JP7105432B2 - 忌避剤 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 平成29年2月2日に国立大学法人岐阜大学において開催された「女性が輝く岐阜に向けての大学の役割 フォーラム2016」で発表
特許法第30条第2項適用 平成29年2月2日に発行された「女性が輝く岐阜に向けての大学の役割 フォーラム2016」のパンフレットで発表
特許法第30条第2項適用 平成29年2月10日にウェブサイトに公開された「第13回日本獣医内科学アカデミー学術大会(JCVIM2017)」の抄録集1で発表
特許法第30条第2項適用 平成29年2月18日にパシフィコ横浜において開催された「第13回日本獣医内科学アカデミー学術大会(JCVIM2017)」で発表
特許法第30条第2項適用 平成29年2月23日に国立大学法人岐阜大学において開催された「2016年度連携型共同研究成果報告会」で発表
特許法第30条第2項適用 平成29年2月23日に発行された「2016年度連携型共同研究成果報告会」のパンフレットで発表
本発明は、例えば犬等の動物の患部保護に用いられる忌避剤に関する。
例えば、犬等の動物の怪我の治療を行った場合、患部を保護するために、薬を塗布した後、ガーゼを当てて、さらに包帯を巻く処置が行われることがある。しかしながら、ペットの多くは、巻かれた包帯の不快感のため、包帯を舐めて衛生状態を悪化させたり、口で引っ張って包帯を外してしまうことがあった。一般に、巻かれた包帯の患部を維持するために、首の周りにプラスチック製のラッパ形状のカラー(エリザベスカラー)を巻いて、強制的に患部に巻かれた包帯を保護する方法が知られている。しかしながら、首に巻かれる不快感、視界が遮られる等の理由により、ペットが暴れたり、ストレスを受けるという問題があった。
例えば、特許文献1は、包帯が外れないように、患部を保護するためのペット用メディカルウェアーについて開示する。特許文献1に開示されるペット用メディアカルウェアーは、患部を含む胴及び背中周りをウェアー形状のシートで覆うようにして使用される。
特開平10-309291号公報
しかしながら、特許文献1のペット用メディカルウェアーは、患部の大きさに応じた形状ではなく、胴体の大部分を覆うため、依然としてペットが多くのストレスを感じるという問題があった。
本発明の目的とするところは、保護材で被覆された患部を容易に保護することができる忌避剤を提供することにある。
本発明は、プロポリスを患部保護材に付着させることにより、動物に対する忌避作用を付与し、患部保護材を含む患部を容易に保護できることを見出したことに基づいてなされたものである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様では、プロポリス原塊又はその抽出物が付着していることを特徴とする動物用患部保護材が提供される。前記抽出物は、プロポリス原塊に水を加えて得られた不溶性残渣に、さらに親水性有機溶媒又は含水親水性有機溶媒を加えて得られた可溶性画分が用いられてもよい。
本発明の別の態様は、動物用患部保護材に付着させて使用され、プロポリス原塊又はその抽出物を含有することを特徴とする忌避剤が提供される。
本発明によれば、保護材で被覆された患部を容易に保護することができる。
試験例1の味覚反応試験における首を振る動作回数を示すグラフ。 参考例1における抗菌試験の結果を示すグラフ。
(第1実施形態)
以下、本発明の動物用患部保護材(以下、「患部保護材」という)を具体化した第1実施形態を説明する。患部保護材は、患部保護材を構成する基材にプロポリス原塊又はその抽出物が付着している。プロポリス原塊は、巣の防御及び補強等を目的として、セイヨウミツバチ等のミツバチが採取した植物の滲出液、新芽、樹皮等に唾液を混ぜて作られる膠状ないしは蝋状の物質である。プロポリスの産地は、特に限定されず、例えば中国、日本等のアジア諸国、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ等の南米諸国、ハンガリー、ブルガリア等のヨーロッパ、カナダ等の北米、オーストラリア、ニュージーランド等のオセアニア等を使用することができる。
基材に付着させるプロポリス原塊及びその抽出物は、いずれを使用することもできるが、付着作業が容易である観点からプロポリス原塊の抽出物が用いられることが好ましい。プロポリス原塊が適用される場合は、原塊を粉末又は粒子状の形状とした後、基材に付着させて使用することができる。
プロポリス原塊からプロポリス抽出物の入手方法は、公知の抽出法、例えば水、親水性有機溶媒、水/親水性有機溶媒の混合溶媒等の抽出溶媒を用いた抽出法が用いられる。また、プロポリス抽出物は、各抽出溶媒を使用し、1回の抽出処理で得られた抽出物(可溶性画分)を用いてもよく、プロポリス原塊から一の抽出溶媒を用いた抽出処理後の不溶性残渣(不溶性画分)に、さらに別の抽出溶媒を使用して、2回以上の抽出処理工程を経て得られた抽出物を用いてもよい。2回以上の抽出処理工程を経て得られた抽出物を使用する場合、最初に水を用いて抽出処理した後、その抽出処理後の不溶性残渣に、さらに親水性有機溶媒又は水/親水性有機溶媒の混合溶媒を使用して得られた抽出物を使用することが好ましい。また、最初に親水性有機溶媒又は水/親水性有機溶媒の混合溶媒を用いて抽出処理した後、その抽出処理後の不溶性残渣に、さらに水を使用して得られた抽出物を使用してもよい。
親水性有機溶媒としては、水に溶解する性質を有するエタノール、メタノール、イソプロパノール等の低級アルコールのほか、アセトンやエーテル類、クロロホルム等を適宜選択して使用することができる。これらの親水性有機溶媒を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、生体への適用性に優れる観点からエタノールがより好ましい。
前記溶媒を用いて抽出する場合、抽出処理前に採取時に混入するゴミ等の夾雑物を除去し、粗粉砕することが好ましい。例えば、親水性有機溶媒又は水/親水性有機溶媒の混合液においてエタノールを用いる場合、その濃度は、目的等に応じて適宜設定されるが、好ましくは50~100容量%、より好ましくは70~100容量%、最も好ましくは95容量%である。エタノール濃度が50容量%以上の場合には、含有成分の抽出率をより向上させることができる。
エタノール溶媒の使用容量は、プロポリス原塊の質量に対して好ましくは1~20倍量、より好ましくは2~10倍量である。エタノール溶媒の使用容量が1倍量以上の場合には、目的成分の抽出率をより向上させることができる。一方、エタノール溶媒の使用容量が20倍量以下の場合には、装置をより大きくする必要がなく、濃縮等の工程の処理時間をより短縮することができ、作業性をより向上させることができる。
抽出温度は抽出溶媒の種類により適宜設定されるが、2~40℃であることが好ましい。抽出温度が2℃以上の場合には、成分の抽出率をより向上させることができる。一方、抽出温度が40℃以下の場合には、ロウ成分の抽出をより抑制することができ、抽出後の濾過性をより向上させることができる。また、揮発性の高い抽出溶媒の場合、溶媒の蒸発をより抑制することができる。なお、抽出操作は、前記抽出温度で撹拌しながら所定時間、例えば0.5時間以上、好ましくは3時間以上行えばよい。そして、上記の抽出条件で有効成分を十分に抽出した後、濾紙濾過、濾過助剤である珪藻土濾過等の濾過処理又は遠心分離処理し、不溶性残渣を除去することによりプロポリス抽出物を得ることができる。不溶性残渣の除去は、濾過コスト、不溶性残渣の除去効率、処理の簡易性の観点から適宜設定されるが、次工程において不溶性残渣をさらに別の抽出溶媒を用いて抽出処理する場合は、遠心分離処理することにより回収することが好ましい。上記のように得られたプロポリス抽出物は、粉末化等により乾燥処理されてもよい。プロポリス抽出物の粉末化は、公知の方法を適宜採用することができる。例えば、真空乾燥、凍結乾燥、公知の分散剤を使用してプロポリス抽出物を乾燥させたものを使用してもよい。分散剤の具体例としては、例えばステアリン酸金属塩、タルク、乳糖、セルロース誘導体、澱粉、糖類等が挙げられる。
患部保護材の用途としては、特に限定されず、包帯、ガーゼ、サポーター、湿布、絆創膏、テープ、粘着シート、患部保護用のカバー等が挙げられる。また、患部保護材を構成する基材の材質は、特に限定されず、不織布や織物等の布地、伸縮性素材、紙製素材、プラスチック製素材、ゴム製素材等が挙げられる。
プロポリス原塊又はその抽出物を、患部保護材を構成する基材へ付着させる方法は、特に限定されず、公知の方法により実施することができる。例えば、付着成分であるプロポリス原塊又はその抽出物が粉末等の固体状の場合、基材に振りかける方法、基材に練り込む方法等が挙げられる。プロポリス抽出物が液状の場合、プロポリス抽出物を基材へ噴霧、浸漬、塗布等した後、基材を乾燥させることにより、付着させてもよい。プロポリス原塊又はその抽出物が付着したシート等を、包帯等に貼り付けて構成してもよい。
本実施形態の患部保護材が適用される動物は、特に限定されないが、例えば飼養動物に対して適用される。飼養動物とは、家畜、愛玩動物(ペット)等が挙げられる。家畜としては、特に限定されないが、例えば牛、豚、馬、羊、ヤギ等の哺乳動物が挙げられる。愛玩動物としては、特に限定されないが、犬、猫、ラット、マウス、ウサギの他、ペットショップで飼育されている動物や動物園で飼育される動物も含まれる。本実施形態の患部保護材は、特に犬に対して忌避作用を付与することができ、患部に被覆された患部保護材の噛み付き等を抑制することができる。
上記実施形態の患部保護材によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の患部保護材は、患部保護材を構成する基材にプロポリス原塊又はその抽出物が付着している。したがって、プロポリス由来の動物の嫌がる味又は臭気により、患部に被覆された患部保護材に対して容易に忌避作用を付与することができる。よって、患部保護材の噛み付き等を抑制し、患部保護材を含め患部を保護することができる。
(2)本実施形態の患部保護材は、患部に応じた形状に成形が可能な包帯、ガーゼ、テープ等に適用することができるため、これまでの患部保護用のカラー(エリザベスカラー)及びペット用メディカルウェアーに比べて動物が受けるストレスの軽減を図ることができる。
(3)本実施形態において、プロポリス原塊から一の抽出溶媒を用いた抽出処理後の不溶性残渣に、さらに別の抽出溶媒を使用し、全体で2回以上抽出処理することにより得られた抽出物を使用してもよい。かかる構成の場合、一の抽出溶媒を用いた抽出処理後の不溶性残渣を有効利用(再利用)することができ、患部保護材のコストの低減を図ることができる。
(4)本実施形態の患部保護材は、患部保護材を構成する基材にプロポリス原塊の抽出物等が付着している。したがって、患部保護材に対して、抗菌作用、抗炎症作用等を付与することができ、上記効果と併せて患部の衛生状態をより向上することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において用いられるプロポリスの起源植物は特に限定されない。主にブラジルで見られるアレクリンという植物由来のグリーンプロポリスが抗菌作用等の効果に優れる観点から好ましく適用される。
・上記実施形態の患部保護材は、プロポリス原塊又はその抽出物が全体に付着してもよく、一部に付着してもよい。プロポリス原塊又はその抽出物を患部保護材の一部に付着する場合、動物の味覚又は臭覚への刺激を効果的に与えるために、患部に適用された患部保護材の最表面にプロポリス原塊又はその抽出物が付着していることが好ましい。
・上記実施形態の患部保護材は、病気又は怪我をした箇所を保護するために保護材に適用される他、病気又は怪我を予防するためのサポーター等の保護材も含むものとする。
・上記実施形態において適用されるプロポリス抽出物は、溶媒を用いた抽出法により得られた抽出物の他、二酸化炭素、水等を用いた超臨界抽出法により得られた抽出物を適用してもよい。
(第2実施形態)
以下、本発明の忌避剤を具体化した第2実施形態を詳細に説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態の忌避剤は、上記第1実施形態に記載したプロポリス原塊又はその抽出物を含んでいる。忌避剤の剤型としては、特に限定されず、例えば溶液や乳液等の液状、軟膏、ゲル状、粉末や粒子状等の固体状が挙げられる。固形状の剤型の場合、プロポリス原塊を粉末化等したもの、プロポリス抽出物を乾燥処理したものが挙げられる。液状の場合、適用対象物への散布性に優れる観点からエアゾール式又はノンエアゾール式のスプレータイプが好ましい。
忌避剤が液状の場合、忌避剤中におけるプロポリス抽出物の含有量は、塗布対象、目的、溶媒の種類、製剤安定性等の観点から適宜設定されるが、好ましくは固形分として0.01~20質量%、より好ましくは0.1~10質量%、さらに好ましくは0.5~5質量%である。溶媒としては、特に限定されず、水、エタノール等の有機溶媒、それらの混合物等が挙げられる。
本実施形態の忌避剤は、患部保護材に付着させて使用される。患部保護材の構成は、第1実施形態と同様のものを適宜採用することができる。また、プロポリス原塊又はその抽出物を、患部保護材を構成する基材へ付着させる方法も、第1実施形態と同様の方法を採用することができる。
本実施形態に係る忌避剤は、第1実施形態の効果に加えて以下の利点を有する。
(5)本実施形態のプロポリス原塊又はその抽出物を含有している忌避剤は、患部保護材に適用することができる。したがって、例えば市販の包帯、ガーゼ等の忌避作用のない患部保護材に対して、容易に動物の噛み付き抑制等の忌避作用を付与することができる。
(6)本実施形態の忌避剤は、包帯、ガーゼ等の忌避作用のない患部保護材に対して、後から動物に対する忌避作用を付与することができる。したがって、動物の種類、性格等に応じて、患部保護材への忌避剤の付着量を容易に調整することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の忌避剤は、患部保護材に適用する際、所定の溶媒で希釈したり、濃縮して使用してもよい。
・上記実施形態の忌避剤は、その他の成分として、溶媒、分散剤、賦形剤、酸化防止剤、乳化剤、安定剤等を配合してもよい。乳化剤としては、例えばサポニン等の界面活性剤等が挙げられる。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。尚、本発明は、実施例欄記載の構成に限定されるものではない。
<試験例1:味覚試験>
(供試動物)
健常ビーグル犬6頭(避妊雌5頭、未避妊雌1頭)、年齢2.5±1.05歳、体重9.4±0.9kgを使用した。試験開始の12時間以上の絶食自由飲水で飼育した。
(実施例1)
実施例1の試験試料(忌避剤)として、プロポリスのエタノール抽出液を使用した。プロポリスのエタノール抽出物は、まず、原料としてブラジル産プロポリス原塊(グリーンプロポリス)の粉砕物1~1.5kgに、抽出溶媒としてエタノール濃度が95容量%の含水エタノール2~2.5Lを加えて室温(約25℃)で約1週間攪拌しながら抽出した。そして、プロポリス粉砕物を含む抽出液を遠心分離することによって、固液分離し、プロポリス抽出液を得た。このプロポリス抽出液に、乳化剤としてキラヤニンC-100(丸善製薬社製)200gを添加した。攪拌後、再度濾過してエタノールを加え、濃度をプロポリス由来の固形分として20質量%に調整してプロポリス組成物2kgを得た。得られたプロポリス組成物を実施例1の忌避剤とした。この実施例1の忌避剤を水で50倍希釈して、プロポリス組成物濃度2質量%の水溶液として使用した。
(実施例2)
実施例2の試験試料(忌避剤)として、プロポリスの水抽出後の残渣を利用したエタノール抽出液を使用した。プロポリスの水抽出工程は、まず、原料としてブラジル産プロポリス原塊(グリーンプロポリス)の粉砕物1~1.5kgに、水10~15Lを加えて、40℃で15~20時間撹拌して抽出した。そして、プロポリス粉砕物を含む抽出液を遠心分離することによって、固液分離し、水に不溶性の残渣を得た。
得られた残渣にエタノール濃度が95容量%の含水エタノール3~4Lを加えて室温(約25℃)で24時間攪拌して抽出した。そして、残渣を含む抽出液を遠心分離することによって、固液分離し、プロポリス抽出液1.8~2kg(固形分10~15質量%)を得た。このプロポリス抽出液に乳化剤としてキラヤニンC-100(丸善製薬社製)200gを添加し、約2kgのプロポリス組成物を得た。得られたプロポリス組成物を実施例2の忌避剤とした。この実施例2の忌避剤を水で50倍希釈して、プロポリス組成物濃度2質量%の水溶液として使用した。
(比較例1)
95容量%の含水エタノール1.8kgとキラヤニンC-100(丸善製薬社製)200gを混合した乳化剤溶液を、水で50倍希釈(乳化剤溶液濃度2質量%)したものをコントロール溶液(比較例1)とした。
(味覚反応試験)
試験動物を実験室にて30分以上馴化させた後、上記の調製した各試験溶液を2mLずつ投与した。各試験溶液は24時間以上間隔を設けて投与した。投与後、犬の忌避反応である流涎、頭を振る動作について観察を行った。試験溶液による反応が見られなくなるまで記録した(12:00~15:00)。流涎については、流涎が見られた犬の頭数をカウントした。結果を表1に示す。頭を振る動作については、各犬の動作回数をそれぞれカウントし、結果を箱ひげ図として図1に示す。また、6頭の動作回数の中央値を表1に示す。
Figure 0007105432000001
表1に示されるように、実施例1,2の各忌避剤は、いずれも6頭の犬において流涎が観察された。頭を振る動作については、比較例1では観察されなかった。各実施例においては、個体差はあるが首を振る動作が認められた。以上により、各実施例の構成により、犬の忌避反応が認められた。
(味センサ試験)
上記の調製した各試験溶液について、味認識装置(SA402B、インテリジェントセンサーテクノロジー社製)を使用してヒトが感じる苦味、渋味を出力強度として測定した。なお、出力強度の値が高いほど、各味が強いことを示す。結果を表2に示す。
Figure 0007105432000002
表2に示されるように、実施例1,2の各忌避剤は、いずれも強い苦味と渋味を有していることが確認された。なお、犬は、味を感じる味蕾の数が人間の1/5、臭覚が人間の数百万倍以上と言われている。したがって、犬の忌避反応は、プロポリス特有の臭いと臭覚を併せた忌避反応である可能性がある。
<参考試験1:抗菌試験>
(供試動物)
健常ビーグル犬6頭(去勢雄3頭、避妊雌3頭)、年齢7.0±1.0歳、体重11.0±1.8kgを使用した。
(試験方法)
まず、犬の背中の毛を刈り、市販のエタノール水で消毒した。次に、各試験溶液を染み込ませた湿布を用意し、貼り付ける前に貼り付け箇所において、綿棒で数回擦って犬の常在菌を採取した。綿棒に付着した細菌数(CFU/cm)は、希釈平板法により求めた。次に、各試験溶液を染み込ませた湿布3枚を毛を刈った貼り付け箇所に貼り付けた。24時間後、湿布を剥がし、綿棒で数回擦って犬の常在菌を採取した。綿棒に付着した細菌数(CFU/cm)は、同じく希釈平板法により求めた。貼り付け前(試験前)と貼り付け後(試験後)の細菌数(CFU/cm)の結果を図2に示す。
図2に示されるように、各実施例の忌避剤は、比較例1の乳化剤と比べて細菌数の増殖割合が低いことが確認された。つまり、各実施例の忌避剤に含有されるプロポリス抽出物は、犬の皮膚常在菌に対して抗菌活性を有することが確認された。本発明の忌避剤を包帯等に使用することより、患部の衛生状態をより向上できることが期待される。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(a)前記親水性有機溶媒は、エタノールである前記動物用患部保護材。
(b)プロポリス原塊の抽出物と乳化剤とを含む前記忌避剤。

Claims (1)

  1. 動物用患部保護材に付着させて使用され、プロポリス原塊又はその抽出物を含有することを特徴とする忌避剤。
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