JP7099429B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2014-045989号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては、制御手段における処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、制御手段における処理が好適に実行されるようにすることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、遊技状況として少なくとも第1遊技状況と第2遊技状況とが存在しており、これら遊技状況の内容に対応する態様で遊技が実行される遊技機において、
前記第1遊技状況の内容に応じて判定用記憶領域の判定用数値情報が変動するように当該判定用数値情報を更新する第1更新手段と、
前記第2遊技状況の内容に応じて前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報が変動するように当該判定用数値情報を更新する第2更新手段と、
複数種類の選択対象のうち抽選対象となる選択対象を順次変更する順次変更手段と、
前記抽選対象となっている前記選択対象に対応させて設けられた対応情報群に対して前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報を照合することに基づき抽選用数値情報を取得する数値情報取得手段と、
当該数値情報取得手段が取得した前記抽選用数値情報を利用して前記抽選対象となっている前記選択対象が当選となるか否かを判定する当選判定手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、制御手段における処理が好適に実行されるようにすることが可能となる。
第1の実施形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓部から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 (a)共通表示領域の正面図であり、(b)兼用表示部にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。 (a),(b)画像表示装置における停止順序の報知内容と兼用表示部における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。 スロットマシンの電気的構成図である。 主側MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 停電信号の信号経路を説明するための説明図である。 (a)~(e)メイン処理が開始された場合に停電信号がHIレベルとなるまで処理の進行が待機される様子を示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行される停電用処理を示すフローチャートである。 (a)~(d)情報異常フラグを利用して主側RAMに情報異常が発生していることを特定する様子を示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行される設定変更処理を示すフローチャートである。 主側RAMの記憶エリアの内容を説明するための説明図である。 (a)~(h)設定変更処理にて主側RAMのクリア処理が実行される様子を示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行される設定変更実行処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 (a)主側MPUにて実行されるセンサ監視処理を示すフローチャートであり、(b)主側RAMに設けられた記憶エリアの内容を説明するための説明図である。 (a)~(k)リセットボタンが押圧操作された状態で動作電力の供給が開始された場合においてその維持されているリセットボタンの押圧操作によって選択対象となっている設定値が変更されてしまわない様子を示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行される扉開放センサの監視処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される報知用処理を示すフローチャートである。 (a)~(i)動作電力の供給が開始されて設定変更処理が実行された場合に各種報知が実行される様子を示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される開始待ち処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるベット対応処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるベット表示部の制御処理を示すフローチャートである。 インデックス値の内容を説明するための説明図である。 リールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。 (a)役の抽選処理を行うための主側ROMのデータの内容を説明するための説明図であり、(b)役の抽選処理を行うための主側RAMの記憶エリアの内容を説明するための説明図である。 役抽選テーブル群の内容を説明するための説明図である。 (a)IV=1用データ群を説明するための説明図であり、(b)IV=16用データ群を説明するための説明図であり、(c)IV=17用データ群を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される役の抽選処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される判定値の取得処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるPVの取得処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される当選データの取得処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるリール制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される遊技終了時の対応処理を示すフローチャートである。 スロットマシンに存在している遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。 (a)第1区間及び第2区間を説明するための説明図であり、(b)第2区間における各遊技状態の内容を説明するための説明図である。 (a)第1CB役及び第2CB役を説明するための説明図であり、(b)第1CB状態及び第2CB状態を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される遊技区間の第1制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される遊技区間の第2制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるエンディング対応処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される通常用処理を示すフローチャートである。 (a)ゲーム数モードの選択確率を説明するための説明図であり、(b)当選率モードの選択確率を説明するための説明図である。 (a)ラッチエリアを説明するための説明図であり、(b)ラッチエリアに記憶された第2乱数の一例を説明するための説明図であり、(c)上位バイトの一例を説明するための説明図であり、(d)7ビット乱数の一例を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される第2開始設定処理を示すフローチャートである。 (a)ゲーム数モード抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)当選率モード抽選テーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにて実行されるLVの取得処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるボーナス移行時のフリーズ設定処理を示すフローチャートである。 (a)~(e)フリーズ期間が設定される様子を示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行されるゲーム開始時の有利状態用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される疑似ボーナス用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるボーナス終了時のクリア処理を示すフローチャートである。 (a)~(e)疑似ボーナス状態が終了する場合における各種処理の実行タイミングを示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行されるゲーム開始時のAT状態用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるAT用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される外部出力設定処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される外部出力用処理を示すフローチャートである。 (a)~(h)第1外部信号及び第2外部信号の出力態様が適宜変更される様子を示すタイムチャートである。 第2の実施形態における主側MPUの電気的構成を説明するための説明図である。 (a),(b)CLR実行回路により所定の記憶エリアが「0」クリアされる場合におけるジャンプステータスフラグの状態を説明するための説明図である。 (a),(b)DEC実行回路により特定の記憶エリアの値が1減算される場合におけるジャンプステータスフラグの状態を説明するための説明図である。 (a)JR命令のデータ構成を説明するための説明図であり、(b)JRS命令のデータ構成を説明するための説明図である。 JP命令としてJR命令及びJRS命令の両方が実行されたプログラムの内容の一例を説明するための説明図である。 (a)~(c)第3の実施形態における主側RAMに設けられたスタックエリアを説明するための説明図である。 主側MPUにて実行されるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるゲーム開始時の有利状態用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるゲーム開始時のAT状態用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるエンディング判定処理を示すフローチャートである。 比較例のエンディング判定処理を示すフローチャートである。 比較例のゲーム開始時の有利状態用処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態における主側MPUにて実行されるウエイト期間の算出処理を示すフローチャートである。 (a)~(c)ウエイトカウンタの減算処理の内容を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行されるメダル監視処理を示すフローチャートである。 (a)~(c)監視期間カウンタの加算処理の内容を説明するための説明図であり、(d)「SBC」命令を実行することなく監視期間カウンタの加算処理を実行する比較例の内容を説明するための説明図である。 第5の実施形態における主側MPUにて実行されるウエイト期間の算出処理を示すフローチャートである。 (a),(b)ウエイトカウンタの加算処理の内容を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行されるメダル監視処理を示すフローチャートである。 (a),(b)監視期間カウンタの減算処理の内容を説明するための説明図であり、(c)「ADC」命令を実行することなく監視期間カウンタの減算処理を実行する比較例の内容を説明するための説明図である。 第6の実施形態における主側MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第7の実施形態における主側MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシン10に本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図であり、図3は筐体11の正面図である。
図2及び図3に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、図1及び図2に示すように前面扉12が取り付けられている。前面扉12は筐体11の左側部に設けられた軸部15を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態はキーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
筐体11の上部には扉開放センサ16が設けられている。扉開放センサ16は筐体11に対して前面扉12が開放状態とされているか否かを検知するためのものである。扉開放センサ16は後述する主制御装置70と電気的に接続されており、筐体11に対して前面扉12が閉鎖状態となっている場合には扉開放センサ16から主制御装置70に閉鎖状態に対応する信号が送信され、筐体11に対して前面扉12が開放状態となっている場合には扉開放センサ16から主制御装置70に開放状態に対応する信号が送信される。
前面扉12の中央部上寄りには図1に示すように、遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明の材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2及び図3に示すように、筐体11は仕切り板11aによりその内部が上下2分割されており、仕切り板11aの上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L、中リール32M及び右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リール32L,32M,32Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
遊技パネル20の下方左側には図1に示すように、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダル及び仮想メダルのいずれかである遊技媒体(又は遊技価値)が所定数以上ベットされているときにスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、遊技媒体の付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲーム(遊技回)に相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側にはメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、受付許可時であればホッパ装置53へ導かれ、受付禁止時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる(図1参照)。なお、ホッパ装置53は、後述するメインラインML上に遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。
表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48とが設けられている。本スロットマシン10では一度にベット(すなわち賭け設定)することが可能な遊技媒体(メダル又は仮想メダル)の数が「3」となる状況と「2」となる状況とが存在している。
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに3枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが3枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「2」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「3」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が、ベット可能な数に対する現状のベット数の差よりも少ない場合に第1クレジット投入ボタン47が操作された場合には、ベット数がその仮想メダルの枚数分増加するとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「3」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「0」であるとともに2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが2枚減少する代わりにベット数が「2」となる。一度にベット可能な数が「2」である状況であって現状のベット数が「1」であるとともに1枚以上の仮想メダルが貯留記憶されている状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には仮想メダルが1枚減少する代わりにベット数が「2」となる。
なお、貯留記憶されている仮想メダルの枚数が1枚であって現状のベット数が「0」である状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には、ベット数が「1」となるとともに、仮想メダルの枚数が0枚となる。
第1クレジット投入ボタン47は第2クレジット投入ボタン48よりも、遊技者によるボタン操作に際して押圧されることとなる押圧面が広い。これにより、第1クレジット投入ボタン47の操作性が高められている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有している。仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51が操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2及び図3に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定値を「1」から「6」の範囲で変更するために、遊技ホールの管理者が保有する設定キーが挿入されて操作される設定キー挿入孔57とが設けられている。
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図4には、左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応させて番号が「0」~「20」まで付されているが、これら番号は後述する主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の7種類がある。そして、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は異なっている。
図5は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリール32L,32M,32Rに付された21個の図柄のうち図柄全体が視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだラインである。所定数以上の遊技媒体がベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、遊技媒体の付与という利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL4といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。
以下、図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図6は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
遊技媒体の付与が行われる小役入賞としては、第1補填入賞、第2補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第6補填入賞、第7補填入賞、第8補填入賞、第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞がある。詳細には、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第1補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第4補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第5補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第6補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第7補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第8補填入賞となる。メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第9補填入賞となる。第1補填入賞~第9補填入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2ベル入賞となる。第1ベル入賞及び第2ベル入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「15」となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「5」となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「チェリー」図柄となった場合、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄がいずれであったとしてもチェリー入賞となる。チェリー入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「2」となる。
遊技媒体をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1チャンスリプレイ入賞及び第2チャンスリプレイ入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1チャンスリプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第2チャンスリプレイ入賞となる。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる再遊技の特典が付与される。具体的には、「3」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「3」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。また、「2」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「2」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、第1CB入賞及び第2CB入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第1CB入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第2CB入賞となる。第1CB入賞が成立した場合には遊技状態が第1CB状態ST2に移行し、第2CB入賞が成立した場合には遊技状態が第2CB状態ST3に移行する(図40参照)。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は、メインラインMLに小役入賞に対応した図柄の組合せが停止すると、当選役の有無に関わらず入賞成立としてメダルの払い出しが行われる遊技状態である。例えば、第1ベル入賞に対応した当選データがセットされていない場合であっても、第1ベル入賞に対応した図柄の組合せがメインラインML上に停止すると遊技媒体が遊技者に付与される。一方、リプレイ入賞に関しては、抽選で対応する役に当選していることを条件として成立する。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、非CB状態とは異なるリール制御が行われる。非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。つまり、非CB状態では、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。一方、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、中リール32M及び右リール32Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール32Lについて上記リール制御が行われない。左リール32Lについては、左ストップボタン42が操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、左ストップボタン42が操作されてから規定時間より短い規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール32Lについて行われる。
なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3において、最大1図柄分までしか滑らないリール制御は、左リール32Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らない制御が行われてもよく、予め定められたリールについてのみ最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップボタン又は最後に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3では、リプレイ入賞に対応した役に当選している場合にはリプレイ入賞が優先され、リプレイ入賞が不可であれば第1ベル入賞が成立し得る。また、リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも第1ベル入賞が成立し得る。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。これら第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の詳細については後に説明する。
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ61及びスピーカ62が設けられているとともに画像表示装置63が設けられている。上部ランプ61は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ61は、画像表示装置63における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ62は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ62は、画像表示装置63における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置63は表示面を有しており、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されているが、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置63は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。つまり、画像表示装置63では表示演出が実行される。
前面扉12の遊技パネル20には、表示窓部21L,21M,21Rの下方の位置に、現状ベットされている遊技媒体の数を表示するベット表示部64と、貯留記憶された仮想メダルの数を表示するクレジット表示部65と、小役入賞時に付与対象となった遊技媒体数を表示するとともに画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合にその報知される内容に対応した表示が行われ、さらには遊技履歴の管理結果を報知するための表示が行われる兼用表示部66と、遊技区間が第2区間であることに対応した表示が行われる区間表示部67とが設けられている。
ベット表示部64は3個の発光部が縦方向に並設されており、各発光部には赤色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。現状ベットされている遊技媒体の数が「1」である場合には最下部の発光部が点灯状態となり残りの発光部が消灯状態となる。現状ベットされている遊技媒体の数が「2」である場合には最下部と中央のそれぞれの発光部が点灯状態となり最上部の発光部が消灯状態となる。現状ベットされている遊技媒体の数が「3」である場合には3個全ての発光部が点灯状態となる。1ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止した後に、当該ゲームにていずれかのリプレイ入賞が成立しか否かに関係なくベット表示部64の各発光部は全て消灯状態となる。この場合、後述する疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームである場合には当該疑似ボーナス状態ST4を終了させるための処理が実行された場合にベット表示部64の各発光部が全て消灯状態とされ、当該最終ゲーム以外のゲームである場合には1ゲームの処理が全て終了した場合にベット表示部64の各発光部が全て消灯状態とされる。また、リプレイ入賞が成立していない場合には遊技媒体の新たなベットが発生するまで各発光部における消灯状態が維持され、いずれかのリプレイ入賞が成立している場合には所定期間(例えば2秒)に亘って消灯状態に維持された後に当該リプレイ入賞が成立したゲームと同数の発光部が点灯状態となる。クレジット表示部65は7セグメント表示器によって構成されており、各セグメントには緑色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。
図7(a)は兼用表示部66及び区間表示部67が設けられた共通表示領域68の正面図である。共通表示領域68には、図7(a)に示すように2個の7セグメント表示器66a,66bが横方向に並設された兼用表示部66と、1個の発光部からなる区間表示部67とが集約されている。
遊技媒体の付与に対応するいずれかの小役入賞(第1~第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞又はチェリー入賞)が成立した場合には、その小役入賞が成立したゲームの終了時にその小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が兼用表示部66にて表示される。具体的には、非CB状態において第1~第9補填入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。非CB状態において第1ベル入賞及び第2ベル入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aに「1」が表示されるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「15」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態において第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれかが成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「5」が表示されることによって「5」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、非CB状態においてチェリー入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「2」が表示されることによって「2」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3においては、詳細は後述するように小役の入賞により付与される遊技媒体の数は「1」である。したがって、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3において小役の入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「1」が表示されることによって「1」の遊技媒体が付与されたことが報知される。
一方、いずれかのリプレイ入賞及びいずれかのCB入賞といった遊技媒体が付与されない入賞が成立したとしても、その入賞に対応する表示が兼用表示部66にて行われることはなく、この場合には各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態に維持される。兼用表示部66における遊技媒体の付与数の表示は、その表示が行われたゲームの次ゲームを開始させるために遊技媒体がベットされた場合に終了され、このベットされたタイミングにおいて各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態となる。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、その報知される停止順序に対応する情報が兼用表示部66にて表示される。図7(b)は兼用表示部66にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。図7(b)に示すように、本スロットマシン10では画像表示装置63にて報知されるリール32L,32M,32Rの停止順序として、第1停止が左リール32Lであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり残りが任意である停止順序と、第1停止が中リール32Mであり残りが任意である停止順序と、第1停止が右リール32Rであり残りが任意である停止順序とが存在している。
画像表示装置63における停止順序の報知は、非CB状態において役の抽選処理にて、第1ベル当選データを含むとともに第1~第6補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、又は第2ベル当選データを含むとともに第7~第9補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合に実行され得る。具体的には、第1ベル当選データを含むとともに第1~第6補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第1ベル入賞が成立し、今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合には第1~第6補填入賞のいずれかが成立し得る。第1ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与され、第1~第6補填入賞のいずれかが成立した場合には既に説明したとおり「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。
第2ベル当選データを含むとともに第7~第9補填当選データのいずれかを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第2ベル入賞が成立し、今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止されなかった場合には第7~第9補填入賞のいずれかが成立し得る。第2ベル入賞が成立した場合には既に説明したとおり「15」の遊技媒体が遊技者に付与され、第7~第9補填入賞のいずれかが成立した場合には既に説明したとおり「1」の遊技媒体が遊技者に付与される。
上記停止順序のいずれかが画像表示装置63にて報知される場合には、兼用表示部66における左側の7セグメント表示器66aは非表示の状態が維持される一方、右側の7セグメント表示器66bにてその報知対象の停止順序に対応する表示が行われる。この表示内容は図7(b)に示す通りであり、画像表示装置63における停止順序の報知内容に対して兼用表示部66の停止順序の表示内容が1対1で対応させて設定されている。但し、これに限定されることはなく、画像表示装置63における停止順序の報知内容の一部又は全部に対しては兼用表示部66の複数種類の表示内容が対応させて設定されている構成としてもよい。
兼用表示部66における停止順序の表示内容は、兼用表示部66にて遊技媒体の付与に対応する表示が行われる場合に表示対象となる表示内容と相違している。これにより、兼用表示部66にて表示されている内容が、遊技媒体の付与数に対応しているのか、それともリール32L,32M,32Rの停止順序に対応しているのかを区別し易くなる。
図8(a)及び図8(b)は画像表示装置63における停止順序の報知内容と兼用表示部66における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、図8(a)に示すように、画像表示装置63にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1~G3が表示され、各単位表示画像G1~G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われる。具体的には左リール32Lに対応する左単位表示画像G1と、中リール32Mに対応する中単位表示画像G2と、右リール32Rに対応する右単位表示画像G3とが表示される。そして、図8(a)においては第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである場合の停止順序が報知される様子を示しているため、左単位表示画像G1には左リール32Lの停止順序に対応する「2」の画像が表示され、中単位表示画像G2には中リール32Mの停止順序に対応する「1」の画像が表示され、右単位表示画像G3には右リール32Rの停止順序に対応する「3」の画像が表示される。
画像表示装置63においては上記のようにリール32L,32M,32Rの停止順序そのものを報知する画像が表示されるのに対して、兼用表示部66では図8(b)に示すように、上記リール32L,32M,32Rの停止順序に対応する「L」の表示が行われる。つまり、画像表示装置63においてはリール32L,32M,32Rの数に対応する単位表示画像G1~G3が表示されるとともに各単位表示画像G1~G3において対応するリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われるのに対して、兼用表示部66ではリール32L,32M,32Rの数とは無関係な表示が行われる。これにより、兼用表示部66においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知内容に対応する表示が行われるとしても、画像表示装置63における表示内容に遊技者を注目させることが可能となる。
兼用表示部66の表示範囲は画像表示装置63の表示範囲よりも狭い範囲となっている。この点からも、画像表示装置63に比べて兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。また、兼用表示部66は、リール32L,32M,32Rを視認可能とする表示窓部21L,21M,21Rを挟んで画像表示装置63側とは逆側に存在している。これにより、画像表示装置63に対して兼用表示部66が離間された位置に配置されることとなり、これによっても兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は役の抽選処理が行われた後であってリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される前に開始される。この場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示の方が、画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示よりも先に開始されるが、これら表示が同時又は略同時に開始される構成としてもよく、表示開始順序が逆であってもよい。また、兼用表示部66及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
兼用表示部66は共通表示領域68において中央側に配置されているのに対して、区間表示部67は共通表示領域68の隅角側に配置されている。区間表示部67は、遊技区間が第1区間SC1及び第2区間SC2のうち第2区間SC2であることを報知するための表示部である。第2区間SC2とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る有利な遊技状態(具体的には疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5)が開始され得る区間であって当該有利な遊技状態が継続し得る区間である。一方、第1区間SC1とは、上記有利な遊技状態が開始されない区間であって上記有利な遊技状態が継続しない区間である。
区間表示部67は、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役又はリール32L,32M,32Rの停止順序に応じて入賞成立の有無が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで遊技媒体の獲得期待値が1以上となる有利遊技状態である場合には点灯状態となる。この場合に、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5は上記有利遊技状態に該当する一方、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれでもない第2区間SC2は上記有利遊技状態に該当しない。したがって、第1区間SC1から第2区間SC2に移行した場合、区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換わる場合もあれば切り換わらない場合もある。第2区間SC2に移行した場合に区間表示部67が消灯状態に維持された場合、当該第2区間SC2において疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が開始される場合に区間表示部67は消灯状態から点灯状態となる。区間表示部67は、点灯状態となった場合、その後に第2区間SC2が終了するまでその点灯状態が維持され、第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する場合に消灯状態となる。
上記のように区間表示部67は第2区間SC2において一旦点灯状態とされると当該第2区間SC2が終了するまではその点灯状態が維持される構成において、共通表示領域68に集約させて設けられる兼用表示部66は、遊技媒体の付与が発生した場合に点灯状態とされ次のゲームの開始に際して消灯状態とされるとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される場合に点灯状態とされそのゲームの終了に際して消灯状態とされる。したがって、区間表示部67を共通表示領域68内に配置することで遊技者に対して目立ち過ぎないようにした構成において、第2区間SC2である状況では共通表示領域68において区間表示部67のみが点灯状態となっている状況を積極的に生じさせることが可能となり、遊技ホールの管理者にとって区間表示部67の確認の容易化が図られる。
なお、第2区間SC2においては区間表示部67の点灯状態が維持される構成に代えて第2区間SC2においては区間表示部67にて所定の周期で点滅表示が行われる構成としてもよい。また、兼用表示部66及び区間表示部67として、液晶表示装置などの他の表示器を用いてもよい。
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図3に示すようにリールユニット31の上方には主制御装置70が設けられている。主制御装置70は筐体11の背面部を生じさせる背板11bに取り付けられている。主制御装置70は主制御基板71が基板ボックス81に収容されて構成されている。主制御基板71の一方の板面である素子搭載面にはMPU72が搭載されている。基板ボックス81は当該基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス81は無色透明に形成されているが、基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置70は基板ボックス81において主制御基板71の素子搭載面と対向する対向壁部82がスロットマシン10前方を向くようにして筐体11の背板11bに搭載されている。したがって、前面扉12を筐体11に対してスロットマシン10前方に開放させて筐体11の内部空間を露出させることにより、基板ボックス81の対向壁部82を目視することが可能となるとともに当該対向壁部82を通じてMPU72を目視することが可能となる。
基板ボックス81は複数のケース体を前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体には、これらケース体の分離を阻止するとともにこれらケース体の分離に際してその痕跡を残すための結合部83が設けられている。結合部83は、略直方体形状の基板ボックス81における一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部83を利用してケース体の分離を阻止している状態において当該一部の結合部83を破壊してケース体を分離させたとしても、その後に別の結合部83を結合状態とすることでケース体の分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体の分離に際して結合部83が破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部83を目視確認することでケース体の分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス81において結合部83が並設された一辺とは別の一辺にはケース体間の境界を跨ぐようにして封印シール84が貼り付けられている。封印シール84はその引き剥がしに際して粘着層がケース体に残る。これにより、ケース体の分離に際して封印シール84が剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
スロットマシン10には図2に示すように、主制御装置70以外にも演出制御装置90が設けられている。演出制御装置90は、前面扉12において画像表示装置63の後方に重ねて配置されている。演出制御装置90は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63の制御を実行する。なお、演出制御装置90は主制御装置70と同様に基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置70の主制御基板71には既に説明したとおりMPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、クロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第1乱数を所定の数値範囲内において順次更新する第1乱数回路75と、クロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第2乱数を所定の数値範囲内において順次更新する第2乱数回路76と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路とが設けられている。また、それ以外にもMPU72には、割込回路、データ入出力回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、扉開放センサ16、リールユニット31、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、並びに電源装置54に設けられたリセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ及び設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
MPU72の出力側には、リールユニット31、セレクタ52に設けられたセレクタ駆動部52a、ホッパ装置53の払出モータ、ベット表示部64、クレジット表示部65(図9では図示略)、兼用表示部66、区間表示部67、外部出力端子板78及び演出制御装置90等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われる。セレクタ52は、メダル投入口45から投入されたメダルを、受付許可時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させた後にホッパ装置53へ導き、受付禁止時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させることなくメダル受け皿59へ排出する機能を有する。セレクタ駆動部52aはセレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換えるための機能を有しており、具体的にはセレクタ52に設けられた通路切換片を受付許可用の位置と受付禁止用の位置との間で動作させる。MPU72はセレクタ駆動部52aへの駆動信号の出力状態及び停止状態を切り換えることにより、セレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換える。
MPU72は、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御を実行する。また、MPU72は、遊技媒体のベットが発生した場合にはそのベット数の報知が行われるようにベット表示部64を表示制御する。また、MPU72は、仮想遊技媒体が貯留記憶されている場合にはその貯留記憶されている仮想遊技媒体の数が表示されるようにクレジット表示部65を表示制御する。また、MPU72は、遊技媒体の付与が発生した場合にはその付与対象となった遊技媒体の数が表示されるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、第2区間SC2である場合において報知開始契機が発生した場合に第2区間SC2であることの報知が行われるように区間表示部67を表示制御する。また、MPU72は、遊技の管理結果に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。また、外部出力端子板78は筐体11の内部空間側に設置されており、MPU72は外部出力端子板78に信号出力を行うことで当該外部出力端子板78を通じて遊技ホールの管理コンピュータに信号(具体的には、第1外部信号及び第2外部信号)の外部出力を行う。
MPU72は、各ゲームの各タイミングで演出制御装置90にコマンドを送信するとともに、画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知させるためのコマンドを演出制御装置90に送信する場合にはその報知させる内容に対応した表示が行われるように兼用表示部66の表示制御を実行する。この場合、画像表示装置63の直接的な表示制御は演出制御装置90により行われるのに対して、兼用表示部66の直接的な表示制御はMPU72により行われる。つまり、相対的に複雑な表示制御の実行対象となる画像表示装置63については演出制御装置90において直接的な表示制御が実行され、相対的に簡素な表示制御の実行対象となる兼用表示部66についてはMPU72において直接的な表示制御が実行される。これにより、MPU72の処理負荷の軽減を図りながら、演出への注目度の向上を重視した表示と、信頼性を重視した表示との両方を行うことが可能となる。
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路54bが接続されている(図11参照)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部54a及び停電監視回路54bが搭載されており、停電監視回路54bは、外部電源から電源部54aに印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧(例えば5V)を超えている場合にはMPU72への停電信号の出力レベルをHIレベルとし、当該電圧が上記基準電圧以下となった場合にMPU72への停電信号の出力レベルをLOWレベルとする。MPU72は、LOWレベルの停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74においてデータが記憶保持される。
演出制御装置90は、各種報知や各種演出の実行を制御するための演出制御基板91を備えている。演出制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93、及びそのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94が内蔵されているとともに、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM94には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給されないが、RAM94に対してバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が接続されている。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御、及び画像表示装置63の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
演出制御基板91には、図示は省略するが、MPU92の他に、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、キャラクタROM、及びビデオRAM等が搭載されている。VDPは、画像表示装置63に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPは、ビデオRAMのデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAMに記憶させる画像データを、キャラクタROMから所定のタイミングで読み出して画像表示装置63に表示させる。キャラクタROMは、画像表示装置63に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROMには、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。ビデオRAMは、画像表示装置63に表示させる表示データを記憶するためのメモリである。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき演出の実行内容を決定した場合、その決定した演出の実行内容に従って、各更新タイミングに対応する画像の内容を指示する描画リストをVDPに出力する。VDPは、当該描画リストに従ってキャラクタROMから画像データを読み出し、その読み出した画像データを利用してビデオRAMに表示データを作成する。そして、VDPは、その作成した表示データに対応する画像信号を画像表示装置63に出力することで、当該画像表示装置63にその表示データに対応する画像を表示させる。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、演出制御装置90のMPU92、ROM93及びRAM94をそれぞれ演出側MPU92、演出側ROM93及び演出側RAM94という。
<主側MPU72により実行される各種処理について>
次に、主側MPU72により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合に当該主側MPU72にて実行されるメイン処理について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
まず停電信号の読み込みを実行する(ステップS101)。ここで、停電信号について説明する。図11は停電信号の信号経路を説明するための説明図である。図11に示すように、電源装置54には、外部電源から供給された電力を利用して主制御装置70を含めた各種電子機器に動作電力を供給する電源部54aと、外部電源から電源部54aに印加されている電圧を監視し当該電圧が基準電圧以下となった場合に停電信号の出力レベルをLOWレベルにする停電監視回路54bとを備えている。電源部54aと主制御装置70とは電源線ELNにより電気的に接続されており、当該電源線ELNを通じて電源部54aから主制御装置70に動作電力が供給される。
停電監視回路54bと主側MPU72とは信号線LNにより電気的に接続されており、当該信号線LNを通じて停電監視回路54bから主側MPU72に停電信号が送信される。主側MPU72には入力ポート72aが設けられており、当該入力ポート72aの所定ビット(具体的には最上位のビット)に停電信号の状態に対応する情報が格納される。この場合、外部電源から電源部54aに電力が正常に供給されている場合には停電監視回路54bから主側MPU72にはHIレベルの停電信号が送信される。HIレベルの停電信号として具体的には5Vの信号が送信されるが、この停電信号の電圧は任意である。HIレベルの停電信号が送信されている場合には入力ポート72aの上記所定ビットには停電信号に対応する情報として2値情報の一方である「1」の情報が格納される。外部電源から電源部54aに電力が正常に供給されていない場合には停電監視回路54bから主側MPU72にLOWレベルの停電信号が送信される。LOWレベルの停電信号は具体的には5V未満の信号である。LOWレベルの停電信号が送信されている場合には入力ポート72aの上記所定ビットには停電信号に対応する情報として2値情報の他方である「0」の情報が格納される。なお、停電信号のHI・LOWの関係が逆であってもよく、外部電源から電源部54aに電力が正常に供給されている場合に停電信号が送信され外部電源から電源部54aに電力が正常に供給されていない場合に当該停電信号が送信されない構成としてもよい。
主側MPU72は基本的には後述するタイマ割込み処理(図19)における停電用処理(ステップS503)にて入力ポート72aの上記所定ビットを監視することで停電の発生の有無を定期的に特定する構成である。しかしながら、メイン処理が開始されたタイミングにおいてはタイマ割込み処理(図19)の実行が禁止されており、当該タイマ割込み処理(図19)の実行が最初に許可されるのはメイン処理が終了する場合である。したがって、動作電力の供給開始時には当該タイマ割込み処理(図19)の実行を待つことなくステップS101にて入力ポート72aの上記所定ビットを監視することで停電の発生の有無を特定する。その後、入力ポート72aの上記所定ビットに「1」が格納されているか否かを判定することで停電監視回路54bから受信している停電信号がHIレベルとなっているか否かを判定する(ステップS102)。
停電信号がLOWレベルである場合(ステップS102:NO)、ステップS101に戻り、再度、入力ポート72aの上記所定ビットに格納されている情報を読み出し(ステップS101)、当該情報が「1」であるか否かを判定することで停電監視回路54bから受信している停電信号がHIレベルとなっているか否かを判定する(ステップS102)。停電信号がHIレベルである場合(ステップS102:YES)、ステップS103以降の処理に進む。
メイン処理が開始された場合に停電信号がHIレベルとなるまで処理の進行が待機される様子について図12のタイムチャートを参照しながら説明する。図12(a)は主側MPU72に動作電力が供給されている期間を示し、図12(b)は停電監視回路54bから送信される停電信号の様子を示し、図12(c)は主側MPU72にてメイン処理が実行されている期間を示し、図12(d)はメイン処理の進行が待機されている期間を示し、図12(e)はタイマ割込み処理(図19)にて停電信号がLOWレベルとなっていることが特定されたことを契機として停電発生時の処理が実行されている期間を示す。
t1のタイミングで図12(a)に示すように主側MPU72への電源部54aからの動作電力の供給が開始され、図12(c)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始される。この場合に、電源部54aへの電力供給が開始された直後においては電力供給が安定しないことで停電信号の電圧レベルが安定しないことが起こり得る。図12のタイムチャートにて例示する場合においては図12(b)に示すようにt1のタイミング~t2のタイミングに亘って停電信号の電圧が5V未満の状態で不安定となる。これに対して、メイン処理(図10)では既に説明したとおりステップS101及びステップS102の処理が実行されるため、図12(d)に示すようにt1のタイミング~t2のタイミングに亘って停電信号がHIレベルとなるまではステップS103以降の処理に進むことなく待機することとなる。
その後、t2のタイミングで図12(b)に示すように停電信号がHIレベルの状態で安定することとなる。したがって、図12(d)に示すように処理の進行が待機された状態(すなわちステップS102にて否定判定をする状態)が解除されて、ステップS103以降の処理に進む。これにより、停電信号がHIレベルの状態で安定した状況下でメイン処理(図10)を完了して、その後の遊技を進行させるための処理を開始させることが可能となる。
その後、t3のタイミングで図12(c)に示すようにメイン処理(図10)が終了する。この場合、タイマ割込み処理(図19)の実行が禁止された状態から許可された状態となる。タイマ割込み処理(図19)の実行が許可されることで、定期的にタイマ割込み処理(図19)が実行されるとともに当該タイマ割込み処理(図19)にて入力ポート72aの上記所定ビットに「1」が格納されているか否かが判定されることで停電信号がHIレベルであるか否かが判定される。
その後、t4のタイミングで図12(a)に示すように外部電源から電源部54aへの動作電力の供給が停止されることで図12(b)に示すように停電信号がHIレベルからLOWレベルとなる。そして、停電信号がLOWレベルとなったことがタイマ割込み処理(図19)にて特定されることで、t4のタイミング~t5のタイミングに亘って図12(e)に示すように停電発生時の処理が実行される。
図13はタイマ割込み処理(図19)のステップS503にて実行される停電用処理を示すフローチャートである。
停電用処理ではまず入力ポート72aの上記所定ビットに「1」が格納されているか否かを判定することで、停電信号がHIレベルであるか否かを判定する(ステップS201)。停電信号がHIレベルである場合(ステップS201:YES)、ステップS202~ステップS205に示す停電発生時の処理を実行することなく本停電用処理を終了する。
入力ポート72aの上記所定ビットの値が「0」である場合、すなわち停電信号がLOWレベルである場合(ステップS201:NO)、主側RAM74に設けられた停電フラグに「1」をセットし(ステップS202)、主側RAM74に設けられた多数の記憶エリアのうちチェックサム算出対象エリアに記憶されている情報を利用してチェックサムを算出し(ステップS203)、その算出したチェックサムを主側RAM74の記憶エリアにおいてチェックサムの算出対象とならなかったエリアに記憶する(ステップS204)。そして、主側MPU72の出力ポートを全て「0」クリアした後に(ステップS205)、無限ループとなる。この無限ループは主側MPU72への停電時用の動作電力の供給が完全に停止されるまで継続される。これにより、主側MPU72への動作電力の供給の停止に際して停電発生時の処理が正常に実行された場合には、主側RAM74の停電フラグに「1」がセットされ、さらに当該主側RAM74にチェックサムが記憶された状態となる。
以上のとおり、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合には停電信号がHIレベルの状態で安定するまでメイン処理(図10)におけるステップS103以降の処理の実行が待機される。これにより、HIレベルの停電信号が安定出力されている状況下において遊技を進行させるための処理が開始されるようにすることが可能となる。
メイン処理(図10)が開始された場合にはタイマ割込み処理(図19)の実行が禁止されていることにより、停電信号がHIレベルで安定しないとしても停電用処理が実行されることはなくそれに伴って停電発生時の処理が実行されることはない。この場合に、メイン処理(図10)では停電信号がHIレベルとなるまでは入力ポート72aの上記所定ビットを繰り返し監視する。これにより、タイマ割込み処理(図19)の実行が禁止されている状況であっても停電信号がHIレベルであるか否かを監視することが可能となる。
メイン処理(図10)の説明に戻り、ステップS102にて肯定判定をした場合には内部機能設定処理を実行する(ステップS103)。内部機能設定処理では、主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。
その後、主側RAM74に設けられた情報異常フラグ74g(図9参照)に「1」をセットする(ステップS104)。情報異常フラグ74gは、動作電力の供給開始時に主側RAM74に情報異常が発生しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
その後、情報異常が発生しているか否かを特定するためにまず主側RAM74の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS105)。また、主側RAM74に設けられた多数の記憶エリアのうちチェックサム算出対象エリアに記憶されている情報を利用してチェックサムを算出し(ステップS106)、その算出したチェックサムが、前回の動作電力の供給停止時における停電用処理(図13)のステップS203にて算出されて主側RAM74に記憶されたチェックサムと一致しているか否かを判定する(ステップS107及びステップS108)。また、主側RAM74に設けられた設定値記憶エリアに記憶されている設定値データが6以上であるか否かを判定する(ステップS109)。「0」の設定値データが「1」の設定値に対応しており、「1」の設定値データが「2」の設定値に対応しており、「2」の設定値データが「3」の設定値に対応しており、「3」の設定値データが「4」の設定値に対応しており、「4」の設定値データが「5」の設定値に対応しており、「5」の設定値データが「6」の設定値に対応している。「0」~「5」の設定値データは正常でであり、6以上の場合には異常となる。
停電フラグに「1」がセットされており(ステップS105:YES)、チェックサムが一致しており(ステップS108:YES)、さらに設定値データが6未満である場合(ステップS109:NO)、主側RAM74に情報異常が発生していないことを意味する。この場合、主側RAM74の情報異常フラグ74gを「0」クリアする(ステップS110)。一方、停電フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS105:NO)、チェックサムが一致していない場合(ステップS108:NO)、又は設定値データが6以上である場合(ステップS109:YES)、情報異常フラグ74gに「1」がセットされた状態を維持させる。
ステップS105にて否定判定をした場合、ステップS108にて否定判定をした場合、ステップS109にて肯定判定をした場合、又はステップS110の処理を実行した場合、動作電力の供給の開始に際して設定変更操作が行われているか否かを判定する(ステップS111)。具体的には、設定キー挿入孔57に挿入された設定キーがON操作されているか否かを判定する。設定変更操作が行われていない場合(ステップS111:NO)、主側RAM74の情報異常フラグ74gに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS112)。
情報異常フラグ74gに「1」がセットされていない場合(ステップS112:NO)、前回の電断時における停電時処理が正常に実行されており主側RAM74に情報異常が発生していないことを意味する。この場合、主側RAM74に保存されたスタックポインタの値を主側MPU72のスタックポインタに書き込み、主側RAM74に退避されたデータを主側MPU72のレジスタに復帰させることで、主側MPU72のレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS113)。また、主側RAM74の停電フラグを「0」クリアする(ステップS114)。また、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS115)。
その後、タイマ割込み処理(図19)の実行を許可する(ステップS116)。主側MPU72への動作電力の供給が開始されたタイミングにおいてはタイマ割込み処理(図19)の実行が許可されていないが、ステップS116の処理が実行されることでタイマ割込み処理(図19)の実行が許可される。これにより、定期的にタイマ割込み処理(図19)が起動される。その後、電源遮断前の番地に戻る(ステップS117)。
情報異常フラグ74gに「1」がセットされている場合(ステップS112:YES)、動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、主側MPU72の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS118)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS119)。そして、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、主側MPU72への動作電力の供給が停止されたとしても、後述する設定変更処理(図15)が実行されるまでは動作電力の供給が開始された場合に再度実行される。後述する設定変更処理(図15)が実行された場合には動作禁止処理の実行が回避される。
図14は情報異常フラグ74gを利用して主側RAM74に情報異常が発生していることを特定する様子を示すタイムチャートである。図14(a)はメイン処理(図10)が実行されている期間を示し、図14(b)は情報異常フラグ74gの状態を示し、図14(c)は異常把握用の処理(ステップS105~ステップS109)が実行されている期間を示し、図14(d)は動作禁止処理(ステップS118及びステップS119)が実行されている期間を示す。
まず主側RAM74に情報異常が発生していない場合について説明する。
主側MPU72への動作電力の供給が開始されることで、t1のタイミングで図14(a)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始される。そして、t2のタイミングで図14(b)に示すように情報異常フラグ74gに「1」がセットされた後に、t3のタイミング~t4のタイミングに亘って図14(c)に示すように異常把握用の処理(ステップS105~ステップS109)が実行される。この場合、当該異常把握用の処理(ステップS105~ステップS109)では主側RAM74に情報異常が発生していることが特定されない。したがって、t4のタイミングで図14(b)に示すように情報異常フラグ74gが「0」クリアされるため、図14(d)に示すように動作禁止処理(ステップS118及びステップS119)は実行されない。その後、t5のタイミングで図14(a)に示すようにメイン処理(図10)が終了し、遊技を進行させるための処理(タイマ割込み処理(図19)、通常処理(図25))が開始される。
次に、主側RAM74に情報異常が発生している場合について説明する。
主側MPU72への動作電力の供給が開始されることで、t6のタイミングで図14(a)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始される。そして、t7のタイミングで図14(b)に示すように情報異常フラグ74gに「1」がセットされた後に、t8のタイミング~t9のタイミングに亘って図14(c)に示すように異常把握用の処理(ステップS105~ステップS109)が実行される。この場合、当該異常把握用の処理(ステップS105~ステップS109)では主側RAM74に情報異常が発生していることが特定される。したがって、図14(b)に示すように情報異常フラグ74gに「1」がセットされた状態が維持されることで、t9のタイミングで図14(d)に示すように動作禁止処理(ステップS118及びステップS119)が開始される。
上記のとおり主側RAM74に情報異常が発生しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである情報異常フラグ74gに「1」がセットされた後に、主側RAM74に情報異常が発生しているか否かの各種判定を実行するための異常把握用の処理が実行される。そして、当該異常把握用の処理にて主側RAM74に情報異常が発生していることが特定された場合には情報異常フラグ74gに「1」がセットされた状態が維持され、当該異常把握用の処理にて主側RAM74に情報異常が発生していないことが特定された場合に情報異常フラグ74gが「0」クリアされる。情報異常フラグ74gに「1」がセットされた状態が維持された場合には動作禁止処理が実行され、情報異常フラグ74gの値が「0」である場合には動作禁止処理が実行されることなく遊技を進行させるための処理が開始される。このように最初に情報異常フラグ74gに「1」をセットしてその後に主側RAM74に情報異常が発生していないことが特定された場合に情報異常フラグ74gを「0」クリアする構成としたことにより、情報異常が実際には発生しているにも関わらず電気的なノイズの発生によって主側RAM74に情報異常が発生しているか否かの各種判定が行われなかったとしても、動作禁止処理が実行されるようにすることが可能となる。
メイン処理(図10)の説明に戻り、動作電力の供給の開始に際して設定キー挿入孔57に挿入された設定キーがON操作されている場合、すなわち設定変更操作が行われている場合(ステップS111:YES)、設定変更処理を実行した後に(ステップS120)、通常処理を実行する(ステップS121)。
図15はステップS120の設定変更処理を示すフローチャートである。
まず開始アドレスの設定処理を実行する(ステップS301)。開始アドレスの設定処理では、設定変更処理の開始に際して主側RAM74の記憶エリアを「0」クリアして初期化するためのクリア処理を実行する場合における当該クリア処理の開始対象となる主側RAM74の記憶エリアのアドレスをセットする。図16は主側RAM74の記憶エリアの内容を説明するための説明図である。図16に示すように主側RAM74の各記憶エリアにはそれぞれアドレスが設定されている。アドレスは連番の情報として設定されている。具体的には初期アドレスとして「0000」のアドレスが設定されており、次の順番のアドレスとして「0001」のアドレスが設定されており、その次の順番のアドレスとして「0002」のアドレスが設定されており、さらにその後も連番となるようにしてアドレスが設定されている。
開始アドレスである「0000」に対応する記憶エリアとして、第2CB当選データを記憶するためのエリアである第2CB当選データエリアが設定されている。後述する役の抽選処理(図34)にて第2CB当選データが選択された場合には第2CB当選データエリアに第2CB当選データが設定され、第2CB入賞が成立した場合には第2CB当選データエリアから第2CB当選データがクリアされる。
開始アドレスである「0000」に対して次の順番である「0001」に対応する記憶エリアとして、第1CB当選データを記憶するためのエリアである第1CB当選データエリアが設定されている。後述する役の抽選処理(図34)にて第1CB当選データが選択された場合には第1CB当選データエリアに第1CB当選データが設定され、第1CB入賞が成立した場合には第1CB当選データエリアから第1CB当選データがクリアされる。
「0001」に対して次の順番である「0002」に対応する記憶エリアとして、使用対象となっている設定値を記憶するためのエリアである設定値記憶エリアが設定されている。設定変更処理(図15)にて選択された設定値は、設定値記憶エリアに記憶される。
「0003」に対応する記憶エリアとして継続ゲーム数カウンタ74cが設定されており、「0004」に対応する記憶エリアとして合計獲得数カウンタ74dが設定されており、「0005」に対応する記憶エリアとしてクレジットカウンタ74bが設定されており、「0006」に対応する記憶エリアとして扉状態エリア74eが設定されている。また、「0007」~「k-3」に対応する記憶エリアにも各種記憶エリアが設定されている。この各種記憶エリアには後述する第2区間フラグなどが含まれている。また、「k-2」に対応する記憶エリアとしてベット数履歴カウンタ74fが設定されており、「k-1」に対応する記憶エリアとして付与数履歴カウンタが設定されており、「k」に対応する記憶エリアとして疑似ボーナス状態フラグが設定されており、「k+1」に対応する記憶エリアとして疑似ボーナス継続カウンタが設定されており、「k+2」に対応する記憶エリアとしてベット数設定カウンタ74aが設定されており、「k+3」に対応する記憶エリアとして媒体付与カウンタが設定されている。また、「k+4」以降のアドレスの記憶エリアとして、例えば情報異常フラグ74gが設定されている。情報異常フラグ74gについては既に説明したとおりであり、当該情報異常フラグ74g以外の各カウンタ74a~74e及び各種エリア74fについては後に説明する。
ステップS301における開始アドレスの設定処理では主側MPU72のレジスタに設けられたクリア対象アドレスに開始アドレスとして「0001」をセットする。詳細は後述するが主側RAM74の記憶エリアの「0」クリア及び初期化はクリア対象アドレスに設定されているアドレスの記憶エリアに対して行われ、その後にクリア対象アドレスが次の順番のアドレスとなるようにクリア対象アドレスが1加算され、その1加算後におけるクリア対象アドレスに対応する記憶エリアに対して「0」クリア及び初期化が実行される。この場合に、クリア対象アドレスに開始アドレスとして「0001」が設定されている場合、「0001」以降のアドレスに対応する記憶エリアが「0」クリア及び初期化の対象となり、「0000」のアドレスに対応する記憶エリアは「0」クリア及び初期化の対象とならないことになる。
その後、主側RAM74の情報異常フラグ74gに「1」がセットされているか否かを判定することで、主側RAM74に情報異常が発生しているか否かを判定する(ステップS302)。また、動作電力の供給の開始に際してリセットボタン56が押圧操作されているか否かを判定する(ステップS303)。ステップS302及びステップS303の両方にて否定判定をした場合、開始アドレスの修正処理を実行する(ステップS304)。開始アドレスの修正処理では、主側MPU72のクリア対象アドレスに修正後の開始アドレスとして「0000」を上書きする。クリア対象アドレスに開始アドレスとして「0000」が設定されている場合、主側RAM74の全ての記憶エリアが「0」クリア及び初期化の対象となる。
つまり、主側RAM74に情報異常が発生しており情報異常フラグ74gに「1」がセットされている状況で設定変更処理が開始された場合には、当該設定変更処理の開始に際して実行される「0」クリア及び初期化の対象となる記憶エリアは主側RAM74の全ての記憶エリアとなる。また、主側RAM74に情報異常が発生しておらず情報異常フラグ74gの値が「0」である状況で設定変更処理が開始された場合であっても、動作電力の供給の開始に際して設定キーのON操作だけではなくリセットボタン56の押圧操作も実行されている場合には、当該設定変更処理の開始に際して実行される「0」クリア及び初期化の対象となる記憶エリアは主側RAM74の全ての記憶エリアとなる。
ステップS302にて肯定判定をした場合、ステップS303にて肯定判定をした場合、又はステップS304の処理を実行した場合、クリア対象アドレスに設定されているアドレスに対応する主側RAM74の記憶エリアを「0」クリアして初期化を実行する(ステップS305)。その後、クリア対象アドレスの更新処理を実行する(ステップS306)。当該更新処理では、クリア対象アドレスの値を1加算することで、クリア対象アドレスに設定されているアドレスが主側RAM74のアドレスの順序における次の順番のアドレスに変更される。そして、その更新後におけるアドレスが主側RAM74における最後の順番のアドレスである終了アドレスを超えたか否かを判定する(ステップS307)。ステップS307にて否定判定をした場合、更新後におけるアドレスの記憶エリアに対して「0」クリアして初期化を実行するとともに(ステップS305)、ステップS306及びステップS307の処理を再度実行する。ステップS307にて肯定判定をした場合、主側RAM74のクリア処理が終了したことを意味する。この場合、ステップS308に進む。
ここで、設定変更処理にて主側RAM74のクリア処理が実行される様子について図17のタイムチャートを参照しながら説明する。図17(a)は主側MPU72に動作電力が供給されている期間を示し、図17(b)は主側MPU72にてメイン処理(図10)が実行されている期間を示し、図17(c)は設定変更操作として設定キー挿入孔57に挿入された設定キーのON操作が行われている期間を示し、図17(d)はリセットボタン56が押圧操作されている期間を示し、図17(e)は情報異常フラグ74gの状態を示し、図17(f)は主側MPU72にて設定変更処理(図15)が実行されている期間を示し、図17(g)は主側RAM74の記憶エリアの一部に対するクリア処理が実行されている期間を示し、図17(h)は主側RAM74の記憶エリアの全部に対するクリア処理が実行されている期間を示す。
まずリセットボタン56の押圧操作が実行されることなく動作電力の供給が開始された場合であって主側RAM74の情報異常が発生していない状況で設定変更処理が実行される場合について説明する。
t1のタイミングで図17(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始され、当該t1のタイミングで図17(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始される。また、図17(c)に示すように動作電力の供給の開始に際して設定変更操作が行われている。その後、t2のタイミングで図17(e)に示すように情報異常フラグ74gに「1」がセットされるが、メイン処理(図10)における異常把握用の処理(ステップS105~ステップS109)にて主側RAM74に情報異常が発生していないことが特定されることでt3のタイミングで情報異常フラグ74gが「0」クリアされる。
その後、t4のタイミングで図17(f)に示すように主側MPU72にて設定変更処理(図15)が開始される。当該設定変更処理(図15)が開始された場合には主側RAM74のクリア処理が実行されることとなるが、今回の動作電力の供給開始に際して主側RAM74の情報異常が発生していないため図17(e)に示すように情報異常フラグ74gの値は「0」であり、さらに今回の動作電力の供給の開始に際して図17(d)に示すようにリセットボタン56は押圧操作されていない。したがって、今回の主側RAM74のクリア処理に際しては図17(g)に示すように、開始アドレスとして「0001」が設定される一部クリア処理が実行される。この場合、既に説明したとおり主側RAM74において初期アドレスが設定されている記憶エリアである第2CB当選データエリアは「0」クリア及び初期化の対象から除外され、当該エリア以外の記憶エリアに対して「0」クリア及び初期化が順次実行されて図17(g)に示すようにt5のタイミングで終了する。これにより、設定変更処理(図15)が実行される場合であっても第2CB当選データエリアの情報を前回の動作電力の供給停止前の状態に維持させることが可能となる。
次に、リセットボタン56の押圧操作が実行されている状況で動作電力の供給が開始された場合であって主側RAM74の情報異常が発生していない状況で設定変更処理が実行される場合について説明する。
t6のタイミングで図17(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始され、当該t6のタイミングで図17(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始される。また、図17(c)に示すように動作電力の供給の開始に際して設定変更操作が行われているとともに図17(d)に示すようにリセットボタン56が押圧操作されている。その後、t7のタイミングで図17(e)に示すように情報異常フラグ74gに「1」がセットされるが、メイン処理(図10)における異常把握用の処理(ステップS105~ステップS109)にて主側RAM74に情報異常が発生していないことが特定されることでt8のタイミングで情報異常フラグ74gが「0」クリアされる。
その後、t9のタイミングで図17(f)に示すように主側MPU72にて設定変更処理(図15)が開始される。当該設定変更処理(図15)が開始された場合には主側RAM74のクリア処理が実行されることとなるが、今回の動作電力の供給開始に際して主側RAM74の情報異常が発生していないため図17(e)に示すように情報異常フラグ74gの値は「0」である。一方、今回の動作電力の供給の開始に際して図17(d)に示すようにリセットボタン56は押圧操作されており、当該押圧操作はt9のタイミングで継続されている。したがって、今回の主側RAM74のクリア処理に際しては図17(h)に示すように、開始アドレスとして「0000」が設定される全部クリア処理が実行される。この場合、既に説明したとおり主側RAM74において初期アドレスが設定されている記憶エリアである第2CB当選データエリアも含めて主側RAM74の全記憶エリアに対して「0」クリア及び初期化が順次実行されて図17(h)に示すようにt10のタイミングで終了する。これにより、設定変更処理(図15)が実行される場合において主側RAM74の全記憶エリアを初期化させることが可能となる。
次に、リセットボタン56の押圧操作が実行されていない状況で動作電力の供給が開始された場合であって主側RAM74の情報異常が発生している状況で設定変更処理が実行される場合について説明する。
t11のタイミングで図17(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始され、当該t11のタイミングで図17(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始される。また、図17(c)に示すように動作電力の供給の開始に際して設定変更操作が行われている。その後、t12のタイミングで図17(e)に示すように情報異常フラグ74gに「1」がセットされ、さらにメイン処理(図10)における異常把握用の処理(ステップS105~ステップS109)にて主側RAM74に情報異常が発生していることが特定されることで情報異常フラグ74gに「1」がセットされた状態が維持される。
その後、t13のタイミングで図17(f)に示すように主側MPU72にて設定変更処理(図15)が開始される。当該設定変更処理(図15)が開始された場合には主側RAM74のクリア処理が実行されることとなるが、今回の動作電力の供給開始に際して主側RAM74の情報異常が発生しているため図17(e)に示すように情報異常フラグ74gの値は「1」である。したがって、今回の主側RAM74のクリア処理に際しては図17(h)に示すように、開始アドレスとして「0000」が設定される全部クリア処理が実行される。この場合、既に説明したとおり主側RAM74において初期アドレスが設定されている記憶エリアである第2CB当選データエリアも含めて主側RAM74の全記憶エリアに対して「0」クリア及び初期化が順次実行されて図17(h)に示すようにt14のタイミングで終了する。これにより、主側RAM74の情報異常が発生している状況において設定変更処理(図15)が実行される場合には、主側RAM74の全記憶エリアを初期化させた後に、設定値を変更するための処理が開始されるようにすることが可能となる。
設定変更処理(図15)の説明に戻り、ステップS307にて肯定判定をした場合、設定変更開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS308)。演出側MPU92は設定変更開始コマンドを受信した場合、設定値を変更している状況であることを示す報知が実行されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。この場合、画像表示装置63にて設定値を変更するための操作内容を遊技ホールの管理者に認識可能とさせる画像が表示される構成としてもよい。
その後、設定変更実行処理を実行する(ステップS309)。図18は設定変更実行処理を示すフローチャートである。
まずタイマ割込み処理(図19)の実行を許可する(ステップS401)。主側MPU72への動作電力の供給が開始されたタイミングにおいてはタイマ割込み処理(図19)の実行が許可されていないが、メイン処理(図10)にて設定変更処理(図15)が実行される場合には設定変更実行処理(図18)のステップS401の処理が実行されることでタイマ割込み処理(図19)の実行が許可される。これにより、定期的にタイマ割込み処理(図19)が起動される。
図19はタイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、タイマ割込み処理は、例えば1.49ミリ秒ごとに起動される。
まずタイマ割込み処理(図19)の更なる割込みを禁止する(ステップS501)。その後、レジスタ退避処理を実行する(ステップS502)。レジスタ退避処理では後述する通常処理(図25)で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を主側RAM74に退避させる。その後、停電用処理を実行する(ステップS503)。停電用処理の処理内容は既に説明したとおりである。その後、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、これら各リール32L,32M,32Rに設けられたステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う(ステップS504)。また、センサ監視処理を実行する(ステップS505)。
図20(a)はセンサ監視処理を示すフローチャートである。まず検知状態記憶エリアのシフト処理を実行する(ステップS601)。図20(b)は主側RAM74に設けられた検知状態記憶エリアの内容を説明するための説明図である。図20(b)に示すように主側RAM74には検知状態記憶エリアとして、リセット現状記憶エリア74hとリセット前回記憶エリア74iとが設けられている。リセット現状記憶エリア74hには、直近の処理回のセンサ監視処理(図20(a))にて把握されたリセットボタン56の状態に対応する情報が記憶される。具体的には、直近の処理回のセンサ監視処理(図20(a))にてリセットボタン56からの検知信号として、リセットボタン56が押圧操作されていることを示すHIレベルの信号を受信している場合にはリセット現状記憶エリア74hに「1」の情報が記憶され、リセットボタン56が押圧操作されていないことを示すLOWレベルの信号を受信している場合にはリセット現状記憶エリア74hを「0」クリアする。また、リセット前回記憶エリア74iには、1回前の処理回のセンサ監視処理(図20(a))にて把握されたリセットボタン56の状態に対応する情報が記憶される。具体的には、1回前の処理回のセンサ監視処理(図20(a))にてリセットボタン56からの検知信号として、リセットボタン56が押圧操作されていることを示すHIレベルの信号を受信していた場合にはリセット前回記憶エリア74iに「1」の情報が記憶されており、リセットボタン56が押圧操作されていないことを示すLOWレベルの信号を受信していた場合にはリセット前回記憶エリア74iの情報が「0」となっている。
ステップS601における検知状態記憶エリアのシフト処理では、リセット現状記憶エリア74hに記憶されている情報をリセット前回記憶エリア74iに上書きする。その後、リセットボタン56から受信している信号を特定し、その特定した信号がHIレベルである場合には(ステップS602:YES)、リセット現状記憶エリア74hに「1」をセットし(ステップS603)、その特定した信号がLOWレベルである場合には(ステップS602:NO)、リセット現状記憶エリア74hを「0」クリアする(ステップS604)。
ステップS603又はステップS604の処理を実行した場合、その他の処理を実行する(ステップS605)。その他の処理では、リセットボタン56の押圧操作を検知するセンサ以外の各種センサからの検知信号の内容を特定するための処理を実行する。
タイマ割込み処理(図19)の説明に戻り、センサ監視処理を実行した後は、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を実行する(ステップS506)。また、各種コマンドを演出側MPU92へ送信するコマンド出力処理を実行する(ステップS507)。また、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を実行する(ステップS508)。当該ポート出力処理では、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されていない状況において後述する主側RAM74の媒体付与カウンタの値に対応する数字が表示されるように兼用表示部66を表示制御する。なお、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されていない状況において媒体付与カウンタの値が「0」である場合には兼用表示部66を消灯状態とする。また、ベット数に対応する表示がベット表示部64にて実行されるようにするためのベット表示部64の制御処理を実行する(ステップS509)。また、遊技履歴を管理するとともにその管理結果に対応する内容を兼用表示部66に表示させるための管理用処理を実行する(ステップS510)。具体的には、全体のゲーム数に対する後述する第2区間SC2の総ゲーム数の比率が計算され、その計算結果の比率が兼用表示部66に表示される。その後、先のステップS502にて主側RAM74に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させ(ステップS511)、次回のタイマ割込み処理(図19)の実行を許可する(ステップS512)。
設定変更実行処理(図18)の説明に戻り、ステップS401にてタイマ割込み処理(図19)の実行を許可した後は、タイマ割込み処理(図19)が実行されたか否かを判定し(ステップS402)、タイマ割込み処理(図19)が実行されるまでステップS402にて待機する。タイマ割込み処理(図19)が実行されたか否かを特定するための処理構成は任意であるが、本スロットマシン10では主側MPU72のレジスタに実行済みフラグが設けられており、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合には当該実行済みフラグが「0」クリアされ、その後にタイマ割込み処理(図19)が実行される度に当該実行済みフラグに「1」をセットするための処理が実行されるようにする。この場合、ステップS402では主側MPU72のレジスタにおける実行済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定し、実行済みフラグに「1」がセットされていない場合にはステップS402にて否定判定をし、実行済みフラグに「1」がセットされている場合にはステップS402にて肯定判定をする。ステップS402にて肯定判定をした場合、主側MPU72のレジスタの実行済みフラグを「0」クリアする(ステップS403)。
その後、主側RAM74に設けられた設定値記憶エリアの値が6以上となっているか否かを判定する(ステップS404)。設定値記憶エリアは、現状の選択対象となっている設定値を主側MPU72にて特定するためのエリアである。設定値記憶エリアの値が「0」である場合には選択対象となっている設定値は「1」であり、設定値記憶エリアの値が「1」である場合には選択対象となっている設定値は「2」であり、設定値記憶エリアの値が「2」である場合には選択対象となっている設定値は「3」であり、設定値記憶エリアの値が「3」である場合には選択対象となっている設定値は「4」であり、設定値記憶エリアの値が「4」である場合には選択対象となっている設定値は「5」であり、設定値記憶エリアの値が「5」である場合には選択対象となっている設定値は「6」である。設定値記憶エリアの値が6以上である場合、設定値記憶エリアの値が最大値を超えたことを意味するため、当該設定値記憶エリアを「0」クリアする(ステップS405)。これにより、選択対象となっている設定値は「1」となる。
ステップS404にて否定判定をした場合、又はステップS405の処理を実行した場合、タイマ割込み処理(図19)が実行されたか否かを判定し(ステップS406)、タイマ割込み処理(図19)が実行されるまでステップS406にて待機する。具体的には、ステップS402と同様に、主側MPU72のレジスタにおける実行済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。実行済みフラグはステップS402にて肯定判定をした場合に「0」クリアされており、さらに既に説明したとおりタイマ割込み処理(図19)が実行される度に当該実行済みフラグに「1」をセットするための処理が実行される。したがって、ステップS406ではステップS402にて肯定判定をしてからタイマ割込み処理(図19)が少なくとも1回実行されたか否かを判定している。実行済みフラグに「1」がセットされていない場合にはステップS406にて否定判定をし、実行済みフラグに「1」がセットされている場合にはステップS406にて肯定判定をする。ステップS406にて肯定判定をした場合、主側MPU72のレジスタの実行済みフラグを「0」クリアする(ステップS407)。
その後、スタートレバー41がON操作されているか否かを判定する(ステップS408)。設定変更実行処理が実行されている状況においてスタートレバー41がON操作された場合、選択対象となっている設定値が使用対象として確定される。スタートレバー41がON操作されていない場合(ステップS408:NO)、リセットボタン56の押圧操作が開始されたか否かを判定する(ステップS409)。具体的には、主側RAM74のリセット前回記憶エリア74iに記憶されている情報がリセットボタン56の押圧操作が行われていないことに対応する「0」であり、主側RAM74のリセット現状記憶エリア74hに記憶されている情報がリセットボタン56の押圧操作が行われていることに対応する「1」であるか否かを判定する。ステップS409にて否定判定をした場合にはステップS406に戻る。ステップS409にて肯定判定をした場合には主側RAM74の設定値記憶エリアの値を1加算する(ステップS410)。その後、ステップS404に戻り、1加算後における設定値記憶エリアの値が6以上である場合には(ステップS404:YES)、当該設定値記憶エリアを「0」クリアした後に(ステップS405)、ステップS406以降の処理を実行する。スタートレバー41がON操作されている場合には(ステップS408:YES)、設定キー挿入孔57に挿入されている設定キーのOFF操作が行われるまで待機し(ステップS411:NO)、設定キーのOFF操作が行われた場合には(ステップS411:YES)、本設定変更実行処理を終了する。
つまり、設定変更実行処理が実行されている状況においてはリセットボタン56が押圧操作される度に選択対象となっている設定値が1段階上の有利度の設定値に変更される。また、既に最も有利度が高い「6」の設定値である場合にリセットボタン56が押圧操作された場合には設定値記憶エリアが「0」クリアされることで最も有利度が低い「1」の設定値とされる。また、スタートレバー41がON操作された場合に選択対象となっている設定値が使用対象として確定され、その後に設定キー挿入孔57に挿入されている設定キーがOFF操作されることにより設定変更実行処理が終了する。
設定変更実行処理では上記のとおりステップS402及びステップS406の処理が実行されることにより、設定変更実行処理(図18)が開始されてからリセットボタン56の押圧操作が開始されたか否かの最初の判定処理が開始されるまでに、タイマ割込み処理(図19)が新たに実行されるまで処理の進行を待機するための期間である割込み待機期間が2回発生する。これら割込み待機期間が設定されていることにより、リセットボタン56が押圧操作された状況で主側MPU72への動作電力の供給が開始され、さらにリセットボタン56の押圧操作が維持された状況で設定変更実行処理(図18)が開始されたとしても、その維持されているリセットボタン56の押圧操作によって選択対象の設定値の変更が発生しないようになっている。この内容について図21のタイムチャートを参照しながら説明する。
図21はリセットボタン56が押圧操作された状態で動作電力の供給が開始された場合においてその維持されているリセットボタン56の押圧操作によって選択対象となっている設定値が変更されてしまわない様子を示すタイムチャートである。図21(a)は主側MPU72に動作電力が供給されている期間を示し、図21(b)は主側MPU72にてメイン処理(図10)が実行されている期間を示し、図21(c)は設定キー挿入孔57に挿入された設定キーによるON操作が行われている期間を示し、図21(d)はリセットボタン56の押圧操作が行われている期間を示し、図21(e)は主側RAM74の記憶エリアの全部に対するクリア処理が実行されている期間を示し、図21(f)は設定変更実行処理(図18)が実行されている期間を示し、図21(g)はタイマ割込み処理(図19)が実行されている期間を示し、図21(h)は設定変更実行処理(図18)のステップS402及びステップS406による割込み待機期間を示し、図21(i)は主側RAM74のリセット現状記憶エリア74hの状態を示し、図21(j)は主側RAM74のリセット前回記憶エリア74iの状態を示し、図21(k)は選択対象となる設定値の変更契機の特定タイミングを示す。
t1のタイミングで図21(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始され、当該t1のタイミングで図21(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始される。また、図21(c)に示すように動作電力の供給の開始に際して設定キーによるON操作が行われているとともに図21(d)に示すようにリセットボタン56の押圧操作が行われている。
上記のとおり設定キーによるON操作が行われているため、その後、設定変更処理(図15)が開始される。当該設定変更処理(図15)が開始された場合には主側RAM74のクリア処理が実行されることとなるが、今回の動作電力の供給開始に際して上記のとおりリセットボタン56が押圧操作されており、当該押圧操作はt2のタイミングで継続されている。したがって、当該t2のタイミングで図21(e)に示すように、主側RAM74の記憶エリアの全部に対するクリア処理が開始される。この場合、当該クリア処理によってリセット現状記憶エリア74h及びリセット前回記憶エリア74iも「0」クリアされる。
その後、t3のタイミングで図21(e)に示すようにクリア処理が完了する。当該t3のタイミングで図21(f)に示すように設定変更実行処理(図18)が開始される。この場合、当該設定変更実行処理(図18)ではステップS401にてタイマ割込み処理(図19)の実行が許可されるとともにステップS402にてタイマ割込み処理(図19)が実行されるまで待機する。つまり、図21(h)に示すように割込み待機期間が発生する。
当該割込み待機期間におけるt4のタイミングで図21(g)に示すように設定変更実行処理(図18)に割り込んでタイマ割込み処理(図19)が実行される。当該タイマ割込み処理(図19)が実行されている状況であるt5のタイミングで、タイマ割込み処理(図19)におけるステップS505のセンサ監視処理(図20(a))が実行されることでリセットボタン56が押圧操作されているか否かが特定される。当該t5のタイミングでは図21(d)に示すようにリセットボタン56の押圧操作は継続されている。したがって、当該t5のタイミングで図21(i)に示すようにリセット現状記憶エリア74hに「1」がセットされる。なお、リセット前回記憶エリア74iの情報は「0」に維持される。当該タイマ割込み処理(図19)は図21(g)に示すようにt6のタイミングで終了する。これにより、主側MPU72にて実行される処理は設定変更実行処理(図18)に復帰する。
設定変更実行処理(図18)では既にタイマ割込み処理(図19)が実行された後であるため、ステップS402にて肯定判定をしてステップS403以降の処理を実行する。そして、ステップS406にてタイマ割込み処理(図19)が再度実行されるまで待機する。つまり、図21(h)に示すようにt7のタイミングで割込み待機期間が発生する。
当該割込み待機期間におけるt8のタイミングで図21(g)に示すように設定変更実行処理(図18)に割り込んでタイマ割込み処理(図19)が実行される。当該タイマ割込み処理(図19)が実行されている状況であるt9のタイミングで、タイマ割込み処理(図19)におけるステップS505のセンサ監視処理(図20(a))が実行される。この場合、まずリセット現状記憶エリア74hに記憶されている情報がリセット前回記憶エリア74iにシフトされるが、リセット現状記憶エリア74hには既に「1」がセットされているため、当該t9のタイミングで図21(j)に示すようにリセット前回記憶エリア74iに「1」がセットされる。また、当該センサ監視処理(図20(a))にてリセットボタン56が押圧操作されているか否かが特定される。当該t9のタイミングでは図21(d)に示すようにリセットボタン56の押圧操作は継続されている。したがって、当該t9のタイミングで図21(i)に示すようにリセット現状記憶エリア74hに「1」がセットされる。当該タイマ割込み処理(図19)は図21(g)に示すようにt10のタイミングで終了する。これにより、主側MPU72にて実行される処理は設定変更実行処理(図18)に復帰する。
設定変更実行処理(図18)では既にタイマ割込み処理(図19)が実行された後であるため、ステップS406にて肯定判定をしてステップS408以降の処理を実行する。そして、t11のタイミングで図21(k)に示すようにステップS409におけるリセットボタン56の押圧操作が開始されたか否かを判定するための処理が実行される。具体的には、主側RAM74のリセット前回記憶エリア74iに記憶されている情報がリセットボタン56の押圧操作が行われていないことに対応する「0」であり、主側RAM74のリセット現状記憶エリア74hに記憶されている情報がリセットボタン56の押圧操作が行われていることに対応する「1」であるか否かが判定される。この場合、図21(j)に示すようにリセット前回記憶エリア74iの情報は「1」であるとともに図21(i)に示すようにリセット現状記憶エリア74hの情報は「1」である。したがって、ステップS409ではリセットボタン56の押圧操作が開始されたと判定されない。これにより、リセットボタン56が押圧操作された状態で動作電力の供給が開始された場合においてその維持されているリセットボタン56の押圧操作によって選択対象となっている設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
その後、t12のタイミングで、設定変更実行処理(図18)のステップS406が実行される。当該ステップS406にてタイマ割込み処理(図19)が再度実行されるまで待機する。つまり、図21(h)に示すようにt12のタイミングで割込み待機期間が発生する。当該割込み待機期間におけるt13のタイミングで図21(d)に示すようにリセットボタン56の押圧操作が解除される。また、t14のタイミングで図21(g)に示すように設定変更実行処理(図18)に割り込んでタイマ割込み処理(図19)が実行される。当該タイマ割込み処理(図19)が実行されている状況であるt15のタイミングで、タイマ割込み処理(図19)におけるステップS505のセンサ監視処理(図20(a))が実行される。この場合、まずリセット現状記憶エリア74hに記憶されている情報がリセット前回記憶エリア74iにシフトされるが、リセット現状記憶エリア74hには既に「1」がセットされているため、当該t15のタイミングで図21(j)に示すようにリセット前回記憶エリア74iに「1」がセットされる。また、当該センサ監視処理(図20(a))にてリセットボタン56が押圧操作されているか否かが特定される。当該t15のタイミングでは図21(d)に示すようにリセットボタン56は押圧操作されていない。したがって、当該t15のタイミングで図21(i)に示すようにリセット現状記憶エリア74hが「0」クリアされる。当該タイマ割込み処理(図19)は図21(g)に示すようにt16のタイミングで終了する。これにより、主側MPU72にて実行される処理は設定変更実行処理(図18)に復帰する。
設定変更実行処理(図18)では既にタイマ割込み処理(図19)が実行された後であるため、ステップS406にて肯定判定をしてステップS408以降の処理を実行する。そして、t17のタイミングで図21(k)に示すようにステップS409におけるリセットボタン56の押圧操作が開始されたか否かを判定するための処理が実行される。具体的には、主側RAM74のリセット前回記憶エリア74iに記憶されている情報がリセットボタン56の押圧操作が行われていないことに対応する「0」であり、主側RAM74のリセット現状記憶エリア74hに記憶されている情報がリセットボタン56の押圧操作が行われていることに対応する「1」であるか否かが判定される。この場合、図21(j)に示すようにリセット前回記憶エリア74iの情報は「1」であるとともに図21(i)に示すようにリセット現状記憶エリア74hの情報は「0」である。したがって、ステップS409ではリセットボタン56の押圧操作が開始されたと判定されない。
その後、t18のタイミングで、設定変更実行処理(図18)のステップS406が実行される。当該ステップS406にてタイマ割込み処理(図19)が再度実行されるまで待機する。つまり、図21(h)に示すようにt18のタイミングで割込み待機期間が発生する。当該割込み待機期間におけるt19のタイミングで図21(g)に示すように設定変更実行処理(図18)に割り込んでタイマ割込み処理(図19)が実行される。当該タイマ割込み処理(図19)が実行されている状況であるt20のタイミングで、タイマ割込み処理(図19)におけるステップS505のセンサ監視処理(図20(a))が実行される。この場合、まずリセット現状記憶エリア74hに記憶されている情報がリセット前回記憶エリア74iにシフトされるが、リセット現状記憶エリア74hの情報は「0」であるため、当該t20のタイミングで図21(j)に示すようにリセット前回記憶エリア74iは「0」クリアされる。また、当該センサ監視処理(図20(a))にてリセットボタン56が押圧操作されているか否かが特定される。当該t20のタイミングでは図21(d)に示すようにリセットボタン56は押圧操作されていない。したがって、当該t20のタイミングで図21(i)に示すようにリセット現状記憶エリア74hが「0」クリアされる。当該タイマ割込み処理(図19)は図21(g)に示すようにt21のタイミングで終了する。これにより、主側MPU72にて実行される処理は設定変更実行処理(図18)に復帰する。
なお、ステップS406にて肯定判定をした場合にはステップS407にて主側MPU72の実行済みフラグが「0」クリアされ、さらにステップS407の処理が実行されてからステップS406が再度実行されるまでにタイマ割込み処理(図19)が実行されることはない。したがって、ステップS406にて肯定判定をしてからステップS406が再度実行された場合にはその際に確実に割込み待機期間が発生するとともに、当該割込み待機期間はタイマ割込み処理(図19)が1回実行されることで解除される。
上記のとおり設定変更実行処理(図18)ではステップS402及びステップS406の処理が実行されることにより、設定変更実行処理(図18)が開始されてからリセットボタン56の押圧操作が開始されたか否かの最初の判定処理が開始されるまでに、タイマ割込み処理(図19)が新たに実行されるまで処理の進行を待機するための期間である割込み待機期間が2回発生する。これら割込み待機期間が設定されていることにより、リセットボタン56が押圧操作された状況で主側MPU72への動作電力の供給が開始され、さらにリセットボタン56の押圧操作が維持された状況で設定変更実行処理(図18)が開始されたとしても、設定変更実行処理(図18)が開始されてからリセットボタン56の押圧操作が開始されたか否かの最初の判定処理が開始された時点でリセット前回記憶エリア74i及びリセット現状記憶エリア74hの情報の内容がリセットボタン56の押圧操作が継続されている状況であることを示す内容となる。したがって、ステップS409ではリセットボタン56の押圧操作が開始されたと判定されない。これにより、リセットボタン56が押圧操作された状態で動作電力の供給が開始された場合においてその維持されているリセットボタン56の押圧操作によって選択対象となっている設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
設定変更処理(図15)の説明に戻り、ステップS309の設定変更実行処理を実行した後は、設定変更終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS310)。演出側MPU92は設定変更終了コマンドを受信した場合、設定値を変更している状況であることを示す報知が終了されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。その後、主側RAM74の扉状態エリア74eにリセット状態情報をセットする(ステップS311)。
扉状態エリア74eは、筐体11に対する前面扉12の開閉状態の変化が発生したか否かを主側MPU72にて特定する場合に参照されるエリアである。図22は主側MPU72においてセンサ監視処理(図20(a))のその他の処理(ステップS605)にて実行される扉開放センサ16の監視処理を示すフローチャートである。
扉開放センサ16から前面扉12が開放状態であることに対応する信号を受信している場合(ステップS701:YES)、扉状態エリア74eに記憶されている情報が開情報であるか否かを判定する(ステップS702)。開情報は、本監視処理の直前の処理回において扉開放センサ16から前面扉12が開放状態であることに対応する信号を受信していたことを示す情報である。扉状態エリア74eに開情報が記憶されている場合(ステップS702:YES)、そのまま本監視処理を終了する。扉状態エリア74eの情報が開情報以外の情報である場合(ステップS702:NO)、すなわち扉状態エリア74eに閉情報が記憶されている場合、扉状態エリア74eにリセット状態情報が記憶されている場合、又は扉状態エリア74eの情報が「0」である場合、開放コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS703)。演出側MPU92は開放コマンドを受信した場合、前面扉12が開放状態であることを示す報知が実行されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
その後、扉状態エリア74eに開情報を記憶させる(ステップS704)。これにより、本監視処理の次回の処理回において扉開放センサ16からの前面扉12が開放状態であることに対応する信号の受信が継続されていたとしても、扉状態エリア74eに開情報が記憶されていることによってステップS702にて肯定判定をすることで、開放コマンドの新たな送信は行われない。よって、前面扉12が開放状態に維持されている状況において開放コマンドが繰り返し送信されてしまわないようにすることが可能となる。
扉開放センサ16から前面扉12が閉鎖状態であることに対応する信号を受信している場合(ステップS701:NO)、扉状態エリア74eに記憶されている情報が閉情報であるか否かを判定する(ステップS705)。閉情報は、本監視処理の直前の処理回において扉開放センサ16から前面扉12が閉鎖状態であることに対応する信号を受信していたことを示す情報である。扉状態エリア74eに閉情報が記憶されている場合(ステップS705:YES)、そのまま本監視処理を終了する。扉状態エリア74eに閉情報以外の情報が記憶されている場合(ステップS705:NO)、すなわち扉状態エリア74eに開情報が記憶されている場合、扉状態エリア74eにリセット状態情報が記憶されている場合、又は扉状態エリア74eの情報が「0」である場合、閉鎖コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS706)。演出側MPU92は閉鎖コマンドを受信した場合、前面扉12が開放状態であることを示す報知を終了させた後に、前面扉12が開放状態から閉鎖状態となったことを示す報知が実行されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。当該閉鎖状態となったことを示す報知は前面扉12が新たに開放状態とならない限り30秒間に亘って継続される。前面扉12が新たに開放状態となった場合には前面扉12が開放状態であることを示す報知が再度開始される。
その後、扉状態エリア74eに閉情報を記憶させる(ステップS707)。これにより、本監視処理の次回の処理回において扉開放センサ16からの前面扉12が閉鎖状態であることに対応する信号の受信が継続されていたとしても、扉状態エリア74eに閉情報が記憶されていることによってステップS705にて肯定判定をすることで、閉鎖コマンドの新たな送信は行われない。よって、前面扉12が閉鎖状態に維持されている状況において閉鎖コマンドが繰り返し送信されてしまわないようにすることが可能となる。
図23は演出側MPU92にて実行される報知用処理を示すフローチャートである。報知用処理は演出側MPU92にて比較的短い周期(例えば2ミリ秒)で繰り返し実行される。
設定変更開始コマンドを受信している場合(ステップS801:YES)、設定変更中報知の開始処理を実行する(ステップS802)。当該開始処理では、設定値を変更している状況であることを示す設定変更中報知が開始されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。この場合、画像表示装置63にて設定値を変更するための操作内容を遊技ホールの管理者に認識可能とさせる画像が表示される構成としてもよい。また、当該開始処理が実行された後は主側MPU72から設定変更終了コマンドを受信するまで、ステップS818におけるその他の処理にて、設定変更中報知の内容が継続又は更新されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
開放コマンドを受信している場合(ステップS803:YES)、設定変更中報知の実行中であれば(ステップS804:YES)、当該開放コマンドの受信に対して何ら処理を実行することなく本報知用処理を終了する。これにより、設定変更中報知を、前面扉12が開放状態であることを示す扉開放中報知よりも優先させることが可能となる。開放コマンドを受信している場合であって(ステップS803:YES)、設定変更中報知の実行中ではない場合(ステップS804:NO)、扉開放中報知の開始処理を実行する(ステップS805)。当該開始処理では、前面扉12が開放状態であることを示す扉開放中報知が開始されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。また、当該開始処理が実行された後は主側MPU72から閉鎖コマンドを受信するまで、ステップS818におけるその他の処理にて、扉開放中報知の内容が継続又は更新されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
設定変更終了コマンドを受信している場合(ステップS806:YES)、設定変更中報知の終了処理を実行する(ステップS807)。当該終了処理では、設定変更中報知が終了されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。また、演出側RAM94のクリア処理を実行する(ステップS808)。当該クリア処理では、演出側RAM94の各記憶エリアを「0」クリアして初期化する。これにより、主側MPU72にて使用対象となる設定値の設定が行われた場合には、主側RAM74の各記憶エリアだけではなく、演出側RAM94の各記憶エリアも初期化することが可能となる。演出側RAM94が初期化された場合には上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて初期化後報知が実行される。
閉鎖コマンドを受信している場合(ステップS809:YES)、設定変更中報知の実行中であれば(ステップS810:YES)、当該閉鎖コマンドの受信に対して何ら処理を実行することなく本報知用処理を終了する。これにより、設定変更中報知を、前面扉12が開放状態から閉鎖状態となったことを示す扉閉鎖報知よりも優先させることが可能となる。閉鎖コマンドを受信している場合であって(ステップS809:YES)、設定変更中報知の実行中ではない場合(ステップS810:NO)、扉開放中報知の終了処理を実行する(ステップS811)。当該終了処理では、前面扉12が開放状態であることを示す扉開放中報知が終了されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
その後、扉閉鎖報知の開始処理を実行する(ステップS812)。当該開始処理では、前面扉12が開放状態から閉鎖状態となったことを示す扉閉鎖報知が開始されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。また、当該開始処理が実行された後は扉閉鎖報知期間(具体的には30秒)が経過するまで、ステップS818におけるその他の処理にて、扉閉鎖報知の内容が継続又は更新されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。また、演出側RAM94に設けられた扉閉鎖報知カウンタの設定処理を実行する(ステップS813)。当該設定処理では、扉閉鎖報知カウンタに扉閉鎖報知期間(具体的には30秒)に対応する情報をセットする。
演出側RAM94の扉閉鎖報知カウンタの値が1以上である場合(ステップS814:YES)、当該扉閉鎖報知カウンタの値を1減算する(ステップS815)。そして、その1減算後における扉閉鎖報知カウンタの値が「0」であるか否かを判定することで、扉閉鎖報知を開始してから扉閉鎖報知期間が経過したか否かを判定する(ステップS816)。扉閉鎖報知カウンタの値が「0」である場合(ステップS816:YES)、扉閉鎖報知の終了処理を実行する(ステップS817)。当該終了処理では、前面扉12が開放状態から閉鎖状態となったことを示す扉閉鎖報知が終了されるように上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する。
次に、動作電力の供給が開始されて設定変更処理(図15)が実行された場合に各種報知が実行される様子について、図24のタイムチャートを参照しながら説明する。図24(a)は主側MPU72に動作電力が供給されている期間を示し、図24(b)は主側MPU72にてメイン処理(図10)が実行されている期間を示し、図24(c)は前面扉12が開放状態となっている期間を示し、図24(d)は主側RAM74の記憶エリアのクリア処理が実行されている期間を示し、図24(e)は設定変更実行処理(図18)が実行されている期間を示し、図24(f)は設定変更中報知が実行されている期間を示し、図24(g)は主側RAM74の扉状態エリア74eにリセット状態情報が設定されるタイミングを示し、図24(h)は扉開放中報知が実行されている期間を示し、図24(i)は扉閉鎖報知が実行されている期間を示す。
図24(c)に示すように前面扉12が開放状態となっている状況であるt1のタイミングで図24(a)に示すように主側MPU72への動作電力の供給が開始され、当該t1のタイミングで図24(b)に示すように主側MPU72にてメイン処理(図10)が開始される。また、動作電力の供給の開始に際して前面扉12を開放状態とさせて設定キーによるON操作が行われているため、t2のタイミングで設定変更処理(図15)が開始される。当該設定変更処理(図15)が開始された場合には主側RAM74のクリア処理が実行されることとなるが、今回の動作電力の供給開始に際してリセットボタン56は押圧操作されておらず、さらに主側RAM74の情報異常も発生していない。したがって、当該t2のタイミングで図24(d)に示すように主側RAM74の記憶エリアの一部に対するクリア処理が開始される。この場合、当該クリア処理によって扉状態エリア74eも「0」クリアされるため、当該扉状態エリア74eには開情報及び閉情報のいずれもが記憶されていない状態となる。なお、タイマ割込み処理(図19)の実行が禁止された状態は動作電力の供給開始時から継続されている。
その後、t3のタイミングで図24(d)に示すようにクリア処理が完了する。当該t3のタイミングで図24(e)に示すように設定変更実行処理(図18)が開始される。また、当該設定変更実行処理(図18)が開始される直前に設定変更処理(図15)におけるステップS308の処理が実行されることで主側MPU72から演出側MPU92に設定変更開始コマンドが送信される。したがって、図24(f)に示すようにt3のタイミングで設定変更中報知が開始される。なお、設定変更実行処理(図18)ではステップS401にてタイマ割込み処理(図19)の実行が許可されるとともに扉状態エリア74eには開情報が記憶されていないため、当該タイマ割込み処理(図19)における扉開放センサ16の監視処理にて開放コマンドが演出側MPU92に送信されるが、既に設定変更中報知が開始されているため、扉開放中報知は開始されない。
その後、t4のタイミングで図24(e)に示すように設定変更実行処理(図18)が終了する。この場合、設定変更処理(図15)におけるステップS310の処理が実行されることで主側MPU72から演出側MPU92に設定変更終了コマンドが送信される。したがって、図24(e)に示すように当該t4のタイミングで設定変更中報知が終了される。
その後、t5のタイミングで設定変更処理(図15)におけるステップS311の処理が実行されることで、扉状態エリア74eに開情報及び閉情報のいずれでもないリセット状態情報が記憶される。その後、タイマ割込み処理(図19)が実行されて、t6のタイミングで当該タイマ割込み処理(図19)にて扉開放センサ16の監視処理(図22)が実行される。この場合、図24(c)に示すように前面扉12が開放状態である状況において扉状態エリア74eにはリセット状態情報が記憶されているため、開放コマンドが演出側MPU92に送信される。したがって、当該t6のタイミングで図24(h)に示すように扉開放中報知が開始される。なお、当該t6のタイミングで扉状態エリア74eには開情報が設定されるため、図24(g)に示すように扉状態エリア74eにリセット状態情報が記憶されていない状態となる。
その後、t7のタイミングで図24(c)に示すように前面扉12が閉鎖状態となる。この場合、扉状態エリア74eには開情報が記憶されているため、タイマ割込み処理(図19)にて扉開放センサ16の監視処理(図22)が実行された場合に閉鎖コマンドが演出側MPU92に送信される。したがって、当該t7のタイミングで図24(h)に示すように扉開放中報知が終了されて、図24(i)に示すように扉閉鎖報知が開始される。なお、当該7のタイミングで扉状態エリア74eには閉情報が設定される。その後、t8のタイミングで扉閉鎖報知期間(具体的には30秒)が経過することで、図24(i)に示すように扉閉鎖報知が終了される。
上記のとおり使用対象となる設定値を設定するために設定変更処理(図15)が実行される場合に主側RAM74の記憶エリアのクリア処理が実行される構成において、設定変更実行処理(図18)が完了した場合には扉状態エリア74eに開情報及び閉情報のいずれでもないリセット状態情報が記憶される。これにより、設定変更実行処理(図18)が完了した状況において前面扉12が開放状態となっている場合には設定変更中報知が終了するのに続けて扉開放中報知が開始される。また、設定変更実行処理(図18)が完了した状況において前面扉12が閉鎖状態となっている場合には設定変更中報知が終了するのに続けて扉閉鎖報知が開始される。したがって、設定変更実行処理(図18)が完了した場合には設定変更中報知に続けて扉開放中報知及び扉閉鎖報知のいずれかが実行されるようにすることが可能となる。よって、前面扉12が開放状態であること及び前面扉12が閉鎖状態となったことのいずれかを確実に報知することが可能となる。
なお、設定変更実行処理(図18)が終了して扉状態エリア74eにリセット状態情報がセットされたタイミングにおいて前面扉12が閉鎖状態となっている場合には、タイマ割込み処理(図19)における扉開放センサ16の監視処理(図22)にて、扉状態エリア74eにはリセット状態情報が記憶されている状況において前面扉12が閉鎖状態であることが特定されるため、閉鎖コマンドが演出側MPU92に送信される。この場合、設定変更中報知の後に扉開放中報知が実行されるのではなく扉閉鎖報知が実行される。
次に、主側MPU72にて実行される通常処理について図25のフローチャートに基づき説明する。
まず開始待ち処理を実行する(ステップS901)。図26は開始待ち処理を示すフローチャートである。まず主側RAM74に設けられたリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1001)。リプレイ時のベット設定済みフラグは、前回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が成立している場合において、前回のベット数と同数のベット設定が既に完了しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。ステップS1001にて否定判定をした場合、前回のゲームにおいていずれかのリプレイ入賞が成立していることを条件として(ステップS1002:YES)、主側RAM74に設けられたベット数設定カウンタ74a(図9参照)に、同じく主側RAM74に設けられたベット数履歴カウンタ74fの値をセットする(ステップS1003)。ベット数設定カウンタ74aは実行対象となるゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、ベット数履歴カウンタ74fは前回のゲームのベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。その後、リプレイ時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS1004)。
ステップS1001にて肯定判定をした場合、ステップS1002にて否定判定をした場合、又はステップS1004の処理を実行した場合、ベット対応処理を実行する(ステップS1005)。図27はベット対応処理を示すフローチャートである。
現状の遊技状態が第2CB状態ST3ではない場合(ステップS1101:NO)、今回のゲームにおいてベット可能な遊技媒体の上限数であるベット上限数として「3」をセットする(ステップS1102)。現状の遊技状態が第2CB状態ST3である場合(ステップS1101:YES)、今回のゲームにおいてベット可能な遊技媒体の上限数であるベット上限数として「2」をセットする(ステップS1103)。つまり、本スロットマシン10では第2CB状態ST3である場合にはベット上限数が「2」に設定され、第2CB状態ST3ではない場合にはベット上限数が「3」に設定される。
ステップS1102又はステップS1103の処理を実行した場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が今回のベット上限数ではないことを条件として(ステップS1104:NO)、貯留記憶されている仮想メダルが1枚以上であって有効なベット操作が行われたか否かを判定する(ステップS1105)。主側RAM74には貯留記憶されている仮想メダルの数を記憶するためのエリアとしてクレジットカウンタ74b(図9参照)が設けられている。ステップS1105ではクレジットカウンタ74bの値が1以上であるか否かを判定することで、貯留記憶されている仮想メダルが1枚以上であるか否かを判定する。また、第1クレジット投入ボタン47が操作されている場合には有効なベット操作が行われたと判定するとともに、第2クレジット投入ボタン48が操作されている場合にはベット数設定カウンタ74aの値が1以下であることを条件として有効なベット操作が行われたと判定する。
ステップS1105にて肯定判定をした場合、ベット設定処理を実行する(ステップS1106)。ベット設定処理では、第1クレジット投入ボタン47が操作された場合、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和がベット上限数以上であれば、ベット数設定カウンタ74aの値をベット上限数に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ74bから減算し、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和がベット上限数未満であれば、クレジットカウンタ74bの値をベット数設定カウンタ74aに加算した後にクレジットカウンタ74bの値を「0」クリアする。また、ベット数設定処理では、第2クレジット投入ボタン48が操作された場合、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和が2以上であれば、ベット数設定カウンタ74aの値を「2」に設定するとともに、当該設定に際して利用された仮想メダルの枚数分の値をクレジットカウンタ74bから減算し、ベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和が2未満であれば、クレジットカウンタ74bの値をベット数設定カウンタ74aに加算した後にクレジットカウンタ74bの値を「0」クリアする。
ステップS1104にて肯定判定をした場合、ステップS1105にて否定判定をした場合、又はステップS1106の処理を実行した場合、メダル投入口45にメダルが投入されていることにより投入メダル検出センサ45aにて1枚のメダルが検出されているか否かを判定する(ステップS1107)。ステップS1107にて肯定判定をした場合、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数未満であれば(ステップS1108:NO)、ベット数設定カウンタ74aの値を1加算し(ステップS1109)、ベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数以上であれば(ステップS1108:YES)、主側RAM74のクレジットカウンタ74bの値を1加算する(ステップS1110)。ステップS1109又はステップS1110の処理を実行した場合、ベット数設定カウンタ74aの値がベット上限数以上であってクレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数(具体的には「50」)以上であることを条件として(ステップS1111:YES)、受付禁止処理を実行する(ステップS1112)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。
ステップS1107にて否定判定をした場合、ステップS1111にて否定判定をした場合、又はステップS1112の処理を実行した場合、現状の遊技状態が第1CB状態ST2であるか否かを判定する(ステップS1113)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2である場合(ステップS1113:YES)、ベット数設定カウンタ74aの値が「3」であることを条件として(ステップS1114:YES)、主側RAM74に設けられた受入時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS1115)。一方、現状の遊技状態が第1CB状態ST2ではない場合(ステップS1113:NO)、ベット数設定カウンタ74aの値が2以上であることを条件として(ステップS1116:YES)、受入時のベット設定済みフラグに「1」をセットする(ステップS1115)。
受入時のベット設定済みフラグは、1回のゲームを開始可能な数の遊技媒体がベットされた状況であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。遊技状態が第1CB状態ST2である場合には、「3」の遊技媒体がベットされていない状況では1回のゲームを開始させることはできず、「3」の遊技媒体がベットされることで1回のゲームを開始させることが可能となる。また、遊技状態が第1CB状態ST2ではない場合には、2以上の遊技媒体がベットされていない状況では1回のゲームを開始させることはできず、2以上の遊技媒体がベットされることで1回のゲームを開始させることが可能となる。
開始待ち処理(図26)の説明に戻り、ステップS1005にてベット対応処理を実行した後は、精算ボタン51が操作されたか否かを判定する(ステップS1006)。精算ボタン51が操作されている場合(ステップS1006:YES)、精算処理を実行した後に(ステップS1007)、主側RAM74の受入時のベット設定済みフラグを「0」クリアする(ステップS1008)。ステップS1007の精算処理では、主側RAM74のリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされていない場合にはベット数設定カウンタ74aの値とクレジットカウンタ74bの値との和に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、ベット数設定カウンタ74aが「0」クリアされるとともにクレジットカウンタ74bが「0」クリアされる。一方、主側RAM74のリプレイ時のベット設定済みフラグに「1」がセットされている場合にはクレジットカウンタ74bの値に対応する枚数のメダルがメダル受け皿59に排出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。この場合、クレジットカウンタ74bが「0」クリアされる。
上記のように開始待ち処理が実行されることによりベット数設定カウンタ74aの設定が行われる。本スロットマシン10には既に説明したとおりスロットマシン10の前面にベット表示部64が設けられており、当該ベット表示部64においてはベット数設定カウンタ74aの値に対応する表示が行われる。当該ベット表示部64の表示制御はタイマ割込み処理(図19)のステップS509におけるベット表示部64の制御処理にて実行される。図28はベット表示部64の制御処理を示すフローチャートである。
ベット数設定カウンタ74aの値が「0」である場合(ステップS1201:YES)、全消灯処理を実行する(ステップS1202)。全消灯処理が実行されることにより、ベット表示部64において縦方向に並設された3個の発光部はいずれも消灯状態となる。
ベット数設定カウンタ74aの値が「1」である場合(ステップS1203:YES)、第1点灯処理を実行する(ステップS1204)。第1点灯処理が実行されることにより、ベット表示部64において縦方向に並設された3個の発光部のうち最下部の発光部が点灯状態となり残りの発光部が消灯状態となる。
ベット数設定カウンタ74aの値が「2」である場合(ステップS1205:YES)、第2点灯処理を実行する(ステップS1206)。第2点灯処理が実行されることにより、ベット表示部64において縦方向に並設された3個の発光部のうち最下部と中央のそれぞれの発光部が点灯状態となり最上部の発光部が消灯状態となる。
ベット数設定カウンタ74aの値が「3」である場合(ステップS1205:NO)、第3点灯処理を実行する(ステップS1207)。第3点灯処理が実行されることにより、ベット表示部64において縦方向に並設された3個の発光部の全てが点灯状態となる。
通常処理(図25)の説明に戻り、ステップS901にて開始待ち処理を実行した後は、主側RAM74におけるリプレイ時のベット設定済みフラグ及び受入時のベット設定済みフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS902)。ステップS902にて否定判定をした場合にはステップS901に戻る。ステップS902にて肯定判定をした場合にはスタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS903)。スタートレバー41が操作されていない場合にはステップS901に戻る。
スタートレバー41が操作された場合には(ステップS903:YES)、メインラインMLを有効化させた後に受付禁止処理を実行する(ステップS904)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。また、ステップS905にてゲームが開始された場合の各種設定を行うための開始時の設定処理を実行する。開始時の設定処理では、リプレイ時のベット設定済みフラグ及び受入時のベット設定済みフラグの両方を「0」クリアする。
その後、ステップS906にて今回のゲームにおける役の抽選を行うための役の抽選処理を実行し、ステップS907にて今回のゲームにてリール32L,32M,32Rの回転開始を待機させるフリーズ期間を設定するためのボーナス移行時のフリーズ設定処理を実行し、ステップS908にてフリーズ期間が設定されている場合にその後の処理の実行を待機する。フリーズ期間が設定されていない場合又はフリーズ期間の計測が完了した場合には、ステップS909にて各リール32L,32M,32Rを今回の役の抽選処理の結果に対応した態様で駆動制御するためのリール制御処理を実行する。
その後、ステップS910にて媒体付与処理を実行する。媒体付与処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した数の遊技媒体を遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74のクレジットカウンタ74bに今回の小役入賞に対応した値を加算し、クレジットカウンタ74bの値が上限貯留記憶数に達している場合にはその上限貯留記憶数を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。また、媒体付与処理では、主側RAM74に設けられた媒体付与カウンタに、今回付与対象となった遊技媒体の数の情報が記憶される。兼用表示部66にてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されていない状況においては、タイマ割込み処理(図19)におけるポート出力処理(ステップS508)にて、媒体付与カウンタに記憶された情報に対応する値が表示されるように兼用表示部66が表示制御される。これにより、小役入賞が成立した場合には兼用表示部66を確認することで、当該小役入賞の成立によって付与された遊技媒体の数を遊技者が把握することが可能となる。媒体付与カウンタに記憶された情報は、疑似ボーナス状態ST4の終了時又は遊技媒体のベットが新たに行われた時に「0」クリアされる。リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されていない状況において媒体付与カウンタの値が「0」となった場合、兼用表示部66にて「0」の数字が表示されるのではなく、兼用表示部66が消灯状態となる。
その後、ステップS911にて履歴記憶処理を実行する(ステップS911)。履歴記憶処理では、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値を主側RAM74のベット数履歴カウンタ74fに設定する。また、主側RAM74の媒体付与カウンタの値を主側RAM74の付与数履歴カウンタに設定する。
その後、ステップS912にて今回のゲームの結果に対応する遊技状態及び遊技区間の設定を可能とするための遊技終了時の対応処理を実行する。また、ステップS913にてスロットマシン10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに出力するための外部出力設定処理を実行する。その後、ステップS914にて受付許可処理を実行する。受付許可処理が実行されることにより、メダル投入口45から投入されたメダルは、投入メダル検出センサ45aにて検出された後にホッパ装置53にて回収される。
<役の抽選処理について>
次に、通常処理(図25)のステップS906にて実行される役の抽選処理について説明する。
役の抽選処理では第1乱数回路75から取得した第1乱数を利用してインデックス値IVの抽選を行う。図29はインデックス値IVの内容を説明するための説明図である。インデックス値IVは「1」~「17」の17個設定されており、各インデックス値IVに対応させて当選データが設定されている。なお、以下の説明では図30の説明図を適宜参照する。
インデックス値IV=1~6には図29に示すように、第1ベル当選データが設定されているとともに第1~第6補填当選データのいずれかが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、図30に示すように、第1停止(最初に停止指令が発生したリール)が左リール32Lであり、第2停止(2番目に停止指令が発生したリール)が中リール32Mであり、第3停止(最後に停止指令が発生したリール)が右リール32Rである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第1補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=2で当選となった場合、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第4補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=3で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第3補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=4で当選となった場合、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第6補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=5で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第2補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=6で当選となった場合、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に、各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第5補填入賞が成立し得る。
本スロットマシン10においては既に説明したとおり非CB状態である場合にはストップボタン42~44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42~44が操作されてから規定時間(190ミリ秒)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42~44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。第1ベル入賞、第2ベル入賞及び各種リプレイ入賞は対応する順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合には取りこぼしが発生しない入賞態様であり、第1~第9補填入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞、チェリー入賞、第1CB入賞及び第2CB入賞はリール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42~44の停止操作タイミングによっては取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
インデックス値IV=7~9には図29に示すように、第2ベル当選データが設定されているとともに第7~第9補填当選データのいずれかが設定されている。インデックス値IV=7で当選となった場合、図30に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第7補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=8で当選となった場合、第1停止が中リール32Mである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第9補填入賞が成立し得る。インデックス値IV=9で当選となった場合、第1停止が右リール32Rである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類並びに各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2ベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第8補填入賞が成立し得る。
インデックス値IV=10には図29に示すように、第1ベル当選データが設定されている。インデックス値IV=10で当選となった場合、図30に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1ベル入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=11には図29に示すように、第1スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=11で当選となった場合、図30に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞が成立しない可能性がある。インデックス値IV=12には図29に示すように、第2スイカ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=12で当選となった場合、図30に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングによっては、第2スイカ入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=13には図29に示すように、チェリー当選データのみが設定されている。インデックス値IV=13で当選となった場合、図30に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくチェリー入賞が成立し得る。但し、左リール32Lの回転位置に対する左ストップボタン42の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=14には図29に示すように、第1チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=14で当選となった場合、図30に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第1チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=15には図29に示すように、第2チャンスリプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=15で当選となった場合、図30に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく第2チャンスリプレイ入賞が確実に成立する。また、インデックス値IV=16には図29に示すように、通常リプレイ当選データのみが設定されている。インデックス値IV=16で当選となった場合、図30に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=17には図29に示すようにCB当選データのみが設定されている。この場合、遊技媒体のベット数が「3」である場合にインデックス値IV=17で当選となった場合には第1CB当選データに当選したこととなり、遊技媒体のベット数が「2」である場合にインデックス値IV=17で当選となった場合には第2CB当選データに当選したこととなる。つまり、第1CB当選データは遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ当選役として設定されるデータである。そして、第1CB入賞は遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみ成立し得る。また、第2CB当選データは遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ当選役として設定されるデータである。そして、第2CB入賞は遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみ成立し得る。第1CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「3」であれば、図30に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第1CB入賞が成立しない可能性がある。第2CB当選データが設定された場合、遊技媒体のベット数が「2」であれば、図30に示すように、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2CB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42~44の操作タイミングよっては第2CB入賞が成立しない可能性がある。
ここで、第1CB当選データ及び第2CB当選データ以外の当選データは対応する入賞が成立したか否かに関係なく当選となったゲームにて消去され、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されない。これに対して、第1CB当選データ及び第2CB当選データは、主側RAM74のクリア処理が行われる場合を除き、当選となったゲームの次以降のゲームであっても対応する入賞が成立するまで記憶保持される。この場合に、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれか一方が持ち越されている状態のゲームにおいては第1CB当選データ及び第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。
つまり、ベット数が「3」である状況でゲームが行われた結果、第1CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第1CB入賞が成立していないことで当該第1CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。また、ベット数が「2」である状況でゲームが行われた結果、第2CB当選データが主側RAM74に設定されるとともに第2CB入賞が成立していないことで当該第2CB当選データが持ち越された状態となった場合には、その後にベット数が「3」である状況でゲームが行われたとしても第1CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外され、その後にベット数が「2」である状況でゲームが行われたとしても第2CB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。これにより、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが既に記憶保持されているにも関わらず第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが新たに記憶されてしまわないようにすることが可能となり、複数のCB当選データが累積して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
第2CB当選データは主側RAM74における「0000」のアドレスに対応する第2CB当選データエリアに記憶され、第1CB当選データは主側RAM74における「0001」のアドレスに対応する第1CB当選データエリアに記憶される(図16参照)。既に説明したとおり設定変更処理(図15)が実行される場合に主側RAM74のクリア処理が実行される。この場合に、動作電力の供給が開始された場合にリセットボタン56が押圧操作されておらず主側RAM74の情報異常が発生していない場合には第2CB当選データエリアを除いた主側RAM74の記憶エリアに対してクリア処理が実行されるのに対して、動作電力の供給が開始された場合にリセットボタン56が押圧操作されている場合又は主側RAM74の情報異常が発生している場合には第2CB当選データエリアを含めて主側RAM74の全ての記憶エリアに対してクリア処理が実行される。これにより、主側RAM74の情報異常が発生していない状況においてはリセットボタン56の押圧操作の有無によって第2CB当選データを消去させるか否かを選択することが可能となる。また、主側RAM74の情報異常が発生している場合には第2CB当選データを含めて主側RAM74の記憶エリアの全てに対してクリア処理が実行されるようにすることが可能となる。
上記のようにインデックス値IVが設定された構成において、各インデックス値IVに対しては各遊技状態に対応させてポイント値PVが設定されている。具体的には、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合にはインデックス値IV=16のみが抽選対象として設定されており、インデックス値IV=1~15,17は抽選対象として設定されていない。また、非CB状態であって第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが記憶されていない状況においてはインデックス値IV=1~17の全てが抽選対象として設定されており、非CB状態であって第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが記憶されている状況においてはインデックス値IV=1~16は抽選対象として設定されているもののインデックス値IV=17は抽選対象として設定されていない。
非CB状態においてベット数が「2」である場合、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが記憶されているか否かに関係なく、インデックス値IV=1~16のそれぞれに設定されているポイント値PVは同一となっている。これにより、非CB状態においてベット数が「2」である場合には、インデックス値IV=1~16のそれぞれの当選確率は、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが記憶されている場合と、第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方が記憶されていない場合とで同一となる。また、非CB状態においてベット数が「3」である場合、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが記憶されているか否かに関係なく、インデックス値IV=1~16のそれぞれに設定されているポイント値PVは同一となっている。これにより、非CB状態においてベット数が「3」である場合には、インデックス値IV=1~16のそれぞれの当選確率は、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが記憶されている場合と、第1CB当選データ及び第2CB当選データの両方が記憶されていない場合とで同一となる。
非CB状態においてベット数が「2」である場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、非CB状態においてベット数が「3」である場合よりも低い確率となる。具体的には、非CB状態においてベット数が「2」である場合、インデックス値IV=1~16のそれぞれにおいて当選となる確率が、非CB状態においてベット数が「3」である場合の確率の2/3以下の確率となっている。これにより、ベット数が「2」である状況で実行されるゲームよりも、ベット数が「3」である状況で実行されるゲームの方が、遊技媒体の付与を伴う小役入賞及び再遊技が付与されるリプレイ入賞の発生確率を高くすることが可能となる。
但し、非CB状態であって第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが記憶されていない場合においてインデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/2.2であるのに対して、非CB状態であって第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが記憶されていない場合においてインデックス値IV=17の際に当選となる確率は約1/3.3である。これにより、非CB状態であって第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが記憶されていない状況においてベット数が「2」であるゲームが実行されて第2CB当選データが主側RAM74に記憶される確率を、非CB状態であって第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが記憶されていない状況においてベット数が「3」であるゲームが実行されて第1CB当選データが主側RAM74に記憶される確率よりも高くすることが可能となる。
本スロットマシン10では、「1」から「6」まで6段階の設定値が予め用意されており、既に説明した設定変更処理(図15)が実行されることにより、使用対象となる設定値を設定することが可能である。そして、役の抽選処理では使用対象となる設定値に対応する当選確率に従って当選となるインデックス値IVの抽選を行う。設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。具体的には、設定値が「n」よりも「n+1」の方が所定のインデックス値IV(すなわち所定の役)の当選確率が高いことにより、設定値が「n」よりも「n+1」の方が遊技者にとって有利となる。非CB状態においては設定値に応じて各インデックス値IVの当選確率が変動する。但し、これに限定されることはなく一部のインデックス値IVは設定値に応じて当選確率が変動するが、他のインデックス値IVは設定値に応じて当選確率が変動しない構成としてもよい。なお、図29に例示するポイント値PVは設定値が「3」のものである。CB状態においては上記のとおりインデックス値IV=16のみが抽選対象となるが、当該インデックス値IVのポイント値PVはいずれの設定値であっても同一である。
役の抽選処理を行うための具体的な構成を説明する。図31(a)は役の抽選処理を行うための主側ROM73のデータの内容を説明するための説明図である。
主側ROM73には役の抽選処理を実行する場合に参照されるデータとして、使用対象の設定値が「1」である場合に参照される設定1用の役抽選テーブル群73aと、使用対象の設定値が「2」である場合に参照される設定2用の役抽選テーブル群73bと、使用対象の設定値が「3」である場合に参照される設定3用の役抽選テーブル群73cと、使用対象の設定値が「4」である場合に参照される設定4用の役抽選テーブル群73dと、使用対象の設定値が「5」である場合に参照される設定5用の役抽選テーブル群73eと、使用対象の設定値が「6」である場合に参照される設定6用の役抽選テーブル群73fとが予め記憶されている。各役抽選テーブル群73a~73fには、それぞれ対応する設定値において、図29に示すように各遊技状態におけるインデックス値IVとポイント値PVとの関係による役の抽選処理の実行を可能とするためのデータが設定されている。
図32は役抽選テーブル群73a~73fの内容を説明するための説明図である。なお、図32においては設定3用の役抽選テーブル群73cを例示するが、他の役抽選テーブル群73a,73b,73d~73fも具体的なポイント値PVの内容は相違するものの基本的なデータ構成は同一である。
役抽選テーブル群73a~73fにはインデックス値IV=1~17のそれぞれに対応させてデータ群101a~10qが設定されている。具体的には、インデックス値IV=1について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=1用データ群101aと、インデックス値IV=2について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=2用データ群101bと、インデックス値IV=3について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=3用データ群101cと、インデックス値IV=4について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=4用データ群101dと、インデックス値IV=5について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=5用データ群101eと、インデックス値IV=6について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=6用データ群101fと、インデックス値IV=7について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=7用データ群101gと、インデックス値IV=8について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=8用データ群101hと、インデックス値IV=9について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=9用データ群101iと、インデックス値IV=10について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=10用データ群101jと、インデックス値IV=11について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=11用データ群101kと、インデックス値IV=12について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=12用データ群101lと、インデックス値IV=13について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=13用データ群101mと、インデックス値IV=14について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=14用データ群101nと、インデックス値IV=15について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=15用データ群101oと、インデックス値IV=16について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=16用データ群101pと、インデックス値IV=17について役の抽選処理を実行する場合に参照されるIV=17用データ群101qとが設定されている。
詳細は後述するがいずれの遊技状態であっても役の抽選処理では、IV=1用データ群101aから順に各データ群101a~101qを参照していく。これら各データ群101a~101qには、各遊技状態のそれぞれにおいて抽選対象であるか否かを示すデータと、対応するインデックス値IVに当選した場合に設定される当選データの種類を示すデータと、抽選対象となる各遊技状態におけるポイント値PVを示すデータとが設定されている。
データ群101a~101qの内容について、図33の説明図を参照しながら説明する。図33(a)はIV=1用データ群101aを説明するための説明図であり、図33(b)はIV=16用データ群101pを説明するための説明図であり、図33(c)はIV=17用データ群101qを説明するための説明図である。なお、IV=2~15用データ群101b~101oもデータの内容は相違するものの基本的なデータ構成は同一となっている。
図33(a)~図33(c)に示すように、各データ群101a,101p,101qには、各遊技状態のそれぞれにおいて抽選対象であるか否かを示すデータとして遊技状態データ102a,103a,104aが設定されている。遊技状態データ102a,103a,104aは1バイトのデータ容量である。遊技状態データ102a,103a,104aにおいて分類される遊技状態としては、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)、非CB状態であってCB当選データ(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)が記憶されていない状態でありさらにベット数が「2」である状態(以下、非内部中の2枚ベット状態という)、非CB状態であってCB当選データ(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)が記憶されていない状態でありさらにベット数が「3」である状態(以下、非内部中の3枚ベット状態という)、非CB状態であってCB当選データ(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)が記憶されている状態でありさらにベット数が「2」である状態(以下、内部中の2枚ベット状態という)、及び非CB状態であってCB当選データ(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)が記憶されている状態でありさらにベット数が「3」である状態(以下、内部中の3枚ベット状態という)の5種類が存在している。これら5種類の遊技状態のうち、CB状態には遊技状態データ102a,103a,104aにおける最下位のビットD0が割り当てられており、非内部中の2枚ベット状態には遊技状態データ102a,103a,104aにおける下位から2番目のビットD1が割り当てられており、非内部中の3枚ベット状態には遊技状態データ102a,103a,104aにおける下位から3番目のビットD2が割り当てられており、内部中の2枚ベット状態には遊技状態データ102a,103a,104aにおける下位から4番目のビットD3が割り当てられており、内部中の3枚ベット状態には遊技状態データ102a,103a,104aにおける下位から5番目のビットD4が割り当てられている。なお、遊技状態データ102a,103a,104aにおける残りのビットD5~D7はいずれの遊技状態にも割り当てられていないブランクとなっている。
IV=1用データ群101aについて詳細には、既に説明したとおりインデックス値IV=1は、CB状態においては抽選対象として設定されておらず、非内部中の2枚ベット状態、非内部中の3枚ベット状態、内部中の2枚ベット状態及び内部中の3枚ベット状態においては抽選対象として設定されている。したがって、図33(a)に示すように遊技状態データ102aにおいては最下位のビットD0には「0」が設定されており、下位から2番目~5番目のビットD1~D4には「1」が設定されている。このデータの内容はIV=2~15用データ群101b~101oについても同様である。
IV=16用データ群101pについて詳細には、既に説明したとおりインデックス値IV=16は、CB状態、非内部中の2枚ベット状態、非内部中の3枚ベット状態、内部中の2枚ベット状態及び内部中の3枚ベット状態の全てにおいて抽選対象として設定されている。したがって、図33(b)に示すように遊技状態データ103aにおいては最下位~5番目のビットD0~D4に「1」が設定されている。
IV=17用データ群101qについて詳細には、既に説明したとおりインデックス値IV=17は、CB状態、内部中の2枚ベット状態及び内部中の3枚ベット状態においては抽選対象として設定されておらず、非内部中の2枚ベット状態及び非内部中の3枚ベット状態においては抽選対象として設定されている。したがって、図33(c)に示すように遊技状態データ104aにおいては最下位のビットD0、下位から4番目のビットD3及び下位から5番目のビットD4には「0」が設定されており、下位から2番目のビットD1及び下位から3番目のビットD2には「1」が設定されている。
上記のように遊技状態データ102a,103a,104aが設定されていることにより、当該遊技状態データ102a,103a,104aにおいて「1」がセットされているビットに対応する遊技状態において対応するデータ群101a~101qのインデックス値IVが抽選対象であるか否かを特定することが可能となる。
図33(a)~図33(c)に示すように、各データ群101a,101p,101qには、対応するインデックス値IVに当選した場合に設定される当選データの種類を示すデータとして当選対象データ102b,103b,104bが設定されている。当選対象データ102b,103b,104bは2バイトのデータ容量である。IV=1用データ群101aについて詳細には図33(a)に示すように当選対象データ102bには第1ベル当選データと第1補填当選データとが設定されている。IV=16用データ群101pについて詳細には図33(b)に示すように当選対象データ103bには通常リプレイ当選データが設定されている。IV=17用データ群101qについて詳細には図33(c)に示すように当選対象データ104bにはCB当選データが設定されている。
上記のように当選対象データ102b,103b,104bが設定されていることにより、データ群101a~101qを参照して役の抽選処理を行った結果、所定のデータ群101a~101qのインデックス値IVが当選となった場合には、その当選となった当選データの種類をその所定のデータ群101a~101qを参照することで特定することが可能となる。
図33(a)~図33(c)に示すように、各データ群101a,101p,101qには、抽選対象となる各遊技状態におけるポイント値PVを示すデータとしてポイント値データ102c,103c,104cが設定されている。ポイント値データ102c,103c,104cは、1バイトのデータ容量であるアドレスデータと、2バイトのデータ容量であるポイント値PVとの組合せが、対応する遊技状態データ102a,103a,104aにおいて「1」がセットされているビットの数分設定されているとともに、「1」がセットされているビットのそれぞれに対応させて設定されている。この場合、ポイント値データ102c,103c,104cにおいてアドレスデータとポイント値PVとの組合せが複数種類存在している場合、対応する遊技状態データ102a,103a,104aにおいて下位側のビットに対応する組合せほど、アドレスデータにおいて前側の順序のアドレスに設定されている。
IV=1用データ群101aについて詳細には、既に説明したとおりインデックス値IV=1は、CB状態においては抽選対象として設定されておらず、非内部中の2枚ベット状態、非内部中の3枚ベット状態、内部中の2枚ベット状態及び内部中の3枚ベット状態においては抽選対象として設定されている。この場合、図33(a)に示すようにポイント値データ102cにはアドレスデータとポイント値PVとの組合せが4種類設定されている。最先のアドレスデータであるA(0)は遊技状態データ102aにおける下位から2番目のビットD1、すなわち非内部中の2枚ベット状態に対応しており、当該A(0)に対応付けて「900」のポイント値PVが設定されている。次の順番のアドレスデータであるA(1)は遊技状態データ102aにおける下位から3番目のビットD2、すなわち非内部中の3枚ベット状態に対応しており、当該A(1)に対応付けて「3000」のポイント値PVが設定されている。次の順番のアドレスデータであるA(2)は遊技状態データ102aにおける下位から4番目のビットD3、すなわち内部中の2枚ベット状態に対応しており、当該A(2)に対応付けて「900」のポイント値PVが設定されている。次の順番のアドレスデータであるA(3)は遊技状態データ102aにおける下位から4番目のビットD3、すなわち内部中の3枚ベット状態に対応しており、当該A(3)に対応付けて「3000」のポイント値PVが設定されている。
IV=16用データ群101pについて詳細には、既に説明したとおりインデックス値IV=16は、CB状態、非内部中の2枚ベット状態、非内部中の3枚ベット状態、内部中の2枚ベット状態及び内部中の3枚ベット状態の全てにおいて抽選対象として設定されている。この場合、図33(b)に示すようにポイント値データ103cにはアドレスデータとポイント値PVとの組合せが5種類設定されている。最先のアドレスデータであるB(0)は遊技状態データ103aにおける最下位のビットD0、すなわちCB状態に対応しており、当該B(0)に対応付けて「9000」のポイント値PVが設定されている。次の順番のアドレスデータであるB(1)は遊技状態データ103aにおける下位から2番目のビットD1、すなわち非内部中の2枚ベット状態に対応しており、当該B(1)に対応付けて「5500」のポイント値PVが設定されている。次の順番のアドレスデータであるB(2)は遊技状態データ103aにおける下位から3番目のビットD2、すなわち非内部中の3枚ベット状態に対応しており、当該B(2)に対応付けて「9000」のポイント値PVが設定されている。次の順番のアドレスデータであるB(3)は遊技状態データ103aにおける下位から4番目のビットD3、すなわち内部中の2枚ベット状態に対応しており、当該B(3)に対応付けて「5500」のポイント値PVが設定されている。次の順番のアドレスデータであるB(4)は遊技状態データ103aにおける下位から4番目のビットD3、すなわち内部中の3枚ベット状態に対応しており、当該B(4)に対応付けて「9000」のポイント値PVが設定されている。
IV=17用データ群101qについて詳細には、既に説明したとおりインデックス値IV=17は、CB状態、内部中の2枚ベット状態及び内部中の3枚ベット状態においては抽選対象として設定されておらず、非内部中の2枚ベット状態及び非内部中の3枚ベット状態においては抽選対象として設定されている。この場合、図33(c)に示すようにポイント値データ104cにはアドレスデータとポイント値PVとの組合せが2種類設定されている。最先のアドレスデータであるC(0)は遊技状態データ102aにおける下位から2番目のビットD1、すなわち非内部中の2枚ベット状態に対応しており、当該C(0)に対応付けて「30000」のポイント値PVが設定されている。次の順番のアドレスデータであるC(1)は遊技状態データ102aにおける下位から3番目のビットD2、すなわち非内部中の3枚ベット状態に対応しており、当該C(1)に対応付けて「20000」のポイント値PVが設定されている。
上記のようにポイント値データ102c,103c,104cが設定されていることにより、データ群101a~101qの遊技状態データ102a,103a,104aを参照して現状の遊技状態における抽選対象であることを特定した場合には、ポイント値データ102c,103c,104cを参照することで、現状の遊技状態に対応するポイント値PVを特定することが可能となる。
上記のようにIV=1~17用データ群101a~101qを利用して役の抽選処理が実行されることとなるが、当該役の抽選処理に際しては主側RAM74の各種エリアが利用される。図31(b)は役の抽選処理を行うための主側RAM74の記憶エリアの内容を説明するための説明図である。
図31(b)に示すように主側RAM74には、判定値カウンタ74jと、抽選数カウンタ74kと、アドレスカウンタ74lとが設けられている。判定値カウンタ74jは、現状の遊技状態がCB状態、非内部中の2枚ベット状態、非内部中の3枚ベット状態、内部中の2枚ベット状態及び内部中の3枚ベット状態のうちいずれであるのかを特定するために利用される。抽選数カウンタ74kは、役の抽選処理の抽選対象となっているインデックス値IVがいずれであるのかを特定するために利用される。アドレスカウンタ74lは、参照対象となっているIV=1~17用データ群101a~101qのポイント値データ102c,103c,104cのうちいずれのアドレスデータが参照対象となっているのかを特定するために利用される。
以下、役の抽選処理の処理構成について図34のフローチャートを参照しながら説明する。
まず役の当否判定を行う際に用いる第1乱数を取得する(ステップS1301)。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されるとその時点における第1乱数を第1乱数回路75からラッチする構成となっている。第1乱数回路75は「0」~「65535」の第1乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した場合に第1乱数回路75においてラッチした値を主側RAM74に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに第1乱数を取得することが可能となる。第1乱数回路75は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
第1乱数を取得した後、主側RAM74の設定値記憶エリアを参照することで使用対象となっている設定値を把握し、その把握した設定値に対応する役抽選テーブル群73a~73fを主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS1302)。この場合、使用対象となっている設定値が「1」であれば設定1用の役抽選テーブル群73aを読み出し、使用対象となっている設定値が「2」であれば設定2用の役抽選テーブル群73bを読み出し、使用対象となっている設定値が「3」であれば設定3用の役抽選テーブル群73cを読み出し、使用対象となっている設定値が「4」であれば設定4用の役抽選テーブル群73dを読み出し、使用対象となっている設定値が「5」であれば設定5用の役抽選テーブル群73eを読み出し、使用対象となっている設定値が「6」であれば設定6用の役抽選テーブル群73fを読み出す。
その後、判定値の取得処理を実行する(ステップS1303)。図35は判定値の取得処理を示すフローチャートである。現状の遊技状態がCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合(ステップS1401:YES)、主側RAM74の判定値カウンタ74jに「1」をセットした後に(ステップS1402)、本取得処理を終了する。なお、判定値カウンタ74jは、判定値の取得処理が開始された場合に「0」クリアされる。したがって、ステップS1402の処理が実行された場合には判定値カウンタ74jの値は「1」となる。
現状の遊技状態がCB状態ではない場合(ステップS1401:NO)、判定値カウンタ74jに主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値を加算する(ステップS1403)。この場合、ベット数設定カウンタ74aの値が「2」である場合、すなわち今回のゲームのベット数が「2」である場合、判定値カウンタ74jの値は「2」となり、ベット数設定カウンタ74aの値が「3」である場合、すなわち今回のゲームのベット数が「3」である場合、判定値カウンタ74jの値は「3」となる。
その後、主側RAM74にCB当選データ(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)が記憶されている場合(ステップS1404:YES)、判定値カウンタ74jに「2」を加算した後に(ステップS1405)、本取得処理を終了する。主側RAM74にCB当選データ(第1CB当選データ又は第2CB当選データ)が記憶されていない場合(ステップS1404:NO)、そのまま本取得処理を終了する。
上記のように判定値の取得処理(図35)が実行されることにより、遊技状態がCB状態である場合には判定値カウンタ74jの値が「1」となり、遊技状態が非内部中の2枚ベット状態である場合には判定値カウンタ74jの値が「2」となり、遊技状態が非内部中の3枚ベット状態である場合には判定値カウンタ74jの値が「3」となり、遊技状態が内部中の2枚ベット状態である場合には判定値カウンタ74jの値が「4」となり、遊技状態が内部中の3枚ベット状態である場合には判定値カウンタ74jの値が「5」となる。これにより、判定値カウンタ74jの値を確認することで現状の遊技状態が、CB状態、非内部中の2枚ベット状態、非内部中の3枚ベット状態、内部中の2枚ベット状態及び内部中の3枚ベット状態のいずれであるのかを特定することが可能となる。
役の抽選処理(図34)の説明に戻り、ステップS1303にて判定値の取得処理を実行した後は、主側RAM74の抽選数カウンタ74kに「1」をセットする(ステップS1304)。抽選数カウンタ74kは既に説明したとおり、役の抽選処理の抽選対象となっているインデックス値IVがいずれであるのかを特定するために利用される。抽選数カウンタ74kに「1」がセットされた場合、役の抽選処理の抽選対象となっているインデックス値IVは「1」となる。
その後、PVの取得処理を実行する(ステップS1305)。図36はPVの取得処理を示すフローチャートである。まず役の抽選処理(図34)のステップS1302にて主側RAM74に読み出されている役抽選テーブル群73a~73fにおけるIV=1~17用データ群101a~101qのうち、主側RAM74の抽選数カウンタ74kの値に対応するデータ群101a~101qを読み出す(ステップS1501)。この場合、抽選数カウンタ74kの値がX(X=1~17のいずれか)であれば、IV=X用データ群101a~101qを読み出す。
その後、ステップS1501にて読み出したデータ群101a~101qにおける遊技状態データ102a~104aの各ビットを下位側(すなわち右側)に1ビットだけシフトする(ステップS1502)。図33(a)の遊技状態データ102aの場合について例示すると、Dm(m=1~7のいずれか)のビットのデータがD(m-1)のビットにシフトされる。また、最下位のビットであるD0のビットのデータは主側MPU72に設けられたキャリーフラグ77(図9参照)にシフトされる。その後、当該キャリーフラグ77の値が「1」であるか否かを判定する(ステップS1503)。図33(a)の遊技状態データ102aの場合であればステップS1502の処理が1回実行された場合にはキャリーフラグ77の値は「0」であり、図33(b)の遊技状態データ103aの場合であればステップS1502の処理が1回実行された場合にはキャリーフラグ77の値は「1」である。
キャリーフラグ77の値が「1」であれば(ステップS1503:YES)、主側RAM74のアドレスカウンタ74lの値を1加算する(ステップS1504)。アドレスカウンタ74lは既に説明したとおり、参照対象となっているIV=1~17用データ群101a~101qのポイント値データ102c,103c,104cのうちいずれのアドレスデータが参照対象となっているのかを特定するために利用される。なお、アドレスカウンタ74lはステップS1501の処理が実行された場合に「0」クリアされる。
ステップS1503にて否定判定をした場合、又はステップS1504の処理を実行した場合、主側RAM74の判定値カウンタ74jの値を1減算する(ステップS1505)。判定値カウンタ74jには既に説明したとおり役の抽選処理(図34)におけるステップS1303にて現状の遊技状態に対応する値がセットされている。そして、その1減算後における判定値カウンタ74jの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1506)。判定値カウンタ74jの値が「0」ではない場合(ステップS1506:NO)、ステップS1502~ステップS1505の処理を再度実行する。
判定値カウンタ74jの値が「0」である場合(ステップS1506:YES)、主側MPU72のキャリーフラグ77の値が「1」であるか否かを判定する(ステップS1507)。キャリーフラグ77の値が「1」である場合(ステップS1507:YES)、ステップS1501にて読み出したデータ群101a~101qにおけるポイント値データ102c~104cのうち、主側RAM74における現状のアドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータを特定し、その特定したアドレスデータに対応するポイント値PVを当該ポイント値データ102c~104cから取得する(ステップS1508)。当該ポイント値PVが現状抽選対象となっているインデックス値IVのポイント値PVとなる。一方、キャリーフラグの値が「0」である場合(ステップS1507:NO)、現状抽選対象となっているインデックス値IVのポイント値PVとして「0」を把握する(ステップS1509)。
上記のとおりPVの取得処理(図36)ではステップS1505にて判定値カウンタ74jの値が1減算されるとともにその1減算後における判定値カウンタ74jの値が「0」となった場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される。したがって、遊技状態がCB状態であればステップS1502~ステップS1505の処理が1回実行された場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行され、遊技状態が非内部中の2枚ベット状態であればステップS1502~ステップS1505の処理が2回実行された場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行され、遊技状態が非内部中の3枚ベット状態であればステップS1502~ステップS1505の処理が3回実行された場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行され、遊技状態が内部中の2枚ベット状態であればステップS1502~ステップS1505の処理が4回実行された場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行され、遊技状態が内部中の3枚ベット状態であればステップS1502~ステップS1505の処理が5回実行された場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される。
その一方、ステップS1502では遊技状態データ102a~104aのシフト処理が実行されるとともに、そのシフト処理の結果、主側MPU72のキャリーフラグ77に「1」がセットされた場合にはステップS1504にて主側RAM74のアドレスカウンタ74lの値が1加算される。また、ステップS1507~ステップS1509におけるポイント値PVを取得するための処理では、ステップS1506にて判定値カウンタ74jの値が「0」となった場合における直前のステップS1502によるシフト処理にてキャリーフラグ77にセットされた値が「1」であれば、ポイント値データ102c~104cにおいて主側RAM74のアドレスカウンタ74lに対応するアドレスデータと対の関係となるポイント値PVが取得され、当該キャリーフラグ77の値が「0」であればポイント値PVは「0」となる。
CB状態であれば上記のとおりステップS1502~ステップS1505の処理が1回実行された場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される。したがって、CB状態であればステップS1502~ステップS1505の処理が1回実行された場合におけるキャリーフラグ77が「1」であれば1番目のアドレスデータに対応するポイント値PVがポイント値データ102c~104cから取得され、キャリーフラグ77が「0」であればポイント値PVは「0」となる。
遊技状態が非内部中の2枚ベット状態であれば上記のとおりステップS1502~ステップS1505の処理が2回実行された場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される。したがって、非内部中の2枚ベット状態であればステップS1502~ステップS1505の処理が2回実行された場合におけるキャリーフラグ77が「1」であればその時点のアドレスデータに対応するポイント値PVがポイント値データ102c~104cから取得され、キャリーフラグ77が「0」であればポイント値PVは「0」となる。
遊技状態が非内部中の3枚ベット状態であれば上記のとおりステップS1502~ステップS1505の処理が3回実行された場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される。したがって、非内部中の3枚ベット状態であればステップS1502~ステップS1505の処理が3回実行された場合におけるキャリーフラグ77が「1」であればその時点のアドレスデータに対応するポイント値PVがポイント値データ102c~104cから取得され、キャリーフラグ77が「0」であればポイント値PVは「0」となる。
遊技状態が内部中の2枚ベット状態であれば上記のとおりステップS1502~ステップS1505の処理が4回実行された場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される。したがって、内部中の2枚ベット状態であればステップS1502~ステップS1505の処理が4回実行された場合におけるキャリーフラグ77が「1」であればその時点のアドレスデータに対応するポイント値PVがポイント値データ102c~104cから取得され、キャリーフラグ77が「0」であればポイント値PVは「0」となる。
遊技状態が内部中の3枚ベット状態であれば上記のとおりステップS1502~ステップS1505の処理が5回実行された場合にステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される。したがって、内部中の3枚ベット状態であればステップS1502~ステップS1505の処理が5回実行された場合におけるキャリーフラグ77が「1」であればその時点のアドレスデータに対応するポイント値PVがポイント値データ102c~104cから取得され、キャリーフラグ77が「0」であればポイント値PVは「0」となる。
主側RAM74の抽選数カウンタ74kの値が「1」でありIV=1用データ群101aがステップS1501にて読み出されている場合には、図33(a)に示すように遊技状態データ102aは最下位のビットD0が「0」であり、下位から2番目~5番目のビットD1~D4には「1」が設定されている。したがって、PVの取得処理(図36)におけるステップS1502が1回実行された場合にはキャリーフラグ77の値は「0」となり、ステップS1502が2回~5回実行された場合にはキャリーフラグ77の値は「1」となる。
つまり、CB状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「0」であるため、ポイント値PVは「0」となる。非内部中の2枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は1回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「1」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはA(0)となり、当該アドレスデータに対応する「900」のポイント値PVが取得される。非内部中の3枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は2回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「2」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはA(1)となり、当該アドレスデータに対応する「3000」のポイント値PVが取得される。内部中の2枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は3回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「3」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはA(2)となり、当該アドレスデータに対応する「900」のポイント値PVが取得される。内部中の3枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は4回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「4」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはA(3)となり当該アドレスデータに対応する「3000」のポイント値PVが取得される。
主側RAM74の抽選数カウンタ74kの値が「16」でありIV=16用データ群101pがステップS1501にて読み出されている場合には、図33(b)に示すように遊技状態データ102aは最下位~5番目のビットD0~D4の全てに「1」が設定されている。したがって、テップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」である。
つまり、CB状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は1回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「1」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはB(0)となり、当該アドレスデータに対応する「9000」のポイント値PVが取得される。非内部中の2枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は2回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「2」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはB(1)となり、当該アドレスデータに対応する「5500」のポイント値PVが取得される。非内部中の3枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は3回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「3」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはB(2)となり、当該アドレスデータに対応する「9000」のポイント値PVが取得される。内部中の2枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は4回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「4」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはB(3)となり、当該アドレスデータに対応する「5500」のポイント値PVが取得される。内部中の3枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は5回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「5」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはB(4)となり、当該アドレスデータに対応する「9000」のポイント値PVが取得される。
主側RAM74の抽選数カウンタ74kの値が「17」でありIV=17用データ群101qがステップS1501にて読み出されている場合には、図33(c)に示すように遊技状態データ102aは最下位のビットD0、下位から4番目のビットD3及び下位から5番目のビットD4には「0」が設定されており、下位から2番目のビットD1及び下位から3番目のビットD2には「1」が設定されている。したがって、PVの取得処理(図36)におけるステップS1502が1回実行された場合、4回実行された場合又は5回実行された場合にはキャリーフラグ77の値は「0」となり、ステップS1502が2回実行された場合又は3回実行された場合にはキャリーフラグ77の値は「1」となる。
つまり、CB状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「0」であるため、ポイント値PVは「0」となる。非内部中の2枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は1回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「1」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはC(0)となり、当該アドレスデータに対応する「30000」のポイント値PVが取得される。非内部中の3枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「1」であり、さらに当該ステップS1507~ステップS1509の処理が実行されるまでにステップS1504の処理は2回実行されているためアドレスカウンタ74lの値は「2」となっている。したがって、アドレスカウンタ74lの値に対応するアドレスデータはC(1)となり、当該アドレスデータに対応する「20000」のポイント値PVが取得される。内部中の2枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「0」であるため、ポイント値PVは「0」となる。内部中の3枚ベット状態であればステップS1507~ステップS1509のポイント値PVを取得するための処理が実行される場合にキャリーフラグ77は「0」であるためポイント値PVは「0」となる。
以上のように遊技状態に応じて1以上となるポイント値PVが設定されているインデックス値IVの種類が相違し得る構成において、各遊技状態に応じてインデックス値IVの数値範囲を相違させるのではなく、インデックス値IVを一定の範囲とするとともに各インデックス値IVに対応付けられている当選データの種類を同一なものとしながら、その一定の範囲において1以上となるポイント値PVが設定されるインデックス値IVの種類を相違させている。これにより、インデックス値IVの数値範囲を遊技状態毎に変化させたり、インデックス値IVと当選データとの対応関係を遊技状態毎に変化させたりする必要がないため、データ形式をシンプルなものとすることが可能となる。
インデックス値IV=1~17のそれぞれに1対1で対応させてIV=1~17用データ群101a~101qが設けられており、IV=1~17用データ群101a~101qのそれぞれには各遊技状態においてポイント値PV(「0」を含む)を取得するためのデータが設定されている。これにより、遊技状態毎に個別に抽選テーブルを用意する必要がないため、データ構成を簡素なものとすることが可能となる。
各遊技状態に対応する判定値が算出され、IV=1~17用データ群101a~101qのそれぞれに設定された遊技状態データ102a~104aにおいて「1」がセットされているビットとその判定値が対応している場合に、その「1」がセットされているビットに対応するポイント値PVが当該IV=1~17用データ群101a~101qのポイント値データ102c~104cから取得される。これにより、各遊技状態に対して共通となるようにIV=1~17用データ群101a~101qが設定された構成であっても、各遊技状態に対応するポイント値PVを取得することが可能となる。
役の抽選処理(図34)の説明に戻り、ステップS1305にてPVの取得処理を実行した後は、役の当否を判定する際に用いる抽選値DVを設定する(ステップS1306)。かかる抽選値設定処理では、現在の抽選値DVに、ステップS1305にて取得したポイント値PVを加算して新たな抽選値DVを設定する。初回の抽選値設定処理では、ステップS1301にて取得した第1乱数(0~65535のいずれか)の値を現在の抽選値DVとし、この第1乱数の値にステップS1305にて取得したポイント値PVを加算して新たな抽選値DVとする。なお、ステップS1305にて取得したポイント値PVが「0」である場合には、ステップS1306の処理が実行されたとしても抽選値DVは変化しない。つまり、初回の抽選値設定処理においてポイント値PVが「0」であれば第1乱数(0~65535のいずれか)がそのまま抽選値DVとなり、2回目以降の抽選値設定処理においてポイント値PVが「0」であれば前回の抽選値設定処理における抽選値DVがそのまま今回の抽選値DVとなる。
その後、抽選数カウンタ74kの現状の値に対応するインデックス値IVについて役の当否判定を行う(ステップS1307)。役の当否判定では抽選値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には(ステップS1307:YES)、当選データの取得処理を実行する(ステップS1308)。図37は当選データの取得処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の抽選数カウンタ74kにおける現状の値に対応するデータ群101a~101qの当選対象データ102b~104bを参照することで、今回当選となったインデックス値IVに対応する当選データを把握する(ステップS1601)。その当選データがCB当選データである場合(ステップS1602:YES)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であれば(ステップS1603:YES)、主側RAM74に第1CB当選データを記憶し(ステップS1604)、ベット数設定カウンタ74aの値が「2」であれば(ステップS1603:NO)、主側RAM74に第2CB当選データを記憶する(ステップS1605)。また、今回当選となったインデックス値IVに対応する当選データがCB当選データではない場合(ステップS1602:NO)、ステップS1601にて把握した当選データをそのまま主側RAM74に記憶する(ステップS1606)。
役の抽選処理(図34)の説明に戻り、抽選値DVが「65535」を超えなかった場合には(ステップS1307:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合には主側RAM74の抽選数カウンタ74kの値を1加算した後に(ステップS1309)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき選択対象があるか否かを判定する(ステップS1310)。具体的には、1加算された抽選数カウンタ74kの値が最大値である「17」を超えたか否かを判定する。抽選数カウンタ74kの値が最大値以下である場合(ステップS1310:NO)、ステップS1305に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS1305では1加算後における抽選数カウンタ74kの値に対応するデータ群101a~101qを読み出してポイント値PVを取得し、ステップS1306では先の役の当否判定に用いた抽選値DV(すなわち現在の抽選値DV)にステップS1305にて新たに取得したポイント値PVを加算して新たな抽選値DVとし、ステップS1307では、当該抽選値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS1308の処理を実行した場合、又はステップS1310にて肯定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行う(ステップS1311)。その後、ステップS1312にて遊技区間の第1制御処理を実行し、ステップS1313にてゲーム開始時の有利抽選処理を実行する。これらステップS1311~ステップS1313の処理内容については後に詳細に説明する。
その後、停止順報知制御処理を実行する(ステップS1314)。停止順報知制御処理では、遊技状態が後述する疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5であって遊技媒体のベット数が「3」であることを条件として、インデックス値IV=1~6のいずれかに当選した場合に第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、インデックス値IV=7~9のいずれかに当選した場合に第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるように兼用表示部66の表示制御を実行するとともに、当該報知が画像表示装置63にて実行されるように演出側MPU92にコマンドを送信する。
その後、ゲーム開始コマンドの送信処理を実行する(ステップS1315)。当該送信処理では、今回の役の抽選処理(図34)にていずれかの役に当選となっている場合にはその当選となった役に対応する情報と、現状の遊技状態に対応する情報と、ステップS1312及びステップS1313の処理結果に対応する情報とをゲーム開始コマンドに設定し、そのゲーム開始コマンドを演出側MPU92に送信する。ゲーム開始コマンドとは、新たなゲームが開始されたことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであって、主側MPU72にて決定された各種情報を演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。
演出側MPU92は、ゲーム開始コマンドを受信した場合、今回のゲームにおける各種情報を当該ゲーム開始コマンドから把握する。そして、演出側MPU92は、その把握した各種情報に応じた態様で演出の内容を決定する。そして、その決定した演出の内容に対応するデータテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、その読み出したデータテーブルに従って上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を実行する。
次に、通常処理(図25)のステップS909にて実行されるリール制御処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
まず各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(ステップS1701)。回転開始処理では、前回のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定めたウエイト時間(具体的には4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回のゲームのためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットする。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理(図19)におけるステップS504のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると各ストップボタン42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
その後、ストップボタン42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する(ステップS1702)。いずれのストップボタン42~44も操作されていない場合には、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS1702の処理を繰り返し実行する。ストップボタン42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、回転中のリール32L,32M,32Rと対応するストップボタン42~44が操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(ステップS1703)。停止指令が発生していない場合には、ステップS1702に戻り、ストップボタン42~44のいずれかが操作されるまでステップS1702の処理を繰り返し実行する。停止指令が発生した場合には、停止指令コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1704)。停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42~44が操作されて停止指令が発生したのかを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。停止指令コマンドを送信した場合には回転中のリールを停止させるべくステップS1705~ステップS1711に示す停止制御処理を行う。
停止制御処理では、ストップボタン42~44が操作されたタイミングで基点位置(具体的には下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS1705)。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rのスベリ数を算出する(ステップS1706)。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリール32L,32M,32Rを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS1706では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいてスベリ数として「0」~「4」のいずれかの値を算出する。
その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS1707)。そして、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し(ステップS1708)、等しくなった場合にはリール32L,32M,32Rの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS1709)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS1710)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を行い(ステップS1711)、ステップS1702に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、役の抽選処理(図34)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42~44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」~「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、役の抽選処理(図34)のステップS1311にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図38)のステップS1711にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、役の抽選処理の結果に応じて停止情報を設定する。停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74に格納された停止情報を、一部のリール32L,32M,32Rの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目とに基づいて停止情報を変更する。
ステップS1710にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS1712にて入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。そして、主側RAM74に記憶されている当選データの内容に基づき、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止表示されている図柄の組合せが役の抽選処理において当選となった役に対応する図柄の組合せであるか否かを判定し、当選となった役に対応する図柄の組合せである場合には当選役の入賞の成立として入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、その入賞が小役入賞であれば媒体付与処理において遊技媒体の付与を可能とするように付与対象となる遊技媒体数の情報を主側RAM74にセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、次回の開始待ち処理(図26)にて再遊技設定処理が実行されるようにするためのフラグ設定処理を実行する。
入賞判定処理を実行した後は入賞結果コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1713)。入賞結果コマンドには、今回の入賞成立の有無を示すデータが含まれているとともに入賞が成立している場合にはその入賞の種類を示すデータが含まれている。
次に、通常処理(図25)のステップS912にて実行される遊技終了時の対応処理について、図39のフローチャートを参照しながら説明する。なお、通常処理(図25)におけるステップS912の処理はリール制御処理(ステップS909)よりも後に実行されるため、遊技終了時の対応処理は1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止された後に実行されることとなる。
まず第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の移行制御と進行制御とを行うためのCB用処理を実行する(ステップS1801)。CB用処理では、第1CB入賞が成立している場合には主側RAM74に設けられた第1CB状態フラグに「1」をセットするとともに主側RAM74の第1CB当選データエリアに記憶された第1CB当選データをクリアする。そして、第1CB状態ST2に移行したことを示す第1CB入賞コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、遊技状態が第1CB状態ST2となる。第1CB状態ST2においては既に説明したとおり「3」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。CB用処理では、第2CB入賞が成立している場合には主側RAM74に設けられた第2CB状態フラグに「1」をセットするとともに主側RAM74の第2CB当選データエリアに記憶された第2CB当選データをクリアする。そして、第2CB状態ST3に移行したことを示す第2CB入賞コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、遊技状態が第2CB状態ST3となる。第2CB状態ST3においては既に説明したとおり「2」の遊技媒体がベットされている状況においてのみゲームが実行されることとなる。
CB用処理では、現状の遊技状態がCB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)であれば、今回のゲームにて第1ベル入賞が成立している場合、主側RAM74に設けられた合計付与カウンタの値を1加算する。合計付与カウンタは、CB状態において付与された遊技媒体の合計数を主側MPU72にて特定するためのカウンタであり、CB状態が開始された場合に「0」クリアされる。1加算後における合計付与カウンタの値がCB状態の終了基準数である「30」となった場合、今回のCB状態に対応するCB状態フラグを「0」クリアする。そして、現状のCB状態が終了したことを示すCB終了コマンドを演出側MPU92に送信する。
CB状態ではないことを条件として(ステップS1802:NO)、現状の遊技状態に対応する処理にジャンプする(ステップS1803)。具体的には、遊技状態が通常遊技状態ST1である場合には通常用処理を実行し(ステップS1804)、遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合には疑似ボーナス用処理を実行し(ステップS1805)、遊技状態がAT状態ST5である場合にはAT用処理を実行し(ステップS1806)、遊技状態が終了準備状態ST6である場合には遊技区間の第2制御処理を実行する(ステップS1807)。また、ステップS1804の通常用処理、ステップS1805の疑似ボーナス用処理及びステップS1806のAT用処理のいずれかを実行した場合にも遊技区間の第2制御処理(ステップS1807)を実行する。また、CB状態である場合にも遊技区間の第2制御処理(ステップS1807)を実行する。ステップS1804~ステップS1807の処理内容については後に詳細に説明する。
現状の遊技状態がCB状態である場合にはステップS1802にて肯定判定をすることで、ステップS1804の通常用処理、ステップS1805の疑似ボーナス用処理及びステップS1806のAT用処理を実行しない。したがって、CB状態である場合には、通常遊技状態ST1を進行させるための処理、疑似ボーナス状態ST4を進行させるための処理及びAT状態ST5を進行させるための処理が実行されない。一方、現状の遊技状態がCB状態であってもステップS1807における遊技区間の第2制御処理を実行する。したがって、CB状態である場合であっても第2区間SC2を進行させるための処理が実行される。
<遊技状態及び遊技区間について>
次に、遊技状態及び遊技区間について説明する。図40は本スロットマシン10に存在している遊技状態及び遊技区間を説明するための説明図である。
本スロットマシン10では遊技状態として、通常遊技状態ST1と、第1CB状態ST2と、第2CB状態ST3と、疑似ボーナス状態ST4と、AT状態ST5と、終了準備状態ST6とが存在している。これら遊技状態ST1~ST6は相互に重複して発生することはない。
通常遊技状態ST1は、主側RAM74のクリア処理(ステップS301~ステップS307)が実行されることにより滞在する遊技状態である。また、通常遊技状態ST1において発生した第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が終了した場合、終了準備状態ST6が終了した場合、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。通常遊技状態ST1は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。
通常遊技状態ST1は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1未満となる。また、通常遊技状態ST1には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
第1CB状態ST2は、第1CB当選データが主側RAM74の第1CB当選データエリアに記憶されている状況において第1CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第1CB状態ST2は遊技媒体のベット数が「3」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、遊技媒体のベット数が「2」である場合には1ゲームを実行することができない。また、第2CB状態ST3は、第2CB当選データが主側RAM74の第2CB当選データエリアに記憶されている状況において第2CB入賞が成立した場合に移行する遊技状態である。第2CB状態ST3は遊技媒体のベット数が「2」である場合に1ゲームを実行することが可能である一方、ベット上限数が「2」に設定されるため「3」の遊技媒体をベットすることができない。
第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者が所有している遊技媒体を増加させない遊技状態である。さらに言うと、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。
疑似ボーナス状態ST4は通常遊技状態ST1において疑似ボーナス状態ST4への移行条件が成立することで移行する遊技状態である。疑似ボーナス状態ST4は当該疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が「0」となった場合又は第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合に終了する。疑似ボーナス状態ST4が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合であってAT状態ST5への移行条件が成立していない場合、終了準備状態ST6に移行する。また、疑似ボーナス状態ST4が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することで終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。
疑似ボーナス状態ST4は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。疑似ボーナス状態ST4には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
疑似ボーナス状態ST4ではインデックス値IV=1~6のいずれかに当選した場合、遊技媒体のベット数が「3」であれば、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、疑似ボーナス状態ST4ではインデックス値IV=7~9のいずれかに当選した場合、遊技媒体のベット数が「3」であれば、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立することで「15」の遊技媒体が付与される。これにより、疑似ボーナス状態ST4の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。疑似ボーナス状態ST4である状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1以上となり、疑似ボーナス状態ST4である状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。
AT状態ST5は疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立することで移行する遊技状態である。AT状態ST5は当該AT状態ST5の残りの継続ゲーム数が「0」となった場合又は第2区間SC2のエンディング条件が成立した場合に終了する。AT状態ST5が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく終了する場合、終了準備状態ST6に移行する。また、AT状態ST5が後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することで終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。
AT状態ST5は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。AT状態ST5には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
AT状態ST5ではインデックス値IV=1~6のいずれかに当選した場合、遊技媒体のベット数が「3」であれば、第1ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。また、AT状態ST5ではインデックス値IV=7~9のいずれかに当選した場合、遊技媒体のベット数が「3」であれば、第2ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。第1ベル入賞又は第2ベル入賞が成立することで「15」の遊技媒体が付与される。これにより、AT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の期待付与数を高めることが可能となる。AT状態ST5である状況において3枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1以上となり、AT状態ST5である状況において2枚ベット時であれば1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる。
終了準備状態ST6は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく且つAT状態ST5への移行条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4が終了する場合に移行する遊技状態である。また、終了準備状態ST6は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなくAT状態ST5が終了する場合に移行する遊技状態である。
終了準備状態ST6は1ゲームが実行された場合に終了する。終了準備状態ST6が終了する場合、通常遊技状態ST1に移行する。終了準備状態ST6は遊技媒体のベット数が「3」である場合及び「2」である場合のいずれであっても1ゲームを実行することが可能である。終了準備状態ST6は3枚ベット時及び2枚ベット時のいずれであっても1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる遊技状態である。また、終了準備状態ST6には、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれもが主側RAM74に記憶されていない非内部状態と、第1CB当選データ及び第2CB当選データのいずれかが主側RAM74に記憶されている内部状態とが存在している。
上記のように各種遊技状態ST1~ST6が存在している構成において、これら遊技状態ST1~ST6とは別に遊技区間が設定されている。遊技区間として第1区間SC1と第2区間SC2とが設定されている。つまり、本スロットマシン10では遊技状況を決定付ける要素として、「2」及び「3」の遊技媒体のベット数と、「1」~「6」の設定値と、各種遊技状態ST1~ST6と、第1区間SC1及び第2区間SC2の遊技区間とが存在している。
第1区間SC1とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る有利な遊技状態(疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5)が開始されない区間であって、上記有利な遊技状態が継続しない区間である。主側RAM74のクリア処理(ステップS301~ステップS307)が実行された場合には通常遊技状態ST1であって第1区間SC1となる。また、第2区間SC2において第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。第2区間SC2とは、上記有利な遊技状態が開始され得る区間であって上記有利な遊技状態が継続し得る区間である。
図41(a)は第1区間SC1及び第2区間SC2を説明するための説明図である。上記のとおり主側RAM74のクリア処理(ステップS301~ステップS307)が実行された場合には第1区間SC1となるとともに第2区間SC2の初期化処理が実行された場合にも第1区間SC1となる。一方、第2区間SC2には、第1区間SC1において役の抽選処理(図34)に基づき第2区間SC2への移行契機が発生することで当該第1区間SC1から移行する。この場合、第1区間SC1においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合には第2区間SC2への移行契機が発生し得る一方、第1区間SC1においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても第2区間SC2への移行契機は発生しない。したがって、第1区間SC1において第2区間SC2への移行を期待する遊技者は、ベット数が「2」であるゲームを実行するのではなく、ベット数が「3」であるゲームを実行する必要がある。
第1区間SC1においては1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が確実に1未満となるのに対して、第2区間SC2においては1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値が1未満となる場合だけではなく1以上となる場合もある。したがって、第1区間SC1よりも第2区間SC2の方が有利な状況となる。よって、遊技者は第1区間SC1においては第2区間SC2に移行することを期待することとなる。
第1区間SC1は、第2区間SC2への移行契機が発生することで終了し、第2区間SC2へ移行する。これに対して、第2区間SC2は疑似ボーナス状態ST4、AT状態ST5又は終了準備状態ST6が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合には終了する。第2区間SC2が終了した場合には第1区間SC1へ移行する。また、第2区間SC2の終了条件として、第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に到達すること、及び第1区間SC1への移行が発生することなく第2区間SC2が継続されることで遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数(具体的には2400枚)に到達することのいずれか一方の条件が成立することというエンディング条件が設定されている。遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。
つまり、第2区間SC2が継続されることで当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数が上限純増枚数に到達した場合には当該第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する。また、第2区間SC2が継続されることで当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達した場合には当該第2区間SC2が終了して第1区間SC1に移行する。そして、これらエンディング条件のいずれか一方が成立した場合には、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5の途中であってもそのエンディング条件が成立したゲームにて疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了されるとともに第2区間SC2が終了されて第1区間SC1であって通常遊技状態ST1である状況に移行する。これにより、第2区間SC2が過剰に継続してしまわなようにすることが可能となる。
図40に示すように通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3には、第1区間SC1及び第2区間SC2のいずれにおいても滞在し得る。一方、疑似ボーナス状態ST4、AT状態ST5及び終了準備状態ST6には、第1区間SC1において滞在することはなく、第2区間SC2においてのみ滞在する。
図41(b)は第2区間SC2における各遊技状態ST1~ST6の内容を説明するための説明図である。既に説明したとおり通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4、AT状態ST5及び終了準備状態ST6は遊技媒体のベット数が「3」である状況及び「2」である状況のいずれでもゲームを実行することが可能である。第1CB状態ST2は遊技媒体のベット数が「3」である場合にのみゲームを実行することが可能であり、第2CB状態ST3は遊技媒体のベット数が「2」である場合にのみゲームを実行することが可能である。
第2区間SC2において通常遊技状態ST1である場合には、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合及びベット数が「2」であるゲームが実行される場合のいずれであっても遊技媒体の純増期待値は1未満である。この場合に、第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては後述するように、各ゲームにおける役の抽選処理(図34)の結果に基づいて疑似ボーナス状態ST4への移行抽選処理が実行され得るが、当該移行抽選処理はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。また、第2区間SC2における通常遊技状態ST1においては後述するように、1ゲームが実行される度に主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタの値が1減算され、その1減算後における解除ゲーム数カウンタの値が「0」である場合には疑似ボーナス状態ST4への移行が確定することとなるが、当該解除ゲーム数カウンタの減算はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。したがって、第2区間SC2における通常遊技状態ST1において、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
疑似ボーナス状態ST4である場合、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1以上となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1未満である。したがって、疑似ボーナス状態ST4である場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。疑似ボーナス状態ST4においては後述するように、各ゲームにおける役の抽選処理(図34)の結果に基づいてAT状態ST5への移行抽選処理が実行され得るが、当該移行抽選処理はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。したがって、この点からも疑似ボーナス状態ST4において、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
AT状態ST5である場合、ベット数が「3」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1以上となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームが実行される場合には遊技媒体の純増期待値は1未満である。したがって、AT状態ST5である場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。AT状態ST5においては後述するように、各ゲームにおける役の抽選処理(図34)の結果に基づいて、当該AT状態ST5の残りのセット数を増加させるか否かを決定するための上乗せ抽選処理、及び当該AT状態ST5の残りのセット数が増加し易くなる上乗せ期間への移行抽選処理が実行され得るが、これら上乗せ抽選処理及び移行抽選処理はベット数が「3」であるゲームにおいては実行される一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては実行されない。したがって、この点からもAT状態ST5において、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
上記のように第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5においてはベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が有利である構成であっても、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームにて付与された遊技媒体の数は第2区間SC2における遊技媒体の制限付き合計純増枚数として加算されるとともに、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかにおいてベット数が「2」であるゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。この点からも、第2区間SC2における通常遊技状態ST1、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれかである場合、ベット数が「3」であるゲームが実行されるようにした方が、ベット数が「2」であるゲームが実行されるようにするよりも遊技者にとって有利である。
第2区間SC2であっても第1区間SC1と同様に第1CB入賞が成立し得るとともに第2CB入賞が成立し得る。第2区間SC2において第1CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第1CB状態ST2となるとともに第1CB状態ST2である場合及び第1CB状態ST2が終了した後も第2区間SC2が維持される。また、第2区間SC2において第2CB入賞が成立した場合には第2区間SC2において第2CB状態ST3となるとともに第2CB状態ST3である場合及び第2CB状態ST3が終了した後も第2区間SC2が維持される。第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3はいずれも既に説明したとおり、当該遊技状態の開始時に遊技者が所有している遊技媒体の数よりも当該遊技状態の終了時に遊技者が所有している遊技媒体の数を少なくする遊技状態である。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態である。その一方、第2区間SC2における第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかにおいて実行されたゲームは第2区間SC2が継続されることで実行された合計ゲーム数として加算される。つまり、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3で実行されたゲームは遊技者にとって不利となるにも関わらず、当該ゲームが第2区間SC2のエンディング条件を成立させる側に寄与することとなってしまう。したがって、第2区間SC2において第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3が発生した場合には遊技者にとってより不利となる。
なお、終了準備状態ST6は第2区間SC2においてベット数が「3」であるゲームが実行される場合及びベット数が「2」であるゲームが実行される場合のいずれであっても遊技媒体の純増期待値は1未満となるものの、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了することに伴って第2区間SC2が終了するのに対して1ゲームのみ実行される遊技状態である。したがって、終了準備状態ST6において実行されるゲームは、第2区間SC2における遊技媒体の制限付きの合計純増枚数に寄与することはなく、さらに第2区間SC2における合計ゲーム数に寄与しない。但し、これに限定されることはなく、終了準備状態ST6において実行されるゲームであっても、第2区間SC2における遊技媒体の制限付きの合計純増枚数に寄与するとともに、さらに第2区間SC2における合計ゲーム数に寄与する構成としてもよい。
<CB状態ST2,ST3について>
次に、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3について詳細に説明する。図42(a)は第1CB役(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されることとなるインデックス値IV)及び第2CB役(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されることとなるインデックス値IV)を説明するための説明図であり、図42(b)は第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3を説明するための説明図である。
図42(a)に示すように第1CB役には、ベット数が「3」であるゲームにおいて当選となり得るのに対して、ベット数が「2」であるゲームにおいては当選となり得ない。ベット数が「3」であるゲームにおいて約1/3.3の確率で第1CB役に当選する。但し、第1CB役の当選状態(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第2CB役の当選状態(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである場合には、第1CB役が役の抽選処理(図34)における抽選対象から除外される。
第2CB役には、ベット数が「2」であるゲームにおいて当選となり得るのに対して、ベット数が「3」であるゲームにおいては当選となり得ない。ベット数が「2」であるゲームにおいて約1/2.2の確率で第2CB役に当選する。但し、第1CB役の当選状態(すなわち第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第2CB役の当選状態(すなわち第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状態)、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれかである場合には、第2CB役が役の抽選処理(図34)における抽選対象から除外される。
第1CB役の当選状態においては、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB入賞が成立し得る一方、ベット数が「2」であるゲームにおいては第1CB入賞は成立しない。したがって、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図34)にていずれのインデックス値IVにも当選しない外れ結果となったとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1CB入賞は成立しない。また、第1CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図34)にて所謂取りこぼしが発生し得るインデックス値IVに当選したとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第1CB入賞は成立しない。第1CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行されて第1CB入賞が成立した場合に第1CB状態ST2となる。
図42(b)に示すように第1CB状態ST2においては、ベット数が「3」であるゲームを実行することが可能であり、ベット数が2以下である状況においてはゲームを実行することが不可である。第1CB状態ST2においては各ゲームにおける役の抽選処理(図34)にて3/10の確率で通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶され、通常リプレイ当選データが記憶された場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。
第1CB状態ST2においては役の抽選処理(図34)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、又は通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されたものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではないことで通常リプレイ入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル入賞が成立し得る。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル入賞が成立するが、左ストップボタン42の停止操作タイミングによっては第1ベル入賞が成立しないことがある。
但し、これに限定されることはなく、第1CB状態ST2において役の抽選処理(図34)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶された場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に通常リプレイ入賞が成立する構成としてもよい。また、第1CB状態ST2において役の抽選処理(図34)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に第1ベル入賞が成立する構成としてもよい。
第1CB状態ST2において第1ベル入賞が成立した場合には「1」の遊技媒体が付与される。既に説明したとおり第1CB状態ST2においては「3」の遊技媒体がベットされている場合にのみゲームを実行することが可能である。これに対して、第1CB状態ST2のゲームにおいて付与される遊技媒体の数は「1」である。そして、第1CB状態ST2は「30」の遊技媒体が付与された場合に終了する。したがって、第1CB状態ST2においては「3」の遊技媒体がベットされることで実行されたゲームにて「1」の遊技媒体が付与されるという事象を30回発生させる必要があり、この場合、第1CB状態ST2が開始されてから終了されるまでに遊技者が所有している遊技媒体が少なくとも60減少することとなる。よって、第1CB状態ST2は遊技者にとって不利な遊技状態となる。
また、第1CB状態ST2においては上記のとおり通常リプレイ入賞が成立し得るとともに通常リプレイ入賞及び第1ベル入賞の両方が成立しないこともある。そうすると、第2区間SC2において第1CB状態ST2が発生した場合には、遊技者にとって不利である第1CB状態ST2が30ゲーム以上に亘って継続することとなり、そのゲーム数が第2区間SC2において実行された合計ゲーム数に加算されることとなる。
第2CB役の当選状態においては、ベット数が「2」であるゲームにて第2CB入賞が成立し得る一方、ベット数が「3」であるゲームにおいては第2CB入賞は成立しない。したがって、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図34)にていずれのインデックス値IVにも当選しない外れ結果となったとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2CB入賞は成立しない。また、第2CB役の当選状態においてベット数が「3」であるゲームが実行された場合において役の抽選処理(図34)にて所謂取りこぼしが発生し得るインデックス値IVに当選したとしても、リール32L,32M,32Rの停止順序及びストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく第2CB入賞は成立しない。第2CB役の当選状態においてベット数が「2」であるゲームが実行されて第2CB入賞が成立した場合に第2CB状態ST3となる。
図42(b)に示すように第2CB状態ST3においては、ベット数が「2」である状況においてゲームを実行することが可能であるとともに遊技媒体の上限ベット数は「2」となる。第2CB状態ST3においては各ゲームにおける役の抽選処理(図34)にて3/10の確率で通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶され、通常リプレイ当選データが記憶された場合には左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングであればリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立する。左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではない場合には通常リプレイ当選データが記憶されていても通常リプレイ入賞は成立しない。
第2CB状態ST3においては役の抽選処理(図34)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、又は通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されたものの左ストップボタン42の操作タイミングが所定のタイミングではないことで通常リプレイ入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル入賞が成立し得る。この場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル入賞が成立するが、左ストップボタン42の停止操作タイミングによっては第1ベル入賞が成立しないことがある。
但し、これに限定されることはなく、第2CB状態ST3において役の抽選処理(図34)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶された場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に通常リプレイ入賞が成立する構成としてもよい。また、第2CB状態ST3において役の抽選処理(図34)にて通常リプレイ当選データが主側RAM74に記憶されなかった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングによらずに確実に第1ベル入賞が成立する構成としてもよい。
第2CB状態ST3において第1ベル入賞が成立した場合には「1」の遊技媒体が付与される。既に説明したとおり第2CB状態ST3においては「2」の遊技媒体がベットされている場合にのみゲームを実行することが可能である。これに対して、第2CB状態ST3のゲームにおいて付与される遊技媒体の数は「1」である。そして、第2CB状態ST3は「30」の遊技媒体が付与された場合に終了する。したがって、第2CB状態ST3においては「2」の遊技媒体がベットされることで実行されたゲームにて「1」の遊技媒体が付与されるという事象を30回発生させる必要があり、この場合、第2CB状態ST3が開始されてから終了されるまでに遊技者が所有している遊技媒体が少なくとも30減少することとなる。よって、第2CB状態ST3は遊技者にとって不利な遊技状態となる。但し、第2CB状態ST3のこの不利益度は第1CB状態ST2よりも低い。
また、第2CB状態ST3においては上記のとおり通常リプレイ入賞が成立し得るとともに通常リプレイ入賞及び第1ベル入賞の両方が成立しないこともある。そうすると、第2区間SC2において第2CB状態ST3が発生した場合には、遊技者にとって不利である第2CB状態ST3が30ゲーム以上に亘って継続することとなり、そのゲーム数が第2区間SC2において実行された合計ゲーム数に加算されることとなる。
上記のように遊技者にとって不利な遊技状態として第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3が設定されている構成において、ベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とするとともに第2CB入賞を成立させないようにしてから、ベット数が「3」であるゲームを実行することで、各ゲームにおける役の抽選処理(図34)の結果、リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42~44の停止操作タイミングに関係なく、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行を発生させないようにしながら遊技を行うことが可能となる。つまり、ベット数が「2」であるゲームが実行されることで第2CB役の当選状態となった場合には、その後にベット数が「3」であるゲームが実行されることにより第2CB役の当選状態であっても第2CB入賞が成立しない。また、第2CB役の当選状態においてはベット数が「3」であるゲームが実行されたとしても役の抽選処理(図34)にて第1CB役が抽選対象から除外されるため、第1CB役の当選状態とならない。そして、第1CB役の当選状態とならないことにより第1CB入賞が成立することはなく、第1CB状態ST2に遊技状態が移行することもない。これにより、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3への移行を発生させないようにしながら、ベット数が「3」であるゲームを実行することが可能となる。そして、ベット数が「3」であるゲームを実行することで、既に説明したとおり第2区間SC2への移行が発生し得るとともに、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生し得る。
図42(a)に示すようにベット数が「2」であるゲームにて第2CB役に当選する確率は約1/2.2であるのに対して、ベット数が「3」であるゲームにて第1CB役に当選する確率は約1/3.3である。つまり、第2CB役に当選する確率の方が第1CB役に当選する確率よりも高く設定されている。これにより、遊技ホールなどにおいてベット数が「2」であるゲームを実行することで第2CB役の当選状態とする場合に、当該第2CB役の当選状態となるまでに要するゲーム数を少なくすることが可能となる。その一方、誤って第2CB役の当選状態とする前にベット数が「3」であるゲームが実行されたとしても、第1CB役に当選する確率の方が第2CB役に当選する確率よりも低いことで、第1CB役に当選しづらくさせることが可能となる。
なお、第2CB役に当選する確率の方が第1CB役に当選する確率よりも高い構成に限定されることはなく、第1CB役に当選する確率の方が第2CB役に当選する確率よりも高い構成としてもよく、第1CB役に当選する確率と第2CB役に当選する確率とが同一又は略同一である構成としてもよい。
<第2区間SC2について>
次に、第2区間SC2について説明する。まず主側MPU72にて実行される遊技区間の第1制御処理について図43のフローチャートを参照しながら説明する。遊技区間の第1制御処理は役の抽選処理(図34)において役の当否判定が完了した後であってゲーム開始時の有利抽選処理(ステップS1313)よりも前のステップS1312にて実行される。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1901)。第2区間フラグは遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS1901:YES)、ステップS1902以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2である場合にはステップS1906の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1901:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS1902)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS1902:YES)、ステップS1903以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS1905の第2区間SC2に設定するための処理及びステップS1906の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS1902:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1903)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS1903:NO)、ステップS1904以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS1905の第2区間SC2に設定するための処理及びステップS1906の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS1903:YES)、今回の役の抽選処理(図34)にていずれかのインデックス値IVに当選したか否かを判定する(ステップS1904)。今回の役の抽選処理(図34)が外れであった場合には(ステップS1904:NO)、ステップS1905以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1であったとしても役の抽選処理(図34)にて外れとなった場合には、ステップS1905の第2区間SC2に設定するための処理及びステップS1906の解除ゲーム数の抽選処理が実行されないことになる。
今回の役の抽選処理(図34)にていずれかのインデックス値IVに当選している場合(ステップS1904:YES)、主側RAM74の第2区間フラグに「1」をセットし、主側RAM74に設けられた継続ゲーム数カウンタ74c(図9参照)及び合計獲得数カウンタ74d(図9参照)のそれぞれを「0」クリアする(ステップS1905)。第2区間フラグに「1」がセットされることで第2区間SC2となる。
継続ゲーム数カウンタ74cは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第2区間SC2において継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。
合計獲得数カウンタ74dは、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付き合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。第2区間SC2において合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数(具体的には2400枚)に対応する値に到達した場合には、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5の途中であっても、当該到達したゲームにて第2区間SC2が終了されて、第1区間SC1であって通常遊技状態ST1となる状況に移行する。
その後、解除ゲーム数の抽選処理を実行する(ステップS1906)。解除ゲーム数とは、疑似ボーナス状態ST4への移行当選とならない場合において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するまでに必要なゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。解除ゲーム数の抽選処理では、まず主側ROM73に予め記憶された解除ゲーム数の抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタから数値情報を取得する。そして、抽選カウンタから取得した数値情報を解除ゲーム数の抽選テーブルに対して照合することで解除ゲーム数を選択する。この場合、解除ゲーム数として、50ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、400ゲーム、500ゲーム、600ゲーム、700ゲーム及び800ゲームのいずれかが選択される。また、これら各解除ゲーム数の選択確率は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、多いゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよく、少ないゲーム数の解除ゲーム数が選択される確率が高く設定されている構成としてもよい。解除ゲーム数の抽選処理を実行した後は、当該解除ゲーム数の抽選処理にて選択した解除ゲーム数を、主側RAM74に設けられた解除ゲーム数カウンタに設定する(ステップS1907)。解除ゲーム数カウンタは主側MPU72にて残りの解除ゲーム数を特定するためのカウンタである。
その後、区間表示部67の点灯抽選処理を実行する(ステップS1908)。区間表示部67の点灯抽選処理では、主側ROM73に設けられた点灯抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、今回の第2区間SC2の設定に際して当初から区間表示部67を点灯状態とするか(すなわち即点灯)、又はその後の疑似ボーナス状態ST4への移行に際して区間表示部67を点灯状態とするか(すなわち点灯待機)を抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図34)にて、インデックス値IV=1~10のいずれかに当選している場合には50%の確率で即点灯が選択され50%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=11に当選している場合には65%の確率で即点灯が選択され35%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=12に当選している場合には62%の確率で即点灯が選択され38%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=13に当選している場合には80%の確率で即点灯が選択され20%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=14に当選している場合には75%の確率で即点灯が選択され25%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=15に当選している場合には70%の確率で即点灯が選択され30%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=16に当選している場合には40%の確率で即点灯が選択され60%の確率で点灯待機が選択され、インデックス値IV=17に当選している場合には30%の確率で即点灯が選択され70%の確率で点灯待機が選択される。この場合、役の抽選処理(図34)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど即点灯が選択される確率が高くなっている。
区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS1908)にて即点灯が選択された場合には(ステップS1909:YES)、区間表示部67のの点灯処理を実行する(ステップS1910)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始されることとなる。
一方、区間表示部67の点灯抽選処理(ステップS1908)にて点灯待機が選択された場合には(ステップS1909:NO)、主側RAM74に設けられた点灯待機フラグに「1」をセットする(ステップS1911)。点灯待機フラグは、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
次に、主側MPU72にて実行される遊技区間の第2制御処理について図44のフローチャートを参照しながら説明する。遊技区間の第2制御処理は遊技終了時の対応処理(図39)におけるステップS1807にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、遊技区間の第2制御処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS2001:YES)、主側RAM74のフラグの状態を確認することで現状の遊技状態が終了準備状態ST6であるか否かを判定する(ステップS2002)。終了準備状態ST6は、後述する第2区間SC2のエンディング条件が成立することなく疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了する場合であって、その後の通常遊技状態ST1への移行に際して第2区間SC2が終了する場合に移行する遊技状態である。
終了準備状態ST6である場合(ステップS2002:YES)、主側RAM74に設けられた終了準備完了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2003)。終了準備完了フラグは、終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。遊技終了時の対応処理(図39)における疑似ボーナス用処理(ステップS1805)では、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が0ゲームであるとともにその後に通常遊技状態ST1に移行することが特定された場合、終了準備状態ST6とするためのフラグの設定が行われるとともに終了準備完了フラグが「0」クリアされる。また、遊技終了時の対応処理(図39)におけるAT用処理(ステップS1806)では、AT状態ST5の残りのセット回数が0回である状況で1セットが終了して通常遊技状態ST1に移行することが特定された場合、終了準備状態ST6とするためのフラグの設定が行われるとともに終了準備完了フラグが「0」クリアされる。
終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2003:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に(ステップS2004)、ステップS2005以降の処理を実行する。終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2003:YES)、終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたことを意味する。この場合、第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。
具体的には、まず第2区間SC2の初期化処理を実行する(ステップS2014)。第2区間SC2の初期化処理では主側RAM74の第2区間フラグを「0」クリアする。これにより、遊技区間が第1区間SC1となる。また、第2区間SC2の初期化処理では、AT状態ST5に滞在していたとしても、当該AT状態ST5の残りの継続ゲーム数を記憶するためのカウンタを含めてAT状態ST5であることを示す各種データ(AT状態フラグを含む)をクリアすることにより遊技状態を通常遊技状態ST1に移行させる。なお、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3の途中であっても第2区間SC2の初期化処理が実行されることで第2区間SC2は終了されるが、第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3は終了されることなくそのまま継続される。
その後、区間表示部67が点灯状態である場合には当該区間表示部67を点灯状態から消灯状態に切り換える(ステップS2015)。これにより、区間表示部67における第2区間SC2であることの報知が終了される。その後、第2区間SC2の初期化が行われたことを示す第2区間初期化コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2016)。これにより、演出側MPU92は第2区間SC2が終了したことに対応する演出が実行されるようにする。
終了準備状態ST6ではない場合(ステップS2002:NO)、又はステップS2004の処理を実行した場合、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値を1加算する(ステップS2005)。継続ゲーム数カウンタ74cは既に説明したとおり、第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からのゲームの実行回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、1加算後における継続ゲーム数カウンタ74cの値が上限ゲーム数である1500以上となっているか否かを判定する(ステップS2006)。継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500以上である場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS2006にて肯定判定をして、ステップS2014~ステップS2016における第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。ステップS2014~ステップS2016の処理内容は既に説明したとおりである。これにより、第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに、AT状態ST5の途中であった場合には当該AT状態ST5は強制的に終了されて通常遊技状態ST1となる。
継続ゲーム数カウンタ74cの値が1500未満である場合(ステップS2006:NO)、今回のゲームにおいて、第1チャンスリプレイ入賞、第2チャンスリプレイ入賞及び通常リプレイ入賞のいずれかのリプレイ入賞が成立したか否かを判定する(ステップS2007)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS2007の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれの遊技状態であったとしてもステップS2007の判定の対象となる。
いずれのリプレイ入賞も成立していない場合(ステップS2007:NO)、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dから今回のゲームのベット数を減算する(ステップS2008)。この場合、ベット数設定カウンタ74aの値ではなくベット数履歴カウンタ74fの値から今回のゲームのベット数を把握する。既に説明したとおり通常処理(図25)では1ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの回転が終了した後のタイミングであって遊技終了時の対応処理(ステップS912)が開始されるタイミングよりも前のタイミングで、ベット数設定カウンタ74aの値がベット数履歴カウンタ74fに設定される。したがって、遊技区間の第2制御処理(図44)が開始されたタイミングにおいてベット数履歴カウンタ74fには今回のゲーム数のベット数が設定されている。また、前回のゲームにおいてリプレイ入賞が成立しており、今回のゲームが当該リプレイ入賞の成立による再遊技に該当するゲームであったとしても、今回のゲームのベット数(すなわちベット数履歴カウンタ74fの値)を合計獲得数カウンタ74dから減算する。
合計獲得数カウンタ74dは既に説明したとおり第1区間SC1を間に挟むことなく第2区間SC2が継続された場合における当該第2区間SC2の開始時からの遊技媒体の制限付きの合計純増枚数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。なお、遊技媒体の制限付き合計純増枚数とは、既に説明したとおり、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数のことである。
その後、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生するいずれかの小役入賞(第1~第9補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞、第2スイカ入賞及びチェリー入賞)が成立したか否かを判定する(ステップS2009)。この場合、今回のゲームのベット数が「2」及び「3」のいずれであったとしてもステップS2009の判定の対象となるとともに、今回のゲームが通常遊技状態ST1、第1CB状態ST2、第2CB状態ST3、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれの遊技状態であったとしてもステップS2009の判定の対象となる。
ステップS2009にて肯定判定をした場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dに今回のゲームにて付与された遊技媒体の数を加算する(ステップS2010)。この場合、媒体付与カウンタの値ではなく付与数履歴カウンタの値から今回のゲームにて付与された遊技媒体の数を把握する。既に説明したとおり通常処理(図25)では1ゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rの回転が終了して媒体付与処理(ステップS910)が終了した後のタイミングであって遊技終了時の対応処理(ステップS912)が開始されるタイミングよりも前のタイミングで、媒体付与カウンタの値が付与数履歴カウンタに設定される。したがって、遊技区間の第2制御処理(図44)が開始されたタイミングにおいて付与数履歴カウンタには今回のゲームにて付与された遊技媒体の数が設定されている。
ステップS2009にて否定判定をした場合、又はステップS2010の処理を実行した場合、主側RAM74の合計獲得数カウンタ74dの値が0以上であるか否かを判定する(ステップS2011)。合計獲得数カウンタ74dの値が0未満である場合(ステップS2011:NO)、合計獲得数カウンタ74dを「0」クリアする(ステップS2012)。
上記のとおりステップS2008にて合計獲得数カウンタ74dから今回のゲーム数のベット数が減算されるため、例えば第2区間SC2に移行した直後の通常遊技状態ST1におけるゲームにおいていずれの小役入賞も成立しなかった場合、合計獲得数カウンタ74dの値は0未満となる。この場合、ステップS2011にて否定判定をすることで、ステップS2012にて合計獲得数カウンタ74dが「0」クリアされる。これにより、「第2区間SC2が継続している状況で実行されたゲームにより付与された遊技媒体の合計数(遊技媒体の付与が発生していない状況では「0」)」から「第2区間SC2が継続されている状況でゲームを実行するために消化された遊技媒体の合計数(ゲームが実行されていない状況では「0」)」を減算した値を所定差枚数とした場合において、当該所定差枚数の最小値を所定基準値として、当該所定基準値からの上記所定差枚数の増加分の枚数である遊技媒体の制限付き合計純増枚数を、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測することが可能となる。
ステップS2007にて肯定判定をした場合、ステップS2011にて肯定判定をした場合、又はステップS2012の処理を実行した場合、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する(ステップS2013)。合計獲得数カウンタ74dの値が「2400」を超えている場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立したことを意味する。この場合、ステップS2013にて肯定判定をして、ステップS2014~ステップS2016における第2区間SC2を終了させるための処理を実行する。ステップS2014~ステップS2016の処理内容は既に説明したとおりである。これにより、第2区間SC2が終了して第1区間SC1となるとともに、AT状態ST5の途中であった場合には当該AT状態ST5は強制的に終了されて通常遊技状態ST1となる。
ここで、いずれかのリプレイ入賞が成立した場合、ステップS2007にて肯定判定をすることでステップS2008~ステップS2012の処理を実行しない。リプレイ入賞が成立するゲームにおいてはその開始時に遊技者が所有する遊技媒体がベット設定に際して利用されるものの、リプレイ入賞が成立したことによる利益として、当該リプレイ入賞が成立したゲームにおけるベット数と同数のベット数にて新たなゲームの再遊技を行うことが可能となる。つまり、リプレイ入賞が成立したゲームにおいては遊技者が所有する遊技媒体の数が変動していない。この場合に、リプレイ入賞が成立したゲームにおいてはステップS2008~ステップS2012の処理を実行しないようにすることで、遊技者が所有する遊技媒体の数が変動しないゲームにおいては合計獲得数カウンタ74dの値を変化させるための処理の実行を省略することが可能となり、無駄な処理の実行を省くことが可能となる。
その一方、リプレイ入賞が成立したゲームであっても、ステップS2013にて、合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えているか否かを判定する。これにより、リプレイ入賞が成立したゲームよりも前のゲームにおいて実際には既に合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていたにも関わらずノイズなどの原因で第2区間SC2の初期化処理が実行されていなかった場合であっても、その後のリプレイ入賞が成立したゲームにおいて合計獲得数カウンタ74dの値が上限純増枚数である「2400」を超えていることを特定することが可能となり、第2区間SC2の初期化処理が実行されるようにすることが可能となる。
ステップS2013にて否定判定をした場合、エンディング対応処理を実行する(ステップS2017)。図45はエンディング対応処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74に設けられた第1エンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2101)。第1エンディングフラグは継続ゲーム数カウンタ74cを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第1エンディングフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2101:NO)、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74に設けられたAT継続カウンタの値と、主側RAM74に設けられたセット回数カウンタの値及びAT状態ST5の1セットにおける初期継続ゲーム数の値(50ゲーム)の責との和が、第2区間SC2の上限ゲーム数以上となっているか否かを判定する(ステップS2102)。AT継続カウンタは、AT状態ST5における1セットの残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。AT状態ST5の1セットの初期継続ゲーム数は50ゲームとなっており、当該1セットの途中で上乗せ条件が成立することで残りの継続ゲーム数が増加し得る。セット回数カウンタは、AT状態ST5の残りのセット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。第2区間SC2の上限ゲーム数は既に説明したとおり1500ゲームに設定されている。なお、第2区間SC2の上限ゲーム数は1500ゲームに限定されることはなく、1500ゲームよりも少ないゲーム数であってもよく、1500ゲームよりも多いゲーム数であってもよい。
ステップS2102にて肯定判定をした場合、第1エンディングフラグに「1」をセットする(ステップS2103)。第1エンディングフラグに「1」がセットされた場合、詳細は後述するがAT状態ST5において残りの継続ゲーム数の上乗せ及び残りのセット数の上乗せが発生しない状態となる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立することとなる状況において、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数及び残りのセット数の更なる上乗せが発生してしまわないようにすることが可能となる。
その後、第1エンディングコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2104)。当該第1エンディングコマンドには第2区間SC2のエンディング条件が成立するまでに必要なゲーム数の情報、すなわち第2区間SC2の上限ゲーム数に対する継続ゲーム数カウンタ74cの値の差に対応する情報が含まれる。
演出側MPU92は第1エンディングコマンドを受信することで主側MPU72において第1エンディングフラグに「1」がセットされている状況であることを把握することが可能となる。演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第1エンディングコマンドを受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。なお、第1エンディングフラグに「1」がセットされる状況は基本的にAT状態ST5において発生するが、第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3においても発生し得る。
ステップS2101にて肯定判定をした場合、ステップS2102にて否定判定をした場合、又はステップS2104の処理を実行した場合、主側RAM74に設けられた第2エンディングフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2105)。第2エンディングフラグは、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第2エンディングフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2105:NO)、AT継続カウンタの値と、セット回数カウンタの値及びAT状態ST5の1セットにおける初期継続ゲーム数の値(50ゲーム)の責との和にAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第2区間SC2の上限純増枚数以上となっているか否かを判定する(ステップS2106)。疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5の1ゲームにおける遊技媒体の獲得期待値は約5枚である。第2区間SC2の上限純増枚数は既に説明したとおり2400枚に設定されている。なお、第2区間SC2の上限純増枚数は2400枚に限定されることはなく、2400枚よりも少ない枚数であってもよく、2400枚よりも多い枚数であってもよい。
ステップS2106にて肯定判定をした場合、第2エンディングフラグに「1」をセットする(ステップS2107)。第2エンディングフラグに「1」がセットされた場合、詳細は後述するがAT状態ST5において残りの継続ゲーム数の上乗せ及び残りのセット数の上乗せが発生しない状態となる。これにより、第2区間SC2のエンディング条件が成立することとなる状況において、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数及び残りのセット数の更なる上乗せが発生してしまわないようにすることが可能となる。
その後、第2エンディングコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2108)。当該第2エンディングコマンドには第2区間SC2のエンディング条件が成立するまでに必要な遊技媒体の制限付きの合計純増枚数の情報、すなわち第2区間SC2の上限純増枚数に対する合計獲得数カウンタ74dの値の差に対応する情報が含まれる。
演出側MPU92は第2エンディングコマンドを受信することで主側MPU72において第2エンディングフラグに「1」がセットされている状況であることを把握することが可能となる。演出側MPU92は未だエンディング期間に対応する実行態様による演出を開始していない状況において第2エンディングコマンドを受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様をエンディング期間に対応する実行態様となるようにする。なお、第2エンディングフラグに「1」がセットされる状況はAT状態ST5において発生するが、他の遊技状態においては発生しない。
<通常遊技状態ST1について>
次に、通常遊技状態ST1における処理内容ついて説明する。図46は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時の有利抽選処理は役の抽選処理(図34)において役の当否判定及び遊技区間の第1制御処理(ステップS1312)が完了した後であって停止順報知制御処理(ステップS1314)よりも前に実行される処理であるステップS1313にて実行される。
まず主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2201)。第2区間フラグは既に説明したとおり遊技区間が第2区間SC2であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、第2区間フラグに「1」がセットされている場合が第2区間SC2であり、第2区間フラグの値が「0」である場合が第1区間SC1である。第2区間フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS2201:NO)、ステップS2202以降の処理を実行しない。これにより、第1区間SC1である場合には、ステップS2207以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
第2区間フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2201:YES)、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5であれば(ステップS2202:YES)、ゲーム開始時の有利状態用処理を実行する(ステップS2203)。当該ゲーム開始時の有利状態用処理は後に説明する。
第2区間フラグに「1」がセットされている場合であって(ステップS2201:YES)、遊技状態が疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれでもない場合(ステップS2202:NO)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS2204)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS2204:YES)、ステップS2205以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS2207以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3のいずれでもない場合(ステップS2204:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2205)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2205:NO)、ステップS2206以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS2207以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2205:YES)、主側RAM74に設けられた第2移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2206)。第2移行確定フラグは後述する移行抽選処理(ステップS2215)にて既に疑似ボーナス状態ST4への移行当選となっていることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第2移行確定フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS2206:YES)、ステップS2207以降の処理を実行しない。これにより、既に疑似ボーナス状態ST4への移行が確定している状況においては、ステップS2207以降における遊技状態を疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理が実行されないことになる。
第2移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2206:NO)、主側RAM74に直撃対応の当選データが記憶されているか否かを判定する(ステップS2207)。直撃対応の当選データはチェリー当選データとなっている。つまり、今回のゲームにおける役の抽選処理(図34)にてインデックス値IV=13で当選となっている場合にステップS2207にて肯定判定をすることになる。ステップS2207にて肯定判定をした場合、直撃抽選処理を実行する(ステップS2208)。直撃抽選処理では、主側ROM73に設けられた直撃抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、今回のゲームの終了時に疑似ボーナス状態ST4に移行させるか否かを抽選により決定する。当該直撃抽選処理にて直撃当選となる確率は任意であるが、本スロットマシン10では25%の確率で直撃当選となる。
直撃抽選処理にて直撃当選となった場合(ステップS2209:YES)、主側RAM74に設けられた第1移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS2210)。第1移行確定フラグは直撃当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、フリーズカウンタの設定処理を実行する(ステップS2211)。当該設定処理では、主側RAM74に設けられたフリーズカウンタに直撃当選となったことに対応するフリーズ期間の情報をセットする。フリーズカウンタは、当該フリーズ期間が設定されていることを主側MPU72にて特定するためのカウンタであって、当該フリーズ期間の残りの期間を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
フリーズ期間とは、役の抽選処理(図34)の結果に対応するリール制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転に対する遊技者による操作が無効化される期間である。既に説明したとおり通常処理(図25)では役の抽選処理(ステップS906)が実行された後であってリール制御処理(ステップS909)が開始される前にフリーズカウンタの値が1以上であるか否かが判定され(ステップS908)、フリーズカウンタの値が1以上である場合にはステップS908にて待機する。フリーズカウンタの値はタイマ割込み処理(図19)が起動される度にタイマ減算処理(ステップS506)にて減算される。つまり、本スロットマシン10ではフリーズ期間は、1ゲームを開始させるためのスタートレバー41の操作に対してリール32L,32M,32Rの回転開始が強制的に待機される期間となっている。但し、これに限定されることはなく、リール32L,32M,32Rの回転開始後においてストップボタン42~44の操作が無効化される期間がフリーズ期間であってもよく、リール32L,32M,32Rの回転開始後において役の抽選処理(図34)の結果に対応する停止制御が実行されることとなるストップボタン42~44の操作が無効化される期間がフリーズ期間であってもよい。当該フリーズ期間は具体的には30秒となっているが任意である。
その後、主側RAM74に設けられた直撃フリーズ発生フラグに「1」をセットする(ステップS2212)。直撃フリーズ発生フラグは直撃当選となったことを契機としてフリーズ期間の設定が行われたことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。また、直撃フリーズコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2213)。演出側MPU92は直撃フリーズコマンドを受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様を直撃当選となったことに対応する実行態様となるようにする。遊技者は当該演出を確認することにより、直撃当選を契機とした疑似ボーナス状態ST4に移行することを把握することが可能となる。
ステップS2207にて否定判定をした場合又はステップS2209にて否定判定をした場合、主側RAM74に移行対応の当選データが記憶されているか否かを判定する(ステップS2214)。移行対応の当選データは、第1スイカ当選データ、第2スイカ当選データ、チェリー当選データ、第1チャンスリプレイ当選データ及び第2チャンスリプレイ当選データのいずれかとなっている。つまり、今回のゲームにおける役の抽選処理(図34)にてインデックス値IV=11~15のいずれかで当選となっている場合にステップS2214にて肯定判定をすることになる。ステップS2214にて肯定判定をした場合、移行抽選処理を実行する(ステップS2215)。
移行抽選処理では、主側ROM73に設けられた移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、疑似ボーナス状態ST4に移行させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図34)にて、主側RAM74に第1スイカ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=11に当選している場合)には20%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、主側RAM74に第2スイカ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=12に当選している場合)には10%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、主側RAM74にチェリー当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=13に当選している場合)には40%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、主側RAM74に第1チャンスリプレイ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=14に当選している場合)には30%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となり、主側RAM74に第2チャンスリプレイ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=15に当選している場合)には20%の確率で疑似ボーナス状態ST4の移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図34)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど疑似ボーナス状態ST4の移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図34)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
移行抽選処理にて疑似ボーナス状態ST4の移行当選となった場合(ステップS2216:YES)、主側RAM74の第2移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS2217)。第2移行確定フラグは既に説明したとおり移行抽選処理(ステップS2215)にて既に疑似ボーナス状態ST4への移行当選となっていることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。また、主側RAM74に設けられた移行待機カウンタに移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)に対応する値をセットする(ステップS2118)。移行待機カウンタは第2移行確定フラグに「1」がセットされてから移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)が消化されたことを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。移行抽選処理(ステップS2215)にて移行当選となることで、第2移行確定フラグに「1」がセットされるだけではなく移行待機カウンタに移行待機ゲーム数に対応する値がセットされる。第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況で1ゲームが消化される度に移行待機カウンタの値が1減算される。そして、第2移行確定フラグに「1」がセットされている状況において移行待機カウンタの値が「0」となることで遊技状態が疑似ボーナス状態ST4に移行する。したがって、移行抽選処理(ステップS2215)にて移行当選となった後に移行待機ゲーム数が消化されることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生することとなる。
次に、主側MPU72にて実行される通常用処理について図47のフローチャートを参照しながら説明する。通常用処理は遊技終了時の対応処理(図39)におけるステップS1804にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、通常用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。なお、既に説明したとおり遊技終了時の対応処理(図39)では第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合にはステップS1802にて肯定判定をすることで通常用処理(ステップS1804)が実行されない。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が第2区間SC2である場合(ステップS2301:YES)、主側RAM74の第1移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2302)。今回のゲームの開始時に実行された直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となっている場合、第1移行確定フラグに「1」がセットされている。
第1移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2302:YES)、第1開始設定処理を実行する(ステップS2303)。第1開始設定処理では、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス状態フラグに「1」をセットする。また、第1開始設定処理では、主側RAM74に設けられた疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数として100ゲームに対応する値をセットする。また、第1開始設定処理では、疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行することが確定していることを示すAT移行確定フラグに「1」をセットする。つまり、直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となった場合には、疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するだけではなく、当該疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行することが確定する。なお、疑似ボーナス状態フラグは遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、疑似ボーナス継続カウンタは疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。また、AT移行確定フラグは、疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行することを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、主側RAM74に設けられた第1出力開始フラグに「1」をセットする(ステップS2304)。第1出力開始フラグは、疑似ボーナス状態ST4が開始されることに対応した外部出力を実行すべき状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第1移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2302:NO)、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2305)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2305:NO)、ステップS2306以降の処理を実行しない。既に説明したとおりステップS2306以降の処理では、疑似ボーナス状態ST4に移行させるために必要なゲーム数を1ゲームの消化に伴い減算する処理を実行するとともにゲームの消化に伴い疑似ボーナス状態ST4への移行条件が成立した場合には当該疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。この場合に、ベット数が「2」であるゲームが実行された場合にはステップS2306以降の処理を実行しないことにより、ベット数が「2」であるゲームが消化されたとしても、それが疑似ボーナス状態ST4への移行を近づける要因とならないようにすることが可能となる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2305:YES)、主側RAM74の第2移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2306)。第2移行確定フラグは既に説明したとおり移行抽選処理(ステップS2215)にて移行当選となったか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第2移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2306:YES)、主側RAM74の移行待機カウンタの値を1減算する(ステップS2307)。移行待機カウンタは既に説明したとおり第2移行確定フラグに「1」がセットされてから移行待機ゲーム数(具体的には5ゲーム)が消化されたことを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。1減算後における移行待機カウンタの値が「0」である場合(ステップS2308:YES)、第2開始設定処理を実行する(ステップS2309)。詳細は後述するが第2開始設定処理では疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。その後、主側RAM74に設けられた第1出力開始フラグに「1」をセットする(ステップS2310)。第1出力開始フラグは、疑似ボーナス状態ST4が開始されることに対応した外部出力を実行すべき状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
第2移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2306:NO)、主側RAM74の解除ゲーム数カウンタの値を1減算する(ステップS2311)。解除ゲーム数カウンタは、主側RAM74の第1,第2移行確定フラグのいずれにも「1」がセットされていない状況において疑似ボーナス状態ST4に移行させるために必要なゲーム数である残りの解除ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。遊技区間が第1区間SC1から第2区間SC2に移行した場合に解除ゲーム数カウンタに対する解除ゲーム数のセットが行われる。1減算後における解除ゲーム数カウンタの値が「0」である場合(ステップS2312:YES)、第2開始設定処理を実行する(ステップS2309)。詳細は後述するが第2開始設定処理では疑似ボーナス状態ST4に移行させるための処理を実行する。その後、主側RAM74に設けられた第1出力開始フラグに「1」をセットする(ステップS2310)。第1出力開始フラグは、疑似ボーナス状態ST4が開始されることに対応した外部出力を実行すべき状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ステップS2310の処理を実行した場合、主側RAM74の点灯待機フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2313)。点灯待機フラグは既に説明したとおり、第2区間SC2において区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換えることが待機されている状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。点灯待機フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2313:YES)、区間表示部67のの点灯処理を実行する(ステップS2314)。区間表示部67の点灯処理では、区間表示部67を消灯状態から点灯状態に切り換える。これにより、第2区間SC2であることの報知が区間表示部67にて開始される。なお、ステップS2314の処理を実行した場合に点灯待機フラグを「0」クリアする。
上記のように点灯待機フラグに「1」がセットされている状況において疑似ボーナス状態ST4への移行が発生した場合には、区間表示部67が消灯状態から点灯状態に切り換えられる。疑似ボーナス状態ST4は、1ゲームにおける遊技媒体の純増期待値(「1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数」から「1ゲームにおいてベットされた遊技媒体数」を減算した値)が1以上となり得る遊技状態である。つまり、区間表示部67は第2区間SC2に移行したとしても消灯状態に維持され得るものの、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態に移行した場合には確実に点灯状態とされる。これにより、遊技媒体の純増期待値が1以上となり得る遊技状態においては当該遊技状態であることを遊技ホールの管理者などに報知することが可能となる。
<第2開始設定処理について>
次に、通常用処理(図47)のステップS2309にて実行される第2開始設定処理について説明する。
第2開始設定処理では、今回の疑似ボーナス状態ST4への移行を契機として開始時のAT移行抽選処理が実行される。当該開始時のAT移行抽選処理にてAT移行当選となることで、今回の疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行することとなる。また、第2開始設定処理では、今回移行する疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数が抽選で決定される。また、疑似ボーナス状態ST4においては各ゲームにて移行抽選契機が発生した場合にAT移行抽選処理が実行され、当該AT移行抽選処理にてAT移行当選となることで今回の疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行することとなる。この場合に、第2開始設定処理では、今回移行する疑似ボーナス状態ST4における上記AT移行抽選処理にてAT移行当選となる確率が抽選で決定される。
図48(a)は疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数を決定付けるゲーム数モードの選択確率を説明するための説明図であり、図48(b)は疑似ボーナス状態ST4の各ゲームにおけるAT移行抽選処理にてAT移行当選となる確率を決定付ける当選率モードの選択確率を説明するための説明図である。
図48(a)に示すようにゲーム数モードは複数種類設定されており、具体的には疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数が20ゲームとなる第1ゲーム数モードと、30ゲームとなる第2ゲーム数モードと、40ゲームとなる第3ゲーム数モードと、50ゲームとなる第4ゲーム数モードと、60ゲームとなる第5ゲーム数モードとが設定されている。使用対象の設定値が「1」である場合、第1~第4ゲーム数モードが選択対象となり、第5ゲーム数モードは選択対象とならない。また、第1~第4ゲーム数モードのそれぞれの選択確率は25%で同一となっている。使用対象の設定値が「2」である場合、第1~第4ゲーム数モードが選択対象となり、第5ゲーム数モードは選択対象とならない。また、第1ゲーム数モード及び第2ゲーム数モードのそれぞれの選択確率よりも、第3ゲーム数モード及び第4ゲーム数モードのそれぞれの選択確率の方が高い。使用対象の設定値が「3」である場合、第1~第4ゲーム数モードが選択対象となり、第5ゲーム数モードは選択対象とならない。また、初期継続ゲーム数が多いゲーム数モードの方が少ないゲーム数モードよりも選択確率が高い。使用対象の設定値が「4」である場合、第1~第4ゲーム数モードが選択対象となり、第5ゲーム数モードは選択対象とならない。また、第1ゲーム数モード及び第2ゲーム数モードのそれぞれの選択確率よりも、第3ゲーム数モード及び第4ゲーム数モードのそれぞれの選択確率の方が高い。使用対象の設定値が「5」である場合、第1~第5ゲーム数モードが選択対象となる。また、第3ゲーム数モード及び第4ゲーム数モードの選択確率が最も高く、第1ゲーム数モード及び第2ゲーム数モードの選択確率が次に高く、第5ゲーム数モードの選択確率が最も低い。使用対象の設定値が「6」である場合、第1~第5ゲーム数モードが選択対象となる。また、第1~第5ゲーム数モードのそれぞれの選択確率は20%で同一となっている。
上記構成であることにより疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数の期待値は、大きい値の設定値ほど多くなる。これにより、疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数について設定値による有利・不利を生じさせることが可能となる。また、同一のゲーム数モードで比較した場合、その選択確率は設定値に応じて相違し得る。また、第5ゲーム数モードは、4以下の設定値であれば選択対象とならずに、5以上の設定値であれば選択対象となる。
図48(b)に示すように当選率モードは複数種類設定されており、具体的には今回の疑似ボーナス状態ST4においてAT移行当選となる確率の期待値が約20%となる第1当選率モードと、約30%となる第2当選率モードと、約40%となる第3当選率モードと、約60%となる第4当選率モードと、約75%となる第5当選率モードとが設定されている。使用対象の設定値が「1」である場合、第1~第5当選率モードが選択対象となる。また、第1~第5当選率モードのそれぞれの選択確率は20%で同一となっている。使用対象の設定値が「2」である場合、第1~第5当選率モードが選択対象となる。また、第3当選率モードの選択確率が最も高く、第4当選率モード及び第5当選率モードの選択確率が次に高く、第1当選率モード及び第2当選率モードの選択確率が最も低い。使用対象の設定値が「3」である場合、第1~第5当選率モードが選択対象となる。また、第4当選率モードの選択確率が最も高く、第3当選率モード及び第5当選率モードの選択確率が次に高く、第1当選率モード及び第2当選率モードの選択確率が最も低い。使用対象の設定値が「4」である場合、第1~第5当選率モードが選択対象となる。また、第5当選率モードの選択確率が最も高く、第4当選率モードの選択確率が次に高く、第1当選率モード、第2当選率モード及び第3当選率モードの選択確率が最も低い。使用対象の設定値が「5」である場合、第1~第5当選率モードが選択対象となる。また、第5当選率モードの選択確率が最も高く、第3当選率モード及び第4当選率モードの選択確率が次に高く、第1当選率モード及び第2当選率モードの選択確率が最も低い。使用対象の設定値が「6」である場合、第2~第5当選率モードが選択対象となり、第1当選率モードは選択対象とならない。また、第2~第5ゲーム数モードのそれぞれの選択確率は25%で同一となっている。
上記構成であることにより疑似ボーナス状態ST4においてAT移行当選となる確率の期待値は、大きい値の設定値ほど多くなる。これにより、疑似ボーナス状態ST4においてAT移行当選となる確率について設定値による有利・不利を生じさせることが可能となる。また、同一の当選率モードで比較した場合、その選択確率は設定値に応じて相違し得る。また、第1当選率モードは、「6」の設定値であれば選択対象とならずに、5以下の設定値であれば選択対象となる。
第2開始設定処理では、上記のとおり開始時のAT移行抽選処理、ゲーム数モードの抽選処理及び当選率モードの抽選処理が実行される。これら抽選処理においては、主側MPU72の第2乱数回路76から乱数が取得され、その取得された乱数を利用して抽選が実行される。図49(a)は第2乱数回路76において更新されている第2乱数をラッチするためのラッチエリア111を説明するための説明図である。
ラッチエリア111は第2乱数回路76に設けられている。第2乱数回路76は既に説明したとおりクロック回路から出力されるクロック信号(具体的には0.1ナノ秒周期)に基づいて第2乱数を所定の数値範囲内において順次更新している。第2乱数回路76において更新されている当該第2乱数が主側MPU72にて利用される場合には、当該主側MPU72から第2乱数回路76にラッチ信号が送信される。第2乱数回路76は当該ラッチ信号を受信した場合、その時点における第2乱数をラッチエリア111に格納する。第2乱数回路76において更新される第2乱数は2バイトのデータ容量であるため、それに対応させてラッチエリア111も2バイトのデータ容量となっている。第2乱数における上位側の1バイトはラッチエリア111における上位エリア111aに格納され、第2乱数における下位側の1バイトはラッチエリア111における下位エリア111bに格納される。
第2開始設定処理において開始時のAT移行抽選処理が実行される場合には、主側MPU72から第2乱数回路76にラッチ信号が送信されたことに基づいてラッチエリア111に記憶された第2乱数がそのまま利用される。つまり、開始時のAT移行抽選処理において利用される乱数は2バイトのデータ容量となっており、0~65535が乱数の数値範囲となる。例えば、ラッチエリア111に記憶された第2乱数が図49(b)に示すように2進数で「10110011」「10110101」であった場合には、この数値がそのまま開始時のAT移行抽選処理における乱数として利用される。
第2開始設定処理においてゲーム数モードの抽選処理が実行される場合には、主側MPU72から第2乱数回路76にラッチ信号が送信されたことに基づいてラッチエリア111に記憶された第2乱数のうち上位エリア111aに記憶された上位バイトのみが利用される。つまり、ゲーム数モードの抽選処理において利用される乱数は1バイトのデータ容量となっており、0~255が乱数の数値範囲となる。例えば、ラッチエリア111に記憶された第2乱数が図49(b)に示すように2進数で「10110011」「10110101」であった場合には、図49(c)に示すようにそのうちの上位バイトである「10110011」がゲーム数モードの抽選処理における乱数として利用される。
第2開始設定処理において当選率モードの抽選処理が実行される場合には、主側MPU72から第2乱数回路76にラッチ信号が送信されたことに基づいてラッチエリア111に記憶された第2乱数のうち上位エリア111aに記憶された上位バイトのうち下位7ビットのみが利用される。つまり、当選率モードの抽選処理において利用される乱数は7ビットのデータ容量となっており、0~127が乱数の数値範囲となる。
当該7ビットの乱数の取得に際しては、まず主側MPU72から第2乱数回路76にラッチ信号が送信されたことに基づいてラッチエリア111に第2乱数が記憶される。その後、ラッチエリア111の上位エリア111aに記憶された上位バイトの乱数が主側MPU72のレジスタに取得される。そして、当該上位バイトの乱数のうち最上位のビットが「0」クリアされる。これにより、第2乱数回路76においてラッチされた2バイトの第2乱数を利用して、7ビットの乱数を取得することが可能となる。
例えば、ラッチエリア111に記憶された第2乱数が図49(b)に示すように2進数で「10110011」「10110101」であった場合には、図49(c)に示すようにそのうちの上位バイトである「10110011」が主側MPU72のレジスタに取得される。そして、その取得された1バイトの情報のうち最上位のビットが「0」クリアされることで、図49(d)に示すように主側MPU72のレジスタに記憶されている乱数の情報が「00110011」となる。当該乱数の情報が当選率モードの抽選処理にて利用される。この場合、乱数の情報は「00110011」という1バイトの情報として扱われるが、最上位のビットは強制的に「0」クリアされるため、実際に乱数の数値範囲を生じさせることに寄与するのは最上位ビットを除いた下位側の7ビットとなる。
ここで、当該乱数の情報を7ビットの情報として保持する構成も考えられる。しかしながら、この場合、乱数の情報をバイト単位の情報として扱うことができなくなってしまい情報の扱いが複雑なものとなってしまう。これに対して、実施に乱数の数値範囲を生じさせることに寄与するのは7ビットであったとしても、乱数の情報が1バイトであることにより、乱数の情報をバイト単位の情報として扱うことが可能となる。また、このように乱数の情報が1バイトである構成であったとしても最上位のビットは「0」クリアされるため、乱数の数値範囲が7ビットに相当する0~127の範囲を超えることがないようにすることが可能となる。
上記のとおり第2乱数回路76において更新される2バイトの第2乱数を利用して、乱数の数値範囲が異なる複数種類の乱数を取得することが可能となる。これにより、異なる数値範囲のそれぞれに対応させて異なる乱数回路を個別に設ける構成と比べて、乱数回路の数を抑えることが可能となり、ハード構成の簡素化を図ることが可能となる。
図50は通常用処理(図47)のステップS2309にて実行される第2開始設定処理を示すフローチャートである。
まず第2乱数を取得する(ステップS2401)。具体的には、第2乱数回路76にラッチ信号を送信することで、第2乱数回路76における直近の更新後における第2乱数の情報をラッチエリア111に記憶させる。そして、ラッチエリア111に第2乱数が記憶された場合にその第2乱数を主側MPU72のレジスタに取得する。
その後、主側ROM73から開始時のAT移行抽選テーブルを読み出す(ステップS2402)。当該開始時のAT移行抽選テーブルにおいては、0~65535の第2乱数の数値範囲に含まれる数値がAT移行当選及び移行外れのいずれかの数値範囲に設定されている。具体的には、AT移行当選となる確率が10%となるように設定されている。
その後、開始時のAT移行抽選処理を実行する(ステップS2403)。開始時のAT移行抽選処理では、ステップS2401にて取得した第2乱数をステップS2402にて読み出した開始時のAT移行抽選テーブルに対して照合する。その結果、AT移行当選である場合には(ステップS2404:YES)、主側RAM74のAT移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS2405)。AT移行確定フラグは既に説明したとおり、疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行することを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ステップS2404にて否定判定をした場合又はステップS2405の処理を実行した場合、第2乱数回路76から第2乱数の上位バイトを取得する(ステップS2406)。具体的には、第2乱数回路76にラッチ信号を送信することで、第2乱数回路76における直近の更新後における第2乱数の情報をラッチエリア111に記憶させる。そして、ラッチエリア111における上位エリア111aに記憶された上位バイトの情報を主側MPU72のレジスタに取得する。
ここで、本第2開始設定処理では、ステップS2401にて第2乱数回路76において第2乱数がラッチされるようにラッチ信号が送信されるとともに、ステップS2406にて第2乱数回路76において第2乱数がラッチされるようにラッチ信号が送信される。この場合に第2乱数回路76においてはクロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第2乱数の順次更新が行われており、この更新周期は0.1ナノ秒である。そして、ステップS2401の処理が実行されてからステップS2406の処理が実行されるまでの期間は、上記のように0.1ナノ秒で更新される第2乱数が0~65535の数値範囲において1周するまでに要する期間以上の期間となっている。また、ステップS2401の処理が実行されてからステップS2406の処理が実行されるまでの期間は、ステップS2405の処理が実行される場合及びステップS2405の処理が実行されない場合のそれぞれにおいて所定の期間範囲で変動するものであり、この変動は第2乱数の更新周期との関係で大きなものである。したがって、第2開始設定処理(図50)の1回の処理回においてステップS2401及びステップS2406のそれぞれで第2乱数回路76にラッチ信号が送信されるとしても、ステップS2401におけるラッチ信号の送信によってラッチエリア111に記憶される第2乱数と、ステップS2406におけるラッチ信号の送信によってラッチエリア111に記憶される第2乱数との間に規則性が生じないようになっている。
その後、主側RAM74の抽選数カウンタ74kに「1」をセットする(ステップS2407)。抽選数カウンタ74kは既に説明したとおり役の抽選処理(図34)の抽選対象となっているインデックス値IVがいずれであるのかを特定するために利用されるが、ゲーム数モードの抽選処理においては第1~第5ゲーム数モードのいずれが抽選処理の抽選対象となっているのかを主側MPU72にて特定するために利用される。ゲーム数モードの抽選処理において抽選数カウンタ74kの値が「1」である場合には第2ゲーム数モードが抽選処理の抽選対象となり、ゲーム数モードの抽選処理において抽選数カウンタ74kの値が「2」である場合には第3ゲーム数モードが抽選処理の抽選対象となり、ゲーム数モードの抽選処理において抽選数カウンタ74kの値が「3」である場合には第4ゲーム数モードが抽選処理の抽選対象となり、ゲーム数モードの抽選処理において抽選数カウンタ74kの値が「4」である場合には第5ゲーム数モードが抽選処理の抽選対象となる。そして、抽選数カウンタ74kの値が1~4のいずれにおいても当選とならなかった場合には第1ゲーム数モードに当選したことになる。
その後、ゲーム数モード抽選用の開始アドレスを主側MPU72におけるアドレス参照用のレジスタに設定する(ステップS2408)。当該開始アドレスは、主側ROM73に設けられたゲーム数モード抽選テーブル112の開始アドレスとなっている。図51(a)はゲーム数モード抽選テーブル112を説明するための説明図である。
ゲーム数モード抽選テーブル112は、複数のアドレス情報D(1)~D(24)が設定されているとともに、これら複数のアドレス情報D(1)~D(24)に1対1で対応させて判定値LVが設定されている。各アドレス情報D(1)~D(24)は1バイトのデータ容量であり、連番となっている。第1範囲のアドレス情報D(1)~D(4)は「1」の設定値に対応しており、第2範囲のアドレス情報D(5)~D(8)は「2」の設定値に対応しており、第3範囲のアドレス情報D(9)~D(12)は「3」の設定値に対応しており、第4範囲のアドレス情報D(13)~D(16)は「4」の設定値に対応しており、第5範囲のアドレス情報D(17)~D(20)は「5」の設定値に対応しており、第6範囲のアドレス情報D(21)~D(24)は「6」の設定値に対応している。つまり、設定値をn(nは1~6の整数)とした場合にnの設定値はアドレス情報D((n-1)×4+1)~D((n-1)×4+4)の範囲に対応している。
また、各設定値に対応するアドレス情報の範囲において、最初のアドレス情報D(1),D(5),D(9),D(13),D(17),D(21)には第2ゲーム数モードの判定値LVが対応付けられており、2番目のアドレス情報D(2),D(6),D(10),D(14),D(18),D(22)には第3ゲーム数モードの判定値LVが対応付けられており、3番目のアドレス情報D(3),D(7),D(11),D(15),D(19),D(23)には第4ゲーム数モードの判定値LVが対応付けられており、最後のアドレス情報D(4),D(8),D(12),D(16),D(20),D(24)には第5ゲーム数モードの判定値LVが対応付けられている。つまり、設定値をn(nは1~6の整数)とした場合に、第mゲーム数モード(mは2~4の整数)の判定値LVはアドレス情報D((n-1)×4+(m-1))に対応付けられている。
使用対象となっている設定値に応じて各ゲーム数モードの選択確率が相違する構成において、ゲーム数モード抽選テーブル112には各設定値に応じてアドレス情報D(0)~D(24)の範囲が設定されており、さらに各設定値のアドレス情報D(0)~D(24)の範囲において第2~第5ゲーム数モードの割り当て順序は各設定値において共通となっている。これにより、設定値毎に異なるテーブルを設けるのではなく全ての設定値に対応する一のゲーム数モード抽選テーブル112を設けることでテーブル数の削減を図った構成において、使用対象となる設定値及び抽選対象となっているゲーム数モードの組合せに対応する判定値LVをゲーム数モード抽選テーブル112から読み出す場合に一定のルールに従って当該判定値LVの読み出しを行うことが可能となる。
なお、例えばアドレス情報D(1)に設定されている判定値LVは「64」であり、ゲーム数モードの抽選処理における乱数の数値範囲は0~255であるため、設定値が「1」である場合における第2ゲーム数モードの選択確率は図48(a)に示した通り25%となる。また、例えばアドレス情報D(8)に設定されている判定値LVは「0」であるため、設定値が「2」である場合における第5ゲーム数モードの選択確率は図48(a)に示した通り0%となる。また、既に説明したとおりゲーム数モードの抽選処理にて外れとなった場合にはいずれの設定値であっても第1ゲーム数モードとなるため、ゲーム数モード抽選テーブル112には第1ゲーム数モードに対応する判定値LVは設定されていない。
第2開始設定処理(図50)の説明に戻り、ステップS2408にて既に説明したとおり、ゲーム数モード抽選テーブル112の開始アドレスを主側MPU72におけるアドレス参照用のレジスタに設定する。この場合、ゲーム数モード抽選テーブル112を主側ROM73から主側RAM74に読み出す。
その後、LVの取得処理を実行する(ステップS2409)。図52はLVの取得処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の設定値記憶エリアから使用対象となっている設定値の情報を読み出し、その読み出した設定値の情報を主側MPU72に設けられたBレジスタにセットする(ステップS2501)。その後、主側RAM74の抽選数カウンタ74kの情報を読み出し、その読み出した情報を主側MPU72に設けられたCレジスタにセットする(ステップS2502)。そして、(B-1)×4+Cという演算を実行することで、アドレス情報のオフセット値を算出する(ステップS2503)。
その後、ステップS2503にて算出したアドレス情報のオフセット値を、第2開始設定処理(図50)のステップS2408にて設定した開始アドレスに加算する(ステップS2504)。そして、ステップS2504における加算結果の対象アドレスに対応する判定値LVを、ゲーム数モード抽選テーブル112から読み出す(ステップS2505)。これにより、使用対象の設定値及び抽選対象のゲーム数モードの組合せに対応する判定値LVが、ゲーム数モード抽選テーブル112から読み出された状態となる。
第2開始設定処理(図50)の説明に戻り、ステップS2409にて判定値LVを取得した後は、抽選対象となっているゲーム数モードの当否を判定する際に用いる抽選値JVを設定する(ステップS2410)。かかる処理では、現在の抽選値JVに、ステップS2409にて取得した判定値LVを加算して新たな抽選値JVを設定する。ステップS2406~ステップS2408の処理が実行された後における初回のステップS2410の処理では、ステップS2406にて取得した1バイトの乱数の情報(0~255のいずれか)の値を現在の抽選値JVとし、この1バイトの乱数の情報にステップS2409にて取得した判定値LVを加算して新たな抽選値JVとする。なお、ステップS2409にて取得した判定値LVが「0」である場合には、ステップS2410の処理が実行されたとしても抽選値JVは変化しない。つまり、初回の設定処理において判定値LVが「0」であれば1バイトの乱数の情報(0~255のいずれか)がそのまま抽選値JVとなり、2回目以降の設定処理において判定値LVが「0」であれば前回の設定処理における抽選値JVがそのまま今回の抽選値JVとなる。
その後、抽選数カウンタ74kの現状の値に対応するゲーム数モードについて当否判定を行う(ステップS2411)。この当否判定では抽選値JVが「255」を超えたか否かを判定する。「255」を超えていない場合(ステップS2411:NO)、抽選数カウンタ74kの現状の値に対応するゲーム数モードに外れたことを意味する。この場合には主側RAM74の抽選数カウンタ74kの値を1加算した後に(ステップS2412)、当否判定すべきゲーム数モードが未だ存在しているか否かを判定する(ステップS2413)。具体的には、1加算された抽選数カウンタ74kの値が「5」ではない場合(ステップS2413:NO)、ステップS2409に戻り、ゲーム数モードの当否判定を継続する。このとき、ステップS2409におけるLVの取得処理(図52)では、使用対象として設定されている設定値は同一の値となるものの、抽選数カウンタ74kの値は前回の本取得処理の実行時の値に対して1加算された値となっている。したがって、LVの取得処理(図52)におけるステップS2503では、前回の本取得処理にて取得されたアドレス情報のオフセット値に対して1加算された値が、今回のアドレス情報のオフセット値として算出され、それに伴って、前回の本取得処理にて参照対象となったアドレス情報D(0)~D(24)に対して1個後の順番のアドレス情報D(0)~D(24)に対応する判定値LVが取得される。そして、その新たに取得された判定値LVを利用して、ステップS2410にて新たな抽選値JVが算出され、その算出された抽選値JVが「255」を超えているか否かが判定されることで、抽選数カウンタ74kの現状の値に対応するゲーム数モードの当否判定が行われる。
抽選値JVが「255」を超えた場合(ステップS2411:YES)、抽選数カウンタ74kの現状の値に対応するゲーム数モードに当選したことを意味する。また、抽選値JVが「255」を超えなかった場合であって(ステップS2411:NO)、1加算後における抽選数カウンタ74kの値が「5」である場合(ステップS2413:YES)、第2~第5ゲーム数モードのいずれにも当選しなかったことを意味し、この場合、第1ゲーム数モードに当選したことを意味する。これらの場合、ゲーム数の記憶処理を実行する(ステップS2414)。
ゲーム数の記憶処理では、ステップS2413にて肯定判定をした場合であれば今回のゲーム数モードは第1ゲーム数モードであることを意味するため、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタに疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数として最少ゲーム数である20ゲームに対応する値をセットする。また、ゲーム数の記憶処理では、ステップS2411にて肯定判定をした場合であれば今回のゲーム数モードは抽選数カウンタ74kの現状の値に対応するゲーム数モードであることを意味するため、そのゲーム数モードに対応する疑似ボーナス状態ST4の初期継続ゲーム数の値を主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタにセットする。具体的には、抽選数カウンタ74kの値が「1」であれば第2ゲーム数モードに対応する30ゲームの値を疑似ボーナス継続カウンタにセットし、抽選数カウンタ74kの値が「2」であれば第3ゲーム数モードに対応する40ゲームの値を疑似ボーナス継続カウンタにセットし、抽選数カウンタ74kの値が「3」であれば第4ゲーム数モードに対応する50ゲームの値を疑似ボーナス継続カウンタにセットし、抽選数カウンタ74kの値が「4」であれば第5ゲーム数モードに対応する60ゲームの値を疑似ボーナス継続カウンタにセットする。疑似ボーナス継続カウンタは既に説明したとおり疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
ステップS2414の処理を実行した場合、第2乱数回路76から第2乱数の上位バイトを取得する(ステップS2415)。具体的には、第2乱数回路76にラッチ信号を送信することで、第2乱数回路76における直近の更新後における第2乱数の情報をラッチエリア111に記憶させる。そして、ラッチエリア111における上位エリア111aに記憶された上位バイトの情報を主側MPU72のレジスタに取得する。そして、その取得した上位バイトの情報における最上位のビットを「0」クリアする(ステップS2416)。これにより、7ビットの乱数を取得することが可能となる。
ここで、本第2開始設定処理では、ステップS2406にて第2乱数回路76において第2乱数がラッチされるようにラッチ信号が送信されるとともに、ステップS2415にて第2乱数回路76において第2乱数がラッチされるようにラッチ信号が送信される。この場合に第2乱数回路76においてはクロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第2乱数の順次更新が行われており、この更新周期は0.1ナノ秒である。そして、ステップS2406の処理が実行されてからステップS2415の処理が実行されるまでの期間は、上記のように0.1ナノ秒で更新される第2乱数が0~65535の数値範囲において1周するまでに要する期間以上の期間となっている。また、ステップS2406の処理が実行されてからステップS2415の処理が実行されるまでの期間は、所定の期間範囲で変動するものであり、この変動は第2乱数の更新周期との関係で大きなものである。したがって、第2開始設定処理(図50)の1回の処理回においてステップS2406及びステップS2415のそれぞれで第2乱数回路76にラッチ信号が送信されるとしても、ステップS2406におけるラッチ信号の送信によってラッチエリア111に記憶される第2乱数と、ステップS2415におけるラッチ信号の送信によってラッチエリア111に記憶される第2乱数との間に規則性が生じないようになっている。
その後、主側RAM74の抽選数カウンタ74kに「1」をセットする(ステップS2417)。抽選数カウンタ74kは既に説明したとおり役の抽選処理(図34)の抽選対象となっているインデックス値IVがいずれであるのかを特定するために利用されるとともに、ゲーム数モードの抽選処理の抽選対象となっているゲーム数モードがいずれであるのかを特定するために利用されるが、当選率モードの抽選処理においては当選率モードのいずれが抽選処理の抽選対象となっているのかを主側MPU72にて特定するために利用される。当選率モードの抽選処理において抽選数カウンタ74kの値が「1」である場合には第2当選率モードが抽選処理の抽選対象となり、当選率モードの抽選処理において抽選数カウンタ74kの値が「2」である場合には第3当選率モードが抽選処理の抽選対象となり、当選率モードの抽選処理において抽選数カウンタ74kの値が「3」である場合には第4当選率モードが抽選処理の抽選対象となり、当選率モードの抽選処理において抽選数カウンタ74kの値が「4」である場合には第5当選率モードが抽選処理の抽選対象となる。そして、抽選数カウンタ74kの値が1~4のいずれにおいても当選とならなかった場合には第1当選率モードに当選したことになる。
その後、当選率モード抽選用の開始アドレスを主側MPU72におけるアドレス参照用のレジスタに設定する(ステップS2418)。当該開始アドレスは、主側ROM73に設けられた当選率モード抽選テーブル113の開始アドレスとなっている。図51(b)は当選率モード抽選テーブル113を説明するための説明図である。
当選率モード抽選テーブル113は、複数のアドレス情報E(1)~E(24)が設定されているとともに、これら複数のアドレス情報E(1)~E(24)に1対1で対応させて判定値LVが設定されている。各アドレス情報E(1)~E(24)は1バイトのデータ容量であり、連番となっている。第1範囲のアドレス情報E(1)~E(4)は「1」の設定値に対応しており、第2範囲のアドレス情報E(5)~E(8)は「2」の設定値に対応しており、第3範囲のアドレス情報E(9)~E(12)は「3」の設定値に対応しており、第4範囲のアドレス情報E(13)~E(16)は「4」の設定値に対応しており、第5範囲のアドレス情報E(17)~E(20)は「5」の設定値に対応しており、第6範囲のアドレス情報E(21)~E(24)は「6」の設定値に対応している。つまり、設定値をn(nは1~6の整数)とした場合にnの設定値はアドレス情報E((n-1)×4+1)~E((n-1)×4+4)の範囲に対応している。
また、各設定値に対応するアドレス情報の範囲において、最初のアドレス情報E(1),E(5),E(9),E(13),E(17),E(21)には第2当選率モードの判定値LVが対応付けられており、2番目のアドレス情報E(2),E(6),E(10),E(14),E(18),E(22)には第3当選率モードの判定値LVが対応付けられており、3番目のアドレス情報E(3),E(7),E(11),E(15),E(19),E(23)には第4当選率モードの判定値LVが対応付けられており、最後のアドレス情報E(4),E(8),E(12),E(16),E(20),E(24)には第5当選率モードの判定値LVが対応付けられている。つまり、設定値をn(nは1~6の整数)とした場合に、第m当選率モード(mは2~4の整数)の判定値LVはアドレス情報E((n-1)×4+(m-1))に対応付けられている。
使用対象となっている設定値に応じて各当選率モードの選択確率が相違する構成において、当選率モード抽選テーブル113には各設定値に応じてアドレス情報E(0)~E(24)の範囲が設定されており、さらに各設定値のアドレス情報E(0)~E(24)の範囲において第2~第5当選率モードの割り当て順序は各設定値において共通となっている。これにより、設定値毎に異なるテーブルを設けるのではなく全ての設定値に対応する一の当選率モード抽選テーブル113を設けることでテーブル数の削減を図った構成において、使用対象となる設定値及び抽選対象となっている当選率モードの組合せに対応する判定値LVを当選率モード抽選テーブル113から読み出す場合に一定のルールに従って当該判定値LVの読み出しを行うことが可能となる。
なお、例えばアドレス情報E(1)に設定されている判定値LVは「25」であり、ゲーム数モードの抽選処理における乱数の数値範囲は0~127であるため、設定値が「1」である場合における第2ゲーム数モードの選択確率は図48(b)に示した通り約20%となる。また、既に説明したとおり当選率モードの抽選処理にて外れとなった場合には「1」~「5」の設定値であれば第1当選率モードとなるとともに、「6」の設定値においては第1当選率モードが抽選対象に含まれていないため、当選率モード抽選テーブル113には第1当選率モードに対応する判定値LVは設定されていない。
第2開始設定処理(図50)の説明に戻り、ステップS2418にて既に説明したとおり、当選率モード抽選テーブル113の開始アドレスを主側MPU72におけるアドレス参照用のレジスタに設定する。この場合、当選率モード抽選テーブル113を主側ROM73から主側RAM74に読み出す。
その後、LVの取得処理を実行する(ステップS2419)。図52はLVの取得処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の設定値記憶エリアから使用対象となっている設定値の情報を読み出し、その読み出した設定値の情報を主側MPU72に設けられたBレジスタにセットする(ステップS2501)。その後、主側RAM74の抽選数カウンタ74kの情報を読み出し、その読み出した情報を主側MPU72に設けられたCレジスタにセットする(ステップS2502)。そして、(B-1)×4+Cという演算を実行することで、アドレス情報のオフセット値を算出する(ステップS2503)。
その後、ステップS2503にて算出したアドレス情報のオフセット値を、第2開始設定処理(図50)のステップS2418にて設定した開始アドレスに加算する(ステップS2504)。そして、ステップS2504における加算結果の対象アドレスに対応する判定値LVを、当選率モード抽選テーブル113から読み出す(ステップS2505)。これにより、使用対象の設定値及び抽選対象の当選率モードの組合せに対応する判定値LVが、当選率モード抽選テーブル113から読み出された状態となる。
第2開始設定処理(図50)の説明に戻り、ステップS2419にて判定値LVを取得した後は、抽選対象となっている当選率モードの当否を判定する際に用いる抽選値JVを設定する(ステップS2420)。かかる処理では、現在の抽選値JVに、ステップS2419にて取得した判定値LVを加算して新たな抽選値JVを設定する。ステップS2415~ステップS2418の処理が実行された後における初回のステップS2420の処理では、ステップS2415及びステップS2416にて取得した7ビットの乱数の情報(0~127のいずれか)の値を現在の抽選値JVとし、この7ビットの乱数の情報にステップS2419にて取得した判定値LVを加算して新たな抽選値JVとする。なお、ステップS2419にて取得した判定値LVが「0」である場合には、ステップS2420の処理が実行されたとしても抽選値JVは変化しない。つまり、初回の設定処理において判定値LVが「0」であれば7ビットの乱数の情報(0~127のいずれか)がそのまま抽選値JVとなり、2回目以降の設定処理において判定値LVが「0」であれば前回の設定処理における抽選値JVがそのまま今回の抽選値JVとなる。
その後、抽選数カウンタ74kの現状の値に対応する当選率モードについて当否判定を行う(ステップS2421)。この当否判定では抽選値JVが「127」を超えたか否かを判定する。「127」を超えていない場合(ステップS2421:NO)、抽選数カウンタ74kの現状の値に対応する当選率モードに外れたことを意味する。この場合には主側RAM74の抽選数カウンタ74kの値を1加算した後に(ステップS2422)、当否判定すべき当選率モードが未だ存在しているか否かを判定する(ステップS2423)。具体的には、1加算された抽選数カウンタ74kの値が「5」ではない場合(ステップS2423:NO)、ステップS2419に戻り、当選率モードの当否判定を継続する。このとき、ステップS2419におけるLVの取得処理(図52)では、使用対象として設定されている設定値は同一の値となるものの、抽選数カウンタ74kの値は前回の本取得処理の実行時の値に対して1加算された値となっている。したがって、LVの取得処理(図52)におけるステップS2503では、前回の本取得処理にて取得されたアドレス情報のオフセット値に対して1加算された値が、今回のアドレス情報のオフセット値として算出され、それに伴って、前回の本取得処理にて参照対象となったアドレス情報E(0)~E(24)に対して1個後の順番のアドレス情報E(0)~E(24)に対応する判定値LVが取得される。そして、その新たに取得された判定値LVを利用して、ステップS2420にて新たな抽選値JVが算出され、その算出された抽選値JVが「127」を超えているか否かが判定されることで、抽選数カウンタ74kの現状の値に対応する当選率モードの当否判定が行われる。
抽選値JVが「127」を超えた場合(ステップS2421:YES)、抽選数カウンタ74kの現状の値に対応する当選率モードに当選したことを意味する。また、抽選値JVが「127」を超えなかった場合であって(ステップS2421:NO)、1加算後における抽選数カウンタ74kの値が「5」である場合(ステップS2423:YES)、第2~第5当選率モードのいずれにも当選しなかったことを意味し、この場合、第1当選率モードに当選したことを意味する。これらの場合、当選率モードの記憶処理を実行する(ステップS2424)。
当選率モードの記憶処理では、ステップS2423にて肯定判定をした場合であれば今回の当選率モードは第1当選率モードであることを意味するため、当該第1当選率モードに対応する情報を主側RAM74に記憶する。また、当選率モードの記憶処理では、ステップS2421にて肯定判定をした場合であれば今回の当選率モードは抽選数カウンタ74kの現状の値に対応する当選率モードであることを意味するため、その当選率モードに対応する情報を主側RAM74に記憶する。具体的には、抽選数カウンタ74kの値が「1」であれば第2当選率モードに対応する情報を主側RAM74に記憶し、抽選数カウンタ74kの値が「2」であれば第3当選率モードに対応する情報を主側RAM74に記憶し、抽選数カウンタ74kの値が「3」であれば第4当選率モードに対応する情報を主側RAM74に記憶し、抽選数カウンタ74kの値が「4」であれば第5当選率モードに対応する情報を主側RAM74に記憶する。
ステップS2424の処理を実行した後は、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」をセットする(ステップS2425)。疑似ボーナス状態フラグは既に説明したとおり遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
<ボーナス移行時のフリーズ設定処理について>
次に、通常処理(図25)のステップS907にて実行されるボーナス移行時のフリーズ設定処理について説明する。
通常遊技状態ST1にて移行条件が成立することで疑似ボーナス状態ST4に遊技状態が移行する構成において、疑似ボーナス状態ST4において最初に実行されるゲームの開始時には基本的にフリーズ期間が発生する。フリーズ期間とは既に説明したとおり、役の抽選処理(図34)の結果に対応するリール制御が実行されることとなるリール32L,32M,32Rの回転に対する遊技者による操作が無効化される期間であり、本スロットマシン10では1ゲームを開始させるためのスタートレバー41の操作に対してリール32L,32M,32Rの回転開始が強制的に待機される期間となっている。疑似ボーナス状態ST4の開始時に設定されるフリーズ期間は、当該疑似ボーナス状態ST4に移行する場合に決定されたゲーム数モード及び当選率モードの種類に応じて相違している。
具体的には、ゲーム数モードが第1~第3ゲーム数モードのいずれかである場合には当選率モードがいずれであったとしても第1組合せに該当し、さらに当選率モードが第1~第3当選率モードのいずれかである場合にはゲーム数モードがいずれであったとしても第1組合せに該当する。第1組合せに該当する場合には疑似ボーナス状態ST4の開始時におけるフリーズ期間として10秒が設定される。ゲーム数モードが第4ゲーム数モードであって当選率モードが第4当選率モード又は第5当選率モードである場合には第2組合せに該当し、さらに当選率モードが第4当選率モードであってゲーム数モードが第4ゲーム数モード又は第5ゲーム数モードである場合には第2組合せに該当する。第2組合せに該当する場合には疑似ボーナス状態ST4の開始時におけるフリーズ期間として20秒が設定される。ゲーム数モードが第5ゲーム数モードであって当選率モードが第5当選率モードである場合には第3組合せに該当する。第3組合せに該当する場合には疑似ボーナス状態ST4の開始時におけるフリーズ期間として30秒が設定される。
上記のように疑似ボーナス状態ST4の開始時には基本的にゲーム数モード及び当選率モードの組合せに対応するフリーズ期間が設定される。但し、通常遊技状態ST1にて直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となったことを契機として第1開始設定処理(ステップS2303)が実行され、当該第1開始設定処理が実行されることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する場合には、直撃抽選処理(ステップS2208)にて当選となったゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が開始される前の段階で30秒のフリーズ期間が設定される。このフリーズ期間が設定されるゲームは、疑似ボーナス状態ST4において最初に実行されるゲームに対して1回前のゲームであるため、疑似ボーナス状態ST4において最初に実行されるゲームにて更にフリーズ期間が設定されると、遊技者にとって煩わしいものとなってしまうおそれがある。これに対して、本スロットマシン10では直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となったことを契機として移行した疑似ボーナス状態ST4においは最初のゲームの開始時におけるフリーズ期間が設定されない構成となっている。
当該構成を実現するための処理構成について以下に説明する。図53は主側MPU72にて実行されるボーナス移行時のフリーズ設定処理を示すフローチャートである。
今回のゲームが疑似ボーナス状態ST4において最初に実行されたゲームである場合(ステップS2601:YES)、主側RAM74の直撃フリーズ発生フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2602)。直撃フリーズ発生フラグは、既に説明したとおりゲーム開始時の有利抽選処理(図46)における直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となった場合にステップS2212にて「1」がセットされる。直撃フリーズ発生フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2602:YES)、直撃フリーズ発生フラグを「0」クリアした後に(ステップS2603)、ステップS2604以降のフリーズ期間を設定するための処理を実行することなく本ボーナス移行時のフリーズ設定処理を終了する。
直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となった場合には、ゲーム開始時の有利抽選処理(図46)におけるステップS2211にてフリーズカウンタの設定処理が実行されることで、主側RAM74のフリーズカウンタに30秒のフリーズ期間に対応する情報がセットされ、さらに通常処理(図25)ではその後に実行されるステップS908にてフリーズカウンタの値が1以上である場合には当該ステップS908にて待機されることでリール32L,32M,32Rの回転開始が待機される。フリーズカウンタの値はタイマ割込み処理(図19)が起動される度にタイマ減算処理(ステップS506)にて減算される。かかる構成であることにより、直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となった場合には当該直撃当選となったゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転開始が30秒のフリーズ期間に亘って待機される。そして、当該フリーズ期間が発生したゲームの終了時に疑似ボーナス状態ST4への移行が発生するため、当該ゲームの次のゲームが疑似ボーナス状態ST4において最初に実行されるゲームとなる。このような事情において直撃フリーズ発生フラグに「1」がセットされている場合にはステップS2604以降のフリーズ期間を設定するための処理が実行されないようにすることにより、直撃当選となったことを契機としたフリーズ期間が発生したゲームの次のゲームにおいて、疑似ボーナス状態ST4の開始時のフリーズ期間が更に発生してしまわないようにすることが可能となる。
直撃フリーズ発生フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2602:NO)、今回の疑似ボーナス状態ST4におけるゲーム数モードと当選率モードとの組合せが第1組合せであるか否かを判定する(ステップS2604)。既に説明したとおりゲーム数モードが第1~第3ゲーム数モードのいずれかである場合には当選率モードがいずれであったとしても第1組合せに該当し、さらに当選率モードが第1~第3当選率モードのいずれかである場合にはゲーム数モードがいずれであったとしても第1組合せに該当する。第1組合せである場合(ステップS2604:YES)、第1フリーズ設定処理を実行する(ステップS2605)。第1フリーズ設定処理では、主側RAM74のフリーズカウンタに第1フリーズ期間に相当する10秒に対応する情報をセットする。これにより、本ボーナス移行時のフリーズ設定処理が終了した後における通常処理(図25)において、第1フリーズ期間が経過するまでステップS908にて肯定判定をして待機することとなる。よって、今回のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転開始が第1フリーズ期間に亘って待機されることとなる。
その後、第1フリーズコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2606)。演出側MPU92は第1フリーズコマンドを受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様を第1フリーズ期間に対応する実行態様となるようにする。遊技者は当該演出を確認することにより、ゲーム数モード及び当選率モードの組合せが第1組合せとなる疑似ボーナス状態ST4が発生したことを把握することが可能となる。
今回の疑似ボーナス状態ST4におけるゲーム数モードと当選率モードとの組合せが第1組合せではない場合(ステップS2604:NO)、今回の疑似ボーナス状態ST4におけるゲーム数モードと当選率モードとの組合せが第2組合せであるか否かを判定する(ステップS2607)。既に説明したとおりゲーム数モードが第4ゲーム数モードであって当選率モードが第4当選率モード又は第5当選率モードである場合には第2組合せに該当し、さらに当選率モードが第4当選率モードであってゲーム数モードが第4ゲーム数モード又は第5ゲーム数モードである場合には第2組合せに該当する。第2組合せである場合(ステップS2607:YES)、第2フリーズ設定処理を実行する(ステップS2608)。第2フリーズ設定処理では、主側RAM74のフリーズカウンタに第2フリーズ期間に相当する20秒に対応する情報をセットする。これにより、本ボーナス移行時のフリーズ設定処理が終了した後における通常処理(図25)において、第2フリーズ期間が経過するまでステップS908にて肯定判定をして待機することとなる。よって、今回のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転開始が第2フリーズ期間に亘って待機されることとなる。
その後、第2フリーズコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2609)。演出側MPU92は第2フリーズコマンドを受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様を第2フリーズ期間に対応する実行態様となるようにする。遊技者は当該演出を確認することにより、ゲーム数モード及び当選率モードの組合せが第2組合せとなる疑似ボーナス状態ST4が発生したことを把握することが可能となる。
今回の疑似ボーナス状態ST4におけるゲーム数モードと当選率モードとの組合せが第2組合せではない場合(ステップS2607:NO)、今回の疑似ボーナス状態ST4におけるゲーム数モードと当選率モードとの組合せが第3組合せであることを意味する。既に説明したとおりゲーム数モードが第5ゲーム数モードであって当選率モードが第5当選率モードである場合には第3組合せに該当する。第3組合せである場合(ステップS2607:NO)、第3フリーズ設定処理を実行する(ステップS2610)。第3フリーズ設定処理では、主側RAM74のフリーズカウンタに第3フリーズ期間に相当する30秒に対応する情報をセットする。これにより、本ボーナス移行時のフリーズ設定処理が終了した後における通常処理(図25)において、第3フリーズ期間が経過するまでステップS908にて肯定判定をして待機することとなる。よって、今回のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転開始が第3フリーズ期間に亘って待機されることとなる。
その後、第3フリーズコマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2611)。演出側MPU92は第3フリーズコマンドを受信した場合、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63における演出の実行態様を第3フリーズ期間に対応する実行態様となるようにする。遊技者は当該演出を確認することにより、ゲーム数モード及び当選率モードの組合せが第3組合せとなる疑似ボーナス状態ST4が発生したことを把握することが可能となる。
次に、フリーズ期間が設定される様子について図54のタイムチャートを参照しながら説明する。図54(a)は1ゲームの実行期間を示し、図54(b)は通常遊技状態ST1である期間を示し、図54(c)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示し、図54(d)はフリーズ期間である状況を示し、図54(e)は直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となったタイミングを示す。
まず直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となることなく疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する場合について説明する。
図54(b)に示すように通常遊技状態ST1である状況において図54(a)に示すようにt1のタイミング~t2のタイミング及びt3のタイミング~t4のタイミングのそれぞれでゲームが実行される。そして、t3のタイミング~t4のタイミングで実行されたゲームにおいて主側RAM74の移行待機カウンタ又は解除ゲーム数カウンタの値が「0」となることで、疑似ボーナス状態ST4に遊技状態を移行させるための第2開始設定処理(図50)が実行される。したがって、t4のタイミングで図54(b)及び図54(c)に示すように通常遊技状態ST1が終了して疑似ボーナス状態ST4が開始される。
その後、t5のタイミングで図54(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4における最初のゲームが開始される。今回の疑似ボーナス状態ST4は直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となったことを契機とするのではなく、移行抽選処理(ステップS2215)にて移行当選となったこと又は解除ゲーム数のゲームが実行されたことを契機としている。したがって、図54(d)に示すように当該ゲームが開始されたタイミングであるt5のタイミング~t6のタイミングに亘ってフリーズ期間が設定される。このフリーズ期間は既に説明したとおり今回の疑似ボーナス状態ST4におけるゲーム数モードと当選率モードとの組合せの種類に応じて10秒、20秒及び30秒のいずれかとなる。フリーズ期間が経過するまでは通常処理(図25)におけるステップS908にて肯定判定をすることで、役の抽選処理(図34)の実行後であってもリール32L,32M,32Rの回転の開始が待機される。そして、t6のタイミングでフリーズ期間が経過することでリール32L,32M,32Rの回転が開始される。その後、t7のタイミングで図54(a)に示すように今回のゲームが終了し、t8のタイミング~t9のタイミングに亘って疑似ボーナス状態ST4における新たなゲームが実行される。
上記のようにフリーズ期間が発生することによって疑似ボーナス状態ST4が開始されたことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、当該フリーズ期間において当該フリーズ期間に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。これにより、疑似ボーナス状態ST4が開始されたことに対する遊技者の満足感を高めることが可能となる。
次に、直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となることで疑似ボーナス状態ST4への移行が発生する場合について説明する。
図54(b)に示すように通常遊技状態ST1である状況において図54(a)に示すようにt10のタイミング~t11のタイミング及びt12のタイミング~t14のタイミングのそれぞれでゲームが実行される。この場合、t12のタイミングで図54(e)に示すように直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となる。したがって、図54(d)に示すように当該t12のタイミング~t13のタイミングに亘ってフリーズ期間が設定される。直撃当選となったことを契機としたフリーズ期間は既に説明したとおり30秒で固定となっている。フリーズ期間が経過するまでは通常処理(図25)におけるステップS908にて肯定判定をすることで役の抽選処理(図34)の実行後であってもリール32L,32M,32Rの回転の開始が待機される。そして、t13のタイミングでフリーズ期間が経過することでリール32L,32M,32Rの回転が開始される。
このようにフリーズ期間が発生することによって疑似ボーナス状態ST4への移行契機が発生したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、当該フリーズ期間において当該フリーズ期間に対応する演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。これにより、疑似ボーナス状態ST4への移行契機が発生したことに対する遊技者の満足感を高めることが可能となる。
その後、t14のタイミングで図54(a)に示すように今回のゲームが終了する。この場合、第1開始設定処理(ステップS2303)が実行されることで、図54(b)及び図54(c)に示すように通常遊技状態ST1が終了して疑似ボーナス状態ST4が開始される。なお、当該疑似ボーナス状態ST4は直撃当選を契機としているため、当該疑似ボーナス状態ST4が終了した後は確実にAT状態ST5に移行する。
その後、t15のタイミングで図54(a)に示すように疑似ボーナス状態ST4における最初のゲームが開始される。今回の疑似ボーナス状態ST4は直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となったことを契機としており、既に直撃当選を契機としたフリーズ期間が発生している。したがって、疑似ボーナス状態ST4における最初のゲームが開始されたことを契機としたフリーズ期間は発生しない。これにより、フリーズ期間が過剰に発生してしまわないようにすることが可能となる。その後、t16のタイミングで図54(a)に示すように今回のゲームが終了し、t17のタイミング~t18のタイミングに亘って疑似ボーナス状態ST4における新たなゲームが実行される。
<疑似ボーナス状態ST4について>
次に、疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5における処理内容について説明する。図55は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時の有利状態用処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時の有利抽選処理(図46)は既に説明したとおり役の抽選処理(図34)において役の当否判定が完了しさらに遊技区間の第1制御処理(ステップS1312)が実行された後であって停止順報知制御処理(ステップS1314)よりも前に実行される処理であるステップS1313にて実行される。そして、ゲーム開始時の有利状態用処理はゲーム開始時の有利抽選処理(図46)におけるステップS2203にて実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2701)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2701:NO)、ステップS2702以降の処理を実行しない。これにより、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5であったとしてもベット数が「2」であるゲームにおいては、ステップS2702以降の処理が実行されないことになる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2701:YES)、現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3であるか否かを判定する(ステップS2702)。現状の遊技状態が第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には(ステップS2702:YES)、ステップS2703以降の処理を実行しない。これにより、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグ又はAT状態フラグに「1」がセットされている状況であっても第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3である場合には、ステップS2703以降の処理が実行されないことになる。
現状の遊技状態が第1CB状態ST2及び第2CB状態ST3ではない場合(ステップS2702:NO)、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4であるか否かを判定する(ステップS2703)。現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4ではない場合(ステップS2703:NO)、現状の遊技状態がAT状態ST5であることを意味するため、ゲーム開始時のAT状態用処理を実行する(ステップS2704)。当該ゲーム開始時のAT状態用処理については後に説明する。
現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4である場合(ステップS2703:YES)、主側RAM74に設けられたAT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2705)。AT移行確定フラグは、疑似ボーナス状態ST4において既にAT状態ST5への移行条件が成立しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。AT移行確定フラグに既に「1」がセットされている場合(ステップS2705:YES)、今回の疑似ボーナス状態ST4において既にAT状態ST5への移行条件が成立していることを意味するため、ステップS2706以降におけるAT状態ST5に移行させるか否かを決定するための処理を実行しない。
AT移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2705:NO)、主側RAM74に移行対応の当選データが記憶されているか否かを判定する(ステップS2706)。移行対応の当選データは、第1スイカ当選データ、第2スイカ当選データ、チェリー当選データ、第1チャンスリプレイ当選データ及び第2チャンスリプレイ当選データのいずれかとなっている。つまり、今回のゲームにおける役の抽選処理(図34)にてインデックス値IV=11~15のいずれかで当選となっている場合にステップS2706にて肯定判定をすることになる。ステップS2706にて肯定判定をした場合、AT移行抽選処理を実行する(ステップS2707)。
AT移行抽選処理では、主側ROM73に設けられたAT移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、今回の疑似ボーナス状態ST4の終了後にAT状態ST5に移行させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図34)にて、主側RAM74に第1スイカ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=11に当選している場合)には20%の確率でAT移行当選となり、主側RAM74に第2スイカ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=12に当選している場合)には10%の確率でAT移行当選となり、主側RAM74にチェリー当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=13に当選している場合)には40%の確率でAT移行当選となり、主側RAM74に第1チャンスリプレイ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=14に当選している場合)には30%の確率でAT移行当選となり、主側RAM74に第2チャンスリプレイ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=15に当選している場合)には20%の確率でAT移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図34)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほどAT移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図34)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
AT移行当選となった場合(ステップS2708:YES)、主側RAM74のAT移行確定フラグに「1」をセットする(ステップS2709)。その後、AT移行当選となったことを示すAT移行当選コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2710)。演出側MPU92はAT移行当選コマンドを受信した場合、AT移行当選となったことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
次に、主側MPU72にて実行される疑似ボーナス用処理について図56のフローチャートを参照しながら説明する。疑似ボーナス用処理は遊技終了時の対応処理(図39)におけるステップS1805にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、疑似ボーナス用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS2801)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS2801:NO)、ステップS2802以降の処理を実行しない。これにより、疑似ボーナス状態ST4においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、疑似ボーナス状態ST4の残りの継続ゲーム数が減算されない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合には疑似ボーナス用処理(図56)自体が実行されないため、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲーム数は疑似ボーナス状態ST4において消化されたゲーム数として扱われない。したがって、疑似ボーナス状態ST4の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの継続ゲーム数の状態から疑似ボーナス状態ST4が再開されることとなる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS2801:YES)、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値を1減算する(ステップS2802)。その後、当該疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS2803)。疑似ボーナス継続カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS2803:YES)、主側RAM74のAT移行確定フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2804)。
AT移行確定フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2804:YES)、セット回数の抽選処理を実行する(ステップS2805)。セット回数の抽選処理では、主側ROM73に設けられたセット回数用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、AT状態ST5の初期セット回数を抽選により決定する。既に説明したとおりAT状態ST5の1セットの初期継続ゲーム数は50ゲームとなっており、当該1セットの途中で上乗せ条件が成立することで残りの継続ゲーム数が増加し得る。1セットが終了した場合において残りのセット回数が「0」である場合にAT状態ST5が終了する。
セット回数の抽選処理では、今回終了した疑似ボーナス状態ST4の移行契機が直撃当選を契機としていた場合又は今回終了した疑似ボーナス状態ST4の当選率モードが第5当選率モードであった場合には、1回の初期セット回数が20%の確率で選択され、2回の初期セット回数が30%の確率で選択され、3回の初期セット回数が50%の確率で選択される。また、今回終了した疑似ボーナス状態ST4の当選率モードが第4当選率モード又は第3当選率モードであった場合には、1回の初期セット回数が30%の確率で選択され、2回の初期セット回数が50%の確率で選択され、3回の初期セット回数が20%の確率で選択される。また、今回終了した疑似ボーナス状態ST4の当選率モードが第2当選率モード又は第1当選率モードであった場合には、1回の初期セット回数が50%の確率で選択され、2回の初期セット回数が30%の確率で選択され、3回の初期セット回数が20%の確率で選択される。
その後、セット回数の記憶処理を実行する(ステップS2806)。セット回数の記憶処理では、セット回数の抽選処理にて選択された初期セット回数の情報を主側RAM74のセット回数カウンタにセットする。セット回数カウンタは既に説明したとおり、AT状態ST5の残りのセット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、主側RAM74のAT継続カウンタに初期継続ゲーム数の情報として「50」をセットする(ステップS2807)。AT継続カウンタは既に説明したとおり、AT状態ST5における1セットの残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。また、主側RAM74に設けられたAT状態フラグに「1」をセットする(ステップS2808)。AT状態フラグは、遊技状態がAT状態ST5であるか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。そして、AT状態ST5への移行が発生することを示すAT移行コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2809)。演出側MPU92はAT移行コマンドを受信した場合、AT状態ST5への移行が発生することを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
その後、主側RAM74に設けられた第2出力開始フラグに「1」をセットする(ステップS2810)。第2出力開始フラグはAT状態ST5が開始されることに対応した外部出力を実行すべき状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
一方、AT移行確定フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2804:NO)、終了準備状態ST6の設定処理を実行する(ステップS2811)。当該設定処理では、主側RAM74に設けられた終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST6であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST6となる。また、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS2812)。終了準備完了フラグは既に説明したとおり終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
終了準備状態ST6では既に説明したとおり、遊技区間の第2制御処理(図44)におけるステップS2002にて肯定判定をして、終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS2003:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するための処理を実行し、今回のゲームにおける遊技区間の第2制御処理(図44)を終了する。一方、終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2003:YES)、第2区間SC2を終了させて第1区間SC1に移行させるための処理を実行する(ステップS2014~ステップS2016)。これにより、疑似ボーナス状態ST4が終了したゲームの次のゲームが終了する場合に第2区間SC2が終了することとなる。
疑似ボーナス用処理(図56)においてステップS2812の処理を実行した後は、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示すボーナス終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2813)。演出側MPU92はボーナス終了コマンドを受信した場合、上部ランプ61を消灯状態とする。当該消灯状態は新たなゲームが開始されるまで継続される。また、演出側MPU92はボーナス終了コマンドを受信した場合、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを示す演出がスピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74に設けられた外部出力終了フラグに「1」をセットする(ステップS2814)。外部出力終了フラグは、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行することに対応する外部出力の状態とすべき状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ステップS2810の処理又はステップS2814の処理を実行した場合、ボーナス終了時のクリア処理を実行する(ステップS2815)。当該ボーナス終了時のクリア処理では疑似ボーナス状態ST4が終了することに対応させて主側RAM74のエリアをクリアするための処理を実行する。
図57は、ボーナス終了時のクリア処理を示すフローチャートである。
まず主側MPU72のレジスタに設けられたクリア対象アドレスに当該クリア処理における開始アドレスとして「k」をセットする(ステップS2901)。ここで、主側RAM74の記憶エリアの内容について図16を参照しながら再度説明する。図16に示すように主側RAM74の各記憶エリアにはそれぞれアドレスが設定されている。アドレスは連番の情報として設定されている。具体的には初期アドレスとして「0000」のアドレスが設定されており、次の順番のアドレスとして「0001」のアドレスが設定されており、その次の順番のアドレスとして「0002」のアドレスが設定されており、さらにその後も連番となるようにしてアドレスが設定されている。
開始アドレスである「0000」に対応する記憶エリアとして、第2CB当選データを記憶するためのエリアである第2CB当選データエリアが設定されており、次の順番である「0001」に対応する記憶エリアとして、第1CB当選データを記憶するためのエリアである第1CB当選データエリアが設定されており、次の順番である「0002」に対応する記憶エリアとして、使用対象となっている設定値を記憶するためのエリアである設定値記憶エリアが設定されており、次の順番である「0003」に対応する記憶エリアとして継続ゲーム数カウンタ74cが設定されており、次の順番である「0004」に対応する記憶エリアとして合計獲得数カウンタ74dが設定されており、次の順番である「0005」に対応する記憶エリアとしてクレジットカウンタ74bが設定されており、次の順番である「0006」に対応する記憶エリアとして扉状態エリア74eが設定されている。また、「0007」~「k-3」に対応する記憶エリアには第2区間フラグ、セット回数カウンタ、AT継続カウンタ、AT状態フラグ、第2出力開始フラグ、終了準備状態フラグ、終了準備完了フラグ、外部出力終了フラグ及びリプレイ入賞が成立したか否かを示す情報が記憶される記憶エリアなどといった各種記憶エリアが設定されている。また、「k-2」に対応する記憶エリアとしてベット数履歴カウンタ74fが設定されており、次の順番である「k-1」に対応する記憶エリアとして付与数履歴カウンタが設定されており、次の順番である「k」に対応する記憶エリアとして疑似ボーナス状態フラグが設定されており、次の順番である「k+1」に対応する記憶エリアとして疑似ボーナス継続カウンタが設定されており、次の順番である「k+2」に対応する記憶エリアとしてベット数設定カウンタ74aが設定されており、次の順番である「k+3」に対応する記憶エリアとして媒体付与カウンタが設定されている。また、「k+4」以降のアドレスの記憶エリアとして、例えば情報異常フラグ74g、ゲーム数モードの情報を記憶するためのエリア、及び当選率モードの情報を記憶するためのエリア等が含まれている。
ステップS2901にて主側MPU72のクリア対象アドレスに「k」を設定した後は、クリア対象アドレスに設定されているアドレスに対応する主側RAM74の記憶エリアを「0」クリアして初期化を実行する(ステップS2902)。その後、クリア対象アドレスの更新処理を実行する(ステップS2903)。当該更新処理では、クリア対象アドレスの値を1加算することで、クリア対象アドレスに設定されているアドレスが主側RAM74のアドレスの順序における次の順番のアドレスに変更される。そして、その更新後におけるアドレスが主側RAM74における最後の順番のアドレスである終了アドレスを超えたか否かを判定する(ステップS2904)。ステップS2904にて否定判定をした場合、更新後におけるアドレスの記憶エリアに対して「0」クリアして初期化を実行するとともに(ステップS2902)、ステップS2903及びステップS2904の処理を再度実行する。ステップS2904にて肯定判定をした場合、疑似ボーナス状態ST4の終了時における主側RAM74のクリア処理が終了したことを意味する。この場合、本ボーナス終了時のクリア処理を終了する。
上記のようにボーナス終了時のクリア処理が実行されることで疑似ボーナス状態ST4が終了した場合には、主側RAM74における「0000」~「k-1」のアドレスに対応する記憶エリアは「0」クリアされない。「0000」に対応する記憶エリアは上記のとおり第2CB当選データエリアが設定されており、「0001」に対応する記憶エリアは上記のとおり第1CB当選データエリアが設定されている。これら記憶エリアがボーナス終了時のクリア処理の実行対象から除外されていることにより、第1CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において疑似ボーナス状態ST4が終了したとしても第1CB当選データが消去されることはなく、第2CB当選データが主側RAM74に記憶されている状況において疑似ボーナス状態ST4が終了したとしても第2CB当選データが消去されることはない。
「0002」に対応する記憶エリアは上記のとおり設定値記憶エリアが設定されている。当該記憶エリアがボーナス終了時のクリア処理の実行対象から除外されていることにより、疑似ボーナス状態ST4が終了しても使用対象となっている設定値が消去されることはない。「0003」に対応する記憶エリアは上記のとおり継続ゲーム数カウンタ74cが設定されており、「0004」に対応する記憶エリアは上記のとおり合計獲得数カウンタ74dが設定されている。これら記憶エリアがボーナス終了時のクリア処理の実行対象から除外されていることにより、疑似ボーナス状態ST4が終了したとしても第2区間SC2のエンディング条件の成立契機を特定するための情報が消去されることはない。「0005」に対応する記憶エリアは上記のとおりクレジットカウンタ74bが設定されている。当該記憶エリアがボーナス終了時のクリア処理の実行対象から除外されていることにより、疑似ボーナス状態ST4が終了してもクレジットされている仮想メダルの情報が消去されることはない。「0006」に対応する記憶エリアは上記のとおり扉状態エリア74eが設定されている。当該記憶エリアがボーナス終了時のクリア処理の実行対象から除外されていることにより、疑似ボーナス状態ST4が終了しても前面扉12の監視状態の情報が消去されることはない。「0007」~「k-3」に対応する記憶エリアには第2区間フラグが設定されている。当該第2区間フラグがボーナス終了時のクリア処理の実行対象から除外されていることにより、疑似ボーナス状態ST4が終了してAT状態ST5に移行する場合に第2区間SC2が終了してしまわないようにすることが可能となる。また、「0007」~「k-3」に対応する記憶エリアにはセット回数カウンタ、AT継続カウンタ、AT状態フラグ、第2出力開始フラグ、終了準備状態フラグ、終了準備完了フラグ及び外部出力終了フラグが含まれている。これらの記憶エリアがボーナス終了時のクリア処理の実行対象から除外されていることにより、疑似ボーナス状態ST4が終了した後に参照される情報が疑似ボーナス状態ST4の終了に際して消去されてしまわないようにすることが可能となる。また、「0007」~「k-3」に対応する記憶エリアにはリプレイ入賞が成立したか否かを示す情報が記憶される記憶エリアが含まれている。当該記憶エリアがボーナス終了時のクリア処理の実行対象から除外されていることにより、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームでリプレイ入賞が成立した場合にそのリプレイ入賞の成立による再遊技の利益が疑似ボーナス状態ST4の終了に際して消去されてしまわないようにすることが可能となる。
「k-2」に対応する記憶エリアは上記のとおりベット数履歴カウンタ74fが設定されている。ベット数履歴カウンタ74fには通常処理(図25)におけるステップS911にてベット数設定カウンタ74aの値が設定されるため、疑似ボーナス用処理(図56)が実行されるタイミングにおいて当該ベット数履歴カウンタ74fには今回のゲームのベット数が記憶されている。ボーナス終了時のクリア処理(図57)は疑似ボーナス用処理(図56)にて実行されるとともに、当該疑似ボーナス用処理(図56)は遊技終了時の対応処理(図39)にて実行されるが、当該遊技終了時の対応処理(図39)では疑似ボーナス用処理(図56)が終了した後に遊技区間の第2制御処理(図44)が実行される。当該遊技区間の第2制御処理(図44)では既に説明したとおり第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するために合計獲得数カウンタ74dの値を今回のゲームの内容に対応させて更新する処理(ステップS2007~ステップS2012)が実行されるが、当該更新する処理におけるステップS2008では合計獲得数カウンタ74dの値から今回のゲーム数のベット数を減算する処理が実行される。この減算に際してはベット数履歴カウンタ74fの値が合計獲得数カウンタ74dの値から減算される。このような事情においてベット数履歴カウンタ74fがボーナス終了時のクリア処理の実行対象から除外されていることにより、当該ボーナス終了時のクリア処理が実行された後において遊技区間の第2制御処理(図44)にて合計獲得数カウンタ74dの値から今回のゲームのベット数を減算する処理が実行されるとしても、当該減算する処理が適切に行われるようにすることが可能となる。
「k-1」に対応する記憶エリアは上記のとおり付与数履歴カウンタが設定されている。付与数履歴カウンタには通常処理(図25)におけるステップS911にて媒体付与カウンタの値が設定されるため、疑似ボーナス用処理(図56)が実行されるタイミングにおいて当該付与数履歴カウンタには今回のゲームにおいて付与された遊技媒体の数が記憶されている。ボーナス終了時のクリア処理(図57)は疑似ボーナス用処理(図56)にて実行されるとともに、当該疑似ボーナス用処理(図56)は遊技終了時の対応処理(図39)にて実行されるが、当該遊技終了時の対応処理(図39)では疑似ボーナス用処理(図56)が終了した後に遊技区間の第2制御処理(図44)が実行される。当該遊技区間の第2制御処理(図44)では既に説明したとおり第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するために合計獲得数カウンタ74dの値を今回のゲームの内容に対応させて更新する処理(ステップS2007~ステップS2012)が実行されるが、当該更新する処理におけるステップS2010では合計獲得数カウンタ74dの値に今回のゲームにおいて付与された遊技媒体の数を加算する処理が実行される。この加算に際しては付与数履歴カウンタの値が合計獲得数カウンタ74dの値に加算される。このような事情において付与数履歴カウンタがボーナス終了時のクリア処理の実行対象から除外されていることにより、当該ボーナス終了時のクリア処理が実行された後において遊技区間の第2制御処理(図44)にて合計獲得数カウンタ74dの値に今回のゲームにおいて付与された遊技媒体の数を加算する処理が実行されるとしても、当該加算する処理が適切に行われるようにすることが可能となる。
一方、疑似ボーナス状態ST4が終了した場合には、主側RAM74における「k」以降のアドレスに対応する記憶エリアが「0」クリアされて初期化される。「k」に対応する記憶エリアは上記のとおり疑似ボーナス状態フラグが設定されており、「k+1」に対応する記憶エリアは上記のとおり疑似ボーナス継続カウンタが設定されている。また、「k+4」以降のアドレスの記憶エリアとして、ゲーム数モードの情報を記憶するためのエリア、及び当選率モードの情報を記憶するためのエリアが含まれている。これら記憶エリアがボーナス終了時のクリア処理の実行対象に含まれていることにより、疑似ボーナス状態ST4において利用された記憶エリアが疑似ボーナス状態ST4の終了に際して「0」クリアされて初期化されるようにすることが可能となる。
「k+2」に対応する記憶エリアは上記のとおりベット数設定カウンタ74aが設定されており、「k+3」に対応する記憶エリアは上記のとおり媒体付与カウンタが設定されている。既に説明したとおりベット数設定カウンタ74aには1ゲームのベット数がセットされるとともにベット表示部64の表示内容はベット数設定カウンタ74aに記憶された情報に対応した表示内容となる。そして、ベット数設定カウンタ74aの値が「0」である場合にはベット表示部64の3個の発光部は全て消灯状態となる。また、既に説明したとおり媒体付与カウンタには1ゲームにおいて付与された遊技媒体の数がセットされるとともに兼用表示部66の表示内容はリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されていない状況において媒体付与カウンタに記憶された情報に対応した表示内容となる。そして、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されていない状況において媒体付与カウンタの値が「0」である場合には兼用表示部66の各発光部は全て消灯状態となる。このような構成においてベット数設定カウンタ74a及び媒体付与カウンタがボーナス終了時のクリア処理の実行対象に含まれていることにより、疑似ボーナス状態ST4の終了に際してベット表示部64及び兼用表示部66を消灯状態とすることが可能となる。ベット表示部64の消灯状態はベット数設定カウンタ74aに1以上の値がセットされるまで継続され、兼用表示部66の消灯状態はリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が新たに開始されるまで又は媒体付与カウンタに1以上の値がセットされるまで継続される。
疑似ボーナス状態ST4が終了する場合における各種処理の実行タイミングについて、図58のタイムチャートを参照しながら説明する。図58(a)は1ゲームの実行期間を示し、図58(b)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示し、図58(c)は通常処理(図25)の履歴記憶処理(ステップS911)が実行されるタイミングを示し、図58(d)はベット表示部64及び兼用表示部66の全消灯が発生するタイミングを示し、図58(e)は遊技区間の第2制御処理(図44)が実行されるタイミングを示す。
図58(b)に示すように疑似ボーナス状態ST4である状況においてt1のタイミングで図58(a)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームは疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームである。その後、今回のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止し通常処理(図25)の媒体付与処理(ステップS910)が終了した後のタイミングであるt2のタイミングで、図58(c)に示すように通常処理(図25)の履歴記憶処理(ステップS911)が実行される。これにより、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が主側RAM74のベット数履歴カウンタ74fにセットされるとともに、主側RAM74の媒体付与カウンタの値が主側RAM74の付与数履歴カウンタにセットされる。
その後、t3のタイミングで疑似ボーナス用処理(図56)におけるボーナス終了時のクリア処理(図57)が実行されることで、主側RAM74の疑似ボーナス状態フラグが「0」クリアされる。したがって、当該t3のタイミングで図58(b)に示すように疑似ボーナス状態ST4が終了する。また、ボーナス終了時のクリア処理(図57)では主側RAM74のベット数設定カウンタ74aを「0」クリアするとともに主側RAM74の媒体付与カウンタを「0」クリアする。したがって、当該t3のタイミングで図58(d)に示すようにベット表示部64及び兼用表示部66が消灯状態となる。なお、兼用表示部66が既に消灯状態となっていた場合にはその消灯状態が維持される。
このように疑似ボーナス状態ST4が終了した場合にベット表示部64及び兼用表示部66が消灯状態となることにより、疑似ボーナス状態ST4が終了したことを遊技者が認識し易くなる。また、遊技ホールの管理者はベット表示部64及び兼用表示部66が消灯状態となったか否かを確認することにより、演出側MPU92により表示制御される画像表示装置63にて疑似ボーナス状態ST4が終了してAT状態ST5への移行が発生することを示す演出が実行されている場合にそれが正規のものであるか否かを確認することが可能となる。
その後、t4のタイミングで図58(e)に示すように遊技区間の第2制御処理(図44)が実行される。上記のとおりボーナス終了時のクリア処理(図57)が実行されるt3のタイミングよりも前のタイミングであるt2のタイミングで履歴記憶処理(ステップS911)が実行されていることにより、主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が主側RAM74のベット数履歴カウンタ74fにセットされているとともに、主側RAM74の媒体付与カウンタの値が主側RAM74の付与数履歴カウンタにセットされている。そして、遊技区間の第2制御処理(図44)ではベット数履歴カウンタ74f及び付与数履歴カウンタに記憶されている情報を利用して合計獲得数カウンタ74dの値を更新するための処理を実行する。これにより、上記のようにボーナス終了時のクリア処理(図57)が実行される構成であったとしても、合計獲得数カウンタ74dの値の更新を適切に行うことが可能となる。その後、図58(a)に示すように、t5のタイミングで今回のゲームが終了して、t6のタイミングで新たなゲームが開始される。
<AT状態ST5について>
次に、AT状態ST5において実行される処理内容について説明する。図59は主側MPU72にて実行されるゲーム開始時のAT状態用処理を示すフローチャートである。ゲーム開始時のAT状態用処理は既に説明したとおりゲーム開始時の有利状態用処理(図55)におけるステップS2704にて実行される。
まず、主側RAM74の第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3001)。第1エンディングフラグは既に説明したとおり、継続ゲーム数カウンタ74cを利用して計測されている第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達することを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第2エンディングフラグは既に説明したとおり、合計獲得数カウンタ74dを利用して計測されている遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高いことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグのいずれかに「1」がセットされている場合には(ステップS3001:YES)、ステップS3002以降の処理を実行しない。これにより、第2区間SC2におけるゲームの実行回数が上限ゲーム数に到達する状況、又は遊技媒体の制限付きの合計純増枚数が上限純増枚数に到達する可能性が高い状況においては、ステップS3002以降におけるAT状態ST5の継続ゲーム数又はセット回数を上乗せするための処理が実行されないことになる。
第1エンディングフラグ及び第2エンディングフラグの両方に「1」がセットされていない場合(ステップS3001:NO)、主側RAM74に設けられた上乗せ期間カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、現状がAT状態ST5における上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS3002)。上乗せ期間カウンタは、上乗せ期間であるか否か及び当該上乗せ期間の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
上乗せ期間カウンタの値が「0」であり上乗せ期間ではない場合(ステップS3002:NO)、主側RAM74に移行対応の当選データが記憶されているか否かを判定する(ステップS3003)。移行対応の当選データは、第1スイカ当選データ、第2スイカ当選データ、チェリー当選データ、第1チャンスリプレイ当選データ及び第2チャンスリプレイ当選データのいずれかとなっている。つまり、今回のゲームにおける役の抽選処理(図34)にてインデックス値IV=11~15のいずれかで当選となっている場合にステップS3003にて肯定判定をすることになる。ステップS3003にて肯定判定をした場合、上乗せ期間の移行抽選処理を実行する(ステップS3004)。
上乗せ期間の移行抽選処理では、主側ROM73に設けられた上乗せ期間移行抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、AT状態ST5における残りのセット回数の上乗せが発生し易くなる上乗せ期間に移行させるか否かを抽選により決定する。今回のゲームにおける役の抽選処理(図34)にて、主側RAM74に第1スイカ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=11に当選している場合)には10%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、主側RAM74に第2スイカ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=12に当選している場合)には5%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、主側RAM74にチェリー当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=13に当選している場合)には20%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、主側RAM74に第1チャンスリプレイ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=14に当選している場合)には15%の確率で上乗せ期間の移行当選となり、主側RAM74に第2チャンスリプレイ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=15に当選している場合)には10%の確率で上乗せ期間の移行当選となる。この場合、役の抽選処理(図34)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せ期間の移行当選となる確率が高くなっている。これにより、役の抽選処理(図34)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
上乗せ期間の移行当選となった場合(ステップS3005:YES)、継続ゲーム数の加算処理を実行する(ステップS3006)。継続ゲーム数の加算処理では、上乗せ期間が継続することとなる継続ゲーム数以上のゲーム数を主側RAM74のAT継続カウンタの値に加算する。具体的には、上乗せ期間は10ゲームに亘って継続することとなるが、ステップS3006では当該10ゲーム以上のゲーム数である20ゲームを主側RAM74のAT継続カウンタの値に加算する。これにより、上乗せ期間の途中でAT状態ST5の残りの継続ゲーム数が「0」となってしまわないようにすることが可能となる。
その後、第1加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3007)。第1加算コマンドは上乗せ期間への移行に際してのゲーム数の上乗せが発生したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。また、第1加算コマンドには今回上乗せの対象となったゲーム数である20ゲームの情報が含まれている。演出側MPU92は第1加算コマンドを受信した場合、上乗せ期間への移行に際してのゲーム数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74に設けられた上乗せ当選フラグに「1」をセットする(ステップS3008)。上乗せ当選フラグは、上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS3004)にて上乗せ期間の移行当選となったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS3004)にて上乗せ期間の移行当選とならなかった場合(ステップS3005:NO)、第1上乗せ抽選処理を実行する(ステップS3009)。第1上乗せ抽選処理では、主側ROM73に設けられた第1上乗せ抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、AT状態ST5の残りのセット回数が増加することとなる上乗せを発生させるか否かを抽選により決定する。主側RAM74に第1スイカ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=11に当選している場合)には、10%の確率で1セットの上乗せが選択され、10%の確率で2セットの上乗せが選択され、80%の確率で外れとなる。主側RAM74に第2スイカ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=12に当選している場合)には、5%の確率で1セットの上乗せが選択され、5%の確率で2セットの上乗せが選択され、90%の確率で外れとなる。主側RAM74にチェリー当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=13に当選している場合)には、20%の確率で1セットの上乗せが選択され、20%の確率で2セットの上乗せが選択され、60%の確率で外れとなる。主側RAM74に第1チャンスリプレイ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=14に当選している場合)には、15%の確率で1セットの上乗せが選択され、15%の確率で2セットの上乗せが選択され、70%の確率で外れとなる。主側RAM74に第2チャンスリプレイ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=15に当選している場合)には、10%の確率で1セットの上乗せが選択され、10%の確率で2セットの上乗せが選択され、80%の確率で外れとなる。この場合、役の抽選処理(図34)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せ当選となる確率が高くなっている。また、役の抽選処理(図34)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せされるセット数の期待値が多くなる。これにより、役の抽選処理(図34)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて1セットの上乗せ及び2セットの上乗せのいずれかが選択されて上乗せ当選となった場合(ステップS3010:YES)、セット回数の加算処理を実行する(ステップS3011)。当該セット回数の加算処理では、第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて選択されたセット回数を主側RAM74のセット回数カウンタに加算する。その後、第2加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3012)。第2加算コマンドは第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて上乗せ当選となったこと及び当該第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて選択された上乗せセット回数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該第2加算コマンドには第1上乗せ抽選処理(ステップS3009)にて選択された上乗せセット回数に対応する情報が含まれる。演出側MPU92は第2加算コマンドを受信した場合、セット回数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が1以上であり上乗せ期間である場合(ステップS3002:YES)、第2上乗せ抽選処理を実行する(ステップS3013)。第2上乗せ抽選処理では、主側ROM73に設けられた第2上乗せ抽選用テーブル及び主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタを利用して、AT状態ST5の残りのセット回数に加算するセット回数を抽選により決定する。
第2上乗せ抽選処理(ステップS3013)では、インデックス値IV=11~15以外のインデックス値IVに当選している場合、80%の確率で1セットの上乗せが選択され、10%の確率で2セットの上乗せが選択され、10%の確率で3セットの上乗せが選択される。主側RAM74に第1スイカ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=11に当選している場合)には、50%の確率で1セットの上乗せが選択され、25%の確率で2セットの上乗せが選択され、25%の確率で3セットの上乗せが選択される。主側RAM74に第2スイカ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=12に当選している場合)には、60%の確率で1セットの上乗せが選択され、20%の確率で2セットの上乗せが選択され、20%の確率で3セットの上乗せが選択される。主側RAM74にチェリー当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=13に当選している場合)には、20%の確率で1セットの上乗せが選択され、40%の確率で2セットの上乗せが選択され、40%の確率で3セットの上乗せが選択される。主側RAM74に第1チャンスリプレイ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=14に当選している場合)には、30%の確率で1セットの上乗せが選択され、35%の確率で2セットの上乗せが選択され、35%の確率で3セットの上乗せが選択される。主側RAM74に第2チャンスリプレイ当選データが記憶されている場合(インデックス値IV=15に当選している場合)には、50%の確率で1セットの上乗せが選択され、25%の確率で2セットの上乗せが選択され、25%の確率で3セットの上乗せが選択される。この場合、役の抽選処理(図34)にて当選となる確率が低いインデックス値IVほど上乗せされるセット回数の期待値が多くなる。これにより、役の抽選処理(図34)にて当選確率が低いインデックス値IVに当選したことの有利度を高めることが可能となる。
その後、セット回数の加算処理を実行する(ステップS3014)。セット回数の加算処理では、第2上乗せ抽選処理(ステップS3013)にて選択されたセット回数を主側RAM74のセット回数カウンタに加算する。その後、第3加算コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3015)。第3加算コマンドは第2上乗せ抽選処理(ステップS3013)にて選択されたセット回数を演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、当該第3加算コマンドには第2上乗せ抽選処理(ステップS3013)にて選択された上乗せセット回数に対応する情報が含まれる。演出側MPU92は第3加算コマンドを受信した場合、セット回数の上乗せが発生したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
図60は主側MPU72にて実行されるAT用処理を示すフローチャートである。AT用処理は遊技終了時の対応処理(図39)におけるステップS1806にて実行される。上記のとおり遊技終了時の対応処理は1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行されるため、AT用処理も1ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に実行される。
まず主側RAM74のベット数設定カウンタ74aの値が「3」であるか否かを判定することで、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS3101)。今回のゲームのベット数が「2」である場合には(ステップS3101:NO)、ステップS3102以降の処理を実行しない。これにより、AT状態ST5においてベット数が「2」であるゲームが実行されたとしても、AT状態ST5の残りの継続ゲーム数が減算されることはなく、さらにAT状態ST5における上乗せ期間の残りの継続ゲーム数が減算されない。
なお、CB状態(第1CB状態ST2又は第2CB状態ST3)である場合にはAT用処理(図60)自体が実行されないため、AT状態ST5の途中でCB状態が開始されたとしてもCB状態において実行されたゲーム数はAT状態ST5において消化されたゲーム数として扱われない。したがって、AT状態ST5の途中でCB状態に移行したとしても当該CB状態の終了後には当該CB状態に移行する直前の残りの継続ゲーム数の状態からAT状態ST5が再開されることとなる。
今回のゲームのベット数が「3」である場合(ステップS3101:YES)、主側RAM74のAT継続カウンタの値を1減算する(ステップS3102)。その後、主側RAM74の上乗せ期間カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、現状が上乗せ期間であるか否かを判定する(ステップS3103)。
上乗せ期間カウンタの値が「0」であり上乗せ期間ではない場合(ステップS3103:NO)、主側RAM74の上乗せ当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3104)。今回のゲームの開始時に上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS3004)にて上乗せ期間の移行当選となっている場合に、上乗せ当選フラグに「1」がセットされている。
上乗せ当選フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3104:YES)、上乗せ期間の設定処理を実行する(ステップS3105)。上乗せ期間の設定処理では、主側RAM74の上乗せ期間カウンタに上乗せ期間の初期継続ゲーム数である10ゲームに対応する値をセットする。その後、上乗せ当選フラグを「0」クリアした後に(ステップS3106)、上乗せ期間の開始コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3107)。上乗せ期間の開始コマンドは上乗せ期間に移行したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は上乗せ期間の開始コマンドを受信した場合、上乗せ期間が開始されたことを示す演出及び上乗せ期間であることを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
上乗せ期間カウンタの値が1以上であり上乗せ期間である場合(ステップS3103:YES)、当該上乗せ期間カウンタの値を1減算する(ステップS3108)。そして、その1減算後における上乗せ期間カウンタの値が「0」となった場合(ステップS3109:YES)、上乗せ期間の終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3110)。上乗せ期間の終了コマンドは上乗せ期間が終了したことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92は上乗せ期間の終了コマンドを受信した場合、上乗せ期間が終了したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
ステップS3104にて否定判定をした場合、ステップS3107の処理を実行した場合、ステップS3109にて否定判定をした場合又はステップS3110の処理を実行した場合、主側RAM74のAT継続カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS3111)。AT継続カウンタの値が「0」となっている場合(ステップS3111:YES)、主側RAM74のセット回数カウンタの値を1減算する(ステップS3112)。そして、その1減算後におけるセット回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS3113)。
セット回数カウンタの値が1以上である場合(ステップS3113:NO)、AT状態ST5の新たなセットを開始させるための処理を実行する。具体的には、まず主側RAM74のAT継続カウンタに新たなセットの初期継続ゲーム数として「50」をセットする(ステップS3114)。その後、AT継続コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3115)。AT継続コマンドはAT状態ST5の新たなセットが開始されたことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。演出側MPU92はAT継続コマンドを受信した場合、AT状態ST5の新たなセットが開始されたことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。
その後、主側RAM74に設けられた第3出力開始フラグに「1」をセットする(ステップS3116)。第3出力開始フラグは、AT状態ST5の新たなセットが開始されることに対応した外部出力を実行すべき状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
セット回数カウンタの値が「0」である場合(ステップS3113:YES)、終了準備状態ST6の設定処理を実行する(ステップS3117)。当該設定処理では、主側RAM74に設けられた終了準備状態フラグに「1」をセットする。終了準備状態フラグは終了準備状態ST6であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、終了準備状態フラグに「1」がセットされることで遊技状態が終了準備状態ST6となる。また、主側RAM74の終了準備完了フラグを「0」クリアする(ステップS3118)。終了準備完了フラグは既に説明したとおり終了準備状態ST6において1ゲームが実行されたか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
終了準備状態ST6では既に説明したとおり、遊技区間の第2制御処理(図44)におけるステップS2002にて肯定判定をして、終了準備完了フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS2003:NO)、終了準備完了フラグに「1」をセットした後に第2区間SC2のエンディング条件の成立の有無を特定するための処理を実行し、今回のゲームにおける遊技区間の第2制御処理(図44)を終了する。一方、終了準備完了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2003:YES)、第2区間SC2を終了させて第1区間SC1に移行させるための処理を実行する(ステップS2014~ステップS2016)。これにより、AT状態ST5が終了したゲームの次のゲームが終了する場合に第2区間SC2が終了することとなる。
AT用処理(図60)においてステップS3118の処理を実行した後は、主側RAM74のAT状態フラグを「0」クリアする(ステップS3119)。これにより、AT状態ST5が終了して、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。また、AT状態ST5が終了したことを示すAT終了コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3120)。演出側MPU92はAT終了コマンドを受信した場合、AT状態ST5が終了したことを示す演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行されるようにする。その後、主側RAM74の外部出力終了フラグに「1」をセットする(ステップS3121)。外部出力終了フラグは、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行することに対応する外部出力の状態とすべき状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
<外部出力設定処理について>
次に、通常処理(図25)のステップS913にて実行される外部出力設定処理について説明する。なお、外部出力設定処理は、リール32L,32M,32Rの回転が全て停止しさらに遊技終了時の対応処理(図39)にて遊技状態を移行させるための処理が完了した後に実行される。
外部出力設定処理では、外部出力端子板78に設けられた各出力端子を通じて外部信号を遊技ホールの管理コンピュータに外部出力するための処理を実行する。外部出力端子板78には、第1出力端子と第2出力端子とが設けられている。
第1出力端子と主側MPU72とは第1信号経路を通じて電気的に接続されており、当該第1信号経路を通じて主側MPU72からHIレベルの第1外部信号が送信されることで、第1出力端子を通じて当該HIレベルの第1外部信号が遊技ホールの管理コンピュータに送信される。詳細は後述するが疑似ボーナス状態ST4である場合には第1外部信号がHIレベルとなるとともにAT状態ST5の1セットが継続されている場合にも第1外部信号がHIレベルとなり、それ以外の場合には第1外部信号はLOWレベルとなる。遊技ホールの管理コンピュータでは、本スロットマシン10から外部出力されている第1外部信号がHIレベルとなっていることを把握することで本スロットマシン10が疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5であることを特定するとともに、第1外部信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった回数を計測することで、本スロットマシン10における疑似ボーナス状態ST4の発生回数とAT状態ST5のセット回数の発生回数との合計回数を特定することが可能となる。
第2出力端子と主側MPU72とは第2信号経路を通じて電気的に接続されており、当該第2信号経路を通じて主側MPU72からHIレベルの第2外部信号が送信されることで、第2出力端子を通じて当該HIレベルの第2外部信号が遊技ホールの管理コンピュータに送信される。詳細は後述するが疑似ボーナス状態ST4からAT状態ST5への移行が発生した場合には第2外部信号がHIレベルとなり、それ以外の場合には第2外部信号はLOWレベルとなる。遊技ホールの管理コンピュータでは、本スロットマシン10から外部出力されている第2外部信号がHIレベルとなっていることを把握することで本スロットマシン10が疑似ボーナス状態ST4からAT状態ST5に移行した状況であることを特定するとともに、第2外部信号の出力状態がLOWレベルからHIレベルに切り換わった回数を計測することで、本スロットマシン10における疑似ボーナス状態ST4からAT状態ST5への移行が発生した回数を特定することが可能となる。
図61は外部出力設定処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の第1出力開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3201)。第1出力開始フラグには既に説明したとおり、通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST4に遊技状態が移行する場合に「1」がセットされる。第1出力開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3201:YES)、当該第1出力開始フラグを「0」クリアする(ステップS3202)。そして、主側RAM74に設けられた出力タイミングカウンタに「1」をセットする(ステップS3203)。出力タイミングカウンタは、第1外部信号をLOWレベルからHIレベルにする必要があるか否かを主側MPU72にて特定するためのカウンタであるとともに、第1外部信号をLOWレベルからHIレベルにするタイミングを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。詳細は後述するが出力タイミングカウンタに「1」がセットされることで、今回のゲームの終了時に第1外部信号がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。
外部出力設定処理では、主側RAM74の第2出力開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3204)。第2出力開始フラグには既に説明したとおり、疑似ボーナス状態ST4からAT状態ST5に遊技状態が移行する場合に「1」がセットされる。第2出力開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3204:YES)、当該第2出力開始フラグを「0」クリアする(ステップS3205)。そして、主側RAM74の出力タイミングカウンタに「2」をセットする(ステップS3206)。詳細は後述するが出力タイミングカウンタに「2」がセットされることで、今回のゲームの終了時に第1外部信号がHIレベルからLOWレベルに切り換えられ、さらに次回のゲームの終了時に第1外部信号がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。
その後、第2外部信号のON設定処理を実行する(ステップS3207)。当該ON設定処理では、第2外部信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換える。これにより、第2信号経路を通じて主側MPU72から第2出力端子にHIレベルの第2外部信号が送信され、当該第2出力端子を通じて遊技ホールの管理コンピュータにHIレベルの第2外部信号が外部出力される。
外部出力設定処理では、主側RAM74の第3出力開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3208)。第3出力開始フラグには既に説明したとおり、AT状態ST5の新たなセットが開始される場合に「1」がセットされる。第3出力開始フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3208:YES)、当該第3出力開始フラグを「0」クリアする(ステップS3209)。そして、主側RAM74の出力タイミングカウンタに「2」をセットする(ステップS3210)。詳細は後述するが出力タイミングカウンタに「2」がセットされることで、今回のゲームの終了時に第1外部信号がHIレベルからLOWレベルに切り換えられ、さらに次回のゲームの終了時に第1外部信号がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。
外部出力設定処理では、ステップS3201~ステップS3210の処理を実行した後に外部出力用処理を実行する(ステップS3211)。図62は外部出力用処理を示すフローチャートである。
主側RAM74の出力タイミングカウンタの値が1以上である場合(ステップS3301:YES)、当該出力タイミングカウンタの値を1減算する(ステップS3302)。そして、その1減算後における出力タイミングカウンタの値が「1」であるか否かを判定する(ステップS3303)。1減算後における出力タイミングカウンタの値が「1」となる場合とは、疑似ボーナス状態ST4からAT状態ST5への移行が発生した場合に外部出力設定処理(図61)のステップS3206にて出力タイミングカウンタに「2」がセットされる場合、又はAT状態ST5の新たなセットが開始された場合に外部出力設定処理(図61)のステップS3210にて出力タイミングカウンタに「2」がセットされる場合である。
1減算後における出力タイミングカウンタの値が「1」である場合(ステップS3303:YES)、第1外部信号のOFF設定処理を実行した後に(ステップS3304)、本外部出力用処理を終了する。当該OFF設定処理では、第1外部信号の出力状態をHIレベルからLOWレベルに切り換える。これにより、第1信号経路を通じて主側MPU72から第1出力端子にLOWレベルの第1外部信号が送信され、当該第1出力端子を通じて遊技ホールの管理コンピュータにLOWレベルの第1外部信号が外部出力される。
1減算後における出力タイミングカウンタの値が「1」ではない場合、当該出力タイミングカウンタの値が「0」であることを意味する。出力タイミングカウンタには外部出力設定処理(図61)にて「1」又は「2」がセットされるからである。1減算後における出力タイミングカウンタの値が「0」である場合とは、今回のゲームにて通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST4への移行が発生したことで外部出力設定処理(図61)の今回の処理回において出力タイミングカウンタに「1」がセットされた場合が該当する。また、それ以外にも、前回のゲームにて疑似ボーナス状態ST4からAT状態ST5への移行が発生したことで外部出力設定処理(図61)の前回の処理回において出力タイミングカウンタに「2」がセットされた場合、又は前回のゲームにてAT状態ST5の新たなセットが開始されたことで外部出力設定処理(図61)の前回の処理回において出力タイミングカウンタに「2」がセットされた場合であって、疑似ボーナス状態ST4から移行したAT状態ST5において最初のゲームが実行された場合又はAT状態ST5の新たなセットにおいて最初のゲームが実行された場合が該当する。
出力タイミングカウンタの値が「0」である場合(ステップS3303:NO)、第2外部信号のOFF設定処理を実行する(ステップS3305)。当該OFF設定処理では、第2外部信号の出力状態をHIレベルからLOWレベルに切り換える。これにより、第2信号経路を通じて主側MPU72から第2出力端子にLOWレベルの第2外部信号が送信され、当該第2出力端子を通じて遊技ホールの管理コンピュータにLOWレベルの第2外部信号が外部出力される。なお、既に第2外部信号の出力状態がLOWレベルであった場合には当該LOWレベルの状態を維持させる。
その後、第1外部信号のON設定処理を実行した後に(ステップS3306)、本外部出力用処理を終了する。当該ON設定処理では、第1外部信号の出力状態をLOWレベルからHIレベルに切り換える。これにより、第1信号経路を通じて主側MPU72から第1出力端子にHIレベルの第1外部信号が送信され、当該第1出力端子を通じて遊技ホールの管理コンピュータにHIレベルの第1外部信号が外部出力される。
外部出力用処理ではステップS3301にて出力タイミングカウンタの値が「0」であると判定した場合、主側RAM74の外部出力終了フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3307)。外部出力終了フラグは既に説明したとおり、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行する場合に「1」がセットされる。外部出力終了フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3307:YES)、当該外部出力終了フラグを「0」クリアする(ステップS3308)。そして、第1外部信号のOFF設定処理を実行した後に(ステップS3309)、本外部出力用処理を終了する。当該OFF設定処理では、第1外部信号の出力状態をHIレベルからLOWレベルに切り換える。これにより、第1信号経路を通じて主側MPU72から第1出力端子にLOWレベルの第1外部信号が送信され、当該第1出力端子を通じて遊技ホールの管理コンピュータにLOWレベルの第1外部信号が外部出力される。
次に、第1外部信号及び第2外部信号の出力態様が適宜変更される様子を図63のタイムチャートを参照しながら説明する。図63(a)は1ゲームの実行期間を示し、図63(b)は通常遊技状態ST1である期間を示し、図63(c)は疑似ボーナス状態ST4である期間を示し、図63(d)はAT状態ST5である期間を示し、図63(e)はAT状態ST5において新たなセットが開始されるタイミングを示し、図63(f)はAT状態ST5において1セットが終了したタイミングを示し、図63(g)は第1外部信号の出力状態を示し、図63(h)は第2外部信号の出力状態を示す。
図63(b)に示すように通常遊技状態ST1である状況においてt1のタイミングで図63(a)に示すように新たなゲームが開始される。当該ゲームは通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST4への移行契機となるゲームである。したがって、当該ゲームの終了時に図63(b)及び図63(c)に示すように遊技状態が通常遊技状態ST1から疑似ボーナス状態ST4に移行する。また、当該ゲームにおける外部出力設定処理(図61)のステップS3203にて主側RAM74の出力タイミングカウンタに「1」がセットされるため、外部出力用処理(図62)ではステップS3302にて出力タイミングカウンタの値が1減算されるとともにその1減算後における出力タイミングカウンタの値が「0」となるため、第1外部信号のON設定処理(ステップS3306)が実行される。したがって、t2のタイミングで図63(g)に示すように第1外部信号の外部出力の状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。
その後、図63(c)に示すように疑似ボーナス状態ST4が継続している状況において図63(a)に示すようにt3のタイミング~t4のタイミング及びt5のタイミング~t6のタイミングを含めて複数のゲームが繰り返し実行される。そして、t5のタイミング~t6のタイミングにおけるゲームが疑似ボーナス状態ST4の最後のゲームとなる。当該疑似ボーナス状態ST4においてAT状態ST5への移行条件が成立しているため、t6のタイミングで図63(c)及び図63(d)に示すように遊技状態が疑似ボーナス状態ST4からAT状態ST5に移行する。また、当該ゲームにおける外部出力設定処理(図61)のステップS3206にて主側RAM74の出力タイミングカウンタに「2」がセットされるため、外部出力用処理(図62)ではステップS3302にて出力タイミングカウンタの値が1減算されるとともにその1減算後における出力タイミングカウンタの値が「1」であるため、第1外部信号のOFF設定処理(ステップS3304)が実行される。したがって、t6のタイミングで図63(g)に示すように第1外部信号の外部出力の状態がHIレベルからLOWレベルに切り換えられる。また、当該ゲームにおける外部出力設定処理(図61)のステップS3207にて第2外部信号のON設定処理が実行されるため、t6のタイミングで図63(h)に示すように第2外部信号の外部出力の状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。
その後、図63(a)に示すようにt7のタイミングで、今回開始されたAT状態ST5における最初のゲームが開始される。この場合、当該t7のタイミングで図63(e)に示すようにAT状態ST5の新たなセットが開始されることとなる。その後、図63(a)に示すようにt8のタイミングで当該最初のゲームが終了する。この場合、当該ゲームの終了時における外部出力設定処理(図61)が開始された場合に主側RAM74の出力タイミングカウンタの値は「1」となっている。したがって、外部出力用処理(図62)ではステップS3302にて出力タイミングカウンタの値が1減算されるとともにその1減算後における出力タイミングカウンタの値が「0」となるため、第2外部信号のOFF設定処理(ステップS3305)が実行されるとともに第1外部信号のON設定処理(ステップS3306)が実行される。したがって、t8のタイミングで、図63(h)に示すように第2外部信号の外部出力の状態がHIレベルからLOWレベルに切り換えられるとともに、図63(g)に示すように第1外部信号の外部出力の状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。
つまり、疑似ボーナス状態ST4からAT状態ST5への移行が発生した場合には、まず疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームの終了時に、第1外部信号の出力状態がそれまでのHIレベルからLOWレベルに切り換えられるとともに、第2外部信号の出力状態がそれまでのLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。そして、AT状態ST5における最初のゲームが開始されさらに当該ゲームが終了する場合に、第2外部信号の出力状態がそれまでのHIレベルからLOWレベルに切り換えられるとともに、第1外部信号の出力状態がそれまでのLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。遊技ホールの管理コンピュータでは、このようにHIレベルの第2外部信号の出力期間を挟んでHIレベルの第1外部信号の出力期間が発生したことを把握することで、本スロットマシン10において疑似ボーナス状態ST4が終了してAT状態ST5が新たに開始されたことを特定することが可能となる。
また、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームの終了時からAT状態ST5の最初のゲームの終了時に亘って、第1外部信号がLOWレベルに維持されるとともに第2外部信号がHIレベルに維持される。これにより、第1外部信号がLOWレベルに維持される期間及び第2外部信号がHIレベルに維持される期間を、1ゲームを実行するために必要な最短期間以上の期間とすることが可能となる。よって、HIレベルの第2外部信号の出力期間を挟んでHIレベルの第1外部信号の出力期間が発生したことが、遊技ホールの管理コンピュータにて見逃されてしまう可能性を低減することが可能となる。
その後、図63(a)に示すようにt9のタイミングで、AT状態ST5における現状の1セットの最終ゲームが開始される。そして、t10のタイミングで図63(a)及び図63(f)に示すように現状の1セットの最終ゲームが終了する。この場合、外部出力設定処理(図62)ではステップS3210にて主側RAM74の出力タイミングカウンタに「2」がセットされるため、外部出力用処理(図62)ではステップS3302にて出力タイミングカウンタの値が1減算されるとともにその1減算後における出力タイミングカウンタの値が「1」であるため、第1外部信号のOFF設定処理(ステップS3304)が実行される。したがって、t10のタイミングで図63(g)に示すように第1外部信号の外部出力の状態がHIレベルからLOWレベルに切り換えられる。
その後、図63(a)及び図63(e)に示すようにt11のタイミングで、AT状態ST5の新たなセットの最初のゲームが開始される。その後、図63(a)に示すようにt12のタイミングで当該最初のゲームが終了する。この場合、当該ゲームの終了時における外部出力設定処理(図61)が開始された場合に主側RAM74の出力タイミングカウンタの値は「1」となっている。したがって、外部出力用処理(図62)ではステップS3302にて出力タイミングカウンタの値が1減算されるとともにその1減算後における出力タイミングカウンタの値が「0」となるため、第1外部信号のON設定処理(ステップS3306)が実行される。したがって、t12のタイミングで図63(g)に示すように第1外部信号の外部出力の状態がLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。
つまり、AT状態ST5の1セットが終了して新たなセットが開始される場合には、まず終了する1セットの最終ゲームの終了時に、第1外部信号の出力状態がそれまでのHIレベルからLOWレベルに切り換えられる。この場合、第2外部信号の出力状態はLOWレベルに維持される。そして、AT状態ST5における新たなセットの最初のゲームが開始されさらに当該ゲームが終了する場合に、第1外部信号の出力状態がそれまでのLOWレベルからHIレベルに切り換えられる。遊技ホールの管理コンピュータでは、このように第2外部信号がLOWレベルに維持されている状況で、第1外部信号がHIレベルからLOWレベルに一旦切り換えられた後に、LOWレベルからHIレベルに再度切り換えられたことを把握することで、本スロットマシン10においてAT状態ST5の新たなセットが開始されたことを特定することが可能となる。
また、AT状態ST5における1セットの終了ゲームの終了時からAT状態ST5の新たなセットにおける最初のゲームの終了時に亘って、第1外部信号がLOWレベルに維持される。これにより、第1外部信号がLOWレベルに維持される期間を、1ゲームを実行するために必要な最短期間以上の期間とすることが可能となる。よって、第2外部信号がLOWレベルに維持されている状況で、第1外部信号がHIレベルからLOWレベルに一旦切り換えられた後に、LOWレベルからHIレベルに再度切り換えられたことが、遊技ホールの管理コンピュータにて見逃されてしまう可能性を低減することが可能となる。
その後、t13のタイミング~t16のタイミングで、上記t9のタイミング~t12のタイミングと同様に、AT状態ST5における1セットが終了して、当該AT状態ST5の新たなセットが開始される場合に、第2外部信号がLOWレベルに維持されている状況で、第1外部信号がHIレベルからLOWレベルに一旦切り換えられた後に、LOWレベルからHIレベルに再度切り換えられる。
その後、図63(a)に示すようにt17のタイミングで、AT状態ST5における現状の1セットの最終ゲームが開始される。そして、t18のタイミングで図63(a)及び図63(f)に示すように現状の1セットの最終ゲームが終了する。当該セットが終了した場合にAT状態ST5の残りのセット回数は「0」となっている。したがって、当該t18のタイミングで図63(b)及び図63(d)に示すようにAT状態ST5が終了して、遊技状態が通常遊技状態ST1となる。AT状態ST5の終了に際しては主側RAM74の外部出力終了フラグに「1」がセットされるため、外部出力用処理(図62)では第1外部信号のOFF設定処理(ステップS3309)が実行される。したがって、t18のタイミングで図63(g)に示すように第1外部信号の外部出力の状態がHIレベルからLOWレベルに切り換えられる。これにより、遊技ホールの管理コンピュータは本スロットマシン10においてAT状態ST5の1セットが終了したことを特定することが可能となる。その後、図63(a)に示すようにt19のタイミング~t20のタイミングに亘って、通常遊技状態ST1における最初のゲームが実行される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
停電信号の出力レベルがLOWレベルとなったことが特定されたことに基づいて主側MPU72にて停電時処理が実行される構成において、当該主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合には停電信号の出力レベルがHIレベルであることが確認されるまで処理の進行が待機される。これにより、動作電力の供給が開始された場合に停電信号の受信状況が安定していないにも関わらず、処理が進行されてしまわないようにすることが可能となる。したがって、動作電力の供給が開始された場合に処理が進行している状況において停電信号の受信状況が安定していないことに起因して当該停電信号の出力レベルがLOWレベルとなってしまい予期しないタイミングで処理が実行されない状態となってしまわないようにすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合における処理を好適に実行することが可能となる。
タイマ割込み処理(図19)において停電信号の出力レベルがLOWレベルとなっていることが特定されたことに基づいて停電時処理が実行される構成において、動作電力の供給が開始された場合であってタイマ割込み処理(図19)の実行が許可される前にメイン処理(図10)において停電信号の出力レベルがHIレベルであることが確認されるまで処理の進行が待機される。これにより、停電信号の受信状況が安定する前の状況でタイマ割込み処理(図19)にて当該停電信号の出力レベルがLOWレベルとなっているか否かの特定が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、このように処理の進行を待機している状態においてはその進行を待機している状況における処理にて停電信号の出力レベルがHIレベルとなったか否かが確認され、停電信号の出力レベルがHIレベルとなったことが確認されたことに基づいて処理の進行を待機している状態が解除される。これにより、処理の進行が待機されている状態においてはタイマ割込み処理(図19)が実行されない構成であっても、停電信号の受信状況が安定したか否かを特定することが可能となり、停電信号の受信状況が安定した状況で処理が進行されるようにすることが可能となる。
主側RAM74に情報異常が発生しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである情報異常フラグ74gに「1」がセットされた後に、主側RAM74に情報異常が発生しているか否かの各種判定を実行するための異常把握用の処理が実行される。そして、当該異常把握用の処理にて主側RAM74に情報異常が発生していることが特定された場合には情報異常フラグ74gに「1」がセットされた状態が維持され、当該異常把握用の処理にて主側RAM74に情報異常が発生していないことが特定された場合に情報異常フラグ74gが「0」クリアされる。情報異常フラグ74gに「1」がセットされた状態が維持された場合には動作禁止処理が実行され、情報異常フラグ74gの値が「0」である場合には動作禁止処理が実行されることなく遊技を進行させるための処理が開始される。このように最初に情報異常フラグ74gに「1」をセットしてその後に主側RAM74に情報異常が発生していないことが特定された場合に情報異常フラグ74gを「0」クリアする構成としたことにより、情報異常が実際には発生しているにも関わらず電気的なノイズの発生によって、主側RAM74に情報異常が発生しているか否かの各種判定が行われなかった場合には動作禁止処理が実行されるようにすることが可能となる。
主側RAM74の情報異常として停電フラグに「1」がセットされていないこと、チェックサムが一致しないこと、及び設定値が異常であることが設定されており、これらいずれの情報異常が発生したとしても動作禁止処理が実行される構成において、これら各情報異常の発生有無の判定処理が実行される前に情報異常フラグ74gに「1」がセットされ、上記各情報異常のいずれもが発生していないことが特定されたことに基づいて情報異常フラグ74gが「0」クリアされる。これにより、上記各情報異常のそれぞれに対応させて情報異常フラグ74gを設ける構成に比べて、必要な記憶容量を削減することが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合に設定変更操作が行われている場合には設定変更処理(図15)が実行される構成において、情報異常フラグ74gに「1」がセットされていたとしても設定変更操作が行われている場合には動作禁止処理の実行よりも設定変更処理の実行が優先される。これにより、設定変更操作の発生に対する設定変更処理(図15)の実行を優先させることが可能となる。
設定変更処理(図15)では主側RAM74のクリア処理が実行される。当該クリア処理が実行された場合には情報異常フラグ74gも「0」クリアされる。これにより、設定変更処理(図15)が実行される前に情報異常フラグ74gに「1」がセットされていたとしても設定変更処理(図15)が実行された後に情報異常フラグ74gに「1」がセットされていない状態とすることが可能となる。
情報異常フラグ74gに「1」がセットされている場合であっても設定変更処理(図15)の実行が優先される構成において、設定変更処理(図15)が実行される場合に情報異常フラグ74gに「1」がセットされている場合には情報異常フラグ74gに「1」がセットされていない場合よりもクリア処理の実行対象となる主側RAM74の記憶エリアの数が多くなる。より具体的には、情報異常フラグ74gに「1」がセットされていない場合には主側RAM74の一部の記憶エリアはクリア処理の実行対象とならないのに対して、情報異常フラグ74gに「1」がセットされている場合には主側RAM74の全ての記憶エリアがクリア処理の実行対象となる。これにより、主側RAM74の情報異常が発生している場合には設定変更処理(図15)における主側RAM74のクリア処理を入念に行うことが可能となる。
情報異常フラグ74gに「1」がセットされている場合だけではなく動作電力の供給が開始された場合に設定変更操作とともにリセットボタン56がON操作されている場合には主側RAM74の全ての記憶エリアがクリア処理の実行対象となる。これにより、動作電力の供給が開始された場合に遊技ホールの管理者により設定変更操作だけではなくリセットボタン56の押圧操作が行われた場合には主側RAM74の全ての記憶エリアに対してクリア処理が実行されるようにすることが可能となる。
設定変更実行処理(図18)ではステップS402及びステップS406の処理が実行されることにより、設定変更実行処理(図18)が開始されてからリセットボタン56の押圧操作が開始されたか否かの最初の判定処理が開始されるまでに、タイマ割込み処理(図19)が新たに実行されるまで処理の進行を待機するための期間である割込み待機期間が2回発生する。これら割込み待機期間が設定されていることにより、リセットボタン56が押圧操作された状況で主側MPU72への動作電力の供給が開始され、さらにリセットボタン56の押圧操作が維持された状況で設定変更実行処理(図18)が開始されたとしても、設定変更実行処理(図18)が開始されてからリセットボタン56の押圧操作が開始されたか否かの最初の判定処理が開始されるまでに、リセット前回記憶エリア74i及びリセット現状記憶エリア74hの情報の内容がリセットボタン56の押圧操作が継続されている状況であることを示す内容となる。したがって、ステップS409ではリセットボタン56の押圧操作が開始されたと判定されない。これにより、リセットボタン56が押圧操作された状態で動作電力の供給が開始された場合においてその維持されているリセットボタン56の押圧操作によって選択対象となっている設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
リセットボタン56が押圧操作されたか否かがセンサ監視処理(図20)にて把握され、複数回の当該把握結果がリセット現状記憶エリア74h及びリセット前回記憶エリア74iに記憶される。そして、これらリセット現状記憶エリア74h及びリセット前回記憶エリア74iに記憶された情報の内容がリセットボタン56の操作開始に対応する内容である場合に選択対象の設定値が変更される。これにより、リセットボタン56の1回の押圧操作に対して選択対象の設定値が1回更新されるようにすることが可能となる。この場合に、設定変更処理(図15)においてリセットボタン56の押圧操作の有無を特定するための処理が最初に実行される前に、リセット現状記憶エリア74h及びリセット前回記憶エリア74iのそれぞれに対してリセットボタン56の操作状態に対応する情報がセットされることにより、リセットボタン56の操作が継続されている状況で設定変更処理(図15)が開始された場合に当該リセットボタン56の操作によって選択対象となっている設定値の更新が実行されない構成である。つまり、設定変更処理(図15)においてリセットボタン56の押圧操作の有無を特定するための処理が最初に実行される前にタイマ割込み処理(図19)におけるセンサ監視処理(図20)の実行を担保するという簡素な構成により、リセットボタン56の押圧操作が継続されている状況で設定変更処理(図15)が開始された場合に当該リセットボタン56の押圧操作によって選択対象となっている設定値の更新が実行されないようにすることが可能となる。
使用対象となる設定値を変更するために設定変更処理(図15)が実行される場合に主側RAM74の記憶エリアのクリア処理が実行される構成において、設定変更実行処理(図18)が完了した場合には扉状態エリア74eに開情報及び閉情報のいずれでもないリセット状態情報が記憶される。これにより、設定変更実行処理(図18)が完了した状況において前面扉12が開放状態となっている場合には設定変更中報知が終了するのに続けて扉開放中報知が開始される。また、設定変更実行処理(図18)が完了した状況において前面扉12が閉鎖状態となっている場合には設定変更中報知が終了するのに続けて扉閉鎖報知が開始される。したがって、設定変更実行処理(図18)が完了した場合には設定変更中報知に続けて扉開放中報知及び扉閉鎖報知のいずれかが実行されるようにすることが可能となる。よって、前面扉12が開放状態であること及び前面扉12が閉鎖状態となったことのいずれかを確実に報知することが可能となる。
設定変更処理(図15)において主側RAM74の記憶エリアのクリア処理が実行された場合には扉状態エリア74eには閉情報とは異なるリセット状態情報がセットされる。これにより、前面扉12を閉鎖状態に維持した状態のまま設定変更処理(図15)を不正に実行させる行為が行われたとしても、この場合には前面扉12が閉鎖状態に維持されているとしても主側RAM74の記憶エリアのクリア処理が実行されて扉状態エリア74eにリセット状態情報がセットされた後に前面扉12が閉鎖状態であることが特定されることで前面扉12が閉鎖状態であることの報知が実行される。これにより、当該不正行為に対処することが可能となる。
ベット数設定カウンタ74aに記憶されたベット数に対応する表示がベット表示部64にて行われるため、遊技者はベット表示部64を確認することでベット数を把握することが可能となる。この場合に、疑似ボーナス状態ST4における最終ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後であって遊技区間の第2制御処理(図44)が実行される前にボーナス終了時のクリア処理(図57)が実行されることでベット数設定カウンタ74aに記憶されているベット数の情報が消去される。ベット数設定カウンタ74aのベット数の情報が消去されることにより、ベット表示部64が消灯状態となる。これにより、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了したことを報知することが可能となるとともに、当該最終ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した場合には当該報知を早期に行うことが可能となる。
また、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームではベット数設定カウンタ74aのベット数の情報が消去される前に、ベット数設定カウンタ74aのベット数の情報がベット数履歴カウンタ74fに記憶されるとともに、遊技区間の第2制御処理(図44)では当該ベット数履歴カウンタ74fに記憶されているベット数の情報を利用して合計獲得数カウンタ74dの値を更新するための処理が実行される。これにより、リール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後にベット数の情報を利用して合計獲得数カウンタ74dの値の更新を可能としながら、上記のようにリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した場合に早期にベット表示部64を消灯状態とすることが可能となる。
主側RAM74の媒体付与カウンタに記憶された遊技媒体の付与数に対応する表示が兼用表示部66にて行われるため、遊技者は兼用表示部66を確認することで遊技媒体の付与数を把握することが可能となる。この場合に、疑似ボーナス状態ST4における最終ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後であって遊技区間の第2制御処理(図44)が実行される前にボーナス終了時のクリア処理(図57)が実行されることで媒体付与カウンタに記憶されている付与数の情報が消去される。媒体付与カウンタの付与数の情報が消去されることにより、兼用表示部66が消灯状態となる。これにより、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了したことを報知することが可能となるとともに、当該最終ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した場合には当該報知を早期に行うことが可能となる。
また、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームでは媒体付与カウンタの付与数の情報が消去される前に、媒体付与カウンタの付与数の情報が主側RAM74の付与数履歴カウンタに記憶されるとともに、遊技区間の第2制御処理(図44)では当該付与数履歴カウンタに記憶されている付与数の情報を利用して合計獲得数カウンタ74dの値を更新するための処理が実行される。これにより、リール32L,32M,32Rの回転が全て停止した後に付与数の情報を利用して合計獲得数カウンタ74dの値の更新を可能としながら、上記のようにリール32L,32M,32Rの回転が全て停止した場合に早期に兼用表示部66を消灯状態とすることが可能となる。
直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となることなく疑似ボーナス状態ST4への移行が発生した場合には当該疑似ボーナス状態ST4の最初のゲームにてフリーズ期間が発生することでリール32L,32M,32Rの回転の開始が待機される。これにより、疑似ボーナス状態ST4が開始されたことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となった場合にはそのゲームにてフリーズ期間が発生することでリール32L,32M,32Rの回転の開始が待機される。これにより、直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となったことで疑似ボーナス状態ST4への移行が確定したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。この場合に、直撃抽選処理(ステップS2208)にて直撃当選となった場合には当該ゲームにてフリーズ期間が設定されるのに対して、疑似ボーナス状態ST4の最初のゲームにおけるフリーズ期間は設定されない。これにより、フリーズ期間が短期間で繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
第1~第5ゲーム数モードのうち実行対象となるゲーム数モードが抽選により決定される。当該第1~第5ゲーム数モードの抽選により選択される確率は、ゲーム数モードの種類毎に相違し得るとともに使用対象となっている設定値によっても相違し得る。この場合に、ゲーム数モード抽選テーブル112には、抽選対象となり得るゲーム数モードの種類数と、使用対象として設定され得る設定値の種類数との積に対応する数の判定値LVが設定されている。これにより、抽選対象となり得るゲーム数モードと使用対象として設定され得る設定値との組合せの全てに対してゲーム数モード抽選テーブル112を共通のものとすることが可能となる。また、抽選対象となり得るいずれのゲーム数モードであっても設定値の種類数の判定値LVが設定されているため、抽選対象に設定されているゲーム数モード及び使用対象となっている設定値の組合せに対応する判定値LVをゲーム数モード抽選テーブル112から読み出す場合における処理の共通化を図ることが可能となる。
使用対象となっている設定値の種類によっては第5ゲーム数モードが当選とならない構成であっても、ゲーム数モード抽選テーブル112には当該組合せに対応する判定値LVとして非当選対応の数値情報である「0」が設定されている。これにより、確実に非当選となる設定値が存在する第5ゲーム数モードであっても、設定値の種類数に対応する数の判定値LVが存在することとなる。よって、抽選対象となり得るいずれのゲーム数モードであっても設定値の種類数に対応する数の判定値LVが設定されていることとなり、抽選対象に設定されているゲーム数モード及び使用対象の設定値の組合せに対応する判定値LVをゲーム数モード抽選テーブル112から読み出す場合における処理の共通化を図ることが可能となる。
ゲーム数モード抽選テーブル112において一の種類のゲーム数モードに該当する設定値の種類数に対応する数の判定値LVはデータ上のアドレス情報D(0)~D(24)が連番となるように設定されている。これにより、ゲーム数モード抽選テーブル112にはゲーム数モードの種類毎に設定値の種類数に対応する数の判定値LVが集約して設定されていることとなり、抽選対象となっているゲーム数モードに対応する判定値LVのうち使用対象として設定されている設定値に対応する判定値LVを取得し易くなる。
ゲーム数モード抽選テーブル112においてゲーム数モードの種類毎に集約されている設定値の種類数に対応する数の判定値LVはデータ上のアドレス情報D(0)~D(24)の順序が対応する設定値の種類に応じて一定の順序となっている。これにより、抽選対象となっているゲーム数モードに対応する判定値LVのうち使用対象となっている設定値に対応する判定値LVが設定されているデータ上のアドレス情報D(0)~D(24)の順序が当該設定値の種類に応じて一義的に定まることとなる。よって、抽選対象となっているゲーム数モードに対応する判定値LVのうち使用対象となっている設定値に対応する判定値LVを取得し易くなる。
抽選対象となっているゲーム数モードのゲーム数モード抽選テーブル112における配列順序に対応する数値情報と、現状の使用対象の設定値のゲーム数モード抽選テーブル112における配列順序に対応する数値情報とを用いてアドレス導出用の演算処理(LVの取得処理(図52)におけるステップS2503)を実行することで、ゲーム数モード抽選テーブル112において抽選対象となっているゲーム数モード及び使用対象となっている設定値の組合せに対応する判定値LVが設定されているデータ上のアドレス情報D(0)~D(24)が取得される。これにより、抽選対象となっているゲーム数モードと使用対象の設定値との組合せに対応する判定値LVを取得する場合の処理負荷を軽減することが可能となる。
更新契機が発生する度に2バイトの第2乱数が第2乱数回路76にて更新される構成において、2バイトの第2乱数を利用して開始時のAT移行抽選処理(ステップS2403)が実行される場合と、上記第2乱数のうち2バイトよりも少ないビット数である1バイトの乱数を利用してゲーム数モードの抽選処理(ステップS2407~ステップS2413)が実行される場合と、上記第2乱数のうち2バイトよりも少ないビット数である7ビットの乱数を利用して当選率モードの抽選処理(ステップS2417~ステップS2423)が実行される場合とがある。これにより、乱数回路の数の増加を抑えながら、抽選処理の数を増加させることが可能となる。
2バイトの第2乱数を利用して開始時のAT移行抽選処理(ステップS2403)が実行される場合にはラッチエリア111から当該2バイトの第2乱数が読み出される構成において、当該第2乱数を利用した1バイトの乱数又は7ビットの乱数を利用して抽選処理が実行される場合であってもラッチエリア111から2バイトの第2乱数を読み出し、その読み出した第2乱数から1バイトの乱数又は7ビットの乱数を導出する。これにより、第2乱数回路76から乱数を読み出す構成を共通のものとしながら、データ容量が異なる乱数を導出することが可能となる。
7ビットの乱数の取得に際しては、まず主側MPU72から第2乱数回路76にラッチ信号が送信されたことに基づいてラッチエリア111に第2乱数が記憶される。その後、ラッチエリア111の上位エリア111aに記憶された上位バイトの乱数が主側MPU72のレジスタに取得される。そして、当該上位バイトの乱数のうち最上位のビットが「0」クリアされる。これにより、第2乱数回路76においてラッチされた2バイトの第2乱数を利用して7ビットの乱数を取得することが可能となるとともに、当該7ビットの乱数を取得するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
7ビットの乱数が利用される場合であっても、当該乱数は1バイトのデータとして扱われる。これにより、7ビットの乱数が利用される場合であってもバイト単位のデータとして扱うことが可能となる。
ステップS2401にて第2乱数回路76において第2乱数がラッチされるようにラッチ信号が送信されるとともに、ステップS2406にて第2乱数回路76において第2乱数がラッチされるようにラッチ信号が送信される。この場合に第2乱数回路76においてはクロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第2乱数の順次更新が行われており、この更新周期は0.1ナノ秒である。そして、ステップS2401の処理が実行されてからステップS2406の処理が実行されるまでの期間は、上記のように0.1ナノ秒で更新される第2乱数が0~65535の数値範囲において1周するまでに要する期間以上の期間となっている。また、ステップS2401の処理が実行されてからステップS2406の処理が実行されるまでの期間は、ステップS2405の処理が実行される場合及びステップS2405の処理が実行されない場合のそれぞれにおいて所定の期間範囲で変動するものであり、この変動は第2乱数の更新周期との関係で大きなものである。したがって、第2開始設定処理(図50)の1回の処理回においてステップS2401及びステップS2406のそれぞれで第2乱数回路76にラッチ信号が送信されるとしても、ステップS2401におけるラッチ信号の送信によってラッチエリア111に記憶される第2乱数と、ステップS2406におけるラッチ信号の送信によってラッチエリア111に記憶される第2乱数との間に規則性が生じないようになっている。
ステップS2406にて第2乱数回路76において第2乱数がラッチされるようにラッチ信号が送信されるとともに、ステップS2415にて第2乱数回路76において第2乱数がラッチされるようにラッチ信号が送信される。この場合に第2乱数回路76においてはクロック回路から出力されるクロック信号に基づいて第2乱数の順次更新が行われており、この更新周期は0.1ナノ秒である。そして、ステップS2406の処理が実行されてからステップS2415の処理が実行されるまでの期間は、上記のように0.1ナノ秒で更新される第2乱数が0~65535の数値範囲において1周するまでに要する期間以上の期間となっている。また、ステップS2406の処理が実行されてからステップS2415の処理が実行されるまでの期間は、所定の期間範囲で変動するものであり、この変動は第2乱数の更新周期との関係で大きなものである。したがって、第2開始設定処理(図50)の1回の処理回においてステップS2406及びステップS2415のそれぞれで第2乱数回路76にラッチ信号が送信されるとしても、ステップS2406におけるラッチ信号の送信によってラッチエリア111に記憶される第2乱数と、ステップS2415におけるラッチ信号の送信によってラッチエリア111に記憶される第2乱数との間に規則性が生じないようになっている。
疑似ボーナス状態ST4からAT状態ST5に移行する場合、又はAT状態ST5のセットが継続する場合、第1外部信号の外部出力を一旦停止させた後に当該第1外部信号の外部出力を再度開始させる構成において、主側RAM74の出力タイミングカウンタにはまず「2」をセットし、その後に第1外部信号の出力レベルがLOWレベルとなる場合に出力タイミングカウンタの値が1減算され、出力タイミングカウンタの値が「1」である場合には当該出力タイミングカウンタの値が1減算された後に第1外部信号の出力レベルがHIレベルとされる構成である。これにより、出力タイミングカウンタの値を順次更新するだけで、第1外部信号の外部出力を一旦停止させた後に当該第1外部信号の外部出力を再度開始させることが可能となる。よって、第1外部信号を外部出力するための処理を好適に行うことが可能となる。
疑似ボーナス状態ST4が開始される場合には第1外部信号の出力レベルがLOWレベルである状況において第1外部信号の出力レベルがHIレベルとされる。この場合、主側RAM74の出力タイミングカウンタには「1」がセットされ、出力タイミングカウンタの値が「1」である場合には上記のとおり当該出力タイミングカウンタの値が1減算された後に第1外部信号の出力レベルがHIレベルとされる。これにより、出力タイミングカウンタを利用して、第1外部信号の出力レベルを一旦LOWレベルとさせた後に当該第1外部信号の出力レベルを再度HIレベルとする場合、及び第1外部信号の出力レベルを単にHIレベルとする場合のそれぞれにおける第1外部信号の出力制御を行うことが可能となる。
主側RAM74の出力タイミングカウンタの値が「0」である場合には当該出力タイミングカウンタの値に基づく第1外部信号の出力レベルの変更が行われない。これにより、出力タイミングカウンタの値に基づく第1外部信号の出力レベルの変更が行われない状況を生じさせることが可能となる。
遊技状態がCB状態である場合には判定値カウンタ74jの値に「1」がセットされ、遊技状態が非CB状態であってCB当選データが主側RAM74に記憶されている場合には判定値カウンタ74jの値に「2」が加算される。また、遊技状態が非CB状態である場合にはゲームのベット数が「2」であれば判定値カウンタ74jの値に「2」が加算され、ゲームのベット数が「3」であれば判定値カウンタ74jの値に「3」が加算される。したがって、遊技状態がCB状態である場合には判定値カウンタ74jの値が「1」となり、遊技状態が非内部中の2枚ベット状態である場合には判定値カウンタ74jの値が「2」となり、遊技状態が非内部中の3枚ベット状態である場合には判定値カウンタ74jの値が「3」となり、遊技状態が内部中の2枚ベット状態である場合には判定値カウンタ74jの値が「4」となり、遊技状態が内部中の3枚ベット状態である場合には判定値カウンタ74jの値が「5」となる。これにより、判定値カウンタ74jの値を確認することで現状の遊技状態が、CB状態、非内部中の2枚ベット状態、非内部中の3枚ベット状態、内部中の2枚ベット状態及び内部中の3枚ベット状態のいずれであるのかを特定することが可能となる。
遊技状態がCB状態である場合には判定値カウンタ74jに「1」がセットされるのに対して、当該判定値カウンタ74jに対するベット数に対応する値の加算は行われない。これにより、CB状態である場合にはベット数が役の抽選処理(図34)の実行内容に影響を与えない構成において、当該状況に対して判定値カウンタ74jの値が複数種類存在してしまわないようにすることが可能となる。
遊技状態に応じて1以上となるポイント値PVが設定されているインデックス値IVの種類が相違し得る構成において、各遊技状態に応じてインデックス値IVの数値範囲を相違させるのではなく、インデックス値IVを一定の範囲とするとともに各インデックス値IVに対応付けられている当選データの種類を同一のものとしながら、その一定の範囲において1以上となるポイント値PVが設定されるインデックス値IVの種類を相違させている。これにより、インデックス値IVの数値範囲を遊技状態毎に変化させたり、インデックス値IVと当選データとの対応関係を遊技状態毎に変化させたりする必要がないため、データ形式をシンプルなものとすることが可能となる。
インデックス値IV=1~17のそれぞれに1対1で対応させてIV=1~17用データ群101a~101qが設けられており、IV=1~17用データ群101a~101qのそれぞれには各遊技状態においてポイント値PV(「0」を含む)を取得するためのデータが設定されている。これにより、遊技状態毎に個別に抽選テーブルを用意する必要がないため、データ構成を簡素なものとすることが可能となる。
各遊技状態に対応する判定値が算出され、IV=1~17用データ群101a~101qのそれぞれに設定された遊技状態データ102a~104aにおいて「1」がセットされているビットとその判定値が対応している場合に、その「1」がセットされているビットに対応するポイント値PVが当該IV=1~17用データ群101a~101qのポイント値データ102c~104cから取得される。これにより、各遊技状態に対して共通となるようにIV=1~17用データ群101a~101qが設定された構成であっても、各遊技状態に対応するポイント値PVを取得することが可能となる。
各遊技状態に対応する判定値が算出され、IV=1~17用データ群101a~101qのそれぞれに設定された遊技状態データ102a~104aにおいて「0」がセットされているビットとその判定値が対応している場合、非当選対応の数値情報である「0」のポイント値PVはIV=1~17用データ群101a~101qのポイント値データ102c~104cには設定されておらず、処理において別に導出される。これにより、非当選対応の数値情報をポイント値データ102c~104cに設定する必要がないため、IV=1~17用データ群101a~101qのデータ容量を抑えることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では主側MPU72のハード構成及び処理の実行態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図64は主側MPU72の電気的構成を説明するための説明図である。
主側MPU72には、ジャンプステータスフラグ121と、CLR実行回路122と、DEC実行回路123とが設けられている。ジャンプステータスフラグ121は、CLR実行回路122において所定の記憶エリアが「0」クリアされる場合に、当該「0」クリアされる前における所定の記憶エリアの情報が「0」であったか否かを主側MPU72のプログラムによる処理の実行に際して特定する場合に参照される。また、ジャンプステータスフラグ121は、DEC実行回路123において特定の記憶エリアの値が1減算される場合に、その1減算後における特定の記憶エリアの情報が「0」であるか否かを主側MPU72のプログラムによる処理の実行に際して特定する場合に参照される。
CLR実行回路122は、所定の記憶エリアを「0」クリアするための専用回路である。所定の記憶エリアは固定のエリアではなく、主側MPU72のプログラムによる処理の実行内容に応じて適宜変更される。図65(a)及び図65(b)はCLR実行回路122により所定の記憶エリアが「0」クリアされる場合におけるジャンプステータスフラグ121の状態を説明するための説明図である。CLR実行回路122により所定の記憶エリアが「0」クリアされる場合、まず図65(a1)及び図65(b1)に示すように所定の記憶エリアの情報が、CLR実行回路122に設けられたCLR前記憶バッファ122aに格納される。CLR前記憶バッファ122aは1バイトのデータ容量となっている。また、所定の記憶エリアとなり得るエリアは8ビット以下のデータ容量であるが、1ビットのデータ容量のフラグも含まれる。1ビットのデータ容量のフラグが所定の記憶エリアである場合、当該フラグの情報はCLR前記憶バッファ122aの最下位ビットに格納される。
CLR前記憶バッファ122aの各ビットはNOR回路122bに接続されており、これら各ビットに記憶された情報はNOR回路122bにおいてNORによる論理演算が行われる。そして、その演算結果がジャンプステータスフラグ121に記憶される。具体的には、「0」クリアが実行される前における所定の記憶エリアの情報が図65(a1)に示すようにオール「0」であった場合にはNORによる論理演算が実行されることでジャンプステータスフラグ121には「1」が記憶される。また、「0」クリアが実行される前における所定の記憶エリアの情報が図65(b1)に示すように「00000001」であった場合にはNORによる論理演算が実行されることでジャンプステータスフラグ121には「0」が記憶される。
CLR前記憶バッファ122aに記憶された情報はCLR実行回路122によって「0」クリアされ、その結果が図65(a2)及び図65(b2)に示すように所定の記憶エリアに上書きされる。これにより、所定の記憶エリアが「0」クリアされた状態となる。なお、所定の記憶エリアが1ビットのデータ容量のフラグである場合には、その1ビットのフラグが「0」クリアされた状態となる。
DEC実行回路123は、特定の記憶エリアの値を1減算するための専用回路である。特定の記憶エリアは固定のエリアではなく、主側MPU72のプログラムによる処理の実行内容に応じて適宜変更される。図66(a)及び図66(b)はDEC実行回路123により特定の記憶エリアの値が1減算される場合におけるジャンプステータスフラグ121の状態を説明するための説明図である。DEC実行回路123により特定の記憶エリアの値が1減算される場合、まず図66(a1)及び図66(b1)に示すように特定の記憶エリアの情報が、DEC実行回路123に設けられたDEC前記憶バッファ123aに格納される。DEC前記憶バッファ123aは1バイトのデータ容量となっている。また、特定の記憶エリアとなり得るエリアは8ビット以下のデータ容量である。
DEC前記憶バッファ123aに記憶された情報は、DEC実行回路123により1減算される。そして、1減算後における結果は、図66(a2)及び図66(b2)に示すようにDEC実行回路123に設けられたDEC後記憶バッファ123bに格納される。DEC後記憶バッファ123bは1バイトのデータ容量となっている。DEC後記憶バッファ123bに格納された情報は特定の記憶エリアに上書きされる。
DEC後記憶バッファ123bの各ビットはOR回路123cに接続されており、これら各ビットに記憶された情報はOR回路123cにおいてORによる論理演算が行われる。そして、その演算結果がジャンプステータスフラグ121に記憶される。具体的には、1減算前における特定の記憶エリアの情報が図66(a1)に示すように「00000010」であった場合には1減算後には図66(a2)に示すように「00000001」となる。そして、この場合、ORによる論理演算が実行されることでジャンプステータスフラグ121には「1」が記憶される。また、1減算前における特定の記憶エリアの情報が図66(b1)に示すように「00000001」であった場合には1減算後には図66(b2)に示すように「00000000」となる。そして、この場合、ORによる論理演算が実行されることでジャンプステータスフラグ121には「0」が記憶される。
主側MPU72はプログラムによる処理の実行に際して、基本的にプログラムアドレスにより定められている順番に従って、プログラムによる各種命令を実行する。但し、プログラムによりJP命令が設定されている場合には、そのJP命令により指定されている条件を満たしている場合には当該JP命令に対して次の順番のプログラムアドレスの命令ではなく、当該JP命令において定められている差分だけ進んだプログラムアドレスの命令を実行する。当該JP命令として、本スロットマシン10ではJR命令とJRS命令とが設定されている。
図67(a)はJR命令のデータ構成を説明するための説明図である。図67(a)に示すようにJR命令は2バイトのデータ容量である。2バイトのデータのうち上位の1バイトには、プログラムアドレスを次の順番のプログラムアドレスではなく当該JR命令において定められている差分だけ進んだプログラムアドレスにジャンプさせる条件を定めた条件データが設定されている。2バイトのデータのうち下位の1バイトには、プログラムアドレスをジャンプさせる場合における当該プログラムアドレスの差分を定めたアドレスデータが設定されている。
図67(b)はJRS命令のデータ構成を説明するための説明図である。図67(b)に示すようにJRS命令は1バイトのデータ容量である。1バイトのデータのうち上位5ビットには、プログラムアドレスを次の順番のプログラムアドレスではなく当該JRS命令において定められている差分だけ進んだプログラムアドレスにジャンプさせる条件を定めた条件データが設定されている。1バイトのデータのうち下位3ビットには、プログラムアドレスをジャンプさせる場合における当該プログラムアドレスの差分を定めたアドレスデータが設定されている。
上記のようにJR命令とJRS命令とが設定されていることにより、JP命令としてデータ容量が相対的に小さいJRS命令を利用した方が、データ容量が相対的に大きいJR命令を利用する場合よりもプログラム容量を圧縮することが可能となる。但し、JRS命令は条件データ及びアドレスデータの両方がJR命令よりも小さい。
JR命令であれば条件データとして1バイトのデータ容量が設定されているためジャンプさせるための条件として複雑な条件を定めることができるのに対して、JRS命令では条件データが5ビットのデータ容量であるためジャンプさせるための条件として複雑な条件を定めることができない。この場合、JRS命令の条件データには、1ビットのデータ容量のジャンプステータスフラグ121が「0」であればジャンプを実行するというデータ、又は1ビットのデータ容量のジャンプステータスフラグ121が「1」であればジャンプを実行するというデータが設定されている。
JR命令であればアドレスデータとして1バイトのデータ容量が設定されているため、ジャンプさせるためのプログラムアドレスの差分として定められる範囲は0~255の範囲となる。これに対して、JRS命令ではアドレスデータが3ビットのデータ容量であるため、ジャンプさせるためのプログラムアドレスの差分として定められる範囲は0~7の範囲となる。
JP命令として上記のようにJR命令とJRS命令とが設定されているため、ジャンプさせるための条件として複雑な条件を定める必要がある場合、又はジャンプさせるためのプログラムアドレスの差分が8以上である場合にはJR命令を利用し、ジャンプさせるための条件がジャンプステータスフラグ121の2値に対応する条件である場合であってジャンプさせるためのプログラムアドレスの差分が7以下である場合にはJRS命令を利用している。これにより、プログラムの実行を適切に行えるようにしながら、プログラム容量を圧縮することが可能となる。
図68はJP命令としてJR命令及びJRS命令の両方が実行されたプログラムの内容の一例を説明するための説明図である。なお、当該一例は、上記第1の実施形態における外部出力設定処理(図61)を、ジャンプステータスフラグ121、CLR実行回路122、DEC実行回路123、JR命令及びJRS命令を利用して構築されたプログラムの内容である。
図68に示すように本プログラムには、プログラムアドレスとして「1001」~「1027」が設定されている。「1001」のプログラムアドレスには「CLR (SK1FG),0」という命令が設定されている。「CLR」はCLR実行回路122による「0」クリアの命令であり、「SK1FG」は上記第1の実施形態における主側RAM74の第1出力開始フラグである。したがって、「CLR (SK1FG),0」という命令は、第1出力開始フラグをCLR実行回路122により「0」クリアするという命令である。
「1002」のプログラムアドレスには「JRS (JPSFG)=1,2」という命令が設定されている。「JRS」はJRS命令である。「JPSFG」はジャンプステータスフラグ121である。したがって、「JRS (JPSFG)=1,2」という命令は、直近のプログラムアドレス(具体的には「1001」)による命令の結果、ジャンプステータスフラグ121の値が「1」であればプログラムアドレスを「1002」に「2」を加算した「1004」にジャンプさせ、ジャンプステータスフラグ121の値が「0」であれば次の順番のプログラムアドレスである「1003」に進むという命令である。つまり、「1001」のプログラムアドレスによるCLRの命令が実行される前に第1出力開始フラグの値が「0」であった場合には「1003」のプログラムアドレスの命令を実行することなく「1004」のプログラムアドレスにジャンプし、「1001」のプログラムアドレスによるCLRの命令が実行される前に第1出力開始フラグの値が「1」であった場合には「1003」のプログラムアドレスに進むこととなる。
「1003」のプログラムアドレスには「SET (STC),1」という命令が設定されている。「STC」は上記第1の実施形態における主側RAM74の出力タイミングカウンタである。したがって、「SET (STC),1」という命令は、出力タイミングカウンタに「1」をセットするという命令である。
「1004」のプログラムアドレスには「SECP1」が設定されている。これは命令ではなくスロットマシン10の開発者によるプログラムの確認に際して参照されるデータである。したがって、「1004」のプログラムアドレスに進んだ場合には、何ら命令が実行されることなく「1005」のプログラムアドレスに進む。
「1005」のプログラムアドレスには「CLR (SK2FG),0」という命令が設定されている。「SK2FG」は上記第1の実施形態における主側RAM74の第2出力開始フラグである。したがって、「CLR (SK2FG),0」という命令は、第2出力開始フラグをCLR実行回路122により「0」クリアするという命令である。
「1006」のプログラムアドレスには「JRS (JPSFG)=1,3」という命令が設定されている。この命令は、直近のプログラムアドレス(具体的には「1005」)による命令の結果、ジャンプステータスフラグ121の値が「1」であればプログラムアドレスを「1006」に「3」を加算した「1009」にジャンプさせ、ジャンプステータスフラグ121の値が「0」であれば次の順番のプログラムアドレスである「1007」に進むという命令である。つまり、「1005」のプログラムアドレスによるCLRの命令が実行される前に第2出力開始フラグの値が「0」であった場合には「1007」及び「1008」のプログラムアドレスの命令を実行することなく「1009」のプログラムアドレスにジャンプし、「1005」のプログラムアドレスによるCLRの命令が実行される前に第2出力開始フラグの値が「1」であった場合には「1007」のプログラムアドレスに進むこととなる。
「1007」のプログラムアドレスには「SET (STC),2」という命令が設定されている。この命令は、出力タイミングカウンタに「2」をセットするという命令である。「1008」のプログラムアドレスには「CALL ONSET2」という命令が設定されている。「ONSET2」は上記第1の実施形態における外部出力設定処理(図61)における第2外部信号のON設定処理(ステップS3207)である。したがって、「CALL ONSET2」という命令は、第2外部信号のON設定処理(ステップS3207)というサブルーチンを読み出すという命令である。第2外部信号のON設定処理(ステップS3207)のサブルーチンが終了した場合には、「1009」のプログラムアドレスに進む。
「1009」のプログラムアドレスには「SECP2」が設定されている。これは命令ではなくスロットマシン10の開発者によるプログラムの確認に際して参照されるデータである。したがって、「1009」のプログラムアドレスに進んだ場合には、何ら命令が実行されることなく「1010」のプログラムアドレスに進む。
「1010」のプログラムアドレスには「CLR (SK3FG),0」という命令が設定されている。「SK3FG」は上記第1の実施形態における主側RAM74の第3出力開始フラグである。したがって、「CLR (SK3FG),0」という命令は、第3出力開始フラグをCLR実行回路122により「0」クリアするという命令である。
「1011」のプログラムアドレスには「JRS (JPSFG)=1,2」という命令が設定されている。この命令は、直近のプログラムアドレス(具体的には「1010」)による命令の結果、ジャンプステータスフラグ121の値が「1」であればプログラムアドレスを「1011」に「2」を加算した「1013」にジャンプさせ、ジャンプステータスフラグ121の値が「0」であれば次の順番のプログラムアドレスである「1012」に進むという命令である。つまり、「1010」のプログラムアドレスによるCLRの命令が実行される前に第3出力開始フラグの値が「0」であった場合には「1012」のプログラムアドレスの命令を実行することなく「1013」のプログラムアドレスにジャンプし、「1010」のプログラムアドレスによるCLRの命令が実行される前に第3出力開始フラグの値が「1」であった場合には「1012」のプログラムアドレスに進むこととなる。「1012」のプログラムアドレスには「SET (STC),2」という命令が設定されている。この命令は、出力タイミングカウンタに「2」をセットするという命令である。
「1013」のプログラムアドレスには「SECP3」が設定されている。これは命令ではなくスロットマシン10の開発者によるプログラムの確認に際して参照されるデータである。したがって、「1013」のプログラムアドレスに進んだ場合には、何ら命令が実行されることなく「1014」のプログラムアドレスに進む。
「1014」のプログラムアドレスには「JR (STC)=0,9」という命令が設定されている。この命令は、主側RAM74の出力タイミングカウンタの値が「0」であればプログラムアドレスを「1014」に「9」を加算した「1023」にジャンプさせ、出力タイミングカウンタの値が「0」ではない場合には次の順番のプログラムアドレスである「1015」に進むという命令である。このJP命令では、条件データがジャンプステータスフラグ121の値に応じた条件のデータではなく、さらにプログラムアドレスの差分が8以上であるため、JRS命令ではなくJR命令が利用されている。
「1015」のプログラムアドレスには「DEC (STC)」という命令が設定されている。「DEC」はDEC実行回路123による1減算の命令であり、「STC」は既に説明したとおり主側RAM74の出力タイミングカウンタである。したがって、「DEC (STC)」という命令は、出力タイミングカウンタの値をDEC実行回路123により1減算するという命令である。
「1016」のプログラムアドレスには「JRS (JPSFG)=0,3」という命令が設定されている。この命令は、直近のプログラムアドレス(具体的には「1015」)による命令の結果、ジャンプステータスフラグ121の値が「0」であればプログラムアドレスを「1016」に「3」を加算した「1019」にジャンプさせ、ジャンプステータスフラグ121の値が「1」であれば次の順番のプログラムアドレスである「1017」に進むという命令である。つまり、「1015」のプログラムアドレスによるDECの命令が実行された後に出力タイミングカウンタの値が「0」であった場合には「1017」及び「1018」のプログラムアドレスの命令を実行することなく「1019」のプログラムアドレスにジャンプし、「1015」のプログラムアドレスによるDECの命令が実行された後に出力タイミングカウンタの値が「1」であった場合には「1017」のプログラムアドレスに進むこととなる。
「1017」のプログラムアドレスには「CALL OFFSET1」という命令が設定されている。「OFFSET1」は上記第1の実施形態における外部出力用処理(図62)における第1外部信号のOFF設定処理(ステップS3304)である。したがって、「CALL OFFSET1」という命令は、第1外部信号のOFF設定処理(ステップS3304)というサブルーチンを読み出すという命令である。第1外部信号のOFF設定処理(ステップS3304)のサブルーチンが終了した場合には、「1018」のプログラムアドレスに進む。
「1018」のプログラムアドレスには「RET」という命令が設定されている。上記第1の実施形態において外部出力設定処理(図61)は通常処理(図25)のステップS913にて実行されるサブルーチンである。したがって、「RET」とうい命令が実行されることで、通常処理(図25)のステップS914に進むことになる。
「1019」のプログラムアドレスには「SECP4」が設定されている。これは命令ではなくスロットマシン10の開発者によるプログラムの確認に際して参照されるデータである。したがって、「1019」のプログラムアドレスに進んだ場合には、何ら命令が実行されることなく「1020」のプログラムアドレスに進む。
「1020」のプログラムアドレスには「CALL OFFSET2」という命令が設定されている。「OFFSET2」は上記第1の実施形態における外部出力用処理(図62)における第2外部信号のOFF設定処理(ステップS3305)である。したがって、「CALL OFFSET2」という命令は、第2外部信号のOFF設定処理(ステップS3305)というサブルーチンを読み出すという命令である。第2外部信号のOFF設定処理(ステップS3305)のサブルーチンが終了した場合には、「1021」のプログラムアドレスに進む。
「1021」のプログラムアドレスには「CALL ONSET1」という命令が設定されている。「ONSET1」は上記第1の実施形態における外部出力用処理(図62)における第1外部信号のON設定処理(ステップS3306)である。したがって、「CALL ONSET1」という命令は、第1外部信号のON設定処理(ステップS3306)というサブルーチンを読み出すという命令である。第1外部信号のON設定処理(ステップS3306)のサブルーチンが終了した場合には、「1022」のプログラムアドレスに進む。
「1022」のプログラムアドレスには「RET」という命令が設定されている。上記第1の実施形態において外部出力設定処理(図61)は通常処理(図25)のステップS913にて実行されるサブルーチンである。したがって、「RET」とうい命令が実行されることで、通常処理(図25)のステップS914に進むことになる。
「1023」のプログラムアドレスには「SECP5」が設定されている。これは命令ではなくスロットマシン10の開発者によるプログラムの確認に際して参照されるデータである。したがって、「1023」のプログラムアドレスに進んだ場合には、何ら命令が実行されることなく「1024」のプログラムアドレスに進む。
「1024」のプログラムアドレスには「CLR (GSSFG),0」という命令が設定されている。「GSSFG」は上記第1の実施形態における主側RAM74の外部出力終了フラグである。したがって、「CLR (GSSFG),0」という命令は、外部出力終了フラグをCLR実行回路122により「0」クリアするという命令である。
「1025」のプログラムアドレスには「JRS (JPSFG)=1,2」という命令が設定されている。この命令は、直近のプログラムアドレス(具体的には「1024」)による命令の結果、ジャンプステータスフラグ121の値が「1」であればプログラムアドレスを「1025」に「2」を加算した「1027」にジャンプさせ、ジャンプステータスフラグ121の値が「0」であれば次の順番のプログラムアドレスである「1026」に進むという命令である。つまり、「1024」のプログラムアドレスによるCLRの命令が実行される前に外部出力終了フラグの値が「0」であった場合には「1026」のプログラムアドレスの命令を実行することなく「1027」のプログラムアドレスにジャンプし、「1024」のプログラムアドレスによるCLRの命令が実行される前に外部出力終了フラグの値が「1」であった場合には「1026」のプログラムアドレスに進むこととなる。
「1026」のプログラムアドレスには「CALL OFFSET1」という命令が設定されている。「OFFSET1」は上記第1の実施形態における外部出力用処理(図62)における第1外部信号のOFF設定処理(ステップS3309)である。したがって、「CALL OFFSET1」という命令は、第1外部信号のOFF設定処理(ステップS3309)というサブルーチンを読み出すという命令である。第1外部信号のOFF設定処理(ステップS3309)のサブルーチンが終了した場合には、「1027」のプログラムアドレスに進む。
「1027」のプログラムアドレスには「RET」という命令が設定されている。上記第1の実施形態において外部出力設定処理(図61)は通常処理(図25)のステップS913にて実行されるサブルーチンである。したがって、「RET」とうい命令が実行されることで、通常処理(図25)のステップS914に進むことになる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主側RAM74の第1出力開始フラグ、第2出力開始フラグ、第3出力開始フラグ及び外部出力終了フラグのいずれかがCLR実行回路122により「0」クリアされる場合において、当該「0」クリアが実行される前に対象となるフラグの値が「0」であった場合にはジャンプステータスフラグ121に「1」がセットされ、当該「0」クリアが実行される前に対象となるフラグの値が「1」であった場合にはジャンプステータスフラグ121の値は「0」となる。そして、ジャンプステータスフラグ121の値が「1」である場合と「0」である場合とで異なる処理が実行される。これにより、専用回路であるCLR実行回路122にて対象となるフラグを「0」クリアした場合には、当該「0」クリアが実行される前に対象となるフラグに設定されていた値に対応する値がジャンプステータスフラグ121に自ずとセットされ、そのジャンプステータスフラグ121にセットされた値に対応する処理を実行することが可能となる。これにより、プログラムを利用した処理負荷の軽減を図りながら、対象となるフラグの「0」クリア及び当該「0」クリアが実行される前に当該フラグに設定されていた値に対応した処理を実行することが可能となる。
主側RAM74の出力タイミングカウンタの値がDEC実行回路123により1減算される場合において、当該1減算された後の出力タイミングカウンタの値が「0」以外であった場合にはジャンプステータスフラグ121に「1」がセットされ、当該1減算された後の出力タイミングカウンタの値が「0」であった場合にはジャンプステータスフラグ121の値は「0」となる。そして、ジャンプステータスフラグ121の値が「1」である場合と「0」である場合とで異なる処理が実行される。これにより、専用回路であるDEC実行回路123にて出力タイミングカウンタの値を1減算した場合には、1減算された後における出力タイミングカウンタの値に対応する値がジャンプステータスフラグ121に自ずとセットされ、そのジャンプステータスフラグ121にセットされた値に対応する処理を実行することが可能となる。これにより、プログラムを利用した処理負荷の軽減を図りながら、出力タイミングカウンタの値を1減算する処理及び1減算後における出力タイミングカウンタの値に対応した処理を実行することが可能となる。
上記のようにCLR実行回路122による「0」クリア及びDEC実行回路123による1減算を可能とした構成において、プログラムにおいてはCLR命令を設定しておくことでCLR実行回路122による「0」クリア及びジャンプステータスフラグ121への値の設定が可能となるとともに、DEC命令を設定しておくことでDEC実行回路123による1減算及びジャンプステータスフラグ121への値の設定が可能となる。これにより、プログラム容量の削減を図りながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
ジャンプ命令として相対的にデータ容量が大きいJR命令と相対的にデータ容量が小さいJRS命令とが設定されている。これにより、必要に応じてJR命令とJRS命令とを使い分けることによって、プログラム容量を削減することが可能となる。
JRS命令はJR命令よりもジャンプ条件が成立した場合にジャンプさせることが可能なアドレス範囲がJR命令よりも狭い代わりに、JR命令よりもデータ容量が小さい。したがって、ジャンプさせるアドレス範囲が狭い場合にはJRS命令を利用し、ジャンプさせるアドレス範囲が広い場合にはJR命令を利用することで、ジャンプ命令を適切に実行可能としながら、プログラム容量を削減することが可能となる。
JRS命令はJR命令よりもジャンプ条件を設定することが可能な条件データのデータ容量が小さい代わりに、JR命令よりもデータ容量が小さい。したがって、ジャンプ条件が簡素な場合にはJRS命令を利用し、ジャンプ条件が複雑な場合にはJR命令を利用することで、ジャンプ命令を適切に実行可能としながら、プログラム容量を削減することが可能となる。
なお、数値情報を所定態様で変化させるために主側MPU72に設けられる専用回路は、「0」クリアを行うためのCLR実行回路122及び1減算するためのDEC実行回路123に限定されることはなく、例えば1加算するための回路や数値情報を反転させるための回路であってもよい。これらの回路であっても、当該回路による変化前及び変化後のいずれか一方における数値情報が所定対象数値情報である場合と所定対象数値情報ではない場合とで異なる情報がジャンプステータスフラグ121にセットされる構成とすることが好ましい。
また、JRS命令はJR命令に比べて、条件データ及びアドレスデータの両方のデータ容量が小さい構成としたが、これに限定されることはなく、条件データのデータ容量はJR命令とJRS命令とで同一であるがアドレスデータのデータ容量はJRS命令の方がJR命令よりも小さい構成としてもよく、アドレスデータのデータ容量はJR命令とJRS命令とで同一であるが条件データのデータ容量はJRS命令の方がJR命令よりも小さい構成としてもよい。
また、JRS命令には条件データとしてジャンプステータスフラグ121の値に関連したデータが設定されている構成に限定されることはなく、ジャンプステータスフラグ121とは関係ない条件のデータがJRS命令の条件データとして設定されている構成としてもよい。
<第3の実施形態>
本実施形態では主側MPU72の一部の処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図69(a)~図69(c)は主側RAM74に設けられたスタックエリア125を説明するための説明図である。
主側MPU72はプログラムを利用した所定の処理を実行している状況においてCALL命令などによってサブルーチンの処理に実行対象の処理が移行することがある。この場合、当該サブルーチンの処理が終了した場合には所定の処理に復帰することとなるが、当該復帰を行うために所定の処理におけるプログラム上の戻りアドレスの情報(具体的にはプログラムアドレス)が退避される。この退避に際して、プログラム上の戻りアドレスの情報は主側RAM74のスタックエリア125に退避される。
スタックエリア125への情報の書き込みに際しては主側MPU72にてPUSH命令が実行され、スタックエリア125からの情報の読み出しに際しては主側MPU72にてPOP命令が実行される。また、スタックエリア125からの情報の読み出しに際しては当該スタックエリア125への書き込み順序が後の情報から先に読み出し対象となる。
詳細には、スタックエリア125には図69(a)~図69(c)に示すように、PUSH命令が実行された場合に対象となる戻りアドレスの情報を格納することが可能な単位記憶エリア125aが複数設定されている。複数の単位記憶エリア125aには1対1で対応させて記憶エリアアドレスが設定されており、当該記憶エリアアドレスは連番となるように設定されている。主側MPU72の専用レジスタには記憶エリアアドレスの情報が記憶される参照ポインタが設定されており、PUSH命令を実行する場合には参照ポインタに記憶されている値が1加算され、その1加算された値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aに戻りアドレスの情報を格納する。一方、POP命令を実行する場合には参照ポインタに記憶されている値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aから戻りアドレスの情報を読み出し、その読み出した戻りアドレスの情報に対応する処理に移行する。また、戻りアドレスの情報を読み出した場合には参照ポインタの値を1減算する。
具体的には、図69(a)に示すように「k」の記憶エリアアドレスまでの各単位記憶エリア125aに戻りアドレスの情報が格納されている場合には、参照ポインタには「k」の情報が記憶されている。この状況で主側MPU72にてPUSH命令が実行された場合にはまず参照ポインタの値が1加算されることで、参照ポインタの情報は「k+1」となる。そして、当該参照ポインタの情報である「k+1」の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aに図69(b)に示すように、今回のPUSH命令による戻りアドレスの情報(具体的には「戻りアドレスB」)が格納される。この状況で主側MPU72にPOP命令が実行された場合には参照ポインタの情報である「k+1」の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aから「戻りアドレスB」が読み出され、当該「戻りアドレスB」に対応する処理(すなわち命令)に復帰する。この場合、図69(c)に示すように「k+1」の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aには戻りアドレスの情報が記憶されていない状態となる。その後、参照ポインタの値が1減算されるため、参照ポインタの情報は「k」となる。
次に、上記のようなPUSH命令及びPOP命令を利用した処理の実行内容について以下に説明する。図70は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるゲーム開始時の有利抽選処理を示すフローチャートである。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされている場合であって現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4及びAT状態ST5のいずれでもない場合(ステップS3401:YES、ステップS3402:NO)、その他の処理を実行する(ステップS3404)。その他の処理では、上記第1の実施形態におけるゲーム開始時の有利抽選処理(図46)におけるステップS2204~ステップS2218と同一の処理を実行する。
主側RAM74の第2区間フラグに「1」がセットされている場合であって現状の遊技状態が疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5である場合(ステップS3401:YES、ステップS3402:YES)、PUSH命令を実行した後に(ステップS3404)、ゲーム開始時の有利状態用処理をサブルーチンとして実行する(ステップS3405)。ステップS3404のPUSH命令では主側MPU72の参照ポインタの値を1加算した後に、その1加算後における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aに、ゲーム開始時の有利状態用処理を終了した後の戻りアドレスの情報を格納する。当該戻りアドレスの情報はステップS3406の処理に対応するアドレスの情報となる。
ステップS3405のゲーム開始時の有利状態用処理については後に説明する。ステップS3405の処理を実行した後は、有利中演出の抽選処理を実行する(ステップS3406)。有利中演出の抽選処理では、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5において実行する有利中演出の種類を抽選により決定する。有利中演出は、リール32L,32M,32Rの回転開始をフリーズ期間に亘って待機させた状態で上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される演出である。有利中演出の抽選処理では、疑似ボーナス状態ST4であればAT状態ST5への移行が確定した状況の方がAT状態ST5への移行が確定していない状況よりも長いフリーズ期間となる種類の有利中演出が選択される高くなるように抽選を行い、AT状態ST5であれば上乗せ期間への移行が確定した状況の方が上乗せ期間への移行が確定していない状況よりも長いフリーズ期間となる種類の有利中演出が選択される高くなるように抽選を行う。
その後、有利中演出の設定処理を実行する(ステップS3407)。当該設定処理では、有利中演出の抽選処理にて選択された種類のフリーズ期間が発生するようにするための処理を実行するとともに、当該フリーズ期間に対応する有利中演出コマンドを演出側MPU92に送信する。これにより、今回選択された種類の有利中演出が実行される。
ステップS3401にて否定判定をした場合、ステップS3403の処理を実行した場合、又はステップS3407の処理を実行した場合、RET命令を実行する(ステップS3408)。当該RET命令では、まずPOP命令を実行することで、主側MPU72における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aから戻りアドレスの情報を読み出す。当該戻りアドレスの情報を読み出した場合、参照ポインタの値を1減算する。そして、その読み出した戻りアドレスの情報に対応する処理に移行する。具体的には、役の抽選処理(図34)におけるステップS1314に移行する。
図71はゲーム開始時の有利抽選処理(図70)におけるステップS3405のゲーム開始時の有利状態用処理を示すフローチャートである。
ベット数設定カウンタ74aの値が「3」以上であって、CB状態ではなく、さらに疑似ボーナス状態ST4である場合(ステップS3501:YES、ステップS3502:NO、ステップS3503:YES)、PUSH命令を実行した後に(ステップS3504)、エンディング判定処理をサブルーチンとして実行する(ステップS3505)。ステップS3504のPUSH命令では主側MPU72の参照ポインタの値を1加算した後に、その1加算後における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aに、エンディング判定処理を終了した後の戻りアドレスの情報を格納する。当該戻りアドレスの情報はステップS3506の処理に対応するアドレスの情報となる。
ステップS3505のエンディング判定処理については後に説明する。ステップS3505の処理を実行した後は、ステップS3506~ステップS3511の処理を実行する。これらステップS3506~ステップS3511の処理は、上記第1の実施形態におけるゲーム開始時の有利状態用処理(図55)におけるステップS2705~ステップS2710と同一である。つまり、所定の条件下でAT移行抽選処理を実行し、AT移行当選となった場合にはAT状態ST5への移行を確定させるための処理を実行する。
一方、疑似ボーナス状態ST4でありステップS3503にて否定判定をした場合、PUSH命令を実行した後に(ステップS3512)、ゲーム開始時のAT状態用処理をサブルーチンとして実行する(ステップS3513)。ステップS3512のPUSH命令では主側MPU72の参照ポインタの値を1加算した後に、その1加算後における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aに、ゲーム開始時のAT状態用処理を終了した後の戻りアドレスの情報を格納する。当該戻りアドレスの情報はステップS3514の処理に対応するアドレスの情報となる。
ステップS3501にて否定判定をした場合、ステップS3502にて肯定判定をした場合、ステップS3506にて肯定判定をした場合、ステップS3507にて否定判定をした場合、ステップS3509にて否定判定をした場合、ステップS3511の処理を実行した場合、又はステップS3513の処理を実行した場合、RET命令を実行する(ステップS3514)。当該RET命令では、まずPOP命令を実行することで、主側MPU72における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aから戻りアドレスの情報を読み出す。当該戻りアドレスの情報を読み出した場合、参照ポインタの値を1減算する。そして、その読み出した戻りアドレスの情報に対応する処理に移行する。具体的には、ゲーム開始時の有利抽選処理(図70)におけるステップS3406に移行する。
図72はゲーム開始時の有利状態用処理(図71)におけるステップS3513のゲーム開始時のAT状態用処理を示すフローチャートである。
まずPUSH命令を実行した後に(ステップS3601)、エンディング判定処理をサブルーチンとして実行する(ステップS3602)。ステップS3601のPUSH命令では主側MPU72の参照ポインタの値を1加算した後に、その1加算後における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aに、エンディング判定処理を終了した後の戻りアドレスの情報を格納する。当該戻りアドレスの情報はステップS3603の処理に対応するアドレスの情報となる。
ステップS3602のエンディング判定処理については後に説明する。ステップS3602の処理を実行した後は、ステップS3603~ステップS3616の処理を実行する。これらステップS3603~ステップS3616の処理は、上記第1の実施形態におけるゲーム開始時のAT状態用処理(図59)におけるステップS3002~ステップS015と同一である。つまり、上乗せ期間ではない場合には所定の条件下で上乗せ期間の移行抽選処理を実行し、上乗せ期間の移行当選となった場合には上乗せ期間への移行を確定させるための処理を実行する。また、上乗せ期間の移行当選とならなかった場合には所定の条件下で第1上乗せ抽選処理を実行し、上乗せ当選となった場合にはAT状態ST5の残りのセット回数を増加させるための処理を実行する。また、上乗せ期間である場合には第2上乗せ抽選処理を実行し、当該第2上乗せ抽選処理にて選択された回数をAT状態ST5の残りのセット回数に加算する。
ステップS3604にて否定判定をした場合、ステップS3609の処理を実行した場合、ステップS3611にて否定判定をした場合、ステップS3613の処理を実行した場合、又はステップS3616の処理を実行した場合、RET命令を実行する(ステップS3617)。当該RET命令では、まずPOP命令を実行することで、主側MPU72における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aから戻りアドレスの情報を読み出す。当該戻りアドレスの情報を読み出した場合、参照ポインタの値を1減算する。そして、その読み出した戻りアドレスの情報に対応する処理に移行する。具体的には、ゲーム開始時の状態用処理(図71)におけるステップS3514に移行する。
次に、ゲーム開始時の有利状態用処理(図71)におけるステップS3505又はゲーム開始時のAT状態用処理(図72)におけるステップS3602にてサブルーチンとして実行されるエンディング判定処理について、図73のフローチャートを参照しながら説明する。
エンディング判定処理では、第2区間SC2のエンディング条件が成立することが確定している状況であるか否かを特定し、エンディング条件が成立することが確定している状況である場合には、疑似ボーナス状態ST4であればAT移行抽選処理(ステップS3508)が実行されないようにし、AT状態ST5であれば上乗せ期間の移行抽選処理(ステップS3605)、第1上乗せ抽選処理(ステップS3610)及び第2上乗せ抽選処理(ステップS3614)が実行されないようにする。なお、本実施形態ではAT状態ST5への移行が発生することなく疑似ボーナス状態ST4が終了して通常遊技状態ST1に移行したとしても第2区間SC2が継続され得るとともに、AT状態ST5が終了して通常遊技状態ST1に移行したとしても第2区間SC2が継続され得る。したがって、AT状態ST5の途中だけではなく、疑似ボーナス状態ST4の途中であっても第2区間SC2のエンディング条件が成立し得るとともに第2区間SC2のエンディング条件が成立することが確定し得る。
エンディング判定処理について詳細には、まず対象ゲーム数が上限ゲーム数以上となっているか否かを判定する(ステップS3701)。具体的には、疑似ボーナス状態ST4であれば、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74の疑似ボーナス継続カウンタの値との和が第2区間SC2の上限ゲーム数以上となっているか否かを判定する。また、AT状態ST5であれば、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタ74cの値と、主側RAM74のAT継続カウンタの値と、主側RAM74のセット回数カウンタの値及びAT状態ST5の1セットにおける初期継続ゲーム数の値(50ゲーム)の責との和が、第2区間SC2の上限ゲーム数以上となっているか否かを判定する。
また、対象枚数が上限純増枚数以上となっているか否かを判定する(ステップS3702)。具体的には、疑似ボーナス状態ST4であれば、疑似ボーナス継続カウンタの値に疑似ボーナス状態ST4における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第2区間SC2の上限純増枚数以上となっているか否かを判定する。また、AT状態ST5であれば、AT継続カウンタの値と、セット回数カウンタの値及びAT状態ST5の1セットにおける初期継続ゲーム数の値(50ゲーム)の責との和にAT状態ST5における遊技媒体の獲得期待値を積算した結果の値を合計獲得数カウンタ74dの値に加算した結果が第2区間SC2の上限純増枚数以上となっているか否かを判定する。
ステップS3701及びステップS3702の両方にて否定判定をした場合、RET命令を実行する(ステップS3703)。当該RET命令では、まずPOP命令を実行することで、主側MPU72における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aから戻りアドレスの情報を読み出す。当該戻りアドレスの情報を読み出した場合、参照ポインタの値を1減算する。そして、その読み出した戻りアドレスの情報に対応する処理に移行する。具体的には、ゲーム開始時の有利状態用処理(図71)におけるステップS3505にて実行されたエンディング判定処理であればゲーム開始時の有利状態用処理(図71)におけるステップ3506に移行する。また、ゲーム開始時のAT状態用処理(図72)におけるステップS3602にて実行されたエンディング判定処理であればゲーム開始時のAT状態用処理(図72)におけるステップS3603に移行する。
一方、ステップS3701及びステップS3702のいずれかにて肯定判定をした場合、POP命令を実行する(ステップS3704)。具体的には、主側MPU72における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aから戻りアドレスの情報を読み出す。当該戻りアドレスの情報を読み出した場合、参照ポインタの値を1減算する。但し、当該戻りアドレスの情報を読み出したとしても、当該戻りアドレスの情報の処理には移行しない。
その後、RET命令を実行する(ステップS3705)。当該RET命令では、まずPOP命令を実行することで、主側MPU72における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリア125aから戻りアドレスの情報を読み出す。当該戻りアドレスの情報を読み出した場合、参照ポインタの値を1減算する。そして、その読み出した戻りアドレスの情報に対応する処理に移行する。
ここで、上記のとおりステップS3705のRET命令に含まれるPOP命令を実行する前に、ステップS3704にてPOP命令を実行している。したがって、ステップS3705のRET命令に含まれるPOP命令にて読み出し対象となる戻りアドレスの情報は、エンディング判定処理(図73)が開始された場合における参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対して1個前の順番の記憶エリアアドレスの値となる。そうするとステップS3705のRET命令では、エンディング判定処理(図73)が実行される直前に実行されていたサブルーチン内の処理に戻るのではなく、当該サブルーチンが実行される直前に実行されていたサブルーチン内の処理に戻ることとなる。
疑似ボーナス状態ST4であれば、ゲーム開始時の有利状態用処理(図71)におけるステップS3505にてエンディング判定処理(図73)のサブルーチンが実行されているため、ステップS3705のRET命令では、ゲーム開始時の有利状態用処理(図71)におけるステップS3514のRET命令にて移行することとなるゲーム開始時の有利抽選処理(図70)におけるステップS3406の処理に移行することとなる。つまり、疑似ボーナス状態ST4においてステップS3705のRET命令が実行された場合にはゲーム開始時の有利状態用処理(図71)においてステップS3506~ステップS3511の処理が実行されないため、AT移行抽選処理が実行されない。これにより、疑似ボーナス状態ST4においてエンディング条件が成立することが確定している状況においてはAT移行抽選処理が実行されない。
AT状態ST5であれば、ゲーム開始時のAT状態用処理(図72)におけるステップS3602にてエンディング判定処理(図73)のサブルーチンが実行されているため、ステップS3705のRET命令では、ゲーム開始時のAT状態用処理(図72)におけるステップS3617のRET命令にて移行することとなるゲーム開始時の有利状態用処理(図71)におけるステップS3514の処理に移行することとなる。つまり、AT状態ST5においてステップS3705のRET命令が実行された場合にはゲーム開始時のAT状態用処理(図72)においてステップS3603~ステップS3617の処理が実行されないため、上乗せ期間の移行抽選処理、第1上乗せ抽選処理及び第2上乗せ抽選処理が実行されない。これにより、AT状態ST5においてエンディング条件が成立することが確定している状況においては上乗せ期間の移行抽選処理、第1上乗せ抽選処理及び第2上乗せ抽選処理が実行されない。
ここで、POP命令を1回余分に実行するのではなく、第2区間SC2のエンディング条件が成立することが確定している状況であることを示す主側RAM74の情報を利用して第2区間SC2のエンディング条件が成立することが確定している状況において実行すべきではない処理の実行をスキップする構成を採用した比較例の内容について説明する。
図74は比較例におけるエンディング判定処理を示すフローチャートである。
ステップSA101~ステップSA103では本スロットマシン10におけるエンディング判定処理(図73)のステップS3701~ステップS3703と同一の処理を実行する。ステップSA101及びステップSA102のいずれかにて肯定判定をした場合、比較例における主側RAMに設けられた規制対応フラグに「1」をセットする(ステップSA104)。その後、RET命令を実行する(ステップSA105)。当該RET命令では、まずPOP命令を実行することで、比較例における主側MPUに設けられた参照ポインタの値の記憶エリアアドレスに対応する単位記憶エリアから戻りアドレスの情報を読み出す。当該戻りアドレスの情報を読み出した場合、参照ポインタの値を1減算する。そして、その読み出した戻りアドレスの情報に対応する処理に移行する。疑似ボーナス状態であればゲーム開始時の有利状態用処理(図75)に復帰する。
図75は比較例におけるゲーム開始時の有利状態用処理を示すフローチャートである。
ステップSA111~ステップSA115及びステップSA117~ステップSA124では本スロットマシン10にけるゲーム開始時の有利状態用処理(図71)のステップS3501~3514と同一の処理を実行する。比較例におけるゲーム開始時の有利状態用処理ではステップSA115にてエンディング判定処理を実行した後は、比較例における主側RAMの規制対応フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップSA116)。規制対応フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップSA116:NO)、ステップSA117以降の処理を実行するのに対して、規制対応フラグに「1」がセットされている場合には(ステップSA116:YES)、そのまま本ゲーム開始時の有利状態用処理を終了する。
上記のように比較例においてはエンディング判定処理(図74)において第2区間SC2のエンディング条件が成立することが確定していることが特定されたとしても、主側RAMの規制対応フラグに「1」をセットした後に、疑似ボーナス状態であればゲーム開始時の有利状態用処理(図75)に復帰し、当該処理のステップSA116にて規制対応フラグに「1」がセットされているか否かを敢えて判定し、規制対応フラグに「1」がセットされている場合にはそのままゲーム開始時の有利状態用処理(図75)を終了する構成である。この場合、第2区間SC2のエンディング条件が成立することが確定していることが特定されている場合にゲーム開始時の有利状態用処理(図75)にてステップSA117以降の処理の実行をスキップするために、プログラムとしてステップSA104及びステップSA116の処理(すなわち命令)を設定する必要があるとともに、主側RAMに規制対応フラグを設ける必要がある。比較例においてはこのような構成を、AT状態の場合に実行されるゲーム開始時のAT状態用処理に対しても採用する必要がある。
これに対して、本スロットマシン10では、疑似ボーナス状態ST4又はAT状態ST5において第2区間SC2のエンディング条件が成立することが確定している場合にはPOP命令を1回余分に実行して戻りアドレスを強制的に1個前の戻りアドレスに調整することによって、第2区間SC2のエンディング条件が成立することが確定している状況において実行すべきではない処理の実行をスキップしている。これにより、プログラム容量の削減及び主側RAM74において必要な記憶容量の削減を図りながら、第2区間SC2のエンディング条件が成立することが確定している状況において実行すべきではない処理の実行をスキップすることが可能となる。
なお、余分に実行するPOP命令の回数は1回に限定されることはなく、2回や3回といったように複数回であってもよい。
<第4の実施形態>
本実施形態では主側MPU72の一部の処理構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図76は主側MPU72にて実行されるウエイト期間の算出処理を示すフローチャートである。なお、ウエイト期間は上記第1の実施形態と同様に、所定のゲームでリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から次のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転が開始されるまでの期間として強制的に担保される期間である。また、ウエイト期間の算出処理はタイマ割込み処理(図19)のタイマ減算処理(ステップS506)にて実行される。
ウエイト期間の設定タイミングである場合、すなわちリール32L,32M,32Rの回転が開始されたタイミングである場合(ステップS3801:YES)、主側RAM74に設けられたウエイトカウンタ126(図77(a)参照)にウエイト期間(具体的には4.1秒)に対応する情報をセットする(ステップS3802)。また、主側RAM74に設けられたウエイトフラグに「1」をセットする(ステップS3803)。ウエイトフラグはウエイト期間の計測途中の状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、ウエイトカウンタ126はウエイト期間の残りの期間を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。ウエイトフラグに「1」がセットされている場合には、1ゲームが開始されて役の抽選処理(図34)が完了した後であってもリール32L,32M,32Rの回転の開始が待機され、ウエイトフラグに「1」がセットされていない状態となった場合にリール32L,32M,32Rの回転が開始される。
ステップS3801にて否定判定をした場合、主側RAM74のウエイトフラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS3804:YES)、ウエイトカウンタ126の減算処理を実行する(ステップS3805)。当該減算処理では詳細は後述するがウエイトカウンタ126の値を1減算する。そして、1減算後におけるウエイトカウンタ126の値が「0」となっている場合に(ステップS3806:YES)、ウエイトフラグを「0」クリアする(ステップS3807)。
図77(a)~図77(c)はステップS3805のウエイトカウンタ126の減算処理の内容を説明するための説明図である。図77(a)はウエイトカウンタ126の構成を説明するための説明図であり、図77(b)はウエイトカウンタ126の減算処理の具体的な命令の内容を説明するための説明図であり、図77(c)はウエイトカウンタ126において上位バイトTK1の桁の繰り下がりが発生する様子を説明するための説明図である。
図77(a)に示すようにウエイトカウンタ126は1バイトからなる上位バイトTK1と1バイトからなる下位バイトTK2とを有する2バイト構成となっている。ウエイト期間の算出処理(図76)におけるステップS3802ではこの2バイト構成のウエイトカウンタ126にウエイト期間(具体的には4.1秒)に対応する情報がセットされる。
ウエイト期間の算出処理(図76)におけるステップS3805のウエイトカウンタ126の減算処理では、図77(b)に示す命令が実行される。具体的には、「4101」のプログラムアドレスには「SUB (TK2),1」という命令が設定されている。「SUB」は指定されている数値を指定されている値だけ減算するという命令である。したがって、「SUB (TK2),1」という命令は、ウエイトカウンタ126の下位バイトTK2の値を1減算するという命令である。当該命令が実行された結果、下位バイトTK2の値は1減算されることとなるが、図77(c1)に示すように下位バイトTK2の値が「00000000」である状況で当該値が1減算された場合には主側MPU72に設けられたキャリーフラグCFに「1」がセットされるとともに、図77(c2)に示すように下位バイトTK2の値は反転して「11111111」となる。
続く「4102」のプログラムアドレスには「SBC (TK1),1」という命令が設定されている。「SBC」という命令は直前の命令において主側MPU72のキャリーフラグCFに「1」がセットされた場合には指定されている数値を指定されている値だけ減算するという命令である。したがって、「SBC (TK1),1」という命令は、直前の「4101」の命令において下位バイトTK2の値が1減算された結果、キャリーフラグCFに「1」がセットされている場合にはウエイトカウンタ126の上位バイトTK1の値を1減算するという命令である。この場合、直前の「4101」の命令においてキャリーフラグCFに「1」がセットされていない場合には「4102」の命令において上位バイトTK1の値は維持され、直前の「4101」の命令においてキャリーフラグCFに「1」がセットされている場合には「4102」の命令において上位バイトTK1の値は1減算される。つまり、図77(c1)に示すように上位バイトTK1の値が「00000010」である状況で下位バイトTK2の値が1減算されてキャリーフラグCFに「1」がセットされた場合には、上位バイトTK1の値が1減算されて図77(c2)に示すように「00000001」となる。
続く「4103」のプログラムアドレスには「RET」という命令が設定されている。「RET」とうい命令が実行されることで、ウエイト期間の算出処理(図76)のステップS3806に進むことになる。
図78は主側MPU72にて実行されるメダル監視処理を示すフローチャートである。なお、メダル監視処理はタイマ割込み処理(図19)のセンサ監視処理(ステップS505)にて実行される。
本実施形態ではメダルの受付が許可されている状況においてメダル投入口45に投入されたメダルをホッパ装置53に案内するためのセレクタ52のメダル通路には、投入メダル検出センサ45aとして第1投入メダル検出センサと第2投入メダル検出センサとが設けられている。これら第1投入メダル検出センサ及び第2投入メダル検出センサは、第1投入メダル検出センサが上流側となり第2投入メダル検出センサが下流側となるようにして、メダルの通過方向に並設されている。そして、第1投入メダル検出センサにてメダルが検出されてから所定監視期間が経過するまでに第2投入メダル検出センサにてメダルが検出された場合に、主側MPU72はメダル投入口45を介して1枚のメダルが投入されたと特定する。メダル監視処理では、第1投入メダル検出センサにてメダルが検出されてから第2投入メダル検出センサにてメダルが検出されるまでの期間が監視され、この期間が所定監視期間を超えた場合に異常報知が実行されるようにするための処理を実行する。
具体的には、まず主側RAM74に設けられた監視期間カウンタKK(図79(a)参照)の加算処理を実行する(ステップS3901)。監視期間カウンタKKは第1投入メダル検出センサにてメダルが検出されてから第2投入メダル検出センサにてメダルが検出されるまでの期間が所定監視期間を超えたか否かを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
その後、第1投入メダル検出センサにてメダルが検出されたことを条件として(ステップS3902:YES)、監視期間カウンタKKを「0」クリアする(ステップS3903)。また、第2投入メダル検出センサにてメダルが検出された場合には(ステップS3904:YES)、監視期間カウンタKKの値が最大値となっているか否かを判定する(ステップS3905)。監視期間カウンタKKの値が最大値となっている場合には(ステップS3905:YES)、主側RAM74に設けられた異常フラグに「1」をセットするとともに(ステップS3906)、演出側MPU92に異常コマンドを送信する(ステップS3907)。これにより、異常信号が外部出力されるとともに、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて異常報知が実行される。
図79(a)~図79(c)はステップS3901の監視期間カウンタKKの加算処理の内容を説明するための説明図である。図79(a)は監視期間カウンタKKの構成を説明するための説明図であり、図79(b)は監視期間カウンタKKの加算処理の具体的な命令の内容を説明するための説明図であり、図79(c)は監視期間カウンタKKの値が最大値に到達した場合にその最大値に到達した状態が維持される様子を説明するための説明図である。
図79(a)に示すように監視期間カウンタKKは1バイト構成となっている。メダル監視処理(図78)におけるステップS3901の監視期間カウンタKKの加算処理では、図79(b)に示す命令が実行される。具体的には、「5101」のプログラムアドレスには「ADD (KK),1」とうい命令が設定されている。「ADD」は指定されている数値を指定されている値だけ加算するという命令である。したがって、「ADD (KK),1」という命令は、監視期間カウンタKKの値を1加算するという命令である。当該命令が実行された結果、監視期間カウンタKKの値は1加算されることとなるが、図79(c1)に示すように監視期間カウンタKKの値が「11111111」である状況で当該値が1加算された場合には主側MPU72に設けられたキャリーフラグCFに「1」がセットされるとともに、図79(c2)に示すように監視期間カウンタKKの値は反転して「00000000」となる。
続く「5102」のプログラムアドレスには「SBC (KK),1」という命令が設定されている。「SBC」という命令は既に説明したとおり直前の命令において主側MPU72のキャリーフラグCFに「1」がセットされた場合には指定されている数値を指定されている値だけ減算するという命令である。したがって、「SBC (KK),1」という命令は、直前の「5101」の命令において監視期間カウンタKKの値が1加算された結果、キャリーフラグCFに「1」がセットされている場合には監視期間カウンタKKの値を1減算するという命令である。この場合、直前の「5101」の命令においてキャリーフラグCFに「1」がセットされていない場合には「5102」の命令において監視期間カウンタKKの値は維持され、直前の「5101」の命令においてキャリーフラグCFに「1」がセットされている場合には「5102」の命令において監視期間カウンタKKの値は1減算される。つまり、図79(c1)に示すように監視期間カウンタKKの値が「11111111」である状況で監視期間カウンタKKの値が1加算されて、図79(c2)に示すようにキャリーフラグCFに「1」がセットされるとともに監視期間カウンタKKの値が「00000000」となった場合には、当該監視期間カウンタKKの値が1減算されて図79(c3)に示すように監視期間カウンタKKの値が「11111111」となる。これにより、監視期間カウンタKKの値が既に最大値となっている状況でステップS3901の処理が実行された場合には、監視期間カウンタKKの値が最大値に維持される。この最大値よりも「1」だけ小さい値が所定監視期間に該当しているため、監視期間カウンタKKの値が最大値となった場合は監視期間が所定監視期間を超えた状態に該当する。そして、この状況で第2投入メダル検出センサにてメダルが検出されることでステップS3904及びステップS3905にて肯定判定をして異常報知が実行されることとなる。
続く「5103」のプログラムアドレスには「RET」という命令が設定されている。「RET」とうい命令が実行されることで、メダル監視処理(図78)のステップS3902に進むことになる。
ここで、ステップS3901における監視期間カウンタKKの加算処理において「SBC」命令を利用しない構成も考えられる。図79(d)は「SBC」命令を実行することなく監視期間カウンタKKの加算処理を実行する比較例の内容を説明するための説明図である。
比較例では「5101」のプログラムアドレスには「ADD (KK),1」とうい命令が設定されている。この命令は既に説明したとおり、監視期間カウンタKKの値を1加算するという命令である。当該命令が実行された結果、監視期間カウンタKKの値は1加算されることとなる。
続く「5102」のプログラムアドレスには「JR NCF,2」という命令が設定されている。この命令は、直近のプログラムアドレス(具体的には「5101」)による命令の結果、キャリーフラグCFに「1」がセットされていない場合にはプログラムアドレスを「5102」に「2」を加算した「5104」にジャンプさせ、キャリーフラグCFに「1」がセットされている場合には次の順番のプログラムアドレスである「5103」に進むという命令である。
「5103」のプログラムアドレスには「LD (KK),255」という命令が設定されている。この命令は、監視期間カウンタKKの値を最大値である「11111111」にセットするという命令である。これにより、「11111111」である状況の監視期間カウンタKKの値が1加算された結果、監視期間カウンタKKの値が「00000000」に反転するとともにキャリーフラグCFに「1」がセットされた場合には、監視期間カウンタKKの値が最大値である「11111111」に戻ることになる。
「5104」のプログラムアドレスには「RET」という命令が設定されている。「RET」とうい命令が実行されることで、メダル監視処理(図78)のステップS3902に進むことになる。
上記のとおり監視期間カウンタKKの値を1加算した結果、当該監視期間カウンタKKの値が最大値を超えた場合には最大値に戻すための処理において、「SBC」命令を利用しない比較例では当該処理のために4個の命令が必要となるのに対して、本スロットマシン10のように「SBC」命令を利用することで当該処理は3個の命令で足りる。これにより、プログラム容量を抑えることが可能となる。
また、「SBC」命令は既に説明したとおりウエイト期間の算出処理(図76)におけるウエイトカウンタ126の減算処理(ステップS3805)においてウエイトカウンタ126における上位バイトTK1の桁の繰り下がりを発生させるために利用される命令である。つまり、他の処理において別の目的で利用される命令を利用して上記のようにプログラム容量を抑えることが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態ではウエイト期間の算出処理及びメダル監視処理の構成が上記第4の実施形態と相違している。以下、上記第4の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第4の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図80は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるウエイト期間の算出処理を示すフローチャートである。
ウエイト期間の設定タイミングである場合、すなわちリール32L,32M,32Rの回転が開始されたタイミングである場合(ステップS4001:YES)、主側RAM74に設けられたウエイトカウンタ126を「0」クリアする(ステップS4002)。ウエイトカウンタ126の構成は上記第4の実施形態と同一である。また、主側RAM74のウエイトフラグに「1」をセットする(ステップS4003)。
ステップS4001にて否定判定をした場合、主側RAM74のウエイトフラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS4004:YES)、ウエイトカウンタ126の加算処理を実行する(ステップS4005)。当該加算処理では詳細は後述するがウエイトカウンタ126の値を1加算する。そして、1加算後におけるウエイトカウンタ126の値がウエイト期間に対応する値となっている場合に(ステップS4006:YES)、ウエイトフラグを「0」クリアする(ステップS4007)。
図81(a)及び図81(b)はステップS4005のウエイトカウンタ126の加算処理の内容を説明するための説明図である。図81(a)はウエイトカウンタ126の加算処理の具体的な命令の内容を説明するための説明図であり、図81(b)はウエイトカウンタ126において上位バイトTK1の桁の繰り上がりが発生する様子を説明するための説明図である。
ウエイト期間の算出処理(図80)におけるステップS4005のウエイトカウンタ126の加算処理では図81(a)に示す命令が実行される。具体的には、「4101」のプログラムアドレスには「ADD (TK2),1」という命令が設定されている。この命令は、下位バイトTK2の値を1加算するという命令である。当該命令が実行された結果、下位バイトTK2の値は1加算されることとなるが、図81(b1)に示すように下位バイトTK2の値が「11111111」である状況で当該値が1加算された場合には主側MPU72に設けられたキャリーフラグCFに「1」がセットされるとともに、図81(b2)に示すように下位バイトTK2の値は反転して「00000000」となる。
続く「4102」のプログラムアドレスには「ADC (TK1),1」という命令が設定されている。「ADC」という命令は直前の命令において主側MPU72のキャリーフラグCFに「1」がセットされた場合には指定されている数値を指定されている値だけ加算するという命令である。したがって、「ADC (TK1),1」という命令は、直前の「4101」の命令において下位バイトTK2の値が1加算された結果、キャリーフラグCFに「1」がセットされている場合にはウエイトカウンタ126の上位バイトTK1の値を1加算するという命令である。この場合、直前の「4101」の命令においてキャリーフラグCFに「1」がセットされていない場合には「4102」の命令において上位バイトTK1の値は維持され、直前の「4101」の命令においてキャリーフラグCFに「1」がセットされている場合には「4102」の命令において上位バイトTK1の値は1加算される。つまり、図81(b1)に示すように上位バイトTK1の値が「00000001」である状況で下位バイトTK2の値が1加算されてキャリーフラグCFに「1」がセットされた場合には、上位バイトTK1の値が1加算されて図81(b2)に示すように上位バイトTK1の値が「00000010」となる。
続く「4103」のプログラムアドレスには「RET」という命令が設定されている。「RET」とうい命令が実行されることで、ウエイト期間の算出処理(図80)のステップS4006に進むことになる。
図82は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるメダル監視処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の監視期間カウンタKKの減算処理を実行する(ステップS4101)。その後、第1投入メダル検出センサにてメダルが検出されたことを条件として(ステップS4102:YES)、監視期間カウンタKKに最大値をセットする(ステップS4103)。これにより、監視期間カウンタKKは「11111111」となる。また、第2投入メダル検出センサにてメダルが検出された場合には(ステップS4104:YES)、監視期間カウンタKKの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS4105)。監視期間カウンタKKの値が「0」となっている場合には(ステップS4105:YES)、主側RAM74の異常フラグに「1」をセットするとともに(ステップS4106)、演出側MPU92に異常コマンドを送信する(ステップS4107)。これにより、異常信号が外部出力されるとともに、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて異常報知が実行される。
図83(a)及び図83(b)はステップS4101の監視期間カウンタKKの減算処理の内容を説明するための説明図である。図83(a)は監視期間カウンタKKの加算処理の具体的な命令の内容を説明するための説明図であり、図83(b)は監視期間カウンタKKの値が最大値に到達した場合にその最小値に到達した状態が維持される様子を説明するための説明図である。
メダル監視処理(図82)におけるステップS4101の監視期間カウンタKKの減算処理では、図83(a)に示す命令が実行される。具体的には、「5101」のプログラムアドレスには「SUB (KK),1」とうい命令が設定されている。この命令は、監視期間カウンタKKの値を1減算するという命令である。当該命令が実行された結果、監視期間カウンタKKの値は1減算されることとなるが、図83(b1)に示すように監視期間カウンタKKの値が「00000000」である状況で当該値が1減算された場合には主側MPU72に設けられたキャリーフラグCFに「1」がセットされるとともに、図83(b2)に示すように監視期間カウンタKKの値は反転して「11111111」となる。
続く「5102」のプログラムアドレスには「ADC (KK),1」という命令が設定されている。「ADC」という命令は既に説明したとおり直前の命令において主側MPU72のキャリーフラグCFに「1」がセットされた場合には指定されている数値を指定されている値だけ加算するという命令である。したがって、「ADC (KK),1」という命令は、直前の「5101」の命令において監視期間カウンタKKの値が1減算された結果、キャリーフラグCFに「1」がセットされている場合には監視期間カウンタKKの値を1加算するという命令である。この場合、直前の「5101」の命令においてキャリーフラグCFに「1」がセットされていない場合には「5102」の命令において監視期間カウンタKKの値は維持され、直前の「5101」の命令においてキャリーフラグCFに「1」がセットされている場合には「5102」の命令において監視期間カウンタKKの値は1加算される。つまり、図83(b1)に示すように監視期間カウンタKKの値が「00000000」である状況で監視期間カウンタKKの値が1減算されて、図83(b2)に示すようにキャリーフラグCFに「1」がセットされるとともに監視期間カウンタKKの値が「11111111」となった場合には、当該監視期間カウンタKKの値が1加算されて図83(b3)に示すように監視期間カウンタKKの値が「00000000」となる。これにより、監視期間カウンタKKの値が既に最小値となっている状況でステップS4101の処理が実行された場合には、監視期間カウンタKKの値が最初値に維持される。監視期間カウンタKKの値が「00000001」である状況が所定監視期間に該当しているため、監視期間カウンタKKの値が最小値となった場合は監視期間が所定監視期間を超えた状態に該当する。そして、この状況で第2投入メダル検出センサにてメダルが検出されることでステップS4104及びステップS4105にて肯定判定をして異常報知が実行されることとなる。
続く「5103」のプログラムアドレスには「RET」という命令が設定されている。「RET」とうい命令が実行されることで、メダル監視処理(図82)のステップS4102に進むことになる。
ここで、ステップS4101における監視期間カウンタKKの減算処理において「ADC」命令を利用しない構成も考えられる。図83(c)は「ADC」命令を実行することなく監視期間カウンタKKの減算処理を実行する比較例の内容を説明するための説明図である。
比較例では「5101」のプログラムアドレスには「SUB (KK),1」とうい命令が設定されている。この命令は既に説明したとおり、監視期間カウンタKKの値を1減算するという命令である。当該命令が実行された結果、監視期間カウンタKKの値は1減算されることとなる。
続く「5102」のプログラムアドレスには「JR NCF,2」という命令が設定されている。この命令は、直近のプログラムアドレス(具体的には「5101」)による命令の結果、キャリーフラグCFに「1」がセットされていない場合にはプログラムアドレスを「5102」に「2」を加算した「5104」にジャンプさせ、キャリーフラグCFに「1」がセットされている場合には次の順番のプログラムアドレスである「5103」に進むという命令である。
「5103」のプログラムアドレスには「LD (KK),0」という命令が設定されている。この命令は、監視期間カウンタKKの値を最小値である「00000000」にセットするという命令である。これにより、「00000000」である状況の監視期間カウンタKKの値が1減算された結果、「11111111」に反転するとともにキャリーフラグCFに「1」がセットされた場合には、監視期間カウンタKKの値が最小値である「00000000」に戻ることになる。
「5104」のプログラムアドレスには「RET」という命令が設定されている。「RET」とうい命令が実行されることで、メダル監視処理(図82)のステップS4102に進むことになる。
上記のとおり監視期間カウンタKKの値を1減算した結果、当該監視期間カウンタKKの値が最小値を下回った場合には最小値に戻すための処理において、「ADC」命令を利用しない比較例では当該処理のために4個の命令が必要となるのに対して、本スロットマシン10のように「ADC」命令を利用することで当該処理は3個の命令で足りる。これにより、プログラム容量を抑えることが可能となる。
また、「ADC」命令は既に説明したとおりウエイト期間の算出処理(図80)におけるウエイトカウンタ126の加算処理(ステップS4005)においてウエイトカウンタ126における上位バイトTK1の桁の繰り上がりを発生させるために利用される命令である。つまり、他の処理において別の目的で利用される命令を利用して上記のようにプログラム容量を抑えることが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態では主側MPU72にて実行されるメイン処理の構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図84は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。
まず上記第1の実施形態におけるメイン処理(図10)のステップS101と同様に、停電信号の読み込みを実行する(ステップS4201)。この場合、入力ポート72aの上記所定ビットを監視することで停電の発生の有無を特定する。その後、入力ポート72aの所定ビットに「1」が格納されているか否かを判定することで停電監視回路54bから受信している停電信号がHIレベルとなっているか否かを判定する(ステップS4202)。停電信号がHIレベルとなっていない場合には(ステップS4202:NO)、主側RAM74に設けられた確認カウンタを「0」クリアし(ステップS4203)、停電信号がHIレベルとなっている場合には(ステップS4202:YES)、主側RAM74の確認カウンタの値を1加算する(ステップS4204)。確認カウンタは停電信号がHIレベルであることを連続して確認した回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
ステップS4203の処理又はステップS4204の処理を実行した場合、主側RAM74の確認カウンタの値が進行許可値以上となっているか否かを判定する(ステップS4205)。進行許可値は2以上の整数であれば任意であるが、本実施形態では「5」に設定されている。確認カウンタの値が進行許可値未満である場合(ステップS4205:NO)、すなわち停電信号がHIレベルであることが連続して確認された回数が進行許可値未満である場合、ステップS4201に戻り、停電信号がHIであるか否かを再度確認する。
確認カウンタの値が進行許可値以上である場合(ステップS4205:YES)、すなわち停電信号がHIレベルであることが連続して確認された回数が進行許可値以上である場合、内部機能設定処理を実行する(ステップS4206)。内部機能設定処理では、主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。その後、その他の処理を実行する(ステップS4207)。その他の処理では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図10)のステップS104~ステップS121の処理と同一の処理を実行する。
上記構成によれば、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合には停電信号がHIレベルの状態であることが2以上の整数である進行許可値以上の回数に亘って連続して確認されるまで、メイン処理(図84)におけるステップS4206以降の処理の実行が待機される。これにより、HIレベルの停電信号が安定出力されている状況下において遊技を進行させるための処理が開始されるようにすることが可能となる。
<第7の実施形態>
本実施形態では主側MPU72にて実行されるメイン処理の構成が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図85は主側MPU72にて実行される本実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。
まずタイマ割込み処理(図19)の実行を許可する(ステップS4301)。タイマ割込み処理(図19)は上記第1の実施形態と同様に1.49ミリ秒周期で起動されるが、ステップS4301の処理にてタイマ割込み処理(図19)の実行が許可された場合、このタイミングから1.49ミリ秒が経過した場合にタイマ割込み処理(図19)が起動される。
その後、タイマ割込み処理(図19)が1回発生するまで待機する(ステップS4302)。主側MPU72にてステップS4301が実行されてからステップS4302が実行されるまでの処理期間は数マイクロ秒であるとともにステップS4302にて否定判定をして再度、ステップS4302の処理が実行されるまでの処理期間も数マイクロ秒であるため、タイマ割込み処理(図19)が1回実行されるまでに、ステップS4302における否定判定が約500回実行される。
タイマ割込み処理(図19)が1回実行された場合、内部機能設定処理を実行する(ステップS4303)。内部機能設定処理では、主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。その後、その他の処理を実行する(ステップS4304)。その他の処理では、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図10)のステップS104~ステップS121の処理と同一の処理を実行する。
上記構成によれば、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合にはタイマ割込み処理(図19)の割込み周期である1.49ミリ秒が経過してタイマ割込み処理(図19)の実行が完了するまで、メイン処理(図85)におけるステップS4303以降の処理の実行が待機される。HIレベルの停電信号が安定出力されるまでに想定される期間は、タイマ割込み処理(図19)の割込み周期である1.49ミリ秒よりも短い期間である。したがって、HIレベルの停電信号が安定出力されている状況下において遊技を進行させるための処理が開始されるようにすることが可能となる。
タイマ割込み処理(図19)は主側MPU72への動作電力の供給が開始されてから1.49ミリ秒が経過した場合に最初の処理回が発生することとなるが、上記のとおりHIレベルの停電信号が安定出力されるまでに想定される期間は、タイマ割込み処理(図19)の割込み周期である1.49ミリ秒よりも短い期間であるため、タイマ割込み処理(図19)にて停電用処理(ステップS503)が実行されるとしても、当該停電用処理が開始されるまでにHIレベルの停電信号が安定出力されている状況下となっている。よって、動作電力の供給が開始されて最初に実行されたタイマ割込み処理(図19)において停電信号の出力状態が不安定であることに起因して停電時処理が実行されてしまうという事態が発生しないようにすることが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組合せて適用してもよく、上記各実施形態の構成を相互に組合せた構成に対して以下の別形態の構成を個別に又は組合せて適用してもよい。
(1)停電監視回路54bは外部電源から電源部54aに印加されている電圧が基準電圧を超えている場合にはLOWレベルの停電信号を主側MPU72に出力し、外部電源から電源部54aに印加されている電圧が基準電圧以下となった場合にはHIレベルの停電信号を主側MPU72に出力する構成としてもよい。この場合、主側MPU72は停電用処理(図13)にて停電信号の出力レベルがHIレベルからLOWレベルとなったことを確認した場合にステップS202~ステップS205に示す停電発生時の処理を実行することとなる。また、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図10)ではステップS102にて停電信号の出力レベルがLOWレベルとなることを確認するまでステップS103以降の処理に進むことなく待機し、上記第6の実施形態におけるメイン処理(図84)ではステップS4202にて停電信号の出力レベルがLOWレベルであることを確認した場合にステップS4204の処理を実行し、ステップS4202にて停電信号の出力レベルがHIレベルであることを確認した場合にステップS4203の処理を実行する。
(2)停電監視回路54bは外部電源から電源部54aに印加されている電圧が基準電圧を超えている場合には停電に関する信号を何ら主側MPU72に出力することなく、外部電源から電源部54aに印加されている電圧が基準電圧以下となった場合には停電信号を主側MPU72に出力する構成としてもよい。この場合、主側MPU72は停電用処理(図13)にて停電信号を受信したことを確認した場合にステップS202~ステップS205に示す停電発生時の処理を実行することとなる。また、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図10)ではステップS102にて停電信号を受信していないことを確認するまでステップS103以降の処理に進むことなく待機し、上記第6の実施形態におけるメイン処理(図84)ではステップS4202にて停電信号を受信していないことを確認した場合にステップS4204の処理を実行し、ステップS4202にて停電信号を受信していることを確認した場合にステップS4203の処理を実行する。
(3)停電信号の受信状況が安定するまでメイン処理(図10、図84、図85)における処理の進行を待機する構成に限定されることはなく、当該構成に代えて又は加えて、主側MPU72に出力されるリセット信号の受信状況が安定するまでメイン処理(図10、図84、図85)における処理の進行を待機する構成としてもよい。
(4)上記第7の実施形態ではメイン処理(図85)においてタイマ割込み処理(図19)が1回実行されるまでステップS4303以降の処理の進行が待機される構成としたが、これに限定されることはなく、タイマ割込み処理(図19)が2回実行されるまでステップS4303以降の処理の進行が待機される構成としてもよく、タイマ割込み処理(図19)が3回実行されるまでステップS4303以降の処理の進行が待機される構成としてもよく、タイマ割込み処理(図19)が4回以上の回数である所定の回数が実行されるまでステップS4303以降の処理の進行が待機される構成としてもよい。
(5)停電フラグの情報異常、チェックサムの異常及び設定値異常に共通させて1個の情報異常フラグ74gが設けられている構成としたが、これに限定されることはなく、停電フラグの情報異常、チェックサムの異常及び設定値異常のそれぞれに1対1で対応させて情報異常フラグ74gを設ける構成としてもよい。この場合であっても、停電フラグの情報異常が発生しているか否かを特定するための処理が実行される前に当該停電フラグの情報異常に対応する情報異常フラグ74gに「1」がセットされ、チェックサムの異常が発生しているか否かを特定するための処理が実行される前に当該チェックサムの異常に対応する情報異常フラグ74gに「1」がセットされ、設定値異常が発生しているか否かを特定するための処理が実行される前に当該設定値異常に対応する情報異常フラグ74gに「1」がセットされる構成としてもよい。当該構成においては、各情報異常が発生しているか否かを特定するための処理が全て実行された後に、いずれかの情報異常フラグ74gに「1」がセットされているか否かが判定され、いずれかの情報異常フラグ74gに「1」がセットされている場合には動作禁止処理が実行されるようにすることが好ましい。
(6)情報異常フラグ74gに「1」をセットした後に情報異常が発生しているか否かを判定し、情報異常が発生していない場合には情報異常フラグ74gを「0」クリアする一方、情報異常が発生している場合には情報異常フラグ74gに「1」がセットされた状態を維持するという構成を、情報異常とは異なる異常監視のための構成に適用してもよい。異なる異常監視としては例えば不正電波を検出するための構成や、不正磁石を検出するための構成が考えられる。
(7)情報異常フラグ74gに「1」がセットされている場合には設定変更操作が行われていたとしても設定変更処理(図15)が実行されることなく動作禁止処理が実行される構成としてもよい。この場合、情報異常の発生に対して動作禁止処理となることを設定変更処理(図15)の実行よりも優先させることが可能となる。
(8)設定変更処理(図15)が実行された場合には情報異常フラグ74gに「1」がセットされているか否かに関係なく主側RAM74の記憶エリアのクリア処理(ステップS301~ステップS307)が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、情報異常フラグ74gに「1」がセットされていない場合には設定変更処理(図15)において主側RAM74の記憶エリアのクリア処理が実行されることはなく、情報異常フラグ74gに「1」がセットされている場合には設定変更処理(図15)において主側RAM74の記憶エリアのクリア処理が実行される構成としてもよい。また、当該構成において情報異常フラグ74gに「1」がセットされている場合には設定変更処理(図15)において情報異常フラグ74gが「0」クリアされて、主側RAM74の他の記憶エリアはクリア処理の実行対象とならない構成としてもよい。
(9)情報異常フラグ74gに「1」がセットされている状況で設定変更処理(図15)が実行された場合には当該設定変更処理(図15)が終了した後に動作禁止処理が実行される構成としてもよい。この場合、設定変更処理(図15)において少なくとも情報異常フラグ74gが「0」クリアされるようにすることで、再度の電源OFF→電源ONを行うことで、電源OFF前に実行された設定変更処理(図15)にて選択された設定値で遊技を行うことが可能となる。
(10)情報異常フラグ74gに「1」がセットされている場合と「1」がセットされていない場合とで、設定変更処理(図15)における主側RAM74の記憶エリアのクリア処理(ステップS301~ステップS307)の実行態様が同一である構成としてもよい。この場合、当該クリア処理では情報異常フラグ74gが「0」クリアされる構成とすることで、情報異常フラグ74gに「1」がセットされている状況で設定変更処理(図15)が実行されたとしても、当該設定変更処理(図15)が終了した後は情報異常フラグ74gが「0」クリアされた状態となる。
(11)設定キー挿入孔57に挿入された設定キーがON操作された状況で動作電力の供給が開始されることが設定変更操作である構成に限定されることはなく、リセットボタン56が押圧操作された状況で動作電力の供給が開始されることが設定変更操作である構成としてもよく、設定キーがON操作されているとともにリセットボタン56が押圧操作されている状況で動作電力の供給が開始されることが設定変更操作である構成としてもよい。この場合、リセットボタン56の押圧操作が継続されている状況で設定変更処理(図15)が開始される可能性が高くなるが、上記第1の実施形態と同様に設定変更処理(図18)において最初にリセットボタン56の押圧操作の有無の判定が行われる前に、タイマ割込み処理(図19)のセンサ監視処理(図20)におけるリセットボタン56の押圧操作の特定が所定回数実行されるようにすることで、継続されているリセットボタン56の押圧操作によって選択対象の設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
(12)主側RAM74にリセット現状記憶エリア74h及びリセット前回記憶エリア74iが設けられている構成に限定されることはなく、リセット前回記憶エリア74iのみが設けられており、タイマ割込み処理(図19)のセンサ監視処理(図20)においてリセットボタン56が押圧操作されていることを特定した場合にはリセット前回記憶エリア74iに「1」がセットされ、リセットボタン56が押圧操作されていないことを特定した場合にはリセット前回記憶エリア74iを「0」クリアする構成としてもよい。この場合、設定変更実行処理(図18)におけるステップS409では、リセット前回記憶エリア74iにリセットボタン56が押圧操作されていないことを示す情報が記憶されていない状況でリセットボタン56から受信している信号がリセットボタン56の押圧操作に対応するHIレベルとなった場合に、リセットボタン56の押圧操作が開始されたとして選択対象の設定値を変更する構成とする。当該構成においては、設定変更処理(図15)が開始されてから最初にステップS409の処理が実行されるまでに、1回のタイマ割込み処理(図19)の実行が担保されるようにすることで、設定変更処理(図15)が開始された場合に継続されているリセットボタン56の押圧操作によって選択対象となっている設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
(13)主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合にはメイン処理(図10)の内部機能設定処理(ステップS103)にて、リセット現状記憶エリア74h及びリセット前回記憶エリア74iの両方に「1」がセットされる構成としてもよく、リセット現状記憶エリア74hのみに「1」がセットされる構成としてもよい。この場合、設定変更実行処理(図18)にてステップS402の処理が実行されなかったとしても、設定変更処理(図15)が開始された場合に継続されているリセットボタン56の押圧操作によって選択対象となっている設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
(14)画像表示装置63にて実行される演出の実行内容を遊技者による選択ボタンの操作によって選択可能である構成において、当該選択可能状況が始まる前に開始された選択ボタンの継続操作によって選択対象となっている演出の実行内容の切り換えが発生しないようにするために、上記第1の実施形態の設定変更実行処理(図18)におけるリセットボタン56の押圧操作の有無を特定するための処理構成(ステップS402及びステップS406)を適用してもよい。
(15)設定変更処理(図15)においてステップS311の処理が実行されない構成としてもよい。この場合、設定変更処理(図15)における主側RAM74の記憶エリアのクリア処理(ステップS301~ステップS307)が実行された場合には扉状態エリア74eは「0」クリアされて、扉状態エリア74eの情報が「0」である状況が次回の扉開放センサ16の監視処理(図22)が実行されるまで維持される。当該構成においては前面扉12が開放状態であることが特定された場合に扉状態エリア74eに設定される「開情報」、及び前面扉12が閉鎖状態であることが特定された場合に扉状態エリア74eに設定される「閉情報」の両方を「0」以外の情報とすることにより、主側RAM74の記憶エリアのクリア処理(ステップS301~ステップS307)が実行された後に前面扉12が開放状態であることが扉開放センサ16の監視処理(図22)にて特定された場合には演出側MPU92に開放コマンドが送信され、主側RAM74の記憶エリアのクリア処理(ステップS301~ステップS307)が実行された後に前面扉12が閉鎖状態であることが扉開放センサ16の監視処理(図22)にて特定された場合には演出側MPU92に閉鎖コマンドが送信される。演出側MPU92では主側MPU72にて設定変更処理(図15)が実行されている状況であるか否かに関係なく、開放コマンドを受信した場合には扉開放中報知を開始し、閉鎖コマンドを受信した場合には扉閉鎖報知を開始する構成とすることで、主側RAM74の記憶エリアのクリア処理(ステップS301~ステップS307)が実行された後における前面扉12の状態に対応する報知が実行されるようにすることが可能となる。
(16)設定変更処理(図15)におけるステップS311にて扉状態エリア74eに設定される情報はリセット状態情報ではなく、前面扉12が開放状態であることを示す「開情報」であってもよい。この場合、設定変更処理(図15)が終了する場合に前面扉12が閉鎖状態であれば演出側MPU92に閉鎖コマンドが送信されて、扉閉鎖報知が実行される。また、設定変更処理(図15)におけるステップS311にて扉状態エリア74eに設定される情報はリセット状態情報ではなく、前面扉12が閉鎖状態であることを示す「閉情報」であってもよい。この場合、設定変更処理(図15)が終了する場合に前面扉12が開放状態であれば演出側MPU92に開放コマンドが送信されて、扉開放中報知が実行される。
(17)通常処理(図25)においてベット数設定カウンタ74aの値がベット数履歴カウンタ74fに記憶されるタイミングは媒体付与処理(ステップS910)が実行された後のタイミングに限定されることはなく、例えば役の抽選処理(ステップS906)が開始される前のタイミングであってもよく、リール32L,32M,32Rの一部の回転が停止されたタイミングであってもよく、全てのリール32L,32M,32Rの回転が停止されたタイミングであってもよい。
(18)ボーナス終了時のクリア処理(図57)が実行された場合には演出側MPU92に消灯指示コマンドが送信され、演出側MPU92は当該消灯指示コマンドを受信した場合には上部ランプ61の消灯処理及び画像表示装置63のブラックアウト処理を実行する構成としてもよい。この場合、疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了する場合にはベット表示部64及び兼用表示部66が消灯状態となることに合わせて、上部ランプ61が消灯状態となるとともに画像表示装置63がブラックアウト状態となる。これにより、疑似ボーナス状態ST4が終了することを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
(19)ボーナス終了時のクリア処理(図57)が疑似ボーナス状態ST4の最終ゲームが終了する場合に実行される構成に加えて又は代えて、AT状態ST5が終了する場合にボーナス終了時のクリア処理(図57)が実行される構成としてもよい。
(20)直撃抽選処理にて直撃当選となり疑似ボーナス状態ST4への移行が確定したことを契機にフリーズ期間が設定された場合には、当該フリーズ期間のゲームに対して次のゲームである疑似ボーナス状態ST4の最初のゲームにてフリーズ期間が発生することが阻止される構成に代えて、何らかのフリーズ期間が発生した場合にはそのフリーズ期間が発生したゲームから所定ゲーム数の範囲内においてはフリーズ期間の発生契機が発生したとしてもフリーズ期間の発生が阻止される構成としてもよい。この場合、フリーズ期間の発生を契機として所定ゲーム数に亘って新たなフリーズ期間の発生が阻止されることとなる。なお、上記所定ゲーム数は任意であり、1ゲームであってもよく、2ゲームであってもよく、3ゲーム以上であってもよい。
(21)1ゲームの範囲内でフリーズ期間が発生する契機が複数種類存在している構成において、1ゲームの範囲内でフリーズ期間が1度発生した場合には当該ゲームにて更なるフリーズ期間の発生が阻止される構成としてもよい。これにより、1ゲームの範囲内でフリーズ期間が複数回発生してしまうことを阻止することが可能となる。
(22)リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから次にリール32L,32M,32Rの回転が開始されるまでの期間が所定のウエイト期間(例えば4.1秒)以上となるように、ゲームが開始された場合に前回のリール32L,32M,32Rの回転開始タイミングから上記所定のウエイト期間が経過するまでは今回のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転開始が待機される構成において、所定のゲームの開始条件が成立してからリール32L,32M,32Rの回転が開始されるまでに規制期間以上のウエイト期間が発生した場合には当該所定のゲームにおいてフリーズ期間の発生契機が発生したとしてもフリーズ期間の発生が阻止される構成としてもよい。これにより、ゲームの待機期間が過剰に発生してしまわないようにすることが可能となる。なお、上記規制期間は上記所定のウエイト期間以下の期間である必要があり、例えば1秒、2秒及び3秒などであってもよい。
(23)ゲーム数モード抽選テーブル112はゲーム数モードの抽選処理における選択対象となる第1~第5ゲーム数モード毎に判定値LVが集約させて設定されている構成としたが、設定値毎に判定値LVが集約させて設定されている構成としてもよい。この場合、ゲーム数モード抽選テーブル112におけるアドレスの順序は、設定値の昇順及び降順のいずれかとなるように、設定値毎に集約された判定値LVが配列されることが好ましい。なお、当該構成を当選率モード抽選テーブル113に対して適用してもよい。
(24)ゲーム数モードの抽選処理においてゲーム数モード抽選テーブル112に設定されているデータのいずれにも当選しなかった場合には第1ゲーム数モードが選択される構成としたが、これに代えて、第1ゲーム数モードの判定値LVもゲーム数モード抽選テーブル112に設定されている構成としてもよい。この場合、ゲーム数モード抽選テーブル112には第1~第5ゲーム数モードのそれぞれに対応する判定値LVが設定されていることとなるため、ゲーム数モードの抽選処理においてゲーム数モード抽選テーブル112に設定されているいずれかのデータに当選することとなる。なお、当該構成を当選率モード抽選テーブル113に対して適用してもよい。
(25)当選率モードの抽選処理において7ビットの乱数を抽出する場合に、第2乱数回路76において更新されている2バイトの第2乱数のうち上位バイトが利用される構成としたが、これに限定されることはなく、2バイトの第2乱数のうち下位バイトが利用される構成としてもよい。また、ゲーム数モードの抽選処理において1バイトの乱数を抽出する場合に、第2乱数回路76において更新されている2バイトの第2乱数のうち上位バイトが利用される構成としたが、これに限定されることはなく、2バイトの第2乱数のうち下位バイトが利用される構成としてもよい。
(26)ゲーム数モードの抽選処理においては第2乱数回路76にて更新される2バイトの第2乱数の上位バイト及び下位バイトのうち一方を利用して1バイトの乱数が抽出され、当選率モードの抽選処理においては第2乱数回路76にて更新される2バイトの第2乱数の上位バイト及び下位バイトのうち他方を利用して7ビットの乱数が抽出される構成としてもよい。また、このように2バイトの第2乱数の上位バイト及び下位バイトのうち一方を利用して所定の乱数を抽出するとともに他方を利用して特定の乱数を抽出する構成を、これら所定の乱数と特定の乱数とのビット数が異なる場合に適用するのではなく、これら所定の乱数と特定の乱数とのビット数が同一である場合に適用してもよい。
(27)当選率モードの抽選処理において7ビットの乱数を抽出する場合には、第2乱数の上位バイトのうち最上位ビットが「0」クリアされる構成としたが、これに限定されることはなく、最下位ビットが「0」クリアされた後に1ビットずつ下位側にシフトされることで7ビットの乱数が抽出される構成としてもよい。
(28)当選率モードの抽選処理において7ビットの乱数は1バイトのデータとして扱われる構成としたが、これに限定されることはなく、7ビットのデータとして扱われる構成としてもよい。
(29)疑似ボーナス状態ST4においては第1外部信号の出力レベルがHIレベルとされる構成としたが、これに限定されることはなく、疑似ボーナス状態ST4においては第1外部信号の出力レベルがLOWレベルに維持される構成としてもよい。この場合、AT状態ST5が開始される場合に第1外部信号の出力レベルをHIレベルからLOWレベルに切り換える必要はなく、AT状態ST5が開始される場合に第1外部信号の出力レベルをLOWレベルからHIレベルに切り換えるだけでよいため、AT状態ST5が開始される場合、すなわち主側RAM74の第2出力開始フラグに「1」がセットされた場合には主側RAM74の出力タイミングカウンタに「1」をセットすればよい。なお、当該構成においては疑似ボーナス状態ST4においては第2外部信号の出力レベルがHIレベルに維持され、AT状態ST5を含めて疑似ボーナス状態ST4以外の遊技状態においては第2外部信号の出力レベルがLOWレベルに維持される構成としてもよい。
(30)第1外部信号及び第2外部信号とは別に終了信号を外部出力可能とし、AT状態ST5が終了した場合には終了信号の出力レベルがLOWレベルからHIレベルに切り換えられ、そのHIレベルの出力状態が所定期間(例えば2秒)に亘って維持される構成としてもよい。
(31)AT状態ST5が開始される場合、又はAT状態ST5において1セットが終了して新たなセットが開始される場合に、第1外部信号の出力レベルがLOWレベルに維持される期間は1ゲームである構成に限定されることはなく、例えば第1外部信号の出力レベルがHIレベルからLOWレベルに変更されたゲームの次のゲームにおける開始時、リール32L,32M,32Rの回転が開始されたタイミング、又は一部のリール32L,32M,32Rの回転が停止されたタイミングといったように当該ゲームの途中のタイミングで第1外部信号の出力レベルがHIレベルに変更される構成としてもよい。
また、第1外部信号の出力レベルがHIレベルからLOWレベルに変更されたゲームに対して2ゲーム後又は3ゲーム後に第1外部信号の出力レベルがHIレベルに変更される構成としてもよい。例えば第1外部信号の出力レベルがHIレベルからLOWレベルに変更されたゲームに対して2ゲーム後に第1外部信号の出力レベルがHIレベルに変更される構成においては、AT状態ST5が開始される場合、又はAT状態ST5において1セットが終了して新たなセットが開始される場合に主側RAM74の出力タイミングカウンタに「3」をセットし、出力タイミングカウンタの値が「3」である状況で外部出力用処理(図62)のステップS3302が実行されて出力タイミングカウンタの値が「2」となった場合には第1外部信号の出力レベルをHIレベルからLOWレベルに変更し、出力タイミングカウンタの値が「2」である状況で外部出力用処理(図62)のステップS3302が実行されて出力タイミングカウンタの値が「1」となった場合には第1外部信号の出力レベルをLOWレベルに維持し、出力タイミングカウンタの値が「1」である状況で外部出力用処理(図62)のステップS3302が実行されて出力タイミングカウンタの値が「0」となった場合には第1外部信号の出力レベルをLOWレベルからHIレベルに変更する構成とすればよい。
(32)主側RAM74の出力タイミングカウンタの値は減算式である必要はなく加算式である構成としてもよい。当該構成においては、AT状態ST5が開始される場合、又はAT状態ST5において1セットが終了して新たなセットが開始される場合に、主側RAM74の出力タイミングカウンタに「1」をセットする。そして、外部出力用処理(図62)では、出力タイミングカウンタの値が「1」である場合には第1外部信号の出力レベルをHIレベルからLOWレベルに変更するとともに出力タイミングカウンタの値を1加算し、出力タイミングカウンタの値が「2」である場合には第1外部信号の出力レベルをLOWレベルからHIレベルに変更するとともに出力タイミングカウンタの値を「0」クリアするようにすることで、1ゲームにおけるLOWレベルの維持期間を挟んで第1外部信号の出力レベルがHIレベルとなる。
(33)第1外部信号の出力レベルがLOWレベルとHIレベルとの間で切り換えられる構成としたが、これに限定されることはなく、第1外部信号が外部出力されない状態と第1外部信号が外部出力される状態との間で切り換えられる構成としてもよい。この場合、第1外部信号が外部出力されない状態が上記第1の実施形態における第1外部信号の出力レベルがLOWレベルである状態に該当し、第1外部信号が外部出力される状態が上記第1の実施形態における第1外部信号の出力レベルがHIレベルである状態に該当する。また、第1外部信号の出力レベルのHI・LOWの関係が上記第1の実施形態と逆の関係であってもよい。
(34)第2外部信号の出力レベルがLOWレベルとHIレベルとの間で切り換えられる構成としたが、これに限定されることはなく、第2外部信号が外部出力されない状態と第2外部信号が外部出力される状態との間で切り換えられる構成としてもよい。この場合、第2外部信号が外部出力されない状態が上記第1の実施形態における第2外部信号の出力レベルがLOWレベルである状態に該当し、第2外部信号が外部出力される状態が上記第1の実施形態における第2外部信号の出力レベルがHIレベルである状態に該当する。また、第2外部信号の出力レベルのHI・LOWの関係が上記第1の実施形態と逆の関係であってもよい。
(35)判定値カウンタ74jを利用して区別される遊技状態は、CB状態、非CB状態であってCB当選データが記憶されている状態、非CB状態であってCB当選データが記憶されていない状態に限定されない。例えば、CB状態に代えて、遊技者に有利なBB状態や遊技者に有利ではあるもののBB状態よりも有利度が低いRB状態が存在している構成においては、BB状態、RB状態、非CB状態であってBB当選データが記憶されている状態、非CB状態であってRB当選データが記憶されている状態、並びに非CB状態であってBB当選データ及びRB当選データの両方が記憶されていない状態が判定値カウンタ74jを利用して区別される構成としてもよい。
(36)判定値カウンタ74jを利用して処理の実行態様を相違させる対象となる処理は役の抽選処理(図34)に限定されることはなく、例えば演出内容を決定するための処理や、フリーズ期間を設定するための処理や、遊技媒体の付与に対応する入賞発生時における付与対象となる遊技媒体数を決定するための処理であってもよい。
(37)判定値カウンタ74jにはCB状態の有無、CB当選データの有無及びベット数に対応する値が加算される構成としたが、判定値カウンタ74jには1以上の値である初期値が設定されており、その初期値からCB状態の有無、CB当選データの有無及びベット数に対応する値が減算される構成としてもよい。
(38)判定値カウンタ74jにはCB状態の有無、CB当選データの有無及びベット数に対応する値が加算される構成としたが、これら遊技状況に加えて又は一部の遊技状況に代えて、使用対象となっている設定値が判定値カウンタ74jに加算される構成としてもよい。この場合、役の抽選処理(図34)における設定値に応じた抽選を、判定値カウンタ74jを利用して行うことが可能となる。
(39)IV=1~17用データ群101a~101qにはポイント値データ102c~104cとして、確実に外れとなる遊技状況に対応するポイント値PVが設定されていない構成としたが、これに限定されることはなく、確実に外れとなる遊技状況に対応するポイント値PVとして「0」が設定されている構成としてもよい。この場合、確実に外れとなる遊技状況であってもIV=1~17用データ群101a~101qのポイント値データ102c~104cからポイント値PVを取得することが可能となる。
(40)有効ラインがメインラインMLの1本のみである構成に限定されることはなく、有効ラインが2本、3本又は4本以上である構成としてもよい。この場合、ベットされた遊技媒体の数が多いほど有効ラインの数が多くなる構成としてもよく、ベットされた遊技媒体の数とは無関係に最大数の有効ラインが設定される構成としてもよい。
(41)上記各実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(42)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はATゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。また、遊技者に有利なボーナス状態が存在している構成としてもよい。
(43)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(44)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、遊技媒体として遊技球を利用して遊技が行われるパチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては理解の容易のため上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技に関する制御を行う制御手段(主側MPU72)と、
当該制御手段に所定信号(停電信号)を送信することが可能である信号送信手段(停電監視回路54b)と、
を備え、
前記制御手段は、前記所定信号の受信状況が特定状況(LOWレベルの停電信号の受信)となったことに基づいて処理が実行されない状態となる構成である遊技機において、
前記制御手段は、動作電力の供給が開始された場合に所定の進行条件が成立するまで、処理の進行を待機させる待機手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS101及びステップS102の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS4201~ステップS4205の処理を実行する機能、第7の実施形態では主側MPU72におけるステップS4301及びステップS4302の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、所定信号の受信状況が特定状況となったことに基づいて制御手段にて処理が実行されない状態となる構成において、動作電力の供給が開始された場合に所定の進行条件が成立するまで処理の進行が待機される。これにより、動作電力の供給が開始された場合に所定信号の受信状況が安定していないにも関わらず、処理が進行されてしまわないようにすることが可能となる。したがって、動作電力の供給が開始された場合に処理が進行している状況において所定信号の受信状況が安定していないことに起因して当該所定信号の受信状況が特定状況となってしまい予期しないタイミングで処理が実行されない状態となってしまわないようにすることが可能となる。よって、動作電力の供給が開始された場合における処理を好適に実行することが可能となる。
特徴A2.前記待機手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記所定信号の受信状況が安定するまで処理が進行しないようにすることが可能なように、処理の進行を待機させることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定信号の受信状況が安定するまで処理が進行しないようにすることが可能となる。
特徴A3.前記制御手段は、
割込み対応期間が経過したことに基づいて割込み処理を実行する手段(主側MPU72におけるタイマ割込み処理を実行する機能)と、
前記割込み処理において前記所定信号の受信状況が前記特定状況となっているか否かを特定する状況特定手段(主側MPU72におけるステップS201の処理を実行する機能)と、
前記所定信号の受信状況が前記特定状況となっていることが前記状況特定手段により特定されたことに基づいて、処理が実行されない状態となるようにする手段(主側MPU72におけるステップS202以降の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記待機手段は、動作電力の供給が開始された場合であって前記割込み処理の実行が許可される前に処理の進行を待機させることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、割込み処理において所定信号の受信状況が特定状況となっていることが特定されたことに基づいて処理が実行されない状態となる構成において、動作電力の供給が開始された場合であって割込み処理の実行が許可される前に処理の進行が待機される。これにより、所定信号の受信状況が安定する前の状況で割込み処理にて当該所定信号の受信状況が特定状況となっているか否かの特定が行われてしまわないようにすることが可能となる。
特徴A4.前記信号送信手段は、動作電力の供給が停止される場合に前記制御手段における前記所定信号の受信状況が所定状況(HIレベルの停電信号の受信)から前記特定状況となるようにするものであることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、動作電力の供給が停止される場合に所定信号の受信状況が所定状況から特定状況となり、制御手段は所定信号の受信状況が特定状況となった場合に処理が実行されない状態となる。これにより、動作電力の供給が停止される場合には制御手段にて処理が実行されない状態となるようにすることが可能となる。この場合に、動作電力の供給が開始された直後においては所定信号の受信状況が安定しないことが想定される。これに対して、上記特徴A1の構成を備え、動作電力の供給が開始された場合に所定の進行条件が成立するまで処理の進行が待機される。これにより、動作電力の供給が開始された場合に所定信号の受信状況が安定していないにも関わらず、処理が進行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴A5.前記待機手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記所定信号の受信状況が前記所定状況となったことを確認したことに基づいて、処理の進行を待機している状態を解除する(第1の実施形態における主側MPU72のステップS102の処理を実行する機能)ことを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定信号の受信状況が所定状況となったことが確認されたことに基づいて処理の進行を待機している状態が解除される。これにより、動作電力の供給が開始された場合に所定信号の受信状況が特定状況となり得る場合に処理が進行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴A6.前記待機手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記所定信号の受信状況が前記所定状況となっていることを複数の回数である所定確認回数以上に亘って連続して確認したことに基づいて、処理の進行を待機している状態を解除する(第6の実施形態における主側MPU72のステップS4205の処理を実行する機能)ことを特徴とする特徴A4又はA5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定信号の受信状況が所定状況となったことが複数の回数である所定確認回数以上に亘って連続して確認されたことに基づいて処理の進行を待機している状態が解除される。これにより、動作電力の供給が開始された場合に所定信号の受信状況が特定状況となり得る場合に処理が進行されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴A7.前記制御手段は、
割込み対応期間が経過したことに基づいて割込み処理を実行する手段(主側MPU72におけるタイマ割込み処理を実行する機能)と、
前記割込み処理において前記所定信号の受信状況が前記特定状況となっているか否かを特定する第1特定手段(主側MPU72におけるステップS201の処理を実行する機能)と、
前記所定信号の受信状況が前記特定状況となっていることが前記第1特定手段により特定されたことに基づいて、処理が実行されない状態となるようにする手段(主側MPU72におけるステップS202以降の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記待機手段は、
動作電力の供給が開始された場合であって前記割込み処理の実行が許可される前に処理の進行を待機させる手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS102の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS4205の処理を実行する機能)と、
処理の進行を待機している状態において前記所定信号の受信状況が前記所定状況となっているか否かを特定する第2特定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS101の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS4201の処理を実行する機能)と、
前記所定信号の受信状況が前記所定状況となっていることが前記第2特定手段により特定されたことに基づいて、前記処理の進行を待機している状態を解除させる手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS102にて肯定判定をする機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS4205にて肯定判定をする機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A4乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、割込み処理において所定信号の受信状況が特定状況となっていることが特定されたことに基づいて処理が実行されない状態となる構成において、動作電力の供給が開始された場合であって割込み処理の実行が許可される前に処理の進行が待機される。これにより、所定信号の受信状況が安定する前の状況で割込み処理にて当該所定信号の受信状況が特定状況となっているか否かの特定が行われてしまわないようにすることが可能となる。
また、処理の進行が待機されている状態においてはその進行を待機している状況における処理にて所定信号の受信状況が所定状況となっているか否かが確認され、所定信号の受信状況が所定状況となったことが確認されたことに基づいて処理の進行を待機している状態が解除される。これにより、処理の進行が待機されている状態においては割込み処理が実行されない構成であっても、所定信号の受信状況が安定したか否かを特定することが可能となり、所定信号の受信状況が安定した状況で処理が進行されるようにすることが可能となる。
特徴A8.前記制御手段は、割込み対応期間が経過したことに基づいて割込み処理を実行する手段(主側MPU72におけるタイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記待機手段は、動作電力の供給が開始された場合であって前記割込み処理が1回実行されるまで動作電力の供給開始時の処理の進行を待機させる(第7の実施形態における主側MPU72のステップS4302の処理を実行する機能)ことを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A8によれば、動作電力の供給が開始された場合には割込み処理が1回実行されるまでは動作電力の供給開始時の処理の進行が待機される。これにより、所定信号の受信状況が安定するまで動作電力の供給開始時の処理が進行されてしまわないようにすることが可能となるとともに、当該処理の進行の待機状態を解除する契機を既存の割込み処理を実行するための構成を利用して発生させることが可能となる。
なお、特徴A1~A8の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.所定事象(停電フラグの情報異常、チェックサムの異常、設定値異常)が発生したことに基づいて所定事象対応状態(主側MPU72におけるステップS112にて肯定判定されることで遊技の進行が阻止された状態)となる遊技機において、
事象対応情報を事象対応記憶領域(情報異常フラグ74g)に記憶させる記憶実行手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS104の処理を実行する機能)と、
当該記憶実行手段により前記事象対応情報が前記事象対応記憶領域に記憶された後に、前記所定事象が発生しているか否かを特定する事象発生特定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS105~ステップS109の処理を実行する機能)と、
当該事象発生特定手段により前記所定事象が発生していないことが特定されたことに基づいて、前記事象対応記憶領域から前記事象対応情報を消去させる情報消去手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS110の処理を実行する機能)と、
前記事象発生特定手段により前記所定事象が発生しているか否かの特定が行われた後に、前記事象対応情報が前記事象対応記憶領域に記憶されていることに基づいて前記所定事象対応状態となるようにする状態対応手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS118及びステップS119の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、事象対応記憶領域に事象対応情報が記憶されていることに基づいて所定事象対応状態となる構成において、所定事象が発生しているか否かを特定する前に事象対応記憶領域に事象対応情報が記憶され、その後に所定事象が発生していないことが特定されたことに基づいて事象対応記憶領域から事象対応情報が消去される一方、所定事象が発生していることが特定された場合には事象対応記憶領域に事象対応情報が保持されることで所定事象対応状態となる構成である。これにより、事象発生特定手段において所定事象が発生していないことが特定されない限り事象対応記憶領域に事象対応情報が記憶された状態となり、事象対応情報が記憶されていることに基づいて所定事象対応状態となる。したがって、所定事象が実際には発生しているにも関わらず電気的なノイズの発生によって事象発生特定手段による特定が行われなかった場合には所定事象対応状態となるようにすることが可能となる。よって、処理を好適に実行することが可能となる。
特徴B2.前記所定事象として、少なくとも第1所定事象(停電フラグの情報異常)と第2所定事象(チェックサムの異常)とが含まれており、
前記事象発生特定手段は、
前記記憶実行手段により前記事象対応情報が前記事象対応記憶領域に記憶された後に、前記第1所定事象が発生しているか否かを特定する第1事象発生特定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS105の処理を実行する機能)と、
前記記憶実行手段により前記事象対応情報が前記事象対応記憶領域に記憶された後に、前記第2所定事象が発生しているか否かを特定する第2事象発生特定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS106~ステップS108の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報消去手段は、前記第1事象発生特定手段により前記第1所定事象が発生していることが特定された場合には前記事象対応記憶領域から前記事象対応情報を消去させることなく、前記第2事象発生特定手段により前記第2所定事象が発生していることが特定された場合には前記事象対応記憶領域から前記事象対応情報を消去させないものであり、
前記状態対応手段は、前記第1事象発生特定手段により前記第1所定事象が発生しているか否かの特定が行われた後であって前記第2事象発生特定手段により前記第2所定事象が発生しているか否かの特定が行われた後に、前記事象対応情報が前記事象対応記憶領域に記憶されていることに基づいて前記所定事象対応状態となるようにすることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第1所定事象が発生している場合及び第2所定事象が発生している場合のいずれであっても所定事象対応状態となる構成において、第1所定事象の発生の有無の特定及び第2所定事象の発生の有無の特定が行われる前に事象対応記憶領域に事象対応情報が記憶され、第1所定事象及び第2所定事象の両方が発生していないことが特定されたことに基づいて事象対応記憶領域から事象対応情報が消去される。これにより、第1所定事象及び第2所定事象のそれぞれに対応させて事象対応記憶領域を設ける構成に比べて、必要な記憶容量を削減することが可能となる。
特徴B3.動作電力の供給が開始された場合に動作電力の供給開始時の処理(メイン処理)を実行する手段(第1の実施形態における主側MPU72のメイン処理を実行する機能)を備え、
前記動作電力の供給開始時の処理にて、前記記憶実行手段、前記事象発生特定手段、前記情報消去手段及び前記状態対応手段のそれぞれの処理が実行されることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定事象が発生している場合には所定事象対応状態となるため、所定事象が発生している場合には遊技が開始される前にそれに対処することが可能となる。
特徴B4.前記事象発生特定手段により前記所定事象が発生しているか否かの特定が行われた後であって、前記状態対応手段により前記所定事象対応状態とするための処理が実行される前に、特別実行契機(設定変更操作)が発生しているか否かを特定する契機特定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS111の処理を実行する機能)と、
前記特別実行契機が発生していることが前記契機特定手段により特定されたことに基づいて、特別処理(設定変更処理)を実行する特別処理実行手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS120の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記状態対応手段は、前記事象発生特定手段により前記所定事象が発生しているか否かの特定が行われた後に、前記事象対応情報が前記事象対応記憶領域に記憶されていたとしても、前記特別実行契機が発生していることが前記契機特定手段により特定された場合には前記所定事象対応状態とならないようにすることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特別実行契機が発生している場合には特別処理が実行される構成において、事象対応情報が事象対応記憶領域に記憶されていたとしても特別実行契機が発生している場合には所定事象対応状態の設定よりも特別処理の実行が優先される。これにより、特別実行契機の発生に対する特別処理の実行を優先させることが可能となる。
特徴B5.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理(役の抽選処理)を実行する手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)を備え、
前記特別処理は、前記使用対象となる設定値が変更され得る変更可能処理(設定変更処理)であることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、使用対象となる設定値が変更され得る変更可能処理の実行を、所定事象対応状態の設定よりも優先させることが可能となる。
特徴B6.前記変更可能処理が実行される場合に前記事象対応記憶領域を含めて記憶領域の初期化を実行する初期化手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS301~ステップS307の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、変更可能処理が実行される場合には事象対応記憶領域を含めて記憶領域の初期化が実行されるため、変更可能処理が実行される前に事象対応記憶領域に事象対応情報が記憶されていたとしても変更可能処理が実行された後には事象対応情報が記憶されていない状態とすることが可能となる。
特徴B7.前記初期化手段は、前記事象対応記憶領域に前記事象対応情報が記憶されていない場合よりも前記事象対応記憶領域に前記事象対応情報が記憶されている場合の方が、前記初期化の対象となる前記記憶領域の数が多くなるようにすることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、事象対応記憶領域に事象対応情報が記憶されている場合であっても変更可能処理の実行が優先される構成において、当該変更可能処理が実行される場合に事象対応情報が記憶されている場合には事象対応情報が記憶されていない場合よりも初期化の対象となる記憶領域の数が多くなる。これにより、所定事象が発生している場合には記憶領域の初期化を入念に行うことが可能となる。
特徴B8.前記所定事象は、前記事象対応記憶領域が設けられた記憶手段の情報異常であることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、記憶手段の情報異常の発生に対して好適に対処することが可能となる。
なお、特徴B1~B8の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理(役の抽選処理)を実行する手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
変更対応契機(設定変更操作)が発生したことに基づいて、前記使用対象となる設定値を変更することが可能である変更可能処理(設定変更処理)を実行する変更可能手段(第1の実施形態における主側MPU72の設定変更処理を実行する機能)と、
所定異常(停電フラグの情報異常、チェックサムの異常、設定値異常)が発生しているか否かを特定する異常特定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS105~ステップS110の処理を実行する機能)と、
当該異常特定手段により前記所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて、異常対応状態とする状態対応手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS118及びステップS119の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記変更可能手段は、前記異常特定手段により前記所定異常が発生していることが特定されていたとしても前記変更対応契機が発生している場合には前記変更可能処理を実行することを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理が実行されるため、遊技者は使用対象として設定されている設定値が有利なものであることを期待することとなる。また、所定異常が発生していることが特定されたことに基づいて異常対応状態となるため、所定異常の発生に対処することが可能となる。この場合に、所定異常が発生していることが特定されていたとしても変更対応契機が発生している場合には使用対象となる設定値を変更することが可能である変更可能処理が実行される。これにより、異常対応状態とすることよりも変更可能処理の実行を優先させることが可能となり、変更対応契機が発生しているにも関わらず所定異常の発生によって変更可能処理の実行が阻害されてしまわないようにすることが可能となる。よって、処理が好適に実行されるようにすることが可能となる。
特徴C2.前記異常特定手段により前記所定異常が発生していることが特定されている状況で前記変更可能処理が実行された場合、前記異常対応状態とならないことを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、所定異常が発生していることが特定されている状況であっても変更可能処理が実行された場合には異常対応状態とならないことにより、変更可能処理が実行された後に異常対応状態となってしまわないようにすることが可能となる。
特徴C3.前記所定異常が発生していることが前記異常特定手段により特定された場合、異常情報が異常情報記憶領域(情報異常フラグ74g)に記憶されている状況となり、
前記状態対応手段は、前記異常情報が前記異常情報記憶領域に記憶されていることに基づいて、前記異常対応状態とするものであり、
本遊技機は、前記変更可能処理が実行される場合に前記異常情報を消去する所定消去手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS301~ステップS307の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、変更可能処理が実行される場合には異常情報が消去される。これにより、所定異常が発生していることが特定されている状況であっても変更可能処理が実行された場合には異常対応状態とならないようにすることが可能となる。
特徴C4.前記異常情報記憶領域は、複数の記憶領域を有する情報記憶手段(主側RAM74)に設けられており、
前記所定消去手段は、前記変更可能処理が実行される場合において前記異常情報が前記異常情報記憶領域に記憶されている場合、前記異常情報が前記異常情報記憶領域に記憶されていない場合よりも、前記情報記憶手段に設けられた前記複数の記憶領域のうち情報の消去を可能とする消去処理の実行対象となる前記記憶領域の数を多くする特定消去手段(第1の実施形態におけるステップS302及びステップS303のそれぞれにて肯定判定をしてステップS305~ステップS307の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、変更可能処理が実行される場合には情報記憶手段の記憶領域の情報が消去される構成において、変更可能処理が実行される場合において異常情報が異常情報記憶領域に記憶されている場合、異常情報が異常情報記憶領域に記憶されていない場合よりも、情報の消去を可能とする消去処理の実行対象となる記憶領域の数が多くなるため、所定異常が発生している場合には変更可能処理が実行される場合における情報記憶手段の記憶領域の情報の消去を入念に行うことが可能となる。
特徴C5.前記特定消去手段は、前記情報記憶手段に設けられた前記複数の記憶領域の全てに対して前記消去処理を実行することを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、所定異常が発生していることが特定されている状況で変更可能処理が実行された場合には情報記憶手段に設けられた複数の記憶領域の全てに対して消去処理が実行されるため、所定異常の発生に対処することが可能となる。
特徴C6.前記特定消去手段は、前記変更可能処理が実行される場合において前記異常情報が前記異常情報記憶領域に記憶されていない状況であっても消去契機(リセットボタン56のON操作)が発生している場合には、前記異常情報が前記異常情報記憶領域に記憶されている場合と同じ前記記憶領域を前記消去処理の実行対象とすることを特徴とする特徴C4又はC5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、所定異常が発生している場合だけではなく消去契機が発生している場合にも、変更可能処理が実行される場合に多くの記憶領域に対して消去処理が実行される。これにより、変更可能処理が実行される場合に多くの記憶領域に対して消去処理が実行される状況を、所定異常が発生した場合だけではなく消去契機が発生した場合まで含めることが可能となる。
特徴C7.前記所定異常は、情報記憶手段(主側RAM74)の情報異常であることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、情報記憶手段の情報異常に対して好適に対処することが可能となる。
なお、特徴C1~C7の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.特別実行契機(設定変更操作)が発生していることに基づいて特別実行状況(設定変更処理が実行される状況)に設定する特別設定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS111にて肯定判定をする機能)と、
前記特別実行状況において所定操作手段(リセットボタン56)の操作が特定されたことに基づいて、特別記憶領域(主側RAM74の設定値記憶エリア)に記憶されている特別情報の内容(設定値)を更新する情報更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS410の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定操作手段の操作が継続されている状況で前記特別実行状況となった場合に当該所定操作手段の操作によって前記情報更新手段による前記特別情報の内容の更新が実行されない構成(第1の実施形態における主側MPU72のステップS402)であることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、特別実行状況にて所定操作手段の操作が特定されたことに基づいて特別情報の内容が更新される構成において、所定操作手段の操作が継続されている状況で特別実行状況となった場合に当該所定操作手段の操作によって特別情報の内容の更新が実行されてしまわない。これにより、特別情報の内容の更新を意図していない所定操作手段の操作に起因して特別情報の内容が更新されてしまわないようにすることが可能となる。よって、処理が好適に実行されるようにすることが可能となる。
特徴D2.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理(役の抽選処理)を実行する手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)を備え、
前記特別実行状況は前記設定値を変更することが可能な状況であり、
前記特別情報は選択対象となっている前記設定値の情報であり、
前記特別実行状況において選択された前記設定値が前記使用対象となることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、特別実行状況となった場合には所定操作手段の操作に基づき選択対象となっている設定値が変更され、当該特別実行状況において選択された設定値が使用対象となるため、使用対象となる設定値を所望のものに設定することが可能となる。この場合に、選択対象の設定値を変更することを意図することなく所定操作手段の操作を継続しながら特別実行状況となった場合に、当該所定操作手段の操作によって選択対象となっている設定値が変更されてしまうと、設定値の変更作業を好適に行うことができなくなってしまうおそれがある。これに対して、上記特徴D1の構成を備え、所定操作手段の操作が継続されている状況で特別実行状況となった場合に当該所定操作手段の操作によって選択対象の設定値が変更されてしまわない。これにより、選択対象の設定値の変更を意図していない所定操作手段の操作に起因して選択対象の設定値が変更されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴D3.前記特別設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記特別実行契機が発生していることに基づいて前記特別実行状況に設定するものであり、
本遊技機は、動作電力の供給が開始された場合に前記所定操作手段が操作されていることに基づいて、前記特別実行状況の設定及び前記特別情報の内容の更新とは別の所定操作対応処理(ステップS303にて肯定判定をした後のステップS305~ステップS307)を実行する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS303にて肯定判定をしてステップS305~ステップS307の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、動作電力の供給が開始された場合に所定操作手段が操作されていることに基づいて所定操作対応処理が実行される。これにより、特別実行状況において特別情報の内容を更新するために操作される所定操作手段を、動作電力の供給が開始された場合に所定操作対応処理が実行されるようにするための操作手段として兼用することが可能となる。但し、当該構成においては所定操作対応処理を実行させるための所定操作手段の操作が特別実行状況においても継続されると、当該所定操作手段の操作によって特別情報の内容が更新されてしまうおそれがある。これに対して、上記特徴D1の構成を備え、所定操作手段の操作が継続されている状況で特別実行状況となった場合に当該所定操作手段の操作によって特別情報の内容が更新されてしまわない。これにより、所定操作対応処理を実行させるための所定操作手段の操作に起因して特別情報の内容が更新されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴D4.前記所定操作手段が操作されたか否かを把握するための把握処理(ステップS602)を実行する操作把握手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS602の処理を実行する機能)と、
前記把握処理による把握結果の情報を記憶する結果記憶領域(リセット現状記憶エリア74h、リセット前回記憶エリア74i)を複数有し、これら複数の結果記憶領域に記憶された情報を利用して複数回の前記把握処理の把握結果を特定可能とする情報記憶手段(主側RAM74)と、
前記把握処理が実行されたことに基づいて、今回の前記把握処理の実行回を含めて複数の回数である特定回数(2回)分の前記把握処理の把握結果の情報が前記複数の結果記憶領域に記憶された状態となるようにする手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS601、ステップS603及びステップS604の処理を実行する機能)と、
前記特別実行状況において前記複数の結果記憶領域に記憶された情報の内容が操作対応内容(リセット前回記憶エリア74iが「0」、リセット現状記憶エリア74hが「1」)であるか否かを特定するための内容特定処理(ステップS409)を実行する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS409の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記情報更新手段は、前記複数の結果記憶領域に記憶された情報の内容が前記操作対応内容であることが前記内容特定処理にて特定されたことに基づいて、前記特別記憶領域に記憶されている前記特別情報の内容を更新するものであり、
前記特別実行状況における最初の前記内容特定処理が実行される前に前記把握処理が実行されることにより、前記所定操作手段の操作が継続されている状況で前記特別実行状況となった場合に当該所定操作手段の操作によって前記情報更新手段による前記特別情報の内容の更新が実行されないことを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、所定操作手段が操作されたか否かが把握処理にて把握され、複数回の把握処理の把握結果が複数の結果記憶領域に記憶される。そして、複数の結果記憶領域に記憶された情報の内容が操作対応内容である場合に特別情報の内容が更新される。これにより、所定操作手段の1回の操作に対して特別情報の内容が1回更新されるようにすることが可能となる。この場合に、特別実行状況における最初の内容特定処理が実行される前に把握処理が実行されることにより、所定操作手段の操作が継続されている状況で特別実行状況となった場合に当該所定操作手段の操作によって特別情報の内容の更新が実行されない構成である。つまり、特別実行状況における最初の内容特定処理が実行される前に把握処理の実行を担保するという簡素な構成により、所定操作手段の操作が継続されている状況で特別実行状況となった場合に当該所定操作手段の操作によって特別情報の内容の更新が実行されないようにすることが可能となる。
特徴D5.割込み対応期間が経過したことに基づいて、前記把握処理を含む割込み処理(タイマ割込み処理)を実行する手段(主側MPU72におけるタイマ割込み処理を実行する機能)を備え、
前記特別実行状況における最初の前記内容特定処理が実行される前に前記割込み処理が実行されるまで、当該割込み処理の割込みが発生し得る処理の進行が待機されることにより、前記所定操作手段の操作が継続されている状況で前記特別実行状況となった場合に当該所定操作手段の操作によって前記情報更新手段による前記特別情報の内容の更新が実行されないことを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、特別実行状況における最初の内容特定処理が実行される前に割込み処理が実行されるまで、当該割込み処理の割込みが発生し得る処理の進行が待機されるため、把握処理の実行を担保することが可能となる。
特徴D6.前記特別実行状況において前記内容特定処理が1回実行されてから次に前記内容特定処理が実行されるまでに前記把握処理が少なくとも1回実行されるようにする把握担保手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS406の処理を実行する機能)と、
前記特別実行状況における最初の前記内容特定処理が実行される前に前記把握担保手段による前記把握処理とは別に前記把握処理が少なくとも1回実行されるようにする手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS402の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D4又はD5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、特別実行状況において内容特定処理が1回実行されてから次に内容特定処理が実行されるまでに把握処理が少なくとも1回実行されるため、1回の所定操作手段の操作に対して、複数の結果記憶領域に記憶された情報の内容が操作対応内容であると特定されることが複数回発生してしまわないようにすることが可能となる。この場合に、最初の内容特定処理が実行される前に、上記把握処理とは別に把握処理が少なくとも1回実行される。これにより、所定操作手段の操作が継続されている状況で特別実行状況となった場合に当該所定操作手段の操作によって特別情報の内容の更新が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴D1~D6の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群及び上記特徴D群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、制御手段における処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴E群>
特徴E1.開閉可能に設けられた開閉体(前面扉12)と、
当該開閉体が開放状態となっているか否かを検出する開放検出手段(扉開放センサ16)と、
当該開放検出手段の検出結果に対応する情報を記憶する開閉対応記憶領域(扉状態エリア74e)と、
当該開閉対応記憶領域に記憶されている情報を利用して前記開閉体の状態が開放状態及び閉鎖状態のうち少なくとも一方である報知対象状態に切り換わったことを特定した場合に報知対応処理(第1の実施形態における主側MPU72のステップS703及びステップS706、演出側MPU92における報知用処理)を実行する報知用実行手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS703及びステップS706の処理を実行する機能、演出側MPU92における報知用処理を実行する機能)と、
消去契機(設定変更操作、リセットボタン56の操作)が発生したことに基づいて、前記開閉対応記憶領域を含む情報記憶手段(主側RAM74)に対して情報の消去処理(第1の実施形態における主側MPU72のステップS301~ステップS307)を実行する消去処理実行手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS301~ステップS307の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記消去処理が実行された場合、前記開閉対応記憶領域の情報は、前記報知対象状態であることを示す情報とは異なる情報(リセット状態情報)となることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、開閉体の状態が報知対象状態となっていることが特定された場合に報知対応処理が実行されるため、開閉体の状態が報知対象状態となっていることを遊技ホールの管理者に認識させることが可能となる。この場合に、消去契機が発生したことで開閉対応記憶領域を含む情報記憶手段に対して情報の消去処理が実行された場合には、開閉対応記憶領域の情報は開閉体が報知対象状態であることを示す情報とは異なる情報となる。これにより、開閉体が報知対象状態である状況で消去処理が実行された場合には開閉対応記憶領域の情報は開閉体が報知対象状態であることを示す情報とは異なる情報となるとともに開放検出手段の検出結果は開閉体が報知対象状態であることを示す検出結果となる。したがって、開閉体が報知対象状態に切り換わったと特定されることで、消去処理が実行された後に報知対応処理が実行されるようにすることが可能となる。よって、開閉体の状態に対応する報知を好適に実行することが可能となる。
特徴E2.前記開閉体が閉鎖状態であることは前記報知対象状態に該当することを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、開閉体を閉鎖状態に維持した状態のまま消去処理を不正に実行させる行為が行われたとしても、この場合には開閉体が閉鎖状態に維持されているとしても消去処理が実行された後に開閉体が閉鎖状態に切り換わったことの報知対応処理が実行される。これにより、当該不正行為に対処することが可能となる。
特徴E3.前記報知用実行手段は、前記開閉対応記憶領域に前記報知対象状態に対応する情報とは異なる情報が記憶されている状況で、前記開放検出手段により検出されている前記開閉体の状態が前記報知対象状態となったことを特定した場合に前記報知対応処理を実行することを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、開閉対応記憶領域に報知対象状態に対応する情報とは異なる情報が記憶されている状況で開放検出手段により検出されている開閉体の状態が報知対象状態となったことを特定した場合に報知対応処理が実行されるため、開閉体の状態が報知対象状態に切り換わったことに対して報知対応処理が実行されるようにすることが可能となる。そして、当該構成において消去処理が実行された場合には開閉対応記憶領域の情報が報知対象状態であることを示す情報とは異なる情報となるようにすることで、開閉体が報知対象状態である状況で消去処理が実行された場合には当該消去処理が実行された後に報知対応処理が実行されるようにすることが可能となる。
特徴E4.前記開閉体が開放状態であること及び前記開閉体が閉鎖状態であることのいずれもが前記報知対象状態に該当し、
前記消去処理が実行された場合、前記開閉対応記憶領域の情報は、前記開閉体が開放状態であることを示す情報及び前記開閉体が閉鎖状態であることを示す情報のいずれとも異なる情報となることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E4によれば、開閉体が開放状態であること及び開閉体が閉鎖状態であることのいずれもが報知対象状態に該当するため、開閉体が開放状態に切り換わったことに基づいて報知対応処理が実行されるとともに開閉体が閉鎖状態に切り換わったことに基づいて報知対応処理が実行される。この場合、消去契機が発生したことで開閉対応記憶領域を含む情報記憶手段に対して情報の消去処理が実行された場合、開閉対応記憶領域の情報は開閉体が開放状態であることを示す情報及び開閉体が閉鎖状態であることを示す情報のいずれとも異なる情報となる。これにより、消去処理が実行された場合にはその時点における開閉体の状態が開放状態及び閉鎖状態のいずれであったとしても、報知対応処理が実行されるようにすることが可能となる。
特徴E5.前記報知用実行手段は、
前記開閉対応記憶領域に前記開閉体が開放状態あることを示す情報とは異なる情報が記憶されている状況において、前記開放検出手段により前記開閉体が開放状態であることが検出された場合に開放対応の報知対応処理(第1の実施形態における主側MPU72のステップS703、演出側MPU92におけるステップS805)を実行する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS703の処理を実行する機能、演出側MPU92におけるステップS805の処理を実行する機能)と、
前記開閉対応記憶領域に前記開閉体が閉鎖状態であることを示す情報とは異なる情報が記憶されている状況において、前記開放検出手段により前記開閉体が閉鎖状態であることが検出された場合に閉鎖対応の報知対応処理(第1の実施形態における主側MPU72のステップS706、演出側MPU92におけるステップS812)を実行する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS706の処理を実行する機能、演出側MPU92におけるステップS812の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、開閉体が開放状態に切り換わった場合には開放対応の報知対応処理が実行され、開閉体が閉鎖状態に切り換わった場合には閉鎖対応の報知対応処理が実行される。この場合に、消去処理が実行された場合には開閉対応記憶領域の情報は開閉体が開放状態であることを示す情報及び開閉体が閉鎖状態であることを示す情報のいずれとも異なる情報となる。これにより、開閉体が開放状態で消去処理が実行された場合には当該消去処理が実行された後に開放対応の報知対応処理が実行され、開閉体が閉鎖状態で消去処理が実行された場合には当該消去処理が実行された後に閉鎖対応の報知対応処理が実行される。
特徴E6.前記消去処理が実行された場合、前記開閉対応記憶領域は「0」クリアされた状態となることで、当該開閉対応記憶領域の情報が前記報知対象状態であることを示す情報とは異なる情報となることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、消去処理が実行された後に開閉対応記憶領域に対して情報を設定するための追加の処理を実行しなくても、消去処理が実行された場合には開閉対応記憶領域の情報が報知対象状態であることを示す情報とは異なる情報となるようにすることが可能となる。
特徴E7.前記開閉体を開放状態とした場合に遊技機前方に露出される位置に設けられた特定操作手段(リセットボタン56、設定キー挿入孔57)を備え、
前記消去処理実行手段は、動作電力の供給が開始された場合に前記特定操作手段が操作されていることに基づいて前記消去処理を実行することを特徴とする特徴E1乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E7によれば、消去処理を実行させるためには基本的に開閉体を開放状態とした状態で動作電力の供給を開始させる必要がある構成において、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴E1~E7の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴E群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、開閉可能に設けられた開閉体の状態に対応する報知が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴F群>
特徴F1.遊技価値の数に関する価値情報(ベット数、付与態様となった遊技媒体の数の情報)を記憶することが可能な価値情報記憶領域(ベット数設定カウンタ74a、主側RAM74の媒体付与カウンタ)と、
当該価値情報記憶領域に記憶された前記価値情報に対応する表示が行われるように所定表示手段(ベット表示部64、兼用表示部66)を表示制御する所定表示制御手段(第1の実施形態における主側MPU72のベット表示部の制御処理を実行する機能、第1の実施形態における主側MPU72のステップS508の処理を実行する機能)と、
1ゲームの開始契機が発生した場合に遊技単位動作(リール32L,32M,32Rの回転)が開始され、終了契機が発生した場合に当該遊技単位動作が終了されるように遊技実行手段(リール32L,32M,32R)を制御する遊技制御手段(第1の実施形態における主側MPU72のリール制御処理を実行する機能)と、
前記遊技単位動作が終了した後に前記価値情報を利用して遊技対応処理(遊技区間の第2制御処理)を実行する遊技対応実行手段(第1の実施形態における主側MPU72の遊技区間の第2制御処理を実行する機能)と、
前記遊技単位動作が終了した後であって前記遊技対応処理が実行される前に、前記価値情報記憶領域に記憶されている前記価値情報を消去する価値情報消去手段(第1の実施形態における主側MPU72のボーナス終了時のクリア処理を実行する機能)と、
1ゲームの範囲内において前記価値情報消去手段により前記価値情報記憶領域に記憶されている前記価値情報が消去される前に、当該価値情報記憶領域に記憶されている前記価値情報を別記憶領域(ベット数履歴カウンタ74f、付与数履歴カウンタ)に記憶させる別記憶実行手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS911の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記遊技対応実行手段は、前記別記憶領域に記憶されている前記価値情報を利用して前記遊技対応処理を実行することを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、価値情報記憶領域に記憶された価値情報に対応する表示が所定表示手段にて行われるため、遊技者は所定表示手段を確認することで遊技価値の数に関する情報を把握することが可能となる。また、遊技単位動作が終了した後に価値情報を利用して遊技対応処理が実行されるため、各ゲームにおいて価値情報に対応する処理を実行することが可能となる。
この場合に、遊技単位動作が終了した後であって遊技対応処理が実行される前に価値情報記憶領域に記憶されている価値情報が消去されることがある。価値情報記憶領域に記憶されている価値情報が消去されることにより、所定表示手段の表示状態がそれに応じて切り換わることとなる。これにより、所定のゲームの遊技単位動作が終了したことを所定表示手段の表示状態を利用して報知することが可能となるとともに、所定表示手段の表示状態の切り換わりを遊技単位動作が終了した場合には早期に発生させることが可能となる。
また、1ゲームの範囲内において価値情報記憶領域に記憶されている価値情報が消去される前に、価値情報記憶領域に記憶されている価値情報が別記憶領域に記憶されるとともに、当該別記憶領域に記憶されている価値情報を利用して遊技対応処理が実行される。これにより、遊技単位動作が終了した後に価値情報を利用して遊技対応処理が実行されることを可能としながら、上記のように遊技単位動作が終了した場合に早期に所定表示手段の表示状態を切り換えることが可能となる。
以上より、各ゲームにおける処理が好適に実行されるようにすることが可能となる。
特徴F2.前記価値情報は1以上の遊技価値の数に関する情報であり、
前記所定表示制御手段は、前記価値情報記憶領域に前記価値情報が記憶されていない場合、前記所定表示手段を非表示状態とすることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、価値情報記憶領域に記憶されている価値情報が消去された場合には所定表示手段が非表示状態となる。そして、遊技単位動作が終了した場合にこの表示状態の切り換わりが早期に発生することで、所定表示手段による遊技単位動作が終了したことの報知が明確なものとなるようにすることが可能となる。
特徴F3.各ゲームにおいて前記遊技価値のベット設定が行われる構成であり、
前記価値情報は、ベット設定された前記遊技価値の数に対応する情報であることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、価値情報がベット設定された遊技価値の数に対応する情報である構成において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴F4.前記遊技単位動作の実行結果が付与対応結果であったことに基づいて、遊技者に前記遊技価値を付与する付与手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS910の処理を実行する機能)を備え、
前記価値情報は、1ゲームで前記付与手段により付与された前記遊技価値の数に対応する情報であることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F4によれば、価値情報が1ゲームで付与された遊技価値の数に対応する情報である構成において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴F5.前記価値情報消去手段は、遊技者に有利な特別遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)の最終ゲームにおいて前記遊技単位動作が終了した後であって前記遊技対応処理が実行される前に、前記価値情報記憶領域に記憶されている前記価値情報を消去することを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F5によれば、特別遊技状態の最終ゲームが終了したことを所定表示手段の表示状態の切り換わりにより報知することが可能となる。
特徴F6.前記価値情報は1ゲームにおいて使用された前記価値情報の数の情報又は1ゲームにおいて遊技者に付与された前記価値情報の数の情報であり、
前記遊技対応実行手段は、前記遊技対応処理として、前記価値情報を利用して1ゲームにおける遊技者の前記価値情報の数の増減を特定するための処理を実行することを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F6によれば、1ゲームが終了した場合には価値情報を利用して1ゲームにおける遊技者の価値情報の数の増減が特定される構成において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴F1~F6の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴F群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、各ゲームにおける処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴G群>
特徴G1.所定記憶領域(主側RAM74の第1出力開始フラグ、第2出力開始フラグ、第3出力開始フラグ、外部出力終了フラグ)の数値情報を所定態様(「0」クリア又は1減算)で変化させる数値変化手段(第2の実施形態におけるCLR実行回路122、DEC実行回路123)と、
当該数値変化手段による変化前及び変化後のいずれか一方における前記数値情報が所定対象数値情報である場合と前記所定対象数値情報ではない場合とで異なる情報が対象情報記憶領域(ジャンプステータスフラグ121)に設定されるようにする情報設定手段(第2の実施形態におけるNOR回路122b、OR回路123c)と、
前記数値変化手段による前記数値情報の前記所定態様による変化が実行された後に、前記対象情報記憶領域の情報が特定対象情報である場合、特定対象処理(第2の実施形態における「1002」、「1003」、「1005」~「1008」、「1011」、「1012」、「1016」、「1017」、「1025」及び「1026」のプログラムアドレスの処理)を実行する特定対象実行手段(第2の実施形態における主側MPU72の「1002」、「1003」、「1005」~「1008」、「1011」、「1012」、「1016」、「1017」、「1025」及び「1026」のプログラムアドレスに対応する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記数値変化手段及び前記情報設定手段は回路として設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、所定記憶領域の数値情報が数値変化手段により所定態様で変化されるとともに、当該数値変化手段による変化前及び変化後のいずれか一方における数値情報が所定対象数値情報である場合と当該所定対象数値情報ではない場合とで異なる情報が対象情報記憶領域に設定される。そして、数値変化手段による数値情報の所定態様による変化が実行された後に、対象情報記憶領域の情報が特定対象情報である場合に特定対象処理が実行される。これにより、数値情報を所定態様で変化させるだけではなく、その変化態様に応じて特定対象処理が実行されるようにすることが可能となる。この場合に、所定記憶領域の数値情報を所定態様で変化させる数値変化手段及び対象情報記憶領域に情報を設定する情報設定手段は回路として設けられている。これにより、プログラムを利用した処理負荷の軽減を図りながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴G2.前記数値変化手段は、プログラムにおいて変化発生命令(第2の実施形態における「1001」、「1005」、「1010」、「1015」、及び「1024」のプログラムアドレスに対応する命令)が実行されることで前記所定記憶領域の数値情報を前記所定態様で変化させるように動作し、
前記情報設定手段は、前記数値変化手段が動作する場合に前記対象情報記憶領域への情報の設定を行うことを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、プログラムにおいては変化発生命令を設定しておくだけで、数値変化手段による数値情報の所定態様での変化及び情報設定手段による対象情報記憶領域への情報の設定が行われる。これにより、プログラム容量の削減を図りながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴G3.前記対象情報記憶領域は「0」又は「1」を記憶することが可能であり、
前記特定対象情報は「0」及び「1」のいずれかの情報であることを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、対象情報記憶領域は「0」又は「1」の二値情報を記憶する記憶領域であるため、対象情報記憶領域に必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
特徴G4.前記情報設定手段は、前記数値変化手段による変化が行われる前の前記数値情報が前記所定対象数値情報である場合と前記所定対象数値情報ではない場合とで異なる情報が前記対象情報記憶領域に設定されるようにすることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G4によれば、数値変化手段による変化が行われる前の数値情報に対応する情報が対象情報記憶領域に設定されるため、当該変化前の数値情報をプログラムにおいて確認しなくても、当該変化前の数値情報に応じて特定対象処理を実行することが可能となる。
特徴G5.前記数値変化手段は、前記所定記憶領域の前記数値情報を「0」クリアするものであることを特徴とする特徴G4に記載の遊技機。
特徴G5によれば、プログラム容量の削減を図りながら数値情報の「0」クリアを実行することが可能となるとともに、当該「0」クリア前における数値情報をプログラムにおいて確認することなく「0」クリア前における数値情報に対応する処理を実行することが可能となる。
特徴G6.前記情報設定手段は、前記数値変化手段による変化が行われた後の前記数値情報が前記所定対象数値情報である場合と前記所定対象数値情報ではない場合とで異なる情報が前記対象情報記憶領域に設定されるようにすることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G6によれば、数値変化手段による変化が行われた後の数値情報に対応する情報が対象情報記憶領域に設定されるため、当該変化後の数値情報をプログラムにおいて確認しなくても、当該変化後の数値情報に応じて特定対象処理を実行することが可能となる。
なお、特徴G1~G6の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴G群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、制御手段における処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴H群>
特徴H1.ジャンプ命令においてジャンプ条件が成立している場合、実行対象となるプログラムを当該ジャンプ命令にて指定されているアドレスのプログラムまでジャンプさせる制御手段(第2の実施形態における主側MPU72)を備えた遊技機において、
前記ジャンプ命令として、第1ジャンプ命令(JR命令)と、第2ジャンプ命令(JRS命令)とが設定されており、
前記第2ジャンプ命令は、前記第1ジャンプ命令よりもデータ容量が小さいことを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、ジャンプ命令として相対的にデータ容量が大きい第1ジャンプ命令と相対的にデータ容量が小さい第2ジャンプ命令とが設定されている。これにより、必要に応じて第1ジャンプ命令と第2ジャンプ命令とを使い分けることによって、プログラム容量を削減することが可能となる。
特徴H2.前記第2ジャンプ命令は、前記ジャンプ条件が成立した場合にジャンプさせることが可能なアドレス範囲(アドレスデータによって指定されるプログラムアドレスの差分)が前記第1ジャンプ命令よりも狭いことを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
特徴H2によれば、第2ジャンプ命令は第1ジャンプ命令よりもジャンプ条件が成立した場合にジャンプさせることが可能なアドレス範囲が第1ジャンプ命令よりも狭い代わりに、第1ジャンプ命令よりもデータ容量が小さい。したがって、ジャンプさせるアドレス範囲が狭い場合には第2ジャンプ命令を利用し、ジャンプさせるアドレス範囲が広い場合には第1ジャンプ命令を利用することで、ジャンプ命令を適切に実行可能としながら、プログラム容量を削減することが可能となる。
特徴H3.前記第2ジャンプ命令は、前記ジャンプ条件を設定することが可能なデータ容量(条件データのデータ容量)が前記第1ジャンプ命令よりも小さいことを特徴とする特徴H1又はH2に記載の遊技機。
特徴H3によれば、第2ジャンプ命令は第1ジャンプ命令よりもジャンプ条件を設定することが可能なデータ容量が小さい代わりに、第1ジャンプ命令よりもデータ容量が小さい。したがって、ジャンプ条件が簡素な場合には第2ジャンプ命令を利用し、ジャンプ条件が複雑な場合には第1ジャンプ命令を利用することで、ジャンプ命令を適切に実行可能としながら、プログラム容量を削減することが可能となる。
特徴H4.所定記憶領域(主側RAM74の第1出力開始フラグ、第2出力開始フラグ、第3出力開始フラグ、外部出力終了フラグ)の数値情報を所定態様(「0」クリア又は1減算)で変化させる数値変化手段(第2の実施形態におけるCLR実行回路122、DEC実行回路123)と、
当該数値変化手段による変化前及び変化後のいずれか一方における前記数値情報が所定対象数値情報である場合と前記所定対象数値情報ではない場合とで異なる情報が対象情報記憶領域(ジャンプステータスフラグ121)に設定されるようにする情報設定手段(第2の実施形態におけるNOR回路122b、OR回路123c)と、
を備え、
前記数値変化手段及び前記情報設定手段は回路として設けられており、
前記第2ジャンプ命令の前記ジャンプ条件として、前記対象情報記憶領域に所定の情報が設定されているか否かという条件が設定されていることを特徴とする特徴H1乃至H3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H4によれば、所定記憶領域の数値情報が数値変化手段により所定態様で変化されるとともに、当該数値変化手段による変化前及び変化後のいずれか一方における数値情報が所定対象数値情報である場合と当該所定対象数値情報ではない場合とで異なる情報が対象情報記憶領域に設定される。そして、数値変化手段による数値情報の所定態様による変化が実行された後に、対象情報記憶領域の情報が所定の情報である場合に第2ジャンプ命令によって所定のアドレスのプログラムへのジャンプが発生する。これにより、数値情報を所定態様で変化させるだけではなく、その変化態様に応じて実行対象のプログラムをジャンプさせることが可能となる。この場合に、所定記憶領域の数値情報を所定態様で変化させる数値変化手段及び対象情報記憶領域に情報を設定する情報設定手段は回路として設けられている。これにより、プログラムを利用した処理負荷の軽減を図りながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴H5.前記数値変化手段は、プログラムにおいて変化発生命令(第2の実施形態における「1001」、「1005」、「1010」、「1015」、及び「1024」のプログラムアドレスに対応する命令)が実行されることで前記所定記憶領域の数値情報を前記所定態様で変化させるように動作し、
前記情報設定手段は、前記数値変化手段が動作する場合に前記対象情報記憶領域への情報の設定を行うことを特徴とする特徴H4に記載の遊技機。
特徴H5によれば、プログラムにおいては変化発生命令を設定しておくだけで、数値変化手段による数値情報の所定態様での変化及び情報設定手段による対象情報記憶領域への情報の設定が行われる。これにより、プログラム容量の削減を図りながら上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴H6.前記対象情報記憶領域は「0」又は「1」を記憶することが可能であることを特徴とする特徴H4又はH5に記載の遊技機。
特徴H6によれば、対象情報記憶領域は「0」又は「1」の二値情報を記憶する記憶領域であるため、対象情報記憶領域に必要な記憶容量を抑えることが可能となる。
特徴H7.前記情報設定手段は、前記数値変化手段による変化が行われる前の前記数値情報が前記所定対象数値情報である場合と前記所定対象数値情報ではない場合とで異なる情報が前記対象情報記憶領域に設定されるようにすることを特徴とする特徴H4乃至H6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H7によれば、数値変化手段による変化が行われる前の数値情報に対応する情報が対象情報記憶領域に設定されるため、当該変化前の数値情報をプログラムにおいて確認しなくても、当該変化前の数値情報に応じて実行対象となるプログラムをジャンプさせることが可能となる。
特徴H8.前記数値変化手段は、前記所定記憶領域の前記数値情報を「0」クリアするものであることを特徴とする特徴H7に記載の遊技機。
特徴H8によれば、プログラム容量の削減を図りながら数値情報の「0」クリアを実行することが可能となるとともに、当該「0」クリア前における数値情報をプログラムにおいて確認することなく「0」クリア前における数値情報に対応する処理を実行することが可能となる。
特徴H9.前記情報設定手段は、前記数値変化手段による変化が行われた後の前記数値情報が前記所定対象数値情報である場合と前記所定対象数値情報ではない場合とで異なる情報が前記対象情報記憶領域に設定されるようにすることを特徴とする特徴H4乃至H6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H9によれば、数値変化手段による変化が行われた後の数値情報に対応する情報が対象情報記憶領域に設定されるため、当該変化後の数値情報をプログラムにおいて確認しなくても、当該変化後の数値情報に応じて実行対象となるプログラムをジャンプさせることが可能となる。
特徴H10.ジャンプ命令においてジャンプ条件が成立している場合、実行対象となるプログラムを当該ジャンプ命令にて指定されているアドレスのプログラムまでジャンプさせる制御手段を備えた遊技機において、
前記ジャンプ命令として、第1ジャンプ命令(JR命令)と、第2ジャンプ命令(JRS命令)とが設定されており、
前記第2ジャンプ命令は、前記ジャンプ条件が成立した場合にジャンプさせることが可能なアドレス範囲が前記第1ジャンプ命令よりも狭いことを特徴とする遊技機。
特徴H10によれば、ジャンプ命令としてジャンプさせることが可能なアドレス範囲が相対的に広い第1ジャンプ命令と相対的にアドレス範囲が狭い第2ジャンプ命令とが設定されている。これにより、必要に応じて第1ジャンプ命令と第2ジャンプ命令とを使い分けることによって、ジャンプさせることが可能なアドレス範囲を調整することが可能となる。
なお、特徴H1~H10の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴H群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、制御手段において必要なプログラム容量を削減することが好ましく、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴I群>
特徴I1.遊技者の操作に基づき1ゲームの開始契機が発生した場合に遊技単位動作(リール32L,32M,32Rの回転)が開始され、遊技者の操作に基づき終了契機が発生した場合に当該遊技単位動作が終了されるように遊技実行手段(リール32L,32M,32R)を制御する遊技制御手段(第1の実施形態における主側MPU72のリール制御処理を実行する機能)と、
待機契機(ステップS2208の直撃抽選処理にて直撃当選となりステップS2211の処理が実行されること、疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームが開始されステップS2605、ステップS2608及びステップS2610のいずれかの処理が実行されること)が発生した場合に、遊技者の操作に基づく前記遊技単位動作の進行を待機させる進行待機状態(フリーズ期間が発生している状態)に設定する進行待機手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2211、ステップS2605、ステップS2608及びステップS2610の処理を実行する機能)と、
待機制限状況(直撃当選となったことを契機としたフリーズ期間が発生したゲームの次のゲーム)において前記待機契機が発生したとしても前記進行待機状態に設定されないようにする待機制限手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2602及びステップS2603の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、待機契機が発生した場合には遊技者の操作に基づく遊技単位動作の進行が待機されるため、遊技単位動作の進行が待機される状況を生じさせることが可能となる。この場合に、待機制限状況において待機契機が発生した場合には進行待機状態に設定されない。これにより、遊技の進行上好ましくない状況においては待機契機が発生したとしても進行待機状態に設定されないようにすることが可能となる。
特徴I2.前記待機制限手段は、前記進行待機状態に設定されたゲームから所定ゲーム数(1ゲーム)の範囲内が前記待機制限状況となるようにすることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
特徴I2によれば、進行待機状態に設定されたゲームから所定ゲーム数の範囲内においては待機契機が発生したとしても進行待機状態に設定されないため、進行待機状態の設定が短いゲーム数の間に繰り返されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴I3.前記進行待機手段は、
前記待機契機として第1待機契機(ステップS2208の直撃抽選処理にて直撃当選となること)が発生した場合に前記進行待機状態に設定する第1進行待機手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2211の処理を実行する機能)と、
前記待機契機として第2待機契機(疑似ボーナス状態ST4の開始ゲームが開始されること)が発生した場合に前記進行待機状態に設定する第2進行待機手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2605、ステップS2608及びステップS2610の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1進行待機手段により前記進行待機状態に設定された場合、当該進行待機状態が終了した後に前記待機制限状況となり、
前記待機制限手段は、前記待機制限状況において前記第2待機契機が発生したとしても前記進行待機状態に設定されないようにすることを特徴とする特徴I1又はI2に記載の遊技機。
特徴I3によれば、第1待機契機が発生した場合に進行待機状態に設定されるとともに、第2待機契機が発生した場合にも進行待機状態に設定される。これにより、進行待機状態に設定される状況を多様化させることが可能となる。この場合に、第1待機契機が発生することで進行待機状態に設定された場合には当該進行待機状態が終了した後に待機制限状況となり、当該待機制限状況において第2待機契機が発生したとしても進行待機状態に設定されない。これにより、第1待機契機が発生することで進行待機状態に設定された場合には、それを契機として、第2待機契機が発生したとしても進行待機状態に設定されない状況を生じさせることが可能となる。
特徴I4.前記第1待機契機は、遊技者に有利な特別遊技状態(疑似ボーナス状態ST4)に移行することが確定する確定事象(ステップS2208の直撃抽選処理にて直撃当選となること)が発生した場合に発生し、
前記第2待機契機は、前記特別遊技状態において発生することを特徴とする特徴I3に記載の遊技機。
特徴I4によれば、特別遊技状態に移行することが確定する確定事象が発生した場合に進行待機状態に設定されるため、当該確定事象が発生したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。この場合に、第1待機契機が発生することで進行待機状態に設定された場合には当該進行待機状態が終了した後に待機制限状況となり、当該待機制限状況において第2待機契機が発生したとしても進行待機状態に設定されない。これにより、確定事象が発生することで進行待機状態に設定された場合には、その後の特別遊技状態において進行待機状態に設定されないようにすることが可能となる。
特徴I5.前記確定事象が発生したゲームの次のゲームが前記特別遊技状態の最初のゲームとなる構成であり、
前記第1待機契機は、前記確定事象が発生したゲームで発生し、
前記第2待機契機は、前記特別遊技状態の最初のゲームで発生することを特徴とする特徴I4に記載の遊技機。
特徴I5によれば、基本的には特別遊技状態の最初のゲームにて進行待機状態に設定されるため、特別遊技状態が開始されたことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。この場合に、確定事象が発生して特別遊技状態に移行する場合には、確定事象が発生したゲームにて進行待機状態に設定されるのに対して、特別遊技状態の最初のゲームにおいては進行待機状態に設定されない。これにより、進行待機状態の設定が2ゲーム連続して発生してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴I1~I5の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴I群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、遊技者の操作に基づく遊技の進行が強制的に待機される期間が過剰に発生してしまうことは好ましくなく、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴J群>
特徴J1.複数種類の選択対象(第1~第5ゲーム数モード、第1~第5当選率モード)のうち抽選対象となる選択対象(第2~第5ゲーム数モード、第2~第5当選率モード)を順次変更する順次変更手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2407、ステップS2412、ステップS2417及びステップS2422の処理を実行する機能)と、
前記抽選対象となっている前記選択対象に対応する抽選用数値情報(判定値LV)を所定数値情報群(ゲーム数モード抽選テーブル112、当選率モード抽選テーブル113)から取得する数値情報取得手段(第1の実施形態における主側MPU72のLVの取得処理を実行する機能)と、
当該数値情報取得手段が取得した前記抽選用数値情報を利用して前記抽選対象となっている前記選択対象が当選となるか否かを判定する当選判定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2410、ステップS2411、ステップS2420及びステップS2421の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記選択対象に対応する前記抽選用数値情報は遊技状況(設定値)に応じて変動し得る構成であって、当該抽選用数値情報を変動させ得る前記遊技状況は特定種類(6種類)存在しており、
前記所定数値情報群には、前記順次変更手段により前記抽選対象に設定され得る前記選択対象の数と、前記特定種類の数との積に対応する数の前記抽選用数値情報が設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、複数種類の選択対象において抽選対象が順次変更されるとともに、抽選対象となっている選択対象に対応する抽選用数値情報が所定数値情報群から取得され、その取得された抽選用数値情報を利用して抽選対象となっている選択対象が当選となるか否かが判定される。この場合に、各選択対象に対応する抽選用数値情報は特定種類の遊技状況に応じて変動し得る構成において、所定数値情報群には、抽選対象に設定される得る選択対象の数と、特定種類の遊技状況の数との積に対応する数の抽選用数値情報が設定されている。これにより、抽選対象となり得る選択対象と遊技状況との組合せの全てに対して所定数値情報群を共通のものとすることが可能となる。また、抽選対象となり得るいずれの選択対象であっても特定種類の遊技状況に対応する数の抽選用数値情報が設定されているため、抽選対象に設定されている選択対象及び遊技状況の組合せに対応する抽選用数値情報を所定数値情報群から読み出す場合における処理の共通化を図ることが可能となる。よって、抽選処理を好適に実行することが可能となる。
特徴J2.前記特定種類の遊技状況のうち特定遊技状況においては所定種類の前記選択対象は当選とならない構成であり(例えば設定値が「1」である場合における第5ゲーム数モード)、
前記所定数値情報群には、前記特定遊技状況であって前記所定種類の前記選択対象に対応する前記抽選用数値情報として非当選対応の数値情報(「0」の判定値LV)が設定されていることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
特徴J2によれば、特定遊技状況においては所定種類の選択対象が当選とならない構成であっても、所定数値情報群には特定遊技状況であって所定種類の選択対象に対応する抽選用数値情報として非当選対応の数値情報が設定されている。これにより、確実に非当選となる遊技状況が存在する選択対象であっても、特定種類の数に対応する抽選用数値情報が存在することとなる。よって、抽選対象となり得るいずれの選択対象であっても特定種類の遊技状況に対応する数の抽選用数値情報が設定されていることとなり、抽選対象に設定されている選択対象及び遊技状況の組合せに対応する抽選用数値情報を所定数値情報群から読み出す場合における処理の共通化を図ることが可能となる。
特徴J3.前記所定数値情報群には、前記選択対象の種類毎に前記特定種類の数に対応する数の前記抽選用数値情報が設定されており、
前記所定数値情報群において一の種類の前記選択対象に該当する前記特定種類の数に対応する数の前記抽選用数値情報は、データ上のアドレス(アドレス情報D(1)~D(24)、アドレス情報E(1)~E(24))が連番となるように設定されていることを特徴とする特徴J1又はJ2に記載の遊技機。
特徴J3によれば、所定数値情報群において一の種類の選択対象に該当する特定種類の数に対応する数の抽選用数値情報はデータ上のアドレスが連番となるように設定されている。これにより、所定数値情報群には選択対象の種類毎に特定種類の数に対応する数の抽選用数値情報が集約して設定されていることとなり、抽選対象となっている選択対象に対応する抽選用数値情報のうち現状の遊技状況に対応する抽選用数値情報を取得し易くなる。
特徴J4.前記所定数値情報群において前記選択対象の種類毎に集約されている前記特定種類の数に対応する数の前記抽選用数値情報は、前記データ上のアドレスの順序が、対応する前記遊技状況の種類に応じて一定の順序となっていることを特徴とする特徴J3に記載の遊技機。
特徴J4によれば、所定数値情報群において選択対象の種類毎に集約されている特定種類の数に対応する数の抽選用数値情報はデータ上のアドレスの順序が対応する遊技状況の種類に応じて一定の順序となっている。これにより、抽選対象となっている選択対象に対応する抽選用数値情報のうち現状の遊技状況に対応する抽選用数値情報が設定されているデータ上のアドレスの順序が当該遊技状況の種類に応じて一義的に定まることとなる。よって、抽選対象となっている選択対象に対応する抽選用数値情報のうち現状の遊技状況に対応する抽選用数値情報を取得し易くなる。
特徴J5.前記数値情報取得手段は、前記抽選対象となっている前記選択対象の前記所定数値情報群における配列順序に対応する数値情報と、前記一定の順序における現状の遊技状況に対応させて設定されている順序に対応する数値情報とを用いてアドレス導出用の演算処理(ステップS2501~ステップS2504)を実行することで、前記所定数値情報群において前記抽選対象となっている前記選択対象及び現状の遊技状況の組合せに対応する前記抽選用数値情報が設定されているデータ上のアドレスを取得することを特徴とする特徴J4に記載の遊技機。
特徴J5によれば、抽選対象となっている選択対象の所定数値情報群における配列順序に対応する数値情報と、一定の順序における現状の遊技状況に対応させて設定されている順序に対応する数値情報とを用いてアドレス導出用の演算処理を実行することで、所定数値情報群において抽選対象となっている選択対象及び現状の遊技状況の組合せに対応する抽選用数値情報が設定されているデータ上のアドレスが取得される。これにより、抽選対象となっている選択対象と現状の遊技状況との組合せに対応する抽選用数値情報を取得する場合の処理負荷を軽減することが可能となる。
特徴J6.遊技者の有利度に対応する複数段階の設定値の中から使用対象として設定されている設定値に対応する態様で利益付与用処理(役の抽選処理)を実行する手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)を備え、
前記使用対象として設定され得る設定値は前記特定種類存在しており、
前記特定種類の遊技状況はそれぞれ、前記使用対象として設定されている前記設定値が相違していることを特徴とする特徴J1乃至J5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J6によれば、使用対象として設定されている設定値に対応する抽選用数値情報が取得される構成において、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴J1~J6の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴K群>
特徴K1.所定数値記憶領域に記憶されている所定数ビット(16ビット)の所定数値情報(第2乱数)を更新契機が発生する度に更新する数値更新手段(第1の実施形態における第2乱数回路76)と、
前記所定数値情報を利用して第1抽選処理(第1の実施形態におけるステップS2403)を実行する第1抽選実行手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2403の処理を実行する機能)と、
前記所定数値情報のうち前記所定数ビットよりも少ないビット数である特定数ビット(8ビット又は7ビット)の数値情報を取得する一部取得手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2406、ステップS2415及びステップS2416の処理を実行する機能)と、
当該一部取得手段が取得した前記特定数ビットの数値情報を利用して第2抽選処理(第1の実施形態におけるステップS2407~ステップS2413、ステップS2417~ステップS2423)を実行する第2抽選実行手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2407~ステップS2413、ステップS2417~ステップS2423の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、更新契機が発生する度に所定数ビットの所定数値情報が更新される構成において、当該所定数ビットの所定数値情報を利用して第1抽選処理が実行される場合と、所定数値情報のうち所定数ビットよりも少ないビット数である特定数ビットの数値情報を利用して第2抽選処理が実行される場合とがある。これにより、数値更新手段の数の増加を抑えながら、抽選処理の数を増加させることが可能となる。よって、抽選処理を好適に実行することが可能となる。
特徴K2.前記一部取得手段は、
前記所定数値記憶領域から前記所定数値情報を読み出す数値読み出し手段(ラッチエリア111に第2乱数を格納する機能)と、
当該数値読み出し手段が読み出した前記所定数値情報から前記特定数ビットの数値情報を取得する取得実行手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS2406、ステップS2415及びステップS2416の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
特徴K2によれば、特定数ビットの数値情報を利用する場合、所定数値記憶領域から所定数値情報を読み出し、その読み出した所定数値情報から特定数ビットの数値情報を取得する。これにより、特定数ビットの数値情報を利用する場合であっても、所定数値記憶領域からの所定数値情報の読み出しを第1抽選処理が実行される場合と同様に行うことが可能となる。
特徴K3.前記取得実行手段は、前記数値読み出し手段が読み出した前記所定数値情報のうち利用対象となる前記特定数ビットとは異なるビットである対象ビットを「0」クリアすることで、前記特定数ビットの数値情報を取得することを特徴とする特徴K2に記載の遊技機。
特徴K3によれば、所定数値記憶領域から読み出した所定数値情報のうち利用対象となる特定数ビットとは異なるビットである対象ビットを「0」クリアすることで、特定数ビットの数値情報を取得する構成である。これにより、所定数ビットの所定数値情報から特定数ビットの数値情報を取得するための処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
特徴K4.前記所定数値情報はバイト単位のデータであり、前記特定数ビットの数値情報も前記特定数ビット及び前記対象ビットを含むバイト単位のデータであることを特徴とする特徴K3に記載の遊技機。
特徴K4によれば、特定数ビットの数値情報であってもデータとしては所定数値情報と同様にバイト単位のデータとして扱うことが可能となる。
特徴K5.前記第1抽選処理及び前記第2抽選処理の一方にて前記所定数値情報が利用されてから他方にて前記所定数値情報が利用されるまでに、前記数値更新手段による前記所定数値情報の更新が1周以上していることを特徴とする特徴K1乃至K4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K5によれば、第1抽選処理及び第2抽選処理のいずれであっても所定数値記憶領域に記憶された所定数値情報が利用される構成において、これら抽選処理の一方にて所定数値情報が利用されてから他方に所定数値情報が利用されるまでに、数値更新手段による所定数値情報の更新が1周以上行われている。これにより、第1抽選処理及び第2抽選処理のいずれであっても所定数値記憶領域に記憶された所定数値情報が利用される構成であっても、第1抽選処理の抽選結果と第2抽選処理の抽選結果とが同期してしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴K1~K5の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴J群及び上記特徴K群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、抽選処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴L群>
特徴L1.特別契機(AT状態ST5への移行、AT状態ST5のセットの継続)が発生した場合に出力情報記憶領域(主側RAM74の出力タイミングカウンタ)に第1出力情報(「2」の情報)が設定された状態とする第1設定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS3206及びステップS3210の処理を実行する機能)と、
前記出力情報記憶領域に前記第1出力情報が設定されたことに基づいて、所定外部信号(HIレベルの第1外部信号)の出力を停止させる出力停止手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS3304の処理を実行する機能)と、
当該出力停止手段により前記所定外部信号の出力が停止される場合、前記出力情報記憶領域に第2出力情報(「1」の情報)が設定された状態とする第2設定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS3302の処理を実行する機能)と、
前記出力情報記憶領域に前記第2出力情報が設定されたことに基づいて、前記所定外部信号の出力を開始させる出力開始手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS3306の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴L1によれば、特別契機が発生した場合には所定外部信号の出力を一旦停止させた後に当該所定外部信号の出力を再度開始させる構成において、出力情報記憶領域にまずは第1出力情報を設定し、その後に所定外部信号の出力が停止される場合に当該出力情報記憶領域に第2出力情報が設定された状態とする構成である。これにより、出力情報記憶領域に設定される情報を順次更新するだけで、所定外部信号の出力を一旦停止させた後に当該所定外部信号の出力を再度開始させることが可能となる。よって、所定外部信号を出力するための処理を好適に行うことが可能となる。
特徴L2.前記出力停止手段により前記所定外部信号の出力が停止される場合とは異なる所定出力契機(疑似ボーナス状態ST4への移行)が発生した場合、前記出力情報記憶領域に前記第2出力情報が設定された状態とする第3設定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS3203の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴L1に記載の遊技機。
特徴L2によれば、所定外部信号の出力を一旦停止させた後に当該所定外部信号の出力を再度開始させる場合ではなく、所定外部信号の出力を単に開始させる場合には、出力情報記憶領域に第2出力情報が設定されることで所定外部信号の出力が開始される。これにより、出力情報記憶領域を利用して、所定外部信号の出力を一旦停止させた後に当該所定外部信号の出力を再度開始させる場合、及び所定外部信号の出力を単に開始させる場合のそれぞれにおける所定外部信号の出力制御を行うことが可能となる。
特徴L3.前記出力開始手段により前記所定外部信号の出力が開始される場合、前記出力情報記憶領域に維持情報が設定された状態となる構成であり、
前記出力情報記憶領域に前記維持情報が設定された状況においては前記所定外部信号の状況が変化されないことを特徴とする特徴L1又はL2に記載の遊技機。
特徴L3によれば、出力情報記憶領域を利用して所定外部信号が出力された状況が維持されるようにすることが可能となる。
特徴L4.前記出力情報記憶領域に設定される情報は数値情報であり、
前記第2出力情報は、前記第1出力情報を所定の変動対象値(「1」)だけ変動させた数値情報であることを特徴とする特徴L1乃至L3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L4によれば、数値情報を所定の変動対象値だけ変動させることで、一旦停止された所定外部信号の出力を再度開始させることが可能となる。
特徴L5.前記出力情報記憶領域に記憶されている情報に基づいて前記出力停止手段による前記所定外部信号の出力停止及び前記出力開始手段による前記所定外部信号の出力開始のいずれかを実行させるか否かの判定処理(第1の実施形態におけるステップS3301及びステップS3303)が、1ゲームにおける予め定められた一のタイミングで行われることを特徴とする特徴L1乃至L4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L5によれば、所定外部信号の出力を一旦停止させた後に当該所定外部信号の出力を再度開始させる場合において、所定外部信号の出力が停止している期間として1ゲーム分の期間を担保することが可能となる。
特徴L6.前記特別契機は、前記所定外部信号の出力が行われている状況において発生することを特徴とする特徴L1乃至L5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L6によれば、所定外部信号の出力を一旦停止させた後に当該所定外部信号の出力を再度開始させる場合において上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴L7.前記第1設定手段は、遊技者に有利な期間(疑似ボーナス状態ST4、AT状態ST5のセット)が終了して、当該有利な期間(AT状態ST5のセットの継続)又は別の有利な期間(AT状態ST5の開始)が開始される場合に、前記特別契機の発生として、前記出力情報記憶領域に前記第1出力情報が設定された状態とすることを特徴とする特徴L1乃至L6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L7によれば、有利な期間が継続する状況で所定外部信号の出力を一旦停止させた後に当該所定外部信号の出力を再度開始させる場合において上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴L8.所定遊技状態(AT状態ST5)にて複数のゲームが実行されて実行回の1回が終了した場合において継続条件が成立している場合、新たな前記実行回を開始させる実行回継続手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS3114~ステップS3116の処理を実行する機能)を備え、
前記特別契機は、前記実行回継続手段により新たな前記実行回が開始される場合に発生することを特徴とする特徴L1乃至L7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L8によれば、所定遊技状態の実行回の1回が終了して新たな実行回が開始される状況で所定外部信号の出力を一旦停止させた後に当該所定外部信号の出力を再度開始させる場合において上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴L1~L8の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴L群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、外部信号の出力が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴M群>
特徴M1.遊技状況として少なくとも第1遊技状況(CB状態、非CB状態であってCB当選データが記憶されている状態、非CB状態であってCB当選データが記憶されていない状態)と第2遊技状況(ベット数が「2」である場合、ベット数が「3」である場合)とが存在しており、これら遊技状況の内容に対応する態様で遊技が実行される遊技機において、
前記第1遊技状況の内容に応じて判定用記憶領域(判定値カウンタ74j)の判定用数値情報(判定値)が変動するように当該判定用数値情報を更新する第1更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1402及びステップS1405の処理を実行する機能)と、
前記第2遊技状況の内容に応じて前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報が変動するように当該判定用数値情報を更新する第2更新手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1403の処理を実行する機能)と、
前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報を利用して情報対応処理(役の抽選処理)を実行する情報対応実行手段(第1の実施形態における主側MPU72の役の抽選処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴M1によれば、判定用記憶領域の判定用数値情報は、第1遊技状況の内容に応じて変動するように更新され、第2遊技状況の内容に応じて変動するように更新される。そして、判定用記憶領域の判定用数値情報を利用して情報対応処理が実行される。つまり、第1遊技状況の内容及び第2遊技状況の内容を含めて複数の遊技状況の内容を踏まえた情報が判定用数値情報として集約され、その集約された判定用数値情報を参照するだけで複数の遊技状況の内容に応じた情報対応処理を実行することが可能となる。よって、複数の遊技状況の内容に応じた情報対応処理を実行する上での処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴M2.前記第1更新手段は、前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報が増加する側及び減少する側の一方に当該判定用数値情報を変動させるものであり、
前記第2更新手段は、前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報が増加する側及び減少する側のうち前記第1更新手段が変動させる側と同じ側に当該判定用数値情報を変動させるものであることを特徴とする特徴M1に記載の遊技機。
特徴M2によれば、判定用記憶領域の判定用数値情報はそれぞれの遊技状況の内容に応じて増加する側及び減少する側のうち一方の側に変動する。これにより、複数の遊技状況の内容の組合せと判定用数値情報との対応関係が複雑なものとなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴M3.前記第1遊技状況の内容は複数種類存在しており、
前記第1更新手段は、前記第1遊技状況の内容の種類に応じた変動量で前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報を変動させ、
前記第2遊技状況の内容は複数種類存在しており、
前記第2更新手段は、前記第2遊技状況の内容の種類に応じた変動量で前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報を変動させることを特徴とする特徴M1又はM2の遊技機。
特徴M3によれば、第1遊技状況の内容の種類に応じた変動量で判定用数値情報が変動されるとともに、第2遊技状況の内容に応じた変動量で判定用数値情報が変動される。これにより、第1遊技状況の内容及び第2遊技状況の内容を含めて複数の遊技状況の内容を踏まえた情報が判定用数値情報として集約されるようにすることが可能となる。
特徴M4.前記第1遊技状況の内容が特定種類の内容(CB状態)である場合、前記第1更新手段により当該特定種類の内容に応じた変動量で前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報が変動される一方、前記第2更新手段による前記判定用数値情報の変動は行われないことを特徴とする特徴M1乃至M3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴M4によれば、第1遊技状況の内容が特定種類の内容である場合には当該特定種類の内容に応じた変動量で判定用数値情報が変動される一方、第2遊技状況の内容に応じた判定用数値情報の変動は行われない。これにより、第1遊技状況の内容が特定種類の内容である場合には第2遊技状況の内容が情報対応処理の実行内容に影響を与えない状況において、当該状況に対して判定用数値情報が複数種類存在してしまわないようにすることが可能となる。
特徴M5.前記第1遊技状況は遊技状態であり、
前記第2遊技状況は1ゲームのベット数であることを特徴とする特徴M1乃至M4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴M5によれば、遊技状態及びベット数に応じた情報対応処理を実行する場合に既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴M6.前記情報対応実行手段は、前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報に対応する態様で抽選処理を実行することを特徴とする特徴M1乃至M5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴M6によれば、第1遊技状況の内容及び第2遊技状況の内容を含めて複数の遊技状況の内容を踏まえた情報が判定用数値情報として集約され、その集約された判定用数値情報を参照するだけで複数の遊技状況の内容に応じた抽選処理を実行することが可能となる。よって、複数の遊技状況の内容に応じた抽選処理を実行する上での処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴M7.前記情報対応実行手段は、
複数種類の選択対象(インデックス値IV)のうち抽選対象となる選択対象を順次変更する順次変更手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1304及びステップS1309の処理を実行する機能)と、
前記抽選対象となっている前記選択対象に対応させて設けられた対応情報群(IV=1~17用データ群101a~101q)に対して前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報を照合することに基づき抽選用数値情報(ポイント値PV)を取得する数値情報取得手段(第1の実施形態における主側MPU72のPVの取得処理を実行する機能)と、
当該数値情報取得手段が取得した前記抽選用数値情報を利用して前記抽選対象となっている前記選択対象が当選となるか否かを判定する当選判定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1307の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴M1乃至M6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴M7によれば、抽選対象となっている選択対象に対応させて設けられた対応情報群に対して判定用記憶領域の判定用数値情報を照合することに基づき抽選用数値情報が取得され、当該抽選用数値情報を利用して抽選対象となっている選択対象が当選となっているか否かが判定される。これにより、選択対象に対応する抽選用数値情報が各種遊技状況の内容に応じて相違し得る構成であっても、当該抽選用数値情報の取得に際しては選択対象に対応する対応情報群に対して判定用数値情報を照合するだけでよいため、当該抽選用数値情報を取得するための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴M8.所定の前記選択対象に対応する前記対応情報群(IV=17用データ群101q)には、所定の前記判定用数値情報(判定値カウンタ74j=「1」)に対しては前記抽選用数値情報が設定されておらず、
前記数値情報取得手段は、前記対応情報群に所定の前記判定用数値情報に対応する前記抽選用数値情報が設定されていない場合、当該判定用数値情報に対応する前記抽選用数値情報として非当選対応の数値情報(「0」)を導出する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1509の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴M7に記載の遊技機。
特徴M8によれば、所定の選択対象が各種遊技状況の組合せが所定の組合せである場合には確実に当選とならない構成において、当該選択対象に対応する対応情報群には当該所定の組合せに対応する判定用数値情報に対する抽選用数値情報が設定されていない。これにより、当該対応情報群のデータ容量を削減することが可能となる。また、このように対応情報群に抽選用数値情報が設定されていない判定用数値情報に対しては、非当選対応の数値情報が別に導出されるため、当該判定用数値情報が非当選となるようにすることが可能となる。
特徴M9.前記対応情報群には、対応する前記判定用数値情報の順序とデータ上のアドレス(アドレスデータA(0)~A(3),B(0)~B(4),C(0)~C(1))が対応するようにして前記抽選用数値情報が設定されており、
前記数値情報取得手段は、前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報に対応する順序に設定されている前記抽選用数値情報を前記対応情報群から取得する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1508の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴M7又はM8に記載の遊技機。
特徴M9によれば、判定用数値情報に対応する順序に設定されている抽選用数値情報を対応情報群から取得するだけでよいため、対応情報群から抽選用数値情報を取得するための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴M10.前記対応情報群には、前記判定用数値情報の種類数に対応する数の判定用エリア(遊技状態データ102a)を有しており、
前記抽選用数値情報が設定されている前記判定用数値情報の種類に対応する前記判定用エリアには第1情報(「1」)が設定されており、
前記抽選用数値情報が設定されていない前記判定用数値情報の種類に対応する前記判定用エリアには第2情報(「0」)が設定されており、
前記数値情報取得手段は、参照対象となっている前記対応情報群において前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報に対応する前記判定用エリアに前記第1情報が設定されている場合、当該対応情報群において当該判定用エリアに対応付けて設定されている前記抽選用数値情報を取得する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1508の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴M7乃至M9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴M10によれば、判定用エリアに第1情報及び第2情報のいずれが設定されているのかを特定するだけで、選択対象に対応する対応情報群に判定用数値情報に対応する抽選用数値情報が設定されているか否かを特定することが可能となる。よって、対応情報群に判定用数値情報に対応する抽選用数値情報が設定されているか否かを特定するための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴M11.前記数値情報取得手段は、参照対象となっている前記対応情報群において前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報に対応する前記判定用エリアに前記第2情報が設定されている場合、当該判定用数値情報に対応する前記抽選用数値情報として非当選対応の数値情報(「0」)を導出する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1509の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴M10に記載の遊技機。
特徴M11によれば、判定用エリアに第2情報が設定されている場合、その判定用数値情報に対応する抽選用数値情報は対応情報群に設定されておらず、非当選対応の数値情報が別に導出される。これにより、当該対応情報群のデータ容量を削減することが可能となる。
なお、特徴M1~M11の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴M群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、制御手段における処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴N群>
特徴N1.複数種類の選択対象(インデックス値IV)のうち抽選対象となる選択対象を順次変更する順次変更手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1304及びステップS1309の処理を実行する機能)と、
前記抽選対象となっている前記選択対象に対応する抽選用数値情報(ポイント値PV)を取得する数値情報取得手段(第1の実施形態における主側MPU72のPVの取得処理を実行する機能)と、
当該数値情報取得手段が取得した前記抽選用数値情報を利用して前記抽選対象となっている前記選択対象が当選となるか否かを判定する当選判定手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1307の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該当選判定手段による当選となるか否かの判定は、複数種類の遊技状況(CB状態、非内部中の2枚ベット状態、非内部中の3枚ベット状態、内部中の2枚ベット状態及び内部中の3枚ベット状態)のそれぞれにおいて行われる構成であり、
前記複数種類の遊技状況のうち所定の遊技状況(例えばCB状態)においては所定種類の前記選択対象(インデックス値IV=17)は前記当選とならない構成であり、
前記所定の遊技状況であっても前記所定種類の選択対象が前記順次変更手段により前記抽選対象とされることを特徴とする遊技機。
特徴N1によれば、複数種類の選択対象のうち抽選対象となっている選択対象に対応する抽選用数値情報が取得され、その取得された抽選用数値情報を利用して抽選対象となっている選択対象が当選となるか否かが判定される。また、当該当選となるか否かの判定は複数種類の遊技状況のそれぞれにおいて行われる。この場合に、所定の遊技状況においては所定種類の選択対象は当選とならない構成ではあるが、所定の遊技状況であっても所定種類の選択対象が抽選対象とされる。これにより、いずれの遊技状況であっても選択対象の種類を統一することが可能となる。よって、選択対象が当選となるか否かを判定するための処理構成を複数種類の遊技状況において共通させることが可能となり、抽選を行うための構成を好適なものとすることが可能となる。
特徴N2.前記複数種類の遊技状況において前記順次変更手段により前記抽選対象とされ得る前記選択対象の種類は同一であることを特徴とする特徴N1に記載の遊技機。
特徴N2によれば、複数種類の遊技状況において抽選対象とされ得る選択対象の種類は同一となっているため、選択対象が当選となるか否かを判定するための処理構成を複数種類の遊技状況において共通させることが可能となり、抽選を行うための構成を好適なものとすることが可能となる。
特徴N3.前記複数種類の選択対象のそれぞれに対応させて対応情報群(IV=1~17用データ群101a~101q)が設定されており、
前記数値情報取得手段は、前記抽選対象となっている前記選択対象に対応する前記対応情報群に対して現状の遊技状況に対応する情報(判定値カウンタ74jの値)を照合することで前記抽選用数値情報を取得することを特徴とする特徴N1又はN2に記載の遊技機。
特徴N3によれば、複数種類の選択対象のそれぞれに対応させて対応情報群が設定されており、抽選対象となっている選択対象に対応する対応情報群に対して現状の遊技状況に対応する情報を照合することで抽選用数値情報が取得される。これにより、抽選用数値情報を取得するための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴N4.所定の前記選択対象に対応する前記対応情報群(IV=17用データ群101q)には、所定の遊技状況に対しては前記抽選用数値情報が設定されておらず、
前記数値情報取得手段は、前記対応情報群に前記所定の遊技状況に対応する前記抽選用数値情報が設定されていない場合、前記抽選用数値情報として非当選対応の数値情報(「0」)を導出する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1509の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴N3に記載の遊技機。
特徴N4によれば、所定の選択対象が各種遊技状況の組合せが所定の組合せである場合には確実に当選とならない構成において、当該選択対象に対応する対応情報群には当該所定の組合せに対する抽選用数値情報が設定されていない。これにより、当該対応情報群のデータ容量を削減することが可能となる。また、このように対応情報群に抽選用数値情報が設定されていない上記所定の組合せに対しては、非当選対応の数値情報が別に導出されるため、当該所定の組合せが非当選となるようにすることが可能となる。
特徴N5.前記対応情報群には、前記複数種類の遊技状況に対応する数の判定用エリア(遊技状態データ102a)を有しており、
前記抽選用数値情報が設定されている種類の遊技状況に対応する前記判定用エリアには第1情報(「1」)が設定されており、
前記抽選用数値情報が設定されていない種類の遊技状況に対応する前記判定用エリアには第2情報(「0」)が設定されており、
前記数値情報取得手段は、参照対象となっている前記対応情報群において現状の遊技状況に対応する前記判定用エリアに前記第1情報が設定されている場合、当該対応情報群において当該判定用エリアに対応付けて設定されている前記抽選用数値情報を取得する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1508の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴N3又はN4に記載の遊技機。
特徴N5によれば、判定用エリアに第1情報及び第2情報のいずれが設定されているのかを特定するだけで、選択対象に対応する対応情報群に現状の遊技状況に対応する抽選用数値情報が設定されているか否かを特定することが可能となる。よって、対応情報群に現状の遊技状況に対応する抽選用数値情報が設定されているか否かを特定するための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴N6.前記数値情報取得手段は、参照対象となっている前記対応情報群において現状の遊技状況に対応する前記判定用エリアに前記第2情報が設定されている場合、前記抽選用数値情報として非当選対応の数値情報(「0」)を導出する手段(第1の実施形態における主側MPU72のステップS1509の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴N5に記載の遊技機。
特徴N6によれば、判定用エリアに第2情報が設定されている場合、現状の遊技状況に対応する抽選用数値情報は対応情報群に設定されておらず、非当選対応の数値情報が別に導出される。これにより、当該対応情報群のデータ容量を削減することが可能となる。
なお、特徴N1~N6の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴N群の特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、抽選処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴O群>
特徴O1.所定の処理(第3の実施形態におけるゲーム開始時の有利状態用処理、ゲーム開始時のAT状態用処理)を実行している状況において別の処理(第3の実施形態におけるエンディング判定処理)を呼び出して実行する呼び出し契機(PUSH命令)が発生した場合に、当該別の処理の終了後における前記所定の処理の戻りアドレスの情報を特定記憶領域(スタックエリア125)に記憶させる情報記憶実行手段(第3の実施形態における主側MPU72のステップS3504及びステップS3601の処理を実行する機能)と、
前記別の処理が終了して前記所定の処理に復帰することを可能とする読み出し契機(POP命令)が発生した場合に前記特定記憶領域から前記戻りアドレスの情報を読み出す情報読み出し手段(第3の実施形態における主側MPU72のステップS3703、ステップS3704及びステップS3705の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定記憶領域は、複数の単位記憶領域(単位記憶エリア125a)を有しており、
前記情報記憶実行手段は、前記情報読み出し手段による前記戻りアドレスの情報の読み出しが実行されることなく複数回の前記呼び出し契機が発生した場合、前記複数の単位記憶領域に対して予め定められた所定順序で前記戻りアドレスの情報を記憶させるものであり、
前記情報読み出し手段は、前記戻りアドレスの情報が複数記憶されている状況において前記読み出し契機が発生した場合、記憶された順序が後側の前記戻りアドレスの情報から読み出すものであり、
本遊技機は、
前記読み出し契機が発生したことで前記情報読み出し手段により前記戻りアドレスの情報が読み出された場合に、当該戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰する処理復帰手段(第3の実施形態における主側MPU72のステップS3703及びステップS3705の処理を実行する機能)と、
前記読み出し契機が発生したことで前記情報読み出し手段により前記戻りアドレスの情報が読み出されたにも関わらず、当該戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰しない非復帰手段(第3の実施形態における主側MPU72のステップS3704の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴O1によれば、所定の処理を実行している状況において別の処理を読み出して実行する呼び出し契機が発生した場合には当該所定の処理の戻りアドレスの情報が特定記憶領域における記憶対象となっている単位記憶領域に記憶される。また、別の処理が終了して所定の処理に復帰する読み出し契機が発生した場合には特定記憶領域における読み出し対象となっている単位記憶領域から戻りアドレスの情報が読み出される。そして、その読み出した戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰することで所定の処理において復帰すべき処理に復帰することとなる。また、戻りアドレスの情報の読み出しが実行されることなく複数回の呼び出し契機が発生した場合には複数の単位記憶領域に対して所定順序で戻りアドレスの情報が記憶され、戻りアドレスの情報が複数記憶されている状況において読み出し契機が発生した場合、記憶された順序が後側の戻りアドレスの情報から読み出される。これにより、処理の復帰が行われる前に処理の呼び出しが繰り返された場合には、その後に呼び出し元となった順序が後側の処理から順に復帰することとなる。
上記構成において、読み出し契機が発生したことで戻りアドレスの情報が読み出されたにも関わらず、当該戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰されないことがある。これにより、基本的には読み出し元となった順序が後側の処理から順に処理の復帰対象となるようにしながら、例外的に当該順序を守らずに、復帰対象となる処理を所定個飛ばした順序で復帰させることが可能となる。よって、処理を好適に実行することが可能となる。
特徴O2.前記複数の単位記憶領域のうち記憶対象となっている単位記憶領域に前記戻りアドレスの情報が記憶された場合に前記所定順序で当該記憶対象となる前記単位記憶領域を変更させる手段(第3の実施形態における主側MPU72のステップS3504及びステップS3601の処理を実行する機能)と、
前記複数の単位記憶領域のうち読み出し対象となっている単位記憶領域から前記戻りアドレスの情報が読み出された場合に前記所定順序とは逆の順序で前記読み出し対象となる前記単位記憶領域を変更させる手段(第3の実施形態における主側MPU72のステップS3703、ステップS3704及びステップS3705の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴O1に記載の遊技機。
特徴O2によれば、戻りアドレスの情報の記憶対象となる単位記憶領域は所定順序で変更されるのに対して、戻りアドレスの情報の読み出し対象となる単位記憶領域は所定順序とは逆の順序で変更される。当該構成において、読み出し契機が発生したことで戻りアドレスの情報が読み出されたにも関わらず当該戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰されない事象が発生した場合には、当該戻りアドレスの情報が記憶されていた単位記憶領域に対して所定順序とは逆の順序で次の順番となる単位記憶領域が次の読み出し対象となる。これにより、復帰対象となる処理を所定個飛ばした順序で復帰させることが可能となる。
特徴O3.前記別の処理において特別条件が成立していることが特定された場合(ステップS3701又はステップS3702にて肯定判定をした場合)、前記読み出し契機が発生したことで前記情報読み出し手段により前記戻りアドレスの情報が読み出されたにも関わらず前記非復帰手段により当該戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰させない事象が発生した後に、前記読み出し契機が発生したことで前記情報読み出し手段により前記戻りアドレスの情報が読み出され前記処理復帰手段により当該戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰させる事象が発生することを特徴とする特徴O1又はO2に記載の遊技機。
特徴O3によれば、所定の処理を実行している状況において別の処理が呼び出されて実行される構成において、特別条件が成立した場合には所定の処理に復帰させるための戻りアドレスの情報が特定記憶領域から読み出されるものの当該所定の処理への復帰が行われない。そして、その後に上記戻りアドレスの情報が記憶される前に特定記憶領域に記憶されていた戻りアドレスの情報が読み出されて、当該戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰される。これにより、特別条件が成立した場合には復帰対象となる処理を所定個飛ばした順序で復帰させることが可能となる。
特徴O4.前記別の処理において前記特別条件が成立していないことが特定された場合(ステップS3701及びステップS3702のそれぞれにて否定判定をした場合)、前記読み出し契機が発生したことで前記情報読み出し手段により前記戻りアドレスの情報が読み出されたにも関わらず当該戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰させない事象が発生することなく、前記読み出し契機が発生したことで前記情報読み出し手段により前記戻りアドレスの情報が読み出され前記処理復帰手段により当該戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰させる事象が発生し、その復帰した前記所定の処理にて前記特別条件が成立していないことに対応する処理(ステップS3506~ステップS3511、ステップS3603~ステップS3616)が実行されることを特徴とする特徴O3に記載の遊技機。
特徴O4によれば、別の処理において特別条件が成立していないことが特定された場合、戻りアドレスの情報が読み出されたにも関わらず当該戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰させない事象が発生することなく、読み出された戻りアドレスの情報に対応する処理に復帰される。そして、その復帰した所定の処理にて特別条件が成立していないことに対応する処理が実行される。これにより、別の処理において特別条件が成立した場合と成立しなかった場合とで処理の進行態様を異ならせることが可能となる。また、別の処理において特別条件が成立している場合には所定の処理に復帰すること自体がないため、所定の処理にて特別条件が成立していないことに対応する処理が実行されないようにするための処理を設定する必要が生じない。
なお、特徴O1~O4の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴P群>
特徴P1.演算対象数値情報(監視期間カウンタKKの値)に対して所定の演算処理(第4の実施形態ではステップS3901、第5の実施形態ではステップS4101)を実行する所定演算手段(第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS3901の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS4101の処理を実行する機能)と、
当該所定演算手段による前記所定の演算処理の結果、前記演算対象数値情報が所定の限界値(第4の実施形態では最大値、第5の実施形態では最小値)を超えた場合に限界超え対応情報(「1」)が記憶される対応記憶領域(キャリーフラグCF)と、
当該対応記憶領域に前記限界超え対応情報が記憶されている場合、前記演算対象数値情報を前記所定の限界値とする限界値設定手段(第4の実施形態では主側MPU72におけるSBC命令を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるADC命令を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴P1によれば、演算対象数値情報に対して所定の演算処理が実行された結果、当該演算対象数値情報が所定の限界値を超えた場合には対応記憶領域に限界超え対応情報が記憶され、当該対応記憶領域に限界超え対応情報が記憶されている場合には演算対象数値情報が所定の限界値される。これにより、演算対象数値情報に対して所定の演算処理が実行された結果、当該演算対象数値情報が所定の限界値に達した場合には当該所定の限界値で保持されるようにすることが可能となる。よって、演算対象数値情報が所定の限界値に到達していることを、当該演算対象数値情報を参照することで特定することが可能となり、演算対象数値情報が所定の限界値に到達していることを特定するための処理を好適に行うことが可能となる。
特徴P2.上位バイト(上位バイトTK1)及び下位バイト(下位バイトTK2)を有する数値情報(ウエイトカウンタ126の数値情報)の前記下位バイトに対して減算処理を実行する手段(第4の実施形態における主側MPU72のステップS3805の処理を実行する機能)を備え、
前記下位バイトに対して前記減算処理が実行されたことで当該下位バイトが最小値を超えた場合には前記対応記憶領域に前記限界超え対応情報が記憶される構成であり、
前記上位バイトを指定して所定命令(SBC命令)が実行された場合、前記下位バイトに対して前記減算処理が実行されたことで前記対応記憶領域に前記限界超え対応情報が記憶された場合、前記上位バイトの数値情報を1減算する処理が実行される構成であり、
前記所定演算手段は、前記所定の演算処理として前記演算対象数値情報に対して加算処理(第4の実施形態におけるステップS3901)を実行するものであり、
前記限界値設定手段は、前記演算対象数値情報を指定して前記所定命令が実行されるようにすることで、前記演算対象数値情報に対して前記加算処理が実行されたことで当該演算対象数値情報が最大値を超えて反転したことに起因して前記対応記憶領域に前記限界超え対応情報が記憶された場合には前記演算対象数値情報が1減算されて当該演算対象数値情報が最大値とされることを特徴とする特徴P1に記載の遊技機。
特徴P2によれば、上位バイトに対する桁の繰り下がりを行うための所定命令を利用して、演算対象数値情報に対して加算処理が実行された結果、当該演算対象数値情報が最大値に達した場合には当該最大値で保持されるようにすることが可能となる。また、所定命令という一命令によって、演算対象数値情報が最大値に達した場合には当該最大値で保持されるようにすることが可能となるため、プログラム容量を削減することが可能となる。
特徴P3.上位バイト(上位バイトTK1)及び下位バイト(下位バイトTK2)を有する数値情報(ウエイトカウンタ126の数値情報)の前記下位バイトに対して加算処理を実行する手段(第5の実施形態における主側MPU72のステップS4005の処理を実行する機能)を備え、
前記下位バイトに対して前記加算処理が実行されたことで当該下位バイトが最大値を超えた場合には前記対応記憶領域に前記限界超え対応情報が記憶される構成であり、
前記上位バイトを指定して特定命令(ADC命令)が実行された場合、前記下位バイトに対して前記加算処理が実行されたことで前記対応記憶領域に前記限界超え対応情報が記憶された場合、前記上位バイトの数値情報を1加算する処理が実行される構成であり、
前記所定演算手段は、前記所定の演算処理として前記演算対象数値情報に対して減算処理(第5の実施形態におけるステップS4101)を実行するものであり、
前記限界値設定手段は、前記演算対象数値情報を指定して前記特定命令が実行されるようにすることで、前記演算対象数値情報に対して前記減算処理が実行されたことで当該演算対象数値情報が最小値を超えて反転したことに起因して前記対応記憶領域に前記限界超え対応情報が記憶された場合には前記演算対象数値情報が1加算されて当該演算対象数値情報が最小値とされることを特徴とする特徴P1に記載の遊技機。
特徴P3によれば、上位バイトに対する桁の繰り上がりを行うための特定命令を利用して、演算対象数値情報に対して減算処理が実行された結果、当該演算対象数値情報が最小値に達した場合には当該最小値で保持されるようにすることが可能となる。また、特定命令という一命令によって、演算対象数値情報が最小値に達した場合には当該最小値で保持されるようにすることが可能となるため、プログラム容量を削減することが可能となる。
なお、特徴P1~P3の構成に対して、特徴A1~A8、特徴B1~B8、特徴C1~C7、特徴D1~D6、特徴E1~E7、特徴F1~F6、特徴G1~G6、特徴H1~H10、特徴I1~I5、特徴J1~J6、特徴K1~K5、特徴L1~L8、特徴M1~M11、特徴N1~N6、特徴O1~O4、特徴P1~P3のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴O群及び上記特徴P群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機としてパチンコ遊技機やスロットマシンが知られている。例えば、パチンコ遊技機では、遊技球を貯留する貯留部を備えており、当該貯留部に貯留された遊技球が遊技球発射装置に案内されて、遊技者の発射操作に応じて遊技領域に向けて発射される。そして、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球した場合に、例えば抽選処理が実行されたり、例えば遊技者が使用可能な遊技球の数を増加させるための処理が実行される。
スロットマシンでは、メダルなどの遊技価値がベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、制御手段における処理が好適に実行される必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…スロットマシン、12…前面扉、16…扉開放センサ、32L,32M,32R…リール、54b…停電監視回路、56…リセットボタン、57…設定キー挿入孔、64…ベット表示部、66…兼用表示部、72…主側MPU、74…主側RAM、74a…ベット数設定カウンタ、74e…扉状態エリア、74f…ベット数履歴カウンタ、74g…情報異常フラグ、74h…リセット現状記憶エリア、74i…リセット前回記憶エリア、74j…判定値カウンタ、76…第2乱数回路、92…演出側MPU、101a~101q…IV=1~17用データ群、102a…遊技状態データ、111…ラッチエリア、112…ゲーム数モード抽選テーブル、113…当選率モード抽選テーブル、121…ジャンプステータスフラグ、122…CLR実行回路、122b…NOR回路、123…DEC実行回路、123c…OR回路、125…スタックエリア、125a…単位記憶エリア、126…ウエイトカウンタ、CF…キャリーフラグ、KK…監視期間カウンタ、TK1…上位バイト、TK2…下位バイト。

Claims (1)

  1. 遊技状況として少なくとも第1遊技状況と第2遊技状況とが存在しており、これら遊技状況の内容に対応する態様で遊技が実行される遊技機において、
    前記第1遊技状況の内容に応じて判定用記憶領域の判定用数値情報が変動するように当該判定用数値情報を更新する第1更新手段と、
    前記第2遊技状況の内容に応じて前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報が変動するように当該判定用数値情報を更新する第2更新手段と、
    複数種類の選択対象のうち抽選対象となる選択対象を順次変更する順次変更手段と、
    前記抽選対象となっている前記選択対象に対応させて設けられた対応情報群に対して前記判定用記憶領域の前記判定用数値情報を照合することに基づき抽選用数値情報を取得する数値情報取得手段と、
    当該数値情報取得手段が取得した前記抽選用数値情報を利用して前記抽選対象となっている前記選択対象が当選となるか否かを判定する当選判定手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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