JP7111601B2 - Heating device and cell culture device - Google Patents
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Description
本発明は、加熱装置およびこれを用いた細胞培養装置に関する。 TECHNICAL FIELD The present invention relates to a heating device and a cell culture device using the same.
一般に、サブミクロンスケールにおけるパターニングなどの時間的および空間的な制御技術は重要である。例えば、局所的な温度制御や細胞の局所的な配置制御などは、医療分野や電気・電子工学など様々な分野において利用可能な技術である。 In general, temporal and spatial control techniques such as patterning at the submicron scale are important. For example, local temperature control and local arrangement control of cells are technologies that can be used in various fields such as the medical field and electrical/electronic engineering.
例えば、特許文献1には、基板表面に親水性領域と疎水性領域のパターンを形成させることによって、細胞の基板への接着強度に強弱をつけて細胞のパターニングを行うことが記載されている。
For example,
本発明者は、加熱装置およびこれを用いた細胞培養装置の構成を詳細に検討している。加熱装置の構成を工夫することにより、加熱装置およびこれを用いた細胞培養装置の性能の向上が望まれる。 The present inventor has studied in detail the configuration of a heating device and a cell culture device using the same. It is desired to improve the performance of the heating device and the cell culture apparatus using the same by devising the configuration of the heating device.
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。 Other problems and novel features will become apparent from the description of the specification and the accompanying drawings.
一実施の形態による加熱装置は、複数の第1磁性体部からなる発熱部を有し、前記複数の第1磁性体部は、パターン化された配列構造を有し、交流磁場により、前記複数の第1磁性体部のうちの一部が選択的に発熱する。 A heating device according to one embodiment has a heat generating portion composed of a plurality of first magnetic body portions, the plurality of first magnetic body portions has a patterned arrangement structure, and an alternating magnetic field generates the plurality of heat generating portions. A portion of the first magnetic body portion selectively generates heat.
一実施の形態によれば、加熱装置および細胞培養装置の性能を向上することができる。 According to one embodiment, the performance of the heating device and the cell culture device can be improved.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なときを除き、同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。 BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In addition, in all the drawings for describing the embodiments, members having the same functions are denoted by the same reference numerals, and repeated description thereof will be omitted. In addition, in the following embodiments, the description of the same or similar parts will not be repeated in principle unless particularly necessary.
(検討事項)
<加熱装置について>
以下、実施の形態を説明する前に、本発明者が検討した事項について説明する。
(to be considered)
<About the heating device>
Before describing the embodiments, the matters examined by the inventors will be described below.
前述したように、局所的な温度制御は、様々な分野で利用可能な技術であるが、これを実現することは難しい。本発明者は、検討例として、複数の導電体からなる発熱部を有する加熱装置において、複数の導電体がパターン化された配列構造を有する加熱装置を検討した。検討例の加熱装置であれば、発熱体であるそれぞれの導電体に電流を流すことで任意の導電体を加熱することができ(抵抗加熱)、局所的な温度制御が可能になる。 As mentioned above, local temperature control is a technology that can be used in various fields, but it is difficult to realize. As an example of investigation, the present inventor examined a heating apparatus having a heat generating portion composed of a plurality of conductors, and a heating apparatus having a patterned array structure of the plurality of conductors. With the heating device of the study example, any conductor can be heated (resistance heating) by passing a current through each conductor, which is a heating element, and local temperature control becomes possible.
しかし、それぞれの導電体に電流を流すためには、それぞれの導電体に同じく導電体である配線や電極を接続する必要がある。導電体の熱伝導は、主に伝導電子が担うため、加熱された導電体から配線や電極へと熱が拡散してしまうという問題がある。その結果、導電体の加熱効率を高めることが難しくなるばかりか、導電体の温度制御が難しいという問題も生じる。特に、サブミクロンスケールにおいては、これらの問題は顕著に現れる。 However, in order to allow current to flow through each conductor, it is necessary to connect wires and electrodes, which are also conductors, to each conductor. Since conduction electrons are mainly responsible for heat conduction in a conductor, there is a problem that heat diffuses from the heated conductor to wiring and electrodes. As a result, not only is it difficult to increase the heating efficiency of the conductor, but there is also the problem of difficulty in controlling the temperature of the conductor. In particular, these problems appear conspicuously on the submicron scale.
以上より、加熱方法や被加熱体の構成を工夫することにより、局所的に加熱可能な装置を提供することが望まれる。 From the above, it is desired to provide an apparatus capable of locally heating by devising the heating method and the structure of the object to be heated.
<細胞培養装置について>
前述したように、上記特許文献1に記載された技術によれば、細胞のパターニングが可能である。しかし、上記特許文献1に記載された技術では、予め所定の領域を親水性または疎水性にすることはできるが、後発的に親水性領域を疎水性領域に(または、疎水性領域を親水性領域に)変更することは難しい。さらには、リアルタイムに、すなわち任意の時間に親水性領域を疎水性領域に(または、疎水性領域を親水性領域に)変更することは非常に困難である。そのため、細胞培養状況を適宜観察しながら、動的に細胞培養環境を変化させることができない。
<About the cell culture device>
As described above, according to the technique described in
以上より、構成を工夫することにより、動的に細胞培養環境を変化させることができる細胞培養装置を提供することが望まれる。 From the above, it is desired to provide a cell culture apparatus capable of dynamically changing the cell culture environment by devising the configuration.
(実施の形態1)
[加熱装置]
<実施の形態1の加熱装置の構成>
以下、第1の実施の形態(以下、実施の形態1)の加熱装置について、図1~図5を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る加熱装置を示す斜視模式図である。図2は、実施の形態1に係る加熱装置を示す透視斜視模式図である。図3は、実施の形態1に係る加熱装置の要部を示す透視斜視模式図である。図4および図5は、実施の形態1に係る加熱装置を示す要部断面図である。図4は、図3に示すy-z方向の要部断面図、図5は、図3に示すx-z方向の要部断面図である。
(Embodiment 1)
[Heating device]
<Structure of Heating Apparatus of
A heating apparatus according to a first embodiment (hereinafter referred to as embodiment 1) will be described below with reference to FIGS. 1 to 5. FIG. FIG. 1 is a schematic perspective view showing a heating device according to
図1に示すように、実施の形態1の加熱装置10は、基板11と、基板11上に配置された複数の第1磁性体部13からなる発熱部12と、交流磁場を発生する磁場発生部(図示せず)とを有している。複数の第1磁性体部13は、基板11上にパターン化された配列構造を有している。詳細は後述するが、第1磁性体部13は、前記磁場発生部が発生する交流磁場(外部磁場)により、第1磁性体部13に磁気ヒステリシス損失が生じることによって発熱する。そのため、複数の第1磁性体部13は、それぞれが独立した発熱体として作用する。この点は、後述する他の実施形態および変形例の加熱装置において共通する。なお、以下で説明する部材以外の配線、層間絶縁膜、コンタクトプラグおよびパッドなどの図示は省略する。
As shown in FIG. 1, a
以下、実施の形態1の加熱装置10に特有の構成について詳細に説明する。図2~図5に示すように、実施の形態1の加熱装置10は、基板11と、発熱部12と、磁場発生部61とを有している。実施の形態1の発熱部12は、複数の第1磁性体層(第1磁性体部)13を含んでいる。複数の第1磁性体層13は、パターン化された配列構造を有している。具体的には、複数の第1磁性体層13は、アレイ状に配列されている。そして、第1磁性体層13は、平面視において長方形状に形成されている。図2に示すように、実施の形態1の加熱装置10では、磁場発生部61が発生する外部磁場MFexにより、第1磁性体層13に磁気ヒステリシス損失が生じることによって発熱する。
A configuration specific to the
第1磁性体層13を構成する材料は特に限定されるものではないが、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)またはクロム(Cr)の少なくとも1つの元素を含むことが好ましい。また、この材料にサマリウム(Sm)やネオジム(Nd)等の希土類元素を含んでいてもよい。また、この材料は、鉄やニッケルの合金でもよく、フェライトのような酸化物であってもよい。この材料のキュリー温度は室温より高いことが好ましい。磁性体はキュリー温度以上になると強磁性的な特徴が失われるため、キュリー温度以上に加熱させることが困難になるためである。ただし、キュリー温度を加熱上限の温度と設定することで、発熱体である第1磁性体層13が設定以上の温度に加熱されることを防ぐこともできる。
Although the material constituting the first
また、第1磁性体層13は、ナノ粒子の集合体(複合体)であってもよい。この場合は、ナノ粒子のブロッキング温度以下では、熱ゆらぎによって超常磁性的な振る舞いをすることを利用し、ブロッキング温度を加熱上限の温度と設定することもできる。
Also, the first
また、図2~図5に示すように、実施の形態1の基板11は、複数の第2磁性体層(第2磁性体部)14と、複数の断熱層15と、制御電極16と、絶縁層17とにより構成されている。
Further, as shown in FIGS. 2 to 5, the
第2磁性体層14は、第1磁性体層13と同数個設けられ、1つの第2磁性体層14が1つの第1磁性体層13との間で磁気相互作用をするように構成されている。従って、複数の第2磁性体層14も、パターン化された配列構造を有している。また、第2磁性体層14の保磁力は、第1磁性体層13の保磁力よりも大きい。
The second
第2磁性体層14を構成する材料は特に限定されるものではないが、第1磁性体層13と同様に、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)またはクロム(Cr)の少なくとも1つの元素を含むことが好ましい。また、この材料にサマリウム(Sm)やネオジム(Nd)等の希土類元素を含んでいてもよい。また、この材料は、鉄やニッケルの合金でもよく、フェライトのような酸化物であってもよい。
The material constituting the second
また、断熱層15は、第2磁性体層14上に配置されている。そのため、断熱層15は、第1磁性体層13と第2磁性体層14との間に配置されている。第2磁性体層14および断熱層15は、それぞれ平面視において長方形状に形成され、かつ、第1磁性体層13と平面視において重なっている。また、断熱層15は、第1磁性体層13の熱伝導率および第2磁性体層14の熱伝導率のいずれよりも低い熱伝導率の絶縁体からなる。また、絶縁層17は、基板11において、第2磁性体層14、断熱層15および制御電極16以外の部分を充填するように形成されている。
Also, the
また、制御電極16は、第2磁性体層14の磁化状態を変調するためのものである。実施の形態1の制御電極16は、棒状に形成された複数の上部電極(第1電極)16aおよび複数の下部電極(第2電極)16bにより構成されている。実施の形態1では、上部電極16aの上面は、第2磁性体層14の下面と接触している。上部電極16aと下部電極16bとの間には絶縁層17が配置され、上部電極16aと下部電極16bとは接触していない。
Also, the
また、実施の形態1の上部電極16aと下部電極16bとは、それぞれ平面視において交差しており、より好ましくは直交している。そして、平面視において、上部電極16aと下部電極16bとの交差部に重なるように、発熱部12が配置されている。より具体的には、m本の上部電極16aと、n本の下部電極16bとが存在する場合、発熱部12はm×nの二次元マトリクス状に配置されることになる。
Further, the
なお、平面視において、上部電極16aと下部電極16bとの交差部の面積が第2磁性体層14の面積よりも大きすぎると、複数の第2磁性体層14の磁化反転を同時に起こしてしまう可能性がある。同様に、平面視において、上部電極16aと下部電極16bとの交差部の面積が第2磁性体層14の面積よりも小さすぎると、第2磁性体層14の磁化反転を起こすことができない可能性がある。そのため、平面視において、上部電極16aと下部電極16bとの交差部の面積は、第2磁性体層14の面積と同じであることが好ましい。従って、平面視において、上部電極16aの幅、下部電極16bの幅および第2磁性体層14の1辺の長さは、全て等しいことが好ましい。
Note that if the area of the intersection of the
詳細は後述するが、実施の形態1の上部電極16aは、第2磁性体層14に対して、スピン軌道トルク誘起磁化反転を起こさせるためのものである。そのため、実施の形態1の上部電極16aは、他の軌道(s軌道、p軌道、d軌道)よりもスピン軌道相互作用が大きいf軌道に電子を有する非磁性金属からなる。f軌道に電子を有する非磁性金属は、例えば、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)またはビスマス(Bi)であり、好ましくは白金またはタンタルである。一方、実施の形態1の下部電極16bの材料は、特に限定されず、例えば銅(Cu)やアルミニウム(Al)からなる。
Although the details will be described later, the
なお、実施の形態1の第1磁性体層(第1磁性体部)13は、基板11上に配置されている場合を例に説明したが、例えば第1磁性体層13が絶縁層17に覆われており、全体が1つの基板として構成されていてもよい。
Although the first magnetic layer (first magnetic portion) 13 in
また、実施の形態1の断熱層15は、第1磁性体層13および第2磁性体層14と同数個設けられている場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、第2磁性体層14を全て覆うように1つの断熱層15として一体に形成されていてもよい。
Moreover, although the case where the
また、実施の形態1の上部電極16aの上面は、それぞれ第2磁性体層14の下面と接触している場合を例に説明したが、上部電極16aと第2磁性体層14との間に非磁性重金属からなる導電体層が配置されていてもよい。
Moreover, although the case where the upper surface of the
<実施の形態1の加熱装置の動作原理>
以下、実施の形態1の加熱装置10の動作原理のうち、発熱部12の発熱機構について、図6~図9を用いて説明する。図6は、実施の形態1の加熱装置10において、第1磁性体層13および第2磁性体層14に対して外部磁場を印加した場合の第1磁性体層13中を貫通する磁束密度を表すグラフである。図7は、実施の形態1の加熱装置10において、第2磁性体層14が面直方向上向きに磁化ベクトルを有する場合に、第1磁性体層13および第2磁性体層14に対して外部磁場を印加した場合の磁性体中を貫通する磁束密度を表すグラフである。図8は、実施の形態1の加熱装置10において、第2磁性体層14が面直方向下向きに磁化ベクトルを有する場合に、第1磁性体層13および第2磁性体層14に対して外部磁場を印加した場合の磁性体中を貫通する磁束密度を表すグラフである。図9は、実施の形態1に係る加熱装置10の要部断面図である。
<Operating Principle of Heating Apparatus of
6 to 9, the heat generating mechanism of the
図6~図8のグラフは、横軸を外部磁場の強さ、縦軸を第1磁性体層13中および第2磁性体層14中を貫通する磁束密度の大きさとしている。前述したように、第1磁性体層13の保磁力Hc1は、第2磁性体層14の保磁力Hc2よりも小さい。
In the graphs of FIGS. 6 to 8, the horizontal axis represents the intensity of the external magnetic field, and the vertical axis represents the magnetic flux density penetrating through the first
ここで、図6に示すように、磁場の大きさ|Hex|が第1磁性体層13の保磁力Hc1よりも大きい外部磁場(交流磁場)MFex(最小値:-Hex、最大値:+Hex)を定義する。第1磁性体層13に対して、この外部磁場MFexを印加すると、第1磁性体層13が磁化反転する。この際、a→b→c→d→e→f→a・・・という環状の経路(ヒステリシスループ)を描く。そのため、第1磁性体層13が交流磁場により磁化反転する際に、このヒステリシスループに囲まれた部分の面積に比例するエネルギーが熱として放出される(ヒステリシス損失)。このように、実施の形態1の加熱装置10に含まれる第1磁性体層13は外部磁場の存在により、発熱体として機能する。
Here, as shown in FIG. 6, an external magnetic field (alternating magnetic field) MFex (minimum value: -Hex, maximum value: +Hex) whose magnitude |Hex| is larger than the coercive force Hc1 of the first
ここで、図7に示すように、第2磁性体層14が面直方向上向きに磁化ベクトルを有する状態(第2磁性体層14aとする)で、第1磁性体層13に対して交流磁場を印加すると、第1磁性体層13は交流磁場だけでなく第2磁性体層14aが作る磁場の影響も受ける。その結果、第1磁性体層13のヒステリシスループは、原点Oから-Δxだけシフトする。同様に、図8に示すように、第2磁性体層14が面直方向下向きに磁化ベクトルを有する状態(第2磁性体層14bとする)で、第1磁性体層13に対して交流磁場を印加すると、第2磁性体層14bが作る磁場の影響も受け、第1磁性体層13のヒステリシスループは、原点Oから+Δxだけシフトする。
Here, as shown in FIG. 7, an alternating magnetic field is applied to the first
そこで、図7および図8に示すように、外部磁場MFexを磁場の大きさ|Hex|はそのままで、原点Oから+Δxだけシフトさせた外部磁場MFex1(最小値:-Hex+Δx、最大値:Hex+Δx)を定義する。図7に示すように、発熱部12が面直方向上向きに磁化ベクトルを有する第2磁性体層14aを含む場合、外部磁場MFex1を第1磁性体層13に対して印加すると、第1磁性体層13は磁化反転せず発熱しなくなる。一方で、図8に示すように、発熱部12が面直方向下向きに磁化ベクトルを有する第2磁性体層14bを含む場合、外部磁場MFex1を第1磁性体層13に対して印加すると、第1磁性体層13は磁化反転し発熱する。その結果、図9に示すように、第1磁性体層13から熱が放出される(図9中H1)。このように、実施の形態1の加熱装置10では、第2磁性体層14の磁化状態によって、第1磁性体層13が発熱するかどうかが変化する。
Therefore, as shown in FIGS. 7 and 8, the external magnetic field MFex1 (minimum value: −Hex+Δx, maximum value: Hex+Δx) is obtained by shifting the external magnetic field MFex by +Δx from the origin O while keeping the magnetic field magnitude |Hex| Define As shown in FIG. 7, when the heat-generating
なお、実施の形態1の加熱装置10では、第2磁性体層14の保磁力Hc2を外部磁場MFex1の大きさ(最大値:+Hex+Δx)よりも大きくしているため、第1磁性体層13に外部磁場MFex1を印加している際に、第2磁性体層14は磁化反転しない。そのため、加熱装置10の加熱動作中は、第2磁性体層14の磁化状態が維持される。
In the
次に、実施の形態1の加熱装置10において、第2磁性体層14の磁化状態を変化させる方法について、図3~図5を用いて説明する。
Next, a method for changing the magnetization state of the second
図3~図5に示すように、実施の形態1の加熱装置10は、基板11内に複数の上部電極16aと複数の下部電極16bとが設けられ、上部電極16aと下部電極16bとの交差部に発熱部12(第2磁性体層14)が配置されている。そして、上部電極16aの上面は、第2磁性体層14の下面と接触しており、上部電極16aは、第2磁性体層14に対して、スピン軌道トルク誘起磁化反転を起こすように構成されている。
As shown in FIGS. 3 to 5, in the
ここで、スピン軌道トルクとは、例えば非磁性重金属(上部電極16a)と強磁性体(第2磁性体層14)とが積層された構造(積層方向に対して反転対称性の破れた構造)において、非磁性重金属の面内方向に電流(図3中I1)を導入すると、強磁性体には面内方向に偏極したスピンが蓄積し、その角運動量が磁化に受け渡されることで磁化にトルクが働くという磁気相互作用の一つである。電流の極性を変化させるとトルクの方向が逆になるため、逆方向に磁化を反転できる。
Here, the spin-orbit torque is, for example, a structure in which a non-magnetic heavy metal (
なお、第2磁性体層14の磁化ベクトルが面直方向に沿った向きである場合、スピンの向きと磁化方向とが直交するため、スピン軌道トルクによって蓄積されるスピン単独では磁化反転方向が決まらない。そのため、トルクの対称性を破るために外部から定常的な磁場を印加する必要がある。すなわち、電流I1を流す上部電極16a上に存在する複数の第2磁性体層14が同時に磁化反転することはない。
When the magnetization vector of the second
ここで、実施の形態1の加熱装置10では、上部電極16aの下方に下部電極16bを配置しているため、下部電極16bに電流I2を流すことで、下部電極16bの周囲に磁場が発生する(図3および図5に示す磁場MF1)。その結果、電流I1を流す上部電極16aと電流I2を流す下部電極16bとの交差部に位置する第2磁性体層14は、上部電極16aによるスピン軌道トルクおよび下部電極16bによる磁場によって、磁化反転される。
Here, in the
なお、下部電極16bに電流を流すことで発生する磁場の大きさを、第2磁性体層14の保磁力Hc2よりも小さくすることが肝要である。なぜならば、下部電極16bに電流を流すことで発生する磁場の大きさが第2磁性体層14の保磁力Hc2よりも大きいと、1つの下部電極16b上に存在する複数の第2磁性体層14が同時に磁化反転してしまうからである。
It is important to make the magnitude of the magnetic field generated by applying current to the
また、第2磁性体層14の磁化ベクトルが面内方向に沿った向きである場合には、スピン軌道トルクのみで第2磁性体層14の磁化ベクトルを反転させることができるが、同様の理由により、上部電極16aに流す電流を小さくして、この上部電極16a上に存在する複数の第2磁性体層14が同時に磁化反転しないようにすることが肝要である。
Further, when the magnetization vector of the second
<実施の形態1の加熱装置の特徴および効果>
図1~図5に示すように、実施の形態1の加熱装置10の特徴の一つは、複数の第1磁性体層(第1磁性体部)13からなる発熱部12と、交流磁場を発生させる磁場発生部61とを有していることである。そして、複数の第1磁性体層13は、パターン化された配列構造を形成している。
<Characteristics and Effects of the Heating Device of
As shown in FIGS. 1 to 5, one of the features of the
実施の形態1の加熱装置10は、このような構成を有することで、局所的に加熱可能な装置となる。以下、その理由について説明する。
The
検討事項で説明したように、複数の導電体からなる発熱部を有する加熱装置では、発熱体である導電体に電流を流すために導電体である配線や電極を接続する必要があり、熱拡散の観点から、発熱体の加熱効率が高めることが難しくなるばかりか、発熱体の温度制御が難しいという問題が生じていた。 As explained in the items to be examined, in a heating device having a heat generating part made up of multiple conductors, it is necessary to connect wires and electrodes, which are conductors, in order to pass current through the conductors, which are heat generators. From this point of view, not only is it difficult to increase the heating efficiency of the heating element, but it is also difficult to control the temperature of the heating element.
一方、実施の形態1の加熱装置10は、複数の第1磁性体層13からなる発熱部12を有し、交流磁場によるヒステリシス損失によって発熱させている。このように、実施の形態1の加熱装置10では、発熱体である第1磁性体層13に直接配線等を接続せずに第1磁性体層13を発熱させているため、発熱体に導電体を用いた加熱装置に比べて、発熱体の加熱効率を高めることができ、発熱体の温度制御を容易に行うことができる。
On the other hand, the
特に、図9に示すように、実施の形態1の加熱装置10では、発熱部12の第1磁性体層13と、基板11の第2磁性体層14との間に断熱層15が配置されている。このように構成することで、第1磁性体層13に発生した熱のうち、基板11内の第2磁性体層14や制御電極16等に発散する成分(図9中H2)を小さくすることができ、発熱体の加熱効率をさらに高めることができる。
In particular, as shown in FIG. 9, in the
また、実施の形態1の加熱装置10は、発熱体である第1磁性体層13との間で磁気相互作用をする第2磁性体層14を含んでいる。こうすることで、実施の形態1の加熱装置10では、第2磁性体層14の磁化状態によって第1磁性体層13を外部磁場によって発熱させるかどうかを選択することができる。
Moreover, the
ここで、第2磁性体層14の磁化状態を変調させるために、例えば、単に第2磁性体層14の保磁力Hc2よりも大きい外部磁場を第2磁性体層14に印加すると、基板11上に配列された全ての第2磁性体層14の磁化状態が変化してしまう。この点、実施の形態1の加熱装置10は、第2磁性体層14の磁化状態を変調する制御電極16を有している。制御電極16は、複数の上部電極16aと複数の下部電極16bとにより構成され、平面視において、上部電極16aと下部電極16bとの交差部に重なるように、第1磁性体層13と第2磁性体層14とが配置されている。こうすることで、実施の形態1の加熱装置10では、電流を流す上部電極16aと電流を流す下部電極16bとの交差部に位置する第2磁性体層14が、上部電極16aによるスピン軌道トルクおよび下部電極16bによる磁場によって、磁化反転される。その結果、複数の上部電極16aおよび複数の下部電極16bから電流を流す上部電極16aおよび下部電極16bを選択することにより、基板11上に配列された任意の場所の第2磁性体層14の磁化状態を変化させることができる。
Here, in order to modulate the magnetization state of the second
以上より、実施の形態1の加熱装置10では、基板11上に配列された任意の場所の第2磁性体層14の磁化状態を変調させることで、複数の第1磁性体層13のうち、交流磁場によって加熱される第1磁性体層13を選択することができる。その結果、実施の形態1の加熱装置10では、任意の発熱部12(第1磁性体層13)のみを交流磁場によって加熱することができる。
As described above, in the
さらに、実施の形態1の加熱装置10では、第2磁性体層14の保磁力を交流磁場の大きさよりも大きくしているため、第1磁性体層13に交流磁場を印加している際に、第2磁性体層14は磁化反転しない。そのため、実施の形態1の加熱装置10の加熱動作中は、第2磁性体層14の磁化状態を維持することができる。
Furthermore, in the
[細胞培養装置]
<実施の形態1の細胞培養装置の構成>
以下、実施の形態1の加熱装置10の適用例である細胞培養装置について図10~図15を用いて説明する。図10は、実施の形態1に係る細胞培養装置の斜視透視模式図である。図11は、実施の形態1に係る細胞培養装置の断面模式図である。図12は、実施の形態1に係る細胞培養装置の要部断面図である。
[Cell culture device]
<Structure of Cell Culture Apparatus of
A cell culture apparatus, which is an application example of the
図10および図11に示すように、実施の形態1の細胞培養装置20は、加熱装置10と、加熱装置10上に配置された容器21と、容器21内に配置された培養液22と、培養液22内に載置された細胞23とにより構成されている。実施の形態1の細胞培養装置20に含まれる加熱装置10の構成は、前述した実施の形態1の加熱装置10の構成と同様であるため、繰り返しの説明を省略する。容器21は、複数の発熱部12を覆うように、かつ、基板11の制御電極16と干渉しないように配置されている。なお、発熱部12は、容器21内の培養液22および細胞23と直接接触するように構成されている。
As shown in FIGS. 10 and 11, the
図12に示すように、実施の形態1の細胞培養装置20の発熱部12は、前述の実施の形態1の加熱装置10の発熱部12と基本的には同じ構成である。ただし、第1磁性体層13の上面は、培養液22と反応しない保護膜18により被覆されている。そして、保護膜18の上面には、温度応答部19が形成されている。温度応答部19は、温度応答性材料からなる。従って、実施の形態1の細胞培養装置20の発熱部12は、第1磁性体層13と、第1磁性体層13の上面を被覆する保護膜18と、保護膜18の上面に形成された温度応答部19とにより構成されている。
As shown in FIG. 12, the
保護膜18は、第1磁性体層13を培養液22から保護できるように化学的に耐性のある材料からなる。従って、保護膜18は、金や白金からなることが好ましい。また、保護膜18として、金表面にチオール基(-SH)を有する分子をAu-S結合させ形成した自己組織化単分子膜を採用することもできる。この場合は、自己組織化単分子膜と後述の温度応答性高分子とを反応させることができ、保護膜18が第1磁性体層13と温度応答部19との接着性を高める役割を担う。
The
また、温度応答部19を構成する温度応答性材料として、例えば温度変化により水に対する溶解度が劇的に変化する温度応答性高分子が挙げられる。温度応答性高分子には、例えば、低温で水に対して可溶であるのに対して、下限臨界溶液温度(lower critical solution temperature:LCST)まで昇温すると不溶化して白濁・沈殿し、冷却すると再溶解するという可逆的な挙動を示す高分子がある。また、温度応答性高分子には、例えば、高温で水に対して可溶であるのに対して、上限臨界溶液温度(upper critical solution temperature:HCST)以下では不溶化して白濁・沈殿するという挙動を示す高分子がある。LCSTを示す温度応答性高分子の例としては、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N-アルキルアクリルアミド)、ポリ(N-ビニルアルキルエーテル)がある。特に、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)は、LCSTが32℃であり、室温近傍で性質変化を示すため、温度応答性材料として好ましい。
Further, as a temperature-responsive material forming the temperature-
なお、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)は、LCST以下の温度では、アミド結合部位と水との強い相互作用により高分子鎖は水和されて引き伸ばされランダムコイル状の立体配座をとる(親水性)。一方、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)は、LCSTよりも高い温度では、脱水和が進行し、疎水性相互作用により高分子鎖が凝集したグロビュール状態となる(疎水性)。 In poly(N-isopropylacrylamide), at a temperature below the LCST, the polymer chain is hydrated and stretched due to the strong interaction between the amide bond site and water, and assumes a random coil conformation (hydrophilicity). ). On the other hand, at a temperature higher than the LCST, poly(N-isopropylacrylamide) undergoes dehydration and forms a globular state in which polymer chains aggregate due to hydrophobic interaction (hydrophobicity).
また、実施の形態1の細胞培養装置20に含まれる磁場発生部(図示せず)は、実施の形態1の加熱装置に含まれる磁場発生部61と基本的には同じ構成であるが、この磁場発生部が発生する交流磁場は、細胞23に影響のない範囲の大きさであることが望ましい。
Further, the magnetic field generator (not shown) included in the
<実施の形態1の細胞培養装置の特徴および効果>
実施の形態1の細胞培養装置20は、以上で説明した構成を有することで、動的に細胞培養環境を変化させることができる。以下、その理由について、図13~図15を用いて説明する。図13は、実施の形態1に係る細胞培養装置の動作を示す要部断面模式図である。図14および図15は、実施の形態1に係る細胞培養装置において、培養された細胞を示す平面模式図である。
<Characteristics and effects of the cell culture device of
The
図13は、実施の形態1の細胞培養装置20に含まれる発熱部12を拡大した断面図であり、前述の図4に対応する断面図である。そして、図13では、細胞培養装置20の時間t1~t3における時間変化を表している。
FIG. 13 is an enlarged cross-sectional view of the heat-generating
図13に示すように、基板11上に複数の発熱部12のうちの発熱部12a,12b,12c,12dが配置されているとする。そして、温度応答部19は、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)等のLCST(32℃)を有する温度応答性高分子からなる。初期状態では、発熱部12a~12dの温度はLCSTよりも低いものとする。
As shown in FIG. 13,
まず、時間t1の状態では、発熱部12a~12cに含まれる第2磁性体層14は面直方向上向きに磁化ベクトルを有する状態(第2磁性体層14a)であり、発熱部12dに含まれる第2磁性体層14は面直方向下向きに磁化ベクトルを有する状態(第2磁性体層14b)であるとする。そのため、この状態で前述した図7および図8に示す外部磁場MFex1を発熱部12a~12dの第1磁性体層13に印加すると、発熱部12a~12cの第1磁性体層13は磁化反転せず発熱しない一方、発熱部12dの第1磁性体層13は磁化反転し発熱する。その結果、発熱部12a~12cの温度応答部19はLCSTよりも低い温度であるため、引き伸ばされたランダムコイル状の立体配座をとり、親水性となる(この状態の温度応答部19を温度応答部19aとする)。一方、発熱部12dの温度応答部19はLCSTよりも高い温度となり、高分子鎖が凝集したグロビュール状態となり、疎水性となる(この状態の温度応答部19を温度応答部19bとする)。
First, in the state of time t1, the second
次に、時間t1から時間t2に至る過程において、発熱部12cの上部電極16aおよび下部電極16bに電流を流し、発熱部12cに含まれる第2磁性体層14を磁化反転させる(第2磁性体層14a→第2磁性体層14b)。また、時間t1から時間t2に至る過程において、発熱部12dの上部電極16aおよび下部電極16bに電流を流し、発熱部12dに含まれる第2磁性体層14を磁化反転させる(第2磁性体層14b→第2磁性体層14a)。
Next, in the process from time t1 to time t2, a current is passed through the
次に、時間t2の状態では、発熱部12a,12b,12dが第2磁性体層14aの状態、発熱部12cが第2磁性体層14bの状態であるため、外部磁場MFex1を発熱部12a~12dの第1磁性体層13に印加すると、発熱部12a,12b,12dの第1磁性体層13は磁化反転せず発熱しない一方、発熱部12cの第1磁性体層13は磁化反転し発熱する。その結果、発熱部12a,12b,12dの温度応答部19は親水性の温度応答部19a、発熱部12cの温度応答部19は疎水性の温度応答部19bとなる。
Next, at time t2, the
次に、時間t2から時間t3に至る過程において、発熱部12bの上部電極16aおよび下部電極16bに電流を流し、発熱部12bに含まれる第2磁性体層14を磁化反転させる(第2磁性体層14a→第2磁性体層14b)。また、時間t2から時間t3に至る過程において、発熱部12cの上部電極16aおよび下部電極16bに電流を流し、発熱部12cに含まれる第2磁性体層14を磁化反転させる(第2磁性体層14b→第2磁性体層14a)。
Next, in the process from time t2 to time t3, a current is passed through the
次に、時間t3の状態では、発熱部12a,12c,12dが第2磁性体層14aの状態、発熱部12bが第2磁性体層14bの状態であるため、外部磁場MFex1を発熱部12a~12dの第1磁性体層13に印加すると、発熱部12a,12c,12dの第1磁性体層13は磁化反転せず発熱しない一方、発熱部12bの第1磁性体層13は磁化反転し発熱する。その結果、発熱部12a,12c,12dの温度応答部19は親水性の温度応答部19a、発熱部12bの温度応答部19は疎水性の温度応答部19bとなる。
Next, at time t3, the
以上より、実施の形態1の細胞培養装置20では、任意の位置の発熱部12を任意の時間に加熱することによって、各発熱部12に設けられた温度応答部19の親水性/疎水性を動的に変化させることができる。
As described above, in the
以下、実施の形態1の細胞培養装置20における細胞のパターニング方法について説明する。一般に、細胞は疎水性表面に接着しやすく、親水性表面に接着しにくい。その結果、例えば、実施の形態1の細胞培養装置20において、いずれの発熱部12も加熱すると、全ての発熱部12に備わる温度応答部19は疎水性の温度応答部19bとなり、全ての温度応答部19bに細胞23が接着し、図14に示すようなパターンを形成することができる。一方、例えば、実施の形態1の細胞培養装置20において、一部の発熱部12のみ加熱すると、加熱された発熱部12に備わる温度応答部19のみが疎水性の温度応答部19bとなり、加熱されていない発熱部12に備わる温度応答部19は親水性の温度応答部19aのままとなる。従って、一部の温度応答部19bにのみ細胞23が接着し、それ以外の温度応答部19aには細胞23が接着しない。その結果、図15に示すようなパターンを形成することができる。
A cell patterning method in the
このようにして、実施の形態1の細胞培養装置20では、細胞のパターニングが可能であり、さらには、加熱する発熱部12の位置および数を変化させることによって、細胞23の接着パターンを変化させることができる。以上より、実施の形態1の細胞培養装置20では、細胞のパターニングを動的に変化させることができる。
Thus, in the
また、前述の図9に示すように、実施の形態1の細胞培養装置20では、発熱部12の第1磁性体層(第1磁性体部)13と、基板11の第2磁性体層14との間に断熱層15が配置されている。そのため、第1磁性体層13に発生した熱のうち、基板11内の第2磁性体層14や制御電極16等に発散する成分(図9中H2)を小さくすることができると共に、保護膜18上に形成された温度応答性材料からなる温度応答部19に熱(図9中H1)を効率よく伝えることができる。
Further, as shown in FIG. 9 described above, in the
図9および図10に示すように、実施の形態1の細胞培養装置20では、容器21に培養液22が静置されている場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図示しないが、容器21にチューブやポンプ等を接続し、培養液22を灌流させることができるように構成することもできる。
As shown in FIGS. 9 and 10, in the
また、実施の形態1の細胞培養装置20において、実施の形態1の加熱装置10を用いて構成する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、後述の実施の形態2の加熱装置50を用いて構成してもよい。
In addition, the case where the
(変形例1)
以下、実施の形態1の第1の変形例(以下、変形例1)の加熱装置について説明する。変形例1の加熱装置の構成は、図2~図5に示す実施の形態1の加熱装置10の構成と基本的には同様であるため、図示および繰り返しの説明を省略する。
(Modification 1)
A heating device according to a first modification (hereinafter referred to as modification 1) of
ただし、変形例1の加熱装置では、上部電極(第1電極)16aの上面は、第2磁性体層14の下面と接触している必要はなく、上部電極16aの材料も限定されない点が、実施の形態1の加熱装置10と変形例1の加熱装置との相違点である。
However, in the heating device of
ここで、変形例1の加熱装置において、第2磁性体層14の磁化ベクトルの向きを変更する方法について説明する。変形例1の加熱装置では、実施の形態1の加熱装置10と同様に、上部電極16aと下部電極16bとの両方に電流を流す。ただし、上部電極16aのみに電流を流すことで発生する磁場の大きさ、および、下部電極16bのみに電流を流すことで発生する磁場の大きさのいずれも、第2磁性体層14の保磁力Hc2よりも小さくし、かつ、電流を流した上部電極16aと電流を流した下部電極16bとの交差部に発生する磁場の大きさを第2磁性体層14の保磁力Hc2よりも大きくなるようにする。こうすることで、電流を流した上部電極16aと電流を流した下部電極16bとの交差部に位置する第2磁性体層14のみを磁化反転させることができる。
Here, a method for changing the direction of the magnetization vector of the second
以上より、変形例1の加熱装置では、実施の形態1の加熱装置10と同様に、上部電極16aとの間の磁気相互作用および下部電極16bとの間の磁気相互作用の重ね合わせによってはじめて第2磁性体層14の磁化が反転するように構成することで、基板11上に配列された任意の場所の第2磁性体層14の磁化状態を変化させることができる。
As described above, in the heating device of
変形例1の加熱装置では、実施の形態1の加熱装置10のようにスピン軌道トルクによる磁気相互作用を用いていないため、上部電極16aの上面が第2磁性体層14の下面と接触している必要はなく、基板11のレイアウトの自由度が高い点と、上部電極16aの材料が限定されない点で、実施の形態1よりも有利である。
Unlike the
一方、実施の形態1の加熱装置10では第2磁性体層14の磁化反転にスピン軌道トルクによる磁気相互作用を用いているため、上部電極16aおよび下部電極16bに流す電流を小さくすることができる点で、変形例1よりも有利である。
On the other hand, in the
(変形例2)
以下、実施の形態1の第2の変形例(以下、変形例2)の加熱装置について説明する。図16は、変形例2に係る加熱装置の要部断面図である。図16は、図5に相当する要部断面図であり、x-z方向の要部断面図である。
(Modification 2)
A heating device according to a second modification (hereinafter referred to as modification 2) of the first embodiment will be described below. 16 is a cross-sectional view of a main part of a heating device according to Modification 2. FIG. FIG. 16 is a cross-sectional view of the main part corresponding to FIG. 5, and is a cross-sectional view of the main part in the xz direction.
変形例2の加熱装置30の構成は、図2~図5に示す実施の形態1の加熱装置10の構成と基本的には同様であるため、繰り返しの説明を省略する。
Since the configuration of the
ただし、図16に示すように、変形例2の加熱装置30において、制御電極16は、上部電極(第1電極)16aと下部電極(第2電極)16cとにより構成され、平面視において、第2磁性体層(第2磁性体部)14の中心Ocは、上部電極16aと下部電極16cとの交差部の中心Xcと一致していない。すなわち、下部電極16cは、第2磁性体層14の中心Ocに対して、図16中のx方向において距離Xcだけシフトしている点が、変形例2の加熱装置30と実施の形態1の加熱装置10との相違点である。
However, as shown in FIG. 16, in the
図5に示すように、実施の形態1の加熱装置10において、下部電極16bの幅方向中央と第2磁性体層14の中心とは図5のx方向において一致していた。そのため、下部電極16bが作る磁場MF1のうち、主にx軸に平行な成分が第2磁性体層14に作用する。
As shown in FIG. 5, in the
一方、図16に示すように、変形例2の加熱装置30において、下部電極16cの幅方向中央Xcと第2磁性体層14の中心Ocとは、図16中のx方向においてシフトしているため、下部電極16cが作る磁場MF2のうち、x軸に平行な成分だけでなくz軸に平行な成分も主成分として第2磁性体層14に作用する。
On the other hand, as shown in FIG. 16, in the
以上より、変形例2の加熱装置30では、前述したように第2磁性体層14を磁化反転させる際に、第2磁性体層14の磁化ベクトルの向き等の磁化状態に自由度をもたせることができる点で、実施の形態1の加熱装置10よりも有利である。一方、図5に示すように、実施の形態1の加熱装置10では、下部電極16bの幅方向中央と第2磁性体層14の中心とは図5のx方向において一致しているため、加熱装置の設計や製造が容易である点で、変形例2の加熱装置10よりも有利である。
As described above, in the
(変形例3)
以下、実施の形態1の第3の変形例(以下、変形例3)の加熱装置について、図17および図18を用いて説明する。図17は、変形例3に係る加熱装置の要部を示す透視斜視模式図である。図18は、変形例3に係る加熱装置の要部断面図である。図17は、図3に相当する透視斜視模式図である。図18は、図17に示すy-z方向の要部断面図であり、図4に相当する要部断面図である。
(Modification 3)
A heating device according to a third modification (hereinafter referred to as modification 3) of
変形例3の加熱装置40の構成は、図2~図5に示す実施の形態1の加熱装置10の構成と基本的には同様であるため、繰り返しの説明を省略する。
Since the configuration of the
ただし、図16に示すように、変形例2の加熱装置30において、制御電極16は、上部電極(第1電極)16aと、上部電極(第3電極)16dと、下部電極(第2電極)16bとにより構成されている。そして、上部電極16aと上部電極16dとは、平面視において平行であり、上部電極16a,16dと下部電極16bとは、平面視において交差しており、好ましくは直交している。
However, as shown in FIG. 16, in the
また、変形例3の加熱装置30において、第2磁性体層14の上面には絶縁層17aが形成されている。そして、第2磁性体層14および絶縁層17aは、上部電極16aと上部電極16dとの間には挟持されている。その結果、基板11内には、その厚さ方向に沿って上部電極16d、第2磁性体層14、絶縁層17aおよび上部電極16aという積層構造が形成されている。
Further, in the
変形例3の第2磁性体層14は、強い磁気交換相互作用を有する材料、すなわち強磁性体材料からなり、好ましくは鉄やコバルトなどの金属またはその合金からなり、より好ましくはCoFeBからなる。絶縁層17aは、非磁性絶縁体からなり、好ましくは非磁性金属酸化物からなり、より好ましくは酸化マグネシウム(MgO)からなる。一方、上部電極16a,16dおよび下部電極16cの材料は特に限定されず、例えば銅やアルミニウムからなる。以上の点が、変形例3の加熱装置40と実施の形態1の加熱装置10との相違点である。
The second
ここで、変形例3の加熱装置40において、第2磁性体層14の磁化ベクトルの向きを変更する方法について説明する。変形例3の加熱装置40において、上部電極16aと上部電極16dとの間に電圧を印加すると、第2磁性体層14と絶縁層17aとの界面に電圧が印加されることになる。これにより、第2磁性体層14と絶縁層17aとの界面の磁気異方性が変化し、第2磁性体層14の保磁力Hc2を変化させることができる。
Here, a method for changing the direction of the magnetization vector of the second
前述したように、下部電極16bのみに電流を流すことで発生する磁場の大きさは、第2磁性体層14の保磁力Hc2よりも小さいため、下部電極16bにのみ電流を流した場合は、第2磁性体層14の磁化は反転しない。しかし、上部電極16aと上部電極16dとの間に電圧を印加して、第2磁性体層14の保磁力Hc2を小さくすることで、下部電極16bに電流を流すことで発生する磁場により第2磁性体層14を磁化反転させることができる。
As described above, the magnitude of the magnetic field generated by applying a current only to the
すなわち、電圧を印加した上部電極16a,16dと電流を流した下部電極16bとの交差部に位置する第2磁性体層14のみを磁化反転させることができる。
That is, the magnetization of only the second
特に、変形例3の加熱装置40では、1~2nm程度、好ましくは1.3nmの厚さのCoFeBからなる第2磁性体層14上にMgOからなる絶縁層17aを積層することによって、第2磁性体層14が面直方向(第2磁性体層14の厚さ方向)に磁気異方性を有する。そのため、第2磁性体層14の厚さ方向に沿って形成された上部電極16a,16d間に電圧を印加すると、第2磁性体層14の磁化状態を効率よく変調することができる。
In particular, in the
変形例3の加熱装置40では、上部電極16a,16dに流れる電流をさらに小さくすることができる点で、実施の形態1の加熱装置10よりも有利である。
The
一方、実施の形態1の加熱装置10では、構造を単純化することができ、加熱装置の設計や製造が容易である点で、変形例3よりも有利である。
On the other hand, the
(実施の形態2)
<実施の形態2の加熱装置の構成>
以下、第2の実施の形態(以下、実施の形態2)の加熱装置について、図19~図22を用いて説明する。図19は、実施の形態2に係る加熱装置を示す平面模式図である。図20は、実施の形態2に係る加熱装置において、図19の領域Aを示す拡大平面模式図である。図21および図22は、実施の形態2に係る加熱装置を示す要部断面図である。図21は、図19に示すx-z方向の要部断面図、図22は、図19に示すy-z方向の要部断面図である。
(Embodiment 2)
<Configuration of Heating Apparatus of Embodiment 2>
A heating apparatus according to a second embodiment (hereinafter referred to as embodiment 2) will be described below with reference to FIGS. 19 to 22. FIG. FIG. 19 is a schematic plan view showing a heating device according to Embodiment 2. FIG. 20 is an enlarged schematic plan view showing region A in FIG. 19 in the heating device according to Embodiment 2. FIG. 21 and 22 are cross-sectional views of main parts showing a heating device according to Embodiment 2. FIG. 21 is a cross-sectional view of the main part in the xz direction shown in FIG. 19, and FIG. 22 is a cross-sectional view of the main part in the yz direction shown in FIG.
図19に示すように、実施の形態2の加熱装置50は、基板51と、発熱部52と、複数の磁場発生部62とを有しており、複数の磁場発生部62は、基板51内にパターン化された配列構造を有している点が、実施の形態1の加熱装置10との相違点である。以下、実施の形態2の加熱装置50の具体的な構成について説明する。
As shown in FIG. 19, the
図21および図22に示すように、発熱部52は、複数の磁性体部(第1磁性体部)53を含んでいる。複数の磁性体部53は、基板51上にパターン化された配列構造を有している。具体的には、複数の磁性体部53は、基板51上にアレイ状に配列されている。複数の磁性体部53と複数の磁場発生部62とは、同じ数設けられており、それぞれが平面視において重なっている。従って、複数の磁場発生部62は、基板51中にアレイ状に配置されている。
As shown in FIGS. 21 and 22 , the
複数の磁性体部53のそれぞれは、複数の磁場発生部62のそれぞれが発生する交流磁場(外部磁場)により、磁性体部53に磁気ヒステリシス損失が生じることによって発熱する。実施の形態2の磁性体部53は、平面視において、円形状に形成されている。
Each of the plurality of
ここで、実施の形態2の磁場発生部62の詳細な構成について説明する。図20は、図19の領域Aの拡大図であるが、発熱部52(磁性体部53)等を省略している。図20~図22に示すように、実施の形態2の磁場発生部62は、上部電極56aと、下部電極56bと、柱状電極54a,54bと、ループ電極(環状電極)54cと、交流電源RFとを含んでいる。
A detailed configuration of the
ループ電極54cは、平面視において、一部が欠けた円環状に形成されている。ループ電極54cの直径は、磁性体部53の直径よりも大きく、ループ電極54cは平面視において磁性体部53と重なっている。そして、ループ電極54cの端部(円環の切り欠かれた部分に相当)は、柱状電極54a,54bにそれぞれ接続されている。柱状電極54aは上部電極56aに接続され、柱状電極54bは下部電極56bに接続されている。そして、上部電極56aおよび下部電極56bは、交流電源RFに接続されている。
The
また、上部電極56aと下部電極56bとは、平面視において交差しており、より好ましくは直交している。そして、平面視において、上部電極56aと下部電極56bとの交差部に重なるように、ループ電極54cおよび発熱部52(磁性体部53)が配置されている。より具体的には、m本の上部電極56aと、n本の下部電極56bとが存在する場合、ループ電極54cおよび発熱部52はm×nの二次元マトリクス状に配置されることになる。
In addition, the
また、図21および図22に示すように、断熱層55は、磁性体部53と平面視において重なるように、ループ電極54cと磁性体部53との間に配置されている。絶縁層57は、基板51において、磁場発生部62および断熱層55以外の部分を充填するように形成されている。断熱層55は、磁性体部53の熱伝導率およびループ電極54cの熱伝導率のいずれよりも低い熱伝導率の絶縁体からなる。
As shown in FIGS. 21 and 22, the
<実施の形態2の加熱装置の特徴および効果>
図19~図22に示すように、実施の形態2の加熱装置50の特徴の一つは、複数の発熱部52と、交流磁場を発生させる複数の磁場発生部62とを有していることである。そして、発熱部52は、交流磁場によって加熱される磁性体部53を含んでいる。特に、複数の発熱部52と複数の磁場発生部62とは、同数個設けられている。実施の形態2の加熱装置50は、このような構成を有することで、局所的に加熱可能な装置となる。以下、その理由について、図19~図22を用いて説明する。
<Characteristics and Effects of the Heating Device of Embodiment 2>
As shown in FIGS. 19 to 22, one of the features of the
まず、実施の形態2の加熱装置50の発熱機構について説明する。図20~図22に示すように、交流電源RFにより上部電極56aと下部電極56bとの間に電圧を印加すると、柱状電極54a,54bを経てループ電極54cに電流が流れる。そのため、ループ電極54cの径方向内方にはz方向に沿った交流磁場が発生する。ループ電極54cと磁性体部53とは平面視において重なっているため、磁性体部53にはこの交流磁場が作用する。その結果、実施の形態1の発熱部12(第1磁性体層13)と同様に、磁性体部53に磁気ヒステリシス損失が生じることによって発熱する。
First, the heat generation mechanism of the
そして、実施の形態2の加熱装置50では、上部電極56aと下部電極56bとは、平面視において交差しており、上部電極56aと下部電極56bとの交差部に重なるように、ループ電極54cおよび発熱部52(磁性体部53)が配置されている。そのため、電流を流した上部電極56aと電流を流した下部電極56bとの交差部に位置する磁性体部53のみを加熱することができる。
In the
前述したように、実施の形態1の加熱装置10では、複数の発熱部12の全てに対して交流磁場を作用させる一方、第2磁性体層14の磁化状態を変調させることで、交流磁場によって加熱される第1磁性体層13と、交流磁場によって加熱されない第1磁性体層13とを変更し、任意の発熱部12(第1磁性体層13)のみを加熱するように構成されている。
As described above, in the
それに対して、実施の形態2の加熱装置50では、1つの発熱部52に対して1つの磁場発生部62を設け、任意の発熱部52に対して交流磁場を作用させることで、任意の発熱部52(磁性体部53)のみを発熱させることができるように構成されている点で、実施の形態1の加熱装置10と異なっている。
On the other hand, in the
従って、実施の形態2の加熱装置50では、発熱部52の構成を簡易化することができる点で、実施の形態1の加熱装置10よりも有利である。一方、実施の形態1の加熱装置10では、磁場発生部61の構成を簡易化することができる点で、実施の形態2の加熱装置50よりも有利である。
Therefore, the
(実施例)
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(Example)
EXAMPLES The present invention will be described in more detail below based on examples, but the present invention is not limited to these examples.
<実施例の加熱装置の構成>
実施例の加熱装置は、実施の形態2の加熱装置50に対応するものであるため、繰り返しの説明を省略する。ただし、細胞培養装置に適用可能とするため、発熱部52に含まれる磁性体部53の上面は、保護膜により被覆され、この保護膜の上面には、温度応答部が形成されている場合を例に説明する。
<Structure of Heating Apparatus of Example>
Since the heating device of the example corresponds to the
<実施例の加熱装置の製造方法>
まず、上面上に酸化シリコン(SiO2)膜が形成されたシリコン(Si)基板上にフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術により、幅5μm、長さ500μmの突条部が5μm間隔で50列形成されたレジストパターンを形成した。その後、酸化シリコン膜上およびレジストパターン上に、スパッタリング法により、銅からなる導体膜を300nmの厚さで堆積した。続いて、化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)法により、前記溝の外部の導体膜を除去し、前記溝内に導体膜からなる下部電極アレイを形成した。その後、アッシングによりレジストパターンを除去した。続いて、塗布ガラス(Spin On Glass:SOG)法を用いて、下部電極アレイを覆うように、酸化シリコン膜上に埋設性の良い酸化シリコン膜を形成した。
<Manufacturing Method of Heating Apparatus of Example>
First, on a silicon (Si) substrate having a silicon oxide (SiO 2 ) film formed on its upper surface, 50 rows of ridges each having a width of 5 μm and a length of 500 μm were formed at intervals of 5 μm by photolithography and etching techniques. A resist pattern was formed. After that, a conductor film made of copper was deposited to a thickness of 300 nm on the silicon oxide film and the resist pattern by a sputtering method. Subsequently, the conductor film outside the trench was removed by a chemical mechanical polishing (CMP) method, and a lower electrode array made of the conductor film was formed in the trench. After that, the resist pattern was removed by ashing. Subsequently, a silicon oxide film having good embedding properties was formed on the silicon oxide film so as to cover the lower electrode array using a spin on glass (SOG) method.
次に、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術により、酸化シリコン膜に下部電極アレイに達するコンタクトホールを形成する。続いて、このコンタクトホール内を埋めるように、スパッタリング法によりタングステンからなる導体膜を堆積した。その後、コンタクトホールの外部の不要な導体膜をCMP法により除去し、柱状電極を形成した。その後、SOG法を用いて、さらに酸化シリコン膜を形成した。 Next, by photolithography technology and etching technology, contact holes are formed in the silicon oxide film to reach the lower electrode array. Subsequently, a conductor film made of tungsten was deposited by a sputtering method so as to fill the inside of the contact hole. After that, unnecessary conductor films outside the contact holes were removed by the CMP method to form columnar electrodes. After that, a silicon oxide film was further formed using the SOG method.
次に、前述した下部電極アレイと同様の方法で、上部電極アレイおよび柱状電極を形成した。その後、SOG法を用いて、さらに酸化シリコン膜を形成した後、CMP法により平坦化すると共に、柱状電極の表面を露出させた。その後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術により、レジストパターンを形成した。続いて、レジストパターン上に、スパッタリング法により、銅からなる導体膜を堆積し、CMP法およびアッシングを経てループ電極を形成した。その後、SOG法を用いて、ループ電極を覆うように、酸化シリコン膜上に酸化シリコン膜を形成した。 Next, an upper electrode array and columnar electrodes were formed in the same manner as the lower electrode array described above. After that, a silicon oxide film was further formed using the SOG method, followed by planarization by the CMP method and exposing the surfaces of the columnar electrodes. After that, a resist pattern was formed by photolithography technology and etching technology. Subsequently, a conductor film made of copper was deposited on the resist pattern by sputtering, and a loop electrode was formed through CMP and ashing. After that, a silicon oxide film was formed on the silicon oxide film so as to cover the loop electrode using the SOG method.
次に、平面視においてループ電極の内方に、スパッタリング法によりニッケル鉄(NiFe)を堆積させ、2次元配列された磁性体部を形成した。 Next, nickel-iron (NiFe) was deposited inside the loop electrode in plan view by a sputtering method to form a two-dimensionally arranged magnetic body portion.
次に、磁性体部の上面に、スパッタリング法により金を堆積させ、保護膜を形成した。続いて、保護膜の上面に、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)をスピンコート法により塗布し、温度応答部を形成した。 Next, gold was deposited on the upper surface of the magnetic body portion by a sputtering method to form a protective film. Subsequently, poly(N-isopropylacrylamide) was applied on the upper surface of the protective film by a spin coating method to form a temperature responsive portion.
<実施例の加熱装置の評価方法>
実施例において、磁性体部等の結晶構造は、X線回折(X-ray Diffraction:XRD)によって容易に確認できる。また、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)により格子像を観察することや、電子線回折像においてスポット状パターンやリング状パターンから単結晶または多結晶の結晶構造および積層構造を確認することもできる。
<Method for evaluating the heating device of the example>
In the examples, the crystal structure of the magnetic body portion and the like can be easily confirmed by X-ray diffraction (XRD). In addition, observation of a lattice image with a transmission electron microscope (TEM), and confirmation of a single crystal or polycrystalline crystal structure and laminated structure from a spot-like pattern or a ring-like pattern in an electron beam diffraction image. can also
また、磁性体部等の状態密度の情報は、紫外光電子分光法(Ultraviolet Photoelectron Spectroscopy:UPS)やX線光電子分光法(X-ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)等によって確認することができる。また、磁性体部等の組成分布は、XPS、電子線マイクロアナライザ(Electron Probe Micro Analyzer:EPMA)、エネルギー分散型X線分析(Energy Dispersive X-ray Spectroscopy:EDX)、二次イオン質量分析法(Secondary Ion Mass Spectrometry:SIMS)等を用いて確認することができる。また、磁性体部等の組成分布は、誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)による発光分析や質量分析等の手法を用いても確認することができる。 Moreover, information on the state density of the magnetic body portion can be confirmed by ultraviolet photoelectron spectroscopy (UPS), X-ray photoelectron spectroscopy (XPS), or the like. In addition, the composition distribution of the magnetic body part etc. can be determined by XPS, Electron Probe Micro Analyzer (EPMA), Energy Dispersive X-ray Spectroscopy (EDX), secondary ion mass spectrometry ( It can be confirmed using Secondary Ion Mass Spectrometry (SIMS) or the like. In addition, the composition distribution of the magnetic body portion and the like can also be confirmed using techniques such as emission spectrometry and mass spectrometry using inductively coupled plasma (ICP).
また、電極等の電気伝導率およびキャリア密度等は、4端子法を用いた電気測定およびホール効果測定によって確認することができる。 Also, the electrical conductivity and carrier density of the electrodes and the like can be confirmed by electrical measurement and Hall effect measurement using the four-probe method.
また、発熱部のパターン配列は、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)や光学顕微鏡等を用いて確認することができる。 Moreover, the pattern arrangement of the heat-generating portions can be confirmed using a scanning electron microscope (SEM), an optical microscope, or the like.
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。 The invention made by the present inventor has been specifically described above based on the embodiments, but the present invention is not limited to the above embodiments, and can be variously modified without departing from the scope of the invention. Needless to say.
10,30,40,50 加熱装置
11,51 基板
12,12a,12b,12c,12d,52 発熱部
13 第1磁性体層(第1磁性体部)
14,14a,14b 第2磁性体層(第2磁性体部)
15,55 断熱層
16 制御電極
16a,56a 上部電極(第1電極)
16b,16c,56b 下部電極(第2電極)
16d 上部電極(第3電極)
17,17a,57 絶縁層
18 保護膜
19,19a,19b 温度応答部
20 細胞培養装置
21 容器
22 培養液
23 細胞
53 磁性体部(第1磁性体部)
54a,54b 柱状電極
54c ループ電極(環状電極)
61,62 磁場発生部
14, 14a, 14b second magnetic layer (second magnetic portion)
15, 55
16b, 16c, 56b lower electrode (second electrode)
16d upper electrode (third electrode)
17, 17a, 57 insulating
54a,
61, 62 magnetic field generator
Claims (13)
前記複数の第1磁性体部は、パターン化された配列構造を有し、
交流磁場により、前記複数の第1磁性体部のうちの一部が選択的に発熱することができ、
前記基板内には、複数の第2磁性体部と、制御電極とが設けられ、
前記複数の第2磁性体部のそれぞれは、前記複数の第1磁性体部のそれぞれと磁気的相互作用をし、かつ、前記制御電極によって磁化状態が変調され、
前記複数の第2磁性体部のそれぞれの磁化状態により、前記複数の第1磁性体部のそれぞれが、前記交流磁場によって発熱するかどうかが変化する、加熱装置。 having a substrate and a heat generating portion composed of a plurality of first magnetic portions arranged on the substrate;
The plurality of first magnetic body parts have a patterned array structure,
Some of the plurality of first magnetic bodies can selectively generate heat by an alternating magnetic field,
A plurality of second magnetic bodies and a control electrode are provided in the substrate,
each of the plurality of second magnetic body portions magnetically interacts with each of the plurality of first magnetic body portions, and the magnetization state is modulated by the control electrode;
The heating device, wherein whether or not each of the plurality of first magnetic body parts generates heat by the alternating magnetic field changes depending on the magnetization state of each of the plurality of second magnetic body parts.
前記複数の第2磁性体部のそれぞれの保磁力は、前記複数の第1磁性体部のそれぞれの保磁力よりも大きい、加熱装置。 The heating device according to claim 1,
The heating device, wherein the coercive force of each of the plurality of second magnetic body portions is greater than the coercive force of each of the plurality of first magnetic body portions .
前記複数の第2磁性体部のそれぞれは、平面視において、前記複数の第1磁性体部のそれぞれと重なっている、加熱装置。 In the heating device according to claim 2,
The heating device, wherein each of the plurality of second magnetic body parts overlaps with each of the plurality of first magnetic body parts in plan view.
前記制御電極は、棒状に形成された複数の第1電極および複数の第2電極を含み、
前記複数の第1電極のそれぞれと前記複数の第2電極のそれぞれとは、平面視において交差している、加熱装置。 The heating device according to claim 3,
The control electrode includes a plurality of rod-shaped first electrodes and a plurality of second electrodes,
The heating device, wherein each of the plurality of first electrodes and each of the plurality of second electrodes intersect in plan view.
前記複数の第2磁性体部のそれぞれは、平面視において、前記複数の第1電極のそれぞれと前記複数の第2電極のそれぞれとの交差部に重なっている、加熱装置。 The heating device according to claim 4,
The heating device, wherein each of the plurality of second magnetic body portions overlaps an intersection of each of the plurality of first electrodes and each of the plurality of second electrodes in plan view.
前記複数の第2磁性体部のそれぞれと前記複数の第1電極のそれぞれとは接触しており、
前記複数の第1電極のそれぞれは、f軌道に電子を有する非磁性金属からなる、加熱装置。 In the heating device according to claim 5,
each of the plurality of second magnetic body portions and each of the plurality of first electrodes are in contact,
The heating device, wherein each of the plurality of first electrodes is made of a non-magnetic metal having electrons in f-orbitals.
前記複数の第2磁性体部のそれぞれの上部には、非磁性体絶縁体からなる絶縁層が形成され、
前記制御電極は、複数の第3電極をさらに含み、
前記複数の第1電極のそれぞれおよび前記複数の第3電極のそれぞれは、f軌道に電子を有する非磁性金属からなり、
前記複数の第3電極のそれぞれは、平面視において前記複数の第1電極のそれぞれと平行であり、
前記第2磁性体部および前記絶縁層は、前記第1電極と前記第3電極との間に挟持されている、加熱装置。 In the heating device according to claim 5,
An insulating layer made of a non-magnetic insulator is formed on each of the plurality of second magnetic parts,
the control electrode further comprises a plurality of third electrodes;
each of the plurality of first electrodes and each of the plurality of third electrodes are made of a non-magnetic metal having electrons in f orbitals;
each of the plurality of third electrodes is parallel to each of the plurality of first electrodes in plan view;
The heating device, wherein the second magnetic body portion and the insulating layer are sandwiched between the first electrode and the third electrode.
平面視において、前記複数の第2磁性体部のそれぞれの中心は、前記交差部の中心と一致していない、加熱装置。 In the heating device according to claim 5,
The heating device, wherein the center of each of the plurality of second magnetic body portions does not coincide with the center of the intersecting portion in plan view.
前記複数の第1磁性体部のそれぞれと前記複数の第2磁性体部のそれぞれとの間には、断熱部が設けられ、
前記断熱部の熱伝導率は、前記複数の第1磁性体部のそれぞれの熱伝導率および前記複数の第2磁性体部のそれぞれの熱伝導率のいずれよりも低い、加熱装置。 The heating device according to claim 1,
A heat insulating portion is provided between each of the plurality of first magnetic body portions and each of the plurality of second magnetic body portions,
The heating device, wherein the thermal conductivity of the heat insulation portion is lower than the thermal conductivity of each of the plurality of first magnetic body portions and the thermal conductivity of each of the plurality of second magnetic body portions.
前記複数の第1磁性体部は、パターン化された配列構造を有し、
前記基板内には、複数の磁場発生部が設けられ、
前記複数の磁場発生部は、パターン化された配列構造を有し、
前記複数の磁場発生部のそれぞれが発生する交流磁場により、前記複数の第1磁性体部のうちの一部が選択的に、かつ、前記複数の第1磁性体部のそれぞれが発熱することができ、
前記複数の磁場発生部のそれぞれは、平面視において一部が欠けた円環状に形成された環状電極と、前記環状電極に交流電流を流す交流電源とを含み、
前記複数の第1磁性体部のそれぞれは、平面視において、前記環状電極と重なっている、加熱装置。 having a substrate and a heat generating portion composed of a plurality of first magnetic portions arranged on the substrate;
The plurality of first magnetic body parts have a patterned array structure,
A plurality of magnetic field generators are provided in the substrate,
The plurality of magnetic field generators have a patterned array structure,
Some of the plurality of first magnetic body portions may selectively generate heat, and each of the plurality of first magnetic body portions may generate heat by the alternating magnetic field generated by each of the plurality of magnetic field generation units. can
Each of the plurality of magnetic field generating units includes an annular electrode formed in a partially cut annular shape in a plan view, and an AC power source for supplying an alternating current to the annular electrode,
The heating device, wherein each of the plurality of first magnetic body parts overlaps with the annular electrode in a plan view.
前記容器は、前記発熱部の上部に配置されている、細胞培養装置。 Having the heating device according to claim 1 and a container holding a culture solution containing cells,
The cell culture device, wherein the container is arranged above the heat-generating part.
前記複数の第1磁性体部のそれぞれの上部には、上限臨界溶液温度または下限臨界溶液温度を有する温度応答性材料からなる温度応答部が形成され、
前記温度応答部は、前記容器内において前記培養液と接触している、細胞培養装置。 In the cell culture device according to claim 11,
A temperature responsive part made of a temperature responsive material having an upper critical solution temperature or a lower critical solution temperature is formed on each of the plurality of first magnetic body parts,
The cell culture device, wherein the temperature responsive part is in contact with the culture solution inside the container.
前記複数の第1磁性体部のそれぞれの上面は、前記培養液と反応しない保護膜により被覆されている、細胞培養装置。 In the cell culture device according to claim 12,
The cell culture device, wherein the upper surface of each of the plurality of first magnetic body parts is covered with a protective film that does not react with the culture solution.
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