JP7120449B2 - 歩行周期判定システム、歩行周期判定方法、およびプログラム - Google Patents

歩行周期判定システム、歩行周期判定方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、歩行周期を判定する歩行周期判定装置、歩行周期判定方法、およびプログラムに関する。
体調管理を行うヘルスケアへの関心の高まりから、体に取り付けられたセンサによって取得されたセンサデータを用いて、簡便かつ精度よく歩容を計測する技術が開発されている。
特許文献1には、歩行に基づく2次元の圧力分布を圧力センサで取得し、取得した圧力分布の時系列データを解析して歩行パターンを取得する歩行パターン処理装置について開示されている。特許文献1の装置は、時系列圧力分布画像を時間方向に重畳して重畳画像を作成し、重畳画像から複数の足圧塊領域を抽出し、時系列圧力分布画像との対応付けを足圧塊領域ごとに行うことによって歩行の特徴を表すパラメータを検出する。
特許文献2には、被験者の腰に装着された加速度センサを用いて所定の計測周期で被験者の歩行中の左右方向の加速度を計測し、計測された左右方向の加速度を用いて被験者の歩行周期を検出する方法について開示されている。特許文献2の方法では、前方への動き出しを判定するための閾値を左右の足のそれぞれに設定し、連続する二つの時間間隔における左右方向の加速度の移動平均の差と、左右の足のそれぞれに設定された閾値との大小関係に基づいて歩行状態を周期的に検査する。
特許文献3には、被験者の歩行時における歩行周期を検出する歩行周期検出装置について開示されている。特許文献3の装置は、被験者の歩行時における上下方向や前後方向の加速度を周波数解析して算出されるパワースペクトルから閾値以上のピークを検出し、検出されたピークに対応するピーク周波数から歩行周期を検出する。
特許文献4には、大腿部に取り付けられた角速度センサの検出結果を用いて歩行速度を推定する歩行速度推定装置について開示されている。特許文献4の装置は、大腿部の角速度情報に基づいて、予め決められた演算周期である所定の時間ごとに歩行速度を繰り返し算出する。また、特許文献4には、不適切な角速度の特徴点を破棄するために二つの閾値を設定することが開示されている。
特許文献5には、被験者の身体部位の動作に応じた角速度を検出し、検出した角速度から歩行周期を算出する歩行解析方法について開示されている。特許文献5の方法では、被験者の足踏み運動に伴う身体部位の動作に応じた角速度を検出し、検出した角速度の変動に基づいて算出される足踏み周期に基づいて歩行周期を算出する。
特許第3298793号公報 特開2017-074263号公報 特開2005-342254号公報 特開2016-214377号公報 特開2011-250945号公報
特許文献1の手法では、床に設置されたシート状の足圧センサを使って歩行周期を判定する。そのため、特許文献1の手法には、装置が大掛かりになるとともに、足圧センサの範囲内でしか歩行周期を計測できないという問題点があった。
特許文献2の手法では、腰部の運動に着目して、加速度に閾値を設けて足の移行状態を検知する。しかしながら、腰部の運動は、足部の運動とは大きく異なるため、特許文献2の手法では、歩行周期を精度よく検出できないという問題点があった。また、特許文献2の手法では、被験者の足に加速度センサを装着したとしても、解析しやすいデータを取得できないため、歩行周期を精度よく検出することはできない。
特許文献3の手法では、時間情報を含まないパワースペクトルのピークに基づいて歩行周期を計測する。そのため、特許文献3の手法には、時刻と歩行周期との対応付けができないという問題点があった。
特許文献4の手法では、サポーターを用いて角速度センサを大腿部に装着する必要があるが、日常的な歩行周期を計測するためにその都度サポーターを装着することには煩わしさが伴う。また、特許文献4の手法では、大腿部の角速度情報を用いて歩行速度を推定する際に、予め設定された二つの閾値の間の範囲の角速度の特徴点を破棄する。そのため、特許文献4の手法には、ゆっくりと歩行している際には、取得される角速度の特徴点の多くが破棄されてしまうという問題点があった。
特許文献5の手法では、角速度センサが測定した足踏み周期に基づいて歩行周期を算出する。そのため、特許文献5の手法には、歩行していない状況であっても、歩行していると判定してしまうという問題点があった。
本発明の目的は、上述した課題を解決するために、歩行周期を簡便かつ高精度に判定できる歩行周期判定システムを提供することにある。
本発明の一態様の歩行周期判定システムは、履物に設置されたセンサによって取得される加速度および角速度を含むセンサデータを受信する受信部と、センサデータに含まれる加速度および角速度を用いて少なくとも一方の足の姿勢角の時系列データを生成し、姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出する検出部と、極大値および極小値の順序に基づいて歩行周期を判定する判定部と、を備える。
本発明の一態様の歩行周期判定方法においては、少なくとも一方の履物に設置されたセンサによって取得される加速度および角速度を含むセンサデータを受信し、センサデータに含まれる加速度および角速度を用いて少なくとも一方の足の姿勢角の時系列データを生成し、姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出し、極大値および極小値の順序に基づいて歩行周期を判定する。
本発明の一態様のプログラムは、少なくとも一方の履物に設置されたセンサによって取得される加速度および角速度を含むセンサデータを受信する処理と、センサデータに含まれる加速度および角速度を用いて少なくとも一方の足の姿勢角の時系列データを生成する処理と、姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出する処理と、極大値および極小値の順序に基づいて歩行周期を判定する処理とをコンピュータに実行させる。
本発明によれば、歩行周期を簡便かつ高精度に判定できる歩行周期判定システムを提供することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムのデータ取得装置の配置例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムが取得するセンサデータの座標系について説明するための概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムが算出する姿勢角の座標系について説明するための概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムが判定する歩行周期について説明するための概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムが判定する歩行周期における歩行相の変化について説明するための概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムによる歩行周期の判定結果の遷移を表す状態遷移図である。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムのデータ取得装置を土踏まずに設置する一例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムのデータ取得装置を土踏まずに設置した際の姿勢角の時系列データの一例を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムのデータ取得装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムの歩行周期判定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定装置の動作について説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定装置の判定部による歩行周期判定処理について説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る歩行周期判定システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る歩行周期判定システムのデータ取得装置を踵、爪先、甲に設置する一例を示す概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る歩行周期判定システムのデータ取得装置を踵に設置した際の姿勢角の時系列データの一例を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る歩行周期判定システムのデータ取得装置を爪先に設置した際の姿勢角の時系列データの一例を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る歩行周期判定システムのデータ取得装置を甲に設置した際の姿勢角の時系列データの一例を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る歩行周期判定装置の動作について説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る歩行周期判定装置の除外部による除外処理について説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る歩行周期判定装置の判定部による歩行周期判定処理について説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る歩行周期判定システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る歩行周期判定システムが判定する歩行周期について説明するための概念図である。 本発明の第3の実施形態に係る歩行周期判定装置の動作について説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る歩行周期判定装置の判定部による歩行周期判定処理について説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る歩行周期判定システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る歩行周期判定システムのデータ取得装置を土踏まずの下に設置する一例を示す概念図である。 本発明の第4の実施形態に係る歩行周期判定システムが判定する歩行周期について説明するための概念図である。 本発明の各実施形態に係る歩行周期判定装置を実現するためのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成・動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。また、図面中の矢印の向きは、一例を示すものであり、ブロック間の信号の向きを限定するものではない。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る歩行周期判定システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の歩行周期判定システムは、靴などの履物に配置された加速度センサおよび角速度センサによって取得されるセンサデータを用いて姿勢角を算出し、姿勢角の時系列データに基づいて歩行周期を判定する。例えば、本実施形態の歩行周期判定システムは、靴の中敷き(インソールとも呼ぶ)に配置されたIMU(Inertial Measurement Unit)によって取得された加速度データおよび角速度データを用いて姿勢角を算出する。
図1は、本実施形態の歩行周期判定システム1の構成の概略を示すブロック図である。歩行周期判定システム1は、データ取得装置11、歩行周期判定装置12、および表示装置13を備える。データ取得装置11と歩行周期判定装置12とは、有線で接続されてもよいし、無線で接続されてもよい。また、歩行周期判定装置12と表示装置13とは、有線で接続されてもよいし、無線で接続されてもよいし、同じ端末装置として構成してもよい。なお、歩行周期判定装置12の判定結果を表示しない場合は、表示装置13を削除し、データ取得装置11と歩行周期判定装置12によって歩行周期判定システム1を構成してもよい。
データ取得装置11(センサとも呼ぶ)は、加速度センサと角速度センサを少なくとも含む。データ取得装置11は、ユーザの履物に設置される。データ取得装置11は、加速度センサおよび角速度センサによって取得されたデータをデジタルデータ(センサデータとも呼ぶ)に変換し、変換後のセンサデータを歩行周期判定装置12に送信する。
図2は、データ取得装置11を靴110の中に設置する一例を示す概念図である。図2の例では、データ取得装置11は、足の土踏まずの裏側に当たる位置に設置される。なお、データ取得装置11を設置する位置は、靴110の中や表面であれば、足の土踏まずの裏側ではない位置であってもよい。
図3は、データ取得装置11によって取得されるセンサデータの座標系について説明するための概念図である。図3の例では、歩行者の横方向をX軸方向(右向きが正)、歩行者の進行方向をY軸方向(前向きが正)、重力方向をZ軸方向(鉛直上向きが正)に設定される。
データ取得装置11は、例えば、加速度センサと角速度センサを含む慣性計測装置よって実現される。慣性計測装置の一例として、IMUが挙げられる。IMUは、3軸の加速度センサと角速度センサを含む。また、慣性計測装置の一例として、VG(Vertical Gyro)が挙げられる。VGは、IMUと同様の構成であり、ストラップダウンという手法によって重力方向を基準としてロール角とピッチ角を出力できる。また、慣性計測装置の一例として、AHRS(Attitude Heading Reference System)が挙げられる。AHRSは、VGに電子コンパスを追加した構成を有する。AHRSは、ロール角およびピッチ角に加えて、ヨー角を出力できる。また、慣性計測装置の一例として、GPS/INS(Global Positioning System/Inertial Navigation System)が挙げられる。GPS/INSは、AHRSにGPSを追加した構成を有する。GPS/INSは、ロール角、ピッチ角、ヨー角に加えて、3次元空間における位置を計算できるため、高精度で位置を推定できる。
加速度データを用いる場合、X軸とY軸の各々の軸方向にかかる加速度の大きさから姿勢角を計算できる。また、角速度データを用いる場合、X軸、Y軸、およびZ軸の各々を中心軸とする角速度の値を積分することによって、それらの軸周りの姿勢角を計算できる。ところで、加速度データには色々な方向に変化する高周波数のノイズが入り、角速度データには常に同じ方向への低周波数ノイズが入る。そのため、加速度データにローパスフィルタをかけて高周波成分を除去し、角速度データにハイパスフィルタをかけて低周波成分を除去してそれらの出力を合せることで、ノイズが乗りやすい足部からのセンサデータの精度を向上する。また、加速度データおよび角速度データの各々に相補フィルタをかけて重み付き平均を取ることによってセンサデータの精度を向上することもできる。
歩行周期判定装置12は、データ取得装置11からセンサデータを受信する。歩行周期判定装置12は、受信したセンサデータを用いて姿勢角を計算する。本実施形態において、姿勢角とは、水平面(地面)に対する足裏面の角度のことである。歩行周期判定装置12は、姿勢角の時系列データを生成する。例えば、歩行周期判定装置12は、一般的な歩行周期や、ユーザに固有の歩行周期に合わせて設定された所定のタイミングや時間間隔で姿勢角の時系列データを生成する。例えば、歩行周期判定装置12は、ユーザの歩行が継続されている期間、姿勢角の時系列データを生成し続ける。なお、姿勢角の時系列データを生成するタイミングは、任意に設定できる。
図4は、歩行周期判定装置12が算出する姿勢角の座標系について説明するための概念図である。図4において、姿勢角は、地面(Y軸の正方向)と足裏面(破線の矢印)とのなす角である。歩行周期判定装置12は、歩行者の横方向に設定されたX軸周りの姿勢角を用いて歩行周期を判定する。本実施形態においては、X軸周りの上方向の回転に伴う姿勢角を正、X軸周りの下方向の回転に伴う姿勢角を負とする。
歩行周期判定装置12は、姿勢角の時系列データから極大値と極小値を検出し、検出された極大値と極小値との順序に基づいて歩行周期を判定する。
図5は、歩行周期判定装置12が判定する歩行周期について説明するための概念図である。図5の横軸は、片足の一歩行周期を100パーセントとして正規化された時間(正規化時間とも呼ぶ)である。一般に、片足の一歩行周期は、足の裏側の少なくとも一部が地面に接している立脚相と、足の裏側が地面から離れている遊脚相とに大別される。一歩行周期において、立脚相は約60パーセント、遊脚相は約40パーセントを占める。
歩行者の踵が地面に接地した際(初期接地)、姿勢角は極大になる。姿勢角が極大になるピークを背屈ピークと呼ぶ。一方、歩行者の爪先が地面から離れた際(足指離地)、姿勢角は極小になる。姿勢角が極小になるピークを底屈ピークと呼ぶ。なお、データ取得装置11の取り付け方によって姿勢角の正負が反対になると、姿勢角の極大と極小とは入れ替わる。
歩行周期判定装置12は、姿勢角が極大になる時間を立脚相の開始時刻として検出し、姿勢角が極小になる時間を遊脚相の開始時刻として検出する。言い換えると、歩行周期判定装置12は、姿勢角が極大になる時間を遊脚相の終了時刻として検出し、姿勢角が極小になる時間を立脚相の終了時刻として検出する。歩行周期判定装置12は、姿勢角が極大になる背屈ピークと、姿勢角が極小になる底屈ピークとの順序関係に基づいて歩行周期を判定する。歩行周期判定装置12は、背屈ピーク(極大)から次の底屈ピーク(極小)までの期間を立脚相、底屈ピーク(極小)から次の背屈ピーク(極大)までの期間を遊脚相と判定する。すなわち、極大値の後に極小値が検出された場合、歩行周期判定装置12は、立脚相から遊脚相に遷移したと判定する。一方、極小値の後に極大値が検出された場合、歩行周期判定装置12は、遊脚相から立脚相に遷移したと判定する。
図6は、歩行周期判定装置12が、歩行者の歩行を検出してから遊脚相と立脚相とを周期的に検出する例を示す概念図である。図6においては、最初に姿勢角が極小を迎えるまでの期間においては、歩行相は不定である。歩行周期判定装置12は、姿勢角が極小になった時刻を遊脚相の開始時刻として検出する。歩行周期判定装置12は、姿勢角が極小になった後に、姿勢角が極大になった時刻を立脚相の開始時刻として検出する。そして、歩行周期判定装置12は、姿勢角が極大になった後に、姿勢角が極小になった時刻を遊脚相の開始時刻として検出すると、一歩行周期の歩行が行われたものと判定する。なお、姿勢角の極大が初めに検出された場合は、立脚相と遊脚相の順番が入れ替わる。
図7は、歩行周期の判定結果の遷移を表す状態遷移図である。まず、歩行周期判定装置12は、不定の状態において、姿勢角が極小値または極大値を検出する。歩行周期判定装置12は、姿勢角の極小値を検出した際には遊脚相が開始されたものと判定し、姿勢角の極大値を検出した際には立脚相が開始されたものと判定する。歩行周期判定装置12は、遊脚相において極大値を検出すると立脚相が開始されたものと判定し、立脚相において極小値を検出すると遊脚相が開始されたものと判定する。歩行周期判定装置12は、姿勢角の極大値(立脚相)と姿勢角の極小値(遊脚相)とを交互に検出することによって歩行周期を判定する。姿勢角の極大値(立脚相)と姿勢角の極小値(遊脚相)とが交互に検出されなかった場合、歩行周期判定装置12は、歩行周期が停止されたものと判定する。
歩行周期判定装置12は、歩行周期の判定結果を表示装置13に出力する。例えば、歩行周期判定装置12は、現在の歩行相(立脚相または遊脚相)を判定結果として出力する。また、例えば、歩行周期判定装置12は、立脚相と遊脚相の各々の継続時間の比率や、歩幅、歩行速度、センサの高さなどを判定結果として出力してもよい。なお、歩行周期の判定結果の出力先は、表示装置13ではなく、歩行周期の判定結果に基づいて歩数や歩容を計測するシステムや装置であってもよい。また、歩行周期の判定結果の出力先は、その判定結果を用いるシステムや装置であれば、歩数や歩容を計測するシステムや装置に限定されない。
歩行周期判定装置12は、例えば、スマートフォンや携帯電話、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータなどの携帯型の端末装置にインストールされたソフトウェア(アプリケーション)や、回路によって実現される。また、歩行周期判定装置12は、研究のデータ解析等に用いられる場合は、例えば、据え置き型のコンピュータやサーバなどの情報処理装置にインストールされたソフトウェアや、回路によって実現されてもよい。
表示装置13は、歩行周期の判定結果を歩行周期判定装置12から取得する。表示装置13は、取得した判定結果を表示装置13のモニターに表示させる。例えば、表示装置13は、歩行周期や、現時点における歩行相、立脚相と遊脚相の各々の継続時間の比率、歩行速度、歩幅、センサの高さ情報などをモニターに表示させる。例えば、立脚相と遊脚相の各々の継続時間の比率は、歩行能力と相関しており、高齢者になるほど、立脚相に対して遊脚相の継続時間の比率が小さくなる。また、歩行速度や歩幅、センサの高さ情報などは健康状態に関係しており、健康状態が不良であれば、歩行速度が遅くなり、歩幅が小さくなり、センサの高さが低くなる。表示装置13のモニターを見るユーザは、モニターに表示された情報によって健康状態などを推定できる。
ここで、データ取得装置11を土踏まずに設置した際に得られる姿勢角の時系列データについて図面を参照しながら説明する。
図8は、データ取得装置11を土踏まずに設置する一例を示す概念図である。図8の例では、歩行者の横方向をX軸方向(右向きが正)、歩行者の進行方向をY軸方向(前向きが正)、重力方向をZ軸方向(鉛直上向きが正)に設定する。
図9は、データ取得装置11を土踏まずに設置した際に得られる姿勢角の時系列データの一例を示す概念図である。図9の例では、姿勢角の極小値(底屈ピーク)が検出された後に、極大値(背屈ピーク)と極小値(底屈ピーク)が交互に検出される。姿勢角の時間変化は、極大値(背屈ピーク)が検出された後に一旦なだらかになった後、再び大きくなる。姿勢角の時間変化がなだらかになる期間は、反対側の足が地面から離れ、歩行者の体を片足支持している段階である。言い換えると、姿勢角の時間変化がなだらかになる期間は、立脚中期の途中から立脚終期の途中までの期間である。図9の例では、データ取得装置11を土踏まずに設置した場合、姿勢角の時間変化がなだらかになる期間において極大値は検出されない。そのため、データ取得装置11を土踏まずに設置した場合、姿勢角の時系列データから検出される極大値や極小値をそのまま用いて歩行周期を分析できる。
以上が、歩行周期判定装置12の構成の概要についての説明である。なお、図1は一例であって、本実施形態の歩行周期判定装置12の構成をそのままの形態に限定するものではない。
〔データ取得装置〕
次に、歩行周期判定システム1が備えるデータ取得装置11について図面を参照しながら説明する。図10は、データ取得装置11の構成の一例を示すブロック図である。データ取得装置11は、加速度センサ111、角速度センサ112、信号処理部113、およびデータ送信部114を有する。
加速度センサ111は、3軸方向の加速度を計測するセンサである。加速度センサ111は、計測した加速度を信号処理部113に出力する。
角速度センサ112は、角速度を計測するセンサである。角速度センサ112は、計測した角速度を信号処理部113に出力する。
信号処理部113は、加速度センサ111および角速度センサ112のそれぞれから、加速度および角速度のそれぞれを取得する。信号処理部113は、取得した、加速度および角速度をデジタルデータに変換し、変換後のデジタルデータ(センサデータ)をデータ送信部114に出力する。センサデータには、アナログデータの加速度をデジタルデータに変換した加速度データと、アナログデータの角速度をデジタルデータに変換した角速度データとが少なくとも含まれる。なお、センサデータには、加速度および角速度の生データの取得時間が含まれてもよい。また、信号処理部113は、取得した加速度や角速度の生データに対して、実装誤差や温度補正、直線性補正などの補正を行ったセンサデータを出力するように構成してもよい。
データ送信部114は、信号処理部113からセンサデータを取得する。データ送信部114は、取得したセンサデータを歩行周期判定装置12に送信する。データ送信部114は、ケーブルなどの有線を介してセンサデータを歩行周期判定装置12に送信してもよいし、無線通信を介してセンサデータを歩行周期判定装置12に送信してもよい。例えば、データ送信部114は、Bluetooth(登録商標)やWiFi(登録商標)などの規格に即した無線通信機能(図示しない)を介して、センサデータを歩行周期判定装置12に送信するように構成できる。
以上が、データ取得装置11の構成の一例についての説明である。なお、図10の構成は一例であって、本実施形態の歩行周期判定システム1が備えるデータ取得装置11の構成をそのままの形態に限定するものではない。
〔歩行周期判定装置〕
次に、歩行周期判定システム1が備える歩行周期判定装置12について図面を参照しながら説明する。図11は、歩行周期判定装置12の構成の一例を示すブロック図である。歩行周期判定装置12は、受信部121、検出部122、および判定部125を有する。
受信部121は、データ取得装置11からセンサデータを受信する。受信部121は、センサデータに含まれる加速度データおよび角速度データを検出部122に出力する。
検出部122は、加速度データおよび角速度データを受信部121から取得する。検出部122は、取得した加速度データと角速度データを用いて姿勢角を計算し、姿勢角の時系列データを生成する。例えば、検出部122は、汎用のソフトウェアを用いて、加速度データおよび角速度データから姿勢角の時系列データを生成する。
検出部122は、姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出する。検出部122は、姿勢角の時系列データから極大値を検出すると、検出した極大値を取得時間に関連付けて判定部125に出力する。また、検出部122は、姿勢角の時系列データから極小値を検出すると、検出した極小値を取得時間に関連付けて判定部125に出力する。
判定部125は、極小値または極大値を検出部122から取得する。判定部125は、極小値と極大値を取得する順番に基づいて歩行判定を行う。判定部125は、極大値を取得した後に極小値を取得した場合、立脚相から遊脚相に遷移したと判定する。また、判定部125は、極小値を取得した後に極大値を取得した場合、遊脚相から立脚相に遷移したと判定する。判定部125は、現時点における歩行相などの判定結果を表示装置13に出力する。なお、表示装置13を含まない構成の場合、判定部125は、図示しないシステムや装置に判定結果を出力する。
以上が、歩行周期判定装置12の構成の一例についての説明である。なお、図11の構成は一例であって、本実施形態の歩行周期判定システム10が備える歩行周期判定装置12の構成をそのままの形態に限定するものではない。
(動作)
次に、本実施形態の歩行周期判定装置12の動作について図面を参照しながら説明する。図12は、歩行周期判定装置12の動作について説明するためのフローチャートである。
図12において、まず、歩行周期判定装置12は、起動される(ステップS11)。
次に、歩行周期判定装置12は、データ取得装置11からセンサデータ(加速度データおよび角速度データ)を受信する(ステップS12)。
次に、歩行周期判定装置12は、受信したセンサデータに含まれる加速度データおよび角速度データを用いて姿勢角を計算し、姿勢角の時系列データを生成する(ステップS13)。
そして、歩行周期判定装置12は、今回生成された姿勢角の時系列データからピークを検出した場合(ステップS14でYes)、姿勢角の時系列データを用いて歩行周期判定処理(ステップS15)を実行し、判定結果を表示装置13に出力する。歩行周期判定処理(ステップS15)において、歩行周期判定装置12は、極大ピークと極小ピークとの順番に基づいて歩行周期を判定する。一方、今回生成された姿勢角の時系列データからピークが検出されなかった場合(ステップS14でNo)、ステップS12に戻る。
ステップS15の後、処理を継続する場合(ステップS16においてYes)は、ステップS12に戻る。処理を終了する場合(ステップS16においてNo)は、図12のフローチャートに沿った処理は終了である。
以上が、歩行周期判定装置12の動作の一例についての説明である。なお、図12のフローチャートは一例であって、本実施形態の歩行周期判定装置12の動作をそのままの手順に限定するものではない。
〔歩行周期判定処理〕
次に、本実施形態の歩行周期判定装置12の判定部125による歩行周期判定処理について図面を参照しながら説明する。図13は、判定部125による歩行周期判定処理について説明するためのフローチャートである。
図13において、検出部122から極小のピークを取得した場合(ステップS151で極小)、判定部125は、極大のピークに続いて極小のピークが取得されたか否かを判定する(ステップS152)。極大のピークに続いて極小のピークが取得された場合(ステップS152でYes)、判定部125は、極小ピークの前の期間は立脚相であったと判定し(ステップS153)、判定結果を出力する(ステップS156)。ステップS156において、判定部125は、極小ピークの前の期間が立脚相であったという判定結果を出力してもよいし、現時点が遊脚相であるという判定結果を出力してもよい。ステップS156の後は、図12のフローチャートのステップS16に進む。
一方、極大のピークに続いて極小のピークが取得されなかった場合(ステップS152でNo)、図12のフローチャートのステップS16に進む。なお、極大のピークに続いて極小のピークが取得されなかった場合とは、所定のタイミングや期間においてピークが取得されなかった場合などである。例えば、極大のピークに続いて極小のピークが取得されなかった場合、歩行周期に異常が検出されたという判定結果を出力してもよい。
図13において、検出部122から極大のピークを取得した場合(ステップS151で極大)、判定部125は、極小のピークに続いて極大のピークが取得されたか否かを判定する(ステップS154)。極小のピークに続いて極大のピークが取得された場合(ステップS154でYes)、判定部125は、極大ピークの前の期間は遊脚相であったと判定し(ステップS155)、判定結果を出力する(ステップS156)。ステップS156において、判定部125は、極大ピークの前の期間が遊脚相であったという判定結果を出力してもよいし、現時点が立脚相であるという判定結果を出力してもよい。ステップS156の後は、図12のフローチャートのステップS16に進む。
一方、極小のピークに続いて極大のピークが取得されなかった場合(ステップS154でNo)、図12のフローチャートのステップS16に進む。なお、極小のピークに続いて極大のピークが取得されなかった場合とは、所定のタイミングや期間においてピークが取得されなかった場合などである。例えば、極小のピークに続いて極大のピークが取得されなかった場合、歩行周期に異常が検出されたという判定結果を出力してもよい。
以上が、判定部125による歩行周期判定処理についての説明である。なお、図13のフローチャートは一例であって、本実施形態の判定部125による歩行周期判定処理をそのままの手順に限定するものではない。
以上のように、本実施形態の歩行周期判定システムは、受信部、検出部、および判定部を備える。受信部は、履物に設置されたセンサによって取得される加速度および角速度を含むセンサデータを受信する。検出部は、センサデータに含まれる加速度および角速度を用いて少なくとも一方の足の姿勢角の時系列データを生成し、姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出する。判定部は、極大値および極小値の順序に基づいて歩行周期を判定する。本実施形態の一態様として、判定部は、極大値の検出時刻から次の極小値の検出時刻までの期間における歩行相を立脚相と判定し、極小値の検出時刻から次の極大値の検出時刻までの期間における歩行相を遊脚相と判定する。
また、本実施形態の一態様として、歩行周期判定システムは、履物に設置され、加速度および角速度を検出し、検出した加速度および角速度を含むセンサデータを生成し、生成したセンサデータを受信部に送信するデータ取得装置を備える。
また、本実施形態の一態様として、歩行周期判定システムは、判定部による判定結果を取得し、取得した判定結果を表示する表示装置を備える。
本実施形態の歩行周期判定システムは、履物に取り付けられた加速度センサおよび角速度センサによって取得されるセンサデータを用いて姿勢角の時系列データを生成する。本実施形態の歩行周期判定システムは、姿勢角の時系列データから検出される極大値および極小値に基づいて歩行周期を判定する。本実施形態の歩行周期判定システムは、極大値の検出時刻を立脚相の開始時刻と判定し、極小値の検出時刻を遊脚期の開始時刻と判定する。すなわち、本実施形態の歩行周期判定システムは、極大値の検出時刻と極小値の検出時刻との間の歩行相を立脚相と判定し、極小値の検出時刻と極大値の検出時刻との間の歩行相を遊脚相と判定する。
本実施形態の歩行周期判定システムは、足部に取り付けられたセンサによって取得されるセンサデータを用いて歩行周期を時刻に対応付けて判定できるため、歩行周期を精度よく判定できる。すなわち、本実施形態の歩行周期判定システムによれば、履物に取り付けられたセンサによって取得されるセンサデータを用いて、歩行周期を簡便かつ高精度に判定できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る歩行周期判定システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の歩行周期判定システムは、立脚相の開始時刻以外に表れる姿勢角の極大と、遊脚相の開始時刻以外に表れる姿勢角の極小とを除外するための除外範囲を姿勢角に設定する点において第1の実施形態とは異なる。
(構成)
図14は、本実施形態の歩行周期判定システム2の構成の概略を示すブロック図である。歩行周期判定システム2は、データ取得装置21、歩行周期判定装置22、および表示装置23を備える。データ取得装置21と歩行周期判定装置22とは、有線で接続されてもよいし、無線で接続されてもよい。また、歩行周期判定装置22と表示装置23とは、有線で接続されてもよいし、無線で接続されてもよいし、同じ端末装置として構成してもよい。なお、歩行周期判定装置22の判定結果を表示しない場合は、表示装置23を削除し、データ取得装置21と歩行周期判定装置22によって歩行周期判定システム2を構成してもよい。以下においては、データ取得装置21および表示装置23のそれぞれは、第1の実施形態のデータ取得装置11および表示装置13のそれぞれと構成や機能が同様であるため、詳細な説明は省略する。
図14のように、歩行周期判定装置22は、受信部221、検出部222、記憶部223、除外部224、および判定部225を有する。
受信部221は、データ取得装置21からセンサデータを受信する。受信部221は、センサデータに含まれる加速度データおよび角速度データを検出部222に出力する。
検出部222は、加速度データおよび角速度データを受信部221から取得する。検出部222は、取得した加速度データと角速度データを用いて姿勢角を計算し、姿勢角の時系列データを生成する。検出部222は、姿勢角の時系列データから極大値または極小値を検出する。検出部222は、姿勢角の時系列データから極大値を検出すると、検出した極大値を除外部224に出力する。また、検出部222は、姿勢角の時系列データから極小値を検出すると、検出した極小値を除外部224に出力する。検出部222が出力する極大値および極小値のそれぞれには、極大値および極小値のそれぞれの値と、極大値および極小値のそれぞれが検出された時刻とが含まれる。
記憶部223(第1記憶部とも呼ばれる)には、姿勢角の時系列データに表れる不要な極大および極小を除外するための閾値が記憶される。具体的には、記憶部223には、除外上限値を設定するための第1所定値と、除外下限値を設定するための第2所定値が記憶される。また、記憶部223には、姿勢角の時系列データから検出された極大値と、姿勢角の時系列データから検出された極小値とが蓄積される。なお、記憶部223には、姿勢角の時系列データから検出された極大値のうち最大値と、姿勢角の時系列データから検出された極小値のうち最小値とが記憶されるように構成してもよい。また、記憶部223には、姿勢角の時系列データが記憶されるように構成してもよい。
除外部224は、極大値および極小値のいずれかを検出部222から取得する。除外部224は、検出部222から取得した極大値および極小値に基づいて姿勢角の除外範囲を設定する。除外部224は、設定した除外範囲に含まれる極大および極小を除外する。
除外部224は、極大値を受信すると、受信した極大値と、記憶部223に記憶された極大値とを比較する。除外部224は、これまでに受信した極大値のうちの最大値から第1所定値を減算した値を除外上限値に設定する。受信した極大値が除外上限値を上回る場合、除外部224は、その極大値を判定部225に出力する。一方、受信した極大値が除外上限値以下の場合、除外部224は、その極大値を出力しない。
除外部224は、極小値を受信すると、受信した極小値と、記憶部223に記憶された極小値とを比較する。除外部224は、これまでに受信した極小値のうちの最小値に第2所定値を加算した値を除外下限値に設定する。受信した極小値が除外下限値を下回る場合、除外部224は、その極小値を判定部225に出力する。一方、受信した極小値が除外下限値以上の場合、除外部224は、その極小値を出力しない。
判定部225は、極小値または極小値を除外部224から取得する。判定部225は、極小値と極大値を取得する順番に基づいて歩行判定を行う。判定部225は、極大値を取得した後に極小値を取得した場合、立脚相から遊脚相に遷移したと判定する。また、判定部225は、極小値を取得した後に極大値を取得した場合、遊脚相から立脚相に遷移したと判定する。判定部225は、現時点における歩行相などの判定結果を表示装置23に出力する。なお、表示装置23を含まない構成の場合、判定部225は、図示しないシステムや装置に判定結果を出力する。
以上が、歩行周期判定装置22の構成の一例についての説明である。なお、図14の構成は一例であって、本実施形態の歩行周期判定システム2が備える歩行周期判定装置22の構成をそのままの形態に限定するものではない。
ここで、踵や爪先、甲などにデータ取得装置21を設置した際に得られる姿勢角の時系列データについて図面を参照しながら説明する。
図15は、データ取得装置21を踵(A)、爪先(B)、甲(C)に設置する一例を示す概念図である。図15の例では、歩行者の横方向をX軸方向(右向きが正)、歩行者の進行方向をY軸方向(前向きが正)、重力方向をZ軸方向(鉛直上向きが正)に設定する。
図16は、データ取得装置21を踵に設置した際に得られる姿勢角の時系列データの一例を示す概念図である。図17は、データ取得装置21を爪先に設置した際に得られる姿勢角の時系列データの一例を示す概念図である。図18は、データ取得装置21を甲に設置した際に得られる姿勢角の時系列データの一例を示す概念図である。
図16~図18の例では、姿勢角の極小値(底屈ピーク)が検出された後に、極大値(背屈ピーク)と極小値(底屈ピーク)が交互に検出される。姿勢角の時間変化は、極大値(背屈ピーク)が検出された後に一旦なだらかになった後、再び大きくなる。データ取得装置21を土踏まずに設置した例(図9)では、姿勢角の時間変化がなだらかになる期間において極大値が検出されない。それに対し、図16~図18の例では、姿勢角の時間変化がなだらかになる期間において極大値が検出される。
図16~図18の時系列データをそのまま用いると、背屈ピークの極大値が検出された後に、底屈ピークおよび背屈ピークではない極小値および極大値が検出される。図16~図18の時系列データの極大値および極小値に基づいて一歩の歩行周期を判定すると、実際の一歩の歩行周期に相当する底屈ピークから次の底屈ピークまでの間で二歩分を計測することになり、正確な歩行周期を判定できない。そのため、図16~図18の例では、背屈ピークの極大値が検出された後に、底屈ピークおよび背屈ピークではない極小値および極大値を除去するための除外範囲を設定する。
本実施形態において、歩行周期判定装置22の除外部224は、底屈ピークの最小値に第2所定値aを加算した値から、背屈ピークの最大値から第1所定値bを減算した値までの間を除外範囲に設定する。例えば、ハイヒールなどの踵の高い靴にデータ取得装置21を設置した場合、足底面が地面に対して斜めな状態で接地する。所定の中心値を基準にして除外範囲を設定すると、足底面が地面に対して斜めな状態で接地する場合においては、底屈ピークおよび背屈ピークではない極小値および極大値が除外範囲から外れてしまう可能性がある。そのため、本実施形態においては、実測された底屈ピークの最小値と背屈ピークの最大値を基準にして除外範囲を設定する。
(動作)
次に、本実施形態の歩行周期判定装置22の動作について図面を参照しながら説明する。図19は、歩行周期判定装置22の動作について説明するためのフローチャートである。
図19において、まず、歩行周期判定装置22は、起動される(ステップS21)。
次に、歩行周期判定装置22は、データ取得装置21からセンサデータ(加速度データおよび角速度データ)を受信する(ステップS22)。
次に、歩行周期判定装置22は、受信したセンサデータに含まれる加速度データおよび角速度データを用いて姿勢角を計算し、姿勢角の時系列データを生成する(ステップS23)。
そして、歩行周期判定装置22は、ピークを検出した場合(ステップS24でYes)、除外処理を実行する(ステップS25)。一方、ピークが検出されなかった場合(ステップS24でNo)、ステップS22に戻る。
歩行周期判定装置22は、除外処理を実行すると(ステップS25)、姿勢角の時系列データを用いて歩行周期判定処理を実行し、判定結果を表示装置23に出力する(ステップS26)。歩行周期判定処理において、歩行周期判定装置22は、極大ピークと極小ピークとの順番に基づいて歩行周期を判定する。
ステップS26の後、処理を継続する場合(ステップS27においてYes)は、ステップS22に戻る。処理を終了する場合(ステップS27においてNo)は、図19のフローチャートに沿った処理は終了である。
以上が、歩行周期判定装置22の動作の一例についての説明である。なお、図19のフローチャートは一例であって、本実施形態の歩行周期判定装置22の動作をそのままの手順に限定するものではない。
〔除外処理〕
次に、本実施形態の歩行周期判定装置22の除外部224による除外処理について図面を参照しながら説明する。図20は、除外部224による除外処理について説明するためのフローチャートである。
図20において、検出部222から極小のピークを受信した場合(ステップS251で極小)、除外部224は、これまでに受信された極小値と比較し、新たに受信された極小値が最小値であるか否かを判定する(ステップS252)。
受信された極小値が最小値である場合(ステップS252でYes)、除外部224は、除外下限値を更新する(ステップS253)。一方、受信された極小値が最小値ではない場合(ステップS252でNo)、除外部224は、除外下限値を更新しない。
受信された極小値が除外下限値を下回る場合(ステップS254でYes)、除外部224は、その極小値を判定部225に出力する(ステップS255)。ステップS255の後は、図19のフローチャートのステップS27に進む。一方、受信された極小値が除外下限値以上の場合(ステップS254でNo)、極小値を出力せずに、図19のステップS27に進む。
図20において、検出部222から極大のピークを受信した場合(ステップS251で極大)、除外部224は、これまでに受信された極大値と比較し、新たに受信された極大値が最大値であるか否かを判定する(ステップS256)。
受信された極大値が最大値である場合(ステップS256でYes)、除外部224は、除外上限値を更新する(ステップS257)。一方、受信された極大値が最大値ではない場合(ステップS256でNo)、除外部224は、除外上限値を更新しない。
受信された極大値が除外上限値を上回る場合(ステップS258でYes)、除外部224は、その極大値を判定部225に出力する(ステップS259)。ステップS259の後は、図19のフローチャートのステップS26に進む。一方、受信された極大値が除外上限値以上の場合(ステップS258でNo)、極大値を出力せずに、図19のステップS27に進む。
以上が、除外部224による除外処理についての説明である。なお、図20のフローチャートは一例であって、本実施形態の除外部224による除外処理をそのままの手順に限定するものではない。
〔歩行周期判定処理〕
次に、本実施形態の歩行周期判定装置22の判定部225による歩行周期判定処理について図面を参照しながら説明する。図21は、判定部225による歩行周期判定処理について説明するためのフローチャートである。
図21において、除外部224から極小値を取得した場合(ステップS261で極小)、判定部225は、極大のピークに続いて極小のピークが取得されたか否かを判定する(ステップS262)。極大のピークに続いて極小のピークが取得された場合(ステップS262でYes)、判定部125は、極小ピークの前の期間は立脚相であったと判定し(ステップS263)、判定結果を出力する(ステップS266)。ステップS266において、判定部225は、極小ピークの前の期間が立脚相であったという判定結果を出力してもよいし、現時点が遊脚相であるという判定結果を出力してもよい。ステップS266の後は、図19のフローチャートのステップS27に進む。一方、極大のピークに続いて極小のピークが取得されなかった場合(ステップS262でNo)、図19のフローチャートのステップS27に進む。
一方、除外部224から極大値を取得した場合(ステップS261で極大)、判定部225は、極小のピークに続いて極大のピークが取得されたか否かを判定する(ステップS264)。極小のピークに続いて極大のピークが取得された場合(ステップS264でYes)、判定部225は、極大ピークの前の期間は遊脚相であったと判定し(ステップS265)、判定結果を出力する(ステップS266)。ステップS266において、判定部225は、極大ピークの前の期間が遊脚相であったという判定結果を出力してもよいし、現時点が立脚相であるという判定結果を出力してもよい。ステップS266の後は、図19のフローチャートのステップS27に進む。一方、極小のピークに続いて極大のピークが取得されなかった場合(ステップS264でNo)、図19のフローチャートのステップS27に進む。
以上が、判定部225による歩行周期判定処理についての説明である。なお、図21のフローチャートは一例であって、本実施形態の判定部225による歩行周期判定処理をそのままの手順に限定するものではない。
以上のように、本実施形態の歩行周期判定システムは、受信部、検出部、および判定部に加えて、第1記憶部と除外部を備える。第1記憶部には、姿勢角の除外上限値を設定するための第1所定値と、姿勢角の除外下限値を設定するための第2所定値とが少なくとも記憶される。除外部は、極大値および極小値に基づいて姿勢角の除外範囲を設定する。
除外部は、極大値を受信した際に、それ以前に受信された極大値の最大値から第1所定値を減算した値を除外上限値に設定し、受信した極大値が除外上限値を上回る場合は極大値を判定部に出力する。一方、除外部は、受信した極大値が除外上限値以下の場合は極大値を判定部に出力しない。
除外部は、極小値を受信した際に、それ以前に受信された極小値の最小値に第2所定値を加算した値を除外下限値に設定し、受信した極小値が除外下限値を下回る場合は極小値を判定部に出力する。一方、除外部は、受信した極小値が除外下限値以上の場合は極小値を判定部に出力しない。
本実施形態の一態様として、第1記憶部には、検出済の極大値の最大値と、検出済の極小値の最小値とが記憶される。除外部は、極大値を受信した際に、新たに受信された極大値が、第1記憶部に記憶された検出済の極大値の最大値よりも大きい場合、新たに受信された極大値で極大値の最大値を更新する。また、除外部は、極小値を受信した際に、新たに受信された極小値が、第1記憶部に記憶された検出済の極小値の最小値よりも小さい場合、新たに受信された極小値で極小値の最小値を更新する。
本実施形態の歩行周期判定システムは、センサの取り付け位置によって発生する可能性がある立脚相と遊脚相とが切り替わるタイミングに対応しないピーク値を除外する。すなわち、本実施形態の歩行周期判定システムによれば、立脚相と遊脚相とが切り替わるタイミングで発生するピークを除外できるので、第1の実施形態よりも歩行周期の判定精度が向上する。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る歩行周期判定システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の歩行周期判定システムは、背屈ピークと底屈ピークとの間の期間を所定の比率で内分する閾値を定めて立脚相を細分化して判定する点において第1の実施形態とは異なる。
(構成)
図22は、本実施形態の歩行周期判定システム3の構成の概略を示すブロック図である。歩行周期判定システム3は、データ取得装置31、歩行周期判定装置32、および表示装置33を備える。データ取得装置31と歩行周期判定装置32とは、有線で接続されてもよいし、無線で接続されてもよい。また、歩行周期判定装置32と表示装置33とは、有線で接続されてもよいし、無線で接続されてもよいし、同じ端末装置として構成してもよい。なお、歩行周期判定装置32の判定結果を表示しない場合は、表示装置33を削除し、データ取得装置31と歩行周期判定装置32によって歩行周期判定システム3を構成してもよい。以下においては、データ取得装置31および表示装置33のそれぞれは、第1の実施形態のデータ取得装置11および表示装置13のそれぞれと構成や機能が同様であるため、詳細な説明は省略する。
図22のように、歩行周期判定装置32は、受信部321、検出部322、記憶部323、および判定部325を有する。
受信部321は、データ取得装置31からセンサデータを受信する。受信部321は、センサデータに含まれる加速度データおよび角速度データを検出部322に出力する。
検出部322は、加速度データおよび角速度データを受信部321から取得する。検出部322は、取得した加速度データと角速度データを用いて姿勢角を計算し、姿勢角の時系列データを生成する。検出部322は、生成した姿勢角の時系列データを判定部325に出力する。
また、検出部322は、姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出する。検出部322は、姿勢角の時系列データから極大値を検出すると、検出した極大値を判定部325に出力する。検出部322は、姿勢角の時系列データから極小値を検出すると、検出した極小値を判定部325に出力する。検出部322が出力する極大値および極小値のそれぞれには、極大値および極小値のそれぞれの値と、極大値および極小値のそれぞれが検出された時刻とが含まれる。
記憶部323(第2記憶部とも呼ばれる)には、立脚中期の開始時刻を判定するための姿勢角の閾値(第1閾値とも呼ぶ)と、遊脚前期の開始時刻を判定するための姿勢角の閾値(第2閾値とも呼ぶ)が記憶される。姿勢角が第1閾値と一致する時刻が立脚中期の開始時刻に相当し、姿勢角が第2閾値と一致する時刻が遊脚前期の開始時刻に相当する。
図23は、歩行周期判定装置32が判定する歩行周期について説明するための概念図である。図23の横軸は、片足の一歩行周期を100パーセントに設定して正規化された正規化時間である。一般に、片足の一歩行周期は、足の裏側の少なくとも一部が地面に接している立脚相と、足の裏側が地面から離れている遊脚相とに大別される。さらに、立脚相は、荷重反応期T1、立脚中期T2、立脚終期T3、遊脚前期T4に分類分けされる。また、遊脚相は、初期遊脚期T5、遊脚中期T6、遊脚終期T7に分類分けされる。
第1閾値Sおよび第2閾値Tは、事前に設定される閾値である。姿勢角が第1閾値Sと一致する時刻が立脚中期T2の開始時刻tsに相当し、姿勢角が第2閾値と一致する時刻が遊脚前期T4の開始時刻ttに相当する。第1閾値と第2閾値は、背屈ピーク値(極大値)と底屈ピーク値(極小値)とを所定の比率で内分する値に基づいて設定される。例えば、第1閾値Sと第2閾値Tは、カメラやセンサを用いて実測された平均的な値に基づいて第1閾値Sと第2閾値Tを出荷時に設定しておき、使用時にはユーザごとに調整するように構成すればよい。
また、立脚中期T2の開始時刻tsと遊脚前期T4の開始時刻ttの中間の時刻は、立脚終期T3の開始時刻tcに相当する。立脚終期T3の開始時刻tcは、以下の式1によって算出される。
c=(ts+tt)/2・・・(1)
判定部325は、極小値または極小値を検出部322から取得する。判定部325は、極小値と極大値を取得する順番に基づいて歩行判定を行う。判定部325は、極大値を取得した後に極小値を取得した場合、立脚相から遊脚相に遷移したと判定する。また、判定部325は、極小値を取得した後に極大値を取得した場合、遊脚相から立脚相に遷移したと判定する。
また、判定部325は、姿勢角の時系列データを検出部322から取得する。判定部325は、取得した姿勢角の時系列データを用いて立脚相を細分化する。判定部325は、姿勢角が第1閾値Sと一致した時刻を立脚中期T2の開始時刻tsとして算出し、姿勢角が第2閾値Tと一致した時刻を遊脚前期T4の開始時刻ttとして算出する。また、判定部325は、上記の式1を用いて立脚終期T3の開始時刻tcを算出する。判定部325は、立脚中期T2の開始時刻ts、立脚終期T3の開始時刻tc、および遊脚前期T4の開始時刻ttを用いて立脚相を細分化する。
具体的には、判定部325は、背屈ピーク(極大ピーク)から立脚中期T2の開始時刻tsまでの期間を荷重反応期T1と判定する。判定部325は、立脚中期T2の開始時刻tsから立脚終期T3の開始時刻tcまでの期間を立脚中期T2と判定する。判定部325は、立脚終期T3の開始時刻tcから遊脚前期T4の開始時刻ttまでを立脚終期T3と判定する。判定部325は、遊脚前期T4の開始時刻ttから底屈ピーク(極小ピーク)までを遊脚前期T4と判定する。
判定部325は、立脚相であるか遊脚相であるかを示す判定結果や、立脚相を細分化した判定結果を表示装置33に出力する。なお、表示装置33を含まない構成の場合、判定部325は、図示しないシステムや装置に判定結果を出力する。
以上が、歩行周期判定装置32の構成の一例についての説明である。なお、図22の構成は一例であって、本実施形態の歩行周期判定システム3が備える歩行周期判定装置32の構成をそのままの形態に限定するものではない。また、歩行周期判定装置32は、第2の実施形態の歩行周期判定システム2の歩行周期判定装置22と置換してもよい。
(動作)
次に、本実施形態の歩行周期判定装置32の動作について図面を参照しながら説明する。図24は、歩行周期判定装置32の動作について説明するためのフローチャートである。
図24において、まず、歩行周期判定装置32は、起動される(ステップS31)。
次に、歩行周期判定装置32は、データ取得装置31からセンサデータ(加速度・角速度)を受信する(ステップS32)。
次に、歩行周期判定装置32は、受信したセンサデータに含まれる加速度データおよび角速度データを用いて姿勢角を計算し、姿勢角の時系列データを生成する(ステップS33)。
そして、歩行周期判定装置32は、ピークを検出した場合(ステップS34でYes)、姿勢角の時系列データを用いて歩行周期判定処理(ステップS35)を実行し、判定結果を表示装置33に出力する。歩行周期判定処理(ステップS35)において、歩行周期判定装置32は、極大ピークと極小ピークとの順番に基づいて歩行周期を判定する。一方、ピークが検出されなかった場合(ステップS34でNo)、ステップS32に戻る。
ステップS35の後、処理を継続する場合(ステップS36においてYes)は、ステップS32に戻る。処理を終了する場合(ステップS36においてNo)は、図24のフローチャートに沿った処理は終了である。
以上が、歩行周期判定装置32の動作の一例についての説明である。なお、図24のフローチャートは一例であって、本実施形態の歩行周期判定装置32の動作をそのままの手順に限定するものではない。
〔歩行周期判定処理〕
次に、本実施形態の歩行周期判定装置32の判定部325による歩行周期判定処理について図面を参照しながら説明する。図25は、判定部325による歩行周期判定処理について説明するためのフローチャートである。
図25において、極小のピークが取得された場合(ステップS351で極小)、判定部325は、極大のピークに続いて極小のピークが取得されたか否かを判定する(ステップS352)。極大のピークに続いて極小のピークが取得された場合(ステップS352でYes)、判定部325は、極小ピークの前の期間は立脚相であったと判定する(ステップS353)。一方、極大のピークに続いて極小のピークが取得されなかった場合(ステップS352でNo)、図24のフローチャートのステップS36に進む。
極小ピークの前の期間は立脚相であったと判定すると(ステップS353)、判定部325は、第1閾値と第2閾値とを用いて、立脚中期の開始時刻と遊脚前期の開始時刻とを計算する(ステップS354)。
次に、判定部325は、立脚中期の開始時刻と遊脚前期の開始時刻とを用いて立脚終期の開始時刻を計算する(ステップS355)。
そして、判定部325は、判定結果を出力する(ステップS356)。ステップS356において、判定部325は、極小ピークの前の期間が立脚相であったという判定結果を出力してもよいし、現時点が遊脚相であるという判定結果を出力してもよい。また、判定部325は、立脚中期の開始時刻、立脚終期の開始時刻、および遊脚前期の開始時刻を判定結果として出力する。ステップS356の後は、図24のフローチャートのステップS36に進む。
図25において、極大のピークが取得された場合(ステップS351で極大)、判定部325は、極小のピークに続いて極大のピークが取得されたか否かを判定する(ステップS357)。極小のピークに続いて極大のピークが取得された場合(ステップS357でYes)、判定部325は、極大ピークの前の期間は遊脚相であったと判定し(ステップS358)、判定結果を出力する(ステップS356)。ステップS356において、判定部325は、極大ピークの前の期間が遊脚相であったという判定結果を出力してもよいし、現時点が立脚相であるという判定結果を出力してもよい。ステップS356の後は、図24のフローチャートのステップS36に進む。一方、極小のピークに続いて極大のピークが取得されなかった場合(ステップS357でNo)、図24のフローチャートのステップS36に進む。
以上が、判定部325による歩行周期判定処理についての説明である。なお、図25のフローチャートは一例であって、本実施形態の判定部325による歩行周期判定処理をそのままの手順に限定するものではない。
以上のように、本実施形態の歩行周期判定システムは、受信部、検出部、および判定部に加えて、第2記憶部を備える。第2記憶部には、立脚中期の開始時刻を判定するための姿勢角の第1閾値と、遊脚前期の開始時刻を判定するための姿勢角の第2閾値とが少なくとも記憶される。判定部は、姿勢角が第1閾値と一致した時刻を立脚中期の開始時刻として算出し、姿勢角が第2閾値と一致した時刻を遊脚前期の開始時刻として算出する。そして、判定部は、立脚中期の開始時刻と遊脚前期の開始時刻の中間の時刻を立脚終期の開始時刻として算出する。
本実施形態の歩行周期判定システムは、立脚期を細分化して判定する。そのため、本実施形態の歩行周期判定システムによれば、第1の実施形態よりも高度な歩行分析が可能になる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る歩行周期判定システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の歩行周期判定システムは、左右両方の履物に配置された加速度センサおよび角速度センサによって取得されるセンサデータを用いて姿勢角を算出する。本実施形態の歩行周期判定システムは、左右両方の足の姿勢角の時系列データに基づいて歩行周期を判定する点において第1の実施形態とは異なる。
(構成)
図26は、本実施形態の歩行周期判定システム4の構成の概略を示すブロック図である。歩行周期判定システム4は、データ取得装置41R、データ取得装置41L、歩行周期判定装置42、および表示装置43を備える。データ取得装置41Rとデータ取得装置41Lは同様の構成・機能を有する。データ取得装置41Rおよびデータ取得装置41Lのそれぞれと、歩行周期判定装置42とは、有線で接続されてもよいし、無線で接続されてもよい。また、歩行周期判定装置42と表示装置43とは、有線で接続されてもよいし、無線で接続されてもよいし、同じ端末装置として構成してもよい。なお、歩行周期判定装置42の判定結果を表示しない場合は、表示装置43を削除し、データ取得装置41R、データ取得装置41L、および歩行周期判定装置42によって歩行周期判定システム4を構成してもよい。以下においては、データ取得装置41Rおよびデータ取得装置41Lは第1の実施形態のデータ取得装置11と構成や機能が同様であり、表示装置23は第1の実施形態の表示装置13と構成や機能が同様であるため、詳細な説明は省略する。
図27は、データ取得装置41Rおよびデータ取得装置41Lのそれぞれによって取得されるセンサデータの座標系について説明するための概念図である。図27の例では、歩行者の横方向をX軸方向(右向きが正)、歩行者の進行方向をY軸方向(前向きが正)、重力方向をZ軸方向(鉛直上向きが正)に設定する。本実施形態においては、右足の履物に配置されるデータ取得装置41Rによって取得されるセンサデータを主とする例について説明する。実際には、左足の履物に配置されるデータ取得装置41Lによって取得されるセンサデータを主として構成してもよいし、データ取得装置41Rおよびデータ取得装置41Lの両方によって取得されるセンサデータを主として構成してもよい。
データ取得装置41R(第1センサとも呼ぶ)は、ユーザの右足の履物に配置される。データ取得装置41Rは、加速度センサおよび角速度センサによって取得されたデータをデジタルデータ(センサデータ)に変換し、変換後のセンサデータを歩行周期判定装置42に送信する。
データ取得装置41L(第2センサとも呼ぶ)は、ユーザの左足の履物に配置される。データ取得装置41Lは、加速度センサおよび角速度センサによって取得されたデータをデジタルデータ(センサデータ)に変換し、変換後のセンサデータを歩行周期判定装置42に送信する。
図26のように、歩行周期判定装置42は、受信部421R、受信部421L、検出部422R、検出部422L、および判定部425を有する。
受信部421R(第1受信部とも呼ぶ)は、右足側の履物(第1の履物とも呼ぶ)に配置されたデータ取得装置41Rから右足のセンサデータを受信する。受信部421Rは、右足のセンサデータに含まれる加速度データおよび角速度データを検出部422Rに出力する。
検出部422R(第1検出部とも呼ぶ)は、右足の加速度データおよび角速度データを受信部421Rから取得する。検出部422Rは、取得した加速度データと角速度データを用いて右足の姿勢角を計算し、右足の姿勢角の時系列データを生成する。検出部422Rは、右足の姿勢角の時系列データから極大値または極小値を検出する。検出部422Rは、右足の姿勢角の時系列データから極大値を検出すると、検出した極大値を判定部425に出力する。また、検出部422Rは、右足の姿勢角の時系列データから極小値を検出すると、検出した極小値を判定部425に出力する。検出部422Rが出力する極大値および極小値のそれぞれには、極大値および極小値のそれぞれの値と、極大値および極小値のそれぞれが検出された時刻とが含まれる。
受信部421L(第2受信部とも呼ぶ)は、左足側の履物(第2の履物とも呼ぶ)に配置されたデータ取得装置41Lから左足のセンサデータを受信する。受信部421Lは、左足のセンサデータに含まれる加速度データおよび角速度データを検出部422Lに出力する。
検出部422L(第2検出部とも呼ぶ)は、左足の加速度データおよび角速度データを受信部421Lから取得する。検出部422Lは、取得した加速度データと角速度データを用いて左足の姿勢角を計算し、左足の姿勢角の時系列データを生成する。検出部422Lは、左足の姿勢角の時系列データから極大値または極小値を検出する。検出部422Lは、左足の姿勢角の時系列データから極大値を検出すると、検出した極大値を判定部425に出力する。また、検出部422Lは、左足の姿勢角の時系列データから極小値を検出すると、検出した極小値を判定部425に出力する。検出部422Lが出力する極大値および極小値のそれぞれには、極大値および極小値のそれぞれの値と、極大値および極小値のそれぞれが検出された時刻とが含まれる。
判定部425は、検出部422Rおよび検出部422Lのそれぞれから極小値および極小値を取得する。判定部425は、極小値と極大値を取得する順番に基づいて歩行判定を行う。
図28は、歩行周期判定装置42が判定する歩行周期について説明するための概念図である。図28の横軸は、右足の一歩行周期を100パーセントに設定して正規化された正規化時間である。一般に、片足の一歩行周期は、足の裏側の少なくとも一部が地面に接している立脚相と、足の裏側が地面から離れている遊脚相とに大別される。さらに、立脚相は、荷重反応期T1、立脚中期T2、立脚終期T3、遊脚前期T4に分類分けされる。また、遊脚相は、初期遊脚期T5、遊脚中期T6、遊脚終期T7に分類分けされる。図28には、右足の一歩行周期における姿勢角の変化(実線)に対応させて、左足の一歩行周期における姿勢角の変化(破線)を図示する。
判定部425は、一方の足(右足)の姿勢角が極大(背屈ピーク)になる時間を立脚相の開始時刻と判定し、一方の足(右足)の姿勢角が極小(底屈ピーク)になる時間を遊脚相の開始時刻と判定する。また、判定部425は、対側の足(左足)の姿勢角が極小(対側底屈ピーク)になる時間を立脚中期T2の開始時刻と判定し、対側の足(左足)の姿勢角が極大(対側背屈ピーク)になる時間を遊脚前期T4の開始時刻と判定する。
判定部425は、一方の足(右足)の姿勢角が極大になる背屈ピークと、一方の足(右足)の姿勢角が極小になる底屈ピークとの順序関係に基づいて一方の足(右足)の歩行周期を判定する。判定部425は、一方の足(右足)の背屈ピーク(極大)から次の底屈ピーク(極小)までの期間を一方の足(右足)の立脚相、一方の足(右足)の底屈ピーク(極小)から次の背屈ピーク(極大)までの期間を一方の足(右足)の遊脚相と判定する。すなわち、一方の足(右足)に関して、極大値の後に極小値が検出された場合、判定部425は、立脚相から遊脚相に遷移したと判定する。それに対し、一方の足(右足)に関して、極小値の後に極大値が検出された場合、判定部425は、遊脚相から立脚相に遷移したと判定する。
さらに、判定部425は、対側の足(左足)の姿勢角が極小になる対側底屈ピークと、対側の足(左足)の姿勢角が極大になる対側背屈ピークとの順序関係を含めて一方の足(右足)の歩行周期を判定する。判定部425は、対側の足(左足)の姿勢角が極小になる対側底屈ピークの時刻を、一方の足(右足)の立脚中期T2の開始時刻tsと判定する。また、判定部425は、対側の足(左足)の姿勢角が極大になる対側背屈ピークの時刻を、一方の足(右足)の遊脚前期T4の開始時刻ttと判定する。また、判定部425は、第3の実施形態の式1を用いて立脚終期T3の開始時刻tcを算出する。判定部425は、立脚中期T2の開始時刻ts、立脚終期T3の開始時刻tc、および遊脚前期T4の開始時刻ttを用いて立脚相を細分化する。
具体的には、判定部425は、背屈ピーク(極大ピーク)から立脚中期T2の開始時刻tsまでの期間を荷重反応期T1と判定する。判定部425は、立脚中期T2の開始時刻tsから立脚終期T3の開始時刻tcまでの期間を立脚中期T2と判定する。判定部425は、立脚終期T3の開始時刻tcから遊脚前期T4の開始時刻ttまでを立脚終期T3と判定する。判定部425は、遊脚前期T4の開始時刻ttから底屈ピーク(極小ピーク)までを遊脚前期T4と判定する。
判定部425は、立脚相であるか遊脚相であるかを示す判定結果や、立脚相を細分化した判定結果を表示装置43に出力する。なお、表示装置43を含まない構成の場合、判定部425は、図示しないシステムや装置に判定結果を出力する。
以上が、歩行周期判定装置42の構成の一例についての説明である。なお、図26の構成は一例であって、本実施形態の歩行周期判定システム4が備える歩行周期判定装置42の構成をそのままの形態に限定するものではない。また、歩行周期判定装置42には、第2の実施形態の除外部224や、第3の実施形態の判定部325の機能の一部を追加してもよい。
以上のように、本実施形態の歩行周期判定システムは、第1受信部および第2受信部を有する受信部、第1検出部および第2検出部を有する検出部、判定部を備える。第1受信部は、第1の履物に設置された第1センサによって取得されるセンサデータを受信する。第2受信部は、第2の履物に設置された第2センサによって取得されるセンサデータを受信する。第1検出部は、第1受信部によって受信されるセンサデータに含まれる加速度および角速度を用いて第1の足の姿勢角の時系列データを生成し、第1の足の姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出する。第2検出部は、第2受信部によって受信されるセンサデータに含まれる加速度および角速度を用いて第2の足の姿勢角の時系列データを生成し、第2の足の姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出する。判定部は、第2の足の姿勢角の時系列データから検出される極小値の検出時刻を第1の足の立脚中期の開始時刻と判定し、第2の足の姿勢角の時系列データから検出される極大値の検出時刻を第1の足の遊脚の開始時刻と判定する。そして、判定部は、第2の足の姿勢角の時系列データから検出される極小値の検出時刻と極大値の検出時刻の中間の時刻を第1の足の立脚終期の開始時刻と判定する。
本実施形態の歩行周期判定システムは、左右の足部のそれぞれについて姿勢角の時系列データを生成する。本実施形態の歩行周期判定システムは、一方の足部(第1の足)の姿勢角の時系列データの極大値および極小値に基づいて、その一方の足部(第1の足)の歩行周期を判定する。また、本実施形態の歩行周期判定システムは、他方の足部(第2の足)の姿勢角の時系列データの極大値および極小値に基づいて、一方の足部(第1の足)の立脚相を細分化して判定する。そのため、本実施形態の歩行周期判定システムによれば、第1の実施形態よりも高度な歩行分析が可能になる。また、本実施形態の歩行周期判定システムによれば、実測値に基づいて立脚相を細分化して判定するため、第3の実施形態の歩行周期判定システムよりも高精度な歩行分析が可能になる。
(ハードウェア)
ここで、本発明の各実施形態に係る歩行周期判定装置の処理を実行するハードウェア構成について、図29の情報処理装置90を一例として挙げて説明する。なお、図29の情報処理装置90は、各実施形態の歩行周期判定装置の処理を実行するための構成例であって、本発明の範囲を限定するものではない。
図29のように、情報処理装置90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95および通信インターフェース96を備える。図29においては、インターフェースをI/F(Interface)と略して表記する。プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95および通信インターフェース96は、バス99を介して互いにデータ通信可能に接続される。また、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93および入出力インターフェース95は、通信インターフェース96を介して、インターネットやイントラネットなどのネットワークに接続される。
プロセッサ91は、補助記憶装置93等に格納されたプログラムを主記憶装置92に展開し、展開されたプログラムを実行する。本実施形態においては、情報処理装置90にインストールされたソフトウェアプログラムを用いる構成とすればよい。プロセッサ91は、本実施形態に係る歩行周期判定装置による処理を実行する。
主記憶装置92は、プログラムが展開される領域を有する。主記憶装置92は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリとすればよい。また、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などの不揮発性メモリを主記憶装置92として構成・追加してもよい。
補助記憶装置93は、種々のデータを記憶する。補助記憶装置93は、ハードディスクやフラッシュメモリなどのローカルディスクによって構成される。なお、種々のデータを主記憶装置92に記憶させる構成とし、補助記憶装置93を省略することも可能である。
入出力インターフェース95は、情報処理装置90と周辺機器とを接続するためのインターフェースである。通信インターフェース96は、規格や仕様に基づいて、インターネットやイントラネットなどのネットワークを通じて、外部のシステムや装置に接続するためのインターフェースである。入出力インターフェース95および通信インターフェース96は、外部機器と接続するインターフェースとして共通化してもよい。
情報処理装置90には、必要に応じて、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力機器を接続するように構成してもよい。それらの入力機器は、情報や設定の入力に使用される。なお、タッチパネルを入力機器として用いる場合は、表示機器の表示画面が入力機器のインターフェースを兼ねる構成とすればよい。プロセッサ91と入力機器との間のデータ通信は、入出力インターフェース95に仲介させればよい。
また、情報処理装置90には、情報を表示するための表示機器を備え付けてもよい。表示機器を備え付ける場合、情報処理装置90には、表示機器の表示を制御するための表示制御装置(図示しない)が備えられていることが好ましい。表示機器は、入出力インターフェース95を介して情報処理装置90に接続すればよい。
また、情報処理装置90には、必要に応じて、ディスクドライブを備え付けてもよい。ディスクドライブは、バス99に接続される。ディスクドライブは、プロセッサ91と図示しない記録媒体(プログラム記録媒体)との間で、記録媒体からのデータ・プログラムの読み出し、情報処理装置90の処理結果の記録媒体への書き込みなどを仲介する。記録媒体は、例えば、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光学記録媒体で実現できる。また、記録媒体は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)カードなどの半導体記録媒体や、フレキシブルディスクなどの磁気記録媒体、その他の記録媒体によって実現してもよい。
以上が、本発明の各実施形態に係る歩行周期判定装置を可能とするためのハードウェア構成の一例である。なお、図29のハードウェア構成は、各実施形態に係る歩行周期判定装置の処理を実行するためのハードウェア構成の一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。また、各実施形態に係る歩行周期判定装置に関する処理をコンピュータに実行させるプログラムも本発明の範囲に含まれる。さらに、各実施形態に係るプログラムを記録したプログラム記録媒体も本発明の範囲に含まれる。
各実施形態の歩行周期判定装置の構成要素は、任意に組み合わせることができる。また、各実施形態の歩行周期判定装置の構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよいし、回路によって実現してもよい。
以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1、2、3、4 歩行周期判定システム
11、21、31、41R、41L データ取得装置
12、22、32、42 歩行周期判定装置
13、23、33、43 表示装置
111 加速度センサ
112 角速度センサ
113 信号処理部
114 データ送信部
121、221、321 受信部
122、222、322 検出部
125、225、325 判定部
223、323 記憶部
224 除外部
421R、421L 受信部
422R、422L 検出部
425 判定部

Claims (10)

  1. 履物に設置されたセンサによって取得される加速度および角速度を含むセンサデータを受信する受信手段と、
    前記センサデータに含まれる加速度および角速度を用いて少なくとも一方の足に関して、水平面に対する足裏面の角度である姿勢角の時系列データを生成し、前記姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出する検出手段と、
    前記極大値および前記極小値の順序に基づいて歩行周期を判定する判定手段と、を備える歩行周期判定システム。
  2. 前記判定手段は、
    前記極大値の検出時刻から次の前記極小値の検出時刻までの期間における歩行相を立脚相と判定し、
    前記極小値の検出時刻から次の前記極大値の検出時刻までの期間における前記歩行相を遊脚相と判定する請求項1に記載の歩行周期判定システム。
  3. 前記極大値および前記極小値に基づいて前記姿勢角の除外範囲を設定する除外手段と、
    前記姿勢角の除外上限値を設定するための第1所定値と、前記姿勢角の除外下限値を設定するための第2所定値とが少なくとも記憶される第1記憶手段と、を備え、
    前記除外手段は、
    前記極大値を受信した際に、それ以前に受信された前記極大値の最大値から前記第1所定値を減算した値を前記除外上限値に設定し、受信した前記極大値が前記除外上限値を上回る場合は前記極大値を前記判定手段に出力し、受信した前記極大値が前記除外上限値以下の場合は前記極大値を前記判定手段に出力せず、
    前記極小値を受信した際に、それ以前に受信された前記極小値の最小値に前記第2所定値を加算した値を前記除外下限値に設定し、受信した前記極小値が前記除外下限値を下回る場合は前記極小値を前記判定手段に出力し、受信した前記極小値が前記除外下限値以上の場合は前記極小値を前記判定手段に出力しない請求項1または2に記載の歩行周期判定システム。
  4. 前記第1記憶手段には、
    検出済の前記極大値の最大値と、検出済の前記極小値の最小値とが記憶され、
    前記除外手段は、
    前記極大値を受信した際に、新たに受信された前記極大値が、前記第1記憶手段に記憶された検出済の前記極大値の最大値よりも大きい場合、新たに受信された前記極大値で前記極大値の最大値を更新し、
    前記極小値を受信した際に、新たに受信された前記極小値が、前記第1記憶手段に記憶された検出済の前記極小値の最小値よりも小さい場合、新たに受信された前記極小値で前記極小値の最小値を更新する請求項3に記載の歩行周期判定システム。
  5. 立脚中期の開始時刻を判定するための前記姿勢角の第1閾値と、遊脚前期の開始時刻を判定するための前記姿勢角の第2閾値とが少なくとも記憶される第2記憶手段を備え、
    前記判定手段は、
    前記姿勢角が前記第1閾値と一致した時刻を前記立脚中期の開始時刻として算出し、
    前記姿勢角が前記第2閾値と一致した時刻を前記遊脚前期の開始時刻として算出し、
    前記立脚中期の開始時刻と前記遊脚前期の開始時刻の中間の時刻を立脚終期の開始時刻として算出する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の歩行周期判定システム。
  6. 前記受信手段は、
    第1の履物に設置された第1センサによって取得される前記センサデータを受信する第1受信手段と、
    第2の履物に設置された第2センサによって取得される前記センサデータを受信する第2受信手段と、を有し、
    前記検出手段は、
    前記第1受信手段によって受信される前記センサデータに含まれる加速度および角速度を用いて第1の足の前記姿勢角の時系列データを生成し、前記第1の足の前記姿勢角の時系列データから前記極大値および前記極小値を検出する第1検出手段と、
    前記第2受信手段によって受信される前記センサデータに含まれる加速度および角速度を用いて第2の足の前記姿勢角の時系列データを生成し、前記第2の足の前記姿勢角の時系列データから前記極大値および前記極小値を検出する第2検出手段と、を有し、
    前記判定手段は、
    前記第2の足の前記姿勢角の時系列データから検出される前記極小値の検出時刻を前記第1の足の立脚中期の開始時刻と判定し、
    前記第2の足の前記姿勢角の時系列データから検出される前記極大値の検出時刻を前記第1の足の遊脚前期の開始時刻と判定し、
    前記第2の足の前記姿勢角の時系列データから検出される前記極小値の検出時刻と前記極大値の検出時刻の中間の時刻を前記第1の足の立脚終期の開始時刻と判定する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の歩行周期判定システム。
  7. 履物に設置され、前記加速度および前記角速度を検出し、検出した前記加速度および前記角速度を含む前記センサデータを生成し、生成した前記センサデータを前記受信手段に送信するデータ取得装置を備える請求項1乃至6のいずれか一項に記載の歩行周期判定システム。
  8. 前記判定手段による判定結果を取得し、取得した前記判定結果を表示する表示装置を備える請求項1乃至7のいずれか一項に記載の歩行周期判定システム。
  9. 少なくとも一方の履物に設置されたセンサによって取得される加速度および角速度を含むセンサデータを受信し、
    前記センサデータに含まれる加速度および角速度を用いて少なくとも一方の足に関して、水平面に対する足裏面の角度である姿勢角の時系列データを生成し、
    前記姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出し、
    前記極大値および前記極小値の順序に基づいて歩行周期を判定する歩行周期判定方法。
  10. 少なくとも一方の履物に設置されたセンサによって取得される加速度および角速度を含むセンサデータを受信する処理と、
    前記センサデータに含まれる加速度および角速度を用いて少なくとも一方の足に関して、水平面に対する足裏面の角度である姿勢角の時系列データを生成する処理と、
    前記姿勢角の時系列データから極大値および極小値を検出する処理と、
    前記極大値および前記極小値の順序に基づいて歩行周期を判定する処理とをコンピュータに実行させるプログラム。
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