057IWS633A)、右打ち報知用LED37の点灯を開始する制御を行う(ステップ057IWS634)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯終了指定コマンドであれば(ステップ057IWS635)、演出制御用CPU120は、右打ち報知を行っていることを示す右打ち点灯中フラグをリセットし(ステップ057IWS635A)、右打ち報知用LED37の点灯を終了する制御を行う(ステップ057IWS636)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定コマンドであれば(ステップ057IWS637)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/非KT状態に応じた背景画像(例えば、青色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ057IWS638)。また、演出制御用CPU120は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップ057IWS639)。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ057IWS640)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、緑色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ057IWS641)。また、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグをセットする(ステップ057IWS642)とともに、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップ057IWS643)。
受信した演出制御コマンドが高確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ057IWS644)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、黄色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ057IWS645)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第1KT状態フラグをセットする(ステップ057IWS646)とともに、セットされていれば、第2KT状態フラグをリセットする(ステップ057IWS647)。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定コマンドであれば(ステップ057IWS648)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第2KT状態に応じた背景画像(例えば、赤色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ057IWS649)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップ057IWS650)とともに、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップ057IWS651)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ057IWS662)。そして、ステップ057IWS611に移行する。
ステップ057IWS662では、例えば、受信した演出制御コマンドが第1有効始動入賞指定コマンドであれば第1有効始動入賞指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットする。そして演出制御用CPU120は、先読予告設定処理(ステップS161)において、非KT状態であれば該フラグがセットされていることにもとづいて第1保留記憶に対応する第1保留表示の表示を行うものである。
ステップ057IWS662では、例えば、受信した演出制御コマンドが第2有効始動入賞指定コマンドであれば第2有効始動入賞指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットする。そして演出制御用CPU120は、先読予告設定処理(ステップS161)において、KT状態であれば該フラグがセットされていることにもとづいて第2保留記憶に対応する第2保留表示の表示を行うものである。
なお、図示は省略するが、演出制御用CPU120は、飾り図柄の変動を開始した際に、該飾り図柄の変動に対応するアクティブ表示を表示するとともに、飾り図柄に対応する特別図柄の保留表示(非KT状態であれば第1保留表示、KT状態であれば第2保留表示)を更新表示する。例えば、1個目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトすることにより更新表示するものである。
図9-20は、可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ057IWS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ057IWS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、右打ち点灯中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ057IWS812)。右打ち点灯中フラグがセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターンコマンドであるか否かを確認する(ステップ057IWS813)。第1特別図柄に対応する変動パターンコマンドでなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま可変表示開始待ち処理を終了する。第1特別図柄に対応する変動パターンコマンドであれば(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ057IWS815)。
右打ち点灯中フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドが第2特別図柄に対応する変動パターンコマンドであるか否かを確認する(ステップ057IWS814)。第2特別図柄に対応する変動パターンコマンドでなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま可変表示開始待ち処理を終了する。第2特別図柄に対応する変動パターンコマンドであれば(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ057IWS815)。
ステップ057IWS812~S815の処理が実行されることによって、この特徴部057IWでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の変動表示は実行されない。
図9-21は、可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、変動表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップ057IWS923)。ステップ057IWS923では、演出制御用CPU120は、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の飾り図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、大当りを示す表示結果指定コマンド(表示結果2指定コマンド~表示結果7指定コマンド)を受信した場合には、左中右の飾り図柄が揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果8指定コマンドを受信した場合(小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
このように、停止表示される大当り図柄からはいずれの種別の大当り遊技状態に制御されるかが判別できない構成となっている。そこで、第2KT状態において発生した大当りが、第2KT状態に再び制御される10R確変大当りAであるか、または第1KT状態に制御される10R確変大当りBまたは10R通常大当りであるかを報知するための開封演出を、第2KT状態における変動にもとづいて制御される大当り遊技状態中において実行するよう構成されている。
具体的に、箱を開封することを示唆した後に開封する成功パターンと、箱を開封することを示唆した後に開封しない失敗パターンとのいずれかのパターンにて開封演出を行う。成功パターンであれば発生した大当りが第2KT状態に再び制御される10R確変大当りAであること(第2KT状態が継続されること)が報知され、失敗パターンであれば発生した大当りが第2KT状態に再び制御される10R確変大当りAであること(第2KT状態が継続されること)が報知されないものである。なお、一の大当り遊技状態において複数回の開封演出を実行可能に構成されており、仮に失敗パターンの開封演出が実行された場合であっても、再度開封演出が行われて該開封演出が成功パターンであれば、発生した大当りが第2KT状態に再び制御される10R確変大当りAであること(第2KT状態が継続されること)が報知されるものである。
また、停止表示される大当り図柄からはいずれの種別の大当り遊技状態に制御されるかが判別できない構成となっていることから、通常状態(非KT状態)において発生した大当りが、高確率/第2KT状態に制御される4R確変大当りAであるか、高確率/第1KT状態に制御される4R確変大当りBであるか、または低確率/第1KT状態に制御される4R通常大当りであるかを報知するための種別報知演出を、通常状態(非KT状態)において発生した大当り遊技状態の実行中、または該大当り遊技状態におけるエンディング期間において実行することとしてもよい。該種別報知演出としては、開封演出とは異なる演出を行うことが好ましい。例えば、4R確変大当りAであることを示す文字と、4R確変大当りBであることを示す文字と、4R通常大当りであることを示す文字とを変動表示し、いずれかの文字が停止表示することでいずれの種別の大当りであるか(いずれの遊技状態に制御するか)を報知するルーレット演出を種別報知演出として行うこととしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、開始する変動にもとづいて大当りとするか否かを示唆するための予告演出(例えば、セリフ予告演出、カットイン予告演出、ステップアップ予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出)の実行の有無を決定するための抽選を行う(ステップ057IWS925)。具体的に、図9-22(A)~(C)に示す予告演出実行抽選テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、予告演出(カットイン演出、セリフ演出、群予告演出)の実行の有無を決定する。
なお、ここで実行の有無が決定されるカットイン演出と、セリフ演出と、群予告演出とは、それぞれ異なるタイミングにおいて実行され得る予告演出であって、カットイン演出の実行タイミングが最も早く、次にセリフ演出の実行タイミングが早く、群予告演出の実行タイミングが最も遅い。
また、演出制御用CPU120は、後述する可変表示中演出処理(図9-23参照)において各予告演出(カットイン演出、セリフ演出、群予告演出)を実行するものであるが、実行した予告演出の演出態様を、演出履歴として、実行順に関連付けて記憶可能になっている。例えば、第2セリフ態様のセリフ演出と、第1群態様の群予告演出とを実行した変動においては、1番目に実行した予告演出として第2セリフ態様のセリフ演出を記憶し、2番目に実行した予告演出として第2セリフ態様のセリフ演出を、演出履歴として記憶するものである。
図9-22(A)は、カットイン演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図9-22(A)に示すカットイン演出実行抽選テーブルでは、可変表示結果(大当り、スーパーリーチはずれ、その他)毎にカットイン演出の実行の有無および実行する場合の演出態様(第1カットイン態様~第3カットイン態様)に対する判定値が割り振られている。
第1カットイン態様はキャラクタAがカットイン表示される態様であり、第2カットイン態様はキャラクタBがカットイン表示される態様であり、第3カットイン態様はキャラクタCがカットイン表示される態様である。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、15%の割合でカットイン演出を実行しないことが、25%の割合で第1カットイン態様にてカットイン演出を実行することが、25%の割合で第2カットイン態様にてカットイン演出を実行することが、35%の割合で第3カットイン態様にてカットイン演出を実行することが決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、35%の割合でカットイン演出を実行しないことが、25%の割合で第1カットイン態様にてカットイン演出を実行することが、25%の割合で第2カットイン態様にてカットイン演出を実行することが、15%の割合で第3カットイン態様にてカットイン演出を実行することが決定される。
例えば、可変表示結果がその他である場合、80%の割合でカットイン演出を実行しないことが、20%の割合で第1カットイン態様にてカットイン演出を実行することが決定される。
図9-22(B)は、セリフ演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図9-22(B)に示すセリフ演出実行抽選テーブルでは、可変表示結果(大当り、スーパーリーチはずれ、その他)毎にセリフ演出の実行の有無および実行する場合の演出態様(第1セリフ態様~第3セリフ態様)に対する判定値が割り振られている。
第1セリフ態様はセリフAが表示される態様であり、第2セリフ態様はセリフBが表示される態様であり、第3セリフ態様はセリフCが表示される態様である。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、10%の割合でセリフ演出を実行しないことが、20%の割合で第1セリフ態様にてセリフ演出を実行することが、30%の割合で第2セリフ態様にてセリフ演出を実行することが、40%の割合で第3セリフ態様にてセリフ演出を実行することが決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、40%の割合でセリフ演出を実行しないことが、30%の割合で第1セリフ態様にてセリフ演出を実行することが、20%の割合で第2セリフ態様にてセリフ演出を実行することが、10%の割合で第3セリフ態様にてセリフ演出を実行することが決定される。
例えば、可変表示結果がその他である場合、90%の割合でセリフ演出を実行しないことが、10%の割合で第1セリフ態様にてセリフ演出を実行することが決定される。
図9-22(C)は、群予告演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図9-22(C)に示す群予告演出実行抽選テーブルでは、可変表示結果(大当り、スーパーリーチはずれ、その他)毎に群予告演出の実行の有無および実行する場合の演出態様(第1群態様~第3群態様)に対する判定値が割り振られている。
第1群態様はキャラクタAによる群Aが表示される態様であり、第2群態様はキャラクタAによる群Bが表示される態様であり、第3群態様はキャラクタCによる群Cが表示される態様である。また、第3群態様の群予告演出は、可動体32の動作を伴う演出である。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、5%の割合で群予告演出を実行しないことが、15%の割合で第1群態様にて群予告演出を実行することが、35%の割合で第2群態様にて群予告演出を実行することが、45%の割合で第3群態様にて群予告演出を実行することが決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、45%の割合で群予告演出を実行しないことが、35%の割合で第1群態様にて群予告演出を実行することが、15%の割合で第2群態様にて群予告演出を実行することが、5%の割合で第3群態様にて群予告演出を実行することが決定される。
例えば、可変表示結果がその他である場合、95%の割合で群予告演出を実行しないことが、5%の割合で第1群態様にて群予告演出を実行することが決定される。
次いで、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンにもとづいて、使用する飾り図柄の変動パターン、および予告演出(例えば、役物予告演出、セリフ予告演出、ステップアップ予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出)の実行を決定している場合には、実行を決定している予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ057IWS928)。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS928で選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ057IWS929)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ057IWS930)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間に応じた値を飾り図柄変動時間タイマに設定して飾り図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップ057IWS931)。そして、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(ステップS172)に応じた値に更新する(ステップ057IWS932)。
図9-23は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ057IWS8101)、飾り図柄変動時間タイマの値を1減算する(ステップ057IWS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ057IWS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ057IWS8104)。その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび役物動作データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ057IWS8105)。
次いで、演出制御用CPU120は、ラウンドオブジェクトを表示するためのラウンドオブジェクト表示処理を行う(ステップ057IWS8105A)。ラウンドオブジェクトとは、大当り遊技状態におけるラウンドのそれぞれに対応する表示である。ラウンドオブジェクトとして、第1ラウンドオブジェクトと、第2ラウンドオブジェクトとを表示可能である。第1ラウンドオブジェクトは、実行中の変動にもとづいて制御される大当り遊技状態、通過ゲート41を遊技球が通過することに応じて制御される大当り遊技状態、または実行中の大当り遊技状態に対応するラウンドオブジェクトである。第2ラウンドオブジェクトは、第1ラウンドオブジェクトに対応する大当り遊技状態の次に行われる大当り遊技状態に対応するラウンドオブジェクトである。
第1ラウンドオブジェクトの表示態様として、対応するラウンドが終了していないことを示す通常態様(白い丸のアイコン)と、対応するラウンドが終了したことを示す消化態様(黒い丸のアイコン)と、対応するラウンドにおいて開封演出が行われることを示す開封態様(箱のアイコン)とが設けられている。なお、開封態様としては、箱の色が白い第1開封態様と、箱の色が赤い第2開封態様とが設けられている。
第2ラウンドオブジェクトの表示態様として、未だ第2ラウンドオブジェクトに対応する大当り遊技状態が開始されないことを示す待機態様(矩形の枠内に表示され、「待」の文字を含む白い丸のアイコン)と、第2ラウンドオブジェクトに対応する大当り遊技状態が開始されることを示すダメージ態様(傷付けられる枠内に表示され、「変?」の文字を含む白い丸のアイコン)が設けられている。
第1ラウンドオブジェクトは、非KT状態または第1KT状態から移行する大当り遊技状態であって、第2KT状態に制御する契機の大当り遊技状態(4R確変大当りA、10R確変大当りA)と、第2KT状態から移行する大当り遊技状態とにおいて表示される。
第2ラウンドオブジェクトは、第2KT状態において表示されるが、非KT状態および第1KT状態においては表示されない。
次いで、演出制御用CPU120は、右打ち点灯中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ057IWS8106)。右打ち点灯中フラグがセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ057IWS8107)。第1図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS8114へ移行する。
第1図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第1強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ057IWS8108)。第1強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS8113へ移行する。
ステップ057IWS8106で右打ち点灯中フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ057IWS8111)。第2図柄確定指定コマンドを受信していれば、ステップ057IWS8114へ移行する。
第2図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第2強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ057IWS8112)。第2強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ057IWS923で決定した飾り図柄の停止図柄を、はずれ図柄に差し替える処理を行う(ステップ057IWS8113)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ057IWS8114)。
ステップ057IWS8108で第1強制図柄確定指定コマンドも受信していなかった場合、またはステップ057IWS8112で第2強制図柄確定指定コマンドも受信していなかった場合には、演出制御用CPU120は、飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ057IWS8115)。飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU120は、待機演出用のプロセスデータに切り替える(ステップ057IWS8116)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマを再スタートさせる(ステップ057IWS8117)。
本例では、既に説明したように、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。また、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。いずれかの図柄確定指定コマンドを受信することなく、ステップ057IWS8115で飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたということは、このように第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合である。この場合、本例では、ステップ057IWS8116,S8117の処理が実行されることによって、待機演出に切り替えられ、その後、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、最終的に1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が終了するまで、待機演出が継続される。なお、「待機演出」は、例えば、画像表示装置5において左中右の飾り図柄を揺れ変動または微変動させた状態で仮停止状態とする演出である。
なお、画像表示装置5において、システム小図柄や第4図柄などの変動表示も実行する場合には、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合において、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も継続して実行される。そして、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が最終的に停止表示されると、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も停止表示される。
図9-24は、ラウンドオブジェクト表示処理を示すフローチャートである。ラウンドオブジェクト表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、実行中の変動が大当り変動であるか否かを判定し(ステップ057IWS8200)、大当り変動でない場合にはそのままラウンドオブジェクト表示処理を終了する。
大当り変動である場合、演出制御用CPU120は、リーチ演出を終了するタイミングであるか否かを判定し(ステップ057IWS8201)、リーチ演出を終了するタイミングでない場合にはそのままラウンドオブジェクト表示処理を終了する。リーチ演出を終了するタイミングである場合、演出制御用CPU120は、第2KT状態であるか否かを判定する(ステップ057IWS8202)。非KT状態または第1KT状態である場合、4R確変大当りAまたは10R確変大当りAの大当り変動であるか否か、すなわち、第2KT状態に移行する種別の大当り変動であるか否かを判定する(ステップ057IWS8202A)。第2KT状態に移行する種別の大当り変動でなければ、そのままラウンドオブジェクト表示処理を終了する。第2KT状態に移行する種別の大当り変動である場合、演出制御用CPU120は、第1ラウンドオブジェクトを通常態様にて表示するとともに、第2ラウンドオブジェクトを待機態様にて表示する(ステップ057IWS8203,S8204)。
このように、非KT状態または第1KT状態である場合、第2KT状態に移行する種別の大当り変動である場合に限り、第1ラウンドオブジェクトおよび第2ラウンドオブジェクトを表示するものである。なお、非KT状態または第1KT状態である場合における第2KT状態に移行する種別の大当り変動では、大当り図柄を停止表示する際に、第2KT状態に移行する種別の大当りに制御することが報知されるものである。
なお、ステップ057IWS8203においては、直後に制御する大当り遊技状態のラウンド数に対応する数の第1ラウンドオブジェクトを表示する。具体的に、第1特別図柄の変動に対応する大当り変動である場合には4個の第1ラウンドオブジェクトを表示し、第2特別図柄の変動に対応する大当り変動である場合には10個の第1ラウンドオブジェクトを表示するものである。
また、ステップ057IWS8202において第2KT状態である場合、演出制御用CPU120は、第2ラウンドオブジェクトを待機態様からダメージ態様に変化させた後、該第2ラウンドオブジェクトを通常態様の第1ラウンドオブジェクトに変化させる(ステップ057IWS8205)。
図9-25および図9-26は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップ057IWS9701)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップ057IWS9705Dに移行する。この特徴部057IWでは、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ057IWS9705で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、大当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したが大当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ057IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ057IWS9705Dに移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップ057IWS9702)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップ057IWS9716に移行する。この特徴部057IWでは、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップ057IWS9715で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ057IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ057IWS9716に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において停止表示中の左中右の飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップ057IWS9703)。なお、第1強制図柄確定指定コマンドや第2強制図柄確定指定コマンドを受信し、ステップ057IWS8109,S8113ではずれ図柄に差し替える処理を実行した場合には、ステップ057IWS9703において、演出制御用CPU120は、はずれ図柄を確定表示させる制御を行う。
ステップ057IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップ057IWS9704のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップ057IWS9705A)。
その後、演出制御用CPU120は、設定示唆演出の演出態様を決定するための設定示唆演出態様決定抽選を行い(ステップ057IWS9705B)。決定した態様にて設定示唆演出を実行する(ステップ057IWS9705C)。設定示唆演出は、設定値を示唆する演出であり、大当り図柄が停止表示されてから遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間中に行われる演出である。具体的に、右打ちを促すための右向きの矢印画像を、設定値を示唆する態様にて表示する設定示唆演出を行うものである。ステップ057IWS9705Bでは、具体的に、図9-27(A)に示す設定示唆演出態様決定抽選テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、設定示唆演出の演出態様の実行の有無を決定する。
図9-27(A)は、設定示唆演出態様決定抽選テーブルを示す説明図である。図9-27(A)に示す設定示唆演出態様決定抽選テーブルでは、設定値(「1」~「6」)毎に設定示唆演出の演出態様(第1示唆態様~第4示唆態様)に対する判定値が割り振られている。
第1示唆態様は赤色で矢印画像を表示する態様であり、第2示唆態様は緑色で矢印画像を表示する態様であり、第3示唆態様は青色で矢印画像を表示する態様であり、第4示唆態様は白色で矢印画像を表示する態様である。
例えば、設定値が「1」である場合、16%の割合で第1示唆態様が、20%の割合で第2示唆態様が、30%の割合で第3示唆態様が、34%の割合で第4示唆態様が、設定示唆演出の演出態様として決定される。
例えば、設定値が「2」である場合、18%の割合で第1示唆態様が、22%の割合で第2示唆態様が、28%の割合で第3示唆態様が、32%の割合で第4示唆態様が、設定示唆演出の演出態様として決定される。
例えば、設定値が「3」である場合、20%の割合で第1示唆態様が、24%の割合で第2示唆態様が、26%の割合で第3示唆態様が、30%の割合で第4示唆態様が、設定示唆演出の演出態様として決定される。
例えば、設定値が「4」である場合、30%の割合で第1示唆態様が、26%の割合で第2示唆態様が、24%の割合で第3示唆態様が、20%の割合で第4示唆態様が、設定示唆演出の演出態様として決定される。
例えば、設定値が「5」である場合、32%の割合で第1示唆態様が、28%の割合で第2示唆態様が、22%の割合で第3示唆態様が、18%の割合で第4示唆態様が、設定示唆演出の演出態様として決定される。
例えば、設定値が「6」である場合、34%の割合で第1示唆態様が、30%の割合で第2示唆態様が、20%の割合で第3示唆態様が、16%の割合で第4示唆態様が、設定示唆演出の演出態様として決定される。
その後、演出制御用CPU120は、演出履歴表示演出に関する処理を行う。演出履歴表示演出とは、大当り図柄が停止表示されてから遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間中に実行可能な演出であって、大当り変動においていずれの予告演出を実行したかを特定可能に表示する演出である。演出制御用CPU120は、演出履歴表示演出に関する処理として、具体的に、終了した変動が通常状態における第2特別図柄の変動であるか否かを判定し(ステップ057IWS9705D)、終了した変動が通常状態における第2特別図柄の変動でない場合には、プッシュボタン31Bへの操作を受け付けたか否かを判定する(ステップ057IWS9705E)。プッシュボタン31Bへの操作を受け付けた場合、演出履歴表示を開始する(ステップ057IWS9705F)。
ステップ057IWS9705Fにおいて、演出制御用CPU120は、具体的に、上述した演出履歴情報(実行した予告演出の情報)を特定し、実行した予告演出を示す文字情報画像をROM121から抽出し、抽出した文字情報画像を、実行した予告演出に関連付けられた順序に応じた表示領域に表示することにより、演出履歴表示を開始するものである。なお、演出履歴情報(実行した予告演出の情報)は、演出履歴表示を開始した場合、または演出履歴表示を開始することなくゲート通過待ち期間が終了(通過ゲート41を遊技球が通過)した場合に消去されるものである。
なお、演出履歴表示演出として、第2カットイン態様および第3カットイン態様のカットイン演出と、第2セリフ態様および第3セリフ態様のセリフ演出と、第2群態様および第3群態様の群予告演出とを含む予告演出群(以下、「特定態様予告演出」と総称することがある)の実行を特定可能に表示可能である一方で、第1カットイン態様のカットイン演出と、第1セリフ態様のセリフ演出と、第1群態様の群予告演出とを含む予告演出群(以下、「非特定態様予告演出」と総称することがある)については特定可能に表示しないものである。
また、上述したように第3群態様の群予告演出は画像表示装置5の表示制御と可動体32の動作制御とを伴う演出であるが、何らかの原因により、画像表示装置5の表示制御を行う一方で可動体32の動作制御を行わない不具合が生じることがある。仮に、第3群態様の群予告演出において画像表示装置5の表示制御を行う一方で可動体32の動作制御を行わなかった場合には、遊技者は第3群態様の群予告演出が行われたことを認識しにくくなるため、演出履歴表示演出において第3群態様の群予告演出の実行履歴を表示したのでは、遊技者の認識と演出履歴表示演出とが整合しない可能性がある。そこで、演出履歴表示演出においては、第3群態様の群予告演出において可動体32の動作制御を行ったこと(具体的に、演出制御用CPU120が、可動体32の駆動制御を行う駆動手段に対して動作制御コマンドを送信したこと)を条件として第3群態様の群予告演出の実行履歴を表示することとする。なお、他の演出については、該他の演出の実行を決定したことを条件として実行履歴を表示することとしてもよいし、該他の演出を実行したこと(画像表示手段5の表示制御を行ったこと)を条件として実行履歴を表示することとしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ057IWS9706)。大当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップ057IWS9707)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ057IWS9710)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ057IWS9711)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ057IWS9712)。
その後、演出制御用CPU120は、第2KT状態に制御されていたか否かを判定し(ステップ057IWS9712A)、非KT状態または第1KT状態に制御されていた場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ057IWS9713)。
また、ステップ057IWS9712Aにおいて第2KT状態に制御されていた場合、演出制御用CPU120は、開始する大当り遊技状態における開封演出の実行回数を決定するための開封演出回数決定抽選を行う(ステップ057IWS9712B)。具体的に、図9-27(B)に示す開封演出回数決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、開始する大当り遊技状態における開封演出の実行回数を決定する。
図9-27(B)は、開封演出回数決定テーブルを示す説明図である。図9-27(B)に示す開封演出回数決定テーブルでは、第2KT状態が継続する場合(開始する大当り遊技状態が10R確変大当りAである場合)または終了する場合(開始する大当り遊技状態が10R確変大当りAではない場合)毎に開封演出の実行回数(1回~3回)に対する判定値が割り振られている。なお、ここで決定される開封演出の実行回数とは、成功パターンの開封演出の実行回数と失敗パターンの開封演出の実行回数とを合わせた数である。
例えば、第2KT状態が継続する場合(開始する大当り遊技状態が10R確変大当りAである場合)、25%の割合で1回が、35%の割合で2回が、40%の割合で3回が、開封演出の実行回数として決定される。
例えば、第2KT状態が終了する場合(開始する大当り遊技状態が10R確変大当りAではない場合)、40%の割合で1回が、35%の割合で2回が、25%の割合で3回が、開封演出の実行回数として決定される。
このように、開封演出の実行回数が多い程、第2KT状態が継続することに対する信頼度が高い構成となっている。
例えば、開封ラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様としていずれの開封態様が選択される場合であっても、開封ラウンドが2回である場合よりも3回である場合の方が第2KT状態が継続することに対する信頼度が高い構成となっている。例えば、2つの第1開封態様が表示される場合よりも、3つの第1開封態様が表示される場合よりも、の方が第2KT状態が継続することに対する信頼度が高い。
次いで、演出制御用CPU120は、開始する大当り遊技状態における開封演出の実行タイミングを決定するための実行タイミング決定処理を行う(ステップ057IWS9712C)。具体的に、図9-27(C)に示す実行タイミング決定抽選テーブルを用いて実行タイミングを決定する実行タイミング決定抽選を繰り返し行うことにより、ステップ057IWS9712Bにおいて決定された実行回数分の開封演出の実行タイミングを決定する。例えば、第2KT状態が継続する場合(開始する大当り遊技状態が10R確変大当りAである場合)、1回の成功パターンの開封演出に対応する実行タイミングを実行タイミング決定抽選により決定するとともに、ステップ057IWS9712Bにおいて決定された実行回数から1を減算した回数の失敗パターンの開封演出の実行タイミングを実行タイミング決定抽選により決定する。また例えば、第2KT状態が終了する場合(開始する大当り遊技状態が10R確変大当りAではない場合)には、ステップ057IWS9712Bにおいて決定された実行回数の失敗パターンの開封演出の実行タイミングを実行タイミング決定抽選により決定する。
図9-27(C)は、実行タイミング決定抽選テーブルを示す説明図である。図9-27(C)に示す実行タイミング決定抽選テーブルでは、開封演出の実行パターン(成功パターン、失敗パターン)毎に開封演出の実行タイミング(1ラウンド~10ラウンド)に対する判定値が割り振られている。
例えば、成功パターンの開封演出の実行タイミングとして、7%の割合で2ラウンドが、8%の割合で3ラウンドが、9%の割合で4ラウンドが、10%の割合で5ラウンドが、11%の割合で6ラウンドが、12%の割合で7ラウンドが、13%の割合で8ラウンドが、14%の割合で9ラウンドが、16%の割合で10ラウンドが、決定される。
例えば、失敗パターンの開封演出の実行タイミングとして、16%の割合で2ラウンドが、14%の割合で3ラウンドが、13%の割合で4ラウンドが、12%の割合で5ラウンドが、11%の割合で6ラウンドが、10%の割合で7ラウンドが、9%の割合で8ラウンドが、8%の割合で9ラウンドが、7%の割合で10ラウンドが、決定される。
このように、開封演出の実行タイミングとして、1ラウンドは選択され得ない構成となっている。
また、複数回の実行タイミング決定抽選を行う場合(複数回の開封演出を実行する場合)、実行タイミング決定抽選の抽選結果が、既に決定済みの実行タイミングと同じラウンドであった場合、既に決定済みの実行タイミングと異なるラウンドが決定されるまで、実行タイミング決定抽選をやり直すこととする。例えば、成功パターンの開封演出の実行タイミングとして8ラウンドが決定された後、失敗パターンの開封演出の実行タイミングを決定するための実行タイミング決定抽選の抽選結果が8ラウンドであった場合、抽選結果が2ラウンド~7ラウンド、9ラウンド、または10ラウンドになるまで、失敗パターンの開封演出の実行タイミングを決定するための実行タイミング決定抽選をやり直すものである。このように、一のラウンド中に複数回の開封演出が行われないようになっている。
また、複数回の実行タイミング決定抽選を行う場合(複数回の開封演出を実行する場合)、実行タイミング決定抽選の抽選結果が、既に決定済みの実行タイミングと隣り合うラウンド(連続するラウンド)であった場合、既に決定済みの実行タイミングと隣り合わないラウンドが決定されるまで、実行タイミング決定抽選をやり直すこととする。例えば、成功パターンの開封演出の実行タイミングとして8ラウンドが決定された後、失敗パターンの開封演出の実行タイミングを決定するための実行タイミング決定抽選の抽選結果が7ラウンドや9ラウンドであった場合、抽選結果が2ラウンド~6ラウンド、または10ラウンドになるまで、失敗パターンの開封演出の実行タイミングを決定するための実行タイミング決定抽選をやり直すものである。このように、開封演出が連続するラウンドにおいて行われないようになっている。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS9712B,S9712Cの決定結果に応じて開封演出の実行を設定する(ステップ057IWS9712D)。具体的に、開封演出のパターン(成功/失敗)および実行タイミング(2ラウンド~10ラウンド)が関連付けられて設定される。
次いで、演出制御用CPU120は、開封演出を実行するラウンド(以下、開封演出を実行するラウンドを「開封ラウンド」、開封演出を実行しないラウンドを「通常ラウンド」ということがある。)に対応するラウンドオブジェクトの表示態様を決定するための開封態様決定抽選を行う(ステップ057IWS9712E)。具体的に、図9-27(D)に示す開封態様決定抽選テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、開封ラウンドに対応するラウンドオブジェクトをいずれの開封態様とするかを決定する。開封演出を1回実行する場合には1回の抽選を行い、開封演出を2回実行する場合には2回の抽選を行い、開封演出を3回実行する場合には3回の抽選を行う。
図9-27(D)は、開封態様決定抽選テーブルを示す説明図である。図9-27(D)に示す開封態様決定抽選テーブルでは、開封演出の実行パターン(成功パターン、失敗パターン)毎に開封演出を実行するラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様(第1開封態様、第2開封態様)に対する判定値が割り振られている。
例えば、成功パターンの開封演出を実行するラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様として、40%の割合で第1開封態様が、60%の割合で第2開封態様が、開封演出の実行回数として決定される。
例えば、失敗パターンの開封演出を実行するラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様として、60%の割合で第1開封態様が、40%の割合で第2開封態様が、開封演出の実行回数として決定される。
このように、第1開封態様のラウンドオブジェクトが表示されたラウンドよりも、第2開封態様のラウンドオブジェクトが表示されたラウンドの方が、高い割合で成功パターンの開封演出が実行される構成となっている。
なお、上述したように、図9-27(D)に示す開封態様決定抽選テーブルを用いて開封ラウンドに対応するラウンドオブジェクトをいずれの開封態様とするかを決定する抽選を繰り返すことにより、全開封ラウンドにに対応するラウンドオブジェクトの表示態様を決定するものであるが、一の開封ラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様を第2開封態様とした場合に、該一の開封ラウンドよりも後の開封ラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様については、強制的に第2開封態様とするものである。すなわち、一の開封ラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様を第2開封態様とした場合に、該一の開封ラウンドよりも後の開封ラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様については、第1開封態様が決定されないよう構成されている。
仮に、開封態様のラウンドオブジェクトを2つ表示する場合に、そのうち1つ目を第2開封態様にて表示したにもかかわらず2つ目を第1開封態様にて表示した場合には、2つ目の開封態様のラウンドオブジェクトに対して遊技者に期待感を与えることができないことが考えられる。そこで、上述したように、一の開封ラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様を第2開封態様とした場合に、該一の開封ラウンドよりも後の開封ラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様については第1開封態様が決定されないよう構成することにより、該一の開封ラウンドよりも後の開封ラウンドに対応するラウンドオブジェクトに対する期待感を与えることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、開封ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトの表示態様を、ステップ057IWS9712Eにおいて決定した表示態様(第1開封態様、第2開封態様)に変化させる(ステップ057IWS9712F)。その後、演出制御用CPU120は、1ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトにエフェクト表示を付加し(ステップ057IWS9712G)、ステップ057IWS9713へ移行する。
ステップ057IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示していなければ(ステップ057IWS9704のN)、ステップ057IWS9703の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップ057IWS9714のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップ057IWS9715)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ057IWS9716)。小当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップ057IWS9717)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ057IWS9722)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ057IWS9723)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ057IWS9724)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ057IWS9725)。
ステップ057IWS9703の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ057IWS9704のN、且つステップ057IWS9714のN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ057IWS9726)。
図9-28~図9-30は、演出制御プロセス処理における大当り中演出処理(ステップS176)を示すフローチャートである。大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、大入賞口開放中表示コマンド(大入賞口の開放を開始した(ラウンドを開始したこと)ことを示すコマンド)を受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップ057IWS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップ06IWS1901のN)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンド(大入賞口の開放を終了したこと(ラウンドを終了したこと)を示すコマンド)を受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ057IWS1902)。
大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップ057IWS1902のN)、演出制御用CPU120は、大当りが終了したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ057IWS1903)。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップ057IWS1903のN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ057IWS1911)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ057IWS1912)。
次いで、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞しておコマンド受信フラグがセットされていた場合には、獲得数表示の値を更新する(ステップ057IWS1912A,S1912B)。具体的に、更新前の獲得数表示の値に所定数(特殊可変入賞球装置17へ1個の遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球の数。例えば10)加算した値を新たな獲得数表示の値として更新する。
次いで、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bへの操作の検出を有効とする有効期間であることを示す有効期間フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ057IWS1950)。セットされている場合、ステップ057IWS1953へ移行する。セットされていない場合、開封演出の実行タイミングであるか否かを判定し(ステップ057IWS1951)、実行タイミングでない場合にはステップ057IWS1913へ移行する。ステップ057IWS1951では、開封演出の実行が設定されたラウンドにおける所定タイミング(例えば、ラウンド開始から3秒後)であるか否かを判定することにより、開封演出の実行タイミングであるか否かを判定することができる。
図示は省略するが、演出制御用CPU120は、有効期間フラグをセットする際に、プッシュボタン31Bへの操作を促す文字表示を行うものである。
開封演出の実行タイミングである場合、演出制御用CPU120は、有効期間フラグをセットし(ステップ057IWS1952)、プッシュボタン31Bへの操作を検出したか否かを判定する(ステップ057IWS1953)。プッシュボタン31Bへの操作を検出した場合、ステップ057IWS1955へ移行する。検出しない場合、有効期間の終了タイミングであるか否かを判定し(ステップ057IWS1954)、有効期間の終了タイミングでない場合にはステップ057IWS1913へ移行する。
有効期間の終了タイミングである場合、演出制御用CPU120は、開封演出の結果画像(開封結果画像)を表示する(ステップ057IWS1955)。具体的に、成功パターンの開封演出であれば、開封された箱画像と成功したことを示す文字表示とを開封結果画像として表示し、失敗パターンの開封演出であれば、開封されなかった箱画像と失敗したことを示す文字表示とを開封結果画像として表示する。
次いで、演出制御用CPU120は、有効期間フラグをリセットし(ステップ057IWS1956)、実行中のラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトを開封態様から通常態様に変化させる(ステップ057IWS1957)。
その後、演出制御用CPU120は、実行した開封演出の実行パターンが成功パターンであれば、第2ラウンドオブジェクトを待機態様にて表示する(ステップ057IWS1958,S1959)。このように、成功パターンの開封演出が行われることを条件として第2ラウンドオブジェクトが表示される構成となっている。
その後、演出制御用CPU120は、未消化の全ての第1ラウンドオブジェクトを通常態様に変化するとともに、設定されていた開封演出を非実行に再設定する(ステップ057IWS1960,S1961)。ステップ057IWS1960,S1961の処理を行うことにより、例えば、3つの開封態様の第1ラウンドオブジェクトが表示されており、2つ目の開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドにて成功パターンの開封演出を行った場合に、3つ目の開封態様の第1ラウンドオブジェクトを通常態様に変化するとともに、該3つ目の開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドにおいて開封演出を実行しないようにすることができる。なお、成功パターンの開封演出の実行が決定されたラウンド以降のラウンドでは、開封演出の実行が設定されない構成であってもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ057IWS1913)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ057IWS1914)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび役物動作データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ057IWS1915)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップ057IWS1901のY)、終了したラウンド(開始したラウンドの一つ前のラウンド)に応じた第1ラウンドオブジェクトを消化態様に変化させ(ステップ057IWS1901A)、開始したラウンドに応じた第1ラウンドオブジェクトにエフェクト表示を付加する(ステップ057IWS1901B)。このとき、終了したラウンド(開始したラウンドの一つ前のラウンド)に付加されていたエフェクト表示が消去される。このように、エフェクト表示は、実行中のラウンドに対応するラウンドオブジェクトに付加されるようになっている。
なお、本特徴部057IWでは、ステップ057IWS1901A,S1901Bの処理を新たなラウンド開始時に実行することとしたが、ラウンドが終了したことにもとづくタイミングに実行するものであれば、これに限るものではない。例えば、ラウンド終了時(例えば、ステップ057IWS1902のYであるとき)に実行することとしてもよいし、ラウンドが終了してから新たなラウンドが開始されるまでの期間中のタイミングにおいて実行することとしてもよい。
その後、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップ057IWS1916)、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ057IWS1921)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップ057IWS1922)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などのLED、可動体32等)の制御を実行する(ステップ057IWS1923)。
また、ステップ057IWS1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップ057IWS1902のY)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップ057IWS1930)、大当り種別に応じたインターバル演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ057IWS1931)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップ057IWS1932)、プロセスデータ1(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)の内容に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ057IWS1933)。
また、ステップ057IWS1903において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップ057IWS1903のY)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップ057IWS1940)。そして、演出制御用CPU120は、エンディング演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ057IWS1941)。
また、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップ057IWS1946)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ057IWS1947)。
そして、演出制御用CPU120は、第1ラウンドオブジェクトの表示を終了し(ステップ057IWS1947A)、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理(ステップS177)に対応した値に設定する(ステップ057IWS1948)。
図9-31および図9-32は、画像表示装置5におけるラウンドオブジェクトの表示例を示す説明図である。大当り遊技状態に制御されているときを除き、画像表示装置5の表示領域の左上隅に第1小図柄を表示し、右上済みに第2小図柄を表示している。第1小図柄は第1特別図柄に同期する小図柄であり、第2小図柄は第2特別図柄に同期する小図柄である。
(A1)まず、第2特別図柄は停止表示されている状態で、通常状態において第1特別図柄の大当り変動が開始されたことに応じて、飾り図柄の変動を表示する。ここで開始された大当り変動は、4R確変大当りAに対応する大当り変動であるものとする。(A2)そして、第1特別図柄および飾り図柄が大当り図柄にて停止表示される。また、変動が停止する直前(リーチ演出の終了タイミング)に、4個の通常態様の第1ラウンドオブジェクトと、待機態様の第2ラウンドオブジェクトとが表示される(ステップ057IWS8203,S8204参照)。このとき、図示は省略するが、各第2ラウンドオブジェクトは、白い丸に「待」の文字が表示されているものである。
なお、通常状態において4R確変大当りAの大当り変動が行われた場合に、4個の通常態様の第1ラウンドオブジェクトと、待機態様の第2ラウンドオブジェクトとが表示されるタイミングについては、第1特別図柄および飾り図柄が大当り図柄にて停止表示されるタイミング(図9-31(A2)で示すタイミング)ではなく、ゲート通過待ち期間に遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて、大当り遊技状態の1ラウンドに制御されるタイミング(図9-31(A4)で示すタイミング)であってもよい。
(A3)次いで、ゲート通過待ち期間において、設定示唆演出が行われる。ここでは、第1示唆態様の設定示唆演出について図示している。(A4)ゲート通過待ち期間に遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて、大当り遊技状態の1ラウンドに制御される。このとき、1ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトにエフェクト表示が付される。(A5)1ラウンドが終了すると2ラウンドに移行する。このとき、終了した1ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトが消化態様に変化されるとともに、2ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトにエフェクト表示が付される。
なお、図9-31(A1)~(A5)は、通常状態において4R確変大当りAの大当り変動が行われた場合について示す表示例であるが、低確率/第1KT状態や高確率/第1KT状態において10R確変大当りAの大当り変動が行われた場合についても同様の挙動を示すものである。
(A6)大当り遊技状態が終了して第2KT状態に制御される。(A7)第2KT状態において、10R確変大当りAに対応する大当り変動が行われ、該大当り変動においてリーチ演出の終了タイミングにおいて第2ラウンドオブジェクトにエフェクト表示がダメージ態様に表示される。このとき、図示は省略するが、各第2ラウンドオブジェクトは、白い丸に「変?」の文字が表示されているものである。つまり、各第2ラウンドオブジェクトに表示されている文字は「待」から「変?」に変化する。(A8)そして、第2ラウンドオブジェクトが通常態様の第1ラウンドオブジェクトに変化し、第2特別図柄および飾り図柄が大当り図柄にて停止表示される。具体的に、第2ラウンドオブジェクトを囲む枠が壊れ、第2ラウンドオブジェクトが移動するとともに、各第2ラウンドオブジェクトに表示されていた「変?」の文字が消去されることで第1ラウンドオブジェクトに変化するように表示される。
(B1)次いで、ゲート通過待ち期間において、設定示唆演出が行われる。ここでは、第1示唆態様の設定示唆演出について図示している。(B2)ゲート通過待ち期間に遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて、大当り遊技状態の1ラウンドに制御される。このとき、2ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトの表示態様が第1開封態様に変化し、4ラウンドおよび8ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトの表示態様が第2開封態様に変化する。また、1ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトにエフェクト表示が付される。本例では、2ラウンドと4ラウンドとで失敗パターンの開封演出を行い、8ラウンドで成功パターンの開封演出を行うこととする。
(B3)1ラウンドが終了すると2ラウンドに移行する。このとき、終了した1ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトが消化態様に変化されるとともに、2ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトにエフェクト表示が付される。(B4)開封演出の実行開始タイミングになると、プッシュボタン31Bへの操作を促す文字表示を行い、(B5)プッシュボタン31Bへの操作を受け付けるか、有効期間の終了タイミングに達した場合、開封演出に失敗したことを示す開封結果画像を表示する。このとき、2ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトが通常態様に変化し、2ラウンドが終了するとともに2ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトが消化態様に変化する。
なお、図示する例では、開封演出に失敗したことを示す開封結果画像を表示しつつ、2ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトを通常態様に変化させることとしたが、これに限るものではない。例えば、開封演出に失敗したことを示す開封結果画像を表示した直後に画像表示装置5の全表示領域に黒色画像を表示する(ブラックアウトする)ことにより一旦第1ラウンドオブジェクトを視認困難とし、ブラックアウトを終了する際に2ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトを通常態様に変化させることとしてもよい。これにより、第1ラウンドオブジェクト開封態様から通常態様に変化する際の違和感を軽減することができるとともに、開封演出が失敗したことを遊技者にわかりやすく報知することができる。
(B6)8ラウンドにおいて、開封演出の実行開始タイミングになると、プッシュボタン31Bへの操作を促す文字表示を行い、(B7)プッシュボタン31Bへの操作を受け付けるか、有効期間の終了タイミングに達した場合、開封演出に成功したことを示す開封結果画像を表示する。このとき、8ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトが通常態様に変化し、8ラウンドが終了するとともに8ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトが消化態様に変化する。また、開封演出に成功したことに応じて、第2ラウンドオブジェクトが待機態様にて表示される。
なお、図示する例では、開封演出に成功したことを示す開封結果画像を表示しつつ、8ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトを通常態様に変化させることとしたが、これに限るものではない。例えば、開封演出に成功したことを示す開封結果画像を表示した直後に画像表示装置5の全表示領域に虹色画像を表示することで一旦第1ラウンドオブジェクトを視認困難とし、虹色画像の表示を終了する際に8ラウンドに対応する第1ラウンドオブジェクトを通常態様に変化させることとしてもよい。これにより、第1ラウンドオブジェクト開封態様から通常態様に変化する際の違和感を軽減することができるとともに、開封演出が成功したことを遊技者にわかりやすく報知することができる。
なお、第2KT状態において第2特別図柄の大当り変動が行われた場合、第2ラウンドオブジェクトが第1ラウンドオブジェクトに変化する際、ラウンドオブジェクトの数は10個のまま不変であるが(図9-31(A6)~(A8)参照)、第2KT状態において第1特別図柄の大当り変動が行われた場合、図9-33に示すように、第2ラウンドオブジェクトが第1ラウンドオブジェクトに変化する際のラウンドオブジェクトの数は10個から4個に減少する。これは、第2特別図柄の変動にもとづく大当りとしては10ラウンドの大当り遊技状態に制御する種別のみが設けられている一方で、第1特別図柄の変動にもとづく大当りとしては4ラウンドの大当り遊技状態に制御する種別のみが設けられていることから、実行する大当り遊技状態のラウンド数にラウンドオブジェクトの数を合わせるためである。
また、開封演出の実行開始タイミングになると、操作を促す文字表示のみを表示することとしたが(図9-32(B4)、(B6)参照)、更に、操作の有効期間を示す画像(例えば、残余有効期間を示すゲージ)および遊技者の操作対象である操作部材を模した操作部材画像を表示する操作示唆演出が行われるものであってもよい。その場合、第1開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドと、第2開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドとでは異なる表示態様の操作部材画像を表示することとしてもよい。例えば、第1開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドでは、プッシュボタン31Bを模したボタン画像を通常態様にて表示し、第2開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドでは、プッシュボタン31Bを模したボタン画像を通常態様とは異なる特別態様にて表示することとしてもよい。
また、第1開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドと、第2開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドとでは、操作対象の操作部材が異なることとしてもよい。例えば、第1開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドでは、操作対象の操作部材がプッシュボタン31Bであり、第2開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドでは、操作対象の操作部材がスティックコントローラ31Aであるものでもよい。その場合、第1開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドでは、プッシュボタン31Bを模したボタン画像を表示し、第2開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドでは、スティックコントローラ31Aを模したレバー画像を表示することとしてもよい。
図9-34は、画像表示装置5における演出履歴表示演出の表示例を示す説明図である。図示するように、ゲート通過待ち期間においてプッシュボタン31Bへの操作を検出した場合、キャラクタBを表示するカットイン演出(第2カットイン態様)を実行したことを示す「キャラB」の文字と、セリフCを表示するセリフ演出(第3セリフ態様)を実行したことを示す「セリフC」の文字と、群Cを表示する群予告演出(第3群態様)を実行したことを示す「群C」の文字とを表示する。なお、各予告演出は、カットイン演出、セリフ演出、群予告演出の順に行われるものであり、演出履歴表示演出においては上から実行順に演出履歴を表示するものである。
なお、本特徴部057IWでは、ゲート通過待ち期間においては常に設定示唆演出が実行されていることとしたが、これに限るものではなく、例えば、遊技者の所定の動作を検出したことにもとづいて設定示唆演出を行うこととしてもよい。具体的に、ゲート通過待ち期間になると(大当り図柄が停止表示されると)、設定値を示唆しない態様にて右向きの矢印画像が表示され、プッシュボタン31Bへの操作を検出したことにもとづいて該矢印画像が設定値を示唆する態様に変化する(色が変化する)こととしてもよい。その際、プッシュボタン31Bへの操作を1回検出したことにもとづいて設定示唆演出および演出履歴表示演出の両方の演出を実行することとしてもよいし、またはプッシュボタン31Bへの操作を1回検出したことにもとづいて一方の演出を実行し、更にプッシュボタン31Bへの操作を1回検出したことにもとづいて他方の演出を実行することとしてもよい。また、プッシュボタン31Bへの操作を1回検出したことにもとづいて一方の演出を実行し、更にスティックコントローラ31Aへの操作を1回検出したことにもとづいて他方の演出を実行することとしてもよい。
以上に説明したように、本特徴部057IWによれば、所定の遊技を実行可能な遊技機であって、遊技者にとって有利な状態であり、複数回の単位遊技(本例では、ラウンド)を実行する有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS122~S125を実行する部分)と、有利状態に制御した後に通常状態(本例では、低確率/低ベース状態(非KT状態))よりも有利な特別状態(本例では、高確率/低ベース状態(第2KT状態)。高ベース状態や高確率状態であってもよい。)に制御可能な特別状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ057IWS2208,S2208Aを実行する部分)と、複数回の単位遊技のそれぞれに対応する単位遊技画像(本例では、ラウンドオブジェクト)を表示可能な単位遊技画像表示手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS8203,S8204,S1959を実行する部分)と、を備え、単位遊技画像表示手段は、有利状態において所定態様(本例では、通常態様)にて単位遊技画像を表示可能であり、特別状態において該所定態様と異なる特定態様(本例では、待機態様)にて次に制御される有利状態に関連する単位遊技画像を表示可能であり、特別状態から有利状態に制御されるときに、単位遊技画像の表示態様を特定態様から所定態様に変化させる変化演出を実行する(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS8205を行うことにより、第2KT状態から大当り遊技状態に制御するとき、ラウンドオブジェクトの表示態様を待機態様から通常態様に変化させる)こととした。これにより、有利状態および特別状態の両方にて単位遊技画像が表示されることで、異なる状態の間に一体感を生じさせ、興趣を向上させることができる。
なお、第2ラウンドオブジェクトの表示態様は、第1ラウンドオブジェクトの表示態様と異なるものであればよく、例えば、ラウンドオブジェクトを形成する複数の要素(例えば、形状、大きさ、色調、透明度、表示位置)のうちいずれかが第1ラウンドオブジェクトと異なる態様や、動作(例えば、縮小、拡大、回転、振動)する態様や、所定の画像(例えば、星画像、時計画像、「スタンバイ」などの文字表示)が付された態様であってもよい。
また、第1ラウンドオブジェクトと第2ラウンドオブジェクトとを同一の画像表示装置5に表示することとしたが、それぞれ異なる表示装置に表示するものであってもよい。
また、本特徴部057IWでは、単位遊技画像表示手段は、変化演出の実行中に、所定態様および特定態様とは異なる特殊態様(本例では、ダメージ態様)にて単位遊技画像を表示可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS8205を行うことにより、第2KT状態から大当り遊技状態に制御するとき、ラウンドオブジェクトの表示態様を待機態様からダメージ態様に変化させてから通常態様に変化させる)こととした。これにより、変化演出が実行されていることを、単位遊技画像の表示態様によって遊技者に認識させやすくすることができる。
なお、本特徴部057IWでは、第2ラウンドオブジェクトがダメージ態様にて表示された場合には必ず大当りとなって該第2ラウンドオブジェクトが第1ラウンドオブジェクトに変化することとしたが、これに限るものではなく、第2ラウンドオブジェクトがダメージ態様にて表示されるパターンとして、第2ラウンドオブジェクトがダメージ態様にて表示され大当りとなるパターンと、第2ラウンドオブジェクトがダメージ態様にて表示されはずれとなるパターンとが設けられていてもよい。例えば、リーチ状態において第2ラウンドオブジェクトが待機態様からダメージ態様に変化されるが、はずれを示す飾り図柄を停止表示するとともに可動体32を動作させ、第2ラウンドオブジェクトがダメージ態様から待機態様に戻るパターンが設けられていてもよい。なお、第2ラウンドオブジェクトがダメージ態様にて表示されはずれとなるパターンの制御が行われた場合には第2KT状態が継続して行われることとなるため、遊技者にとっては喜ばしいことである。また、ここで可動体32が動作することにより、第2KT状態が継続することが報知されるものである。更に、大当りとなる場合には大当りを示す飾り図柄を停止表示する際に可動体32を動作させないとともに、はずれとなる場合にははずれを示す飾り図柄を停止表示する際に可動体32を動作させる構成とすることにより、第2KT状態が継続することを、よりわかりやすく遊技者に報知することができる。また、第2KT状態とは異なる遊技状態(通常状態、第1KT状態(低確率状態および高確率状態を含む))においては、第2KT状態における制御とは逆に、大当りとなる場合(特に、第2KT状態に移行する大当りとなる場合)には大当りを示す飾り図柄を停止表示する際に可動体32を動作させるとともに、はずれとなる場合にははずれを示す飾り図柄を停止表示する際に可動体32を動作させない構成とすることにより、大当りとなることや第2KT状態に突入することを、よりわかりやすく遊技者に報知することができる。
また、第2ラウンドオブジェクトが第1ラウンドオブジェクトに変化する際に、通常態様および待機態様と異なる態様にて表示されるものであれば、ダメージ態様にて表示されるものに限られない。例えば、ラウンドオブジェクトを形成する複数の要素(例えば、形状、大きさ、色調、透明度、表示位置)のうちいずれかが通常態様および待機態様と異なる態様や、動作(例えば、縮小、拡大、回転、振動)する態様や、所定の画像(例えば、星画像、時計画像、「スタンバイ」などの文字表示)が付された態様であってもよい。
また、本特徴部057IWでは、一の単位遊技の実行中に特定演出(本例では、開封演出)を実行可能な特定演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS1950~S1955を実行する部分)を備え、単位遊技画像表示手段は、特定演出が実行される単位遊技に対応する単位遊技画像を、所定態様および特定態様とは異なる特別態様(本例では、開封態様)にて表示可能であることとした。これにより、特定演出の実行により興趣を向上させることができるとともに、特定演出が実行される単位遊技を単位遊技画像の表示態様によって遊技者に認識させやすくすることができる。
なお、本特徴部057IWでは、開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドでは、必ず開封演出を実行することとしたが、これに限るものではなく、開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドにおいて開封演出を実行するパターンと、開封態様の第1ラウンドオブジェクトに対応するラウンドにおいて開封演出を実行しないパターンとが設けられていてもよい。また、開封演出を実行することに対する信頼度の異なる複数種類の開封態様が設けられていることとしてもよい。例えば、大きい箱を表示する大表示態様と、小さい箱を表示する小表示態様とが設けられており、大表示態様の方が小表示態様よりも高い割合で開封演出を実行することとしてもよい。
また、本特徴部057IWでは、遊技媒体が通過可能な特定領域(本例では、通過ゲート41)を備え、有利状態制御手段は、変化演出が実行された後に特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS121を実行する)、単位遊技画像表示手段は、変化演出が実行された後に特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて単位遊技画像の表示態様を所定態様から特別態様に変化させる(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS9706のYであるときにステップ057IWS9712Fを行う)こととした。これにより、有利状態が開始されたことを単位遊技画像の表示態様によって遊技者に認識させやすくすることができる。また、有利状態を開始するまでラウンドオブジェクトの表示態様を変化させないことにより、開封態様に変化することに対する期待感を、より長時間に亘って遊技者に与えることができる。
また、本特徴部057IWでは、一の単位遊技の実行中において、有利状態が終了した後に特別状態に制御されるか否かを報知する特定演出(本例では、開封演出)を実行可能な特定演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS1950~S1955を実行する部分)を備え、単位遊技画像表示手段は、有利状態が終了した後に特別状態に制御されることを報知する特定演出(本例では、成功パターンの開封演出)が実行されたときに、実行中の単位遊技に対応する単位遊技画像とは異なる単位遊技画像(特に、次に制御される有利状態に関連する単位遊技画像。次に制御される有利状態以降に制御される有利状態に関連する単位遊技画像であれば、次の制御される有利状態に限るものではない。)を特定態様にて表示可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS1950~S1959を実行する)こととした。これにより、特定演出の実行により興趣を向上させることができるとともに、有利状態の終了後に特別状態に制御することを、単位遊技画像によって報知することができる。
また、本特徴部057IWでは、単位遊技画像表示手段は、特別状態中に特別条件(本例では、第2KT状態中に第1特別図柄が大当り図柄で停止表示すること)が成立したときに、通常の演出態様(本例では、第2ラウンドオブジェクトの個数(本例では10個)を引き継いで第1ラウンドオブジェクトを表示する態様)とは異なる演出態様(本例では、第2ラウンドオブジェクトの個数(本例では10個)を引き継がず、該個数よりも少ない個数(本例では4個)の第1ラウンドオブジェクトを表示する態様)にて変化演出を実行する(図9-33参照)こととした。これにより、特別条件が成立したことを変化演出の演出態様によって遊技者に認識させやすくすることができる。
また、以上に説明したように、本特徴部057IWによれば、所定の遊技を実行可能な遊技機であって、遊技者にとって有利な状態であり、複数回の単位遊技(本例では、ラウンド)を実行する有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS122~S125を実行する部分)と、有利状態に制御した後に通常状態(本例では、低確率/低ベース状態(非KT状態))よりも有利な特別状態(本例では、高確率/低ベース状態(第2KT状態)。高ベース状態や高確率状態であってもよい。)に制御可能な特別状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ057IWS2208,S2208Aを実行する部分)と、複数回の単位遊技のそれぞれに対応する単位遊技画像(本例では、ラウンドオブジェクト)を表示可能な単位遊技画像表示手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS8203,S8204,S1959を実行する部分)と、特定演出(本例では、開封演出)を実行可能な特定演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS1950~S1955を実行する部分)と、を備え、単位遊技として、特定演出が実行される特定単位遊技(本例では、開封ラウンド)と、該特定単位遊技とは異なる所定単位遊技(本例では、通常ラウンド)とがあり、特定単位遊技は、有利状態において複数回あり、単位遊技画像表示手段は、単位遊技画像として、特定単位遊技に対応することを示す特定単位遊技画像(本例では、開封態様のラウンドオブジェクト)と、所定単位遊技に対応することを示す所定単位遊技画像(本例では、通常態様のラウンドオブジェクト)とを表示可能であり、第1態様(本例では、第1開封態様)と、該第1態様とは異なる第2態様(本例では、第2開封態様)とを含む複数の表示態様のうちいずれかにて特定単位遊技画像を表示可能であり、第2態様の特定単位遊技画像は、複数回の単位遊技のうち所定回目の単位遊技として実行される特定単位遊技よりも、該所定回目よりも後の特定回目の単位遊技として実行される特定単位遊技に対応して表示されやすい(本例では、成功パターンの開封演出は遅いラウンドにおいて実行されやすく(図9-27(C)参照)、第2開封態様のラウンドオブジェクトは成功パターンの開封演出を実行するラウンドに対応して表示されやすい(図9-27(D)参照))こととした。これにより、特定演出を実行する単位遊技か明確となり、複数回の単位遊技において特定演出を実行する場合にも遊技者の混乱を防止することができる。
なお、本特徴部057IWでは、通常態様のラウンドオブジェクトとして白い丸のアイコンを表示し、開封態様のラウンドオブジェクトとして箱のアイコンを表示することとしたが、これに限るものではない。例えば、通常態様と形状は同じであって、色、柄または大きさが異なる態様を開封態様としてもよい。
また、本特徴部057IWでは、開封態様のラウンドオブジェクトとして、開封演出の演出内容を示唆する箱のアイコンを表示することにより、具体的な演出内容を遊技者に想起させて期待させることができる。なお、開封演出はプッシュボタン31Bへの操作を促す演出であるため、開封態様のラウンドオブジェクトとしてプッシュボタン31Bを模したボタンアイコンを表示することとしてもよい。
また、本特徴部057IWでは、開封演出においてプッシュボタン31Bへの1回の操作(単押し)を検出するか否かを判定するものであるが、複数回の操作(連打)を検出したか否かを判定するものであってもよいし、所定期間以上の継続した操作(長押し)を検出したか否かを判定するものであってもよい。
また、開封演出の実行パターンとして、遊技者に単押しを行わせる単押しパターンと、連打を行わせる連打パターンと、長押しを行わせる長押しパターンとのうち複数のパターンが設けられており、いずれの実行パターンの開封演出が行われるかに応じて開封演出が成功すること(第2KT状態が継続すること)に対する信頼度が異なることとしてもよい。例えば、開封演出が成功すること(第2KT状態が継続すること)に対する信頼度が、単押しパターン>連打パターン>長押しパターンであることとしてもよい。
また、本特徴部057IWでは、複数のラウンドのうちいずれのラウンドにおいても開封演出を実行可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、実行期間が比較的短いラウンド(例えば、大入賞口の開放の上限時間が1秒であるラウンド、大入賞口への上限の入賞球数が1球であるラウンド)においては、開封演出を実行するだけの十分な時間が確保できない可能性があるため、開封演出を実行しないこととしてもよい。
また、開封演出を実行可能なラウンドは予め固定されているものであってもよい。例えば、いずれの種別の大当り遊技状態であっても、3ラウンド、5ラウンド、8ラウンドにおいて開封演出を実行することが予め定められているものであってもよい。
また、本特徴部057IWでは、単位遊技画像表示手段は、一の単位遊技が終了したときに、該一の単位遊技に対応する単位遊技画像を終了態様(本例では、消化態様)に変化させる(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS1901Aを実行する)こととした。これにより、単位遊技の終了を遊技者に認識させやすくすることができる。
なお、本特徴部057IWのように、一のラウンドが終了するとともに次のラウンドが開始される構成であれば、該一のラウンドに対応するラウンドオブジェクトを次のラウンドの開始タイミングにおいて消化態様に変化させるととしてもよいし(ステップ057IWS1901A参照)、または、該一のラウンドに対応するラウンドオブジェクトの終了タイミングにおいて消化態様に変化させるととしてもよい。すなわち、「一の単位遊技が終了したとき」とは、一のラウンドが終了したことを遊技者が認識したときであり、該一のラウンドが終了したタイミングであってもよいし、次のラウンドが開始されたタイミングであってもよい。
また、本特徴部057IWでは、単位遊技画像表示手段は、一の特定単位遊技において特定演出が終了した後に該一の特定単位遊技に対応する特定単位遊技画像を所定単位遊技画像に変化させる(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS1957を実行する)こととした。これにより、特定演出の終了を遊技者に認識させやすくすることができる。
例えば、実行期間が20秒のラウンドのうち、ラウンド開始の1秒後から10秒後まで開封演出を実行した場合、該開封演出の実行後の残りの10秒間においても該ラウンドに対応する開封態様のラウンドオブジェクトを継続して表示したのでは、未だに開封演出が終了していないかのように遊技者に勘違いさせてしまうことが考えられる。そこで、開封演出が終了するとともに、対応するラウンドオブジェクトの表示態様を開封態様から通常態様に変化させることでこれを防止することができる。
また、本特徴部057IWでは、単位遊技画像表示手段は、特殊表示(本例では、エフェクト表示)を付した態様にて、実行中の単位遊技に対応する単位遊技画像を表示可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS1901Bを実行する)こととした。これにより、何回目の単位遊技の実行中であるかを遊技者に認識させやすくすることができる。
なお、エフェクト表示の表示態様として複数の表示態様を設けることとしてもよい。例えば、ラウンドオブジェクトの周囲を取り囲む炎画像をエフェクト表示として表示する場合、青色の炎画像を表示するパターンと、赤色の炎画像を表示するパターンとがあり、青色の炎画像を表示するパターンよりも、赤色の炎画像を表示するパターンの方が、遊技者にとって有利な状態としての第2KT状態を継続する割合が高いこととしてもよい。これにより、エフェクト表示の表示態様に注目させ、興趣を向上させることができる。
また、失敗パターンの開封演出を行う場合にはいずれの価値も付与されないこととしたが、これに限るものではない。例えば、失敗パターンの開封演出を行った場合に、未だ実行していない開封演出に対応する開封態様のラウンドオブジェクトの表示態様が変化したり(例えば、成功パターンの開封演出が実行されにくい開封態様から、成功パターンの開封演出が実行されやすい開封態様に変化する)してもよい。また、上述したように複数種類の表示態様のエフェクト表示を表示可能なものであれば、失敗パターンの開封演出を行った場合に、エフェクト表示の表示態様が変化(例えば、成功パターンの開封演出が実行されにくいエフェクト表示の表示態様から、成功パターンの開封演出が実行されやすいエフェクト表示の表示態様に変化する)してもよい。
また、本特徴部057IWでは、単位遊技画像表示手段は、複数回の特定単位遊技のそれぞれに対応して複数の第1態様の特定単位遊技画像を表示可能であり(本例では、複数のラウンドオブジェクトを第1開封態様にて表示可能であり)、第1数(本例では、2)の第1態様の特定単位遊技画像が表示される場合よりも、第1数よりも多い第2数(本例では、3)の第1態様の特定単位遊技画像が表示される場合の方が、有利状態の終了後に特別状態に制御される割合が高い(図9-27(B)参照)こととした。これにより、第1態様の特定単位遊技画像の表示数によって特別状態に制御されるか否かが示唆されるため、興趣を向上することができる。
また、本特徴部057IWでは、開封態様のラウンドオブジェクトの表示数(開封演出の実行回数)と、開封演出を実行するラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様(第1開封態様、第2開封態様)とについてそれぞれ独立して決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、開封態様のラウンドオブジェクトの表示数(開封演出の実行回数)と、開封演出を実行するラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様(第1開封態様、第2開封態様)との組み合わせパターンが複数設けられており、いずれのパターンにて演出を実行するかを決定することとしてもよい。また、開封演出を実行するラウンドに対応するラウンドオブジェクトの数と表示態様との組み合わせにより、第2KT状態が継続することに対する信頼度が異なることとしてもよい。例えば、開封態様のラウンドオブジェクトの表示数が2であり、いずれの開封演出を実行するラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様も第1開封態様であるパターンAと、開封態様のラウンドオブジェクトの表示数が3であり、いずれの開封演出を実行するラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様も第1開封態様であるパターンBと、開封態様のラウンドオブジェクトの表示数が1であり、開封演出を実行するラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様が第2開封態様であるパターンCと、開封態様のラウンドオブジェクトの表示数が1であり、開封演出を実行するラウンドに対応するラウンドオブジェクトの表示態様が第3開封態様(第1開封態様および第2開封態様と異なる開封態様)であるパターンDと、が設けられており、第2KT状態が継続することに対する信頼度が、パターンA<パターンB<パターンC<パターンDであってもよい。
また、本特徴部057IWでは、特定演出実行手段は、有利状態に制御されてから初回の単位遊技において特定演出を実行せず、単位遊技画像表示手段は、該初回の単位遊技に対応する単位遊技画像として特定単位遊技画像を表示しない(本例では、開封演出の実行タイミングとして1ラウンドは決定されない(図9-27(B)参照))こととした。これにより、演出の明確化を図ることができる。
例えば、大当り開始直後に開封演出を実行したのでは、大当り演出とともに開封演出が開始されることとなるため、遊技者に演出を認識させにくくしてしまい、混乱を招く虞がある。そこで、1ラウンドにおいては開封演出を実行しないことにより、演出の明確化を図ることができる。
また、本特徴部057IWでは、特定演出実行手段は、特定演出を実行した単位遊技の次の単位遊技においては特定演出を実行しない(本例では、一の開封演出の実行タイミングとして決定したラウンドの前後のラウンドは、他の開封演出の実行タイミングとして決定しない)こととした。これにより、演出の明確化を図ることができる。
例えば、連続したラウンドにおいて開封演出を実行したのでは遊技者に演出を認識させにくくしてしまい、混乱を招く虞がある。そこで、一の開封演出の実行タイミングとして決定したラウンドの前後のラウンドは、他の開封演出の実行タイミングとして決定しないことにより、演出の明確化を図ることができる。
また、本特徴部057IWでは、単位遊技画像表示手段は、所定回目の単位遊技として実行される特定単位遊技に対応する特定単位遊技画像を第2態様にて表示した場合、特定回目の単位遊技として実行される特定単位遊技に対応する特定単位遊技画像を第1態様にて表示しない(本例では、2回目の開封演出に対応するラウンドのラウンドオブジェクトを第2開封態様にて表示した場合、3回目のラウンドに対応するラウンドのラウンドオブジェクトを第1開封態様では表示しない)こととした。これにより、興趣の低下を防止することができる。
例えば、開封態様のラウンドオブジェクトを2つ表示する場合に、そのうち1つ目を第2開封態様にて表示したにもかかわらず2つ目を第1開封態様にて表示した場合には、2つ目の開封態様のラウンドオブジェクトに対して遊技者に期待感を与えることができないことが考えられる。そこで、1回目の開封演出に対応するラウンドのラウンドオブジェクトを第2開封態様にて表示した場合、2回目のラウンドに対応するラウンドのラウンドオブジェクトを第1開封態様では表示しないことにより、これを防止することができる。
また、以上に説明したように、本特徴部057IWによれば、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体(本例では、遊技球)が通過可能な特定領域(本例では、通過ゲート41)と、所定条件(本例では、第2KT状態において大当り図柄を停止表示すること)が成立した後、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能な有利状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS122~S125を実行する部分)と、複数種類の演出(本例では、カットイン演出、セリフ演出、群予告演出)を実行可能な演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS925に演出を設定し、ステップ057IWS930,S8105を行う部分)と、を備え、演出実行手段は、所定条件が成立した後であって特定領域を遊技媒体が通過するまでの特定期間(本例では、ゲート通過待ち期間)において、所定条件が成立する前に実行された演出のうち所定条件の成立に関連した演出を特定可能とする報知演出(本例では、演出履歴表示演出)を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS9705Fを行う部分)こととした。これにより、遊技を中断することなく、実行された演出を確認することができ、興趣を向上させることができる。
また、特開2015-107354号公報には、大当り図柄が停止表示された後に、遊技盤上に設けられた複数の通過ゲートのうちいずれに遊技球が通過するかに応じて異なる種別の大当りに制御される遊技機であって、ゲート通過待ち期間において、いずれの通過ゲートを遊技球が通過するかに応じて、該通過後に制御する大当り遊技状態の有利度が異なることを報知するものが開示されている。しかしながら、大当り図柄が停止表示される前の情報については何ら報知するものでなかったため、興趣を向上する余地があった。そこで、上述したようにゲート通過待ち期間において、大当り図柄が停止表示される前の情報を報知可能とすることにより、興趣の向上を図ることができる。
また、大当り図柄が停止表示した後、遊技者が遊技球の打ち出し操作を行わない限りゲート通過待ち期間が継続することとなるため、ゲート通過待ち期間において演出履歴表示演出を実行することにより、演出履歴表示演出を確認したり、撮影したり、更に撮影した演出履歴表示演出の画像をSNS等にアップロードするだけの十分な時間を与えることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、演出履歴表示演出において表示可能な演出として、カットイン演出、セリフ演出、群予告演出を例に挙げて説明したが、他の演出であってもよい。例えば、ステップアップ予告演出、ミニキャラ予告演出、リーチ演出、擬似連演出、連続予告演出、ノーマル演出からスーパーリーチ演出に発展する際に行うSP発展演出、背景演出、リーチ状態となった入賞ラインの数、音声出力演出、ミッションモード、バトル演出、リーチ演出のタイトルを表示するタイトル演出、大当り図柄を一旦停止表示した後にいずれの大当り図柄を停止表示するかを示す全回転演出など、いずれの演出に関する表示を行う演出履歴表示演出を行うこととしてもよい。
また、本特徴部057IWでは、演出履歴表示演出において、大当り変動において実行した予告演出に関する演出履歴情報のみを表示することとしたが、これに限るものではない。例えば、連続予告演出を実行し、該連続予告演出の予告対象であるターゲット変動において大当りとなった場合、ターゲット変動において行った予告演出と、該連続予告演出を行ったターゲット変動以外の変動において行った予告演出とに関する演出履歴情報を表示する演出履歴表示演出を実行可能であることとしてもよい。
また、前回大当りになってから発生した予告演出に関する演出履歴情報を表示する演出履歴表示演出を実行可能であることとしてもよい。その場合、表示する演出履歴情報の情報量が多くなり過ぎない様、演出履歴情報として表示する演出の種類については、大当りに対する信頼度が特に高い予告演出や、発生頻度が特に低い予告演出に限るものであることが好ましい。
また、本特徴部057IWでは、演出実行手段は、所定条件が成立する前に第1演出(本例では、特定態様予告演出(第2カットイン態様~第3カットイン態様のカットイン演出、第2セリフ態様~第3セリフ態様のセリフ演出、第2群態様~第3群態様の群予告演出))と第2演出(本例では、非特定態様予告演出(第1カットイン態様のカットイン演出、第1セリフ態様のセリフ演出、第1群態様の群予告演出))とを含む複数種類の演出を実行可能であり、第1演出が実行されたことを特定可能とする報知演出を実行可能であることとした。これにより、第1演出が実行されたことを報知することができ、興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部057IWでは、演出履歴表示演出において、特定態様予告演出の実行について報知する一方で、非特定態様予告演出の実行について報知しない構成とした。
換言すれば、大当りに制御する信頼度が高い特定態様予告演出の実行については報知する一方で、大当りに制御する信頼度が低い非特定態様予告演出の実行については報知しない演出履歴表示演出を実行するものである(図9-22参照)。これにより、大当りに制御する信頼度が高い演出の実行履歴を、遊技を中断することなく確認させることができ、興趣の向上を図ることができる。
更に換言すれば、発生頻度の低い特定態様予告演出の実行については報知する一方で、発生頻度の高い非特定態様予告演出の実行については報知しない演出履歴表示演出を実行するものである(図9-22参照)。これにより、希少価値の高い演出の実行履歴を、遊技を中断することなく確認させることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、本特徴部057IWでは、遊技者の動作を検出可能な検出手段(本例では、プッシュボタン31B)を備え、演出実行手段は、特定期間において検出手段によって遊技者の動作が検出されたときに報知演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS9705EのYである場合にステップ057IWS9705Fを行う)こととした。これにより、遊技者の意思に応じて報知演出を実行することができ、興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部057IWでは、ゲート通過待ち期間においてプッシュボタン31Bへの操作を促す演出を行わないこととしたが、これに限るものではなく、ゲート通過待ち期間においてプッシュボタン31Bへの操作を促す演出を行うとともに、プッシュボタン31への操作を検出したことにもとづいて演出履歴表示演出を実行するものであってもよい。
また、本特徴部057IWでは、演出実行手段は、所定条件の成立に関連した関連演出(本例では、カットイン演出、セリフ演出、群予告演出)を特定可能な特定表示(本例では、「キャラB」の文字、「セリフC」の文字、「群C」の文字)を、該関連演出が実行された順序にて表示する報知演出を実行可能である(図9-34参照)こととした。これにより、興趣を向上させることができる。
なお、演出履歴表示演出において提示する画像は、実行した演出を特定可能な文字表示に限らず、例えば実行した演出に登場するキャラクタ画像や、例えば実行した演出のテーマ画像などであってもよい。
また、本特徴部057IWでは、演出実行手段は、所定条件とは異なる特定条件(本例では、通常状態において第2特別図柄の大当り図柄を停止表示すること)が成立した後であって特定領域を遊技媒体が通過するまでの期間においては報知演出を実行しない(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS9705DのYである場合にステップ057IWS9705Fを行わない)こととした。これにより、興趣の低下を防止することができる。
例えば、通常状態では第1特別図柄の変動に対応する演出を行うものであるから、通常状態において第2特別図柄の変動にもとづいて大当りとなる場合に演出履歴表示演出を行ったのでは、演出の不整合が生じてしまうことが考えられる。そこで、通常状態において第2特別図柄の大当り図柄を停止表示した場合には演出履歴表示演出を行わないことにより、これを防止することができる。
また、本特徴部057IWでは、特定期間において報知演出とは異なる特別演出(本例では、設定示唆演出)を実行可能な特別演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS9705Cを行う部分)を備えたこととした。これにより、興趣を向上させることができる。
また、大当り図柄が停止表示した後、遊技者が遊技球の打ち出し操作を行わない限りゲート通過待ち期間が継続することとなるため、ゲート通過待ち期間において設定示唆演出を実行することにより、設定示唆演出を確認したり、撮影したり、更に撮影した設定示唆演出の画像をSNS等にアップロードするだけの十分な時間を与えることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、本特徴部057IWでは、ゲート通過待ち期間において演出履歴表示演出(文字表示)と設定示唆演出(右向き矢印の色調)とをそれぞれ独立して実行可能な構成であるが、関連する演出として実行可能な構成としてもよい。例えば、演出履歴表示演出として表示する画像の表示態様(例えば、文字のフォントや色)を変化させる設定示唆演出を実行可能であることとしてもよい。
また、開封演出の実行タイミングについては大当り遊技状態のラウンド中に限られず、例えば全てのラウンドが終了した後であって図柄の変動を開始可能な状態に制御するよりも前の期間(いわゆるエンディング期間)において開封演出を実行可能であることとしてもよい。また、エンディング期間においては、大当り遊技状態のラウンド中に行われる開封演出とは異なる演出態様にて開封演出を行うこととしてもよい。例えば、プッシュボタン31Bへの押下促進演出やスティックコントローラ31Aへの操作促進演出を行うのみの簡素な態様により開封演出を行うこととしてもよい。なお、エンディング期間においては、大当り遊技状態において払い出された賞球数、または第2KT状態に制御している間に払い出された賞球数が表示されることとしてもよい。
また、ラウンドオブジェクトの開封態様として、第1開封態様と第2開封態様とが設けられていることとしたが、成功パターンの開封演出を行うラウンドに対応するラウンドオブジェクトのみ選択可能な第3開封態様が設けられていることとしてもよい。すなわち、第3開封態様のラウンドオブジェクトが表示された場合には、100%の割合で成功パターンの開封演出が行われるものであってもよい。その場合、一の大当り遊技状態において第3開封態様のラウンドオブジェクトを複数表示しない構成とし、更に、一の大当り遊技状態における後半のラウンド(例えば、10ラウンドの大当り遊技状態における6ラウンド~10ラウンド)に対応するラウンドオブジェクトとしてのみ、第3開封態様のラウンドオブジェクトを表示可能としてもよい。また、複数の開封態様のラウンドオブジェクトを表示する場合、該複数の開封態様のラウンドオブジェクトのうち最後の開封態様のラウンドオブジェクトとしてのみ第3開封態様のラウンドオブジェクトを表示可能としてもよい。
また、本特徴部057IWでは、図9-16に示したように、高確率/低ベース状態(第2KT状態)の後に低確率/高ベース状態(第1KT状態)に制御することがあるが、この低確率/高ベース状態(第1KT状態)において、低確率/低ベース状態(通常状態)へ移行するまでの残余変動回数を示す表示を行うこととしてもよい。具体的には、以下の変形例を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例では、低確率/高ベース状態(第1KT状態)において100回の変動を行うことを条件として、低確率/低ベース状態(通常状態)へ移行するものである。
第2KT状態(小当りRUSH)中の演出態様について説明する。図9-35および図9-36は、第2KT状態中の演出態様を説明するための説明図である。本例では、4R確変大当りAまたは10R確変大当りAが発生してその大当り遊技終了後に第2KT状態に移行する場合には、その大当り遊技の特定ラウンド後(4R確変大当りAであれば第3ラウンド後、10R確変大当りAであれば第9ラウンド後)のインターバル期間中に第2KT移行演出が実行され、最終ラウンド(4R確変大当りAであれば第4ラウンド後、10R確変大当りAであれば第10ラウンド後)に移行すると未だ大当り遊技中であるが、図9-35(A)に示すように、第2KT状態と同様の演出が実行される。この場合、例えば、図9-35(A)に示すように、画像表示装置5において、「小当りRUSH中」などの文字が表示されるとともに、所定のキャラクタ画像057IW101が表示される。
また、図9-35(A)に示すように、画像表示装置5において、通常色(本例では、白色)で100回のカウント表示057IW102が表示され、その後、図9-35(B)に示すように、カウント表示057IW102の表示色が通常色からグレーに変更され、カウント表示057IW102に含まれる「100」を示す文字表示が視認しにくくなる。次いで、図9-35(C)に示すように、カウント表示057IW102の上に待機中表示057IW103が重畳表示される。なお、本例では、図9-35(C)に示すように、待機中表示057IW103が完全にカウント表示057IW102全体を覆うように重畳表示されるのではなく、カウント表示057IW102の一部が見える状態(本例では、「100」を示す文字表示のうちの「1」の部分が見える状態)で重畳表示される。そして、第2KT状態が継続している間、図9-35(C)に示すように、「小当りRUSH中」などの文字やキャラクタ画像057IW101が継続表示されるとともに、待機中表示057IW103の重畳表示が継続される。また、本例では、図9-35(C)に示すように、第2KT状態中は画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を実行しないものとする。
なお、上述したようにこの変形例では、低確率/高ベース状態(第1KT状態)において100回の変動を行うことを条件として低確率/低ベース状態(通常状態)へ移行するものであるから100回のカウント表示057IW102が表示されるものであるが、上述した実施の形態のように、低確率/高ベース状態(第1KT状態)において50回の変動を行うことを条件として低確率/低ベース状態(通常状態)へ移行するものであれば、50回のカウント表示057IW102が表示されるものである。
次いで、第2KT状態中に小当りとなった場合には、図9-35(D)に示すように、画像表示装置5の表示画面の右上端部において、小当り図柄として左中右の飾り図柄が特殊図柄(例えば、星図柄)057IW104で揃った図柄の組み合わせが縮小表示される。また、図9-35(D)に示すように、画像表示装置5の表示画面の右下方において、第2KT状態中における小当りの発生回数を示すHIT表示057IW105が表示される。図9-35(D)に示す例では、第2KT状態中に8回目の小当りが発生した場合が示されており、HIT表示057IW105として「HIT08」の文字表示が表示される場合が示されている。
次いで、10R通常大当りが発生し、第2KT状態を終了すると、図9-36(E)に示すように、待機中表示057IW103を消去する消去演出が実行され、カウント表示057IW102の表示色がグレーから通常色(本例では、白色)に変更され、図9-36(F)に示すように、100回のカウント表示057IW102が再び視認可能な状態となる。本例では、図9-36(E)に示すように、消去演出として、待機中表示057IW103が爆発して消滅し、図9-36(F)に示すように、100回のカウント表示057IW102が再び視認可能な状態となる場合が示されている。
なお、消去演出は、本例で示した態様にかぎらず、例えば、待機中表示057IW103が徐々にフェードアウトして、100回のカウント表示057IW102が再び視認可能な状態となるものであってもよく、様々な演出態様が考えられる。
その後、図9-36(G)に示すように、変動表示ごとにカウント表示057IW102が1ずつ減算表示される。
なお、その後、変動表示が実行されるごとにカウント表示057IW102が1ずつ減算表示され、高ベース回数カウンタの値が0となると、画像表示装置5からカウント表示057IW102が消去される。なお、本例では、第2KT状態が終了した後の遊技状態としては高確率/第1KT状態と低確率/第1KT状態とがあるのであるが、高確率/第1KT状態と低確率/第1KT状態とのいずれであっても、カウント表示057IW102が1ずつ減算表示される。そして、低確率/第1KT状態であった場合には、100回の変動表示を終了すると通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するので、カウント表示057IW102の終了とともに通常状態に応じた背景画像に変化する。一方、低確率/第1KT状態であった場合には、100回の変動表示を終了してカウント表示057IW102を終了しても高確率/第1KT状態が継続され背景画像が変化しないので、高確率/第1KT状態であることが確定することになる。
このように、変形例では、特別状態制御手段は、通常状態(本例では、低確率/低ベース状態)よりも遊技者にとって有利な第1特別状態(本例では、低確率/高ベース状態(第1KT状態))と、該第1特別状態よりも遊技者にとって有利な第2特別状態(本例では、高確率/低ベース状態(第2KT状態))とに制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ057IWS2207~S2214を実行し)、第2特別状態を終了した後に、所定期間にわたって第1特別状態に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2KT状態中に10R通常大当りが発生して第2KT状態を終了した場合には、その10R通常大当りにもとづく大当り遊技後に所定回(本例では、100回)の変動表示を実行するまでの期間にわたって低確率/高ベース状態(第1KT状態)に制御される)、所定期間を示唆する所定表示(本例では、カウント表示057IW102)を表示可能な所定表示手段と、所定表示の表示態様を変更する変更演出を実行可能な演出実行手段(図9-35および図9-36参照)と、を備え、演出実行手段は、第2特別状態に制御されるときに、通常態様により所定表示を表示した後に、該通常態様とは異なる所定態様に変更する第1変更演出(本例では、図9-35(A)~(C)に示すように、通常色(本例では、白色)で100回のカウント表示057IW102が表示され、カウント表示057IW102の表示色が通常色からグレーに変更され、カウント表示057IW102の上に待機中表示057IW103が重畳表示される演出)を実行し、第2特別状態が終了して第1特別状態に制御されるときに、所定表示の表示態様を所定態様から通常態様に変更する第2変更演出(本例では、図9-36(E),(F)に示す待機中表示057IW103を消去する消去演出が実行され、カウント表示057IW102の表示色がグレーから通常色(本例では、白色)に変更される演出)を実行することとした。これにより、特別状態の制御期間を示唆する表示を表示する場合に、遊技に対する興趣を向上させることができる。
以上に説明したように、本特徴部057IWには、以下に示す発明が含まれている。
(1-1)所定の遊技を実行可能な遊技機であって、遊技者にとって有利な状態であり、複数回の単位遊技(例えば、ラウンド)を実行する有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS122~S125を実行する部分)と、有利状態に制御した後に通常状態(例えば、低確率/低ベース状態(非KT状態))よりも有利な特別状態(例えば、高確率/低ベース状態(第2KT状態)。高ベース状態や高確率状態であってもよい。)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ057IWS2208,S2208Aを実行する部分)と、複数回の単位遊技のそれぞれに対応する単位遊技画像(例えば、ラウンドオブジェクト)を表示可能な単位遊技画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS8203,S8204,S1959を実行する部分)と、を備え、単位遊技画像表示手段は、有利状態において所定態様(例えば、通常態様)にて単位遊技画像を表示可能であり、特別状態において該所定態様と異なる特定態様(例えば、待機態様)にて次に制御される有利状態に関連する単位遊技画像を表示可能であり、特別状態から有利状態に制御されるときに、単位遊技画像の表示態様を特定態様から所定態様に変化させる変化演出を実行する(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS8205を行うことにより、第2KT状態から大当り遊技状態に制御するとき、ラウンドオブジェクトの表示態様を待機態様から通常態様に変化させる)ことを特徴とする。そのような構成によれば、有利状態および特別状態の両方にて単位遊技画像が表示されることで、異なる状態の間に一体感を生じさせ、興趣を向上させることができる。
(1-2)単位遊技画像表示手段は、変化演出の実行中に、所定態様および特定態様とは異なる特殊態様(例えば、ダメージ態様)にて単位遊技画像を表示可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS8205を行うことにより、第2KT状態から大当り遊技状態に制御するとき、ラウンドオブジェクトの表示態様を待機態様からダメージ態様に変化させてから通常態様に変化させる)こととしてもよい。そのような構成によれば、変化演出が実行されていることを、単位遊技画像の表示態様によって遊技者に認識させやすくすることができる。
(1-3)一の単位遊技の実行中に特定演出(例えば、開封演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS1950~S1955を実行する部分)を備え、単位遊技画像表示手段は、特定演出が実行される単位遊技に対応する単位遊技画像を、所定態様および特定態様とは異なる特別態様(例えば、開封態様)にて表示可能であることとしてもよい。そのような構成によれば、特定演出の実行により興趣を向上させることができるとともに、特定演出が実行される単位遊技を単位遊技画像の表示態様によって遊技者に認識させやすくすることができる。
(1-4)遊技媒体が通過可能な特定領域(例えば、通過ゲート41)を備え、有利状態制御手段は、変化演出が実行された後に特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS121を実行する)、単位遊技画像表示手段は、変化演出が実行された後に特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて単位遊技画像の表示態様を所定態様から特別態様に変化させる(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS9706のYであるときにステップ057IWS9712Fを行う)こととしてもよい。そのような構成によれば、有利状態が開始されたことを単位遊技画像の表示態様によって遊技者に認識させやすくすることができる。
(1-5)一の単位遊技の実行中において、有利状態が終了した後に特別状態に制御されるか否かを報知する特定演出(例えば、開封演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS1950~S1955を実行する部分)を備え、単位遊技画像表示手段は、有利状態が終了した後に特別状態に制御されることを報知する特定演出(例えば、成功パターンの開封演出)が実行されたときに、次に制御される有利状態に関連する単位遊技画像を特定態様にて表示可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS1950~S1959を実行する)こととしてもよい。そのような構成によれば、特定演出の実行により興趣を向上させることができるとともに、有利状態の終了後に特別状態に制御することを、単位遊技画像によって報知することができる。
(1-6)単位遊技画像表示手段は、特別状態中に特別条件(例えば、第2KT状態中に第1特別図柄が大当り図柄で停止表示すること)が成立したときに、通常の演出態様(例えば、第2ラウンドオブジェクトの個数(例えば10個)を引き継いで第1ラウンドオブジェクトを表示する態様)とは異なる演出態様(例えば、第2ラウンドオブジェクトの個数(例えば10個)を引き継がず、該個数よりも少ない個数(例えば4個)の第1ラウンドオブジェクトを表示する態様)にて変化演出を実行する(図9-33参照)こととしてもよい。そのような構成によれば、特別条件が成立したことを変化演出の演出態様によって遊技者に認識させやすくすることができる。
(1-7)特別状態制御手段は、通常状態(例えば、低確率/低ベース状態)よりも遊技者にとって有利な第1特別状態(例えば、低確率/高ベース状態(第1KT状態))と、該第1特別状態よりも遊技者にとって有利な第2特別状態(例えば、高確率/低ベース状態(第2KT状態))とに制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ057IWS2207~S2214を実行し)、第2特別状態を終了した後に、所定期間にわたって第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2KT状態中に10R通常大当りが発生して第2KT状態を終了した場合には、その10R通常大当りにもとづく大当り遊技後に所定回(例えば、100回)の変動表示を実行するまでの期間にわたって低確率/高ベース状態(第1KT状態)に制御される)、所定期間を示唆する所定表示(例えば、カウント表示057IW102)を表示可能な所定表示手段と、所定表示の表示態様を変更する変更演出を実行可能な演出実行手段(図9-35および図9-36参照)と、を備え、演出実行手段は、第2特別状態に制御されるときに、通常態様により所定表示を表示した後に、該通常態様とは異なる所定態様に変更する第1変更演出(例えば、図9-35(A)~(C)に示すように、通常色(本例では、白色)で100回のカウント表示057IW102が表示され、カウント表示057IW102の表示色が通常色からグレーに変更され、カウント表示057IW102の上に待機中表示057IW103が重畳表示される演出)を実行し、第2特別状態が終了して第1特別状態に制御されるときに、所定表示の表示態様を所定態様から通常態様に変更する第2変更演出(例えば、図9-36(E),(F)に示す待機中表示057IW103を消去する消去演出が実行され、カウント表示057IW102の表示色がグレーから通常色(本例では、白色)に変更される演出)を実行することとしてもよい。そのような構成によれば、特別状態の制御期間を示唆する表示を表示する場合に、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(2-1)所定の遊技を実行可能な遊技機であって、遊技者にとって有利な状態であり、複数回の単位遊技(例えば、ラウンド)を実行する有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS122~S125を実行する部分)と、有利状態に制御した後に通常状態(例えば、低確率/低ベース状態(非KT状態))よりも有利な特別状態(例えば、高確率/低ベース状態(第2KT状態))に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ057IWS2208,S2208Aを実行する部分)と、複数回の単位遊技のそれぞれに対応する単位遊技画像(例えば、ラウンドオブジェクト)を表示可能な単位遊技画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS8203,S8204,S1959を実行する部分)と、特定演出(例えば、開封演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS1950~S1955を実行する部分)と、を備え、単位遊技として、特定演出が実行される特定単位遊技(例えば、開封ラウンド)と、該特定単位遊技とは異なる所定単位遊技(例えば、通常ラウンド)とがあり、特定単位遊技は、有利状態において複数回あり、単位遊技画像表示手段は、単位遊技画像として、特定単位遊技に対応することを示す特定単位遊技画像(例えば、開封態様のラウンドオブジェクト)と、所定単位遊技に対応することを示す所定単位遊技画像(例えば、通常態様のラウンドオブジェクト)とを表示可能であり、第1態様(例えば、第1開封態様)と、該第1態様とは異なる第2態様(例えば、第2開封態様)とを含む複数の表示態様のうちいずれかにて特定単位遊技画像を表示可能であり、第2態様の特定単位遊技画像は、複数回の単位遊技のうち所定回目の単位遊技として実行される特定単位遊技よりも、該所定回目よりも後の特定回目の単位遊技として実行される特定単位遊技に対応して表示されやすい(例えば、成功パターンの開封演出は遅いラウンドにおいて実行されやすく(図9-27(C)参照)、第2開封態様のラウンドオブジェクトは成功パターンの開封演出を実行するラウンドに対応して表示されやすい(図9-27(D)参照))ことを特徴とする。そのような構成によれば、特定演出を実行する単位遊技か明確となり、複数回の単位遊技において特定演出を実行する場合にも遊技者の混乱を防止することができる。
(2-2)単位遊技画像表示手段は、一の単位遊技が終了したときに、該一の単位遊技に対応する単位遊技画像を終了態様(例えば、消化態様)に変化させる(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS1901Aを実行する)こととしてもよい。そのような構成によれば、単位遊技の終了を遊技者に認識させやすくすることができる。
(2-3)単位遊技画像表示手段は、一の特定単位遊技において特定演出が終了した後に該一の特定単位遊技に対応する特定単位遊技画像を所定単位遊技画像に変化させる(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS1957を実行する)こととしてもよい。そのような構成によれば、特定演出の終了を遊技者に認識させやすくすることができる。
(2-4)単位遊技画像表示手段は、特殊表示(例えば、エフェクト表示)を付した態様にて、実行中の単位遊技に対応する単位遊技画像を表示可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS1901Bを実行する)こととしてもよい。そのような構成によれば、何回目の単位遊技の実行中であるかを遊技者に認識させやすくすることができる。
(2-5)単位遊技画像表示手段は、複数回の特定単位遊技のそれぞれに対応して複数の第1態様の特定単位遊技画像を表示可能であり(例えば、複数のラウンドオブジェクトを第1開封態様にて表示可能であり)、第1数(例えば、2)の第1態様の特定単位遊技画像が表示される場合よりも、第1数よりも多い第2数(例えば、3)の第1態様の特定単位遊技画像が表示される場合の方が、有利状態の終了後に特別状態に制御される割合が高い(図9-27(B)参照)こととしてもよい。そのような構成によれば、第1態様の特定単位遊技画像の表示数によって特別状態に制御されるか否かが示唆されるため、興趣を向上することができる。
(2-6)特定演出実行手段は、有利状態に制御されてから初回の単位遊技において特定演出を実行せず、単位遊技画像表示手段は、該初回の単位遊技に対応する単位遊技画像として特定単位遊技画像を表示しない(例えば、開封演出の実行タイミングとして1ラウンドは決定されない(図9-27(B)参照))こととしてもよい。そのような構成によれば、演出の明確化を図ることができる。
(2-7)特定演出実行手段は、特定演出を実行した単位遊技の次の単位遊技においては特定演出を実行しない(例えば、一の開封演出の実行タイミングとして決定したラウンドの前後のラウンドは、他の開封演出の実行タイミングとして決定しない)こととしてもよい。そのような構成によれば、演出の明確化を図ることができる。
(2-8)単位遊技画像表示手段は、所定回目の単位遊技として実行される特定単位遊技に対応する特定単位遊技画像を第2態様にて表示した場合、特定回目の単位遊技として実行される特定単位遊技に対応する特定単位遊技画像を第1態様にて表示しない(例えば、2回目の開封演出に対応するラウンドのラウンドオブジェクトを第2開封態様にて表示した場合、3回目のラウンドに対応するラウンドのラウンドオブジェクトを第1開封態様では表示しない)こととしてもよい。そのような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
(3-1)遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体(例えば、遊技球)が通過可能な特定領域(例えば、通過ゲート41)と、所定条件(例えば、第2KT状態において大当り図柄を停止表示すること)が成立した後、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS122~S125を実行する部分)と、複数種類の演出(例えば、カットイン演出、セリフ演出、群予告演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS925に演出を設定し、ステップ057IWS930,S8105を行う部分)と、を備え、演出実行手段は、所定条件が成立した後であって特定領域を遊技媒体が通過するまでの特定期間(例えば、ゲート通過待ち期間)において、所定条件が成立する前に実行された演出のうち所定条件の成立に関連した演出を特定可能とする報知演出(例えば、演出履歴表示演出)を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ057IWS9705Fを行う部分)ことを特徴とする。そのような構成によれば、遊技を中断することなく、実行された演出を確認することができ、興趣を向上させることができる。
(3-2)演出実行手段は、所定条件が成立する前に第1演出(例えば、特定態様予告演出(第2カットイン態様~第3カットイン態様のカットイン演出、第2セリフ態様~第3セリフ態様のセリフ演出、第2群態様~第3群態様の群予告演出))と第2演出(例えば、非特定態様予告演出(第1カットイン態様のカットイン演出、第1セリフ態様のセリフ演出、第1群態様の群予告演出))とを含む複数種類の演出を実行可能であり、第1演出が実行されたことを特定可能とする報知演出を実行可能であることとしてもよい。そのような構成によれば、第1演出が実行されたことを報知することができ、興趣を向上させることができる。
(3-3)遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン31B)を備え、演出実行手段は、特定期間において検出手段によって遊技者の動作が検出されたときに報知演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS9705EのYである場合にステップ057IWS9705Fを行う)こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技者の意思に応じて報知演出を実行することができ、興趣を向上させることができる。
(3-4)演出実行手段は、所定条件の成立に関連した関連演出(例えば、カットイン演出、セリフ演出、群予告演出)を特定可能な特定表示(例えば、「キャラB」の文字、「セリフC」の文字、「群C」の文字)を、該関連演出が実行された順序にて表示する報知演出を実行可能である(図9-34参照)こととしてもよい。そのような構成によれば、興趣を向上させることができる。
(3-5)演出実行手段は、所定条件とは異なる特定条件(例えば、通常状態において第2特別図柄の大当り図柄を停止表示すること)が成立した後であって特定領域を遊技媒体が通過するまでの期間においては報知演出を実行しない(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS9705DのYである場合にステップ057IWS9705Fを行わない)こととしてもよい。そのような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
(3-6)特定期間において報知演出とは異なる特別演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ057IWS9705Cを行う部分)を備えたこととしてもよい。そのような構成によれば、興趣を向上させることができる。