<第1実施形態>
図1に示すように本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25の上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている。さらに、前面枠12の下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチパネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍にサブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25やタッチパネル29を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体80を備える。遊技盤本体80は木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体80の前面には、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及び外周壁(ガイドレール)31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、外周壁31で囲まれた遊技領域32内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘などが配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ流路を形成するワープ流路形成部材614と、当該ワープ流路を通過した遊技球が転動可能なステージ部620とが設けられている。センターケース40のステージ部620は、始動入賞口36の上方に配置されているため、ステージ部620上で転動した遊技球は始動入賞口36に入賞し易くなっている。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
センターケース40の右方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には、二つの一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ35a(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)によって検出される。
センターケース40の右部には、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。
普通変動入賞装置37は、可動部材(図示省略)を備えており、この可動部材は、常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定結果となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
なお、本実施形態において、普通変動入賞装置37の可動部材は、普電ソレノイド37cによって前後方向に進退(スライド)することで開閉する所謂ベロ型の普通電動役物であるが、普通変動入賞装置37の可動部材は、これに限定されない。普通変動入賞装置37の可動部材は、例えば、普電ソレノイド37cによって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放するアタッカ形式の普通電動役物であっても良いし、普電ソレノイド37cによって逆「ハ」の字状に開放するチューリップ型の普通電動役物であっても良い。
また、普通変動入賞装置37は、可動部材が閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としても良い。
センターケース40の右方の遊技領域32のうち、普図始動ゲート34と普通変動入賞装置37との間には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって、上大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図3参照)によって検出される。
上大入賞口の内部(入賞領域)には、遊技球が流入可能な特定領域が設けられているとともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(図3参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38d(図3参照)が設けられており、当該特定領域スイッチ38dで遊技球を検出したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態が発生する(本実施形態では、特別遊技状態の終了後に高確率状態が発生する)ようになっている。特定領域に流入した遊技球は第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される。
また、上大入賞口の内部には、特定領域に流入せずに第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(図3参照)が設けられている。上大入賞口の内部に設けられた大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数(上大入賞口に流入した遊技球数)と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数(上大入賞口から排出される遊技球数)とが一致することにより上大入賞口内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了するまでは新たな上大入賞口の開放が行われないようになっている。
センターケース40の下方の遊技領域32のうち、始動入賞口36の右方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、下大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって、下大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図3参照)によって検出される。
始動入賞口36の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体80の右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された特図1変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51及び特図2変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52と、LEDランプで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の第1記憶表示部53と、LEDランプで構成された特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の第2記憶表示部54とを備える。
また、一括表示装置50には、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の開閉回数)を表示するラウンド表示部55、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第1遊技状態表示部56、特図変動表示ゲームの確率状態(高確率状態又は低確率状態)を報知する確率表示部57が設けられている。なお、一括表示装置50には、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する確率状態表示部、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する表示部(表示器)等が設けられていてもよい。
更に、普図変動表示ゲームを表示する普図表示部58や、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部59、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する時短状態報知部60等が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。点滅周期は、例えば100m秒に設定されている。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームにおいては、中央のセグメントに加えて7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であることを表示するようにし、特図1と特図2との区別が可能なように構成されている。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメント(特図1であれば加えて右方下側の8番目のセグメント)を点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
第1記憶表示部53は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
第2記憶表示部54は、特図2表示器52の変動開始条件となる普通変動入賞装置37への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
ラウンド表示部55はLEDランプ等で構成され、特別遊技状態中でない場合には全てのLEDを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部55は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部56はLEDランプ等で構成され、例えば右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)には全てのLEDを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)には全てのLEDを点灯状態にする。
確率表示部57はLEDランプ等で構成され、例えば大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合には全てのLEDを消灯状態にし、大当りの確率状態が高確率状態(確変状態)の場合には全てのLEDを点灯状態にする。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC-DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC-DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、停電が発生し当該遊技機への電源供給が停止しても遊技に関する情報を記憶保持可能であるとともに、停電復旧後には記憶保持された情報に基づき遊技を再開可能とする遊技情報記憶保持手段をなす。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1~3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り、小当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(低確率状態或いは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38内の大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39内の大入賞口スイッチ39a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、第1特別変動入賞装置38内に配設される特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38e、遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球を検出するアウト球検出スイッチ32aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V-5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V-11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124又は第4入力ポート126へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a及びゲートスイッチ34aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ38d、残存球排出スイッチ38e及びアウト球検出スイッチ32aの検出信号は第4入力ポート126へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。
さらに、第3入力ポート124には、設定キー操作部の操作を検出する設定キースイッチ152からの信号が入力される。設定キー操作部は、設定キーを差し込む鍵穴を備え、対応する設定キーを差し込んだ場合にのみ第1位置から第2位置(所定状態)へ当該設定キーを回すことができるように構成されている。設定キースイッチ152は、第2位置へ回した状態となっていることを検出可能なセンサであり、第2位置に回した状態である場合にオン状態となり、第2位置に回していない状態である場合にオフ状態となる。
RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を複数から選択するための操作部であり、これらの操作部を操作することで、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を選択することができ、選択された確率設定値に対応する確率値が遊技で使用されるようになっている。ここでは確率設定値として“設定1”~“設定6”の6つが用意されている。
確率設定値を選択する際には、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態でRAM初期化スイッチ112を操作(押下)しながら遊技機の電源を投入することで確率設定値を変更可能な確率設定値変更モードとなり、確率設定値変更モード中にRAM初期化スイッチ112を操作(押下)することで確率設定値を変更することができるようになっている。選択されている確率設定値は、算出されたベース値や役物比率を表示するための性能表示装置153に表示される。具体的には、性能表示装置153には、確率設定値に関する操作をしている間(確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである間)は確率設定値の情報が表示され、それ以外では算出されたベース値や役物比率が表示されるようになっている。
また、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態(RAM初期化スイッチ112は操作しない)で遊技機の電源を投入することで、現在選択されている確率設定値が性能表示装置153に表示されるが確率設定値の変更はできない確率設定値確認モードとなる。なお、RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、前面枠12を開状態としなければ操作できないようにされている。
性能表示装置153は7セグメント式のディスプレイであり、確率設定値を1~6の数字で表示するようになっている。もちろん表示態様はこれに限られず、確率設定値を認識できる表示態様であれば良い。また、液晶表示装置など他の形式の表示装置でも良いし、一又は複数のLEDの点灯態様や発光色等により確率設定値を示すものであっても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力及び第4入力ポート126への出力(アウト球検出スイッチ32aの検出信号は除く)は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124,126には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62や振動センサ65のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続された第2出力ポート134が設けられている。第2出力ポート134は、第1特別変動入賞装置38を開成させる第1大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させる第2大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作させるレバーソレノイド38f及び普通変動入賞装置37を開成させる普電ソレノイド37cの動作データを出力するとともに、現在選択されている確率設定値を表示する性能表示装置153の表示データを出力するためのポートである。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38b,39bやレバーソレノイド38fや普電ソレノイド37cの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第2出力ポート134から出力される性能表示装置153の表示データ信号を受けて駆動信号を生成し出力する第5ドライバ138eが設けられている。なお、第2出力ポート134から第5ドライバ138eへは、シリアル通信でデータが送信される。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。第5ドライバ138eには、5Vで動作する性能表示装置153を駆動できるようにするため、電源電圧としてDC5Vが電源装置400から供給される。
また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。
外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。
なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124,126のようなポートは設けられていない。
なお、特に限定されるわけではないが、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a、ゲートスイッチ34aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0~n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332~334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられたタッチパネル29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC-DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC-DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332~334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
本実施形態の遊技機10では、図示しない打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図3参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や、当該始動入賞口36の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39、当該第2特別変動入賞装置39の右方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34aが設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1)してROM111Bに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置50に設けられた普図表示部58に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。なお、普図表示部58を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示部58に特別の結果態様となる点灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材を所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示部58にはずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
また、始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、始動入賞口36への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶するとともに、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出されるようになっており、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Bに記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の第1記憶表示部53(特図1保留表示器)や第2記憶表示部54(特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動記憶に基づいて特図1表示器51(第1変動表示装置)で特図1変動表示ゲームを行い、第2始動記憶に基づいて特図2表示器52(第2変動表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行可能であるが、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第1特別結果(大当り)となった場合には、当該一方の特図変動表示ゲームを特別結果以外の結果(はずれ結果)として終了させるようにしている。また、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第2特別結果(小当り)となった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態の終了まで当該一方の特図変動表示ゲームを中断するようにしている。
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、始動入賞口36(第1始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第1実行制御手段をなす。また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第2実行制御手段をなす。
特図1表示器51及び特図2表示器52では、変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、特図1表示器51が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、特図2表示器52が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の終了後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率であることや普電サポートがあること)で遊技を進行可能な遊技状態(特定遊技状態)を発生させる制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100が特定遊技状態発生手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置41にて複数種類の飾り識別図柄(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあり、これらは別々の表示領域に表示される。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報(飾り識別図柄)を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に特図1表示器51及び特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
本実施形態の遊技機では特図2変動表示ゲームの方が小当りの確率が高い(特図1変動表示ゲームの小当りの確率が0である)が、通常遊技状態である場合には特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択される。これにより、通常遊技状態では特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにしている。よって、通常遊技状態では、左打ちを行って始動入賞口36を狙い、特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。
なお、長変動の時間は約10分としたがこれより長くても良いし、短くても良い(5分、50分、10時間など)。また、特図2変動表示ゲームの結果に応じて長変動の時間を異ならせても良い。具体的には、例えば、特図2変動表示ゲームの結果がはずれ又は小当りである場合には、当該特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が約10分の長変動が選択され、特図2変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、当該特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が約5分の長変動が選択されるようにしても良い。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5及び図6に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図7に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図5に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップX1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップX2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h~01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップX4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ152の状態を読み込み(ステップX6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行う。ステップX7の処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX8)、停電が発生している場合(ステップX8;Y)には、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。
具体的には、ステップX8では、例えば、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し、停電監視信号がオンであるかの判定を行う。そして、停電監視信号がオンである場合は、設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか判定する。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合は、停電監視信号がオンであるかの判定に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合には、停電が発生していると判定する。後述するステップX34,X54においても同様である。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電が発生していない場合(ステップX8;N)には、電源投入ディレイタイマを-1更新し(ステップX9)、タイマの値が0であるか判定する(ステップX10)。タイマの値が0でない場合(ステップX10;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、停電が発生しているか判定する処理(ステップX8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップX10;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップX11)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップX12)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップX13)、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理(ステップX14)を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
次いで、RAM異常フラグをセットする(ステップX15)。ここでは、RAMに異常があるか否かにかかわらずRAMに異常があることを前提として、一旦、RAM異常フラグを所定のレジスタにセットする。
次いで、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるか判定し(ステップX16)、正常であれば(ステップX16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるか判定する(ステップX17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップX17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX18)を行い、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか判定する(ステップX19)。チェックサムが一致する場合(ステップX19;Y)には、RAMに異常がないためRAM異常フラグをクリアして(ステップX20)、ステップX21へ移行する。
また、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップX16;NもしくはステップX17;N)、チェックサムが一致しないと判定された場合(ステップX19;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態であるか判定する(ステップX21)。そして、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態である場合(ステップX21;N)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX22)。RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX22;Y)には、RAMに異常があるため、遊技制御装置100が異常であることを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。
一方、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX22;N)には、確率設定変更中フラグがセットされているか判定する(ステップX23)。そして、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX23;Y)には、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。ここでセットされている確率設定中フラグは、停電発生前にセットされた確率設定中フラグである。すなわち、確率設定値の変更中に遊技機の電源が遮断して再起動した場合には、遊技制御装置100の動作が停止するのでステップX24の処理を行う。
次いで、遊技停止時の7セグ表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX25)。これにより、性能表示装置153において、遊技停止時の表示が行われる。その後、セキュリティ信号のオンデータを出力するとともにセキュリティ信号以外の信号のオフデータを出力して(ステップX26)、ステップX25に戻る。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態である場合(ステップX21;Y)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX27)。そして、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX27;N)には、確率設定変更中フラグをセットする(ステップX29)。これにより確率設定値変更モードに移行する。その後、確率設定変更中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信して(ステップX30)、ステップX31へ移行する。演出制御装置300では、確率設定変更中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の変更中である旨を示す報知を行う。
一方、RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX27;Y)には、確率設定値をクリアする処理(ステップX28)を行う。これにより、RWM内の確率設定値用の領域に0がセットされて、確率設定値が“設定1”となる。その後、ステップX29,X30の処理を行って、ステップX31へ移行する。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態であり(ステップX21;N)、RAM異常フラグも確率設定変更中フラグもセットされていない場合(テップX22;N及びステップX23;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152がオン状態であるか判定する(ステップX35)。そして、設定キースイッチ152がオン状態でない場合(ステップX35;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいてRAM初期化スイッチ112がオン状態であるか判定する(ステップX43)。
RAM初期化スイッチ112がオン状態でないと判定した場合(ステップX43;N)、すなわち設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオフ状態である場合には、ステップX41へ移行して停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
一方、RAM初期化スイッチ112がオン状態であると判定した場合(ステップX43;Y)には、ステップX44へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
また、設定キースイッチ152がオン状態である場合(ステップX35;Y)には、確率設定確認中フラグをセットする(ステップX36)。これにより確率設定値確認モードに移行する。その後、確率設定確認中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX37)。演出制御装置300では、確率設定確認中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の確認中である旨の報知を行う。
そして、50m秒間以上のセキュリティ信号の出力を保証するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128m秒に対応する値をセーブする(ステップX31)。セキュリティ信号は、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである場合にはタイマ割込み処理の確率設定変更/確認処理(ステップX122)で出力され、それ以外の場合はタイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)で出力される。したがって、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合には、タイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)によってセキュリティ信号が継続して出力される。すなわち、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合であっても、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから128m秒間はセキュリティ信号が出力される。なお、ステップX31においてセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする値は128m秒に対応する値に限定されない。ただし、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから少なくとも50m秒間はセキュリティ信号を出力する必要があるため、50m秒以上に対応する値をセーブする必要がある。
そして、割込みを許可し(ステップX32)、設定キースイッチ152がオフ状態であるか判定する(ステップX33)。ステップX33では、ステップX6で読み込んだ状態(電源投入時の状態)に基づいて判定するのではなく、タイマ割込み処理(図7)の入力処理(ステップX103)で読み込んだ状態(現時点の状態)に基づいて判定する。ステップX33で設定キースイッチ152がオフ状態である判定された場合に、確率設定値が確定される。
設定キースイッチ152がオフ状態でない場合(ステップX33;N)には、停電が発生しているか判定し(ステップX34)、停電が発生していない場合(ステップX34;N)には、ステップX33に戻り、停電が発生している場合(ステップX34;Y)には、ステップX55へ移行する。確率設定変更中フラグがセットされている状態でステップX34にて停電が発生していると判定された場合に、当該停電から復旧した後のメイン処理(図5及び図6)のステップX23において、確率設定変更中フラグがセットされていると判定される。
一方、設定キースイッチ152がオフ状態である場合(ステップX33;Y)には、割込みを禁止する処理(ステップX38)を行う。割込みを許可する処理(ステップX32)を行ってから割込みを禁止する処理(ステップX38,X55)を行うまでの間は、タイマ割込み処理(図7)が所定時間周期(例えば4m秒)で行われる。当該タイマ割込み処理では、確率設定値に関する処理である確率設定変更/確認処理(ステップX122)が行われる。すなわち、確率設定値の変更や確認が終了するまで(あるいは停電が発生するまで)の間、メイン処理は待機していることとなる。
次いで、報知終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX39)。演出制御装置300では、報知終了のコマンドを受信することに基づき、実行中の報知(確率設定値の変更中である旨を示す報知又は確率設定値の確認中である旨の報知)を終了する。
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX40)、確率設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX40;N)、すなわち確率設定確認中フラグがセットされている場合には、初期化すべき領域(例えば、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域)に停電復旧時の初期値をセーブする処理等を行う停電復旧処理(ステップX41)を行う。確率設定確認中フラグは、このステップX41でクリアされる。
その後、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップX42)、ステップX47へ移行する。本実施形態の場合、ステップX42では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを送信する。画面指定のコマンドとしては、特図1及び特図2について何れも後述する普段処理中である場合、すなわち特図変動表示ゲームの実行中でもなく特別遊技状態中でもない場合である客待ち中であれば客待ちデモ画面のコマンドを送信し、それ以外であれば復旧画面のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、高確率回数情報コマンド等も送信する。
一方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX40;Y)には、確率設定値以外のRAM領域を0クリアする(ステップX44)。ステップX44では、確率設定値用のRAM領域(ワーク領域(確率設定値の1バイト領域))と性能表示(ベース値や役物比率の表示)用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)はクリアせず、遊技制御用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)を0クリアする。したがって、確率設定変更中フラグは、このステップX44でクリアされる。なお、ステップX44では、スタック領域や未使用領域をクリアしてもしなくても良い。
そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX45)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信する(ステップX46)。本実施形態の場合、ステップX46では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや普電サポートありとした特図変動表示ゲームの実行回数の情報であるサポート回数情報コマンド等も送信する。
次いで、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップX47)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1~n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、転落抽選に当選か否かを決定する乱数(転落抽選乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップX48)、割込みを許可する(ステップX49)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップX50)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは-1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
なお、本実施形態では、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)を設けていないため、普図の当り図柄は1種類しかないが、当り図柄乱数を設けて普図の当り図柄を複数種類の中から選択するようにしても良い。
ステップX50の初期値乱数更新処理の後、割込みを禁止する処理(ステップX51)を行って、性能表示編集処理(ステップX52)を行う。そして、割込みを許可する処理(ステップX53)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX54)、停電が発生していない場合(ステップX54;N)には、初期値乱数更新処理(ステップX50)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップX50)の前に割込みを許可する(ステップX49)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、ステップX50での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
一方、停電が発生している場合(ステップX54;Y)には、一旦割込みを禁止する処理(ステップX55)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップX56)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX57)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX58)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX59)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップX60)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップX61)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理はクロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。すなわち、所定周期で開始される割込みルーチンである。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図7のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップX101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX102)。ステップX102では、メイン処理におけるステップX4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップX103)を行う。
次いで、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされているか判定し(ステップX104)、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされている場合(ステップX104;Y)には、確率設定変更/確認処理(ステップX122)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
一方、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグの両方がセットされていない場合(ステップX104;N)には、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、レバーソレノイド38f、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップX105)を行う。なお、メイン処理におけるステップX5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップX106)、乱数更新処理1(ステップX107)、乱数更新処理2(ステップX108)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、賞球の設定、前面枠やガラス枠の開放や、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38,39への不正入賞などのエラーの監視を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX109)を行う。
次に、異常排出発生中であるか判定する(ステップX110)。異常排出とは、第1特別変動入賞装置38において、第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球数(特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数)が、第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球数(大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数)を上回ることである。なお、異常排出発生中である場合には異常排出フラグがセットされている。そして、異常排出発生中である場合(ステップX110;Y)には、ステップX116へ移行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。
一方、異常排出発生中でない場合(ステップX110;N)には、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップX111)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36や普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行う。そして、特図1変動表示ゲームに関する処理を行う特図1ゲーム処理(ステップX112)、特図2変動表示ゲームに関する処理を行う特図2ゲーム処理(ステップX113)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップX114)を行って、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップX115)を行う。
次いで、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップX116)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップX117)、振動センサ65からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う振動不正監視処理(ステップX118)、異常排出が発生していないか判定する処理を行う異常排出監視処理(ステップX119)を行う。さらに、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップX120)、性能表示モニタ153の制御に関する性能表示モニタ制御処理(ステップX121)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔始動口スイッチ監視処理〕
図8には、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップX111)を示した。この始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップX491)、ハード乱数取得処理(ステップX492)を行う。そして、当該ハード乱数取得処理で始動入賞口36への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるか判定する(ステップX493)。
始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX493;N)には、ステップX499へ移行する。なお、この場合は始動口入賞なし情報が設定されている。
一方、始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX493;Y)には、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定する(ステップX494)。そして、特図低確率&時短なし中である場合(ステップX494;Y)には、ステップX497へ移行する。また、特図低確率&時短なし中でない場合(ステップX494;N)には、右打ち指示報知コマンドを準備し(ステップX495)、演出コマンド設定処理(ステップX496)を行う。
演出制御装置300では、右打ち指示報知コマンドを受信することに基づき、表示や音声等により遊技者に対して右打ちをするように指示する右打ち指示報知を行う。特定遊技状態中や特別遊技状態中である場合は右打ちの方が遊技者にとって有利であり、左打ちでなければ入賞しないようになっている始動入賞口36で特定遊技状態中や特別遊技状態中において入賞を検出した場合に右打ち指示報知を行うようにしている。
そして、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX497)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップX498)を行う。次いで、始動口2(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップX499)、ハード乱数取得処理(ステップX500)を行って、普通変動入賞装置37への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるか判定する(ステップX501)。
普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX501;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。なお、この場合は始動口入賞なし情報が設定されている。
一方、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX501;Y)には、普電(普通変動入賞装置37)が作動中であるか、すなわち普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否か判定し(ステップX502)、普電が作動中である場合(ステップX502;Y)には、ステップX504へ移行する。一方、普電が作動中でない場合(ステップX502;N)には、普電不正発生中であるか判定する(ステップX503)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
普電不正発生中である場合(ステップX503;Y)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。また、普電不正発生中でない場合(ステップX503;N)には、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX504)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップX505)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
図9には、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップX498,X505)を示した。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
この特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップX521)、ロードした値を+1更新して(ステップX522)、出力回数がオーバーフローするか判定する(ステップX523)。
出力回数がオーバーフローしない場合(ステップX523;N)には、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブし(ステップX524)、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留(始動記憶)数、すなわち更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値(ここでは4)未満か判定する(ステップX525)。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップX523;Y)には、ステップX525へ移行する。ここでは出力回数を255まで記憶できるが、上限まで記憶している場合には+1更新によりループして0となってしまうため、更新後の値のセーブを行わない。
そして、更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップX525;N)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップX525;Y)には、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップX526)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップX527)。次に、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップX528)、ハード乱数取得処理で準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップX529)。
その後、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップX530)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX531)。次に、監視対象の始動口スイッチの転落抽選乱数を抽出して準備し(ステップX532)、RWMの転落抽選乱数格納領域にセーブする(ステップX533)。
次いで、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定し(ステップX534)、始動口2への入賞でない場合(ステップX534;N)には、ステップX537へ移行する。一方、始動口2への入賞である場合(ステップX534;Y)には、小当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップX535)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX536)。
そして、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブし(ステップX537)、先読み処理である特図保留情報判定処理(ステップX538)を行う。次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップX539)、演出コマンド設定処理(ステップX540)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100(RAM111C)が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、該所定の乱数を第1始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第1始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置100(RAM111C)が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、該所定の乱数を第2始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第2始動記憶手段をなす。
〔特図保留情報判定処理〕
図10及び図11には、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップX538)を示した。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
この特図保留情報判定処理では、まず、大当り中(第1特別遊技状態中)であるか判定し(ステップX541)、大当り中である場合(ステップX541;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。一方、大当り中でない場合(ステップX541;N)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか判定する(ステップX542)。
始動口1への入賞である場合(ステップX542;Y)には、ステップX544へ移行して先読みを行う。一方、始動口1への入賞でない場合(ステップX542;N)には、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定する(ステップX543)。そして、特図低確率&時短なし中である場合(ステップX543;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、通常遊技状態である場合には特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択されるが、この場合には先読みを行わない。一方、特図低確率&時短なし中でない場合(ステップX543;N)には、特図高確率中であるか判定する(ステップX544)。
特図高確率中でない場合(ステップX544;N)には、ステップX548へ移行する。一方、特図高確率中である場合(ステップX544;Y)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX532にて準備した転落抽選乱数の値は転落当選の判定値の範囲内であるか判定する(ステップX545)。次いで、判定結果に対応する先読み転落抽選情報コマンドを準備し(ステップX546)、演出コマンド設定処理(ステップX547)を行って、低確率判定フラグを準備する(ステップX548)。
そして、大当り乱数値が大当り判定値(大当り低確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップX549)を行う。判定結果が大当りである場合(ステップX550;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX551)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX530にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX552)、ステップX559へ移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップX550;N)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定する(ステップX553)。
始動口2への入賞でない場合(ステップX553;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX558)、ステップX559へ移行する。一方、始動口2への入賞である場合(ステップX553;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか判定する小当り判定処理(ステップX554)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップX555;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX556)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX535にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX557)、ステップX559へ移行する。一方、判定結果が小当りでない場合(ステップX555;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX558)、ステップX552又はX557にて取得した停止図柄情報、あるいはステップX558にて設定した停止図柄情報を図柄情報領域にセーブする(ステップX559)。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(低確率)を準備して(ステップX560)、演出コマンド設定処理(ステップX561)を行う。
次いで、高確率判定フラグを準備して(ステップX562)、大当り乱数値が大当り判定値(大当り高確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップX563)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップX564;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX565)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX530にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX566)、ステップX573へ移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップX564;N)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定する(ステップX567)。
始動口2への入賞でない場合(ステップX567;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX572)、ステップX573へ移行する。一方、始動口2への入賞である場合(ステップX567;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか判定する小当り判定処理(ステップX568)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップX569;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX570)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX535にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX571)、ステップX573へ移行する。一方、判定結果が小当りでない場合(ステップX569;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX572)、特図高確率中であるか判定する(ステップX573)。
そして特図高確率中でない場合(ステップX573;N)には、ステップX575へ移行する。一方、特図高確率中である場合(ステップX573;Y)には、ステップX559にて停止図柄情報をセーブした図柄情報領域に、ステップX566又はX571にて取得した停止図柄情報、あるいはステップX572にて設定した停止図柄情報を上書きしてセーブする(ステップX574)。なお、図柄情報領域にセーブされる停止図柄情報は、変動パターンの先読み等で使用される。
次いで、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(高確率)を準備して(ステップX575)、演出コマンド設定処理(ステップX576)を行う。このように、本実施形態では、特図保留情報判定処理を実行する度に、大当り低確率判定値で判定した結果と、大当り高確率判定値で判定した結果とが、演出制御装置300に送信される。
次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップX577)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップX578)を行う。
そして、特図変動表示ゲームの変動態様における変動パターンを示す変動パターン番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備し(ステップX579)、演出コマンド設定処理(ステップX580)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップX577における特図情報設定処理、ステップX578における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに対する転落抽選の抽選結果を含む先読み転落抽選情報コマンドと、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(転落するか(大当りの確率状態が高確率状態から低確率状態(通常確率状態)へ移行するか)否かや、大当り又は小当りか否かや、変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段に記憶された始動記憶に基づき、変動表示ゲームの結果及び変動態様情報を当該変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶手段に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば、特別結果となるか否か等を判定する)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔先読み大当り判定処理〕
図12には、上述の特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(ステップX549,X563)を示した。この先読み大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップX581)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か判定する(ステップX582)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップX582;Y)、すなわち大当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップX587)、先読み大当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示すものである。
一方、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップX582;N)には、判定フラグが高確率判定フラグであるか判定する(ステップX583)。判定フラグが高確率判定フラグである場合(ステップX583;Y)には、現在の確率設定値に対応する高確率中の上限判定値を設定し(ステップX584)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップX586)。一方、判定フラグが高確率判定フラグでない場合(ステップX583;N)、すなわち低確率判定フラグである場合には、現在の確率設定値に対応する低確率中の上限判定値を設定し(ステップX585)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップX586)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップX586;Y)、すなわち大当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップX587)、先読み大当り判定処理を終了する。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップX586;N)、すなわち大当りである場合には、判定結果として大当りを設定し(ステップX588)、先読み大当り判定処理を終了する。
〔特図1ゲーム処理〕
図13には、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップX112)を示した。特図1ゲーム処理では、特図1変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図1の表示の設定を行う。この特図1ゲーム処理では、まず、特図1変動表示ゲームが中断されている場合にセットされる特図1中断フラグがセットされているか判定する(ステップY100)。特図1変動表示ゲームは、当該特図1変動表示ゲームの実行中に特図2変動表示ゲームの結果が第2特別結果(小当り)となって第2特別遊技状態が実行される場合に、当該第2特別遊技状態の実行中において中断される。
特図1中断フラグがセットされていない場合(ステップY100;N)、すなわち特図1変動表示ゲームの中断が行われていない場合には、ステップY101へ移行して、以降の特図1変動表示ゲームに関する処理を行う。一方、特図1中断フラグがセットされている場合(ステップY100;Y)、すなわち特図1変動表示ゲームが中断されている場合には、ステップY101~Y115の特図1変動表示ゲームに関する処理を行わず、ステップY116へ移行する。これにより、特図1変動表示ゲームの中断中は特図1変動表示ゲームが進行せず(特図1ゲーム処理タイマの更新が行われず)、変動表示のみが継続するようになる。
特図1変動表示ゲームに関する処理では、まず、特図2の大当り/小当り中であるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する(ステップY101)。そして、特図2の大当り/小当り中である場合(ステップY101;Y)には、ステップY104へ移行する。一方、特図2の大当り/小当り中でない場合(ステップY101;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップY102)を行い、特定領域スイッチ監視処理(ステップY103)を行う。
大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a及び第2特別変動入賞装置39内に設けられた大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視し、大入賞口への入賞に基づいて演出制御装置300に送信する大入賞口カウントコマンドを設定する処理や、大入賞口へ規定数の入賞があった場合に大入賞口を閉鎖するための処理を行う。特図1ゲーム処理では、特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態については後述する特図2ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。
特定領域スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を監視し、特定領域(確率作動領域)への遊技球の流入に基づいて特定領域通過フラグをセットする処理を行う。この特定領域通過フラグがセットされていることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われることとなる。
次いで、特図1ゲーム処理タイマが0でなければ-1更新し(ステップY104)、特図1ゲーム処理タイマの値が0であるか判定する(ステップY105)。そして、特図1ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY105;N)、すなわちタイムアップしていない場合には、ステップY116へ移行する。また、特図1ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップY105;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップY106)。そして、当該テーブルを用いて特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し(ステップY107)、特図1ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY108)。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1普段処理(ステップY109)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時間の設定や、特図1表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1変動中処理(ステップY110)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1表示中処理(ステップY111)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップY112)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップY113)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図1大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップY114)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理(ステップY109)を行うために必要な情報の設定等を行う特図1大当り終了処理(ステップY115)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備し(ステップY116)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップY117)を行い、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップY118)を行って、特図1ゲーム処理を終了する。この特図1ゲーム処理が第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。
〔特図2ゲーム処理〕
図14及び図15には、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップX113)を示した。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図2の表示の設定を行う。特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行うものである。
この特図2ゲーム処理では、まず、特図1の大当り中であるか、すなわち特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する(ステップY131)。そして、特図1の大当り中である場合(ステップY131;Y)には、ステップY134へ移行する。また、特図1の大当り中でない場合(ステップY131;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップY132)を行い、特定領域スイッチ監視処理(ステップY133)を行う。
大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a及び第2特別変動入賞装置39内に設けられた大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視し、大入賞口への入賞に基づいて演出制御装置300に送信する大入賞口カウントコマンドを設定する処理や、大入賞口へ規定数の入賞があった場合に大入賞口を閉鎖するための処理を行う。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態については上述した特図1ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。
特定領域スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を監視し、特定領域(確率作動領域)への遊技球の流入に基づいて特定領域通過フラグをセットする処理を行う。この特定領域通過フラグがセットされていることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われることとなる。
次いで、特図2ゲーム処理タイマが0でなければ-1更新し(ステップY134)、特図2ゲーム処理タイマの値が0であるか判定する(ステップY135)。そして、特図2ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY135;N)、すなわちタイムアップしていない場合には、ステップY153へ移行する。また、特図2ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップY135;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0であるか判定する(ステップY136)。
特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0でない場合(ステップY136;N)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を-1更新し(ステップY137)、特図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(例えば60000m秒)をセーブして(ステップY138)、ステップY153へ移行する。
小当りの発生確率が高い特図2変動表示ゲームを通常遊技状態で遊技者が意図的に実行することを防止するため、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームの変動時間は非常に長い時間(例えば10分)とされている。しかし、特図2ゲーム処理タイマとして利用できる領域は限られているため、タイマ初期値として上限値を設定しても変動時間を一度で計時することは困難である。そこで、規定時間(例えば60000m秒)の計時を行う回数である繰り返し回数を用いて複数回の計時により変動時間を計時するようにしている。
特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0である場合(ステップY136;Y)には、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図2ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップY139)。そして、当該テーブルを用いて特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し(ステップY140)、特図2ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY141)。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2普段処理(ステップY142)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時間の設定や、特図2表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2変動中処理(ステップY143)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2表示中処理(ステップY144)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップY145)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップY146)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップY147)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図2普段処理(ステップY108)を行うために必要な情報の設定等を行う特図2大当り終了処理(ステップY148)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップY149)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップY150)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップY151)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図2普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2小当り終了処理(ステップY152)を行う。
その後、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備し(ステップY153)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップY154)を行い、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップY155)を行って、特図2ゲーム処理を終了する。この特図2ゲーム処理が第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。以上の特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行うものであり、以降の説明では特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理とで対応する処理を並行して説明する。
〔特図1普段処理〕
図16には、上述の特図1ゲーム処理における特図1普段処理(ステップY109)を示した。この特図1普段処理では、まず、特図1が変動開始可能であるか判定する(ステップY201)。この判定における特図1が変動開始可能である状態とは、大当り又は小当りとなる特図2変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特図1変動表示ゲームの実行中や特図1変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図1普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図1が変動開始可能でない場合(ステップY201;N)には、特図1ゲーム処理番号として「0」を設定し(ステップY216)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップY217)、特図1普段処理を終了する。また、特図1が変動開始可能である場合(ステップY201;Y)には、左打ち指示報知済みであるか、すなわち左打ち指示報知フラグがセットされているか判定する(ステップY202)。
左打ち指示報知済みである場合(ステップY202;Y)には、ステップY206へ移行する。また、左打ち指示報知済みでない場合(ステップY202;N)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップY203)、演出コマンド設定処理(ステップY204)を行って、左打ち指示報知フラグをセットする(ステップY205)。左打ち指示報知フラグは、特定遊技状態が終了する際にクリアされるようになっており、これにより通常遊技状態に移行する際に左打ち指示報知が行われることとなる。
次いで、特図1保留数が0であるか判定し(ステップY206)、特図1保留数が0である場合(ステップY206;Y)には、ステップY216へ移行する。また、特図1保留数が0でない場合(ステップY206;N)には、現在の確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY207)、演出コマンド設定処理(ステップY208)を行う。その後、特図1変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図1変動開始処理(ステップY209)を行い、特図1保留数に対応する飾り特図1保留数コマンドを準備して(ステップY210)、演出コマンド設定処理(ステップY211)を行う。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップY210)を行う時点では特図1変動表示ゲームの開始に基づく特図1保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数から-1した特図1保留数に対応する保留数コマンドを準備している。その後、時間短縮変動回数に対応する残り遊技回数コマンドを準備して(ステップY212)、演出コマンド設定処理(ステップY213)を行う。
次に、特図ステータス領域に特図1変動中をセット(情報加算)する(ステップY214)。ここで特図ステータスとは、特図変動表示ゲームの状態を示すものであり、0~5の何れかがセットされる。特図ステータス0は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示し、特図ステータス1は特図1変動表示ゲームのみが実行されている状態を示し、特図ステータス2は特図2変動表示ゲームのみが実行されている状態を示す。また、特図ステータス3は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が実行されている状態を示し、特図ステータス4は大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態であることを示し、特図ステータス5は小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態であることを示す。ここでは特図1変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして1又は3がセットされる。その後、特図1変動中処理移行設定処理(ステップY215)を行って、特図1普段処理を終了する。
〔特図2普段処理〕
図17には、上述の特図2ゲーム処理における特図2普段処理(ステップY142)を示した。この特図2普段処理では、まず、特図2が変動開始可能であるか判定する(ステップY221)。この判定における特図2が変動開始可能である状態とは、大当りとなる特図1変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特図2変動表示ゲームの実行中や特図2変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図2普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図2が変動開始可能でない場合(ステップY221;N)には、特図2ゲーム処理番号として「0」を設定し(ステップY238)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップY239)、特図2普段処理を終了する。また、特図2が変動開始可能である場合(ステップY221;Y)には、特図2保留数が0であるか判定する(ステップY222)。
そして、特図2保留数が0でない場合(ステップY222;N)には、現在の確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY223)、演出コマンド設定処理(ステップY224)を行う。その後、特図2変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図2変動開始処理(ステップY225)を行い、特図2保留数に対応する飾り特図2保留数コマンドを準備して(ステップY226)、演出コマンド設定処理(ステップY227)を行う。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップY226)を行う時点では特図2変動表示ゲームの開始に基づく特図2保留数の減算は行われておらず、現在の特図2保留数から-1した特図2保留数に対応する保留数コマンドを準備している。その後、時間短縮変動回数に対応する残り遊技回数コマンドを準備して(ステップY228)、演出コマンド設定処理(ステップY229)を行う。
次に、特図ステータス領域に特図2変動中をセット(情報加算)する(ステップY230)。ここでは特図2変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして2又は3がセットされる。その後、特図2変動中処理移行設定処理(ステップY231)を行って、特図2普段処理を終了する。
一方、特図2保留数が0である場合(ステップY222;Y)には、特図1保留数が0であるか判定する(ステップY232)。そして、特図1保留数が0である場合(ステップY232;Y)には、特図1が変動中であるか判定する(ステップY233)。そして、特図1が変動中でない場合(ステップY233;N)には、客待ちデモが開始済みであるか判定し(ステップY234)、開始済みでない場合(ステップY234;N)には、客待ち状態の設定に関する処理を行う。また、特図1保留数が0でない場合(ステップY232;N)、特図1が変動中である場合(ステップY233;Y)又は客待ちデモが開始済みである場合(ステップY234;Y)には、ステップY238へ移行する。
客待ち状態の設定に関する処理では、まず、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットし(ステップY235)、現在の確率状態に対応する客待ちデモコマンドを準備して(ステップY236)、演出コマンド設定処理(ステップY237)を行い、ステップY238へ移行する。客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、確率状態に応じて異なる客待ち画面を表示することが可能となる。
また、何らかの原因により演出制御装置300が再起動した場合、バックアップ機能を備えない演出制御装置300は遊技状態の情報を喪失してしまうため、適切な演出を行うことができなくなってしまうが、客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、このコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。
また、本実施形態の遊技機では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが同時に実行可能であり、特図1変動表示ゲームについての処理によって確率状態が変化することも考えられるので、特図変動表示ゲームの開始ごとに変動開始確率情報コマンドを送信するようにしている(ステップY207,Y223)。これにより、演出制御装置300において遊技状態に応じた適切な演出を行うことが可能となる。
また、変動開始確率情報コマンドを特図変動表示ゲームの開始ごとに送信するようにしたことで、演出制御装置300が再起動した場合でもこのコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。なお、客待ちデモコマンドや変動開始確率情報コマンドに、演出制御装置300が再起動した場合に遊技状態に応じた演出に復帰できるようにするためのその他の情報を含ませるようにしても良い。
〔特図1変動開始処理〕
図18(a)には、上述の特図1普段処理における特図1変動開始処理(ステップY209)を示した。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。この特図1変動開始処理では、まず、特図保留情報判定処理において変動パターンの振り分けに用いる特図1情報設定フラグをセットする(ステップY241)。次いで、RWMの特図1転落抽選乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備し(ステップY242)、特図1転落抽選乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY243)、高確率状態から低確率状態への移行を抽選する転落抽選処理(ステップY244)を行う。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
次に、特図1変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報又は大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップY245)を行い、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップY246)を行う。そして、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図1情報設定処理(ステップY247)を行い、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップY248)。
その後、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図1変動パターン設定処理(ステップY249)を行い、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY250)を行って、時間短縮変動回数更新処理(ステップY251)を行う。次いで、処理番号として特図1変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップY252)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY253)。
次に、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY254)、特図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY255)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップY256)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100m秒)をセーブし(ステップY257)、特図1変動中図柄番号領域に初期値(ここではブランク図柄を示す「0」)をセーブして(ステップY258)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
図18(b)には、上述の特図2普段処理における特図2変動開始処理(ステップY225)を示した。特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理である。この特図2変動開始処理では、まず、特図保留情報判定処理において変動パターンの振り分けに用いる特図2情報設定フラグをセットする(ステップY261)。次いで、RWMの特図2転落抽選乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備し(ステップY262)、特図2転落抽選乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY263)、高確率状態から低確率状態への移行を抽選する転落抽選処理(ステップY264)を行う。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
次に、特図2変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報、大当り情報又は小当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップY265)を行い、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップY266)を行う。そして、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図2情報設定処理(ステップY267)を行い、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップY268)。
その後、特図2変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図2変動パターン設定処理(ステップY269)を行い、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY270)を行って、時間短縮変動開始更新処理(ステップY271)を行う。次いで、処理番号として特図2変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップY272)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY273)。
次に、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY274)、特図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY275)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップY276)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100m秒)をセーブし(ステップY277)、特図2変動中図柄番号領域に初期値(ここではブランク図柄を示す「0」)をセーブして(ステップY278)、特図2変動開始処理を終了する。
なお、上述の特図1変動開始処理や特図2変動開始処理において特図変動表示ゲームの変動パターンを選択する際に、設定されている確率設定値の情報を参照するようにしても良い。これにより、確率設定値に応じた変動パターンを選択することや、確率設定値に応じて変動パターンの選択確率を異ならせるなど、確率設定値を示唆又は報知する演出を実行可能となる。
〔外部情報編集処理〕
図19及び図20には、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップX120)を示した。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップX106)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX109)、磁石不正監視処理(ステップX116)、盤電波不正監視処理(ステップX117)、振動不正監視処理(ステップX118)、異常排出監視処理(ステップX119)などでの監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
この外部情報編集処理では、まず、ガラス枠開放エラーの発生中であるかを判定し(ステップX701)、ガラス枠開放エラーの発生中でない場合(ステップX701;N)は、本体枠(前面枠12)開放エラーの発生中であるかを判定する(ステップX702)。そして、本体枠開放エラーの発生中でない場合(ステップX702;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX703)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX704)、ステップX707に移行する。
一方、ガラス枠開放エラーの発生中である場合(ステップX701;Y)や、本体枠(前面枠12)開放エラーの発生中である場合(ステップX702;Y)には、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX705)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップX706)、ステップX707に移行する。すなわち、ガラス枠14や前面枠12が開放されている情報が外部情報として出力される。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われた時から所定時間(例えば256m秒)を計時するセキュリティ信号制御タイマが0でなければ-1更新する(ステップX707)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は0に設定されている。
そして、セキュリティ信号制御タイマの値が0でない場合(ステップX708;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX709)、ステップX710に移行する。これにより、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。また、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合(ステップX708;Y)は、ステップX710に移行する。
そして、磁石不正発生中(ステップX710;Y)、盤電波不正発生中(ステップX711;Y)、枠電波不正発生中(ステップX712;Y)、大入賞口不正発生中(ステップX713;Y)、普電不正発生中(ステップX714;Y)、振動不正発生中(ステップX715;Y)、異常排出エラー発生中(ステップX716;Y)、V通過エラー発生中(ステップX717;Y)、残存球エラー発生中(ステップX718;Y)の少なくとも一つに該当する場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX721)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップX722)、ステップX723に移行する。すなわち、エラーの発生が外部情報として出力される。
また、ステップX710~X718の何れのエラーも発生していない場合は、スイッチのコネクタ抜けなどのスイッチ異常エラーの発生中であるかを判定する(ステップX719)。そして、スイッチ異常エラーの発生中でない場合(ステップX719;N)は、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップX720)、ステップX723に移行する。また、スイッチ異常エラーの発生中である場合(ステップX719;Y)は、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップX722)、ステップX723に移行する。
そして、第1始動入賞口36への入賞信号や第2始動入賞口37への入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップX723)を行う。次に、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップX724)を行い、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の設定を行う図柄確定回数信号編集処理を行って(ステップX725)、外部情報編集処理を終了する。
〔始動口信号編集処理〕
図21には、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップX723)を示した。この始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが0でなければ-1更新する(ステップX731)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップX732)。始動口信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップX732;Y)は、始動口信号出力回数が0であるかを判定する(ステップX733)。
そして、始動口信号出力回数が0でない場合(ステップX733;N)は、始動口信号出力回数を-1更新し(ステップX734)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値(例えば128m秒)をセーブする(ステップX735)。その後、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX737)、始動口信号編集処理を終了する。また、始動口信号出力回数が0である場合(ステップX733;Y)は、始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX738)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップX732;N)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップX736)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップX736;Y)は、ステップX737に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップX736;N)は、ステップX738に移行する。
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311では、図22に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理を行う。
〔メイン処理〕
図22に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。次いで、演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出ボタン25やタッチパネル29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25やタッチパネル29からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC10)。次に、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC15)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC15;N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。一方、ステップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC15;Y)には、画面描画を指示する(ステップC16)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行い、センターケース40に設けられた報知部などによる演出を制御する盤演出設定処理(ステップC20)を行って、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図23には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204)、コマンド読出インデックスを0~31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステップC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図24には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC234)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップC234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC234;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC241;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するために必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔変動系コマンド処理〕
図25には、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC236)を示した。この変動系コマンド処理では、まず、特図種別が未確定であるかを判定する(ステップC361)。特図種別とは、特図の種別が特図1か特図2かを示す情報であり、上述の図柄系コマンド処理のステップC251で設定される情報である。
この特図種別が未確定である場合(ステップC361;Y)は、変動系コマンド処理を終了する。また、特図種別が未確定でない場合(ステップC361;N)、すなわち特図種別が設定されている場合は、変動コマンドと図柄コマンドの組み合わせをチェックし(ステップC362)、変動コマンドと図柄種別が不整合であるかを判定する(ステップC363)。
変動コマンドと図柄種別が不整合である場合(ステップC363;Y)は、変動系コマンド処理を終了する。また、変動コマンドと図柄種別が不整合でない場合(ステップC363;N)は、変動コマンドから変動パターン種別を判別する(ステップC364)。図柄種別とは図柄のカテゴリを意味し、図柄種別には例えば、はずれ図柄、16R大当り図柄、10R大当り図柄、小当り図柄などがある。変動コマンドと図柄種別が不整合である場合とは、はずれの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R大当り図柄の図柄コマンドを受信していた時のような、演出を行う上で矛盾してしまう組み合わせ(変動コマンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。
変動コマンドから変動パターン種別を判別する処理(ステップC364)では、受信したコマンドに応じて、特図の変動表示演出の大まかな分類である変動パターン種別を判別する。そして、変動コマンドに応じた演出を行うための情報を設定する変動演出設定処理を行う(ステップC365)。
次に、P機状態(パチンコ機の状態)として特図変動中を設定する(ステップC366)。ここで、特図変動中とは、特図の変動中(客待ちデモ中や大当り中、或いはファンファーレ中等でないこと)を表している。さらに、先読み演出回数(先読み実行回数)がゼロでなければ先読み演出回数を-1更新(先読み演出回数を1だけ減らす処理)し(ステップC367)、変動系コマンド処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
図26には、上述の受信コマンド解析処理における単発系コマンド処理(ステップC242)を示した。この単発系コマンド処理では、まず、MODEは客待ちデモであるかを判定する(ステップC121)。
MODEは客待ちデモであると判定した場合(ステップC121;Y)は、P機状態が客待ちデモ中に設定されているかを判定し(ステップC122)、すでに客待ちデモ中に設定されている場合(ステップC122;Y)は、単発系コマンド処理を終了する。また、客待ちデモ中に設定されていない場合(ステップC122;N)は、客待ち状態での演出を設定するための客待ちシナリオデータ設定処理を行う(ステップC123)。さらに、P機状態として客待ちAを設定し(ステップC124)、単発系コマンド処理を終了する。
ステップC121において、MODEは客待ちデモでないと判定した場合(ステップC121;N)は、MODEは特図1保留系の範囲であるか、すなわち受信したコマンドが特図1始動記憶に対応する飾り特図保留数コマンドであるかを判定する(ステップC125)。MODEは特図1保留系の範囲であると判定した場合(ステップC125;Y)は、特図1の保留に関する情報の記憶などを行う特図1保留情報設定処理(ステップC126)を行って、単発系コマンド処理を終了する。また、MODEは特図1保留系の範囲でないと判定した場合(ステップC125;N)は、MODEは特図2保留系の範囲であるか、すなわち受信したコマンドが特図2始動記憶に対応する飾り特図保留数コマンドであるかを判定する(ステップC127)。
MODEは特図2保留系の範囲であると判定した場合(ステップC127;Y)は、特図2の保留に関する情報の記憶などを行う特図2保留情報設定処理(ステップC128)を行って、単発系コマンド処理を終了する。また、MODEは特図2保留系の範囲でないと判定した場合(ステップC127;N)は、MODEは図柄停止系の範囲であるかを判定する(ステップC129)。
MODEは図柄停止系の範囲であると判定した場合(ステップC129;Y)は、図柄を停止する際の演出を設定する図柄停止用シナリオデータ設定処理を行い(ステップC130)、P機状態として通常を設定し(ステップC131)、単発系コマンド処理を終了する。また、MODEは図柄停止系の範囲でないと判定した場合(ステップC129;N)には、RAM初期化、停電復旧、エラー/不正、演出モード、確率情報など図示を省略する他のMODEについての処理を行う。
〔特図1保留情報設定処理〕
図27には、上述の単発系コマンド処理における特図1保留情報設定処理(ステップC126)を示した。この特図1保留情報設定処理では、まず、特図1保留数をロードして前保留数とし(ステップC141)、特図1保留数にコマンドの値を設定して新保留数とし(ステップC142)、新保留数と前保留数とが一致するかを判定する(ステップC143)。
新保留数と前保留数とが一致する場合(ステップC143;Y)は、特図1保留情報設定処理を終了する。また、新保留数と前保留数とが一致しない場合(ステップC143;N)は、特定演出の実行中であるかを判定する(ステップC144)。特定演出とは、待機中保留表示部42cが非表示とされる演出である。
この特定演出の実行中でない場合(ステップC144;N)は、ステップC146に移行する。また、特定演出の実行中である場合(ステップC144;Y)は、非表示中情報を設定し(ステップC145)、新保留数に対応する保留用モーション制御テーブルのインデックスを算出してセーブする(ステップC146)。そして、シナリオレイヤー番号5を準備し(ステップC147)、特図1保留シナリオ用データテーブル(保留X個)のアドレスを準備して(ステップC148)、シナリオデータ設定処理を行う(ステップC149)。
これにより、待機中保留表示部42cの表示の更新が設定される。待機中保留表示部42cについては、非表示中情報の有無により表示を更新するタイミングを異ならせるようにしており、表示中である場合は即座に表示を更新するシナリオを設定し、非表示中である場合には表示が再開されるタイミングで更新されるシナリオを設定する。表示が再開されるタイミングは、現在実行中である演出のシナリオの進行状況から特定演出の終了までの時間を取得することで可能である。このようなシナリオを設定することで待機中保留表示部42cに表示が再開された際に待機中保留表示部42cの表示を更新することが可能となる。
その後、非表示中情報をクリアし(ステップC150)、保留数が増加したかを判定する(ステップC151)。保留数が増加した場合(ステップC151;Y)は、新保留数に対応する色情報領域に保留通常点灯の表示パターンを設定する(ステップC152)。色情報領域は先読み結果を示唆する飾り始動記憶表示の表示態様の情報を記憶する領域であり、ここでは新たに発生した始動記憶に対応する飾り始動記憶表示の表示態様として通常の表示態様を設定する。なお、当該始動記憶についての先読み結果に基づく飾り始動記憶表示の表示態様の変化は、後の先読み変動系コマンド処理により行われる。
そして、P機状態が大当り中(特別遊技状態中)であるかを判定(ステップC153)、P機状態が大当り中である場合(ステップC153;Y)は、特図1保留情報設定処理を終了する。また、P機状態が大当り中でない場合(ステップC153;N)は、始動口入賞音を出力要求し(ステップC154)、特図1保留情報設定処理を終了する。一方、保留数が増加していない場合(ステップC151;N)、すなわち減少した場合は、特図1先読み情報領域をシフトし(ステップC155)、色情報領域をシフトして(ステップC156)、特図1保留情報設定処理を終了する。
なお、単発系コマンド処理における特図2保留情報設定処理(ステップC128)では、上述の特図1保留情報設定処理と同様の処理を特図2始動記憶について行う。以上の特図1保留情報設定処理や特図2保留情報設定処理により、発生した保留に対応する情報が所定のタイミングで待機中保留表示部42cに表示される。すなわち、演出制御装置300が、始動記憶手段に記憶された始動記憶に関する情報を示す保留表示(飾り特図始動記憶表示)を表示装置41に表示可能な始動記憶表示手段をなす。
〔先読み変動系コマンド処理〕
図28には、上述の受信コマンド解析処理における先読み変動系コマンド処理(ステップC65)を示した。この先読み変動系コマンド処理では、まず、先読み変動パターンコマンド受信待ち中であるかを判定する(ステップC311)。ここでは、上述の先読み図柄系コマンド処理で設定される先読み変動パターンコマンド受信待ちフラグがある場合に受信待ち中と判定するようになっている。先読み変動パターンコマンド受信待ち中でない場合(ステップC311;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、先読み変動パターンコマンド受信待ち中である場合(ステップC311;Y)は、先読み変動パターンコマンド受信待ちフラグをクリアする(ステップC312)。
その後、コマンドを保留数合計に対応する先読み変動コマンド領域にセーブし(ステップC313)、MODEとACTの組合せ(コマンド組合せ)が正常であるかを判定する先読みコマンド整合チェック処理(ステップC314)を行う。コマンド組合せが正常でない場合(ステップC315;N)、すなわち無効コマンド情報の値が返された場合は、先読み変動系コマンド処理を終了する。なお、この場合に正常でない先読み変動パターンコマンドの情報を格納領域からクリアしても良い。また、該当する格納領域に正常でない旨の情報(NG情報)をセーブするようにしても良い。一方、コマンド組合せが正常である場合(ステップC315;Y)、すなわち有効コマンド情報の値が返された場合は、特定演出の実行中であるかを判定する(ステップC316)。特定演出とは、待機中保留表示部42cが非表示とされる演出である。
この特定演出の実行中でない場合(ステップC316;N)は、ステップC318に移行する。また、特定演出の実行中である場合(ステップC316;Y)は、非表示中情報を設定し(ステップC317)、先読み予告演出の実行を抽選する先読み抽選処理(ステップC318)を行い、先読み予告演出を発生するかを判定する(ステップC319)。
そして、先読み予告演出を発生しない場合(ステップC319;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、先読み予告演出を発生する場合(ステップC319;Y)は、当該発生する先読み予告演出(すなわち、先読み抽選処理(ステップC318)で選出された先読み予告演出)が、直ちに開始する演出であるかを判定する(ステップC320)。直ちに開始する演出とは、例えば、表示装置41に表示されている待機中保留表示部42cにおける飾り特図始動記憶表示の表示態様を現時点から変更する保留変化予告である。
また、直ちに開始しない演出とは、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示の表示態様を後の所定タイミングから変更する保留変化予告であり、例えば、待機中保留表示部42cが非表示である場合に表示が再開されたタイミングで開始する保留変化予告である。この他に特図変動表示ゲームの実行中に行う先読み予告演出であって、複数の特図変動表示ゲームに亘り連続で特定の演出やリーチ状態を発生させる演出や、変動表示中に登場するキャラクタによって予告を行う演出なども含まれる。このような直ちに開始しない演出の実行を開始するタイミングには、特図変動表示ゲームの実行中であればその特図変動表示ゲームが終了し、次の特図変動表示ゲームの実行が開始されるタイミングなどが含まれる。
直ちに開始する演出である場合(ステップC320;Y)は、選出された先読み予告演出の描画を設定し(ステップC321)、非表示中情報をクリアして(ステップC323)、先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、直ちに開始する演出でない場合(ステップC320;N)は、選出された先読み予告演出の描画予約設定をし(ステップC322)、非表示中情報をクリアして(ステップC323)、先読み変動系コマンド処理を終了する。
選出された先読み予告演出の描画予約設定をする処理(ステップC322)では、例えば、待機中保留表示部42cが非表示である場合に表示が再開されたタイミングで保留変化予告を開始するように設定する。これにより、待機中保留表示部42cの表示が再開されたタイミングで保留変化予告が開始されるようになる。表示が再開されるタイミングは、現在実行中である演出のシナリオの進行状況から特定演出の終了までの時間を取得することで可能である。
<バトル演出>
演出制御装置300は、味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦するバトル演出を実行可能である。
ここで、本実施形態の遊技機10においては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを同時に実行可能である。
また、本実施形態の遊技機10においては、左打ちすることで始動入賞口36(第1始動入賞領域)への入賞を狙うことができ、右打ちすることで普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)への入賞を狙うことができる。すなわち、遊技者の意思によって狙う始動領域を選択可能となっている。そして、遊技状態には、右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態と、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態とがある。すなわち、各遊技状態では、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのうち、いずれか一方を主として遊技を進行することを想定して設計されており、この設計に従い遊技者が遊技を進行するように、設計上で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームを主として遊技を進行した方が遊技者にとって有利となるように構成されている。なお、以下の説明では、各遊技状態で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームを「メイン変動」と称し、他方の特図変動表示ゲームを「イレギュラー変動」と称することがある。
図29及び図30に、本実施形態のバトル演出の一例を示す。
例えば図29(a)に示すように、表示装置41の表示領域の中央部には、メイン変動に対応する飾り特図変動表示ゲームを表示する飾り特図ゲーム表示部42aが設けられる。飾り特図ゲーム表示部42aでは、左変動表示領域42a1、中変動表示領域42a2、右変動表示領域42a3の各々で飾り識別図柄(大図柄)を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲーム(第1飾りゲーム)を表示する。本実施形態では、イレギュラー変動に対応する飾り特図変動表示ゲームは表示しないが、表示するようにしても良い。
なお、図面では便宜上、飾り特図ゲーム表示部42aの各変動表示領域を二点鎖線で囲っているが、実際の変動表示領域は、線などで囲まれていても良いし、囲まれていなくても良い。
また、例えば図29(a)に示すように、表示装置41の表示領域の隅部(例えば右下部)には、飾り特図ゲーム表示部42aにて変動表示される飾り識別図柄(大図柄)よりも相対的に小さい飾り識別図柄(小図柄)を変動表示する小図柄変動表示部42bが設けられる。小図柄変動表示部42bでは、左変動表示領域、中変動表示領域、右変動表示領域の各々で飾り識別図柄(小図柄)を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲーム(第2飾りゲーム)を表示する。
なお、図面では便宜上、小図柄変動表示部42bの各変動表示領域を二点鎖線で囲っているが、実際の変動表示領域は、線などで囲まれていても良いし、囲まれていなくても良い。
また、例えば図29(a)に示すように、表示装置41の表示領域の隅部(例えば左下部)には、未消化の始動記憶のうちメイン変動の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する待機中保留表示部42cが設けられる。待機中保留表示部42cに表示される飾り特図始動記憶表示は、メイン変動の始動記憶と一対一に対応し、記憶順に並んで表示されている。待機中保留表示部42cに表示される飾り特図始動記憶表示のうち、右端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶されたメイン変動の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示であり、消化されるごとに右へ移動するようになっている。
演出制御装置300は、待機中保留表示部42cで先読み演出を実行可能である。具体的には、待機中保留表示部42cに表示される飾り特図始動記憶表示の表示態様によって、対応する特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる期待度(あるいは、対応する特図変動表示ゲームの変動パターンが特定の変動パターンとなる期待度)を示唆することが可能である。
なお、図面では便宜上、待機中保留表示部42cを一点鎖線で囲っているが、実際の待機中保留表示部42cは、線などで囲まれていても良いし、囲まれていなくても良い。
また、例えば図29(a)に示すように、表示装置41の表示領域の隅部(例えば下部)であって、待機中保留表示部42cの右方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中保留表示部42dが設けられる。この実行中保留表示部42dには、メイン変動の開始時に、待機中保留表示部42cに表示されている飾り特図始動記憶表示のうち、右端にある飾り特図始動記憶表示が移動するようになっている。
演出制御装置300は、実行中保留表示部42dで予告演出を実行可能である。具体的には、実行中保留表示部42dに表示される飾り特図始動記憶表示の表示態様によって、実行中の特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる期待度(あるいは、実行中の特図変動表示ゲームの変動パターンが特定の変動パターンとなる期待度)を示唆することが可能である。
なお、図面では便宜上、実行中保留表示部42dを一点鎖線で囲っているが、実際の実行中保留表示部42dは、線などで囲まれていても良いし、囲まれていなくても良い。
変動表示の停止時には、例えば図29(a)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて、左変動表示領域42a1の中心線と中変動表示領域42a2の中心線との間の距離、及び中変動表示領域42a2の中心線と右変動表示領域42a3の中心線との間の距離が距離D11に設定されており、各変動表示領域の幅が同一に設定されている。すなわち、変動表示の停止時には、飾り特図ゲーム表示部42aの各変動表示領域は、隣り合う変動表示領域間の距離(隣り合う変動表示領域の間隔)が距離D21となるように等間隔に配置されている。
また、変動表示の停止時には、例えば図29(a)に示すように、小図柄変動表示部42bにおいて、左変動表示領域の中心線と中変動表示領域の中心線との間の距離、及び中変動表示領域の中心線と右変動表示領域の中心線との間の距離が距離D11よりも短い距離D13に設定されており、各変動表示領域の幅が同一に設定されている。すなわち、変動表示の停止時には、小図柄変動表示部42bの各変動表示領域は、隣り合う変動表示領域間の距離が距離D23となるように等間隔に配置されている。
ここで、「変動表示領域の幅」とは、変動表示領域が並ぶ方向の幅である。図29及び図30に示す例では、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて、変動表示領域が並ぶ方向は左右方向であるため、変動表示領域の幅は左右方向の幅となる。また、小図柄変動表示部42bにおいて、変動表示領域が並ぶ方向は左右方向であるため、変動表示領域の幅は左右方向の幅となる。
また、「変動表示領域の中心線」とは、変動表示領域が並ぶ方向に直交する方向に沿った中心線である。図29及び図30に示す例では、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて、変動表示領域が並ぶ方向に直交する方向は上下方向であるため、変動表示領域の中心線は上下方向の中心線となる。また、小図柄変動表示部42bにおいて、変動表示領域が並ぶ方向に直交する方向は上下方向であるため、変動表示領域の中心線は上下方向の中心線となる。
新たなメイン変動が開始されると、例えば図29(b)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aにおける左変動表示領域42a1、中変動表示領域42a2、右変動表示領域42a3の各々で飾り識別図柄(大図柄)の変動表示が開始されるとともに、小図柄変動表示部42bにおける左変動表示領域、中変動表示領域、右変動表示領域の各々で飾り識別図柄(小図柄)の変動表示が開始される。
変動表示の開始時には、飾り特図ゲーム表示部42aの各変動表示領域は、前回の変動表示の停止時と同一の態様で配置されている。すなわち、変動表示の開始時には、飾り特図ゲーム表示部42aの各変動表示領域は、隣り合う変動表示領域間の距離が前回の変動表示の停止時における距離(距離D21)と同一となるように等間隔に配置されている。
次いで、例えば図29(c)に示すように、飾り識別図柄をリーチ状態で変動表示するリーチ変動演出が開始される。ただし、リーチ変動演出は、飾り特図ゲーム表示部42aだけで実行され、小図柄変動表示部42bでは実行されない。したがって、例えば図29(c)~図30(b)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aにおいてリーチ変動演出が実行されている間も、小図柄変動表示部42bにおいては通常の変動演出(各飾り識別図柄を高速変動表示(識別困難な速さで変動表示)する変動演出)が実行される。
その後、例えば図29(d)~図30(c)に示すように、リーチ演出としてバトル演出が実行される。バトル演出では、まず、例えば図29(d)に示すように、味方キャラクタが出現し、次に、例えば図30(a)に示すように、敵キャラクタが出現して味方キャラクタと敵キャラクタとが対峙する様子が表示され、次に、味方キャラクタが攻撃する様子や敵キャラクタが攻撃する様子が表示され、次に、例えば図30(b)に示すように、味方キャラクタが勝利する様子(あるいは、敵キャラクタが勝利する様子)が表示され、最後に、例えば図30(c)に示すように、対戦結果が報知される。
バトル演出の実行前(リーチ変動演出の開始時)には、例えば図29(c)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aの各変動表示領域は、変動表示の開始時と同一の態様で配置されている。
これに対し、バトル演出の実行中には、例えば図29(d)~図30(c)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aの各変動表示領域は、変動表示の開始時と異なる態様で配置される。具体的には、バトル演出が開始されると、中変動表示領域42a2の表示が中断される。さらに、左変動表示領域42a1の中心線と右変動表示領域42a3の中心線との間の距離がバトル演出の実行前における距離(距離D12)よりも長い距離D14となるように、左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3がそれぞれ表示装置41の表示領域の左隅部(例えば左上部)及び右隅部(例えば右上部)へ移動する。すなわち、バトル演出の実行中、左変動表示領域42a1と右変動表示領域42a3とは、バトル演出の実行前における距離(距離D22)よりも長い距離D24をあけて配置される。これにより、バトル演出を表示するバトル演出表示部として十分な広さのスペースを確保することができる。すなわち、バトル演出の視認性を確保することができるため、バトル演出に対応する画像(キャラクタ画像やセリフ画像など)の演出効果や、バトル演出における予告報知(対戦結果の報知など)の演出効果を高めることができる。
例えば図30(a)に示すように、味方キャラクタの近傍には、中変動表示領域42a2に停止表示される飾り識別図柄(大図柄)の候補のうち大当り結果を導出する図柄が表示されている。また、敵キャラクタの近傍には、中変動表示領域42a2に停止表示される飾り識別図柄(大図柄)の候補のうちはずれ結果を導出する図柄が表示されている。
そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が大当り結果である場合には、味方キャラクタが勝利し、例えば図30(b)に示すように、敵キャラクタの近傍に表示されていた図柄が画面外へと弾き飛ばされて、味方キャラクタの近傍に表示されていた図柄が画面内に残る。一方、実行中の特図変動表示ゲームの結果がはずれ結果である場合には、敵キャラクタが勝利し、味方キャラクタの近傍に表示されていた図柄が画面外へと弾き飛ばされて、敵キャラクタの近傍に表示されていた図柄が画面内に残る。
その後、例えば図30(c)に示すように、中変動表示領域42a2の表示が再開されて、弾き飛ばされずに画面内に残った図柄が中変動表示領域42a2に仮停止表示(例えば、定位置で揺動表示)されることで、味方キャラクタが勝利したか否かの対戦結果が報知される。すなわち、本実施形態のバトル演出では、当該バトル演出の終盤に、実行中の特図変動表示ゲームの結果を報知する当落報知が行われる。
当落報知時(中変動表示領域42a2の表示再開時)には、左変動表示領域42a1の中心線と中変動表示領域42a2の中心線との間の距離、及び中変動表示領域42a2の中心線と右変動表示領域42a3の中心線との間の距離が、バトル演出の実行前における距離(距離D11)よりも長い距離D15に設定される。すなわち、当落報知時には、飾り特図ゲーム表示部42aの各変動表示領域は、隣り合う変動表示領域間の距離がバトル演出の実行前における距離(距離D21)よりも長い距離D25となるように等間隔に配置される。
そして、バトル演出が終了すると、例えば図30(d)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aにおける左変動表示領域42a1、中変動表示領域42a2、右変動表示領域42a3の各々で飾り識別図柄(大図柄)の変動表示が停止されるとともに、小図柄変動表示部42bにおける左変動表示領域、中変動表示領域、右変動表示領域の各々で飾り識別図柄(小図柄)の変動表示が停止されて、メイン変動が終了する。具体的には、バトル演出が終了すると、飾り特図ゲーム表示部42aにおける左、中、右の変動表示領域の各々で飾り識別図柄(大図柄)の仮停止表示(仮停止態様での変動表示)が停止表示に切り替わることで、メイン変動の結果が表示される。また、バトル演出が終了すると、小図柄変動表示部42bにおける左、中、右の変動表示領域の各々で飾り識別図柄(小図柄)の高速変動表示が停止表示に切り替わることで、メイン変動の結果が表示される。
変動表示の停止時には、飾り特図ゲーム表示部42aの各変動表示領域は、変動表示の開始時と同一の態様で配置されている。すなわち、変動表示の停止時には、飾り特図ゲーム表示部42aの各変動表示領域は、例えば図30(d)に示すように、隣り合う変動表示領域間の距離が変動表示の開始時における距離(距離D21)と同一となるように等間隔に配置されている。
また、例えば図29(b)~図30(d)に示すように、小図柄変動表示部42bの各変動表示領域は、変動表示の開始から停止までの間、前回の変動表示の停止時と同一の態様で配置されている。すなわち、小図柄変動表示部42bの各変動表示領域は、変動表示の開始から停止までの間、隣り合う変動表示領域間の距離が前回の変動表示の停止時における距離(距離D23)と同一となるように等間隔に配置されている。
このように本実施形態では、飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域間の距離が、特図変動表示ゲームの実行中(変動表示の開始から停止までの間)に遊技の進行状況等に応じて変化するのに対し、小図柄変動表示部42bの変動表示領域間の距離は、特図変動表示ゲームの実行中(変動表示の開始から停止までの間)に変化しない。さらに、本実施形態では、例えば図29(d)~図30(c)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aにおいて仮停止態様で変動表示が行われている間も、小図柄変動表示部42bにおいては高速変動表示が行われる。すなわち、小図柄変動表示部42bでは飾り識別図柄(小図柄)の仮停止表示が行われない。
したがって、小図柄変動表示部42bの視認性は遊技の進行状況等に応じて変化しないようになっており、かつ、小図柄変動表示部42bでは停止表示と見間違える可能性のある変動表示(仮停止表示)が行われない。そのため、遊技者は、小図柄変動表示部42bによって、正確なゲーム状況(変動中であるか否か等)を容易に把握することができる。
図29及び図30に示す例では、例えば図29(d)~図30(c)に示すように、バトル演出の視認性を確保するために、バトル演出の実行中は、左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3を、表示装置41の表示領域の左隅部と右隅部とに分けて配置するようにしたが、これに限定されない。例えば図31(a)に示すように、バトル演出の実行中は、左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3を、表示装置41の表示領域の隅部(例えば左上部)にまとめて配置するようにしても良い。
図31(a)に示す例では、左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3を表示装置41の表示領域の一の隅部にまとめて配置しているだけでなく、左変動表示領域42a1の中心線と右変動表示領域42a3の中心線との間の距離が、変動表示の開始時における左変動表示領域42a1の中心線と中変動表示領域42a2の中心線との間の距離(距離D11)よりも短い距離D16となっている。すなわち、左変動表示領域42a1と右変動表示領域42a3との間の距離が、変動表示の開始時における左変動表示領域42a1と中変動表示領域42a2との間の距離(距離D21)よりも短い距離D26となっているため、バトル演出を表示するバトル演出表示部として十分な広さのスペースを確保することができる。
また、図29及び図30に示す例では、数字部のみで構成される飾り識別図柄を変動表示しているが、飾り識別図柄は数字部のみで構成されるものに限定されない。飾り特図ゲーム表示部42aに表示される飾り識別図柄(大図柄)は、少なくとも識別情報(例えば数字部Z1)を含むものであれば良く、例えば図31(b)に示すように数字部Z1とキャラクタ部Z2と枠部Z3とで構成されるもの(数字部Z1とキャラクタ部Z2と枠部Z3を含むもの)であっても良いし、数字部Z1とキャラクタ部Z2とで構成されるもの(数字部Z1とキャラクタ部Z2は含むが枠部Z3は含まないもの)であっても良いし、数字部Z1と枠部Z3とで構成されるもの(数字部Z1と枠部Z3は含むがキャラクタ部Z2は含まないもの)であっても良い。同様に、小図柄変動表示部42bに表示される飾り識別図柄(小図柄)は、少なくとも識別情報(例えば数字部)を含むものであれば良く、例えば、識別情報(例えば数字部)と識別情報以外(例えばキャラクタ部及び/又は枠部)とで構成されるものであっても良い。
ここで、例えば図32(a),(b)に示すように、バトル演出に対応するキャラクタ画像(例えば、味方キャラクタのキャラクタ画像)には複数の表示態様が設けられていないのに対し、バトル演出に対応するセリフ画像(例えば、味方キャラクタのセリフを表すセリフ画像)には複数の表示態様が設けられている。
演出制御装置300は、例えば変動系コマンド処理(図25)の変動演出設定処理(ステップC365)において、バトル演出を実行するか否かを決定するバトル演出抽選を行い、バトル演出抽選に当選した場合(バトル演出を実行することが決定された場合)に、セリフ画像の表示態様を決定するセリフ画像抽選を行う。すなわち、特図変動表示ゲームの開始時に、当該特図変動表示ゲームを対象としたバトル演出抽選やセリフ画像抽選が実行される。そして、セリフ画像抽選に落選した場合には、例えば図32(a)に示すように、バトル演出の実行中にバトル演出に対応するセリフ画像が通常表示態様で表示される。一方、セリフ画像抽選に当選した場合には、例えば図32(b)に示すように、バトル演出の実行中にバトル演出に対応するセリフ画像が通常表示態様とは異なる特定表示態様で表示される。
本実施形態においては、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームを対象としたセリフ画像抽選は、結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームを対象としたセリフ画像抽選よりも当選する確率が高く、結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームを対象としたセリフ画像抽選は、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームを対象としたセリフ画像抽選よりも落選する確率が高くなるように設定されている。したがって、本実施形態においては、バトル演出に対応するセリフ画像を特定表示態様で表示することによって、大当りの期待度が高いことを示唆することができる。
また、バトル演出では、例えば図32(a),(b)に示すように、バトル演出に対応するセリフ画像(例えば「チャンスかも!」という文字画像とそれを囲む吹き出し画像)が表示装置41に表示されるとともに、バトル演出に対応するセリフ音(例えば「チャンスかも!」という音声)がスピーカ19a,19bから出力される。
そして、バトル演出の実行中に所定の事象(イベント)が発生した場合には当該事象の発生が報知され、当該報知の間、バトル演出に対応するセリフ画像の表示及びバトル演出に対応するセリフ音の出力のうちの一方がキャンセルされる。
具体的には、バトル演出の実行中に期待度が低い始動記憶(大当りとならない始動記憶やSPリーチとならない始動記憶)が発生した場合には、例えば図32(c)に示すように、表示装置41にはバトル演出に対応するセリフ画像が表示される一方、スピーカ19a,19bからはバトル演出に対応するセリフ音に替えて、新たな始動記憶が発生したことを報知する保留発生音(例えば「ピロン!」という効果音)が出力される。
また、バトル演出の実行中に期待度が高い始動記憶(大当りとなる始動記憶やSPリーチとなる始動記憶)が発生した場合には、例えば図32(d)に示すように、スピーカ19a,19bからはバトル演出に対応するセリフ音が出力される一方、表示装置41にはバトル演出に対応するセリフ画像に替えて、新たな始動記憶が発生したことを報知する保留発生画像(例えば「保留発生!」という文字画像とそれを囲む吹き出し画像)が表示される。
すなわち、バトル演出の実行中に発生した始動記憶が優先度の低い始動記憶(期待度が低い始動記憶)である場合には、当該始動記憶の発生をスピーカ19a,19bによって報知し、表示装置41ではバトル演出を継続する。また、バトル演出の実行中に発生した始動記憶が優先度の高い始動記憶(期待度が高い始動記憶)である場合には、当該始動記憶の発生を表示装置41によって報知し、スピーカ19a,19bではバトル演出を継続する。例えば遊技者がバトル演出を楽しみにしている場合に、バトル演出とは関係のない事象が発生したことの報知によって、バトル演出に対応するセリフ画像の表示及びバトル演出に対応するセリフ音の出力の双方が中断されると、遊技者が気分を害してしまって遊技の興趣が低下するといった不都合が生じるおそれがある。それに対し、本実施形態では、所定の事象が発生したことの報知(始動記憶が発生したことの報知)を行っている間も、バトル演出に対応するセリフ画像の表示及びバトル演出に対応するセリフ音の出力のいずれか一方が継続されるため、このような不都合を回避することが可能となる。
本実施形態において、バトル演出の実行中に出力される保留発生音(図33(c)参照)は、バトル演出の実行期間だけでなく、それ以外の期間でも出力される一方、バトル演出の実行中に表示される保留発生画像(図33(d)参照)は、バトル演出の実行期間にだけ表示され、それ以外の期間では表示されないようになっている。すなわち、始動記憶が発生したことを報知する報知態様のうち、保留発生音を出力する報知態様を通常報知態様とするとともに保留発生画像を表示する報知態様を特定報知態様とし、バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合には特定報知態様で始動記憶の発生を報知し、それ以外の場合(バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合、バトル演出の実行期間以外の期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合、バトル演出の実行期間以外の期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合)には通常報知態様で始動記憶の発生を報知するように構成されている。
これにより、バトル演出の実行中に期待度が高い始動記憶が発生した場合(すなわち保留発生画像が表示された場合)には、遊技者に「通常の報知と違う」等の違和感を与えることができるため、期待度が高い始動記憶の発生を効果的に報知することが可能となる。
本実施形態では、表示装置41に表示する表示画面の描画制御において、シナリオデータ(シナリオレイヤ-)という概念が使用される。シナリオとは、例えば背景用シナリオ、左図柄用シナリオ、右図柄用シナリオ、・・・等のように、図柄の変動演出等の表示演出を複数の表示レイヤ(シナリオレイヤー)に分けてテーブルとして予め設定し、それらを個別にシナリオとして制御し、全てのシナリオを合成することで、1画面の絵を生成する手法である。
複数の表示レイヤ(シナリオレイヤー)は、例えば背景、左図柄、右図柄、・・・と個別に表示要素毎にカテゴリ分けが行われ、各々を独立して複数のモーション情報を同時にあるいは連続的に切り替えて演出表示させるための動作シナリオのテーブルとして設定される。
本実施形態において、表示装置41の演出で使用される表示要素(表示構成要素)は、「背景」、「左図柄」、「右図柄」、「中図柄」、「予告1キャラクタ」、「予告2キャラクタ」、「保留表示(飾り特図始動記憶表示)」及び「小図柄」の8つの要素に分けられている。
そして、複数の表示要素毎に分けられて変動演出等の表示演出におけるシナリオテーブルが作成される。本実施形態において、シナリオテーブルは、「背景制御のシナリオテーブル」、「左図柄制御のシナリオテーブル」、「右図柄制御のシナリオテーブル」、「中図柄制御のシナリオテーブル」、「予告1キャラクタ制御のシナリオテーブル」、「予告2キャラクタ制御のシナリオテーブル」、「保留表示制御のシナリオテーブル」及び「小図柄制御のシナリオテーブル」の8つの要素に分けられて作成されている。
また、各表示要素はそれぞれが表示レイヤによって構成されて、これら複数の表示レイヤが画面奥側から画面手前側に向かって順次重ねられて1つの表示画面が作成される。本実施形態の場合、表示レイヤには、「背景レイヤ」、「左図柄レイヤ」、「右図柄レイヤ」、「中図柄レイヤ」、「予告Aレイヤ」~「予告Fレイヤ」、「保留レイヤ」及び「小図柄レイヤ」の12種類がある。
表示レイヤは、画面奥側(下層側)から画面手前側(上層側)に向かって順次重ねられて1つの表示画面が作成される。具体的には、本実施形態においては、画面奥側から「背景レイヤ」→「予告Aレイヤ」→「予告Bレイヤ」→「左図柄レイヤ」→「右図柄レイヤ」→「中図柄レイヤ」→「予告Cレイヤ」→「予告Dレイヤ」→「保留レイヤ」→「予告Eレイヤ」→「予告Fレイヤ」→「小図柄レイヤ」の順で配置されている。すなわち、「背景レイヤ」が最も画面奥側(最下層)に配置され、「小図柄レイヤ」が最も画面手前側(最上層)に配置される。
このような演出制御では、演出画面(表示画面)を生成するに際して、演出画面の表示要素に対応する複数の表示レイヤ(シナリオレイヤー)に分けてテーブルとして予め設定しておき、次いで、それらを個別にシナリオとして制御し、全てのシナリオを表示レイヤの形式で合成することで、1画面の絵が生成されて、表示装置41に表示される。
演出制御装置300は、例えば図33(a)に示すように、バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合には、例えばメイン処理(図22)の演出表示編集処理(ステップC13)において、第1表示レイヤにバトル演出に対応する画像を描画して、当該第1表示レイヤよりも画面手前側の第2表示レイヤに空白の画像(例えば無色透明の画像)を描画する。また、例えば図33(b)に示すように、バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合には、例えばメイン処理(図22)の演出表示編集処理(ステップC13)において、第1表示レイヤにバトル演出に対応する画像を描画して、当該第1表示レイヤよりも画面手前側の第2表示レイヤに保留発生画像を描画する。具体的には、例えば、第1表示レイヤが「予告Cレイヤ」である場合には、第2表示レイヤは「予告Dレイヤ」と「予告Eレイヤ」と「予告Fレイヤ」のうちのいずれかである。
したがって、バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合には、バトル演出に対応する画像と空白の画像との双方を含む表示画面が表示装置41に表示される。すなわち、バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合には、バトル演出に対応する画像の手前側に、空白の画像が表示される。空白の画像の表示領域は、バトル演出に対応する画像の表示領域と一致しても良いし一致しなくても良いが、空白の画像の表示領域がバトル演出に対応する画像の表示領域と一致したとしても、バトル演出に対応する画像は、空白の画像を透して視認可能となる(図32(c)参照)。
一方、バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合には、バトル演出に対応する画像と保留発生画像との双方を含む表示画面が表示装置41に表示される。すなわち、バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合には、バトル演出に対応する画像の手前側に、保留発生画像が表示される。保留発生画像の表示領域は、バトル演出に対応するセリフ画像の表示領域と一致するため、バトル演出に対応する画像の手前側に、保留発生画像が表示されることで、バトル演出に対応するセリフ画像が、保留発生画像に隠れて視認不可能となる(図32(d)参照)。
図34(a)に、演出制御装置300を構成する音源LSI(サウンドIC)314の内部構成を示す機能ブロック図の一例を示す。
例えば図4に示すように、音源LSI(サウンドIC)314には、圧縮された音声データや音声再生処理に必要なシーケンス、簡易アクセスのためのコマンド列などが記憶された音声ROM327が接続されている。
例えば図34(a)に示すように、音源LSI(サウンドIC)314は、演出制御装置300全体を制御する主制御用マイコン(CPU)311との間でコマンドなどの送受信を行うCPUインタフェース341と、主制御用マイコン(CPU)311が遊技制御装置100から受信したコマンドに応じて音声の再生や音量の設定、パン(各チャンネルの音の混合比率や出力比率等)の設定などの処理を音声ROM327に格納されているシーケスに従って順次実行するシーケンサ342と、遊技制御装置100から送信された簡易アクセスコマンドを受信したことに応じて音声ROM327から当該コマンドに対応したコマンド列を読み出して実行する簡易アクセス回路343と、音声ROM327から読み出された圧縮音声データを伸長するデコーダ344とを備える。
さらに、音源LSI(サウンドIC)314は、当該LSIに設けられている8チャンネルの単位音源のそれぞれについて音量を設定するチャンネルボリューム回路345と、任意のチャンネルの音源同士を混合するチャンネルミックス回路346と、各チャンネルの音源もしくは混合された合成音にエフェクト(音響効果)を与えるエフェクト回路347と、8チャンネル全体での音量を調節するトータルボリューム回路348と、調節された音源データをアナログ信号に変換して指定された出力端子へスピーカ駆動信号として出力する出力インタフェース349とを備える。出力インタフェース349から出力されるスピーカ駆動信号は、本実施形態では、左側の上スピーカ19a用の駆動信号上Lと、右側の上スピーカ19a用の駆動信号上Rと、左側の下スピーカ19b用の駆動信号下Lと、右側の下スピーカ19b用の駆動信号下Rとである。
なお、音源LSI314に設けられているチャンネルの数は、8つに限定されず適宜変更可能である。
音源LSI(サウンドIC)314のトータルボリューム回路348には、遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)からの音量規制信号又は当該音量規制信号に応じて主制御用マイコン(CPU)311から供給されるミュート信号MUTEが入力され、当該信号に応じて無音(音量レベル「0」に相当する音量)のスピーカ駆動信号を出力するようになっている。なお、音量規制信号が入力された場合に、主制御用マイコン(CPU)311から音源LSI314へミュート信号MUTEでなく最小レベルの音量(例えば音量レベル「1」に相当する音量)を指定する信号を供給するようにしても良い。
本実施形態の遊技機10は、遊技者が入力操作手段(演出ボタン25やタッチパネル29、あるいはその他の操作部)を操作することで、スピーカ19a,19bから発せられる音量を調節できるようになっている。また、遊技機10の裏面側に多段階の音量調節スイッチ335(図4参照)が設けられており、この音量調節スイッチ335の設定状態に応じてスピーカ19a,19bから発せられる音量を調節できるようにも構成されている。すなわち、遊技機10の前面と裏面の両方に音量設定手段が設けられている。
図34(b)に、遊技機10が有するチャンネル(音源LSI314に設けられているチャンネル)の一例を示す。
遊技機10は、CH1~CH8の8つのチャンネル(音出力チャンネル)を有し、それぞれのチャンネルから出力する出力内容と出力態様とを制御することで、所望の音を出力する。
「CH1」は「エラー音1」を担当するチャンネルである。エラー音1は、優先順位が比較的高い強エラー(例えば、遊技者が解除不可能なエラーや遊技が継続不可能なエラー)の発生を報知する効果音である。
「CH2」は「エラー音2」を担当するチャンネルである。エラー音2は、優先順位が比較的低い弱エラー(例えば、遊技者が解除可能なエラーや遊技が継続可能なエラー)の発生を報知する効果音である。
「CH3」は「枠効果音」を担当するチャンネルである。枠効果音は、球貸し、カード受け入れ、カード排出、音量調節等の遊技枠で行われる各種操作に関連して出力される効果音である。
「CH4」は「盤効果音1」を担当するチャンネルである。盤効果音1は、変動、大当り、ファンファーレ等の定常演出に関連して出力される効果音である。
「CH5」は「盤効果音2」を担当するチャンネルである。盤効果音2は、保留発生、操作演出等の非定常演出(イベント)に関連して出力される効果音である。
「CH6」は「BGM1」を担当するチャンネルであり、「CH7」は「BGM2」を担当するチャンネルである。BGM1及びBGM2は、遊技演出等にあわせて流れる音である。このように、本実施形態の遊技機10は、BGMを複数チャンネル(CH6とCH7)で出力することができるため、1チャンネルで出力する場合に比べてBGMに広がりを持たせることができる。
「CH8」は「キャラクタ効果音」を担当するチャンネルである。キャラクタ効果音は、遊技演出の一環としてキャラクタの声(キャラクタ音声)を用いて付け加えられる効果音である。
バトル演出に対応するセリフ音(例えば「チャンスかも!」という音声)はキャラクタ効果音であり、保留発生音(例えば「ピロン!」という効果音)は盤効果音2である。
次に、バトル演出の実行中に新たな始動記憶が発生した場合に、演出制御装置300によって実行される音量調節制御の一例について、図35(a)のタイミングチャートを用いて説明する。なお、以下の説明において、「ボリュームSW」は、遊技機10の前面側に設けられている入力操作手段(演出ボタン25やタッチパネル29、あるいはその他の操作部)又は遊技機10の裏面側に設けられている音量調節スイッチ335のいずれによって設定されたものであっても良い。
例えば図35(a)に示すように、「ボリュームSW」が5段階レベル(「0」を除く「1」~「5」)のうちの第4レベルに設定されている状態において、バトル演出に対応するセリフ音のうちのセリフ音Aを出力するタイミングになったとする(t11)。すると、音源LSI314へセリフ音Aの出力を指示するコマンドが送信される。これにより、音源LSI314は、音声ROM327に記憶されている音声データのうちセリフ音Aの音声データを、キャラクタ効果音が割り当てられたチャンネルであるキャラクタ効果音チャンネル(例えばCH8)で再生して、セリフ音Aをスピーカ19a,19bより出力させる。
セリフ音Aの出力中に期待度が低い始動記憶が発生したとする(t12)。すると、音源LSI314へ期待度が低い始動記憶が発生したことを報知するコマンドが送信される。これにより、音源LSI314は、キャラクタ効果音チャンネル以外のチャンネルの音量レベルは「4」に保ったまま、キャラクタ効果音チャンネルの音量レベルを「0」に下げ、音声ROM327に記憶されている音声データのうち保留発生音の音声データを、盤効果音2が割り当てられたチャンネルである盤効果音2チャンネル(例えばCH5)で再生して、保留発生音をスピーカ19a,19bより出力させる。
その後、保留発生音の出力時間が経過したとする(t13)。すると、音源LSI314は、盤効果音2チャンネルの再生を停止して、キャラクタ効果音チャンネルの音量レベルを「4」に戻す。
さらに、セリフ音Aの出力時間が経過したとする(t14)。すると、音源LSI314は、キャラクタ効果音チャンネルの再生を停止する。
また、バトル演出に対応するセリフ音のうちのセリフ音Bを出力するタイミングになったとする(t15)。すると、音源LSI314へセリフ音Bの出力を指示するコマンドが送信される。これにより、音源LSI314は、音声ROM327に記憶されている音声データのうちセリフ音Bの音声データを、キャラクタ効果音が割り当てられたチャンネルであるキャラクタ効果音チャンネル(例えばCH8)で再生して、セリフ音Bをスピーカ19a,19bより出力させる。
セリフ音Bの出力中に期待度が高い始動記憶が発生したとする(t16)。すると、音源LSI314へ期待度が高い始動記憶が発生したことを報知するコマンドが送信される。これにより、音源LSI314は、盤効果音2チャンネル以外のチャンネルの音量レベルは「4」に保ったまま、盤効果音2チャンネルの音量レベルを「0」に下げ、音声ROM327に記憶されている音声データのうち保留発生音の音声データを、盤効果音2が割り当てられたチャンネルである盤効果音2チャンネル(例えばCH5)で再生する。この場合、盤効果音2チャンネルの音量レベルは「0」であり、キャラクタ効果音チャンネルの音量レベルは「4」であるため、保留発生音の再生中も、セリフ音Bの出力が継続される。
その後、保留発生音の出力時間が経過したとする(t17)。すると、音源LSI314は、盤効果音2チャンネルの再生を停止して、盤効果音2チャンネルの音量レベルを「4」に戻す。
さらに、セリフ音Bの出力時間が経過したとする(t18)。すると、音源LSI314は、キャラクタ効果音チャンネルの再生を停止する。
このように、本実施形態では、例えば図35(b)に示すように、ボリュームSWによって設定されている音量レベルを「N」とした場合、バトル演出の実行中に期待度が低い始動記憶が発生した時にはスピーカ19a,19bから出力されるバトル演出に対応するセリフ音の音量が「0」となり、バトル演出の実行中に期待度が高い始動記憶が発生した時にはスピーカ19a,19bから出力される保留発生音の音量が「0」となるように構成されている。
前述したように、保留発生音は、バトル演出の実行期間だけでなく、それ以外の期間にも出力される。ただし、バトル演出の実行期間であっても期待度が高い始動記憶が発生した場合には、保留発生音は出力されない。したがって、本実施形態では、バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合に、保留発生音を出力するためのチャンネル(本実施形態の場合、キャラクタ効果音チャンネル)の音量を下げる制御を行うようにしたが、これに限定されない。例えば、バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合に、保留発生音を出力するための制御をキャンセルするよう構成することも可能である。このように構成することで、バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合に、保留発生音を出力するためのチャンネルの音量を下げる制御を行わなくても、保留発生音は出力されないこととなる。
バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合に、保留発生音を出力するためのチャンネルの音量を下げる制御を行う利点は、バトル演出の実行期間に、期待度が高い始動記憶が発生した場合と、期待度が低い始動記憶が発生した場合とで、音量を下げるチャンネルを変更するだけで良い点である。
加えて、バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合に、保留発生音を出力するためのチャンネルの音量を下げる制御を行う利点は、開発途中の方針変更に容易に対応できる点である。具体的には、開発の途中で、例えば、“バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合には保留発生音を出力しない(保留発生音の音量を「0」にする)”から、“バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合には保留発生音の音量を「N-2(NはボリュームSWによって設定されている音量)」にする”に方針変更された場合には、低下後の音量を変更するだけで対処できるため、プログラム等の開発効率が向上する。
また、前述したように、本実施形態では、バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合には、第1表示レイヤにバトル演出に対応する画像を描画して、当該第1表示レイヤよりも画面手前側の第2表示レイヤに空白の画像を描画し、バトル演出の実行期間に期待度が高い始動記憶が発生した場合には、第1表示レイヤにバトル演出に対応する画像を描画して、当該第1表示レイヤよりも画面手前側の第2表示レイヤに保留発生画像を描画するようにしたが、これに限定されない。例えば、バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合に、第2表示レイヤに画像を描画しないよう構成することも可能である。このように構成することで、バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合に、第2表示レイヤに空白の画像を描画しなくても、保留発生画像は出力されないこととなる。
バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合に、第2表示レイヤに空白の画像を描画する利点は、バトル演出の実行期間に、期待度が高い始動記憶が発生した場合と、期待度が低い始動記憶が発生した場合とで、第2表示レイヤに描画する画像を変更するだけで良い点である。
加えて、バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合に、第2表示レイヤに空白の画像を描画する利点は、開発途中の方針変更に容易に対応できる点である。具体的には、開発の途中で、例えば、“バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合には保留発生画像の全部を表示しない”から、“バトル演出の実行期間に期待度が低い始動記憶が発生した場合には保留発生画像の一部を表示する”に方針変更された場合には、第2表示レイヤに描画する画像を空白の画像から保留発生画像の一部に変更するだけで対処できるため、プログラム等の開発効率が向上する。
なお、図35(a)に示す例では、バトル演出に対応するセリフ音の出力開始後に、保留発生音の出力が開始され、バトル演出に対応するセリフ音の出力終了前に、保留発生音の出力が終了しているが、これに限定されず、バトル演出に対応するセリフ音の出力開始前に、保留発生音の出力が開始しても良いし、バトル演出に対応するセリフ音の出力終了後に、保留発生音の出力が終了しても良い。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、遊技演出に関連する音を出力可能な音出力手段(スピーカ19a,19b)と、表示手段及び音出力手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、演出制御手段は、特定画像(例えばバトル演出に対応するセリフ画像)を表示手段に表示するとともに、特定音(例えばバトル演出に対応するセリフ音)を音出力手段から出力する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、特定演出の実行期間に第1優先度の事象が発生した場合(例えば期待度が低い始動記憶が発生した場合)には、特定画像の表示は中止せずに特定音の出力を中止して、当該事象の発生を音出力手段によって報知し、特定演出の実行期間に第1優先度とは異なる第2優先度の事象が発生した場合(例えば期待度が高い始動記憶が発生した場合)には、特定音の出力は中止せずに特定画像の表示を中止して、当該事象の発生を表示手段によって報知するよう構成されている(図32(c),(d)参照)。
したがって、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第1優先度の事象である場合には、当該事象の発生が音出力手段(スピーカ19a,19b)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、第1優先度の事象の発生を報知している間も表示手段(表示装置41)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第2優先度の事象である場合には、当該事象の発生が表示手段(表示装置41)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、第2優先度の事象の発生を報知している間も音出力手段(スピーカ19a,19b)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
さらに、特定演出(バトル演出)の実行中、第1優先度の事象の発生を報知する報知手段は音出力手段であり、第2優先度の事象の発生を報知する報知手段は表示手段である。すなわち、発生した事象の優先度に応じて報知手段を使い分けることができるため、遊技者は、報知手段の種類によって発生した事象の優先度を認識することが可能となる。
なお、特定演出の実行期間に第2優先度の事象が発生した場合には、特定音の出力は中止せずに特定画像の表示を中止して、所定の画像(例えばブラックアウト画像やホワイトアウト画像)を表示手段に表示するようにしても良い。
あるいは、特定演出の実行期間に第2優先度の事象が発生した場合には、特定音の出力及び特定画像の表示は中止せずに、当該特定画像を隠蔽する画像(例えばブラックアウト画像やホワイトアウト画像)を表示手段に表示するようにしても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、遊技演出に関連する音を出力可能な音出力手段(スピーカ19a,19b)と、表示手段及び音出力手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、演出制御手段は、特定画像(例えばバトル演出に対応するセリフ画像)を表示手段に表示するとともに、特定音(例えばバトル演出に対応するセリフ音)を音出力手段から出力する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、特定演出の実行期間以外の期間に第1優先度の事象又は当該第1優先度よりも高い第2優先度の事象が発生した場合には、当該事象が発生したことを報知する報知音(保留発生音)を音出力手段から出力可能であり、特定演出の実行期間に第1優先度の事象が発生した場合(例えば期待度が低い始動記憶が発生した場合)には、特定画像の表示及び報知音の出力は中止せずに特定音の出力を中止し、特定演出の実行期間に第2優先度の事象が発生した場合(例えば期待度が高い始動記憶が発生した場合)には、特定音の出力は中止せずに特定画像の表示及び報知音の出力を中止して、当該事象の発生を表示手段によって報知するよう構成されている(図32(c),(d)参照)。
したがって、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第1優先度の事象である場合には、当該事象の発生が音出力手段(スピーカ19a,19b)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、第1優先度の事象の発生を報知している間も表示手段(表示装置41)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第2優先度の事象である場合には、当該事象の発生が表示手段(表示装置41)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、第2優先度の事象の発生を報知している間も音出力手段(スピーカ19a,19b)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
さらに、特定演出(バトル演出)の実行中、第1優先度の事象の発生を報知する報知手段は音出力手段であり、第2優先度の事象の発生を報知する報知手段は表示手段である。すなわち、発生した事象の優先度に応じて報知手段を使い分けることができるため、遊技者は、報知手段の種類によって発生した事象の優先度を認識することが可能となる。
また、特定演出(バトル演出)の実行中に第2優先度の事象が発生した場合には、遊技者に「通常の報知と違う」等の違和感を与えることができるため、第1優先度よりも高い第2優先度の事象の発生を効果的に報知することが可能となる。
なお、バトル演出の実行中に出力される保留発生音は、バトル演出の実行期間にだけ出力され、それ以外の期間では出力されないように構成されていても良い。また、バトル演出の実行中に表示される保留発生画像は、バトル演出の実行期間だけでなく、それ以外の期間でも表示されるように構成されていても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、遊技演出に関連する音を出力可能な音出力手段(スピーカ19a,19b)と、表示手段及び音出力手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、演出制御手段は、特定画像(例えばバトル演出に対応するセリフ画像)を表示手段に表示するとともに、特定音(例えばバトル演出に対応するセリフ音)を音出力手段から出力する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、音出力手段に出力するための複数のチャンネルを有し、チャンネルごとに異なるデータを再生することによって同時に出力可能であり、特定演出の実行期間は、複数のチャンネルのうちの第1のチャンネル(例えばキャラクタ効果音チャンネル)で特定音のデータを再生するとともに、特定画像を表示手段に表示し、特定演出の実行期間以外の期間に第1優先度の事象又は当該第1優先度よりも高い第2優先度の事象が発生した場合には、複数のチャンネルのうちの第2のチャンネル(例えば盤効果音2チャンネル)で当該事象が発生したことを報知する報知音(保留発生音)のデータを再生し、特定演出の実行期間に第1優先度の事象が発生した場合には、第2のチャンネルの音量を低下させずに第1のチャンネルの音量を低下させ、かつ、特定画像の表示は中止せず、特定演出の実行期間に第2優先度の事象が発生した場合には、第1のチャンネルの音量を低下させずに第2のチャンネルの音量を低下させ、かつ、特定画像の表示を中止して当該事象の発生を前記表示手段によって報知するよう構成されている(図32(c),(d)、図35参照)。
したがって、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第1優先度の事象である場合には、当該事象の発生が音出力手段(スピーカ19a,19b)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、第1優先度の事象の発生を報知している間も表示手段(表示装置41)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第2優先度の事象である場合には、当該事象の発生が表示手段(表示装置41)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、第2優先度の事象の発生を報知している間も音出力手段(スピーカ19a,19b)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
さらに、特定演出(バトル演出)の実行中、第1優先度の事象の発生を報知する報知手段は音出力手段であり、第2優先度の事象の発生を報知する報知手段は表示手段である。すなわち、発生した事象の優先度に応じて報知手段を使い分けることができるため、遊技者は、報知手段の種類によって発生した事象の優先度を認識することが可能となる。
また、特定演出(バトル演出)の実行中に第2優先度の事象が発生した場合には、遊技者に「通常の報知と違う」等の違和感を与えることができるため、第1優先度よりも高い第2優先度の事象の発生を効果的に報知することが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、遊技演出に関連する音を出力可能な音出力手段(スピーカ19a,19b)と、表示手段及び音出力手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、演出制御手段は、特定画像(例えばバトル演出に対応するセリフ画像)を表示手段に表示するとともに、特定音(例えばバトル演出に対応するセリフ音)を音出力手段から出力する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、音出力手段に出力するための複数のチャンネルを有し、チャンネルごとに異なるデータを再生することによって同時に出力可能であり、積層された複数の表示レイヤによって表示手段に表示する表示画面を作成可能であり、積層された複数の表示レイヤには、第1表示レイヤと、当該第1表示レイヤよりも上層側に位置する第2表示レイヤと、が含まれ、特定演出の実行期間は、複数のチャンネルのうちの第1のチャンネル(例えばキャラクタ効果音チャンネル)で特定音のデータを再生するとともに、特定画像が描画された第1表示レイヤと空白の画像が描画された第2表示レイヤとを含む複数の表示レイヤによって表示画面を作成し、特定演出の実行期間以外の期間に第1優先度の事象又は当該第1優先度とは異なる第2優先度の事象が発生した場合には、複数のチャンネルのうちの第2のチャンネル(例えば盤効果音2チャンネル)で当該事象が発生したことを報知する報知音(保留発生音)のデータを再生し、特定演出の実行期間に第1優先度の事象が発生した場合(例えば期待度が低い始動記憶が発生した場合)には、第2のチャンネルの音量を低下させずに第1のチャンネルの音量を低下させ、かつ、特定画像が描画された第1表示レイヤと空白の画像が描画された第2表示レイヤとを含む複数の表示レイヤによって表示画面を作成し、特定演出の実行期間に第2優先度の事象が発生した場合(例えば期待度が高い始動記憶が発生した場合)には、第1のチャンネルの音量を低下させずに第2のチャンネルの音量を低下させ、かつ、特定画像が描画された第1表示レイヤと当該事象が発生したことを報知する報知画像(保留発生画像)が描画された第2表示レイヤとを含む複数の表示レイヤによって表示画面を作成するよう構成されている(図33、図35参照)。
したがって、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第1優先度の事象である場合には、当該事象の発生が音出力手段(スピーカ19a,19b)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、第1優先度の事象の発生を報知している間も表示手段(表示装置41)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第2優先度の事象である場合には、当該事象の発生が表示手段(表示装置41)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、第2優先度の事象の発生を報知している間も音出力手段(スピーカ19a,19b)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
さらに、特定演出(バトル演出)の実行中、第1優先度の事象の発生を報知する報知手段は音出力手段であり、第2優先度の事象の発生を報知する報知手段は表示手段である。すなわち、発生した事象の優先度に応じて報知手段を使い分けることができるため、遊技者は、報知手段の種類によって発生した事象の優先度を認識することが可能となる。
また、音量を下げるチェンネルを変更するだけの簡単な処理で、スピーカ19a,19bから出力される音を、特定音(例えばバトル演出に対応するセリフ音)と報知音(保留発生音)とで切り替えることが可能となる。
なお、本実施形態では、特定演出の実行期間に第1優先度の事象が発生した場合(例えば期待度が低い始動記憶が発生した場合)には、第1のチャンネルの音量を「0」に低下させるようにしたが、低下後の音量は「0」に限定されず、ボリュームSWによって設定されている音量よりも低い音量であれば良い。すなわち、特定演出の実行期間に第1優先度の事象が発生した場合における第1のチャンネルの音量は、特定演出の実行期間に第2優先度の事象が発生した場合における第1のチャンネルの音量よりも低ければ良い。
また、本実施形態では、特定演出の実行期間に第2優先度の事象が発生した場合(例えば期待度が高い始動記憶が発生した場合)には、第2のチャンネルの音量を「0」に低下させるようにしたが、低下後の音量は「0」に限定されず、ボリュームSWによって設定されている音量よりも低い音量であれば良い。すなわち、特定演出の実行期間に第2優先度の事象が発生した場合における第2のチャンネルの音量は、特定演出の実行期間に第1優先度の事象が発生した場合における第2のチャンネルの音量よりも低ければ良い。
また、本実施形態では、事象の発生を、始動記憶の発生としたが、これに限定されない。例えば、優先順位が比較的低い弱エラー(例えば、遊技者が解除可能なエラーや遊技が継続可能なエラー)を第1優先度の事象とし、優先順位が比較的高い強エラー(例えば、遊技者が解除不可能なエラーや遊技が継続不可能なエラー)を第2優先度の事象としても良い。あるいは、例えば、期待度や重要度が比較的低い報知(例えば、激熱ゾーン発生の報知や、先読み予告発生の報知)を第1優先度の事象の報知とし、期待度や重要度が比較的高い報知(例えば、大当り発生の報知や、オーバー入賞発生の報知)を第2優先度の事象の報知としても良い。
また、第1優先度及び第2優先度よりも高い第3優先度の事象を設けても良い。
具体的には、例えば、バトル演出の実行中に第1優先度の始動記憶(期待度が低い始動記憶)が発生した場合には、例えば図36A(a)に示すように、表示装置41にはバトル演出に対応するセリフ画像が表示される一方、スピーカ19a,19bからはバトル演出に対応するセリフ音に替えて、新たな始動記憶が発生したことを報知する保留発生音(例えば「ピロン!」という効果音)が出力される。
また、バトル演出の実行中に第2優先度の始動記憶(期待度が中程度の始動記憶)が発生した場合には、例えば図36A(b)に示すように、スピーカ19a,19bからはバトル演出に対応するセリフ音が出力される一方、表示装置41にはバトル演出に対応するセリフ画像に替えて、新たな始動記憶が発生したことを報知する保留発生画像(例えば「保留発生!」という文字画像とそれを囲む吹き出し画像)が表示される。
さらに、バトル演出の実行中に第3優先度の始動記憶(期待度が高い始動記憶)が発生した場合には、例えば図36A(c)に示すように、表示装置41にはバトル演出に対応するセリフ画像に替えて、新たな始動記憶が発生したことを報知する保留発生画像(例えば「保留発生!」という文字画像とそれを囲む吹き出し画像)が表示されるとともに、スピーカ19a,19bからはバトル演出に対応するセリフ音に替えて、新たな始動記憶が発生したことを報知する保留発生音(例えば「ピロン!」という効果音)が出力されるように構成しても良い。
すなわち、例えば図36B(a)に示すように、ボリュームSWによって設定されている音量レベルを「N」とした場合、バトル演出の実行中に期待度が低い始動記憶が発生した時にはスピーカ19a,19bから出力されるバトル演出に対応するセリフ音の音量が「0」となり、バトル演出の実行中に期待度が中程度の始動記憶や期待度が高い始動記憶が発生した時にはスピーカ19a,19bから出力される保留発生音の音量が「0」となるように構成しても良い。
ここで、「期待度が高い始動記憶」とは、例えば、大当りとなる始動記憶であってSPリーチ以上のリーチとなる始動記憶であり、「期待度が低い始動記憶」とは、例えば、大当りとならない始動記憶であってリーチとならない始動記憶であり、「期待度が中程度の始動記憶」とは、例えば、それ以外の始動記憶である。
なお、例えば図36B(b)に示すように、ボリュームSWによって設定されている音量レベルを「N」とした場合、バトル演出の実行中に期待度が低い始動記憶が発生した時にはスピーカ19a,19bから出力されるバトル演出に対応するセリフ音の音量が「0」となり、バトル演出の実行中に期待度が中程度の始動記憶が発生した時にはスピーカ19a,19bから出力される保留発生音の音量が設定音量(「N」)よりも低い第1音量(例えば「N-2(ただし、N-2<0のときは0)」)となり、バトル演出の実行中に期待度が高い始動記憶が発生した時にはスピーカ19a,19bから出力される保留発生音の音量が第1音量よりも低い第2音量(例えば「0」)となるように構成することも可能である。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、特定演出(バトル演出)の実行期間に第1優先度及び第2優先度とは異なる第3優先度の事象が発生した場合には、特定音(例えばバトル演出に対応するセリフ音)の出力及び特定画像(例えばバトル演出に対応するセリフ画像)の表示を中止して、当該事象の発生を音出力手段(スピーカ19a,19b)及び表示手段(表示装置41)によって報知するよう構成することができる(図36A(c)参照)。
このように構成することで、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第3優先度の事象である場合には、当該事象の発生が音出力手段(スピーカ19a,19b)及び表示手段(表示装置41)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。
なお、第3優先度は、第1優先度及び第2優先度よりも高くても良いし、第1優先度及び第2優先度よりも低くても良いし、第1優先度及び第2優先度のいずれか一方よりも低く、いずれか他方よりも高くても良い。
また、本実施形態では、第2優先度を第1優先度よりも高くしたが、第2優先度は第1優先度よりも低くても良い。
具体的には、例えば、バトル演出の実行中に期待度が高い始動記憶(大当りとなる始動記憶やSPリーチとなる始動記憶)が発生した場合には、例えば図37A(a)に示すように、表示装置41にはバトル演出に対応するセリフ画像が表示される一方、スピーカ19a,19bからはバトル演出に対応するセリフ音に替えて、新たな始動記憶が発生したことを報知する保留発生音(例えば「ピロン!」という効果音)が出力される。
また、バトル演出の実行中に期待度が低い始動記憶(大当りとならない始動記憶やSPリーチとならない始動記憶)が発生した場合には、例えば図37A(b)に示すように、スピーカ19a,19bからはバトル演出に対応するセリフ音が出力される一方、表示装置41にはバトル演出に対応するセリフ画像に替えて、新たな始動記憶が発生したことを報知する保留発生画像(例えば「保留発生!」という文字画像とそれを囲む吹き出し画像)が表示されるようにしても良い。
さらに、第2優先度が第1優先度よりも低い場合には、特定演出の実行中に表示される報知画像(例えば保留発生画像)を、特定演出の実行期間だけでなく、それ以外の期間でも表示するようにし、かつ、特定演出の実行中に出力される報知音(例えば保留発生音)を、特定演出の実行期間にだけ出力し、それ以外の期間では出力しないように構成しても良い。
すなわち、本実施形態の遊技機10は、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、遊技演出に関連する音を出力可能な音出力手段(スピーカ19a,19b)と、表示手段及び音出力手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、演出制御手段は、特定画像(例えばバトル演出に対応するセリフ画像)を表示手段に表示するとともに、特定音(例えばバトル演出に対応するセリフ音)を音出力手段から出力する特定演出(例えばバトル演出)を実行可能であり、特定演出の実行期間以外の期間に第1優先度の事象又は当該第1優先度よりも低い第2優先度の事象が発生した場合には、当該事象が発生したことを報知する報知画像(例えば保留発生画像)を表示手段に表示可能であり、特定演出の実行期間に第1優先度の事象が発生した場合には、特定画像の表示は中止せずに特定音の出力及び報知画像の表示を中止して、当該事象の発生を音出力手段によって報知し、特定演出の実行期間に第2優先度の事象が発生した場合には、特定音の出力及び報知画像の表示は中止せずに特定画像の表示を中止するよう構成することができる(図37A(a),(b)参照)。
このように構成することで、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第1優先度の事象である場合には、当該事象の発生が音出力手段(スピーカ19a,19b)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、第1優先度の事象の発生を報知している間も表示手段(表示装置41)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、特定演出(バトル演出)の実行中に発生した事象が第2優先度の事象である場合には、当該事象の発生が表示手段(表示装置41)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、第2優先度の事象の発生を報知している間も音出力手段(スピーカ19a,19b)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
さらに、特定演出(バトル演出)の実行中、第1優先度の事象の発生を報知する報知手段は音出力手段であり、第2優先度の事象の発生を報知する報知手段は表示手段である。すなわち、発生した事象の優先度に応じて報知手段を使い分けることができるため、遊技者は、報知手段の種類によって発生した事象の優先度を認識することが可能となる。
また、特定演出(バトル演出)の実行中に第1優先度の事象が発生した場合には、遊技者に「通常の報知と違う」等の違和感を与えることができるため、第2優先度よりも高い第1優先度の事象の発生を効果的に報知することが可能となる。
また、本実施形態では、特定演出中に発生した事象の優先度によって、表示装置41で特定演出を継続するか(スピーカ19a,19bで事象の発生を報知するか)、スピーカ19a,19bで特定演出を継続するか(表示装置41で事象の発生を報知するか)を決定するようにしたが、これに限定されない。例えば、特定演出中に発生した事象の優先度にかかわらず、当該特定演出の優先度によって、表示装置41で特定演出を継続するか(スピーカ19a,19bで事象の発生を報知するか)、スピーカ19a,19bで特定演出を継続するか(表示装置41で事象の発生を報知するか)を決定するようにしても良い。
具体的には、例えば、期待度が高いバトル演出(セリフ画像抽選に当選したバトル演出)の実行中に始動記憶(期待度が高い始動記憶であっても期待度が低い始動記憶であっても良い)が発生した場合には、例えば図37B(a)に示すように、表示装置41にはバトル演出に対応するセリフ画像が表示される一方、スピーカ19a,19bからはバトル演出に対応するセリフ音に替えて、新たな始動記憶が発生したことを報知する保留発生音(例えば「ピロン!」という効果音)が出力される。
また、期待度が低いバトル演出(セリフ画像抽選に落選したバトル演出)の実行中に始動記憶(期待度が高い始動記憶であっても期待度が低い始動記憶であっても良い)が発生した場合には、例えば図37B(b)に示すように、スピーカ19a,19bからはバトル演出に対応するセリフ音が出力される一方、表示装置41にはバトル演出に対応するセリフ画像に替えて、新たな始動記憶が発生したことを報知する保留発生画像(例えば「保留発生!」という文字画像とそれを囲む吹き出し画像)が表示されるようにしても良い。
すなわち、本実施形態の遊技機10は、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、遊技演出に関連する音を出力可能な音出力手段(スピーカ19a,19b)と、表示手段及び音出力手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、演出制御手段は、特定画像(例えばバトル演出に対応するセリフ画像)を表示手段に表示するとともに、特定音(例えばバトル演出に対応するセリフ音)を音出力手段から出力する第1特定演出(例えば期待度が高いバトル演出)及び第2特定演出(例えば期待度が低いバトル演出)を実行可能であり、第1特定演出の実行期間に所定の事象が発生した場合(例えば始動記憶が発生した場合)には、特定画像の表示は中止せずに特定音の出力を中止して、当該事象の発生を音出力手段によって報知し、第2特定演出の実行期間に所定の事象が発生した場合には、特定音の出力は中止せずに特定画像の表示を中止して、当該事象の発生を表示手段によって報知するよう構成することができる(図37B(a),(b)参照)。
このように構成することで、事象の発生時に実行していた特定演出(例えばバトル演出)が第1特定演出である場合には、当該事象の発生が音出力手段(スピーカ19a,19b)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、事象の発生を報知している間も表示手段(表示装置41)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、事象の発生時に実行していた特定演出(例えばバトル演出)が第2特定演出である場合には、当該事象の発生が表示手段(表示装置41)によって報知されるため、遊技者に、当該事象の発生を確実に認識させることが可能となる。さらに、事象の発生を報知している間も音出力手段(スピーカ19a,19b)では特定演出が実行されるため、例えば遊技者が特定演出を楽しみにしている場合であっても、遊技の興趣の低下を抑制することが可能となる。
さらに、第1特定演出の実行中、事象の発生を報知する報知手段は音出力手段であり、第2特定演出の実行中、事象の発生を報知する報知手段は表示手段である。すなわち、特定演出が第1特定演出であるか第2特定演出であるかに応じて事象の発生を報知する報知手段を使い分けることができるため、遊技者は、報知手段の種類によって実行中の特定演出が第1特定演出であるか第2特定演出であるかを認識することが可能となる。
なお、第1特定演出を優先度が高い特定演出(具体的には期待度が高いバトル演出)とし、第2特定演出を優先度が低い特定演出(具体的には期待度が低いバトル演出)としたが、これに限定されない。例えば、第1特定演出は、第2特定演出よりも優先度が低くても良い。
また、第1特定演出と第2特定演出とを優先度によって分けるのではなく、種類によって分けても良い。具体的には、例えば、第1特定演出を、表示装置41での表示がメインの演出(例えば、バトル演出、カットイン画像を表示するカットイン演出、背景画像の表示態様を変化させる背景変化演出、演出ボタン25を操作するよう促す画像を表示する操作促進演出、飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる保留変化演出、飾り識別図柄(大図柄)の変動表示を繰り返す擬似連演出、飾り識別図柄(大図柄)の表示態様を変化させる図柄変化演出など)とし、第2特定演出を、スピーカ19a,19bからの音がメインの演出(例えば、所定のキャラクタの声で所定の楽曲を歌う歌唱演出、大当り確定音が出力される確定演出など)としても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、識別情報を変動表示するゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、表示手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、ゲームの実行に関連して、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(大図柄)を変動表示する第1飾りゲーム(飾り特図ゲーム表示部42aでの飾り特図変動表示ゲーム)と、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(小図柄)を変動表示する第2飾りゲーム(小図柄変動表示部42bでの飾り特図変動表示ゲーム)と、の両方を表示手段に表示可能であり、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離は、可変であり、第2飾りゲームにおける図柄列間の距離は、不変であるよう構成されている(図29、図30参照)。
したがって、遊技の進行状況等に応じて第1飾りゲームにおける図柄列間の距離(飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域間の距離)が変化する。すなわち、遊技の進行状況等に応じて第1飾りゲームの視認性が変化するため、変化に富んだ興趣の高い表示を表示手段(表示装置41)において行うことが可能となる。一方、第2飾りゲームにおける図柄列間の距離(小図柄変動表示部42bの変動表示領域間の距離)は遊技の進行状況等に応じて変化しない。すなわち、第2飾りゲームの視認性は遊技の進行状況等に応じて変化しないため、第2飾りゲームによって正確なゲーム状況を容易に把握させることが可能となる。
具体的には、本実施形態の遊技機10は、識別情報を変動表示するゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、表示手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、ゲームの実行に関連して、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(大図柄)を変動表示する第1飾りゲーム(飾り特図ゲーム表示部42aでの飾り特図変動表示ゲーム)と、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(小図柄)を変動表示する第2飾りゲーム(小図柄変動表示部42bでの飾り特図変動表示ゲーム)と、の両方を表示手段に表示可能であるとともに、ゲームの実行中に特定演出(バトル演出)を実行可能であり、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離が、特定演出の実行期間と、特定演出の実行期間以外の期間と、で異なり、第2飾りゲームにおける図柄列間の距離が、特定演出の実行期間と、特定演出の実行期間以外の期間と、で同じであるよう構成されている(図29、図30参照)。
したがって、特定演出(バトル演出)の実行の有無に応じて第1飾りゲームにおける図柄列間の距離(飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域間の距離)が変化する。すなわち、特定演出の実行の有無に応じて第1飾りゲームの視認性が変化するため、変化に富んだ興趣の高い表示を表示手段(表示装置41)において行うことが可能となる。一方、第2飾りゲームにおける図柄列間の距離(小図柄変動表示部42bの変動表示領域間の距離)は特定演出の実行の有無に応じて変化しない。すなわち、第2飾りゲームの視認性は特定演出の実行の有無に応じて変化しないため、第2飾りゲームによって正確なゲーム状況を容易に把握させることが可能となる。
ここで、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離とは、飾り特図ゲーム表示部42aにおける左変動表示領域42a1と中変動表示領域42a2との間の距離と、飾り特図ゲーム表示部42aにおける中変動表示領域42a2と右変動表示領域42a3との間の距離と、飾り特図ゲーム表示部42aにおける左変動表示領域42a1と右変動表示領域42a3との間の距離と、のうち少なくとも一の距離である。
また、第2飾りゲームにおける図柄列間の距離とは、小図柄変動表示部42bにおける左変動表示領域と中変動表示領域との間の距離と、小図柄変動表示部42bにおける中変動表示領域と右変動表示領域との間の距離と、図柄変動表示部42bにおける左変動表示領域と右変動表示領域との間の距離と、のうち少なくとも一の距離である。
なお、本実施形態では、第1飾りゲーム(飾り特図ゲーム表示部42aでの飾り特図変動表示ゲーム)における図柄列間それぞれの距離が、特定演出(バトル演出)の実行期間と、特定演出の実行期間以外の期間と、で異なり、第2飾りゲーム(小図柄変動表示部42bでの飾り特図変動表示ゲーム)における図柄列間それぞれの距離が、特定演出の実行期間と、特定演出の実行期間以外の期間と、で同じとなるように構成したが、これに限定されない。すなわち、第1飾りゲームにおける図柄列間それぞれの距離のうち少なくとも一の距離が、特定演出の実行期間と、特定演出の実行期間以外の期間と、で異なり、第2飾りゲームにおける図柄列間それぞれの距離のうち少なくとも一の距離が、特定演出の実行期間と、特定演出の実行期間以外の期間と、で同じであれば良い。
また、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離が、リーチ演出前とリーチ演出後で変わらないリーチ演出を実行しても良い。
第1飾りゲームにおける左変動表示領域42a1と右変動表示領域42a3との間隔が、リーチ演出前よりも広がるリーチ演出(図29(d)~図30(b))と、リーチ演出前よりも狭まるリーチ演出(図31(a))と、リーチ演出前と変わらないリーチ演出とのそれぞれを所定の割合で実行しても良い。
また、第1飾りゲームにおける各図柄列の間隔を、リーチ演出後に、リーチ演出前の間隔よりも狭めて、その後に、リーチ演出前の間隔へと戻すようにしても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、識別情報を変動表示するゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、表示手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、ゲームの実行に関連して、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(大図柄)を変動表示する第1飾りゲーム(飾り特図ゲーム表示部42aでの飾り特図変動表示ゲーム)と、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(小図柄)を変動表示する第2飾りゲーム(小図柄変動表示部42bでの飾り特図変動表示ゲーム)と、の両方を表示手段に表示可能であるとともに、ゲームの実行中にリーチ演出(バトル演出)を実行可能であり、第1飾りゲームにおける複数の図柄列は、リーチ演出の実行中にリーチ図柄が停止表示される第1図柄列(左変動表示領域42a1)及び第2図柄列(右変動表示領域42a3)と、当該第1図柄列と当該第2図柄列との間に配置される第3図柄列(中変動表示領域42a2)と、を含み、リーチ演出の実行中における第1図柄列と第2図柄列との間隔(D26)が、リーチ演出の実行前における第1図柄列と第3図柄列との間隔(D21)よりも狭く、第2飾りゲームにおける図柄列間の距離が、リーチ演出の実行前と、リーチ演出の実行中と、で同じであるよう構成することができる(図29(b)、図31(a)参照)。
このように構成することで、リーチ演出(バトル演出)の実行の有無に応じて第1飾りゲームにおける図柄列間の距離(飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域間の距離)が変化する。すなわち、特定演出の実行の有無に応じて第1飾りゲームの視認性が変化するため、変化に富んだ興趣の高い表示を表示手段(表示装置41)において行うことが可能となる。一方、第2飾りゲームにおける図柄列間の距離(小図柄変動表示部42bの変動表示領域間の距離)は特定演出の実行の有無に応じて変化しない。すなわち、第2飾りゲームの視認性は特定演出の実行の有無に応じて変化しないため、第2飾りゲームによって正確なゲーム状況を容易に把握させることが可能となる。
さらに、リーチ図柄の表示中(図31(a)参照)は、リーチ図柄が互いに近づくため、リーチ状態が発生していることが分かりやすくなる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、特定演出(バトル演出)として、表示手段(表示装置41)に、表示態様が複数設けられた第1画像(例えばバトル演出に対応するセリフ画像)と、表示態様が1つだけ設けられた第2画像(例えばバトル演出に対応するキャラクタ画像)と、を少なくとも表示する演出を実行可能であり、第1画像の表示態様を、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となる期待度に応じて選択するよう構成することができる(図32(a),(b)参照)。
このように構成することで、第1画像によって特別結果となる期待度を示唆することが可能となるため、特定演出(バトル演出)の興趣が向上する。また、特別結果となる期待度に応じて第1画像の表示態様が変化するため、変化に富んだ興趣の高い表示を表示手段(表示装置41)において行うことが可能となる。一方、第2画像の表示態様は固定されているため、遊技者は、第2画像によって、実行されている演出が特定演出であることを容易に把握することが可能となる。
なお、セリフ画像の表示態様は、通常表示態様と、通常表示態様よりも期待度が高い特定表示態様との2種類に限定されない。セリフ画像の表示態様には、例えば、通常表示態様及び特定表示態様に加えて、特定表示態様よりも期待度が高い表示態様があっても良い。
また、表示態様が複数設けられた第1画像は、バトル演出に対応するセリフ画像に限定されず適宜変更可能であり、例えばバトル演出に対応するキャラクタ画像であっても良い。また、表示態様が1つだけ設けられた第2画像は、バトル演出に対応するキャラクタ画像に限定されず適宜変更可能であり、例えばバトル演出に対応するセリフ画像であっても良い。
また、本実施形態では、第1距離(特定演出実行中の、第1飾りゲームにおける隣り合う図柄列間の距離(図30(c)における距離D25))>第2距離(特定演出実行前後の、第1飾りゲームにおける隣り合う図柄列間の距離(図29(a)~(c)、図30(d)における距離D21))>第3距離(第2飾りゲームにおける隣り合う図柄列間の距離(図29(a)~図30(d)における距離D23))の順に小さくなるようにしたが、第1距離、第2距離、第3距離はそれぞれ異なる距離であれば、大小関係は適宜変更可能である。
また、本実施形態では、飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域を常に等間隔で配置するようにしたが、これに限定されない。飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域を、等間隔で配置した状態から不等間隔(非等間隔)で配置した状態へ切り替えることや、不等間隔で配置した状態から等間隔で配置した状態へ切り替えることによっても、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離(飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域間の距離)を変化させることができる。不等間隔で配置した状態としては、例えば、図38(a)に示すような状態(すなわち、中変動表示領域42a2が左変動表示領域42a1側に寄っている状態)や、図38(b)に示すような状態(すなわち、中変動表示領域42a2が右変動表示領域42a3側に寄っている状態)が挙げられる。
また、本実施形態では、変動表示の実行中に、左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3の双方を、変動表示の開始時よりも中変動表示領域42a2から遠ざけるようにしたが(図30(c)参照)、これに限定されない。左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3のいずれか一方を中変動表示領域42a2から遠ざけることや、例えば図38(c)に示すように、左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3の双方(あるいは、いずれか一方)を中変動表示領域42a2に近づけることによっても、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離(飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域間の距離)を変化させることができる。図38(c)に示す例では、左変動表示領域42a1の中心線と右変動表示領域42a3の中心線との間の距離が変動表示の開始時における距離(距離D12)よりも短い距離D17となっている。
すなわち、本実施形態の遊技機10は、識別情報を変動表示するゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、表示手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、ゲームの実行に関連して、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(大図柄)を変動表示する第1飾りゲーム(飾り特図ゲーム表示部42aでの飾り特図変動表示ゲーム)と、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(小図柄)を変動表示する第2飾りゲーム(小図柄変動表示部42bでの飾り特図変動表示ゲーム)と、の両方を表示手段に表示可能であり、第1飾りゲームにおける図柄列の中心線間距離は、可変であり、第2飾りゲームにおける図柄列の中心線間距離は、不変であるよう構成することができる(図29、図30、図38(a),(b)(c)参照)。
このように構成することで、遊技の進行状況等に応じて第1飾りゲームにおける図柄列の中心線間距離(飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域の中心線間距離)が変化する。すなわち、遊技の進行状況等(例えば特定演出の実行の有無)に応じて第1飾りゲームの視認性が変化するため、変化に富んだ興趣の高い表示を表示手段(表示装置41)において行うことが可能となる。一方、第2飾りゲームにおける図柄列の中心線間距離(小図柄変動表示部42bの変動表示領域の中心線間距離)は遊技の進行状況等に応じて変化しない。すなわち、第2飾りゲームの視認性は遊技の進行状況等(例えば特定演出の実行の有無)に応じて変化しないため、第2飾りゲームによって正確なゲーム状況を容易に把握させることが可能となる。
ここで、第1飾りゲームにおける図柄列の中心線間距離とは、飾り特図ゲーム表示部42aにおける左変動表示領域42a1の中心線と中変動表示領域42a2の中心線との間の距離と、飾り特図ゲーム表示部42aにおける中変動表示領域42a2の中心線と右変動表示領域42a3の中心線との間の距離と、飾り特図ゲーム表示部42aにおける左変動表示領域42a1の中心線と右変動表示領域42a3の中心線との間の距離と、のうち少なくとも一の距離である。
また、第2飾りゲームにおける図柄列の中心線間距離とは、小図柄変動表示部42bにおける左変動表示領域の中心線と中変動表示領域の中心線との間の距離と、小図柄変動表示部42bにおける中変動表示領域の中心線と右変動表示領域の中心線との間の距離と、図柄変動表示部42bにおける左変動表示領域の中心線と右変動表示領域の中心線との間の距離と、のうち少なくとも一の距離である。
また、本実施形態では、変動表示領域の幅は変化させずに、変動表示領域の中心線の位置を変化させることによって、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離(飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域間の距離)を変化させるようにしたが、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離の変化のさせ方は、適宜選択可能である。例えば図38(d)や図38(e)に示すように、変動表示領域の中心線の位置は変化させずに、変動表示領域の幅を変化させることによっても、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離を変化させることができる。また、変動表示領域の中心線の位置を変化させるとともに、変動表示領域の幅を変化させることによっても、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離を変化させることができる。
図38(d)に示す例では、中変動表示領域42a2が、左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3の双方に接している。具体的には、中変動表示領域42a2の左端が左変動表示領域42a1の右端と接しているとともに、中変動表示領域42a2の右端が右変動表示領域42a3の左端と接している。
図38(e)に示す例では、中変動表示領域42a2が、左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3の双方に重なっている。具体的には、中変動表示領域42a2の左端が左変動表示領域42a1の右端よりも左側に位置しているとともに、中変動表示領域42a2の右端が右変動表示領域42a3の左端よりも右側に位置している。
また、図38(d)や図38(e)に示す例では、中変動表示領域42a2の幅を変動表示の開始時の幅(図29(b)参照)よりも拡大しているが、これに限定されない。具体的には、左変動表示領域42a1、中変動表示領域42a2、右変動表示領域42a3の少なくとも一つの幅を拡大することによって、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離を変化させても良いし、左変動表示領域42a1、中変動表示領域42a2、右変動表示領域42a3の少なくとも一つの幅を縮小することによって、第1飾りゲームにおける図柄列間の距離を変化させても良い。
すなわち、本実施形態の遊技機10は、識別情報を変動表示するゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、表示手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、ゲームの実行に関連して、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(大図柄)を変動表示する第1飾りゲーム(飾り特図ゲーム表示部42aでの飾り特図変動表示ゲーム)と、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(小図柄)を変動表示する第2飾りゲーム(小図柄変動表示部42bでの飾り特図変動表示ゲーム)と、の両方を表示手段に表示可能であり、第1飾りゲームにおける図柄列の幅は、可変であり、第2飾りゲームにおける図柄列の幅は、不変であるよう構成することができる(図38(d),(e)参照)。
このように構成することで、遊技の進行状況等に応じて第1飾りゲームにおける図柄列の幅(飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域の幅)が変化する。すなわち、遊技の進行状況等(例えば特定演出の実行の有無)に応じて第1飾りゲームの視認性が変化するため、変化に富んだ興趣の高い表示を表示手段(表示装置41)において行うことが可能となる。一方、第2飾りゲームにおける図柄列の幅(小図柄変動表示部42bの変動表示領域の幅)は遊技の進行状況等に応じて変化しない。すなわち、第2飾りゲームの視認性は遊技の進行状況等(例えば特定演出の実行の有無)に応じて変化しないため、第2飾りゲームによって正確なゲーム状況を容易に把握させることが可能となる。
ここで、第1飾りゲームにおける図柄列の幅とは、飾り特図ゲーム表示部42aにおける左変動表示領域42a1の幅と、飾り特図ゲーム表示部42aにおける中変動表示領域42a2の幅と、飾り特図ゲーム表示部42aにおける右変動表示領域42a3の幅と、のうち少なくとも一の幅である。
また、第2飾りゲームにおける図柄列の幅とは、小図柄変動表示部42bにおける左変動表示領域の幅と、小図柄変動表示部42bにおける中変動表示領域の幅と、図柄変動表示部42bにおける右変動表示領域の幅と、のうち少なくとも一の幅である。
また、本実施形態では、飾り特図ゲーム表示部42a及び小図柄変動表示部42bにおいて、飾り識別図柄を縦スクロールさせる態様で高速変動表示を行っているが、高速変動表示の態様は、これに限定されない。すなわち、飾り特図ゲーム表示部42a及び小図柄変動表示部42bにおける高速変動表示の態様は、飾り識別図柄を縦スクロールさせる態様に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、飾り識別図柄を横スクロールさせる態様であっても良いし、飾り識別図柄を定位置で回転させる態様であっても良い。また、飾り特図ゲーム表示部42aにおける高速変動表示の態様と、小図柄変動表示部42bにおける高速変動表示の態様とは、同一の態様であっても良いし、異なる態様であっても良い。
また、第1飾りゲームにおける高速変動表示の態様は、可変であり、第2飾りゲームにおける高速変動表示の態様は、不変であるよう構成することも可能である。具体的には、例えば、遊技の進行状況等に応じて第1飾りゲームにおける高速変動表示の態様を、縦スクロールさせる態様から横スクロールさせる態様に変化させたり、縦スクロールさせる態様から定位置で回転させる態様に変化させたりしても良い。
また、本実施形態では、飾り特図ゲーム表示部42aにおける左、中、右の変動表示領域の各々で、飾り識別図柄(大図柄)を上下方向に沿って変動表示するようにしたが、これに限定されない。すなわち、本実施形態では、左変動表示領域42a1における飾り識別図柄(大図柄)の変動軌跡と、中変動表示領域42a2における飾り識別図柄(大図柄)の変動軌跡と、右変動表示領域42a3における飾り識別図柄(大図柄)の変動軌跡とが平行となるようにしたが、これらの変動軌跡のうち少なくとも一つは、他の変動軌跡と非平行であっても良い。具体的には、例えば図38(f)に示すように、中変動表示領域42a2において飾り識別図柄(大図柄)を画面に沿って画面上側から画面下側へと直線的な軌跡を描くようにスクロールするとともに、左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3において飾り識別図柄(大図柄)を画面に沿って画面上側から画面下側へと画面中央に向けて湾曲する軌跡を描くようにスクロールするように構成しても良い。あるいは、例えば、中変動表示領域42a2において飾り識別図柄(大図柄)を画面に沿って画面上側から画面下側へとスクロールするとともに、左変動表示領域42a1及び右変動表示領域42a3において飾り識別図柄(大図柄)を画面奥側から画面手前側(あるいは、画面手前側から画面奥側)へとスクロールするように構成しても良い。
すなわち、本実施形態の遊技機10は、識別情報を変動表示するゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、表示手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、ゲームの実行に関連して、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(大図柄)を変動表示する第1飾りゲーム(飾り特図ゲーム表示部42aでの飾り特図変動表示ゲーム)と、複数の図柄列(複数の変動表示領域)の各々で識別図柄(小図柄)を変動表示する第2飾りゲーム(小図柄変動表示部42bでの飾り特図変動表示ゲーム)と、の両方を表示手段に表示可能であり、第1飾りゲームにおける複数の図柄列での識別図柄の変動軌跡は、第1変動軌跡と、当該第1変動軌跡に非平行な第2変動軌跡と、を含み、第2飾りゲームにおける複数の図柄列での識別図柄の変動軌跡は、全て第3変動軌跡であり、当該第3変動軌跡に非平行な変動軌跡を含まないよう構成することができる(図38(f)参照)。
このように構成することで、第1飾りゲーム(飾り特図ゲーム表示部42aでの飾り特図変動表示ゲーム)においては、図柄列(変動表示領域)の中心線の位置や図柄列(変動表示領域)の幅を変化させなくても、識別図柄(大図柄)を変動表示するだけで、識別図柄間の距離が変化する。すなわち、変動表示するだけで第1飾りゲームの視認性が変化するため、変化に富んだ興趣の高い表示を表示手段(表示装置41)において行うことが可能となる。一方、第2飾りゲーム(小図柄変動表示部42bでの飾り特図変動表示ゲーム)においては、識別図柄(小図柄)を変動表示しても、識別図柄間の距離は変化しない。すなわち、第2飾りゲームの視認性は変動表示しても変化しないため、第2飾りゲームによって正確なゲーム状況を容易に把握させることが可能となる。
なお、第1変動軌跡を、直線的な軌跡とし、第2変動軌跡を、曲線的な軌跡とすることも可能であるし(図38(f)参照)、第1変動軌跡を、表示手段(表示装置41)の表示画面に平行な軌跡とし、第2変動軌跡を、表示手段の表示画面の奥側から手前側へ向かう軌跡又は表示手段の表示画面の手前側から奥側へ向かう軌跡とすることも可能である。
また、図38(f)に示す例では、第3変動軌跡(小図柄変動表示部42bでの変動軌跡)が、第1変動軌跡(直線的な軌跡)に平行であるが、これに限定されない。すなわち、第3変動軌跡は、第2変動軌跡(曲線的な軌跡)と平行であっても良いし、第1変動軌跡及び第2変動軌跡の両方に非平行であっても良い。
なお、特定演出は、バトル演出に限定されず適宜変更可能である。特定演出は、飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域に表示される画像(大図柄)以外の画像を用いた演出であっても良いし、飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域に表示される画像(大図柄)を用いた演出であっても良い。飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域に表示される画像(大図柄)以外の画像を用いた演出には、例えば、バトル演出、カットイン画像を表示するカットイン演出、背景画像の表示態様を変化させる背景変化演出、演出ボタン25を操作するよう促す画像を表示する操作促進演出、飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる保留変化演出などがある。また、飾り特図ゲーム表示部42aの変動表示領域に表示される画像(大図柄)を用いた演出には、例えば、飾り識別図柄(大図柄)の変動表示を繰り返す擬似連演出、飾り識別図柄(大図柄)の表示態様を変化させる図柄変化演出などがある。
<操作促進演出>
演出制御装置300は、遊技者に演出ボタン25等の操作手段を操作するよう促す操作促進演出を実行可能である。操作促進演出では、例えば図39(a)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aの表示が中断され、表示装置41の表示領域の中央部に、演出ボタン25を模したボタン画像G11と、操作有効期間の残り長さを報知するタイムバー画像G12と、演出ボタン25の操作態様を指定する指定画像G13(例えば「PUSH!」や「連打!」などの文字画像)とを含む操作促進画像G1が表示される。
例えば図39(a),(b)に示すように、ボタン画像G11には複数の表示態様が設けられている。
演出制御装置300は、例えば変動系コマンド処理(図25)の変動演出設定処理(ステップC365)において、操作促進演出を実行するか否かを決定する操作促進演出抽選を行い、操作促進演出抽選に当選した場合(操作促進演出を実行することが決定された場合)に、演出ボタン25を赤色(特定発光態様)で発光させるか否かを決定する赤色抽選を行う。すなわち、特図変動表示ゲームの開始時に、当該特図変動表示ゲームを対象とした操作促進演出抽選や赤色抽選が実行される。そして、赤色抽選に落選した場合には、例えば図39(a)に示すように、演出ボタン25が白色(通常発光態様)で発光するとともに、ボタン画像G11が白色(通常表示態様)で表示される。一方、赤色抽選に当選した場合には、例えば図39(b)に示すように、演出ボタン25が赤色(特定発光態様)で発光するとともに、ボタン画像G11が赤色(特定表示態様)で表示される。
結果が大当りとなる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生する特図変動表示ゲームを対象とした赤色抽選は、それ以外の特図変動表示ゲーム(結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生しない特図変動表示ゲーム)を対象とした赤色抽選よりも当選する確率が高く、結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生しない特図変動表示ゲームを対象とした赤色抽選は、それ以外の特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生する特図変動表示ゲーム)を対象とした赤色抽選よりも落選する確率が高くなるように設定されている。したがって、本実施形態においては、ボタン画像G11を特定表示態様で表示すること(演出ボタン25を特定発光態様で発光させること)によって、大当りの期待度やSPリーチが発生する期待度が高いことを示唆することができる。
タイムバー画像G12は、例えば図39(a),(b)に示すように、操作有効期間中に変化するタイムバー本体部G12aと、操作有効期間中に変化しない枠部G12bとによって構成されている。タイムバー画像G12は、操作有効期間が経過するにつれてタイムバー本体部G12aが徐々に短くなることで、操作有効期間の残り長さを報知する。タイムバー画像G12に枠部G12bを設けることによって、ボタン画像G11とタイムバー画像G12との境界が明確になるとともに、タイムバー本体部G12aがどのくらい短くなったかが明確になるため、タイムバー画像G12に枠部G12bを設けない場合(例えば、タイムバー画像G12がタイムバー本体部G12aだけの場合)に比べて明確な報知を行うことが可能となる。
次に、図40を用いて、操作促進演出について説明する。図40(a)はタイミングチャートの一例であり、図40(b)~(e)は赤色抽選に落選した場合における表示の一例であり、図40(f)~(i)は赤色抽選に当選した場合における表示の一例である。
例えば図40(a)に示すように、操作有効期間の開始時の所定時間前になると(t11)、通常表示態様のボタン画像G11を含む操作促進画像G1又は特定表示態様のボタン画像G11を含む操作促進画像G1が表示装置41に表示される(図40(b),(f))。そして、操作有効期間が開始すると(t12)、タイムバー画像G12の表示態様の変化が開始する。具体的には、操作有効期間が経過するにつれてタイムバー本体部G12aが徐々に短くなり、例えば、操作有効期間の半分が経過すると(t13)、タイムバー本体部G12aの長さが元の長さ(操作有効期間開始時の長さ)の半分になり(図40(d),(h))、操作有効期間の全部が経過すると(t14)、タイムバー本体部G12aが消滅して枠部G12bだけが残る(図40(e),(i))。その後、操作有効期間の終了時の所定時間後になると(t15)、操作促進画像G1が表示装置41から消去される。
演出制御装置300は、操作促進演出の実行前にボタン画像G11の表示態様を決定する抽選(赤色抽選)を行うが、タイムバー画像G12の表示態様を決定する抽選は行わない。すなわち、操作促進演出の開始時におけるボタン画像G11には複数の表示態様が設けられているのに対し、操作促進演出の開始時におけるタイムバー画像G12には複数の表示態様が設けられていない。
一方、操作有効期間中、タイムバー画像G12の表示態様は変化するが、ボタン画像G11の表示態様は変化しない。具体的には、例えば図40(b)~(e)に示すように、操作促進画像G1の表示開始時においてボタン画像G11の表示態様が通常表示態様である場合には、ボタン画像G11は、操作促進画像G1の表示終了時まで通常表示態様で表示され続ける。また、例えば図40(f)~(i)に示すように、操作促進画像G1の表示開始時においてボタン画像G11の表示態様が特定表示態様である場合には、ボタン画像G11は、操作促進画像G1の表示終了時まで特定表示態様で表示され続ける。
すなわち、操作促進画像G1は、操作有効期間の開始時(操作促進画像G1の表示開始時)には、ボタン画像G11の表示態様に遊技者の興味を引き付けることができ、操作有効期間中には、タイムバー画像G12の表示態様に遊技者の興味を引き付けることができる。
なお、図40に示す例では、操作促進画像G1の表示開始時における操作促進画像G1(図40(b),(f))と、操作有効期間開始時における操作促進画像G1(図40(c),(g))とが同一であるが、これに限定されず、例えば、操作促進画像G1の表示開始時における操作促進画像G1のサイズや表示位置は、操作有効期間開始時における操作促進画像G1のサイズや表示位置と異なっていても良い。具体的には、例えば、操作促進画像G1の表示開始時における操作促進画像G1のサイズを、操作有効期間開始時における操作促進画像G1のサイズよりも小さくして、操作促進画像G1の表示開始時から操作有効期間開始時までの間に操作促進画像G1を徐々に大きくしていくズームイン表示を行っても良いし、操作促進画像G1の表示開始時における操作促進画像G1のサイズを、操作有効期間開始時における操作促進画像G1のサイズよりも大きくして、操作促進画像G1の表示開始時から操作有効期間開始時までの間に操作促進画像G1を徐々に小さくしていくズームアウト表示を行っても良い。
また、演出ボタン25とボタン画像G11とで共通の赤色抽選を実行するのではなく、演出ボタン25用の赤色抽選と、ボタン画像G11用の赤色抽選と、の2種類の赤色抽選を実行するようにしても良い。これにより、演出のバリエーションが増えるとともに、演出ボタン25と操作促進画像の両方をよく見ている遊技者にとって新たな発見ができるため、興趣が向上する。
さらに、その際、演出ボタン25用の赤色抽選とボタン画像G11用の赤色抽選との両方に当選する場合よりも、いずれか一方に落選する場合の方が、期待度が高くなるように構成しても良い。このように構成することで、演出ボタン25の発光態様と、ボタン画像G11の表示態様とが矛盾しない場合よりも、矛盾する場合の方が、期待度が高いことを示唆できるといった斬新な演出ができるため、興趣が向上する。
また、図40に示す例では、操作促進画像G1の表示開始のタイミングを、操作有効期間の開始前としたが、これに限定されず、操作促進画像G1の表示開始のタイミングは、例えば、操作有効期間の開始時であっても良い。また、演出ボタン25の発光開始のタイミングは、適宜選択可能であり、例えば、操作有効期間の開始前であっても良いし、操作有効期間の開始時であっても良い。また、操作促進画像G1の表示開始のタイミングと、演出ボタン25の発光開始のタイミングとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
また、操作促進画像G1の表示開始時において、当該操作促進画像G1を構成する各画像(ボタン画像、タイムバー画像、指定画像)の出現方法や出現タイミングは適宜選択可能である。
具体的には、例えば、ボタン画像及びタイムバー画像の両方が同時に現れるようにしても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像の一方が他方よりも先に現れるようにしても良い。また、両方が同時に現れる場合には、両方が一瞬で現れるようにしても良いし、両方が徐々に現れる(フェードインする)ようにしても良い。また、一方が他方よりも先に現れる場合には、先に現れる方も後に現れる方も一瞬で現れるようにしても良いし、先に現れる方が一瞬で現れて後で現れる方が徐々に現れる(フェードインする)ようにしても良い。
また、指定画像(操作強調画像)は、ボタン画像と同じタイミングで現れても良し、タイムバー画像と同じタイミングで現れても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像よりも先に現れても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像よりも後に現れても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像の一方よりも先に現れて他方よりも後に現れても良い。また、指定画像は、一瞬で現れるようにしても良いし、徐々に現れる(フェードインする)ようにしても良い。
また、演出ボタン25の操作を促す促進音をスピーカ19a,19bから出力しても良い。また、促進音の出力タイミングは適宜選択可能であり、例えば、操作促進画像G1の表示開始前に促進音を出力しても良いし、操作促進画像G1の表示開始後に促進音を出力しても良いし、操作促進画像G1を構成する各画像のいずれかが現れるタイミングと同じタイミングで促進音を出力しても良い。
また、大当りの期待度が高い時と低い時とで、操作促進画像G1を構成する各画像の出現タイミングが異なるようにしても良い。具体的には、例えば、大当りの期待度が高い時は、ボタン画像とタイムバー画像と指定画像が同じタイミングで一瞬で現れるとともに、演出ボタン25の操作を促す促進音がこれらの画像が現れるタイミングと同じタイミング又はこれらの画像が現れた後に出力されるようにし、大当りの期待度が低い時は、タイムバー画像と指定画像が同じタイミングで一瞬で現れるとともに、演出ボタン25の操作を促す促進音がこれらの画像が現れるタイミングと同じタイミングで出力されて、その後にボタン画像が現れるようにしても良い。
また、大当りの期待度が高い時と低い時とで、操作促進画像G1(操作促進画像G1を構成する各画像の全部あるいは一部)の出現タイミングが異なっても良い。具体的には、例えば、大当りの期待度が高い時は、操作有効期間が開始する0.8秒前に現れるようにし、大当りの期待度が低い時は、操作有効期間が開始する0.5秒前に現れるようにしても良い。
また、図40に示す例では、操作促進画像G1の表示終了のタイミングを、操作有効期間の終了後としたが、これに限定されず、操作促進画像G1の表示終了のタイミングは、例えば、操作有効期間の終了時であっても良い。また、演出ボタン25の発光終了のタイミングは、適宜選択可能であり、例えば、操作有効期間の終了後であっても良いし、操作有効期間の終了時であっても良い。また、操作促進画像G1の表示終了のタイミングと、演出ボタン25の発光終了のタイミングとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
また、操作促進画像G1の表示終了時において、当該操作促進画像G1を構成する各画像(ボタン画像、タイムバー画像、指定画像)の消去方法や消去タイミングは適宜選択可能である。
具体的には、例えば、ボタン画像及びタイムバー画像の両方が同時に消えるようにしても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像の一方が他方よりも先に消えるようにしても良い。また、両方が同時に消える場合には、両方が一瞬で消えるようにしても良いし、両方が徐々に消える(フェードアウトする)ようにしても良い。また、一方が他方よりも先に消える場合には、先に消える方も後に消える方も一瞬で消えるようにしても良いし、先に消える方が一瞬で消えて後で消える方が徐々に消える(フェードアウトする)ようにしても良い。
また、指定画像(操作強調画像)は、ボタン画像と同じタイミングで消えても良し、タイムバー画像と同じタイミングで消えても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像よりも先に消えても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像よりも後に消えても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像の一方よりも先に消えて他方よりも後に消えても良い。また、指定画像は、一瞬で消えるようにしても良いし、徐々に消える(フェードアウトする)ようにしても良い。
また、演出ボタン25が操作されたことに応じてスピーカ19a,19bから操作音を出力しても良い。また、操作音の出力タイミングは適宜選択可能であり、例えば、操作促進画像G1の表示終了前に操作音を出力しても良いし、操作促進画像G1の表示終了後に操作音を出力しても良いし、操作促進画像G1を構成する各画像のいずれかが消えるタイミングと同じタイミングで操作音を出力しても良い。
また、大当りの期待度が高い時と低い時とで、操作促進画像G1を構成する各画像の消去タイミングが異なるようにしても良い。具体的には、例えば、大当りの期待度が高い時は、ボタン画像とタイムバー画像と指定画像が同じタイミングで一瞬で消えるとともに、演出ボタン25の操作に応じた操作音がこれらの画像が消えるタイミングと同じタイミング又はこれらの画像が消えた後に出力されるようにし、大当りの期待度が低い時は、タイムバー画像と指定画像が同じタイミングで一瞬で消えるとともに、演出ボタン25の操作に応じた操作音がこれらの画像が消えるタイミングと同じタイミングで出力されて、その後にボタン画像が消えるようにしても良い。
また、大当りの期待度が高い時と低い時とで、操作促進画像G1(操作促進画像G1を構成する各画像の全部あるいは一部)の消去タイミングが異なっても良い。具体的には、例えば、大当りの期待度が高い時は、演出ボタン25の操作を検出してから0.5秒で消えるようにし、大当りの期待度が低い時は、演出ボタン25の操作を検出してから0.8秒で消えるようにしても良い。
また、大当りの期待度が高い時と低い時とで、演出ボタン25が操作された後の演出ボタン25の発光態様を異ならせても良い。具体的には、例えば、大当りの期待度が低い時には、演出ボタン25が操作されたことに応じて演出ボタン25の発光態様を、操作促進画像G1が表示される前の発光態様に戻すようにし、大当りの期待度が高い場合には、演出ボタン25が操作されたことに応じて演出ボタン25の発光態様を通常発光態様及び特定発光態様とは異なる発光態様に切り替えるようにしても良い。
また、本実施形態では、操作促進画像G1において、ボタン画像G11とタイムバー画像G12とを別々に表示したが、これに限定されず、例えば図39(c),(d)に示すように、ボタン画像G11とタイムバー画像G12とは一体的に表示されていても良い。
また、ボタン画像G11の通常表示態様、演出ボタン25の通常発光態様は、白色に限定されず、適宜変更可能である。また、ボタン画像G11の通常表示態様と演出ボタン25の通常発光態様とは、同じ色であっても良いし、異なる色であっても良い。
また、ボタン画像G11の特定表示態様、演出ボタン25の特定発光態様は、赤色に限定されず、適宜変更可能である。また、ボタン画像G11の特定表示態様と演出ボタン25の特定発光態様とは、同じ色であっても良いし、異なる色であっても良い。
また、ボタン画像G11の通常表示態様と特定表示態様の違いは、色の違いに限定されない。例えば、サイズの違い、動きの違いなどであっても良い。また、ボタン画像G11の通常表示態様と特定表示態様の違いは、柄の有無や、柄の違いなどであっても良い。具体的には、例えば、通常表示態様を白色(柄なし)として、特定表示態様を桜柄(柄あり)としても良く、その際、演出ボタン25の特定発光態様は、桜柄に近い色で点灯(例えばピンク色点灯)する態様であっても良いし、桜柄の期待度に最も近い色で点灯(例えば、白色<緑色<赤色<桜柄<虹色の順に期待度が高くなる場合には、赤色又は虹色で点灯)する態様であっても良い。
また、演出ボタン25の通常発光態様と特定発光態様の違いは、色の違いに限定されない。例えば、点灯か点滅かの違い、点滅周期の違いなどであっても良い。
また、ボタン画像G11の表示態様は、通常表示態様と、通常表示態様よりも期待度が高い特定表示態様との2種類に限定されない。ボタン画像G11の表示態様には、例えば、通常表示態様及び特定表示態様に加えて、特定表示態様よりも期待度が高い表示態様があっても良い。
また、演出ボタン25の発光態様は、通常発光態様と、通常発光態様よりも期待度が高い特定発光態様との2種類に限定されない。演出ボタン25の発光態様には、例えば、通常発光態様及び特定発光態様に加えて、特定発光態様よりも期待度が高い発光態様があっても良い。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、制御手段は、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G1を表示手段に表示可能であり、操作促進画像G1は、少なくとも第1画像(ボタン画像G11)と第2画像(タイムバー画像G12)とを含み、操作有効期間の開始時の第1画像の表示態様によって、第1情報(期待度)を報知可能であり、操作有効期間中の第2画像の表示態様によって、第1情報とは異なる第2情報(操作有効期間の残り長さ)を報知可能であるよう構成されている。
したがって、操作促進画像G1は、操作有効期間の開始時と操作有効期間中とに異なる情報を報知できるため、興趣が高い。さらに、操作促進画像G1は、複数の画像からなり、操作有効期間の開始時に情報を報知する画像と操作有効期間中に情報を報知する画像とが異なるため、興趣が高い。
また、本実施形態の遊技機10において、第2画像(タイムバー画像G12)の表示態様は、操作有効期間中に変化する一方、第1画像(ボタン画像G11)の表示態様は、操作有効期間中に変化しないよう構成することができる。
このように構成することで、第1画像によって報知される第1情報が操作有効期間中に変化しないため、操作有効期間中に遊技の興趣が低下してしまうことを抑制できる。また、第1画像の表示態様は操作有効期間中に変化しないが、第2画像の表示態様は操作有効期間中に変化するため、第2画像によって操作有効期間中も飽きのない表示を行うことができる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、制御手段は、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G1を表示手段に表示可能であり、操作促進画像G1を表示する際に、当該操作促進画像G1に含まれる第1画像(ボタン画像G11)の表示態様を選択する選択処理(ボタン画像G11の表示態様を決定する抽選(例えば赤色抽選))を行う一方、当該操作促進画像G1に含まれる第2画像(タイムバー画像G12)の表示態様を選択する選択処理(タイムバー画像G12の表示態様を決定する抽選)を行わないよう構成されている。
したがって、操作促進画像G1には、複数の表示態様の中から選択された表示態様で表示される第1画像が含まれるため、遊技者は、第1画像がどの表示態様で表示されるのか期待感を持って遊技することができる。さらに、操作促進画像G1には、いつも同じ表示態様で表示される第2画像が含まれるため、第2画像によって第1画像の表示態様の違いを際立たせることができる。すなわち、操作促進画像G1は、表示態様によって期待感を持たせる第1画像と、第1画像の表示態様の違いを際立たせる第2画像とを含むため、興趣が高い。
なお、操作手段は、演出ボタン25に限定されず適宜変更可能であり、例えばタッチパネル29であっても良い。また、演出ボタン25やタッチパネル29に加えて(あるいは替えて)、操作手段として演出用操作レバー等を備えることも可能である。
また、第1画像は、ボタン画像G11に限定されず適宜変更可能であり、例えばタイムバー画像G12や指定画像G13であっても良い。また、第1画像によって報知される第1情報は、期待度に限定されず適宜変更可能である。
また、第2画像は、タイムバー画像G12に限定されず適宜変更可能であり、例えばボタン画像G11や指定画像G13であっても良い。また、第2画像によって報知される第2情報は、操作有効期間の残り長さに限定されず適宜変更可能である。
また、操作有効期間の残り長さを報知する画像は、タイムバー画像G12に限定されず、例えば、操作有効期間の残り長さを数値で報知する数値画像や、操作有効期間の残り長さをキャラクタの個数で報知するキャラクタ群画像などであっても良い。操作有効期間の残り長さを報知する画像が数値画像である場合には、当該数値画像が操作有効期間中に表示態様が変化する第2画像となり、操作有効期間の残り長さを報知する画像がキャラクタ群画像である場合には、当該キャラクタ群画像が操作有効期間中に表示態様が変化する第2画像となる。
また、操作促進画像G1は、例えば図41(a)に示すように、操作有効期間の残り長さを報知する画像に替えて、操作有効期間中であることを報知するキャラクタ画像G14を含むものであっても良い。このキャラクタ画像G14は、例えば、操作有効期間中に変化するキャラクタ本体部G14aと、操作有効期間中に変化しない枠部G14bとによって構成されている。キャラクタ本体部G14aは操作有効期間中に上下移動を繰り返すアニメーション画像であり、キャラクタ画像G14は、キャラクタ本体部G14aが演出ボタン25の操作を促しながら上下移動を繰り返すことで、操作有効期間中であることを報知する。キャラクタ画像G14に枠部G14bを設けることによって、ボタン画像G11とキャラクタ画像G14との境界が明確になるとともに、キャラクタ本体部G14aが動いているか否かが明確になるため、キャラクタ画像G14に枠部G14bを設けない場合(例えば、キャラクタ画像G14がキャラクタ本体部G14aだけの場合)に比べて明確な報知を行うことが可能となる。この場合、キャラクタ画像G14が、操作有効期間中に表示態様が変化する第2画像となる。
あるいは、操作促進画像G1は、例えば図41(b)に示すように、操作有効期間の残り長さを報知する画像に替えて、演出ボタン25の操作結果を報知するメータ画像G15を含むものであっても良い。このメータ画像G15は、例えば、操作有効期間中に変化可能なメータ本体部G15aと、操作有効期間中に変化しない枠部G15bとによって構成されている。メータ画像G15は、演出ボタン25の操作に応じてメータ本体部G15aが上昇することで、演出ボタン25の操作結果を報知する。メータ画像G15に枠部G15bを設けることによって、ボタン画像G11とメータ画像G15との境界が明確になるとともに、メータ本体部G15aがどのくらい上昇したかが明確になるため、メータ画像G15に枠部G15bを設けない場合(例えば、メータ画像G15がメータ本体部G15aだけの場合)に比べて明確な報知を行うことが可能となる。この場合、メータ画像G15が、操作有効期間中に表示態様が変化する第2画像となる。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、制御手段は、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G1を表示手段に表示可能であり、操作促進画像G1を表示する際に、当該操作促進画像G1に含まれる一部の画像(タイムバー画像G12)の表示態様を選択する選択処理(タイムバー画像G12の表示態様を決定する抽選)を行わないよう構成されている。
すなわち、操作促進画像G1を表示する際に、当該操作促進画像G1に含まれる一部の画像とは異なる他の画像の表示態様を選択する選択処理は実行可能である。したがって、操作促進画像G1には、複数の表示態様の中から選択された表示態様で表示される画像(他の画像)が含まれるため、遊技者は、その画像がどの表示態様で表示されるのか期待感を持って遊技することができる。さらに、操作促進画像G1には、いつも同じ表示態様で表示される画像(一部の画像)が含まれるため、その画像によって他の画像の表示態様の違いを際立たせることができる。すなわち、操作促進画像G1は、表示態様によって期待感を持たせる画像と、当該画像の表示態様の違いを際立たせる画像とを含むため、興趣が高い。
なお、操作手段は、演出ボタン25に限定されず適宜変更可能であり、例えばタッチパネル29であっても良い。また、演出ボタン25やタッチパネル29に加えて(あるいは替えて)、操作手段として演出用操作レバー等を備えることも可能である。
また、一部の画像(表示態様を選択する選択処理が行われない画像)は、タイムバー画像G12に限定されず適宜変更可能であり、例えばボタン画像G11や指定画像G13であっても良い。
<操作促進演出の変形例>
演出ボタン25は、非突出状態(図1に示す状態)から突出状態(演出ボタン25の上面が非突出状態時よりも上側にある状態)に変換可能に構成されていても良い。その場合、演出制御装置300は、遊技者に突出状態の演出ボタン25を操作するよう促す操作促進演出を実行可能である。この操作促進演出では、例えば図42(a),(b)に示すように、飾り特図ゲーム表示部42aの表示が中断され、表示装置41の表示領域の中央部に、突出状態の演出ボタン25を模したボタン画像G21と、操作有効期間の残り長さを報知するタイムバー画像G22と、突出状態の演出ボタン25の操作態様を指定する指定画像G23(例えば「PUSH!」や「連打!」などの文字画像)とを含む操作促進画像G2が表示される。
さらに、演出ボタン25は、振動可能に構成されていても良い。すなわち、演出ボタン25は、非振動状態から振動状態に変換可能に構成されていても良い。本変形例の遊技機10は、突出状態の演出ボタン25を模した画像(すなわちボタン画像G21)は表示可能であるが、振動状態の演出ボタン25を模した画像は表示可能でない。したがって、例えば図43(a),(b)に示すように、操作有効期間中に演出ボタン25が非突出状態で振動する操作促進演出では、非突出状態かつ非振動状態の演出ボタン25を模した画像であるボタン画像G11を含む操作促進画像G1が表示される。一方、例えば図44(a),(b)に示すように、操作有効期間中に演出ボタン25が突出状態で振動する操作促進演出では、突出状態かつ非振動状態の演出ボタン25を模した画像であるボタン画像G21を含む操作促進画像G2が表示される。
例えば図42(a),(b)や図44(a),(b)に示すように、操作促進画像G2のボタン画像G21は、演出ボタン25の操作方向に対応した動作を繰り返すアニメーション画像である。すなわち、ボタン画像G21は、突出状態から非突出状態へ向かう方向(第1方向)への動作と非突出状態から突出状態へ向かう方向(第2方向)への動作とを交互に繰り返すアニメーション画像である。したがって、演出ボタン25が突出状態に変換する操作促進演出では、ボタン画像G21によって演出ボタン25の操作方向を報知することが可能となる。一方、突出状態の演出ボタン25は、操作有効期間の開始から終了までの間、突出状態を維持する。すなわち、突出状態の演出ボタン25は、操作されたときのみ、演出ボタン25の操作方向に対応した動作(突出状態から非突出状態へ向かう方向への動作と非突出状態から突出状態へ向かう方向への動作)を行う。
操作促進画像G2のタイムバー画像G22は、操作促進画像G1のタイムバー画像G12と同様、操作有効期間中に変化するタイムバー本体部と、操作有効期間中に変化しない枠部とによって構成されており、操作有効期間が経過するにつれてタイムバー本体部が徐々に短くなることで、操作有効期間の残り長さを報知する。すなわち、タイムバー画像G12,G22は、フル状態からエンプティ状態へ向かう方向(第3方向)への動作のみを行うアニメーション画像である。したがって、アニメーション画像であるタイムバー画像G12,G22によって、操作有効期間中も飽きのない表示を行うことが可能となる。特に、操作促進画像G1の場合、ボタン画像G11はアニメーション画像でないため操作有効期間中に変化しないが、操作有効期間中に変化するタイムバー画像G12を含んでいるため、操作促進画像G1は、タイムバー画像G12によって操作有効期間中も飽きのない表示となる。
例えば図42(a),(b)や図44(a),(b)に示すように、操作促進画像G2においては、操作促進画像G1と同様、操作促進演出の開始時におけるボタン画像G21には複数の表示態様が設けられているのに対し、操作促進演出の開始時におけるタイムバー画像G22には複数の表示態様が設けられていない。
一方、操作有効期間中、タイムバー画像G22の表示態様は変化するが、ボタン画像G21の表示態様は変化しない。具体的には、操作促進画像G2の表示開始時においてボタン画像G21の表示態様が通常表示態様である場合には、ボタン画像G21は、操作促進画像G1の表示終了時まで通常表示態様で表示され続ける。また、操作促進画像G2の表示開始時においてボタン画像G21の表示態様が特定表示態様である場合には、ボタン画像G21は、操作促進画像G2の表示終了時まで特定表示態様で表示され続ける。
すなわち、操作促進画像G2は、操作促進画像G1と同様、操作有効期間の開始時(操作促進画像G2の表示開始時)には、ボタン画像G21の表示態様に遊技者の興味を引き付けることができ、操作有効期間中には、タイムバー画像G22の表示態様に遊技者の興味を引き付けることができる。
演出制御装置300は、例えば変動系コマンド処理(図25)の変動演出設定処理(ステップC365)において、操作促進演出を実行するか否かを決定する操作促進演出抽選を行い、操作促進演出抽選に当選した場合(操作促進演出を実行することが決定された場合)に、演出ボタン25を赤色(特定発光態様)で発光させるか否かを決定する赤色抽選と、演出ボタン25を突出させるか否かを決定する突出抽選と、演出ボタン25を振動させるか否かを決定する振動抽選とを行う。すなわち、特図変動表示ゲームの開始時に、当該特図変動表示ゲームを対象とした操作促進演出抽選や赤色抽選や突出抽選や振動抽選が実行される。
そして、赤色抽選に落選した場合には、例えば図39(a)、図42(a)、図43(a)、図44(a)に示すように、演出ボタン25が白色(通常発光態様)で発光するとともに、白色(通常表示態様)のボタン画像G11を含む操作促進画像G1又は白色(通常表示態様)のボタン画像G21を含む操作促進画像G2が表示される。一方、赤色抽選に当選した場合には、例えば図39(b)、図42(b)、図43(b)、図44(b)に示すように、演出ボタン25が赤色(特定発光態様)で発光するとともに、赤色(特定表示態様)のボタン画像G11を含む操作促進画像G1又は赤色(特定表示態様)のボタン画像G21を含む操作促進画像G2が表示される。
また、突出抽選に落選した場合には、例えば図39(a),(b)、図43(a),(b)に示すように、演出ボタン25を非突出状態に維持するとともに、非突出状態の演出ボタン25を模した画像であるボタン画像G11を含む操作促進画像G1が表示される。一方、突出抽選に当選した場合には、例えば図42(a),(b)、図44(a),(b)に示すように、演出ボタン25が非突出状態から突出状態に変換するとともに、突出状態の演出ボタン25を模した画像であるボタン画像G21を含む操作促進画像G2が表示される。
また、振動抽選に落選した場合には、例えば図39(a),(b)、図42(a),(b)に示すように、演出ボタン25を非振動状態に維持するとともに、操作促進画像G1又は操作促進画像G2が表示される。一方、振動抽選に当選した場合には、例えば図43(a),(b)、図44(a),(b)に示すように、演出ボタン25が非振動状態から振動状態に変換するとともに、操作促進画像G1又は操作促進画像G2が表示される。なお、振動抽選に当選した場合、演出ボタン25を非振動状態から振動状態に変換する一方で、操作促進画像は表示しないようにしても良い。また、操作有効期間以外の期間(例えば、大当り結果を表示する期間)に演出ボタン25を非振動状態から振動状態に変換しても良い。
したがって、例えば図45に示すように、赤色抽選、突出抽選、振動抽選に落選した場合には、白色(通常表示態様)のボタン画像G11を含む操作促進画像G1が表示されるとともに、非突出状態かつ非振動状態の演出ボタン25が白色(通常発光態様)で発光する(図39(a)参照)。
また、赤色抽選に当選し、突出抽選、振動抽選に落選した場合には、赤色(特定表示態様)のボタン画像G11を含む操作促進画像G1が表示されるとともに、非突出状態かつ非振動状態の演出ボタン25が赤色(特定発光態様)で発光する(図39(b)参照)。
また、振動抽選に当選し、赤色抽選、突出抽選に落選した場合には、白色(通常表示態様)のボタン画像G11を含む操作促進画像G1が表示されるとともに、非突出状態かつ振動状態の演出ボタン25が白色(通常発光態様)で発光する(図43(a)参照)。
また、突出抽選に当選し、赤色抽選、振動抽選に落選した場合には、白色(通常表示態様)のボタン画像G21(アニメーション画像)を含む操作促進画像G2が表示されるとともに、突出状態かつ非振動状態の演出ボタン25が白色(通常発光態様)で発光する(図42(a)参照)。
また、赤色抽選、振動抽選に当選し、突出抽選に落選した場合には、赤色(特定表示態様)のボタン画像G11を含む操作促進画像G1が表示されるとともに、非突出状態かつ振動状態の演出ボタン25が赤色(特定発光態様)で発光する(図43(b)参照)。
また、赤色抽選、突出抽選に当選し、振動抽選に落選した場合には、赤色(特定表示態様)のボタン画像G21(アニメーション画像)を含む操作促進画像G2が表示されるとともに、突出状態かつ非振動状態の演出ボタン25が赤色(特定発光態様)で発光する(図42(b)参照)。
また、突出抽選、振動抽選に当選し、赤色抽選に落選した場合には、白色(通常表示態様)のボタン画像G21(アニメーション画像)を含む操作促進画像G2が表示されるとともに、突出状態かつ振動状態の演出ボタン25が白色(通常発光態様)で発光する(図44(a)参照)。
また、赤色抽選、突出抽選、振動抽選に当選した場合には、赤色(特定表示態様)のボタン画像G21(アニメーション画像)を含む操作促進画像G2が表示されるとともに、突出状態かつ振動状態の演出ボタン25が赤色(特定発光態様)で発光する(図44(b)参照)。
本変形例においては、上記実施形態と同様、演出ボタン25を特定発光態様で発光させること(ボタン画像G11,G21を特定表示態様で表示すること)によって、大当りの期待度やSPリーチが発生する期待度が高いことを示唆することができる。
また、本変形例においては、演出ボタン25を突出状態に変換すること(突出状態の演出ボタン25を模した画像であるボタン画像G21を表示すること)によって、大当りの期待度やSPリーチが発生する期待度が高いことを示唆することができる。すなわち、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生する特図変動表示ゲームを対象とした突出抽選は、それ以外の特図変動表示ゲーム(結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生しない特図変動表示ゲーム)を対象とした突出抽選よりも当選する確率が高く、結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生しない特図変動表示ゲームを対象とした突出抽選は、それ以外の特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生する特図変動表示ゲーム)を対象とした突出抽選よりも落選する確率が高くなるように設定されている。
さらに、本変形例においては、演出ボタン25を振動状態に変換することによって、大当りの期待度やSPリーチが発生する期待度が高いことを示唆することができる。すなわち、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生する特図変動表示ゲームを対象とした振動抽選は、それ以外の特図変動表示ゲーム(結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生しない特図変動表示ゲーム)を対象とした振動抽選よりも当選する確率が高く、結果が大当り以外となる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生しない特図変動表示ゲームを対象とした振動抽選は、それ以外の特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲームやSPリーチが発生する特図変動表示ゲーム)を対象とした振動抽選よりも落選する確率が高くなるように設定されている。
したがって、例えば図45に示すように、当選した抽選の数が多いほど、期待度が高いことを示唆することができる。
なお、図45に示す例では、赤色抽選に当選する場合よりも、振動抽選に当選する場合の方が期待度を高く設定しているが、その逆であっても良い。
また、図45に示す例では、赤色抽選に当選する場合よりも、突出抽選に当選する場合の方が期待度を高く設定しているが、その逆であっても良い。
また、図45に示す例では、振動抽選に当選する場合よりも、突出抽選に当選する場合の方が期待度を高く設定しているが、その逆であっても良い。
また、演出ボタン25とボタン画像とで共通の赤色抽選を実行するのではなく、演出ボタン25用の赤色抽選と、ボタン画像用の赤色抽選と、の2種類の赤色抽選を実行するようにしても良い。これにより、演出のバリエーションが増えるとともに、演出ボタン25と操作促進画像の両方をよく見ている遊技者にとって新たな発見ができるため、興趣が向上する。
さらに、その際、演出ボタン25用の赤色抽選とボタン画像用の赤色抽選との両方に当選する場合よりも、いずれか一方に落選する場合の方が、期待度が高くなるように構成しても良い。このように構成することで、演出ボタン25の発光態様と、ボタン画像の表示態様とが矛盾しない場合よりも、矛盾する場合の方が、期待度が高いことを示唆できるといった斬新な演出ができるため、興趣が向上する。
また、演出ボタン25とボタン画像とで共通の突出抽選を実行するのではなく、演出ボタン25用の突出抽選と、ボタン画像用の突出抽選と、の2種類の突出抽選を実行するようにしても良い。これにより、演出のバリエーションが増えるとともに、演出ボタン25と操作促進画像の両方をよく見ている遊技者にとって新たな発見ができるため、興趣が向上する。
さらに、その際、演出ボタン25用の突出抽選とボタン画像用の突出抽選との両方に当選する場合よりも、いずれか一方に落選する場合の方が、期待度が高くなるように構成しても良い。このように構成することで、演出ボタン25の状態(非突出状態であるか、突出状態であるか)と、ボタン画像の状態(ボタン画像G11であるか、ボタン画像G21であるか)とが矛盾しない場合よりも、矛盾する場合の方が、期待度が高いことを示唆できるといった斬新な演出ができるため、興趣が向上する。
また、操作促進画像G1,G2の表示開始のタイミングは、適宜選択可能であり、例えば、操作有効期間の開始前であっても良いし、操作有効期間の開始時であっても良い。また、演出ボタン25の発光開始のタイミングは、適宜選択可能であり、例えば、操作有効期間の開始前であっても良いし、操作有効期間の開始時であっても良い。また、操作促進画像G1,G2の表示開始のタイミングと、演出ボタン25の発光開始のタイミングとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
また、操作促進画像G1,G2の表示開始時において、当該操作促進画像G1,G2を構成する各画像(ボタン画像、タイムバー画像、指定画像)の出現方法や出現タイミングは適宜選択可能である。
具体的には、例えば、ボタン画像及びタイムバー画像の両方が同時に現れるようにしても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像の一方が他方よりも先に現れるようにしても良い。また、両方が同時に現れる場合には、両方が一瞬で現れるようにしても良いし、両方が徐々に現れる(フェードインする)ようにしても良い。また、一方が他方よりも先に現れる場合には、先に現れる方も後に現れる方も一瞬で現れるようにしても良いし、先に現れる方が一瞬で現れて後で現れる方が徐々に現れる(フェードインする)ようにしても良い。
また、指定画像(操作強調画像)は、ボタン画像と同じタイミングで現れても良し、タイムバー画像と同じタイミングで現れても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像よりも先に現れても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像よりも後に現れても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像の一方よりも先に現れて他方よりも後に現れても良い。また、指定画像は、一瞬で現れるようにしても良いし、徐々に現れる(フェードインする)ようにしても良い。
また、演出ボタン25の操作を促す促進音をスピーカ19a,19bから出力しても良い。また、促進音の出力タイミングは適宜選択可能であり、例えば、操作促進画像G1,G2の表示開始前に促進音を出力しても良いし、操作促進画像G1,G2の表示開始後に促進音を出力しても良いし、操作促進画像G1,G2を構成する各画像のいずれかが現れるタイミングと同じタイミングで促進音を出力しても良い。
また、大当りの期待度が高い時と低い時とで、操作促進画像G1,G2を構成する各画像の出現タイミングが異なるようにしても良い。具体的には、例えば、大当りの期待度が高い時は、ボタン画像とタイムバー画像と指定画像が同じタイミングで一瞬で現れるとともに、演出ボタン25の操作を促す促進音がこれらの画像が現れるタイミングと同じタイミング又はこれらの画像が現れた後に出力されるようにし、大当りの期待度が低い時は、タイムバー画像と指定画像が同じタイミングで一瞬で現れるとともに、演出ボタン25の操作を促す促進音がこれらの画像が現れるタイミングと同じタイミングで出力されて、その後にボタン画像が現れるようにしても良い。
また、大当りの期待度が高い時と低い時とで、操作促進画像G1,G2(操作促進画像G1,G2を構成する各画像の全部あるいは一部)の出現タイミングが異なっても良い。具体的には、例えば、大当りの期待度が高い時は、操作有効期間が開始する0.8秒前に現れるようにし、大当りの期待度が低い時は、操作有効期間が開始する0.5秒前に現れるようにしても良い。
また、演出ボタン25の非突出状態から突出状態への変換タイミングは、適宜選択可能であり、例えば、操作有効期間の開始前であっても良いし、操作有効期間の開始時であっても良い。また、操作促進画像G2の表示開始のタイミングと、演出ボタン25の突出状態への変換タイミングとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
また、演出ボタン25の非振動状態から振動状態への変換タイミングは、適宜選択可能であり、例えば、操作有効期間の開始前であっても良いし、操作有効期間の開始時であっても良い。また、操作促進画像G1,G2の表示開始のタイミングと、演出ボタン25の振動状態への変換タイミングとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
また、操作促進画像G1,G2の表示終了のタイミングは、適宜選択可能であり、例えば、操作有効期間の終了後であっても良いし、操作有効期間の終了時であっても良い。また、演出ボタン25の発光終了のタイミングは、適宜選択可能であり、例えば、操作有効期間の終了後であっても良いし、操作有効期間の終了時であっても良い。また、操作促進画像G1,G2の表示終了のタイミングと、演出ボタン25の発光終了のタイミングとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
また、操作促進画像G1,G2の表示終了時において、当該操作促進画像G1,G2を構成する各画像(ボタン画像、タイムバー画像、指定画像)の消去方法や消去タイミングは適宜選択可能である。
具体的には、例えば、ボタン画像及びタイムバー画像の両方が同時に消えるようにしても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像の一方が他方よりも先に消えるようにしても良い。また、両方が同時に消える場合には、両方が一瞬で消えるようにしても良いし、両方が徐々に消える(フェードアウトする)ようにしても良い。また、一方が他方よりも先に消える場合には、先に消える方も後に消える方も一瞬で消えるようにしても良いし、先に消える方が一瞬で消えて後で消える方が徐々に消える(フェードアウトする)ようにしても良い。
また、指定画像(操作強調画像)は、ボタン画像と同じタイミングで消えても良し、タイムバー画像と同じタイミングで消えても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像よりも先に消えても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像よりも後に消えても良いし、ボタン画像及びタイムバー画像の一方よりも先に消えて他方よりも後に消えても良い。また、指定画像は、一瞬で消えるようにしても良いし、徐々に消える(フェードアウトする)ようにしても良い。
また、演出ボタン25が操作されたことに応じてスピーカ19a,19bから操作音を出力しても良い。また、操作音の出力タイミングは適宜選択可能であり、例えば、操作促進画像G1,G2の表示終了前に操作音を出力しても良いし、操作促進画像G1,G2の表示終了後に操作音を出力しても良いし、操作促進画像G1,G2を構成する各画像のいずれかが消えるタイミングと同じタイミングで操作音を出力しても良い。
また、大当りの期待度が高い時と低い時とで、操作促進画像G1,G2を構成する各画像の消去タイミングが異なるようにしても良い。具体的には、例えば、大当りの期待度が高い時は、ボタン画像とタイムバー画像と指定画像が同じタイミングで一瞬で消えるとともに、演出ボタン25の操作に応じた操作音がこれらの画像が消えるタイミングと同じタイミング又はこれらの画像が消えた後に出力されるようにし、大当りの期待度が低い時は、タイムバー画像と指定画像が同じタイミングで一瞬で消えるとともに、演出ボタン25の操作に応じた操作音がこれらの画像が消えるタイミングと同じタイミングで出力されて、その後にボタン画像が消えるようにしても良い。
また、大当りの期待度が高い時と低い時とで、操作促進画像G1,G2(操作促進画像G1,G2を構成する各画像の全部あるいは一部)の消去タイミングが異なっても良い。具体的には、例えば、大当りの期待度が高い時は、演出ボタン25の操作を検出してから0.5秒で消えるようにし、大当りの期待度が低い時は、演出ボタン25の操作を検出してから0.8秒で消えるようにしても良い。
また、大当りの期待度が高い時と低い時とで、演出ボタン25が操作された後の演出ボタン25の発光態様を異ならせても良い。具体的には、例えば、大当りの期待度が低い時には、演出ボタン25が操作されたことに応じて演出ボタン25の発光態様を、操作促進画像G1,G2が表示される前の発光態様に戻すようにし、大当りの期待度が高い場合には、演出ボタン25が操作されたことに応じて演出ボタン25の発光態様を通常発光態様及び特定発光態様とは異なる発光態様に切り替えるようにしても良い。
また、演出ボタン25の突出状態から非突出状態への変換タイミング(復帰タイミング)は、適宜選択可能であり、例えば、操作有効期間の終了後であっても良いし、操作有効期間の終了時であっても良い。また、操作促進画像G2の表示終了のタイミングと、演出ボタン25の非突出状態への変換タイミングとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
また、演出ボタン25の振動状態から非振動状態への変換タイミング(復帰タイミング)は、適宜選択可能であり、例えば、操作有効期間の終了後であっても良いし、操作有効期間の終了時であっても良い。また、操作促進画像G1,G2の表示終了のタイミングと、演出ボタン25の非振動状態への変換タイミングとは同じであっても良いし、異なっていても良い。
また、本変形例では、操作促進画像G1,G2において、ボタン画像G11,G21とタイムバー画像G12,G22とを別々に表示したが、これに限定されず、ボタン画像G11,G21とタイムバー画像G12,G22とは一体的に表示されていても良い。
また、ボタン画像G11,G21の通常表示態様、演出ボタン25の通常発光態様は、白色に限定されず、適宜変更可能である。また、ボタン画像G11,G21の通常表示態様と演出ボタン25の通常発光態様とは、同じ色であっても良いし、異なる色であっても良い。
また、ボタン画像G11,G21の特定表示態様、演出ボタン25の特定発光態様は、赤色に限定されず、適宜変更可能である。また、ボタン画像G11,G22の特定表示態様と演出ボタン25の特定発光態様とは、同じ色であっても良いし、異なる色であっても良い。
また、ボタン画像G11,G21の通常表示態様と特定表示態様の違いは、色の違いに限定されない。例えば、サイズの違い、動きの違いなどであっても良い。また、ボタン画像G11,G21の通常表示態様と特定表示態様の違いは、柄の有無や、柄の違いなどであっても良い。具体的には、例えば、通常表示態様を白色(柄なし)として、特定表示態様を桜柄(柄あり)としても良く、その際、演出ボタン25の特定発光態様は、桜柄に近い色で点灯(例えばピンク色点灯)する態様であっても良いし、桜柄の期待度に最も近い色で点灯(例えば、白色<緑色<赤色<桜柄<虹色の順に期待度が高くなる場合には、赤色又は虹色で点灯)する態様であっても良い。
また、演出ボタン25の通常発光態様と特定発光態様の違いは、色の違いに限定されない。例えば、点灯か点滅かの違い、点滅周期の違いなどであっても良い。
また、ボタン画像G11,G21の表示態様は、通常表示態様と、通常表示態様よりも期待度が高い特定表示態様との2種類に限定されない。ボタン画像G11,G21の表示態様には、例えば、通常表示態様及び特定表示態様に加えて、特定表示態様よりも期待度が高い表示態様があっても良い。
また、演出ボタン25の発光態様は、通常発光態様と、通常発光態様よりも期待度が高い特定発光態様との2種類に限定されない。演出ボタン25の発光態様には、例えば、通常発光態様及び特定発光態様に加えて、特定発光態様よりも期待度が高い発光態様があっても良い。
以上のことから、本変形例の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、制御手段は、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G1,G2を表示手段に表示可能であり、操作促進画像G1,G2は、第1情報(期待度)を報知可能な第1画像(ボタン画像G11,G21)と、第1情報とは異なる第2情報(操作有効期間の残り長さ)を報知可能な第2画像(タイムバー画像G12,G22)と、を少なくとも含み、第2画像によって報知される第2情報は、操作有効期間中に変化する一方、第1画像によって報知される第1情報は、操作有効期間中に変化しないよう構成されている。
したがって、操作促進画像G1,G2は、操作有効期間中に変化する情報と変化しない情報とを報知可能であるため、興趣が高い。さらに、操作促進画像G1,G2は、複数の画像からなり、操作有効期間中に変化する情報を報知する画像と操作有効期間中に変化しない情報を報知する画像とが異なるため、興趣が高い。
なお、操作手段は、演出ボタン25に限定されず適宜変更可能であり、例えばタッチパネル29であっても良い。また、演出ボタン25やタッチパネル29に加えて(あるいは替えて)、操作手段として演出用操作レバー等を備えることも可能である。
また、第1画像は、ボタン画像G11,G21に限定されず適宜変更可能であり、例えばタイムバー画像G12,G22や指定画像G13,G23であっても良い。また、第1画像によって報知される第1情報は、期待度に限定されず適宜変更可能である。
また、第2画像は、タイムバー画像G12,G22に限定されず適宜変更可能であり、例えばボタン画像G11,G21や指定画像G13,G23であっても良い。また、第2画像によって報知される第2情報は、操作有効期間の残り長さに限定されず適宜変更可能である。
また、操作有効期間の残り長さを報知する画像は、タイムバー画像G12,G22に限定されず、例えば、操作有効期間の残り長さを数値で報知する数値画像や、操作有効期間の残り長さをキャラクタの個数で報知するキャラクタ群画像などであっても良い。操作有効期間の残り長さを報知する画像が数値画像である場合には、当該数値画像が操作有効期間中に表示態様が変化する第2画像となり、操作有効期間の残り長さを報知する画像がキャラクタ群画像である場合には、当該キャラクタ群画像が操作有効期間中に表示態様が変化する第2画像となる。
また、操作促進画像G1,G2は、操作有効期間の残り長さを報知する画像に替えて、操作有効期間中であることを報知するキャラクタ画像G14(図41(a)参照)や、演出ボタン25の操作結果を報知するメータ画像G15(図41(b)参照)などを含むものであっても良い。
また、本変形例の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(突出状態の演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、制御手段は、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G2を表示手段に表示可能であり、操作促進画像G2は、第1方向(突出状態から非突出状態へ向かう方向)へ動作する第1動作態様と当該第1方向とは逆の第2方向(非突出状態から突出状態へ向かう方向)へ動作する第2動作態様とを交互に繰り返す第1画像(ボタン画像G21)と、第3方向(フル状態からエンプティ状態へ向かう方向)へ動作する第3動作態様を行う第2画像(タイムバー画像G22)と、を少なくとも含むよう構成されている。
したがって、操作促進画像G2は、両方向動作を繰り返す画像(ボタン画像G21)と、単方向動作を行う画像(タイムバー画像G22)と、の2種類の画像を含むため、興趣が高い。
また、本変形例の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(突出状態の演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、制御手段は、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G2を表示手段に表示可能であり、操作促進画像G2は、第1方向(突出状態から非突出状態へ向かう方向)へ動作する第1動作態様と当該第1方向とは異なる第2方向(非突出状態から突出状態へ向かう方向)へ動作する第2動作態様とを切り替える第1画像(ボタン画像G21)と、第1方向とは異なる第3方向(フル状態からエンプティ状態へ向かう方向)へ動作する第3動作態様を行う第2画像(タイムバー画像G22)と、を少なくとも含むよう構成されている。
したがって、操作促進画像G2は、多方向動作を行う画像(ボタン画像G21)と、単方向動作を行う画像(タイムバー画像G22)と、の2種類の画像を含むため、興趣が高い。
なお、操作手段は、突出状態の演出ボタン25に限定されず適宜変更可能であり、例えば、タッチパネル29であっても良いし、非突出状態の演出ボタン25であっても良い。また、演出ボタン25やタッチパネル29に加えて(あるいは替えて)、操作手段として演出用操作レバー等を備えることも可能である。
また、第1画像は、ボタン画像G21に限定されず適宜変更可能であり、例えばタイムバー画像G22や指定画像G23であっても良い。
また、第2画像は、タイムバー画像G22に限定されず適宜変更可能であり、例えばボタン画像G21や指定画像G23であっても良い。
また、第2方向は、第1方向とは逆の方向に限定されず、第1方向とは異なる方向であれば良い。具体的には、例えば、第1方向が上側から下側へ向かう方向である場合に、第2方向は、左側から右側へ向かう方向であっても良い。また、第2方向と第3方向とは同じ方向であっても良い。
また、本変形例では、タイムバー画像G12,G22を左右方向に長尺なタイムバー画像とし、第3方向を右側から左側へ向かう方向としたが、これに限定されない。タイムバー画像G12,G22が左右方向に長尺なタイムバー画像である場合、第3方向は、左側から右側へ向かう方向であっても良い。また、タイムバー画像G12,G22は円形のタイムバー画像であっても良く、その場合、第3方向は、時計回り方向(あるいは反時計回り方向)となる。また、タイムバー画像G12,G22は3次元的なタイムバー画像であっても良く、その場合、第3方向は、画面奥側から画面手前側へ向かう方向(あるいは画面手前側から画面奥側へ向かう方向)となる。また、タイムバー画像G12,G22は上下方向に長尺なタイムバー画像であっても良く、その場合、第3方向は、上側から下側へ向かう方向(あるいは下側から上側へ向かう方向)となる。
また、本変形例の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機において、制御手段は、操作手段を通常態様(非突出態様、通常発光態様、非振動態様)とは異なる特定態様に変換することが可能であるとともに、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G2を表示手段に表示可能であり、特定態様は、第1特定態様(突出態様)と第2特定態様(特定発光態様)と第3特定態様(振動態様)とを含み、操作促進画像G2の表示態様は、通常態様と第1特定態様とを交互に繰り返す態様に対応する表示態様(アニメーション態様)と、第2特定態様に対応する表示態様(特定表示態様)と、を含むが、第3特定態様に対応する表示態様を含まないよう構成されている。
したがって、操作促進画像G2は、通常態様と第1特定態様とを交互に繰り返す態様に対応する表示態様(アニメーション態様)で表示可能であるため、興趣が高い。
さらに、操作促進画像G2は、操作手段(演出ボタン25)の態様に対応する表示態様と対応しない表示態様とで表示可能であるため、興趣が高い。操作促進画像G2の表示態様が操作手段の態様に対応する場合だけだと、操作促進画像G2及び操作手段のいずれか一方だけを注視すれば良いため、遊技機全体を用いた演出として考えた場合に興趣の高いとは言えない。これに対し、本変形例では、操作促進画像G2の表示態様が、操作手段の態様に対応する場合と対応しない場合とがあるため、遊技機全体を用いた演出として興趣の高い演出を実行することができる。
なお、操作手段は、演出ボタン25に限定されず適宜変更可能であり、例えばタッチパネル29であっても良い。また、演出ボタン25やタッチパネル29に加えて(あるいは替えて)、操作手段として演出用操作レバー等を備えることも可能である。
また、第1特定態様は、突出態様に限定されず適宜変更可能であり、例えば、特定発光態様であっても良いし、振動態様であっても良い。第1特定態様が特定発光態様である場合において、通常態様と第1特定態様とを交互に繰り返す態様は、白色点灯(あるいは、消灯であっても良い)と赤色点灯とを交互に繰り返す態様となる。また、第1特定態様が振動態様である場合において、通常態様と第1特定態様とを交互に繰り返す態様は、非振動状態と振動状態とを交互に繰り返す態様となる。
また、第2特定態様は、特定発光態様に限定されず適宜変更可能であり、例えば、突出態様であっても良いし、振動態様であっても良い。本変形例では、振動状態の演出ボタン25を模した画像が表示不可能であるため、操作有効期間中に演出ボタン25が振動する操作促進演出において、非振動状態の演出ボタン25を模したボタン画像G11,G21を含む操作促進画像G1,G2を表示することとしたが、第2特定態様が振動態様である場合には、操作有効期間中に演出ボタン25が振動する操作促進演出において、振動状態の演出ボタン25を模したボタン画像を含む操作促進画像が表示されることとなる。
また、第3特定態様は、振動態様に限定されず適宜変更可能であり、例えば、突出態様であっても良いし、特定発光態様であっても良い。
また、本変形例の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機であって、制御手段は、操作手段を通常態様(非突出態様)とは異なる特定態様(突出態様)に変換することが可能であるとともに、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G2を表示手段に表示可能であり、操作促進画像の表示態様は、通常態様と特定態様とを切り替える態様(アニメーション態様)に対応する表示態様を含むよう構成されている。
したがって、操作促進画像G2は、通常態様と特定態様とを交互に繰り返す態様に対応する表示態様(アニメーション態様)で表示可能であるため、興趣が高い。
なお、操作手段は、演出ボタン25に限定されず適宜変更可能であり、例えばタッチパネル29であっても良い。また、演出ボタン25やタッチパネル29に加えて(あるいは替えて)、操作手段として演出用操作レバー等を備えることも可能である。
また、特定態様は、突出態様に限定されず適宜変更可能であり、例えば、特定発光態様であっても良いし、振動態様であっても良い。
また、本変形例の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、識別情報を変動表示するゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な特別遊技状態制御手段(遊技制御装置100)と、を備える遊技機であって、制御手段は、操作手段を、通常態様(通常発光態様、非振動態様)と、当該通常態様よりもゲームの結果が特別結果となる期待度が高いことを示唆する特定態様と、に変換することが可能であるとともに、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G1,G2を表示手段に表示可能であり、特定態様は、第1特定態様(特定発光態様)と第2特定態様(振動態様)とを含み、操作促進画像G1,G2の表示態様は、通常態様及び第1特定態様に対応する表示態様を含むが、第2特定態様に対応する表示態様を含まないよう構成することが可能である。
したがって、操作促進画像G1,G2は、操作手段(演出ボタン25)の態様に対応する表示態様と対応しない表示態様とで表示可能であるため、興趣が高い。操作促進画像G1,G2の表示態様が操作手段の態様に対応する場合だけだと、操作促進画像G1,G2及び操作手段のいずれか一方だけを注視すれば良いため、遊技機全体を用いた演出として考えた場合に興趣の高いとは言えない。これに対し、本変形例では、操作促進画像G1,G2の表示態様が、操作手段の態様に対応する場合と対応しない場合とがあるため、遊技機全体を用いた演出として興趣の高い演出を実行することができる。
また、本変形例の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な特別遊技状態制御手段(遊技制御装置100)と、を備える遊技機であって、制御手段は、操作手段を、通常態様(通常発光態様、非振動態様)と、当該通常態様よりもゲームの結果が特別結果となる期待度が高いことを示唆する特定態様と、に変換することが可能であるとともに、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G1,G2を表示手段に表示可能であり、特定態様は、第1特定態様(特定発光態様)と第2特定態様(振動態様)とを含み、操作促進画像G1,G2の表示態様は、第1特定態様に対応する表示態様を含むが、第2特定態様に対応する表示態様を含まないよう構成することが可能である。
したがって、操作促進画像G1,G2は、操作手段(演出ボタン25)の態様に対応する表示態様と対応しない表示態様とで表示可能であるため、興趣が高い。操作促進画像G1,G2の表示態様が操作手段の態様に対応する場合だけだと、操作促進画像G1,G2及び操作手段のいずれか一方だけを注視すれば良いため、遊技機全体を用いた演出として考えた場合に興趣の高いとは言えない。これに対し、本変形例では、操作促進画像G1,G2の表示態様が、操作手段の態様に対応する場合と対応しない場合とがあるため、遊技機全体を用いた演出として興趣の高い演出を実行することができる。
なお、操作手段は、演出ボタン25に限定されず適宜変更可能であり、例えばタッチパネル29であっても良い。また、演出ボタン25やタッチパネル29に加えて(あるいは替えて)、操作手段として演出用操作レバー等を備えることも可能である。
また、第1特定態様は、特定発光態様に限定されず適宜変更可能であり、例えば、突出態様であっても良いし、振動態様であっても良い。本変形例では、振動状態の演出ボタン25を模した画像が表示不可能であるため、操作有効期間中に演出ボタン25が振動する操作促進演出において、非振動状態の演出ボタン25を模したボタン画像G11,G21を含む操作促進画像G1,G2を表示することとしたが、第1特定態様が振動態様である場合には、操作有効期間中に演出ボタン25が振動する操作促進演出において、振動状態の演出ボタン25を模したボタン画像を含む操作促進画像が表示されることとなる。
また、第2特定態様は、振動態様に限定されず適宜変更可能であり、例えば、突出態様であっても良いし、特定発光態様であっても良い。
また、非突出状態の演出ボタン25を模した画像であるボタン画像G11は、演出ボタン25の操作方向に対応した動作を繰り返すアニメーション画像であっても良い。すなわち、ボタン画像G11は、非沈下状態(図1に示す状態。すなわち非突出状態)から沈下状態(演出ボタン25の上面が非沈下状態時よりも下側にある状態)へ向かう方向への動作と沈下状態から非沈下状態へ向かう方向への動作とを交互に繰り返すアニメーション画像であっても良い。これにより、演出ボタン25が突出状態に変換しない場合には、ボタン画像G11によって当該演出ボタン25の操作方向を報知することが可能となる。
また、ボタン画像G11が、演出ボタン25の操作方向に対応した動作を繰り返すアニメーション画像である場合、非沈下状態の演出ボタン25(すなわち非突出状態の演出ボタン25)は、操作有効期間の開始から終了までの間、非沈下状態を維持する。すなわち、非沈下状態の演出ボタン25は、操作されたときのみ、演出ボタン25の操作方向に対応した動作(非沈下状態から沈下状態へ向かう方向への動作と沈下状態から非沈下状態へ向かう方向への動作)を行う。
すなわち、本変形例の遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン25)と、遊技演出に関連する画像を表示可能な表示手段(表示装置41)と、操作手段及び表示手段を制御する制御手段(演出制御装置300)と、識別情報を変動表示するゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な特別遊技状態制御手段(遊技制御装置100)と、を備える遊技機であって、制御手段は、操作手段を、通常態様(非沈下態様、通常発光態様、非振動態様)と、当該通常態様よりもゲームの結果が特別結果となる期待度が高いことを示唆する特定態様と、に変換することが可能であるとともに、操作手段の操作が有効となる操作有効期間中に、当該操作手段の操作を促す操作促進画像G1を表示手段に表示可能であり、特定態様は、第1特定態様(特定発光態様)と第2特定態様(振動態様)とを含み、操作促進画像G1の表示態様は、通常態様と当該通常態様とは異なる態様(沈下態様)とを交互に繰り返す態様に対応する表示態様(アニメーション態様)と、第1特定態様に対応する表示態様(特定表示態様)と、を含むが、第2特定態様に対応する表示態様を含まないよう構成することが可能である。
このように構成することで、操作促進画像G1を、通常態様と当該通常態様とは異なる態様とを交互に繰り返す態様に対応する表示態様(アニメーション態様)で表示可能となるため、操作促進画像G1の興趣が高まる。
さらに、操作促進画像G1を、操作手段(演出ボタン25)の態様に対応する表示態様と対応しない表示態様で表示可能となるため、操作促進画像G1の興趣が高まる。操作促進画像G1の表示態様が操作手段の態様に対応する場合だけだと、操作促進画像G1及び操作手段のいずれか一方だけを注視すれば良いため、遊技機全体を用いた演出として考えた場合に興趣の高いとは言えない。これに対し、非突出状態の演出ボタン25を模した画像であるボタン画像G11は、演出ボタン25の操作方向に対応した動作を繰り返すアニメーション画像である場合には、操作促進画像G1の表示態様が、操作手段の態様に対応する場合と対応しない場合とがあるため、遊技機全体を用いた演出として興趣の高い演出を実行することができる。
なお、操作手段は、演出ボタン25に限定されず適宜変更可能であり、例えばタッチパネル29であっても良い。また、演出ボタン25やタッチパネル29に加えて(あるいは替えて)、操作手段として演出用操作レバー等を備えることも可能である。
また、第1特定態様は、特定発光態様に限定されず適宜変更可能であり、例えば、突出態様であっても良いし、振動態様であっても良い。
また、第2特定態様は、振動態様に限定されず適宜変更可能であり、例えば、突出態様であっても良いし、特定発光態様であっても良い。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、上述の各実施形態や各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。