JP7106236B2 - 装置内蔵アンテナ、アンテナ内蔵装置および装置内蔵アンテナの設置方法、アンテナ内蔵装置の製造方法 - Google Patents
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Description
そこで、既に設置されている装置の内部にアンテナを設置して見えないアンテナとすることが提案されている。既に設置されている装置の内部にアンテナを設置すれば、新たな構造物に当たらないため、設置することが容易となる。
図35に示す従来の照明器具200は、透光性のカバー部材103と、複数の発光素子162が配線163間に設けられた発光モジュール360と、無線モジュールのアンテナ部311を備えている。発光モジュール360は、金属製の基台140の配置面141に設けられている。
また、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、前記切換手段が設けられる前記給電ラインの中途が途切れており、該途切れた前記給電ライン間に接続可能な遅延ラインを構成する遅延パターンと直接接続パターンとが前記切換手段に形成され、前記シートには、前記切換手段に対応する位置のそれぞれに、アンテナビームが所定の方向となるように、前記遅延パターンを前記途切れた前記給電ライン間に接続する第1接続パターンと、前記直接接続パターンを前記途切れた前記給電ライン間に接続する第2接続パターンとのいずれかのパターンが形成されている。
さらに、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、前記切換手段が設けられる前記給電ラインの中途が途切れており、該途切れた前記給電ライン間に接続可能な遅延ラインを構成する遅延パターンと直接接続パターンとを前記切換手段は有し、前記シートには、前記切換手段に対応する位置のそれぞれに、アンテナビームが所定の方向となるように、前記遅延パターンを前記途切れた前記給電ライン間に接続する接続具を装着する第1接続手段と、前記直接接続パターンを前記途切れた前記給電ライン間に接続する前記接続具を装着する第2接続手段とのいずれかが設けられている。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、アンテナビームの所定の方向として複数の方向が予め設定されており、該複数の方向に対応する前記シートが複数枚用意されており、設定されるアンテナビームの方向に対応する前記シートが選択されて前記アンテナ基板上に貼り合わせている。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、前記第1タブシートおよび前記第2タブシートには識別情報が付されており、前記第1タブシートおよび前記第2タブシートの内の指定された識別情報が付されたタブシートを残して他のタブシートが取り除かれることにより、所定の方向のアンテナビームが得られる。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、前記アンテナ基板が所定の複数の領域に区分けされて、該複数の領域のそれぞれの領域を指定可能な情報が前記アンテナ基板に付されており、前記第1タブシートおよび前記第2タブシートの内の前記情報で指定された領域のタブシートを残して他のタブシートが取り除かれることにより、所定の方向のアンテナビームが得られる。
上記本発明の装置内蔵アンテナの設置方法において、アンテナビームの所定の方向として複数の方向が予め設定されており、該複数の方向のそれぞれに対応する前記シートが複数枚用意されて、設定されるアンテナビームの方向に対応する前記シートが選択されて前記アンテナ基板上に貼り合わせるステップにより、貼り合わされた前記シートで決定されるアンテナビームの方向とされる。
また、上記本発明の装置内蔵アンテナの設置方法において、前記第1タブシートおよび前記第2タブシートには識別情報が付されており、前記ステップでは、アンテナビームを設定する方向に応じた前記識別情報が指定され、前記第1タブシートおよび前記第2タブシートの内の指定された識別情報が付されたタブシートを残して他のタブシートが取り除かれることにより、設定された方向のアンテナビームが得られるようになる。
さらに、上記本発明の装置内蔵アンテナの設置方法において、前記アンテナ基板が所定の複数の領域に区分けされて、該複数の領域のそれぞれの領域を指定可能な情報が前記アンテナ基板に付されており、前記ステップでは、アンテナビームを設定する方向に応じた前記情報が指定され、前記第1タブシートおよび前記第2タブシートの内の指定された前記情報に対応する領域のタブシートを残して他のタブシートが取り除かれるようにしてもよい。
上記本発明の目的を達成することができる本発明のアンテナ内蔵装置の製造方法は、上記装置内蔵アンテナの設置方法のいずれかにより組み込まれた装置内蔵アンテナのアンテナビームが所定の方向に設定されることを主要な特徴としている。
本発明の装置内蔵アンテナおよびアンテナ内蔵装置は見えないアンテナとすることができ、装置内蔵アンテナ、アンテナ内蔵装置装置および内蔵アンテナの設置方法、アンテナ内蔵装置の製造方法では、切換シートがアンテナ基板上に装着されることにより、アンテナのアンテナビームが所定の方向となるように切換手段のそれぞれが第1切換状態あるいは第2切換状態となることから、アンテナのビームパターンを制御する専門知識を有していなくても、簡易にアンテナのビームパターンを容易に所望の方向に向くように制御することができる。
本発明の実施例のアンテナ内蔵装置を説明するが、以下の説明においてはアンテナ内蔵装置の一例として看板を上げて説明するものとする。ただし、アンテナ内蔵装置は看板に限られるものではない。本発明の実施例の装置内蔵アンテナが組み込まれる看板の構成を図1および図2に示す。図1は装置内蔵アンテナが組み込まれる看板1の構成を示す斜視図であり、図2は装置内蔵アンテナが組み込まれる看板1の構成を示す分解斜視図である。
これらの図に示す本発明の実施例の装置内蔵アンテナ13が組み込まれる看板1は、横長の直方体状とされており、横長の矩形リング状の基部10と、基部10の上面の開口を閉塞するよう取り付けられた蓋部11と、基部10の下部に収納された光源が設けられる基板12とを備えている。基部10は、基部10の4つの角部の高さ方向と下面の4辺とに沿って図示しない金属製のアングル材が基部10の内部に取り付けられて看板1を壁等に支持可能とされている。そして、基板12が取り付けられる3本の桟部10bが上記アングル材に設けられて、基部10の下部の内側に基部10の短辺にほぼ平行に配置されている。基板12の表面には複数個の縦列とされた発光素子12aが基板12の長辺にほぼ平行に所定間隔で2列設けられており、基板12の発光素子12aが設けられた同じ面のほぼ中央部に装置内蔵アンテナ13が設けられている。基部10および蓋部11は、発光素子12aから放射された光が外部へ効率よく透過する合成樹脂製とされ、上記2列の発光素子12aから放射された光が、基部10および蓋部11を透過する際に拡散されて外部へほぼ一様に放射される。すなわち、発光素子12aから放射された光が基部10および蓋部11を透過して外部へ放射される。
本発明の装置内蔵アンテナ13が組み込まれる看板1は、ビルの看板、コンビニエンスストア、ドラッグストア、時間決め駐車場、駅、郵便局などの看板とされる。これらの看板は一般に壁面に取り付けられるが、外形形状を変えることにより、突出看板、野立看板、スタンド看板、ポール看板などとすることもできる。
これらの図に示す本発明の装置内蔵アンテナ13が組み込まれる看板1は、下面が壁面01に接するように壁面01に取り付けられている。この場合、上記したアングル材に挿通した複数本のアンカーボルト等を壁面01に螺着することにより看板1が壁面01に図3に示すように取り付けられる。
壁面01に取り付けた状態における蓋部11の上端部の両側が、該蓋部11の上端部に対向する基部10の上端部の両側に回転可能に支持されており、基部10の上端部を結ぶ上縁を回転中心として蓋部11を回転させて基部10から開けることができる。蓋部11を回転させて開けた状態を図4に示しており、この状態において発光素子12aの列や装置内蔵アンテナ13のメンテナンスを行うことができる。この場合、図示していないが基部10と蓋部11との間に折り畳み可能なアームが設けられており、蓋部11を回転させて基部10に対して開けていくと、折り畳まれたアームが伸びてきて伸びきった状態において固定される。これにより、蓋部11を基部10に対して開けた状態を保持できるようになる。この場合、アームは同様の形状の2本の部材から構成され、一方の部材の一端が基部10内側面に回転可能に支持され他端が他方の部材の一端に約180°回転可能に支持され、他方の部材の他端が蓋部11の内側面に回転可能に支持されている。蓋部11を開けた状態において、アームに折り畳む方向に力を加えることにより、アームが折り畳まれていって蓋部11を基部10に対して閉じることができ、アームは看板1内に収容される。また、蓋部11が閉じた状態を保持するように、蓋部11を基部10にロックするロックネジを設けることができる。
これらの図に示す基部10は、横長の矩形リング状とされた透光性の合成樹脂製とされた基枠10aと、基枠10aの下部に配置され複数本の桟部10bに取付ネジ等で固着された横長の矩形状とされた基板12とを備えている。基板12はプリント基板または導電性の平板に絶縁性の平板を積層して構成されており、基板12のおもて面には複数個の縦列とされた発光素子12aが基板12の長辺にほぼ平行に、それぞれ中心線から所定間隔で2列設けられており、基板12のほぼ中央部に通信用の装置内蔵アンテナ13が形成されている。基板12を構成する絶縁性の平板は、所定厚さの好適には透明の誘電体フィルムとすることができる。装置内蔵アンテナ13は、基板12のおもて面にプリントや厚さの薄い金属板の貼着により形成される。そして、基板12の導電性の平板は、発光素子12aの放熱板として機能させることができると共に、装置内蔵アンテナ13のグランドプレーンとしても機能する。基板12における絶縁性の平板を透光性として、基板12の導電性の平板の表面に光を反射する処理、例えばクロムメッキやニッケルメッキによる光沢処理を施したり、基板12のおもて面に白色の塗装を施すことにより、基板12を発光素子12aから放射される光の反射板として利用することができる。装置内蔵アンテナ13には、給電用のケーブル12bが接続されてケーブル12bの端部は図示しない通信機モジュールに接続されている。この装置内蔵アンテナ13は送信専用アンテナ、受信専用アンテナあるいは送受信用アンテナとして使用可能とされており、例えば3.6GHz~4.6GHzに代表される第5世代移動通信システム(5G)に適用可能とされている。装置内蔵アンテナ13および通信機モジュールを5Gに適用すると、看板1を移動通信システム第5世代(5G)の移動通信基地局として兼用することができる。発光素子12aの列における発光素子12aのそれぞれはLED(Light Emitting Diode)とされている。
本発明にかかる第1実施例の装置内蔵アンテナ13A,13B,13Cは、図8に示すアンテナ基板30に図9,図11,図13に示す第1シート40L,40C,40Rのいずれかの第1シートを貼り合わせることにより構成されている。この場合、アンテナビームの方向は選択された第1シートに応じた方向に設定される。そこで、第1シート40L,40C,40Rに、設定されるアンテナビームの方向を示す情報を表記しておくことができる。なお、図1ないし図7で説明した本発明にかかる実施例のアンテナ内蔵装置である看板1では、基板12のおもて面に装置内蔵アンテナ13が形成されていたが、後述する第1実施例の装置内蔵アンテナ13A,13B,13Cを構成するアンテナ基板30を基板12のおもて面に装着しておき、現地等においていずれかの第1シートをアンテナ基板30に貼り合わせることによりアンテナビームの方向を設定することができる。
ここで、第1実施例の装置内蔵アンテナ13A,13B,13Cを構成するアンテナ基板30の構成を図8に、アンテナ基板30に装着する第1シート40Lの構成を図9に、アンテナ基板30に第1シート40Lを装着して構成した第1の装置内蔵アンテナ13Aの構成を図10に、アンテナ基板30に装着する他の第1シート40Cの構成を図11に、アンテナ基板30に他の第1シート40Cを装着して構成した装置内蔵アンテナ13Bの構成を図12に、アンテナ基板30に装着するさらに他の第1シート40Rの構成を図13に、アンテナ基板30にさらに他の第1シート40Rを装着して構成した装置内蔵アンテナ13Cの構成を図14に示す。
第1実施例の装置内蔵アンテナ13A,13B,13Cにおけるアンテナ基板30には、4つの正方形状のパッチ素子とされた第1エレメントEL11、第2エレメントEL12、第3エレメントEL13、第4エレメントEL14が横方向にほぼ等間隔で配列されるよう形成されている。アンテナ基板30にはマイクロストリップアンテナが形成され、マイクロストリップアンテナはエレメントEL11~EL14とアンテナ基板30の裏面に形成されたグランドプレーンとを構成要素とする平面アンテナとされている。4つのエレメントEL11~EL14の下縁の中央から下方向へ細長い矩形状の給電パターンa11,a12,a13,a14がそれぞれ延伸されている。そして、第1エレメントEL11における給電パターンa11の下部と、給電パターンa11の下部に上部が対面し左側に位置している逆コ字状の形状の第1遅延パターンb11と、第1遅延パターンb11の下部に上部が対面し右側に位置しているコ字状の形状の第2遅延パターンc11と、第2遅延パターンc11の下部に上部が対面し、上縁が給電パターンa11の下縁に対面している細長い矩形状の縦方向の給電パターンd11とで第1切換手段SW11が構成されている。
さらに、第3エレメントEL13における給電パターンa13の下部と、給電パターンa13の下部に上部が対面し左側に位置している逆コ字状の形状の第1遅延パターンb13と、第1遅延パターンb13の下部に上部が対面し右側に位置しているコ字状の形状の第2遅延パターンc13と、第2遅延パターンc13の下部に上部が対面し、上縁が給電パターンa13の下縁に対面している細長い矩形状の縦方向の給電パターンd13とで第3切換手段SW13が構成されている。
さらにまた、第4エレメントEL14における給電パターンa14の下部と、給電パターンa14の下部に上部が対面し右側に位置しているコ字状の形状の第1遅延パターンb14と、第1遅延パターンb14の下部に上部が対面し左側に位置している逆コ字状の形状の第2遅延パターンc14と、第2遅延パターンc14の下部に上部が対面し、上縁が給電パターンa14の下縁に対面している細長い矩形状の縦方向の給電パターンd14とで第4切換手段SW14が構成されている。
また、給電パターンd13はL字状に右横方向に約90°折曲されて延伸され、給電パターンd14はL字状に左横方向に約90°折曲されて延伸され、延伸された対面している両者が接続されて第4給電ラインFL14のパターンが形成されている。この第4給電ラインFL14の中央から下方へ細長い矩形状の給電パターンa16が形成されている。そして、第4給電ラインFL14における給電パターンa16の下部と、給電パターンa16の下部に上部が対面し右側に位置しているコ字状の形状の第1遅延パターンb16と、第1遅延パターンb16の下部に上部が対面し左側に位置している逆コ字状の形状の第2遅延パターンc16と、第2遅延パターンc16の下部に上部が対面し、上縁が給電パターンa16の下縁に対面している細長い矩形状の縦方向の給電パターンd16とで第6切換手段SW16が構成されている。
また、給電パターンd16はL字状に左横方向に約90°折曲されて延伸されて、第6給電ラインFL16のL字状のパターンが形成されている。この第6給電ラインFL16の横方向に延伸された先端部に細長い矩形状の給電パターンa18が形成されている。そして、第6給電ラインFL16における給電パターンa18の先端と、給電パターンa18の先端に右側が対面し上側に位置しているコ字状を90°回転させた形状の第1遅延パターンb18と、第1遅延パターンb18の左側に右側が対面し下側に位置している逆コ字状を90°回転させた形状の第2遅延パターンc18と、第2遅延パターンc18の左側に先端が対面し、右縁が給電パターンa18の左縁に対面している細長い矩形状の横方向の給電パターンd18とで第8切換手段SW18が構成されている。
給電点31には、通信機からの送信信号が給電信号として印加され、第1給電ラインFL11ないし第6給電ラインFL16を伝播して4分配され、分配された給電信号が第1エレメントEL11ないし第4エレメントEL14にそれぞれ給電される。第1エレメントEL11ないし第4エレメントEL14から合成されて放射されるアンテナビームは、アンテナ基板30の垂直面内となる。また、第1エレメントEL11ないし第4エレメントEL14でそれぞれ受信された信号が第1給電ラインFL11ないし第6給電ラインFL16を伝播して合成され、合成された受信信号が給電点31から出力される。
また、給電点31から第2エレメントEL12の給電パターンa12には、上記したように給電ラインFL13a-第3給電ラインFL13-第7切換手段SW17-第2給電ラインFL12-第5切換手段SW15-第1給電ラインFL11-第2切換手段SW12の経路で給電信号が供給される。
さらに、給電点31から第3エレメントEL13の給電パターンa13には、上記したように給電ラインFL13a-第3給電ラインFL13-第8切換手段SW18-第6給電ラインFL16-第6切換手段SW16-第4給電ラインFL14-第3切換手段SW13の経路で給電信号が供給される。
さらにまた、給電点31から第4エレメントEL14の給電パターンa14には、上記したように給電ラインFL13a-第3給電ラインFL13-第8切換手段SW18-第6給電ラインFL16-第6切換手段SW16-第4給電ラインFL14-第4切換手段SW14の経路で給電信号が供給される。
なお、切換手段が形成されている部分において給電ラインは途切れており、電気的に接続されていない途切れた給電ラインの間を後述するように切換手段により直接あるいは遅延ラインを介して接続するようにしている。例えば、第1切換手段SW11においては、給電パターンa11と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とは切換手段を介して対向しており電気的に接続されていない。また、第5切換手段SW15においては、第1給電ラインFL11の給電パターンa15と第2給電ラインFL12の給電パターンd15とが切換手段を介して対向しており電気的に接続されていない。以下、説明を省略するが、他の切換手段においても同様に切換手段が形成されている部分において給電ラインは途切れており電気的に接続されていない。
次に、アンテナ基板30の上に密着するよう装着されて、第1切換手段SW11ないし第8切換手段SW18の切換を行う第1シート40Lの構成を図9に示す。第1シート40Lをアンテナ基板30の上に密着するよう貼り合わせると、アンテナビームの方向はアンテナ基板30の裏面から見て垂直方向から左側にチルトするようになる。
図9に示す第1シート40Lは、好適には透明または透明に近い誘電体フィルムからなる絶縁フィルムからなり、絶縁フィルムの一面に第1切換手段SW11~第8切換手段SW18に対応する位置に第1接続パターンSF11~第8接続パターンSF18がそれぞれ形成されている。第1切換手段SW11の位置に対応する第1接続パターンSF11は縦方向の細長い矩形状の接続パターンs11で形成され、第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続可能とされている。
第2切換手段SW12の位置に対応する第2接続パターンSF12には、上側に配置され右側に寄った横方向の細長い矩形状の接続パターンs12と、中央に配置され横方向に寸法の長い細長い接続パターンt12と、下側に配置され左側に寄った横方向の細長い矩形状の接続パターンu12とが形成されている。第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1遅延パターンb12の上部とが接続パターンs12で接続可能とされ、第1遅延パターンb12の下部と第2遅延パターンc12の上部とが接続パターンt12で接続可能とされ、第2遅延パターンc12の下部と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続パターンu12で接続可能とされている。
第4切換手段SW14の位置に対応する第4接続パターンSF14には、上側に配置され右側に寄った横方向の細長い矩形状の接続パターンs14と、中央に配置され横方向に寸法の長い細長い接続パターンt14と、下側に配置され左側に寄った横方向の細長い矩形状の接続パターンu14とが形成されている。第4エレメントEL14の給電パターンa14と第1遅延パターンb14の上部とが接続パターンs14で接続可能とされ、第1遅延パターンb14の下部と第2遅延パターンc14の上部とが接続パターンt14で接続可能とされ、第2遅延パターンc14の下部と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが接続可能とされている。
第6切換手段SW16の位置に対応する第6接続パターンSF16には、上側に配置され右側に寄った横方向の細長い矩形状の接続パターンs16と、中央に配置され横方向に寸法の長い細長い接続パターンt16と、下側に配置され左側に寄った横方向の細長い矩形状の接続パターンu16とが形成されている。第4エレメントEL14の給電パターンa16と第1遅延パターンb16の上部とが接続パターンs16で接続可能とされ、第1遅延パターンb16の下部と第2遅延パターンc16の上部とが接続パターンt16で接続可能とされ、第2遅延パターンc16の下部と第5給電ラインFL15の給電パターンd16とが接続可能とされている。
第8切換手段SW18の位置に対応する第8接続パターンSF18には、右側に配置され上側に寄った縦方向の細長い矩形状の接続パターンs18と、中央に配置され縦方向に寸法の長い細長い接続パターンt18と、左側に配置され下側に寄った縦方向の細長い矩形状の接続パターンu18とが形成されている。第2エレメントEL12の給電パターンa18と第1遅延パターンb18の右側とが接続パターンs18で接続可能とされ、第1遅延パターンb18の左側と第2遅延パターンc18の右側とが接続パターンt18で接続可能とされ、第2遅延パターンc18の左側と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続可能とされている。
アンテナ基板30の上に第1シート40Lを位置を合わせて貼り合わせることにより構成した第1の装置内蔵アンテナ13Aの構成を図10に示す。図10では、第1シート40Lの接続パターンを視認しやすいようにハッチングを施して示している。
図10を参照すると、第1切換手段SW11においては、接続パターンs11により第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続されている。これにより、第1エレメントEL11は、第1給電ラインFL11から直接給電されるようになる。
第2切換手段SW12においては、接続パターンs12により第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1遅延パターンb12の上部とが接続され、接続パターンt12により第1遅延パターンb12の下部と第2遅延パターンc12の上部とが接続され、接続パターンu12により第2遅延パターンc12の下部と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続されている。これにより、第2エレメントEL12は第1遅延パターンb12と第2遅延パターンc12とからなる遅延ラインを介して第1給電ラインFL11から給電されるようになる。
第4切換手段SW14においては、接続パターンs14により第4エレメントEL14の給電パターンa14と第1遅延パターンb14の上部とが接続され、接続パターンt14により第1遅延パターンb14の下部と第2遅延パターンc14の上部とが接続され、接続パターンu14により第2遅延パターンc14の下部と第3給電ラインFL13の給電パターンd14とが接続されている。これにより、第4エレメントEL14は第1遅延パターンb14と第2遅延パターンc14からなる遅延ラインを介して第4給電ラインFL14から給電されるようになる。
第6切換手段SW16においては、接続パターンs16により第3給電ラインFL13の給電パターンa16と第1遅延パターンb16の上部とが接続され、接続パターンt16により第1遅延パターンb16の下部と第2遅延パターンc16の上部とが接続され、接続パターンu16により第2遅延パターンc16の下部と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが接続されている。これにより、第4給電ラインFL14には、第1遅延パターンb16と第2遅延パターンc16からなる遅延ラインを介して第6給電ラインFL16から給電される。
第8切換手段SW18においては、接続パターンs18により第6給電ラインFL16の給電パターンa18と第1遅延パターンb18の右側とが接続され、接続パターンt18により第1遅延パターンb18の左側と第2遅延パターンc18の右側とが接続され、接続パターンu18により第2遅延パターンc18の左側と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続されている。これにより、第6給電ラインFL16には、第1遅延パターンb18と第2遅延パターンc18からなる遅延ラインを介して第3給電ラインFL18から給電される。
これにより、第1エレメントEL11から第4エレメントEL14に向かって給電信号が次第に遅延されて給電信号の位相が次第に回転することから、第1の装置内蔵アンテナ13Aから放射されるビームのビームパターンは垂直方向から右側へチルトする。見方を変えると、第1の装置内蔵アンテナ13Aの裏面から見て垂直方向から左側へチルトするようになる。チルトする角度は、第1切換手段SW11~第8切換手段SW18の遅延ラインの遅延量に応じた角度とされる。なお、第1切換手段SW11~第8切換手段SW18の各遅延ラインの遅延量はすべて同じ遅延量とされている。
次に、アンテナ基板30の上に密着するよう装着されて、第1切換手段SW11ないし第8切換手段SW18の切換を行う第1シート40Cの構成を図11に示す。第1シート40Cをアンテナ基板30の上に密着するよう貼り合わせると、アンテナビームの方向はアンテナ基板30の垂直方向となる。
図10に示す第1シート40Cは、好適には透明または透明に近い誘電体フィルムからなる絶縁フィルムからなり、絶縁フィルムの一面に第1切換手段SW11~第8切換手段SW18に対応する位置に第1接続パターンSF21~第8接続パターンSF28がそれぞれ形成されている。第1切換手段SW11の位置に対応する第1接続パターンSF21は縦方向の細長い矩形状の接続パターンs21で形成され、第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続可能とされている。
第2切換手段SW12の位置に対応する第2接続パターンSF22は縦方向の細長い矩形状の接続パターンs22で形成され、第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続可能とされている。
第4切換手段SW14の位置に対応する第4接続パターンSF24は縦方向の細長い矩形状の接続パターンs24で形成され、第4エレメントEL14の給電パターンa14と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが接続可能とされている。
第5切換手段SW15の位置に対応する第5接続パターンSF25は縦方向の細長い矩形状の接続パターンs25で形成され、第1給電ラインFL11の給電パターンa15と第2給電ラインFL12の給電パターンd15とが接続可能とされている。
第6切換手段SW16の位置に対応する第6接続パターンSF26は縦方向の細長い矩形状の接続パターンs26で形成され、第4エレメントEL14の給電パターンa16と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが接続可能とされている。
第7切換手段SW17の位置に対応する第7接続パターンSF27は横方向の細長い矩形状の接続パターンs27で形成され、第2給電ラインFL12の給電パターンa17と第3給電ラインFL13の給電パターンd17とが接続可能とされている。
第8切換手段SW18の位置に対応する第8接続パターンSF28は横方向の細長い矩形状の接続パターンs28で形成され、第6エレメントEL16の給電パターンa18と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続可能とされている。
アンテナ基板30の上に第1シート40Cを位置を合わせて貼り合わせることにより構成した第2の装置内蔵アンテナ13Bの構成を図12に示す。図12では、第1シート40Cの接続パターンを視認しやすいようにハッチングを施して示している。
図12を参照すると、第1切換手段SW11においては、接続パターンs21により第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続されている。これにより、第1エレメントEL11は、第1給電ラインFL11から直接給電されるようになる。
第2切換手段SW12においては、接続パターンs22により第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続されている。これにより、第2エレメントEL12は、第1給電ラインFL11から直接給電されるようになる。
第4切換手段SW14においては、接続パターンs24により第4エレメントEL14の給電パターンa14と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが接続されている。これにより、第4エレメントEL14は、第4給電ラインFL14から直接給電されるようになる。
第6切換手段SW16においては、接続パターンs26により第4給電ラインFL14の給電パターンa16と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが接続されている。これにより、第4給電ラインFL14には第6給電ラインFL16から直接給電される。
第8切換手段SW18においては、接続パターンs28により第6給電ラインFL16の給電パターンa18と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続されている。これにより、第6給電ラインFL16には第3給電ラインFL13から直接給電される。
これにより、第1エレメントEL11から第4エレメントEL14には同相の給電信号が給電されることから、第2の装置内蔵アンテナ13Bから放射されるビームのビームパターンは垂直方向(センター)へ向くようになる。
次に、アンテナ基板30の上に密着するよう装着されて、第1切換手段SW11ないし第8切換手段SW18の切換を行う第1シート40Rの構成を図13に示す。第1シート40Rをアンテナ基板30の上に密着するよう貼り合わせると、アンテナビームの方向はアンテナ基板30の裏面から見て垂直方向から右側にチルトするようになる。
図13に示す第1シート40Rは、好適には透明または透明に近い誘電体フィルムからなる絶縁フィルムからなり、絶縁フィルムの一面に第1切換手段SW11~第8切換手段SW18に対応する位置に第1接続パターンSF31~第8接続パターンSF38がそれぞれ形成されている。第1切換手段SW11の位置に対応する第1接続パターンSF31には、上側に配置され左側に寄った横方向の細長い矩形状の接続パターンs31と、中央に配置され横方向に寸法の長い細長い接続パターンt31と、下側に配置され右側に寄った横方向の細長い矩形状の接続パターンu31とが形成されている。第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1遅延パターンb11の上部とが接続パターンs31で接続可能とされ、第1遅延パターンb11の下部と第2遅延パターンc11の上部とが接続パターンt31で接続可能とされ、第2遅延パターンc11の下部と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続パターンu31で接続可能とされている。
第2切換手段SW12の位置に対応する第2接続パターンSF32は縦方向の細長い矩形状の接続パターンs32で形成され、第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続可能とされている。
第4切換手段SW14の位置に対応する第4接続パターンSF34は縦方向の細長い矩形状の接続パターンs34で形成され、第4エレメントEL14の給電パターンa14と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが接続可能とされている。
第6切換手段SW16の位置に対応する第6接続パターンSF36は縦方向の細長い矩形状の接続パターンs36で形成され、第4給電ラインFL14の給電パターンa16と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが接続可能とされている。
第8切換手段SW18の位置に対応する第8接続パターンSF38は横方向の細長い矩形状の接続パターンs38で形成され、第6給電ラインFL16の給電パターンa18と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続可能とされている。
アンテナ基板30の上に第1シート40Rを位置を合わせて貼り合わせることにより構成した第3の装置内蔵アンテナ13Cの構成を図14に示す。図14では、第1シート40Rの接続パターンを視認しやすいようにハッチングを施して示している。
図14を参照すると、第1切換手段SW11においては、接続パターンs31により第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1遅延パターンb11の上部とが接続され、接続パターンt31により第1遅延パターンb11の下部と第2遅延パターンc11の上部とが接続され、接続パターンu31により第2遅延パターンc11の下部と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続されている。これにより、第1エレメントEL11は第1遅延パターンb11と第2遅延パターンc11からなる遅延ラインを介して第1給電ラインFL11から給電されるようになる。
第2切換手段SW12においては、接続パターンs32により第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続されている。これにより、第2エレメントEL12は、第1給電ラインFL11から直接給電されるようになる。
第4切換手段SW14においては、接続パターンs34により第4エレメントEL14の給電パターンa14と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが接続されている。これにより、第4エレメントEL14は、第4給電ラインFL14から直接給電されるようになる。
第6切換手段SW16においては、接続パターンs36により第3給電ラインFL13の給電パターンa16と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが接続されている。これにより、第4給電ラインFL14は、第6給電ラインFL16から直接給電されるようになる。
第8切換手段SW18においては、接続パターンs38により第6給電ラインFL16の給電パターンa18と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続されている。これにより、第6給電ラインFL16は、第3給電ラインFL13から直接給電されるようになる。
このように、第4エレメントEL14から第1エレメントEL11に向かって給電信号が次第に遅延されて給電信号の位相が次第に回転することから、第3の装置内蔵アンテナ13Cから放射されるビームのビームパターンは垂直方向から左側へチルトする。見方を変えると、第3の装置内蔵アンテナ13Cの裏面から見て垂直方向から右側へチルトするようになる。チルトする角度は、第1切換手段SW11~第8切換手段SW18の遅延ラインの遅延量に応じた角度とされる。なお、第1切換手段SW11~第8切換手段SW18の各遅延ラインの遅延量はすべて同じ遅延量とされている。
本発明にかかる第2実施例の装置内蔵アンテナ13D,13E,13Fは、図8に示すアンテナ基板30に図15(a),図17,図19に示す第2シート50L,50C,50Rのいずれかの第2シートを装着することにより構成されている。この場合、アンテナビームの方向は選択された第2シートに応じた方向に設定される。そこで、第2シート50L,50C,50Rに設定されるアンテナビームの方向を示す情報を表記しておくことができる。なお、図1ないし図7で説明した本発明にかかる実施例のアンテナ内蔵装置である看板1では、基板12のおもて面に装置内蔵アンテナ13が形成されていたが、後述する第2実施例の装置内蔵アンテナ1313D,13E,13Fを構成するアンテナ基板30を基板12のおもて面に装着しておき、現地等においていずれかの第2シートをアンテナ基板30に貼り合わせることでアンテナビームの方向を設定することができる。
また、第2実施例の装置内蔵アンテナ13D,13E,13Fを構成するアンテナ基板30の構成は図8に示すとおりであるので、アンテナ基板30の説明は省略する。そこで、アンテナ基板30に装着する第2シート50Lの構成を図15(a)に、シートに挿着する接続具51の構成を図15(b)に、アンテナ基板30に第2シート50Lを装着して構成した第4の装置内蔵アンテナ13Dの構成を図16に、アンテナ基板30に装着する他の第1シート50Cの構成を図17に、アンテナ基板30に他の第2シート50Cを装着して構成した装置内蔵アンテナ13Eの構成を図18に、アンテナ基板30に装着するさらに他の第1シート50Rの構成を図19に、アンテナ基板30にさらに他の第1シート50Rを装着して構成した装置内蔵アンテナ13Fの構成を図20に示す。
図15(a)に、アンテナ基板30の上に密着するよう装着されて、第1切換手段SW11ないし第8切換手段SW18の切換を行う第2シート50Lの構成を示す。第2シート50Lをアンテナ基板30の上に密着するよう貼り合わせると、アンテナビームの方向はアンテナ基板30の裏面から見て垂直方向から左側にチルトするようになる。
図15(a)に示す第2シート50Lは、好適には透明または透明に近い誘電体フィルムからなる絶縁フィルムからなり、絶縁フィルムの一面に第1切換手段SW11~第8切換手段SW18に対応する位置に一対の孔からなる第1接続手段SF41~第8接続手段SF48がそれぞれ形成されている。第1切換手段SW11の位置に対応する第1接続手段SF41は縦方向に所定間隔で配置された一対の孔s41で形成され、一対の孔s41に図15(b)に示す接続具51を挿着することで第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続可能とされている。接続具51は、図15(b)に示すように一対の孔に挿着可能な径とされた導体の線材からなり、両端部が同方向に折曲されたコ字状とされており、一対の孔に接続具51を挿着する場合は、シートの表側または裏側から一対の孔に折曲された部分を挿入して挿着する。
第2切換手段SW12の位置に対応する第2接続手段SF42には、上側に配置され横方向に所定間隔で右側に寄った一対の孔s42と、中央に配置され横方向に間隔が広い一対の孔t42と、下側に配置され横方向に所定間隔で左側に寄った一対の孔u42とが形成されている。第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1遅延パターンb12の上部とが一対の孔s42に接続具51を挿着することで接続可能とされ、第1遅延パターンb12の下部と第2遅延パターンc12の上部とが一対の孔t42に接続具51を挿着することで接続可能とされ、第2遅延パターンc12の下部と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが一対の孔u42に接続具51を挿着することで接続可能とされている。
第4切換手段SW14の位置に対応する第4接続手段SF44には、上側に配置され横方向に所定間隔で右側に寄った一対の孔s44と、中央に配置され横方向に間隔が広い一対の孔t44と、下側に配置され横方向に所定間隔で左側に寄った一対の孔u44とが形成されている。第4エレメントEL14の給電パターンa14と第1遅延パターンb14の上部とが一対の孔s44に接続具51を挿着することで接続可能とされ、第1遅延パターンb14の下部と第2遅延パターンc14の上部とが一対の孔t44に接続具51を挿着することで接続可能とされ、第2遅延パターンc14の下部と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが一対の孔u44に接続具51を挿着することで接続可能とされている。
第6切換手段SW16の位置に対応する第6接続手段SF46には、上側に配置され横方向に所定間隔で右側に寄った一対の孔s46と、中央に配置され横方向に間隔が広い一対の孔t46と、下側に配置され横方向に所定間隔で左側に寄った一対の孔u46とが形成されている。第4給電ラインFL14の給電パターンa16と第1遅延パターンb16の上部とが一対の孔s46に接続具51を挿着することで接続可能とされ、第1遅延パターンb16の下部と第2遅延パターンc16の上部とが一対の孔t46に接続具51を挿着することで接続可能とされ、第2遅延パターンc16の下部と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが一対の孔u46に接続具51を挿着することで接続可能とされている。
第8切換手段SW18の位置に対応する第8接続手段SF48には、右側に配置され縦方向に所定間隔で上側に寄った一対の孔s48と、中央に配置され縦方向に間隔が広い一対の孔t48と、左側に配置され縦方向に所定間隔で下側に寄った一対の孔u48とが形成されている。第6給電ラインFL16の給電パターンa18と第1遅延パターンb18の上部とが一対の孔s48に接続具51を挿着することで接続可能とされ、第1遅延パターンb18の下部と第2遅延パターンc18の上部とが一対の孔t48に接続具51を挿着することで接続可能とされ、第2遅延パターンc18の下部と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが一対の孔u48に接続具51を挿着することで接続可能とされている。
アンテナ基板30の上に第2シート40Lを位置を合わせて貼り合わせると共に、第1接続手段SF41ないし第8接続手段SF48に形成されているすべての一対の孔に接続具51を挿着して構成した第4の装置内蔵アンテナ13Dの構成を図16に示す。
図16を参照すると、第1切換手段SW11においては、一対の孔s41に接続具51を挿着することにより第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続されている。これにより、第1エレメントEL11は、第1給電ラインFL11から直接給電されるようになる。
第2切換手段SW12においては、一対の孔s42に接続具51を挿着することにより第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1遅延パターンb12の上部とが接続され、一対の孔t42に接続具51を挿着することにより第1遅延パターンb12の下部と第2遅延パターンc12の上部とが接続され、一対の孔u42に接続具51を挿着することにより第2遅延パターンc12の下部と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続されている。これにより、第2エレメントEL12は第1遅延パターンb12と第2遅延パターンc12からなる遅延ラインを介して第1給電ラインFL11から給電されるようになる。
第4切換手段SW14においては、一対の孔s44に接続具51を挿着することにより第4給電ラインFL14の給電パターンa14と第1遅延パターンb14の上部とが接続され、一対の孔t44に接続具51を挿着することにより第1遅延パターンb14の下部と第2遅延パターンc14の上部とが接続され、一対の孔u44に接続具51を挿着することにより第2遅延パターンc14の下部と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが接続されている。これにより、第4エレメントEL14は第1遅延パターンb14と第2遅延パターンc14からなる遅延ラインを介して第4給電ラインFL14から給電されるようになる。
第6切換手段SW16においては、一対の孔s46に接続具51を挿着することにより第4給電ラインFL14の給電パターンa16と第1遅延パターンb16の上部とが接続され、一対の孔t46に接続具51を挿着することにより第1遅延パターンb16の下部と第2遅延パターンc16の上部とが接続され、一対の孔u46に接続具51を挿着することにより第2遅延パターンc16の下部と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが接続されている。これにより、第4給電ラインFL14は第1遅延パターンb16と第2遅延パターンc16からなる遅延ラインを介して第6給電ラインFL16から給電されるようになる。
第8切換手段SW18においては、一対の孔s48に接続具51を挿着することにより第6給電ラインFL16の給電パターンa18と第1遅延パターンb18の右側とが接続され、一対の孔t48に接続具51を挿着することにより第1遅延パターンb18の左側と第2遅延パターンc18の右側とが接続され、一対の孔u48に接続具51を挿着することにより第2遅延パターンc18の左側と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続されている。これにより、第6給電ラインFL16は第1遅延パターンb18と第2遅延パターンc18からなる遅延ラインを介して第3給電ラインFL13から給電されるようになる。
これにより、第1エレメントEL11から第4エレメントEL14に向かって給電信号が次第に遅延されて給電信号の位相が次第に回転することから、第4の装置内蔵アンテナ13Dから放射されるビームのビームパターンは垂直方向から右側へチルトする。見方を変えると、第4の装置内蔵アンテナ13Dの裏面から見て垂直方向から左側へチルトするようになる。チルトする角度は、第1切換手段SW11~第8切換手段SW18の遅延ラインの遅延量に応じた角度とされる。なお、第1切換手段SW11~第8切換手段SW18の各遅延ラインの遅延量はすべて同じ遅延量とされている。
次に、アンテナ基板30の上に密着するよう装着されて、第1切換手段SW11ないし第8切換手段SW18の切換を行う第2シート50Cの構成を図17に示す。第2シート50Cをアンテナ基板30の上に密着するよう貼り合わせると、アンテナビームの方向はアンテナ基板30の垂直方向(センター)となる。
図17に示す第2シート50Cは、好適には透明または透明に近い誘電体フィルムからなる絶縁フィルムからなり、絶縁フィルムの一面に第1切換手段SW11~第8切換手段SW18に対応する位置に第1接続パターンSF51~第8接続パターンSF58がそれぞれ形成されている。第1切換手段SW11の位置に対応する第1接続手段SF51は縦方向に所定間隔で配置された一対の孔s51で形成され、一対の孔s51に図15(b)に示す接続具51を挿着することで第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続可能とされている。
第2切換手段SW12の位置に対応する第2接続手段SF52には、縦方向に所定間隔で配置された一対の孔s52で形成され、一対の孔s52に接続具51を挿着することで第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続可能とされている。
第4切換手段SW14の位置に対応する第4接続手段SF54には、縦方向に所定間隔で配置された一対の孔s54で形成され、一対の孔s54に接続具51を挿着することで第4エレメントEL14の給電パターンa14と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが接続可能とされている。
第5切換手段SW15の位置に対応する第5接続手段SF55は縦方向に所定間隔で配置された一対の孔s55で形成され、一対の孔s55に接続具51を挿着することで第1給電ラインFL11の給電パターンa15と第2給電ラインFL12の給電パターンd15とが接続可能とされている。
第6切換手段SW16の位置に対応する第6接続手段SF56には、縦方向に所定間隔で配置された一対の孔s56で形成され、一対の孔s56に接続具51を挿着することで第4給電ラインFL14の給電パターンa16と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが接続可能とされている。
第7切換手段SW17の位置に対応する第7接続手段SF57は横方向に所定間隔で配置された一対の孔s57で形成され、一対の孔s57に接続具51を挿着することで第2給電ラインFL12の給電パターンa17と第3給電ラインFL13の給電パターンd17とが接続可能とされている。
第8切換手段SW18の位置に対応する第8接続手段SF58には、横方向に所定間隔で配置された一対の孔s58で形成され、一対の孔s58に接続具51を挿着することで第6給電ラインFL16の給電パターンa18と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続可能とされている。
アンテナ基板30の上に第2シート40Cを位置を合わせて貼り合わせると共に、第1接続手段SF51ないし第8接続手段SF58に形成されているすべての一対の孔に接続具51を挿着して構成した第5の装置内蔵アンテナ13Eの構成を図18に示す。
図18を参照すると、第1切換手段SW11においては、一対の孔s51に接続具51を挿着することにより第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続されている。これにより、第1エレメントEL11は、第1給電ラインFL11から直接給電されるようになる。
第2切換手段SW12においては、一対の孔s52に接続具51を挿着することにより第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続されている。これにより、第2エレメントEL12は、第1給電ラインFL11から直接給電されるようになる。
第4切換手段SW14においては、一対の孔s54に接続具51を挿着することにより第4エレメントEL14の給電パターンa14と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが接続されている。これにより、第4エレメントEL14は第4給電ラインFL14から直接給電されるようになる。
第5切換手段SW15においては、一対の孔s55に接続具51を挿着することにより第1給電ラインFL11の給電パターンa15と第2給電ラインFL12の給電パターンd15とが接続されている。これにより、第1給電ラインFL11は、第2給電ラインFL12から直接給電されるようになる。
第6切換手段SW16においては、一対の孔s56に接続具51を挿着することにより第4給電ラインFL14の給電パターンa16と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが接続されている。これにより、第4給電ラインFL14は第6給電ラインFL16から直接給電されるようになる。
第7切換手段SW17においては、一対の孔s57に接続具51を挿着することにより第2給電ラインFL12の給電パターンa17と第3給電ラインFL13の給電パターンd17とが接続されている。これにより、第2給電ラインFL12は、第3給電ラインFL13から直接給電されるようになる。
第8切換手段SW18においては、一対の孔s58に接続具51を挿着することにより第6給電ラインFL16の給電パターンa18と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続されている。これにより、第6給電ラインFL16は第3給電ラインFL13から直接給電されるようになる。
これにより、第1エレメントEL11から第4エレメントEL14には同相の給電信号が給電されることから、第5の装置内蔵アンテナ13Eから放射されるビームのビームパターンは垂直方向(センター)へ向くようになる。
図19に、アンテナ基板30の上に密着するよう装着されて、第1切換手段SW11ないし第8切換手段SW18の切換を行う第2シート50Rの構成を示す。第2シート50Rをアンテナ基板30の上に密着するよう貼り合わせると、アンテナビームの方向はアンテナ基板30の裏面から見て垂直方向から右側にチルトするようになる。
図19に示す第2シート50Lは、好適には透明または透明に近い誘電体フィルムからなる絶縁フィルムからなり、絶縁フィルムの一面に第1切換手段SW11~第8切換手段SW18に対応する位置に一対の孔からなる第1接続手段SF61~第8接続手段SF68がそれぞれ形成されている。第1切換手段SW11の位置に対応する第1接続手段SF61には、上側に配置され横方向に所定間隔で左側に寄った一対の孔s61と、中央に配置され横方向に間隔が広い一対の孔t61と、下側に配置され横方向に所定間隔で右側に寄った一対の孔u61とが形成されている。第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1遅延パターンb11の上部とが一対の孔s61に図15(b)に示す接続具51を挿着することで接続可能とされ、第1遅延パターンb11の下部と第2遅延パターンc11の上部とが一対の孔t61に接続具51を挿着することで接続可能とされ、第2遅延パターンc11の下部と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが一対の孔u61に接続具51を挿着することで接続可能とされている。
第2切換手段SW12の位置に対応する第2接続手段SF62は縦方向に所定間隔で配置された一対の孔s62で形成され、一対の孔s62に接続具51を挿着することで第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続可能とされている。
第4切換手段SW14の位置に対応する第4接続手段SF64は縦方向に所定間隔で配置された一対の孔s64で形成され、一対の孔s64に接続具51を挿着することで第4エレメントEL14の給電パターンa14と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが接続可能とされている。
第6切換手段SW16の位置に対応する第6接続手段SF64は縦方向に所定間隔で配置された一対の孔s66で形成され、一対の孔s66に接続具51を挿着することで第4給電ラインFL14の給電パターンa16と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが接続可能とされている。
第8切換手段SW18の位置に対応する第8接続手段SF68は横方向に所定間隔で配置された一対の孔s68で形成され、一対の孔s68に接続具51を挿着することで第6給電ラインFL16の給電パターンa18と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続可能とされている。
アンテナ基板30の上に第2シート40Rを位置を合わせて貼り合わせると共に、第1接続手段SF61ないし第8接続手段SF68に形成されているすべての一対の孔に接続具51を挿着して構成した第6の装置内蔵アンテナ13Fの構成を図20に示す。
図20を参照すると、第1切換手段SW11においては、一対の孔s61に接続具51を挿着することにより第1エレメントEL11の給電パターンa11と第1遅延パターンb11の上部とが接続され、一対の孔t61に接続具51を挿着することにより第1遅延パターンb11の下部と第2遅延パターンc11の上部とが接続され、一対の孔u61に接続具51を挿着することにより第2遅延パターンc11の下部と第1給電ラインFL11の給電パターンd11とが接続されている。これにより、第1エレメントEL11は第1遅延パターンb11と第2遅延パターンc11からなる遅延ラインを介して第1給電ラインFL11から給電されるようになる。
第2切換手段SW12においては、一対の孔s62に接続具51を挿着することにより第2エレメントEL12の給電パターンa12と第1給電ラインFL11の給電パターンd12とが接続されている。これにより、第2エレメントEL12は、第1給電ラインFL11から直接給電されるようになる。
第4切換手段SW14においては、一対の孔s64に接続具51を挿着することにより第4エレメントEL14の給電パターンa14と第4給電ラインFL14の給電パターンd14とが接続されている。これにより、第4エレメントEL14は、第4給電ラインFL14から直接給電されるようになる。
第6切換手段SW16においては、一対の孔s66に接続具51を挿着することにより第4給電ラインFL14の給電パターンa16と第6給電ラインFL16の給電パターンd16とが接続されている。これにより、第4給電ラインFL14は、第6給電ラインFL16から直接給電されるようになる。
第8切換手段SW18においては、一対の孔s68に接続具51を挿着することにより第6給電ラインFL16の給電パターンa17と第3給電ラインFL13の給電パターンd18とが接続されている。これにより、第6給電ラインFL16は、第3給電ラインFL13から直接給電されるようになる。
これにより、第4エレメントEL14から第1エレメントEL11に向かって給電信号が次第に遅延されて給電信号の位相が次第に回転することから、第6の装置内蔵アンテナ13Fから放射されるビームのビームパターンは垂直方向から左側へチルトする。見方を変えると、第6の装置内蔵アンテナ13Fの裏面から見て垂直方向から右側へチルトするようになる。チルトする角度は、第1切換手段SW11~第8切換手段SW18の遅延ラインの遅延量に応じた角度とされる。なお、第1切換手段SW11~第8切換手段SW18の各遅延ラインの遅延量はすべて同じ遅延量とされている。
本発明にかかる第3実施例の装置内蔵アンテナ13Gは、図21に示すアンテナ基板50に図23に示すタブシートの組合せを貼り合わせておくことにより構成されている。第3実施例の装置内蔵アンテナ13Gにおいては、アンテナビームの方向を設定する際に、設定するアンテナビームの方向に対応するタブシートを残して、他のタブシートを取り除くことにより、アンテナビームの方向が設定された方向となる。そこで、第3実施例の装置内蔵アンテナ13Gを構成するアンテナ基板50の構成を図21に、アンテナ基板50に装着する第1タブシートと第2タブシートの組合せの構成を図22に、アンテナ基板50に貼り合わせるタブシートの組合せの構成を図23に、アンテナ基板50にタブシートの組合せを貼り合わせて構成した第3の装置内蔵アンテナ13Gの構成を図24に示す。
第3実施例の装置内蔵アンテナ13Gにおけるアンテナ基板50には、4つの正方形状のパッチ素子とされた第1エレメントEL21、第2エレメントEL22、第3エレメントEL23、第4エレメントEL24が横方向にほぼ等間隔で配列されるよう形成されている。アンテナ基板50にはマイクロストリップアンテナが形成され、マイクロストリップアンテナはエレメントEL21~EL24とアンテナ基板50の裏面に形成されたグランドプレーンとを構成要素とする平面アンテナとされている。4つのエレメントEL21~EL24の下縁の中央から下方向へ幅の狭いL字状の給電パターンg11,g12,g13,g14がそれぞれ延伸されている。そして、第1エレメントEL21における給電パターンg11は下半部が90°左横方向に屈曲されたL字状とされ、給電パターンg11の屈曲された横方向の部分に対面するよう下側に位置し細長い矩形状の横方向に延伸している給電パターンh11と、給電パターンh11に対面するよう下側に位置し上半部が90°右横方向に屈曲されたL字状の給電パターンi11とで第1切換手段SW21が構成されている。給電パターンg11の縦方向の部分は延伸すると給電パターンi11の縦方向の部分に重なるようになる。
さらに、第3エレメントEL23における給電パターンg13は下半部が90°左横方向に屈曲されたL字状とされ、給電パターンg13の屈曲された横方向の部分に対面するよう下側に位置し細長い矩形状の横方向に延伸している給電パターンh13と、給電パターンh13に対面するよう下側に位置し上半部が90°右横方向に屈曲されたL字状の給電パターンi13とで第3切換手段SW23が構成されている。給電パターンg13の縦方向の部分は延伸すると給電パターンi13の縦方向の部分に重なるようになる。
さらにまた、第4エレメントEL24における給電パターンg14は下半部が90°右横方向に屈曲されたL字状とされ、給電パターンg14の屈曲された横方向の部分に対面するよう下側に位置し細長い矩形状の横方向に延伸している給電パターンh14と、給電パターンh14に対面するよう下側に位置し上半部が90°左横方向に屈曲されたL字状の給電パターンi14とで第4切換手段SW24が構成されている。給電パターンg14の縦方向の部分は延伸すると給電パターンi14の縦方向の部分に重なるようになる。
また、給電パターンi13の縦方向の下半部の下部はさらにL字状に右横方向に約90°折曲されて延伸され、給電パターンi14の縦方向の下半部の下部はさらにL字状に左横方向に約90°折曲されて延伸され、対面している延伸された両者が接続されて第4給電ラインFL24のパターンが形成されている。この第4給電ラインFL24の中央から下方へ延伸する下半部が90°右横方向に屈曲されたL字状の給電パターンg16と、給電パターンg16の屈曲された横方向の部分に対面するよう下側に位置し細長い矩形状の横方向に延伸している給電パターンh16と、給電パターンh16に対面するよう下側に位置し上半部が90°左横方向に屈曲されたL字状の給電パターンi16とで第6切換手段SW26が構成されている。給電パターンg16の縦方向の部分は延伸すると給電パターンi16の縦方向の部分に重なるようになる。
さらにまた、給電パターンi16の縦方向の下半部の下部はさらにL字状に左横方向に約90°折曲されて延伸されて第5給電ラインFL25のパターンが形成されている。この第5給電ラインFL25の先端から横方向へ延伸し左半部が90°上方向に屈曲されたL字状の給電パターンg18と、給電パターンg18の屈曲された縦方向の部分に対面するよう左側に位置し細長い矩形状の縦方向に延伸している給電パターンh18と、給電パターンh18に対面するよう左側に位置し右半部が90°下方向に屈曲され左半部が横方向へ延伸するL字状の給電パターンi18とで第8切換手段SW28が構成されている。給電パターンg18の横方向の部分は延伸すると給電パターンi18の横方向の部分に重なるようになる。
給電点51には、通信機からの送信信号が給電信号として印加され、第1給電ラインFL21ないし第5給電ラインFL25を伝播して4分配され、分配された給電信号が第1エレメントEL21ないし第4エレメントEL24にそれぞれ給電される。第1エレメントEL21ないし第4エレメントEL24から合成されて放射されるアンテナビームは、アンテナ基板50の垂直面内となる。また、第1エレメントEL21ないし第4エレメントEL24でそれぞれ受信された信号が第1給電ラインFL21ないし第5給電ラインFL25を伝播して合成され、合成された受信信号が給電点51から出力される。
また、給電点51から第2エレメントEL22の給電パターンg12には、上記したように給電ラインFL23a-第3給電ラインFL23-第7切換手段SW27-第2給電ラインFL22-第5切換手段SW25-第1給電ラインFL21-第2切換手段SW22の経路で給電信号が供給される。
さらに、給電点51から第3エレメントEL23の給電パターンg13には、上記したように給電ラインFL23a-第3給電ラインFL23-第8切換手段SW28-第5給電ラインFL25-第6切換手段SW26-第4給電ラインFL24-第3切換手段SW23の経路で給電信号が供給される。
さらにまた、給電点51から第4エレメントEL24の給電パターンg14には、上記したように給電ラインFL23a-第3給電ラインFL23-第8切換手段SW28-第5給電ラインFL25-第6切換手段SW26-第4給電ラインFL24-第4切換手段SW24の経路で給電信号が供給される。
なお、切換手段が形成されている部分において給電ラインは途切れており、電気的に接続されていない途切れた給電ラインの間を後述するように切換手段により直接あるいは遅延ラインを介して接続するようにしている。例えば、第1切換手段SW21においては、給電パターンg11と第1給電ラインFL21の給電パターンi11とは切換手段を介して対向しており電気的に接続されていない。また、第5切換手段SW25においては、第1給電ラインFL21の給電パターンg15と第2給電ラインFL22の給電パターンi15とが切換手段を介して対向しており電気的に接続されていない。以下、説明を省略するが、他の切換手段においても同様に切換手段が形成されている部分において給電ラインは途切れており電気的に接続されていない。
第1切換手段SW21~第8切換手段SW28にはアンテナ基板50上において第1タブシートと第2タブシートとが組み合わされて貼り合わされている。各切換手段に貼り合わせる第1タブシートおよび第2タブシートの構成を図22(a)(b)(c)(d)に示す。なお、第1タブシートおよび第2タブシートは、好適には透明または透明に近い誘電体フィルムからなる絶縁フィルムからなり、絶縁フィルムの一面に導電体のパターンがプリントされて構成されている。図22(a)~(d)では、パターンにハッチングを施して示している。
図22(a)には第1切換手段SW21、第3切換手段SW23、第5切換手段SW25に貼り合わせる第1タブシートTB1aと第2タブシートTB1bとの構成が示されている。第1タブシートTB1aは縦長の矩形状とされた絶縁フィルム上に縦方向の細長い矩形状の接続パターンj11がほぼ中央に形成されて構成されている。第1タブシートTB1aには識別情報となる「L,C」の指標が付されている。「L,C」の指標は、アンテナビームの垂直方向から左(L)へのチルトと垂直方向(C)を意味している。
第2タブシートTB1bは第1タブシートTB1aの幅の間隔で対面するよう左右に配置され縦長の矩形状とされた2枚の絶縁フィルムを備え、左側の絶縁フィルム上に右上側に逆コ字状の形状の第1遅延パターンk11が形成されて構成されている。右側の絶縁フィルム上には左下側にコ字状の形状の第2遅延パターンm11が形成されて構成されている。第1遅延パターンk11の横方向とされた下部を延伸すると第2遅延パターンm11の横方向とされた上部に重なるようになる。第2タブシートTB1bには識別情報となる「R」の指標が付されている。「R」の指標は、アンテナビームの垂直方向から右(R)へのチルトを意味している。
第2タブシートTB2bは、縦長の矩形状とされた絶縁フィルム上に縦方向の細長い矩形状の接続パターンm21がほぼ中央に形成されて構成されている。第2タブシートTB2bには識別情報となる「C,R」の指標が付されている。「C,R」の指標は、アンテナビームの垂直方向(C)と垂直方向から右(R)へのチルトを意味している。
第2タブシートTB3bは、第1タブシートTB3aの幅の間隔で対面するよう上下に配置され横長の矩形状とされた2枚の絶縁フィルムを備え、上側の絶縁フィルム上に左下側に逆コ字状の形状の第1遅延パターンk31が形成されて構成されている。下側の絶縁フィルム上には左上側にコ字状の形状の第2遅延パターンm31が形成されて構成されている。第1遅延パターンk31の縦方向の右側を下方へ延伸すると第2遅延パターンm31の縦方向の左側に重なるようになる。第2タブシートTB3bには識別情報となる「R」の指標が付されている。
第2タブシートTB3bは、横長の矩形状とされた絶縁フィルム上に横方向の細長い矩形状の接続パターンm41がほぼ中央に形成されて構成されている。第2タブシートTB4bには識別情報となる「C,R」の指標が付されている。
第1切換手段SW21、第3切換手段SW23、第5切換手段SW25に位置を合わせて貼り合わされる第1タブシートTB1aと第2タブシートTB1bとを組み合わせると、2枚からなる第2タブシートTB1bの間に第1タブシートTB1aが位置するようになる。また、第2切換手段SW22、第4切換手段SW24、第6切換手段SW26に貼り合わせる第1タブシートTB2aと第2タブシートTB2bとを組み合わせると、2枚からなる第1タブシートTB2aの間に第2タブシートTB2bが位置するようになる。さらに、第7切換手段に貼り合わせる第1タブシートTB3aと第2タブシートTB3bとを組み合わせると、2枚からなる第2タブシートTB3bの間に第1タブシートTB3aが位置するようになる。また、第8切換手段SW28に貼り合わせる第1タブシートTB4aと第2タブシートTB4bとを組み合わせると、2枚からなる第1タブシートTB4aの間に第2タブシートTB4bが位置するようになる。
アンテナ基板50の第1切換手段SW21ないし第8切換手段SW28の上に第1タブシートおよび第2タブシートを貼り合わして構成した第3実施例の装置内蔵アンテナ13G構成を図24に示す。図24では、第1タブシートおよび第2タブシートのパターンを視認しやすいようにハッチングを施して示している。
図25を参照すると、第1切換手段SW21においては、接続パターンj11により第1エレメントEL21の給電パターンg11と第1給電ラインFL21の給電パターンi11とが接続される。また、給電パターンg11の横方向の部分に第1遅延パターンk11の上部が接続され、第1遅延パターンk11の下部が給電パターンh11の左側に接続され、給電パターンh11の右側に第2遅延パターンm11の上部が接続され、第2遅延パターンm11の下部が給電パターンi11の横方向の部分に接続される。
さらに、第3切換手段SW23においては、接続パターンj11により第3エレメントEL23の給電パターンg13と第4給電ラインFL24の給電パターンi13とが接続される。また、給電パターンg13の横方向の部分に第1遅延パターンk11の上部が接続され、第1遅延パターンk11の下部が給電パターンh13の左側に接続され、給電パターンh13の右側に第2遅延パターンm11の上部が接続され、第2遅延パターンm11の下部が給電パターンi13の横方向の部分に接続される。
さらにまた、第5切換手段SW25においては、接続パターンj11により第1給電ラインFL21の給電パターンg15と第2給電ラインFL22の給電パターンi15とが接続される。また、給電パターンg15の横方向の部分に第1遅延パターンk11の上部が接続され、第1遅延パターンk11の下部が給電パターンh15の左側に接続され、給電パターンh15の右側に第2遅延パターンm11の上部が接続され、第2遅延パターンm11の下部が給電パターンi15の横方向の部分に接続される。
さらにまた、第7切換手段SW27においては、接続パターンj31により第2給電ラインFL22の給電パターンg17と第3給電ラインFL23の給電パターンi17とが接続される。また、給電パターンg17の縦方向の部分に第1遅延パターンk31の左側が接続され、第1遅延パターンk31の右側が給電パターンh17の上部に接続され、給電パターンh17の下部に第2遅延パターンm31の左側が接続され、第2遅延パターンm31の右側が給電パターンi17の縦方向の部分に接続される。
上記した第3実施例の装置内蔵アンテナ13Gは、製造時の形態とされており、第3実施例の装置内蔵アンテナ13Gをアンテナ内蔵装置内に設置する際に、第1切換手段SW21~第8切換手段SW28に貼り合わされた第1タブシートあるいは第2タブシートを取り除くことにより、アンテナビームの方向を所定の方向とすることができる。
第3実施例の装置内蔵アンテナ13Gにおいて、第1切換手段SW21~第8切換手段SW28に組み合わされて貼り合わされた第1タブシートあるいは第2タブシートを取り除くことにより、アンテナビームの方向を所定の方向とすることができる。所定の方向とした第3実施例にかかる装置内蔵アンテナ13Hないし装置内蔵アンテナ13Kの構成を図25ないし図27に示す。図25はアンテナビームの方向が垂直方向から左にチルトするよう設定された装置内蔵アンテナ13Hの構成を示す図であり、図26はアンテナビームの方向が垂直方向(センター)を向くよう設定された装置内蔵アンテナ13Jの構成を示す図であり、図27はアンテナビームの方向が垂直方向から右にチルトするよう設定された装置内蔵アンテナ13Kの構成を示す図である。
図25に示す第3実施例にかかる第1の装置内蔵アンテナ13Hは、アンテナビームの方向が垂直方向から左(L)にチルトするよう設定されることから、「L」を含む「L」「L,C」の指標の第1タブシートTB1a,TB2a,TB3a,TB4aが残されて、「L」を含まない「R」および「C,R」の指標の第2タブシートTB1b,TB2b,TB3b,TB4bが取り除かれて構成されている。これにより、給電点51から第1エレメントEL21の経路においては、第7切換手段SW27において第3給電ラインFL23に第2給電ラインFL22が接続パターンj31により直接接続され、第5切換手段SW25において第2給電ラインFL22に第1給電ラインFL21が接続パターンj11により直接接続され、第1切換手段SW21において第1給電ラインFL21が第1エレメントEL21に接続パターンj11により直接接続される。これにより、給電点51からの給電信号は遅延することなく第1エレメントEL21に供給される。
また、給電点51から第2エレメントEL22の経路においては、第7切換手段SW27において第3給電ラインFL23に第2給電ラインFL22が接続パターンj31により直接接続され、第5切換手段SW25において第2給電ラインFL22に第1給電ラインFL21が接続パターンj11により直接接続され、第2切換手段SW22において第1給電ラインFL21が第1遅延パターンj21と第2遅延パターンk21とからなる遅延ラインを介して第2エレメントEL22に接続される。これにより、給電点51からの給電信号は1段階遅延されて第2エレメントEL22に供給される。
さらにまた、給電点51から第4エレメントEL24の経路においては、第8切換手段SW28において第3給電ラインFL23が第1遅延パターンj41と第2遅延パターンk41とからなる遅延ラインを介して第5給電ラインFL25に接続され、第6切換手段SW26において第5給電ラインFL25が第1遅延パターンj21と第2遅延パターンk21とからなる遅延ラインを介して第4給電ラインFL24に接続され、第4切換手段SW24において第4給電ラインFL24が第1遅延パターンj21と第2遅延パターンk21とからなる遅延ラインを介して第4エレメントEL24に接続される。これにより、給電点51からの給電信号は3段階遅延されて第4エレメントEL24に供給される。
図26に示す第3実施例にかかる第2の装置内蔵アンテナ13Jは、アンテナビームの方向が垂直方向(センター:C)を向くように設定されることから、「C」を含む「L,C」「C、R」の指標の第1タブシートTB1a,TB3aおよび第2タブシートTB2b,TB4bが残されて、「C」を含まない「L」「R」の指標の第1タブシートTB2a,TB4aおよび第2タブシートTB1b,TB3bが取り除かれて構成されている。これにより、給電点51から第1エレメントEL21の経路においては、第7切換手段SW27において第3給電ラインFL23に第2給電ラインFL22が接続パターンj31により直接接続され、第5切換手段SW25において第2給電ラインFL22に第1給電ラインFL21が接続パターンj11により直接接続され、第1切換手段SW21において第1給電ラインFL21が第1エレメントEL21に接続パターンj11により直接接続される。これにより、給電点51からの給電信号は遅延することなく第1エレメントEL21に供給される。
また、給電点51から第2エレメントEL22の経路においては、第7切換手段SW27において第3給電ラインFL23に第2給電ラインFL22が接続パターンj31により直接接続され、第5切換手段SW25において第2給電ラインFL22に第1給電ラインFL21が接続パターンj11により直接接続され、第2切換手段SW22において第1給電ラインFL21が接続パターンm21により第2エレメントEL22に直接接続される。これにより、給電点51からの給電信号は遅延することなく第2エレメントEL22に供給される。
さらにまた、給電点51から第4エレメントEL24の経路においては、第8切換手段SW28において第3給電ラインFL23に第5給電ラインFL25が接続パターンm41により直接接続され、第6切換手段SW26において第5給電ラインFL25に第4給電ラインFL24が接続パターンm21により直接接続され、第4切換手段SW24において第4給電ラインFL24が第4エレメントEL24に接続パターンm21により直接接続される。これにより、給電点51からの給電信号は遅延することなく第4エレメントEL24に供給される。
図27に示す第3実施例にかかる第3の装置内蔵アンテナ13Kは、アンテナビームの方向が垂直方向から右(R)にチルトするよう設定されることから、「R」を含む「R」「C,R」の指標の第2タブシートTB1b,TB2b,TB3b,TB4bが残されて、「R」を含まない「L」および「L,C」の指標の第1タブシートTB1a,TB2a,TB3a,TB4a取り除かれて構成されている。これにより、給電点51から第1エレメントEL21の経路においては、第7切換手段SW27において第3給電ラインFL23が第1遅延パターンk31と第2遅延パターンm31とからなる遅延ラインを介して第2給電ラインFL22に接続され、第5切換手段SW25において第2給電ラインFL22が第1遅延パターンm11と第2遅延パターンk11とからなる遅延ラインを介して第1給電ラインFL21に接続され、第1切換手段SW21において第1給電ラインFL21が第1遅延パターンm11と第2遅延パターンk11とからなる遅延ラインを介して第1エレメントEL21に接続される。これにより、給電点51からの給電信号は3段階遅延されて第1エレメントEL21に供給される。
また、給電点51から第2エレメントEL22の経路においては、第7切換手段SW27において第3給電ラインFL23が第1遅延パターンk31と第2遅延パターンm31とからなる遅延ラインを介して第2給電ラインFL22に接続され、第5切換手段SW25において第2給電ラインFL22が第1遅延パターンm11と第2遅延パターンk11とからなる遅延ラインを介して第1給電ラインFL21に接続され、第2切換手段SW22において第1給電ラインFL21が接続パターンm21を介して第2エレメントEL22に直接接続される。これにより、給電点51からの給電信号は2段階遅延されて第2エレメントEL22に供給される。
さらにまた、給電点51から第4エレメントEL24の経路においては、第8切換手段SW28において第3給電ラインFL23が接続パターンm41を介して第5給電ラインFL25に直接接続され、第6切換手段SW26において第5給電ラインFL25が接続パターンm21を介して第4給電ラインFL24に直接接続され、第4切換手段SW24において第4給電ラインFL24が第4エレメントEL24に接続パターンm21により直接接続される。これにより、給電点51からの給電信号は遅延することなく第4エレメントEL24に供給される。
本発明の実施例の装置内蔵アンテナが組み込まれるアンテナ内蔵装置の変形例を説明する。ここでは、アンテナ内蔵装置の例として看板1-1を挙げている。看板1-1の構成を図28および図29に示す。図28は本発明の実施例の装置内蔵アンテナが組み込まれる変形例の看板1-1における構成を示す斜視図であり、図29は本発明の実施例の装置内蔵アンテナが組み込まれる変形例の看板1-1における構成を示す分解斜視図である。
これらの図に示す装置内蔵アンテナが組み込まれる看板1-1は、図1および図2に示す装置内蔵アンテナが組み込まれる看板1と、蓋部11-1および基板12-1の構成を除き同様の構成とされているので、同様の構成の説明は省略して蓋部11-1および基板12-1の説明のみを行う。看板1-1は、本発明の実施例の装置内蔵アンテナ13Lが組み込まれている。看板1-1は、基部10-1と、基部10-1の上面の開口を閉塞するよう取り付けられた蓋部11-1と、基部10-1の下部に収納された光源が設けられる基板12-1とを備えている。基板12-1の表面には複数個の縦列とされた発光素子12a-1が基板12-1の長辺にほぼ平行に所定間隔で2列設けられており、基板12-1の発光素子12a-1が設けられた同じ面に装置内蔵アンテナ13Lが設けられている。
なお、装置内蔵アンテナ13Lにおいては、アンテナ基板の形状を重ねる文字やマークに合わせた形状として、そのアンテナ基板上に上記した実施例の装置内蔵アンテナを形成することが好適とされる。
次に、本発明の第3実施例の他の構成とされた装置内蔵アンテナ13Mの構成を図30に示す。
図30に示す他の構成の装置内蔵アンテナ13Mは、変形例のアンテナ基板50-1を備えている。変形例のアンテナ基板50-1では、装置内蔵アンテナ13Mのアンテナビームの方向を設定する際に残すタブシートと取り除くタブシートの指定をアンテナ基板50-1上の座標で指定するようにしている。アンテナ基板50-1には、横方向の列の領域がA~Rの15の列に区切られ、縦方向の行の領域が1~5の5つの行に区切られている。第1切換手段SW21~第8切換手段SW28のそれぞれには3枚ずつのタブシートが貼り合わされており、それぞれのタブシートはA~Rのいずれかの列と1~5のいずれかの行との座標により指定することができる。
図31に示す装置内蔵アンテナ13Nにおいては、残すタブシートの行列の座標がB1,E1,G1,K1,N1,R1,D3,L3,N3,F4,J3,J5と指定されている。指定されていない行列の座標の領域に位置するタブシートは取り除かれる。これにより、図31に示す装置内蔵アンテナ13Nの構成となる。この構成は、図25に示す装置内蔵アンテナ13Hの構成と同様となるので、その説明は省略するが、第1エレメントEL21から第4エレメントEL24に向かって給電信号が次第に遅延されて給電信号の位相が次第に回転することから、装置内蔵アンテナ13Nから放射されるビームのビームパターンは垂直方向から右側へチルトする。見方を変えると、装置内蔵アンテナ13Nの裏面から見て垂直方向から左側へチルトするようになる。
そして、設定したいアンテナビームの方向に応じて残すタブシートの行列の座標を選択することにより、図26に示す装置内蔵アンテナ13Jの構成や図27に示す装置内蔵アンテナ13Kの構成と同様の構成とすることができる。
なお、残すタブシートの指定を行列の英字と数字を組み合わせた座標で指定したが、行列を色や記号などで表して、行列の色や記号などを組み合わせた座標で指定するようにしてもよい。
本発明の実施例の装置内蔵アンテナにおける切換手段の他の構成を図32に示す。
図32に示す他の構成の切換手段SW20は、エレメントEL20に給電する給電信号の切換手段SW20とされている。切換手段SW20は、複数のパターンと2つの高周波スイッチ(RFSW1,RFSW2)とを備えており、複数のパターン間の接続をRFSW1とRFSW2とで行っている。切換手段SW20に形成されているパターンは、エレメントEL20の下縁の中央から下方向への細長い矩形状の給電パターンa10と、給電パターンa10の下部と、給電パターンa10の下部に上部が対面し左側に位置している逆コ字状の形状の第1遅延パターンb10と、第1遅延パターンb10の下部に上部が対面し右側に位置しているコ字状の形状の第2遅延パターンc10と、第2遅延パターンc10の下部に上部が対面している細長い矩形状の縦方向の給電パターンd10と、給電パターンa10と給電パターンd10との間に位置するパターンe10とされている。なお、第1遅延パターンb10の下部を右横方向へ延伸すると第2遅延パターンc10の上部に重なり、基板の裏面に形成されたパターンにより第1遅延パターンb10の下部と第2遅延パターンc10の上部とが接続されている。また、Ba1はRFSW1を駆動する電源、Ba2はRFSW2を駆動する電源である。
ここで、Ba1およびBa2によりRFSW1とRFSW2とを図示する状態に切り換えた場合は、RFSW1の可動接点A0が第1固定接点A1に接続され、RFSW2の可動接点B0が第1固定接点B1に接続されて、給電パターンa10はパターンe10を介して給電パターンd10に直接接続される。これにより、給電点51からの給電信号は遅延することなくエレメントEL20に供給される。
また、Ba1およびBa2によりRFSW1とRFSW2とを駆動して図示する破線で示す状態に切り換えた場合は、RFSW1の可動接点A0が第2固定接点A2に接続され、RFSW2の可動接点B0が第2固定接点B2に接続されて、給電パターンa10は第1遅延パターンb10と第2遅延パターンc10とからなる遅延ラインを介して給電パターンd10に接続される。これにより、給電点51からの給電信号は遅延ラインにより1段階遅延されてエレメントEL20に供給される。
本発明の実施例の装置内蔵アンテナが組み込まれるアンテナ内蔵装置の他の変形例をせつめいする。ここでは、アンテナ内蔵装置の例として看板1-2を挙げている。看板1-2の構成を図33および図34に示す。図33は本発明の実施例の装置内蔵アンテナが組み込まれる他の変形例の看板1-2における構成を示す斜視図であり、図34は本発明の実施例の装置内蔵アンテナが組み込まれる他の変形例の看板1-2における構成を示す分解斜視図である。
これらの図に示す装置内蔵アンテナが組み込まれる看板1-2は、図1および図2に示す装置内蔵アンテナが組み込まれる看板1と、蓋部11-2および基板12-2の構成を除き同様の構成とされているので、同様の構成の説明は省略して蓋部11-2および基板12-2の説明のみを行う。
また、看板1-2に組み込まれる装置内蔵アンテナや導電体11-2aを、看板1-2の蓋部11-2や基部10-2に表記された文字部やマーク部に重ねて設置することで、装置内蔵アンテナや導電体11-2aなどを目立たなくすることもできる。
以上説明した本発明の装置内蔵アンテナは、プリント基板などで安価に製造できると共に、当該技術に関する専門知識を必要とせずに簡単にビームパターンを制御することができる。また、本発明の装置内蔵アンテナにおけるアンテナ基板は、フレキシブル基板として、曲面にも密着して貼り付けることができるようにしてもよく、透明のフレキシブル基板とすることもできる。さらに、本発明の実施例にかかる装置内蔵アンテナにおいては、平面アンテナを採用したが、八木型アンテナや多段ダイポールアンテナなどとしてもよく、ループアンテナやバーアンテナなどの磁界型アンテナを使用してもよい。
以上説明した本発明の装置内蔵アンテナでは、アンテナ基板に複数枚の第1シートあるいは第2シートのいずれかを貼り合わせることによりアンテナビームの方向が決定される。そこで、複数枚の第1シートおよび第2シートのそれぞれに、設定されるアンテナビームの方向を示す情報、例えば方向を示す矢印、「右方向」「センター」「左方向」の文字、方向を示すLeftの「L」Centerの「C」Rightの「R」の文字を表記しておくことができる。
以上説明した本発明の装置内蔵アンテナにおいて、給電ラインや切換手段に給電信号および/または受信信号を増幅するアンプなどのアクティブ素子を設けるようにしてもよい。この場合のアクティブ素子の電源としては、装置内蔵アンテナが組み込まれたアンテナ内蔵装置の電源を利用することができる。
本発明の装置内蔵アンテナをアンテナ内蔵装置に組み込む場合には、アンテナ基板に形成されている構成をアンテナ内蔵装置の基板に形成して、この基板をアンテナ基板と一体化することによりアンテナ内蔵装置に組み込むことができる。または、アンテナ内蔵装置の基板にアンテナ基板を載置して貼着等で固着することにより、アンテナ内蔵装置に本発明の装置内蔵アンテナを組み込むことができる。
なお、アンテナ内蔵装置が看板である場合には、看板に収納されている基板や装置内蔵アンテナの少なくとも上面あるいは表面全体に光を反射する処理、例えば、白色の塗装を施して光を反射できるようにしてもよい。
以上の説明において、装置内蔵アンテナの設置方法は、装置内蔵アンテナのアンテナビームを設定する設置方法として説明しており、アンテナ内蔵装置の製造方法は、装置内蔵アンテナがアンテナ内蔵装置に組み込まれることとして説明している。
上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、切換手段が設けられる給電ラインの中途が途切れており、切換手段は、該途切れた給電ライン間に接続可能な遅延ラインを構成する遅延パターンと直接接続パターンとを有すると共に、遅延パターンを途切れた給電ライン間に接続する第1切換状態と、直接接続パターンを途切れた給電ライン間に接続する第2切換状態とのいずれかに切り換えるスイッチとを有しており、アンテナビームが所定の方向となるように、スイッチが切り換えられる構成。
また、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、アンテナ基板では、一面に複数のエレメントと給電ラインと切換手段とが形成されており、他面にグランドプレーンが形成される構成。
さらに、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、アンテナ基板の素材が、誘電体フィルムとされる構成。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、シートの素材が、誘電体フィルムとされる構成。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、給電ラインの中途にアクティブ素子が設けられる構成。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、光源が設けられている看板の基板にアンテナ基板が設けられることにより看板に組み込まれる構成。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、光源が設けられている看板の基板にアンテナ基板とが一体化されて、アンテナ基板に形成されている構成が基板に形成されることにより看板に組み込まれる構成。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、上記スイッチが電子スイッチとされて、光源に供給される電源から電子スイッチに駆動用の電源が供給される構成。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、基板は導電体で形成され、基板の一面に設けられた絶縁体の上にアンテナ基板に形成されている構成が形成されており、基板がグランドプレーンとして機能する構成。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、看板のケースのおもて面に文字またはマークが記されており、文字またはマークの位置に対応してアンテナ基板が配置される構成。
さらにまた、上記本発明の装置内蔵アンテナにおいて、看板のケースの内面にアンテナ基板が設けられ、ケースのおもて面におけるアンテナ基板に対応する位置に導電体が形成されて、インピーダンス調整やビームパターン調整、短縮効果による形状調整を行える構成。
さらにまた、本発明の他の装置内蔵アンテナの設置方法は、アンテナ基板上の切換手段のスイッチを切り換えるステップにより、アンテナビームが所定の方向となるように切換手段のそれぞれが第1切換状態あるいは第2切換状態に設定される装置内蔵アンテナの設置方法であって、アンテナ基板上に、所定の間隔で配列されている複数のエレメントと、該複数のエレメントのそれぞれに給電する給電ラインとが、さらに形成され、切換手段は、切換手段における給電ラインの間に接続可能な遅延ラインを構成する遅延パターンと直接接続パターンとを有すると共に、遅延パターンを給電ラインの間に接続する第1切換状態と、直接接続パターンを給電ラインの間に接続する第2切換状態とのいずれかに切り換えるスイッチとを有していることを主要な特徴としている。
Claims (16)
- アンテナ基板と、
該アンテナ基板上に所定の間隔で配列されるよう形成された複数のエレメントと、
該複数のエレメントのそれぞれに給電するアンテナ基板上に形成された給電ラインと、
所定量遅延して給電する第1切換状態と、遅延することなく給電する第2切換状態とのいずれかに切り換えられ、前記複数のエレメントのそれぞれに対応して前記給電ラインの中途に設けられた切換手段と、
アンテナ基板上に貼り合わされたシートと、
を備え、
前記給電ラインの中途に設けられた切換手段には、前記エレメントに給電する前記給電ラインが途切れた給電パターンと、該途切れた給電パターン間に接続可能な遅延パターンとが形成されており、
前記シートには、前記途切れた給電パターン間に前記遅延パターンを接続できる第1接続パターン、あるいは、前記途切れた給電パターン間を直接接続できる第2接続パターンが、前記切換手段の位置に対応してそれぞれ形成されており、
前記アンテナ基板上に貼り合わせた前記シートに形成された前記第1接続パターンにより、該第1接続パターンに対応する前記切換手段において前記遅延パターンが前記途切れた給電パターン間に接続されて前記第1切換状態、あるいは、前記アンテナ基板上に貼り合わせた前記シートに形成された前記第2接続パターンにより、該第2接続パターンに対応する前記切換手段において前記途切れた給電パターン間が直接接続されて前記第2切換状態とされ、前記複数のエレメントにそれぞれ給電される給電信号の位相が、前記切換手段の切換状態に応じた位相となって、アンテナビームが所定の方向となることを特徴とする装置内蔵アンテナ。 - 給電点から前記複数のエレメントのそれぞれに前記給電ラインを介して給電信号が供給され、
前記複数のエレメントにおける各エレメントに給電信号を供給する前記給電ラインには、少なくとも1つの前記切換手段が設けられており、前記各エレメントに給電される給電信号の位相が、前記切換手段の前記第1切換状態または前記第2切換状態に応じた位相となることにより、アンテナビームが所定の方向となることを特徴とする請求項1に記載の装置内蔵アンテナ。 - 前記シートには、前記切換手段に対応する位置のそれぞれに、アンテナビームが所定の方向となるように、前記第1接続パターンと前記第2接続パターンとのいずれかのパターンが形成されていることを特徴とする請求項2に記載の装置内蔵アンテナ。
- アンテナ基板と、
該アンテナ基板上に所定の間隔で配列されるよう形成された複数のエレメントと、
該複数のエレメントのそれぞれに給電するアンテナ基板上に形成された給電ラインと、
所定量遅延して給電する第1切換状態と、遅延することなく給電する第2切換状態とのいずれかに切り換えられ、前記複数のエレメントのそれぞれに対応して前記給電ラインの中途に設けられた切換手段と、
アンテナ基板上に貼り合わされたシートと、
を備え、
前記給電ラインの中途に設けられた切換手段には、前記エレメントに給電する前記給電ラインが途切れた給電パターンと、該途切れた給電パターン間に接続可能な遅延パターンとが形成されており、
前記シートには、前記切換手段に対応する位置のそれぞれに、前記遅延パターンを前記途切れた給電パターン間に接続できる接続具を装着する第1接続手段と、前記途切れた給電パターン間を直接接続できる接続具を装着する第2接続手段とのいずれかが設けられており、
前記アンテナ基板上に貼り合わせた前記シートに形成された前記第1接続手段に装着された前記接続具により、前記遅延パターンが前記途切れた給電パターン間に接続されて該第1接続手段に対応する前記切換手段が前記第1切換状態、あるいは、前記第2接続手段に装着された前記接続具により、前記途切れた給電パターン間が直接接続されて該第2接続手段に対応する前記切換手段が前記第2切換状態とされ、前記複数のエレメントにそれぞれ給電される給電信号の位相が、前記切換手段の切換状態に応じた位相となって、アンテナビームが所定の方向となることを特徴とする装置内蔵アンテナ。 - アンテナビームの所定の方向として複数の方向が予め設定されており、該複数の方向に対応する前記シートが複数枚用意されており、設定されるアンテナビームの方向に対応する前記シートが選択されて前記アンテナ基板上に貼り合わされることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の装置内蔵アンテナ。
- アンテナ基板と、
該アンテナ基板上に所定の間隔で配列されるよう形成された複数のエレメントと、
該複数のエレメントのそれぞれに給電するアンテナ基板上に形成された給電ラインと、
所定量遅延して給電する第1切換状態と、遅延することなく給電する第2切換状態とのいずれかに切り換えられ、前記複数のエレメントのそれぞれに対応して前記給電ラインの中途に設けられた切換手段と、
アンテナ基板上に取り除き可能に貼り合わされたシートと、
を備え、
前記給電ラインの中途に設けられた切換手段には、前記エレメントに給電する前記給電ラインが途切れた給電パターンと、該途切れた給電パターン間に接続可能な遅延パターンとが形成されており、
前記シートは、前記遅延パターンを前記途切れた給電パターン間に接続できる第1接続パターンが形成されている第1タブシートと、前記途切れた給電パターン間を直接接続できる第2接続パターンが形成されている第2タブシートとから構成され、前記切換手段が形成されている位置に前記第1タブシートと前記第2タブシートとが取り除き可能に貼り合わされており、
前記切換手段において、前記第2タブシートだけが取り除かれると、前記第1タブシートの前記第1接続パターンにより前記遅延パターンが前記途切れた給電パターン間に接続されて該切換手段が前記第1切換状態、あるいは、前記切換手段において、前記第1タブシートだけが取り除かれると、前記第2タブシートの第2接続パターンにより前記途切れた給電パターン間が直接接続されて該切換手段が前記第2切換状態とされ、前記複数のエレメントにそれぞれ給電される給電信号の位相が、前記切換手段の切換状態に応じた位相となって、アンテナビームが所定の方向となることを特徴とする装置内蔵アンテナ。 - 前記第1タブシートおよび前記第2タブシートには識別情報が付されており、前記第1タブシートおよび前記第2タブシートの内の指定された前記識別情報が付されたタブシートを残して他のタブシートが取り除かれることにより、所定の方向のアンテナビームが得られることを特徴とする請求項6に記載の装置内蔵アンテナ。
- 前記アンテナ基板が所定の複数の領域に区分けされて、該複数の領域のそれぞれの領域を指定可能な情報が前記アンテナ基板に付されており、前記第1タブシートおよび前記第2タブシートの内の前記情報で指定された領域のタブシートを残して他のタブシートが取り除かれることにより、所定の方向のアンテナビームが得られることを特徴とする請求項6に記載の装置内蔵アンテナ。
- 所定の間隔で配列されている複数のエレメントと、該複数のエレメントのそれぞれに給電する給電ラインとが形成されていると共に、給電ラインの中途に所定量遅延して給電する第1切換状態と、遅延することなく給電する第2切換状態とのいずれかに切り換えられる切換手段が形成されているアンテナ基板上に、シートを貼り合わせるステップにより、アンテナビームが所定の方向となるように前記切換手段のそれぞれが前記第1切換状態あるいは前記第2切換状態に設定される装置内蔵アンテナの設置方法であって、
前記切換手段には、前記エレメントに給電する前記給電ラインが途切れた給電パターンと、該途切れた給電パターン間に接続可能な遅延パターンとが形成されており、
前記シートには、前記途切れた給電パターン間に前記遅延パターンを接続できる第1接続パターン、あるいは、前記途切れた給電パターン間を直接接続できる第2接続パターンが、前記切換手段に対応してそれぞれ形成されており、
前記アンテナ基板上に、前記シートを貼り合わせた際に、前記シートに形成された前記第1接続パターンにより、前記遅延パターンが前記途切れた給電パターン間に接続されて該第1接続パターンに対応する前記切換手段が前記第1切換状態、あるいは、前記シートに形成された前記第2接続パターンにより、前記途切れた給電パターン間が直接接続されて該第2接続パターンに対応する前記切換手段が前記第2切換状態とされ、前記複数のエレメントにそれぞれ給電される給電信号の位相が、前記切換手段の切換状態に応じた位相となって、アンテナビームが所定の方向となることを特徴とする装置内蔵アンテナの設置方法。 - 所定の間隔で配列されている複数のエレメントと、該複数のエレメントのそれぞれに給電する給電ラインとが形成されていると共に、給電ラインの中途に所定量遅延して給電する第1切換状態と、遅延することなく給電する第2切換状態とのいずれかに切り換えられる切換手段が形成されているアンテナ基板上に、シートを貼り合わせるステップにより、アンテナビームが所定の方向となるように前記切換手段のそれぞれが前記第1切換状態あるいは前記第2切換状態に設定される装置内蔵アンテナの設置方法であって、
前記切換手段には、前記エレメントに給電する前記給電ラインが途切れた給電パターンと、該途切れた給電パターン間に接続可能な遅延パターンとが形成されており、
前記シートには、前記遅延パターンを前記切換手段において前記給電ライン間に接続できる接続具を装着する第1接続手段と、前記切換手段において前記給電ライン間を直接接続できる接続具を装着する第2接続手段とのいずれかが設けられており、
前記アンテナ基板上に、前記シートを貼り合わせた際に、前記シートに形成された前記第1接続手段に装着された前記接続具により、前記遅延パターンが前記途切れた給電パターン間に接続されて該第1接続手段に対応する前記切換手段が前記第1切換状態、あるいは、前記第2接続手段に装着された前記接続具により、前記途切れた給電パターン間が直接接続されて該第2接続手段に対応する前記切換手段が前記第2切換状態とされ、前記複数のエレメントにそれぞれ給電される給電信号の位相が、前記切換手段の切換状態に応じた位相となって、アンテナビームが所定の方向となることを特徴とする装置内蔵アンテナの設置方法。 - アンテナビームの所定の方向として複数の方向が予め設定されており、該複数の方向のそれぞれに対応する前記シートが複数枚用意されて、設定されるアンテナビームの方向に対応する前記シートが選択されて前記アンテナ基板上に貼り合わせるステップにより、貼り合わされた前記シートで決定されるアンテナビームの方向とされることを特徴とする請求項9または請求項10のいずれかに記載の装置内蔵アンテナの設置方法。
- 所定の間隔で配列されている複数のエレメントと、該複数のエレメントのそれぞれに給電する給電ラインとが形成されていると共に、所定量遅延して給電する第1切換状態と、遅延することなく給電する第2切換状態とのいずれかに切り換えられる切換手段が、前記複数のエレメントのそれぞれに対応して給電ラインの中途に形成されているアンテナ基板上において、前記切換手段のそれぞれに第1タブシートと第2タブシートからなるシートを取り除き可能に貼り合わせる第1ステップと、アンテナビームが所定の方向となるように、前記切換手段のそれぞれにおいて、前記第1タブシートあるいは前記第2タブシートを選択的に取り除く第2ステップにより、前記切換手段のそれぞれが前記第1切換状態あるいは前記第2切換状態に設定される装置内蔵アンテナの設置方法であって、
前記切換手段には、前記エレメントに給電する前記給電ラインが途切れた給電パターンと、該途切れた給電パターン間に接続可能な遅延パターンとが形成されており、
前記シートは、前記遅延パターンを前記切換手段において前記途切れた給電パターン間に接続する第1接続パターンが形成されている第1タブシートと、前記切換手段において前記途切れた給電パターン間を直接接続する第2接続パターンが形成されている第2タブシートとから構成されており、
前記切換手段において前記第2タブシートを選択的に取り除いた際に、前記第1タブシートの前記第1接続パターンにより前記遅延パターンが前記途切れた給電パターン間に接続されて該切換手段が前記第1切換状態、あるいは、前記切換手段において前記第1タブシートを選択的に取り除いた際に、前記第2タブシートの第2接続パターンにより前記途切れた給電パターン間が直接接続されて該切換手段が前記第2切換状態とされ、前記複数のエレメントにそれぞれ給電される給電信号の位相が、前記切換手段の切換状態に応じた位相となって、アンテナビームが所定の方向となることを特徴とする装置内蔵アンテナの設置方法。 - 前記第1タブシートおよび前記第2タブシートには識別情報が付されており、
アンテナビームを設定する方向に応じた前記識別情報が指定され、前記第1タブシートおよび前記第2タブシートの内の指定された前記識別情報が付されたタブシートを残して他のタブシートが取り除かれることにより、設定された方向のアンテナビームが得られることを特徴とする請求項12に記載の装置内蔵アンテナの設置方法。 - 前記アンテナ基板が所定の複数の領域に区分けされて、該複数の領域のそれぞれの領域を指定可能な情報が前記アンテナ基板に付されており、
アンテナビームを設定する方向に応じた前記情報が指定され、前記第1タブシートおよび前記第2タブシートの内の指定された情報に対応する領域のタブシートを残して他のタブシートが取り除かれることを特徴とする請求項12に記載の装置内蔵アンテナの設置方法。 - 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の装置内蔵アンテナが組み込まれることを特徴とするアンテナ内蔵装置。
- 請求項9ないし請求項14いずれかに記載の装置内蔵アンテナの設置方法により組み込まれた装置内蔵アンテナのアンテナビームが所定の方向に設定されることを特徴とするアンテナ内蔵装置の製造方法。
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