JP7079510B2 - エピジチオジオキソピペラジン化合物もしくはその誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩を含む、肺動脈高血圧の予防又は治療用薬学的組成物 - Google Patents

エピジチオジオキソピペラジン化合物もしくはその誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩を含む、肺動脈高血圧の予防又は治療用薬学的組成物 Download PDF

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Description

本発明は、エピジチオジオキソピペラジン(epidithiodioxopiperazine;ETP)化合物もしくはその誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩を含む、肺動脈高血圧の予防又は治療用薬学的組成物に関する。
肺動脈は全身を巡った血液を酸素供給のために右心室から肺に送り出す動脈であり、安静時平均肺動脈圧が25mmHg以上、運動時平均肺動脈圧が30mmHgであれば肺動脈高血圧と定義される。肺動脈高血圧は、明確な原因が判明していない場合の「特発性肺動脈高血圧」と、特定原因の疾患により二次的に発生する特定疾患「関連肺動脈高血圧」に分けられる。後者の場合、遺伝に関連する家族性肺動脈高血圧、膠原血管疾患(全身性硬化症、全身性エリテマトーデスなど)、門脈高血圧、HIV感染、先天性心臓疾患などの疾患により発生し、食欲抑制剤、コカインなどの薬物や毒素により発生することもある。これら特定疾患関連肺動脈高血圧は、特発性肺動脈高血圧と自然経過、組織病理学的所見、治療に対する反応などが大きく異ならない。特発性肺動脈高血圧は、女性の罹患率が男性の1.7倍高く、あらゆる年齢で発生し得るが、20~30代に多い。約7%の患者において家族歴が見られるが、それにはBMPR2遺伝子の突然変異が関連しており、常染色体優性遺伝する様相を呈する。
肺動脈高血圧患者には、息詰まり(呼吸困難)、卒倒、めまい、末梢浮腫(例えば、下肢浮腫)、無気力、食欲減退、心拍数増加、頭痛、前胸部痛、青色症などの症状が発生し得る。また、手足の指が寒さで冷たくなり、青色に変色するレイノー現象を伴うことがある。肺動脈高血圧患者の場合、初期には喘息や過度なストレスの影響などと誤診されることが多く、正しく診断されるまでに呼吸困難発生後平均2.5年を要する。
肺動脈高血圧の治療のために、バルーン心房中隔裂開術、肺移植術、心肺移植術などの外科的手術を行うこともあるが、費用が高いだけでなく、リスクを甘受する必要があることから、薬物治療が好まれる。現在、肺動脈高血圧治療のための薬物として一般的な血管拡張剤が用いられているが、ほとんどの血管拡張剤はカルシウムチャネル遮断剤であり、カルシウムチャネル遮断剤は肺動脈高血圧において十分な効果を発揮できないことが多く、投与による副作用も多いので、適用困難なことが多い。よって、肺動脈高血圧に効果的な治療剤が求められている。
韓国登録特許第1633975号公報 米国特許出願公開第2006/0083772号明細書
Eric J Topol著、Textbook of Interventional Cardiology、Saunders Company、1994 Blindt et al.、1999、Int.J.Artif.Organs、22:843-853
本発明者らは、エピジチオジオキソピペラジン環に分子内ジスルフィド結合を有するエピジチオジオキソピペラジン化合物又はその誘導体が実験動物モデルにおいて肺動脈高血圧の症状を緩和することを確認し、本発明を完成するに至った。
本発明は、エピジチオジオキソピペラジン(epidithiodioxopiperazine)環に分子内ジスルフィド結合を有するエピジチオジオキソピペラジン化合物もしくはその誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩を含む、肺動脈高血圧の予防又は治療用薬学的組成物を提供することを目的とする。
本発明のエピジチオジオキソピペラジン(epidithiodioxopiperazine;ETP)化合物又はその誘導体を含む薬学的組成物は、MCTにより肺動脈高血圧を誘発したラットモデルにおいて、肺動脈血管壁の肥厚を効果的に抑制することにより、肺動脈高血圧を予防又は治療することができるので、心臓、特に右心室の肥大を防止することができる。
対照群、モノクロタリン(Monocrotaline;MCT)投与群、及びMCT投与後に5,7-ジメチル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(5,7-dimethyl-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,A-2)を投与した実験群から摘出した心臓をH&E染色した結果を拡大して示す図である。 対照群、MCT投与群、及びMCT投与後に各用量のA-2を投与した実験群から摘出した心臓の左心室及び隔膜の総質量に対する右心室の質量比を比較して示す図である。 対照群、MCT投与群、及びMCT投与後に各用量のA-2を投与した実験群から摘出した肺動脈血管壁の平均厚さを比較して示す図である。 対照群、MCT投与群、並びにMCT投与後に2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,A-1)、4,5,7-トリメチル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(4,5,7-trimethyl-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,A-3)、及び7-(4-メトキシベンジル)-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(7-(4-methoxybenzyl)-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,A-6)を投与した実験群から摘出した全心臓及び右心室の形態及び大きさを比較して示す図である。 対照群、MCT投与群、並びにMCT投与後にA-1、A-3及びA-6をそれぞれ6μg投与した実験群から摘出した心臓の総質量(上)、並びに左心室及び隔膜の総質量に対する右心室の質量比(下)を比較して示す図である。 対照群、MCT投与群、並びにMCT投与後にA-1、A-3、5,7-ジアリル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(5,7-diallyl-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,A-5)、及びA-6をそれぞれ6μg投与した実験群から摘出した心臓をH&E染色した結果を拡大して示す図である。 対照群、MCT投与群、並びにMCT投与後にA-1、A-3、A-5及びA-6をそれぞれ6μg投与した実験群から摘出した肺動脈血管壁の平均厚さを比較して示す図である。
本発明は、エピジチオジオキソピペラジン(epidithiodioxopiperazine)環に分子内ジスルフィド結合を有する、化学式(1)で表されるエピジチオジオキソピペラジン化合物もしくはその誘導体、又はそれらの薬学的に許容される塩を含む、肺動脈高血圧の予防又は治療用薬学的組成物を提供する。
Figure 0007079510000001
化学式(1)において、R~Rはそれぞれ独立して水素、C1~C6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)もしくはアルキニル(alkynyl)、又はC1~C6のアルコキシで置換されたベンジルである。
具体的には、R~Rはそれぞれ独立して水素、メチル、ブチル、プロニル又はメトキシベンジルであるが、これらに限定されるものではない。
本発明は、エピジチオジオキソピペラジン環に分子内ジスルフィド結合を有する一連の合成小分子化合物がそれに含まれる分子内ジスルフィド結合により肺動脈高血圧治療効果を発揮することを見出したことに基づくものである。具体的には、本発明者らは、前記肺動脈高血圧治療に関与する中心的な作用機序を確認すべく鋭意研究を重ねた結果、合成小分子エピジチオジオキソピペラジン誘導体である2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン、5,7-ジメチル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン、4,5,7-トリメチル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン、及び7-(4-メトキシベンジル)-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオンが肺動脈高血圧に対して優れた治療効果を有することを確認した。それに対して、それらと同様にジオキソピペラジン環を含むものの、分子内ジスルフィド結合の代わりに2つのチオール基を有する還元型誘導体においては、肺動脈高血圧治療効果を有さないことを確認したので、分子内ジスルフィド結合を含むエピジチオジオキソピペラジン誘導体であれば、置換基の種類に関係なく肺動脈高血圧治療効果を有するといえる。
前記肺動脈高血圧は肺の動脈と心臓の右側に影響を与える高血圧の一種であり、安静時平均肺動脈圧が25mmHg以上、運動時平均肺動脈圧が30mmHgであれば肺動脈高血圧と定義される。
一形態の肺動脈高血圧において、肺動脈と呼ばれる肺内の小さな動脈や毛細血管が狭くなったり、詰まったり、損傷することがあり、それらは肺を通過する血液の流れを困難にし、肺動脈内の圧力を上昇させる。そうすると、圧力が加えられることにより、右心房の下側(lower right chamber,右心室;right ventricle)において肺を通過した血液のポンピングが困難になり、結局は心臓の筋肉が弱まり、機能を失うことになる。
他の形態の肺動脈高血圧においては、悪化を続け、時には致命的な事態となる。ある形態の肺動脈高血圧は完治できないとしても、それに対する治療は、症状を軽減し、生活の質を改善できるようにする。
前記肺動脈高血圧を特異的に治療するための薬物はいまだ見出されておらず、その薬物治療には短期作用型血管拡張剤、カルシウムチャネル遮断剤などの一般的な血管拡張剤が用いられるが、短期作用型血管拡張剤に有意に反応するケースは診断患者の約10%以下と非常に少なく、カルシウムチャネル遮断剤も同様に反応しないケースがあり、反応したとしても薬物投与による副作用が多いため、投与が制限される現状である。このように、肺動脈高血圧は一般の血管疾患とはその治療機序が異なるので、適用できる薬物の種類は非常に限られており、血管疾患に効果を有する薬物であっても、肺動脈高血圧の治療にも効果を有するとは予測されない。
前記エピジチオジオキソピペラジン化合物の誘導体とは、活性を示す母核としてエピジチオジオキソピペラジン環を含む化合物を意味する。前記誘導体には、化学式(2)で表される化合物の環のNH基又はCH基が当該技術分野で公知の様々な種類の置換基で置換された化合物や、通常の技術者に周知の複数の化合物を結合させた構造を有する化合物が含まれてもよいが、これらに限定されるものではない。化学式(2)の化合物構造の改変、置換は、例えば次の過程により当業者が容易に行うことができる。
Figure 0007079510000002
例えば、前記エピジチオジオキソピペラジン化合物の誘導体は、化学式(2)~(7)で表される化合物のいずれかである。
Figure 0007079510000003
Figure 0007079510000004
Figure 0007079510000005
Figure 0007079510000006
Figure 0007079510000007
Figure 0007079510000008
化学式(2)~(7)の化合物は、公知の方法により、当業者が合成して用いることができる。具体的な合成方法としては、特許文献1に開示されている方法を参照した。
本発明の一実施例においては、前述したように合成された一連の分子内ジスルフィド結合を含むエピジチオジオキソピペラジン誘導体のうち、2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,化学式(2))、5,7-ジメチル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(5,7-dimethyl-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,化学式(3))、4,5,7-トリメチル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(4,5,7-trimethyl-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,化学式(4))、5,7-ジアリル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(5,7-diallyl-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,化学式(5))、及び7-(4-メトキシベンジル)-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(7-(4-methoxybenzyl)-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,化学式(6))の肺動脈高血圧治療効果が確認された。具体的には、モノクロタリンを投与して肺動脈高血圧を誘導した実験動物に化学式(2)~(6)の化合物を投与すると、肺動脈高血圧モデルに現れる著しい右心室肥大及び肺動脈内膜肥厚が正常と同等レベルに減少することが確認された。これは、前記分子内ジスルフィド結合により得られる効果であり、分子内ジスルフィド結合を含み、化学式(2)~(6)の化合物と同じ母核構造を有し、環の窒素及び/又は炭素原子上において類似した性質の置換基で置換されただけの化学式(7)の化合物も同等の効果を有することは当業者にとって自明である。
前記エピジチオジオキソピペラジン化合物又はその誘導体は、天然供給源から分離してもよく、天然供給源から得て化学的改質により作製してもよく、当業者が公知の製造方法を参考にして化学的に合成して作製してもよく、商業的に購入して用いてもよい。前記エピジチオジオキソピペラジン化合物又はその誘導体は、当該技術分野の公知の方法により菌、その培養液、代謝体などから分離して用いるか、本発明者の先行特許(特許文献1)において記載した作製方法により合成して用いることが好ましい。
本発明の組成物は、PrxIIの細胞内活性を模倣することにより肺動脈高血圧の予防又は治療効果を得ることができるが、具体的な作用機序がそれに限定されるものではない。
本発明のエピジチオジオキソピペラジン化合物又はその誘導体は、薬学的に許容される塩の形態で用いてもよい。また、本発明の化合物又はその誘導体は、単独で又は他の薬学的活性化合物と結合もしくは集合させて用いてもよい。
本発明における「薬学的に許容される塩」とは、前記化合物又は誘導体の望ましい生物学的及び/又は生理学的活性を有し、望ましくない毒物学的効果を最小限に抑えたあらゆる塩を意味する。本発明においては、分子内のジスルフィド結合を含むジケトピペラジン環を保持するものであれば、いかなる種類の塩であってもよい。塩としては、薬学的に許容される遊離酸(free acid)により形成された酸付加塩が有用である。酸付加塩は、通常の方法、例えば化合物を過剰量の酸水溶液に溶解し、その塩を水混和性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトン又はアセトニトリルを用いて沈殿させて作製する。等モル量の化合物及び水中の酸又はアルコール(例えば、グリコールモノメチルエーテル)を加熱し、次に前記混合物を蒸発させて乾燥させるか、又は析出した塩を吸引濾過してもよい。ここで、遊離酸としては、無機酸と有機酸を用いることができ、無機酸としては塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、すず酸などを用いることができ、有機酸としては、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸(maleic acid)、コハク酸、シュウ酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸(fumaric acid)、マンデル酸、プロピオン酸(propionic acid)、クエン酸(citric acid)、乳酸(lactic acid)、グリコール酸(glycollic acid)、グルコン酸(gluconic acid)、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタル酸(glutaric acid)、グルクロン酸(glucuronic acid)、アスパラギン酸、アスコルビン酸、カルボン酸、バニリン酸、ヨウ化水素酸などを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
また、塩基を用いて薬学的に許容される金属塩を形成することができる。アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩は、例えば化合物を過剰量のアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物溶液中に溶解し、溶解しない化合物の塩を濾過して濾液を蒸発、乾燥させて得る。ここで、金属塩としては、特にナトリウム、カリウム又はカルシウム塩を用いることが製薬上好ましいが、これらに限定されるものではない。また、これに対応する銀塩は、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩を好適な銀塩(例えば、硝酸銀)と反応させて得ることができる。
本発明によるエピジチオジオキソピペラジン化合物又はその誘導体の薬学的に許容される塩には、特に断らない限り、存在し得る酸性基又は塩基性基の塩が全て含まれる。例えば、薬学的に許容される塩としては、ヒドロキシ基のナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩などが挙げられ、アミノ基のその他の薬学的に許容される塩としては、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、酢酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)、p-トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)などが挙げられ、当該技術分野で公知の塩の作製方法で製造することができる。
本発明による組成物は、薬学的組成物の製造に通常用いられる適切な担体、賦形剤及び希釈剤をさらに含んでもよい。前記組成物は滅菌されているか、無菌性であり、その溶液も滅菌されているか、無菌性であり、水、緩衝剤、等張剤、又は動物もしくはヒトに適用してもアレルギー又はその他の有害な反応を起こさない、当該技術分野の通常の知識を有する者に公知のその他の成分を含んでもよい。
本発明における「薬学的に許容される担体」には、任意のあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング剤、抗菌剤、防黴剤、等張剤などが含まれる。薬学的活性物質用として前記媒体及び製剤を用いることは当該技術分野で公知である。活性成分と非混和性である通常の媒体又は製剤以外に、治療学的組成物におけるそれらの使用も考えられる。また、補充性活性成分を当該組成物に混入してもよい。
前記組成物は、液剤、乳剤、懸濁剤、クリーム剤などの剤形に製造してもよく、非経口で用いてもよい。前記組成物の用量は、血管再狭窄防止における通常の用量を用いることができ、患者の年齢、性別、健康状態、体内での活性成分の吸収度、不活性率、併用される薬物などに応じて異なる用量が適用されることが好ましい。
また、本発明は、前記薬学的組成物を、それを必要とする個体に投与するステップを含む、肺動脈高血圧の予防又は治療する方法を提供する。
本発明における「予防」とは、本発明による薬学的組成物の投与により肺動脈高血圧の発症を抑制又は遅延させるあらゆる行為を意味し、「治療」とは、前記薬学的組成物の投与により肺動脈高血圧による症状を好転又は有利に変化させるあらゆる行為を意味する。
本発明における「個体」とは、肺動脈高血圧が発症したか、発症するリスクのある、ヒトを含むあらゆる動物を意味し、本発明の薬学的組成物を個体に投与することにより、前記肺動脈高血圧を効果的に予防又は治療することができる。また、本発明の薬学的組成物は、公知の肺動脈高血圧治療剤と並行して投与してもよい。
本発明の薬学的組成物は、薬学的に有効な量で投与する。前記「薬学的に有効な量」とは、医学的治療に適用できる合理的な利益/リスク比で疾患を治療するのに十分であり、副作用を起こさない程度の量を意味し、有効用量レベルは、患者の性別、年齢、体重、健康状態、疾病の重症度、薬物の活性、薬物に対する感受性、投与方法、投与時間、投与経路及び排出率、治療期間、配合又は同時に用いられる薬物が含まれる要素、並びにその他医学分野で公知の要素により当業者が容易に決定することができる。
本発明における「投与」とは、適切な方法で患者に所定の物質を導入することを意味し、前記組成物の投与経路は、標的組織に送達できるものであれば一般的なあらゆる経路で投与することができる。投与方法は、これらに限定されるものではないが、錠剤などの形態に製剤化して経口投与又は非経口投与することができる。非経口投与の場合は、静脈内注射、皮下投与、鼻腔投与などの吸入投与を用いることができる。また、病変に局所投与することができ、薬物局所投与のために二重バルーンカテーテル、ディスパッチ、微孔性バルーン(microporous balloon)などを用いることができ、特に長期間薬物を送達するためにステント又は徐放性微粒子を用いることができる。本発明の組成物をステント内に塗布し、肺動脈高血圧の発生部位に直接投与することが最も好ましい。
具体的な投与の例として、本発明の組成物は、注射器形態又はスプレー噴射装置形態の注入装置に入れ、吸入式投与に用いることができる。例えば、チューブ形態の注入装置が挙げられ、これにより鼻腔内に薬物を注入することができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。あるいは、注射器形態の注入装置を用いる場合は、注射器の針に相当する排出部を対象の鼻腔内に挿入し、注射器のピストンに相当する排出圧印加部を作動させることにより、液体形状で担持された本発明の組成物を鼻腔投与することができる。ここで、注入装置の形状は、従来の注射器形態に限定されるものではない。スプレー噴射装置形態の注入装置を用いる場合は、注射器形態の注入装置を用いる場合と同様に、排出部を鼻腔の入口である鼻孔又は鼻腔内に配置し、噴射圧力を印加することにより、スプレー形態で本発明の組成物を鼻腔投与することができる。チューブ形態の注入装置を用いる場合も、前述したように、排出部を対象の鼻腔内に挿入し、チューブに圧力を印加する方法により、鼻腔内に本発明の組成物を液体形状で注入することができる。前述した注入装置の形態は具体例として挙げたものにすぎず、本発明の組成物を鼻腔内に注入できる装置であればいかなるものでも用いることができる。
また、本発明は、前記肺動脈高血圧の予防又は治療用薬学的組成物を含む局所投与用薬物送達装置を提供する。前記局所投与用薬物送達装置には、二重バルーンカテーテル、ディスパッチ、微孔性バルーン、ステントなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、ステントであることが好ましい。
本発明における「ステント」とは、前述したように、管腔内適用(endoluminal application)、例えば血管内に適用するための一般的な装置を意味し、血液の流れが順調でなければならない部位に疾患が発生し、その流れに障害が発生すると、外科的に開腹手術をするのではなく、X線透視下で狭くなった血管部位や詰まった血管部位に挿入して血液の流れを正常化させる円筒形の医療用材料を意味する。例えば、血管内ステント(vascular stent)は、非特許文献1に記載されている。徐放性薬物放出型ステントであることが好ましい。
前記ステントに本発明の薬学的組成物をコーティングする方法としては、本発明の技術分野において通常の知識を有する者に公知の通常のコーティング法を適用することができ、例えばディップコーティング法(dip-coated)やポリマーコーティング法(polymer coated)が挙げられる。ディップコーティング法は、最も簡単なコーティング法であり、薬学組成物のみコーティングされるので薬物のみによる生物学的効果を観察することが容易であるが、これに限定されるものではない。本発明による組成物が徐々に放出されるように、前記組成物を薬物放出型ステントに高分子物質と混合してコーティングすることにより本発明のステントを作製することが好ましい。薬物放出型ステントに用いられる高分子物質は、当該技術分野で公知であり、例えばポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、PLLA-ポリグリコール酸共重合体(PLGA)、ポリカプロラクトン、ポリ(ヒドロキシブチレート/ヒドロキシバレレート)共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(エーテルウレタンウレア)、シリコーン、アクリル、エポキシド、ポリエステル、ウレタン、ピレン、ポリホスファゼンポリマー、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリオレフィン、これらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ステントは、多糖類、ヘパリン、ゼラチン、コラーゲン、アルギン酸塩、ヒアルロン酸、アルギニン酸、カラギーナン、コンドロイチン、ペクチン、キトサン及びそれらの誘導体と共重合体から選択される少なくとも1つの物質からなるか、それらを含む抗血栓剤層でさらにコーティングされてもよい。これらの物質は、特許文献2に記載されているように、生体的合成トップコートに統合されることが好ましい。ポリマーと薬物化合物の混合物からステントを形成する方法は、非特許文献2に開示されている。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。これらの実施例はあくまで本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
作製例1:モノクロタリン誘導肺動脈高血圧実験動物の作製
体重約210gの雄SDラットを動物モデルとして用いた。肺動脈高血圧を誘導するために、モノクロタリン(Monocrotaline;MCT)を60mg/kg体重の用量で単回腹腔内注射した。このように肺動脈高血圧が誘導されたラットモデルに試験薬物を非投与又は投与して3週間経過後に屠殺し、心臓を摘出して分析した。
実施例1:エピジチオジオキソピペラジン系化合物の肺動脈高血圧治療効果-1
作製例1のように準備した肺動脈高血圧動物モデルに、エピジチオジオキソピペラジン系化合物である5,7-ジメチル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(5,7-dimethyl-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,化学式(3)の化合物,以下A-2という)をそれぞれ3及び6μgの用量で3日毎に投与した。作製例1と同様に、対照群としてはモノクロタリンを投与していない正常ラットを用い、MCT実験群としてはMCTのみ投与して肺動脈高血圧を誘導したラットを用いた。対照群及び各実験群は、3~4匹のラットで構成した。
作製例1と同様に、2週間経過後に心臓を摘出し、摘出した心臓の総質量を測定し、その後右心室を分離し、それぞれ右心室、左心室及び隔膜の質量を別途に測定してその比率を算出した。
また、H&E染色により摘出した心臓における肺動脈血管壁を観察し、厚さを測定した。その結果を図1に示す。さらに、肺動脈高血圧モデルにおいて、及び肺動脈高血圧誘導後の各用量のA-2投与による心臓及び肺動脈における差異を可視化するために、前記各動物モデルにおいて、摘出した心臓から算出した右心室と左心室の比率及び肺動脈血管壁の厚さの平均値をそれぞれ図2及び図3にまとめてグラフで示す。
その結果、図1に示すように、MCT投与群においては肺動脈血管壁の著しい肥厚が観察されたが、MCT投与後にA-2を投与した群においてはそのような肺動脈血管壁の肥厚が正常レベルと同程度に緩和されることが確認された。
また、図2に示すように、MCT投与群においては心臓の大きさ、特に左心室に対する右心室の大きさが約50%増加したが、MCT投与後にA-2を投与した群においては右心室の大きさも正常レベルに回復した。
さらに、図3に示すように、MCT投与群においては血管壁の厚さが90%程度まで厚くなったが、MCT投与後にA-2を投与した群においては肥厚した血管壁の厚さが正常レベルに再び減少することが確認された。
すなわち、実施した全ての投与用量において、A-2の投与により、MCT投与により誘導される肺動脈高血圧の症状である、肺動脈血管壁の肥厚、及び心臓、特に右心室の肥大を効果的に抑制することが確認された。
実施例2:エピジチオジオキソピペラジン系化合物の肺動脈高血圧治療効果-2
実施例1によりエピジチオジオキソピペラジン誘導体化合物の一つであるA-2の肺動脈高血圧治療効能が確認されたが、他のエピジチオジオキソピペラジン誘導体化合物にも同じ効能があるかを確認することにした。
具体的には、A-2の代わりに、2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,化学式(2)の化合物,以下A-1という)、4,5,7-トリメチル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(4,5,7-trimethyl-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,化学式(4)の化合物,以下A-3という)、5,7-ジアリル-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(5,7-diallyl-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,化学式(5)の化合物,以下A-5という)、及び7-(4-メトキシベンジル)-2,3-ジチア-5,7-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン-6,8-ジオン(7-(4-methoxybenzyl)-2,3-dithia-5,7-diazabicyclo[2.2.2]octane-6,8-dione,化学式(6)の化合物,以下A-6という)を6μgの用量で用いることを除いては、実施例1と同様に実験を行い、摘出した全心臓の大きさ及び分離した右心室の大きさを肉眼で観察した。それを図4に示す。また、心臓の質量及び右心室と左心室の比率を測定した。それを図5に示す。さらに、摘出した心臓断片をH&E染色して肺動脈血管壁の厚さを観察した。それを図6に示す。さらに、肺動脈血管壁の厚さを測定してその平均値を算出した。それを図7のグラフに示す。
その結果、図4及び図5に示すように、MCTにより肥大した心臓の大きさ、特に右心室の大きさは、エピジチオジオキソピペラジン誘導体化合物であるA-1、A-3及びA-6の投与により、全て正常と同程度のレベルに減少した。
また、図6及び図7に示すように、MCT投与により誘導された肺動脈血管壁の肥厚も、A-1、A-3、A-5及びA-6の投与により、全て正常レベルに回復した。
すなわち、エピジチオジオキソピペラジン誘導体化合物に属するA-1、A-3、A-5及びA-6は、全て肺動脈高血圧の症状を有意に緩和する効果を有することが確認された。

Claims (4)

  1. エピジチオジオキソピペラジン(epidithiodioxopiperazine)環に分子内ジスルフィド結合を有する、化学式(1)で表されるエピジチオジオキソピペラジン化合物又その薬学的に許容される塩を含む、肺動脈高血圧の予防又は治療用薬学的組成物。
    Figure 0007079510000009

    化学式(1)において、R~Rはそれぞれ独立して水素、C1~C6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル(alkyl)、アルケニル(alkenyl)もしくはアルキニル(alkynyl)、又はC1~C6のアルコキシで置換されたベンジルである。
  2. ~Rはそれぞれ独立して水素、メチル、ブチル、プロニル、アリル、又はメトキシベンジルである、請求項1に記載の組成物。
  3. 化学式(1)で表される化合物は、化学式(2)~(7)のいずれかである、請求項1に記載の組成物。
    Figure 0007079510000010

    Figure 0007079510000011

    Figure 0007079510000012

    Figure 0007079510000013

    Figure 0007079510000014

    Figure 0007079510000015
  4. 前記肺動脈高血圧の予防又は治療は、PrxIIの細胞内活性を模倣することにより達成される、請求項1に記載の組成物。
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