JP7079024B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、通常遊技状態よりも遊技者に有利な第1有利状態を発生する遊技機に関する。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。このパチンコ機では、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入賞すること(始動入賞)に基づいて、遊技領域に設けられた変動表示装置に表示される複数の識別情報(図柄、記号など)を変動表示する変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を所定数まで記憶可能となっている。そして、記憶された始動記憶に基づいて変動表示ゲームを実行し、当該変動表示ゲームの結果が特別結果となると、特別変動入賞装置を開放する特別遊技状態となるようにしている。また、始動記憶について当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に事前判定を行い、始動記憶表示においてその判定結果を遊技者に報知する先読み演出も実行可能となっている(例えば特許文献1参照)。
特開2015-180269号公報
しかしながら、始動記憶表示で報知するものは事前判定の結果のみであり、単調な演出となってしまい、遊技の興趣を十分に向上することができなかった。本発明の目的は、遊技の興趣を向上することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、通常遊技状態よりも遊技者に有利な第1有利状態を発生する遊技機において、
遊技の演出を制御する演出制御手段と、
遊技に関する情報を表示可能な表示手段と、
遊技球が入賞可能な始動入賞領域と、
前記始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき前記ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段と、
閉状態から開状態へ変換可能な特別変動入賞装置と、
閉状態から開状態へ変換可能な普通変動入賞装置と、を備え、
前記特別変動入賞装置は、前記第1有利状態において前記閉状態から前記開状態に変換するものであり、
前記演出制御手段は、
前記始動記憶の存在を示すための始動記憶表示を前記表示手段に表示可能であり、
前記始動記憶表示の一の表示態様により、前記通常遊技状態よりも前記普通変動入賞装置への入賞が容易な第2有利状態が発生することの確定情報を含む第1の情報と、前記第1有利状態が発生しないことの確定情報を含む第2の情報と、を同時に示唆又は報知可能であることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣を向上することができる。
本発明の一実施形態の遊技機の正面図である。 本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 一括表示装置の詳細を示す拡大説明図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 特図変動表示ゲームの結果の振分率、大当り図柄の振分率、小当り図柄の振分率、及びサポ当り図柄の振分率の一例を示す図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 変動選択テーブル群の遷移を説明するための図である。 普電サポート中にサポ当りが導出される場合におけるサポート回数を説明する図である。 普電サポート中にサポ当りが導出される場合におけるサポート回数を説明する図である。 メイン処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 ハード乱数取得処理を説明するフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理を説明するフローチャートである。 特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理を説明するフローチャートである。 大当り判定処理及び小当り判定処理を説明するフローチャートである。 サポ当り判定処理を説明するフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図変動中処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理を説明するフローチャートである。 時間短縮変動回数更新処理を説明するフローチャートである。 演出モード情報チェック処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 サポ作動設定処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 大当り終了処理を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理1及び大当り終了設定処理2を説明するフローチャートである。 演出制御装置のメイン処理を説明するフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。 受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。 結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームを説明する図である。 結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームを説明する図である。 結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームを説明する図である。 結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームを説明する図である。 結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームを説明する図である。 結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームを説明する図である。 結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームを説明する図である。 結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームを説明する図である。 結果が「サポ当り」である変動表示ゲーム中に行う特殊演出として擬似連演出を実行する場合の一例を示す図である。 結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの終了後に行う上乗せ演出の一例を示す図である。 演出の一例を説明する図である。 演出の一例を説明する図である。 演出の一例を説明する図である。 演出の一例における視認性の変化を説明する図である。 サポ当り判定の変形例2を説明する図であって、振分率の一例を示す図である。 サポ当り判定の変形例2を説明する図であって、特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 サポ当り判定の変形例2を説明する図であって、大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理を説明するフローチャートである。 サポ当り判定の変形例2を説明する図であって、サポ当り判定処理を説明するフローチャートである。 サポ当り判定の変形例3を説明する図であって、振分率を示す図である。 サポ当り判定の変形例3を説明する図であって、大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理を説明するフローチャートである。 サポ当り判定の変形例3を説明する図であって、特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 サポ当り判定の変形例3を説明する図であって、特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 サポ当り判定の変形例4を説明する図であって、振分率を示す図である。 サポ当り判定の変形例4を説明する図であって、特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 サポ当り判定の変形例4を説明する図であって、特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 その他の変形例11を説明する図であって、遊技状態の遷移を説明するための図である。 その他の変形例11を説明する図であって、振分率を示す図である。 その他の変形例11を説明する図であって、特定領域スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 その他の変形例11を説明する図であって、小当り残存球処理を説明するフローチャートである。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 一括表示装置における特図変動表示ゲームと表示装置における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とを説明する図である。 第2実施形態の遊技盤の正面図である。 第2実施形態の遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 第2実施形態における振分率の一例を示す図である。 第2実施形態における遊技状態の遷移を説明するための図である。 サポ回数報知演出の変形例を説明する図である。 サポ回数報知演出の変形例を説明する図である。 サポ回数報知演出の変形例を説明する図である。 サポ回数報知演出の変形例を説明する図である。 飾り識別情報(大図柄)の変形例を説明する図である。 飾り識別情報(大図柄)の変形例を説明する図である。 飾り識別情報(大図柄)の変形例を説明する図である。 飾り識別情報(大図柄)の変形例を説明する図である。 第3実施形態の遊技盤の正面図である。 第3実施形態の演出の一例を説明する図である。 第3実施形態の演出の一例を説明する図である。 第3実施形態の演出の一例を説明する図である。 第3実施形態の演出の一例を説明する図である。 第3実施形態の特別変動入賞装置の動作の一例を説明する図である。 第3実施形態の演出の一例を説明する図である。 第3実施形態の演出の一例を説明する図である。 天井機能を搭載した遊技機の一例を説明する図である。 天井機能を搭載した遊技機における特図表示中処理を説明するフローチャートである。 天井機能を搭載した遊技機における特図表示中処理を説明するフローチャートである。 通常確率変動回数更新処理を説明するフローチャートである。 天井機能を搭載した遊技機におけるサポ作動設定処理を説明するフローチャートである。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 天井機能を搭載した遊技機におけるカウント方法の一例を説明する図である。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 天井示唆演出の一例を説明する図である。 確率設定値を示唆する演出の一例を説明する図である。 遊技機の裏面側を示す図である。 遊技制御装置の分解斜視図である。 遊技制御基板を示す図である。 基板ボックスの一部を示す図である。 基板ボックスに収納された遊技制御基板を示す図である。 CPUの周囲の視認性を説明する図である。 CPUの周囲の視認性を説明する図及び変形例を説明する図である。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態の遊技機10の正面図であり、図2は、本実施形態の遊技機10の前面側斜視図である。
図1及び図2に示すように本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図3参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板保持枠)15が取り付けられている。
ガラス枠15には、カバーガラス14の後方となる位置に遊技盤30の前面を覆う表示板350が設けられている。表示板350は遊技盤30を透視可能であるとともに、所定の表示を表示可能となっている。本実施形態の遊技機では、側端から光を導入することで像が浮かび上がる導光板で構成されているが、透明な液晶表示装置やEL表示装置で構成されていても良い。
表示板350に所定の表示がされていない状態では透明であって後方の遊技盤30の視認を妨げないようになっている。そして、表示板350に所定の表示がされた場合には、当該所定の表示の部分では後方の遊技盤30の視認性が低下することとなる。この状態では、所定の表示を透して後方の遊技盤30が視認可能であっても良いし、所定の表示により後方の遊技盤30が視認不能であっても良い。
ガラス枠15の上部には、遊技機10の機種名等を表示する機種名等表示部16が設けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12及びガラス枠15の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
また、ガラス枠15の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25a(図6参照)を内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25には、当該演出ボタン25を振動させる駆動源も内蔵されている。すなわち、本実施形態の遊技機10は、演出ボタン25を振動させることで所定の報知を行うバイブレーション機能を備えている。なお、演出ボタン25は、通常状態(図1や図2に示す状態)から突出状態(演出ボタン25の上面(押圧面)が通常状態時よりも上側にある状態)に変換可能に構成されていても良い。
前面枠12の下部には、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23、打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、前面枠12の下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する貸出ボタン(球貸ボタン)27a、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する返却ボタン(排出ボタン)27b、プリペイドカードの残高を表示する残高表示器(残高表示部)27c、上皿21内の遊技球を下皿23へ流下させるために操作する上皿操作レバー27d、遊技者が所有するスマートフォンなどの携帯端末を置くための携帯端末置き部28等が設けられている。また、演出ボタン25の左方には、音量調整用ボタン27e、十字キー29等が設けられている。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25や十字キー29を操作することによって、表示装置41(図3参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図3を用いて遊技盤30の一例について説明する。図3は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
図3に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体80を備える。遊技盤本体80は木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体80の前面には、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及び外周壁(ガイドレール)31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、外周壁31で囲まれた遊技領域32内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘などが配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ流路を形成するワープ流路形成部材614と、当該ワープ流路を通過した遊技球が転動可能なステージ部620とが設けられている。センターケース40のステージ部620は、始動入賞口36の上方に配置されているため、ステージ部620上で転動した遊技球は始動入賞口36に入賞し易くなっている。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、センターケース40の上部の位置と、この位置よりも表示装置41の中央側の位置である点線で示す位置との間で動作可能となっている。
センターケース40の右方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ34a(図5参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には、二つの一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ35a(図5参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図5参照)によって検出される。
センターケース40の右部には、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図5参照)によって検出される。
普通変動入賞装置37は、可動部材(図示省略)を備えており、この可動部材は、常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定結果となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図5参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
なお、本実施形態において、普通変動入賞装置37の可動部材は、普電ソレノイド37cによって前後方向に進退(スライド)することで開閉する所謂ベロ型の普通電動役物であるが、普通変動入賞装置37の可動部材は、これに限定されない。普通変動入賞装置37の可動部材は、例えば、普電ソレノイド37cによって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放するアタッカ形式の普通電動役物であっても良いし、普電ソレノイド37cによって逆「ハ」の字状に開放するチューリップ型の普通電動役物であっても良い。
また、普通変動入賞装置37は、可動部材が閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としても良い。
センターケース40の右方の遊技領域32のうち、普図始動ゲート34と普通変動入賞装置37との間には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって、上大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図5参照)によって検出される。
上大入賞口の内部(入賞領域)には、遊技球が流入可能な特定領域が設けられているとともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(図5参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38d(図5参照)が設けられており、当該特定領域スイッチ38dで遊技球を検出したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態が発生する(本実施形態では、特別遊技状態の終了後に高確率状態が発生する)ようになっている。特定領域に流入した遊技球は第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される。
また、上大入賞口の内部には、特定領域に流入せずに第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(図5参照)が設けられている。上大入賞口の内部に設けられた大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数(上大入賞口に流入した遊技球数)と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数(上大入賞口から排出される遊技球数)とが一致することにより上大入賞口内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了するまでは新たな上大入賞口の開放が行われないようになっている。
センターケース40の下方の遊技領域32のうち、始動入賞口36の右方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、下大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって、下大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図5参照)によって検出される。
始動入賞口36の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体80の右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、例えば図4(a)に示すように、特図1変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51(A0~A7)及び特図2変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52(B0~B7)と、特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留表示器53(C0,C1)及び特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2保留表示器54(C2,C3)とを備える。
また、一括表示装置50は、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の開閉回数)を表示するラウンド表示部55(D0~D3)と、遊技機10の遊技状態を表示する遊技状態表示部56(C6,C7,D7)とを備えている。この遊技状態表示部56には、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第1遊技状態表示部56a(C6)、時短状態(変動時間短縮機能作動時)であることを報知する第2遊技状態表示部56b(C7)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを報知する第3遊技状態表示部56c(D7)が設けられている。
さらに、一括表示装置50は、普図変動表示ゲーム用の普図表示器57(D4~D6)、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器58(C4,C5)を備えている。
特図1表示器51における特図変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームの実行時間(変動時間)中は、例えば図4(b)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LEDランプA0,A2,A4,A6が点灯する状態(LEDランプA1,A3,A5,A7は消灯状態)とLEDランプA1,A3,A5,A7が点灯する状態(LEDランプA0,A2,A4,A6は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様(例えばLEDランプA0を点灯状態にしてLEDランプA1~A7を消灯状態にする態様)となり、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えばLEDランプA0~A7のうち少なくとも3つを点灯状態にする態様)となってゲーム結果を表示する。なお、特図1表示器51は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、特図2変動表示ゲームの実行時間(変動時間)中は、例えば図4(c)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LEDランプB0,B2,B4,B6が点灯する状態(LEDランプB1,B3,B5,B7は消灯状態)とLEDランプB1,B3,B5,B7が点灯する状態(LEDランプB0,B2,B4,B6は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様(例えばLEDランプB0を点灯状態にしてLEDランプB1~B7を消灯状態にする態様)となり、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えばLEDランプB0~B7のうち少なくとも3つを点灯状態にする態様)となってゲーム結果を表示する。なお、特図2表示器52は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
特図1保留表示器53は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、例えば図4(d)に示すように、複数のLED(LEDランプC0,C1)の消灯、点灯、点滅により表示する。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
特図2保留表示器54は、特図2表示器52の変動開始条件となる普通変動入賞装置37への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、例えば図4(d)に示すように、複数のLED(LEDランプC2,C3)の消灯、点灯、点滅により表示する。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
ラウンド表示部55は、特別遊技状態中でない場合には全てのLED(LEDランプD0~D3)を消灯状態にし、特別遊技状態中には、例えば図4(e)に示すように、結果に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部55は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部56aは、例えば図4(f)に示すように、右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)にはLEDを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)にはLEDを点灯状態にする。
第2遊技状態表示部56bは、例えば図4(f)に示すように、時短状態である場合はLEDを点灯状態にし、時短状態でない場合はLEDを消灯状態にする。
第3遊技状態表示部56cは、例えば図4(f)に示すように、電源投入時に高確率状態である場合にはLEDを点灯状態にし、高確率状態でない場合はLEDを消灯状態にする。
普図表示器57における普図変動表示ゲームは、普図変動表示ゲームの変動表示中は、例えば図4(g)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LEDランプD5を点灯状態にする態様とLEDランプD4,D6を点灯状態にする態様とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、結果が「当り」の場合は、複数のLEDのうちのいずれか(例えばLEDランプD4)を点灯状態にして当りであることを示し、結果が「はずれ」の場合は、複数のLEDのうちのいずれか(例えばLEDランプD5,D6)を点灯状態にしてはずれであることを示す。
普図保留表示器58は、普図表示器57の変動開始条件となる普図始動ゲート34の通過球数のうち未消化の球数(普図始動記憶数=保留数)を、例えば図4(h)に示すように複数のLED(LEDランプC4,C5)の消灯、点灯、点滅により表示する。
図5は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC-DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC-DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、停電が発生し当該遊技機への電源供給が停止しても遊技に関する情報を記憶保持可能であるとともに、停電復旧後には記憶保持された情報に基づき遊技を再開可能とする遊技情報記憶保持手段をなす。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1~3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための特図図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り、小当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(低確率状態或いは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38内の大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39内の大入賞口スイッチ39a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、第1特別変動入賞装置38内に配設される特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38e、遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球(セーフ球及びアウト球)を検出するアウト球検出スイッチ32aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V-5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V-11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124又は第4入力ポート126へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a及びゲートスイッチ34aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ38d、残存球排出口スイッチ38e及びアウト球検出スイッチ32aの検出信号は第4入力ポート126へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。
さらに、第3入力ポート124には、設定キー操作部の操作を検出する設定キースイッチ152からの信号が入力される。設定キー操作部は、設定キーを差し込む鍵穴を備え、対応する設定キーを差し込んだ場合にのみ第1位置から第2位置(所定状態)へ当該設定キーを回すことができるように構成されている。設定キースイッチ152は、第2位置に回した状態となっていることを検出可能なセンサであり、第2位置に回した状態である場合にオン状態となり、第2位置に回していない状態である場合にオフ状態となる。
RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を複数から選択するための操作部であり、これらの操作部を操作することで、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を選択することができ、選択された確率設定値に対応する確率値が遊技で使用されるようになっている。ここでは確率設定値として“設定1”~“設定6”の6つが用意されている。
確率設定値を選択する際には、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態でRAM初期化スイッチ112を操作(押下)しながら遊技機の電源を投入することで確率設定値を変更可能な確率設定値変更モードとなり、確率設定値変更モード中にRAM初期化スイッチ112を操作(押下)することで確率設定値を変更することができるようになっている。選択されている確率設定値は、算出されたベース値や役物比率を表示するための性能表示装置153に表示される。具体的には、性能表示装置153には、確率設定値に関する操作をしている間(確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである間)は確率設定値の情報が表示され、それ以外では算出されたベース値や役物比率が表示されるようになっている。
また、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態(RAM初期化スイッチ112は操作しない)で遊技機の電源を投入することで、現在選択されている確率設定値が性能表示装置153に表示されるが確率設定値の変更はできない確率設定値確認モードとなる。なお、RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、前面枠12を開状態としなければ操作できないようにされている。
性能表示装置153は7セグメント式のディスプレイであり、確率設定値を1~6の数字で表示するようになっている。もちろん表示態様はこれに限られず、確率設定値を認識できる表示態様であれば良い。また、液晶表示装置など他の形式の表示装置でも良いし、一又は複数のLEDの点灯態様や発光色等により確率設定値を示すものであっても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力及び第4入力ポート126への出力(アウト球検出スイッチ32aの検出信号は除く)は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124,126には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62や振動センサ65のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続された第2出力ポート134が設けられている。第2出力ポート134は、第1特別変動入賞装置38を開成させる第1大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させる第2大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作させるレバーソレノイド38f及び普通変動入賞装置37を開成させる普電ソレノイド37cの動作データを出力するとともに、現在選択されている確率設定値を表示する性能表示装置153の表示データを出力するためのポートである。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38b,39bやレバーソレノイド38fや普電ソレノイド37cの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第2出力ポート134から出力される性能表示装置153の表示データ信号を受けて駆動信号を生成し出力する第5ドライバ138eが設けられている。なお、第2出力ポート134から第5ドライバ138eへは、シリアル通信でデータが送信される。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。第5ドライバ138eには、5Vで動作する性能表示装置153を駆動できるようにするため、電源電圧としてDC5Vが電源装置400から供給される。
また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。
外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。
なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124,126のようなポートは設けられていない。
なお、特に限定されるわけではないが、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a、ゲートスイッチ34aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、図6を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0~n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば表示板350を含む枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332~334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられた十字キー29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC-DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC-DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332~334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。また、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に飾り特図変動表示ゲームと称する。また、大当り(第1特別結果)と小当り(第2特別結果)を区別しない場合は、単に当り(特別結果)と称する。また、大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態と、小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態と、を区別しない場合は、単に特別遊技状態と称する。
なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果(第1特別結果)であり、小当りは条件装置の作動を伴わない特別結果(第2特別結果)である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38,39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
本実施形態の遊技機10では、打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図5参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や、当該始動入賞口36の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39、当該第2特別変動入賞装置39の右方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34aが設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1)してRAM111Cに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器58に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置50に設けられた普図表示器57に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。なお、普図表示器57を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器57に特別の結果態様となる点灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材を所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器57にはずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
また、始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、始動入賞口36への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶するとともに、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や特図図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出されるようになっており、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Cに記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器53や特図2保留表示器54に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動記憶に基づいて特図1表示器51(第1変動表示装置)で特図1変動表示ゲームを行い、第2始動記憶に基づいて特図2表示器52(第2変動表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。そして、第1始動記憶と第2始動記憶との両方が記憶されている場合には、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する。
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、始動入賞口36(第1始動入賞領域)への遊技球の入賞に応じて記憶される第1始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実行制御を行うとともに、普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)への遊技球の入賞に応じて記憶される第2始動記憶に基づいて特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う実行制御手段をなす。そして、実行制御手段は、第1始動記憶及び第2始動記憶が記憶されている状態で、第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームを第1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームよりも優先して実行するように構成されている。
特図1表示器51及び特図2表示器52では、変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、特図1表示器51が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、特図2表示器52が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の終了後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率であることや普電サポートがあること)で遊技を進行可能な遊技状態(特定遊技状態)を発生させる制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100が特定遊技状態発生手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置41にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあり、これらは別々の表示領域に表示される。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に特図1表示器51及び特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
図7に、本実施形態における振分率の一例を示す。
本実施形態において、特図変動表示ゲームの結果には、例えば図7(a)に示すように、大当りと小当りとサポ当りとはずれの4種類がある。そして、大当りには、例えば図7(b)に示すように、大当り図柄(大当りの結果態様)として確変A大当り図柄が停止表示される確変A大当りと、確変B大当り図柄が停止表示される確変B大当りと、通常大当り図柄が停止表示される通常大当りの3種類がある。また、小当りには、例えば図7(c)に示すように、小当り図柄(小当りの結果態様)として小当りA図柄が停止表示される小当りAと、小当りB図柄が停止表示される小当りBの2種類がある。また、サポ当りには、例えば図7(d)に示すように、サポ当り図柄(サポ当りの結果態様)としてサポ当りA図柄が停止表示されるサポ当りAと、サポ当りB図柄が停止表示されるサポ当りBと、サポ当りC図柄が停止表示されるサポ当りCの3種類がある。なお、サポ当りは大当りでも小当りでもなく、はずれ(特別結果以外の結果)の一種類であるとも言える。
確変とは特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性が高く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりやすいことを示し、通常とは特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性が低く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりにくいことを示している。本実施形態の遊技機では、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入するか否かにより高確率状態となるか否かが決定されるので、大当り種類が確変であっても特定領域に遊技球が流入しなければ高確率状態とはならず、大当り種類が通常であっても特定領域に遊技球が流入すれば高確率状態となる。
確変A大当りや確変B大当りの導出に基づく特別遊技状態(大当り遊技状態)では、特定ラウンドで第1特別変動入賞装置38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありロング開放を行う。Vありロング開放は特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性の高い開放態様である。そして、特定ラウンド以外のラウンドで第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は開放しないVなし開放を行う。
通常大当りの導出に基づく特別遊技状態(大当り遊技状態)では、特定ラウンドで第1特別変動入賞装置38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありショート開放を行う。Vありショート開放は特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性がVありロング開放よりも低い開放態様である。そして、特定ラウンド以外のラウンドで第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は開放しないVなし開放を行う。
小当りの導出に基づく特別遊技状態(小当り遊技状態)では、第2特別変動入賞装置39が開放される。
図7(a)は、特図変動表示ゲームの結果の振分率の一例である。本実施形態において、特図変動表示ゲームの結果の振分率は、特図1と特図2で共通となっているが、特図1と特図2で異なっていても良い。
また、図7(a)において、大当りの振分率は、確率設定値が“設定1”である場合と、“設定2”である場合と、“設定3”である場合とで同一となっているが、異なっていても良い。また、図7(a)において、大当りの振分率は、確率設定値が“設定4”である場合と、“設定5”である場合と、“設定6”である場合とで同一となっているが、異なっていても良い。また、例えば、“設定1”での大当りの振分率と“設定2”での大当りの振分率を第1振分率(例えば、低確率:219/65536、高確率:2190/65536)とし、“設定3”での大当りの振分率と“設定4”での大当りの振分率を第2振分率(例えば、低確率:262/65536、高確率:2620/65536)とし、“設定5”での大当りの振分率と“設定6”での大当りの振分率を第3振分率(例えば、低確率:291/65536、高確率:2910/65536)としても良い。
また、図7(a)において、小当りの振分率は、確率設定値にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。また、図7(a)において、小当りの振分率は、特図変動表示ゲームの確率状態(低確率状態であるか高確率状態であるか)にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。
また、図7(a)において、サポ当りの振分率は、確率設定値にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。
すなわち、本実施形態では、確率設定値の変更によって大当りの当選確率のみが変更され、小当りとサポ当りの確率は変更されないようにされている。
また、図7(a)において、サポ当りは低確率状態でのみ当選可能となっているが、高確率状態でも当選可能としても良い。この場合、特図変動表示ゲームの確率状態が低確率状態である場合の方が高確率状態である場合よりも高くしても良いし、低確率状態である場合と高確率状態である場合とで同一であっても良いし、低確率状態である場合の方が高確率状態である場合より低くても良い。
図7(b)は、大当り種類の振分率の一例である。図7(b)において、大当り種類の振分率は、特図1と特図2で共通となっているが、異なっていても良い。また、図7(b)において、大当り種類の振分率は、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。
図7(c)は、小当り種類の振分率の一例である。図7(c)において、小当り種類の振分率は、特図1と特図2で共通となっているが、異なっていても良い。また、図7(c)において、小当り種類の振分率は、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。
図7(d)は、サポ当り種類の振分率の一例である。図7(d)において、サポ当り種類の振分率は、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。
また、図7(d)において、特図1でのサポ当りCの振分率は、特図2でのサポ当りCの振分率よりも高くなっているが、特図1でのサポ当りCの振分率は、特図2でのサポ当りCの振分率と同じであっても良いし、特図2でのサポ当りCの振分率より低くても良い。また、図7(d)において、特図1でのサポ当りAの振分率と、特図1でのサポ当りBの振分率は、同一となっているが、異なっていても良い。また、図7(d)において、特図2でのサポ当りAの振分率と、特図2でのサポ当りBの振分率は、同一となっているが、異なっていても良い。また、高確率状態でもサポ当りに当選可能とした場合におけるサポ当り種類の振り分け率は、低確率状態と同じであっても良いし、異なっていても良い。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
まず、遊技制御装置100の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図8は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。
遊技状態には、通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11、第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13がある。この他に遊技状態として、第1特別結果(大当り)に基づく第1特別遊技状態(大当り遊技状態)と第2特別結果(小当り)に基づく第2特別遊技状態(小当り遊技状態)があるが、ここでは省略する。
各遊技状態では、遊技制御装置100で制御されることとなる第1特別結果(大当り)が導出される特図確率、演出制御装置300で制御されて遊技の演出態様を定める演出モード、当該遊技状態において主に狙うべき始動領域である主始動領域、主として実行するべき特図変動表示ゲームの種類である主変動特図、及び遊技球の発射方向が定められている。
本実施形態の遊技機10においては、左打ちにより始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右打ちにより普通変動入賞装置37への入賞を狙うことができるようになっている。すなわち、遊技者の意思により狙う始動領域を選択可能となっている。また、各遊技状態では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち、いずれか一方を主として遊技を進行することを想定して設計されており、この設計に従い遊技者が遊技を進行するように、設計上で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームを主として遊技を進行した方が遊技者にとって有利となるように構成されている。なお、本明細書では、各遊技状態で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームをメイン変動と称し、他方の特図変動表示ゲームをイレギュラー変動と称することがある。
通常遊技状態ST14は、特図確率が低確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは通常モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
第1特定遊技状態ST11は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは潜伏モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
第2特定遊技状態ST12は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがある状態である。普電サポートがある場合は特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もありとなる。演出態様を規定する演出モードはチャンスモードとされる。また、主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
第3特定遊技状態ST13は、特図確率が低確率状態である点以外は第2特定遊技状態ST12と同じである。
この4つの遊技状態のうち、通常遊技状態ST14が最も遊技者にとって不利な状態である。第3特定遊技状態ST13は、普電サポートがあるので通常遊技状態ST14よりも遊技者にとって有利な状態であり、第1特定遊技状態ST11は、高確率状態であるので通常遊技状態ST14や第3特定遊技状態ST13よりも遊技者にとって有利な状態である。第2特定遊技状態ST12は、高確率状態であり、普電サポートもあるので、通常遊技状態ST14や第1特定遊技状態ST11や第3特定遊技状態ST13よりも遊技者にとって有利な状態である。
遊技状態の移行は、第1特別結果(大当り)の導出に基づく第1特別遊技状態の終了、サポ当りの導出、規定ゲーム数の消化によって行われる。したがって、第2特別結果(小当り)の導出に基づく第2特別遊技状態の終了によって遊技状態が移行することはない。
基本的には、特別遊技状態の開始の契機となった特別結果が、当該特別遊技状態の終了後に低確率状態とする通常大当りである場合には第3特定遊技状態ST13に移行し、当該特別遊技状態の終了後に高確率状態とする確変大当りのうち、確変A大当りである場合には第2特定遊技状態ST12に移行し、確変B大当りである場合には第1特定遊技状態ST11に移行する。
具体的には、特図変動表示ゲームの結果として確変A大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過ありの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状態ST12へ移行する。また、特図変動表示ゲームの結果として確変B大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過ありの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態ST11へ移行する。また、特図変動表示ゲームの結果として通常大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過なしの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入しなかった場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第3特定遊技状態ST13へ移行する。第2特定遊技状態ST12と第3特定遊技状態ST13は、演出モードが同じチャンスモードとされるので、移行したことを遊技者が把握困難である。
なお、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数であるST回数(例えば2000回)を設定し、第1特定遊技状態ST11において特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が当該ST回数に達した場合には、通常遊技状態ST14へ移行するようにしても良い。
また、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数であるST回数(例えば2000回)を設定し、第2特定遊技状態ST12において特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が当該ST回数に達した場合には、通常遊技状態ST14(あるいは第3特定遊技状態ST13)へ移行するようにしても良い。
通常大当りが導出されて第3特定遊技状態ST13へ移行した場合には、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST13に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST13において大当りやサポ当りが導出されずに100回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST14へ移行する。すなわち、本実施形態において、通常大当りのサポート回数は「100回」に設定されている。なお、通常大当りのサポート回数は「100回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、確変大当りAが導出されて第2特定遊技状態ST12へ移行した場合には、1000回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第2特定遊技状態ST12に滞在することが可能であり、当該第2特定遊技状態ST12において大当りが導出されずに1000回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、第1特定遊技状態ST11へ移行する。すなわち、本実施形態において、確変A大当りのサポート回数は「1000回」に設定されている。なお、確変A大当りのサポート回数は「1000回」に限定されず、適宜変更可能であり、例えば「次回大当りまで」であっても良い。
また、前述したように、遊技状態の移行は、サポ当りの導出によっても行われる。
具体的には、通常遊技状態ST14、第3特定遊技状態ST13において、特図変動表示ゲームの結果としてサポ当りが導出された場合には、当該特図変動表示ゲームの終了後に第3特定遊技状態ST13へ移行する。すなわち、確変大当りや通常大当りが導出された場合における遊技状態の移行(遷移)は、特別遊技状態を経由するのに対し、サポ当りが導出された場合における遊技状態の移行(遷移)は、特別遊技状態を経由しない。
サポ当りのうちのサポ当りAが導出されて第3特定遊技状態ST13へ移行した場合には、20回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST13に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST13において大当りやサポ当りが導出されずに20回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST14へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りAのサポート回数は「20回」に設定されている。なお、サポ当りAのサポート回数は「20回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、サポ当りのうちのサポ当りBが導出されて第3特定遊技状態ST13へ移行した場合には、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST13に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST13において大当りやサポ当りが導出されずに100回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST14へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りBのサポート回数は「100回」に設定されている。なお、サポ当りBのサポート回数は「100回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、サポ当りのうちのサポ当りCが導出されて第3特定遊技状態ST13へ移行した場合には、1000回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST13に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST13において大当りやサポ当りが導出されずに1000回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST14へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りCのサポート回数は「1000回」に設定されている。なお、サポ当りCのサポート回数は「1000回」に限定されず、適宜変更可能である。
本実施形態では、特別遊技状態を経由してチャンスモードに移行した場合と、特別遊技状態を経由しないでチャンスモードに移行した場合とで、チャンスモード中に実行する演出(表示装置41等を用いた表示による演出、スピーカ19a,19b等を用いた音による演出、枠装飾装置18や盤装飾装置46などを用いた光による演出、盤演出装置44や枠演出装置などを用いた可動部材による演出、変動パターンの選択態様のうち少なくとも一つ)の演出態様を異ならせることが可能となっている。すなわち、大当り(通常大当り、確変A大当り)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様と、サポ当り(サポ当りA~C)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様とを異ならせることができるため、チャンスモード中に実行される演出の演出態様によって、当該チャンスモードが、大当りの導出に基づき発生したものであるのか、サポ当りの導出に基づき発生したものであるのかを示唆することができる。
図9には第3特定遊技状態ST13における変動パターンの選択態様の一例を示した。
図9(a)に示すように本実施形態では、選択可能な変動パターンが規定された変動選択テーブル群として変動選択テーブル群AからDを有している。これらの変動選択テーブル群は、それぞれ選択可能な変動パターンの種類や選択割合が異なるものである。これにより使用する変動選択テーブル群によって特図変動表示ゲームの実行態様の傾向が異なるようになる。
使用する変動選択テーブル群の種類は、第3特定遊技状態ST13における特図変動表示ゲームの実行回数が規定回数(ここでは20回、100回)に達することにより変更可能となっている。
この変動選択テーブル群の変化の過程を規定する変動パターンシナリオはチャンスモードの種類ごとに異なっている。すなわち、導出された結果が通常大当り、サポ当りA~Cのいずれであるかによって選択される変動パターンシナリオが異なるようにされている。
サポ当りAに対応するチャンスモードであるチャンスモードAの場合は、0回目から20回目の特図変動表示ゲームについて変動選択テーブル群Aを使用する変動パターンシナリオが選択される。
サポ当りBに対応するチャンスモードであるチャンスモードBの場合は、0回目から20回目の特図変動表示ゲームについて変動選択テーブル群Aを使用し、21回目から100回目の特図変動表示ゲームについて変動選択テーブル群Bを使用する変動パターンシナリオが選択される。
サポ当りCに対応するチャンスモードであるチャンスモードCの場合は、0回目から20回目の特図変動表示ゲームについて変動選択テーブル群Aを使用し、21回目から100回目の特図変動表示ゲームについて変動選択テーブル群Bを使用し、101回目から1000回目の特図変動表示ゲームについて変動選択テーブル群Cを使用する変動パターンシナリオが選択される。
通常大当りに対応するチャンスモードであるチャンスモードDの場合は、0回目から20回目の特図変動表示ゲームについて変動選択テーブル群Aを使用し、21回目から100回目の特図変動表示ゲームについて変動選択テーブル群Dを使用する変動パターンシナリオが選択される。
このようにすることで、同じ第3特定遊技状態ST13であっても変動パターンシナリオが異なることで特図変動表示ゲームの実行態様が異なるようになり、特図変動表示ゲームの実行態様に変化が生まれ、遊技の興趣を向上することができる。特に、サポ当りBと通常大当りは、いずれも100回の特図変動表示ゲームを実行する期間にわたり第3特定遊技状態ST13となるものであるが、変動パターンシナリオが異なることから趣の異なる遊技とすることができて遊技の興趣を向上することができる。
変動選択テーブル群の選択は上述したものに限られず、任意に設定可能である。
また、図9(b)に示すように、サポ当りA~C及び通常大当りのそれぞれに対応する複数種類のチャンスモードからいずれかが選択されるようにしても良い。
この例では、サポ当りA~C及び通常大当りのそれぞれに固有の変動選択テーブルを使用する変動パターンシナリオが含まれており、変動パターンからチャンスモードの種類を推測することも可能となっている。
例えば、チャンスモードA2では固有の変動選択テーブル群Dを使用することからチャンスモードAであることを推測可能であり、チャンスモードB2では固有の変動選択テーブル群E、Fを使用することからチャンスモードBであることを推測可能となる。また、チャンスモードC2では固有の変動選択テーブル群G、Hを使用することからチャンスモードCであることを推測可能であり、チャンスモードD2では固有の変動選択テーブル群J、Kを使用することからチャンスモードDであることを推測可能であり、
このようにすることで、より遊技が多彩となり、チャンスモードの種類を推測するという楽しみも持たせることができて遊技の興趣を向上することができる。
なお、変動パターンシナリオにおいて変動選択テーブル群を変更可能なタイミングを、第3特定遊技状態ST13が終了する可能性がある区切りとなる第3特定遊技状態ST13の開始から20回目、100回目の特図変動表示ゲームを実行した場合としたが、これに限られるものではなく任意のタイミングに設定可能である。
また、チャンスモード毎に変動選択テーブル群の変更タイミングが異なるものであっても良い。
また、チャンスモードの開始時に使用する変動選択テーブル群を全て決定するのではなく、変動選択テーブル群を変更可能なタイミングで次に使用する変動選択テーブル群を複数種類のうちから選択できるようにしても良い。
また、予め定められたタイミングではなく、特図変動表示ゲームを実行する毎に変動選択テーブル群を変更するための抽選を行い、抽選に当選した場合に変更するようにしても良い。
また、図9では第3特定遊技状態ST13について説明したが、他の遊技状態においても同様に変動選択テーブル群を順次変更することが可能である。
本実施形態では、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合、すなわち第3特定遊技状態ST13においてサポ当りが導出される場合には、サポート回数をリセットして、新たなサポ当りに対応するサポート回数を再設定する。
具体的には、例えば図10(a)に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13において、10回転目にサポ当りAが導出された場合には、残りのサポート回数が90回から20回に変更される。
また、例えば図10(b)に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13において、90回転目にサポ当りAが導出された場合には、残りのサポート回数が10回から20回に変更される。
さらに、本実施形態では、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更する。すなわち、例えば、図10(a)に示す例において、残りのサポート回数が90回から20回に変更される際に、演出モードがチャンスモードB(サポ当りBに対応するチャンスモード)からチャンスモードA(サポ当りAに対応するチャンスモード)に切り替わる。また、例えば、図10(b)に示す例において、残りのサポート回数が10回から20回に変更される際に、演出モードがチャンスモードBからチャンスモードAに切り替わる。これに伴い変動パターンシナリオも切り替わり変動選択テーブル群も切り替わった変動パターンシナリオに応じて再設定される。
なお、第3特定遊技状態ST13において新たにサポ当りが導出された場合には、導出されたサポ当りに対応する変動パターンシナリオとは別の変動パターンシナリオを設定するようにしても良い。
例えば、通常遊技状態ST14でサポ当りが導出された場合に選択可能な変動パターンシナリオとは別の特定の変動パターンシナリオを設定するようにしても良い。この特定の変動パターンシナリオでは、通常遊技状態ST14でサポ当りが導出された場合に選択可能な変動選択テーブル群とは別の特定の変動選択テーブル群を選択する変動パターンシナリオを設定するようにしても良い。このようにすることで、一の連続する第3特定遊技状態ST13において初めてサポ当りが導出された場合には変動選択テーブル群が変更されるが、これ以降にサポ当りが導出された場合は変動選択テーブル群が維持され、複数回のサポ当りの導出により連続する第3特定遊技状態ST13が一体のものであることを印象付けることができる。
また、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しなくても良い。具体的には、例えば、図10に示す例において、残りのサポート回数が20回に変更された後もチャンスモードBを継続しても良い。
また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。具体的には、例えば、サポ当りBの後に導出されたサポ当りがサポ当りCである場合には、演出モードをチャンスモードBからチャンスモードC(サポ当りCに対応するチャンスモード)に切り替える一方、図10に示すようにサポ当りBの後に導出されたサポ当りがサポ当りAである場合には、演出モードをチャンスモードBからチャンスモードAに切り替えるとランクダウンになるため、残りのサポート回数が変更された後もチャンスモードBを継続する(あるいはチャンスモードAやチャンスモードBとは異なるチャンスモードに切り替える)ようにしても良い。
あるいは、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合には、残りのサポート回数に、新たなサポ当りに対応するサポート回数を上乗せするようにしても良い。
具体的には、例えば図11(a)の左図に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13において、10回転目にサポ当りAが導出された場合には、残りのサポート回数を90回から110回(=90回+20回)に変更するとともに、例えば図11(a)の右図に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13において、90回転目にサポ当りAが導出された場合には、残りのサポート回数を10回から30回(=10回+20回)に変更するようにしても良い。
なお、この場合、サポート回数に上限回数(例えば1000回)を設け、残りのサポート回数と新たなサポ当りに対応するサポート回数との和が当該上限回数を超える場合には、残りのサポート回数を当該上限回数に変更するようにしても良い。また、この場合、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しても良いし、変更しなくても良い。すなわち、例えば、図11(a)に示す例において、残りのサポート回数が変更される際に、演出モードをチャンスモードBから他のチャンスモードに切り替えても良いし、残りのサポート回数が変更された後もチャンスモードBを継続しても良い。また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。
あるいは、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合には、残りのサポート回数と、新たなサポ当りに対応するサポート回数を比較して、多い方(遊技者にとって有利な方)を採用するようにしても良い。具体的には、例えば図11(b)の左図に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13において、10回転目にサポ当りAが導出された場合には、新たなサポ当りに対応するサポート回数は20回であり、残りのサポート回数(90回)よりも少ないため、残りのサポート回数を変更しない一方、例えば図11(b)の右図に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13において、90回転目にサポ当りAが導出された場合には、新たなサポ当りに対応するサポート回数は20回であり、残りのサポート回数(10回)よりも多いため、残りのサポート回数を10回から20回に変更するようにしても良い。
なお、この場合、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しても良いし、変更しなくても良い。すなわち、例えば、図11(b)の右図に示す例において、残りのサポート回数が変更される際に、演出モードをチャンスモードBから他のチャンスモードに切り替えても良いし、残りのサポート回数が変更された後もチャンスモードBを継続しても良い。また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。
本実施形態において、サポ当りゲーム(結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム)の実行中に行う演出は、バトル演出等の特殊演出(後述)とされている。
なお、残りのサポート回数と新たなサポ当りに対応するサポート回数とのうち多い方(遊技者にとって有利な方)を採用する構成の遊技機10(すなわち、図11(b)に示す制御を行う遊技機10)においては、サポート回数が採用されるサポ当りゲーム(例えば図11(b)の右図における結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲーム)の実行中にのみ特殊演出を行い、サポート回数が採用されないサポ当りゲーム(例えば図11(b)の左図における結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲーム)の実行中には特殊演出を行わないようにしても良い。
結果が「サポ当り」となる場合に選択されるサポ当り変動パターンは、サポ当りゲーム中に特殊演出を実行することを考慮した変動パターンとなっているため、サポ当りゲーム中に特殊演出を実行しない場合には、特殊演出を実行する場合よりもゲーム結果の仮停止表示時間を長くする等して、調整すると良い。
また、図11(b)の左図に示す例では、サポート回数が採用されないサポ当りゲームの結果としてサポ当り図柄(ここではサポ当りA図柄)を停止表示することとなっているが、これに限定されない。例えば、サポート回数が採用されないサポ当りゲームの結果として、サポ当り図柄に替えて、はずれ図柄を停止表示するようにしても良い。残りのサポート回数と新たなサポ当りに対応するサポート回数のうち多い方(遊技者にとって有利な方)を採用する構成の遊技機10において、演出制御装置300は、遊技制御装置100から送信されたコマンドに基づいて、遊技制御装置100が新たなサポ当りに対応するサポート回数を採用しないと判定したか否かを判断する。具体的には、演出制御装置300は、例えば、表示装置41での停止図柄を報知するための飾り特図コマンドに基づくサポート回数と、時間短縮変動回数(サポート回数)を報知するための時間短縮変動回数コマンドに基づくサポート回数とを比較して、異なる場合には、遊技制御装置100が新たなサポ当りに対応するサポート回数を採用しないと判定したと判断する。そして、遊技制御装置100が新たなサポ当りに対応するサポート回数を採用しないと判定したと判断した場合には、サポ当りゲームの結果として、飾り特図コマンドが指定する図柄(当該新たなサポ当りに対応するサポ当り図柄)に替えて、はずれ図柄を停止表示するようにしても良い。
なお、図10及び図11に示す例では、チャンスモード中(普電サポート中)に導出されるサポ当りがサポ当りAとなっているが、これに限定されない。すなわち、チャンスモード中にサポ当りAが導出されることもあるし、チャンスモード中にサポ当りBが導出されることもあるし、チャンスモード中にサポ当りCが導出されることもある。
ここで、本実施形態において、結果が「サポ当り」となる場合に選択されるサポ当り変動パターンは、結果が「大当り」や「はずれ」となる場合に選択される変動パターンのうちのSPリーチが発生する変動パターンと同じとなっている。すなわち、サポ当りゲームではSPリーチが発生するようになっている。また、本実施形態においては、結果が「サポ当り」以外である特図変動表示ゲームであり、当該特図変動表示ゲームの変動パターンがSPリーチが発生する変動パターンである場合には、当該特図変動表示ゲームの実行中にもバトル演出等の特殊演出(後述)を実行可能となっている。
なお、バトル演出等の特殊演出(後述)は、SPリーチが発生しない特図変動表示ゲームの実行中にも実行可能であっても良い。また、バトル演出等の特殊演出(後述)を、サポ当りゲームに専用の演出とし、結果が「大当り」や「はずれ」である特図変動表示ゲームの実行中には実行しないようにしても良い。
また、サポ当り変動パターンは、結果が「大当り」や「はずれ」となる場合に選択される変動パターンのうちのSPリーチが発生しない変動パターンと同じであっても良いし、サポ当りゲームに専用の変動パターンであっても良い。
例えば、チャンスモード中でない場合にはサポ当りゲームに専用の変動パターンを選択するとともに、チャンスモード中である場合にはサポ当りゲーム以外の特図変動表示ゲームと兼用の変動パターン(例えば、結果が「大当り」や「はずれ」となる場合に選択される変動パターンのうちのSPリーチが発生する変動パターン)を選択するようにして、当該専用の変動パターンを、兼用の変動パターンよりも長い変動時間が設定される変動パターンとしても良い。これにより、チャンスモード中でない場合に実行されるサポ当りゲームの変動時間が、チャンスモード中である場合に実行されるサポ当りゲームの変動時間よりも長くなるため、チャンスモード中でない場合に実行されるサポ当りゲームの変動時間中に、チャンスモード(第3特定遊技状態ST13)に係るモード選択や演出説明等を確実に実行することが可能となり、チャンスモードの開始時に実行される演出(ファンファーレ演出等)との繋がりを持たせることができる。
あるいは、サポ当りゲームの停止表示時間を、サポ当りゲーム以外の特図変動表示ゲームの停止表示時間より長くしても良い。これにより、サポ当りゲームの停止表示時間中に、チャンスモードに係るモード選択や演出説明等を確実に実行することが可能となるため、チャンスモードの開始時に実行される演出(ファンファーレ演出等)との繋がりを持たせることができる。
あるいは、チャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームの変動パターンは、変動時間が比較的長い変動パターンが選択されるようにしても良い。具体的には、例えば、チャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、当該特図変動表示ゲームの変動パターンとして、結果が「はずれ」となる場合に選択される変動パターンのうち変動時間が比較的長い変動パターン、又はチャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームに専用の変動パターンが選択されるようにしても良い。これにより、チャンスモードの開始時に当該チャンスモードに係るモード選択や演出説明等を確実に実行することが可能となる。また、これにより、チャンスモードとなって最初の特図変動表示ゲームが終了するまでに第2始動記憶を貯めることが可能となる。本実施形態の遊技機10は、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機であるため、チャンスモードとなって最初の特図変動表示ゲームが終了するまでに第2始動記憶を発生させることで、当該最初の特図変動表示ゲームの次にメイン変動(特図2変動表示ゲーム)を実行することが可能となり、遊技者にとって有利となるように遊技を進行することができる。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図12及び図13に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図14に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図12及び図13に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップX1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップX2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h~01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップX4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ152の状態を読み込み(ステップX6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行う。ステップX7の処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX8)、停電が発生している場合(ステップX8;Y)には、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。
具体的には、ステップX8では、例えば、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し、停電監視信号がオンであるかの判定を行う。そして、停電監視信号がオンである場合は、設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか判定する。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合は、停電監視信号がオンであるかの判定に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合には、停電が発生していると判定する。後述するステップX34,X54においても同様である。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電が発生していない場合(ステップX8;N)には、電源投入ディレイタイマを-1更新し(ステップX9)、タイマの値が0であるか判定する(ステップX10)。タイマの値が0でない場合(ステップX10;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、停電が発生しているか判定する処理(ステップX8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップX10;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップX11)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップX12)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップX13)、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理(ステップX14)を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
次いで、RAM異常フラグをセットする(ステップX15)。ここでは、RAMに異常があるか否かにかかわらずRAMに異常があることを前提として、一旦、RAM異常フラグを所定のレジスタにセットする。
次いで、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるか判定し(ステップX16)、正常であれば(ステップX16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるか判定する(ステップX17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップX17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX18)を行い、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか判定する(ステップX19)。チェックサムが一致する場合(ステップX19;Y)には、RAMに異常がないためRAM異常フラグをクリアして(ステップX20)、ステップX21へ移行する。
また、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップX16;NもしくはステップX17;N)、チェックサムが一致しないと判定された場合(ステップX19;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態であるか判定する(ステップX21)。そして、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態である場合(ステップX21;N)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX22)。RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX22;Y)には、RAMに異常があるため、遊技制御装置100が異常であることを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。
一方、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX22;N)には、確率設定変更中フラグがセットされているか判定する(ステップX23)。そして、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX23;Y)には、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。ここでセットされている確率設定中フラグは、停電発生前にセットされた確率設定中フラグである。すなわち、確率設定値の変更中に遊技機の電源が遮断して再起動した場合には、遊技制御装置100の動作が停止するのでステップX24の処理を行う。
次いで、遊技停止時の7セグ表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX25)。その後、セキュリティ信号のオンデータを出力するとともにセキュリティ信号以外の信号のオフデータを出力して(ステップX26)、ステップX25に戻る。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態である場合(ステップX21;Y)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX27)。そして、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX27;N)には、確率設定変更中フラグをセットする(ステップX29)。これにより確率設定値変更モードに移行する。その後、確率設定変更中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信して(ステップX30)、ステップX31へ移行する。演出制御装置300では、確率設定変更中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の変更中である旨を示す報知を行う。
一方、RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX27;Y)には、確率設定値をクリアする処理(ステップX28)を行う。これにより、RWM内の確率設定値用の領域に0がセットされて、確率設定値が“設定1”となる。その後、ステップX29,X30の処理を行って、ステップX31へ移行する。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態であり(ステップX21;N)、RAM異常フラグも確率設定変更中フラグもセットされていない場合(テップX22;N及びステップX23;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152がオン状態であるか判定する(ステップX35)。そして、設定キースイッチ152がオン状態でない場合(ステップX35;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいてRAM初期化スイッチ112がオン状態であるか判定する(ステップX43)。
RAM初期化スイッチ112がオン状態でないと判定した場合(ステップX43;N)、すなわち設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオフ状態である場合には、ステップX41へ移行して停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
一方、RAM初期化スイッチ112がオン状態であると判定した場合(ステップX43;Y)には、ステップX44へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
また、設定キースイッチ152がオン状態である場合(ステップX35;Y)には、確率設定確認中フラグをセットする(ステップX36)。これにより確率設定値確認モードに移行する。その後、確率設定確認中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX37)。演出制御装置300では、確率設定確認中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の確認中である旨の報知を行う。
そして、50m秒間以上のセキュリティ信号の出力を保証するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128m秒に対応する値をセーブする(ステップX31)。セキュリティ信号は、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである場合にはタイマ割込み処理の確率設定変更/確認処理(ステップX122)で出力され、それ以外の場合はタイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)で出力される。したがって、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合には、タイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)によってセキュリティ信号が継続して出力される。すなわち、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合であっても、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから128m秒間はセキュリティ信号が出力される。なお、ステップX31においてセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする値は128m秒に対応する値に限定されない。ただし、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから少なくとも50m秒間はセキュリティ信号を出力する必要があるため、50m秒以上に対応する値をセーブする必要がある。
そして、割込みを許可し(ステップX32)、設定キースイッチ152がオフ状態であるか判定する(ステップX33)。ステップX33では、ステップX6で読み込んだ状態(電源投入時の状態)に基づいて判定するのではなく、タイマ割込み処理(図14)の入力処理(ステップX103)で読み込んだ状態(現時点の状態)に基づいて判定する。ステップX33で設定キースイッチ152がオフ状態である判定された場合に、確率設定値が確定される。
設定キースイッチ152がオフ状態でない場合(ステップX33;N)には、停電が発生しているか判定し(ステップX34)、停電が発生していない場合(ステップX34;N)には、ステップX33に戻り、停電が発生している場合(ステップX34;Y)には、ステップX55へ移行する。確率設定変更中フラグがセットされている状態でステップX34にて停電が発生していると判定された場合に、当該停電から復旧した後のメイン処理(図12及び図13)のステップX23において、確率設定変更中フラグがセットされていると判定される。
一方、設定キースイッチ152がオフ状態である場合(ステップX33;Y)には、割込みを禁止する処理(ステップX38)を行う。割込みを許可する処理(ステップX32)を行ってから割込みを禁止する処理(ステップX38,X55)を行うまでの間は、タイマ割込み処理(図14)が所定時間周期(例えば4m秒)で行われる。当該タイマ割込み処理では、確率設定値に関する処理である確率設定変更/確認処理(ステップX122)が行われる。すなわち、確率設定値の変更や確認が終了するまで(あるいは停電が発生するまで)の間、メイン処理は待機していることとなる。
次いで、報知終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX39)。演出制御装置300では、報知終了のコマンドを受信することに基づき、実行中の報知(確率設定値の変更中である旨を示す報知又は確率設定値の確認中である旨の報知)を終了する。
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX40)、確率設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX40;N)、すなわち確率設定確認中フラグがセットされている場合には、初期化すべき領域(例えば、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域)に停電復旧時の初期値をセーブする処理等を行う停電復旧処理(ステップX41)を行う。確率設定確認中フラグは、このステップX41でクリアされる。
その後、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップX42)、ステップX47へ移行する。本実施形態の場合、ステップX42では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを送信する。画面指定のコマンドとしては、特図1及び特図2について何れも後述する普段処理中である場合、すなわち特図変動表示ゲームの実行中でもなく特別遊技状態中でもない場合である客待ち中であれば客待ちデモ画面のコマンドを送信し、それ以外であれば復旧画面のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、高確率回数情報コマンド等も送信する。
一方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX40;Y)には、確率設定値以外のRAM領域を0クリアする(ステップX44)。ステップX44では、確率設定値用のRAM領域(ワーク領域(確率設定値の1バイト領域))と性能表示(ベース値や役物比率の表示)用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)はクリアせず、遊技制御用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)を0クリアする。したがって、確率設定変更中フラグは、このステップX44でクリアされる。なお、ステップX44では、スタック領域や未使用領域をクリアしてもしなくても良い。
そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX45)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信する(ステップX46)。本実施形態の場合、ステップX46では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや普電サポートありとした特図変動表示ゲームの実行回数の情報であるサポート回数情報コマンド等も送信する。
次いで、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップX47)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1~n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する特図図柄乱数、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップX48)、割込みを許可する(ステップX49)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップX50)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、特図図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、特図図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、特図図柄乱数、当り乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは-1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、特図図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
なお、本実施形態では、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)を設けていないため、普図の当り図柄は1種類しかないが、当り図柄乱数を設けて普図の当り図柄を複数種類の中から選択するようにしても良い。
ステップX50の初期値乱数更新処理の後、割込みを禁止する処理(ステップX51)を行って、性能表示編集処理(ステップX52)を行う。そして、割込みを許可する処理(ステップX53)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX54)、停電が発生していない場合(ステップX54;N)には、初期値乱数更新処理(ステップX50)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップX50)の前に割込みを許可する(ステップX49)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、ステップX50での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
一方、停電が発生している場合(ステップX54;Y)には、一旦割込みを禁止する処理(ステップX55)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップX56)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX57)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX58)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX59)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップX60)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップX61)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理はクロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。すなわち、所定周期で開始される割込みルーチンである。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図14のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップX101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX102)。ステップX102では、メイン処理におけるステップX4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップX103)を行う。
次いで、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされているか判定し(ステップX104)、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされている場合(ステップX104;Y)には、確率設定変更/確認処理(ステップX122)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
一方、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグの両方がセットされていない場合(ステップX104;N)には、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、レバーソレノイド38f、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップX105)を行う。なお、メイン処理におけるステップX5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップX106)、乱数更新処理1(ステップX107)、乱数更新処理2(ステップX108)を行う。乱数更新処理1(ステップX107)では、初期値乱数更新処理の対象となっている特図図柄乱数、当り乱数の初期値(スタート値)が更新される。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、賞球の設定、前面枠やガラス枠の開放や、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38,39への不正入賞などのエラーの監視を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX109)を行う。
次に、異常排出発生中であるか判定する(ステップX110)。異常排出とは、第1特別変動入賞装置38において、第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球数(特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数)が、第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球数(大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数)を上回ることである。なお、異常排出発生中である場合には異常排出フラグがセットされている。そして、異常排出発生中である場合(ステップX110;Y)には、ステップX116へ移行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。
一方、異常排出発生中でない場合(ステップX110;N)には、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップX112)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップX114)を行って、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップX115)を行う。
次いで、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップX116)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップX117)、振動センサ65からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う振動不正監視処理(ステップX118)、異常排出が発生していないか判定する処理を行う異常排出監視処理(ステップX119)を行う。さらに、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップX120)、性能表示装置153の制御に関する性能表示モニタ制御処理(ステップX121)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップX112)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図15に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた上大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検出の監視や、第2特別変動入賞装置39内に設けられた下大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。そして、特定領域38hでの遊技球の検出を監視する特定領域スイッチ監視処理を行う(ステップA3)。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ-1更新する(ステップA4)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップA5)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA5;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA6)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA7)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップA8)。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA16)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA17)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA18)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA19)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特図1表示器51による特別図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA22)、特図2表示器52による特別図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップA23)を行う。その後、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップA24)を行って、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA5にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA5;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA20の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。図16に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)を行って、第1始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA103にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、当該コマンドを演出制御装置300へ送信する演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第1始動口(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されている。
次いで、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)を行う。
次に、第2始動口(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)を行って、第2始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
図17に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102,A110)を示す。
このハード乱数取得処理では、まず、第1始動口(第1始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。
そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。
また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125)。そして、第1始動口(第1始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108,A115)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図18に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を+1更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA135の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA136)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ハード乱数取得処理のステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。
次いで、監視対象の始動口スイッチの特図図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの特図図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情報判定処理(ステップA146)を行う。
次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域での遊技球の検出に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA146)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図19に示すように、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り用特図図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA140にて準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA157)、ステップA168の処理に移行する。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA159)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り用特図図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA161)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA140にて準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA168の処理に移行する。
一方、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、大当り乱数値がサポ当り判定値と一致するか否かによりサポ当りであるか否かを判定するサポ当り判定処理(ステップA163)を行う。そして、判定結果がサポ当りでない場合(ステップA164;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA167)、ステップA168の処理に移行する。
また、判定結果がサポ当りである場合(ステップA164;Y)には、サポ当り用特図図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA165)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA140にて準備した特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA166)、ステップA168の処理に移行する。
そして、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA168)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA169)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA170)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA171)。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA172)、演出コマンド設定処理を行い(ステップA173)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA170における特図情報設定処理、ステップA171における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図20に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA301)。特図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA305)。そして、特図1保留数が「0」である(ステップA305;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA309)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA309;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA310)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA311)、演出コマンド設定処理(ステップA312)を行う。次いで、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定して(ステップA313)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA314)。そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA315)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA316)、特図普段処理を終了する。すなわち、特図変動表示ゲームを開始可能な状態であるが始動条件が成立しない場合に、待機情報をなす客待ちデモコマンドを演出制御装置300に送信するようにしていることとなる。
一方、ステップA309にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA309;Y)は、ステップA310~A312の処理を行わずに、ステップA313の処理へ移行する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;N)は、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する(ステップA302)。次いで、演出コマンド設定処理(ステップA303)を行い、特図2変動開始処理(ステップA304)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA305にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA305;N)は、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する(ステップA306)。次いで、演出コマンド設定処理(ステップA307)を行い、特図1変動開始処理(ステップA308)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップA304)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA308)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図21(a)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA321)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定するとともに、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判別するための小当りフラグにはずれ情報や小当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA323)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA324)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA325)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA326)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA327)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA328)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA329)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA330)、特図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA331)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA332)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100ms)を設定する(ステップA333)。次いで、特図1変動図柄番号領域に初期値(ここでは「0」)をセーブして(ステップA334)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA304)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図21(a)に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図21(b)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA341)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定するとともに、第2特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判別するための小当りフラグにはずれ情報や小当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA348)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA349)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA350)、特図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA351)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA352)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100ms)を設定する(ステップA353)。次いで、特図2変動図柄番号領域に初期値(ここでは「0」)をセーブして(ステップA354)、特図2変動開始処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段に記憶された始動記憶に基づき特図変動表示ゲームを実行する特図変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図変動表示ゲーム実行制御手段は、第1始動記憶に基づき特図変動表示ゲームとして第1特図変動表示ゲームを実行し、第2始動記憶に基づき特図変動表示ゲームとして第2特図変動表示ゲームを実行することとなる。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図22(a)に、本実施形態の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を示す。
この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域、小当りフラグ1領域、サポ当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA361)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップA362)、特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA363)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA364)を行う。そして、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りである場合(ステップA365;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA366)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りでない場合(ステップA365;N)は、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA367)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップA367)の判定結果が小当りである場合(ステップA368;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ1領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA369)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA367)の判定結果が小当りでない場合(ステップA368;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA370)。
高確率状態である場合(ステップA370;Y)は、大当りフラグ1設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ1領域、小当りフラグ1領域及びサポ当りフラグ1領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。一方、高確率状態でない場合(ステップA370;N)は、取得した大当り乱数値がサポ当り判定値と一致するか否かに応じてサポ当りであるか否かを判定するサポ当り判定処理(ステップA371)を行う。
そして、サポ当り判定処理(ステップA371)の判定結果がサポ当りである場合(ステップA372;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブしたサポ当りフラグ1領域にサポ当り情報を上書きしてセーブし(ステップA373)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、サポ当り判定処理(ステップA371)の判定結果がサポ当りでない場合(ステップA372;N)は、大当りフラグ1設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ1領域、小当りフラグ1領域及びサポ当りフラグ1領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図22(b)に、本実施形態の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を示す。
この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域、小当りフラグ2領域、サポ当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA381)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップA382)、特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA383)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA384)を行う。そして、大当り判定処理(ステップA384)の判定結果が大当りである場合(ステップA385;Y)は、ステップA381にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA386)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA384)の判定結果が大当りでない場合(ステップA385;N)は、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA387)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップA387)の判定結果が小当りである場合(ステップA388;Y)は、ステップA381にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ2領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA389)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA387)の判定結果が小当りでない場合(ステップA388;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA390)。
高確率状態である場合(ステップA390;Y)は、大当りフラグ1設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ2領域、小当りフラグ2領域及びサポ当りフラグ2領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。一方、高確率状態でない場合(ステップA390;N)は、取得した大当り乱数値がサポ当り判定値と一致するか否かに応じてサポ当りであるか否かを判定するサポ当り判定処理(ステップA391)を行う。
そして、サポ当り判定処理(ステップA391)の判定結果がサポ当りである場合(ステップA392;Y)は、ステップA381にてはずれ情報をセーブしたサポ当りフラグ2領域にサポ当り情報を上書きしてセーブし(ステップA393)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、サポ当り判定処理(ステップA391)の判定結果がサポ当りでない場合(ステップA392;N)は、大当りフラグ2設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ2領域、小当りフラグ2領域及びサポ当りフラグ2領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当り判定処理〕
図23(a)に、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA364,A384)を示す。この大当り判定処理では、まず、確率設定値に対応する上限判定値テーブルを設定する(ステップA401)。上限判定値テーブルは確率設定値毎に設けられており、それぞれ高確率状態での上限判定値と低確率状態(通常確率状態)での上限判定値とが規定されている。ここでは現在設定されている確率設定値に応じて対応するテーブルを設定する。
なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。確率設定値に対応した上限判定値テーブルを設定することで、確率設定値に対応した確率値で大当り判定が行われるようになる。
次に、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA402)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA403)。ここでは下限判定値の値は、確率設定値や確率状態(高確率状態又は通常確率状態)によらず同一の値となっているが、確率設定値や確率状態により下限判定値を異ならせても良い。この場合は上限判定値と同様に、確率設定値毎に下限判定値が規定された下限判定値テーブルを確率設定値に応じて選択するようにし、確率状態に応じて使用する下限判定値を選択して設定するようにする。もちろん、上限判定値テーブルと下限判定値テーブルをまとめて判定値テーブルとしても良い。
対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA403;Y)、すなわち大当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA408)、大当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA403;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA404)。そして、高確率状態である場合(ステップA404;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA405)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA407)。また、高確率状態でない場合(ステップA404;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA406)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA407)。ここで設定する上限判定値は、上述のステップA401で設定された上限判定値テーブルを参照して取得する。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA407;Y)、すなわち大当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA408)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA407;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA409)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
図23(b)に、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における小当り判定処理(ステップA367,A387)を示す。この小当り判定処理では、まず、確率設定値に対応する小当り上限判定値を設定する(ステップA411)。小当り上限判定値は確率設定値毎に設けられている。また、小当り確率は高確率状態であるか否かにかかわらず一定である。また、同一の確率設定値における大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は重なることがないようにされている。異なる確率設定値どうしでの大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は重なっていても良いが、重ならないようにしても良い。
なお、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。確率設定値に対応した小当り上限判定値を設定することで、確率設定値に対応した確率値で小当り判定が行われるようになる。
次に、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満かを判定する(ステップA412)。対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA412;Y)、すなわち小当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA414)、小当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、小当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA412;N)は、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA413)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA413;Y)、すなわち小当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA414)、小当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA413;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA415)、小当り判定処理を終了する。
〔サポ当り判定処理〕
図24に、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理におけるサポ当り判定処理(ステップA371,A391)を示す。このサポ当り判定処理では、まず、確率設定値に対応するサポ当り上限判定値テーブルを設定する(ステップA421)。サポ当り上限判定値テーブルは確率設定値毎に設けられている。
サポ当りの抽選に当選する確率は確率設定値毎に異なっていても良いし、同じであっても良い。確率設定値毎に異ならせる場合には、例えば、確率設定値が低いほどサポ当りの抽選に当選しやすくなる(すなわち、設定1が最も当選しやすく設定6が最も当選しにくくなる)ようにしても良いし、逆でも良い。また、サポ当りの抽選に当選する確率は大当りの確率状態毎に異なっていても良いし、同じであっても良い。大当りの確率状態毎に異ならせる場合には、例えば、低確率状態(通常確率状態)である場合の方が高確率状態である場合よりも当選しやすくなるようにしても良いし、逆でも良い。また、低確率状態である場合にだけ当選するようにしても良い。また、特図1と特図2でサポ当りの抽選に当選する確率を異ならせても良い。
また、同一の確率設定値における大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲とサポ当り判定値の範囲は重なることがないようにされている。異なる確率設定値どうしでの大当り判定値の範囲と小当り判定値とサポ当り判定値の範囲は重なっていても良いが、重ならないようにしても良い。
なお、サポ当りであるとは大当り乱数がサポ当り判定値と一致することである。サポ当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、サポ当り判定値の下限の値であるサポ当り下限判定値以上で、かつ、サポ当り判定値の上限の値であるサポ当り上限判定値以下である場合に、サポ当りであると判定される。確率設定値に対応したサポ当り上限判定値テーブルを設定することで、確率設定値に対応した確率値でサポ当り判定が行われるようになる。
次に、サポ当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA422)、対象の大当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満かを判定する(ステップA423)。ここではサポ当り下限判定値の値は、確率設定値によらず同一の値となっているが、確率設定値によりサポ当り下限判定値を異ならせても良い。この場合はサポ当り上限判定値と同様に、確率設定値毎にサポ当り下限判定値が規定されたサポ当り下限判定値テーブルを確率設定値に応じて選択するようにする。もちろん、サポ当り上限判定値テーブルとサポ当り下限判定値テーブルをまとめてサポ当り判定値テーブルとしても良い。
対象の大当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満である場合(ステップA423;Y)、すなわちサポ当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA428)、サポ当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、サポ当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、対象の大当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満でない場合(ステップA423;N)は、対象の大当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA427)。ここで設定するサポ当り上限判定値は、上述のステップA421で設定されたサポ当り上限判定値テーブルを参照して取得する。
対象の大当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きい場合(ステップA427;Y)、すなわちサポ当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA428)、大当り判定処理を終了する。また、対象の大当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きくない場合(ステップA427;N)、すなわちサポ当りである場合は、判定結果としてサポ当りを設定し(ステップA429)、サポ当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図25に、本実施形態の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA323)を示す。
この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップA433)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により大当り種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA437)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA438)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、特別遊技状態の終了後の演出モード及び特別遊技状態の終了後の変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオを設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
一方、大当り1フラグは大当りでない場合(ステップA431;N)は、小当りフラグ1は小当りであるかを判定し(ステップA440)、小当りである場合(ステップA440;Y)は、特図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA441)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA442)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA443)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA444)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA445)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
また、小当りフラグ1は小当りでない場合(ステップA440;N)は、サポ当りフラグ1がサポ当りかを判定し(ステップA446)、サポ当りである場合(ステップA446;Y)は、特図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA447)。次に、特図1サポ当り図柄テーブルを設定し(ステップA448)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA449)。この処理によりサポ当り種類が選択される。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA450)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA451)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA452)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
また、サポ当りフラグ1はサポ当りでない場合(ステップA446;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA453)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA454)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA456)、演出コマンド設定処理(ステップA457)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA458)、特図1特図図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA459)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図26に、本実施形態の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を示す。なお、特図2停止図柄設定処理は、特図1停止図柄設定処理と同じ処理を、特図2を対象として行うものである。
この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA471)、大当りである場合(ステップA471;Y)は、特図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA472)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップA473)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA474)。この処理により大当り種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA475)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA476)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA477)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA478)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA479)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、特別遊技状態の終了後の演出モード及び特別遊技状態の終了後の変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオを設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
一方、大当りフラグ2は大当りでない場合(ステップA471;N)は、小当りフラグ2は小当りであるかを判定し(ステップA480)、小当りである場合(ステップA480;Y)は、特図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA481)。次に、特図2小当り図柄テーブルを設定し(ステップA482)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA483)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA484)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA485)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
また、小当りフラグ2は小当りでない場合(ステップA480;N)は、サポ当りフラグ2がサポ当りかを判定し(ステップA486)、サポ当りである場合(ステップA486;Y)は、特図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)から特図図柄乱数をロードする(ステップA487)。次に、特図2サポ当り図柄テーブルを設定し(ステップA488)、ロードした特図図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA489)。この処理によりサポ当り種類が選択される。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA490)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA491)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA492)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
また、サポ当りフラグ2がサポ当りでない場合(ステップA486;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA493)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA494)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA496)、演出コマンド設定処理(ステップA497)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA498)、特図2特図図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA499)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
このように各結果の停止図柄の設定を行う際に、結果にかかわらず共通の特図図柄乱数を用いることで必要な乱数の種類を少なくでき、遊技機の仕様やプログラムの簡素化を図ることができて、制御の負担を軽減することができる。
〔特図情報設定処理〕
図27に、特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA170,A324,A344)を示す。
まず、変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA461)、遊技状態、保留数、停止図柄パターン番号、残りのサポート回数及び現在設定されている変動選択テーブル群に対応する変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA462)。
そして、取得した変動グループ選択ポインタを変動グループ選択ポインタ領域にセーブし(ステップA465)、特図情報設定処理を終了する。
この特図情報設定処理の後に行われる変動パターン選択処理(ステップA171,A326,A346)では、ここで取得された変動グループ選択ポインタに基づいて選択された変動パターンテーブルから変動パターンが選択される。
すなわち、変動パターンは、遊技状態、保留数、停止図柄パターン番号、残りのサポート回数及び現在設定されている変動選択テーブル群に基づき選択されるようになっている。このような要素を考慮して変動パターンを選択することで、多彩な演出を実行可能となる。
例えば、図9に示したような変動パターンシナリオに従って選択される変動選択テーブル群には、特図変動表示ゲームの結果(大当り、小当り、サポ当り又ははずれ)のそれぞれに対応する異なる変動パターンテーブルが含まれており、現在設定されている変動選択テーブル群のうちから結果に応じた変動パターンテーブルが選択される。
これにより、大当り、小当り、サポ当り又ははずれのそれぞれで異なる変動パターンの選択が可能となる。例えば、サポ当り用の変動パターンテーブルにはリーチ状態を含む変動パターンのみが含まれる。同じリーチ演出を実行する変動パターンは、大当り、小当り及びはずれの場合に選択される変動パターンテーブルにも含まれることがあるが、大当り、小当り、サポ当り及びはずれの場合のそれぞれで結果を導出する際のアクションを異ならせるために変動時間値を異ならせており、各変動パターンテーブルの変動パターンは異なる変動パターンとなっている。
また、同じ遊技状態であっても設定されている変動選択テーブル群によって異なる変動パターンの選択を可能とすることができる。
例えば、図9(a)に示したチャンスモードBとチャンスモードDでは、いずれもサポート回数が100となる第3特定遊技状態ST13であるが、20回目から100回目までの変動選択テーブル群が異なっており、それぞれ選択される変動パターンの傾向を異なせて趣の異なる演出を実行可能となる。
また、同じ100回のサポート回数であっても、設定されている変動選択テーブル群の違いによって変動パターンを異ならせることにより演出の実行態様を異ならせることも可能となる。例えば、変動選択テーブル群によってサポート回数を報知する演出を実行する時間値を含む変動パターンの選択の可否を異ならせ、設定されている変動選択テーブル群に応じてサポート回数の報知の有無が選択されるようにすることができる。
また、第3特定遊技状態ST13である場合は残りのサポート回数を考慮した変動パターンの選択も可能である。例えば第3特定遊技状態ST13での最終ゲームでは、当該第3特定遊技状態ST13での遊技の結果を報知するリザルト画像を表示するための時間値を含んだ変動パターンを選択する。ただし、当該最終ゲームの結果も考慮して変動パターンが選択されるようになっており、結果がはずれの場合はリザルト画像を表示するための時間値を含んだ変動パターンを選択するが、結果が大当り、小当り又はサポ当りの場合はリザルト画像を表示しないため、リザルト画像を表示するための時間値を含まない変動パターンを選択する。
また、第3特定遊技状態ST13の開始時や所定回数となった場合、終了前の所定回数など、任意の時点で特定の変動パターンを選択するようにすることも可能となる。
また、遊技状態を考慮した変動パターンの選択を可能とすることで、例えば、サポ当りの発生が通常遊技状態ST14であるのか第3特定遊技状態ST13であるのかにより異なる変動パターンの選択が可能となる。
これにより、通常遊技状態ST14においてサポ当りが導出されて第3特定遊技状態ST13が開始する場合には、開始時特有の演出を実行するための時間値を含む変動パターンを選択し、第3特定遊技状態ST13においてサポ当りが導出されてサポート回数がリセットされる場合には、リセット時特有の演出を実行するための時間値を含む変動パターンを選択するようにすることができる。
このように、遊技制御装置100において種々の要素を考慮して変動パターンを選択可能とすることで、状況に応じて変動時間を異ならせることができ多彩な演出を実行可能となる。演出制御装置300でも演出の選択は可能であるが、変動時間については遊技制御装置100で選択された変動時間に従う必要があり、上記のように実行する演出に特有の時間を確保することは困難である。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果のうちの所定結果となった場合には、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果となった場合には、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果を、特別結果と、特定結果と、はずれ結果と、のいずれにするかを一の第1抽選乱数(大当り乱数)により決定し、ゲームを実行する前に、当該ゲームの結果が、特別結果と、特定結果と、はずれ結果と、のいずれになるかを判定可能であることとなる。
したがって、一の第1抽選乱数により抽選を行うことができ、抽選の制御を簡略化できて制御の負担を軽減することができる。
特別結果には、条件装置の作動を伴う第1特別結果(大当り)と、条件装置の作動を伴わない第2特別結果(小当り)と、があり、遊技制御手段は、ゲームの結果を、第1特別結果と、第2特別結果と、特定結果と、はずれ結果と、のいずれにするかを一の第1抽選乱数により決定することとなる。
したがって、一の第1抽選乱数により抽選を行うことができ、抽選の制御を簡略化できて制御の負担を軽減することができる。
また、第1特別結果、第2特別結果及び特定結果には、それぞれ複数種類の結果が含まれ、遊技制御手段は、第1抽選乱数による抽選結果が第1特別結果、第2特別結果又は特定結果であった場合に、第1特別結果、第2特別結果又は特定結果の種類を一の第2抽選乱数(特図図柄乱数)を用いて決定することとなる。
したがって、異なる結果であっても共通の第2抽選乱数を用いることで抽選の制御を簡略化できて制御の負担を軽減することができる。
また、遊技制御手段は、ゲームの実行態様である変動パターンを選択するための変動パターンテーブルと、特定遊技状態における変動パターンテーブルの移行に関する情報が定義された変動パターンシナリオと、を備え、特定遊技状態において所定条件を満たすことに基づき、変動パターンシナリオに定義された変動パターンテーブルを設定するように構成され、特定結果が導出された場合に、当該特定結果に基づく特定遊技状態において使用する変動パターンシナリオを、第2抽選乱数により選択された当該特定結果の種類に基づき選択することとなる。
したがって、特定遊技状態における変動パターンの遷移についても第2抽選乱数で選択できるようになり、抽選の制御を簡略化できて制御の負担を軽減することができる。
また、特定遊技状態における変動パターンの遷移について複数のパターンのうちから選択可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段と、遊技球の入賞により前記始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が複数種類からなる特定結果のうちのいずれかとなった場合には、特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの実行態様である変動パターンを選択するための変動パターンテーブルと、特定遊技状態における変動パターンテーブルの移行に関する情報が定義された変動パターンシナリオと、を備え、特定結果が導出された場合に、当該特定結果に基づく特定遊技状態において使用する変動パターンシナリオを、当該特定結果の種類に基づき選択することとなる。
したがって、特定遊技状態における変動パターンの遷移について複数のパターンのうちから選択可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
〔特図変動中処理〕
図28に、本実施形態の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)を示す。
この特図変動中処理では、まず、変動図柄判別フラグに対応する図柄停止コマンドを準備して(ステップA601)、演出コマンド設定処理(ステップA602)を行う。次いで、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA603)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA604)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンがサポ当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止表示時間を設定する停止表示時間設定手段をなす。
そして、処理番号として特図表示中処理にかかる「2」を設定し(ステップA605)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA606)。さらに、特図1の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA607)、特図2の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA608)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば、256m秒)をセーブする(ステップA609)。その後、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA610)、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA611)、特図変動中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
図29及び図30に、本実施形態の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)を示す。
この特図表示中処理では、まず、大当りフラグ1設定処理にて設定されたサポ当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定されたサポ当りフラグ2と、をロードして(ステップA701)、RWMのサポ当りフラグ1領域及びサポ当りフラグ2領域をクリアする(ステップA702)。
次いで、大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定された小当りフラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの小当りフラグ1領域及び小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA704)。
次いで、大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA705)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA706)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA707)、大当りである場合(ステップA707;Y)は、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA710)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA711)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA707;N)は、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA708)、大当りである場合(ステップA708;Y)は、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA709)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA711)。
次いで、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、「10」、「7」又は「2」)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA712)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA713)。
次に、RWMの飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)を行う。続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA718)、演出コマンド設定処理(ステップA719)を行う。このファンファーレコマンドが特別遊技状態の開始時に演出制御装置300に送信される特別遊技状態開始情報をなす。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA720)。本実施形態の場合、ステップA720において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。例えば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはON、出玉のない大当り(所謂、突確大当りなど。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればON、それ以外ではOFFとなる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはON、出玉のない大当りである場合にはOFFとなる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間を設定して(ステップA721)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA722)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA723)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA724)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA725)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA726)を行い、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの何れかで結果が特別結果となることに基づき、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段をなす。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA708;N)は、ロードされた小当りフラグ2が小当りかを判定して(ステップA727)、小当りである場合(ステップA727;Y)は、第2特図変動表示ゲームの小当り(特図2小当り)の開始に関する試験信号(例えば、特別図柄2小当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA730)、時間短縮変動回数更新処理を行う(ステップA731)。
また、小当りフラグ2が小当りでない場合(ステップA727;N)は、ロードされた小当りフラグ1が小当りかを判定して(ステップA728)、小当りである場合(ステップA728;Y)は、第1特図変動表示ゲームの小当り(特図1小当り)の開始に関する試験信号(例えば、特別図柄1小当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA729)、時間短縮変動回数更新処理を行う(ステップA731)。
次いで、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA732)を行って、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA733)。
特図の高確率中でない場合(ステップA733;N)には、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA734)、演出コマンド設定処理(ステップA735)を行う。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップA736)、演出コマンド設定処理(ステップA737)を行って、ステップA738の処理に移行する。この小当りファンファーレコマンドも特別遊技状態の開始時に演出制御装置300に送信される特別遊技状態開始情報をなす。
また、特図の高確率中である場合(ステップA733;Y)には、ステップA738の処理に移行する。このように、本実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブし(ステップA738)、小当りファンファーレ中処理に移行するための小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA739)を行って、特図表示中処理を終了する。
一方、小当りフラグ1が小当りでない場合(ステップA728;N)は、ロードされたサポ当りフラグ2がサポ当りかを判定する(ステップA740)。サポ当りである場合(ステップA740;Y)は、サポ作動設定処理(ステップA742)を行い、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA743)を行って、特図表示中処理を終了する。
また、サポ当りフラグ2がサポ当りでない場合(ステップA740;N)は、ロードされたサポ当りフラグ1がサポ当りかを判定する(ステップA741)。サポ当りである場合(ステップA741;Y)は、サポ作動設定処理(ステップA742)を行い、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA743)を行って、特図表示中処理を終了する。
また、サポ当りフラグ1がサポ当りでない場合(ステップA741;N)は、時間短縮変動回数更新処理(ステップA744)を行う。そして、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA745)を行い、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップA746)、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致するかを判定する(ステップA747)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて異なる値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの何れかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しない場合(ステップA747;N)は、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA750)を行って、特図表示中処理を終了する。
一方、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致する場合(ステップA747;Y)は、演出モード切替準備コマンドを準備し(ステップA748)、演出コマンド設定処理(ステップA749)を行い、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA750)を行って、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出を行わないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
図31に、上述の特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップA731,A744)を示す。この時間短縮変動回数更新処理では、まず、普電サポート中であるかを判定する(ステップA751)。そして、普電サポート中でない場合(ステップA751;N)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、普電サポート中である場合(ステップA751;Y)は、時間短縮変動回数を-1更新して(ステップA752)、時間短縮変動回数が「0」となったかを判定する(ステップA753)。
時間短縮変動回数が「0」でない場合(ステップA753;N)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が「0」となった場合(ステップA753;Y)には、時短終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA754)。次いで、時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA755)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA756)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップA757)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA758)。次いで、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA759)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA760)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔演出モード情報チェック処理〕
図32に、上述の特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA732,A745)を示す。この演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定する(ステップA771)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA771;Y)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合である。
また、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を-1更新し(ステップA772)、演出残り回転数が「0」となったかを判定する(ステップA773)。演出残り回転数が「0」となっていない場合(ステップA773;N)は、演出モード情報チェック処理を終了する。また、演出残り回転数が「0」となった場合(ステップA773;Y)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA775)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得し、RWM内の演出モード番号領域にセーブして(ステップA776)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得し、RWM内の演出残り回転数領域にセーブして(ステップA777)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得し、RWM内の次モード移行情報領域にセーブする(ステップA778)。その後、新しく設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA779)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するかを判定する(ステップA780)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップA780;Y)、すなわち確率の状態が変化していない場合は、演出モード情報チェック処理を終了する。
また、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA780;N)は、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA782)、演出コマンド設定処理(ステップA782)を行う。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)を行う。
次いで、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA785)、演出コマンド設定処理(ステップA786)を行う。
次いで、新たな演出モードは左打ちするモードであるかを判定し(ステップA787)、左打ちするモードでない場合(ステップA787;N)は、演出モード情報チェック処理を終了する。また、左打ちするモードである場合(ステップA787;Y)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA788)、演出コマンド設定処理(ステップA789)を行って、演出モード情報チェック処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
なお、上述した変動パターンシナリオに従った変動選択テーブル群の遷移についてもこの演出モード情報チェック処理によって制御するようにしても良いし、別の同等の処理によって制御するようにしても良い。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
図33に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA726)を示す。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON(大当り+小当りで出力)、大当り4信号をON(大当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA793)、高確率&時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA794)。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA797)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA798)、高確率状態の表示に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(例えば、第3遊技状態表示部56c)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA799)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA801)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域をクリアする(ステップA802)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA803)、演出残り回転数領域をクリアして(ステップA804)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA805)。そして、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理〕
図34に、上述の特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA739)を示す。この小当りファンファーレ中処理移行設定処理では、まず、処理番号として小当りファンファーレ中処理にかかる「7」を設定して(ステップA811)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA812)。
次いで、小当りファンファーレ時間(例えば0.3秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA813)、小当りの開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON(大当り+小当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA814)。
次いで、大入賞口不正入賞数領域をクリアして(ステップA815)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA816)。
次いで、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA817)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA818)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理を終了する。
〔サポ作動設定処理〕
図35に、上述の特図表示中処理におけるサポ作動設定処理(ステップA742)を示す。このサポ作動設定処理では、まず、時間短縮判定データに対応する初期値を時間短縮変動回数領域にセーブして(ステップA821)、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA822)。すなわち、サポ当り図柄が停止するときには、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)のみが外部情報信号として出力される。
次いで、時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA823)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA824)、普図ゲートモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブして(ステップA825)、確率状態フラグを維持して時短ありにするために、特図ゲームモードフラグ領域に特図時短ありフラグを合成する(ステップA826)。
次いで、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA827)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップA828)。そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA829)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA830)。ステップA829では、大当り終了処理での設定(ステップA904)と同じ処理を行う。演出モード移行情報に基づき対応するテーブルのアドレスを取得することで、変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオも取得される。
すなわち、サポ当りとなる場合は、特図図柄乱数によりサポ当りの種類である停止図柄が選択されるとともに、当該停止図柄に基づき演出モード移行情報が選択されて変動パターンシナリオが選択されることとなる。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理や変動選択テーブル群の管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、サポ当りとなった特図変動表示ゲームの終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA831)。さらに、サポ当りとなった特図変動表示ゲームの終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA832)、サポ当りとなった特図変動表示ゲームの終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA833)。ここでセーブされた情報に基づき、サポ当りとなった特図変動表示ゲームの終了後から所定回数の特図変動表示ゲームを実行することに基づき演出モードや変動選択テーブル群が移行するようになる。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA834)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA835)、演出コマンド設定処理(ステップA836)を行う。ここで、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「低確率・時短あり」の何れかに、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。この処理では使われないが、他に「高確率・時短なし」、「低確率・時短なし」に、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA837)、演出コマンド設定処理(ステップA838)を行い、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA839)、演出コマンド設定処理(ステップA840)を行う。
そして、時間短縮判定データ領域をクリアし(ステップA841)、演出モード移行情報領域をクリアして(ステップA842)、サポ作動設定処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理〕
図36に、上述の特図表示中処理における特図普段処理移行設定処理(ステップA743,A750)を示す。この特図普段処理移行設定処理では、まず、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定して(ステップA851)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA852)。
次いで、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA853)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA854)、特図普段処理移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
図37に、本実施形態の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)を示す。
この大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果の種類に基づき設定される確率変動判定データが、特別遊技状態の終了後に高確率状態となる場合に設定される高確率データかを判定する(ステップA901)。
高確率データでない場合(ステップA901;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA902)、高確率データである場合(ステップA901;Y)は、大当り終了設定処理2を行う(ステップA903)。そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA904)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA905)。演出モード移行情報には変動選択テーブル群の移行に関する情報である変動パターンシナリオも含まれている。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理や変動選択テーブル群の管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブする(ステップA906)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA907)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA908)。ここでセーブされた情報に基づき、特別遊技状態の終了後から所定回数の特図変動表示ゲームを実行することに基づき演出モードや変動選択テーブル群が移行するようになる。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA909)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA910)、演出コマンド設定処理(ステップA911)を行う。ここで、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」、「低確率・時短あり」の何れかに、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。この処理では使われないが、他に「低確率・時短なし」に、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA912)、演出コマンド設定処理(ステップA913)を行う。
次いで、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA914)、演出コマンド設定処理(ステップA915)を行う。
次いで、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA916)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA917)。
その後、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号をOFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA918)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA919)。続いて、確率変動判定データ領域の情報をクリアし(ステップA920)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA921)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA922)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA923)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA924)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図38(a)に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA902)を示す。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA931)。時短の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で外部情報出力データ領域にセーブされる。次いで、低確率&時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA932)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA933)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブして(ステップA934)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA935)。その後、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(例えば100)をセーブして(ステップA936)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに時短状態となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(例えば100)をセットすることで、所定回数(例えば100回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理2〕
図38(b)に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA903)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、高確率の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA941)。高確率の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で外部情報出力データ領域にセーブされる。次いで、高確率&時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA942)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA943)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブし(ステップA944)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA945)。その後、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA946)、大当り終了設定処理2を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに次回の特別結果態様の導出まで時短状態となる。なお、本実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定を行わない。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態とする期間を延長する特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生制御手段をなす。
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311では、図39に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理を行う。
〔メイン処理〕
図39に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。次いで、演出ボタン25や十字キー29の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出ボタン25や十字キー29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25や十字キー29からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC10)。次に、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC15)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC15;N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。一方、ステップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC15;Y)には、画面描画を指示する(ステップC16)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や表示板350を含む枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行い、演出を制御する盤演出設定処理(ステップC20)を行って、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図40には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204)、コマンド読出インデックスを0~31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステップC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図41には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC234)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップC234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC234;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC241;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するために必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、特図変動表示ゲームの開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
次に、表示装置41における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)について説明する。
図42に示すように、表示装置41の表示領域の中央には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第1飾りゲームを表示する第1飾りゲーム表示部81が設けられる。第1飾りゲーム表示部81では、左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを表示する。
表示装置41の表示領域の右下部には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第2飾りゲームを表示する第2飾りゲーム表示部82が設けられる。第2飾りゲーム表示部82に表示される第2飾りゲームは、第1飾りゲーム表示部81に表示される第1飾りゲームと同様に、左領域、中領域、右領域の各領域で識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示する。第2飾りゲーム表示部82には、第1飾りゲーム表示部81に表示される識別情報(大図柄)よりも相対的に小さい識別情報(小図柄)が表示されるようになっている。
また、表示装置41の表示領域の中央下部には、始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する待機中記憶表示部83が設けられる。
待機中記憶表示部83には、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのうち一方のゲームの実行権利となる始動記憶(第1始動記憶又は第2始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示が表示される。待機中記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示は、当該一方のゲームの実行権利となる始動記憶と一対一に対応し、左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示となるように記憶順に並んで表示され、消化される毎に左へ移行するようになっている。なお、待機中記憶表示部83に、特図1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示と、特図2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示と、の双方を表示するようにしても良い。
さらに、待機中記憶表示部83では、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどの先読み結果を、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆することが可能である。
待機中記憶表示部83の左方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。実行中記憶表示部84には、特図変動表示ゲームの開始時に待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が移行するようになっている。さらに、実行中記憶表示部84では、現在実行中の特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどを、当該実行中記憶表示部84に表示される飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆することが可能である。
表示装置41の表示領域の左上部には、第1始動記憶数(特図1保留数)を表示する第1始動記憶数表示部85aと、第2始動記憶数(特図2保留数)を表示する第2始動記憶数表示部85bとが設けられる。
図42及び図43に、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームを実行する場合を示す。図42は表示装置41での表示の一例であり、図43はタイミングチャートの一例である。
特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t61)、図42(a)及び図43に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。図42(a)には、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であって、第1始動記憶数が4個であり第2始動記憶数が0個である状態を示している。
また、図42(a)では、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が通常表示態様とは異なる特定表示態様で表示されている。すなわち、待機中記憶表示部83において先読み結果を示唆する保留変化演出が実行されている。ここでは、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲームは、結果が「サポ当りA」である特図1変動表示ゲームであり、その旨が、当該飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆されている。すなわち、当該飾り特図始動記憶表示の表示態様によって、付与されるサポート回数が示唆されている。
ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「346」となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が4個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t62)。その後、当該変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図42(b)に示すように、表示装置41においては、移行演出(待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示を実行中記憶表示部84へ移行させる表示を行う演出)が実行されるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。ここでは、待機中記憶表示部83に複数の飾り特図始動記憶表示が表示されているため、移行演出によって、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行するとともに、待機中記憶表示部83の左端以外にある飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83内において左へ移行している。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t63)、図42(b)及び図43に示すように、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する。その後、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」である場合には、図42(c)及び図43に示すように、第1飾りゲーム表示部81の左変動表示領域と右変動表示領域とで同じ識別情報が仮停止するリーチ状態となってリーチ変動が開始する(t64)。
次いで、図42(d)及び図43に示すように、表示装置41においては、味方キャラクタが敵キャラクタと戦うバトル演出が開始する(t65)。バトル演出の開始時には、表示装置41の表示領域内にバトル演出を表示するためのバトル演出表示部を確保するために、第1飾りゲーム表示部81の左変動表示領域が表示装置41の表示領域の左端へ移動するとともに、第1飾りゲーム表示部81の右変動表示領域が表示装置41の表示領域の右端へ移動し、中変動表示領域の視認性が低下して視認不能な状態とされる。すなわち、特定の演出表示により中変動表示領域の視認性が低下することとなる。さらに、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84が非表示となる。
次いで、図42(e)に示すように、バトル演出の結果が報知される。ここでは、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」であるため、バトル演出の結果は「引き分け」となっている。これに対し、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「大当り」である場合にはバトル演出の結果は「味方キャラクタの勝ち」となり、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合にはバトル演出の結果は「味方キャラクタの負け」となる。
次いで、図42(f)に示すように、第1飾りゲーム表示部81にゲーム結果が仮停止表示(例えば揺動表示)される。これにより、中変動表示領域の視認性が元に戻る。そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t66)、図42(g)及び図43に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「サポ当りA」の結果態様である「434」となっている。
また、図42(g)及び図43に示すように、停止表示時間が開始すると(t66)、サポ回数報知演出が開始して、まず、今回付与されるサポート回数が報知される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であり、「サポ当りA」に対応するサポート回数は20回であるため、今回付与されるサポート回数が20回であることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「サポ20回」と表示する演出)が実行されている。これに対し、ゲーム結果が「サポ当りB」である場合には、「サポ当りB」に対応するサポート回数は100回であるため、例えばサポ回数表示部86に「サポ100回」と表示する演出が実行される。また、ゲーム結果が「サポ当りC」である場合には、「サポ当りC」に対応するサポート回数は1000回であるため、例えばサポ回数表示部86に「サポ1000回」と表示する演出が実行される。
また、図42(g)に示すように、停止表示時間が開始すると(t66)、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84が再出現する。
ここでは、ゲーム結果が「サポ当り」であるとともに、第1始動記憶数が3個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t67)。変動時間が開始すると(t67)、図43に示すように、チャンスモードへ移行する。具体的には、通常遊技状態ST14であった場合には、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの停止表示時間が終了すると(t67)、第3特定遊技状態ST13へ移行する。また、第1特定遊技状態ST11であった場合には、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの停止表示時間が終了すると(t67)、第2特定遊技状態ST12へ移行する。
本実施形態では、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84には、メイン変動に対応する飾り特図始動記憶表示のみを表示し、イレギュラー変動に対応する飾り特図始動記憶表示を表示しないように構成されている。したがって、チャンスモードに移行すると(t67)、メイン変動が特図1変動表示ゲームから特図2変動表示ゲームに切り替わるため、図42(h)及び図43に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。
具体的には、遊技状態が通常遊技状態ST14や第1特定遊技状態ST11である場合、すなわちチャンスモード中(普電サポート中)でない場合には、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84に第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示可能であるが、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は非表示とされる。また、遊技状態が第2特定遊技状態ST12や第3特定遊技状態ST13である場合、すなわちチャンスモード中(普電サポート中)である場合には、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84に第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示可能であるが、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は非表示とされる。
変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図42(h)に示すように、表示装置41においては、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t68)、図42(i)及び図43に示すように、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する。
変動表示が開始すると(t68)、サポ回数報知演出において残りのサポート回数が報知される。ここでは、今回付与されたサポート回数が20回であり、チャンスモード(普電サポート)が開始して最初のゲーム(1回目のゲーム)の実行中であるため、図42(i)に示すように、残りのサポート回数が19回であることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「残り19回」と表示する演出)が実行されている。
また、変動表示が開始すると(t68)、図43に示すように、チャンスモード報知演出が開始する。具体的には、チャンスモード報知演出では、まず、チャンスモードに突入することを報知する演出が実行され、次いで、チャンスモード中であることを報知する演出が実行される。チャンスモード中(普電サポート中)は、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの実行中に開始したバトル演出が継続される、すなわち結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームでは引き分けとなって決着がつかなかったバトルが継続されるため、図42(i),(j)では、チャンスモード中であることを報知する演出として、「バトルモード」と表示する演出が実行されている。これにより、チャンスモードへ移行前と移行後の演出に繋がりを持たせることが可能となる。
また、変動表示が開始すると(t68)、図43に示すように、右打ちを指示する右打ち指示演出(例えば「右打ち→」と表示する演出(図42(i),(j)参照))が開始する。
そして、チャンスモード中(普電サポート中)に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記憶(第2特図保留)が発生すると、図42(j)に示すように、表示装置41においては、新たな飾り特図始動記憶表示が出現して待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示の数が変化するとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化する。
また、チャンスモード中(バトルモード中)にサポ当りが導出される場合には、バトル演出が実行されて、サポート回数が変更される(図10及び図11参照)。サポート回数が変更される度に、味方キャラクタの数を増減したり、味方キャラクタがレベルアップ又はレベルダウンしたりするようにしても良い。具体的には、例えば、変更後のサポート回数が変更前のサポート回数よりも少ない場合には、味方キャラクタの数を維持する(あるいは減らす)ようにして、変更後のサポート回数が変更前のサポート回数よりも多い場合には、例えば図42(k)に示すように味方キャラクタの数を増やすようにしても良い。
なお、サポ当り図柄を構成する識別情報(飾り識別情報)は、一般図柄(図柄1~9)のみから構成されるものであっても良いし、一般図柄と特殊図柄(サポ用特殊図柄)とから構成されるものであっても良いし、特殊図柄のみから構成されるものであっても良い。すなわち、第1飾りゲーム表示部81に仮停止表示されるサポ当り図柄は、図42(f)に示すように一般図柄のみから構成されるものであっても良いし、図42(l)に示すように一般図柄と特殊図柄とから構成されるものであっても良いし、特殊図柄のみから構成されるものであっても良い。また、第1飾りゲーム表示部81に停止表示されるサポ当り図柄は、図42(g)に示すように一般図柄のみから構成されるものであっても良いし、図42(m)に示すように一般図柄と特殊図柄とから構成されるものであっても良いし、特殊図柄のみから構成されるものであっても良い。
本実施形態では、第1始動記憶と第2始動記憶との両方が記憶されている場合には、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する。
図44~図48に、結果が「サポ当り」である特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する場合を示す。図44~図47は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図48はタイミングチャートの一例である。
特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図44(a)に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図44(a)に示す例では、特図2表示器52の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が2個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。その後、変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図44(b)に示すように、表示装置41においては、移行演出(飾り特図始動記憶表示を移行させる表示を行う演出)が実行されるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
次いで、変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、図44(b)に示すように、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第1特図保留)が発生すると、図44(c)に示すように、表示装置41においては、新たな飾り特図始動記憶表示が出現して待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示の数が変化するとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。ここでは、新たな飾り特図始動記憶表示が、通常表示態様とは異なる特定表示態様で表示されている。すなわち、待機中記憶表示部83において先読み結果を示唆する保留変化演出が実行されている。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図44(d)に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「235」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が2個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。その後、変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図44(e)に示すように、表示装置41においては、移行演出が実行されるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
次いで、変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、図44(e)に示すように、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記憶(第2特図保留)が発生すると、図44(f)に示すように、表示装置41においては、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t71)、図44(g)及び図48に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「625」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する(t72)。その後、変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図45(a)に示すように、表示装置41においては、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。ここでは、待機中記憶表示部83に第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が表示されているため、特図2変動表示ゲームの変動時間が開始しても、移行演出(飾り特図始動記憶表示を移行させる表示を行う演出)は実行されない。
次いで、変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t73)、図45(a)及び図48に示すように、表示装置41においては、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図2変動表示ゲームの変動表示が開始する。その後、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」である場合には、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81においてリーチ変動が開始し(t74)、表示装置41においてバトル演出が開始して(t75)、バトル演出の結果が報知される。ここでは、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」であるため、バトル演出の結果は「引き分け」となる。
次いで、図45(b)に示すように、第1飾りゲーム表示部81にゲーム結果が仮停止表示(例えば揺動表示)される。そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t76)、図45(c)に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示され、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図2表示器52にゲーム結果が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「サポ当りA」の結果態様である「434」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「サポ当りA」の結果態様となっている。
また、図45(c)及び図48に示すように、停止表示時間が開始すると(t76)、サポ回数報知演出が開始して、まず、今回付与されるサポート回数が報知される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であり、「サポ当りA」に対応するサポート回数は20回であるため、今回付与されるサポート回数が20回であることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「残り20回」と表示する演出)が実行されている。
また、図45(c)に示すように、停止表示時間が開始すると(t76)、バトル演出の開始時に非表示となった待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84が再出現する。
ここでは、ゲーム結果が「サポ当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t77)。変動時間が開始すると(t77)、図48に示すように、チャンスモードへ移行する。
変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図45(d)に示すように、表示装置41においては、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t78)、図45(d)及び図48に示すように、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。
変動表示が開始すると(t78)、サポ回数報知演出において残りのサポート回数が報知される。ここでは、今回付与されたサポート回数が20回であり、チャンスモード(普電サポート)が開始して最初のゲーム(1回目のゲーム)の実行中であるため、図45(d),(e)に示すように、残りのサポート回数が19回であることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「残り19回」と表示する演出)が実行されている。
また、変動表示が開始すると(t78)、図48に示すように、右打ちを指示する右打ち指示演出(例えば「右打ち→」と表示する演出(図45(d),(e)参照))が開始する。
また、変動表示が開始すると(t78)、図48に示すように、チャンスモード報知演出が開始する。具体的には、チャンスモード報知演出では、まず、図45(d)に示すようにチャンスモードに突入することを報知する演出(例えば「チャンスモード突入画面」を表示する演出)が実行され、次いで、図45(e)に示すようにチャンスモード中であることを報知する演出(例えば「チャンスモード中画面」を表示する演出)が実行される。ここでは、第1飾りゲーム表示部81(大図柄)がチャンスモード突入画面やチャンスモード中画面で隠されて視認性が低下しているが、これに限定されない。具体的には、例えば、チャンスモード突入画面やチャンスモード中画面を、第1飾りゲーム表示部81に重ならないサイズで表示して視認性が低下しないようにしても良いし、チャンスモード突入画面やチャンスモード中画面の手前側に第1飾りゲーム表示部81を表示して視認性が低下しないようにしても良い。
本実施形態において、飾り特図始動記憶表示は、バトル演出の開始時に非表示となって図柄確定時に再表示される。非表示となる前に待機中記憶表示部83において保留変化演出が実行されていた場合には、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示がバトル演出の開始時に非表示となって図柄確定時に再表示される際に、例えば図45(a)~(e)に示すように、保留変化演出を実行しない(保留変化演出をキャンセルした)状態で再表示されても良いし、例えば図45(f)~(j)に示すように、保留変化演出を実行した状態で再表示されても良い。
具体的には、図45(a)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図45(c)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様は、非表示前(図45(a))は特定表示態様であるのに対し、再表示時(図45(c))は通常表示態様となっている。すなわち、表示態様がリセットされた状態で再出現している。
また、図45(f)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図45(h)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様は、非表示前(図45(f))は特定表示態様であり、再表示時(図45(h))も当該特定表示態様となっている。
また、保留変化演出を実行した状態で再表示する場合には、再表示時の保留変化演出の演出態様は、例えば図45(f)~(j)に示すように、非表示前の演出態様と同じであっても良いし、例えば図46(a)~(e)に示すように、非表示前の演出態様と異なっていても良い。
具体的には、図45(f)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図45(h)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様は、非表示前(図45(f))と再表示時(図45(h))とで同一となっている。すなわち、非表示前(バトル演出の開始前)の表示態様を引き継いだ状態で再出現している。
また、図46(a)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図46(c)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様のうち、先読み結果を示唆するための表示態様(本実施形態の場合、色)は、非表示前(図46(a))と再表示時(図46(c))とで同一であるが、先読み結果を示唆するための表示態様とは異なる表示態様(ここでは、形状)は、非表示前(図46(a))と再表示時(図46(c))とで異なっている。
バトル演出は、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの実行中に開始されるだけでなく、結果が「サポ当り」以外である特図変動表示ゲームの実行中にも開始することが可能であるが、バトル演出の開始時に実行されていた特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」である場合と、「サポ当り」でない場合とで、再出現時の保留変化演出の有無や再出現時の保留変化演出の演出態様を異ならせても良い。
具体的には、例えば、飾り特図始動記憶表示が特図変動表示ゲームの実行中(例えばバトル演出の開始時)に非表示となって当該特図変動表示ゲームの停止表示時間の開始時(図柄確定時)に再表示される場合であって、非表示となる前に待機中記憶表示部83において保留変化演出が実行されていた場合には、当該特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」であれば、図45(a)~(e)に示すように、保留変化演出を実行しない状態で再表示し、特図変動表示ゲームの結果が「大当り」であれば、図46(a)~(e)と同様に、保留変化演出を実行した状態(演出態様は非表示前と異なる)で再表示し、特図変動表示ゲームの結果が「はずれ」であれば、図45(f)~(j)と同様に、保留変化演出を実行した状態(演出態様は非表示前と同じ)で再表示するようにしても良い。
また、本実施形態では、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84に、メイン変動に対応する飾り特図始動記憶表示のみを表示し、イレギュラー変動に対応する飾り特図始動記憶表示を表示しないように構成したが、これに限定されない。例えば、待機中記憶表示部83には、メイン変動に対応する飾り特図始動記憶表示のみを表示可能とし、実行中記憶表示部84には、メイン変動に対応する飾り特図始動記憶表示だけでなく、イレギュラー変動に対応する飾り特図始動記憶表示も表示可能としても良い。
その場合、実行中記憶表示部84に表示されている飾り特図始動記憶表示がイレギュラー変動に対応する飾り特図始動記憶表示である際には、例えば図47(a)~(e)に示すように、実行中記憶表示部84において保留変化演出を実行するようにしても良いし、例えば図47(f)~(j)に示すように、実行中記憶表示部84において保留変化演出を実行しないようにしても良い。
なお、待機中記憶表示部83において実行される保留変化演出は、待機中記憶表示部83に表示されている飾り特図始動記憶表示を特定表示態様で表示することによって、当該飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどの先読み結果を示唆する演出である。
また、実行中記憶表示部84において実行される保留変化演出は、実行中記憶表示部84に表示されている飾り特図始動記憶表示を特定表示態様で表示することによって、当該飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲーム(現在実行中の特図変動表示ゲーム)の結果や変動パターンなどを示唆する演出である。
具体的には、図47(c)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図47(e)において実行中記憶表示部84にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様は、実行中記憶表示部84へ移行前(図47(c))と実行中記憶表示部84へ移行後(図47(e))とで同一となっている。すなわち、移行前の表示態様を引き継いだ状態で実行中記憶表示部84へ移行している。
なお、実行中記憶表示部84へ移行後の表示態様は、移行前の表示態様とは異なる表示態様であっても良い。具体的には、例えば、飾り特図始動記憶表示の表示態様のうち、先読み結果を示唆するための表示態様(本実施形態の場合、色)は、移行後も引き継いで、先読み結果を示唆するための表示態様とは異なる表示態様(例えば、形状)は、移行前と移行後とで異なっていても良い。
また、図47(h)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図47(j)において実行中記憶表示部84にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様は、実行中記憶表示部84へ移行前(図47(h))は特定表示態様であるのに対し、実行中記憶表示部84へ移行後(図47(j))は通常表示態様となっている。すなわち、表示態様をリセットした状態で実行中記憶表示部84へ移行している。
また、待機中記憶表示部83にはメイン変動に対応する飾り特図始動記憶表示のみが表示されるため、待機中記憶表示部83に表示されている飾り特図始動記憶表示が第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である場合には、当該飾り特図始動記憶表示は、チャンスモードが開始すると非表示となって、チャンスモードが終了すると再出現する。例えば図49に示すように、チャンスモード開始前に発生した第1始動記憶が、チャンスモード中に消化されない場合であって、チャンスモード開始前に当該第1始動記憶を対象とした保留変化演出が実行されていた場合には、チャンスモードが終了すると、バトル演出の開始前の表示態様を引き継いだ状態で再出現しても良い。
なお、図45(d),(i)、図46(d)、図47(d),(i)に示す例では、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84がチャンスモード突入画面で隠れているが、これに限定されない。具体的には、例えば、チャンスモード突入画面を、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84(飾り特図始動記憶表示も含む)に重ならないサイズ(例えばチャンスモード中画面と同じサイズ)で表示しても良いし、チャンスモード突入画面の手前側に待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84を表示しても良い。
また、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に表示中の飾り特図変動表示ゲームが、イレギュラー変動に対応する飾り特図変動表示ゲームである場合には、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示(メイン変動の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)を非表示としても良い。すなわち、図45(a),(f)、図46(a)、図47(a),(f)に示す例において、待機中記憶表示部83に表示されている飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)を非表示としても良い。
図44~図48に示す例では、特図2変動表示ゲームの開始時(t72~t73)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「はずれ」の結果態様であり、一括表示装置50の特図2表示器52の表示態様は「はずれ」の結果態様である。したがって、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(はずれ図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合した状態で、当該特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2表示器52における変動表示)と、当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
無論、特図2変動表示ゲームの開始時(t72~t73)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが整合していない場合には、その整合していない状態のまま、当該特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2表示器52における変動表示)と、当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム中に行う特殊演出は、バトル演出に限定されず、適宜変更可能である。具体的には、例えば、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム中に、バトル演出に加えて(あるいは替えて)、大図柄の変動表示を繰り返す擬似連演出を実行しても良い。
図50に、結果が「サポ当りC」である特図2変動表示ゲーム中に行う特殊演出として擬似連演出を実行する場合の一例を示す。図50(a)は、図45(a)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
ここでは、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」であるため、変動表示の開始後に、第1飾りゲーム表示部81において擬似連演出が開始する。擬似連演出が開始すると、図50(b)に示すように、まず、付与されるサポート回数を示唆するサポ回数示唆用特殊図柄と一般図柄(ここでは「4」)が仮停止表示される。実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当りC」であるため、実際に付与されるサポート回数は1000回であるが、ここでは、実際に付与するサポート回数よりも少ないサポート回数が付与されることを示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。具体的には、付与されるサポート回数が20回であることを示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。その後、図50(c)に示すように、示唆された回数がサポ回数表示部86に表示される。
次いで、図50(c)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、その後、図50(d)に示すように、付与されるサポート回数を示唆するサポ回数示唆用特殊図柄と一般図柄(ここでは「5」)が仮停止表示される。ここでは、追加されるサポート回数を示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。具体的には、追加されるサポート回数が80回であることを示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。その後、図50(e)に示すように、示唆された回数が、サポ回数表示部86に表示されている回数に上乗せされる。
次いで、図50(e)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、その後、図50(f)に示すように、付与されるサポート回数を示唆するサポ回数示唆用特殊図柄と一般図柄(ここでは「6」)が仮停止表示される。ここでは、追加されるサポート回数を示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。具体的には、追加されるサポート回数が900回であることを示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。その後、図50(g)に示すように、示唆された回数が、サポ回数表示部86に表示されている回数に上乗せされる。
次いで、図50(g)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、その後、図50(h)に示すように、第1飾りゲーム表示部81にゲーム結果が仮停止表示されて、擬似連演出が終了する。そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図50(i)に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りC」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「サポ当りC」の結果態様である「656」となっている。
また、図50(i)に示すように、停止表示時間が開始すると、サポ回数報知演出が開始して、まず、今回付与されるサポート回数が報知される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りC」であり、「サポ当りC」に対応するサポート回数は1000回であるため、今回付与されるサポート回数が1000回であることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「サポ1000回!」と表示する演出)が実行されている。
また、ここでは、ゲーム結果が「サポ当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。変動時間が開始すると、図50(j)に示すように、チャンスモードへ移行する。
図50では、結果が「サポ当り」である特図2変動表示ゲーム中に擬似連演出を実行する場合を例示したが、擬似連演出は、結果が「サポ当り」である特図1変動表示ゲーム中に実行することも可能である。擬似連演出以外の特殊演出(例えばバトル演出)についても同様である。
また、図50では、結果が「サポ当りC」である特図変動表示ゲーム中に擬似連演出を実行する場合を例示したが、擬似連演出は、結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲーム中に実行することも可能であるし、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲーム中に実行することも可能である。
結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲーム中に実行する擬似連演出においては、例えば図50(d)~(g)が省略される。すなわち、擬似連演出が開始すると、図50(b)に示すように、まず、サポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示され、次いで、図50(c)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、その後、第1飾りゲーム表示部81にゲーム結果が仮停止表示されて、擬似連演出が終了する。そして、特図変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果(「サポ当りA」の結果態様である「434」)が停止表示されて、チャンスモードへ移行する。
また、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲーム中に実行する擬似連演出においては、例えば図50(f)~(g)が省略される。すなわち、擬似連演出が開始すると、図50(b)に示すように、まず、サポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示され、次いで、図50(c)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、次いで、図50(d)に示すように、サポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示され、次いで、図50(e)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、その後、第1飾りゲーム表示部81にゲーム結果が仮停止表示されて、擬似連演出が終了する。そして、特図変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果(「サポ当りB」の結果態様である「545」)が停止表示されて、チャンスモードへ移行する。
なお、図50(b),(e),(f)では、第1飾りゲーム表示部81の中変動表示領域にサポ回数示唆用特殊図柄を仮停止表示しているが、これに限定されない。例えば、左、中、右の変動表示領域の各々にサポ回数示唆用特殊図柄を仮停止表示しても良い。
また、上乗せするサポート回数は、「80回」、「900回」に限定されず、適宜変更可能である。また、最初に示唆するサポート回数(実際に付与するサポート回数よりも少ないサポート回数)は、「20回」に限定されず、適宜変更可能である。
無論、特殊演出(例えば、バトル演出、擬似連演出)は、遊技状態が通常遊技状態ST14や第1特定遊技状態ST11である場合だけでなく、遊技状態が第2特定遊技状態ST12や第3特定遊技状態ST13である場合にも実行可能である。すなわち、特殊演出は、チャンスモード中(普電サポート中)であるか否かにかかわらず実行可能である。
また、ゲーム結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの停止表示時間が開始すると、サポ回数報知演出が開始して、まず、今回付与されるサポート回数を報知するが、当該停止表示時間中に報知するサポート回数は、実際に付与するサポート回数と異なっていても良い。具体的には、例えば、停止表示時間中には実際に付与するサポート回数よりも少ないサポート回数が付与されることを報知して、チャンスモード中にサポート回数を上乗せする上乗せ演出を実行しても良い。
図51に、結果が「サポ当りC」である特図2変動表示ゲームの終了後に行う上乗せ演出の一例を示す。図51(a)は、図45(a)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
ここでは、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」であるため、図51(b)に示すように、第1飾りゲーム表示部81にサポ当り図柄が仮停止表示され、特図変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図51(c)に示すように、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にサポ当り図柄が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りC」であるため、表示装置41においてはサポ当り図柄として「サポ当りA」、「サポ当りB」、「サポ当りC」に共通の結果態様である「767」が仮停止表示されたり停止表示されたりしている。無論、ゲーム結果が「サポ当りC」である場合だけでなく、ゲーム結果が「サポ当りA」や「サポ当りB」である場合にも、サポ当り図柄として各「サポ当り」に共通の結果態様である「767」を仮停止表示したり停止表示したりすることが可能である。
また、図51(c)に示すように、停止表示時間が開始すると、サポ回数報知演出が開始して、まず、付与されるサポート回数が報知される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りC」であり、「サポ当りC」に対応するサポート回数は1000回であるが、実際に付与するサポート回数よりも少ないサポート回数が付与されることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「残り20回」と表示する演出)が実行されている。
また、ここでは、ゲーム結果が「サポ当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。変動時間が開始すると、チャンスモードへ移行する。
チャンスモードに移行すると、チャンスモード報知演出が開始する。具体的には、チャンスモード報知演出では、まず、図51(d)に示すようにチャンスモードに突入することを報知する演出(例えば「チャンスモード突入画面」を表示する演出)が実行され、次いで、図51(e)に示すようにチャンスモード中であることを報知する演出(例えば「チャンスモード中画面」を表示する演出)が実行される。
チャンスモード中(普電サポート中)に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記憶(第2特図保留)が発生すると、図51(f),(g)に示すように、表示装置41においては、新たな飾り特図始動記憶表示が出現して待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示の数が変化するとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化する。
ここでは、新たな飾り特図始動記憶表示に、上乗せするサポート回数が表示されている。そして、図51(h)に示すように、次の特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の変動時間が開始して、移行演出(飾り特図始動記憶表示を移行させる表示を行う演出)が実行される際に、実行中記憶表示部84へ移行する飾り特図始動記憶表示に表示されていたサポート回数が、サポ回数表示部86に表示されている回数に上乗せされる。ここでは、実行中記憶表示部84へ移行する飾り特図始動記憶表示に「80」と表示されていたため、サポ回数表示部86に表示されている回数に「80回」が上乗せされている。
さらに、図51(i)に示すように、次の特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の変動時間が開始して、移行演出(飾り特図始動記憶表示を移行させる表示を行う演出)が実行される際に、実行中記憶表示部84へ移行する飾り特図始動記憶表示に表示されていたサポート回数が、サポ回数表示部86に表示されている回数に上乗せされる。ここでは、実行中記憶表示部84へ移行する飾り特図始動記憶表示に「900」と表示されていたため、サポ回数表示部86に表示されている回数に「900回」が上乗せされている。また、「900」と表示された飾り特図始動記憶表示の表示態様は通常表示態様とは異なる特定表示態様となっている。すなわち、当該飾り特図始動記憶表示に対応する始動記憶を対象とした保留変化演出が実行されている。
なお、上乗せするサポート回数は、「80回」、「900回」に限定されず、適宜変更可能である。また、上乗せ演出の前に報知するサポート回数(実際に付与するサポート回数よりも少ないサポート回数)は、「20回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、本実施形態では、保留変化演出の対象とならない始動記憶(ここでは図51(f)で発生した始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示と、保留変化演出の対象となる始動記憶(ここでは図51(g)で発生した始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示と、の両方に上乗せするサポート回数を表示可能としたが、これに限定されない。例えば、保留変化演出の対象とならない始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示にのみ、上乗せするサポート回数を表示可能としても良い。
また、本実施形態では、結果が「はずれ」である特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、結果が「大当り」である特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、結果が「小当り」である特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、のいずれにも上乗せするサポート回数を表示可能としたが、これに限定されない。例えば、結果が「はずれ」である特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示にのみ、上乗せするサポート回数を表示可能としても良い。
例えば、はずれゲーム(結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム)の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示にのみ、上乗せするサポート回数を表示可能とした場合には、サポート回数の表示の有無によって、はずれゲームであるか否かが示唆されるため、遊技者は、はずれゲームが開始する前からゲーム結果が「はずれ」であることを把握することが可能となり、はずれゲームの興趣が低下してしまうおそれがある。
一方、本実施形態のように、本実施形態では、結果が「はずれ」である特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示と、結果が「大当り」である特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示と、結果が「小当り」である特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示と、のいずれにも上乗せするサポート回数を表示可能とすることで、サポート回数の表示の有無によって、はずれゲームであるか否かが示唆されないため、はずれゲームの興趣を向上させることができる。
図51では、結果が「サポ当り」である特図2変動表示ゲームの終了に伴い突入したチャンスモード中に上乗せ演出を実行する場合を例示したが、上乗せ演出は、結果が「サポ当り」である特図1変動表示ゲームの終了に伴い突入したチャンスモード中に実行することも可能である。
また、図51では、結果が「サポ当りC」である特図変動表示ゲームの終了に伴い突入したチャンスモード中に上乗せ演出を実行する場合を例示したが、上乗せ演出は、結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲームの終了に伴い突入したチャンスモード中に実行することも可能であるし、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い突入したチャンスモード中に実行することも可能である。
また、図51(b)では、第1飾りゲーム表示部81に、各「サポ当り」に共通の結果態様である「767」を仮停止表示し、図51(c)では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に、各「サポ当り」に共通の結果態様である「767」を停止表示しているが、これに限定されない。例えば、ゲーム結果が「サポ当りC」である場合には、第1飾りゲーム表示部81に「サポ当りC」の結果態様である「656」を仮停止表示して、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「サポ当りC」の結果態様である「656」を停止表示しても良い。
例えば、「サポ当りC」に固有の結果態様である「656」を仮停止表示したり停止表示したりすると、遊技者は上乗せ演出の実行前の段階で実際に付与されるサポート回数を把握することが可能となるため、上乗せ演出の興趣が低下してしまうおそれがある。これに対し、図51に示す例のように、各「サポ当り」に共通の結果態様を仮停止表示したり停止表示したりすることで、上乗せ演出の実行前の段階では、実際に付与されるサポート回数を曖昧にすることができるため、上乗せ演出の興趣を向上させることが可能となる。
次に、遊技の演出の一例について説明する。図52から図54には遊技の演出の一例を示し、図55には盤演出装置44、待機中記憶表示部83、実行中記憶表示部84及び中変動表示領域81bの視認性の変化を示した。本実施形態の遊技機では、表示装置41における表示と、表示装置41の前方へ移動可能な盤演出装置44と、遊技盤30の前面を覆うように配された表示板350における表示とを複合させた演出を実行可能となっている。
図52(a)に示すように前回の特図変動表示ゲームが終了した状態では第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82では識別情報が停止表示された状態となっており、盤演出装置44も初期位置にあることから、盤演出装置44、待機中記憶表示部83、実行中記憶表示部84及び中変動表示領域81bを含む各変動表示領域の識別情報の視認性は高い状態となっている(図55のt100)。
この状態から次の特図変動表示ゲームが開始されると、図52(b)に示すように第1飾りゲーム表示部81の左変動表示領域81a、中変動表示領域81b、右変動表示領域81cのそれぞれで識別情報の変動表示が開始される。また、第2飾りゲーム表示部82でも識別情報の変動表示が開始される。識別情報が変動表示されることで中変動表示領域81bを含む各変動表示領域の識別情報の視認性は低下する(図55のt101)。
すなわち、識別情報の変動表示は表示装置41の表示を変化させて当該表示の視認性を変化させる第1演出をなす。
図52(c)、(d)に示すように、この例では変動表示の開始後に盤演出装置44が初期位置から表示領域の中央側の動作位置へ向けて動作している。この過程で中変動表示領域81bの識別情報が徐々に隠されて視認性が徐々に低下する。また、図52(e)に示すように盤演出装置44が初期位置に戻る動作により、中変動表示領域81bの識別情報の視認性は徐々に向上する(図55のt102からt103)。
その後、図52(f)に示すように表示板350での表示が行われている。表示板350での表示が行われることで、表示と重なる第1飾りゲーム表示部81、第2飾りゲーム表示部82、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84の視認性は低下する。ここでの表示板350の表示は、後方に位置する表示装置41や盤演出装置44を透視可能な表示となっており、盤演出装置44による中変動表示領域81bに表示された識別情報の視認性の低下よりは低下の程度が低いものとなっている(図55のt104からt105)。
そして、図52(g)に示すようにリーチ状態となり、ここでも図52(h)に示すように盤演出装置44が動作している。これにより中変動表示領域81bの識別情報の視認性が低下する(図55のt106からt107)。この演出は、盤演出装置44により表示装置41の表示の視認性を変化させる演出をなす。
加えて図52(i)に示すように表示板350での表示が行われ、中変動表示領域81bの識別情報の視認性はさらに低下する(図55のt107からt108)。この演出は、表示板350の表示により盤演出装置44や表示装置41の表示の視認性を変化させる演出をなす。
また、盤演出装置44、第2飾りゲーム表示部82及び待機中記憶表示部83にも表示板350での表示は重なるためこれらの視認性も低下するが、中変動表示領域81bに比べて重なる領域が少ないため視認性の低下は少ない。
すなわち、表示板350での表示が重なる部分において、中変動表示領域81bの識別情報の視認性が最も低く、盤演出装置44の視認性、第2飾りゲーム表示部82及び待機中記憶表示部83の視認性、実行中記憶表示部84の視認性の順に視認性が高くなっており、これらの視認性に差異が生じた状態となっている。
これにより、遊技者が最も注目する部位である中変動表示領域81bや盤演出装置44を覆うことによる演出効果を十分に発揮させた状況においても、第2飾りゲーム表示部82の視認性を確保することで特図変動表示ゲームの進行状況の把握を容易とすることができ、待機中記憶表示部83や実行中記憶表示部84の視認性を確保することで始動記憶の情報の把握を容易とすることができる。
なお、表示板350の表示が重なる領域の大きさにより視認性に差異をもたらす以外にも、表示板350の表示の透明度の高低により視認性に差異をもたらすようにしても良い。例えば、第2飾りゲーム表示部82及び待機中記憶表示部83に重なる部分の表示の透明度を中変動表示領域81b及び盤演出装置44に重なる部分の透明度よりも高くするようにしても良い。
このように、表示装置41に表示される所定の画像をなす中変動表示領域81bの識別情報に対して、盤演出装置44と表示板350の表示とで視認性を変化させることで多彩な演出を実行可能となって遊技の興趣を向上することができる。
また、表示板350の表示色や表示内容により特別結果となる期待度を示唆可能となっているが、実行中記憶表示部84、第2飾りゲーム表示部82及び待機中記憶表示部83の視認性は確保されているため、第1飾りゲーム表示部81の視認性が低下していても遊技の進行状況と期待度とを同時に把握可能となる。
その後、表示板350での表示が終了するとともに盤演出装置44が初期位置に戻り、中変動表示領域81bを含む表示装置41の視認性は回復する(図55のt109)。そして、SPリーチ状態に発展し、図52(j)に示すように中変動表示領域81bに識別情報が仮停止する。仮停止により中変動表示領域81bの識別情報の視認性は高速で変動表示している状態よりも向上する(図55のt110)。また、SPリーチの実行中は待機中記憶表示部83と実行中記憶表示部84を表示しない状態となる。
図53(a)に示すようにこのSPリーチ演出では識別情報を変形させて異なる識別情報に変化させる演出が行われる。図53(a)に示すように識別情報の形状が変形を始め、図53(b)に示すように左右から圧縮されるように識別情報が変形しており、変形量が大きくなるほど中変動表示領域81bの視認性は低下する。また、図53(c)、(d)に示すように変形量が少なくなるほど中変動表示領域81bの視認性が向上する(図55のt111からt112)。すなわち、識別情報を変形させる演出は表示装置41の表示を変化させて当該表示の視認性を変化させる第1演出をなす。
また、ここでの第1演出は、変動表示のように視認性が低い状況を継続するものではなく、視認性が高い状態と低い状態を周期的に変化させる演出となっている。
ここでは図53(e)、(f)に示すように再度の変形が行われて視認性が低下した状態で、図53(g)、(h)に示すように盤演出装置44が動作する演出が行われており視認性がさらに低下する(図55のt113からt115)。この演出は、可動役物をなす盤演出装置44を表示装置41に重なるように動作させることで表示装置41の表示の視認性を変化させる第2演出をなす。
ここでの第2演出の実行タイミングは、周期的に視認性が変化する第1演出において最も視認性が低下した状態で開始されており、第1演出による視認性の低下に加えて第2演出による視認性の低下が行われることで、視認性を大きく低下させるものである。
また、図53(i)に示すように盤演出装置44が動作した状態で表示板350での表示が行われる演出を実行し、視認性がさらに低下する(図55のt115からt116)。この演出は、表示板350に所定の表示を表示することで盤演出装置44や表示装置41の表示の視認性を変化させる第3演出をなす。
表示板350での表示が重なる部分において、中変動表示領域81bの識別情報は変形と、盤演出装置44の重なりと、表示板350での表示の重なりが複合して視認性が最も低く、盤演出装置44の視認性、第2飾りゲーム表示部82の視認性の順に視認性が高くなっており、これらの視認性に差異が生じた状態となっている。
図53(j)に示すように、表示板350での表示が終了するとともに盤演出装置44が初期位置に戻り(図55のt117)、図54(a)に示すようにリーチ状態となっている識別情報が仮停止する(図55のt118)。この例では結果が大当りであり、図54(b)に示すように、盤演出装置44が動作するとともに表示板350での表示が行われて特別結果が導出されることが確定的に報知される(図55のt118からt121)。
この後に仮停止が終了して変動表示が停止し停止表示時間となって、図54(c)に示すように第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に大当りの結果態様が停止表示される(図55のt122)。これにより、中変動表示領域81bの識別情報の視認性は最も高い状態となる。また、停止表示時間では、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84の表示が再開される。
停止表示時間が終了すると特別遊技状態が開始される。図54(d)に示すようにファンファーレ状態では第2飾りゲーム表示部82、待機中記憶表示部83、実行中記憶表示部84、第1始動記憶数表示部85a及び第2始動記憶数表示部85bの表示を終了する(図55のt123)。
この例では、図54(e)、(f)に示すようにファンファーレ演出中に盤演出装置44が動作しており、中変動表示領域81bの識別情報の視認性が低下する(図55のt124からt127)。さらに、図54(g)に示すように表示板350での表示が行われて視認性が低下する(図55のt125からt126)。
その後、図54(h)に示すように、表示板350での表示が終了するとともに盤演出装置44が初期位置に戻り、第1飾りゲーム表示部81の表示も終了して、図54(i)に示すようにラウンド遊技が開始される(図55のt128)。
図54(i)に示すようにラウンド遊技においては、ラウンド数を示すラウンド数表示87a、ボーナスの種類を示す種類表示87b、導出された特別結果を示す特別結果表示87c及び獲得した賞球数を示す獲得数表示87dが表示される。
図54(j)に示すように、ラウンド遊技中においても盤演出装置44の動作と表示板350の表示が行われる場合があり、この場合、ラウンド数表示87a、種類表示87b、特別結果表示87c及び獲得数表示87dの一部又は全部が、盤演出装置44又は表示板350の表示によって視認性が変化することとなる。もちろん盤演出装置44の動作と表示板350の表示の一方のみが行われる場合もある。
特別遊技状態中において盤演出装置44の動作や表示板350の表示が行われる場合としては、当初報知された特別遊技状態の内容よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態が実行されることを報知するいわゆる昇格演出の場合が挙げられる。
例えば、図54(e)から(g)に示すようなファンファーレ演出中や、図54(j)に示すようなラウンド中の盤演出装置44の動作や表示板350の表示とともに昇格演出を行うことが考えられる。
この場合、図54(g)に示す第1飾りゲーム表示部81での結果態様の表示や、図54(j)に示す特別結果表示87cの視認性を盤演出装置44や表示板350の表示により低下させることで、第1飾りゲーム表示部81や特別結果表示87cが遊技者にとって有利な表示へ変化する過程を効果的に演出することができる。
以上のように、表示装置41の表示を変化させて当該表示の視認性を変化させる第1演出と、盤演出装置44を表示装置41に重なるように動作させることで、表示装置41の表示の視認性を変化させる第2演出と、表示板350に所定の表示を表示することで、盤演出装置44や表示装置41の表示の視認性を変化させる第3演出とを複合して実行することで、表示装置41の視認性を多段階に変化させることができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、表示装置41の各部における複数種類の表示について視認性の程度の差異が生じるように盤演出装置44の動作や表示板350の表示を行うようにしたことで、演出の効果を高めることができるとともに、必要な表示については視認性を確保することができるようになる。
また、盤演出装置44は不透明であり、表示板350の表示は半透明であって視認性を低下させる程度が異なるため、趣の異なる演出となって演出を多彩なものとすることができる。
また、中変動表示領域81bの変形等により視認性を変化させる第1演出と、盤演出装置44の動作により中変動表示領域81bの視認性を変化させる第2演出と、表示板350の表示により盤演出装置44の視認性を変化させる第3演出は、をそれぞれ独立して実行可能であり、任意に組み合わせて実行することも可能である。
また、第3演出を実行することにより中変動表示領域81bの視認性が変化しないようにしても良い。
上述の例では、中変動表示領域81bの識別情報が盤演出装置44により完全に隠されないために、表示板350の表示を行うことで中変動表示領域81の識別情報における視認可能な部分の視認性が低下していたが、中変動表示領域81bの識別情報が盤演出装置44により完全に隠されるようにすることで表示板350の表示を行っても中変動表示領域81の視認性が変化しないようにすることができる。
また、表示板350の表示を行う際に事前に中変動表示領域81や第1飾りゲーム表示部81を非表示とすることで、表示板350の表示を行っても中変動表示領域81の視認性が変化しないようにすることができる。
なお、可動役物をなす盤演出装置44を表示装置41に重なるように動作させることで表示装置41の表示の視認性を変化させる第2演出が実行されている際のスピーカ19から発せられる音量は、第2演出の実行タイミングにより異なるようにしている。これにより、第2演出の実行タイミングにより趣の異なる演出となるようにしている。
上述の例では、特図変動表示ゲームの実行中においては特図変動表示ゲームの終了に近いほど音量が大きくなるようにされている。リーチ状態となる前(図55のt102からt103)が最も音量が小さく、リーチ状態が発生した際(図55のt106からt109)、SPリーチ中(図55のt114からt117)、変動表示の停止直前(図55のt118からt121)の順に音量が大きくなる。これにより、結果の導出に向けて遊技者の期待感を徐々に高めることができ、遊技の興趣を向上することができる。なお、特別遊技状態中での盤演出装置44の動作中(図55のt124からt127)における音量はSPリーチ中と同等の音量となっている。
また、表示板350に所定の表示を行う第3演出が実行されている際における枠装飾装置18や盤装飾装置46に設けられた所定のLEDの発光態様について、SPリーチ発生前(図55のt102からt103、t106からt109)と、SPリーチ発生後(図55のt114からt117、t118からt121)で異ならせるようにしている。これにより、SPリーチ発生の有無で趣の異なる演出となるようにしている。
上述の例では、SPリーチの発生前ではLEDを消灯するようにし、SPリーチの発生後では第2演出の実行タイミング前の発光態様を継続する又は特別結果となる期待度を示唆する発光態様とするようにしている。なお、特別遊技状態中の場合も第2演出の実行タイミング前の発光態様を継続するようにしている。
表示板350に所定の表示を行っている際に、他のLEDを消灯することで表示板350の表示が際立って見えるようになり、SPリーチの発生を示唆するなどの表示板350による演出の効果を高めることができる。
また、SPリーチ発生後は表示装置41の画像や他のLEDを発光させることによるSPリーチ演出が行われており、これらの演出を継続しつつ表示板350の表示による演出も加えることができて、遊技の興趣を向上することができる。
第2演出の実行中における音量については上記した順に限られず、例えば、中変動表示領域81bの視認性が低いほど音量が大きくなるようにしても良いし、中変動表示領域81bの視認性が低いほど音量が小さくなるようにしても良い。
また、第3演出の実行中における音量についても、例えば、中変動表示領域81bの視認性が低いほど音量が大きくなるようにしても良いし、中変動表示領域81bの視認性が低いほど音量が小さくなるようにしても良い。
さらに、第2演出と第3演出が複合する場合と複合しない場合とで音量が異なるようにしても良い。
例えば、同一のタイミングにおいて第2演出及び第3演出が複合する場合と、第2演出又は第3演出が単独で実行される場合のいずれかを選択可能な状況において、第2演出及び第3演出が複合する場合の方が、第2演出又は第3演出が単独で実行される場合よりも音量が大きくなるようにしても良い。逆に、第2演出及び第3演出が複合する場合の方が、第2演出又は第3演出が単独で実行される場合よりも音量が小さくなるようにしても良い。
このようにすることで、演出の複合の有無により趣の異なる演出とすることができ、遊技の興趣を向上することができる。
この他に、第2演出及び第3演出が複合した場合のうち最も音量が小さい場合(例えば、リーチ状態となる前(図55のt102からt103))の音量が、特図変動表示ゲームの実行中において第2演出又は第3演出が単独で実行された場合の音量よりも小さくなるようにしても良い。
また、第2演出及び第3演出が複合した場合のうち最も音量が大きい場合(例えば、SPリーチ中(図55のt114からt117))の音量が、特図変動表示ゲームの実行中において第2演出又は第3演出が単独で実行された場合の音量よりも小さくなるようにしても良い。
第3演出の実行中における枠装飾装置18や盤装飾装置46に設けられた所定のLEDの発光態様について、上記したものに限られず任意に設定可能である。
また、第2演出の実行中における枠装飾装置18や盤装飾装置46に設けられた所定のLEDの発光態様についても演出の実行タイミングにより異ならせても良い。例えば、SPリーチの発生前とSPリーチの発生後で異ならせても良い。
さらに、第2演出と第3演出が複合する場合と複合しない場合とで発光態様が異なるようにしても良い。
例えば、同一のタイミングにおいて第2演出及び第3演出が複合する場合と、第2演出又は第3演出が単独で実行される場合のいずれかを選択可能な状況において、第2演出及び第3演出が複合する場合の方が、第2演出又は第3演出が単独で実行される場合よりもLEDの発光強度が高くなるようにしても良い。逆に、第2演出及び第3演出が複合する場合の方が、第2演出又は第3演出が単独で実行される場合よりもLEDの発光強度が低くなるようにしても良い。
このようにすることで、演出の複合の有無により趣の異なる演出とすることができ、遊技の興趣を向上することができる。
この他に、特図変動表示ゲームの実行中において第2演出及び第3演出が複合した場合のうち最もLEDの発光強度が低い場合の発光強度が、特図変動表示ゲームの実行中において第2演出又は第3演出が単独で実行された場合のLEDの発光強度よりも低くなるようにしても良い。
また、第2演出及び第3演出が複合した場合のうち最もLEDの発光強度が高い場合の発光強度が、特図変動表示ゲームの実行中において第2演出又は第3演出が単独で実行された場合のLEDの発光強度よりも小さくなるようにしても良い。
また、第2演出及び第3演出が複合した場合において、音量の大きさに応じてLEDの発光強度も異なるようにしても良い。
例えば、音量が大きいほどLEDの発光強度も高くなるようにしても良いし、音量が大きいほどLEDの発光強度が低くなるようにしても良い。
なお、盤演出装置44の動作や表示板350の表示の実行タイミングは上述の例に限られず任意に設定可能である。
また、中変動表示領域81bの識別情報の視認性を低下させる手法としては、上述したものに限られず他の手法によっても良い。例えば、識別情報の上下、左右を反転させることで視認性を低下させても良いし、識別情報の色彩、明度、彩度、透明度を変化させることで視認性を低下させても良いし、他の画像を重ねることにより視認性を低下させても良い。
また、第1演出として、図52(b)に示したように特図変動表示ゲームの開始に伴って複数の変動表示領域で識別情報を同じように動作させる変動表示の演出を含むようにしたが、この演出を第1演出に含まないようにしても良い。
例えば、図52(g)のように複数の変動表示領域で識別情報の動作状態が異なり視認性の差異が生じている状況において、識別情報の視認性を低下させる演出を第1演出とするようにしても良い。また、リーチ状態の開始以降における識別情報の視認性を低下させる演出を第1演出とするようにしても良い。
また、図52(b)に示したように特図変動表示ゲームの開始に伴って複数の変動表示領域で識別情報を同じように動作させること以外の変化によって識別情報の視認性を低下させる演出を第1演出としても良い。
また、上述の例では中変動表示領域81bの識別情報の視認性を低下させるようにしたが、左変動表示領域81aや右変動表示領域81cの識別情報の視認性を低下させるようにしても良い。さらに、識別情報以外の画像を対象として視認性を低下させても良く、例えば、背景画像、演出画像、発射方向を指示する画像などどのようなものでも良い。
また、視認性を低下させることとは視認困難とするとも言え、これらの状態には視認できない状態とすることを含んでも良い。
また、視認性を低下させることとは、対象物の一部又は全部を視認不能に覆い隠すことや、対象物の一部又は全部を透光性の低い物体又は画像により覆うことを含む。
また、盤演出装置44の動作や形状は上述したものに限られず、どのようなものであっても良い。さらに、中変動表示領域81bの識別情報に重なり視認性を低下させものとしたが、左変動表示領域81aや右変動表示領域81cの識別情報に重なって視認性を低下させるものでも良く、盤演出装置44の動作範囲や動作態様は任意に設定可能である。
また、識別情報以外の画像に重なって視認性を低下させても良く、例えば、第2飾りゲーム表示部82、待機中記憶表示部83、実行中記憶表示部84、背景画像、演出画像、発射方向を指示する画像などに重なって視認性を低下させるものでも良い。
また、表示板350の表示が、盤演出装置44が下降して動作完了した際の位置にある場合における盤演出装置44の前面にのみ重なる位置に表示されるようにしても良い。
このようにすることで、中変動表示領域81bの変形等により視認性を変化させる第1演出と、盤演出装置44の動作により中変動表示領域81bの視認性を変化させる第2演出と、表示板350の表示により盤演出装置44の視認性を変化させる第3演出と、をそれぞれ独立して実行可能となる。
すなわち、第1演出、第2演出又は第3演出を単独で実行する場合と、第1演出及び第2演出、第1演出及び第3演出、第2演出及び第3演出のいずれかの組み合わせで実行する場合と、第1演出、第2演出及び第3演出を複合して実行する場合と、をそれぞれ実行可能である。
また、第2演出又は第3演出を実行する場合に、中変動表示領域81bや第1飾りゲーム表示部81を表示しないようにしても良い。さらに、第2演出又は第3演出を実行する場合に、待機中記憶表示部83、実行中記憶表示部84を表示しないようにしても良い。この場合、待機中記憶表示部83や実行中記憶表示部84の台座部分(図52(a)において記憶表示が表示される位置を示す長方形の表示)については表示したままとしても良いし、表示しないようにしても良い。
また、表示板350として透明な液晶表示装置やEL表示装置を用いた場合は、より多彩な表示を行うことが可能となる。
例えば、表示板350の表示により第1飾りゲーム表示部81や第2飾りゲーム表示部82の視認性が低下した際に、表示板350に第3の飾りゲームを表示するようにしても良い。また、盤演出装置44により第1飾りゲーム表示部81や第2飾りゲーム表示部82の視認性が低下した際に表示板350に第3の飾りゲームを表示するようにしても良い。このようにすることで常に特図変動表示ゲームの進行状況を明確に把握可能となる。
第3の飾りゲームの表示位置は、第1飾りゲーム表示部81や第2飾りゲームの表示位置と前後に重ならない位置としても良いし、前後に重なる位置としても良い。
また、上述した例において中変動表示領域81bの前側に盤演出装置44が重なっている状況で、表示板350における盤演出装置44の前側となる位置に中変動表示領域81bの識別情報を表示するようにしても良い。
また、盤演出装置44の動作に合わせて盤演出装置44の前側となる位置に所定の表示を行うようにし、盤演出装置44の視認性のみを低下させるようにしても良い。
また、表示板350の表示により待機中記憶表示部83、実行中記憶表示部84、第1始動記憶数表示部85a、第2始動記憶数表示部85bの視認性が低下した際に、表示板350に始動記憶表示、実行中記憶表示又は始動記憶数を表示するようにしても良い。このようにすることで常に始動記憶の状況を明確に把握可能となる。
また、上述の例では盤演出装置44を表示板350よりも後方に配しており、盤演出装置44が表示装置41の所定画像の視認性を変化させる第2演出を実行可能な第1演出手段をなし、表示板350が第1演出手段の視認性を変化させる第3演出を実行可能な第2演出手段となるようにしていた。
表示板350を盤演出装置44よりも後方に配するようにしても良く、この場合は、表示板350が表示装置41の所定画像の視認性を変化させる第2演出を実行可能な第1演出手段をなし、盤演出装置44が第1演出手段の視認性を変化させる第3演出を実行可能な第2演出手段となる。
すなわち、表示装置41の所定画像の視認性を変化させる第1演出手段の前側に第1演出手段の視認性を変化させる第2演出手段が位置していればよく、第1演出手段と第2演出手段の構造についてはどのようなものであっても良い。例えば、第1演出手段と第2演出手段のいずれもが盤演出装置44であっても良いし、第1演出手段と第2演出手段のいずれもが表示板350であっても良い。
さらに、3つ以上の演出手段が前後に重なることを可能とし、前方に位置する演出手段が後方に位置する演出手段の視認性を変化させるようにしても良い。
また、表示装置41の所定画像が、表示装置41に表示される別の画像により視認性が変化させられるようにした場合には、表示装置41の所定画像の視認性を変化させる第1演出手段は表示装置41となる。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、第1演出によって視認性が変化可能な所定画像を表示する表示手段(表示装置41)と、所定画像の視認性を変化させる第2演出を実行可能な第1演出手段(盤演出装置44)と、第1演出手段の視認性を変化させる第3演出を実行可能な第2演出手段(表示板350)と、を備えることとなる。
したがって、多彩な演出を実行可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定画像を表示する表示手段(表示装置41)と、所定画像の視認性を変化させる演出を実行可能な第1演出手段(盤演出装置44)と、第1演出手段の視認性を変化させる演出を実行可能な第2演出手段(表示板350)と、を備えることとなる。
したがって、多彩な演出を実行可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する表示を実行可能な表示手段(表示装置41)と、表示手段の前側に重なるように動作可能な可動役物(盤演出装置44)と、表示手段及び可動役物の前側に配されて表示手段及び可動役物を透視可能であるとともに所定の表示を表示可能な表示板350と、表示手段の表示、可動役物の動作及び表示板350の表示を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、表示手段の表示を変化させて当該表示の視認性を変化させる第1演出と、可動役物を表示手段に重なるように動作させることで、表示手段の表示の視認性を変化させる第2演出と、表示板350に所定の表示を表示することで、表示手段の表示の視認性を変化させる第3演出と、を実行可能であることとなる。
したがって、多彩な演出を実行可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、第1演出、第2演出及び第3演出は、単独で実行することも可能であり、複合して実行することも可能であることとなる。
したがって、多彩な演出を実行可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、ゲームに対応した表示である第1飾りゲームと、ゲームに対応し、第1飾りゲームよりも小さい表示である第2飾りゲームと、を表示手段に表示可能であり、第3演出が実行されている場合に、第2飾りゲームの視認性が第1飾りゲームの視認性よりも高くなるようにすることとなる。
したがって、少なくとも第2飾りゲームにより遊技の進行状況を確認可能となる。
また、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)を備え、演出制御手段は、始動記憶に関する情報を示す始動記憶表示を表示手段に表示可能であり、第3演出が実行されている場合に、始動記憶表示の視認性が第1飾りゲームの視認性よりも高くなるようにすることとなる。
したがって、始動記憶の情報を確認可能となる。
〔サポ当り判定の変形例1〕
上記実施形態では、大当り判定(大当りの抽選)と同一の乱数を用いて小当り判定(小当りの抽選)とサポ当り判定(サポ当りの抽選)を行った。すなわち、上記実施形態では、例えば図19~図26に示すように、大当り乱数を用いて大当り判定と小当り判定とサポ当り判定とを行い(図7(a)参照)、そして、判定結果が大当りである場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図7(b)参照)、判定結果が小当りである場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図7(c)参照)、判定結果がサポ当りである場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図7(d)参照)、判定結果がいずれでもない場合には、はずれの停止図柄情報を取得するようにしたが、これに限定されない。
例えば、低確率状態である場合のみサポ当りが導出されるようにしたが、例えば、通常遊技状態ST14(低確率サポなし)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。また、遊技状態にかかわらずサポ当りが導出されるようにしても良いし、普電サポートがない状態(通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。その他、遊技状態に基づきサポ当りを導出可能か否かが選択されるようにしても良い。
〔サポ当り判定の変形例2〕
上記実施形態では、大当り、小当り及びサポ当りについて、共通の大当り乱数を用いて抽選を行ったが、それぞれの結果に対応した抽選乱数を用いて抽選を行うようにしても良いし、大当りと小当りについては大当り乱数を用いて抽選を行い、サポ当りについてはサポ当り乱数を用いて抽選を行うようにしても良い。この場合、例えば図56に示すような振分率となる。具体的には、例えば、大当り乱数を用いて大当り判定と小当り判定とを行い(図56(a)参照)、判定結果が大当りでも小当りでもない場合に、サポ当り乱数を用いてサポ当り判定を行う(図56(d)参照)。
また、上記実施形態では、大当り、小当り及びサポ当りのいずれにおいても共通の特図図柄乱数を用いて停止図柄情報を取得するようにしたが、それぞれの結果に対応した図柄乱数を設けるようにしても良いし、大当りと小当りについては特図図柄乱数を用い、サポ当りについてはサポ当り図柄乱数を用いるようにしても良い。
例えば、判定結果が大当りである場合には、大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図56(b)参照)、判定結果が小当りである場合には、小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図56(c)参照)、判定結果がサポ当りである場合(すなわち「サポ作動あり」の場合)には、サポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図56(e)参照)、判定結果がいずれでもない場合には、はずれの停止図柄情報を取得する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図18に示す特図始動口スイッチ共通処理に替えて、図57に示す特図始動口スイッチ共通処理を実行する。この特図始動口スイッチ共通処理では、ステップA140において大当り用の図柄乱数である大当り図柄乱数を抽出して準備し、ステップA141において準備した大当り図柄乱数をRWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする。
次に、小当り用の図柄乱数である小当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA143)、準備した小当り図柄乱数をRWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA144)。
その後、サポ当り乱数を抽出して準備し(ステップA150a)、準備したサポ当り乱数をRWMのサポ当り乱数格納領域にセーブする処理(ステップA150b)を行って、サポ当り用の図柄乱数であるサポ当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA149a)、準備したサポ当り図柄乱数をRWMのサポ当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA149b)。
〔大当りフラグ1設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図22(a)に示す大当りフラグ1設定処理に替えて、図58(a)に示す大当りフラグ1設定処理を実行する。この大当りフラグ1設定処理では、ステップA363の処理を行った後に、RWMの特図1サポ当り乱数格納領域(保留数1用)からサポ当り乱数をロードして準備し(ステップA374)、特図1サポ当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする処理(ステップA375)を行ってから、ステップA364の処理に移行する。また、ステップA370の処理は行わず、遊技状態にかかわらずサポ当りを導出可能としている。
〔大当りフラグ2設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図22(b)に示す大当りフラグ2設定処理に替えて、図58(b)に示す大当りフラグ2設定処理を実行する。この大当りフラグ2設定処理では、ステップA383の処理を行った後に、RWMの特図2サポ当り乱数格納領域(保留数1用)からサポ当り乱数をロードして準備し(ステップA394)、特図2サポ当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする処理(ステップA395)を行ってから、ステップA384の処理に移行する。また、ステップA370の処理は行わず、遊技状態にかかわらずサポ当りを導出可能としている。
〔サポ当り判定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図24に示すサポ当り判定処理に替えて、図59に示すサポ当り判定処理を実行する。このサポ当り判定処理では、ステップA422の処理を行った後に、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満かを判定する(ステップA423a)。
そして、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満である場合(ステップA423a;Y)、すなわちサポ当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA428)、サポ当り判定処理を終了する。また、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満でない場合(ステップA423a;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA424)。そして、高確率状態である場合(ステップA424;Y)は、高確率中のサポ当り上限判定値を設定し(ステップA425)、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA427a)。また、高確率状態でない場合(ステップA424;N)は、低確率中のサポ当り上限判定値を設定し(ステップA426)、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA427a)。
対象のサポ当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きい場合(ステップA427a;Y)、すなわちサポ当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA428)、大当り判定処理を終了する。また、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きくない場合(ステップA427a;N)、すなわちサポ当りである場合は、判定結果としてサポ当りを設定し(ステップA429)、サポ当り判定処理を終了する。
サポ当りの抽選に当選する確率は確率設定値毎に異なっていても良いし、同じであっても良い。確率設定値毎に異ならせる場合には、例えば、確率設定値が低いほどサポ当りの抽選に当選しやすくなる(すなわち、設定1が最も当選しやすく設定6が最も当選しにくくなる)ようにしても良いし、逆でも良い。また、サポ当りの抽選に当選する確率は大当りの確率状態毎に異なっていても良いし、同じであっても良い。大当りの確率状態毎に異ならせる場合には、例えば、低確率状態(通常確率状態)である場合の方が高確率状態である場合よりも当選しやすくなるようにしても良いし、逆でも良い。また、低確率状態である場合にだけ当選するようにしても良い。また、特図1と特図2でサポ当りの抽選に当選する確率を異ならせても良い。
なお、本変形例においても、通常遊技状態ST14(低確率サポなし)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。具体的には、例えば、通常遊技状態ST14においては、判定結果が大当りでも小当りでもない場合にサポ当り乱数を用いてサポ当り判定を行い、判定結果が大当りである場合に大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果が小当りである場合に小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果がサポ当りである場合にサポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果がいずれでもない場合にはずれの停止図柄情報を取得するとともに、特定遊技状態ST11~ST13においては、サポ当り乱数を用いたサポ当り判定を行わずに、判定結果が大当りである場合に大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果が小当りである場合に小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果が大当りでも小当りでもない場合にはずれの停止図柄情報を取得するようにしても良い。すなわち、高確率状態中である場合や普電サポート中である場合には、サポ当りに関する処理(ステップA150a~A150b、ステップA149a~A149b、ステップA151a~A151d、ステップA373a~A373b、ステップA370~A372、ステップA393a~A393b、ステップA390~A392等)をスキップするようにしても良い。
あるいは、低確率状態(通常遊技状態ST14、第3特定遊技状態ST13)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、普電サポートがない状態(通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。
〔サポ当り判定の変形例3〕
また、例えば、サポ当り判定を行わずに、特図図柄乱数を用いてサポ当り図柄又ははずれ図柄を取得するようにしても良い。すなわち、大当り又は小当りでない場合には特図図柄乱数に対応する停止図柄情報に、はずれとサポ当りの停止図柄情報を含むようにしても良い。この場合、例えば図60に示すような振分率となる。具体的には、例えば、大当り乱数を用いて大当り判定と小当り判定とを行い(図60(a)参照)、判定結果が大当りである場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図60(b)参照)、判定結果が小当りである場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得する(図60(c)参照)。
そして、判定結果が大当りでも小当りでもなく低確率状態である場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報として、はずれの停止図柄情報又はサポ当りの停止図柄情報を取得する(図60(d)参照)。
なお、判定結果が大当りでも小当りでもなく高確率状態である場合には、はずれの停止図柄情報を取得する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図22(a)に示す大当りフラグ1設定処理に替えて、図61(a)に示す大当りフラグ1設定処理を実行する。この大当りフラグ1設定処理では、サポ当りの判定に関するステップA370~A373の処理を行わない。このため、本変形例において図24に示したサポ当り判定処理は行わない。
〔大当りフラグ2設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図22(b)に示す大当りフラグ2設定処理に替えて、図61(b)に示す大当りフラグ2設定処理を実行する。この大当りフラグ2設定処理では、サポ当りの判定に関するステップA390~A393の処理を行わない。
〔特図1停止図柄設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図25に示す特図1停止図柄設定処理に替えて、図62に示す特図1停止図柄設定処理を実行する。
この特図1停止図柄設定処理では、小当りフラグ1が小当りでない場合(ステップA440;N)に、低確率状態であるかを判定する(ステップA462)。低確率状態である場合(ステップA462;Y)は、図60(d)の低確率の欄に示した振分値が設定された特図1サポ当り図柄テーブルを用いて特図図柄乱数によりはずれ又はサポ当りの選択を行う処理(ステップA447~A452)を行う。また、低確率状態でない場合(ステップA462;N)は、はずれ図柄を設定する処理(ステップA453、A454)を行う。
〔特図2停止図柄設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図26に示す特図2停止図柄設定処理に替えて、図63に示す特図2停止図柄設定処理を実行する。
この特図2停止図柄設定処理では、小当りフラグ2が小当りでない場合(ステップA480;N)に、低確率状態であるかを判定する(ステップA502)。低確率状態である場合(ステップA502;Y)は、図60(d)の低確率の欄に示した振分値が設定された特図2サポ当り図柄テーブルを用いて特図図柄乱数によりはずれ又はサポ当りの選択を行う処理(ステップA487~A492)を行う。また、低確率状態でない場合(ステップA502;N)は、はずれ図柄を設定する処理(ステップA493、A494)を行う。
なお、本変形例においても、通常遊技状態ST14(低確率サポなし)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。具体的には、例えば、通常遊技状態ST14(低確率サポなし)においては、判定結果が大当りでも小当りでもない場合に、サポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報としてサポ当りの停止図柄情報又ははずれの停止図柄情報を取得するとともに、特定遊技状態ST11~ST13においては、判定結果が大当りでも小当りでもない場合に、はずれの停止図柄情報を取得するようにしても良い。
あるいは、高確率状態(第1特定遊技状態ST11、第2特定遊技状態ST12)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、普電サポートがない状態(通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、遊技状態にかかわらずサポ当りが導出されるようにしても良い。
〔サポ当り判定の変形例4〕
小当り図柄(小当りの結果態様)とサポ当り図柄(サポ当りの結果態様)とを兼用しても良い。具体的には、例えば、小当り図柄とサポ当り図柄とを兼ねる兼用図柄を設けて、表示装置41(及び一括表示装置50)に兼用図柄が停止表示された場合には、小当り遊技状態の終了後にチャンスモード(第3特定遊技状態ST13)に突入しても良い。
この場合、例えば図64に示すような振分率となる。具体的には、例えば、大当り乱数を用いて大当り判定と小当り判定とを行い(図64(a)参照)、判定結果が大当りである場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得する(図64(b)参照)。
そして、判定結果が小当りである場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報として、小当り図柄とサポ図柄を兼ねる小当りA~C又はサポ図柄を兼ねない小当り図柄である小当りDのいずれかを取得する(図64(c)参照)。
〔大当りフラグ1設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図22(a)に示す大当りフラグ1設定処理に替えて、図61(a)に示した大当りフラグ1設定処理を実行する。この大当りフラグ1設定処理では、サポ当りの判定に関するステップA370~A373の処理を行わない。このため、本変形例において図24に示したサポ当り判定処理は行わない。
〔大当りフラグ2設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図22(b)に示す大当りフラグ2設定処理に替えて、図61(b)に示した大当りフラグ2設定処理を実行する。この大当りフラグ2設定処理では、サポ当りの判定に関するステップA390~A393の処理を行わない。
〔特図1停止図柄設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図25に示す特図1停止図柄設定処理に替えて、図65に示す特図1停止図柄設定処理を実行する。
この特図1停止図柄設定処理では、小当りフラグ1が小当りである場合(ステップA440;Y)に、図64(c)の高確率の欄に示したような振分値が設定された高確率用特図1小当り図柄テーブルを設定する(ステップA463)。
次に、低確率状態であるかを判定し、(ステップA464)、低確率状態でない場合(ステップA464;N)は、高確率用特図1小当り図柄テーブルを用いて特図図柄乱数により小当り種類の選択を行う処理(ステップA441~A445)を行う。
また、低確率状態である場合(ステップA464;Y)は、図64(c)の低確率の欄に示したような振分値が設定された低確率用特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA465)、特図図柄乱数により小当り種類の選択を行う処理(ステップA441~A445)を行う。
〔特図2停止図柄設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図26に示す特図2停止図柄設定処理に替えて、図66に示す特図2停止図柄設定処理を実行する。
この特図2停止図柄設定処理では、小当りフラグ2が小当りである場合(ステップA480;Y)に、図64(c)の高確率の欄に示したような振分値が設定された高確率用特図2小当り図柄テーブルを設定する(ステップA503)。
次に、低確率状態であるかを判定し、(ステップA504)、低確率状態でない場合(ステップA504;N)は、高確率用特図2小当り図柄テーブルを用いて特図図柄乱数により小当り種類の選択を行う処理(ステップA481~A485)を行う。
また、低確率状態である場合(ステップA504;Y)は、図64(c)の低確率の欄に示したような振分値が設定された低確率用特図2小当り図柄テーブルを設定し(ステップA505)、特図図柄乱数により小当り種類の選択を行う処理(ステップA481~A485)を行う。
なお、本変形例においても、通常遊技状態ST14(低確率サポなし)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。具体的には、例えば、通常遊技状態ST14(低確率サポなし)においては、判定結果が大当りでも小当りでもない場合に、サポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報としてサポ当りの停止図柄情報又ははずれの停止図柄情報を取得するとともに、特定遊技状態ST11~ST13においては、判定結果が大当りでも小当りでもない場合に、はずれの停止図柄情報を取得するようにしても良い。
あるいは、高確率状態(第1特定遊技状態ST11、第2特定遊技状態ST12)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、普電サポートがない状態(通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、遊技状態にかかわらずサポ当りが導出されるようにしても良い。
また、サポ当りの場合にはサポート回数が1回以上となるようにし、小当りの場合はサポート回数として0回を選択できるようにしても良い。サポート回数として0回が選択された場合は特定遊技状態が当該ゲームで終了することとなる。逆に、サポ当りの場合にはサポート回数として0回を選択できるようにし、小当りの場合はサポート回数が1回以上となるようにしても良い。
また、大当りがなく小当りのみ当選可能ないわゆる2種タイプの遊技を行う遊技機の場合は、小当りを抽選する小当り乱数を用いて小当りの抽選を行い、小当りに当選した場合に特図図柄乱数により小当り種類の選択を行うことが可能である。この場合サポート回数として0回を選択できるようにしても良い。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、特別結果には、条件装置の作動を伴う第1特別結果(大当り)と、条件装置の作動を伴わない第2特別結果(小当り)と、があり、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が第2特別結果のうちの所定結果となった場合には、特別遊技状態(小当り遊技状態、第2特別遊技状態)を発生した後に特定遊技状態を発生可能であり、ゲームを実行する前に、当該ゲームの結果が、第1特別結果と、第2特別結果と、はずれ結果と、のいずれになるかを判定可能であることとなる。
したがって、第2特別結果であった場合でも特定遊技状態を発生可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
〔サポ当り判定の変形例5〕
サポ当りの種類の選択を特図図柄乱数で行うとしたが、大当り乱数により選択するようにしても良い。
例えば、大当り乱数の判定値として、サポ当りの範囲をサポ当りA、サポ当りB,サポ当りCの範囲に区切り、抽出した大当り乱数値がサポ当りの範囲に該当する場合に、いずれの範囲に該当するかによりサポ当りの当選とサポ当り図柄を設定するようにしても良い。この場合、大当りや小当りについては特図図柄乱数により種類の選択を行うが、サポ当りと同様に特図図柄乱数による種類の選択を行わず、大当り乱数により種類の選択を行うようにしても良い。
なお、大当りがなく小当りのみ当選可能ないわゆる2種タイプの遊技を行う遊技機の場合は、小当りを抽選する小当り乱数を用いて同様にサポ当りについての抽選と種類の選択を行うことが可能である。
〔その他の変形例1〕
普通変動入賞装置37を、左打ちと右打ちの両方で入賞可能な位置(例えば、遊技領域32の下部中央)に配設しても良い。例えば、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄(サポ当りA図柄等)が頻繁に停止する振分となっている場合には、チャンスモードの開始や終了が頻繁に生じることとなるが、普通変動入賞装置37を右打ちと左打ちの両方で入賞可能な位置に配設することで、チャンスモードの開始や終了に応じて遊技球を左側遊技領域と右側遊技領域とに打ち分ける必要がなくなる。また、普通変動入賞装置37を、右打ちと左打ちの両方で入賞可能な位置に配設する場合には、右側遊技領域の大入賞口よりも上流側の位置に、当該大入賞口と普通変動入賞装置37とに遊技球を振り分ける機能(釘や流路など)を設けるようにしても良い。なお、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄は、対応するサポート回数が20回であるサポ当りA図柄に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、対応するサポート回数が5回未満であるサポ当り図柄であっても良い。
〔その他の変形例2〕
特図変動表示ゲームの結果態様にサポ当り図柄(サポ当りの結果態様)を設けずに、普図変動表示ゲームの結果態様にサポ当り図柄(サポ当りの結果態様)を設けても良い。すなわち、特図変動表示ゲームでサポ当りが導出されるのではなく、普図変動表示ゲームでサポ当りが導出されるようにしても良い。
〔その他の変形例3〕
上記実施形態では、チャンスモードに移行すると、右打ち指示演出を必ず実行するようにした。すなわち、停止するサポ当り図柄(付与されるサポート回数)にかかわらず、チャンスモードに移行すると右打ち指示演出を実行するようにしたが、これに限定されない。例えば、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄(サポ当りA図柄等)が停止した場合にのみ、チャンスモードに移行すると右打ち指示演出を実行して、第2始動記憶を貯めるように促しても良い。なお、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄は、対応するサポート回数が20回であるサポ当りA図柄に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、対応するサポート回数が1回であるサポ当り図柄であっても良い。
また、チャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームである場合にのみ、チャンスモードに移行すると右打ち指示演出を実行して、第2始動記憶を貯めるように促しても良い。
また、通常遊技状態ST14からチャンスモードに移行した場合にのみ、チャンスモードに移行すると右打ち指示演出を実行して、第2始動記憶を貯めるように促しても良い。
〔その他の変形例4〕
本実施形態において、普電サポート中でない場合は普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短がない状態であり、普電サポート中である場合は普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短がある状態であるため、普電サポート中でない場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間は、普電サポート中である場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間よりも長いが、これに限定されない。例えば、普電サポート中でない場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間を、普電サポート中である場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間と同一としても良い。これにより、チャンスモードへ移行してすぐに第2始動記憶を貯めることが可能となる。本実施形態の遊技機10は、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機であるため、チャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームが終了するまでに第2始動記憶を発生させることで、当該最初の特図変動表示ゲームの次にメイン変動(特図2変動表示ゲーム)を実行することが可能となり、遊技者にとって有利となるように遊技を進行することができる。
なお、普電サポート中でない場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間を、普電サポート中である場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間と同一とする場合には、普電サポート中でない場合での普図当り確率を0にすることが好ましい。
〔その他の変形例5〕
上記実施形態では、チャンスモードに移行すると、今回付与されるサポート回数を必ず報知するようにした。すなわち、停止するサポ当り図柄(付与されるサポート回数)にかかわらず、停止表示時間が開始すると今回付与されるサポート回数を報知するようにしたが、これに限定されず、例えば、今回付与されるサポート回数に応じて、当該サポート回数を報知するか否か決定するようにしても良い。具体的には、例えば、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄(サポ当りA図柄等)が停止した場合には、停止表示時間が開始しても、今回付与されるサポート回数を報知しないとともに、それ以外のサポ当り図柄が停止した場合には、停止表示時間が開始すると、今回付与されるサポート回数を報知するようにしても良い。なお、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄は、対応するサポート回数が20回であるサポ当りA図柄に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、対応するサポート回数が10回未満であるサポ当り図柄であっても良い。
〔その他の変形例6〕
上記実施形態では、図43や図48に示すように、右打ち指示演出(発射方向の指示)を、結果が特定結果となったゲーム(サポ当りゲーム)の次の実行するゲームの変動表示の開始時に開始するようにした。すなわち、右打ち指示演出を、チャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動表示の開始時(t68,t78)に開始するようにしたが、これに限定されない。例えば、右打ち指示演出は、チャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動時間の開始時(t67,t77)に開始しても良いし、サポ当りゲームの停止表示時間の開始時(t66,t76)に開始しても良い。また、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前(例えば、サポ当りゲームの結果の仮停止表示中)に開始しても良い。
〔その他の変形例7〕
上記実施形態では、図43や図48に示すように、チャンスモード報知演出を、結果が特定結果となったゲーム(サポ当りゲーム)の次の実行するゲームの変動表示の開始時に開始するようにした。すなわち、チャンスモード報知演出を、チャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動表示の開始時(t68,t78)に開始するようにしたが、これに限定されない。例えば、チャンスモード報知演出は、チャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動時間の開始時(t67,t77)に開始しても良いし、サポ当りゲームの停止表示時間の開始時(t66,t76)に開始しても良い。また、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前(例えば、サポ当りゲームの結果の仮停止表示中)に開始しても良い。また、チャンスモード報知演出と右打ち指示演出は、同じタイミングで開始しても良いし、異なるタイミングで開始しても良い。
〔その他の変形例8〕
上記実施形態では、図43や図48に示すように、サポ回数報知演出を、サポ当りゲームの停止表示時間の開始時(t66,t76)に開始するようにしたが、これに限定されない。例えば、サポ回数報知演出は、チャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動時間の開始時(t67,t77)に開始しても良いし、チャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動表示の開始時(t68,t78)に開始しても良い。また、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前(例えば、サポ当りゲームの結果の仮停止表示中)に開始しても良い。
〔その他の変形例9〕
また、本実施形態では、大当り図柄と小当り図柄とサポ当り図柄とを同一の乱数を用いて取得するようにしたが、異なる乱数を用いて大当り図柄と小当り図柄とサポ当り図柄とを取得するようにしても良い。すなわち、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、サポ当り図柄乱数として異なる乱数を使用して、大当り図柄と小当り図柄とサポ当り図柄の振分を行うようにしても良い。
〔その他の変形例10〕
本実施形態の遊技機10は、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機に限定されない。すなわち、本実施形態の遊技機10は、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの一方を他方よりも優先して実行する遊技機であっても良いし、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームを入賞順に実行する遊技機であっても良い。
〔その他の変形例11〕
遊技機の構成として、特定領域38hへの入賞により特別遊技状態が発生するいわゆる1種+2種の遊技機としても良い。図67は本変形例の遊技機での遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。
遊技状態には、通常遊技状態ST14、第3特定遊技状態ST13、特別遊技状態ST15、小当り遊技状態ST16がある。また、本変形例の遊技機では特別結果が導出される確率は常に一定となっている。
通常遊技状態ST14は、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは通常モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
第3特定遊技状態ST13は、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがある状態である。普電サポートがある場合は特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もありとなる。演出態様を規定する演出モードはチャンスモードとされる。また、主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。この第3特定遊技状態ST13でサポート回数の特図変動表示ゲームを実行した場合は通常遊技状態ST14に移行する。
通常遊技状態ST14又は第3特定遊技状態ST13において特図変動表示ゲームの結果として大当りが導出されると、特別遊技状態ST15に移行する。そして、特別遊技状態ST15の終了後に第3特定遊技状態ST13に移行する。第3特定遊技状態ST13におけるサポート回数は大当りの種類により決定される。
通常遊技状態ST14又は第3特定遊技状態ST13において特図変動表示ゲームの結果として小当りが導出されると、小当り遊技状態ST16に移行する。そして、小当り遊技状態ST16において特定領域38hに遊技球が流入(V入賞)した場合は、特別遊技状態ST15に移行する。この場合の特別遊技状態ST15の終了後には、導出された小当りの種類により移行先が異なり、サポート回数が0回に設定される小当りであった場合は通常遊技状態ST14に移行する。また、サポート回数が0回以外に設定される小当りであった場合は第3特定遊技状態ST13に移行する。第3特定遊技状態ST13におけるサポート回数は小当りの種類により決定される。
小当り遊技状態ST16において特定領域38hに遊技球が流入しなかった場合は、導出された小当りの種類により移行先が異なり、サポート回数が0回に設定される小当りであった場合は通常遊技状態ST14に移行する。また、サポート回数が0回以外に設定される小当りであった場合は第3特定遊技状態ST13に移行する。第3特定遊技状態ST13におけるサポート回数は小当りの種類により決定される。
図68には、本変形例の遊技機における振分率を示した。小当りはすべてサポ図柄を兼ねるものとなっており、それぞれ設定されるサポート回数が異なる。なお、第1実施形態と同様にサポ図柄のみの結果を設けるようにしても良い。
〔大当りフラグ1設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図22(a)に示す大当りフラグ1設定処理に替えて、図61(a)に示した大当りフラグ1設定処理を実行する。この大当りフラグ1設定処理では、サポ当りの判定に関するステップA370~A373の処理を行わない。このため、本変形例において図24に示したサポ当り判定処理は行わない。
〔大当りフラグ2設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図22(b)に示す大当りフラグ2設定処理に替えて、図61(b)に示した大当りフラグ2設定処理を実行する。この大当りフラグ2設定処理では、サポ当りの判定に関するステップA390~A393の処理を行わない。
〔特図1停止図柄設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図25に示す特図1停止図柄設定処理に替えて、図65に示す特図1停止図柄設定処理を実行するがステップA463からA465の処理は行わない。
〔特図2停止図柄設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図26に示す特図2停止図柄設定処理に替えて、図66に示す特図2停止図柄設定処理を実行するがステップA503からA505の処理は行わない。
〔特定領域スイッチ監視処理〕
本変形例の遊技機では、特図ゲーム処理における特定領域スイッチ監視処理(ステップA10)において図69に示す処理を行う。この特定領域スイッチ監視処理では、まず、小当り中であるかを判定する(ステップA41)。ここでの小当り中とは、小当り中処理及び小当り残存球処理を行っている期間である。この小当り中でない場合(ステップA41;N)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。すなわち、特定領域スイッチ38dは、小当り中処理及び小当り残存球処理を行っている期間でのみ有効とされる。また、小当り中である場合(ステップA41;Y)は、条件装置が作動中であるかを判定する(ステップA42)。
条件装置が作動中である場合(ステップA42;Y)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、条件装置が作動中でない場合(ステップA42;N)は、特定領域スイッチに入力があるかを判定する(ステップA43)。そして、特定領域スイッチに入力がない場合(ステップA43;N)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、特定領域スイッチに入力がある場合(ステップA43;Y)は、特定領域通過フラグをセットし(ステップA44)、特定領域スイッチ監視処理を終了する。後にこの特定領域通過フラグがあることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われるようになる。
〔小当り残存球処理〕
本変形例の遊技機では、特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップA18)において図70に示す処理を行う。この小当り残存球処理では、まず、残存球エラーの発生中であるかを判定する(ステップA861)。残存球エラーの発生中である場合(ステップA861;Y)は、ステップA863に移行する。また、残存球エラーの発生中でない場合(ステップA861;N)は、残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップA862)。残存球カウンタが0でない場合(ステップA862;N)は、小当り残存球処理を終了する。また、残存球カウンタが0である場合(ステップA862;Y)は、ステップA863以降の小当りを終了するための処理を行う。
すなわち、第1特別変動入賞装置38内の残存球が全て排出されてから小当りを終了するための処理を行うようにしている。ただし、最後に遊技球が第1特別変動入賞装置38に流入してから所定時間以上経っても排出が確認できない状態である残存球エラー中の場合は、排出に必要な時間が十分経過したものとして小当りを終了するための処理に移行するようにしている。もちろん残存球エラー中の場合は小当りを終了するための処理に移行しないようにしても良い。よって、ステップA861の処理は行わないようにしても良い。
小当りを終了するための処理では、まず、特定領域通過があったかを判定する(ステップA863)。特定領域38hに遊技球が流入して通過した場合は、特定領域スイッチ38dにより検出されて特定領域通過フラグがセットされる。ここではこの特定領域通過フラグの有無により特定領域通過があったかを判定する。特定領域通過があった場合(ステップA863;Y)は、ステップA870に移行して特別遊技状態を発生させる処理を行う。また、特定領域通過がない場合(ステップA863;N)は、ステップA864に移行して小当り遊技状態を終了して特図変動表示ゲームを実行可能とするための処理を行う。
ステップA864以降の小当り遊技状態を終了して特図変動表示ゲームを実行可能とするための処理では、処理番号として小当り終了処理にかかる10を設定し(ステップA864)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA865)。次に、小当りエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA866)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップA867)。そして、大入賞口カウント数領域をクリアし(ステップA868)、小当り中制御ポインタ領域をクリアして(ステップA869)、小当り残存球処理を終了する。
一方、特定領域通過があり(ステップA863;Y)、ステップA870以降の特別遊技状態を発生させる処理を行う場合は、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップA870)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA871)。次に、V大当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA872)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA873)。
その後、大当り(V大当り)の開始に関する信号外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA874)、大当り(V大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA875)。
そして、遊技状態表示番号領域に大当り中の番号をセーブし(ステップA876)、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップA877)、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本変形例の場合10)を取得してラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA878)。さらに、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してラウンドLEDポインタ領域にセーブし(ステップA879)、ラウンド数領域に初期値(ここでは1)をセーブする(ステップA880)。ラウンド数の上限値としては10ラウンドが設定されるが、小当り動作が1ラウンド目に相当するので、ラウンド数初期値として1を設定することで特別遊技状態では9ラウンド分の開放が行われるようにしている。
その後、処理番号としてファンファーレ/インターバル処理にかかる3を設定し(ステップA881)、特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA882)。さらに、V大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA883)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA884)を行って、ステップA868に移行する。
以上のような構成により、次のような特徴的な遊技進行が可能となる。
第3特定遊技状態ST13は、小当りの導出に伴う小当り遊技状態ST16において特定領域38hに遊技球が流入して特別遊技状態ST15に移行する可能性が高い遊技状態であるため、通常遊技状態ST14よりも遊技者にとって有利な遊技状態であり、この遊技状態が継続するほど遊技者にとっては有利となる。
この第3特定遊技状態ST13で導出される小当りの種類として、サポート回数が0回でない小当りが導出されれば第3特定遊技状態ST13を継続可能となるが、サポート回数が0回である小当りが導出された場合には通常遊技状態ST14に移行することとなる。すなわち、サポート回数が0回である小当りの導出が遊技者にとって不利な遊技状態への転落契機となる。このような転落契機を設けることで、第3特定遊技状態ST13における遊技の興趣を向上することができる。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、特別結果には、条件装置の作動を伴う第1特別結果と、条件装置の作動を伴わない第2特別結果と、があり、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が第1特別結果となることに基づき、特別遊技状態として第1特別遊技状態を発生可能であり、当該第1特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果が第2特別結果となることに基づき、特別遊技状態として第2特別遊技状態を発生可能であり、当該第2特別遊技状態を発生した場合には第1特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であることとなる。
したがって、条件装置の作動を伴わない第2特別結果に基づき特定遊技状態を発生可能であるので、遊技の興趣を向上することができる。
また、特別変動入賞装置には、第1特別変動入賞装置38と、第2特別変動入賞装置39とがあり、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が流入可能な特定領域38hを備え、第1特別結果の導出又は特定領域38hへの流入に基づき、第2特別変動入賞装置39を開状態に変換可能な第1特別遊技状態を実行可能であり、第2特別結果の導出に基づき、第1特別変動入賞装置38を開状態に変換可能な第2特別遊技状態を実行可能であり、遊技制御手段は、導出された特別結果の種類に応じて特定遊技状態において実行可能な特図変動表示ゲームの実行回数を設定し、特定遊技状態の実行中に特別結果が導出された場合には、実行中の特定遊技状態において実行可能な特図変動表示ゲームの残り回数を破棄して、導出された特別結果に基づく実行回数を設定するように構成され、特別結果に基づき設定される実行回数として0回を設定可能であることとなる。
したがって、0回を設定することで、特定遊技状態を終了させる又は特定遊技状態を開始しないという設定を行うことができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技球の入賞により始動条件が成立する始動入賞口36を備え、遊技制御手段は、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づきゲームとして第1ゲームを実行可能であり、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づきゲームとして第2ゲームを実行可能であり、第2ゲームの結果が第2特別結果となった場合に特定遊技状態の実行回数を0回に設定可能であることとなる。
したがって、0回を設定することで、特定遊技状態を終了させる又は特定遊技状態を開始しないという設定を行うことができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、小当り図柄とサポ当り図柄とを兼ねる兼用図柄を用いたが、小当り図柄とサポ当り図柄とを兼ねないサポ図柄を設けるようにしても良い。
この場合、当該サポ図柄としてサポート回数が0回となるサポ図柄を設けることで、上述した本変形例の構成と同様の構成とすることができる。
また、特図1変動表示ゲームについてはサポート回数が0回となる小当りのみを設けたが0回以外のサポート回数を設定する小当りを設けても良いし、小当りが発生しないようにしても良い。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、通常遊技状態(通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11)と特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と特別遊技状態とを発生可能な遊技状態制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、遊技状態制御手段は、ゲームの結果が特別結果のうちの所定結果(本実施形態では、通常大当りや確変A大当り)となった場合には、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合には、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であるように構成されている(図8参照)。
したがって、特別遊技状態が発生するまでの間に所定の確率で特定遊技状態(普電サポート)が発生するため、遊技者の使用金額を抑制したり、持ち球の減少スピードを抑制したりすることが可能となり、遊技の興趣を高めることができる。
また、特定遊技状態(普電サポート)が、特別遊技状態を経由してから発生する場合だけでなく、特別遊技状態を経由せずに発生する場合もあるので、遊技状態の移行タイミングが増加することとなり、遊技の興趣を高めることができる。
また、特定遊技状態(普電サポート)が頻発すると射幸性が高くなりすぎるおそれがあるが、特定遊技状態(普電サポート)での出玉は出玉率及び役物比率に含まれるため、特定遊技状態(普電サポート)が頻発する場合には、その分、特別遊技状態での出玉を抑える必要がある。したがって、特定遊技状態(普電サポート)が頻発しても、射幸性が高くなりすぎることがなく、さらに、出玉の波を穏やかにすることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特定結果(サポ当り)となった場合に、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)を発生させる特定遊技期間(サポート回数)として当該特定結果に対応する期間を設定する設定手段(遊技制御装置100)を備え、設定手段は、特定遊技状態の発生中にゲームの結果が特定結果となった場合には、設定中の特定遊技期間をリセットして、当該特定結果に対応する期間を再設定可能であるように構成することができる(図10参照)。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)中に特定結果(サポ当り)が導出された場合には、特定遊技期間(サポート回数)を延長することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特定結果(サポ当り)となった場合に、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)を発生させる特定遊技期間(サポート回数)として当該特定結果に対応する期間を設定する設定手段(遊技制御装置100)を備え、設定手段は、特定遊技状態の発生中にゲームの結果が特定結果となった場合には、特定遊技期間の残り期間に当該特定結果に対応する期間を上乗せした期間を、特定遊技期間として再設定可能であるように構成することができる(図11(a)参照)。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)中に特定結果(サポ当り)が導出された場合には、特定遊技期間(サポート回数)が延長されることとなるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)に関連した演出を実行する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、において演出を実行可能であるように構成することができる。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)の興趣を向上させることができる。
なお、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、において異なる態様の演出を実行するようにしても良い。これにより、特別結果(大当り)の導出に基づき発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)であるのか、特定結果(サポ当り)の導出に基づき発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)であるのか、を特定遊技状態中に実行する演出によって示唆することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
また、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、において同じ態様の演出を実行するようにしても良い。
具体的には、例えば、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、で特定遊技期間(サポート回数)が同一である場合には、同じ態様の演出を実行するようにしても良い。すなわち、例えば、対応するサポート回数が100回である大当り(本実施形態の場合、通常大当り)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様と、対応するサポート回数が100回であるサポ当り(本実施形態の場合、サポ当りB)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様と、は同一であっても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技者にとって有利な遊技球の発射方向を指示する指示手段(演出制御装置300)を備え、指示手段は、ゲームの結果が特定結果(サポ当り)となった場合には、当該ゲームの次に実行するゲームの開始に対応して、発射方向の指示を開始するように構成することが可能である(図43、図48参照)。
このように構成することで、遊技球の発射方向を的確に指示することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
〔特図変動表示ゲームと飾り特図変動表示ゲーム〕
次に、図71~図80を用いて、一括表示装置50における特図変動表示ゲームと、表示装置41における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とについて説明する。
図71及び図72に、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に、特図1変動表示ゲームを実行する場合を示す。図71は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図72はタイミングチャートの一例である。
図71(a)には、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であって、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「はずれ」の結果態様(LEDランプA0を点灯状態にしてLEDランプA1~A7を消灯状態にする態様)となっている。また、図71(a)に示す例では、特図2表示器52の表示態様も「はずれ」の結果態様(LEDランプB0を点灯状態にしてLEDランプB1~B7を消灯状態にする態様)となっている。
また、ここでは、特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、表示装置41においては、第1始動記憶数表示部85aの数値が「1」、第2始動記憶数表示部85bの数値が「0」となっており、待機中記憶表示部83には1個、実行中記憶表示部84には0個の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が表示されている。また、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が「特図保留1個」に対応する態様(LEDランプC0を点灯状態にしてLEDランプC1を消灯状態にする態様(図4(d)参照))となっており、特図2保留表示器54の表示態様が「特図保留なし」に対応する態様(LEDランプC2,C3を消灯状態にする態様(図4(d)参照))となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図71(b)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。ここでは、第1始動記憶が消化されて0個になるため、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が0個となり、第1始動記憶数表示部85aの数値が「0」となる。また、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化して、「特図保留なし」に対応する態様(LEDランプC0,C1を消灯状態にする態様(図4(d)参照))となる。
特図1変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。具体的には、第1飾りゲーム表示部81の左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報(大図柄)の変動表示が開始するとともに、第2飾りゲーム表示部82の左領域、中領域、右領域の各々で識別情報(小図柄)の変動表示が開始する。また、特図1表示器51で変動表示、すなわち「変動中」に対応する態様(LEDランプA0,A2,A4,A6が点灯する状態とLEDランプA1,A3,A5,A7が点灯する状態とを交互に切り替える態様)での表示(図4(b)参照)が開始する。このように、本実施形態では、変動時間が開始した時点で、特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームは開始するが、その変動表示は開始せず、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で、当該特図変動表示ゲーム及び当該飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第1特図保留)が発生すると、図71(c)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示の数が変化するとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t11)、図71(d)及び図72に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t12)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t13)。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図71(f)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。すなわち、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82は、特別遊技状態の開始と同時に視認不可能となり、変動時間の開始と同時に視認可能となる。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため(図71(d)参照)、図71(e)及び図72に示すように、変動時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現する(t13)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t13~t14)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図71(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図72に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t11~t14)、特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t14)、図72に示すように、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t14~t15)、やがて図71(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t15~t16)。その後、図71(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t16)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t16~t17)、やがて仮停止状態となる(t17~t19)。
図71(g)に示すように、第1飾りゲーム表示部81の識別情報は、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順で低速変動を開始して、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順で仮停止状態となる。仮停止状態では識別情報が揺れるように表示され、完全に停止していないことが示される。なお、図71(h)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t18)。
図72では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。したがって、図72において、「t14」は左変動表示領域に表示する識別情報(左図柄)が低速変動を開始するタイミングであり、右変動表示領域に表示する識別情報(右図柄)と中変動表示領域に表示する識別情報(中図柄)が低速変動を開始するタイミングは「t14」と「t15」の間である。また、「t16」は左図柄が高速変動を終了(低速変動を開始)するタイミングであり、右図柄と中図柄が高速変動を終了(低速変動を開始)するタイミングは「t16」と「t17」の間である。また、「t17」は左図柄が仮停止を開始するタイミングであり、「t18」は右図柄が仮停止を開始するタイミングであり、中図柄が仮停止を開始するタイミングは「t18」と「t19」の間である。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t14~t19)、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t14~t19)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図1表示器51)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t19)、図71(i)及び図72に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。なお、始動記憶があれば次の特図変動表示ゲームが開始する。また、結果が大当りであれば第1特別遊技状態となり、小当りであれば第2特別遊技状態となる。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図71(a)~(i)のうち図71(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図71(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1表示器51の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図71及び図72に示すように、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t13~t14)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「大当り」の結果態様であり、一括表示装置50の特図1表示器51の表示態様は「大当り」の結果態様である。
したがって、この場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(大当り図柄)とが整合した状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1表示器51における変動表示)と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、結果が「小当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合や、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
また、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
図73及び図74に、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に、特図2変動表示ゲームを実行する場合を示す。図73は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図74はタイミングチャートの一例である。図73(a),(b)は、図71(a),(b)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
特図1変動表示ゲームの実行中に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記憶(第2特図保留)が発生すると、図73(c)に示すように、表示装置41においては、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t21)、図73(d)及び図74に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t22)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する(t23)。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41においては、図73(e)に示すように、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図73(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化する。また、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
なお、本実施形態において、変動時間の開始から移行演出(待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示を実行中記憶表示部84へ移行させる表示を行う演出)の開始までの時間は、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合(図71(a),(b)、図71(e),(f)、図73(a),(b)参照)と、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合と、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図73(e),(f)参照)と、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合とで同一である。本実施形態では、変動時間の開始から移行演出の開始までの時間を、例えば、第1所定時間(変動時間の開始から変動表示の開始までの時間)よりも短い第2所定時間とする。
また、本実施形態において、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は円形状をなしており、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は六角形状をなしている。すなわち、本実施形態では、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の形状と第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の形状とを異ならせることで、表示中の飾り特図始動記憶表示が、第1始動記憶と第2始動記憶とのいずれに対応するものであるのかを報知している。無論、形状以外の表示態様(例えば色やサイズ)を異ならせることで、表示中の飾り特図始動記憶表示が、第1始動記憶と第2始動記憶とのいずれに対応するものであるのか報知するようにしても良い。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため(図73(d)参照)、図73(e)及び図74に示すように、変動時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現する(t23)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t23~t24)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図73(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図74に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t21~t24)、特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t24)、図74に示すように、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t24~t25)、やがて図73(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t25~t26)。その後、図73(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t26)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t26~t27)、やがて仮停止状態となる(t27~t29)。なお、図73(h)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t28)。
図74では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t24~t29)、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t24~t29)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図2表示器52)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t29)、図73(i)及び図74に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図2表示器52にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図73(a)~(i)のうち図73(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図73(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図2表示器52の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図73及び図74に示すように、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)において、一括表示装置50の特図2表示器52には前回の特図2変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図2変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、図73及び図74に示すように、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)において、一括表示装置50の特図2表示器52の表示態様は「はずれ」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2表示器52における変動表示)と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「小当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(小当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「はずれ」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「当り」の結果態様)を表示してから「はずれ」の結果態様を表示しても良いし、前回のゲーム結果を表示することなく「はずれ」の結果態様を表示しても良い)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)に、特図2表示器52に「当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
図75及び図76に、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に、特図1変動表示ゲームを実行する場合を示す。図75は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図76はタイミングチャートの一例である。
図75(a)には、結果が「はずれ」である特図2変動表示ゲームの停止表示時間中であって、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図75(a)に示す例では、特図1表示器51の表示態様も「はずれ」の結果態様となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図75(b)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
特図2変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41においては、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図2変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図2変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第1特図保留)が発生すると、図75(c)に示すように、表示装置41においては、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t31)、図75(d)及び図76に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図2表示器52にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t32)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t33)。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41においては、図75(e)に示すように、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図75(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。また、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため(図75(d)参照)、図75(e)及び図76に示すように、変動時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現する(t33)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t33~t34)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図75(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図76に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t31~t34)、特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t34)、図76に示すように、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t34~t35)、やがて図75(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t35~t36)。その後、図75(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t36)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t36~t37)、やがて仮停止状態となる(t37~t39)。なお、図75(h)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t38)。
図76では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t34~t39)、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t34~t39)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図1表示器51)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t39)、図75(i)及び図76に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図75(a)~(i)のうち図75(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図75(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1表示器51の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図75及び図76に示すように、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)において、一括表示装置50の特図1表示器51には前回の特図1変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図1変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、図75及び図76に示すように、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)において、一括表示装置50の特図1表示器51の表示態様は「はずれ」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1表示器51における変動表示)と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「小当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(小当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「はずれ」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「当り」の結果態様)を表示してから「はずれ」の結果態様を表示しても良いし、前回のゲーム結果を表示することなく「はずれ」の結果態様を表示しても良い)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)に、特図1表示器51に「当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
図77及び図78に、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に、特図2変動表示ゲームを実行する場合を示す。図77は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図78はタイミングチャートの一例である。
図77(a)には、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であって、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図77(a)に示す例では、特図2表示器52の表示態様が「確変大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図77(b)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
特図1変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記憶(第2特図保留)が発生すると、図77(c)に示すように、表示装置41においては、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t41)、図77(d)及び図78に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「通常大当り」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様である「222」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t42)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する(t43)。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41においては、図77(e)に示すように、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図77(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化する。また、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「222」であるため(図77(d)参照)、図77(e)及び図78に示すように、変動時間の開始と同時に「222」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現する(t43)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t43~t44)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「222」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図77(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図78に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t41~t44)、特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t44)、図78に示すように、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t44~t45)、やがて図77(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t45~t46)。その後、図77(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t46)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t46~t47)、やがて仮停止状態となる(t47~t49)。なお、図77(h)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t48)。
図78では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t44~t49)、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t44~t49)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図2表示器52)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t49)、図77(i)及び図78に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図2表示器52にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図77(a)~(i)のうち図77(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図77(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図2表示器52の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図77及び図78に示すように、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「通常大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)において、一括表示装置50の特図2表示器52には前回の特図2変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図2変動表示ゲームの結果が「確変大当り」である場合には、図77及び図78に示すように、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)において、一括表示装置50の特図2表示器52の表示態様は「確変大当り」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図2表示器52に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(通常大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(確変大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2表示器52における変動表示)と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図2表示器52に「通常大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「確変大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(確変大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(通常大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図2表示器52に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が当該第1大当りとは異なる「第2大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(第2大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(第1大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
ここでは、「通常大当り」及び「確変大当り」のうちの、一方を「第1大当り」とし、他方を「第2大当り」としたが、これに限定されない。例えば、「10R大当り」、「7R大当り」及び「2R大当り」のうちの、一つを「第1大当り」とし、他の一つを「第2大当り」とした場合も同様に、停止図柄が整合しない状態で次のゲームの変動表示が開始されることとなる。
例えば、一括表示装置50の特図2表示器52に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「確変大当り」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「通常大当り」の結果態様)を表示してから「確変大当り」の結果態様を表示しても良いし、前回のゲーム結果を表示することなく「確変大当り」の結果態様を表示しても良い)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)に、特図2表示器52に「通常大当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
なお、本実施形態の遊技機では、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入するか否かにより高確率状態となるか否かが決定されるので、大当り種類が確変大当りであっても特定領域に遊技球が流入しなければ高確率状態とはならず、大当り種類が通常大当りであっても特定領域に遊技球が流入すれば高確率状態となる。
図79及び図80に、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に、特図1変動表示ゲームを実行する場合を示す。図79は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図80はタイミングチャートの一例である。
図79(a)には、結果が「はずれ」である特図2変動表示ゲームの停止表示時間中であって、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図79(a)に示す例では、特図1表示器51の表示態様が「確変大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図79(b)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
特図2変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41においては、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図2変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図2変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第1特図保留)が発生すると、図79(c)に示すように、表示装置41においては、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t51)、図79(d)及び図80に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図2表示器52にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「通常大当り」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様である「222」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t52)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t53)。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41においては、図79(e)に示すように、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図79(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。また、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「222」であるため(図79(d)参照)、図79(e)及び図80に示すように、変動時間の開始と同時に「222」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現する(t53)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t53~t54)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「222」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図79(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図80に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t51~t54)、特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t54)、図80に示すように、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t54~t55)、やがて図79(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t55~t56)。その後、図79(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t56)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t56~t57)、やがて仮停止状態となる(t57~t59)。なお、図79(h)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t58)。
図80では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t54~t59)、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t54~t59)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図1表示器51)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t59)、図79(i)及び図80に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図79(a)~(i)のうち図79(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図79(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1表示器51の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図79及び図80に示すように、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「通常大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)において、一括表示装置50の特図1表示器51には前回の特図1変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図1変動表示ゲームの結果が「確変大当り」である場合には、図79及び図80に示すように、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)において、一括表示装置50の特図1表示器51の表示態様は「確変大当り」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図1表示器51に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(通常大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(確変大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1表示器51における変動表示)と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図1表示器51に「通常大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「確変大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(確変大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(通常大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図1表示器51に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が当該第1大当りとは異なる「第2大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(第2大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(第1大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
ここでは、「確変大当り」及び「通常大当り」のうちの、一方を「第1大当り」とし、他方を「第2大当り」としたが、これに限定されない。例えば、「10R大当り」、「7R大当り」及び「2R大当り」のうちの、一つを「第1大当り」とし、他の一つを「第2大当り」とした場合も同様に、停止図柄が整合しない状態で次のゲームの変動表示が開始されることとなる。
例えば、一括表示装置50の特図1表示器51に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「確変大当り」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「通常大当り」の結果態様)を表示してから「確変大当り」の結果態様を表示しても良いし、前回のゲーム結果を表示することなく「確変大当り」の結果態様を表示しても良い)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)に、特図1表示器51に「通常大当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
このように、本実施形態では、特図1変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、一括表示装置50の特図1表示器51の停止図柄とが整合している場合には、その整合している状態のまま当該特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始し、整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、遊技の進行をスムーズに行うことができる。
また、特図2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、一括表示装置50の特図2表示器52の停止図柄とが整合している場合には、その整合している状態のまま当該特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始し、整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、遊技の進行をスムーズに行うことができる。
以下、特図1変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と特図1表示器51の停止図柄とが整合している場合と、特図2変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と特図2表示器52の停止図柄とが整合している場合とを、単に「整合している場合」と称する。
また、特図1変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と特図1表示器51の停止図柄とが整合していない場合と、特図2変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と特図2表示器52の停止図柄とが整合していない場合とを、単に「整合していない場合」と称する。
上述の説明では、「整合している場合」の一例として、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合と、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合とを挙げたが、「整合している場合」は、これらの場合に限定されない。例えば、一括表示装置50の特図2表示器52に「大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合や、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も、「整合している場合」となる。
また、上述の説明では、「整合していない場合」の一例として、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図73及び図74参照)と、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合(図75及び図76参照)と、一括表示装置50の特図2表示器52に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「第2大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図77及び図78参照)と、一括表示装置50の特図1表示器51に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「第2大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合(図79及び図80参照)とを挙げたが、「整合していない場合」は、これらの場合に限定されない。例えば、一括表示装置50の特図2表示器52に「当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合や、一括表示装置50の特図2表示器52に「大当り又は小当りのうちいずれか一方」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「大当り又は小当りのうちいずれか他方」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も、「整合していない場合」となる。
ここで、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)は、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順で低速変動を開始(変動表示を開始)した後、左変動表示領域と右変動表示領域と中変動表示領域とで同時に高速変動を開始(低速変動を終了)し、その後、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順で高速変動を終了(低速変動を開始)する。
図72,図74,図76,図78,図80に示すように、演出制御装置300は、第1飾りゲーム表示部81に所望の結果態様(ここでは「424」)を停止表示するために、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)を、高速変動の開始時(t15,t25,t35,t45,t55)と、高速変動の終了時(t16,t26,t36,t46,t56)に差し替える。
例えば、図72,図74,図76に示す例では、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため、「333」から始まる変動表示が開始する(t14,t24,t34)。そして、演出制御装置300は、大図柄の高速変動の開始時(t15,t25,t35)に、「333」から始まる変動表示を、予め定められた固定の結果態様(例えば「123」)から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行する。また、大図柄の高速変動の終了時(t16,t26,t36)に、固定の結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果や残りの変動時間(t16~t19,t26~t29,t36~t39)や変動パターン(リーチ状態の発生の有無等)などに基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行する。
また、図78,図80に示す例では、前回の特図変動表示ゲームの結果が「222」であるため、「222」から始まる変動表示が開始する(t44,t54)。そして、演出制御装置300は、大図柄の高速変動の開始時(t45,t55)に、「222」から始まる変動表示を、予め定められた固定の結果態様(例えば「123」)から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行する。また、大図柄の高速変動の終了時(t46,t56)に、固定の結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果や残りの変動時間(t46~t49,t56~t59)や変動パターン(リーチ状態の発生の有無等)などに基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行する。
これら差替処理の実行は、例えば変動系コマンド処理(図41のステップC236)において予約される。
第1飾りゲーム表示部81に所望の結果態様を停止表示するために、低速変動中や仮停止表示中に大図柄を差し替えることも可能である。しかし、その場合、大図柄が差し替えられたことを遊技者に気付かれてしまって、遊技の興趣が低下するおそれがある。これに対し、本実施形態のように高速変動中に大図柄を差し替えることで、大図柄が差し替えられたことを遊技者に気付かれにくくすることが可能となる。
なお、大図柄を差し替えるタイミングは、大図柄の高速変動中であれば適宜変更可能である。
また、大図柄を差し替える回数は、2回に限定されず適宜変更可能である。例えば、大図柄を差し替える回数は1回でも良く、その場合には、第1差替処理を実行せずに、第2差替処理のみを実行すると良い。具体的には、例えば、大図柄の高速変動の開始時(あるいは、大図柄の高速変動の開始時よりも後で当該高速変動の終了時よりも前のタイミングであっても良いし、大図柄の高速変動の終了時であっても良い)に、前回の特図変動表示ゲームの結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果等に基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行すると良い。また、大図柄を差し替える回数が複数回である場合には、最後に行う差替処理を第2差替処理にすると良い。
また、第1飾りゲーム表示部81では、高速変動から低速変動を経由してリーチ変動を行うのではなく、低速変動を経由せずに高速変動からそのままリーチ変動を行っても良い。低速変動を経由しない場合には、例えば、大図柄の高速変動の終了時に、第1飾りゲーム表示部81に仮停止表示される大図柄(例えば左図柄及び右図柄)を所望のリーチ態様(所望のリーチ図柄)に差し替える差替処理を行っても良い。
一方、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)は、左領域と右領域と中領域とで同時に高速変動を開始(変動表示を開始)し、その後、左領域と右領域と中領域とで同時に高速変動を終了(変動表示を終了)する。
図72,図74,図76,図78,図80に示すように、演出制御装置300は、第2飾りゲーム表示部82に所望の結果態様(ここでは「424」)を停止表示するために、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)を、高速変動の終了時(t19,t29,t39,t49,t59)に差し替える。具体的には、小図柄の高速変動の終了時に、第2飾りゲーム表示部82に停止表示される小図柄を所望の結果態様に差し替える第3差替処理を行うように構成されている。
第3差替処理の実行は、例えば変動系コマンド処理(図41のステップC236)において予約される。
なお、小図柄を差し替えるタイミングは、小図柄の高速変動中であれば適宜変更可能である。小図柄の高速変動の終了時以外のタイミングで小図柄を差し替える場合には、予め定められた固定の結果態様から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行しても良いし、ゲーム結果や残りの変動時間や変動パターンなどに基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行しても良い。
小図柄を差し替えるための第2差替処理を実行する場合には、小図柄の高速変動の終了時に第3差替処理を実行しなくても良い。
また、小図柄を差し替えるための第1差替処理を実行する場合には、当該第1差替処理の後に小図柄を差し替えるための第2差替処理を実行するか、あるいは、小図柄の高速変動の終了時に第3差替処理を実行すると良い。
また、小図柄を差し替える回数は、1回であっても良いし、複数回であっても良い。小図柄を差し替える回数が1回である場合には、第1差替処理を実行せずに、第2差替処理のみを実行するか、あるいは、第3差替処理のみを実行すると良い。また、小図柄を差し替える回数が複数回である場合には、最後に行う差替処理を第2差替処理又は第3差替処理にすると良い。
本実施形態において、変動時間の開始から変動表示の開始までの時間は、「整合している場合」(例えば、t13~t14)と、「整合していない場合」(例えば、t23~t24,t33~t34,t43~t44,t53~t54)とは同一である。
また、変動表示の開始から大図柄の高速変動の開始までの時間は、「整合している場合」(例えば、t14~t15)と、「整合していない場合」(例えば、t24~t25,t34~t35,t44~t45,t54~t55)とは同一である。
また、大図柄の高速変動の開始から大図柄の高速変動の終了までの時間は、「整合している場合」(例えば、t15~t16)と、「整合していない場合」(例えば、t25~t26,t35~t36,t45~t46,t55~t56)とは同一である。
また、大図柄の低速変動の開始から大図柄の低速変動の終了までの時間は、「整合している場合」(例えば、t16~t17)と、「整合していない場合」(例えば、t26~t27,t36~t37,t46~t47,t56~t57)とは同一である。
また、大図柄の仮停止表示の開始から大図柄のリーチ変動の開始までの時間は、「整合している場合」(例えば、t17~t18)と、「整合していない場合」(例えば、t27~t28,t37~t38,t47~t48,t57~t58)とは同一である。
また、大図柄のリーチ変動の開始から変動時間の終了までの時間は、「整合している場合」(例えば、t18~t19)と、「整合していない場合」(例えば、t28~t29,t38~t39,t48~t49,t58~t59)とは同一である。
このように、変動時間の開始から変動表示の開始までの時間と、変動表示の開始から大図柄の高速変動の開始までの時間と、大図柄の高速変動の開始から大図柄の高速変動の終了までの時間と、大図柄の低速変動の開始から大図柄の低速変動の終了までの時間と、大図柄の仮停止表示の開始から大図柄のリーチ変動の開始までの時間と、大図柄のリーチ変動の開始から変動時間の終了までの時間との各時間を、「整合している場合」と「整合していない場合」とで同一にすることで、整合していない状態で変動表示を開始する場合の変動時間と、整合している状態で変動表示を開始する場合の変動時間とを同じ時間にすることができる。すなわち、変動時間(変動パターン)を決定する際に整合しているか否かの判定を行う必要がない。
なお、これら各時間のうちの少なくとも一つを「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせても良い。異ならせる場合には、変動時間(変動パターン)を決定する際に整合しているか否かの判定を行う必要があるため、その分、処理負担が増大する。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づき識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となった場合に特別遊技状態を発生する遊技機であって、変動表示ゲームとして、始動条件のうちの第1始動条件の成立(始動入賞口36への入賞)に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段(特図1表示器51)と、変動表示ゲームとして、始動条件のうちの第2始動条件の成立(普通変動入賞装置37への入賞)に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段(特図2表示器52)と、第1変動表示手段及び第2変動表示手段を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームに対応し、識別図柄(大図柄)を変動表示する第1飾りゲームと、変動表示ゲームに対応し、第1飾りゲームよりも小さい識別図柄(小図柄)を変動表示する第2飾りゲームと、を表示可能な演出表示手段(表示装置41)と、演出表示手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、第1変動表示ゲームの次に第2変動表示ゲームを実行する際には、当該第2変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されている第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の結果態様と、が整合していない場合があり、その場合には、これらの結果態様を整合している状態にする処理を行うことなく、遊技制御手段は、当該第2変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、演出制御手段は、当該第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)における識別図柄の変動表示を開始するように構成されている(図73,図77参照)。
したがって、第2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄と、第2変動表示手段(特図2表示器52)の停止図柄とが整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始するため、遊技の進行をスムーズに行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとしても良い(図75,図79参照)。
この場合、第2変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄と、第2変動表示手段(特図1表示器51)の停止図柄とが整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始するため、遊技の進行をスムーズに行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10において、前記整合していない場合には、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様(「当り」の結果態様)となって発生した特別遊技状態の終了時に、第2変動表示手段(特図2表示器52)に停止表示されている結果態様が当該特別結果態様以外の結果態様(「はずれ」の結果態様)であり、かつ、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が0個であり第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が1個以上である場合が含まれ、その場合には、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、当該特別遊技状態の終了後に、第2変動表示手段において当該特別結果態様以外の結果態様が停止表示されている状態から、第2変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、演出制御手段(演出制御装置300)は、当該特別遊技状態の終了後に、第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)における識別図柄の変動表示として、当該特別結果態様から始まる変動表示を開始するように構成することができる(図73,図77参照)。
このように構成することで、第2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り図柄であり、第2変動表示手段(特図2表示器52)の停止図柄がはずれ図柄である場合には、その状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始することができるため、遊技の進行をスムーズに行うことが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
なお、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとしても良い(図75,図79参照)。
この場合、第2変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り図柄であり、第2変動表示手段(特図1表示器51)の停止図柄がはずれ図柄である場合には、その状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始することができるため、遊技の進行をスムーズに行うことが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、“第1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時”における特別結果態様は、「当り」の結果態様に限定されない。すなわち、当該特別結果態様は、「当り」の結果態様のうちの「大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「小当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「確変大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「通常大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「10R大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「7R当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「2R当り」の結果態様のみであっても良い。
本実施形態では、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される。すなわち、遊技制御手段(遊技制御装置300)は、特図1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶及び特図2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶が記憶されている状態で、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行するよう構成されている。
したがって、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行するためには、当該特図1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、第2始動記憶数が1個以上であれば、第1始動記憶数は0個でなくても(すなわち第1始動記憶数が1個以上であっても)良い。
すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が1個以上である”という条件を満たす必要はあるが、“第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が0個である”という条件を満たす必要はない。
一方、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行するためには、当該特図2変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、第1始動記憶数が1個以上であり、かつ、第2始動記憶数が0個である必要がある。
すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が0個である”という条件と、“第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が1個以上である”という条件との双方を満たす必要がある。
なお、遊技機10は、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機であっても良い。
この場合において、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行するためには、当該特図1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、第2始動記憶数が1個以上であり、かつ、第1始動記憶数が0個である必要がある。
すなわち、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が0個である”という条件と、“第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が1個以上である”という条件との双方を満たす必要がある。
一方、この場合において、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行するためには、当該特図2変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、第1始動記憶数が1個以上であれば、第2始動記憶数は0個でなくても(すなわち第2始動記憶数が1個以上であっても)良い。
すなわち、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が1個以上である”という条件を満たす必要はあるが、“第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が0個である”という条件を満たす必要はない。
また、遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのうちの一方)と第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのうちの他方)とを入賞順に実行する遊技機であっても良い。
この場合において、第1変動表示ゲームの次に第2変動表示ゲームを実行するためには、当該第1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が0個である”という条件と“第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である”という条件との双方を満たすか、あるいは、“第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶と第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶とのうち最先の始動記憶が第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶である”という条件を満たす必要がある。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶及び第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶が記憶されている状態で、記憶順に変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行するように構成することが可能である。
そして、このように構成した場合、前記整合していない場合には、
前記第1変動表示ゲームの結果態様が前記特別結果態様となって発生した前記特別遊技状態の終了時に、前記第2変動表示手段に停止表示されている結果態様が当該特別結果態様以外の結果態様であり、かつ、前記第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が0個であり前記第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である場合と、
前記第1変動表示ゲームの結果態様が前記特別結果態様となって発生した前記特別遊技状態の終了時に、前記第2変動表示手段に停止表示されている結果態様が当該特別結果態様以外の結果態様であり、かつ、前記第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上であり前記第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である場合であって最先に記憶された始動記憶が前記第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶である場合と、が含まれ、それらの場合には、
前記遊技制御手段は、当該特別遊技状態の終了後に、前記第2変動表示手段において当該特別結果態様以外の結果態様が停止表示されている状態から、前記第2変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、
前記演出制御手段は、当該特別遊技状態の終了後に、前記第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)における識別図柄の変動表示として、当該特別結果態様から始まる変動表示を開始するように構成することができる。
このように構成することで、第2変動表示ゲームの開始時(変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り図柄であり、第2変動表示手段の停止図柄がはずれ図柄である場合には、その状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始することができるため、遊技の進行をスムーズに行うことが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1飾りゲームにおける識別図柄(大図柄)の変動表示を行う場合に、当該識別図柄の表示態様を、当該識別図柄が識別可能な低速変動表示態様と、当該識別図柄が識別困難な高速変動表示態様と、に変換可能であり、第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲームにおける識別図柄の変動表示が開始してから、高速変動表示態様を経て低速変動表示態様が開始するまでの時間は、当該第2変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されている第1飾りゲームの結果態様と、が整合している場合(t14~t16)と整合していない場合(t24~t26,t34~t36,t44~t46,t54~56)とで同一であるように構成することができる。
このように構成することで、整合していない状態で変動表示を開始する場合と、整合している状態で変動表示を開始する場合とで、変動時間を同じ時間にすることができるため、識別情報(大図柄)の変動表示が開始してから高速変動を経て低速変動が開始するまでの時間を「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせる構成と比較して、処理負担を軽減することが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2飾りゲームにおける識別図柄(小図柄)の変動表示を行う場合に、当該識別図柄の表示態様を、当該識別図柄が識別困難な高速変動表示態様に変換可能であり、第2変動表示ゲームに対応した第2飾りゲームにおける識別図柄の変動表示が開始してから、高速変動表示態様を経て当該変動表示が終了するまでの時間(t14~t19,t24~t29,t34~t39,t44~t49,t54~59)は、当該第2変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されている第2飾りゲームの結果態様と、が整合している場合(t14~t19)と整合していない場合(t24~t29,t34~t39,t44~t49,t54~59)とで同一であるように構成することができる。
このように構成することで、整合していない状態で変動表示を開始する場合と、整合している状態で変動表示を開始する場合とで、変動時間を同じ時間にすることができるため、識別情報(小図柄)の変動表示が開始してから高速変動を経て変動表示が停止するまでの時間を「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせる構成と比較して、処理負担を軽減することが可能となる。
なお、本実施形態では、第1飾りゲームと第2飾りゲームの両方を表示しているが、第1飾りゲームと第2飾りゲームのいずれか一方のみを表示するようにしても良い。具体的には、例えば、第1飾りゲーム及び第2飾りゲームを表示するモードと、第1飾りゲームを表示して第2飾りゲームは表示しないモードと、第2飾りゲームを表示して第1飾りゲームは表示しないモードとがあっても良い。
また、遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能な遊技機でも良い。
例えば、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能な遊技機であって、メイン変動(各遊技状態で主とすると定めた特図変動表示ゲーム)に対応する飾り特図変動表示ゲームのみを表示し、イレギュラー変動(各遊技状態で主としないと定めた特図変動表示ゲーム)に対応する飾り特図変動表示ゲームを表示しない遊技機においては、メイン変動が切り替わって最初の特図変動表示ゲームの開始時に、表示装置41の停止図柄と一括表示装置50の停止図柄とが整合していない場合がある。
具体的には、特図1変動表示ゲームがメイン変動となる第1遊技状態から、特図2変動表示ゲームがメイン変動となる第2遊技状態に切り替わった際には、当該第2遊技状態において最初に実行する特図2変動表示ゲームの開始時に、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、一括表示装置50の特図2表示器52の停止図柄とが整合していない場合がある。その場合には、整合していない状態のまま、当該特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始することとする。
また、特図2変動表示ゲームがメイン変動となる第2遊技状態から、特図1変動表示ゲームがメイン変動となる第1遊技状態に切り替わった際には、当該第1遊技状態において最初に実行する特図1変動表示ゲームの開始時に、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、一括表示装置50の特図1表示器51の停止図柄とが整合していない場合がある。その場合には、整合していない状態のまま、当該特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始することとする。
これにより、遊技の進行をスムーズに行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能な遊技機であって、メイン変動に対応する飾り特図変動表示ゲームを表示装置41の表示領域に設けられたメイン変動表示部に表示し、イレギュラー変動に対応する飾り特図変動表示ゲームを表示装置41の表示領域に設けられたイレギュラー変動表示部に表示する遊技機においては、メイン変動が切り替わって最初の特図変動表示ゲームの開始時に、表示装置41のメイン変動表示部の停止図柄と一括表示装置50の停止図柄とが整合していない場合がある。
具体的には、特図1変動表示ゲームがメイン変動となる第1遊技状態から、特図2変動表示ゲームがメイン変動となる第2遊技状態に切り替わった際には、当該第2遊技状態において最初に実行する特図2変動表示ゲームの開始時に、表示装置41のメイン変動表示部の停止図柄と、一括表示装置50の特図2表示器52の停止図柄とが整合していない場合がある。その場合には、整合していない状態のまま、当該特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始することとする。
また、特図2変動表示ゲームがメイン変動となる第2遊技状態から、特図1変動表示ゲームがメイン変動となる第1遊技状態に切り替わった際には、当該第1遊技状態において最初に実行する特図1変動表示ゲームの開始時に、表示装置41のメイン変動表示部の停止図柄と、一括表示装置50の特図1表示器51の停止図柄とが整合していない場合がある。その場合には、整合していない状態のまま、当該特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始することとする。
これにより、遊技の進行をスムーズに行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、主に異なる部分について説明する。具体的には、第2実施形態の遊技機は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを同時に実行可能である点が、第1実施形態の遊技機と異なる。
まず、図81を用いて遊技盤30の一例について説明する。図81は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
図81に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体80を備える。遊技盤本体80は木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体80の前面には、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及び外周壁(ガイドレール)31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、外周壁31で囲まれた遊技領域32内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘などが配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ流路を形成するワープ流路形成部材614と、当該ワープ流路を通過した遊技球が転動可能なステージ部620とが設けられている。センターケース40のステージ部620は、第1始動入賞口36の上方に配置されているため、ステージ部620上で転動した遊技球は第1始動入賞口36に入賞し易くなっている。
また、センターケース40には、可動部材や発光部材を有し、可動部材の動作や発光部材の発光によって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。
図81に示すように、センターケース40の下方の遊技領域32には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられている。第1始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図82参照)によって検出される。第1始動入賞口36の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
センターケース40の下方の遊技領域32であって第1始動入賞口36の左方には、一般入賞口35が設けられている。この一般入賞口35への遊技球の入賞は入賞口スイッチ35a(図82参照)によって検出される。また、センターケース40の右方の遊技領域32や、センターケース40の下方の遊技領域32であって第1始動入賞口36の右方にも、一般入賞口35が設けられている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞も入賞口スイッチ35a(図82参照)によって検出される。
図81に示すように、センターケース40の右方の遊技領域32の上部には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ34a(図82参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。普図始動ゲート34の下方には、一般入賞口35が設けられている。この一般入賞口35の左右は遊技球が流下可能となっている。
センターケース40の右方の遊技領域32の中央部には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、開閉部材38cが下端部を中心として右方へ傾倒することで、上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって、上大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図82参照)によって検出される。
上大入賞口の内部(入賞領域)には、遊技球が流入可能な特定領域が設けられているとともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(図82参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38d(図82参照)が設けられており、当該特定領域スイッチ38dで遊技球を検出したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態が発生する(本実施形態では、特別遊技状態の終了後に高確率状態が発生する)ようになっている。特定領域に流入した遊技球は第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される。
また、上大入賞口の内部には、特定領域に流入せずに第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(図82参照)が設けられている。上大入賞口の内部に設けられた大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数(上大入賞口に流入した遊技球数)と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数(上大入賞口から排出される遊技球数)とが一致することにより上大入賞口内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了するまでは新たな上大入賞口の開放が行われないようになっている。
センターケース40の右方の遊技領域32の下部には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第1始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図82参照)によって検出される。普通変動入賞装置37は、前後にスライド可能な板状の可動部材37bを備えており、常時は可動部材37bが前方に突出して普通変動入賞装置37に遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定結果となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図82参照)によって可動部材37bが後方に退避して、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
なお、本実施形態において、普通変動入賞装置37の可動部材37bは、普電ソレノイド37cによって前後方向に進退(スライド)することで開閉する所謂ベロ型の普通電動役物であるが、普通変動入賞装置37の可動部材は、これに限定されない。普通変動入賞装置37の可動部材は、例えば、普電ソレノイド37cによって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放するアタッカ形式の普通電動役物であっても良いし、普電ソレノイド37cによって逆「ハ」の字状に開放するチューリップ型の普通電動役物であっても良い。また、普通変動入賞装置37は、可動部材が閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としても良い。
この普通変動入賞装置37の左右は遊技球が流下可能となっている。普通変動入賞装置37の右方の流路には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。また、普通変動入賞装置37の左方の流路は遊技領域32の下方へ連通している。
センターケース40の下方の遊技領域32の右部、すなわち普通変動入賞装置37の下方には、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口97(第2始動入賞領域)が設けられている。第2始動入賞口97に入賞した遊技球は、始動口3スイッチ97a(図82参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32のうち、第1始動入賞口36の右方であって第2始動入賞口97の左方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、開閉部材39cが前後方向に進退(スライド)することで、下大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって、下大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図82参照)によって検出される。なお、右側の遊技領域32は、その前側が遊技領域32を透視可能な透明板で覆われている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体80の左下部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。
すなわち、本実施形態の遊技機10は、普通変動入賞装置37が、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞領域ではなく、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞領域である点と、普通変動入賞装置37の下方に、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口97(第2始動入賞領域)が設けられている点が第1実施形態の遊技機10(図3参照)と異なる。
図82は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
図82に示すように、本実施形態の遊技制御装置100は、インタフェースチップ(近接I/F)121に、第2始動入賞口97内の始動口3スイッチ97aが接続されている点が、第1実施形態の遊技制御装置100(図5参照)と異なる。
図83に、本実施形態における振分率の一例を示す。
本実施形態では、第1実施形態と同様、大当り判定(大当りの抽選)と同一の乱数を用いて小当り判定(小当りの抽選)とサポ当り判定(サポ当りの抽選)を行う。すなわち、本実施形態では、大当り乱数を用いて大当り判定と小当り判定とサポ当り判定とを行い(図83(a)参照)、そして、判定結果が大当りである場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図83(b)参照)、判定結果が小当りである場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図83(c)参照)、判定結果がサポ当りである場合には、特図図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図83(d)参照)、判定結果がいずれでもない場合には、はずれの停止図柄情報を取得する。なお、低確率状態(通常遊技状態ST24、第3特定遊技状態ST23)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、普電サポートがない状態(通常遊技状態ST24、第1特定遊技状態ST21)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、通常遊技状態ST24(低確率サポなし)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
次に、遊技制御装置100の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図84は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。
遊技状態には、通常遊技状態ST24、第1特定遊技状態ST21、第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23がある。この他に遊技状態として、第1特別結果(大当り)に基づく第1特別遊技状態(大当り遊技状態)と第2特別結果(小当り)に基づく第2特別遊技状態(小当り遊技状態)があるが、ここでは省略する。
各遊技状態では、遊技制御装置100で制御されることとなる第1特別結果(大当り)が導出される特図確率、演出制御装置300で制御されて遊技の演出態様を定める演出モード、当該遊技状態において主に狙うべき始動領域である主始動領域、主として実行するべき特図変動表示ゲームの種類である主変動特図、及び遊技球の発射方向が定められている。
本実施形態の遊技機10においては、左打ちにより第1始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右打ちにより普通変動入賞装置37や第2始動入賞口97への入賞を狙うことができるようになっている。すなわち、遊技者の意思により狙う始動領域を選択可能となっている。
また、本実施形態において、小当り(第2特別結果)となる確率である小当り確率は、特図1よりも特図2の方が高くなっている。
通常遊技状態ST24は、特図確率が低確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは通常モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は第1始動入賞口36であって、この第1始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。この通常遊技状態ST24では、特図2変動表示ゲームについて非常に長い変動時間が設定されるようになっている。これにより、特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態ST24における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにしている。
第1特定遊技状態ST21は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートはないが、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短はある状態である。また、演出態様を規定する演出モードは小当りRUSHとされる。主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は第2始動入賞口97であって、この第2始動入賞口97を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
この第1特定遊技状態ST21では、特図2変動表示ゲームの変動時間が通常遊技状態ST24の場合よりも短縮される時短状態となり、右打ちを行って第2始動入賞口97を狙い、特図2変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。特図2変動表示ゲームは特図1変動表示ゲームよりも小当り確率が高く、かつ、大当りよりも小当りの方が当選する確率が高いため、この第1特定遊技状態ST21では小当りが高頻度で発生して遊技者の持球が増加する。このように小当りが高頻度で発生することから演出モードは小当りRUSHと称するモードとされている。
第2特定遊技状態ST22は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがある状態である。普電サポートがある場合は特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もありとなる。演出態様を規定する演出モードはチャンスモードとされる。また、主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。この第2特定遊技状態ST22では、特図1変動表示ゲームの変動時間が通常遊技状態ST24の場合よりも短縮される時短状態となり、右打ちを行って普通変動入賞装置37を狙い、特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。
第3特定遊技状態ST23は、特図確率が低確率状態である点以外は第2特定遊技状態ST22と同じである。
この4つの遊技状態のうち、通常遊技状態ST24が最も遊技者にとって不利な状態である。第3特定遊技状態ST23は、普電サポートがあるので通常遊技状態ST24よりも遊技者にとって有利な状態であり、第2特定遊技状態ST22は、高確率状態であるので通常遊技状態ST24や第3特定遊技状態ST23よりも遊技者にとって有利な状態である。第1特定遊技状態ST21は、高確率状態であり、さらに、小当りの頻発により遊技者の持球が増加する状態であるので、通常遊技状態ST24や第2特定遊技状態ST22や第3特定遊技状態ST23よりも遊技者にとって有利な状態である。
本実施形態においては、例えば図83(b)に示すように、特図1変動表示ゲームでの大当り種類には、確変A大当りと通常大当りの2種類があり、特図2変動表示ゲームでの大当り種類には、確変A大当りと確変B大当りと通常大当りの3種類がある。
遊技状態の移行は、第1特別結果(大当り)の導出に基づく第1特別遊技状態の終了、サポ当りの導出、規定ゲーム数の消化によって行われる。したがって、第2特別結果(小当り)の導出に基づく第2特別遊技状態の終了によって遊技状態が移行することはない。
基本的には、特別遊技状態の開始の契機となった特別結果が、当該特別遊技状態の終了後に低確率状態とする通常大当りである場合には第3特定遊技状態ST23に移行し、当該特別遊技状態の終了後に高確率状態とする確変大当りのうち、確変A大当りである場合には第2特定遊技状態ST22に移行し、確変B大当りである場合には第1特定遊技状態ST21に移行する。
具体的には、特図変動表示ゲームの結果として確変A大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過ありの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状態ST22へ移行する。また、特図変動表示ゲームの結果として確変B大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過ありの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態ST21へ移行する。また、特図変動表示ゲームの結果として通常大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過なしの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入しなかった場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第3特定遊技状態ST23へ移行する。第2特定遊技状態ST22と第3特定遊技状態ST23は、演出モードが同じチャンスモードとされるので、移行したことを遊技者が把握困難である。
なお、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数であるST回数(例えば2000回)を設定し、第1特定遊技状態ST21において特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が当該ST回数に達した場合には、通常遊技状態ST24へ移行するようにしても良い。
また、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数であるST回数(例えば2000回)を設定し、第2特定遊技状態ST22において特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が当該ST回数に達した場合には、通常遊技状態ST24(あるいは第3特定遊技状態ST23)へ移行するようにしても良い。
また、図84では、イレギュラー変動の結果として大当りが導出された場合における遊技状態の遷移は省略している。具体的には、図84では図示を省略したが、例えば、通常遊技状態ST24、第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23において、イレギュラー変動(特図2変動表示ゲーム)の結果として確変B大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過ありの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態ST21へ移行する。
通常大当りが導出されて第3特定遊技状態ST23へ移行した場合には、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST23に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST23において大当りやサポ当りが導出されずに100回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST24へ移行する。すなわち、本実施形態において、通常大当りのサポート回数は「100回」に設定されている。なお、通常大当りのサポート回数は「100回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、確変大当りAが導出されて第2特定遊技状態ST22へ移行した場合には、1000回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第2特定遊技状態ST22に滞在することが可能であり、当該第2特定遊技状態ST22において大当りやサポ当りが導出されずに1000回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、第1特定遊技状態ST21へ移行する。すなわち、本実施形態において、確変A大当りのサポート回数は「1000回」に設定されている。なお、確変A大当りのサポート回数は「1000回」に限定されず、適宜変更可能であり、例えば「次回大当り又はサポ当りまで」であっても良い。
また、前述したように、遊技状態の移行は、サポ当りの導出によっても行われる。
具体的には、通常遊技状態ST24、第3特定遊技状態ST23において、特図変動表示ゲームの結果としてサポ当りが導出された場合には、当該特図変動表示ゲームの終了後に第3特定遊技状態ST23へ移行する。また、第1特定遊技状態ST21、第2特定遊技状態ST22において、特図変動表示ゲームの結果としてサポ当りが導出された場合には、当該特図変動表示ゲームの終了後に第2特定遊技状態ST22へ移行する。すなわち、確変大当りや通常大当りが導出された場合における遊技状態の移行(遷移)は、特別遊技状態を経由するのに対し、サポ当りが導出された場合における遊技状態の移行(遷移)は、特別遊技状態を経由しない。したがって、例えば、第1特定遊技状態ST21(高確率サポなし)において、特図変動表示ゲームの結果としてサポ当りが導出された場合には、当該特図変動表示ゲームの終了後に、特別遊技状態を経由しないで第2特定遊技状態ST22(高確率サポあり)へ移行することができる。
サポ当りのうちのサポ当りAが導出されて第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)へ移行した場合には、50回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)において大当りやサポ当りが導出されずに50回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST24(あるいは第1特定遊技状態ST21)へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りAのサポート回数は「50回」に設定されている。なお、サポ当りAのサポート回数は「50回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、サポ当りのうちのサポ当りBが導出されて第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)へ移行した場合には、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)において大当りやサポ当りが導出されずに100回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST24(あるいは第1特定遊技状態ST21)へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りBのサポート回数は「100回」に設定されている。なお、サポ当りBのサポート回数は「100回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、サポ当りのうちのサポ当りCが導出されて第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)へ移行した場合には、1000回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)において大当りやサポ当りが導出されずに1000回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST24(あるいは第1特定遊技状態ST21)へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りCのサポート回数は「1000回」に設定されている。なお、サポ当りCのサポート回数は「1000回」に限定されず、適宜変更可能である。
本実施形態では、第1実施形態と同様、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合、すなわち第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23においてサポ当りが導出される場合には、サポート回数をリセットして、新たなサポ当りに対応するサポート回数を再設定する(図10参照)。また、本実施形態では、第1実施形態と同様、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更する。なお、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しなくても良い。また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。
あるいは、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合には、残りのサポート回数に、新たなサポ当りに対応するサポート回数を上乗せするようにしても良い(図11(a)参照)。なお、この場合、サポート回数に上限回数(例えば1000回)を設け、残りのサポート回数と新たなサポ当りに対応するサポート回数との和が当該上限回数を超える場合には、残りのサポート回数を当該上限回数に変更するようにしても良い。また、この場合、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しても良いし、変更しなくても良い。また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。
あるいは、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合には、残りのサポート回数と、新たなサポ当りに対応するサポート回数を比較して、多い方(遊技者にとって有利な方)を採用するようにしても良い(図11(b))。なお、この場合、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しても良いし、変更しなくても良い。また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。さらに、新たなサポ当りに対応するサポート回数を採用しない場合には、ゲーム結果としてサポ当り図柄を表示装置41に表示しても良いし、ゲーム結果として、サポ当り図柄に替えて、はずれ図柄を表示装置41に表示しても良い。
本実施形態の遊技機10では、図示しない打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第2始動入賞口97、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、アウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第2始動入賞口97、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図82参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで第1始動入賞口36や、当該第1始動入賞口36の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や、当該普図始動ゲート34の下方に配設された一般入賞口35、普通変動入賞装置37、第2始動入賞口97、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39、当該第2特別変動入賞装置39の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34aが設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1)してRAM111Cに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置50に設けられた普図表示部に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。なお、一括表示装置50の普図表示部を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、一括表示装置50の普図表示部に特別の結果態様となる点灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材を所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、一括表示装置50の普図表示部にはずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
また、第1始動入賞口36への入賞球、普通変動入賞装置37への入賞球及び第2始動入賞口97への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a及び始動口3スイッチ97aによって検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、第1始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶するとともに、第2始動入賞口97への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。第1始動入賞口36や普通変動入賞装置37や第2始動入賞口97への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や特図図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Cに記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の第1記憶表示部(特図1保留表示器)や第2記憶表示部(特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動記憶に基づいて一括表示装置50の特図1表示器(第1変動表示装置)で特図1変動表示ゲームを行い、第2始動記憶に基づいて一括表示装置50の特図2表示器(第2変動表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行可能であるが、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第1特別結果(大当り)となった場合には、当該一方の特図変動表示ゲームを特別結果以外の結果(はずれ結果)として終了させるようにしている。また、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第2特別結果(小当り)となった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態の終了まで当該一方の特図変動表示ゲームを中断するようにしている。
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、第1始動入賞口36(第1始動入賞領域)又は普通変動入賞装置37(第1始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第1実行制御手段をなす。また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、第2始動入賞口97(第2始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第2実行制御手段をなす。
一括表示装置50の特図1表示器及び特図2表示器では、変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器若しくは特図2表示器の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器若しくは特図2表示器の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、一括表示装置50の特図1表示器が、第1始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、一括表示装置50の特図2表示器が、第2始動入賞口97への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の終了後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率であることや普電サポートがあること)で遊技を進行可能な遊技状態(特定遊技状態)を発生させる制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100が特定遊技状態発生手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置41にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあり、これらは別々の表示領域に表示される。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に一括表示装置50の特図1表示器及び特図2表示器を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
本実施形態の遊技機では特図2変動表示ゲームの方が小当りの確率が高いが、低確率状態である通常遊技状態である場合には特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択される。これにより、通常遊技状態では特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにしている。よって、通常遊技状態では、左打ちを行って第1始動入賞口36を狙い、特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。なお、長変動の時間は約10分としたがこれより長くても良いし、短くても良い(5分、50分、10時間など)。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、通常遊技状態(通常遊技状態ST24、第1特定遊技状態ST21)と特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と特別遊技状態とを発生可能な遊技状態制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、遊技状態制御手段は、ゲームの結果が特別結果のうちの所定結果(本実施形態では、通常大当りや確変A大当り)となった場合には、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合には、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であるように構成されている(図84参照)。
したがって、特別遊技状態が発生するまでの間に所定の確率で特定遊技状態(普電サポート)が発生するため、遊技者の使用金額を抑制したり、持ち球の減少スピードを抑制したりすることが可能となり、遊技の興趣を高めることができる。
また、特定遊技状態(普電サポート)が、特別遊技状態を経由してから発生する場合だけでなく、特別遊技状態を経由せずに発生する場合もあるので、遊技状態の移行タイミングが増加することとなり、遊技の興趣を高めることができる。
また、特定遊技状態(普電サポート)が頻発すると射幸性が高くなりすぎるおそれがあるが、特定遊技状態(普電サポート)での出玉は出玉率及び役物比率に含まれるため、特定遊技状態(普電サポート)が頻発する場合には、その分、特別遊技状態での出玉を抑える必要がある。したがって、特定遊技状態(普電サポート)が頻発しても、射幸性が高くなりすぎることがなく、さらに、出玉の波を穏やかにすることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特定結果(サポ当り)となった場合に、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)を発生させる特定遊技期間(サポート回数)として当該特定結果に対応する期間を設定する設定手段(遊技制御装置100)を備え、設定手段は、特定遊技状態の発生中にゲームの結果が特定結果となった場合には、設定中の特定遊技期間をリセットして、当該特定結果に対応する期間を再設定可能であるように構成することができる(図10参照)。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)中に特定結果(サポ当り)が導出された場合には、特定遊技期間(サポート回数)を延長することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特定結果(サポ当り)となった場合に、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)を発生させる特定遊技期間(サポート回数)として当該特定結果に対応する期間を設定する設定手段(遊技制御装置100)を備え、設定手段は、特定遊技状態の発生中にゲームの結果が特定結果となった場合には、特定遊技期間の残り期間に当該特定結果に対応する期間を上乗せした期間を、特定遊技期間として再設定可能であるように構成することができる(図11(a)参照)。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)中に特定結果(サポ当り)が導出された場合には、特定遊技期間(サポート回数)が延長されることとなるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)に関連した演出を実行する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、において演出を実行可能であるように構成することができる。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)の興趣を向上させることができる。
なお、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、において異なる態様の演出を実行するようにしても良い。これにより、特別結果(大当り)の導出に基づき発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)であるのか、特定結果(サポ当り)の導出に基づき発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)であるのか、を特定遊技状態中に実行する演出によって示唆することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
また、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、において同じ態様の演出を実行するようにしても良い。
具体的には、例えば、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、で特定遊技期間(サポート回数)が同一である場合には、同じ態様の演出を実行するようにしても良い。すなわち、例えば、対応するサポート回数が100回である大当り(本実施形態の場合、通常大当り)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様と、対応するサポート回数が100回であるサポ当り(本実施形態の場合、サポ当りB)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様と、は同一であっても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技者にとって有利な遊技球の発射方向を指示する指示手段(演出制御装置300)を備え、指示手段は、ゲームの結果が特定結果(サポ当り)となった場合には、当該ゲームの次に実行するゲームの開始に対応して、発射方向の指示を開始するように構成することが可能である(図43、図48参照)。
このように構成することで、遊技球の発射方向を的確に指示することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
無論、本実施形態の遊技機10も、第1実施形態で例示した演出(結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム中に行う特殊演出、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの終了後に行う上乗せ演出等)を実行することが可能である。また、本実施形態においても、第1実施形態における変形例(〔サポ当り判定の変形例1〕~〔サポ当り判定の変形例5〕、〔その他の変形例1〕~〔その他の変形例11〕等)を適宜適用することが可能である。
〔サポ回数報知演出〕
各実施形態においては、〔その他の変形例8〕に記載したように、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前(例えば、サポ当りゲームの結果の仮停止表示中)にサポ回数報知演出を開始しても良い。
ただし、サポ当りゲームの変動時間中は、今回付与されるサポート回数を明確に知らせることができない。すなわち、サポ当りゲームの停止表示時間の開始時以降は、今回付与されるサポート回数を明確に知らせることができるのに対し、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前は、今回付与されるサポート回数を明確に知らせることができない。したがって、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前にサポ回数報知演出を開始する場合には、最初は不明確な態様で当該サポ回数報知演出を実行し、その後、停止表示時間の開始時以降の所定のタイミングで、当該サポ回数報知演出の態様を不明確な態様から明確な態様へと切り替えることとする。
明確な態様とは、例えば、今回付与されるサポート回数が20回である場合に、「サポ20回」と表示する態様(図42(g)等)や、「残り20回」と表示する態様(図45(c)等)などである。
また、不明確な態様とは、明確な態様では使用可能である「サポ」や「残り」や「回」などの表示を省略する態様であり、具体的には、例えば、「20」と表示する態様や「20GET」と表示する態様などである。あるいは、回数を別の単位に置き換えた態様(例えば「20pt」と表示する態様や「20ptGET」と表示する態様など)であっても良い。
あるいは、例えば図50(c)に示す「サポ回数20回?」等のように、疑問符が付いた態様を不明確な態様とし、例えば図50(i)に示す「サポ回数1000回!」等のように、感嘆符が付いた態様を明確な態様としても良い。したがって、図50においては、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前にサポ回数報知演出が開始し、当該停止表示時間の開始時に、サポ回数報知演出の態様が不明確な態様から明確な態様に切り替わっているとも言える。
図85及び図86(a)に、サポ当りゲームの結果の仮停止表示中にサポ回数報知演出を開始する場合を示す。図85は表示装置41での表示の一例であり、図86(a)はタイミングチャートの一例である。図85(a)~(e)は、図42(a)~(e)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
バトル演出の結果が「引き分け」であることが報知されると、図85(f)に示すように、リーチ変動(例えばSPリーチ変動)の後にサポ図柄(サポ当り図柄)の仮停止表示が開始する(t81)。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であるため、サポ当りA図柄である「434」が仮停止表示されている。
そして、図85(g)に示すように、サポ当り図柄の仮停止表示中にサポ回数報知演出が開始する(t82)。仮停止表示中は変動時間中であるため、サポ回数報知演出は不明確な態様で開始する。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であり、「サポ当りA」に対応するサポート回数は20回であるため、サポ回数報知演出として、サポート回数が20回であることを不明確に知らせる演出(例えば「20GET!!」と表記されたサポ回数示唆画像88を表示する演出)が実行されている。
次いで、変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図85(h)に示すように、サポ図柄(サポ当り図柄)の停止表示が開始する(t83)。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であるため、サポ当りA図柄である「434」が停止表示されている。
また、図85(h)に示すように、停止表示時間が開始すると、サポ回数報知演出の態様が不明確な態様から明確な態様に切り替わる。ここでは、サポート回数が20回であることを不明確に知らせる演出から、サポート回数が20回であることを明確に知らせる演出(例えばサポ回数表示部86に「サポ20回」と表示する演出)に切り替わっている。
すなわち、サポ回数報知演出が、特定遊技状態(普電サポート)に関する情報を示唆又は報知する報知演出をなす。例えば、サポ回数報知演出の態様のうち、不明確な態様が“示唆”に相当し、明確な態様が“報知”に相当する。また、サポート回数が、特定遊技状態に関する情報に相当する。
次いで、停止表示時間が終了すると、次の特図変動表示ゲームの変動時間が開始する(t85)。変動時間が開始すると、チャンスモード(普電サポート)が開始して、チャンスモード報知演出及び右打ち指示演出が開始する。なお、チャンスモード報知演出の開始タイミングは、チャンスモードの開始時ではなく、チャンスモードの開始後(例えばチャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動表示の開始時)であっても良い。また、右打ち指示演出の開始タイミングは、チャンスモードの開始時ではなく、チャンスモードの開始後であっても良い。そして、チャンスモード中は、特図変動表示ゲームが開始する度に、サポ回数報知演出において残りのサポート回数が報知される。
このように、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前(サポ当りゲームの変動時間中)にサポ回数報知演出を開始することで、サポート回数を遊技者に知らせる時間を十分に確保することが可能となる。
サポ当りゲームの停止表示時間の開始時以降にサポ回数報知演出を開始することも可能である。すなわち、例えば図86(b)に示すように、サポ当りゲームの停止表示時間中(t84)にサポ回数報知演出を開始することも可能であるし、例えば図43や図48に示すように、サポ当りゲームの停止表示時間の開始時(t66,t76)にサポ回数報知演出を開始することも可能である。しかしながら、サポ当りゲームの停止表示時間の開始時以降にサポ回数報知演出を開始する場合、サポート回数を知らせる時間として十分な時間を確保するために、サポ当りゲームの停止表示時間を、サポ当りゲーム以外の特図変動表示ゲームの停止表示時間よりも長く設定することが必要となる場合がある。これに対し、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前にサポ回数報知演出を開始することで、サポ当りゲームの停止表示時間が短くても、サポート回数を遊技者に知らせる時間を十分に確保することが可能となるため、スムーズな遊技が可能となる。
前述したように、サポ当り図柄を構成する識別情報(飾り識別情報)は、一般図柄(図柄1~9)のみから構成されるものであっても良いし、一般図柄と特殊図柄(サポ用特殊図柄)とから構成されるものであっても良いし、特殊図柄のみから構成されるものであっても良い。すなわち、第1飾りゲーム表示部81に仮停止表示されるサポ当り図柄は、図85(f)に示すように一般図柄のみから構成されるものであっても良いし、図85(i)に示すように一般図柄と特殊図柄とから構成されるものであっても良いし、特殊図柄のみから構成されるものであっても良い。また、第1飾りゲーム表示部81に停止表示されるサポ当り図柄は、図85(h)に示すように一般図柄のみから構成されるものであっても良いし、図85(j)に示すように一般図柄と特殊図柄とから構成されるものであっても良いし、特殊図柄のみから構成されるものであっても良い。後述する図87や図88においても同様である。
また、図42(a)や図85(a)では、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が通常表示態様とは異なる特定表示態様で表示されている。すなわち、待機中記憶表示部83において先読み結果を示唆する保留変化演出が実行されている。ここでは、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲームはサポ当りゲームであり、その旨が、当該飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆されている。
無論、サポ当りゲームに対応する始動記憶を対象とした保留変化演出は、複数変動(複数の特図変動表示ゲーム)にまたがって行うことが可能である。すなわち、サポ当りゲームに対応する始動記憶よりも前に記憶された始動記憶が未消化の状態において当該サポ当りゲームに対応する飾り特図始動記憶表示を特定表示態様で表示し、当該サポ当りゲームに対応する飾り特図始動記憶表示が非表示となるまで(例えば当該サポ当りゲームが終了するまで)、その特定表示態様を継続しても良い。また、特定表示態様の種類が複数ある場合には、特定表示態様を継続している間に、特定表示態様の種類が変化(例えば第1特定表示態様から第2特定表示態様へ変化)することも可能である。
また、サポ回数報知演出は、特別遊技状態を経由せずにチャンスモード(普電サポート)へ移行する場合だけでなく、特別遊技状態を経由してチャンスモード(普電サポート)へ移行する場合にも実行可能である。すなわち、サポ回数報知演出は、サポ当りが導出される場合だけでなく、大当りが導出される場合にも実行可能である。
図86(c)に、特別遊技状態を経由してチャンスモードへ移行する際にサポ回数報知演出を実行する場合のタイミングチャートの一例を示す。
図86(c)に示すように、表示装置41にて、リーチ変動(例えばSPリーチ変動)、大当り図柄の仮停止表示、及び大当り図柄の停止表示が実行されて、停止表示時間が終了すると第1特別遊技状態が開始する(t91)。第1特別遊技状態においては、表示装置41等にて、大当りのファンファーレ演出、大当りのラウンド演出(及びインターバル演出)、及び大当りのエンディング演出が実行される。また、第1特別遊技状態の終了後にチャンスモードへ移行する場合には、当該第1特別遊技状態中(例えばエンディング演出中)にサポ回数報知演出が開始する(t92)。特別遊技状態中は変動時間中でないため、サポ回数報知演出は明確な態様で開始する。具体的には、特別遊技状態中は、サポ回数報知演出として、サポート回数を明確に知らせる演出(例えばサポ回数表示部86に「サポ100回」と表示する演出)が実行される。
その後、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームの変動時間が開始する(t93)。変動時間が開始すると、チャンスモード(普電サポート)が開始して、チャンスモード報知演出及び右打ち指示演出が開始する。なお、この場合も、チャンスモード報知演出及び/又は右打ち指示演出の開始タイミングは、チャンスモードの開始後(例えばチャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動表示の開始時)であっても良い。そして、チャンスモード中は、特図変動表示ゲームが開始する度に、サポ回数報知演出において残りのサポート回数が報知される。
本実施例において、特別遊技状態を経由せずにチャンスモードへ移行する場合(図86(a),(b))における、サポ回数報知演出の開始(t82,t84)からチャンスモードの開始(t85)までの期間K1は、特別遊技状態を経由してチャンスモードへ移行する場合(図86(c))における、サポ回数報知演出の開始(t92)からチャンスモードの開始(t93)までの期間K2と長さが異なるように設定されている。
このように、チャンスモード(普電サポート)へ移行するルートが特別遊技状態を経由しないルートと経由するルートの2種類ある遊技機において、特別遊技状態を経由しない場合と経由する場合とで期間K1,K2の長さを異ならせることで、遊技者は、期間K1,K2の長さによって、どちらのルートを通ってチャンスモードへ移行するのか(すなわち、チャンスモードへ移行する契機となったゲーム結果がサポ当りと大当りのいずれであるのか)を容易に把握することが可能となる。
また、特別遊技状態を経由せずにチャンスモードへ移行する場合(図86(a),(b))における、サポ回数報知演出の開始タイミングは、特図変動表示ゲーム中(変動時間の開始から停止表示時間の終了までの間)に設定されている。一方、特別遊技状態を経由してチャンスモードへ移行する場合(図86(c))における、サポ回数報知演出の開始タイミングは、当該特別遊技状態中(ファンファーレ時間の開始からエンディング時間の終了までの間)に設定されている。すなわち、サポ回数報知演出を開始する時の遊技状態が、特別遊技状態を経由しない場合と経由する場合とで異なる。したがって、遊技者は、サポ回数報知演出が開始する時の遊技状態によって、どちらのルートを通ってチャンスモードへ移行するのか(すなわち、チャンスモードへ移行する契機となったゲーム結果がサポ当りと大当りのいずれであるのか)を容易に把握することが可能となる。
また、演出制御装置300は、サポ回数報知演出に加えて、サポ当りに関連する煽り演出を実行することが可能である。サポ当りに関連する煽り演出とは、例えば、サポ当りが導出されることへの遊技者の期待感を煽るサポ当り煽り演出や、サポ当り図柄が昇格する(サポート回数が増加する)ことへの遊技者の期待感を煽るサポ昇格煽り演出などである。
図87に、サポ当り煽り演出及びサポ昇格煽り演出の一例を示す。図87(a)~(c)は、図42(a)~(c)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
サポ当り煽り演出は、例えば図87(d)に示すように、リーチ変動(例えばSPリーチ変動)中に実行される。ここでは、サポ当り煽り演出として、第1飾りゲーム表示部81の中変動表示領域において、サポ当り図柄を成立させる識別情報(ここでは「3」)とサポ当り図柄も大当り図柄も小当り図柄も成立させない識別情報(ここでは「2」)とが押し合う演出が実行されている。
そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」である場合には、図87(e)に示すように、サポ当り図柄を成立させる識別情報が、サポ当り図柄も大当り図柄も小当り図柄も成立させない識別情報に押し勝って仮停止する。これにより、サポ当り図柄が仮停止表示されることとなる。
一方、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、サポ当り図柄も大当り図柄も小当り図柄も成立させない識別情報が、サポ当り図柄を成立させる識別情報に押し勝って仮停止する。これにより、はずれ図柄が仮停止表示されることとなる。
また、サポ昇格煽り演出は、例えば図87(g)に示すように、サポ当り図柄の仮停止表示中に実行される。
具体的には、例えば、まず、図87(f)に示すように、サポ当り図柄の仮停止表示中にサポ回数報知演出が開始する。ここでは、仮停止表示されているサポ当り図柄がサポ当りA図柄であり、「サポ当りA」に対応するサポート回数は20回であるため、サポ回数報知演出として、サポート回数が20回であることを不明確に知らせる演出(例えば「20GET!!」と表記されたサポ回数示唆画像88を表示する演出)が実行されている。
次いで、図87(g)に示すように、サポ当り図柄の仮停止表示中にサポ昇格煽り演出が実行される。ここでは、サポ昇格煽り演出として、第1飾りゲーム表示部81において、サポ当りA図柄(「434」)とサポ当りB図柄(「545」)とが押し合う演出が実行されている。
そして、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当りB」である場合には、図87(h)に示すように、サポ当りB図柄がサポ当りA図柄に押し勝って仮停止する。これにより、サポ当りB図柄が仮停止表示されることとなる。
次いで、図87(h)に示すようにサポ回数示唆画像88に表記されている数値が変動して、図87(i)に示すように当該数値が増加する。ここでは、仮停止表示されているサポ当り図柄がサポ当りB図柄であり、「サポ当りB」に対応するサポート回数は100回であるため、サポ回数報知演出が、サポート回数が20回であることを不明確に知らせる演出から、サポート回数が100回であることを不明確に知らせる演出(例えば「100GET!!」と表記されたサポ回数示唆画像88を表示する演出)に昇格している。これにより、サポ回数報知演出を利用して、変動時間中に、サポート回数が増加した(上乗せされた)ように見せるランクアップ演出を行うことができるため、遊技の興趣が向上する。
次いで、変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図87(j)に示すように、サポ当り図柄の停止表示が開始するとともに、サポ回数報知演出の態様が不明確な態様から明確な態様に切り替わる。
一方、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当りA」である場合には、サポ当りA図柄がサポ当りB図柄に押し勝って仮停止する。これにより、再びサポ当りA図柄が仮停止表示されることとなる。そして、変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、サポ当りA図柄の停止表示が開始するとともに、サポ回数報知演出の態様が不明確な態様から明確な態様に切り替わる。
また、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当りC」である場合には、サポ当りB図柄がサポ当りA図柄に押し勝った後(サポ当りB図柄の仮停止表示中)に再びサポ昇格煽り演出が実行される。その場合は、サポ昇格煽り演出として、例えば、サポ当りB図柄(「545」)とサポ当りC図柄(「656」)とが押し合って、サポ当りC図柄が押し勝つ演出が実行され、サポ当りC図柄が仮停止表示されることとなる。そして、変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、サポ当りC図柄の停止表示が開始するとともに、サポ回数報知演出の態様が不明確な態様から明確な態様に切り替わる。
また、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当りB」である場合にも、サポ当りB図柄がサポ当りA図柄に押し勝った後(サポ当りB図柄の仮停止表示中)に再びサポ昇格煽り演出を実行しても良い。その場合は、サポ昇格煽り演出として、例えば、サポ当りB図柄(「545」)とサポ当りC図柄(「656」)とが押し合って、サポ当りB図柄が押し勝つ演出が実行され、再びサポ当りB図柄が仮停止表示されることとなる。そして、変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、サポ当りB図柄の停止表示が開始するとともに、サポ回数報知演出の態様が不明確な態様から明確な態様に切り替わる。
このように、結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲームにおいてサポ当り煽り演出を実行する場合には、当該サポ当り煽り演出として、サポ当りA図柄が仮停止するか否かの演出(図87(d)参照)が実行される。
また、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームにおいてサポ当り煽り演出を実行する場合には、当該サポ当り煽り演出として、サポ当りA図柄が仮停止するか否かの演出(図87(d)参照)と、サポ当りB図柄が仮停止するか否かの演出と、のいずれかが実行される。いずれを実行するかは、例えばサポ当り煽り演出の実行を決定するときに選択される。
また、結果が「サポ当りC」である特図変動表示ゲームにおいてサポ当り煽り演出を実行する場合には、当該サポ当り煽り演出として、サポ当りA図柄が仮停止するか否かの演出(図87(d)参照)と、サポ当りB図柄が仮停止するか否かの演出と、サポ当りC図柄が仮停止するか否かの演出と、のいずれかが実行される。いずれを実行するかは、例えばサポ当り煽り演出の実行を決定するときに選択される。
また、結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲームにおいてサポ昇格煽り演出を実行する場合には、サポ当りA図柄の仮停止表示中に、当該サポ昇格煽り演出として、サポ当りA図柄とサポ当りB図柄が押し合ってサポ当りA図柄が押し勝つ演出と、サポ当りA図柄とサポ当りC図柄が押し合ってサポ当りA図柄が押し勝つ演出と、のいずれかが実行される。いずれを実行するかは、例えばサポ昇格煽り演出の実行を決定するときに選択される。
また、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームにおいてサポ昇格煽り演出を実行する場合であって、仮停止する図柄がサポ当りA図柄である場合には、サポ当りA図柄の仮停止表示中に、当該サポ昇格煽り演出として、サポ当りA図柄とサポ当りB図柄が押し合ってサポ当りB図柄が押し勝つ演出と、サポ当りA図柄とサポ当りB図柄が押し合ってサポ当りB図柄が押し勝った後にサポ当りB図柄とサポ当りC図柄が押し合ってサポ当りB図柄が押し勝つ演出と、のいずれかが実行される。いずれを実行するかは、例えばサポ昇格煽り演出の実行を決定するときに選択される。
また、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームにおいてサポ昇格煽り演出を実行する場合であって、仮停止する図柄がサポ当りB図柄である場合には、サポ当りB図柄の仮停止表示中に、当該サポ昇格煽り演出として、サポ当りB図柄とサポ当りC図柄が押し合ってサポ当りB図柄が押し勝つ演出が実行される。
また、結果が「サポ当りC」である特図変動表示ゲームにおいてサポ昇格煽り演出を実行する場合であって、仮停止する図柄がサポ当りA図柄である場合には、サポ当りA図柄の仮停止表示中に、当該サポ昇格煽り演出として、サポ当りA図柄とサポ当りB図柄が押し合ってサポ当りB図柄が押し勝った後にサポ当りB図柄とサポ当りC図柄が押し合ってサポ当りC図柄が押し合う演出と、サポ当りA図柄とサポ当りC図柄が押し合ってサポ当りC図柄が押し勝つ演出と、のいずれかが実行される。いずれを実行するかは、例えばサポ昇格煽り演出の実行を決定するときに選択される。
また、結果が「サポ当りC」である特図変動表示ゲームにおいてサポ昇格煽り演出を実行する場合であって、仮停止する図柄がサポ当りB図柄である場合には、サポ当りB図柄の仮停止表示中に、当該サポ昇格煽り演出として、サポ当りB図柄とサポ当りC図柄が押し合ってサポ当りC図柄が押し勝つ演出が実行される。
また、結果が「サポ当りC」である特図変動表示ゲームにおいては、仮停止する図柄がサポ当りC図柄となる場合があるが、その場合は、サポ昇格煽り演出を実行することができない。すなわち、サポート回数の最大値は1000回であり、この最大値が割り当てられたサポ当り図柄はサポ当りC図柄であるため、サポ当りC図柄よりもランクが高い(割り当てられたサポート回数が多い)サポ当り図柄はない。したがって、仮停止する図柄がサポ当りC図柄である場合には、サポ当り図柄をこれ以上昇格させることができないため、サポ昇格煽り演出を実行しないようにしても良い。
演出制御装置300は、例えばサポ当りゲームの開始時に、サポ当り煽り演出を実行するか否かや、サポ昇格煽り演出を実行するか否かを決定する。サポ当り煽り演出及びサポ昇格煽り演出のうち、一方を実行するか否かにかかわらず他方を実行するようにしても良いし、一方を実行する場合には必ず他方を実行するようにしても良いし、一方を実行しない場合には必ず他方を実行するようにしても良い。
また、演出制御装置300は、サポ当りゲーム以外の特図変動表示ゲームの開始時にも、サポ当り煽り演出を実行するか否かを決定する。具体的には、例えば、結果が「はずれ」であり、かつ、リーチ変動(例えばSPリーチ変動)が発生する特図変動表示ゲームの開始時にも、サポ当り煽り演出を実行するか否かが決定される。その際に、サポ当りA図柄が仮停止するか否かのパターンと、サポ当りB図柄が仮停止するか否かのパターンと、サポ当りC図柄が仮停止するか否かのパターンの3種類のパターンのうちのいずれで実行するかを選択するようにしても良い。結果が「はずれ」となる場合には、いずれのパターンが選択されても、サポ当り図柄は仮停止せず、はずれ図柄が仮停止することとなる。
なお、図87に示す例では、便宜上、リーチ変動(例えばSPリーチ変動)中に実行するバトル演出等の特殊演出の図示を省略しているが、リーチ変動中は、サポ当り煽り演出と並行して特殊演出を実行しても良いし、サポ当り煽り演出を実行する場合には特殊演出を実行しないようにしても良い。サポ当り煽り演出と並行して特殊演出を実行する場合、特殊演出の表示領域は、少なくとも一部が、サポ当り煽り演出の表示領域(例えば第1飾りゲーム表示部81の中変動表示領域)と前後に重なるようになっていても良いし、全部が、サポ当り煽り演出の表示領域と前後に重ならないようになっていても良い。
また、図87に示す例では、例えば図87(g)に示すように、サポ昇格煽り演出が開始すると、サポ昇格煽り演出の視認性を確保するために、サポ回数示唆画像88の表示態様(当該サポ回数示唆画像88に表記されている数値の表示態様も含む)やサポ回数示唆画像88の表示位置が変化している。なお、図87(g),(h)において、サポ回数報知演出の表示領域(サポ回数示唆画像88の表示領域)は、全部が、サポ昇格煽り演出の表示領域(第1飾りゲーム表示部81)と前後に重ならないようになっているが、少なくとも一部が、サポ昇格煽り演出の表示領域と前後に重なるようになっていても良い。
また、図87に示す例では、サポ昇格煽り演出とともに、サポート回数が増加した(上乗せされた)ように見せるランクアップ演出(図87(f)~(i))を実行しているが、ランクアップ演出は、サポ昇格煽り演出が行われない場合にも実行可能である。
図88に、サポ昇格煽り演出が行われない場合に実行するランクアップ演出の一例を示す。図88(a)~(e)は、「サポ当りA」、「サポ当りB」、「サポ当りC」に共通の停止図柄(サポ当り共通図柄)である「767」が仮停止する点以外は図42(b)~(f)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
図88(f)に示すように、サポ当り図柄の仮停止表示中にサポ回数報知演出が開始する。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りB」であり、「サポ当りB」に対応するサポート回数は100回であるが、サポ回数報知演出として、まず、サポート回数が20回であることを不明確に知らせる演出(例えば「20GET!!」と表記されたサポ回数示唆画像88を表示する演出)が実行されている。
その後、図88(g),(h)に示すように、演出ボタン25が押下される度に、示唆しているサポート回数(サポ回数示唆画像88に表記されている数値)が増加していく。これにより、サポ回数報知演出を利用して、変動時間中に、サポート回数が増加した(上乗せされた)ように見せることができるため、遊技の興趣が向上する。
実際に付与可能なサポート回数の最大値は1000回であるため、示唆しているサポート回数が1000回である場合には、サポート回数をこれ以上増加することはできない。したがって、示唆しているサポート回数が最大値である状態で演出ボタン25が押下された場合には、例えば図88(i)に示すように、サポート回数(サポ回数示唆画像88に表記されている数値)は維持して、サポ回数示唆画像88の表示態様を変化させる。なお、図88(i)ではサポ回数示唆画像88の色が変化しているが、例えば、サポ回数示唆画像88の形状やサイズなどが変化しても良いし、サポ回数示唆画像88に表記されている数値のフォントや色やサイズなどが変化しても良い。
次いで、変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図88(j)に示すように、
サポ当り図柄の停止表示が開始するとともに、サポ回数報知演出の態様が不明確な態様から明確な態様に切り替わる。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りB」であり、「サポ当りB」に対応するサポート回数は100回であるため、サポート回数が1000回であることを不明確に知らせる演出から、サポート回数が100回であることを明確に知らせる演出に切り替わっている。このように、示唆しているサポート回数(不明確な態様のサポ回数報知演出が示すサポート回数)が、実際に付与するサポート回数と異なる場合には、明確な態様のサポ回数報知演出では実際に付与するサポート回数を示すこととする。したがって、例えば、ゲーム結果が「サポ当りB」である場合において、演出ボタン25が押下されずに、示唆しているサポート回数が20回(サポ回数示唆画像88に表記されている数値が20)である状態のまま、変動時間が終了した際には、サポート回数が20回であることを不明確に知らせる演出から、サポート回数が100回であることを明確に知らせる演出に切り替わることとなる。
なお、図88に示すランクアップ演出では、最初に示唆するサポート回数を、実際に付与可能なサポート回数の最小値(20回)としているが、最初に示唆するサポート回数は最小値以外(100回又は1000回)であっても良い。最初に示唆するサポート回数が最大値(1000回)である場合には、サポート回数をこれ以上増加することができないため、演出ボタン25の1回目の押下から、サポート回数は維持して、サポ回数示唆画像88の表示態様を変化させる。
具体的には、例えば、最初に示唆するサポート回数が20回である場合に演出ボタン25が3回押下された場合には、サポ回数示唆画像88に表記されている数値は20→100→1000→1000と推移する。
また、最初に示唆するサポート回数が100回である場合に演出ボタン25が3回押下された場合には、サポ回数示唆画像88に表記されている数値は100→1000→1000→1000と推移する。
また、最初に示唆するサポート回数が1000回である場合に演出ボタン25が3回押下された場合には、サポ回数示唆画像88に表記されている数値は1000→1000→1000→1000と推移する。
最初に示唆するサポート回数は固定であっても良いし、最初に示唆するサポート回数をいずれにするかをランクアップ演出の実行を決定するときに選択するようにしても良い。
無論、ランクアップ演出において演出ボタン25を押下する回数は3回に限定されない。また、ランクアップ演出の開始時等に、演出ボタン25を押下するよう促す操作促進演出を実行するようにしても良い。
また、図88に示すランクアップ演出では、実際に付与可能なサポート回数(20回、100回及び1000回)のみを使用しているが、それ以外の回数(例えば10回や50回など)も使用しても良い。具体的には、例えば、最初に示唆するサポート回数を10回とし、示唆するサポート回数を10回→20回→50回→80回→100回→200回→…と増加させるようにしても良い。
なお、図88に示す例では、演出ボタン25が押下される前に、最初に示唆するサポート回数を表示するようにしているが、演出ボタン25が押下された後に、最初に示唆するサポート回数を表示するようにしても良い。すなわち、演出ボタン25が押下されたことを契機にランクアップ演出を開始し、その後、演出ボタン25が押下される度にランクアップしていくようにしても良い。
また、図88に示す例では、ゲーム結果が「サポ当りB」であり、「サポ当りB」に対応するサポート回数は100回であるため、サポート回数が1000回であることを示唆すると、実際に付与するサポート回数よりも多いサポート回数を示唆することとなる。よって、示唆しているサポート回数が実際に付与するサポート回数と一致している状態において演出ボタン25が押下された場合には、例えば図88(k),(l)に示すように、サポート回数(サポ回数示唆画像88に表記されている数値)は維持して、サポ回数示唆画像88の表示態様を変化させるようにしても良い。すなわち、図88(h),(i)に替えて、例えば図88(k),(l)を実行しても良い。
示唆しているサポート回数が最大値である状態において演出ボタン25が押下された場合(あるいは、示唆しているサポート回数が実際に付与するサポート回数と一致している状態において演出ボタン25が押下された場合)には、サポート回数は維持して、サポ回数示唆画像88の表示態様も変化させないようにしても良い。
しかしながら、その場合は、演出ボタン25を押下しても遊技機が反応しないこととなるため、遊技者が退屈する、演出ボタン25の故障かと勘違いする等の不都合が生じる。これに対し、演出ボタン25が押下されると、サポ回数示唆画像88の表示態様を変化させる代わりに、可動部材による演出、音による演出、光による演出、あるいは表示による演出(サポ回数示唆画像88の表示態様の変化は除く)を実行することで、このような不都合を回避することが可能となる。
しかしながら、可動部材による演出等の大当り期待度の高い演出を実行すると、遊技者が、示唆されているサポート回数は特別遊技状態の終了後に発生するチャンスモードのサポート回数である(すなわち、大当りが発生する)と勘違いしてしまうおそれがある。また、遊技者は、サポート回数がランクアップ(増加)することを期待して演出ボタン25を押下するため、サポ回数示唆画像88に集中しており、可動部材による演出、音による演出、光による演出、あるいは表示による演出(サポ回数示唆画像88の表示態様の変化は除く)を実行しても気付かないおそれがある。これらの演出に気付かない場合は、演出ボタン25を押下しても遊技機が反応しない場合と同じであるため、これらの演出を実行することで、遊技者が退屈する、演出ボタン25の故障かと勘違いする等の不都合を確実に回避できるとは言い難い。
したがって、示唆しているサポート回数が最大値である状態において演出ボタン25が押下された場合(あるいは、示唆しているサポート回数が実際に付与するサポート回数と一致している状態において演出ボタン25が押下された場合)には、図88(i),(k),(l)に示すように、サポート回数(サポ回数示唆画像88に表記されている数値)は維持して、サポ回数示唆画像88の表示態様を変化させることが好ましい。これにより、遊技者が退屈することも勘違いすることもないため、遊技の興趣が向上する。
また、図88に示す例では、演出ボタン25が押下されたことを契機にサポート回数がランクアップ(増加)しているが、ランクアップの契機は、演出ボタン25の押下に限定されない。例えば、予め定められた時間が経過したことを契機に(すなわち自動的に)、サポート回数をランクアップするようにしても良い。
また、図88に示す例では、ランクアップ演出の開始前にサポ当り共通図柄を仮停止表示しているが(図88(e)参照)、これに限定されない。例えば、ゲーム結果が「サポ当りB」である場合には、ランクアップ演出の開始前にサポ当りB図柄(「656」)を仮停止表示しても良い。しかしながら、「サポ当りB」に固有の停止図柄であるサポ当りB図柄(「656」)を仮停止表示すると、遊技者はランクアップ演出の実行前の段階で実際に付与されるサポート回数を把握することが可能となるため、ランクアップ演出の興趣が低下してしまうおそれがある。これに対し、図88に示す例のように、各「サポ当り」に共通の停止図柄であるサポ当り共通図柄(「767」)を仮停止表示することで、ランクアップ演出の実行前の段階では、実際に付与されるサポート回数を曖昧にすることができるため、ランクアップ演出の興趣を向上させることが可能となる。
以上のことから、各実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果(大当り)となった場合に、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、演出制御手段は、特定遊技状態の開始前に、当該特定遊技状態に関する情報を示唆又は報知する報知演出(サポ回数報知演出)を実行するように構成することが可能である(図86参照)。
また、各実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果のうちの所定結果(大当り)となった場合には、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生し、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合には、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生し、演出制御手段は、特定遊技状態の開始前に、当該特定遊技状態に関する情報を示唆又は報知する報知演出(サポ回数報知演出)を実行するように構成することが可能である(図86参照)。
したがって、特定遊技状態の開始前に、当該特定遊技状態に関する情報を把握することが可能となり、遊技の興趣が向上する。
無論、特定領域38hへの入賞により特別遊技状態が発生するいわゆる1種+2種の遊技機においても、特定遊技状態(普電サポート)の開始前に、当該特定遊技状態に関する情報を示唆又は報知する報知演出(サポ回数報知演出)を実行するように構成することが可能である。
また、各実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果のうちの所定結果(大当り)となった場合には、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生し、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合には、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生し、演出制御手段は、特定遊技状態の開始前に、当該特定遊技状態に関する情報を示唆又は報知する報知演出(サポ回数報知演出)を実行可能であり、ゲームの結果が所定結果となる場合と、ゲームの結果が特定結果となる場合と、で報知演出の開始から特定遊技状態の開始までの期間K1,K2の長さが異なるように構成することが可能である(図86参照)。
したがって、ゲームの結果が所定結果(大当り)となる場合における報知演出の開始から特定遊技状態の開始までの期間K2の長さと、ゲームの結果が特定結果(サポ当り)となる場合における報知演出の開始から特定遊技状態の開始までの期間K1の長さとが異なるため、期間K1,K2の長さによって、特定遊技状態(チャンスモード)へ移行する契機となったゲームの結果が所定結果と特定結果のいずれであるのかを容易に把握することが可能となり、遊技の興趣が向上する。
なお、ゲームの結果が特定結果(サポ当り)となる場合における報知演出の開始から特定遊技状態の開始までの期間K1は、ゲームの結果が所定結果(大当り)となる場合における報知演出の開始から特定遊技状態の開始までの期間K2より短くても良いし、長くても良い。あるいは、ゲームの結果が特定結果(サポ当り)となる場合における報知演出の開始から特定遊技状態の開始までの期間K1は、ゲームの結果が所定結果(大当り)となる場合における報知演出の開始から特定遊技状態の開始までの期間K2と同じ長さであっても良い。
また、各実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づき識別情報を変動させるゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合には、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生し、演出制御手段は、識別情報の変動中(例えば仮停止表示中)に、特定遊技状態に関する情報を示唆又は報知する報知演出(サポ回数報知演出)を実行可能であるように構成することが可能である(図86(a)参照)。
したがって、特定遊技状態に関する情報を遊技者に知らせる時間を十分に確保することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
なお、特定遊技状態に関する情報を示唆又は報知する報知演出は、サポ回数報知演出に限定されない。すなわち、特定遊技状態に関する情報は、サポート回数(時間短縮変動回数、時短回数)に限定されず適宜変更可能である。
例えば、特定遊技状態に関する情報を示唆又は報知する報知演出は、サポ当り煽り演出(図87(d)参照)であっても良い。この場合、特定遊技状態に関する情報として“特定遊技状態(普電サポート)が発生する可能性があること”を示唆又は報知することが可能となる。
また、特定遊技状態に関する情報を示唆又は報知する報知演出は、サポ昇格煽り演出(図87(g)参照)であっても良い。この場合、特定遊技状態に関する情報として“サポ当り図柄が昇格する(より多いサポート回数が割り当てられたサポ当り図柄が停止する)可能性があること”を示唆又は報知することが可能となる。
また、各実施形態では、サポ当りが導出される場合にサポ当り種類に対応するサポート回数を設定するようにした(ステップA451,A491,A821)が、これに限定されず、例えば、はずれが連続して導出された回数(いわゆるはまり回数)に対応するサポート回数を設定するようにしても良い。
具体的には、例えば、遊技制御装置100に、はずれゲーム(結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム)を連続して実行した回数をカウントする連続実行回数カウンタを設ける。そして、サポ当りが導出される場合に、当該連続実行回数カウンタの値が第1値(例えば300)未満であれば第1回数(例えば100回)のサポート回数を設定し、当該連続実行回数カウンタの値が第1値以上で第2値(例えば900)未満であれば第2回数(例えば200回)のサポート回数を設定し、当該連続実行回数カウンタの値が第2値以上であれば第3回数(例えば次回大当りまで)のサポート回数を設定するように構成しても良い。
このように構成することで、連続実行回数カウンタの値によってチャンスモード(普電サポート)のサポート回数を決定することができる。したがって、例えば、連続実行回数カウンタの値が多いほど、付与するサポート回数を多くすることも可能となり、その場合には、はずれが連続することによる興趣低下を抑制することが可能となる。
なお、このように構成した場合のように、サポ当り種類に応じてサポート回数を決定しない場合には、サポ当り種類は1種類であっても良い。すなわち、サポ当り図柄は1種類であっても良い。
無論、通常モードである場合にのみサポ当りが導出される遊技機に、当該構成を採用することも可能であり、その場合には、通常モードにおける連続実行回数カウンタの値によってチャンスモード(普電サポート)のサポート回数を決定することができるので、不公平感がなく、遊技の興趣が向上する。
なお、連続実行回数カウンタは、はずれゲームを連続して実行した回数をカウントするものに限定されず、例えば、特別遊技状態を発生させないゲーム(結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム)を連続して実行した回数をカウントするものであっても良いし、第1特別遊技状態を発生させないゲーム(結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム、結果が「小当り」である特図変動表示ゲーム)を連続して実行した回数をカウントするものであっても良い。
また、連続実行回数カウンタの値を、特定遊技状態(普電サポート)のサポート回数を決定するために使用するのではなく、特定遊技状態(普電サポート)への移行の契機としても良い。具体的には、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合に加えて(あるいは替えて)、連続実行回数カウンタの値が特定値に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態(普電サポート)を発生するようにしても良い。すなわち、いわゆる天井機能を搭載しても良い。
以上のことから、各実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果(大当り)となった場合に、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合、又はゲームの実行回数が所定条件を満たした場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、演出制御手段は、特定遊技状態の開始前に、当該特定遊技状態に関する情報を示唆又は報知する報知演出を実行するように構成することが可能である。
したがって、特定遊技状態の開始前に、当該特定遊技状態に関する情報を把握することが可能となり、遊技の興趣が向上する。
また、各実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果のうちの所定結果(大当り)となった場合には、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生し、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合、又はゲームの実行回数が所定条件を満たした場合には、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生し、演出制御手段は、特定遊技状態の開始前に、当該特定遊技状態に関する情報を示唆又は報知する報知演出を実行するように構成することが可能である。
したがって、特定遊技状態の開始前に、当該特定遊技状態に関する情報を把握することが可能となり、遊技の興趣が向上する。
ここでの「ゲームの実行回数」は、例えば、(1)はずれゲームを連続して実行した回数、(2)特別遊技状態を発生させないゲームを連続して実行した回数、(3)第1特別遊技状態を発生させないゲームを連続して実行した回数、のいずれであっても良い。
また、ここでの「所定条件を満たした場合」は、例えば、(1)大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の終了後のゲームの実行回数が所定回数(例えば900回)となった場合、(2)小当り遊技状態(第2特別遊技状態)の終了後のゲームの実行回数が所定回数(例えば900回)となった場合、(3)サポ当り図柄が停止して発生したチャンスモード(普電サポート)においてサポート回数(例えば100回)が終了した後のゲームの実行回数が所定回数(例えば900回)となった場合、(4)電源投入後からのゲームの実行回数が所定回数(例えば900回)となった場合、(5)通常遊技状態でのゲームの実行回数が所定回数(例えば900回)となった場合、(6)低確率状態でのゲームの実行回数が所定回数(例えば900回)となった場合、のいずれであっても良い。
なお、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合に特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生する機能と、ゲームの実行回数が所定条件を満たした場合に特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生する機能(天井機能)のうち、いずれか一方の機能のみを有する構成とすることも可能であるし、両方の機能を有する構成とすることも可能である。
〔飾り識別情報(大図柄)〕
各実施形態において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81に表示される飾り識別情報Z(大図柄)は、数字画像Z1と枠画像Z2とにより構成されるもの(図89(a)参照)に限定されない。飾り識別情報Z(大図柄)は、例えば、数字画像Z1とキャラクタ画像Z3とにより構成されるもの(図89(b)参照)であっても良い。
数字画像Z1とキャラクタ画像Z3とにより構成される飾り識別情報Zは、少なくとも数字画像Z1とキャラクタ画像Z3とで構成されるものであれば良い。すなわち、数字画像Z1とキャラクタ画像Z3とにより構成される飾り識別情報Zには、数字画像Z1及びキャラクタ画像Z3の他に、枠画像Z2、枠画像Z2を装飾する枠装飾画像、キャラクタ画像Z3を装飾するキャラクタ装飾画像(例えばキャラクタが持つ武器やアイテムなどの画像)、数字画像Z1を強調する強調画像(例えば数字の周囲に施されたエフェクト画像など)等が含まれていても良い。
数字画像Z1とキャラクタ画像Z3とにより構成される飾り識別情報Zにおいては、数字画像Z1は残してキャラクタ画像Z3を消去することが可能となっている。すなわち、数字画像Z1とキャラクタ画像Z3とにより構成される飾り識別情報Zの表示態様には、数字画像Z1及びキャラクタ画像Z3が表示状態であるキャラ有態様と、数字画像Z1は表示状態であるがキャラクタ画像Z3は非表示状態であるキャラ無態様とがある。
図89(b),(c)及び図90に、飾り特図変動表示ゲームとして、数字画像Z1とキャラクタ画像Z3とにより構成される飾り識別情報Zを変動表示するゲームを実行する場合を示す。図89(c)はタイミングチャート及び視認性の変化の一例であり、図89(b)及び図90は表示装置41での表示の一例である。
図89(b)に示すように、特図変動表示ゲームが終了した状態では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82は識別情報が停止表示された状態となっている。ここでは、第1飾りゲーム表示部81の左、中、右の変動表示領域の各々に、キャラ有態様の飾り識別情報Zが停止表示されている。
この状態から次の特図変動表示ゲームが開始すると、図90(a)に示すように、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82で識別情報の変動表示が開始する(t130)。第1飾りゲーム表示部81での変動表示は、例えば、低速変動→高速変動→低速変動→仮停止の順で行われ、最初の低速変動として、第1飾りゲーム表示部81の左、中、右の変動表示領域の各々でキャラクタ画像Z3を消去するための消去演出が実行される(t130~t132)。消去演出は、飾り識別情報Zを用いた演出であり、例えば図90(a)~(c)に示すように、停止表示されている飾り識別情報Zを軸回転表示して、当該飾り識別情報Zのキャラクタ画像Z3を消去する演出である。
ここで、軸回転表示とは「円板が径方向に沿った軸を中心に軸回転するような変動表示態様」である。すなわち、飾り識別情報Zの軸回転表示では、例えば、表面にキャラ有態様の飾り識別情報Zが描画され、裏面にキャラ無態様の飾り識別情報Zが描画された仮想円板を、当該仮想円板の径方向に沿った軸を中心に軸回転するような表示が行われる。
キャラクタ画像Z3を消去するための軸回転表示では、仮想円板を軸回転させて、当該仮想円板の表面(キャラ有態様の飾り識別情報Zが描画された面)のみが見える状態から、当該仮想円板の側面のみが見える状態を経て、当該仮想円板の裏面(キャラ無態様の飾り識別情報Zが描画された面)のみが見える状態へと変換する。当該仮想円板の側面のみが見える状態になった時点(t131)でキャラクタ画像Z3が消えて、それ以降からキャラ無態様の飾り識別情報Zが表示されることとなる。したがって、仮想円板の側面のみが見える状態に近づくにつれて数字画像Z1及びキャラクタ画像Z3(飾り識別情報Z)の視認性が徐々に低下し(t130~t131)、仮想円板の側面のみが見える状態になった時点で数字画像Z1及びキャラクタ画像Z3(飾り識別情報Z)は視認不能となり(t131)、その後、仮想円板の裏面のみが見える状態に近づくにつれて数字画像Z1(飾り識別情報Z)の視認性が徐々に向上する(t131~t132)。
このように、高速変動を開始する際にキャラ無態様になることで、遊技者が演出を誤認識する、キャラクタ画像Z3が高速変動の邪魔になる、等の不都合を回避することが可能となる。
また、数字画像Z1とキャラクタ画像Z3とにより構成される飾り識別情報Zの表示態様をキャラ有態様からキャラ無態様へと切り替える際、すなわちキャラクタ画像Z3を表示状態から非表示状態へと変換する際に、キャラクタ画像Z3の視認性を徐々に低下させる消去演出を実行することで、キャラクタ画像Z3を自然に消去することができるため、キャラクタ画像Z3の消去を遊技者に意識させないようにすることが可能となる。したがって、キャラクタ画像Z3が非表示状態となったことに違和感を抱きにくくすることが可能となり、遊技の装飾性や世界観が損なわれることがないため、遊技の興趣低下を防止することができる。
また、消去演出は、飾り識別情報Zを用いた演出であり、通常の変動態様(本実施例の場合、上から下へとスクロールする態様)とは異なる変動態様とも言える。したがって、変動表示の開始時に、消去演出を実行する(通常の変動態様とは異なる変動態様で飾り識別情報Zを変動表示する)ことによって、飾り識別情報Zの変動表示の開始を強調することが可能となる。
キャラクタ画像Z3が消えると、図90(d)に示すように、第1飾りゲーム表示部81の左、中、右の変動表示領域の各々で飾り識別情報Zの高速変動が開始する(t132)。数字画像Z1(飾り識別情報Z)が高速変動することで、当該数字画像Z1(飾り識別情報Z)の視認性は低下する(t132~t133)。
本実施例では、仮想円板の裏面に描画された数字画像Z1は、仮想円板の表面に描画された数字画像Z1よりもサイズが大きい。すなわち、例えば図90(a),(c)に示すように、キャラ無態様の飾り識別情報Zにおける数字画像Z1は、キャラ有態様の飾り識別情報Zにおける数字画像Z1を拡大したものであり、その拡大された数字画像Z1を高速変動するようになっている。これにより、飾り識別情報Zの高速変動の開始を強調することが可能となる。
次いで、図90(e)に示すように、左変動表示領域で飾り識別情報Zの高速変動が終了して低速変動が開始し、その後、図90(f)に示すように、左変動表示領域で飾り識別情報Zの低速変動が終了して仮停止が開始する。また、図90(f)に示すように、右変動表示領域で飾り識別情報Zの高速変動が終了して低速変動が開始し(t133)、その後、図90(g)に示すように、右変動表示領域で飾り識別情報Zの低速変動が終了して仮停止が開始することで、リーチ状態となる(t134)。
本実施例では、例えば図90(e),(f)に示すように、飾り識別情報Zが高速変動を終了(低速変動を開始)する時点で、当該飾り識別情報Zの表示態様をキャラ無態様からキャラ有態様へと切り替えるようになっている。すなわち、高速変動をキャラ無態様で行い、その後の低速変動及び仮停止をキャラ有態様で行うようになっている。また、低速変動中は変動速度が徐々に低下する。したがって、低速変動中は、数字画像Z1及びキャラクタ画像Z3(飾り識別情報Z)の視認性が徐々に向上する(t133~t134)。
また、このように、高速変動の終了時にキャラ有態様になることで、キャラクタ画像Z3の装飾効果によって、高速変動中の飾り識別情報Zよりも、低速変動中の飾り識別情報Zや仮停止中の飾り識別情報Zを目立たせることが可能となる。
図89(c)では、便宜上、数字画像Z1のタイミング及び視認性として、右変動表示領域に表示する数字画像Z1のタイミング及び視認性を示すとともに、キャラクタ画像Z3のタイミング及び視認性として、右変動表示領域に表示するキャラクタ画像Z3のタイミング及び視認性を示している。したがって、図89(c)において、「t133」は右変動表示領域において高速変動を終了(低速変動を開始)するタイミングであり、左変動表示領域において高速変動を終了(低速変動を開始)するタイミングは「t133」よりも前である(図6(e)参照)。また、「t134」は右変動表示領域において低速変動を終了(仮停止を開始)するタイミングであり、左変動表示領域において低速変動を終了(仮停止を開始)するタイミングは「t134」よりも前である(図6(f)参照)。
そして、SPリーチ状態に発展する場合には、図90(h)~(j)に示すように、飾り識別情報Zに重畳する第1重畳画像89aを表示装置41に表示する第1重畳演出が実行される(t135~t137)。
本実施例では、例えば図90(i)に示すように、第1重畳演出の実行中に、飾り識別情報Zの表示態様をキャラ有態様からキャラ無態様へと切り替えるようになっている(t136)。したがって、第1重畳演出が開始して飾り識別情報Zよりも手前側に当該飾り識別情報Zと重なる第1重畳画像89aが表示されることで、数字画像Z1及びキャラクタ画像Z3(飾り識別情報Z)の視認性が低下し(t135)、その後、第1重畳演出の実行中にキャラ無態様になることで、キャラクタ画像Z3が視認不能となり(t136)、第1重畳演出が終了して第1重畳画像89aが消えることで、数字画像Z1(飾り識別情報Z)の視認性が向上する(t137)。
このように、SPリーチ状態に発展する際にキャラ無態様になることで、遊技者が演出を誤認識する、キャラクタ画像Z3がSPリーチ演出の邪魔になる、等の不都合を回避することが可能となる。
また、数字画像Z1とキャラクタ画像Z3とにより構成される飾り識別情報Zの表示態様をキャラ有態様からキャラ無態様へと切り替える際、すなわちキャラクタ画像Z3を表示状態から非表示状態へと変換する際に、飾り識別情報Zの視認性を低下させる第1重畳演出を実行することで、第1重畳演出に遊技者の意識を向けることができるため、キャラクタ画像Z3の消去を遊技者に意識させないようにすることが可能となる。したがって、キャラクタ画像Z3が非表示状態となったことに違和感を抱きにくくすることが可能となり、遊技の装飾性や世界観が損なわれることがないため、遊技の興趣低下を防止することができる。
第1重畳画像89aが消えると、図90(j)に示すように、SPリーチ状態に発展する(t137)。ここでは、SPリーチ演出として、中変動表示領域で飾り識別情報Zを低速変動する演出が実行されている。なお、SPリーチ演出は、例えば、飾り識別情報Zを変形させて異なる飾り識別情報Zに変化させる演出(図53参照)等であっても良い。
その後、図90(k)に示すように、中変動表示領域で飾り識別情報Zの低速変動が終了して仮停止が開始する。これにより、第1飾りゲーム表示部81の左、中、右の変動表示領域の各々に、キャラ無態様の飾り識別情報Zが仮停止表示されることとなる(t138)。
飾り識別情報Zの仮停止表示中には、図90(l)~(n)に示すように、飾り識別情報Zに重畳する第2重畳画像89bを表示装置41に表示する第2重畳演出が実行される(t139~t141)。
本実施例では、例えば図90(m)に示すように、第2重畳演出の実行中に、飾り識別情報Zの表示態様をキャラ無態様からキャラ有態様へと切り替えるようになっている(t140)。したがって、第2重畳演出が開始して飾り識別情報Zよりも手前側に当該飾り識別情報Zと重なる第2重畳画像89bが表示されることで、数字画像Z1(飾り識別情報Z)の視認性が低下し(t139)、その後、第2重畳演出の実行中にキャラ有態様になることで、キャラクタ画像Z3が視認可能となり(t140)、第2重畳演出が終了して第2重畳画像89bが消えることで、数字画像Z1及びキャラクタ画像Z3(飾り識別情報Z)の視認性が向上する(t141)。
このように、数字画像Z1とキャラクタ画像Z3とにより構成される飾り識別情報Zの表示態様をキャラ無態様からキャラ有態様へと切り替える際、すなわちキャラクタ画像Z3を非表示状態から表示状態へと変換する際に、飾り識別情報Zの視認性を低下させる第2重畳演出を実行することで、第2重畳演出に遊技者の意識を向けることができるため、キャラクタ画像Z3の出現を遊技者に意識させないようにすることが可能となる。したがって、キャラクタ画像Z3が表示状態となったことに違和感を抱きにくくすることが可能となり、遊技の装飾性や世界観が損なわれることがないため、遊技の興趣低下を防止することができる。
第2重畳画像89bが消えると、図90(n)に示すように、数字画像Z1及びキャラクタ画像Z3(飾り識別情報Z)の視認性が向上する(t141)。その後、飾り識別情報Zの仮停止が終了して変動表示が停止し停止表示時間となって、図90(o)に示すように、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に識別情報が停止表示される(t142)。
図90(h),(i)では、第1飾りゲーム表示部81、第2飾りゲーム表示部82、待機中記憶表示部83、実行中記憶表示部84及び始動記憶数表示部85a,85bのうちの第1重畳画像89aと重なる部分が、第1重畳画像89aを透して視認可能となっているが、これに限定されない。例えば、第1飾りゲーム表示部81、第2飾りゲーム表示部82、待機中記憶表示部83、実行中記憶表示部84及び始動記憶数表示部85a,85bのうちの第1重畳画像89aと重なる部分が、第1重畳画像89aによって視認不能となるように、第1重畳画像89aとして不透明な画像を表示しても良い。
また、第1重畳画像89aは、飾り識別情報Zの少なくとも一部に重畳する画像であれば良い。ここで「重畳する」とは、手前側(遊技者側)に位置した状態で重なることである。すなわち、飾り識別情報Zの少なくとも一部に重畳する画像は、飾り識別情報Zよりも手前側に表示される画像であって、当該飾り識別情報Zの少なくとも一部と重なる画像である。したがって、飾り識別情報Zと前後に重なる画像であっても、当該飾り識別情報Zよりも奥側に表示される画像は、飾り識別情報Zに重畳する画像ではない。
具体的には、図90では、第1重畳画像89aが、第1飾りゲーム表示部81の全部に重畳しているが、第1重畳画像89aは、第1飾りゲーム表示部81の一部に重畳する画像であっても良い。
また、図90では、第1重畳画像89aが、第2飾りゲーム表示部82の一部に重畳しているが、第1重畳画像89aは、第2飾りゲーム表示部82の全部に重畳する画像であっても良いし、第2飾りゲーム表示部82の全部に重畳しない画像(第2飾りゲーム表示部82よりも奥側に表示される画像、あるいは、第2飾りゲーム表示部82の全部と重ならない画像)であっても良い。
また、図90では、第1重畳画像89aが、待機中記憶表示部83の全部に重畳しているが、第1重畳画像89aは、待機中記憶表示部83の一部に重畳する画像であっても良いし、待機中記憶表示部83の全部に重畳しない画像(待機中記憶表示部83よりも奥側に表示される画像、あるいは、待機中記憶表示部83の全部と重ならない画像)であっても良い。
また、図90では、第1重畳画像89aが、実行中記憶表示部84の一部に重畳しているが、第1重畳画像89aは、実行中記憶表示部84の全部に重畳する画像であっても良いし、実行中記憶表示部84の全部に重畳しない画像(実行中記憶表示部84よりも奥側に表示される画像、あるいは、実行中記憶表示部84の全部と重ならない画像)であっても良い。
また、図90では、第1重畳画像89aが、始動記憶数表示部85a,85bの一部に重畳しているが、第1重畳画像89aは、始動記憶数表示部85a,85bの全部に重畳する画像であっても良いし、始動記憶数表示部85a,85bの全部に重畳しない画像(始動記憶数表示部85a,85bよりも奥側に表示される画像、あるいは、始動記憶数表示部85a,85bの全部と重ならない画像)であっても良い。
図90(l),(m)では、第1飾りゲーム表示部81及び始動記憶数表示部85a,85bのうちの第2重畳画像89bと重なる部分が、第2重畳画像89bを透して視認可能となっているが、これに限定されない。例えば、第1飾りゲーム表示部81及び始動記憶数表示部85a,85bのうちの第2重畳画像89bと重なる部分が、第2重畳画像89bによって視認不能となるように、第2重畳画像89bとして不透明な画像を表示しても良い。
また、第2重畳画像89bは、飾り識別情報Zの少なくとも一部に重畳する画像であれば良い。
具体的には、図90では、第2重畳画像89bが、第1飾りゲーム表示部81の全部に重畳しているが、第2重畳画像89bは、第1飾りゲーム表示部81の一部に重畳する画像であっても良い。
また、図90では、第2重畳画像89bが、第2飾りゲーム表示部82の全部に重畳していないが、第2重畳画像89bは、第2飾りゲーム表示部82の少なくとも一部に重畳する画像であっても良い。
また、図90では、第2重畳画像89bが、始動記憶数表示部85a,85bの一部に重畳しているが、第2重畳画像89bは、始動記憶数表示部85a,85bの全部に重畳する画像であっても良いし、始動記憶数表示部85a,85bの全部に重畳しない画像であっても良い。
また、待機中記憶表示部83の表示中に第2重畳画像89bを表示する場合には、当該第2重畳画像89bは、待機中記憶表示部83の少なくとも一部に重畳する画像であっても良いし、待機中記憶表示部83の全部に重畳しない画像であっても良い。
また、実行中記憶表示部84の表示中に第2重畳画像89bを表示する場合には、当該第2重畳画像89bは、実行中記憶表示部84の少なくとも一部に重畳する画像であっても良いし、実行中記憶表示部84の全部に重畳しない画像であっても良い。
演出制御装置300は、キャラクタ画像Z3を表示状態から非表示状態へと変換する第1タイミング(例えば変動表示の開始時)において消去演出を実行し、キャラクタ画像Z3を表示状態から非表示状態へと変換する第2タイミング(例えばSPリーチへの発展時)において第1重畳演出を実行し、キャラクタ画像Z3を非表示状態から表示状態へと変換する第3タイミング(例えばSPリーチの終了時)において第2重畳演出を実行する。
したがって、キャラクタ画像Z3を表示状態から非表示状態へと変換する際に実行する演出(以下「非表示演出」という)のパターンが、第1タイミングと第2タイミングとで異なるため、遊技者は、非表示演出のパターンによって、現時点が第1タイミング(例えば変動表示の開始時)と第2タイミング(例えばSPリーチへの発展時)のどちらであるのかを容易に把握することが可能となる。
また、非表示演出のパターンが複数あるため、遊技の興趣が向上する。
なお、変動表示の開始時(第1タイミング)に非表示演出として第1重畳演出を実行することも可能であるが、その場合、第1重畳演出では飾り識別情報Zが動かないため、変動表示が開始していないと遊技者が誤認識してしまうおそれがある。これに対し、変動表示の開始時(第1タイミング)に非表示演出として消去演出を実行することで、飾り識別情報Zを用いた演出を行いながらキャラクタ画像Z3を消去することができる。すなわち、変動表示中であることを示しながらキャラクタ画像Z3を消去することができるため、ゲーム状況が誤認識されることを回避できる。
また、SPリーチへの発展時(第2タイミング)に非表示演出として消去演出を実行することも可能であるが、その場合、消去演出では飾り識別情報Zが動くため、仮停止表示中の飾り識別情報Zが変化する(リーチ図柄が変化する)と遊技者が誤認識してしまうおそれがある。これに対し、SPリーチへの発展時(第2タイミング)に非表示演出として第1重畳演出を実行することで、飾り識別情報Zとは異なる画像を用いた演出を行いながらキャラクタ画像Z3を消去することができる。すなわち、リーチ中であることを示しながらキャラクタ画像Z3を消去することができるため、ゲーム状況が誤認識されることを回避できる。
例えば、飾り識別情報Zに一般図柄(図柄1~9)と特殊図柄(図柄A~C)の12種類があり、この12種類のそれぞれに異なるキャラクタ画像Z3が付加される場合、消去演出の演出態様は12種類となる。また、一部の図柄(例えば非確変図柄)にキャラクタ画像Z3を付加しない場合もあり、キャラクタ画像Z3を付加しない飾り識別情報Zにはキャラ有態様がないため、キャラクタ画像Z3を付加しない飾り識別情報Zを用いた消去演出は実行されない。したがって、飾り識別情報Zが一般図柄(図柄1~9)と特殊図柄(図柄A~C)の12種類である場合には、消去演出の演出態様は最大でも12種類となる。すなわち、消去演出の演出態様の種類数には制限がある。本実施例では、消去演出の演出態様を12種類とする。
図90では、第1重畳画像89aとして角丸長方形状の画像を表示しているが、第1重畳画像89aの表示態様(形状、色、サイズ等)はこれに限定されない。また、第1重畳画像89aは、静止画像であっても良いし、動画像であっても良い。したがって、第1重畳演出の演出態様の種類数には制限がない。本実施例では、15種類の第1重畳画像89aのうちのいずれか一つを表示することとする。いずれを表示するかは、例えば第1重畳演出の実行を決定するときに選択される。
したがって、本実施例において、第1重畳演出の演出態様は15種類である。消去演出の演出態様は12種類であるため、第1重畳演出は消去演出よりも演出態様が多い。消去演出の演出態様の種類数には制限があるが、第1重畳演出の演出態様の種類数には制限がないため、第1重畳演出の演出態様を消去演出の演出態様よりも多くすることで、非表示演出として多種多様の演出を実行することが可能となり、遊技の興趣が向上する。
なお、消去演出の演出態様は12種類に限定されない。また、第1重畳演出の演出態様は15種類に限定されない。また、第1重畳演出の演出態様は、消去演出の演出態様より多くても良いし、消去演出の演出態様より少なくても良いし、消去演出の演出態様と同数であっても良い。
また、第1重畳演出の演出態様(第1重畳画像89aの表示態様)によって、大当り期待度等を示唆するようにしても良い。
本実施例では、変動表示の開始時(第1タイミング)においてキャラクタ画像Z3が非表示状態となるのに要する非表示所要時間T1、すなわち消去演出の開始からキャラクタ画像Z3が非表示状態となるまでの時間(t130~t131)が、SPリーチへの発展時(第2タイミング)においてキャラクタ画像Z3が非表示状態となるのに要する非表示所要時間T3、すなわち第1重畳演出の開始からキャラクタ画像Z3が非表示状態となるまでの時間(t135~t136)よりも短い。
また、変動表示の開始時(第1タイミング)に行う非表示演出の実行時間T2、すなわち消去演出の開始から終了までの時間(t130~t132)は、SPリーチへの発展時(第2タイミング)に行う非表示演出の実行時間T4、すなわち第1重畳演出の開始から終了までの時間(t135~t137)よりも短い。
このように、実行時間T2を実行時間T4よりも短くすることで、スムーズに高速変動を開始することが可能となる。また、実行時間T4を実行時間T2よりも長くすることで、SPリーチへの発展に向けて遊技者の期待感を高める演出を実行する時間として十分な時間を確保することが可能となる。すなわち、本実施例では、非表示演出の開始からキャラクタ画像Z3が非表示状態となるまでの時間である非表示所要時間T1,T3や、非表示演出の実行時間T2,T4が、遊技進行に応じた時間となっているため、遊技の興趣が向上する。
なお、非表示所要時間T1は、非表示所要時間T3より短くても良いし、非表示所要時間T3より長くても良いし、非表示所要時間T3と同じ長さであっても良い。
また、実行時間T2は、実行時間T4より短くても良いし、実行時間T4より長くても良いし、実行時間T4と同じ長さであっても良い。
図90では、第2重畳画像89bとして雲を模した画像を表示しているが、第2重畳画像89bの表示態様(形状、色、サイズ等)はこれに限定されない。また、第2重畳画像89bは、静止画像であっても良いし、動画像であっても良い。したがって、第2重畳演出の演出態様の種類数には制限がない。本実施例では、第2重畳画像89bを1種類とする。
したがって、本実施例において、第2重畳演出の演出態様は1種類である。第1重畳演出の演出態様は15種類であるため、第2重畳演出は第1重畳演出よりも演出態様が少ない。第1重畳演出には、飾り識別情報Zの視認性を低下させる役割だけでなく、SPリーチへの発展に向けて遊技者の期待感を高める役割もあるため、演出態様が多いと遊技の興趣が高まる。一方、第2重畳演出の役割は、飾り識別情報Zの視認性を低下させることであり、その他の役割(遊技者の期待感を高める役割等)はない。したがって、第2重畳演出の演出態様を第1重畳演出の演出態様よりも少なくすることで、限られた記憶容量を有効に活用することが可能となる。また、第2重畳演出の演出態様を1種類にすることで、第2重畳演出の演出態様を選択する処理を省略できるため、処理負担を軽減することが可能となる。
また、本実施例においては、第1重畳画像89aの表示態様と第2重畳画像89bの表示態様とが異なるため、遊技者は、重畳画像によって、現時点が第2タイミング(例えばSPリーチへの発展時)と第3タイミング(例えばSPリーチの終了時)のどちらであるのかを容易に把握することが可能となる。
なお、第2重畳演出の演出態様は1種類に限定されず、複数種類であっても良い。また、第1重畳演出の演出態様は15種類に限定されない。また、第2重畳演出の演出態様は、第1重畳演出の演出態様より少なくても良いし、第1重畳演出の演出態様より多くても良いし、第1重畳演出の演出態様と同数であっても良い。また、第2重畳演出の演出態様は、消去演出の演出態様より多くても良いし、消去演出の演出態様より少なくても良いし、消去演出の演出態様と同数であっても良い。
本実施例では、SPリーチの終了時(第3タイミング)に行う重畳演出の実行時間T5、すなわち第2重畳演出の開始から終了までの時間(t139~t141)が、SPリーチへの発展時(第2タイミング)に行う重畳演出の実行時間T4、すなわち第1重畳演出の開始から終了までの時間(t135~t137)よりも短い。
このように、実行時間T5を実行時間T4よりも短くすることで、スムーズに停止表示を開始することが可能となる。また、実行時間T4を実行時間T5よりも長くすることで、SPリーチへの発展に向けて遊技者の期待感を高める演出を実行する時間として十分な時間を確保することが可能となる。すなわち、本実施例では、重畳演出の実行時間T4,T5が、遊技進行に応じた時間となっているため、遊技の興趣が向上する。
なお、実行時間T5は、実行時間T4より短くても良いし、実行時間T4より長くても良いし、実行時間T4と同じ長さであっても良い。また、実行時間T5は、実行時間T2より短くても良いし、実行時間T2より長くても良いし、実行時間T2と同じ長さであっても良い。
第1重畳画像89aは、例えば図91に示すように、透明度が徐々に低くなっていく画像であっても良い。これにより、例えば図91のt135~t137に示すように、第1重畳演出によって、数字画像Z1やキャラクタ画像Z3の視認性が徐々に低下することとなり、より自然なキャラクタ画像Z3の消去が可能となる。
また、第2重畳画像89bは、例えば図91に示すように、透明度が徐々に高くなっていく画像であっても良い。これにより、例えば図91のt139~t141に示すように、第2重畳演出によって、数字画像Z1やキャラクタ画像Z3の視認性が徐々に向上することとなり、より自然なキャラクタ画像Z3の出現が可能となる。
図91に示す第1重畳演出(第1重畳画像89aの透明度が徐々に低くなっていく演出)の後に実行する第2重畳演出は、図91に示す第2重畳演出(第2重畳画像89bの透明度が徐々に高くなっていく演出)に限定されず、例えば、図89(c)に示す第2重畳演出(第2重畳画像89bの透明度が変化しない演出)であっても良い。
また、図91に示す第2重畳演出(第2重畳画像89bの透明度が徐々に高くなっていく演出)の前に実行する第1重畳演出は、図91に示す第1重畳演出(第1重畳画像89aの透明度が徐々に低くなっていく演出)に限定されず、例えば、図89(c)に示す第1重畳演出(第1重畳画像89aの透明度が変化しない演出)であっても良い。
消去演出は、キャラクタ画像Z3の視認性を徐々に低下させる演出であれば良く、飾り識別情報Zを軸回転表示する演出に限定されない。
消去演出は、例えば図92に示すように、キャラクタ画像Z3だけを軸回転表示する演出であっても良い。具体的には、仮想円板を軸回転させて、当該仮想円板の表面(キャラクタ画像Z3が描画された面)のみが見える状態から、当該仮想円板の側面のみが見える状態へと変換する演出であっても良い。この場合は、例えば図92のt130~t131に示すように、仮想円板の側面のみが見える状態に近づくにつれてキャラクタ画像Z3の視認性が徐々に低下し、仮想円板の側面のみが見える状態になった時点(t131)でキャラクタ画像Z3が視認不能となる。したがって、図92に示す消去演出の実行によって、キャラクタ画像Z3の視認性は変化するが、数字画像Z1の視認性は変化しない。
また、図92に示す消去演出では、仮想円板の側面のみが見える状態から当該仮想円板の裏面のみが見える状態への変換を行わない。したがって、例えば図92に示すように、消去演出の実行時間T2の長さは、変動表示の開始時(第1タイミング)においてキャラクタ画像Z3が非表示状態となるのに要する非表示所要時間T1の長さと同じになる。
また、図92に示す消去演出では、当該消去演出の実行によって数字画像Z1の表示態様は変化しない。すなわち、図89(c)に示す消去演出(飾り識別情報Z全体を軸回転表示する演出)では、消去演出の実行中に数字画像Z1のサイズが拡大したが、図92に示す消去演出(キャラクタ画像Z3だけを軸回転表示する演出)では、消去演出の実行中に数字画像Z1のサイズ等は変化しない。したがって、図92に示す消去演出を実行する場合は、例えば図92に示すように、消去演出の終了から高速変動の開始までの間(t131~t132)に数字画像Z1を徐々に拡大する拡大演出を行って、その拡大された数字画像Z1を高速変動するようにしても良い。
あるいは、図92に示す消去演出を実行する場合は、消去演出が終了してすぐに高速変動を開始しても良い。すなわち、高速変動の開始タイミングを、キャラ無態様になった時点である「t131」としても良い。
また、消去演出は、例えば、キャラクタ画像Z3が数字画像Z1の近傍から表示領域外へと移動して消える演出であっても良い。この場合は、キャラクタ画像Z3が動く(移動する)ことでキャラクタ画像Z3の視認性が低下し、キャラクタ画像Z3のうちの表示領域外に位置する部分が増えるにつれてキャラクタ画像Z3の視認性が徐々に低下し、その後、キャラクタ画像Z3全体が表示領域外に位置した時点でキャラクタ画像Z3が視認不能となる。したがって、この消去演出の実行中には、キャラクタ画像Z3の視認性は変化するが、数字画像Z1の視認性は変化しない。
また、図89(c)や図91や図92では、キャラクタ画像Z3が非表示状態に切り替わるタイミングが、第1重畳演出の実行中(t136)になっているが、キャラクタ画像Z3が非表示状態に切り替わるタイミングは、第1重畳演出の開始時(t135)であっても良いし、第1重畳演出の終了時(t137)であっても良い。キャラクタ画像Z3が非表示状態に切り替わるタイミングが第1重畳演出の終了時(t137)である場合には、SPリーチへの発展時(第2タイミング)においてキャラクタ画像Z3が非表示状態となるのに要する非表示所要時間T3の長さと、第1重畳演出の実行時間T4の長さとが同じになる。
また、図89(c)や図91や図92では、キャラクタ画像Z3が表示状態に切り替わるタイミングが、第2重畳演出の実行中(t140)になっているが、キャラクタ画像Z3が表示状態に切り替わるタイミングは、第2重畳演出の開始時(t139)であっても良いし、第2重畳演出の終了時(t141)であっても良い。
以上のことから、各実施形態の遊技機10は、表示装置41の表示領域で識別情報(飾り識別情報Z)を表示するゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、識別情報は、第1構成要素(キャラクタ画像Z3)と、第2構成要素(数字画像Z1)と、を含み、識別情報の表示中に、第1構成要素を非表示状態とするように構成することができる(図90参照)。
したがって、識別情報の表示中に、第1構成要素が表示状態となったり非表示状態となったりするため、遊技の興趣を高めることができる。
また、各実施形態の遊技機10は、所定条件の成立に基づき表示装置41の変動表示領域で識別情報(飾り識別情報Z)を変動表示するゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、識別情報は、第1構成要素(キャラクタ画像Z3)と、第2構成要素(数字画像Z1)と、を含み、識別情報の表示中に、第1構成要素を非表示状態とすることが可能であり、第1構成要素を非表示状態とする際に演出(非表示演出)を実行可能であり、第1構成要素を非表示状態とするタイミングに応じて当該演出の態様(パターン)が異なるように構成することができる(図90参照)。
具体的には、例えば、第1構成要素を非表示状態とする際に実行する演出(非表示演出)には、消去演出(第1態様(第1パターン))や第1重畳演出(第2態様(第2パターン))があり、消去演出(第1態様(第1パターン))は第1タイミングで実行され、第1重畳演出(第2態様(第2パターン))は第2タイミングで実行される。
したがって、第1構成要素を非表示状態とする際に演出(非表示演出)を実行することで、第1構成要素を自然に消去したり遊技者の意識を第1構成要素の消去からそらしたりすることが可能となる。よって、第1構成要素が非表示状態となったことに違和感を抱きにくくすることが可能となり、遊技の装飾性や世界観が損なわれることがないため、遊技の興趣低下を防止することができる。
さらに、第1構成要素を非表示状態とする際に実行する演出の態様(パターン)が、第1構成要素を非表示状態とするタイミングに応じて異なるため、演出の態様によって、いずれのタイミングであるのかを示唆することが可能となる。
また、第1構成要素を非表示状態とする際に実行する演出には複数の態様(パターン)があるため、複数の態様がない場合に比べて、遊技の興趣が向上する。
なお、第1構成要素を非表示状態とする際に実行する演出(非表示演出)は、消去演出や第1重畳演出に限定されない。すなわち、第1構成要素を非表示状態とする際に実行する演出(非表示演出)は、例えば、消去演出や第1重畳演出のような表示装置41を用いた演出であっても良いし、表示装置41の前方へ移動可能な盤演出装置44を用いた演出であっても良いし、遊技盤30の前面を覆うように配された表示板350を用いた演出であっても良い。
また、非表示演出の態様は、第1態様と第2態様の2種類に限定されず、3種類以上であっても良い。
また、非表示演出の態様は1種類であっても良い。具体的には、例えば、第1タイミングと第2タイミングの両方で非表示演出として消去演出を実行しても良いし、第1タイミングと第2タイミングの両方で非表示演出として第1重畳演出を実行しても良い。その場合、タイミングにかかわらず同一態様の非表示演出が実行されるため、遊技者は、非表示演出によって、第1構成要素(キャラクタ画像Z3)が消えることを容易に把握することが可能となる。また、非表示演出の態様が1種類である場合には、第1タイミングと第2タイミングで同じ演出パターンを使い回すことができる等の観点から、第1タイミングで行う非表示演出の実行時間T2と、第2タイミングで行う非表示演出の実行時間T4とは同じ長さであることが好ましい。
また、第1タイミングは、変動表示の開始時に限定されない。また、第2タイミングは、SPリーチへの発展時に限定されない。
また、各実施形態の遊技機10は、所定条件の成立に基づき表示装置41の変動表示領域で識別情報(飾り識別情報Z)を変動表示するゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、識別情報は、第1構成要素(キャラクタ画像Z3)と、第2構成要素(数字画像Z1)と、を含み、識別情報の表示中に、第1構成要素を表示状態と非表示状態とに状態変換することが可能であり、第1構成要素を状態変換する際に識別情報の視認性を低下させる演出を実行可能であり、表示状態から非表示状態へ状態変換する際と、非表示状態から表示状態へ状態変換する際と、で当該演出の態様(パターン)が異なるように構成することができる(図90参照)。
具体的には、例えば、識別情報の視認性を低下させる演出には、第1重畳演出(第1態様(第1パターン))や第2重畳演出(第2態様(第2パターン))があり、第1重畳演出(第1態様(第1パターン))は表示状態から非表示状態へ状態変換する際に実行され、第2重畳演出(第2態様(第2パターン))は非表示状態から表示状態へ状態変換する際に実行される。
したがって、第1構成要素を状態変換する際に識別情報の視認性を低下させる演出を実行することで、遊技者の意識を第1構成要素の状態変換からそらすことが可能となる。よって、第1構成要素が状態変換したことに違和感を抱きにくくすることが可能となり、遊技の装飾性や世界観が損なわれることがないため、遊技の興趣低下を防止することができる。
さらに、識別情報の視認性を低下させる演出の態様(パターン)が、非表示状態へ状態変換する際と表示状態へ状態変換する際とで異なるため、演出の態様によって、非表示状態への状態変換と表示状態への状態変換のいずれを行っているのかを示唆することが可能となる。
また、識別情報の視認性を低下させる演出には複数の態様(パターン)があるため、複数の態様がない場合に比べて、遊技の興趣が向上する。
なお、識別情報の視認性を低下させる演出(以下「視認性低下演出」という)は、重畳演出(第1重畳演出、第2重畳演出)に限定されない。
表示状態から非表示状態へ状態変換する際に行う視認性低下演出は、例えば、飾り識別情報Zのうちのキャラクタ画像Z3の表示態様だけを変化させる演出であっても良い。キャラクタ画像Z3の表示態様だけを変化させる演出としては、例えば、キャラクタ画像Z3だけを軸回転表示して消去する演出、キャラクタ画像Z3が数字画像Z1の近傍から表示領域外へと移動して消える演出、キャラクタ画像Z3の透明度が徐々に低くなっていく演出、爆発してキャラクタ画像Z3が複数の小片に分解して消える演出などが挙げられる。キャラクタ画像Z3の表示態様だけを変化させて数字画像Z1の表示態様は変化させないことで、仮停止表示中の飾り識別情報Zが変化すると遊技者が誤認識してしまうことを回避できる。
また、表示状態から非表示状態へ状態変換する際に行う視認性低下演出は、表示装置41を用いた演出に限定されず、例えば、表示装置41の前方へ移動可能な盤演出装置44を用いた演出であっても良いし、遊技盤30の前面を覆うように配された表示板350を用いた演出であっても良い。
また、非表示状態から表示状態へ状態変換する際に行う視認性低下演出は、例えば、キャラクタ画像Z3だけを軸回転表示して出現させる演出(仮想円板を軸回転させて、当該仮想円板の側面のみが見える状態から、当該仮想円板の表面(キャラクタ画像Z3が描画された面)のみが見える状態へと変換する演出)であっても良いし、キャラクタ画像Z3が表示領域外から数字画像Z1の近傍へと移動してくる演出であっても良いし、キャラクタ画像Z3の透明度が徐々に高くなっていく演出であっても良いし、分解している小片が組み立てられてキャラクタ画像Z3を形成する演出であっても良い。
また、非表示状態から表示状態へ状態変換する際に行う視認性低下演出は、表示装置41を用いた演出に限定されず、例えば、表示装置41の前方へ移動可能な盤演出装置44を用いた演出であっても良いし、遊技盤30の前面を覆うように配された表示板350を用いた演出であっても良い。
また、非表示状態から表示状態へ状態変換する際に行う視認性低下演出を実行するタイミング(第3タイミング)は、SPリーチの終了時に限定されない。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は主に演出内容が異なっている。
図93に示すように本実施形態の遊技盤30には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44として、上可動役物44aと、下可動役物44bと、を備える。
上可動役物44aは、センターケース40の上部に設けられて表示装置41の上部の位置と、この位置よりも表示装置41の中央側の位置である点線で示す位置との間で上下動作が可能となっている。
下可動役物44bは、センターケース40の下部に設けられて、表示装置41の下部の位置と、この位置から表示装置41の中央側の位置である点線で示す位置との間で回動動作が可能となっている。
また、センターケース40の右下部には大当り(第1特別結果)に基づく特別遊技状態(第1特別遊技状態)である場合に点灯可能な大当り報知部630が設けられている。この大当り報知部630は小当り(第2特別結果)に基づく特別遊技状態(第2特別遊技状態)では点灯しない。
図94には本実施形態の遊技機における演出の一例を示した。
図94(a)に示すように、表示装置41の表示領域の中央には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第1飾りゲームを表示する第1飾りゲーム表示部81が設けられている。第1飾りゲーム表示部81では、左変動表示領域81a、中変動表示領域81b、右変動表示領域81cの各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを表示する。
また、表示装置41の表示領域の中央下部には、主に始動記憶に関する情報を表示する始動記憶表示部90が設けられている。
始動記憶表示部90には、記憶されている始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示83aを表示可能な待機中記憶表示部83と、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84と、が設けられている。
待機中記憶表示部83には、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶(第1始動記憶又は第2始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示83aが表示される。待機中記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示83aは、特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶と一対一に対応し、左端の飾り特図始動記憶表示83aが最先に記憶された始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示83aとなるように記憶順に並んで表示され、最先の始動記憶が消化される毎に左へ移行するようになっている。
すなわち、飾り特図始動記憶表示83aが、始動記憶が存在する場合に表示される第1表示をなし、待機中記憶表示部83が、始動記憶の存在の有無にかかわらず表示可能な第2表示をなす。また、待機中記憶表示部83は特図変動表示ゲームの実行の有無にかかわらず表示可能な第2表示とも言える。
なお、待機中記憶表示部83に、特図1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示83aと、特図2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示83aと、のうち一方のみを表示するようにしても良い。
さらに、待機中記憶表示部83では、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどの先読み結果を、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示83aの表示態様によって示唆することが可能である。
待機中記憶表示部83には、遊技に関する情報を表示する遊技情報表示部91が設けられている。
この遊技情報表示部91では、文字が左方向へ流れるようにスクロール表示することで遊技に関する情報を表示するようになっており、ここでは「XXXステージは激熱!!」の文字列がスクロール表示されている。
飾り特図始動記憶表示83aと遊技情報表示部91は上下に並んで配されており、文字が流れる方向と、飾り特図始動記憶表示83aが消化される際に移動する方向と、が同じ方向となっている。これにより、飾り特図始動記憶表示83aと遊技情報表示部91の一方に注目している際でも、同じ視線の流れで他方の情報について容易に把握することが可能となる。
遊技情報表示部91に表示する情報は任意に設定可能であり、ここで示されているように現在の遊技状況である実行中の特図変動表示ゲームや現在の演出モードとは関連のない情報である遊技説明を表示するものであっても良いし、実行中の特図変動表示ゲームに関する示唆又は報知を行うゲーム関連表示を表示するものや、始動記憶に関する示唆又は報知を行う始動記憶関連表示を表示するもの、現在の演出モードや確率状態などを説明する遊技状態表示を表示するものであっても良い。
表示する情報は文字情報に限られず、キャラクタ表示などの画像であっても良い。
また、例えば遊技説明、ゲーム関連表示、始動記憶関連表示及び遊技状態表示のそれぞれで表示色やフォント、スクロール方向などが定められていても良い。
待機中記憶表示部83の左方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。実行中記憶表示部84には、特図変動表示ゲームの開始時に待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示83aが移行し、実行中記憶表示84aとして表示されるようになっている。
さらに、実行中記憶表示部84では、現在実行中の特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどを、当該実行中記憶表示部84に表示される実行中記憶表示84aの表示態様によって示唆することが可能である。
すなわち、実行中記憶表示部84が、始動記憶の存在の有無にかかわらず表示可能な第2表示をなす。
また、実行中記憶表示部84は特図変動表示ゲームの実行の有無にかかわらず表示可能な第2表示とも言え、実行中記憶表示84aは特図変動表示ゲームの実行中である場合にのみ表示されるものとも言える。
実行中記憶表示部84には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第2飾りゲームを表示する第2飾りゲーム表示部82が設けられる。第2飾りゲーム表示部82に表示される第2飾りゲームは、第1飾りゲーム表示部81に表示される第1飾りゲームと同様に、左領域、中領域、右領域の各領域で識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示する。第2飾りゲーム表示部82には、第1飾りゲーム表示部81に表示される識別情報(大図柄)よりも相対的に小さい識別情報(小図柄)が表示されるようになっている。
この第2飾りゲームの変動表示の方向は、飾り特図始動記憶表示83aが移動する方向とは異なった方向となっており、移動方向の違いにより第2飾りゲームを認識しやすくなるようにされている。
また、実行中記憶表示部84には、遊技球の発射方向を指示する発射方向指示部が設けられている。この発射方向指示部92では矢印の方向により発射方向を指示するようになっており、図94(a)では左方向へ発射すること(左打ち)を指示している。
さらに、実行中記憶表示部84には、現在の演出モードを報知する演出モード報知部93が設けられている。この演出モード報知部93では演出モードの名称を表示するようになっており、図94(a)では「aaaモード」であることを示している。このaaaモードでは背景画像として太陽を模した画像が表示される。
このように実行中記憶表示部84には、実行中の特図変動表示ゲームに関する様々な情報が表示されるようになっている。
表示装置41の表示領域の左上部には、第1始動記憶数(特図1保留数)を表示する第1始動記憶数表示部85aと、第2始動記憶数(特図2保留数)を表示する第2始動記憶数表示部85bとが設けられる。これらの表示部では始動記憶数を数字により表示するようになっている。
表示装置41の表示領域の右上部には、所定の演出を実行する権利のストック数を示すストック数表示部99が設けられている。
ここでは最大で3つの実行権利をストックできるようになっており、後述するようにストックされた数に応じて表示態様が変化するようになっている。
図94(a)に示す状態から特図変動表示ゲームが開始されると、図94(b)に示すように第1飾りゲーム表示部81の左変動表示領域81a、中変動表示領域81b、右変動表示領域81cのそれぞれで識別情報の変動表示が開始される。また、第2飾りゲーム表示部82でも識別情報の変動表示が開始される。
また、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示83aが実行中記憶表示部84に移行して実行中記憶表示84aとして表示され、その他の飾り特図始動記憶表示83aは左へ移動する。
図94(c)に示すように待機中記憶表示部83の右端部は扉が開くように開放可能となっており、ここからキャラクタ631が出現可能となっている。
ここでのキャラクタ631は演出モードの変更を示唆するキャラクタであり、演出モードが「bbbモード」に変更されることを示唆するものであって、キャラクタ631の形状がbbbモードでの背景画像に関連した月を模したキャラクタとなっている。
そして、図94(d)に示すように演出モードが変更されて背景画像がbbbモードでの月を模した背景画像となり、演出モード報知部93の表示も「bbb」に変更される。
キャラクタ631の出現方向は、飾り特図始動記憶表示83aの移動方向や遊技情報表示部91のスクロール方向とは異なる方向とされている。これにより、キャラクタ631の出現を遊技者が認識しやすくなる。
図94(e)に示すようにリーチ状態が発生した際には、遊技情報表示部91の表示内容を変更することが可能となっている、ここでは「△△リーチは期待大!!」の文字列がスクロール表示されている。この表示内容はこの後に発展するSPリーチの内容を示唆するものとなっており、図94(f)に示すようにその後にSPリーチに発展して△△リーチ演出が実行されている。
図94(f)に示すようにSPリーチ状態となると、始動記憶表示部90は待機中記憶表示部83が消去されて実行中記憶表示部84のみとされる。
実行中記憶表示部84における待機中記憶表示部83により隠されていた部分は、第2遊技情報表示部94として機能するようになっており、ここでは特別結果となる信頼度が表示されている。
もちろん第2遊技情報表示部94に表示する情報は特別結果となる信頼度に限られず任意に設定可能である。
また、待機中記憶表示部83を消去する期間もSPリーチ状態の期間に限られるものではなく、任意のタイミングで消去することが可能である。
以上のように始動記憶表示部90に各種の情報を表示するようにしたことで、始動記憶表示部90の領域を活用することができる。また、遊技中において遊技者が始動記憶の発生状況を確認するのに併せて他の遊技に関する情報も確認することができて、効率よく情報を把握することが可能となって遊技に集中でき、遊技の興趣を向上することができる。
なお、始動記憶表示部90の表示態様は上述したものに限られない。例えば、上述の例では待機中記憶表示部83の上部に飾り特図始動記憶表示83aが表示され、実行中記憶表示部84の上部に実行中記憶表示84aが表示されるようにしたが、待機中記憶表示部83や実行中記憶表示部84の内側や側方、下方に飾り特図始動記憶表示83aや実行中記憶表示84aが表示されるようにしても良い。
すなわち、待機中記憶表示部83は、飾り特図始動記憶表示83が表示され得る部分に連なる部分であれば良く、実行中記憶表示部84は、実行中記憶表示84aが表示され得る部分に連なる部分であれば良い。
また、遊技情報表示部91、第2飾りゲーム表示部82、発射方向指示部92、演出モード報知部93及び第2遊技情報表示部94の配置も任意に設定可能である。また、表示する情報もこれらに限られず任意に設定可能であり、少なくとも飾り特図始動記憶表示83aの周囲に遊技に関する情報を表示する部分が配置されていれば良い。
遊技に関する情報としては、遊技説明、演出のストーリーの説明、特別結果となる期待度、始動記憶数、第2飾りゲーム、演出モードの種類、発射方向、時短回数、確率状態、遊技状態、特別遊技状態での獲得遊技球数、遊技の履歴など、任意に選択可能である。
待機中記憶表示部83と実行中記憶表示部84とで表示する情報の重要度を分けても良く、上述の例のように実行中記憶表示部84の方に重要な情報を表示するようにしても良いし、逆に待機中記憶表示部83の方に重要な情報を表示するようにしても良い。
また、遊技情報表示部91、第2飾りゲーム表示部82、発射方向指示部92、演出モード報知部93及び第2遊技情報表示部94は、それぞれ任意のタイミングで情報の表示を開始、終了又は変更するようにしても良い。情報の表示を変更または終了することで残された情報に遊技者の注意を向けることができる。
表示の開始、終了又は変更タイミングは、特図変動表示ゲームの進行状況に応じたものでも良いし、特図変動表示ゲームの進行状況とは関係のないものでも良い。特図変動表示ゲームの進行状況としては変動開始や終了、リーチ状態の開始、SPリーチ状態の開始、特定の演出の実行時等が挙げられる。
また、情報の重要度に応じて表示の開始、終了又は変更タイミングが異なるようにしても良く、例えば重要な情報ほど終了タイミングが遅い又は終了しないようにしても良い。
また、情報の表示の開始、終了又は変更タイミングの違いによって実行中の特図変動表示ゲームや始動記憶についての示唆又は報知を行うようにしても良い。例えばリーチ状態となる前から遊技情報表示部91にSPリーチの示唆を表示した場合は、リーチ状態となってから遊技情報表示部91にSPリーチの示唆を表示した場合よりもSPリーチとなる可能性が高くなるようにしても良い。
遊技情報表示部91のスクロール方向と他の表示の移動方向は同じであっても良いし異なっていても良い。
他の表示の移動方向としては、飾り特図始動記憶表示83aの移動方向、キャラクタ631の出現方向、第2飾りゲームの変動表示方向、実行中記憶表示84aや飾り特図始動記憶表示83aに表示するアニメーションの動作方向などが挙げられる。
また、他の表示の移動方向を発射方向と併せるようにしても良く、左打ちの場合は左方向へ移動し、右打ちの場合は右方向に移動するようにしても良い。又は発射方向と逆方向としても良い。
また、図94(f)に示したように待機中記憶表示部83を消去した際に、飾り特図始動記憶表示83aは消去せずに表示するようにしても良い。
この場合、飾り特図始動記憶表示83aが表示されていないが始動記憶の発生により表示され得る位置に台座を表示するようにしても良い。図94(f)の例では、3つの飾り特図始動記憶表示83aは表示し、4つ目の飾り特図始動記憶表示83aが表示され得る場所に台座を表示しても良い。
これにより発生可能な始動記憶数を容易に把握可能となる。
また、始動記憶表示部90に他の画像が重なって表示されることで始動記憶表示部90の視認性が低下する場合に、飾り特図始動記憶表示83a、実行中記憶表示84a、待機中記憶表示部83、実行中記憶表示部84のそれぞれで視認性の低下する度合いが異なるようにしても良い。視認性の低下する度合いの差は、他の画像が重なる領域の大きさの違いや、他の画像の透過性の違いなどにより異ならせることができる。
例えば、飾り特図始動記憶表示83a及び実行中記憶表示84aの視認性よりも待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84の視認性の方が高くなるようにしても良い。待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84には遊技に関する情報が表示されるため、この情報の視認性を妨げないように視認性が低下する度合いが少なくなるようにしても良い。
また、遊技情報表示部91での表示について、表示する情報によって表示の移動方向が異なるようにしても良い。
例えば、リーチやステージの内容などを説明する遊技説明の場合は左方向へ情報が移動するようにし、サポ回数、連荘回数、獲得遊技球数、入賞履歴などの数値情報を表示する場合は、右方向へ情報が移動するようにしても良い。上下方向へ情報が移動することも可能であり、情報の種類によって選択されるようにする。
また、出現するキャラクタ631の種類や、当該キャラクタ631が示唆する内容は任意に設定可能である。
例えば、飾り特図始動記憶表示83aや実行中記憶表示84aの表示態様の変更を示唆するものであっても良いし、リーチ状態の発生や特別結果となる信頼度など実行中の特図変動表示ゲームに関する示唆を行うものであっても良い。
さらに、始動記憶表示部90から出現するキャラクタ631の出現方向や出現位置は任意に設定可能である。また、示唆する内容によって出現方向や出現位置が異なるようにしても良い。
例えば、演出モードの変更の場合は待機中記憶表示部83の右端部から右方向へ出現し、先読み演出の示唆の場合は対応する飾り特図始動記憶表示83aへ向けて待機中記憶表示部83から上方へ出現するようにしても良い。
また、キャラクタ631が出現する際に、遊技情報表示部91にキャラクタ631が出現する旨の情報を表示するようにしても良い。この場合、遊技情報表示部91での情報の移動方向をキャラクタ631の出現方向と同じとなるようにしても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、
遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、
遊技に関する情報を表示可能な表示手段(表示装置41)と、
遊技球が入賞可能な始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)と、
前記始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき前記ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記始動記憶に関する情報を表示可能な始動記憶表示部90を前記表示手段に表示可能であり、
前記始動記憶表示部90には、
前記始動記憶が存在する場合に表示される第1表示(飾り特図始動記憶表示83a)と、
前記始動記憶の存在の有無にかかわらず表示可能な第2表示(待機中記憶表示部83)と、があり、
前記第2表示に遊技に関する情報を表示可能である。
したがって、始動記憶表示部90の領域を活用することができる。また、遊技中において遊技者が始動記憶の発生状況を確認するのに併せて他の遊技に関する情報も確認することができて、効率よく情報を把握することが可能となって遊技に集中でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、前記演出制御手段は、
前記第1表示として、前記始動記憶と一対一に対応した待機記憶表示(飾り特図始動記憶表示83a)を、最先の前記始動記憶に対応する前記待機記憶表示を先頭に前記始動記憶の発生順に一列に並べて表示し、最先の前記始動記憶が消化される毎に順位が繰り上がる方向である第1方向へ移動し、
前記第2表示において前記第1方向へ向けて情報をスクロール表示する。
したがって、目線の移動方向が同じ方向となり、情報を把握しやすくなる。
また、前記演出制御手段は、
前記第2表示から出現するキャラクタ631により情報を提示可能であり、
前記キャラクタ631の出現方向は、前記第1方向とは異なる方向とする。
したがって、キャラクタ631を目立つようにすることができる。
また、前記演出制御手段は、
前記第1表示として、実行中の前記ゲームに対応する前記始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示84aを表示可能であり、
前記第2表示には、前記実行中記憶表示84aに対応する部分と、前記待機記憶表示に対応する部分とがあり、
前記実行中記憶表示84aに対応する部分には実行中の前記ゲームに関する情報を表示可能である。
したがって、実行中の特図変動表示ゲームに関する情報をまとめて表示でき、情報を把握しやすくすることができる。
図95にも本実施形態の遊技機における演出の一例を示した。この演出は所定の演出の実行権利をストックすることが可能となっている。
ここで説明する所定の演出は遊技に関する示唆又は報知を行うもので、例えばリーチ状態の発生や、仮停止した識別情報の変更、再変動表示、先読み演出の開始など様々な変化の示唆又は報知を行うことが可能である。
よって、所定の演出の実行権利のストック数が多い方が遊技者にとって有利な状況に変化する可能性が高いものとなっており、遊技者がそのストック数に対して興味を持つものとなっている。
本実施形態の遊技機では、所定の演出の実行権利を3つストックすることが可能となっており、図95(a)に示すようにストック可能な権利の数のストック数表示部99が表示されている。
図95(a)に示す状態ではストック数が0であり、いずれのストック数表示部99もストックされていないことを示す表示態様として、平面的なハート型の表示が正面を向いて停止している表示がなされている。
図95(b)に示すように所定条件が成立して所定の演出の実行権利を獲得すると、その旨を示す表示である獲得表示632が行われる。そして、当該獲得表示632が1つ目のストック数表示部99へ移動する。
図95(c)に示すように獲得表示632が移動したストック数表示部99では、ストックされていることを示す表示態様として、ストックされていない場合の表示態様よりも表示領域の中央側に位置するとともに手前側に突出するような態様でハート型の表示が立体的に表示され、さらに回転する表示態様とされる。
すなわち、ストック数表示部99は、ストックされているか否かにより表示位置や表示態様が異なるようにされている。
その後、図95(d)に示すように新たに所定条件が成立して所定の演出の実行権利を獲得すると、その旨を示す表示である獲得表示632が行われる。そして、当該獲得表示632が2つ目のストック数表示部99へ移動する。
図95(e)に示すように獲得表示632が移動したストック数表示部99では、ストックされていることを示す表示態様として、立体的なハート型の表示が回転する表示態様とされる。
この際の2つ目のストック数表示部99の動作は、すでに回転する表示とされている1つ目のストック数表示部99の動きと同じ回転位相となるように同期した動きとされる。
さらに、図95(f)に示すように新たに所定条件が成立して所定の演出の実行権利を獲得すると、その旨を示す表示である獲得表示632が行われる。そして、当該獲得表示632が3つ目のストック数表示部99へ移動する。
図95(g)に示すように獲得表示632が移動したストック数表示部99では、ストックされていることを示す表示態様として、立体的なハート型の表示回転する表示態様とされる。
この際の3つ目のストック数表示部99の動作も、すでに回転する表示とされている1つ目及び2つ目のストック数表示部99の動きと同じ回転位相となるように同期した動きとされる。
そして、所定のタイミングとなると図95(h)に示すように所定の演出として、対応するストック数表示部99からハート型の表示が複数放出される演出が実行される。ここでの所定の演出はリーチ状態となることを報知する演出となっており、図95(i)に示すようにリーチ状態が発生する。
所定の演出の実行に伴い、3つ目のストック数表示部99の表示はストックされていないことを示す表示態様となる。
このように予めストック可能な数のストック数表示部99を表示しておくことで、ストック可能な数を遊技者が把握しやすくなる。
特に、ストック数の上限値を遊技者が容易に把握でき、上限値に近づくほど期待感が高まるようになって遊技の興趣を向上することができる。
また、ストックされていないストック数表示部99も表示されるが、ストックされているストック数表示部99と表示位置や表示態様を異ならせることで遊技者が容易に判別できるようにして誤認することを防止できる。
図96、図97にも本実施形態の遊技機における演出の一例を示した。
この演出は、表示装置41の表示領域内を移動する移動表示95を表示し、移動表示95が所定位置に達することに基づき関連演出を実行するようになっている。
図96(a)に示すように移動表示95は魚を模した画像であり、表示領域内を泳ぐように移動する。
図96(a)~(d)に示すように移動表示95は複数表示可能であり、移動表示95が表示される数が多いほど所定位置に到達する可能性が高まるようになっていて、移動表示95が表示される数が関連演出を実行する可能性の高さを示唆するようになっている。
図96(b)に示すように移動表示95は第1飾りゲーム表示部81において変動表示中の識別情報と重なることが可能であるが、識別情報よりも手前側に表示されるようになっている。
また、図96(c)に示すように移動表示95は第1飾りゲーム表示部81において停止表示中の識別情報と重なることが可能であるが、この場合は識別情報の方が手前側に表示されるようになっている。
停止表示した識別情報は特図変動表示ゲームの結果を示す重要な表示であり、視認性が低下しないように移動表示95よりも前側に表示されるようにしている。
なお、特図変動表示ゲームが終了して所定期間にわたり次の特図変動表示ゲームが開始されない場合は、停止表示した識別情報の手前側に移動表示95を表示するようにしても良い。
また、図96(b)~(d)に示すように移動表示95は始動記憶表示部90の各種表示、実行中記憶表示84a及び飾り特図始動記憶表示83aと重なることが可能であるが、移動表示95はこれらよりも手前側に表示され、移動表示95を透してこれらの表示を視認可能となっている。
始動記憶表示部90の各種表示、実行中記憶表示84a及び飾り特図始動記憶表示83aは特図変動表示ゲームの実行中に変化することが少ないため一時的に視認性が低下しても影響は少なく、移動表示95が前側に重なって表示されるようにしている。ただし大きく視認性が低下しないように移動表示95を透して視認できるようにされている。
なお、第2飾りゲーム表示部82は識別情報を変動表示する変化が行われるが、結果が停止表示されるまでは単に変動表示が継続されるのみであり、また第1飾りゲーム表示部81が視認可能であることから視認性が低下しても問題は生じない。
また、遊技情報表示部91は情報を表示する変化が行われるが、遊技説明などはすぐに必要な情報ではないことや、繰り返し同じ情報が表示されるため視認性が低下しても問題は生じない。
また、図96(d)に示すように移動表示95は、始動記憶数表示部85a、85bや背景画像と重なることが可能であるが、移動表示95はこれらよりも手前側に表示され、移動表示95を透してこれらの表示を視認可能となっている。
また、図96(d)に示すように移動表示95は、ストック数表示部99と重なることが可能であるが、ストック数表示部99よりも手前側に表示され、移動表示95を透してストック数表示部99の表示を視認可能となっている。
これらの表示も視認性が低下しても問題は生じないものである。
そして、所定のタイミングとなると関連演出の実行の可否を報知する演出が開始される。
関連演出には上可動役物44aが動作する第1関連演出と、下可動役物44bが動作する第2関連演出とがあり、それぞれ実行の可否を報知する演出が存在する。
第1関連演出の実行の可否を報知する演出は、図96(e)に示すように上可動役物44aに隣接する位置から滝を模した演出表示96を表示し、移動表示95が滝を登り切って上可動役物44aに隣接する位置に到達して消滅すれば第1関連演出が開始されるというものである。
ここでは図96(e)、(f)に示すように移動表示95が滝を登り、その後に滝を登り切って上可動役物44aに隣接する位置まで達して消滅している。移動表示95が上可動役物44aに隣接する位置まで達して消滅することで図96(g)に示すように上可動役物44aの位置にエフェクト表示633が行われ、図96(h)に示すように上可動役物44aが動作する第1関連演出が実行される。
この演出では、移動表示95が滝を模した演出表示96から脱落して上可動役物44aに隣接する位置に到達しない場合もあり、この場合は第1関連演出が実行されない。演出表示96から脱落した移動表示95は、再び表示領域を移動するようにしても良いし、表示領域から消去されるようにしても良い。
また、第2関連演出の実行の可否を報知する演出は、図97(a)に示すように移動表示95が表示領域を移動している状態から、図97(b)に示すように下可動役物44bに隣接する位置に所定数の移動表示95が集まって消滅すれば第2関連演出が開始されるというものである。
ここでは下可動役物44bに隣接する位置に所定数の移動表示95が集まっており、この後に消滅している。これに基づき図97(c)に示すように下可動役物44bの位置にエフェクト表示634が行われ、図97(d)に示すように下可動役物44bが動作する第2関連演出が実行される。
この演出では、移動表示95が所定数集まらない場合や所定数集まっても消滅しない場合もあり、この場合は第2関連演出が実行されない。所定数集まらなかった場合や消滅しなかった場合は移動表示95が離散して再び表示領域を移動する。
以上のように、移動表示95の動作により関連演出の実行の可否を報知するようにしたことで、関連演出が実行される前から関連演出の実行の可能性を示唆することができ、遊技の興趣を向上することができる。また、移動表示95が表示領域に存在することによる装飾効果も期待できる。
また、移動表示95が第1関連演出と第2関連演出のいずれの契機ともなり得るので、移動表示95が表示されている時点ではどちらの関連演出が実行されるかは分からず、遊技の興趣を向上することができる。
また、関連演出の実行の可否を報知する演出の結果、関連演出が実行されなかった場合でも移動表示95が表示領域に残るようにしたことで、次の関連演出の実行に対する期待感を残すことができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、移動表示95の形状は魚を模したものに限られずどのようなものでも良い。また、ここでは魚が泳ぐ動作を行うことによる形態の変化を可能としたが、移動しても形態が変化しないものであっても良い。
また、移動表示95の移動中に色彩や形状などが変化して別の種類の移動表示95に変化するようにしても良い。
また、移動表示95は任意のタイミングで発生又は消去するようにしても良いし、特図変動表示ゲームの開始やリーチ状態の発生など遊技の進行に関連した所定の条件が成立した場合に発生又は消去するようにしても良い。
さらに、表示領域における所定の位置へ移動した場合に消去されるようにしても良い。
移動表示95が新たに発生する場合として、例えば図96(e)、(f)に示す演出において移動表示95が滝を模した演出表示96から脱落して上可動役物44aの位置に到達しなかった場合としても良い。すなわち、第1関連演出の実行の可否を報知する演出において第1関連演出の実行が否定された場合としても良い。
このようにすることで、第1関連演出の実行が否定されることで第1関連演出の実行の契機となる移動表示95が増え、第1関連演出の実行の可能性が高まるような演出を行うことができ、遊技者の期待感を高めることができて遊技の興趣を向上することができる。
また、第2関連演出の実行の可否を報知する演出において第2関連演出の実行が否定された場合としても良い。
また、移動表示95の数が0の状態があっても良く、所定条件の成立を契機に移動表示の数を0とするようにしても良い。所定条件としては例えば、RAMクリアを伴う電源投入、RAMクリアを伴わない電源投入である停電復旧、大当りの発生、小当りの発生、サポ当りの発生、所定の演出(特定のリーチなど)が実行されたこと、移動表示95を消去する抽選に当選したことなどが挙げられる。
また、所定条件の成立を契機に移動表示95の数を特定の数(初期値)としても良いし、ランダムに選択された数としても良い。
特に、RAMクリアを伴う電源投入の場合に移動表示95を0又は特定の数とするようにすれば、確率設定値の変更に伴うRAMクリアがあった可能性を示すことができ、遊技者が遊技台を選択する際の手掛かりとすることができて遊技の興趣を向上することができる。
また、移動表示95の態様により確率設定値を示唆又は報知するようにしても良い。例えば、特定の色の移動表示95の出現確率が確率設定値により異なるようにしても良い。
また、移動表示95の数により確率設定値を示唆又は報知するようにしても良い。この場合に、表示されている移動表示95の数を報知する表示を表示装置41に表示するようにしても良い。また、客待ち状態において移動表示95の数を報知する表示を表示装置41に表示するようにしても良い。
また、移動表示95の数により特別結果となる期待度を示唆又は報知するようにしても良い。
また、第1関連演出と第2関連演出について、それぞれが実行されたことにより示唆される特別結果となる期待度は、異なっていても良いし同じであっても良い。
また、関連演出の実行の可否を報知する演出において、移動表示95が達する位置を盤演出装置44の位置としたが、これに限られるものではない。例えば、表示領域の中央など任意の位置を設定可能である。
また、関連演出の実行の可否を報知する演出の内容もここに示したものに限られず、移動表示95を利用するものであればどのようなものであっても良い。
また、移動表示95は停止表示した識別情報よりも後側に重なって表示されるようにしたが、停止表示した識別情報よりも前側に重なって表示されるようにしても良い。
また、停止表示した識別情報以外の情報については移動表示95が前側に重なって表示されるようにしたが、移動表示95が後側に重なって表示されるようにしても良い。
さらに、情報の種類や状況によって移動表示95が前側に重なって表示される場合と後側に重なって表示される場合とがあるようにしても良い。例えば飾り特図始動記憶表示83aについては通常は移動表示95が前側に重なって表示されるようにし、飾り特図始動記憶表示83aの表示態様を変化させる先読み演出が実行される場合には、移動表示95が後側に重なって表示されるようにしても良い。
また、移動表示95が達する位置により動作する盤演出装置44を示唆するようにしたが、移動表示95が達する位置により開放される変動入賞装置を示唆又は報知するようにしても良い。例えば、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39、普通変動入賞装置37のいずれが開放されるかを移動表示95が達する位置により示唆又は報知するようにする。
また、移動表示の動作により発射方向を示唆又は報知するようにしても良い。例えば、右打ちの場合は表示領域の右側へ移動したり右回りに移動するようにしたりし、左打ちの場合は表示領域の左側へ移動したり左回りに移動するようにしたりしても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、
遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、
前記演出制御手段により制御され、遊技に関する情報を表示する表示手段(表示装置41)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記表示手段の表示領域を移動するように移動表示95を表示可能であり、
前記移動表示95が第1位置に到達することに基づき第1関連演出を実行可能であり、
前記移動表示95が第2位置に到達することに基づき第2関連演出を実行可能である。
したがって、移動表示95の動作により関連演出の実行の可否を報知することができ、関連演出が実行される前から関連演出の実行の可能性を示唆することができて遊技の興趣を向上することができる。
また、前記演出制御手段に制御されて移動動作が可能な可動役物として、第1可動役物(上可動役物44a)と、第2可動役物(下可動役物44b)と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記第1関連演出において前記第1可動役物を動作可能であり、
前記第2関連演出において前記第2可動役物を動作可能である。
したがって、表示装置41の表示である移動表示95と役物の動作を連携でき、遊技の興趣を向上することができる。
また、前記演出制御手段は、
前記第1位置を前記第1可動役物に隣接する位置とし、
前記第2位置を前記第2可動役物に隣接する位置としている。
したがって、動作する可能性のある役物を示唆することができ、分かりやすい演出とすることができる。
次に、特別遊技状態の発生時における特別変動入賞装置の動作及び演出の一例について説明する。
図98には大当りのうち特定の大当り(第1特別結果)が発生する場合と、小当り(第2特別結果)が発生する場合を示した。この図では、特定の大当りとなる場合と小当りとなる場合について同一の時間軸で記載している。
特定の大当り又は小当りとなる特図変動表示ゲームの変動時間が終了して変動表示が終了すると(t202)、結果を表示する停止表示時間となる(t202からt203)。
この停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲームが終了し、特定の大当りに基づく第1特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当りに基づく第2特別遊技状態(小当り遊技状態)が開始される(t203)。
第1特別遊技状態又は第2特別遊技状態が開始されると、第1特別変動入賞装置38が開放されるため発射方向は右打ちとなることから、右打ちを指示する第1発射指示報知が開始される(t203)。
結果が小当りの場合、第2特別遊技状態の開始からファンファーレ期間(t203からt204)が経過した後に第1特別変動入賞装置38が開放される(t204)。
その後、所定の開放時間(t204からt205)にわたり開放され、開放時間の経過に伴い閉鎖される(t205)。
第1特別変動入賞装置38の閉鎖条件は、開放時間が経過するか所定数の遊技球が入賞するかのいずれかが成立するまでとされているが、開放時間が短いためほとんどの場合で開放時間の経過により閉鎖される。
また、小当りの場合は大当りである場合に実行される大当り報知部630の点灯や、大当りの場合にのみ実行される第2発射指示報知は行われない。
小当りの場合はこの後に再度の第1特別変動入賞装置38の開放を行って特別遊技状態が終了するようになっている。
結果が特定の大当りの場合は、第1特別遊技状態の開始からファンファーレ期間(t203からt204)が経過した後に第1特別変動入賞装置38が開放される(t204)。
ファンファーレ期間は特定の大当りと小当りの場合で同じ長さとなっており、特定の大当りと小当りの場合では特別遊技状態の開始から同じタイミングで第1特別変動入賞装置38が開放されることとなる。
すなわち、この時点では第1特別変動入賞装置38の挙動から、結果が特定の大当りと小当りのいずれであるかを判別することはできない。
その後、第1特別変動入賞装置38の開放から所定時間が経過すると大当りであることを報知する大当り報知演出が開始される(t205)。
この大当り報知演出の開始タイミングは、小当りの場合に開放時間の経過により第1特別変動入賞装置38が閉鎖するタイミングと同じタイミングとなっている。
すなわち、第1特別変動入賞装置38は、このタイミングで特定の大当りと小当りとで挙動が異なることとなり、第1特別変動入賞装置38の挙動から結果が特定の大当りと小当りのいずれであるかを判別可能となる。このため、このタイミングから大当り報知部630を点灯して大当りであることを報知するようにしている。
そして、大当り報知演出の開始から所定時間経過後に右打ちを指示する第2発射指示報知を開始する(t206)。
以上のことから、大当り報知演出、大当り報知部の点灯、第2発射指示報知及び小当り報知演出が、第1特別遊技状態と第2特別遊技状態のいずれであるかを判別可能な報知演出をなす。
なお、大当りの場合は小当りの場合の開放時間よりも長い開放時間にわたり第1特別変動入賞装置38が開放されるため、遊技球が入賞しやすく獲得する賞球が多い。すなわち、大当りに基づく第1特別遊技状態の方が小当りに基づく第2特別遊技状態よりも遊技者に付与される価値が高いものとなっている。
また、遊技の演出について、特定の大当り又は小当りとなる特図変動表示ゲームでは各特図変動表示ゲームに応じたゲーム演出を実行した後、特図変動表示ゲームの変動時間が終了する所定時間前から特定演出が開始される(t201)。
特定演出は特図変動表示ゲームが終了して特別遊技状態が開始されても継続して実行され、上述したように特定の大当りと小当りとで第1特別変動入賞装置38の挙動が異なる状態となるタイミング(t205)まで継続される。
この特定演出は特定の大当りの場合と小当りの場合とで共通の演出となっており、演出の内容から特定の大当りと小当りのいずれであるかを判別することは困難となっている。
特定演出が終了した後、特定の大当りの場合は大当り演出が実行され、小当りの場合は小当り演出が実行される。
図99、図100には特定演出の一例を示した。
図99(a)に示すように各特図変動表示ゲームに応じたゲーム演出が実行された後、図99(b)に示すように特図変動表示ゲームの変動時間が終了する所定時間前となると、特定の大当りの場合と小当りの場合とで共通の特定演出が開始される(図98のt201)。
特定演出では飾り特図変動表示ゲームについて第1飾りゲーム表示部81は消去され第2飾りゲーム表示部82のみが表示された状態となる。
図99(c)に示すように変動時間の終了まで共通の特定演出が実行され、変動時間が終了して停止表示時間となると(図98のt202)、結果が特定の大当りとなる場合は図99(d)に示すように第2飾りゲーム表示部82に第1特別結果(ここでは「444」)が表示され、右打ちを指示する第1発射指示報知635が開始され、下可動役物44bが動作する。
結果が小当りの場合は図99(e)に示すように第2飾りゲーム表示部82に第2特別結果(ここでは「241」)が表示される他は大当りの場合と同様である。
そして、特別遊技状態の開始に伴い図99(f)に示すように第2飾りゲーム表示部82が消去される(図98のt203)。その他の表示や下可動役物44bの位置は維持される。
図99(b)から(f)において特定の大当りの場合と小当りの場合では、特定演出の内容は共通であるが第2飾りゲーム表示部82に表示される結果態様が異なる。
しかし、第2飾りゲーム表示部82で結果態様が表示される時間は短い時間であり、小図柄での表示であって表示領域の隅に表示されるので目立ちにくく、遊技者が結果を判別し難いものとされている。
また、キャラクタの表示や下可動役物44bの動作により表示領域の中央及び下部に遊技者の視線を集中させるようにしたことによっても結果を判別し難くしている。
特別遊技状態が進行して特定の大当りと小当りとで第1特別変動入賞装置38の挙動が異なるタイミング(図98のt205)となると、特定の大当りの場合は図100(a)に示すように報知演出として大当り演出が開始され、大当り報知部630の点灯も開始される。さらに、図100(b)に示すように右打ちを指示する第2発射指示報知636が開始される。
その後、特定の大当りに基づく特別遊技状態が終了すると次の特図変動表示ゲームを開始可能となる。この際に第1飾りゲーム表示部81に表示される特定の大当りに対応した結果態様と、第2飾りゲーム表示部82に表示される特定の大当りに対応した結果態様は異なるものが用いられる。また、第1飾りゲーム表示部81の結果態様には他の結果態様では使用されない特殊図柄である「特」を含んだ結果態様が用いられる。
なお、第1飾りゲーム表示部81と第2飾りゲーム表示部82とで同じ結果態様を表示するようにしても良い。
結果が小当りの場合は、大当りと小当りとで第1特別変動入賞装置38の挙動が異なるタイミング(図98のt205)となると、図100(d)に示すように報知演出として小当り演出が開始される。また、大当り報知部630は点灯せず、右打ちを指示する第2発射指示報知636も行われない。
その後、小当りに基づく特別遊技状態が終了すると次の特図変動表示ゲームを開始可能となる。この際に第1飾りゲーム表示部81に表示される小当りに対応した結果態様と、第2飾りゲーム表示部82に表示される小当りに対応した結果態様は同じものが用いられる。
また、図100(e)に示すように特別遊技状態の終了により発射方向が左打ちに戻る場合には左打ちを指示する第3発射指示報知637が行われる。
この際に、左打ちを指示する報知音を第1音量で出力し、その後に、普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、右側の一般入賞口35で遊技球を検出することにより右打ちを検出した場合には第1音量よりも大きい第2音量で報知音を出力するようにする。
図100(c)の場合は、特別遊技状態の終了後に時短状態となっており、発射方向は右打ちのままとされるため第3発射指示報知は行われないが、図100(e)と同様に第3発射指示報知を行うようにしても良い。
以上のように、特定の大当りと小当りとで第1特別変動入賞装置38の挙動を特別遊技状態の途中まで同じものとするとともに共通の特定演出を実行することで、特図変動表示ゲームの終了前から特別遊技状態の途中まで特定の大当りと小当りとを判別困難とすることができ、特図変動表示ゲームが終了してもまだ結果が明確とならないという斬新な演出を実行できて遊技の興趣を向上することができる。
なお、特定の大当りと小当りとで第1特別変動入賞装置38の挙動が異なるタイミング(図98のt205)、特定演出の終了タイミング及び大当り報知部630の点灯タイミングを同じタイミングとしたが、少なくとも特定演出の終了タイミング及び大当り報知部630の点灯タイミングが、特定の大当りと小当りとで第1特別変動入賞装置38の挙動が異なるタイミング以降となるようにすれば良い。
また、第1発射指示報知635の開始タイミングを第1特別変動入賞装置38の開放タイミングと同じタイミングとしても良い。また、第1発射指示報知635の開始タイミングを第1特別変動入賞装置38の開放タイミングよりも遅いタイミングとしても良く、特定の大当りと小当りとで第1特別変動入賞装置38の挙動が異なるタイミング以降としても良い。
また、特定演出の開始タイミングを特別遊技状態の開始以降としても良い。この場合、特定の大当り又は小当りとなる特図変動表示ゲームでは第1飾りゲーム表示部81や第2飾りゲーム表示部82の結果態様を同一とするなどして特定の大当りと小当りとを判別困難とするようにすることが好ましい。
また、特定演出の終了タイミングを特定の大当りと小当りとで第1特別変動入賞装置38の挙動が異なるタイミングより後のタイミングとしても良い。
また、第2飾りゲーム表示部82に表示される結果態様を特定の大当りの場合と小当りの場合で共通とし、第2飾りゲーム表示部82に表示される結果から特定の大当りと小当りとを判別不能としても良い。この場合の結果態様としては、ぞろ目以外の結果態様を用いるようにして、小当りの場合に大当りであると誤認しないようにすることが好ましい。また、第2飾りゲーム表示部82を表示しないようにしても良い。
また、特定の大当りに対応する第1飾りゲーム表示部81の結果態様を他の結果態様では使用されない特殊図柄を含んだ結果態様としたが、第2飾りゲーム表示部82の結果態様を、特殊図柄を含んだ結果態様としても良い。
また、小当りに対応する第1飾りゲーム表示部81の結果態様や第2飾りゲーム表示部82の結果態様を、特殊図柄を含んだ結果態様としても良い。
また、特図変動表示ゲームの変動停止から第1特別変動入賞装置38の開放までの期間をなるべく短くすることで、特図表示器51、52を確認することによる結果態様の把握を防止することができる。
上記期間を短くする手法としては、例えば、結果を表示する停止表示時間(図98のt202からt203)について、結果がはずれである場合における停止表示時間と同じ時間又は停止表示時間よりも短い時間とすることや、結果が特定の大当り以外の大当りの場合における停止表示時間よりも短い時間とすることが挙げられる。
また、ファンファーレ時間(図98のt203からt204)について、結果が特定の大当り以外の大当りの場合におけるファンファーレ時間よりも短い時間とすることが挙げられる。
また、特定の大当りについて上述のように小当りと判別困難となるようにしたが、全ての大当りについて小当りと判別困難とするようにしても良い。また、小当りのうちの特定の小当りについて上述のように特定の大当りと判別困難とするようにしても良い。
また、特定の大当りと小当りについて第1特別変動入賞装置38を開放するとしたが、第2特別変動入賞装置39を開放するようにしても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、
遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、
前記特別遊技状態において開放される特別変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)と、を備え、
前記特別結果には、第1特別結果(大当り)と、第2特別結果(小当り)があり、
前記特別遊技状態には、前記第1特別結果が導出された場合に実行される第1特別遊技状態と、前記第2特別結果が導出された場合に実行され、前記第1特別遊技状態よりも遊技者に付与される価値が低い第2特別遊技状態と、があり、
前記第1特別遊技状態及び前記第2特別遊技状態における前記特別変動入賞装置の動作態様は、当該特別遊技状態の開始から一定期間にわたり同一の動作態様であり、
前記演出制御手段は、
前記第1特別遊技状態及び前記第2特別遊技状態における前記一定期間において、同一の演出である特定演出を実行可能である。
したがって、大当りと小当りとを判別困難とすることができて遊技の興趣を向上することができる。
また、前記演出制御手段は、
前記第1特別結果又は前記第2特別結果となる前記ゲームにおいて、当該ゲームの終了前の所定タイミングから前記特定演出を開始可能である。
したがって、特図変動表示ゲームが終了してもまだ結果が明確とならないという斬新な演出を実行できて遊技の興趣を向上することができる。
また、前記演出制御手段は、
前記特定演出の終了後に前記第1特別遊技状態と前記第2特別遊技状態のいずれであるかを判別可能な報知演出を行うことが可能である。
したがって、結果態様を遊技者が明確に把握可能となる。
また、前記演出制御手段は、
前記第1特別遊技状態又は前記第2特別遊技状態の開始に伴い、前記特別変動入賞装置へ入賞可能な発射方向を指示する第1発射指示報知を行い、
前記第1特別遊技状態における前記特定演出の終了に伴い、前記特別変動入賞装置へ入賞可能な発射方向を指示する第2発射指示報知を行う。
したがって、大当りの場合に確実に特別変動入賞装置へ遊技球を入賞可能となる。
なお、本実施形態の遊技機は、他の実施形態や変形例の構成と組み合わせることが可能である。
例えば、図9に示した変動選択テーブル群の情報について遊技情報表示部91や演出モード報知部93に表示するようにしても良い。表示する情報としては、現在設定されている変動情報テーブル群の示唆又は報知、次に設定される変動選択テーブル群の示唆又は報知、前に設定された変動選択テーブル群の示唆又は報知、変動選択テーブル群の変更の示唆又は報知などが挙げられる。
また、選択されている変動選択テーブル群によって始動記憶表示部90の形態や移動表示95の形態などが異なるようにしても良い。
また、移動表示95が特定の位置に達することで変動選択テーブル群が変更されるようにしても良い。
また、図10、図11に示したサポート回数のリセットに関する情報を遊技情報表示部91に表示するようにしても良い。表示する情報としては、リセットが行われた旨の情報の示唆又は報知、残りのサポート回数の情報の示唆又は報知が挙げられる。
また、残りのサポート回数によって始動記憶表示部90の形態や移動表示95の形態などが異なるようにしても良い。
また、移動表示95が特定の位置に達することでサポート回数がリセットされるようにしても良い。
また、図42等に示すサポ当りの演出に始動記憶表示部90での表示や移動表示を用いるようにしても良い。例えば、遊技情報表示部91でサポ当りの導出の示唆又は報知を行うようにしても良いし、移動表示95が特定の位置に達することでサポ当りが導出されるようにしても良い。
また、サポ当りとなる特図変動表示ゲームと、はずれとなる特図変動表示ゲームと、で共通の特定演出を実行するようにしても良い。
この特定演出としては、はずれ又はサポ当りとなる特図変動表示ゲームの変動時間が終了する所定時間前から開始し、次の特図変動表示ゲームの変動時間中に終了するようにしても良い。
特定演出の終了するタイミングは、次の特図変動表示ゲームの開始から所定時間後としても良いし、サポ当りであった場合には普通変動入賞装置37が開放するタイミングまでとしても良い。
また、図50等に示す付与されるサポート回数の報知に関して、付与されるサポート回数の情報を遊技情報表示部91に表示するようにしても良いし、移動表示95が達した位置により付与されるサポート回数が報知されるようにしても良い。
また、図52等に示す視認性の変化に関して、移動表示95が他の表示に重なることによって当該他の表示の視認性を変化させるようにしても良い。
〔時短天井〕
各実施形態の遊技機には、前述したように、いわゆる天井機能が搭載されていても良い。すなわち、ゲーム結果がサポ当りとなった場合に加えて(あるいは替えて)、所定ゲームを実行した回数が天井回数nに達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態(普電サポート)を発生するようにしても良い。ここでの所定ゲームは、はずれゲーム(結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム)であっても良いし、特別遊技状態を発生させないゲーム(結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム)であっても良いし、第1特別遊技状態を発生させないゲーム(結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム、結果が「小当り」である特図変動表示ゲーム)であっても良い。
天井回数nは、確率値(特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値)に基づき決定される回数である。天井回数nは、好ましくは2.0P≦n≦4.0P(Pは確率値の逆数)を満たす整数であり、より好ましくは2.5P≦n≦3.0P(Pは確率値の逆数)を満たす整数である。
また、天井回数n到達を契機としたチャンスモード(普電サポート)のサポート回数(以下「時短回数N」という)も、確率値(特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値)に基づき決定される回数である。時短回数Nは、好ましくは0.1P≦N≦4.0P(Pは確率値の逆数)を満たす整数であり、より好ましくは0.4P≦N≦3.8P(Pは確率値の逆数)を満たす整数である。
本実施例では、最も低い確率設定値(設定1)に対応する確率値に基づき決定される回数を天井回数nとして設定することとする。したがって、確率設定値が変更されても、天井回数nは変化しない。なお、天井回数nは、最も低い確率設定値に対応する確率値に基づく回数に限定されず、それ以外の確率設定値(例えば最も高い確率設定値)に対応する確率値に基づく回数であっても良い。
また、第1特別結果(大当り)となる確率値に基づき決定される回数を天井回数nとして設定することとするが、これに限定されない。すなわち、天井回数nは、第1特別結果(大当り)となる確率値に基づく回数であっても良いし、第2特別結果(小当り)となる確率値に基づく回数であっても良いし、第1特別結果となる確率値と第2特別結果となる確率値の合算確率に基づく回数であっても良い。
また、低確率状態での確率値に基づき決定される回数を天井回数nとして設定することとするが、これに限定されない。すなわち、天井回数nは、低確率状態での確率値に基づく回数であっても良いし、高確率状態での確率値に基づく回数であっても良い。
また、天井回数nは複数種類あっても良く、例えば、現在選択されている確率設定値に対応する確率値に基づき決定される回数を天井回数nとして設定しても良い。これにより、天井回数nによって現在選択されている確率設定値を示唆することが可能となる。
本実施例では、最も低い確率設定値(設定1)に対応する確率値に基づき決定される回数を時短回数Nとして設定することとする。したがって、確率設定値が変更されても、時短回数Nは変化しない。なお、時短回数Nは、最も低い確率設定値に対応する確率値に基づく回数に限定されず、それ以外の確率設定値(例えば最も高い確率設定値)に対応する確率値に基づく回数であっても良い。
また、第1特別結果(大当り)となる確率値に基づき決定される回数を時短回数Nとして設定することとするが、これに限定されない。すなわち、時短回数Nは、第1特別結果(大当り)となる確率値に基づく回数であっても良いし、第2特別結果(小当り)となる確率値に基づく回数であっても良いし、第1特別結果となる確率値と第2特別結果となる確率値の合算確率に基づく回数であっても良い。
また、低確率状態での確率値に基づき決定される回数を時短回数Nとして設定することとするが、これに限定されない。すなわち、時短回数Nは、低確率状態での確率値に基づく回数であっても良いし、高確率状態での確率値に基づく回数であっても良い。
また、時短回数Nは複数種類あっても良く、例えば、現在選択されている確率設定値に対応する確率値に基づき決定される回数を時短回数Nとして設定しても良い。これにより、時短回数Nによって現在選択されている確率設定値を示唆することが可能となる。
また、天井回数nと時短回数Nは、同一の確率設定値に対応する確率値に基づき決定することとするが、これに限定されない。すなわち、天井回数nを決定する確率値と時短回数Nを決定する確率値とは、同一であっても良いし、異なっていても良い。
所定ゲームを実行した回数(以下「ゲーム実行回数」という)の計測をクリアするタイミング、すなわち計測の最初は、(1)RAMクリア時と、(2)天井回数n到達を契機としたチャンスモード(普電サポート)時と、(3)条件装置の作動時(大当り遊技状態時)と、(4)サポ当りを契機としたチャンスモード(普電サポート)時の4通りとする。また、1種+2種の遊技機に天井機能を搭載した場合には、これら4通りに加えて、小当り遊技状態時にもゲーム実行回数の計測をクリアするようにしても良い。なお、ゲーム実行回数の計測をクリアするタイミングは、適宜変更可能であり、例えば、これら4通りのうちのいずれか1通り又はいずれか複数通りであっても良いし、あるいは、RAMクリア時に替えて電源投入時としても良い。
また、RAMクリア時のうち、設定変更を伴わないRAMクリア時にはゲーム実行回数の計測をクリアして、設定変更を伴うRAMクリア時にはゲーム実行回数の計測をクリアしないようにしても良い。設定変更を伴わないRAMクリア時とは、例えば、設定キースイッチ152はオンせずにRAM初期化スイッチ112をオンしながら電源投入した時などである。このように、設定変更を伴うRAMクリア時にはゲーム実行回数の計測をクリアしないようにすることで、設定変更が行われたことを判別しにくくすることが可能となる。
ゲーム実行回数は、低確率状態時であれば普電サポートの有無にかかわらず常に計測を行い、高確率状態時には計測を中断することとする。なお、高確率状態時に加えて(あるいは替えて)、その他の遊技状態(例えば第1特別遊技状態や第2特別遊技状態や普電サポートがある状態など)時にゲーム実行回数の計測を中断するようにしても良い。また、遊技状態にかかわらずゲーム実行回数を常に計測するようにしても良い。
ゲーム実行回数は、特図1変動表示ゲームを実行した回数と特図2変動表示ゲームを実行した回数の合計とする。なお、ゲーム実行回数の計測では、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのうちの一方のみ(例えばメイン変動のみ)を計測するようにしても良い。
また、遊技状態に応じて、特図1変動表示ゲームを実行した回数と特図2変動表示ゲームを実行した回数の合計をゲーム実行回数として計測する状態と、特図1変動表示ゲームを実行した回数及び特図2変動表示ゲームを実行した回数のうち一方のみをゲーム実行回数として計測する状態と、を切り替えるようにしても良い。具体的には、例えば、普電サポートがある状態では、特図1変動表示ゲームを実行した回数と特図2変動表示ゲームを実行した回数の合計をゲーム実行回数として計測し、通常遊技状態では、メイン変動を実行した回数のみをゲーム実行回数として計測するようにしても良い。この場合、遊技制御装置100は、通常確率変動回数領域(後述)として、特図1変動表示ゲームを実行した回数と特図2変動表示ゲームを実行した回数の合計を記憶する第1通常確率変動回数領域と、特図1変動表示ゲームを実行した回数及び特図2変動表示ゲームを実行した回数のうち一方(メイン変動を実行した回数)のみを記憶する第2通常確率変動回数領域と、を備え、遊技状態に応じて、第1通常確率変動回数領域と第2通常確率変動回数領域を使い分けるようにしても良い。
ゲーム実行回数の計測タイミングは、特図変動表示ゲームの変動時間の終了後(例えば停止表示時間の終了時)とする。また、天井回数n到達を契機としたチャンスモードへの移行タイミングは、ゲーム実行回数を天井回数nに到達させる特図変動表示ゲームの変動時間の終了後(例えば停止表示時間の終了時)とする。したがって、例えば、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能であり、天井回数nが300回である遊技機において、特図2で300回転目(長変動)が開始し、特図2の300回転目が終了する前に特図1で301回転目が開始して終了した場合には、特図1の301回転目の変動終了後にゲーム実行回数が計測(更新)されて天井回数nに到達することとなる。
すなわち、ゲーム実行回数を天井回数nに到達させる特図変動表示ゲーム(以下「天井到達ゲーム」という)は特図1の301回転目であるので、特図1の301回転目の変動終了後にチャンスモードが発生する。
なお、ゲーム実行回数の計測タイミングは、特図変動表示ゲームの変動時間の終了後(例えば停止表示時間の終了時)に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、特図変動表示ゲームの変動時間の終了時(すなわち停止表示時間の開始時)であっても良いし、特図変動表示ゲームの変動時間の開始時であっても良い。
また、天井回数n到達を契機としたチャンスモードへの移行タイミングは、天井到達ゲームの変動時間の終了後(例えば停止表示時間の終了時)に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、天井到達ゲームの変動時間の終了時(すなわち停止表示時間の開始時)であっても良いし、天井到達ゲームの変動時間の開始時であっても良い。
また、サポ当りを契機としたチャンスモードへの移行タイミングは、サポ当りゲームの変動時間の終了後(例えば停止表示時間の終了時)とするが、これに限定されず、例えば、サポ当りゲームの変動時間の終了時(すなわち停止表示時間の開始時)であっても良いし、サポ当りゲームの変動時間の開始時であっても良い。
天井回数n到達を契機としたチャンスモードの終了契機は、(1)条件装置の作動に係る抽選を規定回数行った場合(すなわち時短回数Nを消化した場合)と、(2)条件装置が作動した場合(すなわち大当り遊技状態が発生した場合)の2通りとする。すなわち、天井回数n到達を契機としたチャンスモードの終了契機は、サポ当りを契機としたチャンスモードの終了契機と同一とする。なお、天井回数n到達を契機としたチャンスモードの終了契機は、サポ当りを契機としたチャンスモードの終了契機と異なっていても良い。
天井回数n到達を契機としたチャンスモードにおける、普図確率(普図変動表示ゲームが当りとなる確率)、普図変動表示ゲームの変動時間等の各種時間、普通電動役物の開閉パターンは、それぞれ1種類とする。なお、天井回数n到達を契機としたチャンスモードにおける、普図確率、普図変動表示ゲームの変動時間等の各種時間、普通電動役物の開閉パターンは、それぞれ複数種類あっても良く、例えば、最後に表示された図柄(すなわち天井到達ゲームの停止図柄)等に基づいて複数種類の中から選択しても良い。
また、天井回数n到達を契機としたチャンスモードにおける普図確率は、サポ当りを契機としたチャンスモードにおける普図確率と同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、天井回数n到達を契機としたチャンスモードにおける普図変動表示ゲームの変動時間等の各種時間は、サポ当りを契機としたチャンスモードにおける普図変動表示ゲームの変動時間等の各種時間と同一であっても良いし、異なっていても良い。
また、天井回数n到達を契機としたチャンスモードにおける普通電動役物の開閉パターンは、サポ当りを契機としたチャンスモードにおける普通電動役物の開閉パターンと同一であっても良いし、異なっていても良い。
天井到達ゲームの結果がサポ当りである場合には、天井回数n到達を契機としたチャンスモードへ移行して時短回数Nを設定することとするが、これに限定されない。すなわち、ゲーム実行回数が天井回数nに達したという第1条件と、ゲームの結果がサポ当りとなったという第2条件が同時に成立した場合には、第1条件を優先しても良いし、第2条件を優先しても良いし、あるいは、どちらを優先するか、その都度選択するようにしても良い。
天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポ当りを契機としたチャンスモード中もサポ当りの抽選を行い、当該抽選に当選した場合には、サポ当りを導出する(サポ当り図柄を表示する)一方で当該サポ当りを契機としたチャンスモードは発生しないこととするが、これに限定されない。すなわち、天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポ当りを契機としたチャンスモード中は、サポ当りを契機とした新たなチャンスモードを発生しないようにしても良いし、サポ当りを契機とした新たなチャンスモードを発生するようにしても良い。また、天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポ当りを契機としたチャンスモード中は、サポ当りの抽選を行わない(サポ当りを導出しない)ようにしても良い。
1種+2種の遊技機において、天井到達ゲームの結果がサポあり小当り(サポート回数が0回以外に設定される小当り)である場合には、天井回数n到達を契機としたチャンスモードへ移行して時短回数Nを設定することとするが、これに限定されない。すなわち、ゲーム実行回数が天井回数nに達したという第1条件と、ゲームの結果がサポあり小当りとなったという第2条件が同時に成立した場合には、第1条件を優先しても良いし、第2条件を優先しても良いし、あるいは、どちらを優先するか、その都度選択するようにしても良い。
1種+2種の遊技機において、天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポあり小当りを契機としたチャンスモード中は、サポあり小当りを導出可能とする一方で当該サポあり小当りを契機としたチャンスモードは発生しないこととするが、これに限定されない。すなわち、天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポあり小当りを契機としたチャンスモード中は、サポあり小当りを契機とした新たなチャンスモードを発生しないようにしても良いし、サポあり小当りを契機とした新たなチャンスモードを発生するようにしても良い。また、天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポあり小当りを契機としたチャンスモード中は、サポあり小当りを導出しないようにしても良い。
天井到達ゲームの変動パターンには、専用の変動パターンを選択することとする。具体的には、例えば、天井回数nが900回である遊技機においては、900回転目の特図変動表示ゲームがゲーム実行回数としてカウントされる特図変動表示ゲーム(例えば、結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム)である場合に、900回転目の特図変動表示ゲームの変動パターンとして、専用の変動パターンを選択する。
当該専用の変動パターンは、例えば、リーチが発生しない変動パターンであり、かつ、チャンスモードに突入することを報知するチャンスモード突入報知演出を実行可能な程度に長い変動時間が設定される変動パターンである。これにより、天井到達ゲームの変動時間中に、チャンスモード突入報知演出を確実に実行することが可能となり、チャンスモードの開始時に実行される演出(ファンファーレ演出等)との繋がりを持たせることができる。
一方、900回転目の特図変動表示ゲームがゲーム実行回数としてカウントされない特図変動表示ゲーム(例えば、結果が「大当り」である特図変動表示ゲーム)である場合には、900回転目の特図変動表示ゲームの変動時間中にチャンスモード突入報知演出の一部(例えば前半部分)を実行し、その後、リーチ状態を発生させる(あるいは大当り図柄を停止表示する)こととする。
このように、900回転目の特図変動表示ゲームを契機にチャンスモードへ移行するか否かにかかわらず、900回転目の特図変動表示ゲームではチャンスモード突入報知演出の少なくとも一部を実行することで、900回転目の特図変動表示ゲームの前半で当該特図変動表示ゲームの結果が把握されてしまう不都合を回避することが可能となり、遊技の興趣が向上する。
例えば、天井回数n到達を契機としたチャンスモードへの移行タイミングが、天井到達ゲームの変動時間の開始時である場合には、チャンスモードへ移行した後にチャンスモード突入報知演出が実行されることとなる。また、この場合、チャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームの変動パターンが、専用の変動パターンになるので、回転数制御が煩雑にならず、より簡易な制御が可能となる。
なお、本実施例では、天井到達ゲームの変動時間の終了後に、天井回数n到達を契機としたチャンスモードへ移行するので、チャンスモードに移行する前の最後の特図変動表示ゲームの変動パターンが、専用の変動パターンになる。
天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポ当りを契機としたチャンスモード中に実行した特図変動表示ゲームが第1特別結果となって第1特別遊技状態(大当り遊技状態)が発生した場合には、例えば図101(a)に示すように、当該第1特別遊技状態時にのめり込み防止に関する注意喚起画像G1を表示することとする。
なお、図101(a)に示す例では、第1特別遊技状態の終了時、具体的には大当りのエンディング時間中に注意喚起画像G1を表示しているが、注意喚起画像G1の表示タイミングは第1特別遊技状態時(第1特別遊技状態中)であれば適宜変更可能であり、例えば大当りのファンファーレ時間中に表示しても良い。
また、天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポ当りを契機としたチャンスモード中に実行した大当りゲーム(結果が「大当り」である特図変動表示ゲーム)が当該チャンスモードに移行して最初の大当りゲームである場合にのみ、当該大当りゲームに基づく第1特別遊技状態時に注意喚起画像G1を表示しても良い。また、天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポ当りを契機としたチャンスモード中に実行した大当りゲームが特図2変動表示ゲーム(メイン変動)である場合にのみ、当該大当りゲームに基づく第1特別遊技状態時に注意喚起画像G1を表示しても良い。また、天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポ当りを契機としたチャンスモード中に実行した大当りゲームが特図1変動表示ゲーム(イレギュラー変動)である場合にのみ、当該大当りゲームに基づく第1特別遊技状態時に注意喚起画像G1を表示しても良い。
また、天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポ当りを契機としたチャンスモード中に実行した大当りゲームに基づく第1特別遊技状態時に注意喚起画像G1を表示しないようにしても良い。また、天井回数n到達を契機としたチャンスモード中及び/又はサポ当りを契機としたチャンスモード中に実行した大当りゲームに基づく第1特別遊技状態時以外の期間に注意喚起画像G1を表示するようにしても良い。
図101(b)~(d)に、各確率設定値に対応する確率値(大当り確率)の一例と、天井回数nの一例と、サポート回数の一例を示す。
本実施例では、例えば図101(c)に示すように、天井回数nは、設定1に対応する低確率状態での確率値(1/300)の逆数の3倍である900回に設定されている。
また、例えば図101(d)に示すように、天井回数n到達を契機としたチャンスモードにおけるサポート回数(すなわち時短回数N)は、設定1に対応する低確率状態での確率値(1/300)の逆数の約3.3倍である1000回に設定されている。また、大当りを契機としたチャンスモード、すなわち大当り遊技状態を経由するチャンスモードにおけるサポート回数は100回又は1000回である。具体的には、前述したように、「100回」は通常大当りのサポート回数であり、「1000回」は確変A大当りのサポート回数である。また、サポ当りを契機としたチャンスモードにおけるサポート回数は20回、100回又は1000回である。具体的には、前述したように、「20回」はサポ当りAのサポート回数であり、「100回」はサポ当りBのサポート回数であり、「1000回」はサポ当りCのサポート回数である。
〔特図表示中処理〕
天井機能を搭載した遊技機において、遊技制御装置100は、図29及び図30に示す特図表示中処理に替えて、図102及び図103に示す特図表示中処理を実行する。この特図表示中処理では、図102に示すように、ゲーム結果が大当りである場合(ステップA707;YもしくはステップA708;Y)には、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA726)の前に、通常確率変動回数領域に初期値(ここでは900)をセーブする(ステップA761)。これにより、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の開始時に通常確率変動回数(ゲーム実行回数)の計測がクリアされる。なお、ゲーム実行回数の計測をクリアするタイミングのうちの条件装置の作動時(大当り遊技状態時)は、大当り遊技状態の開始時に限定されず、大当り遊技状態中であれば適宜変更可能であり、例えば大当り遊技状態の終了時であっても良い。
また、この特図表示中処理では、図103に示すように、ゲーム結果が小当りである場合(ステップA727;YもしくはステップA728;Y)には、演出モード情報チェック処理(ステップA732)の前に、通常確率変動回数更新処理(ステップA762)を行う。
また、ゲーム結果がサポ当りである場合(ステップA740;YもしくはステップA741;Y)には、サポ作動設定処理(ステップA742)の前に、時間短縮変動回数更新処理(ステップA763)及び通常確率変動回数更新処理(ステップA764)を行う。ステップA763では、例えば図31に示す時間短縮変動回数更新処理が実行される。
また、ゲーム結果がはずれである場合(ステップA741;N)には、演出モード情報チェック処理(ステップA745)の前に、通常確率変動回数更新処理(ステップA765)を行う。
なお、図102及び図103に示す特図表示中処理では、第1特別遊技状態を発生させないゲーム(結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム、結果が「小当り」である特図変動表示ゲーム)を実行した回数をゲーム実行回数としてカウントしている。
特別遊技状態を発生させないゲーム(結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム)を実行した回数をゲーム実行回数としてカウントする場合には、図102及び図103に示す各処理のうちのステップA762の処理が実行されない。
また、はずれゲームを実行した回数をゲーム実行回数としてカウントする場合には、図102及び図103に示す各処理のうちのステップA762,A763,A764の処理が実行されず、かつ、ステップA742では図35に示すサポ作動設定処理が実行される。
〔通常確率変動回数更新処理〕
図104に、上述の特図表示中処理における通常確率変動回数更新処理(ステップA762,A764,A765)を示す。この通常確率変動回数更新処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定し(ステップA61)、特図の高確率中である場合(ステップA61;Y)には、通常確率変動回数更新処理を終了する。これにより、高確率状態時には通常確率変動回数(ゲーム実行回数)の計測が中断される。
一方、特図の高確率中でない場合(ステップA61;N)には、通常確率変動回数を-1更新する(ステップA62)。これにより、特図変動表示ゲームの停止表示時間の終了時に通常確率変動回数(ゲーム実行回数)が計測(更新)される。
次いで、通常確率変動回数に対応する通常確率変動回数コマンドを準備して(ステップA63)、演出コマンド設定処理(ステップA64)を行う。これにより、通常確率変動回数(ゲーム実行回数)を報知するための通常確率変動回数コマンドが演出制御装置300に送信される。
次いで、通常確率変動回数が「0」となったかを判定し(ステップA65)、通常確率変動回数が「0」でない場合(ステップA65;N)には、通常確率変動回数更新処理を終了する。一方、通常確率変動回数が「0」となった場合(ステップA65;Y)には、通常確率変動回数領域に初期値(ここでは900)をセーブする(ステップA66)。これにより、天井回数n到達を契機としたチャンスモード(普電サポート)の開始時に通常確率変動回数(ゲーム実行回数)の計測がクリアされる。なお、ゲーム実行回数の計測をクリアするタイミングのうちの天井回数n到達を契機としたチャンスモード時は、チャンスモードの開始時に限定されず、チャンスモード中であれば適宜変更可能であり、例えばチャンスモードの終了時であっても良い。
次いで、時間短縮判定データ領域をクリアして(ステップA67)、時短天井用の初期値(ここでは1000)を時間短縮変動回数領域にセーブする(ステップA68)。当該通常確率変動回数更新処理がステップA764の処理である場合、すなわち天井到達ゲームの結果がサポ当りである場合には、ステップA67の処理を実行することで、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された時間短縮判定データ(ステップA451,A491)がクリアされるとともに、ステップA68の処理を実行することで、時間短縮変動回数(サポート回数)として時短回数Nが設定される。これにより、ゲーム実行回数が天井回数nに達したという第1条件と、ゲームの結果がサポ当りとなったという第2条件が同時に成立した場合に、第1条件が優先される。
次いで、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA69)、時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA70)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA71)、普図ゲートモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブして(ステップA72)、確率状態フラグを維持して時短ありにするために、特図ゲームモードフラグ領域に特図時短ありフラグを合成する(ステップA73)。
次いで、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA74)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA75)、通常確率変動回数更新処理を終了する。
〔サポ作動設定処理〕
天井機能を搭載した遊技機において、遊技制御装置100は、図35に示すサポ作動設定処理に替えて、図105に示すサポ作動設定処理を実行する。このサポ作動設定処理では、まず、時間短縮判定データ領域がクリアされているかを判定する(ステップA843)。時間短縮判定データ領域がクリアされていない場合(ステップA843;N)、すなわち直前の通常確率変動回数更新処理(ステップA764)においてステップA67の処理が実行されなかった場合には、通常確率変動回数領域に初期値(ここでは900)をセーブする(ステップA844)。これにより、サポ当りを契機としたチャンスモード(普電サポート)の開始時に通常確率変動回数(ゲーム実行回数)の計測がクリアされる。その後、ステップA821~A828の処理を行って、ステップA829の処理へ移行する。
なお、ゲーム実行回数の計測をクリアするタイミングのうちのサポ当りを契機としたチャンスモード時は、チャンスモードの開始時に限定されず、チャンスモード中であれば適宜変更可能であり、例えばチャンスモードの終了時であっても良い。
一方、時間短縮判定データ領域がクリアされている場合(ステップA843;Y)、すなわち直前の通常確率変動回数更新処理(ステップA764)においてステップA66~A75の処理が実行された場合には、当該直前の通常確率変動回数更新処理(ステップA764)においてステップA844,A821~A828に相当する処理が既に実行されているので、ステップA844,A821~A828の処理を行わずに、ステップA829の処理へ移行する。
〔天井示唆演出〕
天井機能を搭載した遊技機において、演出制御装置300は、ゲームの実行回数に関する情報(ゲーム実行回数や天井回数nまでの残り回転数など)を示唆する天井示唆演出を実行可能である。
本実施例では、演出制御装置300は、例えば、特図変動表示ゲームの開始時にゲーム実行回数の計測中断期間(例えば高確率状態時)であるか否か判定し、計測中断期間でないと判定した場合にゲーム実行回数が特定の回数以上であるか否か判定し、特定の回数以上であると判定した場合には、当該特図変動表示ゲームの実行中に天井示唆演出を実行する。また、本実施例では、当該特定の回数を599回とする。
本実施例ではゲーム実行回数は特図変動表示ゲームの変動時間の終了後に計測(更新)されるので、ゲーム実行回数が599回以上である場合に天井示唆演出を実行することで、600回転目以上の特図変動表示ゲームのそれぞれにおいて天井示唆演出を実行することが可能となる。すなわち、天井回数nまでの残り回転数が300回転(設定1に対応する低確率状態での確率値(1/300)の逆数)になると天井示唆演出の実行が解禁される。
なお、特定の回数は、599回に限定されず適宜変更可能であり、例えば0回であっても良い。すなわち、天井回数nまでの残り回転数が「設定1に対応する低確率状態での確率値の逆数」となるまで天井示唆演出の実行を禁止するのではなく、例えば、天井回数nまでの残り回転数にかかわらず天井示唆演出を実行可能としても良い。
天井示唆演出は、例えば図106(a),(b)に示すように、盤演出装置44に設けられた発光部材(LED等)を、ゲーム実行回数に対応する発光態様(発光色)で発光させる演出である。したがって、天井示唆演出の実行によって、天井回数nまでの残り回転数が300回転以下であること(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することができ、さらに、盤演出装置44の発光態様(当該天井示唆演出の演出態様)によって、現時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することができる。
なお、盤演出装置44に複数の発光部材が設けられている場合には、天井示唆演出において、当該複数の発光部材の全部を発光させても良いし、当該複数の発光部材の一部を発光させても良い。また、当該複数の発光部材のうちのゲーム実行回数に対応する位置に配設された発光部材を発光させるようにしても良く、その場合には、発光した位置によって現時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することが可能となる。
また、遊技機10に複数の盤演出装置44が設けられている場合には、天井示唆演出において、当該複数の盤演出装置44の全部を発光させても良いし、当該複数の盤演出装置44の一部を発光させても良い。また、当該複数の盤演出装置44のうちのゲーム実行回数に対応する盤演出装置44を発光させるようにしても良く、その場合には、発光した盤演出装置44によって現時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することが可能となる。
また、天井示唆演出においては、盤演出装置44に替えて(あるいは加えて)、機種名等表示部16や枠装飾装置18や盤装飾装置46などの他の演出装置を発光させても良い。また、盤演出装置44、機種名等表示部16、枠装飾装置18、盤装飾装置46等の複数の演出装置のうちのゲーム実行回数に対応する演出装置を発光させるようにしても良く、その場合には、発光した演出装置によって現時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することが可能となる。
また、天井示唆演出は、演出装置を発光させる演出に限定されない。
天井示唆演出は、例えば図106(c)に示すように、メータ画像G2を表示装置41等に表示する演出であっても良い。この天井示唆演出によれば、例えば図106(d)に示すように、メータ画像G2がゲーム実行回数に対応する表示態様(メータ値)で表示されるため、メータ画像G2の表示態様(当該天井示唆演出の演出態様)によって、現時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することができる。図106(c)に示す例ではメータ画像G2のメータ値が「2」であるため、ゲーム実行回数は699回~798回のいずれかであることが分かる。
なお、600回転目未満の特図変動表示ゲーム(天井示唆演出の対象ゲームでない特図変動表示ゲーム)においては、メータ画像G2を非表示とするのではなく、例えば、メータ値が「0」のメータ画像G2を表示するようにしても良い。
また、ゲーム実行回数が増えるにつれてメータ画像G2のメータ値が増加するのではなく、ゲーム実行回数が増えるにつれてメータ画像G2のメータ値が減少するようにしても良い。
また、天井示唆演出は、例えば図106(e)に示すように、回転数画像G3を表示装置41等に表示する演出であっても良い。この天井示唆演出によれば、回転数画像G3の表示態様(当該天井示唆演出の演出態様)によって、実行中の特図変動表示ゲームが何回転目であるか(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することができる。図106(e)に示す例では回転数画像G3の数値が「800」であるため、実行中の特図変動表示ゲームは800回転目であることが分かる。
なお、600回転目未満の特図変動表示ゲーム(天井示唆演出の対象ゲームでない特図変動表示ゲーム)においては、回転数画像G3を非表示とするのではなく、例えば、「?ゲーム目」等の数値を明確に表示しない態様の回転数画像G3を表示するようにしても良い。
また、天井示唆演出は、例えば図106(f)に示すように、残り回転数画像G4を表示装置41等に表示する演出であっても良い。この天井示唆演出によれば、残り回転数画像G4の表示態様(当該天井示唆演出の演出態様)によって、天井回数nまでの残り回転数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することができる。図106(f)に示す例では残り回転数画像G4の数値が「200」であるため、天井回数nまでの残り回転数は200回転であることが分かる。
なお、600回転目未満の特図変動表示ゲーム(天井示唆演出の対象ゲームでない特図変動表示ゲーム)においては、残り回転数画像G4を非表示とするのではなく、例えば、「残り?ゲーム」等の数値を明確に表示しない態様の残り回転数画像G4を表示するようにしても良い。
また、天井示唆演出は、例えば図106(g)に示すように、ポイント画像G5を表示装置41等に表示する演出であっても良い。この天井示唆演出によれば、例えば図106(h)に示すように、ポイント画像G5がゲーム実行回数に対応する表示態様(ポイント値)で表示されるため、ポイント画像G5の表示態様(当該天井示唆演出の演出態様)によって、現時点におけるゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することができる。
なお、600回転目未満の特図変動表示ゲーム(天井示唆演出の対象ゲームでない特図変動表示ゲーム)においては、ポイント画像G5を非表示とするのではなく、例えば、ポイント値が「0」のポイント画像G5を表示するようにしても良い。
また、図106(h)に示す例では、ゲーム実行回数が599回~699回の範囲ではポイント加算値(特図変動表示ゲームが1回実行されるごとにポイント値に加算される値)が10であり、ゲーム実行回数が699回~799回の範囲ではポイント加算値が30であり、ゲーム実行回数が799回~899回の範囲ではポイント加算値が60となっている。すなわち、ゲーム実行回数が増える(天井回数nに近づく)につれてポイント値が増加しやすくなっているが、これに限定されず、例えば、ゲーム実行回数が増えるにつれてポイント値が増加しにくくても良いし、ゲーム実行回数にかかわらずポイント加算値が一定であっても良い。
また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのうち、一方が実行される場合のポイント加算値と、他方が実行される場合のポイント加算値とを異ならせても良い。具体的には、例えば、メイン変動が1回実行されるごとにポイント値に加算される値を、イレギュラー変動が1回実行されるごとにポイント値に加算される値よりも大きくしても良い。これにより、メイン変動が実行された場合に特典(ポイント値が増加しやすいという特典)を与えることで、遊技機の設計上の遊技方法に従う遊技を行うように促すことが可能となる。
また、特定演出が実行される場合のポイント加算値と、特定演出が実行されない場合のポイント加算値とを異ならせても良い。具体的には、例えば、リーチ演出の対象ゲーム(リーチ状態が発生する特図変動表示ゲーム)が1回実行されるごとにポイント値に加算される値を、リーチ演出の対象ゲームでない特図変動表示ゲーム(リーチ状態が発生しない特図変動表示ゲーム)が1回実行されるごとにポイント値に加算される値よりも大きくしても良い。これにより、リーチ演出が実行された場合に特典(ポイント値が増加しやすいという特典)を与えることで、リーチ演出が実行されたのに大当りとならなかった場合における遊技者の落胆感を軽減することが可能となる。
また、ゲーム実行回数が増えるにつれてポイント画像G5のポイント値が増加するのではなく、ゲーム実行回数が増えるにつれてポイント画像G5のポイント値が減少するようにしても良い。
また、天井示唆演出は、例えば図107(a)に示すように、エフェクト画像G6を表示装置41等に表示する演出であっても良い。この天井示唆演出によれば、例えば図107(b)に示すように、エフェクト画像G6がゲーム実行回数に対応する表示態様(色や形状)で表示されるため、エフェクト画像G6の表示態様(当該天井示唆演出の演出態様)によって、現時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することができる。
なお、図107(a)に示す例ではキャラクタ画像の周囲にエフェクト画像G6を表示しているが、この天井示唆演出は、キャラクタ画像とエフェクト画像G6の両方を表示する演出であっても良いし、エフェクト画像G6のみを表示する演出、すなわち天井示唆演出以外の演出で表示されたキャラクタ画像の周囲にエフェクト画像G6を表示する演出であっても良い。
また、図107(a)に示す例では表示装置41に表示されたキャラクタ画像の周囲にエフェクト画像G6を表示しているが、これに限定されず、例えば、表示装置41に表示されたキャラクタ画像以外の画像(例えば文字画像)の周囲にエフェクト画像G6を表示しても良いし、表示装置41の表示領域と重なる位置にある演出装置(例えば盤演出装置44)の周囲にエフェクト画像G6を表示しても良い。
また、天井示唆演出は、例えば図107(c)に示すように、セリフ画像G7を表示装置41等に表示する演出であっても良い。この天井示唆演出によれば、例えば図107(d)に示すように、セリフ画像G7がゲーム実行回数に対応する表示態様(セリフの種類)で表示されるため、セリフ画像G7の表示態様(当該天井示唆演出の演出態様)によって、現時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することができる。
なお、図107(c)に示す例ではキャラクタ画像の周囲にセリフ画像G7を表示しているが、この天井示唆演出は、キャラクタ画像とセリフ画像G7の両方を表示する演出であっても良いし、セリフ画像G7のみを表示する演出、すなわち天井示唆演出以外の演出で表示されたキャラクタ画像の周囲にセリフ画像G7を表示する演出であっても良い。
また、図107(c)に示す例では表示装置41に表示されたキャラクタ画像の周囲にセリフ画像G7を表示しているが、これに限定されず、例えば、表示装置41に表示されたキャラクタ画像以外の画像の周囲にセリフ画像G7を表示しても良いし、表示装置41の表示領域と重なる位置にある演出装置の周囲にセリフ画像G7を表示しても良い。
また、天井示唆演出は、例えば図107(e)に示すように、キャラクタ画像G8を表示装置41等に表示する演出であっても良い。この天井示唆演出によれば、例えば図107(f)に示すように、キャラクタ画像G8がゲーム実行回数に対応する表示態様(キャラクタの種類)で表示されるため、キャラクタ画像G8の表示態様(当該天井示唆演出の演出態様)によって、現時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することができる。
なお、この天井示唆演出で表示可能なキャラクタ(例えば図107(f)に示す4種類のキャラクタ)は、天井示唆演出に専用のキャラクタであっても良いし、他の演出と兼用のキャラクタ(例えば大当り期待度を示唆するキャラクタ等)であっても良い。
また、天井示唆演出は、例えば図107(g)に示すように、演出音(効果音)をスピーカ19a,19b等から出力する演出であっても良い。この天井示唆演出によれば、例えば図107(h)に示すように、演出音がゲーム実行回数に対応する発音態様(演出音の種類)で出力されるため、演出音の発音態様(当該天井示唆演出の演出態様)によって、現時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆することができる。
なお、この天井示唆演出で出力可能な演出音(例えば図107(h)に示す4種類の演出音)は、天井示唆演出に専用の演出音であっても良いし、他の演出と兼用の演出音(例えば、変動音、リーチ時の効果音、客待ち中のボタン操作音等)であっても良い。
また、演出音の種類ではなく、演出音の繰り返し回数(同じ音を繰り返す回数)によって現時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆するようにしても良い。具体的には、例えば、ゲーム実行回数が増えるにつれて、「ピコ」という音を繰り返す回数が多くなるようにしても良い。
図106に示す例では、天井示唆演出の対象ゲームの開始時(具体的には、天井示唆演出の対象ゲームの変動時間が開始してから、当該対象ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始するまでの間)に天井示唆演出を実行しているが、これに限定されない。また、図107に示す例では、天井示唆演出の対象ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示中(具体的には、飾り識別情報(大図柄)の高速変動中)に天井示唆演出を実行しているが、これに限定されない。すなわち、天井示唆演出の実行期間は適宜変更可能である。
具体的には、例えば、天井示唆演出の対象ゲームの開始から終了まで(変動時間の開始から停止表示時間の終了まで)天井示唆演出を実行し続けても良いし、天井示唆演出の対象ゲームの開始から終了までのうちの所定期間(例えばSPリーチ演出中)を除く期間に天井示唆演出を実行しても良いし、天井示唆演出の対象ゲームの開始から終了までのうちの所定期間(開始時(例えば変動時間の開始から変動表示の開始までの期間)や、中途時(例えば変動表示の開始から終了までの期間)や、終了時(例えば停止表示時間の開始から終了までの期間)など)に天井示唆演出を実行しても良い。
なお、前述した各天井示唆演出は、適宜組み合わせることが可能である。
具体的には、例えば、演出装置を発光させる天井示唆演出(図106(a))と、エフェクト画像G6を表示する天井示唆演出(図107(a))とを組み合わせて、ゲーム実行回数に対応する発光態様の演出装置(例えば盤演出装置44)の周囲に、ゲーム実行回数に対応する表示態様のエフェクト画像G6を表示しても良い。
また、例えば、セリフ画像G7を表示する天井示唆演出(図107(c))と、キャラクタ画像G8を表示する天井示唆演出(図107(e))とを組み合わせて、ゲーム実行回数に対応する表示態様のキャラクタ画像G8の周囲に、ゲーム実行回数に対応する表示態様のセリフ画像G7を表示しても良い。
また、例えば、メータ画像G2を表示する天井示唆演出(図106(c))と、演出音を出力する天井示唆演出(図107(g))とを組み合わせて、ゲーム実行回数に対応する表示態様のメータ画像G2を表示するとともに、ゲーム実行回数に対応する発音態様の演出音を出力しても良い。
無論、天井示唆演出の組み合わせは、これらの組み合わせに限定されず適宜変更可能である。
また、天井示唆演出の実行条件は「ゲーム実行回数が特定の回数(例えば599回)以上である」という条件に限定されない。
天井示唆演出の実行条件は、例えば「特定演出を実行した」という条件であっても良い。当該特定演出としては、例えば、リーチはずれ演出、SPリーチはずれ演出、ステージチェンジ演出等が一例として挙げられる。
天井示唆演出の実行条件が「リーチはずれ演出(特定演出)を実行した」である場合、演出制御装置300は、例えば、特図変動表示ゲームの開始時にゲーム実行回数の計測中断期間(例えば高確率状態時)であるか否か判定し、計測中断期間でないと判定した場合に当該特図変動表示ゲームの実行中にリーチ演出を実行するか否か判定する。そして、リーチ演出を実行すると判定した場合に当該特図変動表示ゲームの結果がはずれであるか否か判定し、はずれであると判定した場合には、例えば図108(d)~(e)に示すように、当該特図変動表示ゲームの実行中であって当該リーチ演出の実行後に天井示唆演出を実行する。
具体的には、特図変動表示ゲームが開始すると、例えば図108(a)に示すように、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82で識別情報の変動表示が開始する。その後、当該特図変動表示ゲームがリーチ演出の対象ゲームである場合には、例えば図108(b)に示すように、リーチ状態が発生する。
そして、当該特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、リーチ演出が終了して停止表示時間が開始すると、例えば図108(c)に示すように、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に大当りの結果態様が停止表示される。この場合は、天井示唆演出は実行されない。
一方、当該特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合には、リーチ演出が終了して停止表示時間が開始すると、例えば図108(d)~(e)に示すように、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にはずれの結果態様が停止表示されるとともに、天井示唆演出が実行される。この天井示唆演出は、例えば、リーチ演出の対象ゲームの停止表示時間の開始時に開始して、当該停止表示時間の終了時に終了する。ここでは、メータ画像G2を表示する天井示唆演出が実行されており、そして、この天井示唆演出は途中で演出態様(メータ画像G2のメータ値)が変化している。
ゲーム実行回数の計測を最後にクリアした時点から現時点までの間に天井示唆演出を既に実行している場合、すなわち今回実行する天井示唆演出がゲーム実行回数の計測をクリアして最初の天井示唆演出でない場合には、まず、前回の天井示唆演出で表示したメータ画像G2と同じメータ値のメータ画像G2が表示されて(図108(d))、その後、現在のゲーム実行回数に対応するメータ値のメータ画像G2が表示される(図108(e))。
また、ゲーム実行回数の計測を最後にクリアした時点から現時点までの間に天井示唆演出を1回も実行していない場合、すなわち今回実行する天井示唆演出がゲーム実行回数の計測をクリアして最初の天井示唆演出である場合には、まず、現在のゲーム実行回数に対応するメータ値とは異なるメータ値(例えば今回のメータ値よりも低いメータ値)のメータ画像G2が表示されて(図108(d))、その後、現在のゲーム実行回数に対応するメータ値のメータ画像G2が表示される(図108(e))。
現在のゲーム実行回数に対応するメータ値のメータ画像G2を最初から表示することも可能であるが、メータ値を変化(増加)させる演出を行うことで、メータが貯まっていく様子を遊技者に視認させることが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
なお、前回の天井示唆演出で表示した表示態様(メータ値)と、現在のゲーム実行回数に対応する表示態様(メータ値)とが同一である場合には、前回と同じ表示態様でメータ画像G2を表示してメータ値を変化させないようにしても良いし、前回と異なる表示態様(例えば前回のメータ値よりも低いメータ値)でメータ画像G2を表示してメータ値を変化させるようにしても良い。
遊技者が前回の天井示唆演出で表示した表示態様を把握している場合には、前回と異なる表示態様でメータ画像G2を表示することで、知らないうちに表示態様(メータ値)が変化していたと不信感を与えてしまうおそれがある。よって、前回の天井示唆演出と今回の天井示唆演出との間隔が短い場合、具体的には、例えば、前回の天井示唆演出と今回の天井示唆演出との間のゲーム実行回数が所定回数未満である場合には、前回と同じ表示態様でメータ画像G2を表示してメータ値を変化させる演出を行わないようにし、前回の天井示唆演出と今回の天井示唆演出との間隔が長い場合、具体的には、例えば、前回の天井示唆演出と今回の天井示唆演出との間のゲーム実行回数が当該所定回数以上である場合には、前回と異なる表示態様でメータ画像G2を表示してメータ値を変化させる演出を行うようにしても良い。
また、天井示唆演出の実行条件が「リーチはずれ演出(特定演出)を実行した」や「SPリーチはずれ演出(特定演出)を実行した」である場合には、天井示唆演出を実行することでゲーム結果がはずれであることを示唆することになる。よって、図108に示す例では、停止表示時間中に天井示唆演出を実行することで、ゲーム結果が停止表示される前に天井示唆演出によってゲーム結果が把握されてしまう不都合を回避している。
なお、天井示唆演出の実行条件が「リーチはずれ演出(特定演出)を実行した」や「SPリーチはずれ演出(特定演出)を実行した」である場合、停止表示時間の開始よりも前に天井示唆演出を実行することも可能である。その場合には、天井示唆演出の演出態様を、他の演出(例えば大当り期待度を示唆する演出)と兼用の演出態様とすることが好ましい。天井示唆演出の演出態様を、他の演出と兼用の演出態様とすることで、天井示唆演出を実行しても、現在実行されている演出が天井示唆演出であるのか他の演出であるのかが判別困難となるため、天井示唆演出によってゲーム結果が把握されてしまう不都合を回避することが可能となる。また、演出態様を兼用することで、データ量の削減、開発コストの削減等が可能となる。
天井示唆演出の実行条件が「リーチはずれ演出(特定演出)を実行した」や「SPリーチはずれ演出(特定演出)を実行した」である場合であって、停止表示時間の開始よりも前に天井示唆演出を実行しない(例えば停止表示時間中に天井示唆演出を実行する)場合にも、天井示唆演出の演出態様を、他の演出と兼用の演出態様とすることが可能である。
また、天井示唆演出の実行条件が「リーチはずれ演出(特定演出)を実行した」や「SPリーチはずれ演出(特定演出)を実行した」以外の実行条件である場合にも、天井示唆演出の演出態様を、他の演出と兼用の演出態様とすることが可能である。
また、メータ画像G2を表示する天井示唆演出以外の天井示唆演出の演出態様、例えば、演出装置を発光させる天井示唆演出(図106(a))、エフェクト画像G6を表示する天井示唆演出(図107(a))、セリフ画像G7を表示する天井示唆演出(図107(c))、キャラクタ画像G8を表示する天井示唆演出(図107(e))、演出音を出力する天井示唆演出(図107(g))等の演出態様も、他の演出と兼用の演出態様とすることが可能である。
また、例えば、天井示唆演出の実行条件が「ステージチェンジ演出(特定演出)を実行した」である場合、演出制御装置300は、例えば、特図変動表示ゲームの開始時にゲーム実行回数の計測中断期間(例えば高確率状態時)であるか否か判定し、計測中断期間でないと判定した場合に当該特図変動表示ゲームの実行中にステージチェンジ演出を実行するか否か判定し、ステージチェンジ演出を実行すると判定した場合には、例えば図109(c)~(d)に示すように、当該特図変動表示ゲームの実行中であって当該ステージチェンジ演出の実行後に天井示唆演出を実行する。
具体的には、前回の特図変動表示ゲームが終了した状態では、例えば図109(a)に示すように、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82で識別情報が停止表示されている。
次いで、次の特図変動表示ゲームが開始すると、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82で識別情報の変動表示が開始する。そして、当該特図変動表示ゲームがステージチェンジ演出の対象ゲームである場合には、例えば図109(b)に示すように、ステージチェンジ演出が実行されて、当該ステージチェンジ演出が終了すると、例えば図109(c)~(d)に示すように、新たなステージに移行して天井示唆演出が実行される。この天井示唆演出は、例えば、ステージチェンジ演出の終了時(新たなステージの開始時)に開始して、ステージチェンジ演出の対象ゲームの停止表示時間の終了時に終了する。ここでは、メータ画像G2を表示する天井示唆演出が実行されており、そして、この天井示唆演出は途中で演出態様(メータ画像G2のメータ値)が変化している。
すなわち、まず、メータ値が「0」のメータ画像G2が表示されて(図109(c))、その後、メータ値が「2」のメータ画像G2が表示されている(図109(d))。したがって、図109(c)~(d)に示す天井示唆演出から、前回の天井示唆演出で表示されたメータ画像G2のメータ値は「0」であるか、あるいは、今回の天井示唆演出はゲーム実行回数の計測をクリアして最初の天井示唆演出であることが分かる。
なお、ステージチェンジ演出を実行してもステージが移行しない(ステージチェンジしない)場合がある遊技機においては、ステージチェンジ演出を実行してステージが移行する場合にのみ天井示唆演出を実行しても良いし、ステージチェンジ演出を実行してステージが移行しない場合にのみ天井示唆演出を実行しても良いし、ステージが移行するか否かにかかわらずステージチェンジ演出を実行した場合には天井示唆演出を実行しても良い。すなわち、天井示唆演出の実行条件は、「ガセ演出でないステージチェンジ演出(特定演出)を実行した」であっても良いし、「ガセ演出であるステージチェンジ演出(特定演出)を実行した」であっても良いし、「ステージチェンジ演出(特定演出)を実行した」であっても良い。
また、「特定演出を実行した」という実行条件が成立した場合に実行する天井示唆演出は、メータ画像G2を表示する天井示唆演出に限定されず、適宜変更可能である。
また、特定演出は、1種類でなくても良く、複数種類であっても良い。具体的には、例えば、特定演出はリーチはずれ演出とリーチサポ当り演出とリーチ小当り演出の3種類であっても良く、これにより、リーチ演出が実行されたのに大当りとならない場合には天井示唆演出が実行されるので、遊技者の落胆感を軽減することが可能となる。
また、天井示唆演出の実行条件は、例えば「ゲーム実行回数が規定回数である」という条件であっても良い。この場合、演出制御装置300は、例えば、特図変動表示ゲームの開始時にゲーム実行回数の計測中断期間(例えば高確率状態時)であるか否か判定し、計測中断期間でないと判定した場合にゲーム実行回数が規定回数であるか否か判定し、規定回数であると判定した場合には、例えば図109(f)~(g)に示すように、当該特図変動表示ゲームの実行中に天井示唆演出を実行する。
具体的には、前回の特図変動表示ゲームが終了した状態では、例えば図109(e)に示すように、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82で識別情報が停止表示されている。
次いで、規定回転数(=規定回数+1)目の特図変動表示ゲームの変動時間が開始すると、例えば図109(f)に示すように、飾り特図始動記憶表示を移行させる表示を行う移行演出が実行されるとともに天井示唆演出が開始する。そして、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82で識別情報の変動表示が開始すると、例えば図109(g)に示すように、当該天井示唆演出の演出態様(ここではメータ画像G2のメータ値)が変化して、例えば、規定回転数(=規定回数+1)目の特図変動表示ゲームの停止表示時間が終了すると、当該天井示唆演出が終了する。
例えば、規定回数が99回と299回と599回と899回の4種類である場合には、100回転目、300回転目、600回転目、900回転目の特図変動表示ゲームのそれぞれにおいて天井示唆演出が実行される。そして、この場合には、100回転目の特図変動表示ゲームにおいてはメータ画像G2のメータ値が途中で「0」から「1」に変化する天井示唆演出が実行され、300回転目の特図変動表示ゲームにおいてはメータ画像G2のメータ値が途中で「1」から「2」に変化する天井示唆演出が実行され、600回転目の特図変動表示ゲームにおいてはメータ画像G2のメータ値が途中で「2」から「3」に変化する天井示唆演出が実行され、900回転目の特図変動表示ゲームにおいてはメータ画像G2のメータ値が途中で「3」から「4」に変化する天井示唆演出が実行される。
現在のゲーム実行回数に対応するメータ値のメータ画像G2を最初から表示することも可能であるが、メータ値を変化(増加)させる演出を行うことで、メータが貯まっていく様子を遊技者に視認させることが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
なお、規定回数は、複数種類なくても良く、1種類だけであっても良い。
また、「ゲーム実行回数が規定回数である」という実行条件が成立した場合に実行する天井示唆演出は、メータ画像G2を表示する天井示唆演出に限定されず、適宜変更可能である。
また、途中で演出態様が変化する天井示唆演出は、メータ画像G2を表示する天井示唆演出に限定されず、適宜変更可能である。具体的には、例えば、実行する天井示唆演出が演出装置を発光させる天井示唆演出である場合には、現在のゲーム実行回数に対応する発光態様とは異なる発光態様(例えば前回の天井示唆演出と同じ発光態様)で演出装置を発光させてから、現在のゲーム実行回数に対応する発光態様で当該演出装置を発光させるようにしても良い。
また、図109(e)~(g)に示す例では、規定回転数(=規定回数+1)目の特図変動表示ゲームの変動時間の開始時に天井示唆演出を開始しているが、これに限定されず、例えば、規定回転数(=規定回数+1)目の特図変動表示ゲームの変動時間が開始する前から天井示唆演出を実行しても良い。すなわち、天井示唆演出の対象ゲームの開始前(例えば天井示唆演出の対象ゲームの1つ前の特図変動表示ゲームの実行中)に当該天井示唆演出を開始しても良い。
また、天井示唆演出の実行条件が「ゲーム実行回数が規定回数である」以外の条件である場合にも、天井示唆演出の対象ゲームの開始前に当該天井示唆演出を開始しても良い。
天井示唆演出の対象ゲームの開始前に当該天井示唆演出を開始する場合には、当該天井示唆演出は演出態様が途中で変化する天井示唆演出が好ましく、演出態様の変化は天井示唆演出の対象ゲームの実行中が好ましい。天井示唆演出の演出態様が途中で変化する場合、変化後の演出態様が実質の演出態様であり、遊技者は変化後の演出態様によって天井示唆演出が示唆する情報(ゲームの実行回数に関する情報。具体的にはゲーム実行回数や天井回数nまでの残り回転数など)を把握する。すなわち、変化後の演出態様は、天井示唆演出の対象ゲームについての情報(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆するものであり、天井示唆演出の対象ゲームよりも前の特図変動表示ゲームについての情報(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆するものでないため、天井示唆演出の対象ゲームの開始前に変化後の演出態様が出現すると、変化後の演出態様に対応する情報(ゲームの実行回数に関する情報)と、実際の情報(ゲームの実行回数に関する情報)とが相違する相違期間が生じることがある。したがって、天井示唆演出の対象ゲームの実行中(天井示唆演出の対象ゲームの変動時間の開始時以降)に変化後の演出態様を出現させて、そのような相違期間が生じないようにすることが好ましい。一方、変化前の演出態様の役割は主に天井示唆演出の演出効果を高めることであるため、変化前の演出態様に対応する情報(ゲームの実行回数に関する情報)は、実際の情報(ゲームの実行回数に関する情報)と相違しても良い。
また、天井示唆演出の実行条件は、例えば「天井示唆演出に専用の特殊抽選に当選した」という条件であっても良い。この特殊抽選は、遊技制御装置100が実行しても良いし、演出制御装置300が実行しても良い。遊技制御装置100が特殊抽選を実行する場合には、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの開始時に演出制御装置300へ送信する変動コマンド(当該特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含むコマンド)として、特殊抽選の結果(天井示唆演出の実行の有無)を判別可能な変動コマンドを送信しても良いし、あるいは、変動コマンドとは別に、特殊抽選の結果を報知するコマンドを演出制御装置300へ送信しても良い。
天井示唆演出の実行条件が「天井示唆演出に専用の特殊抽選に当選した」である遊技機においては、ゲーム実行回数としてカウントされない特図変動表示ゲームと、ゲーム実行回数としてカウントされる特図変動表示ゲームとで、特殊抽選の当選確率を異ならせても良い。また、その場合には、停止表示時間中に天井示唆演出を実行するか、あるいは、天井示唆演出の演出態様を他の演出(例えば大当り期待度を示唆する演出)と兼用の演出態様とすることが好ましい。
例えば、ゲーム実行回数としてカウントされない特図変動表示ゲームよりも、ゲーム実行回数としてカウントされる特図変動表示ゲームの方が特殊抽選の当選確率が高い場合には、天井示唆演出を実行することで、ゲーム結果が大当りでない可能性が高いことを示唆することになる。よって、停止表示時間中に天井示唆演出を実行することで、ゲーム結果が停止表示される前に天井示唆演出によってゲーム結果が大当りでない可能性が高いことを把握されてしまう不都合を回避することが可能となる。あるいは、天井示唆演出の演出態様を他の演出と兼用の演出態様とすることで、天井示唆演出を実行しても、現在実行されている演出が天井示唆演出であるのか他の演出であるのかが判別困難となるため、天井示唆演出によってゲーム結果が大当りでない可能性が高いことを把握されてしまう不都合を回避することが可能となる。また、演出態様を兼用することで、データ量の削減、開発コストの削減等が可能となる。
また、天井示唆演出の実行条件は、例えば「ゲーム実行回数としてカウントされる特図変動表示ゲームである」という条件であっても良い。この場合には、天井示唆演出を実行することで、ゲーム結果が大当りでないことを示唆することになるので、停止表示時間中に天井示唆演出を実行するか、あるいは、天井示唆演出の演出態様を他の演出(例えば大当り期待度を示唆する演出)と兼用の演出態様とすることが好ましい。
また、天井示唆演出の実行条件は、例えば「客待ち後の最初の特図変動表示ゲームである」という条件であっても良い。
また、天井示唆演出の実行条件は、例えば「電源投入後の最初の特図変動表示ゲームである」という条件であっても良い。電源投入後の最初の特図変動表示ゲームにおいて実行される天井示唆演出の演出態様は、例えば、ステップX42,X46で送信される通常確率変動回数コマンドに基づき決定される。
図13に示すように、電源投入時(RAMクリアを伴わない電源投入時)には、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドが演出制御装置300へ送信される(ステップX42)。天井機能を搭載した遊技機では、ステップX42において、通常確率変動回数(ゲーム実行回数)を報知するための通常確率変動回数コマンドも送信される。したがって、電源遮断前の最後に送信される通常確率変動回数コマンドが示す回数と、電源投入後の最初に送信される通常確率変動回数コマンド(ステップX42で送信される通常確率変動回数コマンド)が示す回数は同一となる。
一方、図13に示すように、RAMクリア時(RAMクリアを伴う電源投入時)には、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値がセーブされて(ステップX45)、RAM初期化時のコマンドが演出制御装置300へ送信される(ステップX46)。天井機能を搭載した遊技機では、ステップX45において、通常確率変動回数領域にも初期値(ここでは900)がセーブされる。これにより、RAMクリア時に通常確率変動回数(ゲーム実行回数)の計測がクリアされる。また、天井機能を搭載した遊技機では、ステップX46において、通常確率変動回数(ゲーム実行回数)を報知するための通常確率変動回数コマンドも送信される。したがって、RAMクリア後の最初に送信される通常確率変動回数コマンド(ステップX46で送信される通常確率変動回数コマンド)は、初期値(天井回数n)を示すコマンドである。
また、天井示唆演出の実行条件は、例えば「現在の日時が所定日時になった」という条件であっても良い。当該現在の日時(年月日や曜日、時刻など)はRTC338からの情報に基づき判断することができる。当該所定日時は遊技店ごとに設定(変更)可能であっても良く、その場合には、遊技店が集客を高めたい日時等を所定日時として選択することができる。
また、天井示唆演出の実行条件は、例えば「遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球(セーフ球及びアウト球)の検出数が所定数に達した」という条件であっても良い。あるいは、「セーフ球の検出数が所定数に達した」という条件であっても良いし、「アウト球の検出数が所定数に達した」という条件であっても良いし、「セーフ球又はアウト球の検出数が所定数に達した」という条件であっても良い。
また、天井示唆演出の実行条件は、例えば「所定の期間に所定の操作手段が操作された」という条件であっても良い。当該所定の期間としては、例えば、客待ち中、特図変動表示ゲーム中、遊技者の操作を介入させた操作演出の対象ゲームでない特図変動表示ゲームの実行中等が一例として挙げられる。また、当該所定の操作手段としては、例えば、演出ボタン25、十字キー29等が一例として挙げられる。
例えば、天井示唆演出の実行条件が「操作演出の対象ゲームでない特図変動表示ゲームの実行中(所定の期間)に演出ボタン25(所定の操作手段)が操作された」である場合、演出制御装置300は、例えば、特図変動表示ゲームの開始時にゲーム実行回数の計測中断期間(例えば高確率状態時)であるか否か判定し、計測中断期間でないと判定した場合に当該特図変動表示ゲームの実行中に操作演出を実行するか否か判定し、操作演出を実行しないと判定した場合には、当該特図変動表示ゲームの実行中であって演出ボタン25が操作された後に天井示唆演出を実行する。
天井示唆演出の実行条件が「特図変動表示ゲームの実行中(所定の期間)に所定の操作手段が操作された」である場合には、操作演出の対象ゲームの実行中に所定の操作手段が操作された際にも天井示唆演出の実行条件が成立する。したがって、操作演出の実行条件を成立させる操作手段と天井示唆演出の実行条件を成立させる操作手段(所定の操作手段)とが同一である場合には、天井示唆演出の実行条件と操作演出の実行条件が同時に成立することがある。その場合には、操作演出を優先(天井示唆演出を実行せずに操作演出を実行)しても良いし、天井示唆演出を優先(操作演出を実行せずに天井示唆演出を実行)しても良いし、操作演出と天井示唆演出の両方を実行しても良い。
なお、天井示唆演出の実行条件は、前述した各実行条件を適宜組み合わせたものであっても良い。具体的には、例えば、「ゲーム実行回数が特定の回数以上である」という条件と「特定演出を実行した」という条件との両方が成立する場合に天井示唆演出を実行しても良いし、「ゲーム実行回数が特定の回数以上である」という条件と「特定演出を実行した」という条件とのいずれか一方が成立する場合に天井示唆演出を実行しても良い。無論、実行条件の組み合わせは、「ゲーム実行回数が特定の回数以上である」という条件と「特定演出を実行した」という条件との組み合わせに限定されず、適宜変更可能である。
また、天井示唆演出を先読み演出として実行することも可能である。すなわち、特図変動表示ゲームの開始前に、当該特図変動表示ゲームの開始時点における情報(ゲームの実行回数に関する情報)を示唆する先読み天井示唆演出を実行しても良い。
先読み天井示唆演出は、例えば図110(a),(b)に示すように、待機中記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示のうち、天井示唆演出の実行条件が成立する特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示(以下「対象保留」という)に回転数画像G3を付加する演出である。
例えば、天井示唆演出の実行条件が「ゲーム実行回数が規定回数である」である場合には、規定回転数(=規定回数+1)目となる特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示に回転数画像G3が付加されることとなる。これにより、回転数画像G3が付加された飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲームが何回転目であるかを示唆することができる。
図110(a)に示す例では、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示に回転数画像G3が付加されており、当該回転数画像G3の数値が「600」であるため、当該飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲーム(すなわち次の特図変動表示ゲーム)は600回転目であることが分かる。
また、図110(b)に示す例では、新たに出現した飾り特図始動記憶表示に回転数画像G3が付加されており、当該回転数画像G3の数値が「600」であるため、当該飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲームは600回転目であることが分かる。
例えば、天井示唆演出の実行条件が「特定演出を実行した」である場合には、特定演出の対象ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示に回転数画像G3が付加されることとなる。これにより、回転数画像G3が付加された飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲームが何回転目であるかを示唆できるとともに、当該特図変動表示ゲームが特定演出の対象ゲームであることを示唆することができる。
回転数画像G3の表示タイミング(先読み天井示唆演出の開始タイミング)は適宜選択可能である。すなわち、例えば図110(a)に示すように、対象保留が待機中記憶表示部83の所定位置(例えば左端)に位置する時に回転数画像G3の表示を開始しても良いし、例えば図110(b)に示すように、新たな飾り特図始動記憶表示として対象保留が出現する時に回転数画像G3の表示を開始しても良い。また、回転数画像G3の表示タイミング(先読み天井示唆演出の開始タイミング)は、予め定められていても良いし、その都度選択するようにしても良い。
なお、回転数画像G3の表示位置は、対象保留の周囲に限定されず適宜変更可能であり、例えば、対象保留よりも手前側に当該対象保留と重なる位置に回転数画像G3を表示するようにしても良い。
また、先読み天井示唆演出は、回転数画像G3を対象保留に付加する演出に限定されない。すなわち、図110に示す例では、回転数画像G3を表示する天井示唆演出(図106(e))を先読み演出に適用しているが、前述した各天井示唆演出はいずれも先読み演出に適用可能である。
例えば、演出装置を発光させる天井示唆演出(図106(a))を先読み演出に適用して、新たな飾り特図始動記憶表示として対象保留が出現する時や対象保留が待機中記憶表示部83の所定位置に位置する時に、所定の演出装置を発光させても良い。この場合、所定の演出装置の発光態様によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆することができる。
また、例えば、メータ画像G2を表示する天井示唆演出(図106(c))を先読み演出に適用して、新たな飾り特図始動記憶表示として対象保留が出現する時や対象保留が待機中記憶表示部83の所定位置に位置する時に、当該対象保留にメータ画像G2を付加しても良い。この場合、メータ画像G2の表示態様(メータ値)によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆することができる。あるいは、飾り特図始動記憶表示として目盛りを有する画像を表示し、対象保留の表示態様(メータ値)によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆するようにしても良い。
また、例えば、残り回転数画像G4を表示する天井示唆演出(図106(f))を先読み演出に適用して、新たな飾り特図始動記憶表示として対象保留が出現する時や対象保留が待機中記憶表示部83の所定位置に位置する時に、当該対象保留に残り回転数画像G4を付加しても良い。この場合、残り回転数画像G4の表示態様(数値)によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点における天井回数nまでの残り回転数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆することができる。
また、例えば、ポイント画像G5を表示する天井示唆演出(図106(g))を先読み演出に適用して、新たな飾り特図始動記憶表示として対象保留が出現する時や対象保留が待機中記憶表示部83の所定位置に位置する時に、当該対象保留にポイント画像G5を付加しても良い。この場合、ポイント画像G5の表示態様(ポイント値)によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点におけるゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆することができる。
また、例えば、エフェクト画像G6を表示する天井示唆演出(図107(a))を先読み演出に適用して、新たな飾り特図始動記憶表示として対象保留が出現する時や対象保留が待機中記憶表示部83の所定位置に位置する時に、当該対象保留にエフェクト画像G6を付加しても良い。この場合、エフェクト画像G6の表示態様(色や形状)によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆することができる。あるいは、対象保留自体の表示態様(色や形状)によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆するようにしても良い。
また、例えば、セリフ画像G7を表示する天井示唆演出(図107(c))を先読み演出に適用して、新たな飾り特図始動記憶表示として対象保留が出現する時や対象保留が待機中記憶表示部83の所定位置に位置する時に、当該対象保留に文字画像(セリフ画像G7等)を付加しても良い。この場合、文字画像の表示態様(セリフの種類等)によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆することができる。
また、例えば、キャラクタ画像G8を表示する天井示唆演出(図107(e))を先読み演出に適用して、新たな飾り特図始動記憶表示として対象保留が出現する時や対象保留が待機中記憶表示部83の所定位置に位置する時に、当該対象保留にキャラクタ画像G8を付加しても良い。この場合、キャラクタ画像G8の表示態様(キャラクタの種類)によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆することができる。あるいは、新たな飾り特図始動記憶表示として対象保留が出現する時や対象保留が待機中記憶表示部83の所定位置に位置する時に、当該対象保留をキャラクタ画像G8に変化させて、当該対象保留の表示態様(キャラクタの種類)によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆するようにしても良い。
また、例えば、演出音を出力する天井示唆演出(図107(g),(h))を先読み演出に適用して、新たな飾り特図始動記憶表示として対象保留が出現する時や対象保留が待機中記憶表示部83の所定位置に位置する時に、スピーカ19a,19bから演出音を出力しても良い。この場合、演出音の発音態様(演出音の種類)によって、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始時点におけるおおよそのゲーム実行回数(ゲームの実行回数に関する情報)を、対象保留に対応する特図変動表示ゲームの開始前に示唆することができる。
ここで、遊技制御装置100は、例えば図104に示すように、通常確率変動回数を-1更新して(ステップA62)、更新後の通常確率変動回数に対応する通常確率変動回数コマンド(ステップA63)を演出制御装置300に送信する。そして、演出制御装置300は、受信した通常確率変動回数コマンドに基づく情報をRAM内(例えばRAM322内)のゲーム実行回数領域に記憶し、ゲーム実行回数領域に記憶されている情報に基づいて天井示唆演出の演出態様を決定する。また、天井示唆演出の実行条件が「ゲーム実行回数が特定の回数以上である」や「ゲーム実行回数が規定回数である」のようなゲーム実行回数に関連した条件である場合には、演出制御装置300は、ゲーム実行回数領域に記憶されている情報に基づいて天井示唆演出の実行条件を満たしているかを判定する。
すなわち、遊技制御装置100はカウントダウン方式で通常確率変動回数(ゲーム実行回数)の計測を行う。したがって、遊技制御装置100から送信される通常確率変動回数コマンドは、正確には、ゲーム実行回数を報知するコマンドではなく、天井回数nからゲーム実行回数を引いた回数を報知するコマンドである。
具体的には、遊技制御装置100は、1回転目の特図変動表示ゲームの停止表示時間の終了時に、通常確率変動回数を900回から899回に更新して、899回を示す通常確率変動回数コマンドを送信する。したがって、通常確率変動回数コマンドが示す回数をそのままゲーム実行回数領域に記憶すると、2回転目の特図変動表示ゲームの開始時点において、実際のゲーム実行回数は1回であるのに対し、ゲーム実行回数領域が記憶している回数は899回となる。
例えば、実行する天井示唆演出が回転数画像G3を表示する天井示唆演出(図106(e)、図110(a),(b))やポイント画像G5を表示する天井示唆演出(図106(g))のようなカウントアップ方式でゲームの実行回数に関する情報を示唆する天井示唆演出である遊技機や、天井示唆演出の実行条件がゲーム実行回数に関連した条件である遊技機においては、演出制御装置300は、例えば図111(a)に示すように、遊技制御装置100からの通常確率変動回数コマンドが示す回数(カウントダウンに対応する回数)をカウントアップに対応する回数に変換してからゲーム実行回数領域に記憶することが好ましい。
実行する天井示唆演出がカウントアップ方式でゲームの実行回数に関する情報を示唆する天井示唆演出である遊技機や天井示唆演出の実行条件がゲーム実行回数に関連した条件である遊技機において、通常確率変動回数コマンドが示す回数をカウントアップに対応する回数に変換せずにゲーム実行回数領域に記憶することも可能である。しかしながら、その場合、演出制御装置300は、天井示唆演出の演出態様(回転数画像G3の数値やポイント画像G5のポイント値)を決定する際や実行条件の成立を判定する際に、ゲーム実行回数領域に記憶されている回数(カウントダウンに対応する回数)をカウントアップに対応する回数に変換する変換処理を行わなければならない。よって、ただでさえ処理数が多い特図変動表示ゲームの開始時に、このような変換処理を行わなければならず、処理負担が増大する。
これに対し、通常確率変動回数コマンドを受信した時(ゲーム実行回数領域に記憶する時)に変換処理を行うこと、すなわち通常確率変動回数コマンドが示す回数をカウントアップに対応する回数に変換してからゲーム実行回数領域に記憶することで、天井示唆演出の演出態様を決定する際や実行条件の成立を判定する際に、ゲーム実行回数領域に記憶されている情報を変換せずに用いることができるため、特図変動表示ゲームの開始時にかかる処理負担を軽減することが可能となる。
一方、実行する天井示唆演出が残り回転数画像G4を表示する天井示唆演出(図106(f))のようなカウントダウン方式でゲームの実行回数に関する情報を示唆する天井示唆演出である遊技機においては、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの通常確率変動回数コマンドが示す回数(カウントダウンに対応する回数)をカウントアップに対応する回数に変換せずにゲーム実行回数領域に記憶することが好ましい。
また、実行する天井示唆演出が、演出装置を発光させる天井示唆演出(図106(a))、メータ画像G2を表示する天井示唆演出(図106(c))、エフェクト画像G6を表示する天井示唆演出(図107(a))、セリフ画像G7を表示する天井示唆演出(図107(c))、キャラクタ画像G8を表示する天井示唆演出(図107(e))、演出音を出力する天井示唆演出(図107(g))のような数値を用いずにゲームの実行回数に関する情報を示唆する天井示唆演出である遊技機や、天井示唆演出の実行条件がゲーム実行回数に関連しない条件である遊技機においては、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの通常確率変動回数コマンドが示す回数をカウントアップに対応する回数に変換してからゲーム実行回数領域に記憶しても良いし、遊技制御装置100からの通常確率変動回数コマンドが示す回数をカウントアップに対応する回数に変換せずにゲーム実行回数領域に記憶しても良い。
すなわち、通常確率変動回数コマンドが示す回数をカウントアップに対応する回数に変換してからゲーム実行回数領域に記憶する場合には、天井示唆演出の演出態様を決定する際に使用するテーブルとして、例えば図106(b),(d)、図107(b),(d),(f),(h)に示すようなカウントアップに対応する回数と演出態様(発光態様や表示態様や発音態様)とを対応付けて記憶するテーブルを、演出制御装置300のROM内に格納しておく。これにより、天井示唆演出の演出態様を決定する際に、ゲーム実行回数領域に記憶されている情報を変換せずに用いることが可能となる。
また、通常確率変動回数コマンドが示す回数をカウントアップに対応する回数に変換せずにゲーム実行回数領域に記憶する場合には、天井示唆演出の演出態様を決定する際に使用するテーブルとして、カウントダウンに対応する回数と演出態様(発光態様や表示態様や発音態様)とを対応付けて記憶するテーブルを、演出制御装置300のROM内に格納しておく。これにより、天井示唆演出の演出態様を決定する際に、ゲーム実行回数領域に記憶されている情報を変換せずに用いることが可能となる。
また、遊技制御装置100は、時間短縮変動回数を-1更新して(ステップA752)、更新後の時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンド(ステップA785,A839,A914)を演出制御装置300に送信する。そして、演出制御装置300は、受信した時間短縮変動回数コマンドに基づく情報をRAM内(例えばRAM322内)のサポート回数領域に記憶し、サポート回数領域に記憶されている情報に基づいてサポ回数報知演出の演出態様を決定する。
サポ回数報知演出は、例えば図42、図45~図47、図50~図51、図85~図88等に示すように、カウントダウン方式でサポート回数に関する情報を報知する。したがって、演出制御装置300は、例えば図111(b)に示すように、遊技制御装置100からの時間短縮変動回数コマンドが示す回数(カウントダウンに対応する回数)をカウントアップに対応する回数に変換せずにサポート回数領域に記憶するように構成されている。
なお、演出制御装置300は、時間短縮変動回数コマンドが示す回数(カウントダウンに対応する回数)をカウントアップに対応する回数に変換してからサポート回数領域に記憶するように構成されていても良い。例えば実行するサポ回数報知演出がカウントアップ方式でサポート回数に関する情報を報知するサポ回数報知演出である場合やサポ回数報知演出の実行条件がサポート回数(カウントアップに対応する回数)に関連した条件である場合には、このように構成することで、サポ回数報知演出の演出態様を決定する際や実行条件の成立を判定する際に、サポート回数領域に記憶されている情報を変換せずに用いることができる。
また、本実施例では、遊技制御装置100がゲーム実行回数の計測を行って、その計測結果を演出制御装置300に報知するようにしたが、これに限定されない。すなわち、遊技制御装置100及び演出制御装置300のうち遊技制御装置100のみがゲーム実行回数の計測を行っても良いし、遊技制御装置100及び演出制御装置300のそれぞれでゲーム実行回数の計測を行っても良い。
遊技制御装置100及び演出制御装置300のそれぞれでゲーム実行回数の計測を行う場合には、例えば、遊技制御装置100は、ゲーム実行回数の計測をクリアするタイミングになると、初期値(RWM内の初期値領域の値。例えば900)を通常確率変動回数領域にセーブする。これにより、遊技制御装置100側でゲーム実行回数の計測がクリアされる。また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの終了時にゲーム実行回数の計測中断期間(例えば高確率状態時)であるか否か判定し、計測中断期間でないと判定した場合に通常確率変動回数(通常確率変動回数領域の値)を-1更新し、更新後の通常確率変動回数が「0」となったか(天井回数nに到達したか)判定する。これにより、遊技制御装置100側でゲーム実行回数が計測(更新)される。
そして、遊技制御装置100及び演出制御装置300のそれぞれでゲーム実行回数の計測を行う場合であって、演出制御装置300がカウントアップ方式でゲーム実行回数を計測する場合には、例えば、演出制御装置300は、ゲーム実行回数の計測をクリアするタイミングになった時に遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信すると、ゲーム実行回数領域を0クリアする。これにより、演出制御装置300側でゲーム実行回数の計測がクリアされる。また、演出制御装置300は、特図変動表示ゲームの終了時に遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信すると、ゲーム実行回数の計測中断期間(例えば高確率状態時)であるか判定し、計測中断期間でないと判定した場合にゲーム実行回数(ゲーム実行回数領域の値)を+1更新し、更新後のゲーム実行回数が天井回数(RAM内の天井回数領域の値。例えば900)と一致するか(天井回数nに到達したか)判定する。これにより、演出制御装置300側でゲーム実行回数が計測(更新)される。
一方、遊技制御装置100及び演出制御装置300のそれぞれでゲーム実行回数の計測を行う場合であって、演出制御装置300がカウントダウン方式でゲーム実行回数を計測する場合には、例えば、演出制御装置300は、ゲーム実行回数の計測をクリアするタイミングになった時に遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信すると、天井回数(RAM内の天井回数領域の値。例えば900)をゲーム実行回数領域に記憶する。これにより、演出制御装置300側でゲーム実行回数の計測がクリアされる。また、演出制御装置300は、特図変動表示ゲームの終了時に遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信すると、ゲーム実行回数の計測中断期間(例えば高確率状態時)であるか判定し、計測中断期間でないと判定した場合にゲーム実行回数(ゲーム実行回数領域の値)を-1更新し、更新後のゲーム実行回数が「0」となったか(天井回数nに到達したか)判定する。これにより、演出制御装置300側でゲーム実行回数が計測(更新)される。
また、本実施例では、天井回数nは1種類であるが、複数種類であっても良い。具体的には、本実施例では、現在選択されている確率設定値が設定1であるか否かにかかわらず設定1に対応する確率値に基づく回数を天井回数nとして設定するが、これに限定されず、例えば、現在選択されている確率設定値に対応する確率値に基づく回数を天井回数nとして設定するようにしても良い。
現在選択されている確率設定値に対応する確率値に基づく回数を天井回数nとして設定する場合には、遊技制御装置100のROM(例えばROM111B等)に天井回数テーブルを格納しておく。この天井回数テーブルは、例えば図112(a)に示すように、「設定1に対応する天井回数n」として設定1に対応する確率値に基づき決定した回数(例えば900回)と、「設定2に対応する天井回数n」として設定2に対応する確率値に基づき決定した回数(例えば850回)と、「設定3に対応する天井回数n」として設定3に対応する確率値に基づき決定した回数(例えば850回)と、「設定4に対応する天井回数n」として設定4に対応する確率値に基づき決定した回数(例えば800回)と、「設定5に対応する天井回数n」として設定5に対応する確率値に基づき決定した回数(例えば800回)と、「設定6に対応する天井回数n」として設定6に対応する確率値に基づき決定した回数(例えば750回)と、「デフォルトの天井回数n(例えば900回)」を記憶している。
そして、遊技制御装置100は、例えば、タイマ割込み処理の確率設定変更/確認処理(ステップX122)でRWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲(例えば0~5の範囲)内であるか判定する。正常範囲内であると判定した場合にはRWM内の確率設定値用の領域の値(現在の確率設定値)に対応する天井回数nを天井回数テーブルから取得し、正常範囲内でないと判定した場合にはデフォルトの天井回数nを天井回数テーブルから取得する。そして、当該取得した天井回数nを報知する天井回数コマンドを演出制御装置300に送信するとともに、当該取得した天井回数nをRWM内の初期値領域にセーブする。これにより、電源投入時(RAMクリアを伴う電源投入時も含む)に、遊技制御装置100側で、現在選択されている確率設定値に対応する天井回数nが設定される。
また、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの天井回数コマンドを受信すると、天井回数コマンドが示す回数をRAM内(例えばRAM322内)の天井回数領域に記憶する。これにより、電源投入時(RAMクリアを伴う電源投入時も含む)に、演出制御装置300側で、現在選択されている確率設定値に対応する天井回数nが設定される。
なお、天井回数テーブルに記憶するデフォルトの天井回数nは、射幸性が高くなりすぎること(すなわち天井回数n到達を契機としたチャンスモードが頻発すること)を回避する等の観点から、図112(b)に示すように、最も低い確率設定値(設定1)に対応する天井回数n、すなわち最も低い確率設定値(設定1)に対応する確率値に基づき決定した天井回数nと同一であることが好ましい。
また、天井回数コマンドによって、機種やスペックを特定できるようにしても良い。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、演出制御手段は、電源投入後の最初のゲームの実行中に、ゲームの実行回数に関する情報を示唆する示唆演出(天井示唆演出)を実行可能である。
したがって、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、電源投入後の最初のゲームの実行中に示唆演出(天井示唆演出)を実行可能であるので、電源投入後の最初のゲームを実行しようとする意欲を遊技者に与えることができ、開店時の集客力を高めることが可能となる。
なお、電源投入後の最初のゲームの開始時に天井示唆演出を実行しても良いし、電源投入後の最初のゲームの中途時に天井示唆演出を実行しても良いし、電源投入後の最初のゲームの終了時に天井示唆演出を実行しても良い。
また、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、演出制御手段は、ゲームの実行回数が所定範囲内(例えば599回以上)である場合に、ゲームの実行回数に関する情報を示唆する示唆演出(天井示唆演出)を実行可能であるように構成することができる。
このように構成した場合にも、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、このように構成した場合には、ゲームの実行回数が所定範囲内である場合に示唆演出(天井示唆演出)を実行可能であるので、ゲームの実行回数が所定範囲内となるまでゲームを実行しようとする意欲を遊技者に与えることができる。
上記実施例では、ゲーム実行回数が特図変動表示ゲームの変動時間の終了後に計測(更新)されるので、ゲーム実行回数が599回以上である場合に天井示唆演出を実行することで、600回転目以上の特図変動表示ゲームのそれぞれにおいて天井示唆演出を実行することが可能となる。なお、ゲーム実行回数は特図変動表示ゲームの変動時間の開始時に計測(更新)することも可能であり、その場合には、ゲーム実行回数が600回以上である場合に天井示唆演出を実行することで、600回転目以上の特図変動表示ゲームのそれぞれにおいて天井示唆演出を実行することが可能となる。
また、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球の入賞により始動条件のうちの第1始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、ゲームには、第1始動条件の成立に基づき実行される第1ゲーム(特図2変動表示ゲーム)と、始動条件のうちの第2始動条件の成立に基づき実行される第2ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と、があり、遊技状態に応じて、第1ゲーム及び第2ゲームのうちの一方を主となるゲーム(メイン変動)として定めることが可能であり、遊技制御手段は、第1ゲームの実行回数と第2ゲームの実行回数の合計をゲームの実行回数として計測する第1領域(第1通常確率変動回数領域)と、主となるゲーム(メイン変動)の実行回数をゲームの実行回数として計測する第2領域(第2通常確率変動回数領域)と、を備え、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、第1領域又は第2領域で計測されたゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であるように構成することができる。
このように構成した場合には、第1ゲームの実行回数と第2ゲームの実行回数の合計が所定回数(天井回数n)に達した場合、あるいは、主となるゲーム(メイン変動)の実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に、特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、遊技状態として、第1ゲームの実行回数と第2ゲームの実行回数の合計をゲームの実行回数として計測する遊技状態と、主となるゲーム(メイン変動)の実行回数をゲームの実行回数として計測する遊技状態とがある場合に、第1ゲームの実行回数と第2ゲームの実行回数の合計をゲームの実行回数として計測する遊技状態においては第1領域の値をそのまま用いて所定回数(天井回数n)に達したか否か判定することができ、主となるゲーム(メイン変動)の実行回数をゲームの実行回数として計測する遊技状態においては第2領域の値をそのまま用いて所定回数(天井回数n)に達したか否か判定することができるので、判定時にゲームの実行回数を算出する算出処理を行う必要がなく、処理負担を軽減することが可能となる。
なお、ゲームの実行回数を計測する計測領域は、第1領域と第2領域に分かれていなくても良い。すなわち、遊技状態として、第1ゲームの実行回数と第2ゲームの実行回数の合計をゲームの実行回数として計測する遊技状態と、主となるゲーム(メイン変動)の実行回数をゲームの実行回数として計測する遊技状態とがある場合に、第1ゲームの実行回数と第2ゲームの実行回数の合計をゲームの実行回数として計測する遊技状態においては計測領域で第1ゲームの実行回数及び第2ゲームの実行回数を計測し、主となるゲーム(メイン変動)の実行回数をゲームの実行回数として計測する遊技状態においては当該計測領域で主となるゲーム(メイン変動)の実行回数を計測するようにしても良い。
また、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、演出制御手段は、特定演出(リーチ演出、SPリーチ演出)を実行可能であり、特定演出の結果が特定の結果(大当り図柄の停止表示)とならない場合に、ゲームの実行回数に関する情報を示唆する示唆演出(天井示唆演出)を実行可能である(図108)。
したがって、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、特定演出の結果が特定の結果とならない場合に示唆演出(天井示唆演出)を実行可能であるので、特定の結果とならなかった場合における遊技者の落胆感を軽減することが可能となる。また、示唆演出(天井示唆演出)によって、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達するまで遊技をしようとする意欲を遊技者に与えることができるので、いわゆるハイエナ行為を抑制することが可能となる。
なお、特定演出は、リーチ演出やSPリーチ演出に限定されず、適宜変更可能である。また、特定の結果は、大当り図柄の停止表示に限定されず、適宜変更可能である。例えば、ステージチェンジ演出(特定演出)の結果がステージの移行(特定の結果)とならない場合、すなわちガセ演出であるステージチェンジ演出を実行した場合に示唆演出(天井示唆演出)を実行するようにしても良い。
また、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、所定の実行回数目のゲーム(天井到達ゲーム)の開始時に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、演出制御手段は、特別遊技状態が発生することなく特定遊技状態が発生する場合には、当該特定遊技状態の発生後に、当該特定遊技状態の発生を報知する報知演出(チャンスモード突入報知演出)を実行可能であるように構成することができる。
このように構成した場合には、所定の実行回数目のゲーム(天井到達ゲーム)の開始時に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。すなわち、例えば天井回数nが900回である場合には、900回転目の特図変動表示ゲームの開始時に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、特定遊技状態の発生後(例えば900回転目の特図変動表示ゲームの実行中)に特定遊技状態の発生を報知する報知演出(チャンスモード突入報知演出)を実行可能であるので、特定遊技状態の発生前(例えば899回転目の特図変動表示ゲームの実行中)に報知演出(チャンスモード突入報知演出)を実行する場合に比べて、遊技が理解しやすい。
また、始動条件の成立に基づき変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、所定の実行回数目の変動表示ゲーム(天井到達ゲーム)の開始時に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、所定の実行回数目の変動表示ゲーム(天井到達ゲーム)の変動パターンとして、専用の変動パターン(例えば、リーチが発生しない変動パターンであり、かつ、チャンスモード突入報知演出を実行可能な程度に長い変動時間が設定される変動パターン)を選択可能であるように構成することができる。
このように構成した場合には、所定の実行回数目のゲーム(天井到達ゲーム)の開始時に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、特定遊技状態に移行して最初の変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の変動パターンが専用の変動パターンになるので、より簡易な制御が可能となる。
また、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球が入賞しにくい若しくは入賞不能な閉状態と、当該閉状態よりも遊技球が入賞容易若しくは入賞可能な開状態と、に状態変換可能であり、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる所定結果(サポ当り)となった場合、又はゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、特定遊技状態を終了させる条件となる終了回数(サポート回数)をカウントする領域(時間短縮変動回数領域)を、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で共用し、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で普通変動入賞装置37の開閉パターン(普通電動役物の開閉パターン)及び終了回数(サポート回数)が異なるように構成することができる。
このように構成した場合には、ゲームの結果が所定結果(サポ当り)となった場合又はゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で特定遊技状態を終了させる条件となる終了回数(サポート回数)をカウントする領域(時間短縮変動回数領域)を共用するので、RWM内の領域を有効利用することが可能となる。また、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で普通変動入賞装置37の開閉パターン(普通電動役物の開閉パターン)及び終了回数(サポート回数)が異なるため、多様な特定遊技状態を発生することが可能となる。
また、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技球が入賞しにくい若しくは入賞不能な閉状態と、当該閉状態よりも遊技球が入賞容易若しくは入賞可能な開状態と、に状態変換可能であり、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、所定条件の成立に基づき普図ゲーム(普図変動表示ゲーム)を実行し、当該普図ゲームの結果が特定結果となった場合に普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態を発生可能であり、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる所定結果(サポ当り)となった場合、又はゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、特定遊技状態を終了させる条件となる終了回数(サポート回数)をカウントする領域(時間短縮変動回数領域)を、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で共用し、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で普図ゲームの結果が特定結果となる確率(普図確率)及び終了回数(サポート回数)が異なるように構成することができる。
このように構成した場合には、ゲームの結果が所定結果(サポ当り)となった場合又はゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で特定遊技状態を終了させる条件となる終了回数(サポート回数)をカウントする領域(時間短縮変動回数領域)を共用するので、RWM内の領域を有効利用することが可能となる。また、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で普図ゲームの結果が特定結果となる確率(普図確率)及び終了回数(サポート回数)が異なるため、多様な特定遊技状態を発生することが可能となる。
なお、終了回数をカウントする領域(時間短縮変動回数領域)は共用しなくても良い。すなわち、終了回数をカウントする領域(時間短縮変動回数領域)として第1カウント領域と第2カウント領域を設け、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)では第1カウント領域を使用し、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)では第2カウント領域を使用するようにしても良い。
また、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で普通変動入賞装置37の開閉パターン(普通電動役物の開閉パターン)は同一であっても良い。
また、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で普図ゲームの結果が特定結果となる確率(普図確率)は同一であっても良い。
また、ゲームの結果が所定結果となった場合に発生する特定遊技状態(サポ当りを契機としたチャンスモード)と、ゲームの実行回数が所定回数に達した場合に発生する特定遊技状態(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)と、で終了回数(サポート回数)は同一であっても良い。
また、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行する遊技機において、ゲームの実行回数をカウントする遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から出力される情報を受信する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、遊技制御手段は、第1遊技状態(高確率状態以外の遊技状態)である場合には、ゲームの実行回数をカウントダウンして当該カウントダウンに対応する第1回数情報(通常確率変動回数コマンド)を出力可能であり、第2遊技状態(普電サポートがある状態)である場合には、ゲームの実行回数をカウントダウンして当該カウントダウンに対応する第2回数情報(時間短縮変動回数コマンド)を出力可能であり、演出制御手段は、遊技制御手段からの第1回数情報を受信した場合には、当該第1回数情報をカウントアップに対応する回数情報に変換して記憶し(図111(a))、遊技制御手段からの第2回数情報を受信した場合には、当該第2回数情報をカウントアップに対応する回数情報に変換せずに記憶する(図111(b))。
したがって、遊技状態に応じた方式で回数報知(回数示唆)を行うことが可能となるので、遊技の興趣が向上する。具体的には、演出制御手段(演出制御装置300)は、遊技状態が第1遊技状態(高確率状態以外の遊技状態)である場合に遊技制御手段(遊技制御装置100)から出力される第1回数情報をカウントアップに対応する回数情報に変換して記憶するので、第1遊技状態である場合には、記憶した回数情報を変換することなくカウントアップ方式で回数報知(例えば天井示唆演出)を行うことができる。また、演出制御手段(演出制御装置300)は、遊技状態が第2遊技状態(普電サポートがある状態)である場合に遊技制御手段(遊技制御装置100)から出力される第2回数情報をカウントアップに対応する回数情報に変換せずに記憶するので、第2遊技状態である場合には、記憶した回数情報を変換することなくカウントダウン方式で回数報知(例えばサポ回数報知演出)を行うことができる。
あるいは、その逆であっても良い。
すなわち、所定条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行する遊技機において、ゲームの実行回数をカウントする遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から出力される情報を受信する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、遊技制御手段は、第1遊技状態(高確率状態以外の遊技状態)である場合には、ゲームの実行回数をカウントアップして当該カウントアップに対応する第1回数情報(通常確率変動回数コマンド)を出力可能であり、第2遊技状態(普電サポートがある状態)である場合には、ゲームの実行回数をカウントアップして当該カウントアップに対応する第2回数情報(時間短縮変動回数コマンド)を出力可能であり、演出制御手段は、遊技制御手段からの第1回数情報を受信した場合には、当該第1回数情報をカウントダウンに対応する回数情報に変換して記憶し、遊技制御手段からの第2回数情報を受信した場合には、当該第2回数情報をカウントダウンに対応する回数情報に変換せずに記憶するようにしても良い。
この場合も、遊技状態に応じた方式で回数報知(回数示唆)を行うことが可能となるので、遊技の興趣が向上する。具体的には、演出制御手段(演出制御装置300)は、遊技状態が第1遊技状態(高確率状態以外の遊技状態)である場合に遊技制御手段(遊技制御装置100)から出力される第1回数情報をカウントダウンに対応する回数情報に変換して記憶するので、第1遊技状態である場合には、記憶した回数情報を変換することなくカウントダウン方式で回数報知を行うことができる。また、演出制御手段(演出制御装置300)は、遊技状態が第2遊技状態(普電サポートがある状態)である場合に遊技制御手段(遊技制御装置100)から出力される第2回数情報をカウントダウンに対応する回数情報に変換せずに記憶するので、第2遊技状態である場合には、記憶した回数情報を変換することなくカウントアップ方式で回数報知を行うことができる。
なお、第1遊技状態は、高確率状態以外の遊技状態に限定されず適宜変更可能である。また、第2遊技状態は、普電サポートがある状態に限定されず適宜変更可能である。
また、第1回数情報は、通常確率変動回数コマンドに限定されず適宜変更可能である。また、第2回数情報は、時間短縮変動回数コマンドに限定されず適宜変更可能である。
また、天井示唆演出は、電源投入時(RAMクリアを伴う電源投入時も含む)に実行することも可能である。
図13に示すように、RAMクリアを伴わない電源投入時には、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドが演出制御装置300へ送信される(ステップX42)。天井機能を搭載した遊技機では、ステップX42において、通常確率変動回数を報知するための通常確率変動回数コマンドも送信される。
一方、図13に示すように、RAMクリアを伴う電源投入時には、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値がセーブされて(ステップX45)、RAM初期化時のコマンドが演出制御装置300へ送信される(ステップX46)。天井機能を搭載した遊技機では、ステップX45において、通常確率変動回数領域にも初期値(ここでは900)がセーブされ、ステップX46において、通常確率変動回数を報知するための通常確率変動回数コマンドも送信される。
そして、演出制御装置300は、ステップX42,X46で送信される通常確率変動回数コマンドを受信した場合に、当該通常確率変動回数コマンドに基づく情報をRAM内(例えばRAM322内)のゲーム実行回数領域に記憶する。さらに、その際に、ゲーム実行回数領域に記憶されている情報に基づいて天井示唆演出の演出態様を決定して、当該決定した演出態様で天井示唆演出を実行することで、電源投入時(RAMクリアを伴う電源投入時も含む)に天井示唆演出を実行することが可能となる。
あるいは、電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323にゲーム実行回数領域を設け、演出制御装置300は、電源投入時(RAMクリアを伴う電源投入時も含む)に、ゲーム実行回数領域に記憶されている情報(すなわち電源遮断前に記憶された情報)に基づいて天井示唆演出の演出態様を決定して、当該決定した演出態様で天井示唆演出を実行しても良い。
特図変動表示ゲーム中や客待ち中に実行する天井示唆演出は、主に遊技者に向けて実行する演出である。一方、電源投入時(RAMクリアを伴う電源投入時も含む)に実行する天井示唆演出(以下「電源投入時天井示唆演出」という)は、主に遊技店の店員に向けて実行する演出である。
天井機能を搭載した遊技機を複数台設置している遊技店では、店員は、開店前に、一台一台の詳細データをホールコンピュータで確認してRAMクリアする遊技機を選択するか、あるいは、全台についてRAMクリアする。RAMクリアすると、ゲーム実行回数がリセット(ゲーム実行回数の計測がクリア)されて天井回数nまでの残り回転数が増えるため、出玉率を調整することが可能となる。
しかしながら、一台一台の詳細データをホールコンピュータで確認する場合には、開店準備の際に煩わしい確認作業を行わなければならないという問題がある。また、全台についてRAMクリアする場合には、開店から遊技を行うと、どの台も天井回数n到達を契機としたチャンスモードになかなか移行しない(移行するには天井回数n分のゲームを実行しなければならない)ため、朝から遊技をしようとする意欲を遊技者に与えることができず、開店時の集客力が低下してしまうという問題がある。これに対し、電源投入時天井示唆演出を実行することで、煩わしい確認作業を行うことなくRAMクリアする遊技機を店員が選択できるので、開店準備を効率よく行うことが可能となるとともに、開店から遊技を行ってもすぐにチャンスモード(天井回数n到達を契機としたチャンスモード)へ移行する可能性があるので、開店時の集客力低下を抑制することが可能となる。
なお、電源投入時天井示唆演出は、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードの終了前に開始しても良いし、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードの終了時に開始しても良いし、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードの終了後に開始しても良い。
また、電源投入時天井示唆演出は、天井示唆演出の実行条件(前述)が成立する場合にのみ実行しても良いし、天井示唆演出の実行条件が成立するか否かにかかわらず電源投入時(RAMクリアを伴う電源投入時も含む)には常に実行しても良い。
また、現在の時刻が所定時刻よりも前である場合に、電源投入時天井示唆演出を実行するようにしても良い。現在の時刻はRTC338からの情報に基づき判断することができる。これにより、例えば、開店時刻以降は電源投入時天井示唆演出を実行しないように構成することができる。このように構成することで、営業中に停電が発生しても停電復旧時に電源投入時天井示唆演出が実行されることがないため、現時点におけるゲームの実行回数に関する情報(ゲーム実行回数や天井回数nまでの残り回転数など)が遊技者に把握されることを回避できる。また、当該所定時刻は遊技店ごとに設定(変更)可能であっても良い。
また、電源投入時天井示唆演出は、遊技機から離れていても演出態様を把握可能であることが好ましい。例えば、電源投入時天井示唆演出が演出装置を発光させる天井示唆演出(図106(a))である場合には、店員は、島通路の端から見渡すだけで、当該通路に沿って配置されている複数の遊技機それぞれについて、電源投入時天井示唆演出を実行しているか否かや、電源投入時天井示唆演出の演出態様を判別することが可能となるため、RAMクリアする遊技機を容易に見つけることができ、好ましい。
また、電源投入時天井示唆演出の演出態様は、例えば図112(b)に示すように、天井回数nまでの残り回転数(カウントダウンに対応する回数)に基づき決定しても良い。この場合、演出制御装置300は、天井回数nまでの残り回転数を、ステップX42,X46で送信される通常確率変動回数コマンドが示す回数(通常確率変動回数)から算出しても良いし、ステップX42,X46で送信される通常確率変動回数コマンドに基づく情報をゲーム実行回数領域に記憶した後に当該ゲーム実行回数領域に記憶されている回数(ゲーム実行回数(カウントアップに対応する回数)又は通常確率変動回数(カウントダウンに対応する回数))から算出しても良い。あるいは、ゲーム実行回数領域がFeRAM323に設けられている場合には、電源投入時(RAMクリアを伴う電源投入時も含む)にゲーム実行回数領域に記憶されている回数(すなわち電源遮断前に記憶された回数。具体的にはゲーム実行回数(カウントアップに対応する回数)又は通常確率変動回数(カウントダウンに対応する回数))から算出しても良い。
また、電源投入時天井示唆演出は、特図変動表示ゲーム中や客待ち中に実行する天井示唆演出と同一であっても良いし、異なっていても良い。すなわち、例えば、電源投入時天井示唆演出として演出装置を発光させる天井示唆演出(図106(a))を実行する場合、特図変動表示ゲーム中や客待ち中に実行する天井示唆演出は、演出装置を発光させる天井示唆演出であっても良いし、それ以外の天井示唆演出であっても良い。また、電源投入時天井示唆演出では、ゲームの実行回数に関する情報(ゲーム実行回数や天井回数nまでの残り回転数など)を明確に示唆し、特図変動表示ゲーム中や客待ち中に実行する天井示唆演出では、ゲームの実行回数に関する情報(ゲーム実行回数や天井回数nまでの残り回転数など)を曖昧に示唆するようにしても良い。
また、電源投入時天井示唆演出は、天井示唆演出以外の演出と同一であっても良い。具体的には、例えば、電源投入時天井示唆演出の演出態様を、大当り期待度を示唆する大当り期待度示唆演出と兼用の演出態様としても良い。また、この場合、電源投入時天井示唆演出の演出態様は、電源投入時におけるゲーム実行回数が多いほど(すなわち天井回数nまでの残り回転数が少ないほど)、大当り期待度が高い時に選択されやすい大当り期待度示唆演出の演出態様を用いても良い。
また、電源投入時天井示唆演出の演出時間は、演出態様にかかわらず同一であっても良いし、例えば図112(b)に示すように演出態様に応じて異なっていても良い。
図112(b)に示す例では、天井回数nまでの残り回転数が少ないほど、演出装置が電源投入時天井示唆演出用の発光を行う時間(発光時間)が長くなっている。すなわち、天井回数nまでの残り回転数が少ないほど、電源投入時天井示唆演出の演出時間が長くなっている。
天井回数nまでの残り回転数が比較的少ない遊技機は、天井回数nまでの残り回転数が比較的多い遊技機よりも、RAMクリアする遊技機として選択されやすい。例えば図112(b)に示すように、天井回数nまでの残り回転数が比較的少ない場合に実行される電源投入時天井示唆演出の演出時間を、天井回数nまでの残り回転数が比較的多い場合に実行される電源投入時天井示唆演出の演出時間よりも長くすることで、天井回数nまでの残り回転数が比較的多い遊技機では演出装置が電源投入時天井示唆演出を終了して通常発光(電源投入時天井示唆演出用の発光とは異なる発光)に復帰していても、天井回数nまでの残り回転数が比較的少ない遊技機では演出装置が電源投入時天井示唆演出を継続しているので、天井回数nまでの残り回転数が比較的少ない遊技機が見つけやすい。
また、電源投入時天井示唆演出の演出時間は、遊技店ごとに設定(変更)可能であっても良い。
電源投入時天井示唆演出の演出時間を変更可能とすることで、例えば、電源投入時天井示唆演出を、遊技店の開店前に終了させるか、開店後に終了させるかを遊技店側で選択することが可能となる。
例えば、遊技店の開店後に終了するように電源投入時天井示唆演出の演出時間を設定することで、遊技者も、電源投入時天井示唆演出の演出態様からゲームの実行回数に関する情報(ゲーム実行回数や天井回数nまでの残り回転数など)を取得することが可能となる。したがって、例えば、電源投入時天井示唆演出を実行した遊技機の台数に対するRAMクリアした遊技機の台数の割合を通常よりも少なくした場合には、遊技店の開店後に終了するように電源投入時天井示唆演出の演出時間を設定することで、天井回数nまでの残り回転数が少ない遊技機(例えば電源投入時天井示唆演出を実行したのにRAMクリアされていない遊技機)が多いことをアピールできるため、朝から遊技をしようとする意欲を遊技者に与えることができ、稼働率が向上する。
一方、遊技店の開店前に終了するように電源投入時天井示唆演出の演出時間を設定することで、遊技者は、電源投入時天井示唆演出を実行した遊技機、電源投入時天井示唆演出を実行していない遊技機、RAMクリアされた遊技機、RAMクリアされていない遊技機の見分けが付かないため、複数の遊技機の中から天井回数nまでの残り回転数が少ない遊技機(例えば電源投入時天井示唆演出を実行したのにRAMクリアされていない遊技機)を選ぶ楽しみを遊技者に与えることができ、遊技の興趣が向上する。
また、図112(b)に示す例では、天井回数nまでの残り回転数が300回以下である場合に電源投入時天井示唆演出を実行するようにしているが、これに限定されず、例えば、天井回数nまでの残り回転数にかかわらず電源投入時(RAMクリアを伴う電源投入時も含む)には常に電源投入時天井示唆演出を実行するようにしても良い。
また、電源投入時におけるゲーム実行回数が特定回数である場合に実行する電源投入時天井示唆演出の演出態様と、電源投入時におけるゲーム実行回数が特定回数以外である場合に実行する電源投入時天井示唆演出の演出態様と、を異ならせても良い。具体的には、例えば、電源投入時におけるゲーム実行回数が0回である場合(すなわち天井回数nまでの残り回転数が天井回数nと一致する場合)に実行する電源投入時天井示唆演出の演出態様と、電源投入時におけるゲーム実行回数が1回以上である場合(すなわち天井回数nまでの残り回転数が天井回数nと一致しない場合)に実行する電源投入時天井示唆演出の演出態様と、を異ならせても良い。これにより、遊技店の店員は、例えば、前日の閉店後にRAMクリアされた遊技機や設定変更された遊技機を、当日の開店前に確認することができる。
また、所定期間(例えばRAMクリアを最後に行った時点から現時点までの期間)における天井回数n到達を契機としたチャンスモードへの移行回数が所定回数以上である場合には、天井回数n到達を契機としたチャンスモードに移行しやすい遊技機であると言えるので、電源投入時には常に天井示唆演出を実行して、RAMクリアする遊技機として選択されるようにしても良い。なお、ここでの所定回数は、1回であっても良いし、複数回であっても良い。
また、所定期間(例えばRAMクリアを最後に行った時点から現時点までの期間)における天井回数n到達を契機としたチャンスモードへの移行回数を、電源投入時天井示唆演出の演出態様によって示唆するようにしても良い。電源投入時天井示唆演出として演出装置を発光させる天井示唆演出を行う場合には、例えば、発光色で天井回数nまでの残り回転数を示唆し、点滅の有無や点滅パターンで移行回数を示唆するようにしても良い。
以上のことから、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、演出制御手段は、電源投入時に、ゲームの実行回数に関する情報(ゲーム実行回数や天井回数nまでの残り回転数など)を示唆する示唆演出(電源投入時天井示唆演出)を実行可能である。
したがって、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、電源投入時に示唆演出(電源投入時天井示唆演出)を実行可能であるので、遊技店の開店準備を効率よく行うことが可能となるとともに、開店時の集客力低下を抑制することが可能となる。
なお、電源投入時天井示唆演出は、演出装置を発光させる天井示唆演出に限定されず適宜変更可能であり、例えば、残り回転数画像G4を表示する天井示唆演出(図106(f))であっても良い。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、所定条件が成立した場合(電源投入時天井示唆演出の演出時間が経過した場合)に、示唆演出(電源投入時天井示唆演出)を終了可能である。
したがって、電源投入時に行う示唆演出(電源投入時天井示唆演出)が所定条件の成立により終了するので、好適である。
なお、電源投入時に行う示唆演出(電源投入時天井示唆演出)は終了しないものであっても良い。すなわち、電源投入されてから電源遮断されるまでの間、電源投入時天井示唆演出を実行し続けても良い。
また、上記実施例では、所定条件、すなわち電源投入時天井示唆演出の終了条件を「電源投入時天井示唆演出の演出時間が経過した」としたが、終了条件はこれに限定されず適宜変更可能であり、例えば「所定の操作手段が操作された」等であっても良い。また、ここでの所定の操作手段は、遊技者が操作できない位置に配設された操作手段であっても良いし、遊技者も操作できる位置に配設された操作手段であっても良い。
また、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、演出制御手段は、電源投入時に、ゲームの実行回数に関する情報(ゲーム実行回数や天井回数nまでの残り回転数など)を示唆する第1示唆演出(電源投入時天井示唆演出)を実行可能であるとともに、ゲームの実行中に、当該ゲームの結果が特別結果となる期待度を示唆する第2示唆演出(大当り期待度示唆演出)を実行可能であるように構成することができる。
このように構成した場合にも、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、電源投入時に示唆演出(電源投入時天井示唆演出)を実行可能であるので、遊技店の開店準備を効率よく行うことが可能となるとともに、開店時の集客力低下を抑制することが可能となる。
さらに、第1示唆演出(電源投入時天井示唆演出)の演出態様を、第2示唆演出(大当り期待度示唆演出)の演出態様と同一であるように構成することが可能であり、そのように構成した場合には、第1示唆演出と第2示唆演出とで演出態様を共用できるので、データ量の削減、開発コストの削減等が可能となる。
また、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易な特定遊技状態(普電サポート)と、特別遊技状態と、を発生可能であり、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であり、演出制御手段は、電源投入時に、ゲームの実行回数に関する情報(ゲーム実行回数や天井回数nまでの残り回転数など)を示唆する示唆演出(電源投入時天井示唆演出)を実行可能であり、電源投入時におけるゲームの実行回数が特定回数(例えば0回)である場合と、それ以外の場合と、で示唆演出の態様が異なるように構成することができる。
このように構成した場合にも、ゲームの実行回数が所定回数(天井回数n)に達した場合に特定遊技状態(普電サポート)を発生可能であるので、遊技の興趣が向上する。また、電源投入時に示唆演出(電源投入時天井示唆演出)を実行可能であるので、遊技店の開店準備を効率よく行うことが可能となるとともに、開店時の集客力低下を抑制することが可能となる。また、特定回数が0回である場合には、遊技店の店員は、例えば、前日の閉店後にRAMクリアされた遊技機や設定変更された遊技機を、当日の開店前に確認することができる。
なお、例えば、遊技機10は、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機であっても良いし、遊技機10は、特図1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機であっても良いし、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームを入賞順に実行する遊技機であっても良いし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを同時に実行可能な遊技機であっても良い。
また、遊技機10は、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示とを、表示装置41に同時に表示しない遊技機に限定されない。すなわち、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示とを、表示装置41に同時に表示するようにしても良い。
また、遊技機10は、特定領域(確変作動領域)を有する遊技機に限定されない。すなわち、特定領域に遊技球が流入したこと(特定領域スイッチ38dが遊技球を検出したこと)に基づいて、高確率状態を発生させるのではなく、特図変動表示ゲームの結果が確変大当りとなったことに基づいて、高確率状態を発生させるようにしても良い。
また、遊技機10は、表示装置41で表示する飾り特図変動表示ゲームとは別に飾り特図変動表示ゲームを実行する第4図柄の表示を行うサブ情報表示装置(第4図柄LED)を備えていても良い。また、このサブ情報表示装置は、第4図柄の表示に加えて、始動記憶数の表示等を行うものであっても良い。
図113には、天井示唆演出の別例を示した。
この例では、図113(a)に示すように飾り特図始動記憶表示83aや実行中記憶表示84aの表示態様を変化させることにより、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームで天井に到達する可能性を示唆する天井示唆演出を行うようにしている。また、飾り特図始動記憶表示83aや実行中記憶表示84aの表示態様を変化させることにより当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームについての先読み演出を行うようにしている。
天井示唆演出と先読み演出は共通の表示態様で行うことが可能となっており、遊技者からはいずれの演出が実行されているかが判別困難となるようにしている。
図113(b)に示すように、この例での飾り特図始動記憶表示83aや実行中記憶表示84aの表示態様には、色彩を青色、緑色、赤色、金色又は虹色で表示する表示態様や、キャラ1又はキャラ2のように形態をキャラクタの形状とする表示態様が含まれる。なお、図中では色彩を文字により表現している。また、天井示唆演出及び先読み演出を実行していない飾り特図始動記憶表示83aは白色の丸型の形状で表示される。
これらの表示態様には、天井示唆演出と先読み演出とで共通に使用されるものが含まれている。例えば、青色の表示態様は、天井示唆演出で用いた場合には天井となる期待度が10%であり、先読み演出で用いた場合には大当りとなる期待度が5%である。
また、虹色は天井示唆演出としての機能は有さず大当りとなることを確定的に報知するものであり、第1のキャラクタを表示するキャラ1は天井に到達する始動記憶には使用されず大当りとなることを確定的に報知するものである。
また、第2のキャラクタを表示するキャラ2は、結果がはずれであり、かつ、天井に到達する始動記憶でのみ使用される。
すなわち、先読み演出は遊技状態が第1の遊技状態である特別遊技状態へ移行することを示唆する演出をなし、天井示唆演出は遊技状態が第2の遊技状態である時短状態へ移行することを示唆する演出をなす。
そして、第1のキャラクタは第1の遊技状態への移行を報知する表示態様をなし、第2のキャラクタ及び虹色の表示態様は第2の遊技状態への移行を報知する表示態様をなす。
また、青色、緑色、赤色及び金色の表示態様は、第1の遊技状態への移行又は第2の表示態様への移行を報知する表示態様をなす。
また、緑色の表示態様は、天井示唆演出で用いた場合には天井となる期待度が40%であり、先読み演出で用いた場合には大当りとなる期待度が20%であるのに対し、赤色の表示態様は、天井示唆演出で用いた場合には天井となる期待度が20%であり、先読み演出で用いた場合には大当りとなる期待度が40%である。
すなわち、天井示唆演出での期待度は、青、赤、緑、金の順に高くなるのに対し、先読み演出での期待度は、青、緑、赤、金の順に高くなるようにしている。
このように、天井示唆演出と先読み演出とで各色の期待度の順が異なることで、演出に変化が生まれ遊技の興趣を向上することができる。
図113(a)に示す状態では、3番目に消化される始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示83aが緑色の表示態様とされている。
遊技機では天井示唆演出と先読み演出のいずれか一方を実行しているが、遊技者からは当該飾り特図始動記憶表示83aでの演出が、天井示唆演出と先読み演出のいずれであるのかは判別できない。このため、遊技者にとっては当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームで天井となる期待度が40%であることと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが大当りとなる期待度が20%であることの両方に対して期待することとなる。
この天井示唆演出と先読み演出は、対象となる始動記憶の発生以降であればいつでも開始可能である。
また、任意のタイミングで表示態様をさらに変更することも可能である。例えば、図113(b)に示す状態から、図113(c)に示すように次の特図変動表示ゲームが開始されて始動記憶が消化されたことに基づき表示態様を変更可能である。
さらに、図113(d)、(e)に示すように対象となる始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始に伴って実行中記憶表示84aとなった際に表示態様を変化させることも可能である。
図113(d)、(e)の場合は、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始に伴い天井に到達して時短状態が開始されている。
この場合において、図113(d)に示すように実行中記憶表示84aがキャラ2に変化した場合、キャラ2がはずれ結果であることを示すものであるので、この時点での演出は天井に到達することの報知であることが明確となる。
図113(e)に示すように実行中記憶表示84aが天井示唆演出と先読み演出で兼用される表示態様である場合は、依然としていずれの演出が実行されているのかが判別困難な状態となる。
以上のように天井示唆演出と先読み演出とで共通の表示態様を使用するようにしたことで、天井への期待と大当りへの期待との両方を持たせることができ、遊技の興趣を向上することができる。
特に、飾り特図始動記憶表示83aにおいて天井示唆演出を行うことで、分かりやすく天井の到達を示唆できるとともに始動記憶に対する興味が高まり、遊技の興趣を向上することができる。
なお、上述の例では先読み演出は大当り期待度を示唆するものとしたが、始動記憶についての先読み結果に基づく演出であれば良く、実行される変動パターンを示唆するものであっても良い。
また、天井示唆演出と、大当りを示唆する第1の先読み演出と、変動パターンを示唆する第2の先読み演出と、を実行可能であり、各演出で共通の表示態様を使用可能としても良い。この他に演出上のポイントが付与されることを示唆する演出などについても共通の表示態様を使用可能としても良い。
すなわち、2以上の異なる事象を示唆する演出について、共通の表示態様を使用可能とするものであれば良い。また、天井示唆演出は先読み結果に基づかないものであるので、先読み結果に基づかない演出と、先読み結果に基づく演出と、で共通の表示態様を使用可能としているとも言える。
また、天井示唆演出と先読み演出のいずれかを実行するとしたが、飾り特図始動記憶表示83aや実行中保留表示84aにおいて一方の演出の実行中に他方の演出へ変更するようにしても良い。また、飾り特図始動記憶表示83aでは天井示唆演出を実行し、実行中記憶表示84aでは先読み演出を行うようにしても良い。
また、天井示唆演出と先読み演出のいずれを実行するかは任意に選択可能であるが、条件によっていずれを選択するかが決定されるようにしても良い。
例えば、結果が大当りとなる始動記憶や、SPリーチなど特定の変動パターンを実行する始動記憶については、天井示唆演出よりも先読み演出を優先して実行するようにしても良い。
また、天井に到達する特図変動表示ゲームを実行する始動記憶については、先読み演出よりも天井示唆演出を優先して実行するようにしても良い。
また、天井に到達する特図変動表示ゲームで大当りとなる場合には、当該特図変動表示ゲームを実行する始動記憶については、先読み演出を優先して実行するようにしても良いし、天井到達演出を優先して実行するようにしても良い。または、飾り特図始動記憶表示83aでは天井示唆演出を実行し、実行中記憶表示84aでは先読み演出を行うようにしても良い。
また、天井に到達するまでのゲーム数を管理する通常確率変動回数に基づいて、天井示唆演出と先読み演出のいずれを実行するかを選択するようにしても良い。例えば、天井に到達するまでの残りゲーム数が多いほど先読み演出を選択する割合を高くするようにしても良い。
また、遊技機の電源投入後に初めて通常確率変動回数がリセットされるまでの期間と、大当りや天井への到達によって通常確率変動回数がリセットされた後の期間と、で天井示唆演出と先読み演出の選択割合が異なるようにしても良い。
通常確率変動回数がリセットされた後の期間では、遊技機の上方等に設けられる表示器に表示されるゲーム数も同時にリセットされるため、当該表示器に表示されるゲーム数から天井への到達タイミングを遊技者が把握可能である。よって、天井示唆演出よりも先読み演出の方が効果的な演出となる。
これに対して、遊技機の電源投入後に初めて通常確率変動回数がリセットされるまでの期間は、遊技制御装置100のRAMクリアが行われていなければ電源遮断前の通常確率変動回数を引き継いで計数する。遊技機の上方等に設けられる表示器に表示されるゲーム数は電源の投入からのゲーム数となるので通常確率変動回数とは対応しない値となり遊技者が天井への到達タイミングを把握困難となる。よって、天井示唆演出も効果的な演出となる。
そこで、遊技機の電源投入後に初めて通常確率変動回数がリセットされるまでの期間の方が、通常確率変動回数がリセットされた後の期間よりも天井到達演出の実行割合が高くなるようにすることで効果的な演出を実行可能となる。
また、天井に到達する始動記憶の前に大当りとなる始動記憶がある場合には、天井に到達する始動記憶について天井示唆演出を行わないようにしても良い。この場合は大当りの発生により通常確率変動回数がリセットされるので矛盾する天井示唆演出が実行されないようにすることができる。
また、大当りとなる始動記憶の前に天井に到達する始動記憶がある場合には、天井示唆演出を実行しても良い。この場合、大当りとなる始動記憶についての先読み演出については行っても良いが、特図2変動表示ゲームを優先する遊技機の場合には先読み演出を行わないようにしても良い。天井の到達により時短状態となり、特図2始動記憶が優先的に消化されて特図1始動記憶の消化が遅れるため、先読み演出をした始動記憶の消化が長期間にわたり行われなくなる可能性があるためである。
また、天井示唆演出と先読み演出のいずれかを実行するとしたが、両方を同時に実行するものとしても良い。すなわち、始動記憶表示の一の表示態様により、第1の情報と、当該第1の情報とは異なる第2の情報と、を同時に示唆可能としても良い。
例えば、図113(b)に示した表示態様のうち、緑色の表示態様は、天井となる期待度が40%であることを示唆すると同時に、大当りとなる期待度が20%であることを示唆するようにする。
このようにすることで、第1の情報の示唆と第2の情報の示唆を効率よく行うことができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定の条件が成立することにより、天井示唆演出と先読み演出の両方を同時に実行している状態から、一方の演出を実行する状態へ変化するようにしても良いし、天井示唆演出と先読み演出の一方を実行している状態から、両方の演出を同時に実行する状態へ変化するようにしても良い。
また、始動記憶表示の一の表示態様により、3つ以上の複数の情報を同時に示唆可能としても良い。
また、上述の例では天井に到達する900回目の特図変動表示ゲームの開始から時短状態とするようにしたが、天井に到達する900回目の特図変動表示ゲームの終了から時短状態を開始するようにしても良い。
天井に到達する900回目の特図変動表示ゲームの開始から時短状態を開始する場合は、天井に到達することを確定的に報知するキャラ2の表示を899回目の特図変動表示ゲームを実行する始動記憶に表示しても良いし、900回目の特図変動表示ゲームを実行する始動記憶に表示しても良い。
天井に到達する900回目の特図変動表示ゲームの終了から時短状態を開始する場合は、天井に到達することを確定的に報知するキャラ2の表示を900回目の特図変動表示ゲームを実行する始動記憶に表示しても良いし、901回目の特図変動表示ゲームを実行する始動記憶に表示しても良い。
図114には、上述した天井示唆演出と先読み演出の変形例を示した。
所定条件の成立に基づき、天井示唆演出と先読み演出のいずれを実行しているのかが判別できるようにしても良い。例えば、図114(a)に示すように天井示唆演出を実行していることを示す表示G10を付加するようにし、図114(b)に示すように先読み演出を実行していることを示す表示G11を付加するように、付加表示により判別できるようにしても良い。
また、図114(c)に示すように天井示唆演出を実行している場合は五角形の表示とし、図114(d)に示すように先読み演出を実行している場合は六角形の表示とするように、形状の差異により判別できるようにしても良い。
また、天井示唆演出と先読み演出を別々に同時に実行するようにしても良い。図114(e)に示すように上段を天井示唆演出とし、下段を先読み演出として表示するように、表示位置により判別できるようにしても良い。また、図114(f)に示すように、内側を天井示唆演出とし、外側を先読み演出としても良い。
また、図114(g)~(i)に示すように、天井示唆演出と先読み演出のうち、一方をメイン演出G12とし、他方をサブ演出G13として表示するようにしても良い。この場合、メイン演出が実行されている期間ではメイン演出のみを有効な演出とし、メイン演出が終了した後はサブ演出を有効な演出とする。また、メイン演出の実行中もサブ演出を視認可能とし、メイン演出の終了に対する期待感を持たせるようにする。
図114(g)の状態では、メイン演出G12が実行されており、当該メイン演出が有効な演出である。ここではメイン演出が天井示唆演出とされ、青色の表示態様とされている。サブ演出G13は有効な演出ではないが、メイン演出を透して視認可能となっている。ここではサブ演出が先読み演出とされ、緑色の表示態様が青色のメイン演出を透して視認可能となっている。この状態ではメイン演出をなす天井示唆演出のみが有効な演出となり、サブ演出をなす先読み演出は視認可能ではあるが有効な演出ではない状態である。
メイン演出が終了する場合には、図114(h)に示すようにメイン演出が割れて、図114(i)に示すようにサブ演出が明確に視認可能となる。これにより、サブ演出をなす先読み演出が有効な演出となる。
なお、メイン演出の実行中にサブ演出の実行態様を変化させることも可能である。これにより、メイン演出が終了した場合の期待感を高めることができる。
また、上述の例では、飾り特図始動記憶表示83aや実行中記憶表示84aにおける演出について示したが、これ以外の演出においても天井示唆演出(第2の遊技状態への移行示唆)と先読み演出(第1の遊技状態への移行示唆)を共通の表示態様を用いて実行可能である。
すなわち、表示装置41に表示する所定演出において天井示唆演出と先読み演出を共通の表示態様を用いて実行可能である。また、表示装置41とは別の装置で行う所定演出において天井示唆演出と先読み演出を共通の表示態様を用いて実行可能である。
例えば、特定の事象の発生までの時間を示唆するタイマ演出において、天井に到達するまでの時間を示唆する天井示唆演出と、大当りの発生までの時間を示唆する先読み演出と、を共通の表示態様で実行可能である。この場合、天井示唆演出と先読み演出とを判別可能とするために、タイマ表示の表示色を異ならせたり、判別可能とするための表示を付加したりするようにしても良い。
また、第1飾りゲーム表示部81に表示する飾り特図変動表示ゲームにおいて、特定のはずれ結果態様を出現させることにより天井示唆演出と先読み演出を行うようにしても良い。この場合、天井示唆演出と先読み演出とに共通のはずれ結果態様の他、天井示唆演出と先読み演出のそれぞれでしか使用されないはずれ結果態様を設けるようにしても良い。
また、所定の演出を実行する権利をストックして所定の条件が成立した場合にストックに基づき所定の演出を実行するストック演出において、天井示唆演出と先読み演出とを所定の演出として共通の実行態様で実行するようにしても良い。この場合、天井示唆演出の方が先読み演出よりもストック数が少ない又は多い状態で演出が実行されるようにしたり、天井示唆演出と先読み演出のそれぞれでしか使用されないストックの表示があるようにしたりして、いずれの演出の権利が保留されているかや、いずれの演出が実行されているかを判別可能としても良い。
また、ポイントが所定値に達することで所定の演出を実行するポイント演出において、天井示唆演出と先読み演出とを所定の演出として共通の実行態様で実行するようにしても良い。この場合、天井示唆演出の方が先読み演出よりも少ない又は多いポイント数で演出が実行されるようにしたり、天井示唆演出と先読み演出のそれぞれでしか実行されないポイント加算値があるようにしたりして、いずれの演出を実行するポイントが保留されているかや、いずれの演出が実行されているかを判別可能としても良い。
また、前面枠12や遊技盤30に設けたLEDや可動役物を用いて天井示唆演出と先読み演出とを実行可能としても良い。この場合に天井示唆演出と先読み演出とで共通の実行態様で実行するようにしても良い。さらに、天井示唆演出と先読み演出のそれぞれでしか実行されない実行態様があるようにして、いずれの演出が実行されているかを判別可能としても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技に関する情報を表示可能な表示手段(表示装置41)と、遊技球が入賞可能な始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)と、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づきゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、を備え、演出制御手段は、始動記憶の存在を示すための始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示83a)を表示手段に表示可能であり、始動記憶表示の表示態様により、第1の情報と、当該第1の情報とは異なる第2の情報を示唆可能であり、第1の情報を示唆する表示態様と、第2の情報を示唆する表示態様と、で共通の表示を使用可能であることとなる。
したがって、第1の情報の示唆と第2の情報の示唆のいずれが行われているのかを推測するという興趣が生まれることとなり、遊技の興趣を向上することができる。
また、演出制御手段は、第1の情報として始動記憶に基づくゲームの情報を示唆可能であり、第2の情報として所定回数のゲームを実行することに基づく遊技状態の変化に関する情報を示唆可能であることとなる。
したがって、これらの情報の示唆のいずれが行われているのかを推測するという興趣が生まれることとなり、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、始動入賞領域をなし、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球が入賞可能な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態と、の何れかの状態で制御し、特別結果が導出されずに所定回数のゲームを実行することに基づき、第2状態とすることが可能であり、演出制御手段は、第2の情報として所定回数のゲームを実行することに基づき第2状態とすることに関する情報を示唆可能であることとなる
したがって、第2状態となることを示唆することができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技に関する情報を表示可能な表示手段(表示装置41)と、遊技球が入賞可能な始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)と、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づきゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、を備え、演出制御手段は、始動記憶の存在を示すための始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示83a)を表示手段に表示可能であり、始動記憶表示の一の表示態様により、第1の情報と、当該第1の情報とは異なる第2の情報と、を同時に示唆可能であることとなる。
したがって、第1の情報の示唆と第2の情報の示唆を効率よく行うことができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技の演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、遊技に関する情報を表示可能な表示手段(表示装置41)と、遊技球が入賞可能な始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)と、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づきゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、を備え、演出制御手段は、始動記憶の存在を示すための始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示83a)を表示手段に表示可能であり、始動記憶表示の表示態様により、第1の遊技状態への移行の示唆と、当該第1の遊技状態とは異なる第2の遊技状態への移行の示唆と、を実行可能であることとなる。
したがって、第1の遊技状態への移行の示唆と第2の遊技状態への移行の示唆を効率よく行うことができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、始動入賞領域をなし、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球が入賞可能な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態と、の何れかの状態で制御し、特別結果が導出されずに所定回数のゲームを実行することに基づき、第2状態とすることが可能であり、第1の遊技状態は、特別結果となることに基づき移行する特別遊技状態であり、第2の遊技状態は、特別結果が導出されずに所定回数のゲームを実行することに基づき移行する時短状態であることとなる。
したがって、遊技者にとって有利な遊技状態への移行の示唆を効率よく行うことができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、第1の遊技状態への移行を示唆する表示態様と、第2の遊技状態への移行を示唆する表示態様と、で共通の表示を使用可能であることとなる。
したがって、これらの遊技状態のいずれへの移行の示唆が行われているのかを推測するという興趣が生まれることとなり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技の演出を制御する演出制御手段と、遊技に関する情報を表示可能な表示手段と、を備え、演出制御手段は、表示手段に表示する所定演出の表示態様により、第1の遊技状態への移行の示唆と、当該第1の遊技状態とは異なる第2の遊技状態への移行の示唆と、を実行可能であることとなる。
したがって、遊技者にとって有利な遊技状態への移行の示唆を効率よく行うことができ、遊技の興趣を向上することができる。
図115には、天井示唆演出の別例を示した。
この例では、図115(a)に示すようにLEDが内蔵されて発光する演出を実行可能な発光演出装置641と、表示装置41に表示されたレベルメータ642とにより天井示唆演出を行うようにしている。
レベルメータ642は、所定条件を満たすことによりメータ値が上昇するようになっており、メータ値に対応したメータ表示642aが上昇する。ここでは、リーチ状態を経てはずれ結果が導出されたことに基づきメータ値が上昇するようになっている。これにより、はずれによる落胆感を天井へ近づくことに対する期待感により払拭して遊技の興趣を向上することができる。
また、天井の到達までのゲーム数を管理する通常確率変動回数に基づき記憶されるゲーム実行回数領域の値の下二桁が99となる場合であって結果がはずれである場合にもメータ値が上昇するようになっている。この場合は、レベルメータ642の上限値に達するようにメータ値を加算する。本実施例では天井回数が900回であるので、天井に到達する手前の特図変動表示ゲームでレベルメータ642が上限値に達するようになり、レベルメータ642により天井への到達を示唆可能となる。
メータ値が上昇する所定条件はこれに限られず任意に設定可能であり、例えば、SPリーチがはずれとなった場合のみ所定条件が成立するようにしても良いし、擬似連変動で実行された特図変動表示ゲームがはずれ結果となることが所定回数発生した場合に所定条件が成立するようにしても良い。すなわち、遊技者が落胆感を持つような場合に所定条件が成立するようにすることが好ましい。
もちろんこれ以外の条件でも良く、例えば、特定の演出が実行されたことや、遊技者による演出ボタン25の操作を条件としても良い。
この例では、図115(b)に示すようにリーチ状態からはずれ結果となったことに基づきメータ値が上昇している。レベルメータ642のメータ値の加算値は、各回で同じ値としても良いし、異なる値としても良い。例えば、ノーマルリーチでのはずれとSPリーチでのはずれとは加算値が異なるようにしても良い。
また、図115(c)に示すように天井の到達までのゲーム数を管理する通常確率変動回数に基づき記憶されるゲーム実行回数領域の値の下二桁が99となる場合であって結果がはずれとなったことに基づきメータ値が上昇している。ここでのメータ値の上昇はレベルメータ642の上限値に達するようにメータ値が上昇している。
メータ値が上限に達すると、図115(d)に示すようにレベルメータ642の周囲にエフェクト表示643が表示されて上限値に達したことが強調される。
そして、次の特図変動表示ゲームが開始された際に、天井に達していて時短状態が開始された場合は、図115(e)に示すように発光演出装置641が発光するとともに、発光演出装置641の周囲にエフェクト表示644が表示され、天井に到達したことが報知される。すなわちこの場合は、図115(e)の特図変動表示ゲームが天井に到達するゲーム数である900回目の特図変動表示ゲームであった場合である。
その後レベルメータ641はこのゲームの実行中にリセットされるようになっている。
なお、遊技者による演出ボタン25の操作に基づき、発光演出装置641が発光するとともに発光演出装置641の周囲にエフェクト表示644が表示され、天井に到達したことが報知されるようにしても良い。
この場合は、天井に到達したことによる時短状態であることを示す「チャンスモード」の表示を、発光演出装置641やエフェクト表示644により天井に到達したことが報知された後から開始するようにする。
また、次の特図変動表示ゲームが開始された際に、当該特図変動表示ゲームで天井に達しなかった場合は、図115(f)に示すように発光演出装置641は発光せず、レベルメータ642のメータ値がリセットされる。すなわち、天井の到達までのゲーム数を管理する通常確率変動回数に基づき記憶されるゲーム実行回数領域の値の下二桁が01となることによりレベルメータ642のメータ値がリセットされる。
このように、天井に到達しない場合もレベルメータ642が上限値に達することがあるようにしたことで、天井に到達しなくても遊技の興趣を向上することができる。
以上のように、レベルメータ642により天井への到達を示唆することで遊技の興趣を向上することができるとともに、レベルメータ642により天井への到達の可能性が視認可能となり、遊技を途中で止めにくくすることができて遊技機の稼働率を高めることができる。
図116には、天井示唆演出の別例を示した。
この例では、所定期間にわたり行われるチャンスゾーンにおいて、所定の演出が実行された回数が多いほど天井への到達の可能性が高いことを示唆するようになっている。
まず、所定の条件が成立することに基づき図116(b)に示すようにチャンスゾーンが開始される。
そして、図116(c)に示すようにチャンスゾーンで所定の演出が1回実行されることにより1ポイントが付与され、ポイントの付与が報知される。また、図116(d)に示すように発光演出装置641がポイントの累積値に応じた発光色で点灯するようになっている。図116(c)では累積ポイント数が1ポイントであるので白色に発光している。その後ポイントの獲得が進み、図116(e)に示すように累積ポイント数が4ポイントを超えると発光演出装置641の発光色が青色に変化する。
また、この例では一回のチャンスゾーンにおいて実行可能な所定の演出の最大回数は10回であり、この最大回数の所定の演出が実行された場合には、天井への到達を確定的に報知するようになっている。この場合、発光演出装置641の発光態様も天井への到達を確定的に報知する発光色(ここでは赤色)となる。
そして、チャンスゾーンが終了する際に天井に到達していれば、図116(f)に示すように発光演出装置641が虹色で発光するとともに、発光演出装置641の周囲にエフェクト表示644が表示され、天井に到達したことが報知される。
また、チャンスゾーンが終了する際に天井に到達していなければ、図116(g)に示すように発光演出装置641が消灯する。
以上のように、チャンスゾーンへの移行により天井への到達を示唆することで遊技の興趣を向上することができるとともに、チャンスゾーンにより天井への到達の可能性が視認可能となり、遊技を途中で止めにくくすることができて遊技機の稼働率を高めることができる。
なお、チャンスゾーンの開始条件は任意に設定可能であるが、天井への到達前の所定ゲーム数(例えば20ゲーム前)では必ず開始するようにすることが好ましい。例えば、天井の到達までのゲーム数を管理する通常確率変動回数に基づき記憶されるゲーム実行回数領域の値の下二桁が80となることに基づき開始するようにしても良い。
チャンスゾーンの終了条件も任意に設定可能であるが、天井に到達する前のゲームでは必ず終了することが好ましい。例えば、天井の到達までのゲーム数を管理する通常確率変動回数に基づき記憶されるゲーム実行回数領域の値の下二桁が99となることに基づき終了するようにしても良い。
また、ここでは所定の演出が一回実行される毎に1ポイントを付与するとしたが、任意のポイントを付与し、ポイントの獲得数により天井への到達の可能性を示唆するようにしても良い。例えば、実行される演出の種類に応じて付与されるポイントが異なるようにしても良い。
また、この例では所定の演出をキャラクタの登場としたが、これ以外の演出であっても良い。例えば、飾り特図始動記憶表示83aや実行中記憶表示84aが所定の表示態様に変化したことや、特図変動表示ゲームの結果や変動パターンが所定の態様であったことなどが挙げられる。
図117には、天井示唆演出の別例を示した。
この例では、遊技制御装置100で計数されたゲーム数に基づく第1演出と、演出制御装置300で計数されたゲーム数に基づく第2演出と、が実行されるようになっている。
この例では、遊技制御装置100からの情報に基づいて、第1演出としてステージを移行する演出を行うようになっている。このステージの移行は、遊技制御装置100において天井への到達を管理するための通常確率変動回数に基づき記憶されるゲーム実行回数領域の値が所定数に達することに基づき行われる。
第1演出では、ゲーム実行回数領域の値の下二桁が81である特図変動表示ゲームからステージをチャンスゾーンに移行するようになっている。また、ゲーム実行回数領域の値の下二桁が99である特図変動表示ゲームの終了によりチャンスゾーンを終了する。
この例では天井が900回であるので、ゲーム実行回数領域の値の下二桁が99である特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームで天井に到達する可能性があり、チャンスゾーンの終了とともに天井に到達したことに基づく時短状態が開始する可能性がある。
すなわち、チャンスゾーンは天井に到達する可能性があることを示唆するステージとなっている。
また、この例では、演出制御装置300のみで管理する情報に基づいて、第2演出としてポイントを付与する演出を行うようになっている。
図117(a)に示すように表示領域には、現在のポイント数を示すポイント数表示部645が設けられる。この例では、図117(b)、(c)に示すように特図変動表示ゲームが終了する毎に10ポイントが付与されるようになっている。
なお、ポイントの付与は天井への到達を管理するための通常確率変動回数が更新される特図変動表示ゲームでのみ行われる。
このポイント数は、天井の到達までのゲーム数を管理するために遊技制御装置100で管理される通常確率変動回数に基づき記憶されるゲーム実行回数領域の値に基づくものではなく、演出制御装置300のみで計数するポイント管理用実行ゲーム数に基づき管理されている。
このポイント管理用実行ゲーム数は、大当りの発生や天井への到達により0にリセットされる他、演出制御装置300が電源遮断時のバックアップ機能を備えていないことから、電源の遮断があった場合にも0にリセットされる。また、ゲームの実行毎に+1加算される。そして、ポイント数は、ポイント管理用ゲーム数の10倍の値となるようにされている。
すなわち、ポイント数の下一桁を除く数値は、大当りの発生や天井への到達からの実行ゲーム数又は電源投入時からの実行ゲーム数を表すようになっている。
図117に示す例は、電源の投入後にすでに大当りの発生や天井への到達があった後の例である。
大当りの発生や天井への到達があると、遊技制御装置100で管理される通常確率変動回数の値及びこれに基づくゲーム実行回数領域の値と、演出制御装置300のみで管理されるポイント管理用実行ゲーム数がリセットされる。
このため、その後の遊技の進行において、ゲーム実行回数領域の値とポイント管理用実行ゲーム数は一致した状態となる。
よって、図117(e)に示すように、ゲーム実行回数領域の値の下二桁が81である特図変動表示ゲームではポイント数の下三桁が810となり、この特図変動表示ゲームからステージがチャンスゾーンに移行する。
図117(f)に示すようにチャンスゾーンでの遊技が進行し、図117(g)に示すようにポイントの下三桁が990となる特図変動表示ゲームが終了するとチャンスゾーンが終了するようになっている。チャンスゾーンが終了した次の特図変動表示ゲームでは天井に到達する可能性があるが、ここでは到達していないので、図117(g)に示すように通常ステージに戻る。
一方、図117(h)に示すようにチャンスゾーンでの遊技が進行し、ポイントの下三桁が990となる特図変動表示ゲームが終了してチャンスゾーンが終了した後に、次の特図変動表示ゲームで天井に到達した場合は、図117(i)に示すように天井への到達に基づく時短状態が開始される。
ここで、上述したようにポイント数は電源遮断時のバックアップ機能を有しない演出制御装置300で管理しており、電源の遮断があった場合には0にリセットされる。
これに対して電源遮断時のバックアップ機能を有する遊技制御装置100で管理する通常確率変動回数は、RAMクリアが行われなければ電源遮断前の値を引き継いで計数するようになっており、この通常確率変動回数に基づいて行われるステージの移行も電源遮断前のタイミングを引き継いで行われる。
よって、遊技制御装置100のRAMクリアが行われなかった場合には、電源投入から未だ大当りの発生や天井への到達がない場合においてポイント数の下三桁が810でないタイミングでチャンスゾーンに移行することとなる。
これに対して遊技制御装置100のRAMクリアが行われた場合には、電源投入から未だ大当りの発生や天井への到達がない場合においてポイント数の下三桁が810となるタイミングでチャンスゾーンに移行することとなる。
これにより、ステージ移行時のポイント数からRAMクリアが行われたか否かを遊技者が判別することが可能となる。RAMクリアが行われていなければ天井への到達までのゲーム数が初期値よりは少ないことが把握できるので、特に開店時の遊技機の選定に対する興味を高めることができる。
また、確率設定値を変更した場合にはRAMクリアされるので、確率設定値が変更された可能性を推測することも可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
なお、上述の例では、ポイント数の表示を演出制御装置300で管理し、ステージの移行を遊技制御装置100で管理することで両者の齟齬からRAMクリアの可能性を示唆するようにしたが、演出の内容はこれに限られるものではない。演出制御装置300で管理する演出と、遊技制御装置100で管理する演出とを同時に実行し、両者の齟齬からRAMクリアの可能性を示唆するものであればどのようなものであっても良い。
例えば、ゲーム実行回数領域の値が特定値になった場合に何らかの演出を行うようにするとともに、ポイント管理用ゲーム数が同じく特定値になった場合に何らかの演出を行うようにすれば、両演出が同時に行われるか否かによりRAMクリアの可能性を示唆することが可能である。
また、ポイント数は特図変動表示ゲームの実行毎に10ポイント付与するとしたが、これに限られるものではなく、特図変動表示ゲームの結果や変動パターン、別途の抽選結果などに基づき決定されるポイント数を付与するようにしても良い。この場合も、定期的に発生するステージの移行タイミングにおいて当該タイミングが認識できるようにポイントを付与することが好ましい。例えば、ポイント管理用ゲーム数のリセットから値の下二桁が81となるタイミングでは、ポイント数の下三桁が810となるようにすることが好ましい。
また、ポイント数が通常は超えることのない一定数を超えることで遊技の予告を行うようにしても良い。例えば、本実施例では天井が900回であるのでポイント数が9000を超えることはないが、ポイント数が9000を超えるようなポイントの付与があった場合には大当りの発生が予告されるようにしても良い。
また、この例ではポイント数を表示するとしたが、累計ゲーム数を表示するものや天井に到達するまでゲーム数からカウントダウン表示を行うものであっても良い。すなわち、ポイント管理用ゲーム数を遊技者が把握できるような表示であればどのようなものであっても良い。
また、ポイント数は電源の遮断によりリセットされるとしたが、電源投入後に受信する通常確率変動回数コマンドに基づき、遊技制御装置100で管理されている通常確率変動回数に応じたポイント数を表示するようにしても良い。
図118には、図117に示した天井示唆演出の別例を示した。
この例では、チャンスゾーンへの移行割合が確率設定値によって異なるようにしている。このようにすることで、チャンスゾーンへの移行の有無から確率設定値を遊技者が推測可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
上述したように、ステージが移行する際のポイント数からRAMクリアが行われたか否かを判別できるようにしているが、電源投入からすでに大当りの発生や天井への到達があった後は、ステージが移行する際のポイント数の関係は常に一定となり、また、ポイント数が9000ポイントになれば天井に到達することが明確となる。
そこで、図118に示すように確率設定値の推測の機能を持たせることで、ステージの移行とポイント数の関係を開店時にはRAMクリアの判別に用い、その後は確率設定値の判別に用いるという異なる興趣を持たせることができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、電源投入後に初めて図118に示したステージ移行の可能性があるタイミングに到達した場合、すなわち、ゲーム実行回数領域の値の下二桁が81である特図変動表示ゲームとなった場合には、図118に示した割合にかかわらず必ずステージを移行するようにしても良い。このようにすることで、電源投入から一定回数(ここでは81回)の特図変動表示ゲームを実行すれば、ポイント数とステージの移行タイミングがずれているかを判別でき、RAMクリアがされているかを判別可能となる。
また、図117に示した天井示唆演出と、図115や図116に示した天井示唆演出を組み合わせることも可能である。
例えば、図115に示した天井示唆演出を用いる場合は、ポイント管理用ゲーム数の下二桁が80となる場合であって結果がはずれの場合に、レベルメータ642のメータ値が上限値まで加算されるようにする。そして、レベルメータ642が上限値に達した次の特図変動表示ゲームでチャンスゾーンとなるか否かにより、RAMクリア行われたか否かの判別や、確率設定値の推測を行うことができるようにしても良い。
また、図116に示した天井示唆演出を用いる場合は、図117に示した天井示唆演出でのチャンスゾーンにおいて、図116に示した天井示唆演出を行うようにする。
この他に、図106~図110に示した天井示唆演出を組み合わせることも可能であり、3つ以上の複数の天井示唆演出を組み合わせることも可能である。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からの情報に基づき演出の制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、遊技制御手段は、電源遮断状態でも記憶したデータを保持可能であり、所定の操作を行うことで保持したデータを破棄可能であり、演出制御手段は、遊技制御手段で計数されたゲームの実行回数が特定回数となることに基づく第1演出と、演出制御手段で計数されたゲームの実行回数が特定回数となることに基づく第2演出と、を同時に実行可能であることとなる。
したがって、RAMクリアが行われたか否かを遊技者が判別することが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技球の入賞によりゲームの実行権利を発生可能な始動入賞領域(始動入賞口、普通変動入賞装置37)と、始動入賞領域をなし、遊技球が入賞不能な閉状態と、遊技球が入賞可能な開状態と、に変換可能な普通変動入賞装置37と、を備え、遊技制御手段は、普通変動入賞装置37の状態を、第1状態と、該第1状態よりも入賞が容易な第2状態と、の何れかの状態で制御し、特別結果が導出されるまでのゲーム数を計数し、計数結果が所定回数となることに基づき第2状態とすることが可能であり、電源遮断状態でも計数結果を含むデータを保持可能であり、所定の操作を行うことで保持したデータを破棄可能であり、特定回数には、所定回数から予め定められた一定数を減じた値が含まれることとなる。
したがって、第1演出や第2演出によって第2状態への移行を予告することが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技制御手段は、ゲームの抽選に用いる確率値が割り当てられた確率設定値を、操作部(設定キー操作部、RAM初期化スイッチ112)の操作により複数種類の確率設定値から選択可能とであり、遊技制御手段及び演出制御手段は、特別結果の導出に基づき、計数していたゲームの実行回数をクリアし、演出制御手段は、遊技制御手段で計数されたゲームの実行回数が特定回数となることに基づき、確率設定値に応じて設定される選択率に従って第1演出を実行可能であることとなる。
したがって、第1演出の実行態様から確率設定値を推測可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、遊技制御手段からの情報に基づき演出の制御を行う演出制御手段と、を備え、遊技制御手段は、特定条件が成立するまでのゲーム数を計数し、電源遮断状態でも計数の結果を含むデータを保持可能であり、所定の操作を行うことで保持したデータを破棄可能であり、演出制御手段は、遊技制御手段での計数の結果が特定回数となることに基づく所定演出を実行可能であることとなる。
なお、特定条件は特別結果が導出されることや天井に到達することなどである。もちろんこれ以外の事象を条件としても良い。また、特に特定条件を定めず、単に遊技制御装置100でゲーム数を計数するものであっても良い。計数されたゲーム数はRAMクリアによりリセットされる。
これにより、開店時からのゲーム数が特定回数に達した際に所定演出が行われるか否かによりRAMクリアが行われたか否かを遊技者が判別することが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
この場合、特定回数を予め定められた値として遊技者が当該特定回数を把握できるようにすることや、表示装置41などの表示により特定回数自体を報知すること、演出制御装置300で電源の投入からのゲーム数を計数して当該計数結果が特定回数となった際に報知すること、などを行うことで、遊技者がより明確にRAMクリアの有無を判別可能となるようにしても良い。
次に、基板を収納する基板ボックスについて説明する。
図119に示すように、遊技機の裏面側には遊技を統括的に制御する遊技制御装置100、遊技制御装置100からの情報に基づき演出の制御を行う演出制御装置300、遊技制御装置100からの情報に基づき遊技球の払い出しの制御を行う払出制御装置200が設けられている。
遊技制御装置100や演出制御装置300、払出制御装置200などの基板は、不正行為を防止するために基板ボックスに収納されている。この基板ボックスは収納された基板を視認可能なように光を透過可能な材質で構成されている。
図120には遊技制御装置100を示した。
この遊技制御装置100は、遊技機10の動作制御等を行うことで遊技の進行を統括的に制御する遊技制御基板101(基板)と、当該遊技制御基板101を内部に収納するための透明な基板ボックス102と、を備えて構成される。基板ボックス102は、第1ケース部材160と第2ケース部材170とからなり、第1ケース部材160と第2ケース部材170とにより形成される収納空間に遊技制御基板101を収納し、この状態で封止される。本実施形態では、第1ケース部材160と第2ケース部材170が共に透明部材により形成されているが、少なくとも第1ケース部材160が透明であればよい。
第1ケース部材160と第2ケース部材170の左右両端には、これらをワンウェイねじ180によって非破壊開放不能に結合するためのかしめ部161,162およびかしめ受部171,172がそれぞれ設けられている。さらに、第1ケース部材160と第2ケース部材170とを結合した後に、ワンウェイねじ180に対する不正行為を防止するため、ワンウェイねじ180の頭部に封印キャップ181が被着されるようになっている。
遊技制御基板101は、後に詳しく説明するが、その外形が矩形状を呈してなるプリント配線基板である。すなわち、遊技制御基板101は、一方向(左右方向)に長尺な基板であり、当該遊技制御基板101にはプリント配線が形成され、表面に遊技制御回路を構成するCPU111などの電子部品及びコネクタ(コネクタ端子)103が実装されている。
また、基板ボックス102を構成する第1ケース部材160および第2ケース部材170には、予め記憶された遊技制御装置100固有の識別情報を発信可能な電子タグチップ183を有する電子タグシール184を貼着可能なシール貼着部163、173が設けられ、電子タグシール184が貼着されたシール貼着部163、173にタグカバー部材185を被着し、ワンウェイねじ186によってタグカバー部材185を固定可能としている。
遊技制御装置100は、遊技盤30の裏面に取り付けられて当該遊技盤30が前面枠12に取り付けられることによって、前面枠12に設けた開口から後方に露出して遊技機10の裏面側から視認可能に配されている。
この状態では、第2ケース部材170が遊技機の前面側を向き、第1ケース部材160が遊技機の裏面側を向くようになり、遊技機の裏面側から第1ケース部材160を透して遊技制御基板101を視認可能となる。
図121には、遊技制御基板101の詳細を示した。
図121に示した遊技制御基板101の面は、遊技制御装置100を遊技機に取り付けた際に遊技機の裏面側を向く面であり、遊技機の裏面側から視認可能となる面である。
遊技制御基板101には、種々の電子部品が取り付けられているとともに、表面(基板が積層構造の場合には表面および層間)に銅などの導電層からなる配線パターン(信号配線および電源ライン)が形成されている。電子部品としては、例えば、コネクタ103、CPU111、IC104、抵抗105、抵抗アレイ106、コンデンサ107、トランジスタ108などが取り付けられている。
IC104には、当該IC104を識別するために文字や記号からなる識別コードが記載されている。IC104の識別コードは遊技制御基板101の板面と平行な面に記載されている。
また、CPU111にも文字や記号からなる識別コードが記載されている。CPU111の識別コードは、遊技制御装置100を遊技機に取り付けた際に上側となる面に記載されている。
また、トランジスタ108にも文字や記号からなる識別コードが記載されている。トランジスタ108の識別コードは、平面となった部分(図121では右側の側面)に記載されている。
また、抵抗アレイ106にも文字や記号からなる識別コードが記載されている。抵抗アレイ106の識別コードは、長辺の側面(図121では下側の側面)に記載されている。
なお、抵抗105やコンデンサ106にも文字や記号からなる識別コードが記載されることもある。
また、遊技制御基板101には、電子部品が取り付けられる部位に隣接して、取り付ける電子部品を指定する指定表示が記載されている。この指定表示は、配線パターンの形成のためのエッチング工程あるいはレーザービームの照射による刻印あるいはシルク印刷等により形成されている。指定表示は、部品の種類とその番号を組み合わせた表示となっており、例えば、CPU111やIC104の場合はIC*(*は数字)、抵抗105の場合はR*、抵抗アレイ106の場合はRA*、コンデンサ107の場合はC*、トランジスタ108の場合はC*とされている。もちろん表記の形式はこれに限られるものではない。
この指定表示には、遊技制御基板101の長手方向に沿った記載と、遊技制御基板101の短手方向に沿った記載とが存在する。
長手方向に沿った記載のそれぞれは全て同じ向きで記載されていて、図121においては左から右へ読む方向のみとなっている。また、短手方向に沿った記載のそれぞれも全て同じ向きで記載されていて、図121においては下から上へ読む方向のみとなっている。
すなわち、指定表示の記載は2方向のみとなっている。これにより、2方向から記載を確認すれば全ての指定表示を読むことができ、作業の効率を向上することができる。
また、IC104に隣接して記載された指定表示は、IC104の長手方向に沿って文字が並ぶように記載されている。さらに、IC104に記載された識別コードと読む方向が同じとなるようにされている。
また、トランジスタ108に隣接して記載された指定表示は、トランジスタ108において識別コードが記載された面(図121では右側の側面)とは別の面(図121では上側の面)に沿って記載されている。
また、抵抗アレイ106に隣接して記載された指定表示は、抵抗アレイ106において識別コードが記載された面(図121では下側の側面)とは別の面(図121では上側の面)に沿って記載されている。
これらの電子部品に記載された識別コードや、遊技制御基板101に記載された指定表示が、遊技制御基板101に記載された所定の第1の情報をなす。
図122には、第1ケース部材160のうち図121に示した遊技制御基板101と対向する部分を示した。
コネクタ103と対向する位置にはコネクタ103が貫通して外部に露出できるようにするコネクタ貫通孔164が形成されている。また、コネクタ貫通孔164の周囲は、遊技制御基板101の表面との隙間をなくし、コネクタ貫通孔164から不正な部材が挿入されることを防止するために、中央部分よりも遊技制御基板101に近くなるように形成されている。よって、この部分の周囲には遊技制御基板101側へ向かうように略垂直に形成された段差部165が設けられている。
また、シール貼着部163の周囲も段差部165となっている。
また、第1ケース部材160には、当該第1ケース部材160の材質を示す材質表示166が設けられている。この材質表示166は、樹脂の凹凸により形成されている。
また、第1ケース部材160には、当該第1ケース部材160を射出成型する際に樹脂を注入した部分であるゲート跡167が形成されている。ゲート跡167には樹脂の凹凸が存在する。
また、第1ケース部材160には、当該第1ケース部材160を製造した時期を示すデートマーク168が形成されている。このデートマーク168は、樹脂の凹凸により形成されている。
また、第1ケース部材160には、遊技制御装置100についての情報を含む二次元コード169が設けられている。この二次元コード169は第1ケース部材160に印刷又はシールを貼付したものである。
また、第1ケース部材160には、遊技制御装置100の製造会社や機種名などを表示する製品表示190が設けられている。この製品表示190は第1ケース部材160に印刷又はシールを貼付したものである。
これらの材質表示166、デートマーク168、二次元コード169、製品表示190が、基板ボックス102記載された所定の第2の情報をなす。
図123には、図121に示した遊技制御基板101が基板ボックス102に収納された状態における遊技制御基板101と第1ケース部材160との重なり部分を示した。すなわち、図121と図122が重なって第1ケース部材160を透して遊技制御基板101が視認可能となっている状態である。
第1ケース部材160に記載された文字又は記号の読む方向と、当該文字又は記号と対向する位置にある遊技制御基板101に記載された文字又は記号の読む方向は平行にならないようにされている。
例えば、第1ケース部材160の材質表示166の読む方向(図123では左から右)と、当該材質表示166と対向する位置にある遊技制御基板101に記載された指定表示やIC104の識別コードの読む方向(図123では下から上)と、は平行となっておらず、ここでは直交している。
また、第1ケース部材160に設けられた製品表示190の読む方向(図123では左から右)と、当該製品表示190と対向する位置にある遊技制御基板101に記載された指定表示の読む方向(図123では下から上)と、は平行となっておらず、ここでは直交している。
また、第1ケース部材160に設けられたデートマーク168のうち、遊技制御基板101に記載された指定表示(図123ではC1の文字)との読む方向と、当該指定表示と重なる文字(図123では製造月を示す下段の表示における8と9の文字)の読む方向と、は平行となっていない。
このように、第1ケース部材160に記載された文字又は記号(第2の情報)の読む方向と、当該文字又は記号と対向する位置にある遊技制御基板101に記載された文字又は記号(第1の情報)の読む方向と、が平行にならないようにすることで、重なって見える場合であってもそれぞれの文字を認識しやすくすることができる。
また、第1ケース部材160に設けられた2つのデートマーク168の並び方向(図123では上下方向)と、当該デートマーク168と対向する位置にある遊技制御基板101に記載された指定表示の読む方向(図123ではC1の文字の左から右)と、は平行となっておらず、ここでは直交している。
すなわち、2つのデートマーク168を順次確認する方向である上下方向と、指定表示の読む方向と、が平行にならないようにすることで、重なって見える場合であってもそれぞれを認識しやすくすることができる。
また、遊技制御基板101における第1ケース部材160に形成されたゲート跡167と対向する位置には、指定表示やIC104、抵抗アレイ106、トランジスタ108などの識別コードが位置しないようにしている。
ゲート跡167には樹脂の凹凸があり、ゲート跡167を透して見ると歪んで見えてしまい文字や記号を認識し難くなるため、この位置には文字や記号が位置しないようにしている。
同様に、遊技制御基板101における第1ケース部材160に形成された段差部165と対向する位置には、指定表示やIC104、抵抗アレイ106、トランジスタ108などの識別コードが位置しないようにしている。
段差部165は樹脂が厚くなっており、段差部165を透して見ると歪んで見えてしまい文字や記号を認識し難くなるため、この位置には文字や記号が位置しないようにしている。
なお、デートマーク168も樹脂の凹凸により形成されており、デートマーク168と対向する遊技制御基板101の位置には、指定表示やIC104、抵抗アレイ106、トランジスタ108などの識別コードが位置しないようにしても良い。
また、ここで示したもの以外であっても、材質表示166やその他の樹脂の凹凸が形成される部分、二次元コード169や製品表示190などの視認を妨げるものがある場合には、これらと対向する遊技制御基板101の位置に、指定表示やIC104、抵抗アレイ106、トランジスタ108などの識別コードが位置しないようにしても良い。
また、ゲート跡167や段差部165と対向する遊技制御基板101の位置に、電子部品を配しないようにしても良い。このようにすることで、電子部品を確実に確認することができるようになる。もちろん材質表示166やデートマーク168、その他の樹脂の凹凸が形成される部分、二次元コード169、製品表示190と対向する遊技制御基板101の位置に電子部品を配しないようにしても良い。
すなわち、第1ケース部材160においては、段差部165、材質表示166、ゲート跡167、デートマーク168、その他の樹脂の凹凸が形成される部分、二次元コード169及び製品表示190が存在する部分は、これらが存在しない部分よりも視認性が低い。つまり、第1ケース部材160においてこれらが存在しない部分が、収納された基板を所定の視認性で視認可能とする高視認性部分をなし、これらが存在する部分が所定の視認性よりも基板の視認性が低い低視認性部分をなす。
そして、表面に電子部品(CPU111、IC104、抵抗105、抵抗アレイ106、コンデンサ107、トランジスタ108など)が実装された基板(遊技制御基板101)と、該基板を内部に収納するための透明な基板ボックス102とを備えた遊技機において、基板ボックス102には、収納された基板を所定の視認性で視認可能とする高視認性部分と、所定の視認性よりも基板の視認性が低い低視認性部分と、があり、低視認性部分と対向する位置には第1の情報を記載しないようにしても良い。また、低視認性部分と対向する位置には電子部品を配しないようにしても良い。
図124には、CPU111と第1ケース部材160に設けられた視認を妨げるものとの関係を示した。
図124に示すように、第1ケース部材160におけるCPU111と対向する位置およびその周囲には、段差部165、材質表示166、ゲート跡167、デートマーク168、二次元コード169、製品表示190及びその他の樹脂の凹凸が形成される部分のような視認を妨げるものが位置しないようにしている。
CPU111の周囲とは、点線で示す範囲のように、少なくともCPU111の周囲に隣接するように配された電子部品までの範囲である。この例ではこの範囲よりも広い範囲について視認を妨げるものが位置しないようにしている。
また、CPU111の周囲を、CPU111の周囲に隣接するように配された電子部品に対応する指定表示までの範囲としても良い。
また、破線で示すように、第1ケース部材160におけるCPU111の左右幅に沿った上下の範囲について、視認を妨げるものが位置しない範囲はCPU111の下側よりも上側の方が広くなっている。
CPU111の上側を向いた面には、文字や記号からなる識別コードが記載されており、この面の側の方が他の面よりも視認を妨げるものが位置しない範囲が広いことで、識別コードを確実に視認できるようになっている。
特に、遊技機に取り付けられた遊技制御装置100の位置は、遊技店の店員の目線よりも下側に位置するので、上側からの視認性を確保することで識別コードを確実に視認できるようになる。
図125(a)には、図124において左側となる側面からCPU111の部分を見た概略図を示した。図125(a)に示すように、識別コードが記載された面があるCPU111の上側について、CPU111と遊技制御基板101の接点と、CPU111の上側に隣接する電子部品における第1ケース部材160側の端部と、を結んだ仮想線a1を形成し、この仮想線と、CPU111の上面に平行な仮想線a2との間の領域について、第1ケース部材160に視認を妨げるものがないようにしている。
このようにすることで、CPU111の上側全体を確実に視認できるようになり、不正な部材の取り付けなどを確認することができる。
なお、CPU111の下側や左右両側についても同様の範囲において第1ケース部材160に視認を妨げるものがないようにしても良い。
図125(b)、(c)には、第1ケース部材160にカバー部材191を設けた場合を示した。第1ケース部材160には、設定キーを差し込む鍵穴をカバーするためのカバー部材191や、RAM初期化スイッチをカバーするためのカバー部材191が設けられることがある。このようなカバー部材191としては図125(b)に示すように円弧状に動作する透明な部材や、図125(c)に示すように直線的にスライドする透明な部材が挙げられる。
このようなカバー部材191を設けた場合、当該カバー部材191の存在により遊技制御基板101の視認性が低下するおそれがある。また、当該カバー部材191の動作により第1ケース部材160の表面に動作方向に沿った傷が付く場合があり、この傷により遊技制御基板101の視認性が低下するおそれがある。
このような遊技制御基板101の視認性の低下を考慮して、指定表示や電子部品の識別コードの読む方向を、カバー部材191の動作方向と異なる方向とするようにしても良い。
例えば、図125(b)では、円弧に沿った方向又は円弧の接線の方向に対して、指定表示や識別コードの記載方向が上下方向又は左右方向とされており、これらは異なる方向とされている。
また、図125(c)では、カバー部材191が動作する左右方向に対して、指定表示の記載方向が左右方向とされており、これらは異なる方向とされている。
なお、カバー部材191が動作する範囲と対向する部分には、指定表示を表示しないようにしても良いし、電子部品を配置しないようにしても良い。
また、以上に示した例では、遊技制御装置100を使用して説明したが、演出制御装置300や、払出制御装置200など他の制御装置にも適用可能である。
以上のことから、表面に電子部品(CPU111、IC104、抵抗105、抵抗アレイ106、コンデンサ107、トランジスタ108など)が実装された基板(遊技制御基板101)と、該基板を内部に収納するための透明な基板ボックス102とを備えた遊技機において、基板には所定の第1の情報(指定表示、識別コード)が記載され、基板ボックス102には所定の第2の情報(材質表示166、デートマーク168、二次元コード169、製品表示190)が記載され、第1の情報を読み取る方向と、当該第1の情報と対向する位置に記載された第2の情報を読み取る方向と、が平行とならないようにしている。
したがって、第1の情報及び第2の情報を容易に認識することが可能となり、作業の効率を向上することができる。
また、第2の情報は、基板ボックス102の材質を示す情報である。
また、第1の情報は、実装する前記電子部品に対応して基板に記載された情報(指定表示)である。
また、第1の情報は、電子部品に記された情報(識別コード)である。
また、第2の情報と対向する位置に電子部品を配設しないようにしたこととなる。したがって、電子部品の視認性が妨げられないようになる。
また、表面に電子部品(CPU111、IC104、抵抗105、抵抗アレイ106、コンデンサ107、トランジスタ108など)が実装された基板(遊技制御基板101)と、該基板を内部に収納するための透明な基板ボックス102とを備えた遊技機において、基板には所定の第1の情報(指定表示、識別コード)が記載され、基板ボックス102には動作可能なカバー部材191が設けられ、第1の情報を読み取る方向と、カバー部材191の動作方向と、が平行とならないようにしたこととなる。
したがって、第1の情報を容易に認識することが可能となり、作業の効率を向上することができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
36 始動入賞口(始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(始動入賞領域)
38a 飾り特図始動記憶表示(始動記憶表示)
41 表示装置(表示手段)
100 遊技制御装置(始動記憶手段、遊技制御手段)
300 演出制御装置(演出制御手段)

Claims (1)

  1. 所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、通常遊技状態よりも遊技者に有利な第1有利状態を発生する遊技機において、
    遊技の演出を制御する演出制御手段と、
    遊技に関する情報を表示可能な表示手段と、
    遊技球が入賞可能な始動入賞領域と、
    前記始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき前記ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段と、
    閉状態から開状態へ変換可能な特別変動入賞装置と、
    閉状態から開状態へ変換可能な普通変動入賞装置と、を備え、
    前記特別変動入賞装置は、前記第1有利状態において前記閉状態から前記開状態に変換するものであり、
    前記演出制御手段は、
    前記始動記憶の存在を示すための始動記憶表示を前記表示手段に表示可能であり、
    前記始動記憶表示の一の表示態様により、前記通常遊技状態よりも前記普通変動入賞装置への入賞が容易な第2有利状態が発生することの確定情報を含む第1の情報と、前記第1有利状態が発生しないことの確定情報を含む第2の情報と、を同時に示唆又は報知可能であることを特徴とする遊技機。
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