JP7112043B1 - ダイエット支援機能付き脚部運動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の部位の皮下脂肪分解を促進することを可能とするダイエット支援機能付き脚部運動装置を提供する。【解決手段】カロリー消費の大きな脚部運動装置9を用いた有酸素運動を行うこと、皮下脂肪層の加温には温度コントロールの可能な電気式ホットパックを皮膚に圧接して装着すること、温熱負荷を軽減するために脚部運動装置に冷却装置を備えること、低周波電気刺激によって脂肪分解を促進すること、腸管を刺激すること、高周波を用いて皮下脂肪を加温すること等により、それらの単独あるいはそれらの組み合わせを手段とするものである。【選択図】図18

Description

本発明は、ダイエットの支援を目的とした脚部運動装置に関する。
肥満は糖尿病等の代謝性疾患や動脈硬化等の循環器疾患の他、睡眠時無呼吸症候群や腰痛等、様々な疾患の要因となる他、体形を壊すことから健康と美容の大敵とされてきた。
特に女性は皮下脂肪蓄積型とされ、皮下脂肪の溜まり易い部位が有り、大腿部や臀部、腰骨の上横部、臍を中心とする腹部等は、体形に与える影響が大きく美容上の悩みが生じ易い部位であった他,男性では腹部に内臓脂肪と皮下脂肪が溜まり易かった。
そこで、蓄積された余剰な脂肪を減少させるためにダイエットが行われてきたが、運動であれ摂食制限であれ、非常に厳しい努力が必要であった。そして、摂食制限療法であっても、基礎代謝量を低下させないために運動を伴う方法であることが予後において良い結果をもたらすとされ、脂肪燃焼効果が高いとされる有酸素運動を取り入れることが薦められてきた。
しかしながら、摂食制限に脂肪の燃焼を目的とした有酸素運動を加えても、身体の気になる部位の皮下脂肪を任意に選択して優先的に減少させることは困難であった他、運動を行っても、筋肉量の増大や運動で消費したカロリーを上回るカロリーを食事で摂取してしまう場合も多く、ダイエットの難しさを克服することはできなかった。
また、皮下脂肪が蓄積する部位や蓄積量にはいくらかの個人差があり、体形に於ける好みや美的感覚にも個人差があるため、特に脂肪を減らしたいと望む個別的な部位が存在して、それを解決するためにダイエットを行う場合も多く、身体の任意の部位の皮下脂肪を優先的に減少させることの可能な方法と手段の開発が望まれていた他、運動後の食欲を抑制する方法の開発も、ダイエットを成功させるには望まれるところであった。
その様な中、運動と身体の任意の部位の加温を組み合わせることによって、任意の部位の皮下脂肪を優先的に減少させようとする方法と装置が提案されていた。(特許文献1参照)
特許文献1には、運動者の身体の任意の部位へ赤外線を照射する装置、あるいは帯状をしたLEDの集合体を身体に装着して赤外線を照射する装置が提案されていたが、運動者の任意の部位にフオ―カスして赤外線照射装置の位置と距離、照射方向等を調節して運動装置に固定しても、運動によって被照射部が動くために赤外線照射装置と被照射部との対面する角度や方向、距離等が変動して安定的な照射が行えず、任意の部位にフオ―カスしないで広い範囲へ照射すれば、希望する特定部位での優先的効果が減少する他、単位面積当たりの被照射量が低下して効率的ではなく、温熱負荷も大きくなって運動の継続を困難にする欠点があった。
また、帯状をしたLEDの集合体を身体に装着してLEDを体表に密着させて赤外線を照射する方法では、照射面直下の皮膚に対して個々の赤外線照射ビームがそれぞれ高温な点状熱源として作用するため、点状に火傷あるいは低温火傷を生じる危険性があり、皮下脂肪の加温を目的とする場合には必ずしも安全性が高いものではなかった他、近赤外線でも表皮から身体深部への到達深度が約6mm程度であり、約4mmと略一定な厚さである真皮層の下には約2mm程度しか届かないと考えられた。
また、前記の様に、脂肪を減少させるには運動と加温を同時に行う必要があることから、身体に対する温熱負荷が大きく、有酸素運動を継続することが容易ではなかった。
一方、運動に伴う温熱的不快感と身体的負担を減少させて、運動の継続を支援する機能を有した脚部運動が提案されていて(特許文献2参照)、直接皮膚に温熱が適用される加温方法では、その様な温熱負荷を減少させる装置との併用が望ましかった。
従来から体の任意の部位を温める温熱マッサージは、末梢循環を促進し末梢組織の代謝を高めるとして、各種の電熱式加温装置や赤外線ランプあるいは高周波加温装置等、様々な装置と方法を用いて施されていたが、その殆どは肌の美容を目的とする皮膚組織の加温であったため、加えられた熱量の多くが皮膚血流によって運び去られ、皮下脂肪層に達する熱量の割合は多くなかった。
また、美容を目的とする身体の深層部の加温には、体を挟んで電極と対極板を対向させるMonopolar方式の高周波加温装置が用いられていたが、安静時の適用であり、運動を伴わない状態での使用方法であった。
しかしながら、運動中の加温でなければ、ホルモンレベルや神経活動において脂肪を動員する身体の態勢ではなく、筋肉が脂肪を積極的に消費する状態でもないことから、従来の静的状態で加温する方法では、被加温部での脂肪分解と筋肉での脂肪の消費を同調させて促進することができないばかりでなく、筋肉での脂肪の消費あるいは生理的な代謝の上昇による脂肪の消費が伴わない状況での温熱等による脂肪分解の促進は、脂肪分解産物の血中濃度を上昇させる他、脂肪の異所蓄積を生じさせる等の恐れが大きく、健康や美容に好ましいものではなかった。
また、美容用の高周波加温装置では電極の配置においてMonopolar方式とBipolar方式、Multipolar方式等があり、この内Monopolar方式は、電極と対極板の間に体を挟んで双方を対向的に配置する方法であり、直接的な温度測定が困難である体の深部にまで加温作用が及ぶため、安全上の懸念があった他、ハンデイタイプ装置によるBipolar方式やMultipolar方式の美容用加温装置では肌のケアが主目的とされ、皮下脂肪層の加温に適した機能と能力は備えられていなかった。
以上は、脂肪分解の促進に温熱を利用する場合の問題点であったが、手用による少し強めの摘み出すような刺激で、その部位の脂肪がとれることが知られていて、そのメカニズムは摘み出しの機械的な刺激によって交感神経末端からのノルアドレナリンの分泌が高まり、それが蓄積されている脂肪の分解を促進したためだと考えられていた。(非特許文献3参照)
上記のことから、局所的な機械的刺激は被刺激部の交感神経を刺激することが可能であると考えることができる他、局所の交感神経の刺激は局所の電気刺激によっても可能であることから、局所の電気刺激によって交感神経を刺激して、被刺激部の脂肪分解を促進することができると考えることができる。
そして、その様な局所における神経の電気刺激は、すでに家庭でも行われていて、低周波電気刺激装置が筋肉や運動神経を刺激するマッサージ機器として使用されていた。しかし、その目的は、安静時において、局所の運動神経あるいは筋肉を直接的に電気刺激して、筋肉の収縮と弛緩を繰り返してマッスルポンプ機能を発現させ、末梢血流を促進する作用の利用であったため、一般的には2Hz~8Hzが叩き、40Hz~50Hzが揉み、100Hz~120Hzが摩りとして、それぞれの筋肉の動かし方に適した周波数配分がなされていた。
しかし、多くの交感神経に支配される効果器においては15Hz~25Hzの電気刺激で最大反応が得られることから、家庭でのマッサージを目的とした周波数は必ずしも脂肪分解促進に最適な交感神経電気刺激の周波数ではなく、15Hz~25Hzの周波数が交感神経の電気刺激による脂肪分解促進には最も適当であると考えられる。(非特許文献4参照)
また、低周波電気刺激によって筋肉を収縮弛緩させることが可能であるが、震え産熱の様に大きな振るえでなければ、マッサージで用いる程度の電気刺激強度と負荷がない状態での筋肉の収縮弛緩は消費カロリーが少なく、時間的効率を考えれば脂肪の減量を目的とする自発的な筋運動の役割を担える程のものではなかった。一方、電気刺激の強度を大きくして大きな収縮弛緩を生じさせれば消費カロリーを大きくすることが可能であるが、電気的不快感が大きくなり実用的ではなかった。
一般的には、末梢神経に対する電気刺激の強度は僅かな筋収縮が生じる程度、あるいは筋収縮の閾値以下が望ましいと考えられていた。
従って、脂肪の減量を目的とする場合、低周波電流によって交感神経を刺激して脂肪分解を促進することが可能であるが、必ずしも筋肉を収縮弛緩させる必要性がない一方で、脂肪分解産物を消費させるにはカロリー消費を伴う運動を行うことが必要であることから、比較的容易に大きなカロリー消費が可能な脚部の運動中に、任意の部位の皮下脂肪組織に交感神経電気刺激を行なうことが望ましく、さらに、局所的に加温している皮下脂肪組織での交感神経電気刺激がより効果的であることから、加温装置の効果器と交感神経の刺激電極を身体の任意の部位に装着して、脚部の運動中に任意の部位に対する加温と交感神経電気刺激を同時に行って、それぞれの作用を目的とする部位の皮下脂肪組織にて同時に生じさせることが効果的であると考えられる。
そして、その様な加温装置と低周波電気刺激装置を併用する方法も、すでに従来のマッサージにおいては採用されていた。しかし、それは、安静時において適用する方法である他、加温作用による血管拡張がもたらす血流促進作用並びにQ10効果による代謝の活性化作用と、低周波電気刺激による筋肉の収縮弛緩によって生じるマッスルポンプ機能が有する血流促進作用との、相乗効果を期待するものであり、本発明が低周波電機刺激を行なう目的とは異なるものであった。
以上は脂肪の分解に関してであったが、近年では、運動によって食欲を増進するホルモンの分泌が抑制される一方で、食欲を抑制するホルモンの分泌が促進されること、高強度の運動の方が軽度の運動よりも食欲抑制効果が大きいと考えられること、腹部の筋肉に電気刺激を与えて行なう運動で食欲抑制効果が見られるとのことの他、「腸管を揺さぶるような刺激を入れた方が、食欲抑制効果が高まるイメージがある。」との観察が存在していること等が紹介されていた。
(非特許文献1、2参照)
上記の様に、運動は胃から分泌されて摂食中枢に働き食欲を増すホルモンであるグレリンの分泌を抑制する一方で、腸管から分泌されて満腹中枢に働き食欲を抑制するホルモンである、ペプチドYYやGLP-1の分泌を促進する機能を有していることが知られている。
また、運動は交感神経活動を亢進することから、運動に伴う食欲の抑制作用に交感神経活動の関与が考えられる他、間接的ではあるものの、腸管を揺さぶるような刺激は、腸管に在る交感神経を刺激するように作用したとも考えられる。
腸管の運動は副交感神経によって促進的に支配され、交感神経によって抑制的に支配されている。運動中は交感神経活動が高まり腸管の運動は抑制されている。従って、運動中の腸管運動が抑制されている状態で加えられた腸管に対する機械的刺激は、腸管運動を他動的に生じさせたことによる作用と考えるよりも、機械的刺激が腸管に在る交感神経を間接的に刺激して、運動によって亢進している交感神経活動と協調的に働き、交感神経の作用が増大したためと考えることがより合目的的で容易である。
従って、運動中の腸管に在る交感神経を刺激することが、運動後の食欲を抑制する効果を大きくすることができると考えられるが、身体の深部を一般的な低周波電気刺激装置で刺激することが困難なことから、腹部の筋肉を一般的な低周波電気刺激装置を用いて繰り返し収縮弛緩させ、腹腔内の腸管を機械的に刺激することで、腸管に在る交感神経を間接的に刺激して、運動後の食欲を抑制する効果を高めることができると考えることができる。
このため、腸管を機械的に刺激する機能を有する装置を脚部運動装置に備え、腸管を機械的に刺激しながら運動することで、運動後の食欲抑制効果を高めることを期待することができる。
ダイエットはエネルギーのインプットとアウトプットの相対的バランスにおいて、アウトプットを大きくすることであったが、従来のダイエットでは運動のエネルギーアウトプット機能のみが注目されてきた。しかし、近年、運動によって食欲に影響を与えるホルモンが分泌されることが明らかにされ、運動はエネルギーのインプットの制御にも関与していることが明らかとなってきた。
従って、ダイエットでは、運動はカロリーの消費手段だけではなく、食物摂取を抑制する手段としても利用が可能であり、実効性の高いダイエットを行うには、これらの手段を組み合わせることが効果的であると考えられる。
特表平9-512728 特願2021-124825
吉川貴仁 山本佐保 田中繁宏(2011):健康運動科学2、1~8 運動すると食欲は抑えられるtarzanweb.jp/post-202302 奥田拓道 著(1984):Bioscience Series 肥満 化学同人 135 真島英信 著(1972):生理学 文光堂 123 小川徳雄 著(1994):新 汗のはなし 汗と暑さの生理学 アドア出版 149~150
本発明は、任意の部位の皮下脂肪分解の促進と運動による脂肪の消費を同時に生じさせることによって、任意の部位の皮下脂肪分解を優先的に促進することを可能とし、同時に、分解された脂肪を消費して脂肪分解産物の血中濃度の上昇と脂肪の異所蓄積を防ぐことを一つの目的とするものであるが、運動中の皮下脂肪の加温に際して、加温部から皮下脂肪へ皮膚を通して熱を伝達する際に、身体に対する温熱負荷が大きくなる欠点や、熱が皮膚血流に奪われて皮下脂肪を効率的に加温できない等の欠点がある他、高周波を用いる加温の場合には、その作用が身体の深部にまで及ぶことから、安全上の懸念が伴う等の欠点があり、これらを改善することを課題とするものである。
また、運動が有する食欲抑制作用を利用するには、運動強度を大きくしなければならないことから容易ではない欠点があった。
従って、本発明は、運動による食欲抑制作用を発現し易くする方法も同時に開発して、生体におけるエネルギーのインプットとアウトプットに共に関与することによって、ダイエットに於ける運動の効果を高めることも課題とするものである。
身体の任意の部位の加温において、熱伝導によって加温する機能を担う面状電熱ヒーターを用いた電気式ホットパックを適用する場合には、温度コントロールの可能な電気式ホットパックを備えた電気加温装置を脚部運動装置に備えると共に、伸縮性ベルトを用いた電気式ホットパックの体表への装着において、ベルトの張力を利用して装着による軽度な圧迫状態を維持し、被圧迫部の末梢血流を軽度に抑制することにより、該部の皮膚組織から熱が血流によって運び出されることを抑制して、電気式ホットパックから皮下脂肪に伝達される熱量を増大させること、運動動作の安定性と安全性を確保するために運動中に掴むことが一般的である脚部運動装置のハンドル内に電子式冷却装置の効果器を設置して、ハンドルを冷却することによってハンドルを掴む手掌から体熱を奪い、運動と加温によって生じる身体に対する温熱負荷の軽減を図ること、あるいは、脚部運動装置に高周波加温装置を備えて、体内における高周波電流の通電経路が皮下脂肪層を中心とする水平的経路となり易いよう、高周波加温装置の電極と対極板の間の距離の変動を制限すると共に電極と対極板の対向角を可変式にして、通電経路を簡易的に水平化し易くすること、さらに皮下脂肪を支配する交感神経の電気刺激に適した周波数(パルス間隔)と電流(電圧)強度による低周波電気刺激と、腸に在る交感神経を機械的に刺激することを目的とする腹筋の収縮弛緩が可能な周波数(パルス間隔)と電流(電圧)強度による低周波電気刺激を生じることの可能な、低周波電気刺激装置を脚部運動装置に備えること等をそれぞれ一手段とし、単独あるいはそれらの一部を組み合わせることを手段とするものである。
本発明の効果を以下に記す。
電気式ホットパックを用いた電熱式加温装置の効果
本発明では実施例において、電気式ホットパック7の表面温度を、温度コントローラー8を用いて38℃~42℃の範囲で設定して、その温度を保つ機能を有するものであるが、これを装着することによって運動中であっても安全な温度による安定した熱伝達を任意の部位に行うことができる効果がある。
さらに、本発明では、伸縮性穴あきゴムベルト22を用いて電気式ホットパック7を身体に装着する手法により、ベルトの張力を利用して電気式ホットパック下の皮膚と末梢血管を軽度に圧迫し、同部の皮膚血流量を減少させることが可能である他、皮膚組織の弾性によって被圧迫部の皮膚組織の厚さが減少することから、電気式ホットパックと皮下脂肪層との間の温度勾配を大きくして熱伝導率を高くすることが可能である。これらの作用によって、加温する部位の皮膚から血流によって搬出される熱量が減少すると共に皮下脂肪層に伝達される熱量が増大し、皮下脂肪層の温度を生体に安全な温度の範囲で効率的に高くすることができる効果がある。
さらに、装着式の電気式ホットパック7の適用では伝導による熱伝達であるために、着用した衣服の上から適用することが可能なため、赤外線や高周波、あるいは超音波を用いる加温方法よりも利便性が高い特徴がある他、面状のフィルムヒーターで発熱させた熱を伝導によって身体に伝達する方法であるため、高温部から低温部に流れる熱の伝導中の拡散によって局所的な高温部が消失し、安定的な熱伝達による略均一的な温度での、安全な加温を可能とする効果がある。
ハンドル冷却の効果
本発明は実施例において、ハンドル28の温度を、温度コントローラー29を用いて5℃~15℃の範囲で設定して、その温度を保つ機能を有するものである。
手掌には体熱放散器官とも言える動静脈吻合(AVA)が他の部位の皮膚よりも多い特徴があり、運動等によって温熱負荷が大きくなり、平均体温が上昇し体熱放散を促進しなければならない状態では、AVAが開くことによって手掌の皮膚血流量が増大し、その値が安静時の数十倍にも達することから、AVAが存在しない、あるいは少ない部位の皮膚と比べて手掌は皮膚温をより大きく上昇させて、体熱放散を促進する機能を有した特殊な部位であると考えることができる。
しかも、手背では温熱性発汗が大きく生じるが、手掌は精神性発汗(手に汗を握る)が生じるものの、温熱性発汗が生じない特徴があるため、手掌は物に触れることによる熱放散(伝導)あるいは空気による熱放散(対流)に特化した部位と言うことができる。
身体の任意の部位の加温にはホットパックを装着することが一般的に行われるが、本発明の電気式ホットパックの装着面積と、電気式ホットパックの表面温度と体温との温度差の、積の値は、伝導によって電気式ホットパックから体に伝達される熱量に比例的な関係を有する値である。
本発明では、ハンドルを掴む手掌の面積と、ハンドルの表面温度と体温との温度差の、積の値は、体(手掌)からハンドルに奪われる熱量に比例的な関係を有する値である。
冷やされたハンドルを掴むことによる手掌の冷却は、手掌とハンドル28が接触する面積と電気式ホットパック7が体表と接触する面積とでは大きな差が無いものの、温度差においては運動中の体温とハンドル28との温度差が電気式ホットパック7と体温との温度差を大きく上回ることから、電気式ホットパック7から身体に伝達される熱量分を手掌から奪い去り、身体への温熱負荷を軽減することが可能である。これによって運動と加温によって生じる心臓への負担を軽減して、運動の継続を容易にすることができる効果がある。
高周波加温装置の効果
皮下脂肪が蓄積し易い腹部やヒップ、ウエスト等の体表は曲面であり平面ではない。また、体幹部や四肢の断面は一般的に円、あるいは楕円で表される。従って、体表上の任意の2点間を結んだ経路を、円あるいは楕円の一部である円弧と考えることが可能である。本発明では、湾曲した曲面に追従が可能な弾性を有する装着帯50の両端に電極51と対極板52を設置して、装着帯を伸縮性の有るベルトを用いて電極と対極板が体表に密着するように装着する手法を採るものであるが、装着帯50上で電極51と対極板52の位置が固定されているため、装着帯を身体の任意の一部に装着しても、体表上の装着帯の外縁が外側に凸の円弧様の曲線を描くものの円弧様の経路の長さに変化が無く、電極51と対極板52の直線距離が非常に大きく変化することがない。また、電極51と対極板52が円弧様の曲線の両端付近に位置することから、体表に装着された電極51と対極板52の対向する角度は、Monopolar方式の様に対面的(0度)ではなく、Bipolar方式あるいはMultipolar方式の様に水平(180度)でもない対向関係と成り、装着帯50を体表の曲面に沿わせて密接して装着するだけで、0度より大きく180度よりも小さい対向関係と成って、電極51と対極板52の対向関係が、対面的と水平的の間の角度を持つ対向関係と成る。
高周波電流は細胞膜を透過することから、電流は電極51と対極板52の間の経路を中心として流れるが、電極51と対極板52が装着された体表の外縁を円弧とした該弧の弦を中心とする経路が略それに当たるため、通電経路が皮下脂肪層に一致し易く、高周波電流は体表下で水平的に広がる皮下脂肪層を水平的に流れる割合が大きくなる。
一方、その様な通電経路は、脂肪の電気抵抗が皮膚や筋肉よりも大きいことから、高周波電流によるジュール熱は皮下脂肪層の通電エリア58で大きく発生するため、加温部も該部となり、効果的な皮下脂肪層の加温が可能となる効果がある。
これによって、電流は体の深部を通過しないで皮下脂肪層57を略水平的な経路で通過して、皮下脂肪層を中心とした加温が可能なことから、皮下脂肪層の加温における効率を高め、高周波を用いる加温において身体の安全性を高める効果がある。
低周波電気刺激装置の効果
脂肪分解における温度の作用は主として生化学的なメカニズムによる促進作用であるが、脂肪組織に分布する交感神経の電気刺激作用は生理的なメカニズムによる促進作用であり、それぞれ単独で作用機序の異なる効果を有している。しかし、それらを同時に作用させることによってそれらの相乗的作用を生み出して、脂肪分解効果をより高めることを期待することができる。
多くの交感神経に支配される効果器においては15Hz~25Hzの電気刺激で最大反応が得られることから、本発明による実施例の様に、電圧制御型電気刺激装置を用いて、パルス波形にて、パルス幅を0.2msecに固定する場合では、パルス間隔が40msec~60msec(周波数25Hz~15Hz)で、且つ、刺激電流の電圧強度を10V~40V程度の範囲に調節することで、皮下脂肪に分布する交感神経を、苦痛を少なくして刺激して、脂肪の分解を促進する交感神経刺激が可能である。
一方、運動による食欲抑制作用の促進をより多く期待する場合には、深部に在る腸管の交感神経を低周波電流で直接的に刺激することが困難なことから、本発明では、腸管の外部に在る腹筋を繰り返し収縮弛緩させて腸管に外力を及ぼし、腸管に在る交感神経を間接的に刺激する手段を採るものであるが、その場合には、筋収縮にも効果的な20msec~40msec(周波数50Hz~25Hz)のパルス間隔において10Vから40V程度の範囲で強度を調節することで、不快感の少ない腹筋の収縮弛緩が可能である。
しかしながら、皮膚の電気抵抗には個人差があり、各種の条件によっても変化することから、電気刺激を行なう場合には、10Vから始めて40Vまで上げて行く操作の過程で、大き過ぎる筋収縮や電気的不快感が生ずれば、それらが解消する値にまで電圧を下げる、あるいはパルス間隔を変更する調節を行うものである。これによって、不必要な筋収縮と電気的不快感を可及的に抑制して、任意の部位の皮下脂肪分解の促進あるいは、必要とする腹筋の収縮弛緩を促す低周波電気刺激が可能であり、両者が重なる境界域のパルス間隔40msec(周波数25Hz)では、適度な腹筋の収縮弛緩が繰り返されるように強度を調節することによって、運動後の食欲抑制作用と皮下脂肪の分解促進作用を共に生じさせる効果を期待することが可能である。
前記の通り、有酸素運動は生理的作用によって交感神経の働きを高めてノルアドレナリンを放出させ、脂肪の分解を促進して消費させるばかりでなく、腸管に働いて食欲を抑制するホルモンの分泌を促進させ、運動後における食欲を抑制して運動後の過食を抑制する効果を期待することができる。
一方、温められた皮膚では、汗の分泌量が増えることが知られている。
例えば片腕だけの運動をしていると、運動をしていない他方の腕よりも分泌される汗が増えてくる。これは、運動している筋肉が発生した熱で、その直上の皮膚が温まり、それによってその部の汗の産生が増加するためである。同様に、外から皮膚の一部を温めて、温めない部位との汗の量を比べると、温めた皮膚の発汗量が増えることも知られている。
上記におけるメカニズムは、組織の温度上昇によって化学反応速度が高まり代謝速度が速くなるためであり、皮膚を温めることによって汗腺周囲の温度も上昇し、発汗神経に興奮が伝わってくるたびに産生された伝達物質の末端からの分泌量が増える。同様に、汗腺側の反応能力も温度の上昇によって増大することから、汗の産生速度が増大する。
したがって、温められた部位で汗の分泌量が大きく増大するのは、発汗神経の伝達物質の分泌量の増加と汗腺の反応性の増加の相乗効果によるものである。(非特許文献3参照)
従って、発汗における加温の作用は、生化学反応に共通なQ10効果によるものであり、脂肪の分解と放出においても同様なQ10効果が作用すると考えることができる。
本発明でも、運動者の任意の部位の皮膚を温めることによって、運動による交感神経末端からの伝達物質の分泌量の増大と、該部の脂肪細胞の温度上昇によって、脂肪細胞への伝達物質量の増大と感受性が高くなり、それらの相乗作用によって該部での脂肪細胞による脂肪分解と脂肪分解産物の血中への放出を増大させる効果を期待することができる。
さらに、運動の継続によって、熱産生量が増大し全身の血液循環が促進されて身体の末梢に至るまで温度が上昇するが、加温装置を適用している部位では被加温部の脂肪組織の温度は周囲の温度以上に高いため、脂肪組織や神経に対するより大きなQ10効果の他、血管に対する温熱の直接作用によっても被加温部の脂肪組織の血管がより大きく拡張して血流量が増大し、脂肪組織に流入する血液量と脂肪組織から流出する血液量が増大して、液性情報である各種脂肪分解ホルモンの脂肪細胞への到達量と脂肪細胞から放出された脂肪分解産物の血液による搬出量が他の部位以上に増大し、ターノバーレイトが高まる。しかも、運動によって血流配分が活動中の筋肉に集中されるため、活動筋に対する脂肪分解産物である遊離脂肪酸の供給量が優先的に増大すると共に、筋活動による遊離脂肪酸の消費が増大する。
これによって、脂肪分解産物の血中濃度の増大や脂肪の異所蓄積を防ぐことができ、健康への害や美容上の問題が生じることを防ぐ効果がある。
前記の通り、本発明では、運動による生理的作用によって、脂肪の分解と脂肪分解産物の血中への放出を増大させ、筋肉による脂肪の消費を増大させるが、同時に、任意の部位の皮下脂肪の、加温による生化学的作用あるいは交感神経の電気刺激による生理的作用によっても局所的な皮下脂肪分解の促進が可能であることから、人為的に望む部位のスリム化を優先して効果的に促進することができる効果がある。
図1~図7は本発明の請求項1による実施例である。
ACアダプターと接続する、電気式ホットパックを用いる電熱式加温装置の温度コントローラー8の模式図 面状フィルムヒーター6の模式図 面状フィルムヒーター6に装着用仕様を施して電気式ホットパック7と成し、温度センサー5を電気式ホットパック7の表面に可撤式に取り付けた模式図 電気式ホットパック7の裏面の模式図 電気式ホットパック7を着衣の上から腹部に装着した状態の側面の模式図 伸縮性穴あきゴムベルト22の模式図 本発明の請求項1による実施例の電動トレッドミル9の模式図
図8~図10は本願の請求項1による発明に冷却システムを組み合わせた実施例である。
冷却システムの構成要素を示す模式図 左側のテーブル10端とハンドル28に1基の冷却システムを設置する際の配線部を除いた各構成要素の配置を示す模式図 の請求項1による発明に冷却システムを組み合わせた実施例の電動トレッドミル9の模式図
図11~図15は本発明の請求項の実施例である。
低周波電気刺激装置のACアダプターを除いた構成要素を示す模式図 低周波電気刺激のパルスパターンを示す模式図 低周波電気刺激装置の一対の正電極41と負電極42を腹部に装着する場合の配置の一例を示す模式図 低周波電気刺激装置の二対の正電極41と負電極42を、腹部の左右に装着する場合の配置の一例を示す模式図 本発明の請求項による実施例の電動トレッドミル9の模式図
図16~図18は本の請求項1と請求項2による発明を組み合わせた実施例である。
電熱式加温装置の二つの電気式ホットパック7と、低周波電気刺激装置の一対の正電極41と負電極42を、腹部に装着する場合の配置の一例を示す模式図 電熱式加温装置の二つの電気式ホットパック7と、低周波電気刺激装置の二対の正電極41と負電極42を、それぞれ腹部の左右に装着する場合の配置の一例を示す模式図 の請求項1と請求項2による発明を組み合わせた実施例の電動トレッドミル9の模式図
図19~図25は本発明の請求項の実施例である。
高周波加温装置のACアダプターを除いた構成要素を示す模式図 電極51と対極板52を設置した装着帯50の表面の模式図 電極51と対極板52を設置した装着帯50の側面の模式図 電極51と対極板52を設置した装着帯50の裏面の模式図 高周波加温装置の装着帯50に設置された電極51と対極板52を、腹部の左右に2対装着する場合の配置の一例を示す模式図 装着帯50によって電極51と対極板52を装着した腹部の水平的断面の、半側における皮下脂肪層57と加温エリア58との関係を示す模式図 本発明の請求項による実施例の電動トレッドミル9の模式図
図26~図28は本の請求項2と請求項3による発明を組み合わせた実施例である。
低周波電気刺激装置の一対の正電極41と負電極42と、高周波加温装置の二対の電極51と対極板52を、それぞれ腹部に装着する場合の配置の一例を示す模式図 低周波電気刺激装置の二対の正電極41と負電極42と、高周波加温装置の二対の電極51と対極板52を、それぞれ腹部に装着する場合の配置の一例を示す模式図 の請求項2と請求項3による発明を組み合わせた実施例の電動トレッドミル9の模式図
以下、本発明の請求項1による実施例の形態を図1~7に基づいて説明する。
図1.電熱式加温装置の温度コントローラー8は、電源スイッチ1と温度設定ボタン2,3とLED温度表示装置4を有し、電熱ヒーターを用いた電気式ホットパック7と温度センサーを接続するもので、ACアダプターを接続した温度コントローラー8の外観を示すものである。
温度コントローラー8に直流の電源を供給するACアダプターは、電動トレッドミル9のテーブル10内で電動トレッドミル9の交流電源と電動トレッドミル9の電源スイッチ11を介して接続し、電動トレッドミル9の電源スイッチ11がONされることによって電動トレッドミル9のパイロットランプ12が点灯し、ACアダプターへ交流電源が接続されるものであり、さらに、温度コントローラー8の電源スイッチ1をONすることによって、温度コントローラー8に直流電源が供給され、LED温度表示装置4が0.1℃単位で温度を表示し、温度設定ボタン2がDW(温度を下げる)、温度設定ボタン3がUP(温度を上げる)の操作を行うことができる。これによって電気式ホットパック7の温度設定を行った後、数秒後に自動的に温度調節機能が作動を開始する。また、温度コントローラー8による温度設定は38℃~42℃の範囲で、1℃単位で可能であり、設定値よりも2℃低い値に接近することによって電気式ホットパック7の温度がPMW制御されるものである。
温度コントローラー8と電気式ホットパック7は、テーブル10の手前の側面に設置された温度コントローラー8側のコンセント型コネクター14に、電気式ホットパック7側のプラグ型コネクター13を差し込むことによって着脱式に接続されるものである。
同様に、温度コントローラー8と温度センサー5は、テーブルの手前の側側面に設置された温度コントローラー8側のコンセント型コネクター16に、温度センサー5側のプラグ型コネクター15を差し込むことによって着脱式に接続されるものである。
図2.電熱ヒーターである面状のフィルムヒーター6は、全面が絶縁性フィルムで覆われているものであり、面状フィルムヒーター6とケーブル17との接続部に、ケーブル17側のコネクター18が接続された状態を示すものである。
図3は、面状フィルムヒーター6とコネクター18の接続部の損傷を防ぐため、接続部を含む面状フィルムヒーター6の片面全面を、絶縁フィルムを貼った一枚の金属板でできた保護パネル19で覆った後、保護パネル19の一部を除いた面状フィルムヒーター6全体を布袋に入れて布袋と接着して成る電気式ホットパック7の表側の面を示すものであり、保護パネル19は電気式ホットパック7の裏側に在るものである。また、電気式ホットパック7の表側の面は装着時の体表側とするものであり、布袋に縫い付けられた布製のセンサー通し20に温度センサー5を通して、温度コントローラー8の温度センサー5が可撤式に設置されていることを示すものであるが、温度センサー5を電気式ホットパック7上に設置しないで加温部の皮膚上に設置して、該加温部の皮膚温を直接的に測定することも可能である。この場合、該加温部の皮膚温を設定した温度に保つことが可能である。
図4は電気式ホットパック7の裏面を示すもので、布製のベルト通し21が縫い付けられていて、これに装着用の伸縮性穴あきゴムベルト22を通すものである。
布製の袋の下に在る保護パネル19は、装着に用いる伸縮性穴あきゴムベルト22の圧力によって生じる恐れがある面状フィルムヒーター6の大きな屈曲と損傷を防ぎ、保護パネル19を通して電気式ホットパック7が装着された体表に略均一的な圧力を加える機能を有するものである。
図5は伸縮性穴あきゴムベルト22を用いて、電気式ホットパック7を腹部に軽度に圧接して装着した状態を示す模式図である。
また、腹部に装着された左右側の電気式ホットパック7と温度センサー5のプラグ型コネクター13,15は、テーブル10の手前の側面の左右側面に設けられたそれぞれのコンセント型コネクター14,16によって、それぞれ左右の温度コントローラー8と可撤式に接続するものである。
伸縮性穴あきゴムベルト22の張力と保護パネル19の作用による、略均一的で軽度な皮膚の圧迫は、被圧迫部の皮膚の末梢血流を抑制して被加温部から血流によって運び出される熱量を減少させる作用を有するものである。
上記の方法による身体の一部の加温は、面状フィルムヒーター6で発生した熱が伝導によって身体に伝達される方式であるため、熱の高温部から低温部に流れる伝導中の拡散によって局所的な高温部が消失し、略均一的にしかも最高設定温度が42℃であることから、身体へ熱伝達する際の安全性が高く、着衣の上から適応できる利便性を有している。
図6.伸縮性を有した穴開きゴムベルト22は、穴23が多数開いていて、先端が球形の突起部を有するベルト止め用のバックル24を備えている。
ベルトが有する伸縮性によって電気式ホットパック7下の皮膚を軽度に圧迫して、該部の皮膚血流量を抑制することができる。これによって、伝導による熱伝達のロスを軽減することが可能である。
図7は本発明の請求項1による実施例で、電気式ホットパック7を備える2基の電熱式加温装置を、テーブルとハンドルを備え運動強度調節機能を有する電動トレッドミルのテーブルの左右にそれぞれ1基ずつ設置したものである。
それぞれの電熱式加温装置は、電動トレッドミル9の電源スイッチ11をONすることによってパイロットランプ12が点灯し、テーブル10内に設置されていて電動トレッドミル9の交流電源と電動トレッドミル9の電源スイッチ11を介して接続するACアダプターに交流電源が通電される。
テーブル10上に在る温度コントローラー8の電源スイッチ1をONすることによって、温度コントローラー8にACアダプターで変換された直流電源が供給され、温度表示装置4に電気式ホットパック7の初期設定の温度が表示される。
温度コントローラー8の温度設定ボタン2,3を操作して、電気式ホットパック7の温度を38℃~42℃の範囲で任意に設定し、設定した温度を温度センサー5の情報に基いて制御し保つことができる。
テーブル10の正面の上面には、電動トレッドミル9の運動強度調節ダイヤル25とスタートボタン26とストップボタン27が設置されていて、これらの操作によって運動の開始と停止、運動強度の調節が行われる。
テーブル10の手前の側面には、それぞれの電気式ホットパック7と温度コントローラー8を接続するコンセント型のコネクター14と、温度センサー5と温度コントローラー8を接続するコンセント型のコネクター16が、それぞれ左右側に設置されている。
以下、本の請求項1による発明に冷却システムを組み合わせた実施例の形態を図8~図10に基づいて説明する。
図8は、テーブルとハンドルを備え運動強度調節機能を有する電動トレッドミルに設置される冷却システムの構成要素を示すもので、ACアダプターは電動トレッドミル9のテーブル10内で電動トレッドミル9の交流電源と電動トレッドミル9の電源スイッチ11を介して接続し、電動トレッドミル9の電源スイッチ11が入ることによってACアダプターに交流電源が接続されるものである。
ペルチェモジュール用の温度コントローラー29の電源スイッチと連動する温度設定ダイヤル31を操作して、温度コントローラー29の電源スイッチをONすることにより、ACアダプターによって変換された直流電源が温度コントローラー29と2基の送風機30に供給され、送風機が直ちに稼動するものである。
さらに該温度設定ダイヤル31を回す操作によって5℃~15℃の範囲で温度設定を行い、接続しているペルチェモジュール32に駆動電源を供給すると共に、温度センサー33の情報を基に温度センサー33が設置された部位の温度を設定温度に基づいて制御して一定に保つものである。
左右のテーブル10端内に、それぞれ上記の温度設定ダイヤル31を備えた温度コントローラー29を設置して、該部の外側壁に温度設定ダイヤル31を配置するものである。また、左右のハンドル28の下端内側壁にはそれぞれの温度センサー33を設置して、ペルチェモジュール32と放熱器34と送風機30を左右両側のハンドル28内にそれぞれ設置するものである。
図9は、冷却システムのACアダプターを除いた構成要素の、テーブル10の左端と左側のハンドル28内におけるそれぞれの配置を透視的に示すもので、温度コントローラー29が左側のテーブル10端内に設置され、ペルチェモジュール32と放熱器34と送風機30と温度センサー33が左側のハンドル28内に設置されて、温度コントローラー29に備わっている温度設定ダイヤル31がテーブル端の外側面に配置されることを示すものであり、これらの各構成要素の設置における配置関係は、右側においても同様である。
温度コントローラー29はペルチェモジュール32へ直流電源を供給すると共にこれを制御し、ペルチェモジュール32を密着させて設置したハンドル28の内面を温度センサーの情報に基づいて設定温度に制御して一定に保つ。また、送風機30はペルチェモジュール32の背面に密着して設置された放熱器34へ、吸気孔35から引き込んだ空気を送風して放熱器34を冷却し排気口36から排出する。また、温度コントローラー29の電源スイッチと連動する温度設定ダイヤル31は、温度コントローラー29への直流電源をON/OFFすると共に、温度センサー33を設置したハンドル内壁の温度を5℃~15℃に設定し、設定された温度は温度コントローラー29によって温度センサー33の温度情報に基づいて制御され一定に保たれる。
本実施例では、テーブル10の左右に設置された2基のペルチェモジュール用温度コントローラーが、それぞれ左右のペルチェモジュールを駆動し制御するものであり、テーブル内に設置したそれぞれのACアダプターで、それぞれの温度コントローラーと送風機へ、直流電源を供給するものである。
ハンドル28はテーブル10に設置されたハンドル取り付けフレーム37にネジで固定して、テーブル10に取り付けられるものである。
図10は、本の請求項1による発明に冷却システムを組み合わせた実施例で、前記請求項1の実施例の、テーブルとハンドルを備え運動強度調節機能を有し電熱式加温装置を設置した電動トレッドミルのテーブルの左右に、2基の冷却システムを設置した電動トレッドミル9を示すもので、電動トレッドミル9の電源スイッチ11をONすることによってパイロットランプ12が点灯し、テーブル10内に設置されている交流電源と電動トレッドミルの電源スイッチ11を介して接続するACアダプターは、テーブル10の側面に設置された温度コントローラー29の電源スイッチと連動する温度設定ダイヤル31で、電源スイッチをONする操作によって温度コントローラー29に直流電源を供給し、直流電源が供給された温度コントローラーは、さらに温度設定ダイヤル31を回す操作によって5℃~15℃の範囲で任意に温度を設定して、設定した温度でハンドルの温度を保つことができる。
テーブル10正面の上面には前記請求項1における実施例と同じく、電動トレッドミル9の運動強度調節ダイヤル25とスタートボタン26とストップボタン27が設置されていて、これらの操作によって運動の開始と停止、並びに運動強度の調節が行われる。
温度コントローラー8の電源スイッチ1と温度設定ボタン2,3とLED温度表示装置4のテーブル10上の配置も、前記請求項1による発明の実施例と同じで、操作も同様である。
テーブル10の手前側側面も同じく、電気式ホットパック7と温度コントローラー8を接続するコンセント型コネクター14と、温度センサー5と温度コントローラー8を接続するコンセント型コネクター16がそれぞれ左右に設置されている。
以下、本発明の請求項の実施例の形態を図11~図15に基づいて説明する。
図11は、テーブルとハンドルを備え運動強度調節機能を有し、通電時間設定ダイヤルを有するタイマーを備えた電動トレッドミル9の、テーブル10内に設置される低周波電気刺激装置の、ACアダプターを除いた構成要素を示すもので、パルス間隔設定ダイヤルを備えた制御回路の、パルス間隔設定ダイヤルの操作によって60msec、50msec、40msec、30msec、20msecの内からパルス間隔を選択し、パルス幅0.2msecで、選択されたパルス間隔のスパイク波形のパルス波を、制御回路の制御を受ける発振回路によって3秒間発振して3秒間休振することを繰り返す間歇発振によって発振させ、増幅回路に送振する。
増幅回路は制御回路の制御によって、発振回路から送られてきた低周波電流を10V~40Vの範囲で強度調節ダイヤルの操作によって指示された電圧に増幅すると共に、毎休振期後に電極の極性を変換し、これを繰り返しながら電極側に送振するもので、所定の時間が経過して電動トレッドミル9に設置されたタイマーによって直流電源の遮断が行なわれるまで継続するものである。
電極は、正電極も負電極もゲル付きゴム電極で成り、体表に粘着性に装着されるものであるが、運動を行うことからサーポーターや帯、あるいは伸縮性を有する衣類等でこれを補助的に支えることが望ましい。
図12は電極側に発振する低周波刺激電流のパルスパターンを示すもので、パルス間隔設定ダイヤル39による選択によって設定されたパルス間隔のパルス波を、3秒間発振した後3秒間休振してこれを1サイクルとし、1サイクル毎に電極の極性を変換して、これを繰り返すもので、タイマーによって直流電源の供給が絶たれるまで継続するものである。
これによって、電気刺激への慣れ現象と皮膚の分極を予防して、効果的な電気刺激を継続することができる。
図13は、一対の正電極41と負電極42を腹部に装着する場合の配置の一例を示すもので、相互の位置や電極間の距離等、この例に拘るものではない。
20msecあるいは30msecのパルス間隔の低周波電気刺激によって、腹筋を弛緩収縮させて腸管に在る交感神経を間接的に刺激し、食欲抑制ホルモンの分泌を促進して運動後の食欲を抑制する効果を期待することができる。
パルス間隔40msecの低周波電気刺激では、交感神経刺激と筋収縮が同時に可能であることから、適度な腹筋の収縮弛緩が繰り返されるように電気刺激の強度を調節することにより、皮下脂肪の分解と運動後の食欲抑制を共に促進する効果を期待することが可能である。
図14は 二対の正電極41と負電極42を腹部の左右側に装着する場合の配置の一例を示すもので、相互の位置や電極間の距離等この例に拘るものではない。
50msecあるいは60msecのパルス間隔で、筋肉を収縮させる閾値以下の強度で電気刺激を行なうことにより、電気的不快感の少ない交感神経電気刺激が可能であり、それによる皮下脂肪分解の促進効果を期待することができる。
図15は本発明の請求項による実施例で、テーブルとハンドルを備え運動強度調節機能を有する電動トレッドミルに、通電時間設定ダイヤルを有するタイマーと、タイマーに接続する2基の低周波電気刺激装置をテーブルに設置した、電動トレッドミル9を示すもので、2基の低周波電気刺激装置のそれぞれのACアダプターは、トレッドミル9のテーブル10内に設置されている交流電源と接続するタイマーにそれぞれ接続して、通電時間設定ダイヤルの操作によって10分間~30分間の間の設定された時間の間、それぞれの低周波電気刺激装置の制御回路と発振回路と増幅回路に直流電源を供給して前記すべての各回路をそれぞれ作動させ、それぞれのパイロットランプを点灯する。
直流電源が供給されている間は、それぞれのパイロットランプ43の下に在る左右低周波電気刺激装置の各強度調節ダイヤル40によって、電気刺激の強度を10V~40Vの範囲でそれぞれ調節することができ、各パイロットランプ43の上に在る左右低周波電気刺激装置のパルス間隔設定ダイヤル39によって、20msec、30msec、40msec、50msec、60msecの中からそれぞれ電気刺激のパルス間隔を選択して、選択されたパルス間隔の調節された強度の低周波刺激電流をそれぞれの電極側に発振することができる。
テーブル正面の上面の手前側にはトレッドミルの運動強度調節ダイヤル25とスタートボタン26とストップボタン27が設置されていて、これらの操作によって運動の開始と停止、並びに運動強度の調節が行われる。また、テーブル手前の側面には、低周波電気刺激装置の正41、負42の電極のプラグ型コネクター46、47と低周波電気刺激装置の増幅回路とを接続する正、負のコンセント型コネクター44,45が、左右側に設置されている。
以下、本の請求項1と請求項2による発明を組み合わせた実施例の形態を図16~図18に基づいて説明する。
図16は、電熱式加温装置の二つの電気式ホットパック7と、低周波電気刺激装置の1対の正電極41と負電極42を、それぞれ腹部に装着する場合の配置の一例を示すもので、腹部中央に在る二つの電気式ホットパック7を1対の正41、負42の電極で挟んで配置したことを示すものである。
電気式ホットパック7による皮下脂肪の加温によって皮下脂肪の分解を促進し、パルス間隔を20msecあるいは30msecとする低周波電気刺激によって腹筋を弛緩収縮させ、運動による食欲作用を増大させる効果を期待することができる。
図17は、電気式ホットパック7と低周波電気刺激装置の正電極41と負電極42を、腹部の左右側にそれぞれ一組ずつ装着する場合の配置の一例を示すもので、左右それぞれの電気式ホットパック7を左右それぞれの低周波電気刺激装置の正電極41と負42電極で挟んで装着するもので、電気式ホットパック7による皮下脂肪への加温作用が及ぶ範囲と、皮下脂肪への交感神経電気刺激作用が及ぶ範囲が重なるように配置し、筋収縮を引き起こす閾値以下の強度による交感神経電気刺激と、電気式ホットパック7による加温で、不快感の少ない状態で、皮下脂肪の分解促進における相乗効果を期待することができる。
電気式ホットパック7と、電気式ホットパック7に設置された温度センサー5は、それぞれプラグ型コネクター13,15を有していて、テーブル10の手前の側面に設けられたそれぞれのコンセント型コネクター14,16と接続することによって温度コントローラー8と接続されるものであり、低周波電気刺激装置の正電極41と負電極42も、それぞれプラグ型コネクター46、47を有していて、テーブルの手前の側面に設けられたそれぞれのコンセント型コネクター44,45と接続することによって、それぞれが低周波電気刺激装置に接続されるものである。
図18は本の請求項1と請求項2による発明を組み合わせた実施例で、テーブルとハンドルを備え運動強度調節機能を有する電動トレッドミルに、通電時間設定ダイヤル38を有する1基のタイマーと、タイマーと接続する2基の低周波電気刺激装置と、タイマーと接続しない2基の電熱式加温装置を設置した、電動トレッドミル9を示すものである。
2基の低周波電気刺激装置の各ACアダプターは、トレッドミル9のテーブル10内に設置されている交流電源と接続するタイマーとそれぞれ接続して、通電時間設定ダイヤルの操作によって10分間~30分間の間で設定された時間の長さに基づいて、それぞれの低周波電気刺激装置の制御回路と発振回路と増幅回路に直流電源を供給して、それぞれのすべての各回路を作動させ、それぞれのパイロットランプを点灯する。
各パイロットランプ43の下に在るそれぞれの低周波電気刺激装置の強度調節ダイヤル40によって、電気刺激の強度を10V~40Vの範囲でそれぞれ調節することができ、それぞれのパイロットランプ43の上に在るそれぞれの低周波電気刺激装置のパルス間隔設定ダイヤル39によって、20msec、30msec、40msec、50msec、60msecの中からそれぞれ電気刺激のパルス間隔を選択することができる。
一方、2基の電熱式加温装置は、それぞれのACアダプターが、それぞれ電動トレッドミル9の交流電源と電動トレッドミル9の電源スイッチ11を介して接続し、電動トレッドミル9の電源スイッチ11をONすることによってパイロットランプ12が点灯し、テーブル10内に設置されているそれぞれのACアダプターに交流電源が接続される。
テーブル10上に在る温度コントローラー8の、それぞれの電源スイッチ1をONすることによって、それぞれの温度コントローラー8にそれぞれのACアダプターで変換された直流電源が接続され、それぞれの温度表示装置4にそれぞれの電気式ホットパック7の初期設定の温度が表示される。
それぞれの温度コントローラー8の温度設定ボタン2,3を操作して、設定温度を38℃~42℃の範囲でそれぞれ任意に設定し、それぞれの温度センサーの情報に基づいてそれぞれに設定した温度を保つことができる。
テーブル正面の上面の手前側にはトレッドミルの運動強度調節ダイヤル25とスタートボタン26とストップボタン27が設置されていて、これらの操作によって運動の開始と停止、並びに運動強度の調節が行われる。
テーブル手前側側面には、プラグ型コネクター13、15を備えた電気式ホットパック7と温度センサー5を、テーブル10に設置されたそれぞれの温度コントローラー8に接続するためのコンセント型コネクター14,16が、それぞれ左右側に設置されている他、プラグ型コネクター46,47を備えた正電極41と負電極42を、それぞれ低周波電気刺激装置に接続するためのコンセント型コネクター44,45が、それぞれテーブル10の手前の側面に設置されている。
タイマーによる通電時間が経過した後、2基の電熱式加温装置のそれぞれの温度コントローラー8と低周波電気刺激装置に接続する2基のACアダプターへの交流電源が遮断され、それぞれのACアダプターで供給される直流電源がすべて遮断されるものである。
以下、本発明の請求項による実施例の形態を図19~図25に基づいて説明する。
図19は、テーブルとハンドルを備え運動強度調節機能を有しタイマーを備えた電動トレッドミルに設置される高周波加温装置の、ACアダプターを除いた構成要素を示すもので、本発明による実施例では、電極の面積を7cm、周波数を3MHz、電極の単位面積当たりの出力を1.0mW/cm以下とするもので、発振回路は3MHzの高周波電流を発生させて増幅回路に送り、増幅回路は送られてきた高周波電流を、制御回路に備わった強度調節ダイヤルの操作によって出力が7.0mW以下の調節された強度に増幅して電極側に送振するものである。なお、高周波電流の周波数は3MHzに拘るものではなく、0.8MHz~4.0MHzの範囲を否定するものではい。また、電極の面積や電極の単位面積当たりの出力も、前記の値に拘るものではない。
図20は、絶縁性のウレタンスポンジで成る装着帯50の表面で、電極51と対極板52と同形同大の、装着帯本体と一塊成型された突出エリア53,54の上面に設置された、円形をした面積7cmの電極51と方形をした対極板52の、電極51と対極板52配置を示すものである。なお、電極と対極板の形態と、それぞれの大きさ並びにそれらの大きさの比や、双方の距離等はこれに拘るものではない。
図21は、電極51と対極板52を設置した装着帯50の側面観を示すもので、装着帯50の表面には電極51と対極板52にそれぞれ同形同大の、電極51と対極板52を設置する台座となる突出エリア53,54が装着帯本体と一体成型されていて、電極51と対極板52がそれぞれの突出エリア53,54の上面に設置されているため、伸縮性穴あきゴムベルト22を用いて装着体50を体表に装着した場合、伸縮性穴あきゴムベルト22の張力が電極51と対極板52を介して皮膚を軽く圧迫し、電極51や対極板52の皮膚との安定した接触状態を保って位置を安定させることができる。電極51と対極板52に接続する端末線は装着体50の中を通って装着帯50の一端からコード55として導出されるものである。
体格や、大腿部や臀部等の身体の部位によって体表の曲率が異なるので、装着帯50はサイズを大、小とする等、一種類以上を備えることも妥当であり、電極51と対極板52との距離を可変式とすることも否定するものではないが、電極間距離が大きく変化する場合には適正電圧が変化するため、これに対応するための電気回路がやや複雑になる欠点が生じる。
図22は装着体50の裏面を示していて、体表側に在る電極51と対極板52の直上相当部に先端が球形の突起部を備えた樹脂製のバックル様ベルト止め具56が設置されていることを示すものである。
図23は、装着帯50を伸縮性穴開きゴムベルト22で腹部に装着した様子を示すものである。
体表に装着された電極51と対極板52の対向する角度は、体表が曲面であることから、Monopolar方式の様に対面関係(0度)ではなく、Bipolar方式あるいはMultipolar方式の様に水平(180度)でもない対向関係と成り、装着帯50を体表の曲面に沿わせて装着するだけで、高周波電流がBipolar方式あるいはMultipolar方式よりも深層を通る割合が高く、Monopolar方式よりも浅層を通る割合を高くすることができ、皮下脂肪層の安全な加温が可能となる。
図24は電極51と対極板52を装着した腹部の水平的断面の半側における皮下脂肪層57と、高周波電流の主な通電経路58を示すもので、斜線部分が皮下脂肪層57を示し、太い実線で囲まれた格子状部分が通電経路であり加温エリア58を示すものである。
本発明の実施例による電極51と対極板52の対向関係は、ハンデイタイプの美容機器で採用されているBipolar方式あるいはMultipolar方式の様な水平的関係よりも、高周波電流が深部を通り易く、対面的なMonopolar方式よりも浅部を通り易いことから、真皮層下で水平的な広がりを持つ皮下脂肪層を中心として高周波電流が水平的に流れ易い特徴がある。
図25は本発明の請求項による実施例で、テーブルとハンドルを備え運動強度調節機能を有する電動トレッドミルのテーブルに、通電時間設定ダイヤルを有する1基のタイマーと、タイマーに接続する2基の高周波加温装置を設置した、電動トレッドミル9を示すものである。
2基の高周波加温装置のそれぞれのACアダプターは、トレッドミル9のテーブル10内に設置されている交流電源と接続するタイマーとそれぞれ接続して、通電時間設定ダイヤルの操作によって10分間~30分間の間で設定された時間の長さに基づいて、それぞれの高周波加温装置の制御回路と発振回路と増幅回路に直流電源を供給して、前記制御回路と前記発振回路と前記増幅回路のすべての回路を作動させ、それぞれのパイロットランプを点灯させる。
通電時間設定ダイヤル38を始点から回す操作によ10分間~30分間の範囲で左右に設置されたそれぞれのACアダプターからそれぞれの高周波加温装置に直流電源を供給する時間の長さを任意に設定すると同時に、ACアダプターによって直流に変換された電源がそれぞれの高周波加温装置の制御回路と発振回路と増幅回路のすべての回路に接続され、それぞれのすべての各回路が作動し、それぞれのパイロットランプ49が点灯するものであり、それぞれの高周波加温装置の各強度調節ダイヤル48によって、出力が7.0mW以下の範囲で指示された強度に増幅した高周波電流を、それぞれの電極側へ発振するものである。
通電時間設定ダイヤル38の下には、運動強度調節ダイヤル25とスタートボタン26とストップボタン27が設置されていて、これらの操作によって運動の開始と停止、並びに運動強度の調節が行われるものである。
テーブルの手前側面には、それぞれの電極51と対極板52をそれぞれの増幅回路に接続するコンセント型コネクター59、60が、それぞれ左右側に設置されている。
タイマーによる設定時間が経過した後、高周波加温装置への直流電源の接続が2基共遮断され、タイマーの位置が始点に戻るものである。
以下、本の請求項2と請求項3による発明を組み合わせた実施例の形態を図26~図28に基づいて説明する。
図26は、低周波電気刺激装置の1対の正電極41と負電極42と、2対の高周波加温装置装の装着帯50を、それぞれ腹部に装着する場合の配置の一例を示すもので、絶縁性のウレタンスポンジで成型された装着帯50の表面の両端に設置された電極51と対極板52を、伸縮性穴あきゴムベルト22を用いて体表に装着し、低周波電気刺激装置のゲル付きゴム電極である正電極41と負電極42を体表に粘着させるものである。
高周波電流によって皮下脂肪が加温され、該加温部の皮下脂肪の分解が促進されると共に、パルス間隔が50msecあるいは60msecの低周波電気刺激を利用して、該刺激部の交感神経を刺激して皮下脂肪の分解を促進することができる。
また、パルス間隔が20msecあるいは30msecの低周波電気刺激を利用して、運動中に腹筋を弛緩収縮させることにより、運動後の食欲を抑制する効果の増大を期待することができる。
図27は低周波電気刺激装置による2対の正電極41と負電極42と、高周波加温装置装による2対の電極と対極板を二つの着帯50を用いて、それぞれ1組ずつ腹部の左右側に装着する場合の配置の一例を示すもので、皮下脂肪において、高周波電流による加温作用が及ぶ範囲と低周波電流による交感神経電気刺激作用が及ぶ範囲が重なるように配置することにより、高周波電流によって皮下脂肪が加温され、該皮下脂肪の分解が促進される作用と、パルス間隔を60msec,50msec,40msecの中から選択し、筋収縮を引き起こす閾値以下の強度の低周波電流によって交感神経を刺激し、該皮下脂肪の分解を促進する作用との、相乗効果を期待することができる。
図28は本の請求項2と請求項3による発明を組み合わせた実施例で、テーブルとハンドルを備え運動強度調節機能を有する電動トレッドミルのテーブルに、通電時間設定ダイヤル38を有する1基のタイマーと2基の高周波加温装置と2基の低周波電気刺激装置を設置した、電動トレッドミル9を示すものである。
2基の高周波加温装置と2基の低周波電気刺激装置のそれぞれのACアダプターは、トレッドミル9のテーブル10内に設置されている交流電源と接続するタイマーとそれぞれ接続していて、通電時間設定ダイヤル38の操作によって、10分間~30分間の間で通電時間を設定すると同時に、高周波加温装置と低周波電気刺激装置にそれぞれのACアダプターによる直流電源の供給を開始して、それぞれの装置の制御回路と発振回路と増幅回路を作動させ、それぞれのパイロットランプ49,43を点灯する。
低周波電気刺激装置では、低周波電気刺激装置のそれぞれのパルス間隔設定ダイヤル39の操作によって20msec、30msec、40msec、50msec、60msecの中からそれぞれ刺激電流のパルス間隔を選択し、低周波電気刺激装置のそれぞれの強度調節ダイヤル40の操作によって10V~40Vの範囲の電気刺激強度をそれぞれ指定して、選択されたそれぞれのパルス間隔と指定されたそれぞれの強度による低周波刺激電流をそれぞれの電極側へ発振する。
2基の高周波加温装置はそれぞれ、制御回路と発振回路と増幅回路と電極と対極板を備え、電極の面積7cm、周波数3MHz、電極の単位面積当たりの出力を1.0mW/cm以下として、発振回路は3MHzの高周波電流を発生させて増幅回路に送り、増幅回路は送られてきた高周波電流を、制御回路に備わった強度調節ダイヤルの操作によって7.0mW以下の調節された強度に増幅して、電極と対極板で構成される電極側に送振するものである。
テーブルの手前側面には、それぞれの高周波加温装置の電極51と対極板52を、それぞれの高周波加温装置の増幅回路に接続するコンセント型コネクター59,60と、それぞれの低周波電気刺激装置の正電極41と負電極42を、それぞれの低周波電気刺激装置の増幅回路に接続するコンセント型コネクター44,45が、それぞれ左右側に設置されている。
通電時間設定ダイヤル38の下には、運動強度調節ダイヤル25とスタートボタン26とストップボタン27が設置されていて、これらの操作によって運動の開始と停止、並びに運動強度の調節が行われる。
タイマーによる通電時間が経過した後、高周波加温装置と低周波電気刺激装置への直流電源の接続が遮断されるものである。
1.電源スイッチ
Figure 0007112043000002
4.LED温度表示装置
5.温度センサー(加温装置)
6.フイルムヒーター
7.電気式ホットパック
8.温度コントローラー(電気式ホットパック用)
9.電動トレッドミル
10.テーブル
11.電源スイッチ
12.パイロットランプ
19.保護パネル
22.伸縮性穴あきゴムベルト
25.運動強度調節ダイヤル
26.スタートボタン
27.ストップボタン
28.ハンドル
29.温度コントローラー(ペルチェモジュール用)
30.送風機
31.温度設定ダイヤル
32.ペルチェモジュール
33.温度センサー(冷却装置)
34.放熱器
38.通電時間設定ダイヤル
39.周波数設定ダイヤル
40.強度調節ダイヤル(低周波)
41.正電極
42.負電極
43.パイロットランプ
48.強度調節ダイヤル(高周波)
49.パイロットランプ
50.装着帯
51.電極(高周波)
52.対極板(高周波)
57.皮下脂肪層
58.加温エリア

Claims (3)

  1. 状電熱ヒーターを用いた電気式ホットパックと、温度センサーと、電源スイッチと温度調節ボタンと温度表示装置を有する温度コントローラーと、ACアダプターで構成され、脚部運動装置のテーブル内に設置された交流電源と脚部運動装置の電源スイッチを介して接続されたACアダプター、脚部運動装置の電源スイッチがONされることによって交流電源接続され、温度コントローラーの電源スイッチがONされることによって直流に変換した電源を温度コントローラーに提供し、直流電源が提供された温度コントローラー、温度コントローラーの温度調節ボタンの操作によって電気式ホットパックの温度を設定して、温度コントローラーと接続している電気式ホットパックに電力を供給すると共に、38℃~42℃の範囲内で設定された温度を温度コントローラーに接続した温度センサーの温度情報に基づいて制御し一定に保つ機能を有した電熱式加温装置を設置した、テーブルとハンドルを備え運動強度調節機能を有するトレッドミルあるいは自転車エルゴメーターである脚部運動装置に於いて、電熱式加温装置が皮膚血流抑制用伸縮性ベルトを備えていて、皮膚血流抑制用伸縮性ベルトと電気式ホットパックによって圧迫された身体の任意の部位の皮膚を、設定された温度に基づいて加温し一定に保つ機能を有していることを特徴とする脚部運動装置。
  2. テーブルとハンドルと通電時間設定ダイヤルを有するタイマーを備え、運動強度調節機能を有するトレッドミルあるいは自転車エルゴメーターであって、パルス間隔設定ダイヤルと刺激電流の強度調節ダイヤルを備えた制御回路と、制御回路と接続して制御回路の制御を受ける発振回路と、制御回路と接続して制御回路の制御を受ける増幅回路と、増幅回路に接続する正電極と負電極と、制御回路と発振回路と増幅回路に接続して直流電源を提供するACアダプターで構成され、脚部運動装置のテーブル内に設置された交流電源と接続するタイマーに接続された低周波電気刺激装置のACアダプターが、タイマーの通電時間設定ダイヤルの操作によって設定された時間の長さに基づいて、低周波電気刺激装置の制御回路と発振回路と増幅回路に直流電源を供給して前記すべての回路を作動させ、発振回路は制御回路に備えられたパルス間隔設定ダイヤルの操作によって、周波数が15Hz~50Hz(67msec~20msecのパルス間隔)の範囲内で選択されたパルス間隔の電流を生成して増幅回路に送り、増幅回路は送られてきたパルス電流を制御回路に備えられた強度調節ダイヤルの操作によって指示された10V~40Vの範囲内の刺激電流に増幅して電極側に送振する機能を有する低周波電気刺激装置を設置して成る脚部運動装置の低周波電気刺激装置に於いて、該低周波電気刺激装置が発生させることの可能な電気刺激の範囲に、周波数が15Hz~25Hz(パルス間隔が67msec~40msec)で且つ電圧が10V~15Vの範囲内にある電気刺激が含まれていることを特徴とする脚部運動装置。
  3. テーブルとハンドルと通電時間設定ダイヤルを有するタイマーを備え運動強度調節機能を有するトレッドミルあるいは自転車エルゴメーターであって、身体の任意の一部を加温する高周波加温装置を設置して成る脚部運動装置の該高周波加温装置が、強度調節ダイヤルを備えた制御回路と、高周波電流を生成して増幅回路に送振する発振回路と、制御回路と接続し発振回路から送られて来た高周波電流を制御回路の強度調節ダイヤルによって指示された電流強度に増幅する増幅回路と、増幅回路と接続する電極と対極板と、前記制御回路と前記発振回路と前記増幅回路のすべての回路に直流電源を供給するACアダプターで構成され、脚部運動装置のテーブル内で脚部運動装置に設置されている交流電源とタイマーを介して接続されたACアダプター、通電時間設定ダイヤルの操作によって設定された時間の長さに基づいて高周波加温装置の制御回路と発振回路と増幅回路に直流電源を供給してすべての前記各回路を作動させ、発振回路は0.8MHz~4.0MHzの範囲の高周波電流を生成して増幅回路に送り、増幅回路は送られてきた高周波電流を強度調節ダイヤルの操作に基づく強度の電気出力に増幅して電極側に送振して、身体の任意の一部を加温する機能を有した高周波加温装置であって、該高周波加温装置の電極と対極板の対向関係に於いて、一対の電極と対極板が絶縁性の一つの装着帯上に設置され、電極と対極板の体表上での配置関係が、電極と対極版が装着された体表の外周経路が弧と成り電極と対極板間の直線経路が弦となる電極と対極板の配置機能を有し、体表上での電極と対極板の対向関係が0度(対面)よりも大きく180度(水平)よりも小さい範囲で可変機能を有していることを特徴とする脚部運動装置。
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