JP7108296B2 - 通信ノード、及び量子通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、通信ノード、及び量子通信システムに関する。
量子通信とは、光子を用いた通信技術である。量子通信は、インターネット通信や独自のネットワークを用いた通信に用いられる、乱数ビット列である暗号鍵の効率的な生成や、クラウド量子計算への応用が可能である。現在の通信において用いられる暗号化技術は、暗号を解読に膨大な計算が必要であるため実質的に解読が不可能という意味において安全性を有している。一方、量子通信を用いた暗号化技術は完全な情報通信セキュリティを保証する。
量子通信では、ネットワークを構成するノード間を繋ぐ光ファイバーにおける伝送損失及びデコヒーレンスのために、長距離になると光ファイバー中を伝搬するもつれ光子が指数関数的に減衰するという課題があった。量子通信の長距離化の課題を解決するために、量子通信においてノード間を中継する量子中継技術の開発が進められている。量子メモリーとして原子やイオンを用いた量子中継の方法が提案されている。
量子通信の長距離化には、量子もつれを長距離において効率的に共有することが必要とされる。量子もつれが共有される割合を量子もつれ共有レートという。量子通信の実用化に向けて、量子中継器を用いた量子もつれ共有レートの向上が研究されている。量子もつれ共有レートの向上には、量子メモリーともつれ光子発生源(Entangled Photon Source:EPS)とを含めた量子中継における構成要素の最適化が求められている。
非特許文献1では、中間一致(meet-in-the-middle:MM)式と、送信受信(Sender-Receiver:SR)式と、中間光源(midpoint Source:MS)式との量子中継の方式について量子もつれ共有レートが比較されている。また、非特許文献1では、中間一致式と中間光源式とについて、量子ドット、ダイヤモンド窒素空孔中心、及び捕獲原子がそれぞれ量子メモリーとして用いられた場合について、量子もつれ共有レートの比較が行われている。
ここで量子ドット、ダイヤモンド窒素空孔中心、及び捕獲原子は、いずれも発光型メモリーである。発光型メモリーでは、発光物質がもつれ光子を放出しメモリー物質と量子もつれが共有される。
非特許文献1の比較結果によれば、中間一致式、送信受信式、及び中間光源式のうち、中間光源式の場合が最も量子もつれ共有レートが高い。
C. Jones, D. Kim, M. T. Rakher, P.G.Kwiat and T.D.Ladd、"Design and analysis of communication protocols for quantum repeater networks"、New Journal of Physics、Deutsche Physikalische Gesellschaft and the Institute of Physics、2016年8月3日、18、083015 N. Sinclair, K. Heshami, C. Deshmukh, D. Oblak, C. Simon and W. Tittel、"Proposal and proof-of-principle demonstration of non-destructive detection of photonic qubits using a Tm:LiNbO3 waveguide"、NATURE COMMUNICATIONS、Springer Nature、2016年11月17日、7、13454
非特許文献1に記載される量子中継の方式では、量子メモリーとして発光型メモリーが採用されているためスループットが高くなかった。非特許文献1に記載される量子中継の方式では、最も量子もつれ共有レートが高い中間光源式ですら距離50キロメートルの通信において1キロヘルツに満たない量子もつれ共有レートであった。
発光型メモリーでは、内部の量子状態が特定の条件を満たす場合に初めて発光によりもつれ光子が放出されるため、スループットが抑制されてしまう。また、発光型メモリーでは、多重化メモリーすることが現状困難であるため、多重化メモリーとして用いることができない。
非特許文献1に記載される量子中継の方式では、スループットが高くなかったため、量子通信における量子もつれ共有レートが十分高くなかった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、量子通信における量子もつれ共有レートを高くすることができる通信ノード、及び量子通信システムを提供する。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、第1通信ノードと、第2通信ノードと、もつれ光子光源とを備え、前記第1通信ノードと、前記第2通信ノードと、前記もつれ光子光源とは、相互に時刻を同期して動作し、前記もつれ光子光源は、互いに量子相関をもつ1対のもつれ光子を発生させ、前記第1通信ノードは、前記もつれ光子光源が発生させる前記1対のもつれ光子のうちの一方のもつれ光子である第1もつれ光子を、当該第1もつれ光子を吸収することなく検出する第1非破壊光子検出器と、前記第1非破壊光子検出器により検出され、前記第1非破壊光子検出器から受け渡された前記第1もつれ光子を吸収することにより前記第1もつれ光子の量子状態を保存する第1吸収型メモリーと、を備え、前記第2通信ノードは、前記もつれ光子光源が発生させる前記1対のもつれ光子のうちの他方のもつれ光子である第2もつれ光子を、当該第2もつれ光子を吸収することなく検出する第2非破壊光子検出器と、前記第2非破壊光子検出器により検出され、前記第2非破壊光子検出器から受け渡された前記第2もつれ光子を吸収することにより前記第2もつれ光子の量子状態を保存する第2吸収型メモリーと、を備え、前記もつれ光子光源は、発生させる前記第1もつれ光子が前記第1通信ノードに到達する時刻と、発生させる前記第2もつれ光子が前記第2通信ノードに到達する時刻とが同時である位置に配置され、前記第1非破壊光子検出器は、前記第1通信ノードにおいて前記第1吸収型メモリーより、前記もつれ光子光源の側に備えられ、前記第2非破壊光子検出器は、前記第2通信ノードにおいて前記第2吸収型メモリーより、前記もつれ光子光源の側に備えられ、前記第1非破壊光子検出器による前記第1もつれ光子の検出によって、前記第1もつれ光子の量子状態は変化せず、前記第2非破壊光子検出器による前記第2もつれ光子の検出によって、前記第2もつれ光子の量子状態は変化せず、前記第1非破壊光子検出器は、前記第1もつれ光子を検出した場合、前記第1非破壊光子検出器が前記第1もつれ光子を検出し、前記第1非破壊光子検出器により検出された前記第1もつれ光子が前記第1吸収型メモリーに吸収及び保存されたであろうことを示す信号である第1古典伝令信号を前記第2通信ノードに送信し、前記第2非破壊光子検出器は、前記第2もつれ光子を検出した場合、前記第2非破壊光子検出器が前記第2もつれ光子を検出し、前記第2非破壊光子検出器により検出された前記第2もつれ光子が前記第2吸収型メモリーに吸収及び保存されたであろうことを示す信号である第2古典伝令信号を前記第1通信ノードに送信し、前記第1通信ノードが前記第2通信ノードからの前記第2古典伝令信号を受信し、前記第2通信ノードが前記第1通信ノードからの前記第1古典伝令信号を受信することによって、前記第1通信ノードと前記第2通信ノードとの間においてもつれが共有される量子通信システムである。
また、本発明の一態様は、上記の量子通信システムにおいて、前記第1吸収型メモリー及び前記第2吸収型メモリーはそれぞれ、複数の前記もつれ光子の前記量子状態を保存する多重化量子メモリーである。
また、本発明の一態様は、上記の量子通信システムにおいて、前記第1吸収型メモリー及び前記第2吸収型メモリーはそれぞれ、時分割多重または周波数多重を用いた多重化量子メモリーである。
また、本発明の一態様は、上記の量子通信システムに備えられる前記第1通信ノードと、前記第2通信ノードとのうちいずれかである通信ノードである。
本発明によれば、量子通信における量子もつれ共有レートを高くすることができる。
本発明の実施形態に係る量子通信システムの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る量子通信システムの量子もつれ共有レートの数値シミュレーションの第1の結果の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る量子通信システムの量子もつれ共有レートの数値シミュレーションの第2の結果の一例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る量子通信システムS1の一例を示す図である。量子通信システムS1は、原子周波数コム(Atomic Frequency Comb:AFC)が用いられた多重化メモリーを備える中間光源式の量子中継器である。ここで原子周波数コムとは、希土類添加物などの広い吸収スペクトルをもつ物質に、レーザー照射によるホールバーニングを用いて特定のエネルギー準位を占める電子を選択的に励起することにより形成される櫛状の吸収スペクトルである。
量子通信システムS1は、第1通信ノードA1と、第2通信ノードB1と、もつれ光子光源Eとを備える。量子通信システムS1において、第1通信ノードA1と、第2通信ノードB1と、もつれ光子光源Eとは、相互に時刻を同期して動作する。
第1通信ノードA1ともつれ光子光源Eとは、光ファイバーF1を通じて接続されている。第2通信ノードB1ともつれ光子光源Eとは、光ファイバーF2を通じて接続されている。第1通信ノードA1ともつれ光子光源Eとの距離は、第1リンク距離LAである。第2通信ノードB1ともつれ光子光源Eとの距離は、第2リンク距離LBである。第1リンク距離LA、及び第2リンク距離LBは、それぞれ式(1)により表される。
Figure 0007108296000001
ここで距離Lは、第1通信ノードA1と第2通信ノードB1との間の距離である。つまり、もつれ光子光源Eは、第1通信ノードA1と第2通信ノードB1との中間の位置に備えられる。
もつれ光子光源Eは、互いに量子相関をもつ第1もつれ光子PA及び第2もつれ光子PBを発生さる。つまり、もつれ光子光源Eは、互いに量子相関をもつ1対のもつれ光子を発生させる。
もつれ光子光源Eは、発生させた第1もつれ光子PAを、光ファイバーF1を通じて第1通信ノードA1へと出射する。一方、もつれ光子光源Eは、発生させた第2もつれ光子PBを、光ファイバーF2を通じて第2通信ノードB1へと出射する。
第1もつれ光子PA及び第2もつれ光子PBの波長は、通信波長帯である1.5マイクロメートルである。
上述したようにもつれ光子光源Eは、第1通信ノードA1と第2通信ノードB1との中間の位置に備えられるため、第1もつれ光子PAが第1通信ノードA1に到達する時刻tAと、第2もつれ光子PBが第2通信ノードB1に到達する時刻tBとは同時である。つまり、もつれ光子光源Eは、発生させる1対のもつれ光子のうちの一方のもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PA)が第1通信ノードA1に到達する時刻tAと、1対のもつれ光子のうちの他方のもつれ光子(この一例において、第2もつれ光子PB)が第2通信ノードB1に到達する時刻tBとが同時である位置に配置される。
第1通信ノードA1は、非破壊光子検出器A11と、吸収型メモリーA12とを備える。
非破壊光子検出器A11は、第1通信ノードA1において吸収型メモリーA12より、もつれ光子光源Eの側に備えられる。非破壊光子検出器A11は、もつれ光子光源Eによって出射される第1もつれ光子PAを検出する。ここで非破壊光子検出器A11は、第1もつれ光子PAを吸収することなく検出し吸収型メモリーA12に受け渡す。つまり、非破壊光子検出器A11は、互いに量子相関をもつ1対のもつれ光子のうちの一方のもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PA)を、当該もつれ光子を吸収することなく検出する。ここで非破壊光子検出器A11による第1もつれ光子PAの検出によって、第1もつれ光子PAの量子状態は変化しない。
非破壊光子検出器A11は、第1もつれ光子PAを検出した場合、第2通信ノードB1に第1古典伝令信号CAを送信する。ここで第1古典伝令信号CAは、非破壊光子検出器A11が第1もつれ光子PAを検出し、非破壊光子検出器A11により検出された第1もつれ光子PAが吸収型メモリーA12に吸収及び保存されたであろうことを示す信号である。
非破壊光子検出器A11は、一例として、位相シフトを用いた公知の非破壊光子検出器(非特許文献2参照)である。非破壊光子検出器A11は、第1もつれ光子PAの伝搬による制御光の位相のずれを検出する。
非破壊光子検出器A11は、例えば、イットリウムシリケイト(YSO)中にプラセオジムイオンを不純物として添加した物質(Pr3+:YSO)であるプラセオジム添加YSO結晶や、YSO中にユウロピウムを不純物として添加した物質(Eu3+:YSO)であるユーロピウム添加YSO結晶などによって構成される。
また、非破壊光子検出器A11には、原子周波数コムが用いられる。つまり、非破壊光子検出器A11は、複数の第1もつれ光子PAを吸収することなく順次検出してよい。
吸収型メモリーA12は、一例として、希土類添加物を用いた多重化量子メモリーである。吸収型メモリーA12を構成する物質は、例えば、プラセオジム添加YSO結晶やユーロピウム添加YSO結晶などである。プラセオジム添加YSO結晶は606ナノメートルを吸収波長にもつ。ユーロピウム添加YSO結晶は580ナノメートルを吸収波長にもつ。
吸収型メモリーA12は、複数の第1もつれ光子PAの量子状態を保存する多重化量子メモリーである。吸収型メモリーA12では、原子周波数コムによって多重化が実現される。ここで多重化とは、一例として、時分割多重である。吸収型メモリーA12では、保存する複数の第1もつれ光子PAのうちいずれが、もつれ光子光源Eによって発生させられた何番目のもつれ光子対に対応するかは、第1もつれ光子PAを吸収した順番によって判定される。
なお、本実施形態では、多重化として時分割多重が用いられる場合について説明するが、これに限らない。多重化として周波数多重が用いられてもよく、また、多重化として時分割多重と周波数多重との両方が用いられてもよい。
つまり、吸収型メモリーA12は、時分割多重または周波数多重を用いた多重化量子メモリーである。
吸収型メモリーA12は到来したもつれ光子を順次吸収するため、量子通信システムS1におけるスループットの上限は、もつれ光子光源Eのもつれ光子対の発生効率によって決まっている。一方、発光型メモリーを用いた従来の量子通信システムにおいては、スループットの上限は、もつれ光子光源のもつれ光子対の発生効率に加えて、発光型メモリーがもつれ光子を放出する効率によっても決まっている。
吸収型メモリーA12は、非破壊光子検出器A11によって受け渡された第1もつれ光子PAを吸収する。吸収型メモリーA12は、吸収した第1もつれ光子PAの量子状態を、自身のメモリー物質の例えば電子集団の量子状態へと転写して保存する。吸収型メモリーA12が第1もつれ光子PAの量子状態を保存することにより、もつれ光子光源Eによって生成された第1もつれ光子PAの量子状態の転送が実現する。
つまり、吸収型メモリーA12は、非破壊光子検出器A11により検出された第1もつれ光子PAを吸収することにより第1もつれ光子PAの量子状態を保存する。
第2通信ノードB1は、非破壊光子検出器B11と、吸収型メモリーB12とを備える。非破壊光子検出器B11、及び吸収型メモリーB12の構成及び機能は、非破壊光子検出器A11、及び吸収型メモリーA12とそれぞれ同様であるため、説明を省略する。
第1通信ノードA1は、第2通信ノードB1から第2古典伝令信号CBを受信することにより、もつれ光子光源Eによって発生させられた第2もつれ光子PBが吸収型メモリーB12に吸収及び保存されたであろうことを、第2もつれ光子PBが第2通信ノードB1に到達した直後に判定できる。一方、第2通信ノードB1は、第1通信ノードA1から第1古典伝令信号CAを受信することにより、もつれ光子光源Eによって発生させられた第1もつれ光子PAが吸収型メモリーA12に吸収及び保存されたであろうことを、第1もつれ光子PAが第1通信ノードA1に到達した直後に判定できる。
つまり、第1通信ノードA1と第2通信ノードB1とにおいてもつれを共有できる。以下、第1通信ノードA1が第2通信ノードB1からの第2古典伝令信号CBを受信し、第2通信ノードB1が第1通信ノードA1からの第1古典伝令信号CAを受信することを以て、第1通信ノードA1と第2通信ノードB1との間においてもつれが共有されたという。
ここで、もつれ光子光源Eが生成したもつれ光子が第1通信ノードA1または第2通信ノードB1に到達しても、吸収型メモリーA12または吸収型メモリーB12に吸収されるだけでは、吸収型メモリーA12により吸収された光子と、吸収型メモリーB12により吸収された光子とが互いに量子相関をもつもつれ光子であることは保証されない。つまり、もつれ光子光源Eが生成したもつれ光子が吸収型メモリーA12または吸収型メモリーB12に吸収されるだけでは、第1通信ノードA1と第2通信ノードB1との間においてもつれは共有されない。
量子通信システムS1では、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12に第1もつれ光子PA及び第2もつれ光子PBがそれぞれ吸収される前に、非破壊光子検出器A11及び非破壊光子検出器B11により第1もつれ光子PA及び第2もつれ光子PBがそれぞれ検出され、第1通信ノードA1と第2通信ノードB1との間における第1古典伝令信号CA及び第2古典伝令信号CBによる通信により、第1通信ノードA1と第2通信ノードB1との間においてもつれが共有される。
量子もつれ共有レートとは、もつれ光子光源Eが生成したもつれ光子対の数に対するもつれが共有された回数の割合である。ここでもつれ光子光源Eが生成したもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PA及び第2もつれ光子PB)には、第1通信ノードA1または第2通信ノードB1に到達する前に、光ファイバーF1または光ファイバーF2を伝搬する過程において減衰し失われるものがある。
また、非破壊光子検出器A11により第1もつれ光子PAが検出された場合においても、検出された第1もつれ光子PAが吸収型メモリーA12に吸収されることは保証されない。非破壊光子検出器A11により検出された第1もつれ光子PAのうち吸収型メモリーA12に吸収されなかったもつれ光子を検出するための補助光検出器が、第1通信ノードA1に備えられてもよい。
補助光検出器は、吸収型メモリーA12に吸収されなかったもつれ光子を検出した場合、検出結果を示す信号を非破壊光子検出器A11に供給する。非破壊光子検出器A11は、補助光検出器から当該信号が供給された場合、第1古典伝令信号CAを送信しない。
補助光検出器が第1通信ノードA1に備えられる場合、非破壊光子検出器A11は、検出した第1もつれ光子PAが吸収型メモリーA12に吸収された場合に、第1古典伝令信号CAを送信するため、第1古典伝令信号CAの信頼性が向上する。
第2通信ノードB1にも上述したのと同様に、非破壊光子検出器B11により検出された第2もつれ光子PBのうち吸収型メモリーB12に吸収されなかったもつれ光子を検出するための補助光検出器が備えられてよい。非破壊光子検出器A11は、検出した第2もつれ光子PBが吸収型メモリーB12に吸収された場合に、第2古典伝令信号CBを送信する。
ここで図2を参照し、量子通信システムS1における量子もつれ共有レートの数値シミュレーションの結果について説明する。
図2は、本実施形態に係る量子通信システムS1の量子もつれ共有レートの数値シミュレーションの第1の結果の一例を示す図である。
第1グラフG1~第7グラフG7は、第1通信ノードA1と第2通信ノードB1との間の距離Lに対する量子もつれ共有レートを示すグラフである。ここで第1グラフG1~第7グラフG7では、距離Lは、5キロメートルから50キロメートルまで5キロメートル刻みにおいて変化させた。第1グラフG1~第7グラフG7が示す量子もつれ共有レートとは、5×10回の試行についての量子もつれ共有レートの平均値である。
ここでもつれ光子光源Eにおいて1対のもつれ光子対が発生する確率を発生確率pとする。第1グラフG1は、発生確率pの値が1である場合の量子通信システムS1についての結果である。第2グラフG2は、発生確率pの値が0.5である場合の量子通信システムS1についての結果である。第3グラフG3は、発生確率pの値が0.02である場合の量子通信システムS1についての結果である。
第4グラフG4~第6グラフG6は、従来量子通信システムS10についての結果である。従来量子通信システムS10では、中間光源式において、発光型量子メモリーなどの多重化されていない量子メモリーが用いられる。従来量子通信システムS10では、通信ノードは非破壊光子検出器を備えていない。
第4グラフG4は、発生確率pの値が1である場合の従来量子通信システムS10についての結果である。第5グラフG5は、発生確率pの値が0.5である場合の従来量子通信システムS10についての結果である。第6グラフG6は、発生確率pの値が0.02である場合の従来量子通信システムS10についての結果である。
第7グラフG7は、従来量子通信システムS20について結果である。従来量子通信システムS20では、中間一致式において、発光型量子メモリーなどの多重化されていない量子メモリーが用いられる。従来量子通信システムS20では、通信ノードは非破壊光子検出器を備えていない。従来量子通信システムS20では、もつれ光子光源の代わりにベル状態検出器が通信ノードの中間の位置に備えられる。
第1グラフG1~第7グラフG7は、以下の条件において得られた結果である。
当該条件では、1回の試行にかかる時間は10ナノ秒とした。ここで1回の試行とは、もつれ光子光源Eや発光型量子メモリーによってもつれ光子(対)生成が試みられることをいう。
第1グラフG1~第3グラフG3では、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12がもつれ光子の量子状態を保存できる時間であるメモリー時間を51マイクロ秒とした。第1グラフG1~第3グラフG3では、原子周波数コムに用いられる希土類添加物としてユーロピウム添加YSO結晶を仮定し、多重化におけるモードの数を100とした。第1グラフG1~第3グラフG3では、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12の吸収効率を53パーセントとした。
第1グラフG1~第3グラフG3では、非破壊光子検出器A11及び非破壊光子検出器B11の検出効率を、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12の原子周波数コムとしての吸収効率と、1個の光子が検出される効率との積とした。1個の光子が検出される効率を0.8とした。
第1グラフG1~第3グラフG3では、光ファイバーF1及び光ファイバーF2の減衰距離を22キロメートル、屈折率を1.5、光速を2.998×10キロメートル毎秒とした。
発生確率pの値が1である第1グラフG1、及び発生確率pの値が0.5である第2グラフG2では、第4グラフG4~第7グラフG7に比べて、2桁近く高い量子もつれ共有レートが得られていることがわかる。量子通信システムS1では、原子周波数コムにより多重化された量子メモリーである吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12が備えられているため、多重化された量子メモリーが備えられていない従来量子通信システムS10や従来量子通信システムS20に比べて高い量子もつれ共有レートが得られている。
図2に示した結果では、原子周波数コムに用いられる希土類添加物としてユーロピウム添加YSO結晶を仮定し、多重化におけるモードの数を100とした。原子周波数コムに用いられる希土類添加物としてTm:YAGを採用し、多重化におけるモードの数として1060が達成されている。
そこで図3を参照し、原子周波数コムに用いられる希土類添加物としてTm:YAGを仮定し、多重化におけるモードの数を1060とした場合の量子通信システムS1における量子もつれ共有レートの数値シミュレーションの結果について説明する。
図3は、本実施形態に係る量子通信システムS1の量子もつれ共有レートの数値シミュレーションの第2の結果の一例を示す図である。第8グラフG8~第10グラフG10は、第1通信ノードA1と第2通信ノードB1との間の距離Lに対する量子もつれ共有レートを示すグラフである。第8グラフG8は、発生確率pの値が1である場合の量子通信システムS1についての結果である。第9グラフG9は、発生確率pの値が0.5である場合の量子通信システムS1についての結果である。第10グラフG10は、発生確率pの値が0.02である場合の量子通信システムS1についての結果である。
第8グラフG8~第10グラフG10は、多重化におけるモードの数を1060とした場合の結果である。第8グラフG8~第10グラフG10では、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12のメモリー時間を1ミリ秒とした。第8グラフG8~第10グラフG10では、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12の吸収効率を100パーセントとした。
図3の第8グラフG8~第10グラフG10と、図2の第1グラフG1~第3グラフG3とでは、多重化量子メモリーの多重化のモードの数、メモリー時間、及び吸収効率が異なり、他の条件は同じである。
第8グラフG8及び第9グラフG9から、距離Lが50キロメートルの場合におよそ1メガヘルツの量子もつれ共有レートが得られていることがわかる。
なお、本実施形態では、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12が、一例として、希土類添加物を用いた多重化量子メモリーである場合について説明したが、これに限らない。吸収型メモリーとして、多重化されていない量子メモリーが用いられてもよい。
また、本実施形態では、量子中継の最小の単位として量子通信システムS1について説明したが、第1通信ノードA1ともつれ光子光源Eと第2通信ノードB1と同様の構成を構成単位として、この構成単位を量子通信システムS1に直列に複数追加することにより通信距離を延長することができる。第1通信ノードA1ともつれ光子光源Eと第2通信ノードB1と同様の構成単位を量子通信システムS1に追加する場合、図1に示す量子通信システムS1は、第1通信ノードA1ともつれ光子光源Eと第2通信ノードB1と同様の構成単位が複数追加された量子通信システムの一部に対応する。
以上に説明したように、本実施形態に係る通信ノード(この一例において、第1通信ノードA1及び第2通信ノードB1)は、非破壊光子検出器(この一例において、非破壊光子検出器A11及び非破壊光子検出器B11)と、吸収型メモリー(の一例において、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12)とを備える。
非破壊光子検出器(この一例において、非破壊光子検出器A11及び非破壊光子検出器B11)は、互いに量子相関をもつ1対のもつれ光子のうちの一方のもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PAまたは第2もつれ光子PB)を、当該もつれ光子を吸収することなく検出する。
吸収型メモリー(この一例において、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12)は、非破壊光子検出器(この一例において、非破壊光子検出器A11及び非破壊光子検出器B11)により検出されたもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PAまたは第2もつれ光子PB)を吸収することによりもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PAまたは第2もつれ光子PB)の量子状態を保存する。
この構成により、本実施形態に係る通信ノード(この一例において、第1通信ノードA1及び第2通信ノードB1)では、もつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PAまたは第2もつれ光子PB)を、吸収型メモリー(この一例において、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12)に吸収される前に検出することができるため、量子通信における量子もつれ共有レートを高くすることができる。
また、本実施形態に係る通信ノード(この一例において、第1通信ノードA1及び第2通信ノードB1)では、吸収型メモリー(この一例において、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12)は、複数のもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PAまたは第2もつれ光子PB)の量子状態を保存する多重化量子メモリーである。
この構成により、本実施形態に係る通信ノードでは、多重化量子メモリーでない場合に比べて量子通信における量子もつれ共有レートを高くすることができる。
また、本実施形態に係る通信ノード(この一例において、第1通信ノードA1及び第2通信ノードB1)では、吸収型メモリー(この一例において、吸収型メモリーA12及び吸収型メモリーB12)は、時分割多重または周波数多重を用いた多重化量子メモリーである。
この構成により、本実施形態に係る通信ノード(この一例において、第1通信ノードA1及び第2通信ノードB1)では、時分割多重または周波数多重を用いた量子通信を行うことができる。
また、本実施形態に係る量子通信システムS1は、第1通信ノードA1と、第2通信ノードB1と、もつれ光子光源Eとを備える。
もつれ光子光源Eは、発生させる1対のもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PA及び第2もつれ光子PB)のうちの一方のもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PA)が第1通信ノードA1に到達する時刻と、1対のもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PA及び第2もつれ光子PB)のうちの他方のもつれ光子(この一例において、第2もつれ光子PB)が第2通信ノードB1に到達する時刻とが同時である位置に配置され、互いに量子相関をもつ1対のもつれ光子(この一例において、第1もつれ光子PA及び第2もつれ光子PB)を発生させる。
この構成により、本実施形態に係る量子通信システムS1は、中間光源式であるため、量子通信における量子もつれ共有レートを、中間一致式や送信受信式に比べて高くすることができる。ここで非特許文献1の比較結果により、中間光源式を用いた場合の量子もつれ共有レートが、中間一致式や送信受信式を用いた場合の量子もつれ共有レートに比べて高いことが確かめられている。
上述したように本実施形態に係る量子通信システムS1は、原子周波数コムが用いられた多重化メモリーを備える中間光源式の量子中継器である。本実施形態に係る量子通信システムS1では、従来量子通信システムS10や従来量子通信システムS20に比べて、2桁近く高い量子もつれ共有レートが得られることが数値シミュレーションにより確かめられている。
本実施形態に係る量子通信システムS1は、第1通信ノードA1ともつれ光子光源Eと第2通信ノードB1と同様の構成を構成単位として、この構成単位を本実施形態に係る量子通信システムS1に直列に複数追加することにより通信距離を延長し、量子中継器の実装に適用できる。
量子中継器を用いて長距離の量子通信を実現できれば、量子通信を用いた暗号化技術によって、完全な情報通信セキュリティが長距離において得られる。当該量子通信は、量子コンピュータと量子コンピュータを持たないユーザーとを相互に接続することにより、量子コンピュータを用いたクラウド量子計算に適用できる。当該クラウド量子計算では、盗聴者に通信内容を盗聴されることがないため、ユーザーの機密性を保持することができる。ここで盗聴者とは、量子コンピュータ側の盗聴者を含む。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
S1…量子通信システム、A1…第1通信ノード、B1…第2通信ノード、A11…非破壊光子検出器、B11…非破壊光子検出器、A12…吸収型メモリー、B12…吸収型メモリー、E…もつれ光子光源、F1、F2…光ファイバー、PA…第1もつれ光子、PB…第2もつれ光子、CA…第1古典伝令信号、CB…第2古典伝令信号、LA…第1リンク距離、LB…第2リンク距離

Claims (4)

  1. 第1通信ノードと、第2通信ノードと、もつれ光子光源とを備え、
    前記第1通信ノードと、前記第2通信ノードと、前記もつれ光子光源とは、相互に時刻を同期して動作し、
    前記もつれ光子光源は、互いに量子相関をもつ1対のもつれ光子を発生させ、
    前記第1通信ノードは、
    前記もつれ光子光源が発生させる前記1対のもつれ光子のうちの一方のもつれ光子である第1もつれ光子を、当該第1もつれ光子を吸収することなく検出する第1非破壊光子検出器と、
    前記第1非破壊光子検出器により検出され、前記第1非破壊光子検出器から受け渡された前記第1もつれ光子を吸収することにより前記第1もつれ光子の量子状態を保存する第1吸収型メモリーと、
    を備え、
    前記第2通信ノードは、
    前記もつれ光子光源が発生させる前記1対のもつれ光子のうちの他方のもつれ光子である第2もつれ光子を、当該第2もつれ光子を吸収することなく検出する第2非破壊光子検出器と、
    前記第2非破壊光子検出器により検出され、前記第2非破壊光子検出器から受け渡された前記第2もつれ光子を吸収することにより前記第2もつれ光子の量子状態を保存する第2吸収型メモリーと、
    を備え、
    前記もつれ光子光源は、発生させる前記第1もつれ光子が前記第1通信ノードに到達する時刻と、発生させる前記第2もつれ光子が前記第2通信ノードに到達する時刻とが同時である位置に配置され、
    前記第1非破壊光子検出器は、前記第1通信ノードにおいて前記第1吸収型メモリーより、前記もつれ光子光源の側に備えられ、
    前記第2非破壊光子検出器は、前記第2通信ノードにおいて前記第2吸収型メモリーより、前記もつれ光子光源の側に備えられ、
    前記第1非破壊光子検出器による前記第1もつれ光子の検出によって、前記第1もつれ光子の量子状態は変化せず、
    前記第2非破壊光子検出器による前記第2もつれ光子の検出によって、前記第2もつれ光子の量子状態は変化せず、
    前記第1非破壊光子検出器は、前記第1もつれ光子を検出した場合、前記第1非破壊光子検出器が前記第1もつれ光子を検出し、前記第1非破壊光子検出器により検出された前記第1もつれ光子が前記第1吸収型メモリーに吸収及び保存されたであろうことを示す信号である第1古典伝令信号を前記第2通信ノードに送信し、
    前記第2非破壊光子検出器は、前記第2もつれ光子を検出した場合、前記第2非破壊光子検出器が前記第2もつれ光子を検出し、前記第2非破壊光子検出器により検出された前記第2もつれ光子が前記第2吸収型メモリーに吸収及び保存されたであろうことを示す信号である第2古典伝令信号を前記第1通信ノードに送信し、
    前記第1通信ノードが前記第2通信ノードからの前記第2古典伝令信号を受信し、前記第2通信ノードが前記第1通信ノードからの前記第1古典伝令信号を受信することによって、前記第1通信ノードと前記第2通信ノードとの間においてもつれが共有される
    量子通信システム。
  2. 前記第1吸収型メモリー及び前記第2吸収型メモリーそれぞれ、複数の前記もつれ光子の前記量子状態を保存する多重化量子メモリーである
    請求項1に記載の量子通信システム
  3. 前記第1吸収型メモリー及び前記第2吸収型メモリーそれぞれ、時分割多重または周波数多重を用いた多重化量子メモリーである
    請求項2に記載の量子通信システム
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の量子通信システムに備えられる前記第1通信ノードと、前記第2通信ノードとのうちいずれかである
    通信ノード。
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