JP7096557B2 - 発光ナノ粒子、それを用いた細胞の検出方法、動物の治療方法、医療装置、細胞の可視化方法、及び細胞の損傷軽減方法 - Google Patents
発光ナノ粒子、それを用いた細胞の検出方法、動物の治療方法、医療装置、細胞の可視化方法、及び細胞の損傷軽減方法 Download PDFInfo
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Description
(1)母体材料と、母体材料内に含まれる発光物質と、を含み、
母体材料は、Ti、Si、Ca、Al及びZrからなる群から選択される少なくとも一種である陽イオン元素と、O及びPからなる群から選択される少なくとも一種である陰イオン元素と、を含有し、
前記発光物質の前記母体材料中の濃度は、前記発光物質間の平均距離が1.2nm以上となる濃度である、発光ナノ粒子。
(2)母体材料は、TiO2、SiO2、Ca10(PO4)6(OH)2、Al2O3及びZrO2からなる群から選択される少なくとも一種を含有する、(1)記載の発光ナノ粒子。
(3)母体材料と、前記母体材料内に含まれる発光物質と、を含み、
前記母体材料は、Ti、Ca、Al及びZrからなる群から選択される少なくとも一種である陽イオン元素と、O及びPからなる群から選択される少なくとも一種である陰イオン元素と、を含有する、発光ナノ粒子。
(4)母体材料は、TiO2、Ca10(PO4)6(OH)2、Al2O3及びZrO2からなる群から選択される少なくとも一種を含有する、(3)記載の発光ナノ粒子。
(5)前記発光物質の前記母体材料中の濃度は、前記発光物質間の平均距離が1.2nm以上となる濃度である、(3)又は(4)記載の発光ナノ粒子。
(6)発光物質は、有機発光色素及び希土類イオンからなる群から選択される少なくとも一種を含有する、(1)~(5)のいずれか記載の発光ナノ粒子。
(7)有機発光色素は、フルオレセイン系色素分子である、(6)記載の発光ナノ粒子。
(8)有機発光色素の含有濃度は、前記陽イオン元素に対して1mmol%以上6mol%以下である、(6)又は(7)記載の発光ナノ粒子。
(9)希土類イオンは、三価のEuである、(6)記載の発光ナノ粒子。
(10)希土類イオンの含有濃度は、陽イオン元素に対して1mmol%以上10mol%以下である、(6)又は(9)記載の発光ナノ粒子。
(11)母体材料が界面活性剤分子を含む、(1)~(10)のいずれか記載の発光ナノ粒子。
(12)発光ナノ粒子の平均粒子径が10nm~500nmである、(1)~(11)のいずれか記載の発光ナノ粒子。
(13)孔径が0.1~10nmの細孔を表面に備える、(1)~(12)のいずれか記載の発光ナノ粒子。
(14)表面に、陽イオン元素に結合した水酸基及び/又はアミノ基が形成されている、(1)~(13)のいずれか記載の発光ナノ粒子。
(15)表面が細胞結合分子によって修飾された、(1)~(14)のいずれか記載の発光ナノ粒子。
(16)励起波長及び発光波長が可視光領域に存在する、(1)~(15)のいずれか記載の発光ナノ粒子。
(17)バイオイメージングに用いられる、(1)~(16)のいずれか記載の発光ナノ粒子。
(18)表面の細孔に薬剤を担持し、治療薬として用いられる、(1)~(17)のいずれか記載の発光ナノ粒子。
(19)(1)~(17)のいずれか記載の発光ナノ粒子を細胞内に投入し、発光ナノ粒子に光を照射し、細胞を観察する工程を有する、細胞の検出方法。
(20)(1)~(18)のいずれか一項記載の発光ナノ粒子を動物に投与し、発光ナノ粒子に光を照射し、動物を治療する工程を有する、動物の治療方法。
(21)体内細胞の検査を行う検査部と、体内細胞の診断を行う診断部と、及び/又は体内細胞の治療を行う治療部とを備え、検査、診断、及び/又は、治療を行う際に、(1)~(18)のいずれか記載の発光ナノ粒子を体内細胞内に投入し、発光ナノ粒子に光を照射する光照射部をさらに備える、医療装置。
(22)母体材料と、母体材料内に含まれる発光物質と、を含み、母体材料が、Ti、Si、Ca、Al及びZrからなる群から選択される少なくとも一種である陽イオン元素と、O及びPからなる群から選択される少なくとも一種である陰イオン元素と、を含有する発光ナノ粒子を、細胞内に投入し、発光ナノ粒子に光を照射し、細胞を可視化する工程を有する、細胞の可視化方法。
(23)母体材料と、母体材料内に含まれる発光物質と、を含み、母体材料が、Ti、Si、Ca、Al及びZrからなる群から選択される少なくとも一種である陽イオン元素と、O及びPからなる群から選択される少なくとも一種である陰イオン元素と、を含有する発光ナノ粒子を、細胞内に投入し、可視光領域の波長の光で発光ナノ粒子を励起させる、細胞の損傷軽減方法。
したがって、蛍光寿命測定法によって、ある発光ナノ粒子における発光物質が凝集せずに略均一に分散しているか否かを確認するためには、以下の工程を行えばよい。まず、その発光ナノ粒子の構成成分及び発光物質の濃度を分析し、その発光ナノ粒子と同じ構成成分からなり、発光物質の濃度が異なる複数のサンプルを用意する。次に、複数のサンプルの蛍光寿命を測定して、濃度と蛍光寿命の関係が直線性の相関関係となることを確認する。複数のサンプルについて、発光物質の濃度と蛍光寿命の関係が直線性の相関関係であることが確認できたのであれば、その後、分析対象の発光ナノ粒子の蛍光寿命を測定して、発光物質の濃度と蛍光寿命との関係において、サンプルと分析対象のプロットが直線性の相関関係となっているか否かを確認する。サンプルと分析対象のプロットが直線性の相関関係となっていれば、発光ナノ粒子における発光物質が略均一に分散していると確認できる。
De=A・ρn/M 式(1)
De :無機分子数密度(分子数/nm3)
A :アボガドロ数(6.02×1023)
ρn :nm密度(g/nm3)
M :各分子量(シリカ(S):79.866、チタニア(T):60.1、水酸アパタイト(CP):1004.62)
V1=(4π/3)・(R/2)3 式(2)
V1:平均1粒子体積(nm3/1粒子)
R:平均粒子径(nm)
X1=De・V1 式(3)
X1:発光ナノ粒子に含有される無機分子数(分子数/1粒子)
X2=X1・B 式(4)
X2:発光ナノ粒子に含有される発光物質数(分子数/1粒子)
B :無機分子数に対する発光物質数(分子数/分子数)
V2=V1/X2 式(5)
V2:発光物質1分子の専有体積(nm3/発光物質1分子)
D={V2・3/(4π)}1/3 式(6)
D:発光物質の中心間距離(nm)
希土類イオンの含有濃度は、母体材料の陽イオン元素に対して1mmol%以上10mol%以下であることが好ましい。希土類イオンの含有濃度が当該範囲であることによって、発光物質間の平均距離を1.2nm以上に維持しやすい傾向にある。希土類イオンの含有濃度は、陽イオン元素に対し、100mmol%以上10mol%以下であることがより好ましく、1mol%以上5mol%以下であることがさらに好ましい。
母体材料がシリカの時に、細孔が形成される傾向にある。これは、界面活性剤と、発光物質を含む母体材料であるシリカとの間の相互作用が比較的弱く、焼成や溶媒抽出プロセスによって界面活性剤が脱離し、細孔が形成されることによるものと考えられる。一方、母体材料がチタニアやリン酸カルシウム化合物などの場合には、細孔が形成されにくい傾向にある。これは、界面活性剤と、発光物質を含む母体材料であるチタニアやリン酸カルシウム化合物との間の相互作用が強く、界面活性剤が脱離し難いことによると推察される。
(Eu3+含有シリカ粒子の合成)
脱イオン水225mLに、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)1.0gを添加し、さらに2.0M-NaOH3.5mLを添加し、353Kで30分間攪拌した。攪拌した溶液に、テトラエトキシシラン(TEOS)5.515mL、EuCl3が含まれる脱イオン水15mLを加え(EuCl3が0gのとき、Euの合成開始時の仕込み量は0モル%であり、「Eu0mol%-S」と示した(比較例1)。EuCl3が0.452gのとき、Euの合成開始時の仕込み量は5モル%であり、「Eu5mol%-S」と示した(実施例1)。EuCl3が0.904gのとき、Euの合成開始時の仕込み量は10モル%であり、「Eu10mol%-S」と示した(実施例2))、353Kで2時間攪拌し、濾過した。濾過物を脱イオン水20mLで4回、エタノール10mLで1回洗浄した。その後、室温で1日乾燥させ、550℃で6時間焼成した。
実施例1、2、比較例1の粒子を構成する元素の濃度等は、表1のとおりである。
(フルオレセインイソチオシアネート(FITC)含有チタニア粒子の合成)
0.011mL(4.63×10-5mol)の3-アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES:C9H23NO3Si)、0mg(0mol、比較例2)、又は、91.1mg(実施例3)、又は、182mg(4.68×10-4mol、比較例3)のフルオレセインイソチオシアネート(FITC:C21H11NO5S)、36.1mL(0.471mol)の2-プロパノール(IPA)を混合し、室温でマグネチックスターラーを用いて24時間撹拌した。この溶液へ、Ti/APTESモル比=100となるように1.37mL(4.68×10-3mol)のチタニウムテトライソプロポキシド(TTIP:C12H28O4Ti)を加えて混合し、溶液Aを調製した。比較例2のFITCの合成開始時の仕込み量は0モル%であり、「FITC0mol%-T」、実施例3のFITCの合成開始時の仕込み量は5モル%であり、「FITC5mol%-T」、比較例3のFITCの合成開始時の仕込み量は10モル%であり、「FITC10mol%-T」と示した。
37.3mL(0.487mol)のIPAと0.231mL(1.28×10-2mol)のイオン交換水を混合し、溶液Bを調製した。205mg(7.61×10-4mol)のオクタデシルアミン(ODA:C18H39N)、189mL(2.47mol)のIPA、及び0.900mL(4.99×10-2mol)のイオン交換水を混合し、溶液Cをポリプロピレン製の容器へ調製した。ここで、APTESはODAおよびFITCとの水素結合等の形成に伴う相互作用発現を期待した。IPAはTTIP、APTES、FITCおよびODAの良溶媒として用い、イオン交換水はTTIPおよびAPTES加水分解するための反応物質として用い、ODAは生成物の形状、サイズ及びナノ構造の制御のために使用した。
溶液AとBは、それぞれ流速30mL・min-1で送液し、混合した。その反応液を溶液Cの容器へ流速60mL・min-1で吐出し、吐出終了までマグネチックスターラーを用いて撹拌した後、室温で24時間静置し、粒子分散液を得た。遠心分離(9000rpm、10min)によって固液分離し、上澄み液を除去した後に沈殿物を60℃で一晩乾燥し、試料粉末を得た。
実施例3、比較例2、3の粒子を構成する元素の濃度等は、表2のとおりである。
(Eu3+含有リン酸カルシウム化合物粒子の合成)
100mLのH2O(80℃)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB、分子量364.45)8.75g(0.024mol)からなる溶液に、K2HPO4を2.09g(0.012mol)、1N-NaOHを添加し、pH13となった溶液を40℃以下まで冷ました。
次に、60mLのH2O、CaCl2・2H2Oが2.87g(0.0195mol)、EuCl3・6H2Oが0g(0mmol)、0.357g(0.9mmol)、又は0.714g(1.9mmol)であった。比較例4のEuの合成開始時の仕込み量は0モル%であり、「Eu0mol%-CP」、実施例4のEuの合成開始時の仕込み量は5モル%であり、「Eu5mol%-CP」、実施例5のEuの合成開始時の仕込み量は10モル%であり、「Eu10mol%-CP」と示した。これらのEu含有溶液を6mL/分の滴下速度で、40℃以下まで冷ました溶液に滴下した。滴下後、攪拌しながら、40℃で24時間加熱還流した。得られた白色の沈殿物を純水で2回洗浄し、エタノールで2回洗浄した。洗浄後、遠心分離し(10000G、15分、4℃)、100℃で24時間乾燥した。
実施例4、5、比較例4の粒子を構成する元素の濃度等は、表3のとおりである。
実施例2、5、比較例3の発光ナノ粒子について、透過型電子顕微鏡(TEM)による発光物質分散の観察を行った。
具体的には、各種粒子粉末を0.1wt%の濃度でエタノールへ分散させ、超音波処理を15分間施し、粒子分散液をガラス基板上へ0.01mL/cm2の濃度でキャストした。1日間真空乾燥を施し、基板表面へカーボン蒸着(膜厚:10nm)を施し、集束イオンビームにより、粒子膜の断面(面積:8μm×6μm)を切り出し、カーボンマイクログリッドへ載せた。次いで、透過型電子顕微鏡(TEM)(日立ハイテクノロジーズ株式会社製、HT7700)、及び付属EDS(エネルギー分散型X線分光法)により、粒子膜の中心部を評価・解析した。
観察結果を図3に示す。図3において、発光物質は白色の略円形状の単一な分子・イオンとして存在し、発光ナノ粒子内にて分散して存在していることを確認した。
母体材料中に発光物質が分散していることをTEMで確認できたので、発光ナノ粒子の平均粒子径、発光物質の濃度から、発光物質間の平均距離を算出した。
具体的には、蛍光X線(XRF)分析と走査電子顕微鏡(FE-SEM)観察とにより、母体材料である無機相の金属元素に対する発光物質の濃度計算より、発光物質間距離を算出した。
(1)無機相の無機分子数密度の算出
以下の表4のように、無機相の密度(既知値)より、無機相の分子数密度を算出した。
(注2)チタニア相の密度は、XRDパターンよりアモルファス相であることがわかる(アモルファスでないと種々の発光物質の含有が困難である)。そこで、アモルファス相のチタニアの密度3.0g/cm3を用いた(参考文献:M. Laube, F. Rauch, C. Ottermann, O. Anderson and K. Bange, Nucl. Instrum. Methods Phys. Res., Sect. B, 1996, 113, 288-292; C. R. Ottermann and K. Bange, Thin Solid Films, 1996, 286, 32-34; D. Mergel, D. Buschendorf, S. Eggert, R. Grammes and B. Samset, Thin Solid Films, 2000, 371, 218-224; D. Mergel, Thin Solid Films, 2001, 397, 216-222; V. V. Hoang, H. Zung and N. H. B. Trong, Eur. Phys. J. D, 2007, 44, 515-524. 等)。
(注3)水酸アパタイト(CP)の密度は、XRDパターンより水酸アパタイト単相の結晶相を確認したため、水酸アパタイト単相の結晶相の密度(3.2g/cm3)を用いた。
実施例1~5、比較例3の発光ナノ粒子について、FE-SEMを用いて発光ナノ粒子の粒径を100個以上計測し、平均粒子径を算出した。また、1粒子当たりに含まれる無機相の無機分子数を算出した(表5参照)。
(注5)発光物質の体積は点(ゼロ)とみなして計算した。シリカ相の場合は無機シリカ分子ユニット1個に対してSiが1個、チタニア相の場合は無機チタニア分子ユニット1個に対してTiが1個、水酸アパタイト相の場合は無機水酸アパタイト分子ユニット1個に対してCaが6個の対応関係を利用した。
XRFにより得た無機金属元素に対する発光物質の濃度から、発光物質間距離を算出した。表6のとおり、実施例1~5及び比較例3で作製された発光ナノ粒子は、母体材料に含まれる発光物質間の平均距離は、比較例3であるFITC10mol%-T以外は1.2nm以上であった。
蛍光寿命測定により、発光物質の分散性を検証した。発光物質の試料は、以下の実施例で作製した合成時の仕込み量が5mol%、10mol%の発光物質に加え、2.5mol%の試料も準備した。発光物質Euについては、日本分光株式会社製・蛍光分光光度計FP-8500を用いた。発光物質FITCについては株式会社堀場製作所製・蛍光寿命光度計DeltaProを用いて行った。光源はキセノンフラッシュランプを用い、励起波長は蛍光スペクトルと同波長を用い、検出波長は蛍光スペクトルの極大波長を用いた。励起側と受光側のスリットバンド幅は2nmとした。フラッシュランプ点灯直後から、発光物質Euについては50msの間の蛍光強度変化を計測し、発光物質FITCについては200nsの間の蛍光強度変化を計測し、その蛍光強度の減衰曲線を10回繰り返し測定した。その10回分の減衰曲線を下記式(7)へフィッティングし、蛍光寿命τを算出した。
I(t)=I(0)exp(-t/τ) 式(7)
ここで、I(t)は時間tにおける蛍光強度であり、I(0)はフラッシュランプ点灯直後の蛍光強度である。その結果、蛍光寿命τは下記の表7となった。そして、横軸を発光物質濃度、縦軸を蛍光寿命τとしたプロットを作成した。その結果を図4に示す。
また、実施例1、2のEu3+含有シリカ粒子について、界面活性剤の溶媒抽出または焼成(酸化分解)により、径が1~10nmの範囲の細孔が観測された。下記表9へ比表面積と細孔径の解析結果を示した。また、図6として、窒素吸脱着等温線及び細孔径分布を示した。図6(a)及び(d)はEu0mol%-S、図6(b)及び(e)はEu5mol%-S、図6(c)及び(f)はEu10mol%-Sに関する。測定法は、窒素吸脱着等温線測定(マイクロトラック・ベル(株)製BELSORP-mini)により、(BET法より求める)BET比表面積と(BJH法より求める)BJH細孔径分布を測定した。試料を室温で一昼夜脱気し、100℃で12時間乾燥させて、吸着温度-196℃、最大平衡圧力760Torrにて測定した。その結果、表9に示すように、Euのドープ量の増加に伴ってメソ細孔の拡張が確認された。含有メソ細孔径の分布中心は、約2~6nmであった。
また、実施例3のFITC含有チタニア粒子について、界面活性剤の溶媒抽出または焼成(酸化分解)により、細孔は観測されなかった。これは界面活性剤と実施例3のFITC含有チタニア粒子との相互作用が、界面活性剤と実施例1、2のEu3+含有シリカ粒子との相互作用よりも強いことにより、界面活性剤が脱離し難かったことによるもの、と推察された。
図11(b)では、3640cm-1のチタニア構造内に存在する-OH基の伸縮振動、3720~3000cm-1の粒子表面のH2O及びTi-OHのOH基の伸縮振動、2920cm-1及び2850cm-1の界面活性剤ODA(オクタデシルアミン)及び発光物質FITCに起因する-CH3と-CH2-の伸縮振動、1460cm-1の-CH2-の変角振動、1590cm-1のC=O伸縮振動、等の特性吸収帯を観測した。最終的なIPAによる洗浄プロセスによっても界面活性剤が残存していた。このことから、チタニア/FITCと界面活性剤の相互作用により界面活性剤が残存したと推察した。
図11(c)では、3550cm-1の水酸アパタイトの結晶構造内に存在する-OH基の伸縮振動、1100cm-1、1000cm-1、960cm-1のリン酸基のP-O伸縮振動、3800~3000cm-1及び1650cm-1の粒子表面のH2OのOH基の伸縮振動、等の特性吸収帯を観測した。リン酸カルシウム化合物(特に、水酸アパタイト)の特徴的なピークであるP-O及び-OHの伸縮振動を観測した。最終的に、界面活性剤は観測されなかった。これは、洗浄により、界面活性剤が十分除去されたためである。XRF結果より、最終的な洗浄プロセスによって界面活性剤を除去できることが確認されるが、CPでは細孔が形成されなかった。
実施例4、5のEu3+含有リン酸カルシウム化合物粒子について、界面活性剤の溶媒抽出または焼成(酸化分解)により、細孔が観測されなかった。これは界面活性剤とEu3+含有リン酸カルシウム化合物粒子との相互作用が、界面活性剤と実施例1、2のEu3+含有シリカ粒子との相互作用よりも強いことにより、Eu3+含有リン酸カルシウム化合物粒子において界面活性剤が脱離し難かったことによるもの、と推察された。
(発光物質5mol%含有粒子への、がん細胞結合分子(葉酸誘導体FA-NHS)の修飾)
実施例1、3、4の各発光物質5モル%含有粒子250mgに、HCl水溶液(pH=2)12mLを添加し、超音波処理を行った。次に、3-アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)0.78mL(3.3mmol)を5mLのエタノールに含有させた溶液を調製し、超音波処理した溶液に加え、混合溶液を得た。当該混合溶液を40℃で20時間攪拌した(pH<6.5)。攪拌終了後、当該混合溶液を遠心分離し、エタノールで洗浄した。洗浄後、減圧乾燥し、APTESが表面に修飾した発光物質5mol%含有粒子150mgを得た。このAPTES/発光物質5モル%含有粒子150mgに、50mMのリン酸緩衝液(pH=7.0)25mLを添加し、超音波処理を行った。次に、FA-NHS(葉酸誘導体)430mg(0.8mmol)をジメチルスルホキシド(DMSO)12mLに含有させた溶液を調製し、超音波処理した溶液に加え、混合溶液を得た。当該混合溶液を室温で3時間攪拌した。攪拌終了後、当該混合溶液を遠心分離し、水で洗浄した。洗浄後、減圧乾燥し、実施例6~8のFA(葉酸)/発光物質5mol%含有粒子を得た。
図13(b)では、540nm付近の発光物質FITCの単分散分子又は2分子会合状態に起因するピークを観測した。凝集体に起因するピークは観測されなかったため、界面活性剤分子と相互作用して略均一分散して存在したと考えられた。
図13(c)では、発光物質Eu(III)イオンの4f-4f遷移による蛍光ピーク;590nmの5D0→7F1、616nmの5D0→7F2、652nmの5D0→7F3、700nmの5D0→7F4遷移に起因するピークを観測した。最終的な洗浄プロセス(界面活性剤除去プロセス)によっては、発光スペクトル形状と強度において変化がなかった。この結果からも、粒子が核形成されて結晶成長する過程時の発光物質の略均一分散化・固定化において、界面活性剤は重要な役割を担っていると考えられた。
Φint=I2/(I0-I1)×100 式(8)
Eu5mol%-S-界面活性剤使用合成:11.5%
Eu10mol%-S-界面活性剤使用合成:8.3%
Eu5mol%-S-界面活性剤不使用合成:2.5%
Eu10mol%-S-界面活性剤不使用合成:1.3%
FITC5mol%-T-界面活性剤使用合成:19.4%
FITC5mol%-T-界面活性剤不使用合成:13.1%
Eu5mol%-CP-界面活性剤使用合成:7.1%
Eu10mol%-CP-界面活性剤使用合成:4.8%
Eu5mol%-CP-界面活性剤不使用合成:3.6%
Eu10mol%-CP-界面活性剤不使用合成:1.9%
正常細胞(NIH3T3細胞)をPSフラスコで培養した(播種濃度:100×104cells/37cm2)。その後、解凍及び播種を7日間行い、細胞を剥離・分離した。NIH3T3細胞の濃度は、(1.97±0.15)×105cells/mLであった。
細胞の濃度調整を行い、DMEM(ダルベッコ改変培地)に10vol%FBS(ウシ胎児血清)を培養した。1mLあたり、7.5×104cellsであった。
12wellプレート(培養面積:3.8cm2/well)へ0.9mL/wellの量で播種した。播種濃度は、1.8×104cells/cm2であった。
その後、培養した(温度:37℃、CO2濃度:5%、湿度100%)。
12時間後、FA-Eu:NPS粒子を10vol%DMEMへ添加し、分散させ、濃度100mg/mLに調整した。
播種後24時間後、48時間後、72時間後において、MTT reagent(Cat.No.10009591)を100μL添加し、3時間培養した(温度:37℃、CO2濃度:5%、湿度:100%)。その後、培地を除去し、結晶溶解溶液(Crystal Dissolving Solution)(Cat.No.10009593)を1mL添加し、振った(可変モード、1分間)。570nmにおける吸光度を測定した。
生細胞率(%)は、以下の式で算出した。
生細胞率(%)=(評価対象細胞の吸光度-ブランクの吸光度)/(粒子非添加細胞の吸光度-ブランクの吸光度)×100
Helaがん細胞をPSフラスコで培養した(播種濃度:100×104cells/37cm2)。解凍及び播種を7日間行った。
細胞を剥離、分離した。Helaの濃度は、(0.99±0.07)×105cells/mLであった。
細胞の濃度調整を行い、DMEM(ダルベッコ改変培地)に10vol%FBS(ウシ胎児血清)を培養した。1mLあたり、7.5×104cellsであった。
PSシャーレ(培養面積:9.6cm2)へ2.25mL/PSの量で播種し、播種濃度は1.8×104cells/cm2であった。(顕微鏡観察)
その後、培養した(温度:37℃、CO2濃度:5%、湿度100%)。
12時間後、FA-Eu:NPS粒子を10vol%DMEMへ添加し、分散させ、濃度100mg/mLに調整した。
蛍光強度測定を行った。
Eu3+含有:Exフィルター:485nm±40nm
Emフィルター:590nm±35nm
FITC含有:Exフィルター:485nm±40nm
Emフィルター:540nm±35nm
24時間後のみ蛍光顕微鏡観察を行った。
なお、蛍光強度(PL)は、培養後、培地を除去し、PBSと蒸留水で、「細胞と結合していない粒子」、又は「細胞へ取込まれていない粒子」を取り除いてから、特定の励起波長と検出波長にて計測した。このため、得られた蛍光強度は、「細胞と結合している粒子」、又は「細胞へ取り込まれている粒子」のみに起因した発光である。
本実施例で用いた主な測定装置は、以下のとおりである。
・蛍光分光光度計(日本分光株式会社製、装置名:FP-8500):
励起側バンド幅:10nm、蛍光側バンド幅:10nm、走査速度:200nm/分、データ取り込み間隔:0.1nm、レスポンス:1秒、PMT電圧:350Vにて行った。測定は、20mgの試料を直径16mmの円形状石英窓を介して行った。
・赤外分光光度計(JASCO株式会社製、装置名:FT/IR-4100):
KBr粉末法により行った。目的試料の粉末をKBr粉末により10倍に希釈して透過率(%)を測定した。バックグラウンドはKBr粉末とし、積算回数は100回、分解能2.0cm-1とした。
・走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ株式会社製、装置名:SU8000)[チタニア粒子系(T)で使用]:
FE電圧5kV、電流10μAの条件で観察した。0.01wt%に調製したナノ粒子のエタノール懸濁液をシリコン基板上へ滴下・乾燥し観察した。
・透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ株式会社製、装置名:HT7700)[シリカ粒子系(S)とリン酸カルシウム化合物粒子系(CP)で使用]:
0.01wt%に調製したナノ粒子のエタノール懸濁液を、カーボンがコーティングされた銅グリッド((株)Okenshoji社製、商品名:カーボン/ホルムバールフィルム)上へ滴下した。滴下したグリッドは、窒素雰囲気下で24時間デシケーター中にて乾燥させ、加速電圧120kVで観察した。
・蛍光顕微鏡 (OLYMPUS(株)製、装置名:CKX41):
露出時間100m秒、感度ISO400とした。また、光源はOLYMPUS(株)製の装置名:U-RFLT50を用いた。励起フィルターにより特定波長領域(特許説明資料PDFファイル21枚目)についてダイロックミラーを介して試料へ照射し、発光をダイロックミラーおよび吸収フィルターを介して検出した。
・粉末X線回折((株)リガク製、装置名:Smart Lab):
X線源:CuKα線源(λ:1.5418Å)、出力:40kV/30mA、スキャンスピード:5.0°/min、サンプリング幅:0.01°、測定モード:連続、の条件で測定した。回折線位置、回折角、及び、半値幅は、装置付属のソフトウェア((株)リガク製、ソフト名:PDXL)により得た。
・蛍光X線分析((株)リガク製、装置名:ZSX PrimusII):
試料粉末の直径10mmのペレットを、油圧ハンドプレスを用いて、作製した。測定は装置付属のソフトウェア((株)リガク製、ソフト名:EZ scan program)を用いて解析した。
Claims (21)
- 母体材料と、前記母体材料内に含まれる発光物質と、を含み、
前記母体材料は、陽イオン元素であるSiと、O及びPからなる群から選択される少なくとも一種である陰イオン元素と、を含有し、
前記発光物質として、希土類イオンと、前記陽イオン元素に対して1mol%以上5mol%以下の有機発光色素と、のうち少なくともいずれかを含有し、
前記発光物質の前記母体材料中の濃度は、前記発光物質間の平均距離が1.2nm以上となる濃度である、発光ナノ粒子。 - 前記母体材料は、SiO 2 を含有する、請求項1記載の発光ナノ粒子。
- 前記発光物質は、有機発光色素及び希土類イオンからなる群から選択される少なくとも一種を含有する、請求項1又は2記載の発光ナノ粒子。
- 前記有機発光色素は、フルオレセイン系色素分子である、請求項3の発光ナノ粒子。
- 前記希土類イオンは、三価のEuである、請求項4記載の発光ナノ粒子。
- 前記希土類イオンの含有濃度は、前記陽イオン元素に対して1mmol%以上10mol%以下である、請求項4又は5記載の発光ナノ粒子。
- 前記母体材料は、界面活性剤分子をさらに含有する、請求項1~6のいずれか一項記載の発光ナノ粒子。
- 前記母体材料における、前記界面活性剤分子の、前記陽イオン元素に対するモル比は、0.01以上である、請求項7記載の発光ナノ粒子。
- 前記母体材料における、前記界面活性剤分子の、前記陽イオン元素に対するモル比は、1.5以下である、請求項7又は8記載の発光ナノ粒子。
- 前記発光ナノ粒子の平均粒子径が10nm~500nmである、請求項1~9のいずれか一項記載の発光ナノ粒子。
- 孔径が0.1~10nmの細孔を表面に備える、請求項1~10のいずれか一項記載の発光ナノ粒子。
- 表面に、前記陽イオン元素に結合した水酸基及び/又はアミノ基が形成されている、請求項1~11のいずれか一項記載の発光ナノ粒子。
- 表面が細胞結合分子によって修飾された、請求項1~12のいずれか一項記載の発光ナノ粒子。
- 励起波長及び発光波長が可視光領域に存在する、請求項1~13のいずれか一項記載の発光ナノ粒子。
- バイオイメージングに用いられる、請求項1~14のいずれか一項記載の発光ナノ粒子。
- 表面の細孔に薬剤を担持し、治療薬として用いられる、請求項1~15のいずれか一項記載の発光ナノ粒子。
- 請求項1~16のいずれか一項記載の発光ナノ粒子を細胞内に投入し、前記発光ナノ粒子に光を照射し、前記細胞を観察する工程を有する、細胞の検出方法。
- ヒトを除く動物の治療方法であって、
請求項1~16のいずれか一項記載の発光ナノ粒子を前記動物に投与し、前記発光ナノ粒子に光を照射し、前記動物を治療する工程を有する、治療方法。 - 体内細胞の検査を行う検査部と、前記体内細胞の診断を行う診断部と、及び/又は前記体内細胞の治療を行う治療部とを備え、
前記検査、前記診断、及び/又は前記治療を行う際に、請求項1~16のいずれか一項記載の発光ナノ粒子を体内細胞内に投入し、前記発光ナノ粒子に光を照射する光照射部をさらに備える、医療装置。 - 母体材料と、前記母体材料内に含まれる発光物質と、を含み、前記母体材料が、陽イオン元素であるSiと、O及びPからなる群から選択される少なくとも一種である陰イオン元素と、を含有し、前記発光物質として、希土類イオンと、前記陽イオン元素に対して1mol%以上5mol%以下の有機発光色素と、のうち少なくともいずれかを含有し、前記発光物質の前記母体材料中の濃度は、前記発光物質間の平均距離が1.2nm以上となる濃度である発光ナノ粒子を、細胞内に投入し、前記発光ナノ粒子に光を照射し、前記細胞を可視化する工程を有する、細胞の可視化方法。
- 母体材料と、前記母体材料内に含まれる発光物質と、を含み、前記母体材料が、陽イオン元素であるSiと、O及びPからなる群から選択される少なくとも一種である陰イオン元素と、を含有し、前記発光物質として、希土類イオンと、前記陽イオン元素に対して1mol%以上5mol%以下の有機発光色素と、のうち少なくともいずれかを含有し、前記発光物質の前記母体材料中の濃度は、前記発光物質間の平均距離が1.2nm以上となる濃度である発光ナノ粒子を、細胞内に投入し、可視光領域の波長の光で前記発光ナノ粒子を励起させる、細胞の損傷軽減方法。
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