JP7097960B2 - 複合品を硬化するための方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特に航空宇宙用途のための、炭素繊維などの複合材料から形成される物品を硬化するための方法および加熱されたツールに関する。
複合材料は、それらの高い強度重量比に起因して、航空宇宙、自動車、土木工学およびスポーツ商品などの、いくつかの産業において広く使用されている。
炭素繊維複合材料(また炭素繊維強化ポリマー、または単に「炭素繊維」としても知られている)は、ポリマーまたは樹脂成分によって強化された生地または繊維成分から形成された複合材料の一例である。
炭素繊維複合材料は、ポリマーマトリックスを含浸させ、ポリマーマトリックスを強化する層状炭素繊維生地から形成される。この生地は、合成ポリマー生地材を炭化することによって形成され、織った状態や不織の状態で提供されることもあり、または一方向繊維から成ることもある。炭素繊維生地は複合材料の強度の大部分を提供し、樹脂は追加の強度および剛性を提供すると共に、炭素繊維の機械的特性を保護して維持する。
ポリマーマトリックスは典型的には、樹脂、一般にエポキシ樹脂から形成される、熱硬化性ポリマーである。樹脂前駆体からの熱硬化性ポリマーの形成は通常、発熱反応であるが、大規模産業用途のために使用されるエポキシ樹脂系は通常、硬化、すなわち樹脂内の重合鎖間の架橋結合を開始し、それによって三次元ポリマーマトリックスを形成するために、熱エネルギーの投入を必要とする。
従来は、生地のレイアップおよび樹脂含侵に続いて、炭素繊維品は、オートクレーブ内で高い温度(約100~300℃)および圧力(7Barに至るまで)の下で硬化される。この硬化方法は、効果的であるが、高い設備投資額および高い運転コストと関連する。
特に航空宇宙産業については、いわゆる「脱オートクレーブ」(OOA)硬化方法の採用が増えてきており、その場合炭素繊維品は、低下した圧力に(真空バッグ内に)保持され、加熱されたツール上で、または加熱されたツール間で硬化される。
OOA製造のための初期コストおよび運転コストは、著しく低減されるが、しかし大きなアイテム全体にわたって完全な硬化を確実にしかつ/または局所的な過熱を防止するという観点から、硬化反応を制御する際に問題に遭遇する可能性があり、それは、複合品の最終的な構造的性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
硬化用ツールの面を横断する関連条件は、各複合品について異なることになり、それで従来は、OOA硬化条件は、示差走査熱量測定または破壊試験に基づいて、実験的に決定される。しかしながら、製造中に、硬化は、効果的に監視することができない。部品間には固有のばらつきがあることから、周囲条件、炭素繊維および/または樹脂のバッチ等において、硬化条件は、過熱または不完全な硬化が確実に回避されるように、控えめに設定されなければならない(遅いランプ速度(ramp rates)、長いドウェル時間)。これは、製造時間およびエネルギー消費を増加させる。
米国特許第8,473,093号では、Gershenfeld他は、どのようにして「ノード」のネットワークがOOA硬化用ツール内に埋め込まれ、プロセッサによる閉ループ制御を受けることができるかを述べており、そこでは各ノードは、サーミスタまたは熱電対、および加熱要素を備える。プロセッサは、所定の硬化温度プロファイルに追随するために、検出された温度に基づいて加熱入力を制御する。
複合構造内深くの温度をより正確に監視するように、複合品それ自体の中の温度を検出するための手段を埋め込むことが、提案されている。しかしながら、これは、製造のコストおよび複雑さを増加させ、多くの用途にとって、熱電対/サーミスタが最終複合品内に存在することは、望ましくない。
彼らの概念作業実証において、Gershenfeld他は、すでに硬化されたサンプルの比較テストに基づいて予想されるものから所要加熱入力が逸脱(excursion)していることに基づき、原理的には1カップのエポキシ樹脂内で起こる発熱硬化反応の痕跡を追跡可能であることを実証している。しかしながら、この痕跡は、バルク樹脂のサンプルについて単一ノードを使用して行われるテストにおいて見られ、この原理は、信号がはるかに小さくなるであろう硬化用ツール内の複合材料については試験されなかった。
米国特許第8,473,093号
したがって、OOA複合物製造中の硬化の改善された監視および制御の必要性がある。
本発明の第1の態様によると、複合品を硬化する方法が、提供され、
複合品を加熱するための熱源を提供するステップと、
熱源の近位での温度関連特性を検出するステップと、
検出された温度関連特性に少なくとも部分的に基づいて、複合品への熱源の熱出力を所定の温度対時間プロファイルに調節するステップと、
熱出力対時間データを取得するステップと、
熱出力対時間データを関数化するステップと、
関数化された熱出力対時間データに基づいて硬化完了時間を決定するステップとを含む。
本方法は、所定の温度対時間プロファイル(すなわち硬化プロファイル)に追随し、過度に高い温度を回避するように、複合品を加熱するステップを提供する。
予想される所要熱出力と硬化プロファイルに追随するための実際の所要熱出力との間で観察されるずれは、硬化反応のエンタルピーに帰することができる。所要熱出力対時間はまた、広く再現可能であるが、しかし樹脂の量および複合品の密度、周囲条件、加熱ツールのデューティサイクル等のばらつきによって引き起こされる実験的変動を受けることが、見いだされてもいる。
硬化完了時間は、生の熱出力対時間データからよりもむしろ、熱出力対時間データの一次導関数などの、関数化された熱出力対時間データ(以下「関数化データ」または「F(t)」と呼ばれる)からより容易に決定することができることが、見いだされている。関数化データは従って、硬化完了時間をより正確にまたは確実に決定するのを助けることができる。
熱出力は、熱源に供給される電流または電力の値であってもよい。
本方法は、関数化データの再現可能な特徴を識別するステップ、および再現可能な特徴に基づいて硬化完了時間を決定するステップを含んでもよい。
関数化するステップは、1つまたは複数の(数学的)関数を熱出力対時間データに適用するステップを含んでもよい。
関数化データは、熱出力対時間データの一次導関数(「一次導関数」)または熱出力対時間データの二次導関数または実際にはより高次の導関数であってもよい。関数化データの再現可能な特徴は、前記導関数がゼロに近づくことであってもよい。オフセット、すなわち温度を維持するために必要とされる絶対熱出力の変動は、それによって説明される必要はない。
例えば、硬化完了時間は、一次導関数が所定の期間の間ゼロのしきい値範囲内にとどまるときを検出することによって決定されてもよい。しきい値範囲は、±0.1内、±0.05内、±0.01内、±0.005内または±0.001内であってもよい。より小さいしきい値範囲は典型的には、複合材料の硬化のより高い全体的程度に対応することになり、その場合硬化の許容程度は、各特定の用途に依存することになるということが、理解されることになる。
関数化データは、二乗もしくはより高次の累乗、または熱主力対時間データの特徴を高めるもしくは誇張するのに適した任意の適切な数学的処理であってもよい。
関数化データは、ベイジアン(Bayesian)変化点検出アルゴリズム、尖度を使用するk平均クラスタリング(ここでは各セルは硬化サイクルにおける特定の段階に対応するということになる)、部分空間モデリング、確率論手法、機械学習法、または当技術分野で知られているような他の適切な変化検出方法などの、熱出力対時間データに適用される変化検出方法の結果であってもよい。
関数化データは、前記一次または二次導関数に適用される変化点分析の結果などのこれらの手法の組み合わせを含んでもよい。
硬化完了時間は、電力出力対時間における極大もしくは極小、最急勾配、または変曲点に対応する関数化データの再現可能な特徴を検出することによって決定されてもよい。例えば、硬化完了時間は、熱出力対時間データの、一次導関数などの、導関数における対応する極大または極小を検出することによって決定されてもよい。
極大または極小などの、そのような再現可能な特徴は、硬化が完了する前の予測可能な時間に生じ、それでその検出は、硬化完了時間を予測するために使用可能であるということが、観察されている。したがって、本方法は、関数化データの再現可能な特徴(例えば一次導関数における極大または極小)を検出するステップ、および硬化完了時間を予測するステップを含んでもよい。
本方法は、関数化の前かまたはより多くは後に、熱出力対時間データを平滑化するステップを含んでもよい。データの平滑化は、データ内のノイズに対処するのを助けることもある。再現可能な特徴を検出するステップは、平滑化データについて行われてもよい。
本方法は例えば、ローリング平均を計算するステップを含んでもよく、例えば平滑化データの各点は、先行するデータ点のプリセット数の平均値である。例えば、データが、1秒ごとにまたは10秒ごとに収集される場合、平滑化データ(熱出力対時間データ、または関数化データであっても)の各データは、先行する5、もしくは10、またはより多くのデータ点の平均値であってもよい。
本方法は、評価期間の間にデータを取得するステップ、および次いで取得されたデータを平均化するステップを含んでもよい。これは、平滑化データの各データが、時間領域において評価期間の間に延びる平滑化データブロックであり、先行する評価期間にわたって取得されたデータの平均値を有するように、1つまたは複数のその後の評価期間の間に繰り返されてもよい。
いくつかの実施形態では、本方法は、評価期間の間に熱出力対時間の一次導関数(または場合によっては、より高次の導関数)を取得するステップ、平滑化データブロックを得るために評価期間にわたって一次導関数を平均化するステップ、および再現可能な特徴が平滑化データにおいて観察されるまで繰り返すステップを含む。
再現可能な特徴は例えば、ゼロのしきい値範囲内に一次導関数値を有する平滑化データブロックであってもよい。
いくつかの実施形態では、再現可能な特徴は、極大または極小を示す値を有する一連の平滑化データブロックであってもよい。
再現可能な特徴は、平滑化データブロックの極小であってもよく、それは例えば、先行するデータブロックおよび次に来るデータブロックよりも低い一次導関数値を有するデータブロックによって特徴付けられてもよい。同様に、極大は、先行するデータブロックおよび次に来るデータブロックよりも高い一次導関数値を有するデータブロックによって特徴付けられてもよい。極小または極大は、さらにまたは別法として、しきい値よりも高いまたは低い一次導関数値を有するデータブロックによって特徴付けられてもよい。
さらなる基準はオプションとして、例えば先行するデータブロックおよび次に来るデータブロックがそれぞれ、所与のデータブロックよりも0.01を超えるだけ、または0.05を超えるだけなどの、所定の量を超えるだけ高い/低いかどうかという、再現可能な特徴を識別するときに適用されてもよい。本方法は、例えば導関数値が、2つ以上の連続するデータブロックについて減少し、その後2つ以上の連続するデータブロックについて増加するかどうか(または逆も同様)という、より多くの数のデータブロックにおける傾向を決定するステップを含んでもよい。
評価期間は例えば、約1分、5分または10分であってもよい。評価期間は、いくつかの実施形態では、約9分であってもよい。
有利には、評価期間は、標準硬化サイクル(完全な硬化を確実にするために樹脂製造業者によって推奨される硬化サイクルなど)の長さの比較的小さい割合だけである。例えば、評価期間は、正規の硬化サイクルの約15%もしくは10%未満、または約7.5%(またはそれ以下)であってもよく、それ故に著しい時間節約を提供する。
本方法は、2つ以上の熱源および2つ以上の温度センサ(それらは一緒に、「ノード」と呼ばれてもよい)を提供するステップを含んでもよい。
多数のノードを有する実施形態では、硬化完了時間を検出するまたは予測するステップは、2つ以上のノードからのデータにおける再現可能な特徴を識別するステップを含んでもよい。
ノードは、グループ化されてもよい。ノードのグループについての硬化完了時間は、いくつかの実施形態では、前記再現可能な特徴が、グループ内のノードのすべてからのデータにおいて識別されたときにだけ識別されたと考えられてもよい。
いくつかの実施形態では、対向するモールド上の対応する場所におけるノードは、ノードの対についての硬化完了時間が、前記再現可能な特徴が両方のノードからのデータにおいて識別されたときにだけ識別されたと考えられるように、対を成してもよい。
硬化完了時間は、前述のことの組み合わせを使用して予測されてもよい。本方法は、予測された硬化完了時間を精緻化するステップを含んでもよい。例えば、硬化完了時間は、熱出力対時間データの導関数における極大または極小などの、再現可能な特徴を検出することに基づいて予測されてもよく、その後所定の期間の間にゼロのしきい値範囲内の導関数などの、さらなる再現可能な特徴の検出に基づいて精緻化され(または確認され)てもよい。
硬化完了時間は、複合物が、少なくとも90%、または95%または少なくとも98%もしくは99%硬化されていると知られるとき(例えば破壊試験、分光分析、示差走査熱量測定または任意の他の適切な試験方法から)であってもよい。
本方法は、決定された硬化完了時間に基づいて複合品を冷却するステップを含んでもよい。
冷却するステップは、硬化完了時間後に始まってもよい。
本方法は、冷却を硬化完了時間の所定の時間後に始めるステップを含んでもよい。例えば、所定の時間は、複合品が冷却される前に、硬化完了時間に続いて経過することを許されてもよい。
これは、特に大きい複合品についてかつ/または熱源および温度検出が複合品の外部にある場合に、硬化が複合品全体にわたって確実に完了するために必要とされることもある。しかしながら、いくつかの実施形態では、複合品の熱容量(炭素繊維の20以上のプライを含む、比較的厚い複合品についてさえ)は、冷却が、決定された硬化完了時間に始められるときでさえ、十分な熱が、物品のすべての部分を硬化するために蓄えられるようなものである。
硬化完了時間が予測されている、いくつかの実施形態では、本方法は、硬化完了時間の前に冷却を始めるステップを含んでもよい。
冷却は、所定の硬化プロファイルに従ってもよい。
複合品は、熱源の出力を低減し、または熱源をオフにし、複合品が冷えることを可能にすることによって冷却されてもよい。
熱源の熱出力は、PID制御などの閉ループ制御によって調節されてもよい。制御は、ソフトウェアまたはファームウェアを実行するコンピュータプロセッサなどの処理リソースによって達成されてもよい。処理リソースは、熱源に局所的であってもよく、または熱源は、遠隔制御されてもよい(例えば無線または有線ネットワークを通じて)。実際には、本方法は、分散型処理リソースの使用を含んでもよい。
本方法は、温度センサの温度関連特性、例えば電圧、電流、または抵抗などの電気信号を検出するステップを含んでもよい。熱電対またはサーミスタなどの、任意の適切な温度センサが、使用されてもよい。
本方法は、温度関連特性から温度を検出するまたは計算するステップを含んでもよい。
当業者(skilled addressee)は、温度値が計算されるかどうかにかかわらず、所定の温度対時間プロファイル(硬化プロファイル)が追随されることを可能にするように、温度関連特性が、温度と関連付けられることが可能であるということを理解することになる。
本方法は、硬化用ツールにおけるまたは硬化用ツール内の温度関連特性を検出するステップを含んでもよい。例えば、温度センサは、硬化用ツールに取り付けられてもよくまたは硬化用ツール内に埋め込まれてもよい。
本方法は、複合品の表面上のまたは複合品内の温度関連特性を検出するステップを含んでもよい。例えば、温度センサは、複合品の表面に取り付けられてもよくまたは複合品内に埋め込まれてもよい(例えばレイアップ中に)。
いくつかの実施形態では、本方法は、熱源を使用して温度関連特性を検出するステップを含む。例えば、加熱要素は、いくつかの実施形態では、また温度センサとして機能することもできる。
本方法は、2つ以上の熱源、任意の複数の熱源を提供するステップを含んでもよい。本方法は、各前記熱源に関して、本明細書で述べられるような検出するステップ、調節するステップ、監視するステップおよび決定するステップを含んでもよい。
本方法は、任意の適切なタイプの熱源とともに使用されてもよく、複合品を誘導加熱するステップ、抵抗加熱するステップ、放射加熱するステップおよび/またはマイクロ波加熱するステップを含んでもよい。
熱源は、硬化用ツール内に埋め込まれてまたは硬化用ツールに取り付けられて提供されてもよい。熱源は、複合品内に埋め込まれてもよくまたは複合品に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、複合品は、導電性であってもよく、直接抵抗加熱または誘導加熱されてもよく、事実上複合品は、熱源としての機能を果たす。
例えば、複合品は、強化金属部材またはメッシュ層などの、1つまたは複数の導電層を備えてもよい。炭素繊維を含む、ある複合物は、導電性強化用繊維に基づいている。
複数の熱源は、本明細書で開示されるように、閉ループ制御を独立して受けてもよい。
本方法は、複合品を提供するステップを含んでもよく、例えば当技術分野で知られている、生地層をレイアップするステップ、樹脂を含浸するステップ、減量するステップ、プリフォームするステップおよび複合物製造のための他のそのようなステップを含む。本方法は、硬化用ツール上に未硬化複合品を置くステップおよび/またはそれを硬化後にそこから取り外すステップを含んでもよい。
複合品によって、我々は、強化線維性材料または粒子材料および硬化性マトリックス材料から形成されるまたはそれらを備える物品を含む。強化材料は、織ったもしくは不織の生地材を含むことができ、または別法として強化用線維は、マトリックス材料内に分散されてもよい。炭素繊維、ガラス繊維、アラミド、玄武岩、多孔質セラミックスなどの多孔質材料またはプラスチック材料を含む、任意の適切な強化材料、または強化材料の組み合わせが、使用されてもよい。その上、本発明は、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アルキド樹脂を含む、任意の適切な硬化性マトリックス材料に適用されてもよく、発熱または吸熱硬化反応に等しく適用可能である。複合品はまた、ハニカム構造物または金属カップリングまたは強化材などの、強化材料/硬化性材料内に埋め込まれるもしくはカプセル化されるまたはそれらに取り付けられる他の構成要素を含んでもよい。
本方法は、炭素繊維複合品の硬化において特に有用であり、予備含浸したもしくは半含浸した炭素繊維生地から成る物品、または強化用生地のレイアップに続いて樹脂が導入される物品を硬化するために使用可能である。
硬化用ツールによって、我々は、加熱によって複合品を硬化するために使用される装置に言及する。硬化用ツールは典型的には、複合品の表面または複数表面を規定するモールドを備え、それは、本明細書で述べられるような熱源を設けられてもよい。硬化用ツールは、2つ以上のモールド、一般に2つの対向するモールドを備えてもよく、それの1つまたは両方が、加熱されてもよい。
我々が、熱源の提供の近位での温度関連特性の検出、または熱源の近位にある温度センサに言及する場合、我々は、温度または温度関連特性が、熱源の近くの複合品の硬化への熱源の効果を代表するまたはそれと相関があるように、空間的に近位であることを意味する。近位であるとは、同じ場所にある、同じユニットまたはノード内であることを含み、また硬化用ツール内にある熱源または温度関連特性の検出(例えば温度センサによる)のうちのどちらかおよび複合品内にあるもしくは複合品のもう一方のものを含むこともできる。
本発明の第2の態様によると、複合品を硬化するための硬化用装置が、提供され、硬化用装置は、
少なくとも1つのモールドを有する硬化用ツールと、
前記複合品を加熱するための熱源と、
熱源の近位での温度関連特性を検出するための温度センサと、
制御機構であって、
検出された温度関連特性に少なくとも部分的に基づいて、複合品への熱源の熱出力を所定の温度対時間プロファイルに調節し、
熱出力対時間データを取得し、
熱出力対時間データを関数化し、
関数化された熱出力対時間データに基づいて硬化完了時間を決定するように構成される、制御機構とを備える。
制御機構は、1つまたは複数のコントローラ、処理リソースおよびデータ記憶装置を備えてもよい。
データ記憶装置は、取得された熱出力対時間データ、および/または以下で述べられるような関数化データを記憶し、取り出すために使用されてもよい。硬化プロファイル、知られている複合物についてのルックアップテーブルなどの実験パラメータは、データ記憶装置に記憶され、そこから取り出されてもよい。
処理リソースは、熱出力対時間データを関数化するように構成されてもよい。本発明は、どんな特定のソフトウェアまたはハードウェアアーキテクチャにも限定されないが、しかし例えば熱出力対時間データを関数化する、さもなければ処理するための1つまたは複数の処理モジュールを備えてもよい。
関数化モジュールは、熱出力対時間データを関数化する、例えば本明細書で開示されるように、一次もしくはより高次の導関数、二乗もしくはより高い累乗または熱出力対時間データの特徴を高めるもしくは誇張するのに適した任意の適切な数学的処理などの、1つまたは複数の数学関数を熱出力対時間データに適用するように構成されてもよい。
処理リソースは、平滑化モジュールを備えてもよい。平滑化モジュールは、熱出力対時間データ、または関数化データを平滑化してもよい。
平滑化モジュールは、熱出力対時間データ、または関数化データのローリング平均を計算するように構成されてもよい。平滑化モジュールは、評価期間にわたって、または1つもしくは複数のその後の評価期間の間、取得された熱出力対時間データ、または関数化データを平均化するように構成されてもよく、その場合平滑化データの各データは、時間領域において評価期間の間に延びる平滑化データブロックであり、先行する評価期間にわたって取得されたデータの平均値を有する。
処理リソースは、関数化データ(それはオプションとして、平滑化されている)に基づいて、硬化完了時間を決定するように構成される特徴付けモジュールを備えてもよい。硬化完了時間を決定するステップは、第1の態様に関連して開示されるように、関数化データの再現可能な特徴を識別するステップを含んでもよい。
様々なモジュールは、要求に応じて、互いにまたはデータ記憶装置からデータを送りまたは受け取ってもよい。
処理リソースは、コンピュータプロセッサを備えてもよく、またはその機能は、2つ以上のコンピュータプロセッサによって行われてもよく、それらは、熱源に局所的であり、硬化用装置の中心となり、またはネットワークを横断して遠隔に提供されてもよいことが、理解されることになる。実際には、処理リソースは、プロセッサのネットワークなどの、2つ以上のプロセッサを備えてもよい。本明細書で開示される様々なモジュールはそれぞれ、プロセッサまたは2つ以上のプロセッサによって提供されてもよい。本明細書で開示されるモジュールは、プロセッサまたは複数プロセッサ上で実行されるソフトウェアの形で提供されてもよい。同様に、データ記憶装置は、熱源に局所的であり、硬化用装置の中心となってもよく、またはデータは、例えばネットワークを横断して遠隔に記憶されてもよい。
本装置は、2つ以上の、すなわち複数の熱源および温度センサを備えてもよい。本装置は、いくつかのまたはアレイ状のノードを備えてもよく、各ノードは、熱源および温度センサを備える。
硬化用ツールは、前記または各熱源および温度センサを備えてもよい。硬化用ツールは、前記ノードを備えてもよい。
それぞれの熱源および温度センサは各々、コントローラを設けられてもよい。各コントローラは、本明細書で開示されるように、調節し、監視しかつ決定するように動作可能である制御機構として独立して動作可能であってもよい。別法として、制御機構は、2つ以上の熱源または温度センサと関連付けられてもよい。例えば、制御機構は、熱源および1つまたは複数の隣接する熱源と関連付けられてもよい。所与の熱源および/または温度センサは、2つ以上の制御機構と関連付けられてもよい。例えば、制御機構は、隣接する熱源および/または温度センサからの読み出しを考慮して、熱源を制御してもよい。
各ノードは、制御機構、または処理リソースもしくはデータ記憶装置を備えてもよく、またはそれらの一部を形成してもよい。各ノードは、閉ループコントローラ、例えばPIDコントローラなどの、コントローラを備えてもよい。別法として、そのような制御は、中央制御機構などの、2つ以上のノードに共通する制御機構によって発揮されてもよい。
ノードは、例えば共通のデータ記憶装置、処理リソース、電力供給装置等を共有するために、共にネットワーク化されてもよい。
モールドは、任意の適切な材料から成ってもよい。モールドは例えば、金属であってもよく、または金属モールド表面を有してもよい。別法として、モールドは、複合モールド表面を備えてもよい。
そのまたは各熱源および/または温度センサは、モールドに取り付けられるか、モールド内に置かれるまたは埋め込まれてもよい。例えば、モールドは、モールド表面の近くに埋め込まれた熱源を有してもよい。いくつかの実施形態では、熱源またはノードがモールドに取り付けられることは、便利なこともある。
硬化用ツールは別法として、複合品それ自体の中に埋め込まれるまたは一部を形成するそれらなどの、熱源および温度センサと通信するように構成されてもよい。
本装置は、任意の適切なタイプの、または複数タイプの熱源を備えてもよく、複合品を誘導加熱する、抵抗加熱する、放射加熱するかつ/またはマイクロ波加熱するための熱源を備えてもよい。
便宜上、熱源は、加熱要素である。いくつかの実施形態では、加熱要素は、また温度センサとして機能することもできる。
本装置は、2つ以上のモールドを備えてもよい。例えば、本装置は、上部モールドおよび下部モールドなどの、対向するモールドを備えてもよく、それらの各々には、場合によっては、1つまたは複数の熱源、温度センサまたはノードが設けられてもよい。
別法として、本装置は、単一のモールドおよび絶縁カバーを備えてもよい。
本装置は、オートクレーブ内で複合品を硬化するように適合されてもよいが、しかし本装置および本方法の両方は、脱オートクレーブ複合物硬化用途において特に有用である。したがって、硬化用ツールは、脱オートクレーブ(OOA)硬化用ツールであってもよく、本装置は、真空バッグ、真空ポンプおよびその他などの、OOA用途に必要とされるそのような追加の機器を備えてもよい。
本装置は、処理パラメータ、硬化プロファイルなどのパラメータを変えるために、ユーザインタフェースを備えるまたはユーザインタフェースに接続可能であってもよい。
本発明は、さらなる態様において、前記熱源、温度センサおよびコントローラを備える、硬化用装置のためのノードにまで及ぶ。オプションとして、ノードは、処理リソース、データ記憶装置および/または閉ループコントローラを備える。ノードは、1つまたは複数のノードと併せて第1の態様の方法を行うように動作可能な、コンピュータプロセッサなどの制御機構とインタフェースを取るように構成されてもよい。本発明はそれ故に、前記制御リソース、およびコンピュータ実行可能なプログラムコード(任意の適切なフォーマットで記憶される)にまで及び、それは、本明細書で開示されるように、計算デバイスを制御機構として機能させるために計算デバイス上で実行されてもよい。
制御機構は、第1の態様の方法の特徴のいずれかまたはすべてを実行するように構成されてもよい。実際には、本発明の各態様の好ましいまたはオプションの特徴は、本発明の互いの態様の好ましいまたはオプションの特徴に対応する。
本発明の実施形態は、次に来る図を参照して今から述べられることになる。
テスト硬化用ツールの(a)概略的横断面図および(b)/(c)画像を示す図である。 硬化用ツールの熱源および温度センサと通信する制御機構のアーキテクチャの概略図である。 硬化用ツールのツールレイアップの概略横断面図である。 例示の硬化プロファイルである。 硬化サイクルおよび再硬化サイクル中のテスト硬化用ツールのノードについての電力対時間データを示す図である。2つのサイクルの間の差プロットもまた、示される。 平滑化一次導関数データと一緒に、硬化サイクル中のテスト硬化用ツールの別のノードについての電力対時間データを示す図である。 両面硬化用ツールのツールレイアップの概略横断面図を示す図である。 図7の両面ツールの選択されたノードについて、(a)電力対時間データおよび(b)~(d)電力対時間データの平滑化一次導関数を示す図である。上側および下側ツールの対応するノードについてのデータが、提示される。
片面テストツールは、本発明の原理を実証するために、テスト複合品の硬化についてのデータを得るために使用された。
テスト硬化用ツールは、図1(a)~図1(c)に示される。ツール1は、11個の埋め込まれたシリコンヒータパッド5の形の熱源(熱源の一例)および11個の対応する薄膜PT100抵抗温度センサ7(また抵抗温度検出器、RTDとも呼ばれる)とともに、テスト複合品を硬化するためのモールドとしての機能を果たすためのガラス繊維プレート3(モールド)で形成される。
図1(a)の概略横断面図に示されるように、ヒータパッド5およびRTD7は、プレート3のモールド表面6の近くに位置する。RTD7は、それぞれのパッドの熱出力の調節を容易にするために各ヒータパッド5の上で中心に置かれる。選択されたRTDは、エポキシ樹脂ベースの炭素繊維複合物の硬化と関連する0~200℃の目標温度範囲内の温度に関連付け可能である(すなわちRTD7の抵抗は温度関連特性である)正確でかつ繰り返し可能な抵抗信号を提供する。
熱源の位置は、モールド表面6上にマークを付けられる(図1(b)を参照)。図1(c)は、保護PTFE層が、試験中の複合品の取り外しに役立つためにモールド表面に適用された後のツール1を示す。
プレートは、エポキシ樹脂を注入された16プライの織ったガラス繊維から成る。ガラス繊維は、製造中の埋め込まれた構成要素の短絡を防止するために選択された。ヒータパッド5およびRTD7は、ツール1における複合品内の熱変化が、迅速にかつ正確に検出可能であるように、加熱表面の1プライ下に位置する。
図示される実施形態では、個々のヒータパッド表面は、25.4×127mmおよび0.2mm厚の寸法であり、隣接パッド間に1mmのギャップを有する127×289.4mmの全表面積を創出した。パッドは、1.6W/cmの定格であり、240V AC供給装置を使用した。
ヒータパッド5および対応するRTD7の各々は、ツール1の下側に位置するそれぞれのマイクロコントローラに接続される(図1では見えない)。事実上、従って、ツール1は、熱源、温度センサおよびこの実施形態ではマイクロコントローラから形成される一連のノード2を備える。
各ノード2のアーキテクチャは、図2に示される。制御機構は、マイクロコントローラおよびコンピュータプロセッサ上で実行される関連ソフトウェアを含む。マイクロコントローラ11は、対応する熱源5の出力を調節するために比例-積分-微分(PID)制御を実施するように構成される。マイクロコントローラ11は、RTD7からのフィードバックに基づいてヒータパッド5へのAC電力の供給をスケジューリングする。これは、閉ループ制御の形であるが、しかし閉ループ制御の他の手段がまた、使用されてもよい。
各ノード2は、処理リソース13と通信し、それは、図示される実施形態では、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェースを介して接続されるPCの形である。PCは、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を設けられ、それによってユーザは、硬化プロファイル(すなわち温度対時間プロファイル)を規定することができ、それは次いで、各個々のマイクロコントローラ11に伝えられ、それに局所的に記憶される。
使用中は、以下でさらに詳細に述べられるように、各マイクロコントローラは、この所定の硬化プロファイルに追随するために、その熱源の熱出力を調節するように動作可能である。硬化プロファイルは、マイクロコントローラ11がヒータパッド5を駆動するための時間にわたる一連の温度設定点を創出する。RTD温度、電力消費およびPID値は、拡張子.csvのファイルに記録され、それはPC上に記憶される。
使用されるマイクロコントローラは、5つのアナログ/デジタル変換器10(ADC)および5つのパルス幅変調(PWM)出力を有する8ビットAtmel ATMega328である。図示される実施形態では、各マイクロコントローラ11は、単一の温度センサ7および熱源5と関連付けられるけれども、代替実施形態では、多重入力および出力が、同じマイクロコントローラを有する多重ゾーンコントローラを実施する能力を提供する。
埋め込まれたADCは、シングルエンド型の連続近似であり、それらのチャンネルは、多重化される。それらは、2最小有効ビット(LSB)の絶対精度を有する10ビット分解能を提供する。
ヒータパッド5の各々に供給される電力は、ゼロ交差検出器回路を使用して調節される。ACサイン波が、0V軸を横断するとき、1mVパルスが、ゼロ交差オプトカプラまたはスケジューラ(ZCS)12からマイクロコントローラ11に送られる。ZCS12は、マイクロコントローラ11によって決定されたデューティサイクルに基づいてヒータパッド5へのAC供給を調節する。パルス数は、パルス幅変調に似た方法で、追跡することができ、電力供給は、異なる期間の間オンおよびオフにすることができる。
マイクロコントローラ11のADC10は、シングルエンド型であり、以下の3つの部分から成る信号コンディショナ14を利用する。
・温度-抵抗関係を破壊することもあり得る自己発熱を防止するために1mAの定電流を用いてRTDにバイアスをかけるための定電流源。
・RTDに接続されるワイヤ加熱効果を補償するためのブリッジ。
・マイクロコントローラへのADC値(0~1023)当たりのより良好な電圧のためにブリッジ出力を増幅するための増幅段。
マイクロコントローラのPIDは、RTDの現在の温度を所与の時間における設定点と比較する。許容誤差に応じて、PIDは、適切なゼロスケジューリング信号をヒータパッドドライバ回路に送る。PIDは、オーバシュートパラメータを使用しないZeigler-Nichols法を使用して調整された。KおよびKは、0に設定され、Kは、システムが、Kの一定振幅およびTの振動周期を有して設定点の周囲で振動するまで増やされた。
は、調整プロセス中に使用される比例利得係数であり、整数係数(K)および微分係数(K)が、ゼロに設定されるとき、所与の設定点の周囲に一定の振動を生成することが見いだされる比例計数(K)の値である。
は、Kの比例利得係数に対応する振動周期である。
およびTの値から、真のK、KおよびK値が、Zeigler-Nicholos法で述べられるような設定比を使用して導き出された。これは、ベースラインPID係数(K、K、K)を確立するために使用され、それらは次いで、実験的分析に基づいてグローバルコントローラによって調整されることもあり得る。
利得スケジューリングは、現在の設定点に応じてPID利得を調整するために使用された。例えば、プレートの温度が、周囲温度に似ていたとき、あまり積極的でないPID値が、設定点を追跡するために必要とされた。ツール1の使用中は、温度が、増加するにつれて、プレートと周囲の外気との間の温度差は、増加し、設定点を追跡することができるためにより積極的なPID値を必要とする。
PIDコントローラ16は、設定点温度を±0.5℃内に維持することができた。この精度は、ツール1内のすべての11個のゾーンまたはノードについて観察された。
実験
以下の方法が、すべての実験のために使用された。
テスト複合品
テスト複合品は、次の通りに準備された。航空宇宙グレードの織ったプリプレグ炭素繊維が、18プライ厚の127×289.4mmパネルを創出するために使用された。18プライが、航空宇宙構成要素の代表的厚さを有する部分を創出するために使用された。
選択されたプリプレグ炭素繊維は、周囲温度から180℃まで3℃/分の温度ランプを備える硬化プロファイルを必要とし、その後にこの温度におけるドウェル期間が続いた。
レイアップに続いて、パネルは、実験室冷凍庫において真空バッグ内に保管され、完全な解凍を可能にするために硬化の24時間前に取り出された。
パネル位置決めおよび計装(Instrumentation)
テストパネル15を硬化するための装置セットアップ(「ツールレイアップ」として集合的に知られている)は、図3に示される。
パネル15は、硬化用ツール1上の中心に置かれ、ツール1のモールド表面6への結合を防止するために、PTFE「剥離紙」17の2つの層の中に入れられる。
テスト実験のために、2つのRTDが、プレートの上部表面についての温度測定結果を提供するために、パネルの上部表面上にPTFE被覆離型フィルムを使用して貼り付けられた。これらは、図に示されない。
硬化レイアップ
パネルの硬化は、ボイドを最小限にし、炭素繊維レイアップを圧縮するために、99%真空の適用を必要とする。
織ったポリマーブリーザ18の層が、空気の流れを容易にするためにテストパネル15を覆って置かれ、柔軟な真空「バッグ」20が、テストパネル15の外縁の周りでモールド表面6と接するようにテストパネルおよびブリーザを覆って置かれた。チューブ21は、真空バッグ20と真空ポンプ19との間を接続する。
硬化
真空が、適用された後、各テストパネル15は、図4に示される硬化プロファイル、すなわち30℃における初期平衡期間、180℃までの3℃/分温度ランプ、120分のドウェル時間および30℃までの-3℃/分の温度ランプを使用して硬化され、その後装置は、スイッチをオフにされ、4時間の間冷えるのを許可された。
小さいコアサンプルが、硬化に続いて各テストパネルから取り出され、それらは、≧99%硬化が行われたことを検証するためにDSC分析を受け、硬化プロファイルが次いで、比較データを得るために各テストパネルについて繰り返された。
実験プロトコルは、繰り返し可能性を評価するために6つのテストパネルについて行われた。
MATLAB(アメリカ合衆国マサチューセッツMathWorksの商標)が、データ分析および可視化のために使用された。各RTDからのデータは、分離され、異なるヒーターノードを表す、11個の異なるグラフ上に表示された。下記の事項のために、個々のノードについてのデータが、提示されることになる。
結果
硬化および次いで再硬化中の単一ノードの熱源の時間にわたる電力消費の一例が、図5に示される。電力信号は、移動Savitzky-Golayフィルタを使用して1000データ点にわたって平均化された(すなわち平滑化データが提示される)。
硬化サイクル(実線23)について、熱源の電力出力は、最大出力の百分率として提示される。ヒータ番号4についてのデータが、図に提示されるが、しかし比較可能なデータは、他のヒータについて得られた。電力出力は最初、30℃における平衡期間中は落ち着く。
3℃/分の温度ランプ中に、電力は、t=55分に約22%のピークに達するまで着実に増加する。
予想通りに、180℃におけるドウェル期間中に温度を維持するための電力出力は、温度ランプ中に必要とされるそれよりも低かった。
電力出力は、t≒78分に極小25を通過し、次いでt≒120分に約17.5%の定常比率に向かって上昇し、そこでそれは、ドウェル期間の残りの間とどまる。電力消費は次いで、温度ランプ中に-3℃/分でダウンする。
再硬化サイクル(点線27)中は、電力出力は最初、硬化プロファイル電力消費よりも高く、分岐し続ける。電力出力は、t≒120分に約17.5%の同じ定常状態に向かって低下する前にt≒22分に25%のピークに達する。その後、電力出力は、硬化サイクル中の通りである。
硬化サイクル中の電力出力と異なり、再硬化サイクル中の電力出力は、極小を通過しなかった。
硬化サイクルに続いて引き出されたコアサンプルについてのDSC分析は、テストパネルのすべての試験された領域が、少なくとも99%硬化されたことを確認した。
硬化サイクル中の電力出力と再硬化サイクル中の電力出力との間の差は、図5において線29によって示される。硬化サイクル中の電力出力と再硬化サイクル中の電力出力との間のこの分岐は従って、テストパネル内の発熱エポキシ樹脂硬化反応によって解放される熱に帰することができる。再硬化サイクル中に所定の温度対時間プロファイルに追随するための所要電力出力は、この特定の実験的セットアップについて環境への熱損失を考慮して、類似の伝導性および熱容量を有する物品を加熱するために予想される所要電力出力と見なすことができる。
t≒22分の周辺から明らかであり、線23におけるかすかな肩によって特徴付けられる初期分岐は、熱的に開始される硬化反応の始まりに帰すことができる。さらなる実験(データは図示されない)において、より遅い温度ランプ速度が、使用され、「二重極小」として現れる硬化の始まりは、硬化中の電力出力において観察された。
絶対電力出力は、加熱要素電力定格の差、RTD精度およびテストパネルのエッジ近くの熱損失の増加(特にノード1および11からのデータにおいて明らかな)に起因して、変動したが、図5に例示される硬化サイクルと再硬化サイクルとの間の差は、6つのテストパネルの各々について行われた実験においてすべてのノードについて観察された。
これらのデータは、発熱応答が、追跡されてもよい再現可能な特徴を提供することを示す。2つのそのような再現可能な特徴は、t≒120分における一定の電力出力に向かう接近およびt≒78分におけるテスト実験において観察される極小である。
熱源の一定の電力出力および/またはそれへの接近を検出することは、ツールの異なるエリアからの熱損失の前述の差に起因して、この定常状態が、達成されるとき、絶対電力出力間の差によって複雑化される。
しかしながら、一定の電力出力は、これらの絶対値にかかわらず、ゼロに近づく熱出力対時間データの一次導関数によって特徴付けられ、硬化完了時間を決定するために使用可能である。
熱出力対時間データの一次導関数の一例(関数化データの一例)は、図6において線31によって示される。比較目的のために、線31が得られた熱出力対時間データは、線33として示される。定性的に似た結果が、すべての11個のノードについて得られ、ドウェル期間中の、ゼロの一次導関数へのこの接近が、硬化完了時間を決定するための再現可能な特徴として使用可能であることを示す。
t≒62分における一次導関数の極小35(極大37と極小35との間の熱出力対時間33の最急勾配に対応する)もまた、熱出力対時間データの一次導関数の適切な再現可能な特徴であることもまた、観察された。
さらに、極小35と硬化完了時間(この例ではt=120分に示される)との間の時間Xもまた、この例では約62分における極小の検出が、硬化完了時間が生じるときを予測するために使用可能であるように、再現可能であることが、観察された。すなわち、この場合。Xは、約58分である。
両面ツール
実験はまた、硬化用ツール101のさらなる実施形態を使用して行われもした。ツール1と共通する特徴は、それぞれのモールドについて100および200ずつ増やされた、類似の参照番号を提供される。ツール101は、上部モールド103および下部モールド203の両方を備え、その各々は、図7に概略的に示されるように、25個のノード102、202のアレイを有する。前の通りに、各ノード102、202は、熱源105、205および温度センサ107、207を有する。
各モールド103、203は、全体的にモールド3に関して上で述べられたように構築された。しかしながら、片面ツール1のモールド3と異なり、各ノード102、202の両方の熱源105、205および温度センサ107、207(ならびにそれらのそれぞれのマイクロコントローラ111、211)は、修理/交換を容易にするために、ツールの外面に取り付けられた。
下部モールド203のノード17についての熱出力対時間データおよび上部モールド103についてのデータは、図8に示される。比較結果は、両方のモールド103、203の残りのノードから得られた。
図8(a)は、生の熱出力対時間データ(ヒータパッドの最大電力の%として提示される)を示す。図8(b)~図8(d)は、平滑化一次導関数データを示し、その場合生データは、(b)1分、(c)5分および(d)9分の評価期間について平均化されている。結果として得られる平滑化データは、データブロックとして提示され、その各々は、時間領域において評価時間の間に延びる平均値を有する。硬化プロファイルは、上で述べられた通りであり、ドウェル期間の開始は、線40によってマークを付けられる。
上部および下部モールド103、203の両方の使用からの減少した熱損失のおかげで、下部モールド(線41)および上部モールド(線43)のノード17についての熱出力対時間データ(図8(a))はそれぞれ、上で論じられた片面ツール1のノードについてよりもはるかに低い%電力においてドウェル期間の終わりに向かって平衡化する。下部モールド103のノード17の熱源は、その最大電力の約2.5%において平衡化し、上部モールド203のノード17の熱源は、その最大電力の約5%において平衡化する。
2つのモールドの使用のさらなる結果は、ノードからの全体的熱出力が、「二重極小」が熱出力対時間データにおいて観察されるようにより低いということである。第1の極小45は、温度ランプ中に起こり、硬化反応の熱的開始に続いて解放される熱から生じ、第2の極小47は、ドウェル期間の初期段階中の硬化反応によって解放される熱から生じる。
ノード17についての硬化完了時間は、図8(d)に示される平滑化一次導関数データから次の通りに決定された。再現可能な特徴は、ゼロに向かう熱電力出力の一次導関数の接近であり、硬化完了時間は、上部および下部ノードの両方からのデータブロックがゼロのしきい値範囲内に入るときとして決定された。
この場合、しきい値範囲Tは、±0.001に設定され、それは、硬化反応の≧99%完了と相関がある。図示される例では、硬化完了時間は、t=100分に中心のあるデータブロックにおいて決定され、参照番号48を付けられた。製造用途については、これは、このノードがこの時間にまたはこの時間の後に冷却されることを可能にするということになる。いくつかの用途については、さらなる1~2評価期間が、例えば他のノードにおける硬化完了時間の決定を可能にするために、冷却前に経過することを許されてもよいことが、理解されることになる。
いずれの場合にも、このようにして硬化完了時間を識別することによって、加熱は、標準的硬化プロファイル(図4)において使用されるt=175分よりもはるかに前に中断されてもよい。
一次導関数のしきい値は主に、硬化反応の許容百分率完了に依存し、航空宇宙用途のための要件を代表するように、テスト実験において特に低く選択された。
評価期間の長さは、実験条件に、特にデータ内のノイズの量に依存することになる。
評価期間は、同じ樹脂系および硬化サイクルを使用する実験からの硬化サイクル温度および電力データの分析を通じて決定された。電力消費は、時系列にわたって分析され、異なる硬化サイクル段階の変化は、一次導関数の変化と合致すると観察された。
1.5℃未満の標準偏差を有する温度設定点追跡を作成したヒータパッドおよび温度センサ対を用いた実験が、選択された。
温度プロファイルは、設定点からの温度の逸脱に基づいて電力消費における振動を正規化することによって電力消費プロファイルをフィルタ処理するために使用された。これは、電力消費標準偏差が、プロファイルについての定格電力の5%内まで低減されるまで異なる期間について行われた。上で述べられた特定の樹脂系についての最適期間は、9分であることが見いだされた。したがって、評価期間は、温度データ内のノイズまたはs/nから定量的にまたは半定量的に決定することができる。
ノード17についての硬化完了時間はまた、図8(c)に示される平滑化一次導関数から次の通りに決定されもした。再現可能な特徴は、熱電力出力の一次導関数の極小であった(図8(a)に示される生の電力対時間データの極小47に対応する)。<0.01のこの場合、しきい値Tを下回る一次導関数値を有する上部および下部モールドの両方からのデータブロックによって極小を識別することが可能であることが、見いだされ、その場合先行するデータブロックおよび次に来るデータブロックは、より高い一次導関数値を有する。これらの基準は、t=47.5分(参照番号49を付けられた)に中心があるデータブロックについて満たされた。
それ故に、t=58分(参照番号51)によって、極小49は、識別され得ることもあり、これから、硬化完了時間が、平滑化一次導関数における識別された極小から知られる間隔(+50分)であると、予測されることもあり得る。
極小45はまた、連続するデータブロックの一次導関数値の傾向を識別し、2つの連続する増加が後に続く2つの連続する低下の基準を適用することによって、t=46分に識別されることもあり得ることに留意すべきである。
図8(a)は、評価期間が、生の電力対時間データに存在するノイズの量について適切であるように選択されなければならないことを例示する。この例では、1分の評価期間は、再現可能な特徴が識別されるために、平滑化データが十分に安定であるためには十分でなかった。
上で述べられた方法および装置の実施形態は、本発明の説明に役立つ例であり、多数の変更が、添付の請求項の範囲から逸脱することなく当業者によってなされてもよいことを理解すべきである。
1 ツール
2 ノード
3 プレート
5 ヒータパッド
6 モールド表面
7 温度センサ、RTD
10 アナログ/デジタル変換器、ADC
11 マイクロコントローラ
12 ゼロ交差オプトカプラ、スケジューラ、ZSC
13 処理リソース
14 信号コンディショナ
15 テストパネル
16 PIDコントローラ
17 剥離紙、ノード
18 織ったポリマーブリーザ
19 真空ポンプ
20 真空バッグ
21 チューブ
101 ツール
102 ノード
103 上部モールド
105 熱源
107 温度センサ
111 マイクロコントローラ
202 ノード
203 下部モールド
205 熱源
207 温度センサ
211 マイクロコントローラ

Claims (27)

  1. 複合品を硬化する方法であって、前記複合品は、硬化性マトリックス材料における強化繊維性材料または粒子材料から形成されるか、またはそれを含み、前記方法は、
    前記複合品を加熱するための熱源を提供するステップと、
    前記熱源の近位での温度関連特性を検出するステップと、
    前記検出された温度関連特性に少なくとも部分的に基づいて、前記複合品への前記熱源の熱出力を所定の温度対時間プロファイルに調節するステップと、
    熱出力対時間データを取得するステップであって、熱出力は前記熱源に供給される電流または電力の値である、ステップと
    熱出力対時間データを関数化するステップと、
    前記関数化された熱出力対時間データの再現可能な特徴を識別するステップであって、前記再現可能な特徴は、
    極大もしくは極小、
    最急勾配、または
    変曲点
    に対応している、ステップと、
    前記関数化された熱出力対時間データの再現可能な特徴に基づいて硬化完了時間を予測するステップとを
    含む、複合品を硬化する方法。
  2. 前記熱出力は、前記熱源に供給される電流または電力の値である、請求項1に記載の方法。
  3. 関数化するステップは、1つまたは複数の数学関数を前記熱出力対時間データに適用するステップを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記関数化された熱出力対時間データは、前記熱出力対時間データの一次導関数である、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記硬化完了時間は、前記一次導関数が、所定の期間の間ゼロのしきい値範囲内にとどまるときを検出することによって予測される、請求項に記載の方法。
  6. 前記しきい値範囲は、ゼロの±0.1内、±0.01内、または±0.001内である、請求項に記載の方法。
  7. 前記硬化完了時間は、前記熱出力対時間データの前記一次導関数における極大または極小を検出することによって予測される、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記関数化の前かまたはより多くは後に、前記熱出力対時間データを平滑化するステップを含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記熱出力対時間データまたは前記関数化された熱出力対時間データのローリング平均を計算するステップを含む、請求項に記載の方法。
  10. 評価期間の間に、熱出力対時間データまたは関数化された熱出力対時間データを取得するステップ、および次いで前記取得されたデータを平均化するステップを含む、請求項に記載の方法。
  11. 評価期間の間に前記熱出力対時間データの前記一次導関数を取得するステップ、平滑化されたデータブロックを得るために前記評価期間にわたって前記熱出力対時間データの前記一次導関数を平均化するステップ、および再現可能な特徴が前記平滑化されたデータにおいて観察されるまで繰り返すステップを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記再現可能な特徴は、ゼロのしきい値範囲内に一次導関数値を有する平滑化されたデータブロックである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記再現可能な特徴は、極大または極小を示す一次導関数値を有する一連の平滑化されたデータブロックである、請求項11に記載の方法。
  14. 前記評価期間は、約5分または約9分である、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 2つ以上のノードを提供するステップを含み、各ノードは、熱源および温度センサを備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記硬化完了時間を検出するステップは、2つ以上のノードからのデータにおける再現可能な特徴を識別するステップを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ノードは、対を成し、前記または各対のノードの前記硬化完了時間は、前記再現可能な特徴が、両方のノードからのデータにおいて識別されたときにだけ識別される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記予測された硬化完了時間に基づいて前記複合品を冷却するステップを含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記複合品は、炭素繊維複合物を含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 複合品を硬化するための硬化用装置であって、前記複合品は、硬化性マトリックス材料における強化繊維性材料または粒子材料から形成されるか、またはそれを含み、前記硬化用装置は、
    少なくとも1つのモールドを有する硬化用ツールと、
    前記複合品を加熱するための熱源と、
    前記熱源の近位での温度関連特性を検出するための温度センサと、
    制御機構であって、
    前記検出された温度関連特性に少なくとも部分的に基づいて、前記複合品への前記熱源の熱出力を所定の温度対時間プロファイルに調節すること
    熱出力対時間データを取得することであって、熱出力は前記熱源に供給される電流または電力の値である、取得すること
    前記熱出力対時間データを関数化すること
    前記関数化された熱出力対時間データの再現可能な特徴を識別することであって、前記再現可能な特徴は、
    極大もしくは極小、
    最急勾配、または
    変曲点
    に対応している、識別することと、
    前記関数化された熱出力対時間データの再現可能な特徴に基づいて硬化完了時間を予測することを行うように構成される、制御機構とを備える、複合品を硬化するための硬化用装置。
  21. 前記制御機構は、1つまたは複数のコントローラ、処理リソースおよびデータ記憶装置を備える、請求項20に記載の硬化用装置。
  22. 2つ以上の、すなわち複数のノードを備え、各ノードは、熱源および温度センサを備え、オプションとして前記硬化用ツールは、前記ノードを備える、請求項20または21に記載の硬化用装置。
  23. 各ノードは、PIDコントローラなどの、コントローラを備える、請求項22に記載の硬化用装置。
  24. 前記ノードは、共通のデータ記憶装置、処理リソースおよび/または電力供給装置を共有するように、共にネットワーク化される、請求項22または23に記載の硬化用装置。
  25. 前記または各熱源および/または温度センサは、前記モールドに取り付けられるか、前記モールド内に置かれるまたは埋め込まれる、請求項20から24のいずれか一項に記載の硬化用装置。
  26. 2つの対向するモールドを備え、その各々には、1つまたは複数のノードが設けられる、請求項20から25のいずれか一項に記載の硬化用装置。
  27. 前記硬化用ツールは、脱オートクレーブ(OOA)硬化用ツールである、請求項20から26のいずれか一項に記載の硬化用装置。
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