JP7098465B2 - 電磁流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、流量計測の対象となる流体の電気伝導率を計測する機能を備える電磁流量計に関する。
測定管内を流れる流体の流量を計測する電磁流量計は、流体が測定管内をある程度満たしていることを前提として、流体から検出した起電力に基づいて流量を算出している。したがって、流体が測定管内を満たしていない場合、算出した流量が正確な値を示しているとは云えない。このため、電磁流量計によっては、流体が測定管内を満たしていない、いわゆる空状態を検出(空検知)する機能を備えているものがある。
従来、空状態を検出する技術として、特許文献1には、流体のインピーダンスと電気伝導率との関係に基づいて空検知する技術が提案されている。図14は、従来の空検知を示す回路図である。図14に示すように、特許文献1の方式は、流量計測用の電極Ta,Tbに直流電圧を印加し、得られた検出電圧Vza,Vzbを、バッファアンプU1a,U1bで安定化した後、コンパレータU2a,U2bで基準電圧Vsa,Vsbと比較し、得られた比較結果Sa,Sbに基づいて、流体が測定管内を満たしていない空状態であるか否かを判定している。
しかし、特許文献1の方式は、流量計測用の電極を空検知に兼用する方式であり、電気伝導率を計測することはできない。また、電気伝導率を計測するための回路を追加したとしても、同じ電極で流量と電気伝導率とを並行して計測することはできない。このため、流量計測周期の一部を電気伝導率計測期間に割り当てる必要があり、この電気伝導率計測期間を割り当てるため、流量計測期間を短縮した場合には流量計測精度が低下する要因となり、流量計測周期を延長した場合には流量計測レスポンスが低下する要因となる。
一方、流量と電気伝導率とを並行して計測する技術として、特許文献2には、流量計測用の電極とは別個に設けた電極を用いて、電気伝導率を計測する技術が提案されている。図15は、従来の他の空検知を示す回路図である。図15に示すように、特許文献2の方式は、測定管50に設けた電気伝導率検出電極T21,T22とアースリング電極51との間に交流信号を印加し、これら電極間に発生した電気信号を、流量検出用のオペアンプU1とは異なるオペアンプU2で検出することにより、電極T21,T22間に存在する流体のインピーダンスを算出して電気伝導率を導出する方式である。
特開平8-210888号公報 特開平7-5005号公報
特許文献2の方式によれば、図15に示すように、流量計測用の電極T11,T12とは別個に設けた電極T21,T22を用いて電気伝導率を計測できるため、電磁流量計において流体の流量と電気伝導率とを並行して計測することができる。この際、電気伝導率用の印加信号が流量計測用の印加信号に対して干渉しないようにすることが重要となる。
一方、流体の電気伝導率を導出する場合、電極間の距離が大きいほど高い精度で電気伝導率を測定することができる。しかしながら、測定管の長さは限られているため、電気伝導率の計測に用いる電極と流量計測に用いる電極とが近くなると、電気伝導率用の印加信号が流量計測用の印加信号に干渉して、流量の計測精度が低下する原因となる。このため、このような干渉を低減するには、測定管の長さを延長したり、互いの電極間にアースリングを配置したりする必要があり、電磁流量計を小型化できないという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、電磁流量計を大型化することなく、流体の流量と電気伝導率とを精度よく計測できる電磁流量計を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる電磁流量計は、測定管内を流れる流体の流量を計測する電磁流量計であって、予め設定された信号周波数で一定振幅を有する交流の矩形波電流を矩形波信号として生成する信号生成回路と、前記測定管に取り付けられて前記矩形波信号を前記流体に印加する第1および第2の電極と、前記第1および第2の電極から検出した検出電圧をサンプリングすることにより前記検出電圧の振幅を検出する検出回路と、前記振幅に基づいて前記流体に関する電気伝導率を演算処理により求める演算処理回路とを備えている。
また、本発明にかかる上記電磁流量計の一構成例は、記第1および第2の電極の近傍位置に配置されて、前記信号生成回路、および、前記検出電圧を安定化して前記検出回路へ出力するバッファアンプのうち、少なくともいずれか一方または両方を搭載するプリント基板をさらに備えるものである。
また、本発明にかかる上記電磁流量計の一構成例は、前記第1の電極が、前記流体と接液する接液電極からなり、前記第2の電極は、前記測定管の外周部に形成されて、前記流体と接液していない非接液電極からなるものである。
また、本発明にかかる上記電磁流量計の一構成例は、前記第1および第2の電極が、前記流体と接液する接液電極からなるものである。
また、本発明にかかる上記電磁流量計の一構成例は、前記検出回路が、前記矩形波信号の半周期の中央時間位置で、前記検出電圧をサンプリングするようにしたものである。
また、本発明にかかる上記電磁流量計の一構成例は、前記信号生成回路が、前記矩形波信号の大きさを検出する電流検出回路と、前記信号周波数を示すクロック信号と前記電流検出回路からの検出結果とに基づいて、前記矩形波信号の振幅を設定電流に維持するオペアンプとを含むものである。
本発明によれば、検出電圧の傾斜が直線的となるため、電気伝導率計測用の信号周波数として、励磁周波数より高い周波数、例えば励磁周波数の100倍以上高い周波数を用いても、検出電圧の振幅を安定して検出することができる。したがって、電気伝導率用の印加信号が流量計測用の印加信号に対して干渉しても、励磁周波数<<信号周波数であるためローパスフィルタで信号周波数を容易に除去することが可能となる。
これにより、上記のような干渉を低減するため、流量計測用の電極と電気伝導率用の電極との距離を大きくする必要はない。このため、測定管の長さを延長したり、互いの電極間にアースリングを配置したりする必要がなり、結果として、電磁流量計を大型化することなく、流体の流量と電気伝導率とを精度よく計測することが可能となる。
第1の実施の形態にかかる電磁流量計の回路構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態にかかる電磁流量計の上面図である。 第1の実施の形態にかかる電磁流量計の断面側面図である。 第1の実施の形態にかかる電磁流量計の組立図である。 第1の実施の形態にかかる電磁流量計の要部側面図である。 第1の実施の形態にかかる電磁流量計の要部上面図である。 第1の実施の形態にかかる電磁流量計の動作を示す信号波形図である。 矩形波電流源の構成例である。 第1の実施の形態にかかる電極側の等価回路である。 矩形波定電圧信号を用いた電磁流量計の動作を示す信号波形図である。 振幅データと電気伝導率との対応関係を示す特性図である。 第2の実施の形態にかかる電磁流量計の要部側面図である。 第2の実施の形態にかかる電磁流量計の要部上面図である。 従来の空検知を示す回路図である。 従来の他の空検知を示す回路図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電磁流量計10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる電磁流量計の回路構成を示すブロック図である。
以下では、流量計測用の一対の電極Ta,Tbが測定管内を流れる流体と直接接液しない容量式電磁流量計を例として説明するが、これに限定されるものではなく、流体と直接接液する接液式の電磁流量計であっても、本発明を同様に適用できる。
図1に示すように、電磁流量計10は、主な回路部として、電気伝導率検出回路11、流量検出回路12、演算処理回路(CPU)13、設定・表示回路14、および伝送回路15を備えている。
電気伝導率検出回路11は、予め設定された信号周波数fsで一定振幅Isを有する交流の矩形波電流を矩形波信号として、電気伝導率計測用の電極T1,T2へ印加し、T1,T2間に発生した検出電圧Vtをサンプリングして振幅を示す振幅データDAを出力する機能を有している。
流量検出回路12は、予め設定された励磁周波数を有する交流の励磁電流Iexを励磁コイル3A,3Bへ供給し、励磁コイル3A,3Bで発生した磁束に応じて流量計測用の電極Ta,Tb間に発生した起電力Va,Vbを検出し、Va,Vbから得られた流量信号VFを示す流量データDFを出力する機能を有している。
演算処理回路13は、電気伝導率検出回路11からの振幅データDAに基づいて、流体の電気伝導率を算出する機能と、得られた電気伝導率に基づいて測定管2内の流体に関する空状態を判定する機能と、流量検出回路12からの流量データDFに基づいて、流体の流量を算出する機能とを有している。
設定・表示回路14は、操作用ボタンやLED・LCD等の表示装置を備え、作業者の設定操作入力を検出して演算処理回路13へ出力する機能と、演算処理回路13からの各種データを表示する機能とを備えている。
伝送回路15は、伝送路LTを介してコントローラなどの上位装置(図示せず)との間でデータ伝送を行う機能と、演算処理回路13で得られた電気伝導率や空状態判定結果を、上位装置へ送信する機能とを備えている。
[電気伝導率検出回路]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる電気伝導率検出回路11の構成について詳細に説明する。
図1に示すように、電気伝導率検出回路11は、主な回路部として、クロック生成回路11A、信号生成回路11B、バッファアンプ11C、サンプルホールド回路11D、およびA/D変換回路11Eとを備えている。
クロック生成回路11Aは、演算処理回路13からのクロック信号CLK0に基づいて、矩形波信号SG生成用のクロック信号CLKsと、サンプリング制御用のクロック信号CLKh,CLKlとを生成する機能を有している。
信号生成回路11Bは、予め設定された信号周波数fsで一定振幅(設定電流Is)を有する交流の矩形波電流を、矩形波信号SGすなわち矩形波定電流信号として生成する機能を有している。具体的には、信号生成回路11Bは、全体としてオンオフ動作する矩形波電流源IGからなり、CLKsに基づいて、振幅が設定電流IsでCLKsと同じ信号周波数fsを有する矩形波信号SGを生成する機能を有している。
バッファアンプ11Cは、例えばオペアンプやバッファ回路からなり、電極T1,T2から検出した検出電圧Vtを安定化し、出力電圧Vt’として出力する機能を有している。
サンプルホールド回路11Dは、クロック生成回路11Aからのクロック信号CLKh,CLKlに基づいて、バッファアンプ11Cからの出力電圧Vt’をサンプルホールドし、得られた検出電圧VH,VLをA/D変換回路11Eへ出力する機能を有している。
A/D変換回路11Eは、サンプルホールド回路11DからのVH,VLの差分電圧、すなわちVtの振幅電圧をA/D変換し、得られた振幅データDAを演算処理回路13へ出力する機能を有している。
本実施の形態では、電気伝導率計測用の電極T2として、測定管2内を流れる流体と直接接液しない非接液電極を用いる場合を例として説明するが、これに限定されるものではなく、T2として接液電極を用いてもよい。
[流量検出回路]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる流量検出回路12の構成について詳細に説明する。
図1に示すように、流量検出回路12は、主な回路部として、励磁回路12A、信号増幅回路12B、および信号検出回路12Cを備えている。
励磁回路12Aは、予め設定されている励磁周期に基づいて、励磁電流Iexの極性を切り替えるための励磁制御信号Vexを出力する機能を有している。具体的には、励磁回路12Aは、演算処理回路13の励磁制御部13Cからの励磁制御信号Vexに基づいて、交流の励磁電流Iexを励磁コイル3A,3Bへ供給する。
信号増幅回路12Bは、電極Ta,Tbで検出された起電力Va,Vbに含まれるノイズ成分を、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタでフィルタリングした後、増幅して得られた交流の流量信号VFを出力する機能を有している。
信号検出回路12Cは、信号増幅回路12Bからの流量信号VFをサンプルホールドし、得られた直流電圧を流量データDFにA/D変換して、演算処理回路13へ出力する機能を有している。
[演算処理回路]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる演算処理回路13の構成について詳細に説明する。
演算処理回路13は、CPUとその周辺回路を備え、予め設定されているプログラムをCPUで実行して、ハードウェアとソフトウェアを協働させることにより、流量計測に関する処理を実行する各種の処理部を実現する機能を有している。
演算処理回路13で実現される主な処理部として、電気伝導率算出部13A、空状態判定部13B、励磁制御部13C、および流量算出部13Dがある。
電気伝導率算出部13Aは、電気伝導率検出回路11からの振幅データDAに基づいて、流体の電気伝導率を算出する機能を有している。具体的には、予め設定されている電気伝導率算出式を用いて、振幅データDAに対応する電気伝導率を計算してもよいが、振幅データDAと電気伝導率との対応関係を予め計測し、得られた特性をルックアップテーブルとして予め設定しておき、電気伝導率検出回路11からの振幅データDAに基づいてルックアップテーブルを参照することにより、流体に関する電気伝導率を導出してもよい。
空状態判定部13Bは、電気伝導率算出部13Aで算出された流体の電気伝導率に基づいて、測定管2内における流体の存在有無を判定する機能を有している。
通常、流体の電気伝導率は、空気の電気伝導率より大きい。このため、空状態判定部13Bは、電気伝導率算出部13Aで算出された流体の電気伝導率を、閾値処理することにより、流体の存在有無を判定している。
励磁制御部13Cは、予め設定されている励磁周期に基づいて、励磁電流Iexの極性を切り替えるための励磁制御信号Vexを出力する機能を有している。
流量算出部13Dは、流量検出回路12からの流量データDFに基づいて流体の流量を算出する機能と、流量計測結果を設定・表示回路14や伝送回路15へ出力する機能とを有している。
[電磁流量計の構造]
次に、図2~図4参照して、電磁流量計10の構造の構成について詳細に説明する。図2は、第1の実施の形態にかかる電磁流量計の上面図である。図3は、第1の実施の形態にかかる電磁流量計の断面側面図である。図4は、第1の実施の形態にかかる電磁流量計の組立図である。
図2~図4に示すように、測定管2は、円筒形状をなすセラミックや樹脂などの絶縁性および誘電性に優れた材料からなり、測定管2の外側には、測定管2の長手方向(第1の方向)Xに対して磁束方向(第2の方向)Yが直交するよう、略C字形状のヨーク(例えば、図4のヨーク4と同形状)と、一対の励磁コイル3A,3Bが測定管2を挟んで対向配置されている。なお、以下では、図を見易くするため、対向するヨーク端面だけ、すなわちヨーク面4A、4Bだけを図示する。
一方、測定管2の外周面2Pには、長手方向Xおよび磁束方向(第2の方向)Yと直交する電極方向(第3の方向)Zに、流量計測用の電極Ta,Tbが対向配置されている。Ta,Tbは薄膜導体からなる一対の面電極により形成されている。
これにより、交流の励磁電流Iexを励磁コイル3A,3Bに供給すると、励磁コイル3A,3Bの中央に位置するヨーク面4A,4B間に磁束が発生して、測定管2内を流れる流体に、電極方向Zに沿って流体の流速に応じた振幅を持つ交流の起電力が発生し、この起電力が、流体と電極Ta,Tbとの間の静電容量を介して電極Ta,Tbで検出される。
ケース8は、上方に開口部8Bを有し、内部に測定管2を収納する有底箱状の樹脂、または金属筐体から構成されている。ケース8の内壁部のうち長手方向Xと平行する一対の内壁部8Aには、互いに対抗する位置にガイド部81A,81Bと、互いに対抗する位置にガイド部83A,83Bとが形成されている。
ガイド部81A,81Bは、電極方向Zと平行して形成された2つの突条からなり、これら突条の間の嵌合部82A,82Bが、開口部8Bから挿入されたプリント基板5の側端部5I,5Jと嵌合する。ガイド部83A,83Bは、電極方向Zと平行して形成された2つの突条からなり、これら突条の間の嵌合部84A,84Bが、開口部8Bから挿入されたプリント基板6の側端部6I,6Jと嵌合する。
なお、ガイド部81A,81B,83A,83Bの突条は、電極方向Zに連続して形成されている必要はなく、側端部5I,5J,6I,6Jがスムーズに挿入される間隔で、複数に分離して形成してもよい。また、ガイド部81A,81B,83A,83Bは、突条ではなく、内壁部8Aに形成されて、側端部5I,5J,6I,6Jが挿入される溝であってもよい。
ケース8の側面のうち磁束方向Yと平行する一対の側面8Cには、電磁流量計10の外部に設けられる配管(図示せず)と測定管2とを連結可能な、金属材料(例えば、SUS)から構成された管状の継手1A,1Bが配設されている。この際、測定管2は、長手方向Xに沿ってケース8の内部に収納され、測定管2の両端部には、一対のOリング87を挟んで継手1Aと継手1Bがそれぞれ連結される。
ここで、継手1A,1Bのうちの少なくとも一方は、電極T1(コモン電極)として機能する。例えば、継手1Aは、コモン電位(接地電圧GND)に接続されることにより、外部の配管と測定管2とを連結するだけでなく、電極T1としても機能する。
このように、電極T1を金属からなる継手1Aによって実現することにより、T1の流体と接触する面積が広くなる。これにより、T1に異物の付着や腐食が生じた場合であっても、異物の付着や腐食が生じた部分の面積がT1の全面積に対して相対的に小さくなるため、分極容量の変化による測定誤差を抑えることが可能となる。
ケース8のうち内壁部8Aの両側の側面8Eとケース8の底部8Dの外側面には、断面コの字形状の金属板からなるシールド9が取り付けられている。これにより、電磁流量計10から外部に放射されるノイズを低減できる。
[プリント基板]
プリント基板5は、電子部品を実装するための一般的なプリント基板(例えば、板厚1.6mmのガラス布基材エポキシ樹脂銅張積層板)であり、図4に示すように、プリント基板5のほぼ中央位置に、測定管2を貫通させるための管孔5Hが形成されている。したがって、プリント基板5は測定管2と交差する方向に沿って取り付けられることになる。この管孔5Hの大きさは、測定管2の外周部の大きさと同じもしくは少し小さめに設定されている。測定管2が管孔5Hに圧入されてプリント基板5に係止される。
なお、測定管2の外周面2Pと管孔5Hの端部とを接着剤で固定してもよい。図4の例では、管孔5Hは、プリント基板5の側端部に向けて開口していないが、管孔5Hの周部の一部が切り欠かれ、プリント基板5の側端部に向けて直接開口して、切欠きを形成していてもよく、あるいはスリットを介して間接的に開口していてもよい。この場合、プリント基板5に設けられた切欠きが、測定管2が圧入される管孔5Hを形成することとなる。
したがって、測定管2をケース8内に組み付ける場合、まず、励磁コイル3A,3Bが装着されたヨーク4をケース8の底部8Dにネジ止めした状態で、管孔5Hに測定管2が圧入されたプリント基板5を、側端部5I,5Jがケース8のガイド部81A,81Bの嵌合部82A,82Bと嵌合するよう、ケース8の開口部8Bからケース8の内部に挿入する。この後、測定管2の両端にケース8の外側から一対のOリング87を挟んで継手1A,1Bを連結し、継手1A,1Bをケース8にネジ止めする。
これにより、管孔5Hに測定管2が圧入された状態で、プリント基板5がケース8の内部に取り付けられ、結果として、このプリント基板5を介して測定管2がケース8の内部に取り付けられることになる。この際、ガイド部81A,81Bでプリント基板5を固定する必要はなく、逆に少し遊びがあったほうが継手1A,1Bによるネジ止めの際に、測定管2あるいはプリント基板5に機械的ストレスがかからない。
プリント基板6は、プリント基板5と同様、電子部品を実装するための一般的なプリント基板(例えば、板厚1.6mmのガラス布基材エポキシ樹脂銅張積層板)であり、プリント基板6のほぼ中央位置に、測定管2を貫通させるための管孔6Hが形成されている。したがって、プリント基板6は測定管2と交差する方向に沿って取り付けられていることになる。この管孔6Hの大きさは、測定管2の外周部の大きさと同じもしくは少し小さめに設定されている。
また、図4の例では、管孔6Hは、プリント基板6の側端部に向けて開口していないが、管孔6Hの周部の一部が切り欠かれ、プリント基板6の側端部に向けて直接開口して、切欠きを形成していてもよく、あるいはスリットを介して間接的に開口していてもよい。この場合、プリント基板6に設けられた切欠きが、測定管2が圧入される管孔6Hを形成することとなる。また、プリント基板5と同様、管孔6Hの孔壁面に凸部を備え、この凸部が外周面2Pと当接するようにしてもよい。
電極Ta,Tbは、測定管2の外周面2Pに形成された管側配線パターン2A,2Bとジャンパー線(図示せず)とを介してプリント基板5に接続されている。プリント基板5は、接続配線(図示せず)を介して、例えばケース8の上側に取り付けられる上側ケース内のメイン基板(ともに図示せず)の流量検出回路12に接続されている。
電極Ta,Tbは、管側配線パターン2A,2Bやジャンパー線とともに、コモン電位(接地電圧GND)に接続された金属板からなるシールドケース7で電気的にシールドされている。シールドケース7は、長手方向Xに沿って伸延する略矩形状をなし、測定管2が内側を貫通するための開口部が、励磁コイル3A,3Bの磁束領域から上流方向と下流方向に設けられている。これにより、インピーダンスの高い回路部分全体がシールドケース7でシールドされることにより、外部ノイズの影響を抑制される。
なお、プリント基板5に、Ta,Tbで得られた起電力Va,Vbを低インピーダンス化するためのプリアンプを実装してもよく、プリアンプもシールドケース7でシールドしてもよい。この際、プリント基板5のうちプリアンプの実装面とは反対側の半田面に、接地電位に接続された接地パターン(べたパターン)からなるシールドパターンを形成してもよい。これにより、シールドケース7を構成する平面のうち、プリント基板5と当接する平面はすべて開口していてもよく、シールドケース7の構造を簡素化できる。
また、電極Ta,Tbや管側配線パターン2A,2B、さらには電極T2は、銅などの非磁性金属薄膜からなり、測定管2の外周面2Pにメタライズ処理により一体で形成されるため、製造工程を簡素化することができ、製品コストの低減にもつながる。なお、前述のメタライズ処理は、メッキ処理や、蒸着処理などであってもよく、さらには、予め成型しておいた非磁性金属薄膜体を貼り付けてもよい。
[電気伝導率用電極]
次に、図5および図6を参照して、本実施の形態にかかる電気伝導率用の電極T1,T2について説明する。図5は、第1の実施の形態にかかる電磁流量計の要部側面図である。図6は、第1の実施の形態にかかる電磁流量計の要部上面図である。
継手1A,1Bのうちの少なくとも一方は、電極(第1の電極)T1として機能する。例えば、図5および図6に示すように、継手1Aは、コモン電位(接地電圧GND)に接続されることにより、外部の配管と測定管2とを連結するだけでなく、電極T1としても機能する。T1は、ジャンパー線J1を介してプリント基板6に形成されたパッド(電極接続端子)P1に接続されている。J1はP1およびT1の外表面に半田付けされる。
一方、図5および図6に示すように、測定管2の外周面2Pのうち、プリント基板6を挟んで継手1Aからなる電極T1と反対側であって電極Ta,Tbとの間に、測定管2の全周にわたって薄膜導体からなる電極(第2の電極)T2が、非接液電極としてパターン形成されている。T2のうちプリント基板6側の側端部には、パッドP3がプリント基板6に向かって突出してパターン形成されている。T2は、P3からジャンパー線J2を介してプリント基板6に形成されたパッド(電極接続端子)P2に接続されている。J2はP2およびP3に半田付けされる。
これにより、プリント基板6と電極T1,T2とを接続するJ1,J2の長さを極めて短くでき、J1,J2のインピーダンスを極めて低く抑えることができる。
また、プリント基板6は、接続配線(図示せず)を介して、例えばケース8の上側に取り付けられる上側ケース内のメイン基板(ともに図示せず)の電気伝導率検出回路11に接続されている。したがって、プリント基板6に信号生成回路11Bまたはバッファアンプ11Cを実装すれば、接続配線のインピーダンスも低く抑えることができる。このため、電気伝導率の計測において、T1,T2を接続するための電極配線に関するインピーダンスを無視することができる。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図7を参照して、本実施の形態にかかる電磁流量計10の動作について説明する。図7は、第1の実施の形態にかかる電磁流量計の動作を示す信号波形図である。
ここでは、電極T2が非接液電極であって、矩形波信号SGが矩形波定電圧信号である場合を例として説明する。
クロック生成回路11Aは、演算処理回路13からのクロック信号CLK0に基づいて、矩形波信号SG生成用のクロック信号CLKsと、サンプリング制御用のクロック信号CLKh,CLKlとを生成する。ここでは、CLKsの周波数、すなわち矩形波信号SGの信号周波数fsが150kHzである場合が示されている。
信号生成回路11Bは、CLKsに基づいて矩形波電流源IGをオンオフ制御する。これにより、図7に示すように、信号周波数fsの半周期ごとに印加電流Igが、予め設定されている設定電流Isとゼロとの間で切り替えられて、電極T2に印加されることになる。したがって、信号生成回路11Bから供給された印加電流Igにより、電極T1,T2間における流体の流体抵抗で発生した電圧が電極T1,T2間の電圧、すなわち検出電圧Vtとなる。
サンプルホールド回路11Dは、クロック生成回路11AからのCLKhに基づいて、バッファアンプ11CでVtが安定化(インピーダンス変換)されて得られた出力電圧Vt’のうち、Isが供給されているハイレベル期間TH(SGの半周期)における検出電圧VHをサンプリングする。また、サンプルホールド回路11Dは、クロック生成回路11AからのCLKlに基づいて、Vt’のうち、ゼロが供給されているローレベル期間TL(SGの半周期)における検出電圧VLをサンプリングする。
A/D変換回路11Eは、サンプルホールド回路11Dで得られたVHとVLの差分電圧ΔVtを振幅データDAにA/D変換して出力する。
一般には、交流の検出電圧Vtを全波整流する方法、例えばTLにおける検出電圧VtをVtの中間レベルで折り返してTHのVtと加算する方法が考えられる。しかし、このような方法では、TLとTHのVtが等しくないと、全波整流しても脈流が残り、安定した直流電圧とならないため、計測誤差の原因となる。
本実施の形態によれば、交流の検出電圧Vtを全波整流せず、TLとTHでそれぞれ別個にサンプリングし、得られたVH,VLの差分電圧を振幅データDAとして取得している。このため、流体の流速変化などによりVtに揺らぎが含まれているような場合や、外部から流体を介してコモンモードノイズがVtに混入しているような場合でも、振幅データDAへの影響を回避することができ、電気伝導率の安定した計測を実現できる。
電気伝導率算出部13Aは、A/D変換回路11EからのDAに基づいて、流体の電気伝導率を算出する。
また、空状態判定部13Bは、電気伝導率算出部13Aで得られた電気伝導率を閾値伝導率と比較することにより、測定管2内が空状態であるか否か判定する。
図8は、矩形波電流源の構成例である。図8に示すように、矩形波電流源IGは、スイッチSWi、オペアンプUg、および電流検出回路DETを備えている。SWiは、CLKsに基づいてVsとGNDとを切替出力するアナログスイッチである。DETは、IGから出力される印加電流Igの電流値を検出する回路である。Ugは、DETからの電流検出出力に基づいてIgの電流値を設定電流Isに維持制御するとともに、SWiの出力に基づいてIgの出力をオンオフ制御する機能を有している。
図9は、第1の実施の形態にかかる電極側の等価回路である。前述したように、本実施の形態では、矩形波信号SGとして矩形波定電流信号を用いている。このため、図9に示すように、プリント基板6から見た電極側の等価回路は、信号生成回路11Bの矩形波電流源IGに対して、電極T1,T2間のインピーダンスを示す側の等価回路Ztが接続された形式となる。
この際、Ztにおいて、電極T1,T2と流体との接液時に電極-流体間に分極容量Cpおよび分極抵抗Rpが発生し、T2が非接液電極であるため、流体と電極T2との間に電極容量Ctが発生する。したがって、電極T1,T2間の流体に関する流体抵抗をRlとすると、Ztは、分極容量Cpおよび分極抵抗Rpの並列回路と、流体抵抗Rlと、電極容量Ctとが直列接続された等価回路で表される。ここで、矩形波信号SGの信号周波数をfs=150kHzとした場合、Cpのインピーダンスは比較的小さいものの、Ctのインピーダンスがある程度大きくなるため、Ctの両端電圧VctさらにはVtが過渡的に変化するようになる。
図10は、矩形波定電圧信号を用いた電磁流量計の動作を示す信号波形図である。図7と同様にしてfs=150kHzとした場合、Cpのインピーダンスは比較的小さいものの、Ctのインピーダンスがある程度大きくなる。このため、一定振幅(基準電圧Vs)を有する交流の矩形波電圧を、矩形波信号SGすなわち矩形波定電圧信号として用いた場合、VctやVrl、さらにはVtがそれぞれの時定数で指数関数的に変化するようになり、VH,VLを安定して検出できなくなる。
このように、Vtの波形が歪んだ場合、振幅データDAの検出時に誤差が含まれやすくなり、結果として電気伝導率に関する測定精度の低下の要因となる。このため、fsとして、Cp,Ctのインピーダンスが無視できる程度の高い周波数を用いる必要がある。一方、fsを高くすると、電極配線の線間容量Cwによる影響が大きくなって電極配線で信号漏れが発生し、Vtの波形が歪む原因となる。
これに対して、本実施の形態では、矩形波信号SGとして矩形波定電流信号を用いているため、fs=150kHzとした場合でも、VctおよびVtの傾斜が直線的となり、VH,VLを安定して検出することができる。
印加電流Igが設定電流Isであるハイレベル期間THに検出された検出電圧VtをVHとし、そのときのVrlおよびVctをVrlHおよびVctHとすると、VH=VrlH+VctHとなる。また、Ig=0であるローレベル期間TLに検出された検出電圧VtをVLとし、そのときのVrlおよびVctをVrlLおよびVctLとすると、VL=VrlL+VctLとなる。
この際、検出したVH,VLには、Vctが含まれるものの、CLKhおよびCLKlがTH,TL(SGの半周期)の中央位置を示しているため、サンプリングされたVHとVLに含まれるVctHとVctLは等しくなる。これにより、VHとVLの差分電圧ΔVtを採ることによりVctHとVctLが相殺され、Vctを含まない振幅データDAが得られる。
すなわち、ΔVt=VH-VL=VrlH-VrlLとなる。これにより、Igが一定であるため、Rlは次の式(1)で求められる。
Figure 0007098465000001
式(1)において、Igは既知であり、差分電圧VH-VLは、サンプルホールド回路11Dで検出されてA/D変換回路11Eで振幅データDAに変換されて演算処理回路13へ入力される。したがって、電気伝導率算出部13Aは、これらデータに基づいてRlを容易に算出することができる。
図11は、振幅データと電気伝導率との対応関係を示す特性図であり、縦軸が振幅データDAを示し、横軸が電気伝導率を示している。電気伝導率が既知の標準流体を複数種用いてキャリブレーション作業を行うことによって、図11に示すような振幅データDAと電気伝導率との対応関係を予め計測し、得られた特性をルックアップテーブルとして、例えば半導体メモリ(図示せず)に設定しておき、電気伝導率検出回路11からの振幅データDAに基づいて、電気伝導率算出部13Aが、ルックアップテーブルを参照して、測定管2内の流体に関する電気伝導率を導出してもよい。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、信号生成回路11Bが、予め設定された信号周波数fsで一定振幅を有する交流の矩形波電流を矩形波信号SGとして生成して、測定管2に取り付けられている電極T1,T2に印加し、電気伝導率検出回路11が、これらT1,T2から検出した検出電圧Vtをサンプリングすることにより検出電圧Vtの振幅を検出するようにしたものである。
一般には、流量計測用の励磁周波数fexとしては、数十Hz~数百Hz程度の周波数が用いられる。特に、流量計測用の電極Ta,Tbとして非接液の面電極を用い場合、Ta,Tbと流体との間に生じる容量成分をできるだけ小さくするため、接液電極を用いた場合よりも高めの励磁周波数fexが用いられる傾向にある。
本実施の形態によれば、Vtの傾斜が直線的となるため、電気伝導率計測用の信号周波数fsとして、fexより高い周波数、例えばfexの100倍以上高い、数kHz~数十kHz程度の周波数を用いても、検出電圧Vtの振幅を安定して検出することができる。
したがって、電気伝導率用の印加信号が流量計測用の印加信号に対して干渉しても、fex<<fsであるため、信号増幅回路12Bのローパスフィルタで、fsを容易に除去することが可能となる。
これにより、上記のような干渉を低減するため、流量計測用の電極Ta,Tbと電気伝導率用の電極T1,T2との距離を大きくする必要はない。このため、測定管2の長さを延長したり、互いの電極間にアースリングを配置したりする必要がなり、結果として、電磁流量計10を大型化することなく、流体の流量と電気伝導率とを精度よく計測することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、前述したように、検出電圧Vtの傾斜が直線的となって検出電圧Vtの振幅を安定して検出することができるため、fsとしてT1,T2を接続する電極配線の線間容量による影響を抑制できる程度の周波数を用いることができ、高い精度で電気伝導率を計測することが可能となる。
また、本実施の形態において、T1として流体と接液する接液電極を用い、T2として測定管2の外周部に形成されて、流体と接液していない非接液電極を用いてもよい。
これにより、電極面への汚れ付着や電極の腐食に起因する計測誤差の発生を抑止できる。また、白金黒のような高価な接液電極を用いる必要がなく、大幅なコストダウンが図れる。また、非接液電極を用いた場合、電極と流体との間に電極容量Ctが生じるものの、矩形波信号SGとして矩形波定電流信号を用いているため、検出電圧Vtの振幅を安定して検出することができる。
また、本実施の形態において、電気伝導率検出回路11が、矩形波信号SGの半周期の中央時間位置で、検出電圧Vtをサンプリングするようにしてもよい。
これにより、T2として非接液電極を用いた場合でも、ハイレベル期間THにサンプリングしたVHに含まれるT2の電極容量Ctの両端電圧VctHと、ローレベル期間TLにサンプリングしたVLに含まれるCtの両端電圧VctLとが等しくなる。したがって、VHとVLの差分電圧ΔVtを採ることによりVctHとVctLが相殺され、Vctを含まない振幅データDAが得られる。このため、高い精度で電気伝導率を計測することが可能となる。
また、本実施の形態において、信号生成回路11Bの矩形波電流源IGを、矩形波信号SGである印加電流Igの大きさを検出する電流検出回路DETと、信号周波数fsを示すクロック信号CLKsと電流検出回路DETからの検出結果とに基づいて、Igの振幅を設定電流Isに維持するオペアンプUgとにより構成してもよい。これにより、比較的簡素な構成で、精度の高い安定したIgを生成することができる。
また、本実施の形態において、測定管2に取り付けられている電極T1,T2の近傍位置にプリント基板6を配置し、矩形波信号SGを生成する信号生成回路11B、および、電極T1,T2から検出した検出電圧Vtを安定化して出力するバッファアンプ11Cのうち、少なくともいずれか一方または両方を、プリント基板6に搭載するようにしてもよい。
これにより、信号生成回路11Bやバッファアンプ11Cと電極T1,T2とを接続する電極配線、すなわちジャンパー線J1,J2の長さを大幅に短縮することができ、電極配線間の線間容量を小さくすることができる。このため、比較的高い信号周波数を用いても、高い精度で電気伝導率を計測することが可能となる。
また、本実施の形態において、プリント基板5,6に測定管2が挿入される管孔5H,6Hを設け、管孔5H,6Hと測定管2の外周面2Pとが当接することにより、外周面2Pに取り付けられるようにしてもよい。
これにより、取付ネジなどの固定部材を用いることなく極めて簡素な構成で、プリント基板6を測定管2に固定することができる。
また、このような構成により、電極T1と電極T2との間に測定管2の長手方向と直交させてプリント基板6を配置することができる。このため、プリント基板6から電極T1,T2までの電極配線、すなわちジャンパー線J1,J2を、異なる位置および方向に配置・接続することができ、電極配線間の線間容量を極めて小さくすることができる。また、電極T1である継手1Aに金属配管が接続された場合、流体への印加電流が金属配管に回り込んで計測誤差が生じる可能性があるが、上記構成により、T1からある程度の距離を持ってT2を容易に配置することができる。したがって、金属配管に対する印加電流の回り込みを抑制でき、精度よく電気伝導率を計測することが可能となる。
また、本実施の形態において、プリント基板6のパターン面に、電極T1,T2への電極配線を接続するためのパッド(電極接続端子)P1,P2と、信号生成回路11Bおよびバッファアンプ11Cのうち、少なくともいずれか一方または両方とパッドP1,P2とを接続するための配線パターンとを形成するようにしてもよい。
これにより、コネクタを用いることなく、プリント基板6に実装されている信号生成回路11Bやバッファアンプ11Cと、電極T1,T2とをジャンパー線J1,J2により極めて容易に接続することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図12および図13を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる電磁流量計10について説明する。図12は、第2の実施の形態にかかる電磁流量計の側面図である。図13は、第2の実施の形態にかかる電磁流量計の上面図である。
第1の実施の形態では、電極T2として流体に接液しない非接液電極を用いた場合を例として説明した。本実施の形態では、電極T2として流体に接液する接液電極を用いる場合について説明する。
図12および図13に示すように、測定管2の外周面2Pのうち、プリント基板6を挟んで継手1Aと反対側には、測定管2の壁部を貫通して測定管2内に突出するよう、金属棒体からなる接液電極、すなわち電極T2が取り付けられている。測定管2内に突出した部分は、測定管2内の流体と接液することになる。
この際、T2は、ジャンパー線J2を介してプリント基板6に形成されたパッドP2に接続されている。J2はP2およびT2に半田付けされる。
[第2の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる電磁流量計10の動作について説明する。
電極T2を非接液電極から接液電極に変更した場合、非接液電極の場合におけるT2と流体との間の電極容量Ctがなくなる。このため、図9に示した等価回路Ztは、分極容量Cpおよび分極抵抗Rpの並列回路と、流体抵抗Rlとが直列接続された等価回路で表される。本実施の形態にかかるこのほかの電気伝導率計測動作については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、電極T1,T2が、流体と接液する接液電極からなるものである。これにより、T2として非接液電極を用いた場合に特有の、流体と電極T2との間に発生する容量Ctによる影響を排除することができ、矩形波信号SGの信号周波数として比較的低い周波数を用いることができる。このため、電極配線、すなわちジャンパー線J1,J2の線間容量による影響を極めて小さくでき、極めて高い精度で電気伝導率を計測することが可能となる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…電磁流量計、1A,1B…継手、2…測定管、2A,2B…管側配線パターン、2P…外周面、3A,3B…励磁コイル、4…ヨーク、4A,4B…ヨーク面、5,6…プリント基板、5H,6H…管孔、5I,5J,6I,6J…側端部、7…シールドケース、8…ケース、8A…内壁部、8B…開口部、8C,8E…側面、8D…底部、81A,81B,83A,83B…ガイド部、82A,82B,84A,84B…嵌合部、9…シールド、11…電気伝導率検出回路、11A…クロック生成回路、11B…信号生成回路、11C…バッファアンプ、11D…サンプルホールド回路、11E…A/D変換回路、12…流量検出回路、12A…励磁回路、12B…信号増幅回路、12C…信号検出回路、13…演算処理回路、13A…電気伝導率算出部、13B…空状態判定部、13C…励磁制御部、13D…流量算出部、14…設定・表示回路、15…伝送回路、IG…矩形波電流源、Ta,Tb…電極、T1,T2…電極、P1,P2,P3…パッド、J1,J2…ジャンパー線、SWi…スイッチ、CLK0,CLKs,CLKh,CLKl…クロック信号、Vs…基準電圧、GND…接地電圧、SG…矩形波信号、Ig…印加電流、Vt,VH,VL…検出電圧、Vt’ …出力電圧、DA…振幅データ、Vex…励磁制御信号、Iex…励磁電流、Va,Vb…起電力、VF…流量信号、DF…流量データ。

Claims (6)

  1. 測定管内を流れる流体の流量を計測する電磁流量計であって、
    前記測定管内に磁界を発生させる励磁コイルと、
    前記励磁コイルへ所定の励磁周波数の交流電流を供給する励磁回路と、
    前記測定管の延伸方向および前記磁界の方向と直交して互いに対向して設置される一対の流量測定用電極と、
    前記磁界中を流れる前記流体によって前記一対の流量測定用電極に生じる電流信号を検出する電流信号検出回路と、
    前記電流信号に基づいて前記流体の流量を算出する流量算出部と、
    予め設定された信号周波数で一定振幅を有する交流の矩形波電流を矩形波信号として生成する信号生成回路と、
    前記測定管に取り付けられて前記矩形波信号を前記流体に印加する第1および第2の電極と、
    前記第1および第2の電極から検出した検出電圧をサンプリングすることにより前記検出電圧の振幅を検出する検出回路と、
    前記振幅に基づいて前記流体に関する電気伝導率を演算処理により求める演算処理回路と
    を備え
    前記矩形波信号の周波数は、前記励磁コイルに供給される交流電流の励磁周波数の少なくとも100倍であることを特徴とする電磁流量計。
  2. 請求項1に記載の電磁流量計において、
    前記第1および第2の電極の近傍位置に配置されて、前記信号生成回路、および、前記検出電圧を安定化して前記検出回路へ出力するバッファアンプのうち、少なくともいずれか一方または両方を搭載するプリント基板をさらに備えることを特徴とする電磁流量計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電磁流量計において、
    前記第1の電極は、前記流体と接液する接液電極からなり、前記第2の電極は、前記測定管の外周部に形成されて、前記流体と接液していない非接液電極からなることを特徴とする電磁流量計。
  4. 請求項1または請求項2に記載の電磁流量計において、
    前記第1および第2の電極は、前記流体と接液する接液電極からなることを特徴とする電磁流量計。
  5. 請求項1~請求項4のいずれかに記載の電磁流量計において、
    前記検出回路は、前記矩形波信号の半周期の中央時間位置で、前記検出電圧をサンプリングすることを特徴とする電磁流量計。
  6. 請求項1~請求項5のいずれかに記載の電磁流量計において、
    前記信号生成回路は、
    前記矩形波信号の大きさを検出する電流検出回路と、
    前記信号周波数を示すクロック信号と前記電流検出回路からの検出結果とに基づいて、前記矩形波信号の振幅を設定電流に維持するオペアンプと
    を含むことを特徴とする電磁流量計。
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