JP7116817B1 - レーザ加工機 - Google Patents

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Abstract

【課題】短尺のワークを精度よく加工する方法を提供する。【解決手段】レーザ加工機1は、回転軸Ax周りで回転可能となるようにワークWを把持するチャック12と、該回転軸Axに沿う軸方向に、チャック12から突出したワークである突出ワークPWを支持するように構成される第1ワーク支持部材16と、レーザ光で突出ワークPWを加工して製品を製造するように構成されるレーザ加工ヘッド14と、突出ワークPWが第1ワーク支持部材16によって支持されない場合に製品を受け取り、製品を搬出口に搬送するように構成されるパーツキャッチャ30と、を備える。パーツキャッチャ30は、突出ワークPWを支持するように構成される第1キャッチャワーク支持部材41を含む。該軸方向Dxにおいて、第1キャッチャワーク支持部材41とチャック12との間の第1距離D1は、第1ワーク支持部材16とチャック12との第2距離D2よりも短い。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用 令和2年11月24日、株式会社トヨダプロダクツ(群馬県桐生市相生町3丁目800番3)において、第1キャッチャワーク支持部材、第2キャッチャワーク支持部材及び、ベースを含む追加部品を取り付けたレーザ加工機のパーツキャッチャを設置した。
本明細書は、レーザ加工機に関する。
特許文献1は、ワークシュータを含むレーザ加工装置を記述している。当該ワークシュータは、レーザ加工位置と待機位置との間で出入自在で、短尺のワークを加工するときはレーザ加工位置に移動してレーザ加工される短い製品を受け取る。
特許6741447号
特許文献1に記載の方法では、短尺のワークがチャックによって片持ちの状態で支持されるため、ワークが自らの重みで撓むことによって精度の高い加工が困難となる問題があった。特に、レーザ加工ヘッドが斜めに傾けられた状態でワークを加工する斜め加工において撓みの影響によって精度が低下する問題があった。
本願に開示される技術の課題は、短尺のワークを精度よく加工することができるレーザ加工機を提供することにある。
本開示の一態様に係るレーザ加工機は、チャックと、第1ワーク支持部材と、レーザ加工ヘッドと、パーツキャッチャとを備える。チャックは、ワークが回転軸周りで回転可能となるように前記ワークを把持するように構成される。第1ワーク支持部材は、該回転軸に沿う軸方向にチャックに対して第1側に設けられ、該第1側においてチャックから突出したワークである突出ワークを支持するように構成される。レーザ加工ヘッドは、第1側に設けられ、レーザ光で突出ワークを加工して製品を製造するように構成される。パーツキャッチャは、突出ワークが第1ワーク支持部材によって支持されない場合に製品を受け取り、製品を搬出口に搬送するように構成される。パーツキャッチャは、突出ワークを支持するように構成される第1キャッチャワーク支持部材を含む。該軸方向において、第1キャッチャワーク支持部材とチャックとの間の第1距離は、第1ワーク支持部材とチャックとの第2距離よりも短い。
本願に開示されるレーザ加工機は、第1キャッチャワーク支持部材によって突出ワークが支持されるため、短尺のワークを精度よく加工することができる。
図1は、実施形態に係るレーザ加工機の外観構成を示す図である。 図2は、パーツキャッチャが加工位置にあるときのパーツキャッチャの上面図である。 図3は、パーツキャッチャが加工位置にあるときのパーツキャッチャの正面図である。 図4は、パーツキャッチャが加工位置にあるときのパーツキャッチャの右側面図である。 図5は、パーツキャッチャの斜視図である。 図6は、パーツキャッチャが待機位置にあるときのパーツキャッチャの上面図である。 図7は、パーツキャッチャが待機位置にあるときのパーツキャッチャの右側面図である。 図8は、パーツキャッチャが排出位置にあるときのパーツキャッチャの右側面図である。 図9は、パーツキャッチャが第1姿勢をとるときのベースと支持部品と、パーツキャッチャが第2姿勢をとるときのベースと支持部品とを図示した図である。 図10は、支持面の形状を説明するための図である。 図11は、パーツキャッチャが第2姿勢をとるときの支持部品の支持面の傾きを示す図である。 図12は、支持部品を側面から模式的に示した図である。 図13は、支持部品の平面図である。 図14は、キャッチャワーク支持部材の第1変形例である。 図15は、キャッチャワーク支持部材の第2変形例である。
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。なお、図中において同じ符号は、対応するまたは実質的に同一の構成を示している。
<実施形態>
<レーザ加工機1の構成>
図1は、本発明の実施形態に係るレーザ加工機1の外観構成図を示す。レーザ加工機1は、基台10と、チャック12と、レーザ加工ヘッド14と、第1ワーク支持部材16と、第2ワーク支持部材17と、付加ワーク支持部材19と、主軸台20と、スピンドル22と、追加チャック24と、振れ止め26と、パーツキャッチャ30とを備える。チャック12は、ワークWが回転軸Ax周りで回転可能となるようにワークWを把持するように構成される。ワークWは、スピンドル22上に設けられた追加チャック24によっても把持される。スピンドル22は、追加チャック24を介してワークWの一端が取り付けられ、ワークWと共に回転軸Axの周りに回転するように構成される。つまり、追加チャック24は、スピンドル22と共に回転軸Axの周りに回転するように構成されている。主軸台20は、回転軸Axの周りに回転自在に、スピンドル22を支持する。主軸台20は、基台10の一方の端部に設けられる。主軸台20は、基台10に設けられたレール(図示せず)に案内されて、回転軸Axに沿う軸方向Dxに移動可能である。スピンドル22及び追加チャック24は、主軸台20とともに軸方向Dxに移動可能である。振れ止め26は、軸方向Dxにおいてチャック12と追加チャック24との間で、回転軸Axの周りにワークWを回動可能に支持するように構成される。主軸台20と、スピンドル22と、追加チャック24と、振れ止め26とは、チャック12に対して図示されている第1側S1と反対の第2側S2に設けられる。なお、レーザ加工機1は、振れ止め26を含まなくてもよい。
ワークWはチャック12を貫通するようにチャック12に把持される。主軸台20が、軸方向Dxのうちの、主軸台20からチャック12に向かう前進方向Dfに向かうことで、ワークWがチャック12から前進方向Dfに押し出される。ワークWがスピンドル22に回転されることによって、チャック12から突出したワークWである突出ワークPWの加工面がレーザ加工ヘッド14に向けられる。レーザ加工ヘッド14は、軸方向Dxにおいてチャック12に対して第1側S1に設けられ、レーザ光で突出ワークPWを加工して製品を製造するように構成される。レーザ加工ヘッド14は、図1において点線で示されるように、鉛直方向Dvから軸方向Dxに向かって傾いた方向に傾斜可能である。なお、鉛直方向Dvとは、重力の向きもしくはその反対方向を指す双方向(bilateral)の向きを指す。鉛直方向Dvは、レーザ加工機1の高さに沿う高さ方向Dhと実質的に一致する。図1では、レーザ加工ヘッド14が鉛直方向Dvから前進方向Dfに傾いた方向に傾斜した例を図示しているが、レーザ加工ヘッド14は、鉛直方向Dvから前進方向Dfと反対の後退方向Drに傾いた方向に傾斜してもよい。また、レーザ加工ヘッド14は、鉛直方向Dvから軸方向Dxと鉛直方向Dvとのいずれに対しても垂直な幅方向Dwに向かって傾いた方向に傾斜可能であってもよい。
第1ワーク支持部材16と第2ワーク支持部材17とは、上述する第1側S1に設けられる。第1側S1においてチャック12から突出した突出ワークPWの軸方向Dxの長さLが第1ワーク支持部材16とチャック12との軸方向Dxの距離(閾値距離DTH)より長いとき、第1ワーク支持部材16は、突出ワークPWを支持するように構成される。なお、以降の実施形態において、閾値距離DTHを第2距離D2と呼称してもよい。第2ワーク支持部材17は、軸方向Dxにおいて第1ワーク支持部材16とチャック12との間に設けられる。第2ワーク支持部材17は、第1側S1において突出ワークPWを支持するように構成される。なお、第1ワーク支持部材16と第2ワーク支持部材17とは、好ましくは、ローラである。第1ワーク支持部材16と第2ワーク支持部材17とは、図1において反時計回りに回転して、レーザ加工ヘッド14によって加工された製品を前進方向Dfに排出可能である。なお、レーザ加工機1は、長尺の突出ワークPWを支持するための付加ワーク支持部材19をさらに備えてもよい。付加ワーク支持部材19も、突出ワークPWの排出の便宜のため、好ましくは、ローラである。ただし、第1ワーク支持部材16、第2ワーク支持部材17、付加ワーク支持部材19は、板状部材であってもよい。
パーツキャッチャ30は、突出ワークPWが第1ワーク支持部材16によって支持されない場合に製品を受け取るように構成される。パーツキャッチャ30は、待機位置、加工位置、及び排出位置に移動可能である。図2~図4は、それぞれ、パーツキャッチャ30が加工位置にあるときのパーツキャッチャ30の上面図、正面図、及び、右側面図である。なお、図1においても、加工位置に位置するパーツキャッチャ30が図示されている。図2~図4において、突出ワークPW及びチャック12は、点線で図示されている。また、図4は、チャック12から前進方向Dfにパーツキャッチャ30を見たときのパーツキャッチャ30の側面図である。
図1~図4を参照すると、パーツキャッチャ30は、突出ワークPWを支持するように構成される、第1キャッチャワーク支持部材41及び第2キャッチャワーク支持部材42を含む。第2キャッチャワーク支持部材42は、軸方向Dxにおいて第1キャッチャワーク支持部材41とチャック12との間に設けられる。さらに、パーツキャッチャ30は、長尺の突出ワークPWを支持するように構成される、第3キャッチャワーク支持部材43を含んでもよい。図2~図4において、突出ワークPWは、第1キャッチャワーク支持部材41、第2キャッチャワーク支持部材42、及び、第3キャッチャワーク支持部材43に支持されている。このように、パーツキャッチャ30は加工位置に移動するとき、突出ワークPWが第1キャッチャワーク支持部材41に支持される。
図1に示されるように、軸方向Dxにおいて、第1キャッチャワーク支持部材41とチャック12との間の第1距離D1は、第1ワーク支持部材16とチャック12との第2距離D2よりも短い。これにより、第1ワーク支持部材16によって支持できない短尺の部材を第1キャッチャワーク支持部材41によって支持することができる。図1~3を参照すると、軸方向Dxにおいて、第2キャッチャワーク支持部材42とチャック13との間の第3距離D3は、第2ワーク支持部材17とチャック12との第4距離D4よりも短い。これにより、第2ワーク支持部材17によって支持できない短尺の部材を第2キャッチャワーク支持部材42によって支持することができる。なお、第1キャッチャワーク支持部材41、第2キャッチャワーク支持部材42、及び、第3キャッチャワーク支持部材43は同一の構成を有しており、第1キャッチャワーク支持部材41、第2キャッチャワーク支持部材42、及び、第3キャッチャワーク支持部材43を総称して、キャッチャワーク支持部材40と呼ぶ。
図2~4を参照すると、パーツキャッチャ30は、キャッチャ駆動部28に接続される。図4に示すように、キャッチャ駆動部28は、幅方向Dwに駆動させることが可能である。キャッチャ駆動部28に駆動されることによって、パーツキャッチャ30は、待機位置、加工位置、及び、排出位置のいずれか1つの位置に移動する。キャッチャ駆動部28はラックアンドピニオンや油圧シリンダなどのアクチュエータによってパーツキャッチャ30を駆動する。このようなキャッチャ駆動部28の構成は周知であるため、詳細な説明を省略する。パーツキャッチャ30は、キャッチャ本体32と、ベース34とをさらに含む。キャッチャ本体32は、平皿状の形状(pan-like shape)を有し、製品を受け取るように構成される。キャッチャ本体32は、銅を含む板材から成る。具体的には、キャッチャ本体32の表面はステンレス鋼材から成り、キャッチャ本体32の内部は銅板から成る。銅はレーザによって溶けにくいため、突出ワークPWを支持するためにキャッチャ本体32をレーザに近づけてもキャッチャ本体32の耐久性は維持される。
ベース34は、キャッチャ本体32上に設けられ、キャッチャ本体32から直立する。図5は、パーツキャッチャ30の斜視図である。図4と図5を参照すると、ベース34は、底壁35と、側壁36と、上壁37と、バンク38とを有する。底壁35は、キャッチャ本体32と接続する。側壁36は、底壁35と上壁37とを接続する。上壁37は、高さ方向Dh(鉛直方向Dv)に対して底壁35に対向する。バンク38は、上壁37において側壁36と接続する部分の反対側に設けられる。側壁36と底壁35とのなす角αは、実質的に直角である。側壁36と上壁37とのなす角βは、鈍角である。軸方向Dxにベース34を見たときのベース34の形状は、後述の図10を参照されたい。
キャッチャワーク支持部材40は、支持部品(support component)50とアタッチメント45とを含む。図2、図4、及び図5を参照すると、支持部品50は、突出ワークPWの側面形状に対応する支持面SSを有する取り換え可能な板状部材である。支持部品50はワークWの形状にあったものに交換される。図5では、アタッチメント45の形状が分かるように、支持部品50に隠れる部分を点線で表示している。図3及び図5を参照すると、アタッチメント45は、ベース34上に設けられ、支持部品50を取り付け可能である。より具体的には、アタッチメント45は、取付部46、ガイド47、及び、支持部48を有している。アタッチメント45の取付部46は、ベース34の側壁36にボルトBT1によって取り付けられる。なお、ボルトBT1による取付方法は一例であって、アタッチメント45は溶接などの別の方法でベース34に取り付けられてもよい。ガイド47は、L字形鋼によって形成される。支持部品50をアタッチメント45に取り付ける際には、支持部品50の角をL字形鋼の角に合わせることによって、支持部品50を位置合わせすることができる。支持部48は、L字形鋼に取り付けられた板状部材であって、支持部品50をボルトBT2に取り付けるための取付穴を有している。支持部品50のうち、取付穴を有し、支持部48と接する箇所を取付部51と呼ぶ。なお、ボルトBT2による取付方法は一例であって、取付部51はフックなどの別の方法で支持部48に取り付けられてもよい。支持部48は、支持部品50がアタッチメント45に取り付けられるときに、支持部品50を支持する。図3に示すように、支持部品50は、軸方向Dxにおいてチャック12に向かうほど、キャッチャ本体32に近づくように傾いている。これにより、突出ワークPWが支持部品50の支持面SSに乗り上げやすくなる。
突出ワークPWが第1ワーク支持部材16に支持されるとき、パーツキャッチャ30は、待機位置に移動する。図6は、パーツキャッチャ30が待機位置にあるときのパーツキャッチャ30の上面図である。図7は、パーツキャッチャ30が待機位置にあるときのパーツキャッチャ30の右側面図である。図6及び図7に示されるように、パーツキャッチャ30が待機位置に移動するとき、上面視でパーツキャッチャ30は突出ワークPWと重畳しない。したがって、突出ワークPWが第1ワーク支持部材16に支持されるとき、パーツキャッチャ30は突出ワークPWと干渉しない。
パーツキャッチャ30は、レーザ加工ヘッド14によって加工された突出ワークPWである製品PROを搬出口29に搬送するように構成される。製品PROが搬出口29に搬送されたときのパーツキャッチャ30の位置を排出位置と呼ぶ。図8は、パーツキャッチャ30が排出位置にあるときのパーツキャッチャ30の右側面図である。ここで、図4または図7においてパーツキャッチャ30がとる姿勢、すなわち、突出ワークPWが第1キャッチャワーク支持部材41に支持されるときにパーツキャッチャ30がとる姿勢を第1姿勢と呼ぶ。図8においてパーツキャッチャ30がとる姿勢、すなわち、搬出口29において製品PROを排出するときにパーツキャッチャ30がとる第2姿勢を第2姿勢と呼ぶ。図4、図7、及び、図8に示されるように、パーツキャッチャ30は、第1姿勢から第2姿勢に変更可能である。
図9は、第1姿勢と第2姿勢との関係を図示した図である。図9は、パーツキャッチャ30のうち、ベース34と支持部品50のみを図示しており、第1姿勢でのベース34と支持部品50を実線で、第2姿勢でのベース34と支持部品50を点線で示している。図9を参照すると、第2姿勢は、第1姿勢に対して、回転軸Axに実質的に平行な追加回転軸AAx周りに第1鋭角θだけ回転することによって得られる姿勢である。図10は、図9のパーツキャッチャ30が第1姿勢をとるときのベース34と支持部品50とを図示した図である。図10を参照すると、パーツキャッチャ30が第1姿勢をとって突出ワークPWを支持するときに、軸方向Dxに見ると、支持面SSは、底部SS1と、第1隆起部(ridge portion)SS2と、第2隆起部SS3とを含む。
底部SS1は、突出ワークPWがレーザ加工ヘッド14によって加工されるときに回転軸Axと実質的に一致する突出ワークPWの中心軸Cxを含み鉛直方向Dvを通る第1基準面RP1と交わる。第1隆起部SS2は、第1鋭角θの回転方向Drotに沿う排出方向Ddisに第1基準面RP1から向かう第3側S3に設けられ、レーザ加工機1の高さに沿う高さ方向Dhにおいて底部SS1から上方に隆起される。なお、排出方向Ddisは、パーツキャッチャ30が待機位置から加工位置に向かう移動方向Dmに沿う。第2隆起部SS3は、第3側S3と第1基準面RP1に対して反対の第4側S4に設けられ、底部SS1から上方に隆起される。軸方向Dxに見ると、高さ方向Dhにおける第1隆起部SS2の上端UE1は、高さ方向Dhにおける第2隆起部SS3の上端UE2よりも下方に設けられる。このような構成によって、突出ワークPWが第1隆起部SS2と第2隆起部SS3とによって幅方向Dwに正しく位置決めされるばかりでなく、製品PROを排出するときに第1隆起部SS2が邪魔にならない。
第2隆起部SS3の上端UE2は、突出ワークPWの中心軸Cxよりも上方に位置する。これによって、製品PROの排出時に第2隆起部SS3が製品PROを排出方向Ddisに押すため、キャッチャワーク支持部材40は、製品PROの排出を容易とする。ベース34は、パーツキャッチャ30が第1姿勢をとって突出ワークPWを支持するときに第4側S4に位置するように、ベース34はキャッチャ本体32上に設けられる。このような構成によって、製品PROを排出するときにキャッチャ本体32が邪魔にならない。また、図6及び図7に示すように、待機位置は、第4側S4に位置しているため、パーツキャッチャ30が待機位置から加工位置に向かうときに、ベース34が突出ワークPWと衝突しない。
支持面SSは、第1隆起部SS2から移動方向Dm且つ高さ方向Dhにおける下方に延びる第1延出部SS4を有している。より詳細には、第1延出部SS4の移動方向Dmの先端DE1は、ガイド47(アタッチメント45)の移動方向Dmの先端DE2、及び、取付部51の移動方向Dmの先端DE3よりも移動方向Dmに位置するように、第1延出部SS4が形成される。このような構成によって、パーツキャッチャ30が待機位置から加工位置に向かうときに、突出ワークPWが支持面SSに乗り上げやすくなる。なお、第1延出部SS4は省略されてもよい。
支持面SSを軸方向Dxに見ると、支持面SSを表す曲線は底部SS1を通る弧ARCを含む。弧ARCの曲率半径Rは、突出ワークPWがレーザ加工ヘッド14によって加工されるときの回転軸Axと底部SS1との距離D以上である。このような構成によって、支持面SSは、丸パイプ状のワークWを支持することが可能となる。また、図10に二点鎖線で示すように突出ワークPWが角材PW’であったとしても、角材PW’の回転軸Axとの最大距離が距離Dであるとき、角材PW’を回転させながら加工することが可能となる。
図11は、図9のパーツキャッチャ30が第2姿勢をとるときのベース34と支持部品50とを図示した図である。図11を参照すると、ワークWが丸パイプ材もしくは丸棒材であってパーツキャッチャ30が第2姿勢をとるときに、支持面SSは以下の条件(1)~(3)を満たすように形成される。
(1)支持面SSは少なくとも1つの接続点CPにおいて突出ワークPW(製品PRO)と接する。
(2)少なくとも1つの接続点CPは、軸方向Dxに見て、突出ワークPW(製品PRO)の中心軸Cxを通り、鉛直方向Dvに延びる第2基準面RP2から排出方向Ddisに向かう第5側S5と第2基準面RP2に対して反対の第6側S6に全て位置する。
(3)支持面SSは少なくとも1つの接続点CPのうちの最も低い最下点BCPから排出方向Ddisに離れるほど下方に向かうように傾く。支持面SSは上記のように形成されるため、パーツキャッチャ30が第2姿勢をとるときに、製品PROはスムーズに搬出口29に落下する。
つぎに、支持部品50の平面形状について説明する。図3において上述したように、支持部品50は、軸方向Dxにおいてチャック12に向かうほど、キャッチャ本体32に近づくように傾いている。図12は、支持部品50を側面から模式的に示した図である。図13は、支持部品50の平面図である。図12に示すように、支持部品50は、鉛直方向Dvに対して角φだけ傾いていたとする。このとき、支持部品50に対して垂直な方向から見ると、図10に示した曲率半径Rの円弧ARCは、図13に示すように、短軸半径R、長軸半径R(cosφ)-1の楕円弧ARC’に引き伸ばされる。
<実施形態の効果>
本実施形態のレーザ加工機1は、第1ワーク支持部材16に加えて、パーツキャッチャ30が第1キャッチャワーク支持部材41(キャッチャワーク支持部材40)を有している。短尺のワークWは、第1キャッチャワーク支持部材41(キャッチャワーク支持部材40)によって突出ワークPWが支持されるため、短尺のワークWを精度よく加工することができる。
<変形例>
キャッチャワーク支持部材40は、上述の構成に限られない。図14,図15は、キャッチャワーク支持部材40の変形例を示す。図14は、ローラによって実現されたキャッチャワーク支持部材40aを示す。キャッチャワーク支持部材40aは、突出ワークPWを支持する溝の幅Wfが回転軸Axr周りで均一である。図15は、回転軸Axr周りに回転すると、突出ワークPWを支持する溝の幅Wvが変化する特殊なローラによって実現されたキャッチャワーク支持部材40bを示す。図15のローラは、支持する突出ワークPWの形状にあった溝の幅Wvに調節することが可能である。キャッチャワーク支持部材40a、キャッチャワーク支持部材40bのいずれによっても上記実施形態と同様の効果を奏する。
本願においては、「備える」およびその派生語は、構成要素の存在を説明する非制限用語であり、記載されていない他の構成要素の存在を排除しない。これは、「有する」、「含む」およびそれらの派生語にも適用される。
「~部材」、「~部」、「~要素」、「~体」、および「~構造」という文言は、単一の部分や複数の部分といった複数の意味を有し得る。
「第1」や「第2」などの序数は、単に構成を識別するための用語であって、他の意味(例えば特定の順序など)は有していない。例えば、「第1要素」があるからといって「第2要素」が存在することを暗に意味するわけではなく、また「第2要素」があるからといって「第1要素」が存在することを暗に意味するわけではない。
程度を表す「実質的に」、「約」、および「およそ」などの文言は、実施形態に特段の説明がない限りにおいて、最終結果が大きく変わらないような合理的なずれ量を意味し得る。本願に記載される全ての数値は、「実質的に」、「約」、および「およそ」などの文言を含むように解釈され得る。
本願において「A及びBの少なくとも一方」という文言は、Aだけ、Bだけ、及びAとBの両方を含むように解釈されるべきである。
上記の開示内容から考えて、本発明の種々の変更や修正が可能であることは明らかである。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、本願の具体的な開示内容とは別の方法で本発明が実施されてもよい。

Claims (19)

  1. ワークが回転軸周りで回転可能となるように前記ワークを把持するように構成されるチャックと、
    前記回転軸に沿う軸方向において前記チャックに対して第1側に設けられる、前記第1側において前記チャックから突出したワークである突出ワークを支持するための第1ワーク支持部材と、
    前記軸方向において前記第1ワーク支持部材と前記チャックとの間に設けられる、前記第1側において前記突出ワークを支持するための第2ワーク支持部材と、
    前記第1側に設けられ、レーザ光で前記突出ワークを加工して製品を製造するように構成されるレーザ加工ヘッドと、
    前記突出ワークが前記第1ワーク支持部材によって支持されない場合に前記製品を受け取り、前記製品を搬出口に搬送するように構成されるパーツキャッチャと、
    を備え、
    前記パーツキャッチャは、前記突出ワークを支持するように構成される第1キャッチャワーク支持部材を含み、
    前記軸方向において、前記第1キャッチャワーク支持部材と前記チャックとの間の第1距離は、前記第1ワーク支持部材と前記チャックとの第2距離よりも短い、
    レーザ加工機。
  2. 前記パーツキャッチャは、前記軸方向において前記第1キャッチャワーク支持部材と前記チャックとの間に設けられる、前記突出ワークを支持するための第2キャッチャワーク支持部材をさらに含む、
    請求項1に記載のレーザ加工機。
  3. 前記パーツキャッチャは、
    前記突出ワークが前記第1キャッチャワーク支持部材に支持されるとき、加工位置に移動し、
    前記突出ワークが前記第1ワーク支持部材に支持されるとき、前記第1キャッチャワーク支持部材が前記突出ワークと干渉しないように待機位置に移動する
    ように構成される、
    請求項1に記載のレーザ加工機。
  4. 前記パーツキャッチャは、
    平皿状の形状を有し、前記製品を受け取るように構成されるキャッチャ本体と、
    前記キャッチャ本体上に設けられ、前記キャッチャ本体から直立するベースと、
    をさらに含み、
    前記第1キャッチャワーク支持部材と前記第2キャッチャワーク支持部材との各々は、
    前記突出ワークの側面形状に対応する支持面を有する取り換え可能な支持部品と、
    前記ベース上に設けられ、前記支持部品を取り付け可能なアタッチメントと、
    を含む、請求項2に記載のレーザ加工機。
  5. 前記支持部品は、板状部品であって、前記軸方向において前記チャックに向かうほど、前記キャッチャ本体に近づくように傾いている、
    請求項4に記載のレーザ加工機。
  6. 前記パーツキャッチャは、前記突出ワークが前記第1キャッチャワーク支持部材に支持されるときに前記パーツキャッチャがとる第1姿勢から前記搬出口において前記製品を排出するときに前記パーツキャッチャがとる第2姿勢に変更可能であって、
    前記第2姿勢は、前記第1姿勢に対して、前記回転軸に実質的に平行な追加回転軸周りに第1鋭角だけ回転することによって得られる姿勢であって、
    前記パーツキャッチャが前記第1姿勢をとって前記突出ワークを支持するときに、前記軸方向に見ると、前記支持面は、
    前記突出ワークが前記レーザ加工ヘッドによって加工されるときに前記回転軸と実質的に一致する前記突出ワークの中心軸を含み鉛直方向を通る第1基準面と交わる底部と、
    前記第1鋭角の回転方向に沿う排出方向に前記第1基準面から向かう第3側に設けられ、前記レーザ加工機の高さに沿う高さ方向において前記底部から上方に隆起された第1隆起部と、
    前記第3側と前記第1基準面に対して反対の第4側に設けられ、前記底部から前記上方に隆起された第2隆起部と、
    を含み、
    前記軸方向に見ると、前記高さ方向における前記第1隆起部の上端は、前記高さ方向における前記第2隆起部の上端よりも下方に設けられる、
    請求項5に記載のレーザ加工機。
  7. 前記第2隆起部の上端は、前記突出ワークの前記中心軸よりも上方に位置する、
    請求項6に記載のレーザ加工機。
  8. 前記支持面を前記軸方向に見ると、前記支持面を表す曲線は前記底部を通る弧を含み、
    前記弧の曲率半径は、前記突出ワークが前記レーザ加工ヘッドによって加工されるときの前記回転軸と前記底部との距離以上である、
    請求項6に記載のレーザ加工機。
  9. 前記パーツキャッチャが前記第2姿勢をとるときに、
    少なくとも1つの接続点において前記突出ワークと接し、
    前記少なくとも1つの接続点は、前記軸方向に見て、前記突出ワークの前記中心軸を通り、前記鉛直方向に延びる第2基準面から前記排出方向に向かう第5側と前記第2基準面に対して反対の第6側に全て位置し、
    前記少なくとも1つの接続点のうちの最も低い最下点から前記排出方向に離れるほど下方に向かうように傾くように、
    前記支持面は形成されている、
    請求項6に記載のレーザ加工機。
  10. 前記ベースは、
    前記キャッチャ本体と接続する底壁と、
    前記パーツキャッチャが前記第1姿勢をとるときに、前記高さ方向に対して前記底壁に対向する上壁と、
    前記底壁と上壁とを接続する側壁と、
    を有し、
    前記側壁と前記底壁とのなす角は、実質的に直角であって、
    前記側壁と前記上壁とのなす角は、鈍角である、
    請求項に記載のレーザ加工機。
  11. 前記ベースは、
    前記上壁において前記側壁と接続する部分の反対側に設けられたバンクをさらに含む、請求項10に記載のレーザ加工機。
  12. 前記キャッチャ本体は銅を含む板材から成る、
    請求項4に記載のレーザ加工機。
  13. 前記レーザ加工ヘッドは、鉛直方向から前記軸方向に向かって傾いた方向に傾斜可能である、
    請求項1に記載のレーザ加工機。
  14. 前記軸方向において、前記第2キャッチャワーク支持部材と前記チャックとの間の第3距離は、前記第2ワーク支持部材と前記チャックとの第4距離よりも短い、
    請求項2に記載のレーザ加工機。
  15. 前記第1ワーク支持部材と前記第2ワーク支持部材とは、ローラである、
    請求項1に記載のレーザ加工機。
  16. 前記ワークは前記チャックを貫通するように前記チャックに把持される、
    請求項1に記載のレーザ加工機。
  17. 前記チャックに対して前記第1側と反対の第2側に設けられ、前記ワークを前記回転軸周りに回転可能に支持し、前記軸方向に移動するように構成される追加チャックをさらに備える、
    請求項16に記載のレーザ加工機。
  18. 前記パーツキャッチャは、
    前記突出ワークが前記第1ワーク支持部材に支持されるとき、前記第1キャッチャワーク支持部材が前記突出ワークと干渉しないように前記第4側に位置する待機位置に移動し、
    前記突出ワークが前記第1キャッチャワーク支持部材に支持されるとき、加工位置に移動する
    ように構成され、
    前記待機位置から前記加工位置に向かう移動方向は、前記排出方向に沿う
    請求項6に記載のレーザ加工機。
  19. 前記パーツキャッチャが前記第1姿勢をとって前記突出ワークを支持するときに前記ベースは、前記第4側に位置するように、前記ベースは前記キャッチャ本体上に設けられ、
    前記支持部品は、前記突出ワークが前記第1キャッチャワーク支持部材に支持されるときに前記第1隆起部から前記移動方向且つ前記高さ方向における下方に傾斜して延びる第1延出部を有している、
    請求項18に記載のレーザ加工機。
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