JP7086310B1 - 直列アーク検出装置および直列アーク検出方法 - Google Patents

直列アーク検出装置および直列アーク検出方法 Download PDF

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Abstract

直列アーク検出装置(1)は、電路(6)を流れる電流を検出する電流検出部(2)と、電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出する信号抽出部(3)と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部(4)と、デジタル信号に基づいて得られるパワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と、パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数とから指標を算出し、複数個の指標に基づいて、直列アークの発生の有無を検出する直列アーク検出部(5)とを備える。

Description

本開示は、直列アーク検出装置および直列アーク検出方法に関する。
電力を供給する回路において、回路の負荷に直列にアーク放電が発生する直列アークという異常が発生することが知られている。直列アークは、他のアーク放電と比べて発生しやすく、かつ検出が難しい。直列アークが発生した場合、回路の電圧および電流が特徴的な周波数成分を有することが知られている。そのため、これを検出するアーク検出装置および検出方法がこれまでに提案されている(例えば特許文献1を参照)。
アーク検出装置において、直列アークに起因する周波数成分とそれ以外に起因する周波数成分とを区別できることが重要である。なぜなら、電路では機器の動作に起因する不要な周波数成分が電圧および電流に重畳するためである。
特許文献1に記載の装置は、直流系統ラインに流れる電流から直流アークノイズ成分が重畳される周波数帯域を含むアナログ信号を抽出し、抽出されたアナログ信号をディジタルデータに変換し、変換されたディジタルデータに窓関数を乗算して、乗算結果のディジタルデータを出力する。この装置は、さらに、乗算結果のディジタルデータを高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)して、変換結果のディジタルデータを出力し、変換結果のディジタルデータから複数のパワースペクトルを算出し、算出された複数のパワースペクトルをパワーの大きさの順序でソートする。この装置は、さらに、ソートした複数のパワースペクトルから、しきい値処理するデータ領域に含まれる複数のパワースペクトルを抽出した後、抽出した複数のパワースペクトルの少なくとも1つを所定のしきい値と比較し、所定の比率以上のパワースペクトルがしきい値を超えたときに直流アークが発生したと判定する。
この装置によれば、パワーコンディショナのスイッチング周波数によらずに、パワーコンディショナのノイズを除去して、直流アークの発生を検出することができる。
特開2015-145847号公報
特許文献1に記載の装置は、定常的な電流におけるスイッチング周波数と、直列アークに起因する周波数成分とを区別することができる。しかしながら、特許文献1に記載の装置は、パワーコンディショナの挙動および日射変動などの発電条件の変動を誤って直列アークが発生したと判定する可能性がある。
本開示の目的は、直列アークの発生を高い信頼性で検出することができる直列アーク検出装置および直列アーク検出方法を提供することである。
本開示の直列アーク検出装置は、電路を流れる電流を検出する電流検出部と、電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出する信号抽出部と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、デジタル信号に基づいて得られるパワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と、パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数とから指標を算出し、複数個の指標に基づいて、直列アークの発生の有無を検出する直列アーク検出部とを備える。
本開示の直列アーク検出方法は、直列アーク検出装置が、電路を流れる電流を検出するステップと、直列アーク検出装置が、電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出するステップと、直列アーク検出装置が、アナログ信号をデジタル信号に変換するステップと、直列アーク検出装置が、デジタル信号に基づいて得られるパワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と、パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数とから指標を算出し、複数個の指標に基づいて、直列アークの発生の有無を検出するステップとを備える。
本開示の直列アーク検出装置および直列アーク検出方法は、パワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と、パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数とから指標を算出し、複数個の指標に基づいて、直列アークの発生の有無を検出する。これによって、直列アークの発生を高い信頼性で検出することができる。
実施の形態1の直列アーク検出装置1の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の直列アーク検出部5の構成を示す図である。 電路6に流れる電流が定常的である場合におけるパワースペクトルの例を表わす図である。 電路6に直列アークが発生した場合におけるパワースペクトルの例を表わす図である。 回路の電流が非定常的な場合のパワースペクトルの例を表わす図である。 実施の形態1の指標演算部10の構成を表わす図である。 第1指標変数X1、第2指標変数X2、および指標Yの定性的な挙動を表わす図である。 実施の形態1のアーク判定部11の判定手順を表わすフローチャートである。 実施の形態1の直列アーク検出装置1による直列アーク検出の手順を表わすフローチャートである。 実施の形態2の直列アーク検出装置1による直列アーク検出の手順を表わすフローチャートである。 指標Yの変動幅を表わす図である。 実施の形態3のアーク判定部11の判定手順を表わすフローチャートである。 実施の形態4の直列アーク検出部5の構成を表わす図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の直列アーク検出装置1の構成を示すブロック図である。直列アーク検出装置1は、電流検出部2、信号抽出部3、アナログ/デジタル変換部(以下A/D変換部)4、および直列アーク検出部5を備える。
直列アーク検出装置1は、電路6において発生した直列アークを検出する。電路6が太陽光発電設備である場合、直列アーク検出装置1は、一般にパワーコンディショナ(以下、PCSと略す)等の電力変換装置と接続される。
電流検出部2は、電路6に設置されて、電路6に流れる電流を検出する。電流検出部2は、ある1本の電路6に対して設置される。電流検出部2は、複数の電路の電流を一括して測定するのではない。電流検出部2の具体的な構成は問わないが、電流検出部2は、直列アーク検出に使用する周波数帯を検出できることができるための十分な応答速度を有する。
信号抽出部3は、電流検出部2が検出した電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出する。具体的には、信号抽出部3は、アナログフィルタによって構成される。このアナログフィルタは、直列アーク検出に使用する成分を透過させ、かつ直列アーク検出装置1の動作に悪影響を及ぼす成分を阻止する。例えば、信号抽出部3の後段にはA/D変換部4が設けられているが、A/D変換時にサンプリング周波数の1/2を超える周波数の信号が入力されるとエリアシングが発生する。信号抽出部3は、このような本来の意図とは異なる動作を防止する機能を有する。
A/D変換部4は、信号抽出部3から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換部4は、直列アーク検出に使用する周波数帯を再現できるサンプリング速度を有する。直列アーク検出に使用する周波数帯の上限は、A/D変換部4のサンプリング周波数の1/2よりも小さいものとする。好ましくは、A/D変換部4のサンプリング周波数の1/2は、直列アーク検出に使用する周波数帯の上限よりも十分高いものとしてもよい。A/D変換部4の後段にデジタルフィルタが設けられてもよい。
直列アーク検出部5は、A/D変換部4から出力されるデジタル信号に基づいて得られるパワースペクトルの第1の周波数帯域B1における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数X1と、パワースペクトルの第2の周波数帯域B2における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数X2とから指標Yを算出する。直列アーク検出部5は、複数個の指標Yに基づいて、直列アークの発生の有無を検出する。
図2は、実施の形態1の直列アーク検出部5の構成を示す図である。
直列アーク検出部5は、窓関数演算部7、FFT演算部8、パワースペクトル演算部9、指標演算部10、およびアーク判定部11を備える。直列アーク検出部5は、例えばデジタル処理を行う演算装置及びそれを駆動するソフトウェアによって実現可能である。
窓関数演算部7は、測定した各時間帯におけるA/D変換部4の出力信号と窓関数とを乗算する。窓関数演算部7は、後段のFFT演算部8におけるスペクトルリークの発生を防止する。窓関数には、ハニング、ハミング、およびブラックマン等複数の種類があることが知られているが、窓関数演算部7が使用する窓関数は、それらのいずれであってもよい。
FFT演算部8は、窓関数演算部7の出力信号を高速フーリエ変換する。直列アークに特徴的な信号は単一の周波数ではなく幅を有する周波数帯で現れることが知られているため、直列アークの検出には、フーリエ変換が有効である。フーリエ変換の分解能は直列アークに起因する信号を検出できるように設定される。フーリエ変換の出力は一般に複素数になる。よって、FFT演算部8の出力は、周波数ごとの実部の数値と虚部の数値との組となる。
パワースペクトル演算部9は、FFT演算部8の出力信号から各周波数成分の位相情報を落とした「大きさ」に対応する量を出力する。この出力は、例えば絶対値もしくは絶対値の2乗で表される。この演算における「絶対値の2乗」の出力が一般にパワースペクトルと呼ばれ、各周波数成分がパワーと呼ばれる。
次に、電路6が太陽光発電設備の直流側であり、発電した電力がPCSに入力される場合について説明する。ただし、本実施の形態は、交流の電路に対しても同様に実施可能であり、直流電路とりわけ太陽光発電設備に対象が限られるものではない。
図3は、電路6に流れる電流が定常的である場合におけるパワースペクトルの例を表わす図である。横軸が周波数f、縦軸がパワースペクトルS(f)である。一般に直流系統を流れる電流には、PCSのスイッチング周波数成分が重畳されている。重畳されたスイッチング周波数成分は、パワースペクトルにおいて複数の鋭いピークとして表れる。
図4は、電路6に直列アークが発生した場合におけるパワースペクトルの例を表わす図である。
直列アークに特徴的な成分は、一般に、スイッチング周波数成分よりもパワーが小さく、かつ広い周波数帯に分布することが知られている。そのため、直列アーク検出装置1において、スイッチング周波数成分の影響を抑え、直列アークに起因する成分のみを抽出するデータ処理が行われる。
このようなデータ処理は、通常、一般にスイッチング周波数成分が存在しない周波数帯域に着目する。一般に、直列アーク検出装置は、データ処理によって、スイッチング周波数成分が存在しない周波数帯の成分を抽出することによって指標を計算する。直列アーク検出装置1は、その指標を閾値と比較することによって、直列アークの発生を判定する。直列アークが発生していない場合、このようなスイッチング周波数成分が存在しない周波数帯域のパワーは、FFT処理の条件およびセンサのノイズに依存することが知られている。このような指標による直列アーク発生判定においては、過渡的な応答の影響を受けやすいという課題がある。例えば外乱ノイズおよびPCSの過渡的な動作により電流値が変動する。
図5は、回路の電流が非定常的な場合のパワースペクトルの例を表わす図である。
図5に示すように、着目する周波数帯のパワーが上昇することがある。このようなパワースペクトルの形状は、直列アーク発生時のパワースペクトルの形状と類似している。したがって、回路の電流が非定常的な場合には、直列アークを誤って検出する可能性がある。
このような誤検出は、直列アークに起因する成分が現れる周波数帯域と、その他の原因で発生する成分が現れる周波数帯域との違いに着目することによって回避することができる。すなわち、本実施の形態の直列アーク検出装置1は、直列アークが発生した場合に、それに起因する周波数成分が現れる第1の周波数帯域B1と、直列アークが発生した場合でもそれに起因する周波数成分が現れない第2の周波数帯域B2とを選定する。直列アーク検出装置1は、第1の周波数帯域B1と第2の周波数帯域B2とを直列アーク発生判定のための指標算出に用いることによって、誤検出を回避することができる。一般に、周波数が高いほど、直列アークに起因する成分のパワーが小さくなることが知られている。よって、第1の周波数帯域B1を第2の周波数帯域B2よりも低い帯域としてもよい。
直列アーク検出装置1は、第1の周波数帯域B1から抽出された少なくとも1つの成分に基づく第1指標変数X1と、第2の周波数帯域B2から抽出された少なくとも1つの成分に基づく第2指標変数X2と、係数Aとを用いて、直列アーク発生判定の指標Yを算出することができる。すなわち、数式で表現すると、以下のように表わすことができる。
Y=f(X1、X2、A)・・・(1)
このとき、指標Yは、直列アークが発生した場合には大きく変化し、その他の原因による場合には変化が小さくなるように構成される。その一例として、指標Yは、以下のような構成が考えられる。
Y=X1-A×X2・・・(2)
指標演算部10は、直列アークが発生したときのみ特徴的な挙動を示す指標Yを出力する。
図6は、実施の形態1の指標演算部10の構成を表わす図である。
指標演算部10は、帯域抽出部21と、第1指標変数計算部22と、第2指標変数計算部23と、乗算部24と、減算部25と、係数設定部26とを備える。
帯域抽出部21は、第1の周波数帯域B1と、第2の周波数帯域B2とを抽出する。前述のように、周波数が高くなるほど、直列アークに起因する成分のパワーは小さくなることを利用すると、第1の周波数帯域B1を第2の周波数帯域B2よりも低い帯域にすることができる。例えば、第1の周波数帯域B1は、10~50kHzの範囲とし、第2の周波数帯域B2を50~90kHzの範囲とすることができる。
第1指標変数計算部22は、第1の周波数帯域B1から、少なくとも1つの周波数成分を抽出して、それらの周波数成分に対して演算を実行することによって、第1指標変数X1を求める。例えば、第1指標変数計算部22は、第1の周波数帯域B1から特定の条件を満たす複数個の周波数成分を抽出して、それらの和を第1指標変数X1として求めることとしてもよい。第1指標変数計算部22は、第1の周波数帯域B1から全ての周波数成分を抽出してもよいし、最も大きな周波数成分のみを抽出してもよい。
第2指標変数計算部23は、第2の周波数帯域B2から、少なくとも1つの周波数成分を抽出して、それらの周波数成分に対して演算を実行することによって、第2指標変数X2を求める。例えば、第2指標変数計算部23は、第2の周波数帯域B2から特定の条件を満たす複数個の周波数成分を抽出して、それらの和を第2指標変数X2として求めることとしてもよい。第2指標変数計算部23は、第1の周波数帯域B1から全ての周波数成分を抽出してもよいし、最も大きな周波数成分を抽出してもよい。
本実施の形態では、第1指標変数計算部22および第2指標変数計算部23の演算方法については特に限定しない。第1指標変数計算部22および第2指標変数計算部23は、互いに異なる演算を行ってもよい。
乗算部24は、係数Aと第2指標変数X2とを乗算して、(A×X2)を出力する。
減算部25は、第1指標変数X1から乗算部24の出力である(A×X2)を減算することによって、指標Yを算出する。
指標Yは、直列アーク発生時において、未発生時におけるよりも大きく変動し、その他の要因によるスペクトル変動によっては大きく変化しない。なぜなら、そのような場合、第1指標変数X1が大きく変動すると同時に第2指標変数X2も大きく変動するからである。
直列アーク発生時には第1指標変数X1のみが大きく変動して、第2指標変数X2には大きな変化がないため、指標Yは直列アークが発生したときのみ特徴的な挙動を示すといえる。
非定常な変動において、第1の周波数帯域B1と第2の周波数帯域B2とにおいて第1指標変数X1と第2指標変数X2とが同じ大きさになるように寄与するとは限らない。そのため、指標Yの算出に、係数Aを使用する。係数Aを適切に設定することによって、その他の原因によるスペクトル変動時に、第1指標変数X1の変動と第2指標変数X2の変動とを打ち消すことができるので、直列アークの誤検出を抑制することができる。
係数設定部26は、係数Aの値を設定する。その際、直列アーク未発生時において、電路6を流れる電流を検出することによって得られる第1指標変数X1および第2指標変数X2に基づいてもよい。例えば、係数設定部26は、直列アーク検出のための準備期間TPにおいて、第1指標変数X1および第2指標変数X2を取得する。係数設定部26は、準備期間TPにおける第1指標変数X1の平均値<X1>と、第2指標変数X2の平均値<X2>とを算出する。係数設定部26は、以下のように、第1指標変数X1の平均値<X1>を第2指標変数X2の平均値<X2>で除算した値を係数Aに設定する。
A=<X1>/<X2>・・・(3)
準備期間TPにおいては、電路6に電流が流れており、かつ直列アークは発生していないものと仮定する。この方法によれば、準備期間TPの間に発生した非定常的な変動のうち、発生頻度が高い変動に起因する誤検出を抑制することができる。なお、このような方法によって係数Aを定めた場合、直列アークが発生していない場合の指標Yの平均値はゼロになる。
図7は、第1指標変数X1、第2指標変数X2、および指標Yの定性的な挙動を表わす図である。
非定常的な変動の発生時には、第1指標変数X1の変動が大きく、第2指標変数X2の変動が大きい。その結果、指標Y(=X1-A×X2)の変動は、小さい。
直列アークの発生時には、第1指標変数X1の変動が大きく、第2指標変数X2の変動が小さい。その結果、指標Y(=X1-A×X2)の変動は、大きい。
アーク判定部11は、複数個の指標Yに基づいて、直列アーク発生の有無を判定する。アーク判定部11は、複数個の指標Yのうち、第1の閾値TH1よりも大きい指標の比率が基準値を超えた場合に、直列アークが発生したと判定する。具体的には、アーク判定部11は、N個の時間帯において、N個の指標Yを得る。アーク判定部11は、各指標Yと第1の閾値TH1とを比較する。アーク判定部11は、N個の指標Yのうち、第1の閾値TH1を越えた個数Mを求める。アーク判定部11は、N個の指標Yのうち、第1の閾値TH1を越えた比率RY(=M/N)を算出する。アーク判定部11は、比率RYが基準値THRを超えた場合に、「直列アークが発生した」と判定する。
アーク判定部11は、上述のように構成されているため、直列アーク検出装置1は、N個の指標Yを算出する時間ごとに、直列アークの発生を判定することになる。
図8は、式(2)の指標を採用した場合における、実施の形態1のアーク判定部11の判定手順を表わすフローチャートである。
ステップS201において、アーク判定部11は、判定回数iを1に設定する。また第1の閾値TH1を超えた回数のカウント値CAを0に設定する。
ステップS202において、アーク判定部11は、第iの時間帯における指標Yを取得する。
ステップS203において、指標Yが第1の閾値TH1を超えるときに、処理がステップS204に進む。なお式(2)と異なり、指標Yがアーク発生時に閾値TH1を下回るように構成されている場合にはY<TH1の条件で処理がステップ204に進むことに注意する。
ステップS204において、アーク判定部11は、カウント値CAを「1」だけ増加ささせる。
ステップS205において、判定回数iがNのときに、処理がステップS207に進む。判定回数iがNでないときに、処理がステップS206に進む。
ステップS206において、アーク判定部11は、判定回数iを1だけ増加させる。その後、処理がステップS202に戻る。
ステップS207において、アーク判定部11は、カウント値CAをNで除算することによって、比率RYを求める。
ステップS208において、比率RYが基準値THRを超えるときに、処理がステップS209に進む。比率RYが基準値THR以下のときに、処理がステップS210に進む。
ステップS209において、アーク判定部11は、「直列アークが発生した」と判定する。
ステップS210において、アーク判定部11は、「直列アークが発生してない」と判定する。
図9は、実施の形態1における、図1の直列アーク検出装置1による直列アーク検出の手順を表わすフローチャートである。
ステップS301において、電流検出部2は、電路6に流れる電流を検出する。
ステップS302において、信号抽出部3は、検出した電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出する。
ステップS303において、A/D変換部4は、信号抽出部3から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
ステップS304において、窓関数演算部7は、各時間帯におけるA/D変換部4の出力信号と窓関数とを乗算する。
ステップS305において、FFT演算部8は、窓関数演算部7の出力信号に対してFFTを実行する。
ステップS306において、パワースペクトル演算部9は、FFT演算部8の出力信号からパワースペクトルを計算する。
ステップS307において、指標演算部10は、パワースペクトルの第1の周波数帯域B1における周波数成分から少なくとも1つの周波数成分を抽出して、抽出した周波数成分に基づいて、第1指標変数X1を算出する。指標演算部10は、パワースペクトルの第2の周波数帯域B2における周波数成分から少なくとも1つの周波数成分を抽出して、抽出した周波数成分に基づいて、第2指標変数X2を算出する。第1指標変数X1および第2指標変数X2に基づいて、直列アークの発生の指標Yを算出する。
ステップS308において、アーク判定部11は、指標演算部10から得られる複数の指標Yから第1の閾値TH1を越えた比率RYを求め、基準値THRとの比較に基づいて、直列アークの発生の有無を判定する。
以上のように、本実施の形態の直列アーク検出装置1は、パワースペクトルの第1の周波数帯域B1における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数X1と、パワースペクトルの第2の周波数帯域B2における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数X2とから指標Yを算出する。本実施の形態の直列アーク検出装置1は、複数個の指標Yに基づいて、直列アークの発生の有無を検出する。これによって、直列アークの発生を高い信頼性で検出することができる。
実施の形態1の変形例.
係数設定部26は、第2指標変数X2の値がある一定の大きさを超えた場合における、第1指標変数X1の平均値<X1h>および第2指標変数X2の平均値<X2h>を用いて、以下のように係数Aを設定してもよい。
A=<X1h>/<X2h>・・・(4)
実施の形態2.
図5に示すような非定常状態の影響を抑制できるものであれば、指標Yは、どのようなものでもよい。
実施の形態2では、指標Yは、以下のように表されるものとする。
Y=A×X1/X2・・・(5)
図10は、実施の形態2の指標演算部10の構成を表わす図である。
実施の形態2の指標演算部10が、実施の形態1の指標演算部10と相違する点は、実施の形態2の指標演算部10が、乗算部24および減算部25に代えて、乗算部24および除算部31を備える点である。
乗算部34は、係数Aと第1指標変数X1とを乗算して、(A×X1)を出力する。
除算部31は、乗算部34の出力である(A×X1)を第2指標変数X2で除算することによって、指標Yを算出する。
係数設定部26は、実施の形態1と同様に、準備期間における第1指標変数X1の平均値<X1>と、第2指標変数X2の平均値<X2>とに基づいて、係数Aを式(3)の逆数によって算出する。
実施の形態1と同様に、準備期間TPにおいては、電路6に電流が流れており、かつ直列アークは発生していないものと仮定する。このような方法によって係数Aを定めた場合、直列アークが発生していない場合の指標Yの平均値は「1」になる。
実施の形態2の変形例.
実施の形態1の変形例と同様に、係数設定部26は、第2指標変数X2の値がある一定の大きさを超えた場合における、第1指標変数X1の平均値<X1h>および第2指標変数X2の平均値<X2h>を用いて、式(4)の逆数によって、係数Aを設定してもよい。
実施の形態3.
図11は、指標Yの変動幅を表わす図である。
図11に示すように、指標Yの値が短時間で変動する場合がある。このような場合には、指標Yは、直列アーク発生と関係なく第1の閾値TH1を超える場合がある。このような現象は、パワースペクトルにおいてスイッチング周波数が存在しない周波数帯域のパワーが高い場合に発生する可能性が高い。なぜなら、このような周波数帯域のパワーが大きいと、第1指標変数X1、および第2指標変数X2の変動幅も大きくなるためである。
第1指標変数X1、および第2指標変数X2の変動幅による誤検出は、直列アーク発生の判定に使用する比率RYを減少することによって抑制できる。実施の形態3では、比率RYを増加させるための判断基準となる第1の閾値TH1に加えて、比率RYを減少させるための判断基準となる第2の閾値TH2を定義する。
アーク判定部11は、複数個の指標のうち、第1の閾値TH1よりも大きい指標の比率RY1から、第2の閾値TH2よりも小さい指標の比率RY2を減算した比率RYが、基準値THRを超えた場合に、直列アークが発生したと判定する。
実施の形態1のように、指標Yが式(2)で表される場合に、指標Yは、次のように変化する。直列アーク発生時において、指標Yは、直列アーク未発生時の値から正の方向に大きく変化する。一方、直列アーク未発生で、かつ変動幅が大きい場合は、指標Yは、直列アーク未発生時の平均値「0」を中心にして正負に変動する。よって、アーク判定部11は、第1の閾値TH1を正の値に設定し、かつ第2の閾値TH2を絶対値の大きな負の値に設定する。
図12は、式(2)の指標を採用した場合における、実施の形態3のアーク判定部11の判定手順を表わすフローチャートである。
ステップS101において、アーク判定部11は、判定回数iを1に設定する。また第1の閾値TH1を超えた回数のカウント値CA1を0に、第2の閾値を下回った回数のカウント値CA2を0に設定する。
ステップS102において、アーク判定部11は、第iの時間帯における指標Yを取得する。
ステップS103において、指標Yが第1の閾値TH1を超えるときに、処理がステップS106に進む。指標Yが第1の閾値TH1以下のときに、処理がステップS104に進む。
ステップS104において、指標Yが第2の閾値TH2未満のときに、処理がステップS105に進む。
ステップS105において、アーク判定部11は、カウント値CA1を「1」だけ増加させる。
ステップS106において、アーク判定部11は、カウント値CA2を「1」だけ増加させる。
ステップS107において、判定回数iがNのときに、処理がステップS109に進む。判定回数iがNでないときに、処理がステップS108に進む。
ステップS108において、アーク判定部11は、判定回数iを1だけ増加させる。その後、処理がステップS102に戻る。
ステップS109において、アーク判定部11は、カウント値CA1からカウント値CA2を減算し、減算結果をNで除算することによって、比率RY(=(CA1-CA2)/N=RY1-RY2)を求める。
ステップS110において、比率RYが基準値THRを超えるときに、処理がステップS111に進む。比率RYが基準値THR以下のときに、処理がステップS112に進む。
ステップS111において、アーク判定部11は、「直列アークが発生した」と判定する。
ステップS112において、アーク判定部11は、「直列アークが発生していない」と判定する。
実施の形態3の変形例.
実施の形態2のように、指標Yが式(5)で表される場合に、指標Yは、次のように変化する。直列アーク発生時において、指標Yは、直列アーク未発生時の値から「1」より大きくなる方向に大きく変化する。一方、直列アーク未発生で、かつ変動幅が大きい場合は、指標Yは、直列アーク未発生時の平均値「1」を中心にして変動する。よって、アーク判定部11は、第1の閾値TH1を「1」よりも大きな値に設定し、かつ第2の閾値TH2を「1」よりも小さな値に設定する。アーク判定部11は、複数個の指標のうち、第1の閾値TH1よりも大きい指標の比率RY1から、第2の閾値TH2よりも小さい指標の比率RY2を減算した比率RYが、基準値THRを超えた場合に、直列アークが発生したと判定する。
実施の形態4.
図13は、実施の形態4の直列アーク検出部5の構成を表わす図である。
実施の形態3において説明したように、直列アーク以外に起因する指標Yの短時間での変動が無視できない場合において、直列アークの誤検出抑制のために、実施の形態4のアーク判定部11は、第1の閾値TH1および第2の閾値TH2を設定する閾値設定部41を備える。
実施の形態1において説明したように、指標Yが式(2)によって表される場合には、閾値設定部41は、誤差伝播の法則によって、以下の式によって指標Yの変動幅ΔYを求める。
Figure 0007086310000001
ここで、ΔX1は第1指標変数X1の変動幅、ΔX2は第2指標変数X2の変動幅、ΔAは係数Aの変動幅である。
例えば、実施の形態1で記載したように、第1指標変数X1の平均値<X1>および第2指標変数X2の平均値<X2>によって、式(3)によって、係数Aを求める場合には、閾値設定部41は、平均値<X1>および<X2>を算出する際に合わせて、第1指標変数X1の標準偏差σ1および第2指標変数X2の標準偏差σ2を算出してもよい。閾値設定部41は、算出した標準偏差σ1を式(6)のΔX1の値とし、標準偏差σ2を式(6)のΔX2の値としてもよい。
係数Aの変動幅ΔAは、例えば誤差伝搬の法則によって以下の式のように求めることができる。
Figure 0007086310000002
閾値設定部41は、直列アーク未発生時における指標Yの変動幅ΔYに基づいて、第1の閾値TH1および第2の閾値TH2を設定する。
第1の閾値TH1および第2の閾値TH2は、指標Yの変動幅ΔYと等しくなくてもよい。例えば、変動幅ΔYがガウス分布に従うと仮定できる場合、変動幅ΔYは分布の広がりの尺度としての意味を有する。そのためΔYから指標Yがある一定の値より大きくなる確率を計算できる。このような確率に基づいて、第1の閾値TH1および第2の閾値TH2を設定すれば、変動幅に起因する誤検出を抑制できる。
例えば、変動幅ΔYをガウス分布の標準偏差に設定した場合には、直列アークが発生していない場合に、指標Yが平均値(=0)からΔYまでの範囲よりもずれる確率は約30%である。指標Yが平均値(=0)から2×ΔYまでの範囲よりもずれる確率は5%である。指標Yが平均値(=0)から3×ΔYの範囲よりもずれる確率は0.3%である。
例えば、閾値設定部41は、指標Yの平均値(=0)に3×ΔYを加えた値を第1の閾値TH1に設定してもよい。このように第1の閾値TH1を設定した場合には、直列アーク未発生時に指標Yが第1の閾値TH1を超える確率が0.3%となるので、誤検出を抑制できる。一方、直列アーク発生時には、指標Yは、平均値(=0)から3×ΔYまでの範囲よりも大きくずれるので、比率RYを増加させることができる。
また、直列アーク発生時において、指標Yの値が正の方向に大きく外れるような場合において、指標Yの値が負の方向に大きく外れるときには、直列アーク以外の要因が発生したと判定することもできる。そのために、例えば、閾値設定部41は、指標Yの平均値(=0)に(-2×ΔY)を加えた値を第2の閾値TH2に設定してもよい。直列アーク以外の要因が発生したときに、指標Yは、平均値(=0)から(-2×ΔY)までの範囲よりも大きくずれるので、比率RYを減少させることができる。
実施の形態4の変形例.
実施の形態2において説明したように、指標Yが式(5)によって表される場合に、閾値設定部41は、誤差伝播の法則によって、以下の式によって指標Yの変動幅ΔYを求める。
Figure 0007086310000003
ここで、ΔX1は第1指標変数X1の変動幅、ΔX2は第2指標変数X2の変動幅、ΔAは係数Aの変動幅である。
例えば、実施の形態1で記載したように、第1指標変数X1の平均値<X1>および第2指標変数X2の平均値<X2>によって、式(3)によって、係数Aを求める場合には、閾値設定部41は、平均値<X1>および<X2>を算出する際に合わせて、第1指標変数X1の標準偏差σ1および第2指標変数X2の標準偏差σ2を算出してもよい。閾値設定部41は、算出した標準偏差σ1を式(8)のΔX1の値とし、標準偏差σ2を式(8)のΔX2の値としてもよい。
閾値設定部41は、誤差伝搬の法則により、以下の式によって、係数Aの変動幅ΔAを求める。
Figure 0007086310000004
閾値設定部41は、直列アーク未発生時における指標Yの変動幅ΔYに基づいて、第1の閾値TH1および第2の閾値TH2を設定する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 直列アーク検出装置、2 電流検出部、3 信号抽出部、4 変換部、5 直列アーク検出部、6 電路、7 窓関数演算部、8 FFT演算部、9 パワースペクトル演算部、10 指標演算部、11 アーク判定部、21 帯域抽出部、22 第1指標変数計算部、23 第2指標変数計算部、24,34 乗算部、25 減算部、26 係数設定部、31 除算部、41 閾値設定部。

Claims (17)

  1. 電路を流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出する信号抽出部と、
    前記アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記デジタル信号に基づいて得られるパワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数から、前記パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数と係数との積を減算した値を指標として算出し、複数個の前記指標に基づいて、直列アークの発生の有無を検出する直列アーク検出部とを備える、直列アーク検出装置。
  2. 電路を流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出する信号抽出部と、
    前記アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記デジタル信号に基づいて得られるパワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と係数との積を、前記パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数で除算した値を指標として算出し、複数個の前記指標に基づいて、直列アークの発生の有無を検出する直列アーク検出部とを備える、直列アーク検出装置。
  3. 電路を流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出する信号抽出部と、
    前記アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記デジタル信号に基づいて得られるパワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数から、前記パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数と係数との積を減算した値を指標として算出し、複数個の前記指標に基づいて、直列アークの発生の有無を検出する直列アーク検出部とを備え、
    前記直列アーク検出部は、
    前記デジタル信号と窓関数とを乗算する窓関数演算部と、
    前記窓関数演算部の出力を高速フーリエ変換するFFT演算部と、
    前記FFT演算部の出力からパワースペクトルを算出するパワースペクトル演算部と、
    前記パワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と、前記パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数とを算出し、前記第1指標変数から前記第2指標変数と前記係数との積を減算した値を前記指標として算出する指標演算部と、
    前記指標演算部によって算出される複数個の前記指標に基づいて、直列アークの発生の有無を判定するアーク判定部と、
    を含む、直列アーク検出装置。
  4. 電路を流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出する信号抽出部と、
    前記アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記デジタル信号に基づいて得られるパワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と係数との積を、前記パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数で除算した値を指標として算出し、複数個の前記指標に基づいて、直列アークの発生の有無を検出する直列アーク検出部とを備え、
    前記直列アーク検出部は、
    前記デジタル信号と窓関数とを乗算する窓関数演算部と、
    前記窓関数演算部の出力を高速フーリエ変換するFFT演算部と、
    前記FFT演算部の出力からパワースペクトルを算出するパワースペクトル演算部と、
    前記パワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と、前記パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数とを算出し、前記第1指標変数と前記係数との積を前記第2指標変数で除算した値を前記指標として算出する指標演算部と、
    前記指標演算部によって算出される複数個の前記指標に基づいて、直列アークの発生の有無を判定するアーク判定部と、
    を含む、直列アーク検出装置。
  5. 前記指標演算部は、前記第1の周波数帯域において抽出した複数の周波数成分の和を前記第1指標変数として算出し、前記第2の周波数帯域において抽出した複数の周波数成分の和を前記第2指標変数として算出する、請求項3または4に記載の直列アーク検出装置。
  6. 前記指標演算部は、直列アーク未発生時において、前記電路を流れる電流を検出することによって得られる前記第1指標変数および前記第2指標変数の値に基づいて、前記係数を設定する、請求項3または4に記載の直列アーク検出装置。
  7. 前記指標演算部は、直列アーク未発生時において、前記電路を流れる電流を検出することによって得られる前記第1指標変数の平均値と、直列アーク未発生時において、前記電路を流れる電流を検出することによって得られる前記第2指標変数の平均値の除算で前記係数を設定する、請求項6記載の直列アーク検出装置。
  8. 前記アーク判定部は、前記複数個の指標のうち、第1の閾値よりも大きい指標の値の比率が基準値を超えた場合に、直列アークが発生したと判定する、請求項3~5のいずれか1項に記載の直列アーク検出装置。
  9. 前記アーク判定部は、前記複数個の指標のうち、第1の閾値よりも大きい指標の比率から、前記第1の閾値未満である第2の閾値よりも小さい指標の比率を減算した値が、基準値を超えた場合に、直列アークが発生したと判定する、請求項3~5のいずれか1項に記載の直列アーク検出装置。
  10. 前記指標演算部は、前記第1指標変数から、前記第2指標変数と係数との積を減算した値を前記指標として算出し、
    前記アーク判定部は、前記複数個の指標のうち、第1の閾値よりも大きい指標の比率から、前記第1の閾値未満である第2の閾値よりも小さい指標の比率を減算した値が、基準値を超えた場合に、直列アークが発生したと判定し、
    前記第1の閾値は、正の値であり、前記第2の閾値は、負の値である、請求項3~5のいずれか1項に記載の直列アーク検出装置。
  11. 前記指標演算部は、前記第1指標変数と係数との積を前記第2指標変数で除算した値を前記指標として算出し、
    前記アーク判定部は、前記複数個の指標のうち、第1の閾値よりも大きい指標の比率から、前記第1の閾値未満である第2の閾値よりも小さい指標の比率を減算した値が、基準値を超えた場合に、直列アークが発生したと判定し、
    前記第1の閾値は、「1」よりも大きな値であり、前記第2の閾値は、「1」よりも小さな値である、請求項3~5のいずれか1項に記載の直列アーク検出装置。
  12. 前記アーク判定部は、直列アーク未発生時における前記指標の変動に基づいて、前記第1の閾値および前記第2の閾値を設定する、請求項に記載の直列アーク検出装置。
  13. 前記第1の周波数帯域は、前記第2の周波数帯域よりも、低い帯域である、請求項1~12のいずれか1項に記載の直列アーク検出装置。
  14. 前記第1の周波数帯域が10~50kHzの範囲であり、第2の周波数帯域が50~90kHzの範囲である、請求項13に記載の直列アーク検出装置。
  15. 直列アーク検出装置が、電路を流れる電流を検出するステップと、
    前記直列アーク検出装置が、前記電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出するステップと、
    前記直列アーク検出装置が、前記アナログ信号をデジタル信号に変換するステップと、
    前記直列アーク検出装置が、前記デジタル信号に基づいて得られるパワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数から、前記パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数と係数との積を減算した値を指標として算出し、複数個の前記指標に基づいて、直列アークの発生の有無を検出するステップとを備え、
    前記直列アークの発生の有無を検出するステップは、
    前記デジタル信号と窓関数とを乗算するステップと、
    前記乗算の結果を高速フーリエ変換するステップと、
    前記高速フーリエ変換の結果からパワースペクトルを算出するステップと、
    前記パワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と、前記パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数とを算出し、前記第1指標変数から前記第2指標変数と前記係数との積を減算した値を前記指標として算出するステップと、
    前記指標を算出するステップによって算出される複数個の前記指標に基づいて、直列アークの発生の有無を判定するステップと、
    を含む、直列アーク検出方法。
  16. 直列アーク検出装置が、電路を流れる電流を検出するステップと、
    前記直列アーク検出装置が、前記電流から直列アークに起因する周波数成分が重畳される周波数帯を含むアナログ信号を抽出するステップと、
    前記直列アーク検出装置が、前記アナログ信号をデジタル信号に変換するステップと、
    前記直列アーク検出装置が、前記デジタル信号に基づいて得られるパワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と係数との積を、前記パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数で除算した値を指標として算出し、複数個の前記指標に基づいて、直列アークの発生の有無を検出するステップとを備え、
    前記直列アークの発生の有無を検出するステップは、
    前記デジタル信号と窓関数とを乗算するステップと、
    前記乗算の結果を高速フーリエ変換するステップと、
    前記高速フーリエ変換の結果からパワースペクトルを算出するステップと、
    前記パワースペクトルの第1の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第1指標変数と、前記パワースペクトルの第2の周波数帯域における少なくとも1つの周波数成分に基づく第2指標変数とを算出し、前記第1指標変数と前記係数との積を前記第2指標変数で除算した値を前記指標として算出するステップと、
    前記指標を算出するステップによって算出される複数個の前記指標に基づいて、直列アークの発生の有無を判定するステップと、
    を含む、直列アーク検出方法。
  17. 前記直列アークの発生の有無を判定するステップは、前記複数個の指標のうち、第1の閾値よりも大きい指標の比率から、前記第1の閾値未満である第2の閾値よりも小さい指標の比率を減算した値が、基準値を超えた場合に、直列アークが発生したと判定するステップを含む、請求項15または16に記載の直列アーク検出方法。
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