JP7116992B2 - 苗移植装置 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 発行者名 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 農業技術革新工学研究センター 刊行物名 平成29年度革新工学センター研究報告会資料 発行年月日 平成30年3月8日
本発明は、苗移植装置に関する。
例えばホウレンソウなどの軟弱野菜を栽培する場合、圃場に種を直接播いて栽培する直播栽培を行うことが一般的であるが、最近では、直播栽培よりも年間の作付け回数を増やすことができる移植栽培を行う生産者も増えてきている。
移植栽培の場合、苗を手で供給する半自動移植機や、作業能率が高い全自動移植機を用いることができる。しかしながら、半自動移植機や全自動移植機で苗を移植した場合、圃場の硬度によっては浅植えになることが多い。例えば、移植作業前に砕土を行わない場合もあるが、このような場合には圃場の硬度が高いため、浅植えになることが多い。浅植えの株と標準的な植付深さの株を比較すると、浅植えの株は生育が悪く、収穫までの日数を要する。このため、移植機は標準的な植付深さで植え付ける機能が設けられていることが好ましい。
従来においては、植付爪の前方に設けた作溝機で溝を切りながら根深ねぎなどを移植する野菜移植機が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、苗植付装置の前方に設けられた昇降する作溝体により圃場面に間欠的に植付穴を形成し、植付穴に苗を植え付ける移植機が知られている(例えば、特許文献2参照)。また、前側下方に向けて傾斜し、且つ、前側下方に湾曲した作溝具で溝を切り、溝に苗を植え付ける移植機が知られている(例えば、特許文献3参照)。更に、苗植付用穴より浅くかつ大きい拡大穴を形成する穴掘り機構で掘った穴にたばこ苗等を植え付ける移植機が知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開2005-65656号公報 特開平11-187712号公報 特開2008-104363号公報 特開2014-64528号公報
上記特許文献1~4では、圃場に溝や穴を形成する際に、苗を植え付ける位置から土を退かすため、苗の植え付け後、覆土するまでの間に苗が倒れ、苗を適切な状態(姿勢)で維持するのが難しい場合がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、苗を適切な状態で植え付けることが可能な苗移植装置を提供することを目的とする。
一つの態様では、苗移植装置は、圃場を進行方向に沿って移動しながら苗を前記圃場に移植する苗移植装置であって、前記圃場を移動する本体部と、前記本体部に設けられ、前記圃場に対して苗を移植する移植機構と、前記本体部の前記移植機構よりも前記進行方向の前側に設けられた切起体と、を備え、前記切起体は、互いに向かい合う一対の薄板状部分と、前記一対の薄板状部分それぞれの下端部を連結する連結部を有し、前記一対の薄板状部分の下端部の間隔は上端部の間隔よりも狭い又は同一であり、前記一対の薄板状部分の下端部が地中に入った状態で前記本体部が前記進行方向へ移動することで、前記苗を移植する箇所の土が前記一対の薄板状部分の間を通過する。
本発明の苗移植装置は、苗を適切な状態で植え付けることができるという効果を奏する。
一実施形態に係る苗移植装置を模式的に示す側面図である。 植付爪近傍を示す斜視図である。 切起体の構成を説明するための図である。 作業状態の切起体及び植付爪を示す斜視図である。 図5(a)、図5(b)は、苗移植装置の動作を説明するための図(その1)である。 図6(a)、図6(b)は、苗移植装置の動作を説明するための図(その2)である。 図7(a)、図7(b)は、苗移植装置の動作を説明するための図(その3)である。 図8(a)、図8(b)は、苗移植装置の動作を説明するための図(その4)である。 図9(a)~図9(d)は、切起体の変形例を示す図(その1)である。 図10(a)~図10(c)は、切起体の変形例を示す図(その2)である。
以下、一実施形態に係る苗移植装置について、図1~図8(b)に基づいて詳細に説明する。図1は、一実施形態に係る苗移植装置100を模式的に示す側面図である。苗移植装置100は、進行方向(図1の+X方向)に移動しながら、ホウレンソウや水菜などの軟弱野菜の苗を圃場に植え付ける全自動の苗移植装置である。なお、図1では、苗移植装置100の前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向としている。
苗移植装置100は、図1に示すように、本体フレーム10と、クローラ12と、苗抜き取り部14と、苗誘導筒16と、移植機構としての植付爪18と、切起体20と、覆土輪22と、を備える。
なお、図1の苗移植装置100には、苗抜き取り部14、苗誘導筒16、植付爪18、切起体20、覆土輪22のセットが、Y軸方向に所定間隔をあけて複数セット(例えば4セット)設けられているものとする。
本体フレーム10は、例えばアルミ枠体により形成されており、苗移植装置100の各部を保持する。本体フレーム10には、多数の苗をX軸方向及びY軸方向に沿ってマトリクス状にセット可能な苗トレイ24を載置することができるようになっている。なお、苗トレイ24は、不図示のY移動機構により、Y軸方向に沿って往復移動可能となっている。また、本体フレーム10には、ハンドル26が設けられている。作業者は、ハンドル26を用いて苗移植装置100の進行方向の修正を行う。
クローラ12は、無限軌道の駆動機構である。クローラ12は、Y軸方向に所定間隔をあけて2つ設けられている。苗移植装置100は、クローラ12により、進行方向(図1の+X方向)に移動する。
苗抜き取り部14は、Y軸方向に所定間隔をあけて複数(例えば4つ)あり、各苗抜き取り部14は、苗トレイ24から苗を1つずつ抜き取り、対応する苗誘導筒16に苗を投入する。ここで、複数の苗抜き取り部14は、共通のX駆動アクチュエータ28Xにより、X軸方向に往復移動可能であるとともに、共通のZ駆動アクチュエータ28Zにより、Z軸方向に往復移動可能である。複数の苗抜き取り部14は、X駆動アクチュエータ28Xにより、苗トレイ24のX軸方向に並んだ苗に対して、順次位置合わせされ、Z駆動アクチュエータ28Zにより下降駆動される。そして、各苗抜き取り部14の先端の指部が閉動作することにより、複数の苗抜き取り部14それぞれが同一タイミングで苗を把持する。また、苗を把持した各苗抜き取り部14は、Z駆動アクチュエータ28Zにより上昇駆動されることで、苗トレイ24から苗を抜き取り、その後、X駆動アクチュエータ28Xにより-X方向に駆動されることで、苗誘導筒16の上方に位置決めされる。そして、各苗抜き取り部14は、先端の指部の開動作等を行うことで、苗を苗誘導筒16に投入する。なお、苗抜き取り部14はY軸方向には移動できないが、前述のように苗トレイ24がY軸方向に移動できるようになっているため、苗トレイ24にセットされたすべての苗を苗抜き取り部14のいずれかにより抜き取ることができる。ただし、これに限らず、苗抜き取り部14は、Y軸方向に往復移動可能となっていてもよい。この場合、苗トレイ24のY移動機構を省略してもよい。
苗誘導筒16は、Y軸方向に所定間隔をあけて本体フレーム10に複数(例えば4つ)配置された筒状部材である。苗誘導筒16それぞれは、複数(例えば4つ)の植付爪18それぞれの上方に配置されている。苗誘導筒16は、苗抜き取り部14によって上方から投入された苗を下方に誘導し、植付爪18に対して上方から苗を投入する。
植付爪18は、Y軸方向に所定間隔をあけて複数(例えば4つ)あり、圃場に対して苗を植え付ける機能を有する。図2は、植付爪18近傍を示す斜視図である。植付爪18は、図2に示すように、圃場に突き刺し可能な尖端形状を有する一対の嘴部材30A、30Bを有する。嘴部材30A、30Bは、XY断面が略半円状であるため、図2のように合わさった状態で略円錐状の形状となり、一対の嘴部材30A、30Bの間に上端が開放した内部空間が形成されている。
植付爪18は、不図示の上下動アクチュエータにより上下方向に移動できるようになっている。また、一対の嘴部材30A、30Bの下端部は、不図示の開閉アクチュエータにより、図4において矢印Aで示す方向に開いたり、矢印A’で示す方向に閉じたりできるようになっている。このため、植付爪18によれば、植付爪18の内部空間に苗が投入された状態で、一対の嘴部材30A,30Bを圃場に突き刺し、その状態から嘴部材30A,30Bの下端部を開状態にすることで、圃場に苗を植え付けることができる。
図1に戻り、切起体20は、各植付爪18に対応して複数(例えば4つ)あり、植付爪18よりも進行方向の前側(+X側)に設けられている。図3は、図1の切起体20(2つ)を-X側から見た状態を示す図である。切起体20は、薄板状の材料(例えば鉄板やアルミニウム板、SUSなど)を略V字状に加工したものであり、図3に示すように、Y軸方向に延びる回転軸部材32に対して溶接等により固定されている。
切起体20は、X軸方向に関して互いに向かい合う一対の薄板状部分34a、34bを有している。一対の薄板状部分34a、34bの下端部(-Z端部)の間隔は上端部(+Z端部)よりも狭くなっている。また、一対の薄板状部分34a、34bの下端部間は、連結部34cにより連結されている。
切起体20は、図3、図4に示すように、長手方向がZ軸方向と一致している第1状態(作業状態と呼ぶ)と、図2に示すように、長手方向がX軸方向と一致している第2状態(待機状態と呼ぶ)との間で遷移することができる。作業者は、回転軸部材32の-Y端部に設けられた手動操作バー36(図1参照)を反時計回り方向又は時計回り方向に操作することで、回動軸部材32を回転軸として切起体20を回動させ、切起体20を作業状態と待機状態のとの間で遷移させることができる。作業者が、手動操作バー36を本体フレーム10に設けられたストッパ38に引っ掛けると、切起体20は作業状態になり、切起体20は反時計回り及び時計回り方向に回転できなくなる。このように、手動操作バー36をストッパ38に引っ掛けることで、図4に示すように切起体20と圃場の土とが接触し、切起体20に-X方向の力(負荷)がかかっても、切起体20を作業状態のまま維持することができる。
切起体20の一対の薄板状部分34a、34bの下端部が図4に示すように地中に入った状態で、苗移植装置100が進行方向(+X方向)へ移動すると、一対の薄板状部分34a、34bの間を圃場の土が通過するようになっている。これにより、苗を移植する箇所の土は、薄板状部分34a、34bにより破砕され、その後、圃場の元の位置に戻るようになっている。このため、植付爪18が苗を植え付ける際には、植付爪18の下端部が地表面から所望の深さ(例えば、40mm~50mm程度)まで突き刺さりやすくなる。なお、苗移植装置100が進行方向へ移動する間、切起体20は地中に入り続けていなくてもよい。例えば、切起体20が上下動(下降と上昇の繰り返し動作)することで、苗を移植する箇所の土のみを破砕するようにしてもよい。この場合、切起体20が下降して砕土した後に、砕土された箇所に向けて植付爪18が下降するように、切起体20と植付爪18の動作タイミングを制御するようにすればよい。なお、手動操作バー36にモータを設け、該モータの所定方向への回転とその逆方向への回転の繰り返しにより、切起体20の上下動(下降と上昇の繰り返し動作)を実現するようにしてもよい。
一方、図2のように切起体20が待機状態にある場合には、切起体20は地表面の上側に位置し、切起体20の一対の薄板状部分34a,34bの間に、植付爪18が入り込むようになっている。このように、切起体20が待機状態にあるときに植付爪18が切起体20の内側に収まった状態となることで、切起体20の収納スペースを狭小化することができる。
図1に戻り、覆土輪22は、各植付爪18に対応して2つずつ、各植付爪18の進行方向後方(-X側)に設けられている。覆土輪22は、圃場の地表面に接触した状態(作業状態)と、地表面から離間した状態(待機状態)との間で遷移することができる。作業状態の覆土輪22は、植付爪18が植え付けた苗の根元部分近傍を通過することで、苗の根元部分に対して周囲の土を寄せる(覆土する)。一方、覆土輪22が待機状態にある場合には、苗移植装置100の移動の邪魔にならないようになっている。
(苗移植装置100の動作について)
次に、苗移植装置100の動作について、図5(a)~図8(b)に基づいて詳細に説明する。図5(a)には、苗移植装置100が苗の移植作業を開始する前の状態が示されている。図5(a)の状態では、手動操作バー36が進行方向前側(+X側)に倒れた状態となっており、切起体20が待機状態(図2の状態)になっている。また、覆土輪22も圃場の地表面から離間した状態(待機状態)となっている。また、図5(a)の状態で、作業者によって、本体フレーム10上に多数の苗がセットされた苗トレイ24が載置される。
図5(a)の状態から、苗移植装置100による苗の移植作業を開始する場合、作業者は、図5(b)に示すように、手動操作バー36を反時計回りに倒して、手動操作バー36をストッパ38に引っ掛ける。また、作業者は、覆土輪22を下ろして、覆土輪22を圃場の地表面に接触させる。これにより、移植作業を開始する準備が完了する。
図5(b)の状態から、作業者が苗移植作業の開始を不図示の入力装置を介して入力すると、クローラ12による進行方向への移動が開始される。また、この移動開始に伴って、苗の移植作業が開始される。なお、苗の移植作業は不図示の制御装置により実行される。なお、図5(b)の段階では、植付爪18の下端部は、圃場の地表面には接触していないものとする。
苗の移植作業が開始されると、制御装置は、図6(a)に示すように、X駆動アクチュエータ28Xを制御して、各苗抜き取り部14を+X方向に移動させる(矢印B参照)。また、制御装置は、各苗抜き取り部14のX軸方向の位置が所定位置(例えば苗トレイ24の最も-X側にセットされている苗の上方)に位置した段階から、Z駆動アクチュエータ28Zを制御して、各苗抜き取り部14を-Z方向に移動させる(矢印C参照)。そして、制御装置は、各苗抜き取り部14が所定高さに位置した段階で、各苗抜き取り部14の指部を開状態から閉状態にすることで、各苗抜き取り部14に苗を把持させる。なお、所定高さとは、各苗抜き取り部14の指部の-Z側の先端(下端)が苗トレイ24内の土(苗の根部を覆う土)に貫入する位置である。
次いで、制御装置は、図6(b)に示すように各苗抜き取り部14を上昇させる(矢印D)。これにより、各苗抜き取り部14が苗トレイ24から苗を抜き取る。なお、各苗抜き取り部14は、苗の根部を覆う土とともに苗トレイ24から苗を抜き取る。次いで、制御装置は、各苗抜き取り部14を-X方向に移動させる(矢印E)。そして、制御装置は、各苗抜き取り部14が苗誘導筒16の上方まで到達すると、各苗抜き取り部14の指部を閉状態から開状態にする。また、制御装置は、各苗抜き取り部14を上昇させる(矢印F)。これにより、各苗抜き取り部14が把持していた苗が苗誘導筒16に投入され、苗誘導筒16に投入された苗が、苗誘導筒16内を通って、植付爪18の内部空間に投入されることになる。なお、各苗抜き取り部14には、各苗抜き取り部14の指部が開状態になったときに苗を下方に押し出すための押出機構が設けられていてもよい。このような押出機構を設けることで、苗を各苗抜き取り部14から落下させやすくすることができる。なお、苗抜き取り部14による上述した動作が実行されている間も、苗移植装置100は進行方向(+X方向)に移動しているため、切起体20は植付爪18の前方で土を破砕し続けている。ただし、これに限られるものではなく、前述のように、苗移植装置100が進行方向へ移動する間、切起体20が上下動することで、苗を移植する箇所の土のみを切起体20が破砕するようにしてもよい。
次いで、制御装置は、不図示の上下動アクチュエータを制御して、図7(a)に示すように植付爪18を下降駆動する(矢印G参照)。これにより、植付爪18の下端部は圃場に突き刺さる。この場合、植付爪18が突き刺さる箇所の土は、切起体20によって破砕されているため、植付爪18は、地表から所望の深さまで容易に突き刺さることができる。制御装置は、この状態から植付爪18の一対の嘴部材30A、30Bの下端部を開くことで、苗を圃場に植え付ける。これにより、苗の植付深さを安定させることができる。また、苗を植え付けた箇所は、溝になっていないため、植え付けられた苗の周囲には苗を支える土が豊富に存在することになる。これにより、植え付けた苗が倒れるのを防止することができる。なお、制御装置は、植付爪18により苗の植付作業が行われている間に、不図示のY移動機構を介して、苗トレイ24を苗1つ分Y軸方向(例えば+Y方向)に移動するとともに、苗抜き取り部14を図6(a)と同様に制御することで(図7(a)、図7(b)の矢印B、C参照)、前回抜き取った苗の隣の苗(-Y側の苗)を抜き取らせる。
次いで、制御装置は、図7(b)に示すように、不図示の上下動アクチュエータを制御して植付爪18を上昇させる(矢印H)。また、制御装置は、苗抜き取り部14を図6(b)と同様に駆動することで(図7(b)の矢印D、E、F)、苗を植付爪18に投入させる。
その後、制御装置は、図7(a)、図7(b)の動作、及び苗トレイ24の+Y方向への移動動作を繰り返し実行する。なお、この繰り返しにより、苗トレイ24のY軸方向に沿って並ぶ1行分の苗を全て抜き取り終えると、制御装置は、次の行(+X側の行)の苗を抜き取り対象に設定する。次の行の苗が抜き取り対象になった場合、制御装置は、図7(a)、図7(b)と同様の動作(図8(a)、図8(b)に示す動作)、及び苗トレイ24の-Y方向への移動動作を繰り返し実行する。なお、図8(a)、図8(b)の場合の各苗抜き取り部14のX軸方向に関する移動量は、図7(a)、図7(b)の場合よりも大きくなる。制御装置は、これ以降、抜き取り対象の行の苗を全て抜き取り終える度に、その行の+X側の行の苗を抜き取り対象にしながら、上記と同様の処理を繰り返し実行する。
なお、苗移植装置100が移動しながら植付作業を行っている間、覆土輪22は、圃場に植え付けられた苗の根元の+Y側及び-Y側近傍を通過する。これにより、苗の根元部分に対して周囲の土を寄せる(覆土する)ことができる。
以上のような動作により、本実施形態では、Y軸方向に並んだ複数(例えば4つ)の植付爪18により、苗を4列同時に所望の植付深さで植え付けることができる。
なお、上記の説明からわかるように、本実施形態では、本体フレーム10とクローラ12とにより、圃場を移動する本体部としての機能が実現されている。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、苗移植装置100は、クローラ12により圃場を移動する本体フレーム10と、本体フレーム10に設けられ、圃場に対して苗を移植する植付爪18と、本体フレーム10の植付爪18よりも進行方向前側(+X側)に設けられた切起体20と、を備えている。そして、切起体20は、互いに向かい合う一対の薄板状部分34a、34bを有しており、一対の薄板状部分34a、34bの下端部の間隔は上端部の間隔よりも狭くなっている。また、一対の薄板状部分34a、34bの下端部が圃場の地中に入った状態で本体フレーム10が進行方向へ移動することで、苗を移植する箇所の土が一対の薄板状部分34a,34bの間を通過する。すなわち、本実施形態では、切起体20の下端部が地中を通過する際に苗を移植する箇所の土を破砕し、破砕した土を元の場所に戻すことができる。これにより、苗を植え付ける箇所の土が柔らかくなり、植付爪18が突き刺さりやすくなるため、所望の深さに苗を植え付けることができる。また、苗を植え付ける箇所が溝にならず、破砕した土が存在しているため、植え付けた苗が倒れるのを防止することができる。このように、本実施形態では、苗が浅植えにならず、適切な状態で植えられるため、浅植えと比べて生育が良好となり、収穫までの日数を短縮することができる。
また、本実施形態では、切起体20は、一対の薄板状部分34a,34bそれぞれの下端部を連結する連結部34cを有している。これにより、切起体20の強度を高くすることができるので、土と接触することによる抵抗で切起体20に変形が生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、切起体20は、回転軸部材32に設けられており、回転軸部材32を中心として回動することで、作業状態(薄板状部分34a、34bの下端部が地中に入った状態)と、待機状態(薄板状部分34a、34bの下端部が地表面の上側に位置する状態)と、の間で遷移するようになっている。これにより、苗移植装置100が植付作業を行うときと、苗移植装置100が植付作業を行わずに圃場を移動するときと、で切起体20を簡易に適切な状態に遷移させることができる。すなわち、苗移植装置100が植付作業の合間に方向転換する場合や、植付作業を開始する際に植付開始位置まで移動する場合、植付作業終了後に植付終了位置から別の位置まで移動する場合など、植付作業を行わずに圃場を移動する場合において、切起体20と圃場の土とを接触させないようにすることができるため、切起体20が苗移植装置100の移動の邪魔になる(移動の際の抵抗になる)のを防止することができる。
また、本実施形態では、切起体20が待機状態にあるときに、一対の薄板状部分34a、34bの間に植付爪18が位置するようになっている。これにより、待機状態にあるとき、すなわち収納時における切起体20の設置スペースを狭小化することができる。
(変形例)
なお、上記実施形態では、切起体20が図3に示すような形状を有する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、切起体20は、図9(a)~図10(c)に示すような形状を有していてもよい。
図9(a)の切起体120は、図3の切起体20と同様、一対の薄板状部分34a、34bを有しているが、一対の薄板状部分34a、34bの下端部は連結されていない。このようにしても、図3の切起体20と同様、苗を植え付ける箇所の土を破砕し、破砕した土を元の位置に戻すことができる。
図9(b)の切起体121は、Z軸方向に延びる一対の薄板状部分134a、134bを有しており、一対の薄板状部分134a、134bの下端部がY軸方向に伸びる連結部134cにより連結されている。このようにしても、図3と同様、苗を植え付ける箇所の土を破砕し、破砕した土を元の位置に戻すことができる。また、連結部134cにより、切起体121の強度を高くすることができる。
図9(c)の切起体122は、図9(b)の切起体121の連結部134cの一部に隙間134dが形成されている。このような切起体122であっても、苗を植え付ける箇所の土を破砕し、破砕した土を元の位置に戻すことができる。
図9(d)の切起体123の一対の薄板状部分234a、234bは、図3の切起体の一対の薄板状部分34a、34bと異なり、湾曲形状を有している。また、一対の薄板状部分234a、234bの下端部は、連結部234cにより連結されている。このような切起体123であっても、図3の切起体20と同様、苗を植え付ける箇所の土を破砕し、破砕した土を元の位置に戻すことができる。また、一対の薄板状部分234a、234bの下端部が連結部234cにより連結されているので、切起体123の強度を高くすることができる。
図10(a)の切起体124は、図9(d)の切起体123と同様、一対の薄板状部分234a、234bを有しているが、一対の薄板状部分234a、234bの下端部は連結されていない。このようにしても、図9(d)の切起体123と同様、苗を植え付ける箇所の土を破砕し、破砕した土を元の位置に戻すことができる。
図10(b)の切起体125は、略U字状の形状を有している。このような形状であっても、図3の切起体20と同様の効果を発揮することができる。
図10(c)の切起体126は、Z軸方向に延びる薄板状部分334a,334bを有している。すなわち、薄板状部分334a、334bの下端部間の間隔は上端部間の間隔と同一となっている。このような形状であっても、図9(a)の切起体120や図10(a)の切起体124と同様の効果を発揮することができる。
なお、上記実施形態では、苗移植装置100が全自動の移植装置である場合について説明したが、これに限らず、半自動の移植装置であってもよい。すなわち、図1の苗移植装置100から苗抜き取り部14を省略してもよい。この場合、作業者が苗誘導筒16に苗を投入するようにすればよい。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
10 本体フレーム(本体部の一部)
12 クローラ(本体部の一部)
18 植付爪(移植機構)
20 切起体
34a、34b 薄板状部分
34c 連結部
100 苗移植装置

Claims (3)

  1. 圃場を進行方向に沿って移動しながら苗を前記圃場に移植する苗移植装置であって、
    前記圃場を移動する本体部と、
    前記本体部に設けられ、前記圃場に対して苗を移植する移植機構と、
    前記本体部の前記移植機構よりも前記進行方向の前側に設けられた切起体と、を備え、
    前記切起体は、互いに向かい合う一対の薄板状部分と、前記一対の薄板状部分それぞれの下端部を連結する連結部を有し、前記一対の薄板状部分の下端部の間隔は上端部の間隔よりも狭い又は同一であり、前記一対の薄板状部分の下端部が地中に入った状態で前記本体部が前記進行方向へ移動することで、前記苗を移植する箇所の土が前記一対の薄板状部分の間を通過する、ことを特徴とする苗移植装置。
  2. 前記切起体は、前記一対の薄板状部分に設けられた回動軸を中心として回動することで、前記一対の薄板状部分それぞれの下端部が地中に入った第1状態と、前記一対の薄板状部分それぞれの下端部が地表面の上側に位置する第2状態と、の間で遷移することを特徴とする請求項に記載の苗移植装置。
  3. 前記切起体が前記第2状態にあるときには、前記一対の薄板状部分の間に前記移植機構が位置することを特徴とする請求項に記載の苗移植装置。
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