特許法第30条第2項適用 ●掲載アドレス http://www.yupiteru.co.jp/products/radar/fm-infinity/index.html http://www.yupiteru.co.jp/products/radar/fm-infinity/function.html http://www2.yupiteru.co.jp/manual/manual.html?zaiko=&link=&cd=FM-Infinity&brand(掲載日 平成24年10月24日) ●販売した場所 株式会社オートバックスセブン(東京都江東区豊洲5-6-52) 販売日 平成24年10月29日,平成24年11月1日 ●販売した場所 アマゾンジャパン株式会社(東京都目黒区下目黒1-8-1) 販売日 平成24年10月29日,平成24年10月30日,平成24年11月1日 ●販売した場所 株式会社タクティー(名古屋市中村区名駅4-4-10) 販売日 平成24年10月29日,平成24年11月1日 ●販売した場所 株式会社金辺商会(岡山県岡山市北区大供2-3-10) 販売日 平成24年10月29日 ●販売した場所 東亜電機工業株式会社(石川県金沢市増泉2-18-15) 販売日 平成24年10月29日 ●販売した場所 エンパイヤ自動車株式会社(東京都中央区八丁堀2-23-1 352A) 販売日 平成24年10月29日,平成24年10月30日 ●販売した場所 株式会社デンソーセールス四国支社・香川支店(香川県高松市朝日町3-6-3) 販売日 平成24年10月31日 ●販売した場所 株式会社日米商会 鹿児島支店(鹿児島県鹿児島市谷山港1-3-60) 販売日 平成24年11月1日 ●販売した場所 埼玉トヨペット株式会社(埼玉県さいたま市中央区上落合2-2-1) 販売日 平成24年11月1日
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
[電子機器の基本構成]
図1,図2は、本発明のシステムを構成する電子機器として好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示している。レーダー探知機1は、薄型矩形状のケース2を備え、そのケース2の背面側下方に取り付けられたブラケット3を用いて車両のダッシュボード上等に貼り付けて固定される。
ケース2の前面(車両後方(運転者側)に向く面)には、表示部5を備える。表示部5は、カラーTFT液晶ディスプレイで構成する。この表示部5上には、表示部5のどの部分がタッチされたかを検出するタッチパネル6を備える。また、ケース2の前面の右サイドには音量調整ボタン7が配置され、同左サイドには各種の作業用ボタン8が配置される。
ケース2の右側面には、着脱可能な記録媒体としてのメモリカードを装着するためのカード挿入口9を備え、ケース2内のカード挿入口9の内側にカードリーダ10が内蔵される。このカード挿入口9からメモリカード11を挿入することで、そのメモリカード11はカードリーダ10に装着される。カードリーダ10は、装着されたメモリカード11に格納されたデータを内部に取り込む。より具体的には、メモリカード11に格納されたデータは、新規な警報対象の情報(緯度経度等の位置情報,種別情報等)などの更新情報があり、その更新情報が制御部18経由で装置に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)され、データ更新がされる。
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばNANDFlashメモリ)により実現できる。またメモリカード11自体をデータベース19の一部又は全部として構成しても良い。なお、データベース19には、出荷時に地図データ並びに一定の警報対象に関する情報が登録されており、その後に追加された警報対象についてのデータ等が上記のようにしてデータ更新される。
ケース2の背面側中央上方の内部にGPS受信器13を配置し、さらにその横にマイクロ波受信器14,無線受信器15を配置する。GPS受信器13は、GPS衛星からのGPS信号を受信し、現在位置(緯度経度)情報を出力する。マイクロ波受信器14は、速度測定装置から出射される所定周波数のマイクロ波を受信する。無線受信器15は、交通取締連絡用のVHF及びUHF帯の無線電波等を受信する。ケース2内の所定位置には、スピーカ16を内蔵する。
ケース2の背面側下方には、ミニUSBコネクタ12を配置する。このミニUSBコネクタ12は、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得る。
ケース2には、車両に実装されているOBD-II(IIはローマ数字の「2」であり、以下「OBD-II」を「OBD2」と記す)コネクタに着脱自在に装着するOBDアダプタ21が接続される。OBD2コネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、定期的に各種の車両情報が出力される。そこで、このOBDアダプタ21と車両本体側のOBD2コネクタとを連結することで、制御部18は、各種の車両情報を定期的に取得する。
この車両情報としては、車両の走行距離、車両の車速、インジェクション噴射時間、吸入空気量、残燃料の情報等がある。残燃料は、現在の燃料タンクに残っている燃料の量であり、0.5リットルの分解能で出力される。よって、残燃料を定期的に取得し、前回の残燃料と今回の残燃料との間で変化が発生したタイミングを記録することで、前回変化が発生してから今回変化が生じるまでに消費された燃料は、0.5リットルと言える。また、定期的に燃費に関する情報(生涯燃費,今回燃費,瞬間燃費等の情報)が出力されるものもある。
また上記のOBDアダプタ21は、ケース2に設けた接続端子23に着脱自在に連携される。OBD2コネクタからの車両情報が不要な場合、OBDアダプタ21を取り外すことで配線がダッシュボード上等において散らかるのを抑制し、レーダー探知機の周囲をすっきりとなる。
ケース2には、加速度センサ(Gセンサ)25とジャイロセンサ26を設ける。加速度センサ25は、車両に係る加速度を検出するもので、車両の前後方向と、横方向の2方向の加速度を求める。ジャイロセンサ26は、角速度を積算することで、制御部18が、地図上で自車両の進行方向を求める。
制御部18は、CPU,ROM,RAM,不揮発性メモリ、I/O等を備えるマイコンであり、図2に示すように上述した各部と接続される。制御部18は、上記の各種の入力機器(タッチパネル6、GPS受信器13、マイクロ波受信器14、無線受信器15,加速度センサ25,ジャイロセンサ26等)から入力される情報に基づいて運転者に報知する情報を作成し、出力機器(表示部5,スピーカ16等)を利用して情報を出力する。これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様である。
本実施形態のレーダー探知機1における機能は、制御部18に有するCPUが実行するファームウェアとして制御部18のNANDFlashメモリに格納され、これを制御部18に有するCPUが実行することで実現する。NANDFlashメモリに記憶されたファームウェアは、メモリカード11に記憶された新たなファームウェアによって更新することが可能である。
「光チューブを用いた報知」
ケース2は、前面から見て横長な略瓢箪形状としている。本実施形態で言う略瓢箪形状とは、左右両側に配置した二つの円を互いに連結させ、その連結部分が中心に向けて窪んだくびれ部を設けた形状である。本実施形態では、左右両側の円の径を等しくし、長手方向の中心からのそれぞれの円の中心までの距離も等しくする。ケース2の前面は、上下並びに左右に対称な形状とする。また、表示部5は、長方形状で、ケース2の前面の中央に配置する。
ケース2の前面の所定位置に、光チューブ20を配置する。光チューブ20は、コア材と、そのコア材の外周囲を被覆するように形成されたクラッド材を備える。光伝送等に用いられる光ファイバと相違し、コア材とクラッド材の界面を構造不整としている。よって、端面から入射した光はコア材とクラッド材の界面で全反射を繰り返しながら伝搬していき、界面の構造不整により徐々に側面から漏光することで当該側面が光る。この光チューブは、例えば、側面漏光型シリコーン光ファイバとも称される。コア材と、クラッド材は、例えば屈折率の異なるエラストマー(例えばコア材が高屈折率高透明エラストマー,クラッド材が低屈折率透明エラストマー)を用いて形成することで、光チューブは、高い弾性と柔軟性を持ち、湾曲させたり、任意の位置で曲げたりすることが可能となる。光チューブは、直線・曲線の任意の形状で電子機器に取り付けることで、係る形状に沿って光る。よって、ランプのように点では無く、一定の長さを持った発光源となる。
光チューブ20は、前面の左右両側の周縁に沿って配置する。それぞれの光チューブ20は、円弧状であり、その光チューブ20の一端は表示部5の上辺側に接近し、光チューブ20の他端は下辺側に接近するように配置する。光チューブ20は、音量調整ボタン7や作業用ボタン8の外側を回り込むように配置する。
図3に示すように、光チューブ20の両端には、それぞれ発光部を接続する。発光部は、例えばフルカラーLED22を用いる。フルカラーLED22から出射した所定の発光色の光は、光チューブ20の端部から光チューブ20内に入射する。この入射した光は、光チューブ内を進みながらその一部が光チューブ20の周囲から外部に漏れ出て出射する。光チューブ20の全体から光が出射し、光チューブ20の形状に沿って所定の色で光る。光チューブ20は、運転者に対向するケース2の前面に配置しているため、光チューブ20から出射した光は、運転者が視認できる。
さらにケース2の前面は、略瓢箪形状の外周縁に沿うようにその開口しており、その開口した部位に透明カバー24が装着されてその前面の開口が閉塞される。透明カバー24は、表示部5,音量調整ボタン7,作業用ボタン8,光チューブ20に対向する領域は透明なままとすることで、表示部5の表示物や光チューブ20からの光等が前面・外部に出射する。よって、上述した通り、運転者が表示部5の表示物や光チューブ20からの光を視認できる。透明カバー24は、表示部5,音量調整ボタン7,作業用ボタン8,光チューブ20に対向する領域外の部位は内側面にスモークをかけ、ケース2の内部を見えにくくしている。
図3は、光チューブ20とフルカラーLED22並びに表示部5の模式図を示している。光チューブ20の両端には、それぞれフルカラーLED22を接続する。表示部5の上辺側に位置する光チューブ20の一端に接続するフルカラーLED22を第一フルカラーLED22aとし、表示部5の下辺側に位置する光チューブ20の他端に接続するフルカラーLED22を第二フルカラーLED22bとする。以下の説明において、それぞれのフラカラーLEDを区別する必要がない場合には、単にフルカラーLED22とまとめて称し、区別する場合には、第一/第二のいずれかを記す。フルカラーLED22は、表示部5の裏側に配置する。運転者がレーダー探知機1を前方から見た場合、フルカラーLED22は表示部5に隠れた状態なる。
制御部18は、第一フルカラーLED22aと第二フルカラーLED22bの発光を制御する。発光の制御の一例としては、それぞれの発光色が異なるように制御する。第一フルカラーLED22aが出射した第一発光色の光は、光チューブ20の一端から光チューブ20内に入射し、その光チューブ20内を他端に向けて進みながらその一部が光チューブ20の周囲から外部に出射する。よって、光チューブ20の一端から所定距離だけ離れた地点までの第一区間K1は、第一発光色で光る。一方、第二フルカラーLED22bが出射した第二発光色の光は、光チューブ20の他端から光チューブ20内に入射し、その光チューブ20内を一端に向けて進みながらその一部が光チューブ20の周囲から外部に出射する。よって、光チューブ20の他端から所定距離だけ離れた地点までの第二区間K2は、第二発光色で光る。光チューブ20の両端から入射したそれぞれの光は、光チューブ20内の所定の位置で衝突して混ざり合う。その両方の光が混ざり合う第三区間K3では二つの発光色の中間色で光る。
第一発光色が例えば赤色で、第二発光色が例えば青色とすると、第一区間K1は赤色、第二区間K2は青色、第三区間K3は紫色に光る。隣接する区間の境界付近の光の色は、徐々に変わる。第三区間K3の位置は、第一フルカラーLED22aの発光強度と、第二フルカラーLED22bの発光強度の差により決定する。両方の発光強度が等しく、発光強度差が無い場合には、両端からの距離が等しい長さ方向の中央位置となる。また第二フルカラーLED22bの光強度の方が強い場合には図3(b)に示すように第三区間K3は光チューブ20の一端よりとなって第一区間K1が短くなり、第二フルカラーLED22bの光強度の方が強い場合には図3(b)に示すように第三区間K3は光チューブ20の一端よりとなって第一区間K1が短くなり、逆に第一フルカラーLED22aの光強度の方が強い場合には図3(c)に示すように第三区間K3は光チューブ20の他端よりとなって第二区間K2が短くなる。よって、例えば制御部18は、例えば第一フルカラーLED22aの光強度から第二フルカラーLED22bの光強度を減算して得られる光強度差を、負の大きい値から徐々にゼロに近づけその後、正の値を増やす制御をすると、中間色で光る第三区間K3の位置は、光チューブ20の一端から他端に向けて移動する。この移動に伴い、第一区間K1の第一発光色で光る領域が徐々に延びていくとともに、第二区間K2の第二発光色で光る領域が徐々に縮んでいく。
制御部18が行う異なる発光色になるような制御は、例えば色相・彩度・明度のうち少なくとも一つが異なるようにする。上述した赤色と青色のように色相が異なるものに限ることは無く、例えばR,G,Bを各々256階調で現わした場合の(255,0,0)の色と、(128,0,0)の色のようにR成分のみであってもRの値が異なる場合なども異なる発光色となる。
[光チューブと表示部との協働・融合]
光チューブを用いた報知・警報は、光チューブ20の単独発光より行っても良いし、表示部とともに行っても良い。制御部18は、表示部5に出力する表示物と、光チューブ20から出射する光が関連するように制御するとよい。ここで表示物は、例えば、所定の絵・モチーフや、文字などがある。表示部5と光チューブ20を融合することで、表示エリアは表示部5の表示画面よりも大きくなる。表示部5を構成する表示モジュールはドライバ等の関係で縁は光らない。そのため、仮に表示部5のサイズを大きくしてもレーダー探知機1のケース2の前面の全面、特に外周縁の直近までを表示領域として使用することは難しい。また、ケース2の前面は、運転者に対向するため、ユーザインタフェースの一つとして各種のスイッチボタン(例えば、音量調整ボタン7,作業用ボタン8等)を配置するので、係るスイッチボタンの影響からも表示部5の表示領域は、レーダー探知機1の外周縁よりも狭くなる。さらに本実施形のように前面の外周縁の形状を略瓢箪形状のように曲線部分を含む非矩形とすると、矩形状の表示部5の周縁と、レーダー探知機1の外周縁との間で隙間が生じる。
これに対して、光チューブ20であれば電子機器のケースの周縁ギリギリに配置することができる。よって、ケースの運転者に対向する前面の全面を使って表示物を表現できる。そして表示部5に表示する表示物と、光チューブ20から出射する光が関連するような制御は、例えば、表示物で表現する物の一部を光チューブ20で象徴・表現するものがある。例えば、図4(a)に模式的に示すように、表示部5に文字「X」を出力し、光チューブ20の両端と文字の「X」とを連続させることで全体として「∞」を表現するものがある。このように表示部5に出力する表示物(例えば「X」という文字)と、光チューブの発光が繋がるようにすることで、表示部に出力する表示物と光チューブの連続性・一体感がより強まるとともに、わかりやすいので良い。また、表示部5に出力する表示物は、文字に限ることは無い。
図4(b),(c)は、表示部5に文字「X」を出力し、光チューブ20の両端と文字の「X」とを連続させることで全体として「∞」を表現するパターンの一例を示している。図4(b)に示す例では、制御部18は、光チューブ20の両端に接続したフルカラーLED22を共に所定の色(例えば青色)で発光することで光チューブ20の全体が青色に光るようにする。さらに制御部18は、表示部5に所定の色(例えば青色)で現わしたXを出力する。そして、光チューブ20の両端と、表示部5に出力するXの文字が繋がるようにする。さらに、制御部18は、「X」を構成する直線の回りに光が走っているように放電を描画する。「X」を構成する直線の回りに放電の部分は、静止画でも良いが、放電している・光が走っているように動画とすると臨場感が出るので好ましい。また、放電の動作にあわせてスピーカ16から「バリバリ」「ビリビリ」等の放電の音を出力するとよい。また、放電は稲妻をイメージし、雷の音・落雷の音を出力するとよい。この「X」の文字の部分の周囲に表示する放電の部分は、より強く現わしてもよいし、なくてもよい。また、図4(c)に示すように、「X」の文字を無くし、放電の部分で光チューブ20の発光と連続させるようにしてもよい。つまり、制御部18は、左側の光チューブ20の上側の端部と右側の光チューブ20の下側の端部を結ぶ放電と、左側の光チューブ20の下側の端部と右側の光チューブ20の上側の端部を結ぶ放電を描画する。放電は、動画とするのがより臨場感が出るので好ましい。このパターン例では、放電の部分により「X」を表現しているともいえる。また、例えば、「X」の文字の色を赤や、橙などにすることで炎を表現する。
制御部18は、上記の第一フルカラーLED22aと第二フルカラーLED22bに対する発光制御を、例えば、所定の警報条件を満たした際に行う。例えば、上述した表示部5を用いた警報情報を出力するのと同様に、制御部18は、データベース19に地図情報として記憶された警報対象の位置(緯度経度)と、GPS受信器13によって検出した車両の現在位置(緯度経度)から両者の距離を求め、求めた距離が所定距離以下となった場合に、フルカラーLED22の発光状態を制御し、それに伴い光チューブ20が所定の色で光るようにする。また例えば制御部18は、マイクロ波受信器14によって速度測定装置から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合や、無線受信器15によって所定の無線電波が検出された場合に、フルカラーLED22の発光状態を制御して光チューブ20が所定の色で光るようにする。
このように光チューブ20が光ることで、ランプやLED光源のように点光源では無く、一定の長さを持った発光源となる。また、表示モジュールのようにその発光位置に対応するドライバ等を必要としないため、本実施形態のようにレーダー探知機1の外周縁付近に沿うように配置することにより、従来の表示モジュールによる表示部では得られない態様で光を発することができ、視認を利用した新たな出力手段となる。そして、表示部5の外に光チューブ20を配置することで、表示部5の表示エリアの外側も光る。よって光チューブ20から出射された光を警報情報の一つとすることで、表示部5が小さくても、より大きく目立ち、運転者にとってインパクトがあり、サプライズ効果が高くなる。
[光チューブの報知の変形例]
上述した例では、第一フルカラーLED22aと第二フルカラーLED22bの発光色を異ならせるとともに、光強度差を調整して中間色で光る第三区間K3の位置を移動する制御を行うようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、各種の制御が可能である。例えば、光強度差を固定にし、第一フルカラーLED22aと第二フルカラーLED22bの発光色を変える制御するとよい。
また、上述した図4では、光チューブ20と表示部5の境界は、それら光チューブ20と表示部5との協働・融合を説明する便宜上つなげて記載している。すなわち、表示部5の表示画面に表示される表示物である「X」という文字の上端及び下端が、表示部5の上辺と下辺まで達するように記載し、光チューブ20の先端に連続する態様で記載している。実際には図5に示すように、表示部5の上辺の上側の領域や表示部5の下辺の下側の領域には、表示物が表示されない領域が存在する場合がある。また、仮に上辺の上側や下辺の下側に表示されない領域が存在しないタイプの表示部5を用いたとしても、例えば光チューブ20の先端を折り曲げて表示部5の裏側に配置したカラーLED等の発光部に接続する形態を採ることで光チューブ20の光る部分が、表示部5の周縁から離れてしまうことがある。但し、理想的には、図4のように境目をなくすことが望ましい。
「表示部5等を用いた報知・警報の基本機能」
レーダー探知機1の出力機器から出力される主な情報は、運転者に安全を促すための警報情報である。警報情報は、例えば次のような場合に出力される。制御部18は、データベース19に地図情報として記憶された警報対象の位置(緯度経度)と、GPS受信器13によって検出した車両の現在位置(緯度経度)から両者の距離を求め、求めた距離が所定距離以下となった場合に、出力機器から警報情報を出力する(GPS警報機能)。また例えば制御部18は、マイクロ波受信器14によって速度測定装置から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、出力機器から警報情報を出力する(レーダー波警報機能)。また例えば制御部18は、無線受信器15によって所定の無線電波を受信した場合、出力機器から警報情報を出力する(無線警報機能)。レーダー探知機1は、警報情報を出力することにより交通事故の発生しやすい危険な場所を運転者に認識させる。これにより、レーダー探知機1は、運転者に安全運転を促すことができる。なお、上述した警報情報は一例であり、実際には、他の様々な警報情報を運転者に対して出力する。警報情報は、例えば表示部5に出力する所定の画像・映像・文字等から構成される視覚情報や、スピーカ16に出力する音・音声を用いたもの等がある。具体的な警報内容については、後述する。
*待ち受け画面表示
制御部18は、所定のイベント発生時に運転者に安全を促すための警報情報を出力する。一方、係るイベントが発生していない場合、制御部18は、所定の待ち受け画面を表示する(待ち受け画面表示機能)。この待ち受け画面表示機能は、例えば、GPS受信器13によって検出した自車両の速度、緯度、経度、高度等のGPSに基づく情報を数値、グラフ、アニメその他の態様で表示したり、GPS受信器13で検出したGPS衛星の存在を、数値やアニメその他の態様で表示したり、OBDアダプタ21にて取得した所定のOBD情報・車両情報に基づき数値、グラフ、アニメその他の態様で表示したりする機能である。また、待ち受け画面表示機能は、GPS受信器13によって検出した現在位置に基づき、データベース19にアクセスし、そこに記憶されている地図データを読み出して表示するMAP表示機能も備える(図6(a)等参照)。
図6(a)は、MAP表示機能により表示部5に出力される表示画面の一例を示している。制御部18は、表示部5の表示画面の大部分を示すメイン表示領域R1に、自車両の現在位置を基準とした周囲の地図情報をデータベース19より読み出して表示する。地図上の自車両の位置には、矢印形の自車両アイコン31を表示する。この自車両アイコン31の表示位置は、メイン表示領域R1の決められた所定位置とし、その自車両アイコン31の表示位置を基準として、例えばヘディングアップ固定(常に進行方向が上になるように表示)として地図情報を表示する。この自車両アイコン31の表示位置は、例えば、メイン表示領域R1の下方側の中央付近とする。また、制御部18は、現在位置の周囲の警報対象をデータベース19に記憶された位置情報に基づいて検索し、周囲に警報対象(POI:“Point Of Interest”)が存在する場合に地図上の該当する位置にその警報対象を示す情報を重ねて表示する。警報対象を示す情報は、例えば、当該警報対象を表すマーク・アイコンとする。
制御部18は、メイン表示領域R1の左サイドに設定されるスケール表示領域R3に、現在のスケール情報(縮尺)を表示する。スケールは、自車位置を0mとし、その自車位置からメイン表示領域R1の上下方向の中間位置までの距離(図では「250」)と、上方位置までの距離(図では「500」)を表示する。単位は、「m」である。制御部18は、メイン表示領域R1が2回連続してタッチされたことを検知すると、メイン表示領域R1内の所定位置(スケール表示領域R3に添う位置)に地図スケール変更ボタンを表示し(図示省略)、その地図スケール変更ボタンに対するタッチに応じて地図スケールを変更する。つまり、制御部18は、変更した地図スケールの縮尺に合わせてメイン表示領域R1に表示する地図の縮尺を変更するとともに、スケール表示領域R3に表示するスケール情報も変更する。
メイン表示領域R1の上方には、所定の情報を表示する情報表示部を設けている。この情報表示部は、メイン表示領域R1に表示される地図上に重ねて表示している。制御部18は、地図情報や情報表示部に表示する各種の情報を、複数積層して配置した異なるレイヤを用いて表示する。情報表示部は、左から時計表示部32a、アイコン表示部32b、自車速度表示部32c、方位磁針表示部32dを有する。
時計表示部32aは、現在時刻を表示するものである。制御部18は、例えば内部時計やGPS情報から現在時刻を取得し、時計表示部32aに出力する。アイコン表示部32bは、現在位置周辺の交通規則やその他のステータス情報、装置の動作しているモードに関するステータス情報等をアイコンで表示するものである。現在位置周辺のステータス情報としては、例えばGPS衛星からのGPS電波の受信レベル、車上狙い多発エリアか否か、駐車禁止エリアか否か等がある。GPS電波の受信レベルを示すGPSアイコンは、受信レベルに応じて表示するアンテナの数が1本,2本,3本と変り、GPS電波を受信できない非測位の場合は、VPS(Virtual Positioning System )を示すジャイロスコープを表すアイコンを表示する。車上狙い多発エリア並びに駐車禁止エリアは、現在位置が対応するエリアに進入すると、対応するアイコンがON表示になり、エリア外に出るとかアイコンがOFF表示となる。モードとしては、レーダー波の受信感度や、何についての警報を行うかを設定するお好みモード選択がある。図では、左から順にGPS電波の受信レベル、車上狙い多発エリア、駐車禁止エリア、レーダー波受信モード(図では「SE」:スーパーエクストラ)・お好みモード選択(図では「MA」:マニュアル)の各ステータスアイコンを表示する。自車速度表示部32cは、自車両の現在の車速を表示するものである。制御部18は、例えば、GPS電波に基づき、現在位置の変位・履歴と経過時間から速度を算出したり、OBDアダプタ21に車両から車速情報を取得したりし、それを自車速度表示部32cにすることで行う。方位磁針表示部32dは、車両の進行方向の方位を表示する。
表示部5の所定位置には、現在位置における制限速度に関する現在位置制限速度情報を表示する。図では、所定位置は、メイン表示領域R1の下方左側としている。また、現在位置制限速度情報は、制限速度の標識を模したデザインのアイコン33としている。例えばデータベース19に、制限速度が設定されている道路に対し、所定距離ごとに位置情報と制限速度を関連づけた制限速度データを記録しておく。制御部18は、GPS受信器13から取得した現在位置情報に基づきデータベース19にアクセスし、制限速度データから現在位置の制限速度を取得し、取得した制限速度に対応したアイコン33を表示部5の所定位置に出力する。また、MAP表示機能は、現在位置の周囲の警報対象をデータベース19に記憶された位置情報に基づいて検索し、周囲に警報対象が存在する場合に地図上の該当する位置にその警報対象を示す情報を重ねて表示する機能も備える。この地図上に重ねて表示する警報対象を示す情報は、たとえは、警報対象の種類を特定するGPSターゲットアイコン35とするとよい。このGPSターゲットアイコン35は、例えば図7に示すように、円の中に警報対象の種類・内容を表す文字や記号やマークを配置した態様としている。そして、アイコンの色は、緊急度の高い順に「赤」→「黄」→「青」→「緑」の4色に識別している。さらに、緊急度の高い「赤」と「黄」のアイコンは点滅するように制御すると良い。
*イベント発生に基づく警報出力
制御部18は、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能等の各機能を実現する処理を実行する。レーダー波警報機能は、マイクロ波受信器14によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号を検出した場合に、表示部5に対して警報画面を表示するとともに、スピーカ16から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波をマイクロ波受信器14が検出した場合、図4に示すように、データベース19に記憶したレーダーの模式図または写真を表示部5に警報画面として表示するとともに、データベース19に記憶した音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ16から出力する。
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶したその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示部5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶した音声データを読み出して、スピーカ16からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。
GPS警報機能は、例えば待ち受け画面表示機能の実行中に、制御部18に有するタイマーからのイベントにより所定時間間隔(例えば200ms間隔)で実行する処理であり、GPS受信器13によって検出した現在位置と、データベース19に記憶した警報対象情報を用いて警報条件(所定の接近関係)を満たしたか否かを判断し、満たした場合に警報を発する機能である。
まず警報対象の種別の一例を示すと、居眠り運転事故地点、車両速度測定装置(レーダー式/Hシステム/ループコイル/LHシステム)、移動式車両速度測定エリア、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等の多様な種別のものがある。
データベース19に格納する警報対象情報は、個々の警報対象に関する情報であり、警報対象の位置を特定するための経度・緯度を含む位置情報や、警報対象を運転者が特定するのに役立つ警報対象特定用情報がある。本実施形態では、位置情報は、経度・緯度を用いた絶対位置情報としている。これにより、GPS受信器13で検出した現在位置との相対位置関係を容易に求めることができるので好ましい。
警報対象特定用情報は、警報対象の種別を示す種別情報や、警報対象の位置を示す文字情報、警報対象を示す音声情報、警報対象を示す画像情報等がある。警報対象を示す音声情報や画像情報等は、警報対象の種別情報に対応するものの場合、個々の警報対象に対する警報対象情報として格納するのではなく、別途共通の情報として所定の記憶エリアに記憶することもできる。そして制御部18は、警報をするに際しては、警報対象情報として記憶している種別情報を読み出し、その種別対象から対応する画像情報や音声情報等を取得し、警報出力することができる。
共通の画像情報としては、警報対象の種別が容易に理解できるようにした模式図等のイメージデータがある。模式図は、警報対象の種類が、視覚から直感的に理解できるようにするためのマークでもあり、例えば、車両速度装置や、パトカーや、警官等を3D等でイメージとして作成したものがある。これらの模式図は、報知する際に表示部5に描画出力することで、運転者が直感的に現在報知している警報対象の種類・内容を理解できる。そして、後述するように、表示部5の表示エリア上における自車位置に自車両アイコンを描画し、警報対象の箇所の位置に当該模式図を描画するようにすることで、どの位置に何の警報対象のものがあるかが直感的に理解できるのでより好ましい。
また、音声情報は、例えば、「左方向 1km先 高速道 Hシステムです」、「すぐ先 一般道 Nシステムです」などの相対位置関係や、警報対象の種類等を音声情報としてスピーカ16から出力するためのデータである。上記の例で言うと、「左方向」,「1km先」,「すぐ先」等の車両の現在位置と警報対象との相対的な位置関係を示す音声データと、「一般道 Nシステム」や「高速道 Hシステム」のように警報対象の種類・内容を特定するための音声データは、別に管理・記憶し、報知する際に制御部18がそれぞれの音声データを組み合わせて出力する。
これらの警報対象の種類に応じて固定的な音声情報(音声データ)等を別に管理することで、同一内容の情報を個々の警報対象の警報対象情報として登録しなくて済み、メモリ領域の消費量を削減できる。
そして、例えば、図6(a)の待ち受け画面表示機能の実行中に、定期的に現在位置に基づいてデータベース19をアクセスし、警報対象であるループコイルと自車との距離がデータベース19に記憶された接近警告距離である2km、1km、500mのいずれかになった場合には、警報対象であるループコイルの模式図または写真のデータをデータベース19から読み出して表示部5に表示させるとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出してスピーカ16から警報音声を出力する接近報知を行なう。例えば、500mに接近した場合には、図3(c)のように、画面右側に図3(b)と同様のレーダースコープ画面を表示して警報対象であるループコイルと自車位置との位置関係を表示するとともに、ループコイルを示す警報対象であるループコイルの模式図または写真のデータをデータベース19から読み出して表示部5に表示させ、「500m先ループコイルです、スピード注意」という音声データをデータベース19から読み出してスピーカ16から出力させる。
さらに、データベース19には、道路ネットワーク情報を含む地図データを格納している。この道路ネットワーク情報は、カーナビゲーション等における推奨経路を検索する際に必要なデータであり、道路網(道路レイアウト)や、一方通行等の交通規制などの情報を含む。さらにこの道路ネットワーク情報は、道路と道路の交点ないし道路の変曲点をノードとしてそのノードの位置情報(緯度経度)を記憶するとともに各ノードが接続する他のノードがどのノードかの接続関係を示す情報を記憶している。このように各ノードの接続関係を示す情報に基づき、隣接するノード同士を接続し、その接続したノード間が道路リンクとなる。なお、カーナビゲーション装置のように目的地までの案内をするのではないので、施設・家屋等の表示データのような詳細なデータはなく、簡易なデータとなっている。
[表示部5を用いた警報の実施例1](複数種同時警報)
上述したイベント発生に伴う警報の警報態様の一つとして、イベント発生条件に合致した警報対象の情報を警報表示として表示する警報機能を備えた。この警報機能は、表示部5の所定位置に、警報対象の情報として例えば「警報名(「ターゲット名」とも称する)」と「現在位置からの距離」を表示する機能である。この警報表示は、例えば、待ち受け画面を表示している場合に、その待ち受け画面に重ねて表示する。
そして、本実施形態では、当該警報表示を同時に複数表示可能とした。本実施形態では、同時に表示する警報表示の最大数は5個とした。さらに、各警報表示の表示位置を表示部5の固定の箇所に設定した。図6(b)は、本実施形態の5つの警報表示を同時表示可能とするレイアウトの一例を示している。図に示すように、表示部5の右側に3つの警報表示(第一警報表示36a,第二警報表示36b,第三警報表示36c)を配置し、表示部5の左側に2つの警報表示(第四警報表示36d,第五警報表示36e)を配置する。左右それぞれの側に配置される警報表示は、上下に並べたレイアウトとする。また、各警報表示の領域は、水平方向に延びる五角形とした。この五角形は、水平後方に延びる細長な矩形部分の一端に三角形部分を設けた形状とする。三角形部分は、表示部5の中央側に位置する。
そして、本実施形態では、警報対象を5つのグループに分け、グループ毎に表示する警報表示を固定した。右側の第一警報表示36a~第三警報表示36cは、GPSによる位置情報に基づいて特定される警報対象、つまり、GPS警報機能により特定される警報対象についての情報を表示するGPSターゲット表示警報表示とし、左側の第四警報表示36dと第五警報表示36eは、GPSによる位置情報に基づかない特定の電波の受信に基づいて検出された警報対象、つまり、レーダー波警報機能や無線警報機能等により特定される警報対象に付いての情報を表示するレーダー・無線表示警報表示とした。このように、GPSによる位置情報に基づく警報対象と、基づかない警報対象を左右で分けることで、警報表示で表示された警報対象が、GPS警報によるものか否かが瞬時に理解できるので好ましい。
具体的なグループ分けは、以下の通りとした。位置情報に基づく警報対象は、オービス群と、検問・取締群と、その他POI群の3つに分けた。オービス群に属する警報対象は、ループコイル,LHシステム,新Hシステム,レーダー式オービス等の車両速度測定装置であり、注意度・重要度等の優先度が最も高い警報対象である。例えば図7に示すGPSターゲットアイコンの色が赤色の警報対象が、このオービス群に属する。このオービス群は、第一警報表示36aに表示する。そして、第一警報表示36aとして表示する情報は、上段に警報名(例えば、図7の「警報の内容」に記載した用語)、下段に警報対象までの距離とし、警報表示の領域内の背景色を赤色として、白文字で情報を表示する。
検問・取締群に属する警報対象は、例えば、各種の検問や取締が行われるエリア等であり、注意度・重要度等の優先度が中位の警報対象である。例えば図7に示すGPSターゲットアイコンの色が黄色の警報対象が、検問・取締群に属する。この検問・取締群は、第二警報表示36bに表示する。そして、第二警報表示36bとして表示する情報は、上段に警報名(例えば、図7の「警報の内容」に記載した用語)、下段に警報対象までの距離とし、警報表示の領域内の背景色を黄色として、白文字で情報を表示する。
その他POI群に属する警報対象は、上記の2つの警報対象に属さない警報対象であり、注意度・重要度等の優先度が最も低い警報対象である。例えば図7に示すGPSターゲットアイコンの色が黄色の警報対象が、検問・取締群に属する。そして、第三警報表示36cとして表示する情報は、上段に警報名(例えば、図7の「警報の内容」に記載した用語)、下段に警報対象までの距離とし、警報表示の領域内の背景色を青色として、白文字で情報を表示する。
そして、GPSターゲット表示警報表示(第一警報表示36a~第三警報表示36c)を表示するイベント発生条件は、例えば、警報対象が基準距離(例えば1000m)以内になったときとする。例えば、イベント発生条件として現在位置から警報対象までの距離が所定の基準距離以内であることとした場合、係る基準距離を複数設定し、遠い基準距離以内になったときに警報表示を用いた警報を行うとよい。比較的離れている場合、警報の緊急性は少ないので、複数の警報対象の情報をそれぞれ異なる警報表示を用いて表示し、異なる複数の警報対象の情報を認識できるのでよい。
位置情報に基づかない警報対象のグループは、第四警報表示36dに表示するレーダー群と、第五警報表示36eに表示する無線群の2つに分けた。レーダー群に属する警報対象は、マイクロ波受信器14で検知するものである。第四警報表示36dとして表示する情報は、上段に警報名(図では、「ステルス」)、下段に受信レベル、先端側にスピーカアイコン(「ミュートボタン」とも称する)とし、警報表示の領域内の背景色を赤色として、白文字で情報を表示する。スピーカアイコンがタッチされたことを検知すると、制御部18は、スピーカによる警報出力の「ミュート/ミュート解除」の設定を交互に切り替える。すなわち制御部18は、レーダー波を受信中(レーダー警報中)に、スピーカアイコンがタッチされたのを検知すると、警報音をミュート(消音)し、受信中のレーダー波がなくなるまで、警報音を一時的に鳴らなくする。制御部18は、ミュート中にスピーカアイコンがタッチされたことを検知すると、ミュートを解除し、レーダー波の受信に伴う警報音を出力する。
無線群に属する警報対象は、無線受信器15で検知するものである。第五警報表示36eとして表示する情報は、警報名(図では、「カーロケ近接」)のみとし、警報表示の領域内の背景色を黄色として、白文字で情報を表示する。
上述した位置情報に基づかない警報対象のグループであるレーダー群と無線群のイベント発生条件は、対象となる電波の受信であり、係る電波が非受信になるとイベント終了となる。
各警報表示36a~36eには、それぞれのグループの中で、優先順位が高い警報対象についての情報を表示する。優先順位が高い警報対象は、例えば、警報対象の種類ごとに付した優先順位や、現在地から警報対象までの距離等により決定する。よって、同じグループ内に警報対象が1つのみ存在する場合、制御部18は、当該警報対象の情報を対応する警報表示に表示する。また、同じグループ内に警報対象が複数存在する場合、制御部18は、あらかじめ定めた優先順位の最も高い警報対象を選択し、その選択した警報対象の情報を警報表示として表示する。
また、制御部18は、第一警報表示36a,第二警報表示36b,第三警報表示36cについては、自車位置の周囲に該当する警報対象があると、対応する警報表示を表示部5の右画面外からフェードインし、警報対象がなくなると対応する警報表示を表示部5の右画面外にフェードアウトする。同様に制御部18は、第四警報表示36d,第五警報表示36eについては、所定の電波の受信のイベント発生があると、対応する警報表示を表示部5の左画面外からフェードインし、当該所定の電波の受信がなくなると対応する警報表示を表示部5の左画面外にフェードアウトする。このフェードイン・フェードアウトは、例えば所定時間(例えば約1秒)をかけて滑らかに行うようにするとよい。滑らかにすることで、警報表示の動きが運転者の視界に入り、何かしらのイベント発生や終了があったことが容易に理解できるのでよい。
また、図6(b)では、5つの警報表示がすべて表示している例を示しているが、グループに属する表示すべき警報対象がない場合には、警報表示は表示しない。よって、警報表示の表示予定領域にある地図情報等は、警報表示によって隠れることなく表示する。つまり、図6(a)に示すように警報表示を全く表示していない状態もあれば、いずれか1つの警報表示のみ表示している場合もあれば、複数の警報表示を表示している場合もある。また、例えば1つの警報表示のみ表示する場合でも、警報対象のグループによってあらかじめ決められた場所に警報表示が出現する。よって、ユーザは、表示画面のどのあたりにて警報表示が表示しているかを確認することで、どのグループに属する警報対象であるかを認識することができる。よって、例えば警報表示が表示される都度当該警報表示に表示された情報を見るのではなく、運転者にとって気になるグループの警報表示が表示されたときにその警報表示を注視等して表示された情報を確認することができるので好ましい。
また、上下に並ぶ警報表示は、上に位置するほど優先度が高く、重要な警報対象のグループとしている。これより、ユーザは、例えば、表示部5の上側に警報表示が表示されている場合には、重要な警報対象であるため警報表示に表示された具体的な内容も確認し、下側に警報表示が表示されている場合には、情報を確認しないというように、情報の取捨選択が容易に行える。
さらに各警報表示は、表示部5の上下方向の中心ラインを基準に線対称に配置している。すなわち、左側に配置する3つの警報表示は、中央の第二警報表示36bを上下方向の中心位置に配置し、その第二警報表示36bの上下に、それぞれ等距離を置いて第一警報表示36aと第三警報表示36cを配置する。また、右側に配置する2つの警報表示は、上下方向の中心位置を基準に上下にそれぞれ等距離を置いて第四警報表示36dと第五警報表示36eを配置する。線対称にすることで見た目もきれいで、すっきりとした配置となる。
さらにまた5個の警報表示は、上下方向に交互に位置をずらすレイアウトを採っている。五角形の警報表示の先端側の三角形部分の頂点は、反対側で上下に並んだ警報表示の隙間に向くようにしている。このように互い違いにずらすことで、例えば、図6(c)に示すように、警報表示の先端側の頂点を、横方向の中央よりもさらに奥まった反対側まで延ばしても、反対側の警報表示と重なることがない。よって、警報対象の情報を表示する領域を広くし、より多くの内容を表示しユーザに提供することができる。
また、各警報表示の領域の背景色は、半透明にし、重ねってメイン表示領域R1に表示された情報(図6では、地図情報等)を視認可能としている。なおまた、警報音による報知は、グループ・群に左右させず、優先度が一番高い警報対象についてのものを出力する。
ところで、従来品においても、警報対象の情報を文字情報等により報知する機能はあった。係る従来の表示箇所は、メイン表示領域R1の下部とし、報知する情報としては警報名等としている。しかし、従来品では、表示する警報対象は1個のみであり、優先度の最も高い警報対象が選択される。この従来品では、提供される優先度に応じて決定される1つであるため、例えば、優先度が最も高い周辺に速度測定装置があり、それについての情報を表示していると、例えば、レーダー波の受信など他の警報対象に基づくイベントが発生しても知ることができない。さらに、警報対象の種類、警報対象までの距離などのあらかじめ決めたルールに従って画一的に優先度に基づいて表示する一つの警報対象を決定していたため、そのときの運転者等のユーザの状況・状態によって必ずしもそのユーザにとって最も見たい・興味のある警報対象とは限らず、情報提供が不十分であるという課題がある。これに対し、本実施形態では、異なるグループに属する警報対象については、最大5個まで表示することができるので、運転者は自分の都合に合わせて必要な警報対象の情報を知得できる。
さらに、すべての警報対象が、表示部5のメイン表示領域R1の下部というように同一位置であるため、ユーザは、実際に表示された内容を注視して確認しないと、何の警報対象についての警報かを知ることができないため、表示される都度確認する必要がある。よって、表示部を見る回数が増え、車両前方を見ている時間が減少してしまう。さらに、運転手にとって不要あるいはあまり重要でない情報も見る必要があり、無駄な労力となり使い勝手が悪いという課題がある。これに対し、本実施形態では、各警報表示の位置がそれぞれ固定であるため、警報表示の表示位置等により、警報表示で表示された情報を読む必要があるか否かを判断することができでので、警報表示を見ないという選択もでき、不要な情報を見てしまう可能性が低減し、車両前方を見る割合も増えるので好ましい。
(警報表示を用いた警報の変形例)
上述した実施形態では、警報表示の表示を滑らかにフェードイン・フェードアウトするようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、表示する部分を何回かに分けて段階的・離散的に移動したり、拡大・縮小したりするようにしてもよい、いきなり警報表示の全体を表示/非表示するようにしても良い。また、各警報表示の寸法・形状は任意であり、背景色も任意に設定すると良い。
[表示部5を用いた警報の実施例2](アニメ警報)
アニメ警報機能は、例えば待ち受け画面表示機能のMAP表示機能により例えば、図6(a)に示すような地図情報を表示している際に、所定のイベントが発生した場合、各警報対象専用のアニメーションを表示する機能である。アニメーションは、立体・3Dとしている。このアニメーションは、例えばデータベース19等の所定の記憶手段(以下、データベース19と称する)に警報対象の種類と関連づけて格納される。さらに、このアニメーションの再生・表示に併せて出力する警報音が、表示警報対象の種類に関連づけてデータベース19に格納している。そして、本実施形態では、アニメーションを表示するスペースを開けるために地図をスライドすることは行わず、制御部18は、表示している地図に重ねてアニメーションを表示する。つまり、制御部18は、イベント発生に伴い、データベース19にアクセスし、警報すべき警報対象の種類に基づき対応するアニメーションのデータを読み出し、表示部5の所定位置に読み出したアニメーションを表示する。制御部18は、その警報対象の警報条件がなくなるまで、アニメーションを繰り返し再生・表示し、警報が終了したら、元の画面に戻る地図を表示するレイヤと、アニメーションを表示するレイヤを異ならせることで、地図上にアニメーションを重ねて表示する。また、制御部18は、イベント発生に伴い、データベース19にアクセスし、警報すべき警報対象の種類に基づき対応する警報音のデータを読み出し、読み出した警報音を出力する。
このアニメ警報では、メイン表示領域R1は、表示エリアが縮小したり、所定方向に移動したりしないので、出力する地図の表示領域は大きいまま確保できる。従って、地図が見やすい。また、地図をスライドすると、自車両アイコン31もスライドして変位する。また、この種のアニメ警報機能によりアニメーションを表示する時間は、比較的短い場合も多々ある。すると、係る短時間の間に、メイン表示領域R1の表示エリアが変更し、自車両アイコンも変位すると、かえって見づらくなるが、本実施形態では、係る事態を生じず、見やすくて良い。
また、地図の上にアニメーションを重ねて出力表示するようにしたため、アニメーションを表示するエリアも、表示部5の画面全体を使用できる。その結果、アニメーションの寸法形状を大きくしたり、動きを大きくしたりすることができ、見やすく、また、警報対象の種類を直感的に理解しやすくなったり、おもむきがでてよい。
図8(a)は、アニメ警報の画面構成の一例を示している。メイン表示領域R1の左下に第一文字警報部37を配置し、メイン表示領域R1の右下に第二文字警報部38を配置し、メイン表示領域R1の適宜位置に警報専用のアニメーション40を表示するレイアウトを採る。アニメーション40の表示位置は、図8(a)では、上下方向の中央やや右寄りにしているが、以下に示すようにアニメーションにより適宜異なる位置に表示する。
第一文字警報部37は、上述した警報表示を用いた警報においてグループ分けしたレーダー群及び無線群に属する警報対象を報知する際に、関連する情報を文字情報として表示する部分である。無線群の場合には、「警報名」のみを表示し、レーダー群の場合には「レベルメータ」,「警報名」,「スピーカアイコン」を表示する。図8(a)では、便宜上レーダーを受信した例を示している。
第二文字警報部38は、上述した警報表示を用いた警報においてグループ分けした位置情報に基づく警報対象を報知する際に、関連する情報を文字情報として表示する部分である。具体的には、「警報名」と「警報対象までの距離」を表示する。但し、オービス群の警報の際は、文字警報はしない。図8(a)では、レーダーを受信した例を示しているため、第二文字警報部38はブランクとなっている。
*オービス群のアニメ警報
図8(b)は、オービス群に属する警報対象についてのアニメ警報の一例を示している。図では、警報対象が「Hシステム」の場合を示している。図に示すように、オービス群であるので、第一文字警報部37や第二文字警報部38を用いた文字警報は表示しない。
アニメーション40は、図8(c)に拡大して示すように、球体の中に警報対象を模した3Dオブジェクトが回転するアニメーション(図9(b-1)~(b-4)等参照)からなるアニメ本体部分40aと、そのアニメ本体部分40aの球体の周りに配置した距離ゲージ40bと、残り距離表示部40cを備える。制御部18は、アニメ本体部分40aが所定時間(例えば2秒程度)で1回転するのを1サイクルとして連続して回転するように表示する。また図8(b)に示すようにアニメ本体部分40aには、警報名(ここでは、「H System」)も重ねて表示し、残り距離表示部40cには警報対象までの距離(図8(b)では「860m」)を表示する。自車両の走行に伴い、警報対象までの距離が変化すると、それに併せて数値も変る。
距離ゲージ40bは、警報対象までの残り距離が1000mからカウントダウンするためのものである。20個の矩形ブロックを円弧状に並べて構成される。1つのブロックは20mを表し、全体で1000m(=50m×20m)を表現する。ゲージの色は、1000~600mに対応する上側の端部から8個のブロックは青色、600~300mに対応する次の6個のブロックは黄色、300~0mに対応する下側の端部からの6個のブロックは赤色とする。残り距離を通過したブロックの色を、灰色に変える。これにより、例えば図9(a-1)に示すように、残り距離が800mとすると、上端の4つ分のブロックの色を灰色に変え、残り距離が450mになると青色のブロックはすべて灰色に変え、3つ分の黄色のブロックも灰色に変える(図9(a-2))。さらに進み、例えば残り距離が300mを切ると赤色のブロックと灰色のブロックとなり(図9(a-3))、残り距離が0mになるとすべてのブロックが灰色になる(図9(a-4))。また、警報対象までの距離が300m以下となった時には、この赤のゲージが明滅するように制御するとよい。
上述した実施形態では、警報対象がHシステムを例にして説明したが、他のオービス群に属する警報対象についてのアニメーションも、アニメ本体部分40aの球体の中に表示する回転する3Dオブジェクトを変えるだけで、他の構成等は共通とするとよい。各警報対象のアニメ本体部分40aの一例を示すと、図9(c-1)~(c-4)に示すようになる。図9(c-1)はレーダー、図9(c-2)はLHシステム、図9(c-3)はループコイル、図9(c-4)は光電管式である。
*取締群のアニメ警報
図10(a),(b)は、警報対象が「特定不能の全般」に対するアニメ警報の例を示している。取締群であるため、制御部18は、アニメーション40を表示する基となった警報対象についての情報を、第二文字警報部38に警報対象に関する情報を出力する。アニメーション40は、止まれの旗がばさばさっと揺れる動きをする(図10(b)参照)。この止まれの旗は、実際の取締の際に、走行する車両を停車させるために警察官等が使用する旗を模したものとしている。これにより、臨場感が発生し、運転者の取締エリアにあることの注意を惹起させ、安全運転を促すことができる。また、旗がばさばさっと揺れる動きをすることで、実際の取締の際に警察官が旗を振っている感じを醸しだすことができ、臨場感を高めることができるので好ましい。
さらに、警報音は、「ピーピッピ」というような笛の音とした。係る笛の音は、実際の取締の際などにおいて、警察官が吹くものと似せると良い。旗が揺れるアニメーションの再生とともに、当該笛の音を出力することで、よりリアルな取締現場の状況を再現でき、運転者等に取締エリアを通過中であることを確実に知らせることができるので好ましい。
図10(c)は、警報対象が「移動オービス」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、ワンボックスカーが画面右側から出現し(図11(a)→(c))、後部のハッチバック一部が開いて、リアウインドウの奥の赤外線フラッシュが光り(図11(d)→(f))、その後後部のハッチバックを閉じとともに画面左側から画面外に退出する動きをする。制御部18は、この1サイクルを例えば、3秒程度で繰り再生する。また、警報音は、シャッター音とする。例えば制御部18は、アニメーションで赤外線フラッシュが光るタイミングに合わせてシャッター音がなるように音声出力すると良い。
取締群のアニメ警報としては、上記以外にも各種のものがある。例えば図12(a)は、警報対象が「有人式速度取り締まり」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、まずレーダーアンテナ部分41aが出現し、そのアンテナから自車へ向けて波紋状の電波41bが出る動きを行う。電波41bは、輪の数が徐々に増えることで、自車向けて電波が向かってくる感じを表す。
図12(b)は、警報対象が「追尾式」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば覆面パトカーが出現し、遠ざかる動きを繰り返す。例えば、背面側から見た車両のアップ(例えば、ナンバープレート付近のみ)を表示し、徐々に表示する部分を拡大し、車両の背面全体を表示し、背面全体を縮小することで、自車両を追い越していく様子を再現する。係る動作を繰り返し再生するが、好ましくは、所定回数(例えば1回)は、そのまま覆面パトカーが追い越していく動きを再生し、それ以降は、赤色警告灯を点滅させるようにするとよい。また、画面の左半分に白バイ、右半分に覆面パトカーが出現したり、白バイのみが出現したりするようにしてもよい。警報音は、サイレンに似せた音とすると良い。
図12(c)は、警報対象が「交差点取締」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば画面中央にワイヤーフレームの交差点が出現し、3D回転する。
*検問エリア群のアニメ警報
図12(d)~(g)は、検問エリア群のアニメ警報の一例を示している。まず、図12(d)は、警報対象が「特定不能」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば両側のパイロンが手前から奥へどんどん置かれていく動きをする。図12(e)は、警報対象が「シートベルト検問」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、ロック部分42bから離反しているシートベルト部分42aが延びていき、シートベルト部分42aの先端がロック部分42bを拡大して嵌める動きをする。警報音は、例えば、ロック部分に嵌る動きに合わせて「カチャっ」と言う音を出力すると良い。図12(f)は、警報対象が「運転中携帯電話検問」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば携帯電話がバイブで震える動きをする。警報音は、例えば、携帯電話のバイブ音とするとよい。図12(g)は、警報対象が「飲酒検問」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えばジョッキで乾杯する動きをする。
*その他POI群のアニメ警報
図12(h)以降は、その他POI群のアニメ警報の一例を示している。まず、図12(h)は、警報対象が「マイエリア」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、金のメダルに「My」の文字が浮き出ているメダルが立体的に横回転する動きをする。マイエリア登録した地域にいるときに表示する。図12(i)は、警報対象が「サービスエリア」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、「SA」の文字が浮き出ているメダルが立体的に横回転する動きをする。図12(j)は、警報対象が「パーキングエリア」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、「PA」の文字が浮き出ているメダルが立体的に横回転する動きをする。図12(k)は、警報対象が「長いトンネル」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、トンネルが徐々に長くなる動きをする。また、例えば、図示するトンネルの入り口から車両がトンネル内に進入しトンネル内を通過している景色から、さらに、トンネルの出口が遠くにあるような景色を示し、その後、徐々に出口に近づくような動きをするとよい。図12(k)は、警報対象が「短いトンネル」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、短いトンネルが複数出現する動きをする。この複数出現とは、例えば、短いトンネルを通過(例えば、長いトンネルの時よりもトンネル内を通過している時間が短く、トンネル内を通過している際に見える出口も近い距離にあるように示す)する動きを複数回、より好ましくは3回以上を繰り返し再生するとよい。また、単純に、複数のトンネルを同時に表示するようにしても良い。
図13(a)は、警報対象が「道の駅」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、道の駅の標識がくるくる回る動きを行う。図13(b)は、警報対象が「とるぱ(ビューポイントパーキング)」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、とるぱの標識がくるくる回る動きを行う。図13(c)は、警報対象が「ハイウェイオアシス」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、観覧車が回る動きを行う。図13(d),(e)は、それぞれ警報対象が「高速道急カーブ」,「高速道連続カーブ」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、CAUTIONの文字と共に道路が画面下側から徐々にカーブしながら伸びていく動きを行う。図13(f)は、警報対象が「警察署」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、旭日章が回転する動きを行う。図13(g)は、警報対象が「交通警察隊」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、高速交通警察隊という文字を明滅させながら、ズームインする動きを行う。図13(h)は、警報対象が「Nシステム」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、Nシステムのカメラが並んだ画像を表示し、徐々に近づく(拡大していく)動きをする。このとき、合わせてカメラのレンズがキラキラと光る動作を行う。また、具体的な図示は省略するが、例えば警報対象が「交通監視システム」の場合も、アニメーション40は同じとし、第二文字警報部38に表示する「警報名」を異ならせる。例えば、Nシステムの場合には、図示するように「NSystem」とし、「交通監視システム」の場合は「NKSystem」とする。図13(i)は、警報対象が「交差点監視ポイント」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、交差点監視ポイントという文字を明滅させる。また、このとき、ズームインする動きを行うとよい。
図13(j)は、警報対象が「事故多発エリア」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、車と車が衝突する動きを行う。また、効果音として、「キー ガシャン」など、急ブレーキを掛け、その後、車同士が衝突した音を出力するとよい。
図13(k)は、警報対象が「信号無視抑止システム」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、信号無視抑止システムという文字を明滅させる。また、このとき、ズームインする動きを行うとよい。
図13(l),(m)は、それぞれ警報対象が「高速道分岐ポイント」,「高速道合流ポイント」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、CAUTIONの文字と共に道路が画面下側から徐々に伸びていく動きを行う。
図13(n)は、警報対象が「ハイウェイラジオ」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、上段にラジオのチューナ43a、下段に周波数のデジタル表示43bを表示する。チューナ43aは、円弧が左側から一ずつ増えていくとともに、周波数のデジタル表示43bが1200kHzからカウントアップし1680kHzで停止する動きを行う。
図13(o)は、警報対象が「県境」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、県境の標識がくるくる回る動きを行う。
図13(p)は、警報対象が「ETCレーン」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、上段に「ETC」の文字44aを表示し、下段にETC車載器44bにETCカード44cを挿入する動きを行う。
図13(q)(r)は、警報対象が「一時停止取締」,「駐車禁止重点エリア」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、それぞれ「一時停止の標識」,「駐車禁止の標識」が明滅する動きを行う。図13(s),(t)は、警報対象が「駐車場」,「駐車禁止重最点エリア」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、駐車場のマークや駐車禁止の標識がくるくると回転する動きを行う。
図14(a)は、警報対象が「車上狙い多発エリア」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、ハンマーを振り下ろす動きを行う。また、効果音として、ハンマーが振り下ろされたタイミングに合わせて「ガシャン」など、ガラスが割れる音を出力するとよい。
*レーダー群のアニメ警報
図14(b)~(s)は、は、レーダー群のアニメ警報の一例を示している。まず、図14(b)は、警報対象が「レーダー波」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、画面上部から波紋が発生し、自車へ向かって、波が押し寄せてくる(円弧が1つずつ増える)動きを行う。図14(c)は、警報対象が「ステルス波」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、画面上部から環状の波が押し寄せて来る動きを行う。図14(d)は、警報対象が「キャンセル」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、CANCELの文字が徐々に大きくなる動きを行う。また、この図14(b)~(d)に示すレーダー群に属する警報対象は、緊急性・重要度等の優先度が高いため、アニメーションの色は赤色とする。
*無線群のアニメ警報
図14(e)~(r)は、は、無線群のアニメ警報の一例を示している。まず、図14(e)は、警報対象が「カーロケ近接」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、大きいパトカーが右から左へ通り抜ける動きを行う。図14(f)は、警報対象が「カーロケ遠方」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、小さいパトカーが右から左へ通り抜ける動きを行う。また、具体的な図示は省略するが、警報対象が「カーロケ圏内」の場合、アニメーションは特に表示せず、バックライトを明滅するとともに、第一文字警報部に警報名として「PCin」を表示するとよい。
図14(g)は、警報対象が「並走追尾」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、画面手前から奥に向けてパトカーが出現する動きを行う。この動きは、例えば、背面側から見た車両のアップ(例えば、ナンバープレート付近のみ)を表示し、徐々に表示する部分を拡大し、車両の背面全体を表示し、背面全体を縮小することで、自車両を追い越していく様子を再現する。
図14(h)は、警報対象が「すれ違い」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、画面奥から手前に向けてパトカーが通過する動きを行う。この動きは、例えば、正面側から見た車両全体の絵を徐々に大きくし、最終的に正面側から見た車両のアップ(例えば、フロントグリルの中央部分のみ)を表示する。
図14(i)は、警報対象が「取締注意」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、止まれの旗がばさばさっと揺れる動きをする。制御部18は、第一文字警報部37に、警報名として「Police Sign」と表示する。
図14(j)は、警報対象が「検問注意」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば両側のパイロンが手前から奥へどんどん置かれていく動きをする。
図14(k)は、警報対象が「取締無線」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、図14(i)と同じである。制御部18は、第一文字警報部37に、警報名として「Police」と表示する。
図14(l)は、警報対象が「デジタル無線」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば無線機45aから電波45bが出る動きを行う。電波41bは、輪の数が徐々に増えるアニメーションとする。制御部18は、第一文字警報部37に警報名として「CarDigital」と表示する。また、具体的な図示は省略するが、例えば警報対象が「警察活動無線」や「所轄系無線」も同じアニメーションを用い、第一文字警報部37に表示する警報名を「PoliceRadio」や「Policeman」とすることで対応する。
図14(m)は、警報対象が「ヘリテレ無線」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えばヘリコプター(アパッチ)が右から左へ通過する動きを行う。図14(n)は、警報対象が「デジタル無線」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、図14(l)と同じである。制御部18は、第一文字警報部37に、警報名として「LoPwrPolice」と表示する。図14(o)は、警報対象が「警察電話」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、携帯電話が開く動きを行う。この図14(e)~(o)に示す警報対象は、緊急性・重要度等の優先度がレーダー群のものよりは低いため、アニメーションの色は黄色とする。
図14(p)は、警報対象が「消防無線」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、図14(l)と同様に無線機から電波が出る動きを行う。但し、この警報対象は、緊急性・重要度が上記のデジタル無線よりもさらに低いため、アニメーションの色は青色とする。図14(q)は、警報対象が「消防ヘリテレ無線」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えばヘリコプター(アパッチ)が右から左へ通過する動きを行う。図14(r),(s)は、それぞれ警報対象が「レッカー無線」,「救急無線」のアニメ警報の表示画面の一例を示している。アニメーション40は、例えば、それぞれ「レッカー車」や「救急車」が通り過ぎる動きをする。図14(p)に示す「消防無線」と同様の理由から、これらの図14(q)以降のアニメーションの色も青色としている。
[表示部5を用いた警報の実施例3](実写警報)
アニメ警報機能は、例えば待ち受け画面表示機能のMAP表示機能により例えば、図6(a)に示すような地図情報を表示している際に、所定のイベントが発生した場合、対応する警報対象の登録地点の実写画像を表示する機能である。例えば、警報対象がオービス(ループコイル/LHシステム/Hシステム/レーダー式オービス)の各登録地点について、実際の現場の写真を撮影し、データベース19等に登録しておく。制御部18は、例えば、現在位置がオービスの約500m手前になると、データベース19にアクセスし、対応する実際のオービスの写真(実写)を呼び出し、表示部5に表示する。
さらに、本実施形態では、実写画像を表示するスペースを開けるために地図をスライドすることは行わず、制御部18は、表示している地図に重ねて実写画像を表示する。従って、アニメ警報と同様、この実写画像を表示しても、地図の表示領域が狭くなって見づらくなることもなく、また、地図のスライドにより地図上の自車両アイコン等の位置が表示部内で変位することで地図上での自車両や警報対象の位置の確認がしにくくなると言うこともない。よって、地図が見やすくて良い。さらに、実写画像の表示領域を大きくすることで、実写で表示している警報対象を直感的に理解できるのでよい。また、警報対象のオービスの位置を、例えば矢印等の指示マーク等を用いて示すようにするとよい。
図15は、実写画像を用いた実写警報の表示画面の一例を示している。メイン表示領域R1に表示した地図の上に、レイヤを変えて実写画像50を表示する。実写画像50は、表示部5の表示画面のほぼ全面にすることで、警報対象を映した実写を大きく表示することができ、見やすくなる。さらに、警報対象は背景とともに撮像し、しかも、警報対象が画面の中心になるようにした。これにより、警報対象は、表示部5の画面中央に出力されるので目立って良い。
メイン表示領域R1の左下に第一文字警報部37を配置し、メイン表示領域R1の右下に第二文字警報部38を配置し、メイン表示領域R1の適宜位置に警報専用のアニメーション40を表示するレイアウトを採る。アニメーション40の表示位置は、図15では、上下方向の中央やや右寄りにしているが、以下に示すようにアニメーションにより適宜異なる位置に表示する。
第一文字警報部37は、上述した警報表示を用いた警報においてグループ分けしたレーダー群及び無線群に属する警報対象を報知する際に、関連する情報を文字情報として表示する部分である。無線群の場合には、「警報名」のみを表示し、レーダー群の場合には「レベルメータ」,「警報名」,「スピーカアイコン」を表示する。図15では、便宜上レーダーを受信した例を示している。
第二文字警報部38は、上述した警報表示を用いた警報においてグループ分けした位置情報に基づく警報対象を報知する際に、関連する情報を文字情報として表示する部分である。具体的には、「警報名」と「警報対象までの距離」を表示する。但し、オービス群の警報の際は、文字警報はしない。図8(a)では、レーダーを受信した例を示しているため、第二文字警報部38はブランクとなっている。
また、実写画像50の寸法は、上下方向は表示部5のほぼ全体にわたる長さとし、水平方向は表示部5の全長よりも所定長さ短くする。これにより、実写画像50の横外側に地図の側縁側の一部が露出する。そして、制御部18は、実写画像50を所定の時間(例えば2秒)で明滅させる。明滅は、写真やパネルの透過率を10→20・・・100→90・・・10%というように変えるのを1周期として表示する。これにより、例えば図15(a)に示すように地図がきれいに見える状態から、図15(b)に示すように地図の上に実写画像50が見えだした状態を経て、図15(c)に示すように実写画像50がしっかり出現して地図が隠れて見えなくなる状態に遷移し、再び、図15(b)の地図と実写画像の両方が見える状態を経て図15(a)に示す地図がしっかり見える状態に遷移するのを1周期とする。
このように明滅することで、実写画像50が画面に浮き上がってきて、再び消えていく表示が繰り返し行われるため、インパクトがあり、ユーザに対してその存在を確実に知らせることができる。また、明滅することで、表示画面全体に実写画像が見える状態(図15c))と、地図がはっきり見える状態(図15(a))が交互に出現するため、地図の内容も確認できるので良い。
さらに、上述したように実写画像50の寸法を地図よりも短くしたことで、図15(c)に示すように実写画像50により地図が隠れて見えなくても、実写画像の右端の外側に地図の一部が見える。よって、地図が存在していることはわかる。
[表示部5を用いた警報の実施例4](スペシャル(SP)警報)
上述した各実施形態では、警報対象の種類や警報ごとに報知する警報(警報表示,アニメーション)や、警報対象ごとに用意した警報(実写画像)の内容を異ならせたが、本実施形態のSP警報は、警報対象の種類以外の情報に基づいて警報の内容を異ならせるようにした。警報対象の種類以外の情報としては、季節や日時などの時刻など時に関する情報とした。具体的には、春,夏,秋,冬の四季に分けて異なるアニメーションを表示する。さらに、昼と夜など、一日の間で異なるようにするとよい。さらに、このスペシャル警報は、所定の待ち受け画面専用の警報とした。所定の待ち受け画面は、例えば、時計・カレンダー待ち受け画面とした。
図16(a)は、時計・カレンダー待ち受け画面の画面構成の一例を示している。図示するように、他の実施形態と同様に、表示部5の表示領域の上方所定位置には、アイコン表示部32b、自車速度表示部32c、方位磁針表示部32dを配置し、表示領域の左下に第一文字警報部37を配置し、表示領域の右下に第二文字警報部38を配置するレイアウトを採る。各表示部32b~32d並びに各警報部37,38は、上述した各実施形態のものと同様である。
そして、本実施形態では、表示領域の左側に時計部51を配置し、表示領域の右側にカレンダー部52を配置する。制御部18は内部時計やGPS受信器13から取得した現在時刻を、アナログ時計を模した図として時計部51に表示する。この図は、時間の経過に伴い、秒針・短針・長針が時々刻々と変化するアニメーションとする。また、制御部18は、カレンダー部52に、本日の日付と曜日を文字情報として出力する。
さらに制御部18は、表示部5の表示領域に、季節や時刻により異なる背景画面を出力する。図16(a)は、夏用の背景画面を示している。背景画面や、情報表示部や、各文字警報部37,38や、時計部51,カレンダー部52は、それぞれを別のレイヤを用いて再生・出力する。これにより、任意のものに対して個々に表示/非表示の制御が行える。
この夏用の背景画面は、海の中の景色を表現している。この夏用の背景画面を表示している際に所定の警報を出力すべきイベントが発生した場合、制御部18は、所定の警報アニメーションを再生・出力する。警報アニメーションは、背景画面や季節と関連性が強いものとし、図16(a)に示すような背景画面が海の中の場合、図16(c)に示すように海の中に発生する泡が、上昇していく動きをするものとした。この警報用アニメーションは、異なる種類の警報対象で共通に使用するため、警報用アニメーションが再生されることで何かしらの警報対象があったことは認識できるが、具体的な警報対象の種類までは特定できない。警報対象の種類は、第一文字警報部37や第二文字警報部38に出力される文字情報等により特定する。
季節により異なる背景画面と警報用アニメーションは、具体的には、図16(b)~(e)に示すようにした。図16(b)は、季節が春(3月から5月)で時刻が昼のバージョンであり、青空をイメージする青い背景に桜の木(特に花の部分)を描画した背景画面としている。そして、警報用アニメーションは、桜の花びらが散る桜吹雪としている。警報用アニメーションを表示するレイヤは、情報表示部や、各文字警報部37,38や、時計部51,カレンダー部52をそれぞれ表示するレイヤよりも上位とする。これにより、図16(b)に示すように、花びらが時計部51の時計の絵や、カレンダー部52の文字の上に描画され、それら時計の絵などが花びらで隠れる。このようにすることで、警報用アニメーションが時計などの他の表示要素に隠れてしまうことがなく、運転者等のユーザに対して楽しみ、癒やし効果を発揮することができ、イベント発生中であることも確実に知らせることができる。
具体的な図示は省略するが、時刻が夜のバージョンでは、背景画面は深夜を表現する黒色とし(図16(d)参照)、イベント発生時には、制御部18は、係る黒色の地模様の背景画面の上で警報用アニメーションの桜吹雪を再生・出力する。
図16(c)は、季節が夏(6月から8月)で時刻が昼のバージョンであり、海中をイメージする背景画面としている。この背景画は、一枚の静止画で固定としても良いし、例えば、海中に差し込む光の揺らぎを再現する動画としても良い。そして、警報用アニメーションは、泡が上昇していく動き(画面下から上に移動)とする。背景画面を青い海を表現することで、ユーザに対して爽快感を与え、すがすがしい気持ちを惹起させることがだき、ユーザが楽しめるようにする。
具体的な図示は省略するが、時刻が夜のバージョンでは、背景画面は深夜を表現する黒色とし(図16(d)参照)、イベント発生時には、制御部18は、係る黒色の地模様の背景画面の上で警報用アニメーションの花火を再生・出力する。この花火は、夏の風物詩でもある打ち上げ花火とすると、夏らしさが醸し出るし、ユーザの心が安らぐ効果が期待でき、ユーザが楽しめるので良い。
図16(d)は、季節が秋(9月から11月)で時刻が夜のバージョンであり、背景画面は深夜を表現する黒色としている。そして、警報用アニメーションは、紅葉の花びらが散る動き(画面上側から下側に移動する)としている。また、時刻が昼のバージョンでは、季節が春の場合と同様に、青空をイメージする青い背景に紅葉の木(特に花の部分)を描画した背景画面とするとよい。
図16(e)は、季節が冬(12月から2月)で時刻が夜のバージョンであり、背景画面は深夜を表現する黒色としている。そして、警報用アニメーションは、雪が舞う動き(例えば画面上側から下側に移動する)としている。また、時刻が昼のバージョンでは、季節が春の場合と同様に、青空をイメージする青い地模様を描画した背景画面とするとよい。
さらに、本実施形態では、警報対象の種類などにより緊急性・優先度の小・中・大にあわせ、警報用アニメーションをそれぞれ3種類用意した。さらに、警報用アニメーションの再生とともに、所定警報音を出力するとよい。これらの警報用アニメーションと警報音を関連づけてデータベース19に登録しておき、制御部18は、イベント発生に伴いデータベース19にアクセスし、対応する警報用アニメーションと警報音を読み出し、所定のタイミングで出力する。
・季節が春の場合、昼・夜共通で「桜吹雪の花びらの数が少なく、ちらちらとした感じ(優先度 小)」→「桜吹雪の花びらの数が中くらいで、強めの風で多めに散る感じ(優先度 中)」→「桜吹雪の花びらの数が多く、大小の花びらが画面一杯に散る感じ(優先度 大)」と変える。
・季節が夏(昼)の場合、「泡が小さく、ぶくぶくとした感じ(優先度 小)」→「泡 が小・中混在で、ぶくぶくごぼとした感じ(優先度 中)」→「泡 が小・中・大混在で、ぶくぶくぼごぼごごぼごぼとした感じ(優先度 大)」と変える。
・季節が夏(夜)の場合、「小さい花火が単発のアニメで、“ヒュー パン”という警報音(優先度 小)」→「中くらいの花火が連発のアニメで、“ヒュー×5 パンパン×5”という効果音(優先度 中)」→「大きい花火(画面一杯大柳)のアニメで、“ヒュー ドォ~~~ン”という効果音(優先度 大)」と変える。
・季節が秋の場合、昼・夜共通で「紅葉の数が少なく、ちらちらとした感じ(優先度 小)」→「紅葉の数が中くらいで、じゃらじゃらと散る感じ(優先度 中)」→「紅葉の数が多く、ばさばさ大小の花びらが画面一杯に散る感じ(優先度 大)」と変える。
・季節が冬の場合、昼・夜共通で「雪の数が少なく、ちらちらとした感じ(優先度 小)」→「雪の数が中くらいで、しんしんとした感じ(動作は小と同じ)」→「吹雪のアニメで、ご~~~~~っとした感じ(優先度 大)」と変える。所定の季節の場合、背景画面をフェードアウト(背景が消える)ようにするとよい。所定の季節は、例えば、夏(夜),秋,冬とするとよい。
この警報用アニメーションによる警報は、単独で行っても良いし、他の警報と組み合わせとも良い。例えば、データベース19の登録された警報対象までの距離が基準距離になった場合や、所定の無線を受信した場合などのイベント発生時、警報用アニメーションを1サイクル(2~3秒程度)再生出力し、その後、警報対象の種類に応じた音声出力する。第一文字警報部37や第二文字警報部38を用いた警報は、例えば、警報アニメーションの再生後に行ったり、同時に行ったりすると良い。
また、通常の警報対象の種類の場合、まず、警報用アニメーションによる警報を行うが、例えば、レーダー群や無線群の場合、緊急性があるため、先に「レーダーです」などの音声による報知を行った後、警報用アニメーションによる報知を1サイクル行い、その後、イベントが解除されるまで、警報対象の種類に対応する音声等の警報を行う。
[表示部5を用いた警報の実施例5](∞警報)
∞警報は、光チューブと表示部5の連動による特殊警報である。この光チューブと連動した特殊警報は、地図画面とともに動作する。特殊警報をするか否かは、モード設定により行う。特殊警報を行う設定の場合、表示部5の待ち受け画面が地図画面(Map画面)以外の場合、地図画面に切り替わり、所定の特殊警報を行い、警報が終了したら元の画面に戻る。優先順位は、1.オービス群,2.レーダー群,3.検問取締群,4.無線群,5.その他POI群とする。
そして、この光チューブ20と表示部5の連動による警報は、特殊警報であるため、制御部18は、予め定めた所定の複数の警報条件を満たした場合に表示部5と光チューブ20が融合した警報を発するようにするとよい。所定の複数の警報条件は、例えばデータベース19に地図情報として記憶された警報対象の位置と車両の現在位置情報の相対位置関係が所定の設定条件になるなどの位置情報に基づく警報条件と、速度測定装置から発せられる周波数帯のマイクロ波をマイクロ波受信器14によって受信するなどの所定の電波受信に基づく警報条件のように異なる種類の警報条件を満たすものがある。この異なる種類の警報条件を満たす具体例としては、例えば、警報対象が速度測定装置であって、位置情報に基づく警報条件を満たした際に、その速度測定装置から発せられる周波数帯のマイクロ波を受信して電波受信に基づく警報条件を同時に満たした場合がある。
また、複数の警報条件を満たした場合とは、同種の警報条件を異なる時間で複数満たす場合もある。例えば、警報条件が上述したように位置情報に基づく警報条件とし、同じ警報対象との相対位置関係が、第一距離(例えば2000m)、第一距離より短い第二距離(例えば1000m)、第二距離よりも短い第三距離(例えば500m)にある場合にそれぞれ位置情報に基づく警報条件を満たすものとすると、車両の走行に伴い定められた順、例えば、第一距離→第二距離→第三距離を順番に満たす場合がある。
さらに、上記の警報条件の種類が複数満たすものと、同種の警報条件を異なる時間で複数満たす場合を両方備えるものとするとさらによい。例えば、所定の周波数のマイクロ波を受信し、さらに、第一距離→第二距離→第三距離を順番に満たす場合に特定の複数の警報条件を満たしたとする。
特定の複数の警報条件を満たした場合に融合した警報を発することで、係る融合した警報の発生機会が少なくなる。よって、係る融合した警報が発生した場合のサプライズ性が高く、運転者に与えるインパクトが大きくなるので、警報をより確実に運転者に知らせることができる。
また、上記のマイクロ波の受信の条件は、例えば第一距離,第二距離,第三距離の位置条件を満たしたときにそれぞれの位置でマイクロ波を受信することとするとよい。このようにすることで、特定の複数の警報条件を満たすことが少なくなり、発生機会がより少ないので良い。上記の所定の複数の警報条件を満たさない場合、表示部5と光チューブ20が融合した警報を発しないようにするとよい。例えば、所定の複数の警報条件を満たさないが、他の警報条件を満たす場合には表示部5または光チューブ20のいずれか一方による警報を行い、所定の複数の警報条件を満たした場合に表示部5と光チューブ20が融合した警報を発するようにするとよい。これにより、表示部5と光チューブ20が融合した警報は、特別な警報の位置づけとなる。
所定の複数の警報条件を満たさない場合とは、例えば、車両の進路変更に伴い急に車両の進行方向前方に警報対象が出現し相対距離が2000mよりも短い状態から接近を開始することで、第一距離の条件を満たすこと無く第二距離→第三距離を順番に満たしたり、第三距離から満たしたりするような場合、各距離の条件を満たした際にマイクロ波を受信していたとしても所定の複数の警報条件を満たさないことになる。また、第一距離,第二距離,第三距離の位置条件を順番に満たしたとしても、マイクロ波を受信していなかった場合にも所定の複数の警報条件を満たさないことになる。これらの場合、表示部5と光チューブ20が融合した警報を行わず、例えば、各距離の条件を満たした際に、当該距離の通過を報知するためのメッセージを表示部5に出力する報知を行う。
*特殊警報の具体例
**オービス群(位置情報を利用)**
図17は、高速道を走行中に、警報対象(オービス)までの距離が第一基準距離(長い距離:例えば、約2000m手前)の際に出力する特殊警報の画面遷移の一例を示している。高速道を走行中において、「1.制限速度以上で走行」,「2.自車とターゲット間の距離が2100m以下」,「3.警報対象(オービス)から見た自車方位が所定角度(例えば±40度)以内」,「4.自車進行方向から見たターゲット方位が所定角度(例えば±20度)以内」のすべての条件を満たした場合、図17に示す特殊警報を報知する。データベース19には、個々の警報対象(オービス)には監視方向を登録している。制御部18は、係る監視方向を基準として所定の角度範囲を設定し、条件3を充足するか否かを判定する。
4つの条件をすべて満たした場合、制御部18は、まず図17(a)に示すように、画面中心から、モーゼの十戒のように、波で画面が割れていく波のアニメーションを出力する。左右の波で挟まれる中央の空間は、黒抜きとし、左右のナビがそれぞれ外側に移動する動きを行う。このとき、効果音は、滝の音とする。この効果音は、アニメーションが終了するまで継続。この波で画面が割れていくアニメーションの開始と同時に、制御部18は、フルカラーLEDを赤色で3回点滅させる。これにより、表示部5の両側の光チューブ20は、赤く3回明滅する。
次いで図17(b)に示すように、波によって割れた部分に、警報名(「ターゲット名」とも称する)を表示する。図では、「Hシステム」を表示しているが、警報対象の種類に応じて、レーダー式、Hシステム、LHシステム、ループコイル、光電管式のいずれかを表示する。また、この警報名を表示している期間は、例えば、左右の波で中央部分がある程度開いている間とし、例えば、80%程度開いた所から全開(100%)を経て80%程度閉じるまでとする。そして、左右の波は、全開になったならば徐々に接近して空間を狭くしていき、図17(c)に示すように波が閉じると、この波のアニメーションは終了する。この波のアニメーションは、例えば3秒程度とする。
この波のアニメーションの終了後、各警報対象についての実写警報を表示する(図17(d))。図15を用いて説明したように、実写警報は、実写画像の透明度を変化させて明滅させる報知を行う。そこで、所定回数(例えば5回)明滅させると、この実写警報を終了する。また、制御部18は、2000m警報の音声出力を行う。この音声出力は、警報対象の方向と距離、道路区別、警報対象の種類を報知する。実写画像の明滅を5回行うと、図15(e)に示す地図表示を行う。すなわち、実写警報の際に、第二文字警報部38に、警報名と警報対象までの残り距離を出力する。そこで、実写警報終了後も、第二文字警報部38を用いた下部文字警報を、1100m警報発令まで継続する。
なお、オービス群の警報が最優先で報知されるが、このとき、レーダー群や無線群に属する警報対象があると、レーダー及び無線警報を同時に第一文字警報部37を用いて警報文字にて表示するとよい。
図18(a)は、高速道を走行中に、警報対象(オービス)までの距離が第二基準距離(第一基準距離より短い距離:例えば、約1000m手前)の際に出力する特殊警報の画面の一例を示している。高速道を走行中において、「1.自車とターゲット間の距離が1100m以下」,「2.警報対象(オービス)から見た自車方位が所定角度(例えば±40度)以内」,「3.自車進行方向から見たターゲット方位が所定角度(例えば±90度)以内」のすべての条件を満たした場合、制御部18は、図18(a)に示す特殊警報を報知する。すなわち、第二文字警報部38を用いた下部文字警報を終了し、各警報対象の種類に対応するオービスアニメーション(実施例2のアニメ警報)へ移行する。同時に制御部18は、フルカラーLED22の発光を制御し、両側の光チューブ20が、赤色で5回明滅する。この表示は600mまで継続する。また、警報対象ごとに設定された効果音及び音声出力も合わせて行う。
図18(b),(c)は、高速道を走行中に、警報対象(オービス)までの距離が第三基準距離(第二基準距離より短い距離:例えば、約600m手前)の際に出力する通常バージョンの特殊警報の画面遷移の一例を示している。高速道を走行中において、「1.自車とターゲット間の距離が600m以下」,「2.警報対象(オービス)から見た自車方位が所定角度(例えば±40度)以内」,「3.自車進行方向から見たターゲット方位が所定角度(例えば±90度)以内」のすべての条件を満たした場合、オービス600m専用アニメーションの表示へ移行する。すなわち、制御部18は、まず図18(b)に示す警報画面を表示する。
この警報画面は、コクピットの視点から警報対象(オービス)を見るイメージをコンセプトとしている。この警報画面は、中央に警報対象を模したアニメオブジェクト61を表示する。アニメオブジェクト61は、遠くに見えるオービスが近づいて来るアニメーションを行う。アニメオブジェクト61の左上には、ターゲット間距離ゲージ62を配置する。ターゲット間距離ゲージ62は、円弧状のレベルメータのようにし、警報対象までの距離が短くなるにつれて、所定の色(例えばオレンジ)のメータ部分が短くなる。画面の左上には、ターゲット間距離表示部63を配置し、画面の右上には現在速度表示部64を配置する。ともに、デジタル数値とし、この数値は車両の走行に伴いリニアに変化する。画面右側には、現在速度表示部64の下に、制限速度表示部65、偏差速度表示部66、レーダレベルメータ67を配置する。現在速度は、GPS受信器13から取得した位置情報の推移と経過時間により求める。制限速度表示部65は、例えば、現在地位置での制限速度を表示しても良いが、好ましくは、警報対象(オービス)の設置位置での制限速度とするとよい。偏差速度表示部66は、現在速度と制限速度(例えば、警報対象の設置位置の制限速度)との差を求め、その速度差を数値で表示する。このとき、制限速度超過の場合には赤文字、超過していない場合には青文字とする。具体的には、制御部18は、下記で求めたDeltaの値を、下記ルールで特定される色文字で、偏差速度表示部66に出力する。
(現在速度)-(制限速度)=Delta
Delta ≦ 0km/h : 青文字
Delta > 0km/h : 赤文字
レーダレベルメータ67は、受信しているレーダー波の受信強度を5段階評価で表示する。また、画面の左下には、サブディスプレイ68を配置する。このサブディスプレイには、自車位置(赤色矢印)と、警報対象(赤丸)の相対位置を示す。アニメオブジェクト61と、サブディスプレイ68は、距離に対し10段階表示する。この画面表示とともに、制御部18は、フルカラーLED22の発光を制御し、両側の光チューブを明滅開始する。この明滅は、警報対象を通過し、警報終了になるまで行う。また、制御部は、所定の距離(例えば、600m時と300m時)に、音声出力による警報を行う。
そして、警報対象を通過し、レーダー波の受信がなくなると、制御部18は、表示部5の表示を図18(c)に示すような元の画面に戻し、「通過しました」などの通過フレーズを音声出力し、特殊警報を終了する。
図19は、高速道を走行中に、警報対象(オービス)までの距離が第三基準距離(第二基準距離より短い距離:例えば、約600m手前)の際に出力するスペシャルバージョンの特殊警報の画面遷移の一例を示している。高速道を走行中において、「1.自車とターゲット間の距離が600m以下」,「2.警報対象(オービス)から見た自車方位が所定角度(例えば±40度)以内」,「3.自車進行方向から見たターゲット方位が所定角度(例えば±90度)以内」に加え、さらに、「4.第一基準距離,第二基準距離を順番に通過」,「2000~600m間でレーダー波を1回以上受信」のすべての条件を満たした場合、オービス600mスペシャルアニメーションの表示へ移行する。
すなわち、制御部18は、まず図19(a)に示す警報画面を表示する。この警報画面は、地図画面の全体にノイズが発生した状態を示している。また、このとき、制御部18は、ノイズのような音、例えば、「ザザザ」という警報音を出力する。次いで、ブラウン管テレビが消える効果音を出力後、図19(b)に示すように、全黒でバックライトOFFにする。次いで、制御部18は所定の専用効果音を出力し、フルカラーLED22を赤100%で発光するように制御し、光チューブ20を赤色に発光させ、図19(c)に示す画面を表示する。例えば、図4等で説明した光チューブ20と表示部5の協同により、∞の文字を表現する。赤色で炎が燃えているイメージを表しているため、制御部18は、同時に、炎が燃え盛る効果音を出力する。
その後、図19(d)に示すオービス600m専用アニメーションを表示する。このオービス600m専用アニメーションは、上述した通常バージョンのものと同じである。また、このオービス600m専用アニメーションの表示に伴い、光チューブは消灯する。このようにオービス600m専用アニメーションの表示に先立ち、図19(a)~(c)の表示を行うことで、ユーザに何かしらの特別なことが起こることを想像・期待させることができ、わくわく感が発揮し、ユーザを楽しませることができる。
警報対象(オービス)の直近までは、通常バージョンと同様、オービス600m専用アニメーションを表示する。そして、警報対象の通過地点で、制御部18は、図19(e)→図19(f)→図19(g)と、3枚の画像をカットインする。また、この3枚の絵をカットインする時、制御部18は、カシャカシャカシャとシャッターを切る効果音を合わせて出力する。このカットインは、短時間(例えば、0.3秒毎)に1枚ずつ表示する。このように3枚の絵をカットインすることで、インパクトがあり、かっこよさがでるのでよい。通過の判定は、例えば、「1.自車とターゲット間の距離が100m以下」,「2.警報対象から見た自車方位が所定角度(±40度)以内)」,「3.自車進行方向からみた警報対象の方位が所定角度(±90度)以内」のすべての条件を満たした場合とするとよい。カットインする前の通過の判定を警報対象の設置位置(0m地点)とすると、カットインは、実際の警報対象を通過した後で行われ、間が抜けてしまうおそれがあるが、所定距離前(例えば100m以内)とすることで、臨場感があり、適切なタイミングでカットインできる。また、GPSの精度誤差などに実際の位置とずれが生じたとしても所定距離間にカットインすることで、実際に警報対象を通過した後にカットインをする事態の発生を抑制することができる。
そして、制御部18は、通過の際の状況を判定し、判定結果に応じた図19(h)~(l)のいずれかの判定結果画面を表示する。状況は、走行速度と制限速度との速度差とした。さらに、「通過の際」は通過の直前(例えば50m前)とした。このように通過の直前の速度を用いることで、実際の通過のタイミングに合わせて判定結果画面を表示することができる。
具体的には、制御部18が、V50(50m手前の時の走行速度-制限速度)を求め、その速度差をそれぞれ設定した基準速度との関係でいずれかの判定結果画面を決定し、表示する。図19(h)は、最も良好な状況で通過したした場合に表示する画面であり、夕日をバックに、走り去る画像と、「Congratulations」の文字を描画する。また、「Congratulations」との音声を出力する。具体的な条件は、|V50|≦2km/hとした。このように速度差が少なく、制限速度付近の走行速度で通過するのを最良の状況とした。
図19(i)は、2番目に良好な状況で通過したした場合に表示する画面であり、夕日をバックに「Good」の文字を描画する。また、「Good」との音声を出力する。具体的な条件は、2km/h<|V50|≦5km/hとした。制限速度に対して必要以上に遅くなると、他車両の走行速度とのバランスもありスムーズな交通の流れに乗れなくなることがあるため、制限速度よりも遅い場合も、ずれが大きくなるとランクを落とすようにした。
図19(j)は、3番目に良好な状況で通過したした場合に表示する画面であり、夕日をバックに「OK」の文字を描画する。また、「OK」との音声を出力する。具体的な条件は、V50<-5km/h or +5km/h<V50≦+10km/hとした。制限速度が遅すぎても、悪い判定にするのは好ましくないので、制限速度以下の婆と、速度超過の範囲を分けるようにした。
図19(k)は、4番目に良好な(実際には悪い)状況で通過したした場合に表示する画面であり、曇り空をバックに「BAD」の文字を描画する。また、「BAD」との音声を出力する。具体的な条件は、10km/h<V50≦20km/hとした。
図19(l)は、最悪な状況で通過したした場合に表示する画面であり、雷をバックに「JESUS」の文字を描画する。また、「JESUS」との音声を出力する。具体的な条件は、20km/h<V50とした。
このように、警報対象(オービス)を通過する際に判定結果画面が出力されるで、ゲーム性があり、おもしろみが増す。また、運転者も、よりよい画面が出力されるように気をつけた運転をすることで、速度超過を抑えつつ、必要以上に減速することなく、流れに乗った安全運転を心がける方向に進むように促すことができる。
図20(a)は、一般道を走行中に、警報対象(オービス)までの距離が第二基準距離(例えば、約1000m手前)の際に出力する特殊警報の画面遷移の一例を示している。一般道を走行中において、「1.自車とターゲット間の距離が1100m以下」,「2.警報対象(オービス)から見た自車方位が所定角度(例えば±40度)以内」,「3.自車進行方向から見たターゲット方位が所定角度(例えば±90度)以内」のすべての条件を満たした場合、制御部18は図18(a)に示す特殊警報を報知する。すなわち、制御部18は、地図の待ち受け画面が凍りつき、警報名(図では、「ループコイル」)を表示し、その後、氷の割れるアニメーションを行う。氷の割れはじめは、例えば、画面の中央からとする。このとき、効果音はガラスが割れる音とする。アニメーションの開始と同時に、制御部18は、フルカラーLEDを赤色で3回点滅させる。これにより、表示部5の両側の光チューブ20は、赤く3回明滅する。
次いで、制御部18は、各警報対象の種類に対応するオービスアニメーション(実施例2のアニメ警報)へ移行する。この表示は600mまで継続する。また、警報対象ごとに設定された効果音及び音声出力も合わせて行う。
図20(c),(d)は、一般道を走行中に、警報対象(オービス)までの距離が第三基準距離(第二基準距離より短い距離:例えば、約600m手前)の際に出力する特殊警報の画面遷移の一例を示している。高速道を走行中において、「1.自車とターゲット間の距離が600m以下」,「2.警報対象(オービス)から見た自車方位が所定角度(例えば±40度)以内」,「3.自車進行方向から見たターゲット方位が所定角度(例えば±90度)以内」のすべての条件を満たした場合、制御部18は、図20(b)に示したアニメ警報を終了し、実写警報へ移行する。切替わると同時に、制御部18は、フルカラーLED22の発光を制御し、両側の光チューブを赤色で明滅開始する。この明滅は、警報対象を通過し、警報終了になるまで行う。また、制御部は、所定の距離(例えば、600m時と300m時)に、音声出力による警報を行う。
**検問取締群(位置情報を利用)**
図20(e),(f)は、警報対象(検問取締)までの距離が第二基準距離(例えば、約1000m手前)の際に出力する特殊警報の画面遷移の一例を示している。「1.自車とターゲット間の距離が1100m以下」,「2.警報対象(オービス)から見た自車方位が所定角度(例えば±40度)以内」,「3.自車進行方向から見たターゲット方位が所定角度(例えば±90度)以内」のすべての条件を満たした場合、制御部18は、図20(e)に示す警報画面を出力する。すなわち、制御部18は、地図の待ち受け画面の中央にブラックホールのような画像が現れ、その中にターゲット名が表示されるアニメーションを表示する。ブラックホールは、例えば2秒程度で徐々に大きくなるアニメーションを行う。このとき、効果音は、地の底から響く重低音とする。アニメーションの開始と同時に、制御部18は、フルカラーLEDを黄色で3回点滅させる。これにより、表示部5の両側の光チューブ20は、黄色で3回明滅する。
次いで、制御部18は、ブラックホールのアニメーションの終了後、図各警報対象についての実写警報を表示する(図20(d))。実写警報は、実写画像の透明度を変化させて明滅させる報知を行う。この表示は600mまで継続する。
図20(g)は、警報対象(検問取締)までの距離が第三基準距離(第二基準距離より短い距離:例えば、約600m手前)の際に出力する通常バージョンの特殊警報の画面遷移の一例を示している。高速道を走行中において、「1.自車とターゲット間の距離が600m以下」,「2.警報対象(オービス)から見た自車方位が所定角度(例えば±40度)以内」,「3.自車進行方向から見たターゲット方位が所定角度(例えば±90度)以内」のすべての条件を満たした場合、警報対象の種類に対応するアニメ警報(実施例2)を行う。
図21(a)~(d)は、警報対象(検問取締)までの距離が第三基準距離(第二基準距離より短い距離:例えば、約600m手前)の際に出力するスペシャルバージョンの特殊警報の画面遷移の一例を示している。スペシャルバージョンへの移行条件は、1100~600mの間に無線警報を受信していることである。スペシャルバージョンへの以降をする場合、制御部18は、まず図21(a)に示す警報画面を表示する。この警報画面は、地図画面の全体にノイズが発生した状態を示している。ノイズにより壊れた状態を表現し、ユーザの注目を得るようにしている。また、このとき、制御部18は、ノイズのような音、例えば、「ザザザ」という警報音を出力する。次いで、ブラウン管テレビが消える効果音を出力後、図20(b)に示すように、全黒でバックライトOFFにする。次いで、制御部18は所定の専用効果音を出力し、フルカラーLED22をグリーン,ブルー100%で発光するように制御し、光チューブ20を青白い色に発光させ、図21(c)に示す画面を表示する。例えば、図4等で説明した光チューブ20と表示部5の協同により、∞の文字を表現する。青白い色で稲妻が光っているイメージを表しているため、制御部18は、同時に、雷の効果音を出力する。その後、図21(d)に示す警報対象の種類に対応したアニメ警報を出力する。
**その他POI群(位置情報を利用)**
図21(e)は、警報対象(その他POI群)の警報画面の一例を示している。制御部18は、地図画面に霧がかかるアニメーションをした後で、警報対象の種類に対応するアニメ警報を警報条件の基準距離に合わせて行う。
**レーダー群**
図21(f)は、警報対象(レーダー群)の警報画面の一例を示している。制御部18は、バックドラフトのように、画面が一瞬燃え上がるアニメーションを行う。効果音は、ボワッと燃え上がる音とする。その後、警報対象の種類に対応するアニメ警報を警報条件の基準距離に合わせて行う。
**無線群**
図21(g)は、警報対象(無線群)の警報画面の一例を示している。制御部18は、地図画面に重ねて青い稲妻が発生するアニメーションを行う。効果音は雷が落ちる音とする。その後、警報対象の種類に対応するアニメ警報をする。
[公開取締情報表示機能]
各都道府県の警察では、取締を行う場所や日時について交通公開取締情報として発表している。そこで、あらかじめデータ更新処理により取得する。例えば、メモリカード11を用いて最新の公開取締情報データをデータベース19等にダウンロードしておく。すると、制御部18は、現在地で公開取締情報が発表されていることを報知する機能を備えてるため、制御部18は、現在位置に基づいてダウンロードした公開取締情報データをアクセスし、現在地で公開取締情報が発表されている場合は、その旨を報知する。係る報知は、例えば表示部5を利用する。表示部5の利用としては、公開取締情報が発表されていることを報知することを意味するマークや文字を出力したり、表示部5の所定位置に発光等したりすることがある。そして、所定位置の発光として、本実施形態では、例えば、図22(a)に示すようにアイコン表示部32bを赤く光らせて知らせる。より具体的には、制御部18は、アイコン表示部32bの表示領域の背景部分に警告ランプ部71を配置し、警告ランプ部71を赤く放射状に明滅してフラッシングをする。
アイコン表示部32b,警告ランプ部71の表示領域がタッチされたことを検知すると、制御部18は、図22(b)に示す吹き出し式のテキスト画面の公開取締情報表示部72を、地図(Map画面)の上に重ねて表示する。公開取締情報表示部72では、1ページに1件の取締情報を表示する。取締情報が複数存在する場合、ページ送りして次の公開取締情報を表示する。すなわち、公開取締情報表示部72には、その左右にそれぞれ左ページ移動ボタン72cと右ページ移動ボタン72bを配置し、さらに、公開取締情報表示部72の上辺の中央には戻るボタン72aを配置する。制御部18は、データのある方向のページ移動ボタンを表示し、ページが無い方向のボタンは非表示とする。そして、制御部18は、各ページ移動ボタン72b,72cがタッチされたことを検知すると、押された移動ボタンの色を一瞬変え(例えば、「紫色」)、押された側のページを表示する。
このようにすることで、ユーザは、公開取締情報を1件ずつ画面全体に表示された状態で見ることができる。すなわち、例えば、開取締情報の報知として表示部5の表示画面の下端近傍に、横スクロール方式で行うようにすると、先頭の文字を見逃して途中から見た場合、再び先頭の文字が出現するまで表示部5を見続ける必要があり、好ましくない。これに対し、本実施形態のように1件分の公開取締情報を公開取締情報表示部72に静止状態で表示するので、ユーザは、見るタイミングが悪くて見逃してしまことがない。また、係る横スクロール方式の表示を、例えば、現在地で公開取締情報があることを契機にして自動的に公開取締情報を出力するように構成すると、係る情報を見たくない・興味のないユーザや、係る情報をすでに知っているユーザなどにとっては、読みたくない情報が表示部5に出力され、しかも、スクロールにより動きがあるため目障りとなる。これに対し、本実施形態では、係る情報を見たくないユーザは、警告ランプ部71をタッチしなければ良いので、目障りな情報が出力されることを抑止できる。
また、図22(b)の状態で、戻るボタン72aがタッチされたことを検知すると、制御部18は、公開取締情報表示部72を消し、元のMap画面を表示する。このように一度公開取締情報を閲覧した後に、戻るボタン72aで戻った場合、公開取締情報が解除されるまで、図22(c)に示すようにアイコン表示部32bに表示するアイコンを赤白文字71′に変える。また、公開取締情報が解除された場合、アイコンは通常の青白文字に戻す。また、新たに公開取締情報を受信した際は、再度フラッシングする。
また、例えば図22(d)に示すように、アイコン表示部を設けない画面の場合、制御部18は、例えば地図縮尺の文字の表示領域の背景部分に警告ランプ部71を配置し、現在地で公開取締情報がある場合には、警告ランプ部71を赤く放射状に明滅してフラッシングをする。
この状態で、警告ランプ部71の表示領域がタッチされたことを検知すると、制御部18は、図22(b)に示す吹き出し式のテキスト画面の公開取締情報表示部72を、図22(d)の表示画面の上に重ねて表示する。そして、戻るボタン72aがタッチされたことを検知すると、制御部18は、公開取締情報表示部72を消し、元の表示画面を表示する。このとき図22(e)に示すように、地図縮尺の赤白文字71′に変える。
[待ち受け画面表示機能の実施例]
**速度表示待ち受け画面**
図23は、制御部18が持つ待ち受け画面表示機能により表示する待ち受け画面の一例を示している。図23(a)は、「速度表示待ち受け画面」の一例を示す。この待ち受け画面では、速度等の走行状況を現わすオブジェクト81を、画面の中央に表示する。このオブジェクト81は、スピードメータ81aの周囲にコンパス81bを配置した構成をとる。スピードメータ81aは、円形のアナログメータを模したアニメとし、現在速度にあわせてスピードメータの針81cを移動する。また、スピードメータ81a内の所定位置に、速度超過を知らせるウォーニングランプ81dを配置する。ウォーニングランプ81dは、現在の走行速度が基準速度(例えば、120km/h)以上か否かの結果を示す。制御部18は、走行速度が基準速度(例えば120km/h)未満の場合、ウォーニングランプ81dを緑色に点灯し、走行速度が基準速度(例えば120km/h)以上の場合、ウォーニングランプ81dを赤色に点灯する。コンパス81bは、リング上に包囲を示す「N,NE,E,SE,S,SW,W,NW」のイニシャルを45度間隔で配置し、他の表示画面に表示した方位磁針表示部32dと同様に、車両の進行方向の方位が上になるように回転移動して表示する。また、コンパス81bは、シルバーあるいはメタリックを基調とし、文字は「N」を赤文字、それ以外を黒文字とする。このオブジェクト81により、走行速度と進行方向(方位)がわかるので、他の画面で表示していた自車速度表示部32cと方位磁針表示部32dは表示しない。この待ち受け画面によれば、スピードメータ81a,コンパス81bが画面いっぱいに大きく表示されるため、見やすくてよい。さらに、スピードメータ81aの周囲にリング状のコンパス81bを嵌めて一体化しており、しかも、コンパス81bの部分が金属のように光沢があるように描画することで、かっこよくなる。
**加速度待ち受け画面**
図23(b-1),(b-2)は、「加速度待ち受け画面」の一例を示す。この待ち受け画面は、車両に加わる加速度の状態を数字とグラデーションで表示する。この待ち受け画面では、加速度の大きさと方向等の状況を現わすオブジェクト82を、画面の中央に表示し、左右両側に加速度の状態を数値で表示する数値表示部83を表示する。このオブジェクト82は、3Dで描画した車両82aの周囲の所定位置に、加速度ゲージ82bを表示する。
加速度ゲージ82bは、内蔵する加速度センサ25の出力に基づき、車両の加速度の加わった方向を示すように表示する。図では、車両82aの前側(フロントグリル側)に配置しているため、加速度は車両の前方に加わっている状態、すなわち、ブレーキを掛けて減速している時の状態を示す。図示は省略するが、加速時には車両の後側に加速度ゲージ82bを配置し、旋回時は車両の曲がっていく方向と、その時の速度の状態(加速、減速、等速)により、車両82aの周囲の適宜の位置に加速度ゲージ82bを配置する。
加速度ゲージ82bは。図22(b-2)に示すように、5つの小扇形を隣り合わせて配置する。中央の小扇形が、現在の車両にかかっている加速度値を表示する部分である。各小扇形は、中心から周縁に向けて、複数(例えば11個)のブロックに区分けする。各ブロックは、加速度ゲージのメモリを構成し、また、ブロックごとに表示する色を設定している。制御部18は、中央の小扇形に対しては、取得した加速度値に対応するメモリのブロックまで、それぞれに設定された色を付し、加速度値を超えたメモリは透明にする。このゲージの色は、例えば中心側から順に、0番目を「白」、1から3番目を「青」、4から7番目を「黄」、8から10番目を「赤」とする。図22(b-2)では、最大の10番目(中心が0番目)の目盛まで所定色を表示する。なお、中心側の1個目の色は、透明とし、加速度値に関係なく透明となる。これは、中心側は車両82aと重なるため、車両82aの表示を優先するためである。
さらに制御部18は、中央の小扇形の左右に隣接する小扇形の部分は、ゲージの目盛を2目盛減らし、さらに次に隣接するゲージの目盛を4目盛減らす。図22(b-2)の例では、中央が10番目まで色を付したため、その隣の小扇形は8番目まで、さらにその隣の小扇形は6番目までのブロックに色を付す。
加速度ゲージ82bを用いることで、車両の加速度がかかっている方向、その加速度値の大きさを直感的に認識しやすくなる。加速度の大きさを示す中央の小扇形の左右に隣接して小扇形を配置したため、ある程度の幅が確保でき、見やすくなるとともに、その隣接する小扇形の目盛を少なくしたため、先端がとがった形となり、大きさがわかりやすく、見た目も斬新で良い。また、加速度ゲージの描画を、色を徐々に変えるグラデーションとしたため、きれいでおもしろみが増す。さらに、例えば、加速度値が大きくなるほど、青色系から赤色系に変えていったため、大きな加速度がかかって危険運転や非エコ運転をしていることもユーザに直感的に認識させることができる。
また、具体的な加速度値は、数値表示部83に表示するので、正確に理解できる。また、最大加速度は、所定の期間における最大加速度を表示する。所定の期間は、例えば、エンジン始動から現在までの間や、現在を基準として所定時間前までの期間や、現在からの所定走行距離までの間などがある。例えば、ログ機能を持たせ、所定時間間隔で現在位置とその時の加速度に関する情報(加速度センサの出力値等)を記録し、その記録した履歴から最大値を求めて表示するとよい。また、例えばエンジン始動時から現在までのように対象となる始点(例えばエンジン始動時)が決まる場合、係る始点から現在の加速度値と記録している最大加速度値とを比較し、現在の加速度値が大きい場合最大加速度値を更新するようにしてもよい。
**測位情報待ち受け画面**
図23(c)は、「測位情報待ち受け画面」の一例を示す。この待ち受け画面は、衛星位置、衛星ナンバー、受信レベルを表示する。この待ち受け画面では、画面の左側に衛星の位置等を表示するオブジェクトを表示し、画面の右側にグラフを表示する。オブジェクトは、地球を模した絵の上に、衛星位置を「+」マークで表示する。制御部18は、GPS受信器13から取得した各GPS衛星の情報から、地球上のどの位置の天空にいるかを求め、対応する位置に「+」マークを示し、さらに、準天頂衛星システム(QZSS)を実現するための準天頂衛星の「みちびき」と気象衛星の「ひまわり」の2種の衛星については、係る文字情報と対応する「+」マークを直線で結ぶように表示する。これにより、「みちびき」や「ひまわり」の存在やどの辺にいるかが一目でわかる。さらに、受信した各衛星のCN値の高いものの衛星番号の数値を表示するとともに、その数値と対応する「+」マークを直線で結ぶように表示する機能を備えると良い。
グラフは、捕捉した衛星の衛星番号の小さいものから順に左から表示し、各衛星のCN値を棒グラフで表示する。8個以上の衛星を捕捉した場合、CN値の高いものから順に上位8個を選択し、それについて、衛星番号順のグラフを作成し表示する。
また、本実施形態では、CN値が30以上の場合は棒グラフは緑色、CN値が20以上の場合は棒グラフは黄色、CN値が20未満の場合棒グラフは赤色とする。グラフの高さとともに、色によっても、CN値のレベルを認識できるので好ましい。例えば、グラフ全体が緑色であれば、8個の衛星すべてのCN値が良好であることが確認できる。
**ドライバーズポイント待ち受け画面**
図23(d-1),(d-2)は、「ドライバーズポイント待ち受け画面」の一例を示す。この待ち受け画面は、走行データをもとに、各項目の採点を行い、項目のポイントから運転の総合評価を求めた結果を表示する。このドライバーズポイントは、過去一定時間の走行状態の累積から所定の判定項目についてのポイントを求め、総合評価を行う。判定対象となる過去一定時間は、例えば1時間とする。なお、運転開始当初などの1時間未満の場合も、走行した範囲内で判定する。そして、この待ち受け画面では、画面の左側に、ドライバーズポイントグラフ84aを配置し、画面の右側に上から順に総合ポイント84b、階級章84c,称号84dを表示するレイアウトをとる。
ドライバーズポイントの判定・算出は、以下のようにする。まず、具体的な判定項目は、急加速、急減速、急ハンドル、経済速度の4つとし、各項目とも開始時はそれぞれ100ポイントとし、走行の状況に応じて図24に示すルールに従いポイントを増減する。そして、ポイントの範囲は0から100とする。
制御部18は、4項目についてのそれぞれのポイントをドライバーズポイントグラフ84aに円グラフとして表示し、4項目の各数値は、それぞれグラフの項目の隣または下に「○○pt」と表示する。さらに、制御部18は、4つの項目の数値の平均を求め、総合ポイントとし、数値として所定位置に表示する。
また、階級章84cと称号84dは、4項目のそれぞれのポイントのランクの組み合わせにより決定する。階級章84cは、図23(d-1)に示す五つ星(最上位)と、図23(d-2)に示す2種類の徽章(第一徽章,第二徽章)を模したアイコンとする。2つの徽章は、左側の方が高く、右側の方が最下位とする。さらに、それら3種類の階級章84cのアイコンには、それぞれ複数の色を用意する。図では、アイコンは、金色としているが、他にも銀色と、銅色を用意する。同じアイコンの形態の場合、金色が最もレベルが高く、次に銀色で最後が銅である。よって、階級章84cは、全部で9種類ある。この9種類の階級章84Cのランク分けは、五つ星(金)が最上位で、以下、五つ星(銀)→五つ星(銅)→第一徽章(金)→第一徽章(銀)→第一徽章(銅)→第二徽章(金)→第二徽章(銀)→第二徽章(銅)となる。制御部18は、4項目の各数値に基づいて9種類の階級章のなかのいずれかを決定し、所定位置に表示する。この階級章の決定は、例えば、4項目の各数値の組み合わせと、使用する階級章の対応関係をあらかじめ設定し、係る対応関係に基づいて決定するとよい。使用する称号も対応づけるとよい。例えば、各項目の数値を、複数のレベルに分ける。
一例として、
A: 80<A≦100 (但し、ALL 100を除く)
B: 50<B≦80
C: 0≦C≦50 (但し ALL 0を除く)
の3つのレベルに分ける。そして、例えば、図25に示すような対応関係のテーブルをデータベース19に登録しておく。制御部18は、4項目の各数値を求めたならば、ABCのレベル分けを行い、データベース19にアクセスし、対応する階級章並びに称号を特定し、表示部5の所定位置に出力する。また、称号を出力する際、図25に示すテーブルの文字色を使用する。また、階級章と称号については、走行10分未満では表示しない。さらに1時間以上前のデータは消去する。Power ON/OFFの際もデータは保持するとよい。
階級章並びに称号は、いずれも、総合ポイントが高いものほど、ユーザを褒め称え、ユーザの気分が良くなる内容のものとするとよい。これに合わせて、上述した実施形態では、同じ形態でも、金、銀、銅の3色を用意し、同じ形態の階級章でもさらに3段階(金が一番目で銅が3番目)にレベル分けした。また例えば、警察その他の機関において、役職に応じて徽章の種類が変るものに合わせ、総合ポイントが高くなるほど役職の高い人がつける徽章を模したものとするとよい。また、星の数を増やすようにしても良い。逆に、総合ポイントが低いものほど、ユーザの気分が悪くなったり、落ち込んだりする内容のものとするとよい。これともにない、実施形態では、すべての項目が0場合、階級章をなしにした。また、称号は、総合ポイントが低くなるほど、あまりつられたくない、つけられると不名誉になるようなものとするとよい。このようにすると、ユーザは、気分が悪くなったり、不名誉なものにならないようにし、より気分が良くなる内容の階級章や称号がもらえるように安全運転、エコ運転をするようになるので好ましい。
**傾斜待ち受け画面**
図23(e)は、「車両の傾斜待ち受け画面」の一例を示す。この待ち受け画面は、例えば、OBD情報として取得した車両の傾きに基づき、水平線のイラストで表示する。また、レーダー探知機に傾斜センサを実装し、その傾斜センサの出力に基づいて車両の傾斜を求め、表示しても良い。
[設定画面の実施例]
レーダー探知機の動作モードその他の各種の設定を行う場合、例えば、メイン画面その他の所定の画面を表示中の表示部5がタッチされた場合、制御部18は、設定画面を表示する。表示した設定画面の所定位置に用意したボタン領域のタッチに基づき、動作モード等の切り替え・設定を行う。そして、本実施形態では、設定画面に、メカニカルな入力機器を模した入力機器要素を表示するようにした。メカニカルな入力機器要素としては、例えば図26(a)に示すような「トグルスイッチ」をイメージしたものや、図26(b)に示すように「ボリュームつまみ」をイメージしたものなどがある。特に「トグルスイッチ」のように実際の入力機器で動きが離散的(例えば、「カクカクッ」とした感じ等)である場合、入力機器要素も実際の動きに合わせた動きで表示する。また、操作に伴い動作音(例えば「カチッ」など)が発生する場合、入力要素の動きに合わせて動作音を出力する。このようにすることで、機械・装置らしさが醸し出され、遊び心満載な設定画面となる。よって、例えば機械好きなユーザなどにとって、より親近感が出るので好ましい。
[その他]
また、上述した実施形態では、略瓢箪形状の説明として、「左右両側に配置した二つの円を互いに連結させ、……」とした。ここで、「円」とは、「真円」と「楕円」のいずれも含む。よって、「円弧」と称する場合も「真円の円弧」と「楕円の円弧」のいずれも含む。さらに上述した例では、ケースの前面側が略瓢箪形状としたが、本発明はこれに限ることは無く、円形(真円・楕円)や、外周縁の一部に曲線を含む形状や、従来から一般にある矩形状のものも良い。
上述した例では、本発明の電子機器としてダッシュボードその他の車内の所定位置にブラケット3を用いて貼り付け等により固定設置するタイプのレーダー探知機を例に挙げて説明したが、ルームミラーに取り付けるミラータイプのレーダー探知機にも適用できる。更に、本発明はレーダー探知機に限ることはなく車載用の各種の電子機器の機能として実施することができる。たとえば、ナビゲーション装置等の機能として組み込んでもよい。
さらに上述した例では、装置内に各種の情報を記憶したデータベース19を備え、制御部18は係るデータベース19にアクセスして必要な情報を読み出し、各種の処理をしたが、本発明はこれに限ることはない。すなわち、データベース19に登録する情報の一部または全部をサーバに登録しておく。そして、レーダー探知機その他の電子機器は、係るサーバと通信する機能を備え、制御部18は、適宜サーバにアクセスし、必要な情報を取得して処理を実行するものとしてもよい。係るサーバに制御部の一部または全部を実装し、サーバ側で処理の一部を実行させ車載機側ではその結果を取得し、所定の表示をするものでもよい。さらに、表示装置は、別の車載機器や車両に実装された装置のものを利用するものでもよい。
また、表示部を備えるタイプのものでは、例えば表示部の表示物を制御する制御マイコンと、光チューブすなわちLED等の発光部の発光を制御する制御マイコンは、別々のもので構成しても良いし、同一・単一の制御マイコンで構成しても良い。図2に示す制御部18の内部が、複数の制御マイコンを備えるようになっていても良いし、単一の制御マイコンを備えるようになっていても良い。
さらに、上述した各実施形態・変形例等は、それぞれ単独で実施しても良いし、複数のものを組み合わせて実施しても良い。