JP7105328B1 - エアーカーテン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】害虫の侵入を抑制できるエアーカーテン装置を提供する。【解決手段】エアーカーテン気流を吹き出す吹出し口11cを有する吹出し装置21と、吹出し口11cの幅方向の両端部にそれぞれ設けられた気流制御部材20とを備え、気流制御部材20は、内部が中空で、かつ壁Wの壁面から立ち上がる立上り面21aを有する本体部21と、本体部21の室外空間S1側を向く表面側に設けられて、吹出し口11cに向けて開口する気流流入口22と、本体部21の下端に設けられた気流排出口23とを備え、エアーカーテン気流の一部は、気流流入口22から本体部21の内部に流入し、気流排出口23から排出されて下方に向かって流れ、エアーカーテン気流の残りは、本体部21の傾斜面24に沿って下方に向かって流れる。【選択図】図4

Description

本発明は、害虫の侵入を従来に比して抑制できるエアーカーテン装置に関する。
製品に異物の混入を嫌う特に食品製造業等にあっては、作業空間(室内空間)において製品の搬入搬出口からの害虫の侵入を抑制するために、作業空間の出入口開口部に害虫の侵入を抑制するエアーカーテン装置を設ける場合がある。
エアーカーテン装置の例として、特許文献1および特許文献2に記載のものが知られている。このようなエアーカーテン装置では、室内空間と室外空間を仕切る壁の開口部において上から下にエアーカーテン気流を吹き出す垂直気流を利用して害虫の侵入を抑制している。
特開2012-80866号公報 特開2012-132634号公報
ところが、垂直気流を利用したエアーカーテン装置では、吹出し口が壁の壁面から離れているため、吹出し口から下に向けて吹出されるエアーカーテン気流(垂直気流)が壁の壁面から離れ易い。このため、エアーカーテン気流と壁の壁面との間の隙間から害虫が室内空間に侵入するおそれがあるとともに、エアーカーテン気流の一部が壁の下端部側で開口部に入り込むために、この気流に乗って害虫が室内に侵入するおそれがある。
また、吹出し口から下に向けて吹出されるエアーカーテン気流(垂直気流)に誘引される横向きの誘引気流が発生し、この誘引気流が壁の開口部から室内空間に回り込んでしまうため、この誘引気流に乗って害虫が室内空間に侵入するおそれがある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、害虫の侵入を抑制できるエアーカーテン装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のエアーカーテン装置は、室内空間と室外空間とを仕切る壁に設けられて、前記壁の開口部において上から下にエアーカーテン気流を吹き出す吹出し口を有する吹出し装置と、前記吹出し口の幅方向の両端部にそれぞれ設けられた気流制御部材とを備えたエアーカーテン装置であって、
前記気流制御部材は、内部が中空で、かつ前記壁の壁面から立ち上がる立上り面を有する本体部と、この本体部の前記室外空間側を向く表面側に設けられて、前記吹出し口に向けて開口する気流流入口と、前記本体部の下端に設けられた気流排出口とを備え、
前記吹出し口から前記気流制御部材に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部は、前記気流流入口から前記本体部の内部に流入し、前記気流排出口から排出されて下方に向かって流れ、前記吹出し口から前記気流制御部材に向けて吹出される前記エアーカーテン気流の残りは、前記本体部の前記室外空間側を向く表面に沿って下方に向かって流れることを特徴とする。
ここで、前記本体部の前記室外空間側を向く表面は、気流流入口より下方が後述するような傾斜面となっているのが好ましいが、壁の壁面と平行な平坦面であってもよい。
また、前記立上り面は、本体部が箱状に形成される場合、本体部の両側面のうち、壁の開口部から遠い側の側面によって構成される。
本発明においては、吹出し口から気流制御部材に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部が気流流入口から本体部内に流入し、下方に流れて気流排出口から排出されて下方に流れる一方、気流制御部材に向けて吹出されるエアーカーテン気流の残りは、本体部の表面側が陰圧となるので、コアンダ効果によって本体部の表面に沿って下方に流れ、気流排出口から排出されるエアーカーテン気流の一部と合流して、壁面に沿って下方に流れる。このため、吹出し口から下に向けて吹出されるエアーカーテン気流は壁の壁面から離れ難くなる。したがって、エアーカーテン気流と壁の壁面との間の隙間から害虫が室内空間に侵入するのを抑制できるとともに、気流制御部材に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部および残りが壁の下端部側で開口部に入り込まないので、この点においても害虫が室内空間に侵入するのを抑制できる。
また、気流制御部材の本体部は、壁の壁面から立ち上がる立上り面を有するので、吹出し口から下に向けて吹出されるエアーカーテン気流(垂直気流)に誘引される横向きの誘引気流を立上り面によって物理的に遮断できる。このため、誘引気流に乗って害虫が室内空間に侵入するのを抑制できる。
また、本発明の前記構成において、前記本体部の前記室外空間側を向く表面は、前記気流流入口より下方において、下方に向かうほど前記室内空間側に傾斜し、かつ前記気流排出口まで延びる傾斜面となっており、
前記吹出し口から前記気流制御部材に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部は、前記気流流入口から前記本体部の内部に流入し、気流排出口から排出されて下方に向かって流れ、前記吹出し口から前記気流制御部材に向けて吹出される前記エアーカーテン気流の残りは、前記傾斜面に沿って下方に向かって流れてもよい。
このような構成によれば、本体部の室外空間側を向く表面は、気流流入口より下方において、下方に向かうほど室内空間側に傾斜し、かつ気流排出口まで延びる傾斜面となっているので、気流制御部材に向けて吹出されるエアーカーテン気流の残りがコアンダ効果によって傾斜面に沿って下方に流れるので、気流排出口から排出されるエアーカーテン気流の一部と合流して壁面に沿って下方に流れ易くなるとともに、壁の開口部に回り込み難くなる。したがって、害虫が室内空間に侵入するのをより効果的に抑制できる
また、本発明の前記構成において、前記傾斜面は、前記壁の壁面と平行な鉛直面に対して0°~17°傾斜していてもよい。ここで、傾斜面が壁の壁面と平行な鉛直面に対して0°傾斜するとは、本体部の室外空間側を向く表面が壁の壁面と平行な鉛直面と平行であることを意味する。
このような構成によれば、吹出し口から吹出されるエアーカーテン気流が壁の壁面に沿って下方にスムーズに流れるため、より確実に害虫が室内空間に侵入するのを抑制できる。
本発明によれば、吹出し装置の吹出し口の幅方向の両端部に気流制御部材がそれぞれ設けられているので、害虫の侵入をより確実に抑制できる。
第1の実施形態のエアーカーテン装置を示すもので、正面図である。 同、底面図である。 同、側断面図である。 同、要部の斜視図である。 同、気流制御部材を示すもので、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は上面図、(d)は下面図、(e)は底面図である。 実験例を示すグラフである。 シミュレーションモデルを示す図であり、(a)はエアーカーテン装置のシミュレーションモデルを示す図、(b)は屋外(室外空間)と屋内(室内空間)とを仕切る壁にエアーカーテン装置を取り付けた状態のシミュレーションモデルを示す図である。 シミュレーションによる気流解析結果を示す図であり、(a)は気流制御部材が無い場合、(b)は気流制御部材がある場合を示す図である。 第2の実施形態のエアーカーテン装置を示すもので、正面図である。 図9におけるA-A線断面図である。 第3の実施形態のエアーカーテン装置を示すもので、正面図である。 図11におけるA-A線断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1~図3は第1の実施形態に係るエアーカーテン装置10を示すもので、図1はエアーカーテン装置10の正面図、図2は同底面図、図3は図1におけるA-A線断面図である。
エアーカーテン装置10は、吹出し装置11と気流制御部材20,20とを備えている。
吹出し装置11は、室内空間S1と室外空間S2とを仕切る壁Wに設けられている。すなわち、図3に示すように、壁Wの壁面には、縦胴縁12が固定される一方、吹出し装置11の上面には取付金具13が取り付けられ、背面には取付金具14が取り付けられている。そして、取付金具13と金具14をそれぞれ縦胴縁12に固定することによって、吹出装置11が壁Wに設けられている。
図1に示すように、吹出し装置11は、直方体箱状のケース11aと、当該ケース11aの内部に、左右に所定間隔で複数(例えば4個)設けられた送風機15とを有している。図3に示すように、送風機15はモータ15aによって羽根15bを回転させることによって、室外空間S2の外気(空気)を給気口11bからケース11aの内部に供給するようになっている。また、給気口11bには大きな埃、害虫などを取り除くフィルタ16が設けられている。給気口15bは扉17に設けられており、扉17は上方に開くようになっている。扉17を開いて、フィルタ16を交換するようになっている。
また、ケース11aの底面には、下方に向けてエアーカーテン気流を吹き出す吹出し口11cが設けられおり、この吹出し口11cに吹出しノズル17が設けられている。吹出しノズル17は筒状に形成されており、その下側を向く下面に吹出部17aが設けられ、この吹出部17aから下方に向けてエアーカーテン気流を吹き出すようになっている。つまり、送風機15によってケース11aの内部に外気が供給されることにより、ケース11aの内部は外気に対して陽圧となり、この陽圧となった空気が吹出しノズル17に供給され、その吹出部17aから下方に向けてエアーカーテン気流を吹き出すようになっている。また、吹出しノズル17は軸17bを支点として左右に回転可能となっており、これによって、吹出し方向が調整可能となっている。吹出しノズル17からのエアーカーテン気流の吹出し角度は、例えば、鉛直面に対して、室外空間S2側に5~15°程度傾けるのが好ましい。
また、吹出し口11cは、図2に示すように、左右に隣接して2つ設けられており、それぞれ横長の矩形状に形成されている。そして、各吹出し口11cに吹出しノズル17が設けられている。この吹出しノズル17は吹出し口11cの長手方向に延びており、これによって、吹出し口11cの全幅(左右幅)においてエアーカーテン気流を下方に向けて吹出すようになっている。また、図1に示すように、一方の吹出し口11cの上方に2つの送風機15,15が配置され、他方の吹出し口11cの上方に2の送風機15,15が配置されている。
さらに、図2に示すように、吹出し口11c,11cの全長L1は、壁Wの開口部WOの開口幅L2より長く設定され、かつ、吹出し口11c,11cの左右端はそれぞれ開口部WOの左右端より外側に位置している。すなわち、吹出し口11c,11cは開口部WOに対してオーバーラップしている。また、後述する気流制御部材20,20の外側の端と吹出し口11c,11cの左右端とは左右方向において同位置にあり、気流制御部材20,20の内側の端は、壁Wの開口部WOより外側の位置にある。
したがって、壁Wの開口部WOの幅全体にわたって、吹出し装置11の吹出し口11c,11cからエアーカーテン気流が下方に向けて吹出される。
また、図1に示すように、本実施形態のエアーカーテン装置10は、吹出し口11c,11cの幅方向の両端部にそれぞれ設けられた気流制御部材20を備えている。また、2つの気流制御部材20,20は、壁Wの開口部WOの幅より外側に配置されている。
気流制御部材20は、図3~図5に示すように、内部が中空の本体部21と、この本体部21の室外空間側S2を向く表面側に設けられた気流流入口22と、本体部21の下端に設けられた気流排出口23と、本体部21の室外空間S2側を向く表面側に設けられた傾斜面24とを備えている。
気流流入口22は、傾斜面24の上端縁と、当該傾斜面24より上方の本体部21の表面(壁面と平行な表面)21fとの間に設けられ、矩形状に形成されている。気流流入口22の流路断面積は、矩形状に形成された気流排出口23の流路断面積より小さくなっている。このため、気流流入口22から本体部21の内部に流入したエアーカーテン気流は気流排出口23からスムーズに排出される。なお、気流流入口22は気流流出口23と同幅となっているが、高さ(本体部21の底面からの高さ)は気流排出口23の方が高くなっている。
本体部21は、図5に示すように、内部が中空でかつ底面(壁Wの壁面に設置する側の面)が開口しているが、当該底面が壁Wの壁面に設置されることで、本体部21の内部は上端面が閉塞された箱状となる。また、本体部21は、壁Wの壁面と直交(交差)する側面21a,21aを有するともに、本体部21の上端開口を閉塞する閉塞板21bを有している。側面21a,21aは、壁Wの壁面から垂直に立ち上がっており、壁Wの開口部WOから遠い側の側面21aが、本願発明でいう立上り面21aとなっている。
また、本体部21の底面側には、内側に突出する内フランジ部21c,21cが本体部21の長手方向に沿って延びるようにして平行に形成され、これら内フランジ部21c,21cを繋ぐようにして内フランジ部21dが閉塞板21bの下端に形成されている。
そして、図4に示すように、本体部21の閉塞板21bを吹出し装置11の下面に当接した状態で、内フランジ部21c,21dを壁Wの壁面に当接して接着することによって、気流制御部材20が同壁面に取り付け固定されている。この状態において、気流制御部材20は、図4および図5に示すように、本体部21の気流流入口22が吹出し装置11の吹出し口11cに向けて開口し、気流流入口22より上側の本体部21の表面21fの上端が吹出し口11cの縁(壁Wの壁面に近い側の縁)に位置している。
また、傾斜面24は下方に向かうほど室内空間S1側に傾斜し、かつ気流排出口23まで延びており、当該傾斜面24の上端縁、つまり気流流入口22の上端縁は、吹出し口11cの開口幅内に位置している。
したがって、吹出し口11cから気流制御部材20に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部AK1は、気流流入口22から本体部21の内部に流入し、気流排出口23から排出されて下方に向かって流れ、気流制御部材20に向けて吹き出されるエアーカーテン気流の残りAK2は、傾斜面24に沿って下方に向かって流れる。
また、傾斜面24は、図5(b)に示すように、壁Wの壁面と平行な鉛直面Fに対して0°~17°傾斜している。つまり、鉛直面Fと傾斜面23とのなす角度をθとすると、θ=0°~17°となっている。ここで、θが17°を超えると、壁面に沿って気流がスムーズに流れず、壁面から剥離してしまうので、θが上述のように設定されている。
以上のように、本実施形態によれば、吹出し口11cから気流制御部材20に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部AK1が気流流入口22から本体部21内に流入し、下方に流れて気流排出口23から排出されて下方に流れる一方、本体部21の傾斜面24側が陰圧となるので、気流制御部材20に向けて吹出されるエアーカーテン気流の残りAK2がコアンダ効果によって傾斜面24に沿って下方に流れ、気流排出口23から排出されるエアーカーテン気流の一部AK1と合流して、壁面に沿って下方に流れる。このため、吹出し口11cから下に向けて吹出されるエアーカーテン気流は壁Wの壁面から離れ難くなる。したがって、エアーカーテン気流と壁Wの壁面との間の隙間から害虫が室内空間S1に侵入するのを抑制できるとともに、気流制御部材20に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部AK1および残りAK2が壁Wの下端部側で開口部WOに入り込まないので、この点においても害虫が室内空間に侵入するのを抑制できる。
また、気流制御部材20の本体部21は、壁Wの壁面から立ち上げる立上り面21aを有するので、吹出し口11cから下に向けて吹出されるエアーカーテン気流(垂直気流)に誘引される横向きの誘引気流を立上り面21a,21aによって物理的に遮断できる。このため、誘引気流に乗って害虫が室内空間S1に侵入するのを抑制できる。
また、傾斜面24が、壁Wの壁面と平行な鉛直面Fに対して0°~17°傾斜しているので、吹出し口11cから吹出されるエアーカーテン気流が壁Wの壁面に沿って下方にスムーズに流れるため、より確実に害虫が室内空間S1に侵入するのを抑制できる。
(実験例)
次に実験例について説明する。
本発明例として、吹出し口の幅方向の両端部にそれぞれ設けられた気流制御部材を備えた本発明エアーカーテン装置と、気流制御部材を備えていない従来の従来エアーカーテン装置とを用意し、これらをそれぞれ開口部を有する壁の壁面に、開口部の上方において取り付けた。
また、エアーカーテン装置は、その吹出し口の両端部が壁の開口部に対して外側にオーバーラップするように取り付けた(図2参照)。
そして、本発明エアーカーテン装置および従来エアーカーテン装置の双方について、それぞれ、エアーカーテン装置ON状態とOFF状態とにおける捕虫数(匹)を計測し、防虫効率を以下のようにして算出した。
図6に示すように、ある日の所定の時刻(例えば19時)から一定時間においてエアーカーテン装置OFF状態で捕虫数が1469匹、19時40分から一定時間においてエアーカーテン装置ON状態で捕虫数が58匹、20時5分から一定時間においてエアーカーテン装置OFF状態で捕虫数が573匹の場合に、
防虫効率(No1)=1-(58÷1021)=94.3%とした。
また、20時5分から一定時間においてエアーカーテン装置OFF状態で捕虫数が573匹、20時45分から一定時間においてエアーカーテン装置ON状態で捕虫数が74匹、21時10分から一定時間においてエアーカーテン装置OFF状態で捕虫数が944匹である場合に、
防虫効率(No2)=1-(74÷758.5)=90.2%とした。
つまり、ある時刻におけるエアーカーテン装置ON状態の場合の一定時間の捕虫数をNON、エアーカーテン装置ON状態より以前の時刻におけるエアーカーテン装置OFF状態の場合の一定時間の捕虫数をNOFF1、エアーカーテン装置ON状態より以後の時刻におけるエアーカーテン装置OFF状態の場合の一定時間の捕虫数をNOFF2とすると、
防虫効率=1-(NON÷(NOFF1+NOFF2)/2)となる、
このようにして、複数の日にわたって実験を行い、各日において防虫効率(No1)、防虫効率(No2)、各日の平均防虫効率および複数の日にわたる全体平均防虫効率を求めた。その結果を表1に示す。
表1において、「実験日」は全て異なる日である。また、「壁とのラップ幅」とは、壁Wの開口部WOの縁と、吹出し口11cの外側の縁との間の距離L3である。(図2参照)。
また、ノズル角度とは、吹出しノズル17からのエアーカーテン気流の吹出し角度のことであり、ノズル風速とはエアーカーテン気流の風速のことである。
Figure 0007105328000002
表1に示すように、壁とのラップ幅が等しい場合、上述したような防虫効率(No1)および防虫効率(No2)、各平均防虫効率および全体平均防虫効率は、気流制御部材有りの場合が高いのが分かる。つまり、本発明に係るエアーカーテン装置が従来のエアーカーテン装置より防虫効率が高く、害虫の侵入を従来に比して抑制できる。
次にシミュレーションによる気流解析について説明する。
図7はシミュレーションモデルを示す図であり、(a)はエアーカーテン装置のシミュレーションモデルを示す図、(b)は屋外(室外空間)と屋内(室内空間)とを仕切る壁にエアーカーテン装置を取り付けた状態のシミュレーションモデルを示す図である。図10において数値の単位はmmである。
また、エアーカーテン装置の吹出し口からのエアーカーテン気流の吹出し速度は約20m/m、吹出し角度は屋外側へ10°とした。
なお、シミュレーションによる気流解析は、気流制御部材の有無の場合の双方について行った。図7は気流制御部材が有る場合のシミュレーションモデルを示すが、気流制御部材が無い場合のシミュレーションモデルは、気流制御部材が無いことを除いて、図7と同様であるので、図示を省略する。
図8はシミュレーションによる気流解析結果を示す図であり、(a)は気流制御部材が無い場合、(b)は気流制御部材がある場合を示す。
図8(b)に示す気流制御部材がある場合、図8(a)に示す気流制御部材が無い場合に比して、吹出し口からエアーカーテン気流が、より壁に沿って流れていることが分かる。また、気流制御装置を設けることによって、横からの誘引気流を物理的に遮断できることが分かる。さらに、吹出し口の直下に気流制御部材があるため、コアンダ気流を安定して形成できることが分かる。
このように、気流制御部材がある場合、無い場合に比して、エアーカーテン気流が室内空間に流入するのを抑制できるので、害虫の侵入を抑制できると考えられる。
なお、第1の実施形態では、壁Wの開口部の上部に設けられた直線状のエアーカーテン装置10を例にとって説明したが、第2および第3の実施形態のようにエアーカーテン装置は門型のものであってもよい。
図9および図10は、エアーカーテン装置の第2の実施形態を示すもので、図9は正面図、図10は図9におけるA-A線断面図である。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態のエアーカーテン装置10と同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
第2の実施形態のエアーカーテン装置30は正面視において門型に構成されている。
また、エアーカーテン装置30はシャッタ装置31を備えており、当該シャッタ装置31は、上部ケーシング32と当該上部ケーシング32の左右両端部に設けられた側部ケーシング33,33とを備えている。上部ケーシング32は、吹出し装置11の上方に設けられ、壁Wの表面に固定されている。上部ケーシング32の内部にはシートシャッタ34が巻き付けられた巻取りドラム35が設けられており、巻取りドラム35から巻き出され、または巻取りドラム35に巻き取られるシートシャッタ34の両縁部は両側部ケーシング33,33に上下にスライド可能に挿入されている。したがって、巻取りドラム35を正逆方向に回転させることによって、シートシャッタ34が上下動し、これによって壁Wに設けられた開口部WOを開閉するようになっている。
また、吹出し装置11と壁Wとの間には門型の固定部材36が設けられている。この固定部材36は、上部材37と、当該上部材37の左右両端部に固定された四角柱状の柱部材38,38とを備えている。上部材37は左右に延在するとともに、上下に平行離間して配置された2本の梁部材37a,37aによって構成され、梁部材37a,37aの両端部に柱部材38,38の上端部が固定されている。
そして、梁部材37a,37aの前面に吹出し装置10が固定され、柱部材38,38の背面に側部ケーシング33,33が固定されている。
また、気流制御部材20,20は、柱部材38,38の上端部前面に設けられている。気流制御部材20の気流流入口22は吹出し装置11の吹出し口11cに向けられており、吹出し口11cから気流制御部材20に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部は、気流流入口11cから気流制御部材20の内部に流入し、気流排出口23から排出されて下方に向かって流れ、吹出し口11cから気流制御部材20に向けて吹出されるエアーカーテン気流の残りは、気流制御部材20の傾斜面24に沿って下方に向かって流れるようになっている。
本実施形態でも第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図11および図12は、エアーカーテン装置の第3の実施形態を示すもので、図11は正面図、図12は図10におけるA-A線断面図である。なお、第3の実施形態において、第1の実施形態のエアーカーテン装置10と同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
第3の実施形態のエアーカーテン装置40は、正面視において門型に構成されている。
また、エアーカーテン装置40はシャッタ装置31を備えており、当該シャッタ装置31は、上部ケーシング32と当該上部ケーシング32の左右両端部に設けられた側部ケーシング33,33とを備えている。上部ケーシング32は、吹出し装置11の上方に設けられ、壁Wの表面に固定され、側部ケーシング33,33の上端部は壁Wの表面に固定されている。
上部ケーシング32の内部にはシートシャッタ34が巻き付けられた巻取りドラム35が設けられており、巻取りドラム35から巻き出され、または巻取りドラム35に巻き取られるシートシャッタ34の両縁部は両側部ケーシング33,33に上下にスライド可能に挿入されている。したがって、巻取りドラム35を正逆方向に回転させることによって、シートシャッタ34が上下動し、これによって壁Wに設けられた開口部WOを開閉するようになっている。
また、吹出し装置10の左右両端部には角柱状の柱部材41,41の上端部が固定されている。柱部材41は、吹出し装置11の厚さ方向(図12において左右方向)に平行離間して2本設けられており、奥側の柱部材41,41の対向する側面に、側部ケーシング33,33が固定されている。
また、側部ケーシング33,33の上端部前面に気流制御部材20,20が固定され、さらに当該気流制御部材20,20の外側を向く側面が柱部材41,41に当接されるか、または固定されている。
また、気流制御部材20,20は、柱部材38,38の上端部前面に設けられている。気流制御部材20の気流流入口22は吹出し装置11の吹出し口11cに向けられており、吹出し口11cから気流制御部材20に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部は、気流流入口11cから気流制御部材20の内部に流入し、気流排出口23から排出されて下方に向かって流れ、吹出し口11cから気流制御部材20に向けて吹出されるエアーカーテン気流の残りは、気流制御部材20の傾斜面24に沿って下方に向かって流れるようになっている。
本実施形態でも第1および第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
10,30,40 エアーカーテン装置
11 吹出し装置
11c 吹出し口
20 気流制御部材
21 本体部
21a 立上り面
22 気流流入口
23 気流排出口
24 傾斜面
W 壁
WO 開口部
S1 室内空間
S2 室外空間

Claims (2)

  1. 室内空間と室外空間とを仕切る壁に設けられて、前記壁の開口部において上から下にエアーカーテン気流を吹き出す吹出し口を有する吹出し装置と、前記吹出し口の幅方向の両端部にそれぞれ設けられた気流制御部材とを備えたエアーカーテン装置であって、
    前記気流制御部材は、内部が中空で、かつ前記壁の壁面から立ち上がる立上り面を有する本体部と、この本体部の前記室外空間側を向く表面側に設けられて、前記吹出し口に向けて開口する気流流入口と、前記本体部の下端に設けられた気流排出口とを備え、
    前記吹出し口から前記気流制御部材に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部は、前記気流流入口から前記本体部の内部に流入し、前記気流排出口から排出されて下方に向かって流れ、前記吹出し口から前記気流制御部材に向けて吹出される前記エアーカーテン気流の残りは、前記本体部の前記室外空間側を向く表面に沿って下方に向かって流れることを特徴とするエアーカーテン装置。
  2. 前記本体部の前記室外空間側を向く表面は、前記気流流入口より下方において、下方に向かうほど前記室内空間側に傾斜し、かつ前記気流排出口まで延びる傾斜面となっており、
    前記吹出し口から前記気流制御部材に向けて吹出されるエアーカーテン気流の一部は、前記気流流入口から前記本体部の内部に流入し、気流排出口から排出されて下方に向かって流れ、前記吹出し口から前記気流制御部材に向けて吹出される前記エアーカーテン気流の残りは、前記傾斜面に沿って下方に向かって流れることを特徴とする請求項1に記載のエアーカーテン装置。
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