JP7083452B2 - 塩素強化注入運転装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原子力発電所などに設けられている海水電解装置に使用するのに好適な塩素強化注入運転装置および方法に関する。
原子力および火力発電所では、冷却水として海水を利用している。海から海水を取り入れて復水器に供給する取水路の内部や、復水器を通った海水を海へ放出するための放水路の内部に、フジツボ類やイガイ類をはじめとする貝などの海中生物が付着し易い。海中生物の付着量が多くなると、海水の流路が塞がれて冷却性能が低下するなどの不具合を招くおそれがある。
冷却水として海水を使用したことに起因するこのような障害を防止するため、熱交換器設備では海中生物やスライムの付着防止のために薬液注入などが行われており、また、復水器では付着した海中生物やスライムの除去のためにスポンジボールなどの連続細管洗浄装置が使用されている。
しかし、下記の特許文献3の段落0008に指摘されているように、海中生物やスライムの付着防止に電解塩素などの塩素剤を注入する場合、塩素剤の注入量を可能な限り高濃度にする必要があると同時に放水口残留塩素濃度を検出下限値(例えば、DPD法で0.05mg/L)未満に制御する必要がある。しかしながら、塩素剤の減衰は、海水中のアンモニウム塩、亜硝酸塩および第一鉄イオンなどの還元性無機物質や還元性有機物質、プランクトン類の量によって著しく変化する。そのため、塩素剤を高濃度添加すると放水口残留塩素濃度が検出下限値を超える場合が生じ得る。一方、放水口残留塩素濃度を検出下限値未満にすると、防汚対象箇所において塩素剤が防汚有効濃度に達しない場合が生じ得る。塩素剤が防汚有効濃度に達しない場合は海中生物やスライムが付着することになり、復水器の真空度が低下し、発電効率の低下に直結したり、熱交換器の熱貫流率が低下したりする。
また、熱交換器では、海中生物またはスライムが付着し、伝熱効率の低下や熱交換器細管の詰まりによる配管圧力上昇によってフランジシールなどの破損、配管内部ライニング材の剥離およびポンプ動力の増加などの悪影響が発生する懸念がある。
海中生物やスライムの発生量は、海水温度に依存していることが知見として分かっている。特に4~5月は海水温度の上昇と同時にプランクトン類が繁殖し、海水系ストレーナへの付着堆積により差圧上昇を起こすことが知られている。
そこで、従来から薬液注入には、次亜塩素酸ナトリウム溶液(以下、「塩素」と称する。)や二酸化塩素などの塩素系薬剤を海水に注入することや、取水口からの次亜塩素酸ナトリウム溶液注入に加えて、補機冷却水海水系ポンプが設置されている取水槽へ直接注入して取水口からの注入で失われる次亜塩素酸ナトリウム成分を補強するため塩素強化注入ラインを設け、復水器および補機冷却水熱交換器海水側への海中生物の付着を抑制することが行われている。
具体的には、薬液注入法として電解塩素などの塩素剤や過酸化水素水溶液などが海水冷却水系の海中生物やスライム対策に原子力発電所の定検や長期停止中でも、プラント内で使用する補機冷却水熱交換器の冷却水として、補機冷却水海水系からの海水を熱交換器に通水している。
なお、循環水ポンプは、プラント停止中は点検のため停止していることが多い。
補機冷却水海水系に海水を供給するため、補機冷却水海水系ポンプを運転している。補機冷却水海水系ポンプは取水槽に配置されており、取水槽は3つの水路に分かれている。
また、原子力発電所の補機冷却海水系ポンプは原子炉補機冷却水海水系およびタービン補機冷却水海水系に分かれており、それぞれ各取水槽にポンプが配置されている。
原子炉補機冷却水海水系は各水路に2台の補機冷却海水系ポンプが設置されており、タービン補機冷却水海水系は各水路に1台の補機冷却海水系ポンプが設置されている。
通常運転中は、原子炉補機冷却水海水系は各水路で補機冷却海水系ポンプを1~2台運転しており、タービン補機冷却水海水系は各水路で計3台の補機冷却海水系ポンプのうち2台だけ運転している。
定検中は、各補機冷却海水系ポンプは点検中で停止されていたり、原子炉建屋への冷却水を供給するために運転されたりしているが、点検や必要台数によって運転台数は各水路で異なっており、水路間では運転台数のアンバランス状態となっている。
定検中や長期停止中では、循環水ポンプが停止していることが多いため、海水の供給量が少なくなるので、海水電解装置で供給する塩素は少なくて済む。そのため、取水口側の塩素注入は停止し、取水槽側の塩素強化注入ラインのみの塩素注入で調整を行っている。
なお、下記の特許文献1には、海水温度と海中生物発生とに相関があることを利用し、プロセス量である温度に比例して電解電流値を制御することにより最適な制御を得るために、電解装置入口側海水管に配置された温度センサーと、温度センサーの検出した温度信号によって水温と電流効率との関係式により出力電流を自動的補正する演算回路を有する制御盤とを具備し、制御盤の出力によって電解装置の出力電流を制御するようにした、海水電気分解装置の出力制御方式が開示されている。
下記の特許文献2には、復水器または熱交換器を通過した海水中の残留塩素をCOで化学的に分解を行い、環境への放出量を低減させるために、海中生物を含有する水を用いて熱交換対象設備と熱交換するにあたり塩素系薬剤を熱交換のための水に注入した後に、COマイクロバブルを注入することにより、熱交換対象設備から放出する水の残留塩素濃度を低く抑えながら、熱交換水流路への海中生物の付着を抑制する、海中生物の付着を抑制する方法が開示されている
下記の特許文献3には、取水口に塩素剤および海水電解液を注入し、取水槽に過酸化水素および過酸化水素発生剤の少なくとも一方を添加し、取水口から取水槽にかけては、塩素で海中生物の発生を抑制し、強化注入として過酸化水素および過酸化水素発生剤を用いることで海中生物のさらなる発生を予防し、過酸化水素による塩素の分解効果で環境に放出される残留塩素を抑制するために、海水冷却水を取水するための取水路と、取水路から復水器または熱交換器に海水冷却水を送液するためのポンプと、ポンプと復水器または熱交換器とを接続する配管とを含む冷却水系において、取水路に塩素剤および海水電解液の少なくとも一方を添加すること、および、ポンプまたは配管に過酸化水素および過酸化水素発生剤の少なくとも一方を添加することを含む、海水冷却水の処理方法が開示されている。
特開平2-175889号公報 特開2011-104586号公報 特開2016-209855号公報
しかしながら、塩素注入量の調整は一般的に放水口残留塩素濃度で決定するため、放水口でのサンプリングにより環境への放出量を監視している。このとき、放出量は法令上では検出されない放水口残留塩素濃度(0.05ppm以下)にすることが求められており、これらを満足するようにサンプリング結果をもとに海水電解装置の電解槽に通電する電流値を変更する必要がある。
この電流値は、放水口残留塩素濃度を手分析して決定しており、海水温度にほぼ比例して海中生物が発生していることの知見をもとに調整を行っている。定検中や長期運転停止中でも海水電解装置は運転しており、その際は各水路の塩素強化注入ラインを8時間のインターバルで注入切替を行いながら塩素を注入しているが、ポンプ運転台数と強化注入インターバルとの関係で放水口残留塩素濃度が一定値とならず上昇する現象がみられた。この原因として、塩素強化注入量および注入時間は各水路で同じであるものの、水路の運転ポンプ台数が異なる場合、放水口側へ放出される海水移動時間が異なるため、放水口に放出される残留塩素濃度が重畳または相殺されて一定値にならずに変動する現象が知見として得られている。
法令上では濃度管理でサンプリング装置より検出下限値(0.05ppm以下)で規制されるため、放水口へ放出される海水移動時間の多寡があっても検知できる濃度以下を維持する方法を開発する必要があった。
なお、上記の特許文献1記載の海水電気分解装置の出力制御方式は、海水温度と海中生物発生との因果関係より海中生物の死滅に必要な塩素注入量を自動的に制御することを目的としているため、プラント運転中のように循環水ポンプが運転されており各水路を通過する海水量がほぼ同一である場合は効果的であると思われるが、本発明で主に解決することを意図している定検中の海水ポンプ運転台数が少ない場合には必ずしも効果的であるとは限らない。
上記の特許文献2記載の海中生物の付着を抑制する方法および上記の特許文献3記載の海水冷却水の処理方法は、化学的に残留塩素を低減するには優れた方法であるが、海水電解装置の他にCOや過酸化水素発生装置を用いる必要があり、また、通常運転中および定検中の海水量の増減に対応するような制御装置を別に設ける必要があるため、コストがかかるという問題がある。
本発明の目的は、海水低流量時における残留塩素濃度上昇を低減して濃度の均一化を図りつつコスト低減も視野に海水電解装置からの必要量の塩素供給を行うことができる塩素強化注入運転装置および方法を提供することにある。
本発明の塩素強化注入運転装置は、海水を原料として製造した次亜塩素酸ナトリウム溶液を複数の水路に分割された取水槽(40)に注入する海水電解装置(10)に用いるための塩素強化注入運転装置(60)であって、前記海水電解装置が、前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を製造するための電解槽と、前記電解槽に接続された整流器と、前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を前記取水槽の前記複数の水路に順次注入するための取水槽注入切替弁(30)とを備え、前記取水槽が、前記各水路に複数台の海水ポンプを備え、前記塩素強化注入運転装置が、前記複数の水路のうち前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が前記海水ポンプの運転台数が1台の水路から2台以上の水路に前記取水槽注入切替弁によって切り替えられたことを示す1→2台以上切替移行パターンの発生を検出するための切替移行パターン発生検出手段と、前記切替移行パターン発生検出手段によって前記1→2台以上切替移行パターンの発生が検出された発生検出時間を記憶し、該発生検出時間後に前記複数の水路のうち前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が前記2台以上の水路以外の水路に前記取水槽注入切替弁によって切り替えられてから所定の遅れ時間後の放水口残留塩素濃度ベース値を取得し、該取得した放水口残留塩素濃度ベース値を制御目標値と比較して、前記整流器の通電電流値を制御するための通電電流値制御手段とを具備することを特徴とする。
ここで、前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が、前記取水槽注入切替弁によって2時間のインターバルで順次切り替えられてもよい。
前記通電電流値制御手段が、前記1→2台以上切替移行パターンの発生が検出されるとともに前記遅れ時間後の前記放水口残留塩素濃度ベース値が前記制御目標値よりも大きいと、前記通電電流値を通電電流制御値だけ下げ、前記1→2台以上切替移行パターンの発生が検出されるとともに前記遅れ時間後の前記放水口残留塩素濃度ベース値が前記制御目標値よりも小さいと、前記通電電流値を前記通電電流制御値だけ上げてもよい。
前記制御目標値が、海水温度が低下傾向になる直前の放水口残留塩素濃度ベース値であってもよい。
前記複数の水路が、3つの水路であり、前記海水電解装置が、該海水電解装置が設置された設備の定検中に前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を製造して前記取水槽に注入するための定検用電解槽(13)を備え、前記海水ポンプが、前記定検中に前記取水槽から補機冷却水熱交換器(120)に冷却水を供給するための6台の原子炉補機冷却水ポンプ(41)および3台のタービン補機冷却水ポンプ(42)であり、前記3つの水路の各水路に、2台の前記原子炉補機冷却水ポンプおよび1台の前記タービン補機冷却水ポンプが備えられ、前記整流器が、前記定検用電解槽に接続された定検用整流器(14)であってもよい。
本発明の塩素強化注入運転方法は、海水を原料として製造した次亜塩素酸ナトリウム溶液を3つの水路に分割された取水槽(40)に注入する海水電解装置(10)に用いるための塩素強化注入運転方法であって、前記海水電解装置が、前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を製造するための電解槽と、前記電解槽に接続された整流器と、前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を前記取水槽の前記3つの水路に順次注入するための取水槽注入切替弁(30)とを備え、前記取水槽が、前記各水路に複数台の海水ポンプを備え、前記塩素強化注入運転方法が、前記3つの水路のうち前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が前記海水ポンプの運転台数が1台の水路から2台以上の水路に前記取水槽注入切替弁によって切り替えられたことを示す1→2台以上切替移行パターンの発生を検出するための第1のステップと、前記1→2台以上切替移行パターンの発生が検出された発生検出時間を記憶する第2のステップと、前記発生検出時間後に前記3つの水路のうち前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が前記2台以上の水路以外の水路に前記取水槽注入切替弁によって切り替えられてから所定の遅れ時間後の放水口残留塩素濃度ベース値を取得する第3のステップと、前記取得した放水口残留塩素濃度ベース値を制御目標値と比較して前記整流器の通電電流値を制御するための第4のステップとを具備することを特徴とする。
ここで、前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が、前記取水槽注入切替弁によって2時間のインターバルで順次切り替えられてもよい。
前記第4のステップにおいて、前記第2のステップで前記1→2台以上切替移行パターンが検出されるとともに、前記第3のステップで取得された前記遅れ時間後の前記放水口残留塩素濃度ベース値が前記制御目標値よりも大きいと、前記通電電流値を通電電流制御値だけ下げ、前記第2のステップで前記1→2台以上切替移行パターンが検出されるとともに、前記第3のステップで取得された前記遅れ時間後の前記放水口残留塩素濃度ベース値が前記制御目標値よりも小さいと、前記通電電流値を前記通電電流制御値だけ上げてもよい。
本発明の塩素強化注入運転装置および方法は、以下に示す効果を奏する。
(1)海水低流量時における残留塩素濃度上昇を低減して濃度の均一化を図りつつ海水電解装置からの必要量の塩素供給を行うことができる。
(2)コスト低減を図ることができる。
海水冷却水を利用する復水器または熱交換器の冷却水系の一例を示す図である。 取水槽40に配置される海水ポンプについて説明するための図である。 海水電解装置10の構成を示す図である。 海水電解装置10の塩素強化注入運転制御の考え方について説明するための図である。 8時間塩素注入切替時の放水口残留塩素濃度変化の一例を示すグラフである。 2時間塩素注入切替時の放水口残留塩素濃度変化の一例を示すグラフである。 1時間塩素注入切替時の放水口残留塩素濃度変化の一例を示すグラフである。 30分間塩素注入切替時の放水口残留塩素濃度変化の一例を示すグラフである。 放水口残留塩素濃度ベース値が現れる時期および海水温度の低下時期の放水口残留塩素濃度変化の一例を示すグラフである。 海水温度が低下傾向になる直前の放水口残留塩素濃度ベース値を制御目標値とした定検用整流器電流制御の効果について説明するための図である。 本発明の一実施例による塩素強化注入運転装置60の構成を示すブロック図である。 海水ポンプ運転信号部61の動作を示すフローチャートである。 取水槽注入切替弁制御部62の動作を示すフローチャートである。 ベース値制御トリガ設定部63の動作を示すフローチャートである。 放水口残留塩素濃度ベース値取得・比較制御部64の動作を示すフローチャートである。
上記の目的を、海水ポンプ運転台数の1→2台以上切替移行パターン発生が検出されると、切替移行された2台運転水路が全閉されてから2時間後に取得した放水口残留塩素濃度ベース値を制御目標値と比較して定検用整流器の通電電流値を制御することにより実現した。
以下、本発明の塩素強化注入運転装置および方法の実施例について図面を参照して説明する。
本発明の塩素強化注入運転装置および方法は、原子力発電所や火力発電所における海水電解装置において定検中に循環水ポンプを停止して補機冷却水海水系ポンプを運転している状態で放水口残留塩素濃度を検出限界以下に保ちつつ適切な塩素注入による海中生物の低減を図るために、以下の特徴を有する。
(1)上述の状態において塩素強化注入タイマを適切に設定して放水口残留塩素濃度上昇を抑制するとともに均一な放水口残留塩素濃度を保つ。
(2)海水状況に応じて適切な通電電流値制御(定検用整流器電流制御)および塩素強化注入インターバルを組み合わせて自動制御する。
冷却水海水系は、図1に示すように、海水電解装置10(図3参照)の取水槽40と、復水器110と、補機冷却水熱交換器120(原子炉補機冷却水系熱交換器およびタービン補機冷却水系熱交換器)と、放水槽130と、補機冷却水熱交換器120からの冷却水を放水槽130に戻すための補機海水系放水庭140と、放水接合槽150とを備える。
ここで、取水槽40には、図2に示すように、海1から2個の取水口2および取水路3を介して冷却水(海水)を取水するための2台の海水取水ポンプ11(図3参照)と、補機冷却水熱交換器120に冷却水を供給するための6台の原子炉補機冷却水ポンプ41および3台のタービン補機冷却水ポンプ42と、復水器110へ冷却水を供給するための3台の循環水ポンプ43とが設置されている。
放水槽130に戻された冷却水は、放水路4、放水接合槽150および2個の放水口5を介して海1に放水される。
また、各取水口2には、海水中に含まれる藻類や海中生物その他夾雑物を取り除くためのレイキ付きバースクリーンやロータリースクリーン等のスクリーンが設置されている。
海水電解装置10は、図3に示すように、塩素(次亜塩素酸ナトリウム溶液)を製造する原料となる海水を取水するための海水取水ポンプ11(2台)と、海水中に含まれる夾雑物を取り除くための渦巻き式ストレーナ12とを備える。
海水電解装置10は、定検用に使用される部分と通常運転中に使用される部分とに分けられている。
定検用に使用される部分は、渦巻き式ストレーナ12と後述する脱気槽液位調節弁21を介して接続された低出力の定検用電解槽13と、定検用電解槽13に接続された定検用整流器14と、定検用整流器14に接続された出力電流設定器15とを備える。
通常運転中に使用される部分は、2台の高出力の電解槽16(電解槽(A)および電解槽(B))と、2台の電解槽16にそれぞれ接続された2台の整流器17(整流器(A)および整流器(B))と、2台の整流器17に接続された出力電流設定器18とを備える。
海水電解装置10は、定検用電解槽13および電解槽16から送れられてくる電解液(次亜塩素酸ナトリウム溶液)を貯留して水素などを脱気する装置として機能する脱気槽19と、脱気槽19の貯留水量を制御するための液位計(LT)20および脱気槽液位調節弁21(電動)と、脱気槽19における脱気の効率を良くするための送風機22とをさらに備える。
海水電解装置10は、脱気槽19に貯留された電解液を各電解槽16、各取水口2および取水槽40に送液するための注入ポンプ23をさらに備える。
電解液は、電解槽流量スイッチ付流量計(FIS)24を介して各電解槽16に送液され、取水槽注入流量調節弁前弁25(電動)を通されたのち各取水口流量スイッチ付流量計(FIS)26および各取水口注入流量調節弁27(手動)を介して各取水口2に送液されるとともに、取水槽流量スイッチ付流量計(FIS)28、取水槽注入流量調節弁29(手動)および取水槽注入切替弁30(電動)を介して取水槽40に送液される。
取水槽注入切替弁30は、後述する塩素強化注入運転装置60の取水槽注入切替弁制御部62(図11参照)によって切替制御されて取水槽40のA、BおよびC水路に電解液を順次注入するためのものである。
海水電解装置10は、塩素強化注入運転制御に必要な機器として、塩素強化注入運転装置60が内蔵された海水電解装置制御盤51と、海水電解装置制御盤51と接続された放水口残留塩素濃度サンプリング装置52と、取水槽40に設置されるとともに海水電解装置制御盤51と接続された取水槽温度計53とをさらに備える。
次に、海水電解装置10の塩素強化注入運転制御の考え方について、図4を参照して説明する。
放水口残留塩素濃度は、運用上から、週1回程度の放水接合槽150(図1参照)での手分析や、放水口残留塩素濃度サンプリング装置52(図3参照)による連続測定結果から海水電解装置10の定検用整流器14の通電電流値(電解電流値)を決定し、放水口残留塩素濃度をDPD法で0.02~0.04ppmの範囲内になるよう調整を行っている。そのため、通電電流値は、夏季では高く、冬季では低く運用される。
このように、従来では、通電電流値の手動制御によって放水口残留塩素濃度を制御するように運用していたが、前述したように定検中に取水槽40の各水路(以下、「A水路,B水路およびC水路」と称する。)での海水ポンプ運転台数がアンバランス状態となると、以下の現象が発生することが知見として得られている。
塩素強化注入されると、次亜塩素酸ナトリウム溶液は海水より比重が重いため、一旦取水槽40の底部付近に滞留する。各水路に注入される塩素量は注入時間×注入濃度で表されるが、各水路の注入時間および注入濃度は一定であるため、一定量の塩素が均等に注入される。
各水路の海水ポンプ運転台数が異なると、注入された塩素を熱交換器から放水口5へ放出する流量が異なるため、滞留した塩素を放出する時間は、海水ポンプ運転台数が少ない水路ほど長くなり、海水ポンプ運転台数が多い水路ほど短くなる。そのため,1台運転水路では、放水口5に長く塩素が放出される。このとき、1台運転水路から2台運転水路に切り替わると、1台運転水路への塩素注入がなくなっても、取水槽40に滞留した塩素が放水路4に放出され続けている状態で2台運転水路からの塩素放出が始まるため、結果的に放水口5で重畳されて、放水口残留塩素濃度が上昇する現象が生じている。
この現象を回避するために定検用整流器14の通電電流値を低下させると、見掛け上は放水口残留塩素濃度ピークを低下させることができるが、必要量の塩素が注入できなくなるおそれが生じる。
これらの現象は海水温度が低下する時期に生じ易いことが知見として得られており、海中生物の減少に伴う塩素消費絶対量の低下がみられる場合に生じ易い。海水温度が上昇する際に起き難いのは、海中生物やスライムが活発に繁殖を開始しており、それらの除去に必要な塩素が消費され易くなるためであり、結果的に放水口残留塩素濃度は下がり傾向となるためである。
これらの現象は取水槽40の各水路を8時間のインターバル(塩素強化注入インターバル)で切り替えるときに見られており、放水口残留塩素濃度は切替後の約3時間で上昇ピークを迎えている。
そのため、放出される残留塩素濃度の重畳を回避し、各水路から放出される残留塩素量を分散させることにより、放水口残留塩素濃度の上昇を抑制する対策を検討した。
まず、塩素強化注入インターバルについて検討した。
上記の特許文献3の段落0034には、塩素剤または海水電解液の1日当たりの添加時間は30分以上が好ましく24時間添加してもよく、より好ましい添加時間は1~24時間であり、添加は連続添加でもよく間欠添加でもよい旨が記載されている。
そこで、取水槽40は3つの水路に分割されているため、従来は8時間の塩素強化注入インターバルとしていたが、塩素強化注入インターバルを短縮して1回当たりの取水槽40の各水路の塩素の絶対量を少なくして、取水槽40の底部の塩素を排出し易くすることにより、水路切替後の塩素放出継続時間を短縮することとした。
塩素強化注入インターバルの短縮の根拠は、以下に示すとおりである。
塩素強化注入インターバルを2時間、1時間および30分として、放水接合槽150付近に設けた連続サンプリング装置の残留塩素濃度計測装置による指示値を測定した。
なお、注入する塩素の絶対量を少なくすることは防汚効果の低下および塩素注入開始時の海水成分による塩素分解効果により防汚効果がなくなるおそれがあるため、塩素強化注入インターバルの下限値は30分とした。
海水ポンプの運転条件として、以下の条件で検証を行った。
A水路:原子炉補機冷却水ポンプ41運転中、タービン補機冷却水ポンプ42運転中
B水路:原子炉補機冷却水ポンプ41運転中
C水路:原子炉補機冷却水ポンプ41運転中
8時間の塩素強化注入インターバル(8時間注入)では、図5に示すように、C水路(1台運転水路)からA水路(2台運転水路)への切替後は、C水路(1台運転水路)から漸減しながら塩素が放出されるが、塩素注入が開始されたA水路(2台運転水路)から放出される塩素が重畳して大きなピークを形成することが分かる。
また、B水路(1台運転水路)からC水路(1台運転水路)への切替後の約3時間でピークを形成したのちに漸減する傾向がみられており、放水口残留塩素濃度は安定しないことが分かる。
2時間の塩素強化注入インターバル(2時間注入)では、図6に示すように、C水路(1台運転水路)からA水路(2台運転水路)への切替後は、C水路(1台運転水路)から漸減しながら塩素が放出されるが、塩素注入が開始されたA水路(2台運転水路)から放出される塩素が重畳しているが、C水路(1台運転水路)の放水口残留塩素濃度ベース値(安定時の放水口残留塩素濃度の値)を高い状態とならないようにコントロールできるため、A水路(2台運転水路)の放水口残留塩素濃度ピーク値はC水路(1台運転水路)の放水口残留塩素濃度ベース値と重畳したがピーク到達点を抑制することができた。
1時間の塩素強化注入インターバル(1時間注入)では、図7に示すように、A~C水路の3水路分の放水口残留塩素濃度が重畳されるため、却って放水口残留塩素濃度ピーク値が高い状態となり、8時間の塩素強化注入インターバルの放水口残留塩素濃度ピーク値とさほど変わらなかった。
30分の塩素強化注入インターバル(30分注入)では、図8に示すように、放水口残留塩素濃度ピークの発生は解消されず、放水口残留塩素濃度ベース値は低いままとなった。
この原因としては、通電電流値を増やせば、C水路(1台運転水路)の放水口残留塩素濃度ベース値の上昇によってA水路(2台運転水路)の放水口残留塩素濃度ピーク到達点が高くなると考えられる。
このように、塩素強化注入インターバルを短縮することにより、各水路から放出される放水口残留塩素濃度ベース値を抑えることで、重畳が起こっても放水口残留塩素濃度ピーク値を抑制することが可能となるため、通電電流値を大きく低下させなくても放水口残留塩素濃度ベース値を安定させた上で放水口残留塩素濃度ピーク値を抑制することが可能となることが分かった。
そこで、塩素強化注入インターバルを2時間とし、そのうえで放水口残留塩素濃度ベース値を一定制御とするよう海水電解装置10の定検用整流器14の通電電流値を自動調整することについて検討した。
まず、図9に示す実測データおよび図10に示す放水口残留塩素濃度を入力とした定検用整流器電流制御について説明する。
(1)定検用整流器電流制御の目的
放水口残留塩素濃度は、協定値が決まっており、検出限界(DPD法による手分析において0.05ppm)以下にする必要がある。このため、1週間に1度手動によるサンプリングを行い、放水口残留塩素濃度を協定値以下とするように通電電流値を決定し、手動で調整を行っている。
その際、海洋条件の変化により海中生物やスライムの発生が異なると塩素消費量も異なるため、海水温度が一定であっても必ずしも放水口残留塩素濃度が一定とならない可能性があるので、自動制御により海洋条件に合った通電電流値を自動制御する必要がある。
(2)定検用整流器電流制御の入力条件についての整理
通電電流値は、現状ではワンポイントの手分析結果により通電電流設定値を決定し、例えば1週間を通してこの通電電流設定値で運用しているため、海中生物の繁茂状態や海水温度の変化等の海洋条件が変わると、必ずしも最適な通電電流値ではなくなる可能性があった。
手分析に比較し、連続サンプリング装置では海洋条件の変化に伴う残留塩素濃度がリアルタイムに出力されるため、通電電流値設定の入力条件として、より現実に即した定検用整流器電流制御が可能となる。よって、制御対象は、残留塩素濃度として、安定時の放水口残留塩素濃度の値(放水口残留塩素濃度ベース値)を制御対象とする定検用整流器電流制御とした。
(3)定検用整流器電流制御の考え方
図9(a),(b)に、放水口残留塩素濃度ベース値が現れる時期および海水温度の低下時期の放水口残留塩素濃度変化グラフの一例を示す。
実測データ期間中は、取水槽40の各水路間の海水ポンプアンバランス運転(以下、「取水槽水路間海水ポンプアンバランス運転」と称する。)が発生している状態である。
放水口残留塩素濃度ベース値と放水口残留塩素濃度ピーク値との関係性について説明する。
図9(a)に示す実測データによれば、海水温度が最高値となる8月では、通電電流170Aで放水口残留塩素濃度ベース値は約0.004ppmとなっている。その後、9月1日からは、海水温度が低下してきており、放水口残留塩素濃度ベース値は漸次上昇傾向となっている。
また、図9(b)に示す実測データによれば、10月15日からの海水温度の低下に伴い放水口残留塩素濃度ベース値が徐々に高くなっていることが確認され、10月19日には海水温度が11時間で約0.5℃程度の低下が発生して放水口残留塩素濃度ピーク値が顕著に高くなった。また、放水口残留塩素濃度ベース値が上昇したら放水口残留塩素濃度ピーク値も上昇する傾向がみられる。
以上の実測データから、放水口残留塩素濃度ベース値が上昇すると放水口残留塩素濃度ピーク値の上昇量が大きくなる傾向があることが分かる。
ただし、海水温度と放水口残留塩素濃度ピークの発生との関係性に着目してみると、海水温度は細かく変動しているが、放水口残留塩素濃度ピークの発生は規則性がない。
まとめると、海水温度低下→放水口残留塩素濃度ベース値上昇は強い相関があり、放水口残留塩素濃度ベース値上昇→放水口残留塩素濃度ピーク値上昇も強い相関があるが、海水温度低下→放水口残留塩素濃度ピーク値上昇は比較的弱い相関であることが分かった。
よって、放水口残留塩素濃度ピーク値上昇は放水口残留塩素濃度ベース値との相関性が大きいため、放水口残留塩素濃度ベース値に着目すればよいことが結論付けられる。
以上、海水温度低下、海中生物発生状況、放水口残留塩素濃度ベース値および海水ポンプ運転状況の各パラメータ変化で放水口残留塩素濃度ピーク発生の有無が考えられたが、そのうちの放水口残留塩素濃度ベース値が放水口残留塩素濃度ピーク発生に影響を与えることが分かったとともに制御が容易であるため、放水口残留塩素濃度ベース値を制御対象とする。
なお、放水口残留塩素濃度ベース値の制御目標値は、季節要因や海洋条件に変化が生じるが、例えば、海水温度が低下傾向になる直前の放水口残留塩素濃度ベース値(上述した実測データでは0.004ppm)とする。
次に、海水温度が低下傾向になる直前の放水口残留塩素濃度ベース値を制御目標値とした定検用整流器電流制御の効果について、図10を参照して説明する。
海水温度の低下による放水口残留塩素濃度ベース値の上昇+海水ポンプ運転台数1→2台切替後、放水口残留塩素濃度ピーク発生の遅れ時間が2時間であることを考慮して、放水口残留塩素濃度ベース値が制御目標値(=0.004ppm)を上回っていたら通電電流値を10A下げる制御を行う。
これにより、図10の右側に示すように、次に海水ポンプ運転台数が1台から2台に切り替わるまでに通電電流値を下げられるため、その後の放水口残留塩素濃度ピーク値の上昇量を抑制することができる。
海水温度が上昇する場合は、この逆の制御となる。
次に、本発明の一実施例による塩素強化注入運転装置60について、図11~15を参照して説明する。
塩素強化注入運転装置60は、海水ポンプ運転台数の1→2台以上切替移行パターン(1台から2台以上の切替行パターン)が発生した場合、その時間(発生検出時間)を記憶し、その後に2台以上運転水路(海水ポンプ運転台数が2台以上の水路)が取水槽注入切替弁30によって閉じられてから2時間後の放水口残留塩素濃度ベース値を取得して放水口残留塩素濃度ベース値の制御目標値と比較し、定検用整流器14の通電電流値の上げ下げ制御を行うものとする。
なお、1→2台以上切替移行パターン(すなわち、取水槽水路間海水ポンプアンバランス運転)が解消しているならば、制御を停止する。
塩素強化注入運転装置60は、図11に示すように、海水ポンプ運転信号部61と、取水槽注入切替弁制御部62と、ベース値制御トリガ設定部63と、放水口残留塩素濃度ベース値取得・比較制御部64とを具備する。
ここで、海水ポンプ運転信号部61は、以下の条件が成立していることを前提に制御を行う。
(条件1)取水槽注入切替弁30の切替え順序がA水路→B水路→C水路→A水路の順となっている。
(条件2)3つの水路のうち循環水ポンプ43を除く海水ポンプ運転台数が0台である水路は1つの水路のみとする。
具体的には、海水ポンプ運転信号部61は、図12に示すように、循環水ポンプ43を除く各水路の海水ポンプ運転台数を記憶する(ステップS11,S21,S31)とともに、各水路の海水ポンプ運転台数をモニタする。
自水路の海水ポンプ運転台数が0台であれば、自水路の海水ポンプ運転台数の記憶をバイパスして、自水路の海水ポンプ運転台数のモニタを停止する(S12~S14,S22~S24,S32~S34)。
自水路の海水ポンプ運転台数が1台であれば、一つ先の切替対象の水路(例えば自水路がA水路であればB水路を指す。以下では「一つ先切替対象水路」と称する。)の海水ポンプ運転台数を把握し、一つ先切替対象水路の海水ポンプ運転台数が1台であれば「問題無し」と判定し、一方、一つ先切替対象水路の海水ポンプ運転台数が2台以上であれば「取水槽水路間海水ポンプアンバランス運転」と判定する(S15~S18,S25~S28,S35~S38,S41)。
自水路の海水ポンプ運転台数が2台以上であれば、そのままとする(S19,S29,S39)。
一つ先切替対象水路の海水ポンプ運転台数が0台であれば、二つ先の切替対象の水路(例えば自水路がA水路であればC水路を指す。以下では「二つ先切替対象水路」と称する。)の海水ポンプ運転台数を把握し、二つ先切替対象水路の海水ポンプ運転台数が1台であれば「問題無し」と判定し、一方、二つ先切替対象水路の海水ポンプ運転台数が2台以上であれば「取水槽水路間海水ポンプアンバランス運転」と判定する(S15~S18,S25~S28,S35~S38,S41)。
海水ポンプ運転信号部61は、以上の判定を示す海水ポンプ運転判定信号を取水槽注入切替弁制御部62に出力する。
取水槽注入切替弁制御部62は、海水ポンプ運転信号部61から入力される海水ポンプ運転判定信号に応じて、図13に示すように、自水路の海水ポンプ運転台数が0台であれば、自水路の取水槽注入切替弁30の全閉信号を発信して、自水路の取水槽注入切替弁30が開かれることを阻止する(ステップS111,S121,S132)。
これは、運転していない水路に塩素が不必要に注入され、海水ポンプ再起動時に高濃度の塩素が放水口に放出されることを防止するためのインターロックである。
また、取水槽注入切替弁制御部62は、外部から定検用電解槽13の通電開始信号が入力されると、海水ポンプ運転信号部61から入力される海水ポンプ運転判定信号に基づいて取水槽注入切替弁30の開閉制御を行う。
すなわち、A水路の取水槽注入切替弁30が閉じられていると、B,C水路取水槽注入切替弁制御サブルーチンを起動して、BおよびC水路の取水槽注入切替弁30を2時間インターバルで交互に開閉させる(ステップS112)。
B水路の取水槽注入切替弁30が閉じられていると、AおよびC水路取水槽注入切替弁制御サブルーチンを起動して、CおよびA水路の取水槽注入切替弁30を2時間インターバルで交互に開閉させる(ステップS122)。
C水路の取水槽注入切替弁30が閉じられていると、AおよびB水路取水槽注入切替弁制御サブルーチンを起動して、AおよびB水路の取水槽注入切替弁30を2時間インターバルで交互に開閉させる(ステップS132)。
なお、全水路が海水ポンプ1台以上で運転されている場合は、A、BおよびC水路取水槽注入切替弁制御サブルーチンを起動して、A、BおよびC水路の取水槽注入切替弁30をA水路の取水槽注入切替弁30→B水路の取水槽注入切替弁30→C水路の取水槽注入切替弁30→A水路の取水槽注入切替弁30の順に2時間インターバルで開閉させる(ステップS141)。
ベース値制御トリガ設定部63は、1→2台以上切替移行パターンと取水槽水路間海水ポンプアンバランス運転発生とのANDの条件が成立すると放水口残留塩素濃度ピークが発生するため、放水口残留塩素ピーク値を抑制するための制御開始時間(発生検出時間)を記憶するためのものである。
なお、ベース値制御トリガ設定部63の動作パターンは、1水路注入停止時および全水路注入時の2つに分かれ、2台運転水路の取水槽注入切替弁30が全閉されてから2時間後に現れる安定した放水口残留塩素濃度ベース値を取得する。
具体的には、図14に示すように、取水槽注入切替弁制御部62でB,C水路取水槽注入切替弁制御サブルーチンが起動される(ステップS211)とともに海水ポンプ運転信号部61で「B水路1台運転およびC水路2台以上運転」が検出される(ステップS212)と、C水路(2台以上運転)の取水槽注入切替弁30が全閉された時間を記憶し(S213)、2時間の塩素強化注入タイマを起動させたのち(ステップS261)、C水路の取水槽注入切替弁30が全閉された2時間後の放水口残留濃度ベース値を取得させるための放水口残留濃度ベース値取得トリガ信号を放水口残留塩素濃度ベース値取得・比較制御部64に出力する(ステップS262)。
取水槽注入切替弁制御部62でC,A水路取水槽注入切替弁制御サブルーチンが起動される(ステップS221)とともに海水ポンプ運転信号部61で「C水路1台運転およびA水路2台以上運転」が検出される(ステップS222)と、A水路(2台以上運転)の取水槽注入切替弁30が全閉された時間を記憶し(S223)、2時間の塩素強化注入タイマを起動させたのち(ステップS261)、A水路の取水槽注入切替弁30が全閉された2時間後の放水口残留濃度ベース値を取得させるための放水口残留濃度ベース値取得トリガ信号を出力する(ステップS262)。
取水槽注入切替弁制御部62でA,B水路取水槽注入切替弁制御サブルーチンが起動される(ステップS231)とともに海水ポンプ運転信号部61で「A水路1台運転およびB水路2台以上運転」が検出される(ステップS232)と、B水路(2台以上運転)の取水槽注入切替弁30が全閉された時間を記憶し(S233)、2時間の塩素強化注入タイマを起動させたのち(ステップS261)、B水路の取水槽注入切替弁30が全閉された2時間後の放水口残留濃度ベース値を取得させるための放水口残留濃度ベース値取得トリガ信号を出力する(ステップS262)。
取水槽注入切替弁制御部62でA,B,C水路取水槽注入切替弁制御サブルーチンが起動される(ステップS241)とともに海水ポンプ運転信号部61で「B水路1台運転およびC水路2台以上運転」、「C水路1台運転およびA水路2台以上運転」または「A水路1台運転およびB水路2台以上運転」が検出される(ステップS212,S222,S232)と、2台以上運転水路の取水槽注入切替弁30が全閉された時間を記憶し(S251)、2時間の塩素強化注入タイマを起動させたのち(ステップS261)、2台以上運転水路の取水槽注入切替弁30が全閉された2時間後の放水口残留濃度ベース値を取得させるための放水口残留濃度ベース値取得トリガ信号を出力する(ステップS262)。
放水口残留塩素濃度ベース値取得・比較制御部64は、定検用整流器14の通電電流値の1回の制御値(以下、「通電電流制御値」と称する。)を10Aとし、通電電流上限値を180Aとするとともに通電電流下限値を110A(すなわち、海水温度が低下する時期の通電電流値の調整幅を70A)として、2台以上運転水路の取水槽注入切替弁30が全閉された2時間後の放水口残留濃度ベース値に基づいて定検用整流器14の通電電流値の制御を行う。
具体的には、図15に示すように、ベース値制御トリガ設定部63から放水口残留濃度ベース値取得トリガ信号が入力されると(ステップS311)、出力電流設定器15から定検用整流器14の通電電流値を取得するとともに、放水口残留塩素濃度サンプリング装置52から放水口残留塩素濃度ベース値を取得して、取得した通電電流値および放水口残留塩素濃度ベース値を記憶する(ステップS312)。
また、放水口残留塩素濃度ベース値取得・比較制御部64は、取得した放水口残留塩素濃度ベース値と制御目標値(=0.004ppm)との比較処理を行う(ステップS313)。
その結果、取得した放水口残留塩素濃度ベース値が制御目標値と同一であると、定検用整流器14の通電電流値をそのままとする(ステップS314)。
一方、取得した放水口残留塩素濃度ベース値が制御目標値よりも大きいと、取得した通電電流値が通電電流下限値(=110A)か否かを調べる(ステップS315)。
その結果、取得した通電電流値が通電電流下限値(=110A)以上であると、通電電流値を通電電流制御値(=10A)ほど下げるように指示する通電電流値下げ指示信号を出力電流設定器15に出力する(ステップS316)。
これにより、定検用整流器14の通電電流値が出力電流設定器15によって10Aほど下げられる。
一方、取得した通電電流値が通電電流下限値(=110A)であると、定検用整流器14の通電電流値をそのままとする(ステップS314)。
また、ステップS313において取得した放水口残留塩素濃度ベース値が制御目標値よりも小さいと、取得した通電電流値が通電電流上限値(=180A)か否かを調べる(ステップS317)。
その結果、取得した通電電流値が通電電流上限値(=180A)以下であると、通電電流値を通電電流制御値(=10A)ほど上げるように指示する通電電流値上げ指示信号を出力電流設定器15に出力する(ステップS318)。
これにより、定検用整流器14の通電電流値が出力電流設定器15によって10Aほど上げられる。
一方、取得した通電電流値が通電電流上限値(=180A)であると、定検用整流器14の通電電流値をそのままとする(ステップS314)。
放水口残留塩素濃度ベース値取得・比較制御部64は、以上の動作を繰り返し行って、水路間での運転台数のアンバランス状態が継続中は常に放水口残留塩素濃度ベース値を監視して定検用整流器14の通電電流値の制御を行う。
これにより、放水口残留塩素濃度ベース値を一定にするよう制御できるため、効果的かつ結果的に放水口残留塩素濃度ピーク値を抑制することができる。
なお、以上では、塩素強化注入インターバルを2時間として説明したが、発電所の水路面積および海水ポンプ流量および海水条件により、2時間以外としてもよい。
また、通電電流値、遅延時間および制御目標値は、実機データの運転データを採取して決定するものであるから、ここで挙げた数値に汎用性はなく、発明者で確認した固有のものである。
次に、副次的効果として、塩素強化注入インターバルを2時間で運用するメリットについて説明する。
海中生物は海水温度により繁殖が変化することについては上述したが、日中太陽光が海面に照射されてもプランクトン類が繁殖するため、海水温度に関らないことも予想される。
塩素強化注入インターバルが2時間であれば、日中も頻繁に切り替られることになり、8時間時と比べある水路に日中注入されないことはなく、効果的な防汚効果が期待できる。
また、放水口残留塩素濃度変化が平坦化できれば,一層の防汚効果を得るため通電電流値の基準値を上昇させることができ、防汚効果の向上に寄与できる。ちなみに、復水器や熱交換器細管などに強力に付着するフジツボ類などの除去については、知見により0.02ppm程度の放水口残留塩素濃度で制御する必要があり、制御目標値は0.03ppm±0.01ppm程度で通年運用できれば、効果的であることが得られている。
以上、本発明について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても、本発明に含まれる。
例えば、定検用電解槽13と2つの電解槽16としているが、2つの電解槽16だけの場合でもよく、脱気槽19は電解液受槽と読み替えてもかまわない。
また、コストの観点を無視すれば塩素強化注入ラインの切替により一時的に注入ポンプ23の出口側が締切運転となることを防止するために、注入ポンプ23の最小流量を脱気槽19に導くミニマムフローラインを設けてもよい。
また、上述したとおり、塩素強化注入タイマの設定は例として挙げており、他の設定であっても同様に本発明に含まれる。
1 海
2 取水口
3 取水路
4 放水路
5 放水口
10 海水電解装置
11 海水取水ポンプ
12 渦巻き式ストレーナ
13 定検用電解槽
14 定検用整流器
15 出力電流設定器
16 電解槽
17 整流器
18 出力電流設定器
19 脱気槽
20 液位計
21 脱気槽液位調節弁
22 送風機
23 注入ポンプ
24 電解槽流量スイッチ付流量計
25 取水槽注入流量調節弁前弁
26 取水口流量スイッチ付流量計
27 各取水口注入流量調節弁
28 取水槽流量スイッチ付流量計
29 取水槽注入流量調節弁
30 取水槽注入切替弁
40 取水槽
41 原子炉補機冷却水ポンプ
42 タービン補機冷却水ポンプ
43 循環水ポンプ
51 海水電解装置制御盤
52 放水口残留塩素濃度サンプリング装置
53 取水槽温度計
60 塩素強化注入運転装置
61 海水ポンプ運転信号部
62 取水槽注入切替弁制御部
63 ベース値制御トリガ設定部
64 放水口残留塩素濃度ベース値取得・比較制御部
110 復水器
120 補機冷却水熱交換器
130 放水槽
140 補機海水系放水庭
150 放水接合槽
S11~S18,S21~S28,S31~S38,S41,S111,S112,S121,S122,S131,S132,S141,S211~S213,S221~S223,S231~S233,S241,S251,S261,S262,S311~S318 ステップ

Claims (8)

  1. 海水を原料として製造した次亜塩素酸ナトリウム溶液を複数の水路に分割された取水槽(40)に注入する海水電解装置(10)に用いるための塩素強化注入運転装置(60)であって、
    前記海水電解装置が、
    前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を製造するための電解槽と、
    前記電解槽に接続された整流器と、
    前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を前記取水槽の前記複数の水路に順次注入するための取水槽注入切替弁(30)とを備え、
    前記取水槽が、前記各水路に複数台の海水ポンプを備え、
    前記塩素強化注入運転装置が、
    前記複数の水路のうち前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が前記海水ポンプの運転台数が1台の水路から2台以上の水路に前記取水槽注入切替弁によって切り替えられたことを示す1→2台以上切替移行パターンの発生を検出するための切替移行パターン発生検出手段と、
    前記切替移行パターン発生検出手段によって前記1→2台以上切替移行パターンの発生が検出された発生検出時間を記憶し、該発生検出時間後に前記複数の水路のうち前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が前記2台以上の水路以外の水路に前記取水槽注入切替弁によって切り替えられてから所定の遅れ時間後の放水口残留塩素濃度ベース値を取得し、該取得した放水口残留塩素濃度ベース値を制御目標値と比較して、前記整流器の通電電流値を制御するための通電電流値制御手段と、
    を具備することを特徴とする、塩素強化注入運転装置。
  2. 前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が、前記取水槽注入切替弁によって2時間のインターバルで順次切り替えられることを特徴とする、請求項1記載の塩素強化注入運転装置。
  3. 前記通電電流値制御手段が、
    前記1→2台以上切替移行パターンの発生が検出されるとともに前記遅れ時間後の前記放水口残留塩素濃度ベース値が前記制御目標値よりも大きいと、前記通電電流値を通電電流制御値だけ下げ、
    前記1→2台以上切替移行パターンの発生が検出されるとともに前記遅れ時間後の前記放水口残留塩素濃度ベース値が前記制御目標値よりも小さいと、前記通電電流値を前記通電電流制御値だけ上げる、
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の塩素強化注入運転装置。
  4. 前記制御目標値が、海水温度が低下傾向になる直前の放水口残留塩素濃度ベース値であることを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の塩素強化注入運転装置。
  5. 前記複数の水路が、3つの水路であり、
    前記海水電解装置が、該海水電解装置が設置された設備の定検中に前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を製造して前記取水槽に注入するための定検用電解槽(13)を備え、
    前記海水ポンプが、前記定検中に前記取水槽から補機冷却水熱交換器(120)に冷却水を供給するための6台の原子炉補機冷却水ポンプ(41)および3台のタービン補機冷却水ポンプ(42)であり、
    前記3つの水路の各水路に、2台の前記原子炉補機冷却水ポンプおよび1台の前記タービン補機冷却水ポンプが備えられ、
    前記整流器が、前記定検用電解槽に接続された定検用整流器(14)である、
    ことを特徴とする、請求項1乃至4いずれかに記載の塩素強化注入運転装置。
  6. 海水を原料として製造した次亜塩素酸ナトリウム溶液を3つの水路に分割された取水槽(40)に注入する海水電解装置(10)に用いるための塩素強化注入運転方法であって、
    前記海水電解装置が、
    前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を製造するための電解槽と、
    前記電解槽に接続された整流器と、
    前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を前記取水槽の前記3つの水路に順次注入するための取水槽注入切替弁(30)とを備え、
    前記取水槽が、前記各水路に複数台の海水ポンプを備え、
    前記塩素強化注入運転方法が、
    前記3つの水路のうち前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が前記海水ポンプの運転台数が1台の水路から2台以上の水路に前記取水槽注入切替弁によって切り替えられたことを示す1→2台以上切替移行パターンの発生を検出するための第1のステップと、
    前記1→2台以上切替移行パターンの発生が検出された発生検出時間を記憶する第2のステップと、
    前記発生検出時間後に前記3つの水路のうち前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が前記2台以上の水路以外の水路に前記取水槽注入切替弁によって切り替えられてから所定の遅れ時間後の放水口残留塩素濃度ベース値を取得する第3のステップと、
    前記取得した放水口残留塩素濃度ベース値を制御目標値と比較して前記整流器の通電電流値を制御するための第4のステップと、
    を具備することを特徴とする、塩素強化注入運転方法。
  7. 前記次亜塩素酸ナトリウム溶液を注入する水路が、前記取水槽注入切替弁によって2時間のインターバルで順次切り替えられることを特徴とする、請求項6記載の塩素強化注入運転方法。
  8. 前記第4のステップにおいて、
    前記第2のステップで前記1→2台以上切替移行パターンが検出されるとともに、前記第3のステップで取得された前記遅れ時間後の前記放水口残留塩素濃度ベース値が前記制御目標値よりも大きいと、前記通電電流値を通電電流制御値だけ下げ、
    前記第2のステップで前記1→2台以上切替移行パターンが検出されるとともに、前記第3のステップで取得された前記遅れ時間後の前記放水口残留塩素濃度ベース値が前記制御目標値よりも小さいと、前記通電電流値を前記通電電流制御値だけ上げる、
    ことを特徴とする、請求項6または7記載の塩素強化注入運転方法。
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