JP7109031B2 - テーパー導波路からの軸方向に分解された光収集のためのシステム - Google Patents

テーパー導波路からの軸方向に分解された光収集のためのシステム Download PDF

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Description

本発明は、組織内光学分光のための手法に関する。
光学分光は、いくつかの手法(蛍光分光、反射率分光、ラマン分光)を含み、これらは生体組織の構造的、機能的および診断的な分析のための情報源としてますます採用されている。しかしながら、深部組織から光信号を収集する既存の技術には一般的な制約がある。即ち、組織自体は、不透明な媒体であり、発生した光子は、光収集装置に到達する前に、特にそこから遠方で発生した場合、通常は吸収または散乱される。このことは、蛍光が発生する深さを評価する際の全体的な難しさをもたらし、例えば、2光子顕微鏡法または光ファイバ束などの既存の方法は、数百マイクロメートルの深さに制限される。従って、数ミリメートルの範囲で光信号が発生する深さを識別できるデバイスの開発は、研究および臨床のデバイスにとって主要な目標を示し、基礎科学および診断方法の両方を大幅に促進するであろう。
説明目的だけのために、ここでは生体(in vivo)光学分光の2つの主要な分野、即ち、(i)腫瘍組織の診断のための蛍光分光、および(ii)脳深部の神経生物学研究のためのファイバ測光について説明する。
応用(i)は、組織自己蛍光(autofluorescence)の蛍光分光を使用して、ヒトの生体内の正常組織と腫瘍組織を識別する可能性を報告した種々の組織(首、頸部、皮膚、膀胱、気管支、食道、結腸、胸部、脳、および動脈)の臨床研究によって主に推進されており、主要な蛍光関与が、例えば、エラスチン、コラーゲン、ピリジンヌクレオチド、フラボタンパク質、トリプトファン、ポルフィリンなどの2種類の組織に特異的に存在する構造タンパク質に由来する。組織からの自己蛍光を検出するために、公開されている研究の大部分は、内視鏡として使用される光ファイバプローブをベースとし(しばしば既存の内視鏡機器をベースとして)、空洞および中空器官を調査する。患者生体内に応用した場合、これらの研究は定常状態測定の設定に関連しており、比較的簡単で安価な方法で信号の強度及び/又はスペクトル成分を測定することを可能にする。しかしながら、組織の動き、内因性吸収体(例えば、ヘモグロビン)、および光退色効果によって生ずる光励起-光収集の幾何配置の変化に起因して、発光強度の絶対値を取得することは困難になる。蛍光検出の特異性は、収集した蛍光の寿命測定によって改善でき、これは蛍光体濃度に依存しない。この場合、コントラスト機構は、環境の物理化学的特性(温度、pH、酵素活性、イオン濃度)への蛍光減衰時間のへの依存性に頼るものであり、これは正常組織と異常組織では異なる。
自己蛍光を測定し、そして上記の性能指数(figures of merit)を推定するために、生体での蛍光のシングルポイント測定またはマルチポイント測定のいずれかのための研究および商用システムが実現している。シングルポインからの蛍光信号を収集するデバイス(定常状態および寿命の両方の測定用)は、通常、複数の光収集ファイバを伴う自己蛍光を励起するために使用される1本の光ファイバで構成される。理由は、シングルファイバ法は、ファイバコア内の不純物の自己蛍光およびファイバ表面からの鏡面反射に起因した低い信号対ノイズ比によって影響されるためである。代わりに、マルチポイント測定用のプローブは、複数のシングルポイントプローブの配置で構成され、結果として大きなサイズのインプラントを備える。直径数百マイクロメートルの円形インプラント断面を有するよりコンパクトな手法は、ファイバ束、共有クラッドマトリックスに埋込まれた数百から数千の非常に小さなサイズのコアを有する特定のタイプの光ファイバの使用に依存する。それは、通常、屈折率分布型(graded-index)対物レンズおよび撮像システム(顕微鏡対物レンズ+CCDカメラ)に接続され、組織の画像を取得し、通常は、マイクロ内視鏡イメージングとして分類される。この手法は、縮小した視野および機器の増加した複雑さおよびコストという代償とともに、分解能を細胞レベルまで大きく改善する。しかしながら、平面上の画像のみについて可能であり、その表面から数百マイクロメートルを超える蛍光深さをほとんど弁別できない。
実際、上記光ファイバシステムのいずれかで使用される内視鏡ファイバプローブは、調査対象の組織の体積に接触または近接して使用するように設計される。得られる情報は、組織自体の吸収および散乱特性によって決定される組織の体積に関連する。たとえば、上皮組織を分析する場合、信号の大部分は、実際、前癌性または癌性病変の存在に関する上皮の自己蛍光によって運ばれる有用な情報をマスクする、下部結合組織(間質)から到来する。癌の大部分は上皮組織に由来するため、上皮蛍光と間質蛍光を分離できることが必須であり、このことは深さ分解蛍光検出システムの必要性をもたらす。組織自己蛍光の深さ分解測定値を取得する1つの手法は、2本のファイバの使用であり、1本は照明用、もう1本は光収集用である。これは、照明と光収集箇所の間の空間分離に比例した深さでのみ蛍光が収集される光学機構をベースとしている。しかしながら、上皮組織の特定の場合は、間質からの信号は、最小の信号源と検出器の分離においても優勢になる傾向がある。他の手法は、角度付き照明光ファイバプローブを使用することである。この場合も、表層上皮を標的とするように設計されている場合、この手法は物理的な限界を見つける(大きすぎるベベル角は、光収集効率を低下させる)。他の戦略は、照明ファイバおよび光収集ファイバの直径の変化、またはより最近ではレンズ付きシングルまたはデュアルファイバプローブの使用を含む。これら全ての手法において、信号が最も効率的かつ選択的に収集される組織の深さは、プローブの形状(固定である)と組織の光学特性(可変であり、平均値としてのみ推定可能である)に依存し、正確に決定されるため、深度解像度機能に影響する。これらすべてのアプローチにおいて、信号が最も効率的かつ選択的に収集される組織の深さは、プローブの形状(固定)と組織の光学特性(可変であり、平均値としてのみ推定可能)に依存し、正確に決定されず、深さ分解能能力に影響する。
従って、この分野は、深さ分解光収集システムの恩恵を大いに受けるが、既存の手法は、いずれも光源深さの効率的な推定が可能ではなく、1ミリメートルを超える組織深さを探査できない。さらに、既存の技術は、しばしば非常に侵襲的であり、複数の埋め込み光導波路をベースとしている。
前述のように、第2の応用分野が、ファイバ測光と称される手法を活用した脳深部領域の神経生物学研究に関連しており、光ファイバ蛍光分光の特定のケースと見なすことができる。それは、神経活動の蛍光インジケータまたは細胞型のインジケータが遺伝子工学技術によって発現される領域に近接して、脳に埋め込まれた光ファイバを経由した蛍光信号の収集を参照する。ファイバ測光の古典的な実装では、観察されるニューロン集団は、カルシウム濃度またはニューロン膜電圧過渡現象についての遺伝的にエンコードされた蛍光インジケータを表す。光ファイバを使用して蛍光を励起し、その蛍光は、同じまたは他の光ファイバを経由して収集される。光子は、神経活動の蛍光インジケータを表すニューロンの部分集合の集合的活動を示す時間変化信号の形態で収集される。より進歩した機構では、同じ細胞集団は、光駆動性(light-gated)イオンチャネルまたはポンプを発現できるため、同じまたは異なる光放射で神経活動の制御を可能にする。この比較的簡単な実装においても、ファイバ測光は、行動学的研究および臨床応用の両方について閉ループ光遺伝学応用を開発するために非常に重要であると認識される。より一般には、ファイバ測光は、ファイバ束および微小対物レンズをベースとしたマイクロ内視鏡イメージングに関して、神経活動を読み取るための低侵襲かつ低コストのツールと見なされる。
生体脳におけるマルチポイントファイバ測光の手法は、一端で堅く束ねられ、他端で別々のブランチ(分岐)に分割されたマルチファイバパッチコードの使用をベースとして最近提案された。ある場合には、代替として、対物レンズに接続された走査システムが、ファイバの1つに光を送り、ファイバの1つから蛍光を収集する。1つの光検出器を使用して、全てのファイバコアからの蛍光を検出し、時分割多重化を使用して信号を分離する。他の応用では、全てのファイバが光の配送および収集のために同時に関与し、sCMOSカメラが全てのファイバからの蛍光信号を同時に測定する。
マイクロ内視鏡イメージング手法は、脳の研究にも応用されている。
また、この第2の応用分野では、既存の技術は、埋め込まれた光ファイバから数百マイクロメートルだけ離れた蛍光信号に制限され、多光子顕微鏡法だけが1mmに近い深さに接近できるが、それは、顕微鏡対物レンズは脳の外側に留まる必要があることによって制限され、従って、脳深部構造は、既存の技術による空間分解能および同時最小侵襲性ではアクセスできない。
本発明の1つの目的は、低侵襲性プローブをベースとした組織内深さ分解光学分光のためのシステムを提供することである。
この目的に従って、本発明は、組織に埋め込まれたプローブを経由した光学分光用システムを提案するものであり、前記システムは、単一の光ファイバによって形成され、近位端および遠位端を有する導波路を備える光収集プローブを含み、
前記近位端は、少なくとも1つの光学窓が位置決めされたテーパーが形成され、
テーパーの軸方向セクション(section:断面)に入射する光が、該軸方向セクションにおいて、光ファイバの直径によって定義される導波モードの特定のサブセット(subset:部分集合)を発生し、
前記導波モードは、導波路の遠位端に向かって伝搬し、導波路の遠位端において出力を発生する。
システムはさらに、プローブによって提供される出力を受信し、これらの原点のモード成分(modal content of origin)に基づいて、前記出力を弁別するデマルチプレクサと、
弁別された出力を検出するように構成された検出器とを含む。
本発明に係るシステムは、テーパー状導波路が最小の侵襲性で埋め込まれた生体組織からの蛍光信号及び/又は散乱信号(内因性または外因性)を収集するために想定される。テーパーによって光が収集されるセクションに依存して、導波モードの異なるサブセットがファイバの中に発生する。従って、テーパー自体は、モード分割マルチプレクサとして動作する。デマルチプレクシング(逆多重化)および検出機能を備えた読み出し光学システムは、異なるサブセクションによって収集される信号を弁別するために設計され、モード分割デマルチプレクサとして動作し、最大数ミリメータまでの全体深さからの深さ分解蛍光分光を可能にする。
ここで使用するように、用語「埋め込まれ」は、プローブが人間または動物の身体に埋め込まれることを必ずしも意味しない。本発明の実施形態によれば、プローブは、生体外または生体外組織に埋め込み可能である。
本発明の更なる目的は、組織に予め埋め込まれたプローブを経由した光学分光のための方法であり、
前記プローブは、単一の光ファイバによって形成され、近位端および遠位端を有する導波路を備え、
前記近位端は、少なくとも1つの光学窓が位置決めされたテーパーが形成される。
前記方法は、
プローブを経由して光を収集するステップであって、テーパーの軸方向セクションに入射する光が、該軸方向セクションにおいて、光ファイバの直径によって定義される導波モードの特定のサブセットを発生し、前記導波モードは、導波路の遠位端に向かって伝搬し、導波路の遠位端において出力を発生するステップと、
プローブによって提供される出力を受信し、これらの原点のモード成分に基づいて、前記出力を弁別するステップと、
弁別された出力を検出するステップとを含む。
開示するシステムおよび方法のいくつかの利点は、下記のように要約される。
・綿密な光収集。このシステムおよび方法は、適切な検出システムを用いて最大数ミリメートルの全体深さからの信号取得を可能にする。これは、導波路の特性に起因して可能であり、テーパー領域全体に渡って光を収集することが可能である。
・最小化された侵襲性。テーパーおよび接続された検出システムの特性に起因して、このシステムおよび方法は、単一の導波路を用いてマルチポイント光収集を可能にする。従って、侵襲性を最小化しつつ、組織の深い領域から情報を取得することが可能である。
・高い軸方向分解能。軸方向分解能は、テーパー状光ファイバへの光伝搬の物理学の従来にない活用によって付与される。実際、テーパーのセクションが減少するほど、テーパーによって維持される導波モードの数が減少する。光がテーパーに入る場所に依存して、導波モードのサブセットだけが遠位端に逆伝搬する。さらに、このモードのサブセット内では、波動ベクトルktの高い横方向成分によって特徴付けられるモードだけが、環境中への放射と良好に結合する。従って、異なるktでの光強度の読み出しに基づいて、検出された光放射に特定の入力ポイントを割り当てることが可能である。最後に、特定の応用に従って、テーパーの全体構造および光学特性(非テーパーファイバ領域の開口数、テーパー角度、最終的な金属マスキング)に依存して、解像度は改善または低減できる。
・調整可能性および汎用性:既に述べたように、深度範囲および解像度は、特定のニーズに従って調整可能である。しかしながら、システムおよび方法の汎用性に留意することも重要であり、これらは、実際、純粋な誘電体導波路(ファイバに沿った連続的な入力ポイント)および小さな収集開口部(離散的な入力ポイント)を備えた金属コート導波路の両方でうまく機能する。さらに、このシステムおよび方法は、光が環境内で自己発生されない場合に拡張可能である。ファイバに沿って直接光発生器を組み込むことによって、または外部デバイスを用いて、二次放射が同じ導波路を経由して導入されてもよい(テーパーの光配送特性を活用)。
たとえ本発明が、特に生体内応用のために想定されたとしても、生体外または生体外応用にも同様に使用できる。
提案されたデバイスの更なる特徴および利点は、純粋に非限定的な例として提供される添付図面を参照する下記詳細な説明で提示されることになる。
本発明に係るファイバ測光ツールの原理図である。光ファイバは、テーパーの異なるセクションで収集された信号の弁別を可能にするモード分割マルチプレクサとして機能するテーパー領域に沿って光を収集する。これは、適切な検出器及び/又は光配送モジュールとの組合せで使用されるデマルチプレクサモジュールによって行われる。 ファイバテーパーの2つの可能な構成を示しており、連続的に分布した入力ポイントを備えた誘電体導波路(上パネルA)、および離散的な入力セクションを備えた金属コート導波路(下パネルB)を示す。 環境内で光が自己発生可能であり(パネルA)、または第2放射に対する応答として発光可能である(パネルB~D)種々の実施形態を示す。(パネルB)外部デバイスによって導入される二次放射。(パネルC)デバイスによって導入され、ファイバテーパーによって搬送される二次放射。(パネルD)ここで提案されるデバイスによって案内され、配送される二次放射。 テーパーに沿って異なる光源のルミネセンス(luminescence)を同時に検出し、それらの位置を識別できる例示の構成を示す。(パネルA)テーパーを経由して収集された光が、ファイバの背面から放出され、収集レンズを経由して収集される。収集レンズのフーリエ面は、さらに2つ以上のレンズによってイメージセンサ上に結像され、そのためファイバ端面の遠視野像を検出する。(パネルB)パネルAに示すものと同じ収集機構は、テーパー状デバイスによって環境に配送され、ルミネセンスを発生できる二次放射を伴うことができる。 図5は、n個の異なる時刻(t1からtn)でテーパーのn個のセクションをサンプリングできる例示の構成を示す。光は、非常に低い光収集角度(例えば、ファイバ開口数よりもかなり小さい)および定義された入力角度θでファイバに注入される。θに依存して、光はテーパーの異なるセクションで配送され、各時刻においてテーパーの特定のセクションは、大部分は光を収集する資格が与えられる。イメージセンサで光が検出されると、その一部だけが利用され、ルミネセンス強度を読み出す。この部分は、特定の時刻tiにおいて光を収集する資格が与えられたセクションに関連付けられたkt値に関連する部分である。 異なるテーパーセクションにおいて異なる変調周波数で二次放射を配送することによって、テーパーのn個のセクションを同時にサンプリングできる例示の構成を示す。 図4、図5および図6に示した設定について第2テーパー状ファイバを使用して二次放射を配送するレイアウトへの拡張を示す。パネルAは図4の光路、パネルBは図5の光路、パネルCは図6の光路を参照する。 (パネルA)概念実証に使用される実験システムの概略図。テーパー状導波路は、パッチファイバを経由して、レンズL1,L2,L3(それぞれ焦点距離f1,f2,f3を備える)およびsCMOSカメラで構成される光検出経路に接続されます。(パネルB)デバイスを検査するために使用される蛍光サンプル。3つの蛍光柱(pillar)30μm×30μm×20μmを図示のように配置し、シングル光源(柱A)とダブル光源(柱B,C)の両方の測定を可能にする。(パネルC)シングル光源の実験構成の要約。パネルC1,C4,C7およびC10に示すように、単一の蛍光柱がデバイスの下方に配置され、テーパーに沿って移動する。sCMOSセンサで記録された、検出された蛍光の対応する遠視野パターンは、パネルC2,C5,C8およびC11に示される。パネルC3,C6,C9およびC12は、本文に説明したように計算された、光源の同じ4つの異なる軸方向位置についての放射強度プロファイルを報告する。(パネルD)光源の軸方向位置からの放射プロファイルでのピーク位置の依存性。ドットは、実験データを表し、曲線は、光源の軸方向位置の平方根に比例する関数での一致(fit)を表す。(パネルE)ダブル光源実験構成の概要。パネルE1,E4に示すように、2つの蛍光柱は、デバイスの下方に配置され、テーパーに沿って移動する。sCMOSセンサで記録され、検出された蛍光の対応する遠視野パターンは、パネルE2,E5に示される。パネルE3,E6は、本開示に説明するように計算された、光源の同じ2つの異なる軸方向位置についての放射強度プロファイルを報告する。 (パネルA)測定設定の概略図。テーパー上に実現された30μm×30μmの光学アパーチャを備えた金属コートファイバを蛍光溶液に浸漬し、2光子励起顕微鏡の対物レンズの下方に配置される。顕微鏡からのレーザビームは、溶液内の蛍光を励起するために使用され、ファイバによって収集された光子は、光電子増倍管を用いて検出される。(パネルB)パネルAに示したシステムを用いて測定された3D収集図の2次元スライス。灰色の領域は、光ファイバ(顕微鏡で収集)を表し、緑色の信号は、ファイバの遠位端でのスキャンの各画素についてポイント検出器によって検出された光強度である(パネルAのPMT)。スケールバーは50μm。
図1は、組織(不図示)に予め埋め込まれたプローブを経由した光学分光用システムを概略的に示す。埋め込みステップは、本発明の一部を形成しない。
このシステムは、単一の光ファイバによって形成される導波路11を備えた光収集プローブ10を含む。導波路11は、近位端11aおよび遠位端11bを有する。近位端11aは、テーパー12が形成され、これに沿って少なくとも1つの光学窓11c(図2を参照)が位置決めされる。テーパー12の軸方向セクションに入射する光が、その軸方向セクションにおいて、光ファイバの直径によって定義される導波モードの特定のサブセット(subset)を発生する。これらの導波モードは、導波路11の遠位端11bに向かって伝搬し、よって導波路11の遠位端11bにおいて出力OUTを発生する。
さらに、システムは、プローブ10により供給される出力OUTを受信し、これらの原点のモード成分に基づいて、前記出力を弁別するように構成されたデマルチプレクサモジュール20と、弁別された出力を検出するように構成された少なくとも1つの検出器モジュール30とを備える。システムはまた、少なくとも1つの光配送モジュール40を備えてもよい。
プローブ10は、光ファイバのテーパー端のフォトニック特性をベースとしている。それは、テーパー軸に沿って、及び/又は、テーパー軸の周りに種々の位置で光を収集し、テーパー自体は、入力ポイントと、光ファイバの遠位端に向かって伝搬する導波モードのサブセットとの間の対応関係を発生する。従って、テーパーは、光学モード分割マルチプレクサとして動作する。そして、デマルチプレクス(逆多重化)システム20が採用され、1つ以上の検出器30を用いて、この対応関係を読み出し、光強度値を各入力位置に関連付ける。
このツールの動作原理は、テーパー状光ファイバへの光伝搬の物理学の従来にない活用によって根拠付けされる。簡単にするために、下記説明は、図1に示すように、テーパーに沿って分布するn個の入力位置を考慮している。テーパー12に光が入射する場所に依存して、ファイバの遠位端11bに向けて導波モードの種々のサブセットが発生する。これは、導波路の直径が減少すると、直径aiのi番目のセクションにおいてテーパー12によって維持される導波モードの数Niが減少するために得られる。例えば、an>…>ai>…>a2>a1の場合、Nn>…>Ni>…>N2>N1。Siがi番目のセクションにおいて導波モードのセットを表す場合、これは、S1⊂S2⊂…⊂Si⊂…⊂Sn-1⊂Snであることを意味する。モードのサブセットSi内では、各伝搬モード(ここでは総称インデックスjで参照)について、波数ベクトルの横方向成分および軸方向成分kj,t,kj,a,をそれぞれ識別できる。これについては、関係k02=kj,t2+kj,a2が当てはまる(k0=2πn/λ、nは導波路の屈折率、λは自由空間波長)。一般に、高いkj,tを持つ導波モードは、小さいkj,tを持つモードに対して、環境への放射とより良好に結合する。従って、i番目のセクションでは、サブセットSi内へのモードの一部だけが環境への放射とうまく結合できる。これらのモードは、高いkj,t成分によって特徴付けられ、大部分がセクションi-1において伝搬できないものであり、そこで放射性になる。その結果、i番目セクションにおいてテーパーに入射する光が、主にモードのサブセットSi-Si-1内でファイバの遠位端11bに向かって逆伝搬し、ファイバテーパーの固有の特性を活用する。光ファイバの遠位端面11bから出現する種々のkj,tにおける光強度の読み出しに基づいて、モード逆多重化機構が使用され、特定の入力ポイント11cをファイバの遠位端11bにおいて検出された光放射に割り当てることができる。
本開示は、離散指数iに基づく表記を使用しているが、この手法は、ファイバテーパー12に沿った連続的および離散的な入力ポイントの両方に対してうまく機能する(下記で説明する実験的実証を参照)。テーパー12に沿って連続的に分布する入力ポイントは、例えば、純粋な誘電体導波路を用いて得られ(図2.Aを参照)、一方、離散的な収集ポイントは、収集窓11cとして動作する小さな開口部を持つテーパー12の周囲に反射マスクを使用することによって得られる(図2.Bを参照)。
図3.A~図3.Dを参照して、組織内に挿入されたプローブが示される。ドットPは、組織または環境の種々の位置にある種々のポイントを表す。組織または環境から到来する光は、特定のドットPから放射状に延びる小さな矢印で表される。
テーパー状デバイスによって収集される環境内の光は、(i)オートルミネセンス材料の場合など、環境内の光源Pによって自己発生可能であり(図3.A)、または(ii)二次放射SRへの応答として放出または散乱可能である(図3.B,C,Dを参照)。二次放射SRは、テーパー状導波路を経由して収集される光信号を発生できる任意のタイプのものにできる(これは、例えば、光学放射、熱放射、磁気放射、音響放射で可能である)。それは、外部デバイスED(図3.B)によって、または光を収集するために使用される同じテーパー状光ファイバによって環境内に導入できる。この後者の構成は、ファイバに沿って直接に光発生器LGを組み込むことによって(例えば、マイクロ発光デバイス、ルミネセンス分子、コロイドナノクリスタル、または適切なエレクトロルミネセンス素子など、図3.Cを参照)、または、欧州特許第3021738A1号に開示されているプローブ10自体の光配送特性を活用することによって(図3.D)、そして特定の光配送モジュール40を使用して(図1および以下の説明を参照)、達成できる。
検出器30、デマルチプレクサ20、および光配送モジュール40の異なる組み立ては、信号対ノイズ(SNR)比および検出速度に関して異なる複雑さおよび性能を有する種々のモダリティ(modality:撮像方式)でシステムを動作させることができる。いくつかの可能な構成が、図4~図6に要約しており、収集ポイントの連続的なセットおよび離散的なセットの両方を備えた光ファイバにとって有効である。これらの図において、光収集レンズは51で、ダイクロイックミラーは52で、光収集レンズのフーリエ面は53で示す。集束レンズは54で示す。イメージセンサは61で示す。回転ミラーはM1で示す。デマルチプレクサ20、検出器30および光配送部40は、ここで開示される種々のコンポーネントを含む四角形によって表される。
imaging sensor
例えば、図4.Aに示すシステムは、テーパー12によって発生した種々のkt値に関連する光強度の直接測定をベースとしている。光学システムが、ファイバ出力の遠視野放射をイメージセンサ61(CCDカメラなど)の上に撮像する[Pisanello et al、Biomedical Optics Express 6, 4014-4026(2015)]。検出された画像62は、kx-ky空間の一連の同心円によって表され(xおよびyは、ファイバ出力端面11bの平面を定義する)、その半径は、光ファイバ中へのテーパー12によって発生したkt値(kt2=kx2+ky2)、即ち、テーパー12に沿った光源Pの位置についての直接測定値である。その代わり、リングの積分強度は、種々の光源Pの相対強度の直接測定値である。
テーパー12に沿って配置された光源Pを励起して、光信号(蛍光または散乱)を配送する必要がある場合、図4中のデマルチプレクシング経路には、二次放射SRの外部光源、または光発射モジュール40の種々の構成が追加でき、テーパー12に沿った種々の照明配置を可能にする。後者の場合、例示の光配送モジュール40が図4Bに表される。光学システムによって、光ファイバ開口数で定義される全許容角度で光SR(例えば、レーザ光源、LEDまたはハロゲンランプから)をファイバ11に注入できるように構成され、そのため光を収集できる全体テーパーセグメント12を経由して光配送を可能にする(図4.Bを参照)。この手法の場合、テーパー12に沿って種々の光源からの発光(または散乱)が、二次放射が不要である場合に用いられるのとまったく同じ方法で(例えば、図4.A)、同時に検出される。ただし、この方式は、光源間のクロストークによって制限されることがあり、これは、光源自体から遠く離れたテーパーセクションにおいて収集された少量の光子によって主に発生する。例えば、図4.Bを参照して、光源3で発生した幾つかの光子は、光源1に近いテーパーセクションによって収集できるため、光源1で発生したものとして検出システムによって誤解されることがある。
この問題を防止するために、図5で報告されている他の光配送構成が使用できる。この場合、光配送モジュールは、ある所定の入力角度でファイバに光を注入するためにビームSRを整形する。そして、回転ミラー(図5中のM1)を使用して、この角度を変化させ、テーパー12のサブセグメントを経由して光を配送する[Pisanello et al, Neuron 82, 1245-1254 (2014); Pisanello et al, Biomedical Optics Express 6, 4014-4026 (2015); Pisanello et al US 20160157706 A1]。各ミラーの位置において、所定の既知のテーパーセグメントで蛍光(または散乱)が発生し、これは、その近くで発生するため、大体において光を収集する資格を有するものになる。励起ビームSRは、ミラーM1を回転させ、光が配送される特定のセクションによって検出できるkt値に関連するイメージセンサ61の一部でだけで光子を同時に収集することによって、テーパー12に沿って経時的に移動できる。イメージセンサ61のこのサブサンプリングは、光配送セクションから遠く離れて収集された光子を引き出すことを可能にし、SNRが増加する。結果として、異なる光源からの信号は同時に収集されないが、t1からtnの時刻の間にn個のセクションがサンプリングされる。回転ミラーM1は、標準的なガルバノミラーまたは共振ガルバノミラーとすることができ、検出速度を改善することを可能にする。同様に、ミラーM1は、時刻t1…tnでテーパー12に沿って異なる光配送配置を得るために、光の強度または位相分布を整形できる他のデバイスに置換できる。システムコストを削減するために、イメージセンサは、予め定義された合理的な配置の構成を備えた光電子増倍管(シングルアノードでもマルチアノードでもよい)と置換でき、選択的にアドレス指定可能な検知エレメントの各々が、kt値の特定のセットに関連付けられる。
図5の減少したクロストークの利点を活用し、テーパー12に沿った複数のセクションで蛍光を同時に検出するために、図6において第3の方式を提案している。n個の励起ビーム(nは、テーパー12に沿って予想される検出ポイントの数)が、周波数fi(すべてのi<nおよびj<nについてfi≠fj)で正弦波信号によって変調される。各ビームは、異なる角度でファイバに入射し、テーパー12に沿って異なるセクションにおいて配送されるため、周波数fiでi番目のセクションにおいて蛍光(または散乱)を変調する。i番目のテーパーセクションは、周波数fiの蛍光信号を主に収集し、全ての信号は、単一の光電子増倍管63によって同時に記録される。そして、制御電子機器65が、n個のロックインアンプまたは、デジタル信号処理デバイスをベースとした同等システムをベースとしており、基準信号として周波数fiの変調信号を使用することによって、各周波数(従って、テーパー12の各セクション)で検出される強度を測定する。結果は、テーパーに沿った種々のセクションで収集された蛍光の時間トレース(trace)のセットである。この作動原理は、種々のセクションで収集される信号が種々のモードサブセット内で逆伝搬するという理由だけで可能であり、従って、種々の周波数で収集される光子間のクロストークは最小限に減少する。同様に、シングルアノードPMTは、マルチアノードPMTに置換できる。図4と図5に示す遠視野検出経路が実装され、PMTの種々のアノードで種々のkt値を撮像する場合、セクションiの近くで発生し、セクションjで収集される全ての光子も、セクションjの近くで発生したものと誤解されることはない。その理由は、信号は周波数fjではなく周波数fiで変調されるためである。図6のシステムは、サンプルの正弦波信号を使用することによって記述しているが、一般的な原理は、より複雑な周期信号、例えば、方形波、矩形波または三角波などに簡単に拡張でき、適切な検出電子機器は、異なる高調波成分を取得して、発生するようになる。
図4、図5および図6に示す全てのレイアウトは、図3に要約した種々の構成に従って二次放射SRが配送できるように変更できる。一例を図7に示しており、各レイアウトでは、光配送プローブ110を用いて環境中に二次放射SRを配送する代替的構成が使用される。光配送プローブ110は、光収集プローブ10と構造的に同一である単一のテーパー状ファイバからなり、従って、近位端111aおよび遠位端111bを有する導波路111と、近位端111aに形成されたテーパー12とを備え、これに沿って少なくとも1つの光学窓が位置決めされる。二次放射SRを方向付けるための固定ミラーは、M2で示す。この第2ファイバは、光配送経路および光収集経路が分離しているという事実は別として、図4~図6の同じ光配送モジュールとともに使用できる。
ここで報告した図面には明示的に示していないが、これらの方式のいずれも、テーパー表面に沿ってフォトニック要素、例えば、プラズモン表面、ナノ構造、回折格子またはフォトニック結晶などを収容でき、従って、例えば、ファイバ式深さ分解表面プラズモン増強ラマン分光法(SERS)のために利用できることに言及することが重要である。
このシステムのプロトタイプを開発して、研究室でテストした。この概念実証のために、マルチモード光ファイバ(コア径200μm、クラッド径225μm、開口数NA 0.39)を、加熱引張り法を用いてテーパー角2.9°でテーパー加工し、約7cmの全スタブ長を持つLC/PC 1.25mmステンレス鋼フェルールを用いてコネクタ接続した。同じタイプの光ファイバを使用して、ファイバ側にLC/PC 1.25mmステンレス鋼フェルールを備え、検出端にSMA905ステンレス鋼コネクタを備えた、テーパーファイバを光学検出システムに相互接続する1m長のパッチケーブルを実現した。この構成の概略図を図8.Aに示し、これは、図4の概念例を実装している。光学検出システムは、sCMOSカメラ上にファイバ放射の遠視野パターンを投影する3つのレンズで構成される。レンズL1(焦点距離f1=4.6mm)は、遠視野パターンを生成し、レンズL2(焦点距離f2=30mm)およびL3(焦点距離f3=100mm)は、アフォーカル拡大鏡として機能し、sCMOSカメラのセンサ領域全体を活用する目的であり、最大持続開口数で導波路内を進行する光の検出を可能にする。
蛍光媒体から光を収集し、導波路軸に沿って光源の位置を弁別するテーパーファイバの能力を証明することを目的として、顕微鏡カバースリップ上に30μm×30μm×20μm(長さ×幅×高さ)の蛍光柱を備えたテストサンプルを使用して、テーパーに沿った発光源の存在をシミュレーションした(図8.B)。シングル(図8の柱A)とダブル(図8.Bの柱B,C)の光源テストの両方を可能にするために、サンプル表面上に柱の2つの異なる配置を製造した。両方の場合、ファイバは、サンプル基板から300μmの距離で柱の上方に位置決めした(図8.C1、C4、C7、C10、E1、E4を参照)。柱は、テーパー先端に対して種々の位置に移動して、光源の異なる空間分布に対するシステムの応答をテストした。外部の473nmファイバ結合レーザ光源を使用して、柱の蛍光を励起し、図3Bの概念設計を実装した。図8.Aに示すバンドパスフィルタは、473nmの光子がsCMOSカメラに到達するのを防止し、スペクトル間隔500nm~550nmの光のみを検出した。ファイバ自己蛍光から検出信号への関与を取り除くために、蛍光柱なしでファイバ結合レーザによって放射される光の存在下でのバックグラウンド減算のための基準を考慮した。
カメラによって収集される画像は、テーパーに沿った蛍光柱の位置に依存して異なる直径を持つ強度リングを生成し、図8.Cのシングル光源実験の場合に、テーパーに沿った柱Aの種々の位置について表示した。光源の位置を定量的に推定するために、検出された画像を後処理して、信号対ノイズ比を改善し、重要な情報を抽出した。2次元移動平均フィルタリングの後、画像は極座標基準で表現した。原点はセンサの中心にある。動径座標の各値について、全周に沿った画像強度値の平均を実施した。従って、角度座標からのデータ依存性は圧縮され、2D画像は、動径座標のみの単一の変数関数に還元されます。円対称性を持つデータの収集が予想されるため、方位角平均化プロセスは、カメラによって記録された画像に含まれる情報の劣化なしで、信号対ノイズ比の増加をもたらす。
図8.Cは、テーパーファイバの下方にある単一柱の4つの異なる軸方向位置について(パネルC1、C4、C7およびC10)、記録された遠視野パターン(パネルC2、C5、C8、C11)および対応する正規化放射強度平均(パネルC3、C6、C9、C12)を示す。光源位置からの強度ピーク位置の依存性(先端-柱間距離はdと称し、パネルC4で定義される)を図8.Dにプロットしている。青いドットは実験データを表し、重ね合わせた赤い曲線は、dの平方根に比例する関数がデータをフィットするために使用できることを示し、従って、強度ピーク位置を、テーパー軸に沿った光源の実際の位置に関連付けるために使用できる。
図8.Eに示すように、テーパーファイバに沿った2つの柱光源の同時存在は、互いに500μm離れて配置された2つの光源の間を区別するデバイス能力を明らかにする。テーパーの全体構造および光学特性(非テーパーファイバ領域の開口数、テーパー角度、最終的な金属マスキング)に依存して、この解像度は、特定の応用に応じて改善または低減できる。
デバイスが光放射に対して敏感である体積の定性的情報は、図9.Aに図示するように、2光子レーザ走査顕微鏡システムを用いて抽出した。この場合、これは、メタルマスク(図2.Bに既に示した構成)によって実現される、テーパーに沿った離散的な数の入力位置を備えたデバイスについて示している。この実験では、30μm×30μmの窓を除いて、テーパーの全周に金属コーティングを施したデバイスを緑色蛍光浴槽(PBS:フルオレセイン溶液で構成)に浸漬し、ファイバ周りの蛍光を励起する二次放射として、近赤外フェムト秒パルスレーザを使用した。この励起ビームは、ファイバテーパーの周りおよびこれに沿ってラスタースキャンで移動した。2光子ビームによって発生した光は、ラスタースキャナと同期してファイバ出力に配置された光電子増倍管によってファイバを経由して収集した。測定の結果は3D強度マップであり、各画素は、ビームがその特定画素で蛍光を励起している場合にファイバテーパーを経由して収集される光強度を表す。従って、強度マップは、収集効率ダイヤグラムを表現できる。図9Bは、この収集効率ダイヤグラムの2Dスライスを示し、明るい灰色領域は、テーパーファイバを表し、ファイバの左側にある灰色の噴煙(plume)は、検出された光強度である。デバイスは、収集窓の近くで放射される光に対して敏感であり、予想されるように、窓と光源の間の距離が増加すると収集効率が低下することが明らかに見られる。
前の議論は、テーパー状でコートなしファイバ、または単一の四角窓を備えた金属コート付きテーパー状ファイバに注目したが、両方の手順は一般的であり、複数の窓またはそれらに実現された複雑な光学エレメントを備えたデバイスに拡張できる。

Claims (9)

  1. 組織に埋め込まれたプローブ(10)を経由した光学分光法用システムであって、
    単一の光ファイバ(11)によって形成され、近位端(11a)および遠位端(11b)を有する導波路を備える光収集プローブ(10)を含み、
    前記近位端(11a)は、少なくとも1つの光学窓(11c)が位置決めされたテーパー(12)が形成され、
    テーパー(12)の軸方向セクションに入射する光が、該軸方向セクションにおいて光ファイバの直径(a,a,…,a)によって定義される導波モードの特定のサブセットを発生し、
    前記導波モードは、導波路の遠位端(11b)に向かって伝搬し、導波路の遠位端において出力(OUT)を発生し、
    システムはさらに、プローブ(10)によって供給される出力(OUT)を受信し、前記導波モードに基づいて、前記出力(OUT)を弁別するデマルチプレクサ(20)と、
    弁別された出力を検出するように構成された検出器(30)とを含み、
    検出器(30)は、プローブ(10)の出力(OUT)の遠視野パターンを収集するように構成されたセンサ(61;63)を含む、 システム。
  2. テーパー(12)は、光学窓(11c)を含み、複数の光入力ポイントが光学窓(11c)に渡って連続的に分布する、請求項1に記載のシステム。
  3. テーパー(12)は、テーパー(12)に渡って離散的に分布する複数の光学窓(11c)を含む、請求項1に記載のシステム。
  4. 組織内に二次放射(SR)を導入するように構成された光配送部(40)をさらに備え、テーパー(12)に入射する光は、二次放射(SR)への応答として、組織によって放出または散乱される、請求項1~3のいずれかに記載のシステム。
  5. 光配送部(40)は、プローブ(10)に沿って組み込まれた複数の光発生器(LG)を備える、請求項4に記載のシステム。
  6. 二次放射は、導波路(11)に沿って搬送され、テーパー(12)の少なくとも1つの軸方向セクションは、
    該軸方向セクションにおいて、光ファイバの直径(a,a,…,a)によって定義される、搬送された放射の伝搬モードの特定のサブセットを取り出す、請求項4に記載のシステム。
  7. 光配送部は、光収集プローブ(10)とは異なる光配送プローブ(110)であって、単一の光ファイバによって形成され、近位端(111a)および遠位端(111b)を有する導波路(111)を含む光配送プローブ(110)を含み、
    前記近位端(111a)は、少なくとも1つの光学窓(11c)が位置決めされたテーパー(112)が形成され、
    テーパー(112)の少なくとも1つの軸方向セクションは、該軸方向セクションにおいて、光ファイバの直径(a,a,…,a)によって定義される、搬送された放射の伝搬モードの特定のサブセットを取り出す、請求項4に記載のシステム。
  8. 光配送部(40)は、調整可能な入力角度(θ)でプローブ(10;110)の遠位端(11b;111b)の中に二次放射(SR)を注入するように構成される、請求項6または7に記載のシステム。
  9. 光配送部(40)は、二次放射(SR)の複数のビームを提供するように構成され、
    前記ビームは、異なる変調周波数で変調され、
    光配送部(40)は、種々の入力角度でプローブ(10;110)の遠位端(11b;111b)の中に前記ビームを注入するように構成され、
    デマルチプレクサ(30)は、これらの変調周波数に基づいて、プローブの遠位端(11b;111b)によって提供される出力(OUT)を弁別するように構成される、請求項6または7に記載のシステム。
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