以下、本発明の一実施形態に係る遊技機としてパチスロを例に挙げ、図面を参照しながら、その構成及び動作について説明する。なお、本実施形態では、ボーナス作動機能、AT機能及びART機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。また、遊技媒体は、「遊技価値」、あるいは「遊技用価値」と称されることもある。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値範囲(例えば、0~65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値という)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の1つである。内部当籤役の決定により、後述の有効ライン(入賞判定ライン)に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが事前に決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「はずれ」に係るものとが設けられる。なお、以下では、メダルの払い出しに係る役を「小役」と称し、再遊技(リプレイ)の作動に係る役を「リプレイ役」と称する。また、ボーナスの作動(ボーナスゲーム)に係る役を「ボーナス役」ともいう。また、内部当籤し得る役(すなわち、成立が許可される図柄の組合せ)は、単に「役」と称されることがあり、内部当籤役は、「当籤役」、「事前決定結果」、あるいは「導出許容条件」と称されることがある。また、内部抽籤手段は、「役決定手段」、「当籤役決定手段」、「事前決定手段」、あるいは「導出許容条件決定手段」と称されることがある。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の1つである。なお、開始操作を行うための操作手段は、スタートレバーのようにレバー形状をしたものに限られず、遊技者が開始操作を行うことが可能であれば、どのような操作手段であってもよい。また、停止操作を行うための操作手段は、ストップボタンのようにボタン形状をしたものに限られず、遊技者が停止操作を行うことが可能であれば、どのような操作手段であってもよい。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」という。そして、本実施形態では、規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数(最大滑り駒数)を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4駒分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。なお、リールの回転が停止したときに表示された図柄は、「停止表示」、あるいは「表示結果」と称されることがある。また、リールの回転が停止したときに有効ラインに図柄が表示されることを、「停止表示の導出」、あるいは「表示結果の導出」などと表現する場合がある。
また、リール停止制御手段は、リールが回転してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合には、遊技者が停止操作を行っていない場合でも、自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の停止操作を介さずにリールが停止することとなるため、いずれかの内部当籤役が決定されている場合であっても、いずれの入賞に係る図柄の組合せも有効ラインに沿って表示されていないようにリールの回転を停止させることが望ましい。
このようにして、複数のリールの回転が全て停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るもの(あるいは、その他予め定められたもの)であるか否かの判定を行う。すなわち、入賞に係る図柄の組合せ(あるいは、その他予め定められた図柄の組合せ)が成立したか否かの判定を行う。この入賞判定手段もまた、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の1つである。そして、表示された図柄の組合せが、入賞判定手段により入賞に係るもの(あるいは、その他予め定められたもの)である(すなわち、入賞に係る図柄の組合せ(あるいは、その他予め定められた図柄の組合せ)が成立した)と判定されると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられ、あるいは、それを契機として各種の制御が行われる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技(単位遊技)として行われる。
なお、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、単に予め定められた複数の図柄の組合せのうちのいずれかの図柄の組合せに該当するか否かを判定するものであってもよいし、内部抽籤手段によって決定された内部当籤役に係る図柄の組合せに該当するか否かを判定するものであってもよい。すなわち、前者では、内部当籤役と切り離して、入賞に係る図柄の組合せであるか否かを判定するものであってもよい。この場合、リール停止制御手段によって適切に停止制御が行われる限り、誤入賞の発生の防止は十分に担保され得ることから、誤入賞検知に係る制御負担を低減させることが可能となる。一方、後者では、入賞に係る図柄の組合せが、入賞が許可されていた図柄の組合せであるか否かも判定可能とすることで、リールの不具合等により誤入賞が発生した場合に、その誤入賞を検知することができるため、セキュリティ性を向上させることが可能となる。
また、パチスロでは、前述した一連の遊技動作の流れの中で、表示装置などによる映像の表示、各種ランプによる光の出力、スピーカによる音の出力、或いは、これらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
具体的には、スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値が抽出される。演出用の乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出を抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述の副制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の1つである。また、後述の主制御回路が演出内容を決定する場合には、この演出内容決定手段を、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の1つとすることもできる。
次いで、演出内容決定手段により演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、例えば、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2~図5を参照して、本発明の一実施形態に係るパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ1は、図2に示すように、外装体(遊技機本体)2を備える。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット(筐体)2aと、キャビネット2aの開口を開閉可能に取り付けられるフロントドア(前面扉)2bと、を有する。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段、表示列)が横一列に並べて設けられている。以下、各リール3L,3C,3R(メインリール)を、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有する。そして、シート材の表面には、複数(例えば20個)の図柄が周方向(リールの回転方向)に沿って所定の間隔をあけて描かれている。なお、各リール3L,3C,3Rは、「図柄表示手段」、「可変表示手段」、あるいは「可変表示器」などと表現される場合もある。また、これらの構成要素として、後述の図柄表示領域4を含む場合もある。また、「図柄」は、遊技者が視認により識別可能な情報であればよく、その意味において「識別情報」などと表現される場合もある。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、腰部パネル12と、台座部13とを備える。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられる。ヒンジは、パチスロ1の前方側(遊技者側)から見て、ドア本体9の左側の側端部に設けられる。なお、キャビネット2aは、単に「箱体」と称することもできるし、フロントドア2bは、単に「扉」、あるいは「前面扉」と称することもできる。また、キャビネット2aは、フロントドア2bを支持、あるいは固定する枠体として機能するため、「支持体」、「支持枠」、あるいは「固定枠」などと表現される場合もある。また、フロントドア2bは、複数の扉部材によって構成されるものであってもよい。例えば、キャビネット2aの開口の上方側に取り付けられる上扉部材と、キャビネット2aの開口の下方側に取り付けられる下扉部材とによって構成されるものであってもよいし、遊技機の前面側からみて、キャビネット2aの開口側に取り付けられる内側扉部材と、遊技機の前面側に取り付けられる外側扉部材とによって構成されるものであってもよい。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に設けられている。このフロントパネル10は、開口10aを有する枠状部材で構成される。フロントパネル10の開口10aは、表示装置カバー30によって塞がれ、表示装置カバー30は、キャビネット2aの内部に配置された後述の表示装置11と対向して配置される。
表示装置カバー30は、黒色の半透明な合成樹脂により形成される。それゆえ、遊技者は、後述の表示装置11により表示された映像(画像)を、表示装置カバー30を介して視認することができる。 また、本実施形態では、表示装置カバー30を黒色の半透明な合成樹脂で形成することにより、キャビネット2a内への外光の入り込みを抑制して、表示装置11により表示された映像(画像)を鮮明に視認できるようにしている。
フロントパネル10には、ランプ群21が設けられている。ランプ群21は、例えば、遊技者側から見て、フロントパネル10の上部に設けられたランプ21a、21bを含む。ランプ群21を構成する各ランプは、LED(Light Emitting Diode)等で構成され(後述の図6中のLED群85参照)、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
腰部パネル12は、ドア本体9の略中央部に設けられる。腰部パネル12は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源(後述のLED群85に含まれるLED)とを有する。
台座部13は、フロントパネル10と腰部パネル12との間に設けられる。台座部13には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、スタートレバー16、3つのストップボタン17L,17C,17R、精算ボタン(不図示)等)とが設けられる。
図柄表示領域4は、正面から見て、3つのリール3L,3C,3Rに重畳する領域で、かつ、3つのリール3L,3C,3Rより遊技者側の位置に配置されており、3つのリール3L,3C,3Rにおける所定領域を視認可能とする。この図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを視認することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、その背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リールの周面に設けられた複数の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄がその枠内に表示されるように構成されている。すなわち、3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)が表示される(リール表示窓4の枠内には、3行×3列の態様で図柄が表示される)。
そして、本実施形態では、リール表示窓4の枠内において、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶライン(センターライン)、左リール3Lの上段領域、中リール3Cの上段領域、及び、右リール3Rの上段領域を結ぶライン(トップライン)、並びに、左リール3Lの下段領域、中リール3Cの下段領域、及び、右リール3Rの下段領域を結ぶライン(ボトムライン)を、入賞か否かの判定を行う有効ラインとして定義(規定)する。なお、有効ラインは、「入賞ライン」、あるいは「判定ライン」とも称されることがある。
なお、本実施形態では、他のライン、例えば、左リール3Lの下段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの上段領域を結ぶライン(クロスアップライン)、並びに、左リール3Lの上段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの下段領域を結ぶライン(クロスダウンライン)を、さらに有効ラインとして定義してもよい。また、本実施形態では、有効ラインは上述の3つのラインである(あるいは、ここで説明したように5つのラインであってもよい)が、そのライン数は適宜増減できるものとする。例えば、センターラインの1つのラインのみを有効ラインとしてもよいし、トップライン及びボトムラインの2つのラインのみを有効ラインとしてもよい。また、有効ラインを定義する際には、上述した図柄が一直線に並ぶ各ラインに替えて、あるいはこれとともに、図柄が一直線に並ばないラインを有効ラインとして定義することもできる。すなわち、各列(左リール3L,中リール3C,右リール3R)ごとのいずれか一の図柄(の領域)を通るラインであれば、直線又は折れ線で結んで構成される一又は複数のラインを有効ラインとして設定可能である。
例えば、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの下段領域、及び、右リール3Rの上段領域を結ぶライン(変則ライン)などを有効ラインとして定義するようにしてもよい。すなわち、本実施形態では、リール表示窓4の枠内に、3行×3列の態様で図柄が表示されるようになっていることから、27通りの有効ラインを定義することが可能であり、そのうち少なくともいずれか1つのラインが有効ラインとして定義されるようにすればよい。
リール表示窓4は、台座部13に設けられた枠部材31の開口により形成される。また、リール表示窓4を画成する枠部材31の下方には、略水平面の台座領域が設けられる。そして、遊技者側から見て、台座領域の右側にはメダル投入口14が設けられ、左側にはMAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bが設けられる。
メダル投入口14は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口14から受け入れられたメダルは、予め設定された所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えたメダルの枚数分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能(遊技媒体貯留手段))。
MAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bは、キャビネット2aの内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、MAXベットボタン15aの内部には、メダル投入が可能な時に点灯するベットボタンLED(不図示)が設けられている。また、精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
なお、遊技者がMAXベットボタン15aを押下操作すると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。一方、1ベットボタン15bが1回、押下操作される度に1枚のメダルが投入される。1ベットボタン15bが3回操作されると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。
なお、以下では、MAXベットボタン15aの操作、1ベットボタン15bの操作及びメダル投入口14にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)をいずれも「投入操作」という。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rともいう。
また、リール表示窓4の下方の略水平面の台座領域の略中央には、情報表示器6が設けられる。なお、情報表示器6は、透明の窓カバー(不図示)によって覆われている。
情報表示器6には、特典として遊技者に対して払い出されるメダルの枚数(以下、「払出枚数」という)の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグメントLED(以下、「7セグLED」という)や、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、「クレジット枚数」という)などの情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDが設けられる。なお、本実施形態では、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDは、エラー発生及びエラー種別の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDとしても用いられる。それゆえ、エラー発生時には、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDの表示態様は、払出枚数の表示態様からエラー種別の情報の表示態様に切り替わる。
また、情報表示器6には、内部当籤役として決定された役に応じた図柄組合せを有効ラインに沿って表示するために必要な停止操作の情報を報知する指示モニタ(不図示)が設けられている。指示モニタ(指示表示器)は、例えば、2桁の7セグLEDにより構成される。そして、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で、2桁の7セグLEDが点灯、点滅又は消灯することにより、遊技者に対して必要な停止操作の情報を報知する。
なお、ここでいう、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様とは、例えば、押し順「1st(第1停止操作を左リール3Lに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「1」を表示し、押し順「2nd(第1停止操作を中リール3Cに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「2」を表示し、押し順「3rd(第1停止操作を右リール3Rに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「3」を表示するなどの態様のことである。なお、指示モニタにおける停止操作の情報の報知態様(後述のメイン側で決定されるナビデータ)については、後述の図45等を参照しながら後で詳述する。
また、情報表示器6には、遊技者にとって有利な有利区間(後述の「通常有利区間」及び「有利区間」を含む。後述の図14参照)であること報知する状態表示器(不図示)が設けられている。状態表示器は、例えば、7セグLEDにより構成される。状態表示器は、原則として、有利区間に移行することが決定された遊技中の所定のタイミング(例えば、遊技開始時~遊技終了時までのいずれかのタイミング)で点灯し、有利区間が継続している間はその点灯が継続する。そして、有利区間が終了したときにその点灯が終了し、消灯するようになっている。これにより、遊技者にとって有利な有利区間が開始すること、当該有利区間中であること、及び当該有利区間が終了することが全ての遊技者に報知されるため、遊技の公平性が担保される。
情報表示器6は、後述の図6に示すように、ドア中継端子板68及び遊技動作表示基板81を介して主制御基板71に電気的に接続され、情報表示器6の表示動作は、主制御基板71内の後述の主制御回路90により制御される。また、上述した各種7セグLEDの制御方式は、ダイナミック点灯制御である。
なお、本実施形態のパチスロ1では、主制御基板71により制御される指示モニタに加えて、副制御基板72により制御される他の手段を用いて停止操作の情報を報知する構成を設ける。具体的には、後述のプロジェクタ機構211及び表示ユニット212(図3及び後述の図6参照)により構成される後述の表示装置11により停止操作の情報を報知する。
このような構成を適用した場合、指示モニタにおける報知の態様と、副制御基板72により制御されるその他の手段における報知の態様とは、互いに異なる態様であってもよい。すなわち、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で報知すればよく、必ずしも、停止操作の情報を直接的に報知する必要はない(例えば、指示モニタにおいて数値「1」が表示されたとしても、遊技者によっては報知内容を特定できない可能性もあり、直接的な報知とはいえない)。一方、後述の表示装置11等のその他の手段によるサブ側(副制御基板側)での報知では、停止操作の情報を直接的に報知してもよい。例えば、押し順「1st」を報知する場合、指示モニタでは報知する押し順と一義的に対応する数値「1」を表示するが、その他の手段(例えば、表示装置11等)では、左リール3Lに対して第1停止操作を行わせるための指示情報を直接的に報知してもよい。
このような構成のパチスロ1では、副制御基板72の制御だけでなく、主制御基板71の制御によっても、内部当籤役に応じた必要な停止操作の情報を報知することができる。また、このような停止操作の情報の報知の有無は、遊技状態に応じて制御することができる。例えば、後述の通常区間における遊技状態(通常状態)では停止操作の情報が報知されずに、後述の通常有利区間及び有利区間における各遊技状態では停止操作の情報が報知され得るようにすることができる。
また、遊技者側から見て、リール表示窓4の左方には、サブ表示装置18が設けられる。サブ表示装置18は、図2に示すように、ドア本体9の前面部のうち、台座部13の略水平面の台座領域から略垂直に立設するように設けられる。サブ表示装置18は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイで構成され、各種情報を表示する。
また、サブ表示装置18の表示面上には、タッチセンサ19が設けられている(後述の図6参照)。タッチセンサ19は、静電容量方式などの所定の動作原理に従い動作し、遊技者の操作を受け付けると、タッチ入力情報として当該操作に応じた信号を出力する。そして、本実施形態のパチスロ1は、タッチセンサ19を介して受け付けた遊技者の操作(タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報)に応じて、サブ表示装置18の表示を切り替え可能にする機能を有する。なお、サブ表示装置18は、タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報に基づいて後述の副制御基板72(後述の図6参照)により制御される。
ドア本体9の下部には、メダル払出口24、メダル受皿25、2つのスピーカ用孔20L,20R等が設けられる。メダル払出口24は、後述のホッパー装置51(メダル払出装置)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿25は、メダル払出口24から排出されたメダルを貯める。また、2つのスピーカ用孔20L,20Rからは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音声が出力される。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3~図5を参照しながら説明する。図3は、キャビネット2aの内部構造を示す図であり、図4は、フロントドア2bの裏面側の内部構造を示す図であり、図5は、フロントドア2bの裏面側に設けられた後述のセレクタ66の構造を示す図である。
キャビネット2aは、図3に示すように、上面板27aと、底面板27bと、左右の側面板27c,27dと、背面板27eとを有する。そして、キャビネット2a内の上部には、表示装置11が配設される。
表示装置11は、プロジェクタ機構211と、プロジェクタ機構211から投射された映像光が投影される箱状の被投影部材212aとを有し、プロジェクションマッピングによる映像表示を行う。具体的には、表示装置11では、立体物となる被投影部材212aの位置(投影距離や角度など)や形状に基づいて映像光を生成し、その映像光が、プロジェクタ機構211により被投影部材212aの表面に投影される。このような演出機能を設けることにより、高度で且つ迫力のある演出を行うことができる。また、図3には示さないが、箱状の被投影部材212aの裏側には、表示面が湾曲した別の被投影部材が設けられ、遊技状態に応じて、どちらか一方の被投影部材が、映像光が投影されるスクリーンとして使用される。それゆえ、キャビネット2a内は、遊技状態に応じて、被投影部材を切り換える機能(不図示)も設けられる。なお、表示装置11は、遊技者にとって画像を表示可能な装置であれば、他の種々の表示装置(例えば、液晶表示装置)を用いることもできる。
キャビネット2a内の下部には、メダル払出装置(以下、ホッパー装置という)51と、メダル補助収納庫52と、電源装置53とが配設される。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板27bの中央部に取り付けられる。このホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は、精算ボタンが押下されてメダルの精算が実行されるときに、メダルを払い出す。そして、ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口24(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。このメダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置される。また、メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板27bに対して着脱可能に取り付けられている。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53b(電源供給手段)とを有している(後述の図6参照)。この電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板27cに取り付けられている。電源装置53は、サブ電源装置(不図示)から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
また、キャビネット2a内の電源装置53の上方には、副制御基板72(後述の図6参照)を収容する副制御基板ケース57が配設される。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72には、後述の副制御回路200(後述の図9参照)が搭載されている。この副制御回路200は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路200の具体的な構成については後述する。
キャビネット2a内の副制御基板ケース57の上方には、副中継基板61が配設される。この副中継基板61は、副制御基板72と後述の主制御基板71とを接続する配線が実装された中継基板である。また、副中継基板61は、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板や各種装置部(ユニット)などとを接続する配線が実装された中継基板である。
また、図3には示さないが、キャビネット2a内には、キャビネット側中継基板44(後述の図6参照)が配設される。このキャビネット側中継基板44は、主制御基板71(後述の図6参照)と、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75(後述の図6参照)及びメダル払出カウントスイッチ(不図示)のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。
フロントドア2bの裏面側の中央部には、図4に示すように、ミドルドア41が、配設され、リール表示窓4(図2参照)を裏側から開閉可能に取り付けられている。また、図4には示さないが、ミドルドア41のリール表示窓4側には、3つのリール3L,3C,3Rが取り付けられ、ミドルドア41のリール表示窓4側とは反対側には、主制御基板71(後述の図6参照)が収納された主制御基板ケース55が取り付けられている。なお、3つのリール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ(不図示)が接続されている。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述する主制御回路90(後述の図7及び図8参照)を有する。主制御回路90(主制御手段)は、内部当籤役の決定、各リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。また、本実施形態では、例えば、ATあるいはARTに関する決定に係る処理、ナビ情報の指示モニタへの表示処理、各種試験信号の送信処理などの制御も主制御回路90により行われる。なお、主制御回路90の具体的な構成は後述する。
フロントドア2bの裏面側において、ミドルドア41の下方には、スピーカ65L,65Rが配設される。スピーカ65L,65Rは、それぞれスピーカ用孔20L,20R(図2参照)と対向する位置に配置されている。
また、スピーカ65Lの上方には、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67とが配設される。セレクタ66は、メダル投入口14に投入されたメダルを検出する装置であるとともに、投入されたメダルが適正なメダルであるか否かを選別する装置であり、適正なメダルであると選別される場合には、そのメダルがホッパー装置51側へと案内されてホッパー装置51内に収容されるように駆動し、適正なメダルでないと選別される場合には、そのメダルがメダル払出口24側へと案内されてメダル払出口24から排出されるように駆動する。すなわち、セレクタ66は、メダル投入口14に投入されたメダルを、ホッパー装置51側又はメダル払出口24側に振り分ける装置でもある。
図5に示すように、セレクタ66は、メダルが通過するメダルレール(メダル通路)802が形成されたベース803と、投入されたメダルをホッパー装置51側又はメダル払出口24側に案内するセレクトプレート804と、投入されたメダルが適正なメダルでない場合にそのメダルをメダル払出口24側に押し出すメダルプッシャ805と、投入されたメダルをメダルレール802の上流側で検出する上流側メダルセンサ(第1メダルセンサ)806と、投入されたメダルをメダルレール802の下流側で検出する下流側メダルセンサ(第2メダルセンサ)807と、を備える。
また、図5には示さないが、セレクタ66には、セレクトプレート804によってメダルがホッパー装置51側に案内される場合に、セレクタ66からホッパー装置51へのメダルの流路を形成するメダルガイド(不図示)と、セレクトプレート804によってメダルがメダル払出口24側にされる場合に、セレクタ66からメダル払出口24へのメダルの流路を形成するキャンセルシュート(不図示)と、が着脱可能に取り付けられている。
セレクトプレート804は、セレクタ66が備えるソレノイド(不図示)によって駆動する。セレクトプレート804は、ソレノイドが駆動しているときには、通過するメダルをホッパー装置51側に案内するガイド位置に移動する一方、ソレノイドが駆動していないときには、通過するメダルをホッパー装置51側に案内しない(すなわち、メダル払出口24側に案内する)排出位置に移動する。具体的には、ソレノイドが駆動しているとき、セレクトプレート804はパチスロ1の後側方向に移動してメダルの上方をガイドする一方、ソレノイドが駆動していないとき、セレクトプレート804はパチスロ1の前側方向に移動してメダルの上方をガイドしないようになっている。なお、セレクトプレート804によるメダルのガイド手法はこれに限られるものでなく、例えば、パチスロ1の上下方向に移動可能な機構とすることで、ガイド位置及び排出位置の移動を可能とするものであってもよい。すなわち、セレクトプレート804は、ソレノイドあるいはその他の駆動源により、メダルレール802上において、通過するメダルがホッパー装置51側に移動することを妨げないガイド位置と、通過するメダルがホッパー装置51側に移動することを妨げてメダル払出口24側に案内する排出位置との間で変移可能とする機構であれば、いずれの機構を採用することもできる。
メダルプッシャ805は、例えば、セレクトプレート804がガイド位置に移動している場合には、パチスロ1の後側方向に突出しないように動作し、セレクトプレート804がガイド位置に移動していない(排出位置に移動している)場合には、パチスロ1の後側方向に突出するように動作する。すなわち、メダルプッシャ805が、パチスロ1の後側方向に突出しない位置にあるときには、通過するメダルをホッパー装置51側に案内するガイド位置となり、パチスロ1の後側方向に突出する位置にあるときには、通過するメダルをホッパー装置51側に案内しない(すなわち、メダル払出口24側に案内する)排出位置となる。
上流側メダルセンサ806及び下流側メダルセンサ807は、メダルが通過したことを検出する遊技媒体検出手段を構成する。各メダルセンサは、例えば、一対の、あるいは複数対の発光素子及び受光素子から構成される反射型センサで構成され、発光素子からメダルに対して光を照射し、メダルから反射された反射光を受光素子が受光することでメダルの通過を検出する。なお、センサの構成は適宜変更可能であり、例えば、透過型センサ等を採用することもできる。また、上流側メダルセンサ806を設けることなく、下流側メダルセンサ807のみによってメダルの通過を検出するようにしてもよい。また、各メダルセンサの検出結果(メダルセンサ入力状態)に基づく具体的な制御については後述する。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左斜め下に配置される。このドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ1の外部に出力する。
また、図4には示さないが、フロントドア2bを裏面において、ミドルドア41により開閉された領域であり且つリール表示窓4の下方には、ドア中継端子板68が配設される(後述の図6参照)。このドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71と、各種のボタンやスイッチ、副中継基板61、セレクタ66、遊技動作表示基板81、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、ドア開閉監視スイッチ67、後述のBETスイッチ77、スタートスイッチ79等が挙げられる。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図6を参照して説明する。図6は、パチスロ1の制御系の構成を示す回路ブロック図である。
パチスロ1は、ミドルドア41に設けられた主制御基板71と、フロントドア2bに設けられた副制御基板72とを有する。また、パチスロ1は、主制御基板71に接続された、リール中継端子板74、設定用鍵型スイッチ54(設定スイッチ)及びキャビネット側中継基板44を有する。さらに、パチスロ1は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続された外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53を有する。なお、ホッパー装置51の構成については上述したので、ここでは、その説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
設定用鍵型スイッチ54は、主制御基板ケース55に設けられる。設定用鍵型スイッチ54は、パチスロ1の設定値(設定1~設定6)を変更するとき、もしくは、パチスロ1の設定を確認するときに使用される。なお、設定値は、遊技に関する遊技者の有利さの度合いを示すものであり、通常は、設定値が低いほど(例えば、設定1に近いほど)遊技者の有利さの度合いが相対的に低くなり、設定値が高いほど(例えば、設定6に近いほど)遊技者の有利さの度合いが相対的に高くなる。なお、本実施形態では、設定値が高いほど後述のボーナス役の当籤確率が高まるようにして遊技者の有利さの度合いを変動させることもできるし、設定値が高いほど後述のATやARTに係る抽籤の当籤確率が高まるようにして遊技者の有利さの度合いを変動させることもできる。
キャビネット側中継基板44は、主制御基板71と、外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられる。メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52に設けられ、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。リセットスイッチ76は、例えば、パチスロ1の設定を変更する際に用いられる。
電源装置53は、電源基板53bと、電源基板53bに接続された電源スイッチ53aとを有する。電源スイッチ53aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときに押下される。電源基板53bは、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続されるとともに、副中継基板61を介して副制御基板72にも接続される。
また、パチスロ1は、ドア中継端子板68、並びに、該ドア中継端子板68を介して、主制御基板71に接続された、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81、副中継基板61、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302を有する。なお、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
BETスイッチ77(投入操作検出手段)は、MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15bが遊技者により押下されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押下されたことを検出する。スタートスイッチ79(開始操作検出手段)は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80(停止操作検出手段)は、回転しているメインリールを停止させるための回路と、停止可能なメインリールをLEDなどにより表示するための回路とを備える。また、ストップスイッチ基板80には、ストップスイッチ(不図示)が設けられる。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押下されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、情報表示器(7セグ表示器)6及びLED82に接続される。LED82には、例えば、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、「投入枚数」という)に対応して点灯する、メダル投入枚数表示用の3つのLED(以下、「第1LED」~「第3LED」という)や、遊技動作表示基板81から入力される信号に基づいて、メダル投入が可能であることを表示するマーク、遊技開始を表示するマーク、再遊技を行うマークなどを点灯させるLEDなどが含まれる。第1LED~第3LED(表示手段)では、メダルが1枚投入されると、第1LEDが点灯し、メダルが2枚投入されると、第1及び第2LEDが点灯し、メダルが3枚(遊技開始可能枚数)投入されると、第1LED~第3LEDが点灯する。なお、情報表示器6については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302はともに、パチスロ1の検定試験(試射試験)において、遊技に関する各種信号を試験機に出力する際に用いられる中継基板である(なお、販売用のリリース製品としてのパチスロ1にはこれらの中継基板は搭載されていないので、販売用の主制御基板71の主制御回路90には、試験機用第1インターフェースボード301及び試験機用第2インターフェースボード302に接続するために必要な各種電子部品もまた実装されていない)。例えば、遊技に係る主要な動作(例えば、内部抽籤、リール停止制御等)を制御するための試験信号は、試験機用第1インターフェースボード301を介して出力され、例えば、主制御基板71で決定された押し順ナビに係る試験信号などは、試験機用第2インターフェースボード302を介して出力される。
副制御基板72は、ドア中継端子板68及び副中継基板61を介して主制御基板71に接続される。また、パチスロ1は、副中継基板61を介して副制御基板72に接続された、スピーカ群84、LED群85、24hドア開閉監視ユニット63、タッチセンサ19及び表示ユニット212を有する。なお、タッチセンサ19については、上述したので、ここでは、その説明を省略する。
スピーカ群84は、スピーカ65L,65Rや図示しない各種スピーカを含んで構成される。LED群85は、フロントパネル10に設けられたランプ群21や、腰部パネル12の装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源などを含んで構成される。24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴情報を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41が開放されたときに、表示装置11によりエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路200)に出力する。表示ユニット212は、例えば、表示装置11を構成する被投影部材212a、及び、被投影部材212aの裏側に設けられた表示面が湾曲した別の被投影部材を含んで構成される。
また、パチスロ1は、副制御基板72に接続された、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87を有する。なお、ロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72とともに副制御基板ケース57に収納されている。
ロムカートリッジ基板86は、サブCPU201により実行される各種制御プログラムと、演出用の画像(映像)、音声(スピーカ群84)、光(LED群85)及び通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72と、表示装置11を構成するプロジェクタ機構211、及び、サブ表示装置18との間の接続配線を中継する基板である。なお、プロジェクタ機構211及びサブ表示装置18については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
<主制御回路>
次に、図7を参照して、主制御基板71に実装される主制御回路90の構成について説明する。図7は、パチスロ1の主制御回路90の構成例を示すブロック図である。
主制御回路90は、遊技動作を制御する遊技制御部として機能し、マイクロプロセッサ91と、クロックパルス発生回路92と、電源管理回路93と、スイッチングレギュレータ94(電源供給手段)と、役比モニタ(不図示)とを備える。
マイクロプロセッサ91は、遊技機用のセキュリティ機能付きマイクロプロセッサである。なお、本実施形態のマイクロプロセッサ91では、プログラム上で規定可能な該マイクロプロセッサ91に特有の様々な命令コード(以下、「メインCPU101専用命令コード」という)が設けられている。本実施形態では、このメインCPU101専用命令コードを用いることにより、処理の効率化やプログラム容量の削減などを実現している。マイクロプロセッサ91の内部構成については、後述の図8を参照して詳述し、マイクロプロセッサ91に設けられているメインCPU101専用命令コードについては、後述の主制御回路が実行する各種処理において詳述する。
クロックパルス発生回路92は、メインCPU作動用のクロックパルス信号を生成し、該生成したクロックパルス信号をマイクロプロセッサ91に出力する。マイクロプロセッサ91は、入力されたクロックパルス信号に基づいて、制御プログラムを実行する。
電源管理回路93は、電源基板53b(図6参照)から供給される直流12Vの電源電圧の変動を管理する。そして、電源管理回路93は、例えば、電源が投入された際(電源電圧が0Vから起動電圧値(10V)を上回った際)には、リセット信号をマイクロプロセッサ91の「XSRST」端子に出力し、電断が発生した際(電源電圧が12Vから停電電圧値(10.5V)を下回った際)には、電断検知信号をマイクロプロセッサ91の「XINT」端子に出力する。すなわち、電源管理回路93は、電源投入時に、マイクロプロセッサ91にリセット信号(起動信号)を出力する手段(起動手段)、及び、電断発生時に、マイクロプロセッサ91に電断検知信号(停電信号)を出力する手段(停電手段)も兼ねる。
スイッチングレギュレータ94は、DC/DC変換回路であり、マイクロプロセッサ91の直流駆動電圧(直流5Vの電源電圧)を生成し、該生成した直流駆動電圧をマイクロプロセッサ91の「VCC」端子に出力する。
役比モニタ(不図示)は、例えば、4桁の7セグメントLEDにより構成され、後述のメインCPU101によって集計された遊技情報に関する集計結果に対して、後述の演算回路107が所定の比率計算を行い、その比率計算の結果を比率情報として表示する。本実施形態では、複数種類の比率計算が行われ、役比モニタは、その結果に基づいて、複数種類の比率情報を順次表示する。
なお、役比モニタの上位2桁には、その比率情報の種別を示す種別情報である「略記」が表示され、下位2桁には、その種別情報に対応する比率情報である「比率」が表示されるようになっている。例えば、役比モニタの第1の桁(略記10の位)に「7」が表示され、第2の桁(略記1の位)に「U」が表示される場合(すなわち、略記「7U」が表示される場合)、役比モニタの下位2桁には、比率情報として、所定の総遊技数(175000回)の間に占める、ART機能が作動した(すなわち、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知されていた有利区間の)遊技数の比率(有利区間比率)が表示される。具体的には、有効区間比率が10%である場合、第3の桁(比率10の位)には「1」が表示され、第4の桁(比率1の位)には「0」が表示される。なお、有利区間比率は、AT機能及びART機能が作動した遊技数の比率を表示するものであってもよい。
また、例えば、役比モニタの第1の桁(略記10の位)に「6」が表示され、第2の桁(略記1の位)に「Y」が表示される場合(すなわち、略記「6Y」が表示される場合)、役比モニタの下位2桁には、比率情報として、特定の総遊技数(6000回)の間で払い出された遊技媒体の払出枚数に占める、役物連続作動装置(本実施形態ではBB。なお、第2種特別役物(CB)が連続で作動する役物連続作動装置(MB)が搭載されている場合には、それを含む。以下同じ)が作動して払い出された遊技媒体の払出枚数の比率(中時間連役比率)が表示される。具体的には、中時間連役比率が59%である場合、第3の桁(比率10の位)には「5」が表示され、第4の桁(比率1の位)には「9」が表示される。
また、例えば、役比モニタの第1の桁(略記10の位)に「7」が表示され、第2の桁(略記1の位)に「Y」が表示される場合(すなわち、略記「7Y」が表示される場合)、役比モニタの下位2桁には、比率情報として、特定の総遊技数(6000回)の間で払い出された遊技媒体の払出枚数に占める、全ての役物(本実施形態ではBB。なお、上述のMBの他、上述の第一種特別役物(RB)が単独で搭載されている場合、上述の第2種特別役物(CB)が単独で搭載されている場合、普通役物(SB)が搭載されている場合には、それら全てを含む。以下同じ)が作動して払い出された遊技媒体の払出枚数の比率(中時間役物比率)が表示される。具体的には、中時間役物比率が59%である場合、第3の桁(比率10の位)には「5」が表示され、第4の桁(比率1の位)には「9」が表示される。
また、例えば、役比モニタの第1の桁(略記10の位)に「6」が表示され、第2の桁(略記1の位)に「A」が表示される場合(すなわち、略記「6A」が表示される場合)、役比モニタの下位2桁には、比率情報として、所定の総遊技数(175000回)の間で払い出された遊技媒体の払出枚数に占める、役物連続作動装置が作動して払い出された遊技媒体の払出枚数の比率(総連役比率)が表示される。具体的には、総連役比率が25%である場合、第3の桁(比率10の位)には「2」が表示され、第4の桁(比率1の位)には「5」が表示される。
また、例えば、役比モニタの第1の桁(略記10の位)に「7」が表示され、第2の桁(略記1の位)に「A」が表示される場合(すなわち、略記「7A」が表示される場合)、役比モニタの下位2桁には、比率情報として、所定の総遊技数(175000回)の間で払い出された遊技媒体の払出枚数に占める、全ての役物が作動して払い出された遊技媒体の払出枚数の比率(総役物比率)が表示される。具体的には、総役物比率が25%である場合、第3の桁(比率10の位)には「2」が表示され、第4の桁(比率1の位)には「5」が表示される。
なお、本実施形態では、主制御回路90が直接的に役比モニタを備える構成を例に挙げて説明しているが、役比モニタは、主制御回路90によってその表示内容が制御され、また、必要なとき(例えば、主制御基板ケース55を視認したとき)にその表示内容を認識可能であれば足り、主制御回路90が直接的に備えない構成を採用することもできる。例えば、役比モニタが遊技動作表示基板81に接続され、主制御回路90が遊技動作表示基板81を介してその表示内容を制御するようにしてもよい。また、この場合、役比モニタが、情報表示器6、LED82、又は指示モニタ(指示表示器)と兼用されるようにし、それらのうち、一又は複数を用いて所定の比率情報が表示されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、役比モニタに表示される所定の比率情報として、有利区間比率、中時間連役比率、中時間役物比率、総連役比率、及び総役物比率を例に挙げて説明しているが、これら以外の比率情報を表示可能としてもよい。例えば、所定の総遊技数(175000回)の間で払い出された遊技媒体の払出枚数に占める、ART機能が作動して払い出された遊技媒体の払出枚数の比率(総有利区間獲得比率)、特定の総遊技数(6000回)の間で払い出された遊技媒体の払出枚数に占める、ART機能が作動して払い出された遊技媒体の払出枚数の比率(中時間有利区間獲得比率)、特定の総遊技数(6000回)の間に占める、役物連続作動装置が作動した遊技数の比率(中時間連役区間比率)、特定の総遊技数(6000回)の間に占める、全ての役物が作動した遊技数の比率(中時間役物区間比率)、所定の総遊技数(175000回)の間に占める、役物連続作動装置が作動した遊技数の比率(総連役区間比率)、所定の総遊技数(175000回)の間に占める、全ての役物が作動した遊技数の比率(総役物区間比率)等も所定の比率計算を行って表示することができる。
また、本実施形態では、役比モニタに表示される所定の比率情報の母数(分母)として、所定の総遊技数を「175000回」とし、特定の総遊技数を「6000回」として説明しているが、所定の総遊技数及び特定の総遊技数はこれに限られない。例えば、上述した各種比率のうち、一部又は全部を算出するための母数(分母)として、所定の総遊技数を「17500回」とし、特定の総遊技数を「3000回」としてもよい。もっとも、遊技店では様々な種類の遊技機が設置され運用されており、比率計算に最適な遊技数も異なる場合もあること等から、上述した各種比率を算出するための各遊技数は、上述したものに限られず適宜変更可能である。なお、この場合、各種比率のうち、一部又は全部を算出するための母数(分母)及び子数(分子)となりうる遊技数を、遊技店側で任意に設定可能とするようにしてもよい。
また、本実施形態では、中時間役物比率及び総役物比率において対象としている全ての役物の中に、ART機能の作動を含ませないようにしているが、ART機能の作動を役物の作動としてとらえ、中時間役物比率及び総役物比率の比率計算を行うようにすることもできる。また、上述したもの以外であっても、それが有益な情報である限り、2つの値を集計して比率計算を行い、その比率計算の結果を比率情報として表示可能であることはいうまでもない。また、役比モニタの説明において、「ART機能が作動」として説明している箇所については、「AT機能の作動」が含まれるようにしてもよいし、除かれるようにしてもよい。
<マイクロプロセッサ>
次に、図8を参照して、マイクロプロセッサ91の内部構成について説明する。図8は、マイクロプロセッサ91の内部構成を示すブロック図である。
マイクロプロセッサ91は、メインCPU101(演算処理部)と、メインROM102(第1記憶部)と、メインRAM103(第2記憶部)と、外部バスインターフェース104と、クロック回路105と、リセットコントローラ106と、演算回路107と、乱数回路110と、パラレルポート111と、割込みコントローラ112と、タイマー回路113と、第1シリアル通信回路114と、第2シリアル通信回路115と、を有する。そして、マイクロプロセッサ91を構成するこれらの各部は信号バス116を介して互いに接続されている。
メインCPU101は、クロック回路105で生成されたクロックパルスに基づいて、各種制御プログラムを実行して、遊技動作全般に係る制御を行う。ここで、メインCPU101の制御動作の一例としてリール停止制御について説明する。
メインCPU101は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3L(メインリール)のステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU101は、各リールの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リールの所定の位置に設けられ、各メインリールの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片とを備えたリール位置検出部(不図示)により検出される。
ここで、各リール3L,3C,3L(メインリール)の回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM103に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM103に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リールに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理する。したがって、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
メインROM102には、メインCPU101により実行される各種制御プログラム、各種データテーブル、副制御回路200に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM103には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。なお、メインROM102及びメインRAM103の内部構成(メモリマップ)については、後述の図11を参照して詳述する。
外部バスインターフェース104は、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種構成部(例えば、各リール等)が接続された外部信号バス(不図示)と、マイクロプロセッサ91とを電気的に接続するためのインターフェース回路である。クロック回路105は、例えば分周器(不図示)等を含んで構成され、クロックパルス発生回路92から入力されたCPU作動用のクロックパルス信号を、その他の構成部(例えば、タイマー回路113)で使用される周波数のクロックパルス信号に変換する。なお、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号は、リセットコントローラ106にも出力される。
リセットコントローラ106は、電源管理回路93から入力されたリセット信号に基づいて、IAT(Illegal Address Trap)やWDT(watchdog timer)のリセットを行う。演算回路107は、乗算回路及び除算回路を含んで構成される。例えば、プログラム上において、「MUL(乗算)」命令を実行するときには、演算回路107がこの「MUL」命令に基づく乗算処理を実行する。
乱数回路110は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0~65535又は0~255)を発生させる。また、図示しないが、乱数回路110は、2バイトのハードラッチ乱数を得るための乱数レジスタ0と、2バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ1と、1バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ2~7とで構成されている。なお、メインCPU101は、乱数回路110で発生させた所定範囲の乱数の中から1つの値を、例えば内部抽籤用の乱数値として抽出する。パラレルポート111は、マイクロプロセッサ91と、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種回路(例えば、電源管理回路93等)との間で入出力される信号のポート(メモリーマップI/O)である。また、パラレルポート111は、乱数回路110及び割込みコントローラ112にも接続される。スタートスイッチ79はパラレルポート111のPI0~PI4のいずれかの入力ポートにも接続され、スタートスイッチ79がオン状態になったタイミング(オンエッジ)で、パラレルポート111から乱数回路110の乱数レジスタ0へラッチ信号が出力される。そして、乱数回路110では、ラッチ信号が入力されることにより乱数レジスタ0がラッチされ、2バイトのハードラッチ乱数が取得される。
割込みコントローラ112は、パラレルポート111を介して電源管理回路93から入力される電断検知信号、又は、タイマー回路113から1.1172ms周期で入力されるタイムアウト信号に基づいて、メインCPU101による割込処理の実行タイミングを制御する。電源管理回路93から電断検知信号が入力された場合、又は、タイマー回路113からタイムアウト信号が入力された場合には、割込みコントローラ112は、割込処理開始指令を示す割込要求信号をメインCPU101に出力する。メインCPU101は、タイマー回路113からのタイムアウト信号に応じて割込みコントローラ112から入力される割込要求信号に基づいて、入力ポートチェック処理、リール制御処理、通信データ送信処理、7セグLED駆動処理、タイマー更新処理等の各種割込処理(後述の図79参照)を行う。
タイマー回路113(PTC)は、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号(メインCPU作動用のクロックパルス信号を分周器(不図示)で分周された周波数のクロックパルス信号)で動作する(経過時間をカウントする)。そして、タイマー回路113は、1.1172msecの周期で割込みコントローラ112にタイムアウト信号(トリガー信号)を出力する。
第1シリアル通信回路114は、主制御基板71から副制御基板72にデータ(各種制御指令(コマンド))を送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。第2シリアル通信回路115は、主制御基板71から試験機用第2インターフェースボード302にデータを送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。
<副制御回路>
次に、図9を参照して、副制御基板72に実装される副制御回路200(副制御手段)の構成について説明する。図9は、パチスロ1の副制御回路200の構成例を示すブロック図である。
副制御回路200は、主制御回路90と電気的に接続されており、主制御回路90から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路200は、演出動作を制御する演出制御部として機能し、基本的に、サブCPU201、サブRAM202、レンダリングプロセッサ203、描画用RAM204、ドライバ205を含んで構成される。
なお、サブCPU201は、ロムカートリッジ基板86に接続される。ドライバ205は、液晶中継基板87に接続される。すなわち、ドライバ205は、液晶中継基板87を介してプロジェクタ機構211及びサブ表示装置18に接続される。
サブCPU201は、主制御回路90から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU201が実行する制御プログラムが記憶される。例えば、制御プログラムには、主制御回路90との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用の乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクを実行するための各種プログラムが含まれる。また、制御プログラムには、決定した演出内容に基づいて表示装置11による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ群84による音の出力を制御する音声制御タスク等を実行するための各種プログラムも含まれる。
データ記憶領域には、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等も含まれる。
サブRAM202には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路90から送信されるサブフラグ(内部当籤役)等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
サブCPU201、レンダリングプロセッサ203、描画用RAM(フレームバッファを含む)204及びドライバ205は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を表示装置11(プロジェクタ機構211)及び/又はサブ表示装置18に表示させる。なお、表示装置11(プロジェクタ機構211)及びサブ表示装置18は、副制御基板72により、それぞれ個別に制御される。
また、サブCPU201は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ群84により出力させる。また、サブCPU201は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群85の点灯及び消灯を制御する。
<メインCPUが有する各種レジスタ>
次に、図10を参照しながら、メインCPU101が有する各種レジスタについて説明する。なお、図10は、メインCPU101に含まれる各種レジスタの概略構成図である。
メインCPU101は、メイン・レジスタとして、アキュームレータA(以下、「Aレジスタ」という)、フラグ・レジスタF(フラグレジスタ)、汎用レジスタB(以下、「Bレジスタ」という)、汎用レジスタC(以下、「Cレジスタ」という)、汎用レジスタD(以下、「Dレジスタ」という)、汎用レジスタE(以下、「Eレジスタ」という)、汎用レジスタH(以下、「Hレジスタ」という)及び汎用レジスタL(以下、「Lレジスタ」という)を有する。また、メインCPU101は、サブ・レジスタとして、アキュームレータA′、フラグ・レジスタF′、汎用レジスタB′、汎用レジスタC′、汎用レジスタD′、汎用レジスタE′、汎用レジスタH′及び汎用レジスタL′を汎用レジスタとして有する。なお、各レジスタは、1バイトのレジスタで構成される。
また、本実施形態では、BレジスタとCレジスタとをペアレジスタ(以下、「BCレジスタ」という)として用い、DレジスタとEレジスタとをペアレジスタ(以下、「DEレジスタ」という)として用いる。さらに、本実施形態では、HレジスタとLレジスタとをペアレジスタ(以下、「HLレジスタ」という)として用いる。
フラグ・レジスタF,F′の各ビットには、図10に示すように、演算処理の結果等を示す所定のフラグ情報がセットされる。例えばビット6(D6)には、演算結果の判定処理において演算結果が「0」であるか否かを示すデータ(ゼロフラグ)がセットされる。具体的には、演算結果が「0」である場合、ビット6にデータ「1」がセットされ、演算結果が「0」でない場合には、ビット6にデータ「0」がセットされる。そして、演算結果の判定処理では、メインCPU101は、ビット6のデータ「0」/「1」を参照して判定(YES/NO)を行う。
また、メインCPU101は、拡張レジスタQ(以下、「Qレジスタ」という)を有する。Qレジスタは、1バイトのレジスタで構成される。なお、本実施形態では、後述の各種処理フローの中で説明するように、プログラム上において、このQレジスタを用いてアドレス指定を行う各種メインCPU101専用命令コードが設けられており、この命令コードの使用により、処理の効率化やメインROM102の容量削減などを実現している。なお、Qレジスタを用いてアドレス指定を行う各種メインCPU101専用命令コードでは、Qレジスタには、アドレスの上位側のアドレスデータ(アドレス値)が格納される。なお、Qレジスタには、メインCPU101のリセット直後に、初期値として「F0H」がセットされる。また、Qレジスタを用いた「LDQ,n(8ビットデータ)」命令において、「n」に任意の1バイトのデータをセットして該命令を実行することにより、Qレジスタの値を変更することができる。
さらに、メインCPU101は、1バイトのレジスタで構成された、インタラプト・ページアドレス・レジスタI及びメモリ・リフレッシュ・レジスタR、並びに、2バイトのレジスタで構成された、インデックス・レジスタIX、インデックス・レジスタIY、スタックポインタSP及びプログラムカウンタPCを専用レジスタとして有する。
<メインROM及びメインRAMの内部構成(メモリマップ)>
次に、図11A~図11Cを参照しながら、主制御回路90(マイクロプロセッサ91)に含まれるメインROM102及びメインRAM103の内部構成(以下「メモリマップ」という)について説明する。なお、図11Aは、メモリ全体のメモリマップを示す図であり、図11Bは、メインROM102のメモリマップを示す図であり、図11Cは、メインRAM103のメモリマップを示す図である。
主制御回路90(マイクロプロセッサ91)が備えるメモリ全体のメモリマップでは、図11Aに示すように、アドレスの先頭(0000H)側から、メインROM102のメモリ領域、メインRAM103のメモリ領域、内蔵レジスタエリア及びXCSデコードエリアが、不使用領域を間に挟んでこの順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
メインROM102のメモリマップでは、図11Bに示すように、メインROM102のアドレスの先頭(0000H)側から、プログラムエリア、データエリア、規定外エリア、商標記録エリア、プログラム管理エリア及びセキュリティ設定エリアが、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
なお、プログラムエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する各種制御処理において、メインCPU101により実行される各種処理の制御プログラムが記憶される。データエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する各種制御処理において、メインCPU101により使用される各種データ(例えば、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路200に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等)が記憶される。すなわち、プログラムエリアとデータエリアとからなる遊技用ROM領域(遊技用記憶領域)には、遊技店で遊技者が実際に行う遊技の遊技性に関連する制御処理(遊技性に関する処理)に必要な各種プログラム及び各種データが格納される。
また、規定外エリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理(遊技性に影響を与えない処理)の制御プログラム及びデータが記憶される。例えば、パチスロ1の検定試験(試射試験)で使用されるプログラム及びデータ、電断時のチェックサム生成処理や電源復帰時のサムチェック処理などで使用される制御プログラム及びデータ、並びに、不正対策プログラム及びそれに必要なデータ等が、規定外エリアに格納される。
また、プログラム管理エリア及びセキュリティ設定エリアには、制御プログラムの実行、あるいは、セキュリティ機能に関する各種の設定及び管理情報が記憶される。例えば、プログラムエリアに記憶された制御プログラムの開始アドレス及び終了アドレス(すなわち、データ範囲)の設定及び管理情報、読み出し可能なRAM領域のアドレス数の設定及び管理情報、WDTのリセット設定及び管理情報、割込み設定及び管理情報、プログラムエリアに記憶された制御プログラムの読み出しの許可/不許可の設定及び管理情報、乱数回路110の起動、更新方法等に関する設定及び管理情報、並びに、後述のセキュリティモードの設定及び管理情報等が、プログラム管理エリア及びセキュリティ設定エリアに格納される。なお、本実施形態では、プログラム管理エリアにセキュリティ機能に関連しないその他の設定及び管理情報が記憶され、セキュリティ設定エリアにセキュリティ機能に関連する設定及び管理情報が記憶されるものしているが、これに限られるものでなく、例えば、単一の管理エリアとしてこれらの設定及び管理情報が記憶されるようにしてもよい。
メインRAM103のメモリマップでは、図11Cに示すように、メインRAM103のアドレスの先頭(F000H)側から、遊技用RAM領域(所定格納領域、遊技用一時記憶領域)及び規定外RAM領域(規定外一時記憶領域)が、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
遊技用RAM領域には、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する制御プログラムの実行により決定された例えば内部当籤役等の各種データを一時的に格納する作業領域及びスタックエリアが設けられる。そして、各種データのそれぞれは、遊技用RAM領域内の所定アドレスの作業領域に格納される。
また、規定外RAM領域には、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理の作業領域となる規定外作業領域と、規定外スタックとが設けられる。本実施形態では、この規定外RAM領域を使用して、例えばサムチェック処理等の遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理が実行される。
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、メインROM102内において、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理に使用される各種プログラム及び各種データ(テーブル)を、遊技用ROM領域とは異なるアドレスに配置された規定外ROM領域(規定外記憶領域)に格納する。また、そのような遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理は、メインRAM103内において、遊技用RAM領域とは異なるアドレスに配置された規定外RAM領域を使用して行われる。
このようなメインROM102の構成では、従来の規則上においてプログラム等の配置不可とされていたROM領域(規定外ROM領域)に、遊技者が実際に行う遊技そのものには不要なプログラム及びデータを配置することができる。それゆえ、本実施形態では、遊技用ROM領域の容量の圧迫を回避することができる。
<セキュリティモード>
次に、図12を参照しながら、主制御回路90(マイクロプロセッサ91)が有するセキュリティ機能の一部である、セキュリティモードについて説明する。なお、図12は、セキュリティモードを説明するための図である。
セキュリティモードは、例えば、パチスロ1の電源が投入され、電源管理回路93からリセット信号が入力されたときに、マイクロプロセッサ91が動作する動作状態である。このセキュリティモード中は、セキュリティ設定エリアに記憶された設定に応じた期間、メインCPU101の起動を遅延させる(すなわち、メインCPU101によって電源投入時の処理(後述の図46参照)の実行が開始されることを遅延させる)。このセキュリティモードを経てメインCPU101が起動することにより、マイクロプロセッサ91のセキュリティ性を担保し、また、電源投入時の起動制御に必要な時間を確保してメインCPU101を安定的に起動させる。
なお、本実施形態では、例えば、リセットコントローラ106が、電源投入時に入力されたリセット信号を所定期間遅延させることによって、メインCPU101の起動を遅延させるようにするここともできるし、割込みコントローラ112が、電源投入時のリセット割込処理(後述の図46参照)の割込許可を所定期間遅延させることによって、メインCPU101の起動を遅延させるようにすることもできる。また、各コントローラが協働してメインCPU101の起動を遅延させるようにすることもできる。また、例えば、マイクロプロセッサ91内(あるいは、リセットコントローラ106若しくは割込みコントローラ112内)に、遅延回路を設け、この遅延回路によってメインCPU101の起動を遅延させるようにすることもできる。すなわち、マイクロプロセッサ91内でセキュリティ機能を実行する構成(セキュリティ部)は、その仕様に応じて適宜変形して適用することができる。
図12に示すように、セキュリティモード中の遅延期間は、固定延長時間(固定期間)とランダム延長時間(可変期間)とが設定可能となっている。本実施形態では、例えば、各々異なる固定延長時間が対応付けられたモード1~モード8のうち、いずれかのモードを選択して設定することで、複数の固定延長時間の中から一の固定延長時間が設定可能となっているとともに、各々異なるランダム延長時間の範囲が対応付けられたモード1~モード4のうち、いずれかのモードを選択して設定することで、複数のランダム延長時間の範囲中から一のランダム延長時間の範囲が設定可能となっている。
例えば、固定延長時間として「モード4」、ランダム延長時間として「モード4」が選択され、セキュリティ設定エリアにこれらの設定が記憶されている場合、マイクロプロセッサ91は、パチスロ1の電源が投入され、電源管理回路93からリセット信号が入力されたときに、まず、固定延長時間として約4秒(4000ms)、メインCPU101の起動を遅延させ、次に、ランダム延長時間として0~500msの範囲の中からランダムに一の延長時間が選択され、当該選択された時間、メインCPU101の起動を遅延させる。
なお、固定延長時間及びランダム延長時間の範囲は適宜設定可能であるが、本実施形態では、パチスロ1の電源投入時に設定変更が可能となるまでの時間を短縮する観点より、ランダム延長時間の範囲としてランダム延長時間が必ず「0」となる「モード1」が設定されることが望ましい。
<遊技状態の遷移フロー>
次に、図13及び図14を参照しながら、本実施形態のパチスロ1の主制御回路90(メインCPU101)により管理される各種遊技状態及びその遷移フローについて説明する。なお、図13は、パチスロ1の基本的な遊技状態の遷移フロー図であり、図14は、報知(AT・ART)機能の作動の有無を考慮した(すなわち、遊技の区間として、通常区間と有利区間とを区別した)遊技状態の遷移フロー図である。
[基本的な遊技状態の遷移フロー]
本実施形態のパチスロ1では、ボーナスゲームの種類として、ビッグボーナス(以下、「BB」と記す)が設けられる。BBは、第一種特別役物と呼ばれるレギュラーボーナス(以下、「RB」と記す)に係る役物連続作動装置であり、RBを連続して作動させる。
それゆえ、本実施形態では、主制御回路90は、ボーナス役の当籤/作動(入賞)の有無に基づいて遊技状態を管理する。具体的には、図13に示すように、主制御回路90は、ボーナス役(後述の名称「F_BB1」,「F_BB2」,「F_BB3」,「F_BB4」の内部当籤役)の当籤/作動(入賞)の有無に基づいて、「ボーナス非当籤状態」、「フラグ間状態」及び「ボーナス状態」と称する3種類の遊技状態を管理する。
なお、ボーナス非当籤状態は、ボーナスに非当籤であり、かつ、ボーナスが作動(入賞)していない状態であり、ボーナス状態は、ボーナスが作動している状態である。また、本実施形態では、ボーナス役が内部当籤役として決定されると、ボーナスが入賞するまで複数回の遊技に渡りボーナス役が内部当籤役として持ち越された状態が発生する。フラグ間状態は、ボーナス役が内部当籤役として持ち越されている状態、すなわち、ボーナス役が当籤し、かつ、ボーナスが作動していない状態である。
なお、ボーナス役の当籤の有無は、メインRAM103に設けられる後述の当り要求フラグ格納領域(後述の図25参照)及び持越役格納領域(後述の図26参照)に格納されるデータに基づいて管理される。また、ボーナスの作動(入賞)の有無は、メインRAM103に設けられる後述の遊技状態フラグ格納領域(後述の図27参照)に格納されるデータに基づいて管理される。
また、本実施形態では、図13に示すように、ボーナスが作動していない遊技状態(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、リプレイに係る内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態~RT5遊技状態の6種類の状態(以下、それぞれ「RT0状態」~「RT5状態」という)が設けられる。なお、RT1状態及びRT4状態は、リプレイ役が内部当籤役として決定される確率が低確率となる遊技状態であり、RT5状態はリプレイ役が内部当籤役として決定される確率が中程度の中確率となる遊技状態である。また、RT0状態、RT2状態及びRT3状態は、リプレイ役が内部当籤役として決定される確率が高確率となる遊技状態である。なお、本実施形態では、ボーナス非当籤状態のRT状態は、RT0状態~RT4状態のいずれかとなり、フラグ間状態のRT状態はRT5状態となる。
それゆえ、本実施形態では、主制御回路90は、ボーナスが作動していない遊技状態(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、さらに、リプレイに係る内部当籤役の種別及びその当籤確率に基づいて、RT0状態~RT5状態の6種類の状態も管理する。
なお、RT0状態~RT5状態は、メインRAM103に設けられる後述の遊技状態フラグ格納領域(後述の図27参照)に格納されるデータに基づいて管理される。具体的には、本実施形態のパチスロ1では、RT0状態フラグ~RT5状態フラグの6つのRT状態を示すフラグが設けられ、これらのフラグのオン/オフ状態をメインRAM103により管理することによりRT状態が管理される。そして、主制御回路90は、オン状態であるRT状態フラグに対応するRT状態を現在のRT状態として特定する。なお、RT0状態フラグを設けないようにし、全てのRT状態フラグがオフ状態である場合には、主制御回路90は、現在のRT状態がRT0状態であると特定するようにしてもよい。
図13に示すように、ボーナス非当籤状態(RT0~RT4状態)においてボーナス役(後述の名称「F_BB1」,「F_BB2」,「F_BB3」,「F_BB4」の内部当籤役)が内部当籤役として決定されると(図13中、「ボーナス当籤」)、主制御回路90は、遊技状態をボーナス非当籤状態からフラグ間状態(RT5状態)に移行させる。また、フラグ間状態においてボーナス役が入賞すると(図13中、「ボーナス成立」)、主制御回路90は、遊技状態をフラグ間状態からボーナス状態に移行させる。
ここで、ボーナス状態としては、BB1遊技状態(BB1状態)、BB2遊技状態(BB2状態)、BB3遊技状態(BB3状態)、及びBB4遊技状態(BB4状態)が設けられる。なお、主制御回路90は、RT状態と同様に、後述の遊技状態フラグ格納領域(後述の図27参照)に格納されるBB1状態フラグ、BB2状態フラグ、BB3状態フラグ、及びBB4状態フラグのオン/オフ状態によってボーナス状態を管理する。また、後述するように、BB1~BB4状態中は常にRB遊技状態(RB状態)となることから、これも同様に、後述の遊技状態フラグ格納領域(後述の図27参照)に格納されるRB状態フラグのオン/オフ状態によって管理する。
ボーナス非当籤状態において、後述の名称「F_BB1」が内部当籤役として決定され、フラグ間状態において、対応する図柄の組合せ「C_赤同色BB」が有効ライン上に表示されると、主制御回路90は、遊技状態をフラグ間状態からBB1状態に移行させる。BB1状態では、常にRB状態となり、BB1状態において規定枚数「240」枚を超えるメダルが払い出されると、BB1状態が終了し(図13中、「ボーナス終了」)、主制御回路90は、遊技状態をボーナス状態からRT4状態に移行させる。
また、ボーナス非当籤状態において、後述の名称「F_BB2」が内部当籤役として決定され、フラグ間状態において、対応する図柄の組合せ「C_青同色BB」が有効ライン上に表示されると、主制御回路90は、遊技状態をフラグ間状態からBB2状態に移行させる。BB2状態では、常にRB状態となり、BB2状態において規定枚数「240」枚を超えるメダルが払い出されると、BB2状態が終了し(図13中、「ボーナス終了」)、主制御回路90は、遊技状態をボーナス状態からRT4状態に移行させる。
また、ボーナス非当籤状態において、後述の名称「F_BB3」が内部当籤役として決定され、フラグ間状態において、対応する図柄の組合せ「C_赤異色BB」が有効ライン上に表示されると、主制御回路90は、遊技状態をフラグ間状態からBB3状態に移行させる。BB3状態では、常にRB状態となり、BB3状態において規定枚数「165」枚を超えるメダルが払い出されると、BB3状態が終了し(図13中、「ボーナス終了」)、主制御回路90は、遊技状態をボーナス状態からRT4状態に移行させる。
また、ボーナス非当籤状態において、後述の名称「F_BB4」が内部当籤役として決定され、フラグ間状態において、対応する図柄の組合せ「C_青異色BB」が有効ライン上に表示されると、主制御回路90は、遊技状態をフラグ間状態からBB4状態に移行させる。BB4状態では、常にRB状態となり、BB4状態において規定枚数「165」枚を超えるメダルが払い出されると、BB4状態が終了し(図13中、「ボーナス終了」)、主制御回路90は、遊技状態をボーナス状態からRT4状態に移行させる。
RT4状態において、後述の図柄の組合せ「R_RT1移行目」が有効ライン上に表示されると(図13中、「RT1移行目成立」)、主制御回路90は、遊技状態をRT4状態からRT1状態に移行させる。また、RT4状態において、後述の図柄の組合せ「S_RT3移行目」が有効ライン上に表示されると(図13中、「RT3移行目成立」)、主制御回路90は、遊技状態をRT4状態からRT3状態に移行させる。
RT1状態において、後述の図柄の組合せ「S_RT3移行目」が有効ライン上に表示されると(図13中、「RT3移行目成立」)、主制御回路90は、遊技状態をRT1状態からRT3状態に移行させる。また、RT1状態において、後述の図柄の組合せ「S_RT0移行リプ」が有効ライン上に表示されると(図13中、「RT0移行リプ成立」)、主制御回路90は、遊技状態をRT1状態からRT0状態に移行させる。
RT0状態において、後述の図柄の組合せ「S_RT3移行目」が有効ライン上に表示されると(図13中、「RT3移行目成立」)、主制御回路90は、遊技状態をRT0状態からRT3状態に移行させる。また、RT0状態において、後述の図柄の組合せ「R_RT1移行目」が有効ライン上に表示されるか、後述の図柄の組合せ「S_RT1移行リプ」が有効ライン上に表示されると(図13中、「RT1移行目 RT1移行リプ成立」)、主制御回路90は、遊技状態をRT0状態からRT1状態に移行させる。また、RT0状態において、後述の図柄の組合せ「S_RT2移行リプ」が有効ライン上に表示されると(図13中、「RT2移行リプ成立」)、主制御回路90は、遊技状態をRT0状態からRT2状態に移行させる。なお、設定値が変更された場合、あるいは後述の「RAM異常」などの初期化条件が成立した場合(図13中、「設定変更・初期化条件成立」)には、初期状態として、遊技状態がRT0状態となる。
RT2状態において、後述の図柄の組合せ「S_RT3移行目」が有効ライン上に表示されると(図13中、「RT3移行目成立」)、主制御回路90は、遊技状態をRT2状態からRT3状態に移行させる。また、RT2状態において、後述の図柄の組合せ「R_RT1移行目」が有効ライン上に表示されるか、後述の図柄の組合せ「S_RT1移行リプ」が有効ライン上に表示されると(図13中、「RT1移行目 RT1移行リプ成立」)、主制御回路90は、遊技状態をRT2状態からRT1状態に移行させる。
RT3状態において、予め定められた期間(本実施形態では、「8」ゲーム。すなわち、8回の遊技の間)の遊技が行われると(図13中、「8ゲーム消化」)、主制御回路90は、遊技状態をRT3状態からRT0状態に移行させる。なお、RT3状態が継続する期間は適宜設定可能である。また、RT3状態が継続する期間を特に定めないものとしてもよい。この場合、RT3状態において、後述の図柄の組合せ「S_RT0移行リプ」が有効ライン上に表示され得る内部当籤役が所定の確率で決定されるようにすればよい。
[報知(AT・ART)機能の作動の有無を考慮した遊技状態の遷移フロー]
本実施形態では、主制御回路90(メインCPU101)により、遊技者にとって有利な停止操作を報知する機能(AT・ART機能)の作動の有無が決定される。それゆえ、本実施形態では、上述したボーナス非当籤状態、フラグ間状態、及びボーナス状態のみならず、AT・ART機能の作動/非作動状態も遊技状態として管理する。なお、本実施形態では、AT機能が作動している遊技の区間を「通常有利区間」と称し、ART機能が作動している遊技の区間を「有利区間」と称し、AT機能及びART機能のいずれも作動していない遊技の区間を「非有利区間」あるいは「通常区間」と称する。
また、本実施形態では、有利区間(「通常有利区間」及び「有利区間」を含む)においてボーナス状態となった場合、遊技者にとって一連の有利な遊技の区間であるとして、当該ボーナス状態は有利区間に含まれ、上述した状態表示器の点灯が継続する期間(有利区間中報知期間)となるとともに、有利区間が強制的に終了される(継続が規制される)ための遊技回数が計数される期間(規制監視期間)(本実施形態では、「1500」回の遊技)ともなる。もっとも、後述するように、「非有利区間」においてボーナス状態となった場合、当該ボーナス状態の終了後に「通常有利区間」や「有利区間」に移行する場合があり、この場合には、当該ボーナス状態は上述した期間に含まれるものとする。なお、非有利区間においてボーナス状態となった場合、当該ボーナス状態の終了後に「通常有利区間」や「有利区間」に移行しない場合(「非有利区間」が継続する場合)には、遊技者にとって一連の有利な遊技の区間でないとして、当該ボーナス状態は有利区間に含まれず、当該ボーナス状態は上述した期間に含まれないものとする。もっとも、ボーナス状態はそれ自体で遊技者にとって有利な遊技状態であることから、その前後で「通常有利区間」や「有利区間」となっているか否かにかかわらず、ボーナス状態は常に有利区間に含まれ、上述した期間に含まれるようにすることもできる。
本実施形態のパチスロ1では、図14に示すように、主制御回路90は、非有利区間(通常区間)の遊技状態として「通常状態」、通常有利区間の遊技状態として「高確1状態」~「高確4状態」及び「本前兆状態」、有利区間の遊技状態として「ラインバトル準備状態」、「ラインバトル状態」、「権利獲得抽籤準備状態」、「権利獲得抽籤状態」、「権利獲得状態」、「エンディング準備状態」、「エンディング1状態」及び「エンディング2状態」を管理する。
(非有利区間(通常区間)の遊技状態)
非有利区間(通常区間)の遊技状態である通常状態は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知されない遊技状態(非AT・非ART)であり、遊技者にとって不利な遊技状態である。通常状態において、通常有利区間に移行することが決定されると(図14中、「通常有利区間移行当籤」)、主制御回路90は、その決定契機に応じて、遊技状態を通常有利区間のいずれかの遊技状態に移行させる。なお、通常状態における遊技の流れの詳細は、後述の図33を参照しながら後で説明する。
なお、本実施形態では、通常状態のボーナス非当籤状態において、ボーナス役以外の特定役(後述の図33参照)に当籤した場合、通常有利区間のいずれかの遊技状態(高確4状態以外)に移行することが決定され、各設定値間で同一の当籤確率が設定されているボーナス役を含む内部当籤役(「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」以外)に当籤した場合、通常有利区間の高確4状態に移行することが決定され、また、当該ボーナス役に基づくボーナス状態の終了後、有利区間に移行することが決定されている場合には有利区間のラインバトル状態に移行することが決定され、有利区間に移行することが決定されていない場合には通常有利区間の高確4状態が所定期間(32ゲーム)継続するようになっている。
また、通常状態のボーナス非当籤状態において、各設定値間で異なる当籤確率が設定されているボーナス役を含む内部当籤役(「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」)に当籤した場合、通常有利区間に移行することは決定されず、当該ボーナス役に基づくボーナス状態の終了後、非有利区間の通常状態が継続する。また、通常状態のフラグ間状態においては、いずれの役が内部当籤役として決定された場合にも、通常有利区間に移行することは決定されない。
また、本実施形態では、非有利区間の通常状態から通常有利区間のいずれかの遊技状態に移行した場合、上述した有利区間中報知期間が開始される(すなわち、状態表示器の点灯が開始される)とともに、上述した規制監視期間が開始される(すなわち、一連の有利な遊技の区間が継続する上限となる「1500」回の遊技回数の計数が開始される)。
(通常有利区間の遊技状態)
通常有利区間の各遊技状態は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知され得る遊技状態(AT)であり、通常状態と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態である。通常有利区間の各遊技状態において、有利区間に移行することが決定された場合(通常状態においてすでに有利区間に移行することが決定されている場合を含む)であって、通常有利区間が終了した場合(図14中、「通常有利区間終了 有利区間移行当籤」)、主制御回路90は、その決定契機に応じて、遊技状態を有利区間のいずれかの遊技状態に移行させる。また、通常有利区間の各遊技状態において、有利区間に移行することが決定されていない場合であって、通常有利区間が終了した場合(図14中、「通常有利区間終了 有利区間移行非当籤」)、主制御回路90は、遊技状態を非有利区間の通常状態に移行させる。なお、通常有利区間の各遊技状態における遊技の流れの詳細は、後述の図34を参照しながら後で説明する。
通常有利区間の各遊技状態では、主制御回路90は、押し順小役(後述の「F_上段左ベル1」,「F_上段左ベル2」,「F_上段中ベル1」,「F_上段中ベル2」,「F_上段右左ベル1」,「F_上段右左ベル2」,「F_上段右中ベル1」,「F_上段右中ベル2」,「F_中段左ベル1」,「F_中段左ベル2」,「F_中段中ベル1」,「F_中段中ベル2」,「F_中段右左ベル1」,「F_中段右左ベル2」,「F_中段右中ベル1」,「F_中段右中ベル2」,「F_下段中ベル1」,「F_下段中ベル2」,「F_下段右左ベル1」,「F_下段右左ベル2」,「F_下段右中ベル1」,「F_下段右中ベル2」の内部当籤役)のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、遊技者にとって有利な停止操作の情報を報知するか否かの決定を行い、報知することが決定された場合、遊技者にとって有利な停止操作の情報(すなわち、遊技者が最も多くメダルを得ることができる停止操作の情報)を報知する(後述の図45参照)。
また、通常有利区間の各遊技状態では、主制御回路90は、押し順リプレイ(後述の「F_RT0中リプレイ1」~「F_RT0中リプレイ6」,「F_RT1中リプレイ1」~「F_RT1中リプレイ6」,「F_RT2中リプレイ1」~「F_RT2中リプレイ3」の内部当籤役)のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、遊技者にとって有利な停止操作の情報を報知するか否かの決定を行わず、遊技者にとって有利な停止操作の情報(すなわち、遊技者にとって有利なRT状態に移行させ、あるいは当該有利なRT状態を維持することができる停止操作の情報)を報知しない(後述の図45参照)。この意味において、RT機能は作動せず(偶発的に押し順が正解したときを除く)、AT機能のみが作動する状態(AT遊技状態)となっている。
ここで、本実施形態では、通常有利区間の各遊技状態において、RT3状態又はRT5状態であるとき(すなわち、後述のRT3移行目が表示されてから8ゲームの間、あるいはフラグ間状態であるとき)には、通常有利区間が終了するまで、押し順小役の押し順報知が行われるようになっている。一方、通常有利区間の各遊技状態において、RT3状態及びRT5状態以外のRT状態であるときには、1回に限り、押し順小役の押し順報知が行われるようになっている。したがって、同じ通常有利区間の遊技状態であっても、RT状態が異なれば、押し順小役の押し順報知が行われる回数も変動するため、それに基づく遊技者の利益も変動するようになっている。
また、本実施形態では、通常有利区間の各遊技状態においてボーナス状態となったとき(より詳細には、通常有利区間中にボーナス役に当籤したとき)には、通常状態においてボーナス状態となったとき(より詳細には、非有利区間中にボーナス役に当籤したとき)と同様、当該ボーナス状態においては、遊技者にとって有利な停止操作の情報(すなわち、遊技者が最も多くメダルを得ることができる停止操作の情報)を報知しない(後述の図45参照)。具体的には、ボーナス状態の押し順小役(後述の「F_JAC1_1」~「F_JAC1_6」の内部当籤役)のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、遊技者にとって有利な停止操作の情報を報知するか否かの決定を行わない。
なお、本実施形態では、通常有利区間の各遊技状態のボーナス非当籤状態において、ボーナス役以外の特定役(後述の図34参照)に当籤した場合、通常有利区間中の各遊技状態間でも遊技状態の移行が行われ、また、通常有利区間が継続する期間(ゲーム数)も変動するようになっている。また、ボーナス役に当籤した場合、すでに有利区間に移行することが決定されていなければ、有利区間に移行するか否かが決定され、有利区間に移行することが決定されている場合には有利区間のラインバトル状態に移行することが決定され、有利区間に移行することが決定されていない場合には通常有利区間の高確4状態が継続するようになっている。
ここで、通常有利区間の各遊技状態では、ボーナス役が、各設定値間で同一の当籤確率が設定されているボーナス役を含む内部当籤役(「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」以外)に当籤したことに基づいて当籤した場合のみならず、各設定値間で異なる当籤確率が設定されているボーナス役を含む内部当籤役(「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」)に当籤したことに基づいて当籤した場合であっても、有利区間に移行する否かが決定されるようになっている。すなわち、通常有利区間においては、通常有利区間中の共通処理として、当籤確率に設定差のあるボーナス役を含む内部当籤役が決定されたか否かにかかわらず、ボーナス役に当籤した場合には、有利区間に移行するか否かが決定されるようになっている。この意味においても、通常有利区間の各遊技状態は、非有利区間の遊技状態よりも有利な遊技状態となっている。
また、本実施形態では、通常有利区間の各遊技状態は、上述した有利区間中報知期間中である(すなわち、状態表示器の点灯中である)とともに、上述した規制監視期間中でもある(すなわち、一連の有利な遊技の区間が継続する上限となる「1500」回の遊技回数の計数中である)状態となっている。もっとも、有利区間に移行することなく、通常有利区間が終了した場合には、上述した有利区間中報知期間が終了される(すなわち、状態表示器の点灯が終了され、消灯される)とともに、上述した規制監視期間が終了される(すなわち、一連の有利な遊技の区間が継続する上限となる「1500」回の遊技回数の計数が終了され、計数結果が初期化(クリア)される)。
(有利区間の遊技状態)
有利区間の各遊技状態は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知され得る遊技状態(ART)であり、通常状態及び通常有利区間の各遊技状態と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態である。有利区間の各遊技状態では、主制御回路90は、基本的に、上述した押し順小役及び押し順リプレイのいずれかが内部当籤役として決定された場合に、遊技者にとって有利な停止操作の情報(すなわち、遊技者が最も多くメダルを得ることができ、遊技者にとって有利なRT状態に移行させ、あるいは当該有利なRT状態を維持することができる停止操作の情報)を報知する(後述の図45参照)。この意味において、ART機能が作動する状態(ART遊技状態)となっている。なお、有利区間の各遊技状態において、有利区間が延長(継続)することなく終了した場合(後述の有利区間が強制的に終了される場合を含む)(図14中、「有利区間終了」)、主制御回路90は、遊技状態を非有利区間の通常状態に移行させる。
ここで、有利区間の各遊技状態では、上述した押し順小役及び押し順リプレイの押し順報知が行われる結果、基本的なRT状態としてはRT2状態が対応する(維持される)ようになっている。また、ボーナス状態終了後のRT4状態、後述のRT3移行目が表示されたことに基づくRT3状態、RT3状態終了後のRT0状態を除き、通常有利区間の各遊技状態から有利区間の各遊技状態に移行する場合には、ほとんどの場合、通常有利区間の各遊技状態におけるRT状態がRT1状態に対応するようになっている。したがって、有利区間の遊技状態であるラインバトル準備状態、権利獲得抽籤準備状態、及びエンディング準備状態は、それぞれ、ラインバトル状態、権利獲得抽籤状態、及びエンディング1状態若しくはエンディング2状態に移行することが決定されていて、かつ、RT状態がRT2状態でない場合に、RT状態をRT2状態まで上昇させるための準備状態として位置付けられる。
主制御回路90は、基本的に、ラインバトル準備状態、権利獲得抽籤準備状態、及びエンディング準備状態において、RT状態がRT2状態に移行すると、遊技状態をそれぞれ、ラインバトル状態、権利獲得抽籤状態、及びエンディング1状態若しくはエンディング2状態に移行させる。なお、有利区間の各遊技状態における遊技の流れの詳細は、後述の図35~図44を参照しながら後で説明する。
ここで、本実施形態では、有利区間の各遊技状態においてボーナス状態となったとき(より詳細には、有利区間中にボーナス役に当籤したとき)には、非有利区間及び通常有利区間とは異なり、当該ボーナス状態においては、遊技者にとって有利な停止操作の情報(すなわち、遊技者が最も多くメダルを得ることができる停止操作の情報)を報知する(後述の図45参照)。具体的には、ボーナス状態の押し順小役(後述の「F_JAC1_1」~「F_JAC1_6」の内部当籤役)のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、遊技者にとって有利な停止操作の情報が必ず報知される。それゆえ、有利区間においてボーナス状態となったときには、非有利区間及び通常有利区間においてボーナス状態となったときよりも、遊技者に付与される利益が多くなる。この意味においても、有利区間の各遊技状態は、非有利区間及び通常有利区間の各遊技状態よりも有利な遊技状態となっている。
また、本実施形態では、有利区間の各遊技状態は、上述した有利区間中報知期間中である(すなわち、状態表示器の点灯中である)とともに、上述した規制監視期間中でもある(すなわち、一連の有利な遊技の区間が継続する上限となる「1500」回の遊技回数の計数中である)状態となっている。なお、有利区間中(ボーナス状態中を含む)の遊技回数が上限の「1500」回に達することなく、有利区間が終了した場合には、上述した有利区間中報知期間が終了される(すなわち、状態表示器の点灯が終了され、消灯される)とともに、上述した規制監視期間が終了される(すなわち、一連の有利な遊技の区間が継続する上限となる「1500」回の遊技回数の計数が終了され、計数結果が初期化(クリア)される)。また、有利区間中(ボーナス状態中を含む)の遊技回数が上限の「1500」回に達した場合には、有利区間が強制的に終了され(ボーナス状態中である場合には、ボーナス状態のみが継続する)、この場合にも、上述した有利区間中報知期間が終了される(すなわち、状態表示器の点灯が終了され、消灯される)とともに、上述した規制監視期間が終了される(すなわち、一連の有利な遊技の区間が継続する上限となる「1500」回の遊技回数の計数が終了され、計数結果が初期化(クリア)される)。
なお、本実施形態では、有利区間中(ボーナス状態中を含む)の遊技回数が上限の「1500」回に達したことに基づいて、有利区間が強制的に終了される場合、例えば、有利区間中の各遊技状態を継続させることが決定され(継続させるための権利が付与され)、あるいは、有利区間中の各遊技状態の残りの遊技回数が残存している場合であっても、それらは全て初期化(クリア)された上で、非有利区間の通常状態に移行するようになっている。また、有利区間のボーナス状態中であるときに、有利区間が強制的に終了された場合には、当該ボーナス状態における上述した押し順小役の押し順報知も直ちに終了されるようになっている。もっとも、この場合には、例外的に、当該ボーナス状態が終了するまで上述した押し順小役の押し順報知が行われるようにしてもよい。また、規制監視期間に対応する遊技回数も「1500」回に限られず、その値は適宜変更可能である。
また、本実施形態では、基本的に、上述した通常有利区間及び有利区間に対応する各遊技状態が継続する期間、あるいは各遊技状態が延長される期間(継続する期間)を遊技回数(ゲーム数)により管理しているが、各遊技状態の期間を管理する手法はこれに限られない。例えば、上述した通常有利区間及び有利区間に対応する各遊技状態のうち、一又は複数の遊技状態の期間を、その期間中に払い出されたメダルの払出枚数や、そこからメダルの投入枚数を減じた差枚数(純増数)により管理してもよいし、メダルの払い出しに影響を与える報知(すなわち、上述した押し順小役が当籤した場合の報知)を行った回数(報知回数)により管理してもよい。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図15~図22を参照して、メインROM102に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。なお、図14で説明した遊技性に係る各遊技状態で行われる各種抽籤で用いられる各種データテーブルについては、別途、各遊技性の説明と一緒に後述する。
[図柄配置テーブル]
まず、図15を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配置された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図15中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、リール表示窓4の枠内における各リールの中段領域に位置する図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図15中の図柄位置「19」から図柄位置「0」に向かう方向)に進む順に、図柄カウンタの値に対応する「0」~「19」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」~「19」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、リール表示窓4の枠内における各リールの上段領域、中段領域及び下段領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。なお、本実施形態では、図柄として、「赤7」、「青7」、「BAR」、「チェリー1」、「チェリー2」、「ベル」、「スイカ」、「リプレイ」及び「ブランク」の9種類の図柄を用いる。
また、本実施形態では、図柄コード表に示すように、図柄「赤7」(図柄コード1)には、データとして「00000001」が割り当てられ、図柄「青7」(図柄コード2)には、データとして「00000010」が割り当てられている。図柄「BAR」(図柄コード3)には、データとして「00000011」が割り当てられ、図柄「チェリー1」(図柄コード4)には、データとして「00000100」が割り当てられ、図柄「チェリー2」(図柄コード5)には、データとして「00000101」が割り当てられている。
図柄「ベル」(図柄コード6)には、データとして「00000110」が割り当てられている。図柄「スイカ」(図柄コード7)には、データとして「00000111」が割り当てられ、図柄「リプレイ」(図柄コード8)には、データとして「00001000」が割り当てられ、図柄「ブランク」(図柄コード9)には、データとして「00001001」が割り当てられている。
[内部抽籤テーブル]
次に、図16~図18を参照して、内部当籤役を決定する際に参照される内部抽籤テーブルについて説明する。なお、図16及び図17は、RT0状態~RT5状態のそれぞれにおいて参照される内部抽籤テーブルである。また、図18は、ボーナス状態において参照される内部抽籤テーブルである。
内部抽籤テーブルは、遊技状態(図13参照)毎に設けられ、各種内部当籤役と、各内部当籤役が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。なお、抽籤値は、予め設定されたボーナス役や小役等の内部当籤の期待値を調整するための設定値(設定1~6)毎に規定される。この設定は、例えば、リセットスイッチ76及び設定用鍵型スイッチ54(図7参照)を用いて変更される。
本実施形態の内部抽籤処理では、まず、乱数回路110の乱数レジスタ0により、予め定められた数値の範囲(例えば、0~65535)から抽出される乱数値を、各内部当籤役に対応して規定された抽籤値で順次加算する。次いで、抽籤結果(抽籤値+乱数値)が65535を超えたか否か(抽籤結果がオーバーフローしたか否か)の判定を行う。そして、所定の内部当籤役において、抽籤結果が65535を超えた場合、該内部当籤役が当籤したと判定される。なお、本実施形態の内部抽籤処理では、抽出した乱数値に抽籤値を加算して抽籤を行う例を説明したが、本発明はこれに限定されず、乱数値から抽籤値を減算して、減算結果(抽籤結果)が「0」を下回ったか否か(抽籤結果がアンダーフローしたか否か)を判定して、内部抽籤の当籤/非当籤を決定してもよい。
それゆえ、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きい内部当籤役ほど、決定される確率が高い。なお、各内部当籤役の当籤確率は、「各当籤番号に規定された抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
RT0状態~RT5状態のそれぞれにおいて参照される内部抽籤テーブルでは、図16に示すように、基本的には、RT状態の種別に応じて、内部当籤役として決定されるリプレイ役の種別及び当籤確率が変化する。例えば、名称「F_RT0中リプレイ1(No.40)」~「F_RT0中リプレイ6(No.45)」に係るリプレイ役は、RT0状態以外では内部当籤役として決定されることなく、RT0状態で内部当籤役として決定される。
図16及び図17において、「No.1」~「No.38」が示す内部当籤役は、ボーナス役とリプレイ役又は小役とが重複して当籤する内部当籤役となっている。例えば、「F_BB1+F_確定リプ(No.1)」は、ボーナス役「F_BB1」と、リプレイ役「F_確定リプ」とが重複して当籤し、ボーナス役「F_BB1」に対応する図柄の組合せ「BB01」(後述の図19~図22参照)と、リプレイ役「F_確定リプ」に対応する図柄の組合せ「REP01」~「REP09」(後述の図19~図22参照)の導出が許容される(入賞が許可される)内部当籤役となっている。
また、図16及び図17において、「No.39」~「No.60」が示す内部当籤役は、リプレイ役が当籤する内部当籤役となっている。例えば、「F_維持リプ(No.40)」は、リプレイ役「F_維持リプ」が当籤し、リプレイ役「F_維持リプ」に対応する図柄の組合せ「REP02」(後述の図19~図22参照)の導出が許容される(入賞が許可される)内部当籤役となっている。
また、図16及び図17において、「No.61」~「No.98」が示す内部当籤役は、小役が当籤する内部当籤役となっている。例えば、「F_チャンス目A1(No.61)」は、小役「F_チャンス目A1」が当籤し、小役「F_チャンス目A1」に対応する図柄の組合せ「NML14」、「NML22」、「NML26」及び「NML30」(後述の図19~図22参照)の導出が許容される(入賞が許可される)内部当籤役となっている。
なお、図示は省略しているが、「F_チャンス目A1(No.61)」~「F_チャンス目B4(No.68)」が内部当籤役として決定された場合、後述の「NZR01」(後述の図19~図22参照)の導出も許容される(停止表示が許可される)ようになる。ここで、「HZR01」は、入賞に係る図柄の組合せではなくはずれの図柄の組合せの一部であるが、遊技状態を他のRT状態からRT3状態に移行させる図柄の組合せ(RT3移行目)として規定された図柄の組合せであり、基本的に「No.61」~「No.68」が示す内部当籤役のうちのいずれかが決定された場合以外には導出が許容されることがない。それゆえ、「NZR01」は、「No.61」~「No.68」が示す内部当籤役に対応する図柄の組合せであるともいい得る。
また、同様に、「F_上段左ベル1(No.77)」~「F_下段右中ベル2(No.98)」が内部当籤役として決定された場合、後述の「NZR02」(後述の図19~図22参照)の導出も許容される(停止表示が許可される)ようになる。ここで、「HZR02」は、入賞に係る図柄の組合せではなくはずれの図柄の組合せの一部であるが、遊技状態を他のRT状態からRT1状態に移行させる図柄の組合せ(RT1移行目)として規定された図柄の組合せであり、基本的に「No.77」~「No.98」が示す内部当籤役のうちのいずれかが決定された場合以外には導出が許容されることがない。それゆえ、「NZR02」は、「No.77」~「No.98」が示す内部当籤役に対応する図柄の組合せであるともいい得る。
なお、本実施形態では、フラグ間状態(RT5状態)、すなわち、すでにボーナス役が内部当籤役として決定されている(持ち越されている)状態では、さらに、ボーナス役が決定されることはない。それゆえ、図16及び図17に示す内部抽籤テーブルにおいて、フラグ間状態(RT5状態)における「No.1」~「No.38」が示す内部当籤役の抽籤値には「0」が設定されている。もっとも、フラグ間状態(RT5状態)とボーナス非当籤状態(RT0~RT4状態)とで小役の当籤確率が変動しないように、「No.2」~「No.10」、「No.12」~「No.38」が示す内部当籤役において割り当てられていた小役に係る抽籤値は、その分がフラグ間状態(RT5状態)における「No.61」~「No.68」、「No.72」及び「No.73」が示す内部当籤役の抽籤値に加算されるようになっている。すなわち、「No.61」~「No.68」、「No.72」及び「No.73」が示す内部当籤役は、フラグ間状態(RT5状態)において当籤確率が高くなるのではなく、ボーナス状態以外の遊技状態間で同一の確率となるようになっている。
また、図16及び図17において、「No.0」は、規定されたいずれの図柄の組合せ(後述の図19~図22参照)の導出も許容されない「はずれ」を示すものであり、この「はずれ」の割り当て(抽籤値)が高いほど、遊技者にとっては不利となる。なお、RT0状態及びRT2状態では、「はずれ」が決定される場合はない。また、RT5状態では、「はずれ」が決定される確率が「22289/65536」として表記しているが、実際には、いずれかのボーナス役がすでに内部当籤役として決定されている(持ち越されている)状態であることから、その意味において「はずれ」が決定される場合はない。
なお、図16及び図17では、設定値が「1」(設定1)の場合の内部抽籤テーブルを例に挙げて説明しているが、「No.21」、「No.30」、「No.39」及び「No.74」に示す内部当籤役以外の内部当籤役については、各設定値間で共通の抽籤値が設定されている。すなわち、同一の当籤確率となっている。一方、「No.21」、「No.30」、「No.39」及び「No.74」に示す内部当籤役については、各設定値間(あるいは、所定の設定値と特定の設定値との間)で異なる抽籤値が設定されている。すなわち、異なる当籤確率となっている(図16及び図17中、(※1)、(※2)及び(※3)参照)。
具体的には、例えば、「No.21」及び「No.30」に示す内部当籤役は、設定値が「1」の場合、各々「22」という抽籤値が設定されているのに対し、設定値が「6」の場合、各々「77」という抽籤値が設定される(すなわち、設定値が高くなるのにしたがって、「No.21」及び「No.30」に示す内部当籤役では抽籤値が「11」ずつ増加している)。なお、図示は省略しているが、フラグ間状態(RT5状態)では、「No.21」、及び「No.30」に示す内部当籤役に設定される抽籤値が増加するのにしたがって、「No.72」に示す内部当籤役に設定される抽籤値も増加する。
また、例えば、「No.74」に示す内部当籤役は、設定値が「1」、「3」及び「5」の場合よりも、設定値が「2」、「4」及び「6」の場合のほうが、相対的に抽籤値が高くなるように設定されるとともに、設定値が高くなるのにしたがって抽籤値が増加するように設定される。
また、例えば、「No.39」に示す内部当籤役は、設定値が「1」、「3」及び「5」の場合よりも、設定値が「2」、「4」及び「6」の場合のほうが、相対的に抽籤値が低くなるように設定されるとともに、設定値が高くなるのにしたがって抽籤値が減少するように設定される。これは、「No.21」、「No.30」及び「No.74」に示す内部当籤役の抽籤値の増加分を調整するためである。したがって、例えば、RT0状態及びRT2状態において、「はずれ」が決定される確率が変動することはなく「0」が維持される。なお、これらは、設定値間で、特定の内部当籤役の当籤確率を異ならせる一例である。
図18において、「No.1」~「No.7」が示す内部当籤役は、小役が当籤する内部当籤役となっており、当籤した場合には、図18に示した対応する図柄の組合せの導出が許容される(入賞が許可される)ようになる。なお、本実施形態では、RB状態(すなわち、BB1~BB4状態)において、リプレイ役が内部当籤役として決定されないように構成されているが、図16及び図17に示したリプレイ役のうち、一又は複数のリプレイ役が内部当籤役として決定されるようにしてもよい。
[図柄組合せテーブル]
次に、図19~図22を参照して、本実施形態における入賞等に係る図柄の組合せを規定する図柄組合せテーブルについて説明する。なお、本実施形態では、複数の図柄の組合せを予め規定するデータとして、図柄組合せテーブルを設けることを例に挙げて説明しているが、主制御回路90側で表示される図柄の組合せが識別可能な態様であれば、他の手法によってデータを規定することもできる。例えば、図柄コードの組合せを定め、これにより表示される図柄の組合せを識別可能としてもよい。
図柄組合せテーブルは、図19~図22に示すように、複数の図柄の組合せを予め規定しており、これらの図柄の組合せの種別を示すデータを、表示役(入賞作動フラグ)として規定している。また、図柄組合せテーブルは、当り要求フラグ格納領域、入賞作動フラグ格納領域(後述の図25参照)、及び図柄コード格納領域(後述の図30参照)と対応するように、9バイトのデータで構成されるとともに、各格納領域の各ビットに異なる表示役(入賞作動フラグ)を示すデータを規定している。
なお、図19~図22においては、規定される図柄の組合せ内で「/」が付された箇所があるが、これは、表記された図柄のうちいずれの図柄でもその図柄の組合せを構成することを示す。例えば、「HZR01」の組合せは、左リールの図柄が「チェリー1」、中リールの図柄が「チェリー1」、右リールの図柄が「チェリー1」である図柄の組合せ(すなわち、「チェリー1-チェリー1-チェリー1」)と、左リールの図柄が「チェリー2」、中リールの図柄が「チェリー1」、右リールの図柄が「チェリー1」である図柄の組合せ(すなわち、「チェリー2-チェリー1-チェリー1」)と、が対応する図柄の組合せであることを示している。
表示役(入賞作動フラグ)「HZR01」は、はずれの図柄組合せであるが、当該図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、RT状態を他のRT状態からRT3状態に移行させる図柄の組合せ(「RT3移行目」)として規定された図柄の組合せである。
表示役(入賞作動フラグ)「HZR02」は、はずれの図柄組合せであるが、当該図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、RT状態を他のRT状態からRT1状態に移行させる図柄の組合せ(「RT1移行目」)として規定された図柄の組合せである。
表示役(入賞作動フラグ)「BB01」、「BB02」、「BB03」及び「BB04」は、ボーナス役に係る図柄の組合せであり、各々の図柄の組合せが表示有効ライン上に表示された場合に、対応するボーナス状態を作動させる。
表示役(入賞作動フラグ)「REP01」~「REP06」は、リプレイ役に係る図柄の組合せであり、これらのうちのいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、再遊技を作動させる。なお、「REP01」の図柄の組合せは、「平行リプ」あるいは「直線リプ」と称することができ、「REP02」の図柄の組合せは、「通常リプ」と称することができ、「REP03」の図柄の組合せは、「被弾リプ」と称することができ、「REP04」の図柄の組合せは、「特殊リプ」と称することができ、「REP05」の図柄の組合せは、「フェイクリプ」と称することができ、「REP06」の図柄の組合せは、「BAR揃いリプ」と称することができる。
表示役(入賞作動フラグ)「REP07」は、リプレイ役に係る図柄の組合せであり、当該図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、再遊技を作動させるとともに、RT状態を他のRT状態(例えば、RT1状態)からRT0状態に移行させる図柄の組合せ(「RT0移行リプ」)として規定された図柄の組合せである。
表示役(入賞作動フラグ)「REP08」は、リプレイ役に係る図柄の組合せであり、当該図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、再遊技を作動させるとともに、RT状態を他のRT状態(例えば、RT0状態及びRT2状態)からRT1状態に移行させる図柄の組合せ(「RT1移行リプ」)として規定された図柄の組合せである。
表示役(入賞作動フラグ)「REP09」は、リプレイ役に係る図柄の組合せであり、当該図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、再遊技を作動させるとともに、RT状態を他のRT状態(例えば、RT0状態)からRT2状態に移行させる図柄の組合せ(「RT2移行リプ」)として規定された図柄の組合せである。
表示役(入賞作動フラグ)「NML01」は、小役に係る図柄の組合せであり、当該図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、8枚のメダルが払い出される。なお、「NML01」の図柄の組合せは、「ベル」の図柄の組合せと称することができる。
表示役(入賞作動フラグ)「NML02」~「NML13」は、小役に係る図柄の組合せであり、これらのうちのいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、1枚のメダルが払い出される。なお、「NML02」~「NML13」の図柄の組合せは、「打順役」の図柄の組合せと総称することができる。
表示役(入賞作動フラグ)「NML14」~「NML30」は、小役に係る図柄の組合せであり、これらのうちのいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、1枚のメダルが払い出される。なお、「NML14」~「NML30」の図柄の組合せは、「チャンス役」の図柄の組合せと総称することができる。
表示役(入賞作動フラグ)「NML31」~「NML33」は、小役に係る図柄の組合せであり、これらのうちのいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、5枚のメダルが払い出される。なお、「NML31」~「NML33」の図柄の組合せは、「特殊役」の図柄の組合せと総称することができる。
表示役(入賞作動フラグ)「NML34」は、小役に係る図柄の組合せであり、当該図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、8枚のメダルが払い出される。なお、「NML34」の図柄の組合せは、「クロスダウンベル」の図柄の組合せと称することができる。
表示役(入賞作動フラグ)「NML35」は、小役に係る図柄の組合せであり、当該図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、5枚のメダルが払い出される。なお、「NML35」の図柄の組合せは、「スイカ」の図柄の組合せと称することができる。
表示役(入賞作動フラグ)「NML36」及び「NML37」は、小役に係る図柄の組合せであり、これらのうちのいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、8枚のメダルが払い出される。なお、「NML36」及び「NML37」の図柄の組合せは、「JACA」の図柄の組合せと総称することができる。
表示役(入賞作動フラグ)「NML38」~「NML40」は、小役に係る図柄の組合せであり、これらのうちのいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合に、2枚のメダルが払い出される。なお、「NML38」~「NML40」の図柄の組合せは、「JACB」の図柄の組合せと総称することができる。
なお、本実施形態では、一の表示役(入賞作動フラグ)を示すデータとして、複数の図柄の組合せ(コンビネーション)が割り当てられるものが含まれる例について説明しているが、一の表示役(入賞作動フラグ)を示すデータには、一の図柄の組合せ(コンビネーション)のみが割り当てられるようにデータを構成することもできる。
[内部当籤役と停止操作順序(打順)と表示役等との対応関係]
次に、図23及び図24を参照して、内部当籤役と停止操作順序(打順)と表示役等との対応について説明する。
本実施形態のパチスロ1では、遊技者の停止操作順序(押し順)に応じて表示される図柄組合せが異なる役、いわゆる「押し順役」(例えば、上述した「押し順小役」や「押し順リプレイ」)を設ける。なお、リール3L,3C,3Rに対応するストップボタン17L,17C,17Rが設けられているため、最大6通りの停止操作順序(押し順)がある。
図23及び図24においては、停止操作順序(押し順)が「左、中、右」の順であることを「打順1」として示し、停止操作順序(押し順)が「左、右、中」の順であることを「打順2」として示し、停止操作順序(押し順)が「中、左、右」の順であることを「打順3」として示し、停止操作順序(押し順)が「中、右、左」の順であることを「打順4」として示し、停止操作順序(押し順)が「右、左、中」の順であることを「打順5」として示し、停止操作順序(押し順)が「右、中、左」の順であることを「打順6」として示している。
図23及び図24に示すように、「F_確定リプ」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「特殊リプ」が成立する。なお、停止操作のタイミングに応じて、当籤しているその他のリプレイ役のうちいずれかが成立するようにしてもよい。
ここで、「停止操作のタイミングにかかわらず」とは、有効ラインを「センターライン」、「トップライン」及び「ボトムライン」の3ラインとし、最大滑り駒数を「4」としたときに、最大滑り駒数の範囲内で、対応する図柄がいずれかの有効ライン上に停止表示可能となるように配置されている(例えば、図柄5個分の範囲内で配置されている)ことを意味するものである。なお、例えば、左リール3Lにおいて、「チェリー1」の図柄は、最大滑り駒数の範囲内で停止表示されない箇所(例えば、図柄位置「10」~「12」が中段にあるタイミングで停止操作が行われたとき)もあるが、その箇所で停止操作が行われた場合には「チェリー2」の図柄が停止表示され得るように、図柄位置「13」に「チェリー2」の図柄が配置されている。したがって、内部当籤役が決定される際に、これに対応する図柄の組合せを構成する図柄として、例えば、「チェリー1」と「チェリー2」の図柄が停止表示されることを重複して許可することにより、全体としては最大滑り駒数の範囲内で、対応する図柄がいずれかの有効ライン上に停止表示可能となっている場合も、「停止操作のタイミングにかかわらず」当該図柄の組合せが成立するといえる。以下、他の表示役(入賞作動フラグ)等においても同様である。もっとも、押し順役にあっては、停止操作順序に基づいて優先的に停止制御される図柄の組合せが変動することから、上述したように図柄が配置されていたとしても、停止操作順序の種別によってその図柄が有効ライン上に停止表示されない場合もある。
「F_維持リプ」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「通常リプ」のうちいずれかが成立する。
「F_RT0中リプレイ1」は、押し順役であり、RT0状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT2移行リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順1」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT1移行リプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する。
「F_RT0中リプレイ2」は、押し順役であり、RT0状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT2移行リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順2」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT1移行リプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する。
「F_RT0中リプレイ3」は、押し順役であり、RT0状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT2移行リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順3」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT1移行リプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する。
「F_RT0中リプレイ4」は、押し順役であり、RT0状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT2移行リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT1移行リプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する。
「F_RT0中リプレイ5」は、押し順役であり、RT0状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT2移行リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順5」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT1移行リプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する。
「F_RT0中リプレイ6」は、押し順役であり、RT0状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT2移行リプ」が成立し、RT状態がRT2状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT1移行リプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する。
「F_RT1中リプレイ1」は、押し順役であり、RT1状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT0移行リプ」が成立し、RT状態がRT0状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順1」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「RT0移行リプ」以外のリプレイ役のうちいずれかが成立し、RT状態がRT0状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持リプ)。なお、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」のとき、他の「維持リプ」よりも「フェイクリプ」が優先的に停止するように停止制御が行われる。すなわち、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば「フェイクリプ」が成立し、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ他の「維持リプ」が成立するようになっている。これは、「F_RT1中リプレイ2」及び「F_RT1中リプレイ3」においても同様である。
「F_RT1中リプレイ2」は、押し順役であり、RT1状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT0移行リプ」が成立し、RT状態がRT0状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順2」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「RT0移行リプ」以外のリプレイ役のうちいずれかが成立し、RT状態がRT0状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持リプ)。
「F_RT1中リプレイ3」は、押し順役であり、RT1状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT0移行リプ」が成立し、RT状態がRT0状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順3」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「RT0移行リプ」以外のリプレイ役のうちいずれかが成立し、RT状態がRT0状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持リプ)。
「F_RT1中リプレイ4」は、押し順役であり、RT1状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT0移行リプ」が成立し、RT状態がRT0状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「RT0移行リプ」以外のリプレイ役のうちいずれかが成立し、RT状態がRT0状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持リプ)。
「F_RT1中リプレイ5」は、押し順役であり、RT1状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT0移行リプ」が成立し、RT状態がRT0状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順5」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「RT0移行リプ」以外のリプレイ役のうちいずれかが成立し、RT状態がRT0状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持リプ)。
「F_RT1中リプレイ6」は、押し順役であり、RT1状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT0移行リプ」が成立し、RT状態がRT0状態に移行する。一方、停止操作順序が「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「RT0移行リプ」以外のリプレイ役のうちいずれかが成立し、RT状態がRT0状態に移行せず、RT1状態が維持される(維持リプ)。
なお、本実施形態では、「RT0移行リプ」が成立するとき、同時に「RT1移行リプ」も成立する場合があるが、この場合、主制御回路90は、「RT0移行リプ」の成立を「RT1移行リプ」の成立よりも優先して判断する。すなわち、「RT0移行リプ」と「RT1移行リプ」が同時に成立した場合には、「RT0移行リプ」が成立したと判断してRT状態をRT0状態に移行させ、「RT1移行リプ」が成立したとは判断しない。
「F_RT2中リプレイ1」は、押し順役であり、RT2状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「RT1移行リプ」以外のリプレイ役(例えば、「通常リプ」)が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT2状態が維持される(維持リプ)。一方、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT1移行リプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する。
「F_RT2中リプレイ2」は、押し順役であり、RT2状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「RT1移行リプ」以外のリプレイ役(例えば、「通常リプ」)が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT2状態が維持される(維持リプ)。一方、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT1移行リプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する。
「F_RT2中リプレイ3」は、押し順役であり、RT2状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「RT1移行リプ」以外のリプレイ役(例えば、「通常リプ」)が成立し、RT状態がRT1状態に移行せず、RT2状態が維持される(維持リプ)。一方、停止操作順序が「打順5」及び「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「RT1移行リプ」が成立し、RT状態がRT1状態に移行する。
「F_上段リプ」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「平行リプ」がトップラインで成立する(すなわち、「リプレイ」の図柄が各リールの上段に一直線に表示される「上段リプ」となる)。
「F_中段リプ1」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「平行リプ」がセンターラインで成立する(すなわち、「リプレイ」の図柄が各リールの中段に一直線に表示される「中段リプ」となる)。
「F_中段リプ2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」~「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「中段リプ」が成立し、停止操作順序が「打順1」~「打順4」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば「フェイクリプ」が成立し、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ「中段リプ」が成立する。なお、いずれのリプレイ役が成立しても遊技状態の移行は行われないことから、「F_中段リプ2」は、押し順役であるが、停止操作順序によって遊技者の利益は変動しない内部当籤役である。
「F_中段リプ3」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「中段リプ」が成立し、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば「BAR揃いリプ」が成立し、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ「中段リプ」が成立する。なお、いずれのリプレイ役が成立しても遊技状態の移行は行われないことから、「F_中段リプ3」は、押し順役であるが、停止操作順序によって遊技者の利益は変動しない内部当籤役である。
「F_下段リプ」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「平行リプ」がボトムラインで成立する(すなわち、「リプレイ」の図柄が各リールの下段に一直線に表示される「下段リプ」となる)。
「F_被弾リプ」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「被弾リプ」がセンターラインで成立する(すなわち、「リプレイ」の図柄が左リール3L及び中リール3Cの中段に一直線に表示されるものの、右リール3Rでは中段に表示されないように成立する)。
「F_JAC1_1」は、押し順役であり、RB状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」及び当籤している「JACA」のうちいずれかが成立し、15枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順1」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「JACB」全てが成立し(すなわち、「S_JACB1」、「C_JACB2」及び「S_JACB3」のそれぞれが同時に有効ライン上に表示され)、6枚のメダルが払い出される。
なお、「ベル」と「JACA」は、それぞれ8枚のメダルが払い出される図柄の組合せとなっているため、上述のように同時に成立した場合、本来は「8+8=16枚」のメダルが払い出されることになるが、本実施形態では、1回の遊技で払出可能なメダルの上限を「15」枚として定め、15枚を超える分の入賞が発生した場合であっても15枚のメダルを払い出すようにしている。これは、「F_JAC1_2」~「F_JAC1_6」においても同様である。
「F_JAC1_2」は、押し順役であり、RB状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」及び当籤している「JACA」のうちいずれかが成立し、15枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順2」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「JACB」全てが成立し(すなわち、「S_JACB1」、「C_JACB2」及び「S_JACB3」のそれぞれが同時に有効ライン上に表示され)、6枚のメダルが払い出される。
「F_JAC1_3」は、押し順役であり、RB状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」及び当籤している「JACA」のうちいずれかが成立し、15枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順3」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「JACB」全てが成立し(すなわち、「S_JACB1」、「C_JACB2」及び「S_JACB3」のそれぞれが同時に有効ライン上に表示され)、6枚のメダルが払い出される。
「F_JAC1_4」は、押し順役であり、RB状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」及び当籤している「JACA」のうちいずれかが成立し、15枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順4」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「JACB」全てが成立し(すなわち、「S_JACB1」、「C_JACB2」及び「S_JACB3」のそれぞれが同時に有効ライン上に表示され)、6枚のメダルが払い出される。
「F_JAC1_5」は、押し順役であり、RB状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」及び当籤している「JACA」のうちいずれかが成立し、15枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順5」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「JACB」全てが成立し(すなわち、「S_JACB1」、「C_JACB2」及び「S_JACB3」のそれぞれが同時に有効ライン上に表示され)、6枚のメダルが払い出される。
「F_JAC1_6」は、押し順役であり、RB状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」及び当籤している「JACA」のうちいずれかが成立し、15枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順6」以外であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「JACB」全てが成立し(すなわち、「S_JACB1」、「C_JACB2」及び「S_JACB3」のそれぞれが同時に有効ライン上に表示され)、6枚のメダルが払い出される。
なお、本実施形態では、RB状態において、押し順が正解した場合(遊技者に有利な停止操作の手順で停止操作が行われた場合)に、「ベル」と「JACA」が重複して入賞することで15枚のメダルが払い出されるようにしているが、これに限られず、例えば、「JACA」のメダルの払出枚数を「15」枚として定め、押し順が正解した場合に、当籤している「JACA」のうちいずれかが成立することで、15枚のメダルが払い出されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、RB状態において、押し順が正解しなかった場合(遊技者に有利な停止操作の手順で停止操作が行われなかった場合)に、複数の「JACB」が重複して入賞することで6枚(2枚×3ライン)のメダルが払い出されるようにしているが、これに限られず、例えば、「JACB」のメダルの払出枚数を「6」枚として定め、押し順が正解しなかった場合に、当籤している「JACB」のうちいずれかが成立することで、6枚のメダルが払い出されるようにしてもよい。
「F_JAC2」は、押し順役でなく、RB状態において内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」及び当籤している「JACA」のうちいずれかが成立し、15枚のメダルが払い出される。なお、これも同様に、例えば、「JACA」のメダルの払出枚数を「15」枚として定め、当籤している「JACA」のうちいずれかが成立することで、15枚のメダルが払い出されるようにしてもよい。
「F_チャンス目A1」~「F_チャンス目A4」及び「F_チャンス目B1」~「F_チャンス目B4」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、「チャンス役」の取りこぼしが発生し、「RT3移行目」が有効ライン上に表示される。この場合、メダルの払い出しはないが、RT状態がRT3状態に移行する可能性があるため、「チャンス役」を取りこぼして「RT3移行目」を表示させる停止操作を行ったほうが遊技者にとって有利となる可能性が高い。ここでは、その意味において、「チャンス役」の取りこぼしを発生させたほうが「適切な」停止操作のタイミングであると説明している。一方、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、当籤している「チャンス役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出されるものの、RT状態はRT3状態に移行することはない。
ここで、「F_チャンス目A1」~「F_チャンス目A4」及び「F_チャンス目B1」~「F_チャンス目B4」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、停止操作のタイミングが適切なタイミングであるか否かは、例えば、第3停止操作時の停止操作のタイミングに基づいて定められる。具体的には、第3停止操作時における全ての停止操作のタイミングのうちの3/4のタイミングが適切なタイミングとして定められ、当該タイミングで停止操作がなされた場合には「RT3移行目」が成立し、残りの1/4のタイミングで停止操作がなされた場合には、停止操作のタイミングが適切でないとして「チャンス役」が成立するようになっている。なお、このような停止操作のタイミングは、原則として、「F_チャンス目A1」~「F_チャンス目A4」及び「F_チャンス目B1」~「F_チャンス目B4」間で少なくとも一部が異なるようになっているものを含んでいる。したがって、どの内部当籤役に当籤したかによって、適切なタイミングも異ならせることができ、停止操作に関する遊技の興趣を向上させることが可能となっている。
なお、本実施形態では、「F_チャンス目A1」~「F_チャンス目A4」及び「F_チャンス目B1」~「F_チャンス目B4」が内部当籤役として決定された場合、停止操作のタイミングに応じて、「RT3移行目」又は「チャンス役」が成立するものとしているが、これに限られない。例えば、正解となる押し順で停止操作が行われた場合に「RT3移行目」が成立し、正解となる押し順で停止操作が行われなかった場合に「チャンス役」が成立するようにしてもよい。また、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「RT3移行目」が成立するようにしてもよい。この場合、「RT3移行目」をメダルの払い出しがある(例えば、1枚のメダルが払い出される)図柄の組合せとして定義するようにしてもよい。
「F_弱レア役A」及び「F_弱レア役B」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「チャンス役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出される。なお、「F_チャンス目A1」~「F_チャンス目A4」及び「F_チャンス目B1」~「F_チャンス目B4」と同様に、停止操作のタイミングに応じて「チャンス役」の取りこぼしが発生し得るようにしてもよい。この場合、「RT3移行目」が表示されないようにすればよい。本実施形態では、「F_チャンス目A1」~「F_チャンス目A4」及び「F_チャンス目B1」~「F_チャンス目B4」のいずれかに当籤した場合であって、停止操作のタイミングが適切でなく「チャンス役」が表示される場合と、「F_弱レア役A」及び「F_弱レア役B」のいずれかに当籤した場合であって、「チャンス役」が表示される場合と、があることから、内部当籤役及び停止操作態様によって、ボーナス役重複当籤の期待感やRT3移行の期待感を変動させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となっている。
「F_スイカ1」及び「F_スイカ2」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「スイカ」が成立し、5枚のメダルが払い出される。なお、停止操作のタイミングに応じて「スイカ」の取りこぼしが発生し得るようにしてもよい。
「F_確定役」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、当籤している「特殊役」全てが成立し(すなわち、「S_特殊役1」、「C_特殊役2」及び「S_特殊役3」のそれぞれが同時に有効ライン上に表示され)、15枚のメダルが払い出される。なお、例えば、「特殊役」のメダルの払出枚数を「15」枚として定め、当籤している「特殊役」のうちいずれかが成立することで、15枚のメダルが払い出されるようにしてもよい。
「F_特殊ベル」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「クロスダウンベル」が成立し、8枚のメダルが払い出される。
「F_上段共通ベル」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がトップラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの上段に一直線に表示される「上段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。
「F_中段共通ベル」は、押し順役でなく、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がセンターラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの中段に一直線に表示される「中段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。
なお、本実施形態では、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がボトムラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの下段に一直線に表示される「下段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される、例えば、「F_下段共通ベル」の内部当籤役を設けていないが、この「F_下段共通ベル」の内部当籤役を設け、ボーナス状態以外の遊技状態において、所定の確率で当籤するように構成することもできる。
「F_上段左ベル1」及び「F_上段左ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がトップラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの上段に一直線に表示される「上段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
「F_上段中ベル1」及び「F_上段中ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がトップラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの上段に一直線に表示される「上段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
「F_上段右左ベル1」及び「F_上段右左ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がトップラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの上段に一直線に表示される「上段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順5」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
「F_上段右中ベル1」及び「F_上段右中ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がトップラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの上段に一直線に表示される「上段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順6」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
なお、本実施形態では、押し順が正解したときに「上段ベル」となる押し順小役として、「打順1」及び「打順2」(すなわち、左第1停止)が正解となる「F_上段左ベル1」及び「F_上段左ベル2」と、「打順3」及び「打順4」(すなわち、中第1停止)が正解となる「F_上段中ベル1」及び「F_上段中ベル2」と、「打順5」が正解となる「F_上段右左ベル1」及び「F_上段右左ベル2」と、「打順6」が正解となる「F_上段右中ベル1」及び「F_上段右中ベル2」と、が設けられている。すなわち、最大6通り(6択)の押し順のうちで、正解となる押し順が4通り(4択)となるように規定されているが、これは、押し順小役において正解となる押し順の一例であり、正解となる押し順のパターン(択数)はこれに限られない。
例えば、正解となる押し順が6通り(6択)となるように規定してもよいし、3通り(3択)となるように規定してもよい。3通り(3択)とする場合には、左第1停止(「打順1」及び「打順2」)、中第1停止(「打順3」及び「打順4」)、及び右第1停止(「打順5」及び「打順6」)のうちいずれかが正解の押し順となるように、「上段ベル」に係る内部当籤役を構成すればよい。上述した「RT0移行リプ」~「RT2移行リプ」に係る内部当籤役、以下に示す、「中段ベル」に係る内部当籤役、及び「下段ベル」に係る内部当籤役についても同様である。すなわち、押し順役において、正解となる押し順のパターン(択数)は適宜設定することができ、そのパターン(択数)は、図23及び図24で説明したものに限られない。
「F_中段左ベル1」及び「F_中段左ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がセンターラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの中段に一直線に表示される「中段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順1」及び「打順2」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
「F_中段中ベル1」及び「F_中段中ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がセンターラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの中段に一直線に表示される「中段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
「F_中段右左ベル1」及び「F_中段右左ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がセンターラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの中段に一直線に表示される「中段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順5」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
「F_中段右中ベル1」及び「F_中段右中ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がセンターラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの中段に一直線に表示される「中段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順6」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
「F_下段中ベル1」及び「F_下段中ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がボトムラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの下段に一直線に表示される「下段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順3」及び「打順4」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
「F_下段右左ベル1」及び「F_下段右左ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順5」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がボトムラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの下段に一直線に表示される「下段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順5」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
「F_下段右中ベル1」及び「F_下段右中ベル2」は、押し順役であり、内部当籤役として決定された場合に、停止操作順序が「打順6」であれば、停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がボトムラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの下段に一直線に表示される「下段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。一方、停止操作順序が「打順6」以外であり、停止操作のタイミングが適切なタイミングであれば、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、1枚のメダルが払い出され、停止操作のタイミングが適切なタイミングでなければ、「RT1移行目」が成立し(RT1移行)、メダルは払い出されない。この場合、RT状態がRT0状態、RT2状態及びRT4状態であれば、RT1状態に移行する。
なお、本実施形態では、「F_上段左ベル1」~「F_下段右中ベル2」のいずれかが内部当籤役として決定された場合であって、正解となる押し順で停止操作が行われなかった場合に、停止操作のタイミングが適切なタイミングであるか否かは、例えば、第3停止操作時の停止操作のタイミングに基づいて定められる。具体的には、第3停止操作時における全ての停止操作のタイミングのうちの1/2のタイミングが適切なタイミングとして定められ、当該タイミングで停止操作がなされた場合には、当籤している「打順役」のうちいずれかが成立し、残りの1/2のタイミングで停止操作がなされた場合には、停止操作のタイミングが適切でないとして「RT1移行目」が成立するようになっている。
また、本実施形態では、「F_上段左ベル1」~「F_上段右中ベル2」のいずれかが内部当籤役として決定された場合であって、フラグ間状態(RT5状態)であるときには、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がトップラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの上段に一直線に表示される「上段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。また、「F_中段左ベル1」~「F_中段右中ベル2」のいずれかが内部当籤役として決定された場合であって、フラグ間状態(RT5状態)であるときには、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がセンターラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの中段に一直線に表示される「中段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。また、「F_下段中ベル1」~「F_下段右中ベル2」のいずれかが内部当籤役として決定された場合であって、フラグ間状態(RT5状態)であるときには、停止操作順序、及び停止操作のタイミングにかかわらず、「ベル」がボトムラインで成立し(すなわち、「ベル」の図柄が各リールの下段に一直線に表示される「下段ベル」となり)、8枚のメダルが払い出される。
すなわち、フラグ間状態(RT5状態)であるときには、押し順小役が押し順役ではなくなる(押し順役が不問となる)ようになっている。もっとも、必ずしもこのように構成する必要はなく、フラグ間状態(RT5状態)であるときにも、上述したように正解となる押し順であれば8枚のメダルが払い出される図柄の組合せ(「上段ベル」、「中段ベル」又は「下段ベル」)が停止表示され、正解となる押し順でなければ、停止操作のタイミングが適切であれば1枚のメダルが払い出される「打順役」が停止表示され、停止操作のタイミングが適切でなければ取りこぼしが発生するようにしてもよい。この場合、「RT1移行目」が表示されても遊技状態がRT1状態には移行しないことから、「RT1移行目」を表示させないようにしてもよい。
また、本実施形態では、リプレイ役又は小役とボーナス役とが重複して内部当籤役として決定される場合(ボーナス役が持ち越されている場合を含む)、ボーナス役よりもリプレイ役又は小役を優先的に成立させる停止制御が行われるが、リプレイ役又は小役よりもボーナス役を優先的に成立させる停止制御が行われるようにしてもよい。
ここで、本実施形態のパチスロ1におけるリールの停止制御(停止図柄位置の決定手法)について簡単に説明する。本実施形態では、ストップスイッチにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようにリールの停止制御が行われる。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」~「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(以下、「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置(以下、「停止開始位置」という)である。
すなわち、滑り駒数は、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、リール表示窓4の該当するリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
図示しない停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。本実施形態では、停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合には、図示しない引込優先順位テーブルを参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される。
本実施形態のリール停止制御では、まず、停止テーブル(不図示)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、優先順位に基づいて、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって停止表示を許可する図柄組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図25~図30を参照して、メインRAM103に設けられる各種格納領域の構成について説明する。
[当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域]
まず、図25を参照して、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)及び入賞作動フラグ格納領域(表示役格納領域)の構成について説明する。なお、本実施形態では、当り要求フラグ格納領域(フラグデータ格納領域、当籤フラグデータ格納領域)と、入賞作動フラグ格納領域(入賞フラグデータ格納領域)とは、互いに同じ構成を有する。
本実施形態では、当り要求フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される当り要求格納領域1~9で構成され、入賞作動フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される入賞作動格納領域1~9で構成される。なお、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域の各格納領域に格納されるデータは、図25中の「データ」欄の1バイトデータのみであるが、図25では、説明の便宜上、各格納領域のビットに対応付けられた、各リールの図柄組合せを示す「コンビネーション」(図中では、左リール3Lの図柄、中リール3Cの図柄及び右リール3Rの図柄の順で記載)、及びその内容(図19~図22参照)も併せて記載する。
当り要求フラグ格納領域1~9のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する内部当籤役が内部当籤したことを示す。また、入賞作動格納領域1~9のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する表示役(入賞作動フラグ)が入賞したことを示す。すなわち、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに対応する内部当籤役の各種図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。
なお、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域では、各格納領域内の1つのビット(フラグ)に対して、複数の図柄の組合せ(コンビネーション)が割り当てられるものを含むが、上述したように、各格納領域内の1つのビット(フラグ)に対して、1つの図柄の組合せ(コンビネーション)が割り当てられるようにしてもよい。
[持越役格納領域]
次に、図26を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、持越役格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成される。
内部抽籤の結果、内部当籤役「F_BB1」、「F_BB2」、「F_BB3」又は「F_BB4」が決定されたときには、その内部当籤役(BB役)は、持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。また、持越役格納領域に持越役が格納されている間、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が当り要求格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図27を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、2バイトのデータ格納領域で構成される。本実施形態では、図27に示すように、遊技状態フラグ格納領域の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域において、所定のビットに「1」が格納されているとき、その所定のビットに該当するボーナス状態又はRT状態の作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット0に「1」が格納されているときには、遊技状態がBB1状態であることを示す。また、例えば、遊技状態フラグ格納領域2のビット0に「1」が格納されているときは、遊技状態がRT3状態であることを示す。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図28を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成され、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図29を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトのデータ格納領域で構成され、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。
押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左、中、右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図30を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。本実施形態では、図柄コード格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される図柄コード格納領域1~9で構成される。なお、図柄コード格納領域は、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域(図25参照)と同様の構成となる。
図柄コード格納領域では、有効ライン上に停止可能な図柄の組合せ(コンビネーション)に対応するビットに「1」が格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域1~9には、表示役(入賞作動フラグ)に対応する図柄コードが格納される。
[内部当籤役と抽籤番号と当籤役番号との関係]
上述した遊技性に関する各種遊技状態において、主制御回路90による各種抽籤では各種データテーブルを参照するが、この際に用いるパラメータとして、本実施形態では、内部当籤役だけでなく、内部当籤役に対応する別の名称の各パラメータ(以下、「抽籤番号」という)も用いる。抽籤番号は、主制御回路90による遊技性に関する各種抽籤において、同様の役割(抽籤対象役であるかや当籤確率など)を担う内部当籤役をグループ化して同じ抽籤番号を割り当てることで、そのグループを識別可能とするための情報である。これにより、本実施形態では、内部当籤役ごとに(例えば、図16及び図17に示す、「No.0」~「No.98」のそれぞれについて)各種データテーブルを設ける必要がなく、抽籤番号ごとに各種データテーブルを設ければよいため、データ量を圧縮することができ、遊技用ROM領域の容量の圧迫を回避することができる。
また、本実施形態では、内部当籤役について、副制御回路200側で今回の単位遊技における内部当籤役を識別させるための別の名称の各パラメータ(以下、「当籤役番号」という)も用いる。当籤役番号は、遊技状態(より詳細には、非有利区間であるか、通常有利区間及び有利区間であるか)に応じて、内部当籤役のうち少なくとも一部の内部当籤役をグループ化して同じ当籤役番号を割り当てることで、そのグループを認識可能とするための情報である。これにより、本実施形態では、内部当籤役ごとに(例えば、図16及び図17に示す、「No.0」~「No.98」のそれぞれについて)、それを識別させるための固有の情報を副制御回路200側に送信する必要がなくなるため、データ量を圧縮することができ、制御負担を低減することができるのみならず、遊技状態に応じて適切な情報を送信することができる。
ここで、図31及び図32を参照して、内部当籤役と抽籤番号と当籤役番号との対応関係について説明する。図31及び図32は、内部当籤役と抽籤番号と当籤役番号との基本的な対応関係の一例を示す図である。
図31に示すように、ボーナス役とリプレイ役又は小役とが同時に当籤する(ボーナス役を含む)内部当籤役(図16及び図17に示した「No.1」~「No.38」が示す内部当籤役)については、各設定値間で異なる当籤確率となっている「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」を除き、抽籤番号「13」が割り当てられている。また、「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」については抽籤番号「0」が割り当てられている。
なお、本実施形態では、非有利区間(図31及び図32中、「通常」。以下同じ)と、通常有利区間及び有利区間(図31及び図32中、「有利」。以下同じ)と、で抽籤番号を異ならせていないが、例えば、「通常」と「有利」とで異なる抽籤や処理が行われる場合には、「通常」と「有利」とで異なる抽籤番号を割り当てることもできる。例えば、非有利区間においては、「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」に当籤した場合、ART抽籤は行われず、通常有利区間に移行することも決定されないが、通常有利区間及び有利区間においては、「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」が当籤した場合にも、他のボーナス役を含む内部当籤役と同様の抽籤が行われるため、「通常」においては上述のように抽籤番号を割り当て、「有利」においては共通の抽籤番号「13」を割り当てるようにしてもよい。
また、図31に示すように、ボーナス役を含む内部当籤役では、そのボーナス役の種別と同時に当籤するリプレイ役又は小役の種別とに応じて、当籤役番号「28」~「41」のいずれかの当籤役番号が割り当てられている。これにより、副制御回路200側では、当籤したボーナス役の種別、及び当籤したリプレイ役又は小役の種別に応じて、異なる演出を実行することが可能となる。
また、図32に示すように、リプレイ又は小役の内部当籤役(図16及び図17に示した「No.39」~「No.98」が示す内部当籤役、図18に示した「No.1」~「No.7」が示す内部当籤役)については、それぞれ「0」~「12」のいずれかの抽籤番号が割り当てられている。
ここで、例えば、リプレイ役が内部当籤役として決定される確率が高確率となる遊技状態であるRT0状態及びRT2状態で当籤する「F_RT0中リプレイ1」~「F_RT0中リプレイ6」及び「F_RT2中リプレイ1」~「F_RT2中リプレイ3」には、同じ抽籤番号「1」が割り当てられている。また、例えば、RT5状態以外のRT状態において、RT3状態に移行する可能性があり、また、非有利区間から通常有利区間に移行することとなる「F_チャンス目A1」~「F_チャンス目B4」には、同じ抽籤番号「6」が割り当てられている。
また、例えば、同じ「上段ベル」が表示される可能性がある「F_上段共通ベル」及び「F_上段左ベル1」~「F_上段右中ベル2」には、同じ抽籤番号「10」が割り当てられ、同じ「中段ベル」が表示される可能性がある「F_中段共通ベル」及び「F_中段左ベル1」~「F_中段右中ベル2」には、同じ抽籤番号「11」が割り当てられ、同じ「下段ベル」が表示される可能性がある「F_下段中ベル1」~「F_下段右中ベル2」には、同じ抽籤番号「12」が割り当てられている。
また、図32に示すように、リプレイ又は小役の内部当籤役(図16及び図17に示した「No.39」~「No.98」が示す内部当籤役、図18に示した「No.1」~「No.7」が示す内部当籤役)については、「通常」又は「有利」においてそれぞれ「0」~「27」のいずれかの当籤役番号が割り当てられている。
ここで、「F_上段左ベル1」~「F_下段右中ベル2」に割り当てられた当籤役番号に着目すると、「通常」においては、それぞれ同じ当籤役番号「22」が割り当てられているのに対し、「有利」においては、「F_上段左ベル1」~「F_上段右中ベル2」について当籤役番号「23」が割り当てられ、「F_中段左ベル1」~「F_中段右中ベル2」について当籤役番号「24」が割り当てられ、「F_下段中ベル1」~「F_下段右中ベル2」について当籤役番号「25」が割り当てられている点で異なっている。
すなわち、本実施形態では、有利区間のラインバトル状態(後述の図35参照)において、これらの内部当籤役に当籤した場合、各リールの中段に「ベル」の図柄が並ぶ場合(「中段ベル」が成立する場合)と、各リールの上段に「ベル」の図柄が並ぶ場合(「上段ベル」が成立する場合)と、各リールの下段に「ベル」の図柄が並ぶ場合(「下段ベル」が成立する場合)と、でいずれもメダルの払出枚数は同じであるが、ラインバトル状態の継続度合いが変動する場合があることから、上述したように、通常有利区間及び有利区間である場合に、「F_上段左ベル1」~「F_上段右中ベル2」と、「F_中段左ベル1」~「F_中段右中ベル2」と、「F_下段中ベル1」~「F_下段右中ベル2」と、で異なる当籤番号を割り当てることにより、副制御回路200側で、図柄の停止表示前(停止操作前)に、いずれの有効ライン上に「ベル」の図柄が並ぶ可能性があるのかを認識させることができ、ラインバトル状態において、この当籤役番号を受信したことに基づき期待度の異なる演出を行わせることができる。なお、ラインバトル状態における演出の一例については、後述の図37~図41を用いて、後で説明する。
なお、同様の観点より、例えば、「F_上段リプ」、「F_中段リプ1」~「F_中段リプ3」及び「F_下段リプ」について、「通常」においては、それぞれ同じ当籤役番号が割り当てられ、「有利」においては、それぞれ異なる当籤役番号が割り当てられるようにしてもよい。
また、本実施形態では、主制御回路90により、内部当籤役に関する情報として、当籤役番号がスタートコマンドの通信パラメータにセットされ、主制御回路90から副制御回路200に送信されるとともに、後述のナビデータ(後述の図45参照)に相当する情報がスタートコマンド(あるいは、他のコマンドであってもよい)の通信パラメータにセットされ、主制御回路90から副制御回路200に送信されるようになっているが、副制御回路200側で、内部当籤役あるいはナビデータを認識可能な情報を送信する態様はこれに限られない。
例えば、「F_RT0中リプレイ1」~「F_RT0中リプレイ6」について、非有利区間及び通常有利区間においては、同じ当籤役番号が割り当てられ、有利区間においては、それぞれ異なる当籤役番号が割り当てられるようにしてもよい。また、「F_RT1中リプレイ1」~「F_RT1中リプレイ6」について、非有利区間及び通常有利区間においては、同じ当籤役番号が割り当てられ、有利区間においては、それぞれ異なる当籤役番号が割り当てられるようにしてもよい。また、「F_RT2中リプレイ1」~「F_RT2中リプレイ3」について、非有利区間及び通常有利区間においては、同じ当籤役番号が割り当てられ、有利区間においては、それぞれ異なる当籤役番号が割り当てられるようにしてもよい。すなわち、押し順リプレイについて、遊技者に有利な停止操作の情報が報知され得る各遊技状態(有利区間)においては、内部当籤役が特定可能な情報として当籤役番号を送信し、遊技者に有利な停止操作の情報が報知され得ない各遊技状態(非有利区間及び通常有利区間)においては、内部当籤役が特定不可能な情報として当籤役番号を送信するようにしてもよい。
これは、押し順小役についても同様である。この場合、非有利区間においては、同じ当籤役番号が割り当てられ、通常有利区間及び有利区間においては、それぞれ異なる当籤役番号が割り当てられるようにすればよい。そして、通常有利区間及び有利区間における当籤役番号の割り当てについては、例えば、「ベル」の図柄がいずれの有効ライン上に表示される可能性があるかと、遊技者に有利な停止操作の種別の双方が特定可能となるように、当籤役番号をさらに細分化して割り当てるようにすればよい。
このように、例えば、押し順小役や押し順リプレイについて、遊技者に有利な停止操作の情報が報知され得る各遊技状態では、内部当籤役が特定可能な情報として当籤役番号を送信し、遊技者に有利な停止操作の情報が報知され得ない各遊技状態においては、内部当籤役が特定不可能な情報として当籤役番号を送信するようにすれば、後述のナビデータ(後述の図45参照)に相当する情報を副制御回路200に送信する必要がなくなる可能性がある。この場合には、後述のナビデータ(後述の図45参照)に相当する情報を副制御回路200に送信する処理を省略することができ、制御負担を軽減することが可能となる。
なお、図32においては、内部当籤役と抽籤番号と当籤役番号との対応関係の一例として、ボーナス役の当籤(持ち越し)の有無を考慮しないものとして説明しているが、ボーナス役が持ち越されているか否かに応じて、内部当籤役と抽籤番号と当籤役番号との対応関係を変更するようにしてもよい。例えば、フラグ間状態では、基本的に遊技性に関する各種の抽籤が行われなくなるため、フラグ間状態では、抽籤番号を全て「0」に割り当てるようにしてもよい。
<非有利区間(通常状態)中の遊技性>
次に、図33を参照して、非有利区間(通常状態)の遊技の流れについて説明する。なお、図33では、通常状態において、同図に示す各内部当籤役に当籤した場合に、遷移される遊技状態の概要を示している。
(弱レア役当籤時)
非有利区間であり、ボーナス非当籤状態であるときに、弱レア役(「F_弱レア役A」及び「F_弱レア役B」)に当籤した場合、メインCPU101は、遊技状態を高確1状態(通常有利区間)に移行させるとともに、通常有利区間の遊技期間に「9」ゲームをセットする。これにより、次回遊技から少なくとも9回の遊技の間、次回遊技から高確1状態に制御される。
(チャンス目当籤時)
非有利区間であり、ボーナス非当籤状態であるときに、チャンス目(「F_チャンス目A1」~「F_チャンス目A4」及び「F_チャンス目B1」~「F_チャンス目B4」)に当籤した場合、メインCPU101は、遊技状態を高確2状態(通常有利区間)に移行させるとともに、通常有利区間の遊技期間に「9」ゲームをセットする。これにより、次回遊技から少なくとも9回の遊技の間、高確2状態に制御される。
このとき、遊技者の停止操作の結果、「RT3移行目」が表示されてRT状態がRT3状態に移行する場合と、「RT3移行目」が表示されずRT状態がRT3状態に移行しない場合(すなわち、RT3状態以外のRT状態が継続する場合)がある。いずれも高確2状態に移行することにかわりはないものの、RT状態がRT3状態であるほうが遊技者に有利となる。この点は、後で詳述する。
なお、チャンス目は、ボーナス役と重複して当籤し得る内部当籤役であるが、ボーナス役と重複して当籤した場合には、そのボーナス役に係る処理(後述の「ボーナス役当籤時」参照)が優先されるため、高確2状態に移行させる制御は行われない。
(スイカ1当籤時)
非有利区間であり、ボーナス非当籤状態であるときに、スイカ1(「F_スイカ1」)に当籤した場合、メインCPU101は、ART抽籤を行う。具体的には、例えば、8/256の確率で、通常有利区間の本前兆状態を経由して有利区間のエンディング1状態に移行させることを決定し(すなわち、ART当籤を決定し)、248/256の確率で、通常有利区間の高確3状態に移行させるが、有利区間には移行させないことを決定する(すなわち、ART非当籤を決定する)。なお、この場合、さらに、所定の確率で、通常有利区間の本前兆状態を経由して有利区間のラインバトル状態に移行させることを決定可能としてもよい。
ART当籤が決定された場合、及びART非当籤が決定された場合、いずれの場合にも、メインCPU101は、スイカ1当籤に基づいて移行する通常有利区間の遊技期間(前兆期間)を決定するための抽籤を行う。具体的には、例えば、前兆期間「9」~「16」ゲームのうちのいずれか一の前兆期間を抽籤により決定する。この場合、例えば、前兆期間「9」ゲームが決定されると、通常有利区間の遊技期間に「9」ゲームがセットされ、前兆期間「16」ゲームが決定されると、通常有利区間の遊技期間に「16」ゲームがセットされる。なお、この場合、移行先が本前兆状態であるか、高確3状態であるかに応じて、異なる確率で一のゲーム数が決定されるようにすればよい。例えば、本前兆状態に移行する場合には、高確3状態に移行する場合よりも相対的に長い前兆期間が決定されやすいように抽籤確率を設定することができる。
このように、スイカ1に当籤した場合、ART当籤が決定されれば、次回遊技から少なくとも前兆期間抽籤で決定された回数の遊技の間、通常有利区間の本前兆状態に制御され、本前兆状態の終了後は、有利区間のエンディング準備状態に制御される(後述の図34参照)。また、ART非当籤が決定されれば、次回遊技から少なくとも前兆期間抽籤で決定された回数の遊技の間、通常有利区間の高確3状態に制御される。
(ボーナス役当籤時)
非有利区間であり、ボーナス非当籤状態であるときに、ボーナス役(「F_BB1」、「F_BB2」、「F_BB3」及び「F_BB4」)に当籤した場合、メインCPU101は、ART抽籤を行う。なお、各設定値間で当籤確率の異なる「F_BB3+F_スイカ2」又は「F_BB4+F_スイカ2」が内部当籤役として決定された場合には、ART抽籤は行われない。すなわち、「F_BB3+F_スイカ2」又は「F_BB4+F_スイカ2」が内部当籤役として決定された場合には、通常有利区間の各遊技状態に移行することなく、非有利区間(通常状態)のフラグ間状態となり、その後非有利区間(通常状態)のボーナス状態となり、当該ボーナス状態が終了すると、非有利区間(通常状態)のボーナス非当籤状態に戻る。
ボーナス役当籤時のART抽籤では、具体的には、例えば、64/256の確率で、ボーナス状態の終了後に有利区間のラインバトル準備状態を経由して有利区間のラインバトル状態に移行させることを決定し(すなわち、ART当籤を決定し)、192/256の確率で、通常有利区間の高確4状態に移行させるが、有利区間には移行させないことを決定する(すなわち、ART非当籤を決定する)。なお、この場合、さらに、所定の確率で、ボーナス状態の終了後に有利区間のエンディング準備状態を経由して有利区間のエンディング1状態に移行させることを決定可能としてもよい。
ART当籤が決定された場合、及びART非当籤が決定された場合、いずれの場合にも、メインCPU101は、まず、遊技状態を高確4状態(通常有利区間)に移行させる。これにより、次回遊技から高確4状態に制御される。なお、フラグ間状態において高確4状態が継続する期間は、フラグ間状態からボーナス状態に移行するまで(持ち越されたボーナス役が成立するまで)としてもよいし、高確4状態となってから「9」ゲームの間(すなわち、高確1状態や高確2状態と同様)としてもよい。また、ART当籤が決定された場合には、フラグ間状態を、高確4状態でなく、本前兆状態(通常有利区間)に移行させるようにしてもよい。また、フラグ間状態では、実際には高確4状態としての各種の抽籤は行われないことから、このフラグ間状態を、通常有利区間であるが、高確1~高確4状態及び本前兆状態とは異なる状態(例えば、「フラグ間通常有利状態」)として定義し、ボーナス役当籤時には、このフラグ間通常有利状態(通常有利区間)に移行させるようにしてもよい。
そして、ボーナス状態となった後、当該ボーナス状態が終了したとき、メインCPU101は、ART当籤が決定されていれば、有利区間のラインバトル準備状態に移行させ、ART非当籤が決定されていれば、通常有利区間の高確4状態を継続させるとともに、通常有利区間の遊技期間に「32」ゲームをセットする。これにより、ボーナス終了後から少なくとも32回の遊技の間、高確4状態に制御される。
<通常有利区間中の遊技性>
次に、図34を参照して、通常有利区間中の遊技の流れについて説明する。なお、図34では、通常有利区間中の遊技の流れの概要を示している。本実施形態では、上述したように、非有利区間の通常状態において、弱レア役に当籤したことに基づいて移行される高確1状態、チャンス目に当籤したことに基づいて移行される高確2状態、スイカ1に当籤したことに基づいて移行される高確3状態、ボーナス役に当籤したことに基づいて移行される高確4状態、及び有利区間(ART)に移行することが決定されている本前兆状態を有する。
まず、メインCPU101は、フラグ間状態(RT5状態)又はボーナス状態である場合、及びボーナス非当籤状態であって本前兆状態である場合(すなわち、すでに有利区間に移行することが決定されている場合)を除き、単位遊技ごとにART移行可能状態抽籤を行う。このART移行可能状態抽籤では、通常有利区間においてボーナス役に当籤した場合に、有利区間に移行することが決定される状態(ART移行可能状態)であるか否かが決定される。このART移行可能状態抽籤において、ART移行可能状態とすることが決定されている場合(ART移行可能状態抽籤に当籤している場合)に、ボーナス役が当籤した場合には、そのボーナス役に基づくボーナス状態の終了後に有利区間に移行させることが決定され、ART移行可能状態とすることが決定されていない場合(ART移行可能状態抽籤に当籤していない場合)に、ボーナス役が当籤した場合には、そのボーナス役に基づくボーナス状態の終了後に有利区間に移行させず、通常有利区間(より詳細には、高確4状態)が継続することが決定される。
ART移行可能状態抽籤では、具体的には、例えば、高確1状態及び高確2状態であれば、64/256の確率で、ART移行可能状態を設定し(ART移行可能状態に当籤させ)、192/256の確率で、ART移行可能状態を設定しない(ART移行可能状態に非当籤させる)。また、例えば、高確3状態及び高確4状態であれば、128/256の確率で、ART移行可能状態を設定し(ART移行可能状態に当籤させ)、128/256の確率で、ART移行可能状態を設定しない(ART移行可能状態に非当籤させる)。なお、ART移行可能状態の当籤確率は上述したものに限られず、適宜設定可能である。例えば、高確1状態、高確2状態、高確3状態、高確4状態の順に、順次当籤確率が高まるように設定することもできるし、単に、各々の遊技状態で当籤確率が異なるように設定することもできる。
また、ART移行可能状態抽籤は、単位遊技ごとに行われるものとなっているが、通常有利区間において、一度ART移行可能状態が設定された場合には、当該通常有利区間が終了するまで、そのART移行可能状態が維持されるようにすることもできる。この場合には、一度ART移行可能状態が設定されると、以降当該通常有利区間が終了するまで、ART移行可能状態抽籤を行う必要はない。一方、単位遊技ごとに行なう場合には、単位遊技の開始時であって、ボーナス役に当籤したか否かを判別する前に、まず、当該単位遊技をART移行可能状態とするか否かを抽籤し、その後、当該単位遊技においてボーナス役に当籤したか否かを判別するようにすればよい。
また、非有利区間では、各設定値間で当籤確率の異なる「F_BB3+F_スイカ2」又は「F_BB4+F_スイカ2」が内部当籤役として決定された場合には、有利区間に移行するか否かが決定されないようになっていたが、通常有利区間では、「F_BB3+F_スイカ2」又は「F_BB4+F_スイカ2」が内部当籤役として決定された場合にも、ART移行可能状態となっていれば、当該ボーナス役に基づくボーナス状態の終了後に有利区間に移行することが決定される。
次に、メインCPU101は、状態間移行等制御処理を行う。この状態間移行等制御処理では、内部当籤役に基づいて、通常有利区間内における各遊技状態の移行制御を行うとともに、所定の条件にしたがって通常有利区間の遊技期間を再セットするなどの処理を行う。この状態間移行等制御処理の内容については、以下に詳述する。
(チャンス目当籤時)
通常有利区間であり、ボーナス非当籤状態であるときに、チャンス目(「F_チャンス目A1」~「F_チャンス目A4」及び「F_チャンス目B1」~「F_チャンス目B4」)に当籤した場合、メインCPU101は、現在の状態が高確1状態又は高確2状態であり、RT状態がRT3状態でなければ、高確2状態をセットし、通常有利区間の遊技期間に「9」ゲームを再セットする。例えば、高確1状態(9ゲーム)で、5回の遊技を行ったときに、チャンス目に当籤した場合には、「9」ゲームが再セットされることで、実質的には通常有利区間の遊技期間が5ゲーム分延長されることとなる。
また、現在の状態が高確3状態であり、RT状態がRT3状態でなければ、通常有利区間の遊技期間に「9」ゲームを再セットする。また、現在の状態が高確4状態であり、RT状態がRT3状態でなければ、現在の通常有利区間の遊技期間の残りゲーム数が8ゲーム以下であれば、通常有利区間の遊技期間に「9」ゲームを再セットする。すなわち、チャンス目に当籤したことに基づいて通常有利区間の遊技期間が適宜延長される。
なお、上記において、RT状態がRT3状態であるとき、チャンス目に当籤しても通常有利区間の遊技期間が再セットされないのは、RT3状態は、遊技者に有利なリプレイ役の当籤確率が設定された遊技状態であるが、基本的に8ゲーム間しか継続しない遊技状態となっており、また、後述するように、通常有利区間のRT3状態では、フラグ間状態(RT5状態)と同様に、制限なく押し順小役の押し順報知が行われるようになっていることから、通常有利区間の終了とRT3状態の終了とを連動させ、RT3状態であっても遊技者のボーナス役当籤に対する期待感を損なわないようにするためである。
もっとも、通常有利区間のRT3状態であるとき、通常有利区間の終了が、RT3状態の終了よりも必ず1ゲーム遅くなるように、通常有利区間の遊技期間が設定される。すなわち、通常有利区間の遊技期間は、少なくともRT3状態の遊技期間(8ゲーム)よりも長い期間に設定される。本実施形態では、通常有利区間が開始されると状態表示器の点灯が開始され、通常有利区間から有利区間に移行した場合にはその点灯が継続する一方、通常有利区間において有利区間に移行しなかった場合には通常有利区間が終了するときにその点灯が終了するようになっている。
したがって、例えば、通常有利区間のRT3状態、あるいは通常有利区間のRT5状態において、同様の期待感演出(ボーナス役当籤、あるいはART当籤を遊技者に期待させる演出)を行う場合、通常有利区間とRT3状態とが同じゲームで終了させるようにした場合には、その期待感演出の実行中に、状態表示器の点灯が終了してしまう場合がある。この場合、期待感演出によって最終的にその当否が報知される前に、非当籤であることが遊技者に認識されてしまうことになる。そこで、本実施形態では、例えば、通常有利区間のRT3状態、及び通常有利区間のRT5状態においては、8ゲーム間にわたって同様の期待感演出を実行し、この期待感演出により、8ゲーム目に最終的な当否を報知するようにしているが、通常有利区間をその後も1ゲーム継続させることで、状態表示器の点灯態様によってはその当否が認識できないようにし、遊技者の興趣の維持を図ることを可能としている。
また、通常有利区間において、RT3状態が終了した場合であっても、残りの期間(例えば、1ゲーム間)は未だ通常有利区間であるため、ここでの内部当籤役の種別によっては、通常有利区間が延長される場合もあることから、例えば、期待感演出においてボーナス役に当籤していないことが報知された場合であっても、遊技者は通常有利区間の延長を願って遊技を継続しようと考える。この意味においても、遊技者の興趣の維持を図ることを可能としている。
なお、実行され得る期待感演出は、例えば、表示装置11に表示される映像による連続演出であってもよいし、その他演出装置(例えば、スピーカ群84やLED群85)によって行われる連続演出であってもよい。また、必ずしも連続演出である必要もなく、遊技者の期待感を高めるために行われる演出であれば、どのような演出であってもよい。例えば、通常有利区間のRT3状態、あるいは通常有利区間のRT5状態における所定回数目(例えば、8ゲーム目)遊技において、その当否が報知されるものであってもよい。この場合、所定回数目の遊技が何ゲーム目であるかを8ゲームを超えない範囲で任意に、あるいは抽籤により決定するようにしてもよい。
また、RT状態にかかわらず通常有利区間の本前兆状態にあっては、上述した期待感演出が行われるようにしてもよい。この場合、期待感演出が実行され得る期間は、通常有利区間のRT3状態、あるいはRT5状態と同様としてもよいし、それよりも長い期間にわたって実行されるものとしてもよい。
また、現在の状態が本前兆状態であり、RT状態がRT3状態に移行した場合(すなわち、「RT3移行目」が表示された場合)には、通常有利区間の遊技期間に「8」ゲームを再セットする。この場合、通常有利区間が終了すると有利区間に移行するため、RT3状態の終了と通常有利区間の終了を完全に連動させることで、(通常有利区間を残存させず)遊技者により有利な有利区間への移行が優先される。また、この場合、すでに上述した期待感演出が行われている場合には、そのまま当該期待感演出がその終了まで行われるようにしてもよいし、再度新たな期待感演出が8ゲーム間にわたって行われるようにしてもよい。また、RT状態がRT3状態に移行したことに基づいて期待感演出も延長され得るようにしてもよい。
(スイカ1当籤時)
通常有利区間であり、ボーナス非当籤状態であるときに、スイカ1(「F_スイカ1」)に当籤した場合、メインCPU101は、本前兆状態でなければ(すなわち、未だART当籤が決定されていなければ)、非有利区間と同様にART抽籤を行う。
そして、メインCPU101は、現在の状態が高確1~高確3状態のいずれかの状態であり、RT状態がRT3状態であり、ART非当籤であれば、高確3状態をセットするが、通常有利区間の遊技期間の再セットは行わない。また、現在の状態が高確1~高確4状態のいずれかの状態であり、RT状態がRT3状態であり、ART当籤であれば、本前兆状態をセットし、RT3状態の残りゲーム数分のゲーム数を通常有利区間の遊技期間に再セットする。
また、現在の状態が高確1又は高確2状態であり、RT状態がRT3状態でなく、ART非当籤であれば、高確3状態をセットし、再度上述した前兆期間抽籤を行って再セットされる通常有利区間の遊技期間を決定する。また、現在の状態が高確1~高確4状態のいずれかの状態であり、RT状態がRT3状態でなく、ART当籤であれば、本前兆状態をセットし、高確1状態、高確2状態又は高確4状態であった場合には、再度上述した前兆期間抽籤を行って再セットされる通常有利区間の遊技期間を決定する。なお、高確3状態であった場合には、通常有利区間の遊技期間の再セットは行わない。
(ボーナス役当籤時)
通常有利区間であり、ボーナス非当籤状態であるときに、ボーナス役(「F_BB1」、「F_BB2」、「F_BB3」及び「F_BB4」)に当籤した場合、メインCPU101は、現在の通常有利区間がART移行可能状態でなければ、高確4状態をセットし、ボーナス状態終了後の高確4状態における通常有利区間の遊技期間に「32」ゲームを再セットする。また、現在の通常有利区間がART移行可能状態であれば、本前兆状態をセットし、ボーナス状態終了後の本前兆状態における通常有利区間の遊技期間に「0」ゲームを再セットする(すなわち、ボーナス状態終了後、すぐに有利区間のラインバトル準備状態に移行させる)。
通常有利区間であり、ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態であるときに、押し順小役に当籤した場合、メインCPU101は、押し順小役の押し順報知を行う。具体的には、指示モニタにおいて、ナビデータに対応する数値を表示するとともに、副制御回路200側で押し順報知が可能となるように、ナビデータに相当する情報を含むコマンドを送信する。
ここで、本実施形態では、RT状態がRT3状態又はRT5状態であれば、当該通常有利区間が終了するまで、押し順小役に当籤する度に押し順報知が行われる一方、RT状態がRT3状態及びRT5状態以外であれば、当該通常有利区間中、1回に限り、押し順小役の押し順報知が行われるようになっている。なお、RT状態がRT3状態及びRT5状態以外である場合の押し順報知の上限回数は1回に限られるものではなく、適宜設定可能である。例えば、「2回」としてもよいし、「3回」としてもよい。
また、本実施形態では、RT状態がRT3状態であるとき、当該通常有利区間が終了するまで、押し順小役に当籤する度に押し順報知が行われるものとしているが、例えば、RT状態がRT3状態となって8ゲームが消化された後、RT3状態は終了するが、通常有利区間は継続する場合もある。この場合、一旦RT3状態となった後は、RT3状態の終了後であっても当該通常有利区間が終了するまで押し順小役の押し順報知が継続されるようにしてもよいし、RT3状態が終了したことに連動して押し順小役の押し順報知も終了され、通常有利区間のみが継続するようにしてもよい。すなわち、RT状態がRT3状態である期間のみ、押し順報知が行われるようにすることもできる。
また、例えば、RT状態がRT3状態でないときに通常有利区間に移行し、通常有利区間においてRT状態がRT3状態となる場合もある。この場合、すでに1回の押し順報知が行われる場合には、その後のRT3状態でもその上限回数を有効として押し順報知が行われないようにしてもよいし、その後のRT3状態ではその上限回数を無効として押し順報知が行われるようにしてもよい。また、この場合、1回も押し順報知が行われていない場合には、その後のRT3状態でもその上限回数を有効として押し順報知が1回に限って行われるようにしてもよいし、その後のRT3状態ではその上限回数を無効として押し順報知が行われるようにしてもよい。RT状態がRT5状態でないときに通常有利区間に移行し、通常有利区間においてRT状態がRT5状態となる場合も同様である。
RT状態がRT3状態及びRT5状態以外である場合の押し順報知の上限回数が1回であるとした場合、通常有利区間において2回以上の押し順報知が行われると、RT状態がRT3状態又はRT5状態であることが確定する。本実施形態では、チャンス目はボーナス役とも重複して当籤可能となっていることから、例えば、非有利区間において、チャンス目に当籤し、RT3移行目が表示されずに通常有利区間に移行していた場合、1回目の押し順報知が行われたときには、ボーナス役に当籤しているか否か(すなわち、フラグ間状態であるRT5状態であるか否か)は認識することは難しい。2回目の押し順報知が行われたときに、RT3状態でないことが確定し、結果としてボーナス役に当籤していることが認識可能になっている。
一方、例えば、RT3移行目が表示されて通常有利区間に移行していた場合、押し順報知の回数では、ボーナス役に当籤しているか否か(すなわち、フラグ間状態であるRT5状態であるか否か)は認識することが難しく、例えば、上述した期待感演出の最終的な演出内容などによってボーナス役に当籤していることが認識可能となっている。
すなわち、RT3状態は、リプレイ役の当籤確率が高く、また、例えば、RT1移行目やRT1移行リプが表示されてもRT状態の変動がない遊技状態であるとともに、通常有利区間であれば回数に限度なく押し順小役の押し順報知が行われるため、他のRT状態で通常有利区間の遊技を行うよりも、通常有利区間中の遊技を有利に進めることができるが、その一方で、通常有利区間においては、ボーナス役に当籤しているか否かが認識しにくい遊技状態となっている。
なお、本実施形態では、有利区間中においてボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に基づくボーナス状態が作動した場合、当該ボーナス状態においては、遊技者に有利な停止操作の情報(押し順)が報知されるようになっている一方、非有利区間及び通常有利区間中においてボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に基づくボーナス状態が作動した場合、当該ボーナス状態においては、遊技者に有利な停止操作の情報(押し順)が報知されないようになっている。これは、通常有利区間においてART移行可能状態であるときにボーナス役に当籤した場合であっても同様である。この場合、ボーナス状態の終了後は有利区間に移行するものの、当該ボーナス状態中には遊技者に有利な停止操作の情報(押し順)が報知されない。押し順報知の具体的内容については、後述の図45を用いて後で説明する。
また、本実施形態では、図24で説明したように、フラグ間状態において押し順小役に当籤した場合、ボーナス非当籤状態とは異なり、停止操作順序にかかわらず、「上段ベル」、「中段ベル」又は「下段ベル」が成立し、8枚のメダルが払い出されるようになっているが、この前提においても、通常有利区間のフラグ間状態(RT5状態)中では、通常有利区間が終了するまで、ボーナス非当籤状態と同様の押し順報知がなされる。すなわち、通常有利区間のRT5状態においては、押し順役の当籤時に、実際に押し順によって付与される利益が変動するか否かにかかわらず、通常有利区間のRT3状態と同様の押し順報知が行われるようになっている。これは、上述したように、ボーナス役に当籤しているか否かを認識しづらくし、その期待感をより継続させようとする観点からなされるものである。
なお、上述したように、フラグ間状態において押し順小役に当籤した場合、ボーナス非当籤状態と同様に、停止操作順序に応じて払い出させるメダルの枚数を変動させるようにすることもできる。この場合には、通常有利区間のフラグ間状態(RT5状態)中において、押し順報知が行われることにより付与される利益も増加する可能性が高まるようになるので、ボーナス役に当籤しているか否かの期待感を高めるのみならず、付与される利益に関する期待感も高めることができる。
また、通常有利区間であり、ボーナス非当籤状態であるとき、メインCPU101は、単位遊技毎に通常有利区間の遊技期間を更新する。具体的には、通常有利区間の遊技期間の遊技回数を「1」ずつ減算し、続いて、通常有利区間の遊技期間が消化されたか(すなわち、減算結果が「0」となったか)否かを判定する。なお、通常有利区間の遊技期間の更新においては、単位遊技毎に遊技回数を「1」ずつ加算していき、続いて、加算結果が通常有利区間の遊技期間の遊技回数に達したか否かの判定によって、通常有利区間の遊技期間が消化されたか否かを判定するようにしてもよい。
通常有利区間の遊技期間更新の結果、通常有利区間の遊技期間が消化されていない場合(図34中、「期間未消化」)には、通常有利区間を継続させ、通常有利区間のボーナス非当籤状態における遊技が繰り返されることとなる。
また、通常有利区間の遊技期間更新の結果、通常有利区間の遊技期間が消化された場合であって、有利区間に移行することが決定されていない場合(図34中、「期間消化 ART非当籤」)には、通常有利区間を終了させ、非有利区間のボーナス非当籤状態に移行させる。
なお、通常有利区間の遊技期間更新の結果、通常有利区間の遊技期間が消化された場合であっても、通常有利区間において1回も押し順小役の押し順報知が行われなかった場合(すなわち、押し順小役に当籤しなかった場合)には、押し順小役の押し順報知が1回行われるまで、通常有利区間が継続されるようにしてもよい。このようにすれば、通常有利区間において、遊技者が最低限の利益を得ることを保障することができるのみならず、期間消化後押し順小役の押し順報知が行われるまでの間に、例えば、ART移行可能状態となってボーナス役に当籤させることができれば、ボーナス状態終了後に有利区間に移行させることも可能となることから、遊技性をより多様なものとし、遊技の興趣を向上させることができる。
また、通常有利区間の遊技期間更新の結果、通常有利区間の遊技期間が消化された場合であって、有利区間のラインバトル状態に移行することが決定されている場合(図34中、「期間消化 ラインバトル当籤」)には、通常有利区間を終了させ、有利区間のラインバトル準備状態(ボーナス非当籤状態)に移行させる。なお、有利区間は基本的にRT2状態に対応するため、本実施形態では、有利区間のラインバトル状態に移行させる前に、RT2状態に移行するまでの準備期間としてラインバトル準備状態に移行させるようにしているが、通常有利区間が終了するときに偶発的にRT2状態となっていれば、ラインバトル準備状態を経由せず直接ラインバトル状態に移行させるようにしてもよい。また、RT0状態とRT2状態とは、ともにリプレイ役の当籤確率が最も高い遊技状態であることから(図16及び図17参照)、通常有利区間が終了するときに偶発的にRT0状態となっていれば(あるいは、RT3状態が終了したことに基づいてRT0状態に移行していれば)、ラインバトル準備状態を経由せず直接ラインバトル状態に移行させるようにしてもよい。
また、通常有利区間の遊技期間更新の結果、通常有利区間の遊技期間が消化された場合であって、有利区間のエンディング1状態に移行することが決定されている場合(図34中、「期間消化 エンディング1当籤」)には、通常有利区間を終了させ、有利区間のエンディング準備状態(ボーナス非当籤状態)に移行させる。なお、通常有利区間が終了するときに、なお、有利区間は基本的にRT2状態に対応するため、本実施形態では、有利区間のエンディング1状態に移行させる前に、RT2状態に移行するまでの準備期間としてエンディング準備状態に移行させるようにしているが、通常有利区間が終了するときに偶発的にRT2状態となっていれば、エンディング準備状態を経由せず直接エンディング1状態に移行させるようにしてもよい。また、RT0状態とRT2状態とは、ともにリプレイ役の当籤確率が最も高い遊技状態であることから(図16及び図17参照)、通常有利区間が終了するときに偶発的にRT0状態となっていれば(あるいは、RT3状態が終了したことに基づいてRT0状態に移行していれば)、エンディング準備状態を経由せず直接エンディング1状態に移行させるようにしてもよい。
<非有利区間及び通常有利区間の遊技性のまとめ>
以下では、非有利区間及び通常有利区間中の遊技性(一部、有利区間中の遊技性を含む)について、その要部を簡潔にまとめて説明する。
(1)「チャンス目」は、ボーナス役と同時に内部当籤役として決定可能となっている。
(2)「チャンス目」に当籤した場合、ボーナス役も同時に内部当籤役として決定されている場合には、RT状態がRT5状態となる。この場合、非有利区間であれば、通常有利区間(例えば、「高確4状態」、あるいは「フラグ間通常有利状態」)に移行させる。
(3)「チャンス目」に当籤した場合、ボーナス役が同時に内部当籤役として決定されていない場合であって、停止操作が特定の態様で行われたことに基づいて「RT3移行目」が表示された場合には、RT状態がRT3状態となる。この場合、「RT3移行目」が表示されたか否かにかかわらず、非有利区間であれば、通常有利区間(例えば、「高確2状態」)に移行させる。
(4)「チャンス目」に当籤して移行した通常有利区間(例えば、「高確2状態」)は、少なくともRT3状態が継続する期間(例えば、8ゲーム間)よりも長い期間(例えば、9ゲーム間)、継続可能となっている。
(5)非有利区間でボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に基づくボーナス状態が終了したとき、ART当籤が決定されていれば、有利区間(例えば、「ラインバトル準備状態」)に移行させる。
(6)非有利区間でボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に基づくボーナス状態が終了したとき、ART当籤が決定されていなければ(ART非当籤が決定されていれば)、特定期間(例えば、32ゲーム間)、通常有利区間(例えば、「高確4状態」)に移行する。
(7)非有利区間でボーナス役に当籤した場合、そのボーナス役が、複数の設定値間で当籤確率が同じであるボーナス役である場合には、有利区間(ART)に移行させるか否かが決定されるが、複数の設定値間で当籤確率が異なるボーナス役である場合には、有利区間(ART)に移行させるか否かが決定されない。
(8)通常有利区間でボーナス役に当籤した場合、そのボーナス役が、複数の設定値間で当籤確率が同じであるボーナス役である場合、及び複数の設定値間で当籤確率が異なるボーナス役である場合のいずれの場合であっても、有利区間(ART)に移行させるか否かが決定される。
(9)通常有利区間において、RT状態がRT3状態である場合、通常有利区間が終了するまで、押し順小役の押し順報知が行われる。
(10)通常有利区間において、RT状態がRT5状態である場合、通常有利区間が終了するまで、押し順小役の押し順報知が行われる。
(11)通常有利区間において、RT状態がRT3状態又はRT5状態でない場合、所定回数(例えば、1回)に限り、押し順小役の押し順報知が行われる。
(12)有利区間でボーナス役に当籤した場合、当該ボーナス役に基づくボーナス状態においては、押し順小役の押し順報知が行われるが、非有利区間及び通常有利区間でボーナス役に当籤した場合、当該ボーナス役に基づくボーナス状態においては、有利区間に移行させることが決定されているか否かにかかわらず、押し順小役の押し順報知は行われない。
このように、本実施形態では、「チャンス目」が内部当籤役として決定された場合に、少なくとも9ゲーム間、通常有利区間に制御可能であるとともに、ART当籤が決定された場合に、有利区間に制御可能であり、「RT3移行目」が表示された場合に、RT状態をRT3状態に変移させることが可能であるとともに、ボーナス役が内部当籤役として決定された場合に、RT状態をRT5状態に変移させることが可能となっている。また、「チャンス目」とボーナス役とを同時に内部当籤役として決定可能となっている。そして、通常有利区間であってRT3状態及びRT5状態である場合には、押し順小役について、遊技者に有利な停止操作の手順が報知されるようになっている。
これにより、通常有利区間では、非有利区間よりも付与されるメダルの枚数が増加する可能性が高まるとともに、ボーナス状態に遷移するか否かの期待感も高まることから、遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、通常有利区間が継続可能な期間(9ゲーム)が、RT3状態が継続可能な期間(8ゲーム)よりも長い期間に設定されている。
これにより、特定の遊技状態(RT3状態)が終了するか否かにかかわらず、遊技者の期待感を維持させることが可能となるため、さらに遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、「チャンス目」は、停止操作が特定の態様(例えば、適切なタイミング)で行われた場合に「RT3移行目」が表示され、特定の態様で行われなかった場合に「RT3移行目」が表示されない内部当籤役であり、通常有利区間であってRT3状態及びRT5状態である場合には、当該通常有利区間が終了するまで、押し順小役について遊技者に有利な停止操作の手順が報知され、通常有利区間であってRT3状態及びRT5状態でない場合には、所定回数(例えば、1回)に限り、押し順小役について遊技者に有利な停止操作の手順が報知されるようになっている。
これにより、「チャンス目」が当籤したときに、ボーナス役も同時に内部当籤役として決定されているか否かと、「RT3移行目」が表示されたか否かと、によって通常有利区間の有利度合いや内容を変動させることができるため、さらに遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、非有利区間において当籤したボーナス役に基づくボーナス状態が終了した場合に、ART当籤が決定されている場合には有利区間に移行させ、ART当籤が決定されていない場合には、特定期間(例えば、32ゲーム間)、通常有利区間(例えば、高確4状態)に移行させるようになっている。
また、本実施形態では、通常有利区間のいずれかの遊技状態であるとき、複数の設定値間で当籤確率が同じであるボーナス役、及び複数の設定値間で当籤確率が異なるボーナス役のいずれに当籤した場合であっても、有利区間に移行させるか否かが決定されるが、非有利区間であるときには、複数の設定値間で当籤確率が異なるボーナス役に当籤した場合には、有利区間に移行させるか否かが決定されないようになっている。
これにより、ボーナス役に当籤したときの遊技状態やその種別によって、その後の遊技状態(遊技区間)の遷移をより多様なものとすることができるため、さらに遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、通常有利区間及び有利区間では、押し順小役について遊技者に有利な停止操作の手順を報知可能であり、有利区間においてボーナス状態に制御された場合にも押し順小役について遊技者に有利な停止操作の手順を報知可能であるが、非有利区間及び通常有利区間においてボーナス状態に制御された場合には押し順小役について遊技者に有利な停止操作の手順を報知可能としないようになっている。
これにより、有利区間に移行する期待度が高まるとともに、付与されるメダルの枚数が増加する可能性も高まる遊技区間である通常有利区間を設けることができるため、遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができるとともに、このような遊技区間を設ける場合であっても、遊技者に付与される利益が過度となってしまうことを抑制し、遊技者の射幸心が過度に煽られることを抑制することもできる。
<ラインバトル状態中の遊技性>
次に、図35~図41を参照して、有利区間のラインバトル状態中の遊技の流れについて説明する。なお、図35では、有利区間のラインバトル状態中の遊技の流れの概要を示している。また、図36では、少なくとも有利区間のラインバトル準備状態及びラインバトル状態において参照される各種テーブルであって、メインROM102に格納されている各種データテーブルの一例を示している。また、図37~図41では、ラインバトル状態を継続させるか否かの継続度合いが変動する態様について説明するために、表示装置11の表示例を示している。本実施形態では、ラインバトル状態は、インターバル状態、バトル状態、及び継続抽籤状態を有する。また、本実施形態では、ラインバトル状態は、基本的にラインバトル準備状態を経由して移行される遊技状態となっている。
(ラインバトル準備状態)
メインCPU101は、非有利区間又は通常有利区間において、ボーナス役に当籤したことに基づいてART当籤が決定された場合、当該ボーナス役に基づくボーナス状態が終了したときに、ラインバトル準備状態に移行させる。また、有利区間のラインバトル準備状態及びラインバトル状態において、ボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に基づくボーナス状態が終了したときに、ラインバトル準備状態に移行させる(すなわち、ラインバトル状態に復帰させる)。この場合、ボーナス状態が終了したときのRT状態はRT4状態であり(図13参照)、RT状態がRT2状態に移行するまでラインバトル準備状態を維持する。
なお、この場合、RT4状態において「RT1移行目」を表示させるため、RT4状態において「RT1移行目」が表示されるまでは、押し順小役及び押し順リプレイについての押し順報知は行われず、RT状態がRT1状態に移行してから、押し順小役及び押し順リプレイについての押し順報知が開始される。また、この場合、RT4状態において「RT3移行目」が表示されてRT3状態に移行した場合にも、押し順小役及び押し順リプレイについての押し順報知が開始される。なお、RT3状態に移行したときに、ラインバトル準備状態を終了させ、ラインバトル状態に移行させるようにしてもよい。
また、上述したように、例えば、非有利区間又は通常有利区間において、ボーナス役以外の特定役(例えば、「スイカ1」)に当籤したことに基づいてART抽籤が行われる場合に、その当籤結果としてラインバトル状態に移行させることを決定可能とする場合には、通常有利区間が終了したとき、ラインバトル準備状態に移行させる。この場合も、RT状態がRT2状態に移行するまでラインバトル準備状態を維持する。
もっとも、例えば、RT状態がRT0状態である場合に、押し順小役及び押し順リプレイについての押し順報知が行われたにもかかわらず、その押し順報知にしたがわずに停止操作が行われた結果、「RT1移行目」や「RT1移行リプ」が表示され、RT状態がRT1状態に移行した場合、RT状態がRT2状態とはなっていなくとも、ラインバトル状態に移行させるようにしてもよい。権利獲得抽籤準備状態及びエンディング準備状態においても同様である。すなわち、各準備状態において押し順ミスが発生した場合には、RT状態がRT2状態となっていない場合であっても、対応する遊技状態に移行させるようにしてもよい。
ラインバトル準備状態では、敵選択テーブル抽籤、味方選択テーブル抽籤、及び味方獲得抽籤が行われる。なお、これらの遊技性に関する抽籤は一例であり、ラインバトル準備状態においては他の抽籤も行うことが可能である。また、これらの遊技性に関する抽籤は、通常有利区間の各遊技状態においても行われるようにすることが可能である。この場合、通常有利区間から有利区間に移行した場合には、通常有利区間における抽籤結果がラインバトル状態において反映され、通常有利区間から有利区間に移行しなかった場合には、通常有利区間における抽籤結果が破棄(クリア)されるようにすればよい。
敵選択テーブル抽籤では、後述のバトル状態においてバトルの対象となる敵キャラクタに対応する情報を選択するための敵選択テーブルが決定される。具体的には、メインCPU101は、図36Aに示す敵選択テーブル抽籤テーブルを参照し、敵撃破回数と、抽籤値と、に基づいて、敵選択テーブル1~8のいずれかのテーブルを選択する。ここで、敵撃破回数は、後述のバトル状態において敵HPが「0」となって権利獲得状態に移行された回数、及び後述の継続抽籤状態においてラインバトル状態が継続することが決定された回数の累計回数(すなわち、ラインバトル状態が継続した回数)として、メインRAM103内の所定領域に記憶された回数を示す。
図36Aに示す敵選択テーブル1~8では、それぞれ敵撃破回数に応じて、ラインバトル状態の継続度合いを変動させることが可能となるように、各情報が割り当てられている。図36Aに示す敵選択テーブル1~8内において、「低」は、ラインバトル状態の継続度合いについて遊技者の有利度合いが相対的に低いことを示し、「中」は、ラインバトル状態の継続度合いについて遊技者の有利度合いが中程度であることを示し、「高」は、ラインバトル状態の継続度合いについて遊技者の有利度合いが高いことを示している。
本実施形態では、バトルの対象となる敵キャラクタに対応する情報として、「A」(敵キャラクタA)、「B」(敵キャラクタB)、「C」(敵キャラクタC)、及び「D」(敵キャラクタD)が設定されており、後述のバトル突入時敵種別抽籤においてそのいずかが決定される。ここで、本実施形態では、後述するように、「A」、「B」、「C」、「D」の順にラインバトル状態が継続する期待度が順次高まるようになっている。すなわち、「A」、「B」、「C」、「D」の順で遊技者の有利度合いが順次高まるようになっている。
そして、後述のバトル突入時敵種別抽籤では、決定された敵選択テーブルが示す情報が「低」であれば、遊技者の有利度合いが相対的に低い敵キャラクタ(例えば、「A」)が決定されやすく、遊技者の有利度合いが相対的に高い敵キャラクタ(例えば、「D」)は決定されにくくなっており、決定された敵選択テーブルが示す情報が「高」であれば、遊技者の有利度合いが相対的に低い敵キャラクタ(例えば、「A」)は決定されにくく、遊技者の有利度合いが相対的に高い敵キャラクタ(例えば、「D」)が決定されやすくなっている。また、決定された敵選択テーブルが示す情報が「中」であれば、その間の確率となる。このようにして、ラインバトル状態の継続度合いについての遊技者の有利度合いを変動させることが可能となっている。
味方選択テーブル抽籤では、後述のバトル状態においてバトルを有利に進めるための味方キャラクタに対応する情報を選択するための味方選択テーブルが決定される。具体的には、メインCPU101は、図36Bに示す味方選択テーブル抽籤テーブルを参照し、敵撃破回数と、抽籤値と、に基づいて、味方選択テーブル1~8のいずれかのテーブルを選択する。なお、敵撃破回数はすでに説明したため、ここでの説明は省略する。
本実施形態では、バトルを有利に進めるための味方キャラクタに対応する情報として、「1」(味方キャラクタ1)、「2」(味方キャラクタ2)、「3」(味方キャラクタ3)、及び「4」(味方キャラクタ4)が設定されており、後述のバトル突入時味方種別抽籤において、一又は複数の味方キャラクタが付与されるか、あるいは付与されないかが決定される。ここで、本実施形態では、後述するように、付与された味方キャラクタの数が多いほどラインバトル状態が継続する期待度が順次高まるようになっている。すなわち、付与された味方キャラクタの数が多いほどで遊技者の有利度合いが順次高まるようになっている。
そして、後述のバトル突入時味方種別抽籤では、決定された味方選択テーブルが示す情報が「激低」であれば、味方キャラクタが付与されることがほとんどなく、決定された味方選択テーブルが示す情報が「低」であれば、味方キャラクタが付与されにくく、また、付与されたとしても1つであり、決定された味方選択テーブルが示す情報が「中」であれば、味方キャラクタが付与されやすいが、複数の味方キャラクタは付与されにくく、決定された味方選択テーブルが示す情報が「高」であれば、味方キャラクタが付与されやすく、複数の味方キャラクタが付与されやすくなっている。このようにして、ラインバトル状態の継続度合いについての遊技者の有利度合いを変動させることが可能となっている。
味方獲得抽籤では、後述のバトル突入時味方種別抽籤とは別に、予め味方キャラクタを獲得させるか否かの権利を付与するか否かが決定される。メインCPU101は、例えば、特定役(例えば、「チャンス目」や「スイカ1」)に当籤したことに基づいて、所定確率(例えば、1/2の確率)で味方キャラクタを獲得させるか否かを決定する。なお、味方獲得抽籤において参照されるテーブルについては、図示を省略している。
ここで、味方獲得抽籤の結果、当該権利を付与することが決定された場合、バトル状態の突入時において、後述のバトル突入時味方種別抽籤の結果付与されなかった味方キャラクタの番号のうち、最も小さい番号の味方キャラクタが付与される。例えば、後述のバトル突入時味方種別抽籤において、味方キャラクタ「2」が付与されていた場合、当該権利を獲得していれば、さらに味方キャラクタ「1」が付与されるようになる。すなわち、後述のバトル突入時味方種別抽籤では、具体的な味方キャラクタの種別を含めて付与されるか否かが決定されるのに対し、味方獲得抽籤では、少なくともいずれかの味方キャラクタが付与されることを決定するか否かが決定される。
なお、味方獲得抽籤の結果付与することが決定された権利は、基本的に、その後のバトル状態が終了したときに消滅し、再度当該権利を得るには再度味方獲得抽籤に当籤する必要がある。この意味において、当該権利は、後述の「永続権利」とは異なる「限定的権利」であるともいい得る。
(インターバル状態)
上述したように、ラインバトル準備状態が終了したときに、メインCPU101は、まず、ラインバトル状態開始時のインターバル状態に移行させる。インターバル状態は、3ゲーム間継続する状態となっており、インターバル状態における遊技期間が3ゲームを経過すると、バトル状態に移行する。インターバル状態では、上述した味方獲得抽籤が行われる。
インターバル状態が終了したとき、バトル突入時敵種別抽籤、及びバトル突入時味方種別抽籤が行われる。
バトル突入時敵種別抽籤では、上述した敵選択テーブル抽籤の結果決定された敵選択テーブル(1~8のいずれか)に基づき、現在の敵撃破回数に応じた期待度の情報(「低」~「高」のいずれか)が参照され、バトルの対象となる敵キャラクタに対応する情報(「A」~「D」のいずれか)が決定される。なお、バトル突入時敵種別抽籤において参照されるテーブルについては、図示を省略している。
バトル突入時味方種別抽籤では、上述した味方選択テーブル抽籤の結果決定された味方選択テーブル(1~8のいずれか)に基づき、現在の敵撃破回数に応じた期待度の情報(「激低」~「高」のいずれか)が参照され、バトルを有利に進めるための味方キャラクタに対応する情報が決定される。なお、バトル突入時味方種別抽籤では、例えば、『「1」に当籤』、『「2」に当籤』、『「3」に当籤』、『「4」に当籤』、『「1・2」に当籤』、・・・『「1~4」に当籤』、といったように、複数の味方キャラクタが付与されることが決定され得る一方で、後述の永続権利(あるいは、限定的権利)として「1」が付与されている場合に、『「1」に当籤』が決定された場合には、その抽籤結果は破棄される(反映されない)ようになっている。また、この場合、『「1・2」に当籤』が決定された場合には、そのうちの『「1」に当籤』の部分のみが破棄され(反映されず)、『「2」に当籤』の部分は反映されるようになっている。したがって、味方獲得抽籤で他に権利が付与されていなければ、この場合の味方キャラクタは「1」と「2」となる。なお、バトル突入時味方種別抽籤において参照されるテーブルについては、図示を省略している。
また、インターバル状態が終了したとき、敵HPと味方HPとに初期値「32」がセットされる。そして、バトル突入時敵種別抽籤の結果に応じた敵種別がセットされるとともに、バトル突入時味方種別抽籤の結果、味方獲得抽籤の結果に基づき付与された限定的権利の有無、及び後述の永続権利獲得抽籤の結果に基づき付与された永続権利の有無に応じた味方種別がセットされる。
(バトル状態)
上述したように、インターバル状態が終了したときに、メインCPU101は、次に、ラインバトル状態中のバトル状態に移行させる。バトル状態は、少なくとも31ゲーム間継続する状態となっており、この間に、味方側が攻撃をすれば、その攻撃のダメージ分敵HPが減少し、敵側が攻撃をすれば、その攻撃のダメージ分味方HPが減少するという遊技性を有する。そして、バトル状態の終了前に敵HPが「0」以下となった場合には、権利獲得抽籤状態に移行させ、バトル状態の終了前に敵HPが「0」以下とならなかった場合には、後述の継続抽籤状態に移行させる。
なお、バトル状態では、「弱レア役」又は「チャンス目」に当籤した場合、その当籤した遊技は、バトル状態の遊技期間のカウント対象には含まれないようになっている。すなわち、「弱レア役」又は「チャンス目」に当籤した回数だけ、バトル状態の遊技期間が延長されるようになっている。また、バトル状態では、「チャンス目」に当籤し、「RT3移行目」が表示されてRT状態がRT3状態となった場合、このRT3状態の8ゲーム間は、バトル状態の遊技期間のカウント対象には含まれないようになっている。すなわち、RT3状態が継続する遊技回数分、バトル状態の遊技期間が延長されるようになっている。
バトル状態では、被弾リプ時カウンター抽籤、カウンター時与ダメージ抽籤、被弾リプ時防御抽籤、被弾リプ時被ダメージ抽籤、及び与ダメージ抽籤が行われ得る。なお、これらの遊技性に関する抽籤は一例であり、バトル状態においては他の抽籤も行うことが可能である。
ここで、図37~図41も参照しながら、バトル状態で行われる各種の遊技性に関する抽籤と、味方キャラクタに対応する情報との関係性について説明する。
図37は、ラインバトル状態(より詳細には、バトル状態)において、味方なしの場合(すなわち、味方キャラクタに対応する情報として、「1」~「4」のいずれもが付与されていない場合)の、表示装置11の表示内容の一例を示す図である。
まず、表示装置11は、バトル状態中の基本的な表示内容として、遊技者自身に相当する味方側の自己キャラクタ(図37~図41中、「自分」)の現在の「ステータス」を表示するとともに、上述したバトル突入時敵種別抽籤の結果決定された敵側の敵キャラクタ(図37~図41中、「敵A」。この場合、敵種別「A」が選択されているものとする)の現在の「ステータス」を表示する。
ステータスは、バトル状態突入時にセットされた、味方HP及び敵HPの残りの数値範囲に対応する情報であり、本実施形態では、味方HP及び敵HPのそれぞれについて、残りの数値範囲が「32~25」であるとき、ステータス「平常」が設定され、残りの数値範囲が「24~17」であるとき、ステータス「小破」が設定され、残りの数値範囲が「16~9」であるとき、ステータス「中破」が設定され、残りの数値範囲が「8~1」であるとき、ステータス「大破」が設定され、残りの数値範囲が「0」以下となったとき、ステータス「撃破」が設定される。なお、敵HPについてはステータス「撃破」が設定される場合があるが、味方HPについてはステータス「撃破」が設定される場合はなく、味方HPの残り数値範囲が「1」以下となるときには、味方HPは「1」に固定され、それ以下に減算されることはない。
そして、表示装置11は、味方なしの場合、「中段ライン攻撃有効」と表示している。これは、バトル状態において「1」~「4」のいずれの味方キャラクタも付与されていない場合、センターライン(図37~図41中、「DL1」)のみがラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとして機能することを意味している。
それゆえ、本実施形態では、味方なしの場合、上述した「中段リプ」又は「中段ベル」が表示されるとき(すなわち、「中段リプ」又は「中段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されたとき)には、味方側の攻撃となり、後述の与ダメージ抽籤が行われる一方、上述した「中段リプ」又は「中段ベル」が表示されず(すなわち、「中段リプ」又は「中段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合には、敵側の攻撃となり、後述する与ダメージ抽籤は行われず、後述する被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われるようになっている。
図38は、ラインバトル状態(より詳細には、バトル状態)において、味方「1」獲得の場合(すなわち、味方キャラクタに対応する情報として「1」が付与されている場合)の、表示装置11の表示内容の一例を示す図である。なお、基本的な表示内容については、図37におけるものと同一であるため、ここでの説明は省略している。
表示装置11は、味方「1」獲得の場合、「中段ライン攻撃有効」及び「上段ライン攻撃有効」と表示している。これは、バトル状態において味方キャラクタ「1」が付与されている場合、センターライン(図37~図41中、「DL1」)及びトップライン(図38~図41中、「DL2」)がラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとして機能することを意味している。
それゆえ、本実施形態では、味方「1」獲得の場合、上述した「中段リプ」又は「中段ベル」が表示されるとき(すなわち、「中段リプ」又は「中段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されたとき)、及び上述した「上段リプ」又は「上段ベル」が表示されるとき(すなわち、「上段リプ」又は「上段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されたとき)には、味方側の攻撃となり、後述の与ダメージ抽籤が行われる一方、上述した「中段リプ」又は「中段ベル」が表示されず(すなわち、「中段リプ」又は「中段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、上述した「上段リプ」又は「上段ベル」が表示されず(すなわち、「上段リプ」又は「上段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合には、敵側の攻撃となり、後述する与ダメージ抽籤は行われず、後述する被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われるようになっている。
図39は、ラインバトル状態(より詳細には、バトル状態)において、味方「1」及び「2」獲得の場合(すなわち、味方キャラクタに対応する情報として「1」及び「2」が付与されている場合)の、表示装置11の表示内容の一例を示す図である。なお、基本的な表示内容については、図37におけるものと同一であるため、ここでの説明は省略している。
表示装置11は、味方「1」及び「2」獲得の場合、「中段ライン攻撃有効」、「上段ライン攻撃有効」、及び「下段ライン攻撃有効」と表示している。これは、バトル状態において味方キャラクタ「1」及び「2」が付与されている場合、センターライン(図37~図41中、「DL1」)、トップライン(図38~図41中、「DL2」)、及びボトムライン(図39~図41中、「DL3」)がラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとして機能することを意味している。
それゆえ、本実施形態では、味方「1」及び「2」獲得の場合、上述した「中段リプ」又は「中段ベル」が表示されるとき(すなわち、「中段リプ」又は「中段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されたとき)、上述した「上段リプ」又は「上段ベル」が表示されるとき(すなわち、「上段リプ」又は「上段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されたとき)、上述した「下段リプ」又は「下段ベル」が表示されるとき(すなわち、「下段リプ」又は「下段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されたとき)には、味方側の攻撃となり、後述の与ダメージ抽籤が行われる一方、上述した「中段リプ」又は「中段ベル」が表示されず(すなわち、「中段リプ」又は「中段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、上述した「上段リプ」又は「上段ベル」が表示されず(すなわち、「上段リプ」又は「上段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、上述した「下段リプ」又は「下段ベル」が表示されず(すなわち、「下段リプ」又は「下段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合には、敵側の攻撃となり、後述する与ダメージ抽籤は行われず、後述する被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われるようになっている。
図40は、ラインバトル状態(より詳細には、バトル状態)において、味方「1」~「3」獲得の場合(すなわち、味方キャラクタに対応する情報として「1」~「3」が付与されている場合)の、表示装置11の表示内容の一例を示す図である。なお、基本的な表示内容については、図37におけるものと同一であるため、ここでの説明は省略している。
表示装置11は、味方「1」~「3」獲得の場合、「中段ライン攻撃有効」、「上段ライン攻撃有効」、「下段ライン攻撃有効」、及び「カウンターあり」と表示している。これは、バトル状態において味方キャラクタ「1」~「3」が付与されている場合、センターライン(図37~図41中、「DL1」)、トップライン(図38~図41中、「DL2」)、及びボトムライン(図39~図41中、「DL3」)がラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとして機能するとともに、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合に、後述の被弾リプ時カウンター抽籤及びカウンター時与ダメージ抽籤が行われ得ることを意味している。
それゆえ、本実施形態では、味方「1」~「3」獲得の場合、味方「1」及び「2」獲得の場合と後述の与ダメージ抽籤及び後述の被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われる態様は同じであるが、それに加え、上述した「中段リプ」又は「中段ベル」が表示されず(すなわち、「中段リプ」又は「中段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、上述した「上段リプ」又は「上段ベル」が表示されず(すなわち、「上段リプ」又は「上段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、上述した「下段リプ」又は「下段ベル」が表示されず(すなわち、「下段リプ」又は「下段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合に、後述の被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われる前に、カウンター攻撃を発動させるか否かを決定するための被弾リプ時カウンター抽籤が行われ、これに当籤すると、味方側の攻撃となり、後述のカウンター時与ダメージ抽籤が行われ、後述の被弾リプ時被ダメージ抽籤は行われないようになっている。
図41は、ラインバトル状態(より詳細には、バトル状態)において、味方「1」~「4」獲得の場合(すなわち、味方キャラクタに対応する情報として「1」~「4」が付与されている場合)の、表示装置11の表示内容の一例を示す図である。なお、基本的な表示内容については、図37におけるものと同一であるため、ここでの説明は省略している。
表示装置11は、味方「1」~「4」獲得の場合、「中段ライン攻撃有効」、「上段ライン攻撃有効」、「下段ライン攻撃有効」、「カウンターあり」、及び「防御あり」と表示している。これは、バトル状態において味方キャラクタ「1」~「4」が付与されている場合、センターライン(図37~図41中、「DL1」)、トップライン(図38~図41中、「DL2」)、及びボトムライン(図39~図41中、「DL3」)がラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとして機能するとともに、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合に、後述の被弾リプ時カウンター抽籤及びカウンター時与ダメージ抽籤が行われ得ること、後述の被弾リプ時カウンター抽籤に当籤しない場合であっても後述の被弾リプ時防御抽籤が行われ得ることを意味している。
それゆえ、本実施形態では、味方「1」~「4」獲得の場合、味方「1」及び「2」獲得の場合と後述の与ダメージ抽籤、後述の被弾リプ時被ダメージ抽籤、後述の被弾リプ時カウンター抽籤、及びカウンター時与ダメージ抽籤が行われる態様は同じであるが、それに加え、上述した「中段リプ」又は「中段ベル」が表示されず(すなわち、「中段リプ」又は「中段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、上述した「上段リプ」又は「上段ベル」が表示されず(すなわち、「上段リプ」又は「上段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、上述した「下段リプ」又は「下段ベル」が表示されず(すなわち、「下段リプ」又は「下段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定されず)、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合に、後述の被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われる前に、カウンター攻撃を発動させるか否かを決定するための被弾リプ時カウンター抽籤が行われ、これに当籤しなかった場合には、被弾リプ時防御抽籤が行われ、これに当籤すると、敵側の攻撃となるが、防御成功となり、後述の被弾リプ時被ダメージ抽籤は行われないようになっている。
なお、本実施形態では、判定ラインとして設定されたラインに、実際に「リプレイ」の図柄や「ベル」の図柄が揃った場合にのみ後述の与ダメージ抽籤が行われ、例えば、押し順小役について押し順報知が行われたにもかかわらず、遊技者の押し順ミスによって実際には「ベル」の図柄が揃わなかった場合には後述の与ダメージ抽籤が行われないようにしてもよいし、判定ラインとして設定されたラインに、「リプレイ」の図柄や「ベル」の図柄が揃い得る(表示され得る)内部当籤役が決定された場合には、実際に「リプレイ」の図柄や「ベル」の図柄が揃うか否かにかかわらず後述の与ダメージ抽籤が行われるようにしてもよい。これらの手法のいずれを採用することもできる。後者の手法を採用する場合には、「判定ライン」は実際に「判定」そのものが行われるラインではなくなるものの、例えば、遊技者に与ダメージ抽籤が行われることを報知可能とするといった意義を有するものとなることから、遊技者にとって重要な意味を持つことには変わりがない。
また、図37~図41では、味方キャラクタ「1」~「4」が順に増加する例を挙げて説明しているが、味方キャラクタは、バトル突入時味方種別抽籤の結果によっては、例えば、「2」のみ、「3」のみ、「4」のみ、あるいは、「2」及び「3」、「3」及び「4」といったように付与される場合もあり得る。したがって、以下では、味方キャラクタに対応する情報「1」~「4」の機能を再度簡潔に説明する。
味方キャラクタに対応する情報「1」が設定されると、センターライン(図37~図41中、「DL1」)に加え、トップライン(図38~図41中、「DL2」)がラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとして機能するようになる。
味方キャラクタに対応する情報「2」が設定されると、センターライン(図37~図41中、「DL1」)に加え、ボトムライン(図39~図41中、「DL3」)がラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとして機能するようになる。
味方キャラクタに対応する情報「3」が設定されると、本来は敵側の攻撃となって味方HPが減少される場合であっても、逆に味方側の攻撃となって敵HPが減少される場合があるようになる。
味方キャラクタに対応する情報「4」が設定されると、本来は敵側の攻撃となって味方HPが減少される場合であっても、味方HPが減少されない場合があるようになる。
ここで、味方キャラクタに対応する情報「1」及び「2」のいずれが設定されているか否かにかかわらず、メインCPU101(主制御回路90側)からサブCPU201(副制御回路200側)に対して、当籤役番号「7」、「8」又は「24」が送信された場合(図32参照)、サブCPU201は、例えば、表示装置11において「中段ライン攻撃有効」と表示された箇所を点滅させたり、あるいは強調して表示するなどの処理を行う。これにより、味方側が攻撃することを期待させる演出を行うことができる。
また、味方キャラクタに対応する情報「1」が設定されている場合であって、メインCPU101(主制御回路90側)からサブCPU201(副制御回路200側)に対して、当籤役番号「6」又は「23」が送信された場合(図32参照)、サブCPU201は、例えば、表示装置11において「上段ライン攻撃有効」と表示された箇所を点滅させたり、あるいは強調して表示するなどの処理を行う。これにより、味方側が攻撃することを期待させる演出を行うことができる。
また、味方キャラクタに対応する情報「2」が設定されている場合であって、メインCPU101(主制御回路90側)からサブCPU201(副制御回路200側)に対して、当籤役番号「10」又は「25」が送信された場合(図32参照)、サブCPU201は、例えば、表示装置11において「下段ライン攻撃有効」と表示された箇所を点滅させたり、あるいは強調して表示したりするなどの処理を行う。これにより、味方側が攻撃することを期待させる演出を行うことができる。
もっとも、味方側が攻撃することを期待させる演出の態様はこれに限られない。例えば、その他演出装置(例えば、スピーカ群84やLED群85)によって行われる演出であってもよい。また、上述した対応関係にない内部当籤役の当籤役番号が送信された場合であっても、所定確率で上述した演出のうちいずれかの演出が行われるようにしてもよい。
なお、味方キャラクタに対応する情報の種類や機能は、上述したものに限られない。例えば、特定の味方キャラクタに対応する情報(例えば、「5」)が設定されると、後述の与ダメージ抽籤において決定される与ダメージが増加する(例えば、決定された与ダメージが2倍となる)ような機能を持たせてもよい。また、例えば、特定の味方キャラクタに対応する情報(例えば、「6」)が設定されると、後述の被弾リプ時被ダメージ抽籤において決定される被ダメージが減少する(例えば、決定された被ダメージが1/2となる)ような機能を持たせてもよい。
また、判定ラインとして機能するラインは、有効ラインに限られない。例えば、特定の味方キャラクタに対応する情報が設定された場合には、有効ラインとは異なるラインであっても、それを特別ラインとし、この特別ラインを判定ラインとして機能させるようにしてもよい。具体的には、例えば、特定の味方キャラクタに対応する情報(例えば、「5」)が設定されると、センターラインに加え、クロスダウンラインがラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとして機能するようにしてもよい。また、例えば、特定の味方キャラクタに対応する情報(例えば、「6」)が設定されると、センターラインに加え、クロスアップラインがラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとして機能するようにしてもよい。
このような場合、実際の有効ライン上に表示される図柄は、「リプレイ」の図柄揃い、あるいは「ベル」の図柄揃いではないが、このような特別ライン上に表示される図柄が、「リプレイ」の図柄揃い、あるいは「ベル」の図柄揃いとなるように構成されていれば、遊技者は有効ラインと同様に有利さの度合いが変動することを認識できるため、実際の有効ライン数にかかわらず、同様の遊技性を提供することが可能となる。なお、このような観点からは、ラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインには、必ずしも有効ラインが含まれる必要はなく、例えば、有効ラインがクロスアップラインの1ラインであるとき、ラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインが、センターライン、トップライン、及びボトムラインの最大3ラインから構成されていてもよい。すなわち、ラインバトル状態の継続度合いの変動に関する判定ラインを、有効ラインとは異なる特別ラインのみから構成することも可能である。
また、判定ラインを定義する際には、上述した有効ラインと同様に、図柄が一直線に並ぶ各ラインに替えて、あるいはこれとともに、図柄が一直線に並ばないラインを有効ラインとして定義することもできる。すなわち、各列(左リール3L,中リール3C,右リール3R)ごとのいずれか一の図柄(の領域)を通るラインであれば、直線又は折れ線で結んで構成される一又は複数のラインを判定ラインとして設定可能である。
例えば、左リール3Lの上段領域、中リール3Cの下段領域、及び、右リール3Rの上段領域を結ぶライン(V時の変則ライン)などを判定ラインとして定義するようにしてもよい。すなわち、本実施形態では、リール表示窓4の枠内に、3行×3列の態様で図柄が表示されるようになっていることから、27通りの判定ラインを定義することが可能であり、そのうち少なくともいずれか1つのラインが判定ラインとして定義されるようにすればよい。
ここで、再度バトル状態の説明に戻る。上述したように、味方キャラクタに対応する情報「3」が設定されている場合には、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合に、被弾リプ時カウンター抽籤が行われる。被弾リプ時カウンター抽籤では、メインCPU101は、所定確率で、カウンター攻撃を発動させること(当籤)、又はカウンター攻撃を発動させないこと(非当籤)のいずれかを決定する。なお、被弾リプ時カウンター抽籤において参照されるテーブルについては、図示を省略している。
被弾リプ時カウンター抽籤に当籤した場合には、続いて、カウンター時与ダメージ抽籤が行われる。カウンター時与ダメージ抽籤では、メインCPU101は、図36Cに示すカウンター時与ダメージ抽籤テーブルを参照し、抽籤値に基づいて、いずれか1つの与ダメージの値を決定する。なお、与ダメージの値が決定されると、その値が敵HPの値から減算され、敵HPの値が更新される。また、これにともなって、上述した敵の「ステータス」が適宜更新される。また、この場合には、被弾リプ時被ダメージ抽籤は行われない。
一方、被弾リプ時カウンター抽籤に当籤しなかった場合であって、味方キャラクタに対応する情報「4」が設定されている場合、及び味方キャラクタに対応する情報「3」は設定されていないが「4」が設定されている場合には、被弾リプ時防御抽籤が行われる。被弾リプ時カウンター抽籤では、メインCPU101は、所定確率で、防御を発動させること(当籤)、又は防御を発動させないこと(非当籤)のいずれかを決定する。なお、被弾リプ時防御抽籤において参照されるテーブルについては、図示を省略している。
被弾リプ時防御抽籤に当籤した場合には、被弾リプ時被ダメージ抽籤は行われない。一方、被弾リプ時防御抽籤に当籤しなかった場合、味方キャラクタに対応する情報「4」は設定されていないが「3」が設定されている場合であって、被弾リプ時カウンター抽籤に当籤しなかった場合、並びに味方キャラクタに対応する情報「3」及び「4」が設定されていない場合であって、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合には、被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われる。
被弾リプ時被ダメージ抽籤では、メインCPU101は、図36Dに示す被弾リプ時被ダメージ抽籤テーブルを参照し、敵種別と、抽籤値と、に基づいて、いずれか1つの被ダメージの値を決定する。なお、被ダメージの値が決定されると、その値が味方HPの値から減算され、味方HPの値が更新される。また、これにともなって、上述した味方の「ステータス」が適宜更新される。
味方キャラクタに対応する情報「1」及び「2」が設定されていない場合であって、「中段リプ」又は「中段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定された場合、及びスイカ(この場合、「F_スイカ1」のみであってもよいし、「F_スイカ2」を含んでいてもよい。以下、この項において同じ)が内部当籤役として決定された場合には、与ダメージ抽籤が行われる。
味方キャラクタに対応する情報「1」が設定されている場合であって、「中段リプ」若しくは「中段ベル」、又は「上段リプ」若しくは「上段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定された場合、及びスイカが内部当籤役として決定された場合には、与ダメージ抽籤が行われる。
味方キャラクタに対応する情報「2」が設定されている場合であって、「中段リプ」若しくは「中段ベル」、又は「下段リプ」若しくは「下段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定された場合、及びスイカが内部当籤役として決定された場合には、与ダメージ抽籤が行われる。
味方キャラクタに対応する情報「1」及び「2」が設定されている場合であって、「中段リプ」若しくは「中段ベル」、「上段リプ」若しくは「上段ベル」、又は「下段リプ」若しくは「下段ベル」が表示され得る内部当籤役が決定された場合、及びスイカが内部当籤役として決定された場合には、与ダメージ抽籤が行われる。
与ダメージ抽籤では、メインCPU101は、図36Eに示す与ダメージ抽籤テーブルを参照し、内部当籤役と、抽籤値と、に基づいて、いずれか1つの与ダメージの値を決定する。なお、与ダメージの値が決定されると、その値が敵HPの値から減算され、敵HPの値が更新される。また、これにともなって、上述した敵の「ステータス」が適宜更新される。
ここで、RT状態に着目すると、有利区間のラインバトル状態は、基本的にはRT2状態に対応するものであるが、「RT3移行目」が表示された場合にはRT3状態ともなり得る。図16を参照すると、RT2状態では、「F_中段リプ1」の抽籤値が「5000」であり、「F_上段リプ」及び「F_下段リプ」の抽籤値が「2450」であり、「F_被弾リプ」の抽籤値が「8970」であるのに対し、RT3状態では、「F_中段リプ2」の抽籤値が「32768」であり、「F_被弾リプ」の抽籤値は「0」である。
すなわち、有利区間のラインバトル状態(より詳細には、バトル状態)において、RT3状態に移行させることができれば、味方キャラクタに対応する情報「1」又は「2」が設定されているか否かにかかわらず、「中段リプ」が表示され得る内部当籤役が高確率で決定される結果、与ダメージ抽籤が高確率で行われるようにすることができるとともに、「被弾リプ」が表示され得る内部当籤役は決定されない結果、被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われないようにすることができる。したがって、有利区間のラインバトル状態(より詳細には、バトル状態)では、RT3状態が最も有利なRT状態となっている。
バトル状態において、バトル状態が終了する前に敵HPが「0」以下(すなわち、ステータスとして「撃破」)となった場合、メインCPU101は、次回遊技から有利区間の権利付与抽籤状態に移行させる。また、敵HPが「0」以下となっておらず、バトル状態の遊技期間が終了していない場合には、バトル状態を継続させる。また、敵HPが「0」以下となっておらず、バトル状態の遊技期間が終了した場合には、次回遊技からラインバトル状態中の継続抽籤状態に移行させる。
なお、本実施形態では、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合に、被弾リプ時カウンター抽籤、被弾リプ時防御抽籤及び被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われるものとしているが、バトル状態における抽籤手法はこれに限られない。例えば、与ダメージ抽籤の対象なっていない内部当籤役(但し、「弱レア役」、「チャンス目」、ボーナス役は除く)が決定された場合には、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤したと同様に、被弾リプ時カウンター抽籤、被弾リプ時防御抽籤及び被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われるようにしてもよい。
また、本実施形態では、「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)に当籤した場合に、「被弾リプ」の図柄の組合せがセンターラインに表示されるようになっているが、例えば、複数の異なる内部当籤役として構成し、あるいは「被弾リプ」(「F_被弾リプ」)を押し順リプレイとして構成し、停止操作の手順に応じて、「被弾リプ」の図柄の組合せがトップラインに表示され、あるいはボトムラインに表示される場合があるようにしてもよい。この場合に、トップラインやボトムラインが判定ラインとなっている場合には、被弾リプ時カウンター抽籤、被弾リプ時防御抽籤及び被弾リプ時被ダメージ抽籤が行われるようにしてもよいし、これらの抽籤は行われないようにしてもよい。また、トップラインやボトムラインが判定ラインとなっている場合には、「被弾リプ」の図柄の組合せがトップラインやボトムラインに表示されないように、停止操作の手順が報知されるようにしてもよい。
(継続抽籤状態)
上述したように、敵HPが「0」以下となっておらず、バトル状態の遊技期間が終了したときに、メインCPU101は、次に、ラインバトル状態中の継続抽籤状態に移行させる。継続抽籤状態は、4ゲーム又は7ゲーム間継続する状態となっており、最終的に、ラインバトル状態から権利獲得抽籤状態に移行させることが決定されている場合には、権利獲得抽籤状態に移行させ、ラインバトル状態を継続させることが決定されている場合には、再度ラインバトル状態中のインターバル状態に移行させ、これらのいずれの決定もなされていない場合には、ラインバトル状態が終了し(すなわち、有利区間が終了し)、非有利区間の通常状態に移行させる。
継続抽籤状態では、敵種別とダメージ状態に応じた継続抽籤及び継続抽籤結果書換抽籤が行われ得る。なお、これらの遊技性に関する抽籤は一例であり、継続抽籤状態においては他の抽籤も行うことが可能である。
まず、メインCPU101は、バトル状態から継続抽籤状態に移行する際に、敵種別とダメージ状態に応じた継続抽籤を行う。敵種別とダメージ状態に応じた継続抽籤では、メインCPU101は、図36Fに示す継続抽籤テーブルを参照し、敵種別と、ダメージ状態(すなわち、上述した「ステータス」と同義)と、抽籤値と、に基づいて、継続抽籤状態の遊技期間は4ゲームであるが、権利獲得抽籤状態に移行させることもラインバトル状態を継続させることも決定されないこと(「4G敗北」)、継続抽籤状態の遊技期間は7ゲームであるが、権利獲得抽籤状態に移行させることもラインバトル状態を継続させることも決定されないこと(「7G敗北」)、継続抽籤状態の遊技期間は4ゲームであり、ラインバトル状態を継続させることが決定されること(「4G継続」)、継続抽籤状態の遊技期間は7ゲームであり、ラインバトル状態を継続させることが決定されること(「7G継続」)、継続抽籤状態の遊技期間は4ゲームであり、権利獲得抽籤状態に移行させることが決定されること(「4G昇格」)、及び継続抽籤状態の遊技期間は7ゲームであり、権利獲得抽籤状態に移行させることが決定されること(「7G昇格」)、のいずれかが決定される。
なお、敵種別とダメージ状態に応じた継続抽籤では、少なくとも有利区間が終了されない抽籤結果(上述した「4G継続」、「7G継続」、「4G昇格」、及び「7G昇格」)が決定される確率が、原則として、敵種別が「A」、「B」、「C」、「D」の順に順次高まるようになっており、また、味方ステータスが「大破」、「中破」、「小破」、「平常」の順に順次高まるようになっており、また、敵ステータスが「平常」、「小破」、「中破」、「大破」の順に順次高まるようになっている。すなわち、敵種別と、味方ステータスと、敵ステータスと、の3つのパラメータが参照され、有利区間が継続するか否かが決定されるようになっている。
それゆえ、本実施形態では、バトル状態突入時に、いずれの敵キャラクタに対応する情報が設定されるか、バトル状態中に味方ステータスがどのように変移するか、及びバトル状態中に敵ステータスがどのように変移するかに応じて、ラインバトル状態が継続する継続度合いを変動させることが可能となっている。また、味方ステータス及び敵ステータスの変移に際しては、味方キャラクタに対応する情報の種類(例えば、判定ライン数)が重要となり、これによって、ラインバトル状態が継続する継続度合いが、遊技者に有利な度合いに変動させたり、遊技者に不利な度合いに変動させたりする確率も変動するようになっている。
なお、図36Fに示す継続抽籤テーブルでは、味方ステータスが「大破」、及び敵ステータスが「大破」であるときには、例外的に、少なくとも有利区間が終了されない抽籤結果が決定されることが確定するようになっている。このように、味方ステータスが特定のステータスであり、敵ステータスが特定のステータスであるとき、上述した原則に反して、有利区間が継続する確率を高めたり、有利区間が継続する確率を低めたりすることもできる。
また、メインCPU101は、バトル状態から継続抽籤状態に移行する際に、敵種別とダメージ状態に応じた継続抽籤の抽籤結果が、有利区間が終了される抽籤結果(上述した「4G敗北」及び「7G敗北」)である場合には、継続抽籤状態において、継続抽籤結果書換抽籤を行う。具体的には、継続抽籤状態において、「チャンス目」又はボーナス役に当籤した場合、継続抽籤の抽籤結果として、例えば「4G敗北」が決定されている場合には「4G継続」に書き換え、例えば「7G敗北」が決定されている場合には「7G継続」に書き換える。また、スイカ(この場合、「F_スイカ1」のみであってもよいし、「F_スイカ2」を含んでいてもよい)に当籤した場合、所定確率(例えば、1/2)で、継続抽籤の抽籤結果を書き換えることを決定する。継続抽籤の抽籤結果を書き換えることが決定された場合、上記と同様に継続抽籤の抽籤結果が適宜書き換えられる。
なお、本実施形態では、敵種別とダメージ状態に応じた継続抽籤が行われた後、継続抽籤結果書換抽籤が行われるが、継続抽籤状態における抽籤手法はこれに限られない。例えば、継続抽籤状態では、まず、継続抽籤結果書換抽籤が行われ(すなわち、内部当籤役に基づいて遊技毎にラインバトル状態を継続させる否かを決定するための抽籤が行われ)、当該抽籤の結果ラインバトル状態を継続させることが決定されなかった場合に、継続抽籤状態が終了するときに、敵種別とダメージ状態に応じた継続抽籤が行われるようにしてもよい。
このように、本実施形態では、有利区間のラインバトル状態において、一又は複数のいずれかのライン(有効ラインであるかを問わない)を有利区間の継続度合いの変動に関する判定ラインとするかを決定可能とし、ラインバトル状態中のバトル状態において、決定された判定ラインに「リプレイ」又は「ベル」の図柄が並んで表示される場合に、有利区間の継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させることを可能とし、ラインバトル状態中の継続抽籤状態において、決定された有利区間の継続度合いに基づいて有利区間を継続させるか否かを決定することが可能となっている。
これにより、判定ラインの決定結果に応じて有利区間の継続度合いを変動させることができるため、遊技者に有利な状態の継続に関する興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、ラインバトル状態中のバトル状態において、決定された判定ラインに、例えば、「被弾リプ」の図柄の組合せが表示される場合に、有利区間の継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させることが可能となっている。
これにより、有利区間中(例えば、ラインバトル状態中のバトル状態中)における緊張感を高めることができ、有利区間中の遊技が単調とならず、さらに遊技者に有利な状態の継続に関する興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、有利区間のラインバトル状態におけるRT状態をRT2状態に変移させることが可能であるとともに、「RT3移行目」が表示された場合に、有利区間のラインバトル状態におけるRT状態をRT3状態に変移させることが可能となっており、決定された判定ラインに「中段リプ」の図柄の組合せが表示され得る特定の内部当籤役(例えば、「F_中段リプ1」及び「F_中段リプ2」のいずれか)を決定する確率は、RT2状態よりもRT3状態のほうが高くなっている。
また、本実施形態では、RT2状態においては、「被弾リプ」の図柄の組合せが表示され得る所定の内部当籤役(例えば、「F_被弾リプ」)を決定可能とし、RT3状態においては、この所定の内部当籤役を決定可能としないようになっている。
これにより、有利区間中(例えば、ラインバトル状態中のバトル状態中)においては、いずれのRT状態であるかによって遊技者の有利さの度合いがさらに変動するようになるため、有利区間中の遊技をより多彩なものとし、さらに遊技者に有利な状態の継続に関する興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、例えば、「打順1」で停止操作が行われた場合に、トップラインで「ベル」の図柄の組合せが表示される「F_上段左ベル1」と、「打順1」で停止操作が行われた場合に、センターラインで「ベル」の図柄の組合せが表示される「F_中段左ベル1」と、「打順3」で停止操作が行われた場合に、トップラインで「ベル」の図柄の組合せが表示される「F_上段中ベル1」と、「打順3」で停止操作が行われた場合に、センターラインで「ベル」の図柄の組合せが表示される「F_中段中ベル1」と、を少なくとも内部当籤役として決定可能であり、図32に示したように、有利区間において、例えば、「F_上段左ベル1」又は「F_上段中ベル1」が決定された場合には、当籤役番号として「23」を送信し、「F_中段左ベル1」又は「F_中段中ベル1」が決定された場合には、当籤役番号として「24」を送信するようになっている。そして、本実施形態では、送信された当籤役番号に応じて異なる演出を実行することが可能となっている。
これにより、例えば、有利区間のラインバトル状態のような図柄が表示されるラインによって遊技者の有利さの度合いが変動するような遊技性を有する場合に、表示される図柄の組合せに関連した演出を行うことができるため、制御負担を増大させることなく、より適切な演出を行うことができる。
<権利獲得抽籤状態及び権利獲得状態中の遊技性>
次に、図42を参照して、有利区間の権利獲得抽籤状態及び権利獲得状態中の遊技の流れについて説明する。なお、図42では、権利獲得抽籤状態及び権利獲得状態中の遊技の流れの概要を示している。
(権利獲得抽籤準備状態)
メインCPU101は、有利区間の権利獲得抽籤準備状態、権利獲得抽籤状態、及び権利獲得状態において、ボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に基づくボーナス状態が終了したときに、権利獲得抽籤準備状態に移行させる(すなわち、これらの状態に復帰させる)。この場合、ボーナス状態が終了したときのRT状態はRT4状態であり(図13参照)、RT状態がRT4状態からRT2状態に移行するまで権利獲得抽籤準備状態を維持する。RT状態がRT2状態に移行したとき、ボーナス役に当籤したのが権利獲得状態であれば権利獲得状態に移行させ、ボーナス役に当籤したのが権利獲得抽籤状態であれば権利獲得抽籤状態に移行させる。
なお、この場合、RT4状態において「RT1移行目」を表示させるため、RT4状態において「RT1移行目」が表示されるまでは、押し順小役及び押し順リプレイについての押し順報知は行われず、RT状態がRT1状態に移行してから、押し順小役及び押し順リプレイについての押し順報知が開始される。また、この場合、RT4状態において「RT3移行目」が表示されてRT3状態に移行した場合にも、押し順小役及び押し順リプレイについての押し順報知が開始される。なお、RT3状態に移行したときに、権利獲得抽籤準備状態を終了させ、権利獲得状態に復帰させる場合には権利獲得状態に復帰させ、権利獲得抽籤状態に復帰させる場合には権利獲得抽籤状態に復帰させるようにしてもよい。
(権利獲得抽籤状態)
上述したように、権利獲得抽籤準備状態が終了したとき、及びラインバトル状態において権利獲得抽籤状態に移行させることが決定されたときに、メインCPU101は、権利獲得抽籤状態に移行させる。権利獲得抽籤状態は、20ゲーム間継続する状態となっており、この間にはもちろん遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される。そして、権利獲得状態に移行しない場合であってもラインバトル状態に戻るようになっている。したがって、この権利獲得抽籤状態は、それ自体が有利区間の遊技期間を延長させ得る遊技状態となっている。権利獲得抽籤状態では、権利獲得状態移行抽籤が行われる。
権利獲得状態移行抽籤では、例えば、メインCPU101は、権利獲得抽籤状態において、「チャンス目」又はスイカ(この場合、「F_スイカ1」のみであってもよいし、「F_スイカ2」を含んでいてもよい)に当籤した場合、次回遊技から権利獲得状態に移行させることを決定する。また、共通ベル(「F_上段共通ベル」及び「F_中段共通ベル」)に当籤した場合、所定確率(例えば、1/4)で、次回遊技から権利獲得状態に移行させることを決定する。なお、権利獲得状態に移行させることが決定された場合であっても、権利獲得状態に移行するのは、権利獲得抽籤状態の遊技期間(20ゲーム)が終了したときであってもよい。また、権利獲得状態に移行させることが決定された場合に、権利獲得抽籤状態の遊技期間の残りゲーム数の範囲で前兆期間を決定し、この前兆期間が経過したときに権利獲得状態に移行させるようにしてもよい。また、権利獲得抽籤状態から権利獲得状態に移行させる際に、権利獲得抽籤状態の遊技期間の残りゲーム数が生じる場合には、その残りゲーム数が、権利獲得状態の遊技期間に付加されるようにしてもよいし、次回(権利獲得状態から権利獲得抽籤状態に戻ったとき)の権利獲得抽籤状態の遊技期間に付加されるようにしてもよい。
(権利獲得状態)
上述したように、権利獲得抽籤状態において権利獲得状態に移行させることが決定されたとき、及び権利獲得抽籤準備状態から復帰したときに、メインCPU101は、権利獲得状態に移行させる。権利獲得状態は、10ゲーム間継続する状態となっており、この間にはもちろん遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される。そして、永続権利を獲得するか否かにかかわらず権利獲得抽籤状態に戻るようになっている。したがって、この権利獲得状態は、それ自体が有利区間の遊技期間を延長させ得る遊技状態となっている。権利獲得状態では、永続権利獲得抽籤が行われる。
永続権利獲得抽籤では、後述のバトル突入時味方種別抽籤とは別に、予め味方キャラクタを永続的に(当該有利区間が終了するまで)獲得させるか否かの権利を付与するか否かが決定される。メインCPU101は、例えば、権利獲得状態においてボーナス役に当籤した場合に、永続権利を付与することを決定する。なお、例えば、特定役(例えば、「スイカ1」)に当籤したことに基づいて、所定確率(例えば、1/4)で、永続権利を付与することを決定するようにしてもよい。
ここで、永続権利抽籤の結果、当該永続権利を付与することが決定された場合、バトル状態に突入する度に、バトル突入時味方種別抽籤の結果付与されなかった味方キャラクタの番号のうち、最も小さい番号の味方キャラクタが付与される。例えば、後述のバトル突入時味方種別抽籤において、味方キャラクタ「2」が付与されていた場合、当該永続権利を獲得していれば、さらに味方キャラクタ「1」が付与されるようになる。なお、付与された永続権利の機能はこれに限られない。例えば、永続権利抽籤の結果、当該永続権利を付与することが決定された場合、永続権利が付与されていない味方キャラクタの番号のうち、最も小さい番号の味方キャラクタが固定的に付与されるようにしてもよい。例えば、最初に永続権利が付与された場合、この永続権利の権利内容として味方キャラクタ「1」が付与され、次に永続権利が付与された場合、この永続権利の権利内容として味方キャラクタ「2」が付与されるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、権利獲得状態において、永続権利が付与されるか否かが決定されるようになっているが、これに限られず、権利獲得状態において、上述した限定的権利が付与されるか否かが決定されるようにしてもよい。この場合、例えば、上述した味方獲得抽籤と同様の抽籤が行われるようにしてもよいし、上述した味方獲得抽籤よりも限定的権利が付与される確率が高まるように、上述した限定的権利が付与されるか否が決定されるようにしてもよい。また、例えば、権利獲得状態においては、単位遊技ごとに、内部当籤役にかかわらず所定確率(例えば、1/10)で、上述した限定的権利が付与されるか否が決定されるようにしてもよい。なお、ボーナス役当籤以外の契機で永続権利あるいは限定的権利が付与されるようにした場合には、権利獲得状態において複数個の権利を獲得させることができる。
この場合、上述したように、例えば、2個の権利が付与された場合(味方キャラクタに対応する情報「1」及び「2」が設定される場合)には、バトル状態において判定ラインが上限数(DL1~DL3)まで設定されることとなる。また、例えば、3個の権利が付与された場合(味方キャラクタに対応する情報「1」~「3」が設定される場合)には、これに加え、バトル状態においてカウンターが発動する場合があるようになる。また、例えば、4個の権利が付与された場合(味方キャラクタに対応する情報「1」~「4」が設定される場合)には、これに加え、バトル状態に防御が発動する場合があるようになる。ここで、例えば、権利獲得状態において5個以上の権利が付与された場合には、4個を超える分の権利については、次回のバトル状態まで持ち越されるようにしてもよいし、破棄(クリア)されるようにしてもよい。また、例えば、権利獲得状態において5個以上の権利が付与された場合には、次回のバトル状態終了後の継続抽籤状態において、必ず有利区間が継続することが決定されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、権利獲得状態において、有利区間のラインバトル状態が有利に進められるようになる(味方キャラクタに対応する情報が設定され得る)永続権利が付与されるか否かが決定されるようになっているが、権利獲得状態において、付与され得る権利内容はこれに限られない。例えば、ラインバトル状態の継続抽籤状態において、抽籤結果にかかわらず強制的にラインバトル状態が継続することとなる継続権利(すなわち、有利区間を延長させるための権利。「ストック」や「セット数」などと称される場合がある)が付与されるか否かが決定されるようにしてもよいし、権利獲得抽籤状態において、抽籤結果にかかわらず強制的に権利獲得抽籤状態が継続することとなる継続権利(すなわち、有利区間を延長させるための権利。「ストック」や「セット数」などと称される場合がある)が付与されるか否かが決定されるようにしてもよい。すなわち、権利獲得状態において、付与され得る権利内容は、遊技者に特典をもたらすものであれば、適宜設定することができる。
このように、本実施形態では、有利区間のラインバトル状態において、一又は複数のいずれかのライン(有効ラインであるかを問わない)を有利区間の継続度合いの変動に関する判定ラインとするかを決定可能としており、その決定結果は、権利獲得状態において権利が付与されたか否かによって変動するようになっている。すなわち、権利獲得状態において付与された権利に基づいて判定ラインを決定することが可能となっている。
また、本実施形態では、権利獲得状態において判定ラインの上限数以上の権利が付与された場合には、まず、上限数分の権利を用いて上限数の判定ラインが決定される。そして、ラインバトル状態中のバトル状態において、決定された判定ラインに、例えば、「被弾リプ」の図柄の組合せが表示される場合に、付与された権利が残存していなければ、有利区間の継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させ、付与された権利が残存していれば、有利区間の継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させないことが可能となっている。
また、本実施形態では、永続権利が付与されている場合には、複数の判定ラインが必ず決定され、永続権利が付与されていない場合には、判定ラインを決定するときに、一又は複数のいずれかのラインが判定ラインとして決定されるようになっている。
これにより、有利区間中の各遊技状態の役割を多様化させ、また、有利区間が継続する継続度合いを多様に変動させることができるため、遊技者に有利な状態の継続に関する興趣の向上を図ることができる。
<エンディング1状態及びエンディング2状態中の遊技性>
次に、図43及び図44を参照して、有利区間のエンディング1状態及びエンディング2状態中の遊技の流れについて説明する。なお、図43では、エンディング1状態及びエンディング2状態中の遊技の流れの概要を示している。また、図44では、エンディング1状態及びエンディング2状態中に行われるエンディング演出の概要を示している。
(エンディング準備状態)
メインCPU101は、有利区間のエンディング準備状態、エンディング1状態、及びエンディング2状態において、ボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に基づくボーナス状態が終了したときに、エンディング準備状態に移行させる(すなわち、これらの状態に復帰させる)。この場合、ボーナス状態が終了したときのRT状態はRT4状態であり(図13参照)、RT状態がRT4状態からRT2状態に移行するまでエンディング状態を維持する。RT状態がRT2状態に移行したとき、ボーナス役に当籤したのがエンディング1状態であればエンディング1状態に移行させ、ボーナス役に当籤したのがエンディング2状態であればエンディング2状態に移行させる。
なお、この場合、RT4状態において「RT1移行目」を表示させるため、RT4状態において「RT1移行目」が表示されるまでは、押し順小役及び押し順リプレイについての押し順報知は行われず、RT状態がRT1状態に移行してから、押し順小役及び押し順リプレイについての押し順報知が開始される。また、この場合、RT4状態において「RT3移行目」が表示されてRT3状態に移行した場合にも、押し順小役及び押し順リプレイについての押し順報知が開始される。なお、RT3状態に移行したときに、エンディング準備状態を終了させ、エンディング1状態に復帰させる場合にはエンディング1状態に復帰させ、エンディング2状態に復帰させる場合にはエンディング2状態に復帰させるようにしてもよい。
また、メインCPU101は、非有利区間及び通常有利区間において、例えば、スイカ1当籤時のART抽籤で、エンディング1状態に移行させることが決定された場合には、通常有利区間の遊技期間が消化されたときに、エンディング準備状態に移行させる(すなわち、RT2状態に移行するまでエンディング1状態への移行を待機する)。
(エンディング1状態)
上述したように、エンディング準備状態が終了したときであってエンディング1状態に移行(復帰)させる場合、メインCPU101は、エンディング1状態に移行させる。エンディング1状態は、100ゲーム間継続する状態となっており、この間にはもちろん遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される。そして、エンディング1状態が終了したときにはラインバトル状態に移行するようになっている。非有利区間及び通常有利区間から移行する有利区間の遊技状態である点についてはラインバトル状態と同じであるが、ラインバトル状態よりも遊技者に有利な遊技状態となっている。エンディング1状態では、権利獲得状態と同様に永続権利獲得抽籤が行われる。
なお、権利獲得状態における抽籤と同様に、エンディング1状態では、上述した限定的権利が付与されるか否かが決定されるようにしてもよいし、有利区間を延長させるための継続権利が付与されるか否かが決定されるようにしてもよい
また、例えば、エンディング1状態において、ボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に基づくボーナス状態が終了して、エンディング準備状態を経由してエンディング1状態に復帰された場合、100ゲームの遊技期間は再度最初からカウントされるようにしてもよいし、ボーナス役に当籤した遊技における遊技期間を引き継いでカウントされるようにしてもよい。後者の場合、例えば、エンディング1状態の10ゲーム目(残り90ゲーム)でボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に基づくボーナス状態が終了して、エンディング準備状態を経由してエンディング1状態に復帰された場合、当該エンディング1状態の遊技期間が90ゲームとなるようにすればよい。
また、さらに、ボーナス状態中の遊技期間もエンディング1状態の遊技期間に含まれるようにしてもよい。例えば、エンディング1状態の10ゲーム目(残り90ゲーム)でボーナス役に当籤し、当該ボーナス役に基づくボーナス状態の遊技期間が17ゲームであり、当該ボーナス状態が終了して、エンディング準備状態を経由してエンディング1状態に復帰された場合、当該エンディング1状態の遊技期間が73ゲームとなるようにすればよい。
(エンディング2状態)
有利区間中の遊技回数が「1200」回以上となった場合であって、ラインバトル状態のインターバル状態が終了したとき、メインCPU101は、エンディング2状態に移行させる。エンディング2状態は、131ゲーム間継続する状態となっており、この間にはもちろん遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される。そして、エンディング2状態が終了したときには有利区間自体も終了し、非有利区間に移行するようになっている。
なお、この場合、上述した規制監視期間が「1200」回(あるいは、それよりも多い回数、例えば、「1369」回)の遊技回数となったときに、エンディング2状態に移行させるようにしてもよい。また、この場合、有利区間の他の遊技状態である場合にも、これらの遊技状態からエンディング2状態に移行させるようにしてもよい。また、エンディング2状態における遊技期間のカウントの態様も、エンディング1状態の遊技期間のカウントの態様と同様である。
また、本実施形態では、エンディング2状態が終了すると有利区間自体も終了し、非有利区間に移行させるようにしているが、これに限られない。エンディング2状態が終了するとき、上述した規制監視期間が未だ「1500」回となっていなければ、再度ラインバトル状態に移行させるようにしてもよい。あるいは、上述した規制監視期間が「1500」回となるまで、エンディング2状態を継続させるようにしてもよい。
(エンディング演出)
次に、図44を参照しながら、エンディング1状態及びエンディング2状態で行われ得るエンディング演出について説明する。
エンディング演出は、その字句が示すように、基本的には、有利区間に制御されている期間が「1200」回以上となったときに、当該有利区間がもうじき終了されることを示唆する演出となっている。また、有利区間に制御されている期間が「1200」回以上となる確率を鑑みれば、実行される確率が他の演出よりも低い特別な演出となっている。
エンディング演出は、例えば、第1話~第8話及び最終話からなる一連のストーリー演出として構成され、エンディング2状態での遊技期間が進行するのにしたがって、ストーリーの内容も進行するようになっている。なお、上述したように、エンディング2状態が、有利区間に制御されている期間が「1200」回となってから、規制監視期間が「1500」回となるまで継続可能に構成する場合には、規制監視期間が「1500」回となるまでの遊技期間に応じて、ストーリーの内容を進行させるようにすればよい。
ここで、本実施形態では、有利区間が開始されるときに、エンディング1状態に移行させることが決定されている場合には、当該有利区間が開始されたばかりであるにもかかわらず、エンディング1状態中はエンディング演出が実行されるようになっている。
ただし、エンディング1状態では、上述した一連のストーリー演出のうちの一部が実行され、全部は実行されないようになっている。具体的には、第1話~第8話及び最終話のうちの第1話~第8話は実行されるが、最終話は実行されないようになっている。なお、この場合にも、エンディング2状態と同様、基本的には、エンディング1状態での遊技期間が進行するのにしたがって、ストーリーの内容が進行するようになっている。
エンディング1状態において、上述した一連のストーリー演出のうちの一部が実行される具体例を、図44を参照しながら説明する。例えば、エンディング準備状態では、エンディング演出の導入演出が行われる。そして、エンディング1状態が開始されるとき(ART開始)、エンディング演出が開始され、第1話、第2話、・・・第8話といったように、順次ストーリーが進行していく。そして、第8話が終了したとき、表示装置11に「つづく」といった文字が表示され、ストーリーが完結していないことが示される。
一方、エンディング2状態では、エンディング2状態が開始されるとき(有利区間≧1200 インターバル状態終了)、エンディング演出が開始され、第1話、第2話、・・・第8話といったように、順次ストーリーが進行していく。そして、第8話が終了すると、次に最終話のストーリーが展開され、最終話のストーリーが終了したとき、表示装置11に「THE END」といった文字が表示され、ストーリーが完結したことが示される。
なお、上述したエンディング演出の演出内容は、複数回数の遊技にわたって実行可能なエンディング演出の演出内容の一例を示すものであり、エンディング演出の演出内容はこれに限られない。遊技者にとって価値を有する演出内容であれば、どのような演出内容であってもよい。
例えば、パチスロ1のモチーフとして用いられているアニメーションやキャラクタなどがあれば、エンディング2状態におけるエンディング演出では、通常は見ることができないアニメーションの特別映像やキャラクタの特別映像が表示装置11に表示されるものとすればよい。この場合、エンディング1状態におけるエンディング演出では、これらの映像の内容をエンディング2状態におけるエンディング演出よりも短くして(例えば、要約し、その途中までとし、あるいは別内容として)表示装置11に表示されるものとすればよい。もっとも、これらに替えて、あるいはこれらとともに、スピーカ群84から出力される楽曲や音声、LED群85による発光態様によって各エンディング演出が行われるようにすることもできる。
また、エンディング演出は、残りの遊技回数にかかわらず演出内容が進行するものであってもよい。例えば、単位遊技に要する時間を、仮に「6秒」(この値は任意)と定め、エンディング2状態におけるエンディング演出を、「6秒×131回の遊技=786秒」の一連の演出として定め、エンディング2状態に制御されたタイミングでこの一連の演出を開始するようにし、また、エンディング1状態におけるエンディング演出を、「6秒×100回の遊技=600秒」の一連の演出の一部の演出として定め、エンディング1状態に制御されたタイミングでこの一連の演出の一部の演出を開始するようにしてもよい。このようにすれば、エンディング演出を遊技回数に合わせて進行させる必要がなくなることから、演出に係る制御負担を軽減することができる。また、この場合、有利区間が終了するよりも前のタイミングで上述した一連の演出の実行が終了した場合には、その終了時の画面がそのまま有利区間が終了するときまで表示されるようにしてもよいし、上述した一連の演出が再度最初から(あるいは、中途から)開始されるようにしてもよい(すなわち、ループして実行されるようにしてもよい)。また、この場合、上述した一連の演出の実行が終了する前のタイミングで有利区間が終了した場合には、上述した一連の演出をその中途であっても強制的に終了させるようにしてもよいし、上述した一連の演出が最後まで実行されるようにしてもよい。
また、図44においては図示を省略しているが、本実施形態では、有利区間において、当該有利区間おける遊技期間が「1200」回の遊技となるまで(あるいは、エンディング1状態に移行するまで)、当該有利区間を継続させることが決定される(例えば、ラインバトル状態の継続抽籤状態においてラインバトル状態を継続させることが決定され、あるいは、権利獲得抽籤状態が終了し、その後インターバル状態に移行した)度に、表示装置11において、有利区間に制御されている期間の目安を示唆する示唆演出が実行されるようになっている。
具体的には、例えば、12マスに区画されたプログレスバーやマップなどを表示装置11内に所定の領域に表示するとともに、有利区間における遊技期間の遊技回数が100ゲーム進行する度に、1マスずつその表示態様を異なるものとしていく、といったような示唆演出が実行される。このようにすれば、有利区間における遊技期間の概数が把握できるようになる。なお、例えば、プログレスバーやマップなどの区画を15マスとし、規制監視期間の消化度合いが表示されるようにしてもよい。また、これらは示唆演出の表示内容の一例であり、その表示内容はこれに限られない。例えば、有利区間における遊技期間の実数の遊技回数が表示されるようにしてもよい。
また、示唆演出は、インターバル状態の最初の遊技中のみ表示されるようにしてもよいし、インターバル状態中(3ゲーム間)にわたって表示されるようにしてもよい。また、有利区間が終了する可能性のあるラインバトル状態でのみ表示されるようにしてもよいし、有利区間中の各遊技状態で常に表示されるようにしてもよい。
このように、本実施形態では、エンディング2状態となったときに、エンディング演出(特別演出)が実行されることを可能とするとともに、有利区間に移行することが決定された場合に、エンディング1状態に移行させることが決定されている場合には、エンディング1状態において、エンディング演出の一部の演出(特殊演出)が実行されることを可能としている。
すなわち、本実施形態では、通常、遊技者に有利な状態中の遊技の終盤に実行され得るようになっている特別演出の一部である特殊演出が、所定の実行条件が成立した場合には、遊技者に有利な状態中の遊技の序盤において実行され得るようになっている。これにより、遊技者は特別演出を全て見たいと望みながら遊技を行うようになるため、遊技者の遊技意欲を高め、演出の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、エンディング2状態となったときから131ゲームが経過して有利区間が終了するまで、あるいは、エンディング2状態となったときから規制監視期間が「1500」回となって有利区間が終了するまで、エンディング演出(特別演出)が実行されることを可能としている。これにより、遊技媒体の獲得を規制する場合であっても、遊技者の興趣が低下してしまうことを軽減することができる。
また、本実施形態では、有利区間おける遊技期間が「1200」回の遊技となるまであるいは、エンディング1状態に移行するまで、有利区間を継続させることが決定される度に、有利区間に制御されている期間の目安を示唆する示唆演出を実行可能としている。これにより、特別演出の実行が開始される時期や有利区間が終了する時期などを遊技者が概ね把握できるようになるため、遊技の興趣を高めつつ、遊技者に適切な情報を提供することができる。
(エンディング制御の他の例)
本実施形態では、有利区間が開始されてから例えば1500Gに達すると、残りゲーム数がたとえ残存していても有利区間を終了するリミット処理を実行するが、リミット処理を将来行うことが確定した段階(例えば、有利区間の消化済みゲーム数と残りゲーム数との合算値が規定値以上になった段階)で、主制御基板71は、出玉状態を「エンディング」(例えば、エンディング2状態)に移行する。一方で、副制御基板72は、メイン側において出玉状態を「エンディング」に移行した場合であっても、直ぐにはサブ側の演出状態を「エンディング(END)」に移行させることなく、所定の条件を契機に演出状態を「エンディング」に移行させる。以下では、特に、副制御基板72が演出状態を「エンディング」に移行させる制御の詳細について説明する。なお、本実施形態では、有利区間が「通常有利区間」などを含む場合があるが、この例では「有利区間」と「ART」とが全く同一の遊技状態であるものとして説明する。
この例では、有利区間に関連してメイン(主制御基板71)側で計数するメイン側カウンタと、サブ(主制御基板71)側で計数するサブ側カウンタとを設けるものとする。主制御基板71は、第1のカウンタを用いて有利区間中に経過したゲーム数(消化済みゲーム数)を計数するとともに、第2のカウンタを用いて有利区間を継続可能な期間(残りゲーム数)を計数する。主制御基板71は、第1のカウンタの値が「1500」に達するとリミット処理を行い、第2のカウンタの値に関係なく有利区間を終了し、第1のカウンタの値が「1500」に達する前に、第2のカウンタの値が「0」になると、有利区間を終了する。
一方で、副制御基板72は、第3のカウンタを用いて有利区間中に経過したゲーム数(消化済みゲーム数)を計数するとともに、第4のカウンタを用いて有利区間を継続可能な期間(残りゲーム数)のうちの遊技者に対して報知した期間(報知済みゲーム数)を計数し、また、第5のカウンタを用いて有利区間を継続可能な期間(残りゲーム数)のうちの遊技者に対して未報知の期間(未報知ゲーム数(=潜伏させている上乗せゲーム数))を計数する。なお、副制御基板72は、潜伏させている上乗せゲーム数を報知した場合には、報知したゲーム数分だけ、報知済みゲーム数を加算するとともに、未報知ゲーム数を減算する。
メイン・サブの双方において計数する消化済みゲーム数は、基本的には一致するため、メイン側の第1のカウンタの値とサブ側の第3のカウンタの値とは一致する(なお、有利区間と「ART」とが一致しない場合、リミット処理はサブ側では行わないため、サブ側では有利区間の消化済みゲーム数を計数する必要が無く、「ART」中の消化済みゲーム数を計数することになるため、両カウンタの値は完全には一致しないものの、以下に説明する制御には関係が無い)。
また、サブ側では、報知済みの残りゲーム数と、未報知のまま保持している残りゲーム数とを個別に計数するため、メイン側の第2のカウンタの値と、サブ側の第4カウンタの値とは一致せず、また、メイン側の第2のカウンタの値と、サブ側の第5カウンタの値とも一致しない。ただし、報知済みの残りゲーム数と未報知のまま保持している残りゲーム数との和は、メイン側で計数する残りゲーム数と一致するため、メイン側の第2のカウンタの値と、サブ側の第4カウンタの値及び第5カウンタの値の和とは、一致する。
主制御基板71は、有利区間の消化済みゲーム数と残りゲーム数との合算値に基づいて「エンディング」への移行制御を行っており、例えば、ゲーム数の上乗せが行われた結果、有利区間の消化済みゲーム数と残りゲーム数との合算値が規定値以上になった段階で出玉状態を「エンディング」に移行する。
一方で、副制御基板72は、有利区間の消化済みゲーム数と報知済みゲーム数との合算値(すなわち、未報知ゲーム数を除いた合算値)に応じてサブ側の演出状態を「エンディング(END)」に移行させる。ここで、副制御基板72は、例えば、図示しないサブ_エンディング移行抽籤テーブルを参照して演出状態を「エンディング」に移行させる。
例えば、サブ_エンディング移行抽籤テーブルは、参照項目として消化済みゲーム数と報知済みゲーム数との合算値を規定し、合算値ごとに「エンディング」に移行させるか否かの抽籤結果(非当籤、当籤)についての抽籤値の情報を規定する。このようなサブ_エンディング移行抽籤テーブルによれば、例えば消化済みゲーム数と報知済みゲーム数との合算値が「1000~1199G」である場合には、24576/32768の確率で「エンディング」への移行抽籤に非当籤し、8192/32768の確率で「エンディング」への移行抽籤に当籤する。
また、例えば、副制御基板72は、有利区間の消化済みゲーム数と報知済みゲーム数との合算値が大きくなるほど高い確率で演出状態を「エンディング」に移行させる。そして、副制御基板72は、演出状態を「エンディング」に移行させると、演出ステージを専用の“エンディングステージ”に移行し、有利区間が終了するまで当該“エンディングステージ”のまま維持する。なお、メイン側において出玉状態が「エンディング」に移行していない場合には、サブ側において「エンディング」への移行抽籤を行う必要がないため、副制御基板72は、メイン側において出玉状態が「エンディング」に移行した場合(すなわち、メイン側の管理するカウンタにおいて、有利区間の消化済みゲーム数と残りゲーム数との合算値が規定値以上になった場合)に限り、サブ側の演出状態を「エンディング」に移行させるか否かの抽籤を行うこととしてもよい。
このように「エンディング」移行時に専用の演出ステージに移行させることで、遊技者は、リミット処理が行われることを予め把握することができる。なお、“エンディングステージ”に移行した後は、リミット処理が行われることが確定しているため、ゲーム数の上乗せ報知演出を行う意味がない。そのため、副制御基板72は、“エンディングステージ”に移行した後は、上乗せ報知演出を行わない。
また、“エンディングステージ”への移行は、メイン側の合算値が規定値以上に達している状態で、サブ側の合算値(未報知ゲーム数を除く)が大きくなるほど高い確率で行われる。そのため、“エンディングステージ”への移行確率は、未報知のまま保持している上乗せゲーム数(未報知ゲーム数)が少ないほど高い確率となり、未報知のまま保持している上乗せゲーム数が多いほど低い確率となる。
また、“エンディングステージ”に移行した後は、原則として有利区間の終了まで“エンディングステージ”の演出を継続し、有利区間が終了するゲームにおいて“エンディングステージ”の演出を終了し、当該ゲームの終了時又は次ゲームの開始時などに通常区間に対応する演出ステージへと移行させる。
また、“エンディングステージ”の滞在中は、ボーナスが作動した場合でも依然としてリミット処理が近いうちに行われるという状況に変わりはないため“エンディングステージ”を維持することが望ましい。ここで、有利区間終了の直前のゲーム(例えば、第1のカウンタの値が「1499」のゲーム)においてBB1~BB4などのように所定ゲーム数を消化に要するボーナスに当籤し、ボーナスが作動した場合、ボーナスの作動中に第1のカウンタが「1500」に達してリミット処理が行われ、有利区間が終了することになる。このとき、出玉が増加する状態であるボーナス作動中にも関わらず“エンディングステージ”を終了させて別の演出ステージ(通常区間に対応する演出ステージやボーナス作動中の演出ステージ)へ移行させると、遊技者に違和感を与える恐れがある。そこで、副制御基板72は、ボーナスの作動中にリミット処理により有利区間が終了する場合には、当該ボーナスの終了まで“エンディングステージ”のまま演出ステージを継続し、ボーナスの終了時に(有利区間の終了報知や、のめり込み防止表示などを行って)通常区間に対応する演出ステージへと移行させることとしてもよい。
さらに、第1のカウンタの値が「1498」~「1500」などリミット処理発動の直前でボーナス役が内部当籤役として決定され、入賞されずに持ち越された場合にも、副制御基板72は、“エンディングステージ”を継続して、当該持ち越し中のボーナス役が入賞して作動したボーナスの終了を待って“エンディングステージ”を終了させるというエンディング状態終了の遅延処理を行うことが好ましい。なお、この場合、リミット処理により有利区間が終了し、押し順などの報知を行わない状況(通常区間)となっても“エンディングステージ”が一時的に継続されてしまうため、副制御基板72は、このような非有利区間の“エンディングステージ”では有利区間中の“エンディングステージ”と演出を異ならせて、遊技者に機械の故障ではない旨を明示することが好ましい。また、副制御基板72は、非有利区間の“エンディングステージ”では、ボーナス役の入賞が可能な遊技(リプレイなどのボーナス役の入賞を阻害する役に当籤していない遊技)でボーナス役の入賞を促す旨の報知や、指示機能が終了しており、ボーナスの終了後に“エンディングステージ”が終了する旨の報知などを行って、遊技者に状況を分かり易く伝えることとしてもよい。また、ボーナス作動中にリミット処理により有利区間が終了した場合、又は、ボーナス作動中にリミット処理が行われる可能性が高い場合などは、副制御基板72は、それ以外のボーナス作動中とは異なる演出(例えば、大量獲得を祝福する演出や設定示唆情報など何らかの有利な情報を含む演出など)を、当該ボーナスの開始時、作動中、ないしは終了時に行うこととしてもよい。
また、有利区間が終了する際に、主制御基板71は、全リールの停止後などに所定時間、遊技操作(例えば、次遊技のメダルの投入操作や再遊技の作動による自動再投入、開始操作など)を受け付けない有利区間終了時のフリーズ処理を行うこととしてもよい。このとき、副制御基板72は、有利区間終了時のフリーズの時間を利用して、当該有利区間中に獲得したメダルの枚数、消化ゲーム数、ないしはセット数のように当該有利区間に関する情報を表示することとしてもよく、また、のめり込み防止表示をこれらに合わせて表示することとしてもよい。また、上述のように、リミット処理による有利区間の終了がボーナス作動中に発生する場合は、主制御基板71は、ボーナスの消化を妨げないようにリミット処理による有利区間の終了時にフリーズを発生させずに、ボーナスの終了時に有利区間終了時のフリーズを行うこととしてもよい。なお、有利区間の終了とは関係なく、ボーナス終了時に有利区間中に獲得したメダルの枚数などの有利区間に関する情報などを表示する表示用の時間を確保するなどの目的で、ボーナス終了時に所定時間のフリーズが設けられている場合は、有利区間の終了がボーナス作動中に発生する場合は、有利区間終了時のフリーズを有利区間終了時にも、ボーナス終了時にも行わず、主制御基板71は、ボーナス終了時のフリーズのみをボーナス終了時に行い、このボーナス終了時のフリーズ中に副制御基板72は、有利区間に関する情報やのめり込み防止表示などを表示することとしてもよい。フリーズによる遊技の遅延が複数発生することを抑制することで、遊技のテンポが悪くなってしまうことを防止できる。なお、ここまで説明した内容は、後述する別例のリミット処理によりボーナス作動中に有利区間が終了する場合においても適用することとしてもよく、また、仕様設計者は発動するリミッタの種別により上記の処理を適用するか、不適用とするか演出の流れなどを考慮して任意に決定することができる。
(可変リミッタ)
ここまで、有利区間を終了するリミット処理を実行する条件を有利区間が開始されてから例えば1500Gに達した場合など、リミット処理の実行条件が一定の場合を前提として説明を行った。しかし、主制御基板71によるリミット処理の実行条件は必ずしも一定である必要はなく、少なくとも上限値(例えば有利区間開始から1500G)を超えて有利区間が継続しないようにすれば十分に過度の射幸性を抑制するという効果を発揮することができる。そこで、主制御基板71は、第1のカウンタ(消化済みゲーム数)が所定の終了条件を満たした場合に、第1のカウンタ(消化済みゲーム数)が上限値を超えるより前に有利区間を終了させるリミット処理を行うこととしてもよい。
例えば、「ART」が1セットあたり50G固定のセット数管理タイプのパチスロでは、「通常有利区間」の期間や「ART」中のボーナスなどにより、1セットのゲーム数に対して中途半端なタイミング(例えば、上限値まで残り20Gである1480G)で今回のセットの「ART」が終了することがある。このようなケースでは、次セットの「ART」を1セット全て(50G)行うことができず、セットの途中でリミット処理を行うことになってしまう。次セットの「ART」が開始されたにも関わらず、直ぐに強制的に終了させられてしまったのでは遊技者が不満を感じる可能性もある。そこで、主制御基板71は、上限値に達する前ではあるものの、区切りが良い今回のセットの「ART」終了時に、有利区間のリミット処理を行うこととしてもよい。これにより、有利区間(「ART」)は、必ず区切りの良いタイミングで終了することになるため、遊技者が不満を感じる可能性を軽減することができる。
また、パチスロによっては、リミット処理を行う場合に所定のエンディング制御を行うことも考えられるため、このようなエンディング制御を行うケースについても説明する。例えば、「ART」が1セットあたり50G固定のセット数管理タイプのパチスロにおいて、有利区間開始からの消化済みゲーム数及び残りゲーム数の値の合計値が1400~1450Gの範囲(所定の終了条件の設定範囲)に達した場合に、主制御基板71は、残りの未消化セット数にかかわらずエンディング用の1セットとして50Gの有利区間(「ART」)を設定し、当該エンディング用の1セットが終了した時点で所定の終了条件を満たしたとしてリミット処理を実行し、有利区間を終了させるものとしてもよい。つまり、リミット処理は有利区間の開始から1400~1450Gの時点で予約され、1450~1500Gまでで実行されることとなる。このようにある程度、リミット処理の実行タイミングに幅を持つことを許容することで、不自然なタイミングで有利区間が終了して遊技者に違和感を与えることを防ぎつつ、射幸性を適切に抑制できる。また、「ART」1セットあたりのゲーム数を固定としても、途中でボーナスの作動や基本のセットと異なる上乗せ特化状態などの消化が加わることで、エンディング用の1セットが決定されるタイミングは必ずしも50の倍数である1400ゲームちょうどとはならないため、所定の終了条件の設定範囲(リミット処理を予約可能である期間)にも幅を持たせることが好ましい。
なお、後述するようにリミット処理は、ゲーム数に限らず有利区間中に遊技者が獲得したメダルの差枚数やナビの発生回数に基づいて行うことができる(後述の枚数リミッタ、払出枚数リミッタ、ナビ回数リミッタ)。上述の可変リミッタの説明は、リミット処理の種類に関係なく適用可能である。すなわち、主制御基板71は、リミット処理の実行タイミングをリミット処理発動用のカウンタ(ゲーム数カウンタ、払出枚数カウンタ、ナビ回数カウンタなど)がリミッタ発動の閾値(上限値)に達した場合に限らず、所定の終了条件を充足した場合には、リミッタ発動の閾値に達するよりも前にリミット処理を行うものとしてもよい。なお、所定の終了条件は任意であるが、一例として、セット数管理タイプの「ART」において、次セットの「ART」を開始してしまうと、次セットの「ART」の途中でリミッタが発動してしまうことが予測されることを採用することができる(パチスロでは、「ART」中の1ゲームあたりのメダルの増加量やそれぞれの役の当籤確率などが設計仕様から把握することができるため、後述の枚数リミッタ、払出枚数リミッタ又はナビ回数リミッタを用いる場合であっても、次セットの「ART」の途中でリミッタが発動してしまうことを予測することができる)。
この点についての技術的思想を整理すると、以下のようになる。
特定の遊技状態(有利区間)を継続可能な残り期間を示す第2数値(有利区間継続可能な残りゲーム数、差枚数、ナビ回数)が終了閾値(残り0ゲーム、0枚、0回)に達すると前記特定の遊技状態を終了するとともに、少なくとも前記計数手段が計数する前記第1数値(消化済みのゲーム数等)が所定の終了条件(例えば、リミット処理の実行となる有利区間1500ゲーム消化または、変形例のようにリミット処理の実行タイミングに幅が許容される場合は設定された1450~1500までのゲーム数のいずれかの到達等)を満たす場合は前記第2数値の値が前記終了閾値に達していないときであっても前記特定の遊技状態を終了させる特定状態終了手段(主制御基板71)。
なお、特定状態終了手段は、「ART」など有利区間の権利がゼロとなったことに基づいて有利区間を終わらせる処理と、リミット処理により有利区間を終わらせる場合の双方についてまとめて記載したが、プログラム上、別の処理として持たせるものとしてもよい。
なお、本実施形態では、これまでに説明した各種データテーブル(図示を省略したものを含む)を用いた抽籤(特にテーブルを用いた抽籤として説明していない抽籤を含む)において、乱数回路110の乱数レジスタ2~7により、予め定められた数値の範囲(0~255)から抽出される抽籤用乱数値(演出用乱数値)を、規定された抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。すなわち、抽籤用乱数値から抽籤値を減算して当籤/非当籤を判定しているが、抽籤の手法はこれに限定されず、抽出した抽籤用乱数値に抽籤値を加算し、加算結果が256を超えたか否か(いわゆる「桁あふれ」が生じたか否か)を判定して、当籤/非当籤を決定してもよい。
<メイン側の制御による報知機能>
従来のパチスロでは、遊技者に有利な停止操作の情報(押し順など)を報知するか否かの決定がサブ(副制御基板72)側の制御によりなされていた。しかしながら、この報知の有無が遊技者の利益(いわゆる、出玉)に影響を与えるため、近年では、遊技者の利益を管理するメイン(主制御基板71)側で制御することが求められている。そこで、本実施形態のパチスロ1では、上述のように、メイン側で制御される情報表示器6に停止操作の情報を報知するための指示モニタ(不図示)を設け、メイン側の制御により、リールの停止操作の情報を報知(指示)する機能が設けられている。
ここで、図45に、本実施形態のパチスロ1において、メイン側で制御される各遊技状態と内部当籤役とナビデータとの対応関係を示す。なお、図45に示すナビデータ「1」~「6」は、指示モニタに表示される数値を表すとともに、停止操作の情報の報知内容を表す。また、図45に示すナビデータ「0」は、停止操作の情報が報知されないことを表す。また、図45では、押し順小役及び押し順リプレイのみを摘記して説明している。もっとも、押し順小役及び押し順リプレイ以外の内部当籤役については、基本的にナビデータが「0」となっている。
非有利区間の各遊技状態においては、図45に示すいずれの内部当籤役が決定された場合であっても、ナビデータ「0」がセットされ、停止操作の情報は報知されない。なお、ナビデータ「0」がセットされる場合、本実施形態では、指示モニタにいずれの数値も表示しないこととしているが、これに限られず、例えば、指示モニタに「0」の数値を表示するようにしてもよい。また、ナビデータ「0」がセットされる場合、本実施形態では、これに相当する情報をサブ側に送信しないようにしているが、これに限られず、これに相当する情報をサブ側に送信するようにしてもよい。
通常有利区間のボーナス非当籤状態及びフラグ間状態において、「F_上段左ベル1」及び「F_中段左ベル1」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「1」がセットされる。ナビデータ「1」は、「打順1」に対応する。また、「F_上段左ベル2」及び「F_中段左ベル2」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「2」がセットされる。ナビデータ「2」は、「打順2」に対応する。
また、「F_上段中ベル1」、「F_中段中ベル1」、及び「F_下段中ベル1」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「3」がセットされる。ナビデータ「3」は、「打順3」に対応する。また、「F_上段中ベル2」、「F_中段中ベル2」、及び「F_下段中ベル2」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「4」がセットされる。ナビデータ「4」は、「打順4」に対応する。
また、「F_上段右左ベル1」、「F_上段右左ベル2」、「F_中段右左ベル1」、「F_中段右左ベル2」、「F_下段右左ベル1」、及び「F_下段右左ベル2」、のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「5」がセットされる。ナビデータ「5」は、「打順5」に対応する。また、「F_上段右中ベル1」、「F_上段右中ベル2」、「F_中段右中ベル1」、「F_中段右中ベル2」、「F_下段右中ベル1」、及び「F_下段右中ベル2」、のいずれかの内部当籤役が決定された場合、のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「6」がセットされる。ナビデータ「6」は、「打順6」に対応する。
なお、本実施形態では、例えば、「F_上段左ベル1」及び「F_上段左ベル2」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、「打順1」又は「打順2」であれば、押し順正解となるため、ナビデータを共通のナビデータとすることもできる。しかしながら、本実施形態では、内部当籤役の構成上、押し順小役について本来であれば最大6択の押し順を設定できるところを4択の押し順として設定していることから、これに対して違和感が生じないように、「F_上段左ベル1」の内部当籤役が決定された場合にはナビデータ「1」をセットし、「F_上段左ベル2」の内部当籤役が決定された場合にはナビデータ「2」をセットするようにしている。他の押し順小役も同様である。
また、通常有利区間のボーナス非当籤状態及びフラグ間状態において、押し順リプレイのいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「0」がセットされる。すなわち、通常有利区間のボーナス非当籤状態及びフラグ間状態では、押し順リプレイの押し順報知は行われない。また、通常有利区間のボーナス状態において、押し順小役のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「0」がセットされる。すなわち、通常有利区間のボーナス状態では、押し順小役の押し順報知は行われない。
有利区間の各遊技状態において、「F_RT0中リプレイ1」及び「F_RT1中リプレイ1」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「1」がセットされる。ナビデータ「1」は、「打順1」に対応する。また、「F_RT2中リプレイ1」の内部当籤役が決定された場合であって、抽籤(1/2の確率)によりナビデータ「1」がセットされることが決定された場合にもナビデータ「1」がセットされる。なお、押し順小役(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、ナビデータ「1」がセットされる態様は、通常有利区間におけるものと同様である。また、ボーナス状態において、「F_JAC1_1」の内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「1」がセットされる。
また、「F_RT0中リプレイ2」及び「F_RT1中リプレイ2」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「2」がセットされる。ナビデータ「2」は、「打順2」に対応する。また、「F_RT2中リプレイ1」の内部当籤役が決定された場合であって、抽籤(1/2の確率)によりナビデータ「2」がセットされることが決定された場合にもナビデータ「2」がセットされる。なお、押し順小役(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、ナビデータ「2」がセットされる態様は、通常有利区間におけるものと同様である。また、ボーナス状態において、「F_JAC1_2」の内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「2」がセットされる。
また、「F_RT0中リプレイ3」及び「F_RT1中リプレイ3」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「3」がセットされる。ナビデータ「3」は、「打順3」に対応する。また、「F_RT2中リプレイ2」の内部当籤役が決定された場合であって、抽籤(1/2の確率)によりナビデータ「3」がセットされることが決定された場合にもナビデータ「3」がセットされる。なお、押し順小役(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、ナビデータ「3」がセットされる態様は、通常有利区間におけるものと同様である。また、ボーナス状態において、「F_JAC1_3」の内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「3」がセットされる。
また、「F_RT0中リプレイ4」及び「F_RT1中リプレイ4」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「4」がセットされる。ナビデータ「4」は、「打順4」に対応する。また、「F_RT2中リプレイ2」の内部当籤役が決定された場合であって、抽籤(1/2の確率)によりナビデータ「4」がセットされることが決定された場合にもナビデータ「4」がセットされる。なお、押し順小役(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、ナビデータ「4」がセットされる態様は、通常有利区間におけるものと同様である。また、ボーナス状態において、「F_JAC1_4」の内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「4」がセットされる。
また、「F_RT0中リプレイ5」及び「F_RT1中リプレイ5」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「5」がセットされる。ナビデータ「5」は、「打順5」に対応する。また、「F_RT2中リプレイ3」の内部当籤役が決定された場合であって、抽籤(1/2の確率)によりナビデータ「5」がセットされることが決定された場合にもナビデータ「5」がセットされる。なお、押し順小役(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、ナビデータ「5」がセットされる態様は、通常有利区間におけるものと同様である。また、ボーナス状態において、「F_JAC1_5」の内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「5」がセットされる。
また、「F_RT0中リプレイ6」及び「F_RT1中リプレイ6」のいずれかの内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「6」がセットされる。ナビデータ「6」は、「打順6」に対応する。また、「F_RT2中リプレイ3」の内部当籤役が決定された場合であって、抽籤(1/2の確率)によりナビデータ「6」がセットされることが決定された場合にもナビデータ「6」がセットされる。なお、押し順小役(ボーナス非当籤状態及びフラグ間状態)において、ナビデータ「6」がセットされる態様は、通常有利区間におけるものと同様である。また、ボーナス状態において、「F_JAC1_6」の内部当籤役が決定された場合、ナビデータ「6」がセットされる。
このように、本実施形態では、メイン(主制御基板71)側は、指示モニタに「1」~「6」の数値を表示することにより、リールの停止操作の情報を報知する。また、指示モニタに表示されるこの「1」~「6」の数値は、それぞれが報知する停止操作の内容に一義的に対応している。
なお、メイン側(指示モニタ)で報知する数値「1」~「6」は、報知する停止操作の内容に一義的に対応しているものの、全ての遊技者が、その数値に基づいて、明確に報知内容を把握できるとは限らない。例えば、メイン側で指示モニタに数値「6」を表示しただけでは、遊技者によっては報知内容を把握できない可能性もある。
そこで、本実施形態のパチスロ1では、メイン側の報知と併せてサブ側でもストップボタンの停止操作に係る情報を報知する。具体的には、サブ側で制御される表示装置11(プロジェクタ機構211及び表示ユニット212)を用いて、サブ側の制御により停止操作に係る情報の報知を行う。
例えば、押し順「中、左、右」(打順3)を報知する場合、メイン側で指示モニタに数値「3」を表示するとともに、サブ側では、表示装置11の表示画面内の中リール3Cの上方に数値「1」を表示し、左リール3Lの上方に数値「2」を表示し、右リール3Rの上方に数値「3」を表示し、この表示により押し順が「中、左、右」の順であることを報知する。
なお、メイン側で報知を行うタイミングは、少なくとも報知を行う一遊技の期間であれば任意のタイミングに設定することができる。例えば、遊技者の開始操作を検知した(受け付けた)タイミングでメイン側の報知を行ってもよいし、リールの回転開始時にメイン側の報知を行ってもよいし、第1停止操作~第3停止操作のいずれかを検知したタイミングでメイン側の報知を行ってもよい。一方、サブ側で報知を行うタイミングは、少なくとも第1停止操作よりも前のタイミングであることが好ましい。それゆえ、本実施形態のパチスロ1では、有利区間中の停止操作の情報を報知する遊技においては、内部抽籤処理(後述の図56のS204参照)の後、リール停止制御処理(後述の図56のS213)が開始される前に、メイン(主制御基板71)側からサブ(副制御基板72)側に、このナビデータ(あるいは、これに相当する情報)をパラメータに含むコマンドを送信するようにすればよい。なお、この場合、既存のコマンド(例えば、スタートコマンド、あるいはリール回転開始コマンド)にナビデータ(あるいは、これに相当する情報)のパラメータを含ませてもよいし、ナビデータ(あるいは、これに相当する情報)を送信するための専用のコマンドを送信してもよい。これにより、メイン側の指示モニタ及びサブ側の表示装置11の双方において停止操作の情報を報知することが可能となる。
また、別の手法として、有利区間中の停止操作の情報を報知する遊技においては、上述したように、内部当籤役を特定できる情報として当籤役番号をメイン側からサブ側へ送信するものとしてもよい。この手法によれば、ナビデータに相当する情報を送るまでもなく、サブ側は遊技者に有利な停止操作の手順を特定できるため、送信するデータ量を減らすこともできる。
<主制御回路の動作説明>
次に、図46~図84を参照して、主制御回路90のメインCPU101が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[電源投入(リセット割込)時処理]
まず、メインCPU101の制御により行われるパチスロ1の電源投入(リセット割込)時処理を、図46を参照して説明する。図46は、電源投入(リセット割込)時処理の手順を示すフローチャートである。なお、図46に示す電源投入(リセット割込)時処理は、電源管理回路93が、マイクロプロセッサ91に電源電圧の供給が開始されたことを検知した際に、リセット信号をマイクロプロセッサ91の「XSRST」端子に出力し、セキュリティモードによる遅延動作を経た後、マイクロプロセッサ91の割込みコントローラ112からメインCPU101に出力される割込要求信号に基づいて、実行される。
まず、メインCPU101は、タイマー回路113(PTC)の初期化処理を行う(S1)。この処理では、メインCPU101は、タイマー回路113の初期設定を行う。具体的には、メインCPU101は、タイマー用プリスケーラレジスタ(不図示)に分周比をセットし、タイマー用制御レジスタ(不図示)に割り込み可等の設定を行い、タイマー用カウンタ(不図示)の初期カウント値を設定する。
次いで、メインCPU101は、主制御回路90及び副制御回路200間用の第1シリアル通信回路114(SCU1)の初期化処理、及び、第2インターフェースボード用の第2シリアル通信回路115(SCU2)の初期化処理を行う(S2)。次いで、メインCPU101は、乱数回路110(RDG)の初期化処理を行う(S3)。次いで、メインCPU101は、メインRAM103の書き込みテストを行う(S4)。
次いで、メインCPU101は、書き込みテストの結果、メインRAM103への書き込みが正常に行われたか否かを判別する(S5)。
S5において、メインCPU101が、メインRAM103への書き込みが正常に行われなかったと判別したとき(S5がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS13の処理を行う。一方、S5において、メインCPU101が、メインRAM103への書き込みが正常に行われたと判別したとき(S5がYES判定の場合)、メインCPU101は、タイマー回路113のタイマー用制御レジスタ(不図示)の状態を取得する(S6)。
次いで、メインCPU101は、取得したタイマー用制御レジスタの状態に基づいて、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否かを判別する(S7)。具体的には、メインCPU101は、取得したタイマー用制御レジスタの状態に基づいて、タイマーカウント開始後から1.1172ms経過したか否かを判別する。
なお、本実施形態では、S2のタイマー回路113の初期化処理によりタイマー時間1.1172msがセットされると、CPU内蔵タイマーのカウント処理が開始される。その後、タイマー用制御レジスタ(不図示)の情報を読み込むことによりタイマー回路113のステータスを取得することができる。そして、本実施形態では、タイマー用制御レジスタに、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否か(タイマー割込状態であるか否か)を判別(参照)可能なビット(判別ビット)が設けられる。
それゆえ、上記S6の処理では、メインCPU101は、タイマー用制御レジスタ(不図示)の情報を読み込み、上記S7の処理では、メインCPU101は、タイマー用制御レジスタ内の判別ビットのオン/オフ状態(「1」/「0」)を参照することにより、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否かを判別する。なお、タイマー回路113によるカウント開始から1.1172ms経過したとき(タイマー回路113のカウント値が0であれば)、該判別ビットはオン状態となる。
S7において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングでないと判別したとき(S7がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS6の処理に戻し、S6以降の処理を繰り返す。
一方、S7において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングであると判別したとき(S7がYES判定の場合)、メインCPU101は、コマンド送信開始タイマをセットする(S8)。コマンド送信開始タイマは、後述の起動遅延期間(後述の図85参照)を管理するためのタイマであり、このコマンド送信開始タイマがセットされてから0となるまでの期間は、主制御回路90(主制御基板71)から副制御回路200(副制御基板72)に対してコマンドデータが送信されないようになっている(後述の図80参照)。これにより、パチスロ1の電源投入時に、サブCPU201の起動制御に必要な時間(コマンドが受信可能となるまでの時間)が確保される。すなわち、コマンド送信開始タイマがセットされることにより、これに応じた期間、通信データ送信処理による通信データ(コマンドデータ)の送信が遅延される。なお、本実施形態では、S8において、コマンド送信開始タイマの値として「21801」(21801×1.1172ms=約24.3561秒)がセットされる。もっとも、コマンド送信開始タイマの値は、同時に搭載される副制御回路200の仕様に応じて、適宜変更することが可能である。
なお、コマンド送信開始タイマは、メインRAM103の遊技用RAM領域内に2バイトで割り当てられたソフトウェアタイマであり、後述の設定変更確認処理(図48参照)では消去されないアドレスに配置されている。
次いで、メインCPU101は、サムチェック処理(規定外)を行う(S9)。この処理では、メインCPU101は、メインRAM103のサムチェック処理を行うが、この処理の作業は、メインRAM103内の規定外作業領域(図11C参照)で行われる。また、このサムチェック処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外エリアに格納されている(図11B参照)。なお、サムチェック処理の詳細については、後述の図54及び図55を参照しながら後で説明する。
S9の処理後、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であるか否かを判別する(S10)。
S10において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であると判別したとき(S10がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS15の処理を行う。一方、S10において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でないと判別したとき(S10がNO判定の場合)、メインCPU101は、S9のサムチェック処理の結果に基づいて、サムチェック判定結果が正常であったか否かを判別する(S11)。
S11において、メインCPU101が、サムチェック判定結果が正常でないと判別したとき(S11がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS13の処理を行う。一方、S11において、メインCPU101が、サムチェック判定結果が正常であると判別したとき(S11がYES判定の場合)、メインCPU101は、遊技復帰処理を行う(S12)。この処理では、メインCPU101は、遊技の状態を電断検知前の状態に戻す処理を行う。なお、遊技復帰処理の詳細については、後述の図47を参照しながら後で説明する。
S5又はS11がNO判定の場合、メインCPU101は、情報表示器6(7セグLED表示器)に、エラー発生を意味する文字列「88」を表示する(S13)。その後、メインCPU101は、WDTのクリア処理を繰り返す(S14)。
ここで再度、S10の処理に戻って、S10がYES判定の場合、メインCPU101は、設定変更確認処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU101は、主に、設定変更開始時における設定変更コマンドの生成格納処理を行う。なお、設定変更確認処理の詳細については、後述の図48を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S16)。この処理では、メインCPU101は、図11Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「RAM異常時又は設定変更開始時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。そして、S16の処理後、メインCPU101は、後述のメイン処理(後述の図56参照)を開始する。
[遊技復帰処理]
次に、図47を参照して、電源投入(リセット割込)時処理(図46参照)中のS12で行う遊技復帰処理について説明する。なお、図47は、遊技復帰処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に、電断時のスタックポインタをセットする(S21)。次いで、メインCPU101は、コマンド送信開始タイマはカウントアップしたか否かを判別する(S22)。S22において、メインCPU101が、コマンド送信開始タイマはカウントアップしていないと判別したとき(S22がNO判定の場合)、メインCPU101は、S22の処理を繰り返す。
一方、S22において、メインCPU101が、コマンド送信開始タイマはカウントアップしたと判別したとき(S22がYES判定の場合)、メインCPU101は、入力ポートの1割込処理前のオンエッジデータ、及び、現在セットされているオンエッジデータをクリア(オフ)する(S23)。次いで、メインCPU101は、メインRAM103の出力ポートバックアップ格納領域(不図示)から出力ポートのバックアップデータを読み出し、出力ポートにセットする(S24)。次いで、メインCPU101は、入力ポートのデータを読み込み、該データを、入力ポートの現在及び1割込処理前のデータ格納領域(入力ポート格納領域1及び入力ポート格納領域2)に保存する(S25)。
次いで、メインCPU101は、回胴制御データ格納領域のアドレスをセットする(S26)。次いで、メインCPU101は、チェックするリール数(本実施形態では「3」)をセットする(S27)。
次いで、メインCPU101は、セットされた回胴制御データ格納領域のアドレスに基づいて、所定のリールのリール制御管理情報(電断発生時の表示列の変動制御に関するデータ)を取得する(S28)。なお、リール制御管理情報(表示列の変動制御管理情報)は、各リールの制御状態(回転状況)に関する情報であり、電断時には、バックアップされて保存される。
次いで、メインCPU101は、リール制御管理情報がリールの加速中、定速待ち又は定速中の回転状況に対応する情報であるか否かを判別する(S29)。
S29において、メインCPU101が、S29の条件を満たさないと判別したとき(S29がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS32の処理を行う。一方、S29において、メインCPU101が、S29の条件を満たすと判別したとき(S29がYES判定の場合)、メインCPU101は、回胴制御データ(リール制御管理情報)をクリアする(S30)。この処理により、遊技復帰後、リールの回転制御が加速処理から開始される。次いで、メインCPU101は、リールの作動タイミング値(回胴制御データの実行開始タイミング「1」)をセットする(S31)。なお、リールの作動タイミングに「1」がセットされると、リール制御処理(後述の図79中のS903参照)内で、励磁変更タイミングとなるため、メインCPU101は、リールの回転制御を加速処理から開始する。
S31の処理後又はS29がNO判定の場合、メインCPU101は、リール数の値を1減算する(S32)。次いで、メインCPU101は、減算後のリール数の値が「0」であるか否かを判別する(S33)。
S33において、メインCPU101が、減算後のリール数の値が「0」でないと判別したとき(S33がNO判定の場合)、メインCPU101は、チェック対象のリールを変えて、処理をS28の処理に戻し、S28以降の処理を繰り返す。
一方、S33において、メインCPU101が、減算後のリール数の値が「0」であると判別したとき(S33がYES判定の場合)、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S34)。この処理では、メインCPU101は、図11Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「電源復帰時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
次いで、メインCPU101は、電断検知時に退避させた全てのレジスタのデータを全てのレジスタに復帰させる(S35)。そして、S35の処理後、メインCPU101は、遊技復帰処理を終了し、処理を電断検知時の処理に戻す。
本実施形態では、上述のようにして遊技復帰処理が行われる。本実施形態の遊技復帰処理では、上述のように、電断発生時の各ポートの入出力状態を電源復帰時に担保するとともに、電断時にリール回転中の場合には、電源復帰時にリール制御管理情報を取得してリールの再回転開始に必要な処理も行う(S26~S33の処理参照)。それゆえ、本実施形態では、回胴回転中の電断から復帰したときであっても、安定して、リールの再回転制御を行うことができ、遊技者に不快感を与えることが無くなる。
[設定変更確認処理]
次に、図48を参照して、電源投入(リセット割込)時処理(図46参照)中のS15で行う設定変更確認処理について説明する。図48は、設定変更確認処理の手順を示すフローチャートである。なお、遊技機の電源投入後に、設定用鍵型スイッチ54がオン状態となった場合(すなわち、現在の設定値を確認する「設定確認」の場合)には、後述のS44からこの設定変更確認処理が開始されるようにすればよい。
まず、メインCPU101は、メインRAM103内の規定外RAM領域の初期化処理を行う(S41)。次いで、メインCPU101は、1割り込み待ち処理を行う(S42)。この処理では、コマンド送信開始タイマがカウントアップしている場合、後述の通信データ送信処理(図80参照)により無操作コマンドが副制御回路200に送信される。なお、コマンド送信開始タイマがカウントアップしていない場合には、いずれのコマンドも副制御回路200に送信されないため、コマンド送信開始タイマがカウントアップしていない場合には、この処理を省略するようにしてもよい。
次いで、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S43)。この処理では、メインCPU101は、図11Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「RAM異常時又は設定変更開始時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
次いで、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であるか否かを判別する(S44)。なお、設定用鍵型スイッチ54に差し込まれる設定キー(不図示)は、パチスロ1の設定値(設定1~6)を設定するための操作キーであり、設定キーがオンされていると、設定用鍵型スイッチ54がオン状態となる。
S44において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でないと判別したとき(S44がNO判定の場合)、メインCPU101は、設定変更確認処理を終了し、処理を電源投入(リセット割込)時処理(図46参照)のS16の処理に移す。一方、S44において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であると判別したとき(S44がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S45)。この処理により、セレクタ66(図5参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口24(図2参照)から排出される。
次いで、メインCPU101は、Lレジスタに設定変更開始又は設定確認開始の情報(005H:第1の値)をセットし、設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)の生成格納処理を行う(S46)。この処理では、メインCPU101は、設定変更処理又は設定確認処理の開始時に主制御回路90から副制御回路200に送信される設定変更コマンドデータ(第1のコマンドデータ)を生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。なお、設定変更コマンド生成格納処理の詳細については、後述の図49を参照しながら後で説明する。また、通信データ格納領域に保存された設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)は、後述の図80で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、エラーカウントリレーをオン状態にセットする(S47)。次いで、メインCPU101は、設定値の7セグ表示設定処理を行う(S48)。この処理により、現在の設定値が情報表示器6内の7セグLEDで表示可能になる。
次いで、メインCPU101は、設定変更及び設定確認のいずれが行われたかを判別する(S49)。S49において、メインCPU101が、設定変更が行われていない(設定確認が行われた)と判別したとき(S49がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS54の処理を行う。
一方、S49において、メインCPU101が、設定変更が行われた(設定確認が行われていない)と判別したとき(S49がYES判定の場合)、メインCPU101は、リセットスイッチ76がオン状態であるか否かを判別する(S50)。
S50において、メインCPU101が、リセットスイッチ76がオン状態であると判別したとき(S50がYES判定の場合)、メインCPU101は、設定値を更新する(S51)。すなわち、メインCPU101は、リセットスイッチ76が操作される度に、設定値を「1」~「6」の範囲内で順次更新する。S51の処理後、メインCPU101は、処理をS48の処理に戻し、S48以降の処理を繰り返す。一方、S50において、メインCPU101が、リセットスイッチ76がオン状態でないと判別したとき(S50がNO判定の場合)、メインCPU101は、スタートスイッチ79がオン状態であるか否かを判別する(S52)。
S52において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態でないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS48の処理に戻し、S48以降の処理を繰り返す。一方、S52において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた設定値格納領域(不図示)に設定値を格納する(S53)。
S49がNO判定の場合又はS53の処理後、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態であるか否かを判別する(S54)。
S54において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態でないと判別したとき(S54がNO判定の場合)、メインCPU101は、S54の処理を繰り返す。一方、S54において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態であると判別したとき(S54がYES判定の場合)、メインCPU101は、設定変更及び設定確認のいずれが行われたか否かを判別する(S55)。
S55において、メインCPU101が、設定変更が行われていない(設定確認が行われた)と判別したとき(S55がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS57の処理を行う。一方、S55において、メインCPU101が、設定変更が行われた(設定確認が行われていない)と判別したとき(S55がYES判定の場合)、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S56)。この処理では、メインCPU101は、図11Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の図示しない「設定変更終了時」のアドレス(設定値格納領域の次のアドレス)を、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。
S56の処理後又はS55がNO判定の場合、メインCPU101は、Lレジスタに設定変更終了又は設定確認終了の情報(004H:第2の値)をセットし、設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)の生成格納処理を行う(S57)。この処理では、メインCPU101は、設定変更処理又は設定確認処理の終了時に主制御回路90から副制御回路200に送信される設定変更コマンドデータ(第2のコマンドデータ)を生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。なお、設定変更コマンド生成格納処理の詳細については、後述の図49を参照しながら後で説明する。また、通信データ格納領域に保存された設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)は、後述の図80で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。そして、S57の処理後、メインCPU101は、設定変更確認処理を終了し、処理を電源投入(リセット割込)時処理(図46参照)のS16の処理に移す。
[設定変更コマンド生成格納処理]
次に、図49を参照して、設定変更確認処理(図48参照)中のS46及びS57で行う設定変更コマンド生成格納処理について説明する。なお、図49は、設定変更コマンド生成格納処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、設定値(1~6)の情報をEレジスタにセットする(S61)。次いで、メインCPU101は、RT状態の情報をCレジスタにセットする(S62)。次いで、メインCPU101は、設定変更コマンドのコマンド種別情報(02H)をAレジスタにセットする(S63)。
次いで、メインCPU101は、通信データ格納処理を行う(S64)。この処理では、メインCPU101は、S61~S63で各レジスタにセットされた情報と、S46又はS58(図48参照)でLレジスタにセットされた情報(設定ステータスである設定変更開始/設定変更終了/設定確認開始/設定確認終了)とを用いて、設定変更コマンドデータを生成し、該生成されたコマンドデータを通信データ格納領域に保存する。なお、通信データ格納処理の詳細については、後述の図50を参照しながら後で説明する。
S64の処理後、メインCPU101は、設定変更コマンド生成格納処理を終了する。なお、設定変更確認処理(図48参照)中のS46で行う設定変更コマンド生成格納処理を終了する際には、メインCPU101は、S64の処理後、処理を設定変更確認処理(図48参照)のS47の処理に移す。また、設定変更確認処理(図48参照)中のS57で行う設定変更コマンド生成格納処理を終了する際には、メインCPU101は、S64の処理後、設定変更コマンド生成格納処理を終了するとともに、設定変更確認処理(図48参照)も終了する。
[通信データ格納処理]
次に、図50を参照して、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図49参照)中のS64で行う通信データ格納処理について説明する。なお、通信データ格納処理は、設定変更コマンド生成時だけでなく、他のコマンド生成時にも実行される。図50は、通信データ格納処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、Aレジスタにセットされているデータを通信コマンド種別のデータとして、メインRAM103内の通信データ一時格納領域(不図示)に格納する(S71)。次いで、メインCPU101は、Hレジスタ及びLレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ1及び2として、メインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S72)。
次いで、メインCPU101は、Dレジスタ及びEレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ3及び4として、メインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S73)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタ及びCレジスタにセットされているデータを、それぞれ通信コマンドのパラメータ5及びRT状態のデータとして、メインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S74)。
次いで、メインCPU101は、Aレジスタ~Lレジスタにセットされているデータ値から通信コマンドのBCCデータ(サム値)を生成する(S75)。次いで、メインCPU101は、生成したBCCデータをメインRAM103内の通信データ一時格納領域に格納する(S76)。
S76の処理後、メインCPU101は、メインRAM103内の通信データ格納領域に空きがあるか否かを判別する(S77)。なお、本実施形態では、通信データ格納領域に最大9個のコマンドデータが格納可能である。
S77において、メインCPU101が、通信データ格納領域に空きがないと判別したとき(S77がNO判定の場合)、メインCPU101は、通信データ格納処理を終了するとともに、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図49参照)も終了する。
一方、S77において、メインCPU101が、通信データ格納領域に空きがあると判別したとき(S77がYES判定の場合)、メインCPU101は、上述したS71~S76の処理により通信データ一時格納領域に格納された各データを通信データ(コマンドデータ)として、通信データ格納領域に格納(登録)する(S78)。
次いで、メインCPU101は、通信データポインタ更新処理を行う(S79)。この処理では、メインCPU101は、主に、通信データ格納領域内における通信データの格納アドレスを示す通信データポインタの更新処理を行う。なお、通信データポインタ更新処理の詳細については、後述の図51を参照しながら後で説明する。
そして、S79の処理後、メインCPU101は、通信データ格納処理を終了するとともに、例えば、設定変更コマンド生成格納処理(図49参照)も終了する。
上述のように、本実施形態では、1パケット(8バイト)の通信データ(コマンドデータ)を作成する際に、各種パラメータをレジスタから転送して通信データ一時格納領域(通信バッファ)に格納する。このようなコマンドデータの作成手法では、コマンド生成時に各レジスタに格納されているデータがそのままコマンドデータの各種パラメータとして通信データ一時格納領域に格納される。それゆえ、未使用パラメータを含むコマンドデータを作成した時には、作成時毎に、未使用パラメータの値が不定値となる。これにより、通信データの解析を困難にしてゴト等の不正行為を抑止することができるとともに、不必要なゴト対策処理を加える必要がないため、ゴト対策処理の追加による、主制御回路90のプログラム容量の圧迫を抑制することができる。
[通信データポインタ更新処理]
次に、図51を参照して、通信データ格納処理(図50参照)中のS79で行う通信データポインタ更新処理について説明する。なお、図51は、通信データポインタ更新処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在、セットされている通信データポインタの値を取得する(S81)。
次いで、メインCPU101は、通信データポインタの値を1パケット分(8バイト)加算更新する(S82)。なお、この処理において、更新後の通信データポインタの値が、通信データ格納領域の上限サイズ以上となる場合には、メインCPU101は、更新後の通信データポインタの値を「0」にセットし、これにより、通信データ格納領域に格納されているコマンドデータを全て無効にする(破棄した状態と同様の状態にする)。
本実施形態では、1回の送信動作で送信されるデータ量(1パケット)は8バイトである。すなわち、本実施形態では、1つの送信動作で1つのコマンドデータを送信することができる。また、本実施形態では、通信データ格納領域に最大9個のコマンドデータを格納可能であるので、通信データ格納領域の上限サイズは、72バイト(=8バイト×9)となる。それゆえ、本実施形態では、通信データポインタの範囲を「0」~「71」とし、S82の処理において、更新後(通信データポインタを+8更新した場合)の通信データポインタの値が「71(上限値)」を超えるような値となる場合には、更新後の通信データポインタの値を「0」にセットして(通信データの格納先のアドレスを先頭アドレスに戻して)、通信データ格納領域に格納されているコマンドデータを全て無効にする(破棄した状態と同様の状態にする)。なお、通信データポインタの値を「0」にセットすると、次にコマンドデータを通信データ格納領域に格納する場合には、通信データ格納領域の先頭アドレスから格納されるので、その前に格納されていたコマンドデータは新たなコマンドデータで上書きされることになる。それゆえ、本実施形態では、通信データポインタの値が「71(上限値)」を超えた場合に、通信データ格納領域を初期化(クリア)する必要はない。
そして、S82の処理後、メインCPU101は、通信データポインタ更新処理を終了するとともに、通信データ格納処理(図50参照)も終了する。
[電断時(外部)処理]
次に、メインCPU101の制御により行われるパチスロ1の電断時(外部)処理を、図52を参照して説明する。図52は、電断時(外部)処理の手順を示すフローチャートである。なお、図52に示す電断時(外部)処理は、電源管理回路93が、マイクロプロセッサ91に供給される電源電圧の低下(電断)を検知した際に、電断検知信号をマイクロプロセッサ91の「XINT」端子に出力し、これにより、マイクロプロセッサ91の割込みコントローラ112からメインCPU101に出力される割込要求信号に基づいて、実行される。
まず、メインCPU101は、全てのレジスタにセットされているデータを退避させる(S91)。次いで、メインCPU101は、電断検知ポートにセットされているデータを読み込む(S92)。
次いで、メインCPU101は、電断検知ポートがオン状態であるか否かを判別する(S93)。
S93において、メインCPU101が、電断検知ポートがオン状態でないと判別したとき(S93がNO判定の場合)、メインCPU101は、割込処理許可をセットする(S94)。そして、S94の処理後、メインCPU101は、電断時(外部)処理を終了する。なお、S93がNO判定である場合に行われるこれらの処理は、電源管理回路93が瞬間的に電断を検知した場合等に発生する瞬停対策の処理に対応する。
一方、S93において、メインCPU101が、電断検知ポートがオン状態であると判別したとき(S93がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入不可を設定し、ホッパー装置51の停止を設定する(S95)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているスタックポインタ(SP)の値をメインRAM103内の遊技用RAM領域のスタックエリアに保存する(S96)。
次いで、メインCPU101は、メインRAM103のチェックサム生成処理を行う(S97)。なお、この処理は、メインRAM103内の規定外作業領域(図11C参照)で行われる。また、このチェックサム生成処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外エリアに格納されている(図11B参照)。なお、チェックサム生成処理の詳細については、後述の図53を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセス禁止を設定する(S98)。そして、S98の処理後、電源が停止するまで(電源電圧が、メインCPU101が動作できない電圧に達するまで)無限ループ処理が行われる。
[チェックサム生成処理(規定外)]
次に、図53を参照して、電断時(外部)処理(図52参照)中のS97で行うチェックサム生成処理について説明する。なお、図53は、チェックサム生成処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在のスタックポインタ(SP)の値(遊技用RAM領域のスタックエリアの使用中アドレス)をメインRAM103の規定外RAM領域の規定外スタックエリアに保存する(S101)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタに規定外スタックエリアのアドレスをセットする(S102)。次いで、メインCPU101は、RAMアドレス(規定外スタックエリアのアドレス)の上位側のアドレス値(F0H)をQレジスタにセットする(S103)。次いで、メインCPU101は、電断発生フラグを設定する(S104)。
次いで、メインCPU101は、スタックポインタに、遊技用RAM領域内のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、サム値の算出対象格納領域のバイト数を「2」で除算した値をセットする(S105)。なお、サム算出カウンタは、サム値算出の終了契機を判定するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。そして、S105で設定されたサム算出カウンタが「0」になれば、メインRAM103の遊技用RAM領域のサム値算出処理を終了する。
次いで、メインCPU101は、HLレジスタを0クリア(値「0」をセット)する(S106)。この処理により、サム値の初期値「0」がセットされる。
次いで、メインCPU101は、「POP命令」と呼ばれる命令コードを実行し、スタックポインタ(SP)にセットされたメインRAM103の格納領域のアドレスから2バイト分の領域のデータ(保存値)をDEレジスタに読み出す(S107)。
なお、「POP」命令が実行されると、スタックポインタで指定されたアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、ペアレジスタの下位側のレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスを1更新したアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、ペアレジスタの上位側のレジスタにロードされる。また、「POP」命令が実行されると、スタックポインタ(SP)にセットされたアドレスに対して2バイト分のアドレス更新処理(アドレスを「2」加算する処理)が行われる。
それゆえ、S107の処理では、スタックポインタで指定されたアドレスに保存されているデータ(メモリ内容)がEレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスに「1」を加算したアドレスに保存されているデータ(メモリ内容)がDレジスタにロードされる。
S107の処理後、メインCPU101は、サム値の算出処理を行う(S108)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値にDEレジスタに格納されている値を加算し、該加算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、サム算出カウンタの値を1減算する(S109)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S110)。
S110において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S110がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS107の処理に戻し、S107以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の遊技用RAM領域のサム値算出処理が終了するまで、S107~S110の処理が繰り返される。
一方、S110において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S110がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタに、メインRAM103内の規定外RAM領域のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、規定外用サムカウント値をセットする(S111)。なお、規定外用サムカウント値は、規定外用格納領域のバイト数となる。それゆえ、S111で設定されたサム算出カウンタが「0」になれば、メインRAM103の規定外RAM領域のサム値算出処理、すなわち、メインRAM103全体のサム値算出処理が終了する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた規定外RAM領域のアドレスから1バイト分の領域のデータ(保存値)をAレジスタに読み出す(S112)。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出処理を行う(S113)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値にAレジスタに格納されている値を加算し、該加算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタに格納されているアドレスを1加算し、サム算出カウンタの値を1減算する(S114)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S115)。
S115において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S115がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS112の処理に戻し、S112以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の規定外RAM領域のサム値を遊技用RAM領域のサム値に加算する処理が終了するまで、S112~S115の処理が繰り返される。
一方、S115において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S115がYES判定の場合)、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値を電断発生時のサム値として、メインRAM103内のサム値格納領域(不図示)に保存する(S116)。次いで、メインCPU101は、S101で規定外スタックエリアに保存されたスタックポインタ(SP)の値をスタックポインタにセットする(S117)。そして、S117の処理後、メインCPU101は、チェックサム生成処理を終了し、処理を電断時(外部)処理(図52参照)のS98の処理に移す。
[サムチェック処理(規定外)]
次に、図54及び図55を参照して、電源投入時処理(図46参照)中のS9で行うサムチェック処理について説明する。なお、図54及び図55は、サムチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在のスタックポインタ(SP)の値を規定外スタックエリアに保存する(S121)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタにサム値格納領域のアドレスをセットし、サム算出カウンタに、サム値の算出対象格納領域のバイト数を「2」で除算した値をセットする(S122)。なお、ここでセットされるサム算出カウンタは、サム値算出(サム値の減算処理)の終了契機を判定するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。次いで、メインCPU101は、サム値格納領域からサム値(チェックサム)を取得する(S123)。この処理により、電断発生時に生成されたチェックサム(減算前の初期値)がHLレジスタに格納される。
次いで、メインCPU101は、「POP」命令を実行し、スタックポインタ(SP)にセットされたメインRAM103の格納領域のアドレスから2バイト分の領域のデータ(保存値)をDEレジスタに読み出す(S124)。なお、この際、「POP」命令の実行により、スタックポインタで指定されたアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、Eレジスタにロードされ、スタックポインタで指定されたアドレスを1更新したアドレスの1バイト領域に保存されているデータ(メモリ内容)が、Dレジスタにロードされる。また、「POP」命令が実行されると、スタックポインタ(SP)にセットされたアドレスに対して2バイト分のアドレス更新処理(アドレスを2加算する処理)が行われる。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出(減算)処理を行う(S125)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値(サム値の初期値又は前回の減算処理後のサム値)からDEレジスタに格納されている値を減算し、該減算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、サム算出カウンタの値を1減算する(S126)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S127)。
S127において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S127がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS124の処理に戻し、S124以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の遊技用RAM領域の全域に渡ってサム値の減算処理が終了するまで、S124~S127の処理が繰り返される。
一方、S127において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S127がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタに、メインRAM103内の規定外RAM領域のサム値の計算開始アドレスをセットし、サム算出カウンタに、規定外用サムカウント値をセットする(S128)。なお、規定外用サムカウント値は、規定外RAM領域のバイト数となる。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた規定外RAM領域のアドレスから1バイト分の領域のデータ(保存値)をAレジスタに読み出す(S129)。
次いで、メインCPU101は、サム値の算出(減算)処理を行う(S130)。具体的には、メインCPU101は、HLレジスタに格納されている値からAレジスタに格納されている値を減算し、該減算された値をサム値としてHLレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、DEレジスタに格納されているアドレスを1加算し、サム算出カウンタの値を1減算する(S131)。次いで、メインCPU101は、更新後のサム算出カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S132)。
S132において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S132がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS129の処理に戻し、S129以降の処理を繰り返す。すなわち、メインRAM103の規定外RAM領域の全域に渡ってサム値の減算処理が終了するまで、S129~S132の処理が繰り返される。
一方、S132において、メインCPU101が、サム算出カウンタの値が「0」であると判別したとき(S132がYES判定の場合)、メインCPU101は、サムチェック処理の判定結果に「サム異常」をセットする(S133)。次いで、メインCPU101は、算出されたサム値が「0」であるか否かを判別する(S134)。
なお、この処理では、メインCPU101は、フラグ・レジスタFのゼロフラグ(ビット6)の状態(1/0)を参照して、サム値が「0」であるか否かを判別する。本実施形態では、S128でセットされたサム算出カウンタの値が「0」になった時点、すなわち、メインRAM103の全域に渡ってサム値の減算処理が終了した時点において、サム値が「0」である場合には、フラグ・レジスタFのゼロフラグには「1」がセットされ、サム値が「0」でない場合には、フラグ・レジスタFのゼロフラグには「0」がセットされている。それゆえ、S134の処理の時点において、フラグ・レジスタFのゼロフラグに「1(オン状態)」がセットされていれば、メインCPU101はサム値が「0」であると判定する。
S134において、メインCPU101が、算出されたサム値が「0」でないと判別したとき(S134がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS139の処理を行う。一方、S134において、メインCPU101が、算出されたサム値が「0」であると判別したとき(S134がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定結果に「電断異常」をセットする(S135)。
次いで、メインCPU101は、電断発生フラグを取得する(S136)。次いで、メインCPU101は、電断発生フラグが電断なしの状態(オフ状態)であるか否かを判別する(S137)。
S137において、メインCPU101が、電断発生フラグが電断なしの状態であると判別したとき(S137がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS139の処理を行う。一方、S137において、メインCPU101が、電断発生フラグが電断なしの状態でないと判別したとき(S137がNO判定の場合)、メインCPU101は、判定結果に「正常」をセットする(S138)。
S138の処理後、S134がNO判定の場合、又は、S137がYES判定の場合、メインCPU101は、サムチェック判定結果に判定結果を保存し、電断発生フラグをクリア(オフ)する(S139)。次いで、メインCPU101は、S121で規定外スタックエリアに保存されたスタックポインタ(SP)の値をスタックポインタにセットする(S140)。そして、S140の処理後、メインCPU101は、サムチェック処理を終了し、処理を電源投入時処理(図46参照)のS10の処理に移す。
[メインCPUの制御によるパチスロのメイン処理]
次に、図56を参照して、メインCPU101の制御により実行されるパチスロ1のメイン処理(主要動作処理)について説明する。なお、図56は、メイン処理の手順を示すフローチャート(以下、メインフローという)である。
まず、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S201)。この処理では、メインCPU101は、図11Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「一遊技終了時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレスまでの情報を消去(クリア)する。なお、この範囲の格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の単位遊技(ゲーム)ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU101は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S202)。この処理では、メインCPU101は、各メダルセンサ(図5参照)やスタートスイッチ79などの入力チェック処理等を行う。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図57及び図58を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、乱数値取得処理を行う(S203)。この処理では、メインCPU101は、内部当籤役抽籤用の乱数値(0~65535:ハードラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ0の値)や遊技性に関する各種抽籤で用いられる演出用乱数値(0~65535:ソフトラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ1の値、0~255:ソフトラッチ乱数となる乱数回路110の乱数レジスタ2~7の各値)などを抽出し、該抽出した各種乱数値をメインRAM103に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する。なお、乱数値取得処理の詳細については、後述の図63を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、内部抽籤処理を行う(S204)。この処理では、メインCPU101は、S203で抽出した乱数値(ハードラッチ乱数)に基づいた抽籤により内部当籤役の決定処理を行う。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図64を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、図柄設定処理を行う(S205)。この処理では、メインCPU101は、例えば、当り要求フラグステータス(フラグステータス情報)から内部当籤役を生成する処理、当り要求フラグデータの展開処理、当り要求フラグデータを当り要求フラグ格納領域を格納する処理等を行う。なお、図柄設定処理の詳細については、後述の図65を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、スタートコマンド生成格納処理を行う(S206)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するスタートコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたスタートコマンドは、後述の図80で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータ(当籤役番号等)を含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、第2インターフェースボード制御処理を行う(S207)。なお、第2インターフェースボード制御処理は、メインRAM103の規定外用作業領域で実行される。この処理では、メインCPU101は、例えば、主制御基板71で決定された押し順ナビに係る試験信号などを、試験機用第2インターフェースボード302を介して出力するための処理等を行う。
次いで、メインCPU101は、遊技開始時状態別制御処理を行う(S208)。この処理では、メインCPU101は、図33~図44を用いて説明した、非有利区間の通常状態、通常有利区間の各遊技状態、及び有利区間の各遊技状態における各種制御のうち、遊技開始時に行う必要がある各種制御を行うための各種処理を行う。
次いで、メインCPU101は、リール停止初期設定処理を行う(S209)。この処理では、メインCPU101は、リール停止初期設定テーブル(不図示)を参照し、内部当籤役及び遊技状態に基づいて、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、停止テーブル番号を取得する処理や、ストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する処理などを行う。
次いで、メインCPU101は、リール回転開始処理を行う(S210)。この処理では、メインCPU101は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(後述の図79参照)により、3つのステッピングモータ(不図示)の駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。次いで、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU101は、リール回転開始コマンド生成格納処理を行う(S211)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するリール回転開始コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたリール回転開始コマンドは、後述の図80で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、リール回転開始コマンドは、リールの回転開始動作開始されたことを示すパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納処理を行う(S212)。この処理では、メインCPU101は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図67を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、リール停止制御処理を行う(S213)。この処理では、メインCPU101は、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転の停止制御を行う。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図72を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、入賞検索処理を行う(S214)。この処理では、メインCPU101は、図柄コード格納領域(図30参照)のデータを入賞作動フラグ格納領域(図25参照)に格納する。また、この処理では、メインCPU101は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果に基づいて、メダルの払出枚数をセットする。なお、入賞検索処理の詳細については、後述の図73を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、イリーガルヒットチェック処理を行う(S215)。この処理では、メインCPU101は、当り要求フラグ(内部当籤役)と入賞作動フラグ(表示役)とを合成し、その合成結果に基づいてイリーガルヒットエラーの有無を判定する。なお、イリーガルヒットチェック処理の詳細については、後述の図74を参照しながら後で説明する。また、リール停止制御処理(後述の図72参照)によって誤入賞が発生することなく各リールが停止される限りにおいては、制御負担軽減の観点からこのイリーガルヒットチェック処理を省略することもできる。
次いで、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を行う(S216)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動コマンドの生成処理を行う。また、この処理では、メインCPU101は、S214において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー装置51の駆動やクレジット枚数の更新を行い、メダルの払い出し処理を行う。なお、入賞チェック・メダル払出処理の詳細については、後述の図75を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、BBチェック処理を行う(S217)。この処理では、メインCPU101は、ボーナス状態の作動及び終了を制御する。なお、BBチェック処理の詳細については、後述の図77を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、RTチェック処理を行う(S218)。この処理では、メインCPU101は、有効ライン上に停止表示された図柄組合せに基づいてRT状態の移行制御を行う。なお、RTチェック処理の詳細については、後述の図78を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、遊技終了時状態別制御処理を行う(S219)。この処理では、メインCPU101は、図33~図44を用いて説明した、非有利区間の通常状態、通常有利区間の各遊技状態、及び有利区間の各遊技状態における各種制御のうち、遊技終了時に行う必要がある各種制御を行うための各種処理を行う。そして、S219の処理後(一遊技終了後)、メインCPU101は、処理をS201の処理に戻す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図57及び図58を参照して、メインフロー(図56参照)中のS202で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。なお、図57及び図58は、メダル受付・スタートチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値が「0」であるか否か(自動投入要求はあるか否か)を判別する(S221)。なお、この処理において、自動投入メダルカウンタが「1」以上であるときは、メインCPU101は、自動投入要求があると判別する。また、自動投入メダルカウンタは、前回の単位遊技において再遊技(リプレイ)に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入メダルカウンタに自動的に投入される。
S221において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」であると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS225の処理を行う。
一方、S221において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入処理を行う(S222)。この処理では、メインCPU101は、メダル投入コマンドの生成格納処理やメダル投入枚数のLED点灯制御処理などを行う。なお、メダル投入処理の詳細については、後述の図59を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値を減算する(S223)。なお、この処理では、メインCPU101は、自動投入メダルカウンタの値を一度に(例えば、「3」を)減算するようにしてよいし、「1」ずつ減算するようにしてもよい。次いで、減算後の自動投入メダルカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S224)。
S224において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S224がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS222の処理に戻し、S222以降の処理を繰り返す。
一方、S224において、メインCPU101が、自動投入メダルカウンタの値が「0」であると判別したとき(S224がYES判定の場合)、又は、S221がYES判定の場合、メインCPU101は、メダル補助収納庫スイッチチェック処理を行う(S225)。この処理では、メインCPU101は、メダル補助収納庫スイッチ75のオン/オフ状態に基づいて、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
次いで、メインCPU101は、メダル投入状態チェック処理を行う(S226)。次いで、メインCPU101は、メダル投入状態チェック処理の結果に基づいて、メダル投入可能な状態であるか否かを判別する(S227)。
S227において、メインCPU101が、メダル投入可能な状態でないと判別したとき(S227がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS231の処理を行う。
一方、S227において、メインCPU101が、メダル投入可能な状態であると判別したとき(S227がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を行う(S228)。この処理では、メインCPU101は、例えば、メダルセンサ入力状態に基づいて、メダルが正常に通過したか否かの判定処理や、規定数を超えてメダル投入が行われた場合に該メダルをクレジットする処理などを行う。なお、メダル投入チェック処理の詳細については、後述の図60及び図61を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メダル投入チェック処理の結果に基づいて、メダル投入又はクレジット可能な状態であるか否かを判別する(S229)。
S229において、メインCPU101が、メダル投入又はクレジット可能な状態であると判別したとき(S229がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS231の処理を行う。一方、S229において、メインCPU101が、メダル投入又はクレジット可能な状態でないと判別したとき(S229がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S230)。この処理により、セレクタ66(図5参照)のソレノイドの駆動が行われなくなり(励磁されていたソレノイドが消磁され)、セレクトプレート804がガイド位置から排出位置に変移することで、投入されたメダルがメダル払出口24から排出されるようになる。
S230の処理後、S227がNO判定の場合、又は、S229がYES判定の場合、メインCPU101は、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数であるか否かを判別する(S231)。なお、本実施形態では、遊技状態にかかわらず遊技開始可能枚数は3枚である(すなわち、3枚投入のときのみ遊技を開始することが可能となる)。
S231において、メインCPU101が、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数であると判別したとき(S231がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS234の処理を行う。一方、S231において、メインCPU101が、現在のメダルの投入枚数が遊技可能開始枚数でないと判別したとき(S231がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入があるか否かを判別する(S232)。
S232において、メインCPU101が、メダル投入があると判別したとき(S232がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS226に戻し、S226以降の処理を繰り返す。一方、S232において、メインCPU101が、メダル投入がないと判別したとき(S232がNO判定の場合)、メインCPU101は、図48で説明した設定変更確認処理を行う(S233)。この処理では、メインCPU101は、設定確認開始時の設定変更コマンドの生成格納処理などを行う。これにより、遊技状態がボーナス状態(特賞作動状態)であるか否かにかかわらず、設定値及びホールメニュー(各種履歴データ(エラー、電断履歴等))を確認することができ、ゴト等の不正行為を抑制することができる。なお、このS233で行われる設定変更確認処理では、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態であっても、少なくとも現在の設定値の情報を含む設定変更コマンド(設定確認開始)の生成格納処理が行われ、該コマンドデータがメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存されるようにしてもよい。これにより、遊技毎に設定値が適切か(設定1~6の範囲内であるか)否かをチェックすることが可能としてもよい。
S233の処理後又はS231がYES判定の場合、メインCPU101は、スタートスイッチ79がオン状態であるか否かを判別する(S234)。
S234において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態でないと判別したとき(S234がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS226に戻し、S226以降の処理を繰り返す。
一方、S234において、メインCPU101が、スタートスイッチ79がオン状態であると判別したとき(S234がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付禁止の処理を行う(S235)。この処理により、セレクタ66(図5参照)のソレノイドの駆動が行われなくなり(励磁されていたソレノイドが消磁され)、セレクトプレート804がガイド位置から排出位置に変移することで、投入されたメダルがメダル払出口24から排出されるようになる。
次いで、メインCPU101は、メダル監視タイマにタイマ値(本実施形態では、「72」)をセットする(S236)。メダル監視タイマは、セレクタ66において、励磁されていたソレノイドが消磁完了となるまでの期間(すなわち、セレクトプレート804が、ガイド位置から排出位置に移動するまでの期間)を監視するためのタイマであり(後述の図86参照)、例えば、励磁されていたソレノイドが消磁完了となるまでの期間が80msである場合に、少なくともそれ以上の期間(「約80.44ms」)を計測するためのタイマ値が設定される。すなわち、メダル監視タイマは、遊技可能開始枚数分のメダルが投入されている場合に、スタートレバー16が操作され(スタートスイッチ79がオン状態となり)、メダル受付禁止の制御が開始されてから、実際にメダルの受付が(物理的に)禁止されるまでの特定期間を監視する。これにより、後述のスタートレバーONフラグや、後述のメダル投入チェック2処理等と合わせて、該特定期間においてメダルが投入された場合に、そのメダルが誤って飲み込まれてしまう(すなわち、メダルを投入したが、カウントされることなくホッパー装置51に収容されてしまう)ことを防止している。なお、メダル監視タイマの値は、セレクタ66(主にソレノイド)の仕様に応じて、適宜変更することが可能である。また、メダルの飲み込みを防止することが担保される限り、励磁されていたソレノイドが消磁完了となるまでの期間未満の期間に設定することもできる。
次いで、メインCPU101は、スタートレバーONフラグをオン状態にセットする(S237)。スタートレバーONフラグは、遊技可能開始枚数分のメダルが投入されている場合に、スタートレバー16が操作された(スタートスイッチ79がオン状態となった)か否かを識別するための情報である。
次いで、メインCPU101は、メダル投入チェック2処理を行う(S238)。この処理では、メインCPU101は、基本的に、メダル投入チェック処理と同様の処理を行う。なお、メダル投入チェック処理及びメダル投入チェック2処理の詳細については、後述の図60及び図61を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、スタートレバーONフラグがオフ状態であるか否かを判別する(S239)。S239において、メインCPU101が、スタートレバーONフラグがオフ状態であると判別したとき(S239がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS226に戻し、S226以降の処理を繰り返す。
一方、S239において、メインCPU101が、スタートレバーONフラグがオフ状態でない(すなわち、オン状態である)と判別したとき(S239がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル監視タイマは「0」であるか否かを判別する(S240)。S239において、メインCPU101が、メダル監視タイマは「0」でない(すなわち、「1」以上である)と判別したとき(S240がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS238に戻し、S238以降の処理を繰り返す。
一方、S240において、メインCPU101が、メダル監視タイマは「0」であると判別したとき(S240がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)のS203に移す。
[メダル投入処理]
次に、図59を参照して、メダル受付・スタートチェック処理(図57及び図58参照)中のS222、及び後述のメダル投入チェック処理(図60及び図61参照)中のS265で行うメダル投入処理について説明する。なお、図59は、メダル投入処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、メダルカウンタの値に「1」を加算する(S241)。なお、メダルカウンタは、メダルの投入枚数をカウント(計数)するためのカウンタであり、メインRAM103に設けられる。
次いで、メインCPU101は、メダル投入コマンド生成格納処理を行う(S242)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するメダル投入コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたメダル投入コマンドは、後述の図80で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。すなわち、メダル投入コマンドは、メダルが1枚投入される度に、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、LED82(図6参照)に含まれるメダル投入枚数表示用の第1~第3LEDを消灯させる(S243)。次いで、メインCPU101は、メダル投入枚数(メダルカウンタの値)に基づいて、該メダル投入枚数に対応するLED点灯データ(点灯制御データ)を算出する(S244)。この処理において、例えば、メダル投入枚数が1枚である場合には、メダル投入枚数表示用の第1LEDのみを点灯させるLED点灯データが算出され、また、例えば、メダル投入枚数が3枚である場合には、メダル投入枚数表示用の第1~第3LEDの全てを点灯させるLED点灯データが算出される。なお、このLED点灯データの算出手法については、後で詳述する。
次いで、メインCPU101は、算出されたLED点灯データを用いて、対応するメダル投入枚数表示用のLEDを点灯させる(S245)。そして、S245の処理後、メインCPU101は、メダル投入処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図57及び図58参照)のS223、又は後述のメダル投入チェック処理(図60及び図61参照)のS253に移す。
[メダル投入チェック処理]
次に、図60及び図61を参照して、メダル受付・スタートチェック処理(図57及び図58参照)中のS228で行うメダル投入チェック処理、及びメダル受付・スタートチェック処理(図57及び図58参照)中のS238で行うメダル投入チェック2処理について説明する。図60及び図61は、メダル投入チェック処理の手順を示すフローチャートである。なお、メダル投入チェック2処理は、メダル投入チェック処理のS253から処理が開始されるものであり、S253~S268の処理はメダル投入チェック処理におけるものと同一の処理であることから、以下では、メダル投入チェック処理の手順として説明する。
まず、メインCPU101は、再遊技中であるか否かを判別する(S251)。
S251において、メインCPU101が、再遊技中であると判別したとき(S251がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図57及び図58参照)のS229に移す。
一方、S251において、メインCPU101が、再遊技中でないと判別したとき(S251がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル受付許可を行う(S252)。この処理では、セレクタ66(図5参照)のソレノイドの駆動が行われ(消磁されていたソレノイドが励磁され)、セレクトプレート804が排出位置からガイド位置に変移することで、メダル投入口14から投入されたメダルが計数され、ホッパー装置51に収容されるようになる。
次いで、メインCPU101は、ベットボタンチェック処理を行う(S253)。この処理では、メインCPU101は、BETスイッチ77のオン/オフ状態に基づいて、ベットボタン(MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15b)の操作が行われたか否かを判別する。次いで、メインCPU101は、S253のベットボタンチェック処理の結果に基づいて、ベット動作が完了したか否かを判別する(S254)。
S254において、メインCPU101が、ベット動作が完了したと判別したとき(S254がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理(又はメダル投入チェック2処理)を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(57及び図58参照)のS229(又はメダル受付・スタートチェック処理(図57及び図58参照)のS239)に移す。
一方、S254において、メインCPU101が、ベット動作が完了していないと判別したとき(S254がNO判定の場合)、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態(遊技媒体の受付状態)と、前回処理時のメダルセンサ入力状態とを取得する(S255)。なお、メダルセンサ入力状態は、メダル投入口14に受け入れられたメダルのセレクタ66内の通過状況を示す情報であり、セレクタ66の各メダルセンサ(図5参照)の検知結果により生成される。
本実施形態では、メダルセンサ入力状態は、1バイト(8ビット)のデータで表され、セレクタ66の出口にメダルの通過方向に並んで設けられた上流側の第1メダルセンサ806の検知結果がビット0の情報(「0」又は「1」)に対応し、下流側の第2メダルセンサ807の検知結果がビット1の情報(「0」又は「1」)に対応する。第1メダルセンサによりメダルの通過が検知された場合には、ビット0に「1」がセットされ、第2メダルセンサによりメダルの通過が検知された場合には、ビット1に「1」がセットされる。それゆえ、メダルセンサ入力状態「00000000B」は、メダル通過前又は通過後(通過時)の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000001B」は、メダル通過開始時の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000011B」は、メダル通過中の状態を示し、メダルセンサ入力状態「00000010B」は、メダル通過完了直前の状態を示す。
次いで、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化したか否かを判別する(S256)。
S256において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化していないと判別したとき(S256がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS262の処理を行う。
一方、S256において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態が前回処理時のメダルセンサ入力状態から変化したと判別したとき(S256がYES判定の場合)、メインCPU101は、スタートレバーONフラグがオン状態であれば、スタートレバーONフラグをオフ状態にセットする(S257)。すなわち、この処理では、メインCPU101は、開始操作が行われ、メダル受付禁止の制御が開始されてから、実際にメダルの受付が(物理的に)禁止されるまでの特定期間においてメダルの投入を検知した場合には、該開始操作を無効にする処理を行う。
次いで、メインCPU101は、前回処理時のメダルセンサ入力状態に基づいて、演算処理により、現処理時で得られるメダルセンサ入力状態の正常値(正常変化値)を生成する(S258)。
なお、この処理において、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000000B」である場合(第1及び第2メダルセンサがともにメダル未検知である場合)には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000001B」(第1メダルセンサがメダル検知であり、第2メダルセンサがメダル未検知である場合)が生成され、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000001B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000011B」(第1及び第2メダルセンサがともにメダル検知である場合)が生成される。また、この処理において、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000011B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000010B」(第1メダルセンサがメダル未検知であり、第2メダルセンサがメダル検知である場合)が生成され、前回処理時のメダルセンサ入力状態が「00000010B」である場合には、メダルセンサ入力状態の正常変化値として「00000000B」(第1及び第2メダルセンサがともにメダル未検知である場合)が生成される。
次いで、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がS258で生成された正常変化値と同じであるか否かを判別する(S259)。なお、この判定処理では、メダル逆行エラーの発生の有無が判定され、S259の判定条件が満たされない場合には、メインCPU101は、メダル逆行エラーが発生したと判定する。
S259において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がS258で生成された正常変化値と同じでないと判別したとき(S259がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS263の処理を行う。
一方、S259において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がS258で生成された正常変化値と同じであると判別したとき(S259がYES判定の場合)、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態(「00000000B」)であるか否かを判別する(S260)。S260において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態であると判別したとき(S260がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS264の処理を行う。
S260において、メインCPU101が、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過時の状態でないと判別したとき(S260がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダル通過チェックタイマをセットする(S261)。この処理でメダル通過チェックタイマにセットされる時間は、メダルがセレクタ66を通過したか否かを判別可能な時間であれば、任意の時間に設定することができる。また、この処理でセットされるタイマ値は、例えば、現処理時のメダルセンサ入力状態に応じて変化させてもよい。
S261の処理後又はS256がNO判定の場合、メインCPU101は、現処理時のメダルセンサ入力状態がメダル通過中の状態(「00000011B」)であり、かつ、メダル通過チェックタイマが停止しているか否かを判別する(S262)。この判定処理では、メダル通過エラー(投入メダル通過時間エラー)の発生の有無が判定され、S262の判定条件が満たされた場合、メインCPU101は、メダル通過エラーが発生したと判定する。
S262において、メインCPU101が、S262の判定条件が満たされないと判別したとき(S262がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
一方、S262において、メインCPU101が、S262の判定条件が満たされると判別したとき(S262がYES判定の場合)、又は、S259がNO判定の場合、すなわち、メダル通過エラー又はメダル逆行エラーが発生したと判定された場合、メインCPU101は、エラー処理を行う(S263)。この処理では、メインCPU101は、例えば、エラーコマンド生成格納処理等のエラー発生時の各種処理を行う。なお、エラー処理の詳細については、後述の図62を参照しながら後で説明する。そして、S263の処理後、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S260の処理に戻って、S260がYES判定の場合、メインCPU101は、規定数(本実施形態では3枚)のメダルが投入済みの状態であるか否かを判別する(S264)。
S264において、メインCPU101が、規定数のメダルが投入済みの状態でないと判別したとき(S264がNO判定の場合)、メインCPU101は、図59で説明したメダル投入処理を行う(S265)。そして、S265の処理後、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。
一方、S264において、メインCPU101が、規定数のメダルが投入済みの状態であると判別したとき(S264がYES判定の場合)、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に「1」を加算する(S266)。次いで、メインCPU101は、メダル投入コマンド生成格納処理を行う(S267)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するメダル投入コマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたメダル投入コマンドは、後述の図80で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に基づいて、メダルのクレジット枚数が上限値(本実施形態では50枚)であるか否かを判別する(S268)。
S268において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数が上限値でないと判別したとき(S268がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS253の処理に戻し、S253以降の処理を繰り返す。一方、S268において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数が上限値であると判別したとき(S268がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダル投入チェック処理(又はメダル投入チェック2処理)を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図57及び図58参照)のS229(又はメダル受付・スタートチェック処理(図57及び図58参照)のS239)に移す。
[エラー処理]
次に、図62を参照して、例えば、メダル投入チェック処理(図60及び図61参照)中のS263で行うエラー処理について説明する。図62は、エラー処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、メダルソレノイドのオフ処理を行う(S271)。具体的には、メインCPU101は、セレクタ66(図5参照)のソレノイドの駆動を停止する。次いで、メインCPU101は、メダルの払出枚数表示データの退避処理を行う(S272)。次いで、メインCPU101は、エラーテーブルのセット処理を行う(S273)。
次いで、メインCPU101は、エラー要因を取得する(S274)。なお、この処理で取得されるエラー要因は、現在処理中のエラー処理を読み出した処理に応じて変化する。なお、本実施形態で対象とするエラー要因としては、「ホッパーエンプティエラー」、「ホッパージャムエラー」、「投入メダル通過カウントエラー」、「投入メダル通過チェックエラー」、「投入メダル通過チェックエラー」、「投入メダル通過時間エラー」、「投入メダル逆行エラー」、「投入メダル補助収納庫満杯エラー」、「イリーガルヒットエラー」が規定される。例えば、メダル投入チェック処理中のS259の処理後にエラー処理が読み出された場合には、この処理において、エラー要因として「投入メダル逆行エラー(Cr)」が取得される。また、例えば、メダル投入チェック処理中のS262の処理後にエラー処理が読み出された場合には、この処理において、エラー要因として「投入メダル通過時間エラー(CE)」が取得される。
次いで、メインCPU101は、エラーテーブルとエラー要因とから、エラー表示データを取得する(S275)。例えば、エラー要因が「投入メダル逆行エラー(Cr)」である場合、この処理において、2桁の7セグLEDのうち、上位桁の7セグLEDに出力するエラー表示データとして、1バイトデータ「01001110B」が取得され、下位桁の7セグLEDに出力するエラー表示データとして、1バイトデータ「00001001B」が取得される。この場合、2桁の7セグLEDには、「Cr」の2文字がエラー情報として表示される。
次いで、メインCPU101は、エラーコマンド(発生)生成格納処理を行う(S276)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信する、エラー発生時のエラーコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたエラー発生時のエラーコマンドは、後述の図80で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、エラー発生時のエラーコマンドには、エラー発生を示すパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、1割込時間(1.1172ms)の待機処理を行う(S277)。次いで、メインCPU101は、エラーが解除されたか否かを判別する(S278)。
S278において、メインCPU101が、エラーが解除されていないと判別したとき(S278がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS277の処理に戻し、S277以降の処理を繰り返す。
一方、S278において、メインCPU101が、エラーが解除されたと判別したとき(S278がYES判定の場合)、メインCPU101は、エラー要因のクリア処理を行う(S279)。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域で行われる。次いで、メインCPU101は、S272で退避させたメダルの払出枚数表示データの復帰処理を行う(S280)。
次いで、メインCPU101は、エラーコマンド(解除)生成格納処理を行う(S281)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信する、エラー解除時のエラーコマンドのデータを生成し、該コマンドデータをメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存する。通信データ格納領域に保存されたエラー解除時のエラーコマンドは、後述の図80で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。なお、エラー解除時のエラーコマンドには、エラー解除を示すパラメータを含んで構成される。そして、S281の処理後、メインCPU101は、エラー処理を終了し、処理を例えばメダル投入チェック処理(図60及び図61参照)中のS253に移す。なお、エラー解除では、発生したエラー要因が解除され、リセットスイッチ76が押下されることにより、エラー状態が解除される。
[乱数値取得処理]
次に、図63を参照して、メインフロー(図56参照)中のS203で行う乱数値取得処理について説明する。なお、図63は、乱数値取得処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、乱数回路の乱数レジスタ0のハードラッチ乱数(0~65535)を取得し、取得した乱数値を内部当籤役抽籤用の乱数値として、メインRAM103内の乱数値格納領域(不図示)に保存する(S291)。
次いで、メインCPU101は、乱数回路の乱数レジスタ1~7のソフトラッチ乱数(0~65535又は0~255)を生成するためのソフトラッチ乱数取得レジスタのセット処理を行う(S292)。次いで、メインCPU101は、ソフトラッチ乱数の取得個数(例えば、7)をセットする(S293)。なお、取得個数は、一遊技において行われ得る抽籤の数に応じて適宜増減して設定することができる。
次いで、メインCPU101は、取得個数分のソフトラッチ乱数を一括で取得し、取得個数分のソフトラッチ乱数を乱数値格納領域に保存する(S294)。なお、この際、乱数回路110の乱数レジスタ1~7から取得されるソフトラッチ乱数(演出用乱数値)は、乱数値格納領域内において、乱数回路の乱数レジスタ0から取得されるハードラッチ乱数(内部当籤役抽籤用の乱数値)が格納された領域とは異なる領域に保存される。そして、S294の処理後、メインCPU101は、乱数値取得処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)のS204に移す。なお、本実施形態では、1つの2バイト乱数(内部当籤役抽籤用の乱数値)と、6つの1バイト乱数(演出用乱数値)を格納するために、メインRAM103に8バイトの格納領域が乱数格納領域として割り当てられている。また、本実施形態では、2バイト乱数のソフトラッチ乱数は使用されていない。
[内部抽籤処理]
次に、図64を参照して、メインフロー(図56参照)中のS204で行う内部抽籤処理について説明する。なお、図64は、内部抽籤処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、設定値・メダル投入枚数チェック処理を行う(S301)。この処理では、メインCPU101は、現遊技の設定値(1~6のいずれか)及びメダル投入枚数(本実施形態では3枚)のチェック処理を行う。
次いで、メインCPU101は、一般遊技中用の内部抽籤テーブル(図16及び図17に示した「RT0」状態における内部抽籤テーブル参照)及び抽籤回数(本実施形態では98回)をセットする(S302)。
次いで、メインCPU101は、RB作動中であるか否かを判別する(S303)。S303において、メインCPU101が、RB作動中でないと判別したとき(S303がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS305の処理を行う。
一方、S303において、メインCPU101が、RB作動中であると判別したとき(S303がYES判定の場合)、メインCPU101は、RB中用の内部抽籤テーブル(図18に示した内部抽籤テーブル参照)及び抽籤回数(本実施形態では7回)をセットする(S304)。この処理では、S302でセットされた一般遊技中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数をRB中用の内部抽籤テーブル及び抽籤回数で上書きする。
S304の処理後又はS303がNO判定の場合、メインCPU101は、セットされている内部抽籤テーブルから抽籤対象役の判定データ(アドレスに関するデータ)を取得し、抽籤テーブルアドレスを更新する(S305)。
次いで、メインCPU101は、判定データがRT状態別データであるか否かを判別する(S306)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役がRT状態に応じて抽籤値が変化する内部当籤役であるか否かを判別する。具体的には、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役の判定データに規定されているアドレスが、RT状態別抽籤値選択テーブル(不図示)内のアドレスであるか否かを判別する。
S306において、メインCPU101が、判定データがRT状態別データでないと判別したとき(S306がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS308の処理を行う。一方、S306において、メインCPU101が、判定データがRT状態別データであると判別したとき(S306がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定データに基づいて、RT状態抽籤値選択テーブルから選択データを取得し、該取得した選択データを判定データにセットする(S307)。
S307の処理後又はS306がNO判定の場合、メインCPU101は、抽籤対象役の判定データが設定別データであるか否かを判別する(S308)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役が、設定値に応じて抽籤値が変化する内部当籤役であるか否かを判別する。具体的には、メインCPU101は、現在取得されている抽籤対象役の判定データに規定されているアドレスが、設定別内部抽籤値テーブル(不図示)内のアドレスであるか否かを判別する。
S308において、メインCPU101が、判定データが設定別データでないと判別したとき(S308がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS310の処理を行う。一方、S308において、メインCPU101が、判定データが設定別データであると判別したとき(S308がYES判定の場合)、メインCPU101は、判定データに設定値データ(0~5のいずれか)を加算し、該加算した値を判定データにセットする(S309)。なお、この処理で判定データに加算される設定値データは、設定値に対応付けられたデータであるが、設定値そのものの値ではなく、設定値データ「0」~「5」は、それぞれ「設定1」~「設定6」に対応するデータである。
S309の処理後又はS308がNO判定の場合、メインCPU101は、セットされている判定データ(アドレスデータ)に基づいて、抽籤対象役の抽籤値が格納された領域のアドレスを算出し、該アドレスに格納された抽籤値を取得する(S310)。
なお、例えば、その抽籤値がRT状態及び設定値の両方に応じて変化する内部当籤役の場合には、RT状態抽籤値選択テーブル及び設定別内部抽籤値テーブルの両方を参照して、抽籤値が取得される。すなわち、例えば、一般遊技状態用の内部抽籤テーブル(図16及び図17参照)において、RT0状態を基準とし、RT状態が異なる場合に抽籤値が変動する内部当籤役(例えば、「F_維持リプ」など)については、遊技状態(RT1~RT5状態)に応じて抽籤値を変動させるとともに、設定値が異なる場合に抽籤値が変動する内部当籤役(例えば、「F_維持リプ」など)については、設定値(設定1~6)に応じて抽籤値を変動させる。
次いで、メインCPU101は、乱数格納領域に格納された内部当籤役抽籤用の乱数値(0~65535のいずれか)を取得する(S311)。
次いで、メインCPU101は、抽籤実行処理を行う(S312)。この処理では、メインCPU101は、S310で取得された抽籤値に、S311で取得された乱数値を加算し、その加算結果を抽籤結果(抽籤対象役の当籤/非当籤)とする。なお、この抽籤実行処理において、抽籤値と乱数値との和が65535を超えた場合(オーバーフローした場合)、抽籤対象役が当籤した(抽籤対象役が内部当籤役として決定された)と判定される。
次いで、メインCPU101は、乱数値に抽籤値を加算した値(抽籤実行後の乱数値)を新たな乱数値として、乱数格納領域に保存する(S313)。次いで、メインCPU101は、抽籤実行処理で当籤したか否か(オーバーフローが発生したか否か)を判別する(S314)。
S314において、メインCPU101が、抽籤実行処理で当籤したと判別したとき(S314がYES判定の場合)、メインCPU101は、内部抽籤テーブルを参照して当籤した内部当籤役に対応する当り要求フラグステータス(例えば、図16~図18中「No.」に対応する、特賞当籤番号(すなわち、当籤したボーナス役の種別を識別可能な情報)及び小役当籤番号(すなわち、当籤した小役又はリプレイ役の種別を識別可能な情報)の値)を取得する(S315)。そして、S315の処理後、メインCPU101は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)のS205に移す。
一方、S314において、メインCPU101が、抽籤実行処理で当籤していないと判別したとき(S314がNO判定の場合)、メインCPU101は、内部抽籤テーブルにおいて抽籤対象役を次の役に更新し、抽籤回数を1減算する(S316)。次いで、メインCPU101は、減算後の抽籤回数が「0」であるか否かを判別する(S317)。
S317において、メインCPU101が、減算後の抽籤回数が「0」でないと判別したとき(S317がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS305の処理に戻し、S305以降の処理を繰り返す。
一方、S317において、メインCPU101が、減算後の抽籤回数が「0」であると判別したとき(S317がYES判定の場合)、すなわち、内部当籤役が「はずれ」である場合、メインCPU101は、ハズレステータスをセットする(S318)。なお、「ハズレステータス」は、特賞当籤番号及び小役当籤番号のいずれもが「0」となる当り要求フラグステータスに対応する。そして、S318の処理後、メインCPU101は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)のS205に移す。
[図柄設定処理]
次に、図65を参照して、メインフロー(図56参照)中のS205で行う図柄設定処理について説明する。なお、図65は、図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、内部抽籤処理で取得された当り要求フラグステータスに基づいて、特賞当籤番号及び小役当籤番号を抽出し、該抽出された特賞当籤番号及び小役当籤番号をメインRAM103内の当籤番号格納領域(不図示)に保存する(S321)。
本実施形態では、特賞当籤番号「1」~「4」には、それぞれ、内部当籤役「F_BB1」、「F_BB2」、「F_BB3」及び「F_BB4」が対応付けられている。また、小役当籤番号「1」~「23」には、それぞれ、内部当籤役「F_確定リプ」~「F_被弾リプ」が対応付けられ(図23参照)、小役当籤番号「24」~「61」には、それぞれ、内部当籤役「F_チャンス目A1」~「F_下段右中ベル2」が対応付けられ(図24参照)、小役当籤番号「62」~「68」には、それぞれ、内部当籤役「F_JAC1_1」~「F_JAC2」が対応付けられている(図23参照)。そして、当り要求フラグステータスの値は、これらの値を示す特賞番号に特賞当籤番号の値を乗算し、小役当籤番号を加算した値で構成される。それゆえ、S321の処理において、当り要求フラグステータスの値から特賞当籤番号及び小役当籤番号を抽出するため、本実施形態では、メインCPU101は、当り要求フラグステータスの値を特賞番号で除算する。なお、これは内部当籤役を識別するためのデータ圧縮の一例であり、特賞当籤番号及び小役当籤番号を抽出可能であれば、その他のデータ構成も適宜採用することができる。
次いで、メインCPU101は、抽出された小役当籤番号に基づいて、小役(又はリプレイ役)が当籤したか否かを判別する(S322)。この処理において、小役当籤番号が1~68のいずれかである場合には、メインCPU101は、小役(又はリプレイ役)が当籤したと判定し、小役当籤番号が0である場合には、メインCPU101は、小役(又はリプレイ役)が当籤しなかったと判定する。
S322において、メインCPU101が、小役(又はリプレイ役)が当籤していないと判別したとき(S322がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS331の処理を行う。一方、S322において、メインCPU101が、小役(又はリプレイ役)が当籤したと判別したとき(S322がYES判定の場合)、メインCPU101は、小役当籤番号を減算結果の初期値としてセットする(S323)。
次いで、メインCPU101は、当り要求フラグテーブル(不図示)をセットする(S324)。次いで、メインCPU101は、減算結果を1減算し、該減算結果を更新する(S325)。次いで、メインCPU101は、減算結果が「0」未満であるか否かを判別する(S326)。
S326において、メインCPU101が、減算結果が「0」未満でないと判別したとき(S326がNO判定の場合)、メインCPU101は、ビット数算出処理を行う(S327)。なお、S327のビット数算出処理では、当り要求フラグテーブルに規定されている、小役当籤番号に対応する当り要求フラグデータの格納領域のブロック数を取得する。
次いで、メインCPU101は、ビット数算出処理を行う(S328)。なお、S328のビット数算出処理では、当り要求フラグテーブルにおいて規定されるブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数を算出する。
なお、上述したS325~S328の処理は、小役当籤番号の回数だけ繰り返される。また、S325~S328の処理が複数回繰り返される場合には、S327及びS328のビット数算出処理でそれぞれ取得されるブロック数及びブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数は、別の格納領域に保存される。また、上述したS325~S328の処理により得られたブロック数及びブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数は、当り要求フラグデータの格納先を指定する情報(オンビット情報)となる。
ここで再度、S326の処理に戻って、S326において、メインCPU101が、減算結果が「0」未満であると判別したとき(S326がYES判定の場合)、メインCPU101は、当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)のセット処理を行う(S329)。この際、メインCPU101は、上述したS325~S328の処理により得られたブロック数及びブロック単位の当り要求フラグデータのバイト数(オンビット情報)に基づいて、チェック(更新)対象となる当り要求フラグ格納領域のみをセットする。具体的には、チェック(更新)対象となる当り要求フラグ格納領域のアドレスをDEレジスタに格納する。
次いで、メインCPU101は、圧縮データ格納処理を行う(S330)。この処理では、メインCPU101は、主に、当り要求フラグデータをチェック(更新)対象となる当り要求フラグ格納領域内の所定の格納領域に転送(展開)する処理を行う。圧縮データ格納処理の詳細については、後述の図66を参照しながら後で説明する。
S330の処理後又はS322がNO判定の場合、メインCPU101は、持越役格納領域(図26参照)を参照して、持越役があるか否かを判別する(S331)。S331において、メインCPU101が、持越役があると判別したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS334の処理を行う。
一方、S331において、メインCPU101が、持越役がないと判別したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU101は、S321の処理で抽出された特賞当籤番号に基づいて、ボーナス役(BB1~BB4)が当籤したか否かを判別する(S332)。
S332において、メインCPU101が、ボーナス役が当籤していないと判別したとき(S332がNO判定の場合)、メインCPU101は、図柄設定処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)のS206に移す。
一方、S332において、メインCPU101が、ボーナス役が当籤したと判別したとき(S332がYES判定の場合)、メインCPU101は、当籤した特賞当籤番号を持越役格納領域に格納する(S333)。
S333の処理後又はS331がNO判定の場合、メインCPU101は、特賞当籤番号を当籤番号格納領域(不図示)にセットし、当り要求フラグ格納領域に当り要求フラグデータをセットし、RT状態をRT5状態にセットする(S334)。そして、S334の処理後、メインCPU101は、図柄設定処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)のS206に移す。
[圧縮データ格納処理]
次に、図66を参照して、例えば、図柄設定処理(図65参照)中のS330で行う圧縮データ処理について説明する。図66は、圧縮データ格納処理の手順を示すフローチャートである。
なお、図66に示す圧縮データ格納処理は、図柄設定処理(図65参照)中のS330だけでなく、後述の図柄コード取得処理(後述の図68参照)中のS649においても実行される。図柄設定処理(図65参照)中のS330で実行される圧縮データ格納処理では、処理対象となるフラグデータは当り要求フラグデータ(当籤役に係るフラグデータ)となるが、後述の図柄コード取得処理(後述の図68参照)中のS649で実行される圧縮データ格納処理では、処理対象となるフラグデータは入賞作動フラグデータ(入賞役に係るフラグデータ)である。そして、処理対象となるフラグデータの種別が異なること以外は、両者の処理は同じ処理になる。
それゆえ、図66のフローチャートでは、処理対象とするフラグデータを「処理対象フラグデータ」と記し、処理対象となるフラグテーブルを「処理対象フラグテーブル」と記す。また、この記載に合わせて、以下の圧縮データ格納処理の説明においても、当り要求フラグデータ又は入賞作動フラグデータを「処理対象フラグデータ」と称し、当り要求フラグテーブル又は後述の図柄対応入賞作動テーブル(不図示)を「処理対象フラグテーブル」と称す。
まず、メインCPU101は、格納先チェックビットをセットする(S341)。この処理では、格納先チェックビットはAレジスタ以外のレジスタに格納される。
格納先チェックビットは、処理対象フラグデータの格納先(転送先)となるブロックを指定するための1バイトのデータである。本実施形態では、当り要求フラグ格納領域及び入賞作動フラグ格納領域はともに、2つのブロック(格納領域1~8のブロック及び格納領域9のブロック)で構成される。そして、例えば、内部当籤役「F_JAC1_1」が決定された場合には、格納先のブロック数が「2」になるので、S341の処理では、格納先チェックビットとして、「00000011B」がセットされる。なお、この1バイトのデータのビット0の値(1/0)が格納領域1~8のブロック内の格納先の有無に対応し、ビット1の値(1/0)が格納領域9のブロック内の格納先の有無に対応する。
次いで、メインCPU101は、バイト単位の転送カウンタの値を「8」にセットする(S342)。本実施形態では、少なくとも1つのブロックのバイト数が「8」であるので、転送カウンタの初期値には「8」がセットされる。
次いで、格納先チェックビットから転送指示ビットの値を抽出する(S343)。なお、転送指示ビットは、格納先チェックビット内のビット0のデータに対応し、S343の処理では、1バイトのレジスタに格納されている格納先チェックビットを1回(1ビット分)右シフトすることにより、転送指示ビットが抽出される。具体的には、格納先チェックビットが格納された1バイトのレジスタ(Aレジスタ以外のレジスタ)を1回右シフトすると、ビット7~ビット1に格納されているデータがそれぞれビット6~ビット0に移動するとともに、シフト前のビット0のデータが出力される。そして、このシフト処理により出力されたデータが転送指示ビットの値となる。
次いで、メインCPU101は、抽出された転送指示ビットの値に基づいて、転送指示があるか否かを判別する(S344)。この処理では、メインCPU101は、抽出された転送指示ビットの値が「1」である場合に転送指示があると判定する。例えば、格納先チェックビットとして、「00000011B」がセットされた場合、1回目(格納領域の1ブロック目に対応)及び2回目(格納領域の2ブロック目に対応)のS344の判定処理で、転送指示ありの判定となる。
S344において、メインCPU101が、転送指示がないと判別したとき(S344がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS354の処理を行う。
一方、S344において、メインCPU101が、転送指示があると判別したとき(S344がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理対象フラグテーブルからバイト単位格納先指定情報を取得する(S345)。この処理では、バイト単位格納先指定情報として、処理対象フラグテーブル内の処理対象役(当籤役又は入賞役)のフラグデータが格納された領域の先頭アドレスに格納されている、転送先を示す1バイトのデータが取得される。
次いで、メインCPU101は、処理対象フラグテーブル内で参照するアドレスの更新処理(アドレスを1加算する処理)を行う(S346)。また、この処理では、メインCPU101は、処理対象フラグデータの格納(転送)先となるブロックの先頭格納領域を指定するアドレスを初期アドレスとしてセットする。例えば、1ブロック目の処理では、S346の処理において、初期アドレスとして格納領域1のアドレスがセットされ、2ブロック目の処理では、S346の処理において、初期アドレスとして格納領域9のアドレスがセットされる。
次いで、メインCPU101は、バイト単位格納先指定情報から転送指示ビットの値を抽出する(S347)。なお、ここでいう転送指示ビットは、バイト単位格納先指定情報のビット0に対応し、S347の処理では、1バイトのレジスタに格納されているバイト単位格納先指定情報を1回右シフトすることにより、転送指示ビットの値を抽出する(ビット0のデータを出力する)。
次いで、メインCPU101は、S347の処理で抽出された転送指示ビットの値に基づいて、転送指示があるか否かを判別する(S348)。この処理では、メインCPU101は、抽出された転送指示ビットの値が「1」である場合、転送指示があると判定する。例えば、バイト単位格納先指定情報として、「00000001B」がセットされた場合、1回目(1ブロック目の格納領域1又は2ブロック目の格納領域9)のS347の処理でビット1のデータ「1」が転送指示ビットの値として出力され転送指示ありの判定となるが、2~8回目のS347の処理では、転送指示なしの判定となる。
S348において、メインCPU101が、転送指示がないと判別したとき(S348がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS351の処理を行う。
一方、S348において、メインCPU101が、転送指示があると判別したとき(S348がYES判定の場合)、メインCPU101は、現在セットされている処理対象フラグテーブル内のアドレスに格納されている処理対象フラグデータ(当り要求フラグデータ又は入賞作動フラグデータ)を、指定された格納領域に転送(コピー)する(S349)。
次いで、メインCPU101は、処理対象フラグテーブル内で参照するアドレスの更新処理(アドレスを1加算する処理)を行う(S350)。
S350の処理後又はS348がNO判定の場合、メインCPU101は、処理対象フラグデータの格納先となる格納領域を指定するアドレスの更新処理(アドレスを1加算する処理)を行う(S351)。次いで、メインCPU101は、転送カウンタの値を1減算する(S352)。
次いで、メインCPU101は、転送カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S353)。S353において、メインCPU101が、転送カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S353がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS347の処理に戻し、S347以降の処理を繰り返す。
一方、S353において、メインCPU101が、転送カウンタの値が「0」であると判別したとき(S353がYES判定の場合)、メインCPU101は、現在の格納先チェックビットに転送指示対象が残っているか否かを判別する(S354)。この処理では、メインCPU101は、現処理時点において、格納先チェックビット内に「1」が格納されているビットが残っているか否かを判別する。そして、メインCPU101は、格納先チェックビット内に「1」が格納されているビットが残っている場合、すなわち、処理対象となるブロックが存在する場合には、現在の格納先チェックビットに転送指示対象が残っていると判定する。
S354において、メインCPU101が、現在の格納先チェックビットに転送指示対象が残っていると判別したとき(S354がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS342の処理に戻し、S342以降の処理を繰り返す。一方、S354において、メインCPU101が、現在の格納先チェックビットに転送指示対象が残っていないと判別したとき(S354がNO判定の場合)、メインCPU101は、圧縮データ格納処理を終了し、処理を例えば図柄設定処理(図65参照)中のS331に移す。
[引込優先順位格納処理]
次に、図67を参照して、メインフロー(図56参照)中のS212で行う引込優先順位格納処理について説明する。図67は、引込優先順位格納処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、検索リール数に「3」をセットする(S621)。次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S622)。この処理では、内部当籤役及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブル(不図示)が選択される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納領域選択処理を行う(S623)。この処理では、検索対象のリールの引込優先順位データ格納領域が選択される。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数(回数)として「20」をセットする(S624)。
次いで、メインCPU101は、図柄コード取得処理を行う(S625)。この処理では、図柄チェック数に対応した入賞作動フラグ格納領域及び図柄コード格納領域を参照して、図柄コードを取得する。なお、図柄コード取得処理の詳細については、後述の図68を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、論理積演算処理を行う(S626)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグデータの生成処理を行う。論理積演算処理の詳細については、後述の図69を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位取得処理を行う(S627)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグ(入賞役)格納領域(図25参照)内においてビットが「1」にセットされており、かつ、当り要求フラグ格納領域でビットが「1」にされている役について、引込優先順位テーブル(不図示)を参照して、引込優先順位データを取得する。なお、引込優先順位取得処理の詳細については、後述の図70及び図71を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、取得した引込優先順位データをメインRAM103内の引込優先順位データ格納領域(不図示)に格納する(S628)。この際、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。
なお、引込優先順位データ格納領域には、メインリールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。各引込優先順位データ格納領域には、対応するメインリールの各図柄位置「0」~「19」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、この引込優先順位データ格納領域を参照することにより、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。引込優先順位データを参照することにより、メインリールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、メインリールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合には、優先順序テーブルが規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位格納領域の更新処理を行う(S629)。この処理では、メインCPU101は、次のチェック図柄の引込優先順位データ格納領域をセットする。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数を1減算する(S630)。次いで、メインCPU101は、図柄チェック数が「0」であるか否かを判別する(S631)。
S631において、メインCPU101が、図柄チェック数が「0」でないと判別したとき(S631がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS625の処理に戻し、S625以降の処理を繰り返す。一方、S631において、メインCPU101が、図柄チェック数が「0」であると判別したとき(S631がYES判定の場合)、メインCPU101は、検索対象リールの変更処理を行う(S632)。
次いで、メインCPU101は、検索リール数を1減算する(S633)。次いで、メインCPU101は、検索リール数が「0」であるか否か、すなわち、全てのメインリールに対して上述した一連の処理が行われたか否かを判別する(S634)。
S634において、メインCPU101が、検索リール数が「0」でないと判別したとき(S634がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS622の処理に戻し、S622以降の処理を繰り返す。一方、S634において、メインCPU101が、検索リール数が「0」であると判別したとき(S634がYES判定の場合)、メインCPU101は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)のS213に移す。
[図柄コード取得処理]
次に、図68を参照して、引込優先順位格納処理(図67参照)中のS625で行う図柄コード取得処理について説明する。図68は、図柄コード取得処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域のクリア処理を行う(S641)。この処理では、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図25参照)内の全ての格納領域に「0」をセットする。次いで、メインCPU101は、第1リール図柄配置テーブル(不図示)をセットする(S642)。
次いで、メインCPU101は、第1リール(左リール3L)の停止時であるか否かを判別する(S643)。
S643において、メインCPU101が、第1リール(左リール3L)の停止時であると判別したとき(S643がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS647の処理を行う。一方、S643において、メインCPU101が、第1リール(左リール3L)の停止時でないと判別したとき(S643がNO判定の場合)、メインCPU101は、第2リール図柄配置テーブル(不図示)をセットする(S644)。この処理では、S642の処理でセットされた第1リール図柄配置テーブルが、第2リール図柄配置テーブルで上書きされる。
次いで、メインCPU101は、第2リール(中リール3C)の停止時であるか否かを判別する(S645)。
S645において、メインCPU101が、第2リール(中リール3C)の停止時であると判別したとき(S645がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS647の処理を行う。一方、S645において、メインCPU101が、第2リール(中リール3C)の停止時でないと判別したとき(S645がNO判定の場合)、メインCPU101は、第3リール図柄配置テーブル(不図示)をセットする(S646)。この処理では、S644の処理でセットされた第2リール図柄配置テーブルが、第3リール図柄配置テーブルで上書きされる。
S646の処理後、又は、S643或いはS645がYES判定の場合、メインCPU101は、停止制御対象のリールに対する停止操作実行時の図柄チェック処理を行い、図柄チェック処理により取得された図柄に対応する図柄対応入賞作動テーブル(不図示)を取得する(S647)。図柄対応入賞作動テーブルは、停止制御対象のリールにおいて、対応する図柄が有効ライン上に停止したならば入賞となり得る入賞役(図柄組合せ)の種別を識別可能とするためのテーブルである。
次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域をセットする(S648)。次いで、メインCPU101は、図66で説明した圧縮データ格納処理を行う(S649)。この処理では、メインCPU101は、主に、図柄対応入賞作動テーブルに格納された入賞可能な入賞作動フラグデータを、入賞作動フラグ格納領域内の対応する格納領域に転送(展開)する処理を行う。
例えば、第1リール(左リール3L)停止時であり、停止操作時に有効ライン上に位置する図柄が「ブランク」である場合には、入賞可能な図柄組合せ(コンビネーション)は、図19~図22に示すように、「S_XDリプ」、「S_バーリプ2」、「S_RT1移行リプ」、及び「S_特殊役1」である。
S649の処理後、メインCPU101は、圧縮データ格納処理により更新された入賞作動フラグ格納領域をセットし、図柄コード格納領域をセットし、入賞作動フラグ格納領域のデータ長(本実施形態では9バイト)をセットする(S650)。そして、S650の処理後、メインCPU101は、図柄コード取得処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図67参照)のS626に移す。
[論理積演算処理]
次に、図69を参照して、例えば、引込優先順位格納処理(図67参照)中のS626で行う論理積演算処理について説明する。図69は、論理積演算処理の手順を示すフローチャートである。なお、図69に示す論理積演算処理は、引込優先順位格納処理(図67参照)中のS626だけでなく、後述の引込優先順位取得処理(後述の図70及び図71参照)中のS686においても実行される。
引込優先順位格納処理(図67参照)中のS626で実行される論理積演算処理において、論理積演算される2つのデータは、上述した図柄コード取得処理中のS650でセットされた入賞作動フラグ格納領域のデータ、及び、図柄コード格納領域のデータである。そして、前者のデータが後述の「論理積先データ」に対応し、後者のデータが後述の「論理積元データ」に対応する。また、この場合、上述した図柄コード取得処理中のS650でセットされたデータ長(9バイト)のバイト数「9」が後述の「論理積回数」に対応する。
一方、後述の引込優先順位取得処理(後述の図70及び図71参照)中のS686で実行される論理積演算処理において、論理積演算される2つのデータは、当り(引込)要求フラグ格納領域のデータ、及び、入賞作動フラグ格納領域のデータである。そして、前者のデータが後述の「論理積先データ」に対応し、後者のデータが後述の「論理積元データ」に対応する。また、この場合、後述のRT作動組み合わせ表示フラグのデータ長(1バイト)のバイト数「1」が後述の「論理積回数」に対応する。
まず、メインCPU101は、論理積元データ(例えば、図柄コード格納領域のデータ)を取得する(S661)。次いで、メインCPU101は、論理積元データと論理積先データ(例えば、入賞作動フラグ格納領域のデータ)との論理積演算を行い、その演算結果を論理積先データとして保存する(S662)。
次いで、メインCPU101は、取得する論理積元データのアドレスを1加算する(S663)。次いで、メインCPU101は、参照する論理積先データのアドレスを1加算する(S664)。
次いで、メインCPU101は、論理積回数を1減算する(S665)。次いで、メインCPU101は、論理積回数が「0」であるか否かを判別する(S666)。
S666において、メインCPU101が、論理積回数が「0」でないと判別したとき(S666がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS661の処理に戻し、S661以降の処理を繰り返す。一方、S666において、メインCPU101が、論理積回数が「0」であると判別したとき(S666がYES判定の場合)、メインCPU101は、論理積演算処理を終了し、処理を例えば引込優先順位格納処理(図67参照)のS627に移す。
[引込優先順位取得処理]
次に、図70及び図71を参照して、引込優先順位格納処理(図67参照)中のS627で行う引込優先順位取得処理について説明する。なお、図70及び図71は、引込優先順位取得処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、右リール3R(特定の表示列)のチェック時であるか否かを判別する(S671)。
S671において、メインCPU101が、右リール3Rのチェック時でないと判別したとき(S671がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS674の処理を行う。一方、S671において、メインCPU101が、右リール3Rのチェック時であると判別したとき(S671がYES判定の場合)、メインCPU101は、内部当籤役に係る図柄組合せ(入賞役)に「ANY役」(所定の図柄の組合せ)が含まれるか否かを判別する(S672)。なお、ここでいう「ANY役」とは、少なくとも右リール3Rの停止図柄に関係なく入賞が確定する役(少なくとも右リール3Rの停止図柄が任意の図柄である入賞役)のことをいう。もっとも、本実施形態では、「ANY役」は規定されていない。
S672において、メインCPU101が、内部当籤役に係る図柄組合せに「ANY役」が含まれないと判別したとき(S672がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS674の処理を行う。一方、S672において、メインCPU101が、内部当籤役に係る図柄組合せに「ANY役」が含まれると判別したとき(S672がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域内の「ANY役」に対応する格納領域をマスクする(S673)。具体的には、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域内の「ANY役」に対応するビットに「1」をセットする。なお、内部当籤役に係る図柄組合せ(入賞役)に「ANY役」を規定しない場合には、S671~S673の処理を不要としてもよい。また、「ANY役」が、左リール3L又は中リール3Cの停止図柄を任意の図柄として規定する場合には、左リール3L又は中リール3Cのチェック時である場合にもS672及びS673の処理を行うようにすればよい(後述のS681~S683の処理も同様)。
S673の処理後、又は、S671或いはS672がNO判定の場合、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図25参照)のアドレスとして、その最後尾の格納領域のアドレスに「1」を加算したアドレスをセットし、停止禁止データをセットし、入賞作動フラグデータ長(入賞作動フラグ格納領域のデータ長:本実施形態では、9バイト)をセットする(S674)。次いで、メインCPU101は、ストックボタン作動カウンタの値、及び、ストップボタン作動状態を取得する(S675)。なお、ストップボタン作動カウンタは、停止操作が検出されているストップボタンの数を管理するためのカウンタである。また、ストップボタン作動状態は、作動ストップボタン格納領域(図28参照)を参照することにより取得される。
次いで、メインCPU101は、セットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1減算(-1更新)する(S676)。次いで、メインCPU101は、セットされている入賞作動フラグ格納領域とそれに対応する当り要求フラグ格納領域(図25参照)とから当り要求フラグデータを生成し、該生成された当り要求フラグデータに基づいて禁止入賞作動位置を生成する(S677)。
次いで、メインCPU101は、停止操作位置が禁止入賞作動位置であるか否かを判別する(S678)。
S678において、メインCPU101が、停止操作位置が禁止入賞作動位置でないと判別したとき(S678がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S678において、メインCPU101が、停止操作位置が禁止入賞作動位置であると判別したとき(S678がYES判定の場合)、メインCPU101は、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値であるか否かを判別する(S679)。
S679において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値であると判別したとき(S679がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。一方、S679において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第3停止の値でないと判別したとき(S679がNO判定の場合)、メインCPU101は、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値であるか否かを判別する(S680)。
S680において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値でないと判別したとき(S680がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S680において、メインCPU101が、ストップボタン作動カウンタの値が第2停止の値であると判別したとき(S680がYES判定の場合)、メインCPU101は、右リール3Rの停止後であるか否かを判別する(S681)。
S681において、メインCPU101が、右リール3Rの停止後であると判別したとき(S681がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S681において、メインCPU101が、右リール3Rの停止後でないと判別したとき(S681がNO判定の場合)、メインCPU101は、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグでないか否か(内部当籤役に係る図柄組合せ(入賞役)に「ANY役」が含まれないか否か)を判別する(S682)。
S682において、メインCPU101が、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグでないと判別したとき(S682がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS684の処理を行う。一方、S682において、メインCPU101が、当り要求フラグが「ANY役」の干渉を受ける可能性があるフラグであると判別したとき(S682がNO判定の場合)、メインCPU101は、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時であるか否かを判別する(S683)。
S683において、メインCPU101が、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時であると判別したとき(S683がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。
一方、S683において、メインCPU101が、現チェックが「ANY役」を含む当り要求フラグのチェック時でないと判別したとき(S683がNO判定の場合)、S678或いはS680がNO判定の場合、又は、S681或いはS682がYES判定の場合、メインCPU101は、入賞作動フラグデータ長を1減算する(S684)。次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグデータ長が「0」であるか否かを判別する(S685)。
S685において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータ長が「0」でないと判別したとき(S685がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS676の処理に戻し、S676以降の処理を繰り返す。
一方、S685において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータ長が「0」であると判別したとき(S685がYES判定の場合)、メインCPU101は、停止制御用引込要求フラグ設定処理を行う(S686)。この処理では、例えば、メインCPU101は、図69で説明した論理積演算処理を行う。なお、S686の処理内で実行される論理積演算処理では、上述のように、当り(引込)要求フラグ格納領域のデータが「論理積先データ」にセットされ、入賞作動フラグ格納領域のデータが「論理積元データ」にセットされ、「論理積回数」には、RT作動組み合わせ表示フラグのデータ長(1バイト)のバイト数「1」がセットされる。RT作動組み合わせ表示フラグは、入賞作動フラグ格納領域において、RT移行に係る図柄組合せが規定された格納領域のことであり、本実施形態では、図25に示すように格納領域1のみとなる。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルアドレス格納領域を参照して、引込優先順位テーブルを取得する(S687)。この処理では、現在セットされているアドレスに、引込優先順位データの初期値「1(001H)」が設定されるとともに、いずれかの引込優先順位テーブルが取得される。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコード(000H)であるか否かを判別する(S688)。
S688において、メインCPU101が、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコードであると判別したとき(S688がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS705の処理を行う。一方、S688において、メインCPU101が、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルのデータが、エンドコードでないと判別したとき(S688がNO判定の場合)、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域をセットする(S689)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされているアドレスに格納されている引込優先順位テーブルに基づいて、引込優先順位データを取得する(S690)。次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのブロックカウンタをセットする(S691)。
次いで、メインCPU101は、引込優先順位テーブルのチェック回数をセットし、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)する(S692)。
次いで、メインCPU101は、更新された引込優先順位テーブルのアドレスに基づいて、チェックデータを取得し、チェックデータからチェックビットを抽出する(S693)。
次いで、メインCPU101は、抽出されたチェックビットの値が「1」であるか否かを判別する(S694)。
S694において、メインCPU101が、抽出されたチェックビットの値が「1」でないと判別したとき(S694がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS699の処理を行う。一方、S694において、メインCPU101が、抽出されたチェックビットの値が「1」であると判別したとき(S694がYES判定の場合)、メインCPU101は、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)し、更新後のアドレスに基づいて、引込優先順位テーブルから判定データを取得する(S695)。
次いで、メインCPU101は、S695で取得した判定データに基づいて、現在取得されている入賞作動フラグデータが判定対象であるか否かを判別する(S696)。この処理では、メインCPU101は、現在取得されている入賞作動フラグデータと、判定データとを比較し、前者が後者に対応するものである否かを判定し、前者が後者に対応するものである場合には、現在取得されている入賞作動フラグデータが判定対象であると判定する。
S696において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータが判定対象でないと判別したとき(S696がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS699の処理を行う。一方、S696において、メインCPU101が、入賞作動フラグデータが判定対象であると判別したとき(S696がYES判定の場合)、メインCPU101は、引込優先順位データの更新処理を行う(S697)。この処理では、メインCPU101は、S697で取得した判定データに対応付けられた引込優先順位データで、現在セットされている引込優先順位データを更新(上書き)する。
次いで、メインCPU101は、チェックデータの更新処理を行う(S698)。この処理では、メインCPU101は、チェックデータを1ビットだけ右方向(ビット7からビット0に向かう方向)にシフトする。なお、この処理において、シフト後のチェックデータのビット7には、「0」がセットされる。
S698の処理後、又は、S694或いはS696がNO判定の場合、メインCPU101は、チェックデータにチェック対象のビット(「1」がセットされているビット)があるか否かを判別する(S699)。
S699において、メインCPU101が、チェックデータにチェック対象のビットがないと判別したとき(S699がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS702の処理を行う。一方、S699において、メインCPU101が、チェックデータにチェック対象のビットがあると判別したとき(S699がYES判定の場合)、メインCPU101は、チェックする入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1加算(+1更新)し、チェック回数を1減算する(S700)。
次いで、メインCPU101は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S701)。S701において、メインCPU101が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S701がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS698の処理に戻し、S698以降の処理を繰り返す。
一方、S701において、メインCPU101が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S701がYES判定の場合)、メインCPU101は、現在参照している入賞作動フラグ格納領域のアドレスにチェック回数を加算して入賞作動フラグ格納領域のアドレスを更新し、ブロックカウンタの値を1減算する(S702)。次いで、メインCPU101は、ブロックカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S703)。
S703において、メインCPU101が、ブロックカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S703がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS692の処理に戻し、S692以降の処理を繰り返す。
一方、S703において、メインCPU101が、ブロックカウンタの値が「0」であると判別したとき(S703がYES判定の場合)、メインCPU101は、参照する引込優先順位テーブルのアドレスを1加算(+1更新)する(S704)。そして、S704の処理後、メインCPU101は、処理をS688の処理に戻し、S688以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S679、S683又はS688の処理に戻って、S679、S683又はS688がYES判定の場合、メインCPU101は、この時点でセットされている引込順位データを、最終的な引込優先順位データとしてセットする(S705)。なお、S679又はS683がYES判定の場合、メインCPU101は、最終的な引込優先順位データとして「0(00H)」をセットする。この場合、引込優先順位データ「0(00H)」にはエンドコードが割り付けられているので、引込データ無し(停止禁止)がセットされる。そして、S705の処理後、メインCPU101は、引込優先順位取得処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図67参照)のS628に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図72を参照して、メインフロー(図56参照)中のS213で行うリール停止制御処理について説明する。なお、図72は、リール停止制御処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、リール停止可能信号OFF処理を行う(S711)。この処理では、メインCPU101は、主に、リール停止可能信号OFFデータのポート出力処理を行う。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。
次いで、メインCPU101は、全リールの回転速度が所定の一定速度に到達したか否か(「定速」になったか否か)を判別する(S712)。S712において、メインCPU101が、全リールの回転速度が「定速」になっていないと判別したとき(S712がNO判定の場合)、メインCPU101は、S712の処理を繰り返す。
一方、S712において、メインCPU101が、全リールの回転速度が「定速」になったと判別したとき(S712がYES判定の場合)、メインCPU101は、リール停止可能信号ON処理を行う(S713)。この処理では、メインCPU101は、主に、リール停止可能信号ONデータのポート出力処理を行う。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。
次いで、メインCPU101は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S714)。
S714において、メインCPU101が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S714がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS713の処理に戻し、S713以降の処理を繰り返す。一方、S714において、メインCPU101が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S714がYES判定の場合)、メインCPU101は、作動ストップボタン格納領域(図28参照)を更新し、ストップボタン未作動カウンタの値を1減算する(S715)。
次いで、メインCPU101は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S716)。また、この処理では、検索対象リールのリール制御管理情報が格納される回胴制御データ格納領域のアドレス(先頭アドレス)セット処理も行われる。
次いで、メインCPU101は、リール停止可能信号OFF処理を行う(S717)。この処理は、上記S711と同様に、メインRAM103の規定外作業領域を使用して行われる。次いで、メインCPU101は、図柄カウンタの値に基づいて停止開始位置をメインRAM103に格納する(S718)。
次いで、メインCPU101は、リール停止選択処理を行う(S719)。詳細な説明は省略するが、この処理では、メインCPU101は、滑り駒数の選択処理を行う。
次いで、メインCPU101は、停止開始位置と、S719で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM103に格納する(S720)。この処理では、メインCPU101は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その加算結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU101は、図柄コード格納処理を実行する(S721)。この処理では、停止予定位置に対応する図柄コードが図柄コード格納領域に格納される。次いで、メインCPU101は、制御対象のリールが最終停止(第3停止)のリールであるか否かを判別する(S722)。この処理では、メインCPU101は、ストップボタン未作動カウンタの値に基づいて、制御対象のリールが最終停止(第3停止)のリールであるか否かを判別し、ストップボタン未作動カウンタの値が「0」であるときには、制御対象のリールが最終停止のリールであると判定する。
S722において、メインCPU101が、制御対象のリールが最終停止のリールでないと判別したとき(S722がNO判定の場合)、メインCPU101は、制御変更処理を行う(S723)。この処理では、特定の停止位置にあった場合に、リールの停止に用いる停止情報群が更新される。次いで、メインCPU101は、図67で説明した引込優先順位格納処理を行う(S724)。
次いで、メインCPU101は、停止間隔残時間待機処理を行う(S725)。この処理では、メインCPU101は、予め設定された所定のリール停止間隔時間が経過するまで、待機処理を行う。そして、S725の処理後、メインCPU101は、処理をS711の処理に戻し、S711以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S722の処理に戻って、S722において、メインCPU101が、制御対象のリールが最終停止のリールであると判別したとき(S722がYES判定の場合)、メインCPU101は、全リールの励磁が停止状態であるか否かを判別する(S726)。S726において、メインCPU101が、全リールの励磁が停止状態でないと判別したとき(S726がNO判定の場合)、メインCPU101は、S726の処理を繰り返す。
一方、S726において、メインCPU101が、全リールの励磁が停止状態であると判別したとき(S726がYES判定の場合)、メインCPU101は、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままである(ストップボタンが放されていない)か否かを判別する(S727)。S727において、メインCPU101が、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままであると判別したとき(S727がYES判定の場合)、メインCPU101は、S727の処理を繰り返す。一方、S727において、メインCPU101が、第3停止操作されたストップボタンがオン状態のままでないと判別したとき(S727がNO判定の場合)、メインCPU101は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)のS214に移す。
[入賞検索処理]
次に、図73を参照して、メインフロー(図56参照)中のS214で行う入賞検索処理について説明する。なお、図73は、入賞検索処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、図柄コード格納領域(図30参照)に格納された各格納領域のデータを、入賞作動フラグ格納領域(図25参照)の対応する格納領域に転送して保存する(S761)。そして、この処理終了時点では、DEレジスタに入賞作動フラグ格納領域の最後尾のアドレスがセットされる。
次いで、メインCPU101は、入賞役(図柄組合せ)の払出枚数(図19~図22参照)を規定する払出枚数データテーブル(不図示)のアドレスをHLレジスタにセットする(S762)。次いで、メインCPU101は、払出枚数テーブル数(例えば、本実施形態では「4」)を入賞検索カウンタの初期値とし、該初期値をBレジスタにセットする(S763)。
次いで、メインCPU101は、HLレジスタにセットされたアドレスに基づいて、メダルの払出枚数(本実施形態では、1枚、2枚、5枚及び8枚のいずれか)のデータをCレジスタにセットし、判定対象データをAレジスタにセットし、HLレジスタにセットされているアドレスに「2」を加算(+2更新)する(S764)。なお、払出枚数データテーブルにおいて、メダルの払出枚数のデータは、例えば「払出枚数(1,2,5又は8)*2+0」と規定される。また、以下では、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数のデータ「払出枚数(1,2,5又は8)*2+0」内のデータ「0」を「判定ビット」という。この判定ビットは入賞検索の判定対象ブロックであるか否かを示す情報である。
次いで、メインCPU101は、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数のデータから判定ビットの値を抽出する(S765)。次いで、メインCPU101は、抽出した判定ビットの値に基づいて、判定対象ブロックであるか否かを判別する(S766)。この処理において、メインCPU101は、抽出した判定ビットの値が「1」である場合に、判定対象ブロックであると判定する。なお、本実施形態では、メダルの払出枚数にかかわらず、判定ビットの値は常に「0」が規定されるようにしているため、S766の処理は必ずNO判定となる。
S766において、メインCPU101が、判定対象ブロックでないと判別したとき(S766がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS768の処理を行う。一方、S766において、メインCPU101が、判定対象ブロックであると判別したとき(S766がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタにセットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスを1減算(-1更新)する(S767)。
S767の処理後又はS766がNO判定の場合、メインCPU101は、DEレジスタにセットされた入賞作動フラグ格納領域のアドレスで指定される格納領域のデータを判定データとして抽出する(S768)。
次いで、メインCPU101は、S764でAレジスタにセットされた判定対象データと、S768で抽出した判定データとに基づいて、判定の結果が入賞であるか否かを判別する(S769)。この処理において、メインCPU101は、S764でAレジスタにセットされた判定対象データが、S768で抽出した判定データと同じであれば、判定の結果が入賞であると判定する。
S769において、メインCPU101が、判定の結果が入賞でないと判別したとき(S769がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS776の処理を行う。一方、S769において、メインCPU101が、判定の結果が入賞であると判別したとき(S769がYES判定の場合)、メインCPU101は、現遊技が3枚遊技(メダルのベット枚数が3枚である遊技)であるか否かを判別する(S770)。
S770において、メインCPU101が、現遊技が3枚遊技であると判別したとき(S770がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS772の処理を行う。一方、S770において、メインCPU101が、現遊技が3枚遊技でないと判別したとき(S770がNO判定の場合)、メインCPU101は、2枚遊技(メダルのベット枚数が2枚である遊技)の払出枚数をCレジスタにセットする(S771)。なお、本実施形態では、2枚遊技がないため、S770及びS771の処理は不要となる。
S771の処理後又はS770がYES判定の場合、メインCPU101は、払出枚数の更新処理を行う(S772)。具体的には、メインCPU101は、現在の入賞枚数カウンタの値に、Cレジスタにセットされたメダルの払出枚数を加算し、加算後の値を払出枚数にセットする。
次いで、メインCPU101は、払出枚数の値が最大払出枚数「15」未満であるか否かを判別する(S773)。
S773において、メインCPU101が、払出枚数の値が最大払出枚数「15」未満であると判別したとき(S773がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS775の処理を行う。一方、S773において、メインCPU101が、払出枚数の値が最大払出枚数「15」未満でないと判別したとき(S773がNO判定の場合)、メインCPU101は、払出枚数に最大払出枚数「15」をセットする(S774)。
S774の処理後又はS773がYES判定の場合、メインCPU101は、払出枚数を入賞枚数カウンタに保存する(S775)。
S775の処理後又はS769がNO判定の場合、メインCPU101は、他の入賞があるか否かを判別する(S776)。S776において、メインCPU101が、他の入賞があると判別したとき(S776がYES判定の場合)、メインCPU101は、処理をS769の処理に戻し、S769以降の処理を繰り返す。
一方、S776において、メインCPU101が、他の入賞がないと判別したとき(S776がNO判定の場合)、メインCPU101は、入賞検索カウンタの値を1減算(-1更新)する(S777)。なお、例えば、有効ラインが1本である場合には、複数の小役が重複して入賞することがないので、S776の判定処理は必ずNO判定となる。
次いで、メインCPU101は、入賞検索カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S778)。
S778において、メインCPU101が、入賞検索カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S778がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS764の処理に戻し、S764以降の処理を繰り返す。一方、S778において、メインCPU101が、入賞検索カウンタの値が「0」であると判別したとき(S778がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞検索処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS215の処理に移す。
[イリーガルヒットチェック処理]
次に、図74を参照して、メインフロー(図56参照)中のS215で行うイリーガルヒットチェック処理について説明する。なお、図74は、イリーガルヒットチェック処理の手順を示すフローチャートである。なお、イリーガルヒットとは、内部抽籤処理(図64参照)で抽籤され、図柄設定処理(図65参照)で当籤番号格納領域に格納された特賞当籤番号及び小役当籤番号(内部当籤役)に基づいて、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが、成立しえない図柄の組合せで有効ライン上に停止(図柄組合せ不成立)したことを示す用語である。
まず、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域(図25参照)のアドレスをセットする(S781)。次いで、メインCPU101は、入賞作動フラグ格納領域のサイズ(バイト数、本実施形態では「9」)を、チェックカウンタの値にセットする(S782)。
次いで、メインCPU101は、現在セットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスに基づいて、該アドレスに対応する当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)内の格納領域に格納された内部当籤役のデータ(当り要求フラグデータ)を取得する(S783)。次いで、メインCPU101は、現在セットされている入賞作動フラグ格納領域のアドレスに格納された入賞役のデータ(入賞作動フラグデータ)と、内部当籤役のデータ(当り要求フラグデータ)とを合成する(S784)。
なお、この合成処理では、まず、メインCPU101は、入賞役のデータ(入賞作動フラグデータ)と内部当籤役のデータ(当り要求フラグデータ)との排他的論理和を求める。次いで、メインCPU101は、求められた排他的論理和の算出結果と入賞役のデータ(入賞作動フラグデータ)との論理積を求め、論理積の算出結果を合成結果とする。なお、イリーガルヒットエラーが発生していない場合、この合成結果の値は「0」となる。
次いで、メインCPU101は、S784の合成処理の結果に基づいて、イリーガルヒットエラーが発生しているか否かを判別する(S785)。
S785において、メインCPU101が、イリーガルヒットエラーが発生していないと判別したとき(S785がNO判定の場合)、メインCPU101は、参照する入賞作動フラグ格納領域のアドレスを+1更新する(S786)。次いで、メインCPU101は、チェックカウンタの値を1減算する(S787)。次いで、メインCPU101は、チェックカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S788)。
S788において、メインCPU101が、チェックカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S788がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS783の処理に戻し、S783以降の処理を繰り返す。一方、S788において、メインCPU101が、チェックカウンタの値が「0」であると判別したとき(S788がYES判定の場合)、メインCPU101は、イリーガルヒットチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS216の処理に移す。
ここで再度、S785の処理に戻って、S785において、メインCPU101が、イリーガルヒットエラーが発生していると判別したとき(S785がYES判定の場合)、メインCPU101は、図62で説明したエラー処理を行う(S789)。この処理により、情報表示器6に含まれる2桁の7セグLED(払出枚数表示用及びエラー表示用兼用)に、イリーガルヒットエラーの発生を示す2文字「EE」をエラー情報として表示するためのエラー表示データが出力される。なお、イリーガルヒットエラーの発生状態(エラー状態)は、リセットスイッチ76(図6参照)を押下することにより解除される。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値及び当り要求フラグ格納領域のデータをクリアする(S790)。そして、S790の処理後、メインCPU101は、イリーガルヒットチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS216の処理に移す。
なお、本実施形態では、図25に示すように、入賞作動フラグ格納領域(表示役格納領域)の構成が当り要求フラグ格納領域(内部当籤役格納領域)のそれと同じであるので、入賞作動フラグ格納領域の役と内部当籤役との合成処理時にメインRAM103に配置される当り要求フラグ格納領域と入賞作動フラグ格納領域とを同一構成にすることができる。それゆえ、本実施形態のイリーガルヒットチェック処理におけるS784の演算結果(入賞役のデータと内部当籤役のデータとを合成結果)は、入賞役のデータと内部当籤役のデータとを単純に論理積(例えば、「AND」命令で実行する)することにより求められる。その結果、本実施形態では、イリーガルヒットチェック処理を効率化及び簡略化することができ、主制御プログラムの空き容量を確保する(増やす)ことができ、増えた空き容量を使用して遊技性を高めることが可能になる。
[入賞チェック・メダル払出処理]
次に、図75を参照して、メインフロー(図56参照)中のS216で行う入賞チェック・メダル払出処理について説明する。なお、図75は、入賞チェック・メダル払出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、入賞作動コマンド生成処理を行う(S801)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信する入賞作動コマンドに含まれる、種別データおよび各種通信パラメータを生成する。なお、入賞作動コマンドは、入賞作動フラグ(表示役)等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、図50で説明した通信データ格納処理を行う(S802)。この処理により、入賞作動コマンドデータがメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存される。なお、入賞作動コマンドは、後述の図80で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S803)。S803において、メインCPU101が、入賞枚数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S803がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS217の処理に移す。
一方、S803において、メインCPU101が、入賞枚数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S803がNO判定の場合)、メインCPU101は、メダルのクレジット枚数(貯留枚数)がその上限枚数(本実施形態では50枚)以上であるか否かを判別する(S804)。
S804において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数がその上限枚数以上でないと判別したとき(S804がNO判定の場合)、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S805)。加算されたクレジットカウンタの値は、情報表示器6に含まれる貯留枚数表示用の2桁の7セグLED(不図示)により表示される。次いで、メインCPU101は、メダル払出枚数チェック処理を行う(S806)。なお、メダル払出枚数チェック処理の詳細については、後述の図76を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メダルの払い出しが終了したか否かを判別する(S807)。S807において、メインCPU101が、メダルの払い出しが終了したと判別したとき(S807がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS217の処理に移す。
一方、S807において、メインCPU101が、メダルの払い出しが終了していないと判別したとき(S807がNO判定の場合)、メインCPU101は、払出間隔待機処理を行う(S808)。この処理では、メインCPU101は、予め設定されたメダル払出間隔時間(本実施形態では60.33msec:後述の図79で説明する割込処理(1.1172msec周期)の54周期分)が経過するまでウェイトする。そして、S808の処理後、メインCPU101は、処理をS803の処理に戻し、S803以降の処理を繰り返す。
ここで再度、S804の処理に戻って、S804において、メインCPU101が、メダルのクレジット枚数がその上限枚数(50枚)以上であると判別したとき(S804がYES判定の場合)、メインCPU101は、メダルの払出処理を行う(S809)。この処理により、クレジット枚数として貯留されなかった分のメダルが払い出される。なお、S809の処理においても、メダルの払い出しが終了するまで、メダルが1枚払い出される度にS806~806の処理が繰り返されるようにすればよい。そして、S809の処理後、メインCPU101は、入賞チェック・メダル払出処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS217の処理に移す。
[メダル払出枚数チェック処理]
次に、図76を参照して、入賞チェック・メダル払出処理(図75参照)中のS806で行うメダル払出枚数チェック処理について説明する。なお、図76は、メダル払出枚数チェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、メダルOUTカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S811)。なお、メダルOUTカウンタは、メダルの払出回数を計数するためのカウンタである。次いで、メインCPU101は、払出枚数カウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S812)。なお、払出枚数カウンタは、メダルの払出枚数を計数するためのカウンタである。
次いで、メインCPU101は、払出枚数7SEG表示処理を行う(S813)。この処理では、メインCPU101は、払出枚数カウンタの値を、情報表示器6に含まれる払出枚数表示用の2桁の7セグLED(不図示)により表示させる制御処理を行う。
次いで、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの更新処理を行う(S814)。なお、役連終了枚数カウンタは、ボーナス役が入賞する(コンビネーション「C_赤同色BB」、「C_青同色BB」、「C_赤異色BB」又は「C_青異色BB」の図柄組合せが揃う)ことで、ボーナス遊技が開始する時にボーナス遊技で払い出すことが可能な払出枚数がセットされ(後述の図77参照)、ボーナス遊技中のメダルの払出枚数の残り枚数を計数し、ボーナス遊技の終了を判断する(後述の図77のS822参照)ためのカウンタである。この処理では、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの値とその下限値「0」とを比較し、役連終了枚数カウンタの値が下限値「0」より大きい場合には、役連終了枚数カウンタの値を1減算(-1更新)し、役連終了枚数カウンタの値が下限値「0」以下である場合には、役連終了枚数カウンタの値を「0」に保持する。なお、役連終了枚数カウンタにセットされる払出枚数は、実際に遊技者に払い出される枚数となる訳ではない、例えば、役連終了枚数カウンタに240枚がセットされ、役連終了枚数カウンタが240となった状態で、15枚のメダルが払い出された場合、実際の払い出される払出枚数は255枚となる。役連終了枚数カウンタは240枚払い出された後「0」となり、以降、役連終了枚数カウンタの値の下限値「0」が維持される。
次いで、メインCPU101は、入賞枚数カウンタの値を1減算(-1更新)する(S815)。
次いで、メインCPU101は、クレジット情報コマンド生成処理を行う(S816)。この処理では、メインCPU101は、副制御回路200に送信するクレジット情報コマンドに含まれる、種別データ及び各種通信パラメータを生成する。なお、クレジット情報コマンドは、メダルのクレジット枚数を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU101は、図50で説明した通信データ格納処理を行う(S817)。この処理により、クレジット情報コマンドデータがメインRAM103に設けられた通信データ格納領域に保存される。なお、クレジット情報コマンドは、後述の図80で説明する通信データ送信処理により、主制御回路90から副制御回路200に送信される。そして、S817の処理後、メインCPU101は、メダル払出枚数チェック処理を終了し、処理を入賞チェック・メダル払出処理(図75参照)中のS807の処理に移す。
[BBチェック処理]
次に、図77を参照して、メインフロー(図56参照)中のS217で行うBBチェック処理について説明する。なお、図77は、BBチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在の遊技状態がボーナス状態であるか否かを判別する(S821)。S821において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態でないと判別したとき(S821がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS831の処理を行う。
一方、S821において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態であると判別したとき(S821がYES判定の場合)、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの値が「0」以下であるか否かを判別する(S822)。S822において、メインCPU101が、役連終了枚数カウンタの値が「0」以下でないと判別したとき(S822がNO判定の場合)、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS218の処理に移す。
一方、S822において、メインCPU101が、役連終了枚数カウンタの値が「0」以下であると判別したとき(S822がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス終了時処理を行う(S823)。この処理では、メインCPU101は、ボーナス状態中の各種情報をクリアする。次いで、メインCPU101は、RT4状態フラグをオン状態にセットする(S824)。この処理では、メインCPU101は、ボーナス状態終了後のRT状態をRT4状態とする。そして、S824の処理後、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS218の処理に移す。
ここで再度、S821の処理に戻って、S821がNO判定の場合、メインCPU101は、BB役に係る図柄組合せ(コンビネーション「C_赤同色BB」、「C_青同色BB」、「C_赤異色BB」又は「C_青異色BB」の図柄組合せ)が表示されたか否かを判別する(S825)。S825において、メインCPU101が、BB役に係る図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S825がNO判定の場合)、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS218の処理に移す。
一方、S825において、メインCPU101が、BB役に係る図柄組合せが表示されたと判別したとき(S825がYES判定の場合)、メインCPU101は、ボーナス作動時処理を行う(S826)。この処理では、次遊技の遊技状態にボーナス状態をセットするなどのボーナスの作動開始に必要な各種処理を行う。次いで、メインCPU101は、役連終了枚数カウンタの値に所定値(ボーナス終了契機となる払出枚数:本実施形態では、BB1及びBB2において「240」、BB3及びBB4において「165」)をセットする(S827)。次いで、メインCPU101は、RT5状態フラグをオフ状態にセットする(S828)。この処理では、メインCPU101は、ボーナス状態開始前のRT状態をクリアする。そして、S828の処理後、メインCPU101は、BBチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS218の処理に移す。
[RTチェック処理]
次に、図78を参照して、メインフロー(図56参照)中のS218で行うRTチェック処理について説明する。なお、図78は、RTチェック処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、現在の遊技状態がボーナス状態中であるか否かを判別する(S831)。S831において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態中であると判別したとき(S831がYES判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS219の処理に移す。
一方、S831において、メインCPU101が、現在の遊技状態がボーナス状態中でないと判別したとき(S831がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT状態がRT5状態(フラグ間状態)であるか否かを判別する(S832)。S832において、メインCPU101が、RT状態がRT5状態であると判別したとき(S832がYES判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS219の処理に移す。
一方、S832において、メインCPU101が、RT状態がRT5状態でないと判別したとき(S832がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT状態がRT3状態であるか否かを判別する(S833)。S833において、メインCPU101が、RT状態がRT3状態でないと判別したとき(S833がNO判定の場合)、メインCPU101は、S837の処理に移す。
一方、S833において、メインCPU101が、RT状態がRT3状態であると判別したとき(S833がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT遊技数カウンタを1減算する(S834)。すなわち、メインCPU101は、RT3状態の遊技期間を管理する。次いで、メインCPU101は、RT遊技数カウンタは0となったか否かを判別する(S835)。S835において、メインCPU101が、RT遊技数カウンタは0となっていないと判別したとき(S835がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS219の処理に移す。
一方、S835において、メインCPU101が、RT遊技数カウンタは0となったと判別したとき(S835がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT0状態フラグをオン状態にセットし、RT3状態フラグをオフ状態にセット(クリア)する(S836)。この処理により、RT状態がRT0状態となる。そして、S836の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS219の処理に移す。
S833において、メインCPU101が、RT状態がRT3状態でないと判別したとき(S833がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT3移行目に係る図柄の組合せ(コンビネーション「S_RT3移行目」)が表示されたか否かを判別する(S837)。S837において、メインCPU101が、RT3移行目に係る図柄の組合せが表示されたと判別したとき(S837がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT3状態フラグをオン状態にセットし、RT遊技数カウンタに8をセットする(S838)。なお、この場合、他のRT状態フラグはオフ状態にセットされる。この処理により、RT状態がRT3状態となる。そして、S838の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS219の処理に移す。
一方、S837において、メインCPU101が、RT3移行目に係る図柄の組合せが表示されなかったと判別したとき(S837がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT1移行目に係る図柄の組合せ(コンビネーション「R_RT1移行目」の図柄組合せ)が表示されたか否かを判別する(S839)。S839において、メインCPU101が、RT1移行目に係る図柄の組合せが表示されなかったと判別したとき(S839がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT1移行リプに係る図柄の組合せ(コンビネーション「S_RT1移行リプ」の図柄組合せ)が表示されたか否かを判別する(S840)。
S839において、メインCPU101が、RT1移行目に係る図柄の組合せが表示されたと判別したとき(S839がYES判定の場合)、及びS840において、メインCPU101が、RT1移行リプに係る図柄の組合せが表示されたと判別したとき(S840がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT1状態フラグをオン状態にセットする(S841)。なお、この場合、他のRT状態フラグはオフ状態にセットされる。この処理により、RT状態がRT1状態となる。そして、S841の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS219の処理に移す。
一方、S840において、メインCPU101が、RT1移行リプに係る図柄の組合せが表示されなかったと判別したとき(S840がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT2移行リプに係る図柄の組合せ(コンビネーション「S_RT2移行リプ」の図柄の組合せ)が表示されたか否かを判別する(S842)。S842において、メインCPU101が、RT2移行リプに係る図柄の組合せが表示されたと判別したとき(S842がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT2状態フラグをオン状態にセットする(S843)。なお、この場合、他のRT状態フラグはオフ状態にセットされる。この処理により、RT状態がRT2状態となる。そして、S843の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56照)中のS219の処理に移す。
一方、S842において、メインCPU101が、RT2移行リプに係る図柄の組合せが表示されなかったと判別したとき(S842がNO判定の場合)、メインCPU101は、RT0移行リプに係る図柄の組合せ(コンビネーション「S_RT0移行リプ」の図柄の組合せ)が表示されたか否かを判別する(S844)。S844において、メインCPU101が、RT0移行リプに係る図柄の組合せが表示されたと判別したとき(S844がYES判定の場合)、メインCPU101は、RT0状態フラグをオン状態にセットする(S845)。なお、この場合、他のRT状態フラグはオフ状態にセットされる。この処理により、RT状態がRT0状態となる。そして、S845の処理後、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS219の処理に移す。一方、S844において、メインCPU101が、RT0移行リプに係る図柄の組合せが表示されなかったと判別したとき(S844がNO判定の場合)、メインCPU101は、RTチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図56参照)中のS219の処理に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図79を参照して、1.1172msec周期で、メインCPU101が行う割込処理について説明する。なお、図79は、割込処理の手順を示すフローチャートである。1.1172msec周期で繰り返し実行される割込処理は、タイマー回路113(PTC)の初期化処理(図46中のS2参照)で設定されたタイマー回路113のタイムアウト信号の出力タイミングに基づいて発生する割込みコントローラ112からの割込要求信号がメインCPU101に入力された際に実行される処理である。
まず、メインCPU101は、レジスタの退避処理を行う(S901)。次いで、メインCPU101は、入力ポートチェック処理を行う(S902)。この処理では、外部バスインターフェース104を介して接続されたスタートスイッチ79、ストップスイッチ等の各種スイッチや、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々に設けられたインデックスセンサ(不図示)等の各種センサから入力される信号がチェックされる。本実施形態では、キャビネット側中継基板44、ドア中継端子板68、及びリール中継端子板74等を経由し、これらの各種スイッチや各種センサが、外部バスインターフェース104を介して入力ポート用IC(不図示)の出力端子に接続された入力用のICの入力端子に接続されている。また、メインRAM103には、メインCPU101が、外部バスインターフェース104に接続された入力ポート用IC(本実施形態では、単に「入力ポート」という)の状態を格納するための入力ポート格納領域(不図示)が割り当てられている。ここで、入力ポート格納領域は、例えば、入力ポートの現在の状態を格納するための入力ポート格納領域1と、入力ポートの1割込処理前の状態を格納するための入力ポート格納領域2とで構成される。そして、メインCPU101は、この処理において、まず、入力ポート格納領域1に格納された各種情報を入力ポート格納領域2に保存し、次いで、入力ポートから読み込んだ各種情報を入力ポート格納領域1に格納する。なお、各種スイッチや各種センサの接続構成や入力ポート格納領域の構成は、上述したものに限られない。すなわち、メインCPU101側で、各種スイッチや各種センサのオン/オフ状態を認識可能な構成であればよい。
次いで、メインCPU101は、リール制御処理を行う(S903)。この処理では、メインCPU101は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU101は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU101は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。
次いで、メインCPU101は、通信データ送信処理を行う(S904)。この処理では、主に、通信データ格納領域に格納された各種コマンドを主制御回路90の第1シリアル通信回路114(図8参照)を介して副制御回路200に送信する。なお、通信データ送信処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、投入メダル通過チェック処理を行う(S905)。この処理では、メインCPU101は、各メダルセンサ(図5参照)の検出結果(メダルセンサ入力状態)に基づいて、投入メダルがセレクタ66を通過したか否かのチェック処理を行う。
次いで、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を行う(S906)。この処理では、メインCPU101は、情報表示器6に含まれる各種7セグLEDを駆動制御して、例えば、メダルの払出枚数やクレジット枚数、ストップボタンの押し順データなどを表示する。なお、7セグLED駆動処理の詳細については、後述の図82を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、タイマー更新処理を行う(S907)。この処理では、メインCPU101は、セットされた各種タイマーのカウント(減算)処理を行う。なお、タイマー更新処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、エラー検知処理を行う(S908)。次いで、メインCPU101は、ドア開閉チェック処理を行う(S909)。ドア開閉チェック処理では、メインCPU101は、ドア開閉監視スイッチ67のオン(ドア閉)/オフ(ドア開)状態をチェックすることにより、フロントドア2b(図2参照)の開閉状態をチェックする。
次いで、メインCPU101は、試射試験信号制御処理を行う(S910)。この処理では、第2インターフェースボート等を介して試験機に各種試験信号の出力する際の制御処理が行われる。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業領域(図11C参照)を用いて実行される。なお、本実施形態では、この処理は、試射試験時以外のとき(パチスロ1が遊技店に設置された後)にも行われるが、この時には、主制御基板71が第2インターフェースボート等を介して試験機に接続されていないので、各種試験信号は生成されても出力はされない。
次いで、メインCPU101は、レジスタの復帰処理を行う(S911)。そして、S912の処理後、メインCPU101は、割込処理を終了する。
[通信データ送信処理]
次に、図80を参照して、割込処理(図79参照)中のS904で行う通信データ送信処理について説明する。なお、図80は、通信データ送信処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、WDT設定処理を行う(S961)。この処理では、メインCPU101は、リセットコントローラ106内のWDTをリスタートさせる処理などを行う。なお、WDT設定処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、コマンド送信開始タイマはカウントアップしたか否かを判別する(S962)。すなわち、メインCPU101は、通信データの送信の遅延中であるか否かを判別する。S962において、メインCPU101が、コマンド送信開始タイマはカウントアップしていないと判別したとき(S962がNO判定の場合)、メインCPU101は、通信データ送信処理を終了し、処理を割込処理(図79参照)中のS905の処理に移す。
一方、S962において、メインCPU101が、コマンド送信開始タイマはカウントアップしたと判別したとき(S962がYES判定の場合)、メインCPU101は、通信データは送信完了しているか否かを判別する(S963)。具体的には、メインCPU101は、第1シリアル通信回路114(SCU1)のコマンドステータスレジスタ(不図示)に格納されているデータを参照し、送信完了を示すデータが格納されていれば、通信データは送信完了していると判別し、送信完了を示すデータが格納されていなければ、通信データは送信完了していないと判別する。
S963において、メインCPU101が、通信データは送信完了していないと判別したとき(S963がNO判定の場合)、メインCPU101は、通信データ送信処理を終了し、処理を割込処理(図79参照)中のS905の処理に移す。一方、S963において、メインCPU101が、通信データは送信完了していると判別したとき(S963がYES判定の場合)、メインCPU101は、通信データ取得処理を行う(S964)。この処理では、メインCPU101は、メインRAM103の通信データ格納領域から通信データ(コマンドデータ)を取得する処理を行う。
次いで、メインCPU101は、取得した通信データの中に未送信データがあるか否かを判別する(S965)。S965において、メインCPU101が、取得した通信データの中に未送信データがあると判別したとき(S965がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS969の処理を行う。
一方、S965において、メインCPU101が、取得した通信データの中に未送信データがないと判別したとき(S965がNO判定の場合)、メインCPU101は、無操作コマンドデータを各レジスタにセットする(S966)。無操作コマンドデータは、遊技者の遊技操作(例えば、遊技を進行させるための操作としての、投入操作、開始操作、及び停止操作など)に関連する情報(例えば、これらの操作が行われたことを示す情報、あるいは、例えば、開始操作に基づき決定された内部当籤役を示す情報など)を含まないように各パラメータが設定されている。なお、無操作コマンドデータの各パラメータには、例えば、パチスロ1における、各スイッチのオン状態/オフ状態を示すパラメータや、各センサのオン状態/オフ状態を示すパラメータ(例えば、入力ポート格納領域1及び入力ポート格納領域2に格納された情報)が設定されるようにすればよい。これにより、副制御回路200側でこれらのスイッチやセンサなどの誤作動や故障などの可能性が判定されるようにしてもよい。
次いで、メインCPU101は、通信データ格納処理(図50参照)を行う(S967)。すなわち、メインCPU101は、S966で生成された無操作コマンドデータをメインRAM103の通信データ格納領域に格納する処理を行う。次いで、メインCPU101は、通信データ取得処理を行う(S968)。すなわち、メインCPU101は、S967で通信データ格納領域に格納された無操作コマンドデータを取得する処理を行う。
このように、本実施形態では、主制御回路90から副制御回路200に送信する通信データがない場合であっても、割込処理(図79参照)毎に、少なくとも無操作コマンドが送信されるようになっている。したがって、主制御回路90から副制御回路200に送信する通信データがないことに起因して、外部から不正な通信データが送信されてしまうことを防止することが可能となる。なお、このような観点より、無操作コマンドデータは、遊技者の遊技操作に関連する情報を含まないものとしているが、設定される各パラメータの内容はこれに限られるものではなく、適宜変更可能である。
S968の処理後又はS965がYES判定の場合、メインCPU101は、1パケット分のバッファサイズを送信カウンタにセットする(S969)。なお、本実施形態では、1パケット分の送信データは8バイトであることから、1パケット分のバッファサイズも同様に8バイトで構成されている。また、本実施形態では、通信データ格納領域に複数の通信データ(コマンドデータ)が格納されている場合には、格納された順序で(格納が古いものから先に)送信される(FIFO形式)。
次いで、メインCPU101は、通信バッファから送信データを取得して送信データレジスタにセットする(S970)。具体的には、メインCPU101は、第1シリアル通信回路114(SCU1)の送信データレジスタ(不図示)に送信データを1バイト単位でセットする。これにより、セットされた送信データは、第1シリアル通信回路114(SCU1)の送信シフトレジスタ(不図示)に転送され、1パケット分ずつ送信される。
次いで、メインCPU101は、通信バッファのアドレスを「1」更新(+1)する(S971)。次いで、メインCPU101は、送信カウンタを「1」減算する(S972)。次いで、メインCPU101は、送信カウンタは「0」であるか否かを判別する(S973)。すなわち、メインCPU101は、1パケット分の送信データの送信が完了したか否かを判別する。S973において、メインCPU101が、送信カウンタは「0」でないと判別したとき(S973がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS970の処理に戻し、S970以降の処理を繰り返す。
一方、S973において、メインCPU101が、送信カウンタは「0」であると判別したとき(S973がYES判定の場合)、メインCPU101は、通信データポインタ更新処理(例えば、図51参照)を行う(S974)。そして、S974の処理後、メインCPU101は、通信データ送信処理を終了し、処理を割込処理(図79参照)中のS905の処理に移す。
[WDT設定処理]
次に、図81を参照して、通信データ送信処理(図80参照)中のS961で行うWDT設定処理について説明する。なお、図81は、WDT設定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、リセットコントローラ106内のWDTにおけるWDTクリアレジスタ(不図示)のアドレスをセットする(S981)。次いで、メインCPU101は、セットしたアドレスにクリアデータ(例えば、「55H」)をセットする(S982)。次いで、メインCPU101は、セットしたアドレスにリスタートデータ(例えば、「AAH」)をセットする(S983)。
次いで、メインCPU101は、コマンド送信開始タイマとその下限値「0」とを比較し、コマンド送信開始タイマが下限値「0」より大きい場合には、コマンド送信開始タイマを1減算(-1更新)し、コマンド送信開始タイマが下限値「0」以下である場合には、コマンド送信開始タイマを「0」に保持する(S984)。そして、S984の処理後、メインCPU101は、WDT設定処理を終了し、処理を通信データ送信処理(図80参照)のS962の処理に移す。
上述したように、本実施形態では、WDTのリセット設定及び管理情報(WDTの許可/禁止、基準クロック、タイムアウト時間(例えば、419.4ms)など)がプログラム管理エリアに記憶されており、S982及びS983の処理が行われることにより、設定されているタイムアウト時間が再計測される。なお、タイムアウトによりリセット信号が出力されてメインCPU101が再起動される場合には、電断時(外部)処理(図52参照)が実行されることなく再起動するため、チェックサム生成処理(図53参照)によって算出されるサム値がメインRAM103(サム値格納領域)に格納されない。したがって、この場合、電源投入時処理(図46のS11参照)におけるサムチェック判定結果は正常とならず(すなわち、「RAM異常」として)、情報表示器6(7セグLED表示器)に、エラー発生を意味する文字列「88」が表示される。
[7セグLED駆動処理]
次に、図82を参照して、割込処理(図79参照)中のS906で行う7セグLED駆動処理について説明する。なお、図82は、7セグLED駆動処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、割込カウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S921)。次いで、メインCPU101は、割込カウンタの値が奇数であるか否かを判別する(S922)。
S922において、メインCPU101が、割込カウンタの値が奇数でないと判別したとき(S922がNO判定の場合)、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を終了し、処理を割込処理(図79参照)中のS907の処理に移す。すなわち、本実施形態では、2回の割込周期毎に、7セグLED駆動処理が行われる。なお、本実施形態では、7セグLED駆動処理を割込みカウンタの値が偶数の場合に実行する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、割込みカウンタの値が奇数の場合に7セグLED駆動処理を実行してもよいし、また、任意の整数で割込みカウンタの値を除算したときの商又は余りを用いて、7セグLED駆動処理の実行タイミングを決定してもよい。
一方、S922において、メインCPU101が、割込カウンタの値が奇数であると判別したとき(S922がYES判定の場合)、メインCPU101は、ナビデータ格納領域からナビデータを取得する(S923)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDの各カソードに出力される押し順表示データを格納するための押し順表示データ格納領域のアドレスをセットする(S924)。
次いで、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を行う(S925)。この処理では、メインCPU101は、ナビデータに基づいて、押し順表示データ(7セグ表示データ)を作成し、生成された押し順表示データを押し順表示データ格納領域に格納する。なお、7セグ表示データ生成処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、クレジットカウンタの値を取得する(S926)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDの各カソードに出力されるクレジット表示データを格納するためのクレジット表示データ格納領域のアドレスをセットする(S927)。
次いで、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を行う(S928)。この処理では、メインCPU101は、クレジットカウンタの値に基づいて、クレジット表示データ(7セグ表示データ)を生成し、生成されたクレジット表示データをクレジット表示データ格納領域に格納する。なお、7セグ表示データ生成処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、後述の7セグコモンカウンタの値を格納するための7セグコモンカウンタ格納領域のアドレスをセットする(S929)。次いで、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に「1」を加算(+1更新)する(S930)。なお、この処理において、更新後の7セグコモンカウンタの値が「8」となった場合には、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に「0」をセットする。本実施形態では、7セグLEDをダイナミック制御するため、8回周期で7セグコモンカウンタの値が更新される。
次いで、メインCPU101は、7セグコモンカウンタの値に基づいて、コモン選択データを作成し、対象のカソードデータ格納領域(押し順表示データ格納領域又はクレジット表示データ格納領域内の対象格納領域)のアドレスをセットする(S931)。次いで、メインCPU101は、7セグLEDのカソードにクリアデータを出力する(S932)。この処理は、7セグLEDを一旦消灯して、残像の影響を無くすために行われる。
次いで、メインCPU101は、対象のカソードデータ格納領域から7セグカソード出力データを取得してセットする(S933)。次いで、メインCPU101は、7セグコモンバックアップデータとコモン選択データとから、7セグコモン出力データを生成する(S934)。
次いで、メインCPU101は、7セグコモンバックアップデータ及び7セグカソードバックアップデータにそれぞれ7セグコモン出力データ及び7セグカソード出力データを保存する(S935)。次いで、メインCPU101は、7セグカソード出力データ及び7セグコモン出力データを出力する(S936)。そして、S936の処理後、メインCPU101は、7セグLED駆動処理を終了し、処理を割込処理(図79参照)中のS907の処理に移す。
[7セグ表示データ生成処理]
次に、図83を参照して、7セグLED駆動処理(図82参照)中のS925及びS928で行う7セグ表示データ生成処理について説明する。なお、図83は、7セグ表示データ生成処理の手順を示すフローチャートである。
なお、7セグLED駆動処理(図82参照)中のS925で行われる7セグ表示データ生成処理で生成される後述の「表示データ」は押し順表示データに対応し、7セグLED駆動処理(図82参照)中のS928で行われる7セグ表示データ生成処理で生成される後述の「表示データ」はクレジット表示データに対応する。
まず、メインCPU101は、カソードデータ格納領域にセットされた表示データを「10」で除算し、その除算結果の商の値を、2桁の7セグLEDの上位桁の表示データとして取得し、除算結果の余の値を下位桁の表示データとして取得する(S941)。次いで、メインCPU101は、取得した上位桁の表示データに基づいて、上位桁表示を行うか否かを判別する(S942)。
S942において、メインCPU101が、上位桁表示を行うと判別したとき(S942がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS944の処理を行う。一方、S942において、メインCPU101が、上位桁表示を行わないと判別したとき(S942がNO判定の場合)、メインCPU101は、上位桁の表示無しをセットする(S943)。
S943の処理後又はS942がYES判定の場合、メインCPU101は、7セグカソードテーブル(不図示)を参照して、上位桁の表示データを取得する(S944)。次いで、メインCPU101は、上位桁の表示データ格納領域(不図示)に取得した上位桁の表示データを保存する(S945)。
次いで、メインCPU101は、7セグカソードテーブル(不図示)を参照して、下位桁の表示データを取得する(S946)。次いで、メインCPU101は、下位桁の表示データ格納領域(不図示)に取得した下位桁の表示データを保存する(S947)。
そして、S947の処理後、メインCPU101は、7セグ表示データ生成処理を終了する。この際、実行した7セグ表示データ生成処理が7セグLED駆動処理(図82参照)中のS925の処理である場合には、メインCPU101は、処理を7セグLED駆動処理中のS926の処理に移す。一方、実行した7セグ表示データ生成処理が7セグLED駆動処理(図82参照)中のS928の処理である場合には、メインCPU101は、処理を7セグLED駆動処理中のS929の処理に移す。
[タイマー更新処理]
次に、図84を参照して、割込処理(図79参照)中のS907で行うタイマー更新処理について説明する。なお、図84は、タイマー更新処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、HLレジスタに2バイトタイマー格納領域(不図示)の更新開始アドレスをセットし、Bレジスタに2バイトタイマー数をセットする(S951)。2バイトタイマー格納領域は、286ms(256×1.1172ms)以上の時間(すなわち、1バイトを超えるタイマ値)を管理するために用いられる。
次いで、メインCPU101は、2バイトタイマー数とその下限値「0」とを比較し、2バイトタイマー数が下限値「0」より大きい場合には、2バイトタイマー数を1減算(-1更新)し、2バイトタイマー数が下限値「0」以下である場合には、2バイトタイマー数を「0」に保持する(S952)。さらに、S952の処理では、メインCPU101は、HLレジスタにセットされている2バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスを2減算(-2更新)する。なお、例えば、コマンド送信開始タイマも2バイトタイマあることから、この処理においてその更新が行われるようにしてもよい(図81参照)。
次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数を1減算(-1更新)する(S953)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」であるか否かを判別する(S954)。
S954において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」でないと判別したとき(S954がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS952の処理に戻し、S952以降の処理を繰り返す。
一方、S954において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた2バイトタイマー数が「0」であると判別したとき(S954がYES判定の場合)、メインCPU101は、HLレジスタに1バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスをセットし、Bレジスタに1バイトタイマー数をセットする(S955)。1バイトタイマー格納領域は、286ms(256×1.1172ms)未満の時間(すなわち、1バイトを超えないタイマ値)を管理するために用いられる。例えば、メダル監視タイマなどは1バイトタイマとしてその更新が行われる。
次いで、メインCPU101は、1バイトタイマー数とその下限値「0」とを比較し、1バイトタイマー数が下限値「0」より大きい場合には、1バイトタイマー数を1減算(-1更新)し、1バイトタイマー数が下限値「0」以下である場合には、1バイトタイマー数を「0」に保持する(S956)。さらに、S956の処理では、メインCPU101は、HLレジスタにセットされている1バイトタイマー格納領域の更新開始アドレスを1減算(-1更新)する。
次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数を1減算(-1更新)する(S957)。次いで、メインCPU101は、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」であるか否かを判別する(S958)。
S958において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」でないと判別したとき(S958がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS956の処理に戻し、S956以降の処理を繰り返す。
一方、S958において、メインCPU101が、Bレジスタにセットされた1バイトタイマー数が「0」であると判別したとき(S958がYES判定の場合)、メインCPU101は、電磁カウンタ制御処理を行う(S959)。この処理では、メダルのIN/OUTを示す信号を外部集中端子板47に出力する際の出力制御処理が行われる。そして、S959の処理後、メインCPU101は、タイマー更新処理を終了し、処理を割込処理(図79参照)中のS908の処理に移す。
<電源投入時の動作説明>
次に、図85を参照しながら、本発明の一実施形態に係るパチスロの電源投入時の動作について説明する。図85は、パチスロ1の電源投入時の動作の例を示すタイミングチャートである。
なお、図85中、「MainCPU」は、メインCPU101(主制御回路90)を示し、「SubCPU」は、サブCPU201(副制御回路200)を示している。
また、図85中、「MainCPU」の動作状態「セキュリティモード」は、上述したセキュリティモード中である状態を示し、「MainCPU」の動作状態「起動遅延期間」は、セキュリティモードの終了後、上述したコマンド送信開始タイマがセットされ、セットされたコマンド送信開始タイマが「0」となるまでの期間(すなわち、設定変更は可能であるが、通信データの送信を遅延させている期間)を示し、「MainCPU」の動作状態「通常動作期間」は、通信データの送信の遅延が終了し、サブCPU201(副制御回路200)に対して通信データの送信が可能となった状態を示している。
また、図85中、「SubCPU」の動作状態「初期化」は、サブCPU201(副制御回路200)の電源投入時の初期化(起動)処理(ハード起動時間、バイオス(ドライバ)初期化、カーネル(OS)起動など)中である状態(すなわち、メインCPU101(主制御回路90)から送信される通信データの受信が可能でない状態)を示し、「SubCPU」の動作状態「通常動作期間」は、電源投入時の初期化(起動)処理が終了し、メインCPU101(主制御回路90)から送信される通信データの受信が可能となった状態を示している。
また、図85中、「設定動作A」は、「起動遅延期間」において設定変更が開始され(例えば、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でパチスロ1の電源が投入され)、その後、「通常動作期間」において設定変更が終了された場合の動作を示し、「送信態様A」は、「設定動作A」の場合の、設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)(COM1)、及び設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)(COM2)の送信タイミングを示している。また、「送信態様A」の下の「MainCPU設定変更処理」は、「送信態様A」の場合の、メインCPU101による設定変更確認処理(図48参照)内において、設定変更コマンドがメインRAM103の通信データ格納領域に格納(登録)されるタイミング(図49の設定変更コマンド生成格納処理及び図50の通信データ格納処理も参照)を示している。
また、図85中、「設定動作B」は、「起動遅延期間」において設定変更が開始され(例えば、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でパチスロ1の電源が投入され)、その後、当該「起動遅延期間」において設定変更が終了された場合の動作を示し、「送信態様B」は、「設定動作B」の場合の、設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)(COM1)、及び設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)(COM2)の送信タイミングを示している。また、「送信態様B」の下の「MainCPU設定変更処理」は、「送信態様B」の場合の、メインCPU101による設定変更確認処理(図48参照)内において、設定変更コマンドがメインRAM103の通信データ格納領域に格納(登録)されるタイミング(図49の設定変更コマンド生成格納処理及び図50の通信データ格納処理も参照)を示している。
パチスロ1の電源が投入されリセット信号が入力されると、マイクロプロセッサ91のセキュリティ部(不図示)によってセキュリティモードの動作状態に制御される。メインCPU101は、セキュリティモード中においては、セキュリティ設定エリア記憶された設定に応じた期間、起動が遅延させられる。セキュリティモードが終了すると、メインCPU101は、所定期間、通信データの送信を遅延させる。なお、メインCPU101は、通信データの送信を遅延させている場合であっても、設定変更を可能としている。
ここで、「設定動作A」に示すように、通信データの送信の遅延中に設定変更が開始され、通信データの送信の遅延が終了した後に設定変更が終了された場合、メインCPU101は、通信データの送信の遅延が終了したときに、設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)(COM1)を副制御回路200に対して送信し、設定変更が終了されたときに、設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)(COM2)を副制御回路200に対して送信する。
一方、「設定動作B」に示すように、通信データの送信の遅延中に設定変更が開始され、同じく通信データの送信の遅延中に設定変更が終了された場合、メインCPU101は、通信データの送信の遅延が終了したときに、設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)(COM1)、及び設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)(COM2)を副制御回路200に対して順次送信する。すなわち、通信データの送信の遅延が終了したときに、通信データ格納領域に設定変更コマンド(設定変更/設定確認開始)(COM1)、及び設定変更コマンド(設定変更/設定確認終了)(COM2)が登録されている場合には、これらの通信データを登録された順序で送信する。
このように、本実施形態のパチスロ1によれば、パチスロ1の電源投入時にメインCPU101の起動を遅延させることで、主制御回路90を安定的に起動させることができるとともに、メインCPU101の起動の遅延が終了した後、通信データの送信を遅延させることで、副制御回路200の起動に要する時間を確保して副制御回路200も安定的に起動させることができる。
そして、メインCPU101の起動の遅延が終了した後は、通信データの送信の遅延が終了する前であっても設定変更を可能としたことから、例えば、遊技店における開店作業を行う際に、パチスロ1の電源を投入した場合(すなわち、これにともなってリセット信号が入力された場合)には、副制御回路200の起動完了を待つことなく先立って設定変更を行うことができるため、電源投入時における作業効率を向上させることが可能となる。
さらに、通信データの送信の遅延が終了する前に設定変更が行われた場合には、設定変更の開始時や設定変更の終了時にこれらを示す通信データが登録され、通信データの送信の遅延が終了したときに、これらの通信データが登録された順序で送信されるようになっていることから、副制御回路200の起動完了を待つことなく先立って設定変更を行った場合であっても、それによって主制御回路90と副制御回路200との間で保有する情報に齟齬が生じることを防止することができる。また、例えば、副制御回路200において、主制御回路90から送信される通信データの順序によって不正行為やエラー等の判定が行われるように構成される場合であっても、このような判定の結果に影響を及ぼさず、正確な判定を行わせることが可能となる。
また、本実施形態のパチスロ1によれば、通信データの送信処理が行われる際に、通信データが登録されていない場合であっても、少なくとも無操作コマンドデータが送信されるようにしたことから、例えば、主制御回路90と副制御回路200との間の接続線に不正にアクセスする等、不正の手段によって外部から通信データが送信されてしまうことを防止することが可能となる。また、通信データの送信の遅延が終了する前は、当該無操作コマンドデータの登録・送信を行わないようにしたことから、パチスロ1の電源投入時の制御負担を軽減することが可能となる。なお、不正行為防止を主目的とする観点より、当該無操作コマンドデータは、遊技者の遊技操作に関連する情報を含まないようにすればよい。
また、本実施形態のパチスロ1によれば、メインCPU101の起動の遅延期間が、固定期間及び可変期間で構成され、また、これらの期間(あるいはその範囲)を適宜選択して設定可能としたことから、主制御回路90や副制御回路200のスペックに応じて、適切な遅延時間を設定することが可能となる。なお、設定変更が可能となるまでの期間をより短くするという観点より、可変期間として必ず0が決定される所定の期間の範囲(例えば、ランダム延長期間における「設定なし」)を設定可能である場合には、当該所定の期間の範囲が設定されるものとすればよい。
なお、本実施形態では、セキュリティモードの終了後、通信データの送信を遅延させている期間(「起動遅延期間」)において、設定値の設定操作(設定変更操作)を可能とした例について説明しているが、通信データの送信を遅延させている期間(「起動遅延期間」)において実行可能とする操作はこれに限られるものではない。例えば、設定用鍵型スイッチ54がオフ状態でパチスロ1の電源が投入され、通信データの送信を遅延させている期間(「起動遅延期間」)において設定用鍵型スイッチ54がオン状態となった場合、当該期間において設定値の確認操作(設定確認操作)を可能とするようにしてもよい。これにより、例えば、遊技店における開店作業を行う際に、設定変更は行わないが現在の設定値を確認したい等の場合においても、副制御回路200の起動完了を待つことなく先立って設定確認を行うことができるため、電源投入時における作業効率を向上させることが可能となる。
<メダル投入時の動作説明>
次に、図86を参照しながら、本発明の一実施形態に係るパチスロのメダル投入時の動作について説明する。図86は、パチスロ1のメダル投入時の動作の例を示すタイミングチャートである。
なお、図86中、「スタートスイッチ」は、スタートスイッチ79を示し、「メダルセンサ」は、上流側メダルセンサ(第1メダルセンサ)806及び下流側メダルセンサ(第2メダルセンサ)807の検知状態(メダルセンサ入力状態)を示し、「メダル受付信号」は、オン状態(「ON」)がメダルの受付が許可されている状態(メダル受付許可)を示し、オフ状態(「OFF」)がメダルの受付が禁止されている状態(メダル受付禁止)を示している(図57及び図58参照)。
また、図86中、「ソレノイド」は、セレクタ66のソレノイド(セレクトプレート804をガイド位置又は排出位置に変移させる駆動源)を示し、「監視タイマ」は、メダル監視タイマを示し(図57及び図58参照)、「動作状態」は、パチスロ1における、開始操作後の遊技の進行を可能とする状態(「遊技中」)と、開始操作後の遊技の進行を可能としない状態(「遊技待」)と、を示している。
メインCPU101は、遊技開始可能枚数(本実施形態では3枚)のメダルが投入されると、スタートレバー16に対する開始操作を受付可能とする。なお、図86に示すように、この状態において、クレジット枚数としてメダルを貯留可能であれば(クレジットが50枚未満であれば)、スタートレバー16に対する開始操作が行われるまで(スタートスイッチ79により開始操作が検出されるまで)、メダルの受付が許可されている状態(メダル受付信号が「ON」である状態)が継続する。なお、図示は省略しているが、この状態において、クレジット枚数としてメダルを貯留可能でなければ(クレジットが50枚であれば)、メダルの受付が禁止されている状態(メダル受付信号が「OFF」である状態)に変移している。
メインCPU101は、遊技開始可能枚数(本実施形態では3枚)のメダルが投入され、クレジット枚数としてメダルを貯留可能な状態において、スタートスイッチ79により開始操作(図86中、左側の1回目の開始操作(スタートスイッチ79の「OFF」から「ON」への変移)を「開始操作A」とする)が検出されると、メダルの受付が許可されている状態(メダル受付信号が「ON」である状態)からメダルの受付が禁止されている状態(メダル受付信号が「OFF」である状態)に変移させ、セレクタ66のソレノイドを消磁状態に変移させることを開始し、メダル監視タイマによる監視(計測)を開始する。また、このとき、上述したスタートレバーONフラグをオン状態とする。
メインCPU101は、メダル監視タイマによる監視(計測)中に(すなわち、セレクタ66のソレノイドが励磁状態から消磁状態に変移完了となる前に)、メダルが投入された場合(各メダルセンサのメダルセンサ入力状態に基づきメダルが投入されたと判別される場合)には、励磁状態から消磁状態に変移途中であったセレクタ66のソレノイドを再度励磁状態に変移させるようにして、投入されたメダルが計数され、ホッパー装置51内に案内されるようにする。また、この場合、スタートスイッチ79により「開始操作A」は検出されているが、当該検出に基づいて、動作状態を開始操作後の遊技の進行を可能とする状態(「遊技中」)には変移させない。また、このとき、上述したスタートレバーONフラグをオフ状態とする。すなわち、この場合には、「開始操作A」を無効とする。
なお、メインCPU101は、メダル監視タイマによる監視(計測)中に(すなわち、セレクタ66のソレノイドが励磁状態から消磁状態に変移完了となる前に)、メダルが投入された場合(各メダルセンサのメダルセンサ入力状態に基づきメダルが投入されたと判別される場合)には、さらに、メダルの受付が禁止されている状態(メダル受付信号が「OFF」である状態)からメダルの受付が許可されている状態(メダル受付信号が「ON」である状態)に変移させるようにしてもよい。
その後、メインCPU101は、再度スタートスイッチ79により開始操作(図86中、右側の2回目の開始操作(スタートスイッチ79の「OFF」から「ON」への変移)を「開始操作B」とする)が検出されると、再度セレクタ66のソレノイドを励磁状態から消磁状態に変移させ、再度メダル監視タイマによる監視(計測)を開始する。また、このとき、再度上述したスタートレバーONフラグをオン状態とする。
そして、メインCPU101は、メダル監視タイマによる監視(計測)中に(すなわち、セレクタ66のソレノイドが励磁状態から消磁状態に変移完了となる前に)、メダルが投入されなかった場合(各メダルセンサのメダルセンサ入力状態に基づきメダルが投入されたと判別されない場合)には、メダル監視タイマによる監視(計測)終了後(すなわち、セレクタ66のソレノイドが励磁状態から消磁状態に変移完了後)に、動作状態を開始操作後の遊技の進行を可能とする状態(「遊技中」)に変移させ、遊技を進行させることを可能とする(すなわち、メダル受付・スタートチェック処理(図57及び図58参照)以後の処理を実行可能とする)。
なお、図示は省略しているが、メインCPU101は、スタートスイッチ79により「開始操作A」が検出され、メダルの受付が許可されている状態(メダル受付信号が「ON」である状態)からメダルの受付が禁止されている状態(メダル受付信号が「OFF」である状態)に変移し、セレクタ66のソレノイドを消磁状態に変移させることを開始し、メダル監視タイマによる監視(計測)を開始した後、メダル監視タイマによる監視(計測)中に(すなわち、セレクタ66のソレノイドが励磁状態から消磁状態に変移完了となる前に)、メダルが投入されなかった場合(各メダルセンサのメダルセンサ入力状態に基づきメダルが投入されたと判別されない場合)にも、スタートスイッチ79により「開始操作B」が検出された場合と同様、メダル監視タイマによる監視(計測)終了後(すなわち、セレクタ66のソレノイドが励磁状態から消磁状態に変移完了後)に、動作状態を開始操作後の遊技の進行を可能とする状態(「遊技中」)に変移させ、遊技を進行させることを可能とする(すなわち、メダル受付・スタートチェック処理(図57及び図58参照)以後の処理を実行可能とする)。
このように、本実施形態のパチスロ1によれば、遊技者の開始操作にともなって遊技が開始される場合に、例えば、メダルの「飲込み」などの発生を防止するためのメダル監視タイマがセットされる。このメダル監視タイマにより、セレクタ66において、投入されたメダルが遊技機内部に貯留される状態(ソレノイドが励磁状態であることによりセレクトプレート804がガイド位置にある状態)から遊技機外部に排出される状態(ソレノイドが消磁状態であることによりセレクトプレート804が排出位置にある状態)に物理的に変移するまでの時間が確保される。
そして、メダル監視タイマによる監視(計測)中にメダルが投入された場合には、そのもととなった開始操作は無効とされ、また、セレクタ66においては、投入されたメダルが遊技機内部に貯留される状態に戻る。したがって、メダルの「飲込み」などの発生を防止して、投入されたメダルを適切に処理することが可能となる。
また、本実施形態のパチスロ1によれば、メダル監視タイマによる監視(計測)中にメダルが投入された場合であっても、そのメダルが計数されるようにしたことから、投入されたメダルの計数漏れを防止でき、投入されたメダルをより適切に処理することが可能となる。
また、本実施形態のパチスロ1によれば、メダル監視タイマのタイマ値(例えば、「72」)を、投入されたメダルが遊技機内部に貯留される状態から遊技機外部に排出される状態に物理的に変移するまでの期間(例えば、80ms)以上の期間(例えば、「72」×1.1172ms)に設定するようにしたことから、メダルの「飲込み」などの発生を確実に防止して、投入されたメダルをより適切に処理することが可能となる。なお、本実施形態のように、駆動部がソレノイドである場合には、このような効果はより顕著となる。
<本実施形態で実行可能なその他の演出>
次に、図87~図91を参照しながら、上述した演出の他に、本実施形態で実行可能なその他の演出の一例について説明する。なお、以下では、その他の演出の一例として、ボーナス役に当籤しているか否かを報知するためのボーナス役当籤報知演出が実行可能であることについて説明しているが、その用途はボーナス役に当籤しているか否かを報知するものに限定されない。
例えば、非有利区間及び通常有利区間において、有利区間に移行することが決定されているか否かを報知するために実行されるものであってもよいし、有利区間のラインバトル状態において、有利区間が継続することが決定されているか否かを報知するために実行されるものであってもよい。また、有利区間の権利獲得抽籤状態において、権利獲得状態に移行することが決定されているか否かを報知するために実行されるものであってもよいし、有利区間の権利獲得状態おいて、権利を付与することが決定されているか否かを報知するために実行されるものであってもよい。すなわち、遊技者に特典が付与されるか否かを報知するために実行される演出として用いることができる。
(ボーナス役当籤報知演出の演出例(その1))
まず、図87及び図88を参照して、ボーナス役当籤報知演出の演出例(その1)について説明する。図87及び図88は、例えば、ボーナス役の(同時)当籤を期待させる内部当籤役(例えば、「チャンス目」)が決定された場合に、所定確率で表示装置11に表示され得るボーナス役当籤報知演出の演出例(その1)を示している。なお、図87では、ボーナス役に当籤していない場合(ボーナス役非当籤の場合)の表示例を示し、図88では、ボーナス役に当籤している場合(ボーナス役当籤の場合)の表示例を示している。
図87及び図88に示すように、ボーナス役当籤報知演出の演出例(その1)では、「間違い探し演出」と題した演出が行われるようになっている。この「間違い探し演出」は、例えば、パチスロ1のモチーフとして使用されている、漫画、アニメーション、あるいはゲームなどの原作品がある場合に、当該原作品における所定の画像と同一又は近似の画像をベース画像とし、当該ベース画像に対して異なっている点(すなわち、間違い)があるか否かを遊技者に探させる演出となっている。この場合、所定の画像は、原作品のままの(すなわち、同一の)画像であってもよいし、原作品の画像に対して、A/D変換し、アクペクト比を変更し、解像度を変更し、あるいはリマスターした(すなわち、近似の)画像であってもよい。また、あくまでも原作品に依拠した画像であるが、パチスロ1の演出に用いるために新たに制作された画像であってもよい。
なお、ベース画像は、上述したものに限られず、適宜設定することができる。例えば、原作品がない場合(例えば、オリジナルのモチーフである場合)であっても、パチスロ1における他の演出において表示され得る画像と同一又は近似の画像を設定するようにしてもよい。また、例えば、パチスロ1の仕様を説明するために遊技店で配布される小冊子内に印刷された画像と同一又は近似の画像を設定するようにしてもよい。また、例えば、ベース画像は静止画でなくともよく、動画であってもよいし、静止画がスライド形式で順次表示されるものであってもよい。
図87の上段には、「全員集合!」という文字とともに、5体のキャラクタが表示された画像が表示されている。当該画像は、ベース画像と同じ画像となっている。また、当該画像の下方には、「知っている画像と違う箇所があったらカーソルを合わせて決定してね!」といったように、ベース画像と相違する点を指摘すべきことを促すメッセージとカーソルとが表示される。
このとき、遊技者は、タッチセンサ19が設けられたサブ表示装置18の表示面上の所定領域を指でなぞるなどしてカーソルを所望の箇所まで移動させ(選択操作を行い)、同じくサブ表示装置18の表示面上に表示された決定ボタン(不図示)をタッチ操作し(決定操作を行い)、自身が間違いだと思う箇所を指定する。
なお、遊技者の選択操作や決定操作などの演出に係る各種操作を検出する手段は、サブ表示装置18に限られるものではない。例えば、表示装置11が、液晶表示装置のような表示装置である場合には、表示装置11の少なくとも一部(例えば、図87の上段の表示が行われる箇所)にタッチセンサを設けるようにし、当該タッチセンサが、遊技者の指の移動を検出した場合(選択操作が行われた場合)にはそれに応じてカーソルを移動させ、また、当該タッチセンサが設けられた箇所に表示された決定ボタン(不図示)が押下操作された場合(決定操作が行われた場合)にはそれに応じて結果を報知する演出が行われるようにしてもよい。また、例えば、選択操作や決定操作などの演出に係る各種操作が検出可能な物理的操作手段(例えば、十字キー及び演出ボタン、ジョグダイヤルなど)が設けられる場合には、このような物理的操作手段によって選択操作や決定操作が検出されるようにしてもよい。すなわち、遊技者の演出に係る各種操作を検出可能な手段であれば、どのような手段であっても適用することが可能である。
ここで、例えば、図87の上段に表示された画像において、右端のキャラクタが表示されている部分を遊技者が指定したとする。そうすると、図87の上段に表示された画像にはベース画像と異なる部分はないため、図87の下段に示すように、「間違い探し演出」における間違い探しの結果が失敗であったことを報知するための「はずれ~残念」というメッセージが表示される。
一方、図88の上段には、「全員集合!」という文字とともに、4体のキャラクタが表示された画像が表示されている。当該画像は、ベース画像とは右端のキャラクタが表示されていない部分において異なる画像となっている。また、当該画像の下方には、図87と同様に、「知っている画像と違う箇所があったらカーソルを合わせて決定してね!」といったように、ベース画像と相違する点を指摘すべきことを促すメッセージとカーソルとが表示される。
ここで、例えば、図88の上段に表示された画像において、右端のキャラクタが表示されていない部分を遊技者が指定したとする。この場合、当該指定された部分は、ベース画像と異なる部分であるため、図88の下段に示すように、「間違い探し演出」における間違い探しの結果が成功であったことを報知するための「あたり~」というメッセージとともに、ボーナス役に当籤していることを報知するための「ボーナス確定!」というメッセージが表示される。
これに対し、例えば、図88の上段に表示された画像において、左端のキャラクタが表示されている部分を遊技者が指定したとする。この場合、当該指定された部分は、ベース画像と異なる部分ではないため、図87の下段と同様に、「間違い探し演出」における間違い探しの結果が失敗であったことを報知するための「はずれ~残念」というメッセージが表示され、ボーナス役に当籤している場合であってもボーナス役に当籤していることは報知されない。
なお、図87及び図88に示した演出態様は、「間違い探し演出」における演出態様の一例を示すものであり、例えば、以下に示すような演出態様を採用することもできる。
例えば、ベース画像が、原作品における所定のテーマ(例えば、原作品における第1話)に基づくものであり、複数(例えば、5枚)の画像(例えば、ダイジェスト画像)がスライド形式で表示されるものであるとする。そして、ボーナス役に当籤していない場合には、そのスライド画像がそのまま順次表示された後、そのスライドの各画像がサムネイル状に表示される。一方、ボーナス役に当籤している場合には、そのスライド画像のうち一部の画像が異なるスライド画像が順次表示された後、そのスライドの各画像がサムネイル状に表示される。
遊技者は、サムネイル状に表示された各画像において、所定のテーマとは異なるテーマ(例えば、原作品における第1話とは異なる話数)に基づくものが含まれているかどうかを検索し、所定のテーマとは異なるテーマの画像であると思ったものに対し、選択操作及び決定操作を行う。そして、所定のテーマとは異なるテーマの画像が含まれている場合であって、遊技者が当該画像を指定した場合には、「間違い探し演出」における間違い探しの結果が成功となるようにすればよい。具体的には、例えば、原作品における第1話においては、キャラクタA及びキャラクタBしか登場しないにもかかわらず、ボーナス役に当籤した場合に表示されるスライド画像では、原作品における第3話以降にしか登場しないキャラクタCが表示された画像が含まれるようにすればよい。このようにすれば、例えば、原作品に愛着のある遊技者は、特に思い入れをもって「間違い探し演出」を行うことができるため、演出に関する興趣をより向上させることが可能となる。
また、上述のように、「間違い探し演出」においてベース画像と少なくとも一部が異なる画像を表示する場合、ベース画像と異なる部分は1箇所のみである必要はなく、複数箇所が異なっていてもよい。この場合、例えば、当籤したボーナス役の種類に応じて、異なる箇所の数が異なる場合があるようにしてもよい。例えば、ベース画像と異なる部分が1箇所である場合、BB3又はBB4に当籤している可能性が高く、ベース画像と異なる部分が複数箇所である場合、BB1又はBB2に当籤している可能性が高くなるようにしてもよい。このようにすれば、当籤しているボーナス役の種類まで示唆することができる。
また、「間違い探し演出」における間違い探しの結果が失敗であったことを報知する場合、例えば、「???」などのメッセージを表示して、間違い探しの結果が失敗であったことを明示しないようにしてもよい。
また、ベース画像を複数種類設けるようにし、例えば、「チャンス目」に当籤した場合、これらの複数種類のベース画像のうちの1つのベース画像を決定し、その後、ボーナス役に当籤しているか否かに応じて、ベース画像のまま表示するか、あるいは、少なくとも一部は異なる部分を有する画像として表示するかが決定されるようにしてもよい。また、この場合、決定されるベース画像の種類に応じて、間違い探しの難易度が異なるようにしてもよい。
このように、本実施形態では、遊技者に有利なボーナス状態に制御可能となる所定の有利条件(例えば、ボーナス役に当籤したこと)が成立したか否かを報知するため、所定の有利条件が成立している場合には、第1特定画像(例えば、ベース画像と一部が異なる画像)が表示され、所定の有利条件が成立していない場合には第2特定画像(例えば、ベース画像と同じ画像)が表示されることが可能となっており、第1特定画像が表示された場合に、遊技者が第2特定画像と異なる部分を指定する操作を行った場合には、所定の有利条件が成立していることを報知する特別画像(例えば、「ボーナス確定!」のメッセージ)が表示されることが可能となっている。
これにより、遊技者の所定の操作も関与させた新規な演出態様によって、所定の有利条件が成立したか否かを報知することができるため、遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、第2特定画像が、遊技機のモチーフとして使用された原作品における所定の画像と同一又は近似の画像となっている。これにより、原作品に愛着のある遊技者は、所定の有利条件が成立したか否かを認識しやすくなるため、遊技意欲を高めることができるとともに、演出に関する興趣をより高めることができる。
(ボーナス役当籤報知演出の演出例(その2))
次に、図89及び図90を参照して、ボーナス役当籤報知演出の演出例(その2)について説明する。図89は、例えば、ボーナス役の(同時)当籤を期待させる内部当籤役(例えば、「チャンス目」)が決定された場合に、所定確率で表示装置11に表示され得るボーナス役当籤報知演出の演出例(その2)のタイミングチャートを示し、図90は、ボーナス役当籤報知演出の演出例(その2)の表示例を示している。なお、ボーナス役当籤報知演出の演出例(その2)では、表示装置11によって演出が実行される例を挙げて説明しているが、これに限られず、その他演出装置(例えば、スピーカ群84やLED群85)によって演出が実行されるようにすることもできる。
図89及び図90に示すように、ボーナス役当籤報知演出の演出例(その2)では、「長押し演出」と題した演出が行われるようになっている。この「長押し演出」は、例えば、第3停止操作における停止操作が、以下に示すような態様で長押しされた場合、長押しされない場合とは異なる演出が行われるようになっているものである。
なお、本実施形態では、「長押し」の対象となる操作手段を、第3停止操作におけるストップボタン(左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rのいずれか)としているが、これに限られるものではない。例えば、第1停止操作におけるストップボタン(左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rのいずれか)としてもよいし、第2停止操作におけるストップボタン(左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rのいずれか)としてもよい。また、停止操作と直接関連しないタイミングで操作されたストップボタンとしてもよい。すなわち、いずれかのストップボタンが操作されたときに、「長押し演出」が行われ得るようにすることができる。
また、例えば、「長押し」の対象となる操作手段は、ベットボタン(MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15b)であってもよいし、スタートレバー16であってもよい。この場合、ベットボタンについて、メダルの投入操作のタイミングで操作されたときを「長押し」の対象とすることもできるし、メダルの投入操作のタイミングとは異なるタイミングで操作されたときを「長押し」の対象とすることもできる。また、この場合、スタートレバー16について、開始操作のタイミングで操作されたときを「長押し」の対象とすることもできるし、開始操作のタイミングとは異なるタイミングで操作されたときを「長押し」の対象とすることもできる。
また、例えば、「長押し」の対象となる操作手段は、上述した遊技に関する操作を行うための操作手段に限られず、演出に関する操作を行うための操作手段であってもよい。例えば、タッチセンサ19が設けられたサブ表示装置18、上述した少なくとも一部にタッチセンサが設けられた表示装置11、あるいは、上述した物理的操作手段であってもよい。
図89に示すように、例えば、「長押し演出」が実行されることが決定されている場合に、第3停止操作におけるストップボタンの押下が開始され、ストップスイッチがオン状態(オンエッジ)となった状態で3秒間経過したとき(長押し時)、「演出1」が実行され、その後、第3停止操作におけるストップボタンの押下が終了し、ストップスイッチがオフ状態(オフエッジ)となったとき、「演出2」が実行される。すなわち、第3停止操作におけるストップボタンが所定期間(3秒間)長押しされた場合には、「演出1」及び「演出2」が実行される。なお、「演出1」の実行中に、ストップスイッチがオフ状態(オフエッジ)となったときには、中途であっても「演出1」の実行が終了され、「演出2」の実行が開始される。
一方、例えば、「長押し演出」が実行されることが決定されている場合に、第3停止操作におけるストップボタンの押下が開始されたが、ストップスイッチがオン状態(オンエッジ)となった状態で3秒間経過する前に、第3停止操作におけるストップボタンの押下が終了し、ストップスイッチがオフ状態(オフエッジ)となったとき(短押し時)には、「演出1」は実行されず、「演出2」のみが実行される。
なお、「長押し演出」の演出パターンは上述したものに限られない。例えば、第3停止操作におけるストップボタンの押下が開始され、ストップスイッチがオン状態(オンエッジ)となった状態で3秒間経過したとき(長押し時)、「演出1」とそれに続いて「演出2」と実行される演出パターンを有していてもよい。すなわち、第3停止操作におけるストップボタンの押下が開始され、ストップスイッチがオン状態(オンエッジ)となった状態で3秒間経過したとき(長押し時)には、ストップスイッチがオフ状態(オフエッジ)となるか否かにかかわらず、「演出1」及び「演出2」が実行される演出パターンを有していてもよい。また、例えば、第3停止操作におけるストップボタンの押下が開始され、ストップスイッチがオン状態(オンエッジ)となった状態で3秒間経過したとき(長押し時)、「演出2」のみが実行される演出パターンを有していてもよい。
また、例えば、第3停止操作におけるストップボタンの押下が開始されたが、ストップスイッチがオン状態(オンエッジ)となった状態で3秒間経過する前に、第3停止操作におけるストップボタンの押下が終了し、ストップスイッチがオフ状態(オフエッジ)となったとき(短押し時)、「演出1」とそれに続いて「演出2」と実行される演出パターンを有していてもよい。すなわち、ストップスイッチがオン状態(オンエッジ)となった状態で3秒間経過する前であっても、ストップスイッチがオフ状態(オフエッジ)となった場合には、「演出1」及び「演出2」が実行される演出パターンを有していてもよい。また、例えば、ストップスイッチがオン状態(オンエッジ)となった状態で3秒間経過する前であっても、ストップスイッチがオフ状態(オフエッジ)となった場合には、「演出1」のみが実行される演出パターンを有していてもよい。
なお、このように複数の演出パターンを有する場合には、例えば、ボーナス役に当籤しているか否かによって異なる選択確率で、これらの複数の演出パターンのうちいずれかの演出パターンが選択されるようにすればよい。また、このような場合、第3停止操作におけるストップボタンの押下が開始され、ストップスイッチがオン状態(オンエッジ)となった状態で3秒間経過したときであっても、「演出2」が既に実行されている場合には、「演出1」は実行されないようにすればよい。
図89に示した「演出1」及び「演出2」が実行される態様の一例を、図90を参照しながら説明する。なお、図90では、ボーナス役に当籤している場合の、長押し時及び短押し時それぞれの表示例について説明する。
まず、「長押し演出」が実行されることが決定されている場合、まず、少なくとも第3停止操作の停止操作が行われる前の所定のタイミングで、例えば、「押し続けて~」といったようなメッセージが表示され、第3停止操作の停止操作時においてはストップボタンを長押しすべきであることを促す演出が実行される。
その後、第3停止操作の停止操作時において、遊技者がストップボタンを3秒以上押下し続けた場合には、例えば、「STEP1」~「STEP3」といったような表示が順次行われる「演出1」が実行される。そして、遊技者がストックボタンの押下を終了させた場合には、例えば、「WIN!」といった表示によりボーナス役に当籤していることを報知するための「演出2」が実行される。なお、ボーナス役に当籤していない場合には、「演出2」において、ボーナス役に当籤していないことが報知される、例えば、「LOSE」といった表示がなされるようにすればよい。また、「演出1」では、例えば、ボーナス役に当籤していることの期待度が報知されるようにすればよい。この場合、例えば、「STEP1」まで表示される演出パターンと、「STEP2」まで表示される演出パターンと、「STEP3」まで表示される演出パターンと、を有し、ボーナス役に当籤している場合には、「STEP3」まで表示される演出パターンが選択されやすく、ボーナス役に当籤していない場合には、「STEP3」まで表示される演出パターンが選択されにくくすればよい。このようにすれば、長押しにすることによってボーナス役に当籤している期待度が報知されるようになるため、遊技者の操作に応じてその内容が変化する演出に関する興趣をより向上させることができる。
一方、第3停止操作の停止操作時において、遊技者がストップボタンを3秒以上押下し続けなかった場合には、例えば、上述したようなボーナス役に当籤している期待度が報知される「演出1」は実行されず、ボーナス役に当籤しているか否かが報知される「演出2」のみが実行される。
なお、サブCPU201(副制御回路200側)で、ストップボタンの押下時間を認識させる手法は種々の手法を採用することができる。例えば、リール停止制御処理(図72参照)において、有効なストップボタンが押下されたことをストップスイッチが検出する度に、メインCPU101がリール停止コマンドを送信するようにした場合、サブCPU201は、第3停止操作のストップボタンが押下されたことに基づくリール停止コマンドを受信したときに、計時を開始し、計時時間が3秒となった場合には「演出1」を実行し、第3停止操作のストップボタンの押下が終了して、メインCPU101から送信された入賞作動コマンドを受信したときに、「演出2」を実行するようにすればよい。また、サブCPU201は、メインCPU101から送信された無操作コマンドに含まれるストップスイッチのオン状態/オフ状態を示すパラメータに基づいて、「演出1」を実行するか否か、及び「演出2」の実行タイミングの制御を行うようにしてもよい。このようにすれば、メインCPU101(主制御回路90側)では、ストップボタンの押下時間を計時する必要がなくなることから、遊技者の操作に応じてその内容が変化する演出に関する制御負荷を軽減することができる。
なお、サブCPU201(副制御回路200側)によって制御される、例えば、上述したタッチパネルや物理的操作手段などに対する操作時間によって「長押し演出」が制御される場合には、サブCPU201は独立して操作手段が操作されている時間を計時し、その計時結果に応じて演出内容を制御することが可能となる。ここで、本実施形態で説明しているような遊技機では、主制御回路90側では容量の制限があるが、副制御回路200側では特段の制限がないのが一般的であるため、少なくともサブCPU201によってこのような演出が制御されるようにすれば、演出に関する制御負荷の軽減を図ることができる。
また、「演出2」を実行する制御が行われるための所定条件は、操作手段への操作が終了したことに限られず、適宜設定することが可能である。例えば、対象となる操作手段とは異なる操作手段に対する操作が行われたことを所定条件とすることもできるし、対象となる操作手段への操作回数が所定回数未満である場合には、「演出1」、「演出2」の順に演出を発生させ、対象となる操作手段への操作回数が所定回数となった場合には、所定条件を成立させ、「演出1」を発生させずに「演出2」を発生させるようにしてもよい。
このように、本実施形態では、特定の操作手段の操作(例えば、オンエッジ)を検出したときに、計時を開始し、当該計時の開始から所定時間(例えば、3秒)が経過した場合に「演出1」を実行する制御を行い、所定条件が成立したとき(例えば、オフエッジを検出したとき)に、「演出2」を実行する制御を行い、計時の開始から所定時間が経過するよりも前に所定条件が成立した場合は、「演出1」を実行する制御を行わないことが可能となっている。
これにより、特定の操作手段の操作態様によって演出を変化させる場合であっても、当該演出に関する制御負荷の軽減を図ることができる。
(ボーナス役当籤報知演出の演出例(その3))
次に、図91を参照して、ボーナス役当籤報知演出の演出例(その3)について説明する。図90は、例えば、ボーナス役の(同時)当籤を期待させる内部当籤役(例えば、「スイカ2」)が決定された場合であって、ボーナス役にも当籤した場合に、所定確率で表示装置11に表示され得るボーナス役当籤報知演出の演出例(その3)の表示例を示している。なお、ボーナス役当籤報知演出の演出例(その3)では、表示装置11によって演出が実行される例を挙げて説明しているが、これに限られず、その他演出装置(例えば、情報表示器6、LED82、又は指示モニタ(指示表示器))によって演出が実行されるようにすることもできる。
例えば、図91に示す遊技価値表示部(VL)は、表示装置11において、小役が成立した場合にその払出枚数が表示され得る所定の領域(払出枚数表示部)に表示されてもよいし、有利区間であれば有利区間中の払出枚数の累計枚数が表示され得る所定の領域(獲得枚数表示部)に表示されてもよいし、これら払出枚数表示部や獲得枚数表示部とは異なる領域の所定の領域に表示されてもよい。また、上述したように、主制御回路90側で制御される情報表示器6などの7セグ表示器が、当該演出が実行されるときに、遊技価値表示部(VL)として機能するようにすればよい。
図91に示すように、ボーナス役当籤報知演出の演出例(その3)では、「枚数先表示演出」と題した演出が行われるようになっている。この「枚数先表示演出」は、例えば、ボーナス状態において払い出され得るメダルの枚数(獲得予定枚数)が、ボーナス状態の作動が開始する前に報知されることで、遊技者にボーナス役に当籤したことが報知される演出となっている。
なお、以下では、「枚数先表示演出」において報知される獲得予定枚数として、役連終了枚数カウンタの値が表示される例を挙げて説明しているが、「枚数先表示演出」において報知される獲得予定枚数の態様はこれに限られない。例えば、BB3状態又はBB4状態において、役連終了枚数カウンタの値は「165」枚であるが、仮にボーナス状態中の毎遊技で全て「15枚」のメダルが払い出されるとしたならば、BB3状態又はBB4状態では「12回」の遊技が行えることになり、実際の払出枚数は「180」枚となる。したがって、この実際の払出枚数である「180」枚を獲得予定回数として表示するようにしてもよい。また、BB3状態又はBB4状態においても、3枚のメダルを投入して遊技を行う必要があるため、役連終了枚数カウンタの値が「165」枚の場合、仮にボーナス状態中の毎遊技で全て「15枚」のメダルが払い出されるとしたならば、毎遊技の純増枚数は「15-3=12枚」となる。したがって、役連終了枚数カウンタの値に合わせたかたちで、純増枚数の累計予定枚数を「12枚」×「11回」=「132」枚とし、この「132」枚を獲得予定回数として表示するようにしてもよい。また、上述したように、実際には「12回」の遊技が行えるため、実際に遊技が行える回数に合わせたかたちで、純増枚数の累計予定枚数を「12枚」×「12回」=「144」枚とし、この「144」枚を獲得予定回数として表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、BB1~BB4状態において、押し順小役が当籤するようになっているため、この押し順小役の当籤時に押し順が正解したか否かによって遊技毎に払い出されるメダルの枚数も変動する(「15枚」又は「6枚」。図23参照)ようになっている。また、非有利区間及び通常有利区間においてボーナス役に当籤した場合には、当該ボーナス役に基づくボーナス状態においては、押し順報知は行われず、有利区間においてボーナス役に当籤した場合には、当該ボーナス役に基づくボーナス状態においては押し順報知が行われるようになっている。
したがって、例えば、有利区間においてボーナス役(例えば、「F_BB3」)に当籤した場合には、上述した「144」枚(投入枚数を考慮しない場合には、「180」枚)を獲得予定回数として表示し、非有利区間及び通常有利区間においてボーナス役(例えば、「F_BB3」)に当籤した場合であって、ボーナス状態において押し順報知が行われない場合に「15枚」のメダルが払い出される確率を仮に50%とした場合には、(「12枚」×「8回」=96枚)+(「3枚」×「8回」=24枚)=「120」枚(投入枚数を考慮しない場合には、(「15枚」×「8回」=120枚)+(「6枚」×「8回」=48枚)=「168」枚)を獲得予定枚数として表示するようにしてもよい。すなわち、「枚数先表示演出」において報知される獲得予定枚数は、ボーナス状態における払出枚数(あるいは、純増枚数)の期待値であってもよい。
図91に示すように、例えば、ボーナス役を含む所定の内部当籤役(例えば、「F_BB3+F_スイカ2」)が決定された場合であって、「枚数先表示演出」が実行されることが決定されている場合には、全てのリールの回転が停止するとき(すなわち、第3停止後)に、遊技価値表示部(VL)には獲得予定枚数「165」が表示される。これによって、遊技者に、ボーナス役(図91に示す例では、「F_BB3」又は「F_BB4」)に当籤したことが報知される。なお、本実施形態では、ボーナス役に係る図柄の組合せよりも小役やリプレイ役に係る図柄の組合せが優先的に停止制御されるため、基本的に、このボーナス役に当籤した遊技(ボーナス役当籤ゲーム)では、小役やリプレイ役に係る図柄の組合せ(図91に示す例では、「C_スイカ」)が表示され、ボーナス役に係る図柄の組合せ(図91に示す例では、「C_赤異色BB」)は表示されない。もっとも、ボーナス役当籤ゲームにおいて、ボーナス役に係る図柄の組合せが表示され得るようにすることもできるが、この場合には、「枚数先表示演出」が実行されないようにしてもよいし、後述するように、遊技価値表示部(VL)を、ボーナス状態において払い出され得るメダルの残り枚数(あるいは、実際に払い出されたメダルの枚数そのもの)を表示するものとして、「枚数先表示演出」が実行されるようにすることもできる。
その後、ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されるまで(ボーナス役成立まで)、この遊技価値表示部(VL)における獲得予定枚数「165」の表示は継続される。そして、ボーナス状態の作動が開始されてもこの遊技価値表示部(VL)における獲得予定枚数「165」の表示は継続し、例えば、ボーナス状態において小役に係る図柄の組合せ(図91に示す例では、「ベル+JACA:15枚」)が表示されると(ボーナス状態中入賞発生)、この遊技価値表示部(VL)において表示されている枚数が適宜減算更新されて表示されるようになる。すなわち、遊技価値表示部(VL)は、ボーナス状態が開始される前には、ボーナス状態において払い出され得るメダルの予定枚数を表示し、ボーナス状態においては、実際に払い出されたメダルの枚数に応じて、ボーナス状態において払い出され得るメダルの残り枚数(あるいは、実際に払い出されたメダルの枚数そのもの)を表示するものとなっている。
なお、本実施形態では、ボーナス役に当籤したときに、有利区間に移行することが決定される場合があるようになっている。したがって、例えば、ボーナス役に当籤したときに、有利区間に移行することが決定された場合には、この有利区間における獲得予定枚数(概ねの期待値であればよい。例えば、ラインバトル状態が平均40ゲーム継続するものであり、ラインバトル状態では1ゲーム平均1枚のメダルが純増するものであれば、「40」枚)をボーナス状態の獲得予定枚数に付加して(加算して)、遊技価値表示部(VL)に表示するようにしてもよい。
このように、本実施形態では、有利状態(例えば、ボーナス状態)の発生を許容する権利が付与する旨が決定された(例えば、ボーナス役に当籤した)場合に、当該決定がされたことを報知する特定報知演出(例えば、「枚数先表示演出」)を実行可能であり、この特定報知演出では、付与することが決定された権利に基づいて発生する有利状態において獲得し得る遊技価値に関する所定値(例えば、獲得予定枚数としての役連終了枚数カウンタの値)を表示することが可能となっている。
これにより、遊技者が得た権利(当籤内容)の価値を具体的に報知する演出を行うことができるため、演出に関する興趣を高めるとともに、遊技に関する興趣を高めることができる。
また、本実施形態では、特定報知演出において所定値を表示した場合、少なくともその後の有利状態の発生まで所定値の表示を継続し、有利状態において遊技価値が獲得された場合に、当該獲得された遊技価値の値に基づいて、所定値の表示を更新するようになっている。
これにより、有利状態の発生の前後において、価値を報知するための一連の演出を適切に行うことができるため、さらに演出に関する興趣を高めることができる。
<変形例等>
以上、本実施形態に係る発明の遊技機の構成及び動作について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本実施形態に係る発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本実施形態に係る発明の要旨を逸脱しない限り、種々の変形を行うことができる。
[変形例]
本実施形態では、少なくとも非有利区間において、各設定値間で異なる当籤確率となっている「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」が当籤した場合には、有利区間に移行させるか否かを決定しない(ART抽籤を行わない)ようになっていたが、各設定値間で異なる当籤確率となっている「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」が当籤した場合にも、各設定値間で同じ当籤確率となっているボーナス役を含むその他の内部当籤役と同様に、有利区間に移行させるか否かを決定する(ART抽籤を行う)ようにしてもよい。この場合、ART抽籤において、有利区間に移行させることが決定される確率は、各設定値間で同じ当籤確率となるようにすればよい。すなわち、各設定値間で異なる当籤確率となっているボーナス役を規定することで、各設定値間で、有利区間に移行させることが決定される確率が変動されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、通常有利区間においても遊技者に有利な停止操作の情報が報知され得るようになっているが、通常有利区間は、有利区間に移行させるか否かが決定される確率は非有利区間よりも優遇されているが、遊技者に有利な停止操作の情報は報知されない区間として構成することもできる。この場合には、非有利区間から通常有利区間に移行した場合に、状態表示器の点灯を開始させず、有利区間に移行した場合にのみ、状態表示器の点灯が開始されるようにすればよい。
なお、遊技者に有利な停止操作の情報が報知されるか否かにかかわらず、通常有利区間は、全体として遊技者のメダルが減少する期間(すなわち、出玉率が「1」未満となる期間)であればよく、有利区間は、全体として遊技者のメダルが増加する期間(すなわち、出玉率が「1」を上回る期間)であればよい。また、有利区間において、一部遊技者のメダルが減少する期間(例えば、上述した各準備状態)があるとしても、当該期間は有利区間に含まれるようにすればよい。
すなわち、遊技の区間を、非有利区間と有利区間とに大別する場合、有利区間は、遊技者の期待感を高めるが出玉の増加は見込めない演出区間(例えば、本実施形態の「通常有利区間」)と、実際に出玉の増加が見込める増加区間(例えば、本実施形態の「有利区間」)と、を含んで構成されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、例えば、有利区間中のRT2状態において、押し順報知が行われたにもかかわらず、遊技者の押し順ミスによってRT1状態に移行(転落)してしまった場合にも、有利区間の遊技期間は進行する(更新される)ものとしているが、この場合には、RT2状態に移行(復帰)するまで、有利区間の遊技期間は進行しない(更新されない)ようにすることもできる。また、この場合、例えば、RT1状態に転落してからRT2状態に復帰するまでに要したゲーム数のうちの一部(例えば、RT1状態に転落してからRT2状態に復帰するまでに要したゲーム数が10ゲームである場合、1/2の5ゲーム分。あるいは、RT1状態に転落してからRT2状態に復帰するまでに要したゲーム数にかかわらず一律2ゲーム分)のみ、有利区間の遊技期間を進行させる(更新する)ようにしてもよい。
また、本実施形態では、例えば、「チャンス目」が内部当籤役として決定された場合、直接的には有利区間に移行させるか否かを決定しない(ART抽籤を行わない)ようになっていたが、ART抽籤が行われる内部当籤役や条件は、適宜変形して設定することができる。例えば、「チャンス目」が内部当籤役として決定された場合、「チャンス役」が成立した場合にはART抽籤を行わず、「チャンス役」を取りこぼして「RT3移行目」が成立した場合(この場合、RT3状態に移行するか否かを問わない)にはART抽籤が行われるようにしてもよい。すなわち、特定の内部当籤役が当籤したときに、入賞が発生した場合にはART抽籤を行わず、取りこぼして入賞が発生しなかった場合にはART抽籤が行われるようにしてもよい。
また、例えば、メダルの投入枚数(例えば、3枚)以下のメダルの払い出しとなる小役が高確率で内部当籤役として決定され、フラグ間状態では原則としてボーナス役が成立しないようにし、遊技の基本的な遊技状態をフラグ間状態として遊技を行わせるような仕様を採用することもできる。また、この場合、ボーナス状態は、獲得しているメダルが減少、あるいは維持される状態として構成するようにしてもよい。
また、本実施形態では、規制監視期間に対応する遊技回数が「1500回」に設定されていたが、規制監視期間に対応する遊技回数はそれ以下であってもよいし、それ以上であってもよい。また、遊技の状況に応じて、規制監視期間を変動させるようにしてもよい。例えば、規制監視期間をメダルの純増枚数(あるいは、払出枚数)によって定めるようにし、遊技店の所定の営業日中に、所定のパチスロ1において、純減枚数(すなわち、遊技者がメダルを投入したが、払い出しによって遊技者に還元されなかった、遊技店側の利益となるメダルの枚数)(あるいは、単に投入枚数)が「500枚」であれば、予め定められた規制監視期間に対応するメダルの枚数「1500枚」にその「500枚」を加算し、一連の有利区間において「2000枚」のメダルを獲得するまでは、当該有利区間が強制的に終了させないようにすることもできる。
[本実施形態で実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例]
続いて、図92~図99を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(すなわち、遊技仕様)の他の例について説明する。本実施形態では、遊技状態として、ボーナスが作動することで遊技者に有利な遊技期間となるボーナス状態(特別遊技状態)、及び当該ボーナス状態でないことで相対的に遊技者に不利な遊技期間となる非ボーナス状態(通常遊技状態)があり、さらに、当該非ボーナス状態の中でも再遊技(リプレイ)役の当籤確率が異なる複数のRT状態があることで遊技者の有利度合いを変動させることについて説明した(図13参照)。また、本実施形態では、遊技区間として、遊技者に停止操作の情報が報知されることで遊技者に有利な遊技区間となる有利区間(有利状態)、及び当該有利区間でないことで相対的に遊技者に不利な遊技区間となる非有利区間(通常状態)があることについて説明した(図14参照)。そして、これらの遊技状態や遊技区間の開始・継続・終了などの各種の条件やその内容については種々の変形を行うことが可能である。なお、特に示す場合を除き、以下に示す遊技性(遊技仕様)の他の例(その1~その6)では、本実施形態における、遊技状態、遊技区間、内部当籤役、図柄の組合せなどの遊技要素を適宜用いることができる。
[遊技性(遊技仕様)の他の例(その1)]
まず、図92及び図93を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その1)について説明する。図92は、遊技性(遊技仕様)の他の例(その1)における遊技の流れを概念的に説明する図であり、図93は、遊技性(遊技仕様)の他の例(その1)における遊技価値の付与期待値の一例を示す図である。
図92及び図93に示すように、遊技者は通常、(A)非有利区間から遊技を開始する。(A)非有利区間では、遊技者に停止操作の情報が報知されないことに起因して遊技価値量は減少していくことになる。すなわち、有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値(傾斜値)は負の値となり、下り傾斜となる。
(A)非有利区間において、(1)有利区間の開始条件が成立すると、(A)非有利区間から(B)有利区間に移行する。(B)有利区間では、遊技者に停止操作の情報が報知されることに起因して遊技価値量は増加していく(少なくとも減少していかない)ことになる。すなわち、有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値(傾斜値)は正の値となり(少なくとも負の値とならず)、上り傾斜となる(少なくとも下り傾斜とはならない)。なお、説明の便宜上、本例では準備状態などにおける付与期待値やボーナス状態における付与期待値は考慮していない。
なお、付与期待値は、以下のように算出(設計)することができる。例えば、押し順(例えば、5択)正解だと15枚のメダルの払い出しがあり、押し順(例えば、5択)不正解だとメダルの払い出しがない押し順小役の当籤確率が1/2(32768/65536)である場合であって、原則1回の遊技に3枚のメダルをベットすることが必要である場合、10回の遊技の間に必要なメダルは30枚となる。そして、(A)非有利区間である場合、10回の遊技の間に押し順小役に当籤したときに押し順正解となって15枚のメダルの払い出しを受けることができるのは1/10(1/2×1/5)であることから、確率通りであれば、10回の遊技の間でメダルの量が-15枚(15-30)となるため、付与期待値は1回の遊技あたり「-1.5枚」となる。一方、(B)有利区間である場合、押し順小役について全て停止操作の情報が報知されて遊技者がそれにしたがって停止操作を行えば、10回の遊技の間に押し順小役に当籤したときに押し順正解となって15枚のメダルの払い出しを受けることができるのは1/2であることから、確率通りであれば、10回の遊技の間でメダルの量が+45枚(75-30)となるため、付与期待値は1回の遊技あたり「+4.5枚」となる。もっとも、これらは説明の便宜上の一例であり、リプレイ役の当籤確率やボーナス役の当籤確率(及びボーナス状態中の付与期待値)も加味して、付与期待値を算出(設計)することも可能である。
本例では、(B)有利区間において、有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値(傾斜値)が第1の期待値(期待値α)となる(B-1)有利区間1と、有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値(傾斜値)が第1の期待値(期待値α)とは異なる第2の期待値(期待値β)となる(B-2)有利区間2と、が設けられ、(2)期待値変動条件が成立すると、(B-1)有利区間1から(B-2)有利区間2に移行する。なお、本例では、(1)有利区間の開始条件が成立すると、まず(A)非有利区間から(B-1)有利区間1に移行し、(B-1)有利区間1において(2)期待値変動条件が成立すると、(B-2)有利区間2に移行するようにしているが、これに限られず、例えば、(1)有利区間の開始条件が成立すると、まず(A)非有利区間から(B-2)有利区間2に移行し、(B-2)有利区間2において(2)期待値変動条件が成立すると、(B-1)有利区間2に移行するようにしてもよい。
また、例えば、(1)有利区間の開始条件が成立したときに、(B-1)有利区間1又は(B-2)有利区間2のいずれに移行させるかを決定するようにしてもよいし、(1)有利区間の開始条件について、(B-1)有利区間1の開始条件(1-1)と、(B-2)有利区間2の開始条件(1-2)とをそれぞれ定め、(A)非有利区間において、いずれの開始条件(1-1又は1-2)が成立したかに応じて、(B-1)有利区間1又は(B-2)有利区間2に移行させるようにしてもよい。
そして、(B)有利区間((B-1)有利区間1及び(B-2)有利区間2)において、(3)有利区間の終了条件が成立すると、(B)有利区間から(A)非有利区間に移行する(すなわち、有利区間が終了する)。本例では、このようにして(A)非有利区間及び(B)有利区間の移行制御がなされるものとしている。
ここで、本例では、(B-1)有利区間1中の期待値αが、(B-2)有利区間2中の期待値βよりも大きくなるように構成される(すなわち、(B-2)有利区間2中の期待値βが、(B-1)有利区間1中の期待値αよりも小さくなるように構成される)。具体的には、例えば上述の例を用いた場合、(B-1)有利区間1においては押し順小役の当籤時に停止操作の情報が報知される確率(報知確率)を100%(すなわち、5回の当籤中5回報知)とすることで、期待値αは「+4.5枚」とする一方、(B-2)有利区間2においては押し順小役の当籤時に停止操作の情報が報知される確率(報知確率)を40%(すなわち、5回の当籤中2回報知)とすることで、期待値βは「+-0枚」とする。
なお、この期待値α及び期待値βは任意に設定することができる。例えば、(B-1)有利区間1が、少なくとも(A)非有利区間よりも遊技者にとって有利な有利状態となっているのであれば、有利区間1における報知確率を1~100%のうちの任意の報知確率に設定可能である。また、例えば、(B-2)有利区間2が、少なくとも(A)非有利区間よりも遊技者にとって有利な有利状態となっており、(B-1)有利区間1よりも低い報知確率となっているのであれば、有利区間2における報知確率を1~100%のうちの任意の報知確率に設定可能である。
また、有利区間1における報知確率及び有利区間2における報知確率のそれぞれは、予め定められた確率であってもよいし、遊技価値の付与状況に応じて変動するものであってもよい。例えば、期待値α及び期待値βが、それぞれ「+3.0枚」及び「+1.0枚」と設定されている場合に、(B-1)有利区間1及び(B-2)有利区間2のそれぞれにおいて、所定の遊技回数(例えば、10回)ごとに付与期待値を算出し、算出された付与期待値が、それぞれの期待値α及び期待値βよりも所定の閾値(例えば、プラスマイナス1枚)を超えて乖離していた場合には、その後の遊技において適宜報知確率を変動させるようにして、(B-1)有利区間1及び(B-2)有利区間2のそれぞれの期間における最終的な付与期待値が、期待値α及び期待値βとなる(に近似する)ようにすればよい。
また、この期待値α及び期待値βの設定手法も上述した報知確率を変動させる手法に限られない。例えば、(B-1)有利区間1をリプレイ役の当籤確率の高い状態(高RT状態)とし、(B-2)有利区間2をリプレイ役の当籤確率の低い状態(低RT状態)とし、リプレイ役の当籤確率(入賞確率)を異ならせることで、期待値βが期待値αよりも小さくなるように設定してもよい(この場合、付与期待値はリプレイ役の当籤確率が加味される。また、報知確率は変動させてもよいし、変動させなくともよい)。すなわち、(B-1)有利区間1と(B-2)有利区間2とを異なるRT状態に制御することで、期待値α及び期待値βを変動させるようにしてもよい。
また、例えば、(B-1)有利区間1をボーナス(ボーナス状態)が作動することを困難としない状態とし、(B-2)有利区間2をボーナスが作動することを困難とする状態とし、ボーナスの作動確率(入賞確率)を異ならせることで、期待値βが期待値αよりも小さくなるように設定してもよい(この場合、付与期待値はボーナスの作動確率及びボーナス状態中の付与期待値が加味される。また、報知確率は変動させてもよいし、変動させなくともよい)。すなわち、ボーナスの作動に関し、(B-1)有利区間1と(B-2)有利区間2とを異なる制御状態に制御することで、期待値α及び期待値βを変動させるようにしてもよい。なお、ボーナスが作動することを困難としない状態、あるいは困難とする状態は、内部当籤役(持越役を含む)の種別、遊技状態の種別、それらに応じた停止制御の制御内容、あるいは停止操作の情報の報知内容などを複合的に加味して適宜創出することができる(一例は、後述の図94~図99の説明を参照)。
また、例えば、上述の例の押し順小役について、所定の態様で停止操作が行われた場合には15枚のメダルが払い出され、上記所定の態様とは異なる特定の態様で停止操作が行われた場合には6枚のメダルが払い出されるものとし、(B-1)有利区間1において押し順小役が当籤したときには上記所定の態様を示す停止操作の情報が報知されるものとし、(B-2)有利区間2において押し順小役が当籤したときには上記特定の態様を示す停止操作の情報が報知されるものとし、払出枚数を異ならせることで、期待値βが期待値αよりも小さくなるように設定してもよい(この場合、報知確率は変動させてもよいし、変動させなくともよい)。
また、例えば、上述の例の押し順小役を複数種類(例えば、押し順小役Aと押し順小役B)設けるようにし、押し順小役Bの当籤確率は押し順小役Aの当籤確率よりも低く設定されるようにし、(B-1)有利区間1において押し順小役Aが当籤したときには停止操作の情報が報知される一方、押し順小役Bが当籤したときには停止操作の情報が報知されず(もっとも、停止操作の情報が報知されるようにしてもよい)、(B-2)有利区間2において押し順小役Bが当籤したときには停止操作の情報が報知される一方、押し順小役Aが当籤したときには停止操作の情報が報知されないようにして、期待値βが期待値αよりも小さくなるように設定してもよい。すなわち、(B-1)有利区間1と(B-2)有利区間2とで報知対象役を異ならせることで、期待値α及び期待値βを変動させるようにしてもよい。なお、押し順小役Aと押し順小役Bの当籤確率は同一(あるいは略同一)であるが、押し順正解時の払出枚数を、上述の如く15枚と6枚のように異ならせることで、期待値α及び期待値βを変動させるようにしてもよい。
また、例えば、内部当籤役として、押し順小役(例えば、6択)と押し順リプレイ(例えば、6択)とを有するとともに、遊技状態として、高RT状態と低RT状態とを有し、押し順リプレイに当籤したときに、押し順正解である場合には、低RT状態であれば高RT状態に移行し、高RT状態であれば高RT状態が維持される図柄の組合せが表示される一方、押し順不正解である場合には、低RT状態であれば低RT状態が維持され、高RT状態であれば低RT状態に移行するようにし(例えば、図23参照)、(B-1)有利区間1においては、押し順小役及び押し順リプレイのいずれに当籤したときにも正解となる押し順が報知されることで、押し順小役に当籤したときにはメダルが増加し、押し順リプレイに当籤したときには高RT状態に移行し、あるいは高RT状態が維持されるようにして期待値αが設定され、(B-2)有利区間2においては、これらのいずれか一方について正解となる押し順が報知されないことで、期待値βが設定されるようにしてもよい。
この場合、(B-2)有利区間2を、押し順小役については正解となる押し順が報知され、押し順リプレイについては正解となる押し順が報知されない状態とした場合には、高RT状態に移行させ、あるいは高RT状態を維持することが困難となる(低RT状態の滞在率が高くなる)ものの、押し順小役に当籤したときにメダルを増加させることは容易となるという状態を創出することができる。また、(B-2)有利区間2を、押し順リプレイについては正解となる押し順が報知され、押し順小役については正解となる押し順が報知されない状態とした場合には、高RT状態に移行させ、あるいは高RT状態を維持することは容易となる(高RT状態の滞在率が高くなる)ものの、押し順小役に当籤したときはメダルを増加させるが困難となるという状態を創出することができる。すなわち、(B-1)有利区間1と(B-2)有利区間2とで報知対象となる内部当籤役の種別を異ならせることで、期待値α及び期待値βを変動させるようにしてもよい(この場合、報知確率は変動させてもよいし、変動させなくともよい)。なお、(B-2)有利区間2においては、押し順小役及び押し順リプレイのいずれに当籤したときにも正解となる押し順が報知されないようにすることで、期待値βが設定されるようにすることもできる。
また、例えば、押し順小役(例えば、6択)について、(B-1)有利区間1にあっては、少なくとも第1停止操作及び第2停止操作について正解となる押し順(すなわち、正解押し順の全て)が報知されることで期待値αが設定され、(B-2)有利区間2にあっては、第1停止操作のみについて正解となる押し順(すなわち、正解押し順の一部)が報知されることで期待値βが設定されるようにしてもよい。具体的には、例えば、第1停止操作が「左」、第2停止操作が「中」、第3停止操作が「右」のときに押し順正解となる押し順小役に当籤したとき、(B-1)有利区間1であれば「左→中→右」という押し順が報知されることで、報知にしたがって停止操作を行えば100%の確率でメダルを増加させることができる一方、(B-2)有利区間2であれば「左→?→?」という押し順が報知されることで、報知にしたがって停止操作を行っても、残りの2択は遊技者自身で正解する必要があるため、50%の確率でしかメダルを増加させることができなくなる。すなわち、(B-1)有利区間1と(B-2)有利区間2とで停止操作の情報の報知内容(択数)を異ならせることで、期待値α及び期待値βを変動させるようにしてもよい(この場合、報知確率は変動させてもよいし、変動させなくともよい)。
また、例えば、(B)有利区間を、停止操作の情報が必ず報知され、期待値は「+10.0枚」と高純増であるが1回の継続期間は比較的短い(例えば、8ゲーム間)増加区間(特別有利区間)として構成し、(B-1)有利区間1及び(B-2)有利区間2を、停止操作の情報は報知されない(あるいは特別有利区間よりも少ない所定確率で報知されるものとしてもよい)が、上記特別有利区間への移行に関してそれぞれ期待値が異なる演出区間(通常有利区間)として構成し、特別有利区間と通常有利区間との間で相互に移行可能に構成する。そして、(B-1)有利区間1では特別有利区間への移行抽籤(AT抽籤)が行われ、当該抽籤においては、例えば、約1/5の確率で特別有利区間に移行することが決定される(AT抽籤に当籤する)ように移行確率が設定される(すなわち、増加区間における遊技媒体の増加率と当該増加区間への移行確率とによって期待値αが設定される)一方、(B-2)有利区間2でもAT抽籤が行われるが、当該抽籤においては、例えば、約1/20の確率でAT抽籤に当籤するように移行確率が設定される(すなわち、増加区間における遊技媒体の増加率と当該増加区間への移行確率とによって期待値αよりも小さい期待値βが設定される)ようにしてもよい。
すなわち、(B-1)有利区間1と(B-2)有利区間2とで増加区間(特別有利区間)への移行確率を異ならせることで、期待値α及び期待値βを変動させるようにしてもよい。なお、上記で述べた移行確率は適宜設定することができる。また、(B-2)有利区間2ではAT抽籤が行われないようにしてもよく、この場合には、(B-2)有利区間2において、例えば、約1/20の確率で(B-1)有利区間1に移行させるか否かが抽籤され、当該抽籤に当籤した場合に(B-2)有利区間2から(B-1)有利区間1に移行されるものとすればよい。また、(B-1)有利区間1から(B-2)有利区間2に移行される条件も適宜設定することができる。この場合、例えば、(B-1)有利区間1において、AT抽籤に当籤することなく所定期間(例えば、5ゲームの間)遊技が行われたこと、AT抽籤が非当籤の場合に行われる転落抽籤に当籤したこと、増加区間(特別有利区間)への連続移行回数が所定回数(例えば、5回)となったこと、増加区間(特別有利区間)での獲得枚数が所定枚数(例えば、400枚を超える)となったこと、などを採用することができる。このように、(B-1)有利区間1と(B-2)有利区間2との移行仕様によって、さらに遊技性を多様化することも可能である。
なお、本例では、異なる付与期待値が設定される状態として、期待値αが設定される(B-1)有利区間1、及び期待値βが設定される(B-2)有利区間2の2つの状態を有することを例に挙げて説明しているが、異なる付与期待値が設定される状態は3つ以上であってもよく、適宜設定可能である。例えば、さらに、期待値γが設定される(B-3)有利区間3を有していてもよい。この場合、付与期待値は、α≧γ≧βとなるように設定することもできるし、α≧β≧γとなるように設定することもできる。すなわち、(B-1)有利区間1と(B-2)有利区間2との間に中間の付与期待値となる(B-3)有利区間3を設定したり、(B-2)有利区間2よりも付与期待値が小さい(B-3)有利区間3を設定したりし、順次変動条件が成立するごとに段階的に付与期待値を変動させることで、より細分化した付与期待値の調整を可能とするようにしてもよい。
(遊技性(遊技仕様)の他の例(その1)における第1の態様)
続いて、上述した遊技性(遊技仕様)の他の例(その1)を前提とした遊技仕様の第1の態様について説明する。この第1の態様では、例えば、期待値αが「+3.0枚」、期待値βが「+2.0枚」に設定される。もっとも、上述のとおり、付与期待値は任意に設定可能である。
この第1の態様では、(A)非有利区間において、(1)有利区間の開始条件が成立すると、(B-1)有利区間1に移行する。なお、(1)有利区間の開始条件については、本実施形態で説明した各種の条件(例えば、ARTに移行させることが決定される条件)を採用することができるし、また、内部当籤役の種別に基づく(あるいは基づかない専用の)移行抽籤の抽籤結果などを採用することもできる。
(B-1)有利区間1に移行すると、少なくとも所定期間(予め定められた任意の遊技期間とすることができる。例えば、50ゲーム間)は、付与期待値が期待値α(例えば、「+3.0枚」)となる(B-1)有利区間1が継続する。また、(B-1)有利区間1においては、有利区間を継続するか否かが決定される。有利区間を継続することが決定される条件については、本実施形態で説明した各種の条件(例えば、ARTを継続させることが決定される条件)を採用することができるし、また、内部当籤役の種別に基づく(あるいは基づかない専用の)移行抽籤の抽籤結果などを採用することもできる。
(B-1)有利区間1において上記所定期間の遊技が行われたとき、有利区間を継続することが決定されている場合には、(2)期待値変動条件が成立し、(B-2)有利区間2に移行する。(B-2)有利区間2に移行すると、少なくとも特定期間(予め定められた任意の遊技期間とすることができる。例えば、100ゲーム間)は、付与期待値が期待値β(例えば、「+2.0枚」)となる(B-2)有利区間2が継続する。なお、(B-2)有利区間2においては、さらに、有利区間を継続するか否かは決定されない。(B-2)有利区間2において上記特定期間の遊技が行われたとき、(3)有利区間の終了条件が成立し、(A)非有利区間に移行する。
一方、(B-1)有利区間1において上記所定期間の遊技が行われたとき、有利区間を継続することが決定されていない場合にも、(3)有利区間の終了条件が成立し、(A)非有利区間に移行する。
なお、(B-1)有利区間1において上記所定期間の遊技が行われたとき、有利区間を継続することが決定されている場合には、(2)期待値変動条件が成立するが、この場合、一度(B-1)有利区間1から(A)非有利区間に移行させ、(A)非有利区間において所定の待機期間(例えば、4~32ゲーム間の任意の前兆状態)が経過した後、(A)非有利区間から(B-2)有利区間2に移行させて、有利区間を継続させるようにしてもよい。
また、この第1の態様では、(B-2)有利区間2が上記特定期間継続するものとしているが、この特定期間を予め定められた任意の遊技期間とせず、例えば、(B-1)有利区間1及び(B-2)有利区間2を含む(B)有利区間全体において、付与期待値が期待値β(例えば、「+2.0枚」)となるまでの期間としてもよい。すなわち、有利区間の序盤(B-1)においては期待値αによって付与期待値を大きくし、その後の有利区間(B-2)においては期待値βによって付与期待値を(小さく)調整するようにしてもよい。なお、この場合、上記所定の待機期間は、期待値βによって付与期待値が調整される上で、(B)有利区間全体に含まれるものとしてもよいし、(B)有利区間全体には含まれないものとしてもよい。
具体的には、例えば、(B-1)有利区間1において期待値α通りの遊技価値が付与された場合、(B-1)有利区間1における遊技価値の付与量は3枚×50ゲームで「150枚」となる。その後、(B-2)有利区間2において一定の基準(例えば、上記所定期間と同様50ゲーム間でもよいし、それより長いゲーム間、あるいはそれより短いゲーム間でもよいし、実際の遊技時間でもよい。また、その他の基準も適宜採用できる)にしたがい、(B)有利区間全体の付与期待値が期待値βとなるように適宜報知確率が調整される。例えば、(B)有利区間全体を100ゲームとした場合、(B-1)有利区間1において「150枚」の遊技価値が付与されているので、残りの有利区間である(B-2)有利区間2においては50ゲーム間で「50枚」の遊技価値が付与されるように報知確率が調整され、(B)有利区間全体で「200枚」の遊技価値が付与されるものとすればよい。
この第1の態様の遊技機によれば、有利状態((B)有利区間)が開始されてから所定期間は、遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態(期待値αが設定される(B-1)有利区間1)で遊技を行うことが可能となり、有利状態が継続されてから特定期間は、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態(期待値βが設定される(B-2)有利区間2)で遊技を行うことが可能となる。それゆえ、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる。
なお、この第1の態様の遊技機において、有利状態が継続されてから特定期間((B-2)有利区間2)は、有利状態を継続させることを決定しないようにしてもよい。このようにすれば、より適切に出玉率を管理することができる。
また、この第1の態様の遊技機において、有利状態中に有利状態を継続させることを決定した場合であっても、当該有利状態を一旦終了させ、所定の待機期間が経過した後に、有利状態を継続させる(再開させる)ようにしてもよい。このようにすれば、より適切に出玉率を管理することができるのみならず、有利状態が継続するか否かに関し、遊技の興趣を向上させることができる。
(遊技性(遊技仕様)の他の例(その1)における第2の態様)
続いて、上述した遊技性(遊技仕様)の他の例(その1)を前提とした遊技仕様の第2の態様について説明する。この第2の態様では、例えば、期待値αが「+7.5枚」、期待値βが「+-0枚」に設定される。もっとも、上述のとおり、付与期待値は任意に設定可能である。
この第2の態様では、(A)非有利区間において、(1)有利区間の開始条件が成立すると、(B-1)有利区間1に移行する。なお、(1)有利区間の開始条件については、本実施形態で説明した各種の条件(例えば、ARTに移行させることが決定される条件)を採用することができるし、また、内部当籤役の種別に基づく(あるいは基づかない専用の)移行抽籤の抽籤結果などを採用することもできる。
(B-1)有利区間1に移行すると、少なくとも所定期間(予め定められた任意の遊技期間とすることができる。例えば、100ゲーム間)は、付与期待値が期待値α(例えば、「+7.5枚」)となる(B-1)有利区間1が継続する。なお、この所定期間は、例えば、(B-1)有利区間1が開始されてから付与された遊技価値が所定量(例えば、1000枚)となるまで(あるいは、超えるまで)の期間としてもよいし、(B-1)有利区間1が開始されてからの遊技時間が所定時間(例えば、0.25時間)となるまで(あるいは、超えるまで)の期間としてもよい。
(B-1)有利区間1において上記所定期間の遊技が行われたとき、(2)期待値変動条件が成立し、(B-2)有利区間2に移行する。(B-2)有利区間2に移行すると、(3)有利区間の終了条件が成立するまで、付与期待値が期待値β(例えば、「+-0枚」)となる(B-2)有利区間2が継続する。この第2の態様では、(3)有利区間の終了条件を、例えば、(B)有利区間が開始されてから特定期間(例えば、1500回の遊技の間)遊技が行われたこと、又は(B)有利区間が開始されてから付与された遊技価値が特定量(例えば、純増3000枚)となったこと、として定めることができる(有利区間のこのような終了処理は、上述あるいは後述のリミット処理参照)。さらに、このようにして定めた終了条件が成立する前(例えば、リミット処理が実行される前)であっても、ボーナス役に入賞(ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されてボーナス状態が作動)した場合には、(B-1)有利区間1であるか(B-2)有利区間2であるかにかかわらず、(B)有利区間が終了し、(B)有利区間から(A)非有利区間に移行する。すなわち、(B)有利区間において、ボーナス状態への移行を可能とするボーナス役に係る図柄の組合せが表示されることは、(3)有利区間の終了条件の1つとなる。
なお、(3)有利区間の終了条件については、本実施形態で説明した各種の条件(例えば、ARTに終了させることが決定される条件)を採用することができるし、また、内部当籤役の種別に基づく(あるいは基づかない専用の)移行抽籤の抽籤結果などを採用することもできる。また、(B-2)有利区間2においては、例えば、(3)有利区間の終了条件が成立するまでは、所定の単位(例えば、1セットの50ゲーム)ごとに有利区間((B-2)有利区間2)を継続するか否かが決定され、有利区間を継続することが決定された場合に、この所定の単位分有利区間を継続させ、有利区間を継続することが決定されない場合には、(3)有利区間の終了条件が成立する前でも有利区間を終了させるようにしてもよい。この場合、有利区間を継続することが決定される条件については、本実施形態で説明した各種の条件(例えば、ARTを継続させることが決定される条件)を採用することができるし、また、内部当籤役の種別に基づく(あるいは基づかない専用の)移行抽籤の抽籤結果などを採用することもできる。
また、この第2の態様では、(B)有利区間において、例えば、表示装置11などを用いて特定報知を実行することが可能となっている。この特定報知は、ボーナス役に当籤していること(持ち越されていること)を遊技者に対して示唆するための報知演出となっている。もっとも、この第2の態様では、ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されると有利区間が終了するようになっていることから、この特定報知は、(ボーナス役に係る図柄の組合せを表示させて)有利区間を終了させること、あるいは(ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されることを回避させて)有利区間を継続させること、のいずれかを遊技者が選択できるようにする情報を示唆するための報知演出であるとも言い得る。また、単に、ボーナス役に係る図柄の組合せを表示させればボーナス状態に移行可能であることを示唆するための報知演出であるとしてもよいし、ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されることを回避させれば有利区間を継続可能であることを示唆するための報知演出であるとしてもよい。
例えば、この第2の態様では、(B)有利区間において、ボーナス役に当籤した場合(あるいは、持ち越されている場合)であって、ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されることが可能な遊技である場合には、上記特定報知が実行されるように構成することができる。なお、本実施形態では、ボーナス役よりもリプレイ役又は小役を優先的に成立させる停止制御が行われるため、ボーナス役とリプレイ役又は小役が重複して当籤した場合(あるいは、ボーナス役が持ち越されている場合にリプレイ役又は小役が重複して当籤した場合)には、原則としてボーナス役に係る図柄の組合せが表示されない。すなわち、「ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されることが可能な遊技」とはこのような状況でなく、遊技者の停止操作のタイミングが適切であれば、ボーナス役に係る図柄の組合せが表示され得る遊技であることを意味する。
上述のように上記特定報知が実行されるように構成した場合、遊技者は、(3)有利区間の終了条件が成立するまで(例えば、有利区間のリミット処理が実行されるまで)の遊技期間の範囲内において、ボーナス状態への移行を回避することで有利区間を継続させることができる。なお、このような観点からは、必ずしも(B)有利区間を(B-1)有利区間1と(B-2)有利区間2とに区分けする必要はなく(すなわち、付与期待値を期待値αと期待値βとで異ならせる必要はなく)、(B)有利区間における付与期待値が一定の付与期待値(例えば、「+1.5枚」)となるようにしてもよい。
また、例えば、この第2の態様では、(B-1)有利区間1において、ボーナス役に当籤した場合(あるいは、持ち越されている場合)に、(2)期待値変動条件が成立した場合には、(2)期待値変動条件が成立したときに上記特定報知が実行されるように構成することができる。なお、この場合、上記と同様、上記特定報知が実行可能となった以後の遊技において、「ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されることが可能な遊技」である場合に、上記特定報知が実行されるように構成してもよい。また、(2)期待値変動条件が成立した後、(3)有利区間の終了条件が成立する前に、(B-2)有利区間2において、ボーナス役に当籤した場合には、このときに上記特定報知が実行されるように構成することができる。なお、この場合、上記と同様、上記特定報知が実行可能となった以後の遊技において、「ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されることが可能な遊技」である場合に、上記特定報知が実行されるように構成してもよい。また、このように構成した上で、さらに(B-1)有利区間1において、ボーナス役に当籤した場合(あるいは、持ち越されている場合)に、「ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されることが可能な遊技」であれば、上記特定報知が実行されるように構成してもよい。
上述のように上記特定報知が実行されるように構成した場合、遊技者は、(3)有利区間の終了条件が成立するまで(例えば、有利区間のリミット処理が実行されるまで)の遊技期間の範囲内において、例えば、(B-1)有利区間1の遊技期間では、期待値αが設定されることで遊技価値が飛躍的に増加するので、ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されることを回避させて有利区間を継続させ、(B-2)有利区間2の遊技期間では、期待値βが設定されることで遊技価値が飛躍的に増加することはないので、ボーナス役に係る図柄の組合せを表示させて有利区間を終了させ、その後の遊技で再度(1)有利区間の開始条件を成立させて(B-1)有利区間1に移行させようとすることを選択することもできるし、時間の余裕が無いなどの場合にはそのまま遊技を終了することを選択することもできる。一方、(B-2)有利区間2の遊技期間では、期待値βが設定されることで遊技価値が飛躍的に増加することはないが、(A)非有利区間よりも遊技者に有利であることにかわりはないため、遊技を楽しむべく、ボーナス役に係る図柄の組合せが表示されることを回避させて有利区間を継続させることを選択することもできる。
また、この第2の態様では、ボーナス役に係る図柄の組合せを表示させて(B)有利区間を終了させた場合、例えば、表示装置11などを用いて特殊特典を付与することが可能となっている。この特殊特典は、遊技者に付与される各種特典のうち、遊技価値の付与に関連しない(すなわち、出玉率に影響を与えない)特典となっている。なお、特殊特典を、遊技価値の付与に関連する(すなわち、出玉率に影響を与える)特典(例えば、有利区間の移行条件を成立させるための権利、あるいはボーナス状態中に停止操作の情報が報知される権利など)とすることを妨げるものではないが、射幸性の適正化などの観点からは、遊技価値の付与に関連しない(すなわち、出玉率に影響を与えない)特典とすることが望ましい。
特殊特典の具体例としては、例えば、通常は実行される確率が低い特別演出(例えば、上述した各種エンディング演出やその他のプレミア演出)の実行、遊技者にとって有益な情報が報知される特別報知(例えば、設定値の示唆報知、演出内容ごとの期待度報知、ボーナス役の当籤確率や有利区間の移行確率などの履歴報知)の実行、遊技者の携帯端末を用いインターネットを介して提供される情報提供サービス上の得点付与や特定条件の解放などを挙げることができる。
上述のように上記特殊特典されるように構成した場合、遊技者は、遊技価値の付与といった直接的な特典を享受することはないものの、遊技を楽しむ上では関心度の高い間接的な特典を享受することができるため、特に、(B-2)有利区間2のように、期待値βが設定されることで遊技価値が飛躍的に増加することはない状態においては、有利区間を早期に終了させるインセンティブを与えることもできる。
この第2の態様の遊技機によれば、有利状態((B)有利区間)は、所定の終了条件((3)有利区間の終了条件)が成立した場合、又は所定の終了条件が成立する前に特別遊技状態(ボーナス状態)に移行した場合に終了する。そして、有利状態では、特別遊技状態への移行が可能となっている場合、その旨を示す特定報知が実行される。したがって、遊技者は、規定された所定の終了条件の範囲内であれば、特別遊技状態への移行を回避することで有利状態を継続させることができる。それゆえ、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる。
また、この第2の態様の遊技機において、所定の終了条件は、遊技者に一定の特典が付与されたとき(あるいは、付与されたと仮定されるとき)に(例えば、上述あるいは後述のリミット処理によって)終了されるようにしてもよい。このようにすれば、簡易な構成でより適切に出玉率を管理することができる。
また、この第2の態様の遊技機によれば、有利状態((B)有利区間)が開始されてから特定の変動条件((2)期待値変動条件)が成立するまでの間は、遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態(期待値αが設定される(B-1)有利区間1)で遊技を行うことが可能となり、特定の変動条件が成立してから有利状態が終了されるまでの間は、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態(期待値βが設定される(B-2)有利区間2)で遊技を行うことが可能となる。また、有利状態は、所定の終了条件が成立する前であっても、特別遊技状態への移行を契機として終了させることが可能である。すなわち、遊技者は、例えば、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行う場合、所定の終了条件が成立するまで有利状態を継続させることもできるし、特別遊技状態に移行させて有利状態を終了させ、再度遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態で遊技を行う機会を得ようとすることもできる。それゆえ、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる。
また、この第2の態様の遊技機によれば、有利状態((B)有利区間)が開始されてから特定の変動条件((2)期待値変動条件)が成立するまでの間は、遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態(期待値αが設定される(B-1)有利区間1)で遊技を行うことが可能となり、特定の変動条件が成立してから有利状態が終了されるまでの間は、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態(期待値βが設定される(B-2)有利区間2)で遊技を行うことが可能となる。また、有利状態は、所定の終了条件が成立する前であっても、特別遊技状態への移行を契機として終了させることが可能である。さらに、有利状態が特別遊技状態への移行を契機として終了した場合、遊技価値の付与に関連しない特殊特典を付与することが可能である。すなわち、遊技者は、例えば、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行う場合、所定の終了条件が成立するまで有利状態を継続させることもできるし、特別遊技状態に移行させて有利状態を終了させ、再度遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態で遊技を行う機会を得ようとすることもできる。また、特別遊技状態に移行させて有利状態を終了させる場合には、所定の終了条件が成立して有利状態を終了させた場合には付与されない特殊特典が付与されるため、遊技者に有利状態を早期に終了させるインセンティブを与えることもできる。それゆえ、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる。
なお、この第2の態様の遊技機において、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行う場合、特別遊技状態への移行が可能となっている場合には、その旨を示す特定報知が実行されるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者に、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を継続させない選択肢があることを明示することができ、さらに遊技の興趣を維持することができる。
また、この第2の態様の遊技機において、有利状態中の遊技価値の付与期待値は、有利状態中に遊技者の停止操作に関する情報が報知される確率(報知確率)によって調整されるようにしてもよい。このようにすれば、簡易な構成でより適切に出玉率を管理することができる。
[遊技性(遊技仕様)の他の例(その2)]
続いて、図94を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その2)について説明する。図94は、遊技性(遊技仕様)の他の例(その2)における遊技の流れを概念的に説明する図である。
図94に示すように、本例では、一般遊技状態(CZ状態)、(A)BB1状態、(B)BB2状態、及び(C)BB3状態の遊技状態がある。一般遊技状態(CZ状態)は、再遊技(リプレイ)役の当籤確率も低く、有利区間への移行も発生しない遊技状態であり、この遊技状態自体は遊技者に有利な遊技状態ではないが、(B)BB2状態又は(C)BB3状態に移行可能な点において、(A)BB1状態よりも有利な遊技状態(チャンスゾーン。特賞連荘状態)として位置付けられる。また、一般遊技状態(CZ状態)、(B)BB2状態、及び(C)BB3状態は、後述の一連の増加区間として位置付けられる。なお、一般遊技状態(CZ)においても、(A)BB1状態と同様、特定の報知条件が成立した場合には有利区間が特定期間発生するように構成することもできる。
一般遊技状態(CZ状態)において、BB1(例えば、本実施形態におけるBB1及びBB2)に当籤し、BB1に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されると、(1)BB1開始条件が成立し、一般遊技状態(CZ状態)から(A)BB1状態に移行する。後述するように、これは、遊技者にとって相対的に不利な遊技状態の移行として位置付けられる。また、一般遊技状態(CZ状態)において、BB2(例えば、本実施形態におけるBB3)に当籤し、BB2に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されると、(3)BB2開始条件が成立し、一般遊技状態(CZ状態)から(B)BB2状態に移行する。また、一般遊技状態(CZ状態)において、BB3(例えば、本実施形態におけるBB4)に当籤し、BB3に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されると、(5)BB3開始条件が成立し、一般遊技状態(CZ状態)から(C)BB2状態に移行する。後述するように、これらは、遊技者にとって相対的に有利な遊技状態の移行として位置付けられる。
ここで、一般遊技状態(CZ状態)において、BB1に一旦当籤すると、BB1に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されるまで当該BB1は持ち越される(BB1に係る図柄の組合せの表示が許可されるBB1許可状態が継続する)ため、当該一般遊技状態(CZ状態)ではBB2及びBB3に当籤することがない。また、一般遊技状態(CZ状態)において、BB2又はBB3に一旦当籤すると、BB2又はBB3に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されるまで当該BB2又はBB3は持ち越される(BB2又はBB3に係る図柄の組合せの表示が許可されるBB2許可状態又はBB3許可状態が継続する)ため、当該一般遊技状態(CZ状態)ではBB1に当籤することがない。すなわち、一般遊技状態(CZ状態)では、いずれかのボーナス役(BB1~BB3)に当籤した場合、当籤したボーナス役に応じたボーナス状態が終了して再度一般遊技状態(CZ状態)に移行しない限り、他のボーナス役に当籤しないように構成される。
なお、本例において、BB2に係る図柄の組合せは、例えば「赤7-赤7-赤7」といった図柄の組合せとして構成され、BB3に係る図柄の組合せは、例えば「青7-青7-青7」といった図柄の組合せとして構成される。また、BB1に係る図柄の組合せは、例えば「赤7-赤7-チェリー1」及び「青7-青7-チェリー1」といった図柄の組合せとして構成される(図15参照)。本例では、このように構成した上で、一般遊技状態(CZ状態)においていずれかのボーナス役(BB1~BB3)に当籤した場合に、ボーナス役に当籤した旨が示唆される当籤報知が行われるようにしてもよい。具体的には、「7を狙え!」などの表示がなされ、遊技者に「赤7」図柄あるいは「青7」図柄を狙うべきことが示されるようにすればよい。この場合、例えば、遊技者が「赤7」図柄を狙って目押ししたとき、BB2に当籤している場合には「赤7」揃いとなってBB2状態に移行し、BB3に当籤している場合には「赤7」揃いとならず、かつBB1に係る図柄の組合せも表示されず、BB3に当籤していることが認識され、BB1に当籤している場合にはBB1に係る図柄の組合せが表示されてBB1状態に移行することとなる。このようにすれば、本例の遊技性において、報知に関する興趣をさらに向上させることが可能となる。また、上記のような当籤報知は、一般遊技状態(CZ状態)においていずれかのボーナス役(BB1~BB3)に当籤した場合には無条件で行われるようにしてもよいし、例えば、一般遊技状態(CZ状態)において有利区間を発生可能とした場合には、当該有利区間中にのみ行われるようにしてもよい。
(A)BB1状態は、(A-1)BB1一般中、(A-2)BB1RBフラグ間中、及び(A-3)BB1RB中から構成される。なお、(A)BB1状態においては、BB1~BB3が新たに抽籤されることはなく、したがって、(A)BB1状態が継続する限り、一般遊技状態(CZ状態)、(B)BB2状態、及び(C)BB3状態に移行する場合はない。
(A-1)BB1一般中では、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が低く(あるいは、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が「0」に(すなわち、再遊技(リプレイ)が抽籤されないように))設定される。また、押し順小役(例えば、6択の押し順正解で9枚のメダル払出、押し順不正解だが停止操作のタイミングが適切なら1枚のメダル払出、押し順不正解で停止操作のタイミングも不適切ならメダル払出無し、など)、非作動状態と比べていずれかの小役の当籤確率が向上するRB状態を作動させるためのRB、及び(A)BB1状態を有利区間とするか否かの決定がなされる有利区間抽籤役などがそれぞれ任意の所定確率で当籤するように設定される。
(A-2)BB1RBフラグ間中では、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が低く(あるいは、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が「0」に(すなわち、再遊技(リプレイ)が抽籤されないように))設定される。また、上記押し順小役、及び上記有利区間抽籤役などがそれぞれ任意の所定確率で当籤するように設定される。なお、押し順小役の基本構成(1/6で押し順正解、5/6で押し順不正解)は、(A-1)BB1一般中と同様である。また、RBは持ち越されているため、新たに抽籤されることはないが、当籤状態(許可状態)は継続している。また、(A-1)BB1一般中と(A-2)BB1RBフラグ間中とでは、再遊技(リプレイ)役の当籤確率は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
(A-3)BB1RB中では、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が低く(あるいは、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が「0」に(すなわち、再遊技(リプレイ)が抽籤されないように))設定される。また、上記押し順小役、及び上記有利区間抽籤役などがそれぞれ任意の所定確率で当籤するように設定される。なお、押し順小役の基本構成(1/6で押し順正解、5/6で押し順不正解)は、(A-1)BB1一般中と同様である。また、(A-1)BB1一般中及び(A-2)BB1RBフラグ間中と(A-3)BB1RB中とでは、上記押し順小役及び上記有利区間抽籤役のそれぞれの当籤確率は同じであってもよいし、異なっていてもよい。あるいは、(A-3)BB1RB中では、上記押し順小役及び上記有利区間抽籤役とは異なる種類の内部当籤役として、それぞれ同様の役割を担う押し順小役及び有利区間抽籤役が当籤するようにしてもよい。また、(A-1)BB1一般中と(A-2)BB1RBフラグ間中と(A-3)BB1RB中とでは、それぞれ再遊技(リプレイ)役の当籤確率は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
一般遊技状態(CZ状態)において、(1)BB1開始条件が成立すると、まず(A-1)BB1一般中に移行する。(A-1)BB1一般中において、上記RBが内部当籤役として決定されると、(A-2)BB1RBフラグ間中に移行し、(A-2)BB1RBフラグ間中は、RBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されるまで継続する(RBに係る図柄の組合せの表示が許可される許可状態が継続する)。(A-2)BB1RBフラグ間中において、RBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されると、(A-3)BB1RB中に移行する。(A-3)BB1RB中において、RB状態の終了条件(例えば、8回以下の任意の所定回数の入賞があったこと、あるいは12回以下の任意の所定回数の遊技が行われたこと)が成立すると、(A-1)BB1一般中に移行する。なお、(A-2)BB1RBフラグ間中において、ボーナス役(RB)よりもリプレイ役又は小役を優先的に成立させる停止制御が行われることで、RBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されにくく(あるいは、停止表示されないように)し、結果として(A-3)BB1RB中に移行することが困難となる(あるいは、移行されない)ようにしてもよい。
(A-1)BB1一般中、(A-2)BB1RBフラグ間中、及び(A-3)BB1RB中のいずれの状態においても、(A)BB1状態におけるメダルの払出枚数が規定数となった場合(例えば、285枚を超えた場合)、(2)BB1の終了条件が成立し、(A)BB1状態から一般遊技状態(CZ状態)に移行する。
(A-1)BB1一般中、(A-2)BB1RBフラグ間中、及び(A-3)BB1RB中のいずれの状態においても、上記有利区間抽籤役に当籤した場合、非有利区間であれば有利区間に移行させるか否かが決定され、有利区間であれば当該有利区間を延長するか否かが決定される。この場合、一度の当籤で、例えば、30ゲームの有利区間が付与あるいは延長される。なお、有利区間の付与あるいは延長が決定される契機やその期間は、上述したものに限られない。例えば、有利区間抽籤役に当籤したときの当否抽籤の結果のみならず、他の内部当籤役に当籤したときの当否抽籤の結果や、内部当籤役に基づかない当否抽籤の結果などに応じて、有利区間の付与あるいは延長が決定されうるようにしてもよい。また、有利区間の付与あるいは延長が決定されるときに、有利区間の継続期間が別途抽籤などによって決定されうるようにしてもよい。また、(A)BB1状態が開始される前の任意のタイミング(例えば、BB1に当籤したとき、あるいは、BB1当籤後の一般遊技状態(CZ状態)において有利区間抽籤役に当籤したとき)において、当該BB1状態の全期間(あるいは、一部の期間)を有利区間とするか否かが決定されうるようにしてもよい。
(A-1)BB1一般中、(A-2)BB1RBフラグ間中、及び(A-3)BB1RB中のいずれの状態においても、有利区間である場合には、例えば、上記押し順小役に当籤した遊技で(押し順正解となる)停止操作の情報が報知され、当該報知にしたがって停止操作が行われる結果、当該有利区間は遊技価値が増加する(あるいは、少なくとも減少しない)増加期間となる。一方、非有利区間である場合には、例えば、上記押し順小役に当籤した遊技で(押し順正解となる)停止操作の情報が報知されない結果、当該非有利区間は遊技価値が減少する減少期間となる。
上述したように、本例において、(A)BB1状態は、当該BB1状態中のメダルの払出枚数が「285枚」を超えるまで終了しないものとなっている。したがって、例えば、リプレイ役やその他の小役などに当籤した場合を考慮せず、また、上記押し順小役において1枚の払出がある場合を考慮せず、上記押し順小役の合計当籤確率を約1/2(32768/65536)とした場合、(A)BB1状態を終了させるのに必要な9枚の払出回数は「32回」(32回×9枚=288枚)となり、上記押し順小役が確率どおり当籤した場合、(A)BB1状態を終了させることができる最短の遊技回数は「64回」(32回÷1/2)となる。したがって、(A)BB1状態中が全て有利区間である場合、「64回」の遊技を行えば、その遊技期間中に遊技価値が増加しつつ、早期に(A)BB1状態を終了させて一般遊技状態(CZ状態)に移行させることができる。一方、(A)BB1状態中が全て非有利区間である場合、基本的には上記押し順小役が当籤した遊技で9枚の払出がある確率は1/6に低下するため、(A)BB1状態を終了させることができる目安の遊技回数は「384回」(64回÷1/6)となり、その遊技期間中は遊技価値も減少していくことになる。
(B)BB2状態は、(B-1)BB2一般中、(B-2)BB2RBフラグ間中、及び(B-3)BB2RB中から構成される。なお、(B)BB2状態においては、BB1~BB3が新たに抽籤されることはなく、したがって、(B)BB2状態が継続する限り、一般遊技状態(CZ状態)、(A)BB1状態、及び(C)BB3状態に移行する場合はない。
(B-1)BB2一般中では、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が低く(あるいは、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が相対的には高いが、(B-2)BB2RBフラグ間中よりも低く)設定される。また、押し順小役(例えば、6択の押し順正解で9枚のメダル払出、押し順不正解だが停止操作のタイミングが適切なら1枚のメダル払出、押し順不正解で停止操作のタイミングも不適切ならメダル払出無し、など)、非作動状態と比べていずれかの小役の当籤確率が向上するRB状態を作動させるためのRB、及び(B)BB2状態終了後に一般遊技状態(CZ状態)を経由して(A)BB1状態に移行した場合に、当該(A)BB1状態を有利区間とするか否かの決定がなされる有利区間抽籤役などがそれぞれ任意の所定確率で当籤するように設定される。
(B-2)BB2RBフラグ間中では、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が高く設定される。また、上記押し順小役、及び上記有利区間抽籤役などがそれぞれ任意の所定確率で当籤するように設定される。なお、押し順小役の基本構成は、(B-1)BB2一般中とは異なり、いずれの押し順で停止操作が行われたとしても9枚の払出があるように(すなわち、不正解となる押し順が存在しないように)制御変更される。また、RBは持ち越されているため、新たに抽籤されることはないが、当籤状態(許可状態)は継続している。
(B-3)BB2RB中では、再遊技(リプレイ)が抽籤されないように設定される。また、上記押し順小役が高確率で当籤するように設定されるとともに、上記有利区間抽籤役などがそれぞれ任意の所定確率で当籤するように設定される。なお、押し順小役の基本構成は、(B-1)BB2一般中とは異なり、いずれの押し順で停止操作が行われたとしても9枚の払出があるように(すなわち、不正解となる押し順が存在しないように)制御変更される。あるいは、(B-3)BB2RB中では、上記押し順小役及び上記有利区間抽籤役とは異なる種類の内部当籤役として、それぞれ同様の役割を担うRB中小役及び有利区間抽籤役が当籤するようにしてもよい。
もっとも、(B)BB2状態では、(B-2)BB2RBフラグ間中が最も有利となるように、(B-3)BB2RB中では、押し順小役の基本構成を、(B-1)BB2一般中と同様の構成(1/6で押し順正解、5/6で押し順不正解)としてもよい。すなわち、(B)BB2状態では、停止操作の情報が報知されないことを前提に、(B-1)BB2一般中及び(B-3)BB2RB中を相対的に不利な期間(減少期間)とし、(B-2)BB2RBフラグ間中を有利な期間(増加期間)として構成してもよい。このようにすれば、(B-1)BB2一般中では早期にRBを当籤させて(B-2)BB2RBフラグ間中に移行させ、その後は(B-3)BB2RB中に移行させないように停止操作を行えば(あるいは、そのような停止制御が行われることにより)、遊技者は最も有利な状態で遊技を行うことができるため、遊技者に有利な状態における遊技性をさらに多様化させ、遊技が単調となることなくその興趣を向上させることができる。また、必要以上に増加期間となる遊技状態を増やさないことで、出玉設計を簡易にし、また、射幸性を適度なものとすることもできる。
また、上述のように、(B)BB2状態において、(B-2)BB2RBフラグ間中が最も有利となるように構成する場合、RBが当籤した遊技、及びそれ以降でRBに係る図柄の組合せが表示可能な遊技では、RBが当籤したこと、あるいはRBに係る図柄の組合せが表示可能であることが報知されるようにしてもよい。当該報知により、遊技者はRBに係る図柄の組合せを表示させないように停止操作を行うことができるようになる。なお、当該報知は、端的にRBに係る図柄の組合せを表示させるべきでないことを指示ないし示唆するものであってもよい。
このように、特別役(例えば、第一種特別役物に係る役物連続作動装置であるBB)に当籤し、当該特別役に対応する図柄の組合せの表示により作動する特別遊技状態において、特定役(例えば、第一種特別役物であるRB)の非当籤状態である第1遊技状態と、当該特定役の当籤状態(持越状態)である第2遊技状態と、当該特定役に対応する図柄の組合せの表示により作動する第3遊技状態(特定遊技状態)とを有し、第2遊技状態では、所定役(例えば、押し順小役)の停止制御が遊技者にとって有利となるように制御変更され、かつ、遊技者の停止操作あるいは内部的な制御によって第2遊技状態を維持することを可能とした仕様は、もちろん本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明したボーナス状態(あるいは、その他の増加期間(増加区間))にも適用することができる。なお、以下では、説明の便宜上、このようなボーナス状態の仕様を「特殊ボーナス状態」と呼ぶ。
一般遊技状態(CZ状態)において、(3)BB2開始条件が成立すると、まず(B-1)BB2一般中に移行する。(B-1)BB2一般中において、上記RBが内部当籤役として決定されると、(B-2)BB2RBフラグ間中に移行し、(B-2)BB2RBフラグ間中は、RBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されるまで継続する(RBに係る図柄の組合せの表示が許可される許可状態が継続する)。(B-2)BB2RBフラグ間中において、RBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されると、(B-3)BB2RB中に移行する。(B-3)BB2RB中において、RB状態の終了条件(例えば、8回以下の任意の所定回数の入賞があったこと、あるいは12回以下の任意の所定回数の遊技が行われたこと)が成立すると、(B-1)BB2一般中に移行する。なお、(B-2)BB2RBフラグ間中において、ボーナス役(RB)よりもリプレイ役又は小役を優先的に成立させる停止制御が行われることで、RBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されにくく(あるいは、停止表示されないように)し、結果として(B-3)BB2RB中に移行することが困難となる(あるいは、移行されない)ようにしてもよい。
(B-1)BB2一般中、(B-2)BB2RBフラグ間中、及び(B-3)BB2RB中のいずれの状態においても、(B)BB2状態におけるメダルの払出枚数が規定数となった場合(例えば、150枚を超えた場合)、(4)BB2の終了条件が成立し、(B)BB2状態から一般遊技状態(CZ状態)に移行する。
なお、本例では、(A-1)BB1一般中において当籤するRBと、(B-1)BB2一般中において当籤するRBと、を特に分けて説明していないが、例えば、(A-1)BB1一般中において当籤するRBを「RB1」(対応する図柄の組合せを「RB1に係る図柄の組合せ」、対応するRB状態(A-3)を「RB1状態」)とし、(B-1)BB2一般中において当籤するRBを「RB2」(対応する図柄の組合せを「RB2に係る図柄の組合せ」、対応するRB状態(B-3)を「RB2状態」)とし、異なるRB役を当籤可能に構成することで、(A-2)BB1RBフラグ間中(「RB1許可状態」)にあっては、押し順小役の基本構成が(A-1)BB1一般中と同様になるようにし、(B-2)BB2RBフラグ間中(「RB2許可状態」)にあっては、押し順小役の基本構成が(B-1)BB2一般中とは異なるように構成するようにしてもよい。
(B-2)BB2RBフラグ間中、及び(B-3)BB2RB中では、上記押し順小役に当籤した遊技においていずれの押し順で停止操作が行われた場合であっても9枚の払出が行われる結果、当該期間は遊技価値が増加(あるいは、少なくとも減少しない)増加期間となる。一方、(B-1)BB2一般中では、上記押し順小役に当籤した遊技で正解となる押し順で停止操作が行われた場合には9枚の払出が行われる一方、正解とならない押し順で停止操作が行われた場合には9枚の払出が行われない結果、当該期間は遊技価値が減少する減少期間となる。もっとも、(B-1)BB2一般中から(B-2)BB2RBフラグ間中にはRBの当籤をもって移行するため、(B)BB2状態全体をみれば、当該期間は遊技価値が増加する増加期間として位置付けられる。
なお、(B)BB2状態全体を遊技者にとって有利な期間(増加期間)とする手法は、上述したものに限られない。例えば、(3)BB2開始条件が成立してから(4)BB2終了条件が成立するまで、常にRB状態に制御されるものとし、当該RB状態では、いずれの押し順で停止操作が行われたとしても9枚(あるいは、15枚までの範囲であればそれ以上であってもよい)の払出が発生するRB中小役が極めて高い確率で当籤するように構成してもよい。あるいは、押し順小役の基本構成を制御変更することなく、(3)BB2開始条件が成立してから(4)BB2終了条件が成立するまで、常に有利区間に制御されるようにし、押し順小役の当籤時には必ず、又は少なくとも付与期待値がプラスとなるような所定確率で正解の押し順が報知されることで増加期間となるように構成してもよい。
(B-1)BB2一般中、(B-2)BB2RBフラグ間中、及び(B-3)BB2RB中のいずれの状態においても、上記有利区間抽籤役に当籤した場合、(4)BB2終了条件が成立して移行した一般遊技状態(CZ状態)においてBB1に当籤し、(1)BB1開始条件が成立して移行した(A)BB1状態を有利区間とする権利(例えば、セット数やストックなど)を付与する否かが決定される。この場合、一度の当籤で、例えば、30ゲーム間を有利区間とする権利が付与される。なお、当該権利の付与が決定される契機やその期間は、上述したものに限られない。例えば、有利区間抽籤役に当籤したときの当否抽籤の結果のみならず、他の内部当籤役に当籤したときの当否抽籤の結果や、内部当籤役に基づかない当否抽籤の結果などに応じて、当該権利の付与が決定されうるようにしてもよい。また、当該権利の付与が決定されるときに、有利区間の継続期間が別途抽籤などによって決定されうるようにしてもよい。また、(3)BB2開始条件が成立するときから(4)BB2終了条件が成立するまでの間の任意のタイミング(例えば、BB2が入賞したとき、あるいは、BB2が終了したとき)において、BB1状態の全期間(あるいは、一部の期間)を有利区間とする権利を付与するか否かが決定されうるようにしてもよい。
(C)BB3状態は、(C-1)BB3一般中、(C-2)BB3RBフラグ間中、及び(C-3)BB3RB中から構成される。なお、(C-1)BB3一般中、(C-2)BB3RBフラグ間中、(C-3)BB3RB中、(5)BB3の開始条件のそれぞれは、BB2をBB3と置き換えれば、(B-1)BB2一般中、(B-2)BB2RBフラグ間中、(B-3)BB2RB中、(3)BB2の開始条件のそれぞれと同様となるため、ここでの説明は省略する。また、(6)BB2の終了条件は、(C)BB3状態におけるメダルの払出枚数が規定数となった場合(例えば、60枚を超えた場合)に成立する。
かかる前提の下、本例における遊技の流れについて説明する。本例では、非有利区間である(A)BB1状態が遊技者にとって有利でない通常遊技中として位置付けられているため、遊技者は通常、非有利区間である(A)BB1状態から遊技を開始する。
(A)BB1状態においては、(2)BB1の終了条件が成立するまで他の遊技状態に移行することがない。ここで、(A)BB1状態中が有利区間であれば、当該区間は増加期間として機能するため、遊技価値を増加させることができるのみならず、払出を受ける機会が増加することで早期に(2)BB1の終了条件を成立させることが可能となる(すなわち、一般遊技状態(CZ状態)に移行するまでの遊技期間を短縮させることができる)。一方、(A)BB1状態中が非有利区間であれば、当該区間は減少期間として機能するため、遊技価値は減少していき、また、払出を受ける機会は増加しないことで早期に(2)BB1の終了条件を成立させることは可能とならない(すなわち、一般遊技状態(CZ状態)に移行するまでの遊技期間を短縮させることはできない)。
(A)BB1状態において、(2)BB1の終了条件が成立すると、一般遊技状態(CZ状態)に移行する。一般遊技状態(CZ状態)は、BB1に当籤する前にBB2又はBB3を当籤させることができれば、一般遊技状態(CZ状態)→(B)BB2状態(又は(C)BB3状態)→一般遊技状態(CZ状態)→(B)BB2状態(又は(C)BB3状態)・・・といったように、遊技者に有利なボーナス状態を繰り返し作動させることが可能な状態(一連の増加区間)として構成されるが、BB2又はBB3に当籤する前にBB1に当籤してしまうと、遊技者に有利なボーナス状態を繰り返し作動させることは不可能となり、一連の増加区間は終了する。再度一連の増加区間に移行させるためには、有利区間とならなければ減少期間となってしまう(A)BB1状態を終了させる必要がある。
すなわち、遊技者は、(A)BB1状態にあっては、有利区間に移行、あるいは有利区間が継続することを望み、実際に有利区間に移行、あるいは有利区間が継続すれば、遊技価値を増加させつつ、一般遊技状態(CZ状態)に移行するまでの遊技期間を短縮することができる。また、一般遊技状態(CZ状態)にあっては、BB1に当籤する前にBB2又はBB3に当籤することを望み、実際にBB2又はBB3に当籤することができれば、(B)BB2状態又は(C)BB3状態において遊技価値を増加させることができる。これらの遊技状態が終了して再度一般遊技状態(CZ状態)に戻った場合も同様である。なお、(B)BB2状態又は(C)BB3状態にあっては、(A)BB1状態を有利区間とする権利が付与されることを望む。本例では、例えば、ボーナス役(BB1~BB3)に当籤する合算確率において、BB1の当籤確率は50%程度、BB2の当籤確率は25%程度、BB3の当籤確率は25%程度となっていることから、一般遊技状態(CZ状態)において必ずしもBB2又はBB3が当籤し続けるわけではない。しかし、(A)BB1状態を有利区間とする権利が予め付与されていれば、BB2又はBB3に当籤する前にBB1に当籤したとしても、(A)BB1状態が増加期間となっていれば、遊技価値が増加し、しかも一般遊技状態(CZ状態)に早期に復帰させることができる。本例では、このような遊技性によって、遊技の興趣を向上させることを可能としている。
本例の遊技機によれば、通常遊技状態(一般遊技状態(CZ状態))において、第1特別役(BB1)に当籤する前に第2特別役(BB2又はBB3)に当籤した場合、第2特別遊技状態((B)BB2状態又は(C)BB3状態)に移行し、当該第2特別遊技状態は遊技価値が増加する増加期間として機能する。一方、通常遊技状態において、第2特別役に当籤する前に第1特別役に当籤した場合、第1特別遊技状態((A)BB1状態)に移行し、当該第1特別遊技状態において停止操作に関する操作情報が報知されない場合(非有利区間である場合)、当該第1特別遊技状態は遊技価値が減少する減少期間として機能する。
したがって、通常遊技状態においては、第1特別遊技状態に移行することなく第2特別遊技状態への移行が繰り返されることで、遊技者は有利な遊技期間を継続させることができるが、第1特別遊技状態に移行した場合には、当該第1特別遊技状態を終了させて通常遊技状態に移行させなければ、遊技者は有利な遊技期間を継続させることができない。
ここで、本例の遊技機によれば、特定の報知条件が成立した場合(例えば、有利区間に移行することが決定された場合、あるいは有利区間とする権利が付与されることが決定されている場合)、第1特別遊技状態において、所定役(押し順小役)に当籤した場合に所定数(例えば、9枚)の遊技価値が付与される停止操作に関する操作情報が報知されるようになる。第1特別遊技状態は、規定数(例えば、285枚超)の遊技価値が付与された場合に終了するものであるから、このような情報が報知されることで、第1特別遊技状態の終了時期を早めることができる。すなわち、第1特別遊技状態において停止操作に関する操作情報が報知される否かによって、第2特別遊技状態に移行可能な通常遊技状態となるまでの期間を変動させることができる。それゆえ、有利状態に移行な状態となるまでの期間を変動可能とすることで、遊技性を変化に富んだものとすることができる。
なお、本例の遊技機において、第1特別遊技状態において停止操作に関する操作情報が報知される期間も増加期間として機能させるようにしてもよい。このようにすれば、有利状態に移行な状態となるまでの期間中であっても、遊技の興趣を維持させることができる。
また、本例の遊技機において、第1特別遊技状態では、さらに第1特定許可状態((A-2)BB1RBフラグ間中)に移行可能とし、第2特別遊技状態では、さらに第2特定許可状態((B-2)BB2RBフラグ間中又は(C-2)BB3RBフラグ間中)に移行可能とし、第1特別遊技状態では、第1特定許可状態であるか否かにかかわらず、停止操作に関する操作情報が報知されない期間を減少期間として機能させ、第2特別遊技状態では、第2特定許可状態である期間を増加期間として機能させるようにしてもよい。このようにすれば、遊技性をさらに変化に富んだものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[遊技性(遊技仕様)の他の例(その3)]
続いて、図95を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その3)について説明する。図95は、遊技性(遊技仕様)の他の例(その3)における遊技の流れを概念的に説明する図である。
図95に示すように、本例では、(A)RT0状態、(B)BB状態、及び(C)RT1状態の遊技状態がある。(A)RT0状態は、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が(C)RT1状態よりも低く、(B)BB状態、及び(C)RT1状態のいずれにも移行可能な遊技状態である。(A)RT0状態において、有利区間に制御されていない場合には、(A-1)通常(非有利区間)となって遊技価値が減少する減少期間となり、有利区間に制御されている場合には、(A-2)有利区間となって遊技価値が増加する増加期間となる。なお、有利区間に制御されうる特定の報知条件は、本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した種々の条件を採用することができる。
(A)RT0状態において、BB(ボーナス役)に当籤した場合、BBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されるまでBBが持ち越されるBBフラグ間(BB許可状態)に制御される。BBフラグ間では、後述のベルこぼし目が有効ライン上に停止表示されても(C)RT1状態には移行しない。なお、本例では、BBは、いずれかの小役(例えば、いわゆるレア役と呼ばれる当籤確率が相対的に低い役。リプレイ役であってもよい)と重複当籤し、単独で当籤しないようになっており、かつ、本実施形態では、ボーナス役よりもリプレイ役又は小役を優先的に成立させる停止制御が行われるため、BBに当籤した遊技ではBBに係る図柄の組合せが表示されることがなく、BBは次回遊技以降に持ち越されることになる。そして、BBに係る図柄の組合せは、BBフラグ間において内部抽籤結果が「ハズレ」となった遊技(すなわち、他にいずれのリプレイ役及び小役にも当籤しなかった遊技)において、停止操作のタイミングが適切な場合に表示されること(入賞すること)が可能となる。本例では、(A)RT0状態における「ハズレ」確率を「1/12」程度と定める。もっとも、「ハズレ」が発生可能である限り、この「ハズレ」確率は任意の値とすることができる。また、BBが単独で当籤する場合があってもよく、この場合には、BBに当籤した遊技においてBBに係る図柄の組合せが表示可能であるものとする。
(A)RT0状態において、BBフラグ間となり、内部抽籤結果が「ハズレ」となった遊技において、BBに係る図柄の組合せが表示されると、(1)BB開始条件が成立し、(A)RT0状態から(B)BB状態に移行する。(B)BB状態は、(C)RT1状態には移行しない遊技状態であり、遊技価値が増加する増加期間となる遊技状態である。なお、(B)BB状態を増加期間とする手法は、例えば、上述の「特殊ボーナス状態」など、本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した種々の手法を採用することができる。(B)BB状態において、規定数(例えば、140枚超)の遊技価値が付与されると、遊技価値の付与上限となり、(2)BB終了条件が成立し、(B)BB状態から(A)RT0状態に移行する。
(A)RT0状態において、BBフラグ間となる前に(すなわち、BB非フラグ間である場合に)、(3)ベルこぼし目が有効ライン上に停止表示されると、(C)RT1状態に移行する。ベルこぼし目は、例えば、本実施形態における「R_RT1移行目」と同様の図柄の組合せであり、押し順小役に当籤した遊技において、押し順が不正解であり、停止操作のタイミングも適切でない場合に表示される図柄の組合せである。したがって、(A)RT0状態が、(A-2)有利区間であれば、正解となる押し順が報知されるため、当該報知にしたがって停止操作が行われる限り表示されることはないが、(A-1)通常(非有利区間)であれば、正解となる押し順が報知されないため、表示される可能性は高くなる。なお、本例では、例えば、BBの当籤確率は1/20(3276/65536)程度であるとすれば、押し順小役の合算当籤確率はそれよりも高い1/3(21845/65536)程度に設計されるものとすればよい。押し順小役については、本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した種々の仕様を採用することができるが、例えば、押し順(例えば、6択)に正解した場合、9枚の払出となり、ベルこぼし目は表示されず、押し順に正解しない場合、停止操作のタイミングが適切であれば1枚の払出となり、ベルこぼし目は表示されず、停止操作のタイミングが適切でなければ0枚の払出となり、ベルこぼし目が表示される仕様を採用することができる。
(C)RT1状態は、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が(A)RT0状態よりも高く、(B)BB状態には移行しない遊技状態である。(C)RT1状態においても、(A)RT0状態と同様に、有利区間に制御されていない場合には、(C-1)通常(非有利区間)となって遊技価値が減少する減少期間となり、有利区間に制御されている場合には、(C-2)有利区間となって遊技価値が増加する増加期間となる。なお、有利区間に制御されうる特定の報知条件は、本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した種々の条件を採用することができる。
(C)RT1状態においても、BB(ボーナス役)に当籤した場合、(A)RT0状態と同様に、BBフラグ間(BB許可状態)に制御される。ただし、(C)RT1状態では、(A)RT0状態の「ハズレ」確率「1/12」の分だけ再遊技(リプレイ)役の当籤確率が高まっており、「ハズレ」確率は「0」と(すなわち、「ハズレ」が発生しないように)なっている。したがって、たとえBBフラグ間であったとしても、(C)RT1状態においてBBに係る図柄の組合せが表示可能となる場合はない。もっとも、極めて低い確率(例えば、1/8192)で「ハズレ」が発生するようにし、BBフラグ間で「ハズレ」が発生した遊技では、BBに係る図柄の組合せが表示可能となるようにしてもよい(すなわち、(C)RT1状態を、(A)RT0状態よりもBBに係る図柄の組合せの表示を困難とする状態として構成してもよい)。
なお、(C)RT1状態においても「ハズレ」の発生を可能とした場合、「ハズレ」が発生した単位遊技でBBに係る図柄の組合せが表示できなかった場合には、(B)BB状態に移行させることができず、次ゲーム以降も(C)RT1状態が継続するため、当該「ハズレ」が発生した単位遊技でBBに係る図柄の組合せが表示できない態様で停止操作を行ってしまうと遊技者の損失は極めて大きくなってしまう。したがって、このような損失の発生を抑制するため、(C)RT1状態において「ハズレ」が発生した単位遊技では、開始操作後から停止操作が有効となるまでの間にBBに係る図柄の組合せの表示が許容された旨を示唆する演出や、BBに係る図柄の組合せを狙うべき旨を報知する演出や、開始操作後に各リールの回転開始を遅延させるフリーズ演出や停止操作有効までに要する時間を通常よりも長い時間とする停止操作無効化演出など、いずれか又は複数の演出を実行可能として、遊技者がBBに係る図柄の組合せを表示させやすいように配慮した仕様とすることが望ましい。
(C)RT1状態において、(4)規定数(例えば、500ゲーム)の遊技を消化すると、(C)RT1状態から(A)RT0状態に移行する。すなわち、(C)RT1状態が終了し、BBフラグ間である場合には「ハズレ」発生時にBBに係る図柄の組合せが表示可能となる。なお、(C)RT1状態から(A)RT0状態に移行した場合であってもBB非フラグ間であるときには、再度(C)RT1状態に転落してしまう可能性がある。したがって、このような場合には、(A)RT0状態においてBBフラグ間となるまで(すなわち、BBに当籤するまで)、(A-2)有利区間を継続させるようにし、遊技者の救済を図るようにしてもよい。
本例の遊技機によれば、特別役(BB)に当籤した場合には特別許可状態(BB許可状態)となり、通常遊技状態((A)RT0状態)であれば、特別図柄の組合せ(BBに係る図柄の組合せ)を表示させて特別遊技状態((B)BB状態)に移行させることを可能とする一方、特定遊技状態((C)RT1状態)であれば、当該特定遊技状態が終了するまで特別図柄の組合せを表示させて特別遊技状態に移行させることを可能としない。また、特定遊技状態には、特別許可状態でない通常遊技状態において特定役(押し順小役)に当籤した場合に、特定の態様(押し順正解となる態様)で停止操作が行われずに特定図柄の組合せ(ベルこぼし目)が表示されたことに基づいて移行する。そして、特定の報知条件が成立した場合、通常遊技状態及び特定遊技状態における特定期間(有利区間)では、特定役に当籤したときに特定の態様に関する操作情報が報知され、報知にしたがって停止操作が行われれば、特定図柄の組合せは表示されず、特定数(例えば、9枚)の遊技価値が付与される。
ここで、本例の遊技機によれば、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となった場合には、特定遊技状態に移行することなく特別遊技状態への移行を繰り返す(すなわち、遊技者に有利な遊技期間を継続させる)ことが可能となるのみならず、特定役に当籤したときに付与される遊技価値も増加することになる。また、特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となった場合には、特定遊技状態が終了しなければ特別遊技状態に移行させることはできないが、特定役に当籤したときに付与される遊技価値は増加することになる。また、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となっていない場合であっても、特定遊技状態に移行することなく特別遊技状態への移行を繰り返すことができる場合もある。
すなわち、本例の遊技機によれば、通常遊技状態若しくは特定遊技状態であるか、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間であるか否か、又は特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間であるか否か、などに応じて遊技者の有利度合いを多彩に変動させることが可能となる。それゆえ、遊技意欲や興趣を向上させることができる。
なお、本例の遊技機において、少なくとも特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される期間は、遊技価値が増加する増加期間として機能させるようにしてもよい。このようにすれば、特定遊技状態であっても遊技価値が増加する場合があることから、特別遊技状態に移行しない特定遊技状態中であっても、遊技の興趣を維持させることができる。
(本例の変形例)
本例では、(A)RT0状態、(B)BB状態、及び(C)RT1状態の遊技状態を有し、(A)RT0状態において、特別役としてのBBが特定役としての押し順小役よりも先に当籤した場合には、(C)RT1状態に移行することなく(B)BB状態に移行し、このような移行が繰り返されることを可能とすることで、一連の増加区間を創出することを可能とした。また、(A)RT0状態において、特定役としての押し順小役が特別役としてのBBよりも先に当籤した場合に、遊技者の停止操作が適切であれば(C)RT1状態には移行しないが、遊技者の停止操作が適切でなければ(C)RT1状態に移行し、一連の増加区間が終了するものとした。そして、(C)RT1状態では、一定の移行条件(本例では、規定数の遊技の消化)が成立しなければ、(A)RT0状態に移行しないものとした。もっとも、このような一連の増加区間を開始、継続、及び終了させる手法は、さらに変形の余地があると考えられるため、以下に説明する。
変形例では、(A)RT0状態、(B)BB状態、及び(C)RT1状態の遊技状態を有する点は本例と同じであるが、特定役としてMB(第二種特別役物に係る役物連続作動装置)を用い、MBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示された場合には(D)MB状態に移行するものとする。BBの当籤確率を1/10(6553/65536)程度とするとともに、MBの当籤確率も同程度とする。MBは、ボーナス役であり、一度当籤すると、MBに係る図柄の組合せが表示されるまで持ち越されるものとする(MBフラグ間、MB許可状態)。MBは、必ず複数の特殊小役グループ(例えば、特殊小役グループ1~3)のうちいずれかの特殊小役グループと重複当籤し、単独では当籤しないものとする。
(A)RT0状態において、MB+特殊小役グループ1が重複当籤した場合、停止操作が予め定義された正解の態様(例えば、リール3Lに対する停止操作のタイミングが下記第2の範囲及び下記第3の範囲とは異なる第1の範囲である態様、あるいは左第1停止で停止操作が行われる態様など)で行われた場合には、MBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され、(D)MB状態に移行する。一方、停止操作が予め定義された正解の態様で行われない場合には、MBに係る図柄の組合せは有効ライン上に停止表示されず、いずれかの特殊小役に係る図柄の組合せ(特定の図柄の組合せ)が有効ライン上に停止表示され、例えば、1枚のメダルが払い出され、MBフラグ間としての(C)RT1状態に移行する。
(A)RT0状態において、MB+特殊小役グループ2が重複当籤した場合、停止操作が予め定義された正解の態様(例えば、リール3Lに対する停止操作のタイミングが上記第1の範囲及び下記第3の範囲とは異なる第2の範囲である態様、あるいは中第1停止で停止操作が行われる態様など)で行われた場合には、MBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され、(D)MB状態に移行する。一方、停止操作が予め定義された正解の態様で行われない場合には、MBに係る図柄の組合せは有効ライン上に停止表示されず、いずれかの特殊小役に係る図柄の組合せ(特定の図柄の組合せ)が有効ライン上に停止表示され、例えば、1枚のメダルが払い出され、MBフラグ間としての(C)RT1状態に移行する。
(A)RT0状態において、MB+特殊小役グループ3が重複当籤した場合、停止操作が予め定義された正解の態様(例えば、リール3Lに対する停止操作のタイミングが上記第1の範囲及び上記第2の範囲とは異なる第3の範囲である態様、あるいは右第1停止で停止操作が行われる態様など)で行われた場合には、MBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示され、(D)MB状態に移行する。一方、停止操作が予め定義された正解の態様で行われない場合には、MBに係る図柄の組合せは有効ライン上に停止表示されず、いずれかの特殊小役に係る図柄の組合せ(特定の図柄の組合せ)が有効ライン上に停止表示され、例えば、1枚のメダルが払い出され、MBフラグ間としての(C)RT1状態に移行する。
なお、この変形例では、特定役として複数のMB(例えば、MB1、MB2、及びMB3)を用い、いずれかのMBに係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示された場合には(D)MB状態に移行するものとしてもよい。この場合、MBの合算当籤確率をBBの当籤確率と同程度とすればよい。また、MB1、MB2、及びMB3は、必ず特殊小役グループと重複当籤し、単独では当籤しないものとしてもよい。そして、MB1+特殊小役グループが重複当籤した場合には、MB+特殊小役グループ1と同様の制御が行われ、MB2+特殊小役グループが重複当籤した場合には、MB+特殊小役グループ2と同様の制御が行われ、MB3+特殊小役グループが重複当籤した場合には、MB+特殊小役グループ3と同様の制御が行われるものとすればよい。
すなわち、(A)RT0状態において、MBに当籤した場合、MBに当籤した遊技で停止操作の態様が適切であれば(例えば、上述した3択に正解した場合には)、(D)MB状態に移行する。(D)MB状態は、例えば、2枚ベットで必ず2枚のメダルが払い出されるボーナス状態であるものとし、規定数(2枚を超える)の遊技価値が付与されると、遊技価値の付与上限となり、MB終了条件が成立し、(D)MB状態から(A)RT0状態に移行する。ここで、(D)MB状態自体は、遊技価値が増加する増加期間ではない(ただし、減少期間でもなく無増減期間)が、終了後は(A)RT0状態に移行するため、(D)MB状態への移行は、上述した一連の増加区間への移行、あるいは一連の増加区間の継続として位置付けられる。
一方、(A)RT0状態において、MBに当籤した場合、MBに当籤した遊技で停止操作の態様が適切でなければ(例えば、上述した3択に正解しなかった場合には)、(C)RT1状態に移行する。この変形例では、MBフラグ間である(C)RT1状態は、MBに係る図柄の組合せが表示されるまで終了しない。そして、(C)RT1状態における「ハズレ」確率を「1/300」程度と定める。すなわち、(C)RT1状態を終了させて(A)RT0状態に移行させるためには、(C)RT1状態において「ハズレ」が発生した遊技において、MBに係る図柄の組合せを表示させて(D)MB状態に移行させ、(D)MB状態における遊技を消化する必要がある。なお、(C)RT1状態において上述した特殊小役グループに当籤したときに、上述した3択に正解した場合にもMBに係る図柄の組合せを表示させることを可能としてもよい。
(本例の変形例の遊技の流れ)
この変形例では、MBフラグ間である(C)RT1状態が遊技者にとって有利でない通常遊技中として位置付けられているため、遊技者は通常、MBフラグ間である(C)RT1状態から遊技を開始する。
(C)RT1状態においては、(D)MB状態への移行を介さなければ(A)RT0状態に移行することがない。遊技者は「ハズレ」が発生することを待って遊技を行う。「ハズレ」が発生した遊技でMBに係る図柄の組合せを表示させることができれば、(D)MB状態に移行し、(D)MB状態に終了後は(A)RT0状態に移行する。
(A)RT0状態において、ボーナス役に当籤したとき、当該ボーナス役がBBである確率は1/2(50%)、MBである確率も1/2(50%)である。(C)RT1状態から(A)RT0状態に移行して最初に当籤したボーナス役がBBであった場合には、一連の増加区間が開始される。BBの当籤後はMBに当籤することはなく(すなわち、(C)RT1状態に移行することなく)、BBに係る図柄の組合せが表示されることで(B)BB状態に移行し、(B)BB状態において遊技価値を増加させることができる。なお、(B)BB状態は、例えば、上述の「特殊ボーナス状態」として構成される。(B)BB状態が終了すると再度(A)RT0状態に戻り、再度50%の確率でMBに当籤する前にBBに当籤させることができれば、一連の増加区間が継続する。すなわち、一連の増加区間は50%の確率でループ可能な(ループ率50%の)遊技区間となっている。なお、このループ率は一例であり、ボーナス役の抽籤値(当籤確率)を適宜変動させることで、任意の値に設定することができる。
一連の増加区間となった(A)RT0状態において、BBに当籤する前にMBに当籤した場合、MBに当籤した遊技でMBに係る図柄の組合せを表示させることができた場合には、(D)MB状態への移行を介して再度(A)RT0状態に戻ることができる。この場合にも、一連の増加区間が継続する。一方、MBに当籤した遊技でMBに係る図柄の組合せを表示させることができなかった場合には、(C)RT1状態に移行する。この場合には、一連の増加区間が終了する。
また、(C)RT1状態から(A)RT0状態に移行して最初に当籤したボーナス役がMBであった場合には、一連の増加区間は開始されない。ただし、上述の如く、MBに当籤した遊技でMBに係る図柄の組合せを表示させることができた場合には、(D)MB状態への移行を介して再度(A)RT0状態に戻ることができる。この場合には、戻った(A)RT0状態にて一連の増加区間を開始できる場合がある。一方、MBに当籤した遊技でMBに係る図柄の組合せを表示させることができなかった場合には、(C)RT1状態に移行する。この場合には、一連の増加区間を開始できる場合はない。なお、上記の説明では、(C)RT1状態から(A)RT0状態に移行して最初に当籤したボーナス役がBBであったときを一連の増加区間の始期としているが、(C)RT1状態から(A)RT0状態に移行したときを一連の増加区間の始期としてもよいし、(C)RT1状態から(A)RT0状態に移行して最初に当籤したボーナス役がBBであり、当該BBに係る図柄の組合せが表示されて(B)BB状態に移行したときを一連の増加区間の始期としてもよい。
(本例の変形例における有利区間仕様の第1の態様)
続いて、これまでに説明した本例の変形例の遊技性(遊技仕様)を採用した場合の、有利区間仕様の第1の態様について説明する。この第1の態様は、有利区間を設けない仕様である。
上述したように、本例の変形例の遊技性(遊技仕様)では、(A)RT0状態→(B)BB状態→(A)RT0状態→(B)BB状態・・・といったように、(A)RT0状態と(B)BB状態とが相互に繰り返されることで一連の増加区間を創出することができるため、遊技者に停止操作の情報が報知されなくとも、興趣の高い遊技性を具備することが可能となっている。したがって、この第1の態様のように、有利区間を設けないようにすることもできる。
なお、この第1の態様においても、例えば、(A)RT0状態においてBBに当籤したときには、その旨の告知ないし示唆が行われるようにすることができるし、(B)BB状態においてRBに当籤したときには、その旨の告知ないし示唆が行われるようにすることができる。一方、(A)RT0状態においてMBに当籤したとき、及び(C)RT1状態においてMBに係る図柄の組合せが表示可能であるときには、少なくともMBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆は行われないようにすることが望ましい。ここで、「MBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆」とは、例えば、MBに係る図柄の組合せが表示可能であることを直接的に告知ないし示唆するものに限られず、上述した特殊小役グループが当籤した旨、あるいは当籤した特殊小役グループに係る図柄の組合せを告知ないし示唆するものが含まれる。このような告知ないし示唆によって実質的に(C)RT1状態が終了する確率が高まることとなれば、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうおそれがあるからである。もっとも、(C)RT1状態は少ないとも一連の増加区間に含まれないことから、(C)RT1状態においてMBに係る図柄の組合せが表示可能であるときには、「MBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆」が行われるようにしてもよい。
(本例の変形例における有利区間仕様の第2の態様)
続いて、これまでに説明した本例の変形例の遊技性(遊技仕様)を採用した場合の、有利区間仕様の第2の態様について説明する。この第2の態様は、(B)BB状態中のみ有利区間に移行可能とした仕様である。
上述したように、本例の変形例の遊技性(遊技仕様)では、(B)BB状態においては押し順小役など、遊技者の停止操作の態様に応じて付与される遊技価値が変動可能な内部当籤役が決定されうるため、(B)BB状態中を有利区間として遊技者に停止操作の情報が報知されれば、(B)BB状態中に付与される遊技価値の付与期待値を最大とすることができ、遊技者の興趣の向上のみならず、遊技の公平性の担保や出玉率の管理しやすさにも資することになる。したがって、この第2の態様のように、(B)BB状態中のみ有利区間に移行可能とすることもできる。この場合、(B)BB状態が開始されるときに有利区間も開始され、(B)BB状態が終了されるときに有利区間も終了されるようにすればよい。
なお、この第2の態様においても、上記第1の態様と同様に、例えば、(A)RT0状態においてBBに当籤したときには、その旨の告知ないし示唆が行われるようにすることができるし、(B)BB状態においてRBに当籤したときには、その旨の告知ないし示唆が行われるようにすることができる。一方、(A)RT0状態においてMBに当籤したとき、及び(C)RT1状態においてMBに係る図柄の組合せが表示可能であるときには、上記第1の態様と同様に、少なくともMBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆は行われないようにすることが望ましい。
(本例の変形例における有利区間仕様の第3の態様)
続いて、これまでに説明した本例の変形例の遊技性(遊技仕様)を採用した場合の、有利区間仕様の第3の態様について説明する。この第3の態様は、(A)RT0状態中及び(C)RT1状態中において有利区間に移行可能とした仕様である。
この第3の態様は、基本的に本例で説明したものと同様であり、(A)RT0状態中にあっては、特定の報知条件が成立した場合に、(A-1)通常(非有利区間)から(A-2)有利区間に移行させ、当該有利区間の終了条件が成立した場合に、(A-2)有利区間から(A-1)通常(非有利区間)に移行させ、また、(C)RT1状態中にあっては、特定の報知条件が成立した場合に、(C-1)通常(非有利区間)から(C-2)有利区間に移行させ、当該有利区間の終了条件が成立した場合に、(C-2)有利区間から(C-1)通常(非有利区間)に移行させるものである。
ただし、本例では、(A)RT0状態において(A-2)有利区間となった場合には、押し順小役について正解となる押し順が報知されることで、実質的に(C)RT1状態への移行が回避可能な情報も報知されるものとなっているが、この第3の態様では、(C)RT1状態への移行が回避可能な情報は報知されないものとなっている。すなわち、(A-2)有利区間では、押し順小役に当籤した場合には、正解となる押し順が報知されることで、(A-1)通常(非有利区間)と比べて多くの遊技価値が付与されるが、MBに当籤した場合には、「MBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆」は行われず、遊技者が自力でMBに係る図柄の組合せを表示することができた場合には(A)RT0状態が維持されるが、遊技者が自力でMBに係る図柄の組合せを表示することができなかった場合には(C)RT1状態に移行するようになっている。
もっとも、例えば、(A)RT0状態において(A-2)有利区間となり、有利区間の継続期間として50ゲームが付与された場合、10ゲーム後(すなわち、有利区間の継続期間が残り40ゲーム)にMBに当籤し、MBに係る図柄の組合せが表示されずに(C)RT1状態に移行した場合には、継続期間を40ゲームとする(C-2)有利区間に移行するようにしてもよい。すなわち、付与された有利区間の継続期間が、(A)RT0状態から(C)RT1状態、あるいは(C)RT1状態から(A)RT0状態に引き継がれるようにしてもよい(なお、後者の場合には、(D)MB状態の遊技期間は有利区間中に含まれるものとしてもよいし、含まれないものとしてもよい)。
また、(A)RT0状態は、一連の増加区間に含まれる遊技期間であることから、(A)RT0状態では(A-2)有利区間を設けることなく、一連の増加区間に含まれない遊技期間であり、遊技者にとって相対的に不利な(C)RT1状態でのみ(C-2)有利区間を設けるようにしてもよい。すなわち、この第3の態様では、遊技者にとって相対的に不利な遊技期間((C)RT1状態)で遊技を行う遊技者を救済し、遊技の興趣の低下を防止することを目的として、有利区間((C-2)有利区間)を設けるようにしてもよい。
なお、この第3の態様においても、上記第1の態様と同様に、例えば、(A)RT0状態においてBBに当籤したときには、その旨の告知ないし示唆が行われるようにすることができるし、(B)BB状態においてRBに当籤したときには、その旨の告知ないし示唆が行われるようにすることができる。もっとも、この第3の態様のように、有利区間があくまでも入賞に係る内部当籤役(例えば、小役)について入賞を容易とする遊技区間として位置付けられる場合には、(A)RT0状態においてBBに当籤したときに、BBに係る図柄の組合せが表示されることを容易にする停止操作の態様(押し順や停止操作のタイミング)がある場合に、有利区間であることに基づいて当該停止操作の態様が直接的に報知されることは望ましくないが、このような報知が行われるものとしてもよい。
この変形例では、上記第2の態様と上記第3の態様とを別の態様として説明しているが、上記第2の態様と上記第3の態様とを組み合わせた有利区間の態様を採用することもできる。この場合、BBに当籤した(A)RT0状態が、(A-2)有利区間であれば、(B)BB状態においても停止操作の情報が報知され、(A-1)通常(非有利区間)であれば、(B)BB状態においても停止操作の情報が報知されないようにしてもよい。また、この場合、(A-2)有利区間から移行した(B)BB状態では、有利区間の継続期間が遊技の進行にしたがって順次更新される(すなわち、付与されている有利区間の継続期間が減っていく)ようにしてもよいし、有利区間の継続期間が更新されない(すなわち、付与されている有利区間の継続期間が減らない)ようにしてもよい。
(本例の変形例における有利区間仕様の第4の態様)
続いて、これまでに説明した本例の変形例の遊技性(遊技仕様)を採用した場合の、有利区間仕様の第4の態様について説明する。この第4の態様は、(A)RT0状態中において有利区間に移行可能とした仕様である。
この第4の態様では、上述の第3の態様とは逆で、(A)RT0状態において(A-2)有利区間となっている場合、MBに当籤したときには「MBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆」が行われることで、(C)RT1状態への移行が回避可能な情報が報知されるが、押し順小役に当籤したときには正解となる押し順は報知されないものである。また、(C)RT1状態において(C-2)有利区間となっている場合、MBに係る図柄の組合せが表示可能であるときには「MBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆」が行われることで、(A)RT0状態への移行を可能とする情報が報知されるが、押し順小役に当籤した場合には、正解となる押し順は報知されないものである。
なお、この第4の態様では、例えば、有利区間は、(A-2)有利区間のみが設けられ、(C-2)有利区間は設けられないようにしてもよい。すなわち、有利区間を、一連の増加区間を継続させる((A)RT0状態を継続させる)ための機能を担うものとして構成し、(C)RT1状態を終了させるための機能を担わないものとして構成してもよい。
また、この第4の態様では、有利区間を、「MBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆」が行われた回数(ナビ回数)によって管理する手法とすることが好適である。例えば、(C)RT1状態においてMBに係る図柄の組合せが表示され、(D)MB状態に移行し、(D)MB状態が終了して(A)RT0状態に移行するまでの間のいずれか任意のタイミングで、有利区間に移行させるか否かの決定を行い、有利区間に移行させることを決定した場合には、付与するナビ回数を決定する。そして、移行した(A)RT0状態((A-2)有利区間)では、決定されたナビ回数分、「MBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆」が行われるようにすればよい。もっとも、(A)RT0状態では、例えば、BBに当籤し、BBに係る図柄の組合せが表示されて(B)BB状態に移行し、(B)BB状態が終了して(A)RT0状態に移行のいずれか任意のタイミングで、有利区間に移行させる(延長させる)か否かの決定を行い、有利区間に移行させる(延長させる)ことを決定した場合には、付与するナビ回数を決定してもよい。なお、ナビ回数による管理を好適として説明したが、その他の管理手法(例えば、ゲーム数による管理など)を採用することを妨げるものではない。
なお、この第4の態様においても、上記第1の態様と同様に、例えば、(A)RT0状態においてBBに当籤したときには、その旨の告知ないし示唆が行われるようにすることができるし、(B)BB状態においてRBに当籤したときには、その旨の告知ないし示唆が行われるようにすることができる。もっとも、この第4の態様のように、有利区間があくまでも一連の増加区間の継続を容易とする遊技区間として位置付けられる場合には、(A)RT0状態においてBBに当籤したときに、BBに係る図柄の組合せが表示されることを容易にする停止操作の態様(押し順や停止操作のタイミング)がある場合に、有利区間であることに基づいて当該停止操作の態様が直接的に報知されることは望ましくないが、このような報知が行われるものとしてもよい。
この変形例では、上記第3の態様と上記第4の態様とを別の態様として説明しているが、上記第3の態様と上記第4の態様とを組み合わせた有利区間の態様を採用することもできる。この場合、(A-2)有利区間であれば、押し順小役に当籤したときには正解となる押し順が報知されることで、(A-1)通常(非有利区間)と比べて多くの遊技価値が付与され、MBに当籤したときには「MBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆」が行われることで、(C)RT1状態への移行が回避可能な情報が報知されるようにすればよい。また、(C-2)有利区間であれば、押し順小役に当籤したときには正解となる押し順が報知されることで、(C-1)通常(非有利区間)と比べて多くの遊技価値が付与され、MBに係る図柄の組合せが表示可能であるときには「MBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆」が行われることで、(A)RT0状態への移行を可能とする情報が報知されるようにすればよい。なお、上述のように、(C-2)有利区間であっても、MBに係る図柄の組合せが表示可能であるときに「MBに係る図柄の組合せが表示される遊技方法が推測されるような告知ないし示唆」は行われないようにしてもよい。
(本例の変形例における有利区間リミッタ)
続いて、これまでに説明した本例の変形例の遊技性(遊技仕様)を採用し、また、有利区間仕様として、少なくとも上記第3の態様又は上記第4の態様が含まれる有利区間の態様を採用した場合における、有利区間のリミット処理について説明する。
本実施形態では、有利区間が長く継続し過ぎることに起因して射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制するため、上述のあるいは後述のリミット処理を行うことが可能となっている。例えば、「ゲーム数リミッタ」であれば有利区間が「1500ゲーム」継続した場合、また、「枚数リミッタ」であれば有利区間において「2400枚」のメダルを獲得した場合には、未だ有利区間のゲーム数、セット数、ストック、ナビ回数、差枚数などが残存している場合であっても、リミット処理の実行により強制的に有利区間が終了され非有利区間に移行される。
しかしながら、本例の変形例の遊技性(遊技仕様)によれば、このようなリミット処理の実行によって有利区間が終了した後も、一連の増加区間が継続する場合も生じうる。すなわち、一連の増加区間により、遊技者に有利となる有利区間の継続に関し一定の制限を設けた意義が失われるおそれがあるという問題がある。そこで、一連の増加区間を設ける場合に、それを考慮した有利区間の制限を行うことができる遊技機を提供するため、以下のような工夫をなすことが望ましい。
例えば、本例の変形例の遊技性(遊技仕様)においては、一連の増加区間が開始するのと同時に、あるいは、一連の増加区間が開始する前に有利区間を開始させる。一の具体例として、一連の増加区間が(A)RT0状態においてBBに当籤したときに開始すると定めた場合には、(A)RT0状態においてBBに当籤したのと同時、あるいは、(A)RT0状態に移行したときなどに有利区間を開始させる。また、他の具体例として、一連の増加区間が(A)RT0状態に移行したときに開始すると定めた場合には、(A)RT0状態に移行したのと同時、あるいは、(D)MB状態に移行したときなどに有利区間を開始させる。なお、ここでいう有利区間の開始とは、リミット処理上(制御上)の有利区間の開始を意味し、必ずしも当該開始時点で有利区間の実質的な継続期間(ゲーム数、セット数、ストック、ナビ回数、差枚数など)が付与されることを意味するものではない。したがって、有利区間の継続期間については、例えば、本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した種々の条件を採用して、各遊技状態で付与(あるいは延長)の当否決定を行い、当該決定結果に応じて付与(あるいは延長)されるものとすればよい。もっとも、上記開始時点においても有利区間の継続期間付与(あるいは延長)の当否決定が行われるものとしてもよい。
ここで、「ゲーム数リミッタ」の場合、上限の遊技数は例えば「1500ゲーム」となるが、この「1500」から、一連の増加区間において作動するボーナス状態(例えば、(B)BB状態。複数のボーナス状態がある場合には、そのうちでもっとも長い遊技数の間継続する可能性があるもの)の期待遊技数(平均遊技数)に、ループ率に応じた閾値(ループ率を遊技数に換算するための掛け率として定めた変数)を乗じた値を減じ、それを指示停止遊技数として算出する(あるいは、予め規定する)。例えば、本例の変形例において、ボーナス状態の期待遊技数を「20ゲーム」とし、ループ率50%に応じた閾値を「6」とした場合、指示停止遊技数は、「1500ゲーム-20ゲーム×6=1380ゲーム」となる。
ここで、「枚数リミッタ」の場合、上限の獲得枚数は例えば「2400枚」となるが、この「2400」から、一連の増加区間において作動するボーナス状態(例えば、(B)BB状態。複数のボーナス状態がある場合には、そのうちでもっとも多くのメダルが付与される可能性があるもの)の期待獲得枚数(平均獲得枚数)に、ループ率に応じた閾値(ループ率を獲得枚数に換算するための掛け率として定めた変数)を乗じた値を減じ、それを指示停止獲得枚数として算出する(あるいは、予め規定する)。例えば、本例の変形例において、ボーナス状態の期待獲得枚数を「120枚」とし、ループ率50%に応じた閾値を「6」とした場合、指示停止獲得枚数は、「2400枚-120枚×6=1680枚」となる。
そして、「ゲーム数リミッタ」によってリミット処理が行われるように構成した場合、上記開始時点において開始された有利区間がそのまま継続して遊技数が「1380ゲーム」(指示停止遊技数)に到達した際には、有利区間の継続期間が残存していれば(制御上は)有利区間は継続するものの、以降の遊技においては、停止操作の情報が報知されないようになる(すなわち、指示機能が停止する)。
また、「枚数リミッタ」によってリミット処理が行われるように構成した場合、上記開始時点において開始された有利区間がそのまま継続して獲得枚数が「1680枚」(指示停止獲得枚数)に到達した際には、有利区間の継続期間が残存していれば(制御上は)有利区間は継続するものの、以降の遊技においては、停止操作の情報が報知されないようになる(すなわち、指示機能が停止する)。
また、指示停止遊技数又は指示停止獲得枚数に到達したことに基づいて指示機能が停止した後の処理であるが、リミット処理が実行される前に、一連の増加区間が終了した場合には、それと同時に、あるいは、その終了後に有利区間を終了させる。一の具体例として、一連の増加区間が(A)RT0状態においてMBに当籤し、MBに係る図柄の組合せが表示されずに(C)RT1状態に移行したときに終了すると定めた場合には、(C)RT1状態に移行したのと同時、あるいは、(C)RT1状態に移行した遊技の次回遊技が開始されるときなどに有利区間を終了させる。なお、(A)RT0状態や(B)BB状態では、一連の増加区間が未だ継続する可能性があることから、(制御上)有利区間を終了させる処理を行うのは、少なくとも(C)RT1状態中とすることが望ましい。もっとも、リミット処理の実行によって有利区間を終了させる場合には、この限りではない。すなわち、(A)RT0状態や(B)BB状態において、「ゲーム数リミッタ」の場合には「1500ゲーム」に到達したとき、「枚数リミッタ」の場合には「2400枚」に到達したときには、リミット処理の実行によって有利区間を終了させることを可能としてもよい。
なお、有利区間が継続して指示停止遊技数又は指示停止獲得枚数に到達したときには、指示機能が停止するため、実質的には有利区間が終了するのと同義である。したがって、上述した「ゲーム数リミッタ」の「1500ゲーム」や、「枚数リミッタ」の「2400枚」は、あくまでも遊技店に設置可能な遊技機の規制値として定められる値とし、本例の変形例の遊技性(遊技仕様)のような一連の増加区間が搭載される遊技機にあっては、当該規制値から上述したように指示停止遊技数又は指示停止獲得枚数を算出し、算出した指示停止遊技数や指示停止獲得枚数の値を、「ゲーム数リミッタ」や「枚数リミッタ」の値として予め定め、リミット処理が実行されるようにしてもよい。すなわち、一連の増加区間が搭載されることにより、遊技価値が増加する増加期間が、予定した出玉設計や予め定められた規制値の範囲から大きくはみ出てしまう可能性がある場合に、このはみ出てしまう部分を加味した上で、(前倒しで)有利区間の規制することができる手法であれば、どのような手法を採用することもできる。
また、本例の変形例で説明した遊技性(遊技仕様)、本例の変形例における有利区間仕様の第1~第4の態様、本例の変形例における有利区間リミッタに関する技術思想は、本例の変形例に係る遊技機を一例として説明したものであり、本例の変形例に係る遊技機に限って適用されるものではない。すなわち、本実施形態、本例、及び本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した遊技機においても適宜変形して適用可能である。
[遊技性(遊技仕様)の他の例(その4)]
続いて、図96を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その4)について説明する。図96は、遊技性(遊技仕様)の他の例(その4)における遊技の流れを概念的に説明する図である。
図96に示すように、本例では、(A)RT0状態、(B)RT1状態非フラグ間、(C)RT1状態MBフラグ間、(D)RT2状態BBフラグ間、(E)BB状態、及び(F)MB状態の遊技状態がある。なお、(A)RT0状態及び(E)BB状態は、上述の一連の増加区間として位置付けられる。
(A)RT0状態は、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が少なくとも(B)(C)RT1状態よりも低く、(B)RT1状態非フラグ間、(D)RT2状態BBフラグ間、及び(F)MB状態に移行可能な遊技状態である。なお、BB、MB、押し順小役、ベルこぼし目などについては、遊技性(遊技仕様)の他の例(その3)(変形例を含む)などにおいて説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。もっとも、本例では、MBは、いずれかの小役又はリプレイ役(例えば、上述のレア役)と重複当籤し、単独で当籤しないようにし、MBに当籤した遊技ではMBに係る図柄の組合せが表示されることがなく、MBフラグ間において内部抽籤結果が「ハズレ」となった遊技においては、押し順や停止操作のタイミング(すなわち、停止操作の態様)にかかわらず、必ずMBに係る図柄の組合せが表示されるように構成されるが、遊技性(遊技仕様)の他の例(その3)の変形例で説明したのと同様に、遊技者の停止操作の態様などに応じて、MBに当籤した遊技でMBに係る図柄の組合せが表示される場合があるように構成することもできる。
(A)RT0状態において、有利区間に制御されていない場合には、(A-1)通常(非有利区間)となって遊技価値が減少する減少期間となり、有利区間に制御されている場合には、(A-2)有利区間となって遊技価値が増加する増加期間となる。なお、有利区間に制御されうる特定の報知条件は、本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した種々の条件を採用することができる。
(A)RT0状態において、(1)BBに当籤した場合、BB許可状態としての(D)RT2状態BBフラグ間に移行する。また、(A)RT0状態において、MBに当籤した場合、MB許可状態としてのMBフラグ間に移行するが、RT状態は変動しない。また、(A)RT0状態のMBフラグ間では、ベルこぼし目が有効ライン上に停止表示されても(C)RT1状態MBフラグ間には移行しない。また、(A)RT0状態では、「ハズレ」確率が少なくとも(B)(C)RT1状態よりも高く(例えば、「1/6」に)設定されているため、MBに係る図柄の組合せが表示されて、(4)MB開始条件が成立することが容易となっている。また、(A)RT0状態において、(D)RT2状態BBフラグ間に移行する前、あるいはMBフラグ間となる前に(すなわち、非フラグ間である場合に)、(5)ベルこぼし目が有効ライン上に停止表示されると、(C)RT1状態非フラグ間に移行する。
(B)RT1状態非フラグ間は、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が少なくとも(A)RT0状態よりも高く、(A)RT0状態、(C)RT1状態MBフラグ間、及び(D)RT2状態BBフラグ間に移行可能な遊技状態である。(B)RT1状態非フラグ間において、有利区間に制御されていない場合には、(B-1)通常(非有利区間)となって遊技価値が減少する減少期間となり、有利区間に制御されている場合には、(B-2)有利区間となって遊技価値が増加する増加期間となる。なお、有利区間に制御されうる特定の報知条件は、本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した種々の条件を採用することができる。
(B)RT1状態非フラグ間において、(1)BBに当籤した場合、BB許可状態としての(D)RT2状態BBフラグ間に移行する。また、(B)RT1状態非フラグ間において、(6)MBに当籤した場合、MB許可状態としての(C)RT1状態MBフラグ間に移行する(RT状態は変動しない)。なお、本例では、MBに当籤した遊技ではMBに係る図柄の組合せが表示されることがないように構成しているため、(B)RT1状態非フラグ間から(F)MB状態に移行しないものとなっているが、上述のように、(B)RT1状態非フラグ間から(F)MB状態に移行する場合があるように構成することもできる。なお、(B)RT1状態非フラグ間と(C)RT1状態MBフラグ間とは、基本的に同じRT状態(RT1状態)であり、(B)(C)いずれのRT1状態であっても、(9)RT1状態中の遊技数が規定ゲーム数(例えば、1500ゲーム)となった場合(すなわち、1500ゲームを消化した場合)、(A)RT0状態に移行する。このとき、(B)RT1状態非フラグ間であれば(A)RT0状態の非フラグ間に移行し、(C)RT1状態MBフラグ間であれば(A)RT0状態のMBフラグ間に移行する。
(C)RT1状態MBフラグ間は、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が少なくとも(A)RT0状態よりも高く、(A)RT0状態、及び(F)MB状態に移行可能な遊技状態である。(C)RT1状態MBフラグ間において、有利区間に制御されていない場合には、(C-1)通常(非有利区間)となって遊技価値が減少する減少期間となり、有利区間に制御されている場合には、(C-2)有利区間となって遊技価値が増加する増加期間となる。なお、有利区間に制御されうる特定の報知条件は、本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した種々の条件を採用することができる。
(C)RT1状態MBフラグ間では、「ハズレ」確率が少なくとも(A)RT0状態よりも極めて低く(例えば、「1/8192」に)設定されているため、MBに係る図柄の組合せが表示されて、(7)MB開始条件が成立することが困難となっている。なお、(C)RT1状態MBフラグ間は、MB許可状態であることから、新たにMBに当籤したり、BBに当籤したりする場合はない。
(D)RT2状態BBフラグ間は、再遊技(リプレイ)役の当籤確率が少なくとも(B)(C)RT1状態よりも低く、(E)BB状態に移行可能な遊技状態である。(D)RT2状態BBフラグ間において、BBに係る図柄の組合せが表示されると、(2)BB開始条件が成立し、(E)BB状態に移行する。また、(D)RT2状態BBフラグ間では、「ハズレ」確率が少なくとも(B)(C)RT1状態よりも高く(例えば、「1/12」に)設定されているため、BBに係る図柄の組合せが表示されて、(2)BB開始条件が成立することが容易となっている。なお、(C)RT2状態BBフラグ間は、BB許可状態であることから、新たにBBに当籤したり、MBに当籤したりする場合はない。
(E)BB状態は、例えば、上述した「特殊ボーナス状態」で構成され、遊技価値が増加する増加期間となる遊技状態である。(E)BB状態において、規定数(例えば、140枚超)の遊技価値が付与されると、遊技価値の付与上限となり、(3)BB終了条件が成立し、(B)BB状態から(A)RT0状態に移行する。
(F)MB状態は、通常のボーナス状態として構成され、遊技価値が増加する増加期間となる遊技状態である。なお、遊技性(遊技仕様)の他の例(その3)の変形例で説明したのと同様に、無増減期間として構成することもできる。(F)MB状態において、規定数(例えば、13枚超)の遊技価値が付与されると、遊技価値の付与上限となり、(8)MB終了条件が成立し、(A)RT0状態から移行していた場合には(F)MB状態から(A)RT0状態に移行し、(C)RT1状態MBフラグ間から移行していた場合には(F)MB状態から(B)RT1状態非フラグ間に移行する。
すなわち、(F)MB状態は、その作動あるいは終了によってRT状態が変動しない(より詳細には、(B)(C)RT1状態が、(F)MB状態を貫通して作動する)ものとなっている。ここで、(B)(C)RT1状態は、開始されてから規定ゲーム数(例えば、1500ゲーム)の間は終了しないものとなっている。したがって、(F)MB状態の作動あるいは終了は、この規定ゲーム数にも影響を与えないものとなっている。もっとも、(F)MB状態中の期間は、その規定ゲーム数の計数対象として算入されてもよいし、その規定ゲーム数の計数が中断される(算入されない)ものとしてもよい。
なお、(F)MB状態と(B)(C)RT1状態の間の移行制御は、上述したものに限られない。例えば、(F)MB状態が終了した場合、それが(C)RT1状態MBフラグ間から移行していたものであっても、(A)RT0状態に移行させるようにしてもよい。すなわち、MB状態が作動したこと、あるいは終了したことを契機として、RT1状態を終了させるようにしてもよい。本例では、(C)RT1状態MBフラグ間に移行した場合、規定ゲーム数を消化して(A)RT0状態のMBフラグ間に移行させ、(F)MB状態を作動させて(A)RT0状態の非フラグ間に移行させるか、あるいは(F)MB状態を作動させて(B)RT1状態非フラグ間に移行させ、そこでBBを当籤させなければ、一連の増加区間には移行しないものなっているため、(F)MB状態が終了した場合に(A)RT0状態の非フラグ間に移行させるようにすれば、一連の増加区間に移行する頻度を高めることができる。これは、意図する出玉率やその内容などに応じて適宜選択されるものとすればよい。
本例の遊技機によれば、特別役(BB)に当籤した場合には特別許可状態(BB許可状態)となって第2特定遊技状態((D)RT2状態)に移行し、特別図柄の組合せ(BBに係る図柄の組合せ)を表示させて特別遊技状態((E)BB状態)に移行させることを困難としない一方、特殊役(MB)に当籤した場合には特殊許可状態(MB許可状態)となるが遊技状態は移行せず、第1特定遊技状態((C)RT1状態MBフラグ間)であれば、当該第1特定遊技状態が終了するまで特殊図柄の組合せ(MBに係る図柄の組合せ)を表示させて特殊遊技状態((F)MB状態)に移行させることを困難とし、その結果として通常遊技状態((A)RT0状態)に移行させることを困難とする。また、第1特定遊技状態には、特別許可状態及び特殊許可状態でない通常遊技状態において特定役(押し順小役)に当籤した場合に、特定の態様(押し順正解となる態様)で停止操作が行われずに特定図柄の組合せ(ベルこぼし目)が表示されたことに基づいて移行する。そして、特定の報知条件が成立した場合、通常遊技状態及び第1特定遊技状態における特定期間(有利区間)では、特定役に当籤したときに特定の態様に関する操作情報が報知され、報知にしたがって停止操作が行われれば、特定図柄の組合せは表示されず、特定数(例えば、9枚)の遊技価値が付与される。
ここで、本例の遊技機によれば、通常遊技状態において、特定役に当籤したときに特定図柄の組合せが表示されて第1特定遊技状態に移行する前に、特別役又は特殊役に当籤して特別許可状態(第2特定遊技状態)又は特殊許可状態となれば、特別遊技状態又は特殊遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことができる。また、第1特定遊技状態であっても、特別役に当籤して特別許可状態(第2特定遊技状態)となれば、特別遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことができる。一方、第1特定遊技状態において、特殊役に当籤して特殊許可状態となると、特殊遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことが困難となる。
また、本例の遊技機によれば、特別役(BB)に当籤した場合には特別許可状態(BB許可状態)となって第2特定遊技状態((D)RT2状態)に移行し、特別図柄の組合せ(BBに係る図柄の組合せ)を表示させて特別遊技状態((E)BB状態)に移行させることを困難としない一方、特殊役(MB)に当籤した場合には特殊許可状態(MB許可状態)となるが遊技状態は移行せず、第1特定遊技状態((C)RT1状態MBフラグ間)であれば、規定数(例えば、1500ゲーム)の遊技が行われて当該第1特定遊技状態が終了するまで特殊図柄の組合せ(MBに係る図柄の組合せ)を表示させて特殊遊技状態((F)MB状態)に移行させることを困難とし、その結果として通常遊技状態((A)RT0状態)に移行させることを困難とする。また、第1特定遊技状態には、特別許可状態及び特殊許可状態でない通常遊技状態において特定役(押し順小役)に当籤した場合に、特定の態様(押し順正解となる態様)で停止操作が行われずに特定図柄の組合せ(ベルこぼし目)が表示されたことに基づいて移行する。そして、特定の報知条件が成立した場合、通常遊技状態及び第1特定遊技状態における特定期間(有利区間)では、特定役に当籤したときに特定の態様に関する操作情報が報知され、報知にしたがって停止操作が行われれば、特定図柄の組合せは表示されず、特定数(例えば、9枚)の遊技価値が付与される。
ここで、本例の遊技機によれば、通常遊技状態において、特定役に当籤したときに特定図柄の組合せが表示されて第1特定遊技状態に移行する前に、特別役又は特殊役に当籤して特別許可状態(第2特定遊技状態)又は特殊許可状態となれば、特別遊技状態又は特殊遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことができる。また、第1特定遊技状態であっても、特別役に当籤して特別許可状態(第2特定遊技状態)となれば、特別遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことができる。一方、第1特定遊技状態において、特殊役に当籤して特殊許可状態となると、規定数の遊技が行われるまで特殊遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことが困難となる。
かかる遊技性の下、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となった場合には、第1特定遊技状態に移行することなく特別遊技状態(あるいは特殊遊技状態)への移行を繰り返す(すなわち、遊技者に有利な遊技期間を継続させる)ことが可能となるのみならず、特定役に当籤したときに付与される遊技価値も増加することになる。また、第1特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となった場合には、例えば、特殊許可状態であれば特殊遊技状態を経由して通常遊技状態に移行させることは困難であるものの、特定役に当籤したときに付与される遊技価値は増加することになる。また、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となっていない場合であっても、第1特定遊技状態に移行することなく特別遊技状態(あるいは特殊遊技状態)への移行を繰り返すことができる場合もある。
すなわち、本例の遊技機によれば、通常遊技状態若しくは第1特定遊技状態であるか、通常遊技状態において特別役、特殊役若しくは特定役がどのような順番で当籤するか、第1特定遊技状態において特別役若しくは特殊役がどのような順番で当籤するか、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間であるか否か、又は第1特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間であるか否か、などに応じて遊技者の有利度合いを多彩に変動させることが可能となる。それゆえ、遊技意欲や興趣を向上させることができる。
なお、本例の遊技機において、少なくとも第1特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される期間は、遊技価値が増加する増加期間として機能させるようにしてもよい。このようにすれば、第1特定遊技状態であっても遊技価値が増加する場合があることから、通常遊技状態に移行することが困難な特定遊技状態中であっても、遊技の興趣を維持させることができる。
[遊技性(遊技仕様)の他の例(その5)]
続いて、図97を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その5)について説明する。図97は、遊技性(遊技仕様)の他の例(その5)における遊技の流れを概念的に説明する図である。
図97に示すように、本例では、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)、(B)BB1状態、(C)BB1フラグ間、(D)BB2状態、(E)BB2フラグ間、(F)BB3状態、及び(G)BB3フラグ間の遊技状態がある。本例は、一般遊技状態(通常遊技状態)で当籤したボーナス役の種別、及びボーナス役に当籤した遊技で対応する図柄の組合せが表示されたか否かで遊技性を異ならせようとするものである。
BB1に係る図柄の組合せは、例えば本実施形態の「C_赤同色BB」(図20参照)と同様に構成される。BB2に係る図柄の組合せは、例えば本実施形態の「C_青同色BB」(図20参照)と同様に構成される。BB3に係る図柄の組合せは、例えば「BAR-BAR-BAR」(図15参照)として構成される。このとき、「赤7」図柄、「青7」図柄、及び「BAR」図柄が、少なくとも一のリール(全てのリールであってもよい)において等間隔(あるいは略等間隔)に配置され、当該リールに対して停止操作を行う場合には、「赤7」図柄が表示されるタイミングと、「青7」図柄が表示されるタイミングと、「BAR」図柄が表示されているタイミングと、が重複しないように構成する。すなわち、「赤7」図柄を狙って目押しした場合には、「青7」及び「BAR」図柄が表示される場合がなく、「青7」図柄を狙って目押しした場合には、「赤7」及び「BAR」図柄が表示される場合がなく、「BAR」図柄を狙って目押しした場合には、「赤7」及び「青7」図柄が表示される場合がないように構成する。なお、BB3に係る図柄の組合せは、例えば本実施形態の「C_赤異色BB」若しくは「C_青異色BB」(図20参照)と同様に構成されるようにしてもよい。
(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)において、例えばボーナス役(BB1~BB3のいずれか)を所定確率(例えば、合算で1/45)で当籤可能とした場合、当籤したボーナス役がBB1である確率は「45%」(当籤確率としては「1/100」)であり、当籤したボーナス役がBB2である確率は「45%」(当籤確率としては「1/100」)であり、当籤したボーナス役がBB3である確率は「10%」(当籤確率としては「1/450」)である。なお、このボーナス当籤比率は、一例を示したものであり、BB1~BB3を同じ当籤確率(当籤比率)で当籤させてもよいし、上記とは異なる比率で当籤させてもよい。また、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)において、BB1、BB2、及びBB3は、他のリプレイ役や小役と重複として当籤せず、それぞれ単独で当籤するように構成される。なお、当籤した遊技で対応する図柄の組合せが表示可能である限り、他の小役などと重複して当籤するように構成してもよい。
(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)において、(1-1)BB1に当籤した場合、(2-1)BB2に当籤した場合、(3-1)BB3に当籤した場合、いずれの場合にも当籤した遊技でボーナス当籤報知が行われる。このボーナス当籤報知は、BB1~BB3のいずれかが内部当籤役として決定された旨は報知可能とするが、その種別を報知可能としない所定報知として構成される。この所定報知は、例えば、「大当り!」などの文字を表示したり、WINランプを点灯させたりしてボーナス役に当籤したことは報知されるが、BB1に当籤したのか、BB2に当籤したのか、あるいはBB3に当籤したのかは感得されないものとなっている。
(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)において、(1-1)BB1に当籤した場合、遊技者が「赤7」図柄の目押しを成功し(停止操作のタイミングが適切であり)、BB1に係る図柄の組合せを有効ライン上に停止表示できた場合には、(1-2)BB1成立となり、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)から(B)BB1状態に移行する。(B)BB1状態では、他の例と同様、遊技価値が増加する増加期間となり、(B)BB1状態において、規定数(例えば、140枚超)の遊技価値が付与されると、遊技価値の付与上限となり、(1-4)BB1終了となって、(B)BB1状態から(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)に移行する。
一方、遊技者が「赤7」図柄の目押しを失敗し(停止操作のタイミングが適切でなく)、BB1に係る図柄の組合せを有効ライン上に停止表示できなかった場合には、(1-3)BB1不成立となり、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)から(C)BB1フラグ間に移行する。
本例では、本実施形態や他の例と同様、押し順小役があり、これを、6択の押し順小役1~6として説明する。通常の停止制御では、押し順小役1は、左中右が押し順正解で停止操作のタイミングにかかわらず9枚払出、その他の押し順が押し順不正解で、停止操作のタイミングが適切なら1枚払出、適切でなければ取りこぼし(払出なし)、押し順小役2は、左右中が押し順正解で停止操作のタイミングにかかわらず9枚払出、その他の押し順が押し順不正解で、停止操作のタイミングが適切なら1枚払出、適切でなければ取りこぼし(払出なし)、押し順小役3は、中左右が押し順正解で停止操作のタイミングにかかわらず9枚払出、その他の押し順が押し順不正解で、停止操作のタイミングが適切なら1枚払出、適切でなければ取りこぼし(払出なし)、押し順小役4は、中右左が押し順正解で停止操作のタイミングにかかわらず9枚払出、その他の押し順が押し順不正解で、停止操作のタイミングが適切なら1枚払出、適切でなければ取りこぼし(払出なし)、押し順小役5は、右左中が押し順正解で停止操作のタイミングにかかわらず9枚払出、その他の押し順が押し順不正解で、停止操作のタイミングが適切なら1枚払出、適切でなければ取りこぼし(払出なし)、押し順小役6は、右中左が押し順正解で停止操作のタイミングにかかわらず9枚払出、その他の押し順が押し順不正解で、停止操作のタイミングが適切なら1枚払出、適切でなければ取りこぼし(払出なし)となる。
(C)BB1フラグ間では、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)よりも再遊技(リプレイ)役の当籤確率が高く、「ハズレ」確率が例えば「1/4000」程度に設定される。他の例で説明したのと同様、本例でも(C)BB1フラグ間においては「ハズレ」となった遊技でのみBB1に係る図柄の組合せが表示可能となる。「ハズレ」となった遊技でBB1に係る図柄の組合せを表示させることができれば、(1-2)BB1成立となり、(C)BB1フラグ間から(B)BB1状態に移行する。また、(C)BB1フラグ間では、当籤していたボーナス役がBB1であったこと(すなわち、ボーナス役の種別)が報知されるボーナス種別報知が行われる。このボーナス種別報知は、BB1フラグ間において、BB1に当籤していること(BB1に係る図柄の組合せの表示が許可されていること)を報知する特定報知として構成される。この特定報知は、例えば、「赤7内部当たり中」など文字を表示したり、「赤7」に対応するランプを点灯させたりしてBB1に当籤していることが感得されうるものとなっている。なお、この特定報知は、(C)BB1フラグ間である間は常に行われるようにすることもできるし、(C)BB1フラグ間においてBB1に係る図柄の組合せが表示可能となった遊技で行われるようにすることもできる。
また、(C)BB1フラグ間では、押し順小役1~6について、停止制御が変更される。具体的には、押し順小役1、押し順小役3、押し順小役5に当籤した場合には、押し順や停止操作のタイミングにかかわらず(これらの要因を不問として)9枚払出となり、押し順小役2、押し順小役4、押し順小役6に当籤した場合には、押し順や停止操作のタイミングにかかわらず(これらの要因を不問として)1枚払出となるように停止制御が変更される。ここで、押し順小役1~6についてはそれぞれ同じ当籤確率となっていることから、押し順の報知が行われないことを前提とすれば、通常の停止制御が行われる(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)や後述の(G)BB3フラグ間よりも当該(C)BB1フラグ間のほうが遊技者に対する還元率が高く構成される。なお、(C)BB1フラグ間は、減少期間(ただし、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)や後述の(G-1)非有利区間からみると減少率が低い)として構成してもよいし、増加期間(ただし、後述の(G-2)有利区間からみると増加率が低い)として構成してもよい。また、付与期待値上は、無増減期間として構成してもよい。また、付与期待値にはほとんど影響を与えないが、(C)BB1フラグ間においても、特定の報知条件にしたがって、例えば(C-1)非有利区間と(C-2)有利区間との間で移行制御が行われるようにしてもよい。
(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)において、(2-1)BB2に当籤した場合、遊技者が「青7」図柄の目押しを成功し(停止操作のタイミングが適切であり)、BB2に係る図柄の組合せを有効ライン上に停止表示できた場合には、(2-2)BB2成立となり、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)から(D)BB2状態に移行する。(D)BB2状態では、他の例と同様、遊技価値が増加する増加期間となり、(D)BB2状態において、規定数(例えば、140枚超)の遊技価値が付与されると、遊技価値の付与上限となり、(2-4)BB2終了となって、(D)BB2状態から(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)に移行する。
一方、遊技者が「青7」図柄の目押しを失敗し(停止操作のタイミングが適切でなく)、BB2に係る図柄の組合せを有効ライン上に停止表示できなかった場合には、(2-3)BB2不成立となり、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)から(E)BB2フラグ間に移行する。なお、(E)BB2フラグ間は、BB1をBB2と置き換え、「赤7」を「青7」と置き換えれば、基本的に(C)BB1フラグ間と同様となるため、ここでの説明は省略する。また、ボーナス種別報知なども同様である。
(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)において、(3-1)BB3に当籤した場合、遊技者が「BAR」図柄の目押しを成功し(停止操作のタイミングが適切であり)、BB3に係る図柄の組合せを有効ライン上に停止表示できた場合には、(3-2)BB3成立となり、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)から(F)BB3状態に移行する。(F)BB3状態では、他の例と同様、遊技価値が増加する増加期間となり、(F)BB3状態において、規定数(例えば、140枚超)の遊技価値が付与されると、遊技価値の付与上限となり、(3-4)BB3終了となって、(F)BB3状態から(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)に移行する。なお、(F)BB3状態を、減少期間や無増減期間として構成することもできる。
一方、遊技者が「BAR」図柄の目押しを失敗し(停止操作のタイミングが適切でなく)、BB3に係る図柄の組合せを有効ライン上に停止表示できなかった場合には、(3-3)BB3不成立となり、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)から(G)BB3フラグ間に移行する。
(G)BB3フラグ間では、(C)BB1フラグ間及び(E)BB2フラグ間よりも再遊技(リプレイ)役の当籤確率が高く、「ハズレ」確率が例えば「1/65536」程度やあるいは「0」に設定される。すなわち、(G)BB3フラグ間では、BB3に係る図柄の組合せが表示される確率が極めて低いか、あるいはBB3に係る図柄の組合せが表示されないように構成される。なお、「ハズレ」確率の設定はこれに限られず、(C)BB1フラグ間及び(E)BB2フラグ間と同程度に設定してもよいし、これらよりも高い確率に設定してもよい。これは、意図する出玉率やその内容などに応じて適宜選択されるものとすればよい。(G)BB3フラグ間においても同様、「ハズレ」となった遊技でのみBB3に係る図柄の組合せが表示可能となる。「ハズレ」となった遊技でBB3に係る図柄の組合せを表示させることができれば、(3-2)BB3成立となり、(G)BB3フラグ間から(F)BB3状態に移行する。なお、ボーナス種別報知は、「赤7」を「BAR」と置き換えれば、基本的に(C)BB1フラグ間と同様となるため、ここでの説明は省略する。
また、(G)BB3フラグ間では、押し順小役1~6について、停止制御が変更されず、通常の停止制御となる。したがって、押し順の報知が行われないことを前提とすれば、(C)BB1フラグ間及び(E)BB2フラグ間のほうが遊技者に対する還元率が高くなるが、(G)BB3フラグ間では、有利区間に制御されていない場合には、(G-1)非有利区間となって遊技価値が減少する減少期間となるものの、有利区間に制御されている場合には、(G-2)有利区間となって遊技価値が増加する増加期間となり、(G-2)有利区間では、少なくとも押し順小役1~6の当籤時に正解となる押し順が報知される結果、(C)BB1フラグ間及び(E)BB2フラグ間よりも遊技者に対する還元率が高く(付与期待値が高く)構成される。なお、有利区間に制御されうる特定の報知条件は、本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した種々の条件を採用することができる。
すなわち、(1-1)BB1に当籤し、(1-2)BB1成立の場合には、(B)BB1状態となって遊技価値が増加し、(1-3)BB1不成立の場合には、(C)BB1フラグ間となって、遊技価値が緩やかに増加し、あるいは緩やかに減少する。(C)BB1フラグ間は、(1-2)BB1が成立するまで継続するように構成される。また、(2-1)BB2に当籤し、(2-2)BB2成立の場合には、(D)BB2状態となって遊技価値が増加し、(2-3)BB2不成立の場合には、(E)BB2フラグ間となって、遊技価値が緩やかに増加し、あるいは緩やかに減少する。(E)BB2フラグ間は、(2-2)BB2が成立するまで継続するように構成される。
また、(3-1)BB3に当籤し、(3-2)BB3成立の場合には、(F)BB3状態となって遊技価値が増加し、(3-3)BB3不成立の場合には、(G)BB3フラグ間となって、(G-1)非有利区間であれば遊技価値が急激に減少する一方で、(G-2)有利区間であれば遊技価値が急激に増加する。(G)BB3フラグ間は、極めて低い確率で(3-2)BB3が成立するまで継続するか、あるいは一旦移行すると基本的には終了しないように構成される。なお、BB1及びBB2のほうがBB3よりも当籤確率が高いため、射幸性を抑制できる期間を十分に確保できる。また、通常は、遊技店に設置された当初は前者の遊技性が提供され、それからしばらく経過したときに後者の遊技性が提供される可能性が高い。もっとも、以下に示すような初期化操作によって遊技性を変動可能とすることが担保されるようにすることもできる。
例えば、(C)BB1フラグ間、(E)BB2フラグ間、又は(G)BB3フラグ間にあるとき、設定変更操作(遊技状態を初期化するための初期化操作)が行われると、持越役としてのBB1、BB2、又はBB3がクリアされることで、(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)に移行する。すなわち、(G)BB3フラグ間を終了しないように構成する場合、設定変更操作が行われたことに基づいて、持越役としてのBB3がクリアされることで(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)に移行するようにしてもよい。もっとも、設定変更操作が行われると、(C)BB1フラグ間又は(E)BB2フラグ間であれば、持越役としてのBB1又はBB2がクリアされることで(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)に移行するが、(G)BB3フラグ間であれば、持越役としてのBB3がクリアされず(A)一般遊技状態(非ボーナス状態)に移行しないようにしてもよい。また、設定変更操作が行われても、持越役としてのBB1、BB2又はBB3のいずれもがクリアされないように構成することもできる。
本例の遊技機によれば、第1特別役(BB1)又は第2特別役(BB3)に当籤した場合、当該遊技か、あるいは当籤後の第1特別許可状態(BB1フラグ間)又は第2特別許可状態(BB3フラグ間)において他の内部当籤役が決定されなかった(いわゆる、ハズレとなった)遊技でなければ第1特別図柄の組合せ(BB1に係る図柄の組合せ)又は第2特別図柄の組合せ(BB3に係る図柄の組合せ)を表示できない。また、第1特別許可状態では、第1所定役(押し順小役1,3,5)に当籤した場合、押し順不問で所定数(例えば、9枚)の遊技価値が付与され、第2所定役(押し順小役2,4,6)に当籤した場合、押し順不問で所定数の遊技価値が付与されない。一方、第2特別許可状態では、第1所定役又は第2所定役に当籤した場合に、押し順正解であれば所定数の遊技価値が付与され、押し順不正解であれば所定数の遊技価値は付与されない。そして、少なくとも第2特別許可状態の特定期間では、遊技者の停止操作の情報が報知される有利状態((G-2)有利区間)に制御されることが可能である。
すなわち、第1特別役に当籤し、当該遊技で第1特別図柄の組合せが表示されなかった場合には、その後第1特別許可状態が終了するまで第1所定役及び第2所定役は押し順によって利益が変動しないものとなり、遊技者は一定の利益を受けることができる反面、その利益が飛躍的に増加することもないため、たとえ有利状態となったとしてもその遊技価値の増加量を示す傾斜値は相対的に低いものとなる。一方、第2特別役に当籤し、当該遊技で第2特別図柄の組合せが表示されなかった場合には、その後第2特別許可状態が終了するまで第1所定役及び第2所定役は押し順によって利益が変動するものとなり、遊技者は第1特別許可状態よりも不利益を被る可能性がある反面、有利状態となればその利益が飛躍的に増加するようになるため、有利状態における遊技価値の増加量を示す傾斜値は相対的に高いものとなる。それゆえ、有利状態中の遊技価値の増加量を示す傾斜値を変動可能とすることで、遊技性を変化に富んだものとすることができる。
なお、本例の遊技機において、第1特別役の当籤確率を第2特別役の当籤確率よりも高くするとともに、第1特別許可状態において第1特別図柄の組合せが表示可能な確率を第2特別許可状態において第2特別図柄の組合せが表示可能な確率よりも高くするようにしてもよい。すなわち、第1特別許可状態を、第2特別許可状態よりも移行しやすく終了しやすい状態とし、第2特別許可状態を、第1特別許可状態よりも移行しにくく終了しにくい状態としてもよい。このようにすれば、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる。
また、本例の遊技機において、第1特別役に係る第1特別図柄の組合せと第2特別役に係る第2特別図柄の組合せは、遊技者が目押しをする場合に、同時には狙えない間隔で配置されるように構成してもよい。このようにすれば、遊技性をさらに変化に富んだものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本例の遊技機において、第1特別役又は第2特別役に当籤した場合には、いずれかに当籤した旨は報知するが、その種別までは報知せず(ボーナス当籤報知)、第1特別許可状態及び第2特別許可状態においては、その種別が報知される(ボーナス種別報知)ようにしてもよい。このようにすれば、遊技性をさらに変化に富んだものとしつつ、遊技者の所望する情報を報知することができる。
[遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)]
続いて、図98及び図99を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)について説明する。図98は、遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)における遊技の流れを概念的に説明する図であり、図99は、遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)において用いられる内部抽籤テーブルの一例を示した図である。
図98及び図99に示すように、本例では、大別して、一般遊技状態(通常遊技状態)、及びBB状態の遊技状態があり、一般遊技状態(通常遊技状態)において、BB1及びBB2のいずれのボーナス役にも当籤していない状態を(A)一般遊技状態(非フラグ間)と定義し、BB1に当籤している状態(BB1が持ち越されているBB1許可状態)であって、3枚のメダルがベットされて(掛けられて)遊技が行われる状態を(B)BB1フラグ間3枚ベット状態と定義し、BB2に当籤している状態(BB2が持ち越されているBB2許可状態)であって、3枚のメダルがベットされて遊技が行われる状態を(C)BB2フラグ間3枚ベット状態と定義し、BB1許可状態であって、2枚のメダルがベットされて遊技が行われる状態を(D)BB1フラグ間2枚ベット状態と定義し、BB2許可状態であって、2枚のメダルがベットされて遊技が行われる状態を(E)BB2フラグ間2枚ベット状態と定義する。また、BB1に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されて開始されるボーナス状態を(F)BB1状態と定義し、BB2に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されて開始されるボーナス状態を(G)BB2状態と定義する。すなわち、一般遊技状態(通常遊技状態)で当籤する(当籤した)ボーナス役の種別、及びベット枚数(遊技価値の掛け数)に応じて遊技性を異ならせようとするものである。
なお、図99に示す内部抽籤テーブルでは、説明の便宜上、(A)一般遊技状態(非フラグ間)の3枚ベット状態において用いられる各抽籤値(「非フラグ間3枚ベット」の列参照)、(A)一般遊技状態(非フラグ間)の2枚ベット状態において用いられる各抽籤値(「非フラグ間2枚ベット」の列参照)、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態及び(C)BB2フラグ間3枚ベット状態において用いられる各抽籤値(「フラグ間3枚ベット」の列参照)、及び(D)BB1フラグ間2枚ベット状態及び(E)BB2フラグ間2枚ベット状態において用いられる各抽籤値(「フラグ間2枚ベット」の列参照)を各列に表記しているが、これは遊技状態(RT状態)が異なることを意味するものではない。すなわち、RT状態としては共通のRT状態として制御することが可能である。もっとも、別のRT状態として制御することもできる。また、少なくとも後述の有利区間付与決定の対象となる内部当籤役ついては、各設定値間で共通の抽籤値となっているものとする。
(A)一般遊技状態(非フラグ間)において、3枚ベットのとき、BB1の当籤を可能とし、BB2の当籤を可能としない(図99の「非フラグ間3枚ベット」の列参照)。一方、2ベットのとき、BB2の当籤を可能とし、BB1の当籤を可能としない(図99の「非フラグ間2枚ベット」の列参照)ように構成される。なお、本例では、遊技者は2枚のメダルをベットした場合、及び3枚のメダルをベットした場合のいずれの場合にも遊技を開始させること(開始操作を行うこと)が可能となっている。また、「ベット」とは、遊技に供するため、遊技者が2枚又は3枚のメダルをメダル投入口14に対して投入すること、遊技者がベットボタンを操作してクレジットから2枚又は3枚分のメダルを掛けること、及びリプレイ役の入賞によって自動的に2枚又は3枚分のメダルが掛けられること、のいずれをも含む。
(A)一般遊技状態(非フラグ間)において、3枚ベットのとき、BB1に当籤した場合(当籤した遊技でBB1に係る図柄の組合せが表示されずに持ち越された場合であってもよい)には、BB1フラグ間に移行する。(1-1)BB1フラグ間において3枚ベットで遊技が行われるとき、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態となる(図99の「フラグ間3枚ベット」の列参照)。一方、(2)BB1フラグ間において2枚ベットで遊技が行われるとき、(D)BB1フラグ間2枚ベット状態となる(図99の「フラグ間2枚ベット」の列参照)。
(B)BB1フラグ間3枚ベット状態では、他の例ですでに説明したのと同様、「ハズレ」となった遊技でBB1に係る図柄の組合せが表示可能となっている(BB1成立可)。なお、「ハズレ」確率が適宜設定可能であるが、例えば、「1/8.5」程度に設定されるものとする。また、当該状態は、BB1許可状態であり、BB1が新たに当籤したり、BB2に当籤したりすることはない(BB1・BB2当籤不可)。また、押し順ベルA(図99のNo.「20」~「31」の内部当籤役を参照)に当籤したとき、押し順正解(それぞれ「略称」で表示された押し順)であれば9枚払出となり、押し順不正解であって停止操作のタイミングが適切であれば(「○」)1枚払出となり、押し順不正解であって停止操作のタイミングが適切でなければ(「×」)0枚払出となる。また、押し順ベルB(図99のNo.「21」~「43」の内部当籤役を参照)に当籤したとき、押し順や停止操作のタイミングにかかわらず9枚払出となる。すなわち、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態は、押し順ベルBの押し順が不問となる分、有利区間を考慮しなければ、(A)一般遊技状態(非フラグ間)の3枚ベット状態や(C)BB2フラグ間3枚ベット状態よりも還元率が高く、遊技者に有利な状態となる。
また、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態では、チャンス目(図99のNo.「7」~「16」の内部当籤役を参照)に当籤したとき(あるいは、チャンス目係る図柄の組合せが表示されたときであってもよい)、強ベル(図99のNo.「17」及び「18」の内部当籤役を参照)に当籤したとき、確定役(図99のNo.「19」の内部当籤役を参照)に当籤したとき、チェリー(図99のNo.「44」の内部当籤役を参照)に当籤したとき、及びスイカ(図99のNo.「45」の内部当籤役を参照)に当籤したときには、それぞれ内部当籤役に応じた確率(確定役については100%の確率)で、有利区間付与決定(有利区間付与抽籤)が行われる。有利区間付与決定の結果、付与されることが決定されると、例えば、1セット50ゲームの有利区間が付与される(すでに有利区間中であれば、1セット50ゲーム分延長される)。なお、有利区間付与の態様は一例であり、本実施形態や本例以外の遊技性(遊技仕様)の他の例で説明した種々の態様を採用することができる。
また、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態において、BB1に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されると、(1-2)BB1成立となり、(F)BB1状態に移行する。(F)BB1状態は、例えば、「特殊ボーナス状態」として構成され、遊技価値が増加する増加期間となる遊技状態であり、他の例ですでに説明したのと同様、任意の規定数(例えば、140枚)の遊技価値が付与されると、(1-3)BB1終了となり、(F)BB1状態から(A)一般遊技状態(非フラグ間)に移行する。
(D)BB1フラグ間2枚ベット状態では、BB1フラグ間ではあるものの、BB1が当籤した遊技とはベット数が異なるため、たとえ「ハズレ」となった遊技であってもBB1に係る図柄の組合せは表示不可能となっている(BB1成立不可)。また、当該状態は、BB1許可状態であり、BB1が新たに当籤したり、BB2に当籤したりすることはない(BB1・BB2当籤不可)。すなわち、当該状態は、ボーナス役に当籤することも入賞することもない遊技状態として構成される。もっとも、BB1フラグ間であることに鑑み、「ハズレ」となった遊技においてはBB1に係る図柄の組合せが表示可能となるように構成することもできる。
また、(D)BB1フラグ間2枚ベット状態では、押し順ベルA及び押し順ベルBのいずれかに当籤したとき、押し順正解であれば2枚払出となり、押し順不正解であって停止操作のタイミングが適切であれば1枚払出となり、押し順不正解であって停止操作のタイミングが適切でなければ0枚払出となる。もっとも、押し順ベルA及び押し順ベルBのいずれか、あるいは双方について、押し順不問で2枚払出となるように構成することもできるし、付与期待値が(B)BB1フラグ間3枚ベット状態と同様となるように適宜抽籤値を減らした上で、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態と同様の払出が行われるようにすることもできる。なお、(D)BB1フラグ間2枚ベット状態では、上述した有利区間付与決定は行われない。
(A)一般遊技状態(非フラグ間)において、2枚ベットのとき、BB2に当籤した場合(当籤した遊技でBB2に係る図柄の組合せが表示されずに持ち越された場合であってもよい)には、BB2フラグ間に移行する。(2)BB2フラグ間において3枚ベットで遊技が行われるとき、(C)BB2フラグ間3枚ベット状態となる(図99の「フラグ間3枚ベット」の列参照)。一方、(4-1)BB2フラグ間において2枚ベットで遊技が行われるとき、(E)BB2フラグ間2枚ベット状態となる(図99の「フラグ間2枚ベット」の列参照)。
(C)BB2フラグ間3枚ベット状態では、BB2フラグ間ではあるものの、BB2が当籤した遊技とはベット数が異なるため、たとえ「ハズレ」となった遊技であってもBB2に係る図柄の組合せは表示不可能となっている(BB2成立不可)。また、当該状態は、BB2許可状態であり、BB2が新たに当籤したり、BB1に当籤したりすることはない(BB1・BB2当籤不可)。すなわち、当該状態は、ボーナス役に当籤することも入賞することもない遊技状態として構成される。もっとも、BB2フラグ間であることに鑑み、「ハズレ」となった遊技においてはBB2に係る図柄の組合せが表示可能となるように構成することもできる。
また、(C)BB2フラグ間3枚ベット状態では、押し順ベルA及び押し順ベルBのいずれかに当籤したとき、押し順正解であれば9枚払出となり、押し順不正解であって停止操作のタイミングが適切であれば1枚払出となり、押し順不正解であって停止操作のタイミングが適切でなければ0枚払出となる。すなわち、(C)BB2フラグ間3枚ベット状態は、押し順ベルBの押し順が不問とならない分、有利区間を考慮しなければ、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態よりも還元率が低く、遊技者に不利な状態となる。
また、(C)BB2フラグ間3枚ベット状態では、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態と同様、有利区間付与決定(有利区間付与抽籤)が行われる。ここで、No.「4」の「F_リプB」に着目すると、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態では、停止操作の態様にかかわらず「通常リプ」が入賞して有利区間付与決定は行われない一方、(C)BB2フラグ間3枚ベット状態では、停止操作の態様にかかわらず「チャンス目」が入賞して有利区間付与決定が行われるものとなっている。すなわち、(C)BB2フラグ間3枚ベット状態は、「F_リプB」の内部当籤役が「チャンス目」の内部当籤役に昇格する(変換される)ため、有利区間付与決定の機会を多く得ることができることから、有利区間を考慮すれば、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態よりも有利区間付与確率が高く、遊技者に有利な状態となる。
(E)BB2フラグ間2枚ベット状態では、他の例ですでに説明したのと同様、「ハズレ」となった遊技でBB2に係る図柄の組合せが表示可能となっている(BB2成立可)。なお、「ハズレ」確率が適宜設定可能であるが、例えば、「1/8.5」程度に設定されるものとする。また、当該状態は、BB2許可状態であり、BB2が新たに当籤したり、BB1に当籤したりすることはない(BB1・BB2当籤不可)。
また、(E)BB2フラグ間2枚ベット状態では、押し順ベルA及び押し順ベルBのいずれかに当籤したとき、押し順正解であれば2枚払出となり、押し順不正解であって停止操作のタイミングが適切であれば1枚払出となり、押し順不正解であって停止操作のタイミングが適切でなければ0枚払出となる。もっとも、押し順ベルA及び押し順ベルBのいずれか、あるいは双方について、押し順不問で2枚払出となるように構成することもできるし、付与期待値が(C)BB2フラグ間3枚ベット状態と同様となるように適宜抽籤値を減らした上で、(C)BB2フラグ間3枚ベット状態と同様の払出が行われるようにすることもできる。なお、(E)BB2フラグ間2枚ベット状態では、上述した有利区間付与決定は行われない。
また、(E)BB2フラグ間2枚ベット状態において、BB2に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止表示されると、(4-2)BB2成立となり、(G)BB2状態に移行する。(F)BB2状態は、例えば、「特殊ボーナス状態」として構成され、遊技価値が増加する増加期間となる遊技状態であり、他の例ですでに説明したのと同様、任意の規定数(例えば、60枚)の遊技価値が付与されると、(4-3)BB1終了となり、(G)BB2状態から(A)一般遊技状態(非フラグ間)に移行する。なお、(F)BB2状態を無増減期間として構成することもできる。
本例では、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態と(C)BB2フラグ間3枚ベット状態とを対比すると、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態では、押し順ベルBについての押し順が不問となり、また、(F)BB1状態への移行が可能である分、基本的には(B)BB1フラグ間3枚ベット状態のほうが、還元率(ベース値、出玉率と換言してもよい)が高くなるように構成される。一方で、(C)BB2フラグ間3枚ベット状態では、有利区間付与決定の機会を多く得ることができ、また、有利区間となったときの付与期待値も高くなることから、「F_リプB」の内部当籤役の当籤確率、チャンス目入賞時の有利区間付与決定確率、及び有利区間付与決定がなされたときに付与される有利区間の継続期間などを適宜調整すれば、(C)BB2フラグ間3枚ベット状態の還元率を、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態における還元率と同程度、あるいはそれ以上となるように構成することも可能となる。
また、本例では、(E)BB2フラグ間2枚ベット状態と(D)BB1フラグ間2枚ベット状態とを対比すると、(E)BB2フラグ間2枚ベット状態では、(G)BB2状態への移行が可能である分、基本的には(E)BB2フラグ間2枚ベット状態のほうが、還元率が高くなるように構成される。なお、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態と同様、(E)BB2フラグ間2枚ベット状態においても押し順ベルBについての押し順を不問とする制御が行われることで、還元率が高くなるように構成されるようにしてもよい。
遊技者が、例えば、(A)一般遊技状態(非フラグ間)から遊技を開始するとした場合、遊技者はまず3枚ベットとするか2枚ベットとするかを選択することができる。3枚ベットとしてBB1に当籤し、当籤した遊技で(F)BB1状態に移行しない場合、(D)BB1状態2枚ベット状態はメリットがないため、そのまま(B)BB1フラグ間3枚ベット状態で遊技を進行させる。(B)BB1フラグ間3枚ベット状態では、相対的に還元率が高いため、遊技者はさほど急激に遊技価値を減少させることなく、(F)BB1状態へ移行させて遊技価値を増加させるか、あるいは有利区間付与決定の機会を得て有利区間に移行させて(押し順ベルAについて正解となる押し順が報知される結果)遊技価値を増加させるかを選択することができる。なお、(B)BB1フラグ間3枚ベット状態では、(C)BB2フラグ間3枚ベット状態と比較すれば、有利区間に移行したとしてもさほど急激に遊技価値が増加するわけではない。
一方、2枚ベットとしてBB2に当籤し、当籤した遊技で(G)BB2状態に移行しない場合、遊技者は(C)BB2フラグ間3枚ベット状態で遊技を進行させるか、あるいは(E)BB2フラグ間2枚ベット状態で遊技を進行させるかを選択することができる。(C)BB2フラグ間3枚ベット状態では、相対的に還元率が低く、ボーナス状態には移行しないため、急激に遊技価値が減少してしまう可能性はあるものの、有利区間付与決定の機会を得る確率が上昇しており、さらに有利区間に移行させた場合には(押し順ベルA及び押し順ベルBについて正解となる押し順が報知される結果)急激に遊技価値を増加させることができる可能性がある。また、(E)BB2フラグ間2枚ベット状態では、小役での遊技価値の増加は見込めないものの、相対的には還元率が高く、また、(G)BB2状態へ移行させて遊技価値を増加させることができる。本例では、このような遊技性(遊技仕様)を提供することができる。
本例の遊技機によれば、ベットされた遊技価値が第1の量(3枚)である場合、第1特別役(BB1)に当籤可能とする一方、第2特別役(BB2)に当籤可能としない。また、ベットされた遊技価値が第2の量(2枚)である場合、第2特別役に当籤可能とする一方、第1特別役に当籤可能としない。また、特定役(「F_リプB」)に当籤した場合、第1特別許可状態(BB1フラグ間)であれば特定図柄の組合せ(チャンス目)を表示可能とせず、第2特別許可状態(BB2フラグ間)であれば特定図柄の組合せを表示可能とする。そして、ベットされた遊技価値が第1の量であるとき、特定役が内部当籤役として決定された場合であって特定図柄の組合せが表示される場合には、有利状態(有利区間)を付与するか否かを決定可能とし(有利区間付与決定)、ベットされた遊技価値が第2の量であるとき、有利状態を付与するか否かを決定可能としない。
また、本例の遊技機によれば、ベットされた遊技価値が第1の量である場合、第1特別図柄の組合せ(BB1に係る図柄の組合せ)を表示可能とする一方、第2特別図柄の組合せ(BB2に係る図柄の組合せ)を表示可能としない。また、ベットされた遊技価値が第2の量である場合、第2特別図柄の組合せを表示可能とする一方、第1特別図柄の組合せを表示可能としないようにしてもよい。
すなわち、本例の遊技機によれば、遊技が行われる状態として、例えば、第1特別許可状態であって第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態((B)BB1フラグ間3枚ベット状態)、第2特別許可状態であって第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態((C)BB2フラグ間3枚ベット状態)、第1特別許可状態であって第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態((D)BB1フラグ間2枚ベット状態)、及び第2特別許可状態であって第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態((E)BB2フラグ間2枚ベット状態)、という複数の状態を創出することができる。
そして、本例の遊技機によれば、例えば、第2特別許可状態であって第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態を有利状態の付与が優遇される状態とし、第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態を有利状態の付与が行われない状態としている。すなわち、有利状態の付与に関し、いずれの量の遊技価値がベットされるか、及びいずれの特別役が当籤しているか、などによって遊技者の有利度合いを変動させることを可能としている。それゆえ、有利状態中の遊技価値の増加量を示す傾斜値を変動可能とすることで、遊技性を変化に富んだものとすることができる。
なお、本例の遊技機において、第1所定役(押し順ベルA)に当籤した場合には、いずれの状態であるかにかかわらず、例えば、押し順正解であれば所定数(例えば、9枚)の遊技価値が付与され、押し順不正解であれば所定数の遊技価値は付与されないし、第2所定役(押し順ベルB)に当籤した場合には、第1特別許可状態であって第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態にあっては、例えば、押し順不問で所定数の遊技価値が付与される一方、その他の状態にあっては、第1所定役と同様の制御が行われるようにしてもよい。このようにすれば、第1特別許可状態であって第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態を所定役当籤時において遊技価値の付与が優遇される状態とすることができるため、遊技性をより変化に富んだものとすることができる。
以上、図92~図99を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その1~その6)について説明したが、これらにおいては遊技性(遊技仕様)の要点を主として説明しており、これらにおいて説明が省略され、あるいは簡潔に説明されている点については、本実施形態、当該他の例のそれぞれ、及び変形例で説明した構成を適宜補って適用可能である。また、本実施形態、当該他の例のそれぞれ、及び変形例で説明した構成の一部又は全部を組み合わせて本発明とすることも可能である。
[有利区間リミッタの別例(枚数リミッタ)]
続いて、図100~図102を参照して、有利区間のリミット処理に用いるリミッタの別例について説明する。これまで、有利区間のリミッタとして、有利区間中に消化したゲーム数を用いたリミッタ(以下、「ゲーム数リミッタ」)について説明したが、有利区間のリミッタの種類は、ゲーム数リミッタに限るものではない。具体的には、主制御基板71は、有利区間中に払い出されたメダルの枚数が所定枚数(例えば、2400枚)以上に達するとリミット処理を行うこととしてもよい。なお、このような有利区間中に払い出されたメダルの枚数を用いたリミッタを、以下では「枚数リミッタ」と呼ぶ。
図100(A)は、枚数リミッタの概要を示す図である。同図において、縦軸は差枚数(=払出枚数-投入枚数)であり、純増枚数ともいう。差枚数のプラス及びマイナスは、遊技者から見た値であり、遊技者に対して払い出されたメダルの方が投入されたメダルよりも多い場合(遊技者側のプラス)にはプラス、逆の場合にはマイナスになる。また、横軸はゲーム数であり、右に行くほど有利区間の開始から多くのゲームが消化されたことを意味する。枚数リミッタは、遊技者が一度に極端に多くのメダルを獲得しないように最もメダルが減った時点を起点して、2400枚のプラスの差枚数が得られたときに有利区間を強制的に終了させるものである。
同図では、有利区間開始後、100枚ほどメダルが減っている。これは、例えば、当該有利区間開始を上述した通常有利区間の開始としたならばその遊技期間や、あるいは上述した有利区間中の準備状態などでメダルが減ったものである。そして有利区間開始から-100枚となった時点からメダルは増加しつづけ、最終的に+2300枚ほどまでメダルが増加している。この時点で、遊技者目線では、少なくとも2400枚のメダルが手元にあることとなる。そこで、主制御基板71は、枚数リミッタを発動し、有利区間を強制的に終了させる。これにより、射幸性を適切に抑制することができる。
なお、主制御基板71は、ゲーム数リミッタのみを用いて有利区間のリミット処理を行うこととしてもよく、枚数リミッタのみを用いて有利区間のリミット処理を行うこととしてもよく、ゲーム数リミッタと枚数リミッタとの双方を用いて有利区間のリミット処理を行うこととしてもよい。なお、双方のリミッタを用いる場合、主制御基板71は、有利区間が開始してから何れか一方のリミッタ発動条件を満たした場合に、有利区間を終了させることが望ましい。なお、本説明においては、ゲーム数リミッタを1500ゲーム、枚数リミッタを2400枚として説明したが、これは一例であり、これより少ない値又は多い値を遊技仕様に応じて採用して射幸性を適切に制御するものとしてもよい。
ここで、ゲーム数リミッタと枚数リミッタとの双方を用いる場合について説明する。より具体的には、有利区間(ART、ATなど)におけるメダル増加の傾斜値A(1ゲームあたりの純増期待値、ボーナス作動による増加を含む純増期待値)と、ゲーム数リミッタの発動条件となるゲーム数Bと、枚数リミッタの発動条件となる差枚数Cとの関係について説明する。
なお、以下では、説明の便宜上、有利区間におけるメダル増加の傾斜値Aが「3枚」、ゲーム数リミッタの発動条件となるゲーム数Bが「100ゲーム」であるものとする。
第1の仕様では、傾斜値A×ゲーム数リミッタのゲーム数B=枚数リミッタの差枚数Cという関係の仕様(例:A(3枚)×B(100ゲーム)=C(300枚))が考えられる。このような仕様は最も基本的な仕様であり、有利区間を安定的に制御することができ、射幸性を適切に抑制することができる。
第2の仕様では、傾斜値A×ゲーム数リミッタのゲーム数B<枚数リミッタの差枚数Cという関係の仕様(例:A(3枚)×B(100ゲーム)<C(400枚))が考えられる。このような仕様の場合、リミッタが発動するケースを考慮すると以下の通りである。
100ゲーム消化するよりも前に400枚を超えるメダルが払い出された場合に、枚数リミッタが発動し、400枚を超えるメダルが払い出されるよりも前に100ゲームを消化した場合には、ゲーム数リミッタが発動する。ボーナスを期待値よりも多く引くか、純増枚数の多い押し順役を期待値よりも極端に多く引いた場合に枚数リミッタが作動し、期待値に近い値で遊技が進行した場合は、ゲーム数リミッタが発動する可能性が高くなる。傾斜値が「3枚」であるため、結果として、リミッタが発動する場合は、100G到達によるゲーム数リミッタの方が、枚数リミッタよりも発動しやすくなり、遊技者の意識は差枚数よりもゲーム数に傾くこととなる。
すなわち、傾斜値が「3枚」であるため、平均して133.3ゲームで400枚のメダルが払い出されることになり、その前にゲーム数リミッタに到達する可能性が高い。したがって、発動のし易さは、ゲーム数リミッタ>枚数リミッタ、となる。差枚数による枚数リミッタの発動をあまり気にさせたくない場合は、このような仕様とすると良い。例えば、ARTを1セット100枚の純増で終了など終了条件(リミッタではない)を差枚数で管理とするタイプの場合はこのようなリミッタ仕様とすると、リミッタの発動頻度を抑制でき、遊技者がリミッタにより有利区間が打ち切られる頻度を低下でき、遊技の興趣の低下を抑制できる。
第3の仕様では、傾斜値A×ゲーム数リミッタのゲーム数B>枚数リミッタの差枚数Cという関係の仕様(例:A(3枚)×B(100ゲーム)>C(200枚))が考えられる。このような仕様の場合、リミッタが発動するケースを考慮すると以下の通りである。
100ゲーム消化するよりも前に200枚を超えるメダルが払い出された場合に、枚数リミッタが発動し、200枚を超えるメダルが払い出されるよりも前に100ゲームを消化した場合には、ゲーム数リミッタが発動する。傾斜値が「3枚」であるため、平均して66.6ゲームほどで200枚のメダルが払い出されることになり、100ゲーム消化の前に枚数リミッタに到達する可能性が高い。したがって、発動のし易さは、ゲーム数リミッタ<枚数リミッタ、となる。ゲーム数消化によるゲーム数リミッタの発動をあまり気にさせたくない場合は、このような仕様とすると良い。例えば、1ゲームあたりの純増枚数0.1~1枚などと比較的低いが長いゲーム数継続するような仕様については、このような仕様とすると、リミッタの発動頻度を抑制でき、遊技者がリミッタにより有利区間が打ち切られる頻度を低下でき、遊技の興趣の低下を抑制できる。
なお、何れの仕様にしても、リミッタ到達により終了する割合よりも、リミッタ以外の有利区間の終了条件(例えば、ARTの継続可能期間(ARTゲーム数)、セット数やストックがゼロになるなど)によることにより、有利区間が終了する割合が高い出玉設計として、有利区間を消化できる権利がリミッタ発動により消去される事象の発生を抑制することが望ましい。
続いて、複数のリミッタを設ける場合に実現可能な遊技性について説明する。
(リミッタの種別に応じた有利区間終了時演出)
枚数リミッタの発動時と、ゲーム数リミッタの発動時とで、副制御基板72は、表示装置11などを用いて異なる有利区間終了時演出を実行可能としても良い。それぞれを専用の演出とした場合には、それぞれの演出を一度は見てみようという遊技動機につながる。また、副制御基板72は、リミッタの種別に応じて有利区間終了時に行う演出の振り分けを異ならせるものとしても良い。例えば、枚数リミッタだとゲーム数リミッタ発動時よりも、設定示唆の精度が高い(設定ごとの係数の差が大きい、または特定の設定が確定する演出が出やすいなど)としてもよい。設定示唆など特定の情報が得られる又は専用演出が見られることで、リミッタにより有利区間が打ち切りとなる不快感を低減できる。また、有利区間終了時に行う演出の振り分けを、上述のリミッタの仕様に基づき設定することとしてもよい。例えば、仕様上、発動し易いリミッタよりも、発動し難いリミッタが発動した場合の方が、副制御基板72は、遊技者にとって好ましい(例えば、設定示唆の精度が高い)演出を決定し易いとしてもよい。
(リミッタの種別に応じたエンディング演出)
また、副制御基板72は、枚数リミッタの発動が濃厚になった状況となった場合は、エンディング演出Aを、ゲーム数リミッタの発動が濃厚になった状況の場合は、エンディング演出Bを、どちらが発生するか割合に大きな差がないが、少なくともどちらかが発生することが濃厚になった場合には、エンディング演出C(エンディング演出A又はBへの分岐を持つ演出としてもよい)を行うなど、有利区間の終了時にいきなり打ち切りになって違和感を遊技者に与えないように、リミッタ発動前から有利区間終了示唆演出期間(エンディング)を設けることとしてもよい。なお、「枚数リミッタの発動が濃厚になった状況」とは、例えば、ARTを差枚数以外の情報に基づき管理する場合には、これまでの差枚数と、残りのART期間から算出される差枚数(例えば、ゲーム数管理のARTの場合には「残りゲーム数×傾斜値」)との和が、閾値(例えば、枚数リミッタが発動する差枚数や、当該差枚数よりも若干少ない値)に達したときであり、また、例えば、ARTを差枚数に基づき管理する場合は、これまでの差枚数と、残り枚数との和が、閾値に達したときである。また、「ゲーム数リミッタの発動が濃厚になった状況」とは、例えば、ARTをゲーム数以外の情報に基づき管理する場合には、これまでに経過したゲーム数と、残りのART期間から算出されるゲーム数(例えば、差枚数管理のARTの場合には「残り差枚数/傾斜値」)との和が、閾値(例えば、ゲーム数リミッタが発動するゲーム数や、当該ゲーム数よりも若干少ない値)に達したときであり、また、例えば、ARTをゲーム数に基づき管理する場合は、これまでに経過したゲーム数と、残りゲーム数との和が、閾値に達したときである。
(発動したリミッタの種別を履歴画面において報知ないし示唆)
また、副制御基板72は、発動したリミッタの種別ないしリミッタ種別に対応して発生する演出(上記エンディング演出の種類など)について、遊技者がメニュー画面にて閲覧可能な遊技履歴画面に表示しても良い。この場合は、そもそも多くの出玉を獲得できているため、高設定に期待できるとの遊技意欲を喚起させることができる。
(リミッタの種別に応じた外部信号を出力)
また、枚数リミッタと、ゲーム数リミッタのどちらが発動したか、ホール側がホールコンピュータなどで把握できるように、主制御基板71は、発動したリミッタに応じた種類の外部信号を出力するとよい。このとき、主制御基板71は、外部端子板の異なるピンからリミッタ発動の外部信号を出力するものとしてもよい。例えば、本来の出玉仕様であれば主にゲーム数リミッタが発動し、枚数リミッタはあまり発動しない機種において、頻繁に枚数リミッタが発動している場合は、何らかのゴト行為が行われているか、遊技機とホールコンピュータとの接続ミスの可能性をホール店員は察知することができる。
なお、同じ遊技で枚数リミッタの発動条件とゲーム数リミッタの発動条件を満たした場合は、主制御基板71は、予め定めたどちらか一方の信号を出力してもよいし、2種類の信号を所定の順番で出力してもよい。順番に出力する場合は、確実に受信できるように先に出力する信号の出力完了から、次の信号出力まで所定時間の間を空けるとよい。また、同じ遊技において枚数リミッタの発動条件とゲーム数リミッタの発動条件とを満たした場合は、どちらか一方のリミット処理のみを行い、他方の処理は行わないものとして、メイン(主制御基板71)において余計な処理を発生させないものとしてもよく、この場合には、主制御基板71は、行われた種別のリミッタに応じた外部信号を出力する。
(リミッタの種別を問わず一の外部信号を出力)
また、メイン(主制御基板71)の容量や、外部信号出力用の端子板のピン数に余裕がある場合は、上述のように異ならせても良いが、リミッタの種別に関わらず同じ外部信号を出力するものとしてもよい。メイン(主制御基板71)の容量を節約することができる。
(リミッタ以外の有利区間終了とリミッタによる終了で同じ外部信号を出力)
また、主制御基板71は、リミッタ以外の有利区間終了とリミッタによる終了とで同じ外部信号を出力し、有利区間が終了した旨をホールコンピュータなどで察知できるものとしてもよい。この場合は、さらにメイン(主制御基板71)の容量を節約できる。
(ボーナス作動中にリミッタが発動した場合の外部信号出力例(すぐに出力))
また、ボーナス作動中にリミッタが発動した場合は、主制御基板71は、外部信号の出力を当該遊技又は当該遊技の終了直後に開始してもよい。このようにすることで、例えば一撃の獲得枚数が枚数リミッタの枚数を超えたとしてもリミッタ機能に不備があったわけではなく、偶然枚数リミッタ到達付近でボーナスが作動して出玉を獲得したということをホール側は確認できる。
(ボーナス作動中にリミッタが発動した場合の外部信号出力(ボーナス終了時))
また、ボーナス作動中にリミッタが発動した場合は、主制御基板71は、外部信号の出力をボーナス終了時ないし終了直後に開始してもよい。実質的に出玉増加する遊技状態の終了を正確に把握させたい場合はこのような仕様としてもよい。
(枚数リミッタ発動の可能性がある遊技で遊技者が小役を取りこぼした場合の演出)
例えば、枚数リミッタが発動するまでの残り枚数が6枚の3枚掛け遊技で、正解時に9枚のメダルが払い出される押し順小役に当籤し、正解の押し順の報知が行われたにも関わらず遊技者が押し順をミスした場合、遊技開始時の状況を見て当該ゲームで枚数リミッタが発動すると想定して、当該遊技の開始時から枚数リミッタ発動時の演出を始めていることがある。このようなケースでは、押し順を間違えた結果、枚数リミッタは発動しないものの、副制御基板72は、当該遊技の開始時から始めていた枚数リミッタ発動時の演出(例えば、枚数リミッタの発動が予定されている旨の演出)をそのまま継続して実行することとしてもよく、また、枚数リミッタが発動しないと判断したことにより、当該演出を一旦終了ないし中断することとしてもよい。
(発動するリミッタが遊技者の操作により変更される場合の演出)
また、遊技者の操作ミスなどにより発動するリミッタの種類が異なる場合がある。例えば、枚数リミッタが発動するまでの残り枚数が6枚、かつ、ゲーム数リミッタが発動するまでの残りゲーム数が2ゲームの状況において、3枚掛け遊技で正解時に9枚のメダルが払い出される押し順小役に当籤し、正解の押し順の報知が行われたケースが該当する。このようなケースでは、遊技者が報知に従い停止操作を行った場合には当該遊技において枚数リミッタが発動するが、報知に従わずに押し順にミスした場合には次遊技においてゲーム数リミッタが発動する(なお、次遊技で枚数リミッタが発動する可能性もあるが、ここでは、複数のリミッタ発動条件が成立した場合にゲーム数リミッタが優先して発動するものとする)。
このような場合、副制御基板72は、押し順小役に当籤した遊技において枚数リミッタ発動時の演出を開始して、枚数リミッタの非発動が確定した移行の任意のタイミング(第1停止操作~全リール停止時のうち、取りこぼし乃至少ない枚数の図柄組合せの表示が確定した以降の任意のタイミング)で、ゲーム数リミッタ発動時の演出に切り替えるか、いずれかのリミッタ発動示唆にも対応しない演出に一旦戻すような処理を行って、発動するリミッタと演出との矛盾を回避するように制御することが好ましい。
(ボーナス作動中、内部中のリミッタ発動による終了時演出の遅延及びエンディング演出の延長)
なお、ここまで説明したリミット処理に関連して行われる演出及び制御についても、前述したボーナス作動中にリミット処理が行われる場合は、リミット処理による有利区間終了に応じた演出の発生タイミングをボーナス終了時又は終了直後まで遅らせる、かつ、エンディング演出などの有利区間中演出をそれまで延長するという手法を用いることで、遊技者の違和感を軽減することができる。
[枚数リミッタの制御方法]
続いて、図101(B)を参照して、枚数リミッタの制御方法について説明する。枚数リミッタでは、有利区間の開始時から最もメダルの絶対値が減った地点を最下点(起点)として、直近の最下点からのプラス分を、枚数リミッタの発動契機となる差枚数として用いる。同図では、有利区間開始を1ゲーム目として遊技が進行していきメダルの増減を1~8ゲームで繰り返した後に、増加していき枚数リミッタに到達する例を示している(なお、押し順小役は「打順ベル」と表記している)。
同図では、有利区間の開始時から最もメダルの絶対値が減った地点が「-9枚」であるため、Nゲーム目に差枚数が「+2391枚」となったタイミングで枚数リミッタが発動している。なお、枚数リミッタの発動に伴い、リミッタ用のカウンタは0にリセットされている。その後N+2ゲーム目に押し順に正解してベルが揃った結果、起点からの差枚数が「+2400枚」を超えているものの、既に枚数リミッタが発動し、有利区間(ART)は終了しているため、一時的なものに過ぎず、問題はない。
なお、同図では、当該ゲームの払出終了時点の有利区間開始時からの絶対的差枚数を示しているが、説明用の値であり、該当するカウンタは遊技機に搭載する必要がない。もちろん、該当するカウンタを搭載して遊技者に獲得枚数を示すために用いることとしてもよい。
また、起点フラグは、現時点の遊技の状況が有利区間開始後の最下点であることを示す情報である。起点フラグを持たずに、単にリミッタに用いるカウンタ(枚数カウンタ)の値が0であることを持って最下点と認識しても良いが、枚数リミッタ発動までの差枚数減算が始まったか否かをサブ(副制御基板72)側で演出する場合など、ON/OFF判定のみで行える起点フラグを参照して、枚数カウンタの値をサブ側に送信せずに演出させることでメイン(主制御基板71)の処理負荷を軽減することができる。なお、その場合は、サブ側はメインから送信される投入枚数、払出枚数の情報を受けて枚数カウンタと同様の処理をサブ側で行い、枚数カウンタの状況として演出(枚数リミッタ発動までの枚数報知など)を行っても良い。
最下点(起点)は、直近の最下点と同じ値又はより少ない値となった場合のいずれかで更新すれば良い。有利区間開始後の1ゲーム目終了時に絶対的差枚数が「-3枚」となった後一度増加し、4ゲーム目終了時に再び絶対的差枚数が「-3枚」となっている。そのため、主制御基板71は、4ゲーム目終了時に再び起点フラグを設定している。実際には、その後もメダルが減ったため、有利区間開始後の8ゲーム目終了時の絶対的差枚数が「-9枚」が枚数リミッタにおける起点となっている。
なお、同図では、第1最下点を、有利区間開始後の1ゲーム目終了時としているが、有利区間開始時点の1ゲーム消化より前の時点(絶対的差枚数が0枚時点)を第1最下点として設定し、1ゲーム終了時を第2最下点、マイナス9枚となった時点を第3最下点として第3最下点から2400枚増加すると枚数リミッタを発動するものとしてもよい。また、同図では、リプレイの入賞時には投入枚数0枚、払出枚数0枚として枚数カウンタを更新している。これにより再遊技時の差枚数を更新する必要がなくなり処理負荷を軽減することができる。一方で、リプレイの入賞時に投入枚数分の払出枚数を行い、次ゲームにおいて投入枚数が3枚として枚数カウンタを更新することとしてもよい。このようにすることで、リプレイが入賞してから次ゲームの開始操作が行われるまでの間の枚数カウンタの値を現実の差枚数挙動と一致させることができ、枚数カウンタの値を実増減枚数として参照して、演出用の枚数表示などに流用し易くなる。
なお、副制御基板72は、枚数カウンタの値を表示装置11(液晶画面)などで報知して、枚数リミッタ発動までの残り枚数を遊技者に把握可能ないし示唆してもよい。また、副制御基板72は、枚数リミッタ発動までの残り枚数を直接的に表示せず、枚数リミッタ発動まで残り2000枚以上なら第1演出ステージ、残り1000~1999枚なら第2演出ステージ、残り999枚以下なら第3演出ステージのように、背景などの演出ステージを枚数リミッタ発動までの枚数範囲に応じて異ならせて示唆しても良い。
また、主制御基板71は、枚数カウンタの値を外部信号として出力して、ホールコンピュータやパチスロの上部などに設置される遊技データ閲覧用のデータ表示器などで表示可能としてもよい。なお、主制御基板71は、起点フラグ及び枚数カウンタの値を、電断時でも消去せず維持することが好ましい。一方で、主制御基板71は、設定変更時には、起点フラグ及び枚数カウンタの値を消去することとしてもよい。
[枚数リミッタの調整打法]
続いて、図102(C)を参照して、枚数リミッタの調整打法について説明する。枚数リミッタを用いて有利区間を強制的に終了させる仕様では、枚数リミッタの発動直前にメダルの増減を調整することで、枚数リミッタの発動を介する方法も考えられる。例えば、押し順小役が内部当籤役として決定された場合に、正解の押し順で停止操作が行われると「9枚」のメダルが払い出され、不正解の押し順で停止操作が行われるとメダルの払い出しが「0枚」である仕様では、1回の遊技において3枚のメダルが必要であるため、押し順役の当籤時に正解の押し順で停止操作が行われると、枚数カウンタは「+6枚」され、押し順役の当籤時に不正解の押し順で停止操作が行われると、枚数カウンタは「-3枚」される。そのため、例えば、押し順役に3回当籤した場合に、押し順に2回不正解し、1回正解すると、枚数カウンタの値は維持され、結果、枚数リミッタが発動することがない。
このように枚数リミッタを調整することで、枚数リミッタの発動直前にART(有利区間)のままボーナスの当籤を待つことなどができる。同図に示す例では、Mゲーム目からこのような調整打法が始まっており、BB(ボーナス)に当籤するXゲーム目まで調整打法が行われている。その結果、X+10ゲーム目には、枚数リミッタが発動する+2400枚を超える+2512枚のメダルが獲得できている(なお、BB中の小役(15枚)を「BB中ベル」と表記している)。
なお、パチスロ1では、意図的に押し順の報知に逆らった方が有利である旨を示唆ないし報知する演出を行って遊技者に最大の利益を得ることのできる打ち方(打順ナビと異なる停止操作)を促しても良い。なお、このような演出は、副制御基板72が表示装置11などを介して行うこととしてもよく、また、主制御基板71が行うこととしてもよい。
なお、純増15枚程度かつ比較的当籤確率の高いミニボーナス(ボーナス作動中の15枚役は取りこぼし不能ないし困難)と、純増120枚のボーナスなど複数種類のボーナス役が存在する場合は、枚数リミッタ到達までの残り差枚数がミニボーナスにおける純増枚数よりも多い枚数のラインで上記調整打法を推奨する演出を行ってもよい。また、押し順役以外の小役については、払出枚数が3枚を超える増加役とせずに、枚数調整がしやすいもの(例えば、払出枚数が3枚)としてもよい。このように打ち方の工夫で出玉率を向上できる遊技性とすることで遊技の興趣が高まる。
なお、こうした遊技性の複雑さが初心者に敬遠されるなどのデメリットを重視する場合は、枚数カウンタを実際の純増枚数分だけ加算するのではなく、指示通りに遊技した場合の純増枚数分だけ加算することとしてもよい。例えば、3枚掛け遊技で、正解時に9枚のメダルが払い出される押し順小役に当籤した場合、主制御基板71は、正解の押し順を報知したことを条件に、遊技者の操作態様や入賞結果を問わずに枚数カウンタに+6とする処理を行う。このような仕様として、こうした調整打法を封じる仕様としてもよい。
[調整打法を封じる仕様の遊技性]
続いて、このような調整打法を封じる仕様おいて実現可能な遊技性について説明する。
(ボーナス非搭載)
そもそもボーナス役を搭載せずに、小役と再遊技のみで内部当籤役を構成すると上記のような複雑な打法を遊技者に求めることがなくなり、遊技性が分かりやすくなる。
(無増減又は減るボーナス搭載)
また、上記の打法を抑制する別の仕様例として、ボーナスは作動中に投入枚数と同枚数の払出が行われる小役しか入賞しない無増減ボーナスとしてもよく、また、ボーナスは作動中に投入枚数よりも少ない枚数の払出が行われる小役しか入賞しない減るボーナスとしてもよい。この場合、ボーナスはメダルが増加しないかわりに有利区間の抽籤において有利な処理をボーナス作動時またはボーナス作動中に行うこととしてもよく、また、有利な処理を行わないものの、遊技店において遊技者が通常の遊技を行う限りリール制御でボーナスの入賞が阻害され、ボーナスが入賞困難な仕様としても良い。
(ボーナス作動中の純増枚数が3枚以下)
3枚掛け遊技を前提として、ボーナス入賞時には払出がないため、ボーナス入賞ゲームでの差枚数はマイナス3枚となる。ボーナスは3枚掛け1ゲームで終了するとして、ボーナス作動中に発生する最大枚数の入賞は6枚役以下とする。このようにすることで、ボーナス作動時からボーナス終了時までの差枚数がプラスの値になることがないため、枚数カウンタの値がボーナス作動により増加することがなくなり、前述のような複雑な打法を遊技者は行わずに済む。
[調整打法を認める仕様の遊技性]
続いて、このような調整打法を認める仕様おいて実現可能な遊技性について説明する。
(ボーナス作動中の小役はずし又は獲得枚数低減)
前述の打法を行える仕様に加えて、ボーナス作動中に枚数リミッタが発動してしまう場合は、あえてボーナスの獲得枚数を減らして、当該ボーナスを終わらせて、ボーナス後は、上述の打法により有利区間を延命しつつ、次回のボーナスを待つのが最も有利という場合がある。そこで、ボーナス作動中に、小役を目押しタイミングや押し順で取りこぼせる又は払出枚数の少ない役を入賞させることができるものとする。この場合、払出枚数の少ない役は、ボーナス作動中の投入枚数よりも少ない枚数であることが望ましいが、例えば特定ポイントを目押しすると14枚、それ以外のポイントを目押しすると15枚の払出が受けられるなど、微調整を行うことができる役を設けるというものでも一定の効果を奏することができる。
(押し順役以外の通常時の役は再遊技又は投入枚数以下の役のみ)
例えば、ボーナス非作動中3枚掛けと仮定する。押し順小役は9枚とするが、いわゆるスイカ、チェリー、押し順の概念なしのベルなど他の役は再遊技役、又は、払出枚数3枚以下の役として構成する。こうすることで、残り数枚の純増で枚数リミッタが作動する状況で他の小役を引いた場合でも枚数リミッタが作動することなく攻略打法の難易度が低下して遊技しやすくなる。
(押し順役のナビと異なる停止操作をした場合に、特定枚数(1~2枚役)が入賞する頻度に遊技者が介入できる)
押し順役のナビと異なる停止操作をした場合は、1枚払出又はとりこぼしとなる仕様がある。この場合、当該ゲームの増減がマイナス2枚、マイナス3枚の2通り生じるため、計算しにくく、遊技していて混乱することがある。そのような仕様と比べて、ナビ無視時は、必ず1~2枚が揃うなど枚数が固定される場合は、ギリギリの枚数の状態でのナビ無視時のマイナス値が例えばマイナス2枚に固定されるため、計算しやすく、遊技者が計算をミスしてあと1回ナビ無視すべきところをナビ通りに打ってしまい打順ベルをとってしまうというケアレスミスが低減する。
なお、必ずではなく高い頻度で1枚払出となる又は取りこぼしとなるなど、おおむね安定させるものとしてもある程度の効果は発揮できる。また、ナビ無視のパターンにより、払出枚数が安定するものでもよい。例えば、「1・2・3」(左・中・右が正解打順)の打順ナビ発生時に、1枚役入賞率は“中1st”>“右1st”という関係性を持たせて、3枚減らしたい場合は、右第1停止、2枚減らしたい場合は中第一停止と遊技者が選択できるものでもよい。また、当該ゲームで第1停止正解後に第2停止をミスした場合「1・3・2」の順に停止した場合は、他のナビ無視打順よりも高い確率で又は必ず1枚役が入賞するなど、遊技者が減らし方を打法で選択できるものとするとよい。
(ナビ無視すべき場合にナビ態様変化)
ナビにしたがって遊技するのが最適な場合は、副制御基板72は、押し順表示を第1態様(青数字など)で行い、ナビに逆らって遊技するのが最適な場合は、副制御基板72は、押し順表示を第2態様(赤数字など)で行う。
(ナビ無視すべき状況か演出で変化)
主制御基板71又は副制御基板72は、BGMや映像、ランプなどの態様をナビ従う状況と、ナビに逆らう状況とで異ならせてもよい。ナビ発生よりも前の時点で、次ゲームでナビが発生したらナビに逆らうべき状況か否かを事前に把握できるようにすることが望ましい。
(ナビ無視すべき場合にロックやリールフリーズ)
主制御基板71は、レバーオン直後、リール回転開始後などにリールの回転開始遅延(フリーズやリールアクション)や、ストップボタンの一時操作受付無効化期間を設けることとしてもよい。これにより、遊技者に注意喚起をすることができ、有利区間を誤って終わらせてしまうケースを防止できる。また、主制御基板71又は副制御基板72は、合わせて音声や映像などでも注意喚起することが望ましい。
[有利区間リミッタの別例(払出枚数リミッタ)]
ここで、上述の枚数リミッタでは、差枚数(=払出枚数-投入枚数)、すなわち、遊技者に対して払い出されたメダルの枚数から当該遊技において用いられたメダルの枚数を減算した値に基づき、リミット処理を行うこととしているが、これに限られるものではない。主制御基板71は、遊技者に対して払い出されたメダルの枚数を用いてリミット処理を行うこととしてもよく、このようなリミッタを払出枚数リミッタと呼ぶ。具体的には、主制御基板71は、有利区間中に所定枚数(例えば、2400枚など)のメダルを払い出したことを契機として、有利区間を終了するリミット処理を行うこととしてもよい。
上述の枚数リミッタでは、払出枚数から投入枚数を差し引いた差枚数を基準としてリミット処理を行っているが、払出枚数リミッタでは、払出枚数から投入枚数を差し引くことなく、払出枚数をそのまま参照して、払出枚数が規定値に達した場合にリミット処理を行う。このような払出枚数リミッタでは、主制御基板71は、有利区間(この場合、例えば上述した「通常有利区間」を含む)又は増加区間(すなわち、実際にメダルが増加する遊技区間。この場合、例えば上述した「通常有利区間」を含まない)の開始時に払出枚数カウンタを初期化して、小役の入賞により払出が発生するたびに当該払出枚数カウンタを更新する。そして、主制御基板71は、払出枚数カウンタの値がリミット処理を行う規定値に達すると、有利区間を終了し、また、有利区間に関する各種の処理や値を初期化するというリミット処理を行う。
このような払出枚数リミッタにおいても、リプレイに係る役が入賞した場合の払出枚数カウンタの更新方法は任意であり、3枚の払い出しとしてカウントすることとしてもよく、また、0枚の払い出しとしてカウントすることとしてもよいが、主制御基板71は、リプレイに係る役が入賞した場合には0枚の払い出しとしてカウントすることが望ましい。このようにすることで、例えば、3BETの遊技において3枚役(入賞したときに3枚のメダルが払い出される役)が入賞した場合と、リプレイに係る役が入賞した場合とで、払出枚数カウンタの値の変化を異ならせることができる。すなわち、3枚役が入賞した場合よりも、リプレイに係る役が入賞した場合の方が払出枚数カウンタのカウントが進まない分、遊技者にお得感を感じさせることができ、実質的に同価値である3枚役とリプレイに係る役との価値に差を持たせることができる。
[有利区間リミッタの別例(ナビ回数リミッタ)]
また、有利区間のリミット処理に用いるリミッタの種類としては、以下に説明するナビ回数リミッタも用いることができる。ナビ回数リミッタを用いる場合、主制御基板71は、有利区間中に遊技者に対して所定回数(例えば、400回など)の報知(ナビ)を行ったことを契機(すなわち、ナビ回数が規定値に達したことを契機)として、有利区間のリミット処理を行う。ここで、ARTなどの有利区間中に遊技者に対して行うナビの中には、有利区間中にメダルを増加させるためのナビの他、有利区間中にメダルを維持又はメダルの減少を通常区間中に比べて抑制するためのナビがある。前者のナビは、例えば、3BET遊技において正解の停止操作の態様である場合(例えば、押し順正解時)に3枚よりも多いメダル(例えば、9枚など)が払い出される役の当籤時に正解の停止操作の態様を報知することをいい、後者のナビは、例えば、RT状態を高RTのまま維持するためのナビや、3BET遊技において正解の停止操作の態様である場合に3枚、又は、正解の停止操作の態様である場合に3枚よりも少ないが不正解の停止操作の態様である場合(例えば、押し順不正解時)よりも多いメダルが払い出される役の当籤時に正解の停止操作の態様を報知することをいう。なお、前者のナビの対象となる役は、その役割から有利区間(ART)中にメダルを増加させる増加役と呼ぶことができる。パチスロにおいて、複数の役のうちのどの役を増加役とするかは、遊技仕様の観点から任意に設計することができる。
ナビ回数リミッタを用いる場合、主制御基板71は、増加役の当籤時に行ったナビの回数については、ナビ回数リミッタによるリミット処理の発生条件となるナビ回数のカウント対象とする一方で、非増加役の当籤時に行ったナビの回数については、当該ナビ回数のカウント対象から除外することとしてもよく、また、非増加役の当籤時に行ったナビ回数についても、当該ナビ回数のカウント対象に含めることとしてもよい。非増加役の当籤時に行ったナビの回数をカウント対象から除外することで、偶然、非増加役が有利区間(ART)の開始後に多く成立してしまったケースのように、メダルがあまり増えていない場合に、過度な出玉を抑制するというリミッタの趣旨とは関係ない事象で有利区間が終了してしまうことを防止でき、遊技者に不満を与えることがない。
このようなナビ回数リミッタでは、主制御基板71は、有利区間又は増加区間の開始時にリミット処理の発生条件となるナビ回数のカウンタ(ナビ回数カウンタ)を初期化して、カウント対象となるナビが発生するたびに当該ナビ回数カウンタの値を更新する。そして、主制御基板71は、ナビ回数カウンタの値がリミット処理を行う規定値に達すると、有利区間を終了し、また、有利区間に関する各種の処理や値を初期化するというリミット処理を行う。なお、これまでに説明した各種のリミッタにおいてカウンタの更新方法は、加算式であってもよく、また、減算式であってもよい。
[リミッタ期間の別例]
また、上述の説明では、ゲーム数リミッタ、枚数リミッタ、払出枚数リミッタ、ナビ回数リミッタなどのリミッタを有利区間中にのみ利用する例について説明したが、このようなリミッタは、有利区間中ではなく、任意の期間に採用することができる。例えば、偶発的に有利区間に当たり続けた場合、一回一回の有利区間においては最大でも枚数リミッタ分しかメダルの払い出しが行われないものの、有利区間への移行が複数回行われた結果、総合すると多くのメダルの払い出しが行われてしまう場合があり、射幸心を過度に煽ってしまう恐れがある。そこで、有利区間中のリミッタとは別に、直近の所定ゲーム数分の期間(例えば、直近の6000ゲーム)の増加状況を示す値(例えば、出玉率や差枚数)が予め定められた規定値(例えば、170%又は遊技者から見て+10000枚)を超えた場合に有利区間を終了させる特別リミッタを設けることとしてもよい。このような特別リミッタによれば、主制御基板71は、有利区間中に特別リミッタの発動条件が満たされたときには、たとえ当該有利区間が開始したばかりであり、ゲーム数リミッタや枚数リミッタが全く発動し得る状況でなかったとしても、当該有利区間を強制的に終了する。
なお、主制御基板71における有利区間の制御において、現時点で獲得されている有利区間に関する権利(例えば、ARTの継続可能期間(ARTゲーム数)、セット数やストック、獲得可能差枚数など)と出玉率とを参照して、特別リミッタが発動するおそれがある場合に、主制御基板71は、当該規定値に到達するよりも前に上乗せの発生率を低下させるなど特別リミッタの発動可能性を低下させる、又は、特別リミッタ発動時に消去させる増加区間(ART)の権利が低減するように制御することとしてもよい。
また、メダルの増加状況を示す値(例えば、出玉率や差枚数)による特別リミッタ発動の判定に用いられる所定期間は、ゲーム数以外を基準としてもよく、例えば、所定の時間(例えば、10時間など)や、所定の投入枚数(例えば、投入枚数18000枚)など、遊技者が遊技を所定期間にわたって行ったことを判断し得る情報に用いて、特別リミッタを発動する所定期間を決定することとしてもよい。
このような特別リミッタを用いるパチスロの構成を以下に示す。
遊技価値を用いて遊技可能な遊技機であって、
遊技状態を遊技者にとって有利な有利遊技状態(例えば、パチスロにおける有利区間、増加区間(AT、ART)であってもよく、パチンコにおける確変状態や時短状態であってもよい)とする権利(パチスロでのATストック、ATゲーム数などであってもよく、また、パチンコにおける確変状態、時短状態などへの移行権利であってもよい)を付与可能な権利付与手段(例えば、主制御基板71)と、
当該権利に基づいて終了条件の成立まで遊技状態を前記有利遊技状態に制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御基板71)と、
前記権利がある場合に前記有利遊技状態を継続させる有利遊技状態継続手段(例えば、主制御基板71(パチスロでのATストック数がある場合にAT状態を継続などであってもよく、また、パチンコでの確変状態や時短状態の継続であってもよい))、
所定の単位遊技を起点として所定期間の経過までの遊技価値の増加状況を示す値を記憶する増加状況記憶手段(例えば、主制御基板71が特別リミッタの発動条件を判定するために用いる差枚数や出玉率監視用のカウンタ)と、
前記増加状況記憶手段の値が予め定められた規定値となったときに、前記権利がある場合であっても前記有利状態を終了させる特別終了手段(特別リミッタ)と、を備える遊技機。
また、上述の特別リミッタは、直近の所定期間に限らず、例えば、一日単位のリミッタとしてもよく、また、両者を併用して用いることとしてもよい。なお、主制御基板71が一日単位を把握する方法は任意である。一例として、主制御基板71は、所定時間(2時間、4時間など営業時の一時的な電断と区別でき、営業終了に伴う閉店中の電断と推認できる時間値)以上の電断時、又は所定時間以上の電断後の電源投入時を一日の開始時(起点)として、当該起点から(すなわち、前日分の情報をリセットして)、メダルの増加状況を示す値(例えば、出玉率や差枚数)を監視して特別リミッタを制御する。また、主制御基板71は、電源投入状態で所定時間(1時間など)以上が経過した時を、一日の開始時(起点)として、当該起点から(すなわち、前日分の情報をリセットして)、メダルの増加状況を示す値(例えば、出玉率や差枚数)を監視して特別リミッタを制御することとしてもよい。なお、何れの場合であっても、計時方法は、主制御基板71にRTCなどの計時手段を搭載することで実現することができる。
[ナビミス時のペナルティ]
また、パチスロ1では、有利区間中に遊技者に対して行った報知に従わずに停止操作を行った場合に、主制御基板71は、所定のペナルティを付すこととしてもよい。例えば、ART準備中(上述した各準備状態)のように高RTへの移行待ちをしている状態において、ARTの上乗せ抽籤を行う仕様の場合、高RTへの移行を回避しART準備中を引き延ばすことでART準備中の上乗せ抽籤を多く受けることができる。そこで、主制御基板71は、遊技者に対して行った報知に従わずに停止操作が行われた場合に、このようなARTの上乗せ抽籤を行わないこととしてもよい。なお、偶然のミスであるか意図的なミスであるか判別することができないため、例えば、主制御基板71は、報知に従わない停止操作を行った回数に応じて、ペナルティの度合いを変えることとしてもよい。
<遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)の詳細例>
続いて、図103~図122を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)の詳細例について説明する。なお、遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)については、図98及び図99を参照してすでに説明したが、本詳細例では、遊技機としてより具体化した一例について説明する。また、本詳細例で説明する発明のうち、遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)の仕様を必須としないものに関しては、適宜他の遊技性(遊技仕様)においても適用可能であるものとする。また、本詳細例では、リール表示窓4の枠内において、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶライン(センターライン)を有効ラインとして定義する。
[本詳細例の遊技性]
まず、図103~図106を参照して、本詳細例における遊技の流れについて説明する。なお、図103は、本詳細例における非有利区間及び有利区間における遊技状態の遷移フローを示す図であり、図104は、本詳細例における各モードを説明するための図であり、図105及び図106は、本詳細例における各種テーブルの一例を示す図である。
図103に示すように、本詳細例では、遊技者が遊技を行う状態として、非有利区間及び有利区間に大別され、有利区間には、さらに演出区間(有利区間・通常遊技)及び増加区間(有利区間・疑似ボーナス)が設けられる。非有利区間は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知されない遊技状態(非AT・非ART)であり、遊技者にとって不利な遊技状態である。演出区間は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知されない遊技状態(非AT・非ART)であり、遊技者にとって不利な遊技状態である点は、非有利区間と同様であるが、後述するように、モード移行が行われる点において非有利区間とは異なる。
すなわち、非有利区間は、有利区間での遊技が終了したとき、設定変更操作が行われたとき、その他の初期化条件が成立したとき、あるいは工場出荷時などの場合に制御される初期状態としての制御状態であり、演出区間は、モード移行などによって増加区間移行(付与)の期待度を変動可能とし、遊技者が通常遊技を行う通常状態としての制御状態である。
一方、増加区間は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される遊技状態(AT・ART)であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。すなわち、増加区間は、遊技者が遊技価値を増加させることができる有利状態としての制御状態である。なお、演出区間と増加区間とはともに有利区間であり、これらの区間を相互に移行することで一連の有利区間として構成されるものである。
なお、本詳細例では、図105の(a)に示すように、非有利区間において、内部当籤役(後述の図108参照)に応じた二次情報(サブフラグ)としての非有利区間サブフラグが決定される。これは、本実施形態で説明した「抽籤番号」と同様の趣旨で設定される情報であり、非有利区間では、この非有利区間サブフラグを用いた抽籤が行われる。
非有利区間サブフラグ「リプベル」は、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)、「F_リプレイB」(No.「4」)、及び「F_ベル123A1」~「F_ベル321B2」(No.「10」~No.「33」)のいずれかであるときに決定される。非有利区間サブフラグ「弱チェ」は、内部当籤役が「F_チェリー」(No.「5」)であるときに決定される。非有利区間サブフラグ「スイカ」は、内部当籤役が「F_スイカ」(No.「9」)であるときに決定される。非有利区間サブフラグ「確定役」は、内部当籤役が「F_確定チェリー」(No.「6」)及び「F_リーチ目」(No.「8」)のいずれかであるときに決定される。非有利区間サブフラグ「中チェ」は、内部当籤役が「F_中段チェリー」(No.「7」)であるときに決定される。なお、非有利区間においても、有利区間と同様に、当籤時サブフラグと入賞時サブフラグが決定され得るように構成することもできる。また、これらの対応関係も上述したものに限られない。
また、本詳細例では、図105の(a)に示すように、有利区間において、内部当籤役(後述の図108参照)に応じた二次情報(サブフラグ)としての有利区間当籤時サブフラグが決定される。さらに、有利区間においては、表示された図柄の組合せに応じた二次情報(サブフラグ)としての有利区間入賞時サブフラグが決定される。これらは、本実施形態で説明した「抽籤番号」と同様の趣旨で設定される情報であり、有利区間では、これらの有利区間当籤時サブフラグ及び有利区間入賞時サブフラグを用いた抽籤が行われる。
有利区間当籤時サブフラグ「ベル」は、内部当籤役が「F_ベル123A1」~「F_ベル321B2」(No.「10」~No.「33」)のいずれかであるときに決定される。有利区間当籤時サブフラグ「弱チェ」は、内部当籤役が「F_チェリー」(No.「5」)であるときに決定される。有利区間当籤時サブフラグ「スイカ」は、内部当籤役が「F_スイカ」(No.「9」)であるときに決定される。有利区間当籤時サブフラグ「確定役」は、内部当籤役が「F_確定チェリー」(No.「6」)及び「F_リーチ目」(No.「8」)のいずれかであるときに決定される。有利区間当籤時サブフラグ「中チェ」は、内部当籤役が「F_中段チェリー」(No.「7」)であるときに決定される。
有利区間入賞時サブフラグ「通リプ1」は、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)及び「F_リプレイB」(No.「4」)のいずれかであるとき、「右上がりリプ」の図柄の組合せが表示された場合(すなわち、入賞役が「右上がりリプ」である場合)に決定される。有利区間入賞時サブフラグ「通リプ2」は、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)及び「F_リプレイB」(No.「4」)のいずれかであるとき、「平行リプ」の図柄の組合せが表示された場合(すなわち、入賞役が「平行リプ」である場合)に決定される。
ここで、本詳細例では、後述するように、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)であるとき、3BBフラグ間(すなわち、「F_3BB」(No.「2」)が内部当籤役として決定され、それが持ち越されている状態)では、「右上がりリプ」の図柄の組合せが表示され、2BBフラグ間(すなわち、「F_2BB」(No.「1」)が内部当籤役として決定され、それが持ち越されている状態)及び非フラグ間(すなわち、「F_2BB」(No.「1」)及び「F_3BB」(No.「2」)のいずれもが持ち越されていない状態)では、「平行リプ」の図柄の組合せが表示されるようになっている。
それゆえ、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)であるとき、3BBフラグ間では有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ1」が決定され、2BBフラグ間及び非フラグ間では有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ2」が決定されるようになっている。そして、本詳細例では、このように有利区間入賞時サブフラグが異なる場合、後述する各種抽籤(例えば、図105の(c)に示す疑似ボーナス移行抽籤テーブルを用いた疑似ボーナス移行抽籤や図106(f)に示すモード移行抽籤テーブルを用いたモード移行抽籤)における有利度合いを変動させるようにしている。
なお、本詳細例では、例えば、3BBフラグ間であるか、あるいは2BBフラグ間であるかに応じて、有利区間入賞時サブフラグが変動する役として「F_リプレイA」(No.「3」)を例に挙げて説明しているが、有利区間入賞時サブフラグが変動する態様はこれに限られない。例えば、後述するように、内部当籤役が「F_ベル123B1」(No.「12」)であるとき、3BBフラグ間である場合と、2BBフラグ間である場合とで停止制御を異ならせることにしているので、このような役に当籤した場合、遊技価値を変動させず、表示される図柄の組合せが異なるようにし、これによって異なる有利区間入賞時サブフラグが決定されるようにしてもよい。そして、有利区間入賞時サブフラグが異なることに応じて、後述する各種抽籤における有利度合いを変動させるようにすればよい。
また、例えば、後述するように、内部当籤役が「F_スイカ」(No.「9」)であるとき、いずれのフラグ間であるかにかかわらず、押下位置(停止操作のタイミング)が適切であれば「スイカ」の図柄の組合せが表示され、押下位置が適切でなければ取りこぼしが発生して「スイカこぼし」の図柄の組合せが表示されるようにしているので、このような役に当籤した場合、取りこぼしは発生することなく入賞させることができた場合と、取りこぼしが発生した場合と、で異なる有利区間入賞時サブフラグが決定されるようにしてもよい。そして、有利区間入賞時サブフラグが異なることに応じて、後述する各種抽籤における有利度合いを変動させるようにすればよい。
また、例えば、内部当籤役が「F_リプレイA」(No.「3」)であるとき、3BBフラグ間では、停止操作が特定の態様(この特定の態様は、例えば、停止操作が予め定義された打順(正解押し順)で行われる態様、押下位置(停止操作のタイミング)が適切である態様、及びこれらの組合せの態様、いずれの態様であってもよい)で行われた場合には「平行リプ」の図柄の組合せが表示され、特定の態様で行われなかった場合には「右上がりリプ」の図柄の組合せが表示されるようにし、これにより異なる有利区間入賞時サブフラグが決定されるようにしてもよい。そして、有利区間入賞時サブフラグが異なることに応じて、後述する各種抽籤における有利度合いを変動させるようにすればよい。
すなわち、本詳細例では、特定役に関し、ベット数、遊技状態、停止操作の態様、あるいはこれらのうちいずれかの組合せによって、最終的な停止表示態様が異なる場合があることを可能とし、異なった停止表示態様に応じて異なる二次情報を決定可能とし、それによって有利度合いを変動可能とする態様全てを適用することができる。
本詳細例の遊技性の説明に戻る。非有利区間では、遊技毎に、有利区間移行抽籤が行われる。具体的には、図105の(b)に示す有利区間移行抽籤テーブルが参照され、内部当籤役が決定され、当該内部当籤役に応じて非有利区間サブフラグが決定された以降の当該遊技中の所定のタイミングで、非遊技区間サブフラグに応じて、移行先モード等が決定される。なお、この決定に際しては、有利区間に移行した際のモードの種別のみが決定される場合(図103中、「有利区間開始」)と、当該モードの種別のみならず疑似ボーナスに移行することも決定される場合(図103中、「有利区間開始+疑似ボーナス開始」)とがある。もっとも、非有利区間においては、疑似ボーナスに移行することが決定されない仕様とすることもできる。
ここで、図104を参照して、本詳細例における各モードについて説明する。本詳細例において、モードは、演出区間(通常遊技)における増加区間(疑似ボーナス)移行(付与)の期待度を変動させるための制御情報(遊技状態や制御状態と言い換えてもよい)であり、演出区間(通常遊技)においては、このモードにしたがって、疑似ボーナス移行の有無が決定されたり、有利区間を維持させたり、有利区間を終了させて非有利区間に移行させることが決定されたりするようになっている。
スタートモードは、非有利区間から有利区間(演出区間)に移行するときに滞在しやすく、相対的に不利なモードとなっており、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に低く(後述の図105の(c)参照)、また、より有利なモードに移行する期待度も相対的に低い(後述の図106の(f)参照)。なお、図示は省略しているが、スタートモードでは、天井ゲーム数が「965ゲーム」に設定される。天井ゲーム数は、疑似ボーナスに移行しない期間が一定期間となったとき、強制的に疑似ボーナスに移行させるために用いられる。それゆえ、天井ゲーム数が少ないほど遊技者に有利であり、天井ゲーム数が多いほど遊技者に不利となる。
通常Aモードは、遊技者が遊技を行う上で最も滞在しやすく、相対的に不利なモードとなっており、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に低く(後述の図105の(c)参照)、また、より有利なモードに移行する期待度も相対的に低い(後述の図106の(f)参照)。なお、通常Aモードでは、天井ゲーム数が「965ゲーム」に設定される。また、図104中、「疑似ボーナス後約999G」とあるのは、疑似ボーナス終了後に、後述の終了Aモード又は終了Bモードに移行し、当該モードにて疑似ボーナスに移行することなく32ゲームの遊技が行われ、一度非有利区間に移行した後、非有利区間から有利区間に移行する際にこの通常Aモードが選択された場合、見かけ上の天井ゲーム数は、「965ゲーム」+終了Aモード又は終了Bモードでの遊技期間「32ゲーム」+非有利区間から有利区間に移行するのに要したゲーム数となるため、これを表現したものである。以下、通常Bモード、天国準備モード、チャンスモードにおいても同様である。
通常Bモードは、遊技者が遊技を行う上で比較的滞在しやすく、相対的に不利なモードではあるが、通常Aモードよりは有利なモードとなっており、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に低く(後述の図105の(c)参照)、また、より有利なモードに移行する期待度も相対的に低い(後述の図106の(f)参照)。なお、通常Aモードでは、天井ゲーム数が「965ゲーム」に設定される。
天国準備モードは、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に低い(後述の図105の(c)参照)ものの、天井ゲーム数は「466ゲーム」に設定され、また、疑似ボーナスに移行した場合、その終了後は天国モードに移行することが確定するため(後述の図106の(f)参照)、その意味において相対的に有利なモードとなっている。
チャンスモードは、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に高く(後述の図105の(c)参照)、天井ゲーム数は「222ゲーム」に設定されているため、その意味において相対的に有利なモードとなっている。もっとも、天国モードに移行する期待度は高いものとはなっていない(後述の図106の(f)参照)。
終了Aモードは、疑似ボーナスに移行した場合、その終了後に天国モード(天国準備モードを含む)に移行しない場合に滞在しやすく、相対的に不利なモードとなっており、疑似ボーナスに移行する期待度は最も低く(後述の図105の(c)参照)、また、より有利なモードに移行する期待度も相対的に低い(後述の図106の(f)参照)。当該終了Aモードでは、疑似ボーナス終了後に疑似ボーナスに移行することなく32ゲームの遊技が行われると、有利区間そのものが終了し、非有利区間に移行する。
終了Bモードは、疑似ボーナスに移行した場合、その終了後に天国モード(天国準備モードを含む)に移行しない場合に滞在しやすく、相対的に不利なモードではあるが、終了Aモードよりは有利なモードとなっており、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に低く(後述の図105の(c)参照)、また、より有利なモードに移行する期待度も相対的に低い(後述の図106の(f)参照)。当該終了Bモードでは、終了Aモードと同様、疑似ボーナス終了後に疑似ボーナスに移行することなく32ゲームの遊技が行われると、有利区間そのものが終了し、非有利区間に移行する。なお、終了Aモード及び終了Bモードは、「終了モード」と総称することもできる。
保障モードは、天国Cモードが終了した場合に滞在するモードであり、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に高く(後述の図105の(c)参照)、天井ゲーム数は「32ゲーム」に設定されているため、その意味において相対的に有利なモードとなっている。もっとも、天国モードに移行する期待度は高いものとはなっていない(後述の図106の(f)参照)。すなわち、天国Cモードが終了したとき、それによる興趣の低下を防止するため、一定期間は相対的に有利な状態を維持(保障)しようするモードとして位置付けられる。
天国Aモードは、疑似ボーナスがいわゆる連荘することが期待できるモードであり、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に高く(後述の図105の(c)参照)、天井ゲーム数は「32ゲーム」に設定され、また、天井モードが維持される確率(天国モードループ率)が中程度に設定された相対的に有利なモードとなっている。なお、図104においては図示を省略しているが、例えば、この天井モードループ率には設定差を設けるようにすることもできる。例えば、設定値が奇数(1,3,5)であるとき、天井モードループ率が75%程度となり、設定値が偶数(2,4,6)であるとき、天井モードループ率が67%程度となるように抽籤値を設定することもできるし、単に設定値が高いほど天井モードループ率も高くなるように抽籤値を設定することもできる。後述の天国Bモード及び天国Cモードにおいても同様であり、天井モードループ率に設定差を設けることもできる。
天国Bモードは、疑似ボーナスがいわゆる連荘することが期待できるモードであり、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に高く(後述の図105の(c)参照)、天井ゲーム数は「32ゲーム」に設定され、また、天井モードが維持される確率(天国モードループ率)が高く設定された相対的に有利なモードとなっている。すなわち、天井モードループ率の点で、天国Aモードよりもさらに有利なモードとなっている。
天国Cモードは、疑似ボーナスがいわゆる連荘することが期待できるモードであり、疑似ボーナスに移行する期待度は相対的に高く(後述の図105の(c)参照)、天井ゲーム数は「32ゲーム」に設定され、また、天井モードが維持される確率(天国モードループ率)がかなり高く設定された相対的に有利なモードとなっている。すなわち、天井モードループ率の点で、天国Aモード及び天国Bモードよりもさらに有利なモードとなっている。なお、天国Aモード、天国Bモード、及び天国Cモードは、「天国モード」と総称することができる。
なお、上述した各モードは、あくまでも一例を示すものであり、モードの構成はこれに限られない。上述した各モード以外のモードを設定することもできるし、上述した各モードのうち一部のモードを設定しないようにすることもできる。
また、ここまで、非有利区間は有利区間に比べて相対的に有利度が低い状態として説明したが、非有利区間と有利区間との関係はこのような態様に限定されない。例えば、非有利区間である場合のほうが、有利区間において少なくとも1つ以上のモードが設定されている場合よりも増加区間への移行割合が高かったり、増加区間への移行に要する平均ゲーム数が短くしたりするなどの仕様、あるいは非有利区間が最も増加区間にしやすい仕様とすることもできる。このようにすることで、設定変更後など非有利区間となる状態においても遊技を行うインセンティブが生まれるため、開店時からでも遊技が開始される動機づけとなる。また、疑似ボーナス終了後32ゲームを経過したとき、例えば、後述の有利区間ランプの点灯が終了した場合であっても、最も不利な状態となることが確定しないため、このようなときでも遊技が継続される動機づけとなる。また、ここまで、演出区間は遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知されない遊技状態であるとして説明したが、増加区間と比べて不利な態様(例えば、報知の頻度を下げたり、報知の対象となる役を変更したりするなど)であれば、停止操作の情報が報知される遊技状態とすることもできる。
本詳細例の遊技性の説明に戻る。演出区間(通常遊技)では、まず、遊技毎に、有利区間当籤時サブフラグを参照して、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)が行われる。具体的には、図105の(c)に示す疑似ボーナス移行抽籤テーブルが参照され、内部当籤役が決定され、当該内部当籤役に応じて有利区間当籤時サブフラグが決定された以降の当該遊技中の所定のタイミングで、有利区間当籤時サブフラグに応じて、疑似ボーナスに移行させるか否かが決定される。なお、図105の(c)中、「非当籤」は、疑似ボーナスに移行させないことを意味し、「当籤(今回遊技)」は、今回の遊技から疑似ボーナスに移行させることを意味し、「当籤(次回遊技)」は、次回の遊技から疑似ボーナスに移行させることを意味する。
なお、本詳細例では、「当籤(今回遊技)」が決定された場合には今回遊技の開始時に、「当籤(次回遊技)」が決定された場合には次回遊技の開始時に、遊技操作(停止操作)が一定期間無効とされるとともに、当該無効期間において、図柄表示領域4に「赤7」図柄が揃って表示されるリール演出(「赤7揃い」演出)が行われた後、疑似ボーナスが開始され、「赤7揃い」演出が行われた遊技で、停止操作の情報を報知する必要がある場合には、少なくとも当該無効期間が終了して遊技操作(停止操作)が有効となるとき(それ以前でもよい)に、停止操作の情報の報知が行われるようになっている。
演出区間(通常遊技)において、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定された場合、モード移行抽籤(当籤時)が行われる。具体的には、図106の(f)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、現在のモード及び有利区間当籤時サブフラグに応じて、移行先モードが決定される。なお、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定され、モード移行抽籤(当籤時)が行われた場合、後述の疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)、モード移行抽籤(入賞時)、及びモード移行抽籤(天井時)は行われない。
演出区間(通常遊技)において、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定されなかった場合、遊技毎に(より詳細には、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」に当籤した遊技において)、有利区間入賞時サブフラグを参照して、疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)が行われる。具体的には、図105の(c)に示す疑似ボーナス移行抽籤テーブルが参照され、入賞役が決定され、当該入賞役に応じて有利区間入賞時サブフラグが決定された以降の当該遊技中(次回遊技開始前)の所定のタイミングで、有利区間入賞時サブフラグに応じて、疑似ボーナスに移行させるか否かが決定される。
なお、図105の(c)に示す疑似ボーナス移行抽籤テーブルでは、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ1」が決定された場合よりも、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ2」が決定された場合のほうが、疑似ボーナスに移行させることが決定される割合が高くなっている。もっとも、「通リプ2」を「通リプ1」よりも優遇させる態様はこれに限られない。例えば、遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)ですでに述べたものと同様に、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ2」が決定された場合には、所定確率で疑似ボーナスに移行させることが決定され得るが、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ1」が決定された場合には、疑似ボーナスに移行させることが決定され得ないようにしてもよい。
演出区間(通常遊技)において、疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定された場合、モード移行抽籤(入賞時)が行われる。具体的には、図106の(f)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、現在のモード及び有利区間入賞時サブフラグに応じて、移行先モードが決定される。なお、疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定され、モード移行抽籤(入賞時)が行われた場合、後述のモード移行抽籤(天井時)は行われない。
なお、図106の(f)に示すモード移行抽籤テーブルでは、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ1」が決定された場合よりも、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ2」が決定された場合のほうが、遊技者に相対的に有利なモードに移行させることが決定される割合が高くなっている。もっとも、「通リプ2」を「通リプ1」よりも優遇させる態様はこれに限られない。例えば、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ2」が決定された場合には、所定確率で遊技者に相対的に有利なモードに移行させることが決定され得るが、有利区間入賞時サブフラグとして「通リプ1」が決定された場合には、遊技者に相対的に有利なモードに移行させることが決定され得ないようにしてもよい。
演出区間(通常遊技)において、疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)の結果、疑似ボーナスに移行させることが決定されなかった場合、天井ゲーム数を更新し(加算方式でも減算方式でもよい)、天井ゲーム数が現在のモードに対応付けられた天井ゲーム数に達した場合には、疑似ボーナスに移行させることが決定される。この場合、必ず「当籤(今回遊技)」が決定されるようにすることもできるし、必ず「当籤(次回遊技)」が決定されるようにすることもできる。また、抽籤によりこれらのいずれが決定されるようにすることもできる。
演出区間(通常遊技)において、天井ゲーム数の到達により、疑似ボーナスに移行させることが決定された場合、モード移行抽籤(天井時)が行われる。具体的には、図106の(f)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、現在のモードに応じて、移行先モードが決定される。
なお、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)及び疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)に係る処理は、サブフラグの種類が異なるだけで、あとは同一の処理内容であることから、同一の抽籤テーブルや制御フローを用いて制御することができる。また、モード移行抽籤(当籤時)及びモード移行抽籤(入賞時)に係る処理は、サブフラグの種類が異なるだけで、あとは同一の処理内容であることから、同一の抽籤テーブルや制御フローを用いて制御することができる。
また、仮に、疑似ボーナスの当籤の種類として「当籤(今回遊技)」を設けないのであれば、有利区間入賞時サブフラグが決定されるタイミングでは、有利区間当籤時サブフラグも決定済みであり、また、天井ゲーム数も更新済みとすることができるため、疑似ボーナス移行抽籤(当籤時)、疑似ボーナス移行抽籤(入賞時)及び天井到達時の疑似ボーナス移行処理を1回の処理でまとめて行うこともできる。また、同様に、モード移行抽籤(当籤時)、モード移行抽籤(入賞時)及びモード移行抽籤(天井時)を1回の処理でまとめて行うこともできる。
本詳細例の遊技性の説明に戻る。上述したように、演出区間(通常遊技)において、疑似ボーナスに移行させることが決定され、疑似ボーナスが開始された場合(図103中、「疑似ボーナス開始」)、増加区間(疑似ボーナス)に移行する。また、上述したように、演出区間(通常遊技)において、終了Aモード又は終了Bモードに制御され、疑似ボーナスに移行することなく32ゲームの遊技が消化された場合(図103中、「有利区間終了(終了A・B経由)」)、非有利区間に移行する。また、後述の図114に示すリミット処理の条件が成立した場合には、有利区間は強制的に終了されることになり(図103中、「有利区間終了(リミット処理)」)、その結果、非有利区間に移行する。
増加区間(疑似ボーナス)では、当該疑似ボーナスが開始されるときに、天井短縮抽籤が行われる。具体的には、図106の(e)に示す天井短縮抽籤テーブルが参照され、現在のモードに応じて、当該疑似ボーナス終了後の天井ゲーム数を短縮するか否かが決定される。なお、図106の(e)中、「非当籤」は、天井ゲーム数を短縮させないことを意味し、「当籤(天井ゲーム数=0更新)」は、当該疑似ボーナス終了後、モードにかかわらず、セットされる天井ゲーム数を「0」とする(短縮させる)ことを意味する。なお、天井短縮抽籤は、疑似ボーナスが開始されるときのみならず、疑似ボーナス中は毎遊技行われるようにすることもできる。
天井短縮抽籤の結果、天井ゲーム数を短縮させないことが決定された場合、疑似ボーナスが終了したときに、後述の1G連ストックも保有していない場合には、現在のモードに応じて天井ゲーム数がセットされ(終了Aモード及び終了Bモードの場合、天井ゲーム数「965ゲーム」が仮セットされるようにしてもよいし、有利区間が終了し、再度非有利区間を経て有利区間に移行したときにセットされるようにしてもよい)、疑似ボーナスが終了し(図103中、「疑似ボーナス終了」)、演出区間(通常遊技)に移行する。一方、天井短縮抽籤の結果、天井ゲーム数を短縮させることが決定された場合、疑似ボーナスが終了したときに、天井ゲーム数として「0ゲーム」がセットされる。これにより、疑似ボーナス終了後の次回遊技から再度疑似ボーナスが開始されることとなる。なお、この場合、天井ゲーム数の到達により疑似ボーナスが開始されたことになるため、上述したモード移行抽籤(天井時)が行われる。
増加区間(疑似ボーナス)では、遊技毎に(より詳細には、有利区間当籤時サブフラグとして「確定役」又は「中チェ」が決定された遊技において)、モード移行抽籤(当籤時)が行われる。具体的には、図106の(f)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、現在のモード及び有利区間当籤時サブフラグに応じて、移行先モードが決定される。なお、上記以外の有利区間当籤時サブフラグが決定された場合にも、移行先モードが決定されるようにしてもよいが、この場合、原則として現在のモードよりも相対的に不利なモードが移行先モードとして決定されないようにするため、図106の(f)に示すモード移行抽籤テーブルとは抽籤値が異なる別のモード移行抽籤テーブルが参照されるようにしてもよい。
増加区間(疑似ボーナス)では、遊技毎に(より詳細には、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」に当籤した遊技において)、モード移行抽籤(入賞時)が行われる。具体的には、図106の(f)に示すモード移行抽籤テーブルが参照され、現在のモード及び有利区間入賞時サブフラグに応じて、移行先モードが決定される。なお、この場合、上記と同様、原則として現在のモードよりも相対的に不利なモードが移行先モードとして決定されないようにするため、図106の(f)に示すモード移行抽籤テーブルとは抽籤値が異なる別のモード移行抽籤テーブルが参照されるようにしてもよい。
増加区間(疑似ボーナス)では、遊技毎に、1G連抽籤が行われる。具体的には、図105の(d)に示す1G連抽籤テーブルが参照され、現在のモード及び有利区間当籤時サブフラグ又は有利区間入賞時サブフラグに応じて、1G連を発生させるか否かが決定される。なお、図106の(d)中、「非当籤」は、1G連を発生させないことを意味し、「当籤(1G連+1)」は、1G連を発生させる権利(1G連ストック)が1個付与される(1G連ストックカウンタが1加算される)ことを意味する。なお、1G連ストックは、1G連ストックカウンタによって複数個(最大255個)ストック(貯留)されることが可能となっている。したがって、1回の疑似ボーナス中に複数個の1G連ストックが付与される場合もある。また、1回の1G連抽籤で、複数個の1G連ストックが付与され得るように、1G連抽籤テーブルを構成することもできる。
疑似ボーナスが終了したときに、1G連ストックカウンタの値が1以上である場合(すなわち、1G連ストックを保有している場合)には、1G連ストックが1つ消化され(1G連ストックカウンタが1減算され)、疑似ボーナス終了後の次回遊技から再度疑似ボーナスが開始されることとなる。なお、この場合、1G連ストックという権利に応じた疑似ボーナスの開始となるため、上述したモード移行抽籤は行われない。一方、疑似ボーナスが終了したときに、1G連ストックカウンタの値が1以上でない場合(すなわち、1G連ストックを保有していない場合)、上述した天井短縮抽籤にも当籤していない場合には、現在のモードに応じて天井ゲーム数がセットされ(終了Aモード及び終了Bモードの場合、天井ゲーム数「965ゲーム」が仮セットされるようにしてもよいし、有利区間が終了し、再度非有利区間を経て有利区間に移行したときにセットされるようにしてもよい)、疑似ボーナスが終了し(図103中、「疑似ボーナス終了」)、演出区間(通常遊技)に移行する。
なお、天井短縮抽籤に当籤し、1G連ストックも保有している場合、天井短縮抽籤の結果が優先され、天井短縮に応じた疑似ボーナスが実行された後、1G連ストックに応じた疑似ボーナスが実行されるようにしてもよいし、1G連ストックが優先され、1G連ストックに応じた疑似ボーナスが実行された後、天井短縮に応じた疑似ボーナスが実行されるようにしてもよい。後者の場合、天井短縮があることを持ち越せる情報を別途記憶しておけばよい。
本詳細例では、増加区間(疑似ボーナス)の構成として、「55ゲーム」間継続し、最大275枚獲得可能としたものを一例として挙げているが、疑似ボーナスの構成はこれに限られない。例えば、当該疑似ボーナスを「疑似BB(ビッグボーナス)」として構成し、他に「22ゲーム」間継続し、最大110枚獲得可能とした疑似ボーナスである「疑似RB(レギュラーボーナス)」を搭載するようにしてもよい。この場合、上述した疑似ボーナス移行抽籤、天井到達時、1G連抽籤において、疑似ボーナスに移行させること(権利を付与すること)が決定される際に、その種別(例えば、「疑似BB」とするのか、「疑似RB」とするのか)が所定確率(例えば、50%ずつ)で決定されるようにすればよい。なお、「疑似RB」は、「疑似BB」との間で価値が異なる(より詳細には、「疑似BB」よりも価値が低い)ものとすればよいため、例えば、継続ゲーム数は「疑似BB」と同じであるが、ベルナビ率(停止操作の情報が報知される報知確率)を低いものとすることで、最大獲得可能枚数に差をつけ、価値が異なるようにすることもできる。また、「疑似RB」を開始させる際には、図柄表示領域4に「BAR」図柄が揃って表示されるリール演出、あるいは「赤7-赤7-BAR」が表示されるリール演出が行われるようにすればよい。さらに、増加区間は疑似ボーナスとして構成されるものに限られない。例えば、継続する遊技数(遊技期間)を変化させることが可能なAT状態やART状態として構成することもできる。
また、疑似ボーナス中に、後述の図114に示すリミット処理の実行条件が成立した場合には、有利区間は強制的に終了されることになり(図103中、「リミット処理による有利区間終了」)、その結果、非有利区間に移行する。
なお、本詳細例において、上述した遊技の流れは、基本的に3枚ベット状態で遊技が行われることを前提としたものである。したがって、2枚ベット状態で遊技が行われる場合には、上述した図105の(a)~(d)、図106の(e)及び(f)を用いた各種抽籤は行われず、また、天井ゲーム数も更新されない。また、疑似ボーナス中に2枚ベット状態となった場合には、疑似ボーナスの継続期間も進行しない。もっとも、2枚ベット状態では、遊技価値が増加しないことから、2枚ベット状態であれば、疑似ボーナス中は増加区間とはならない。すなわち、本詳細例と、図98及び図99を参照して説明した遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)とは、2BBフラグ間であるか、3BBフラグ間であるか、に応じて仕様を異ならせる点については共通するが、3枚ベット状態が通常遊技を行う状態であり、2枚ベット状態で遊技を行うと遊技者は常に不利となる点において異なるものとなっている。
また、本詳細例において、上述した遊技の流れは、基本的に非ボーナス状態で遊技が行われることを前提としたものである。したがって、ボーナス状態(2BB状態及び3BB状態)で遊技が行われる場合には、上述した図105の(a)~(d)、図106の(e)及び(f)を用いた各種抽籤は行われず、また、天井ゲーム数も更新されない。もっとも、疑似ボーナス中にボーナス状態となった場合には、疑似ボーナスの継続期間は進行する。すなわち、本詳細例と、図98及び図99を参照して説明した遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)とは、ベット数に応じて、当籤可能なボーナス役や入賞可能なボーナス役(移行可能なボーナス状態)を異ならせることで、その仕様を異ならせる点については共通するが、ボーナス状態を作動させると、遊技者に不利となる場合がある点において異なるものとなっている。
(本詳細例に係る発明1)
上述したように、本詳細例では、疑似ボーナス中において、天井短縮抽籤が行われる。ここで、図106の(e)に示す天井短縮抽籤テーブルをみると、現在のモードが、保障モード、天国Aモード、天国Bモード、及び天国Cモードのいずかのモードであるとき、1/8(32/256)の確率で天井短縮抽籤に当籤する一方、その他のモードであるときには天井短縮抽籤に当籤しないようになっている。すなわち、天井ゲーム数が「32ゲーム」であるモードの場合には、その「32ゲーム」が「0ゲーム」に短縮される場合があり、天井ゲーム数がそれよりも多いモードの場合には、天井ゲーム数が短縮される場合がないようになっている。
なお、天井ゲーム数が「32ゲーム」よりも多いモードの場合であっても、天井ゲーム数が「32ゲーム」であるモードの場合よりも低い確率(例えば、1/64)で、天井ゲーム数が短縮されることが決定されるようにしてもよい。
また、天井ゲーム数を短縮する態様も上述したものに限られない。例えば、「32ゲーム」をそれより少ない所定ゲーム(0~31ゲーム)に短縮すれば、同様の作用効果を発揮できることから、天井短縮抽籤に当籤したときに短縮するゲーム数がさらに決定されるようにしてもよいし、天井短縮抽籤において、何ゲーム分短縮するのかを予め決定するようにしてもよい。
また、天井短縮抽籤が行われる契機も上述したものに限られない。例えば、疑似ボーナス中には、遊技毎に天井短縮抽籤が行われるようにしてもよい。また、有利区間(通常遊技)において、現在のモードが、保障モード、天国Aモード、天国Bモード、及び天国Cモードのいずかのモードであるときには、遊技毎に天井短縮抽籤が行われるようにしてもよい。これらの場合には、有利区間当籤時サブフラグや有利区間入賞時サブフラグが参照されて、天井短縮抽籤に当籤するか否かが決定されるようにすればよい。
また、上述したように、本詳細例では、疑似ボーナス中において、1G連抽籤が行われる。ここで、図105の(d)に示す1G連抽籤テーブルをみると、現在のモードがいずれのモードであっても、1G連ストックが付与される場合があるようになっている。すなわち、天井ゲーム数が「32ゲーム」であるモードであるか否かにかかわらず、疑似ボーナスを継続させるための権利が付与可能となっている。
なお、当該権利を付与する態様は上述したものに限られない。例えば、天井ゲーム数が「32ゲーム」であるモードであるときには、天井短縮抽籤が行われることを考慮して1G連抽籤が行われないようにし、天井ゲーム数が「32ゲーム」よりも多いモードであるときに1G連抽籤が行われるようにすることで、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制してもよい。
また、1G連抽籤が行われる契機も上述したものに限られない。例えば、疑似ボーナス以外の有利区間(演出区間)においても、1G連抽籤が行われるようにし、その結果ストックされた1G連ストックは、次の疑似ボーナスにおいて消化されるようにしてもよい。
なお、図103~図106においては図示を省略しているが、本詳細例では、疑似ボーナスの開始時、あるいは疑似ボーナス中において、現在のモードが天国モードであるとき、所定確率で通常とは異なる楽曲が出力されたり、有利な状態であることを示唆するためのキャラクタランプが点灯したりする特別ボーナス中演出が実行されるようになっている。したがって、特別ボーナス中演出が実行された場合、天井短縮抽籤が実行されることを期待させることができる。また、この特別ボーナス中演出は、天井短縮抽籤に当籤したときには100%の確率で実行されるようにしてもよい。このようにすれば、例えば、疑似ボーナスの開始時に特別ボーナス中演出が実行された場合、少なくとも天国モードに滞在していることが示唆され、さらに天井短縮抽籤にも当籤したかもしれないとの期待感を抱かせることができる。また、この特別ボーナス中演出は、疑似ボーナス中に1G連抽籤に当籤したときにも、所定確率であるいは100%の確率で実行されるようにしてもよい。このようにすれば、(1)天国モードのみ、(2)天国モード+天井短縮当籤、(3)天国モード+1G連当籤、(4)天国モード+天井短縮当籤+1G連当籤、(5)1G連当籤のみ、など様々な可能性を示唆することでき、遊技の興趣を向上させることができる。
このように、本詳細例の遊技機では、有利状態(例えば、疑似ボーナス)が終了してから所定期間(32ゲーム)内に再度有利状態に制御されることが確定している場合(例えば、天国モードの場合)、その期間をさらに短縮できる場合があることから、一連の有利区間の継続期間が制限される場合(例えば、リミット処理が実行される場合)であっても、遊技者がなるべく有利度合いの高い状態で遊技を行えるようにして遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、本詳細例の遊技機によれば、有利状態が終了してから所定期間内に再度有利状態に制御されることが確定していない場合(例えば、終了モードの場合)であっても、権利(例えば、1G連ストック)付与によって再度有利状態が開始される場合があることから、遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
また、本詳細例の遊技機によれば、一連の有利区間は、継続した遊技期間又は付与された遊技価値量によって継続が制限されることから、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技の公平性を担保することができる。
(本詳細例に係る発明2)
図103~図106においては図示を省略しているが、本詳細例では、有利区間当籤時サブフラグとして「確定役」が決定された場合(すなわち、「F_確定チェリー」又は「F_リーチ目」が内部当籤役として決定された場合)であって、上述したモード移行抽籤の結果、天国Cモードに移行することが決定された場合には、1/2の確率(この確率は任意である)で特別フリーズ演出が実行可能となっている。なお、遊技者は、有利区間当籤時サブフラグ「中チェ」が決定された場合(すなわち、「F_中段チェリー」が内部当籤役として決定された場合)にも、有利区間当籤時サブフラグとして「確定役」が決定された場合と同様の恩恵を受けることができることから、有利区間当籤時サブフラグ「中チェ」が決定された場合には、有利区間当籤時サブフラグとして「確定役」が決定された場合と同様に、特別フリーズ演出を実行可能としてもよい。
ここで、「確定役」は、疑似ボーナス移行も確定する役であることから(図105の(c)参照)、遊技者は特別フリーズ演出が実行されると、疑似ボーナス移行及び天国Cモード移行があったことが認識できるようになっており、遊技者にとって非常に興趣が高まるようになっている。特別フリーズ演出は、例えば、遊技開始時に約20秒間にわたって遊技操作(停止操作)が無効とされる演出として構成される。なお、この間には、各リールが振動したり、逆回転したりする特別リール演出が行われるようにしてもよいし、表示装置11において、通常は表示されない特別映像などが表示されるようにしてもよい。また、通常は出力されない特別楽曲が出力されるようにしてもよい。むろん、これらの組合せによって演出を行うこともできる。また、遊技操作は無効とされないが、遊技者が次の遊技操作を行うまで、これらの演出が行われるようにすることもできる(すなわち、演出を最後まで実行させるか、あるいは中途でキャンセルして遊技を進行させるかの決定を遊技者に委ねることもできる)。
ただし、本詳細例では、図114を用いて後述するように、例えば、天国Cモードに滞在していたとしても、リミット処理の実行によって有利区間が強制的に終了される場合があることから、上述した特別フリーズ演出を何度も実行することが望ましくない場合もある。
そこで、本詳細例では、同じ一連の有利区間内では、特別フリーズ演出は一度しか実行されないようになっている。具体的には、一連の有利区間内において、最初に特別フリーズ演出を実行することが決定された場合には、特別フリーズ演出が実行されるが、それ以降同じ一連の有利区間内では、同じ条件が成立した場合であっても、特別フリーズ演出が実行されないように制御する。なお、手法としては、一度特別フリーズ演出が実行された場合、その旨を示す情報を格納しておき、それ以降同じ一連の有利区間内において、当該情報が格納されている場合には、そもそも特別フリーズ演出を実行するか否かの決定が行われないようにしてもよいし、当該決定は行われるが、当該情報が格納されている場合にはその決定結果が実行することを示すものであっても、実行しないことを示すものに書き換えるようにしてもよい。そして、格納された当該情報は、有利区間が終了するときにクリアされるようにすればよい。
なお、特別フリーズ演出の実行が制限される態様は上述したもの限られない。例えば、特別フリーズ演出の実行が制限される上限の回数を「1回」ではなく、「2回」や「3回」として定めてもよい。すなわち、特別フリーズ演出の実行は制限されるが、その上限は複数回として定めてもよい。これは、特別フリーズ演出1回あたりの出玉の期待値に応じて適宜設定することができる。
また、特別フリーズ演出が実行されるか否かの決定が行われる条件は上述したものに限られない。すなわち、上記では、「確定役」の当籤を契機として、モード移行が行われ、当該モードが天国Cモードであったことを条件として、特別フリーズ演出が実行されるか否かの決定を行うようにしているが、例えば、「確定役」の当籤以外の契機によっても天国Cモードに移行する場合があることから(図106の(f)参照)、これらの場合にも特別フリーズ演出が実行されるか否かの決定が行われるものとし、所定確率(「確定役」の当籤を契機とする場合と同じ確率であってもよいし、異なる確率であってもよい)で特別フリーズ演出が実行されることが決定されるようにしてもよい。
また、例えば、「確定役」の当籤を契機として、まず、特別フリーズ演出が実行されるか否かの決定が行われるものとし、特別フリーズ演出が実行されることが決定された場合に、天国Cモードに移行させるようにしてもよい。すなわち、天国Cモードに移行することが決定されたことに応じて特別フリーズ演出が実行されるようにしてもよいし、特別フリーズ演出が実行されることが決定されたことに応じて天国Cモードに移行させるようにしてもよい。
また、例えば、特別フリーズ演出が実行されるか否かの決定が行われる条件として、有利区間中の遊技の進行度合いを採用してもよい。例えば、後述の有利区間ゲーム数カウンタないし制御用ゲーム数カウンタの値が「750」未満であるとき、あるいは後述の有利区間払出数カウンタないし制御用払出数カウンタの値が「1201」未満であるときには、上述したように特別フリーズ演出が実行されるか否かの決定が行われ、後述の有利区間ゲーム数カウンタないし制御用ゲーム数カウンタの値が「750」以上となったとき、あるいは後述の有利区間払出数カウンタないし制御用払出数カウンタの値が「1201」以上となったときには、以降同じ一連の有利区間においては、特別フリーズ演出が実行されるか否かの決定が行われないようにすることもできる。
このように、本詳細例の遊技機では、一連の有利区間の継続期間が一定期間に制限される(後述の図114参照)。そして、同じ一連の有利区間内においては、遊技者にとって有利度合いの高い制御情報(例えば、天国Cモード)が複数回設定される場合であっても、その都度特別演出(例えば、特別フリーズ演出)が行われることがないように制御される。したがって、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、本詳細例の遊技機では、一連の有利区間の継続期間が一定期間に制限される(後述の図114参照)。また、一連の有利区間内においては、特定役(例えば、「確定役」)の当籤を契機として、有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御されることが確定するとともに、遊技者にとって有利度合いの高い制御情報(例えば、天国Cモード)が設定される場合がある。そして、同じ一連の有利区間内においては、このような場合が複数回発生する場合であっても、その都度特別演出(例えば、特別フリーズ演出)が行われることがないように制御される。したがって、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技の興趣の低下を防止することができる。
(本詳細例に係る発明3)
上述したように、本詳細例では、決定された内部当籤役に応じて二次情報(例えば、有利区間当籤時サブフラグ)を決定可能であるとともに、表示された図柄の組合せに応じて二次情報(例えば、有利区間入賞時サブフラグ)を決定可能とし、それぞれ決定された二次情報に応じて、遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、疑似ボーナス)を付与するか否かを決定可能としている。
このように、本詳細例の遊技機では、内部当籤役が決定された際のみならず、図柄の組合せが表示された際にも有利状態の付与に関する期待感を与えることができるため、有利状態の付与に関する遊技性を多様化することができる。
また、本詳細例の遊技機では、決定された内部当籤役に対応する情報と、表示された図柄の組合せに対応する情報と、をともに共通の二次情報として管理しているため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制することができる。
また、上述したように、あるいは後述するように、本詳細例では、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)である場合、第1特別役(例えば、「F_3BB」)を当籤可能とする一方、第2特別役(例えば、「F_2BB」)を当籤可能としない。また、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)である場合、第2特別役を当籤可能とする一方、第1特別役を当籤可能としない。また、特定役(例えば、「F_リプレイA」)に当籤した場合、第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)であれば所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)を表示させ、第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)であれば特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示可能とする。そして、本詳細例の遊技機では、所定図柄の組合せが表示された場合と、特定図柄の組合せが表示された場合と、で異なる二次情報を決定可能としている。
このように、本詳細例の遊技機では、いずれの特別許可状態となっているかに応じて、同じ特定役が決定された場合であっても有利状態の付与に関する決定内容を変動させることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性をさらに多様化することができる。
(本詳細例に係る発明4)
上述したように、あるいは後述するように、本詳細例では、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)である場合、第1特別役(例えば、「F_3BB」)を当籤可能とする一方、第2特別役(例えば、「F_2BB」)を当籤可能としない。また、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)である場合、第2特別役を当籤可能とする一方、第1特別役を当籤可能としない。また、特定役(例えば、「F_リプレイA」)に当籤した場合、第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)であれば所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)を表示させ、第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)であれば特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示可能とする。また、少なくとも特定役に当籤した場合であって特定図柄の組合せが表示された場合に、有利状態(疑似ボーナス)を付与するか否かを決定可能とする。
ここで、本詳細例では、所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)と特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)とは、ともに再遊技に係る図柄の組合せであることから、いずれが表示された場合であっても再遊技の作動という同じ特典が付与されることとなる。
なお、同じ特典を付与する態様は上述したものに限られない。例えば、特定役を遊技価値の付与に係る特定小役として構成する。そして、特定小役に当籤した場合、例えば、第1特別許可状態であれば、1枚(この値は任意であり、ベットされた遊技価値以下の他の値であってもよいし、ベットされた遊技価値を超える値であってもよい)の遊技価値が付与される所定図柄の組合せ(「右上がりリプ」に相当する遊技価値の付与に係る図柄の組合せ)を表示させ、第2特別許可状態であれば、所定図柄の組合せが表示された場合と同数の遊技価値が付与される特定図柄の組合せ(「平行リプ」に相当する遊技価値の付与に係る図柄の組合せ)を表示させるようにしてもよい。
また、所定図柄の組合せと特定図柄の組合せとをともに「はずれ」の図柄の組合せ(もっとも、有利状態を付与するか否かを決定可能とするため、純粋な「はずれ」の場合とは異なる図柄の組合せであることは識別可能な図柄の組合せとする)として構成するようにしてもよい。この場合であっても、価値が同じである点にかわりはない。
このように、本詳細例の遊技機では、いずれの特別許可状態となっているかに応じて、同じ特定役が決定された場合であっても有利状態の付与に関する決定内容を変動させることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる。また、特定役が決定された遊技では、いずれの特別許可状態となっていても同じ特典が付与されることから、遊技性を変動させる場合であっても、遊技者が直接的な不利益を被ってしまうこと防止することができる。
(本詳細例に係る発明5)
上述したように、あるいは後述するように、本詳細例では、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)である場合、第1特別役(例えば、「F_3BB」)を当籤可能とする一方、第2特別役(例えば、「F_2BB」)を当籤可能としない。また、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)である場合、第2特別役を当籤可能とする一方、第1特別役を当籤可能としない。また、特定役(例えば、「F_リプレイA」)に当籤した場合、第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)である場合に、特定の態様で停止操作が行われるときには特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示させることが可能であり、特定の態様で停止操作が行われないときには特定図柄の組合せを表示させることを可能しないようにしてもよい。
そして、少なくとも特定役に当籤した場合であって特定図柄の組合せが表示された場合に、有利状態(例えば、疑似ボーナス)を付与するか否かを決定可能としてもよい。
あるいは、特定役が内部当籤役として決定された場合、特定図柄の組合せが表示されたときと、特定図柄の組合せが表示されなかったときと、で有利状態の付与に関する有利度を異ならせることを可能としてもよい。
また、特定役に当籤した場合、第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)である場合には、所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)を表示させ、第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)である場合に、特定の態様で停止操作が行われるときには特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示させ、特定の態様で停止操作が行われないときには所定図柄の組合せを表示させるようにしてもよい。
この場合、特定役は、少なくとも1つのリールにおいて、停止操作のタイミングが適切である場合(これを以下、「押下位置○」として説明する場合がある)に特定図柄の組合せが表示され、停止操作のタイミングが適切でない場合(これを以下、「押下位置×」として説明する場合がある)に所定図柄の組合せが表示されるものとして構成することができる。これにより、遊技者の停止操作(のタイミング)に起因して有利状態の付与に関する有利度を変動させることができるため、遊技者はより遊技に集中することとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定役は、上述したとおり特定小役として構成することも可能であり、この場合、少なくとも1つのリールにおいて、停止操作のタイミングが適切である場合(押下位置○の場合)に特定図柄の組合せが表示されて所定数の遊技価値が付与され、停止操作のタイミングが適切でない場合(押下位置×の場合)に所定図柄の組合せが表示されて特定数の遊技価値が付与されるものとして構成することができる。なお、この場合、所定数は特定数と同じ(すなわち、同じ特典)としてもよい。また、所定数のほうが特定数よりも多い遊技価値が付与されるものとしてもよい。また、所定数のほうが特定数よりも少ない遊技価値が付与されるものとしてもよい。また、特定図柄の組合せ及び所定図柄の組合せの少なくともいずれかを取りこぼしが発生したときの図柄の組合せとしてもよい。すなわち、所定数及び特定数のいずれかを「0」に設定するようにしてもよい。これにより、遊技者の停止操作(のタイミング)に起因して有利状態の付与に関する有利度を変動させることができるのみならず、直接的な特典の内容も変動させることができるため、遊技者はより遊技に集中することとなり、また遊技性をさらに多様化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定役が1種類であると、停止操作のタイミングが適切となるタイミングも限定されてしまうため、停止操作のタイミングが適切となるタイミングが異なる複数の特定役を設けることが望ましい。例えば、1つのリールにおいて、停止操作のタイミングが第1のタイミングであるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、第1のタイミング以外のタイミングであるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第1特定役と、停止操作のタイミングが第1のタイミングとは異なる第2のタイミングであるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、第2のタイミング以外のタイミングであるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第2特定役と、停止操作のタイミングが第1のタイミング及び第2のタイミングとは異なる第3のタイミングであるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、第3のタイミング以外のタイミングであるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第3特定役と、が設けられ、これらが同じ当籤確率で当籤するようにすればよい。
また、この場合、特定役は、打順が適切である場合(正解押し順の場合)に特定図柄の組合せが表示され、打順が適切でない場合(不正解押し順の場合)に所定図柄の組合せが表示されるものとして構成することができる。これにより、遊技者の停止操作(の手順)に起因して有利状態の付与に関する有利度を変動させることができるため、遊技者はより遊技に集中することとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定役は、上述したとおり特定小役として構成することも可能であり、この場合、打順が適切である場合(正解押し順の場合)に特定図柄の組合せが表示されて所定数の遊技価値が付与され、打順が適切でない場合(不正解押し順の場合)に所定図柄の組合せが表示されて特定数の遊技価値が付与されるものとして構成することができる。なお、この場合、所定数は特定数と同じ(すなわち、同じ特典)としてもよい。また、所定数のほうが特定数よりも多い遊技価値が付与されるものとしてもよい。また、所定数のほうが特定数よりも少ない遊技価値が付与されるものとしてもよい。また、特定図柄の組合せ及び所定図柄の組合せの少なくともいずれかを、取りこぼしが発生したときの図柄の組合せとしてもよい。すなわち、所定数及び特定数のいずれかを「0」に設定するようにしてもよい。これにより、遊技者の停止操作(の手順)に起因して有利状態の付与に関する有利度を変動させることができるのみならず、直接的な特典の内容も変動させることができるため、遊技者はより遊技に集中することとなり、また遊技性をさらに多様化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定役が1種類であると、適切となる打順も限定されてしまうため、適切となる打順が異なる複数の特定役を設けることが望ましい。例えば、左第1停止であるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、中・右第1停止であるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第1特定役と、中第1停止であるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、左・右第1停止であるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第2特定役と、右第1停止であるとき、適切な停止操作となって特定図柄の組合せが表示され、左・中第1停止であるとき、適切な停止操作とならずに特定図柄の組合せは表示されない第3特定役と、が設けられ、これらが同じ当籤確率で当籤するようにすればよい。
(次ゲーム以降に影響するペナルティ)
ここまで、特定役に当籤した単位遊技において、停止操作態様(停止操作のタイミングや打順のうち、少なくとも一方又は両方)に起因して、非有利区間における有利区間への移行判定処理や、有利区間における有利状態の付与に関する判定処理(疑似ボーナス移行抽籤やモード移行抽籤、その他有利区間における遊技状況の有利度を変化させるための処理を含む)を変化させることを述べたが、このような変化は、特定役に当籤した単位遊技以降の単位遊技に対して影響を及ぼすものとしてもよい。例えば、上述した第1特定役(第1のタイミングで停止操作が行われること、あるいは左第1停止の打順で停止操作が行われることが推奨される(適切な)停止操作態様である内部当籤役)に当籤した単位遊技で、適切な停止操作態様で停止操作が行われなかった場合には、当該ゲーム及び次ゲーム以降の所定ゲーム間(例えば、5ゲーム間)にわたって、上述した有利区間に関する判定処理における当籤確率を低下させたり、あるいは上述した有利区間に関する判定処理が行われなくなったりするなどの不利状態(ペナルティ状態)を設定可能とするものであってもよい、なお、停止操作態様が適切でなかった場合には、当該ゲームには影響を与えず、次ゲーム以降の所定ゲーム間においてのみ不利状態を設定可能とするものであってもよい。
(ペナルティ状態の終了条件)
また、不利状態は、所定ゲームの消化により終了するものに限られず、所定の解除条件が成立した場合に終了するものであってもよい。ここで、所定の解除条件は、例えば、所定枚数の遊技価値の消費、再遊技役など所定役の所定回数の当籤、特定の図柄の組合せが所定回数以上停止したこと(正解押し順で停止操作された遊技が所定回数以上となったこと)などとすることができる。また、この場合、不利状態を極端に長引かせると、不利状態への移行原因をつくった遊技者がそこで遊技を止めてしまう結果、後から遊技を行う別の遊技者に損失が転嫁されてしまう場合もあることから、例えば、所定枚数は10枚程度、所定回数は1~3回とするなど比較的容易に達成できるものとすることが望ましい。また、解除条件を複数設けて、いずれかの条件が達成できたときに不利状態が終了するものとしてもよい。
(ペナルティ中のプレミアム役)
また、「確定役」や「中チェ」など、当籤確率は低いが遊技者にとっての恩恵が大きな内部当籤役(プレミアム役)については、不利状態中に当籤した場合であっても不利状態以外の状況で当籤したときと同様に扱うようにして、引き損となってしまうことが防止されるようにしてもよい。もっとも、あくまでも不利状態であるとして、その恩恵を与えないようにすることもできる。また、いずれの場合であっても、不利状態中にプレミアム役に当籤した場合には、後述する特殊報知が行われるようにすることもできる。
(ペナルティ移行に対する警告)
また、不利状態への移行が発生し得る停止操作態様で停止操作が行われた場合や不利状態への移行原因となる所定の図柄の組合せが停止表示した場合に、画像、音声、ランプの発光・消灯パターンや遊技操作を一時的に無効化するロックの発生など、注意喚起をするための任意の演出(警告報知)を発生可能な構成としてもよい。
(抽籤冷遇以外のペナルティ)
また、不利状態となったときには、上述したように有利区間に関する判定処理を不利なものとなる(冷遇する)だけでなく、単位遊技あたりの消化時間が長引くものとして遊技の時間効率において不利となるようにしてもよい。例えば、不利状態においては、開始操作からリールの回転開始までの期間において、所定時間(例えば、10秒程度)のロックが毎ゲーム発生するなどとしてもよい。また、不利状態では、このような時間的な不利益のみを与えてもよいし、このような時間的な不利益と上述した出玉的な不利益とを与えてもよい。
(不利状態は有利区間の一部として扱う)
また、例えば、非有利区間においては、有利区間への移行に関して複数の状態(例えば、非有利区間A、非有利区間Bなど)をもたせることができないため、不利状態は、有利区間(演出区間)における状態の1つとして制御するようにしてもよい。例えば、図103及び図104を用いて説明したモードに加えて、不利状態に対応する固有のモード(不利状態モード)を設け、不利状態に移行した場合には、不利状態が終了するまで不利状態モードが設定されるようにすればよい。例えば、非有利区間において不利状態の移行条件を満たした場合、有利区間(演出区間)かつ不利状態モードである状態に移行させる。ここで、不利状態が終了した場合の移行先は任意であるが、一時的な冷遇状態(不利状態)を設ける趣旨からすれば、不利状態の移行前の状態に復帰させることが望ましい。なお、不利状態は1種類でもよいが、複数種類設け、不利状態移行契機の種類などに応じていずれかの不利状態に移行させるものとしてもよく、例えば、遊技者が所定の図柄の組合せを表示させた際に付与された利益(例えば、付与された遊技価値数やRT状態の移行先など)が大きい場合には、不利状態の中でも不利度合いが相対的に高い状態へ移行させるものとすれば、ゲームバランスをとる観点から望ましいものとなる。
(増加区間中のペナルティ)
また、増加区間中(疑似ボーナス中)において不利状態の移行条件を満たした場合にも不利状態に移行させるようにしてもよい。この場合、不利状態では、遊技価値の付与に関する指示(押し順ベル当籤時の正解押し順のナビなど)は発生させつつも、有利状態に関する判定処理は冷遇するというものであってもよいし、遊技価値の付与に関する指示を一時的に発生させないものとしてもよい。なお、不利状態であることを後述の有利区間ランプの点灯パターンの変化で報知してもよい。例えば、通常の増加区間中において有利区間ランプは白発光するが、増加区間中に不利状態に移行した場合には、不利区間中において有利区間ランプを赤発光させるようにしてもよい。
このように、本詳細例の遊技機では、いずれの特別許可状態となっているかと遊技者の停止操作の態様とに応じて、同じ特定役が決定された場合であっても有利状態の付与に関する決定内容を変動させることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる。
(本詳細例に係る発明6)
また、上述したように、あるいは後述するように、本詳細例では、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)である場合、第1特別役(例えば、「F_3BB」)を当籤可能とする一方、第2特別役(例えば、「F_2BB」)を当籤可能としない。また、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)である場合、第2特別役を当籤可能とする一方、第1特別役を当籤可能としない。また、特定役(例えば、「F_リプレイA」)に当籤した場合、第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)であれば所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)を表示させ、第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)であれば特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示可能とする。
また、本詳細例では、特定役に当籤した場合、所定図柄の組合せが表示された場合よりも、特定図柄の組合せが表示された場合のほうが、有利状態が付与される可能性が高くなっている。すなわち、3枚ベットすることを前提とすれば、第2特別許可状態(2BBフラグ間)は、第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)よりも有利状態の付与が優遇される状態である。
また、本詳細例では、所定役(例えば、図98に示した「押し順ベルB」、後述の図113の説明で示す「押し順ベルB」)に当籤した場合、第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)であれば打順不問で付与図柄の組合せ(例えば、9枚又は8枚の遊技価値が付与される図柄の組合せ)が表示される一方、第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)であれば、打順が予め定義された正解押し順であった場合には付与図柄の組合せが表示されるが、打順が予め定義された正解押し順でなかった場合には付与図柄の組合せは表示されず、遊技価値が付与されない取りこぼしとなるか、又は付与図柄の組合せが表示された場合よりも少ない量の遊技価値しか付与されない図柄の組合せ(例えば、1枚役に対応する図柄の組合せ)が表示されることとなる。すなわち、有利状態の作動を考慮しなければ、第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)は、第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)よりも遊技価値の付与が優遇される状態である。
すなわち、遊技者が、3枚ベットで3BBを当籤させた後、3BBを持ち越した状態(3BBフラグ間・第1特別許可状態)とし、3枚ベットで遊技を行えば、有利状態の付与確率は優遇されないものの、有利状態が作動していないときの遊技媒体の付与確率は優遇されるため、有利状態が作動しているときと作動していないときとの傾斜値の差が相対的に少ない状態で遊技を進めることができる。このように、遊技者が急激に遊技価値を増加させることができる可能性は少なくなるものの、遊技者の遊技価値が減りにくいといった状態は、例えば、「安定状態」と定義することができる。
一方、遊技者が、2枚ベットで2BBを当籤させた後、2BBを持ち越した状態(2BBフラグ間・第2特別許可状態)とし、3枚ベットで遊技を行えば、有利状態の付与確率は優遇されるものの、有利状態が作動していないときの遊技媒体の付与確率は優遇されないため、有利状態が作動しているときと作動していないときとの傾斜値の差が相対的に多い状態で遊技を進めることができる。このように、遊技者が急激に遊技価値を増加させることができる可能性は高くなるものの、遊技者の遊技価値が減りやすいといった状態は、例えば、「荒波状態」と定義することができる。
ここで、安定状態と荒波状態の2つの状態を創出する手法は上述したものに限られない。例えば、「安定状態」では、上述した疑似ボーナス移行抽籤において、疑似ボーナスの移行確率を「荒波状態」よりも高める一方、上述したモード移行抽籤において、天国モードの移行確率を「荒波状態」よりも低める。また、「荒波状態」では、上述した疑似ボーナス移行抽籤において、疑似ボーナスの移行確率を「安定状態」よりも低める一方、上述したモード移行抽籤において、天国モードの移行確率を「安定状態」よりも高める。このようにすれば、「安定状態」では、疑似ボーナスに初当りしやすいが、連荘しにくいという状態を創出でき、「荒波状態」では、疑似ボーナスに初当りしにくいが、連荘しやすいという状態を創出できる。なお、所定役の停止制御については、上述したように、2BBフラグ間と3BBフラグ間とで変動するものとしてもよいし、これとは異なる(すなわち、3BBフラグ間で優遇しない)ものとしてもよい。
このような手法を本詳細例に適用してみると、例えば、通常状態の制御状態(遊技状態やモードと言い換えてもよい)として、さらに「安定状態」及び「荒波状態」を設ける。そして、いずれの制御状態もセットされていない状態で、所定図柄の組合せ(「右上がりリプ」)が表示された場合には「安定状態」をセットし、特定図柄の組合せ(「平行リプ」)が表示された場合には「荒波状態」をセットする。そして、セットされた各制御状態は、疑似ボーナス移行が決定されるまで維持される(すなわち、疑似ボーナス移行が決定されたときに終了する)ようにすればよい。なお、「安定状態」がセットされている状態で特定図柄の組合せ(「平行リプ」)が表示された場合には、制御状態が「荒波状態」に更新され、「荒波状態」がセットされている状態で所定図柄の組合せ(「右上がりリプ」)が表示された場合には、制御状態が「安定状態」に更新されるようにしてもよい。すなわち、所定図柄の組合せ又は特定図柄の組合せが表示される度に、対応する制御状態に更新されるようにしてもよい。
そして、「安定状態」がセットされている場合には、例えば、上述した疑似ボーナス移行抽籤において、当籤が決定される抽籤値が高く設定された疑似ボーナス移行抽籤テーブルが用いられて当該抽籤が行われ、上述したモード移行抽籤において、天国モードに移行することが決定される抽籤値が低く設定されたモード移行抽籤テーブルが用いられて当該抽籤が行われるようにすればよい。また、「荒波状態」がセットされている場合には、例えば、上述した疑似ボーナス移行抽籤において、当籤が決定される抽籤値が低く設定された疑似ボーナス移行抽籤テーブルが用いられて当該抽籤が行われ、上述したモード移行抽籤において、天国モードに移行することが決定される抽籤値が高く設定されたモード移行抽籤テーブルが用いられて当該抽籤が行われるようにすればよい。
すなわち、本詳細例では、所定図柄の組合せ(「右上がりリプ」)が表示された場合、第1付与状態(「安定状態」)に制御し、特定図柄の組合せ(「平行リプ」)が表示された場合、第2付与状態(「荒波状態」)に制御し、所定の終了条件が満たされるまで制御された付与状態を継続させ、制御された付与状態に応じて有利状態(疑似ボーナス)を付与するか否かを決定可能としてもよい。
なお、セットされていた「安定状態」又は「荒波状態」を終了させる条件(所定の終了条件)は、疑似ボーナス移行が決定されることに限られない。例えば、非有利区間に移行したこととしてもよいし、リミット処理が実行されたこととしてもよいし、設定変更操作が行われたこととしてもよいし、電断があって電源が再投入されたこととしてもよいし、所定時間(例えば、電源が投入されてから12時間、非遊技状態が継続した時間が2時間など)が経過したこととしてもよい。これら以外にも種々の条件を採用することができる。
このように、本詳細例の遊技機では、いずれの特別許可状態となっているかに応じて、同じ特定役が決定された場合であっても停止表示態様を異ならせることができ、また、これによって有利状態の付与状態を変動させることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる。
[本詳細例の図柄配置構成]
続いて、図107を参照して、本詳細例の図柄配置構成について説明する。図107は、本詳細例の図柄配置テーブルの一例を示す図である。なお、図柄配置テーブル及び図柄コード表自体の説明は、図15を参照してすでに説明しているため、ここでの説明は省略する。
本詳細例では、図柄として、「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「赤ブランク」、「黄ブランク」、「白ブランク1」及び「白ブランク2」の10種類の図柄を用いる。また、本詳細例では、図柄コード表に示すように、各図柄に図柄コード1~10が割り当てられている。
[本詳細例の内部当籤役構成]
続いて、図108~図113を参照して、本詳細例の内部当籤役構成について説明する。図108は、本詳細例の内部抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、内部抽籤テーブル自体の説明は、図16~図18、あるいは図99を参照してすでに説明しているため、ここでの説明は省略する。また、図109~図112は、本詳細例の図柄組合せテーブルの一例を示す図である。なお、図柄組合せテーブル自体の説明は、図19~図22を参照してすでに説明しているため、ここでの説明は省略する。また、図113は、本詳細例における内部当籤役と停止操作態様(例えば、停止操作順序や停止操作タイミング)と表示役等との対応関係を示す図である。すなわち、この項では、本詳細例において抽籤される内部当籤役の種類や、それぞれの内部当籤役に当籤した場合に停止操作態様に応じていずれの図柄の組合せ(表示役、入賞役、停止表示態様、表示結果などと言い換えることもできる)が表示されるのかなどについて説明する。
まず、本詳細例では、内部抽籤処理(図64参照)において、図108に示す各内部当籤役が、図108に示す確率(抽籤値/確率分母:65536)で当籤する。なお、それぞれの内部当籤役に当籤した場合に表示が許可される図柄の組合せは、図108中、「対応する図柄組合せ」に示したとおりである。また、図109~図112中、「BB」はボーナス役に係る図柄の組合せを示し、「REP」は、リプレイ役に係る図柄の組合せを示し、「FRU」は、小役に係る図柄の組合せを示す。
「F_2BB」は、非ボーナス状態(より詳細には、非フラグ間状態)において、2枚ベットで遊技が行われた場合に内部当籤役として決定可能である一方、3枚ベットで遊技が行われた場合には内部当籤役として決定されないように構成されている。なお、基本的な役割は図99で説明した「F_2BB」と同様である。2枚ベット状態で、「F_2BB」が当籤した遊技、あるいは2BBフラグ間で「はずれ」となった遊技において、各リールについて押下位置○であれば「BB01」が表示され、2BB状態(2BBに基づくボーナス状態)に移行する。一方、2BBフラグ間であっても3枚ベット状態では「BB01」が表示される場合はない。
「F_3BB」は、非ボーナス状態(より詳細には、非フラグ間状態)において、3枚ベットで遊技が行われた場合に内部当籤役として決定可能である一方、2枚ベットで遊技が行われた場合には内部当籤役として決定されないように構成されている。なお、基本的な役割は図99で説明した「F_3BB」と同様である。3枚ベット状態で、「F_3BB」が当籤した遊技、あるいは3BBフラグ間で「はずれ」となった遊技において、各リールについて押下位置○であれば「BB02」が表示され、3BB状態(3BBに基づくボーナス状態)に移行する。一方、3BBフラグ間であっても2枚ベット状態では「BB02」が表示される場合はない。
なお、2BB状態及び3BB状態では、図108中、「ボーナス状態」の列の抽籤値が参照され、内部当籤役が決定される(遊技可能枚数は3枚ベットのみ)。2BB状態及び3BB状態中は、常に第一種特別役物であるRBが作動している状態(RB状態)に制御される。なお、RB状態は、作動してから2回の入賞が発生又は2回の遊技が行われた場合に一旦終了して再び作動するといった制御が繰り返される。本詳細例において、2BB状態の終了条件は、2BB状態において1枚を超える遊技価値が付与されたことと規定されており、3BB状態の終了条件は、3BB状態において176枚を超える遊技価値が付与されたことと規定されている。
ここで、2BB状態又は3BB状態が終了したときには、特殊モード移行処理が行われる。例えば、ボーナス状態に移行したとき(ボーナス状態中は、モード移行が行われないため、ボーナス状態が終了したときと同義)のモード、すなわち、現在のモードが「スタートモード」であれば、移行先のモードは「スタートモード」となる。また、現在のモードが「通常Aモード」「通常Bモード」「天国準備モード」「チャンスモード」のいずれかであれば、移行先のモードは「通常Aモード」となる。また、現在のモードが「終了Aモード」「終了Bモード」のいずれかであれば、移行先のモードは「終了Aモード」となる。また、現在のモードが「保障モード」「天国Aモード」「天国Bモード」「天国Cモード」のいずれかであれば、移行先のモードは「保障モード」となる。
「F_リプレイA」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、基本的な役割は図99で説明した「F_リプB」と同様である。内部当籤役として決定された場合、非フラグ間及び2BBフラグ間では、停止操作態様にかかわらず「REP64」~「REP72」のいずれか(これらは、「リプレイ」図柄を下段一直線、あるいは中段一直線に表示させるものであることから、これらを「平行リプ」と総称することができる。また、「REP64」~「REP71」は、「下段リプ」と総称することができ、「REP72」は、「中段リプ」と称することができる)が表示され、再遊技が付与される。一方、3BBフラグ間では、停止操作態様にかかわらず「REP73」(これは、「リプレイ」図柄を右上がりに表示させるものであることから、これを「右上がりリプ」と称することができる)が表示され、再遊技が付与される。
「F_リプレイB」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、3枚ベット状態では内部当籤役として決定可能であるが、2枚ベット状態では内部当籤役として決定されないように構成することもできる。内部当籤役として決定された場合、いずれの状態であっても停止操作態様にかかわらず「平行リプ」が表示され、再遊技が付与される。
「F_チェリー」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、3枚ベット状態では内部当籤役として決定可能であるが、2枚ベット状態では内部当籤役として決定されないように構成することもできる。内部当籤役として決定された場合、2枚ベット状態では停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。3枚ベット状態では、少なくとも左リール3Lについて押下位置○であれば「REP28」、「REP60」~「REP63」のいずれか(これらは、左リール3Lにおいて「チェリー」図柄を下段に表示させるものであることから、これらを「チェリーリプ」と総称することができる)が表示され、再遊技が付与される。一方、押下位置×であれば、その他リプ(例えば、「REP57」~「REP59」)が表示され、再遊技が付与される。
「F_確定チェリー」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、3枚ベット状態では内部当籤役として決定可能であるが、2枚ベット状態では内部当籤役として決定されないように構成することもできる。内部当籤役として決定された場合、2枚ベット状態では停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。3枚ベット状態では、押し順が「打順1」~「打順4」のいずれかである場合、少なくとも左リール3Lについて押下位置○であれば「REP42」~「REP56」のいずれか(これらは、左リール3Lにおいて「チェリー」図柄を下段に表示させるものであって、例えば、「REP42」のように、他の図柄表示領域において遊技者が期待を高めることができる図柄も表示されることから、これらを「確定チェリーリプ」と総称することができる)が表示され、再遊技が付与される。一方、押下位置×であれば、その他リプ(例えば、上述した「チェリーリプ」や「REP29」~「REP41」)が表示され、再遊技が付与される。また、押し順が「打順5」及び「打順6」のいずれかである場合、停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。
「F_中段チェリー」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、3枚ベット状態では内部当籤役として決定可能であるが、2枚ベット状態では内部当籤役として決定されないように構成することもできる。内部当籤役として決定された場合、2枚ベット状態では停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。3枚ベット状態では、押し順が「打順1」~「打順4」のいずれかである場合、少なくとも左リール3Lについて押下位置○であれば「REP15」~「REP19」のいずれか(これらは、左リール3Lにおいて「チェリー」図柄を中段に表示させるものであることから、これらを「中段チェリーリプ」と総称することができる)が表示され、再遊技が付与される。一方、押下位置×であれば、その他リプ(例えば、や「REP20」~「REP27」)が表示され、再遊技が付与される。また、押し順が「打順5」及び「打順6」のいずれかである場合、停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。
「F_リーチ目」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、3枚ベット状態では内部当籤役として決定可能であるが、2枚ベット状態では内部当籤役として決定されないように構成することもできる。内部当籤役として決定された場合、2枚ベット状態では停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。3枚ベット状態では、押し順が「打順1」~「打順4」のいずれかである場合、停止操作態様にかかわらず「REP01」~「REP14」のいずれか(これらは、慣習上、遊技者にとって有利な状態への移行を確定報知する(ないし示唆する)ことが可能な図柄の組合せとして構成されており、これらを「リーチ目リプ」を総称することができる)が表示され、再遊技が付与される。また、押し順が「打順5」及び「打順6」のいずれかである場合、停止操作態様にかかわらず「中段リプ」が表示され、再遊技が付与される。
「F_スイカ」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。内部当籤役として決定された場合、各リールについて押下位置○であれば、「FRU10」~「FRU12」のいずれか(これらは、「スイカ」図柄を並んで表示させるものであることから、これらを「スイカ」と総称することができる)が表示され、3枚ベット状態であれば3枚の遊技価値が付与され、2枚ベット状態であれば2枚の遊技価値が付与される。一方、押下位置×であれば、「FRU08」及び「FRU09」のいずれか(これらは、「スイカ」図柄を並んで表示されるものでないため、これらを「スイカこぼし」と総称することができる)が表示され、1枚の遊技価値が付与される。なお、押下位置×の場合、取りこぼしを発生させて付与される遊技価値が0枚となるように構成することもできる。
「F_ベル123A1」、「F_ベル123A2」、「F_ベル132A1」、「F_ベル132A2」、「F_ベル213A1」、「F_ベル213A2」、「F_ベル231A1」、「F_ベル231A2」、「F_ベル312A1」、「F_ベル312A2」、「F_ベル321A1」、及び「F_ベル321A2」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、基本的な役割は図99で説明した「F_左中右ベルA01」~「F_右中左ベルA12」と同様である。本詳細例においても、「押し順ベルA」と総称する。
図113に示すように、「押し順ベルA」は6択(「打順1」~「打順6」のうちいずれか1つの打順が正解押し順となっている)の押し順小役となっており、内部当籤役として決定された場合、対応する正解押し順で停止操作が行われた場合には、「右下がりベル」(「FRU03」)、「上段ベル」(「FRU01」及び「FRU02」)、「中段ベル」(「FRU04」)、「右上がりベル」(「FRU05」)、「小山ベル」(「FRU06」)、及び「下段ベル」(「FRU07」)のいずれかの「ベル」が表示され、3枚ベット状態であれば8枚の遊技価値が付与され、2枚ベット状態であれば2枚の遊技価値が付与される。一方、対応する正解押し順で停止操作が行われなかった場合には、第1停止操作が正解していれば、残りの停止操作において1/2の確率で押下位置○となり、押下位置○であれば当籤している「1枚役」(「FRU13」~「FRU116」)のうちいずれが表示され、1枚の遊技価値が付与される。一方、押下位置×であれば取りこぼしが発生して遊技価値は付与されない。また、第1停止操作が正解していなければ、残りの停止操作において1/8の確率で押下位置○となり、押下位置○であれば当籤している「1枚役」のうちいずれが表示され、1枚の遊技価値が付与される。一方、押下位置×であれば取りこぼしが発生して遊技価値は付与されない。
「F_ベル123B1」、「F_ベル123B2」、「F_ベル132B1」、「F_ベル132B2」、「F_ベル213B1」、「F_ベル213B2」、「F_ベル231B1」、「F_ベル231B2」、「F_ベル312B1」、「F_ベル312B2」、「F_ベル321B1」、及び「F_ベル321B2」は、非ボーナス状態において、ベット数にかかわらず内部当籤役として決定可能に構成されている。なお、基本的な役割は図99で説明した「F_左中右ベルB01」~「F_右中左ベルB12」と同様である。本詳細例においても、「押し順ベルB」と総称する。
図113に示すように、「押し順ベルB」は、2枚ベット状態、及び3枚ベット状態の3BBフラグ間においては押し順小役となっていない。内部当籤役として決定された場合、停止操作態様にかかわらず上述したいずれかの「ベル」が表示され、3枚ベット状態であれば8枚の遊技価値が付与され、2枚ベット状態であれば2枚の遊技価値が付与される。
また、図113に示すように、「押し順ベルB」は、3枚ベット状態の3BBフラグ間以外の状態(非フラグ間、2BBフラグ間)においては押し順小役となっており、内部当籤役として決定された場合、対応する正解押し順で停止操作が行われた場合には、上述したいずれかの「ベル」が表示され、3枚ベット状態であれば8枚の遊技価値が付与され、2枚ベット状態であれば2枚の遊技価値が付与される。一方、対応する正解押し順で停止操作が行われなかった場合には、第1停止操作が正解していれば、残りの停止操作において1/2の確率で押下位置○となり、押下位置○であれば当籤している「1枚役」のうちいずれが表示され、1枚の遊技価値が付与される。一方、押下位置×であれば取りこぼしが発生して遊技価値は付与されない。また、第1停止操作が正解していなければ、残りの停止操作において1/8の確率で押下位置○となり、押下位置○であれば当籤している「1枚役」のうちいずれが表示され、1枚の遊技価値が付与される。一方、押下位置×であれば取りこぼしが発生して遊技価値は付与されない。
「F_RB役8枚」は、ボーナス状態において、内部当籤役として決定可能に構成されている。内部当籤役として決定された場合、停止操作態様にかかわらず上述したいずれかの「ベル」が表示され、8枚の遊技価値が付与される。
「F_RB役1枚」は、ボーナス状態において、内部当籤役として決定可能に構成されている。内部当籤役として決定された場合、停止操作態様にかかわらず上述したいずれかの「1枚役」(より詳細には、「FRU117」~「FRU120」が追加されている)が表示され、1枚の遊技価値が付与される。
なお、図108に示す内部抽籤テーブル、図109~図112に示す図柄組合せテーブル、及び図113に示す内部当籤役と停止操作態様と表示役等との対応関係はあくまでも一例であり、本詳細例に係る発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本詳細例では、純粋な「はずれ」のとき、「BB01」が表示可能な2ベット状態において、「BB01」を取りこぼして「はずれ」となったとき、「BB02」が表示可能な3ベット状態において、「BB02」を取りこぼして「はずれ」となったとき、2BBフラグ間において3ベット状態であることに起因して「はずれ」となったとき、3BBフラグ間において2ベット状態であることに起因して「はずれ」となったとき、「押し順小役」を取りこぼして「はずれ」となったときなど、様々な状態で「はずれ」が発生することがあるため、これらのうち一部又は全部の場合にそれぞれ「はずれ」として表示される図柄の組合せを異ならせるため、これら異なる図柄の組合せを図柄組合せテーブルにおいて予め規定しておき、決定された内部当籤役に応じてこれらも「対応する図柄の組合せ」として表示が許可されるようにすることで、状態などに応じて表示される「はずれ」に係る図柄の組合せを異ならせるようにすることもできる。
[本詳細例のリミット処理構成]
続いて、図114を参照して、本詳細例のリミット処理構成について説明する。図114は、本詳細例における各リミット処理を説明するための図である。図114に示すように、本詳細例では、通常リミット処理(ゲーム数)、通常リミット処理(払出数)、特殊リミット処理(ゲーム数)、特殊リミット処理(払出数)、準リミット処理(ゲーム数)、及び準リミット処理(払出数)の各リミット処理が実行されるようになっている。なお、これは、実行可能なリミット処理の一例であり、これらの各リミット処理以外のリミット処理が実行されるようにすることもできるし、これらの各リミット処理のうち一部のリミット処理は実行されないようにすることもできる。
通常リミット処理(ゲーム数)は、有利区間ゲーム数カウンタの値が「1500」以上となったとき(すなわち、有利区間中の遊技が連続して1500回行われたとき)に実行される。なお、有利区間ゲーム数カウンタは、有利区間(演出区間を含む)が開始されたときから遊技回数の計数を開始し、有利区間が終了されたとき(当該リミット処理の作動による終了を含む)にその計数を終了してクリア(初期化)されるようになっている。また、有利区間ゲーム数カウンタは、ベット数が2枚及び3枚いずれの場合にもその計数を行う。また、有利区間ゲーム数カウンタは、2BB状態及び3BB状態においてもその計数を行う。
通常リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)と、演出区間中であるか、増加区間(疑似ボーナス)中であるかにかかわらず、有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、有利区間に関する情報(例えば、演出区間や増加区間に制御するための情報、現在のモードに係る情報、疑似ボーナスの継続期間に係る情報、天井短縮の有無に係る情報、1G連ストックカウンタの値など)も全てクリア(初期化)される。
通常リミット処理(払出数)は、有利区間払出数カウンタの値が「2401」以上となったとき(すなわち、有利区間中に付与された遊技価値が2400枚を超えたとき)に実行される。なお、有利区間払出数カウンタは、有利区間(演出区間を含む)が開始されたときから遊技価値の付与数(ここでは、例えば「純増数(差枚数)」)の計数を開始し、有利区間が終了されたとき(当該リミット処理の作動による終了を含む)にその計数を終了してクリア(初期化)されるようになっている。また、有利区間払出数カウンタは、ベット数が2枚及び3枚いずれの場合にもその計数を行う。また、有利区間払出数カウンタは、2BB状態及び3BB状態においてもその計数を行う。また、有利区間払出数カウンタは、例えば、有利区間中に「はずれ」や「取りこぼし」が発生した際、実払出数(例えば、「-2枚」又は「-3枚」など)にしたがって適宜計数する値が減算される。したがって、有利区間が開始してから遊技価値が増加せず減少していったなどの場合には、負の値となることもある。すなわち、有利区間払出数カウンタは、有利区間中の遊技価値の付与数の最下点から定義された最高点(差枚数:2400枚)までを計数することが可能となっている(図101参照)。
通常リミット処理(払出数)が実行される(作動する)と、演出区間中であるか、増加区間(疑似ボーナス)中であるかにかかわらず、有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、有利区間に関する情報(例えば、演出区間や増加区間に制御するための情報、現在のモードに係る情報、疑似ボーナスの継続期間に係る情報、天井短縮の有無に係る情報、1G連ストックカウンタの値など)も全てクリア(初期化)される。
特殊リミット処理(ゲーム数)は、制御用ゲーム数カウンタの値が「1445」以上となったとき(すなわち、有利区間中の遊技が連続して1445回行われたとき)に実行される。なお、制御用ゲーム数カウンタは、有利区間(演出区間を含む)が開始されたときから遊技回数の計数を開始し、有利区間が終了されたとき(当該リミット処理の作動による終了を含む)にその計数を終了してクリア(初期化)されるようになっている。また、制御用ゲーム数カウンタは、ベット数が3枚であるときにその計数を行い、ベット数が2枚であるときにはその計数を行わない。また、制御用ゲーム数カウンタは、非ボーナス状態であるときにその計数を行い、2BB状態及び3BB状態であるときにはその計数を行わない。もっとも、制御用ゲーム数カウンタを、有利区間ゲーム数カウンタと同様の構成とすることもできる。
特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)と、疑似ボーナス中であれば(すなわち、増加区間中であれば)、当該疑似ボーナスを途中で強制的に終了させることなく、疑似ボーナスが終了されたときにそれにしたがって有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、有利区間に関する情報(例えば、演出区間や増加区間に制御するための情報、現在のモードに係る情報、疑似ボーナスの継続期間に係る情報、天井短縮の有無に係る情報、1G連ストックカウンタの値など)も全てクリア(初期化)される。
一方、疑似ボーナス中でなければ(すなわち、演出区間中であれば)、まず、疑似ボーナスに強制的に移行させる。すなわち、疑似ボーナス移行抽籤に当籤しなくとも、この特殊リミット処理(ゲーム数)の実行によって疑似ボーナスに移行させる。そして、移行させた疑似ボーナスが終了されたときにそれにしたがって有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、有利区間に関する情報(例えば、演出区間や増加区間に制御するための情報、現在のモードに係る情報、疑似ボーナスの継続期間に係る情報、天井短縮の有無に係る情報、1G連ストックカウンタの値など)も全てクリア(初期化)される。
ここで、通常リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)有利区間ゲーム数カウンタの値は「1500」であるのに対し、特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)制御用ゲーム数カウンタの値は「1445」である点に着目すると、本詳細例では、疑似ボーナス中の最大遊技数(継続可能期間)は「55ゲーム」となっていることから(図103参照)、この差は、疑似ボーナス中の遊技可能期間が考慮されたものとなっている。
すなわち、通常リミット処理(ゲーム数)は、遊技の射幸性が過度に高くなってしまう抑制するため、有利区間において予め定められた規制期間分の遊技が行われた場合に実行されるものであるが、例えば、疑似ボーナスが開始された直後やその途中にこの通常リミット処理(ゲーム数)が実行されてしまうと、遊技者は不信感や喪失感などを抱き、遊技の興趣を低下させてしまう場合がある。そこで、本詳細例では、通常リミット処理(ゲーム数)が実行される遊技よりも、増加区間1回あたりの継続可能期間(55ゲーム)分手前の遊技で特殊リミット処理(ゲーム数)を実行することで、疑似ボーナスが途中で終了して遊技者が不信感や喪失感などを抱いてしまうことを防止している。
なお、このような観点からは、特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)タイミングは上述したものに限られない。例えば、通常リミット処理(ゲーム数)が実行される遊技よりも、増加区間2回あたりの継続可能期間(55ゲーム×2セット=110ゲーム)分手前の遊技で特殊リミット処理(ゲーム数)が実行されるようにしてもよい。また、例えば、若干の猶予期間を与えるために、通常リミット処理(ゲーム数)が実行される遊技よりも、増加区間1回あたりの継続可能期間(55ゲーム)+猶予期間(2ゲーム)分手前の遊技で特殊リミット処理(ゲーム数)が実行されるようにしてもよい。また、例えば、疑似ボーナスに移行する前に前兆状態を経由するなどの仕様の場合であって、この前兆状態の最大遊技数が「4ゲーム」である場合、通常リミット処理(ゲーム数)が実行される遊技よりも、増加区間1回あたりの継続可能期間(55ゲーム)+最大前兆期間(4ゲーム)分手前の遊技で特殊リミット処理(ゲーム数)が実行されるようにしてもよい。すなわち、特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)タイミングは、通常リミット処理(ゲーム数)が実行されるタイミングよりも前のタイミングであればいずれのタイミングであってもよく、個別の遊技仕様などに応じて適宜設定可能であるものとする。
特殊リミット処理(払出数)は、制御用払出数カウンタの値が「2126」以上となったとき(すなわち、有利区間中に付与された遊技価値が2125枚を超えたとき)に実行される。なお、制御用払出数カウンタは、有利区間(演出区間を含む)が開始されたときから遊技価値の付与数(ここでは、例えば「純増数(差枚数)」)の計数を開始し、有利区間が終了されたとき(当該リミット処理の作動による終了を含む)にその計数を終了してクリア(初期化)されるようになっている。また、制御用払出数カウンタは、ベット数が3枚であるときにその計数を行い、ベット数が2枚であるときにはその計数を行わない。また、制御用払出数カウンタは、非ボーナス状態であるときにその計数を行い、2BB状態及び3BB状態であるときにはその計数を行わない。
また、制御用払出数カウンタは、有利区間中に「はずれ」が発生した際、実払出数(例えば、「-3枚」など)にしたがって適宜計数する値が減算される。もっとも、制御用払出数カウンタは、有利区間中に「取りこぼし」発生した際(少なくとも、遊技価値の付与数の最大値から差分が発生した際)には、「取りこぼし」(あるいは、差分)が生じなかったものとして、遊技価値の付与数を計数する。具体的には、例えば、3枚ベットで「押し順ベルA」に当籤した遊技において、打順が適切である場合には遊技価値の付与数(最大値)は「8枚」(差枚数としては「+5枚」)となる一方、打順が適切でない場合、押下位置が適切であれば遊技価値の付与数は「1枚」(差枚数としては「-2枚」)となり、押下位置が適切でなければ取りこぼしが発生して遊技価値の付与数は「0枚」(差枚数としては「-3枚」)となるが、制御用払出数カウンタは、当該遊技においていずれの場合であっても、差枚数「+5枚」を計数する。
また、例えば、2BB状態や3BB状態が作動するなどして、有利区間払出数カウンタの値が制御用払出数カウンタの値よりも大きくなった場合には、制御用払出数カウンタの値は、有利区間払出数カウンタの値に補正される。なお、制御用払出数カウンタを、有利区間払出数カウンタと同様の構成とすることもできる。
特殊リミット処理(払出数)が実行される(作動する)と、疑似ボーナス中であれば(すなわち、増加区間中であれば)、当該疑似ボーナスを途中で強制的に終了させることなく、疑似ボーナスが終了されたときにそれにしたがって有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、有利区間に関する情報(例えば、演出区間や増加区間に制御するための情報、現在のモードに係る情報、疑似ボーナスの継続期間に係る情報、天井短縮の有無に係る情報、1G連ストックカウンタの値など)も全てクリア(初期化)される。
一方、疑似ボーナス中でなければ(すなわち、演出区間中であれば)、まず、疑似ボーナスに強制的に移行させる。すなわち、疑似ボーナス移行抽籤に当籤しなくとも、この特殊リミット処理(払出数)の実行によって疑似ボーナスに移行させる。そして、移行させた疑似ボーナスが終了されたときにそれにしたがって有利区間を強制的に終了させ、非有利区間に移行させる。また、このとき、有利区間に関する情報(例えば、演出区間や増加区間に制御するための情報、現在のモードに係る情報、疑似ボーナスの継続期間に係る情報、天井短縮の有無に係る情報、1G連ストックカウンタの値など)も全てクリア(初期化)される。
ここで、通常リミット処理(払出数)が実行される(作動する)有利区間払出数カウンタの値は「2401」であるのに対し、特殊リミット処理(払出数)が実行される(作動する)制御用ゲーム数カウンタの値は「2126」である点に着目すると、本詳細例では、疑似ボーナス中の最大獲得枚数(付与可能遊技価値量)は「275枚」となっていることから(図103参照)、この差は、疑似ボーナス中の付与可能遊技価値量が考慮されたものとなっている。
すなわち、通常リミット処理(払出数)は、遊技の射幸性が過度に高くなってしまう抑制するため、有利区間において予め定められた規制遊技価値量分の遊技価値が付与された場合に実行されるものであるが、例えば、疑似ボーナスが開始された直後やその途中にこの通常リミット処理(払出数)が実行されてしまうと、遊技者は不信感や喪失感を抱き、遊技の興趣が低下してしまう場合がある。そこで、本詳細例では、通常リミット処理(払出数)が実行される遊技価値量よりも、増加区間1回あたりの付与可能遊技価値量(275枚)分少ない遊技価値量が付与されたときに特殊リミット処理(払出数)を実行することで、疑似ボーナスが途中で終了して遊技者が不信感や喪失感を抱いてしまうことを防止している。
なお、このような観点からは、特殊リミット処理(払出数)が実行される(作動する)タイミングは上述したものに限られない。例えば、通常リミット処理(払出数)が実行される遊技価値量よりも、増加区間2回あたりの付与可能遊技価値量(275枚×2セット=550枚)分少ない遊技価値量が付与されたときに特殊リミット処理(払出数)が実行されるようにしてもよい。また、例えば、若干の猶予期間を与えるために、通常リミット処理(払出数)が実行される遊技価値量よりも、増加区間1回あたりの付与可能遊技価値量(275枚)+猶予期間に相当する遊技価値量(8枚)分少ない遊技価値量が付与されたときに特殊リミット処理(ゲーム数)が実行されるようにしてもよい。すなわち、特殊リミット処理(払出数)が実行される(作動する)タイミングは、通常リミット処理(払出数)が実行されるタイミングよりも前のタイミングであればいずれのタイミングであってもよく、個別の遊技仕様などに応じて適宜設定可能であるものとする。
準リミット処理(ゲーム数)は、制御用ゲーム数カウンタの値に、1G連カウンタの値(天井短縮抽籤に当籤して「天井短縮あり」となっている場合にはさらに「1」を加算する)に「55」(すなわち、疑似ボーナスの継続可能期間)を乗じた値を加算し、加算結果が「1390」以上となったときに実行される。例えば、1G連カウンタの値が「1」であり、「天井短縮あり」となっている場合、後者の値は「55×2=110」となるから、制御用ゲーム数カウンタの値が「1280」となったときに準リミット処理(ゲーム数)が実行される(作動する)こととなる。
準リミット処理(払出数)は、制御用払出数カウンタの値に、1G連カウンタの値(天井短縮抽籤に当籤して「天井短縮あり」となっている場合にはさらに「1」を加算する)に「275」(すなわち、疑似ボーナスの付与可能遊技価値量)を乗じた値を加算し、加算結果が「1851」以上となったときに実行される。例えば、1G連カウンタの値が「1」であり、「天井短縮あり」となっている場合、後者の値は「275×2=550」となるから、制御用払出数カウンタの値が「1301」となったときに準リミット処理(払出数)が実行される(作動する)こととなる。なお、準リミット処理(ゲーム数)と準リミット処理(払出数)とは、ともに同じ内容の規制を行うものであるから、一方の作動条件が成立して作動した後は、もう一方の作動条件が成立したとしても重複して作動する必要ないものとなっている。
準リミット処理(ゲーム数)、又は準備リミット処理(払出数)が実行される(作動する)と、以後の一連の有利区間において、疑似ボーナス中は、上述した1G連抽籤及び天井短縮抽籤が実行されなくなる。すなわち、増加区間における遊技期間の延長が抑制される。なお、増加区間における遊技期間の延長が抑制される手法はこれに限られない。例えば、上述した1G連抽籤において、1G連の当籤確率が通常よりも低くなるようにしてもよいし、上述した天井短縮抽籤において、天井短縮の当籤確率が通常よりも低くなるようにしてもよい。すなわち、上述した1G連抽籤及び天井短縮抽籤そのものは実行されるが、これらの抽籤に当籤しにくくなるようにしてもよい。また、例えば、準リミット処理(ゲーム数)の実行後の演出区間では、疑似ボーナス移行抽籤において当籤となる抽籤値を低くして、疑似ボーナスに移行しにくくしてもよい。あるいは、モード移行抽籤において遊技者に有利なモード移行が決定される抽籤値を低くして、疑似ボーナスが連荘しにくくしてもよい。
また、準リミット処理(ゲーム数)、又は準リミット処理(払出数)が実行される(作動する)と、以後の一連の有利区間において、演出区間中は、「確定役」(図105の(a)参照)の当籤時に特殊処理が行われるようになっている。以下、この特殊処理について、「確定役」が「F_確定チェリー」(以下、単に「確定チェリー」とする)である場合を例に挙げて説明する。
準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれも作動していないとき、演出区間中(増加区間中であってもよい)に「確定チェリー」が当籤すると、疑似ボーナス移行抽籤において「当籤(次回遊技)」が決定される(図105の(c)参照)。また、本詳細例では、左リール3Lの「チェリー」図柄が遊技者にとって期待度の高い図柄となっているので、停止操作の情報が報知されない遊技にあっては、遊技者は左第1停止で、かつ「チェリー」図柄を狙って(目安として「BAR」図柄を狙って)して停止操作を行うことが一般的な手順である。したがって、一般的な手順で遊技が行われる場合、「確定チェリー」当籤時には、まず、左第1停止で左リール3Lの下段に「チェリー」図柄が停止される。なお、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれも作動していないとき、「確定チェリー」が当籤した場合には、左第1停止(「打順1」及び「打順2」)をすべき旨の報知が行われるようにしてもよい。また、「当籤(次回遊技)」は、次回遊技から疑似ボーナスが開始されるものに限られず、次回遊技以降の遊技から疑似ボーナスが開始されるものであってもよい。
ここで、技量のある遊技者は、さらに「弱チェ」であるか「確定チェリー」であるかを判別するために、例えば、中リール3C及び右リール3Rにおいても「BAR」図柄を狙って停止操作を行う。その結果、各リールの中段に「BAR」図柄が揃い、「確定チェリー」に当籤したことが認識される(例えば、図109中、「REP42」参照)。一方、技量のない遊技者は、例えば、中リール3C及び右リール3Rにおいて「BAR」図柄を狙って停止操作を行わない、あるいは行えないことにより、停止表示態様からは「弱チェ」であるか「確定チェリー」であるかを判別できない場合がある(例えば、図109中、「REP28」参照)。
なお、本詳細例では、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれも作動していないとき、「確定チェリー」に当籤した場合であって、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せが表示された場合、特別入賞音が出力されるようになっている。また、「確定チェリー」に当籤した場合であって、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せは表示されなかったが、「チェリーリプ」の図柄の組合せが表示された場合にも、特別入賞音が出力されるようになっている。なお、特別入賞音の出力は、100%の確率で行われるようにしてもよいし、所定確率(例えば、50%の確率)で行われるようにしてもよい。
いずれにしても、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれも作動していないとき、「確定チェリー」に当籤した場合には、次回遊技の開始時において「赤7揃い」演出が行われて疑似ボーナスが開始されることが報知され、疑似ボーナスが開始されることとなる。
一方、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれかが作動した後、演出区間中(増加区間中であってもよい)に「確定チェリー」が当籤すると、疑似ボーナス移行抽籤において一旦、「当籤(次回遊技)」は決定されるものの(図105の(c)参照)、特殊処理の実行により、この決定結果が「当籤(今回遊技)」に書き換えられる。そして、今回遊技の開始時において「赤7揃い」演出が行われて疑似ボーナスが開始されることが報知され、疑似ボーナスが開始されることとなる。
このとき、今回遊技においては、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せ(「チェリーリプ」の図柄の組合せを含む)を表示させず、「中段リプ」の図柄の組合せを表示させるための停止操作の情報の報知(特殊報知)が行われる。例えば、本詳細例では、右第1停止(「打順5」及び「打順6」)をすべき旨の特殊報知が行われる(図113参照)。これにより、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれも作動していないときには、「確定チェリーリプ」表示→次回遊技から疑似ボーナス開始といった遊技の流れであったものが、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれかの作動後にあっては、今回遊技から疑似ボーナス開始→特殊報知にしたがって停止操作が行われることにより「中段リプ」表示という遊技の流れに変更される。なお、特殊報知は、メイン(主制御基板71)側の制御によって行われるようにしてもよいし、結果として疑似ボーナスに移行することにかわりなく遊技者が不利益を被らないという観点から、サブ(副制御基板72)側のみの制御によって行われるようにしてもよい。
なお、準リミット処理(ゲーム数)及び準リミット処理(払出数)のいずれかが作動した後、「確定チェリー」に当籤した場合であって、特殊報知が行われたにもかかわらず、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せが表示された場合には、特別入賞音は出力さない。
また、本詳細例では、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」が内部当籤役として決定された場合、基本的には停止操作の手順が報知されない。このため、停止操作の手順が報知されて「中段リプ」が表示されるのが上述した特殊報知が行われた場合のみであるとすると、このような状態が発生した場合には、いずれかの準リミット処理が作動したことを遊技者に明確に認識されてしまい、その結果遊技の興趣を低下させてしまう可能性もある。したがって、有利区間中においては、いずれかの準リミット処理が作動しているか否かにかかわらず(あるいは、いずれかの準リミット処理の作動後からであってもよい)、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」が内部当籤役として決定された場合に、所定確率で特殊報知と同様の報知が行われるようにしてもよい。このようにすれば、特殊報知が行われることに対して遊技者が不自然に感じてしまうこと防止することができる。また、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」が内部当籤役として決定された場合に特殊報知と同様の報知が行われるのは、疑似ボーナス移行抽籤に当籤した場合としてもよい。また、この場合、「F_リプレイA」又は「F_リプレイB」が内部当籤役として決定された場合の疑似ボーナス移行抽籤では、所定確率で「当籤(今回遊技)」が決定され得るようにしてもよい。
ここで、図115を参照して、本詳細例において行うチェリー入賞サウンド決定処理について説明する。図115は、サブCPU201により実行されるチェリー入賞サウンド決定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU201は、入賞が確定チェリーであるか否かを判別する(S2001)。すなわち、サブCPU201は、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せが表示されたか否かを判別する。
S2001において、サブCPU201が、入賞が確定チェリーであると判別したとき(S2001がYES判定の場合)、サブCPU201は、後述のS2005の処理を行う。一方、S2001において、サブCPU201が、入賞が確定チェリーでないと判別したとき(S2001がNO判定の場合)、サブCPU201は、入賞がチェリーであるか否かを判別する(S2002)。すなわち、サブCPU201は、「チェリーリプ」の図柄の組合せが表示されたか否かを判別する。
S2002において、サブCPU201が、入賞がチェリーでないと判別したとき(S2002がNO判定の場合)、サブCPU201は、チェリー入賞サウンド決定処理を終了する。一方、S2002において、サブCPU201が、入賞がチェリーであると判別したとき(S2002がYES判定の場合)、サブCPU201は、当籤フラグが確定チェリーであるか否かを判別する(S2003)。すなわち、サブCPU201は、有利区間当籤時サブフラグ(あるいは、非有利区間サブフラグ)が「確定役」であったか否かを判別する。なお、サブCPU201は、S2003において、内部当籤役が「F_確定チェリー」であったか否かを判別するようにしてもよい。
S2003において、サブCPU201が、当籤フラグが確定チェリーであると判別したとき(S2003がYES判定の場合)、サブCPU201は、後述のS2005の処理を行う。一方、S2003において、サブCPU201が、当籤フラグが確定チェリーでないと判別したとき(S2003がNO判定の場合)、サブCPU201は、サウンド番号を「チェリー」に設定する(S2004)。すなわち、サブCPU201は、特別入賞音とは異なる通常入賞音を出力するためのデータをセットする。サブCPU201は、S2004の処理後、チェリー入賞サウンド決定処理を終了する。
S2001がYES判定の場合、又はS2003がYES判定の場合、サブCPU201は、サウンド番号を「確定チェリー」に設定する(S2005)。すなわち、サブCPU201は、特別入賞音を出力するためのデータをセットする。次いで、サブCPU201は、ナビミスが発生したか否かを判別する(S2006)。すなわち、サブCPU201は、特殊報知が行われたにもかかわらず、特殊報知にしたがった停止操作が行われなかったか否かを判別する。なお、サブCPU201は、S2006において、準リミット処理の作動後であるか否かを判別するようにしてもよい。
S2006において、サブCPU201が、ナビミスが発生しなかったと判別したとき(S2006がNO判定の場合)、サブCPU201は、チェリー入賞サウンド決定処理を終了する。すなわち、サブCPU201は、有利区間当籤時サブフラグ(あるいは、非有利区間サブフラグ)が「確定役」であって、特殊報知が行われなかった場合、特別入賞音を出力可能とする。なお、サブCPU201は、S2006において、有利区間当籤時サブフラグ(あるいは、非有利区間サブフラグ)が「確定役」であって、特殊報知が行われず、さらに、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せが表示された場合に、S2006をNOと判定するようにしてもよい。すなわち、有利区間当籤時サブフラグ(あるいは、非有利区間サブフラグ)が「確定役」であって、特殊報知が行われなかった場合、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せが表示された場合には特別入賞音を出力可能とする一方、「確定チェリーリプ」の図柄の組合せが表示されなかった場合には特別入賞音を出力可能としないようにしてもよい。
一方、S2006において、サブCPU201が、ナビミスが発生したと判別したとき(S2006がYES判定の場合)、サブCPU201は、サウンド番号をクリアする(S2007)。サブCPU201は、S2007の処理後、チェリー入賞サウンド決定処理を終了する。すなわち、サブCPU201は、有利区間当籤時サブフラグ(あるいは、非有利区間サブフラグ)が「確定役」であったが、特殊報知が行われ、特殊報知にしたがった停止操作が行われなかった場合、特別入賞音を出力可能としない。
なお、上述したように、有利区間当籤時サブフラグ(あるいは、非有利区間サブフラグ)「確定役」(より詳細には、「F_確定チェリー」)と、有利区間当籤時サブフラグ(あるいは、非有利区間サブフラグ)「中チェ」とは、ともに左リールにおいて「チェリー」図柄が表示され、遊技者が受ける恩恵も同様であることから、チェリー入賞サウンド決定処理では、「確定チェリー」の部分を「中段チェリー」と読み替え、同様の処理が行われるようにすることができる。したがって、上述した各準リミット処理の作動後に有利区間当籤時サブフラグ「中チェ」が決定されたときには、特殊報知が行われるようにすることができる。
また、上述したチェリー入賞サウンド決定処理は、「チェリー」に関する内部当籤役が決定された場合の、入賞音の種類(あるいは、特定の入賞音を出力するか否か)を決定するための処理の一例である。そして、上述したチェリー入賞サウンド決定処理では、内部当籤役の種類、表示された図柄の組合せの種類、及び報知された停止操作の手順にしたがった停止操作が行われたか否か、の要素を組み合わせて入賞音の種類(あるいは、特定の入賞音を出力するか否か)を決定可能としているが、「チェリー」に関する内部当籤役以外の内部当籤役についてもこのような要素を組み合わせて入賞音の種類(あるいは、特定の入賞音を出力するか否か)を決定することもできる。
ここまで、通常リミット処理、特殊リミット処理、及び準リミット処理を作動させるため、「ゲーム数」及び「払出数」を用いて有利区間の継続期間を監視することを例に挙げて説明したが、各リミット処理が実行される条件は上述したものに限られず、適宜変更可能であるものとする。例えば、各リミット処理が実行されるとした、有利区間ゲーム数カウンタの値、有利区間払出数カウンタの値、制御用ゲーム数カウンタの値、制御用払出数カウンタの値、並びに1G連カウンタの値及び天井短縮の有無(すなわち、準リミット処理を作動させるための変数)などは、遊技仕様や市場動向などに応じて適宜変更可能である。
また、有利区間の継続期間を監視するための手法も上述したものに限られない。例えば、有利区間の継続期間を監視するために「ナビ回数」を用いるとしたならば、上記と同様に、通常リミット処理(ナビ回数)や特殊リミット処理(ナビ回数)、あるいは準リミット処理(ナビ回数)が実行されるようにすることもできる。すなわち、有利区間の継続期間を監視するために値を計数可能な要素(パラメータ)であればどのような要素も採用することができ、採用した要素に対して、通常リミット処理が実行される値と、特殊リミット処理が実行される値と、準リミット処理が実行される値と、を規定することで、上述したものと同様に、各リミット処理が実行されるものとすることができる。
(本詳細例に係る発明7)
上述したように、本詳細例では、有利状態(例えば、疑似ボーナス)及び特定状態(例えば、演出区間)は一連の有利区間として制御され、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が「1500」以上)となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量(例えば、有利区間払出数カウンタの値が「2401」以上)となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されるが、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間よりも短い特定期間(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が「1445」以上)となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量よりも少ない特定量(例えば、制御用払出数カウンタの値が「2126」以上)となったときに、有利状態である場合には、特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしている。
すなわち、本詳細例の遊技機では、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、本詳細例の遊技機では、特定期間又は特定量は、有利状態の継続可能期間(例えば、「55ゲーム」)又は付与可能遊技価値量(例えば、「275枚」)を考慮して設定されているため、遊技者の感情に配慮しつつも、遊技者に付与される遊技価値量が極端に規制されることを防止することができる。
(本詳細例に係る発明8)
上述したように、本詳細例では、有利状態(例えば、疑似ボーナス)及び特定状態(例えば、演出区間)は一連の有利区間として制御され、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が「1500」以上)となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量(例えば、有利区間払出数カウンタの値が「2401」以上)となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されるが、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間よりも短い特定期間(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が「1445」以上)となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量よりも少ない特定量(例えば、制御用払出数カウンタの値が「2126」以上)となったときに、有利状態でない場合には有利状態に移行させ、移行させた有利状態が終了して特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしている。
すなわち、本詳細例の遊技機では、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。また、このようにして一連の有利区間を終了させる際には、有利状態でなければ有利状態に移行させた上で終了させるようにしている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、本詳細例の遊技機では、特定期間又は特定量は、有利状態の継続可能期間(例えば、「55ゲーム」)又は付与可能遊技価値量(例えば、「275枚」)を考慮して設定されているため、遊技者の感情に配慮しつつも、遊技者に付与される遊技価値量が極端に規制されることを防止することができる。
(本詳細例に係る発明9)
また、本詳細例の遊技機では、上記本詳細例に係る発明7又は本詳細例に係る発明8で述べたものに加え、有利状態は付与された権利(例えば、「1G連ストック」及び「天井短縮」)によって延長される場合があるが、一連の有利区間における遊技期間が、特定期間よりも短く、付与された権利数に応じて設定された特別期間(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が、準リミット処理(ゲーム数)が実行される値)となったとき、又は一連の有利区間において付与された遊技価値量が、特定量よりも少なく、付与された権利数に応じて設定された特別量(例えば、制御用払出数カウンタの値が、準リミット処理(払出数)が実行される値)となったときには、以後の一連の有利区間において権利の付与が抑制されるようになっている。これにより、例えば、遊技者が消費しきれないほどの権利が付与され、このような状態で一連の有利区間が強制的に終了される結果、遊技者が不信感や喪失感などを抱いてしまうことを防止できるので、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
(本詳細例に係る発明10)
また、本詳細例の遊技機では、上記本詳細例に係る発明7乃至9で述べたものに加え、少なくとも第2の量(上述した「特定量」)や第3の量(上述した「特別量」)を計数する上では、例えば、遊技者の操作ミスや指示の無視などに起因して、本来付与されるはずであった遊技価値量と実際に付与された遊技価値量との間で差分が生じた場合であっても、この差分を考慮せず、本来付与されるはずであった遊技価値量を基準として計数が行われるようになっている。これにより、このような遊技者の行為によって一連の有利区間が必要以上に延長されてしまうことや、このような行為を行った遊技者と行っていない遊技者との間で不公平が生じてしまうことを防止することができるので、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
(本詳細例に係る発明11)
また、本詳細例の遊技機では、上記本詳細例に係る発明7乃至10で述べたものに加え、権利の付与が抑制されている状態(例えば、準リミット処理作動後の状態)において有利状態への移行が確定する確定役(例えば、「確定チェリー」)に当籤したときには、この確定役の当籤が明確に認識できる特別図柄の組合せ(例えば、「確定チェリーリプ」)を表示させないための特殊報知が行われるようになっている。これにより、例えば、確定役の当籤が無駄な当籤であったなどといった感情を遊技者が抱いてしまうことを防止できる。すなわち、権利の付与が抑制されている状態では有利状態が開始された契機を遊技者に明確に認識させないようにすることで、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、本詳細例の遊技機によれば、特殊報知が行われる場合、本来次回遊技から開始されるはずであった有利状態を、今回遊技から開始するようにしている。これにより、遊技者に自然な流れで特殊報知にしたがった停止操作を行わせることができるので、このような特殊報知を行う場合であっても、遊技者が違和感などを抱いてしまうことを防止できる。
なお、特殊報知を行う手段はどのような手段であってもよい。例えば、上述した指示モニタ、若しくはメイン側で制御されるその他演出装置、上述した表示装置11、スピーカ群、LED群85、若しくはサブ側で制御されるその他演出装置、又はこれらの組合せなど必要に応じて種々の演出装置(報知手段)を採用することができる。
(本詳細例に係る発明12)
また、本詳細例の遊技機では、上記本詳細例に係る発明7乃至11で述べたものに加え、権利の付与が抑制されている状態(例えば、準リミット処理作動後の状態)において有利状態への移行が確定する確定役(例えば、「確定チェリー」)に当籤したときには、この確定役の当籤が明確に認識できる特別図柄の組合せ(例えば、「確定チェリーリプ」)を表示させないための特殊報知が行われるようになっている。また、権利の付与が抑制されていない状態で、確定役に当籤して特別図柄の組合せが表示された場合には特別報知(例えば、特別入賞音の出力)を行うことを可能とする一方、権利の付与が抑制されている状態で、確定役に当籤して特別図柄の組合せが表示された場合には特別報知を行うことを可能としないようになっている。これにより、例えば、確定役の当籤が無駄な当籤であったなどといった感情を遊技者が抱いてしまうことを防止できる。すなわち、権利の付与が抑制されている状態では有利状態が開始された契機を遊技者に明確に認識させないようにすることで、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、本詳細例の遊技機によれば、確定役に当籤したか否か、特別図柄の組合せが表示されたか否か、及び特殊報知が行われたか否かに応じて、特別報知を行うか否かを決定するようにしている。これにより、特別報知が行われる状況をより適切に管理することができる。
なお、特別報知を行う手段はどのような手段であってもよい。例えば、上述した指示モニタ、若しくはメイン側で制御されるその他演出装置、上述した表示装置11、スピーカ群、LED群85、若しくはサブ側で制御されるその他演出装置、又はこれらの組合せなど必要に応じて種々の演出装置(報知手段)を採用することができる。
(本詳細例に係る発明13)
上述したように、本詳細例では、有利区間ゲーム数カウンタ及び有利区間払出数カウンタは、ベットされた遊技価値量にかかわらず計数を行う結果、3枚ベット状態のみならず2枚ベット状態においても、通常リミット処理(ゲーム数)及び通常リミット処理(払出数)が実行されることを可能としている。
また、上述したように、本詳細例では、制御用ゲーム数カウンタ及び制御用払出数カウンタは、3枚ベット状態では計数を行うが、2枚ベット状態では計数を行わない。したがって、3枚ベット状態では、特殊リミット処理(ゲーム数)及び特殊リミット処理(払出数)が実行されることを可能としているが、2枚ベット状態では、特殊リミット処理(ゲーム数)及び特殊リミット処理(払出数)が実行されることを可能としていない。したがって、2枚ベット状態では、通常リミット処理(ゲーム数)又は通常リミット処理(払出数)の実行によって、疑似ボーナス中であっても一連の有利区間が強制的に終了してしまう場合がある。
なお、本詳細例では、3枚ベット状態と2枚ベット状態とでは、例えば、小役の当籤確率、及び遊技価値の付与数が異なる結果(図108~図113参照)、3枚ベット状態で遊技を行う場合よりも2枚ベット状態で遊技を行う場合のほうが、遊技者に不利となっている。もっとも、このように、2枚ベット状態で遊技を行う場合のほうが遊技者に不利となる手法はこれに限られない。例えば、疑似ボーナス中に2枚ベット状態で遊技が行われた場合には、停止操作の手順が報知されないようすることで、遊技者に不利となるように構成してもよい。
このように、本詳細の遊技機によれば、第1の量(例えば、「3枚」)の遊技価値がベットされて遊技が行われた場合には、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。一方、第2の量(例えば、「2枚」)の遊技価値がベットされて遊技が行われた場合には、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了される場合があることから、これによって遊技者に企図された遊技方法で遊技を行わなかったことを気付かせることができるので、遊技者に対して企図された遊技方法で遊技を行うことを促すことができる。
なお、一連の有利区間において、第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる場合よりも、第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる場合のほうが、遊技者にとって不利となっているので、このような注意喚起を可能にすることで、遊技者により有利な状態で遊技を行うべきであることも促すことができ、遊技者が企図しない遊技方法で遊技を行うことに起因して遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
[本詳細例のモード示唆演出(その1)]
続いて、図116を参照して、本詳細例において実行可能なモード示唆演出(その1)について説明する。図116は、モード示唆演出(その1)の演出例を説明するための図である。
本実施形態では、7セグLEDにより構成された状態表示器が、有利区間に移行することが決定された遊技中の所定のタイミング(例えば、遊技開始時~遊技終了時までのいずれかのタイミング)で点灯を開始し、有利区間が継続している間はその点灯が継続し、有利区間が終了したときにその点灯が終了することで、有利区間が開始すること、当該有利区間中であること、及び当該有利区間が終了することを全ての遊技者に報知可能とする例について説明した。なお、このような状態表示器は、例えば「有利区間ランプ」などとも称されるので、この項では、単に「ランプ」として説明する。
本詳細例では、このランプは、非有利区間から演出区間に移行することが決定されただけでは点灯せず、演出区間から初めて増加区間(疑似ボーナス)に移行することが決定されたときに、増加区間における遊技が開始される(あるいは、停止操作が許可される)前の所定のタイミングで点灯を開始するようになっている。そして、増加区間中はその点灯が継続される。増加区間が終了したときには、リミット処理の実行によって終了する場合を除き、演出区間に戻ることとなるが、戻った演出区間ではその点灯が継続される。なお、演出区間及び増加区間のいずれにおいても、リミット処理の実行によって一連の有利区間が終了する場合には、その終了にともなってその点灯が終了する。
ここで、増加区間から演出区間に戻った場合、戻った演出区間は大別すると3パターンに分けることができる。まず、例えば、上述した天国モードのように、32ゲーム以内に再度増加区間に移行することが確定する第1のパターンである。この場合、戻った演出区間において点灯が継続していたランプは、少なくとも32ゲーム以内の所定の時期で増加区間に移行するまでその点灯が継続したままとなる。
次に、例えば、上述した終了モードのように、32ゲーム以内に再度増加区間に移行することが確定せず、32ゲーム以内に再度増加区間に移行しなかった場合には一連の有利区間が終了されて非有利区間に移行する第2のパターンである。この場合、戻った演出区間において点灯が継続していたランプは、32ゲームを消化すると一連の有利区間の終了にともなってその点灯が終了することになる。
最後は、例えば、上述した天国準備モードのように、32ゲーム以内に再度増加区間に移行することは確定しないが、32ゲーム以内に再度増加区間に移行しなかった場合であっても一連の有利区間が終了しない第3のパターンである。なお、第3のパターンである天国準備モードは、第2のパターンである終了モードよりも遊技者に有利なモードとなっている(図104参照)。
ここで、図116中、(a)では、上記第2のパターン(終了モードの場合)のランプの点灯態様を示し、(b)では、上記第3のパターン(天国準備モードの場合)のランプの点灯態様を示している。
図116の(a)に示すように、まず、演出区間において最初に疑似ボーナスに移行することが決定されたとき(図116中、「疑似ボーナス(初回)開始」)、ランプの点灯が開始する。疑似ボーナス中は、ランプの点灯が継続する。次に、疑似ボーナスが終了したとき(図116中、「疑似ボーナス終了」)、疑似ボーナスから演出区間(終了モード)に移行してもランプの点灯が終了せず継続する。これにより、疑似ボーナスが終了して終了モードに移行している場合であっても、それをこの時点で遊技者に認識されることはないため、遊技者の期待感は失われない。なお、終了モードであっても、実際に32ゲーム以内に再度疑似ボーナスに移行する場合もある(図105の(c)参照)。次に、終了モード中において32ゲーム以内に疑似ボーナスに移行することなく32ゲームが消化されたとき(図116中、「疑似ボーナス終了後32G」)、非有利区間に移行するのにしたがってランプの点灯が終了する。この時点で終了モードであったことを遊技者は認識できるようになる。天国モードに移行していない場合には、ほとんどこのような点灯態様となる。
図116の(b)に示すように、まず、演出区間において最初に疑似ボーナスに移行することが決定されたとき(図116中、「疑似ボーナス(初回)開始」)、ランプの点灯が開始する。疑似ボーナス中は、ランプの点灯が継続する。次に、疑似ボーナスが終了したとき(図116中、「疑似ボーナス終了」)、疑似ボーナスから演出区間(天国準備モード)に移行してもランプの点灯が終了せず継続する。これにより、疑似ボーナスが終了して天国準備モードに移行している場合であっても、それをこの時点で遊技者に認識されることはない。次に、天国準備モード中において32ゲーム以内に疑似ボーナスに移行することなく32ゲームが消化されたとき(図116中、「疑似ボーナス終了後32G」)、非有利区間に移行することなく天国準備モードが継続するので、ランプの点灯も終了せず継続する。この時点で終了モードでなかったことを遊技者は認識できるようになる。
すなわち、ランプの点灯態様は、疑似ボーナスが終了してから32ゲーム以内はいずれのモードに滞在しているかは認識されず、疑似ボーナスが終了してから32ゲームが消化されたときに、点灯が終了した場合には終了モードであったことが認識され、点灯が継続している場合には天国準備モードであることが認識されるものとなっている。
なお、このような報知を行う手段は「有利区間ランプ」に限られず、どのような手段であってもよい。例えば、上述した指示モニタ、若しくはメイン側で制御されるその他演出装置、上述した表示装置11、スピーカ群、LED群85、若しくはサブ側で制御されるその他演出装置、又はこれらの組合せなど必要に応じて種々の演出装置(報知手段)を採用することができる。
また、疑似ボーナスが終了して終了モードに移行している場合であっても、32ゲームを超えてランプの点灯が継続する場合があってもよいし、疑似ボーナスが終了して天国準備モードに移行している場合であっても、32ゲームを消化したときにランプの点灯が終了する場合があってもよい。例えば、ランプの点灯が継続するゲーム数を、現在のモードに応じた抽籤によって決定されるようにしてもよい。この場合、32ゲームを超えてランプの点灯が継続することが決定される確率は、終了モードに移行している場合よりも天国準備モードに移行している場合のほうが高く、32ゲームを消化したときにランプの点灯が終了することが決定される確率は、終了モードに移行している場合よりも天国準備モードに移行している場合のほうが低くなるようにすればよい。
また、32ゲームを超えてランプの点灯が継続するか否かは、疑似ボーナス終了後に移行したモードにおける疑似ボーナス移行確率に応じて決定されるものであってもよい。例えば、図105の(c)をみると、疑似ボーナス終了後に終了Aモードに移行した場合、再度疑似ボーナスに移行する確率が最も低く、疑似ボーナス終了後にその他のモードに移行した場合、再度疑似ボーナスに移行する確率は終了Aモードに移行した場合よりも高い。したがって、疑似ボーナス移行確率が低い終了Aモードであるときには、疑似ボーナス終了後32ゲームを経過したときにランプの点灯を終了させ、疑似ボーナス移行確率がそれよりも高いその他のモードであるときには、疑似ボーナス終了後32ゲームを経過してもランプの点灯を継続させるようにしてもよい。なお、本詳細例では、終了Aモード及び終了Bモードは、疑似ボーナス終了後32ゲームで終了して非有利区間に移行させるものとなっているが、これに限られず、疑似ボーナス終了後32ゲームで終了せず非有利区間に移行させないものとしてもよい。また、この場合、ランプの点灯が継続可能な所定期間は、天国モードにおける天井ゲーム数である32ゲームに限定されないものとしてもよい。例えば、疑似ボーナス終了後は、少なくとも100ゲーム間(あるいは、32ゲームよりも少ない10ゲーム間としてもよい)ランプの点灯が継続するものとし、100ゲーム(10ゲームとした場合には10ゲーム)を経過したときに終了Aモードであればランプの点灯を終了させ、その他のモードであればランプの点灯を継続させるようにしてもよい。すなわち、ランプの点灯が継続可能な所定期間を任意の期間として定めることもできる。また、本詳細例では、疑似ボーナス終了後に天国準備モードに移行した場合、再度疑似ボーナスに移行するとその終了後は天国モードに移行することが確定するようになっているが、これに限られず、例えば、天国準備モードから疑似ボーナスに制御されて当該疑似ボーナスが終了した場合、少なくとも終了モード(あるいは、通常モード)からよりも疑似ボーナスに制御されて当該疑似ボーナスが終了した場合よりも高い確率で天国モードに移行するものであればよい。また、天国準備モードの特典もこれに限られない。例えば、終了モードよりも疑似ボーナス移行確率が高いという特典であってもよいし、終了モードよりも天井ゲーム数が少ないという特典であってもよい。すなわち、疑似ボーナス終了後の所定時期において、ランプの点灯が継続するか否かによって遊技者に示唆される特典の内容は、それが遊技者にとって有益であればどのような特典であってもよい。
(本詳細例に係る発明14)
このように、本詳細例の遊技機によれば、有利状態(例えば、疑似ボーナス)が終了する場合、有利状態が終了してから所定期間(例えば、32ゲーム)内に再度有利状態に制御されることが確定する特定状態(例えば、天国モード)、有利状態が終了してから所定期間内に再度有利状態に制御されることが確定しない第1所定状態(例えば、終了モード)、及び有利状態が終了してから所定期間内に再度有利状態に制御されることは確定しないが第1所定状態よりも有利な第2所定状態(例えば、天国準備モード)のいずれかの状態に制御可能である。
そして、有利状態が開始されるときから、当該有利状態が終了した後の所定期間内の間は、いずれの状態であっても同じ報知が行われ、所定期間を経過したとき、第1所定状態であれば当該報知が終了し、第2所定状態であれば当該報知が継続する場合があるように構成される。これにより、有利状態への移行確率が変動する場合であっても、遊技意欲や興趣を維持することができる。
また、本詳細例の遊技機によれば、有利状態の終了後、所定期間を経過しても報知が継続した場合には、次に有利状態が開始されれば、その終了後には特定状態に移行する可能性が高くなるため、有利状態の終了後に特定状態に移行しなかった場合であっても、遊技意欲や興趣を維持して遊技を行わせることができる。
なお、本詳細例の遊技機において、有利状態(例えば、疑似ボーナス)が終了する場合、再度有利状態に制御される確率が所定確率である第1所定状態(例えば、終了Aモード)、及び再度有利状態に制御される確率が所定確率よりも高い特定確率である第2所定状態(例えば、天国準備モード)のいずれかの状態に制御可能であり、有利状態が開始されるときから、当該有利状態が終了した後の所定期間(例えば、32ゲーム)内の間は、いずれの状態であっても同じ報知が行われ、所定期間を経過したとき、第1所定状態であれば当該報知が終了し、第2所定状態であれば当該報知が継続する場合があるように構成してもよい。これにより、有利状態への移行確率が変動する場合であっても、遊技意欲や興趣を維持することができる。
[本詳細例のモード示唆演出(その2)]
続いて、図117及び図118を参照して、本詳細例において実行可能なモード示唆演出(その2)について説明する。図117は、モード示唆演出(その2)において参照されるベットランプ変化抽籤テーブルの一例を示したものであり、図118は、モード示唆演出(その2)の演出例を説明するための図である。
本詳細例では、表示装置11上の所定領域、サブ表示装置18上の所定領域、あるいは、その他の図柄表示領域4近傍の所定領域に、図118に示すベットランプ表示部(BL)が設けられる。なお、ベットランプ表示部(BL)は、例えば、表示装置11、あるいはサブ表示装置18上に設けられる場合には、表示画面の一部として構成され、例えば、図柄表示装置4近傍に設けられる場合には、LEDとして構成される。ベットランプ表示部(BL)の基本的な機能は、現在のベット数を表示するものである。したがって、例えば、2枚ベット状態では、BL1とBL2が点灯し、BL3が点灯しないことで、ベットされた遊技価値が2枚であることを知らせる。また、例えば、3枚ベット状態では、BL1~BL3が点灯することで、ベットされた遊技価値が3枚であることを知らせる。
本詳細例では、さらに、このベットランプ表示部(BL)を用い、このベットランプ表示部(BL)の表示態様によって現在のモードを示唆可能なモード示唆演出を行おうというものである。
まず、図118の(a)を参照して、通常時(本来のベット数表示)のベットランプ表示部(BL)の表示態様について説明する。
例えば、前回遊技が3枚ベット状態であったときには、ベットランプ表示部(BL)は(4)の表示態様となっている。この(4)の表示態様は、前回遊技で再遊技が作動しなかった場合、今回遊技で遊技者が遊技価値をベットするまで同じ表示態様が維持される。そして、今回遊技で遊技者が遊技価値をベットすると、まず、(4)の表示態様から(1)の表示態様に変化する。すなわち、BL1~BL3のそれぞれが基本色(青、緑、赤)で点灯していた状態から、全消灯状態に変化する。ここで、ベットされた遊技価値が1枚であれば、(1)の表示態様から(2)の表示態様に変化する。また、ベットされた遊技価値が2枚であれば、(1)の表示態様から(3)の表示態様に変化する。また、ベットされた遊技価値が3枚であれば、(1)の表示態様から(4)の表示態様に変化する。すなわち、遊技者のベット数(遊技機側で認識されたベット数)に応じて、表示態様が変化する。
なお、例えば、ベットされた遊技価値が1枚であれば、(1)の表示態様から(2)の表示態様に変化し、ベットされた遊技価値が2枚であれば、(1)の表示態様から(2)の表示態様に変化した後、さらに(3)の表示態様に変化し、ベットされた遊技価値が3枚であれば、(1)の表示態様から(2)の表示態様に変化した後、次に(3)の表示態様に変化し、最後は(4)の表示態様に変化するようにしてもよい。すなわち、前回遊技で再遊技が作動しなかった場合にも、再遊技が作動した場合と同様に、BL1~BL3の表示態様を順次変化させるようにしてもよい。
また、例えば、前回遊技が3枚ベット状態であったときには、ベットランプ表示部(BL)は(4)の表示態様となっている。この(4)の表示態様は、前回遊技で再遊技が作動した場合、今回遊技で再遊技の作動が開始されるまで同じ表示態様が維持される。そして、今回遊技で再遊技の作動が開始されると、まず、(4)の表示態様から(1)の表示態様に変化する。すなわち、BL1~BL3のそれぞれが基本色(青、緑、赤)点灯していた状態から、全消灯状態に変化する。そして、再遊技の作動に応じて、(1)の表示態様から(2)の表示態様に変化した後、次に(3)の表示態様に変化し、最後は(4)の表示態様に変化する。すなわち、遊技機側の再遊技の作動に応じて、順次表示態様が変化する。
なお、本詳細例では、例えば、「F_リプレイA」や「F_リプレイB」のように、「リプレイ」図柄が並んで表示されることで、再遊技役が入賞したことを容易に認識できる図柄の組合せ(通常再遊技表示態様)が表示される通常リプレイ役と、例えば、「F_確定チェリー」や「F_中段チェリー」のように、適切な停止操作(例えば、左リール3Lにおいて「チェリー」図柄を目押し)が行われれば、左リール3Lの下段又は中段に「チェリー」図柄が表示される結果、再遊技以外の役(例えば、小役)に入賞したのではないかと認識させることができる図柄の組合せ(特別再遊技表示態様)が表示される一方、適切な停止操作が行われなければ、いわゆる「バラケ目」(すなわち、いずれの役に入賞したかを認識することが困難な図柄の組合せ(特殊再遊技表示態様))が表示されるレアリプレイ役と、がある。また、レアリプレイ役に当籤した場合、特定の態様(右第1停止)で停止操作が行われると、通常再遊技表示態様が表示される場合もある(図113参照)。
そこで、本詳細例では、少なくとも、通常再遊技表示態様が表示されて再遊技が作動する場合と、特殊再遊技表示態様が表示されて再遊技が作動する場合とで、異なるベット演出を行うようにしている。具体的には、通常再遊技表示態様が表示されて再遊技が作動する場合には、ベットランプ表示部(BL)における表示態様を上述したように(1)から(2)、(2)から(3)、(3)から(4)といったように、順次変化させるベット演出を行うのに対し、特殊再遊技表示態様が表示されて再遊技が作動する場合には、上述したように(1)から(4)にいきなり変化させるベット演出を行う。
なお、特別再遊技表示態様が表示されて再遊技が作動する場合には、いずれのベット演出を行うようにしてもよい。あるいは、特別再遊技表示態様が表示されて再遊技が作動する場合には、(1)から(4)、(4)から(3)、(3)から(2)、(2)から(1)と順次変化させた後、(1)から(4)に変化させるベット演出を行うようにしてもよい。すなわち、通常再遊技表示態様が表示されて再遊技が作動する場合と、特別再遊技表示態様が表示されて再遊技が作動する場合と、特殊再遊技表示態様が表示されて再遊技が作動する場合とで、異なるベット演出が行われるようにすることもできる。
モード示唆演出(その2)の説明に戻る。本詳細例では、演出区間において、図117に示すベットランプ変化抽籤テーブルを参照し、ゲーム数と、有利区間当籤時サブフラグ及び有利区間入賞時サブフラグと、現在のモードと、に応じてベットランプ変化抽籤が行われる。なお、図117において「ゲーム数」は、疑似ボーナス終了後からのゲーム数を示す。例えば、「1~500」は、疑似ボーナス終了後500ゲーム以内であることを示し、「501~」は、疑似ボーナス終了後500ゲームを超えたことを示している。ここで、本詳細例では、天国準備モードの天井ゲーム数が約500ゲームに設定されていることから、疑似ボーナス終了後、32ゲーム以内に再度疑似ボーナスに移行しなかった場合であっても、天国準備モードであれば、遅くも500ゲーム以内には疑似ボーナスに移行することが確定する。したがって、図117に示すベットランプ変化抽籤テーブルでは、疑似ボーナス終了後500ゲーム以内の場合には、疑似ボーナス終了後500ゲームを超えた場合よりもベットランプ変化抽籤に当籤する確率を高めることで、遊技者の遊技意欲や興趣を維持することが可能となっている。
また、図117に示すベットランプ変化抽籤テーブルでは、現在のモードが通常Bモードである場合、及び天国準備モードである場合に、他のモードの場合よりもベットランプ変化抽籤に当籤する確率を高めている。上述したように天国準備モードは有利なモードであるが、通常Bモードも少なくとも通常Aモードよりは有利なモードとなっていることから(図104参照)、ベットランプ変化抽籤に当籤する回数が多い場合、相対的に有利なモードが決定されている可能性が高いことが示唆できるようになっている。したがって、遊技者の遊技意欲や興趣を維持することが可能となっている。
なお、図117において「はずれ」は、純粋な「はずれ」(2BBフラグ間において3ベット状態であることに起因して「はずれ」となったとき、3BBフラグ間において2ベット状態であることに起因して「はずれ」となったとき、を含む)を意味し、「取りこぼし」が発生した結果「はずれ」となった場合を含まない。なお、このような場合であっても、ベットランプ変化抽籤が行われるようにすることもできる。
また、図117において示した以外の内部当籤役に当籤した場合にも、適宜ベットランプ抽籤が行われるようにすることもできる。この場合、内部当籤役の種類に応じて、ベットランプ変化の態様を異ならせてもよい。例えば、「はずれ」のときにベットランプ変化抽籤に当籤した場合には後述の特別色として「白」を用い、「通リプ1」及び「通リプ2」のときにベットランプ変化抽籤に当籤した場合には後述の特別色として「青」を用い、「ベル」のときベットランプ変化抽籤に当籤した場合には後述の特別色として「黄」を用い、「弱チェ」のときベットランプ変化抽籤に当籤した場合には後述の特別色として「赤」を用い、「スイカ」のときベットランプ変化抽籤に当籤した場合には後述の特別色として「緑」を用い、「確定役」及び「中チェ」のときベットランプ変化抽籤に当籤した場合には後述の特別色として「レインボー」を用いるようにすればよい。また、例えば、点滅の速度などによってベットランプ変化の態様を異ならせることもできる。
ところで、本詳細例のように、ゲーム数の経過により発生頻度が変化する演出(ベットランプ変化演出)を搭載した場合、遊技店の開店直後から遊技を開始した遊技者に、当該パチスロ1において設定変更が行われたか、行われていないか(すなわち、設定据え置きか)が見抜かれてしまうおそれがある。
具体的には、例えば、前日終了時のゲーム数が300ゲームで、当日の開店時から1~200ゲーム(すなわち、設定据え置きの場合には、301~500ゲーム)の遊技が行われる場合、当該ゲーム間では、図117に示したゲーム数「1~500」のベットランプ変化抽籤テーブルが参照されるため、当該演出の発生頻度が相対的に高くなる。これに対して、当籤時の開店時から201ゲーム以降(すなわち、設定据え置きの場合には、501ゲーム以降)の遊技が行われる場合、設定変更が行われていた場合には、引き続き図117に示したゲーム数「1~500」のベットランプ変化抽籤テーブルが参照されるため、当該演出の発生頻度は変化しない一方、設定据え置きの場合には、図117に示したゲーム数「501~」のベットランプ変化抽籤テーブルが参照されるため、当該演出の発生頻度は低下する。すなわち、特定のゲーム数を境に当該演出の発生頻度が低下した場合には、設定変更が行われなかった(すなわち、設定据え置きである)可能性が高いことを開店直後に見抜かれてしまう場合がある。そして、遊技店内のデータ表示器などで確認できる前日の稼働データが、設定値が低い(低設定である)ことが推定される内容であった場合には、遊技者は「低設定の据え置き」という印象をもってしまい、設定値が高い(高設定である)との期待を早々に失ってしまうこととなる。
そこで、設定据え置きの電断復帰時(特に、電断後復帰まで2時間以上を経過するなど、閉店により電断され、開店により復帰されたと推認できる時間が経過していたときの復帰時)及び設定変更時には、以下のような仕様とすることで、ベットランプ変化演出の発生頻度によって、設定変更が行われたか否かが見抜かれにくいようにしてもよい。
例えば、第1の仕様例では、電断復帰後及び設定変更後は、現在のモードを参照するが、現時点のゲーム数にかかわらず、図117に示したゲーム数「501~」のベットランプ変化抽籤テーブルが参照される開店時状態とする。この場合、この開店時状態は、初回の疑似ボーナス当籤を契機として解除されるようにすればよい。このようにすれば、開店直後から遊技を行ったとしても、特定のゲーム数を境にベットランプ変化演出の発生頻度が変化しないため、前日終了時のゲーム数と当日のゲーム数を考慮しても、設定変更が行われたか否かが見抜かれてしまうことを抑制できる。なお、第1の仕様例は、後述のリールサイドランプ演出においても採用することができる。例えば、開店時状態では、常にベットランプ変化演出の実行回数が0回である場合の演出態様で後述のリールサイドランプ演出が行われるようにすることができる。
また、例えば、第2の仕様例では、電断復帰後及び設定変更後は、初回の疑似ボーナス当籤までベットランプ変化抽籤を一切行わない禁止状態とする。このようにすれば、設定変更が行われたか否かが見抜かれてしまうことを抑制できるのみならず、演出制御の処理負荷も軽減することができる。なお、第2の仕様例は、後述のリールサイドランプ演出においても採用することができる。例えば、禁止状態では、後述のリールサイドランプ演出が行われないようにすることができる。
なお、設定変更時と設定据え置き時の演出頻度の差が見抜きにくく、特定のゲーム数(すなわち、上述の例でいえば、前日終了時のゲーム数と当日のゲーム数の合算で500ゲーム)の経過を境として演出頻度を変化させない、あるいは変化度合いを少なくする仕様であれば、上記仕様例以外の仕様を採用することもできる。
続いて、図118の(b)を参照して、ベットランプ変化抽籤に当籤した場合に実行されるベットランプ変化演出におけるベットランプ表示部(BL)の表示態様について説明する。なお、図118の(b)は、ベットランプ変化抽籤に当籤した場合であって、前回遊技で再遊技が作動しなかった場合のベットランプ変化演出の一例を示したものである。
上述したように、例えば、前回遊技が3枚ベット状態であったときには、ベットランプ表示部(BL)は(4)の表示態様となっている。この(4)の表示態様は、前回遊技で再遊技が作動しなかった場合、今回遊技で遊技者が遊技価値をベットするまで同じ表示態様が維持される。そして、今回遊技で遊技者が遊技価値をベットすると、まず、(4)の表示態様から(1)の表示態様に変化する。すなわち、BL1~BL3のそれぞれが基本色(青、緑、赤)で点灯していた状態から、全消灯状態に変化する。このとき、ベットランプ変化抽籤に当籤していれば、(1)の表示態様から(5)の表示態様に変化する。すなわち、BL1~BL3が、基本色とは異なる特別色(黄)でいきなり点灯する。これによって通常時とは異なる表示態様であることが遊技者に認識される。
なお、図118の(b)に示すように、ベットランプ変化抽籤に当籤した場合のベットランプ表示部の態様はこれに限られない。例えば、今回遊技で遊技者が遊技価値をベットしたとき、(4)の表示態様から(1)の表示態様に変化することなく、(4)の表示態様からいきなり(5)の表示態様に変化するようにしてもよい。また、例えば、前回遊技の第3停止後(第3停止時のストップボタンの押下が解除されたとき)に、(4)の表示態様から(1)の表示態様に変化した後、(1)の表示態様から(5)の表示態様に変化するようにしてもよい。また、例えば、前回遊技の第3停止後(第3停止時のストップボタンの押下が解除されたとき)に、(4)の表示態様から(5)の表示態様に変化するようにしてもよい。また、例えば、今回遊技で遊技者が遊技価値をベットしたとき、又は前回遊技の第3停止後(第3停止時のストップボタンの押下が解除されたとき)に、(4)の表示態様から(1)の表示態様に変化させた後、一旦(4)の表示態様に変化させ、その後(4)の表示態様から(5)の表示態様に変化するようにしてもよい。
続いて、図118の(c)を参照して、ベットランプ変化抽籤に当籤した場合に実行されるベットランプ変化演出におけるベットランプ表示部(BL)の表示態様について説明する。なお、図118の(c)は、ベットランプ変化抽籤に当籤した場合であって、前回遊技で再遊技が作動した場合のベットランプ変化演出の一例を示したものである。
上述したように、例えば、前回遊技が3枚ベット状態であったときには、ベットランプ表示部(BL)は(4)の表示態様となっている。この(4)の表示態様は、前回遊技で再遊技が作動した場合、今回遊技で再遊技の作動が開始されるまで同じ表示態様が維持される。そして、今回遊技で再遊技の作動が開始されると、まず、(4)の表示態様から(1)の表示態様に変化する。すなわち、BL1~BL3のそれぞれが基本色(青、緑、赤)点灯していた状態から、全消灯状態に変化する。このとき、ベットランプ変化抽籤に当籤していれば、再遊技の作動に応じて、(1)の表示態様から(6)の表示態様に変化した後、次に(7)の表示態様に変化し、最後は(8)の表示態様に変化する。すなわち、すなわち、BL1~BL3が、基本色とは異なる特別色(黄)で順次点灯する。これによって通常時とは異なる表示態様であることが遊技者に認識される。
なお、図118の(c)に示すように、ベットランプ変化抽籤に当籤した場合のベットランプ表示部の態様はこれに限られない。例えば、今回遊技で再遊技の作動が開始されるとき、(4)の表示態様から(1)の表示態様に変化することなく、(4)の表示態様から(6)~(8)の表示態様に順次変化するようにしてもよい。また、例えば、今回遊技で再遊技の作動が開始されるとき、(4)の表示態様から(1)の表示態様に変化させた後、一旦(2)~(4)の表示態様に順次変化させ、その後(4)の表示態様から(8)の表示態様に変化するようにしてもよい。
また、メインCPU101は、遊技者がベットした場合、及び再遊技の作動を行う(自動投入)場合、遊技価値が投入される度にメダル投入コマンドを送信する(図57及び図58参照)。サブCPU201は、このメダル投入コマンドを受信するごとに、点灯リクエスト要求を行って上述した表示態様の変化が行われるようにする。なお、MAXベットボタン15aが操作されてベットされた場合、及び再遊技の作動を行う(自動投入)場合、メインCPU101は、3枚の遊技価値が投入されたことを示す情報を1回のメダル投入コマンドでサブCPU201に送信するようにしてもよい。この場合、サブCPU201は、例えば、再遊技の作動を行う(自動投入の)場合であって、図118の(a)や(c)の表示態様の変化を行うときには、各リクエスト要求タイミングにディレイを掛ける(遅延時間を設定する)ことで、順次表示態様の変化が行われるように制御を行えばよい。
また、サブCPU201は、上述した表示態様の変化を順次行うとき、あるいは上述した表示態様の変化を順次行っているときに、エラー(ドア開放を含む)が発生し、メインCPU101からエラーコマンドが送信された場合には、当該エラー中は、上述した表示態様の変化を順次行う制御を実行せず、最終的な表示態様を表示させる制御を行う。
例えば、図118の(c)に示す表示態様の変化を行う場合、サブCPU201は、(イ)BL1を黄点灯させるためのリクエスト要求、(ロ)BL2を黄点灯させるためのリクエスト要求、(ハ)BL3を黄点灯させるためのリクエスト要求、を順次行っていくことで(6)~(8)に示すような表示態様の変化が順次行われるように制御するが、エラー中は、(ハ)BL3を黄点灯させるためのリクエスト要求のみを行うようにすることで、いきなり(8)に示す表示態様に表示されるように制御する。
例えば、サブCPU201は、エラー中には当該エラー中であることを報知するための表示を行う。このような表示は、エラー中専用の処理内でリクエスト要求される。一方、上述した表示態様を順次変化させるためのリクエスト要求は通常の処理内でリクエスト要求される。したがって、エラー中にも表示態様を順次変化させるためには、エラー中専用の処理内でも状態を判別して表示態様を順次変化させるためのリクエスト要求を行うことを可能にする必要があるが、処理が複雑化し、重要なエラー中表示が行われなくなったり、あるいは、ベットランプ表示部(BL)が全く点灯しないなどの不具合が発生する可能性が高くなる。そこで、エラー中には上述した表示態様を順次変化させることはせず、それでも最終的な表示態様は表示されるようにし、遊技者が得られる情報に差異を生じさせないようにしている。
モード示唆演出(その2)の説明に戻る。本詳細例では、図117及び図118を用いて説明したベットランプ変化演出そのものもモードを示唆する演出となっているが、さらに本詳細例では、このベットランプ変化演出が行われた履歴に応じて、非遊技時に、リールサイドランプ表示部(SL)を用いたモード示唆演出を行うことを可能としている。
本詳細例では、各リール(3L,3C,3R)の側面に、図118に示すリールサイドランプ表示部(SL)が設けられる。例えば、リール3Lの左側面にはSL1が設けられ、リール3Lとリール3Cの間にはSL2が設けられ、リール3Cとリール3Rの間にはSL3が設けられ、リール3Rの右側面にはSL4が設けられる。なお、リールサイドランプ表示部(SL)は、例えば、各リールを背面側から照明するためのバックランプ(不図示)からの光を各リールの側面から視認可能な構造とすることで設けられるようにしてもよいし、各リールの側面において複数のLEDを設置することで設けられるようにしてもよいし、各リールの側面に液晶表示装置やELを設置することで設けられるようにしてもよい。また、例えば、各リールの前面側に液晶表示装置が設けられる場合には、この液晶表示装置においてリール表示窓が構成される部分の窓枠をリールサイドランプ表示部(SL)として用いるようにしてもよい。
本詳細例では、例えば、遊技価値が投入も貯留もされておらず、遊技操作も行わない状態が所定期間(例えば、30秒)継続した場合、次に遊技価値が投入され、あるいは遊技操作が行われるまで、非遊技状態であると判定する。そして、非遊技状態では、一定期間ごとにデモンストレーション演出が行われる。そして、デモンストレーション演出においては、疑似ボーナス間のベットランプ変化演出の実行回数が参照され、実行回数に応じてリールサイドランプ表示部(SL)の演出態様が決定され、決定された演出態様によるリールサイドランプ演出が行われる。
例えば、疑似ボーナス間のベットランプ変化演出の実行回数が0回である場合には、第1の演出態様が決定され、疑似ボーナス間のベットランプ変化演出の実行回数が1~3回である場合には、第2の演出態様が決定され、疑似ボーナス間のベットランプ変化演出の実行回数が4回以上である場合には、第3の演出態様が決定される。なお、ベットランプ変化演出の実行回数は、疑似ボーナスが終了したときから計数が開始され、再度疑似ボーナスに移行させることが決定されたときにクリアされる。
第1の演出態様は、例えば、デモンストレーション演出において、リールサイドランプ表示部(SL)が一斉に点滅するといったような演出態様であり、第2の演出態様は、例えば、デモンストレーション演出において、リールサイドランプ表示部(SL)が左から右に向かって順次点滅するといったような演出態様であり、第2の演出態様は、例えば、デモンストレーション演出において、リールサイドランプ表示部(SL)が右から左に向かって順次点滅するといったような演出態様である。なお、第1~第3の演出態様を異ならせる手法がこれに限られない。例えば、リールサイドランプ表示部(SL)の発光色によって演出態様を異ならせてもよいし、実行される演出の長さによって演出態様を異ならせてもよい。
また、第1~第3の演出態様を抽籤により決定してもよい。この場合、疑似ボーナス間のベットランプ変化演出の実行回数が0回である場合には、第1の演出態様が決定される確率を「高」、第2の演出態様が決定される確率を「低」、第3の演出態様が決定される確率を「低」とし、疑似ボーナス間のベットランプ変化演出の実行回数が1~3回である場合には、第1の演出態様が決定される確率を「低」、第2の演出態様が決定される確率を「高」、第3の演出態様が決定される確率を「低」とし、疑似ボーナス間のベットランプ変化演出の実行回数が4回以上である場合には、第1の演出態様が決定される確率を「低」、第2の演出態様が決定される確率を「低」、第3の演出態様が決定される確率を「高」とすればよい。
また、第1~第3の演出態様による演出が行われるのは、非遊技状態でなく、遊技中であってもよい。この場合、例えば、演出区間において、疑似ボーナス移行抽籤の結果が非当籤であったとき、演出実行抽籤を行い、当該抽籤に当籤した場合に、疑似ボーナス間のベットランプ変化演出の実行回数に応じた演出が行われるようにしてもよい。
なお、ベットランプ表示部(BL)及びリールサイドランプ表示部(SL)は、演出装置の一例であり、それぞれ他の演出装置を用いることもできるし、例えば、表示装置11内の所定領域をベットランプ表示部(BL)に相当するものとし、表示装置11内の特定領域をリールサイドランプ表示部(SL)に相当するものとしてそれぞれの演出が行われるようにしてもよい。すなわち、モード示唆演出(その2)において用いられる演出手段はどのような演出手段であってもよい。
(本詳細例に係る発明15)
このように、本詳細例の遊技機では、通常状態(例えば、演出区間)では、有利状態(例えば、疑似ボーナス)の付与期待度(例えば、モード)に応じて異なる確率で第1演出(例えば、ベットランプ変化演出)が行われ、さらに、第1演出の実行回数に応じて異なる演出態様で第2演出(例えば、リールサイドランプ演出)が行われることを可能としている。すなわち、例えば、通常状態において最初から遊技を行っていなくとも、第1演出の実行頻度や第2演出の演出態様を手掛かりとして、有利状態の付与期待度を推測することができる場合があるようになっている。これにより、有利状態への移行確率が変動する場合であっても、遊技意欲や興趣を維持することができる。
また、本詳細例の遊技機では、第2演出は非遊技状態において行われるため、第2演出の演出態様はこれから遊技を行おうとする遊技者にとって有効な指標となりうる。これにより、遊技意欲を高めて遊技機の稼働を向上させることができる。
(本詳細例に係る発明16)
このように、本詳細例の遊技機では、通常状態(例えば、演出区間)では、有利状態(例えば、疑似ボーナス)付与の期待度(例えば、モード)に応じて異なる確率で特定演出(例えば、ベットランプ変化演出)が行われることを可能としている。すなわち、特定演出の実行頻度を手掛かりとして、有利状態の付与期待度を推測することができる場合があるようになっている。これにより、有利状態への移行確率が変動する場合であっても、遊技意欲や興趣を維持することができる。また、本詳細例の遊技機では、特定演出は、ベット数表示の表示態様を異ならせることによって行われる。したがって、特定演出を行うための専用の演出装置などを設ける必要がなく、遊技中の自然な流れの中で特定演出が行われることを可能としている。これにより、汎用的な構成で、遊技意欲や興趣が向上する演出を行うことができる。
また、本詳細例の遊技機では、再遊技の作動時には疑似的なベット演出(例えば、図118の(a)に示す演出)が行われるが、特定演出もこのようなベット演出の流れに沿った態様で行われるようになっている。これにより、より違和感のない態様で遊技意欲や興趣が向上する演出を行うことができる。
(本詳細例に係る発明17)
また、本詳細例の遊技機では、上記本詳細例に係る発明16で述べたものに加え、特定演出がエラー発生中に行われる場合、ベット演出の流れに沿ったものとせず、最終的な表示内容のみが表示されるようになっている。これにより、不具合が発生することを抑制しつつ、エラーが発生した場合であっても、遊技者が得られる情報に差異を生じさせないようにすることができる。
(本詳細例に係る発明18)
このように、本詳細例の遊技機では、再遊技役の入賞であることを遊技者に認識させることを容易とする第1の停止表示態様(例えば、通常再遊技表示態様)といずれの役の入賞であるかを遊技者に認識させることを困難とする第3の停止表示態様(例えば、特殊再遊技表示態様)との間、あるいは、再遊技役の入賞であることを遊技者に認識させることを容易とする第1の停止表示態様と再遊技役とは異なる役の入賞であるように遊技者に認識させることが可能な第2の停止表示態様(例えば、特別再遊技表示態様)といずれの役の入賞であるかを遊技者に認識させることを困難とする第3の停止表示態様との間でベット演出の演出態様を異ならせることを可能としている。これにより、再遊技役の停止表示態様を複数有する場合であっても、遊技者が困惑してしまうことを防止することができる。
また、本詳細例の遊技機では、特定の再遊技役(例えば、「F_確定チェリー」)に当籤した場合、第1の停止表示態様、第2の停止表示態様、及び第3の停止表示態様のいずれも表示される可能性があり、例えば、停止表示態様の相違によって遊技性を変動させることなども可能であるが、このような場合であっても、適切なベット演出を行うことが可能となる。さらに、ベット演出によってその遊技性を示唆することもできる。
[本詳細例の疑似ボーナス中楽曲演出]
続いて、図119を参照して、本詳細例において実行可能な疑似ボーナス中楽曲演出について説明する。図119は、疑似ボーナス中楽曲演出の演出例を説明するための図である。
まず、本詳細例では、疑似ボーナスが開始されるとき、上述した天井短縮抽籤に当籤したことにより「天井短縮あり」となっている場合、あるいは上述した1G連抽籤に当籤したことにより1Gストックが1以上となっている場合、所定確率(例えば、100%の確率であってもよいし、1~99%の任意の確率であってもよい)で楽曲演出が実行されるようになっている。これにより、遊技者に対して疑似ボーナスが延長されることが報知される。
また、本詳細例では、疑似ボーナス中に上述した1G連抽籤に当籤したことにより1Gストックが1以上となった場合、所定確率(例えば、100%の確率であってもよいし、1~99%の任意の確率であってもよい)で楽曲演出が実行されるようにすることもできる。
なお、楽曲演出が実行される態様はこれに限られない。例えば、疑似ボーナス中の興趣を高めるために、疑似ボーナスが延長されることが決定されているか否かにかかわらず、所定確率で楽曲演出が実行されるようにしてもよい。
また、例えば、疑似ボーナス終了後の演出区間が天国モード(あるいは、天国Cモードのみ)となることが決定されているとき、所定確率で楽曲演出が実行されるようにしてもよい。また、疑似ボーナスが延長されることが決定されているか否かと、疑似ボーナス終了後の演出区間とに応じて、所定確率で楽曲演出が実行されるようにしてもよい。具体的には、例えば、疑似ボーナスが延長されることが決定されており、且つ疑似ボーナス終了後の演出区間が天国モードである場合、100%の確率で楽曲演出が実行され、疑似ボーナスが延長されることは決定されているが、疑似ボーナス終了後の演出区間が天国モードでない場合、50%の確率で楽曲演出が実行され、疑似ボーナスが延長されることは決定されていないが、疑似ボーナス終了後の演出区間が天国モードである場合、50%の確率で楽曲演出が実行されるようにしてもよい。
図119の(a)に示す楽曲演出データ1は、疑似ボーナスが開始された以後の任意のタイミング(例えば、疑似ボーナスが開始されたとき)から楽曲演出が開始される楽曲パターンであり、イントロ部A(固有部)と楽曲ループ部(共通部)とから構成される楽曲パターンである。イントロ部Aは、当該楽曲演出における流れ出しの部分であり、繰り返し(ループ)再生されないように構成された楽曲データ(あるいは、キャラクタのセリフや効果音を含むデータであってもよい。以下、イントロ部B及びイントロ部Cも同様)であり、楽曲ループ部は、流れ出し部分のあと、所定の長さの楽曲が、疑似ボーナス終了まで繰り返し(ループ)再生されるように構成された楽曲データである。
図119の(b)に示す楽曲演出データ2は、疑似ボーナスが開始された以後の任意のタイミング(例えば、疑似ボーナスの開始時に特殊音が出力されたとき、あるいは疑似ボーナスの開始後(例えば、次回遊技の開始時)に特殊音が出力されたとき)から楽曲演出が開始される楽曲パターンであり、イントロ部B(固有部)と楽曲ループ部(共通部)とから構成される楽曲パターンである。イントロ部Bは、当該楽曲演出における流れ出しの部分であり、繰り返し(ループ)再生されないように構成された楽曲データである。なお、楽曲ループ部は、楽曲演出データ1におけるものと同一である。
図119の(c)に示す楽曲演出データ3は、疑似ボーナスが開始された以後の任意のタイミング(例えば、疑似ボーナスの開始後10ゲーム目の遊技で告知することが予め決定されており、この10ゲーム目の遊技が開始されたとき、あるいは疑似ボーナスの開始後に1G連ストックが1以上となって告知することが決定されたとき(例えば、1G連抽籤に当籤した遊技が開始されたとき))から楽曲演出が開始される楽曲パターンであり、イントロ部C(固有部)と楽曲ループ部(共通部)とから構成される楽曲パターンである。イントロ部Cは、当該楽曲演出における流れ出しの部分であり、繰り返し(ループ)再生されないように構成された楽曲データである。なお、楽曲ループ部は、楽曲演出データ1におけるものと同一である。
ここで、イントロ部A、イントロ部B、及びイントロ部Cは、例えば、楽曲は同じ内容であるが、キャラクタのセリフの有無が異なる、若しくはセリフの内容が異なる、効果音の有無が異なる、若しくは効果音の内容が異なる、曲調が異なる、又はテンポが異なるなどといったような態様でそれぞれ異なる楽曲データとして構成することができる。また、例えば、単に異なる楽曲として構成することもできる。また、出力が開始されてから終了するまでの時間は、同じ(あるいは略同じ)であってもよいし、異なっていてもよい。また、楽曲演出が開始されるタイミングは、遊技の開始時に限られず、単位遊技内の任意のタイミング(例えば、スタートレバーの操作時、特定のストップボタンの操作時、全てのリールの停止時など)とすることができる。
なお、以下では一例として、イントロ部Aは出力が開始されてから終了するまでの時間が最も長く、イントロ部Cは出力が開始されてから終了するまでの時間が最も短く、イントロ部Bは出力が開始されてから終了するまでの時間がその中間であるものとする。
本詳細例では、疑似ボーナス中において、楽曲演出データ1~3のいずれによって楽曲演出が実行されている場合であっても、例えば、電断の発生、エラーの発生、ドア開放(フロントドア2bの開放)などの中断事象が発生した場合、疑似ボーナスの中断にともなって楽曲演出の実行も中断される。そして、このような中断事象が解消された場合、疑似ボーナスの再開にともなって楽曲演出の実行も再開されるが、この場合には、楽曲演出データ1~3のいずれによって楽曲演出が実行されていた場合であっても、楽曲演出データ3が選択され、当該楽曲演出データ3に応じた楽曲演出が最初から実行されるように制御される。
ここで、楽曲演出データ3は、基本的に疑似ボーナスの中途において楽曲の出力が開始されることを想定して構成された楽曲パターンであり、また、イントロ部が最も短い楽曲パターンである。したがって、疑似ボーナスが中断した後、再開されたとき、最初から出力される楽曲パターンとしては遊技者に与える違和感が最も少ないものとなっている。これに対し、楽曲演出データ1及び楽曲演出データ2は、基本的に疑似ボーナスが開始されるとき(あるいはその直後)から楽曲の出力が開始されることを想定して構成された楽曲パターンであり、また、イントロ部が楽曲演出データ3よりも長い楽曲パターンである。したがって、楽曲演出データ3と比べると、疑似ボーナスが中断した後、再開されたとき、最初から出力される楽曲パターンとしては遊技者に与える違和感が多いものとなっている。
また、楽曲演出データ1~3のいずれによって楽曲演出が実行されているかに応じて、疑似ボーナスが中断したときにその楽曲演出データの中断箇所を記憶しておき、疑似ボーナスが再開されたとき、その中断箇所から楽曲演出を再開させるように制御することもできるし、また、楽曲演出データ1~3のいずれによって楽曲演出が実行されている場合であっても、疑似ボーナスが中断した後、再開されたときには、楽曲ループ部(共通部)のみ最初から実行されるように制御することも可能であるが、前者の場合には、中断箇所を記憶しておかなければならず、後者の場合には、楽曲ループ部(共通)のみを実行する、といった楽曲演出データを別に規定しておく必要があり、いずれの場合にも制御負担や情報量が増大することとなってしまう。したがって、本詳細における手法が最も効率的であるといえる。
(本詳細例に係る発明19)
このように、本詳細例の遊技機では、流れ出しの部分(例えば、イントロ部A~C)のみが異なり、あとは共通の楽曲(例えば、楽曲ループ部)が出力される複数の楽曲演出(例えば、楽曲演出データ1~3に応じた楽曲演出)が実行可能である場合に、いずれの楽曲演出が実行されていたとしても、中断事象(例えば、電断、エラー、ドア開放など)が発生した後再開する場合には特定の楽曲演出(例えば、楽曲演出データ3に応じた楽曲演出)が最初から再開されるようにしている。すなわち、中断事象が発生した後再開する場合の態様が同じとなるようにしている。これにより、楽曲演出において、中断事象が発生した後再開する場合に、遊技者に違和感を与えてしまうことを防止することができる。
また、本詳細例の遊技機では、楽曲演出は特定状態(例えば、疑似ボーナス)の延長を報知する演出として用いられる。そして、中断事象が発生した後再開する場合には、常に特定状態の延長がその中途において報知される楽曲演出(例えば、楽曲演出データ3に応じた楽曲演出)が最初から再開されるようにしている。これにより、楽曲演出の興趣を高めつつ、演出再開時の違和感をより軽減することができる。
[本詳細例の状態示唆演出]
続いて、図120を参照して、本詳細例において実行可能な状態示唆演出について説明する。図120は、状態示唆演出を説明するための図である。
まず、本詳細例では、ストップボタン17L,17C,17Rのそれぞれの内部に、フルカラーLEDで構成された停止状態報知部117(不図示。説明の便宜上、ストップボタン17Lの内部に設けられるものを停止状態報知部117Lとし、ストップボタン17Cの内部に設けられるものを停止状態報知部117Cとし、ストップボタン17Rの内部に設けられるものを停止状態報知部117Rとする)が設けられる。この停止状態報知部117は、基本的には、現在の状態が、停止操作が可能である状態であるか否かを報知するために用いられる。なお、停止状態報知部117の表示態様は、サブCPU201によって制御されるものであるが、メインCPU101によって制御されるものとしてもよい。
すなわち、各リールの回転が開始され、この回転速度が定速となってストップボタン17L,17C,17Rが有効化されたときが「停止許可時」であり、停止操作によって各リールが停止され、次にストップボタン17L,17C,17Rが有効化されるまでの期間が「停止許可時以外」となる。停止状態報知部117は、「停止許可時」と「停止許可時以外」とで表示態様を異ならせることで、遊技者に停止操作が可能であるか否かを報知する。
なお、各リールが回転中であり、全てストップボタンが有効化されているときには、
停止状態報知部117L,117C,117Rはいずれも「停止許可時」の表示態様となるが、ここで、例えば、ストップボタン17Lに対する停止操作が行われ、左リール3Lが停止したとき、ストップボタン17Lはすでに有効なストップボタンではなくなるため、停止状態報知部117C,117Rは「停止許可時」の表示態様のままであるが、停止状態報知部117Lは「停止許可時以外」の表示態様となる。このように、停止状態報知部117L,117C,117Rは、それぞれ個別に表示態様を変化させることが可能である。
ここで、本詳細例では、上述したように、「F_2BB」及び「F_3BB」のいずれもが当籤しておらず、持ち越されてもいない状態(非フラグ間)、2枚ベット状態において「F_2BB」が当籤した状態(2BB当籤ゲーム)、3枚ベット状態において「F_3BB」が当籤した状態(3BB当籤ゲーム)、「F_2BB」が当籤した後、持ち越されている状態(2BBフラグ間)、「BB01」が表示されて移行した2BB状態(2BB作動中)、「F_3BB」が当籤した後、持ち越されている状態(3BBフラグ間)、及び「BB02」が表示されて移行した3BB状態(3BB作動中)のいずれかの状態(遊技状態)に制御されることが可能となっている。
そこで、本詳細例では、停止状態報知部117について、遊技者に停止操作が可能であるか否かを報知する機能はそのままに、さらに上述した各状態のいずれの状態に制御されているのかについても示唆が可能となるように構成している。
図120に示すように、停止状態報知部117は、非フラグ間において、「停止許可時以外」であれば「緑」色の表示態様をとり、「停止許可時」であれば「青」色の表示態様をとる。また、2BB当籤ゲームにおいて、「停止許可時以外」であれば「緑」色の表示態様をとり、「停止許可時」であれば「白」色の表示態様をとる。また、3BB当籤ゲームにおいて、「停止許可時以外」であれば「緑」色の表示態様をとり、「停止許可時」であれば「橙」色の表示態様をとる。すなわち、停止状態報知部117は、「停止許可時」の表示態様によって、内部当籤役(より詳細には、ボーナス役)の種類、あるいは表示が許可される図柄の組合せの種類を示唆可能としている。
また、停止状態報知部117は、2BBフラグ間において、「停止許可時以外」であれば「赤」色の表示態様をとり、「停止許可時」であって、「BB01」を表示させることが不可能であれば「青」色の表示態様をとり、「BB01」を表示させることが可能であれば「白」色の表示態様をとる。また、3BBフラグ間において、「停止許可時以外」であれば「紫」色の表示態様をとり、「停止許可時」であって、「BB02」を表示させることが不可能であれば「青」色の表示態様をとり、「BB02」を表示させることが可能であれば「橙」色の表示態様をとる。すなわち、停止状態報知部117は、「停止許可時」の表示態様によって、内部当籤役(より詳細には、ボーナス役)の種類、あるいは表示が許可される図柄の組合せの種類を示唆可能としているとともに、「停止許可時以外」の表示態様によって、現在の状態(遊技状態)を示唆可能としている。
また、停止状態報知部117は、2BB状態において、「停止許可時以外」であれば「黄」色の表示態様をとり、「停止許可時」であれば「青」色の表示態様をとる。また、3BB状態において、「停止許可時以外」であれば「黄」色の表示態様をとり、「停止許可時」であれば「青」色の表示態様をとる。すなわち、停止状態報知部117は、「停止許可時以外」の表示態様によって、現在の状態(遊技状態)を示唆可能としている。
ここで、上述したように、本詳細例では、特に、2BBフラグ間の3枚ベット状態で遊技を行うか、3BBフラグ間の3枚ベット状態で遊技を行うかで遊技性が変動するものとなっていることから、現在の状態が2BBフラグ間であるか3BBフラグ間であるか、あるいはその前提として、2BB状態に移行させることが可能な遊技で2BBに移行させたほうがよいのか、移行させないほうがよいのか、あるいは3BB状態に移行させることが可能な遊技で3BBに移行させたほうがよいのか、移行させないほうがよいのかは、遊技者のみならず、遊技店側でも大きな関心事となる。したがって、上述したような示唆が行われることで、実質的には遊技性を選択していく(変動させる)ことも可能となる。
なお、上述した停止状態報知部117の表示態様は一例であり、これに限られるものではない。すなわち、「停止許可時」の表示態様によって、内部当籤役の種類、あるいは表示が許可される図柄の組合せの種類を示唆可能であれば、他の表示態様をとることもできる。また、「停止許可時以外」の表示態様によって、現在の状態(遊技状態)を示唆可能であれば、他の表示態様をとることもできる。
また、停止状態報知部117以外の表示手段(報知手段)を用いて、上述した各種の示唆を行うこともできる。例えば、上述したベットランプ表示部(BL)やリールサイドランプ表示部(SL)を用いることもできるし、上述した他の演出装置を用いることもできる。
また、例えば、「停止許可時以外」の表示態様によって、内部当籤役の種類、あるいは表示が許可される図柄の組合せの種類を示唆可能とすることもできるし、「停止許可時」の表示態様によって、現在の状態(遊技状態)を示唆可能とすることもできる。
また、停止状態報知部117を用いて報知される情報も上述したものに限らない。例えば、現在の状態として、図120に示した遊技状態以外の内部的な状態も遊技状態として示唆可能としてもよい。例えば、上述した各モード(図105)を遊技状態として示唆することもできるし、単に、非有利区間、演出区間、あるいは増加区間のいずれの遊技区間であるかを示唆することもできる。もちろん、本実施形態で示した内部的な各状態も遊技状態として示唆することもできる。
また、例えば、内部当籤役の種類、あるいは表示が許可される図柄の組合せの種類として、ボーナス役以外の内部当籤役、あるいはボーナス役以外の内部当籤役について表示が許可される図柄の組合せを示唆可能としてもよい。この場合、例えば、増加区間中であれば、停止操作の情報を示唆可能としてもよい。
(本詳細例に係る発明20)
このように、本詳細例の遊技機では、停止操作が受付可能となっているか否かを報知するための報知手段(例えば、停止状態報知部117)を用いて遊技性に関する情報を示唆可能としたことから、遊技性に関する情報を報知するための報知手段を設ける必要がなくなる。したがって、汎用的な構成で遊技性に関する情報を示すことができる。
また、本詳細例の遊技機では、ベットされた遊技価値量(2枚又は3枚)に応じていずれの種類の特別図柄の組合せ(例えば、2BBに係る図柄の組合せである「BB01」又は3BBに係る図柄の組合せである「BB02」)の表示を許可するか否かが決定される。また、すでにいずれかの特別図柄の組合せの表示が許可されている状態(例えば、2BBフラグ間又は3BBフラグ間)であったとしても、当該特別図柄の組合せが表示されるか否かはベットされた遊技価値量に応じて変動するようになっている。また、ベットされた遊技価値量と、いずれの種類の特別図柄の組合せの表示が許可されている状態であるかと、に応じて遊技性を変動させることを可能としている。そして、停止操作が受付可能となっているか否かを報知するための報知手段を用いて、今回の遊技で表示が許可される特別図柄の組合せがある場合にはその旨を報知するとともに、いずれの種類の特別図柄の組合せの表示が許可されている状態であるかも報知される。したがって、遊技性が複雑な場合であっても、その遊技性に関する情報を適切に報知することができる。
また、本詳細例の遊技機では、停止操作が受付可能となっているか否かを報知するための報知手段(例えば、停止状態報知部117)を用いて遊技状態及び表示が許可される図柄の組合せを示唆可能としてもよい。これにより、汎用的な構成で遊技者の所望する情報を適切に報知することができる。
[安定状態及び荒波状態の別制御例]
続いて、図121を参照して、本詳細例において、上述した安定状態及び荒波状態のそれぞれに制御可能な別例について説明する。図121は、安定状態及び荒波状態の別制御例を説明するための図である。
本詳細例では、特定役(例えば、「F_リプレイA」)に当籤したとき、2BBフラグ間の3枚ベット状態では、特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)が表示され(あるいは表示されやすくなり)、3BBフラグ間の3枚ベット状態では、特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)は表示されず(あるいは表示されにくくなり)、所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)が表示される(あるいは表示されやすくなる)ように構成している。
そして、このような構成により、3BBフラグ間の3枚ベット状態そのものを安定状態とし、また、2BBフラグ間の3ベット状態そのものを荒波状態とすることを可能している。あるいは、所定図柄の組合せが表示されたことに応じて安定状態に制御され、特定図柄の組合せが表示されたことに応じて荒波状態に制御されることを可能としている。
もっとも、いずれの状態を安定状態とし、あるいは荒波状態とするかのバリエーションはこれに限られない。例えば、図121に示す各種の仕様を採用することができる。図121では、ベット数(すなわち、ベットされた遊技価値量。「3枚」又は「2枚」)及び持ち越されたボーナスの種別(すなわち、遊技状態。非フラグ間(「なし」)、2BBフラグ間(「2BB」)、又は3BBフラグ間(「3BB」))に応じて、停止制御の内容が同図に示すように変動するものとなっている。なお、図121においては、所定図柄の組合せを「安定出目」、特定図柄の組合せを「荒波出目」とし、荒波出目が表示可能とされる一方、安定出目が表示可能とされない停止制御、あるいは、荒波出目が表示されやすい一方、安定出目が表示されにくい停止制御が行われる状態を「A:荒波出目導出」とし、安定出目が表示可能とされる一方、荒波出目が表示可能とされない停止制御、あるいは、安定出目が表示されやすい一方、荒波出目が表示されにくい停止制御が行われる状態を「B:安定出目導出」としている。
なお、「A:荒波出目導出」及び「B:安定出目導出」のいずれかの停止制御が行われるのは、特定役(例えば、「F_リプレイA」)に当籤した場合のみならず、他の役に当籤した場合であってもよい。すなわち、ベットされた遊技価値量と遊技状態とを組み合わせた図121に示す各状態において、例えば、「A:荒波出目導出」が定義された状態では相対的に「A:荒波出目導出」の停止制御が行われやすく、「B:安定出目導出」が定義された状態では相対的に「B:安定出目導出」の停止制御が行われやすく構成されればよい。
第1の仕様は、図121に示したように、例えば、持ち越されたボーナスの種別に関係なく、ベット数に応じて停止制御を異ならせる仕様である。この仕様では、状態の切り替えが容易となる。
第2の仕様は、図121に示したように、例えば、初期状態(非フラグ間)から3枚ベット状態で遊技し続けた場合に、荒波状態での抽籤をしばらく行った後、3BB当籤後に安定状態となる仕様である。また、ボーナスを入賞させるゲームフローの場合には、ボーナス状態終了後に再度荒波状態に戻るため、メリハリのある出玉推移が期待できる。一方、ボーナスを入賞させないゲームフローの場合には、比較的長い期間安定状態に制御されることを可能とするため、射幸性を適度なものとすることができる。
なお、第3~第7の仕様は、それぞれ図121に示したとおりであり、それぞれに特徴があるものであるが、ここでの詳細な説明は省略する。
ここで、ボーナスを入賞させるゲームフローとは、遊技の流れの中で、ボーナスに入賞可能である場合にはボーナスを入賞させることで、例えば、遊技者が出玉を獲得できる、あるいは有利な遊技状態に移行できるなど、ボーナスに入賞可能である場合にはボーナスを入賞させることが一般的となる遊技性を意味する。
一方、ボーナスを入賞させないゲームフローとは、遊技の流れの中で、ボーナスの入賞を困難とし、あるいは、ボーナスに入賞可能である場合であってもボーナスを入賞させないことで、例えば、遊技者にとって有利状態(例えば、疑似ボーナス)に関する抽籤において不利とならないようにするなど、ボーナスを入賞させないことが一般的となる遊技性を意味する。また、ここで、「ボーナスの入賞を困難とする」とは、小役やリプレイ役が優先的に引き込まれる、且つ、「ハズレ」確率がゼロあるいは極めて低い確率に設定されることで、ボーナスの入賞が許容される確率がゼロあるいは極めて低い確率となっていることを意味する。
なお、図121では、第1~第7の仕様のいずれにおいても、2枚ベット状態である場合には、遊技状態にかかわらず「B:安定出目導出」の状態となるように規定しているが、これに限られず、例えば、3枚ベット状態と同様に、遊技状態に応じて「A:荒波出目導出」の状態となる場合があるように規定してもよい。また、この場合、所定の仕様においては、3枚ベット状態と2枚ベット状態とで遊技状態に対応する仕様がそれぞれ同じであるが、特定の仕様においては、3枚ベット状態と2枚ベット状態とで遊技状態に対応する仕様のうち少なくとも一部が異なるように規定していてもよい。すなわち、3枚ベット状態では、図121に示す第1~第7の仕様のいずれかの仕様が規定され、2枚ベット状態では、3枚ベット状態で規定された仕様とは異なる、図121に示す第1~第7の仕様のいずれかの仕様が規定されるようにしてもよい。
また、加えて、1枚ベット状態での遊技も可能とし、1枚ベット状態でのみ当籤可能としたボーナス役(「F_1BB」)を設け、「F_1BB」が持ち越される状態を1BBフラグ間とし、ベット数(1枚ベット状態~3枚ベット状態のいずれであるか)と、持ち越されたボーナスの種別(非フラグ間、1BBフラグ間~3BBフラグ間のいずれであるか)と、に応じて上述した停止制御の状態を変動させるようにしてもよい。この場合、3枚ベット状態と2ベット状態との関係と同様、1枚ベット状態では、遊技状態にかかわらず「B:安定出目導出」の状態となるように規定してもよいし、少なくとも3枚ベット状態又は2枚ベット状態と同様の停止制御が行われるようにしてもよいし、少なくとも3枚ベット状態又は2枚ベット状態で規定された仕様とは異なる、図121に示す第1~第7の仕様のいずれかの仕様が規定されるようにしてもよい。いずれにしても、遊技状態や遊技性のバリエーションをさらに多様化させることができるようになる。
また、安定状態及び荒波状態を創出する手法として、上述した手法以外の手法を用いることもできる。例えば、有利状態に関する抽籤(例えば、疑似ボーナス抽籤)が行われる(あるいは、当該抽籤における当籤確率が相対的に高い)特定のリプレイ役(例えば、「F_リプレイC」とする)の当籤確率が低い第1RT状態と、特定のリプレイ役の当籤確率が高い第2RT状態と、を設け、第1RT状態では有利状態に関する抽籤に当籤した場合、当籤の恩恵が大きい(例えば、疑似ボーナスの継続可能期間の長さ、天井短縮抽籤や1G連抽籤に当籤する当籤確率などの期待値が高い)ようにし、第2RT状態では有利状態に関する抽籤に当籤した場合、当籤の恩恵が小さい(例えば、疑似ボーナスの継続可能期間の長さ、天井短縮抽籤や1G連抽籤に当籤する当籤確率などの期待値が低い)ようにすることで、第1RT状態を荒波状態とし、第2RT状態を安定状態として各状態を創出することもできる。なお、この場合、初期状態(RT0状態)で、「平行リプ」が表示された場合に第1RT状態に制御され、「右上がりリプ」が表示された場合に第2RT状態に制御されるものとし、例えば、設定変更やボーナス終了時などで初期状態に戻るようにすればよい。
また、例えば、当籤した場合に、特定の態様(例えば、右第1停止)で停止操作が行われた場合には「右上がりリプ」が表示され、特定の態様以外の態様で停止操作が行われた場合には「平行リプ」が表示されることとなる第1のリプレイ役(例えば、「F_リプレイD」とする)と、当籤した場合に、停止操作態様にかかわらず「右上がりリプ」が表示されることとなる第2のリプレイ役(例えば、「F_リプレイA´」とする)と、当籤した場合に、停止操作態様にかかわらず「平行リプ」が表示されることとなる第3のリプレイ役(例えば、「F_リプレイB」)と、を設けるとともに、第1のリプレイ役の当籤は可能とするが、第2のリプレイ役及び第3のリプレイ役の当籤は可能としない初期状態(RT0状態)と、第3のリプレイ役の当籤は可能とするが、第2のリプレイ役及び第3のリプレイ役の当籤は可能としない第1RT状態と、第2のリプレイ役の当籤は可能とするが、第1のリプレイ役及び第3のリプレイ役の当籤は可能としない第2RT状態と、を設け、初期状態において、第1のリプレイ役の当籤時に、遊技者が特定の態様で停止操作を行うか否かに応じて、荒波状態及び安定状態のいずれかを選択できるようにしてもよい。なお、この場合、第1RT状態では第3のリプレイ役に当籤するため、有利区間に関する抽籤が優遇される一方、第2RT状態では第3のリプレイ役に当籤しないため、有利区間に関する抽籤が冷遇される。そして、有利区間(演出区間)である第1RT状態では、例えば「押し順ベルB」に関し有利な停止操作の手順が報知されないことで遊技媒体の付与が冷遇される一方、有利区間(演出区間)である第2RT状態では、例えば「押し順ベルB」に関し有利な停止操作の手順が報知されることで遊技媒体の付与が優遇されるように構成することができる。これにより、第1RT状態を荒波状態とし、第2RT状態を安定状態として各状態を創出することもできる。なお、上述したように、RT状態を用いて荒波状態及び安定状態を創出する場合には、ベット数に応じて異なるボーナス役を当籤させることや、いずれのボーナスフラグ間であるかに応じて停止制御を異ならせることを不要とすることもできる。したがって、遊技可能枚数を「3枚」のみとすることもできる。
[安定状態及び荒波状態の別制御例(その2)]
続いて、図122を参照して、本詳細例において、上述した安定状態及び荒波状態のそれぞれに制御可能な他の別例について説明する。図122は、安定状態及び荒波状態の別制御例(その2)を説明するための図である。
本詳細例とは異なり、本別制御例(その2)では、例えば、設定値が「1」~「5」(設定1~5:特定の設定値以外の設定値)の場合と、設定値が「6」(設定6:特定の設定値)の場合とでボーナス役の当籤確率を異ならせることで、有利状態に関する出玉状態を異ならせようというものである。具体的には、ボーナス1(例えば、本詳細例の「F_2BB」)の当籤確率を、設定1~5の場合には「1/16384」とし、設定6の場合には「1/20」とする。また、ボーナス2(例えば、本詳細例の「F_3BB」)の当籤確率を、設定1~5の場合には「1/20」とし、設定6の場合には「1/16384」とする。そして、当籤して持ち越されたボーナス役の持越情報(持越役格納領域に格納された情報)は、設定変更時には消去(クリア)されないようにする。
なお、本別制御例(その2)では、ボーナス2を設けることなく、ボーナス1のみが設けられるようにしてもよい。また、ボーナス1が設定6でのみ当籤するようにしてもよい。すなわち、本別制御例(その2)では、少なくとも、特定の設定値のみで当籤可能な(あるいは、上述したように特定の設定値では当籤しやすく、特定の設定値以外の設定値では当籤しにくい)特定の特別役(ボーナス1)が設けられていればよい。また、特定の設定値を設定6であるとして説明するが、設定6以外の設定値を特定の設定値として定めてもよい。
図122に示すように、本別制御例(その2)では、設定1~5であり、且つボーナス1の持越中の状態を荒波状態(荒波モード)とし、設定1~5であり、且つボーナス1の非持越中の状態を安定状態(安定モード)とする。また、設定6である状態をEX状態(エクストラモード)とする。図122において、「AT当籤率」とは、有利状態(増加区間)に移行可能な期待値を示すものであり、「AT一撃性」とは、一度有利状態(増加区間)に移行した場合に、当該有利状態が継続可能な(あるいは連荘可能な)期間の期待値を示すものである。
ここで、上述したように、有利区間は、遊技価値が増加する増加区間(増加状態)と、遊技価値が増加しない非増加区間(演出区間・非増加状態)とを含むものである。したがって、有利状態(増加区間)が継続あるいは連荘するとは、一度増加区間に移行した後、当該増加区間が一旦終了し、非増加区間における所定期間の遊技を経てから再度増加区間に移行するなど、全体としては一連の有利区間が継続しているものの、その間においては、増加区間と非増加区間の相互移行を繰り返すことを含む。すなわち、増加区間と増加区間との間に、非増加区間(なお、演出区間は、遊技価値が減少する減少期間とすることもできるし、遊技価値が維持される維持期間とすることもできる)を挟む態様で、全体としては遊技者に遊技な有利状態(ここでは、有利区間)が継続されるように構成した場合、「AT一撃性」とは、少なくとも一連の有利区間が継続する平均期間の長短の度合いを意味する。また、有利区間が終了して非有利区間に移行するときには、上述したように、有利区間に関する情報(例えば、演出区間や増加区間に制御するための情報、現在のモードに係る情報、疑似ボーナスの継続期間に係る情報、天井短縮の有無に係る情報、1G連ストックカウンタの値など)が全てクリア(初期化)される。これらの情報は、有利区間への移行判定に関する情報と換言することもできる。したがって、「AT一撃性」とは、少なくとも増加状態が開始されてから有利状態(ここでは、有利区間)の終了により有利状態への移行判定に関する情報が初期化されるまでの平均期間の長短の度合いを意味するとも言い得る。
すなわち、荒波状態(荒波モード)は、有利状態に移行する期待値は低い(移行しにくい)ものの、一度有利状態に移行すれば当該有利状態が継続する(あるいは連荘する)期間の期待値が高い(継続、延長、あるいは連荘しやすい)ものとして設定され、安定状態(安定モード)は、有利状態に移行する期待値は高い(移行しやすい)ものの、有利状態に移行しても当該有利状態が継続する(あるいは連荘する)期間の期待値が低い(継続、延長、あるいは連荘しにくい)ものとして設定される。また、EX状態(エクストラモード)は、安定状態(安定モード)よりも有利状態に移行する期待値はより高い(より移行しやすい)ものの、有利状態に移行しても当該有利状態が継続する(あるいは連荘する)期間の期待値がより低い(より継続、延長、あるいは連荘しにくい)ものとして設定される。また、荒波状態(荒波モード)は、少なくとも増加状態が開始されてから有利状態(ここでは、有利区間)の終了により有利状態への移行判定に関する情報が初期化されるまでの平均期間が最も長く、安定状態(安定モード)は、少なくとも増加状態が開始されてから有利状態(ここでは、有利区間)の終了により有利状態への移行判定に関する情報が初期化されるまでの平均期間が荒波状態(荒波モード)よりも短く、EX状態(エクストラモード)は、少なくとも増加状態が開始されてから有利状態(ここでは、有利区間)の終了により有利状態への移行判定に関する情報が初期化されるまでの平均期間が最も短いと言い表すこともできる。
なお、荒波状態(荒波モード)、安定状態(安定モード)、及びEX状態(エクストラモード)のそれぞれの状態において有利度合いを変動させる手法は上述したものに限られない。すでに述べたように、有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値(傾斜値)をそれぞれ変動させることによって有利度合いを変動させるようにしてもよいし、ボーナス非持越中、ボーナス1持越中、ボーナス2持越中のいずれの状態であるかによって、例えば押し順小役の停止制御を変更し、これにともなって有利度合いを変動させるようにしてもよい。また、それぞれのボーナスの入賞確率やボーナス中の遊技価値の増加量が、上述したそれぞれの状態における上述した有利度合いの関係性となるように定めることで、有利度合いを変動させるようにしてもよい。また、本例以外で述べた有利度合いを変動させる手法も適宜採用することができる。
また、ボーナス1が持ち越されている場合の、当該ボーナス1の入賞制御の態様としては、(A)設定1~6のいずれにおいても「ボーナスの入賞を困難とする」制御が行われる、(B)設定1~5では「ボーナスの入賞を困難とする」制御が行われ、設定6では「ボーナスの入賞を困難とする」制御が行われない、(C)ボーナス1が2枚掛けでのみ当籤するボーナスとし、設定1~6のいずれにおいても、2枚掛けではボーナスの入賞を可能とするが、3枚掛けではボーナスの入賞を不能とする、(D)ボーナス1が2枚掛け且つ設定6でのみ当籤するボーナスとし、設定1~6のいずれにおいても、2枚掛けではボーナスの入賞を可能とするが、3枚掛けではボーナスの入賞を不能とする、などの仕様を採用することができる。なお、上記(C)及び(D)の場合、2枚掛けであっても設定1~5の場合には「ボーナスの入賞を困難とする」制御が行われ、2枚掛けであって設定6の場合には「ボーナスの入賞を困難とする」制御が行われないように構成することもできる。
また、ボーナス2が持ち越されている場合の、当該ボーナス2の入賞制御の態様としては、(A´)設定1~6のいずれにおいても「ボーナスの入賞を困難とする」制御が行われる、(B´)設定1~5では「ボーナスの入賞を困難とする」制御が行われ、設定6では「ボーナスの入賞を困難とする」制御が行われない、(C´)ボーナス2が3枚掛けでのみ当籤するボーナスとし、設定1~6のいずれにおいても、3枚掛けではボーナスの入賞を可能とするが、2枚掛けではボーナスの入賞を不能とする、(D´)ボーナス2が3枚掛け且つ設定1~5でのみ当籤するボーナスとし、設定1~6のいずれにおいても、3枚掛けではボーナスの入賞を可能とするが、2枚掛けではボーナスの入賞を不能とする、などの仕様を採用することができる。なお、上記(C´)及び(D´)の場合、3枚掛けであっても設定1~5(あるいは、設定6)の場合には「ボーナスの入賞を困難とする」制御が行われ、3枚掛けであって設定6(あるいは、設定1~5)の場合には「ボーナスの入賞を困難とする」制御が行われないように構成することもできる。
次に、図122に示すように、各状態(モード)の状態遷移の一例について説明する。まず、初期状態として、設定1(設定6以外)であり、ボーナス非持越中である安定状態にあるものとする。このとき、設定変更を行って設定6をセットすると、設定6であり、ボーナス非持越中であるEX状態に移行する。この状態で遊技を行っていくと、設定6で当籤しやすい(あるいは設定6でのみ当籤する)ボーナス1が内部当籤する。なお、ボーナス1は他のリプレイ役や小役とは重複当籤せず、単独当籤するものとなっている(ボーナス2も同様の構成することができる)。このボーナス1が内部当籤した遊技(成立G)にて、ボーナス1に係る図柄の組合せが停止表示されないように停止操作が行われる(ボーナス1の入賞を回避)すると、設定6であり、ボーナス1持越中であるEX状態となる。そして、再度設定変更を行って設定1(設定6以外)をセットすると、設定1(設定6以外)であり、ボーナス1持越中である荒波状態となる。
ここで、例えば、ボーナス1の入賞制御の態様として上記(A)を採用した場合であって、3枚掛けでのみ遊技を可能とするように構成した場合、設定6がセットされている状態において、ボーナス1に内部当籤した遊技でその入賞が回避されると、設定変更以外の初期化処理(例えば、RAMクリア処理)などによってボーナス1の持越情報が消去(クリア)されるまで、基本的にボーナス1持越中の状態が継続するため、設定1~5をセットすれば荒波状態を設定することが可能となり、設定6のまま(一度設定1~5に設定変更され、その後設定6に設定変更された場合を含む)とすればEX状態を設定することが可能となる。
また、例えば、ボーナス1の入賞制御の態様として上記(B)を採用した場合であって、3枚掛けでのみ遊技を可能とするように構成した場合、設定6がセットされている状態において、ボーナス1に内部当籤した遊技でその入賞が回避されると、設定変更以外の初期化処理(例えば、RAMクリア処理)などによってボーナス1の持越情報が消去(クリア)されるまで、基本的にボーナス1持越中の状態が継続するため、設定1~5をセットすれば荒波状態を設定することが可能となる。一方、設定6のまま(一度設定1~5に設定変更され、その後設定6に設定変更された場合を含む)であればボーナス1の入賞を回避してEX状態を継続させることもできるし、ボーナス1を入賞させて安定状態に戻すことも可能となる。
また、例えば、ボーナス1の入賞制御の態様として上記(C)ないし(D)を採用した場合であって、2枚掛け及び3枚掛けで遊技を可能とするように構成した場合、3枚掛けで遊技を行うようにすると、設定1~5をセットすれば安定状態を設定することが可能となり、設定6をセットすればEX状態を設定することが可能となる。一方、設定6がセットされている状態において、2枚掛けでボーナス1に内部当籤した遊技でその入賞が回避された後、3枚掛けで遊技を行うようにすると、設定変更以外の初期化処理(例えば、RAMクリア処理)などによってボーナス1の持越情報が消去(クリア)されるまで、基本的にボーナス1持越中の状態が継続するため、設定1~5をセットすれば荒波状態を設定することが可能となり、設定6のまま(一度設定1~5に設定変更され、その後設定6に設定変更された場合を含む)とすればEX状態を設定することが可能となる。また、2枚掛けで遊技を行うようにすると、ボーナス1を入賞させて安定状態に戻すことも可能となる。
次に、図122に示すように、各状態(モード)の状態遷移にしたがった操作指示の一例について説明する。なお、操作指示(画面)は、例えば、表示装置11に表示される画面の一例を示すものであり、操作指示(ランプ)は、例えば、上述した状態表示器あるいは上述した停止状態報知部117の表示態様の一例を示すものである。ここで、操作指示(画面)及び操作指示(ランプ)は、主として遊技店の店員に対する操作指示であるところ、これらの操作指示は、所定の状態(例えば、設定キーがオンされて、設定確認が可能な状態)でのみ表示されるものとすればよい。もっとも、操作指示(ランプ)は、遊技者から認識されにくい(例えば、状態遷移時に数秒しか点灯状態が変動せず、その後は通常の点灯状態に戻る)態様で表示されるものであれば、所定の状態以外の状態であっても表示されるものとしてもよい。
設定1(設定6以外)であり、ボーナス非持越中である安定状態にあるとき、設定変更で設定6にすれば、状態を荒波状態(ないしEX状態)に変更可能であることが示唆される。具体的には、操作指示(画面)において、現在の設定が「1」であること、現在のモードが「安定」モードであること、及び「荒波モードへ変更する場合には、設定6に変更して下さい。」との表示がなされ、操作指示(ランプ)の表示態様は「緑点灯」となる。
次いで、設定変更が行われて設定6がセットされ、設定6であり、ボーナス非持越中であるEX状態にあるとき、ボーナス1を当籤させれば、状態を荒波状態に変更可能であることが示唆される。具体的には、操作指示(画面)において、現在の設定が「6」であること、現在のモードが「EX」モードであること、及び「荒波モードへ変更する場合には、ボーナス1当籤まで数ゲームほど遊技して下さい。」との表示がなされ、操作指示(ランプ)の表示態様は「黄点灯」となる。
次いで、EX状態にあるときであって、ボーナス1が当籤した遊技が開始した(少なくともいずれのリールも回転中である)とき、当該ボーナス1の入賞を回避させれば、状態を荒波状態に変更可能である(ボーナス非持越中からボーナス1持越中に遷移可能である)ことが示唆される。具体的には、操作指示(画面)において、現在の設定が「6」であること、現在のモードが「EX」モードであること、及び「ボーナス1に当籤しました。ボーナス1(7-BAR-BAR)が揃わないように左リールにBARを狙って下さい。」との表示がなされ、操作指示(ランプ)の表示態様は「黄点滅」となる。
次いで、EX状態にあるときであって、ボーナス1が当籤した遊技が終了し(少なくとも全てのリールの回転が停止し)、当該遊技においてボーナス1の入賞が回避された(ボーナス1持越中となった)とき(及びEX状態であり、ボーナス1持越中である次遊技以降の遊技において)、設定変更で設定1~5(設定6以外)にすれば、状態を荒波状態に変更可能であることが示唆される。具体的には、操作指示(画面)において、現在の設定が「6」であること、現在のモードが「EX」モードであること、及び「ボーナス1持越中。荒波モードへ変更する場合には、設定1~5に設定変更して下さい。」との表示がなされ、操作指示(ランプ)の表示態様は「黄点滅」(EX状態であり、ボーナス1持越中である次遊技以降の遊技では、「黄点灯」としてもよいし、「青点灯」としてもよい)となる。
次いで、設定変更が行われて設定1(設定6以外)がセットされ、設定1であり、ボーナス1持越中である荒波状態にあるとき、例えば、ボーナス1の入賞制御の態様として上記(C)ないし(D)を採用した場合には、2枚掛けでボーナス1を入賞させれば、状態を安定状態に変更可能であることが示唆される。具体的には、操作指示(画面)において、現在の設定が「1」であること、現在のモードが「荒波」モードであること、及び「ボーナス1持越中。安定モードへ変更する場合には、2枚掛け遊技でボーナス1(7-BAR-BAR)を狙って下さい。」との表示がなされ、操作指示(ランプ)の表示態様は「青点灯」となる。
なお、図示は省略するが、設定1(設定6以外)であり、ボーナス非持越中である安定状態にあるときであって、ボーナス2が当籤した遊技が開始した(少なくともいずれのリールも回転中である)とき、当該ボーナス2の入賞を回避すると、状態を荒波状態に変更可能でなくなる(ボーナス2持越中とするとボーナス1持越中に遷移不能となる)ことが示唆されるようにしてもよい。具体的には、操作指示(画面)において、現在の設定が「1」であること、現在のモードが「安定」モードであること、及び「ボーナス2に当籤しました。ボーナス2(7-スイカ-BAR)を狙って下さい。」との表示がなされ、操作指示(ランプ)の表示態様は「緑点滅」となるようにしてもよい。また、設定6であり、ボーナス非持越中であるEX状態にあるときにも同様の示唆が行われるようにしてもよい。
また、設定1(設定6以外)であり、ボーナス2持越中である安定状態にあるとき、例えば、ボーナス2の入賞制御の態様として上記(B´)を採用した場合には、設定変更で設定6にすれば、状態を荒波状態(ないしEX状態)に変更可能であることが示唆されるようにしてもよい。具体的には、操作指示(画面)において、現在の設定が「1」であること、現在のモードが「安定」モードであること、及び「ボーナス2持越中。荒波モードへ変更する場合には、設定6に設定変更し、ボーナス2(7-スイカ-BAR)を狙って下さい。」との表示がなされ、操作指示(ランプ)の表示態様は「緑点灯」となるようにしてもよい。
このように、本例の遊技機によれば、遊技者の有利度合いが異なる複数段階(例えば、設定1~6の6段階)の設定値のうちいずれかの設定値を設定可能とすることで、遊技店側は遊技者の有利度合い(遊技性)を(この設定値分の選択肢の中から)選択することができるのみならず、特定の設定値(例えば、設定6)をセットして特定の特別役(例えば、ボーナス1)を持ち越した状態とするか否か、及び当該状態においていずれの設定値をセットするかによってさらに遊技者の有利度合い(遊技性)を選択することが可能となる。それゆえ、予め設計された設定段階の数よりも多い選択肢で遊技性を選択することが可能となる。
また、本例の遊技機によれば、遊技者の有利度合い(遊技性)を選択するための操作指示を可能とすることで、操作者はその技量にかかわらず遊技者の有利度合い(遊技性)を適切に選択することができるようになる。それゆえ、予め設計された設定段階の数よりも多い選択肢で遊技性を選択することを可能とした場合であっても、それによって操作者が困惑してしまうことを防止できる。なお、ここでいう「操作者」は、基本的に遊技店の店員を想定するものであるが、遊技者が自己の有利度合い(遊技性)を一定の範囲内で選択することができるように構成した場合には、遊技者を含むものとすることができる。
また、本例の遊技機によれば、所定の設定値(例えば、設定1~5)がセットされている場合、特定の特別役が持ち越されている状態のほうが、特定の特別役が持ち越されていない状態よりも、少なくとも増加状態(例えば、増加区間)が開始されてから有利状態(例えば、有利区間)が終了して有利状態への移行判定に関する情報が初期化されるまでの平均期間が長くなるようにして、遊技者の有利度合いを異ならせることを可能としている。これにより、遊技者にとってより関心の高い態様で遊技性を選択することができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
[安定状態及び荒波状態の別制御例(その3)]
続いて、本詳細例において、上述した安定状態及び荒波状態のそれぞれに制御可能な他の別例について説明する。
本詳細例とは異なり、本別制御例(その3)では、少なくとも一のリール(例えば、左リール3L)において同時に狙えない(一方を狙って目押しした場合、他方が表示され得ないように図柄配置された)図柄で構成された第1出目(第1結果表示)と、第2出目(第2結果表示)とを規定し、第1出目及び第2出目の導出が許容される特定役が設けられる。例えば、「BAR-ベル-べル」(本別制御例(その3)では、所定遊技価値数(例えば、3枚)の遊技価値が付与される小役に係る図柄の組合せであるものとする)を第1出目として構成し、「赤ブランク-ベル-ベル」(本別制御例(その3)では、所定遊技価値数(例えば、3枚)の遊技価値が付与される小役に係る図柄の組合せであるものとする)を第2出目として構成し、例えば、「F_スイカ」に替えて、「F_共通ベル」に当籤可能であるものとし、「F_共通ベル」に当籤した場合、第1出目及び第2出目の導出が許容され、遊技者の停止操作のタイミングが第1タイミングである場合に第1出目が表示され、第1タイミングとは異なる第2タイミングである場合に第2出目が表示されるものとする。
なお、「F_共通ベル」に当籤した場合、停止操作のタイミングにかかわらず所定遊技価値数(例えば、3枚)の遊技価値が付与される図柄の組合せが必ず表示され得る(すなわち、取りこぼしが発生しない)ように、第1出目や第2出目を複数の図柄の組合せによって構成することもできる(もっとも、上述した、一方を狙って目押しした場合、他方が表示され得ないように図柄配置されるという関係性は維持される)。また、特定役はリプレイ役として構成することもできる。また、特定役は、遊技者の押し順が第1押し順であった場合に第1出目が表示され、第1押し順とは異なる第2押し順であった場合に第2出目が表示されるものとすることができる。すなわち、本別制御例(その3)における特定役は、押し順役として構成することもできる。
また、本別制御例(その3)においても、EX状態、安定状態、及び荒波状態の3つの状態(モード)が設けられる。なお、それぞれの状態についてすでに説明しているため、ここでの説明は省略する。
また、本別制御例(その3)では、非有利区間から有利区間に移行した場合、EX状態、安定状態、及び荒波状態のいずれもが設定されていない初期状態に制御される。そして、初期状態において「F_共通ベル」に当籤した場合、遊技者が目押しを行って第1出目を停止させた場合にはEX状態に移行する。また、遊技者が目押しを行って第2出目を停止させた場合には安定状態に移行する。なお、遊技者が適当に停止操作を行って、いずれかの図柄の組合せが表示された場合にも、表示された図柄の組合せに応じた状態に移行する。
また、EX状態において「F_共通ベル」に当籤した場合、遊技者が目押しを行って第1出目を停止させた場合にはEX状態が維持される。また、遊技者が目押しを行って第2出目を停止させた場合には荒波状態に移行する。すなわち、EX状態を継続させたい遊技者は、左リール3Lにおいて「BAR」を狙い続ければEX状態を継続させることができる。また、荒波状態に移行させたい遊技者は、左リール3Lにおいて「赤ブランク」を狙い続ければ荒波状態に移行させることができる。また、適当に停止操作を行っている遊技者は、結果として第2出目が表示される可能性が高まるため、荒波状態に移行する可能性が高くなる。
また、安定状態において「F_共通ベル」に当籤した場合、遊技者が目押しを行って第2出目を停止させた場合には安定状態が維持される。また、遊技者が目押しを行って第1出目を停止させた場合には荒波状態に移行する。すなわち、安定状態を継続させたい遊技者は、左リール3Lにおいて「赤ブランク」を狙い続ければ安定状態を継続させることができる。また、荒波状態に移行させたい遊技者は、左リール3Lにおいて「BAR」を狙い続ければ荒波状態に移行させることができる。また、適当に停止操作を行っている遊技者は、結果として第1出目が表示される可能性が高まるため、荒波状態に移行する可能性が高くなる。
なお、一度荒波状態に制御された場合には、有利区間が終了して非有利区間に移行するときに状態が初期化されるまで荒波状態が継続する。もっとも、当該有利区間中に、荒波状態からEX状態、あるいは荒波状態から安定状態に移行可能な手法を設けていてもよい。例えば、荒波状態において、第1出目を3回連続で停止させた場合にはEX状態に移行させ、第2出目を3回連続で停止させた場合には安定状態に移行させるようにしてもよい。また、例えば、上記特定役(「F_共通ベル」を第1特定役とする)と同様に構成された別の特定役(第2特定役。停止操作のタイミングが第1特定タイミングであれば第3出目が停止し、第2特定タイミングであれば第4出目が停止し、第3特定タイミングであれば第5出目が停止する)を設け、荒波状態において第2特定役に当籤した場合、第3出目が停止した場合にはEX状態に移行させ、第4出目が停止した場合には安定状態に移行させ、第5出目が停止した場合には荒波状態を維持するようにしてもよい。
また、状態移行が可能な遊技で特定役に当籤した場合には、少なくともその旨が示唆ないし報知されるようにすればよい。例えば、初期状態で「F_共通ベル」に当籤した場合、「遊技性を選択するチャンス。左リールにBARを狙えば穏やかな出玉感となります。一方、左リールに赤ブランクを狙えば普通の出玉感となります。」などといった表示を表示装置11で行う。また、EX状態で「F_共通ベル」に当籤した場合、「遊技性を選択するチャンス。左リールにBARを狙えば穏やかな出玉感が維持されます。一方、左リールに赤ブランクを狙えば波の荒い出玉感となります。」などといった表示を表示装置11で行う。また、安定状態で「F_共通ベル」に当籤した場合、「遊技性を選択するチャンス。左リールに赤ブランクを狙えば普通の出玉感が維持されます。一方、左リールにBARを狙えば波の荒い出玉感となります。」などといった表示を表示装置11で行う。このようにすれば、目押しをすべき遊技が明確になるとともに、遊技者が遊技性を選択することが容易となる。なお、上述した第2特定役を設ける場合も同様の報知を行うようにすることができる。もっとも、これらの遊技性の選択はあくまでも副次的な要素であるとして、パチスロ1上では明確な示唆ないし報知を行わないようにすることもできる。この場合でも、いわゆる小冊子などで遊技性を紹介しておけば、遊技者がとまどってしまうことは防止できると考えられる。
なお、本別制御例(その3)では、EX状態、安定状態、及び荒波状態の3つの状態(モード)が設けられる一例を挙げて説明しているが、このような状態は、安定状態及び荒波状態の2つの状態が設けられるものとしてもよい。
例えば、非有利区間から有利区間に移行した場合、安定状態及び荒波状態のいずれもが設定されていない初期状態に制御される。そして、初期状態において「F_共通ベル」に当籤した場合、遊技者が目押しを行って第1出目を停止させた場合には安定状態に移行する。また、遊技者が目押しを行って第2出目を停止させた場合には荒波状態に移行する。なお、遊技者が適当に停止操作を行って、いずれかの図柄の組合せが表示された場合にも、表示された図柄の組合せに応じた状態に移行する。
また、安定状態において「F_共通ベル」に当籤した場合、遊技者が目押しを行って第1出目を停止させた場合には安定状態が維持される。また、遊技者が目押しを行って第2出目を停止させた場合には荒波状態に移行する。すなわち、安定状態を継続させたい遊技者は、左リール3Lにおいて「BAR」を狙い続ければ安定状態を継続させることができる。また、荒波状態に移行させたい遊技者は、左リール3Lにおいて「赤ブランク」を狙い続ければ荒波状態に移行させることができる。また、適当に停止操作を行っている遊技者は、結果として第2出目が表示される可能性が高まるため、荒波状態に移行する可能性が高くなる。
また、荒波状態において「F_共通ベル」に当籤した場合、第1出目及び第2出目のいずれを停止させた場合であっても荒波状態が維持される。なお、上述したものと同様に、荒波状態から安定状態に移行可能な手法を設けるようにしてもよい。
なお、別制御例(その1)~別制御例(その3)の構成、及び本詳細例の構成を適宜組み合わせることで、安定状態や荒波状態などの出玉状態を移行制御することが可能であるし、これらの一部又は全部の構成を組み合わせることで別の発明を構成することも可能である。例えば、本別制御例(その3)においても、いずれのボーナスフラグ間であるか、あるいはいずれのベット状態であるか、またあるいはいずれの設定値であるかなどに応じて、移行制御が行われる場合と、行われない場合とがあるように構成することもできる。
このように、本例の遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、有利状態)に関する処理の実行に際して異なる有利度合いが付与された第1特定遊技状態(例えば、安定状態)及び第2特定遊技状態(例えば、荒波状態)が設けられ、特定役(例えば、別制御例(その3)の「F_共通ベル」)は、遊技者の停止操作態様に応じて第1結果表示(例えば、第1出目)又は第2結果表示(例えば、第2出目)を導出可能とする。そして、非特定遊技状態(例えば、初期状態)において、第1結果表示が導出された場合には第1特定遊技状態に制御し、第2結果表示が導出された場合には第2特定遊技状態に制御し、第1特定遊技状態において、第1結果表示が導出された場合には第1特定遊技状態を維持し、第2結果表示が導出された場合には第2特定遊技状態に移行させ、第2特定遊技状態において、第1結果表示及び第2結果表示のいずれの結果表示が導出された場合にも第2特定遊技状態を維持するように構成される。これにより、簡易な構成で遊技者にその遊技性を選択可能とする余地を与えることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる。
また、本例の遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、有利状態)に関する処理の実行に際して異なる有利度合いが付与された第1特定遊技状態(例えば、EX状態)、第2特定遊技状態(例えば、安定状態)及び第3特定遊技状態(例えば、荒波状態)が設けられ、特定役(例えば、別制御例(その3)の「F_共通ベル」)は、遊技者の停止操作態様に応じて第1結果表示(例えば、第1出目)又は第2結果表示(例えば、第2出目)を導出可能とする。そして、非特定遊技状態(例えば、初期状態)において、第1結果表示が導出された場合には第1特定遊技状態に制御し、第2結果表示が導出された場合には第2特定遊技状態に制御し、第1特定遊技状態において、第1結果表示が導出された場合には第1特定遊技状態を維持し、第2結果表示が導出された場合には第3特定遊技状態に移行させ、第2特定遊技状態において、第2結果表示が導出された場合には第2特定遊技状態を維持し、第1結果表示が導出された場合には第3特定遊技状態に移行させるように構成される。これにより、簡易な構成で遊技者にその遊技性を選択可能とする余地を与えることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる。
なお、本例の遊技機では、初期状態、EX状態、安定状態のいずれかの遊技状態において「F_共通ベル」に当籤した場合、すなわち、停止操作態様により遊技状態の移行が発生し得る状況となった場合に、ストップボタンでの停止操作検出が有効となる前に所定期間の操作無効化状態(いわゆるロック状態)を発生させるものとしてもよい。また、ロック状態の発生と合わせて、例えば上述したように画像表示手段(例えば、表示装置11)やスピーカ(例えば、スピーカ群84)等の任意の演出実行手段で遊技状態の移行が可能な遊技であることを示唆ないし報知する演出を行ってもよい。これにより、遊技者に遊技状態移行のチャンスが発生したことや、慎重に停止操作すべきことなどが示唆されることとなるため、うっかり停止操作ミスをしてしまって意図せぬ図柄の組合せを入賞させてしまい、移行させたくない状態へ移行してしまうという事態を抑制することができる。
ところで、本例のような遊技機の型式試験においては、試験用機器(自動打ち込み機や試験用インターフェース基板とも言う)から遊技機に対して遊技状態に応じた適切な停止操作信号が入力されることで実店舗での遊技者による遊技を想定した試験が行われる。上述のように停止操作により出玉に関する遊技性を選択する余地のある仕様の遊技機については、試験機関も各選択を行った場合の出玉性能を試験で確認する必要がある。そのため、初期状態、EX状態、安定状態のいずれかの遊技状態において「F_共通ベル」に当籤した場合、すなわち停止操作態様により遊技状態の移行が発生しうる状況となった場合に、遊技機から試験用機器に対して一旦試験用機器による遊技の進行を停止する旨の遊技停止コマンドを出力する機能を備える遊技機とすることが望ましい。当該遊技停止コマンドを試験用機器が受信した場合は、試験用機器は停止操作信号を遊技機に出力するよりも前に動作を一時停止し、一時停止した旨を報知する。試験機関の職員は、この一時停止の報知を受け、どの遊技状態に移行させるかを再設定するか、当該1遊技のみ手動で停止操作を行い試験で把握したい遊技状態へ移行させてから、試験用機器を再び動作させて試験を行うことができる。これにより、遊技状態の遷移が複雑な遊技機においても型式試験に要する時間を短縮することができる。
[本詳細例の変形例]
続いて、図123及び図124を参照して、本詳細例の変形例について説明する。図123は、本詳細例の変形例のゲームフローの概要を説明するための図であり、図124は、本詳細例の変形例を用いた仕様の一例を説明するための図である。
本詳細例では、有利区間の疑似ボーナス(増加区間)終了後は、基本的に有利区間の通常遊技(演出区間)に移行し、疑似ボーナスが連荘可能である場合には、それぞれのモードにしたがった条件にて再度疑似ボーナスに移行させ、疑似ボーナスが連荘可能でない場合(例えば、終了A・終了Bモードの場合)には、所定期間(32ゲーム)経過後に非有利区間の通常遊技に移行させるものとしていた(図103等参照)。すなわち、疑似ボーナス終了後も一定期間は有利区間に滞在するように構成していた。
これに対し、本詳細例の変形例(本例)では、有利区間の疑似ボーナス(増加区間である第3区間)終了後は、基本的に非有利区間の通常遊技に移行させるものとしている。すなわち、疑似ボーナス終了後に有利区間を継続させず、非有利区間に移行するように構成している。また、本例では、非有利区間の通常遊技から有利区間の通常遊技に移行するとき(非有利区間の通常遊技において有利区間移行抽籤に当籤したとき)、疑似ボーナス抽籤に高確率で当籤する(疑似ボーナスに相対的に移行しやすい)状態である有利区間(演出区間)の第1区間に移行し、第1区間が終了するとき、疑似ボーナス抽籤に低確率で当籤する(疑似ボーナスに相対的に移行しにくい)状態である有利区間(演出区間)の第2区間に移行するものとしている。なお、設定変更時には、設定変更前に有利区間に滞在していたとしても非有利区間の通常遊技から遊技が開始されるため、設定変更時も有利区間の第1区間に移行しやすくなる。
ここで、図123を参照して、本例のゲームフローの概要について説明する。図123に示すように、非有利区間において、有利区間に移行することが決定されると(有利区間当籤)、まず、有利区間の第1区間に移行する。上述したように、有利区間の第1区間は、疑似ボーナス(有利区間の第3区間)に移行することが決定される期待度が高い遊技区間である。また、有利区間の第1区間において、疑似ボーナスに移行することなく規定ゲーム数が消化された(例えば、後述の図124における100Gの遊技が行われた)など、第1区間から第2区間への移行条件が満たされた場合、有利区間の第2区間に移行する。上述したように、有利区間の第2区間は、疑似ボーナスに移行することが決定される期待度が低い遊技区間である。
非有利区間、有利区間の第1区間、及び有利区間の第2区間において、疑似ボーナスに移行することが決定されると(疑似ボーナス当籤)、有利区間の第3区間(疑似ボーナス)に移行する。上述したように、有利区間の第3区間は増加区間であり、遊技者に有利な停止操作の情報が報知され、1ゲームあたりの純増枚数の期待値は「5枚」である有利状態が30ゲーム継続する。したがって、1回の疑似ボーナスあたりの純増枚数の期待値は「150枚」となる。疑似ボーナスの終了条件が満たされた場合(疑似ボーナス終了)、有利区間そのものも終了し、非有利区間に移行する。なお、本例においても、上述した通常リミット処理(ゲーム数・払出数など)を行うことを可能としているが、疑似ボーナスが終了して非有利区間に移行するときに、これらを作動させるための各種のカウンタ(図114等参照)もリセット(クリア)されるため、基本的に上述した通常リミット処理が作動する可能性は低い。換言すれば、本例では、遊技者は通常リミット処理の作動によって有利区間が強制的に終了されることを憂慮することなく、有利区間(特に、増加区間)での遊技を行うことが可能となっている。
なお、本例では、非有利区間において、有利区間に移行することが決定された場合、基本的に有利区間の第1区間に移行するものとしているが、これに限られず、有利区間の第2区間に移行する場合があってもよい。例えば、非有利区間における有利区間移行抽籤において、当籤して有利区間の第1区間に移行する場合と、当籤して有利区間の第2区間に移行する場合とがあるようにしてもよい。また、疑似ボーナス終了後の非有利区間と、設定変更後の非有利区間とでその振分確率が異なるようにしてもよい。また、例えば、非有利区間における有利区間移行抽籤において、当籤して有利区間の第1区間に移行する場合に、第1区間が継続する遊技期間をさらに抽籤で決定する(あるいは予め定められた複数の選択肢(例えば、10ゲーム、20ゲーム、50ゲーム、100ゲーム、300ゲームといった遊技期間)の中から選択する)ようにすればよい。このようにすれば、非有利区間から有利区間に移行するときの期待感を多様化させつつ、遊技者が疑似ボーナス終了後や設定変更後の所定期間(例えば、後述の図124における100G)のみ遊技を行い、当該期間経過後は遊技をやめてしまう結果、遊技機の稼働が低下してしまうことを抑止できる。
次に、図124を参照して、本例を用いた仕様の一例について説明する。なお、図124において、「ゲーム数到達で当籤タイプ」とは、例えば、非有利区間から有利区間に移行したときに、疑似ボーナスに移行することが決定される遊技期間(解除ゲーム数)が予め決定され、当該決定された遊技期間を消化したときに疑似ボーナスの開始条件が満たされるようにした仕様を示すものであり、「毎ゲーム抽籤タイプ」とは、有利区間において、遊技毎に予め定められた当籤確率(解除確率)で疑似ボーナスに移行するか否かが決定され、疑似ボーナスに移行することが決定されたときに疑似ボーナスの開始条件が満たされるようにした仕様を示すものである。また、本例では、いずれのタイプであっても777ゲームを天井ゲーム数としており、天井ゲーム数分の遊技期間を消化したときには疑似ボーナスの開始条件が必ず満たされるものである。また、本例では、非有利区間においては、例えば、確定役に当籤した場合など、解除ゲーム数や解除確率に関連しない疑似ボーナスの開始条件が設定されるものとすればよい。また、このような開始条件は、有利区間においても設定されるようにしてもよい。
非有利区間から有利区間(演出区間)に移行すると、有利区間(演出区間)における1~100Gの間、連荘ゾーン(有利区間の第1区間)に滞在する。「ゲーム数到達で当籤タイプ」では、この間のいずれかのゲーム数が解除ゲーム数となる振分確率が、例えば60%となっている。また、「毎ゲーム抽籤タイプ」では、この間の解除確率が、例えば1/128となっている。すなわち、連荘ゾーンを疑似ボーナスに移行することが決定される期待度が高い遊技区間としている。
疑似ボーナスに移行することなく連荘ゾーンでの遊技を消化すると、有利区間(演出区間)における101~500Gの間、低確ゾーン(有利区間の第2区間)に滞在する。「ゲーム数到達で当籤タイプ」では、この間のいずれかのゲーム数が解除ゲーム数となる振分確率が、例えば10%となっている。また、「毎ゲーム抽籤タイプ」では、この間の解除確率が、例えば1/400となっている。すなわち、低確ゾーンを疑似ボーナスに移行することが決定される期待度が低い遊技区間としている。
疑似ボーナスに移行することなく低確ゾーンでの遊技を消化すると、有利区間(演出区間)における501~600Gの間、チャンスゾーンに滞在する。「ゲーム数到達で当籤タイプ」では、この間のいずれかのゲーム数が解除ゲーム数となる振分確率が、例えば20%となっている。また、「毎ゲーム抽籤タイプ」では、この間の解除確率が、例えば1/200となっている。すなわち、チャンスゾーンを疑似ボーナスに移行することが決定される期待度が少なくとも低確ゾーンよりも高い遊技区間としている。このようなチャンスゾーンを天井ゲーム数到達前に設けることで、天井ゲーム数到達前であっても遊技者の期待感を高めることを可能としている。もっとも、チャンスゾーンを設けることなく、天井ゲーム数到達まで低確ゾーンを継続させることもできる。
疑似ボーナスに移行することなくチャンスゾーンでの遊技を消化すると、有利区間(演出区間)における601~777Gの間、再度低確ゾーンに滞在する。「ゲーム数到達で当籤タイプ」では、この間のいずれかのゲーム数が解除ゲーム数となる振分確率が、例えば10%となっている。また、「毎ゲーム抽籤タイプ」では、この間の解除確率が、例えば1/400となっている。すなわち、低確ゾーンを疑似ボーナスに移行することが決定される期待度が低い遊技区間としている。なお、「ゲーム数到達で当籤タイプ」では、遅くとも777G目が解除ゲーム数となることで天井ゲーム数が設定され、「毎ゲーム抽籤タイプ」では、778G目(777G目であってもよい)の解除確率を100%(1/1)とすることで天井ゲーム数が設定される。
なお、本例では、疑似ボーナス(増加区間である有利区間の第3区間)が30ゲームで終了するものとしているが、増加区間の継続期間の態様はこれに限られない。例えば、本詳細例や他の例で述べたように、増加区間(有利状態)において、所定の延長条件が満たされた場合、当該増加区間(有利状態)が延長されることが可能となるように構成することもできる。また、継続期間が予め異なる(例えば、30ゲーム、50ゲーム、100ゲームなど)複数の疑似ボーナス(例えば、疑似ボーナス1、疑似ボーナス2、疑似ボーナス3など)を設け、疑似ボーナスに当籤したとき、その種別が決定されるようにしてもよい。なお、この場合、連荘ゾーンにおいては、疑似ボーナス1>疑似ボーナス2>疑似ボーナス3の順でその種別が決定される(すなわち、継続期間の短い疑似ボーナス1が最も決定されやすい)ものとし、低確ゾーンにおいては、疑似ボーナス3>疑似ボーナス2>疑似ボーナス1の順でその種別が決定される(すなわち、継続期間の長い疑似ボーナス3が最も決定されやすい)ものとし、チャンスゾーンにおいては、疑似ボーナス2>疑似ボーナス1>疑似ボーナス3の順でその種別が決定されるものとしてもよい。このようにすれば、期待度が低い遊技区間であっても、遊技者の期待感を維持させることが可能となる。
もっとも、このように、疑似ボーナスの遊技期間を延長することを可能とした場合であっても、延長される期間は、上述した通常リミット処理(例えば、ゲーム数)が作動するまでの期間を超えないようにすればよい。具体的には、例えば、上述した準リミット処理(ゲーム数)(図114等参照)のような処理が行われることで、所定の延長条件が満たされたとしても、延長の決定自体が抑制されたり、あるいは延長される期間を適宜減じて付与したりすればよい。また、疑似ボーナスの遊技期間が一定期間継続される前と後とで所定の延長条件を変更し、疑似ボーナスの遊技期間が一定期間継続される前には所定の延長条件が満たされやすく、疑似ボーナスの遊技期間が一定期間継続された後には所定の延長条件が満たされにくくするようにしてもよい。なお、延長される期間を抑制する手法はこれ以外の手法を採用することも可能である。
このように、本例の遊技機によれば、有利状態(例えば、疑似ボーナス)及び特定状態(例えば、演出区間)は一連の有利区間として管理され、管理期間が所定期間となったとき(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が通常リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)には、この一連の有利区間が強制的に終了されて初期状態(例えば、非有利区間)に制御される。また、所定期間となる前に有利状態が終了したときにも初期状態に制御される。また、初期状態に制御される場合には、管理期間が初期化される。そして、特定状態は、有利状態に移行する期待度が高い第1特定状態(例えば、有利区間の第1区間)と、有利状態に移行する期待度が低い第2特定状態(例えば、有利区間の第2区間)とを含むが、初期状態から特定状態に移行する場合には第1特定状態に制御される。すなわち、本来的には不利である初期状態に移行した場合であっても、初期状態から移行した特定状態(第1特定状態)では有利状態に移行する期待度が高くなり、さらに、一連の有利区間が強制的に終了される可能性も低くなる。それゆえ、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不快感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、本例の遊技機によれば、有利状態の遊技期間が延長される場合であっても、延長される期間が一連の有利区間が強制的に終了されてしまう期間を超えないようになっている。すなわち、有利区間の遊技期間を変動可能としつつも、余剰な遊技期間が延長されることは抑制している。それゆえ、遊技の興趣は維持しつつも、射幸性が過度に高くなってしまうことを適切に抑制することができる。
[遊技性(遊技仕様)の他の例(その7)]
続いて、図125~図128を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その7)について説明する。図125は、本例におけるパチスロ1の外部構造の変形例の一例を示す図であり、図126は、本例における図柄配置構成の変形例の一例を示す図であり、図127は、本例における内部当籤役構成の変形例の一例を示す図であり、図128は、本例における遊技の流れを概念的に説明する図である。
まず、図2を参照して説明したパチスロ1では、3つのリール3L,3C,3Rが設けられ、また、それぞれに対応するようにストップボタン17L,17C,17Rが設けられるものとしていたが、本例におけるパチスロ1では、図125に示すように、4つのリール3L,3CL,3CR,3Rが設けられ、また、それぞれに対応するようにストップボタン17L,17CL,17CR,17Rが設けられる点において異なるものとしている。すなわち、本例では、複数の図柄が変動表示される列を増加させている。なお、その他の外部構造は基本的に図2を参照して説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。また、増加される列は2列以上であってもよい。
次に、図126を参照して、本例における図柄配置構成の変形例の一例について説明する。上述したように、本例では、複数の図柄が変動表示される列を4列としている。ここで、本例では、ボーナス役として、RB(レギュラーボーナス)が設けられ、その図柄の組合せとして「BAR-BAR-BAR-BAR」が規定されているものとする。また、RBは、「第1特別役物」とも称される。なお、図126は、この点に着目し、主として「BAR」図柄の図柄配置構成を説明するため、他の図柄の図柄配置については記載を省略している。他の図柄は、図126中の空欄の図柄位置に適宜配置することができる。
「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」の「別表第5 回胴式遊技機に係る技術上の規格(第6条関係)」には、「第1種特別役物が作動することとなる図柄の組合せの数は、役物連続作動装置が設けられている遊技機にあってはすべての図柄の組合せの数の500分の1を、役物連続作動装置が設けられていない遊技機にあってはすべての図柄の組合せの数の500分の3を、それぞれ超えるものでないこと。」と規定されている。すなわち、第1特別役物に係る図柄の組合せを配置することについて制限がある。なお、「すべての図柄の組合せの数」とは、リール1個あたりの図柄数を、リール数乗した数を意味する。したがって、リール1個あたりの図柄数を「20」としたとき、3つのリールが設けられる場合には、「すべての図柄の組合せの数」は「20×20×20=8000」となり、4つのリールが設けられる場合には、「すべての図柄の組合せの数」は「20×20×20×20=160000」となる。
そして、3つのリールが設けられる場合、「役物連続作動装置が設けられている遊技機」では、「8000×500分の1=16通り」が第1特別役物に係る図柄の組合せを配置する上限となり、「役物連続作動装置が設けられていない遊技機」では、「8000×500分の3=48通り」が第1特別役物に係る図柄の組合せを配置する上限となる。ここで、1つのライン(例えば、センターライン)を有効ラインとして定義した場合、RBが当籤し、あるいは持ち越されている状態であって、RBの入賞が可能となる遊技において、停止操作のタイミングにかかわらず(引込率100%で)RBを入賞させようとする場合、例えば、図126に示すように、各リールにおいて「BAR」図柄を等間隔に4つずつ設ける必要があるが、この場合、「第1種特別役物が作動することとなる図柄の組合せの数」は、「4×4×4=64通り」となるため、上述した上限を超えてしまうことになる。すなわち、3つのリールが設けられる場合には、RBの引込率を100%とすることができない。
一方、4つのリールが設けられる場合、「役物連続作動装置が設けられている遊技機」では、「160000×500分の1=320通り」が第1特別役物に係る図柄の組合せを配置する上限となり、「役物連続作動装置が設けられていない遊技機」では、「160000×500分の3=960通り」が第1特別役物に係る図柄の組合せを配置する上限となる。ここで、1つのライン(例えば、センターライン)を有効ラインとして定義した場合、RBが当籤し、あるいは持ち越されている状態であって、RBの入賞が可能となる遊技において、停止操作のタイミングにかかわらず(引込率100%で)RBを入賞させようとする場合、例えば、図126に示すように、各リールにおいて「BAR」図柄を等間隔に4つずつ設ける必要があるが、この場合、「第1種特別役物が作動することとなる図柄の組合せの数」は、「4×4×4×4=256通り」となるため、上述した上限を超えることはない。すなわち、4つのリールが設けられる場合には、RBの引込率を100%とすることができる。
なお、本例のように有効ラインを1ラインとすることで、有効ラインを複数ラインとする場合において必要となるリール配列及び図柄組合せの作成時に問題となる重複入賞を回避するためのリール停止制御を考慮する手間が省ける。ここで、「重複入賞を回避するためのリール停止制御」とは、例えば、いずれかの有効ラインに当籤した再遊技役に対応する図柄組合せを停止させる場合、他の有効ラインで当籤していない小役やボーナス役に対応する図柄組合せを停止させるわけにはいかないため、このような場合に、再遊技役に対応する図柄組合せを有効ライン上に引き込みつつ、他の役に対応する図柄組合せが同時に他の有効ラインに停止表示されないようなリール配列及び図柄組合せ構成かつリール停止制御が必要となることを意味する。すなわち、有効ラインが1ラインの機種においては、このような検討が不要となるため、リール制御関連の設計工数を大幅に削減することができる。
一方、上述したように、3つのリールが設けられ、1ラインが有効ラインと定義された機種ではRBの引込率を100%にすることはできないが、有効ラインを複数ライン(例えば、クロスアップライン、クロスダウンライン、「上段-中段-上段」の小Vライン、及び「下段-中段-下段」の小山ラインからなる変則4ライン)とした場合は、左リール及び右リールはRBを構成する図柄を上段又は下段に停止させさえすればよいので、左リールのBAR図柄は3つ、中リールのBAR図柄は4つ、右リールのBAR図柄は3つあればRBの引込率を100%とすることができる。この場合、「第1種特別役物が作動することとなる図柄の組合せの数」は、「3×4×3=36通り」となり、「8000×500分の3=48通り」以下の図柄組合せ数となるため、少なくとも「役物連続作動装置が設けられていない遊技機」においては規則に適合する形でRBの引込率を100%とすることができる。したがって、このような構成を採用してもよい。もっとも、上述したように、複数ラインで構成する場合は設計工数がかさむデメリットもあり、4リール1ラインで構成する方がリール制御関連の設計工数を減らせるメリットがあるといえる。
本例では、4つのリールを設け、例えば、1つのラインを有効ラインとして定義し、RBの図柄の組合せを「BAR-BAR-BAR-BAR」と規定し、「BAR」図柄を図126に示すように等間隔で配置することで、RBの入賞が可能となる遊技において、RBの引込率を100%とする仕様を前提とするものである。なお、上述した上限を超えない限り、RBの図柄の組合せは必ずしも単一の図柄のみで構成されていなくともよく、いずれのラインを有効ラインとして定義するかも適宜変形可能である。
次に、図127を参照して、本例における内部当籤役構成の変形例の一例について説明する。本例では、内部抽籤役として、ボーナス役である上述した「RB」、小役である「打順ベル1~6」、リプレイ役である「リプ」が設けられ、そのいずれにも当籤しないとき(RBが持ち越されている状態を除く)には「ハズレ」となる。なお、図127には、3枚掛けのときの係数及び当籤確率を示している。当籤確率は「確率分母(65536)/係数」の小数点第2位までを示したものであり、厳密にはこの逆数(1/「当籤確率」で示す値)が当籤確率となる。
また、図127においては図示を省略しているが、「打順ベル1~6」は、すでに述べてきた「押し順小役」となっており、それぞれ「打順1~6」のいずれかが正解打順として対応付けられおり、正解打順で停止操作が行われたとき8枚の遊技価値が付与され、正解打順で停止操作が行われないときには停止操作のタイミングに応じて1枚の遊技価値が付与されるか、あるいは遊技価値が付与されない(この場合、「ベルこぼし」となる)ように構成されている。なお、本例では、4つのストップボタンが設けられていることから、最大24通りの正解打順を設定することができるため、例えば「打順ベル1~24」の「押し順小役」が設定されるようにしてもよい。正解打順を何通りとするかは、適宜変形可能である。
また、打順だけでなく、所定のリールに狙うべき図柄で択役を構成してもよい。例えば、「赤7・ベル・ベル」「青7・ベル・ベル」「白7・ベル・ベル」といった色目押し役を設け、左リールを赤7、青7、白7を同時に狙うことができないような配列としてAT中は狙うべき図柄や色をナビするといった仕様である。また、打順概念のATと色目押し概念のATとを組合せて、特定の打順かつ特定のリール(1のリールでも2以上のリールでも全リールでもよい)に正解となる図柄を目押しした場合のみ正解となる図柄組合せ(払出枚数の多い図柄組合せや有利なRT、ボーナスに移行する図柄組合せ)が揃うものとしてもよい。もっとも、色目押し概念を用いる場合は、目押しの苦手な遊技者から敬遠されるというデメリットもあるので、択役の択数を増やしたい場合は単一遊技あたりの停止操作回数が多くて面倒な4リール機だとしても打順概念のみで構成した方が、幅広い遊技者に好まれる仕様といえる。
なお、本例のように4リール機では最大で24択など、3リール機では実現しえないような打順役の択数を備えることができる。打順役を24択とした場合は、打順ナビが発生しない通常時は1/24でしか打順役の打順正解時の図柄組合せは入賞しないため、3リール機に比べて通常時のベース値(出玉率)を大きく低下させることができる。また、打順ナビ発生時であるAT中と打順ナビ非発生時である通常時との出玉率の格差が大きくなるため、通常時のベース値を下げつつ高純増を実現させることができる。通常時の低ベース化を実現することで遊技機全体としての出玉率のバランスを取りつつ、高ベース機に比べてATやボーナスの当籤確率を高めた出玉設計とすることができ、メリハリのある出玉感を実現できるというメリットがある。
また、「リプ」は、後述するRT1のとき、「押し順リプレイ」である「RT移行リプ1」(すなわち、対応付けられた正解打順で停止操作が行われたとき上げリプ1に入賞してRT2に移行し、対応付けられた正解打順で停止操作が行われないとき維持リプに入賞してRT1が維持される)を含み、後述するRT1では、設定された当籤確率の範囲内の所定確率で「RT移行リプ1」が当籤するように構成されている。
また、「リプ」は、後述するRT2のとき、「押し順リプレイ」である「RT移行リプ2」(すなわち、対応付けられた正解打順で停止操作が行われたとき上げリプ2に入賞してRT3に移行し、対応付けられた正解打順で停止操作が行われないとき下げリプ1に入賞してRT1に移行する)を含み、後述するRT2では、設定された当籤確率の範囲内の所定確率で「RT移行リプ2」が当籤するように構成されている。
また、「リプ」は、後述するRT3のとき、「押し順リプレイ」である「RT移行リプ3」(すなわち、対応付けられた正解打順で停止操作が行われたとき上げリプ3に入賞してRT4に移行し、対応付けられた正解打順で停止操作が行われないとき下げリプ2に入賞してRT2に移行する)を含み、後述するRT3では、設定された当籤確率の範囲内の所定確率で「RT移行リプ3」が当籤するように構成されている。
また、「リプ」は、後述するRT4のとき、「押し順リプレイ」である「RT移行リプ4」(すなわち、対応付けられた正解打順で停止操作が行われたとき維持リプに入賞してRT4が維持され、対応付けられた正解打順で停止操作が行われないとき下げリプ3に入賞してRT3に移行する)を含み、後述するRT3では、設定された当籤確率の範囲内の所定確率で「RT移行リプ4」が当籤するように構成されている。
遊技状態「RB作動中」においては、「打順ベル1~6」の全てが重複して当籤する(この場合、打順不問で8枚の遊技価値が付与される)当籤確率が「1/12.00」に設定され、その他は「ハズレ」となる。「RB作動中」は、例えば、4回の入賞あるいは12回の遊技が行われた場合に終了するものとなっているので、基本的には「RB作動中」は遊技価値が増加しない(増加しにくい)。
遊技状態「RT0」及び「RT1」においては、「RB」と「リプ」が重複して当籤する(この場合、リプレイ役が優先的に停止するため、当籤した遊技では「RB」が入賞しない)当籤確率が「1/65.54」に設定され、「打順ベル1~6」のいずれかに当籤する当籤確率の合算値が「1/2.00」に設定され、(「RB」と重複しないで)「リプ」に当籤する確率が「1/7.30」に設定され、その他は「ハズレ」となる(「ハズレ」確率は「1/2.88」)。
遊技状態「RT2」においては、「RB」と「リプ」が重複して当籤する(この場合、リプレイ役が優先的に停止するため、当籤した遊技では「RB」が入賞しない)当籤確率が「1/65.54」に設定され、「打順ベル1~6」のいずれかに当籤する当籤確率の合算値が「1/2.00」に設定され、(「RB」と重複しないで)「リプ」に当籤する確率が「1/2.22」に設定され、その他は「ハズレ」となる(「ハズレ」確率は「1/30.01」)。
遊技状態「RT3」においては、「RB」と「リプ」が重複して当籤する(この場合、リプレイ役が優先的に停止するため、当籤した遊技では「RB」が入賞しない)当籤確率が「1/65.54」に設定され、「打順ベル1~6」のいずれかに当籤する当籤確率の合算値が「1/2.00」に設定され、(「RB」と重複しないで)「リプ」に当籤する確率が「1/2.11」に設定され、その他は「ハズレ」となる(「ハズレ」確率は「1/100.05」)。
遊技状態「RT4」においては、「RB」と「リプ」が重複して当籤する(この場合、リプレイ役が優先的に停止するため、当籤した遊技では「RB」が入賞しない)当籤確率が「1/65.54」に設定され、「打順ベル1~6」のいずれかに当籤する当籤確率の合算値が「1/2.00」に設定され、(「RB」と重複しないで)「リプ」に当籤する確率が「1/2.08」に設定され、その他は「ハズレ」となる(「ハズレ」確率は「1/300.62」)。
次に、図128を参照して、本例における遊技の流れの一例について説明する。まず、RBの作動が終了した場合にはRT0に移行する。RT0は、リプレイ役の当籤確率が低い低RT状態である。また、「ハズレ」確率が高い遊技状態である。RT0において、RBに当籤する前に、「ベルこぼし」が表示された場合にはRT1に移行する。RT1は、リプレイ役の当籤確率が低い低RT状態である。また、「ハズレ」確率が高い遊技状態である。
RT1において、RBに当籤する前に、「上げリプ1」が入賞した場合にはRT2に移行する。RT2は、リプレイ役の当籤確率が中程度の中RT状態である。また、「ハズレ」確率が中程度の遊技状態である。
RT2において、RBに当籤する前に、「上げリプ2」が入賞した場合にはRT3に移行する。RT3は、リプレイ役の当籤確率が高い高RT状態である。また、「ハズレ」確率が低い遊技状態である。一方、RT2において、RBに当籤する前に、「ベルこぼし」が表示された場合、及び「下げリプ1」が入賞した場合にはRT1に移行する。
RT3において、RBに当籤する前に、「上げリプ3」が入賞した場合にはRT4に移行する。RT4は、リプレイ役の当籤確率が最も高い高RT状態である。また、「ハズレ」確率が最も低い遊技状態である。一方、RT3において、RBに当籤する前に、「ベルこぼし」が表示された場合にはRT1に移行する。また、「下げリプ2」が入賞した場合にはRT2に移行する。
RT4において、RBに当籤する前に、「ベルこぼし」が表示された場合にはRT1に移行する。また、「下げリプ3」が入賞した場合にはRT3に移行する。
RT0~RT4において、RBに当籤したとき(RB当籤)、当該遊技では重複しているリプレイ役が入賞するため、RBが持ち越された状態(RB持越中)となる。なお、RB当籤ではRT状態は移行しない。また、RB持越中は「ベルこぼし」、「上げリプ」、「下げリプ」などが表示されてもRT状態は移行しない。このため、RB持越中では、RBに当籤したときのRT状態が引き継がれ、RBが入賞するまで引き継がれたRT状態の当籤確率でリプレイ役が抽籤されるとともに、引き継がれたRT状態の「ハズレ」確率で「ハズレ」が発生する。
ここで、本例では、RBよりもリプレイ役や小役のほうが優先的に停止するため、RB持越中においていずれかのリプレイ役や小役に当籤した場合には、RBが入賞する場合はない。一方、本例では、RB持越中において「ハズレ」が発生した場合には、遊技者がどのような停止操作を行ったとしても必ずRBが入賞する。すなわち、「ハズレ」確率が高ければ、RB持越中は継続しにくくなり、「ハズレ」確率が低ければ、RB持越中は継続しやすくなる。したがって、RB持越中の継続度合いは、RT0・RT1<RT2<RT3<RT4の順に高くなる。
RB持越中において、RBが入賞した場合にはRBが作動する。そして、上述したようにRBの作動が終了した場合にはRT0に移行する。本例では、このようにして遊技状態が遷移するものとなっている。
そして、本例では、上述したようにRB持越中を構成するとともに、RB持越中がAT状態に制御されるように構成する。すなわち、RBに当籤してからRBが入賞するまでの間、遊技者に有利な停止操作の情報が報知可能となっている。AT状態では、「打順ベル1~6」のいずれかに当籤した場合に正解打順が報知される結果、遊技価値が増加する。もっとも、AT状態の遊技期間はRB持越中の継続度合いによって左右される。すなわち、RT0やRT1においてRBに当籤した場合、AT状態の遊技期間の継続期待値は3ゲーム程度となり、RT2においてRBに当籤した場合、AT状態の遊技期間の継続期待値は30ゲーム程度となり、RT3においてRBに当籤した場合、AT状態の遊技期間の継続期待値は100ゲーム程度となり、RT4においてRBに当籤した場合、AT状態の遊技期間の継続期待値は300ゲーム程度となる。したがって、RBに当籤したときにいずれのRT状態であるかによってAT状態の有利度合いが変動するものとなっている。なお、RT0やRT1では、AT状態の遊技期間の継続期待値が低いことから、RBに当籤したとしてもAT状態に移行しないものとしてもよい。
なお、このような観点から、AT状態の移行条件をRB当籤とは異なる条件として構成することもできる。例えば、RT0を非有利区間とし、RT1~RT4を有利区間(演出区間)とし、RB持越中を有利区間(第1増加区間:第1AT状態(上述したAT状態))とするとともに、RT1~RT4中に、RB持越中でない所定期間を有利区間(第2増加区間:第2AT状態)に移行可能とする。
RT0~RT4において、RBに当籤したとき第1増加区間に移行させ、RBの作動が終了したとき有利区間から非有利区間に移行させる。また、RT0からRT1に移行したとき非有利区間から有利区間(演出区間)に移行させる(このとき、有利区間移行抽籤(例えば、図105(b)参照)を行って有利度合いの異なる複数のモードの中から一のモードを決定してもよい)。演出区間であるRT1~RT4において、RB当籤とは異なる条件にしたがって第2増加区間移行抽籤を行い、当該抽籤に当籤した場合には所定期間(例えば、30ゲームの間)第2増加区間に移行させる。第2増加区間では、「打順ベル1~6」のいずれかに当籤した場合に正解打順が報知されるとともに、「RT移行リプ1~4」のいずれかに当籤した場合に正解打順が報知される。この結果、遊技価値を増加させるのみならず、RT状態を有利なものに遷移させ、あるいは維持することが可能となる。
第2増加区間中にRBに当籤したときには第1増加区間に移行させ、RBの作動が終了したとき有利区間から非有利区間に移行させる。一方、RBに当籤することなく第2増加区間の遊技期間が終了した場合には演出区間に戻る。戻った演出区間では、RBに当籤しない限り再度第2増加区間移行抽籤が行われるようにすればよい。
なお、演出区間、第1増加区間、及び第2増加区間は上述した一連の有利区間として管理されるようにすればよい。もっとも、この例では、RBの作動が終了したときに有利区間から非有利区間に移行させるものとなっているので、当該一連の有利区間におけるゲーム数や払出数などが各通常リミット処理(例えば、図114等参照。特殊リミット処理や準リミット処理が行われるようにすることもできる)の作動条件を満たすものとなったときには、制御上は有利区間自体がRBの作動が終了するまで継続するものの、以後の有利区間では少なくとも停止操作の情報の報知は行われなくなる。そして、(RBが当籤していない場合にはRBが当籤した後)RBの作動が終了したとき、非有利区間に移行させる。なお、この例では、RBの作動が終了したときに有利区間から非有利区間に移行させるものとしたが、RBが入賞したときに有利区間から非有利区間に移行させるものとすることもできる。
このように、本例の遊技機によれば、特別役(例えば、RB)の持越状態(例えば、RB持越中)では、特別役に当籤したときの再遊技役の当籤確率が引き継がれて内部当籤役が決定される。これにより、特別役の持越状態ではハズレとなる確率が異なる。そして、特別役の持越状態においてハズレとなった場合には特別役に係る図柄の組合せが必ず表示される。また、特別役に当籤してから特別役に係る図柄の組合せが表示されるまでの期間は、有利状態(例えば、AT状態)に制御することが可能となっている。すなわち、特別役に当籤したときの再遊技役の当籤確率に応じて有利状態の有利度合いを変化させることが可能となっている。それゆえ、特別役の持越状態を有利状態に制御可能とする場合であっても、有利状態の有利度合いを変化に富んだものとすることができる。
また、本例の遊技機では、特別役に当籤したときに開始し、特別役に係る図柄の組合せが表示されたときに終了する第1有利状態(例えば、第1増加区間)に加え、特別役に当籤したこととは異なる条件で開始し、特別役に係る図柄の組合せが表示されたこととは異なる条件で終了する第2有利状態(例えば、第2増加区間)が設けられるようにしてもよい。これにより、特別役に当籤しない場合であっても有利状態に制御されることを期待できるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本例の遊技機では、図柄の表示列は4列以上であることが望ましい。これにより、図柄配置の自由度を高め、工数を増加させることなく図柄配列に違和感のない遊技機を提供することができる。
[遊技性(遊技仕様)の他の例(その8)]
続いて、図129~図131を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その8)について説明する。図129は、本例における遊技の流れを概念的に説明する図であり、図130及び図131は、本例における特典付与状態、及び当該状態を示唆する状態表示の変動例の一例を示す図である。
まず、図129を参照して、本例における遊技の流れの一例について説明する。種々の遊技状態に制御可能であることはすでに述べたとおりであるが、本例では、大別して遊技者に有利な停止操作の情報が報知されるAT中(ARTであってもよい)と、AT中でない非AT中とが設けられるものとする。
非AT中において、後述するCZ(チャンスゾーン)状態でもボーナス(特別遊技)状態でもないとき、通常遊技状態となる。非AT中の通常遊技状態では、後述する特典付与状態と内部当籤役とに基づいてポイント抽籤が行われる。また、非AT中の通常遊技状態においてボーナス役に係る図柄の組合せが表示されると非AT中のボーナス状態に移行する。また、ボーナス状態は、例えば、上述した「特殊ボーナス状態」として構成することができる。なお、ボーナス状態を、例えば、上述した疑似ボーナス(AT状態)として構成することもできる。
非AT中のボーナス状態では、後述する特典付与状態と内部当籤役とに基づいてポイント抽籤が行われる。ボーナス状態では、小役の当籤確率が上昇する(あるいは、リプレイ役の当籤確率が上昇するものとしてもよい)ことに起因して、特定の役に当籤しやすい状態となるため、後述するようにポイント抽籤が優遇される可能性が高まる優遇状態として構成される。なお、ボーナス状態は所定の終了条件(予め設定された遊技価値数を超える遊技価値が付与されたこと、あるいは予め設定された遊技期間の遊技が行われたことなど)が満たされた場合に終了する。また、非AT中の通常遊技状態及びボーナス状態では、ポイント抽籤の結果に応じて付与されたポイントが累積記憶される。また、非AT中のボーナス状態では、内部当籤役、あるいはその他予め設定された条件が満たされたことに基づいてAT付与抽籤が行われる(ただし、CZ状態と比べるとAT付与確率は低い)。非AT中のボーナス状態においてAT付与抽籤に当籤すると、ボーナス状態の終了後は非AT中の通常遊技状態ではなくAT中の通常遊技状態に移行する。
非AT中の通常遊技状態(あるいは、非AT中のボーナス状態の終了後)において、累積記憶されたポイントが規定ポイント(例えば、50P)に到達した場合、非AT中のCZ状態に移行する。なお、この場合、累積記憶されたポイントは初期化(クリア)される。非AT中のCZ状態では、内部当籤役、あるいはその他予め設定された条件が満たされたことに基づいてAT付与抽籤が行われる。非AT中のCZ状態においてAT付与抽籤に当籤すると、AT中の通常遊技状態に移行する。また、非AT中のCZ状態においてAT付与抽籤に当籤することなくCZ状態の終了条件(例えば、予め設定された遊技期間の遊技が行われたこと、終了抽籤に当籤したことなど)が満たされた場合、非AT中の通常遊技状態に移行する。
なお、本例では、ポイント抽籤の結果に応じて付与される特典を、CZ状態に移行させるためのポイントであるとして説明しているが、これは特典付与の一形態を示したに過ぎず、当該抽籤の結果に応じて付与される特典はこれに限られるものではない。例えば、当該抽籤の結果に応じて、直接的にCZ状態に移行するか否かが決定されるようにしてもよいし、1つの権利で少なくとも1回はCZ状態に移行することが可能となる権利を付与するか否かが決定されるようにしてもよい。また、例えば、当該抽籤の結果に応じて、直接的にAT中に移行するか否かが決定されるようにしてもよいし、1つの権利で少なくとも1回はAT中に移行することが可能となる権利を付与するか否かが決定されるようにしてもよい。また、例えば、ボーナス状態を疑似ボーナスとして構成し、当該抽籤の結果に応じて、直接的にボーナス状態に移行するか否かが決定されるようにしてもよいし、1つの権利で少なくとも1回はボーナス状態に移行することが可能となる権利を付与するか否かが決定されるようにしてもよい。また、出玉に関する特典でなく、演出その他の付加価値を有する特典が付与されるようにしてもよい。すなわち、当該抽籤の結果に応じて付与される特典は、どのような特典であってもよい。
また、ポイントは、所定のカウンタを加算(減算)することによって管理される数値に関する情報であってもよいし、複数の段階を予め設定して現在の段階がいずれの段階であるかを示す情報であってもよいし、複数の状態を予め設定して現在の状態がいずれの状態であるかを示す情報であってもよい。すなわち、ポイントは、ポイント抽籤の結果にしたがって適宜更新される情報であれば、どのような情報であってもよい。
AT中において、CZ状態でもボーナス状態でもないとき、通常遊技状態となる。AT中の通常遊技状態では、後述する特典付与状態と内部当籤役とに基づいてポイント抽籤が行われる。また、AT中の通常遊技状態においてボーナス役に係る図柄の組合せが表示されるとAT中のボーナス状態に移行する。なお、通常遊技状態は、非AT中とAT中とで基本的な構成は同じであるが、非AT中は停止操作の情報が報知されないことに起因して遊技価値が増加しない相対的に不利な状態となるのに対し、AT中は停止操作の情報が報知されることに起因して遊技価値が増加する相対的に有利な状態となる点で異なる。また、ポイント抽籤におけるポイントの付与確率を、非AT中の通常遊技状態とAT中の通常遊技状態とで異ならせるようにしてもよい。
AT中のボーナス状態では、後述する特典付与状態と内部当籤役とに基づいてポイント抽籤が行われる。非AT中と同様、AT中の通常遊技状態及びボーナス状態においてもポイント抽籤の結果に応じて付与されたポイントが累積記憶される。なお、ボーナス状態は、非AT中とAT中とで基本的な構成は同じであるが、非AT中のボーナス状態では、内部当籤役、あるいはその他予め設定された条件が満たされたことに基づいてAT付与抽籤が行われるのに対し、AT中のボーナス状態では、後述するAT延長抽籤が行われない点で異なる。もっとも、AT中のボーナス状態においても、AT延長抽籤が行われるようにすることもできる。
AT中の通常遊技状態(あるいは、AT中のボーナス状態の終了後)において、累積記憶されたポイントが規定ポイント(例えば、50P)に到達した場合、AT中のCZ状態に移行する。なお、この場合、累積記憶されたポイントは初期化(クリア)される。AT中のCZ状態では、内部当籤役、あるいはその他予め設定された条件が満たされたことに基づいてAT延長抽籤が行われる。AT中のCZ状態においてAT延長抽籤に当籤すると、当籤結果にしたがってAT中の通常遊技状態の遊技期間が延長される。また、AT中のCZ状態においてAT延長抽籤に当籤することなくCZ状態の終了条件(例えば、予め設定された遊技期間の遊技が行われたこと、終了抽籤に当籤したことなど)が満たされた場合、AT中の通常遊技状態に移行する。
AT中の通常遊技状態において、予め付与され(例えば、初期期間として付与された期間。一例として50ゲーム)、あるいは延長された遊技期間(後述のようにその管理方法は任意である)の遊技が行われるとATが終了し、非AT中の通常遊技状態に移行する。また、AT中の通常遊技状態、CZ状態、ボーナス状態は一連の有利区間として管理されることから、当該一連の有利区間において上述したリミット処理の作動条件が満たされた場合、AT中の通常遊技状態及びCZ状態であれば、非AT中の通常遊技状態に移行し、AT中のボーナス状態であれば、非AT中のボーナス状態に移行する。なお、この場合、移行した非AT中のボーナス状態では、ポイント抽籤が行われないようにしてもよい。
以上のように、本例の遊技機では、遊技者は基本的に非AT中の通常遊技状態から遊技を開始し、非AT中の通常遊技状態及びボーナス状態においてポイントを貯め、貯めたポイントを消費してCZ状態に移行させ、CZ状態においてATを獲得することを目指す。そして、非AT中からAT中に移行した場合、AT中の通常遊技状態及びボーナス状態においてポイントを貯め、貯めたポイントを消費してCZ状態に移行させ、CZ状態においてATを延長することを目指す。したがって、本例の遊技機では、ポイント付与確率の多寡は遊技者の大きな関心事となる。
続いて、本例における特典付与状態について説明する。本例では、特典付与状態の一例として、内部当籤役がリプレイ役(当籤確率の低いレア役としてのリプレイ役を除く、押し順リプレイあるいは不問リプレイ)であったときにポイント付与確率が優遇され、内部当籤役が当該リプレイ役でなかったときにポイント付与確率が優遇されず、かつ内部当籤役がリプレイ役であったときに設定される第1付与状態と、内部当籤役がベル(当籤確率の低いレア役としての特定小役を除く、押し順小役あるいは不問小役)であったときにポイント付与確率が優遇され、内部当籤役が当該ベルでなかったときにポイント付与確率が優遇されず、かつ内部当籤役ベルであったときに設定される第2付与状態と、内部当籤役がいずれの役であったとしてもポイント付与確率が優遇され、かつ内部当籤役がレア役であったときに設定される第3付与状態と、いずれの役にも当籤しなかった「ハズレ」(あるいは、上記以外の役が内部当籤役としてされた「その他」の場合を含む)であったときにポイント付与確率が優遇され、当該「ハズレ」でなかったときにポイント付与確率が優遇されず、かつ「ハズレ」であったときに設定される第4付与状態と、を有する。
そして、本例では、図130及び図131に示すように、表示装置11では、少なくとも上述したポイント抽籤が行われる非AT中及びAT中の通常遊技状態及びボーナス遊技状態において、上述した第1付与状態~第4付与状態を示唆するための第1表示~第4表示が表示される状態表示領域(MP)が設けられる。なお、CZ状態においても上述したポイント抽籤が行われるようにしてもよく、この場合には、非AT中及びAT中のCZ状態においても状態表示領域(MP)を設けるようにしてもよい。すなわち、状態表示領域(MP)は、少なくとも特典を付与可能な状態にあっては遊技状態にかかわらず表示されるものとすればよい。
ここで、図130中、「マップ内表示と役との対応関係」において、「リプレイ」に対応する表示(アイコン)が第1付与状態を示唆するための第1表示であり、「ベル」に対応する表示(アイコン)が第2付与状態を示唆するための第2表示であり、「レア役」に対応する表示(アイコン)が第3付与状態を示唆するための第3表示であり、「ハズレ・その他」に対応する表示(アイコン)が第4付与状態を示唆するための第4表示である。
なお、本例では、当該遊技を含め5ゲーム分の特典付与状態が予め決定されるものとなっている。例えば、図130及び図131(a)に示す例では、当該遊技(1ゲーム目)の特典付与状態が第1付与状態に決定されており、1ゲーム後(2ゲーム目)の特典付与状態が第2付与状態に決定されており、2ゲーム後(3ゲーム目)の特典付与状態が第1付与状態に決定されており、3ゲーム後(4ゲーム目)の特典付与状態が第4付与状態に決定されており、4ゲーム後(5ゲーム目)の特典付与状態が第3付与状態に決定されており、これに対応するように、状態表示領域(MP)の最も左側の領域では第1表示が表示され、その1つ右の領域では第2表示が表示され、その1つ右の領域では第1表示が表示され、その1つ右の領域では第4表示が表示され、最も右側の領域では第3表示が表示されている。
また、図130及び図131に示すように状態表示領域(MP)においては、当該遊技の特典付与状態を示す左端の状態表示アイコン(以下「当該ゲーム状態表示アイコン」と略記)を次ゲーム以降の特典付与状態を示す状態表示アイコンと分かりやすく区別できるように仕切り線がデザインされ、当該ゲーム状態表示アイコンの表示領域が区画されている。これにより、遊技者が注目すべき当該ゲームの遊技状態を示す表示がどれなのか明瞭となる。なお、当該ゲーム状態表示アイコンを他のアイコンと分かりやすく区別できるように見せる手法は、これ以外のものでもよい。例えば、当該ゲーム状態表示アイコンを他のアイコンよりも大きく見せる、あるいは当該ゲーム状態表示アイコンを点滅させるなどの表示態様としてもよい。さらに、遊技機の装飾LEDを当該ゲーム状態表示アイコンに対応する色で発光させたり、「リプレイが引ければチャンス!」等の状態示唆に関する音声をスピーカから出力したりするなど他の演出装置において当該ゲームの特典付与状態を報知してもよい。
このとき、図131(b)に示す例のごとく、当該遊技においてリプレイ役が内部当籤役として決定されたとする。この場合、当該遊技における特典付与状態は第1付与状態であることから、ポイント抽籤においてはポイント付与確率が優遇される。そして、今回遊技における1ゲーム後~4ゲーム後の特典付与状態が繰り上がって、次回遊技における当該遊技~3ゲーム後の特典付与状態として設定されるとともに、当該遊技においてリプレイ役が内部当籤役として決定されたことに応じて4ゲーム後の特典付与状態が第1付与状態に設定される。また、これに対応するように、状態表示領域(MP)の最も左側の領域では第2表示が表示され、その1つ右の領域では第1表示が表示され、その1つ右の領域では第4表示が表示され、その1つ右の領域では第3表示が表示され、最も右側の領域では第1表示が表示されるようになる。
なお、具体的な遊技の流れは以下の通りである。前ゲームの終了時から図131(a)が引き続き表示された状態で、遊技者はベットボタンの操作、スタートレバー操作、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作を順次行う。全リールの回転が停止し、当該ゲームの結果として有効ライン上にリプレイ役に対応する図柄組合せが停止表示される。その後、ポイント付与判定に応じた演出が行われる。
例えば、状態表示領域(MP)の左端に表示されている当該ゲーム状態表示アイコン(リプレイに対応する第1表示)が発光して、加算されたポイント数「+5ポイント」などが表示される。すなわち、当該ゲームの特典付与状態に対応する役が当籤し、優遇条件でポイント付与判定が行われた場合と、当該ゲームの特典付与状態に対応しない役が当籤し、非優遇条件でポイント付与判定が行われた場合とでポイント付与判定に応じた演出の内容を異なるものとして、タイミング良く状態に対応する役を当籤させることができたのかを遊技者に分かりやすく演出すればよい。例えば、優遇条件でポイントが付与された場合は、当該ゲーム状態表示アイコンが強く発光してから加算ポイントが表示され、非優遇の場合は、当該ゲーム状態表示アイコンが暗転してから加算ポイントが表示される。このようなポイント加算演出を行うことで、タイミング良く当籤役を引くことができたという成功感を遊技者に与え、遊技の興趣を高めることができる。ボーナス役やレア役など価値が高く確率が低い役の当籤を待つだけでなく、リプレイ役やベル役など確率が高い当籤役であっても成立するタイミングによって大きな価値が付与されることとなるため遊技が単調となることを防止できる。
また、この場合、このポイント加算演出に合わせてバックランプでリプレイの入賞ラインを点滅させたり、装飾LEDをリプレイを示唆する色である青色で発光させたりするなど、成立役とポイント付与とに関連性があることを示唆する演出を合わせて行うとよりゲーム性が遊技者に伝わりやすい。
そして、ポイント加算演出が行われた後に、図131(a)の表示態様から図131(b)の表示態様に変更される。つまり、ポイント加算演出の後に、状態表示領域(MP)の最も左側の領域の当該ゲーム状態表示アイコンが非表示となり状態表示領域(MP)に配列された各状態表示アイコン(図131(b)での(2)~(5))が1つ左に移動し、状態表示領域(MP)の最も右の領域に図131(6)の第1表示のアイコンがリプレイ役の当籤に基づいて表示される。このように、成立した当籤役に応じて直接的に特典付与状態が決定され、そのことが視覚的にも明瞭となるため、遊技者に自分自身が能動的にこのような抽籤状態(抽籤マップ)を作成していくという感覚を与えることができる。なお、ポイント加算演出の実行や状態表示領域(MP)の変更タイミングはあくまで一例であり、上記以外のタイミング(例えば、スタートレバー操作直後、第1停止後、第3停止時や、操作無効化フリーズ演出がある場合は当該フリーズ中など)に行ってもよい。
一方、図131(c)に示す例のごとく、当該遊技においてベルが内部当籤役として決定されたとする。この場合、当該遊技における特典付与状態は第1付与状態であることから、ポイント抽籤においてはポイント付与確率が優遇されない。そして、今回遊技における1ゲーム後~4ゲーム後の特典付与状態が繰り上がって、次回遊技における当該遊技~3ゲーム後の特典付与状態として設定されるとともに、当該遊技においてベルが内部当籤役として決定されたことに応じて4ゲーム後の特典付与状態が第2付与状態に設定される。また、これに対応するように、状態表示領域(MP)の最も左側の領域では第2表示が表示され、その1つ右の領域では第1表示が表示され、その1つ右の領域では第4表示が表示され、その1つ右の領域では第3表示が表示され、最も右側の領域では第2表示が表示されるようになる。なお、具体的な遊技の流れについては、上述した図131(b)の場合と基本的に同様のものとなるため、ここでの説明は省略する。
すなわち、本例では、当該遊技における内部当籤役に応じて、その後の所定遊技(この場合は4ゲーム後)における特典付与状態が決定される。また、決定された特典付与状態は、順次繰り上がって所定遊技に対応する遊技が当該遊技となったときに設定される。なお、設定変更時であるが、この場合には基本的に特典付与状態は初期化されるため、5ゲーム分の特典付与状態の組合せとして予め定められたものを設定してもよいし、このような組合せを複数設けておき、このうちの一の組合せを抽籤により決定し、決定した組合せの特典付与状態を設定してもよい。もっとも、特典付与状態が設定されず、上述したとおりに順次特典付与状態が設定されるものとしてもよいが、設定変更がなされた否かを遊技者に認識され難くするという観点からは前者のほうが好適である。なお、このような観点から、設定変更なく電断復帰する場合においても特典付与状態が初期化されるようにしてもよい。
また、このような特典付与状態の決定態様は一例を示したものであり、その他の決定態様を採用することもできる。例えば、当該遊技における内部当籤役に応じて、次回遊技における特典付与状態を決定するようにしてもよい。すなわち、当該遊技における内部当籤役に応じて決定された特典付与状態が設定される遊技は、当該遊技以降の任意の遊技とすることができる。この場合、状態表示領域(MP)では、当該遊技における特典付与状態に対応する示唆表示のみが表示されるようにしてもよいし、当該遊技における特典付与状態に対応する示唆表示と、その後の特典付与状態の決定対象となった遊技における特典付与状態に対応する示唆表示とが表示されるようにしてもよい。
また、例えば、同じ特典付与状態が継続する期間を5ゲームと定め、5ゲーム毎にそのときの内部当籤役に応じて特典付与状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、まず、内部当籤役に応じて特典付与状態を移行させるか否かの移行抽籤(可否決定)を行い、特典付与状態を移行させることが決定されたときにいずれかの特典付与状態を決定し、次回の移行抽籤が行われるまで、決定された特典付与状態が維持されるようにしてもよい。すなわち、1つの契機によって決定された特典付与状態を、複数回の遊技(遊技期間)にわたって継続させることもできる。この場合、状態表示領域(MP)では、当該遊技を含む期間における特典付与状態に対応する示唆表示のみが表示されるようにしてもよいし、当該遊技を含む期間における特典付与状態に対応する示唆表示と、その後の期間における特典付与状態に対応する示唆表示とが表示されるようにしてもよい。
また、本例では、基本的に状態表示領域(MP)においては特典付与状態の決定結果にしたがった示唆表示がなされるものとしているが、状態表示領域(MP)における表示態様はこれに限られない。例えば、当該遊技が開始されるときには、当該遊技の特典付与状態に対応する示唆表示(例えば、図131(a)における(1))のみを表示し、当該遊技が終了するときに、次回遊技の特典付与状態に対応する示唆表示(例えば、図131(b)(c)における(2))と、今回新たに決定された特定付与状態に対応する示唆表示(例えば、図131(b)(c)における(6))を表示するようにし、その他の遊技の特典付与状態に対応する示唆表示(例えば、図131(a)の場合には(2)~(5)、図131(b)(c)の場合には(3)~(5))は表示しないようにしてもよい。また、所定確率で特典付与状態に対応しない示唆表示(例えば、「?」など表示によっていずれの特典付与状態であるか認知され難い表示)が表示されるようにしてもよい。
また、本例におけるポイント付与確率を優遇する手法であるが、例えば、一例として以下のように優遇する手法を採用することができる。例えば、リプレイ役が内部当籤役として決定された遊技において、第1付与状態でない場合、1/3の確率で「2」ポイントが付与され、2/3の確率で「1」ポイントが付与されるものとする。ここで、第1付与状態である場合には、2/3の確率で「2」ポイントが付与され、1/3の確率で「1」ポイントが付与されるようにする。すなわち、付与される確率そのものを優遇することでポイント付与確率を優遇することができる。また、第1付与状態である場合には、1/3の確率で「4」ポイントが付与され、2/3の確率で「2」ポイントが付与されるようにする。すなわち、付与されるポイント数を優遇することでポイント付与確率を優遇することもできる。また、例えば、リプレイ役が内部当籤役として決定された遊技において、第1付与状態でない場合にはポイントが付与されず、第1付与状態である場合には予め定められ、あるいは抽籤により決定されたポイントが少なくとも「1」ポイント以上付与されるものとすることもできる。
なお、リプレイ役について、例えば「押し順リプレイ」などのように打順、あるいは停止操作のタイミングによって表示される図柄の組合せが異なるものが含まれるようにした場合、当該「押し順リプレイ」が内部当籤役として決定された遊技において、第1付与状態でない場合、正解打順あるいは正解タイミングで停止操作が行われたことに応じて特定の図柄の組合せが表示された場合には、1/3の確率で「2」ポイントが付与され、2/3の確率で「1」ポイントが付与されるものとし、正解打順あるいは正解タイミングで停止操作が行わなかったことに応じて特定の図柄の組合せが表示されない場合には、1/3の確率で「1」ポイントが付与され、2/3の確率でポイントが付与されないものとすることができる。すなわち、遊技者の停止操作の態様(結果として表示されるリプレイ役に係る図柄の組合せの種別)に応じて、ポイント付与確率を変動させることもできる。この場合、正解打順あるいは正解タイミングで停止操作が行わなかったことに応じて特定の図柄の組合せが表示されない場合には、ポイントが付与されないようにすることもできる。また、上述した優遇する手法によって、第1付与状態であれば、それぞれの場合でポイント付与確率を優遇することもできる。また、第1付与状態であっても、正解打順あるいは正解タイミングで停止操作が行わなかったことに応じて特定の図柄の組合せが表示されない場合には、ポイント付与確率を優遇しないこともできる。すなわち、ポイント付与抽籤においては、入賞した図柄の組合せに応じてポイント抽籤を行うか否か、あるいは優遇するか否かが決定されるようにすることもできる。また、ベルについて、例えば「押し順小役」などのように打順、あるいは停止操作のタイミングによって表示される図柄の組合せが異なるものが含まれるようにした場合も同様である。
また、例えば、ベルが内部当籤役として決定された遊技において、第2付与状態でない場合、1/2の確率で「2」ポイントが付与され、1/2の確率で「1」ポイントが付与されるものとする。ここで、上記と同様に、第2付与状態である場合には、2/3の確率で「2」ポイントが付与され、1/3の確率で「1」ポイントが付与されるようにすることもできるし、あるいは、1/2の確率で「4」ポイントが付与され、1/2の確率で「2」ポイントが付与されるようにすることもできる。また、例えば、ベルが内部当籤役として決定された遊技において、第2付与状態でない場合にはポイントが付与されず、第2付与状態である場合には予め定められ、あるいは抽籤により決定されたポイントが少なくとも「1」ポイント以上付与されるものとすることもできる。
また、例えば、第3付与状態である場合には、全役共通で1/3の確率で「5」ポイントが付与され、2/3の確率で「3」ポイントが付与されるものとする。ここで、第3付与状態においてさらにレア役が内部当籤役として決定された場合、「10」ポイントが付与されるようにすることもできる。
また、例えば、ハズレ・その他が内部当籤役として決定された遊技において、第4付与状態でない場合、1/3の確率で「1」ポイントが付与され、2/3の確率でポイントは付与されないものとする。ここで、上記と同様に、第4付与状態である場合には、2/3の確率で「2」ポイントが付与され、1/3の確率でポイントが付与されないようにすることもできるし、あるいは、1/3の確率で「2」ポイントが付与され、2/3の確率で「1」ポイントが付与されるようにすることもできる。また、例えば、ハズレ・その他が内部当籤役として決定された遊技において、第4付与状態でない場合にはポイントが付与されず、第4付与状態である場合には予め定められ、あるいは抽籤により決定されたポイントが少なくとも「1」ポイント以上付与されるものとすることもできる。
このように、本例の遊技機によれば、特典(例えば、ポイント)の付与に係る複数の状態(例えば、第1付与状態~第4付与状態)のうちいずれかの状態を決定可能とする。また、決定された状態に応じて複数の状態示唆表示(例えば、第1表示~第4表示)を表示可能とする。そして、状態示唆表示は、決定された状態にしたがい、当該遊技を含む第1期間と、当該第1期間の後の第2期間とについて表示されることが可能となっている。それゆえ、特典の付与に関し、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、本例の遊技機では、当該遊技における当籤役に応じて、第2期間の所定遊技における状態を決定することが可能となっている。すなわち、遊技者自身の遊技結果にしたがい、当該遊技の有利度合いが変動するとともに、その後の遊技における有利度合いが決定されることとなるため、これにより、遊技者の期待感を当該遊技の後にも維持させることができ、遊技機の稼働の向上を図ることができる。
また、本例の遊技機では、例えば、当該遊技で第1役(例えば、リプレイ役)に当籤した場合には第2期間の所定遊技における状態が第1状態(例えば、第1付与状態)となり、当該遊技状態で第2役(例えば、ベル)に当籤した場合には第2期間の所定遊技における状態が第2状態(例えば、第2付与状態)となるように構成される。これにより、当該遊技における当籤役が、その後の所定遊技におけるチャンス役となることから、遊技者自身の遊技結果に応じてその後の状態が生成されていくという遊技性をわかりやすくすることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、本例の遊技機では、報知状態に制御されていない場合(例えば、非ART中)には、付与された特典が所定の結果となった(例えば、規定ポイントに到達した)ときには、報知状態に制御するか否かが決定可能であり、報知状態に制御されている場合(例えば、AT中)には、付与された特典が所定の結果となったときに報知状態を延長するか否かが決定可能となっている。すなわち、いずれの状態であるかにかかわらず、特典付与が遊技者の大きな関心事となるとなるように構成されている。それゆえ、特典の付与に関し、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
なお、本例の遊技機では、遊技者の興趣をさらに向上させるため、以下のような工夫をなすことも可能である。例えば、ボーナス状態以外の遊技状態(特に、通常遊技状態)において、複数のRT状態の間を移行可能とする。具体的には、RT0~RT4の5種類のRT状態を設ける。なお、この例では、各RT状態の内部当籤役として、上述した遊技性(遊技仕様)の他の例(その7)におけるものと同様のものが設けられているものとする。また、RT3を期間の定めのある有限RTとし、その他のRT状態を期間の定めのない無限RTとする。また、いずれのRT状態においてもリプレイ役の当籤確率は同じ(1/7.3)とする。もっとも、各RT状態間でリプレイ役の当籤確率を変動させることもできる。
ボーナス状態の終了後にはRT0に移行する。RT0は、「RT移行リプ3」が当籤可能なRT状態となっている。なお、この例での「RT移行リプ3」は、停止操作の態様にかかわらず上げリプ3が入賞するレア役となっている。RT0において上げリプ3に入賞した場合、RT3に移行する。なお、この例でのRT3は後で説明する。一方、「RT移行リプ3」に当籤する前に「打順ベル1~6」のいずれかに当籤し、ベルこぼしが表示された場合、RT1に移行する。
RT1は、「RT移行リプ1」が当籤可能なRT状態となっている。RT1において「RT移行リプ1」に当籤し、上げリプ1に入賞した場合、RT2に移行する。なお、「RT移行リプ1」はレア役とはなっていない。
RT2は、「RT移行リプ2」が当籤可能なRT状態となっている。RT2において「RT移行リプ2」に当籤し、上げリプ2に入賞した場合、RT0に移行する。なお、「RT移行リプ2」はレア役とはなっていない。一方、RT2において「打順ベル1~6」のいずれかに当籤し、ベルこぼしが表示された場合、RT1に移行する。また、RT2において「RT移行リプ2」に当籤し、下げリプ1に入賞した場合、RT1に移行する。
RT3は、「RT移行リプ3」が当籤可能なRT状態となっている。なお、RT3は、所定期間(例えば、10ゲーム間)継続すると終了する有限RTである一方、表示された図柄の組合せによってはRT状態が移行しないものとなっているため、「ベルこぼし」が表示されてもRT1に移行せず、また、上げリプ3に入賞してもその遊技期間が延長されることはない。RT3において、当該所定期間の遊技が行われた場合、RT4に移行する。
RT4は、「RT移行リプ3」及び「RT移行リプ4」が当籤可能なRT状態となっている。RT4において上げリプ3に入賞した場合、RT3に移行する。なお、この例での「RT移行リプ4」は、打順正解で維持リプが入賞する一方、打順不正解で下げリプ1が入賞するものとなっている。また、「RT移行リプ4」はレア役とはなっていない。RT4において「打順ベル1~6」のいずれかに当籤し、ベルこぼしが表示された場合、RT1に移行する。また、RT4において「RT移行リプ4」に当籤し、下げリプ1に入賞した場合、RT1に移行する。
ここで、本例では、当該遊技でレア役が内部当籤役として決定された場合、その後の所定遊技における特典付与状態が第3付与状態となる。上述したように、第3付与状態ではその遊技の内部当籤役にかかわらずポイント付与確率が高くなっている。すなわち、レア役としての「RT移行リプ3」が当籤可能となっているRT0、RT3及びRT4は、レア役としての「RT移行リプ3」が当籤可能となっていないRT1及びRT2と比べて第3付与状態が決定されやすく、その結果としてポイントが付与されやすい状態(例えば、確変状態)として構成することができる。また、RT3は、有限RTではあるものの、RT0やRT4のようにRT1に転落することがないため、その意味においては最もポイントが付与されやすい状態となっている。
なお、RT0、RT3及びRT4のそれぞれにおける「RT移行リプ3」の当籤確率であるが、それぞれ共通の確率としてもよいし、異なる確率としてもよい。例えば、RT3では「1/7.3」とし、RT0及びRT4では「1/29.2」などとすることができる。また、低確率(例えば、「1/256」)ではあるが、RT1及びRT2においても「RT移行リプ3」に当籤可能となるように構成してもよい。また、RT0及びRT4では、レア役である「RT移行リプ3」の当籤確率を高め、RT3では、レア役であって「RT移行リプ3」とは異なるリプレイ役の当籤確率を高めるようにしてもよい。すなわち、第1のレア役の当籤確率が高いRT状態と、第2のレア役の当籤確率が高いRT状態とが設けられるようにしてもよい。また、この場合、第1のレア役に当籤したときに設定される特典付与状態と、第2のレア役に当籤したときに設定される特典付与状態とで有利度合いが異なるようにすることもできる。
また、単にRT0、RT3及びRT4を、RT1及びRT2と比べてリプレイ役の当籤確率の高い状態とすることで、第1付与状態が決定されやすく、また、第1付与状態においてリプレイ役が決定されやすい状態として構成してもよい。このようにしても遊技者の有利度合いを変動させることが可能となる。この場合、RT0、RT3及びRT4のそれぞれにおけるリプレイ役の当籤確率であるが、それぞれ共通の確率としてもよいし、異なる確率としてもよい。例えば、RT3では「1/2」とし、RT0及びRT4では「1/4」などとすることができる。また、この場合、ボーナス状態を、その他遊技状態と比べてベルの当籤確率の高い状態とすることで、第2付与状態が決定されやすく、また、第2付与状態においてベルが決定されやすい状態として構成することができる。また、ボーナス状態においても同様にRT状態を変動させることができる。例えば、ボーナス状態を「特殊ボーナス状態」として構成した場合、第1遊技状態、第2遊技状態及び第3遊技状態のいずれかの間でリプレイ役の当籤確率を異ならせる(すなわち、RT状態を変動させる)ようにすれば、上記と同様、ボーナス状態中に、第1付与状態が決定されやすく、また、第1付与状態においてリプレイ役が決定されやすい状態を創出することが可能となるとともに、第2付与状態が決定されやすく、また、第2付与状態においてベルが決定されやすい状態を創出することも可能となる。
このように、本例の遊技機では、例えば、第1役(例えば、リプレイ役)に当籤したときに特典を付与可能な第1状態(例えば、第1付与状態)と、第2役(例えば、ベル)に当籤したときに特典を付与可能な第2状態(例えば、第2付与状態)とがあり、第1の開始条件が成立した場合(例えば、上げリプ3に入賞した場合)、第1の終了条件が成立するまで(例えば、10ゲームの遊技を行うまで)、第1役の当籤確率が高まる第1遊技状態(例えば、RT3)に制御可能とし、第2の開始条件が成立した場合(例えば、ボーナス役に入賞した場合)、第2の終了条件が成立するまで(例えば、予め設定された遊技価値数を超える遊技価値が付与されるまで)、第2役の当籤確率が高まる第2遊技状態(例えば、ボーナス状態)に制御可能とする。そして、状態示唆表示は遊技状態にかかわらず表示されるものとなっている。すなわち、特典の付与されやすさが異なる複数の状態を創出することが可能となっている。それゆえ、特典の付与に関し、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
[遊技性(遊技仕様)の他の例(その9)]
続いて、図132及び図133を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その9)について説明する。図132は、本例における遊技の流れを概念的に説明する図であり、図133は、本例における再抽籤権利に基づく再抽籤態様の一例を示す図である。
まず、図132を参照して、本例における遊技の流れの一例について説明する。種々の遊技状態に制御可能であることはすでに述べたとおりであるが、本例では、大別して遊技者に有利な停止操作の情報が報知されるAT中(ARTであってもよい)と、AT中でない非AT中とが設けられるものとする。
非AT中において、後述するミッション状態でもCZ(チャンスゾーン)状態でもないとき、通常遊技状態となる。非AT中の通常遊技状態では、予め定められた周期ゲーム数(例えば、150ゲーム)が毎ゲーム1ずつ減算更新(あるいは加算更新であってもよい)され、遊技期間が周期ゲーム数に到達するとミッション状態に移行する。なお、周期ゲーム数に到達したかは、上述したように付与されたポイントが規定ポイントに到達したかなどによって管理されるようにしてもよいし、特定役(例えば、リプレイ役)の当籤回数や特定演出の実行回数などによって管理されるようにしてもよい。
また、非AT中の通常遊技状態では、例えば、レア役(相対的に当籤確率の低い役)に当籤したとき、及び所定の通常役(例えば、リプレイ役)に所定回数(例えば、3回)以上連続で当籤したときに通常短縮抽籤が行われる。通常短縮抽籤では、周期ゲーム数を短縮するか否かが決定され、周期ゲーム数を短縮することが決定されると実際に短縮されるゲーム数が決定され、その分の周期ゲーム数が短縮される。これにより、短縮されない場合と比べて早期にミッション状態に移行させることができるようになる。また、例えば、レア役(相対的に当籤確率の低い役)に当籤したときには、さらに特別短縮抽籤が行われる。特別短縮抽籤では、通常短縮抽籤とは別に周期ゲーム数を短縮するか否かが決定され、周期ゲーム数を短縮することが決定されると実際に短縮されるゲーム数が決定され、その分の周期ゲーム数が短縮される。なお、所定の通常役(例えば、リプレイ役)に所定回数(例えば、3回)以上連続で当籤したときにも特別短縮抽籤が行われるようにしてもよい。また、レア役以外の通常役に当籤したときにも、低確率ではあるが、通常短縮抽籤や特別短縮抽籤が行われるようにしてもよい。
例えば、特定のレア役に当籤したとき、通常短縮抽籤に当籤して「10ゲーム」の周期ゲーム数が短縮されることが決定され、特別短縮抽籤にも当籤して「20ゲーム」の周期ゲーム数が短縮されることが決定された場合、当該遊技にて周期ゲーム数が「30ゲーム」短縮されることになる。なお、特別短縮抽籤は、通常短縮抽籤に当籤したときのみに行われる付加抽籤としてもよいし、通常短縮抽籤に当籤したか否かにかかわらず行われる独立抽籤としてもよい。また、通常短縮抽籤において、短縮される周期ゲーム数のみならず、特別短縮抽籤の実行の有無、あるいは特別短縮抽籤によって短縮される周期ゲーム数などが決定されるものとしてもよい。すなわち、1回の抽籤によって、通常短縮抽籤及び特別短縮抽籤の結果が得られるようにしてもよい。
また、非AT中の通常遊技状態では、例えば、レア役(相対的に当籤確率の低い役)に当籤したときにAT付与抽籤が行われる。本例では、非AT中の基本的な遊技性として、通常遊技状態において周期ゲーム数の遊技を消化するとミッション状態に移行し、ミッション状態においてCZ状態に移行することが決定される(ミッション成功となる)とCZ状態に移行する一方、CZ状態に移行することが決定されない(ミッション失敗となる)と通常遊技状態に戻り、また、CZ状態においてATに移行することが決定される(CZ成功となる)とAT状態に移行する一方、ATに移行することが決定されない(CZ失敗となる)と通常遊技状態に戻るものとなっているが、非AT中の通常遊技状態でもAT移行の期待感を抱かせることができるように、AT付与抽籤が行われるものとなっている。この場合、ミッション状態やCZ状態を経由しないAT付与(AT直当り)となる。もっとも、基本的な遊技性を損なわないよう、非AT中の通常遊技状態におけるAT付与抽籤は、CZ状態におけるAT付与抽籤と比べてAT移行確率が低いものとなっている。
なお、非AT中の通常遊技状態においてレア役に当籤した場合、まず、AT付与抽籤が行われ、AT付与が決定された場合にはAT状態に移行させて通常短縮抽籤や特別短縮抽籤は行われず、AT付与が決定されない場合に、通常短縮抽籤や特別短縮抽籤が行われるようにしてもよい。また、AT付与抽籤が行われる対象となるレア役と、通常短縮抽籤や特別短縮抽籤が行われる対象となるレア役とを別のレア役として構成することもできる。
上述したように、非AT中の通常遊技状態において周期ゲーム数の遊技を消化すると非AT中のミッション状態に移行する。ミッション状態は、例えば、10ゲーム程度の遊技状態として構成され、CZ付与抽籤が行われる。なお、CZ付与抽籤は、ミッション状態の毎ゲームにおいて、内部当籤役に基づいてCZ状態に移行するか否かが決定されるようにしてもよいし、ミッション状態が開始されるときに、予めCZ状態に移行するか否かが決定され、以後のミッション状態ではその決定結果にしたがった演出が行われ、最終遊技にてCZ状態に移行するか否かが報知されるようにしてもよいし、ミッション状態が終了されるときに、ミッション状態中の遊技結果にしたがってCZ状態に移行するか否かが決定されるようにしてもよい。また、ミッション状態においても、通常遊技状態と同様、レア役に当籤した場合はAT付与抽籤が行われるようにすることもできる。
なお、本例では、ミッション状態からCZ状態に移行する(ミッション成功となる)成功確率は40%程度(ミッション状態5回あたり2回は成功する)となっている。もっとも、本例では、通常遊技状態において特別短縮抽籤に当籤し、周期ゲーム数が短縮された結果周期ゲーム数に到達してミッション状態に移行した場合には、当該ミッション状態では必ずCZ状態に移行することが決定される(すなわち、成功確率が100%)となるようにしている。例えば、通常遊技状態において周期ゲーム数が残り50ゲームであるとき、特別短縮抽籤に当籤し、周期ゲーム数が「40ゲーム」短縮されることが決定された場合、その後、10ゲームの遊技を経てミッション状態に移行した場合には、成功確率は通常の40%のままであるが、通常遊技状態において周期ゲーム数が残り40ゲームであるとき、特別短縮抽籤に当籤し、周期ゲーム数が「40ゲーム」短縮されることが決定されてミッション状態に移行した場合には、成功確率は100%に変動する。すなわち、特別短縮抽籤は、ミッション状態への移行期間を短縮する機能のみならず、移行したミッション状態での有利度合いを変動させる機能を有するものとなっている。なお、上述した成功確率の変動はあくまでも一例であり、例えば、通常の成功確率が40%であるとき、成功確率を80%に変動させるものしてもよいし、50%~100%の間で抽籤により決定された成功確率に変動させるものとしてもよい。すなわち、成功確率をより有利なものに変動させるものであれば、どのような態様を採用することもできる。
また、例えば、特別短縮抽籤の結果に基づかずにミッション状態に移行した場合には当該ミッション状態の継続期間は10ゲーム程度であるが、例えば、特別短縮抽籤の結果に基づいてミッション状態に移行した場合には当該ミッション状態の継続期間がそれよりも長い期間に設定されるようにすることでミッション状態での有利度合いを変動させるようにしてもよい。この場合、例えば、CZ付与抽籤が、ミッション状態の毎ゲームにおいて、内部当籤役に基づいてCZ状態に移行するか否かが決定されるもの、あるいはミッション状態が終了されるときに、ミッション状態中の遊技結果にしたがってCZ状態に移行するか否かが決定されるものとすれば、実質的に成功確率を向上させることができるようになる。
上述したように、非AT中のミッション状態においてCZ状態に移行することが決定されると非AT中のCZ状態に移行する。CZ状態は、例えば、10ゲーム程度の遊技状態として構成され、AT付与抽籤が行われる。なお、AT付与抽籤は、CZ状態の毎ゲームにおいて、内部当籤役に基づいてAT状態に移行するか否かが決定されるようにしてもよいし、CZ状態が開始されるときに、予めAT状態に移行するか否かが決定され、以後のCZ状態ではその決定結果にしたがった演出が行われ、最終遊技にてAT状態に移行するか否かが報知されるようにしてもよいし、CZ状態が終了されるときに、CZ状態中の遊技結果にしたがってAT状態に移行するか否かが決定されるようにしてもよい。
また、本例では、非AT中において、通常遊技状態→ミッション状態→CZ状態と段階的に遊技状態を移行させるものとしているが、例えば、ミッション状態をCZ状態として機能させ、当該ミッション状態において、CZ付与抽籤ではなくCZ状態におけるAT付与抽籤が行われるようにすることもできる。すなわち、通常遊技状態において周期ゲーム数に到達した場合にはCZ状態としてのミッション状態に移行させ、当該状態でAT付与抽籤の結果、AT状態に移行することが決定された場合にはAT状態に移行させ、AT状態に移行することが決定されなかった場合には通常遊技状態に戻るように構成することもできる。このように、本例では、有利状態(AT状態)でない遊技状態を、通常状態(通常遊技状態)、及び所定状態(CZ状態)で構成することもできるし、通常状態(通常遊技状態)、特別状態(ミッション状態)、及び所定状態(CZ状態)で構成することもできる。また、これらはあくまでも一例であり、その中途においてさらに異なる状態に移行させることもできるし、例えば、単に通常状態(通常遊技状態)及び有利状態(AT状態)で遊技状態を構成することもできる。
非AT中のいずれかの遊技状態において、AT付与抽籤の結果AT状態に移行することが決定された場合、まず、AT中の初期区間に移行する。初期区間は、例えば、1ゲームあたりの遊技価値の増加期待値が4枚程度に設定され、25ゲーム程度継続する遊技状態として構成される。初期区間の遊技期間を消化した場合、上述したAT直当りによって非AT中からAT中に移行した場合にはAT中の第2区間に移行する。その他の場合にはAT中の第1区間に移行する。なお、初期区間の毎ゲームにおいて、内部当籤役に基づいて第2区間に移行するか否かが決定されるようにしてもよいし、初期区間が開始されるときに、第2区間に移行するか否かが決定されるようにしてもよいし、初期区間が終了されるときに、初期区間中の遊技結果にしたがって第2区間に移行するか否かが決定されるようにしてもよい。この場合、第2区間に移行することが決定されたときには第2区間に移行し、決定されなかったときには第1区間に移行するようにすればよい。すなわち、初期区間中に、その終了後を第2区間とするか否かが、例えば抽籤などによって決定されるものとしてもよい。
AT中の第1区間は、例えば、基本的に遊技価値の付与に係る停止操作の情報が報知されず、25ゲーム程度継続する演出区間として構成された準備状態と、1ゲームあたりの遊技価値の増加期待値が4枚程度に設定され、40ゲーム程度継続する増加区間として構成された疑似ボーナス状態とで構成される。初期区間から第1区間に移行した場合、まず第1区間の準備状態に制御される。第1区間の準備状態では、例えば、内部当籤役、あるいは特定のリプレイ役に当籤したときに特定の打順が報知されることが決定されたかなどに基づいて第1区間継続抽籤が行われる。
第1区間の準備状態において、第1区間継続抽籤に当籤した場合には(例えば、「7」の図柄の組合せが揃う打順が報知されるなどして)第1区間の疑似ボーナス状態に移行し、第1区間の疑似ボーナス状態での遊技が終了した場合には再度第1区間の準備状態に移行し、移行した第1区間の準備状態ではまた第1区間継続抽籤が行われることになる。すなわち、第1区間継続抽籤は、第1区間が継続する否かを決定するための抽籤であるととともに、疑似ボーナスに移行するか否かを決定する(疑似ボーナスをループさせる)ための抽籤でもある。第1区間の準備状態において、第1区間継続抽籤に当籤することなくその遊技期間が消化されたときには、非AT中の引き戻し状態に移行する。なお、引き戻し状態については後述する。ここで、第1区間では、所定の時期(例えば、AT付与抽籤の当籤時、初期区間開始時、初期区間中、初期区間終了時、第1区間開始時など任意の時期)において、第1区間継続抽籤の当籤確率(すなわち、第1区間の継続率)が設定されるが、この継続率は第2区間の継続率と比べて低いもの(例えば、最高確率を70%とし、それ以下の継続率が抽籤で設定されるものとしてもよいし、一律50%としてもよい)が設定されるようになっている。したがって、この継続率の観点より、第2区間は第1区間よりも有利な遊技状態として構成される。
また、第1区間の疑似ボーナス状態では、AT昇格抽籤が行われる。AT昇格抽籤に当籤した場合、第1区間の疑似ボーナス状態の終了後は第2区間の準備状態に移行し、移行した第2区間では、所定の時期(例えば、AT昇格抽籤の当籤時、第1区間の疑似ボーナス終了時、第2区間開始時など任意の時期)において、第2区間継続抽籤の当籤確率(すなわち、第2区間の継続率)として第1区間の継続率よりも有利なもの(例えば、最高確率を90%とし、それ以下の継続率(であって、少なくとも移行前の第1区間の継続率よりも有利な継続率)が抽籤で設定されるものとしてもよいし、一律80%としてもよい)が設定される。なお、第1区間の疑似ボーナス状態においてAT昇格抽籤に当籤した場合には、第2区間の疑似ボーナス状態に移行するようにしてもよい。また、第1区間の準備状態においてもAT昇格抽籤が行われるようにしてもよい。この場合、AT昇格抽籤に当籤した場合には、第2区間の準備状態に移行させてもよいし、第2区間の疑似ボーナス状態に移行させてもよい。
また、AT昇格抽籤は、例えば、1回の疑似ボーナス状態において、特定の内部当籤役に当籤した、あるいは特定の内部当籤役に当籤したときに停止操作の情報が報知されることが決定されたなど、特別の移行条件が成立したときに抽籤結果が当籤となるように構成することもできるし、複数回(例えば、4回とする)の疑似ボーナス状態(この場合、例えば、前提として疑似ボーナス状態を4回以上ループさせたことが必要)において、いずれの疑似ボーナス状態においても特別の移行条件が成立したときに抽籤結果が当籤となるように構成することもできる。すなわち、第1区間が継続したか否かにかかわらず第2区間への移行が期待できるように構成することもできるし、第1区間が継続するのにしたがって第2区間への移行期待度が上昇するように構成することもできる。
AT中の第2区間は、例えば、基本的に遊技価値の付与に係る停止操作の情報が報知されず、25ゲーム程度継続する演出区間として構成された準備状態と、1ゲームあたりの遊技価値の増加期待値が4枚程度に設定され、40ゲーム程度継続する増加区間として構成された疑似ボーナス状態とで構成される。初期区間から第2区間に移行した場合、まず第2区間の準備状態に制御される。第2区間の準備状態では、例えば、内部当籤役、あるいは特定のリプレイ役に当籤したときに特定の打順が報知されることが決定されたかなどに基づいて第2区間継続抽籤が行われる。
第2区間の準備状態において、第2区間継続抽籤に当籤した場合には(例えば、「7」の図柄の組合せが揃う打順が報知されるなどして)第2区間の疑似ボーナス状態に移行し、第2区間の疑似ボーナス状態での遊技が終了した場合には再度第2区間の準備状態に移行し、移行した第2区間の準備状態ではまた第2区間継続抽籤が行われることになる。すなわち、第2区間継続抽籤は、第2区間が継続する否かを決定するための抽籤であるととともに、疑似ボーナスに移行するか否かを決定する(疑似ボーナスをループさせる)ための抽籤でもある。第2区間の準備状態において、第2区間継続抽籤に当籤することなくその遊技期間が消化されたときには、非AT中の通常遊技状態に移行する。なお、この場合、非AT中の引き戻し状態に移行するものとしてもよい。また、第2区間では、所定の時期(例えば、AT付与抽籤の当籤時、初期区間開始時、初期区間中、初期区間終了時、第2区間開始時など任意の時期。第1区間からの移行時は上述したとおり)において、第2区間継続抽籤の当籤確率(すなわち、第2区間の継続率)が設定される。また、上述したように、第2区間の継続率は相対的に第1区間の継続率よりも高い継続率が設定される。
上述したように、AT中の第1区間が終了すると非AT中の引き戻し状態に移行する。引き戻し状態は、例えば、3ゲーム程度の遊技状態として構成され、AT引き戻し抽籤が行われる。なお、AT引き戻し抽籤では、例えば、引き戻し状態においてレア役に当籤した場合に当籤し、レア役に当籤することなくその遊技期間を消化したときに非当籤となるように構成される。AT引き戻し抽籤に当籤した場合にはAT中の第1区間の疑似ボーナス状態に移行する(そのとき、再度第1区間の継続率が決定される)。一方、AT引き戻し抽籤に当籤しなかった場合には非AT中の通常遊技状態に移行する。なお、AT引き戻し抽籤に当籤した場合にはAT中の第1区間の準備状態に移行するようにしてもよい。また、AT引き戻し抽籤は、引き戻し状態の毎ゲームにおいて、内部当籤役に基づいて第1区間に復帰できるか否かが決定されるようにしてもよいし、引き戻し状態が開始されるときに、予め第1区間に復帰できるか否かが決定され、以後の引き戻し状態ではその決定結果にしたがった演出が行われ、最終遊技にて第1区間に復帰するか否かが報知されるようにしてもよいし、引き戻し状態が終了されるときに、引き戻し状態中の遊技結果にしたがって第1区間に復帰できるか否かが決定されるようにしてもよい。
次に、図133を参照して、本例における再抽籤権利に基づく再抽籤態様の一例について説明する。本例では、非AT中及びAT中のいずれの遊技状態においても、例えば、レア役(相対的に当籤確率の低い役)に当籤したとき、及び所定の通常役(例えば、リプレイ役)に所定回数(例えば、3回)以上連続で当籤したときに再抽籤権利付与抽籤が行われる。再抽籤権利付与抽籤に当籤すると再抽籤権利が1つ付与される。なお、再抽籤権利付与抽籤に当籤したとき、その抽籤結果によっては再抽籤権利が複数個付与されるものとしてもよい。また、再抽籤権利付与抽籤が行われる条件は上述した以外の条件が成立した場合にも行うことができる。すなわち、本例では、予め設定された再抽籤権利の付与条件が成立した場合に、少なくとも1つ以上の再抽籤権利を付与可能に構成されたもの全てを採用することができる。また、付与された再抽籤権利を示す情報は、実際に再抽籤が行われるまで(その他、設定変更などの初期化条件が満たされるまで)保持されるものとする。
本例において、再抽籤権利は、(1)非AT中の通常遊技状態において、上述した通常短縮抽籤が行われたが当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤が再度実行される(再抽籤される)ために用いられる。すなわち、非AT中の通常遊技状態において、通常短縮抽籤が行われるときまでに再抽籤権利が付与されている場合、通常短縮抽籤が行われたが当該抽籤に当籤しなかった場合には、再抽籤権利が消費され、当該抽籤につき再抽籤がなされる。一方、上述した通常短縮抽籤が行われ当該抽籤に当籤した場合には、再抽籤権利は次に再抽籤の対象となる抽籤に当籤しなかったときまで持ち越される。なお、再抽籤に際しては、すでに行われた通常短縮抽籤における抽籤確率と同一の当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよいし、すでに行われた通常短縮抽籤における抽籤確率よりも高い当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよいし、すでに行われた通常短縮抽籤における抽籤確率よりも低い当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよい。再抽籤によって通常短縮抽籤に当籤した場合には、通常の通常短縮抽籤と同様、決定されたゲーム数分、周期ゲーム数が短縮される。
なお、本例では、非AT中の通常遊技状態において、上述した特別短縮抽籤、AT付与抽籤については再抽籤の対象としていないが、これらを通常短縮抽籤の場合と同様に再抽籤の対象とすることもできる。また、このように、同じ遊技状態において再抽籤の対象となる複数の抽籤があるときには、相対的な当籤確率、抽籤頻度、抽籤順、遊技者の有利度合いなどに応じて、再抽籤の対象となる抽籤に優先順位が設けられるようにしてもよい。
また、本例において、再抽籤権利は、(2)非AT中のミッション状態において、上述したCZ付与抽籤が行われたが当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤が再度実行される(再抽籤される)ために用いられる。すなわち、非AT中のミッション状態において、CZ付与抽籤が行われるときまでに再抽籤権利が付与されている場合、CZ付与抽籤が行われたが当該抽籤に当籤しなかった場合には、再抽籤権利が消費され、当該抽籤につき再抽籤がなされる。一方、上述したCZ付与抽籤が行われ当該抽籤に当籤した場合には、再抽籤権利は次に再抽籤の対象となる抽籤に当籤しなかったときまで持ち越される。なお、再抽籤に際しては、すでに行われたCZ付与抽籤における抽籤確率と同一の当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよいし、すでに行われたCZ付与抽籤における抽籤確率よりも高い当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよいし、すでに行われたCZ付与抽籤における抽籤確率よりも低い当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよい。再抽籤によってCZ付与抽籤に当籤した場合には、通常のCZ付与抽籤と同様、CZ状態に移行する。また、再抽籤権利は、ミッション状態そのものをやり直す権利として機能するようにしてもよい。具体的には、当初のミッション状態におけるCZ付与抽籤で非当籤となって規定ゲーム数が消化された場合、再抽籤権利が付与されている場合には、再度ミッション状態を1ゲーム目から行えるようにしてもよい。
また、本例において、再抽籤権利は、(3)非AT中のCZ状態において、上述したAT付与抽籤が行われたが当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤が再度実行される(再抽籤される)ために用いられる。すなわち、非AT中のCZ状態において、AT付与抽籤が行われるときまでに再抽籤権利が付与されている場合、AT付与抽籤が行われたが当該抽籤に当籤しなかった場合には、再抽籤権利が消費され、当該抽籤につき再抽籤がなされる。一方、上述したAT付与抽籤が行われ当該抽籤に当籤した場合には、再抽籤権利は次に再抽籤の対象となる抽籤に当籤しなかったときまで持ち越される。なお、再抽籤に際しては、すでに行われたAT付与抽籤における抽籤確率と同一の当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよいし、すでに行われたAT付与抽籤における抽籤確率よりも高い当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよいし、すでに行われたAT付与抽籤における抽籤確率よりも低い当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよい。再抽籤によってAT付与抽籤に当籤した場合には、通常のAT付与抽籤と同様、AT中の初期区間に移行する。なお、AT中の初期区間において、例えば、第2区間への移行抽籤などが行われるようにした場合には、このような移行抽籤も再抽籤の対象とすることができる。
なお、非AT中のCZ状態においては、当該状態中にAT付与抽籤の当籤確率が変動する(すなわち、AT付与期待度が異なる複数の状況を創出する)ように構成することもできる。例えば、1~9ゲーム目まででAT付与抽籤の実行回数(当落判定回数)の増加抽籤を行い、最終ゲームで当該回数分のAT付与抽籤を行う仕様や、AT当籤期待度として「10%」、「20%」、「40%」、「80%」、「100%」などの段階を設け、1~9ゲーム目まででAT当籤期待度の上昇抽籤を行い、最終ゲームで現在の段階に応じたAT当籤期待度でAT付与抽籤を行う仕様とすれば、AT付与期待度が異なる複数の状況を創出することができる。
そして、当初のCZ状態におけるAT付与抽籤で非当籤となり(CZ失敗となり)、再抽籤が行われる場合には、少なくとも失敗前の状況よりもAT付与期待度が低い状況とはしないものとすればよい。例えば、当初のCZ状態における当落判定回数が3回まで増加した状況から失敗した場合には、再抽籤時の当落判定回数も3回とすればよい。あるいは、3回を下限として当落判定回数を再抽籤し、3回以上の当落判定回数を再決定した後、再抽籤が行われるようにしてもよい。また、例えば、当初のCZ状態におけるAT当籤期待度が「40%」まで上昇した状態から失敗した場合には、再抽籤時のAT当籤期待度も「40%」とすればよい。あるいは、「40%」を下限としてAT当籤期待度を再抽籤し、「40%」以上のAT当籤期待度を再決定した後、再抽籤が行われるようにしてもよい。
また、再抽籤権利は、CZ状態そのものをやり直す権利として機能するようにしてもよい。具体的には、当初のCZ状態における(例えば、上述した最終ゲームでの)AT付与抽籤で非当籤となって規定ゲーム数が消化された場合、再抽籤権利が付与されている場合には、再度CZ状態を1ゲーム目から行えるようにしてもよい。この場合、例えば、上述した例の如く、当初のCZ状態における当落判定回数が3回まで増加した状況から失敗した場合には、やり直しのCZ状態では、当落判定回数が3回からスタートし、1~9ゲーム目ではさらなる当落判定回数の増加抽籤が行われてから最終ゲームでAT付与抽籤が行われるようにすればよい。また、例えば、上述した例の如く、当初のCZ状態におけるAT当籤期待度が「40%」まで上昇した状態から失敗した場合には、やり直しのCZ状態では、AT当籤期待度が「40%」からスタートし、1~9ゲーム目ではさらなるAT当籤期待度の上昇抽籤が行われてから最終ゲームでAT付与抽籤が行われるようにすればよい。仮に、CZ状態のやり直しによって、CZ状態中のAT付与期待度が高い状態から相対的に期待度が低い状態に逆戻りとなってしまう(例えば、上述の例において、当落判定回数やAT当籤期待度が初期値となってしまう)とかえって損失感が生まれるおそれがあるので、このようにすれば、そのような損失感を抑制できる。また、再抽籤権利によって、より期待度の高い態様で再抽籤が行われるようになるため、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
また、本例において、再抽籤権利は、(4)AT中の第1区間において、上述したAT昇格抽籤が行われたが当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤が再度実行される(再抽籤される)ために用いられる。すなわち、AT中の第1区間において、AT昇格抽籤が行われるときまでに再抽籤権利が付与されている場合、AT昇格抽籤が行われたが当該抽籤に当籤しなかった場合には、再抽籤権利が消費され、当該抽籤につき再抽籤がなされる。一方、上述したAT昇格抽籤が行われ当該抽籤に当籤した場合には、再抽籤権利は次に再抽籤の対象となる抽籤に当籤しなかったときまで持ち越される。なお、再抽籤に際しては、すでに行われたAT昇格抽籤における抽籤確率と同一の当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよいし、すでに行われたAT昇格抽籤における抽籤確率よりも高い当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよいし、すでに行われたAT昇格抽籤における抽籤確率よりも低い当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよい。再抽籤によってAT昇格抽籤に当籤した場合には、通常のAT昇格抽籤と同様、AT中の第2区間に移行する。
なお、本例では、AT中の第1区間において、上述した第1区間継続抽籤については再抽籤の対象としていないが、これをAT昇格抽籤の場合と同様に再抽籤の対象とすることもできる。また、本例では、AT中の第2区間において、上述した第2区間継続抽籤については再抽籤の対象としていないが、これも同様に再抽籤の対象とすることができる。
また、本例において、再抽籤権利は、(5)非AT中の引き戻し状態において、上述したAT引き戻し抽籤が行われたが当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤が再度実行される(再抽籤される)ために用いられる。すなわち、非AT中の引き戻し状態において、AT引き戻し抽籤が行われるときまでに再抽籤権利が付与されている場合、AT引き戻し抽籤が行われたが当該抽籤に当籤しなかった場合には、再抽籤権利が消費され、当該抽籤につき再抽籤がなされる。一方、上述したAT引き戻し抽籤が行われ当該抽籤に当籤した場合には、再抽籤権利は次に再抽籤の対象となる抽籤に当籤しなかったときまで持ち越される。なお、再抽籤に際しては、すでに行われたAT引き戻し抽籤における抽籤確率と同一の当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよいし、すでに行われた引き戻し昇格抽籤における抽籤確率よりも高い当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよいし、すでに行われたAT引き戻し抽籤における抽籤確率よりも低い当籤確率で抽籤が行われるようにしてもよい。再抽籤によってAT引き戻し抽籤に当籤した場合には、通常のAT引き戻し抽籤と同様、AT中の第1区間に移行する。また、再抽籤権利は、引き戻し状態そのものをやり直す権利として機能するようにしてもよい。具体的には、当初の引き戻し状態におけるAT引き戻し抽籤で非当籤となって規定ゲーム数が消化された場合、再抽籤権利が付与されている場合には、再度引き戻し状態を1ゲーム目から行えるようにしてもよい。
なお、本例における再抽籤はあくまでも抽籤のやり直しであり、例えば、再抽籤権利が付与されている場合に、再抽籤の対象となった抽籤の抽籤結果を当籤確定とするものではないが、上述したように、すでに行われた抽籤における抽籤確率よりも高い当籤確率で抽籤が行われるようにすることで、実質的に当籤確定とするものであってもよい。
また、本例(他の例においても同様)における各種の抽籤が行われる条件は、上述したものに限られない。すなわち、遊技を行う上で、例えば、一又は複数の遊技における内部当籤役の種別、停止操作の手順、若しくは入賞役の種別、又はこれらの組合せなど、遊技者が得られる遊技結果に関連して定めることが可能な一又は複数の条件は、それぞれの抽籤においてその実行条件として適宜設定することが可能である。
また、再抽籤権利が付与されている場合に、再抽籤の対象となる抽籤に非当籤となった場合には、再抽籤を行うか否かを遊技者が選択できるようにしてもよい。例えば、非AT中の通常遊技状態において通常短縮抽籤に非当籤となったとき、周期ゲーム数の残りゲーム数が少ないときには、再抽籤権利を使用しないことを選択しておき、その後非AT中のミッション状態やCZ状態となったときに、CZ付与抽籤やAT付与抽籤において再抽籤権利を使用することを選択すれば、かえってAT状態を開始する確率を高めることができる場合もある。また、例えば、AT中の第1区間においてAT昇格抽籤に非当籤となったとき、このAT中の第1区間で設定された継続率が高いものであると推測できるときには、再抽籤権利を使用しないことを選択しておき、その後AT中の第1区間が終了して非AT中の引き戻し状態となったときに、AT引き戻し抽籤において再抽籤権利を使用することを選択すれば、かえってAT中の遊技期間を延長できる場合もある。すなわち、付与された再抽籤権利が用いられる時期を遊技者が選択可能となるようにすることもできる。なお、この場合、例えば、再抽籤が実行可能な遊技において、遊技者が2枚掛けで遊技を行った場合には再抽籤が行われず、3枚掛けで遊技を行った場合には再抽籤が行われる、あるいは、遊技者が右第1停止を行った場合には再抽籤が行われず、遊技者が左第1停止を行った場合には再抽籤が行われるなどのように、遊技者の遊技操作に連動する態様で適宜再抽籤権利を使用するか否かが選択可能となるようにすればよい。また、この場合、再抽籤を行うか否かを遊技者が適切に選択できるように、再抽籤が実行可能な遊技においては、再抽籤が行われる遊技操作の態様と、再抽籤が行われない遊技操作の態様と(あるいは少なくともいずれか一方の遊技操作の態様)が報知されるようにすればよい。
このように、本例の遊技機によれば、遊技者を有利とする複数の異なる抽籤(例えば、図132に示す各種の抽籤)を実行可能とするとともに、特定権利(例えば、再抽籤権利)を付与することを可能とする。そして、特定権利が付与されている場合であって、いずれかの抽籤が実行されて当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤について再抽籤を実行する。すなわち、いずれの抽籤が行われる場合であっても、特定権利が付与されていれば遊技者は再抽籤を含めて期待感を抱くことができるようになる。それゆえ、遊技者を有利とする複数の異なる抽籤を実行可能とし、いずれの抽籤が行われる場合であっても遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、再抽籤の対象となる抽籤には、例えば、通常状態(例えば、非AT中の通常遊技状態)から所定状態(例えば、非AT中のミッション状態及びCZ状態)に移行するための周期期間の短縮抽籤である通常短縮抽籤、及び所定状態から有利状態(例えば、AT中)に移行するための移行抽籤であるAT付与抽籤が含まれるように構成することができる。すなわち、状態や抽籤対象が異なる場合であっても、特定権利に基づく再抽籤が実行されるようにすることができる。これにより、遊技状況にかかわらず、遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、本例の遊技機によれば、所定状態(例えば、非AT中のCZ状態)から有利状態(例えば、AT中)に移行するための特定抽籤(例えば、AT付与抽籤)が実行可能であり、特定抽籤は、再抽籤の対象となる抽籤となっている。ここで、所定状態では、例えば、特定抽籤に当籤する期待度が低い第1の状況(例えば、当落判定回数が少ない、あるいはAT当籤期待度が低い状況)と、この第1の状況よりも特定抽籤に当籤する期待度が高い第2の状況(例えば、当落判定回数が多い、あるいはAT当籤期待度が高い状況)とがあり、所定状態が第2の状況であるときに再抽籤が行われる場合には、当該再抽籤において、第2の状況よりも特定抽籤に当籤する期待度が低い状況とはしないようになっている。すなわち、所定状態における期待度が再抽籤においても引き継がれるようになっている。これにより、再抽籤に際しては、その対象となった抽籤の期待度が維持されることから、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、本例の遊技機では、通常状態(例えば、非AT中の通常遊技状態)から特別状態(例えば、非AT中のミッション状態)に移行するための周期期間の短縮抽籤である通常短縮抽籤及び特別短縮抽籤が実行可能であるとともに、特別状態から所定状態(例えば、非AT中のCZ状態)に移行するための所定抽籤(例えば、CZ付与抽籤)が実行可能である。ここで、通常短縮抽籤及び所定抽籤は、再抽籤の対象となる抽籤となっている。また、特別短縮抽籤の抽籤結果によって特別状態に移行した場合には必ず所定状態に移行するものとなっている。これにより、複数の異なる抽籤によって所定の遊技状態(例えば、所定状態)への移行の期待感を多様なものとすることができ、遊技者の興趣をより向上させることができる。また、状態や抽籤対象が異なる場合であっても、特定権利に基づく再抽籤が実行されるようにすることができる。これにより、遊技状況にかかわらず、遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、本例の遊技機によれば、通常状態(例えば、非AT中の通常遊技状態やCZ状態)では、有利状態(例えば、AT中)に移行するためのAT付与抽籤が実行可能であるとともに、有利状態の終了後に移行する特定状態(例えば、非AT中の引き戻し状態)では、再度有利状態に移行するためのAT引き戻し抽籤が実行可能である。そして、AT付与抽籤及びAT引き戻し抽籤は、再抽籤の対象となる抽籤となっている。これにより、複数の異なる抽籤によって所定の遊技状態(例えば、有利状態)への移行の期待感を多様なものとすることができ、遊技者の興趣をより向上させることができる。
なお、再抽籤の対象となる抽籤には、例えば、第1有利状態(例えば、AT中の第1区間)から第2有利状態(例えば、AT中の第2区間)に移行するための移行抽籤であるAT昇格抽籤が含まれるように構成することができる。すなわち、状態や抽籤対象が異なる場合であっても、特定権利に基づく再抽籤が実行されるようにすることができる。これにより、遊技状況にかかわらず、遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、再抽籤が実行される場合であっても、対象となった抽籤に当籤しない場合があるように構成することができる。これにより、当該抽籤時、及び再抽籤時、いずれも遊技者は緊張感をもって遊技を行うことになるため、再抽籤に関する興趣をより向上させることができる。
[遊技性(遊技仕様)の他の例(その10)]
続いて、図134~図137を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その10)について説明する。図134は、本例における遊技の流れを概念的に説明する図であり、図135は、本例におけるATの付与確率設定及び有利化権利の権利付与抽籤の一例を示す図であり、図136は、本例における有利化権利付与時の特典例の一例を示す図であり、図137は、本例における有利化権利付与時の演出例の一例を示す図である。
まず、図134を参照して、本例における遊技の流れの一例について説明する。種々の遊技状態に制御可能であることはすでに述べたとおりであるが、本例では、大別して遊技者に有利な停止操作の情報が報知されるAT中(ARTであってもよい)と、AT中でない非AT中とが設けられるものとする。
非AT中においては基本的に通常遊技状態となる。非AT中の通常遊技状態では、AT終了時、設定変更時、あるいはその他設定条件が成立したときに、予め設けられた複数のAT抽籤テーブル(例えば、後述のテーブルA~テーブルC)のうちいずれかのAT抽籤テーブルが設定される(付与確率設定)。AT抽籤テーブルでは、所定期間ごと(例えば、40ゲームごと)にAT当籤確率(付与確率)が規定される。そして、非AT中の通常遊技状態では、現在の遊技期間と、設定されたAT抽籤テーブルに規定されたAT当籤確率とに基づいてAT付与抽籤(初期期間付与抽籤)が行われる。AT付与抽籤が行われると、当籤の有無などに応じて前兆期間が設定され、前兆期間の経過後、ATを付与することが決定されていた場合にはAT中の初期区間に移行する。また、非AT中の通常遊技状態では、特定の付与条件が成立したときに権利付与抽籤が行われる。権利付与抽籤では、有利化権利を付与するか否かが決定される。なお、詳しくは後述する。
AT中の初期区間は、例えば、1ゲームあたりの遊技価値の増加期待値が6枚程度に設定され、45ゲーム程度継続する第1初期区間と、30ゲーム程度継続する第2初期区間とで構成される。ここで、非AT中の通常遊技状態からAT中の初期区間に移行するときに、初期区間の終了後に第1区間に移行することが決定されていない場合(CZ状態に移行することが決定されている場合)には第1初期区間となり、初期区間の終了後に第1区間に移行することが決定されている場合には第2初期区間となる。
なお、第1初期区間では、例えば、レア役(相対的に当籤確率の低い役)に当籤したとき、及び所定の通常役(例えば、リプレイ役)に所定回数(例えば、3回)以上連続で当籤したときにAT昇格抽籤が行われ、AT昇格抽籤に当籤したときには第2初期区間に移行させるようにしてもよい。この場合、第1初期区間から移行した第2初期区間は、上述したように30ゲーム程度継続する(すなわち、第1初期区間からみるとその期間が短縮される)ものとしてもよいし、第1初期区間と同様に45ゲーム程度継続するものとしてもよい。
また、ATの初期区間は、例えば、第1初期区間や第2初期区間などの別を設けることなく、1ゲームあたりの遊技価値の増加期待値が6枚程度に設定され、一律40ゲーム程度継続する遊技状態として構成することもできる。この場合、非AT中の通常遊技状態からAT中の初期区間に移行するときに、初期区間の終了後に第1区間に移行することが決定されていない場合には、例えば、上述したAT昇格抽籤と同様の抽籤が行われ、この抽籤に当籤したときには、初期区間の終了後に第1区間に移行させ、当籤しないときには、初期区間の終了後にCZ状態に移行させるようにすればよい。すなわち、初期区間では、終了後にいずれの状態に移行するかを決定するための移行抽籤が行われるようにしてもよい。いずれしても、初期区間において予め設定された遊技期間の遊技が行われた場合には初期区間が終了し、決定されている終了後の状態(例えば、第1区間又はCZ状態)に移行する(終了時状態設定)。
AT中の初期区間の終了後、非AT中のCZ状態に移行することが決定されている場合には、非AT中のCZ状態に移行する。この非AT中のCZ状態は、非AT中ではあるものの、AT中の初期区間の終了後にAT中の第1区間又は第2区間に移行するか否かが決定される状態であることから、これらの状態に移行することが待機される待機状態、これらの状態に移行することが準備される準備状態、あるいは(AT中の初期区間とAT中の第1区間又は第2区間とを一連のAT区間としてみると)AT状態を延長(継続)させるか否かが決定される延長決定状態として機能する遊技状態である。
非AT中のCZ状態は、例えば、40ゲーム程度継続し、停止操作の情報は報知されないものの、AT中の第1区間又は第2区間に移行するか否かが決定される遊技状態として構成される。非AT中のCZ状態では、例えば、所定の通常役(例えば、リプレイ役)に当籤したときに第1区間付与抽籤が行われる。非AT中のCZ状態において、第1区間付与抽籤に当籤した場合にはAT中の第1区間に移行する(CZ成功)。すなわち、AT状態が延長される。なお、第1区間へは、非AT中のCZ状態において第1区間付与抽籤に当籤した遊技の次の遊技から移行するようにしてもよいし、非AT中のCZ状態において規定ゲーム数(例えば、40ゲーム程度)の遊技が行われたときに第1区間付与抽籤(ないし後述の第2区間付与抽籤)の結果が最終的に報知され、次の遊技から移行するようにしてもよい。
また、非AT中のCZ状態では、例えば、第1区間付与抽籤に当籤することなくその規定ゲーム数の遊技が行われたとき、あるいはレア役に当籤したときに第2区間付与抽籤が行われる。非AT中のCZ状態において、第2区間付与抽籤に当籤した場合にはAT中の第2区間に移行する(CZ失敗・第2区間移行)。すなわち、AT状態が延長される。また、非AT中のCZ状態において、第1区間付与抽籤及び第2区間付与抽籤のいずれの抽籤にも当籤することなくその規定ゲーム数の遊技が行われたときには非AT中の通常遊技状態に移行する(CZ失敗・第2区間非移行)。
AT中の初期区間の終了後、AT中の第1区間に移行することが決定されている場合、及び非AT中のCZ状態において、第1区間付与抽籤に当籤した場合には、AT中の第1区間に移行する。AT中の第1区間は、例えば、1ゲームあたりの遊技価値の増加期待値が6枚程度に設定され、1セットあたり8ゲーム程度継続する遊技状態として構成される。AT中の第1区間では、第1区間継続抽籤が行われる。第1区間継続抽籤では、例えば、特定の通常役(例えば、特定のリプレイ役)に当籤して特定の図柄の組合せ(例えば、特別図柄揃い)が表示されたとき、あるいはフリーズ演出が行われることが決定され、当該フリーズ演出中に上記特定の図柄の組合せが表示されたときに第1区間を継続させることが決定される。すなわち、第1区間継続抽籤に当籤したときには、第1区間が次セットまで継続する(延長される)ことが決定される。
AT中の第1区間において、第1区間継続抽籤に当籤し続け、例えば、30セットの遊技が行われた場合(所定期間継続)には、AT中のED(エンディング)区間に移行する。AT中のED区間は、例えば、1ゲームあたりの遊技価値の増加期待値が6枚程度に設定され、40ゲーム程度継続する遊技状態(エンディング状態)として構成される。また、AT中の第1区間において、ED区間に移行することなく第1区間継続抽籤に非当籤となって当該セットの遊技が消化された場合(所定期間非継続)、及びAT中のED区間において規定ゲーム数(例えば、40ゲーム程度)の遊技が行われた場合には、AT状態が終了し、非AT中の通常遊技状態に移行する。
ところで、AT中の第1区間は1セットあたり8ゲームと短いため、8ゲーム中の第1区間継続抽籤に当籤しなかった場合に、直ちに非AT中の通常遊技状態へ移行すると増加区間が短く終わり、かつ、復帰のチャンスも得られないという点で遊技者が不満を持つおそれがある。そのため、AT中の第1区間の8ゲームで第1区間継続抽籤に当籤しなかった場合には、その後の所定期間(例えば、20ゲーム)は引き戻しCZ状態(不図示)に移行させ、この引き戻しCZ状態では、第1区間継続抽籤が引き続き行われる(あるいは第1区間付与抽籤が行われる)ものとしてもよい。そして、引き戻しCZ状態で第1区間継続抽籤に当籤した(あるいは第1区間付与抽籤に当籤した)場合は、そのゲームで引き戻しCZ状態を終了させて、AT中の第1区間へと移行させる。この際に、第1区間で継続抽籤に当籤した場合(あるいは、CZ状態で付与抽籤に当籤した場合)と同様の演出(フリーズ演出等)を行って演出の統一感を持たせてもよいし、異なる演出を行って演出の多様性を持たせてもよい。一方、引き戻しCZ状態で第1区間継続抽籤に当籤することなく(あるいは、第1区間付与抽籤に当籤することなく)所定の終了条件(例えば、20ゲームの終了)を満たした場合は、非AT中の通常遊技状態に移行させる。なお、引き戻しCZ状態を設ける場合、当該引き戻しCZ状態は有利区間であり、一連の有利区間に含まれるものとなることから、引き戻しCZ状態が終了される場合には有利区間が終了して非有利区間に移行し、これにともなってAT関連のパラメータが全て初期化されるようにすればよい。
なお、引き戻しCZ状態では、AT中の第1区間と同じ条件で第1区間継続抽籤を行ってもよいし、異なる条件で第1区間継続抽籤を行うものとしてもよい。あるいは、非AT中のCZ状態と同じ条件で第1区間付与抽籤を行ってもよいし、異なる条件で第1区間付与抽籤を行ってもよい。また、引き戻しCZ状態として専用状態を設けずに、AT中の第1区間が第1区間継続抽籤に当籤せずに終了した場合には、図134に示した非AT中のCZ状態へ再度移行させるものとしてもよい。この場合、継続用CZと初当たり用CZの双方でAT抽籤用データとして同じデータを使えるのでメインプログラムの容量削減に繋がる。
また、引き戻しCZ状態は、「非AT中」とすることもできるし、「AT中ではあるがナビの発生頻度が通常のAT中よりも抑制された状態」とすることもできる。これは、上述したCZ状態も同様である。なお、後者の状態とする場合、遊技価値が減少、現状維持又は微増といったように、少なくとも通常のAT中よりも1ゲームあたりの純増が抑制される状態であればナビの発生頻度をどのように設定することも可能である。本例では、通常のAT中は1ゲームあたり6枚の高純増に設定されているため、CZ中まで高純増状態とすると、出玉設計上、CZ期間において継続か否かを楽しませるために十分なゲーム期間を確保することが難しくなる。そのため、CZ中においては、ナビの発生頻度を抑制し、遊技価値が減少、現状維持又は微増程度とすることが望ましい。もっとも、引き戻しCZ状態を短期間(例えば、1~3ゲーム程度の引き戻し最終チャレンジ等)とする場合には通常のAT中と同等の高純増区間としても差支えない。
非AT中のCZ状態において、第2区間付与抽籤に当籤した場合には、AT中の第2区間に移行する。AT中の第2区間は、例えば、1ゲームあたりの遊技価値の増加期待値が6枚程度に設定され、上述した通常リミット処理(払出数)が作動してAT状態が終了するまで(あるいは、払出数の最大値が2400枚以内の予め設定された所定値に達するまでとしてもよい)継続する遊技状態として構成される。なお、この場合、少なくともAT中の初期区間、非AT中のCZ状態、及びAT中の第2区間は上述した一連の有利区間として管理される。AT中の第2区間おいて、上述した通常リミット処理(払出数)が作動した場合(あるいは、払出数の最大値が2400枚以内の予め設定された所定値に達した場合)には、AT状態が終了し、非AT中の通常遊技状態に移行する。
以上のように、本例の遊技機では、遊技者は基本的に非AT中の通常遊技状態から遊技を開始し、設定された付与確率にしたがった初期区間付与抽籤に当籤してAT中の初期区間に移行することを目指す。そして、AT中の初期区間ないしその後の非AT中のCZ状態では、AT中の第1区間ないし第2区間に移行させてAT状態が延長されることを目指す。したがって、本例の遊技機では、非AT中(の通常遊技状態)からAT中(初期区間)に移行する期待度である付与確率の高低は遊技者の大きな関心事となる。
次に、図135及び図136を参照して、本例におけるATの付与確率設定の一例について説明する。まず、図136中の「テーブル内付与確率の一例」に示すように、本例では、付与確率として、例えば、「3%」、「10%」、「20%」、「33%」、「50%」、「75%」、「100%」及び「100%+AT」が設けられているものとする。ここで、本例におけるAT抽籤テーブル(例えば、図135に示すテーブルA~テーブルC)では、40ゲーム(所定期間)ごとに、上記付与確率のうちいずれかの付与確率が設定されているものとする。
なお、本例における初期区間付与抽籤では、所定期間が経過するごとに当該所定期間に対応する付与確率にしたがって初期区間に移行するか否かの抽籤が行われるようにしてもよいし、毎ゲーム初期区間に移行するか否かの抽籤が行われるようにしてもよい。前者の場合、例えば、テーブルAが設定された場合には、設定されてからのゲーム数が41ゲーム目であるとき、3%の確率で初期区間付与抽籤に当籤となり、97%の確率で初期区間付与抽籤に非当籤となる(付与確率「3%」)。また、設定されてからのゲーム数が81ゲーム目であるとき、20%の確率で初期区間付与抽籤に当籤となり、80%の確率で初期区間付与抽籤に非当籤となる(付与確率「20%」)。また、例えば、テーブルBが設定された場合には、設定されてからのゲーム数が41ゲーム目であるとき、20%の確率で初期区間付与抽籤に当籤となり、80%の確率で初期区間付与抽籤に非当籤となる(付与確率「20%」)。また、設定されてからのゲーム数が81ゲーム目であるとき、3%の確率で初期区間付与抽籤に当籤となり、97%の確率で初期区間付与抽籤に非当籤となる(付与確率「3%」)。
一方、後者の場合、例えば、テーブルAが設定された場合には、設定されてからのゲーム数が41~80ゲームであるとき、この期間において初期区間付与抽籤に当籤となるトータルの期待値が3%となり(付与確率「3%」)、設定されてからのゲーム数が81~120ゲームであるとき、この期間において初期区間付与抽籤に当籤となるトータルの期待値が20%となる(付与確率「20%」)。また、例えば、テーブルBが設定された場合には、設定されてからのゲーム数が41~80ゲームであるとき、この期間において初期区間付与抽籤に当籤となるトータルの期待値が20%となり(付与確率「20%」)、設定されてからのゲーム数が81~120ゲームであるとき、この期間において初期区間付与抽籤に当籤となるトータルの期待値が3%となる(付与確率「3%」)。いずれにしろ、上記付与確率(すなわち、AT付与の期待度)は、図136中の「テーブル内付与確率の一例」に示すように、「3%」、「10%」、「20%」、「33%」、「50%」、「75%」、「100%」の順で高くなっていく。なお、「100%+AT」は、初期区間の終了後にCZ状態に移行することなく第1区間に移行することが予め決定されることを示している。すなわち、付与確率「100%」は、初期区間に移行することは確定するものの、初期区間の終了後は原則CZ状態に移行するという特典が付与されるのに対し、付与確率「100%+AT」は、初期区間に移行することが確定し、かつ初期区間の終了後は第1区間に移行するという特典が付与される点で有利度合いの異なる特典となっている。
次に、図135及び図136を参照して、本例における有利化権利の権利付与抽籤、及び権利付与時の特典例の一例について説明する。上述したように、本例では、非AT中の通常遊技状態において、有利化権利を付与するか否かが決定される権利付与抽籤が行われる。権利付与抽籤は、例えば、レア役(相対的に当籤確率の低い役)に当籤したとき、及び所定の通常役(例えば、リプレイ役)に所定回数(例えば、3回)以上連続で当籤したときなどで適宜行われるようにすることも可能であるが、本例では、これに替えて、あるいはこれとともに、40ゲーム(所定期間)を一単位としたとき、例えば、三単位分(この単位数は任意である)の遊技期間である120ゲーム(特定期間)内において少なくとも1回は必ず権利付与抽籤が行われるように構成される。
図135に示す権利付与抽籤の一例では、例えば、所定期間ごとに、次の所定期間において権利付与抽籤を行うか否かを決定するようになっている。以下、具体的に説明する。まず、図135に示す権利付与抽籤の一例では、AT抽籤テーブルとしてテーブルAが設定されているものとする。
ゲーム数が1~40ゲームであるとき、当該期間は特定期間の1回目の所定期間であることから「ゾーン1回目」として管理している。このとき、当該「ゾーン1回目」中の任意の時期(例えば、最終の遊技における開始時や終了時、あるいは最初や中途の遊技における開始時や終了時など)において、権利付与抽籤を行うか否かが決定される。この例では、当該「ゾーン1回目」において、次ゾーン(次の所定期間)で権利付与抽籤が行うことが決定されている。したがって、ゲーム数が41~80ゲームである次の所定期間においては任意の時期(例えば、前兆期間を経過した後の中途や最終の遊技における開始時や終了時、あるいは最初の遊技における開始時や終了時など)において、権利付与抽籤が行われる。なお、権利付与抽籤においては、所定確率で当籤となって有利化権利が付与されるが、非当籤となる場合もあり、この場合には有利化権利は付与されない。また、権利付与抽籤を行うことが決定されると、最終的に有利化権利が付与されたか否かにかかわらず、ゾーンの「何回目」であるかを示す情報は初期化される。したがって、この場合、ゲーム数が41~80ゲームの期間は、特定期間の1回目の所定期間となり、「ゾーン1回目」として管理される。
ゲーム数が41~80ゲームである「ゾーン1回目」において、権利付与抽籤を行うことが決定されず、ゲーム数が81~120ゲームである「ゾーン2回目」において、権利付与抽籤を行うことが決定されなかった場合、ゲーム数が121~160ゲームである「ゾーン3回目」においては、権利付与抽籤を行うことが必ず決定される。したがって、ゲーム数が161~200ゲームである次の所定期間においては任意の時期において、権利付与抽籤が行われる。このようにして、本例では、特定期間内において少なくとも1回は必ず権利付与抽籤が行われるように構成している。なお、「必ず」ではなく、「高確率で」権利付与抽籤が行われるように構成することもできる。また、本例では、特定期間は、所定期間を一単位とした場合の三単位分の遊技期間となるように構成されているが、所定期間と同じ遊技期間となるように構成してもよいし、所定期間とは別個に、独立して特定期間(例えば、100ゲームなど)が管理されるようにしてもよい。これらの期間の設定は、その仕様に応じて適宜変形して設定することができる。
また、本例では、対象となる所定期間において、次の所定期間で権利付与抽籤が行われるか否かを決定するようにしているが、対象となる所定期間で権利付与抽籤が行われるか否かを決定するようにしてもよいし、次々回以降の所定期間で権利付与抽籤が行われるか否かを決定するようにしてもよい。また、例えば、レア役や通常役の当籤に基づいて権利付与抽籤を行うか否かを決定する場合には、「ゾーン1回目」、「ゾーン2回目」、及び「ゾーン3回目」のそれぞれについてその当籤確率を異ならせるようにしてもよい。この場合、ゾーンが進行するのにしたがってその当籤確率が高まるようにすればよい。また、権利付与抽籤に際しては、「ゾーン1回目」、「ゾーン2回目」、及び「ゾーン3回目」のそれぞれについてその当籤確率を異ならせるようにしてもよい。この場合、ゾーンが進行するのにしたがってその当籤確率が高まるようにすればよい。このようにすれば、権利付与抽籤がなかなか行われない場合であっても、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
権利付与抽籤の結果、有利化権利が付与された場合、例えば、次のような特典が付与される。図136に示す権利付与時の特典例の一例では、有利化権利が付与されているとき、例えば、所定期間に設定されている付与確率が「20%」であれば、それよりも有利な付与確率である「50%」に変動させている。また、例えば、所定期間に設定されている付与確率が「33%」であれば、それよりも有利な付与確率である「75%」に変動させている。例えば、所定期間に設定されている付与確率が「3%」であれば、それよりも有利な付与確率である「20%」に変動させている。すなわち、複数段階の付与確率が設けられている場合に、有利化権利が付与されたときにはその段階を上昇させるようになっている。なお、本例では、有利化権利が付与されたときには付与確率を2段階上昇させるものとなっているが、上昇させる段階は1段階であってもよいし、3段階以上であってもよい。また、上昇させる段階をさらに抽籤によって決定するようにしてもよい。
また、付与確率が「100%」であるとき、1段階分の「100%+AT」まで上昇させることができるが、さらに残りの1段階分に相当する所定の特典が付与されるようにしてもよい。この場合、例えば、初期区間の遊技期間が延長される、第1区間の遊技区間が延長される、第1区間が継続されやすくなる、第2区間に移行されやすくなるなどの所定の特典を付与することができる。また、付与確率が「100%+AT」であるとき、付与確率の段階を上昇させることはできないので、上記と同様、2段階に相当する所定の特典が付与されるようにしてもよいし、例えば、次に有利化権利が使用可能な機会が到来するまで、有利化権利が保持(ストック)されるようにしてもよい。
また、有利化権利によって遊技者に特典が付与される態様も上述した態様に限られない。例えば、有利化権利が付与された場合には、AT抽籤テーブルが現在のテーブルよりも有利なテーブルに変更されることで、付与確率がより有利なものに変動されるようにしてもよい。あるいは、天井ゲーム数(例えば、付与確率「100%」(あるいは「100%+AT」)が設定されるまでの遊技期間)が短縮されることで、付与確率がより有利なものに変動されるようにしてもよい。すなわち、結果として付与確率がより有利なものに変動される態様であればいずれの態様を採用することもできる。また、有利化権利の付与によって結果として遊技者が有利となるものであれば、例えば、AT状態への移行権利を直接付与したり、AT状態が延長される権利を直接付与したりなどその他種々の特典を付与することも可能である。
次に、図137を参照して、本例における有利化権利付与時の演出例の一例について説明する。図137は、例えば、表示装置11に表示される演出の流れを説明する図である。
まず、権利付与抽籤の結果、有利化権利を付与することが決定された場合、有利化権利が付与されたことを遊技者に示唆する演出が行われる(権利付与決定時)。図137の一例では、例えば「権利GET!」といった表示がなされることでその旨が示されている。なお、当該表示がなされたときには、有利化権利が使用されることを遊技者に示唆する演出が行われるまで、例えば特定のアイコンなどを常時表示することで有利化権利が付与されていることが遊技者に示唆されるようにすればよい。
第1の態様の演出では、権利付与決定時の演出に続いて、あるいは数ゲーム経過の後、初期区間付与抽籤の抽籤結果を報知するための連続演出である特定演出が開始される。特定演出では、まず前兆演出が開始される。そして、特定演出の実行中の所定時期(例えば、前兆演出終了時)に有利化権利が使用されることを遊技者に示唆する演出が行われる。図137の一例では、例えば「権利発動!」といった表示がなされることでその旨が示されている。すなわち、第1の態様の特定演出では、特定演出の実行中に、今回の初期区間付与抽籤における付与確率が有利なものに変動されていたことが示唆されるものとなっている。その後、特定演出の最終段階において、初期区間付与抽籤の抽籤結果が報知されることとなる。図137の一例では、例えば「WIN」といった表示がなされることで、初期区間付与抽籤の抽籤結果が当籤であった(ATが付与された)ことが示されている。そして、特定演出が終了すると遊技状態がAT中の初期区間に移行する。なお、有利化権利が使用されることを遊技者に示唆する演出が行われた場合には、行われない場合と比べてその後の演出態様が遊技者にとってより期待度の高い演出態様となるようにすればよい。
また、第2の態様の演出では、権利付与決定時の演出に続いて、あるいは数ゲーム経過の後、まず有利化権利が使用されることを遊技者に示唆する演出が行われる。図137の一例では、例えば「権利発動!」といった表示がなされることでその旨が示されている。続いて、初期区間付与抽籤の抽籤結果を報知するための連続演出である特定演出が開始される。特定演出では、まず前兆演出が開始される。すなわち、第2の態様の特定演出では、特定演出の開始前に、今回の初期区間付与抽籤における付与確率が有利なものに変動されていたことが示唆されるものとなっている。その後、特定演出の最終段階において、初期区間付与抽籤の抽籤結果が報知されることとなる。図137の一例では、例えば「WIN」といった表示がなされることで、初期区間付与抽籤の抽籤結果が当籤であった(ATが付与された)ことが示されている。そして、特定演出が終了すると遊技状態がAT中の初期区間に移行する。なお、有利化権利が使用されることを遊技者に示唆する演出が行われた場合には、行われない場合と比べてその後の演出態様が遊技者にとってより期待度の高い演出態様となるようにすればよい。
また、第3の態様の演出では、権利付与決定時の演出は行われたが、その後有利化権利が使用されることを遊技者に示唆する演出は行われずに特定演出が行われる。すなわち、第3の態様の特定演出では、今回の初期区間付与抽籤における付与確率が有利なものに変動されていたことが示唆されないものとなっている。なお、この場合にも、特定演出ではその最終段階において、初期区間付与抽籤の抽籤結果が報知されることとなる。図137の一例では、例えば「WIN」といった表示がなされることで、初期区間付与抽籤の抽籤結果が当籤であった(ATが付与された)ことが示されている。そして、特定演出が終了すると遊技状態がAT中の初期区間に移行する。
本例では、有利化権利が付与されている場合、例えば、上述した第1~第3の態様の演出のいずれも実行されることが可能となっている。なお、第1~第3の態様のいずれの態様で演出を行うかは、ランダムに決定されるようにすることもできるし、予め定められた条件にしたがって決定されるようにすることもできる。例えば、変動後の付与確率が「50%」未満であれば、他の態様の演出よりも第1の態様の演出が行われやすく、変動後の付与確率が「50%」以上であれば、他の態様の演出よりも第2の態様の演出が行われやすくするなど、いずれの態様の演出が行われるかよって付与確率の期待度が推測できるようにすることもできる。また、例えば、付与確率が「100%+AT」であれば、他の態様の演出よりも第3の態様の演出が行われやすくすることもできる。この場合、第3の態様の演出が行われれば、初期区間付与抽籤の抽籤結果が当籤であることが確定するのみならず、初期区間終了後には第1区間への移行が確定することまでも示唆できる場合がある。
また、上述したように、本例では、付与確率が「100%」であるとき、あるいは「100%+AT」であるときに有利化権利が付与された場合には、さらに所定の特典を付与するようにすることもできるが、この場合には必ず第3の態様の演出が行われるようにしてもよい。このようにすれば、第3の態様の演出が行われた場合には、ATが付与されたこと及び所定の特典が付与されることが確定した旨を示唆することが可能となる。
なお、付与確率に対応して、あるいは付与確率とは別に、第3の態様の演出を行うことが決定されたことを条件に、所定の特典を付与するように構成することもできる。例えば、付与確率が「50%」未満であるとき(あるいは逆に「50%」以上であるとき)に、ATが付与されることが決定された場合であって、さらに第3の態様の演出を行うことが決定された場合には所定の特典が付与される一方、第1の態様及び第2の態様の演出を行うことが決定された場合には所定の特典が付与されないようにすることができる。また、いずれの付与確率であるかをとわず、ATが付与されることが決定された場合であって、さらに第3の態様の演出を行うことが決定された場合には所定の特典が付与される一方、第1の態様及び第2の態様の演出を行うことが決定された場合には所定の特典が付与されないようにすることもできる。すなわち、第3の態様の演出が行われる場合に、AT中において所定の特典を付与可能に構成することもできる。なお、この場合、所定の特典は上述したものに限られず、例えば、AT中に通常では表示されないストーリー演出が行われるなどの演出的な特典であってもよい。すなわち、所定の特典は、少なくとも遊技者の興趣を向上されることができるものであればどのような特典であってもよい。
また、上述したように、本例では、非AT中の通常遊技状態、AT中の初期区間、非AT中のCZ状態、AT中の第1区間、AT中の第2区間、及びAT中のED区間の遊技状態が設けられているが、より詳細には、非AT中の通常遊技状態には、AT終了時や設定変更時などに移行する非有利区間である通常遊技状態と、非有利区間において高確率で移行抽籤が行われ当該移行抽籤に当籤したときに移行する有利区間(演出区間)である通常遊技状態とがある。この別でいえば、非AT中のCZ状態は有利区間(演出区間)であり、AT中の初期区間、AT中の第1区間、AT中の第2区間、及びAT中のED区間は有利区間(増加区間)である。そして、有利区間である複数の遊技状態は一連の有利区間として管理される。
ここで、AT終了時や設定変更時には、まず非有利区間である通常遊技状態に移行し、非有利区間である通常遊技状態から有利区間である通常遊技状態に移行したときに、いずれかのAT抽籤テーブルが設定される(すなわち、付与確率が設定される)ものとなっている。また、AT抽籤テーブルには、それぞれ天井ゲーム数が設定されている。例えば、図135において図示は省略しているが、テーブルA及びテーブルBでは、761~800ゲームにおける付与確率が「100%」に設定されることで、天井ゲーム数が「800ゲーム」に設定されている。また、例えば、図135に示すように、テーブルCでは、121~160ゲームにおける付与確率が「100%」に設定されることで、天井ゲーム数が「160ゲーム」に設定されている。もっとも、天井ゲーム数の設定手法はこれに限られない。テーブルA及びテーブルBが設定されている場合、天井ゲーム数を直接的に「800ゲーム」と定め、テーブルCが設定されている場合、天井ゲーム数を直接的に「160ゲーム」と定めるようにしてもよい(例えば、図124参照)。いずれにしても、天井ゲーム数は、通常遊技状態のまま遊技が継続する上限期間として機能し、中途の付与確率を考慮しないものとすると、テーブルA又はテーブルBが設定された場合には、上限期間が長くなる結果として遊技者に相対的に不利となり、テーブルCが設定された場合には、上限期間が短くなる結果として遊技者に相対的に有利となる。
そして、本例では、遊技者に相対的に不利な状態が連続しにくいように、AT抽籤テーブルが設定される際には、例えば、テーブルCのように上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが50%の確率で設定されるものとし、テーブルAやテーブルCのように上限期間が長く設定されたAT抽籤テーブルが50%の確率で設定されるものとしている(これらの確率は一例であり任意の確率とすることができる)。すなわち、比較的高い確率で短い上限期間が設定されるものとなっている。これにより、AT状態が終了した場合であっても、遊技者は比較的短い期間で再度AT状態に移行することを期待することができるため、遊技機の稼働を向上させることができる。
ところで、AT抽籤テーブルの設定は、AT終了時のみならず設定変更時にも行われる(より詳細には、非有利区間である通常遊技状態から有利区間である通常遊技状態に移行したときであるが、これらの別を設けることなく、AT終了時及び設定変更時には直ちに設定されるものとしてもよい)。AT終了時は、基本的に遊技者の遊技操作にしたがって到来する契機であるが、設定変更時は、基本的に遊技店の店員の設定変更操作にしたがって到来する契機である。したがって、AT終了時に上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが設定されるか否かは遊技者側の大きな関心事となり、設定変更時に上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが設定されるか否かは遊技店側の大きな関心事となる。
ここで、本例では、AT抽籤テーブルが設定されたときに、上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが設定された場合には、その旨を特定報知の実行によって示唆可能な構成としている。具体的には、AT抽籤テーブルが設定されたときに、上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが設定された場合、例えば、上述した状態表示器あるいは上述した停止状態報知部117が所定期間(例えば、5秒ほど)特定の表示態様(例えば、点滅)となることで特定報知を実行可能としている。なお、用いられる報知手段は一例であり、情報表示器6、LED82、バックランプ(不図示)、表示装置11、サブ表示装置18、スピーカ群84などを用いることもできる。
AT終了を契機として上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが設定された場合、特定報知の実行によってその旨が遊技者に示唆されるものとすれば、遊技者の期待感が維持され、遊技意欲を向上できるというメリットがある。その反面、特定報知が実行されない場合には上限期間が長く設定されたAT抽籤テーブルが設定されたことも示唆されてしまうため、この場合には、遊技者は遊技意欲を失い、すぐに遊技をやめてしまう結果、遊技機の稼働が低下してしまうおそれがあるというデメリットもある。もっとも、本例では、その仕様上、付与確率が多彩に変動するものとなっていることから、このようにしても遊技者の遊技意欲を維持することが可能である。したがって、AT終了を契機として上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが設定された場合に特定報知を実行するか否かは、これらを比較衡量して適宜設定されるものとすればよい。また、例えば、AT終了にともなって遊技者が遊技をやめた場合、その後その遊技機がどのような有利度合いであるかは、遊技店側でも価値のある情報となることから、AT終了にともなって実行される特定報知の対象者は、遊技者のみならず遊技店の店員が含まれるものとすることができる。
また、設定変更を契機としてAT抽籤テーブルが設定される場合に、上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが設定された場合には特定報知が実行され、上限期間が長く設定されたAT抽籤テーブルが設定された場合には特定報知が実行されないものとすれば、遊技店側では設定変更した遊技機の有利度合いを把握できるため、営業や運用を適切に管理することができるというメリットがある。その反面、設定変更によって遊技者が過度に有利となってしまい不測の不利益を被ってしまうおそれがあるため、設定変更を躊躇してしまう結果、設定変更によってメリハリのある営業や運用を行えないおそれがあるというデメリットもある。なお、これは、遊技店の店員が複数回設定変更操作を行うことで解消される場合がある。したがって、設定変更を契機として上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが設定された場合に特定報知を実行するか否かは、これらを比較衡量して適宜設定されるものとすればよい。また、例えば、エラー解消のために設定変更を行うなど、遊技者が設定変更に立ち会える機会があった場合、その後その遊技機がどのような有利度合いであるかは、遊技者側でも価値のある情報となることから、設定変更にともなって実行される特定報知の対象者は、遊技店の店員のみならず遊技者が含まれるものとすることができる。また、このような観点より、特定報知が継続される期間を少なくとも遊技店の開店後30分程度継続する期間とし、遊技者側に価値のある情報が提供されるようにしてもよい。
特定報知が実行される(あるいは実行されない)態様は、適宜組み合わせて採用することができるが、本例では、例えば、第1の態様として、AT終了時及び設定変更時のいずれの場合にも、上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが設定された場合には特定報知が実行される態様を採用することができる。また、例えば、第2の態様として、AT終了時には、いずれのAT抽籤テーブルが設定された場合であっても特定報知は実行されず、設定変更時には、上限期間が短く設定されたAT抽籤テーブルが設定された場合には特定報知が実行される態様を採用することができる。いずれの態様においても、その対象者に特典付与に関して価値のある情報を提供することが可能となる。
このように、本例の遊技機によれば、所定の決定条件が成立した場合に、通常状態(例えば、非AT中の通常遊技状態)の所定期間(例えば、40ゲーム間)における有利状態(例えば、AT状態)の付与確率を設定し、設定した付与確率に応じて有利状態を付与するか否かが決定される。ここで、特定権利(例えば、有利化権利)が付与されている場合には、付与確率をより有利なものに変動させることを可能としている。すなわち、例えば、遊技者にとって相対的に有利でない付与確率が設定されている場合であっても、特定権利が付与されている場合には付与確率が有利なものとなる場合があるようになっている。それゆえ、設定された状態にかかわらず、特典付与に関する期待度を維持させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、付与確率は、通常状態において所定期間の遊技が行われる度に設定され、特定権利が付与されている場合には、付与確率が段階的に高まるように設定されるように構成することができる。これにより、特定権利が付与された状況に応じて遊技者の期待度もさらに変動する場合があるため、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
また、通常状態の特定期間(例えば、120ゲーム間)においては、特定権利が付与されるか否かの決定が少なくとも1回は行われるように構成することができる。これにより、長時間の遊技を行えない遊技者に対しても特定権利付与の期待感を与えることができるため、射幸性を適度なものとしつつ、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
また、本例の遊技機によれば、有利状態を付与することが決定されたか否かを報知する特定演出が実行される場合、特定演出の開始前に特定権利が付与されたことが示唆される場合と、特定演出の実行中に特定権利が付与されたことが示唆される場合とがあるようになっている。それゆえ、特定権利の付与に関連して、演出の興趣を向上させることができる。
なお、有利状態を付与することが決定されたか否かを報知する特定演出が実行される場合、さらに特定権利が付与されたことが示唆されない場合があり、この場合には所定の特典が付与されるように構成することができる。これにより、特定権利が付与されたか否かのみならず、実行される演出の内容によっても遊技者の有利度合いが変動するようになるため、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
また、本例の遊技機によれば、設定値が設定されたことに応じて、通常状態のまま遊技が継続する上限期間(例えば、天井ゲーム数)が設定され、遊技期間が設定された上限期間となった場合、有利状態が付与される。そして、設定された上限期間が特定期間(例えば、160ゲーム)内であるときにはその旨を示唆可能な特定報知を実行可能となっている。それゆえ、特典付与に関して価値のある情報を提供することができる。
なお、有利状態が終了する場合にも上限期間が設定されるが、この場合には特定報知を実行可能としないように構成することができる。これにより、特典付与に関して価値のある情報をより適切に提供することができる。
以上、図92~図124を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その1~その6)について説明し、また、図125~137を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その7~その10)について説明したが、これらにおいては遊技性(遊技仕様)の要点を主として説明しており、これらにおいて説明が省略され、あるいは簡潔に説明されている点については、本実施形態、当該他の例のそれぞれ、及び変形例で説明した構成を適宜補って適用可能である。また、本実施形態、当該他の例のそれぞれ、及び変形例で説明した構成の一部又は全部を組み合わせて本発明とすることも可能である。
[本実施形態で実行可能な設定示唆演出]
次に、図138~図157を参照しながら、上述した演出の他に、本実施形態で実行可能な設定示唆演出の一例について説明する。本実施形態では、例えば、リミッタ発動時などの状況において、設定示唆演出を実行可能であることはすでに述べたとおりであるが、本例では、さらに、特定の遊技状態中に設定示唆演出を実行可能とし、遊技の興趣の向上を図ろうというものである。
ここで、本例では、遊技者の有利度合いを示唆する示唆報知となる示唆演出の一例として、パチスロ1で設定された設定値(例えば、設定1~6)を示唆する設定示唆演出を特定の実行条件にしたがって実行することについて説明するが、その報知内容は設定値の示唆に限定されるものではない。例えば、有利区間中のモードや状態(区間の内容)が示唆されるものであってもよいし、現在のRT状態が示唆されるものであってもよい。また、天井ゲーム数、周期ゲーム数、ポイント数、あるいは権利の付与状況が示唆されるものであってもよい。すなわち、ある状態において、遊技者の有利度合いを異ならせる状況を創出することが可能である場合に、現在の有利度合いを示唆することができる示唆報知(示唆演出)は、本例において全て適用することができるものとする。
なお、本例では、設定示唆演出を示唆演出の一例として説明するので、設定値の高低が遊技者の有利度合いに影響を与えやすい状況が説明しやすいように、AT機能を有しないパチスロ1(いわゆるノーマルAタイプ)の仕様を新たに例示し、当該仕様の下、設定示唆演出を実行することについて以下に説明する。もっとも、当該仕様はあくまでも一例であり、AT機能を有するパチスロ1において設定示唆演出が実行されるようにしても差し支えない。
(本例の遊技機の仕様)
まず、図138~図152を参照して、本例の遊技機の仕様の概要について説明する。図138は、本例における図柄配置テーブル及び図柄コード表の一例を示し、図139~図142は、本例における図柄組合せテーブルの一例を示し、図143~148は、本例における内部抽籤テーブルの一例を示し、図149~図152は、本例における内部当籤役構成の一例を示している。
本例では、図138の図柄コード表に示す各図柄が、図138の図柄配置テーブルに示すように各リール3L(左リール),3C(中リール),3R(右リール)に配置される。なお、図柄配置テーブル及び図柄コード表自体は、すでに図15の説明などにおいて説明したため、ここでの説明は省略する。
ここで、本例では、例えば、1枚ベット状態のとき、上述したセンターラインが有効ラインとして定義され、2枚ベット状態のとき、上述したクロスアップラインが有効ラインとして定義され、3枚ベット状態のとき、上述したセンターライン、トップライン、ボトムライン、クロスアップライン、及びクロスダウンラインが有効ラインとして定義される。すなわち、1枚ベット状態及び2ベット状態では、有効ラインは1ライン(ただし、ライン自体は異なる)となり、3枚ベット状態では、有効ラインは5ラインとなる。もっとも、これらは適宜変更可能である。
また、本例では、図139~図142に示す図柄の組合せが、予め定められた図柄の組合せとして定義される。なお、図柄組合せテーブル自体は、すでに図19~図22の説明などにおいて説明したため、ここでの説明は省略する。
「BB01」~「BB03」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合、遊技価値の付与はないが、BB遊技状態(BB状態)に移行する。BB状態は、遊技価値の付与に係る内部当籤役の当籤確率が高まる遊技者に有利な遊技状態となっており(図148の「BB中」参照)、BB状態中に、285枚を超える遊技価値が付与されると終了する。また、BB状態中は、3枚ベット状態でのみ遊技が行えるようになっている。すなわち、BB状態中の遊技開始可能枚数は3枚である。また、「BB01」~「BB03」の図柄の組合せは、ボーナス役(「F_赤七BB」、「F_ドンBB」)に係る図柄の組合せである。なお、BB状態は、上述した「特殊ボーナス状態」として構成することもできるし、MB状態として構成することもできるし、疑似ボーナス状態として構成することもできる。
「RB01」及び「RB02」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合、遊技価値の付与はないが、RB遊技状態(RB状態)に移行する。RB状態は、遊技価値の付与に係る内部当籤役の当籤確率が高まる遊技者に有利な遊技状態となっており(図148の「RB中」参照)、RB状態中に、8回の入賞が発生するか、12回の遊技が行われると終了する。また、RB状態中は、2枚ベット状態でのみ遊技が行えるようになっている。すなわち、RB状態中の遊技開始可能枚数は2枚である。また、「RB01」及び「RB02」の図柄の組合せは、ボーナス役(「F_RB」)に係る図柄の組合せである。なお、RB状態は、BB状態として構成することもできるし、この場合、上述した「特殊ボーナス状態」として構成することもできるし、MB状態として構成することもできるし、疑似ボーナス状態として構成することもできる。
すなわち、BB状態及びRB状態は、RB状態がBB状態よりも付与されうる遊技価値量が少なくなるように構成される態様であれば、どのような態様によっても構成することができる。また、このような関係性が保たれる限り、その終了条件も適宜変更可能である。
BB状態及びRB状態のいずれでもないとき、一般遊技となる。一般遊技は、RT1が作動していない非RT状態と、RT1が作動しているRT1状態に区別される。本例では、RT1は、BB状態の終了にともなって作動し、RT1状態において22ゲームの遊技が行われると終了するように構成される。また、RT1状態において22ゲームの遊技が行われる前であっても、ボーナス役を含む内部当籤役が決定された場合に終了する。非RT状態は、ボーナス役が持ち越されていない非フラグ間と、ボーナス役が持ち越されているフラグ間(より詳細には、持ち越されているボーナス役の種別に応じて異なるフラグ間)に区別される。なお、一般遊技中は、1枚ベット状態及び3枚ベット状態で遊技が行えるようになっている。すなわち、一般遊技中の遊技開始可能枚数は1枚及び3枚である。
なお、本例では、RTをRT1の1種類とし、BB状態の終了~22ゲームの遊技が行われるまで継続可能に構成しているが、RTの態様はこれに限られない。例えば、RT自体を設けないようにしてもよいし、複数のRTを設けるようにしてもよい。また、RTを作動させる契機も、ボーナス役の当籤、ボーナス役の入賞、非フラグ間において予め定められた図柄の組合せが表示されたこと、などの契機を適宜採用することができるし、RTを終了させる契機も、ボーナス状態の終了、ボーナス役の入賞、非フラグ間において予め定められた図柄の組合せが表示されたこと、などの契機を適宜採用することができる。本例以外で説明したRTの構成も適宜採用することができる。
「REP01」~「REP29」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合、遊技価値の付与はないが、再遊技が付与される。すなわち、「REP01」~「REP29」の図柄の組合せは、リプレイ役に係る図柄の組合せである。
「FRU01」~「FRU171」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合、投入枚数(ベット状態)に応じて、図139~図142の「払出等」に示した枚数の遊技価値が付与される。すなわち、「FRU01」~「FRU171」の図柄の組合せは、小役(遊技価値付与役)に係る図柄の組合せである。
また、本例では、図143~図148に示すように、各遊技状態(ベット状態を含む)において、各内部当籤役が設定値に応じた抽籤値に基づく当籤確率で抽籤される。なお、内部抽籤テーブル自体は、すでに図16~図18の説明などにおいて説明したため、ここでの説明は省略するが、本例においてもその確率分母は「65536」となっており、「抽籤値/65536」が各内部当籤役の当籤確率となる。また、図143~図148においては、各内部当籤役に対応する図柄組合せ(導出表示が許容される図柄組合せ)の詳細について記載を省略し、図149~図152においてその詳細を記載している。
また、図143~図148においては、説明の便宜上、各設定値(設定1~6)のうち、「1」(設定1)、「2」(設定2)、「5」(設定5)、及び「6」(設定6)の抽籤値のみを示している。もっとも、図143~図148に示すとおり設定値を設定1,2,5,6の4段階とすることもできるし、それより少ない段階とすることもできる。基本的に設定1が遊技者の有利度合いが最も低く、設定値が高くなるのにともなって、少なくともいずれかの遊技状態でいずれかの内部当籤役の当籤確率が高まるように抽籤値が規定されることで、設定値が高くなるほど遊技者の有利度合いが高まるように構成される。したがって、設定6が遊技者の有利度合いが最も高くなる。
また、本例では、図149~図152に示すように各内部当籤役が構成される。図149~図152の各列に示す「○」は、その上欄に示す「F_△△」という内部当籤役に当籤した場合に、その左欄に示す図柄組合せの導出表示が許容されることを意味する。
例えば、「F_赤七BB」に当籤した場合、「BB01」の図柄組合せが表示されることが許容される。なお、「F_赤七BB」、「F_ドンBB」、及び「F_RB」はボーナス役であり、一度当籤すると、対応する図柄組合せが表示されるまで持ち越される持越役として構成される。また、これらのボーナス役はリプレイ役や小役と重複当籤(同時当籤)する場合がある。例えば、「F_赤七BB」は「F_リプA」と重複当籤する場合がある(内部抽籤テーブルにおいて、「F_赤七BB+F_リプA」とあるのはその意味である)が、この場合には、「BB01」と「REP01」~「REP20」の図柄組合せが表示されることが許容される。また、例えば、「F_赤七BB」は「F_特殊役A」と重複当籤する場合がある(内部抽籤テーブルにおいて、「F_赤七BB+F_特殊役A」とあるのはその意味である)が、この場合には、「BB01」と「FRU100」の図柄組合せが表示されることが許容される。
本例では、本実施形態と同様、例えば、ボーナス役とリプレイ役が重複当籤した場合、ボーナス役に係る図柄組合せよりもリプレイ役に係る図柄組合せのほうが優先的に表示されるように停止制御が行われる。また、リプレイ役に係る図柄の組合せは原則として取りこぼしが発生しない(最大滑り駒数は4コマ(4図柄分)であることから、単独の図柄組合せでは取りこぼしが発生するように図柄配列されている場合があるが、その他重複して許容される図柄組合せを総合すると結果として取りこぼしは発生しないことを含む)。したがって、上述した例の如く、「F_赤七BB+F_リプA」に当籤した場合には、当籤ゲームにて「BB01」がいずれの有効ライン上に表示される場合はなく(許容された状態が持ち越され)、「REP01」~「REP20」のうちいずれかの図柄組合せがいずれの有効ライン上に表示され、再遊技が付与される。
なお、「F_リプA」のように、「REP01」~「REP20」のいずれが表示されても同じ再遊技という利益が付与される点で利益に差がない場合には、当該図柄組合せ間で停止制御の優先順位を設けないようにしてもよいが、遊技性を高めるため、当該図柄組合せ間で停止制御の優先順位を設けるようにすることもできる。例えば、「REP01」~「REP08」は、一見してリプレイ役が入賞したことが認識できる図柄組合せとなっている一方、「REP09」~「REP20」は、一見すると「チェリー」の小役が入賞したかのように認識される図柄組合せとなっている。このことを利用し、ボーナス役が重複当籤していない遊技で「F_リプA」に当籤した場合には、「REP09」~「REP20」よりも「REP01」~「REP08」のほうが優先的に表示されるように停止制御が行われ、ボーナス役が重複当籤している遊技で「F_リプA」に当籤した場合には、「REP01」~「REP08」よりも「REP09」~「REP20」のほうが優先的に表示されるように停止制御が行われるようにしてもよい。これにより、普段から左リール3Lにおいて「チェリー」図柄を狙って停止操作を行っている遊技者は、左リール3Lで「チェリー」図柄が停止したにもかかわらず、遊技価値の付与がなく、再遊技が付与されたときには、ボーナス役にも当籤していることを察知することができる。このように、「REP09」~「REP20」をいわゆる「リーチ目」ように機能させて遊技性を高めてもよい。
また、本例では、本実施形態と同様、例えば、ボーナス役と小役が重複当籤した場合、ボーナス役に係る図柄組合せよりも小役に係る図柄組合せのほうが優先的に表示されるように停止制御が行われる。ここで、小役に係る図柄組合せは、取りこぼしが発生する図柄組合せと、取りこぼしが発生しない(最大滑り駒数は4コマ(4図柄分)であることから、単独の図柄組合せでは取りこぼしが発生するように図柄配列されている場合があるが、その他重複して許容される図柄組合せを総合すると結果として取りこぼしは発生しないことを含む)図柄組合せとがあり、例えば、「F_特殊役A」に係る「FRU100」の図柄組合せは前者となる。したがって、上述した例の如く、「F_赤七BB+F_特殊役A」に当籤した場合には、当籤ゲームにて、(特に、左リール3L及び中リール3Cについて)「F_特殊役A」に係る「FRU100」の図柄組合せを表示可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、「BB01」がいずれの有効ライン上に表示される場合はなく(許容された状態が持ち越され)、「FRU100」がいずれの有効ライン上に表示され、1枚の遊技価値が付与される。
一方、「F_特殊役A」に係る「FRU100」の図柄組合せを表示可能なタイミングで停止操作が行われない場合、「F_赤七BB」に係る「BB01」の図柄組合せを表示可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、「BB01」がいずれの有効ライン上に表示される場合がある。また、「F_特殊役A」に係る「FRU100」の図柄組合せを表示可能なタイミングで停止操作が行われない場合であって、それが、「F_赤七BB」に係る「BB01」の図柄組合せを表示可能なタイミングでもない場合には、取りこぼしが発生し、ハズレとなる図柄組合せが表示される。なお、この場合、このハズレとなる図柄組合せがいわゆる「リーチ目」となるように停止制御が行われるようにすればよい。
また、「F_赤七BB」と後者の図柄組合せに係る内部当籤役(例えば、「F_提灯A」)に重複当籤した場合には、リプレイ役と同様、当籤ゲームにて「BB01」がいずれの有効ライン上に表示される場合はなく(許容された状態が持ち越され)、「FRU02」~「FRU04」のうちいずれかの図柄組合せがいずれの有効ライン上に表示され、8枚の遊技価値が付与される。
なお、小役には、同時に許容される図柄組合せのうちいずれの図柄組合せが表示されるかによって付与される遊技価値量(払出枚数)が異なるようにしたものがあるが、このような小役においては、原則として、払出枚数の多い図柄組合せが優先的に表示されるように停止制御が行われる。もっとも、予め定められた手順(押し順や停止操作タイミング)で停止操作が行われた場合には、許容される図柄組合せの数(条件装置数ともいう)が払出枚数の多い図柄組合せの数よりも多いことを理由として、払出枚数の少ない図柄組合せが優先的に表示されるように停止制御が行われるようにすることもできる。
ここで、BB状態において内部当籤役として決定されうる、「F_複合JAC役」と「F_単独JAC役」に着目する。「F_複合JAC役」に当籤した場合、予め定められた手順は定義されておらず、押し順や停止操作のタイミングにかかわらず、払出枚数の多い(12枚となる)図柄組合せ(例えば、「FRU123」~「FRU170」)がいずれかの有効ライン上に表示されるように停止制御が行われる。
一方、「F_単独JAC役」に当籤した場合、予め定められた手順が定義されている。具体的には、まず、「右中左」の押し順(いわゆる「逆押し」)で停止操作が行われること、次に、左リール3L(第3停止)において、図柄位置「9」が中段にあるタイミングで停止操作が行われること、が定義されている。このような手順で停止操作が行われる場合、まず、右リール3R(第1停止)、中リール3C(第2停止)では、「提灯」図柄が中段に位置するように停止される。そして、左リール3L(第3停止)において、停止操作のタイミングが上記と一致するタイミングで行われると、左リール3L(第3停止)では、「ドン2」図柄が上段及び下段に位置するように停止するとともに、「ドン1」図柄が中段に位置するように停止する。このとき、センターライン上に「FRU106」の図柄組合せが停止するとともに、トップライン及びボトムライン上にそれぞれ「FRU107」~「FRU122」のいずれかの図柄組合せが停止する。「FRU106」及び「FRU107」~「FRU122」はいずれも払出枚数が3枚に設定されているので、当該ゲームにおける払出枚数は、センターラインの3枚+トップラインの3枚+ボトムラインの3枚=9枚となる。すなわち、予め定められた手順で停止操作が行われた場合には、(12枚よりも)払出枚数の少ない(9枚となる)図柄組合せが表示される。もっとも、「F_単独JAC役」に当籤した場合であっても、予め定められた手順で停止操作が行われない場合には、原則通り、押し順や停止操作のタイミングにかかわらず、払出枚数の多い(12枚となる)図柄組合せ(例えば、「FRU123」~「FRU170」)がいずれかの有効ライン上に表示されるように停止制御が行われる。
上述したように、本例では、BB状態は285枚を超える遊技価値の付与で終了するように構成されている。したがって、BB状態中、全ての遊技で12枚を入賞させた場合、BB状態は24回の遊技で終了し(12枚×24回=288枚)、純増枚数は216枚(288枚-3枚×24回)となるのに対し、BB状態中、1回の遊技で9枚を入賞させ、残りの全ての遊技で12枚を入賞させた場合、BB状態は25回の遊技で終了し(12枚×23回=276枚。276枚+9枚×1回=285枚。285枚+12枚×1回=297枚)、純増枚数は222枚(297枚-3枚×25回)となって遊技者は6枚分多く遊技価値を得ることができる。本例では、BB状態中にこのような技術介入性を付与し、遊技性を高めている。なお、予め定められた手順、当該手順で停止操作を行う必要がある回数、及びそれによって差が生じる遊技価値付与量などは上述したものに限定されず、適宜変更可能である。
また、RB状態において内部当籤役として決定されうる、「F_RBJAC役A」と「F_RBJAC役B」に着目する。「F_RBJAC役A」に当籤した場合、予め定められた手順は定義されておらず、押し順や停止操作のタイミングにかかわらず、払出枚数の多い(15枚となる)図柄組合せ(例えば、「FRU01」~「FRU08」)がいずれかの有効ライン上に表示されるように停止制御が行われる。
また、「F_RBJAC役B」に当籤した場合にも、基本的に予め定められた手順は定義されていない。したがって、停止操作のタイミングが適切なタイミングである場合(具体的には、最大滑り駒数(4図柄分)の範囲にて、有効ライン上に、左リール3Lにあっては「リプレイ1」図柄を停止可能なタイミング、中リール3Cにあっては「赤7」図柄を停止可能なタイミング、右リール3Rにあっては「リプレイ2」図柄を停止可能なタイミングである場合)には、「FRU171」の図柄組合せが表示され、1枚の遊技価値が付与される(以下、停止操作が上記適切なタイミングである場合を「入賞手順」として説明する場合がある)。また、このとき、左リール3Lの中段には「赤7」図柄が表示され、中リール3Cの中段には「赤7」図柄が表示され、右リール3Rの中段には「BAR」図柄が表示される場合がある。一方、停止操作のタイミングが上記適切なタイミングでない場合には、取りこぼしが発生し、遊技価値は付与されない(以下、停止操作が上記適切なタイミングでない場合を「非入賞手順」として説明する場合がある)。
上述したように、本例では、RB状態は8回の入賞が発生するか、12回の遊技が行われると終了するように構成されている。したがって、RB状態中は、15枚の入賞を8回発生させて終了させた場合が最も純増枚数が多くなる(15枚×8回-2枚×8回=104枚)。もっとも、これは「F_RBJAC役B」が一度も当籤しなかった場合の想定であり、「F_RBJAC役B」に当籤した場合には、1枚の入賞を発生させるか否かによってRB状態中に付与される遊技価値量が変動するようになっている。
例えば、「F_RBJAC役B」に1回当籤し、残りの全ての遊技では「F_RBJAC役A」に当籤するとした場合、「F_RBJAC役B」について、入賞手順にて1枚の入賞を発生させた場合には、純増枚数は90枚(1枚×1回+15枚×7回-2枚×8回)となるのに対し、「F_RBJAC役B」について、非入賞手順にて1枚の入賞を発生させなかった場合には、RB状態中は12回まで遊技を行うことができるので、純増枚数は102枚(15枚×8回-2枚×9回)となる。すなわち、RB状態中に「F_RBJAC役B」に当籤した場合には、基本的に1枚の入賞を発生させない(取りこぼしが発生するように「ハズシ」の停止操作を行う)ほうが遊技者に有利となる。
もっとも、本例では、RB状態は8回の入賞が発生するか、12回の遊技が行われると終了するように構成されていることから、「F_RBJAC役B」に当籤したときに非入賞手順で停止操作を行ったほうが遊技者に有利となるのは、「F_RBJAC役B」に4回(すなわち、12回の遊技と8回の入賞との差数)当籤するまでであり、それ以降で「F_RBJAC役B」に当籤したときには、非入賞手順で停止操作を行わず、入賞手順で停止操作が行わったほうが遊技者に有利となる(入賞させれば1枚が付与されるが、入賞させないと遊技価値は付与されず、かつRB状態中の遊技回数が1回減るだけとなってしまう)。
したがって、本例では、RB状態中は、「F_RBJAC役B」に当籤したときには基本的に非入賞手順で停止操作を行って1枚の入賞を回避しつつ、「F_RBJAC役A」に8回当籤させ、15枚の入賞を8回発生させてRB状態を終了させるように遊技を行ったほうが遊技者に有利となるという遊技性を有する。また、RB状態中に「F_RBJAC役B」に5回以上当籤させてしまった場合には、以降は非入賞手順で停止操作を行わず、入賞手順で停止操作を行って1枚の入賞を発生させたほうが遊技者に有利となるという遊技性を有する。
なお、「F_RBJAC役B」であるが、非入賞手順で停止操作を行う際に、さらに特殊手順が定義されている。これは、まず、左リール3Lにおいて、図柄位置「15」が中段にあるタイミングで停止操作が行われること、次に、中リール3C及び右リール3Rにおいて、最大滑り駒数(4図柄分)の範囲にて、有効ライン上に、「BAR」図柄を停止可能なタイミングで停止操作が行われること、である。「F_RBJAC役B」に当籤した場合に、このような特殊手順で停止操作が行われた場合、左リール3Lでは上段及び下段に「BAR」図柄が停止し(滑り駒数0でビタ止まりし)、中リール3Cでは中段に「BAR」図柄が停止し、右リール3Rでは上段に「BAR」図柄が停止する。すなわち、クロスアップラインに「BAR」図柄が揃って表示される(「BAR揃い」)。
すなわち、本例では、「F_RBJAC役B」に当籤したとき、(1)入賞手順で停止操作が行われた場合には1枚の入賞が発生する、(2)非入賞手順であって特殊手順で停止操作が行われた場合には入賞は発生せず、「BAR揃い」が表示される、(3)非入賞手順であるが特殊手順で停止操作が行われなかった場合には入賞は発生しないが、「BAR揃い」は表示されない、といったように停止制御が行われる。
ここで、左リール3Lに着目すると、特殊手順で停止操作が行われた場合(すなわち、図柄位置「15」が中段にあるタイミングで停止操作が行われた場合)には、そのまま図柄位置「15」が中段となる位置で停止するが、それよりも一図柄分遅い、図柄位置「16」が中段にあるタイミングで停止操作が行われた場合には、図柄が4駒滑って図柄位置「20」が中段となる位置で停止するようになっている。そして、図柄位置「20」が中段となる位置で停止した場合、その下段の有効ライン上には「リプレイ1」図柄が停止する。すなわち、左リール3Lにおいては、特殊手順よりも一図柄分遅い停止操作のタイミングは、入賞手順に含まれるように構成されている。
そして、本例では、例えば、このような仕様のパチスロ1において、上記(1)及び(2)の場合に設定示唆演出を実行可能とし、上記(3)の場合には設定示唆演出を実行可能としないように構成されている。設定示唆演出の具体例については、図153~図157を用いて後で説明する。
なお、本例では、「F_RBJAC役B」に当籤したときには、遊技者の停止操作に応じて、上記(1)~(3)のいずれかの停止制御が行われる場合があることについて説明したが、「F_RBJAC役B」の構成はこれに限られるものではない。例えば、本例では、「F_RBJAC役B」を、「FRU171」の図柄組合せの表示のみが許容される内部当籤役として構成しているが、これを他の複数の図柄組合せの表示も許容される内部当籤役として構成することもできる。このとき、例えば、他の複数の図柄組合せは、それぞれ1枚の入賞が発生する図柄組合せとして構成する。
そして、そのように「F_RBJAC役B」を構成した上で、「F_RBJAC役B」に当籤したとき、(1)上述した入賞手順(この項において「第1入賞手順」とする)で停止操作が行われた場合には、「FRU171」の図柄組合せが表示されて1枚の入賞が発生する、(2)上述した非入賞手順を上述した特殊手順のみとし、特殊手順で停止操作が行われた場合には入賞は発生せず、「BAR揃い」が表示される、(3)上述した特殊手順以外の上述した非入賞手順を第2入賞手順とし、第2入賞手順で停止操作が行われた場合には、(停止操作のタイミングにかかわらず)上述した他の複数の図柄組合せのいずれかが表示されて1枚の入賞が発生する、といったように停止制御が行われるものとしてもよい。
すなわち、「F_RBJAC役B」を、特殊手順で停止操作が行われた場合のみ1枚の入賞を回避することができ、特殊手順以外で停止操作が行われた場合には1枚の入賞を回避することができないように構成するとともに、特殊手順以外で停止操作が行われた場合に、第1入賞手順で停止操作が行われた場合には、中段に「赤7-赤7-BAR」の態様が停止して1枚の入賞が発生する一方、第2入賞手順で停止操作が行われた場合には、そのような態様が停止しないで1枚の入賞が発生するように構成することもできる。そして、このように構成した場合にも、上述したように、上記(1)及び(2)の場合に設定示唆演出を実行可能とし、上記(3)の場合には設定示唆演出を実行可能としないように構成すればよい。
また、本例では、「F_RBJAC役B」の当籤確率を「1/8」程度(図148参照)としているが、これは一例であり、例えば、当籤確率をこれより高い確率としたり、あるいは低い確率としたりなど適宜変更可能である。また、「F_RBJAC役B」が当籤し、入賞が発生したときの払出枚数を1枚としているが、これは一例であり、例えば、投入枚数(2枚)以下の任意の払出枚数としたり、15枚以下の任意の払出枚数としたりなど適宜変更可能である。入賞が発生したときの払出枚数を少なくとも投入枚数(2枚)を超える払出枚数とし、「F_RBJAC役B」が当籤したときに入賞が発生しても直ちに遊技者に不利とはならないようにしてもよい。また、「F_RBJAC役B」が当籤して入賞が発生するときの払出枚数を、「F_RBJAC役A」が当籤して入賞が発生するときの払出枚数と同数としてもよい。このようにして、設定示唆演出が行われることを重視しない遊技者は目押しを行うことなく遊技を進めることができるようにしてもよい。
(本例の設定示唆演出の決定)
続いて、図153を参照して、本例における、BB状態中及びRB状態中の設定示唆演出の演出態様を決定するための演出抽籤テーブルについて説明する。図153の上段には、BB状態中において参照されるBB中演出抽籤テーブルの一例を示し、図153の下段には、RB状態中において参照されるRB中演出抽籤テーブルの一例を示している。なお、本例では、設定示唆演出の決定についてサブ側で制御されるものとしているが、メイン側で制御されるものとしてもよい。
まず、本例では、演出態様1~演出態様5の5種類の演出態様が設けられている。演出態様1は、例えば、白色の小さな花火(小花火)が発射されて打ち上がる様子が表示される演出であり、演出態様2は、例えば、白色の中ぐらいの花火(中花火)が発射されて打ち上がる様子が表示される演出であり、演出態様3は、例えば、白色の大きな花火(大花火)が発射されて打ち上がる様子が表示される演出であり、演出態様4は、例えば、金色の中花火が発射されて打ち上がる様子が表示される演出であり、演出態様5は、例えば、金色の大花火が発射されて打ち上がる様子が表示される演出である。なお、これらの演出態様はあくまでも一例である。
そして、本例の設定示唆演出では、これらの演出態様の出現頻度によって設定値の推測が可能となるように、その出現頻度が設定されている。なお、設定値の示唆を可能とする態様はこれに限られない。例えば、設定示唆演出は、設定値そのもの(あるいはこれに対応するキャラクタなど)が直接的・間接的に表示されるか否かの決定が行われることによって行われる態様としてもよい。また、その他の少なくとも遊技者が設定値を推測可能とする態様を適宜採用することができる。
BB中演出抽籤テーブルについて説明する。図153に示すように、BB中演出抽籤テーブルは、設定値に応じて、演出態様1~演出態様5のいずれかの演出態様が決定されるように抽籤値が割り当てられている。演出態様1~演出態様5の出現頻度(決定確率)は、「抽籤値/32768」であり、抽籤値の値が高いほど出現頻度が高くなる。
BB状態中は、図153に示すBB中演出抽籤テーブルが参照され、出現頻度は変動せず一律に演出態様が決定される。なお、BB状態中の設定示唆演出の実行条件であるが、BB状態では毎ゲーム演出抽籤が行われ、決定された演出態様による演出が行われるようにすることもできるし、BB状態が開始されるとき、あるいはBB状態が終了されるときに演出抽籤が行われ、決定された演出態様による演出が行われるようにすることもできるし、特定役(例えば、当籤確率が相対的に低い「F_複合JAC役」。この場合、「F_複合JAC役」が「F_RBJAC役B」と同じ当籤確率で当籤するようにしてもよい)に当籤したときに演出抽籤が行われ、決定された演出態様による演出が行われるようにすることもできる。
BB状態では、演出態様1の出現頻度が高ければ設定値が奇数である可能性を推測できる。また、演出態様2の出現頻度が高ければ設定値が偶数である可能性を推測できる。また、演出態様3~演出態様5の出現頻度が高ければ設定値が相対的高いものである可能性を推測できる。また、演出態様4が出現した場合、設定値が「1」でないことを推測できる。もっとも、演出態様3は、設定値間で出現頻度にさほど差が設けられておらず、演出態様4及び演出態様5は、高設定であってもその出現頻度は低く抑えられている。したがって、RB状態中と比べると、設定示唆演出の報知内容の信頼度(すなわち、設定値に即した演出が出現する確率。なお、「設定値に即した」とは、例えば、特定の設定値において特定の演出の決定確率が相対的に高く(若しくは低く)設定され、あるいは、特定の設定値においてのみ特定の演出が行われる(若しくは行われない)ように設定されることなどによって演出態様と設定値との関連付けが可能となる態様を意味する)は必ずしも高いものではない。
RB中演出抽籤テーブルについて説明する。図153に示すように、RB中演出抽籤テーブルは、1枚役当籤回数と設定値に応じて、演出態様1~演出態様5のいずれかの演出態様が決定されるように抽籤値が割り当てられている。演出態様1~演出態様5の出現頻度(決定確率)は、抽籤値/32768であり、抽籤値の値が高いほど出現頻度が高くなる。なお、1枚役当籤回数は、RB状態中に「F_RBJAC役B」が当籤した回数を示すものである。
RB状態中は、図153に示すRB中演出抽籤テーブルが参照され、1枚役当籤回数に応じて出現頻度が変動しながら演出態様が決定される。なお、上述したように、RB状態中の設定示唆演出の実行条件は、RB状態中に「F_RBJAC役B」に当籤したとき、上記(1)及び(2)を満たしたこととしている。なお、RB状態中の設定示唆演出の実行条件を、上記(1)を満たしたときのみとすることもできるし、上記(2)を満たしたときのみとすることもできる。あるいは、「F_RBJAC役B」に当籤したときに、単に入賞が発生しなかったこととすることもできる。また、RB状態において、1枚役当籤回数が0回のまま終了したとき(すなわち、「F_RBJAC役B」に当籤することなくRB状態が終了したとき)とすることもできる。この場合、設定示唆演出はRB状態が終了するときに実行されるようにすればよい。また、この場合の設定示唆演出の信頼度は、最も高くすることもできるし、1枚役当籤回数が5回以降の場合と同様とするとすることもできるし、少なくとも1枚役当籤回数が1~2回の場合よりも高くすることもできる。
RB状態では、演出態様1の出現頻度が高ければ設定値が奇数である可能性を推測できる。また、演出態様2の出現頻度が高ければ設定値が偶数である可能性を推測できる。また、演出態様4及び演出態様5の出現頻度が高ければ設定値が相対的高いものである可能性を推測できる。また、演出態様4が出現した場合、設定値が「1」でないことを推測できる。これらは、BB状態と同様である。なお、演出態様3は、RB状態では出現しないように構成される。
ここで、RB状態では、演出態様4及び演出態様5の相対的な出現頻度がBB状態よりも高く、かつ、高設定ではより出現頻度が高くなるように構成されている。すなわち、RB状態は、BB状態中と比べると、設定示唆演出の報知内容の信頼度が高くなっている。また、1枚役当籤回数が増加するほど、これらの差がより顕著となるように構成されている。すなわち、1枚役当籤回数が増加するほど、設定示唆演出の報知内容の信頼度が高まるようになっている。ただし、上述したように、1枚役当籤回数が5回以上となると、以後のRB状態中は入賞を発生させないと遊技者に不利となってしまうため、1枚役当籤回数が5回以降となったときに最も信頼度が高まるようにする一方、それ以上は出現頻度が変動しないようにしている。
なお、BB状態とRB状態とでは、RB状態で演出態様3が決定されないこと以外は、基本的に共通の演出態様が用いられ、その出現頻度を異ならせることによってBB状態よりもRB状態の報知内容の信頼度を高めるように構成されている。すなわち、 RB状態で行われる示唆報知(示唆演出)の報知態様(演出態様)と、BB状態で行われる示唆報知(示唆演出)の報知態様(演出態様)とは少なくとも一部が共通し、共通する報知態様(演出態様)について、BB状態とRB状態とで選択確率を異ならせるようにしている。もっとも、RB状態で演出態様3が決定されるように構成することもできる。すなわち、BB状態とRB状態とで示唆報知(示唆演出)の報知態様(演出態様)が全て共通することとしてもよい。また、BB状態とRB状態とで共通する示唆報知(示唆演出)の報知態様(演出態様)は1種類であってもよい。
(本例の設定示唆演出の演出例)
続いて、図154~図157を参照して、本例における、RB状態中の設定示唆演出の演出例について説明する。図154は、RB状態中の演出画面の一例を示し、図155は、RB状態中に「BAR揃い」が表示された場合に設定示唆演出が実行される一例を示し、図156は、RB状態中に「FRU171」の図柄組合せが表示された場合に設定示唆演出が実行される一例を示し、図157は、RB状態中に「BAR揃い」及び「FRU171」の図柄組合せのいずれもが表示されなかった場合に設定示唆演出が実行されない一例を示している。
図154は、RB状態中の演出画面の一例を示している。RB状態中は、例えば、表示装置11に、筒表示領域(TB)と背景表示領域(BG)が表示される。なお、BB状態中の演出画面については図示を省略しているが、基本的にはこのRB中の演出画面と同様の演出画面が表示されるように構成することができる。なお、RB状態とは異なりBB状態では設定示唆演出の信頼度は変動しないため、筒表示領域(TB)と背景表示領域(BG)の色も後述のようには変動させないものとすればよい。例えば、BB状態では、筒表示領域(TB)は白色、背景表示領域(BG)は黒色といったように予め定められた固定色によって表示されるようにすればよい。
筒表示領域(TB)は、設定示唆演出における、花火が発射される筒をイメージした画像が表示される演出領域であり、1枚役当籤回数(上述したように、RB状態中に「F_RBJAC役B」に当籤した回数)に応じてその表示態様が変動する。例えば、1枚役当籤回数が、0回であれば白色にて表示され、1~2回であれば赤色にて表示され、3~4回であれば銀色にて表示され、5回以降であれば金色にて表示される。むろん、1枚役当籤回数が1回増加するごとに表示される色を変動させることも可能である。この筒表示領域(TB)では、1枚役当籤回数に応じてその表示態様が変動する。すなわち、RB状態において、「F_RBJAC役B」が当籤役として決定された回数が報知可能となっている。したがって、遊技者は筒表示領域(TB)の色をみれば、現在のRB状態中に「F_RBJAC役B」が何回当籤したのかなどを知ることができ、これによって「F_RBJAC役B」に当籤したときにいずれの手順で停止操作を行ったらよいかを適宜選択でき、また、設定示唆演出の現在の信頼度を知ることなどもできる。なお、1枚役当籤回数の報知態様はこれに限られない。設定示唆演出の演出態様に沿った報知態様による報知が行われるものとすればよい。例えば、1枚役当籤回数をそのまま数字や文字で表示してもよいし、キャラクタの数などによって表示してもよい。
背景表示領域(BG)は、設定示唆演出における、花火が打ち上がった空(背景)をイメージした画像が表示される演出領域であり、1枚役ハズシ回数に応じてその表示態様が変動する。ここで、1枚役ハズシ回数とは、RB状態中に「F_RBJAC役B」に当籤したとき、特殊手順であるか否かにかかわらず1枚の入賞が回避された回数として定義される。なお、1枚役ハズシ回数は、RB状態中に「F_RBJAC役B」に当籤したとき、特殊手順によって「BAR揃い」を表示させて1枚の入賞が回避された回数として定義してもよいし、RB状態中に「F_RBJAC役B」に当籤したとき、特殊手順によって「BAR揃い」を表示させて1枚の入賞が回避された回数及び「FRU171」を入賞させる入賞手順によって「FRU171」を表示させて1枚の入賞を発生させた回数として定義してもよい。すなわち、1枚役ハズシ回数を、設定示唆演出が行われた回数として定義してもよい。また、本例では、筒表示領域(TB)において1枚役当籤回数を報知するとともに、背景表示領域(BG)において1枚役ハズシ回数を報知するものとしているが、これらの報知はいずれか一方のみが行われるものとしてもよい。いずれにしても、遊技者にとって有益な情報が報知されることに変わりはない。
背景表示領域(BG)では、例えば、1枚役ハズシ回数が、0回であれば黒色にて表示され、1~2回であれば青色にて表示され、3~4回であれば緑色にて表示され、5回以降であれば赤色にて表示される。むろん、1枚役ハズシ回数が1回増加するごとに表示される色を変動させることも可能である。この背景表示領域(BG)では、1枚役ハズシ回数に応じてその表示態様が変動する。すなわち、RB状態において、「F_RBJAC役B」が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数、あるいは、「F_RBJAC役B」が当籤役として決定された場合であって「BAR揃い」が表示されて入賞が発生しなかった回数、またあるいは、設定示唆演出が行われた回数が報知可能となっている。したがって、遊技者は背景表示領域(BG)の色をみれば、現在のRB状態中に「F_RBJAC役B」に当籤したとき何回入賞を発生させなかったのか、あるいは何回特殊手順を成功させることができたのか、またあるいは何回設定示唆演出が行われたのかなどを知ることができ、これによって「F_RBJAC役B」に当籤したときにいずれの手順で停止操作を行ったらよいかを適宜選択でき、また、設定示唆演出の現在の信頼度を知ることでき、さらに自己の停止操作の技量の程度を知ることなどもできる。また、例えば、遊技状況に応じて、RB状態中に付与される遊技価値量を重視するか、あるいは示唆報知が行われる回数を重視するかなどといった選択を行いながら遊技を進めることができるため、遊技者の嗜好に合わせた価値を提供して遊技の興趣を高めることもできる。なお、1枚役ハズシ回数の報知態様はこれに限られない。設定示唆演出の演出態様に沿った報知態様による報知が行われるものとすればよい。例えば、1枚役ハズシ回数をそのまま数字や文字で表示してもよいし、キャラクタの数などによって表示してもよい。
図155は、RB状態中に「BAR揃い」が表示された場合に設定示唆演出が実行される一例を示している。まず、RB状態中に「F_RBJAC役B」に当籤したとき、花火の打ち上げが準備されることを示す演出が行われる。その後、特殊手順で停止操作が行われて「BAR揃い」が表示されたとき、RB中演出抽籤テーブル(図153参照)が参照され、設定値に応じた抽籤値と抽出された演出用乱数値とに基づいて演出態様1~演出態様5のうちいずれかの演出態様(報知内容)が決定される。そして、決定された演出態様に対応する花火が打ち上がったことを示す演出が行われる。遊技者はこの打ち上がった花火の表示態様によって設定値を推測することができる。
図156は、RB状態中に「FRU171」の図柄組合せが表示された場合に設定示唆演出が実行される一例を示している。まず、RB状態中に「F_RBJAC役B」に当籤したとき、花火の打ち上げが準備されることを示す演出が行われる。その後、入賞手順(あるいは、第1入賞手順)で停止操作が行われて「FRU171」の図柄組合せが表示されたとき、RB中演出抽籤テーブル(図153参照)が参照され、設定値に応じた抽籤値と抽出された演出用乱数値とに基づいて演出態様1~演出態様5のうちいずれかの演出態様(報知内容)が決定される。そして、決定された演出態様に対応する花火が打ち上がったことを示す演出が行われる。遊技者はこの打ち上がった花火の表示態様によって設定値を推測することができる。
図157は、RB状態中に「BAR揃い」及び「FRU171」の図柄組合せのいずれもが表示されなかった場合に設定示唆演出が実行されない一例を示している。まず、RB状態中に「F_RBJAC役B」に当籤したとき、花火の打ち上げが準備されることを示す演出が行われる。その後、特殊手順でない非入賞手順(あるいは、第2入賞手順)で停止操作が行われて「BAR揃い」及び「FRU171」以外の図柄組合せが表示されたとき、演出態様(報知内容)は決定されず、花火の打ち上げが失敗したことを示す演出が行われる。したがって、この場合、遊技者は設定値を推測することができない。
なお、演出態様が決定されるのは、「F_RBJAC役B」が当籤役として決定されたときであってもよい。この場合、当籤時に予めいずれかの演出態様が行われることを予約しておき、その後、設定示唆演出の実行条件(例えば、「BAR揃い」が表示されたこと、「FRU171」が表示されたこと)が満たされたときには予約した演出態様による設定示唆演出が行われ、設定示唆演出の実行条件が満たされなかったときには予約した演出態様による設定示唆演出が行われない(キャンセルされる)ようにすればよい。
また、筒表示領域(TB)の色が変動するのは、「F_RBJAC役B」が当籤役として決定された遊技の開始操作時(停止操作前)の時期であってもよいし、最終的な遊技結果が得られたとき(全停止後)の時期であってもよいし、次遊技の開始操作時(停止操作前)の時期であってもよい。また、背景表示領域(BG)の色が変動するのは、「F_RBJAC役B」が当籤役として決定された遊技で最終的な遊技結果が得られたとき(全停止後)の時期であってもよいし、次遊技の開始操作時(停止操作前)の時期であってもよい。
(示唆報知に係る発明1)
このように、本例の遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、RB状態)は、所定回数(例えば、8回)の入賞が発生した場合に終了する。また、特別遊技状態では、入賞が発生した場合に所定量(例えば、15枚)の遊技価値が付与される第1役(例えば、「F_RBJAC役A」)と、入賞が発生した場合に所定量よりも少ない特定量(例えば、1枚)の遊技価値が付与される第2役(例えば、「F_RBJAC役B」)と、を当籤役として決定可能である。また、第2役が当籤役として決定された場合、遊技者が特定の停止操作(例えば、特殊手順)を行った場合には入賞を発生させない制御が可能であり、第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった場合に、遊技者の有利度合いを示唆する示唆報知(例えば、設定示唆演出)を行うことが可能である。そして、示唆報知は、特別遊技状態において、第2役が当籤役として決定された回数が多いほど、報知内容の信頼度が高まるように構成される。
すなわち、本例の遊技機によれば、遊技者の遊技操作(例えば、停止操作)の技量に応じて特別遊技状態中の利益(例えば、遊技価値量)が変動するとともに、示唆報知の実行頻度も変動する。そして、示唆報知が行われる機会を得るごとにその信頼度が高まるように構成されている。それゆえ、遊技の面白みを生かしつつ、適切な信頼度で有利度合いの報知を行うことができる。
また、本例の遊技機によれば、特別遊技状態において、第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数(例えば、背景表示領域(BG)における色)を報知可能に構成される。これにより、遊技者は、例えば、特別遊技状態における遊技の進行状況や示唆報知の現在の信頼度などを適切に認識することができるため、遊技者の所望する情報を提供して遊技の興趣を高めることができる。
また、本例の遊技機によれば、特別遊技状態は、所定回数よりも多い特定回数(例えば、12回)の遊技が行われた場合にも終了する。そのため、特別遊技状態は、第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数が所定回数よりも少ない特別回数(例えば、5回)以上となった場合、第2役について入賞を発生させないと特別遊技状態中に付与される遊技価値量が遊技者に不利となるように構成される。そして、示唆報知は、第2役が当籤役として決定された回数が特別回数以上となった場合に、報知内容の信頼度が最も高まるように構成される。これにより、例えば、第2役が当籤役として決定された回数が多くなり、第1役が所定回数入賞することなく特別遊技状態が終了することとなった場合であっても、遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
(示唆報知に係る発明2)
このように、本例の遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、RB状態)は、所定回数(例えば、8回)の入賞が発生した場合に終了する。また、特別遊技状態では、特定役(例えば、「F_RBJAC役B」)が当籤役として決定された場合、遊技者が特定のタイミングで停止操作を行った場合(例えば、特殊手順にて停止操作を行った場合)には入賞を発生させず、遊技者が特定のタイミングとは異なる所定のタイミングで停止操作を行った場合(例えば、第1入賞手順にて停止操作を行った場合)には所定の図柄の組合せ(例えば、「FRU171」の図柄組合せ)が表示されて入賞を発生させ、遊技者が特定のタイミング及び所定のタイミングとは異なるタイミングで停止操作を行った場合(例えば、第2入賞手順にて停止操作を行った場合)には所定の図柄の組合せとは異なる特定の図柄の組合せ(例えば、他の複数の図柄組合せ)が表示されて入賞を発生させる制御が可能であり、特定役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった場合、及び特定役が当籤役として決定された場合であって所定の図柄の組合せが表示されて入賞が発生した場合に、遊技者の有利度合いを示唆する示唆報知(例えば、設定示唆演出)を行うことが可能である。そして、示唆報知は、特別遊技状態において、特定役が当籤役として決定された回数が多いほど、報知内容の信頼度が高まるように構成される。
すなわち、本例の遊技機によれば、遊技者の遊技操作(例えば、停止操作)の技量に応じて特別遊技状態中の利益(例えば、遊技価値量)が変動するとともに、示唆報知の実行頻度も変動する。具体的には、例えば、入賞を発生させないで示唆報知が行われる場合と、入賞を発生させて示唆報知が行われる場合と、入賞を発生させて示唆報知が行われない場合と、を生じさせることが可能となっている。そして、示唆報知が行われる機会を得るごとにその信頼度が高まるように構成されている。それゆえ、遊技の面白みを生かしつつ、適切な信頼度で有利度合いの報知を行うことができる。
また、本例の遊技機によれば、特別遊技状態において、特定役が当籤役として決定された回数(例えば、筒表示領域(TB)における色)と、特定役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数(例えば、背景表示領域(BG)における色)と、を報知可能に構成される。これにより、遊技者は、例えば、特別遊技状態における遊技の進行状況や示唆報知の現在の信頼度などを適切に認識することができるため、遊技者の所望する情報を提供して遊技の興趣を高めることができる。
また、本例の遊技機によれば、特別遊技状態では、入賞が発生した場合に所定量(例えば、15枚)の遊技価値が付与される所定役(例えば、「F_RBJAC役A」)と、入賞が発生した場合に所定量よりも少ない特定量(例えば、1枚)の遊技価値が付与される特定役と、を当籤役として決定可能である。また、特別遊技状態は、所定回数よりも多い特定回数(例えば、12回)の遊技が行われた場合にも終了する。そのため、特別遊技状態は、特定役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数が所定回数よりも少ない特別回数(例えば、5回)以上となった場合、特定役について入賞を発生させないと特別遊技状態中に付与される遊技価値量が遊技者に不利となるように構成される。そして、示唆報知は、特定役が当籤役として決定された回数が特別回数以上となった場合に、報知内容の信頼度が最も高まるように構成される。これにより、例えば、特定役が当籤役として決定された回数が多くなり、所定役が所定回数入賞することなく特別遊技状態が終了することとなった場合であっても、遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、本例の遊技機によれば、図柄の表示列のうち少なくとも一列(例えば、リール3L)においては、所定の図柄の組合せを表示可能な所定のタイミングが、特定のタイミングよりも一図柄分遅い停止操作のタイミングを含むように構成される。すなわち、例えば、特定役に当籤したときに、入賞を発生させずに示唆報知が行われるようにするための停止操作を行ったが、そのタイミングが意図より少し遅くなってしまった場合であっても、入賞は発生するが示唆報知は行われるように切り替えて停止操作を行うことができるようになっている。これにより、示唆報知が行われないことに起因して遊技者の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
(示唆報知に係る発明3)
このように、本例の遊技機によれば、第1特別遊技状態(例えば、RB状態)は、所定回数(例えば、8回)の入賞が発生した場合に終了する。また、第1特別遊技状態では、入賞が発生した場合に所定量(例えば、15枚)の遊技価値が付与される第1役(例えば、「F_RBJAC役A」)と、入賞が発生した場合に前記所定量よりも少ない特定量(例えば、1枚)の遊技価値が付与される第2役(例えば、「F_RBJAC役B」)と、を当籤役として決定可能である。また、第2役が当籤役として決定された場合、遊技者が特定の停止操作(例えば、特殊手順)を行った場合には入賞を発生させない制御が可能であり、第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった場合に、遊技者の有利度合いを示唆する示唆報知(例えば、設定示唆演出)を行うことが可能である。また、第2特別遊技状態(例えば、BB状態)において、所定の報知条件が成立した場合にも示唆報知を行うことが可能である。第1特別遊技状態は、第2特別遊技状態よりも付与されうる遊技価値量が少ないが、示唆報知は、第1特別遊技状態で行われる場合のほうが、第2特別遊技状態で行われる場合よりも報知内容の信頼度が高くなるように構成される。
すなわち、本例の遊技機によれば、第1特別遊技状態は、第2特別遊技状態よりも利益は少ないが、示唆報知が実行される場合、その信頼度は第2特別遊技状態で実行される場合よりも高くなり、また、遊技者の遊技操作(例えば、停止操作)の技量に応じて第1特別遊技状態中の利益(例えば、遊技価値量)が変動するとともに、示唆報知の実行頻度も変動するように構成されている。それゆえ、遊技の面白みを生かしつつ、適切な信頼度で有利度合いの報知を行うことができる。また、利益が少ないほうの特別遊技状態が発生した場合であっても遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、本例の遊技機によれば、第1特別遊技状態において、第2役が当籤役として決定された回数(例えば、筒表示領域(TB)における色)と、第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数(例えば、背景表示領域(BG)における色)と、を報知可能に構成される。これにより、遊技者は、例えば、第1特別遊技状態における遊技の進行状況や示唆報知の現在の信頼度などを適切に認識することができるため、遊技者の所望する情報を提供して遊技の興趣を高めることができる。
また、本例の遊技機によれば、第1特別遊技状態における示唆報知の報知態様と、第2特別遊技状態における示唆報知の報知態様とは、少なくとも一部が共通し、共通する報知態様について、第1特別遊技状態と第2特別遊技状態とで選択確率を異ならせるように構成される。これにより、示唆報知に係る演出のデータ量が増大してしまうことが抑制できるとともに、第1特別遊技状態と第2特別遊技状態との間で、示唆報知の信頼度の差が認識されやすくすることができる。
[その他の変形例]
上述したように、ART(有利区間)の継続期間の管理方法は任意である。例えば、ゲーム数により継続期間を管理することとしてもよく、また、セット数により継続期間を管理することとしてもよく、また、ART中に払い出されるメダルの枚数や差枚数により継続期間を管理することとしてもよく、また、ART中にメダルの払い出しに影響を与える報知を行った回数(ナビ回数)により継続期間を管理することとしてもよく、また、ART中の任意のタイミングで行う継続判定により継続期間を管理することとしてもよく、また、ART中に特定の図柄組合せが表示されるとARTを終了させることとしてもよい。
この場合、上乗せの対象は、ゲーム数、セット数、ナビ回数、差枚数などのようにARTの継続期間の管理方法によって適宜調整される。
また、上述のパチスロ1では、報知(ART)機能の作動を、メイン(主制御基板71)側の制御の下に行うこととしているが、これに限られるものではなく、サブ(副制御基板72)側の制御により報知(ART)機能の作動を行うこととしてもよい。
また、設定値は1段階のみとしてもよい。このとき、設定変更処理をのこしても良いし、無くしてしまってもよい。設定変更処理を残す場合には、同一設定への打ち直しのみが可能となるため、実質的にはRAMクリアするための処理となる。設定値を1段階のみとする場合であっても、有利状態(ART状態など)の抽籤(初当り及び/又は上乗せなど)に関するモードを設け、所定確率で当籤する所定役が当籤した回数を計数し、その回数が規定値に達したときに、このモードを切り替わるようにすることで、出玉に起伏を生じさせることができる。
この場合、所定確率の分母と規定値とを掛けた値が1つの出玉の波となる。その値を1日に相当する遊技回数で切り替わるように規定すれば、設定値が1段階であっても、複数設けた遊技機と遜色のないものとすることができる。例えば、1日の営業時間を11時間とした場合、11h=39600secであるため、1遊技にかかる最短時間を規則に則り4.1秒とすると、1日当たりの最大遊技回数は、39600/4.1=約9659回となる。なお、休憩(食事やトイレ)を一切挟まないというのは現実的ではないため、1日当たりの遊技回数を概ね8000回程度と考える。所定確率を1/32、規定値を256とすることで、32×256=8192となるため、概ね1日で出玉の波が切り替わるようにすることができる。
さらに、所定役が当籤した回数が規定値に達するたびに、遊技者に有利なモードと不利なモードとが交互に切り替わるようにすれば、二日間サイクルで収益が安定するようになるため、遊技店の営業に資することができる。なお、設定値を1段階にした場合の説明を行ったが、1段階には限られず転用が可能である。より具体的には、設定値の数を変えずに採用すれば、設定値の数を増やさずに、出玉の波をより複雑にすることが可能となる。また、設定値の数を減らせば、設定値が減って単調になるところを補うことができる。
また、設定値の数を減らすことができた場合、その分のデータ容量を削減することができる。仮に6段階の設定値を1段階の設定値にすることができれば、データを1/6にまで削減することができる。また、各段階で望む出玉率に設計するための開発コストも1/6となる。さらにいえば、遊技機は試験に適合したもののみが、営業に用いることが許可されるものであるところ、試験に要する時間も短縮することが可能となる。
また、上述のパチスロ1では、有利区間が上述したリミット処理によって強制的に終了した場合に、遊技店の店員の解除操作(例えば、リセットスイッチ76への操作、図示しないドアキーへの操作)がなされるまで遊技不能状態とする、打ち止め機能を有していてもよい。
また、上述のパチスロ1では、有利区間が上述したリミット処理によって強制的に終了した場合に、自動的にクレジットが精算される(すなわち、クレジットされていた遊技価値全てが自動的に払い出される)、自動精算機能を有していてもよい。なお、上述した打ち止め機能がONであり、自動精算機能もONである場合には、自動精算された後、遊技不能状態とするようにしてもよいし、自動精算機能がONであれば、打ち止め機能がONでなくとも自動精算された後、遊技不能状態とするようにしてもよい。
もっとも、上述した打ち止め機能及び自動精算機能は、有利状態(上述した、ボーナス状態や増加区間、あるいは有利区間(演出区間を含む)のいずれか)が終了した場合に実行されるものであってもよい。なお、有利区間中に上述した遊技不能状態となる場合には、遊技不能状態となることに応じて主制御基板71において有利区間に関する情報が記憶される領域が初期化されるようにしてもよい。遊技不能状態(打ち止め状態)となる際に遊技を行っていた遊技者はそこまでで遊技終了とさせて、その後、別の遊技者に打ち止め状態が発生するような好調台を開放するという運用を想定すると、例えば、次の遊技者が増加区間中から遊技を開始できるとした場合には遊技店側の不利益が大きくなり過ぎるおそれがある。また、例えば、次の遊技者に開放する前に、有利区間に関する情報が記憶される領域を初期化するための操作(例えば、設定変更操作など)を店員が行わなければならないとすると、遊技店側のオペレーション負担が大きくなり過ぎるおそれがある。そこで、打ち止め状態となった場合に、自動的に有利区間に関する情報が記憶される領域が初期化されるようにすれば、このような問題は生じなくなるため、遊技店で打ち止め機能を運用しやすくなる。なお、遊技不能状態となることに応じて有利区間に関する情報が記憶される領域を初期化するための処理については、プログラム上、有利区間が終了するときの初期化処理を流用して実行されるようにすればよい。このようにすれば、処理負荷を軽減し、プログラム容量を節約することができる。
なお、上述した打ち止め機能のON/OFFの切り替え、自動精算機能のON/OFFの切り替えは、例えば、専用のスイッチを設けることなく、既存のスイッチを用いることができる。例えば、一例として、設定用鍵型スイッチ54をONとした状態で、ストップボタン17Lが押される度に打ち止め機能のON/OFFが切り替わり、設定用鍵型スイッチ54をOFFとしたときの状態で打ち止め機能のON/OFF状態が確定し、この状態が格納されるようにしてもよい。また、例えば、設定用鍵型スイッチ54をONとした状態で、ストップボタン17Cが押される度に自動精算機能のON/OFFが切り替わり、設定用鍵型スイッチ54をOFFとしたときの状態で自動精算機能のON/OFF状態が確定し、この状態が格納されるようにしてもよい。なお、設定された打ち止め機能のON/OFF状態、及び自動精算機能のON/OFF状態は、リミット処理の実行によって有利区間が終了した場合にはクリアされないものとすることができる。また、例えば、ストップボタンなどは遊技を行うために用いられるものであることから、遊技を行うために用いられない操作手段への操作によって上述した打ち止め機能のON/OFFの切り替え、自動精算機能のON/OFFの切り替えが行われるように構成することもできる。
また、打ち止め機能が実行される有利区間のゲーム数や払出数を遊技店側で設定可能とすることもできる。また、また、自動精算機能が実行される有利区間のゲーム数や払出数を遊技店側で設定可能とすることもできる。
また、打ち止め機能が実行された場合、その旨を遊技者に報知する機能をもたせることもできる。例えば、有利区間がリミット処理により終了した旨、打ち止めである旨、遊技店の店員を呼び出す必要がある旨、あるいは景品交換を促す旨などを表示装置11に表示したり、スピーカ群84から音声出力したりする機能を持たせることができる。また、自動精算機能が実行された場合、その旨を遊技者に報知する機能をもたせることもできる。例えば、有利区間がリミット処理により終了した旨、自動精算されたが所有する遊技価値によって遊技を継続することができる旨、遊技店の店員を呼び出す必要がある旨、あるいは景品交換を促す旨などを表示装置11に表示したり、スピーカ群84から音声出力したりする機能を持たせることができる。
<遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)の詳細例(その2)>
次に、図158~図236を参照して、本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)の詳細例(その2)について説明する。本実施形態では、図98及び図99を参照して、遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)について説明した。すなわち、2枚ベット状態でのみ(あるいは、2枚ベット状態において高確率で)当籤するボーナス役(2BB)と、3枚ベット状態でのみ(あるいは、3枚ベット状態において高確率で)当籤するボーナス役(3BB)とを設け、2BBが持ち越されている状態(2BBフラグ間)と、3BBが持ち越されている状態(3BBフラグ間)とで遊技を行うことを可能とするとともに、それぞれの状態でのベット状態(2枚ベット状態であるか3枚ベット状態であるか)に応じて遊技性を変動させる遊技仕様である。
また、本実施形態では、そのような遊技仕様を用いた一具体例の遊技機として、図103~図122を参照して、遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)の詳細例について説明したが、本例(詳細例(その2))では、その詳細例とは異なった観点より遊技性(遊技仕様)を構築した別の一具体例について説明する。なお、本例で説明する発明のうち、遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)の仕様を必須としないものに関しては、適宜他の遊技性(遊技仕様)においても適用可能であるものとする。また、本例において特に説明する場合を除き、図1~図157においてすでに説明した各種の構造、制御、遊技仕様、演出仕様等は本例においても適宜適用可能であるものとする。すなわち、本例で説明する構成の一部又は全部と、本実施形態、他の例のそれぞれ、及び変形例等で説明した構成の一部又は全部を組み合わせて本発明とすることも可能である。
なお、本例では、図125を用いて説明したものと同様に、4つのリール3L,3CL,3CR,3Rが設けられ、また、それぞれに対応するようにストップボタン17L,17CL,17CR,17Rが設けられるものとして説明する。また、リール3Lは第1リール、リール3CLは第2リール、リール3CRは第3リール、リール3Rは第4リールとして説明する場合がある。また、本例では、リール表示窓4の枠内において、第1リールの中段領域、第2リールの中段領域、第3リールの中段領域、及び第4リールの中段領域を結ぶライン(センターライン)を有効ラインとして定義する。もっとも、これらは発明の範囲を限定することを意図したものではない。本例に係る発明は、3つのリールが設けられる遊技機であっても適用可能であり、また、有効ラインとして他のラインあるいは複数のラインが定義されるようにしてもよい。本例の外観構造の概略については、図232を参照して後で説明する。
[本例(詳細例(その2))の遊技性]
まず、図158及び図159を参照して、本例における遊技の流れについて説明する。なお、図158は、本例における非有利区間及び有利区間における遊技状態の遷移フローを示す図であり、図159は、図158に示す遷移フロー上の移行条件を説明するための図である。なお、本例においては、基本的に、非フラグ間の2枚ベット状態で2BBを当籤させて(2BBを入賞させず)2BBフラグ間とした後、2BBフラグ間の3枚ベット状態にて遊技が行われることが推奨される仕様となっており、特に説明をする場合を除き、2BBフラグ間の3枚ベット状態(これを「推奨遊技状態」とし、当該状態の単位遊技を「推奨遊技」とする。また、その他の状態を「非推奨遊技状態」とし、当該状態の単位遊技を「非推奨遊技」とする)にて遊技が行われることを前提とする。ここで、例えば、2BBフラグ間において非推奨遊技である2ベット遊技(2枚ベット状態での遊技)が行われた場合は、有利区間の状態遷移(有利区間に関する各種の処理)を行わないものとして、有利区間に関する処理負荷の軽減を図ってもよい。また、2BBフラグ間において非推奨遊技である2ベット遊技が行われた場合は、演出抽籤を行わず、演出なし又は2枚ベット状態専用の所定演出を実行するものとしてもよい。すなわち、非推奨遊技状態については、演出係数の設定や演出の作り込みを行わないものとして開発工数の削減を図ってもよい。また、2BBフラグ間の2ベット遊技で誤って2BBを入賞させてしまうと、推奨遊技状態である2BBフラグ間(3枚ベット状態)への復帰までに2BB消化、2BB成立待ちとある程度のゲーム数が必要となるため望ましくない。そのため、2BBフラグ間において2ベット遊技で2BBが入賞可能となった場合(例えば、小役やリプレイ役などの他の役に非当籤である場合など)は、2BBが入賞する可能性があることを示唆する演出を行って、2BBが入賞しないように遊技者が停止操作できるようにするとよい。さらに、いずれのボーナス役も成立していない非フラグ間や3BBフラグ間、ボーナス作動中などの非推奨遊技状態である場合には、遊技状態を特定可能な示唆演出を行うものとしてもよい。例えば、非フラグ間は所定の装飾ランプ(不図示。あるいは上述した情報表示器6や停止状態報知部117などを用いてもよい。以下同じ)を青発光させ、3BBフラグ間は所定の装飾ランプを赤発光させ、ボーナス作動中は所定の装飾ランプを緑発光させ、推奨遊技状態である2BBフラグ間は所定の装飾ランプを消灯状態にするなどして、推奨遊技状態である2BBフラグ間へ移行できる打ち方をするように促してもよい。もっとも、すでに述べたように、持ち越されるボーナス役の種別とベット数によって遊技性を変動させることが推奨される仕様として構成してもよい。
図158に示すように、本例では、遊技者が遊技を行う状態として、非有利区間及び有利区間に大別される。非有利区間(通常・非有利区間)は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知されない遊技状態(非AT・非ART)であって、通常遊技状態として機能する遊技状態である。また、有利区間は、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知されない遊技状態(非AT・非ART)であって、通常遊技状態として機能する有利区間(通常・有利区間)と、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知され得る遊技状態(AT・ART)であって、有利遊技状態として機能する増加区間とを含む。
なお、通常・非有利区間と通常・有利区間とは、ともに有利遊技状態よりも遊技者にとって不利な通常遊技状態として機能する点は共通するが、通常・非有利区間では、通常・有利区間において行われる有利遊技状態に関連する処理の一部が行われ得ない点において異なる。具体的には、例えば、通常・有利区間では、導出された結果表示(停止表示された図柄の組合せ)に応じて有利遊技状態に移行させるか否かを決定する処理が行われ得る一方で、通常・非有利区間では、当該処理が行われ得ない。もっとも、遊技者が遊技を行う上で見かけ上の差異はほとんどない。
また、増加区間としての有利遊技状態は、疑似ボーナスとしてのBB状態と、疑似ボーナスとしてのRB状態と、これらの疑似ボーナスとは異なる状態として認識されるRUSH状態とを含む。また、BB状態は、BB状態中において全ての停止操作の情報が報知され得る結果、NBB状態よりも遊技者に有利となるSBB状態と、BB状態中において一部の停止操作の情報が報知され得ない結果、SBB状態よりも遊技者に不利となるNBB状態とを含む。また、RUSH状態は、通常のRUSH状態と、リミット処理が実行される前に特別に実行されるリミッタ用RUSH状態とを含む。
(通常・非有利区間)
まず、通常・非有利区間では、有利区間移行抽籤が行われる。有利区間移行抽籤は、非有利区間から有利区間に移行させるか否かを決定するための処理であり、所定確率で有利区間に移行させることが決定される。例えば、当籤役が、「ハズレ」、「リーチ目リプレイ」、及び増加区間への移行が確定する確定役(例えば、後述の「押し順RB役」、「BB役」、「BAR揃い役」)以外であれば、所定確率(例えば、50~100%程度の任意の高確率)で、次回遊技から通常・有利区間に移行させることが決定される(図158及び図159中の(1)参照)。
また、通常・非有利区間において「押し順RB役」に当籤した場合には、次回遊技からNBB状態に移行させることが決定される(図158及び図159中の(1)参照)。ここで、「押し順RB役」は、通常・有利区間においては確定役として機能しない一方、通常・非有利区間においては確定役として機能する点で取り扱いが異なるものとなっている。この点については、後で説明する。
また、通常・非有利区間において「BB役」に当籤した場合には、次回遊技からSBB状態に移行させることが決定される(図158及び図159中の(1)参照)。また、通常・非有利区間において「BAR揃い役」に当籤した場合には、次回遊技からRUSH状態に移行させることが決定される(図158及び図159中の(1)参照)とともに、RUSHストックに「10」が加算される。なお、RUSHストックは、RUSH状態の遊技期間を1セット分延長(継続)させるための権利である。すなわち、通常・非有利区間において「BAR揃い役」に当籤した場合には、10セット分のRUSH状態の延長権利が付与されるようになっている。
また、通常・非有利区間において有利区間のいずれかの状態に移行することが決定された場合には、RBナビMAPテーブル選択抽籤が行われる。RBナビMAPテーブル選択抽籤は、有利区間中のRBナビMAPテーブルを選択するための処理であり、テーブル0~テーブル15までの複数のテーブルの中から抽籤によって一のRBナビMAPテーブルが決定される。なお、RBナビMAPテーブルの詳細については、図230を参照して後で説明する。
(通常・有利区間)
まず、通常・有利区間において「BAR揃い役」に当籤した場合には、次回遊技からRUSH状態に移行させることが決定される(図158及び図159中の(5)参照)とともに、加算されるRUSHストックの値が抽籤により決定される。加算されるRUSHストックの値は、「1」、「2」、「3」、「5」、「10」及び「20」のうちいずれかであるが、ほとんどの場合「3」が加算される。
また、通常・有利区間において、その消化ゲーム数が天井G数に到達した場合には、次回遊技からRUSH状態に移行させることが決定される(図158及び図159中の(5)参照)とともに、加算されるRUSHストックの値が抽籤により決定される。加算されるRUSHストックの値は、「1」、「2」、「3」、「5」、「10」及び「20」のうちいずれかであるが、ほとんどの場合「1」が加算される。したがって、消化ゲーム数が天井G数に到達してRUSH状態に移行する場合、「BAR揃い役」に当籤してRUSH状態に移行する場合よりもRUSH状態の継続期待値が低くなっている。もっとも、同程度、あるいはそれ以上の継続期待値を設定することもできる。
なお、本例において、天井G数は、例えば「1150」に設定されている。天井G数は、主として、通常・有利区間においてBB状態にもRUSH状態にも移行することなく消化された遊技期間(ゲーム数)を示すものであるが、この遊技期間にはRB状態中の遊技期間も含まれるようになっている。例えば、通常・非有利区間から通常・有利区間に移行したときからカウントが開始され、通常・有利区間からBB状態やRUSH状態に移行したときにはそのカウントが初期化される一方、通常・有利区間からRB状態に移行したときにはそのカウントは初期化されずに継続する。そして、RB状態を含めた通常・有利区間中の遊技期間が「1150」ゲームとなったとき、天井G数到達の条件が満たされて、次回遊技からRUSH状態に移行することになる。これは、RB状態中に天井G数到達の条件が満たされた場合も同様である。
また、通常・有利区間において「BB役」に当籤した場合には、次回遊技からBB状態に移行させることが決定される(図158及び図159中の(3)参照)。また、通常・有利区間では、BB移行抽籤が行われる。BB移行抽籤は、通常・有利区間からBB状態に移行させるか否かを決定するための処理であり、所定確率でBB状態に移行させることが決定される。例えば、当籤役が、「BAR揃い役」、「BB役」、「押し順RB役」以外のレア役であったとき、当該レア役に対応付けられた当籤確率にてBB状態に移行させることが決定される。なお、BB移行抽籤が行われた場合には、最大5ゲーム程度の前兆G数(BB当籤の期待感を継続させる前兆状態が継続する遊技期間)が設定され、前兆G数を消化したときに、BB移行抽籤に当籤していれば、次回遊技からBB状態に移行する(図158及び図159中の(3)参照)。また、「BB役」に当籤した場合、及びBB移行抽籤に当籤した場合のいずれの場合にも、移行先のBB状態をSBB状態とするか、あるいはNBB状態とするかの決定が行われ、SBB状態とすることが決定された場合には移行先はSBB状態となり(この場合、上記と同様に、RUSHストックの値が決定されるようにすればよい)、NBB状態とすることが決定された場合には移行先はNBB状態となる。なお、「BB役」に当籤した場合には、SBB状態が確定するようにしてもよい。
また、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤した場合には、後述のRBチャレンジ演出が行われる。「押し順RB役」は、4択(第1停止)×3択(第2停止)=12択の押し順に正解すると、「RB」の図柄組合せが停止表示されるように構成されており、RBチャレンジ演出では、原則として正解押し順は報知されず、自力で押し順を正解させて「RB」の図柄組合せが停止表示されることを促す内容の演出が行われる。なお、RBチャレンジ演出の詳細は、図225~図227を参照して後で説明する。もっとも、RBチャレンジ演出では、現在のRBナビMAPテーブルのパラメータが「1」であれば、例外的に正解押し順が報知されるようになっている。すなわち、報知された押し順にしたがって停止操作を行えば、100%の確率で「RB」の図柄組合せが停止表示されるようになっている。したがって、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤し、自力で押し順を正解させて「RB」の図柄組合せが停止表示された場合(RBチャレンジ成功)、あるいは正解押し順が報知されて最終停止まで行われた場合(ナビMAPテーブルのパラメータが「1」の場合)には、次回遊技からRB状態に移行させることが決定される(図158及び図159中の(4)参照)。なお、後者の場合には、結果として、「RB」の図柄組合せが停止表示されることまでを移行条件としてもよい。
また、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤したが、正解押し順も報知されず、また、自力で押し順に正解することもなかった場合(すなわち、RBチャレンジ失敗の場合)、RUSH移行抽籤が行われる。RUSH移行抽籤は、通常・有利区間からRUSH状態に移行させるか否かを決定するための処理であり、所定確率でRUSH状態に移行させることが決定される。例えば、「1/256」の確率でRUSH状態に移行させることが決定される。なお、RUSH移行抽籤が行われた場合には、最大50ゲーム程度の前兆G数(RUSH当籤の期待感を継続させる前兆状態が継続する遊技期間)が設定され、前兆G数を消化したときに、RUSH移行抽籤に当籤していれば、次回遊技からRUSH状態に移行する(図158及び図159中の(5)参照)。ここで、通常・有利区間において、RUSH移行抽籤に当籤している場合であって、前兆G数が例えば5G以上である場合には、前兆G数を4G以下に短縮させるための前兆ゲーム数短縮抽籤が行われるようにしてもよい。
なお、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤し、自力で押し順を正解させて「RB」の図柄組合せが停止表示された場合(RBチャレンジ成功)、あるいは正解押し順が報知されて最終停止まで行われた場合(ナビMAPテーブルのパラメータが「1」の場合)、さらに、BB状態への昇格抽籤が行われるようにしてもよい。例えば、当該昇格抽籤において、所定確率でBB状態に移行させることが決定されるようにし、当該昇格抽籤に当籤した場合には、次回遊技からBB状態に移行するようにしてもよい。すなわち、RBチャレンジ演出が行われ、チャレンジに成功したときに、結果としての移行先がBB状態となる場合があるようにしてもよい。この場合、次回遊技の開始時に、後述する「セブン揃い」演出が行われるようにすればよい。
また、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤したが、正解押し順も報知されず、また、自力で押し順に正解することもなかった場合(すなわち、RBチャレンジ失敗の場合)、BB移行抽籤が行われるようにしてもよい。例えば、当該BB移行抽籤において、所定確率でBB状態に移行させることが決定されるようにし、当該BB移行抽籤に当籤した場合には、次回遊技からBB状態に移行するようにしてもよい。すなわち、RBチャレンジ演出が行われ、チャレンジに失敗したときに、結果としての移行先がBB状態となる場合があるようにしてもよい。この場合、次回遊技の開始時に、後述する「セブン揃い」演出が行われるようにすればよい。
また、通常・有利区間において、当該通常・有利区間が、BB状態終了後(図158及び図159中の(7)参照)、RB状態終了後(図158及び図159中の(9)参照)、あるいはRUSH状態の終了後(図158及び図159中の(11)参照)に移行したものであって、当該通常・有利区間において50ゲームの遊技期間を消化し、且つBB状態、RB状態、RUSH状態のいずれの状態にも移行することが決定されていない場合には、通常・有利区間から通常・非有利区間に移行する(図158及び図159中の(2)参照)。なお、これにともなって、有利区間に関する各種のカウンタ(例えば、制御用ゲーム数カウンタ、制御用払出数カウンタ、有利区間ゲーム数カウンタ、有利区間払出数カウンタ、天井G数をカウントする天井カウンタ、前兆G数をカウントする前兆カウンタ、RUSHストック数をカウントするRUSHストックカウンタ、押し順RB役当籤回数をカウントするRBカウンタなど)やパラメータ(例えば、RBナビMAPテーブルのテーブル番号を示すパラメータなど)などの情報も初期化される。これは、後述する図158及び図159中の(13)の場合も同様である。
(BB状態)
上述したように、BB状態では、SBB状態又はNBB状態のいずれかの状態となる。なお、BB状態は、疑似ボーナス状態(すなわち、AT中)であるが、その中で制御される状態として非JAC中及びJAC中が設けられる。すなわち、実際のボーナス状態(ビッグボーナス)が設けられている機種では、ボーナス状態がBB一般遊技状態及びRB遊技状態から構成されているものがあるので、それに見立てて非JAC中及びJAC中が設けられている。もっとも、このような観点より、BB状態を実際のボーナス状態(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)として構成することも可能である。
非JAC中は、その遊技期間が20ゲームに定められており、非JAC中の遊技が20ゲーム消化された場合、BB状態の終了条件が成立する。非JAC中において、「JACリプ」を停止表示(成立)可能な特定の押し順リプレイ(後述の図228及び図229参照)に当籤し、「JACリプ」を成立させるための停止操作の情報が報知されたとき(全打順ナビが発生したとき)、あるいは全打順ナビは発生しなかったが自力で押し順を正解させて「JACリプ」が成立したとき、次回遊技からJAC中に移行する。なお、JAC中は、非JAC中の遊技期間は進行しない(すなわち、非JAC中の残りゲーム数は減算されない)。なお、「押し順RB役」は、BB状態では特定の押し順リプレイとして用いられる(後述の図228及び図229参照)。
JAC中は、その遊技期間が打順小役が5回入賞するまで(あるいは、打順小役について押し順の報知が5回行われるまで)と定められており、打順小役が5回入賞すると(あるいは、打順小役について押し順の報知が5回行われると)、JAC中が終了し、次回遊技から非JAC中に戻る。なお、JAC中は、SBB状態であるかNBB状態であるかを問わず、打順小役に当籤したとき、必ず15枚の入賞となる全打順ナビが発生する。したがって、JAC中は、SBB状態であるかNBB状態であるかを問わず遊技価値を増加させることが容易となる。
ここで、SBB状態では、非JAC中に特定の押し順リプレイに当籤したとき、必ず全打順ナビが発生する。したがって、SBB状態では、JAC中に移行させることが容易となる。一方、NBB状態では、非JAC中に特定の押し順リプレイに当籤したとき、全打順ナビが発生する場合としない場合とがある。したがって、NBB状態では、SBB状態と比べてJAC中に移行させることが困難となる。なお、NBB状態における非JAC中の特定の押し順リプレイ当籤時の全打順ナビの発生条件については、図223及び図224を参照して後で説明する。
また、SBB状態では、非JAC中に打順小役に当籤したとき、必ず15枚の入賞となる全打順ナビが発生する。したがって、SBB状態では、非JAC中に遊技価値を増加させることが容易となる。一方、NBB状態では、非JAC中に打順小役に当籤したとき、全打順ナビが発生する場合としない場合とがある。したがって、NBB状態では、SBB状態と比べて非JAC中に遊技価値を増加させることが困難となる。なお、NBB状態における非JAC中の打順小役当籤時の全打順ナビの発生条件については、図223及び図224を参照して後で説明する。
また、NBB状態において「BAR揃い役」に当籤した場合には、NBB状態の終了後にRUSH状態に移行させることが決定されるとともに、加算されるRUSHストックの値が抽籤により決定される。加算されるRUSHストックの値は、「1」、「2」、「3」、「5」、「10」及び「20」のうちいずれかであるが、ほとんどの場合「3」が加算される。なお、SBB状態において「BAR揃い役」に当籤した場合には、SBB状態の終了後にRUSH状態に移行させることはすでに決定されているので、加算されるRUSHストックの値の抽籤のみが行われる。すなわち、SBB状態であっても引き損となることはなく、RUSH状態を延長することが決定される。
なお、NBB状態において、RUSH移行抽籤が行われるようにしてもよい。例えば、当籤役が、「BAR揃い役」、「押し順RB役」以外のレア役であったとき、当該レア役に対応付けられた当籤確率にてRUSH状態に移行させることが決定されるようにしてもよい。また、このRUSH移行抽籤に当籤した場合、加算されるRUSHストックの値が抽籤により決定されるようにすればよい。また、このRUSH移行抽籤に当籤した場合、NBB状態の終了後すぐにRUSH状態に移行させるようにしてもよいし、最大50ゲーム程度の前兆G数が設定され、(NBB状態の終了~通常・有利区間への移行をまたいで)前兆G数を消化したときに、次回遊技からRUSH状態に移行させるようにしてもよい。また、SBB状態においても同様のRUSH移行抽籤(この場合は、上記と同様、RUSH延長抽籤となる)が行われるようにすることができる。もっとも、この場合、SBB状態の終了後はすぐにRUSH状態に移行するので、前兆G数は設定されないようにすればよい。また、RUSH移行抽籤は、BB状態の開始時(最初のゲーム)あるいは終了時(最終ゲーム)のみ行われるようにしてもよい。
また、BB状態において、BB状態の終了条件が成立した場合、SBB状態の終了時の場合、及び現在のRUSHストックの値が「>0」であり、且つ、BB状態中に「BAR揃い役」に当籤していた場合には、次回遊技からRUSH状態に移行する(図158及び図159中の(8)参照)。なお、本例では、RUSH状態からBB状態に移行した場合、当該BB状態は必ずSBB状態となるように構成される。
また、BB状態において、BB状態の終了条件が成立した場合、図158及び図159中の(8)に示す条件を満たしていない場合には、次回遊技から通常・有利区間に移行する(図158及び図159中の(7)参照)。もっとも、上述したように、NBB状態においてRUSH移行抽籤が行われるようにした場合には、通常・有利区間に移行したとしても、RUSH状態に当籤した後の前兆状態である可能性も残存するので、遊技者の期待感を維持することができるようになる。
(RB状態)
RB状態は、疑似ボーナス状態(すなわち、AT中)であり、実際のボーナス状態(レギュラーボーナス)に見立てられたものである。したがって、このような観点より、RB状態を実際のボーナス状態(第1種特別役物)として構成することも可能である。RB状態は、その遊技期間が打順小役が5回入賞するまで(あるいは、打順小役について押し順の報知が5回行われるまで)と定められており、打順小役が5回入賞すると(あるいは、打順小役について押し順の報知が5回行われると)、RB状態の終了条件が成立する。なお、RB状態では、打順小役に当籤したとき、必ず全打順ナビが発生する。したがって、RB状態では、遊技価値を増加させることが容易となる。
RB状態において「BAR揃い役」に当籤した場合には、RB状態の終了後にRUSH状態に移行させることが決定されるとともに、加算されるRUSHストックの値が抽籤により決定される。なお、加算されるRUSHストックの値は、通常・有利区間におけるものと同様である。
また、RB状態において、その消化ゲーム数が天井G数に到達した場合には、RB状態の終了後にRUSH状態に移行させることが決定されるとともに、加算されるRUSHストックの値が抽籤により決定される。なお、加算されるRUSHストックの値は、通常・有利区間におけるものと同様である。
なお、RB状態において、RUSH移行抽籤が行われるようにしてもよい。例えば、当籤役が、「BAR揃い役」、「押し順RB役」以外のレア役であったとき、当該レア役に対応付けられた当籤確率にてRUSH状態に移行させることが決定されるようにしてもよい。また、このRUSH移行抽籤に当籤した場合、加算されるRUSHストックの値が抽籤により決定されるようにすればよい。また、このRUSH移行抽籤に当籤した場合、RB状態の終了後すぐにRUSH状態に移行させるようにしてもよいし、最大50ゲーム程度の前兆G数が設定され、(RB状態の終了~通常・有利区間への移行をまたいで)前兆G数を消化したときに、次回遊技からRUSH状態に移行させるようにしてもよい。また、RUSH移行抽籤は、RB状態の開始時(最初のゲーム)あるいは終了時(最終ゲーム)のみ行われるようにしてもよい。
また、RB状態において、RB状態の終了条件が成立した場合、当該RB状態がRUSH状態から移行したRB状態であった場合、天井G数到達によってRUSH状態に移行することが決定されていた場合、及びRB状態中に「BAR揃い役」に当籤していた場合には、次回遊技からRUSH状態に移行する(図158及び図159中の(10)参照)。
また、RB状態において、RB状態の終了条件が成立した場合、図158及び図159中の(10)に示す条件を満たしていない場合には、次回遊技から通常・有利区間に移行する(図158及び図159中の(9)参照)。もっとも、上述したように、RB状態においてRUSH移行抽籤が行われるようにした場合には、通常・有利区間に移行したとしても、RUSH状態に当籤した後の前兆状態である可能性も残存するので、遊技者の期待感を維持することができるようになる。
(RUSH状態)
RUSH状態は、疑似ボーナス状態とは異なる状態として定義された、遊技者に有利な停止操作の情報(停止操作態様)が報知される遊技状態である。RUSH状態では、「押し順RB役」に当籤した場合に、「RB」の図柄組合せが停止表示される正解押し順が必ず報知される(全打順ナビが必ず発生する)ように構成されており、RB状態に移行させることが容易となっている。また、RUSH状態では、打順小役に当籤した場合に、15枚の入賞となる正解押し順が必ず報知される(全打順ナビが必ず発生する)ように構成されており、遊技価値を増加させることが容易となっている。
また、RUSH状態では、RUSHストック数の分だけその遊技期間が継続する。例えば、RUSHストックの値が「=2」であるとき、RUSH状態の最初の1セットでRUSHストックが「1」消費され、次の1セットでさらにRUSHストックが「1」消費され、セット終了時にRUSHストックが「0」であれば、RUSH状態の終了条件が成立する。
なお、RUSH状態では、1セット毎に、当該セットの遊技期間(ゲーム数)が決定される。例えば、当該セットの開始時に、当該セットの遊技期間(ゲーム数)が、「10ゲーム」、「20ゲーム」、「10ゲーム+20ゲーム+EX」のうちから抽籤により決定される。この決定に際しては、例えば、「128/256」の確率で「10ゲーム」が決定され、「124/256」の確率で「20ゲーム」が決定され、「4/256」の確率で「10ゲーム+20ゲーム+EX」が決定される。ここで、「10ゲーム+20ゲーム+EX」とは、合計30ゲームの保障期間が付与されるとともに、30ゲーム消化後は毎ゲーム転落抽籤が行われ、転落抽籤に当籤してしまった場合には当該セットが終了するが、転落抽籤に当籤しなかった場合には当該セットが継続するという遊技性を意味する。
また、RUSH状態において「BAR揃い役」に当籤した場合には、加算されるRUSHストックの値が抽籤により決定される。なお、加算されるRUSHストックの値は、通常・有利区間のRUSH移行抽籤におけるものと同様である。また、RUSH状態において、RUSH延長抽籤が行われるようにしてもよい。この場合、例えば、当籤役が、「BAR揃い役」、「BB役」、「押し順RB役」以外のレア役であったとき、当該レア役に対応付けられた当籤確率にて加算されるRUSHストックの値が抽籤により決定されるようにすればよい。
なお、RUSH状態において、当該セットの最終ゲーム(あるいは、RUSHストックが「0」であるときの最終セットの最終ゲームとしてもよい)では、当該セットの最終ゲーム以外のゲームよりも、RUSHストック(すなわち、遊技者に有利な停止操作の情報(停止操作態様)が報知される遊技状態に制御されるための権利)の付与に関する有利度が高くなっている。
具体的には、例えば、RUSH状態の当該セットが「10ゲーム」である場合、10ゲーム目のみ、「JACリプレイ」及び「リーチ目リプレイ」に当籤した場合に、加算されるRUSHストックの値が抽籤により決定される特別付与決定が行われ、1~9ゲーム目までは、「JACリプレイ」及び「リーチ目リプレイ」に当籤した場合に特別付与決定が行われないように構成される。なお、「10ゲーム+20ゲーム+EX」が決定されているときの最終ゲーム(すなわち、転落抽籤に当籤してしまった遊技)では、特別付与決定が行われないように構成される。
ここで、「JACリプレイ」及び「リーチ目リプレイ」は、合算では当籤確率が低くなく(例えば、図176参照)、レア役扱いではなく通常役扱いとなっている。しかしながら、当該セットの最終ゲームにおいて当籤させれば、RUSH状態が少なくとも1セット分延長されることが確定する。したがって、当該セットの最終ゲームでは、RUSH状態の遊技期間延長の期待度が飛躍的に高まることとなる。
なお、特別付与決定が行われる場合、例えば、「254/256」の確率でRUSHストックの値に「1」が加算され、「1/256」の確率でRUSHストックの値に「2」が加算され、「1/256」の確率でRUSHストックの値に「3」が加算される。もっとも、特別付与決定が行われる対象となる通常役は、上述した「JACリプレイ」及び「リーチ目リプレイ」に限られるものでなく、また、特別付与決定に際して加算されるRUSHストックの値とその当籤確率もあくまでも一例である。
また、特別付与決定により、RUSHストックが付与される場合であっても、前兆G数が決定され、(RUSH状態が一旦仮終了して通常・有利区間において)前兆G数を消化したときに、次回遊技からRUSHストックが再開されるようにしてもよい。この場合、前兆G数は上述したものと同様最大50ゲーム程度として通常・有利区間におけるRUSH状態復帰の期待感を高めるようにしてもよいし、最大1ゲーム程度として遊技者に不信感を与えないようにしてもよい。
また、RUSH状態において「BB役」に当籤した場合には、次回遊技からBB状態に移行させることが決定される(図158及び図159中の(3)参照)。また、RUSH状態では、BB移行抽籤が行われる。例えば、当籤役が、「BAR揃い役」、「BB役」、「押し順RB役」以外のレア役であったとき、当該レア役に対応付けられた当籤確率にてBB状態に移行させることが決定される。なお、BB移行抽籤が行われた場合には、最大5ゲーム程度の前兆G数が設定され、前兆G数を消化したときに、BB移行抽籤に当籤していれば、次回遊技からBB状態に移行する(図158及び図159中の(3)参照)。また、RUSH状態から移行したBB状態は、必ずSBB状態となる。RUSH状態からBB状態(より詳細には、SBB状態)に移行する場合には、RUSH状態を中断してBB状態に移行させ、BB状態の終了後にRUSH状態が再開される。
また、上述したように、RUSH状態において「押し順RB役」に当籤した場合には、正解押し順が必ず報知される。したがって、RUSH状態において「押し順RB役」に当籤した場合には、次回遊技からRB状態に移行させることが決定される(図158及び図159中の(12)参照)。なお、この場合、実際に「RB」の図柄組合せが停止表示されることを移行条件としてもよい。RUSH状態からRB状態に移行する場合には、RUSH状態を中断してRB状態に移行させ、RB状態の終了後にRUSH状態が再開される。ここで、本例では、RUSH状態における当該セットの最終ゲーム以外のゲームでRB状態に移行する場合と、RUSH状態における当該セットの最終ゲームでRB状態に移行する場合とで一部の処理が異なるように構成している。この点については、図220~図222を参照して後で説明する。
また、RUSH状態において、セット終了時にRUSHストックが「0」であれば(すなわち、RUSH状態が延長されることなく終了させることが決定された場合には)、RUSH状態の終了条件が成立し、次回遊技から通常・有利区間に移行する(図158及び図159中の(11)参照)。
(リミッタ用RUSH状態)
通常・非有利区間を除く各有利区間の遊技状態において、通常・非有利区間からいずれかの有利区間に移行したときからカウントが開始された、制御用払出数カウンタの値が「>2047」となったとき、又は制御用ゲーム数カウンタの値が「>1459」となったとき、次回遊技からリミッタ用RUSH状態(すなわち、リミット処理の実行により有利区間が強制的に終了されるまでのエンディング状態として位置付けられる)に移行する(図158及び図159中の(6)参照)。
リミッタ用RUSH状態では、「押し順RB役」に当籤した場合に、「RB」の図柄組合せが停止表示される正解押し順は報知されず、「通常リプ」が停止表示される押し順が報知されるため、RB状態に移行させないように構成されているものの、打順小役に当籤した場合に、15枚の入賞となる正解押し順が必ず報知される(全打順ナビが必ず発生する)ように構成されており、遊技価値を増加させることが容易となっている。また、リミッタ用RUSH状態では、BB状態への移行が行われる場合もなく、RUSHストックの値が加算される場合もない。
リミッタ用RUSH状態において、制御用払出数カウンタの値が「>2400」となったとき(又は制御用ゲーム数カウンタの値が「>1500」となったときのほうが早く到来する可能性があれば、これを条件として含めてもよい)、リミット処理の実行による有利区間の終了となり、次回遊技から通常・非有利区間に移行する(図158及び図159中の(13)参照)。この場合、上述したように、有利区間に関する各種のカウンタやパラメータなどの情報が初期化される。
なお、リミッタ用RUSH状態においては、他のRUSH状態と異なる演出態様(リミッタ用RUSH専用演出)として、終了条件が近いことを示唆してリミッタによる終了に対して不意打ち感を抑制したり、リミッタ到達までの残りゲーム数が例えば3ゲームとなった時点から残り3ゲーム、残り2ゲーム、残り1ゲーム、終了などと毎ゲームカウントダウンする演出を行って、リミッタによる終了までの期間を分かりやすくするとよい。さらに、リミッタ到達するほどの大量の遊技価値を獲得できたことを祝福する表示やBGMの出力などを行って遊技者の高揚感を高めるものとしてよい。また、リミッタ到達は発生頻度の低い事象であるため、この際(例えば、リミッタ用RUSH状態中やリミッタ用RUSH状態終了時)に推測精度の高い設定値示唆演出(設定4以上、設定6確定など遊技者に有利な特定の設定値が確定する演出を含む)を発生させてもよい。
[本例(詳細例(その2))の図柄配置構成]
続いて、図160を参照して、本例の図柄配置構成について説明する。図160は、本例の図柄配置テーブルの一例を示す図である。なお、図柄配置テーブル及び図柄コード表自体は、図15等を参照しながらすでに説明しているため、ここでの説明は省略する。
本例では、図柄として、「セブン」、「BAR」、「リプ1」、「リプ2」、「赤ベル」、「青ベル」、「ブラ1」、「ブラ2」及び「ブラ」の9種類の図柄を用いる。また、本例では、図柄コード表に示すように、各図柄に図柄コード1~9が割り当てられている。
[本例(詳細例(その2))の図柄組合せ構成]
続いて、図161~図170を参照して、本例の図柄組合せ構成について説明する。図161~図170は、本例の図柄組合せテーブルの一例を示す図である。なお、図柄組合せテーブル自体は、図19~図22等を参照しながらすでに説明しているため、ここでの説明は省略する。
「BB01」及び「BB02」は、3枚ベット状態で当籤するボーナス役「3BB」(後述の「F_3BB」)に対応する図柄の組合せである。また、「BB03」は、2枚ベット状態で当籤するボーナス役「2BB」(後述の「F_2BB」)に対応する図柄の組合せである。
「REP01」~「REP144」は、リプレイ役に対応する図柄の組合せであり、「REP01」~「REP16」は、「BAR揃い役」に対応する図柄の組合せ(例えば、「C_BARリプA_1」)であり、「REP17」~「REP32」は、「BAR揃いフェイク役」(「BAR」図柄がテンパイするが揃わない役)に対応する図柄組合せ(例えば、「C_BARフェイクリプA_1」)であり、「REP33」は、「BB役」(BB・BBリプ)に対応する図柄の組合せ(例えば、「C_BBリプ」)であり、「REP34」は、「押し順RB役」の正解押し順(RB・RBリプ)に対応する図柄の組合せ(例えば、「C_RBリプ」)であり、「REP35」~「REP38」は、「押し順RB役」の失敗押し順に対応する図柄の組合せ(例えば、「C_RBリプ_1st」。後述の「1st×」に対応)であり、「REP39」~「REP47」は、「チャンス目」に対応する図柄の組合せ(例えば、「C_チャンス目1_1」)であり、「REP48」~「REP63」は、「通常リプ」に対応する図柄の組合せ(例えば、「C_中段リプ1」)であり、「REP64」~「REP95」は、「JACリプ」に対応する図柄の組合せ(例えば、「C_JAC1_1st_1」。後述の「1st○」に対応)であり、「REP96」~「REP144」は、「リーチ目リプ」に対応する図柄の組合せ(例えば、「C_リーチ目A_1」)である。
「FRU01」~「FRU281」は、小役(遊技価値の付与に係る役)に対応する図柄の組合せであり、「FRU01」~「FRU69」は、(3枚ベット状態で遊技が行われることを前提に)15枚入賞に対応する図柄の組合せ(例えば、「C_中段赤ベル」)であり、「FRU70」~「FRU281」は、1枚入賞に対応する図柄の組合せ(例えば、「C_1枚_A青青青_A_1」)である。なお、「FRU01」~「FRU281」の名称において「青」や「赤」と記載されているのは、対応するリールに「青ベル」図柄や「赤ベル」図柄が停止表示される図柄の組合せであることを意味する。
「HZR01」~「HZR100」は、はずれ(すなわち、ボーナスも再遊技も作動せず、遊技媒体も付与されない)に対応する図柄の組合せである。本例では、後述するように、いわゆる「コントロール制御」によって停止制御がなされるため、特定の役に当籤したときにいわゆる「取りこぼし」が発生する場合には、遊技者に誤解を与えることを防止し、あるいは企図した遊技性が担保されるように、予め「はずれ」の図柄の組合せの一部を図柄組合せテーブルに規定し、それらが優先的に停止表示されるようにしている。「HZR01」~「HZR96」は、小役の取りこぼしが発生する場合のはずれに対応する図柄の組合せ(例えば、「T_T青青青コボシ1」)であり、「HZR97」~「HZR100」は、ボーナス役の取りこぼしが発生する場合のはずれに対応する図柄の組合せ(例えば、「T_BBコボシ_1st」)である。
なお、図柄組合せテーブルに規定される図柄の組合せの情報は、停止許容図柄組合せ情報として構成され得る情報である。したがって、図235及び図236を参照して後で説明するように、少なくとも一部のリールにて、複数種類の図柄を「OR」(論理和)条件で結ぶこと(例えば、図19~図22で表記したように、図柄の組合せを構成する図柄について、少なくとも一部のリールにて複数種類の図柄が対応する場合には、対応する各図柄を「/」(「OR」(論理和)条件の意)で結び、1つの表示役を複数通りの図柄の組合せで構成すること)によりグループ定義し、グループ定義したデータとして格納しておくことも可能である。ここで、図161~図170では、そのように表記されていないが、当然ながら、そのようにグループ定義して表示役のデータを構成することができる。
例えば、「BB01」及び「BB02」は、「ブラ1-ブラ1/ブラ3-セブン-赤ベル」とグループ定義された表示役のデータ(すなわち、停止許容図柄組合せ情報)として構成することができる。すなわち、ボーナス役に係る複数通りの図柄の組合せも、1グループで規定する停止許容図柄組合せ情報として構成できる。
また、例えば、「REP48」~「REP63」は、「リプ1/リプ2-リプ1/リプ2-リプ1/リプ2-リプ1/リプ2」とグループ定義された表示役のデータ(すなわち、停止許容図柄組合せ情報)として構成することができる。すなわち、リプレイ役に係る複数通りの図柄の組合せも、1グループで規定する停止許容図柄組合せ情報として構成できる。
また、例えば、「FRU01」及び「FRU02」は、「セブン-BAR/赤ベル-ANY-ANY」とグループ定義された表示役のデータ(すなわち、停止許容図柄組合せ情報)として構成することができる。すなわち、小役に係る複数通りの図柄の組合せも、1グループで規定する停止許容図柄組合せ情報として構成できる。
また、例えば、「HZR01」~「HZR16」は、「リプ1/リプ2-青ベル/赤ベル-青ベル/赤ベル-青ベル/赤ベル」とグループ定義された表示役のデータ(すなわち、停止許容図柄組合せ情報)として構成することができる。すなわち、はずれに係る複数通りの図柄の組合せも、1グループで規定する停止許容図柄組合せ情報として構成できる。なお、はずれに係る停止許容図柄組合せ情報については、さらにデータ量を圧縮するための工夫がなされている。この点は、図235及び図236を参照して後で説明する。
[本例(詳細例(その2))の内部当籤役構成]
続いて、図171~図201を参照して、本例の内部当籤役構成について説明する。図171~図177は、本例の内部抽籤テーブルの一例を示す図である。なお、内部抽籤テーブル自体は、図16~図18等を参照しながらすでに説明しているため、ここでの説明は省略するが、本例においてもその確率分母は「65536」となっており、「抽籤値/65536」が各内部当籤役の当籤確率となる。また、図178~図201は、内部当籤役と対応する図柄組合せとの対応関係(すなわち、各内部当籤役に当籤した場合に導出表示が許容される図柄組合せ)の一例を示す図である。なお、図178~図201は、基本的に図149~図152と同様の構成となっているため、図そのものの説明については省略する。
図171~図177では、各遊技状態(2BB及び3BBのいずれも持ち越されていない非フラグ間、2BBが持ち越されている2BBフラグ間、3BBが持ち越されている3BBフラグ間)及びベット状態(2枚ベットで遊技が行われる2枚ベット(状態)、3枚ベットで遊技が行われる3枚ベット(状態))ごとの内部抽籤テーブルを示している。なお、図171~図177は、特定の設定値(本例では、「設定1」)の場合の内部抽籤テーブルであり、特定の設定値以外の設定値の内部抽籤テーブルについては記載を省略している。なお、基本的に設定値が高いほどいずれかの役に関する抽籤が相対的に有利となるのは上述した通りであるが、設定値が高いほど有利区間に関する処理におけるいずれかの抽籤が有利となるかわりに、内部抽籤テーブルについては共通のテーブルを使用して内部抽籤処理が行われるようにすることもできる。
「F_3124JAC」~「F_3421JAC」は、「JACリプレイ」の内部当籤役である。例えば、表記された押し順(例えば、「F_3124JAC」であれば、第3リール第1停止、第1リール第2停止、第2リール第3停止、第4リール第4停止)で停止操作が行われた場合には「JACリプ」が停止表示され、それとは異なる押し順で停止操作が行われた場合には「通常リプ」が停止表示される。すなわち、押し順リプレイの1つを構成する。
「F_12RB_4123JAC」~「F_43RB_3421JAC」は、BB状態(より詳細には、非JAC中)にあっては「JACリプレイ」となり、その他の状態では「押し順RB役」となる内部当籤役である。例えば、「RB」の文字の左側に表記された押し順(例えば、「F_12RB_4123JAC」であれば、第1リール第1停止、第2リール第2停止)で停止操作が行われた場合には「RBリプ」が停止表示され、「JAC」の文字の左側に表記された押し順(例えば、「F_12RB_4123JAC」であれば、第4リール第1停止、第1リール第2停止、第2リール第3停止、第3リール第4停止)で停止操作が行われた場合には、「JACリプ」が停止表示される。なお、詳細は図228に示す通りである。すなわち、押し順リプレイの1つを構成する。
「F_2ndリプBB1」及び「F_2ndリプBB2」は、「BB役」の内部当籤役である。第2リール第1停止の押し順で停止操作が行われた場合には「通常リプ」が停止表示される。よって、例えば、「BBリプ」を停止表示させることが適切でない状態(例えば、リミッタ用RUSH状態など)では、第2リール第1停止の押し順が報知されるようにしてもよい。また、その他の押し順で停止操作が行われた場合には停止操作のタイミングに応じて「BBリプ」が停止表示される。なお、この場合、停止操作のタイミングによっては「RBリプ」が停止表示される場合がある。すなわち、押し順リプレイの1つを構成する。もっとも、この場合、次回遊技の開始時に、後述する「セブン揃い」演出が行われるようにすればよい。また、このような観点より、「BB役」に当籤した遊技で、RBチャレンジ演出が行われる場合があるようにしてもよい。
「F_2ndリプBARフェイク」は、「BAR揃いフェイク役」の内部当籤役である。第2リール第1停止の押し順で停止操作が行われた場合には「通常リプ」が停止表示される。よって、例えば、「BARフェイクリプ」を停止表示させることが適切でない状態(例えば、リミッタ用RUSH状態など)では、第2リール第1停止の押し順が報知されるようにしてもよい。また、その他の押し順で停止操作が行われた場合には「BARフェイクリプ」が停止表示される。すなわち、押し順リプレイの1つを構成する。
「F_2ndリプBAR揃い」は、「BAR揃い役」の内部当籤役である。第2リール第1停止の押し順で停止操作が行われた場合には「通常リプ」が停止表示される。よって、例えば、「BAR揃いリプ」を停止表示させることが適切でない状態(例えば、リミッタ用RUSH状態など)では、第2リール第1停止の押し順が報知されるようにしてもよい。また、その他の押し順で停止操作が行われた場合には「BAR揃いリプ」が停止表示される。すなわち、押し順リプレイの1つを構成する。
「F_リーチ目_3124JAC」~「F_リーチ目_3421JAC」は、BB状態(より詳細には、非JAC中)にあっては「JACリプレイ」となり、その他の状態では「リーチ目リプレイ」となる内部当籤役である。例えば、表記された押し順(例えば、「F_リーチ目_3124JAC」であれば、第3リール第1停止、第1リール第2停止、第2リール第3停止、第4リール第4停止)で停止操作が行われた場合には「JACリプ」が停止表示され、それとは異なる押し順で停止操作が行われたには「リーチ目リプ」(あるいは、「通常リプ」)が停止表示される。すなわち、押し順リプレイの1つを構成する。なお、「リーチ目リプレイ」は、上述した特別付与決定が行われるゲームにおいては通常役扱いとなるが、その他のゲームにおいてはレア役扱いとなるように構成してもよい。
「F_チャンス目1」及び「F_チャンス目2」は、「チャンス目」の内部当籤役である。遊技者の停止操作にかかわらず「チャンス目リプ」が停止表示される。なお、「チャンス目」は、レア役として扱われる。
「F_上段青ベル」、「F_中段青ベル」及び「F_下段青ベル」は、「青ベル揃い」の内部当籤役である。遊技者の停止操作態様にかかわらず、それぞれ表記されたライン(あるいは異なるラインであってもよい)において「青ベル」が揃い15枚入賞(2枚ベット状態のときは2枚入賞)となる。なお、「青ベル揃い」は、レア役として扱われる。
「F_上段赤ベル」及び「F_中段赤ベル」は、「赤ベル揃い」の内部当籤役である。遊技者の停止操作態様にかかわらず、それぞれ表記されたライン(あるいは異なるラインであってもよい)において「赤ベル」が揃い15枚入賞(2枚ベット状態のときは2枚入賞)となる。なお、「赤ベル揃い」は、レア役として扱われる。
「F_一枚役A」及び「F_一枚役B」は、「通常1枚役」の内部当籤役である。停止操作のタイミング(1/2)が適切であれば1枚入賞となり、停止操作のタイミング(1/2)が適切でなければ取りこぼしとなる。なお、「通常1枚役」は、通常役として扱われるが、レア役として扱われるようにしてもよい。
「F_上段共通ベル」は、「共通ベル」の内部当籤役である。2BB・3BBフラグ間の3枚ベット状態において、遊技者の停止操作態様にかかわらず15枚入賞となる。また、非フラグ間の3枚ベット状態において、遊技者の停止操作態様にかかわらず1枚入賞となる。また、2枚ベット状態において、遊技者の停止操作態様にかかわらず2枚入賞となる。なお、「共通ベル」は、通常役として扱われるが、レア役として扱われるようにしてもよい。
「F_中段共通ベル」は、「共通ベル」の内部当籤役である。2BB・3BBフラグ間の3枚ベット状態において、遊技者の停止操作態様にかかわらず15枚入賞となる。また、非フラグ間の3枚ベット状態において、遊技者の停止操作態様にかかわらず15枚入賞となる。また、2枚ベット状態において、遊技者の停止操作態様にかかわらず2枚入賞となる。なお、「共通ベル」は、通常役として扱われるが、レア役として扱われるようにしてもよい。
「F_1234ベル_A1」~「F_4321ベル_B2」は、「打順小役」の内部当籤役である。例えば、表記された押し順(例えば、「F_1234ベル_A1」であれば、第1リール第1停止、第2リール第2停止、第3リール第3停止、第4リール第4停止)で停止操作が行われた場合には15枚入賞となり、それとは異なる押し順で停止操作が行われた場合には、停止操作のタイミング(1/2)が適切であれば1枚入賞となり、停止操作のタイミング(1/2)が適切でなければ取りこぼしとなる。すなわち、押し順小役の1つを構成する。なお、2枚ベット状態のときは、押し順小役でなくなり、遊技者の停止操作態様にかかわらず2枚入賞となる。
「F_RB1枚役」は、「BB中1枚役」の内部当籤役である。BB遊技状態(2BB中及び3BB中で共通。3枚ベット状態でのみ遊技可能)において、遊技者の停止操作態様にかかわらず1枚入賞となる。
「F_RB全役」は、「BB中15枚役」の内部当籤役である。BB遊技状態(2BB中及び3BB中で共通。3枚ベット状態でのみ遊技可能)において、遊技者の停止操作態様にかかわらず15枚入賞となる。
なお、本例において、BB遊技状態(その間中連続で作動しているRB遊技状態)では、図177の内部抽籤テーブルを参照して内部抽籤処理が行われ、「2BB」の図柄の組合せが停止表示されたことによって作動した2BB遊技状態(2BB中)にあっては、1枚を超える払出があったことを終了条件として終了し、「3BB」の図柄の組合せが停止表示されたことによって作動した3BB遊技状態(3BB中)にあっては、62枚を超える払出があったことを終了条件として終了する。
「F_疑似ハズレ1」は、ボーナス役は持ち越されているが、当該ボーナス役に係る図柄の組合せは停止表示されない場合(すなわち、3BBフラグ間/2枚ベット状態、あるいは2BBフラグ間/3枚ベット状態)において、「はずれ」となった場合に設定されるデータ(内部当籤役)である。
「F_疑似ハズレ2」は、ボーナス役が持ち越され(当籤ゲームを含む)、当該ボーナス役に係る図柄の組合せが停止表示できる場合(すなわち、3BBフラグ間/3枚ベット状態(非フラグ間/3枚ベット状態)、あるいは2BBフラグ間/2枚ベット状態(非フラグ間/2枚ベット状態))において、当該ボーナス役の単独当籤となった場合(3枚ベット状態であれば「F_3BB」、2枚ベット状態であれば「F_2BB」のみが決定された場合)に設定されるデータ(内部当籤役)である。
[本例(詳細例(その2))の停止制御構成]
続いて、図202~図219を参照して、本例の停止制御構成について説明する。図202~図207は、本例の優先順位テーブル選択テーブルの一例を示す図であり、図208~図219は、本例の優先順位テーブルの一例を示す図である。
本実施形態では、停止制御構成の一例として、内部抽籤処理(図56のS204等参照)において内部当籤役が決定され、リール停止設定処理(図56のS209等参照)において、決定された内部当籤役及び遊技状態に応じて、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、停止テーブル番号などが取得され、全リール回転中、あるいは一部のリール停止後の引込優先順位格納処理(図56のS212、図72のS724等参照)において、取得した引込優先順位テーブル選択テーブル番号、あるいは引込優先順位テーブル番号に応じたテーブルデータによって引込優先順位が格納され、停止操作が行われたときのリール停止制御処理(図72等参照)においては、まず、取得した停止テーブル番号に応じたテーブルデータによって滑り駒数が決定された後、停止開始位置を含めた所定の滑り駒数の範囲内の各図柄位置(例えば、停止開始位置を滑り駒数「0」とすると、滑り駒数「1」~「4」の範囲内の各図柄位置)について、格納された引込優先順位によってより適切な滑り駒数があるか否かを検索し、より適切な滑り駒数があった場合には滑り駒数を変更して最終的な停止制御位置を決定し、対象リールを停止させることについて説明した。
ここで、停止テーブルなどの滑り駒数が予め直接的に規定されたテーブルデータを用いて停止制御を行うことは、一般的に「テーブル制御」などと称され、停止開始位置を含めた所定の滑り駒数の範囲内の各図柄位置について、一定の条件の下、どの図柄位置で停止させるべきかを検索し、検索結果に応じて滑り駒数を決定する停止制御を行うことは、一般的に「コントロール制御」などと称される。すなわち、本実施形態では、停止制御構成の一例として、「テーブル制御」+「コントロール制御」を行うことについて説明した。
これに対し、本例では、「コントロール制御」のみを行うこととしている。特に、本例では、4つのリールが設けられる一例を前提としているので、押し順に応じて全通りの停止テーブルを予め規定しておくようにすると、これに係るデータ量が膨大となるためである。もっとも、これは、本例に係る発明が限定されることを意図したものではない。あくまでも、停止制御構成の一例であり、どのような停止制御が行われたとしても、本例に係る発明を適用することが可能である。例えば、第1停止されたリールについては「テーブル制御」を行い、以降は「コントロール制御」が行われるようにしたものであってもよいし、第1停止~第3停止されたリールについては「テーブル制御」を行い、最終停止である第4停止されたリールについては「コントロール制御」が行われるようにしたものであってもよい。
なお、本例の停止制御構成の一例も、基本的には上述したものと同様の流れとなる。また、本例では、説明の便宜上、図202~図207に示すテーブルを「優先順位テーブル選択テーブル」と称し、図208~図219に示すテーブルを「優先順位テーブル」と称しているが、これらはそれぞれ「引込優先順位テーブル選択テーブル」、「引込優先順位テーブル」と同様のデータ構成としたテーブルとすることもできるし、異なるデータ構成としたテーブルとすることもできる。前者の場合、本実施形態で示した各種の停止制御に関する処理をこれらのテーブルを用いて行うことも可能である。
まず、内部抽籤処理(図56のS204等参照)において内部当籤役が決定され、リール停止設定処理(図56のS209等参照)において、決定された内部当籤役及び遊技状態に応じて、優先順位テーブル選択テーブルの種別が取得される。例えば、遊技状態が「2BBフラグ間/3枚ベット状態」であれば、図202及び図203に示す優先順位テーブル選択テーブル(その1)から、内部当籤役に応じた(すなわち、「内部当籤役」に対応する行(アドレス)の)優先順位テーブル選択テーブルを示す情報が取得される。同様に、遊技状態が「非BBフラグ間」であれば、図204及び図205に示す優先順位テーブル選択テーブル(その2)から、内部当籤役に応じた優先順位テーブル選択テーブルを示す情報が取得され、遊技状態がその他の遊技状態であれば、図206及び図207に示す優先順位テーブル選択テーブル(その3)から、内部当籤役に応じた優先順位テーブル選択テーブルを示す情報が取得される。
優先順位テーブル選択テーブルでは、図202~図207に示すように、決定された内部当籤役(停止が許容された一又は複数の図柄の組合せ)に対して、押し順に応じた優先順位テーブルの種別(優先順位テーブル番号)が規定されている。なお、図202~図207において、例えば、「1×××」の列には、第1リールが第1停止されたときの優先順位テーブル番号が規定され、「12××」の列には、第1リールが第1停止された後、第2リールが第2停止されたときの優先順位テーブル番号が規定され、「123×」の列には、第1リールが第1停止され、第2リールが第2停止された後、第3リールが第3停止されたときの優先順位テーブル番号が規定され、「1234」の列には、第1リールが第1停止され、第2リールが第2停止され、第3リールが第3停止された後、第4リールが第4停止されたときの優先順位テーブル番号が規定されている。
なお、優先順位テーブル選択テーブルは、結果として、押し順に応じた優先順位テーブルの種別(優先順位テーブル番号)を認識可能に構成されていればよく(さらにいえば、決定された内部当籤役(停止が許容された一又は複数の図柄の組合せ)に対して、押し順に応じて(押し順不問役であれば一律に)どの図柄の組合せをどのような優先度(優先順位)によって停止させるかを識別可能に構成されていればよく)、そのデータ構成は上述したものに限られない(後述の優先順位テーブルも同様である)。また、換言すれば、優先順位テーブル選択テーブル及び後述の優先順位テーブルに規定される情報は、停止されるべき図柄の組合せを識別可能とするための停止情報である。すなわち、メインCPU101によって行われるこのような停止情報を決定するための各処理は、決定された内部当籤役に応じて、停止許容図柄組合せ情報を決定するための処理であるともいえる。
次に、遊技者により停止操作が行われると(図72(リール停止制御処理)のS714がYES判定)、停止開始位置が格納され(図72のS718)、リール停止選択処理(図72のS719)において、押し順に応じて、取得された優先順位テーブル選択テーブルのデータが示す優先順位テーブルの種別(優先順位テーブル番号)が取得され、取得した優先順位テーブルにより、決定された内部当籤役(停止が許容された一又は複数の図柄の組合せ)に対し、停止開始位置を含めて5図柄分の範囲内の各図柄位置の図柄について、予め定められた順序にしたがって優先度(優先順位)の高い図柄の組合せに対応する図柄(停止させることが適切な図柄)であるか否かを検索し、最も高い優先度(優先順位)であるとの検索結果が得られた(停止させることが適切と判定された)図柄位置にて当該リールが停止する滑り駒数が決定される。なお、優先度(優先順位)の情報は必ずしも必須の構成でなくともよい。すなわち、優先順位テーブルでは、その図柄位置で停止させることが許容されるか、又はその図柄位置で停止させることが許容されないか(禁止される)の情報によって構成されていてもよい。
なお、「予め定められた順序」は、滑り駒数が少ないほう(例えば、「0」→「1」→・・・「4」)から検索していく順序であってもよいし、滑り駒数が多いほう(例えば、「4」→「3」→・・・「0」)から検索していく順序であってもよいし、決められたパターン(例えば、「0」→「2」→「4」→「1」→「3」など)で検索していく順序であってもよい。また、検索範囲内で、同じ優先度(優先順位)となる図柄位置が複数あった場合には、滑り駒数がより少ないほうの図柄位置が最終的な停止位置となるようにしてもよいし、滑り駒数がより多いほうの図柄位置が最終的な停止位置となるようにしてもよいし、「予め定められた順序」にしたがって、検索順序がより先のほうの図柄位置が最終的な停止位置となるようにしてもよいし、検索順序がより後のほうの図柄位置が最終的な停止位置となるようにしてもよい。
なお、図208~図219に示す優先順位テーブルに規定される図柄の組合せの情報は、停止許容図柄組合せ情報として構成され得る情報である。また、「優先順位」の各列に示す情報は、対応する図柄の組合せ(停止許容図柄組合せ情報)の優先度(優先順位)を定めた情報であり、「優先順位」の「1」が最も優先度(優先順位)が高く、「優先順位」の「5」が最も優先度(優先順位)が低い。また、対応する図柄の組合せ(停止許容図柄組合せ情報)に「1」のデータが規定されている場合に上述した検索の対象となる。
例えば、「F_上段赤ベル」が内部当籤役として決定された場合、停止が許容される図柄の組合せは「C_中段赤ベル」、「C_上段赤ベル_1~4」であり(図178~図185参照)、この場合、いずれの押し順であっても図208及び図209に示す優先順位テーブル(その1)(優先順位テーブル番号「0」)が用いられる(図202~図207参照)。そして、優先順位テーブル(その1)(優先順位テーブル番号「0」)では、「C_上段赤ベル_1~4」が優先順位「1」で優先度が最も高く、「C_中段赤ベル」は優先順位が「2」で「C_上段赤ベル_1~4」と比較すると優先度は低くなる。
そして、停止開始位置から4駒先まで(停止開始位置を含めて5図柄分)の範囲内において、予め定められた順序にしたがって、それぞれの図柄の組合せを構成する図柄がある場合には、その優先度が比較される。例えば、第2リールが第1停止された場合に、停止開始位置から4駒先まで(停止開始位置を含めて5図柄分)の範囲内において、「C_中段赤ベル」を構成する図柄「赤ベル」と、「C_上段赤ベル_1~4」を構成する図柄「青ベル」とがあった場合には、「青ベル」図柄を「赤ベル」図柄よりも優先して停止させることが決定される。また、仮に、「C_中段赤ベル」を構成する図柄「赤ベル」がなく、「C_上段赤ベル_1~4」を構成する図柄「青ベル」があった場合には、「青ベル」図柄を停止させることが決定される。また、仮に、「C_中段赤ベル」を構成する図柄「赤ベル」があり、「C_上段赤ベル_1~4」を構成する図柄「青ベル」がなかった場合には、(検索対象であり次点の優先度である)「赤ベル」図柄を停止させることが決定される。なお、図202~図207に示すように、押し順及び停止操作の段階に応じて都度用いられる優先順位テーブルが変動する場合があり、この場合には、それぞれの押し順及び停止操作の段階にて規定された優先順位テーブルを用いて停止させる図柄が決定される。
ここで、優先順位テーブルは、複数の内部当籤役で共通して用いられるように構成されているため、検索対象となっている(「1」のデータが規定されている)図柄の組合せであっても、そもそもその遊技で対応する図柄の組合せの停止が許容されていない場合には、その図柄の組合せが検索対象となることはない。また、停止操作の段階が進行すると、その遊技で対応する図柄の組合せの停止が許容されていたとしても、すでにその図柄の組合せが停止しないかたちで停止している場合あり、この場合にも、その図柄の組合せが検索対象となることはない。すなわち、優先順位テーブルを用いて停止制御を行う場合には、その遊技で停止が許容されている図柄の組合せであるか、及びその遊技で未だ停止される可能性がある図柄の組合せであるかが考慮され、その上で、図柄の優先度が検索されることとなる。
[本例(詳細例(その2))のRUSH状態における制御]
続いて、図220~図222を参照して、本例のRUSH状態における制御について説明する。図220は、本例のRUSH状態における制御の流れの一例を説明する図であり、図221は、本例のRUSH状態における遊技期間を管理するRUSH残G数管理処理の一例を示す図であり、図222は、本例のRUSH状態の変形例を説明する図である。
上述したように、本例では、RUSH状態に移行すると、その遊技期間が1セット毎に、例えば「10ゲーム」あるいは「20ゲーム」といったように設定される。また、RUSH状態では、「押し順RB役」に当籤したときに全打順ナビが発生してRB状態に移行する場合がある。この場合、RUSH状態は中断され、RB状態の終了後に再開される。
また、上述したように、RUSH状態では、1セット中の最終ゲーム以外のゲームでは特別付与決定が行われず、1セット中の最終ゲームでは特別付与決定が行われる。特別付与決定では、通常役(通常リプレイ)である「JACリプレイ」あるいは「リーチ目リプレイ」に当籤しさえすれば、RUSHストックが必ず付与される。すなわち、RUSH状態における1セット中の最終ゲーム以外のゲームを第1遊技状態とし、RUSH状態における1セット中の最終ゲームを第2遊技状態とした場合、第1遊技状態と比べて第2遊技状態のほうが、遊技者に有利な停止操作態様の報知が行われる遊技状態に制御されるための権利の付与に関する有利度が高くなっている。
なお、特別付与決定が行われるのは、1セット中の最終ゲームのみでなくともよい。例えば、1セット中の最終ゲームを含めた残り2ゲーム間としてもよいし、一又は複数の特定ゲーム目(例えば、末尾が「7」の「7ゲーム目」、「17ゲーム目」など)としてもよい。また、RUSH状態では、例えば、第1遊技状態中のゲーム毎に第2遊技状態移行抽籤を行い、これに当籤したときに以後の一又は複数ゲーム間を第2遊技状態することが決定されるようにしてもよい。
なお、本例では、RUSH状態はセット数(ただし、1セット内のゲーム数は変動する)によってその遊技期間が管理されているが、その遊技期間の管理手法はこれに限られない。例えば、ゲーム数管理としてもよいし、ナビ回数管理としてもよいし、差枚数管理としてもよい。これは、上述したBB状態やRB状態についても同様である。すなわち、所定の更新条件の成立(例えば、ゲーム管理(セット内をゲーム数管理する場合も含む)であれば1ゲーム消化されたこと、ナビ回数管理であればナビが発生したとき、差枚数管理であればベット数を超える遊技価値の払出があったことなど)に応じ、管理する遊技期間が更新される(ゲーム数カウンタを1減算(加算)する、ナビ回数カウンタを1減算(加算)する、差枚数カウンタを差枚数分減算(加算)するなど)手法であれば、どのような手法を採用することも可能である。
いずれにしても、RUSH状態では、予め定められた条件にて一又は複数のゲーム間を第2遊技状態に制御可能となるようにすればよい。例えば、ゲーム数管理であれば、特別付与決定が行われるゲームをその最終ゲーム、あるいは特定ゲーム目とすることができるし、ナビ回数管理であれば、特別付与決定が行われるゲームを規定回数のナビが行われた次ゲーム、あるいは特定回数目のナビが行われた次ゲームとすることができるし、差枚数管理であれば、特別付与決定が行われるゲームを規定差枚数に達した次ゲーム、あるいは特定差枚数に達した次ゲームとすることができる。
図220の(a)は、このようなRUSH状態の基本仕様の一例を示している。図220の(a)では、例えば、通常・有利区間(「通常」)からRUSH状態に移行し、このRUSH状態では、その遊技期間が10ゲームに設定されている(「RUSH AT 10ゲーム」)。そして、基本的にはゲーム毎にその遊技期間が進行していき(「10」→「9」→「8」→・・・「2」→「1」のように1ゲーム毎に残りゲーム数が1ずつ減算されていき)、残りゲーム数が0となるとRUSH状態が終了し、通常・有利区間に戻る。また、このRUSH状態の1~9ゲーム目(「10」~「2」の表記がなされた無地枠)は特別付与決定が行われない第1遊技状態であり、最終ゲームである10ゲーム目(「1」の表記がなされた斜線枠)は特別付与決定が行われる第2遊技状態である。なお、本例では、第4停止操作後(第4停止操作時のストップボタンがオフエッジとなったとき)に残りゲーム数が1減算されるものとする。もっとも、残りゲーム数は加算方式によって更新されるものであってもよい。また、残りゲーム数の更新時期も上述したもの限られず、例えば、開始操作後第1停止操作前の任意の時期に更新されるものであってもよい。
次に、図220の(b)は、RUSH状態(RUSH AT)において、最終ゲーム以外で(すなわち、第1遊技状態において)RB状態に移行した場合の一例を示している。図220の(b)では、例えば、2ゲーム目(「9」の表記がなされた無地枠)において、「押し順RB役」に当籤し、全打順ナビが発生した結果「RBリプ」が成立し(疑似RB入賞)、RUSH状態が中断され次ゲームからRB状態が発生し(疑似RB)、RB状態の終了条件が成立してRB状態が終了し、RUSH状態が再開されたことを示している。このとき、2ゲーム目では、RUSH状態の残りゲーム数が1減算されているので、RUSH状態は3ゲーム目(「8」の表記がなされた無地枠)から再開される。
次に、図220の(c)は、RUSH状態(RUSH AT)において、最終ゲームで(すなわち、第2遊技状態において)RB状態に移行した場合の一例を示している。図220の(c)では、例えば、10ゲーム目(「1」の表記がなされた斜線枠)において、「押し順RB役」に当籤し、全打順ナビが発生した結果「RBリプ」が成立し(疑似RB入賞)、RUSH状態が中断され次ゲームからRB状態が発生し(疑似RB)、RB状態の終了条件が成立してRB状態が終了し、RUSH状態が再開されたことを示している。このとき、10ゲーム目では、RUSH状態の残りゲーム数が1減算されているので、本来はRB状態の終了とともにRUSH状態も終了するはずである。
しかしながら、上述したように、RUSH状態の最終ゲームは特別付与決定が行われ、特定の通常役に当籤しさえすれば、RUSH状態が延長されることが決定される遊技者に非常に有利な遊技状態である。これに対し、RB状態も遊技者に有利な遊技状態ではあるものの、RUSHストックの付与決定に関してはRUSH状態の最終ゲームよりもその有利度は劣る。すなわち、RB状態と比べて第2遊技状態のほうが、遊技者に有利な停止操作態様の報知が行われる遊技状態に制御されるための権利の付与に関する有利度が高くなっている。したがって、RUSH状態中に「押し順RB役」に当籤した場合、本来であれば遊技者の興趣は向上するはずであるが、最終ゲームに関しては遊技者を落胆させ、興趣を低下させてしまう場合がある。
そこで、RUSH状態の最終ゲームでRB状態に移行することになった場合には、特別にRUSH状態の残りゲーム数の減算がなかった状態にし、RUSH状態の10ゲーム目(「1」の表記がなされた斜線枠)から再開させて、特別付与決定の機会を得られることを担保している。なお、具体的な制御の一例については、図221を参照して後で説明する。
なお、図220の(b)(c)では、RUSH状態の最終ゲームにおいて「押し順RB役」に当籤したことに応じてRB状態に移行する場合を例に挙げて説明しているが、RUSH状態の最終ゲームにおいて「BB役」に当籤したことに応じてBB状態(SBB状態)に移行する場合にも、上記と同様の制御が行われるものとする。また、RUSH状態においてBB移行抽籤に当籤し、最終ゲームにおいて前兆G数が0となってBB状態(SBB状態)に移行する場合にも、上記と同様の制御が行われるようにしてもよい。また、RUSH状態においてBB移行抽籤に当籤し、最終ゲームにおいて前兆G数が1以上であるときは、そのまま最終ゲームにおいて特別付与決定が行われ、RUSH状態が継続する場合には継続したRUSH状態において前兆G数が0となったときにBB状態(SBB状態)に移行させ、RUSH状態が継続しない場合には移行した通常・有利区間において前兆G数が0となったときにBB状態(SBB状態)に移行させるようにすればよい。すなわち、本例では、BB状態は疑似ボーナスであるが、実際のボーナスと同様に遊技状態をまたいで持ち越されるようにすることもできる。
(RUSH残G数管理処理)
次に、図221を参照して、RUSH状態においてメインCPU101により実行されるRUSH残G数管理処理について説明する。なお、図221は、RUSH残G数管理処理の要部について説明する概要的なフローチャートである。
まず、メインCPU101は、遊技状態はRUSH中であるか否かを判別する(S2101)。すなわち、メインCPU101は、現在の遊技状態がRUSH状態であるか否かを判別する。S2101において、メインCPU101が、遊技状態はRUSH中でないと判別したとき(S2101がNO判定の場合)、メインCPU101は、このRUSH残G数管理処理を終了する。
一方、S2101において、メインCPU101が、遊技状態はRUSH中であると判別したとき(S2101がYES判定の場合)、メインCPU101は、RUSH残G数カウンタから1を減算する(S2102)。RUSH残G数カウンタは、RUSH状態の残りゲーム数を管理するカウンタであり、例えば、10ゲームのRUSH状態の開始時には「10」がセットされる。
次いで、メインCPU101は、RUSH残G数カウンタが0であるか否かを判別する(S2103)。S2103において、メインCPU101が、RUSH残G数カウンタが0でないと判別したとき(S2103がNO判定の場合)、メインCPU101は、このRUSH残G数管理処理を終了する。
一方、S2103において、メインCPU101が、RUSH残G数カウンタが0であると判別したとき(S2103がYES判定の場合)、メインCPU101は、特殊RUSH移行条件が成立しているか否かを判別する(S2104)。ここでいう特殊RUSH移行条件とは、上述した「10ゲーム+20ゲーム+EX」がセットされていることを意味する。すなわち、メインCPU101は、「10ゲーム+20ゲーム+EX」がセットされているか否かを判別する。S2104において、メインCPU101が、特殊RUSH移行条件が成立していると判別したとき(S2104がYES判定の場合)、メインCPU101は、特殊RUSH保障G数カウンタに20をセットし(S2105)、このRUSH残G数管理処理を終了する。以降は、この特殊RUSH保障G数カウンタによってRUSH状態の残りゲーム数が管理され(例えば、S2102で1ずつ減算され)、特殊RUSH保障G数カウンタが0であると判別したときには、毎ゲーム転落抽籤が行われ、転落抽籤に当籤した場合にはRUSH状態が終了される(あるいは、RUSHストックが1以上であれば、そのRUSHストックが「1」消費されて次セットに継続される)ことになる。なお、上述したように、特殊RUSH移行条件が成立している場合には最終ゲームにて特別付与決定は行われないため、これに関連する後述のS2106及びS2107の処理は実行されない。
一方、S2104において、メインCPU101が、特殊RUSH移行条件が成立していないと判別したとき(S2104がNO判定の場合)、メインCPU101は、疑似ボーナス移行条件が成立しているか否かを判別する(S2106)。すなわち、メインCPU101は、RUSH状態の最終ゲーム(第2遊技状態)にてRB状態(又はBB状態)に移行することが決定されたか否かを判別する。S2106において、メインCPU101が、疑似ボーナス移行条件が成立していないと判別したとき(S2106がNO判定の場合)、メインCPU101は、このRUSH残G数管理処理を終了する。
一方、S2106において、メインCPU101が、疑似ボーナス移行条件が成立していると判別したとき(S2106がYES判定の場合)、メインCPU101は、RUSH残G数カウンタに1を加算し(S2107)、このRUSH残G数管理処理を終了する。すなわち、RUSH状態の最終ゲーム(第2遊技状態)において、RB状態(又はBB状態)制御されるための権利が付与された場合に、管理される遊技期間が更新される所定の更新条件も成立する場合、再開時にRUSH状態の最終ゲームに復帰させるため、RUSH残G数カウンタに1を加算する処理を行うようにしている。一方、RUSH状態の最終ゲーム以外のゲーム(第1遊技状態)において、RB状態(又はBB状態)制御されるための権利が付与された場合に、管理される遊技期間が更新される所定の更新条件も成立する場合には、このような処理は行われないようにしている。
なお、本例では、RUSH状態の最終ゲーム(第2遊技状態)において、RB状態(又はBB状態)制御されるための権利が付与された場合に、管理される遊技期間が更新される所定の更新条件も成立する場合、再開時にRUSH状態の最終ゲームに復帰させるため、当該ゲームにおいて、一旦1が減算されたRUSH残G数カウンタに後で1を加算する処理を行うようにしているが、このような場合に更新はなかった遊技期間とするための手法はこれに限られない。例えば、S2107の処理は、RUSH状態が再開されるまでの間であればどのタイミングで実行されてもよい。また、例えば、S2102の処理前にS2106の処理を行い、S2106がYES判定だった場合にはS2102の処理が行われないようにすることで、再開時にRUSH状態の最終ゲームに復帰させるようにしてもよい。また、例えば、S2106がYES判定だった場合には特別復帰フラグをオンにし、疑似ボーナス終了時に特別復帰フラグがオンであれば、少なくとも次回遊技は第2遊技状態に復帰させるように制御を行ってもよい。
(変形例)
本例では、一実施態様として、遊技者に有利な特定遊技状態を疑似ボーナス状態である「RB状態(又はBB状態)」とし、遊技者に有利な停止操作態様が報知される特別遊技状態を「RUSH状態」とし、特別遊技状態は、第1遊技状態と第2遊技状態とを含み、第1遊技状態を「RUSH状態の最終ゲーム以外のゲーム」とし、第2遊技状態を「RUSH状態の最終ゲーム」として説明したが、特定遊技状態、第1遊技状態、及び第2遊技状態に相当する状態はそれぞれ上述したものに限られない。すなわち、何らかのかたちで遊技者に有利な特定遊技状態と、これとは異なる遊技者に有利な特別遊技状態とがあり、特別遊技状態は、第1遊技状態と第2遊技状態とを含み、第1遊技状態と比べて第2遊技状態の方が遊技者にとって有利度が高い(また、これに加え、特定遊技状態と比べて第2遊技状態の方が遊技者にとって有利度が高い)といった関係性が担保される限り、種々の状態を相当させることが可能である。この変形例では、そのような趣旨の下、特定遊技状態、第1遊技状態及び第2遊技状態の関係性について説明する。
図222の(a)は、特別遊技状態の基本仕様の一例を示している。上述したように、遊技者に有利な特別遊技状態は、第1遊技状態と第2遊技状態とを含み、第1遊技状態と比べて第2遊技状態の方が遊技者にとって有利度が高くなっている。なお、「有利度が高い」とは、遊技価値の付与期待値が高い、遊技価値の減少度合いが低い、特別遊技状態が延長されやすい(あるいは、その権利が付与されやすい)、特定遊技状態に移行しやすい(あるいは、その権利が付与されやすい)、あるいはそれらとは異なる別の特殊遊技状態(例えば、チャンスゾーンなど)に移行しやすい(あるいは、その権利が付与されやすい)、など種々の条件を適用することができる。
また、第1遊技状態と第2遊技状態とは、共通の管理手段(例えば、同じゲーム数カウンタ)によってその遊技期間が管理されるようにしてもよいし、別々の管理手段(例えば、別々のゲーム数カウンタ)によってその遊技期間が管理されるようにしてもよい。いずれにしても、通常遊技状態(遊技者にとって不利な状態、遊技の進行に伴い遊技価値が減少する状態)において、第1遊技状態移行許容条件が成立した後、第1遊技状態移行条件が成立した場合に、通常遊技状態から第1遊技状態に移行可能とする。また、通常遊技状態において、第2遊技状態移行許容条件が成立した後、第2遊技状態移行条件が成立した場合に、通常遊技状態から第2遊技状態に移行可能とすることもできる。
また、第1遊技状態において、第2遊技状態移行許容条件が成立した後、第2遊技状態移行条件が成立した場合に、第1遊技状態から第2遊技状態に移行可能とする。また、第1遊技状態において、第1遊技状態終了条件が成立した場合(例えば、ゲーム数カウンタが0となった場合)に、第1遊技状態から通常遊技状態に移行可能とする。なお、この場合、即座に通常遊技状態に移行させず、第1遊技状態終了条件が成立後、移行条件が成立したときに通常遊技状態に移行させるものであってもよい。また、第2遊技状態において、第2遊技状態終了条件が成立した場合(例えば、ゲーム数カウンタが0となった場合)に、第2遊技状態から第1遊技状態に移行可能とする。なお、この場合、即座に第1遊技状態に移行させず、第2遊技状態終了条件が成立後、移行条件が成立したときに第1遊技状態に移行させるものであってもよい。また、第2遊技状態において、第2遊技状態終了条件が成立した場合に、第2遊技状態から通常遊技状態に移行可能とすることもできる。なお、この場合、即座に通常遊技状態に移行させず、第2遊技状態終了条件が成立後、移行条件が成立したときに通常遊技状態に移行させるものであってもよい。
また、第1遊技状態において、特定遊技状態移行許容条件が成立した後、特定遊技状態移行条件が成立した場合に、第1遊技状態から特定遊技状態に移行可能とする。また、第2遊技状態において、特定遊技状態移行許容条件が成立した後、特定遊技状態移行条件が成立した場合に、第2遊技状態から特定遊技状態に移行可能とする。また、通常遊技状態において、特定遊技状態移行許容条件が成立した後、特定遊技状態移行条件が成立した場合に、通常遊技状態から特定遊技状態に移行可能とすることもできる。また、特定遊技状態において、特定遊技状態終了条件が成立した場合、第1遊技状態から移行した特定遊技状態であれば第1遊技状態に復帰可能とし、第2遊技状態から移行した特定遊技状態であれば第2遊技状態に復帰可能とする。なお、通常遊技状態から移行した特定遊技状態であれば、原則は通常遊技状態に復帰するが、特殊遊技状態に移行可能とすることもできる。また、特定遊技状態終了条件が成立した場合、即座に各遊技状態に復帰(移行)させず、その後、移行条件が成立したときに各遊技状態に復帰(移行)させるものであってもよい。
次に、図222の(b)は、第1遊技状態から特定遊技状態に移行した場合の一例を示している。通常遊技状態から第1遊技状態に移行し、例えば、この第1遊技状態では、その遊技期間が10ゲームに設定され、第1遊技状態の2ゲーム目(「9」の表記がなされた無地枠)において、特定遊技状態移行許容条件が成立すると、第1遊技状態が中断される。ここで、例えば、特定遊技状態が疑似ボーナス状態や実際のボーナス状態であるとした場合、このゲームでは、例えば、表示装置11において「勝利」や「WIN」などのボーナス確定報知が行われる。また、このゲームでは、所定の更新条件が成立していれば、これに応じて残りの遊技期間が更新される。なお、図222の(b)に示す例では、特定遊技状態移行許容条件成立後、特定遊技状態移行条件成立までは開始待ち状態(「待」の表記)となる。開始待ち状態は、複数ゲーム継続可能な状態であり、例えば、特定遊技状態が疑似ボーナス状態や実際のボーナス状態であるとした場合、開始待ち状態にて特別図柄揃いが停止表示されたことが特定遊技状態移行条件成立となる。もっとも、特定遊技状態移行許容条件が成立した遊技で即座に(あるいは、その次遊技の開始時に)特定遊技状態移行条件を成立させて(例えば、特別図柄揃い演出などを行って)特定遊技状態に移行させることもできる。すなわち、開始待ち状態を設けないようにすることもできる。
特定遊技状態に移行し、特定遊技状態での遊技が行われ、特定遊技状態終了条件が成立すると第1遊技状態が再開される。なお、上述したように、特定遊技状態終了条件が成立した場合、その後、移行条件が成立したときに第1遊技状態に復帰させるようにしてもよい。また、特定遊技状態終了条件成立後、移行条件成立までは復帰待ち状態とすることができる。ここで、例えば、特定遊技状態が実際のボーナス状態であり、第1遊技状態がART(高RT)であるとした場合、当該ボーナス状態の終了後が低RTとなる場合には、低RTから高RTへの移行条件となる高RT移行出目の表示までが復帰待ち状態となる。ここで、図222の(b)では、図220の(b)と同様、第1遊技状態において、特定遊技状態に制御されるための権利が付与されたゲームで所定の更新条件も成立しているので、再開時の第1遊技状態の遊技期間は更新があった遊技期間となる(第1遊技状態の3ゲーム目(「8」の表記がなされた無地枠)から再開される。
一方、図222の(c)は、第2遊技状態から特定遊技状態に移行した場合の一例を示している。例えば、この第2遊技状態では、その遊技期間が5ゲームに設定され、第2遊技状態の4ゲーム目(「2」の表記がなされた斜線枠)において、特定遊技状態移行許容条件が成立すると、第1遊技状態が中断される。その後、開始待ち状態において特定遊技状態移行条件が成立し、特定遊技状態に移行し、特定遊技状態での遊技が行われ、特定遊技状態終了条件が成立して特定遊技状態が終了し、第2遊技状態が再開されるまでの流れは第1遊技状態のときと同様である。もっとも、図222の(c)では、図220の(c)と同様、第2遊技状態において、特定遊技状態に制御されるための権利が付与されたゲームで所定の更新条件が成立していたとしても、再開時の第2遊技状態の遊技期間は更新がなかった遊技期間となる(残り1ゲームにならずに、残り2ゲーム(第2遊技状態の4ゲーム目(「2」の表記がなされた斜線枠))から再開される。
なお、第2遊技状態から特定遊技状態に移行する場合には、再開時の第2遊技状態の遊技期間は更新がなかった遊技期間とする仕様の場合、特定遊技状態よりも第2遊技状態のほうが遊技者の有利度が高い仕様とすることが望ましい。仮に、特定遊技状態のほうが第2遊技状態よりも遊技者の有利度が高いとすると、第2遊技状態のゲーム数が減らないことよりも、遊技者の意識は特定遊技状態に集中することとなるからである。
また、さらなる変形例として、特定遊技状態にも複数の種類を設け、所定の特定遊技状態により中断された場合に限り、ゲーム数が減らないというものとしてもよい。例えば、所定の特定遊技状態を上述したBB状態とし、これとは異なる特定の特定遊技状態を上述したRB状態とした場合、移行条件が成立した特定遊技状態がBB状態である場合には、図222の(c)に示すようにゲーム数が減らずに残り2ゲームから再開されるが、移行条件が成立した特定遊技状態がRB状態である場合には、ゲーム数が1減算され、残り1ゲームから再開されるものとして、ゲーム数が減らない種別の特定遊技状態についてより恩恵を感じさせるものとしてもよい。これにより特定遊技状態の種類により、単に獲得枚数やゲーム数に差を持たせるだけといった従来の手法よりも興趣をより高めることができる。
(本詳細例(その2)に係る発明1)
このように、本詳細例(その2)の遊技機によれば、第1遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム以外のゲーム)から特定遊技状態(例えば、RB状態)に移行する場合、特定遊技状態の終了後に再開される第1遊技状態ではその遊技期間が更新後の遊技期間となる一方、第1遊技状態よりも遊技者の有利度が高い第2遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム)から特定遊技状態に移行する場合、特定遊技状態の終了後に再開される第2遊技状態ではその遊技期間が更新後の遊技期間とならないように構成される。すなわち、第2遊技状態では、特定遊技状態に移行したことに起因してその遊技期間を進行させない措置がとられる。これにより、遊技者の有利度が高い状態中に、それとは異なる状態への移行条件が成立した場合であっても、遊技者の損失感を軽減することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
なお、上述した措置として、例えば、特別遊技状態(例えば、RUSH状態)の遊技期間は残ゲーム数カウンタによって管理され、残ゲーム数カウンタの値は1ゲームにつき1ずつ減算されるものである場合、第2遊技状態が特定遊技状態への移行によって中断された後、特定遊技状態の終了後に再開されるまでの間に残ゲーム数カウンタの値を1加算する処理が実行されるものとしてもよい。これにより、制御負担を必要以上に増大させることなく、上述した措置を適切に行うことができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、第1遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム以外のゲーム)から特定遊技状態(例えば、RB状態)に移行する場合、特定遊技状態の終了後に再開される第1遊技状態ではその遊技期間が更新後の遊技期間となる一方、第1遊技状態及び特定遊技状態よりも遊技者の有利度が高い第2遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム)から特定遊技状態に移行する場合、特定遊技状態の終了後に再開される第2遊技状態ではその遊技期間が更新後の遊技期間とならないように構成される。すなわち、第2遊技状態では、特定遊技状態に移行したことに起因してその遊技期間を進行させない措置がとられる。ここで、特定遊技状態は第2遊技状態よりも有利度が低い状態であるため、このような措置はより好適なものとなる。これにより、遊技者の有利度が高い状態中に、それとは異なる状態への移行条件が成立した場合であっても、遊技者の損失感を軽減することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、RUSH状態)は、所定ゲーム数(例えば、10ゲーム)を1セットとして行われ、そのうち1ゲームが、遊技者に有利な停止操作態様が報知される遊技状態に制御されるための権利(例えば、RUSHストック)の有利度が高い第2遊技状態となり、その他のゲームでは第1遊技状態となる。そして、第2遊技状態で特定遊技状態(例えば、RB状態)に制御されるための権利が付与された場合(例えば、「押し順RB役」に当籤した場合)には、特定遊技状態の終了後は再度第2遊技状態での遊技を行うことが可能となるように構成される。すなわち、1ゲームである第2遊技状態において、有利度の高い状態での恩恵を受けることなく特定遊技状態に移行した場合には、その恩恵を受け得る機会を再度付与すべく、特定遊技状態の終了後に第2遊技状態に移行させる。これにより、遊技者の有利度が高い状態中に、それとは異なる状態への移行条件が成立した場合であっても、遊技者の損失感を軽減することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
なお、第2遊技状態では、特定遊技状態に制御されるための権利が付与される確率よりも、遊技者に有利な停止操作態様が報知される遊技状態に制御されるための権利が必ず付与されることになる所定役(例えば、「通常リプレイ」)の当籤確率のほうが高くなるように構成することで、第2遊技状態を有利度の高い遊技状態とすることができる。これにより、遊技者の有利度が高い状態における期待感を飛躍的に高めて遊技の興趣を向上させることができる。
[本例(詳細例(その2))のNBB状態における制御]
続いて、図223~図224を参照して、本例のNBB状態における制御について説明する。図223は、本例のNBB状態における制御の流れの一例を説明する図であり、図224は、本例のNBB状態における非JAC中の停止操作態様の報知内容を制御するNBB非JAC中打順ナビ発生処理の一例を示す図である。
上述したように、本例では、BB状態に移行すると、当該BB状態はNBB状態又はSBB状態のいずれかの状態となる。なお、いずれの状態に移行したかは、BB状態の開始時(あるいは、移行決定から開始されるまでの任意の時期)に、例えば、後述の告知ランプ(符号省略)や第1表示部404での表示態様によって告知される。具体的には、例えば、SBB状態に移行したときには、後述の告知ランプ「BB」が点灯するとともに点滅もし、第1表示部404には「スーパー」と表示され、NBB状態に移行したときには、後述の告知ランプ「BB」が点灯し、第1表示部404には「ノーマル」と表示される。もっとも、告知に用いる手段は、上述したものに限られず、その他の手段(例えば、スピーカ群84や後述の第2表示部405など)を一又は複数組み合わせて用いることができる。
NBB状態及びSBB状態は、いずれも非JAC中及びJAC中から構成され、JAC中では、NBB状態であるかSBB状態であるかを問わず、打順小役に当籤したとき必ず全打順ナビが発生し、当該押し順にしたがって停止操作を行うことで15枚入賞を5回発生させることが容易となる。なお、打順小役は、正解押し順が4択(第1停止)×3択(第2停止)×2択(第3停止)=24択となるため、全打順ナビが発生した場合には(ナビ通りの停止操作が行われることで)100%の確率で15枚入賞を発生させることができるが、全打順ナビが発生しない場合には15枚入賞が発生する確率(自力で正解押し順を当てる確率)は1/24となるので、15枚入賞を発生させることが困難となる。
また、非JAC中では、NBB状態であるかSBB状態であるかを問わず、「JACリプ」に入賞する(あるいは、「JACリプ」が入賞する全打順ナビが発生する)と非JAC中からJAC中に移行する。ここで、NBB状態とSBB状態とでは、「JACリプ」が入賞する全打順ナビが発生する頻度が異なるようになっており、この頻度の差異によってSBB状態はNBB状態よりも有利な状態となっている。また、NBB状態とSBB状態とでは、非JAC中に打順小役に当籤したとき、15枚入賞となる全打順ナビが発生する頻度が異なるようになっており、この頻度の差異によってSBB状態はNBB状態よりも有利な状態となっている。なお、SBB状態とNBB状態とは、非JAC中の「JACリプ」が入賞する全打順ナビが発生する頻度にのみ差をつけ、非JAC中の15枚入賞となる全打順ナビが発生する頻度に差をつけないようにすることで有利度を異ならせるようにすることもできるし、非JAC中の15枚入賞となる全打順ナビが発生する頻度にのみ差をつけ、非JAC中の「JACリプ」が入賞する全打順ナビが発生する頻度に差をつけないようにすることで有利度を異ならせるようにすることもできる。また、BB状態を非JAC中のような状態のみで構成することもできる。また、SBB状態はJAC中のような状態のみで構成され(すなわち、例えば20ゲーム間、単に打順小役に当籤したときに全打順ナビが発生する状態として構成され)、NBB状態は非JAC中とJAC中の間を相互に移行可能な状態として構成することもできる。
まず、図223を参照して、特に、NBB状態における非JAC中の打順ナビが発生する条件について説明する。他の状態からBB状態に移行したとき、NBB状態であるかSBB状態であるかを問わず、まずは非JAC中に移行する。非JAC中はその遊技期間が20ゲームに設定され、非JAC中で20ゲームを消化するとBB状態は終了する。SBB状態では、非JAC中に打順小役に当籤した場合、常に全打順ナビが発生する。これに対し、NBB状態では、非JAC中の1ゲーム目に打順小役に当籤した場合には全打順ナビが発生するが、以降は、前回のゲームにおいて15枚入賞が発生せず、今回のゲームで打順小役に当籤した場合にのみ全打順ナビが発生する。
例えば、NBB状態の非JAC中の2ゲーム目以降の遊技において、前回のゲームでリプレイ役や通常1枚役に当籤(15枚入賞発生せず)、今回のゲームで打順小役に当籤の場合、今回のゲームでは全打順ナビが発生する。また、前回のゲームで打順小役に当籤したが(全打順ナビが発生しなかったことに起因して、あるいは、全打順ナビが発生したが押し順ミスがあって)押し順不正解となって15枚入賞が発生せず、今回のゲームで打順小役に当籤の場合、今回のゲームでは全打順ナビが発生する。また、前回のゲームで打順小役に当籤し、全打順ナビが発生して押し順正解となって15枚入賞が発生し、今回のゲームで打順小役に当籤の場合、今回のゲームでは全打順ナビが発生しない。また、前回のゲームで打順小役に当籤し、全打順ナビは発生しなかったが(自力で)押し順正解となって15枚入賞が発生し、今回のゲームで打順小役に当籤の場合、今回のゲームでは全打順ナビが発生しない。
このように、NBB状態の非JAC中では、打順小役について、当該NBB状態における非JAC中の1ゲーム目では特別に全打順ナビが発生するが、当該NBB状態における非JAC中の2ゲーム目以降では、前回のゲームで15枚入賞が発生していなければ全打順ナビが発生する一方、前回のゲームで15枚入賞が発生していれば全打順ナビが発生しないものとなっている。なお、本例において、例えば、NBB状態の非JAC中において、遊技者の遊技価値の獲得状況のトータルを考慮しながら、全打順ナビを発生させるか否かについて抽籤などを行って決定していく(例えば、遊技者の遊技価値が予定よりも減少していれば全打順ナビが発生しやすく、増加していれば全打順ナビが発生しにくくする)ことも可能であるが、そのようにすると制御負担も膨大なものとなるため、本例では、前回のゲームで15枚入賞が発生したか否かのみを考慮して、今回のゲームで全打順ナビを発生させるか否かを決定するようにしている。もっとも、全打順ナビが発生しなくとも15枚入賞の発生が困難となるだけで、自力で押し順を正解させることができれば15枚入賞が発生する場合もある。なお、非JAC中の1ゲーム目も2ゲーム目以降と同様の制御が行われるようにすることもできる。
また、非JAC中において「JACリプレイ」に当籤した場合、SBB状態では常に全打順ナビが発生し、これに応じてJAC中に移行する(なお、この場合、結果としての「JACリプ」の入賞は、JAC中に移行する条件に含まれるようにしてもよいし、含まれないようにしてもよい)。一方、NBB状態では、当該「JACリプレイ」の当籤が、当該NBB状態における1回目の当籤である場合には全打順ナビが発生するが、当該NBB状態における2回目以降の当籤である場合には第1停止ナビのみが発生する。
「JACリプレイ」は、第1停止操作が第3リール又は第4リールに対して行われたときにしか「JACリプ」が入賞しないようになっているので、実質的には、正解押し順が2択(第3リール又は第4リールへの第1停止)×3択(第1停止後残りのリールへの第2停止)×2択(第3停止)=12択となっているが、これでもまだ押し順を自力正解させる確率(1/12)が低いので、これによって遊技の興趣を低下させず、且つ、遊技者に過度に有利とならないようにバランスを考慮し、NBB状態において「JACリプレイ」に当籤し、全打順ナビが発生しない場合、第1停止ナビを発生させるようにしている。
例えば、「F_12RB_4123JAC」~「F_14RB_4213JAC」及び「F_31RB_4231JAC」~「F_34RB_4321JAC」のいずれの「JACリプレイ」に当籤した場合、これが当該NBB状態における2回目以降の当籤である場合には、第1停止を第4リールに対してすべき旨の第1停止ナビが発生する。また、例えば、「F_21RB_3124JAC」~「F_24RB_3214JAC」及び「F_41RB_3241JAC」~「F_43RB_3421JAC」のいずれの「JACリプレイ」に当籤した場合、これが当該NBB状態における2回目以降の当籤である場合には、第1停止を第3リールに対してすべき旨の第1停止ナビが発生する。これによって、3択(第1停止後残りのリールへの第2停止)×2択(第3停止)=6択となり、自力で押し順正解してJAC中に移行させることができる確率が1/6となる。
このように、NBB状態の非JAC中では、「JACリプレイ」について、当該NBB状態における1回目の当籤である場合には特別に全打順ナビが発生してJAC中に移行するが、当該NBB状態における2回目以降の当籤である場合には第1停止ナビのみが発生するので、1/6で押し順を正解させることができれば「JACリプ」が入賞したことを条件にJAC中に移行するが、1/6で押し順を正解させることができなければ「JACリプ」は入賞せずJAC中には移行しない。当該NBB状態における1回目の当籤である場合も当該NBB状態における2回目以降の当籤である場合と同様の制御が行われるようにすることもできる。
非JAC中からJAC中に移行した場合、NBB状態であるかSBB状態であるかを問わず、JAC中は打順小役について全打順ナビが5回発生するため、JAC中自体はこれらの状態間で優劣はない。JAC中が終了したときには非JAC中に戻り、また再度JAC中に移行させることができた場合にはJAC中に移行し、これが非JAC中のゲーム数が消化されるまで繰り返されることになる。もっとも、JAC中は非JAC中の遊技期間が進行しない(付与された20ゲームが減算されない)ので、JAC中での遊技を長く行えば行うほど(JAC中に移行させた回数が多ければ多いほど)遊技者にはより多くの遊技価値が付与されることとなる。したがって、特に、NBB状態の非JAC中では、「JACリプレイ」当籤時に押し順を正解させて「JACリプ」を入賞させられるか否かは遊技者にとって大きな関心事となり、興趣を向上させる一因となる。
なお、JAC中においても、SBB状態とNBB状態とで全打順ナビの発生確率を変動させるようにしてもよい。例えば、SBB状態では100%、NBB状態では50%といったように、JAC中もSBB状態のほうが有利となるようにしてもよいし、SBB状態では50%、NBB状態では100%といったように、JAC中はNBB状態のほうが有利となるようにしてもよい。また、例えば、SBB状態では全打順ナビの発生回数が7回、NBB状態では全打順ナビの発生回数が5回といったように、JAC中もSBB状態のほうが有利となるようにしてもよいし、SBB状態では全打順ナビの発生回数が5回、NBB状態では全打順ナビの発生回数が7回といったように、JAC中はNBB状態のほうが有利となるようにしてもよい。
(NBB非JAC中打順ナビ発生処理)
次に、図224を参照して、NBB状態においてメインCPU101により実行されるNBB非JAC中打順ナビ発生処理について説明する。なお、図224は、NBB非JAC中打順ナビ発生処理の要部について説明する概要的なフローチャートである。
まず、メインCPU101は、当籤役は打順小役であるか否かを判別する(S2111)。S2111において、メインCPU101が、当籤役は打順小役であると判別したとき(S2111がYES判定の場合)、メインCPU101は、NBB開始1G目であるか否かを判別する(S2112)。すなわち、メインCPU101は、NBB状態における非JAC中の1ゲーム目であるか否かを判別する。S2112において、メインCPU101が、NBB開始1G目でないと判別したとき(S2112がNO判定の場合)、メインCPU101は、前回払出枚数カウンタは「15」であるか否かを判別する(S2113)。前回払出枚数カウンタは、前回のゲームで15枚入賞が発生したか否かを識別可能とするためのカウンタであり、前回のゲームで15枚入賞が発生していた場合にはその値が「15」となる。すなわち、メインCPU101は、前回のゲームで15枚入賞が発生したか否かを判別する。S2113において、メインCPU101が、前回払出枚数カウンタは「15」であると判別したとき(S2113がYES判定の場合)、メインCPU101は、このNBB非JAC中打順ナビ発生処理を終了する。
S2112において、メインCPU101が、NBB開始1G目であると判別したとき(S2112がNO判定の場合)、及びS2113において、メインCPU101が、前回払出枚数カウンタは「15」でないと判別したとき(S2113がNO判定の場合)、メインCPU101は、打順小役について、全打順ナビを発生させる(S2114)。すなわち、メインCPU101は、NBB状態における非JAC中の1ゲーム目で打順小役に当籤した場合、及びNBB状態における非JAC中に、前回のゲーム15枚入賞が発生しておらず、今回のゲームで打順小役に当籤した場合、15枚入賞が発生する正解押し順(第1停止4択×第2停止3択×第3停止2択=24択のうち、当籤した打順小役に対応する正解押し順)を報知するための処理を行う。S2114の処理後、メインCPU101は、このNBB非JAC中打順ナビ発生処理を終了する。
S2111において、メインCPU101が、当籤役は打順小役でないと判別したとき(S2111がNO判定の場合)、メインCPU101は、当籤役は「JACリプレイ」であるか否かを判別する(S2115)。S2115において、メインCPU101が、当籤役は「JACリプレイ」でないと判別したとき(S2115がNO判定の場合)、メインCPU101は、このNBB非JAC中打順ナビ発生処理を終了する。一方、S2115において、メインCPU101が、当籤役は「JACリプレイ」であると判別したとき(S2115がYES判定の場合)、メインCPU101は、当該BBで初回JACであるか否かを判別する(S2116)。すなわち、メインCPU110は、当該NBB状態において、「JACリプレイ」の1回目の当籤であるか否かを判別する。
S2116において、メインCPU101が、当該BBで初回JACであると判別したとき(S2116がYES判定の場合)、メインCPU101は、全打順ナビを発生させ(S2117)、このNBB非JAC中打順ナビ発生処理を終了する。すなわち、メインCPU101は、当該NBB状態において、「JACリプレイ」の1回目の当籤であると判別したときは、「JACリプ」の入賞が発生する正解押し順(第1停止2択×第2停止3択×第3停止2択=12択のうち、当籤した「JACリプレイ」の「JACリプ」入賞に対応する正解押し順)を報知するための処理を行う。
一方、S2116において、メインCPU101が、当該BBで初回JACでないと判別したとき(S2116がNO判定の場合)、メインCPU101は、第1停止ナビを発生させ(S2118)、このNBB非JAC中打順ナビ発生処理を終了する。すなわち、メインCPU101は、当該NBB状態において、「JACリプレイ」の1回目の当籤でないと判別したときは、「JACリプ」の入賞が発生する正解押し順のうち第1停止(第3リール又は第4リール)の正解押し順のみを報知するための処理を行う。なお、この場合、「JACリプレイ」当籤した旨のみが報知され、押し順については報知されないようにすることもできる。
(本詳細例(その2)に係る発明2)
このように、本詳細例(その2)の遊技機によれば、遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態(例えば、NBB状態)では、特定役(例えば、打順小役)に当籤したときに所定数(例えば、15枚)の遊技価値が付与されることとなる特定停止操作態様(例えば、正解押し順)が必ずしも報知されない場合があるが、直前の単位遊技にて所定数の遊技価値が付与されていない場合に、当該単位遊技で特定役に当籤したときには特定停止操作態様が報知されるように構成される。これにより、必ずしも有利な停止操作態様が報知されない特定遊技状態において、処理負荷の少ない手法を用いて遊技価値の獲得数の下振れを抑制することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
なお、特別遊技状態が開始された最初の単位遊技で特定役に当籤したときには、直前の単位遊技における遊技価値の付与状況を問わず特定停止操作態様が報知されるように構成することができる。これにより、特別遊技状態の初期段階において遊技価値が付与されやすくなることなら、例えば、それ以降で遊技価値が減少する状況が多少継続したとしても、遊技者の不快感を軽減することができるため、さらに遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態(例えば、NBB状態)では、特定役(例えば、打順小役)に当籤したときに所定数(例えば、15枚)の遊技価値が付与されることとなる特定停止操作態様(例えば、正解押し順)が必ずしも報知されない場合があるが、直前の単位遊技にて所定数の遊技価値が付与されていない場合に、当該単位遊技で特定役に当籤したときには特定停止操作態様が報知されるように構成される。なお、直前の単位遊技にて特定役に当籤し、特定停止操作態様が報知されたが所定数の遊技価値が付与されなかった場合も同様とする。これにより、必ずしも有利な停止操作態様が報知されない特定遊技状態において、処理負荷の少ない手法を用いて遊技価値の獲得数の下振れを抑制することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。また、停止操作ミスが発生した場合であっても、それを含めて遊技価値の獲得数の下振れを抑制することができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る第1遊技状態(例えば、NBB状態)及び第2遊技状態(例えば、SBB状態)があり、第1遊技状態では、特定役(例えば、打順小役)に当籤したときに所定数(例えば、15枚)の遊技価値が付与されることとなる特定停止操作態様(例えば、正解押し順)が必ずしも報知されない場合があるが、直前の単位遊技にて所定数の遊技価値が付与されていない場合に、当該単位遊技で特定役に当籤したときには特定停止操作態様が報知され、第2遊技状態では、特定役に当籤したときには特定停止操作態様が報知されるように構成される。これにより、有利な停止操作態様が報知される所定遊技状態(例えば、SBB状態)と、必ずしも有利な停止操作態様が報知されない特定遊技状態(例えば、NBB状態)とを簡易な手法で創出できるとともに、当該特定遊技状態において、処理負荷の少ない手法を用いて遊技価値の獲得数の下振れを抑制することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
[本例(詳細例(その2))のRBチャレンジ演出における制御など]
続いて、図225~図227を参照して、本例のRBチャレンジ演出における制御について説明する。図225~図227は、本例のRBチャレンジ演出における制御の流れの一例を説明する図である。また、図228及び図229を参照して、本例の特定の押し順リプレイについて説明する。図228及び図229は、本例における特定の押し順リプレイと押し順と停止図柄組合せとの対応関係の一例を示す図である。また、図230を参照して、本例のRBナビMAPテーブルについて説明する。図230は、本例におけるRBナビMAPテーブルの一例を示す図である。また、図231を参照して、本例のRB履歴表示について説明する。図231は、本例におけるRB履歴表示の表示画面の一例を示す図である。
上述したように、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤したゲームで、押し順(12択)に正解して「RBリプ」を入賞させることができた場合、RB状態に移行させることができる。また、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤したゲームで、現在のRBナビMAPテーブル上の押し順RB役当籤回数に対応するパラメータが「1」であった場合、正解押し順が報知され、RB状態に移行させることができる。
本例では、このように、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤したゲームでは、「RBチャレンジ演出」が行われる。なお、本例では、RUSH状態において「押し順RB役」に当籤したゲームにおいても、「RBチャレンジ演出」が行われるようにしてもよい。もっとも、この場合、RUSH状態では必ず正解押し順が報知され、RB状態に移行させることができるようになっている。
また、本例では、通常・非有利区間において「押し順RB役」に当籤した場合、押し順が正解するか否かを問わず、BB状態に移行させることができる。ここで、通常・有利区間は、導出された結果表示(停止表示された図柄の組合せ)に応じて遊技状態(増加区間)に関する処理を実行可能とする遊技状態であるのに対し、通常・非有利区間は、導出された結果表示(停止表示された図柄の組合せ)に応じて遊技状態(増加区間)に関する処理を実行可能としない遊技状態である。すなわち、通常・非有利区間では、「押し順RB役」に当籤したとき、「押し順RB役」に当籤したという要因をもって遊技状態を変動させることは可能とするが、「RBリプ」が入賞したという要因によって遊技状態を変動させることは可能としない。もっとも、これはあくまで仕様上の制約であり、遊技者からしてみれば、「押し順RB役」に当籤したのが通常・有利区間であればRB状態に移行させることができる可能性がある一方、「押し順RB役」に当籤したのが通常・非有利区間であれば何らかの利益を得ることができないとすれば、興趣が低下したり、不信感をおぼえたりするおそれがある。
そこで、本例では、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤した場合、押し順が報知されなくとも「RBリプ」を入賞させることができた場合にはRB状態に移行するという特典が付与される一方、「RBリプ」を入賞させることができなかった場合にはRB状態に移行するという特典が付与されないように構成するとともに、通常・非有利区間において「押し順RB役」に当籤した場合、「RBリプ」が入賞したか否かを問わず、BB状態に移行するという特典が付与されるようにしている。
なお、本例では、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤し、「RBリプ」を入賞させることができた場合の特典をRB状態への移行とし、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤した場合の特典をBB状態への移行としている。すなわち、特典の内容を異ならせている。ここで、本例では、遊技が行われる主たる遊技状態は通常・有利区間であり、通常・非有利区間の滞在期間は相対的に短い。そこで、通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合には、通常・有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合よりも、特典の内容が有利となるようにし、ある種プレミアム的な特典が付与されるように構成している。もっとも、これは一例であり、例えば、通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合の特典を、通常・有利区間と同じRB状態としてもよいし、通常・有利区間よりも特典の内容が不利となる(例えば、RB状態のナビ回数の上限を3回とするなど)ようにしてもよい。
また、本例では、上述したように、通常・有利区間と通常・非有利区間とは、遊技者からすると見た目上の差異はほとんどないことから、通常・非有利区間において「押し順RB役」に当籤したゲームにおいても、通常・有利区間において「押し順RB役」に当籤したゲームと同じ「RBチャレンジ演出」が行われるようにして、遊技者の期待感が高まるようにしている。
このような仕様の下、図225~図227を参照して本例のRBチャレンジ演出について説明していく。図225の(a)は、例えば、通常・有利区間で「押し順RB役」に当籤したとき、あるいは通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤したときのゲーム開始時を示す図である。当該ゲームでは、まず、開始操作後の所定期間(例えば、1300msec)において遊技操作が無効化される開始時ロックが実行される。また、開始時ロックの実行中に、後述の告知ランプ「CHANCE」(符号省略)が点灯して、「押し順RB役」に当籤したこと(RBチャレンジ演出が開始されたこと、RB状態に移行できる可能性があること)が報知される。
ここで、図225の(a)は、通常・有利区間において、現在のRBナビMAPテーブル上の押し順RB役当籤回数に対応するパラメータが「0」の場合(あるいは、通常・非有利区間の場合)の演出例であり、正解押し順が報知されていない。具体的には、後述の第1表示部404(図225~図227において符号省略)において、「? ? ? ?」のように正解押し順を認識できない表示がなされる。一方、図示は省略しているが、通常・有利区間において、現在のRBナビMAPテーブル上の押し順RB役当籤回数に対応するパラメータが「1」の場合(あるいは、RUSH状態でもRBチャレンジ演出が行われるようにした場合の「押し順RB役」の当籤時)には、正解押し順が報知される。例えば、当籤した「押し順RB役」が「F_12RB_4123JAC」である場合、4択の第1停止では第1リールが正解押し順となり、3択の第2停止では第2リールが正解押し順となるため、第1表示部404において、「1 2 - -」のように正解押し順を認識できる表示がなされる。なお、以下の図225の(b)~(f)も、同様に、当籤した「押し順RB役」が「F_12RB_4123JAC」である場合を一例に挙げて説明していく。
図225の(b)は、図225の(a)に続き、第3リールが第1停止された場合の演出例である。ここで、「F_12RB_4123JAC」は、第3リールが第1停止された場合、第1停止の押し順が不正解であり、かつ、「通常リプ」が入賞することとなって「RBリプ」を構成する「セブン」図柄は有効ライン上に表示されない。すなわち、停止図柄で押し順が不正解であったこと(チャレンジ失敗となったこと)が認識できてしまう。したがって、RBチャレンジ演出では、このような場合、チャレンジ失敗を示す演出が行われる。具体的には、告知ランプ「CHANCE」の点灯が終了して消灯するとともに、第1表示部404の表示も終了する。なお、通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合には、押し順を問わず次回遊技からBB状態に移行するのであるが、RBチャレンジ演出上は、同じ演出が行われるようになっている。したがって、通常の遊技者は、通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合であっても、この時点ではチャレンジ失敗であったと認識する。
図226の(c)は、図225の(a)に続き、第2リールが第1停止された場合の演出例である。ここで、「F_12RB_4123JAC」は、第2リールが第1停止された場合、第1停止の押し順が不正解であるが、最終停止までは「RBリプ」が揃うかもしれないという期待感を継続させるため、「RBリプ」を構成する「セブン」図柄が有効ライン上に表示される(なお、最終的には、後述の「1st×」~「4th×」の「RBテンパイハズレリプ」が入賞することとなる)。すなわち、停止図柄で押し順が不正解であったこと(チャレンジ失敗となったこと)が認識できない。したがって、RBチャレンジ演出では、このような場合、チャレンジ継続を示す演出が行われる。具体的には、告知ランプ「CHANCE」が継続して点灯するとともに、第1表示部404の表示も継続する。なお、通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合には、押し順を問わず次回遊技からBB状態に移行するのであるが、RBチャレンジ演出上は、同じ演出が行われるようになっている。
図226の(d)は、図226の(c)に続き、第1リールが第2停止され、第3リールが第3停止され、第4リールが第4停止された場合の演出例である。ここで、「F_12RB_4123JAC」は、第2リールが第1停止され、第1リールが第2停止され、第3リールが第3停止され、第4リールが第4停止された場合、第1停止~第3停止では「RBリプ」を構成する「セブン」図柄が有効ライン上に表示されるが、第4停止では「青ベル」図柄が有効ライン上に表示され、最終的に「4th×」の「RBテンパイハズレリプ」が入賞するようになっている。したがって、第1リールが第2停止された場合、及び第3リールが第3停止された場合には、図226の(b)と同様、チャレンジ継続を示す演出が行われるが、第4リールが第4停止された場合には、図226の(d)に示すように、チャレンジ失敗を示す演出が行われる。なお、通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合には、押し順を問わず次回遊技からBB状態に移行するのであるが、RBチャレンジ演出上は、同じ演出が行われるようになっている。したがって、通常の遊技者は、通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合であっても、この時点ではチャレンジ失敗であったと認識する。
図227の(e)は、図225の(a)に続き、第1リールが第1停止され、第2リールが第2停止され、第3リールが第3停止され、第4リールが第4停止された場合の演出例である。ここで、「F_12RB_4123JAC」は、第1リールが第1停止され、第2リールが第2停止された場合、押し順が正解となり、最終的に「RBリプ」が入賞する。したがって、第1リールが第1停止された場合、第2リールが第2停止された場合、及び第3リールが第3停止された場合(第4リールが第3停止された場合であってもよい)には、図226の(b)と同様、チャレンジ継続を示す演出が行われ、第4リールが第4停止された場合(第3リールが第4停止された場合であってもよい)には、チャレンジ成功を示す演出が行われる。具体的には、後述の告知ランプ「RB」が点灯し、第1表示部404に「REG BONUS」と表示され、RB状態に移行すること(その権利が付与されたこと)が報知される。なお、通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合には、押し順を問わず次回遊技からBB状態に移行するのであるが、RBチャレンジ演出上は、同じ演出が行われるようになっている。したがって、通常の遊技者は、通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合であっても、この時点ではチャレンジ成功となってRB状態に移行すると認識する。
図227の(f)は、図225の(b)、図226の(d)、又は図227の(e)に続き、RBチャレンジ演出が行われたゲームの次ゲーム開始時を示す図である。上述したように、通常・非有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合、RBチャレンジ演出においてチャレンジ失敗となった場合、あるいはチャレンジ成功となった場合であっても次ゲームからはBB状態が開始されることとなる。また、あるいは、通常・有利区間で「BB役」当籤した場合に、当該ゲームでRBチャレンジ演出が行われるようにすることもできる。また、あるいは、通常・有利区間で「押し順RB役」に当籤した場合、さらにBB移行抽籤が行われ、当該BB移行抽籤に当籤して次ゲームからBB状態に移行することが決定された場合に、当該ゲームでRBチャレンジ演出が行われるようにすることもできる。図227の(f)は、RBチャレンジ演出が行われたゲームの次ゲームにてBB状態に移行する場合の演出例を示している。
当該ゲーム(RBチャレンジ演出が行われたゲームの次ゲーム)では、まず、開始操作後の所定期間(例えば、1300msec)において遊技操作が無効化される開始時ロックが実行される。また、開始時ロックの実行中に、特別リール演出が行われる。特別リール演出は、第1~第4リールの各リールが逆回転し、「BB」の図柄の組合せ(BBリプ)を構成する「セブン」図柄が並んで表示される(仮停止される)「セブン揃い」演出となっている。また、後述の告知ランプ「BB」が点灯し(告知ランプ「RB」が点灯している場合にはそれが消灯して告知ランプ「BB」への点灯に切り替えられ)、第1表示部404に「BIG BONUS」と表示され、BB状態に移行すること(その権利が付与されたこと)が報知される。したがって、通常の遊技者は、チャレンジ失敗となったが、あたかも再抽籤が行われてBBに当籤した、あるいは、チャレンジ成功となったが、さらに昇格抽籤が行われたBBに当籤したなどといった感想をもつことになり、通常の状態移行示唆と比べてその興趣を飛躍的に向上させることができる。なお、開始時ロックのみによってBB状態への移行が報知されるようにしてもよいし、単に告知ランプ「RB」の点灯が告知ランプ「BB」の点灯に切り替わることでBB状態への移行が報知されるようにしてもよい。
なお、図225~図227では、RBチャレンジ演出における一連の演出の流れの一例を説明したが、RBチャレンジ演出の演出内容は上述したものに限定されない。例えば、上述した演出のうち、一部の演出のみが行われるようにしてもよいし、上述した演出に加え、例えば、第2表示部405上の表示やスピーカ群84から出力される音などによってさらに状況に応じた演出が行われるようにしてもよい。
(特定の押し順リプレイの構成)
次に、図228及び図229を参照して、本例における特定の押し順リプレイの構成について説明する。すでに説明したように、「F_12RB_4123JAC」~「F_43RB_3241JAC」は、BB状態(より詳細には、非JAC中)にあっては「JACリプレイ」として機能し、その他の状態にあっては「押し順RB役」として機能するものである。この項では、その態様につき説明する。
図228及び図229に示すように、「F_12RB_4123JAC」~「F_43RB_3241JAC」は、「JACリプレイ」として機能する場合、「JAC」の文字側に表記された押し順が正解押し順となり、正解押し順で停止操作が行われた場合に「JACリプ」が停止表示される。なお、図229では、「JACリプ」の一例として「1st○」、「2nd○」、「3rd○」及び「4th○」を挙げている。また、「押し順RB役」として機能とする場合、「RB」の文字側に表記された押し順が正解押し順となり、正解押し順で停止操作が行われた場合に「RB(RBリプ)」が停止表示される。なお、図229では、「RB(RBリプ)」の一例として「RB」を挙げている。
また、「JACリプレイ」の正解押し順、及び「押し順RB役」の正解押し順のいずれとも異なる押し順で停止操作が行われた場合に、「通常リプ」が停止表示される場合と、「RBテンパイハズレリプ」が停止表示される場合とがあるように構成されている。なお、図229では、「通常リプ」の一例として「リプ」を挙げている。また、「RBテンパイハズレリプ」の一例として「1st×」、「2nd×」、「3rd×」及び「4th×」を挙げている。
本例では、NBB状態の非JAC中において特定の押し順リプレイに当籤した場合、少なくとも第1停止ナビが行われる(図224等参照)。そして、残りの6択に正解すれば「JACリプ」が停止表示され、正解しなければ「通常リプ」が停止表示されることとなっている。ここで、図228及び図229に示すように、本例の特定の押し順リプレイの構成によれば、第1停止ナビにしたがって停止操作が行われれば、残りの押し順に不正解であったとしても「RBリプ」や「RBテンパイハズレリプ」が停止表示される場合はないようになっている。したがって、例えば、BB状態中に「RBリプ」が停止表示されて遊技者が困惑するなどいった事象の発生を防止することが可能となる。
また、本例では、通常・有利区間において特定の押し順リプレイに当籤した場合(RBチャレンジ演出が発生する場合)、最終停止前までにその停止図柄によって押し順に不正解であったことが認識される場合(「通常リプ」を構成する「リプ1」や「リプ2」図柄が停止表示される場合)と、最終停止でその停止図柄によって押し順に不正解であったことが認識される場合(「RBテンパイハズレリプ」を構成する「青ベル」図柄が停止表示される場合)とがあるように構成される。これにより、RBチャレンジ演出においては、その期待感を多様に変動させることが可能となる。
また、本例では、上述したように、特定の押し順リプレイについて、少なくとも「JACリプレイ」としての機能と、「押し順RB役」としての機能を持たせることができるようにしているので、これらを別々の内部当籤役として構成した場合に比べて、内部当籤役に係るデータ量を抑制することも可能となっている。
(RBナビMAPテーブル)
次に、図230を参照して、本例におけるRBナビMAPテーブルの構成について説明する。すでに説明したように、通常・有利区間においては、「押し順RB役」に当籤したときにRBチャレンジ演出が行われるが、このとき、現在のRBナビMAPテーブル上の押し順RB役当籤回数に対応するパラメータが「1」の場合には、正解押し順が報知され、RB状態に移行させることができるようになる。RBナビMAPテーブルは、このような報知が行われる時期を定めるテーブルであり、押し順RB役当籤回数に応じて、パラメータ値「0」又は「1」が規定される。
なお、本例では、通常・非有利区間からいずれかの有利区間に移行するときに、RBナビMAPテーブル抽籤が行われ、図230に示すテーブル0~テーブル15のうち、いずれのテーブルが決定される。決定されたテーブルは、いずれかの有利区間が終了して通常・非有利区間に移行するまで用いられる。また、設定変更の場合、あるいはその他の初期化条件が成立した場合にも通常・非有利区間に移行するため、このような場合にも、新たに通常・非有利区間からいずれかの有利区間に移行させる処理を行われる結果、新たにテーブルが決定されることになる。
また、RBナビMAPテーブル抽籤では、例えば、テーブル0~テーブル13は、それぞれ「18/256」の確率で決定され、テーブル14及びテーブル15は、それぞれ「2/256」の確率で決定される。すなわち、テーブル0~テーブル13は、相対的に決定されやすいテーブルであり、テーブル14及びテーブル15は、相対的に決定されにくいテーブルである。また、テーブル14及びテーブル15は、相対的に決定されにくいテーブルである分、遊技者の有利度が高いテーブルとなっている。
また、押し順RB役当籤回数は、通常・有利区間又はRUSH状態において「押し順RB役」に当籤したときに「1」ずつ加算される。なお、RUSH状態において「押し順RB役」に当籤したときには加算されないように構成することもできる。
図230に示すように、例えば、現在のRBナビMAPテーブルがテーブル0又はテーブル15に決定されており、通常・有利区間において最初に「押し順RB役」に当籤した場合(すなわち、押し順RB役当籤回数が「1」のとき)、パラメータは「1」であるため、正解押し順が報知され、これによってRB状態に移行する。このRB状態の終了後、通常・有利区間において再度「押し順RB役」に当籤した場合(すなわち、押し順RB役当籤回数が「2」のとき)、現在のRBナビMAPテーブルがテーブル0に決定されている場合には、パラメータは「0」であるため、正解押し順が報知されず、自力で押し順正解させることができた場合にはRB状態に移行するが、押し順正解させることができなった場合にはRB状態に移行しない。一方、現在のRBナビMAPテーブルがテーブル15に決定されている場合には、パラメータは「1」であるため、正解押し順が報知され、これによってRB状態に移行する。
なお、図230では図示を省略しているが、押し順RB役当籤回数が「16」以上であるときには、いずれのテーブルが決定されていたとしても、パラメータは「1」となるので、例えば、通常・有利区間において「押し順RB役」を15回以上当籤させた場合には、次回以降、通常・非有利区間に移行するまで、「押し順RB役」の当籤時には必ず正解押し順が報知されることとなる。
また、図230に示す追加情報は、BB状態に移行したとき、その終了後にRUSH状態に移行させるか否かを決定するための情報となっている。追加情報のパラメータが「0」であるテーブルが決定されている場合、BB状態では通常通りRUSH状態に移行させるか否かが決定され、RUSH状態に移行させることが決定された場合にはその終了後にRUSH状態に移行するが、RUSH状態に移行させることが決定されなった場合にはその終了後にRUSH状態に移行しない。一方、追加情報のパラメータが「1」であるテーブルが決定されている場合、BB状態の終了後はRUSH状態に移行することが確定する。この意味において、テーブル14及びテーブル15は、テーブル0~テーブル13と比べて遊技者の有利度が高くなっている。もっとも、テーブル14及びテーブル15の有利度を高くする手法はこれに限られない。例えば、テーブル14及びテーブル15は、テーブル0~テーブル13と比べてパラメータが「1」となっている押し順RB役当籤回数が多くなるようにしてもよい。
(RB履歴表示)
次に、図231を参照して、本例におけるRB履歴表示について説明する。本例では、後述の第1表示部404において、1日(すなわち、遊技店の営業開始に伴う電源投入~営業終了に伴う電源断まで)あたりの「押し順RB役」(「JACリプレイ」として機能する場合を含まない)の当籤回数と、その当籤時にRB状態に移行したか否かなどを示すRB履歴表示を行うことが可能となっている。
なお、RB履歴表示は、非遊技状態にあっては自動的に第1表示部404に表示されるようにしてもよいし、非遊技状態中に、後述の演出ボタン403(あるいは、これとともに後述の選択ボタン401及び決定ボタン402への操作を含めてもよい)が操作され、遊技者によってその表示が要求された場合に表示されるようにしてもよい。この場合、第2表示部405には後述のメニュー画面が表示されるが、双方ともにその表示の妨げとはならない。また、例えば、前日~1週間前程度は過去に遡ってその日のRB履歴表示を表示させることを可能としてもよい。また、RB履歴表示は、後述のメニュー画面内で遊技者によってその表示が要求された場合に、第2表示部405に表示されるようにしてもよい。
また、RB履歴表示は、RUSH状態中の「押し順RB役」の当籤回数を含めた当籤回数を表示することもできるし、上述したRBチャレンジ演出(この場合、RUSH状態では100%ナビが発生するため、RBチャレンジ演出が行われないものとする)が行われた回数をその当籤回数として表示することもできる。
図231に示す例では、まず、本日の「押し順RB役」の当籤回数が5回であることが示されている。また、1回目の「押し順RB役」の当籤時にはRB状態に移行せず、2回目の「押し順RB役」の当籤時にはRB状態に移行し、3回目の「押し順RB役」の当籤時にはRB状態に移行し、4回目の「押し順RB役」の当籤時にはRB状態に移行せず、5回目の「押し順RB役」の当籤時にはRB状態に移行しなかったことが示されている。
なお、2回目及び3回目の「押し順RB役」の当籤時に、RB状態に移行したことは示されているものの、正解押し順が報知されたか否かは示されていない。したがって、遊技者は、2回目及び3回目の「押し順RB役」の当籤時に、自力で押し順を正解させてRB状態に移行したのか、正解押し順が報知されてRB状態に移行したのかまでは認識することができない。また、例えば、RUSH状態中に「押し順RB役」に当籤した場合を含めるのであれば、正解押し順が報知されたのがRBナビMAPテーブル上のパラメータが「1」であったことを要因とするものなのか、RUSH状態中であったことを要因とするものなのかまでは認識することができない。
ここで、本例では、このようなRB履歴表示によって、現在の有利度を遊技者が推測できる楽しみを与えることができるようになっている。例えば、図231の例では、「押し順RB役」の当籤回数が2回目であるとき、RB状態に移行している。ここで、設定変更されていない場合には必ずしも整合しないものの、設定変更されている場合には、RBナビMAPテーブルにおいて押し順RB役当籤回数が「2」のときにRB状態に移行した可能性がある。すなわち、このRB状態への移行がRBナビMAPテーブル上のパラメータが「1」であったことに応じたものであれば、相対的に有利度の高いテーブル14が決定されている場合がある。一方、「押し順RB役」の当籤回数が3回目であるとき、RB状態に移行している。ここで、設定変更されていない場合には必ずしも整合しないものの、設定変更されている場合には、RBナビMAPテーブルにおいて押し順RB役当籤回数が「3」のときにRB状態に移行した可能性がある。すなわち、このRB状態への移行がRBナビMAPテーブル上のパラメータが「1」であったことに応じたものであれば、相対的に有利度の低いテーブル1が決定されている場合がある。ただし、どちらかが自力正解、あるいはRUSH状態中である可能性もある。
そして、遊技者は、その他の履歴、あるいは、外部のデータ表示器などに表示される遊技履歴などを総合して、現在の有利度を推測する。なお、本例では、BB状態の開始時、RB状態の開始時、及びRUSH状態の開始時のそれぞれにおいて、外部集中端子板47から外部のデータ表示器や管理装置(ホールコンピュータ)にそれぞれの開始を示す信号が出力される。したがって、例えば、図231の例において、「押し順RB役」の当籤回数が3回目であるときにRB状態に移行したのが、RUSH状態中であり、「押し順RB役」の当籤回数が2回目であるときにRB状態に移行したのが、RUSH状態中でないと推測できる場合には、RBナビMAPテーブルとしてテーブル14が決定されている可能性が高まるので、遊技者の遊技意欲は向上する。ただし、この場合にも、自力正解の可能性があるのでRBナビMAPテーブルとしてテーブル14が決定されていることが確定するわけではない。
このように、本例では、上述した仕様を前提として、RB履歴表示を行うことを可能としている。上述したように、RB履歴表示は、それ自体で遊技者の有利度を確定的に報知するものではないが、遊技者が有利度を推測する一要素となり得るものである。したがって、RB履歴表示により、遊技者に有利度を推測する楽しみを与えることができるとともに、遊技意欲を向上させることが可能となる。なお、滞在しているRBナビMAPテーブルを示唆するテーブル示唆演出を通常遊技(非AT中)やRB状態中、BB状態中などのいずれか又は複数の状態で実行可能として、上述したRB履歴表示と合わせてテーブル推測の興趣を高めるものとしてもよい。
(本詳細例(その2)に係る発明3)
このように、本詳細例(その2)の遊技機によれば、導出された結果表示に応じて遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)に関する処理を実行可能な第1遊技状態(例えば、通常・有利区間)と、当該処理を実行可能としない第2遊技状態(例えば、通常・非有利区間)とがあり、第1遊技状態において、択当てゲームの対象となる所定役(例えば、押し順RB役)に当籤した場合には当該択当てゲームの結果にしたがって特典を付与し、第2遊技状態において、当該所定役に当籤した場合には導出された結果表示にかかわらず特典を付与するように構成される。これにより、一定の制限がある特定遊技状態(例えば、非有利区間)が設けられる場合であっても、遊技者の違和感を軽減することができる。
なお、第1遊技状態において択当てゲームの結果にしたがって付与される特典(例えば、RB状態への移行)と、第2遊技状態において所定役に当籤した場合に付与される特典(例えば、BB状態への移行)とは異なる特典とすることができる。これにより、単に違和感を軽減させるだけでなく、その遊技性を多様化させ遊技の興趣を向上させることができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、導出された結果表示に応じて遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)に関する処理を実行可能な第1遊技状態(例えば、通常・有利区間)と、当該処理を実行可能としない第2遊技状態(例えば、通常・非有利区間)とがあり、第1遊技状態において、択当てゲームの対象となる所定役(例えば、押し順RB役)に当籤した場合には当該択当てゲームの結果にしたがって特典を付与し、第2遊技状態において、当該所定役に当籤した場合には導出された結果表示にかかわらず特典を付与するように構成される。また、第2遊技状態において特典が付与される場合、次ゲームの停止操作許可前までの間に特定演出(例えば、開始時ロック)が実行されてその旨が報知される。これにより、一定の制限がある特定遊技状態(例えば、非有利区間)が設けられる場合であっても、遊技者の違和感を軽減することができる。また、第2遊技状態において特典が付与される場合、いわゆる後告知によってその旨が報知されることから、遊技者にもともとそのような告知パターンであったと思わせることができるため、そのような作用効果はより顕著なものとなる。
また、第2遊技状態において特典が付与される場合、特定演出中に特別結果表示が導出される演出(例えば、「セブン揃い」演出)が実行されるようにすることができる。これにより、興趣の高い態様にて特典の内容を遊技者に報知することができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、導出された結果表示に応じて遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)に関する処理を実行可能な第1遊技状態(例えば、通常・有利区間)と、当該処理を実行可能としない第2遊技状態(例えば、通常・非有利区間)とがあり、第1遊技状態において、択当てゲームの対象となる所定役(例えば、押し順RB役)に当籤した場合には当該択当てゲームの結果にしたがって特典を付与し、第2遊技状態において、当該所定役に当籤した場合には導出された結果表示にかかわらず特典を付与するように構成される。また、第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれの状態においても、所定役が当籤役として決定された単位遊技では共通の所定演出(例えば、RBチャレンジ演出)が行われる。これにより、一定の制限がある特定遊技状態(例えば、非有利区間)が設けられる場合であっても、遊技者の違和感を軽減することができる。また、共通の所定演出の実行により、所定役当籤時の遊技状態を認識させ難くすることができるため、そのような作用効果はより顕著なものとなる。
また、所定演出中は、第1遊技状態及び2遊技状態のいずれの状態においても、択当てゲームに失敗したことが認識される結果表示が表示されることとなった場合には特別遊技状態に関する特典が付与されないことが示唆される演出(例えば、チャレンジ失敗を示す演出)が行われ、その後、第2遊技状態である場合には、次ゲームの停止操作許可前までの間に特別遊技状態に関する特典が付与されることが示唆される演出(例えば、「セブン揃い」演出)が行われるようにすることができる。これにより、所定演出中に遊技者が望まない内容の示唆が行われたとしても、その後、遊技者が望む特典が付与される場合もあることから、特典付与に係る期待感をより継続して与えることができる。
[本例(詳細例(その2))の打止状態における制御など]
続いて、図232~図234を参照して、本例の打止状態における制御について説明する。図232は、その前提として、本例における外観構造の一例を概略として説明する図であり、図233は、本例の打止状態を発生させるための遊技終了時打止処理の一例を示す図であり、図234は、本例の打止状態中の表示画面の表示例を示す図である。
本例では、打ち止め機能が発揮された遊技不能状態(不能化状態)である打止状態(打ち止め状態)を発生させることが可能となっている。ここで、本例では、この打止状態中においても、遊技情報を提供可能とするための特定表示であるメニュー画面を表示可能としている。なお、打止状態が発生する条件については図233を参照して後で説明し、メニュー画面の一例については図234を参照して後で説明する。
(本例の外観構造の概略)
まず、図232を参照して、本例の外観構造の一例を概略として説明する。本例のパチスロ1においても、基本構成はすでに説明したものと同様であるが、本例に係る発明をより詳細に説明するため、変更が加えられた点につき追加的に説明する。
まず、上述したように、本例では、第1リール3L、第2リール3CL、第3リール3CR、第4リール3Rが設けられ、リール表示窓4(図232において不図示)を介して、それぞれのリールに付された複数の識別情報(図柄)の変動表示及び停止表示の態様が視認可能に構成される。なお、第1リール3Lにおける変動表示は、ストップボタン17Lに対する停止操作が行われた場合に停止し、第2リール3CLにおける変動表示は、ストップボタン17CLに対する停止操作が行われた場合に停止し、第3リール3CRおける変動表示は、ストップボタン17CRに対する停止操作が行われた場合に停止し、第4リール3Rにおける変動表示は、ストップボタン17Rに対する停止操作が行われた場合に停止する。
リール表示窓4が設けられた面から各ストップボタンが設けられた面に向かう途中の段部には、選択ボタン401、決定ボタン402、及び演出ボタン403が設けられる。なお、図232においては、その他の操作手段(例えば、スタートレバー16、MAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bなど)についての図示を省略している。
また、リール表示窓4の上方には、第1表示部404が設けられる。第1表示部404は、例えば、遊技中に期待感を高めるための演出を表示したり、有利な停止操作態様を報知したりするために用いられる。また、非遊技中に演出ボタン403の操作にしたがって上述したRB履歴表示を表示するために用いられる。なお、第1表示部404の左側には、告知ランプ「CHANSE」(符号省略)が設けられ、第1表示部404の右側には、告知ランプ「BB」及び「RB」(符号省略)が設けられる。また、第1表示部405の上方には、第2表示部405が設けられる。第2表示部405は、例えば、遊技中に期待感を高めるための演出を表示するために用いられる。また、非遊技中に演出ボタン403の操作にしたがってメニュー画面を表示するために用いられる。ここで、例えば、第1表示部404はドットマトリクス方式の表示装置として構成され、第2表示部405は液晶表示装置として構成される。もっとも、これらの表示装置の構成はこれに限られない。例えば、第1表示部404も液晶表示装置として構成されるようにしてもよい。また、それぞれの機能が発揮され得る限り、他の方式(7セグ、有機ELなど)の表示装置を採用することも可能である。
なお、選択ボタン401、決定ボタン402、及び演出ボタン403の操作を検出するためのセンサ(不図示)は、副中継基板61を介して副制御基板72に接続され、第1表示部404及び第2表示部405は、液晶中継基板87を介して副制御基板72に接続される。これにより、サブCPU201は、第1表示部404及び第2表示部405の表示内容を制御するとともに、選択ボタン401、決定ボタン402、及び演出ボタン403が操作されたこと応じてその表示内容を切り替える制御を行い得る。
(遊技終了時打止処理)
次に、図233を参照して、メインCPU101により実行される遊技終了時打止処理について説明する。なお、図233は、遊技終了時打止処理の要部について説明する概要的なフローチャートである。また、本例では、当該遊技終了時打止処理は、一遊技が終了したとき(全リール停止後)に行うものとしているが、当該処理が実行される時期はこれに限られず、少なくとも打止状態とする遊技の開始前の任意の時期とすることができる。
まず、メインCPU101は、次遊技は非有利区間又は通常・有利区間であるか否かを判別する(S2121)。すなわち、メインCPU101は、次回のゲームにおける遊技状態が増加区間以外の遊技状態であるか否かを判別する。S2121において、メインCPU101が、次遊技は非有利区間又は通常・有利区間でないと判別したとき(S2121がNO判定の場合)、メインCPU101は、この遊技終了時打止処理を終了する。すなわち、メインCPU101は、次回のゲームにおける遊技状態が、BB状態、RB状態、RUSH状態又はリミッタ用RUSH状態であるときには打止状態を設定可能としない。
一方、S2121において、メインCPU101が、次遊技は非有利区間又は通常・有利区間であると判別したとき(S2121がYES判定の場合)、メインCPU101は、RUSHストックは0であるか否かを判別する(S2122)。すなわち、メインCPU101は、遊技者に有利な停止操作態様が報知される遊技状態に制御されるための権利が付与されているか否かを判別する。S2122において、メインCPU101が、RUSHストックは0でないと判別したとき(S2122がNO判定の場合)、メインCPU101は、この遊技終了時打止処理を終了する。すなわち、メインCPU101は、例えば、通常・有利区間に滞在している場合であっても、すでに遊技者に有利な停止操作態様が報知される遊技状態に制御されるための権利が付与されている場合には打止状態を設定可能としない。
一方、S2122において、メインCPU101が、RUSHストックは0であると判別したとき(S2122がYES判定の場合)、メインCPU101は、差枚数カウンタは「12500」を超えるか否かを判別する(S2123)。ここで、差枚数カウンタは、1日(すなわち、遊技店の営業開始に伴う電源投入~営業終了に伴う電源断まで)の遊技に用いられた遊技価値と、付与された遊技価値との差数(純増数)を認識可能なカウンタとして構成される。したがって、差枚数カウンタが「12500」を超えるとは、遊技店の当該営業日中に、当該パチスロ1における累計差枚数が12500枚を超えるものとなったことを示している。なお、差枚数カウンタは、上述した有利区間払出数カウンタ及び制御用払出数カウンタとは別個のカウンタとして構成することができる。また、上述した有利区間払出数カウンタ又は制御用払出数カウンタを有利区間終了で初期化されないように構成し、これを用いて累計差枚数を認識可能とすることもできる。また、上述した有利区間払出数カウンタ又は制御用払出数カウンタの値を所定契機ごとに記憶しておき、これを演算することで累計差枚数を認識可能とすることもできる。また、差枚数カウンタによって累計差枚数がカウントされる始期や終期、あるいはS2123でYES判定となるカウンタの値も上述したものに限られず、適宜設定可能である。
S2123において、メインCPU101が、差枚数カウンタは「12500」を超えないと判別したとき(S2123がNO判定の場合)、メインCPU101は、この遊技終了時打止処理を終了する。すなわち、メインCPU101は、例えば、1日の累計差枚数が12500枚を超えない場合には打止状態を設定可能としない。
一方、S2123において、メインCPU101が、差枚数カウンタは「12500」を超えると判別したとき(S2123がYES判定の場合)、メインCPU101は、入賞は再遊技以外であるか否かを判別する(S2124)。すなわち、メインCPU101は、当該遊技においてリプレイ役の入賞が発生していないか否かを判別する。S2124において、メインCPU101が、入賞は再遊技以外でない(すなわち、リプレイ役の入賞が発生した)と判別したとき(S2123がNO判定の場合)、メインCPU101は、この遊技終了時打止処理を終了する。すなわち、メインCPU101は、当該遊技においてリプレイ役の入賞が発生した場合には打止状態を設定可能としない。
一方、S2124において、メインCPU101が、入賞は再遊技以外である(すなわち、リプレイ役の入賞は発生していない)と判別したとき(S2124がYES判定の場合)、メインCPU101は、クレジットを自動精算する(S2125)。すなわち、メインCPU101は、上述した自動精算機能を作動させる。この処理では、メインCPU101は、例えば、クレジットされている全てのメダルをメダル払出口24からメダル受皿25に払い出す処理を行う。また、例えば、後述のメダルレス遊技機の場合には、クレジット情報(最大50枚)を保有メダル情報(各遊技者の保持メダル全部を示す情報)に変更する処理を行うようにすればよい。なお、打止機能とともに自動精算機能を作動させない場合には、当該処理を行わないようにすることもできる。
次いで、メインCPU101は、打止機能を作動させ(S2126)、この遊技終了時打止処理を終了する。すなわち、メインCPU101は、遊技を行うことを不能化する不能化状態(打止状態)に制御する。なお、打止状態を解除するには、遊技店の店員による設定変更操作が必要となる。したがって、営業時間中に設定変更操作を行えない運用の場合には、当該営業日中の以降の営業時間中は当該パチスロ1では遊技を行えなくなる。
(打止状態中の表示画面の表示例)
次に、図234を参照して、打止状態中の第2表示部405の表示画面の表示例について説明する。なお、図234において、上段には、打止状態に制御されたときに第2表示部405に表示される表示画面の一例を示し、下段には、上段の状態で演出ボタン403が操作されたときの第2表示部405に表示される表示画面の一例を示している。
まず、図234の上段に示すように、打止状態に制御されている場合にはその旨を示す打止中画面が第2表示部405に表示される。また、このとき、スピーカ群84からは打止状態に対応する音が出力され、LED群85は打止状態に対応する発光態様で点灯する。また、打止中画面では、打止状態であっても演出ボタン403を操作すればメニュー画面が表示されることが示されている。また、打止中画面では、打止状態であっても遊技情報の1つである遊技履歴情報が確認可能であることが示されている。なお、打止状態中は、基本的に打止状態が解除されるまで打止中画面の表示が継続される。また、打止状態に対応する音(以下、「打止報知音」として説明する場合がある)は、遊技者が設定した遊技音の出力レベル(音量)に関係なく一定の音で出音することが望ましい。例えば、メニュー画面から音量「大」・「中」・「小」と3段階から遊技者が好みの遊技音の出力レベルを選択可能としている場合であって、音量「小」が設定されていた場合あっても、打止状態の発生は遊技店の店員が迅速に認識して対応すべき事象であるので、当該音量設定の結果を問わず大きめかつ一定音量(例えば、音量「大」)で出音することが望ましい。
また、図234中、「ユニメモ」は、遊技者に対する情報提供サービスの名称であり、例えば、遊技者がログイン操作して遊技を開始し(ログイン操作なしに遊技を開始させた場合でもよい)、遊技終了時にログアウト操作することで、遊技履歴情報(例えば、累計何ゲーム遊技したか、有利な遊技状態を何回発生させたか、最高獲得枚数は何枚かなど種々の遊技の結果に応じた情報)を確認、あるいは取得できるサービスを示す。また、遊技履歴情報には、遊技の結果(開放条件の成立)に応じて、遊技中に表示可能となったキャラクタの種類や出力可能となった楽曲の種類を示す情報、遊技者の携帯端末上で表示可能となったキャラクタの種類や出力可能となった楽曲の種類を示す情報など、付帯する特典に関する情報も含まれる。
なお、上述した情報提供サービスにおけるログイン・ログアウトの手法は種々の手法を採用することができる。例えば、遊技者の携帯端末を利用し、遊技者に第2表示部405上に表示される二次元コードを読み取らせることでログイン・ログアウトが行われるようにしてもよいし、また、遊技者にパスワードを入力させ、あるいはパスワードを記憶させる(具体的には、例えば、遊技終了時のログアウト時には、二次元コードにかえて、4ケタ~10ケタ程度の文字列を次回入力用パスワードとして表示可能とし、それを遊技者が紙媒体でメモしたり、携帯端末で写真として撮影したりなどによって取得可能とし、次回の遊技開始前のログイン時には、このようにして取得されたパスワードを入力可能とする)ことでログイン・ログアウトが行われるようにしてもよい。また、これらの手法を適宜組み合わせてログイン・ログアウトが行われるようにすることもできる。
本例では、少なくともログアウト時(あるいは途中確認時)において遊技者が所定の操作を行うことで、第2表示部405上に二次元コードが表示され、遊技者が携帯端末を用いてこれを読み取ることで、遊技履歴情報を確認、あるいは取得できる場合を一例として説明する。
上述した打止中画面が表示されているとき、遊技者が演出ボタン403を操作すると、図234の下段に示すように、第2表示部405にはメニュー画面が表示される。すなわち、打止状態であっても遊技情報の提供を可能としている。なお、メニュー画面上にはカーソルが表示されており、選択ボタン401が操作されるとカーソルが移動し、所望のメニューの位置となったときに決定ボタン402が操作されると所望の遊技状態が第2表示部405上に表示されるようになる。また、打止状態でない非遊技状態中において、遊技者が演出ボタン403を操作した場合も同様である。
メニュー「1:配列・配当表」が選択・決定された場合には、当該パチスロ1における図柄配列と、規定された図柄組合せ及びその入賞時の配当などを示す遊技情報が第2表示部405上で確認可能となる。
メニュー「2:音量・光量調整」が選択・決定された場合には、当該パチスロ1においてスピーカ群84から出力される音の音量や、LED群85の光量などが調整可能となる設定画面が表示される。
メニュー「3:ユニメモ開始」が選択・決定された場合には、上述したログインが行われることとなる。なお、この場合、二次元コードを表示し、それを読み取ることでログインが行われるようにしてもよいし、パスワード入力画面を表示し、パスワードが入力されることでログインが行われるようにしてもよい。また、メニュー「3:ユニメモ開始」が選択・決定されたことのみに応じてログインが行われるようにしてもよい。
メニュー「4:途中確認コード表示」が選択・決定された場合には、中途の遊技履歴情報が確認可能となる。なお、この場合、二次元コードを表示し、それを読み取ることで中途の遊技履歴情報が確認可能となるようにしてもよいし、パスワード表示画面を表示し、このパスワードを記憶しておくことで中途の遊技履歴情報が確認可能となるようにしてもよい。また、第2表示部405上で中途の遊技履歴情報が表示され、これによって中途の遊技履歴情報が確認可能となるようにしてもよい。
メニュー「5:終了時コード表示」が選択・決定された場合には、遊技終了時の遊技履歴情報が確認可能となる。なお、この場合、二次元コードを表示し、それを読み取ることで遊技終了時の遊技履歴情報が確認可能となるようにしてもよいし、パスワード表示画面を表示し、このパスワードを記憶しておくことで遊技終了時の遊技履歴情報が確認可能となるようにしてもよい。また、第2表示部405上で遊技終了時の遊技履歴情報が表示され、これによって遊技終了時の遊技履歴情報が確認可能となるようにしてもよい。
メニュー「6:EXIT」が選択・決定された場合には、メニュー画面の表示が終了する。この場合、第2表示部405上の表示は上述した打止中画面に戻る。
上述したように、本例では、打止状態中であっても、遊技者の遊技情報確認のための操作(例えば、メニュー画面を表示させるための操作、あるいは二次元コードやパスワードなどを表示させるための操作)を受け付けることを可能としている。このような演出用操作は、遊技自体には関連しない操作であるため、打止状態中にこのような演出用操作を受付可能としていても、打ち止め機能には何ら支障をきたすことがない。しかも、例えば、遊技履歴情報を累積しておきたい遊技者にとっては、仮に打ち止め機能の作動によって遊技履歴情報が確認、取得できないとなれば、継続して遊技を行っていこうとする意欲がかなり低下してしまうことになる。特に、本例では、累計差枚数が12500枚を超えるものとなった場合(換言すれば、遊技者にとってかなり成果のあった遊技結果となった場合)に打ち止め機能が作動することとなっているため、このような懸念はより顕著になるものと考えられる。したがって、本例のように構成することで、このような懸念点が払拭され、遊技者の利便性を大幅に向上させることができると考えられる。
なお、上述したように打止報知音を大きめの音で出力する場合(打止報知音をある程度の期間継続して大音量で出力し続ける場合)、遊技者が、遊技店の店員が来て打止解除を行うまで非常にうるさい状態で待たねばならず、近隣の台の遊技者にも迷惑である。そこで、打止状態中にメニュー画面を表示させた場合は、打止報知音の音量を低下させるか、あるいは出力を停止させるといったような制御を可能としてもよい。このようにすることで、打止となった遊技者は、遊技店において通常設定されている外部機器での店員呼び出しボタンなどで店員を呼んだ後は、メニュー画面を開くことで打止報知音の出音を抑えて、ストレスなく待機でき、その間に二次元コードの読み取りやパスワードの書き写しなどを行うことができる。
本例では、打止状態であっても遊技者の所定の操作(例えば、演出ボタン403に対する操作)によってメニュー画面を表示できるようにすることについて説明したが、以下のような種々の変形を行うこともできる。
(打止時の専用メニュー画面)
打止状態において表示されるメニュー画面は、通常時において表示されるメニュー画面とは異なる打止時専用メニュー画面であってもよい。当該専用メニュー画面では、例えば、打止状態中であることが打止中画面から引き続いて報知されるようにしてもよいし、一部のメニューのみが表示されるようにしてもよい。この場合、当該専用メニュー画面では、例えば、上述したメニュー「5:終了時コード表示」及び「6:EXIT」のみが表示されるようにしてもよい。すなわち、当該専用メニュー画面では、打止状態の発生にともなう遊技終了時にあって遊技者に所望されると想定される遊技情報のみが提供可能となるように構成してもよい。また、当該専用メニュー画面が表示されている場合には、合わせて専用のBGMが出力されたり、専用の発光パターンで各ランプ(LED)が点灯したりするなどの専用演出が行われるようにしてもよい。
また、例えば、本実施形態で説明したように、相対的に大きな画面で構成されるメイン表示装置(例えば、表示装置11)と、相対的に小さな画面で構成されるサブ表示装置(例えば、サブ表示装置18)とが設けられている場合、通常時において表示されるメニュー画面はサブ表示装置に表示されるものとし、打止状態中において表示される専用メニュー画面はメイン表示装置に表示されるものとしてもよい。このようにしても、打止状態中は遊技が進行しないため何ら不便は発生せず、むしろ大きな画面にて専用メニュー画面が表示されるため、遊技者の利便性を向上させることが可能となる。
(打止時のメニュー操作時音声)
打止状態中にメニュー画面が表示される場合、遊技を終了する遊技者を想定し、メニュー画面の表示開始時(例えば、演出ボタン403の操作時)、表示中あるいは表示終了時(例えば、「6:EXIT」の選択・決定時)に「ご遊技ありがとうございました」等の音声を出力するようにしてもよい。また、通常時にメニュー画面が表示される場合にはそのような音声を出力しないものとすればよい。また、上述した専用メニュー画面が表示される場合には、そのような音声とともにそのような表示がなされるようにしてもよい。
(打止時のクレジットの払出)
本例では、打止状態の発生時には、自動精算機能の作動によって自動的にクレジットされている全てのメダルをメダル払出口24からメダル受皿25に払い出すものとしていたが、打止状態の発生後に遊技店の店員による特定の操作(例えば、打止解除操作)があったことに応じて、クレジットされている全てのメダルをメダル払出口24からメダル受皿25に払い出すものとしてもよい。また、例えば、後述のメダルレス遊技の場合には、打止状態の発生後に遊技店の店員による特定の操作(例えば、打止解除操作)があったことに応じて、クレジット情報(最大50枚)を保有メダル情報(各遊技者の保持メダル全部を示す情報)に移行する処理を行うようにしてもよい。なお、上述したように、遊技店の店員による特定の操作が行われるまでクレジットの払い戻しが行われない仕様とした場合、上述した打止中画面では、「係員がクレジットの払い戻し操作を行います。しばらくお待ちください。」などいった注意喚起表示を行い、遊技者に待機を促すような報知が行われるものとしてもよい。また、このような注意喚起表示に加え、のめり込み防止表示などを行ってもよい。
(打止時の外部信号)
打止状態の発生時には、外部集中端子板47から外部の管理装置(ホールコンピュータ)などに、打止状態が発生したことを認識可能とする信号、あるいはエラー発生に対応する信号を出力して、遊技店側で打止状態の発生を早急に把握できるようにしてもよい。
(試験時の外部信号)
なお、試験機関による型式試験においては、打止状態の発生時に試験用機器にその旨を通知する信号を出力することが望ましい。この場合、打止状態の発生後も引き続き試験を続行できるように、所定の操作(例えば、リセットスイッチ76への操作、図示しないドアキーへの操作)で電源を落とすことなく打止状態を解除できるようにしてもよい。これにより、打止状態の発生によって型式試験の進行が阻害されることを防止できる。
(本詳細例(その2)に係る発明4)
このように、本詳細例(その2)の遊技機によれば、遊技を行うことを不能化する不能化状態(例えば、打止状態)においても、遊技者が所定の操作(例えば、演出ボタン403に対する操作)を行った場合には、遊技情報を提供可能とするための特定表示(例えば、メニュー画面)が表示可能となるように構成される。これにより、遊技を行うことを不能化する状態を発生させることが可能な遊技機において、遊技者の利便性を向上させることができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、遊技を行うことを不能化する不能化状態(例えば、打止状態)においても、遊技者が所定の操作(例えば、演出ボタン403に対する操作)を行った場合には、遊技情報を提供可能とするための特定表示(例えば、メニュー画面)が表示可能となるように構成される。また、特定表示が表示されている場合において、さらに遊技者が所定の操作(例えば、選択ボタン401及び決定ボタン402に対する操作)を行った場合には、遊技履歴情報を含む遊技情報を確認可能とするための特別表示(例えば、二次元コードなど)が表示可能となるように構成される。これにより、遊技を行うことを不能化する状態を発生させることが可能な遊技機において、遊技者の利便性を向上させることができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、遊技を行うことを不能化する不能化状態(例えば、打止状態)においても、遊技者が所定の操作(例えば、演出ボタン403に対する操作)を行った場合には、遊技情報を提供可能とするための特定表示(例えば、メニュー画面)が表示可能となるように構成される。また、不能化状態へは、使用遊技価値と付与遊技価値との差数による条件によって移行することとなるが、次回遊技が遊技者に有利でない遊技状態であることもその移行条件となるように構成される。これにより、遊技を行うことを不能化する状態を発生させることが可能な遊技機において、遊技者の利便性を向上させることができる。また、例えば、遊技者の入れ替わりなどがあり、ある遊技者が有利な遊技状態で遊技を行っている場合にたまたま差数による条件を満たすこととなったときには、有利な遊技状態が終了するまで不能化状態への移行を行わないようにしているので、より適切な状況にて不能化状態を発生させることを可能にするとともに、不能化状態の発生による興趣の低下の抑制を図ることができる。
[本例(詳細例(その2))の停止許容図柄組合せ情報の構成]
上述したように、図柄組合せテーブルに規定される一又は複数の図柄の組合せの情報は、停止許容図柄組合せ情報として構成され得る情報であり、また、優先順位テーブルに規定される一又は複数の図柄の組合せの情報は、停止許容図柄組合せ情報として構成され得る情報である。すなわち、停止許容図柄組合せ情報は、当該単位遊技において、停止表示することが許可された図柄の組合せ(導出することが許容された結果表示)の内容を認識可能とするために用いられる情報である。
なお、本例では企図した遊技性を担保するため、停止制御の手法として「コントロール制御」を用いているため、あるいは図柄組合せや停止制御に関するデータ量の増大を抑制するためなど種々の観点より、いずれの入賞も発生しないはずれに係る図柄の組合せについてもその内容を予め定めることとしている(図169及び図170等参照)。また、これを定める上で、停止許容図柄組合せ情報として、以下のような工夫をなすこととしている。
(はずれに係る停止許容図柄組合せ情報の構成例(その1))
まず、図235及び図236を参照して、はずれに係る停止許容図柄組合せ情報の構成例(その1)について説明する。図235は、本例における停止許容図柄組合せのグループ定義について説明するための図であり、図236は、従来例のおける停止許容図柄組合せのグループ定義について説明するための図である。
本例では、打順小役(「F_1234ベル_A1」~「F_4321ベル_B2」)は、24択(第1停止:4択×第2停止:3択×第3停止:2択)の押し順小役となっており、打順小役に当籤し、正解押し順で停止操作が行われた場合には、枚数優先制御(結果として払出枚数が多くなる図柄の組合せが停止表示される位置を優先して停止させる制御)が行われ、基本的に12種類の異色ベル揃い(「C_赤赤赤青ベル」、「C_赤赤青赤ベル」、「C_赤赤青青ベル」、「C_赤青赤青ベル」、「C_赤青赤赤ベル」、「C_赤青青青ベル」、「C_青赤赤青ベル」、「C_青赤青赤ベル」、「C_青赤青青ベル」、「C_青青赤赤ベル」、「C_青青赤青ベル」、「C_青青青赤ベル」)のいずれかが停止表示され、15枚の遊技価値が付与される。
なお、本例では、ベル図柄は2種類(「赤ベル」、「青ベル」)なので、これらをそれぞれ組み合わせたベル揃いの図柄の組合せは、全部で16通り(第1リール:2通り×第2リール:2通り×第3リール:2通り×第4リール:2通り)設定可能であるが、このうち、同色ベル揃い(「C_中段赤ベル」、「C_中段青ベル」)はレア役扱いとしているため、打順小役の当籤時には停止しない図柄の組合せとして設定されている。また、特定の異色ベル揃い(「C_青赤赤赤ベル」)は共通ベル扱いとしているため、打順小役の当籤時には停止しない図柄の組合せとして設定されている(図178~図201等参照)。また、「赤ベル-青ベル-青ベル-赤ベル」はデータ量削減のため、小役に係る図柄の組合せとしては設定されていない(図161~図170参照)。
また、本例では、打順小役に当籤し、不正解押し順(失敗押し順)で停止操作が行われた場合には、条件装置数優先制御(結果として表示され得る図柄の組合せ数が多くなる位置を優先して停止される制御)が行われ、上述した12種類の異色ベル揃いよりも、同時に当籤している複数の1枚役に係る図柄の組合せのほうが優先的に停止表示され、また、これらの複数の1枚役に係る図柄の組合せは取りこぼしが発生する図柄の組合せとして構成されているため、遊技者の停止操作のタイミングが適切であれば、最終的に当籤している複数の1枚役に係る図柄の組合せのうちのいずれかが停止表示され、1枚の遊技価値が付与される一方、遊技者の停止操作のタイミングが適切でなければ、取りこぼしが発生し、遊技価値は付与されない。この場合、はずれに係る図柄の組合せが停止表示されることとなる。
例えば、「F_1234ベル_A1」に当籤した場合、押し順「1234」(第1リール第1停止、第2リール第2停止、第3リール第3停止、第4リール第4停止の意)が正解押し順であり、当該正解押し順で停止操作が行われた場合には「C_青青青赤ベル」が停止表示されて15枚入賞となる。
また、この場合、失敗押し順である押し順「1243」又は「1423」で停止操作が行われた場合には、「C_青青青赤ベル」よりも「C_1枚_青青A青_A_1」及び「C_1枚_青青A青_A_2」が優先的に停止表示されるように停止制御が行われ、第3リール第4停止時に停止操作のタイミングが適切であれば、このうちいずれかの図柄の組合せが停止表示されて1枚入賞となり、第3リール第4停止時に停止操作のタイミングが適切でなければ、取りこぼしが発生して「T_T青青青コボシ1」~「T_赤赤赤Tコボシ2」のうちいずれかの図柄の組合せ(この場合、例えば、「T_青青T青コボシ1」又は「T_青青T青コボシ2」)が停止表示される。
また、この場合、失敗押し順である押し順「1342」、「1432」又は「1324」で停止操作が行われた場合には、「C_青青青赤ベル」よりも「C_1枚_青A赤青_A_1」及び「C_1枚_青A赤青_A_2」が優先的に停止表示されるように停止制御が行われ、第2リール第4停止時(第2リール第3停止時)に停止操作のタイミングが適切であれば、このうちいずれかの図柄の組合せが停止表示されて1枚入賞となり、第2リール第4停止時(第2リール第3停止時)に停止操作のタイミングが適切でなければ、取りこぼしが発生して「T_T青青青コボシ1」~「T_赤赤赤Tコボシ2」のうちいずれかの図柄の組合せ(この場合、例えば、「T_青T赤青コボシ1」又は「T_青T赤青コボシ2」)が停止表示される。
また、この場合、失敗押し順である押し順、第2リール第1停止「2〇○○」、第3リール第1停止「3〇○○」、第4リール第1停止「4〇○○」で停止操作が行われた場合には、「C_青青青赤ベル」よりも「C_1枚A_1st_1」~「C_1枚A_4th_16」のほうが優先的に停止表示されるように停止制御が行われ、例えば、第4停止時に停止操作のタイミングが適切であれば、このうちいずれかの図柄の組合せが停止表示されて1枚入賞となり、第4停止時に停止操作のタイミングが適切でなければ、取りこぼしが発生して「T_コボシ_1st_1」~「T_コボシ_4th_8」のうちいずれかの図柄の組合せが停止表示される。なお、例えば、「1st」は第1リール(第4停止時でも第1~第3停止時でもよい)において取りこぼしが発生し得ることを意味し、「2nd」は第2リール(第4停止時でも第1~第3停止時でもよい)において取りこぼしが発生し得ることを意味し、「3rd」は第3リール(第4停止時でも第1~第3停止時でもよい)において取りこぼしが発生し得ることを意味し、「4th」は第4リール(第4停止時でも第1~第3停止時でもよい)において取りこぼしが発生し得ることを意味する。
そして、本例では、例えば、上述したような取りこぼしが発生するときに停止表示され得るはずれに係る図柄の組合せを予め規定しているわけであるが、その図柄の組合せ数は膨大なものとなるため、データ量を適宜圧縮するための工夫をなすこととしている。
図235に示すように、本例では、例えば、はずれに係る図柄の組合せについて、「NZR01」~「NZR16」のように規定するとともに、これらを停止許容図柄組合せ情報の「グループ1」としてグループ定義し、データを格納するようにしている。すなわち、各リールにおいて、複数の異なる図柄それぞれが論理和の関係となる複数通りの図柄組合せについては、これを「OR」条件で結んだ1つのグループ化したデータとして格納するようにしている。
ここで、取りこぼしたときに表示されるはずれに係る図柄の組合せ(こぼし目)は、上述した枚数優先制御に係る図柄の組合せ(例えば、異色ベル揃いなどの15枚入賞に係る図柄の組合せ)、あるいは上述した条件装置数優先制御に係る図柄の組合せ(例えば、1枚役などの1枚入賞に係る図柄の組合せ)との対応関係によって定められるものである。
このような観点からみると、例えば、「HZR02」、「HZR06」、「HZR10」及び「HZR14」の図柄の組合せは、本例では、必ずしも必要とならない図柄の組合せであり、また、上述した条件装置数優先制御が行われる場合であっても停止することがない(上述したコントロール制御が行われた結果、結果的に停止表示されることがない)図柄の組合せである。また、図235及び図236では図示を省略しているが、「HZR21」、「HZR22」、「HZR29」、「HZR30」、「HZR37」、「HZR38」、「HZR45」、「HZR46」、「HZR53」、「HZR55」、「HZR61」及び「HZR63」の図柄の組合せも同様である。
しかしながら、本例では、これらの停止されることがないはずれに係る図柄の組合せをあえて規定することで、格納されるデータとしてはそのデータ量が圧縮されるようにしている。なお、はずれに係る図柄の組合せは遊技者に何ら特典を付与するものでないことから、このようなデータ構成としても、遊技の公平性に何ら影響を与えることはない。また、仮に停止されることがないはずれに係る図柄の組合せが誤って停止する場合が生じたとしても同様である。したがって、このようなデータ構成としても、設計上の工数が大幅に増大してしまうこともない。
本例のように構成されない場合の従来例について、図236を参照して説明する。図236に示すように、例えば、「HZR02」、「HZR06」、「HZR10」及び「HZR14」の図柄の組合せは停止することがない図柄の組合せであるから、図柄組合せデータとしては規定しないものとした場合、これらを停止許容図柄組合せ情報としてグループ定義しようとしても、最低でも「グループA」~「グループD」の4つのグループ化したデータを格納する必要が生じる。
一方、本例のように構成すれば、停止許容図柄組合せ情報としてグループ化したデータは1つでよいことになる。同様に、少なくとも「HZR01」~「NZR64」について、本例のように構成すれば、停止許容図柄組合せ情報としてグループ化したデータは4つでよいことになる。また、同様に、「HZR65」~「HZR96」についてもグループ化したデータとして格納されるようにすることもできる。
本例では、図柄組合せテーブルにおいて示した複数通りのはずれに係る図柄の組合せを、停止許容図柄組合せ情報としてグループ化したデータとして規定することができる。また、優先順位テーブルにおいて示した複数通りのはずれに係る図柄の組合せを、停止許容図柄組合せ情報としてグループ化したデータとして規定することができる。また、このようにして規定されたデータ内には、実際には停止されることがない図柄の組合せを含ませることができる。本例では、このようなデータ構成とすることで、図柄組合せに関する情報量を削減することが可能となる。また、停止制御時には、例えば、その検索処理(あるいは優先度の設定処理)にかかる処理回数を減らすことができるため、処理負荷を軽減することも可能となる。
なお、これら以外のテーブルにおいても、同様の構成にて停止許容図柄組合せ情報を規定することができる。例えば、内部当籤役が決定され、それに対応して許容される図柄組合せデータを呼び出すためのテーブルなどが設けられる場合、このようなテーブルにおいても同様に停止許容図柄組合せ情報を規定することができる。すなわち、本例においてグループ化したデータとして規定された停止許容図柄組合せ情報は、遊技の進行に必要な種々の用途に使用できる。
また、本例では、停止許容図柄組合せ情報としてグループ化される複数通りのはずれに係る図柄の組合せを、取りこぼしが発生したときのはずれに係る図柄の組合せとして説明しているが、このように規定される複数通りのはずれに係る図柄の組合せは、単なるはずれの場合(すなわち、いずれの役にも当籤しなかった場合)に停止表示される可能性がある図柄の組合せであってもよいし、「F_疑似ハズレ1」又は「F_疑似ハズレ2」の場合に停止表示される可能性がある図柄の組合せであってもよい。また、複数通りのリプレイ役に係る図柄の組合せをそのように構成してもよいし、複数通りの小役に係る図柄の組合せをそのように構成してもよい。また、同様に、複数通りのボーナス役に係る図柄の組合せをそのように構成してもよい。すなわち、本例における停止許容図柄組合せ情報は、役決定手段の決定結果(内部当籤役)に対応する複数通りの図柄組合せを1グループで規定するものとして構成することができる。また、この場合、役決定手段の決定結果とは、いずれかの当籤役が決定されたこと、あるいはいずれの当籤役にも当籤せずに結果としてはずれが決定されたことの両方を含むものとすることができる。要するに、停止許容図柄組合せ情報において1グループで規定される複数通りの図柄組合せは、遊技において共通する、あるいは関連する役割を担う図柄組合せであれば、どのような図柄組合せであってもよい。
(本詳細例(その2)に係る発明5)
このように、本詳細例(その2)の遊技機によれば、停止制御において参照される停止許容図柄組合せ情報には、役決定手段の決定結果に対応する複数通りの図柄組合せを1グループで規定する特定停止許容図柄組合せ情報(例えば、図235に示す停止許容図柄組合せ情報「グループ1」)が含まれ、特定停止許容図柄組合せ情報は、少なくとも一のリールにおいて、複数の異なる図柄それぞれが論理和の関係となる複数通りの図柄組合せが規定されるとともに、当該複数通りの図柄組合せには、停止制御によって停止されることがない図柄組合せが含まれる場合があるように構成される。すなわち、特定停止許容図柄組合せ情報では、停止されることがない図柄組合せを含ませることを可能とすることで、より多くの図柄組合せを1グループで規定することを可能としている。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、停止制御において参照される停止許容図柄組合せ情報には、所定役(例えば、打順小役)の当籤時、特定態様(例えば、正解押し順)で停止操作が行われなかったことに起因して停止表示される、いわゆるこぼし目(ハズレ)に対応する複数通りの図柄組合せを1グループで規定する特定停止許容図柄組合せ情報(例えば、図235に示す停止許容図柄組合せ情報「グループ1」)が含まれ、特定停止許容図柄組合せ情報は、少なくとも一のリールにおいて、複数の異なる図柄それぞれが論理和の関係となる複数通りの図柄組合せが規定されるとともに、当該複数通りの図柄組合せには、停止制御によって停止されることがない図柄組合せが含まれる場合があるように構成される。すなわち、特定停止許容図柄組合せ情報では、停止されることがない図柄組合せを含ませることを可能とすることで、より多くの図柄組合せを1グループで規定することを可能としている。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。また、このように規定される図柄組合せをいわゆるこぼし目とすることで、所定遊技価値が付与されない場合であってもより違和感のない態様で図柄を停止させることができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、停止制御において参照される停止許容図柄組合せ情報には、ハズレに対応する複数通りの図柄組合せを1グループで規定する特定停止許容図柄組合せ情報(例えば、図235に示す停止許容図柄組合せ情報「グループ1」)が含まれ、特定停止許容図柄組合せ情報は、少なくとも一のリールにおいて、複数の異なる図柄それぞれが論理和の関係となる複数通りの図柄組合せが規定されるとともに、当該複数通りの図柄組合せには、停止制御によって停止されることがない図柄組合せが含まれる場合があるように構成される。また、少なくとも一のリールにおいて、いわゆるコントロール制御によって停止制御が行われるように構成される。すなわち、特定停止許容図柄組合せ情報では、停止されることがない図柄組合せを含ませることを可能とすることで、より多くの図柄組合せを1グループで規定することを可能としている。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。また、このような作用効果は、いわゆるコントロール制御によって停止制御が行われる場合により顕著なものとなる。
(はずれに係る停止許容図柄組合せ情報の構成例(その2))
次に、はずれに係る停止許容図柄組合せ情報の構成例(その2)について説明する。上述した構成例(その1)では、小役に当籤し、その取りこぼしが発生した場合に停止表示される図柄の組合せに係る停止許容図柄組合せ情報について説明したが、本構成例(その2)では、ボーナス役に当籤し(あるいはボーナス役が持ち越されている場合に)、その取りこぼしが発生した場合に停止表示される図柄の組合せに係る停止許容図柄組合せ情報について説明する。
本例では、2BBフラグ間/3枚ベット状態、あるいは3BBフラグ間/2枚ベット状態において、ボーナス役以外の他の役に当籤していない場合、内部当籤役を示すデータとしては「F_疑似ハズレ1」となる。基本的に、3枚ベット状態では2BBに入賞することなく、2枚ベット状態では3BBに入賞することがないため、遊技者の見た目上は単なる「はずれ」となる。したがって、「F_疑似ハズレ1」が決定された場合には、通常のはずれに係る図柄の組合せ(上述したこぼし目を含む)が停止表示されるようにすればよい。
また、本例では、3BBフラグ間/3枚ベット状態(3枚ベット状態で3BBに当籤したゲーム)、あるいは2BBフラグ間/2枚ベット状態(2枚ベット状態で2BBに当籤したゲーム)において、ボーナス役以外の他の役に当籤していない場合、内部当籤役を示すデータとしては「F_疑似ハズレ2」となる。この場合、各リールにおいて、当籤しているボーナス役に係る図柄の組合せを構成する図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、当該図柄の組合せが停止表示されてBB遊技状態に移行する一方、少なくとも一のリールにおいて、当籤しているボーナス役に係る図柄の組合せを構成する図柄を停止表示不可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、当該図柄の組合せは停止表示されずBB遊技状態には移行しないのであるが、本例では、実際のボーナス状態(BB遊技状態)が、増加区間の各遊技状態と比べると必ずしも遊技者に有利なものとはなっておらず(図177等参照)、ボーナス役に係る図柄の組合せを停止表示させないで遊技を行ったほうがよい遊技性となっている。
したがって、この場合には、通常のはずれに係る図柄の組合せとは異なるはずれに係る図柄の組合せを停止表示させ、ボーナス役に係る図柄の組合せが停止表示され得る状態にて遊技が行われていることを遊技者に示唆する必要が生じる。本例では、このような目的の下、はずれに係る図柄の組合せとして「HZR97」~「HZR100」の図柄の組合せを規定している。なお、本例のような遊技性に限られず、例えば、実際のボーナス状態が遊技者に有利なものとなっている遊技性である場合、いわゆる「リーチ目」あるいは「チャンス目」といったはずれに係る図柄の組合せを停止表示させ、ボーナス役に係る図柄の組合せが停止表示され得る状態であることが遊技者に示唆される目的で、はずれに係る図柄の組合せとして「HZR97」~「HZR100」の図柄の組合せを規定することもできる。
本例では、このようなはずれに係る図柄の組合せとして、「セブン-ANY-ANY-ANY」からなる「HZR97」、「ANY-セブン-ANY-ANY」からなる「HZR98」、「ANY-ANY-セブン-ANY」からなる「HZR99」、及び「ANY-ANY-ANY-赤ベル」からなる「HZR100」を規定している(図170及び図201等参照)。なお、「ANY」は、いずれの図柄でもよい旨を示している。
すなわち、本例では、ボーナス役に係る図柄の組合せが停止表示され得る状態ことを示唆するはずれに係る図柄の組合せの基本形を「セブン-セブン-セブン-赤ベル」と定め、これを分割して「HZR97」~「HZR100」の図柄の組合せとして規定しているのである。これにより、図柄組合せや停止制御に関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することを可能としている。
例えば、2BBフラグ間/2枚ベット状態において、「F_疑似ハズレ2」が決定された場合、2BBに係る「C_BB2」の図柄の組合せは「ブラ2-ブラ2-ブラ2-ブラ2」と規定されているため、各リール(第1リールでは図柄位置「11」、第2リールでは図柄位置「0」、第3リールでは図柄位置「19」、第4リールでは図柄位置「13」)で「ブラ2」図柄が停止表示可能なタイミングにて停止操作が行われた場合には2BBに係る図柄の組合せが停止表示する。また、各リールで「ブラ2」図柄が停止表示不可能なタイミングにて停止操作が行われた場合には上述した「セブン-セブン-セブン-赤ベル」が停止表示されるものとする。
この場合、例えば、第1リールでは「ブラ2」図柄が停止表示可能なタイミングにて停止操作が行われて「ブラ2」図柄が停止表示されたが、第2~第4リールでは「ブラ2」図柄が停止表示不可能なタイミングにて停止操作が行われて「ブラ2」図柄が停止表示されない場合、その停止形は上述した基本形をベースとした「ブラ2-セブン-セブン-赤ベル」としたい。また、例えば、第2リールでは「ブラ2」図柄が停止表示可能なタイミングにて停止操作が行われて「ブラ2」図柄が停止表示されたが、第1、第3及び第4リールでは「ブラ2」図柄が停止表示不可能なタイミングにて停止操作が行われて「ブラ2」図柄が停止表示されない場合、その停止形は上述した基本形をベースとした「セブン-ブラ2-セブン-赤ベル」としたい。
また、例えば、第3リールでは「ブラ2」図柄が停止表示可能なタイミングにて停止操作が行われて「ブラ2」図柄が停止表示されたが、第1、第2及び第4リールでは「ブラ2」図柄が停止表示不可能なタイミングにて停止操作が行われて「ブラ2」図柄が停止表示されない場合、その停止形は上述した基本形をベースとした「セブン-セブン-ブラ2-赤ベル」としたい。また、例えば、第4リールでは「ブラ2」図柄が停止表示可能なタイミングにて停止操作が行われて「ブラ2」図柄が停止表示されたが、第1~第3リールでは「ブラ2」図柄が停止表示不可能なタイミングにて停止操作が行われて「ブラ2」図柄が停止表示されない場合、その停止形は上述した基本形をベースとした「セブン-セブン-セブン-ブラ2」としたい。
このように、一部のリールにてボーナス役に係る図柄の組合せを構成する図柄が停止表示されたが、その他のリールにてボーナス役に係る図柄の組合せを構成する図柄が停止表示されない場合に、特定のはずれに係る図柄の組合せを停止表示させたい場合、本例のように停止許容図柄組合せ情報(図柄の組合せに関する情報)を規定しないとすれば、その図柄の組合せの全てについて予め規定しておく必要が生じる。例えば、上述した「ブラ2-セブン-セブン-赤ベル」、「セブン-ブラ2-セブン-赤ベル」、「セブン-セブン-ブラ2-赤ベル」、及び「セブン-セブン-セブン-ブラ2」などを予め図柄の組合せとして規定しておく必要が生じるのである。もっとも、これらは一部に過ぎず、例えば、2リールで「ブラ2」図柄が停止表示され、残りの2リールで「ブラ2」図柄が停止表示されない場合、3リールで「ブラ2」図柄が停止表示され、残りの1リールで「ブラ2」図柄が停止表示されない場合など、全ての押し順(24通り)で、いずれのリールで「ブラ2」図柄が停止表示された場合か、いずれのリールで「ブラ2」図柄が停止表示されなかった場合かを加味して図柄の組合せを規定しておく必要が生じるのである。
しかしながら、そのような図柄の組合せを全て規定するものとすれば、その情報量は膨大なものとなり、また、例えば、上述した優先順位テーブルなどにおいても検索対象となる図柄の組合せ数が増加するため、処理負荷も増大することとなる。そこで、本例では、そのような図柄の組合せを全て規定せず、「ANY」を含めた図柄の組合せとして分割して規定することで図柄組合せや停止制御に関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することを可能としているのである。
例えば、上述の例において、第1リールに対して停止操作が行われた場合、「ブラ2」図柄が停止表示可能なタイミングにて停止操作が行われた場合には、「C_BB2」(「BB03」)のデータが参照され、「ブラ2」図柄が停止される。一方、「ブラ2」図柄が停止表示不可能なタイミングにて停止操作が行われた場合には、「T_BBコボシ_1st」(「HZR97」)のデータが参照され、「セブン」図柄が停止される。
また、第2リールに対して停止操作が行われた場合、「ブラ2」図柄が停止表示可能なタイミングにて停止操作が行われた場合には、「C_BB2」(「BB03」)のデータが参照され、「ブラ2」図柄が停止される。一方、「ブラ2」図柄が停止表示不可能なタイミングにて停止操作が行われた場合には、「T_BBコボシ_2nd」(「HZR98」)のデータが参照され、「セブン」図柄が停止される。
また、第3リールに対して停止操作が行われた場合、「ブラ2」図柄が停止表示可能なタイミングにて停止操作が行われた場合には、「C_BB2」(「BB03」)のデータが参照され、「ブラ2」図柄が停止される。一方、「ブラ2」図柄が停止表示不可能なタイミングにて停止操作が行われた場合には、「T_BBコボシ_3rd」(「HZR99」)のデータが参照され、「セブン」図柄が停止される。
また、第4リールに対して停止操作が行われた場合、「ブラ2」図柄が停止表示可能なタイミングにて停止操作が行われた場合には、「C_BB2」(「BB03」)のデータが参照され、「ブラ2」図柄が停止される。一方、「ブラ2」図柄が停止表示不可能なタイミングにて停止操作が行われた場合には、「T_BBコボシ_4th」(「HZR100」)のデータが参照され、「赤ベル」図柄が停止される。
すなわち、ボーナス役に対応する図柄の組合せの表示が許容された遊技において、当該ボーナス役に対応する図柄組合せを表示できない場合に表示される特定のはずれに係る複数の図柄の組合せについて、それぞれ排他的に一のリールにおいてのみボーナス役に係る特別図柄(例えば、「ブラ2」図柄)とは異なる特定図柄(例えば、「セブン」図柄あるいは「赤ベル」図柄)を規定し、残りのリールにおいていずれの図柄でもよい旨を規定し、このようにして規定された停止許容図柄組合せ情報をもって停止制御が行われるようにしているのである。
なお、本例では、上述したような特定のはずれに係る図柄の組合せについて、リール数に対応する4つの図柄の組合せをそれぞれ規定するものとして説明したが、このような特定のはずれに係る図柄の組合せは、必要に応じて適宜増減して規定することができる。例えば、少なくとも一のリールについて「ANY」が定められたはずれに係る図柄の組合せを1つ規定するだけでも複数のはずれに係る図柄の組合せをまとめて規定できる(個別に規定するよりも図柄の組合せに関する情報の情報量を減らせる)場合があり、このような場合も上記と同様の作用効果が奏される。
また、本例では、上述したような特定のはずれに係る図柄の組合せを、ボーナス役の取りこぼしが発生したときのはずれに係る図柄の組合せとして説明しているが、このように規定される特定のはずれに係る図柄の組合せは、単なるはずれの場合(非フラグ間のはずれ時)に停止表示される可能性がある図柄の組合せであってもよいし、「F_疑似ハズレ1」の場合に停止表示される可能性がある図柄の組合せであってもよい。また、ボーナス役のみならず、リプレイ役や小役の取りこぼしが発生したときのはずれに係る図柄の組合せであってもよい。例えば、本例における少なくとも一のリールについて「ANY」が定められた特定のはずれに係る図柄の組合せは、打順小役の当籤時であってこぼし目が表示される場合(押し順不正解かつ停止操作タイミングが適切でなかった場合)、あるいは取りこぼしが発生し得る通常小役の当籤時であって取りこぼしが発生した場合に表示され得る図柄の組合せであってもよい。このようにして、これらの小役の当籤時に参照されるべき停止制御用の図柄組合せ数が節約されるようにしてもよい。また、一又は複数のリプレイ役に係る図柄の組合せをそのように構成してもよいし、一又は複数の小役に係る図柄の組合せをそのように構成してもよい。また、同様に、一又は複数のボーナス役に係る図柄の組合せをそのように構成してもよい。すなわち、本例における少なくとも一のリールについて「ANY」が定められた特定の図柄の組合せは、役決定手段の決定結果(内部当籤役)に対応する特定の図柄の組合せとして構成することができる。また、この場合、役決定手段の決定結果とは、いずれかの当籤役が決定されたこと、あるいはいずれの当籤役にも当籤せずに結果としてはずれが決定されたことの両方を含むものとすることができる。要するに、少なくとも一のリールについて「ANY」が定められた特定の図柄の組合せは、遊技において特定の役割を担う図柄組合せであれば、どのような図柄組合せであってもよい。また、このような特定の図柄の組合せをそれぞれ排他的に一のリールにおいてのみ特定図柄が規定され、残りのリールにおいていずれの図柄でもよい図柄の組合せとして複数規定する場合には、それぞれの図柄の組合せが、遊技において共通する、あるいは関連する役割を担う図柄組合せであれば、どのような図柄組合せであってもよい。また、上述したような特定のはずれに係る図柄の組合せを示す停止許容図柄組合せ情報は、例えば、内部当籤役が決定され、それに対応して許容される図柄組合せデータを呼び出すためのデータとしても用いることができる。すなわち、本例において特定のはずれに係る図柄の組合せを示す停止許容図柄組合せ情報は、遊技の進行に必要な種々の用途に使用できる。
(本詳細例(その2)に係る発明6)
このように、本詳細例(その2)の遊技機によれば、特別役(例えば、ボーナス役である「2BB」)に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、特別役に対応する図柄組合せを表示できない場合、ハズレに対応する特定図柄組合せ(例えば、「T_BBコボシ_1st」~「T_BBコボシ_4th」)を表示させることを可能とし、特定図柄組合せは、少なくとも一以上のリールにおいていずれの図柄でもよく、残りのリールにおいて特別図柄とは異なる特定図柄(例えば、「セブン」図柄あるいは「赤ベル」図柄)が規定された図柄組合せとして構成される。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、特別役(例えば、ボーナス役である「2BB」)に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、特別役に対応する図柄組合せを表示できない場合、ハズレに対応する特定図柄組合せ(例えば、「T_BBコボシ_1st」~「T_BBコボシ_4th」)を表示させることを可能とし、特定図柄組合せは、少なくとも一以上のリールにおいていずれの図柄でもよく、残りのリールにおいて特別図柄とは異なる特定図柄(例えば、「セブン」図柄あるいは「赤ベル」図柄)が規定された図柄組合せとして構成される。また、特定図柄組合せは、停止操作の途中で特別役に対応する図柄組合せを表示できなくなった場合にも表示されることが可能となっている。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。また、ハズレに対応する図柄組合せを停止させる場合であっても、より企図に沿った図柄組合せを停止させることができる。
また、本詳細例(その2)の遊技機によれば、特別役(例えば、ボーナス役である「2BB」)に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、特別役に対応する図柄組合せを表示できない場合、ハズレに対応する特定図柄組合せ(例えば、「T_BBコボシ_1st」~「T_BBコボシ_4th」)を表示させることを可能とし、特定図柄組合せは、複数種類あり、それぞれ排他的に一のリールにおいてのみ特別図柄とは異なる特定図柄(例えば、「セブン」図柄あるいは「赤ベル」図柄)が規定され、残りのリールにおいていずれの図柄でもよい図柄組合せとして構成される。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。また、このような作用効果は、リール数が多くなるほどより顕著なものとなる。
なお、特定図柄は、複数のリールそれぞれにおいて、特別図柄を表示できない場合に表示させることができる位置に配置されるようにすればよい。これにより、ハズレに対応する図柄組合せを停止させる場合であっても、より企図に沿った図柄組合せを停止させることができる。特に、特別役に係る図柄の組合せが停止表示され得る状態であることを遊技者に示唆したい場合に好適である。
[本詳細例(その2)の遊技機の主制御回路]
次に、上記図158~図236を参照して説明した本実施形態に係るパチスロ1において実装可能な遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)の詳細例(その2)における主制御基板71に実装される主制御回路の構成を、図237を参照して説明する。図237は、本詳細例(その2)に係るパチスロ1の主制御回路500の内部構成を示すブロック図である。なお、図237に示す本詳細例(その2)の主制御回路500の構成において、上記図7に示すパチスロ1の主制御回路90の構成と同じ構成部には同じ符号を付して示し、それらの説明を省略する。
主制御回路500(制御部)は、本詳細例(その2)の遊技動作を制御する遊技制御部として機能し、マイクロプロセッサ501(演算装置、演算処理手段)と、マイクロプロセッサ用のクロックパルス発生回路92(クロック発生手段、第2クロック発生手段)と、電源管理回路93と、スイッチングレギュレータ94と、外部乱数回路502(乱数発生手段、第1乱数発生手段)と、外部乱数回路用のクロックパルス発生回路503(クロック発生手段、第1クロック発生手段)と、役比モニタ504とを備える。
図237と図7との比較から明らかなように、本詳細例(その2)の主制御回路500の構成は、図7に示すパチスロ1の主制御回路90の構成に、外部乱数回路502と、外部乱数回路用のクロックパルス発生回路503とを追加した構成となる。なお、図237に示す役比モニタ504は、図7では図示されていなかっただけであり、役比モニタ504についての説明は、図7に示す主制御回路90の説明の中で行った通りであるので、ここではその説明を省略する。
外部乱数回路502は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0~65535)の中から1つの値(2バイトの乱数値)を発生させる。また、外部乱数回路502では、所定周期で、乱数が更新される。本詳細例(その2)では、外部乱数回路502は、スタートスイッチ79がオン状態になったタイミング(オンエッジ)でラッチされ、2バイトの乱数値を格納する。なお、この外部乱数回路502における乱数値のラッチ処理は、スタートスイッチ79の操作時にメインCPU101から入力されるラッチ指示信号に基づいて行われる。そして、メインCPU101は、外部乱数回路502でラッチされた2バイトの乱数値を抽出(取得)し、当該乱数値を、例えば内部抽籤用の乱数値として使用する。
外部乱数回路用のクロックパルス発生回路503は、外部乱数回路502の作動(駆動)用のクロックパルス信号を生成し、該生成したクロックパルス信号を外部乱数回路502に出力(供給)する。外部乱数回路502は、入力されたクロックパルス信号に基づいて、乱数を更新する。
なお、本詳細例(その2)では、クロックパルス発生回路503が外部乱数回路502にクロックパルス信号を供給する形態を説明するが、本発明はこれに限定されず、例えば、クロックパルス発生回路92が外部乱数回路502にクロックパルス信号を供給する構成にしてもよい。この場合、クロックパルス発生回路92は、マイクロプロセッサ501及び外部乱数回路502の双方にクロックパルス信号を供給することになるので、マイクロプロセッサ501とクロックパルス発生回路92との間、及び/又は、クロックパルス発生回路92と外部乱数回路502との間に、さらに、分周回路を設けることにより、1つのクロックパルス信号の発生源からマイクロプロセッサ501及び外部乱数回路502のそれぞれに適切な周波数のクロックパルス信号を生成することが可能になる。
また、本詳細例(その2)では、マイクロプロセッサ501のEX端子(図8参照)に、クロックパルス発生回路92が出力するクロックパルス信号を入力し、入力されたクロックパルス信号をクロック回路105(図8参照)で分周し、分周されたクロックパルス信号を乱数回路110に供給する構成を説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、マイクロプロセッサ501のRCK端子(不図示)に、クロックパルス発生回路92が出力するクロックパルス信号を供給してもよい。この場合、EX端子にクロックパルス信号を入力した場合とは異なる分周率でクロックパルス信号の分周が可能となるだけでなく、クロックパルス信号を分周することなく、乱数回路110に入力することも可能になる。
なお、クロックパルス発生回路503を設けることなく、クロックパルス発生回路92でマイクロプロセッサ501及び外部乱数回路502にクロックパルス信号を供給する構成では、クロックパルス発生回路503が省略される分、主制御回路500の部品コストを下げることができる。しかし、この構成では、クロックパルス発生回路92からマイクロプロセッサ501及び外部乱数回路502のそれぞれに適切なクロックパルス信号を供給する必要があるため、主制御回路500の回路設計の難易度が上がってしまう。
なお、本詳細例(その2)におけるマイクロプロセッサ501の内部構成は、上記図8に示すマイクロプロセッサ91の構成と同じである。それゆえ、本詳細例(その2)では、マイクロプロセッサ501には、乱数回路110(乱数発生手段、第2乱数発生手段)が内蔵されている。
本詳細例(その2)においても、マイクロプロセッサ501に内蔵された乱数回路110は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0~65535又は0~255)を発生させる。なお、乱数回路110では、2バイトのソフトラッチ乱数及び1バイトのソフトラッチ乱数を発生させることができ、乱数回路110は、後述するように、2バイトのソフトラッチ乱数を得るための複数種のソフトラッチ乱数レジスタと、1バイトのソフトラッチ乱数を得るための複数種のソフトラッチ乱数レジスタとを含んで構成される(後述の図239参照)。
メインCPU101(演算制御手段)は、内部での制御処理中の所定の契機(例えば、遊技開始時、リールの全停止時等)で発生した信号(コマンド等)に基づいて、乱数回路110で発生した乱数(ソフトラッチ乱数)をラッチする。そして、メインCPU101は、乱数回路110でラッチされた2バイト又は1バイトのソフトラッチ乱数を抽出(取得)し、当該ソフトラッチ乱数を、例えば出玉抽籤用の乱数値として使用する。
[本詳細例(その2)の遊技機のメモリマップ]
次に、図238A~図238Cを参照しながら、本詳細例(その2)の主制御回路500(マイクロプロセッサ501)のメモリマップについて説明する。なお、図238Aは、メモリ全体のメモリマップを示す図であり、図238Bは、メインROM102(第1記憶手段)のメモリマップを示す図であり、図238Cは、メインRAM103(記憶手段、第2記憶手段)のメモリマップを示す図である。
図238に示す本詳細例(その2)のメモリマップの構成と、上記図11に示すパチスロ1のメモリマップの構成との比較から明らかなように、両者は、基本的に同じ構成を有する。図238は、図11に示すパチスロ1のメモリマップの構成において、遊技用ROM領域、規定外ROM領域(「領域外ROM領域」とも称す)、遊技用RAM領域及び規定外RAM領域(「領域外RAM領域」とも称す)の内部構成をより詳細に示したものである(図238B及び図238C)。
図238Aに示す全体メモリマップ内において、メモリマップI/O(Input/Output)の領域(内蔵レジスタエリア)では、マイクロプロセッサ501に内蔵された後述の各種レジスタ(内部レジスタ)、及び、外部接続回路(スタートレバー16、ホッパーモータ等)にアクセス(IN/OUT)するためのアドレスが割り当てられている。そして、メインCPU101による内部レジスタへのアクセス(制御)は、メモリマップI/O内において内部レジスタに対して割り当てられたアドレスに、メインCPU101がアクセスすることにより行われる。また、メインCPU101が外部接続回路を制御する際には、メインCPU101が、メモリマップI/O内において外部接続回路に対して割り当てられたアドレスにアクセスすることにより、外部バスインターフェース104を介して外部接続回路の制御を行う(メモリマップドI/O(Memory-mapped I/O)方式)。すなわち、メインCPU101による内部レジスタや外部接続回路へのアクセス(IN/OUT)は、IN/OUT命令を使用して行うもの(ポートマップドI/O(Port-mapped I/O)方式)ではなく、メモリマップI/O内に割り当てられた対応のアドレスへのアクセスにより行われる。
メインROM102のメモリマップでは、図238Bに示すように、メインROM102のアドレスの先頭(「0000H」)側から、遊技用ROM領域(第1記憶領域)、規定外ROM領域(第2記憶領域)、商標記録エリア、プログラム管理エリア及びセキュリティ設定エリアが、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
遊技用ROM領域には、アドレス先頭側からプログラムエリア、未使用エリア、データエリアが、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
プログラムエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性(遊技の進行)に関連する各種制御処理において、メインCPU101により実行される各種処理の制御プログラムが記憶される。また、データエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に関連する各種制御処理において、メインCPU101により使用される各種データ(例えば、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路200に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ、各種処理で使用される各種パラメータ等)が記憶される。すなわち、プログラムエリアとデータエリアとからなる遊技用ROM領域(遊技用記憶領域)には、遊技店で遊技者が実際に行う遊技の遊技性に関連する制御処理(遊技性に関する処理)に必要な各種プログラム及び各種データが格納される。
なお、プログラムエリア及びデータエリア間に設けられた未使用エリアは、物理的には使用可能な領域であるが、使用していない領域(論理的に(規則上)使用できない領域)のことである。また、図238Aに示す全体メモリマップ内の「未使用」の領域は物理的に使用できない領域であり、プログラムエリア及びデータエリア間に設けられた未使用エリアとは異なるものである。
規定外ROM領域には、アドレス先頭側から規定外プログラムエリア、規定外データエリア、未使用エリアが、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。規定外プログラムエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性(遊技の進行)に直接関与しない各種処理(遊技性に影響を与えない処理)の制御プログラムが記憶される。例えば、パチスロ1の検定試験(試射試験)で試射試験装置に出力するためのデータを生成するプログラム、役比モニタ504に表示する上述した各種比率情報を算出するプログラム、電断時のチェックサム生成処理や電源復帰時のサムチェック処理、後述の設定値チェック処理、乱数検査処理等を含む後述のエラー検知処理などで使用される制御プログラム、不正対策プログラム等が、規定外プログラムエリアに格納される。
また、規定外プログラムエリアには、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理(遊技性に影響を与えない処理)で使用(参照)される各種データ(各種パラメータ)が記憶される。例えば、パチスロ1の検定試験(試射試験)で試射試験装置に出力するためのデータ、役比モニタ504に表示される各種比率情報の計算で使用される各種データ、電断時のチェックサム生成処理や電源復帰時のサムチェック処理などで使用されるデータ、不正対策プログラムに必要なデータ、後述の設定値チェック処理、乱数検査処理等を含む後述のエラー検知処理などで使用されるデータ等が、規定外データエリアに格納される。
なお、プログラム管理エリア及びセキュリティ設定エリアには、図11に示すパチスロ1のメモリマップの構成において説明したように、制御プログラムの実行、あるいは、セキュリティ機能に関する各種の設定及び管理情報が記憶される。
メインRAM103のメモリマップでは、図238Cに示すように、メインRAM103のアドレスの先頭(「F000H」)側から、遊技用RAM領域、未使用エリア及び規定外RAM領域が、この順で、それぞれ所定のアドレスに配置される。
遊技用RAM領域には、遊技者により実施される遊技の遊技性(遊技の進行)に関連する制御プログラム及びその実行により決定された例えば内部当籤役等の各種データを一時的に格納する遊技作業エリア(第1作業領域)及びスタックエリアが設けられる。そして、各種データのそれぞれは、遊技作業エリア内の所定アドレスの領域に格納される。また、本詳細例(その2)では、遊技用RAM領域には、遊技作業エリアとスタックエリアとの間に未使用エリアが設けられる。
遊技作業エリア内には、その先頭アドレス側から、例えば、割込回数カウンタ等が格納された未初期化エリア、設定値、RT状態等の情報の格納領域、有利区間、各種遊技数等の情報の格納領域、遊技状態、ボーナス関連カウンタ等の情報の格納領域、及び、単位遊技を跨がない(次ゲームに持ち越さない)各種遊技情報の格納領域が、この順で配置される。
RAM異常発生時における遊技用RAM領域の初期化処理(図48中のS43の「RAM初期化処理(RAM異常時アドレス)」参照)では、設定値、RT状態等の情報の格納領域(図238C中の遊技用RAM領域の「RAM異常発生時」の矢印の位置)から遊技用RAM領域の最終アドレス(図238C中の遊技用RAM領域の「初期化エンド」の矢印の位置)までの領域に格納されたデータがクリアされる。設定変更時における遊技用RAM領域の初期化処理(図48中のS43の「RAM初期化処理(設定変更開始時アドレス)」参照)では、有利区間、各種遊技数等の情報の格納領域(図238C中の遊技用RAM領域の「設定変更時」の矢印の位置)から遊技用RAM領域の最終アドレスまでの領域に格納されたデータがクリアされる。ボーナス終了時における遊技用RAM領域の初期化処理(図77中のS823の「ボーナス終了時処理」参照)では、遊技状態、ボーナス関連カウンタ等の情報の格納領域(図238C中の遊技用RAM領域の「ボーナス終了時」の矢印の位置)から遊技用RAM領域の最終アドレスまでの領域に格納されたデータがクリアされる。また、1回の単位遊技終了時における遊技用RAM領域の初期化処理(図56中のS201の「RAM初期化処理(一遊技終了時開始アドレス)」参照)では、遊技状態、ボーナス関連カウンタ等の情報の格納領域の次のアドレス(図238C中の遊技用RAM領域の「一遊技終了時」の矢印の位置)から遊技用RAM領域の最終アドレスまでの領域に格納されたデータがクリアされる。
規定外RAM領域には、遊技者により実施される遊技の遊技性(遊技の進行)に直接関与しない各種処理(例えばサムチェック処理等)の制御プログラム及びその実行により決定された各種データを一時的に格納する規定外作業エリア(第2作業領域)及びスタックエリアが設けられる。そして、各種データのそれぞれは、規定外作業エリア内の所定アドレスの領域に格納される。また、本詳細例(その2)では、規定外RAM領域には、規定外作業エリアと規定外スタックエリアとの間に未使用エリアが設けられる。
規定外作業エリア内には、その先頭アドレス側から、例えば、規定外スタックポインタ等が格納された未初期化エリア、役比に使用される各種情報の格納領域、各種カウンタ、各種エラー等の情報の格納領域、及び、試験信号用領域等が、この順で配置される。
RAM異常発生時における規定外RAM領域の初期化処理では、役比に使用される各種情報の格納領域(図238C中の規定外RAM領域の「RAM異常発生時」の矢印の位置)から規定外RAM領域の最終アドレス(図238C中の規定外RAM領域の「初期化エンド」の矢印の位置)までの領域に格納されたデータがクリアされる。設定変更時における規定外RAM領域の初期化処理では、各種カウンタ、各種エラー等の情報の格納領域(図238C中の規定外RAM領域の「設定変更時」の矢印の位置)から規定外RAM領域の最終アドレスまでの領域に格納されたデータがクリアされる。また、ボーナス終了時及び1回の単位遊技終了時における規定外RAM領域の初期化処理では、各種カウンタ、各種エラー等の情報の格納領域の次のアドレス(図238C中の規定外RAM領域の「ボーナス終了時」及び「一遊技終了時」の矢印の位置)から規定外RAM領域の最終アドレスまでの領域に格納されたデータがクリアされる。
上述のように、本詳細例(その2)のパチスロ1においても、メインROM102内において、遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理に使用される各種プログラム及び各種データ(テーブル)を、遊技用ROM領域とは異なるアドレスに配置された規定外ROM領域(規定外記憶領域)に格納する。また、そのような遊技者により実施される遊技の遊技性に直接関与しない各種処理は、メインRAM103内において、遊技用RAM領域とは異なるアドレスに配置された規定外RAM領域を使用して行われる。
なお、遊技用ROM領域に記憶されたプログラムは、規定外RAM領域に記憶されたデータを参照することはできるが、規定外RAM領域に記憶されたデータを変更してはならず、また、規定外ROM領域に記憶されたプログラムは、遊技用RAM領域に記憶されたデータを参照することはできるが、遊技用RAM領域に記憶されたデータを変更してはならない、というルール(規則)に則ってメインROM102内のプログラムが構築されている。
このようなメインROM102の構成では、従来の規則上においてプログラム等の配置不可とされていたROM領域(規定外ROM領域)に、遊技者が実際に行う遊技そのものには不要なプログラム及びデータを配置することができる。それゆえ、本詳細例(その2)においても、遊技用ROM領域の容量の圧迫を回避することができる。
[乱数抽出に関わる各種レジスタ]
次に、マイクロプロセッサ501に内蔵された乱数抽出に関わる各種レジスタについて説明する。なお、以下に説明する各種レジスタは、機能ブロックとしては、図8中の乱数回路110に含まれる。
(1)ソフトラッチ乱数レジスタ
図239は、乱数回路110内に設けられたソフトラッチ乱数レジスタ(制御レジスタ)の種別及びサイズと、メモリマップI/O(図238A参照)内において各ソフトラッチ乱数レジスタに割り当てられた(対応付けられた)アドレス及びそのラベル名(ソフトラッチ乱数レジスタの略称)との関係をまとめた図である。なお、ここでは、説明及び図示を省略するが、マイクロプロセッサ501内には、ソフトラッチ乱数レジスタだけでなく、複数のハードラッチ乱数レジスタ(スタートレバー16の操作(操作信号)によりラッチされる乱数レジスタ)も内蔵されている。そして、メモリマップI/O内では、これらのハードラッチ乱数レジスタに対しても、それぞれ対応するアドレスが割り当てられている。
本詳細例(その2)のパチスロ1では、乱数回路110内に、2バイトのソフトラッチ乱数を抽出可能な2バイトのソフトラッチ乱数レジスタ(16ビット乱数チャンネル:以下、「RLソフトラッチ乱数レジスタ」という)と、1バイトのソフトラッチ乱数を抽出可能な1バイトのソフトラッチ乱数レジスタ(8ビット乱数チャンネル:以下、「RSソフトラッチ乱数レジスタ」という)とが設けられる。また、乱数回路110内には、2バイト(16ビット)の乱数を生成(更新)する16ビット乱数発生回路RL、及び、1バイト(8ビット)の乱数を生成(更新)する8ビット乱数発生回路RSが設けられている。
本詳細例(その2)では、図239に示すように、乱数回路110内には、4個の16ビット乱数発生回路RL0~RL3にそれぞれ対応した、4種類(ラベル名「RL0SV」~「RL3SV」)のRLソフトラッチ乱数レジスタ(以下、「RLソフトラッチ乱数レジスタ0」~「RLソフトラッチ乱数レジスタ3」という)、及び、4個の8ビット乱数発生回路RS0~RS3にそれぞれ対応した、4種類(ラベル名「RS0SV」~「RS3SV」)のRSソフトラッチ乱数レジスタ(以下、「RSソフトラッチ乱数レジスタ0」~「RSソフトラッチ乱数レジスタ3」という)が設けられる。なお、RLソフトラッチ乱数レジスタ0~3及びRSソフトラッチ乱数レジスタ0~3は、それぞれ対応する乱数発生回路が発生(生成)する乱数値をラッチし、ラッチした乱数値を格納するためのレジスタである。
それゆえ、本詳細例(その2)では、4個の2バイト(16ビット)のソフトラッチ乱数及び4個の1バイト(8ビット)のソフトラッチ乱数を抽出可能である。また、本詳細例(その2)では、RLソフトラッチ乱数レジスタを構成する下位側のソフトラッチ乱数レジスタ及び上位側のソフトラッチ乱数レジスタのそれぞれからも1バイトのソフトラッチ乱数を抽出可能であるので、最大12個の1バイトのソフトラッチ乱数を抽出することができる。なお、これらのソフトラッチ乱数はいずれも、出玉に関する各種抽籤で使用される。
本詳細例(その2)では、メモリマップI/O(内蔵レジスタエリア)内において、8種類のソフトラッチ乱数レジスタ(ソフトラッチ乱数レジスタ群)に対して、「FE76H」~「FE81H」のアドレス範囲が割り当てられる(対応付けられる)。具体的には、メモリマップI/O内のアドレス「FE76H」(先頭アドレス)には、RLソフトラッチ乱数レジスタ0(下位)が対応付けられ、アドレス「FE77H」には、RLソフトラッチ乱数レジスタ0(上位)が対応付けられ、アドレス「FE78H」には、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)が対応付けられ、アドレス「FE79H」には、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(上位)が対応付けられ、アドレス「FE7AH」には、RLソフトラッチ乱数レジスタ2(下位)が対応付けられ、アドレス「FE7BH」には、RLソフトラッチ乱数レジスタ2(上位)が対応付けられ、アドレス「FE7CH」には、RLソフトラッチ乱数レジスタ3(下位)が対応付けられ、アドレス「FE7DH」には、RLソフトラッチ乱数レジスタ3(上位)が対応付けられる。また、メモリマップI/O内のアドレス「FE7EH」には、RSソフトラッチ乱数レジスタ0が対応付けられ、アドレス「FE7FH」には、RSソフトラッチ乱数レジスタ1が対応付けられ、アドレス「FE80H」には、RSソフトラッチ乱数レジスタ2が対応付けられ、アドレス「FE81H」には、RSソフトラッチ乱数レジスタ3が対応付けられる。
本詳細例(その2)において、2バイトのソフトラッチ乱数を取得する際には、メインCPU101が、RLソフトラッチ乱数レジスタのうち、下位側のソフトラッチ乱数レジスタに割り当てられたメモリマップI/O内のアドレスにアクセス(指定)することにより、下位側のソフトラッチ乱数レジスタがラッチされるとともに、対応する上位側のソフトラッチ乱数レジスタも同時にラッチされ、2バイトのソフトラッチ乱数が抽出される。例えば、RLソフトラッチ乱数レジスタ1をラッチして2バイトのソフトラッチ乱数を取得する場合には、メインCPU101がメモリマップI/O内のアドレス「FE78H」にアクセスすることにより、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)がラッチされるとともに、アドレス「FE79H」に対応付けられたRLソフトラッチ乱数レジスタ1(上位)もラッチされ、2バイトのソフトラッチ乱数が抽出される。
また、本詳細例(その2)において、RSソフトラッチ乱数レジスタから1バイトのソフトラッチ乱数を取得する際には、メインCPU101がRSソフトラッチ乱数レジスタに割り当てられたメモリマップI/O内のアドレスにアクセス(指定)して、当該RSソフトラッチ乱数レジスタをラッチすることにより、1バイトのソフトラッチ乱数が抽出される。例えば、RSソフトラッチ乱数レジスタ1をラッチして1バイトのソフトラッチ乱数を取得する場合には、メインCPU101がメモリマップI/O内のアドレス「FE7FH」にアクセスしてRSソフトラッチ乱数レジスタ1をラッチすることにより、1バイトのソフトラッチ乱数が抽出される。
また、本詳細例(その2)において、RLソフトラッチ乱数レジスタのうちの下位側のソフトラッチ乱数レジスタから1バイトのソフトラッチ乱数を取得する際には、メインCPU101が下位側のソフトラッチ乱数レジスタに割り当てられたメモリマップI/O内のアドレスにアクセス(指定)して、当該ソフトラッチ乱数レジスタをラッチすることにより、1バイトのソフトラッチ乱数が抽出される。例えば、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)から1バイトのソフトラッチ乱数を取得する場合には、メインCPU101がメモリマップI/O内のアドレス「FE78H」にアクセスすることにより、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)がラッチされ(この際、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(上位)もラッチされる)、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)から1バイトのソフトラッチ乱数が抽出される。
なお、本詳細例(その2)では、RLソフトラッチ乱数レジスタのうちの上位側のソフトラッチ乱数レジスタを単独でラッチすることができない構成になっている。それゆえ、上位側のソフトラッチ乱数レジスタから1バイトのソフトラッチ乱数を取得して出玉抽籤に使用する場合には、メインCPU101が、まず、当該上位側のソフトラッチ乱数レジスタに対応する下位側のソフトラッチ乱数レジスタに割り当てられたアドレスにアクセスして、下位側のソフトラッチ乱数レジスタをラッチする。この際、対応する上位側のソフトラッチ乱数レジスタもラッチされる。次いで、メインCPU101は、当該上位側のソフトラッチ乱数レジスタのアドレスを指定して、ラッチされた1バイトのソフトラッチ乱数を取得する。例えば、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(上位)から1バイトのソフトラッチ乱数を取得する場合には、まず、メインCPU101は、メモリマップI/O内のアドレス「FE78H」にアクセスしてRLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)をラッチするとともに、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(上位)もラッチする。次いで、メインCPU101は、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(上位)のアドレス「FE79H」を指定してRLソフトラッチ乱数レジスタ1(上位)から1バイトのソフトラッチ乱数を抽出する。
さらに、本詳細例(その2)では、図239に示すよう、各ソフトラッチ乱数レジスタ(メモリマップI/O内に割り当てられた各アドレス)には、所定の出玉用乱数読込ポインタ(乱数ポインタ)が対応付けられている。具体的には、RLソフトラッチ乱数レジスタ0(下位)及びRLソフトラッチ乱数レジスタ0(上位)(メモリマップI/O内のアドレス「FE76H」及び「FE77H」)には、それぞれ、出玉用乱数読込ポインタ「0」及び「1」が対応付けられる。RLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)及びRLソフトラッチ乱数レジスタ1(上位)(メモリマップI/O内のアドレス「FE78H」及び「FE79H」)には、それぞれ、出玉用乱数読込ポインタ「2」及び「3」が対応付けられる。RLソフトラッチ乱数レジスタ2(下位)及びRLソフトラッチ乱数レジスタ2(上位)(メモリマップI/O内のアドレス「FE7AH」及び「FE7BH」)には、それぞれ、出玉用乱数読込ポインタ「4」及び「5」が対応付けられる。RLソフトラッチ乱数レジスタ3(下位)及びRLソフトラッチ乱数レジスタ3(上位)(メモリマップI/O内のアドレス「FE7CH」及び「FE7DH」)には、それぞれ、出玉用乱数読込ポインタ「6」及び「7」が対応付けられる。また、RSソフトラッチ乱数レジスタ0、RSソフトラッチ乱数レジスタ1、RSソフトラッチ乱数レジスタ2及びRSソフトラッチ乱数レジスタ3(メモリマップI/O内のアドレス「FE7EH」、「FE7FH」、「FE80H」及び「FE81H」)には、それぞれ、出玉用乱数読込ポインタ「8」、「9」、「10」及び「11」が対応付けられる。
出玉用乱数読込ポインタは、メモリマップI/O内において割り当てられたソフトラッチ乱数レジスタ群のアドレス領域(アドレス「FE76H」~「FE81H」)の先頭アドレスからの各ソフトラッチ乱数レジスタに割り当てられたアドレスの相対値となる。それゆえ、出玉抽籤用の乱数値を取得する処理(後述の図250の出玉用乱数値取得処理)では、メモリマップI/O内においてソフトラッチ乱数レジスタ群に割り当てられたアドレス領域の先頭アドレスに出玉用乱数読込ポインタを加算することにより、乱数値の抽出対象となるソフトラッチ乱数レジスタに割り当てられたアドレスを指定することができる。なお、出玉用乱数読込ポインタは、メインRAM103の遊技用RAM領域内に設けられた乱数読込ポインタ格納領域(不図示)に格納される。
(2)内部情報レジスタ
図240は、乱数回路110内に設けられた内部情報レジスタ及びそのサイズと、メモリマップI/O(図238A参照)内において割り当てられた内部情報レジスタのアドレス及びそのラベル名(内部情報レジスタの略称)との関係を示した図である。この例では、メモリマップI/O内のアドレス「FE25H」が、内部情報レジスタが対応付けられる。それゆえ、メインCPU101が内部情報レジスタに格納された情報を参照する際には、メモリマップI/O内において内部情報レジスタに割り当てられたアドレスにアクセス(指定)することにより、内部情報レジスタに格納された情報を取得することができる。
図241は、内部情報レジスタの各ビット格納される情報の詳細を示す図である。内部情報レジスタ(ラベル名「CIF」)は、1バイトで構成される。内部情報レジスタの各ビットには、16ビット乱数発生回路RL0~RL3における乱数の更新状態に関する情報や、乱数更新用の外部クロックの異常、リセット発生時のリセット要因等に関する情報が格納される。
具体的には、内部情報レジスタのビット7(ラベル名「RL3ER」)は、16ビット乱数発生回路RL3の更新異常の有無を示すビットであり、ビット7の値が「1」であれば更新異常ありを示し、ビット7の値が「0」であれば更新異常なしを示す。内部情報レジスタのビット6(ラベル名「RL2ER」)は、16ビット乱数発生回路RL2の更新異常の有無を示すビットであり、ビット6の値が「1」であれば更新異常ありを示し、ビット6の値が「0」であれば更新異常なしを示す。内部情報レジスタのビット5(ラベル名「RL1ER」)は、16ビット乱数発生回路RL1の更新異常の有無を示すビットであり、ビット5の値が「1」であれば更新異常ありを示し、ビット5の値が「0」であれば更新異常なしを示す。内部情報レジスタのビット4(ラベル名「RL0ER」)は、16ビット乱数発生回路RL0の更新異常の有無を示すビットであり、ビット4の値が「1」であれば更新異常ありを示し、ビット4の値が「0」であれば更新異常なしを示す。
内部情報レジスタのビット3(ラベル名「RCER」)は、乱数回路110の更新用の外部クロックの周波数異常の有無を示すビットであり、ビット3の値が「1」であれば周波数異常ありを示し、ビット3の値が「0」であれば周波数異常なしを示す。内部情報レジスタのビット2(ラベル名「SRSF」)は、直前のリセットがXSRST端子入力によるリセット(システムリセット)であるか否かを示すビットであり、ビット2の値が「1」であればシステムリセット発生を示し、ビット2の値が「0」であればシステムリセット未発生を示す。内部情報レジスタのビット1(ラベル名「WDTF」)は、直前のリセットがリセットコントローラ106内のWDT(図8参照)によるリセット(WDTリセット)であるか否かを示すビットであり、ビット1の値が「1」であればWDTリセット発生を示し、ビット1の値が「0」であればWDTリセット未発生を示す。また、内部情報レジスタのビット0(ラベル名「IATF」)は、直前のリセットがリセットコントローラ106内のIAT(指定エリア外走行禁止回路:図8参照)によるリセット(IATリセット)であるか否かを示すビットであり、ビット0の値が「1」であればIATリセット発生を示し、ビット0の値が「0」であればIATリセット未発生を示す。
なお、本詳細例(その2)において、内部情報レジスタのビット3の値が「1」になることはない。その理由は次の通りである。本詳細例(その2)では、マイクロプロセッサ501のEX端子から入力されるクロックパルス信号(クロックパルス発生回路92が出力するクロックパルス信号)をクロック回路105(図8参照)により分周し、該分周されたクロックパルス信号を16ビット乱数発生回路RL0~RL3の更新用クロックとして使用する。したがって、クロックパルス発生回路92に異常が発生した場合、マイクロプロセッサ501自体が正常動作しなくなる。それゆえ、内部情報レジスタのビット3の値が「1」となる条件としては、クロックパルス信号の供給形態が、少なくとも、クロックパルス発生回路92以外のクロックパルス発生回路(外部クロック)を主制御回路500に設け、そのクロックパルス発生回路からのクロックパルス信号をマイクロプロセッサのRCK端子に入力し、16ビット乱数発生回路RL0~RL3の全て又はいずれかにクロックパルス信号を供給する形態(本詳細例(その2)におけるクロックパルス信号の供給形態と異なる形態)である必要がある。そして、このようなクロックパルス信号の供給形態において、マイクロプロセッサ501が正常に動作している状態で外部クロックに異常が発生した場合に内部情報レジスタのビット3の値が「1」となる。すなわち、内部情報レジスタのビット3の機能は、クロックパルス発生回路92以外のクロック発生回路の周波数異常を検出するための機能であるので、本詳細例(その2)の構成では、内部情報レジスタのビット3の値が「1」になることはない。
また、内部情報レジスタのビット2の値が「1」となる状態とは、電源管理回路93からのリセット信号がマイクロプロセッサ501のXSRST端子に入力されてマイクロプロセッサ501がリセットされる場合以外の場合でマイクロプロセッサ501のリセットが発生したときの状態である。このリセットの主な原因は、WDTリセット、IATリセットの発生である。そのため、内部情報レジスタのビット2が「1」であれば、内部情報レジスタのビット1及びビット0のいずれかのビットの値が「1」にセットされている。なお、IAT(指定エリア外走行禁止回路)とは、いわゆるプログラムの暴走を監視するための回路であり、指定エリア外とは、本来、メインCPU101がアクセスすることがないアドレス(例えば、図238A中の「未使用」)のエリアである。そして、IATは、指定エリア外にアクセス(走行)する状態が発生した場合に、リセット信号を発生(これによりプログラムの実行を禁止)させるためのセキュリティ回路である。
(3)最大値設定レジスタ
図242は、乱数回路110内に設けられた最大値設定レジスタの種別及びサイズと、メモリマップI/O(図238A参照)内において割り当てられた各最大値設定レジスタのアドレス及びそのラベル名(最大値設定レジスタの略称)との関係を示した図である。最大値設定レジスタには、各ソフトラッチ乱数レジスタで抽出可能(16ビット乱数発生回路RL0~RL3,8ビット乱数発生回路RS0~RS3で更新可能な)な乱数値の最大値が格納される。最大値設定レジスタに乱数値の最大値がセットされると、対応する乱数発生回路において当該最大値より大きな乱数値が発生しないようにすることができる。なお、最大値設定レジスタへの最大値のセット処理は、初期化処理時に行うことが可能になる。なお、プログラム管理エリア(図238B参照)に乱数回路110の起動方法の選択設定が記憶されており、それに基づいて、最大値設定レジスタへの最大値設定が可能になる。具体的には、プログラム管理エリアのアドレス「2FE0H」(ラベル名「KRL1」)のビット3(RL0)及びビット7(RLl)、アドレス「2FE1H」(ラベル名「KRL2」)のビット3(RL2)及びビット7(RL3)、アドレス「2FE3H」(ラベル名「KRS1」)のビット3(RS0)及びビット7(RSl)、及び、アドレス「2FE4H」(ラベル名「KRS2」)のビット3(RS2)及びビット7(RS3)に、それぞれ、16ビット乱数発生回路RL0~RL3、8ビット乱数発生回路RS0~RS3に対応付けられており、対象のビットに「0」がセットされていれば、その対象のビットに対応した最大値設定レジスタに最大値の設定が可能になる。
本詳細例(その2)のパチスロ1では、図242に示すように、ソフトラッチ乱数レジスタに対応した乱数発生回路毎に最大値設定レジスタが設けられる。各最大値設定レジスタは、1バイトで構成されるので、各最大値設定レジスタでは、最大値として、「0」~「255」の値をセットすることができる。なお、各16ビット乱数発生回路に対しては、その下位側及び上位側のそれぞれに、1バイトの最大値設定レジスタが設けられ、各8ビット乱数発生回路に対しては、1バイトの最大値設定レジスタが設けられる。
本詳細例(その2)では、図242に示すように、メモリマップI/O(内蔵レジスタエリア)内において、8種類のソフトラッチ乱数レジスタにそれそれ対応した8種類の乱数発生回路の最大値設定レジスタに対して、「FE67H」~「FE72H」のアドレス範囲が割り当てられる(対応付けられる)。具体的には、メモリマップI/O内のアドレス「FE67H」には、16ビット乱数発生回路RL0(下位)の最大値設定レジスタが対応付けられ、アドレス「FE68H」には、16ビット乱数発生回路RL0(上位)の最大値設定レジスタが対応付けられ、アドレス「FE69H」には、16ビット乱数発生回路RL1(下位)の最大値設定レジスタが対応付けられ、アドレス「FE6AH」には、16ビット乱数発生回路RL1(上位)の最大値設定レジスタが対応付けられ、アドレス「FE6BH」には、16ビット乱数発生回路RL2(下位)の最大値設定レジスタが対応付けられ、アドレス「FE6CH」には、16ビット乱数発生回路RL2(上位)の最大値設定レジスタが対応付けられ、アドレス「FE6DH」には、16ビット乱数発生回路RL3(下位)の最大値設定レジスタが対応付けられ、アドレス「FE6EH」には、16ビット乱数発生回路RL3(上位)の最大値設定レジスタが対応付けられる。また、メモリマップI/O内のアドレス「FE6FH」には、8ビット乱数発生回路RS0が対応付けられ、アドレス「FE70H」には、8ビット乱数発生回路RS1の最大値設定レジスタが対応付けられ、アドレス「FE71H」には、8ビット乱数発生回路RS2の最大値設定レジスタが対応付けられ、アドレス「FE72H」には、8ビット乱数発生回路RS3の最大値設定レジスタが対応付けられる。
[出玉抽籤用乱数値の取得手法の概要]
本詳細例(その2)のパチスロ1では、出玉抽籤の乱数値として、1バイトのソフトラッチ乱数を用いる。具体的は、1バイトのソフトラッチ乱数として、図239に示す12種類の1バイトのソフトラッチ乱数レジスタ(RLソフトラッチ乱数レジスタ0(下位,上位)~RLソフトラッチ乱数レジスタ3(下位,上位)、RSソフトラッチ乱数レジスタ0~RSソフトラッチ乱数レジスタ3)のいずれかでラッチされた乱数値を用いる。そして、本詳細例(その2)では、出玉抽籤用乱数値の取得処理(後述の図250の出玉用乱数値取得処理)の実行毎に、乱数値の抽出対象とする1バイトのソフトラッチ乱数レジスタを順次切り替える。
本詳細例(その2)では、上述のように、各ソフトラッチ乱数レジスタには、所定の出玉用乱数読込ポインタが対応付けられており、出玉用乱数読込ポインタは、メモリマップI/O内において割り当てられたソフトラッチ乱数レジスタ群のアドレス領域の先頭アドレスからの各ソフトラッチ乱数レジスタに割り当てられたアドレスの相対値である(図239参照)。そして、本詳細例(その2)の出玉抽籤用乱数値の取得処理では、ソフトラッチ乱数レジスタ群のアドレス領域の先頭アドレスに出玉用乱数読込ポインタを加算して、乱数値の抽出対象となる1バイトのソフトラッチ乱数レジスタのアドレスを算出する。それゆえ、出玉抽籤用乱数値の取得処理の実行毎に、出玉用乱数読込ポインタを更新(+1)することにより、乱数値の抽出対象となるソフトラッチ乱数レジスタを指定するためのアドレスも更新することができる。
例えば、出玉抽籤用乱数値の取得処理の実行毎に、出玉用乱数読込ポインタを「0」から順次、+1更新した場合には、RLソフトラッチ乱数レジスタ0(下位)、RLソフトラッチ乱数レジスタ0(上位)、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(上位)、RLソフトラッチ乱数レジスタ2(下位)、RLソフトラッチ乱数レジスタ2(上位)、RLソフトラッチ乱数レジスタ3(下位)、RLソフトラッチ乱数レジスタ3(上位)、RSソフトラッチ乱数レジスタ0、RSソフトラッチ乱数レジスタ1、RSソフトラッチ乱数レジスタ2及びRSソフトラッチ乱数レジスタ3の順で、乱数値の抽出対象となる1バイトのソフトラッチ乱数レジスタを切り替えることができる。
また、本詳細例(その2)では、出玉用乱数読込ポインタ「11」に対応するRSソフトラッチ乱数レジスタ3から出玉抽籤用乱数値を取得した後には、出玉用乱数読込ポインタを「0」に戻し、乱数値の抽出対象とするソフトラッチ乱数レジスタを、RSソフトラッチ乱数レジスタ3からRLソフトラッチ乱数レジスタ0(下位)に切り替える。すなわち、本詳細例(その2)では、出玉抽籤用乱数値の取得処理の実行毎に、乱数値の抽出対象となる1バイトのソフトラッチ乱数レジスタ(乱数発生回路)をループ態様で切り替えて、出玉抽籤用の1バイトのソフトラッチ乱数を取得する。
なお、出玉抽籤用乱数値の取得処理(後述の図250の出玉用乱数値取得処理)は、プログラム上では、メイン処理フローから呼び出されて実行されるサブルーチン処理である。それゆえ、本詳細例(その2)では、メイン処理フローから出玉抽籤用乱数値の取得処理(サブルーチン処理)が呼び出される度に、出玉用乱数読込ポインタを更新し、乱数値の抽出対象となる1バイトのソフトラッチ乱数レジスタを切り替える。
上述した出玉抽籤用乱数値の取得手法を採用した場合、出玉抽籤の種類が増加しても、既存の乱数発生回路(ソフトラッチ乱数レジスタ)を効率よく使用することができる。
[乱数検査機能]
上述のように、本詳細例(その2)のパチスロ1では、乱数回路として、マイクロプロセッサ501の外部に設けられた外部乱数回路502と、マイクロプロセッサ501に内蔵された乱数回路110とが設けられる。なお、本詳細例(その2)では、各乱数回路には、乱数値をラッチするための各種ラッチ乱数レジスタが設けられており、また、乱数回路毎に、クロック信号を供給するクロックパルス発生回路(外部乱数回路用のクロックパルス発生回路503及びマイククロプロセッサ用のクロックパルス発生回路92)が設けられている。
そして、本詳細例(その2)では、各乱数回路の動作状況を検査する機能(乱数検査機能)が設けられている。具体的には、本詳細例(その2)では、乱数検査機能として、外部乱数回路502の動作状況の検査機能(第1乱数検査機能)と、乱数回路110内の16ビット乱数発生回路RL0~RL3の動作状況の検査機能(第2乱数検査機能)と、乱数回路110内の8ビット乱数発生回路RS0~RS3の動作状況の検査機能(第3乱数検査機能)と、が設けられている。
第1乱数検査機能では、1回の乱数検査処理において、外部乱数回路502から、異なるタイミングで3回、乱数値(2バイトの乱数値)を取得し、取得された3つの乱数値が完全一致した場合に、外部乱数回路502及び/又は外部乱数回路用のクロックパルス発生回路503に異常があると判断する。
第2乱数検査機能では、図240及び図241に示す内部情報レジスタに格納されている各ビットの情報(ビット7~ビット4の情報)に基づいて、乱数回路110内の16ビット乱数発生回路RL0~RL3に異常があるか否かを判定する。
第3乱数検査機能では、1回の乱数検査処理において、乱数回路110内の8ビット乱数発生回路RS0~RS3から、異なるタイミングで3回、乱数値(1バイトのソフトラッチ乱数)を取得し、4種類の8ビット乱数発生回路RS0~RS3(RSソフトラッチ乱数レジスタ0~3)のいずれかにおいて、取得された3つの乱数値が完全一致した場合には、乱数回路110に異常があると判断する。
上述のように、本詳細例(その2)では、第1及び第3乱数検査機能において、3回、乱数値を取得するが、この際、最初の乱数取得処理と、次の乱数取得処理との間には数ステップの処理が実行される(後述の図255及び図256参照)。そして、この数ステップの処理が行われている期間(例えば、約0.0017ms程度)では、通常、乱数が更新されるので、乱数回路が正常に動作していれば、最初の乱数取得処理で取得された1つ目の乱数値と、次の乱数取得処理で取得された2つ目の乱数値とは互いに異なる値となる。しかしながら、まれに、両方の乱数値が互いに同じ値になる場合もあるので、本詳細例(その2)では、さらに、3つ目の乱数値を取得して検査を行い、検査精度を高めている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、第1及び第3乱数検査機能において、乱数値を2回取得して検査する構成にしてもよいし、乱数値を4回以上取得して検査する構成にしてもよい。後者の場合には、検査精度をより一層向上させることができる。
また、第3乱数検査機能では、乱数検査処理において取得された乱数値が検査対象の8ビット乱数発生回路RSで発生可能(RSソフトラッチ乱数レジスタで格納可能)な乱数値の最大値より大きくなった場合に、乱数回路110に異常があると判断する。なお、この異常判定の処理では、取得した乱数値と、対応する最大値設定レジスタにセットされた最大値とを比較せずに、取得した乱数値と、メインROM102の規定外ROM領域の規定外データエリア(図238B参照)に格納された乱数最大値検査テーブルに規定された「最大値設定判定値」とを比較する。
ここで、図243~図245に、乱数最大値検査テーブルの構成例を示す。図243の乱数最大値検査テーブルは、乱数最大値検査テーブルの一構成例であり、図244及び図245の乱数最大値検査テーブルは、乱数最大値検査テーブルのその他の構成例である。なお、メインROM102の規定外ROM領域の規定外データエリア(図238B参照)には、例えば、図243~図245に示す複数種の乱数最大値検査テーブルのうちの一つが格納される。
乱数最大値検査テーブルでは、各RSソフトラッチ乱数レジスタ(RSソフトラッチ乱数レジスタ0(ラベル名「RS0SV」)~RSソフトラッチ乱数レジスタ3(ラベル名「RS3SV」))に対応付けられた「最大値設定判定値」が規定される。なお、乱数最大値検査テーブルで規定する「最大値設定判定値」は、対応する8ビット乱数発生回路RS(RSソフトラッチ乱数レジスタ)の最大値設定レジスタにセットされた最大値(「0」~「255」)に「1」を加算した1バイトの値である。
それゆえ、例えば、4種類のRSソフトラッチ乱数レジスタ(8ビット乱数発生回路RS0~RS3)に対応する全ての最大値設定レジスタにおいて、「255」がセットされている場合、又は、最大値がセットされていない場合には、図243に示すように、乱数最大値検査テーブルでは、RSソフトラッチ乱数レジスタ(ラベル名「RS0SV」~「RS3SV」)毎に、最大値設定判定値として「0」が格納される。また、例えば、4種類のRSソフトラッチ乱数レジスタ(8ビット乱数発生回路RS0~RS3)に対応する全ての最大値設定レジスタにおいて「127」がセットされている場合には、図244に示すように、乱数最大値検査テーブルでは、RSソフトラッチ乱数レジスタ(8ビット乱数発生回路)毎に、最大値設定判定値として「128」が格納される。さらに、例えば、4種類のRSソフトラッチ乱数レジスタ(8ビット乱数発生回路RS0~RS3)のうち、RSソフトラッチ乱数レジスタ0(8ビット乱数発生回路RS0)及びRSソフトラッチ乱数レジスタ1(8ビット乱数発生回路RS1)に対応する最大値設定レジスタに「255」がセットされ、RSソフトラッチ乱数レジスタ2(8ビット乱数発生回路RS2)及びRSソフトラッチ乱数レジスタ3(8ビット乱数発生回路RS3)に対応する最大値設定レジスタに「127」がセットされている場合には、図245に示すように、乱数最大値検査テーブルでは、RSソフトラッチ乱数レジスタ0及びRSソフトラッチ乱数レジスタ1の最大値設定判定値には「0」が格納され、RSソフトラッチ乱数レジスタ2及びRSソフトラッチ乱数レジスタ3の最大値設定判定値には「128」が格納される。
第3乱数検査機能において、取得した乱数値が検査対象のRSソフトラッチ乱数レジスタ(8ビット乱数発生回路RS0)で発生可能な乱数値の最大値より大きくなったか否か異常判定の処理は、次のようにして行われる。まず、取得した乱数値と、乱数最大値検査テーブルに規定された対応する最大値設定判定値とを比較し、取得した乱数値が最大値設定判定値以上の値であるか否かを判定する。次いで、取得した乱数値が最大値設定判定値以上の値であると判定された場合には、最大値設定がなされているか否かの判定処理を行う。この最大値設定の有無の判定処理では、最大値設定判定値が「0」であれば最大値設定なしと判定し、最大値設定判定値が「0」以外の値(例えば「128」)であれば最大値設定ありと判定する。そして、最大値設定の有無の判定処理において、最大値設定ありと判定されれば、乱数回路110に異常ありと判定する。
なお、最大値設定レジスタに「255」がセットされている場合には検査対象の8ビット乱数発生回路RSが壊れていても、抽出される乱数値が「255」を超えることはない。それゆえ、最大値設定レジスタに「255」がセットされている場合、すなわち、最大値設定判定値が「0」である場合(最大値設定無しと判定される場合)には、取得した乱数値が最大値より大きくなったか否か異常判定の処理において、常に、乱数回路110に異常なしと判定される。
上述した第1乱数検査機能~第3乱数検査機能により、乱数回路(外部乱数回路502、乱数回路110)に異常が発生したと判定された場合には、いずれの機能においても、同じ異常時処理(後述の図254の規定外遊技復帰不可能エラー処理)が行われる。なお、この異常時処理、及び、第1乱数検査機能~第3乱数検査機能の各実行処理は、規定外RAM領域内の規定外作業エリアを使用して実行される。
上述した乱数検査機能を設けた場合、常時、乱数回路が正常に作動しているか否かを簡単なプログラムでチェックすることができるので、信頼性の高い遊技機を提供することができる。
[遊技復帰不可能時のエラー処理機能]
本詳細例(その2)のパチスロ1では、重篤な異常(不正等も含む)が発生した場合には、遊技の進行を停止して、電源がオフされるまで所定のエラー処理(ポート出力処理)が行われる。
具体的には、遊技用RAM領域内の遊技作業エリアを使用して実行されている、例えば、電源投入(リセット割込み)処理(後述の図246参照)において、RAM異常(サム異常、電断発生フラグ)等を検出した場合や、設定値・メダル投入枚数チェック処理において、設定値異常、メダル投入時の異常(規定枚数異常)等を検出した場合には、遊技用RAM領域内の遊技作業エリアを使用してエラー処理(後述の図247の遊技復帰不可能エラー処理)が行われる。なお、メダル投入時の異常(規定枚数異常)の有無のチェック処理は、図64に示す内部抽籤処理中のS301の設定値・メダル投入チェック処理において行われる。この処理では、例えば、3枚(規定枚数)掛け遊技において、レバーON時にベット数が3枚以外である場合に、規定枚数異常が発生したと判定される。
一方、規定外RAM領域内の規定外作業エリアを使用されている、例えば、乱数検査処理(後述の図255及び図256参照)において乱数回路の異常を検出した場合や、設定値チェック処理(後述の図253参照)において設定値異常を検出した場合には、規定外RAM領域内の規定外作業エリアを使用してエラー処理(後述の図254の規定外遊技復帰不可能エラー処理)が行われる。
そして、本詳細例(その2)では、遊技作業エリアを使用して実行されるエラー処理、及び、規定外作業エリアを使用して実行されるエラー処理のいずれにおいても、情報表示器6(後述の図248に示す払出LED及び指示モニタ)への文字列「88」の表示データのポート出力処理が行われる。これにより、情報表示器6(払出LED及び指示モニタ)に文字列「88」が表示され、異常が発生したこと(遊技の進行を停止すること)が報知される。
上述したエラー処理機能を設けた場合、重篤な異常を、遊技の進行に関する処理内だけでなく、遊技の進行に関わらない処理内でも監視することができるので、効果的な不正や異常の判定処理を実行することができ、安全性の高い遊技機を提供することができる。
[本詳細例(その2)における電源投入(リセット割込)時処理]
次に、図246を参照して、本詳細例(その2)におけるメインCPU101の制御により行われるパチスロ1の電源投入(リセット割込)時処理を説明する。図246は、本詳細例(その2)における電源投入(リセット割込)時処理の手順を示すフローチャートである。なお、図246に示す電源投入(リセット割込)時処理は、電源管理回路93が、マイクロプロセッサ501に電源電圧の供給が開始されたことを検知した際に、リセット信号をマイクロプロセッサ501の「XSRST」端子に出力し、セキュリティモードによる遅延動作を経た後、マイクロプロセッサ501の割込みコントローラ112からメインCPU101に出力される割込要求信号に基づいて、実行される。
まず、メインCPU101は、電源監視ポート(電源監視手段)がオン状態であるか否かを判別する(S3001)。
S3001において、メインCPU101が、電源監視ポートがオン状態であると判別したとき(S3001がYES判定の場合)、メインCPU101は、S3001の処理を繰り返す。なお、ここでいう、電源監視ポートがオン状態とは、メインCPU101に供給されている電源電圧(DC+5V)が安定していない状態のことである。また、電源電圧が安定していない状態で、S3002以降の初期化処理を実行すると、初期化対象の回路(例えば、タイマー回路113(PTC)等)に正常な値がセットできないといった不具合が発生する可能性がある。
一方、S3001において、メインCPU101が、電源監視ポートがオン状態でないと判別したとき(S3001がNO判定の場合)、メインCPU101は、タイマー回路113(PTC)の初期化処理を行う(S3002)。この処理では、メインCPU101は、タイマー回路113の初期設定を行う。具体的には、メインCPU101は、タイマー用プリスケーラレジスタ(不図示)に分周比をセットし、タイマー用制御レジスタ(図238A中のメモリマップI/Oにそのアドレスが割り当てられている)に割り込み可等の設定を行い、タイマー用カウンタ(図238A中のメモリマップI/Oにそのアドレスが割り当てられている)の初期カウント値を設定する。
次いで、メインCPU101は、主制御回路500及び副制御回路200間用の第1シリアル通信回路114(SCU1)の初期化処理、及び、第2インターフェースボード用の第2シリアル通信回路115(SCU2)の初期化処理を行う(S3003)。次いで、メインCPU101は、乱数回路110(RDG)の初期化処理を行う(S3004)。次いで、メインCPU101は、メインRAM103の書き込みテストを行う(S3005)。
なお、第1シリアル通信回路114(SCU1)、第2シリアル通信回路115(SCU2)及び乱数回路110(RDG)のそれぞれに対応した制御レジスタは、メモリマップI/O(図238A参照)内に割り当てられている。そして、第1シリアル通信回路114(SCU1)、第2シリアル通信回路115(SCU2)及び乱数回路110(RDG)のそれぞれに対応した制御レジスタに所定の値をセットすることにより、各回路が初期(設定)化される。
次いで、メインCPU101は、書き込みテストの結果、メインRAM103への書き込みが正常に行われたか否かを判別する(S3006)。
S3006において、メインCPU101が、メインRAM103への書き込みが正常に行われなかったと判別したとき(S3006がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS3013の処理を行う。一方、S3006において、メインCPU101が、メインRAM103への書き込みが正常に行われたと判別したとき(S3006がYES判定の場合)、メインCPU101は、タイマー回路113のタイマー用制御レジスタ(図238A中のメモリマップI/Oにそのアドレスが割り当てられている)の状態を取得する(S3007)。
次いで、メインCPU101は、取得したタイマー用制御レジスタの状態に基づいて、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否かを判別する(S3008)。具体的には、メインCPU101は、取得したタイマー用制御レジスタの状態に基づいて、タイマーカウント開始後から1.1172ms経過したか否かを判別する。
なお、本詳細例(その2)では、S3002のタイマー回路113の初期化処理によりタイマー時間1.1172msがセットされると、CPU内蔵タイマーのカウント処理が開始される。その後、タイマー用制御レジスタ(図238A中のメモリマップI/Oにそのアドレスが割り当てられている)の情報を読み込むことによりタイマー回路113のステータスを取得することができる。そして、本詳細例(その2)では、タイマー用制御レジスタに、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否か(タイマー割込状態であるか否か)を判別(参照)可能なビット(判別ビット)が設けられる。
それゆえ、上記S3007の処理では、メインCPU101は、タイマー用制御レジスタ(図238A中のメモリマップI/Oにそのアドレスが割り当てられている)の情報を読み込み、上記S3008の処理では、メインCPU101は、タイマー用制御レジスタ内の判別ビットのオン/オフ状態(「1」/「0」)を参照することにより、現在の状態が割込処理の発生タイミングであるか否かを判別する。なお、タイマー回路113によるカウント開始から1.1172ms経過したとき(タイマー回路113のカウント値が0であれば)、該判別ビットはオン状態となる。
S3008において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングでないと判別したとき(S3008がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS3007の処理に戻し、S3007以降の処理を繰り返す。
一方、S3008において、メインCPU101が、現在の状態が割込処理の発生タイミングであると判別したとき(S3008がYES判定の場合)、メインCPU101は、上記図54及び図55で説明したサムチェック処理(規定外)を行う(S3009)。この処理では、メインCPU101は、メインRAM103のサムチェック処理を行うが、この処理の作業は、メインRAM103内の規定外作業エリア(図238C参照)で行われる。また、このサムチェック処理で用いられるプログラムはメインROM102内の規定外プリグラムエリアに格納されている(図238B参照)。
S3009の処理後、メインCPU101は、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であるか否かを判別する(S3010)。
S3010において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態であると判別したとき(S3010がYES判定の場合)、メインCPU101は、後述のS3014の処理を行う。一方、S3010において、メインCPU101が、設定用鍵型スイッチ54がオン状態でないと判別したとき(S3010がNO判定の場合)、メインCPU101は、S3009のサムチェック処理の結果に基づいて、サムチェック判定結果が正常であったか否かを判別する(S3011)。
S3011において、メインCPU101が、サムチェック判定結果が正常でないと判別したとき(S3011がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS3013の処理を行う。一方、S3011において、メインCPU101が、サムチェック判定結果が正常であると判別したとき(S3011がYES判定の場合)、メインCPU101は、上記図47で説明した遊技復帰処理を行う(S3012)。この処理では、メインCPU101は、遊技の状態を電断検知前の状態に戻す処理を行う。
S3006又はS3011がNO判定の場合、メインCPU101は、遊技復帰不可能エラー処理を行う(S3013)。この処理では、メインCPU101は、エラー発生の報知処理、WDTの設定処理(クリア処理)等を電源がオフされるまで繰り返す(遊技の進行を停止させる)。また、この処理は、メインRAM103の遊技作業エリア(図238C参照)を使用して実行される。なお、遊技復帰不可能エラー処理の詳細については、後述の図247を参照しながら後で説明する。
ここで再度、S3010の処理に戻って、S3010がYES判定の場合、メインCPU101は、上記図48で説明した設定変更確認処理を行う(S3014)。この処理では、メインCPU101は、主に、設定変更開始時における設定変更コマンドの生成格納処理を行う。
次いで、メインCPU101は、RAM初期化処理を行う(S3015)。この処理では、メインCPU101は、図238Cに示すメインRAM103の遊技用RAM領域内の「設定変更時」のアドレスを、初期化開始の先頭アドレスとして設定し、該先頭アドレスから遊技用RAM領域の最終アドレス(「初期化エンド」)までの情報を消去(クリア)する。そして、S3015の処理後、メインCPU101は、上記図56で説明したメイン処理を開始する。
[本詳細例(その2)における遊技復帰不可能エラー処理]
次に、図247を参照し、本詳細例(その2)において、電源投入(リセット割込)時処理(図246参照)中のS3013で行う遊技復帰不可能エラー処理について説明する。なお、図247は、遊技復帰不可能エラー処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU101は、割込み禁止処理を行う(S3021)。次いで、メインCPU101は、メダルソレノイドOFF信号の出力処理を行う(S3022)。この処理により、メインCPU101は、セレクタ66(図5参照)のソレノイドの駆動を停止する。
次いで、メインCPU101は、エラー発生を意味する文字列「88」の表示データを払出LEDに出力する(S3023)。これにより、払出LEDに文字列「88」が表示される。次いで、メインCPU101は、文字列「88」の表示データを指示モニタに出力する(S3024)。これにより、指示モニタに文字列「88」が表示される。
ここで、図248に、払出LED及び指示モニタが設けられた情報表示器6の一例を示す。図248中の文字「PAY」が下部に記された2桁の7セグLEDが払出LED6a(第1報知手段)であり、払出LED6aの左側(情報表示器6の中央下部)に設けられた3桁の7セグLEDが指示モニタ6b(第2報知手段)である。
次いで、メインCPU101は、上記図81で説明したWDT設定処理を行う(S3025)。その後、メインCPU101は、処理をS3022に戻し、S3022以降の処理を繰り返す。なお、S3022以降の処理は、電源がオフされるまで繰り返される。すなわち、電源がオフされるまで、払出LED及び指示モニタにおいて、文字列「88」が表示され、エラー発生(遊技の停止)が報知される。
[本詳細例(その2)における乱数値取得処理]
次に、図249を参照し、本詳細例(その2)において、メイン処理中に行われる乱数値取得処理について説明する。図249は、乱数値取得処理の手順を示すフローチャートである。なお、この例の乱数値取得処理は、例えば、上記図56に示すメイン処理中のS203の乱数値取得処理と同じタイミング(スタートレバー16の操作時(遊技開始時))で行われる。
まず、メインCPU101は、割込み禁止処理を行う(S3031)。次いで、メインCPU101は、外部乱数回路502をラッチする(S3032)。
次いで、メインCPU101は、外部乱数回路502から乱数値(2バイトの乱数値)を取得し、該取得した乱数値を内部抽籤用の乱数値として遊技用RAM領域の遊技作業エリア内に格納する(S3033)。次いで、メインCPU101は、割込み許可処理を行う(S3034)。そして、S3034の処理後、メインCPU101は、乱数値取得処理を終了し、処理をメイン処理内の所定の処理に移す。
なお、メインCPU101は、外部バスインターフェース104のデータバスD0~D7を使用してラッチ信号を外部乱数回路502に出力し、外部バスインターフェース104のデータバスD0~D7を使用して外部乱数回路502から乱数値を取得する。したがって、予めメモリマップI/O(図238A参照)に、ラッチ信号を出力するため、及び、外部乱数回路502から乱数値を取得するためのアドレスが割り当てられている。
[本詳細例(その2)における出玉用乱数値取得処理]
次に、図250を参照し、本詳細例(その2)において、メイン処理中に行われる出玉用乱数値取得処理について説明する。図250は、出玉用乱数値取得処理の手順を示すフローチャートである。
なお、この例の出玉用乱数値取得処理は、出玉に関連する抽籤処理が行われるタイミングで適宜実行される。例えば、本詳細例(その2)のパチスロ1では、上述のように、遊技状態等に応じて、スタートレバー16の操作時(遊技開始時)に出玉に関する各種抽籤(例えば、有利区間移行抽籤、RUSHのストック抽籤、RUSH1セットの遊技期間(ゲーム数)の抽籤、BB移行抽籤等)が行われるだけでなく、全リールが停止した後(第3停止時)にも出玉に関する各種抽籤(例えば、RUSH移行抽籤、BB状態への昇格抽籤等)が行われる。それゆえ、出玉用乱数値取得処理は、スタートレバー16の操作時(遊技開始時)だけでなく、全リールが停止した後(第3停止時)にも行われる場合がある。すなわち、本詳細例(その2)では、出玉用乱数値取得処理は、1ゲーム中に複数回行われることもある。
まず、メインCPU101は、1割込み時間(1.1172ms)の待機処理を行う(S3041)。なお、この1割込み時間の待機処理を行うことで、出玉用乱数値取得処理が連続して呼び出されても、取得される乱数値が同一の値となる可能性を低下させることができる。次いで、メインCPU101は、出玉用乱数読込ポインタ(図239参照)を更新(+1)する(S3042)。
次いで、メインCPU101は、更新結果(更新後の出玉用乱数読込ポインタの値)がその上限値未満の値であるか否かを判別する(S3043)。なお、出玉抽籤用のソフトラッチ乱数レジスタとして、図239に示す全てのソフトラッチ乱数レジスタを使用する場合には、S3043の判定処理で用いる更新結果(更新後の出玉用乱数読込ポインタの値)の上限値は「12」(出玉用乱数読込ポインタの最大値「11」+1)となる。一方、出玉抽籤用のソフトラッチ乱数レジスタとして、図239に示すRLソフトラッチ乱数レジスタ0~3のみを使用する場合には、S3043の判定処理で用いる更新結果の上限値は「8」(出玉用乱数読込ポインタの最大値「7」+1)となる。
S3043において、メインCPU101が、更新結果が上限値未満の値でないと判別したとき(S3043がNO判定の場合)、メインCPU101は、出玉用乱数読込ポインタに0をセットする(S3044)。
一方、S3043において、メインCPU101が、更新結果が上限値未満の値であると判別したとき(S3043がYES判定の場合)、又は、S3044の処理後、メインCPU101は、メモリマップI/O内に割り当てられたソフトラッチ乱数レジスタ群(出玉抽籤用乱数値の抽出対象となるソフトラッチ乱数レジスタ群)のアドレス範囲の先頭アドレスをセットする(S3045)。図239に示すソフトラッチ乱数レジスタ群の例では、S3045の処理において、RLソフトラッチ乱数レジスタ0(下位)に割り当てられたアドレス「FE76H」が先頭アドレスとしてセットされる。
次いで、メインCPU101は、割込み禁止処理を行う(S3046)。次いで、メインCPU101は、出玉用乱数読込ポインタ(乱数ポインタ)の値を偶数化した値(ラッチポインタ)を算出する(S3047)。この偶数化処理では、メインCPU101は、出玉用乱数読込ポインタの最下位ビット(ビット0)の値を「0」にする。この処理により、出玉用乱数読込ポインタが偶数であれば、偶数化した値(ラッチポインタ)は出玉用乱数読込ポインタと同じ値になり、出玉用乱数読込ポインタが奇数であれば、偶数化した値(ラッチポインタ)は出玉用乱数読込ポインタから1減算された値となる。例えば、出玉用乱数読込ポインタの値が2であれば、偶数化された値は2となるが、出玉用乱数読込ポインタの値が3であれば、偶数化された値は2となる。
なお、本詳細例(その2)では、メモリマップI/O内に割り当てられたソフトラッチ乱数レジスタ群のアドレス範囲の先頭アドレス(「FE76H」)に対応する出玉用乱数読込ポインタの値が偶数(「0」)である(RLソフトラッチ乱数レジスタの下位側のレジスタに対応する出玉用乱数読込ポインタの値が偶数である)ので、S3047の処理では、出玉用乱数読込ポインタの値を偶数化する処理を行うが、本発明はこれに限定されない。メモリマップI/O内に割り当てられたソフトラッチ乱数レジスタ群のアドレス範囲の先頭アドレスに対応する出玉用乱数読込ポインタの値が奇数(「1」)である(RLソフトラッチ乱数レジスタの下位側のレジスタに対応する出玉用乱数読込ポインタの値が奇数である)場合には、S3047の処理において、出玉用乱数読込ポインタの値を奇数化する処理を行う。なお、この奇数化処理では、出玉用乱数読込ポインタが偶数であれば、その値を1減算した値を奇数化した値(ラッチポインタ)とし、出玉用乱数読込ポインタが奇数であれば、その値を奇数化した値(ラッチポインタ)とするような処理を行う。
次いで、メインCPU101は、S3045の処理でセットされたソフトラッチ乱数レジスタ群の先頭アドレスと、S3047の処理で偶数化された値とを加算して、メモリマップI/O内に割り当てられたラッチ対象となるソフトラッチ乱数レジスタのアドレスを算出し、算出されたアドレスにアクセスしてソフトラッチ乱数レジスタをラッチ(ソフトラッチ乱数レジスタを空読み)する(S3048)。出玉抽籤用乱数値の抽出対象となるソフトラッチ乱数レジスタが、RLソフトラッチ乱数レジスタの上位側である場合(出玉用乱数読込ポインタが奇数である場合)には、この処理により、対応するRLソフトラッチ乱数レジスタの下位側がラッチされるとともに、上位側のソフトラッチ乱数レジスタもラッチされるので、上位側のソフトラッチ乱数レジスタからも1バイトのソフトラッチ乱数が取得可能になる。
次いで、メインCPU101は、出玉用乱数読込ポインタが指定するソフトラッチ乱数レジスタから出玉抽籤用乱数値(1バイトのソフトラッチ乱数)を取得する(ソフトラッチ乱数レジスタを読み込む)(S3049)。また、この処理では、メインCPU101は、取得した出玉抽籤用乱数値をAレジスタに格納する。
なお、上述した出玉用乱数値取得処理では、出玉抽籤用乱数値の抽出対象となるソフトラッチ乱数レジスタが、RSソフトラッチ乱数レジスタ1又は3である場合、すなわち、出玉用乱数読込ポインタが「9」又は「11」(奇数)である場合には、当該ソフトラッチ乱数レジスタがラッチされないように見えるが、乱数回路110内の乱数発生回路は、メインCPU101がソフトラッチ乱数レジスタから乱数値を読み込む際、メインCPU101が対象のソフトラッチ乱数レジスタのアドレスを指定することによりに乱数をラッチ(自動ラッチ)し、ラッチした乱数をソフトラッチ乱数レジスタに反映させる。それゆえ、S3048の処理では当該ソフトラッチ乱数レジスタがラッチされないが、S3049の処理において、メインCPU101が出玉用乱数読込ポインタが指定するメモリマップI/O内のアドレスにアクセスすることにより、抽出対象のRSソフトラッチ乱数レジスタが自動ラッチされ、出玉抽籤用乱数値(1バイトのソフトラッチ乱数)を取得することができる。
次いで、メインCPU101は、割込み許可処理を行う(S3050)。そして、S3050の処理後、メインCPU101は、出玉用乱数値取得処理を終了し、処理をメイン処理内の所定の処理に移す。
[本詳細例(その2)における割込処理]
次に、図251を参照して、1.1172ms周期で、メインCPU101が行う割込処理について説明する。なお、図251は、本詳細例(その2)における割込処理の手順を示すフローチャートである。1.1172ms周期で繰り返し実行される割込処理は、タイマー回路113(PTC)の初期化処理(上記図246中のS3002参照)で設定されたタイマー回路113のタイムアウト信号の出力タイミングに基づいて発生する割込みコントローラ112からの割込要求信号がメインCPU101に入力された際に実行される処理である。
まず、メインCPU101は、レジスタの退避処理を行う(S3061)。次いで、メインCPU101は、入力ポートチェック処理を行う(S3062)。この処理では、上記図79で説明した割込処理中のS902で説明した入力ポートチェック処理と同様の処理が行われる。
次いで、メインCPU101は、リール制御処理を行う(S3063)。この処理では、上記図79で説明した割込処理中のS903で説明したリール制御処理と同様の処理が行われる。次いで、メインCPU101は、上記図80で説明した通信データ送信処理を行う(S3064)。
次いで、メインCPU101は、投入メダル通過チェック処理を行う(S3065)。この処理では、上記図79で説明した割込処理中のS905で説明した投入メダル通過チェック処理と同様の処理が行われる。次いで、メインCPU101は、WDTリスタート処理を行う(S3066)。この処理では、メインCPU101は、リセットコントローラ106内のWDTにリスタートデータ(例えば、「AAH」)をセットする。
次いで、メインCPU101は、上記図82で説明した7セグLED駆動処理を行う(S3067)。この処理では、メインCPU101は、情報表示器6に含まれる各種7セグLEDを駆動制御して、例えば、メダルの払出枚数やクレジット枚数、ストップボタンの押し順データなどを表示する。
次いで、メインCPU101は、上記図84で説明したタイマー更新処理を行う(S3068)。この処理では、メインCPU101は、セットされた各種タイマーのカウント(減算)処理を行う。
次いで、メインCPU101は、エラー検知処理(規定外)を行う(S3069)。この処理は、メインRAM103の規定外作業エリア(図238C参照)を用いて実行される。なお、エラー検知処理(規定外)の詳細については、後述の図252を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、ドア開閉チェック処理を行う(S3070)。この処理では、メインCPU101は、ドア開閉監視スイッチ67のオン(ドア閉)/オフ(ドア開)状態をチェックすることにより、フロントドア2b(図2参照)の開閉状態をチェックする。
次いで、メインCPU101は、試射試験信号制御処理(規定外)を行う(S3071)。この処理では、第2インターフェースボート等を介して試験機に各種試験信号の出力する際の制御処理が行われる。また、この処理は、メインRAM103の規定外作業エリア(図238C参照)を用いて実行される。なお、本詳細例(その2)においても、この処理は、試射試験時以外のとき(パチスロ1が遊技店に設置された後)にも行われる。しかしながら、試射試験時には試射試験専用主制御基板が使用され、試射試験専用主制御基板には、第2インターフェースボートに接続するための通信回路が配置されているが、主制御基板71には、第2インターフェースボートに接続するための通信回路が配置されていないので、各種試験信号は生成されても出力はされることはない。
次いで、メインCPU101は、レジスタの復帰処理を行う(S3072)。そして、S3072の処理後、メインCPU101は、割込処理を終了する。
[本詳細例(その2)におけるエラー検知処理(規定外)]
次に、図252を参照して、本詳細例(その2)における割込処理(図251参照)中のS3069で行うエラー検知処理について説明する。図252は、エラー検知処理の手順を示すフローチャートである。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業エリア(図238C参照)を用いて実行される。
まず、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)の退避処理を行う(S3081)。この処理では、メインCPU101は、スタックポインタに格納された値を、規定外RAM領域に設けられた規定外スタック退避領域に退避させる(格納する)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)に規定外スタックエリア(図238C参照)の先頭アドレス(F3FFH)をセットする(S3082)。次いで、メインCPU101は、全レジスタの退避処理を行う(S3083)。
次いで、メインCPU101は、設定値チェック処理を行う(S3084)。なお、設定値チェック処理の詳細については、後述の図253を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、メダル通過チェック処理を行う(S3085)。この処理では、メインCPU101は、例えば、投入メダル通過カウントエラー、投入メダル通過チェックエラー、投入メダル通過時間エラー等の発生の有無をチェックする。次いで、メインCPU101は、ホッパーチェック処理を行う(S3086)。この処理では、メインCPU101は、例えば、ホッパーエンプティエラー、ホッパージャムエラー等の発生の有無をチェックする。
次いで、メインCPU101は、乱数検査処理を行う(S3087)。この処理では、メインCPU101は、外部乱数回路502及び乱数回路110での異常発生の有無の検知を行う。なお、乱数検査処理の詳細については、後述の図255及び図256を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU101は、全レジスタの復帰処理を行う(S3088)。次いで、メインCPU101は、スタックポインタ(SP)の復帰処理を行う(S3089)。この処理では、メインCPU101は、S3081で規定外スタック退避領域に退避させた値をスタックポインタにセットする。そして、S3089の処理後、メインCPU101は、エラー検知処理を終了し、処理を割込処理(図251参照)のS3070に移す。
[本詳細例(その2)における設定値チェック処理]
次に、図253を参照して、本詳細例(その2)におけるエラー検知処理(図252参照)中のS3084で行う設定値チェック処理について説明する。図253は、設定値チェック処理の手順を示すフローチャートである。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業エリア(図238C参照)を用いて実行される。
まず、メインCPU101は、設定値の取得処理を行う(S3091)。設定値は、メインRAM103内の遊技用RAM領域に格納されている。なお、本詳細例(その2)のパチスロ1では、設定として設定1~設定6の6種類の設定値が設けられているが、内部処理上では、設定1~設定6の設定値データにはそれぞれ0~5の値が規定されている。
次いで、メインCPU101は、設定値(0~5のいずれかの設定値データ)が最大設定値(5)以下の値であるか否かを判別する(S3092)。
S3092において、メインCPU101が、設定値が最大設定値以下の値であると判別したとき(S3092がYES判定の場合)、メインCPU101は、設定値チェック処理を終了し、処理をエラー検知処理(図252参照)のS3085に移す。
一方、S3092において、メインCPU101が、設定値が最大設定値以下の値でないと判別したとき(S3092がNO判定の場合)、メインCPU101は、規定外遊技復帰不可能エラー処理を行う(S3093)。この処理では、メインCPU101は、エラー発生の報知処理、WDTの設定処理(クリア処理)等の各種異常時処理を、電源がオフされるまで繰り返す(遊技の進行を停止させる)。なお、規定外遊技復帰不可能エラー処理の詳細については、後述の図254を参照しながら後で説明する。
[本詳細例(その2)における規定外遊技復帰不可能エラー処理]
次に、図254を参照して、本詳細例(その2)における設定値チェック処理(図253参照)中のS3093で行う規定外遊技復帰不可能エラー処理について説明する。図253は、規定外遊技復帰不可能エラー処理の手順を示すフローチャートである。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業エリア(図238C参照)を用いて実行される。
まず、メインCPU101は、全リールのモータにOFF励磁信号を出力する(S3101)。この処理により、メインCPU101は、全リールの回転駆動を停止する。次いで、メインCPU101は、メダルソレノイドOFF信号の出力処理を行う(S3102)。この処理により、メインCPU101は、セレクタ66(図5参照)のソレノイドの駆動を停止(メダル受付禁止)する。次いで、メインCPU101は、ホッパードライブOFF信号の出力処理を行う(S3103)。
次いで、メインCPU101は、エラー発生を意味する文字列「88」の表示データを払出LEDに出力する(S3104)。これにより、払出LEDに文字列「88」が表示される。次いで、メインCPU101は、文字列「88」の表示データを指示モニタに出力する(S3105)。これにより、指示モニタに文字列「88」が表示される。
次いで、メインCPU101は、リセットコントローラ106内のWDTにクリア信号の出力処理を行う(S3106)。その後、メインCPU101は、処理をS3101に戻し、S3101以降の処理を繰り返す。なお、S3101以降の処理は、電源がオフされるまで繰り返される。すなわち、電源がオフされるまで、払出LED及び指示モニタにおいて、文字列「88」が表示され、エラー発生(遊技の停止)が報知される。
[本詳細例(その2)における乱数検査処理]
次に、図255及び図256を参照して、本詳細例(その2)におけるエラー検知処理(図252参照)中のS3087で行う乱数検査処理について説明する。図255及び図256は、乱数検査処理の手順を示すフローチャートである。なお、この処理は、メインRAM103の規定外作業エリア(図238C参照)を用いて実行される。
まず、メインCPU101は、外部乱数回路502をラッチする(S3111)。次いで、メインCPU101は、外部乱数回路502でラッチされた乱数値(2バイトの乱数値)を取得し、当該乱数値をBCレジスタに格納する(S3112)。
次いで、メインCPU101は、外部乱数回路502をラッチする(S3113)。次いで、メインCPU101は、外部乱数回路502でラッチされた乱数値(2バイトの乱数値)を取得し、当該乱数値をDEレジスタに格納する(S3114)。
次いで、メインCPU101は、外部乱数回路502をラッチする(S3115)。次いで、メインCPU101は、外部乱数回路502でラッチされた乱数値(2バイトの乱数値)を取得し、当該乱数値をHLレジスタに格納する(S3116)。
次いで、メインCPU101は、BCレジスタに格納された乱数値(1回目に抽出した2バイトの乱数値)がDEレジスタに格納された乱数値(2回目に抽出した2バイトの乱数値)と同じであるか否かを判別する(S3117)。
S3117において、メインCPU101が、BCレジスタに格納された乱数値がDEレジスタに格納された乱数値と同じでないと判別したとき(S3117がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS3119の処理を行う。一方、S3117において、メインCPU101が、BCレジスタに格納された乱数値がDEレジスタに格納された乱数値と同じであると判別したとき(S3117がYES判定の場合)、メインCPU101は、DEレジスタに格納された乱数値(2回目に抽出した2バイトの乱数値)がHLレジスタに格納された乱数値(3回目に抽出した2バイトの乱数値)と同じであるか否かを判別する(S3118)。なお、この処理では、BCレジスタに格納された乱数値(1回目に抽出した2バイトの乱数値)がHLレジスタに格納された乱数値(3回目に抽出した2バイトの乱数値)と同じであるか否かを判別してもよい。
S3118において、メインCPU101が、DEレジスタに格納された乱数値がHLレジスタに格納された乱数値と同じであると判別したとき(S3118がYES判定の場合)、メインCPU101は、外部乱数回路502及び/又は外部乱数回路用のクロックパルス発生回路503に異常が発生していると判断して、上記図254で説明した規定外遊技復帰不可能エラー処理(異常時処理)を行う。
一方、S3118において、メインCPU101が、DEレジスタに格納された乱数値がHLレジスタに格納された乱数値と同じでないと判別したとき(S3118がNO判定の場合)、又は、S3117がNO判定の場合、メインCPU101は、内部情報レジスタ(図240、図241参照)に格納されている情報(内部情報レジスタの状態)を取得する(S3119)。この処理は、メインCPU101が、メモリマップI/O内に割り当てられた内部情報レジスタのアドレスにアクセスすることにより実行される。
次いで、メインCPU101は、取得した内部情報レジスタの状態に基づいて、マイクロプロセッサ501に内蔵された乱数回路110に異常が発生しているか否かを判別する(S3120)。この乱数検査処理では、メインCPU101は、内部情報レジスタのビット4~ビット7の値を参照して、乱数回路110内の16ビット乱数発生回路RL0~RL3の異常の有無をチェックする。内部情報レジスタのビット4~ビット7の値の少なくとも一つが、「1」(更新異常あり)であれば、メインCPU101は、乱数回路110に異常が発生していると判定(YES判定)する。また、この処理では、メインCPU101は、内部情報レジスタのビット3の値を参照して、マイクロプロセッサ用のクロックパルス発生回路92の異常の有無も判別し、内部情報レジスタのビット3の値が「1」(周波数異常あり)であれば、S3120の判定結果をYES判定(異常あり)としてもよい。
S3120において、メインCPU101が、乱数回路110に異常が発生していると判別したとき(S3120がYES判定の場合)、メインCPU101は、上記図254で説明した規定外遊技復帰不可能エラー処理(異常時処理)を行う。
一方、S3120において、メインCPU101が、乱数回路110に異常が発生していないと判別したとき(S3120がNO判定の場合)、メインCPU101は、乱数回路110内の8ビット乱数発生回路RS0~RS3の異常の有無をチェックするための乱数最大値検査テーブルのアドレスをセットする(S3121)。この処理により、メインCPU101は、乱数最大値検査テーブルに格納された8ビット乱数発生回路RS(RSソフトラッチ乱数レジスタ)毎の最大値設定判定値を参照可能になる。
次いで、メインCPU101は、メモリマップI/O内に割り当てられたRSソフトラッチ乱数レジスタ群(図239中のRSソフトラッチ乱数レジスタ0~3)のアドレス領域の先頭アドレスをセットする(S3122)。本詳細例(その2)では、この処理において、メインCPU101は、RSソフトラッチ乱数レジスタ0のアドレス「FE7EH」を先頭アドレスとしてセットする。次いで、メインCPU101は、RSソフトラッチ乱数レジスタの検査回数(本詳細例(その2)では、「4」)をセットする(S3123)。なお、このソフトラッチ乱数レジスタの検査回数は、乱数回路110に含まれる8ビット乱数発生回路RS(RSソフトラッチ乱数レジスタ)の数である。
次いで、メインCPU101は、現在、検査対象となっている8ビット乱数発生回路RSに対応するRSソフトラッチ乱数レジスタをラッチして、第1乱数値を取得する(S3124)。なお、このラッチ処理は、メインCPU101が、メモリマップI/O内に割り当てられた検査対象のRSソフトラッチ乱数レジスタのアドレスにアクセスすることにより実行される。次いで、メインCPU101は、乱数最大値検査テーブル(図243~図245のいずれか)を参照して、検査対象の8ビット乱数発生回路RS(RSソフトラッチ乱数レジスタ)の最大値設定判定値が第1乱数値以下の値であるか否かを判別する(S3125)。
S3125において、メインCPU101が、最大値設定判定値が第1乱数値以下の値でないと判別したとき(S3125がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS3127の処理を行う。
一方、S3125において、メインCPU101が、最大値設定判定値が第1乱数値以下の値であると判別したとき(S3125がYES判定の場合)、メインCPU101は、検査対象の8ビット乱数発生回路RS(RSソフトラッチ乱数レジスタ)に対して最大値設定がなされている否かを判別する(S3126)。このS3126の判定処理では、メインCPU101は、検査対象の8ビット乱数発生回路RS(RSソフトラッチ乱数レジスタ)の最大値設定判定値が「0」以外の値であるか否かを判定し、最大値設定判定値が「0」以外の値であれば「最大値設定あり」と判定(YES判定)し、最大値設定判定値が「0」であれば「最大値設定なし」と判定(NO判定)する。
S3126において、メインCPU101が、最大値設定がなされていると判別したとき(S3126がYES判定の場合)、メインCPU101は、上記図254で説明した規定外遊技復帰不可能エラー処理(異常時処理)を行う。
一方、S3126において、メインCPU101が、最大値設定がなされていないと判別したとき(S3126がNO判定の場合)、又は、S3125がNO判定の場合、メインCPU101は、現在、検査対象となっている8ビット乱数発生回路RSに対応するRSソフトラッチ乱数レジスタをラッチして、第2乱数値を取得する(S3127)。なお、このラッチ処理は、メインCPU101が、メモリマップI/O内に割り当てられた検査対象のRSソフトラッチ乱数レジスタのアドレスにアクセスすることにより実行される。
次いで、メインCPU101は、第1乱数値が第2乱数値と同じ値であるか否かを判別する(S3128)。
S3128において、メインCPU101が、第1乱数値が第2乱数値と同じ値でないと判別したとき(S3128がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS3131の処理を行う。
一方、S3128において、メインCPU101が、第1乱数値が第2乱数値と同じ値であると判別したとき(S3128がYES判定の場合)、メインCPU101は、現在、検査対象となっている8ビット乱数発生回路RSに対応するRSソフトラッチ乱数レジスタをラッチして、第3乱数値を取得する(S3129)。なお、このラッチ処理は、メインCPU101が、メモリマップI/O内に割り当てられた検査対象のRSソフトラッチ乱数レジスタのアドレスにアクセスすることにより実行される。
次いで、メインCPU101は、第1乱数値が第3乱数値と同じ値であるか否かを判別する(S3130)。
S3130において、メインCPU101が、第1乱数値が第3乱数値と同じ値であると判別したとき(S3130がYES判定の場合)、メインCPU101は、上記図254で説明した規定外遊技復帰不可能エラー処理(異常時処理)を行う。
一方、S3130において、メインCPU101が、第1乱数値が第3乱数値と同じ値でないと判別したとき(S3130がNO判定の場合)、又は、S3128がNO判定の場合、メインCPU101は、検査対象とする8ビット乱数発生回路RSに対応するRSソフトラッチ乱数レジスタのメモリマップI/O内における参照アドレスを更新(+1)する(S3131)。
次いで、メインCPU101は、乱数最大値検査テーブル内の参照アドレス(最大値設定判定値の格納アドレス)を更新(+1)する(S3132)。次いで、メインCPU101は、検査回数を1減算する(S3133)。
次いで、メインCPU101は、減算後の検査回数が0であるか否かを判別する(S3134)。
S3134において、メインCPU101が、減算後の検査回数が0でないと判別したとき(S3134がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS3124に戻し、S3124以降の処理を繰り返す。一方、S3134において、メインCPU101が、減算後の検査回数が0であると判別したとき(S3134がYES判定の場合)、メインCPU101は、乱数検査処理を終了し、処理をエラー検知処理(図252参照)のS3088に移す。
本詳細例(その2)では、上述のようにして乱数検査処理を行うが、上述したS3111~S3118までの一連の処理が、上述した第1乱数検査機能に対応する処理であり、上述したS3119~S3120までの一連の処理が、上述した第2乱数検査機能に対応する処理であり、上述したS3121~S3134までの一連の処理が、上述した第3乱数検査機能に対応する処理である。
<遊技性(遊技仕様)の他の例(その6)の詳細例(その2)の変形例>
上記詳細例(その2)のパチスロ1では、マイクロプロセッサ501の外部に、外部乱数回路502及びそれにクロック信号を出力するクロックパルス発生回路503を設け、外部乱数回路502から内部抽籤用の乱数値(2バイトの乱数値)を取得する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、マイクロプロセッサ501(乱数回路110)内に設けられたハードラッチ乱数レジスタを用いて、内部抽籤用の乱数値(2バイトのハードラッチ乱数)を抽出する構成にしてもよい。
この場合には、外部乱数回路502及びクロックパルス発生回路503を設ける必要がなくなるので、構成が簡易になる。また、この例では、上記詳細例(その2)で説明した、外部乱数回路502の動作状況の検査機能である第1乱数検査機能を設ける必要がないので、乱数検査処理もより簡易になる。以下では、その一構成例を説明する。なお、以下の説明では、上記詳細例(その2)のパチスロ1と同様の構成については、同じ符号を付して示し、その説明を省略する。
[乱数抽出に関わる各種レジスタ]
まず、マイクロプロセッサ501に内蔵された乱数抽出に関わる各種レジスタについて説明する。なお、この例においても、以下に説明する各種レジスタは、機能ブロックとしては、図8中の乱数回路110に含まれる。
(1)ソフトラッチ乱数レジスタ
図257は、乱数回路110内に設けられたこの例のソフトラッチ乱数レジスタの種別及びサイズと、メモリマップI/O(図238A参照)内において各ソフトラッチ乱数レジスタに割り当てられた(対応付けられた)アドレス及びそのラベル名(ソフトラッチ乱数レジスタの略称)との関係をまとめた図である。
この例では、図257に示すように、乱数回路110内には、3個の16ビット乱数発生回路RL1~RL3(第2乱数発生手段)にそれぞれ対応した、3種類(ラベル名「RL1SV」~「RL3SV」)のRLソフトラッチ乱数レジスタ(RLソフトラッチ乱数レジスタ1~RLソフトラッチ乱数レジスタ3)、及び、4個の8ビット乱数発生回路RS0~RS3(第2乱数発生手段)にそれぞれ対応した、4種類(ラベル名「RS0SV」~「RS3SV」)のRSソフトラッチ乱数レジスタ(RSソフトラッチ乱数レジスタ0~RSソフトラッチ乱数レジスタ3)が設けられる。すなわち、この例のソフトラッチ乱数レジスタ群の構成は、図239に示す上記詳細例(その2)のソフトラッチ乱数レジスタ群において、RLソフトラッチ乱数レジスタ0を省略した構成であり、その他の構成は、上記詳細例(その2)のそれと同様である。
それゆえ、この例では、3個の2バイト(16ビット)のソフトラッチ乱数及び4個の1バイト(8ビット)のソフトラッチ乱数を抽出可能である。また、この例では、RLソフトラッチ乱数レジスタを構成する下位側のソフトラッチ乱数レジスタ及び上位側のソフトラッチ乱数レジスタのそれぞれからも1バイトのソフトラッチ乱数を抽出可能であるので、最大10個の1バイトのソフトラッチ乱数を抽出することができる。なお、これらのソフトラッチ乱数はいずれも、出玉に関する各種抽籤で使用される。
この例では、メモリマップI/O(内蔵レジスタエリア)内において、7種類のソフトラッチ乱数レジスタ(ソフトラッチ乱数レジスタ群)に対して、「FE78H」~「FE81H」のアドレス範囲が割り当てられる(対応付けられる)。すなわち、この例では、メモリマップI/O内において割り当てられたソフトラッチ乱数レジスタ群のアドレス範囲の先頭アドレスは、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)に割り当てられたアドレス「FE78H」となる。それゆえ、この例では、各ソフトラッチ乱数レジスタ(メモリマップI/O内に割り当てられた各アドレス)と出玉用乱数読込ポインタとの対応関係も、図239に示す上記詳細例(その2)のそれとは異なる。
具体的には、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)及びRLソフトラッチ乱数レジスタ1(上位)(メモリマップI/O内のアドレス「FE78H」及び「FE79H」)には、それぞれ、出玉用乱数読込ポインタ「0」及び「1」が対応付けられる。RLソフトラッチ乱数レジスタ2(下位)及びRLソフトラッチ乱数レジスタ2(上位)(メモリマップI/O内のアドレス「FE7AH」及び「FE7BH」)には、それぞれ、出玉用乱数読込ポインタ「2」及び「3」が対応付けられる。RLソフトラッチ乱数レジスタ3(下位)及びRLソフトラッチ乱数レジスタ3(上位)(メモリマップI/O内のアドレス「FE7CH」及び「FE7DH」)には、それぞれ、出玉用乱数読込ポインタ「4」及び「5」が対応付けられる。また、RSソフトラッチ乱数レジスタ0、RSソフトラッチ乱数レジスタ1、RSソフトラッチ乱数レジスタ2及びRSソフトラッチ乱数レジスタ3(メモリマップI/O内のアドレス「FE7EH」、「FE7FH」、「FE80H」及び「FE81H」)には、それぞれ、出玉用乱数読込ポインタ「6」、「7」、「8」及び「9」が対応付けられる。
(2)ハードラッチ乱数レジスタ
この例では、乱数回路110内に、内部抽籤用の乱数値(2バイトのハードラッチ乱数)を抽出可能な2バイトのハードラッチ乱数レジスタ(以下、「RLハードラッチ乱数レジスタ0」という)が設けられる。なお、この例では、RLハードラッチ乱数レジスタ0に対応づけられる乱数発生回路として、16ビット乱数発生回路RL0(第1乱数発生手段)を使用する。
図258は、乱数回路110内に設けられたRLハードラッチ乱数レジスタ0及びそのサイズと、メモリマップI/O(図238A参照)内において割り当てられた(格納された)RLハードラッチ乱数レジスタ0のアドレス及びそのラベル名(ハードラッチ乱数レジスタの略称)との関係を示した図である。この例では、メモリマップI/O内のアドレス「FE85H」及び「FE86H」がそれぞれ、RLハードラッチ乱数レジスタ0を構成するRLハードラッチ乱数レジスタ0(下位)及びRLハードラッチ乱数レジスタ0(上位)に割り当てられる(対応付けられる)。
なお、16ビット乱数発生回路RL0(RLハードラッチ乱数レジスタ0)は、スタートレバー16の操作信号(スタートスイッチ79のスイッチ信号)に基づいて乱数値をラッチする構成(スタートレバー16の操作信号が16ビット乱数発生回路RL0を直接ラッチする構成)になっている。具体的には、スタートレバー16の操作時に当該操作信号が16ビット乱数発生回路RL0に入力されると、16ビット乱数発生回路RL0がラッチされ、内部抽籤用の2バイトの乱数がRLハードラッチ乱数レジスタ0に抽出される。
それゆえ、メインCPU101がRLハードラッチ乱数レジスタ0に格納された乱数値を取得する際には、すでにRLハードラッチ乱数レジスタ0(下位)及びRLハードラッチ乱数レジスタ0(上位)にラッチされている各乱数値を取得することになる。この際、メインCPU101は、メモリマップI/O内においてRLハードラッチ乱数レジスタ0(下位)に割り当てられたアドレスを指定して、RLハードラッチ乱数レジスタ0(下位)及びRLハードラッチ乱数レジスタ0(上位)にラッチされている2バイトのハードラッチ乱数を一括して取得してもよい。また、メインCPU101は、RLハードラッチ乱数レジスタ0(下位)及びRLハードラッチ乱数レジスタ0(上位)に割り当てられたアドレスを個別に指定して、RLハードラッチ乱数レジスタ0(下位)及びRLハードラッチ乱数レジスタ0(上位)のそれぞれにラッチされている1バイトのハードラッチ乱数を個別に読み出してもよい。
(3)RLハードラッチ選択レジスタ
図259は、乱数回路110内に設けられたRLハードラッチ選択レジスタ及びそのサイズと、メモリマップI/O(図238A参照)内に割り当てられた(格納された)RL0ハードラッチ選択レジスタのアドレス及びそのラベル名(RLハードラッチ選択レジスタの略称)との関係を示した図である。また、図260は、RLハードラッチ選択レジスタの各ビットに格納される情報の詳細を示す図である。
RLハードラッチ選択レジスタ(ラベル名「RL0LS0」)は、1バイトで構成される。RLハードラッチ選択レジスタの各ビットには、RLハードラッチ乱数レジスタ1(不図示)及びRLハードラッチ乱数レジスタ0のそれぞれに、外部端子入力により16ビット(2バイト)乱数を取り込むための設定に関する各種情報が格納される。
具体的には、RLハードラッチ選択レジスタのビット7(ラベル名「RL1RF」)は、外部端子入力により、RLハードラッチ乱数レジスタ1に16ビット乱数の値を取り込むための条件設定を示すビットである。ビット7の値が「0」であれば、16ビット乱数をRLハードラッチ乱数レジスタ1から読み込まないと次に外部端子入力からラッチ信号が入力されてもラッチしないという設定を示し、ビット7の値が「1」であれば16ビット乱数をRLハードラッチ乱数レジスタ1から読み込まなくても次に外部端子入力からラッチ信号が入力されればラッチするという設定を示す。
RLハードラッチ選択レジスタのビット6(ラベル名「RL1LS2」)~ビット4(ラベル名「RL1LS0」)は、RLハードラッチ乱数レジスタ1のどの外部端子からのラッチ信号でラッチするかの設定を示すビット群(ビット6,5,4)である。ビット6,5,4の値が「0,0,0」であればPI0端子からのラッチ信号でラッチすることを示し、ビット6,5,4の値が「0,0,1」であればPI1端子からのラッチ信号でラッチすることを示し、ビット6,5,4の値が「0,1,0」であればPI2端子からのラッチ信号でラッチすることを示す。また、ビット6,5,4の値が「0,1,1」であればPI3端子からのラッチ信号でラッチすることを示し、ビット6,5,4の値が「1,0,0」であればPI4端子からのラッチ信号でラッチすることを示し、ビット6,5,4の値が「1,0,1」であればPI5/XINT端子でラッチすることを示す。
RLハードラッチ選択レジスタのビット3(ラベル名「RL0RF」)は、外部端子入力により、RLハードラッチ乱数レジスタ0に16ビット乱数の値を取り込むための条件設定を示すビットである。ビット3の値が「0」であれば、16ビット乱数をRLハードラッチ乱数レジスタ0から読み込まないと次に外部端子入力からラッチ信号が入力されてもラッチしないという設定を示し、ビット7の値が「1」であれば16ビット乱数をRLハードラッチ乱数レジスタ0から読み込まなくても次に外部端子入力からラッチ信号が入力されればラッチするという設定を示す。
RLハードラッチ選択レジスタのビット2(ラベル名「RL0LS2」)~ビット0(ラベル名「RL0LS0」)は、RLハードラッチ乱数レジスタ0のどの外部端子からのラッチ信号でラッチするかの設定を示すビット群(ビット6,5,4)である。ビット6,5,4の値が「0,0,0」であればPI0端子からのラッチ信号でラッチすることを示し、ビット6,5,4の値が「0,0,1」であればPI1端子からのラッチ信号でラッチすることを示し、ビット6,5,4の値が「0,1,0」であればPI2端子からのラッチ信号でラッチすることを示す。また、ビット6,5,4の値が「0,1,1」であればPI3端子からのラッチ信号でラッチすることを示し、ビット6,5,4の値が「1,0,0」であればPI4端子からのラッチ信号でラッチすることを示し、ビット6,5,4の値が「1,0,1」であればPI5/XINT端子からのラッチ信号でラッチすることを示す。なお、本詳細例(その2)の変形例では、16ビット乱数発生回路RL0を2バイトのハードラッチ乱数の乱数発生回路として使用しているため、RLハードラッチ乱数レジスタ0のビット3に「1」がセットされ、RLハードラッチ乱数レジスタ0のビット2~ビット0に「0,0,0」がセットされ、スタートスイッチ79(スタートレバー79)が、パラレルポート111の入力ポートPI0(図8参照)に接続されている。
[本詳細例(その2)の変形例における乱数値取得処理]
次に、図261を参照して、本詳細例(その2)の変形例で行われる乱数値取得処理について説明する。図261は、この例の乱数値取得処理の手順を示すフローチャートである。なお、この例の乱数値取得処理は、例えば、上記図56に示すメイン処理中のS203の乱数値取得処理と同じタイミング(スタートレバー16の操作時(遊技開始時))で行われる。
まず、メインCPU101は、割込み禁止処理を行う(S3201)。次いで、メインCPU101は、乱数回路110内に設けられたRLハードラッチ乱数レジスタ0(下位)及びRLハードラッチ乱数レジスタ0(上位)からラッチされた2バイトのハードラッチ乱数を取得し、内部抽籤用の乱数値として遊技用RAM領域の遊技作業エリア内に格納する(S3202)。なお、この例では、上述のように、16ビット乱数発生回路RL0は、メインCPU101からのラッチ指示信号ではなく、スタートレバー16の操作信号に基づいて乱数値(ハードラッチ乱数)をラッチする構成であるので、S3202の処理では、メインCPU101は、この処理時点で、すでに、ラッチされているハードラッチ乱数をRLハードラッチ乱数レジスタ0(下位)及びRLハードラッチ乱数レジスタ0(上位)から読み出して取得する。
次いで、メインCPU101は、割込み許可処理を行う(S3203)。そして、S3203の処理後、メインCPU101は、乱数値取得処理を終了し、処理をメイン処理内の所定の処理に移す。
[本詳細例(その2)の変形例における出玉用乱数値取得処理]
次に、図262を参照して、本詳細例(その2)の変形例で行われる出玉用乱数値取得処理について説明する。図262は、この例の出玉用乱数値取得処理の手順を示すフローチャートである。なお、この例の出玉用乱数値取得処理は、上記詳細例(その2)の出玉用乱数値取得処理(図250)と同様に、出玉に関連する抽籤処理が行われるタイミングで適宜実行される。それゆえ、この例においても、出玉用乱数値取得処理は、1ゲーム中に複数回行われることがある。
まず、メインCPU101は、1割込み時間(1.1172ms)の待機処理を行う(S3211)。なお、この1割込み時間の待機処理を行うことで、出玉用乱数値取得処理が連続して呼び出されても、取得される乱数値が同一の値となる可能性を低下させることができる。次いで、メインCPU101は、出玉用乱数読込ポインタ(図257参照)を更新(+1)する(S3212)。
次いで、メインCPU101は、更新結果(更新後の出玉用乱数読込ポインタの値)がその上限値未満の値であるか否かを判別する(S3213)。なお、この例において、出玉抽籤用のソフトラッチ乱数レジスタとして、図257に示す全てのソフトラッチ乱数レジスタを使用する場合には、S3213の判定処理で用いる更新結果の上限値は「10」(出玉用乱数読込ポインタの最大値「9」+1)となる。一方、出玉抽籤用のソフトラッチ乱数レジスタとして、図257に示すRLソフトラッチ乱数レジスタ1~3のみを使用する場合には、S3213の判定処理で用いる更新結果の上限値は「6」(出玉用乱数読込ポインタの最大値「5」+1)となる。
S3213において、メインCPU101が、更新結果が上限値未満の値でないと判別したとき(S3213がNO判定の場合)、メインCPU101は、出玉用乱数読込ポインタに0をセットする(S3214)。
一方、S3213において、メインCPU101が、更新結果が上限値未満の値であると判別したとき(S3213がYES判定の場合)、又は、S3214の処理後、メインCPU101は、メモリマップI/O内に割り当てられたソフトラッチ乱数レジスタ群(出玉抽籤用乱数値の抽出対象となるラッチ乱数レジスタ群)のアドレス範囲の先頭アドレスをセットする(S3215)。図257に示すソフトラッチ乱数レジスタ群の例では、S3215の処理において、RLソフトラッチ乱数レジスタ1(下位)に割り当てられたアドレス「FE78H」が先頭アドレスとしてセットされる。
次いで、メインCPU101は、割込み禁止処理を行う(S3216)。次いで、メインCPU101は、出玉用乱数読込ポインタの値を偶数化した値を算出する(S3217)。
次いで、メインCPU101は、S3215の処理でセットされたソフトラッチ乱数レジスタ群の先頭アドレスと、S3217の処理で偶数化された値とを加算して、メモリマップI/O内に割り当てられたラッチ対象となるソフトラッチ乱数レジスタのアドレスを算出し、算出されたアドレスにアクセスしてソフトラッチ乱数レジスタをラッチ(ソフトラッチ乱数レジスタを空読み)する(S3218)。なお、この例においても、出玉抽籤用乱数値の抽出対象となるソフトラッチ乱数レジスタが、RLソフトラッチ乱数レジスタの上位側である場合(出玉用乱数読込ポインタが奇数である場合)には、この処理により、対応するRLソフトラッチ乱数レジスタの下位側がラッチされるとともに、上位側のソフトラッチ乱数レジスタもラッチされるので、上位側のソフトラッチ乱数レジスタからも1バイトのソフトラッチ乱数が取得可能になる。
次いで、メインCPU101は、出玉用乱数読込ポインタが指定するソフトラッチ乱数レジスタから出玉抽籤用乱数値(1バイトのソフトラッチ乱数)を取得する(ソフトラッチ乱数レジスタを読み込む)(S3219)。また、この処理では、メインCPU101は、取得した出玉抽籤用乱数値をAレジスタに格納する。
なお、上述した出玉用乱数値取得処理出では、出玉抽籤用乱数値の抽出対象となるソフトラッチ乱数レジスタが、RSソフトラッチ乱数レジスタ1又は3である場合、すなわち、出玉用乱数読込ポインタが「7」又は「9」(奇数)である場合には、当該ソフトラッチ乱数レジスタがラッチされないように見えるが、乱数回路110内の乱数発生回路は、メインCPU101がソフトラッチ乱数レジスタから乱数値を読み込む際、メインCPU101が対象のソフトラッチ乱数レジスタのアドレスを指定することによりに乱数をラッチ(自動ラッチ)し、ラッチした乱数をソフトラッチ乱数レジスタに反映させる。それゆえ、S3218の処理では当該ソフトラッチ乱数レジスタがラッチされないが、S3219の処理において、メインCPU101が出玉用乱数読込ポインタが指定するメモリマップI/O内のアドレスにアクセスすることにより、抽出対象のRSソフトラッチ乱数レジスタが自動ラッチされ、出玉抽籤用乱数値(1バイトのソフトラッチ乱数)を取得することができる。
次いで、メインCPU101は、割込み許可処理を行う(S3220)。そして、S3220の処理後、メインCPU101は、出玉用乱数値取得処理を終了し、処理をメイン処理内の所定の処理に移す。
上述のように、この例においても、上記詳細例(その2)と同様に、メイン処理フローから出玉用乱数値取得処理(サブルーチン処理)が呼び出される度に、出玉用乱数読込ポインタが更新され、乱数値の抽出対象となる1バイトのソフトラッチ乱数レジスタ(乱数発生回路)をループ態様で切り替えることができる。それゆえ、この例では、上記詳細例(その2)と同様に、出玉抽籤の種類が増加しても、既存の乱数発生回路(ソフトラッチ乱数レジスタ)を効率よく使用することができる。
[本詳細例(その2)の変形例における乱数検査処理]
次に、図263を参照して、本詳細例(その2)の変形例で行われる乱数検査処理について説明する。図263は、この例の乱数検査処理の手順を示すフローチャートである。なお、この例においても、乱数検査処理は、上記エラー検知処理(図252参照)中のS3087で行われる。また、図263と図255及び図256との比較から明らかなように、この例の乱数検査処理は、図255及び図256に記載の乱数検査処理において、外部乱数回路502から取得した乱数値の検査処理(S3111~S3118:第1乱数検査機能)が削除された構成となる。
まず、メインCPU101は、内部情報レジスタ(図240、図241参照)に格納されている情報(内部情報レジスタの状態)を取得する(S3231)。この例においても、この処理は、メインCPU101が、メモリマップI/O内に割り当てられた内部情報レジスタのアドレスにアクセスすることにより実行される。
次いで、メインCPU101は、取得した内部情報レジスタの状態に基づいて、乱数回路110に異常が発生しているか否かを判別する(S3232)。この乱数検査処理では、メインCPU101は、内部情報レジスタのビット4~ビット7の値を参照して、乱数回路110内の16ビット乱数発生回路RL0~RL3の異常の有無をチェックする。内部情報レジスタのビット4~ビット7の値の少なくとも一つが、「1」(更新異常あり)であれば、メインCPU101は、乱数回路110に異常が発生していると判定(YES判定)する。また、この処理では、メインCPU101は、内部情報レジスタのビット3の値を参照して、マイクロプロセッサ用のクロックパルス発生回路92の異常の有無も判別し、内部情報レジスタのビット3の値が「1」(周波数異常あり)であれば、S3232の判定結果をYES判定(異常あり)としてもよい。
S3232において、メインCPU101が、乱数回路110に異常が発生していると判別したとき(S3232がYES判定の場合)、メインCPU101は、上記図254で説明した規定外遊技復帰不可能エラー処理(異常時処理)を行う。
一方、S3232において、メインCPU101が、乱数回路110に異常が発生していないと判別したとき(S3232がNO判定の場合)、メインCPU101は、乱数回路110内の8ビット乱数発生回路RS0~RS3の異常の有無をチェックするための乱数最大値検査テーブルのアドレスをセットする(S3233)。
次いで、メインCPU101は、メモリマップI/O内に割り当てられたRSソフトラッチ乱数レジスタ群(図257中のRSソフトラッチ乱数レジスタ0~3)のアドレス領域の先頭アドレスをセットする(S3234)。この例では、この処理において、メインCPU101は、図257中のRSソフトラッチ乱数レジスタ0のアドレス「FE7EH」を先頭アドレスとしてセットする。次いで、メインCPU101は、RSソフトラッチ乱数レジスタの検査回数(この例では、「4」)をセットする(S3235)。
次いで、メインCPU101は、現在、検査対象となっている8ビット乱数発生回路RSに対応するRSソフトラッチ乱数レジスタをラッチして、第1乱数値を取得する(S3236)。なお、この例においても、このラッチ処理は、メインCPU101が、メモリマップI/O内に割り当てられた検査対象のRSソフトラッチ乱数レジスタのアドレスにアクセスすることにより実行される。次いで、メインCPU101は、乱数最大値検査テーブル(図243~図245のいずれか)を参照して、検査対象の8ビット乱数発生回路RS(RSソフトラッチ乱数レジスタ)の最大値設定判定値が第1乱数値以下の値であるか否かを判別する(S3237)。
S3237において、メインCPU101が、最大値設定判定値が第1乱数値以下の値でないと判別したとき(S3237がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS3239の処理を行う。
一方、S3237において、メインCPU101が、最大値設定判定値が第1乱数値以下の値であると判別したとき(S3237がYES判定の場合)、メインCPU101は、検査対象の8ビット乱数発生回路RS(RSソフトラッチ乱数レジスタ)に対して最大値設定がなされている否かを判別する(S3238)。この例においても、このS3238の判定処理では、メインCPU101は、検査対象の8ビット乱数発生回路RS(RSソフトラッチ乱数レジスタ)の最大値設定判定値が「0」以外の値であるか否かを判定し、最大値設定判定値が「0」以外の値であれば「最大値設定あり」と判定(YES判定)し、最大値設定判定値が「0」であれば「最大値設定なし」と判定(NO判定)する。
S3238において、メインCPU101が、最大値設定がなされていると判別したとき(S3238がYES判定の場合)、メインCPU101は、上記図254で説明した規定外遊技復帰不可能エラー処理(異常時処理)を行う。
一方、S3238において、メインCPU101が、最大値設定がなされていないと判別したとき(S3238がNO判定の場合)、又は、S3237がNO判定の場合、メインCPU101は、現在、検査対象となっている8ビット乱数発生回路RSに対応するRSソフトラッチ乱数レジスタをラッチして、第2乱数値を取得する(S3239)。なお、この例においても、このラッチ処理は、メインCPU101が、メモリマップI/O内に割り当てられた検査対象のRSソフトラッチ乱数レジスタのアドレスにアクセスすることにより実行される。
次いで、メインCPU101は、第1乱数値が第2乱数値と同じ値であるか否かを判別する(S3240)。
S3240において、メインCPU101が、第1乱数値が第2乱数値と同じ値でないと判別したとき(S3240がNO判定の場合)、メインCPU101は、後述のS3243の処理を行う。
一方、S3240において、メインCPU101が、第1乱数値が第2乱数値と同じ値であると判別したとき(S3240がYES判定の場合)、メインCPU101は、現在検査対象となっている8ビット乱数発生回路RSに対応するRSソフトラッチ乱数レジスタをラッチして、第3乱数値を取得する(S3241)。なお、この例においても、このラッチ処理は、メインCPU101が、メモリマップI/O内に割り当てられた検査対象のRSソフトラッチ乱数レジスタのアドレスにアクセスすることにより実行される。
次いで、メインCPU101は、第1乱数値が第3乱数値と同じ値であるか否かを判別する(S3242)。
S3242において、メインCPU101が、第1乱数値が第3乱数値と同じ値であると判別したとき(S3242がYES判定の場合)、メインCPU101は、上記図254で説明した規定外遊技復帰不可能エラー処理(異常時処理)を行う。
一方、S3242において、メインCPU101が、第1乱数値が第3乱数値と同じ値でないと判別したとき(S3242がNO判定の場合)、又は、S3240がNO判定の場合、メインCPU101は、検査対象とするRSソフトラッチ乱数レジスタのメモリマップI/O内における参照アドレスを更新(+1)する(S3243)。
次いで、メインCPU101は、乱数最大値検査テーブル内の参照アドレス(最大値設定判定値の格納アドレス)を更新(+1)する(S3244)。次いで、メインCPU101は、検査回数を1減算する(S3245)。
次いで、メインCPU101は、減算後の検査回数が0であるか否かを判別する(S3246)。
S3246において、メインCPU101が、減算後の検査回数が0でないと判別したとき(S3246がNO判定の場合)、メインCPU101は、処理をS3236に戻し、S3236以降の処理を繰り返す。一方、S3246において、メインCPU101が、減算後の検査回数が0であると判別したとき(S3246がYES判定の場合)、メインCPU101は、乱数検査処理を終了し、処理をエラー検知処理(図252参照)のS3088に移す。
この例においても、上述した乱数検査処理(上記乱数検査機能)を設けた場合、常時、乱数回路が正常に作動しているか否かを簡単なプログラムでチェックすることができるので、信頼性の高い遊技機を提供することができる。また、上述のように、この例においても、上記詳細例(その2)と同様のエラー処理機能(異常時処理)が設けられているので、重篤な異常を、遊技の進行に関する処理内だけでなく、遊技の進行に関わらない処理内でも監視することができるので、効果的な不正や異常の判定処理を実行することができ、安全性の高い遊技機を提供することができる。
[その他の遊技機への適用]
また、本実施形態では、遊技機としてパチスロ1を例に挙げて説明したが、本実施形態に係る発明が適用可能な遊技機はこれに限定されない。例えば、停止操作に基づくリール停止制御に係る特徴などのパチスロに特有の特徴以外の特徴は、「パチンコ」と呼ばれる遊技機にも適用可能であり、同様の効果が得られる。すなわち、遊技者の遊技動作(操作)に応じて遊技を行う(遊技制御を行う)ことが可能な遊技機であれば、本実施形態に係る発明を適用することができる。
[その他の本実施形態に係る遊技機の拡張性]
本実施形態のパチスロ1では、遊技者のメダルの投入操作(すなわち、手持ちのメダルをメダル投入口14に対して投入する操作、あるいは、クレジットされたメダルをMAXベットボタン15a、若しくは1ベットボタン15bを操作して投入する操作)により遊技が開始され、遊技が終了したときにメダルの払い出しがある場合には、ホッパー装置51が駆動してメダル払出口24からメダルが払い出され、あるいは、クレジットされる形態について説明したが、これに限られるものではない。
例えば、遊技者によって遊技に必要な遊技媒体が投入され、それに基づいて遊技が行われ、その遊技の結果に基づいて特典が付与(例えば、メダルが払い出される)形態全てについて、本発明を適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路90(主制御基板71)自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、メダルレスで遊技を可能とするものであってもよい。また、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路90(主制御基板71)に装着され(接続され)、遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
この場合、遊技媒体管理装置は、ROM及びRWM(あるいは、RAM)を有して、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱装置と所定のインターフェースを介して双方向通信可能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)若しくは遊技媒体の払出に係る役に入賞(当該役が成立)した場合の、遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払出を行う上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、又は遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、これら実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、パチスロ1の前面に、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)を設けることとし、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることできる性能を有し、また、遊技者が直接操作する場合のほか、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有し、また、外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられる場合には、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対しいずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後遊技の結果所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際にはいずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンター等に持っていくか、又は他の台で記録された遊技媒体に基づいて遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では全遊技媒体を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機又は遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、記録媒体を排出するだけに限らず、現金又は現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技店の会員記録媒体を挿入可能とし、会員記録媒体に貯留して後日再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機又は遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置又は遊技媒体管理装置に対し遊技媒体又は有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際にはワンタイムパスワード等遊技者にしか知りえない情報を設定することや遊技機又は遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記憶するようにしてもよい。
なお、この遊技媒体管理装置は、上述のように、メダルレスでのみ遊技を可能とするものであってもよいし、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態、及びメダルレスで遊技を可能とする形態、双方の形態で遊技を可能とするものであってもよい。この場合には、遊技媒体管理装置が、上述のセレクタ66やホッパー装置51を直接的に制御する方式を採用することもできるし、これらが主制御回路90(主制御基板71)によって制御され、その制御結果が送信されること基づいて、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示する制御を行い得る制御を可能とする方式を採用することもできる。
また、上記では、遊技媒体管理装置を、パチスロ1に適用する場合について説明しているが、上述した遊技球を用いるスロットマシンや封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
このように、上述した遊技媒体管理装置を設けることにより、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合と比べて、遊技機内部のセレクタ66やホッパー装置51等を減らすことができ、遊技機の原価及び製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができるとともに、装置を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことにもなる。また、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
<付記(本発明のまとめ)>
[第1~第4の構成の遊技機]
従来の遊技機において、遊技者に有利な有利状態(例えば、ART状態)でない場合に、当該有利状態に移行するか否かの抽籤を行うとともに、当該有利状態である場合に、当該有利状態を継続するか否かの抽籤を行うことを可能にしたものが知られている(例えば、特開2010-240017号公報参照)。
しかしながら、上記に示す遊技機では、当該有利状態を継続するか否かの決定に関して、バリエーションが乏しい点もあり、さらに興趣を高めるための工夫をなすことが求められている。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技者に有利な状態の継続に関する興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第1の構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示し、複数の有効ラインが設定された図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記有効ライン上に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、所定期間、遊技者に有利な有利状態(例えば、ラインバトル状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態において、前記有利状態を継続させるか否かを決定可能な有利状態継続決定手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記有利状態継続決定手段は、
前記有利状態において、複数の前記有効ラインのうち、一又は複数のいずれかの前記有効ラインを前記有利状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとするかを決定可能な判定ライン決定手段(例えば、メインCPU101による味方種別の決定)と、
前記有利状態において、前記判定ライン決定手段により決定された前記判定ラインに特定の図柄の組合せが表示される場合に、前記継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させることが可能な継続度合決定手段(例えば、メインCPU101による敵ステータスの決定)と、を含み、
前記所定期間が経過するときに、前記継続度合決定手段により決定された前記継続度合いに基づいて前記有利状態を継続させるか否かを決定する、ことを特徴とする遊技機。
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、
前記図柄表示手段について所定領域を視認可能とし、当該所定領域において一又は複数の有効ラインが設定された図柄表示領域(例えば、図柄表示領域4)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記有効ライン上に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、所定期間、遊技者に有利な有利状態(例えば、ラインバトル状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態において、前記有利状態を継続させるか否かを決定可能な有利状態継続決定手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記有利状態継続決定手段は、
前記図柄表示領域に表示される図柄のうち、各列ごとのいずれかの一の図柄を通るように、直線又は折れ線で結んで構成される一又は複数の特別ラインを設定可能な特別ライン設定手段と、
前記有利状態において、前記特別ラインのうち、一又は複数のいずれかの前記特別ラインを前記有利状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとするかを決定可能な判定ライン決定手段(例えば、メインCPU101による味方種別の決定)と、
前記有利状態において、前記判定ライン決定手段により決定された前記判定ラインに特定の図柄の組合せが表示される場合に、前記継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させることが可能な継続度合決定手段(例えば、メインCPU101による敵ステータスの決定)と、を含み、
前記所定期間が経過するときに、前記継続度合決定手段により決定された前記継続度合いに基づいて前記有利状態を継続させるか否かを決定する、ことを特徴とする遊技機。
前記継続度合決定手段は、前記有利状態において、前記判定ライン決定手段により決定された前記判定ラインに所定の図柄の組合せが表示される場合に、前記継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させることが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第2の構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示し、複数の有効ラインが設定された図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記有効ライン上に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、所定期間、遊技者に有利な有利状態(例えば、ラインバトル状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態において、特定の有利条件が成立した場合(例えば、ラインバトル状態において権利獲得抽籤状態に移行することが決定され、権利獲得抽籤状態において権利獲得状態移行抽籤に当籤した場合)に、特定期間、遊技者に有利な特定状態(例えば、権利獲得状態)に制御可能な特定状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態において、前記有利状態を継続させるか否かを決定可能な有利状態継続決定手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記有利状態継続決定手段は、
前記有利状態において、複数の前記有効ラインのうち、一又は複数のいずれかの前記有効ラインを前記有利状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとするかを決定可能な判定ライン決定手段(例えば、メインCPU101による味方種別の決定)と、
前記有利状態において、前記判定ライン決定手段により決定された前記判定ラインに特定の図柄の組合せが表示される場合に、前記継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させることが可能な継続度合決定手段(例えば、メインCPU101による敵ステータスの決定)と、を含み、
前記所定期間が経過するときに、前記継続度合決定手段により決定された前記継続度合いに基づいて前記有利状態を継続させるか否かを決定し、
前記特定状態は、特定権利(例えば、永続権利又は限定的権利)が付与されるか否かを決定可能な状態であり、
前記判定ライン決定手段は、付与された前記特定権利に基づいて前記判定ラインを決定することを特徴とする遊技機。
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、
前記図柄表示手段について所定領域を視認可能とし、当該所定領域において一又は複数の有効ラインが設定された図柄表示領域(例えば、図柄表示領域4)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記有効ライン上に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、所定期間、遊技者に有利な有利状態(例えば、ラインバトル状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態において、特定の有利条件が成立した場合(例えば、ラインバトル状態において権利獲得抽籤状態に移行することが決定され、権利獲得抽籤状態において権利獲得状態移行抽籤に当籤した場合)に、特定期間、遊技者に有利な特定状態(例えば、権利獲得状態)に制御可能な特定状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態において、前記有利状態を継続させるか否かを決定可能な有利状態継続決定手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記有利状態継続決定手段は、
前記図柄表示領域に表示される図柄のうち、各列ごとのいずれかの一の図柄を通るように、直線又は折れ線で結んで構成される一又は複数の特別ラインを設定可能な特別ライン設定手段と、
前記有利状態において、前記特別ラインのうち、一又は複数のいずれかの前記特別ラインを前記有利状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとするかを決定可能な判定ライン決定手段(例えば、メインCPU101による味方種別の決定)と、
前記有利状態において、前記判定ライン決定手段により決定された前記判定ラインに特定の図柄の組合せが表示される場合に、前記継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させることが可能な継続度合決定手段(例えば、メインCPU101による敵ステータスの決定)と、を含み、
前記所定期間が経過するときに、前記継続度合決定手段により決定された前記継続度合いに基づいて前記有利状態を継続させるか否かを決定し、
前記特定状態は、特定権利(例えば、永続権利又は限定的権利)が付与されるか否かを決定可能な状態であり、
前記判定ライン決定手段は、付与された前記特定権利に基づいて前記判定ラインを決定することを特徴とする遊技機。
前記特定状態は、前記判定ライン決定手段により前記判定ラインとして決定可能な上限数(例えば、2)を超える数の前記特定権利を付与可能な状態であり、
前記判定ライン決定手段は、前記判定ラインとして決定可能な上限数以上の前記特定権利が付与された場合、当該上限数分の前記特定権利を用いて当該上限数分の前記判定ラインを決定し、
前記継続度合決定手段は、前記有利状態において、前記判定ライン決定手段により決定された前記判定ラインに所定の図柄の組合せが表示される場合に、前記特定権利が残存していなければ、前記継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させ、前記特定権利が残存していれば、前記継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させないことが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第3の構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示し、複数の有効ラインが設定された図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記有効ライン上に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、所定期間、遊技者に有利な有利状態(例えば、ラインバトル状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態において、前記有利状態を継続させるか否かを決定可能な有利状態継続決定手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記有利状態継続決定手段は、
前記有利状態において、複数の前記有効ラインのうち、一又は複数のいずれかの前記有効ラインを前記有利状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとするかを決定可能な判定ライン決定手段(例えば、メインCPU101による味方種別の決定)と、
前記有利状態において、前記判定ライン決定手段により決定された前記判定ラインに特定の図柄の組合せが表示される場合に、前記継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させることが可能な継続度合決定手段(例えば、メインCPU101による敵ステータスの決定)と、を含み、
前記所定期間が経過するときに、前記継続度合決定手段により決定された前記継続度合いに基づいて前記有利状態を継続させるか否かを決定し、
特別の有利条件が成立した場合(例えば、永続権利獲得抽籤に当籤した場合)に、特別権利(例えば、永続権利)を付与することを決定可能な特別権利付与手段(例えば、メインCPU101)をさらに備え、
前記判定ライン決定手段は、
前記特別権利付与手段により前記特別権利が付与されている場合には、複数の前記有効ラインのうち、いずれかの複数の前記有効ラインを前記判定ラインとして必ず決定し、
前記特別権利付与手段により前記特別権利が付与されていない場合には、前記判定ラインを決定するときに、複数の前記有効ラインのうち、一又は複数のいずれかの前記有効ラインを前記判定ラインとするかを決定可能である、ことを特徴とする遊技機。
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、
前記図柄表示手段について所定領域を視認可能とし、当該所定領域において一又は複数の有効ラインが設定された図柄表示領域(例えば、図柄表示領域4)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記有効ライン上に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、所定期間、遊技者に有利な有利状態(例えば、ラインバトル状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態において、前記有利状態を継続させるか否かを決定可能な有利状態継続決定手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記有利状態継続決定手段は、
前記図柄表示領域に表示される図柄のうち、各列ごとのいずれかの一の図柄を通るように、直線又は折れ線で結んで構成される一又は複数の特別ラインを設定可能な特別ライン設定手段と、
前記有利状態において、前記特別ラインのうち、一又は複数のいずれかの前記特別ラインを前記有利状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとするかを決定可能な判定ライン決定手段(例えば、メインCPU101による味方種別の決定)と、
前記有利状態において、前記判定ライン決定手段により決定された前記判定ラインに特定の図柄の組合せが表示される場合に、前記継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させることが可能な継続度合決定手段(例えば、メインCPU101による敵ステータスの決定)と、を含み、
前記所定期間が経過するときに、前記継続度合決定手段により決定された前記継続度合いに基づいて前記有利状態を継続させるか否かを決定し、
特別の有利条件が成立した場合(例えば、永続権利獲得抽籤に当籤した場合)に、特別権利(例えば、永続権利)を付与することを決定可能な特別権利付与手段(例えば、メインCPU101)をさらに備え、
前記判定ライン決定手段は、
前記特別権利付与手段により前記特別権利が付与されている場合には、複数の前記特別ラインのうち、いずれかの複数の前記特別ラインを前記判定ラインとして必ず決定し、
前記特別権利付与手段により前記特別権利が付与されていない場合には、前記判定ラインを決定するときに、複数の前記特別ラインのうち、一又は複数のいずれかの前記特別ラインを前記判定ラインとするかを決定可能である、ことを特徴とする遊技機。
前記継続度合決定手段は、前記有利状態において、前記判定ライン決定手段により決定された前記判定ラインに所定の図柄の組合せが表示される場合に、前記継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させることが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第4の構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、所定期間、遊技者に有利な有利状態(例えば、ラインバトル状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態において、前記有利状態を継続させるか否かを決定可能な有利状態継続決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記所定の有利条件が成立したことに基づいて、前記有利状態における遊技状態を第1遊技状態(例えば、RT2状態)に変移させることが可能であるとともに、前記有利状態において特別の図柄の組合せ(例えば、RT3移行目)が表示された場合に、前記有利状態における遊技状態を第2遊技状態(例えば、RT3状態)に変移させることが可能な遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101によるRTチェック処理)と、を備え、
前記有利状態継続決定手段は、
前記有利状態において特定の図柄の組合せが表示される場合に、前記有利状態の継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させることが可能な継続度合決定手段(例えば、メインCPU101による敵ステータスの決定)を含み、
前記内部当籤役決定手段が前記特定の図柄の組合せが表示され得る特定の内部当籤役を決定する確率は、前記第1遊技状態よりも前記第2遊技状態のほうが高いことを特徴とする遊技機。
前記継続度合決定手段は、前記有利状態において所定の図柄の組合せが表示される場合に、前記継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させることが可能であり、
前記内部当籤役決定手段は、前記第1遊技状態において前記所定の図柄の組合せが表示され得る所定の内部当籤役を決定可能とし、前記第2遊技状態において前記所定の内部当籤役を決定可能としないことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態(例えば、有利区間のラインバトル状態)において、一又は複数のいずれかのライン(有効ラインであるかを問わない)を有利状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとするかを決定可能とし、有利状態において、決定された判定ラインに特定の図柄の組合せ(例えば、「リプレイ」又は「ベル」の図柄揃い)表示される場合に、有利状態の継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させることを可能とし、決定された継続度合いに基づいて有利状態を継続させるか否かを決定することが可能となっている。
これにより、判定ラインの決定結果に応じて有利状態の継続度合いを変動させることができるため、遊技者に有利な状態の継続に関する興趣の向上を図ることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態において、決定された判定ラインに所定の図柄の組合せ(例えば、「被弾リプ」の図柄の組合せ)が表示される場合に、有利状態の継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させることが可能となっている。
これにより、有利状態中における緊張感を高めることができ、有利状態中の遊技が単調とならず、さらに遊技者に有利な状態の継続に関する興趣の向上を図ることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態の継続度合いの変動に関する判定ラインついての決定結果は、特定状態(例えば、権利獲得状態)において権利が付与されたか否かによって変動するようになっている。すなわち、特定状態において付与された権利に基づいて判定ラインを決定することが可能となっている。
また、上記構成の遊技機によれば、特定状態において判定ラインの上限数以上の権利が付与された場合には、まず、上限数分の権利を用いて上限数の判定ラインが決定される。そして、有利状態において、決定された判定ラインに、所定の図柄の組合せ(例えば、「被弾リプ」の図柄の組合せ)が表示される場合に、付与された権利が残存していなければ、有利状態の継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させ、付与された権利が残存していれば、有利状態の継続度合いを遊技者に不利な度合いに変動させないことが可能となっている。
また、上記構成の遊技機によれば、特別権利(例えば、永続権利)が付与されている場合には、複数の判定ラインが必ず決定され、特別権利が付与されていない場合には、判定ラインを決定するときに、一又は複数のいずれかのラインが判定ラインとして決定されるようになっている。
これにより、有利状態中の各遊技状態の役割を多様化させ、また、有利状態が継続する継続度合いを多様に変動させることができるため、遊技者に有利な状態の継続に関する興趣の向上を図ることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態(例えば、有利区間のラインバトル状態)における遊技状態を第1遊技状態(例えば、RT2状態)に変移させることが可能であるとともに、特別の図柄の組合せ(例えば、「RT3移行目」)が表示された場合に、有利状態における遊技状態を第2遊技状態(例えば、RT3状態)に変移させることが可能となっており、有利状態の継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させる特定の図柄の組合せ(例えば、「中段リプ」の図柄の組合せ)が表示され得る特定の内部当籤役(例えば、「F_中段リプ1」及び「F_中段リプ2」のいずれか)を決定する確率は、RT2状態よりもRT3状態のほうが高くなっている。
また、上記構成の遊技機によれば、第1遊技状態においては、有利状態の継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させる所定の図柄の組合せ(例えば、「被弾リプ」の図柄の組合せ)が表示され得る所定の内部当籤役(例えば、「F_被弾リプ」)を決定可能とし、第2遊技状態においては、この所定の内部当籤役を決定可能としないようになっている。
これにより、有利状態においては、いずれの遊技状態であるかによって遊技者の有利さの度合いがさらに変動するようになるため、有利状態中の遊技をより多彩なものとし、さらに遊技者に有利な状態の継続に関する興趣の向上を図ることができる。
[第5の構成の遊技機]
従来の遊技機において、停止操作の手順によって遊技者の有利の度合いが変化する所定の内部当籤役に当籤した場合に、遊技制御回路が、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される有利状態にあっては、停止操作の手順の報知を可能とする報知可能情報を演出制御回路に対して送信し、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知されない通常状態にあっては、停止操作の手順の報知を不能とする報知不能情報を演出制御回路に対して送信することを可能にしたものが知られている(例えば、特開2016-144568号公報参照)。
しかしながら、上記に示す遊技機では、例えば、所定の内部当籤役が、遊技者にとって有利な停止操作の手順は同じであっても表示される図柄の組合せが異なるといったような複数の内部当籤役を含む場合に、停止操作の手順を報知する演出は行えるものの、表示される図柄の組合せに関連した演出は行えないという問題があった。
ここで、遊技制御回路が、内部当籤役の種別を詳細に演出制御回路に送信することも考えられるが、このようにすると、遊技制御回路の制御負担が増大してしまうという問題が生じることとなる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、制御負担を増大させることなく、より適切な演出を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第5の構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、
演出を実行する演出実行手段(例えば、サブCPU201によって制御される表示装置11)と、を備えた遊技機であって、
前記演出実行手段に対して前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役に関する所定の情報(例えば、当籤役番号)を送信可能な情報送信手段(例えば、メインCPU101による通信データ送信処理)と、
所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、所定期間、遊技者に有利な停止操作の手順が報知され得る有利状態(例えば、ラインバトル状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記内部当籤役決定手段は、
第1の停止操作の手順(例えば、「打順1」)で停止操作が行われた場合に、前記図柄表示手段における第1のライン(例えば、トップライン)上に特定の図柄の組合せが表示される第1の内部当籤役(例えば、「F_上段左ベル1」)と、
前記第1の停止操作の手順で停止操作が行われた場合に、前記図柄表示手段における第2のライン(例えば、センターライン)上に前記特定の図柄の組合せが表示される第2の内部当籤役(例えば、「F_中段左ベル1」)と、
第2の停止操作の手順(例えば、「打順3」)で停止操作が行われた場合に、前記図柄表示手段における前記第1のライン上に前記特定の図柄の組合せが表示される第3の内部当籤役(例えば、「F_上段中ベル1」)と、
前記第2の停止操作の手順で停止操作が行われた場合に、前記図柄表示手段における前記第2のライン上に前記特定の図柄の組合せが表示される第4の内部当籤役(例えば、「F_中段中ベル1」)と、を内部当籤役として決定可能であり、
前記情報送信手段は、
前記有利状態において、前記内部当籤役決定手段が前記第1の内部当籤役又は前記第3の内部当籤役を決定した場合、前記所定の情報として第1の情報(例えば、当籤役番号として「23」)を送信し、
前記有利状態において、前記内部当籤役決定手段が前記第2の内部当籤役又は前記第4の内部当籤役を決定した場合、前記所定の情報として第2の情報(例えば、当籤役番号として「24」)を送信し、
前記演出実行手段は、前記第1の情報が送信されたときと、前記第2の情報が送信されたときと、で異なる演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。
前記有利状態において、前記第1のライン及び前記第2のラインを含む複数のラインのうち、一又は複数のいずれかのラインを前記有利状態の継続度合いの変動に関する判定ラインとするかを決定可能な判定ライン決定手段(例えば、メインCPU101による味方種別の決定)と、
前記有利状態において、前記判定ライン決定手段により決定された前記判定ラインに前記特定の図柄の組合せが表示される場合に、前記継続度合いを遊技者に有利な度合いに変動させることが可能な継続度合決定手段(例えば、メインCPU101による敵ステータスの決定)と、
前記所定期間が経過するときに、前記継続度合決定手段により決定された前記継続度合いに基づいて前記有利状態を継続させるか否かを決定する有利状態継続決定手段(例えば、メインCPU101による継続抽籤)と、を備えたことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、例えば、「打順1」で停止操作が行われた場合に、トップラインで「ベル」の図柄の組合せが表示される「F_上段左ベル1」と、「打順1」で停止操作が行われた場合に、センターラインで「ベル」の図柄の組合せが表示される「F_中段左ベル1」と、「打順3」で停止操作が行われた場合に、トップラインで「ベル」の図柄の組合せが表示される「F_上段中ベル1」と、「打順3」で停止操作が行われた場合に、センターラインで「ベル」の図柄の組合せが表示される「F_中段中ベル1」と、を少なくとも内部当籤役として決定可能であり、有利状態において、例えば、「F_上段左ベル1」又は「F_上段中ベル1」が決定された場合には、当籤役番号として「23」を送信し、「F_中段左ベル1」又は「F_中段中ベル1」が決定された場合には、当籤役番号として「24」を送信するようになっている。そして、本実施形態では、送信された当籤役番号に応じて異なる演出を実行することが可能となっている。
これにより、例えば、有利状態(例えば、有利区間のラインバトル状態)において、図柄が表示されるラインによって遊技者の有利さの度合いが変動するような遊技性を有する場合に、表示される図柄の組合せに関連した演出を行うことができるため、制御負担を増大させることなく、より適切な演出を行うことができる。
[第6の構成の遊技機]
従来の遊技機において、遊技者に有利な特定遊技状態中に、遊技者に有利な特別遊技状態に移行した回数に応じて実行されるストーリー演出のストーリーを進行させる、すなわち、遊技者に有利な状態が継続した期間に応じて演出内容を変化させることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2016-187467号公報参照)。
ここで、上記に示すような遊技機では、例えば、遊技者に有利な状態が所定期間継続した場合、通常では見ることのできない特別の演出(例えば、エンディング演出など)を行うことも可能である。
ところで、このような特別の演出は、例えば、遊技者への追加的な特典の付与として実行されるものであるが、遊技者の遊技意欲をさらに高め、演出の興趣を向上させるための工夫をなし得る余地があるものと考えられる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技者の遊技意欲を高め、演出の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第6の構成の遊技機を提供することができる。
遊技者の開始操作に基づいて図柄を変動表示し、遊技者の停止操作に基づいて図柄を停止表示することで遊技を行う遊技機(例えば、パチスロ1)であって、
所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、遊技者に有利な有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
演出を実行する演出実行手段(例えば、表示装置11)と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記有利状態制御手段により前記有利状態に制御されている期間が特別期間(例えば、有利区間の遊技期間が「1200」回以上)となったときに、特別演出(例えば、エンディング2状態におけるエンディング演出)を実行可能であり、
前記所定の有利条件が成立した場合に、所定の実行条件が成立した場合(例えば、エンディング1状態に移行させることが決定された場合)には、前記特別演出の一部の演出が実行される特殊演出(例えば、エンディング1状態におけるエンディング演出)を実行可能である、ことを特徴とする遊技機。
前記有利状態において、前記有利状態を継続させるか否かを決定可能な有利状態継続決定手段(例えば、メインCPU101による継続抽籤)と、
前記有利状態継続決定手段により前記有利状態を継続させることが決定されない場合に、前記有利状態を終了させる通常終了手段と、
前記有利状態継続決定手段により前記有利状態を継続させることが決定された場合であっても、前記有利状態制御手段により前記有利状態に制御されている期間が前記特別期間を越える特定期間(例えば、規制監視期間が「1500」回)となったときに、前記有利状態を終了させる特定終了手段と、をさらに備え、
前記演出実行手段は、前記有利状態制御手段により前記有利状態に制御されている期間が前記特別期間となったときから前記特定期間となるまで、前記特別演出を実行可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記演出実行手段は、前記有利状態制御手段により前記有利状態に制御されている期間が前記特定期間となるまで、前記有利状態継続決定手段により前記有利状態を継続させることが決定される度に、前記有利状態制御手段により前記有利状態に制御されている期間の目安を示唆する示唆演出を実行可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態に制御されている期間が特別期間となったとき(例えば、エンディング2状態となったとき)に、特別演出が実行されることを可能とするとともに、有利状態に制御されることが決定された場合に、所定の実行条件が成立した場合(例えば、エンディング1状態に移行させることが決定された場合)には、特別演出の一部が実行される特殊演出が実行されることを可能としている。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、通常、遊技者に有利な状態中の遊技の終盤に実行され得るようになっている特別演出の一部である特殊演出が、所定の実行条件が成立した場合には、遊技者に有利な状態中の遊技の序盤において実行され得るようになっている。これにより、遊技者は特別演出を全て見たいと望みながら遊技を行うようになるため、遊技者の遊技意欲を高め、演出の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態に制御されている期間が特別期間となったときから、有利状態に制御されている期間が特定期間となって、有利状態が終了されるまで、特別演出が実行されることを可能としている。これにより、遊技媒体の獲得を規制する場合であっても、遊技者の興趣が低下してしまうことを軽減することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態に制御されている期間が特別期間となるまでは、有利状態を継続させることが決定される度に、有利状態に制御されている期間の目安を示唆する示唆演出を実行可能としている。これにより、特別演出の実行が開始される時期や有利状態が終了する時期などを遊技者が概ね把握できるようになるため、遊技の興趣を高めつつ、遊技者に適切な情報を提供することができる。
[第7~第12の構成の遊技機]
従来の遊技機において、遊技者に有利な状態(例えば、ボーナス状態)への移行を可能とする特別役(例えば、ボーナス役)が内部当籤役として決定されたか否かを報知するための連続演出を行うことを可能にしたものが知られている(例えば、特開2008-79697号公報参照)。
しかしながら、特別役が内部当籤役として決定された否かは、連続演出の演出内容のみならず、表示される図柄の組合せなどによっても推測できてしまう場合も少なくないことから、有利な状態に移行するか否かに関する報知や有利な状態の移行態様自体などにはさらに工夫をなし得る余地があるものと考えられる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第7の構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
特定役(例えば、「チャンス目」)が内部当籤役として決定された場合に、所定期間、遊技者に有利な第1有利状態(例えば、通常有利区間)に制御可能であるとともに、所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、前記第1有利状態よりも遊技者に有利な第2有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特定役に対応する特定の図柄の組合せ(例えば、「RT3移行目」)が表示された場合に、遊技状態を第1通常遊技状態(例えば、RT3状態)に変移させることが可能であるとともに、特別役(例えば、ボーナス役)が内部当籤役として決定された場合に、遊技状態を第2通常遊技状態(例えば、RT5状態)に変移させることが可能な通常遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別役に対応する特別の図柄の組合せ(例えば、ボーナス役に係る図柄の組合せ)が表示される場合に、遊技状態を特別遊技状態(例えば、ボーナス状態)に変移させることが可能な特別遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101)と、
演出を実行する演出実行手段(例えば、表示装置11)と、を備え、
前記内部当籤役決定手段は、
前記停止操作の手順によって遊技者の有利の度合いが変化する複数の所定役(例えば、押し順小役)と、前記特定役と、前記特別役と、を内部当籤役として決定可能であるとともに、前記特別役を内部当籤役として決定した場合、前記特別の図柄の組合せが表示されるまで前記特別役の当籤を持ち越すことが可能であり、
前記特別役の当籤が持ち越されていない場合、前記特定役と前記特別役とを同時に内部当籤役として決定可能であり、
前記演出実行手段は、
前記第1有利状態であって前記第1通常遊技状態である場合に、複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行し、前記第1有利状態であって前記第2通常遊技状態である場合に、複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行する、ことを特徴とする遊技機。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第8の構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
特定役(例えば、「チャンス目」)が内部当籤役として決定された場合に、所定期間、遊技者に有利な第1有利状態(例えば、通常有利区間)に制御可能であるとともに、所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、前記第1有利状態よりも遊技者に有利な第2有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特定役に対応する特定の図柄の組合せ(例えば、「RT3移行目」)が表示された場合に、遊技状態を第1通常遊技状態(例えば、RT3状態)に変移させることが可能であるとともに、特別役(例えば、ボーナス役)が内部当籤役として決定された場合に、遊技状態を第2通常遊技状態(例えば、RT5状態)に変移させることが可能な通常遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別役に対応する特別の図柄の組合せ(例えば、ボーナス役に係る図柄の組合せ)が表示される場合に、遊技状態を特別遊技状態(例えば、ボーナス状態)に変移させることが可能な特別遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101)と、
演出を実行する演出実行手段(例えば、表示装置11)と、を備え、
前記特定役は、前記停止操作が特定の態様であった場合に前記特定の図柄の組合せが表示され、前記停止操作が前記特定の態様でなかった場合に前記特定の図柄の組合せが表示されない内部当籤役であり、
前記内部当籤役決定手段は、
前記停止操作の手順によって遊技者の有利の度合いが変化する複数の所定役(例えば、押し順小役)と、前記特定役と、前記特別役と、を内部当籤役として決定可能であるとともに、前記特別役を内部当籤役として決定した場合、前記特別の図柄の組合せが表示されるまで前記特別役の当籤を持ち越すことが可能であり、
前記特別役の当籤が持ち越されていない場合、前記特定役と前記特別役とを同時に内部当籤役として決定可能であり、
前記演出実行手段は、
前記第1有利状態であって前記第1通常遊技状態である場合に、複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、前記第1有利状態が終了するまで、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行可能とし、前記第1有利状態であって前記第2通常遊技状態である場合に、複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、前記第1有利状態が終了するまで、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行可能とし、
前記第1有利状態であって前記第1通常遊技状態及び前記第2通常遊技状態のいずれの遊技状態でもない場合に、複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、所定回数(例えば、1回)に限り、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行可能とする、ことを特徴とする遊技機。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第9の構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
特定役(例えば、「チャンス目」)が内部当籤役として決定された場合に、所定期間(例えば、9ゲーム間)、遊技者に有利な第1有利状態(例えば、通常有利区間の高確2状態)に制御可能であるとともに、所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、前記第1有利状態よりも遊技者に有利な第2有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特定役に対応する特定の図柄の組合せ(例えば、「RT3移行目」)が表示された場合に、遊技状態を第1通常遊技状態(例えば、RT3状態)に変移させることが可能であるとともに、特別役(例えば、ボーナス役)が内部当籤役として決定された場合に、遊技状態を第2通常遊技状態(例えば、RT5状態)に変移させることが可能な通常遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別役に対応する特別の図柄の組合せ(例えば、ボーナス役に係る図柄の組合せ)が表示される場合に、遊技状態を特別遊技状態(例えば、ボーナス状態)に変移させることが可能な特別遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101)と、
演出を実行する演出実行手段(例えば、表示装置11)と、を備え、
前記内部当籤役決定手段は、
前記停止操作の手順によって遊技者の有利の度合いが変化する複数の所定役(例えば、押し順小役)と、前記特定役と、前記特別役と、を内部当籤役として決定可能であるとともに、前記特別役を内部当籤役として決定した場合、前記特別の図柄の組合せが表示されるまで前記特別役の当籤を持ち越すことが可能であり、
前記特別役の当籤が持ち越されていない場合、前記特定役と前記特別役とを同時に内部当籤役として決定可能であり、
前記演出実行手段は、
前記第1有利状態であって前記第1通常遊技状態である場合に、複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行可能とし、前記第1有利状態であって前記第2通常遊技状態である場合に、複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行可能とし、
前記有利状態制御手段は、前記特別遊技状態が終了した場合に、
前記所定の有利条件が成立している場合には、前記第2有利状態に制御し、
前記所定の有利条件が成立していない場合には、特定期間(例えば、32ゲーム間)、第3有利状態(例えば、通常有利区間の高確4状態)に制御する、ことを特徴とする遊技機。
遊技者の有利の度合いを異ならせるための複数の設定値(例えば、設定1~6)のうち、いずれかの設定値を設定可能であり、
前記特別役は、前記複数の設定値間で当籤確率が異なる第1の特別役と、前記複数の設定値間で当籤確率が同じである第2の特別役と、を含み、
前記所定の有利条件は、
前記第1有利状態及び第3有利状態のいずれかの有利状態であるとき、前記第1の特別役及び前記第2の特別役のいずれの特別役が内部当籤役として決定された場合であっても成立するか否かが決定され、
前記第1有利状態及び第3有利状態のいずれの有利状態でもないとき、前記第1の特別役が内部当籤役として決定された場合には成立するか否かが決定されない、ことを特徴とする上記に記載の遊技機。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第10の構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
特定役(例えば、「チャンス目」)が内部当籤役として決定された場合に、所定期間、遊技者に有利な第1有利状態(例えば、通常有利区間)に制御可能であるとともに、所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、前記第1有利状態よりも遊技者に有利な第2有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特定役に対応する特定の図柄の組合せ(例えば、「RT3移行目」)が表示された場合に、遊技状態を第1通常遊技状態(例えば、RT3状態)に変移させることが可能であるとともに、特別役(例えば、ボーナス役)が内部当籤役として決定された場合に、遊技状態を第2通常遊技状態(例えば、RT5状態)に変移させることが可能な通常遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別役に対応する特別の図柄の組合せ(例えば、ボーナス役に係る図柄の組合せ)が表示される場合に、遊技状態を特別遊技状態(例えば、ボーナス状態)に変移させることが可能な特別遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101)と、
演出を実行する演出実行手段(例えば、表示装置11)と、を備え、
前記内部当籤役決定手段は、
前記停止操作の手順によって遊技者の有利の度合いが変化する複数の所定役(例えば、押し順小役)と、前記特定役と、前記特別役と、を内部当籤役として決定可能であるとともに、前記特別役を内部当籤役として決定した場合、前記特別の図柄の組合せが表示されるまで前記特別役の当籤を持ち越すことが可能であり、
前記特別役の当籤が持ち越されていない場合、前記特定役と前記特別役とを同時に内部当籤役として決定可能であり、
前記有利状態制御手段は、前記第1有利状態において、前記所定の有利条件を成立させるか否かを決定可能であり、
前記演出実行手段は、
前記第1有利状態であって前記第1通常遊技状態及び前記第2通常遊技状態である場合に、複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行可能とし、
前記第2有利状態において前記特別遊技状態に制御された場合に、当該特別遊技状態において複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行可能とし、
前記第1有利状態において前記特別遊技状態に制御された場合に、当該特別遊技状態において複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行可能としない、ことを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特定役(例えば、「チャンス目」)が内部当籤役として決定された場合に、第1有利状態(例えば、通常有利区間)に制御可能であるとともに、所定の有利条件が成立した場合(例えば、ART抽籤に当籤した場合)に、第2有利状態(例えば、有利区間)に制御可能であり、特定の図柄の組合せ(例えば、「RT3移行目」)が表示された場合に、遊技状態を第1通常遊技状態(例えば、RT3状態)に変移させることが可能であるとともに、特別役(例えば、ボーナス役)が内部当籤役として決定された場合に、遊技状態を第2通常遊技状態(例えば、RT5状態)に変移させることが可能となっている。また、特定役と特別役とを同時に内部当籤役として決定可能となっている。そして、第1有利状態であって第1通常遊技状態及び第2通常遊技状態である場合には、所定役(例えば、押し順小役)について、遊技者に有利な停止操作の手順が報知されるようになっている。
これにより、第1有利状態では、通常状態であるときよりも付与される遊技媒体数が増加する可能性が高まるとともに、特別遊技状態に遷移するか否かの期待感も高まることから、遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、特定役は、停止操作が特定の態様(例えば、適切なタイミング)で行われた場合に特定の図柄の組合せが表示され、特定の態様で行われなかった場合に特定の図柄の組合せが表示されない内部当籤役であり、第1有利状態であってRT3状態及びRT5状態である場合には、当該第1有利状態が終了するまで、所定役について遊技者に有利な停止操作の手順が報知され、第1有利状態であって第1通常状態及び第2通常遊技状態でない場合には、所定回数(例えば、1回)に限り、所定役について遊技者に有利な停止操作の手順が報知されるようになっている。
これにより、特定役が当籤したときに、特別役も同時に内部当籤役として決定されているか否かと、特定の図柄の組合せが表示されたか否かと、によって第1有利状態の有利度合いや内容を変動させることができるため、さらに遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる。
また、上記構成の遊技機では、特別遊技状態(例えば、ボーナス状態)が終了した場合に、所定の有利条件が成立している場合には第2有利状態に移行させ、所定の有利条件が成立していない場合には、特定期間(例えば、32ゲーム間)、第3有利状態(例えば、通常有利区間の高確4状態)に移行させるようになっている。
また、上記構成の遊技機では、第1有利状態及び第3有利状態のいずれかの遊技状態であるとき、複数の設定値間で当籤確率が同じである第2特別役(例えば、「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」以外のボーナス役を含む内部当籤役)、及び複数の設定値間で当籤確率が異なる第1特別役(例えば、「F_BB3+F_スイカ2」及び「F_BB4+F_スイカ2」)のいずれに当籤した場合であっても、第2有利状態に移行させるか否かが決定されるが、第1有利状態及び第3有利状態のいずれの遊技状態でもないときに、第1特別役に当籤した場合には、第2有利状態に移行させるか否かが決定されないようになっている。
これにより、特別役に当籤したときの遊技状態やその種別によって、その後の遊技状態(有利状態)の遷移をより多様なものとすることができるため、さらに遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる。
また、上記構成の遊技機では、第2有利状態に移行させるか否かを決定可能な第1有利状態の通常遊技状態では、所定役について遊技者に有利な停止操作の手順を報知可能であり、第2有利状態において特別遊技状態(例えば、ボーナス状態)に制御された場合にも所定役について遊技者に有利な停止操作の手順を報知可能であるが、第1有利状態において特別遊技状態に制御された場合には所定役について遊技者に有利な停止操作の手順を報知可能としないようになっている。
これにより、第2有利状態に移行する期待度が高まるとともに、付与される遊技媒体数が増加する可能性も高まる遊技区間である第1有利状態を設けることができるため、遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができるとともに、このような遊技区間を設ける場合であっても、遊技者に付与される利益が過度となってしまうことを抑制し、遊技者の射幸心が過度に煽られることを抑制することもできる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第11の構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R)と、
遊技者の開始操作に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を開始する図柄変動手段(例えば、メインCPU101によるリール回転開始処理)と、
前記開始操作に基づいて、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101による内部抽籤処理)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、メインCPU101によるリール停止制御処理)と、
前記停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動表示が停止されたときに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU101による入賞チェック・メダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、
特定役(例えば、「チャンス目」)が内部当籤役として決定された場合に、所定期間、遊技者に有利な有利状態(例えば、通常有利区間の高確2状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特定役に対応する特定の図柄の組合せ(例えば、「RT3移行目」)が表示された場合に、遊技状態を第1通常遊技状態(例えば、RT3状態)に変移させることが可能であるとともに、特別役(例えば、ボーナス役)が内部当籤役として決定された場合に、遊技状態を第2通常遊技状態(例えば、RT5状態)に変移させることが可能な通常遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別役に対応する特別の図柄の組合せ(例えば、ボーナス役に係る図柄の組合せ)が表示される場合に、遊技状態を特別遊技状態(例えば、ボーナス状態)に変移させることが可能な特別遊技状態変移制御手段(例えば、メインCPU101)と、
演出を実行する演出実行手段(例えば、表示装置11)と、を備え、
前記内部当籤役決定手段は、
前記停止操作の手順によって遊技者の有利の度合いが変化する複数の所定役(例えば、押し順小役)と、前記特定役と、前記特別役と、を内部当籤役として決定可能であるとともに、前記特別役を内部当籤役として決定した場合、前記特別の図柄の組合せが表示されるまで前記特別役の当籤を持ち越すことが可能であり、
前記特別役の当籤が持ち越されていない場合、前記特定役と前記特別役とを同時に内部当籤役として決定可能であり、
前記演出実行手段は、
前記有利状態であって前記第1通常遊技状態である場合に、複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行可能とし、
前記有利状態であって前記第2通常遊技状態である場合に、複数の前記所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、遊技者に有利な前記停止操作の手順を報知可能な演出を実行可能とし、
前記通常遊技状態変移制御手段は、前記特定役が前記特別役と同時に内部当籤役として決定されなかった場合であって、前記特定の図柄の組合せが表示された場合に、特定期間(例えば、8ゲーム間)、遊技状態を前記第1通常遊技状態に変移させ、
前記所定期間は、前記特定期間よりも長い期間(例えば、9ゲーム間)に設定されていることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特定役(例えば、「チャンス目」)が内部当籤役として決定された場合に、有利状態(例えば、通常有利区間の高確2状態)に制御可能であり、特定の図柄の組合せ(例えば、「RT3移行目」)が表示された場合に、遊技状態を第1通常遊技状態(例えば、RT3状態)に変移させることが可能であるとともに、特別役(例えば、ボーナス役)が内部当籤役として決定された場合に、遊技状態を第2通常遊技状態(例えば、RT5状態)に変移させることが可能となっている。また、特定役と特別役とを同時に内部当籤役として決定可能となっている。そして、有利状態であって第1通常遊技状態及び第2通常遊技状態である場合には、所定役(例えば、押し順小役)について、遊技者に有利な停止操作の手順が報知可能であり、有利状態が継続可能な期間(例えば、9ゲーム間)が、第1通常遊技状態が継続可能な期間(例えば、8ゲーム間)よりも長い期間に設定されている。
これにより、特定の遊技状態(第1通常遊技状態)が終了するか否かにかかわらず、遊技者の期待感を維持させることが可能となるため、遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第12の構成の遊技機を提供することができる。
所定の有利条件が成立した場合(例えば、ボーナス役に当籤した場合)に、遊技者に有利な有利状態(例えば、ボーナス状態)に制御可能な有利状態制御手段と、
画像を表示可能な表示手段(例えば、表示装置11)と、
遊技者の操作を検出可能な検出手段(例えば、タッチセンサ19)と、を備えた遊技機であって、
前記表示手段は、前記所定の有利条件が成立したか否かを報知するための特定画像を表示可能であり、
前記特定画像は、前記所定の有利条件が成立している場合に表示される第1特定画像(例えば、ベース画像と一部が異なる画像)と、前記所定の有利条件が成立していない場合に表示される第2特定画像(例えば、ベース画像と同じ画像)と、を含み、
前記第1特定画像と前記第2特定画像とは、特定部分において異なり、前記特定部分以外の他の部分において共通する画像であり、
前記第1特定画像が表示された場合に、遊技者が前記特定部分を指定する操作を行ったことを前記検出手段が検出した場合には、前記所定の有利条件が成立していることを報知する特別画像(例えば、「ボーナス確定!」のメッセージ)が前記表示手段に表示されることを特徴とする遊技機。
前記第2特定画像は、前記遊技機のモチーフとして使用された原作品における所定の画像と同一又は近似の画像であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技者に有利な有利状態(例えば、ボーナス状態)に制御可能となる所定の有利条件(例えば、ボーナス役に当籤したこと)が成立したか否かを報知するため、所定の有利条件が成立している場合には、第1特定画像(例えば、ベース画像と一部が異なる画像)が表示され、所定の有利条件が成立していない場合には第2特定画像(例えば、ベース画像と同じ画像)が表示されることが可能となっており、第1特定画像が表示された場合に、遊技者が第2特定画像と異なる部分を指定する操作を行った場合には、所定の有利条件が成立していることを報知する特別画像(例えば、「ボーナス確定!」のメッセージ)が表示されることが可能となっている。
これにより、遊技者の所定の操作も関与させた新規な演出態様によって、所定の有利条件が成立したか否かを報知することができるため、遊技者に有利な状態の移行に関する興趣の向上を図ることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、第2特定画像が、遊技機のモチーフとして使用された原作品における所定の画像と同一又は近似の画像となっている。これにより、原作品に愛着のある遊技者は、所定の有利条件が成立したか否かを認識しやすくなるため、遊技意欲を高めることができるとともに、演出に関する興趣をより高めることができる。
[第13の構成の遊技機]
従来の遊技機において、遊技制御装置側で特定の操作手段(例えば、ストップボタン)が押されている時間(オンエッジタイマが計数する時間)を監視し、その時間が演出制御回路側に送られることで、演出内容を変化させることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2009-233278号公報参照)。
しかしながら、演出の多彩化が求められる昨今の遊技機では多くの演出を搭載する必要があるため、演出の制御負荷を軽減するための工夫をなすことが求められている。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、特定の操作手段の操作態様によって演出を変化させる場合であっても、当該演出に関する制御負荷の軽減を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第13の構成の遊技機を提供することができる。
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、ストップボタン)と、
前記操作手段の操作を検出可能な操作検出手段(例えば、ストップスイッチ)と、
演出を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU201)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記操作検出手段が前記操作手段の操作(例えば、オンエッジ)を検出したときに、計時を開始し、当該計時の開始から所定時間(例えば、3秒)が経過した場合に第1演出(例えば、「演出1」)を発生させる制御を行い、
所定条件が成立したときに、第2演出(例えば、「演出2」)を発生させる制御を行い、
前記計時の開始から前記所定時間が経過するよりも前に前記所定条件が成立した場合は、前記第1演出を発生させる制御を行わない、ことを特徴とする遊技機。
前記所定条件は、前記操作検出手段が前記操作手段の操作が終了したことを検出したとき(例えば、オフエッジを検出したとき)に成立することを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特定の操作手段の操作(例えば、オンエッジ)を検出したときに、計時を開始し、当該計時の開始から所定時間(例えば、3秒)が経過した場合に第1演出(例えば、「演出1」)を実行する制御を行い、所定条件が成立したとき(例えば、オフエッジを検出したとき)に、第2演出(例えば、「演出2」)を実行する制御を行い、計時の開始から所定時間が経過するよりも前に所定条件が成立した場合は、第1演出を実行する制御を行わないことが可能となっている。
これにより、特定の操作手段の操作態様によって演出を変化させる場合であっても、当該演出に関する制御負荷の軽減を図ることができる。
[第14の構成の遊技機]
従来の遊技機において、特定の操作手段(例えば、ストップボタン)の発光態様によって内部当籤役を報知するなどの演出を行うことを可能にしたものが知られている(例えば、特開2010-82034号公報参照)。
しかしながら、このような演出については、さらに工夫をなし得る余地があるものと考えられる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、演出に関する興趣を高めるとともに、遊技に関する興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第14の構成の遊技機を提供することができる。
所定条件の成立に基づいて有利状態(例えば、ボーナス状態)を発生させる状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態の発生より前に、前記有利状態の発生を許容する権利(例えば、ボーナス役の当籤)を付与するか決定可能な事前決定手段(例えば、メインCPU101)と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段(例えば、遊技価値表示部(VL))と、を備えた遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記事前決定手段により前記有利状態の発生を許容する権利が付与する旨が決定された場合に、当該決定がされたことを報知する特定報知演出(例えば、「枚数先表示演出」)を実行可能であり、当該特定報知演出において当該決定により付与される権利に基づいて発生する前記有利状態において獲得し得る遊技価値に関する所定値(例えば、獲得予定枚数としての役連終了枚数カウンタの値)を表示することを特徴とする遊技機。
前記特定報知演出において前記演出実行手段が前記所定値を表示した場合、少なくともその後の前記有利状態の発生まで前記所定値の表示を継続し、前記有利状態において遊技価値が獲得された場合に、当該獲得された遊技価値の値に基づいて、前記所定値の表示を更新することを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態(例えば、ボーナス状態)の発生を許容する権利が付与する旨が決定された(例えば、ボーナス役に当籤した)場合に、当該決定がされたことを報知する特定報知演出(例えば、「枚数先表示演出」)を実行可能であり、この特定報知演出では、付与することが決定された権利に基づいて発生する有利状態において獲得し得る遊技価値に関する所定値(例えば、獲得予定枚数としての役連終了枚数カウンタの値)を表示することが可能となっている。
これにより、遊技者が得た権利(当籤内容)の価値を具体的に報知する演出を行うことができるため、演出に関する興趣を高めるとともに、遊技に関する興趣を高めることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、特定報知演出において所定値を表示した場合、少なくともその後の有利状態の発生まで所定値の表示を継続し、有利状態において遊技価値が獲得された場合に、当該獲得された遊技価値の値に基づいて、所定値の表示を更新するようになっている。
これにより、有利状態の発生の前後において、価値を報知するための一連の演出を適切に行うことができるため、さらに演出に関する興趣を高めることができる。
[第15~第18の構成の遊技機]
従来の遊技機において、遊技者にとって有利な遊技期間(有利区間)である有利状態(例えば、ART状態)でない場合に、当該有利状態に移行するか否かの抽籤を行うとともに、当該有利状態である場合に、当該有利状態を継続するか否かの抽籤を行うことを可能にしたものが知られている(例えば、特開2010-240017号公報参照)。
このような遊技機によれば、有利状態の移行確率や継続確率の高低などの設定条件によって有利区間となる遊技期間も変動するため、このような設定条件は、遊技の興趣を左右する事象となっている。
ところで、このような遊技機では、所定期間における遊技価値の付与量を所定の出玉率の範囲内とするため、有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与量(遊技価値の増加量を示す傾斜値)が一定の値となるように設計される。
それゆえ、有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与量が比較的高い値に設定された場合に、上記のような設定条件も遊技者に有利となるように設定されてしまうと、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうという問題がある。
一方、遊技の射幸性を抑制するため、有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与量を比較的低い値に設定することや、上記のような設定条件を遊技者に不利となるように設定することも考えられるが、この場合には、遊技の興趣が著しく低下してしまうという問題がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第15の構成の遊技機を提供することができる。
遊技者の開始操作に基づいて図柄の変動表示を開始し、遊技者の停止操作に基づいて図柄の変動表示を停止することで遊技を行う遊技機であって、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値を第1の期待値(例えば、期待値α)に制御可能な第1期待値制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値を前記第1の期待値よりも小さい第2の期待値(例えば、期待値β)に制御可能な第2期待値制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記有利状態制御手段は、
前記有利状態でない場合に、前記有利状態を開始させるか否かを決定可能な有利状態開始決定手段と、
前記有利状態である場合に、前記有利状態を継続させるか否かを決定可能な有利状態継続決定手段と、を含み、
前記第1期待値制御手段は、少なくとも前記有利状態が開始されてから所定期間、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第1の期待値となるように制御し、
前記第2期待値制御手段は、少なくとも前記有利状態が継続されてから特定期間、前記所定期間を含む前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第2の期待値となるように制御することを特徴とする遊技機。
前記有利状態継続決定手段は、少なくとも前記有利状態が継続されてから前記特定期間、前記有利状態を継続させることを決定しないことを特徴とする遊技機。
前記有利状態継続決定手段が前記有利状態を継続させることを決定した場合、前記有利状態開始決定手段が前記有利状態を開始させることを決定したことに基づいて開始された前記有利状態が終了してから所定の待機期間が経過した後、前記有利状態を継続させることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態が開始されてから所定期間は、遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態で遊技を行うことが可能となり、有利状態が継続されてから特定期間は、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行うことが可能となる。それゆえ、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる。
なお、上記構成の遊技機において、有利状態が継続されてから特定期間は、有利状態を継続させることを決定しないようにしてもよい。このようにすれば、より適切に出玉率を管理することができる。
また、上記構成の遊技機において、有利状態中に有利状態を継続させることを決定した場合であっても、当該有利状態を一旦終了させ、所定の待機期間が経過した後に、有利状態を継続させる(再開させる)ようにしてもよい。このようにすれば、より適切に出玉率を管理することができるのみならず、有利状態が継続するか否かに関し、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第16の構成の遊技機を提供することができる。
遊技者の開始操作に基づいて図柄の変動表示を開始し、遊技者の停止操作に基づいて図柄の変動表示を停止することで遊技を行う遊技機であって、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
特別遊技状態への移行を可能とする特別図柄の組合せが表示されることを許可するか否かを決定可能な事前決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記事前決定手段により前記特別図柄の組合せが表示されることが許可されている旨を報知する特定報知を実行可能な特定報知実行手段(例えば、表示装置11)と、を備え、
前記有利状態制御手段は、
所定の開始条件が成立した場合に、前記有利状態を開始させ、
所定の終了条件が成立した場合に、前記有利状態を終了させ、
前記所定の終了条件が成立する前に、前記特別図柄の組合せが表示された場合に、前記有利状態を終了させることが可能であり、
前記特定報知実行手段は、前記有利状態において、前記事前決定手段により前記特別図柄の組合せが表示されることが許可されている場合、当該遊技において前記特別図柄の組合せが表示されることが可能な場合には、前記特定報知を実行可能であることを特徴とする遊技機。
前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値を第1の期待値(例えば、期待値α)に制御可能な第1期待値制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値を前記第1の期待値よりも低い第2の期待値(例えば、期待値β)に制御可能な第2期待値制御手段(例えば、メインCPU101)と、をさらに備え、
前記第1期待値制御手段は、前記有利状態が開始されてから特定の変動条件が成立するまで、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第1の期待値となるように制御し、
前記第2期待値制御手段は、前記特定の変動条件が成立してから前記有利状態が終了されるまで、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第2の期待値となるように制御することを特徴とする遊技機。
前記所定の終了条件は、前記有利状態が開始されてから所定期間遊技が行われたこと、又は前記有利状態が開始されてから付与された遊技価値が所定量となったこと、に基づいて成立することを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態は、所定の終了条件が成立した場合、又は所定の終了条件が成立する前に特別遊技状態に移行した場合に終了する。そして、有利状態では、特別遊技状態への移行が可能となっている場合、その旨を示す特定報知が実行される。したがって、遊技者は、規定された所定の終了条件の範囲内であれば、特別遊技状態への移行を回避することで有利状態を継続させることができる。それゆえ、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる。
なお、上記構成の遊技機において、有利状態が開始されてから特定の変動条件が成立するまでの間は、遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態で遊技を行うことが可能となり、特定の変動条件が成立してから有利状態が終了されるまでの間は、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行うことが可能となるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者は、例えば、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行う場合、所定の終了条件が成立するまで有利状態を継続させることもできるし、特別遊技状態に移行させて有利状態を終了させ、再度遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態で遊技を行う機会を得ようとすることもできるため、射幸性をより適度なものとしつつも遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機において、所定の終了条件は、遊技者に一定の特典が付与されたとき(あるいは、付与されたと仮定されるとき)に終了されるようにしてもよい。このようにすれば、簡易な構成でより適切に出玉率を管理することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第17の構成の遊技機を提供することができる。
遊技者の開始操作に基づいて図柄の変動表示を開始し、遊技者の停止操作に基づいて図柄の変動表示を停止することで遊技を行う遊技機であって、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値を第1の期待値(例えば、期待値α)に制御可能な第1期待値制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値を前記第1の期待値よりも低い第2の期待値(例えば、期待値β)に制御可能な第2期待値制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記有利状態制御手段は、
所定の開始条件が成立した場合に、前記有利状態を開始させ、
所定の終了条件が成立した場合に、前記有利状態を終了させ、
前記所定の終了条件が成立する前に、特別遊技状態への移行を可能とする特別図柄の組合せが表示された場合に、前記有利状態を終了させることが可能であり、
前記第1期待値制御手段は、前記有利状態が開始されてから特定の変動条件が成立するまで、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第1の期待値となるように制御し、
前記第2期待値制御手段は、前記特定の変動条件が成立してから前記有利状態が終了されるまで、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第2の期待値となるように制御することを特徴とする遊技機。
前記特別図柄の組合せが表示されることを許可するか否かを決定可能な事前決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記事前決定手段により前記特別図柄の組合せが表示されることが許可されている旨を報知する特定報知を実行可能な特定報知実行手段(例えば、表示装置11)と、をさらに備え、
前記特定報知実行手段は、
前記有利状態において、前記有利状態が開始されてから前記特定の変動条件が成立するまでの間に、前記事前決定手段により前記特別図柄の組合せが表示されることが許可されている場合には、前記特定の変動条件が成立したときに前記特定報知を実行可能であり、
前記有利状態において、前記特定の変動条件が成立してから前記有利状態が終了されるまでの間に、前記事前決定手段により前記特別図柄の組合せが表示されることが許可された場合には、前記事前決定手段により前記特別図柄の組合せが表示されることが許可されたときに前記特定報知を実行可能であることを特徴とする遊技機。
前記第1期待値制御手段は、前記有利状態における遊技者の停止操作に関する情報が報知される確率を第1の確率とすることで、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第1の期待値となるように制御し、
前記第2期待値制御手段は、前記有利状態における遊技者の停止操作に関する情報が報知される確率を前記第1の確率よりも低い第2の確率とすることで、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第2の期待値となるように制御することを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態が開始されてから特定の変動条件が成立するまでの間は、遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態で遊技を行うことが可能となり、特定の変動条件が成立してから有利状態が終了されるまでの間は、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行うことが可能となる。また、有利状態は、所定の終了条件が成立する前であっても、特別遊技状態への移行を契機として終了させることが可能である。すなわち、遊技者は、例えば、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行う場合、所定の終了条件が成立するまで有利状態を継続させることもできるし、特別遊技状態に移行させて有利状態を終了させ、再度遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態で遊技を行う機会を得ようとすることもできる。それゆえ、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる。
なお、上記構成の遊技機において、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行う場合、特別遊技状態への移行が可能となっている場合には、その旨を示す特定報知が実行されるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者に、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を継続させない選択肢があることを明示することができ、さらに遊技の興趣を維持することができる。
また、上記構成の遊技機において、有利状態中の遊技価値の付与期待値は、有利状態中に遊技者の停止操作に関する情報が報知される確率によって調整されるようにしてもよい。このようにすれば、簡易な構成でより適切に出玉率を管理することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような第18の構成の遊技機を提供することができる。
遊技者の開始操作に基づいて図柄の変動表示を開始し、遊技者の停止操作に基づいて図柄の変動表示を停止することで遊技を行う遊技機であって、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値を第1の期待値(例えば、期待値α)に制御可能な第1期待値制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値を前記第1の期待値よりも低い第2の期待値(例えば、期待値β)に制御可能な第2期待値制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記有利状態制御手段は、
所定の開始条件が成立した場合に、前記有利状態を開始させ、
所定の終了条件が成立した場合に、前記有利状態を終了させ、
前記所定の終了条件が成立する前に、特別遊技状態への移行を可能とする特別図柄の組合せが表示された場合に、前記有利状態を終了させることが可能であり、
前記第1期待値制御手段は、前記有利状態が開始されてから特定の変動条件が成立するまで、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第1の期待値となるように制御し、
前記第2期待値制御手段は、前記特定の変動条件が成立してから前記有利状態が終了されるまで、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第2の期待値となるように制御し、
前記有利状態が前記特別図柄の組合せが表示されたことに応じて終了した場合に、遊技価値の付与に関連しない特殊特典を付与可能な特殊特典付与手段(例えば、サブCPU201)をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
前記特別図柄の組合せが表示されることを許可するか否かを決定可能な事前決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記事前決定手段により前記特別図柄の組合せが表示されることが許可されている旨を報知する特定報知を実行可能な特定報知実行手段(例えば、表示装置11)と、をさらに備え、
前記特定報知実行手段は、
前記有利状態において、前記有利状態が開始されてから前記特定の変動条件が成立するまでの間に、前記事前決定手段により前記特別図柄の組合せが表示されることが許可されている場合には、前記特定の変動条件が成立したときに前記特定報知を実行可能であり、
前記有利状態において、前記特定の変動条件が成立してから前記有利状態が終了されるまでの間に、前記事前決定手段により前記特別図柄の組合せが表示されることが許可された場合には、前記事前決定手段により前記特別図柄の組合せが表示されることが許可されたときに前記特定報知を実行可能であることを特徴とする遊技機。
前記第1期待値制御手段は、前記有利状態における遊技者の停止操作に関する情報が報知される確率を第1の確率とすることで、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第1の期待値となるように制御し、
前記第2期待値制御手段は、前記有利状態における遊技者の停止操作に関する情報が報知される確率を前記第1の確率よりも低い第2の確率とすることで、前記有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与期待値が前記第2の期待値となるように制御することを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態が開始されてから特定の変動条件が成立するまでの間は、遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態で遊技を行うことが可能となり、特定の変動条件が成立してから有利状態が終了されるまでの間は、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行うことが可能となる。また、有利状態は、所定の終了条件が成立する前であっても、特別遊技状態への移行を契機として終了させることが可能である。さらに、有利状態が特別遊技状態への移行を契機として終了した場合、遊技価値の付与に関連しない特殊特典を付与することが可能である。すなわち、遊技者は、例えば、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行う場合、所定の終了条件が成立するまで有利状態を継続させることもできるし、特別遊技状態に移行させて有利状態を終了させ、再度遊技価値の付与期待値が相対的に高い状態で遊技を行う機会を得ようとすることもできる。また、特別遊技状態に移行させて有利状態を終了させる場合には、所定の終了条件が成立して有利状態を終了させた場合には付与されない特殊特典が付与されるため、遊技者に有利状態を早期に終了させるインセンティブを与えることもできる。それゆえ、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる。
なお、上記構成の遊技機において、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を行う場合、特別遊技状態への移行が可能となっている場合には、その旨を示す特定報知が実行されるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者に、遊技価値の付与期待値が相対的に低い状態で遊技を継続させない選択肢があることを明示することができ、さらに遊技の興趣を維持することができる。
また、上記構成の遊技機において、有利状態中の遊技価値の付与期待値は、有利状態中に遊技者の停止操作に関する情報が報知される確率によって調整されるようにしてもよい。このようにすれば、簡易な構成でより適切に出玉率を管理することができる。
[第19の構成の遊技機]
従来の遊技機において、所定の遊技回数毎(すなわち、所定の周期毎)に、遊技者に有利な有利状態(例えば、ART状態)に移行可能な状態となるようにしたものが知られている(例えば、特開2010-167197号公報参照)。
このような遊技機によれば、所定の周期毎に有利状態移行の期待感を高めることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
しかしながら、このような遊技機では、有利状態に移行な状態となるまでの期間は一定であり、遊技性の変化に乏しいという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、有利状態に移行可能な状態となるまでの期間を変動可能とすることで、遊技性を変化に富んだものとすることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成第19の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
第1特別役(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるBB1)、第2特別役(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるBB2)、及び所定役(例えば、遊技性の他の例(その2)における押し順小役)を含む複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記図柄表示手段に第1特別図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるBB1に係る図柄の組合せ)が表示された場合に第1特別遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるBB1状態)を開始させ、第1特別終了条件が成立した場合に当該第1特別遊技状態を終了させる制御が可能な第1特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に第2特別図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるBB2に係る図柄の組合せ)が表示された場合に第2特別遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるBB2状態)を開始させ、第2特別終了条件が成立した場合に当該第2特別遊技状態を終了させる制御が可能な第2特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する操作情報を報知可能な報知手段(例えば、指示モニタ)と、を備え、
前記第1特別役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されることが許可される第1特別許可状態(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるBB1許可状態)を継続させ、
前記第2特別役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されることが許可される第2特別許可状態(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるBB2許可状態)を継続させ、
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特別許可状態において、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記第2特別許可状態において、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない通常遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その2)における一般遊技状態(CZ状態))において、前記第1特別役又は前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とし、
前記第1特別終了条件は、前記第1特別遊技状態において規定数(例えば、285枚を超える)の遊技価値が付与された場合に成立し、
前記第1特別遊技状態においては、前記所定役が内部当籤役として決定された場合、特定の態様で停止操作が行われた場合には所定数(例えば、9枚)の遊技価値が付与される一方、前記特定の態様で停止操作が行われなかった場合には前記所定数の遊技価値が付与されず、
少なくとも前記第1特別遊技状態において前記報知手段により前記特定の態様に関する前記操作情報が報知されない期間は、遊技価値が減少する減少期間として機能し、
前記第2特別遊技状態は、遊技価値が増加する増加期間として機能し、
特定の報知条件が成立した場合、前記第1特別遊技状態における特定期間を、前記報知手段により前記特定の態様に関する前記操作情報が報知される期間(例えば、有利区間)とすることが可能であることを特徴とする遊技機。
前記第1特別遊技状態において前記報知手段により前記特定の態様に関する前記操作情報が報知される期間は、前記増加期間として機能することを特徴とする遊技機。
前記第1特別遊技状態において、前記図柄表示手段に第1特定図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるRB1に係る図柄の組合せ)が表示された場合に第1特定遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるRB1状態)を開始させ、第1特定終了条件が成立した場合に当該第1特定遊技状態を終了させる制御が可能な第1特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記第2特別遊技状態において、前記図柄表示手段に第2特定図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるRB2に係る図柄の組合せ)が表示された場合に第2特定遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるRB2状態)を開始させ、第2特定終了条件が成立した場合に当該第2特定遊技状態を終了させる制御が可能な第2特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、をさらに備え、
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特別遊技状態において、第1特定役(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるRB1)を内部当籤役として決定可能であり、
前記第2特別遊技状態において、第2特定役(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるRB2)を内部当籤役として決定可能であり、
前記第1特別遊技状態において前記第1特定役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第1特定図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第1特定図柄の組合せが表示されることが許可される第1特定許可状態(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるRB1許可状態)を継続させ、
前記第2特別遊技状態において前記第2特定役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第2特定図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第2特定図柄の組合せが表示されることが許可される第2特定許可状態(例えば、遊技性の他の例(その2)におけるRB2許可状態)を継続させ、
前記第1特別遊技状態では、前記第1特定許可状態であるか否かにかかわらず、前記報知手段により前記特定の態様に関する前記操作情報が報知されない期間が前記減少期間として機能し、
前記第2特別遊技状態では、前記第2特定許可状態である期間が前記増加期間として機能することを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、通常遊技状態において、第1特別役に当籤する前に第2特別役に当籤した場合、第2特別遊技状態に移行し、当該第2特別遊技状態は遊技価値が増加する増加期間として機能する。一方、通常遊技状態において、第2特別役に当籤する前に第1特別役に当籤した場合、第1特別遊技状態に移行し、当該第1特別遊技状態において停止操作に関する操作情報が報知されない場合、当該第1特別遊技状態は遊技価値が減少する減少期間として機能する。
したがって、通常遊技状態においては、第1特別遊技状態に移行することなく第2特別遊技状態への移行が繰り返されることで、遊技者は有利な遊技期間を継続させることができるが、第1特別遊技状態に移行した場合には、当該第1特別遊技状態を終了させて通常遊技状態に移行させなければ、遊技者は有利な遊技期間を継続させることができない。
ここで、上記構成の遊技機によれば、特定の報知条件が成立した場合、第1特別遊技状態において、所定役に当籤した場合に所定数の遊技価値が付与される停止操作に関する操作情報が報知されるようになる。第1特別遊技状態は、規定数の遊技価値が付与された場合に終了するものであるから、このような情報が報知されることで、第1特別遊技状態の終了時期を早めることができる。すなわち、第1特別遊技状態において停止操作に関する操作情報が報知される否かによって、第2特別遊技状態に移行可能な通常遊技状態となるまでの期間を変動させることができる。それゆえ、有利状態に移行な状態となるまでの期間を変動可能とすることで、遊技性を変化に富んだものとすることができる。
なお、上記構成の遊技機において、第1特別遊技状態において停止操作に関する操作情報が報知される期間も増加期間として機能させるようにしてもよい。このようにすれば、有利状態に移行な状態となるまでの期間中であっても、遊技の興趣を維持させることができる。
また、上記構成の遊技機において、第1特別遊技状態では、さらに第1特定許可状態に移行可能とし、第2特別遊技状態では、さらに第2特定許可状態に移行可能とし、第1特別遊技状態では、第1特定許可状態であるか否かにかかわらず、停止操作に関する操作情報が報知されない期間を減少期間として機能させ、第2特別遊技状態では、第2特定許可状態である期間を増加期間として機能させるようにしてもよい。このようにすれば、遊技性をさらに変化に富んだものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[第20~第22の構成の遊技機]
従来の遊技機において、所定の有利条件が成立すると遊技者に有利な有利状態に移行する一方、所定の不利条件が成立すると遊技者に不利な不利状態に移行する所定状態を有し、不利状態へ移行することなく所定状態から有利状態への移行が繰り返されることで、遊技者にとって有利な状態が継続することを可能としたものが知られている(例えば、特開2010-167197号公報参照)。
しかしながら、このような遊技機では、所定状態から不利状態に移行した場合、再度所定状態に移行するまで遊技者にとって有利な状態とはならないため、特に、不利状態における遊技意欲や興趣が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技意欲や興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第20の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
特別役(例えば、遊技性の他の例(その3)におけるBB)及び特定役(例えば、遊技性の他の例(その3)における押し順小役)を含む複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
遊技状態として、通常遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その3)におけるRT0状態)、特別遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その3)におけるBB状態)及び特定遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その3)におけるRT1状態)を有し、
前記図柄表示手段に特別図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その3)におけるBBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に前記特別遊技状態を開始させ、特別終了条件が成立した場合に前記特別遊技状態を終了させる制御が可能な特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に特定図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その3)におけるベルこぼし目)が表示された場合に前記特定遊技状態を開始させ、特定終了条件が成立した場合に前記特定遊技状態を終了させる制御が可能な特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する操作情報を報知可能な報知手段(例えば、指示モニタ)と、を備え、
前記特別役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記特別図柄の組合せが表示されることが許可される特別許可状態(例えば、遊技性の他の例(その3)におけるBB許可状態)を継続させ、
前記特定遊技状態制御手段は、前記特別許可状態でない前記通常遊技状態において、前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示された場合に、前記特定遊技状態を開始させ、
前記特定終了条件は、規定数(例えば、500ゲーム)の遊技が行われた場合に成立し、
前記停止制御手段は、
前記特別許可状態である前記特定遊技状態においては前記図柄表示手段に前記特別図柄の組合せを表示させることを可能とせず、
前記特定役が内部当籤役として決定された場合、特定の態様で停止操作が行われた場合には前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せを表示させることを可能とせず、前記特定の態様で停止操作が行われなかった場合には前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せを表示させることを可能とし、
前記特典付与手段は、前記特定役が内部当籤役として決定された場合、前記特定の態様で停止操作が行われた場合には特定数の遊技価値の付与を可能とし、前記特定の態様で停止操作が行われなかった場合には前記特定数の遊技価値の付与を可能とせず、
特定の報知条件が成立した場合、前記通常遊技状態及び前記特定遊技状態における特定期間を、前記報知手段により前記特定の態様に関する前記操作情報が報知される期間(例えば、有利区間)とすることが可能であることを特徴とする遊技機。
少なくとも前記特定遊技状態において前記報知手段により前記特定の態様に関する前記操作情報が報知される期間は、遊技価値が増加する増加期間として機能することを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別役に当籤した場合には特別許可状態となり、通常遊技状態であれば、特別図柄の組合せを表示させて特別遊技状態に移行させることを可能とする一方、特定遊技状態であれば、当該特定遊技状態が終了するまで特別図柄の組合せを表示させて特別遊技状態に移行させることを可能としない。また、特定遊技状態には、特別許可状態でない通常遊技状態において特定役に当籤した場合に、特定の態様で停止操作が行われずに特定図柄の組合せが表示されたことに基づいて移行する。そして、特定の報知条件が成立した場合、通常遊技状態及び特定遊技状態における特定期間では、特定役に当籤したときに特定の態様に関する操作情報が報知され、報知にしたがって停止操作が行われれば、特定図柄の組合せは表示されず、特定数の遊技価値が付与される。
ここで、上記構成の遊技機によれば、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となった場合には、特定遊技状態に移行することなく特別遊技状態への移行を繰り返す(すなわち、遊技者に有利な遊技期間を継続させる)ことが可能となるのみならず、特定役に当籤したときに付与される遊技価値も増加することになる。また、特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となった場合には、特定遊技状態が終了しなければ特別遊技状態に移行させることはできないが、特定役に当籤したときに付与される遊技価値は増加することになる。また、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となっていない場合であっても、特定遊技状態に移行することなく特別遊技状態への移行を繰り返すことができる場合もある。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、通常遊技状態若しくは特定遊技状態であるか、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間であるか否か、又は特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間であるか否か、などに応じて遊技者の有利度合いを多彩に変動させることが可能となる。それゆえ、遊技意欲や興趣を向上させることができる。
なお、上記構成の遊技機において、少なくとも特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される期間は、遊技価値が増加する増加期間として機能させるようにしてもよい。このようにすれば、特定遊技状態であっても遊技価値が増加する場合があることから、特別遊技状態に移行しない特定遊技状態中であっても、遊技の興趣を維持させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第21の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
特別役(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるBB)、特殊役(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるMB)及び特定役(例えば、遊技性の他の例(その4)における押し順小役)を含む複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
遊技状態として、通常遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるRT0状態)、特別遊技状態、特殊遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるBB状態)、第1特定遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるRT1状態)及び第2特定遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるRT2状態)を有し、
前記図柄表示手段に特別図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるBBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に前記特別遊技状態を開始させ、特別終了条件が成立した場合に前記特別遊技状態を終了させる制御が可能な特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に特殊図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるMBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に前記特殊遊技状態を開始させ、特殊終了条件が成立した場合に前記特殊遊技状態を終了させる制御が可能な特殊遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に特定図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるベルこぼし目)が表示された場合に前記第1特定遊技状態を開始させ、特定終了条件が成立した場合に前記第1特定遊技状態を終了させる制御が可能な第1特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別役が内部当籤役として決定された場合に前記第2特定遊技状態を開始させ、前記特別遊技状態が開始される場合に前記第2特定遊技状態を終了させる制御が可能な第2特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する操作情報を報知可能な報知手段(例えば、指示モニタ)と、を備え、
前記特別役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記特別図柄の組合せが表示されることが許可される特別許可状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるBB許可状態)を継続させ、
前記特殊役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記特殊図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記特殊図柄の組合せが表示されることが許可される特殊許可状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるMB許可状態)を継続させ、
前記内部当籤役決定手段は、
前記特別許可状態において、前記特殊役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記特殊許可状態において、前記特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記特別許可状態及び前記特殊許可状態のいずれでもない前記通常遊技状態及び前記第1特定遊技状態において、前記特別役又は前記特殊役を内部当籤役として決定可能とし、
前記第1特定遊技状態制御手段は、前記特別許可状態及び前記特殊許可状態でない前記通常遊技状態において、前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示された場合に、前記第1特定遊技状態を開始させ、
前記停止制御手段は、
前記特別許可状態である前記第2特定遊技状態においては前記図柄表示手段に前記特別図柄の組合せを表示させることを困難とせず、
前記特殊許可状態である前記第1特定遊技状態においては前記図柄表示手段に前記特殊図柄の組合せを表示させることを困難とし、
前記特定役が内部当籤役として決定された場合、特定の態様で停止操作が行われた場合には前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せを表示させることを可能とせず、前記特定の態様で停止操作が行われなかった場合には前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せを表示させることを可能とし、
前記特典付与手段は、前記特定役が内部当籤役として決定された場合、前記特定の態様で停止操作が行われた場合には特定数の遊技価値の付与を可能とし、前記特定の態様で停止操作が行われなかった場合には前記特定数の遊技価値の付与を可能とせず、
特定の報知条件が成立した場合、前記通常遊技状態及び前記第1特定遊技状態における特定期間を、前記報知手段により前記特定の態様に関する前記操作情報が報知される期間(例えば、有利区間)とすることが可能であることを特徴とする遊技機。
少なくとも前記第1特定遊技状態において前記報知手段により前記特定の態様に関する前記操作情報が報知される期間は、遊技価値が増加する増加期間として機能することを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別役に当籤した場合には特別許可状態となって第2特定遊技状態に移行し、特別図柄の組合せを表示させて特別遊技状態に移行させることを困難としない一方、特殊役に当籤した場合には特殊許可状態となるが遊技状態は移行せず、第1特定遊技状態であれば、当該第1特定遊技状態が終了するまで特殊図柄の組合せを表示させて特殊遊技状態に移行させることを困難とし、その結果として通常遊技状態に移行させることを困難とする。また、第1特定遊技状態には、特別許可状態及び特殊許可状態でない通常遊技状態において特定役に当籤した場合に、特定の態様で停止操作が行われずに特定図柄の組合せが表示されたことに基づいて移行する。そして、特定の報知条件が成立した場合、通常遊技状態及び第1特定遊技状態における特定期間では、特定役に当籤したときに特定の態様に関する操作情報が報知され、報知にしたがって停止操作が行われれば、特定図柄の組合せは表示されず、特定数の遊技価値が付与される。
ここで、上記構成の遊技機によれば、通常遊技状態において、特定役に当籤したときに特定図柄の組合せが表示されて第1特定遊技状態に移行する前に、特別役又は特殊役に当籤して特別許可状態(第2特定遊技状態)又は特殊許可状態となれば、特別遊技状態又は特殊遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことができる。また、第1特定遊技状態であっても、特別役に当籤して特別許可状態(第2特定遊技状態)となれば、特別遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことができる。一方、第1特定遊技状態において、特殊役に当籤して特殊許可状態となると、特殊遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことが困難となる。
かかる遊技性の下、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となった場合には、第1特定遊技状態に移行することなく特別遊技状態(あるいは特殊遊技状態)への移行を繰り返す(すなわち、遊技者に有利な遊技期間を継続させる)ことが可能となるのみならず、特定役に当籤したときに付与される遊技価値も増加することになる。また、第1特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となった場合には、例えば、特殊許可状態であれば特殊遊技状態を経由して通常遊技状態に移行させることは困難であるものの、特定役に当籤したときに付与される遊技価値は増加することになる。また、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となっていない場合であっても、第1特定遊技状態に移行することなく特別遊技状態(あるいは特殊遊技状態)への移行を繰り返すことができる場合もある。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、通常遊技状態若しくは第1特定遊技状態であるか、通常遊技状態において特別役、特殊役若しくは特定役がどのような順番で当籤するか、第1特定遊技状態において特別役若しくは特殊役がどのような順番で当籤するか、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間であるか否か、又は第1特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間であるか否か、などに応じて遊技者の有利度合いを多彩に変動させることが可能となる。それゆえ、遊技意欲や興趣を向上させることができる。
なお、上記構成の遊技機において、少なくとも第1特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される期間は、遊技価値が増加する増加期間として機能させるようにしてもよい。このようにすれば、第1特定遊技状態であっても遊技価値が増加する場合があることから、通常遊技状態に移行することが困難な特定遊技状態中であっても、遊技の興趣を維持させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第22の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
特別役(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるBB)、特殊役(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるMB)及び特定役(例えば、遊技性の他の例(その4)における押し順小役)を含む複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
遊技状態として、通常遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるRT0状態)、特別遊技状態、特殊遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるBB状態)、第1特定遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるRT1状態)及び第2特定遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるRT2状態)を有し、
前記図柄表示手段に特別図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるBBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に前記特別遊技状態を開始させ、特別終了条件が成立した場合に前記特別遊技状態を終了させる制御が可能な特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に特殊図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるMBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に前記特殊遊技状態を開始させ、特殊終了条件が成立した場合に前記特殊遊技状態を終了させる制御が可能な特殊遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に特定図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるベルこぼし目)が表示された場合に前記第1特定遊技状態を開始させ、特定終了条件が成立した場合に前記第1特定遊技状態を終了させる制御が可能な第1特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別役が内部当籤役として決定された場合に前記第2特定遊技状態を開始させ、前記特別遊技状態が開始される場合に前記第2特定遊技状態を終了させる制御が可能な第2特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する操作情報を報知可能な報知手段(例えば、指示モニタ)と、を備え、
前記特別役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記特別図柄の組合せが表示されることが許可される特別許可状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるBB許可状態)を継続させ、
前記特殊役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記特殊図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記特殊図柄の組合せが表示されることが許可される特殊許可状態(例えば、遊技性の他の例(その4)におけるMB許可状態)を継続させ、
前記内部当籤役決定手段は、
前記特別許可状態において、前記特殊役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記特殊許可状態において、前記特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記特別許可状態及び前記特殊許可状態のいずれでもない前記通常遊技状態及び前記第1特定遊技状態において、前記特別役又は前記特殊役を内部当籤役として決定可能とし、
前記第1特定遊技状態制御手段は、前記特別許可状態及び前記特殊許可状態でない前記通常遊技状態において、前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示された場合に、前記第1特定遊技状態を開始させ、
前記特定終了条件は、規定数(例えば、1500ゲーム)の遊技が行われた場合に成立し、前記特殊遊技状態が開始される場合には成立せず、
前記停止制御手段は、
前記特別許可状態である前記第2特定遊技状態においては前記図柄表示手段に前記特別図柄の組合せを表示させることを困難とせず、
前記特殊許可状態である前記第1特定遊技状態においては前記図柄表示手段に前記特殊図柄の組合せを表示させることを困難とし、
前記特定役が内部当籤役として決定された場合、特定の態様で停止操作が行われた場合には前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せを表示させることを可能とせず、前記特定の態様で停止操作が行われなかった場合には前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せを表示させることを可能とし、
前記特典付与手段は、前記特定役が内部当籤役として決定された場合、前記特定の態様で停止操作が行われた場合には特定数の遊技価値の付与を可能とし、前記特定の態様で停止操作が行われなかった場合には前記特定数の遊技価値の付与を可能とせず、
特定の報知条件が成立した場合、前記通常遊技状態及び前記第1特定遊技状態における特定期間を、前記報知手段により前記特定の態様に関する前記操作情報が報知される期間(例えば、有利区間)とすることが可能であることを特徴とする遊技機。
少なくとも前記第1特定遊技状態において前記報知手段により前記特定の態様に関する前記操作情報が報知される期間は、遊技価値が増加する増加期間として機能することを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別役に当籤した場合には特別許可状態となって第2特定遊技状態に移行し、特別図柄の組合せを表示させて特別遊技状態に移行させることを困難としない一方、特殊役に当籤した場合には特殊許可状態となるが遊技状態は移行せず、第1特定遊技状態であれば、規定数の遊技が行われて当該第1特定遊技状態が終了するまで特殊図柄の組合せを表示させて特殊遊技状態に移行させることを困難とし、その結果として通常遊技状態に移行させることを困難とする。また、第1特定遊技状態には、特別許可状態及び特殊許可状態でない通常遊技状態において特定役に当籤した場合に、特定の態様で停止操作が行われずに特定図柄の組合せが表示されたことに基づいて移行する。そして、特定の報知条件が成立した場合、通常遊技状態及び第1特定遊技状態における特定期間では、特定役に当籤したときに特定の態様に関する操作情報が報知され、報知にしたがって停止操作が行われれば、特定図柄の組合せは表示されず、特定数の遊技価値が付与される。
ここで、上記構成の遊技機によれば、通常遊技状態において、特定役に当籤したときに特定図柄の組合せが表示されて第1特定遊技状態に移行する前に、特別役又は特殊役に当籤して特別許可状態(第2特定遊技状態)又は特殊許可状態となれば、特別遊技状態又は特殊遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことができる。また、第1特定遊技状態であっても、特別役に当籤して特別許可状態(第2特定遊技状態)となれば、特別遊技状態を経由して再度通常遊技状態において遊技を行うことができる。一方、第1特定遊技状態において、特殊役に当籤して特殊許可状態となると、規定数の遊技が行われるまで再度通常遊技状態において遊技を行うことが困難となる。
かかる遊技性の下、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となった場合には、第1特定遊技状態に移行することなく特別遊技状態(あるいは特殊遊技状態)への移行を繰り返す(すなわち、遊技者に有利な遊技期間を継続させる)ことが可能となるのみならず、特定役に当籤したときに付与される遊技価値も増加することになる。また、第1特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となった場合には、例えば、特殊許可状態であれば特殊遊技状態を経由して通常遊技状態に移行させることは困難であるものの、特定役に当籤したときに付与される遊技価値は増加することになる。また、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間となっていない場合であっても、第1特定遊技状態に移行することなく特別遊技状態(あるいは特殊遊技状態)への移行を繰り返すことができる場合もある。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、通常遊技状態若しくは第1特定遊技状態であるか、通常遊技状態において特別役、特殊役若しくは特定役がどのような順番で当籤するか、第1特定遊技状態において特別役若しくは特殊役がどのような順番で当籤するか、通常遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間であるか否か、又は第1特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される特定期間であるか否か、などに応じて遊技者の有利度合いを多彩に変動させることが可能となる。それゆえ、遊技意欲や興趣を向上させることができる。
なお、上記構成の遊技機において、少なくとも第1特定遊技状態において特定の態様に関する操作情報が報知される期間は、遊技価値が増加する増加期間として機能させるようにしてもよい。このようにすれば、第1特定遊技状態であっても遊技価値が増加する場合があることから、通常遊技状態に移行することが困難な特定遊技状態中であっても、遊技の興趣を維持させることができる。
[第23及び第24の構成の遊技機]
従来の遊技機において、特別役(例えば、ボーナス役)の持ち越し状態中において、特定の条件が満たされた場合に、遊技者に有利な有利状態(例えば、ART状態)に移行させることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2015-73810号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、有利状態中の単位遊技あたりの遊技価値の付与量(遊技価値の増加量を示す傾斜値)は一定の値となるように設計される。このため、遊技性の変化に乏しいという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、有利状態中の遊技価値の増加量を示す傾斜値を変動可能とすることで、遊技性を変化に富んだものとすることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第23の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
第1特別役(例えば、遊技性の他の例(その5)におけるBB1)、第2特別役(例えば、遊技性の他の例(その5)におけるBB3)、第1所定役(例えば、遊技性の他の例(その5)における押し順小役1,3,5)及び第2所定役(例えば、遊技性の他の例(その5)における押し順小役2,4,6)を含む複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記図柄表示手段に第1特別図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その5)におけるBB1に係る図柄の組合せ)が表示された場合に第1特別遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その5)におけるBB1状態)を開始させる制御が可能な第1特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に第2特別図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その5)におけるBB3に係る図柄の組合せ)が表示された場合に第2特別遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その5)におけるBB3状態)を開始させる制御が可能な第2特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記第1特別役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されることが許可される第1特別許可状態(例えば、遊技性の他の例(その5)におけるBB1フラグ間)を継続させ、
前記第2特別役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されることが許可される第2特別許可状態(例えば、遊技性の他の例(その5)におけるBB3フラグ間)を継続させ、
前記内部当籤役決定手段は、前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合に、前記第1特別役及び前記第2特別役のそれぞれを、他の内部当籤役と重複することなく内部当籤役として決定可能であり、
前記停止制御手段は、
前記第1特別役が内部当籤役として決定された遊技、及び前記第1特別許可状態において他の内部当籤役が決定されなかった遊技において、遊技者の停止操作のタイミングが適切である場合に、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せを表示させることを可能とし、
前記第2特別役が内部当籤役として決定された遊技、及び前記第2特別許可状態において他の内部当籤役が決定されなかった遊技において、遊技者の停止操作のタイミングが適切である場合に、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せを表示させることを可能とし、
前記第1特別許可状態において、前記第1所定役が内部当籤役として決定された場合、遊技者の停止操作の順序にかかわらず、前記図柄表示手段に所定数(例えば、9枚)の遊技価値が付与される所定図柄の組合せを表示させ、
前記第1特別許可状態において、前記第2所定役が内部当籤役として決定された場合、遊技者の停止操作の順序にかかわらず、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させず、
前記第2特別許可状態において、前記第1所定役が内部当籤役として決定された場合、遊技者の停止操作の順序が適切である場合に、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させる一方、遊技者の停止操作の順序が適切でない場合には、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させず、
前記第2特別許可状態において、前記第2所定役が内部当籤役として決定された場合、遊技者の停止操作の順序が適切である場合に、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させる一方、遊技者の停止操作の順序が適切でない場合には、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させず、
前記有利状態制御手段は、特定の有利条件が成立した場合、少なくとも前記第2特別許可状態における特定期間を、前記有利状態とすることが可能であり、
前記有利状態において、前記第1所定役及び前記第2所定役のいずれかが内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させるための遊技者の停止操作の順序が報知されることを特徴とする遊技機。
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特別役を第1の確率(例えば、1/100)で内部当籤役として決定し、
前記第2特別役を前記第1の確率よりも低い第2の確率(例えば、1/450)で内部当籤役として決定し、
前記第1特別許可状態において他の内部当籤役が決定されない確率(例えば、1/4000)は、前記第2特別許可状態において他の内部当籤役が決定されない確率(例えば、1/65536)よりも高いことを特徴とする遊技機。
前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せを表示させることが可能な遊技者の停止操作のタイミングは、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せを表示させることが可能な遊技者の停止操作のタイミングと重複しないことを特徴とする遊技機。
前記第1特別役又は前記第2特別役が内部当籤役として決定された遊技において、前記第1特別役又は前記第2特別役のいずれかが内部当籤役として決定された旨は報知可能とするが、その種別を報知可能としない所定報知(例えば、ボーナス当籤報知)を実行可能な所定報知実行手段(例えば、表示装置11)と、
前記第1特別許可状態において、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されることが許可されている旨を報知可能とし、前記第2特別許可状態において、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されることが許可されている旨を報知可能とする特定報知(例えば、ボーナス種別報知)を実行可能な特定報知実行手段(例えば、表示装置11)と、をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、第1特別役又は第2特別役に当籤した場合、当該遊技か、あるいは当籤後の第1特別許可状態又は第2特別許可状態において他の内部当籤役が決定されなかった(いわゆる、ハズレとなった)遊技でなければ第1特別図柄の組合せ又は第2特別図柄の組合せを表示できない。また、第1特別許可状態では、第1所定役に当籤した場合、押し順不問で所定数の遊技価値が付与され、第2所定役に当籤した場合、押し順不問で所定数の遊技価値が付与されない。一方、第2特別許可状態では、第1所定役又は第2所定役に当籤した場合に、押し順正解であれば所定数の遊技価値が付与され、押し順不正解であれば所定数の遊技価値は付与されない。そして、少なくとも第2特別許可状態の特定期間では、遊技者の停止操作の情報が報知される有利状態に制御されることが可能である。
すなわち、第1特別役に当籤し、当該遊技で第1特別図柄の組合せが表示されなかった場合には、その後第1特別許可状態が終了するまで第1所定役及び第2所定役は押し順によって利益が変動しないものとなり、遊技者は一定の利益を受けることができる反面、その利益が飛躍的に増加することもないため、たとえ有利状態となったとしてもその遊技価値の増加量を示す傾斜値は相対的に低いものとなる。一方、第2特別役に当籤し、当該遊技で第2特別図柄の組合せが表示されなかった場合には、その後第2特別許可状態が終了するまで第1所定役及び第2所定役は押し順によって利益が変動するものとなり、遊技者は第1特別許可状態よりも不利益を被る可能性がある反面、有利状態となればその利益が飛躍的に増加するようになるため、有利状態における遊技価値の増加量を示す傾斜値は相対的に高いものとなる。それゆえ、有利状態中の遊技価値の増加量を示す傾斜値を変動可能とすることで、遊技性を変化に富んだものとすることができる。
なお、上記構成の遊技機において、第1特別役の当籤確率を第2特別役の当籤確率よりも高くするとともに、第1特別許可状態において第1特別図柄の組合せが表示可能な確率を第2特別許可状態において第2特別図柄の組合せが表示可能な確率よりも高くするようにしてもよい。すなわち、第1特別許可状態を、第2特別許可状態よりも移行しやすく終了しやすい状態とし、第2特別許可状態を、第1特別許可状態よりも移行しにくく終了しにくい状態としてもよい。このようにすれば、射幸性を適度なものとしつつも遊技の興趣を維持することができる。
また、上記構成の遊技機において、第1特別役に係る第1特別図柄の組合せと第2特別役に係る第2特別図柄の組合せは、遊技者が目押しをする場合に、同時には狙えない間隔で配置されるように構成してもよい。このようにすれば、遊技性をさらに変化に富んだものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機において、第1特別役又は第2特別役に当籤した場合には、いずれかに当籤した旨は報知するが、その種別までは報知せず、第1特別許可状態及び第2特別許可状態においては、その種別が報知されるようにしてもよい。このようにすれば、遊技性をさらに変化に富んだものとしつつ、遊技者の所望する情報を報知することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第24の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
第1特別役(例えば、遊技性の他の例(その6)におけるBB1)、第2特別役(例えば、遊技性の他の例(その6)におけるBB2)、及び特定役(例えば、遊技性の他の例(その6)における「F_リプB」)を含む複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記図柄表示手段に第1特別図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その6)におけるBB1に係る図柄の組合せ)が表示された場合に第1特別遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その6)におけるBB1状態)を開始させる制御が可能な第1特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に第2特別図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その6)におけるBB2に係る図柄の組合せ)が表示された場合に第2特別遊技状態(例えば、遊技性の他の例(その6)におけるBB2状態)を開始させる制御が可能な第2特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、有利区間)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記第1特別役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されることが許可される第1特別許可状態(例えば、遊技性の他の例(その6)におけるBB1フラグ間)を継続させ、
前記第2特別役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されることが許可される第2特別許可状態(例えば、遊技性の他の例(その6)におけるBB2フラグ間)を継続させ、
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が前記第2の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が前記第1の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記停止制御手段は、
前記特定役が内部当籤役として決定された場合、前記第1特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に特定図柄の組合せ(例えば、遊技性の他の例(その6)におけるチャンス目)を表示させることを可能とせず、前記第2特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せを表示させることを可能とし、
前記有利状態制御手段は、
ベットされた遊技価値が前記第1の量であるとき、少なくとも前記特定役が内部当籤役として決定された場合であって前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示される場合に、前記有利状態を付与するか否かを決定可能とし、
ベットされた遊技価値が前記第2の量であるとき、前記有利状態を付与するか否かを決定可能としないことを特徴とする遊技機。
前記停止制御手段は、
ベットされた遊技価値が前記第1の量であるとき、前記第1特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せを表示させることを可能とし、前記第2特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せを表示させることを可能とせず、
ベットされた遊技価値が前記第2の量であるとき、前記第2特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せを表示させることを可能とし、前記第1特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せを表示させることを可能としないことを特徴とする遊技機。
前記内部当籤役決定手段は、さらに第1所定役(例えば、遊技性の他の例(その6)における押し順ベルA)及び第2所定役(例えば、遊技性の他の例(その6)における押し順ベルB)を内部当籤役として決定可能であり、
前記停止制御手段は、
前記第1所定役が内部当籤役として決定された場合、遊技者の停止操作の態様が適切であれば、前記図柄表示手段に所定数の遊技価値が付与される所定図柄の組合せを表示させる一方、遊技者の停止操作の態様が適切でなければ、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させず、
前記第2所定役が内部当籤役として決定された場合、ベットされた遊技価値が前記第1の量であって前記第1特別許可状態である場合には、遊技者の停止操作の態様にかかわらず、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させ、ベットされた遊技価値が前記第1の量であって前記第2特別許可状態である場合、及びベットされた遊技価値が前記第2の量である場合には、遊技者の停止操作の態様が適切であれば、前記所定図柄の組合せを表示させる一方、遊技者の停止操作の態様が適切でなければ、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させず、
前記有利状態においては、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させるための遊技者の停止操作の態様を示す情報が報知されることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、ベットされた遊技価値が第1の量である場合、第1特別役に当籤可能とする一方、第2特別役に当籤可能としない。また、ベットされた遊技価値が第2の量である場合、第2特別役に当籤可能とする一方、第1特別役に当籤可能としない。また、特定役に当籤した場合、第1特別許可状態であれば特定図柄の組合せを表示可能とせず、第2特別許可状態であれば特定図柄の組合せを表示可能とする。そして、ベットされた遊技価値が第1の量であるとき、特定役が内部当籤役として決定された場合であって特定図柄の組合せが表示される場合には、有利状態を付与するか否かを決定可能とし、ベットされた遊技価値が第2の量であるとき、有利状態を付与するか否かを決定可能としない。
また、上記構成の遊技機によれば、ベットされた遊技価値が第1の量である場合、第1特別図柄の組合せを表示可能とする一方、第2特別図柄の組合せを表示可能としない。また、ベットされた遊技価値が第2の量である場合、第2特別図柄の組合せを表示可能とする一方、第1特別図柄の組合せを表示可能としないようにしてもよい。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、遊技が行われる状態として、例えば、第1特別許可状態であって第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態、第2特別許可状態であって第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態、第1特別許可状態であって第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態、及び第2特別許可状態であって第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態、という複数の状態を創出することができる。
そして、上記構成の遊技機によれば、例えば、第2特別許可状態であって第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態を有利状態の付与が優遇される状態とし、第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態を有利状態の付与が行われない状態としている。すなわち、有利状態の付与に関し、いずれの量の遊技価値がベットされるか、及びいずれの特別役が当籤しているか、などによって遊技者の有利度合いを変動させることを可能としている。それゆえ、有利状態中の遊技価値の増加量を示す傾斜値を変動可能とすることで、遊技性を変化に富んだものとすることができる。
なお、上記構成の遊技機において、第1所定役に当籤した場合には、いずれの状態であるかにかかわらず、例えば、押し順正解であれば所定数の遊技価値が付与され、押し順不正解であれば所定数の遊技価値は付与されないし、第2所定役に当籤した場合には、第1特別許可状態であって第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態にあっては、例えば、押し順不問で所定数の遊技価値が付与される一方、その他の状態にあっては、第1所定役と同様の制御が行われるようにしてもよい。このようにすれば、第1特別許可状態であって第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる状態を所定役当籤時において遊技価値の付与が優遇される状態とすることができるため、遊技性をより変化に富んだものとすることができる。
[第25~第27の構成の遊技機]
従来の遊技機において、所定の遊技回数分の入賞履歴を記憶可能とし、当該入賞履歴が予め定められた条件を満たすものとなった場合に、所定の特典(例えば、報知権利)を付与可能にしたものが知られている(例えば、特開2012-205882号公報参照)。
しかしながら、このような遊技機では、所定の特典が付与される条件が予め定められているため、例えば、現在の入賞履歴が予め定められた条件を満たし得ない状況であるときには、遊技者は何ら期待を抱くことができず、遊技の興趣を低下させてしまう場合があるという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、特典の付与に関し、遊技者の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第25の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
第1役(例えば、リプレイ役)及び第2役(例えば、ベル)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記第1役に当籤したときに特典(例えば、ポイント)を付与可能な第1状態(例えば、第1付与状態)と、前記第2役に当籤したときに前記特典を付与可能な第2状態(例えば、第2付与状態)と、を含む複数の状態のうちいずれかの状態を決定可能な状態決定手段と、
前記第1状態を示唆する第1表示と、前記第2状態を示唆する第2表示と、を含む状態示唆表示を表示可能な状態表示手段(例えば、状態表示領域(MP))と、を備え、
前記状態表示手段は、当該遊技を含む第1期間と、当該第1期間の後の第2期間と、について前記状態決定手段による決定結果に応じた前記状態示唆表示を表示することを特徴とする遊技機。
前記状態決定手段は、当該遊技における当籤役に応じて、前記第2期間の所定遊技における状態を決定することを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記状態決定手段は、当該遊技で前記第1役に当籤した場合に、前記第2期間の所定遊技における状態を前記第1状態に決定し、当該遊技で前記第2役に当籤した場合に、前記第2期間の所定遊技における状態を前記第2状態に決定することを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特典(例えば、ポイント)の付与に係る複数の状態(例えば、第1付与状態~第4付与状態)のうちいずれかの状態を決定可能とする。また、決定された状態に応じて複数の状態示唆表示(例えば、第1表示~第4表示)を表示可能とする。そして、状態示唆表示は、決定された状態にしたがい、当該遊技を含む第1期間と、当該第1期間の後の第2期間とについて表示されることが可能となっている。それゆえ、特典の付与に関し、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、当該遊技における当籤役に応じて、第2期間の所定遊技における状態を決定することが可能となっている。すなわち、遊技者自身の遊技結果にしたがい、当該遊技の有利度合いが変動するとともに、その後の遊技における有利度合いが決定されることとなる。これにより、遊技者の期待感を当該遊技の後にも維持させることができ、遊技機の稼働の向上を図ることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、例えば、当該遊技で第1役に当籤した場合には第2期間の所定遊技における状態が第1状態となり、当該遊技状態で第2役に当籤した場合には第2期間の所定遊技における状態が第2状態となるように構成される。これにより、当該遊技における当籤役が、その後の所定遊技におけるチャンス役となることから、遊技者自身の遊技結果に応じてその後の状態が生成されていくという遊技性をわかりやすくすることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第26の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
第1役(例えば、リプレイ役)及び第2役(例えば、ベル)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記第1役に当籤したときに特典(例えば、ポイント)を付与可能な第1状態(例えば、第1付与状態)と、前記第2役に当籤したときに前記特典を付与可能な第2状態(例えば、第2付与状態)と、を含む複数の状態のうちいずれかの状態を決定可能な状態決定手段と、
前記第1状態を示唆する第1表示と、前記第2状態を示唆する第2表示と、を含む状態示唆表示を表示可能な状態表示手段(例えば、状態表示領域(MP))と、
第1の開始条件が成立した場合(例えば、上げリプ3に入賞した場合)、第1の終了条件が成立するまで(例えば、10ゲームの遊技を行うまで)、前記第1役の当籤確率が高まる第1遊技状態(例えば、RT3)に制御可能な第1遊技状態制御手段(例えば、RTチェック処理を行うメインCPU101)と、
第2の開始条件が成立した場合(例えば、ボーナス役に入賞した場合)、第2の終了条件が成立するまで(例えば、予め設定された遊技価値数を超える遊技価値が付与されるまで)、前記第2役の当籤確率が高まる第2遊技状態(例えば、ボーナス状態)に制御可能な第2遊技状態制御手段(例えば、BBチェック処理を行うメインCPU101)と、を備え、
前記状態表示手段は、遊技状態にかかわらず、当該遊技を含む第1期間と、当該第1期間の後の第2期間と、について前記状態決定手段による決定結果に応じた前記状態示唆表示を表示することを特徴とする遊技機。
前記状態決定手段は、当該遊技における当籤役に応じて、前記第2期間の所定遊技における状態を決定することを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記状態決定手段は、当該遊技で前記第1役に当籤した場合に、前記第2期間の所定遊技における状態を前記第1状態に決定し、当該遊技で前記第2役に当籤した場合に、前記第2期間の所定遊技における状態を前記第2状態に決定することを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特典(例えば、ポイント)の付与に係る複数の状態(例えば、第1付与状態~第4付与状態)のうちいずれかの状態を決定可能とする。また、決定された状態に応じて複数の状態示唆表示(例えば、第1表示~第4表示)を表示可能とする。そして、状態示唆表示は、決定された状態にしたがい、当該遊技を含む第1期間と、当該第1期間の後の第2期間とについて表示されることが可能となっている。それゆえ、特典の付与に関し、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、例えば、第1役(例えば、リプレイ役)に当籤したときに特典を付与可能な第1状態(例えば、第1付与状態)と、第2役(例えば、ベル)に当籤したときに特典を付与可能な第2状態(例えば、第2付与状態)とがあり、第1の開始条件が成立した場合(例えば、上げリプ3に入賞した場合)、第1の終了条件が成立するまで(例えば、10ゲームの遊技を行うまで)、第1役の当籤確率が高まる第1遊技状態(例えば、RT3)に制御可能とし、第2の開始条件が成立した場合(例えば、ボーナス役に入賞した場合)、第2の終了条件が成立するまで(例えば、予め設定された遊技価値数を超える遊技価値が付与されるまで)、第2役の当籤確率が高まる第2遊技状態(例えば、ボーナス状態)に制御可能とする。そして、状態示唆表示は遊技状態にかかわらず表示されるものとなっている。すなわち、特典の付与されやすさが異なる複数の状態を創出することが可能となっている。それゆえ、特典の付与に関し、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、当該遊技における当籤役に応じて、第2期間の所定遊技における状態を決定することが可能となっている。すなわち、遊技者自身の遊技結果にしたがい、当該遊技の有利度合いが変動するとともに、その後の遊技における有利度合いが決定されることとなる。これにより、遊技者の期待感を当該遊技の後にも維持させることができ、遊技機の稼働の向上を図ることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、例えば、当該遊技で第1役に当籤した場合には第2期間の所定遊技における状態が第1状態となり、当該遊技状態で第2役に当籤した場合には第2期間の所定遊技における状態が第2状態となるように構成される。これにより、当該遊技における当籤役が、その後の所定遊技におけるチャンス役となることから、遊技者自身の遊技結果に応じてその後の状態が生成されていくという遊技性をわかりやすくすることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第27の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
第1役(例えば、リプレイ役)及び第2役(例えば、ベル)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記第1役に当籤したときに特典(例えば、ポイント)を付与可能な第1状態(例えば、第1付与状態)と、前記第2役に当籤したときに前記特典を付与可能な第2状態(例えば、第2付与状態)と、を含む複数の状態のうちいずれかの状態を決定可能な状態決定手段と、
前記第1状態を示唆する第1表示と、前記第2状態を示唆する第2表示と、を含む状態示唆表示を表示可能な状態表示手段(例えば、状態表示領域(MP))と、
特定の開始条件が成立した場合(例えば、AT付与抽籤に当籤した場合)、特定期間、遊技者に停止操作の情報が報知可能な報知状態(例えば、AT)に制御する報知状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記状態表示手段は、当該遊技を含む第1期間と、当該第1期間の後の第2期間と、について前記状態決定手段による決定結果に応じた前記状態示唆表示を表示し、
前記報知状態に制御されていない場合、前記第1状態及び前記第2状態で付与された前記特典が所定の結果となったとき(例えば、規定ポイントに到達したとき)に前記特定の開始条件を成立させるか否かを決定可能であり、
前記報知状態に制御されている場合、前記第1状態及び前記第2状態で付与された前記特典が前記所定の結果となったときに前記特定期間を延長するか否かを決定可能であることを特徴とする遊技機。
前記状態決定手段は、当該遊技における当籤役に応じて、前記第2期間の所定遊技における状態を決定することを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記状態決定手段は、当該遊技で前記第1役に当籤した場合に、前記第2期間の所定遊技における状態を前記第1状態に決定し、当該遊技で前記第2役に当籤した場合に、前記第2期間の所定遊技における状態を前記第2状態に決定することを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特典(例えば、ポイント)の付与に係る複数の状態(例えば、第1付与状態~第4付与状態)のうちいずれかの状態を決定可能とする。また、決定された状態に応じて複数の状態示唆表示(例えば、第1表示~第4表示)を表示可能とする。そして、状態示唆表示は、決定された状態にしたがい、当該遊技を含む第1期間と、当該第1期間の後の第2期間とについて表示されることが可能となっている。それゆえ、特典の付与に関し、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、報知状態に制御されていない場合(例えば、非ART中)には、付与された特典が所定の結果となった(例えば、規定ポイントに到達した)ときには、報知状態に制御するか否かが決定可能であり、報知状態に制御されている場合(例えば、AT中)には、付与された特典が所定の結果となったときに報知状態を延長するか否かが決定可能となっている。すなわち、いずれの状態であるかにかかわらず、特典付与が遊技者の大きな関心事となるとなるように構成されている。それゆえ、特典の付与に関し、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、当該遊技における当籤役に応じて、第2期間の所定遊技における状態を決定することが可能となっている。すなわち、遊技者自身の遊技結果にしたがい、当該遊技の有利度合いが変動するとともに、その後の遊技における有利度合いが決定されることとなる。これにより、遊技者の期待感を当該遊技の後にも維持させることができ、遊技機の稼働の向上を図ることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、例えば、当該遊技で第1役に当籤した場合には第2期間の所定遊技における状態が第1状態となり、当該遊技状態で第2役に当籤した場合には第2期間の所定遊技における状態が第2状態となるように構成される。これにより、当該遊技における当籤役が、その後の所定遊技におけるチャンス役となることから、遊技者自身の遊技結果に応じてその後の状態が生成されていくという遊技性をわかりやすくすることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
[第28~第30の構成の遊技機]
従来の遊技機において、実行条件が異なる複数の抽籤を実行可能とし、いずれかの抽籤に当籤した場合、遊技者に有利な特典(例えば、報知権利)を付与可能にしたものが知られている(例えば、特開2012-200498号公報参照)。
しかしながら、このような遊技機では、いずれかの抽籤に当籤した場合には遊技の興趣が高まるが、いずれの抽籤にも当籤しない場合には遊技の興趣が高まることはなく、遊技が単調となって面白味を欠くといった問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技者を有利とする複数の異なる抽籤を実行可能とし、いずれの抽籤が行われる場合であっても遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第28の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
遊技者を有利とする複数の異なる抽籤を実行可能な抽籤手段(例えば、図132に示す各種の抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、
特定の付与条件が成立した場合に、特定権利を付与することが可能な特定権利付与手段(例えば、再抽籤権利を付与することが可能なメインCPU101)と、
前記特定権利が付与されている場合であって、前記抽籤手段によりいずれかの抽籤が実行されて当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤について再抽籤を実行する再抽籤手段(例えば、再抽籤権利にしたがって再抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
通常状態(例えば、非AT中の通常遊技状態)と、所定状態(例えば、非AT中のミッション状態及びCZ状態)と、有利状態(例えば、AT中)と、を有し、
前記通常状態から前記所定状態へは、周期期間の遊技が行われたこと(例えば、周期ゲーム数として150ゲームの遊技が行われたこと)に応じて移行可能であり、
前記所定状態から前記有利状態へは、前記所定状態において特定の移行条件が成立したこと(例えば、AT付与抽籤に当籤したこと)に応じて移行可能であり、
前記抽籤手段は、
前記通常状態において、前記周期期間を短縮することが可能な第1の抽籤(例えば、通常短縮抽籤)を実行可能であり、
前記所定状態において、前記特定の移行条件を成立させることが可能な第2の抽籤(例えば、AT付与抽籤)を実行可能であり、
少なくとも前記第1の抽籤及び前記第2の抽籤は、前記再抽籤手段による再抽籤の対象となる抽籤であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記再抽籤手段により再抽籤が実行される場合であっても、再抽籤の対象となった抽籤に当籤しない場合があることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技者を有利とする複数の異なる抽籤(例えば、図132に示す各種の抽籤)を実行可能とするとともに、特定権利(例えば、再抽籤権利)を付与することを可能とする。そして、特定権利が付与されている場合であって、いずれかの抽籤が実行されて当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤について再抽籤を実行する。すなわち、いずれの抽籤が行われる場合であっても、特定権利が付与されていれば遊技者は再抽籤を含めて期待感を抱くことができるようになる。それゆえ、遊技者を有利とする複数の異なる抽籤を実行可能とし、いずれの抽籤が行われる場合であっても遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、再抽籤の対象となる抽籤には、第1の抽籤(例えば、通常状態から所定状態に移行するための周期期間の短縮抽籤である通常短縮抽籤)、及び第2の抽籤(例えば、所定状態から有利状態に移行するための移行抽籤であるAT付与抽籤)が含まれるように構成することができる。すなわち、状態や抽籤対象が異なる場合であっても、特定権利に基づく再抽籤が実行されるようにすることができる。これにより、遊技状況にかかわらず、遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、再抽籤が実行される場合であっても、対象となった抽籤に当籤しない場合があるように構成することができる。これにより、当該抽籤時、及び再抽籤時、いずれも遊技者は緊張感をもって遊技を行うことになるため、再抽籤に関する興趣をより向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第29の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
遊技者を有利とする複数の異なる抽籤を実行可能な抽籤手段(例えば、図132に示す各種の抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、
特定の付与条件が成立した場合に、特定権利を付与することが可能な特定権利付与手段(例えば、再抽籤権利を付与することが可能なメインCPU101)と、
前記特定権利が付与されている場合であって、前記抽籤手段によりいずれかの抽籤が実行されて当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤について再抽籤を実行する再抽籤手段(例えば、再抽籤権利にしたがって再抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、を備え、
通常状態(例えば、非AT中の通常遊技状態)と、所定状態(例えば、非AT中のCZ状態)と、有利状態(例えば、AT中)と、を有し、
前記所定状態から前記有利状態へは、前記所定状態において特定の移行条件が成立したこと(例えば、AT付与抽籤に当籤したこと)に応じて移行可能であり、
前記抽籤手段は、
前記所定状態において、前記特定の移行条件を成立させることが可能な特定抽籤(例えば、AT付与抽籤)を実行可能であり、
前記特定抽籤は、前記再抽籤手段による再抽籤の対象となる抽籤であり、
前記所定状態において前記特定の移行条件が成立する期待度の低い第1の状況と、該第1の状況よりも前記特定の移行条件が成立する期待度の高い第2の状況があり、
前記第2の状況から前記特定の移行条件が成立しなかったときに前記特定権利に基づいて再抽籤を行う場合は、前記第2の状況よりも前記特定の移行条件が成立しにくい状況とはしない抽籤であることを特徴とする遊技機。
特別状態(例えば、非AT中のミッション状態)をさらに有し、
前記通常状態から前記特別状態へは、周期期間の遊技が行われたこと(例えば、周期ゲーム数として150ゲームの遊技が行われたこと)に応じて移行可能であり、
前記特別状態から前記所定状態へは、前記特別状態において所定の移行条件が成立したこと(例えば、CZ付与抽籤に当籤したこと)に応じて移行可能であり、
前記抽籤手段は、
前記通常状態において、前記周期期間を短縮することが可能な通常短縮抽籤を実行可能であり、
前記通常状態において、前記通常短縮抽籤に加えて前記周期期間を短縮することが可能な特別短縮抽籤を実行可能であり、
前記特別状態において、前記所定の移行条件を成立させることが可能な所定抽籤(例えば、CZ付与抽籤)を実行可能であり、
前記特別短縮抽籤による抽籤結果に応じて前記周期期間が短縮され、前記所定状態に移行した場合、前記所定状態において必ず前記所定の移行条件が成立し、
少なくとも前記通常短縮抽籤及び前記所定抽籤は、前記再抽籤手段による再抽籤の対象となる抽籤であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記再抽籤手段により再抽籤が実行される場合であっても、再抽籤の対象となった抽籤に当籤しない場合があることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技者を有利とする複数の異なる抽籤(例えば、図132に示す各種の抽籤)を実行可能とするとともに、特定権利(例えば、再抽籤権利)を付与することを可能とする。そして、特定権利が付与されている場合であって、いずれかの抽籤が実行されて当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤について再抽籤を実行する。すなわち、いずれの抽籤が行われる場合であっても、特定権利が付与されていれば遊技者は再抽籤を含めて期待感を抱くことができるようになる。それゆえ、遊技者を有利とする複数の異なる抽籤を実行可能とし、いずれの抽籤が行われる場合であっても遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、所定状態から有利状態に移行するための特定抽籤(例えば、AT付与抽籤)が実行可能であり、特定抽籤は、再抽籤の対象となる抽籤となっている。ここで、所定状態では、例えば、特定抽籤に当籤する期待度が低い第1の状況と、この第1の状況よりも特定抽籤に当籤する期待度が高い第2の状況とがあり、所定状態が第2の状況であるときに再抽籤が行われる場合には、当該再抽籤において、第2の状況よりも特定抽籤に当籤する期待度が低い状況とはしないようになっている。すなわち、所定状態における期待度が再抽籤においても引き継がれるようになっている。これにより、再抽籤に際しては、その対象となった抽籤の期待度が維持されることから、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、通常状態から特別状態に移行するための周期期間の短縮抽籤である通常短縮抽籤及び特別短縮抽籤が実行可能であるとともに、特別状態から所定状態に移行するための所定抽籤(例えば、CZ付与抽籤)が実行可能である。ここで、通常短縮抽籤及び所定抽籤は、再抽籤の対象となる抽籤となっている。また、特別短縮抽籤の抽籤結果によって特別状態に移行した場合には必ず所定状態に移行するものとなっている。これにより、複数の異なる抽籤によって所定の遊技状態(例えば、所定状態)への移行の期待感を多様なものとすることができ、遊技者の興趣をより向上させることができる。また、状態や抽籤対象が異なる場合であっても、特定権利に基づく再抽籤が実行されるようにすることができる。これにより、遊技状況にかかわらず、遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、再抽籤が実行される場合であっても、対象となった抽籤に当籤しない場合があるように構成することができる。これにより、当該抽籤時、及び再抽籤時、いずれも遊技者は緊張感をもって遊技を行うことになるため、再抽籤に関する興趣をより向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第30の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
遊技者を有利とする複数の異なる抽籤を実行可能な抽籤手段(例えば、図132に示す各種の抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、
特定の付与条件が成立した場合に、特定権利を付与することが可能な特定権利付与手段(例えば、再抽籤権利を付与することが可能なメインCPU101)と、
前記特定権利が付与されている場合であって、前記抽籤手段によりいずれかの抽籤が実行されて当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤について再抽籤を実行する再抽籤手段(例えば、再抽籤権利にしたがって再抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、を備え、
通常状態(例えば、非AT中の通常遊技状態やCZ状態)と、有利状態(例えば、AT中)と、特定状態(例えば、非AT中の引き戻し状態)と、を有し、
前記通常状態から前記有利状態へは、前記通常状態において特定の移行条件が成立したこと(例えば、AT付与抽籤に当籤したこと)に応じて移行可能であり、
前記有利状態から前記特定状態へは、前記有利状態における遊技期間が終了したことに応じて移行可能であり、
前記特定状態から前記通常状態へは、前記特定状態において所定の移行条件が成立することなく(例えば、AT引き戻し抽籤に当籤することなく)前記特定状態における遊技期間が終了したことに応じて移行可能であり、
前記特定状態から前記有利状態へは、前記特定状態における遊技期間が終了する前に前記特定状態において前記所定の移行条件が成立したことに応じて移行可能であり、
前記抽籤手段は、
前記通常状態において、前記特定の移行条件を成立させることが可能な第1の抽籤(例えば、AT付与抽籤)を実行可能であり、
前記特定状態において、前記所定の移行条件を成立させることが可能な第2の抽籤(例えば、AT引き戻し抽籤)を実行可能であり、
少なくとも前記第1の抽籤及び前記第2の抽籤は、前記再抽籤手段による再抽籤の対象となる抽籤であることを特徴とする遊技機。
前記有利状態は、第1有利状態(例えば、AT中の第1区間)と、当該第1有利状態よりも有利な第2有利状態(例えば、AT中の第2区間)と、を含み、
前記第1有利状態から前記第2有利状態へは、前記第1有利状態において特別の移行条件が成立したこと(例えば、AT昇格抽籤に当籤したこと)に応じて移行可能であり、
前記抽籤手段は、前記第1有利状態において、前記特別の移行条件を成立させることが可能な第3の抽籤(例えば、AT昇格抽籤)を実行可能であり、
さらに前記第3の抽籤は、前記再抽籤手段による再抽籤の対象となる抽籤であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記再抽籤手段により再抽籤が実行される場合であっても、再抽籤の対象となった抽籤に当籤しない場合があることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技者を有利とする複数の異なる抽籤(例えば、図132に示す各種の抽籤)を実行可能とするとともに、特定権利(例えば、再抽籤権利)を付与することを可能とする。そして、特定権利が付与されている場合であって、いずれかの抽籤が実行されて当該抽籤に当籤しなかった場合、当該抽籤について再抽籤を実行する。すなわち、いずれの抽籤が行われる場合であっても、特定権利が付与されていれば遊技者は再抽籤を含めて期待感を抱くことができるようになる。それゆえ、遊技者を有利とする複数の異なる抽籤を実行可能とし、いずれの抽籤が行われる場合であっても遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、通常状態では、有利状態に移行するための第1の抽籤(例えば、AT付与抽籤)が実行可能であるとともに、有利状態の終了後に移行する特定状態では、再度有利状態に移行するための第2の抽籤(例えば、AT引き戻し抽籤)が実行可能である。そして、第1の抽籤及び第2の抽籤は、再抽籤の対象となる抽籤となっている。これにより、複数の異なる抽籤によって所定の遊技状態(例えば、有利状態)への移行の期待感を多様なものとすることができ、遊技者の興趣をより向上させることができる。
なお、再抽籤の対象となる抽籤には、第3の抽籤(例えば、第1有利状態から第2有利状態に移行するための移行抽籤であるAT昇格抽籤)が含まれるように構成することができる。すなわち、状態や抽籤対象が異なる場合であっても、特定権利に基づく再抽籤が実行されるようにすることができる。これにより、遊技状況にかかわらず、遊技者の期待感を継続させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、再抽籤が実行される場合であっても、対象となった抽籤に当籤しない場合があるように構成することができる。これにより、当該抽籤時、及び再抽籤時、いずれも遊技者は緊張感をもって遊技を行うことになるため、再抽籤に関する興趣をより向上させることができる。
[第31~第33の構成の遊技機]
従来の遊技機において、複数のモードを有し、設定されたモードに応じた当籤確率で抽籤を実行し、当籤した場合に遊技者に有利な特典(例えば、報知権利)を付与可能にしたものが知られている(例えば、特開2012-200498号公報参照)。
しかしながら、このような遊技機では、例えば、遊技者に不利なモードが設定されている場合、特典付与に関する期待度が低いまま遊技を行わなければならず、遊技者の興趣が低下してしまう場合があるという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、設定された状態にかかわらず、特典付与に関する期待度を維持させ、遊技者の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第31の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
所定の決定条件が成立した場合に、通常状態(例えば、非AT中の通常遊技状態)の所定期間(例えば、40ゲーム間)における有利状態(例えば、AT状態)の付与確率を設定し、設定した前記付与確率に応じて前記有利状態を付与するか否かを決定可能な有利状態付与手段(例えば、初期区間付与抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、
特定の付与条件が成立した場合に、特定権利(例えば、有利化権利)を付与するか否かを決定可能な特定権利付与手段(例えば、権利付与抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、を備え、
前記特定権利が付与されている場合、前記付与確率をより有利なものに変動させることが可能であることを特徴とする遊技機。
前記所定の決定条件は、前記通常状態において前記所定期間の遊技が行われる度に成立可能とし、
前記付与確率は、少なくとも、第1の確率(例えば、付与確率「3%」)と、前記第1の確率よりも高い第2の確率(例えば、付与確率「20%」)と、前記第2の確率よりも高い第3の確率(例えば、付与確率「50%」)と、が設定可能であり、
前記付与確率が設定される際に、前記第1の確率が設定される場合であって、前記特定権利が付与されている場合には、前記付与確率を前記第2の確率に変動させることが可能であり、前記第2の確率が設定される場合であって、前記特定権利が付与されている場合には、前記付与確率を前記第3の確率に変動させることが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記特定の付与条件は、前記通常状態の特定期間(例えば、120ゲーム間)において少なくとも1回成立させることが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、所定の決定条件が成立した場合に、通常状態の所定期間(例えば、40ゲーム間)における有利状態の付与確率を設定し、設定した付与確率に応じて有利状態を付与するか否かが決定される。ここで、特定権利(例えば、有利化権利)が付与されている場合には、付与確率をより有利なものに変動させることを可能としている。すなわち、例えば、遊技者にとって相対的に有利でない付与確率が設定されている場合であっても、特定権利が付与されている場合には付与確率が有利なものとなる場合があるようになっている。それゆえ、設定された状態にかかわらず、特典付与に関する期待度を維持させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、付与確率は、通常状態において所定期間の遊技が行われる度に設定され、特定権利が付与されている場合には、付与確率が段階的に高まるように設定されるように構成することができる。これにより、特定権利が付与された状況に応じて遊技者の期待度もさらに変動する場合があるため、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
また、通常状態の特定期間(例えば、120ゲーム間)においては、特定権利が付与されるか否かの決定が少なくとも1回は行われるように構成することができる。これにより、長時間の遊技を行えない遊技者に対しても特定権利付与の期待感を与えることができるため、射幸性を適度なものとしつつ、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第32の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
所定の決定条件が成立した場合に、通常状態(例えば、非AT中の通常遊技状態)の所定期間(例えば、40ゲーム間)における有利状態(例えば、AT状態)の付与確率を設定し、設定した前記付与確率に応じて前記有利状態を付与するか否かを決定可能な有利状態付与手段(例えば、初期区間付与抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、
特定の付与条件が成立した場合に、特定権利(例えば、有利化権利)を付与するか否かを決定可能な特定権利付与手段(例えば、権利付与抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、を備え、
前記特定権利が付与されている場合、前記付与確率をより有利なものに変動させることが可能であり、
前記有利状態を付与することが決定されたか否かを報知する特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、表示装置11)をさらに備え、
前記特定演出実行手段は、前記特定権利が付与されている場合、前記特定演出の開始前に前記特定権利が付与されたことが示唆される第1の態様での前記特定演出と、前記特定演出の実行中に前記特定権利が付与されたことが示唆される第2の態様での前記特定演出と、を実行可能であることを特徴とする遊技機。
前記特定演出実行手段は、前記特定権利が付与されている場合、さらに前記特定権利が付与されたことが示唆されない第3の態様での前記特定演出を実行可能であり、
前記有利状態を付与することが決定されていた場合であって、前記特定演出実行手段により前記第3の態様での前記特定演出が実行された場合、前記有利状態において所定の特典を付与可能な特典付与手段(例えば、所定の特典を付与可能なメインCPU101)をさらに備えたことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、所定の決定条件が成立した場合に、通常状態の所定期間(例えば、40ゲーム間)における有利状態の付与確率を設定し、設定した付与確率に応じて有利状態を付与するか否かが決定される。ここで、特定権利(例えば、有利化権利)が付与されている場合には、付与確率をより有利なものに変動させることを可能としている。すなわち、例えば、遊技者にとって相対的に有利でない付与確率が設定されている場合であっても、特定権利が付与されている場合には付与確率が有利なものとなる場合があるようになっている。それゆえ、設定された状態にかかわらず、特典付与に関する期待度を維持させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態を付与することが決定されたか否かを報知する特定演出が実行される場合、特定演出の開始前に特定権利が付与されたことが示唆される場合と、特定演出の実行中に特定権利が付与されたことが示唆される場合とがあるようになっている。それゆえ、特定権利の付与に関連して、演出の興趣を向上させることができる。
なお、有利状態を付与することが決定されたか否かを報知する特定演出が実行される場合、さらに特定権利が付与されたことが示唆されない場合があり、この場合には所定の特典が付与されるように構成することができる。これにより、特定権利が付与されたか否かのみならず、実行される演出の内容によっても遊技者の有利度合いが変動するようになるため、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の第33の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
所定の決定条件が成立した場合に、通常状態(例えば、非AT中の通常遊技状態)の所定期間(例えば、40ゲーム間)における有利状態(例えば、AT状態)の付与確率を設定し、設定した前記付与確率に応じて前記有利状態を付与するか否かを決定可能な有利状態付与手段(例えば、初期区間付与抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、
特定の付与条件が成立した場合に、特定権利(例えば、有利化権利)を付与するか否かを決定可能な特定権利付与手段(例えば、権利付与抽籤を行うことが可能なメインCPU101)と、
遊技者の有利度合いを変動させるための複数の設定値(例えば、設定1~6)のうち一の設定値を設定可能な設定手段(例えば、設定変更確認処理を行うメインCPU101)と、を備え、
前記特定権利が付与されている場合、前記付与確率をより有利なものに変動させることが可能であり、
前記有利状態付与手段は、少なくとも前記設定手段により新たに設定値が設定されたことに応じて、前記通常状態のまま遊技が継続する上限期間(例えば、天井ゲーム数)を設定し、前記通常状態における遊技期間が設定された前記上限期間となった場合、前記有利状態を付与することを決定可能であり、
設定された前記上限期間が特定期間(例えば、160ゲーム)内であるとき、その旨を示唆可能な特定報知を実行可能な特定報知実行手段(例えば、状態表示器など)をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
前記有利状態付与手段は、前記有利状態が終了する場合にも、前記上限期間を設定し、
前記特定報知実行手段は、前記有利状態が終了することに応じて設定された前記上限期間が前記特定期間内であるとき、前記特定報知を実行可能としないことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、所定の決定条件が成立した場合に、通常状態の所定期間(例えば、40ゲーム間)における有利状態の付与確率を設定し、設定した付与確率に応じて有利状態を付与するか否かが決定される。ここで、特定権利(例えば、有利化権利)が付与されている場合には、付与確率をより有利なものに変動させることを可能としている。すなわち、例えば、遊技者にとって相対的に有利でない付与確率が設定されている場合であっても、特定権利が付与されている場合には付与確率が有利なものとなる場合があるようになっている。それゆえ、設定された状態にかかわらず、特典付与に関する期待度を維持させ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、設定値が設定されたことに応じて、通常状態のまま遊技が継続する上限期間(例えば、天井ゲーム数)が設定され、遊技期間が設定された上限期間となった場合、有利状態が付与される。そして、設定された上限期間が特定期間(例えば、160ゲーム)内であるときにはその旨を示唆可能な特定報知を実行可能となっている。それゆえ、特典付与に関して価値のある情報を提供することができる。
なお、有利状態が終了する場合にも上限期間が設定されるが、この場合には特定報知を実行可能としないように構成することができる。これにより、特典付与に関して価値のある情報をより適切に提供することができる。
[一詳細例に係る発明1の遊技機]
従来の遊技機において、所定の有利条件が成立すると遊技者に有利な有利状態に移行する一方、所定の不利条件が成立すると遊技者に不利な不利状態に移行する所定状態を有し、不利状態へ移行することなく所定状態から有利状態への移行が繰り返されることで、遊技者にとって有利な状態が継続することを可能としたものが知られている(例えば、特開2010-167197号公報参照)。
このような遊技機によれば、例えば、上記所定状態及び上記有利状態が一連の有利区間(遊技者にとって有利な遊技期間)として機能し、このような一連の有利区間の継続度合いによって遊技の興趣が変動するようになっている。
ところで、近年、このような遊技機では、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制するため、一連の有利区間の継続期間が予め定められた上限(リミット)に達すると、一連の有利区間を強制的に終了させる機能(リミット機能)を搭載することが提案されている。
しかしながら、特開2010-167197号公報に示すような遊技機において、このようなリミット機能を搭載するようにした場合、上記所定状態も一連の有利区間に含まれることから、上記所定状態での遊技期間が長くなってしまう場合には、上記有利状態と比べて有利度合いの低い状態で一連の有利区間の継続期間が消化されることとなり、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、一連の有利区間の継続期間が制限される場合であっても、遊技者がなるべく有利度合いの高い状態で遊技を行えるようにして遊技の興趣の低下を防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態が終了してから所定期間(例えば、32ゲーム)内に再度前記有利状態に制御されることが確定する特定状態(例えば、天国モード)と、前記有利状態が終了してから前記所定期間内に再度前記有利状態に制御されることが確定しない所定状態(例えば、終了モード)と、前記有利状態、前記特定状態、及び前記所定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、の間を移行制御する状態制御手段(例えば、疑似ボーナス移行抽籤、モード移行抽籤、及びリミット処理を行うメインCPU101)を備えた遊技機であって、
前記状態制御手段は、少なくとも前記有利状態及び前記特定状態において、特定の制限条件(例えば、リミット処理の作動条件)が成立した場合に、前記初期状態に移行させ、
前記状態制御手段により前記有利状態の終了後に前記特定状態に制御されることが決定されているとき、前記所定期間を短縮するか否かを決定可能な期間短縮手段(例えば、天井短縮抽籤を行うメインCPU101)を備えたことを特徴とする遊技機。
前記状態制御手段により前記有利状態の終了後に前記特定状態に制御されることが決定されているか否かにかかわらず、前記有利状態を継続させるための権利(例えば、1G連ストック)を付与するか否かを決定可能な権利付与手段(例えば、1G連抽籤を行うメインCPU101)をさらに備え、
前記状態制御手段は、前記有利状態が終了したときに、前記権利付与手段により権利が付与されている場合には、再度前記有利状態に制御することを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記有利状態、前記特定状態及び前記所定状態は、一連の有利区間として制御可能に構成され、
前記特定の制限条件は、前記一連の有利区間における遊技期間が所定の期間となったとき(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が通常リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)、又は前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定の量となったとき(例えば、有利区間払出数カウンタの値が通常リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に成立可能に構成されることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態が終了してから所定期間内に再度有利状態に制御されることが確定している場合、その期間をさらに短縮できる場合があることから、一連の有利区間の継続期間が制限される場合であっても、遊技者がなるべく有利度合いの高い状態で遊技を行えるようにして遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態が終了してから所定期間内に再度有利状態に制御されることが確定していない場合であっても、権利付与によって再度有利状態が開始される場合があることから、遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、一連の有利区間は、継続した遊技期間又は付与された遊技価値量によって継続が制限されることから、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技の公平性を担保することができる。
[一詳細例に係る発明2の遊技機]
従来の遊技機において、いわゆるフリーズ演出を実行可能とし、フリーズ演出が実行された場合、フリーズ演出が実行されない場合と比べて多くの報知権利を付与することを可能としたものが知られている(例えば、特開2010-57735号公報参照)。
このような遊技機によれば、報知権利によって遊技者にとって有利な報知が行われ得る有利区間(例えば、AT)の継続期間が決定されることから、このようなフリーズ演出が実行されるか否かは、遊技者にとって関心の高い事項となっている。
ところで、近年、このような遊技機では、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制するため、有利区間の継続期間が予め定められた上限(リミット)に達すると、有利区間を強制的に終了させる機能(リミット機能)を搭載することが提案されている。
しかしながら、特開2010-57735号公報に示すような遊技機において、このようなリミット機能を搭載するようにした場合、例えば、フリーズ演出が何回も実行された後にリミット機能が発揮されて有利区間が終了しまうと、かえって遊技者に喪失感を与え、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技の興趣の低下を防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態の付与期待度を変動させるための複数の異なる制御情報(例えば、モード)のうちいずれかを設定可能な制御情報設定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記制御情報設定手段により設定された制御情報に応じて通常状態(例えば、演出区間)を制御可能な通常状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態及び前記通常状態を一連の有利区間とし、当該一連の有利区間において特定の制限条件(例えば、リミット処理の作動条件)が成立した場合に、初期状態(例えば、非有利区間)に制御可能な初期状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記制御情報設定手段により、遊技者にとって有利度合いの高い特定の制御情報(例えば、天国Cモード)が設定された場合に、特別演出(例えば、特別フリーズ演出)を実行することを決定可能な特別演出決定手段(例えば、メインCPU101)を備え、
前記特別演出決定手段は、前記一連の有利区間において、最初に前記特定の制御情報が設定された場合には前記特別演出を実行することを決定可能とし、同じ前記一連の有利区間においては、以後に前記特定の制御情報が設定された場合であっても前記特別演出を実行することを決定可能としないことを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態の付与期待度を変動させるための複数の異なる制御情報(例えば、モード)のうちいずれかを設定可能な制御情報設定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記制御情報設定手段により設定された制御情報に応じて通常状態(例えば、演出区間)を制御可能な通常状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態及び前記通常状態を一連の有利区間とし、当該一連の有利区間において特定の制限条件(例えば、リミット処理の作動条件)が成立した場合に、初期状態(例えば、非有利区間)に制御可能な初期状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記制御情報設定手段により、遊技者にとって有利度合いの高い特定の制御情報(例えば、天国Cモード)が設定された場合に、特別演出(例えば、特別フリーズ演出)を実行することを決定可能な特別演出決定手段(例えば、メインCPU101)を備え、
前記制御情報設定手段は、特定役(例えば、「確定役」)の当籤を契機として前記特定の制御情報を設定可能であるとともに、前記特定役の当籤以外の契機によっても前記特定の制御情報を設定可能であり、
前記特別演出決定手段は、前記一連の有利区間において、最初に前記特定役の当籤を契機として前記特定の制御情報が設定された場合には前記特別演出を実行することを決定可能とし、同じ前記一連の有利区間においては、以後に前記特定役の当籤を契機として前記特定の制御情報が設定された場合であっても前記特別演出を実行することを決定可能とせず、
前記特定役の当籤は、前記有利状態に制御されることが確定する契機であることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、一連の有利区間の継続期間が一定期間に制限される。そして、同じ一連の有利区間内においては、遊技者にとって有利度合いの高い制御情報が複数回設定される場合であっても、その都度特別演出が行われることがないように制御される。したがって、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、一連の有利区間の継続期間が一定期間に制限される。また、一連の有利区間内においては、特定役の当籤を契機として、有利状態に制御されることが確定するとともに、遊技者にとって有利度合いの高い制御情報が設定される場合がある。そして、同じ一連の有利区間内においては、このような場合が複数回発生する場合であっても、その都度特別演出が行われることがないように制御される。したがって、遊技の射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技の興趣の低下を防止することができる。
[一詳細例に係る発明3~発明6の遊技機]
従来の遊技機において、特別役(例えば、ボーナス役)の持ち越し状態中において、特定の条件が満たされた場合に、遊技者に有利な有利状態(例えば、ART状態)に移行させ、当該有利状態において遊技価値を増加させることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2015-73810号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、遊技の興趣を高めるため、有利状態付与の態様をより多様化しようとする工夫がなされる。しかしながら、このような工夫をなせばなすほど、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量も増大してしまうため、この点にも配慮した工夫をなすことが求められる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに応じて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役に応じて二次情報(例えば、有利区間当籤時サブフラグ)を決定可能であるとともに、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じて二次情報(例えば、有利区間入賞時サブフラグ)を決定可能な二次情報決定手段と、
前記二次情報決定手段により決定された二次情報に応じて、前記有利状態を付与するか否かを決定可能な有利状態付与決定手段(例えば、疑似ボーナス移行抽籤を行うメインCPU101)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
前記図柄表示手段に第1特別図柄の組合せ(例えば、3BBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に第1特別遊技状態(例えば、3BB状態)を開始させる制御が可能な第1特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に第2特別図柄の組合せ(例えば、2BBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に第2特別遊技状態(例えば、2BB状態)を開始させる制御が可能な第2特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
第1特別役(例えば、「F_3BB」)が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されることが許可される第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)を継続させ、
第2特別役(例えば、「F_2BB」)が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されることが許可される第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)を継続させ、
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が前記第2の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が前記第1の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記停止制御手段は、特定役(例えば、「F_リプレイA」)が内部当籤役として決定された場合、前記第1特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)を表示させ、前記第2特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示させることが可能であり、
前記二次情報決定手段は、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せが表示された場合と、前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示された場合と、で異なる二次情報(例えば、「通リプ1」又は「通リプ2」)を決定可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、内部当籤役が決定された際のみならず、図柄の組合せが表示された際にも有利状態の付与に関する期待感を与えることができるため、有利状態の付与に関する遊技性を多様化することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、決定された内部当籤役に対応する情報と、表示された図柄の組合せに対応する情報と、をともに共通の二次情報として管理しているため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、いずれの特別許可状態となっているかに応じて、同じ特定役が決定された場合であっても有利状態の付与に関する決定内容を変動させることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性をさらに多様化することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに応じて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記図柄表示手段に第1特別図柄の組合せ(例えば、3BBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に第1特別遊技状態(例えば、3BB状態)を開始させる制御が可能な第1特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に第2特別図柄の組合せ(例えば、2BBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に第2特別遊技状態(例えば、2BB状態)を開始させる制御が可能な第2特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
第1特別役(例えば、「F_3BB」)が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されることが許可される第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)を継続させ、
第2特別役(例えば、「F_2BB」)が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されることが許可される第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)を継続させ、
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が前記第2の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が前記第1の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記停止制御手段は、特定役(例えば、「F_リプレイA」)が内部当籤役として決定された場合、前記第1特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)を表示させ、前記第2特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示させることが可能であり、
前記有利状態制御手段は、少なくとも前記特定役が内部当籤役として決定された場合であって前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示された場合に、前記有利状態を付与するか否かを決定可能とし、
前記特典付与手段は、前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せが表示された場合と、前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示された場合と、で同じ特典(例えば、再遊技)を付与可能であることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、いずれの特別許可状態となっているかに応じて、同じ特定役が決定された場合であっても有利状態の付与に関する決定内容を変動させることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性をさらに多様化することができる。また、特定役が決定された遊技では、いずれの特別許可状態となっていても同じ特典が付与されることから、遊技性を変動させる場合であっても、遊技者が直接的な不利益を被ってしまうこと防止することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに応じて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記図柄表示手段に第1特別図柄の組合せ(例えば、3BBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に第1特別遊技状態(例えば、3BB状態)を開始させる制御が可能な第1特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に第2特別図柄の組合せ(例えば、2BBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に第2特別遊技状態(例えば、2BB状態)を開始させる制御が可能な第2特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
第1特別役(例えば、「F_3BB」)が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されることが許可される第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)を継続させ、
第2特別役(例えば、「F_2BB」)が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されることが許可される第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)を継続させ、
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が前記第2の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が前記第1の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記停止制御手段は、特定役(例えば、「F_リプレイA」)が内部当籤役として決定された場合であって前記第2特別許可状態である場合、特定の態様で停止操作が行われるときには前記図柄表示手段に特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示させることが可能であり、前記特定の態様で停止操作が行われないときには前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せを表示させることを可能とせず、
前記有利状態制御手段は、前記特定役が内部当籤役として決定された場合であって前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示された場合に、前記有利状態を付与するか否かを決定可能とすることを特徴とする遊技機。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに応じて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記図柄表示手段に第1特別図柄の組合せ(例えば、3BBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に第1特別遊技状態(例えば、3BB状態)を開始させる制御が可能な第1特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に第2特別図柄の組合せ(例えば、2BBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に第2特別遊技状態(例えば、2BB状態)を開始させる制御が可能な第2特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
第1特別役(例えば、「F_3BB」)が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されることが許可される第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)を継続させ、
第2特別役(例えば、「F_2BB」)が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されることが許可される第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)を継続させ、
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が前記第2の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が前記第1の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記停止制御手段は、特定役(例えば、「F_リプレイA」)が内部当籤役として決定された場合であって前記第2特別許可状態である場合、特定の態様で停止操作が行われるときには前記図柄表示手段に特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示させることが可能であり、前記特定の態様で停止操作が行われないときには前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せを表示させることを可能とせず、
前記有利状態制御手段は、前記特定役が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示されたときと、前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示されなかったときとで前記有利状態の付与に関する有利度を異ならせることを可能とすることを特徴とする遊技機。
前記停止制御手段は、前記特定役が内部当籤役として決定された場合、前記第1特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)を表示させ、前記第2特別許可状態である場合には、前記特定の態様で停止操作が行われたときには前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せを表示させ、前記特定の態様で停止操作が行われないときには前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せを表示させることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、いずれの特別許可状態となっているかと遊技者の停止操作の態様とに応じて、同じ特定役が決定された場合であっても有利状態の付与に関する決定内容を変動させることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性をさらに多様化することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに応じて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、
前記停止制御手段により図柄の変動表示が停止された場合に、前記図柄表示手段に表示された図柄の組合せに応じた特典を付与可能な特典付与手段(例えば、入賞チェック・メダル払出処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に関する情報が報知される有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記図柄表示手段に第1特別図柄の組合せ(例えば、3BBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に第1特別遊技状態(例えば、3BB状態)を開始させる制御が可能な第1特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記図柄表示手段に第2特別図柄の組合せ(例えば、2BBに係る図柄の組合せ)が表示された場合に第2特別遊技状態(例えば、2BB状態)を開始させる制御が可能な第2特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
第1特別役(例えば、「F_3BB」)が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第1特別図柄の組合せが表示されることが許可される第1特別許可状態(例えば、3BBフラグ間)を継続させ、
第2特別役(例えば、「F_2BB」)が内部当籤役として決定された場合、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されるまで、前記図柄表示手段に前記第2特別図柄の組合せが表示されることが許可される第2特別許可状態(例えば、2BBフラグ間)を継続させ、
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が第1の量(例えば、3枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が第2の量(例えば、2枚)であるとき、前記第1特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記第1特別許可状態及び前記第2特別許可状態のいずれでもない場合であって、ベットされた遊技価値が前記第2の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とし、ベットされた遊技価値が前記第1の量であるとき、前記第2特別役を内部当籤役として決定可能とせず、
前記停止制御手段は、特定役(例えば、「F_リプレイA」)が内部当籤役として決定された場合、前記第1特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に所定図柄の組合せ(例えば、「右上がりリプ」)を表示させ、前記第2特別許可状態である場合には、前記図柄表示手段に特定図柄の組合せ(例えば、「平行リプ」)を表示させることが可能であり、
前記有利状態制御手段は、
前記図柄表示手段に前記所定図柄の組合せが表示された場合、第1付与状態(例えば、「安定状態」)に制御し、
前記図柄表示手段に前記特定図柄の組合せが表示された場合、第2付与状態(例えば、「荒波状態」)に制御し、
所定の終了条件が満たされるまで(例えば、疑似ボーナス移行が決定されるまで)制御された付与状態を継続させ、
制御された付与状態に応じて前記有利状態を付与するか否かを決定可能とすることを特徴とする遊技機。
前記所定の終了条件は、前記有利状態を付与することが決定された場合に満たされることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、いずれの特別許可状態となっているかに応じて、同じ特定役が決定された場合であっても停止表示態様を異ならせることができ、また、これによって有利状態の付与状態を変動させることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる。
[一詳細例に係る発明7~発明12の遊技機]
従来の遊技機において、遊技を行う状態として、通常区間と有利区間とを設定可能であり、有利区間において演出状態がAT状態(有利状態)に設定され、有利区間の終了時においてAT状態である場合にはAT状態について予め定められた終了条件が成立していなくても初期化処理によって強制的にAT状態を終了させることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2017-185099号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、射幸性が過度に高くなってしまうことは抑制できるものの、有利状態がその途中で突然終了してしまうことから、遊技者が不信感や喪失感などを抱き、遊技の興趣を低下させてしまう場合があるという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮した遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が通常リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間における遊技期間が前記所定期間よりも短い特定期間となったとき(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
前記特定期間は、前記有利状態の継続可能期間(例えば、「55ゲーム」)に応じて前記所定期間よりも短く設定されることを特徴とする上記に記載の遊技機。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったとき(例えば、有利区間払出数カウンタの値が通常リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が前記所定量よりも少ない特定量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が特殊リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
前記特定量は、前記有利状態の付与可能遊技価値量(例えば、「275枚」)に応じて前記所定量よりも少なく設定されることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態及び特定状態は一連の有利区間として制御され、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されるが、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間よりも短い特定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量よりも少ない特定量となったときに、有利状態である場合には、特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしている。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、特定期間又は特定量は、有利状態の継続可能期間又は付与可能遊技価値量を考慮して設定されているため、遊技者の感情に配慮しつつも、遊技者に付与される遊技価値量が極端に規制されることを防止することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が通常リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間における遊技期間が前記所定期間よりも短い特定期間となったとき(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態でない場合には前記有利状態に移行させ、移行させた前記有利状態が終了して前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
前記特定期間は、前記有利状態の継続可能期間(例えば、「55ゲーム」)に応じて前記所定期間よりも短く設定されることを特徴とする上記に記載の遊技機。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったとき(例えば、有利区間払出数カウンタの値が通常リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が前記所定量よりも少ない特定量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が特殊リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態でない場合には前記有利状態に移行させ、移行させた前記有利状態が終了して前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
前記特定量は、前記有利状態の付与可能遊技価値量(例えば、「275枚」)に応じて前記所定量よりも少なく設定されることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態及び特定状態は一連の有利区間として制御され、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されるが、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間よりも短い特定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量よりも少ない特定量となったときに、有利状態でない場合には有利状態に移行させ、移行させた有利状態が終了して特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしている。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。また、このようにして一連の有利区間を終了させる際には、有利状態でなければ有利状態に移行させた上で終了させるようにしている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、特定期間又は特定量は、有利状態の継続可能期間又は付与可能遊技価値量を考慮して設定されているため、遊技者の感情に配慮しつつも、遊技者に付与される遊技価値量が極端に規制されることを防止することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が通常リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間における遊技期間が前記所定期間よりも短い特定期間となったとき(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記有利状態を所定の遊技可能期間(例えば、「55ゲーム」)分延長させることを可能とする権利(例えば、1G連ストック)を付与可能な権利付与手段(例えば、1G連抽籤を行うメインCPU101)と、
前記権利付与手段により付与された権利数に応じて、前記特定期間よりも短い特別期間を設定可能であり、前記一連の有利区間における遊技期間が設定された前記特別期間となったとき(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が準リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)、以後の前記一連の有利区間において前記権利付与手段により権利が付与されることを抑制する第3規制手段(例えば、準リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったとき(例えば、有利区間払出数カウンタの値が通常リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が前記所定量よりも少ない特定量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が特殊リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記有利状態を所定の遊技可能期間(例えば、「55ゲーム」)分延長させることを可能とする権利(例えば、1G連ストック)を付与可能な権利付与手段(例えば、1G連抽籤を行うメインCPU101)と、
前記権利付与手段により付与された権利数に応じて、前記特定量よりも少ない特別量を設定可能であり、前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が設定された前記特別量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が準リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)、以後の前記一連の有利区間において前記権利付与手段により権利が付与されることを抑制する第3規制手段(例えば、準リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態及び特定状態は一連の有利区間として制御され、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されるが、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間よりも短い特定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量よりも少ない特定量となったときに、有利状態である場合には、特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしている。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態は付与された権利によって延長される場合があるが、一連の有利区間における遊技期間が、特定期間よりも短く、付与された権利数に応じて設定された特別期間となったとき、又は一連の有利区間において付与された遊技価値量が、特定量よりも少なく、付与された権利数に応じて設定された特別量となったときには、以後の一連の有利区間において権利の付与が抑制されるようになっている。これにより、例えば、遊技者が消費しきれないほどの権利が付与され、このような状態で一連の有利区間が強制的に終了される結果、遊技者が不信感や喪失感などを抱いてしまうことを防止できるので、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が第1の量となったとき(例えば、有利区間払出数カウンタの値が通常リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が前記第1の量よりも少ない第2の量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が特殊リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記有利状態を所定の遊技可能期間(例えば、「55ゲーム」)分延長させることを可能とする権利(例えば、1G連ストック)を付与可能な権利付与手段(例えば、1G連抽籤を行うメインCPU101)と、
前記権利付与手段により付与された権利数に応じて、前記第2の量よりも少ない第3の量を設定可能であり、前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が設定された前記第3の量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が準リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)、以後の前記一連の有利区間において前記権利付与手段により権利が付与されることを抑制する第3規制手段(例えば、準リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、
前記第1の量を計数する第1計数手段(例えば、有利区間払出数カウンタ)と、
前記第2の量及び前記第3の量を計数する第2計数手段(例えば、制御用払出数カウンタ)と、を備え、
特定役(例えば、「押し順ベルA」)に当籤したとき、特定の態様(例えば、正解押し順)で停止操作が行われると所定量(例えば、8枚)の遊技価値が付与される一方、前記特定の態様で停止操作が行われないと前記所定量の遊技価値は付与されないように構成され、
前記第2計数手段は、前記特定役に当籤したとき、前記特定の態様で停止操作が行われたか否かにかかわらず前記所定量の遊技価値が付与されたものとして計数を行うことを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態及び特定状態は一連の有利区間として制御され、この一連の有利区間において付与された遊技価値量が第1の量となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されるが、この一連の有利区間において付与された遊技価値量が第1の量よりも少ない第2の量となったときに、有利状態である場合には、特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしている。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態は付与された権利によって延長される場合があるが、一連の有利区間において付与された遊技価値量が、第2の量よりも少なく、付与された権利数に応じて設定された第3の量となったときには、以後の一連の有利区間において権利の付与が抑制されるようになっている。これにより、例えば、遊技者が消費しきれないほどの権利が付与され、このような状態で一連の有利区間が強制的に終了される結果、遊技者が不信感や喪失感などを抱いてしまうことを防止できるので、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、少なくとも第2の量や第3の量を計数する上では、例えば、遊技者の操作ミスや指示の無視などに起因して、本来付与されるはずであった遊技価値量と実際に付与された遊技価値量との間で差分が生じた場合であっても、この差分を考慮せず、本来付与されるはずであった遊技価値量を基準として計数が行われるようになっている。これにより、このような遊技者の行為によって一連の有利区間が必要以上に延長されてしまうことや、このような行為を行った遊技者と行っていない遊技者との間で不公平が生じてしまうことを防止することができるので、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が通常リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間における遊技期間が前記所定期間よりも短い特定期間となったとき(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記有利状態を所定の遊技可能期間(例えば、「55ゲーム」)分延長させることを可能とする権利(例えば、1G連ストック)を付与可能な権利付与手段(例えば、1G連抽籤を行うメインCPU101)と、
前記権利付与手段により付与された権利数に応じて、前記特定期間よりも短い特別期間を設定可能であり、前記一連の有利区間における遊技期間が設定された前記特別期間となったとき(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が準リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)、以後の前記一連の有利区間において前記権利付与手段により権利が付与されることを抑制する第3規制手段(例えば、準リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、を備え、
前記特定状態において当籤すると前記有利状態への移行が確定する確定役(例えば、「確定チェリー」)があり、
前記確定役に当籤したとき、所定の態様(例えば、右第1停止以外)で停止操作が行われた場合には特別図柄の組合せ(例えば、「確定チェリーリプ」)が表示可能であり、前記所定の態様とは異なる特定の態様(例えば、右第1停止)で停止操作が行われた場合には前記特別図柄の組合せは表示されず、所定図柄の組合せ(例えば、「中段リプ」)が表示されるように構成され、
前記所定図柄の組合せは、前記確定役以外の役に当籤したときにも表示され得る図柄の組合せであり、
前記第3規制手段により前記権利付与手段による権利の付与が抑制されている場合に、前記確定役に当籤したときには、停止操作の手順として前記特定の態様を報知する特殊報知手段(例えば、表示装置11に特殊報知を表示させるサブCPU201)をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったとき(例えば、有利区間払出数カウンタの値が通常リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が前記所定量よりも少ない特定量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が特殊リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記有利状態を所定の遊技可能期間(例えば、「55ゲーム」)分延長させることを可能とする権利(例えば、1G連ストック)を付与可能な権利付与手段(例えば、1G連抽籤を行うメインCPU101)と、
前記権利付与手段により付与された権利数に応じて、前記特定量よりも少ない特別量を設定可能であり、前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が設定された前記特別量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が準リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)、以後の前記一連の有利区間において前記権利付与手段により権利が付与されることを抑制する第3規制手段(例えば、準リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、を備え、
前記特定状態において当籤すると前記有利状態への移行が確定する確定役(例えば、「確定チェリー」)があり、
前記確定役に当籤したとき、所定の態様(例えば、右第1停止以外)で停止操作が行われた場合には特別図柄の組合せ(例えば、「確定チェリーリプ」)が表示可能であり、前記所定の態様とは異なる特定の態様(例えば、右第1停止)で停止操作が行われた場合には前記特別図柄の組合せは表示されず、所定図柄の組合せ(例えば、「中段リプ」)が表示されるように構成され、
前記所定図柄の組合せは、前記確定役以外の役に当籤したときにも表示され得る図柄の組合せであり、
前記第3規制手段により前記権利付与手段による権利の付与が抑制されている場合に、前記確定役に当籤したときには、停止操作の手順として前記特定の態様を報知する特殊報知手段(例えば、表示装置11に特殊報知を表示させるサブCPU201)をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
前記第3規制手段により前記権利付与手段による権利の付与が抑制されていない場合に、前記確定役に当籤したときには、次回遊技から前記有利状態を開始し、
前記第3規制手段により前記権利付与手段による権利の付与が抑制されている場合に、前記確定役に当籤したときには、今回遊技から前記有利状態を開始することを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態及び特定状態は一連の有利区間として制御され、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されるが、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間よりも短い特定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量よりも少ない特定量となったときに、有利状態である場合には、特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしている。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態は付与された権利によって延長される場合があるが、一連の有利区間における遊技期間が、特定期間よりも短く、付与された権利数に応じて設定された特別期間となったとき、又は一連の有利区間において付与された遊技価値量が、特定量よりも少なく、付与された権利数に応じて設定された特別量となったときには、以後の一連の有利区間において権利の付与が抑制されるようになっている。これにより、例えば、遊技者が消費しきれないほどの権利が付与され、このような状態で一連の有利区間が強制的に終了される結果、遊技者が不信感や喪失感などを抱いてしまうことを防止できるので、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、権利の付与が抑制されている状態において有利状態への移行が確定する確定役に当籤したときには、この確定役の当籤が明確に認識できる特別図柄の組合せを表示させないための特殊報知が行われるようになっている。これにより、例えば、確定役の当籤が無駄な当籤であったなどといった感情を遊技者が抱いてしまうことを防止できる。すなわち、権利の付与が抑制されている状態では有利状態が開始された契機を遊技者に明確に認識させないようにすることで、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、特殊報知が行われる場合、本来次回遊技から開始されるはずであった有利状態を、今回遊技から開始するようにしている。これにより、遊技者に自然な流れで特殊報知にしたがった停止操作を行わせることができるので、このような特殊報知を行う場合であっても、遊技者が違和感などを抱いてしまうことを防止できる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が通常リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間における遊技期間が前記所定期間よりも短い特定期間となったとき(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記有利状態を所定の遊技可能期間(例えば、「55ゲーム」)分延長させることを可能とする権利(例えば、1G連ストック)を付与可能な権利付与手段(例えば、1G連抽籤を行うメインCPU101)と、
前記権利付与手段により付与された権利数に応じて、前記特定期間よりも短い特別期間を設定可能であり、前記一連の有利区間における遊技期間が設定された前記特別期間となったとき(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が準リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)、以後の前記一連の有利区間において前記権利付与手段により権利が付与されることを抑制する第3規制手段(例えば、準リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、を備え、
前記特定状態において当籤すると前記有利状態への移行が確定する確定役(例えば、「確定チェリー」)があり、
前記確定役に当籤したとき、所定の態様(例えば、右第1停止以外)で停止操作が行われた場合には特別図柄の組合せ(例えば、「確定チェリーリプ」)が表示可能であり、前記所定の態様とは異なる特定の態様(例えば、右第1停止)で停止操作が行われた場合には前記特別図柄の組合せは表示されず、所定図柄の組合せ(例えば、「中段リプ」)が表示されるように構成され、
前記所定図柄の組合せは、前記確定役以外の役に当籤したときにも表示され得る図柄の組合せであり、
前記第3規制手段により前記権利付与手段による権利の付与が抑制されている場合に、前記確定役に当籤したときには、停止操作の手順として前記特定の態様を報知する特殊報知手段(例えば、表示装置11に特殊報知を表示させるサブCPU201)と、
前記第3規制手段により前記権利付与手段による権利の付与が抑制されていない場合に、前記特別図柄の組合せが表示された場合には特別報知(例えば、特別入賞音の衆力)を行うことを可能とし、前記第3規制手段により前記権利付与手段による権利の付与が抑制されている場合に、前記特別図柄の組合せが表示された場合には前記特別報知を行うことを可能としない特別報知手段(例えば、スピーカ群84から特別入賞音を出力させるサブCPU201)と、をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能な遊技機であって、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったとき(例えば、有利区間払出数カウンタの値が通常リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、
前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が前記所定量よりも少ない特定量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が特殊リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
前記有利状態を所定の遊技可能期間(例えば、「55ゲーム」)分延長させることを可能とする権利(例えば、1G連ストック)を付与可能な権利付与手段(例えば、1G連抽籤を行うメインCPU101)と、
前記権利付与手段により付与された権利数に応じて、前記特定量よりも少ない特別量を設定可能であり、前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が設定された前記特別量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が準リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)、以後の前記一連の有利区間において前記権利付与手段により権利が付与されることを抑制する第3規制手段(例えば、準リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、を備え、
前記特定状態において当籤すると前記有利状態への移行が確定する確定役(例えば、「確定チェリー」)があり、
前記確定役に当籤したとき、所定の態様(例えば、右第1停止以外)で停止操作が行われた場合には特別図柄の組合せ(例えば、「確定チェリーリプ」)が表示可能であり、前記所定の態様とは異なる特定の態様(例えば、右第1停止)で停止操作が行われた場合には前記特別図柄の組合せは表示されず、所定図柄の組合せ(例えば、「中段リプ」)が表示されるように構成され、
前記所定図柄の組合せは、前記確定役以外の役に当籤したときにも表示され得る図柄の組合せであり、
前記第3規制手段により前記権利付与手段による権利の付与が抑制されている場合に、前記確定役に当籤したときには、停止操作の手順として前記特定の態様を報知する特殊報知手段(例えば、表示装置11に特殊報知を表示させるサブCPU201)と、
前記第3規制手段により前記権利付与手段による権利の付与が抑制されていない場合に、前記特別図柄の組合せが表示された場合には特別報知(例えば、特別入賞音の衆力)を行うことを可能とし、前記第3規制手段により前記権利付与手段による権利の付与が抑制されている場合に、前記特別図柄の組合せが表示された場合には前記特別報知を行うことを可能としない特別報知手段(例えば、スピーカ群84から特別入賞音を出力させるサブCPU201)と、をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
前記特別報知手段は、前記確定役に当籤したとき、前記特殊報知手段により前記特定の態様が報知されていなかった場合であって、前記特別図柄の組合せが表示された場合には前記特別報知を行い、前記特殊報知手段により前記特定の態様が報知されていた場合であって、前記特別図柄の組合せが表示された場合には前記特別報知を行わないことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態及び特定状態は一連の有利区間として制御され、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されるが、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間よりも短い特定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量よりも少ない特定量となったときに、有利状態である場合には、特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしている。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態は付与された権利によって延長される場合があるが、一連の有利区間における遊技期間が、特定期間よりも短く、付与された権利数に応じて設定された特別期間となったとき、又は一連の有利区間において付与された遊技価値量が、特定量よりも少なく、付与された権利数に応じて設定された特別量となったときには、以後の一連の有利区間において権利の付与が抑制されるようになっている。これにより、例えば、遊技者が消費しきれないほどの権利が付与され、このような状態で一連の有利区間が強制的に終了される結果、遊技者が不信感や喪失感などを抱いてしまうことを防止できるので、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、権利の付与が抑制されている状態において有利状態への移行が確定する確定役に当籤したときには、この確定役の当籤が明確に認識できる特別図柄の組合せを表示させないための特殊報知が行われるようになっている。また、権利の付与が抑制されていない状態で、確定役に当籤して特別図柄の組合せが表示された場合には特別報知を行うことを可能とする一方、権利の付与が抑制されている状態で、確定役に当籤して特別図柄の組合せが表示された場合には特別報知を行うことを可能としないようになっている。これにより、例えば、確定役の当籤が無駄な当籤であったなどといった感情を遊技者が抱いてしまうことを防止できる。すなわち、権利の付与が抑制されている状態では有利状態が開始された契機を遊技者に明確に認識させないようにすることで、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、確定役に当籤したか否か、特別図柄の組合せが表示されたか否か、及び特殊報知が行われたか否かに応じて、特別報知を行うか否かを決定するようにしている。これにより、特別報知が行われる状況をより適切に管理することができる。
[一詳細例に係る発明13の遊技機]
従来の遊技機において、遊技を行う状態として、通常区間と有利区間とを設定可能であり、有利区間において演出状態がAT状態(有利状態)に設定され、有利区間の終了時においてAT状態である場合にはAT状態について予め定められた終了条件が成立していなくても初期化処理によって強制的にAT状態を終了させることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2017-185099号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、射幸性が過度に高くなってしまうことは抑制できるものの、有利状態がその途中で突然終了してしまうことから、遊技者が不信感や喪失感などを抱き、遊技の興趣を低下させてしまう場合があるという問題があった。
なお、このような遊技機では、例えば、第1の量(例えば、3枚)の遊技価値がベットされた場合にのみ遊技を可能とするもの、あるいは、第1の量のみならず第2の量(例えば、2枚)の遊技価値がベットされたにも遊技を可能とするもの、などベットされる遊技価値量の仕様については種々の仕様を採用することもできるようになっているが、一般的にはより多くの遊技価値がベットされた場合のほうが遊技者にとって有利となる。したがって、例えば、有利状態の有利度合いなどは第1の量の遊技価値がベットされた場合を想定して設定される。すなわち、このような場合、第1の量の遊技価値をベットして遊技を行うことが、企図された遊技方法となるのであるが、このような遊技方法にて遊技を行うべきであることを遊技者に促すための工夫をなす必要があると考えられる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつ、企図された遊技方法で遊技を行う遊技者に対してはその感情に配慮した工夫をなし、企図された遊技方法で遊技を行わない遊技者に対しては企図された遊技方法で遊技を行うことを促すことができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能であり、ベットされた遊技価値が、第1の量(例えば、3枚)である場合及び前記第1の量よりも少ない第2の量(例えば、2枚)である場合のいずれの場合にも遊技を行うことが可能な遊技機であって、
ベットされた遊技価値が前記第1の量である場合及び前記第2の量である場合のいずれの場合にも、前記一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が通常リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、
ベットされた遊技価値が前記第1の量である場合、前記一連の有利区間における遊技期間が前記所定期間よりも短い特定期間となったとき(例えば、制御用ゲーム数カウンタの値が特殊リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間として制御可能であり、ベットされた遊技価値が、第1の量(例えば、3枚)である場合及び前記第1の量よりも少ない第2の量(例えば、2枚)である場合のいずれの場合にも遊技を行うことが可能な遊技機であって、
ベットされた遊技価値が前記第1の量である場合及び前記第2の量である場合のいずれの場合にも、前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったとき(例えば、有利区間払出数カウンタの値が通常リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第1規制手段(例えば、通常リミット処理(払出数)を行うメインCPU101)と、
ベットされた遊技価値が前記第1の量である場合、前記一連の有利区間において付与された遊技価値量が前記所定量よりも少ない特定量となったとき(例えば、制御用払出数カウンタの値が特殊リミット処理(払出数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態である場合には、前記特定状態に移行するときに、前記一連の有利区間を終了させて前記初期状態に制御する第2規制手段(例えば、特殊リミット処理(ゲーム数)を行うメインCPU101)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
少なくとも前記一連の有利区間において、前記第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる場合よりも、前記第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる場合のほうが、遊技者にとって不利となることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態及び特定状態は一連の有利区間として制御され、いずれの量の遊技価値がベットされて遊技が行われた場合であっても、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了される。また、第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われた場合には、この一連の有利区間における遊技期間が所定期間よりも短い特定期間となったとき、又はこの一連の有利区間において付与された遊技価値量が所定量よりも少ない特定量となったときに、有利状態である場合には、特定状態に移行するときに、一連の有利区間を終了させるようにしているが、第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われた場合には、このような制御は行われないようにしている。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われた場合には、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了されることがなく、有利状態の終了にともなった自然な流れで一連の有利区間を一定期間内に終了させることを可能としている。これにより、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不信感や喪失感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。一方、第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われた場合には、有利状態の途中で一連の有利区間が強制的に終了される場合があることから、これによって遊技者に企図された遊技方法で遊技を行わなかったことを気付かせることができるので、遊技者に対して企図された遊技方法で遊技を行うことを促すことができる。
なお、一連の有利区間において、第1の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる場合よりも、第2の量の遊技価値がベットされて遊技が行われる場合のほうが、遊技者にとって不利となっているので、このような注意喚起を可能にすることで、遊技者により有利な状態で遊技を行うべきであることも促すことができ、遊技者が企図しない遊技方法で遊技を行うことに起因して遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
[一詳細例に係る発明14~発明17の遊技機]
従来の遊技機において、所定の有利条件が成立すると遊技者に有利な有利状態に移行する一方、所定の不利条件が成立すると遊技者に不利な不利状態に移行する所定状態を有し、不利状態へ移行することなく所定状態から有利状態への移行が繰り返されることで、遊技者にとって有利な状態が継続することを可能としたものが知られている(例えば、特開2010-167197号公報参照)。
このような遊技機によれば、例えば、上記所定状態及び上記有利状態が一連の有利区間(遊技者にとって有利な遊技期間)として機能し、このような一連の有利区間の継続度合いによって遊技の興趣が変動するようになっている。
ところで、このような遊技機では、上記所定状態における上記有利状態への移行確率を変動可能とすることで、さらに遊技の興趣を高めることも可能である。
しかしながら、例えば、有利状態への移行確率が高い状態となった場合には遊技者の遊技意欲や興趣が向上する一方、有利状態への移行確率が低い状態となった場合には遊技者の遊技意欲や興趣が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、有利状態への移行確率が変動する場合であっても、遊技意欲や興趣を維持することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態が終了してから所定期間(例えば、32ゲーム)内に再度前記有利状態に制御されることが確定する特定状態(例えば、天国モード)と、前記有利状態が終了してから前記所定期間内に再度前記有利状態に制御されることが確定しない第1所定状態(例えば、終了モード)と、前記有利状態が終了してから前記所定期間内に再度前記有利状態に制御されることは確定しないが前記第1所定状態よりも有利な第2所定状態(例えば、天国準備モード)と、の間を移行制御する状態制御手段(例えば、疑似ボーナス移行抽籤及びモード移行抽籤を行うメインCPU101)を備えた遊技機であって、
前記状態制御手段は、前記有利状態が終了する場合に、前記特定状態、前記第1所定状態、及び前記第2所定状態のいずれかの状態に制御することが可能であり、
前記有利状態が開始されるときに所定態様による報知(例えば、有利区間ランプの点灯)を開始し、
少なくとも前記所定期間内は前記所定態様による報知を継続し、
前記所定期間を経過したときに、前記第1所定状態に制御されている場合には前記所定態様による報知を終了し、前記第2所定状態に制御されている場合には前記所定態様による報知を継続することが可能な状態報知手段(例えば、有利区間ランプ)を備えたことを特徴とする遊技機。
前記状態制御手段は、前記第2所定状態から前記有利状態に制御されて当該有利状態が終了する場合、前記第1所定状態から前記有利状態に制御されて当該有利状態が終了する場合よりも高い確率で前記特定状態に制御することが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態が終了してから再度前記有利状態に制御される確率が所定確率である第1所定状態(例えば、終了Aモード)と、前記有利状態が終了してから再度前記有利状態に制御される確率が前記所定確率よりも高い特定確率である第2所定状態(例えば、天国準備モード)と、の間を移行制御する状態制御手段(例えば、疑似ボーナス移行抽籤及びモード移行抽籤を行うメインCPU101)を備えた遊技機であって、
前記状態制御手段は、前記有利状態が終了する場合に、前記第1所定状態及び前記第2所定状態のいずれかの状態に制御することが可能であり、
前記有利状態が開始されるときに所定態様による報知(例えば、有利区間ランプの点灯)を開始し、
少なくとも前記有利状態が終了してから所定期間内は前記所定態様による報知を継続し、
前記所定期間を経過したときに、前記第1所定状態に制御されている場合には前記所定態様による報知を終了し、前記第2所定状態に制御されている場合には前記所定態様による報知を継続することが可能な状態報知手段(例えば、有利区間ランプ)を備えたことを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態が終了する場合、有利状態が終了してから所定期間内に再度有利状態に制御されることが確定する特定状態、有利状態が終了してから所定期間内に再度有利状態に制御されることが確定しない第1所定状態、及び有利状態が終了してから所定期間内に再度有利状態に制御されることは確定しないが第1所定状態よりも有利な第2所定状態のいずれかの状態に制御可能である。
そして、有利状態が開始されるときから、当該有利状態が終了した後の所定期間内の間は、いずれの状態であっても同じ報知が行われ、所定期間を経過したとき、第1所定状態であれば当該報知が終了し、第2所定状態であれば当該報知が継続する場合があるように構成される。これにより、有利状態への移行確率が変動する場合であっても、遊技意欲や興趣を維持することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態の終了後、所定期間を経過しても報知が継続した場合には、次に有利状態が開始されれば、その終了後は特定状態に移行する可能性が高くなるため、有利状態の終了後に特定状態に移行しなかった場合であっても、遊技意欲や興趣を維持して遊技を行わせることができる。
なお、上記構成の遊技機において、有利状態が終了する場合、再度有利状態に制御される確率が所定確率である第1所定状態、及び再度有利状態に制御される確率が所定確率よりも高い特定確率である第2所定状態のいずれかの状態に制御可能であり、有利状態が開始されるときから、当該有利状態が終了した後の所定期間内の間は、いずれの状態であっても同じ報知が行われ、所定期間を経過したとき、第1所定状態であれば当該報知が終了し、第2所定状態であれば当該報知が継続する場合があるように構成してもよい。これにより、有利状態への移行確率が変動する場合であっても、遊技意欲や興趣を維持することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態の付与期待度を変動させるための複数の異なる制御情報(例えば、モード)のうちいずれかを設定可能な制御情報設定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記制御情報設定手段により設定された制御情報に応じて通常状態(例えば、演出区間)を制御可能な通常状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記通常状態において、前記制御情報設定手段により設定された制御情報に応じて異なる確率で第1演出(例えば、ベットランプ変化演出)を実行可能な第1演出手段(例えば、ベットランプ表示部(BL))と、
前記第1演出手段により前記第1演出が実行された回数に応じて異なる演出態様で第2演出(例えば、リールサイドランプ演出)を実行可能な第2演出手段(例えば、リールサイドランプ表示部(SL))と、を備えたことを特徴とする遊技機。
前記第2演出は、非遊技状態において行われる演出であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、通常状態では、有利状態の付与期待度に応じて異なる確率で第1演出が行われ、さらに、第1演出の実行回数に応じて異なる演出態様で第2演出が行われることを可能としている。すなわち、例えば、通常状態において最初から遊技を行っていなくとも、第1演出の実行頻度や第2演出の演出態様を手掛かりとして、有利状態の付与期待度を推測することができる場合があるようになっている。これにより、有利状態への移行確率が変動する場合であっても、遊技意欲や興趣を維持することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、第2演出は非遊技状態において行われるため、第2演出の演出態様はこれから遊技を行おうとする遊技者にとって有効な指標となりうる。これにより、遊技意欲を高めて遊技機の稼働を向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態の付与期待度を変動させるための複数の異なる制御情報(例えば、モード)のうちいずれかを設定可能な制御情報設定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記制御情報設定手段により設定された制御情報に応じて通常状態(例えば、演出区間)を制御可能な通常状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記通常状態において、前記制御情報設定手段により設定された制御情報に応じて異なる確率で特定演出(例えば、ベットランプ変化演出)を実行可能な特定演出手段(例えば、ベットランプ表示部(BL))を備え、
前記特定演出手段は、遊技価値のベット数を表示するベット数表示手段であり、
前記ベット数表示手段の表示態様を通常とは異なる表示態様とすることにより前記特定演出を実行することを特徴とする遊技機。
前記ベット数表示手段は、遊技価値のベット数に対応する複数の表示領域(例えば、「BL1」~「BL3」)を有し、再遊技が作動する場合、前記複数の表示領域の表示内容を順次変化させるベット演出を行うことが可能であり、
前記特定演出が実行される場合には、前記ベット演出において前記複数の表示領域の表示内容を順次変化させる際に、それぞれを通常とは異なる表示態様とすることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、通常状態では、有利状態の付与期待度に応じて異なる確率で特定演出が行われることを可能としている。すなわち、特定演出の実行頻度を手掛かりとして、有利状態の付与期待度を推測することができる場合があるようになっている。これにより、有利状態への移行確率が変動する場合であっても、遊技意欲や興趣を維持することができる。また、上記構成の遊技機によれば、特定演出は、ベット数表示の表示態様を異ならせることによって行われる。したがって、特定演出を行うための専用の演出装置などを設ける必要がなく、遊技中の自然な流れの中で特定演出が行われることを可能としている。これにより、汎用的な構成で、遊技意欲や興趣が向上する演出を行うことができる。
また、上記構成の遊技機によれば、再遊技の作動時には疑似的なベット演出が行われるが、特定演出もこのようなベット演出の流れに沿った態様で行われるようになっている。これにより、より違和感のない態様で遊技意欲や興趣が向上する演出を行うことができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記有利状態の付与期待度を変動させるための複数の異なる制御情報(例えば、モード)のうちいずれかを設定可能な制御情報設定手段(例えば、メインCPU101)と、
前記制御情報設定手段により設定された制御情報に応じて通常状態(例えば、演出区間)を制御可能な通常状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
前記通常状態において、前記制御情報設定手段により設定された制御情報に応じて異なる確率で特定演出(例えば、ベットランプ変化演出)を実行可能な特定演出手段(例えば、ベットランプ表示部(BL))を備え、
前記特定演出手段は、遊技価値のベット数を表示するベット数表示手段であり、
前記ベット数表示手段は、遊技価値のベット数に対応する複数の表示領域(例えば、「BL1」~「BL3」)を有し、再遊技が作動する場合、前記複数の表示領域の表示内容を順次変化させるベット演出を行うことが可能であり、
前記特定演出が実行される場合には、前記ベット演出において前記複数の表示領域の表示内容を順次変化させる際に、それぞれを通常とは異なる表示態様とし、
前記特定演出が実行される場合であってもエラーが発生している場合には、前記複数の表示領域の表示内容を順次変化させず、前記ベット演出における最終的な表示内容を通常とは異なる表示態様として表示することを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、通常状態では、有利状態の付与期待度に応じて異なる確率で特定演出が行われることを可能としている。すなわち、特定演出の実行頻度を手掛かりとして、有利状態の付与期待度を推測することができる場合があるようになっている。これにより、有利状態への移行確率が変動する場合であっても、遊技意欲や興趣を維持することができる。また、上記構成の遊技機によれば、特定演出は、ベット数表示の表示態様を異ならせることによって行われる。したがって、特定演出を行うための専用の演出装置などを設ける必要がなく、遊技中の自然な流れの中で特定演出が行われることを可能としている。これにより、汎用的な構成で、遊技意欲や興趣が向上する演出を行うことができる。
また、上記構成の遊技機によれば、再遊技の作動時には疑似的なベット演出が行われるが、特定演出もこのようなベット演出の流れに沿った態様で行われるようになっている。これにより、より違和感のない態様で遊技意欲や興趣が向上する演出を行うことができる。また、上記構成の遊技機によれば、特定演出がエラー発生中に行われる場合、ベット演出の流れに沿ったものとせず、最終的な表示内容のみが表示されるようになっている。これにより、不具合が発生することを抑制しつつ、エラーが発生した場合であっても、遊技者が得られる情報に差異を生じさせないようにすることができる。
[一詳細例に係る発明18の遊技機]
従来の遊技機において、再遊技役として、例えば、リプレイ図柄によって構成される図柄の組み合わせが表示されることにより入賞する第一の再遊技役と、小役図柄によって構成される図柄の組み合わせが表示される第二の再遊技役と、を備えたものが知られている(例えば、特開2014-124467号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、再遊技役に入賞した場合、通常のベット操作時と同様にベット演出を行うことを可能にしたものもある。
しかしながら、特開2014-124467号公報に示すような遊技機において、このようなベット演出を行う場合、例えば、上述の第二の再遊技役のように、再遊技役とは異なる役の入賞であるように遊技者に認識させることが可能な停止表示態様が表示された場合に、上述の第一の再遊技役のように、再遊技役の入賞であることを遊技者に容易に認識させることが可能な停止表示態様が表示された場合と同様のベット演出が行われるとすれば、遊技者を困惑させてしまう場合があるという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、再遊技役の停止表示態様を複数有する場合であっても、遊技者が困惑してしまうことを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
再遊技役の停止表示態様が表示されたことに応じて、再遊技を作動させることが可能な再遊技作動手段(例えば、メインCPU101)と、
再遊技が作動する場合、ベット演出を行うことが可能なベット演出手段(例えば、ベットランプ表示部(BL))と、を備えた遊技機であって、
再遊技役の停止表示態様には、再遊技役の入賞であることを遊技者に認識させることを容易とする第1の停止表示態様(例えば、通常再遊技表示態様)と、再遊技役とは異なる役の入賞であるように遊技者に認識させることが可能な第2の停止表示態様(例えば、特別再遊技表示態様)と、いずれの役の入賞であるかを遊技者に認識させることを困難とする第3の停止表示態様(例えば、特殊再遊技表示態様)と、が含まれ、
前記ベット演出手段は、少なくとも、前記第1の停止表示態様が表示された場合と、前記第3の停止表示態様が表示された場合と、で異なる演出態様のベット演出を行うことが可能であることを特徴とする遊技機。
前記ベット演出手段は、前記第1の停止表示態様が表示された場合と、前記第2の停止表示態様が表示された場合と、前記第3の停止表示態様が表示された場合と、で異なる演出態様のベット演出を行うことが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
特定の再遊技役(例えば、「F_確定チェリー」)に当籤した場合、所定の手順(例えば、右第1停止)で停止操作が行われた場合には前記第1の停止表示態様を表示させ、前記所定の手順とは異なる手順(例えば、右第1停止以外)、且つ特定のタイミング(例えば、押下位置○となるタイミング)で停止操作が行われた場合には前記第2の停止表示態様を表示させ、前記所定の手順とは異なる手順(例えば、右第1停止以外)、且つ前記特定のタイミングとは異なるタイミング(例えば、押下位置×となるタイミング)で停止操作が行われた場合には前記第3の停止表示態様を表示させることが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、再遊技役の入賞であることを遊技者に認識させることを容易とする第1の停止表示態様といずれの役の入賞であるかを遊技者に認識させることを困難とする第3の停止表示態様との間、あるいは、再遊技役の入賞であることを遊技者に認識させることを容易とする第1の停止表示態様と再遊技役とは異なる役の入賞であるように遊技者に認識させることが可能な第2の停止表示態様といずれの役の入賞であるかを遊技者に認識させることを困難とする第3の停止表示態様との間でベット演出の演出態様を異ならせることを可能としている。これにより、再遊技役の停止表示態様を複数有する場合であっても、遊技者が困惑してしまうことを防止することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、特定の再遊技役に当籤した場合、第1の停止表示態様、第2の停止表示態様、及び第3の停止表示態様のいずれも表示される可能性があり、例えば、停止表示態様の相違によって遊技性を変動させることなども可能であるが、このような場合であっても、適切なベット演出を行うことが可能となる。さらに、ベット演出によってその遊技性を示唆することもできる。
[一詳細例に係る発明19の遊技機]
従来の遊技機において、楽曲の構成内容が異なる複数の楽曲パターンを有し、特定状態(例えば、特別遊技状態)中は選択された一の楽曲パターンによる楽曲が出力されることを可能としたものが知られている(例えば、特開2015-142693号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、特定状態中に、例えば、電断やエラーなどの事象が発生した場合、楽曲の出力は中断される。そして、発生した事象が解消された場合、楽曲の出力を中断した箇所から再開することもできるし、最初から再開することもできる。
しかしながら、いずれの再開の態様であっても、遊技者に違和感を与えてしまう場合が少なくない。したがって、楽曲演出において、中断事象が発生した後再開する場合には、さらなる工夫をなすことが求められる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、楽曲演出において、中断事象が発生した後再開する場合に、遊技者に違和感を与えてしまうことを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
特定状態(例えば、疑似ボーナス)中に楽曲を出力可能な楽曲出力手段(例えば、スピーカ群84)と、複数の楽曲パターンの中から前記楽曲出力手段により出力される楽曲パターンを選択可能な楽曲パターン選択手段(例えば、サブCPU201)と、を備えた遊技機であって、
前記複数の楽曲パターンには、少なくとも、第1固有部(例えば、イントロ部A)と共通部とで構成された第1楽曲パターン(例えば、図119の(a)に示す楽曲演出データ1)と、第2固有部(例えば、イントロ部C)と前記共通部とで構成された第2楽曲パターン(例えば、図119の(c)に示す楽曲演出データ3)と、が含まれ、
前記楽曲出力手段は、
前記第1楽曲パターンが選択された場合、前記第1固有部の楽曲を出力した後、前記共通部の楽曲を繰り返し出力することが可能であり、
前記第2楽曲パターンが選択された場合、前記第2固有部の楽曲を出力した後、前記共通部の楽曲を繰り返し出力することが可能であり、
前記楽曲パターン選択手段により前記特定状態中の特定のタイミングでいずれかの楽曲パターンが選択された後、前記特定状態中に中断事象(例えば、電断、エラー、ドア開放など)が発生して前記楽曲出力手段による楽曲の出力が中断された場合、いずれの楽曲パターンが選択されていたか否かにかかわらず、前記楽曲出力手段による楽曲の出力が再開されるときには、前記第2楽曲パターンの楽曲を最初から出力することを特徴とする遊技機。
前記複数の楽曲パターンは、前記特定状態の延長が決定されたことを報知するものであり、
前記第1楽曲パターンは、前記特定状態が開始されるときから楽曲の出力が開始されるパターンであり、
前記第2楽曲パターンは、前記特定状態の中途において楽曲の出力が開始されるパターンであることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、流れ出しの部分のみが異なり、あとは共通の楽曲が出力される複数の楽曲演出が実行可能である場合に、いずれの楽曲演出が実行されていたとしても、中断事象が発生した後再開する場合には特定の楽曲演出が最初から再開されるようにしている。すなわち、中断事象が発生した後再開する場合の態様が同じとなるようにしている。これにより、楽曲演出において、中断事象が発生した後再開する場合に、遊技者に違和感を与えてしまうことを防止することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、楽曲演出は特定状態の延長を報知する演出として用いられる。そして、中断事象が発生した後再開する場合には、常に特定状態の延長がその中途において報知される楽曲演出が最初から再開されるようにしている。これにより、楽曲演出の興趣を高めつつ、演出再開時の違和感をより軽減することができる。
[一詳細例に係る発明20の遊技機]
従来の遊技機において、ベットされた遊技価値が第1の量であれば、所定の図柄の組合せが表示されることが許可されることを決定可能とする一方、特定の図柄の組合せが表示されることが許可されることを決定可能とせず、ベットされた遊技価値が第2の量であれば、特定の図柄の組合せが表示されることが許可されることを決定可能とする一方、所定の図柄の組合せが表示されることが許可されることを決定可能としないことで、ベットされた遊技価値の量に応じて遊技性を変動させることを可能としたものが知られている(例えば、特開2006-230776号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、遊技性を変動させることを可能とする反面、現在の状態や表示されることが許可される図柄の組合せの種類などの遊技性に関する情報を正確に把握することは難しくなるため、遊技の難易度が高くなる。それゆえ、このような情報はできるだけ遊技者に示されることが望ましい。
しかしながら、例えば、液晶表示装置などの表示装置が搭載された遊技機ではこのような情報を表示することが可能である一方、表示装置が搭載されない遊技機ではこのような情報を表示することができない場合がある。また、表示装置が搭載された遊技機でこのような情報を表示するものとすると、表示装置の表示領域において演出に用いることが可能な領域を制限してしまう場合もある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、汎用的な構成で遊技性に関する情報を示すことができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能であり、遊技者の停止操作に応じて図柄の変動表示を停止させることで遊技を行う遊技機であって、
遊技者の停止操作を受け付けることが可能な停止操作手段(例えば、ストップボタン17L,17C,17R)と、
前記停止操作手段において、遊技者の停止操作を受け付けることを可能とする第1状態(例えば、「停止許可時」)、及び遊技者の停止操作を受け付けることを可能としない第2状態(例えば、「停止許可時以外」)のいずれの状態であるかを表示可能な停止状態報知手段(例えば、停止状態報知部117L,117C,117R)と、を備え、
前記停止状態報知手段は、前記第1状態の表示態様及び前記第2状態の表示態様により遊技性に関する情報を示唆可能であることを特徴とする遊技機。
ベットされた遊技価値量に応じて、表示が許可される図柄の組合せを決定可能な表示決定手段(例えば、内部抽籤処理及びリール停止制御処理を行うメインCPU101)と、
ベットされた遊技価値量と前記表示決定手段による決定結果とに応じて、遊技性を変動させることが可能な遊技性変動手段(例えば、2BBフラグ間3枚ベット状態と、3BBフラグ間3枚ベット状態と、で遊技性を変動させることが可能なメインCPU101)と、備え、
前記表示決定手段は、
ベットされた遊技価値量が第1の量(例えば、3枚)であるとき、第1特別図柄の組合せ(例えば、3BBに係る図柄の組合せである「BB02」)の表示を許可することを決定可能とし、
前記第1特別図柄の組合せの表示が許可されている状態(例えば、3BBフラグ間)であっても、ベットされた遊技価値量が第2の量(例えば、2枚)である遊技では前記第1特別図柄の組合せの表示を許可することを決定可能とせず、
ベットされた遊技価値量が前記第2の量であるとき、第2特別図柄の組合せ(例えば、2BBに係る図柄の組合せである「BB01」)の表示を許可することを決定可能とし、
前記第2特別図柄の組合せの表示が許可されている状態(例えば、2BBフラグ間)であっても、ベットされた遊技価値量が前記第1の量である遊技では前記第2特別図柄の組合せの表示を許可することを決定可能とせず、
前記遊技性変動手段は、少なくとも、前記第1特別図柄の組合せの表示が許可されている状態であってベットされた遊技価値量が前記第1の量であるときと、前記第2特別図柄の組合せの表示が許可されている状態であってベットされた遊技価値量が前記第1の量であるときと、で遊技性を変動させることが可能であり、
前記停止状態報知手段は、
前記第1状態の表示態様により、今回の遊技で前記第1特別図柄の組合せ又は前記第2特別図柄の組合せが表示可能である場合にはその旨を示唆可能であり、
前記第2状態の表示態様により、前記第1特別図柄の組合せの表示が許可されている状態又は前記第2特別図柄の組合せの表示が許可されている状態である場合にはその旨を示唆可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
複数の図柄を複数列に変動表示可能であり、遊技者の停止操作に応じて図柄の変動表示を停止させることで遊技を行う遊技機であって、
遊技者の停止操作を受け付けることが可能な停止操作手段(例えば、ストップボタン17L,17C,17R)と、
前記停止操作手段において、遊技者の停止操作を受け付けることを可能とする第1状態(例えば、「停止許可時」)、及び遊技者の停止操作を受け付けることを可能としない第2状態(例えば、「停止許可時以外」)のいずれの状態であるかを表示可能な停止状態報知手段(例えば、停止状態報知部117L,117C,117R)と、
遊技状態(例えば、図120に示す遊技状態)に応じて、表示が許可される図柄の組合せを決定可能な表示決定手段(例えば、内部抽籤処理及びリール停止制御処理を行うメインCPU101)と、
を備え、
前記停止状態報知手段は、
前記第1状態の表示態様により前記表示決定手段による決定結果を示唆可能であり、
前記第2状態の表示態様により遊技状態を示唆可能であることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、停止操作が受付可能となっているか否かを報知するための報知手段を用いて遊技性に関する情報を示唆可能としたことから、遊技性に関する情報を報知するための報知手段を設ける必要がなくなる。したがって、汎用的な構成で遊技性に関する情報を示すことができる。
また、上記構成の遊技機によれば、ベットされた遊技価値量に応じていずれの種類の特別図柄の組合せの表示を許可するか否かが決定される。また、すでにいずれかの特別図柄の組合せの表示が許可されている状態であったとしても、当該特別図柄の組合せが表示されるか否かはベットされた遊技価値量に応じて変動するようになっている。また、ベットされた遊技価値量と、いずれの種類の特別図柄の組合せの表示が許可されている状態であるかと、に応じて遊技性を変動させることを可能としている。そして、停止操作が受付可能となっているか否かを報知するための報知手段を用いて、今回の遊技で表示が許可される特別図柄の組合せがある場合にはその旨を報知するとともに、いずれの種類の特別図柄の組合せの表示が許可されている状態であるかも報知される。したがって、遊技性が複雑な場合であっても、その遊技性に関する情報を適切に報知することができる。
上記構成の遊技機によれば、停止操作が受付可能となっているか否かを報知するための報知手段を用いて遊技状態及び表示が許可される図柄の組合せを示唆可能としてもよい。これにより、汎用的な構成で遊技者の所望する情報を適切に報知することができる。
[一詳細例に係る発明21の遊技機]
従来の遊技機において、出玉率を6段階のうちの1つの設定段階に設定し、設定された設定値に基づいて抽籤が行われることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2004-24557号公報参照)。
しかしながら、このような遊技機では、遊技店側は6段階の範囲内でしか遊技者の有利度合い(遊技性)を選択することができず、運用の幅が限られてしまうという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、予め設計された設定段階の数よりも多い選択肢で遊技性を選択することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能であり、遊技者の停止操作に応じて図柄の変動表示を停止させることで遊技を行う遊技機(例えば、パチスロ1)であって、
有利度合いの異なる複数段階の設定値のうちいずれかの設定値を決定可能な設定値決定手段(例えば、設定変更確認処理を行うメインCPU101)と、
前記設定値決定手段により決定された設定値に応じた条件で内部当籤役を決定可能な役抽籤手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、を備え、
前記役抽籤手段は、
前記設定値決定手段により第1の設定値(例えば、設定6)が決定されている場合に、特定の特別役(例えば、ボーナス1)を所定確率で決定可能であり、
前記設定値決定手段により第2の設定値(例えば、設定1~5)が決定されている場合に、前記特定の特別役を決定可能とせず、又は前記特定の特別役を前記所定確率よりも低い確率で決定し、
前記特定の特別役は、持ち越し可能な役であり、且つ、前記特定の特別役が持ち越されている状態で前記設定値決定手段により新たに設定値が決定された場合であっても当該状態が維持されるように構成され、
前記設定値決定手段により前記第2の設定値が決定されている場合、前記特定の特別役が持ち越されている状態と、前記特定の特別役が持ち越されていない状態とで有利度合いを異ならせることが可能であることを特徴とする遊技機。
前記特定の特別役が持ち越されていない状態において、前記設定値決定手段により前記第2の設定値が決定されている場合、前記特定の特別役が持ち越されている状態に遷移させるための操作指示を可能とする操作指示手段(例えば、操作指示(画面)を表示する表示装置11)をさらに備えたことを特徴とする上記に記載の遊技機。
遊技者に有利な有利状態(例えば、有利区間)を制御する有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、前記有利状態が終了したときに、前記有利状態への移行判定に関する情報を初期化する初期化手段と(例えば、メインCPU101)、を備え、前記有利状態は、遊技価値が増加する増加状態(例えば、増加区間)と、遊技価値が増加しない非増加状態(例えば、演出区間)とを含み、前記設定値決定手段により前記第2の設定値が決定されている場合、前記特定の特別役が持ち越されている状態のほうが、前記特定の特別役が持ち越されていない状態よりも、少なくとも前記増加状態が開始されてから前記有利状態の終了により前記初期化手段による初期化が行われるまでの平均期間が長いことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技者の有利度合いが異なる複数段階(例えば、設定1~6の6段階)の設定値のうちいずれかの設定値を設定可能とすることで、遊技店側は遊技者の有利度合い(遊技性)を(この設定値分の選択肢の中から)選択することができるのみならず、特定の設定値(例えば、設定6)をセットして特定の特別役(例えば、ボーナス1)を持ち越した状態とするか否か、及び当該状態においていずれの設定値をセットするかによってさらに遊技者の有利度合い(遊技性)を選択することが可能となる。それゆえ、予め設計された設定段階の数よりも多い選択肢で遊技性を選択することが可能となる。
また、上記構成の遊技機によれば、遊技者の有利度合い(遊技性)を選択するための操作指示を可能とすることで、操作者はその技量にかかわらず遊技者の有利度合い(遊技性)を適切に選択することができるようになる。それゆえ、予め設計された設定段階の数よりも多い選択肢で遊技性を選択することを可能とした場合であっても、それによって操作者が困惑してしまうことを防止できる。
また、上記構成の遊技機によれば、所定の設定値(例えば、設定1~5)がセットされている場合、特定の特別役が持ち越されている状態のほうが、特定の特別役が持ち越されていない状態よりも、少なくとも増加状態(例えば、増加区間)が開始されてから有利状態(例えば、有利区間)が終了して有利状態への移行判定に関する情報が初期化されるまでの平均期間が長くなるようにして、遊技者の有利度合いを異ならせることを可能としている。これにより、遊技者にとってより関心の高い態様で遊技性を選択することができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
[一詳細例に係る発明22の遊技機]
従来の遊技機において、遊技を行う状態として、通常区間と有利区間とを設定可能であり、有利区間において演出状態がAT状態(有利状態)に設定され、有利区間の終了時においてAT状態である場合にはAT状態について予め定められた終了条件が成立していなくても初期化処理によって強制的にAT状態を終了させることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2017-185099号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、射幸性が過度に高くなってしまうことは抑制できるものの、有利状態がその途中で突然終了してしまうことから、遊技者が不快感などを抱き、遊技の興趣を低下させてしまう場合があるという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者の感情にも配慮した遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能であり、遊技者の停止操作に応じて図柄の変動表示を停止させることで遊技を行う遊技機(例えば、パチスロ1)であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、疑似ボーナス)と、前記有利状態に移行する期待度を変動させることが可能な特定状態(例えば、演出区間)と、前記有利状態及び前記特定状態とは異なる初期状態(例えば、非有利区間)と、を有し、各状態間の移行制御を行う状態制御手段(例えば、メインCPU101)を備え、
前記特定状態は、前記有利状態に移行する期待度が高い第1特定状態(例えば、有利区間の第1区間)と、前記有利状態に移行する期待度が低い第2特定状態(例えば、有利区間の第2区間)と、を含み、
前記状態制御手段は、
前記特定状態において、前記有利状態への移行条件が満たされた場合(例えば、疑似ボーナス当籤となった場合)、前記有利状態に制御し、
前記有利状態及び前記特定状態を一連の有利区間とし、当該一連の有利区間における遊技期間を管理し、管理期間が所定期間となったとき(例えば、有利区間ゲーム数カウンタの値が通常リミット処理(ゲーム数)が実行される値となったとき)に、前記有利状態及び前記特定状態のいずれの状態であっても、前記初期状態に制御し、
前記管理期間が前記所定期間となる前に、前記有利状態が終了したとき、前記初期状態に制御し、
前記初期状態に制御する場合には、前記管理期間を初期化し、
前記初期状態において、前記特定状態への移行条件が満たされた場合(例えば、有利区間当籤となった場合)、前記第1特定状態に制御することを特徴とする遊技機。
前記状態制御手段は、前記有利状態において、延長条件が満たされた場合、前記有利状態の遊技期間を延長することが可能であり、
前記有利状態の遊技期間が延長される場合、前記所定期間を超えないように前記有利状態の遊技期間を延長することが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、有利状態及び特定状態は一連の有利区間として管理され、管理期間が所定期間となったときには、この一連の有利区間が強制的に終了されて初期状態に制御される。また、所定期間となる前に有利状態が終了したときにも初期状態に制御される。また、初期状態に制御される場合には、管理期間が初期化される。そして、特定状態は、有利状態に移行する期待度が高い第1特定状態と、有利状態に移行する期待度が低い第2特定状態とを含むが、初期状態から特定状態に移行する場合には第1特定状態に制御される。すなわち、本来的には不利である初期状態に移行した場合であっても、初期状態から移行した特定状態(第1特定状態)では有利状態に移行する期待度が高くなり、さらに、一連の有利区間が強制的に終了される可能性も低くなる。それゆえ、射幸性が過度に高くなってしまうことを抑制しつつも、遊技者が不快感などを抱くことを防止することができるので、遊技者の感情にも配慮することを可能としている。
また、上記構成の遊技機によれば、有利状態の遊技期間が延長される場合であっても、延長される期間が一連の有利区間が強制的に終了されてしまう期間を超えないようになっている。すなわち、有利区間の遊技期間を変動可能としつつも、余剰な遊技期間が延長されることは抑制している。それゆえ、遊技の興趣は維持しつつも、射幸性が過度に高くなってしまうことを適切に抑制することができる。
[一詳細例に係る発明23の遊技機]
従来の遊技機において、特別役の持越状態を再遊技役の当籤確率の高い高RT状態とし、当該高RT状態において有利状態(例えば、AT状態)に制御することを可能にしたものが知られている(例えば、特開2015-202330号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、特別役の持越状態では、例えば特定の図柄の組合せが表示された場合であってもRT状態は遷移しない。このため、有利状態では単一のRT状態が維持されることになり、有利状態の有利度合いの変化に乏しいという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、特別役の持越状態を有利状態に制御可能とする場合であっても、有利状態の有利度合いを変化に富んだものとすることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3CL,3CR,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに応じて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、
特別役(例えば、RB)が内部当籤役として決定された場合に、前記特別役に係る図柄の組合せが表示されるまで前記特別役の持越状態(例えば、RB持越中)に制御する持越手段(例えば、持越役格納領域に持越情報を格納するメインCPU101)と、
再遊技役の当籤確率が異なる第1特定状態(例えば、RT2)及び第2特定状態(例えば、RT3)を少なくとも有し、前記持越状態でないとき、表示された図柄の組合せに応じて各状態間の移行制御を行う特定状態制御手段(例えば、RT状態を遷移させるメインCPU101)と、
特定の開始条件が満たされた場合、特定の終了条件が満たされるまで、遊技者に有利な停止操作の情報が報知可能な有利状態(例えば、AT状態)に制御する有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特定状態において前記持越状態となったとき、当該持越状態において前記第1特定状態の再遊技役の当籤確率にしたがって内部当籤役を決定し、
前記第2特定状態において前記持越状態となったとき、当該持越状態において前記第2特定状態の再遊技役の当籤確率にしたがって内部当籤役を決定し、
前記第1特定状態において前記持越状態となったときと、前記第2特定状態において前記持越状態となったときとでハズレとなる確率が異なり、
前記特別役に係る図柄の組合せは、前記持越状態において前記ハズレとなったとき、遊技者の停止操作の態様にかかわらず表示されるように構成され、
前記特定の開始条件は、前記特別役が内部当籤役として決定された場合に満たされることが可能であり、
前記特定の終了条件は、前記特別役に係る図柄の組合せが表示された場合に満たされることが可能であることを特徴とする遊技機。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3CL,3CR,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から内部当籤役を決定可能な内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と遊技者の停止操作とに応じて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、
特別役(例えば、RB)が内部当籤役として決定された場合に、前記特別役に係る図柄の組合せが表示されるまで前記特別役の持越状態(例えば、RB持越中)に制御する持越手段(例えば、持越役格納領域に持越情報を格納するメインCPU101)と、
再遊技役の当籤確率が異なる第1特定状態(例えば、RT2)及び第2特定状態(例えば、RT3)を少なくとも有し、前記持越状態でないとき、表示された図柄の組合せに応じて各状態間の移行制御を行う特定状態制御手段(例えば、RT状態を遷移させるメインCPU101)と、
遊技者に有利な停止操作の情報が報知可能な有利状態(例えば、AT状態)として第1有利状態(例えば、第1増加区間)及び第2有利状態(例えば、第2増加区間)を少なくとも有し、第1の開始条件が満たされた場合、第1の終了条件が満たされるまで前記第1有利状態に制御し、第2の開始条件が満たされた場合、第2の終了条件が満たされるまで前記第2有利状態に制御する有利状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記内部当籤役決定手段は、
前記第1特定状態において前記持越状態となったとき、当該持越状態において前記第1特定状態の再遊技役の当籤確率にしたがって内部当籤役を決定し、
前記第2特定状態において前記持越状態となったとき、当該持越状態において前記第2特定状態の再遊技役の当籤確率にしたがって内部当籤役を決定し、
前記第1特定状態において前記持越状態となったときと、前記第2特定状態において前記持越状態となったときとでハズレとなる確率が異なり、
前記特別役に係る図柄の組合せは、前記持越状態において前記ハズレとなったとき、遊技者の停止操作の態様にかかわらず必ず表示されるように構成され、
前記第1の開始条件は、前記特別役が内部当籤役として決定された場合に満たされることが可能であり、
前記第1の終了条件は、前記特別役に係る図柄の組合せが表示された場合に満たされることが可能であり、
前記第1の開始条件と前記第2の開始条件とは異なる条件であり、
前記第1の終了条件と前記第2の終了条件とは異なる条件である、ことを特徴とする遊技機。
前記図柄表示手段は、4列以上の列で前記複数の図柄を変動表示可能に構成されることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別役の持越状態では、特別役に当籤したときの再遊技役の当籤確率が引き継がれて内部当籤役が決定される。これにより、特別役の持越状態ではハズレとなる確率が異なる。そして、特別役の持越状態においてハズレとなった場合には特別役に係る図柄の組合せが必ず表示される。また、特別役に当籤してから特別役に係る図柄の組合せが表示されるまでの期間は、有利状態に制御することが可能となっている。すなわち、特別役に当籤したときの再遊技役の当籤確率に応じて有利状態の有利度合いを変化させることが可能となっている。それゆえ、特別役の持越状態を有利状態に制御可能とする場合であっても、有利状態の有利度合いを変化に富んだものとすることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、特別役に当籤したときに開始し、特別役に係る図柄の組合せが表示されたときに終了する第1有利状態に加え、特別役に当籤したこととは異なる条件で開始し、特別役に係る図柄の組合せが表示されたこととは異なる条件で終了する第2有利状態が設けられるようにしてもよい。これにより、特別役に当籤しない場合であっても有利状態に制御されることを期待できるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、図柄の表示列は4列以上であることが望ましい。これにより、図柄配置の自由度を高め、工数を増加させることなく図柄配列に違和感のない遊技機を提供することができる。
[一詳細例に係る発明24の遊技機]
従来の遊技機において、特別役(例えば、ボーナス役)の持ち越し状態中において、特定の条件が満たされた場合に、遊技者に有利な有利状態(例えば、ART状態)に移行させ、当該有利状態において遊技価値を増加させることを可能にしたものが知られている(例えば、特開2015-73810号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、遊技の興趣を高めるため、有利状態付与の態様をより多様化しようとする工夫がなされる。しかしながら、このような工夫をなせばなすほど、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量も増大してしまうため、この点にも配慮した工夫をなすことが求められる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた特典を付与可能な遊技機(例えば、パチスロ1)であって、
特定役(例えば、別制御例(その3)の「F_共通ベル」)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記役決定手段により決定された当籤役と、前記停止操作検出手段が検出した停止操作態様に応じて前記可変表示部の変動を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、表示装置11)と、
前記報知手段による報知の実行が許容される特別遊技状態(例えば、有利状態)を制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別遊技状態に関する処理の実行に際して異なる有利度合いが付与された第1特定遊技状態(例えば、安定状態)及び第2特定遊技状態(例えば、荒波状態)を制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記停止制御手段は、前記特定役が当籤役として決定された単位遊技において、前記停止操作検出手段が特定の表示列(例えば、左リール3L)における停止操作を第1タイミングで検出した場合には第1結果表示(例えば、第1出目)を導出し、前記第1タイミングとは異なる第2タイミングで検出した場合には前記第1結果表示とは異なる第2結果表示(例えば、第2出目)を導出することが可能であり、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のいずれの状態でもない非特定遊技状態(例えば、初期状態)において、前記第1結果表示が導出された場合には前記第1特定遊技状態に制御し、前記第2結果表示が導出された場合には前記第2特定遊技状態に制御し、
前記第1特定遊技状態において、前記第1結果表示が導出された場合には前記第1特定遊技状態を維持し、前記第2結果表示が導出された場合には前記第2特定遊技状態に移行させ、
前記第2特定遊技状態において、前記第1結果表示及び前記第2結果表示のいずれの結果表示が導出された場合にも前記第2特定遊技状態を維持することを特徴とする遊技機。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた特典を付与可能な遊技機(例えば、パチスロ1)であって、
特定役(例えば、別制御例(その3)の「F_共通ベル」)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記役決定手段により決定された当籤役と、前記停止操作検出手段が検出した停止操作態様に応じて前記可変表示部の変動を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、表示装置11)と、
前記報知手段による報知の実行が許容される特別遊技状態(例えば、有利状態)を制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別遊技状態に関する処理の実行に際して異なる有利度合いが付与された第1特定遊技状態(例えば、EX状態)、第2特定遊技状態(例えば、安定状態)及び第3特定遊技状態(例えば、荒波状態)を制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記停止制御手段は、前記特定役が当籤役として決定された単位遊技において、前記停止操作検出手段が特定の表示列(例えば、左リール3L)における停止操作を第1タイミングで検出した場合には第1結果表示(例えば、第1出目)を導出し、前記第1タイミングとは異なる第2タイミングで検出した場合には前記第1結果表示とは異なる第2結果表示(例えば、第2出目)を導出することが可能であり、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記第1特定遊技状態、前記第2特定遊技状態及び前記第3遊技状態のいずれの状態でもない非特定遊技状態(例えば、初期状態)において、前記第1結果表示が導出された場合には前記第1特定遊技状態に制御し、前記第2結果表示が導出された場合には前記第2特定遊技状態に制御し、
前記第1特定遊技状態において、前記第1結果表示が導出された場合には前記第1特定遊技状態を維持し、前記第2結果表示が導出された場合には前記第3特定遊技状態に移行させ、
前記第2特定遊技状態において、前記第2結果表示が導出された場合には前記第2特定遊技状態を維持し、前記第1結果表示が導出された場合には前記第3特定遊技状態に移行させることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、有利状態)に関する処理の実行に際して異なる有利度合いが付与された第1特定遊技状態(例えば、安定状態)及び第2特定遊技状態(例えば、荒波状態)が設けられ、特定役(例えば、別制御例(その3)の「F_共通ベル」)は、遊技者の停止操作態様に応じて第1結果表示(例えば、第1出目)又は第2結果表示(例えば、第2出目)を導出可能とする。そして、非特定遊技状態(例えば、初期状態)において、第1結果表示が導出された場合には第1特定遊技状態に制御し、第2結果表示が導出された場合には第2特定遊技状態に制御し、第1特定遊技状態において、第1結果表示が導出された場合には第1特定遊技状態を維持し、第2結果表示が導出された場合には第2特定遊技状態に移行させ、第2特定遊技状態において、第1結果表示及び第2結果表示のいずれの結果表示が導出された場合にも第2特定遊技状態を維持するように構成される。これにより、簡易な構成で遊技者にその遊技性を選択可能とする余地を与えることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、有利状態)に関する処理の実行に際して異なる有利度合いが付与された第1特定遊技状態(例えば、EX状態)、第2特定遊技状態(例えば、安定状態)及び第3特定遊技状態(例えば、荒波状態)が設けられ、特定役(例えば、別制御例(その3)の「F_共通ベル」)は、遊技者の停止操作態様に応じて第1結果表示(例えば、第1出目)又は第2結果表示(例えば、第2出目)を導出可能とする。そして、非特定遊技状態(例えば、初期状態)において、第1結果表示が導出された場合には第1特定遊技状態に制御し、第2結果表示が導出された場合には第2特定遊技状態に制御し、第1特定遊技状態において、第1結果表示が導出された場合には第1特定遊技状態を維持し、第2結果表示が導出された場合には第3特定遊技状態に移行させ、第2特定遊技状態において、第2結果表示が導出された場合には第2特定遊技状態を維持し、第1結果表示が導出された場合には第3特定遊技状態に移行させるように構成される。これにより、簡易な構成で遊技者にその遊技性を選択可能とする余地を与えることができるため、有利状態の付与に関する制御負荷や情報量が増大してしまうことを抑制しつつ、その遊技性を多様化することができる。
[示唆報知に係る発明1~発明3の遊技機]
従来の遊技機において、例えば、BB遊技状態の終了時に、設定値を示唆可能な設定示唆演出を行うことを可能としたものが知られている(例えば、特開2003-245403号公報参照)。
ところで、このような遊技機において、上述した設定示唆演出のような遊技者の有利度合いの報知を行う場合、その報知内容があまりに直截的であると、遊技者の有利度合いが低い場合に遊技の興趣を低下させてしまう場合がある一方、その報知内容があまりに婉曲的であると、遊技者に設定値を推測する楽しみを享受させにくくしてしまう場合がある。したがって、このような遊技者の有利度合いの報知を行う場合にあっては、その信頼度をいかに設定するかが重要となる。
また、このような遊技機では、遊技者の遊技操作(例えば、停止操作)にしたがって利益が変動するところに本来的な面白みが生じるものであるが、遊技者の有利度合いの報知が遊技者の遊技操作と離れて行われるものであると、このような面白みが薄れてしまうという問題も生じる可能性もある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技の面白みを生かしつつ、適切な信頼度で有利度合いの報知を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
特別条件が成立したことに応じて特別遊技状態(例えば、RB状態)を開始させ、当該特別遊技状態において所定回数(例えば、8回)の入賞が発生したことに応じて当該特別遊技状態を終了させる特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者に種々の情報を報知可能な報知手段(例えば、表示装置11)と、を備え、
前記当籤役決定手段は、前記特別遊技状態において、入賞が発生した場合に所定量(例えば、15枚)の遊技価値が付与される第1役(例えば、「F_RBJAC役A」)と、入賞が発生した場合に前記所定量よりも少ない特定量(例えば、1枚)の遊技価値が付与される第2役(例えば、「F_RBJAC役B」)と、を当籤役として決定可能であり、
前記停止制御手段は、前記第2役が当籤役として決定された場合、遊技者が特定の停止操作(例えば、特殊手順)を行った場合には入賞を発生させない制御が可能であり、
前記報知手段は、前記特別遊技状態において、前記第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった場合に、遊技者の有利度合いを示唆する示唆報知(例えば、設定示唆演出)を行うことが可能であり、
前記示唆報知は、前記特別遊技状態において、前記第2役が当籤役として決定された回数が多いほど、報知内容の信頼度が高まることを特徴とする遊技機。
前記報知手段は、前記特別遊技状態において、前記第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数(例えば、背景表示領域(BG)における色)を報知可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記特別遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において前記所定回数よりも多い特定回数(例えば、12回)の遊技が行われた場合にも前記特別遊技状態を終了させ、
前記特別遊技状態は、前記第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数が前記所定回数よりも少ない特別回数(例えば、5回)以上となった場合、前記第2役について入賞を発生させないと前記特別遊技状態中に付与される遊技価値量が遊技者に不利となるように構成され、
前記示唆報知は、前記第2役が当籤役として決定された回数が前記特別回数以上となった場合に、報知内容の信頼度が最も高まることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、RB状態)は、所定回数(例えば、8回)の入賞が発生した場合に終了する。また、特別遊技状態では、入賞が発生した場合に所定量(例えば、15枚)の遊技価値が付与される第1役(例えば、「F_RBJAC役A」)と、入賞が発生した場合に前記所定量よりも少ない特定量(例えば、1枚)の遊技価値が付与される第2役(例えば、「F_RBJAC役B」)と、を当籤役として決定可能である。また、第2役が当籤役として決定された場合、遊技者が特定の停止操作(例えば、特殊手順)を行った場合には入賞を発生させない制御が可能であり、第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった場合に、遊技者の有利度合いを示唆する示唆報知(例えば、設定示唆演出)を行うことが可能である。そして、示唆報知は、特別遊技状態において、第2役が当籤役として決定された回数が多いほど、報知内容の信頼度が高まるように構成される。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、遊技者の遊技操作(例えば、停止操作)の技量に応じて特別遊技状態中の利益(例えば、遊技価値量)が変動するとともに、示唆報知の実行頻度も変動する。そして、示唆報知が行われる機会を得るごとにその信頼度が高まるように構成されている。それゆえ、遊技の面白みを生かしつつ、適切な信頼度で有利度合いの報知を行うことができる。
また、上記構成の遊技機によれば、特別遊技状態において、第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数(例えば、背景表示領域(BG)における色)を報知可能に構成される。これにより、遊技者は、例えば、特別遊技状態における遊技の進行状況や示唆報知の現在の信頼度などを適切に認識することができるため、遊技者の所望する情報を提供して遊技の興趣を高めることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、特別遊技状態は、所定回数よりも多い特定回数(例えば、12回)の遊技が行われた場合にも終了する。そのため、特別遊技状態は、第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数が所定回数よりも少ない特別回数(例えば、5回)以上となった場合、第2役について入賞を発生させないと特別遊技状態中に付与される遊技価値量が遊技者に不利となるように構成される。そして、示唆報知は、第2役が当籤役として決定された回数が特別回数以上となった場合に、報知内容の信頼度が最も高まるように構成される。これにより、例えば、第2役が当籤役として決定された回数が多くなり、第1役が所定回数入賞することなく特別遊技状態が終了することとなった場合であっても、遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
特別条件が成立したことに応じて特別遊技状態(例えば、RB状態)を開始させ、当該特別遊技状態において所定回数(例えば、8回)の入賞が発生したことに応じて当該特別遊技状態を終了させる特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者に種々の情報を報知可能な報知手段(例えば、表示装置11)と、を備え、
前記停止制御手段は、特定役(例えば、「F_RBJAC役B」)が当籤役として決定された場合、遊技者が特定のタイミングで停止操作を行った場合(例えば、特殊手順にて停止操作を行った場合)には入賞を発生させず、遊技者が前記特定のタイミングとは異なる所定のタイミングで停止操作を行った場合(例えば、第1入賞手順にて停止操作を行った場合)には所定の図柄の組合せ(例えば、「FRU171」の図柄組合せ)が表示されて入賞を発生させ、遊技者が前記特定のタイミング及び前記所定のタイミングとは異なるタイミングで停止操作を行った場合(例えば、第2入賞手順にて停止操作を行った場合)には前記所定の図柄の組合せとは異なる特定の図柄の組合せ(例えば、他の複数の図柄組合せ)が表示されて入賞を発生させる制御が可能であり、
前記報知手段は、前記特別遊技状態において、前記特定役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった場合、及び前記特定役が当籤役として決定された場合であって前記所定の図柄の組合せが表示されて入賞が発生した場合に、遊技者の有利度合いを示唆する示唆報知(例えば、設定示唆演出)を行うことが可能であり、
前記示唆報知は、前記特別遊技状態において、前記特定役が当籤役として決定された回数が多いほど、報知内容の信頼度が高まることを特徴とする遊技機。
前記報知手段は、前記特別遊技状態において、前記特定役が当籤役として決定された回数(例えば、筒表示領域(TB)における色)と、前記特定役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数(例えば、背景表示領域(BG)における色)と、を報知可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記当籤役決定手段は、前記特別遊技状態において、所定役(例えば、「F_RBJAC役A」)と、前記特定役と、を当籤役として決定可能であり、
前記所定役は、入賞が発生した場合に所定量(例えば、15枚)の遊技価値が付与される当籤役であり、
前記特定役は、入賞が発生した場合に前記所定量よりも少ない特定量(例えば、1枚)の遊技価値が付与される当籤役であり、
前記特別遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において前記所定回数よりも多い特定回数(例えば、12回)の遊技が行われた場合にも前記特別遊技状態を終了させ、
前記特別遊技状態は、前記特定役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数が前記所定回数よりも少ない特別回数(例えば、5回)以上となった場合、前記特定役について入賞を発生させないと前記特別遊技状態中に付与される遊技価値量が遊技者に不利となるように構成され、
前記示唆報知は、前記特定役が当籤役として決定された回数が前記特別回数以上となった場合に、報知内容の信頼度が最も高まり、
前記図柄表示手段の少なくとも一列(例えば、リール3L)において、前記所定のタイミングは、前記特定のタイミングよりも一図柄分遅い停止操作のタイミングを含むことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、RB状態)は、所定回数(例えば、8回)の入賞が発生した場合に終了する。また、特別遊技状態では、特定役(例えば、「F_RBJAC役B」)が当籤役として決定された場合、遊技者が特定のタイミングで停止操作を行った場合(例えば、特殊手順にて停止操作を行った場合)には入賞を発生させず、遊技者が特定のタイミングとは異なる所定のタイミングで停止操作を行った場合(例えば、第1入賞手順にて停止操作を行った場合)には所定の図柄の組合せ(例えば、「FRU171」の図柄組合せ)が表示されて入賞を発生させ、遊技者が特定のタイミング及び所定のタイミングとは異なるタイミングで停止操作を行った場合(例えば、第2入賞手順にて停止操作を行った場合)には所定の図柄の組合せとは異なる特定の図柄の組合せ(例えば、他の複数の図柄組合せ)が表示されて入賞を発生させる制御が可能であり、特定役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった場合、及び特定役が当籤役として決定された場合であって所定の図柄の組合せが表示されて入賞が発生した場合に、遊技者の有利度合いを示唆する示唆報知(例えば、設定示唆演出)を行うことが可能である。そして、示唆報知は、特別遊技状態において、特定役が当籤役として決定された回数が多いほど、報知内容の信頼度が高まるように構成される。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、遊技者の遊技操作(例えば、停止操作)の技量に応じて特別遊技状態中の利益(例えば、遊技価値量)が変動するとともに、示唆報知の実行頻度も変動する。具体的には、例えば、入賞を発生させないで示唆報知が行われる場合と、入賞を発生させて示唆報知が行われる場合と、入賞を発生させて示唆報知が行われない場合と、を生じさせることが可能となっている。そして、示唆報知が行われる機会を得るごとにその信頼度が高まるように構成されている。それゆえ、遊技の面白みを生かしつつ、適切な信頼度で有利度合いの報知を行うことができる。
また、上記構成の遊技機によれば、特別遊技状態において、特定役が当籤役として決定された回数(例えば、筒表示領域(TB)における色)と、特定役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数(例えば、背景表示領域(BG)における色)と、を報知可能に構成される。これにより、遊技者は、例えば、特別遊技状態における遊技の進行状況や示唆報知の現在の信頼度などを適切に認識することができるため、遊技者の所望する情報を提供して遊技の興趣を高めることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、特別遊技状態では、入賞が発生した場合に所定量(例えば、15枚)の遊技価値が付与される所定役(例えば、「F_RBJAC役A」)と、入賞が発生した場合に所定量よりも少ない特定量(例えば、1枚)の遊技価値が付与される特定役と、を当籤役として決定可能である。また、特別遊技状態は、所定回数よりも多い特定回数(例えば、12回)の遊技が行われた場合にも終了する。そのため、特別遊技状態は、特定役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数が所定回数よりも少ない特別回数(例えば、5回)以上となった場合、特定役について入賞を発生させないと特別遊技状態中に付与される遊技価値量が遊技者に不利となるように構成される。そして、示唆報知は、特定役が当籤役として決定された回数が特別回数以上となった場合に、報知内容の信頼度が最も高まるように構成される。これにより、例えば、特定役が当籤役として決定された回数が多くなり、所定役が所定回数入賞することなく特別遊技状態が終了することとなった場合であっても、遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、図柄の表示列のうち少なくとも一列(例えば、リール3L)においては、所定の図柄の組合せを表示可能な所定のタイミングが、特定のタイミングよりも一図柄分遅い停止操作のタイミングを含むように構成される。すなわち、例えば、特定役に当籤したときに、入賞を発生させずに示唆報知が行われるようにするための停止操作を行ったが、そのタイミングが意図より少し遅くなってしまった場合であっても、入賞は発生するが示唆報知は行われるように切り替えて停止操作を行うことができるようになっている。これにより、示唆報知が行われないことに起因して遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数の図柄を複数列に変動表示可能な図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R及び図柄表示領域4)と、
複数の役の中から当籤役を決定可能な当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役と遊技者の停止操作とに基づいて、図柄の変動表示を停止可能な停止制御手段(例えば、リール停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機であって、
第1特別条件が成立したことに応じて第1特別遊技状態(例えば、RB状態)を開始させ、当該第1特別遊技状態において所定回数(例えば、8回)の入賞が発生したことに応じて当該第1特別遊技状態を終了させる第1特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
第2特別条件が成立したことに応じて第2特別遊技状態(例えば、BB状態)を開始させ、当該第2特別遊技状態において終了条件が成立した(例えば、285枚を超える払出があった)ことに応じて当該第2特別遊技状態を終了させる第2特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者に種々の情報を報知可能な報知手段(例えば、表示装置11)と、を備え、
前記当籤役決定手段は、前記第1特別遊技状態において、入賞が発生した場合に所定量(例えば、15枚)の遊技価値が付与される第1役(例えば、「F_RBJAC役A」)と、入賞が発生した場合に前記所定量よりも少ない特定量(例えば、1枚)の遊技価値が付与される第2役(例えば、「F_RBJAC役B」)と、を当籤役として決定可能であり、
前記停止制御手段は、前記第2役が当籤役として決定された場合、遊技者が特定の停止操作(例えば、特殊手順)を行った場合には入賞を発生させない制御が可能であり、
前記報知手段は、前記第1特別遊技状態において、前記第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった場合に、遊技者の有利度合いを示唆する示唆報知(例えば、設定示唆演出)を行うことが可能とともに、前記第2特別遊技状態において、所定の報知条件が成立した場合に、前記示唆報知を行うことが可能であり、
前記第1特別遊技状態は、前記第2特別遊技状態よりも付与されうる遊技価値量が少なくなるように構成され、
前記示唆報知は、前記第1特別遊技状態で行われる場合のほうが、前記第2特別遊技状態で行われる場合よりも報知内容の信頼度が高いことを特徴とする遊技機。
前記報知手段は、前記第1特別遊技状態において、前記第2役が当籤役として決定された回数(例えば、筒表示領域(TB)における色)と、前記第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数(例えば、背景表示領域(BG)における色)と、を報知可能であり、
前記第1特別遊技状態において、前記第2役が当籤役として決定された回数が多いほど、報知内容の信頼度が高まることを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記報知手段は、前記第1特別遊技状態において、前記示唆報知の報知内容を複数の報知態様(例えば、演出態様1~演出態様5)の中から選択可能であるとともに、前記第2特別遊技状態において、前記示唆報知の報知内容を複数の報知態様(例えば、演出態様1~演出態様5)の中から選択可能であり、
前記第1特別遊技状態で行われる前記示唆報知の報知態様と、前記第2特別遊技状態で行われる前記示唆報知の報知態様とは少なくとも一部が共通し、共通する報知態様について、前記第1特別遊技状態と前記第2特別遊技状態とで選択確率を異ならせることが可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、第1特別遊技状態(例えば、RB状態)は、所定回数(例えば、8回)の入賞が発生した場合に終了する。また、第1特別遊技状態では、入賞が発生した場合に所定量(例えば、15枚)の遊技価値が付与される第1役(例えば、「F_RBJAC役A」)と、入賞が発生した場合に前記所定量よりも少ない特定量(例えば、1枚)の遊技価値が付与される第2役(例えば、「F_RBJAC役B」)と、を当籤役として決定可能である。また、第2役が当籤役として決定された場合、遊技者が特定の停止操作(例えば、特殊手順)を行った場合には入賞を発生させない制御が可能であり、第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった場合に、遊技者の有利度合いを示唆する示唆報知(例えば、設定示唆演出)を行うことが可能である。また、第2特別遊技状態(例えば、BB状態)において、所定の報知条件が成立した場合にも示唆報知を行うことが可能である。第1特別遊技状態は、第2特別遊技状態よりも付与されうる遊技価値量が少ないが、示唆報知は、第1特別遊技状態で行われる場合のほうが、第2特別遊技状態で行われる場合よりも報知内容の信頼度が高くなるように構成される。
すなわち、上記構成の遊技機によれば、第1特別遊技状態は、第2特別遊技状態よりも利益は少ないが、示唆報知が実行される場合、その信頼度は第2特別遊技状態で実行される場合よりも高くなり、また、遊技者の遊技操作(例えば、停止操作)の技量に応じて第1特別遊技状態中の利益(例えば、遊技価値量)が変動するとともに、示唆報知の実行頻度も変動するように構成されている。それゆえ、遊技の面白みを生かしつつ、適切な信頼度で有利度合いの報知を行うことができる。また、利益が少ないほうの特別遊技状態が発生した場合であっても遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、上記構成の遊技機によれば、第1特別遊技状態において、第2役が当籤役として決定された回数(例えば、筒表示領域(TB)における色)と、第2役が当籤役として決定された場合であって入賞が発生しなかった回数(例えば、背景表示領域(BG)における色)と、を報知可能に構成される。これにより、遊技者は、例えば、第1特別遊技状態における遊技の進行状況や示唆報知の現在の信頼度などを適切に認識することができるため、遊技者の所望する情報を提供して遊技の興趣を高めることができる。
また、上記構成の遊技機によれば、第1特別遊技状態における示唆報知の報知態様と、第2特別遊技状態における示唆報知の報知態様とは、少なくとも一部が共通し、共通する報知態様について、第1特別遊技状態と第2特別遊技状態とで選択確率を異ならせるように構成される。これにより、示唆報知に係る演出のデータ量が増大してしまうことが抑制できるとともに、第1特別遊技状態と第2特別遊技状態との間で、示唆報知の信頼度の差が認識されやすくすることができる。
[一詳細例(その2)に係る発明1の遊技機]
従来の遊技機において、遊技者にとって有利な停止操作の情報が報知される報知遊技状態と、当該報知遊技状態の遊技数が上乗せされる上乗せ遊技状態とを実行可能であり、上乗せ遊技状態においてボーナス役に当籤した場合、特定の遊技数を上乗せする一方で、当該上乗せ遊技状態を終了させるようにしたものが知られている(例えば、特開2018-78985号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、上乗せ遊技状態のような状態は遊技の流れの中で大きな見せ場となる状態である。しかしながら、上記に示す遊技機では、ボーナス役に当籤したときに特定の遊技数は上乗せされるものの、当該上乗せ遊技状態は終了してしまうため、このような状態を十分に楽しませることができないという問題があった。
また、上乗せ遊技状態においてボーナス役に当籤したときの特典を極端に大きくすることで、当該上乗せ遊技状態が終了してしまうことなどによる遊技者の損失感を補おうとすると、そもそも上乗せ遊技状態の発生確率やボーナス役の当籤確率を高く設計することが困難となるため、出玉設計の自由度が低下するという問題もあった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技者の有利度が高い状態中に、それとは異なる状態への移行条件が成立した場合であっても、遊技者の損失感を軽減することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた特典を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、第1表示部404)と、
遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、RB状態)と、前記報知手段による報知が行われる特別遊技状態(例えば、RUSH状態)とを制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別遊技状態の遊技期間を管理する管理手段(例えば、RUSH残G数カウンタ)と、
所定の更新条件の成立に応じ、前記管理手段により管理される遊技期間を更新する更新手段(例えば、RUSH残G数管理処理を行うメインCPU101)と、を備え、
前記特別遊技状態は、第1遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム以外のゲーム)と第2遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム)とを含み、
前記第1遊技状態と比べて前記第2遊技状態の方が、前記報知手段により報知が行われる遊技状態に制御されるための権利(例えば、RUSHストック)の付与に関する有利度が高く、
前記第1遊技状態において前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与された場合(例えば、「押し順RB役」に当籤した場合)は前記第1遊技状態を中断して前記特定遊技状態に移行させ、前記特定遊技状態の終了後に前記第1遊技状態を再開させるものであり、
前記第2遊技状態において前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与された場合は前記第2遊技状態を中断して前記特定遊技状態に移行させ、前記特定遊技状態の終了後に前記第2遊技状態を再開させるものであり、
前記第1遊技状態において、前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与されたゲームで前記所定の更新条件も成立する場合、再開時の前記第1遊技状態の遊技期間は前記更新手段による更新があった遊技期間となり、
前記第2遊技状態において、前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与されたゲームで前記所定の更新条件も成立する場合、再開時の前記第2遊技状態の遊技期間は前記更新手段による更新はなかった遊技期間となるように構成されたことを特徴とする遊技機。
前記管理手段は、前記特別遊技状態の残ゲーム数をカウントする残ゲーム数カウンタであり、
前記更新手段は、前記残ゲーム数カウンタの値を1ゲームにつき1ずつ更新し、
前記第2遊技状態において前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与され、前記第2遊技状態を中断して前記特定遊技状態に移行させ、前記特定遊技状態の終了後に前記第2遊技状態を再開する場合において、
前記第2遊技状態において前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与されるゲームにおいても、前記更新手段により前記残りゲーム数カウンタの値は1減算され、当該減算が行われてから前記第2遊技状態が再開されるまでの間において前記残ゲーム数カウンタの値に1加算する処理(例えば、図221のS2107の処理)を実行可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、第1遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム以外のゲーム)から特定遊技状態(例えば、RB状態)に移行する場合、特定遊技状態の終了後に再開される第1遊技状態ではその遊技期間が更新後の遊技期間となる一方、第1遊技状態よりも遊技者の有利度が高い第2遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム)から特定遊技状態に移行する場合、特定遊技状態の終了後に再開される第2遊技状態ではその遊技期間が更新後の遊技期間とならないように構成される。すなわち、第2遊技状態では、特定遊技状態に移行したことに起因してその遊技期間を進行させない措置がとられる。これにより、遊技者の有利度が高い状態中に、それとは異なる状態への移行条件が成立した場合であっても、遊技者の損失感を軽減することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
なお、上述した措置として、例えば、特別遊技状態(例えば、RUSH状態)の遊技期間は残ゲーム数カウンタによって管理され、残ゲーム数カウンタの値は1ゲームにつき1ずつ減算されるものである場合、第2遊技状態が特定遊技状態への移行によって中断された後、特定遊技状態の終了後に再開されるまでの間に残ゲーム数カウンタの値を1加算する処理が実行されるものとしてもよい。これにより、制御負担を必要以上に増大させることなく、上述した措置を適切に行うことができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた特典を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、第1表示部404)と、
遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、RB状態)と、前記報知手段による報知が行われる特別遊技状態(例えば、RUSH状態)とを制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記特別遊技状態の遊技期間を管理する管理手段(例えば、RUSH残G数カウンタ)と、
所定の更新条件の成立に応じ、前記管理手段により管理される遊技期間を更新する更新手段(例えば、RUSH残G数管理処理を行うメインCPU101)と、を備え、
前記特別遊技状態は、第1遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム以外のゲーム)と第2遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム)とを含み、
前記第1遊技状態と比べて前記第2遊技状態の方が、前記報知手段により報知が行われる遊技状態に制御されるための権利(例えば、RUSHストック)の付与に関する有利度が高く、
前記特定遊技状態と比べて前記第2遊技状態の方が、前記報知手段により報知が行われる遊技状態に制御されるための権利の付与に関する有利度が高く、
前記第1遊技状態において前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与された場合(例えば、「押し順RB役」に当籤した場合)は前記第1遊技状態を中断して前記特定遊技状態に移行させ、前記特定遊技状態の終了後に前記第1遊技状態を再開させるものであり、
前記第2遊技状態において前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与された場合は前記第2遊技状態を中断して前記特定遊技状態に移行させ、前記特定遊技状態の終了後に前記第2遊技状態を再開させるものであり、
前記第1遊技状態において、前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与されたゲームで前記所定の更新条件も成立する場合、再開時の前記第1遊技状態の遊技期間は前記更新手段による更新があった遊技期間となり、
前記第2遊技状態において、前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与されたゲームで前記所定の更新条件も成立する場合、再開時の前記第2遊技状態の遊技期間は前記更新手段による更新はなかった遊技期間となるように構成されたことを特徴とする遊技機。
前記管理手段は、前記特別遊技状態の残ゲーム数をカウントする残ゲーム数カウンタであり、
前記更新手段は、前記残ゲーム数カウンタの値を1ゲームにつき1ずつ更新し、
前記第2遊技状態において前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与され、前記第2遊技状態を中断して前記特定遊技状態に移行させ、前記特定遊技状態の終了後に前記第2遊技状態を再開する場合において、
前記第2遊技状態において前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与されるゲームにおいても、前記更新手段により前記残りゲーム数カウンタの値は1減算され、当該減算が行われてから前記第2遊技状態が再開されるまでの間において前記残ゲーム数カウンタの値に1加算する処理(例えば、図221のS2107の処理)を実行可能であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、第1遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム以外のゲーム)から特定遊技状態(例えば、RB状態)に移行する場合、特定遊技状態の終了後に再開される第1遊技状態ではその遊技期間が更新後の遊技期間となる一方、第1遊技状態及び特定遊技状態よりも遊技者の有利度が高い第2遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム)から特定遊技状態に移行する場合、特定遊技状態の終了後に再開される第2遊技状態ではその遊技期間が更新後の遊技期間とならないように構成される。すなわち、第2遊技状態では、特定遊技状態に移行したことに起因してその遊技期間を進行させない措置がとられる。ここで、特定遊技状態は第2遊技状態よりも有利度が低い状態であるため、このような措置はより好適なものとなる。これにより、遊技者の有利度が高い状態中に、それとは異なる状態への移行条件が成立した場合であっても、遊技者の損失感を軽減することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
なお、上述した措置として、例えば、特別遊技状態(例えば、RUSH状態)の遊技期間は残ゲーム数カウンタによって管理され、残ゲーム数カウンタの値は1ゲームにつき1ずつ減算されるものである場合、第2遊技状態が特定遊技状態への移行によって中断された後、特定遊技状態の終了後に再開されるまでの間に残ゲーム数カウンタの値を1加算する処理が実行されるものとしてもよい。これにより、制御負担を必要以上に増大させることなく、上述した措置を適切に行うことができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた特典を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、第1表示部404)と、
遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、RB状態)と、前記報知手段による報知が行われる特別遊技状態(例えば、RUSH状態)とを制御可能な遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記特別遊技状態は、所定ゲーム数(例えば、10ゲーム)を1セットとして行われ、第1遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム以外のゲーム)と第2遊技状態(例えば、RUSH状態の最終ゲーム)とを含み、
前記第1遊技状態と比べて前記第2遊技状態の方が、前記報知手段により報知が行われる遊技状態に制御されるための権利(例えば、RUSHストック)の付与に関する有利度が高く、
前記第2遊技状態は、前記特別遊技状態における1ゲームであり、
前記第2遊技状態において前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与された場合は、該権利の付与後に前記特定遊技状態に移行させ、前記特定遊技状態の終了後に前記第2遊技状態へ移行させることを特徴とする遊技機。
所定役(例えば、「通常リプレイ」)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)を備え、
前記役決定手段は、前記第2遊技状態において前記特定遊技状態に制御されるための権利が付与される確率よりも高い確率で、前記第2遊技状態において前記所定役を当籤役として決定可能であり、
前記第2遊技状態において前記所定役が当籤役として決定されたときに、前記報知手段により報知が行われる遊技状態に制御されるための権利が必ず付与されることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別遊技状態(例えば、RUSH状態)は、所定ゲーム数(例えば、10ゲーム)を1セットとして行われ、そのうち1ゲームが、遊技者に有利な停止操作態様が報知される遊技状態に制御されるための権利(例えば、RUSHストック)の有利度が高い第2遊技状態となり、その他のゲームでは第1遊技状態となる。そして、第2遊技状態で特定遊技状態(例えば、RB状態)に制御されるための権利が付与された場合(例えば、「押し順RB役」に当籤した場合)には、特定遊技状態の終了後は再度第2遊技状態での遊技を行うことが可能となるように構成される。すなわち、1ゲームである第2遊技状態において、有利度の高い状態での恩恵を受けることなく特定遊技状態に移行した場合には、その恩恵を受け得る機会を再度付与すべく、特定遊技状態の終了後に第2遊技状態に移行させる。これにより、遊技者の有利度が高い状態中に、それとは異なる状態への移行条件が成立した場合であっても、遊技者の損失感を軽減することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
なお、第2遊技状態では、特定遊技状態に制御されるための権利が付与される確率よりも、遊技者に有利な停止操作態様が報知される遊技状態に制御されるための権利が必ず付与されることになる所定役(例えば、「通常リプレイ」)の当籤確率のほうが高くなるように構成することで、第2遊技状態を有利度の高い遊技状態とすることができる。これにより、遊技者の有利度が高い状態における期待感を飛躍的に高めて遊技の興趣を向上させることができる。
[一詳細例(その2)に係る発明2の遊技機]
従来の遊技機において、ビッグボーナス中を、特定小役の入賞について有利な停止操作態様が報知されるスーパービッグと、報知されないノーマルビッグとのいずれかの状態に制御可能としたものが知られている(例えば、特開2003-265689号公報参照)。
しかしながら、このような遊技機では、ビッグボーナス中の状態に応じて遊技価値の獲得数に差がつくことから、メリハリのある遊技性を楽しませることはできるものの、例えば、ノーマルビッグ中の遊技価値の獲得数があまりにも少なくなる場合には、遊技者の遊技意欲を削いでしまう可能性があるという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、必ずしも有利な停止操作態様が報知されない特定遊技状態において、処理負荷の少ない手法を用いて遊技価値の獲得数の下振れを抑制することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた遊技価値を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
特定役(例えば、打順小役)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記役決定手段により決定された当籤役と、前記停止操作検出手段が検出した停止操作態様に応じて前記可変表示部の変動を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、第1表示部404)と、
前記報知手段による報知の実行が許容される特別遊技状態(例えば、NBB状態)を制御する遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記停止制御手段は、前記特定役が当籤役として決定された単位遊技において、前記停止操作検出手段が特定停止操作態様(例えば、正解押し順)を検出した場合に、所定数(例えば、15枚)の遊技価値の付与に対応する特定結果表示を導出可能とし、該特定停止操作態様と異なる非特定停止操作態様(例えば、失敗押し順)を検出した場合に、前記所定数より少ない遊技価値が付与される第1非特定結果表示又は遊技価値が付与されない第2非特定結果表示の少なくともいずれかを導出可能とし、
前記報知手段は、
前記特別遊技状態で前記特定役が当籤役として決定された単位遊技にて、必ずしも前記特定停止操作態様を報知しないものであり、
前記特別遊技状態で前記特定役が当籤役として決定された単位遊技において、当該単位遊技の直前の単位遊技において前記所定数の遊技価値が付与されていない場合は、前記特定停止操作態様の報知を行うことを特徴とする遊技機。
前記報知手段は、前記特別遊技状態が開始された最初の単位遊技で前記特定役が当籤役として決定された場合は、直前の単位遊技における遊技価値の付与状況を問わず前記特定停止操作態様の報知を行うことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態(例えば、NBB状態)では、特定役(例えば、打順小役)に当籤したときに所定数(例えば、15枚)の遊技価値が付与されることとなる特定停止操作態様(例えば、正解押し順)が必ずしも報知されない場合があるが、直前の単位遊技にて所定数の遊技価値が付与されていない場合に、当該単位遊技で特定役に当籤したときには特定停止操作態様が報知されるように構成される。これにより、必ずしも有利な停止操作態様が報知されない特定遊技状態において、処理負荷の少ない手法を用いて遊技価値の獲得数の下振れを抑制することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
なお、特別遊技状態が開始された最初の単位遊技で特定役に当籤したときには、直前の単位遊技における遊技価値の付与状況を問わず特定停止操作態様が報知されるように構成することができる。これにより、特別遊技状態の初期段階において遊技価値が付与されやすくなることなら、例えば、それ以降で遊技価値が減少する状況が多少継続したとしても、遊技者の不快感を軽減することができるため、さらに遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた遊技価値を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
特定役(例えば、打順小役)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記役決定手段により決定された当籤役と、前記停止操作検出手段が検出した停止操作態様に応じて前記可変表示部の変動を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、第1表示部404)と、
前記報知手段による報知の実行が許容される特別遊技状態(例えば、NBB状態)を制御する遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記停止制御手段は、前記特定役が当籤役として決定された単位遊技において、前記停止操作検出手段が特定停止操作態様(例えば、正解押し順)を検出した場合に、所定数(例えば、15枚)の遊技価値の付与に対応する特定結果表示を導出可能とし、該特定停止操作態様と異なる非特定停止操作態様(例えば、失敗押し順)を検出した場合に、前記所定数より少ない遊技価値が付与される第1非特定結果表示又は遊技価値が付与されない第2非特定結果表示の少なくともいずれかを導出可能とし、
前記報知手段は、
前記特別遊技状態で前記特定役が当籤役として決定された単位遊技にて、必ずしも前記特定停止操作態様を報知しないものであり、
前記特別遊技状態で前記特定役が当籤役として決定された単位遊技において、当該単位遊技の直前の単位遊技において前記所定数の遊技価値が付与されていない場合は、前記特定停止操作態様の報知を行い、
前記特別遊技状態で前記特定役が当籤役として決定された単位遊技において当該単位遊技の直前の単位遊技において前記所定数の遊技価値が付与されていない場合とは、当該直前の単位遊技において前記特定役が当籤役として決定され、かつ、前記報知手段により前記特定停止操作態様が報知されたが、遊技者が前記非特定停止操作態様を行い前記所定数の遊技価値が付与されなかった場合を含むことを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態(例えば、NBB状態)では、特定役(例えば、打順小役)に当籤したときに所定数(例えば、15枚)の遊技価値が付与されることとなる特定停止操作態様(例えば、正解押し順)が必ずしも報知されない場合があるが、直前の単位遊技にて所定数の遊技価値が付与されていない場合に、当該単位遊技で特定役に当籤したときには特定停止操作態様が報知されるように構成される。なお、直前の単位遊技にて特定役に当籤し、特定停止操作態様が報知されたが所定数の遊技価値が付与されなかった場合も同様とする。これにより、必ずしも有利な停止操作態様が報知されない特定遊技状態において、処理負荷の少ない手法を用いて遊技価値の獲得数の下振れを抑制することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。また、停止操作ミスが発生した場合であっても、それを含めて遊技価値の獲得数の下振れを抑制することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた遊技価値を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
特定役(例えば、打順小役)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記役決定手段により決定された当籤役と、前記停止操作検出手段が検出した停止操作態様に応じて前記可変表示部の変動を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、第1表示部404)と、
前記報知手段による報知の実行が許容される第1遊技状態(例えば、NBB状態)及び第2遊技状態(例えば、SBB状態)を制御する遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記停止制御手段は、前記特定役が当籤役として決定された単位遊技において、前記停止操作検出手段が特定停止操作態様(例えば、正解押し順)を検出した場合に、所定数(例えば、15枚)の遊技価値の付与に対応する特定結果表示を導出可能とし、該特定停止操作態様と異なる非特定停止操作態様(例えば、失敗押し順)を検出した場合に、前記所定数より少ない遊技価値が付与される第1非特定結果表示又は遊技価値が付与されない第2非特定結果表示の少なくともいずれかを導出可能とし、
前記報知手段は、
前記第1遊技状態で前記特定役が当籤役として決定された単位遊技にて、必ずしも前記特定停止操作態様を報知しないものであり、
前記第1遊技状態で前記特定役が当籤役として決定された単位遊技において、当該単位遊技の直前の単位遊技において前記所定数の遊技価値が付与されていない場合は、前記特定停止操作態様の報知を行い、
前記第2遊技状態で前記特定役が当籤役として決定された単位遊技においては、前記特定停止操作態様の報知を行うことを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る第1遊技状態(例えば、NBB状態)及び第2遊技状態(例えば、SBB状態)があり、第1遊技状態では、特定役(例えば、打順小役)に当籤したときに所定数(例えば、15枚)の遊技価値が付与されることとなる特定停止操作態様(例えば、正解押し順)が必ずしも報知されない場合があるが、直前の単位遊技にて所定数の遊技価値が付与されていない場合に、当該単位遊技で特定役に当籤したときには特定停止操作態様が報知され、第2遊技状態では、特定役に当籤したときには特定停止操作態様が報知されるように構成される。これにより、有利な停止操作態様が報知される所定遊技状態(例えば、SBB状態)と、必ずしも有利な停止操作態様が報知されない特定遊技状態(例えば、NBB状態)とを簡易な手法で創出できるとともに、当該特定遊技状態において、処理負荷の少ない手法を用いて遊技価値の獲得数の下振れを抑制することで遊技の興趣の低下の抑制を図ることができる。
[一詳細例(その2)に係る発明3の遊技機]
従来の遊技機において、正解押し順が報知されない状況下で遊技者が正解押し順を的中させることができた場合に特典を付与する、いわゆる択当てゲームを行うことを可能としたものが知られている(例えば、特開2009-261795号公報参照)。
特開2009-261795号公報に示す遊技機では、例えば、所定遊技状態における所定役の当籤時に、正解押し順で停止操作が行われた場合には遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態の遊技数が増加するという特典が付与される一方、不正解押し順で停止操作が行われた場合にはこのような特典が付与されないように構成される。
ところで、近年、このような遊技機では、表示された図柄の組合せや押し順などを参照して特別遊技状態に関する処理を行うことが許容されない特定遊技状態(例えば、非有利区間)が設けられる場合がある。
しかしながら、このような特定遊技状態においても、上記の所定役が当籤した場合に遊技者が正解押し順で停止操作を行った場合には、特典付与に係る図柄の組合せが停止表示されてしまう場合がある。この場合、特典が付与されないにもかかわらずこのような図柄の組合せが停止表示されることになるため、遊技者が違和感を抱いてしまうという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、一定の制限がある特定遊技状態が設けられる場合であっても、遊技者の違和感を軽減することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた遊技価値を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
所定役(例えば、押し順RB役)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記役決定手段により決定された当籤役と、前記停止操作検出手段が検出した停止操作態様に応じて前記可変表示部の変動を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、第1表示部404)と、
前記報知手段による報知の実行が許容される特別遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)と、導出された結果表示に応じて前記特別遊技状態に関する処理を実行可能とする第1遊技状態(例えば、通常・有利区間)と、導出された結果表示に応じて前記特別遊技状態に関する処理を実行可能としない第2遊技状態(例えば、通常・非有利区間)とを制御する遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記停止制御手段は、前記所定役が当籤役として決定された単位遊技において前記停止操作検出手段が特定停止操作態様(例えば、正解押し順)を検出した場合に特定結果表示(例えば、RBリプ)を導出可能であり、該特定停止操作態様と異なる非特定停止操作態様(例えば、不正解押し順)を検出した場合には前記特定結果表示を導出可能でなく、
前記第1遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された場合、前記特定結果表示が導出された場合には前記特別遊技状態に関する特典が付与される一方、前記特定結果表示が導出されなかった場合には前記特別遊技状態に関する特典が付与されないように構成され、
前記第2遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された場合、前記特定結果表示が導出されたか否かにかかわらず前記特別遊技状態に関する特典が付与されるように構成されたことを特徴とする遊技機。
前記第1遊技状態において前記所定役が当籤役として決定され、前記特定結果表示が導出された場合に付与される前記特別遊技状態に関する特典(例えば、RB状態への移行)と、前記第2遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された場合に付与される前記特別遊技状態に関する特典(例えば、BB状態への移行)とは異なることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、導出された結果表示に応じて遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)に関する処理を実行可能な第1遊技状態(例えば、通常・有利区間)と、当該処理を実行可能としない第2遊技状態(例えば、通常・非有利区間)とがあり、第1遊技状態において、択当てゲームの対象となる所定役(例えば、押し順RB役)に当籤した場合には当該択当てゲームの結果にしたがって特典を付与し、第2遊技状態において、当該所定役に当籤した場合には導出された結果表示にかかわらず特典を付与するように構成される。これにより、一定の制限がある特定遊技状態(例えば、非有利区間)が設けられる場合であっても、遊技者の違和感を軽減することができる。
なお、第1遊技状態において択当てゲームの結果にしたがって付与される特典(例えば、RB状態への移行)と、第2遊技状態において所定役に当籤した場合に付与される特典(例えば、BB状態への移行)とは異なる特典とすることができる。これにより、単に違和感を軽減させるだけでなく、その遊技性を多様化させ遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた遊技価値を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
所定役(例えば、押し順RB役)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記役決定手段により決定された当籤役と、前記停止操作検出手段が検出した停止操作態様に応じて前記可変表示部の変動を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、第1表示部404)と、
前記報知手段による報知の実行が許容される特別遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)と、導出された結果表示に応じて前記特別遊技状態に関する処理を実行可能とする第1遊技状態(例えば、通常・有利区間)と、導出された結果表示に応じて前記特別遊技状態に関する処理を実行可能としない第2遊技状態(例えば、通常・非有利区間)とを制御する遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記停止制御手段は、前記所定役が当籤役として決定された単位遊技において前記停止操作検出手段が特定停止操作態様(例えば、正解押し順)を検出した場合に特定結果表示(例えば、RBリプ)を導出可能であり、該特定停止操作態様と異なる非特定停止操作態様(例えば、不正解押し順)を検出した場合には前記特定結果表示を導出可能でなく、
前記第1遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された場合、前記特定結果表示が導出された場合には前記特別遊技状態に関する特典が付与される一方、前記特定結果表示が導出されなかった場合には前記特別遊技状態に関する特典が付与されないように構成され、
前記第2遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された場合、前記特定結果表示が導出されたか否かにかかわらず前記特別遊技状態に関する特典が付与されるように構成され、
前記第2遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された場合、次回の単位遊技において前記停止操作検出手段が停止操作を検出可能となるまでの間に、遊技者の遊技操作が所定期間無効化される特定演出(例えば、開始時ロック)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、第1~第4リールを制御するメインCPU101)をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
前記第1遊技状態において前記所定役が当籤役として決定され、前記特定結果表示が導出された場合に付与される前記特別遊技状態に関する特典(例えば、RB状態への移行)と、前記第2遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された場合に付与される前記特別遊技状態に関する特典(例えば、BB状態への移行)とは異なることを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記特定演出中においては、さらに前記可変表示部に特別結果表示が導出される演出(例えば、「セブン揃い」演出)を実行可能としたことを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、導出された結果表示に応じて遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)に関する処理を実行可能な第1遊技状態(例えば、通常・有利区間)と、当該処理を実行可能としない第2遊技状態(例えば、通常・非有利区間)とがあり、第1遊技状態において、択当てゲームの対象となる所定役(例えば、押し順RB役)に当籤した場合には当該択当てゲームの結果にしたがって特典を付与し、第2遊技状態において、当該所定役に当籤した場合には導出された結果表示にかかわらず特典を付与するように構成される。また、第2遊技状態において特典が付与される場合、次ゲームの停止操作許可前までの間に特定演出(例えば、開始時ロック)が実行されてその旨が報知される。これにより、一定の制限がある特定遊技状態(例えば、非有利区間)が設けられる場合であっても、遊技者の違和感を軽減することができる。また、第2遊技状態において特典が付与される場合、いわゆる後告知によってその旨が報知されることから、遊技者にもともとそのような告知パターンであったと思わせることができるため、そのような作用効果はより顕著なものとなる。
なお、第1遊技状態において択当てゲームの結果にしたがって付与される特典(例えば、RB状態への移行)と、第2遊技状態において所定役に当籤した場合に付与される特典(例えば、BB状態への移行)とは異なる特典とすることができる。これにより、単に違和感を軽減させるだけでなく、その遊技性を多様化させ遊技の興趣を向上させることができる。
また、第2遊技状態において特典が付与される場合、特定演出中に特別結果表示が導出される演出(例えば、「セブン揃い」演出)が実行されるようにすることができる。これにより、興趣の高い態様にて特典の内容を遊技者に報知することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた遊技価値を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
所定役(例えば、押し順RB役)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記可変表示部の変動表示を停止させる停止操作を検出可能な停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ基板80)と、
前記役決定手段により決定された当籤役と、前記停止操作検出手段が検出した停止操作態様に応じて前記可変表示部の変動を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、
遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な報知手段(例えば、第1表示部404)と、
前記報知手段による報知の実行が許容される特別遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)と、導出された結果表示に応じて前記特別遊技状態に関する処理を実行可能とする第1遊技状態(例えば、通常・有利区間)と、導出された結果表示に応じて前記特別遊技状態に関する処理を実行可能としない第2遊技状態(例えば、通常・非有利区間)とを制御する遊技状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、を備え、
前記停止制御手段は、前記所定役が当籤役として決定された単位遊技において前記停止操作検出手段が特定停止操作態様(例えば、正解押し順)を検出した場合に特定結果表示(例えば、RBリプ)を導出可能であり、該特定停止操作態様と異なる非特定停止操作態様(例えば、不正解押し順)を検出した場合には前記特定結果表示を導出可能でなく、
前記第1遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された場合、前記特定結果表示が導出された場合には前記特別遊技状態に関する特典が付与される一方、前記特定結果表示が導出されなかった場合には前記特別遊技状態に関する特典が付与されないように構成され、
前記第2遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された場合、前記特定結果表示が導出されたか否かにかかわらず前記特別遊技状態に関する特典が付与されるように構成され、
前記第1遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された単位遊技と、前記第2遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された単位遊技とにおいて、共通の所定演出(例えば、RBチャレンジ演出)を実行可能な所定演出実行手段(例えば、告知ランプなどを制御するサブCPU201)をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
前記第1遊技状態において前記所定役が当籤役として決定され、前記特定結果表示が導出された場合に付与される前記特別遊技状態に関する特典(例えば、RB状態への移行)と、前記第2遊技状態において前記所定役が当籤役として決定された場合に付与される前記特別遊技状態に関する特典(例えば、BB状態への移行)とは異なることを特徴とする上記に記載の遊技機。
前記所定演出中において、前記第1遊技状態及び前記2遊技状態のいずれの状態である場合であっても、前記停止操作検出手段が前記非特定停止操作態様を検出し、前記特定結果表示が導出され得なくなった場合には、前記特別遊技状態に関する特典が付与されないことが示唆される演出(例えば、チャレンジ失敗を示す演出)が行われ、その後、前記第2遊技状態である場合には、次回の単位遊技において前記停止操作検出手段が停止操作を検出可能となるまでの間に、前記特別遊技状態に関する特典が付与されることが示唆される演出(例えば、「セブン揃い」演出)が行われることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、導出された結果表示に応じて遊技者に有利な停止操作態様が報知され得る特別遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)に関する処理を実行可能な第1遊技状態(例えば、通常・有利区間)と、当該処理を実行可能としない第2遊技状態(例えば、通常・非有利区間)とがあり、第1遊技状態において、択当てゲームの対象となる所定役(例えば、押し順RB役)に当籤した場合には当該択当てゲームの結果にしたがって特典を付与し、第2遊技状態において、当該所定役に当籤した場合には導出された結果表示にかかわらず特典を付与するように構成される。また、第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれの状態においても、所定役が当籤役として決定された単位遊技では共通の所定演出(例えば、RBチャレンジ演出)が行われる。これにより、一定の制限がある特定遊技状態(例えば、非有利区間)が設けられる場合であっても、遊技者の違和感を軽減することができる。また、共通の所定演出の実行により、所定役当籤時の遊技状態を認識させ難くすることができるため、そのような作用効果はより顕著なものとなる。
なお、第1遊技状態において択当てゲームの結果にしたがって付与される特典(例えば、RB状態への移行)と、第2遊技状態において所定役に当籤した場合に付与される特典(例えば、BB状態への移行)とは異なる特典とすることができる。これにより、単に違和感を軽減させるだけでなく、その遊技性を多様化させ遊技の興趣を向上させることができる。
また、所定演出中は、第1遊技状態及び2遊技状態のいずれの状態においても、択当てゲームに失敗したことが認識される結果表示が表示されることとなった場合には特別遊技状態に関する特典が付与されないことが示唆される演出(例えば、チャレンジ失敗を示す演出)が行われ、その後、第2遊技状態である場合には、次ゲームの停止操作許可前までの間に特別遊技状態に関する特典が付与されることが示唆される演出(例えば、「セブン揃い」演出)が行われるようにすることができる。これにより、所定演出中に遊技者が望まない内容の示唆が行われたとしても、その後、遊技者が望む特典が付与される場合もあることから、特典付与に係る期待感をより継続して与えることができる。
[一詳細例(その2)に係る発明4の遊技機]
従来の遊技機において、使用遊技媒体の総数と、払出遊技媒体の総数との差(いわゆる差枚数)が所定の値(例えば、10000枚)に達した場合に、遊技続行不可能な状態(いわゆる打止状態)にすることを可能としたものが知られている(例えば、特開2004-135838号公報参照)。
また、従来の遊技機において、遊技者の操作に応じて遊技情報を提供可能なガイドメニュー画面を表示可能としたものが知られている(例えば、特開2018-114090号公報参照)。
ところで、上記のような打止状態にあっては、遊技者の操作は全て無効なものとして取り扱われることが一般的である。したがって、例えば、特開2004-135838号公報に示すような遊技機では、特開2018-114090号公報に示すような遊技情報を提供できない状況が発生する場合がある。このような場合、遊技者の利便性が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、遊技を行うことを不能化する状態を発生させることが可能な遊技機において、遊技者の利便性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた遊技価値を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
遊技に用いられた遊技価値と、付与された遊技価値との差数を認識可能な差数認識手段(例えば、差枚数カウンタ)と、
前記差数認識手段により認識された差数が所定の条件を満たすものとなった場合(例えば、差枚数カウンタが「12500」を超える値となった場合)に、遊技を行うことを不能化する不能化状態(例えば、打止状態)に制御する不能化状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者が操作可能な演出用操作手段(例えば、演出ボタン403、選択ボタン401、決定ボタン402など)と、
前記演出用操作手段が操作されたことに応じて、遊技情報を提供可能とするための特定表示(例えば、メニュー画面)を表示可能な表示手段(例えば、第2表示部405)と、を備え、
前記表示手段は、前記不能化状態に制御されている場合であっても、前記演出用操作手段が操作されたことに応じて前記特定表示を表示可能とすることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技を行うことを不能化する不能化状態(例えば、打止状態)においても、遊技者が所定の操作(例えば、演出ボタン403に対する操作)を行った場合には、遊技情報を提供可能とするための特定表示(例えば、メニュー画面)が表示可能となるように構成される。これにより、遊技を行うことを不能化する状態を発生させることが可能な遊技機において、遊技者の利便性を向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた遊技価値を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
遊技に用いられた遊技価値と、付与された遊技価値との差数を認識可能な差数認識手段(例えば、差枚数カウンタ)と、
前記差数認識手段により認識された差数が所定の条件を満たすものとなった場合(例えば、差枚数カウンタが「12500」を超える値となった場合)に、遊技を行うことを不能化する不能化状態(例えば、打止状態)に制御する不能化状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者が操作可能な演出用操作手段(例えば、演出ボタン403、選択ボタン401、決定ボタン402など)と、
前記演出用操作手段が操作されたことに応じて、遊技情報を提供可能とするための特定表示(例えば、メニュー画面)を表示可能な表示手段(例えば、第2表示部405)と、を備え、
前記遊技情報は、遊技者の遊技結果に応じた遊技履歴情報を含み、
前記表示手段は、前記不能化状態に制御されている場合であっても、前記演出用操作手段が操作されたことに応じて前記特定表示を表示可能とするとともに、前記特定表示が表示されている場合において、さらに前記演出用操作手段が操作されたことに応じて、遊技者が前記遊技履歴情報を含む遊技情報を確認可能とするための特別表示(例えば、二次元コードなど)を表示可能とすることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技を行うことを不能化する不能化状態(例えば、打止状態)においても、遊技者が所定の操作(例えば、演出ボタン403に対する操作)を行った場合には、遊技情報を提供可能とするための特定表示(例えば、メニュー画面)が表示可能となるように構成される。また、特定表示が表示されている場合において、さらに遊技者が所定の操作(例えば、選択ボタン401及び決定ボタン402に対する操作)を行った場合には、遊技履歴情報を含む遊技情報を確認可能とするための特別表示(例えば、二次元コードなど)が表示可能となるように構成される。これにより、遊技を行うことを不能化する状態を発生させることが可能な遊技機において、遊技者の利便性を向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(例えば、第1~第4リール)と、該可変表示部で変動表示を開始した後に停止させることで結果表示を導出し、導出された該結果表示に応じた遊技価値を付与可能な遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
遊技に用いられた遊技価値と、付与された遊技価値との差数を認識可能な差数認識手段(例えば、差枚数カウンタ)と、
前記差数認識手段により認識された差数が所定の条件を満たすものとなった場合(例えば、差枚数カウンタが「12500」を超える値となった場合)に、遊技を行うことを不能化する不能化状態(例えば、打止状態)に制御する不能化状態制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者が操作可能な演出用操作手段(例えば、演出ボタン403、選択ボタン401、決定ボタン402など)と、
前記演出用操作手段が操作されたことに応じて、遊技情報を提供可能とするための特定表示(例えば、メニュー画面)を表示可能な表示手段(例えば、第2表示部405)と、を備え、
前記表示手段は、前記不能化状態に制御されている場合であっても、前記演出用操作手段が操作されたことに応じて前記特定表示を表示可能とし、
遊技状態として、少なくとも、遊技者に有利な停止操作態様を報知可能な特定遊技状態(例えば、増加区間)と、該特定遊技状態とは異なる非特定遊技状態(例えば、通常・非有利区間又は通常・有利区間)とを有し、
前記不能化状態制御手段は、前記差数認識手段により認識された差数が前記所定の条件を満たすものとなり、かつ次回遊技における遊技状態が前記非特定遊技状態である場合に、前記不能化状態に制御することを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、遊技を行うことを不能化する不能化状態(例えば、打止状態)においても、遊技者が所定の操作(例えば、演出ボタン403に対する操作)を行った場合には、遊技情報を提供可能とするための特定表示(例えば、メニュー画面)が表示可能となるように構成される。また、不能化状態へは、使用遊技価値と付与遊技価値との差数による条件によって移行することとなるが、次回遊技が遊技者に有利でない遊技状態であることもその移行条件となるように構成される。これにより、遊技を行うことを不能化する状態を発生させることが可能な遊技機において、遊技者の利便性を向上させることができる。また、例えば、遊技者の入れ替わりなどがあり、ある遊技者が有利な遊技状態で遊技を行っている場合にたまたま差数による条件を満たすこととなったときには、有利な遊技状態が終了するまで不能化状態への移行を行わないようにしているので、より適切な状況にて不能化状態を発生させることを可能にするとともに、不能化状態の発生による興趣の低下の抑制を図ることができる。
[一詳細例(その2)に係る発明5及び発明6の遊技機]
従来の遊技機において、複数の図柄のそれぞれに対応する図柄識別情報の論理和された値を図柄判定テーブルにおける図柄識別情報として定義することを可能としたものが知られている(例えば、特開2017-23260号公報参照)。
しかしながら、このような手法にはさらなる改良の余地があるものと考えられる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の図柄を複数列に変動表示可能な複数のリール(例えば、第1~第4リール)と、
遊技者の開始操作に応じて、複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記役決定手段により決定された当籤役に応じて、停止許容図柄組合せ情報を決定可能な停止情報決定手段(例えば、停止情報を決定するための各処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に応じて、前記停止情報決定手段により決定された停止許容図柄組合せ情報を参照し、所定の滑り駒数(例えば、4駒)の範囲で前記複数のリールそれぞれの変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
前記停止許容図柄組合せ情報は、前記役決定手段の決定結果に対応する複数通りの図柄組合せを1グループで規定する特定停止許容図柄組合せ情報(例えば、図235に示す停止許容図柄組合せ情報「グループ1」)を含み、
前記特定停止許容図柄組合せ情報は、少なくとも一の前記リールにおいて、複数の異なる図柄それぞれが論理和の関係となる複数通りの図柄組合せが規定され、
前記特定停止許容図柄組合せ情報に規定される複数通りの図柄組合せには、前記停止制御手段により停止されることがない図柄組合せが含まれる場合があることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、停止制御において参照される停止許容図柄組合せ情報には、役決定手段の決定結果に対応する複数通りの図柄組合せを1グループで規定する特定停止許容図柄組合せ情報(例えば、図235に示す停止許容図柄組合せ情報「グループ1」)が含まれ、特定停止許容図柄組合せ情報は、少なくとも一のリールにおいて、複数の異なる図柄それぞれが論理和の関係となる複数通りの図柄組合せが規定されるとともに、当該複数通りの図柄組合せには、停止制御によって停止されることがない図柄組合せが含まれる場合があるように構成される。すなわち、特定停止許容図柄組合せ情報では、停止されることがない図柄組合せを含ませることを可能とすることで、より多くの図柄組合せを1グループで規定することを可能としている。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の図柄を複数列に変動表示可能な複数のリール(例えば、第1~第4リール)と、
遊技者の開始操作に応じて、複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記役決定手段により決定された当籤役に応じて、停止許容図柄組合せ情報を決定可能な停止情報決定手段(例えば、停止情報を決定するための各処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に応じて、前記停止情報決定手段により決定された停止許容図柄組合せ情報を参照し、所定の滑り駒数(例えば、4駒)の範囲で前記複数のリールそれぞれの変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
前記停止許容図柄組合せ情報は、ハズレに対応する複数通りの図柄組合せを1グループで規定する特定停止許容図柄組合せ情報(例えば、図235に示す停止許容図柄組合せ情報「グループ1」)を含み、
前記特定停止許容図柄組合せ情報は、少なくとも一の前記リールにおいて、複数の異なる図柄それぞれが論理和の関係となる複数通りの図柄組合せが規定され、
前記特定停止許容図柄組合せ情報に規定される複数通りの図柄組合せには、前記停止制御手段により停止されることがない図柄組合せが含まれる場合があり、
前記停止情報決定手段は、前記役決定手段が所定役(例えば、打順小役)を当籤役として決定したとき、遊技者の停止操作が特定態様(例えば、正解押し順)で行われた場合に所定遊技価値(例えば、15枚)が付与される所定図柄組合せ(例えば、異色ベル揃い)を表示可能とするための前記停止許容図柄組合せ情報として所定停止許容図柄組合せ情報を決定可能である(例えば、優先順位テーブル番号「0」を選択可能である)とともに、遊技者の停止操作が前記特定態様とは異なる非特定態様(例えば、失敗押し順)で行われた場合に前記所定図柄組合せを表示可能としないための前記停止許容図柄組合せ情報として前記特定停止許容図柄組合せ情報を決定可能であり(例えば、優先順位テーブル番号「1」~「4」を選択可能であり)、
前記停止制御手段は、前記役決定手段が前記所定役を当籤役として決定したとき、遊技者の停止操作が前記特定態様で行われた場合には前記所定停止許容図柄組合せ情報を参照して前記複数のリールそれぞれの変動表示を停止させ、遊技者の停止操作が前記非特定態様で行われた場合には前記特定停止許容図柄組合せ情報を参照して前記複数のリールそれぞれの変動表示を停止させることが可能であることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、停止制御において参照される停止許容図柄組合せ情報には、所定役(例えば、打順小役)の当籤時、特定態様(例えば、正解押し順)で停止操作が行われなかったことに起因して停止表示される、いわゆるこぼし目(ハズレ)に対応する複数通りの図柄組合せを1グループで規定する特定停止許容図柄組合せ情報(例えば、図235に示す停止許容図柄組合せ情報「グループ1」)が含まれ、特定停止許容図柄組合せ情報は、少なくとも一のリールにおいて、複数の異なる図柄それぞれが論理和の関係となる複数通りの図柄組合せが規定されるとともに、当該複数通りの図柄組合せには、停止制御によって停止されることがない図柄組合せが含まれる場合があるように構成される。すなわち、特定停止許容図柄組合せ情報では、停止されることがない図柄組合せを含ませることを可能とすることで、より多くの図柄組合せを1グループで規定することを可能としている。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。また、このように規定される図柄組合せをいわゆるこぼし目とすることで、所定遊技価値が付与されない場合であってもより違和感のない態様で図柄を停止させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の図柄を複数列に変動表示可能な複数のリール(例えば、第1~第4リール)と、
遊技者の開始操作に応じて、複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記役決定手段により決定された当籤役に応じて、停止許容図柄組合せ情報を決定可能な停止情報決定手段(例えば、停止情報を決定するための各処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に応じて、前記停止情報決定手段により決定された停止許容図柄組合せ情報を参照し、所定の滑り駒数(例えば、4駒)の範囲で前記複数のリールそれぞれの変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
前記停止許容図柄組合せ情報は、ハズレに対応する複数通りの図柄組合せを1グループで規定する特定停止許容図柄組合せ情報(例えば、図235に示す停止許容図柄組合せ情報「グループ1」)を含み、
前記特定停止許容図柄組合せ情報は、少なくとも一の前記リールにおいて、複数の異なる図柄それぞれが論理和の関係となる複数通りの図柄組合せが規定され、
前記特定停止許容図柄組合せ情報に規定される複数通りの図柄組合せには、前記停止制御手段により停止されることがない図柄組合せが含まれる場合があり、
前記停止制御手段は、ハズレに対応する図柄組合せを停止させる場合に、少なくとも一の前記リールにおいて、遊技者が停止操作を行ったときの図柄位置から前記所定の滑り駒数の範囲内の各図柄位置の図柄について、予め定められた順序にしたがって前記特定停止許容図柄組合せ情報に規定される図柄組合せに対応するものであるかを検索し、前記特定停止許容図柄組合せ情報に規定される図柄組合せに対応するものであったとの検索結果が得られた図柄位置にて当該リールを停止させることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、停止制御において参照される停止許容図柄組合せ情報には、ハズレに対応する複数通りの図柄組合せを1グループで規定する特定停止許容図柄組合せ情報(例えば、図235に示す停止許容図柄組合せ情報「グループ1」)が含まれ、特定停止許容図柄組合せ情報は、少なくとも一のリールにおいて、複数の異なる図柄それぞれが論理和の関係となる複数通りの図柄組合せが規定されるとともに、当該複数通りの図柄組合せには、停止制御によって停止されることがない図柄組合せが含まれる場合があるように構成される。また、少なくとも一のリールにおいて、いわゆるコントロール制御によって停止制御が行われるように構成される。すなわち、特定停止許容図柄組合せ情報では、停止されることがない図柄組合せを含ませることを可能とすることで、より多くの図柄組合せを1グループで規定することを可能としている。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。また、このような作用効果は、いわゆるコントロール制御によって停止制御が行われる場合により顕著なものとなる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の図柄を複数列に変動表示可能な複数のリール(例えば、第1~第4リール)と、
遊技者の開始操作に応じて、特別役(例えば、ボーナス役である「2BB」)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記役決定手段により決定された当籤役に応じて、停止許容図柄組合せ情報を決定可能な停止情報決定手段(例えば、停止情報を決定するための各処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に応じて、前記停止情報決定手段により決定された停止許容図柄組合せ情報を参照し、所定の滑り駒数(例えば、4駒)の範囲で前記複数のリールそれぞれの変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
前記特別役に対応する図柄組合せ(例えば、「C_BB2」)は、少なくとも一の前記リールにおいて、遊技者の停止操作が特定タイミングとは異なる非特定タイミングで行われた場合、対応する特別図柄(例えば、「ブラ2」図柄)が表示されない図柄組合せとして構成され、
前記停止情報決定手段は、前記特別役に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、前記特別役に対応する図柄組合せを表示できない場合、ハズレに対応する特定図柄組合せ(例えば、「T_BBコボシ_1st」~「T_BBコボシ_4th」)を表示させるための特定停止許容図柄組合せ情報を決定可能であり(例えば、優先順位テーブル番号「1」~「4」を選択可能であり)、
前記特定図柄組合せは、少なくとも一以上の前記リールにおいていずれの図柄でもよく、残りの前記リールにおいて前記特別図柄とは異なる特定図柄(例えば、「セブン」図柄あるいは「赤ベル」図柄)が規定された図柄組合せとして構成されることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別役(例えば、ボーナス役である「2BB」)に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、特別役に対応する図柄組合せを表示できない場合、ハズレに対応する特定図柄組合せ(例えば、「T_BBコボシ_1st」~「T_BBコボシ_4th」)を表示させることを可能とし、特定図柄組合せは、少なくとも一以上のリールにおいていずれの図柄でもよく、残りのリールにおいて特別図柄とは異なる特定図柄(例えば、「セブン」図柄あるいは「赤ベル」図柄)が規定された図柄組合せとして構成される。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の図柄を複数列に変動表示可能な複数のリール(例えば、第1~第4リール)と、
遊技者の開始操作に応じて、特別役(例えば、ボーナス役である「2BB」)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記役決定手段により決定された当籤役に応じて、停止許容図柄組合せ情報を決定可能な停止情報決定手段(例えば、停止情報を決定するための各処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に応じて、前記停止情報決定手段により決定された停止許容図柄組合せ情報を参照し、所定の滑り駒数(例えば、4駒)の範囲で前記複数のリールそれぞれの変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
前記特別役に対応する図柄組合せ(例えば、「C_BB2」)は、少なくとも一の前記リールにおいて、遊技者の停止操作が特定タイミングとは異なる非特定タイミングで行われた場合、対応する特別図柄(例えば、「ブラ2」図柄)が表示されない図柄組合せとして構成され、
前記停止情報決定手段は、前記特別役に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、前記特別役に対応する図柄組合せを表示できない場合、ハズレに対応する特定図柄組合せ(例えば、「T_BBコボシ_1st」~「T_BBコボシ_4th」)を表示させるための特定停止許容図柄組合せ情報を決定可能であり(例えば、優先順位テーブル番号「1」~「4」を選択可能であり)、
前記特定図柄組合せは、少なくとも一以上の前記リールにおいていずれの図柄でもよく、残りの前記リールにおいて前記特別図柄とは異なる特定図柄(例えば、「セブン」図柄あるいは「赤ベル」図柄)が規定された図柄組合せとして構成され、
前記停止制御手段は、前記特別役に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、最初の停止操作では前記特別図柄が表示され、次の停止操作以降で前記特別図柄が表示できない場合に、前記特定停止許容図柄組合せ情報を参照して前記特定図柄組合せを停止させる制御を行うことが可能であることを特徴とする遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別役(例えば、ボーナス役である「2BB」)に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、特別役に対応する図柄組合せを表示できない場合、ハズレに対応する特定図柄組合せ(例えば、「T_BBコボシ_1st」~「T_BBコボシ_4th」)を表示させることを可能とし、特定図柄組合せは、少なくとも一以上のリールにおいていずれの図柄でもよく、残りのリールにおいて特別図柄とは異なる特定図柄(例えば、「セブン」図柄あるいは「赤ベル」図柄)が規定された図柄組合せとして構成される。また、特定図柄組合せは、停止操作の途中で特別役に対応する図柄組合せを表示できなくなった場合にも表示されることが可能となっている。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。また、ハズレに対応する図柄組合せを停止させる場合であっても、より企図に沿った図柄組合せを停止させることができる。
また、上記目的を達成するために、本実施形態の遊技機によれば、以下のような構成の遊技機を提供することができる。
複数種類の図柄を複数列に変動表示可能な複数のリール(例えば、第1~第4リール)と、
遊技者の開始操作に応じて、特別役(例えば、ボーナス役である「2BB」)を含む複数の役の中から当籤役を決定可能な役決定手段(例えば、内部抽籤処理を行うメインCPU101)と、
前記役決定手段により決定された当籤役に応じて、停止許容図柄組合せ情報を決定可能な停止情報決定手段(例えば、停止情報を決定するための各処理を行うメインCPU101)と、
遊技者の停止操作に応じて、前記停止情報決定手段により決定された停止許容図柄組合せ情報を参照し、所定の滑り駒数(例えば、4駒)の範囲で前記複数のリールそれぞれの変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、停止制御処理を行うメインCPU101)と、を備えた遊技機(例えば、詳細例(その2)のパチスロ1)であって、
前記特別役に対応する図柄組合せ(例えば、「C_BB2」)は、少なくとも一の前記リールにおいて、遊技者の停止操作が特定タイミングとは異なる非特定タイミングで行われた場合、対応する特別図柄(例えば、「ブラ2」図柄)が表示されない図柄組合せとして構成され、
前記停止情報決定手段は、前記特別役に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、前記特別役に対応する図柄組合せを表示できない場合、ハズレに対応する特定図柄組合せ(例えば、「T_BBコボシ_1st」~「T_BBコボシ_4th」)を表示させるための特定停止許容図柄組合せ情報を決定可能であり(例えば、優先順位テーブル番号「1」~「4」を選択可能であり)、
前記特定図柄組合せは、複数種類あり、それぞれ排他的に一の前記リールにおいてのみ前記特別図柄とは異なる特定図柄(例えば、「セブン」図柄あるいは「赤ベル」図柄)が規定され、残りの前記リールにおいていずれの図柄でもよい図柄組合せとして構成されることを特徴とする遊技機。
前記停止制御手段は、前記特別役に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、遊技者の停止操作の対象となった前記リールで前記特別図柄を表示できない場合、前記特定停止許容図柄組合せ情報を参照して当該リールで前記特定図柄を表示させる制御を行うことが可能であり、
前記特定図柄は、前記複数のリールそれぞれにおいて、前記特別図柄を表示できない場合に表示させることができる位置に配置されることを特徴とする上記に記載の遊技機。
上記構成の遊技機によれば、特別役(例えば、ボーナス役である「2BB」)に対応する図柄組合せの表示が許容された遊技において、特別役に対応する図柄組合せを表示できない場合、ハズレに対応する特定図柄組合せ(例えば、「T_BBコボシ_1st」~「T_BBコボシ_4th」)を表示させることを可能とし、特定図柄組合せは、複数種類あり、それぞれ排他的に一のリールにおいてのみ特別図柄とは異なる特定図柄(例えば、「セブン」図柄あるいは「赤ベル」図柄)が規定され、残りのリールにおいていずれの図柄でもよい図柄組合せとして構成される。これにより、図柄組合せに関する情報量を削減するとともに、処理負荷を軽減することができる。また、このような作用効果は、リール数が多くなるほどより顕著なものとなる。
なお、特定図柄は、複数のリールそれぞれにおいて、特別図柄を表示できない場合に表示させることができる位置に配置されるようにすればよい。これにより、ハズレに対応する図柄組合せを停止させる場合であっても、より企図に沿った図柄組合せを停止させることができる。特に、特別役に係る図柄の組合せが停止表示され得る状態であることを遊技者に示唆したい場合に好適である。
[一詳細例(その2)に係る発明7の遊技機]
従来、遊技者によりスタートレバーが押下されたタイミングで、内部抽籤用の乱数、及び、他の抽籤用の乱数を乱数回路から取得する遊技機が知られている(例えば、特開2015-089415号公報参照)。
上記特開2015-089415号公報等に開示されている遊技機では、取得される乱数値は遊技機の遊技性に対して最も高い影響を与えるものであるので、乱数回路に高い信頼性が求められる。
本発明7は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明7の目的は、信頼性の高い乱数回路を備えた遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための制御部(例えば、主制御回路500)を備えた遊技機であって、
前記制御部は、演算処理手段(例えば、マイクロプロセッサ501)と、乱数発生手段と、クロック発生手段と、を有し、
前記演算処理手段は、一定の周期(例えば、1.1172ms周期)で、前記乱数発生手段から乱数値を取得し、該取得した乱数値に基づいて、前記乱数発生手段の異常発生を監視する乱数異常監視手段(例えば、乱数検査処理)を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の遊技機では、前記乱数発生手段は、前記演算処理手段の外部に設けられた第1乱数発生手段(例えば、外部乱数回路502)と、前記演算処理手段に内蔵された第2乱数発生手段(例えば、乱数回路110)と、を有し、
前記クロック発生手段は、前記第1乱数発生手段にクロック信号を供給するための第1クロック発生手段(例えば、外部乱数回路用のクロックパルス発生回路503)と、前記演算処理手段にクロック信号を供給するための第2クロック発生手段(例えば、マイクロプロセッサ用のクロックパルス発生回路92)と、を有し、
前記演算処理手段は、前記第2乱数発生手段の16ビット乱数チャンネル(例えば、16ビット乱数発生回路RL0~RL3)の状態を監視するための内部情報レジスタを有し、
前記乱数異常監視手段は、
前記第1乱数発生手段から、複数回(例えば、3回)、第1の乱数値を取得し、該取得した複数の第1の乱数値が全て同じ値である場合には、前記第1乱数発生手段及び/又は前記第1クロック発生手段に異常が発生したと判断し、
前記内部情報レジスタを参照し、前記16ビット乱数チャンネルの状態に異常を示す情報が前記内部情報レジスタに含まれる場合には、前記第2乱数発生手段に異常が発生したと判断し、
前記内部情報レジスタを参照し、前記16ビット乱数チャンネルの状態に異常を示す情報が前記内部情報レジスタに含まれない場合には、前記第2乱数発生手段の8ビット乱数チャンネル(例えば、RSソフトラッチ乱数レジスタ0~3)から、複数回(例えば、3回)、第2の乱数値を取得し、該取得した複数の第2の乱数値が全て同じ値である場合には、前記第2乱数発生手段に異常が発生したと判断するようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための制御部(例えば、主制御回路500)を備えた遊技機であって、
前記制御部は、演算処理手段(例えば、マイクロプロセッサ501)と、クロック発生手段と、を有し、
前記演算処理手段は、
外部からの制御信号(例えば、スタートレバー16の操作信号)を入力するための外部信号入力手段(例えば、パラレルポート111)と、
前記外部信号入力手段からの制御信号をラッチ信号として乱数をラッチする第1乱数発生手段(例えば、16ビット乱数発生回路RL)と、
前記演算処理手段内のCPUからのアクセスにより乱数をラッチする第2乱数発生手段(例えば、16ビット乱数発生回路RL、8ビット乱数発生回路RS)と、
前記第1乱数発生手段及び前記第2乱数発生手段の16ビット乱数チャンネル(例えば、16ビット乱数発生回路RL0~RL3)の状態を監視するための内部情報レジスタと、
一定の周期で、前記第1乱数発生手段及び前記第2乱数発生手段の異常発生を監視する乱数異常監視手段(例えば、乱数検査処理)と、を有し、
前記内部情報レジスタを参照し、前記16ビット乱数チャンネルの状態に異常を示す情報が前記内部情報レジスタに含まれない場合には、前記第2乱数発生手段の8ビット乱数チャンネル(例えば、8ビット乱数発生回路RS0~RS3)から、複数回(例えば、3回)、第2の乱数値を取得し、該取得した複数の第2の乱数値が全て同じ値である場合には、前記第2乱数発生手段に異常が発生したと判断する
ことを特徴とする遊技機。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための制御部(例えば、主制御回路500)を備えた遊技機であって、
前記制御部は、演算処理手段(例えば、マイクロプロセッサ501)と、乱数発生手段と、を有し、
前記演算処理手段は、一定の周期で行う処理(例えば、割込処理)において、複数回(例えば、3回)、互いに異なるタイミングで、前記乱数発生手段から乱数値を取得し、該取得した複数の乱数値に基づいて、前記乱数発生手段の異常発生を監視する乱数異常監視手段(例えば、乱数検査処理)を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の遊技機では、前記演算処理手段は、演算処理の実行に必要な情報が記憶される記憶手段(例えば、メインRAM103)を有し、
前記記憶手段には、遊技の進行に関する処理の実行に必要なプログラムが書込み可能な第1作業領域(例えば、遊技用作業エリア)と、遊技の進行に関与しない処理の実行に必要なプログラムが書込み可能な第2作業領域(例えば、規定外作業エリア)とが設けられ、
前記乱数異常監視手段による監視処理は、前記第2作業領域を使用して実行されるようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための制御部(例えば、主制御回路500)を備えた遊技機であって、
前記制御部は、乱数発生手段を有する演算処理手段(例えば、マイクロプロセッサ501)を有し、
前記演算処理手段は、一定の周期で行う処理(例えば、割込処理)において、複数回(例えば、3回)、互いに異なるタイミングで、前記乱数発生手段から乱数値を取得し、該取得した複数の乱数値に基づいて、前記乱数発生手段の異常発生を監視する乱数異常監視手段(例えば、乱数検査処理)を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための制御部(例えば、主制御回路500)を備えた遊技機であって、
前記制御部は、
演算処理手段(例えば、マイクロプロセッサ501)と、
前記演算処理手段の外部に設けられた乱数発生手段(例えば、外部乱数回路502)と、
前記乱数発生手段にクロック信号を供給するクロック発生手段(例えば、外部乱数回路用のクロックパルス発生回路503)と、を有し、
前記演算処理手段は、一定の周期(例えば、1.1172ms周期)で、前記乱数発生手段から乱数値を取得し、該取得した乱数値に基づいて、前記乱数発生手段及び/又はクロック発生手段の異常発生を監視する乱数異常監視手段(例えば、乱数検査処理)を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の遊技機では、前記乱数異常監視手段は、前記乱数発生手段から、複数回(例えば、3回)、乱数値を取得し、該取得した複数の乱数値が全て同じ値である場合には、前記乱数発生手段及び/又は前記クロック発生手段に異常が発生したと判断するようにしてもよい。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための制御部(例えば、主制御回路500)を備えた遊技機であって、
前記制御部は、
乱数発生手段を有する演算処理手段(例えば、マイクロプロセッサ501)と、
前記乱数発生手段にクロック信号を供給するクロック発生手段(例えば、マイクロプロセッサ用のクロックパルス発生回路92)と、を有し、
前記演算処理手段は、一定の周期(例えば、1.1172ms周期)で、前記乱数発生手段から乱数値を取得し、該取得した乱数値に基づいて、前記乱数発生手段及び/又はクロック発生手段の異常発生を監視する乱数異常監視手段(例えば、乱数検査処理)を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための制御部(例えば、主制御回路500)を備えた遊技機であって、
前記制御部は、
演算処理手段(例えば、マイクロプロセッサ501)と、
前記演算処理手段に内蔵された乱数発生手段(例えば、乱数回路110)と、を有し、
前記演算処理手段は、一定の周期(例えば、1.1172ms周期)で、前記乱数発生手段から乱数値を取得し、該取得した乱数値に基づいて、前記乱数発生手段の異常発生を監視可能な乱数異常監視手段(例えば、乱数検査処理)を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の遊技機では、前記演算処理手段は、前記乱数発生手段の16ビット乱数チャンネル(例えば、RLソフトラッチ乱数レジスタ0~3)の状態を監視するための内部情報レジスタを有し、
前記乱数異常監視手段は、
前記内部情報レジスタを参照し、前記16ビット乱数チャンネルの状態に異常を示す情報が前記内部情報レジスタに含まれる場合には、前記乱数発生手段に異常が発生したと判断し、
前記内部情報レジスタを参照し、前記16ビット乱数チャンネルの状態に異常を示す情報が前記内部情報レジスタに含まれない場合には、前記乱数発生手段の8ビット乱数チャンネル(例えば、RSソフトラッチ乱数レジスタ0~3)から、複数回(例えば、3回)、乱数値を取得し、該取得した複数の乱数値が全て同じ値である場合には、前記乱数発生手段に異常が発生したと判断するようにしてもよい。
上記構成の一詳細例(その2)に係る発明7の遊技機によれば、信頼性の高い乱数回路を備えた遊技機を提供することができる。
[一詳細例(その2)に係る発明8の遊技機]
従来、遊技者によりスタートレバーが押下されたタイミングで、内部抽籤用の乱数、及び、他の抽籤用の乱数を乱数回路から取得する遊技機が知られている(例えば、特開2015-089415号公報参照)。
上記特開2015-089415号公報等に開示されている遊技機では、抽籤を行うためにマイクロコンピュータに内蔵された乱数回路を使用する。ところで、出玉や遊技性に関する処理が主制御で行われるようになった近年では、様々な契機で乱数を使用した抽籤が行われるようになった。しかしながら、遊技機に設けられる乱数回路は有限であり、乱数回路のチャンネル(数)が不足しつつある。
本発明8は、上記状況を鑑みなされたものであり、本発明8の目的は、既存の乱数回路を効率よく使用することが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための演算装置(例えば、マイクロプロセッサ501)を備えた遊技機であって、
前記演算装置は、
演算制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶される記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
乱数発生手段(例えば、乱数回路110)と、を有し、
前記乱数発生手段は、複数の乱数値をラッチするための複数の制御レジスタ(例えば、各種ソフトラッチ乱数レジスタ)を有し、
前記複数の制御レジスタのそれぞれには、前記演算制御手段が制御するためのアドレスが割り当てられ、
前記記憶手段は、前記複数の制御レジスタのアドレスを管理するための乱数ポインタ(例えば、出玉用乱数読込ポインタ)が格納される乱数ポインタ格納領域を有し、
前記乱数ポインタの値は、初期値から所定値まで変更可能であり、
前記乱数ポインタの前記初期値は、前記複数の制御レジスタからなる制御レジスタ群に割り当てられたアドレス範囲の先頭アドレスに対応付けられた偶数値であり、
前記演算制御手段による前記乱数値の取得処理(例えば、出玉用乱数値取得処理)では、
前記演算制御手段は、
前記乱数ポインタ格納領域に格納された前記乱数ポインタを更新し、
更新後の前記乱数ポインタの値が前記所定値を超えた場合には、前記乱数ポインタの値を前記初期値に更新し、
更新後の前記乱数ポインタを偶数化したラッチポインタを生成し、
前記先頭アドレスと前記ラッチポインタとに基づいて、ラッチ対象となる前記制御レジスタをラッチし、
前記ラッチの後、前記先頭アドレスと前記乱数ポインタとに基づいて指定される前記制御レジスタから前記乱数値を取得する
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の遊技機では、前記演算装置は、タイマー回路を有し、
前記演算制御手段は、前記タイマー回路が発生させる割込み信号を契機として処理を実行する割込処理手段(例えば、割込処理)を有し、
前記演算制御手段は、前記乱数値を取得する場合、前記割込処理手段による処理が実行されるまで待機する処理を行い、その後、前記乱数値の取得処理を行うようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための演算装置(例えば、マイクロプロセッサ501)を備えた遊技機であって、
前記演算装置は、
演算制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶される記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
乱数発生手段(例えば、乱数回路110)と、を有し、
前記乱数発生手段は、複数の乱数値をラッチするための複数の制御レジスタ(例えば、各種ソフトラッチ乱数レジスタ)を有し、
前記複数の制御レジスタのそれぞれには、前記演算制御手段が制御するためのアドレスが割り当てられ、
前記記憶手段は、前記複数の制御レジスタのアドレスを管理するための乱数ポインタ(例えば、出玉用乱数読込ポインタ)が格納される乱数ポインタ格納領域を有し、
前記乱数ポインタの値は、初期値から所定値まで変更可能であり、
前記乱数ポインタの前記初期値は、前記複数の制御レジスタからなる制御レジスタ群に割り当てられたアドレス範囲の先頭アドレスに対応付けられた値であり、
前記演算制御手段による前記乱数値の取得処理(例えば、出玉用乱数値取得処理)では、
前記演算制御手段は、
前記乱数ポインタ格納領域に格納された前記乱数ポインタを更新し、
更新後の前記乱数ポインタの値が前記所定値を超えた場合には、前記乱数ポインタの値を前記初期値に更新し、
前記初期値が偶数値であれば更新後の前記乱数ポインタを偶数化したラッチポインタを生成し、前記初期値が奇数値であれば更新後の前記乱数ポインタを奇数化したラッチポインタを生成し、
前記先頭アドレスと前記ラッチポインタとに基づいて、ラッチ対象となる前記制御レジスタをラッチし、
前記ラッチの後、前記先頭アドレスと前記乱数ポインタとに基づいて指定される前記制御レジスタから前記乱数値を取得する
ことを特徴とする遊技機。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための演算装置(例えば、マイクロプロセッサ501)を備えた遊技機であって、
前記演算装置は、
演算制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶される記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
乱数発生手段(例えば、乱数回路110)と、を有し、
前記乱数発生手段は、複数種の乱数値をラッチするための複数の制御レジスタ(例えば、各種ソフトラッチ乱数レジスタ)を有し、
前記複数の制御レジスタのそれぞれには、前記演算制御手段が制御するためのアドレスが割り当てられ、
前記記憶手段は、前記複数の制御レジスタのアドレスを管理するための乱数ポインタ(例えば、出玉用乱数読込ポインタ)が格納される乱数ポインタ格納領域を有し、
前記乱数ポインタの値は、初期値から所定値まで変更可能であり、
前記乱数ポインタの前記初期値は、前記複数の制御レジスタからなる制御レジスタ群に割り当てられたアドレス範囲の先頭アドレスに対応付けられた偶数値であり、
前記演算制御手段による前記乱数値の取得処理(例えば、出玉用乱数値取得処理)では、
前記演算制御手段は、
前記乱数ポインタ格納領域に格納された前記乱数ポインタを更新し、
更新後の前記乱数ポインタの値が前記所定値を超えた場合には、前記乱数ポインタの値を前記初期値に更新し、
更新後の前記乱数ポインタを偶数化したラッチポインタを生成し、
前記先頭アドレスと前記ラッチポインタとに基づいて、ラッチ対象となる2バイト分の前記制御レジスタをラッチし、
前記ラッチの後、前記先頭アドレスと前記乱数ポインタとに基づいて指定される前記制御レジスタから1バイトの前記乱数値を取得する
ことを特徴とする遊技機。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための演算装置(例えば、マイクロプロセッサ501)を備えた遊技機であって、
前記演算装置は、
演算制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶される記憶手段(例えば、メインRAM103)と、
乱数発生手段(例えば、乱数回路110)と、を有し、
前記乱数発生手段は、複数の乱数値をラッチするための複数の制御レジスタ(例えば、各種ソフトラッチ乱数レジスタ)を有し、
前記複数の制御レジスタのそれぞれには、前記演算制御手段が制御するためのアドレスが割り当てられ、
前記記憶手段は、前記複数の制御レジスタのアドレスを管理するための乱数ポインタ(例えば、出玉用乱数読込ポインタ)が格納される乱数ポインタ格納領域を有し、
前記乱数ポインタの値は、初期値から所定値まで変更可能であり、
前記乱数ポインタの前記初期値は、前記複数の制御レジスタからなる制御レジスタ群に割り当てられたアドレス範囲の先頭アドレスに対応付けられた偶数値であり、
前記演算制御手段による前記乱数値の取得処理(例えば、出玉用乱数値取得処理)では、
前記演算制御手段は、
前記乱数ポインタ格納領域に格納された前記乱数ポインタを更新し、
更新後の前記乱数ポインタの値が前記所定値を超えた場合には、前記乱数ポインタの値を前記初期値に更新し、
更新後の前記乱数ポインタを偶数化したラッチポインタを生成し、
前記先頭アドレスと前記ラッチポインタとに基づいて、ラッチ対象となる前記制御レジスタをラッチし、
前記ラッチの後、前記先頭アドレスと前記乱数ポインタとに基づいて指定される前記制御レジスタから前記乱数値を取得し、
前記乱数値の取得処理において、前記演算制御手段は、前記制御レジスタをラッチする前に、割込み禁止処理を行い、前記乱数値を取得した後に、割込み許可処理を行う
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の一詳細例(その2)に係る発明8の遊技機によれば、既存の乱数回路を効率よく使用することができる。
[一詳細例(その2)に係る発明9の遊技機]
従来、主制御側に設けられたROM及びRAMのそれぞれを2つの領域に分け、第1の領域には遊技の進行に関するプログラムが記憶され、第2の領域には不正や異常に関するプログラム(遊技の進行に関与しないプログラム)が記憶される遊技機が知られている(例えば、特開2017-47081号公報参照)。
ところで、従来、効果的な異常判定処理を実行可能な遊技機が求められている。なお、上記特開2017-47081号公報には、第2の領域に不正や異常に関するプログラムが記憶されることは記載されているが、具体的にどのような不正や異常の判定処理が行われているかは開示されていない。
本発明9は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明9の目的は、効果的な不正や異常の判定処理を実行可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための演算装置(例えば、マイクロプロセッサ501)と、
乱数値を発生させる乱数発生手段と、を備え、
前記演算装置は、
演算制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を有し、
前記第1記憶手段は、
遊技の進行に関するプログラム及びデータが記憶された第1記憶領域(例えば、遊技用ROM領域)と、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラム及びデータ以外のプログラム及びデータが記憶された第2記憶領域(例えば、規定外ROM領域)と、を有し、
前記第2記憶手段は、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラムが書込み可能な第1作業領域(例えば、遊技作業エリア)と、
前記第2記憶領域に記憶されたプログラムが書込み可能な第2作業領域(例えば、規定外作業エリア)と、を有し、
前記演算処理手段は、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラムの実行中に異常を検出した場合に、異常発生を示す報知を行うとともに、遊技の進行を停止させる第1異常停止手段(例えば、遊技復帰不可能エラー処理)と、
前記第2記憶領域に記憶されたプログラムの実行中に異常を検出した場合に、異常発生を示す報知を行うとともに、遊技の進行を停止させる第2異常停止手段(例えば、規定外遊技復帰不可能エラー処理)と、を有し、
前記第1異常停止手段で検出対象となる異常には、前記第1作業領域におけるデータの異常、及び、ベット数に関する異常が含まれ、
前記第2異常停止手段で検出対象となる異常には、遊技に関する遊技者の有利度合いを示す設定値に関する異常、及び、前記乱数発生手段に関する異常が含まれ、
前記第1異常停止手段により異常が検出された場合には、前記第1記憶領域に格納されたプログラムの実行により前記報知を行い、前記第2異常停止手段により異常が検出された場合には、前記第2記憶領域に格納されたプログラムの実行により前記報知を行い、
前記第1記憶領域に格納されたプログラムの実行による前記報知の態様(例えば、文字列「88」の表示)は、前記第2記憶領域に格納されたプログラムの実行による前記報知の態様と同じである
ことを特徴とする遊技機。
また、前記本発明の遊技機では、前記乱数発生手段は、
前記演算装置に内蔵されない、第1乱数発生手段(例えば、外部乱数回路502)と、
前記演算装置に内蔵され、複数の乱数発生回路(例えば、各種ソフトラッチ乱数レジスタ)を有する第2乱数発生手段(例えば、乱数回路110)と、を有し、
前記第2異常停止手段は、前記第1乱数発生手段の異常だけでなく、前記第2乱数発生手段に含まれる前記複数の乱数発生回路のうちの少なくとも一つの異常を検出可能であり、当該異常を検出した場合には、前記報知を行うとともに、遊技の進行を停止するようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための演算装置(例えば、マイクロプロセッサ501)と、
乱数値を発生させる乱数発生手段と、を備え、
前記演算装置は、
演算制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を有し、
前記第1記憶手段は、
遊技の進行に関するプログラム及びデータが記憶された第1記憶領域(例えば、遊技用ROM領域)と、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラム及びデータ以外のプログラム及びデータが記憶された第2記憶領域(例えば、規定外ROM領域)と、を有し、
前記第2記憶手段は、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラムが書込み可能な第1作業領域(例えば、遊技作業エリア)と、
前記第2記憶領域に記憶されたプログラムが書込み可能な第2作業領域(例えば、規定外作業エリア)と、を有し、
前記演算制御手段は、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラムの実行中に異常を検出した場合に、異常発生を示す報知を行うとともに、遊技の進行を停止させる第1異常停止手段(例えば、遊技復帰不可能エラー処理)と、
前記第2記憶領域に記憶されたプログラムの実行中に異常を検出した場合に、異常発生を示す報知を行うとともに、遊技の進行を停止させる第2異常停止手段(例えば、規定外遊技復帰不可能エラー処理)と、を有し、
前記第1異常停止手段で検出対象となる異常には、前記第1作業領域におけるデータの異常、及び、ベット数に関する異常が含まれ、
前記第2異常停止手段で検出対象となる異常には、遊技に関する遊技者の有利度合いを示す設定値に関する異常、及び、前記乱数発生手段に関する異常が含まれ、
前記第1異常停止手段により異常が検出された場合には、前記第1記憶領域に格納されたプログラムの実行により前記報知を行い、前記第2異常停止手段により異常が検出された場合には、前記第2記憶領域に格納されたプログラムの実行により前記報知を行い、
前記第1記憶領域に格納されたプログラムの実行による前記報知の態様(例えば、文字列「88」の表示)は、前記第2記憶領域に格納されたプログラムの実行による前記報知の態様と同じであり、
前記第1異常停止手段による前記報知は、前記演算制御手段により一定の周期(例えば、1.1172ms周期)で行われる割込処理で行われ、
前記第2異常停止手段により前記報知を行う場合には、前記第2異常停止手段は、当該報知の実行前に前記割込処理の実行を禁止する
ことを特徴とする遊技機。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための演算装置(例えば、マイクロプロセッサ501)と、
乱数値を発生させる乱数発生手段と、
遊技価値の払出数に関する情報を報知可能な第1報知手段(例えば、払出LED)と、
遊技者の停止操作に関する操作情報を報知可能な第2報知手段(例えば、指示モニタ)と、を備え、
前記演算装置は、
演算制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を有し、
前記第1記憶手段は、
遊技の進行に関するプログラム及びデータが記憶された第1記憶領域(例えば、遊技用ROM領域)と、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラム及びデータ以外のプログラム及びデータが記憶された第2記憶領域(例えば、規定外ROM領域)と、を有し、
前記第2記憶手段は、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラムが書込み可能な第1作業領域(例えば、遊技作業エリア)と、
前記第2記憶領域に記憶されたプログラムが書込み可能な第2作業領域(例えば、規定外作業エリア)と、を有し、
前記演算制御手段は、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラムの実行中に異常を検出した場合に、異常発生を示す報知を行うとともに、遊技の進行を停止させる第1異常停止手段(例えば、遊技復帰不可能エラー処理)と、
前記第2記憶領域に記憶されたプログラムの実行中に異常を検出した場合に、異常発生を示す報知を行うとともに、遊技の進行を停止させる第2異常停止手段(例えば、規定外遊技復帰不可能エラー処理)と、を有し、
前記第1異常停止手段で検出対象となる異常には、前記第1作業領域におけるデータの異常、及び、ベット数に関する異常が含まれ、
前記第2異常停止手段で検出対象となる異常には、遊技に関する遊技者の有利度合いを示す設定値に関する異常、及び、前記乱数発生手段に関する異常が含まれ、
前記第1異常停止手段により異常が検出された場合には、前記第1記憶領域に格納されたプログラムの実行により前記報知を行い、前記第2異常停止手段により異常が検出された場合には、前記第2記憶領域に格納されたプログラムの実行により前記報知を行い、
前記第1記憶領域に格納されたプログラムの実行による前記報知の態様(例えば、文字列「88」の表示)は、前記第2記憶領域に格納されたプログラムの実行による前記報知の態様と同じであり、
前記第1異常停止手段による前記報知、及び、前記第2異常停止手段による前記報知はいずれも、前記第1報知手段及び前記第2報知手段の両方で行われる
ことを特徴とする遊技機。
また、上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御するための演算装置(例えば、マイクロプロセッサ501)と、
乱数値を発生させる乱数発生手段と、を備え、
前記演算装置は、
演算制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶された第1記憶手段(例えば、メインROM102)と、
前記演算制御手段による演算処理の実行に必要な情報が記憶される第2記憶手段(例えば、メインRAM103)と、を有し、
前記第1記憶手段は、
遊技の進行に関するプログラム及びデータが記憶された第1記憶領域(例えば、遊技用ROM領域)と、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラム及びデータ以外のプログラム及びデータが記憶された第2記憶領域(例えば、規定外ROM領域)と、を有し、
前記第2記憶手段は、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラムが書込み可能な第1作業領域(例えば、遊技作業エリア)と、
前記第2記憶領域に記憶されたプログラムが書込み可能な第2作業領域(例えば、規定外作業エリア)と、を有し、
前記演算制御手段は、
前記第1記憶領域に記憶されたプログラムの実行中に異常を検出した場合に、異常発生を示す報知を行うとともに、遊技の進行を停止させる第1異常停止手段(例えば、遊技復帰不可能エラー処理)と、
前記第2記憶領域に記憶されたプログラムの実行中に異常を検出した場合に、異常発生を示す報知を行うとともに、遊技の進行を停止させる第2異常停止手段(例えば、規定外遊技復帰不可能エラー処理)と、を有し、
前記第1異常停止手段で検出対象となる異常には、前記第1作業領域におけるデータの異常、及び、ベット数に関する異常が含まれ、
前記第2異常停止手段で検出対象となる異常には、遊技に関する遊技者の有利度合いを示す設定値に関する異常、及び、前記乱数発生手段に関する異常が含まれ、
前記第1異常停止手段により異常が検出された場合には、前記第1記憶領域に格納されたプログラムの実行により前記報知を行い、前記第2異常停止手段により異常が検出された場合には、前記第2記憶領域に格納されたプログラムの実行により前記報知を行い、
前記第1記憶領域に格納されたプログラムの実行による前記報知の態様(例えば、文字列「88」の表示)は、前記第2記憶領域に格納されたプログラムの実行による前記報知の態様と同じであり、
前記第2異常停止手段の異常検出対象となる前記設定値は、前記第1作業領域に記憶されている
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の一詳細例(その2)に係る発明9の遊技機によれば、効果的な不正や異常の判定処理を実行することができる。