JP7118108B2 - クラウドサーバ、ストレージシステム、及び計算機システム - Google Patents

クラウドサーバ、ストレージシステム、及び計算機システム Download PDF

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Description

本発明は、クラウドの容量を削減し、セキュリティを向上させるクラウドサーバ、ストレージシステム、及び計算機システムに関する。
大規模なデータを扱う計算機システムは、ホスト計算機とは別個に設けられた大容量のストレージシステムを用いてデータを管理している。このストレージシステム(クラウドストレージ)をクラウド上に構成するクラウドシステムがある。このようなクラウドシステムでは、顧客のデータセンタ(以後、オンプレミスと呼ぶ)に配置されているストレージシステムがクラウドストレージへのデータの格納を制御し、クラウド上の計算機や仮想マシンがクラウド上に格納されるデータを用いて業務を実行する。これにより、データの分析処理のように、一度に大量のリソースを使う業務を、低コストで実現できる。
特許文献1の技術では、オンプレミスのストレージシステムの容量の節約と高アクセス性能等を提供することを目的とした技術が開示されている。
特許第6317524号
上記特許文献1のストレージシステムは、オンプレミス(10)は、ストレージシステム(200)と、当該ストレージシステムにデータを保存するホスト(100)とを含む。ホスト(100)は、本番業務を実行する。ストレージシステム(200)はホスト(100)に提供する仮想ボリューム(293)を有し、ホストの業務で使用されるデータがストレージシステム(200)の仮想ボリューム(293)に格納される。オンプレミス(10)が接続されるクラウド(20)は、ボリューム(310)を構成するストレージVM(300)を有する。ストレージシステム(200)は、ストレージシステム(200)の仮想ボリューム(293)とクラウド(20)のボリューム(310)でペアを構成する。これにより、クラウド(20)のボリューム(310)に仮想ボリューム(293)の全データを格納する。また、計算機システム全体としては、Hot DataはストレージシステムとストレージVMの両方に格納し、Cold DataはストレージVMのみに格納することで、ストレージシステムの容量の節約と高アクセス性能を実現している。
しかしながら、特許文献1は、ホストが直接オンプレミスのストレージシステムにデータをライト、あるいは格納されたデータをリードする構成とし、Hot DataとCold Dataの全てのデータをクラウドで格納するため、クラウドの容量が増加し、従量課金による運用コストの増大を招く恐れがある。
クラウドとオンプレミスを用いる計算機システムでは、クラウドの機能を利用可能で、オンプレミスには信頼できる全データを保存したいという要求があるが、上記特許文献1では、この要求を満足させる技術は開示されていない。たとえば、クラウドのボリュームを外部からアクセス可能とし、クラウドからオンプレミスのボリュームに直接書き込める構成におけるオンプレミスのボリュームのセキュリティの向上については、開示されていない。
そこで、本発明の目的は、クラウドの容量を削減し、セキュリティを向上させるクラウドサーバ、ストレージシステム、及び計算機システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の計算機システムの一態様は、業務サービスに対し、データ記憶領域として提供される仮想ボリュームと、仮想ボリュームに格納されるデータの一部を格納する、複数のページを有するキャッシュプールと、キャッシュプールのページ毎に、仮想ボリュームへの割り当てを管理するキャッシュ管理情報を格納する記憶部とを有するクラウドサーバと、仮想ボリュームに対応する論理ボリュームを有するストレージシステムと、を有する。
クラウドサーバは、仮想ボリュームに対し、ライト要求を受領すると、ライト要求のライトデータをキャッシュプールに格納し、キャッシュ管理情報を、ライトデータが格納されたキャッシュプールのアドレスに基づいて更新し、更新されたキャッシュ管理情報に基づいて、作成されるライトデータ転送要求を、ストレージシステムに提供する。
ストレージシステムは、ライトデータ転送要求に従って、キャッシュプールからデータを読み出し、読み出したデータを、論理ボリュームにライトする。
本発明によれば、クラウドの容量を削減し、セキュリティを向上させることができる。
また、オンプレミスに格納されたデータの改変を防止し、セキュリティを向上させることができる。
実施例1の計算機システムの構成の一例を示す図である。 実施例1の計算機システムのボリューム構成の一例を示す図である。 実施例1の業務サーバの構成の一例を示す図である。 実施例1のクラウドサーバの構成の一例を示す図である。 実施例1のストレージシステムの一例を示す図である。 実施例1キャッシュプール管理テーブルの一例を示す図である。 実施例1のボリューム管理テーブルの一例を示す図である。 実施例1のアドレス 管理テーブルの一例を示す図である。 実施例1のキャッシュ管理テーブルの一例を示す図である。 実施例1のボリューム管理テーブル(特性)の一例を示す図である。 実施例1のデータ転送要求情報の一例を示す図である。 実施例1のデータ転送完了通知の一例を示す図である。 実施例1のキャッシュプールの生成手順の一例を示す図ある。 実施例1の仮想ボリュームの生成手順の一例を示す図である。 実施例1のライト動作フロー (同期) の一例を示す図である。 実施例1のライト動作フロー (非同期) の一例を示す図である。 実施例1のリード動作フローの一例を示す図である。 実施例2のハッシュ値を用いたライト動作フローの一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら実施の形態を説明する。また、以下の説明では、「テーブル」等の表現にて各種情報を説明することがあるが、テーブル以外のデータ構造で表現されていてもよい。また、データ構造に依存しないことを示すために「テーブル」を「管理情報」と呼ぶことができる。
また、「プログラム」を主語として処理を説明する場合がある。そのプログラムは、処理部であるプロセッサ、例えば、MP(Micro Processor)やCPU(Central Processing Unit)によって実行され、定められた処理をするものである。尚、プロセッサは、適宜に記憶資源(例えばメモリ)及び通信インタフェース装置(例えば、通信ポート)を用いながら処理を行うため、処理の主語がプロセッサ、或いは処理部とされてもよい。プロセッサは、CPUの他に専用ハードウェアを有していてもよい。コンピュータプログラムは、プログラムソースから各コンピュータにインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバ又は記憶メディアなどで提供されるものであってもよい。
また、本実施例の図及び説明において同一部分には同一符号を付与しているが、本発明が本実施例に制限されることは無く、本発明の思想に合致するあらゆる応用例が本発明の技術的範囲に含まれる。また、特に限定しない限り、各構成要素は複数でも単数でも構わない。
<システム構成>
図1は、計算機システムの構成の一例を示す図である。
計算機システム100は、顧客拠点10のクライアントPC101と、顧客データセンタ30を構成する業務サーバ310、ストレージシステム320と、パブリックグラウト20とをネットワーク40を介して接続して構成されている。ネットワーク400は、iSCSIを用いることができる。
パブリッククラウド20は、業務サービス210、仮想ボリュームサービス220、クラウドストレージサービス240等の各サービスを提供する。パブリッククラウド20は、クラウド上の複数の計算機やクラウド上の複数の計算機のリソースを用いた仮想計算機によって構成されても良い。パブリッククラウド20は、クラウドシステムと称することができる。
顧客データセンタ30は、パブリッククラウド20に対し、いわゆるオンプレミスと称することができる。
図2は、実施例1の計算機システムのボリューム構成の一例を示す図である。
仮想ボリュームサービス220は、少なくとも一つの仮想ボリューム226をデータ格納領域として業務サービス210に提供する。計算機システム100では、仮想ボリューム226は、業務サービス等のホストからデータの格納先のボリュームとして見える。また、計算機システム100では、仮想ボリューム226を、データの格納先アドレスとして管理し、実際のデータである実データはオンプレミスの論理ボリューム3242とキャッシュプール241に格納する。
仮想ボリューム226は、仮想的な容量を持つ空のボリュームであり、業務サービス等のホストによって仮想ボリューム226へデータがライトされると、キャッシュプール241から仮想ボリューム上の当該LBA領域へページ単位で実体を割当てる。より具体的には、仮想ボリュームサービス220は、仮想ボリューム226のLBAとキャッシュプール241のLBAとの対応関係をページ単位で管理するキャッシュ管理テーブル530(図8参照)を持ち、この情報を更新する。キャッシュプール241は、ページと呼ばれる、例えば、数MBで区切られた固定長単位で管理される。
キャッシュプール241は、仮想ボリューム226のデータの内、直近にアクセスされたデータやアクセス頻度の高いデータを格納するストレージボリュームである。業務サービス210が仮想ボリューム226のデータをリードする場合、当該データがキャッシュプール241に格納されている場合、オンプレミス30のストレージシステム320からデータを読み出す必要がないため、業務サービス210に高速にデータを送信することができる。一つの仮想ボリューム226に割り当てられるキャッシュプール241の容量を設定することができ、仮想ボリューム226の容量より小さな容量を設定することができる。キャッシュプール241は、一つであっても複数であってもかまわない。一つの仮想ボリュームが複数のキャッシュプールに対応していても良い。以下の実施例1の説明では、一つの仮想ボリューム226は、一つのキャッシュプールと対応付けられていることを前提として説明する。
ストレージシステム320のそれぞれの論理ボリューム3242は、仮想ボリュームサービス220の仮想ボリューム226の一つに対応しており、論理ボリューム3242は、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)技術により、複数のHDDやSSDによって構成されても良い。
図3は、実施例1の業務サービスを提供する業務サーバの構成を示したものである。業務サービス210を提供するサーバを業務サーバとして説明する。
業務サーバ210は、一般の計算機と同様、ネットワークインタフェース213と、メモリ212と、処理部となるCPU211と、HDDやSSD等の記憶装置214と、メモリ212、CPU211、記憶装置214とネットワークインタフェース213とを接続するバスのような接続装置215とを有する。
メモリ212は、データ解析等の業務サービスを構成するプログラムを格納する。図3では、理解を容易にするため、業務サービス部2121と機能的に記載したが、CPU211が、メモリ212に格納されたプログラムを実行して、業務サービス部2121の機能を実現する。
尚、業務サーバ310は、業務サーバ210と基本的構成が共通するため、詳細な説明は省略する。また、業務サーバ310は、Software Defined Storage(SDS)によって構成されても良い。
図4は、実施例1の仮想ボリュームサービス220あるいは、クラウドストレージサービス240を提供するクラウドサーバ230の構成を示したものである。
クラウドサーバ230は、一般の計算機と同様、ネットワークインタフェース223と、メモリ222と、処理部となるCPU221と、HDDやSSD等の記憶装置224と、ネットワークインタフェース223と、メモリ222、CPU221、記憶装置224とネットワークインタフェース223とを接続するバスのような接続装置225とを有する。
メモリ222は、キャッシュプール管理部2221、仮想ボリューム作成部2222、I/O処理部2223、データ転送要求部2224、オンプレ通信処理部2225を構成するプログラムを格納する領域を有する。図4では、理解を容易にするため、キャッシュプール管理部2221、仮想ボリューム作成部2222、I/O処理部2223、データ転送要求部2224、オンプレ通信処理部2225と機能的に記載したが、これらの機能は、CPU221が、メモリ222に格納されたプログラムを実行して、キャッシュプール管理部2221、仮想ボリューム作成部2222、I/O処理部2223、データ転送要求部2224、オンプレ通信処理部2225等の機能を実現する。キャッシュプール管理部2221、仮想ボリューム作成部2222、I/O処理部2223、データ転送要求部2224、オンプレ通信処理部2225を総称してクラウドサーバ処理部と称することがある。
キャッシュプール管理部2221、仮想ボリューム作成部2222、I/O処理部2223、データ転送要求部2224、オンプレ通信処理部2225は、クラウドサーバ230の処理部となる。
記憶装置224は、各種管理データを記憶するための管理テーブル2241を格納する。また、キャッシュプール241としてストレージボリュームを構成する。
尚、図4では、クラウドサーバ230を便宜上一台の計算機で構成される例を示したが、クラウド上の複数の計算機やクラウド上の複数の計算機のリソースを用いた仮想計算機によって構成されても良い。
図5は、実施例1のストレージシステム構成の一例を示す図である。
ストレージシステム320は、ネットワークインタフェース323と、メモリ322と、処理部となるCPU321と、HDDやSSD等の記憶装置324と、ネットワークインタフェース323と、メモリ322、CPU321、記憶装置324とネットワークインタフェース323とを接続するバスのような接続装置325とを有する。
メモリ322は、データ転送要求処理部3221、キャッシュプールI/O処理部3222、論理ボリュームI/O処理部3223、論理ボリューム管理部3224を構成するプログラムを格納する領域を有する。図5では、理解を容易にするため、データ転送要求処理部3221、キャッシュプールI/O処理部3222、論理ボリュームI/O処理部3223、論理ボリューム作成部論理ボリューム作成部と機能的に記載したが、これらの機能は、CPU321が、メモリ322に格納されたプログラムを実行して、データ転送要求処理部3221、キャッシュプールI/O処理部3222、論理ボリュームI/O処理部3223、論理ボリューム管理部3224の機能を実現する。データ転送要求処理部3221、キャッシュプールI/O処理部3222、論理ボリュームI/O処理部3223、論理ボリューム管理部3224をストレージシステム処理部と称することがある。
データ転送要求処理部3221、キャッシュプールI/O処理部3222、論理ボリュームI/O処理部3223、論理ボリューム管理部3224は、ストレージシステム320の処理部となる。
記憶装置324は、その記憶領域を用いて少なくとも一つの論理ボリューム3242を構成する。
<管理テーブル>
図6は、図3のクラウドサーバ230の管理テーブル2241に格納される管理データの内のキャッシュプール管理テーブル510を示した図である。
キャッシュプール管理テーブル510は、キャッシュプールとして使用するクラウド上のストレージボリュームの情報を管理するテーブルであり、キャッシュプールID511、NickName512、iSCSIアドレス513、容量514、使用容量515を対応付けて管理する。
キャッシュプールID511は、複数のキャッシュプールのそれぞれを識別するための情報である。キャッシュプールが一つの場合には、キャッシュプールID511を省略しても良い。NickName512は、キャッシュプールに割り当てられた名称である。iSCSIアドレス513は、iSCSIによってキャッシュプールID511のキャッシュプールにアクセスするためのアドレスである。容量514は、キャッシュプールの容量である。使用容量515は、キャッシュプールの使用容量である。
例えば、キャッシュプールID511「1」は、NickName512「CP1」、iSCSIアドレス513「xxx.xxx.xx1」、容量514「1T」、使用容量515「500G」であることを示している。
キャッシュプール管理テーブル510の各エントリは、キャッシュプールが作成されたタイミングで登録され、キャッシュプールが削除されたタイミングで削除される。また、キャッシュプールの容量が変更されたときに、容量514の値が変更される。
図7Aは、図3のクラウドサーバ230の管理テーブル2241に格納される管理データの内のボリューム管理テーブル520を示した図である。
ボリューム管理テーブル520は、クラウド上の仮想ボリューム226とストレージシステム320の論理ボリューム3242の対応付けを管理するテーブルであり、VOL ID521、仮想VOL ID522、ストレージ製番523、論理VOL ID524を対応付けて管理する。
VOL ID521は仮想VOLと論理VOLとの対応関係を識別する情報である。仮想VOL ID522は仮想VOLを識別する情報であり、ストレージ製番523はストレージシステム320の内のストレージ装置を識別するための情報であり、論理VOL ID524はストレージ製番523で識別されたストレージ装置における論理ボリュームを識別する情報である。このように、ボリューム管理テーブル520はストレージ製番523を含む情報であり、ストレージシステム320は、一つのストレージ装置で構成されるほか、複数のストレージ装置により構成されても良い。
ボリューム管理テーブル520において、例えば、VOL ID521が「1」に対し、仮想VOL ID522「0001」、ストレージ製番523「880000111111」、論理VOL ID524「0x01」が対応付けて管理されている。
ボリューム管理テーブル520のエントリは、仮想VOLを作成したタイミングで追加され、仮想VOLを削除したタイミングで削除される。
図7Bは、図3のクラウドサーバ230の管理テーブル2241に格納される管理データの内のアドレス管理テーブル525を示した図である。
アドレス管理テーブル525は、仮想VOL226のアドレスと論理VOL3242のアドレスの対応を管理し、VOL ID526、仮想VOL IAD527、論理VOL AD528とを対応付けて管理する。
VOL ID526は仮想VOLと論理VOLとの対応関係を識別する情報であり、ボリューム管理テーブル520のVOL ID521に対応する情報である。仮想VOL IAD527は仮想VOLのアドレスを示す情報であり、論理VOL AD528は論理VOLのアドレスを示す情報である。
アドレス管理テーブル525において、例えば、VOL ID526「1」に対し、仮想VOL IAD527「0010」、論理VOL AD528「0010」が対応付けて管理されている。図7Bでは、仮想VOL IAD527と論理VOL AD528に同じ値のアドレスが含まれている状態を示しているが、これらの情報は同じ値である必要がないことは言うまでもない。
図7Aと図7Bは二つのテーブルで管理したが、一つのテーブルで管理しても良い。また、仮想VOLのADと論理VOLのADが一対一で対応する場合には、仮想VOLのADを論理VOLのADとして使用することや、仮想VOLのADから論理VOLのADを計算で求めることができるため、図7Bの情報を省略することができる。
図8は、図3のクラウドサーバ230の管理テーブル2241に格納される管理データの内のキャッシュ管理テーブル530を示した図である。キャッシュ管理テーブル530は、キャッシュプールに格納されている情報を、ページ単位で管理する情報であり、ページID531、キャッシュプールAD532、仮想VOL ID533、仮想VOL AD534、最終アクセス時間535、アクセス頻度536、格納データのハッシュ値537と、を対応付けて管理する。
ページID531は、ページを識別する情報で、一つのキャッシュプール分のレコードが存在する。キャッシュプールAD532はキャッシュプールにおけるアドレス情報を示し、仮想VOL ID533はキャッシュプールのページが割り当てられる仮想VOLを識別する情報であり、仮想VOL AD534はキャッシュプールのページが割り当てられる仮想ボリュームのアドレスを示す情報であり、最終アクセス時間535は当該ページのデータに直近にアクセスした時間を示し、アクセス頻度536は仮想VOLのアドレスに格納されるデータのアクセス頻度を示し、格納データのハッシュ値537はデータのハッシュ値を示す。
例えば、ページID531「1」に対し、キャッシュプールAD532「0001」、仮想VOL ID533「1」、仮想VOL AD534「0010」、最終アクセス時間535「01/01 00:00」、アクセス頻度536「10」、格納データのハッシュ値537「Yvh0251」が対応して管理されている。
尚、キャッシュプール241が複数の場合、キャッシュ管理テーブル530は、キャッシュプール241毎に設けられ、キャッシュプール241を識別する情報、例えば、iSCSIアドレス等をキャッシュ管理テーブルに追加する。
図9は、図3のクラウドサーバ230の管理テーブル2241に格納される管理データの内のボリューム管理テーブル(特性)620を示した図である。
ボリューム管理テーブル(特性)620は、仮想ボリューム単位でボリュームの詳細情報、特に、仮想VOLの特性を管理し、仮想VOL ID611、容量611、割り当て可能容量613、優先度614、キャッシュヒット率615、データ転送要求数リード時616、データ転送要求数ライト時617、平均転送時間618等と、を対応付けて管理する。
ボリューム管理テーブル(特性)620は、仮想ボリュームに対して、処理の優先度や特性を設定するために用いられる。たとえば、ある仮想ボリュームの優先度614が「High」の場合、当該仮想ボリュームに割り当てられるクラウド上のキャッシュプール241の容量(割り当て可能容量613)を大きくする。キャッシュヒット率615、データ転送要求数リード時616、データ転送要求数ライト時617、平均転送時間618は、クラウドサーバ230が稼働状態における各種計測値である。
ボリューム管理テーブル(特性)620は、仮想ボリュームが作成されるとエントリを追加し、仮想ボリュームが削除されるとエントリを削除する。また、キャッシュヒット率615、データ転送要求数リード時616、データ転送要求数ライト時617、平均転送時間618は、仮想ボリュームに対するリードライトのタイミングや一定の時間間隔で更新される。
図10Aは、データ転送要求情報を示した図である。データ転送要求情報は、クラウドサーバ230からオンプレミスのストレージシステム320にデータ転送をするために必要となる情報であり、要求ID901、種別902、論理VOL ID903、論理VOL AD904、キャッシュプールAD905、データハッシュ値906を含む。即ち、データ転送要求情報90は、データ転送要求の際に用いるデータフォーマットと理解することができる。尚、データハッシュ値906は、実施例2で利用する情報であり、要求IDによって特定されるライトデータのハッシュ値である。
要求ID901は、データ転送要求を識別するための情報であり、要求ID901に対し、種別902はデータ転送要求がライト要求であるかリード要求であるかを示す。論理VOL ID903は、要求ID901で識別されるデータ転送要求先の論理VOL3242を識別する情報であり、論理VOL AD904は要求ID901で識別されるデータ転送要求先の論理ボリュームのアドレス情報である。キャッシュプールAD905はデータ転送要求のデータを格納するキャッシュプールのアドレスを示し、データハッシュ値906は、データ転送要求のデータのハッシュ値を示す。
尚、図10Aに示したデータ転送要求情報90は、キャッシュプールが一つの場合を前提とした情報であり、キャッシュプールが一複数の場合には要求IDのエントリにキャッシュプールを識別する情報、例えば、iSCSIアドレスやキャッシュプールIDを付与すればよい。
図10Bは、データ転送完了通知の情報を示した図である。データ転送完了通知91は、要求ID911、種別912、ステータス913、データハッシュ値914を含む。データ転送完了通知91は、データ転送完了通知の際に用いるデータフォーマットと理解することができる。
例えば、要求ID911はデータ転送要求を識別する情報である。種別912はデータ転送要求の種別を示す情報であり、データ転送要求がライトかリードかを示す。ステータス913はデータ転送要求の状況を示す情報であり、例えば完了を示す「Completed」が含まれる。データハッシュ値914はデータ転送要求にかかるデータのハッシュ値である。
<キャッシュプールの生成手順>
図11は、クラウド20で、クラウドサーバ230のキャッシュプール管理部2221が処理するキャッシュプールの生成手順の一例を示す図ある。
管理端末(図示せず)から、クラウドサーバ230がキャッシュプール生成の命令を受信すると処理を開始する(S111)。クラウドサーバ230がキャッシュプール生成の命令を受信するとクラウドサーバ230の記憶装置を用いてキャッシュプール241としてストレージボリュームを作成する(S112)。
ステップS112で作成したストレージボリュームをキャッシュプール241として、キャッシュプール管理テーブル510に登録する(S113)。ステップS113では、キャッシュプールID511、NickName512、iSCSIアドレス513、容量514が登録される。尚、キャッシュプールとして作成されるストレージボリュームは、AWS(登録商標)、Azure(登録商標)等で一般的にクラウド上の汎用的なボリュームである。
<仮想ボリュームの生成手順>
図12は、計算機システム100における仮想ボリュームの生成手順を示したものである。より詳しくは、図12は、クラウドサーバ230の仮想ボリューム作成部2222が処理する仮想ボリュームの作成手順と、ストレージシステム320の論理ボリューム管理部3224が処理する論理ボリューム3242の作成処理の一例を示す図である。図12においては、左側に示したクラウド20の処理を仮想ボリューム作成部2222が実行し、右側に示したオンプレ30の処理を論理ボリューム管理部3224が実行する。
クラウド20において、クラウドサーバ230の仮想ボリューム作成部2222は、管理端末から仮想ボリュームの作成指示を受領する(S121)。
仮想ボリューム作成部2222は、オンプレミス30のストレージシステム320に対し、論理ボリューム作成要求を行う(S122)。
ストレージシステム320の論理ボリューム管理部3224は、クラウド20から論理ボリューム作成指示を受領する(S123)。ステップS124で、作成要求があるか否かを判定し(S124)、なければ、ステップS123に戻り、作成要求があればステップS125に進む。尚、ステップS122において、仮想ボリューム作成部2222が論理ボリューム作成要求をタスクとしてオンプレ通信処理部2225に登録し、ステップS123において、論理ボリューム管理部3224が、オンプレ通信処理部2225のタスクをポーリングしても良い。
ステップS125で、論理ボリューム管理部3224は、ストレージシステム320の記憶装置324を用いて論理ボリューム3242を作成する。
ステップS126で、作成した論理ボリューム3242を、クラウドサーバ230のキャッシュプール341にiSCSIにより接続する。これにより、ストレージシステム320からキャッシュプール341に格納されたデータに対し、リード及びライトを行うことができる状態となる。
ステップS127で、論理ボリューム3242の作成が完了したら、クラウドサーバ230に対し、完了報告を行う。
クラウドサーバ230の処理部(仮想ボリューム作成部2222)は、オンプレミス30のストレージシステム320から論理ボリューム作成完了報告を受領すると(S128)、作成した論理ボリューム3242に対応する仮想ボリューム226を作成する(S129)。仮想ボリューム作成部2222は、作成した論理ボリューム3242と仮想ボリューム226の情報を、ボリューム管理テーブル520、アドレス管理テーブル525に登録することで、管理テーブルを更新する(S1210)。
ボリューム管理テーブル520には、VOL ID521、仮想VOL ID522、ストレージ製番523、論理VOL ID524の各エントリが登録され、アドレス管理テーブル525にはVOL ID526、仮想VOL IAD527、論理VOL AD528のエントリが登録される。これにより、仮想ボリュームと論理ボリュームとの対応、仮想ボリュームと論理ボリュームのアドレスの対応関係が管理される。
<ライト動作フロー (同期)>
図13は、計算機システム100におけるライト動作フロー (同期)の処理手順を示したものである。より詳しくは、図13は、クラウドサーバ230のI/O処理部2223が処理する仮想ボリューム226に対するライト動作処理手順と、ストレージシステム320の論理ボリュームI/O処理部3223か処理する論理ボリューム3242に対するライト動作処理手順の一例を示す図である。図13においては、左側に示したクラウド20の処理をクラウドサーバの処理部が実行し、右側に示したオンプレ30の処理をストレージシステムの処理部が実行する。したがって、クラウド20側の処理には、ストレージシステム320にライト要求を転送するデータ転送要求を行うデータ転送要求部2224の処理と、ストレージシステム側でデータ転送処理を受けるデータ転送要求処理部3221の処理も含まれる。
クラウド20側のクラウドサーバ230のI/O処理部2223が、業務サービス210やクライアントPC101等から仮想ボリューム226に対するライト要求を受領する(S131)。ライト要求には、仮想ボリュームを識別する仮想VOL IDと、仮想ボリュームのライト先アドレスを示す仮想VOL ADと、ライトデータが含まれている。
I/O処理部2223は、キャッシュ管理テーブル530を参照し、キャッシュプール241にライトデータをライトする(S133)。ここで、ライト要求に含まれる仮想VOL IDと、仮想VOL ADが、キャッシュ管理テーブル530に登録されていれていれば、対応するキャッシュページIDにライトデータをライトし、キャッシュ管理テーブル530の最終アクセス時間535、アクセス頻度536、ライトデータ(格納データ)のハッシュ値537のエントリを更新する。登録されていなければ、仮想VOL IDと、仮想VOL ADが割り当てられていないキャッシュプールのページIDに対応するエントリに、ライト要求に含まれる仮想VOL IDと仮想VOL ADの情報を登録し、最終アクセス時間535、アクセス頻度536、ライトデータ(格納データ)のハッシュ値537のエントリを更新する(S134)。
データ転送要求部2224は、キャッシュ管理テーブル530に基づいて、ライトデータ転送要求を作成する(S135)。作成したライトデータ転送要求は、クラウドサーバ230からストレージシステム320に提供される。ライトデータ転送要求は、図10Aに示したデータ転送要求情報90の種別902が「ライト」で示された情報を有する。
ライトデータ転送要求は、要求ID901に識別番号を付し、種別902を「ライト」とする。さらに、論理VOL ID903は、ボリューム管理テーブル520を参照し、ライト要求に含まれる仮想ボリュームIDに対応する論理VOL IDの値とする。論理VOL AD904は、アドレス 管理テーブル525を参照し、ライト要求に含まれる仮想VOL ADに対応する論理VOL ADの値とする。キャッシュプールAD905は、キャッシュ管理テーブル530のライト要求に含まれる仮想VOL IDと、仮想VOL ADに対応するキャッシュプールAD532の値とし、ライトデータを格納するキャッシュプールのアドレスの情報が示される。データハッシュ値906は、ライトデータのハッシュ値とする。
ステップS136で、オンプレミス30において、ストレージシステム320のデータ転送要求処理部3221は、ライトデータ転送要求を取得する(S136)。尚、ステップS135において、データ転送要求は、クラウド20からオンプレミス30に送信しても良く、あるいは、データ転送要求部2224がデータ転送要求をタスクとしてオンプレ通信処理部2225に登録し、ステップS136において、データ転送要求処理部3221が、オンプレ通信処理部2225のタスクをポーリングしても良い。
ステップS137で、要求があるかを判定し、あれば、ステップS138に進み、なければ、ステップS136に戻る。
ステップS138では、ストレージシステム320のキャッシュプールI/O処理部3222は、ライトデータ転送要求のキャッシュプールAD905からデータをリードする。
ステップS139では、論理ボリュームI/O処理部3223がキャッシュプール241からリードしたデータを、データ転送要求情報90の論理VOL ID、論理VOL ADに従って、論理ボリューム3242に書き込む。
論理ボリューム3242へのライトが完了すると、クラウドサーバ230に対して転送完了報告を行う(S1310)。尚、転送完了報告は、データ転送完了通知 91のデータフォーマットで行う。
クラウドサーバ230では、転送完了報告を受領すると(S1311)、ライト要求の送信元である業務サービス210やクライアントPC101に対しライト完了報告を行い(S1312)、処理を終了する。
以上のライト処理によれば、ストレージシステムは、ライト処理において、クラウド上のキャッシュプールからリードしたデータを論理ボリュームにライトする。つまり、オンプレミスであるストレージシステムの論理ボリュームに対し、クラウド側からの直接ライト処理を行うことない。
信頼性を担保できないクラウド側からのライト処理により、オンプレミスのデータの改変を防止することができるため、クラウドを利用しながら、オンプレミスのデータは、常に、信頼できるデータであることを保証することができる。
<ライト動作フロー (非同期)>
図14は、計算機システム100におけるライト動作フロー (非同期)の処理手順を示したものである。より詳しくは、図13に示したライト動作処理手順が同期処理を示したものに対し、図14は、非同期処理である点が異なる。図14においても、図13と同様、左側に示したクラウド20の処理をクラウドサーバの処理部が実行し、右側に示したオンプレ30の処理をストレージシステムの処理部が実行する。
同期処理とは、ライト要求を送信した業務サービス210等に対するライト完了報告を、ライトデータが論理ボリュームに格納された後に行う処理である。一方、非同期処理とは、ライト要求を送信した業務サービス210に対するライト完了報告を、ライトデータを論理ボリュームに格納する前、例えば、ライトデータをキャッシュプール241にライトした後や、ライトデータをクラウドサーバ230のメモリ222に一時的に格納したタイミングで行う処理である。
図14では、ステップS133で、キャッシュプール241へライトデータを格納した後に、ステップS141で業務サービス210にライト完了報告を行っている例を示している。
以上のライト処理によれば、ストレージシステムは、ライト処理において、クラウド上のキャッシュプールからリードしたデータを論理ボリュームにライトする。つまり、オンプレミスであるストレージシステムの論理ボリュームに対し、クラウド側からのライト処理を行うことなく、論理ボリュームにデータを格納するため、オンプレミスのストレージシステムのデータがクラウド側から直接ライトされることがない。
信頼性を担保できないクラウド側からのライト処理により、オンプレミスのデータの改変を防止することができるため、クラウドを利用しながら、オンプレミスのデータは、常に、信頼できるデータであることを保証することができる。
<リード動作フロー>
図15は、計算機システム100におけるリード動作処理手順を示したものである。図15においては、左側に示したクラウド20の処理をクラウドサーバの処理部が実行し、右側に示したオンプレ30の処理をストレージシステムの処理部が実行する。図15は、クラウド20において、クラウドサーバ230のI/O処理部2223が処理する仮想ボリュームに対するリード動作処理手順、オンプレミス30においてストレージシステム320のキャッシュプールI/O処理部3222および論理ボリュームI/O処理部3223の処理手順の一例を示す図である。したがって、クラウド20側の処理には、ストレージシステム320にライト要求を転送するデータ転送要求を行うデータ転送要求部2224の処理と、ストレージシステム側でデータ転送処理を受けるデータ転送要求処理部3221の処理も含まれる。
クラウドサーバ230は、業務サービス210等から仮想ボリューム226に対し、リード要求を受領する(S151)。尚、リード要求には、データを読み出すために、仮想ボリュームの仮想VOL IDと仮想VOL ADが含まれている。
クラウドサーバ230は、キャッシュ管理テーブル530を参照し(S152)、リード要求に含まれる仮想VOL IDと仮想VOL ADが、キャッシュ管理テーブル530に格納されているか、すなわちキャッシュヒットの判定を行う(S153)。キャッシュ管理テーブル530に仮想VOL IDと仮想VOL ADのエントリが格納されていればキャッシュヒットと判定する。キャッシュヒットすればステップS1510進み、キャッシュヒットしなければステップS154に進む。
ステップS154で、キャッシュ管理テーブル530の仮想VOL IDと仮想VOL ADが割り当てられていないキャッシュプールADに対して、リード要求に含まれる仮想VOL IDと仮想VOL ADを格納し、最終アクセス時間535、アクセス頻度536を更新する。これにより、キャッシュプールADと仮想VOL IDと仮想VOL ADとの対応が管理される。
ステップ155で、クラウドサーバ230のデータ転送要求部2224は、キャッシュ管理テーブル530の情報に基づいて、リードデータ転送要求を作成する。リードデータ転送要求は、キャッシュ管理テーブルの仮想VOL IDと仮想VOL ADとボリューム管理テーブル520、アドレス管理テーブル525に基づいて作成される。リードデータ転送要求は、図10Aのデータ転送要求情報90の種別902に「リード」で示した「論理VOL ID」と「論理VOL AD」、「キャッシュプールAD」を含む。キャッシュプールADは、ステップS154にて、リード要求に含まれる仮想VOL IDと仮想VOL ADに対応するキャッシュ管理テーブルのキャッシュプールAD532の情報である。尚、キャッシュプールが複数の場合には、キャッシュプールを識別する情報も含まれる。作成したリードデータ転送要求は、クラウド20のクラウドサーバ230からオンプレミス30のストレージシステム320に提供される。
ストレージシステム320のデータ転送要求処理部3221では、クラウドサーバ230からリードデータ転送要求を取得する(S156)。データ転送要求処理部3221は、リード要求があるか判定し、ある場合にはステップS158に進む。なければ、ステップS156に戻る。尚、ステップS155において、クラウド20からオンプレミス30に対して、リードデータ転送要求を送信しても、I/O処理部2223がI/O処理要求をタスクとしてオンプレ通信処理部2225に登録し、ステップS156において、データ転送要求処理部3221が、オンプレ通信処理部2225のタスクをポーリングしても良い。
ステップS158では、ストレージシステム320の論理ボリュームI/O処理部3223は、リードデータ転送要求の論理VOL IDと論理VOL ADに従って、データを読み出し、読み出したデータをリードデータ転送要求のキャッシュプールADに、ライトするようライト要求を作成し、クラウドサーバ230に送信する(S158)。キャッシュプールが複数の場合には、このライト要求には、キャッシュプールを識別するキャッシュプールIDが含まれる必要があることは言うまでもない。
クラウドサーバ230では、ストレージシステムからのライト要求を受信し、ライト要求に従って、キャッシュプールにデータをライトする(S159)。このように、クラウドサーバ230は、キャッシュプールに格納していないデータをキャッシュプールに格納することで、リード要求に応答することができる。
ステップS1510では、業務サービス210からのリード要求に対し、キャッシュ管理テーブル530に基づいて、キャッシュプールからデータを読み出し、要求元の業務サービス210に転送する。
以上のように、クラウドサーバ230の仮想ボリューム226に対するリード要求に対し、キャッシュプール241にデータを格納していない場合、ストレージシステムからキャッシュプールにデータをライトすることにより、キャッシュプールにリード対象データを格納する。つまり、クラウドサーバ230は、仮想ボリュームのデータの全てをキャッシュプールに格納することなく、リード要求を処理することができる。そのため、クラウド上の容量を削減することができ、従量制課金の費用を抑えることができる。
<ハッシュ値を用いたライト動作フロー>
実施例1においては、クラウドサーバ230は、業務サービス210からライト要求を受領すると、ストレージシステムは、クラウド上のキャッシュプールからデータをリードし、リードしたデータを論理ボリュームにライトする例を示した。実施例2では、さらに、ストレージシステム320がデータを論理ボリュームにライトする際に、データの検証を行うことで、よりセキュリティレベルを向上したライト動作フローに関する。
実施例1のライト動作フローとの相違は、ステップS161-S165である。
つまり、ステップS133の後、クラウドサーバ230のI/O処理部2223は、受領したライト要求のライトデータからハッシュ値を算出する(S161)。
次に、キャッシュ管理テーブルにページID531、キャッシュプールAD532、仮想VOL ID533、仮想VOL AD534、最終アクセス時間535、アクセス頻度536の他、ステップS161で計算したハッシュ値537を格納する(S162)。
次に、ステップS163で、ライトデータ転送要求にハッシュ値を含めて、ライトデータ転送要求を作成する。
ストレージシステムでは、ステップS136-138は、実施例1と同様の処理を行い、ステップS164で、キャッシュプール241から読み出したデータのハッシュ値を計算する。
ステップS165で、ステップS163で算出したハッシュ値と、ステップS164で算出したハッシュ値とを比較する。
ハッシュ値が一致していれば、ステップS139に進み、一致しなければライト処理を終了する。一致しない場合、エラーを通知しても良い。
一致していれば、ストレージシステムの論理ボリュームにライトデータ転送要求に従って、ライトデータを格納する(S139)。
尚、図16のライト動作は、同期処理のライト動作を示したが、非同期処理のライト動作にも適応できる。
以上の通り、実施例2では、実施例1のオンプレミスのストレージシステムのデータがクラウド側から直接ライトされることがないことに加え、ストレージシステムの論理ボリュームにデータを格納する前に、クラウドから受け取ったライトデータと、クラウド上に格納されているライトデータが一致するかを確認した後で、オンプレミス側のストレージシステムの論理ボリュームにデータを格納することができる。
これにより、クラウド側から受信するライトデータが改変されている場合、あるいは、キャッシュプール上のデータが改変されている場合には、オンプレミスの論理ボリュームにデータをライトされることがなく、オンプレミスのデータの改変を防止することができる。
信頼性を担保できないクラウド側からのライト処理により、オンプレミスのデータの改変を防止することができるため、クラウドを利用しながら、オンプレミスのデータは、常に、信頼できるデータであることを保証することができる。
クラウドとオンプレミスを用いる計算機システムでは、クラウドの機能を利用可能で、オンプレミスには信頼できる全データを保存したいという要求がある。つまり、クラウドのボリュームを外部からアクセス可能とし、クラウドからオンプレミスのボリュームに直接書き込む構成であっても、オンプレミスのボリュームのセキュリティを向上することができる。そのため、オンプレミスに信頼できる全データを保存しながら、クラウドの仮想ボリュームに対するデータライトを伴うデータ解析を行うことができる。
10:顧客拠点
100:計算機システム
101:クライアントPC
20:パブリッククラウド
210:業務サービス
211:CPU
212:メモリ
220:仮想ボリュームサービス
221:CPU
222:メモリ
2221:キャッシュプール管理部
2222:仮想ボリューム作成部
2223:I/O処理部
2224:データ転送要求部
2225:オンプレ通信処理部
226:仮想ボリューム
241:ストレージボリューム(キャッシュプール)
230:クラウドサービス
30:顧客データセンタ
310:業務サーバ
320:ストレージシステム
321:CPU
322:メモリ
3221:データ転送要求処理部
3222:キャッシュプールI/O処理部
3223:論理ボリュームI/O処理部
3224:論理ボリューム管理部
3242:論理ボリューム
40:ネットワーク

Claims (11)

  1. 業務サービスに対し、データ記憶領域として提供される仮想ボリュームと、
    前記仮想ボリュームに格納されるデータの一部を格納する、複数のページを有するキャッシュプールと、
    前記キャッシュプールのページ毎に、前記仮想ボリュームへの割り当てを管理するキャッシュ管理情報を格納する記憶部と、
    処理部と、を有し、
    前記処理部は、
    前記仮想ボリュームに対し、ライト要求を受領すると、ライト要求のライトデータを前記キャッシュプールに格納し、
    前記記憶部のキャッシュ管理情報を、ライトデータが格納された前記キャッシュプールのアドレスに基づいて、更新し、
    更新されたキャッシュ管理情報に基づいて、作成されるライトデータ転送要求を、前記仮想ボリュームに対応する論理ボリュームを有するストレージシステムに提供するものであり、
    前記仮想ボリュームに対するリード要求に含まれる前記仮想ボリュームのアドレスが前記キャッシュ管理情報に格納されていなければ、リード要求に基づいて前記キャッシュ管理情報を更新し、
    更新されたキャッシュ管理情報に基づいて、リードデータ転送要求を作成して前記ストレージシステムに提供し、
    前記ストレージシステムが前記リードデータ転送要求に基づいて作成するライト要求に従って、前記キャッシュプールにデータを書込み、
    前記キャッシュプールにライトされたデータをリードする、ことを特徴とするクラウドサーバ。
    することを特徴とするクラウドサーバ。
  2. 請求項1に記載のクラウドサーバにおいて、
    前記記憶部は、
    前記キャッシュ管理情報を、前記キャッシュプールのページ毎に、前記仮想ボリュームの識別情報、前記仮想ボリュームのアドレス情報と、を対応付けて記憶すること特徴とするクラウドサーバ。
  3. 請求項2に記載のクラウドサーバにおいて、
    前記記憶部は、
    前記仮想ボリュームのアドレスと、前記論理ボリュームのアドレスとの対応関係を管理するアドレス管理情報を記憶し、
    前記ライトデータ転送要求に、ライト要求のライトデータを格納する前記キャッシュプールのアドレスに加え、前記アドレス管理情報に基づいて、ライト要求に含まれる前記仮想ボリュームのアドレスから特定される前記論理ボリュームのアドレスを加えて、前記ストレージシステムに提供することを特徴とするクラウドサーバ。
  4. 請求項3に記載のクラウドサーバにおいて、
    前記処理部は、
    前記仮想ボリュームに対するリード要求を受領すると、リード要求に含まれる前記仮想ボリュームのアドレスが前記キャッシュ管理情報に格納されていれば、前記キャッシュ管理情報に従って前記キャッシュプールからデータをリードすることを特徴とするクラウドサーバ。
  5. 業務サービスに対し、データ記憶領域として提供される仮想ボリュームと、前記仮想ボリュームに格納されるデータの一部を格納する、複数のページを有するキャッシュプールと、前記キャッシュプールのページ毎に、前記仮想ボリュームへの割り当てを管理するキャッシュ管理情報を格納するクラウドシステムと接続されるストレージシステムであって、
    前記ストレージシステムは、
    データを格納する記憶装置と、
    前記記憶装置を用いて、前記仮想ボリュームに対応する論理ボリュームを作成する処理部と、を有し、
    前記処理部は、
    前記クラウドシステムから、ライトデータ転送要求を受領し、
    ライトデータ転送要求に従って、前記キャッシュプールからデータをリードし、
    前記キャッシュプールからリードしたデータを、ライトデータ転送要求に従って、前記論理ボリュームに格納するものであり、
    前記クラウドシステムから、ライトデータの第1のハッシュ値を含むライトデータ転送要求を受領し、
    ライトデータ転送要求に従って、前記キャッシュプールからデータをリードし、
    前記キャッシュプールからリードしたデータから第2のハッシュ値を生成し、
    前記第1のハッシュ値と前記第2のハッシュ値が一致する場合、ライトデータ転送要求に従って、前記論理ボリュームに格納することを特徴とするストレージシステム。
    することを特徴とするストレージシステム。
  6. 請求項に記載のストレージシステムにおいて、
    前記ライトデータ転送要求は、ライトデータを格納する前記キャッシュプールのアドレスに加え、前記論理ボリュームにライトデータを格納するアドレスを含む、ことを特徴とするストレージシステム。
  7. 業務サービスに対し、データ記憶領域として提供される仮想ボリュームと有するクラウドサーバと、
    前記仮想ボリュームに対応する論理ボリュームを有するストレージシステムと、を有し、
    前記クラウドサーバは、
    前記仮想ボリュームに格納されるデータの一部を格納する、複数のページを有するキャッシュプールと、
    前記キャッシュプールのページ毎に、前記仮想ボリュームへの割り当てを管理するキャッシュ管理情報を格納する記憶部と、を有し、
    前記仮想ボリュームに対し、ライト要求を受領すると、ライト要求のライトデータを前記キャッシュプールに格納し、
    キャッシュ管理情報を、ライトデータが格納された前記キャッシュプールのアドレスと、ライト要求に含まれる前記仮想ボリュームのアドレスに基づいて、更新し、
    更新されたキャッシュ管理情報に基づいて作成されるライトデータ転送要求を、前記ストレージシステムに提供し、
    前記ストレージシステムは、
    ライトデータ転送要求に従って、前記キャッシュプールからライト要求のライトデータをリードし、
    リードしたライトデータを、前記論理ボリュームにライトするものであり、
    前記クラウドサーバは、
    前記仮想ボリュームに対するリード要求に含まれる前記仮想ボリュームのアドレスが前記キャッシュ管理情報に格納されていなければ、リード要求に基づいて前記キャッシュ管理情報を更新し、
    更新されたキャッシュ管理情報に基づいて、リードデータ転送要求を作成して前記ストレージシステムに提供し、
    前記ストレージシステムは、
    リードデータ転送要求に従って、前記論理ボリュームからデータをリードし、リードしたデータを前記キャッシュプールに書き込むライト要求を前記クラウドサーバに送信し、
    前記クラウドサーバは、
    前記ストレージシステムから前記ライト要求に従って、前記キャッシュプールにデータを書込み、
    前記キャッシュプールにライトされたデータをリードする、
    ことを特徴とする計算機システム。
    することを特徴とする計算機システム。
  8. 請求項に記載の計算機システムにおいて、
    前記クラウドサーバは、
    前記キャッシュ管理情報を、前記キャッシュプールのページ毎に、前記仮想ボリュームの識別情報と、前記仮想ボリュームのアドレス情報と、を対応付けて管理すること特徴とする計算機システム。
  9. 請求項に記載の計算機システムにおいて、
    前記クラウドサーバは、
    前記仮想ボリュームと前記論理ボリュームのアドレスの対応関係を管理するアドレス管理情報を有し、
    前記ライトデータ転送要求は、ライト要求のライトデータを格納する前記キャッシュプールのアドレスに加え、前記アドレス管理情報に基づいてライト要求に含まれる前記仮想ボリュームのアドレスから特定される前記論理ボリュームのアドレスを含む、ことを特徴とする計算機システム。
  10. 請求項に記載の計算機システムにおいて、
    前記クラウドサーバは、
    前記仮想ボリュームに対するリード要求を受領すると、リード要求に含まれる前記仮想ボリュームのアドレスが前記キャッシュ管理情報に格納されていれば、前記キャッシュ管理情報に従って前記キャッシュプールからデータをリードすることを特徴とする計算機システム。
  11. 請求項に記載の計算機システムにおいて、
    前記クラウドサーバは、
    前記仮想ボリュームに対し、ライト要求を受領すると、ライトデータから第1のハッシュ値を生成し、
    前記第1のハッシュ値を含むライトデータ転送要求を前記ストレージシステムに提供し、
    前記ストレージシステムは、
    ライトデータ転送要求に従って、前記キャッシュプールからデータをリードし、
    前記キャッシュプールからリードしたデータから第2のハッシュ値を生成し、
    前記第1のハッシュ値と前記第2のハッシュ値が一致する場合、ライトデータ転送要求に従って、前記論理ボリュームにライトデータを格納することを特徴とする計算機システ
    ム。
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