実施形態1.
本発明の第1の実施形態の送受信システムについて、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の送受信システムの構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、第1の実施形態の送受信システムは、送信機100と受信機200とを含む。
図1に示すように、送信機100には、送信用アンテナ311が接続されている。また、図1に示すように、受信機200には、受信用アンテナ321が接続されている。
本発明の第1の実施形態の送受信システムでは、送信用アンテナ311と受信用アンテナ321とを介して、送信機100と受信機200とによってSISO(Single-Input and Single-Output)通信が行われるように構成されている。
図1に示すように、送信機100は、送信制御部110と送信高周波部130とを含む。送信高周波部130には、送信用アンテナ311が接続されている。
送信制御部110は、例えば、コーデックや再多重化器、符号化器等から入力されたTSパケットに所定の処理を施し、IF(Intermediate Frequency)信号を生成する。送信高周波部130は、送信制御部110が生成したIF信号に、送信用の周波数の送信用信号に変換して増幅する処理を施してRF(Radio Frequency)信号にする。そして、送信高周波部130は、当該RF信号を送信用アンテナ311に入力する。RF信号は、送信用アンテナ311によって送信される。
なお、TSパケットは、4バイトのTSヘッダと動画データや音声データ等のペイロードのデータとを含む188バイトのデータである。
図1に示すように、受信機200は、受信高周波部230と、受信制御部210とを含む。受信高周波部230には受信用アンテナ321が接続されている。
送信用アンテナ311によって送信されたRF信号は、受信用アンテナ321によって受信されて受信高周波部230に入力される。
受信高周波部230は、入力されたRF信号に周波数変換を施してIF信号にする。受信制御部210は、当該IF信号に所定の処理を施し、TSパケットを生成する。そして、受信制御部210は、生成したTSパケットを復号器等500に入力する。
図2は、第1の実施形態における送信制御部110の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、本発明の第1の実施形態における送信制御部110は、FEC(Forward Error Correction)ブロック構成部111、簡易スクランブル処理部112、外符号処理部113、エネルギー拡散処理部114、内符号処理部115、ビットインタリーブ処理部116、周波数インタリーブ処理部117、時間インタリーブ処理部118、マッピング処理部119、OFDMフレーム構成部120、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)処理部121、ガードインタバル付加処理部122、直交変調処理部123、およびキャリア入力部124を含む。
なお、図2に示す各部は、例えば、プログラム制御に従って処理を実行するプロセッサや複数の回路によって実現される。
FECブロック構成部111は、入力されたTSパケットを複数含むFECブロックを生成する。図3は、FECブロック構成部111が生成するFECブロックの構造の例を示す説明図である。図3に示すように、FECブロックは、ブロックヘッダが格納される領域と、主信号が格納される領域と、BCH符号パリティが格納される領域と、スタッフビットが格納される領域と、LDPC符号パリティが格納される領域とを含む。
図4は、FECブロックにおける各領域のビット数の例を示す説明図である。図4に示す例では、近似LDPC符号化率が1/2でありLDPC符号化率が61/120である場合に、ブロックヘッダビット数は176ビットであり、主信号ビット数が22440であり、BCH符号パリティビット数が192であり、スタッフビット数が6であり、LDPC符号パリティビット数が22066であり、LDPC符号化後ビット数が44880であり、主信号が格納される領域に格納されるTSパケット数が15であることが示されている。また、図4に示す例では、近似LDPC符号化率が2/3でありLDPC符号化率が81/120である場合に、ブロックヘッダビット数は176ビットであり、主信号ビット数が29920であり、BCH符号パリティビット数が192であり、スタッフビット数が6であり、LDPC符号パリティビット数が14586であり、LDPC符号化後ビット数が44880であり、主信号が格納される領域に格納されるTSパケット数が20であることが示されている。図4に示す例では、近似LDPC符号化率が3/4でありLDPC符号化率が89/120である場合に、ブロックヘッダビット数は176ビットであり、主信号ビット数が32912であり、BCH符号パリティビット数が192であり、スタッフビット数が6であり、LDPC符号パリティビット数が11594であり、LDPC符号化後ビット数が44880であり、主信号が格納される領域に格納されるTSパケット数が22であることが示されている。図4に示す例では、近似LDPC符号化率が5/6でありLDPC符号化率が101/120である場合に、ブロックヘッダビット数は176ビットであり、主信号ビット数が37400であり、BCH符号パリティビット数が192であり、スタッフビット数が6であり、LDPC符号パリティビット数が7106であり、LDPC符号化後ビット数が44880であり、主信号が格納される領域に格納されるTSパケット数が25であることが示されている。
FECブロック構成部111は、FECブロックにおける主信号部に、入力されたTSパケットを複数格納する処理を行う。また、FECブロック構成部111は、入力されたTSパケットのそれぞれについてCRC(Cyclic Redundancy Check)値を算出し、算出結果のCRC値をそれぞれブロックヘッダに格納する処理を行う。そして、FECブロック構成部111は、それぞれを格納する処理が行われたFECブロックを簡易スクランブル処理部112に入力する。なお、CRC値の算出および算出結果のCRC値をそれぞれブロックヘッダに格納する処理については後述する。
簡易スクランブル処理部112は、特定の相手方に対して行われる通信を想定して、設備規模の縮小と消費電力の削減を図るため、例えば、16ビットの擬似ランダム系列(生成多項式 X16+X12+X3+X+1)を加算する簡易なスクランブル方式のスクランブル処理を行う。
そして、簡易スクランブル処理部112は、スクランブル処理を施したFECブロックを外符号処理部113に入力する。
なお、FPUは、信号を受けるために方向調整を必要とする等、秘匿性を持たせる必要性が低いため、簡易スクランブル処理部112は、必要に応じて設けられる。簡易スクランブル処理部112が設けられなかった場合に、FECブロック構成部111が構成したFECブロックは外符号処理部113に入力される。
外符号処理部113は、入力されたFECブロックにおいて複数のTSパケットが格納されている主信号部について、BCH符号のパリティビットを生成する。そして、外符号処理部113は、入力されたFECブロックにおけるBCH符号パリティの領域に、生成したパリティビットを格納する。外符号処理部113は、BCH符号パリティの領域にパリティビットを格納したFECブロックをエネルギー拡散処理部114に入力する。
本例では、外符号処理部113は、訂正能力t=12のBCH(65535,65343)の短縮符号(nbch,kbch)を用いるとする。したがって、BCH符号パリティのビット数は、65535-65343=192ビットである。なお、nbchは、BCH符号長であり、kbchは、BCH符号長からBCHパリティ長を除いた長さであるとする。
図5は、短縮化前のBCH符号の多項式リストの例を示す説明図である。図5には、BCH符号の多項式の例として、g1(x)~g12(x)が記載されている。
外符号処理部113は、
に対するBCH符号パリティビット
そして、外符号処理部113は、以下の演算を行う。すなわち、
に
を乗算する。
また、外符号処理部113は、
を被序数とし、生成多項式g(x)を序数とする除算を行い、
を求める。そして、外符号処理部113は、
d(x)の係数をBCH符号パリティビットdとする。
なお、情報ビットmとBCH符号パリティビットdとを合わせたビット系列
に、FECブロックにおけるスタッフビットを加えたものがエネルギー拡散され、誤り訂正内符号の情報ビットとなる。
エネルギー拡散処理部114は、例えば、FECブロックの構成要素のうち、ブロックヘッダ、主信号、BCH符号パリティ、およびスタッフビットに対してエネルギー拡散の処理を施す。したがって、エネルギー拡散処理部114によって、本例では、LDPC符号パリティにはエネルギー拡散の処理が施されない。なお、エネルギー拡散の周期は1FECブロックであるとする。
図6は、エネルギー拡散処理部114の構成に相当するエネルギー拡散回路の例を示す説明図である。図6に示すように、エネルギー拡散処理部114は、25次の生成多項式(X25+X22+1)によって生成される擬似ランダムビット系列と拡散対象との排他的論理和の演算を行う。
内符号処理部115は、エネルギー拡散処理部114によってエネルギー拡散の処理が施されたFECブロックに、LDPC符号の処理を施す。本例では、内符号処理部115は、符号化長が44880ビットになるように、FECブロックにおいて複数のTSパケットが格納されている主信号が格納される領域(主信号部ともいう)や、ブロックヘッダが格納される領域、BCH符号パリティが格納される領域、スタッフビットが格納される領域にLDPC符号の処理を施す。具体的には、内符号処理部115は、例えば、エネルギー拡散処理部114によってエネルギー拡散の処理が施されたFECブロックにLDPC符号の処理を施してLDPC符号パリティを算出する。そして、内符号処理部115は、例えば、FECブロックにおけるLDPC符号パリティが格納される領域に、算出したLDPC符号パリティを格納する。
ビットインタリーブ処理部116は、内符号処理部115がLDPC符号の処理を施して誤り訂正の内符号化を行ったFECブロック(44880ビット)に、FECブロックごとにビットインタリーブの処理を施す。ビットインタリーブには、パリティインタリーブとブロックインタリーブとが含まれる。なお、4096QAM(UC(Uniform Constellation):均一コンスタレーション)に変調される場合のみ、ビットインタリーブ処理部116は、ビットインタリーブの処理を行う。
なお、ビットインタリーブ処理部116は、パリティインタリーブとして、内符号処理部115がLDPC符号の処理を施して誤り訂正の内符号化を行ったFECブロック(44880ビット)のうち、内符号パリティ部分のビットの順番を所定の手順で変える。
また、ビットインタリーブ処理部116は、ブロックインタリーブとして、パリティインタリーブの出力ビット列をメモリ(図示せず)の列方向に書き込み、列数を変更した後に、所定のテーブルに従って列を入れ替えて、シリアルビット列として行方向に読み出す。
周波数インタリーブ処理部117は、ビットインタリーブ処理部116によってビットインタリーブの処理が施されたシリアルビット列を変調多値数に応じてパラレル変換する。周波数インタリーブ処理部117は、パラレル変換されたデータワードをデータキャリアの若い番号(周波数の低い方)から順に、データキャリアに割り当てる。
そして、周波数インタリーブ処理部117は、データキャリアの順序を擬似ランダムに入れ替えて、インタリーブの処理を行う。周波数インタリーブ処理部117は、インタリーブの処理において、所定のインタリーブ関数F(i)を用いる。関数F(i)は、インタリーブ前のデータキャリア位置(i)とインタリーブ後のキャリア位置との関係を示す関数である。
キャリア入力部124は、OFDMフレーム構成部120に、パイロット(例えば、CP(Continual Pilot)やSP(Scatterd Pilot))や、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)、およびAC(Auxiliary Channel)のキャリアを入力する。
時間インタリーブ処理部118は、例えば、フェージング特性を向上させるため、周波数インタリーブ処理部117が入力した信号にキャリアごとに異なる遅延時間を与える時間インタリーブ処理を行う。具体的には、時間インタリーブ処理部118は、例えば、キャリアごとに異なるシンボルバッファを通して、入力された信号を出力する。
マッピング処理部119は、各キャリア変調方式に応じて、時間インタリーブ処理部118が入力したデータに基づき所定のマッピング処理を行う。具体的には、マッピング処理部119は、例えば、BPSK(Binary Phase Shift Keying)や、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、8PSK(8 Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、32QAM、64QAM、256QAM、1024QAM、4096QAM等のキャリア変調方式に応じて、所定のマッピング処理を行う。
なお、マッピング処理部119が行う所定のマッピング処理において、例えば、キャリア変調方式が、上述した方式である場合については均一コンスタレーションとなるマッピングがそれぞれ用意され、64QAM、256QAM、1024QAM、および4096QAMである場合については、さらに、不均一コンスタレーションとなるマッピングがそれぞれ用意されている。
OFDMフレーム構成部120は、マッピング処理部119によって所定のマッピング処理が施されたデータキャリアに、パイロットや、TMCC、AC、およびNullのキャリアを合わせてOFDMシンボルを構成する。なお、パイロットや、TMCC、およびACのキャリアは、キャリア入力部124によって入力される。そして、OFDMフレーム構成部120は、440OFDMシンボルによって1OFDMフレームを構成する。
なお、例えば、パイロット(CP)は、2KFFT(Fast Fourier Transform)であるときにキャリア方向に8キャリアに1回挿入され挿入開始キャリア番号は1であり、8KFFTであるときにキャリア方向に32キャリアに1回挿入され挿入開始キャリア番号は4である。
また、例えば、パイロット(SP)は、2KFFTであるときにキャリア方向に8キャリアに1回挿入される。ただし、挿入開始キャリア番号は、フレーム先頭から4シンボル周期で2/4/6/8とシフトする。さらに、例えば、SPは、8KFFTであるときにキャリア方向に32キャリアに1回挿入される。ただし、挿入開始キャリア番号は、フレーム先頭から4シンボル周期で8/16/24/32とシフトする。また、上端キャリアおよび下端キャリアにはシンボル方向に連続したパイロットが配置される。
なお、TMCC、AC、およびNullのキャリアは所定の配置がなされる。
IFFT処理部121は、例えば、OFDMフレーム構成部120が、データキャリアの他、CP/SP、TMCC、AC、Nullキャリアを合わせて得られたOFDMシンボルに対して、1シンボル毎にIFFT処理を施し、時間領域の信号を得る。
ガードインタバル付加処理部122は、IFFT処理部121がIFFT処理を施して得た時間領域の信号の有効シンボルの後端部分のガードインタバル長に相当する部分をコピーして、有効シンボルの前に付加する。
直交変調処理部123は、例えば、ガードインタバル付加処理部122によってガードインタバルが付加された出力信号にOFDM変調を施してIF信号を生成し、生成したIF信号を送信する。
FECブロック構成部111が、入力されたTSパケットのそれぞれについてCRC値を算出して、それぞれブロックヘッダに格納する処理について説明する。
FECブロック構成部111は、入力されたTSパケットを、例えば、5つのグループに分割する。そして、FECブロック構成部111は、それぞれのグループについて、例えば、CRC-32の多項式を用いて、CRC値をそれぞれ算出する。FECブロック構成部111は、それぞれ算出したCRC値をブロックヘッダにそれぞれ格納する。
なお、CRC-32の多項式は、以下の(1)式によって示される。
図7~9は、TSパケットの分割態様の例を示す説明図である。図7には、符号化率が1/2である場合の例が示されている。図8には、符号化率が2/3である場合の例が示されている。図9には、符号化率が3/4である場合の例が示されている。
図7Aには、分割方式1-1として、FECブロック構成部111が、TSパケットの0~2についてグループ0としてCRC値を算出し、TSパケットの3~5についてグループ1としてCRC値を算出し、TSパケットの6~8についてグループ2としてCRC値を算出し、TSパケットの9~11についてグループ3としてCRC値を算出し、TSパケットの12~14についてグループ4としてCRC値を算出する例が示されている。
したがって、図7Aには、TSブロックが、入力された順に所定の数(本例では3つ)のパケットのグループに分けられることが示されている。
図7Bには、分割方式1-2として、FECブロック構成部111が、TSパケットの0,5,10についてグループ0としてCRC値を算出し、TSパケットの1,6,11についてグループ1としてCRC値を算出し、TSパケットの2,7,12についてグループ2としてCRC値を算出し、TSパケットの3,8,13についてグループ3としてCRC値を算出し、TSパケットの4,9,14についてグループ4としてCRC値を算出する例が示されている。
したがって、図7Bに示す例では、予め決められた数(本例では5つ)のグループが用意され、それぞれに番号(本例では0~4)が設定されている。そして、FECブロック構成部111は、各TSブロックを、入力された順に、当該番号に応じた順序で各グループに組み入れる。
図8Aには、分割方式2-1として、FECブロック構成部111が、TSパケットの0~3についてグループ0としてCRC値を算出し、TSパケットの4~7についてグループ1としてCRC値を算出し、TSパケットの8~11についてグループ2としてCRC値を算出し、TSパケットの12~15についてグループ3としてCRC値を算出し、TSパケットの16~19についてグループ4としてCRC値を算出する例が示されている。
したがって、図8Aには、TSブロックが、入力された順に所定の数(本例では4つ)のパケットのグループに分けられることが示されている。
図8Bには、分割方式2-2として、FECブロック構成部111が、TSパケットの0,5,10,15についてグループ0としてCRC値を算出し、TSパケットの1,6,11,16についてグループ1としてCRC値を算出し、TSパケットの2,7,12,17についてグループ2としてCRC値を算出し、TSパケットの3,8,13,18についてグループ3としてCRC値を算出し、TSパケットの4,9,14,19についてグループ4としてCRC値を算出する例が示されている。
したがって、図8Bに示す例では、予め決められた数(本例では5つ)のグループが用意され、それぞれに番号(本例では0~4)が設定されている。そして、FECブロック構成部111は、各TSブロックを、入力された順に、当該番号に応じた順序で各グループに組み入れる。 図9Aには、分割方式3-1として、FECブロック構成部111が、TSパケットの0~4についてグループ0としてCRC値を算出し、TSパケットの5~9についてグループ1としてCRC値を算出し、TSパケットの10~14についてグループ2としてCRC値を算出し、TSパケットの15~19についてグループ3としてCRC値を算出し、TSパケットの20~21についてグループ4としてCRC値を算出する例が示されている。
したがって、図9Aには、TSブロックが、入力された順に所定の数(本例では5つ)のパケットのグループに分けられることが示されている。
図9Bには、分割方式3-2として、FECブロック構成部111が、TSパケットの0,5,10,15,20についてグループ0としてCRC値を算出し、TSパケットの1,6,11,16,21についてグループ1としてCRC値を算出し、TSパケットの2,7,12,17についてグループ2としてCRC値を算出し、TSパケットの3,8,13,18についてグループ3としてCRC値を算出し、TSパケットの4,9,14,19についてグループ4としてCRC値を算出する例が示されている。
したがって、図9Bに示す例では、予め決められた数(本例では5つ)のグループが用意され、それぞれに番号(本例では0~4)が設定されている。そして、FECブロック構成部111は、各TSブロックを、入力された順に、当該番号に応じた順序で各グループに組み入れる。
FECブロック構成部111は、例えば、CRC-32の検査ビットをブロックヘッダを用いて伝送していることや、図7~9に例示した分割方式やその他の分割方式のいずれを採用したのか示す情報をTMCCのユーザビットを用いて受信側に伝達する。具体的には、FECブロック構成部111は、例えば、TMCCのユーザビットにおける所定のビットに、当該情報に応じた値をセットする。
図10は、本発明の第1の実施形態における受信制御部210の構成例を示すブロック図である。図10に示すように、本発明の第1の実施形態における受信制御部210は、直交復調処理部211、ガードインタバル除去処理部212、FFT処理部213、等化処理部214、時間デインタリーブ処理部215、周波数デインタリーブ処理部216、LLR(Log Likelihood Ratio)算出部217、デマッピング処理部218、ビットデインタリーブ処理部219、LDPC復号処理部220、エネルギー逆拡散処理部221、BCH復号処理部222、簡易デスクランブル処理部223、およびTSパケット抽出処理部224を含む。
直交復調処理部(受信手段)211には、受信用アンテナ321によって受信されたRF信号に基づくIF信号が受信高周波部230から入力される。ガードインタバル除去処理部212は、ガードインタバル付加処理部122によって付加されたガードインタバルを除去する。FFT処理部213は、ガードインタバル除去処理部212によってガードインタバルが除去された時間領域の信号にFFT処理を施し、周波数領域の信号を得る。
等化処理部214は、FFT処理部213が得た周波数領域の信号に等化処理を施して、送信機100が送信してから受信機200が受信するまでに生じた歪みを補償する。
時間デインタリーブ処理部215は、送信側でキャリアごとに異なる遅延時間が与えられ、等化処理部214が等化処理を施した信号に、与えられた当該遅延時間に応じて、例えば、各キャリアの遅延時間を調整して互いに同期させる。
周波数デインタリーブ処理部216は、送信側で行われたインタリーブの処理で用いられた所定のインタリーブ関数F(i)に応じて、等化処理部214が入力した信号にデインタリーブの処理を施す。具体的には、例えば、所定のデインタリーブ関数F-1(i)を用いてデインタリーブの処理が行われる。所定のデインタリーブ関数F-1(i)は、擬似ランダムに入れ替えられたインタリーブ後のキャリア位置とインタリーブ前のデータキャリア位置(i)との関係を示す関数である。
そして、周波数デインタリーブ処理部216は、インタリーブ前の位置(i)のデータキャリアに割り当てられたデータワードをデータキャリア番号の小さい順に読み出す。
LLR算出部217は、周波数デインタリーブ処理部216が読み出したデータワードの対数尤度比を算出する。なお、対数尤度比の算出には、例えば、既知の方法が用いられる。
デマッピング処理部218は、算出された対数尤度比の値に基づいて、シンボルをデータワードに変換する。
ビットデインタリーブ処理部219は、デマッピング処理部218によってシンボルが変換されたデータワードに、ビットデインタリーブ処理を施す。ビットデインタリーブ処理では、送信側でビットインタリーブの処理が施されたことによって変換されたビットの順番が逆変換されて、FECブロックが復元される。
具体的には、ビットデインタリーブ処理部219は、例えば、パリティインタリーブとして、所定の手順で変えられた、内符号パリティ部分のビットの順番を復元する。また、ビットデインタリーブ処理部219は、例えば、ブロックインタリーブとして、変えられたビットの順番を復元する。すると、FECブロックが構成される。
LDPC復号処理部(誤り訂正手段)220は、ビットデインタリーブ処理部219によってビットデインタリーブ処理が施されたビット列に、LDPC符号の復号の処理を施す。本例では、送信側の内符号処理部115が、FECブロックにおいて複数のTSパケットが格納されている主信号部等にLDPC符号の処理を施しているので、FECブロックにおいてLDPC符号パリティが格納されている領域に格納されているLDPC符号パリティに基づいて、FECブロックにおいて複数のTSパケットが格納されている主信号部等にLDPC符号の復号の処理を施す。
エネルギー逆拡散処理部221は、LDPC復号処理部220が主信号部等にLDPC符号の復号の処理を施したFECブロックの構成要素のうち、例えば、ブロックヘッダ、主信号、BCH符号パリティ、およびスタッフビットに対してエネルギー逆拡散の処理を施す。そして、エネルギー逆拡散処理部221は、処理後のFECブロックをBCH復号処理部222に入力する。
なお、エネルギー逆拡散処理部221がFECブロックに施すエネルギー逆拡散の処理は、エネルギー拡散処理部114が当該FECブロックに施したエネルギー拡散処理に応じた処理である。
BCH復号処理部222は、エネルギー逆拡散処理部221が入力したFECブロックにおけるBCH符号パリティの領域に格納されているパリティビットに基づいて、当該FECブロックの構成要素のうち、例えば、複数のTSパケットが格納されている主信号部について、誤り訂正の処理を施す。
簡易デスクランブル処理部223は、BCH復号処理部222が誤り訂正の処理を施した主信号部を含むFECブロックに施されているスクランブル処理に応じて、当該FECブロックにデスクランブル処理を施す。そして、簡易デスクランブル処理部223は、デスクランブル処理を施したFECブロックをTSパケット抽出処理部224に入力する。
なお、FPUは、信号を受けるために方向調整を必要とする等、秘匿性を持たせる必要性が低いため、簡易デスクランブル処理部223は、必要に応じて設けられる。簡易デスクランブル処理部223が設けられなかった場合に、BCH復号処理部222が誤り訂正の処理を施した主信号部を含むFECブロックはTSパケット抽出処理部224に入力される。
TSパケット抽出処理部(誤り判定手段、およびパケット構成手段)224は、入力されたFECブロックにおける主信号部に格納されている複数のTSパケットをそれぞれ抽出(生成)する。
TSパケット抽出処理部224が抽出したTSパケットに基づく信号に増幅等の処理が施される。そして、当該TSパケットに含まれているデータに応じたデータがテレビジョン受像機によってデコード可能なように、当該処理が施された電磁波が送出される。
なお、各TSパケットは、FECブロック構成部111によってグループ分けされている。そこで、TSパケット抽出処理部224は、抽出したTSパケットについてグループ毎にCRC値を算出する。また、TSパケット抽出処理部224は、入力されたFECブロックにおけるブロックヘッダが格納される領域に格納されているCRC値を読み出す。そして、TSパケット抽出処理部224は、算出したCRC値と、読み出したCRC値とが互いに合致するか否かを判定する。したがって、各TSパケットは、グループ単位で、エラーが生じているか否かが判定される。
TSパケット抽出処理部224は、算出したCRC値と、読み出したCRC値とが互いに合致すると判定した場合に、当該グループを構成する各TSパケットに、エラーが生じていない旨を示す情報を含ませて、復号器等500に入力する。なお、エラーが生じていない旨を示す情報を含ませるとは、例えば、エラーが生じていないことを示すフラグをセットすることであり、より具体的には、エラーが生じていないことに応じた値(例えば、0)に所定のビットの値をセットすることである。
また、TSパケット抽出処理部224は、算出したCRC値と、読み出したCRC値とが互いに合致しないと判定した場合に、当該グループを構成する各TSパケットに、エラーが生じている旨を示す情報を含ませて、復号器等500に入力する。なお、エラーが生じている旨を示す情報を含ませるとは、例えば、エラーが生じていることを示すフラグをセットすることであり、より具体的には、エラーが生じていることに応じた値(例えば、1)に所定のビットの値をセットすることである。
次に、本発明の第1の実施形態における送信制御部110の動作について説明する。図11は、本発明の第1の実施形態における送信制御部110の動作を示すフローチャートである。
図11に示すように、送信制御部110は、TSパケットが順次入力された場合に、FECブロック構成部111が、複数のTSパケットに基づくCRC値を算出する(ステップS101)。なお、送信制御部110には、符号化率および分割方式が予め設定されているとする。したがって、FECブロック構成部111は、予め設定されている符号化率および分割方式に応じて、例えば、図7~9に例示された方法のいずれかに基づいて、各グループのCRC値をそれぞれ算出する。そして、FECブロック構成部111は、例えば、TMCCのユーザビットにおける所定のビットに、CRC値の算出に用いたグループ分け(すなわち、分割方式)に応じた値をセットする。
そして、FECブロック構成部111は、FECブロックにおけるブロックヘッダが格納される領域に、算出したCRC値をそれぞれ格納する(ステップS102)。
送信制御部110における、簡易スクランブル処理部112から、直交変調処理部123までの各部において、後続する各処理が既知の技術に基づいて行われる(ステップS103)。
本発明の第1の実施形態における受信制御部210のTSパケット抽出処理部224の動作について説明する。図12は、本発明の第1の実施形態における受信制御部210のTSパケット抽出処理部224の動作を示すフローチャートである。
TSパケット抽出処理部224は、まず、入力されたFECブロックにおける主信号部に格納されている複数のTSパケットをそれぞれ抽出(生成)する(ステップS121)。TSパケット抽出処理部224は、抽出したTSパケットについてグループ毎にCRC値を算出する(ステップS122)。なお、TSパケット抽出処理部224は、例えば、TMCCのユーザビットにおける所定のビットにセットされている、CRC値の算出に用いたグループ分けに応じた値に基づいてTSパケットのグループを特定し、特定したグループ毎にCRC値を算出する。
TSパケット抽出処理部224は、入力されたFECブロックにおけるブロックヘッダが格納される領域に格納されているCRC値を読み出す(ステップS123)。
そして、TSパケット抽出処理部224は、算出したCRC値と、読み出したCRC値とが互いに合致するか否かを判定する。したがって、各TSパケットは、グループ単位で、エラーが生じているか否かが判定される。
TSパケット抽出処理部224は、算出したCRC値と、読み出したCRC値とが互いに合致すると判定した場合に(ステップS124のY)、当該グループを構成する各TSパケットに、エラーが生じていない旨を示す情報を含ませて(ステップS125)、復号器等500に入力する。
また、TSパケット抽出処理部224は、算出したCRC値と、読み出したCRC値とが互いに合致しないと判定した場合に(ステップS124のN)、当該グループを構成する各TSパケットに、エラーが生じている旨を示す情報を含ませて(ステップS126)、復号器等500に入力する。
本実施形態によれば、送信制御部110が、FECブロックに、各TSパケットのグループごとにCRC値を算出して格納するように構成されているので、受信制御部210は、FECブロックに含まれているCRC値に基づいて、各TSパケットのグループに誤りが生じているか否かを判定することができる。
そして、受信制御部210は、FECブロックに含まれているCRC値に基づいて、各TSパケットのグループに誤りが生じていると判定した場合に、当該グループのTSパケットのTSヘッダに、TSパケットに誤りが生じていることに応じたビットをセットする。具体的には、TSパケットにおけるTSヘッダのエラーインジケータ(transport error indicator部)にエラーフラグがセットされる。
そうすると、複数のFPU受信基地局(例えば、FPU受信機)と、各FPU受信基地局が受信した信号のうち伝送エラーのない信号を選択して採用するスイッチングセンター(例えば、TS切替装置)とが設けられている場合に、スイッチングセンターは、TSヘッダに、誤りが生じていることに応じたビットをセットされていないTSパケットを選択して採用することができる。
つまり、パケットのデータに誤りがあるか否かを、より小さいグループ単位で判断することができるので、スイッチングセンターは、選択して採用する通信経路をTSパケットのグループ単位で切り替えることができ、選択して採用する通信経路を迅速に切り替えることができる。
実施形態2.
次に、本発明の第2の実施形態の送受信システムについて、図面を参照して説明する。図13は、本発明の第2の実施形態の送受信システムの構成例を示すブロック図である。
図13に示すように、本発明の第2の実施形態の送受信システムは、送信機102と受信機202とを含む。
送信機102には、複数の送信用アンテナが接続されている。本例では、図13に示すように、送信機102に、送信用アンテナ312,313が接続されている。
受信機202には、複数の受信用アンテナが接続されている。本例では、図13に示すように、受信機202に、受信用アンテナ322,323が接続されている。
本発明の第2の実施形態の送受信システムでは、送信用アンテナ312,313と受信用アンテナ322,323とを介して、送信機102と受信機202とによってMIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)通信が行われるように構成されている。
図13に示すように、送信機102は、送信制御部142と送信高周波部152,153とを含む。送信高周波部152には、送信用アンテナ312が接続されている。送信高周波部153には、送信用アンテナ313が接続されている。
送信制御部142は、第1の実施形態における送信制御部110に相当する処理を行う。具体的には、送信制御部142は、例えば、コーデックや再多重化器から入力されたTSパケットに所定の処理を施し、IF信号を生成する。送信高周波部152,153は、第1の実施形態における送信高周波部130に相当する処理をそれぞれ行う。具体的には、送信高周波部152,153は、例えば、送信制御部142が生成したIF信号に、送信用の周波数の送信用信号に変換して増幅する処理を施してRF信号にする。そして、送信高周波部152,153は、当該RF信号を送信用アンテナ312,313に入力する。RF信号は、送信用アンテナ312,313によって送信される。なお、送信用アンテナ312は、例えば、水平偏波用のアンテナである。また、送信用アンテナ313は、例えば、垂直偏波用のアンテナである。なお、本例では、互いに異なる一の偏波面を構成する電波がそれぞれ放射される送信用アンテナ312,313を用いるとして説明するが、互いに異なる偏波面を構成する2種類以上の電波が放射される偏波共用アンテナが用いられてもよい。
図13に示すように、受信機202は、受信高周波部252,253と、受信制御部242とを含む。受信高周波部252には受信用アンテナ322が接続されている。受信高周波部253には受信用アンテナ323が接続されている。なお、受信用アンテナ322は、例えば、水平偏波用のアンテナである。また、受信用アンテナ323は、例えば、垂直偏波用のアンテナである。したがって、受信用アンテナ322,323の各偏波面と、送信用アンテナ312,313の各偏波面とは互いに対応している。
なお、本例では、互いに異なる一の偏波面を構成する電波の受信用アンテナ322,323を用いるとして説明するが、互いに異なる偏波面を構成する2種類以上の電波に対応可能な偏波共用アンテナが用いられてもよい。
送信用アンテナ312によって送信されたRF信号は、受信用アンテナ322,323によって受信されて受信高周波部252,253に入力される。送信用アンテナ313によって送信されたRF信号は、受信用アンテナ322,323によって受信されて受信高周波部252,253に入力される。
受信高周波部252,253は、入力されたRF信号に周波数変換を施してIF信号にする。受信制御部242は、当該IF信号に所定の処理を施し、TSパケットを生成する。そして、受信制御部242は、生成したTSパケットを復号器等500に入力する。
図14は、第2の実施形態における送信制御部142の構成例を示すブロック図である。図14に示すように、本発明の第2の実施形態における送信制御部142は、FECブロック構成部111、簡易スクランブル処理部112、外符号処理部113、エネルギー拡散処理部114、内符号処理部115、ビットインタリーブ処理部116、周波数・偏波間インタリーブ処理部147、第1の時間インタリーブ処理部118a、第1のマッピング処理部119a、第1のOFDMフレーム構成部120a、第1のIFFT処理部121a、第1のガードインタバル付加処理部122a、第1の直交変調処理部123a、第2の時間インタリーブ処理部118b、第2のマッピング処理部119b、第2のOFDMフレーム構成部120b、第2のIFFT処理部121b、第2のガードインタバル付加処理部122b、第2の直交変調処理部123b、およびキャリア入力部124を含む。
なお、図14に示す各部は、例えば、プログラム制御に従って処理を実行するプロセッサや複数の回路によって実現される。
FECブロック構成部111、簡易スクランブル処理部112、外符号処理部113、エネルギー拡散処理部114、内符号処理部115、ビットインタリーブ処理部116、およびキャリア入力部124は、第1の実施形態におけるFECブロック構成部111、簡易スクランブル処理部112、外符号処理部113、エネルギー拡散処理部114、内符号処理部115、ビットインタリーブ処理部116、およびキャリア入力部124とそれぞれ同様な処理を行うため、図2と同じ符号を付して説明を省略する。
なお、本実施形態において、キャリア入力部124は、第1のOFDMフレーム構成部120aおよび第2のOFDMフレーム構成部120bに、パイロットや、TMCC、およびACのキャリアを入力する。
周波数・偏波間インタリーブ処理部147は、ビットインタリーブ処理部116によってビットインタリーブの処理が施されたシリアルビット列を変調多値数に応じてパラレル変換する。周波数インタリーブ処理部147は、データキャリア番号の若い番号(周波数の低い方)から順にFECブロックをデータキャリアに割り当てる。周波数・偏波間インタリーブ処理部147は、FECブロックを単位として、系統1と系統2とに振り分けた上で、データキャリアに割り当てる。なお、周波数・偏波間インタリーブ処理部147は、フレームの先頭から奇数番目のFECブロックを系統1に振り分け、フレームの先頭から偶数番目のFECブロックを系統2に振り分ける。
そして、周波数・偏波間インタリーブ処理部147は、データキャリアの順序を擬似ランダムに入れ替えて、インタリーブの処理を行う。周波数・偏波間インタリーブ処理部147は、インタリーブの処理において、所定のインタリーブ関数F(i)を用いる。関数F(i)は、インタリーブ前のデータキャリア位置(i)とインタリーブ後のキャリア位置との関係を示す関数である。
第1の時間インタリーブ処理部118a、第1のマッピング処理部119a、第1のOFDMフレーム構成部120a、第1のIFFT処理部121a、第1のガードインタバル付加処理部122a、および第1の直交変調処理部123aは、第1の実施形態における時間インタリーブ処理部118、マッピング処理部119、OFDMフレーム構成部120、IFFT処理部121、ガードインタバル付加処理部122、および直交変調処理部123と同様な処理を行うため、説明を省略する。また、第2の時間インタリーブ処理部118b、第2のマッピング処理部119b、第2のOFDMフレーム構成部120b、第2のIFFT処理部121b、第2のガードインタバル付加処理部122b、および第2の直交変調処理部123bは、第1の実施形態における時間インタリーブ処理部118、マッピング処理部119、OFDMフレーム構成部120、IFFT処理部121、ガードインタバル付加処理部122、および直交変調処理部123と同様な処理を行うため、説明を省略する。
図15は、本発明の第2の実施形態における受信制御部242の構成例を示すブロック図である。図15に示すように、本発明の第2の実施形態における受信制御部242は、第1の直交復調処理部(受信手段)211a、第1のガードインタバル除去処理部212a、第1のFFT(Fast Fourier Transform)処理部213a、第2の直交復調処理部(受信手段)211b、第2のガードインタバル除去処理部212b、第2のFFT処理部213b、等化処理・MIMO検出部254、時間デインタリーブ処理部215、周波数・偏波間デインタリーブ処理部256、LLR算出部217、デマッピング処理部218、ビットデインタリーブ処理部219、LDPC復号処理部220、エネルギー逆拡散処理部221、BCH復号処理部222、簡易デスクランブル処理部223、およびTSパケット抽出処理部224を含む。
本発明の第2の実施形態における受信制御部242において、図10に示す第1の実施形態における受信制御部210と同様な構成には、図10と同じ符号を付して説明を省略する。
第1の直交復調処理部211aには、受信用アンテナ322によって受信されたRF信号に基づくIF信号が受信高周波部252から入力される。第1のガードインタバル除去処理部212aは、第1のガードインタバル付加処理部122aによって付加されたガードインタバルを除去する。第1のFFT処理部213aは、第1のガードインタバル除去処理部212aによってガードインタバルが除去された時間領域の信号にFFT処理を施し、周波数領域の信号を得る。
第2の直交復調処理部211bには、受信用アンテナ323によって受信されたRF信号に基づくIF信号が受信高周波部253から入力される。第2のガードインタバル除去処理部212bは、第2のガードインタバル付加処理部122bによって付加されたガードインタバルを除去する。第2のFFT処理部213bは、第2のガードインタバル除去処理部212bによってガードインタバルが除去された時間領域に信号にFFT処理を施し、周波数領域の信号を得る。
等化処理・MIMO検出部254は、第1のFFT処理部213aおよび第2のFFT処理部213bが得た周波数領域の信号に等化処理を施して、送信機102が送信してから受信機202が受信するまでに生じた歪みを補償する。
周波数・偏波間デインタリーブ処理部256は、送信側で行われたインタリーブの処理で用いられた所定のインタリーブ関数F(i)に応じて、等化処理・MIMO検出部254が入力した信号にデインタリーブの処理を施す。具体的には、例えば、所定のデインタリーブ関数F-1(i)を用いてデインタリーブの処理が行われる。所定のデインタリーブ関数F-1(i)は、擬似ランダムに入れ替えられたインタリーブ後のキャリア位置とインタリーブ前のデータキャリア位置(i)との関係を示す関数である。
そして、周波数・偏波間デインタリーブ処理部256は、インタリーブ前の位置(i)のデータキャリアに割り当てられたデータワードをデータキャリア番号の小さい順に読み出す。
次に、本発明の第2の実施形態における送信制御部142の動作について説明する。図16は、本発明の第2の実施形態における送信制御部142の動作を示すフローチャートである。
図16に示すように、送信制御部142において、TSパケットが順次入力された場合に、FECブロック構成部111が、複数のTSパケットに基づくCRC値を算出する(ステップS201)。なお、送信制御部142には、符号化率および分割方式が予め設定されているとする。したがって、FECブロック構成部111は、予め設定されている符号化率および分割方式に応じて、例えば、図7~9に例示された方法のいずれかに基づいて、各グループのCRC値をそれぞれ算出する。そして、FECブロック構成部111は、例えば、TMCCのユーザビットにおける所定のビットに、CRC値の算出に用いたグループ分け(すなわち、分割方式)に応じた値をセットする。
そして、FECブロック構成部111は、FECブロックにおけるブロックヘッダが格納される領域に、算出したCRC値をそれぞれ格納する(ステップS202)。
送信制御部142における、簡易スクランブル処理部112から、第1の直交変調処理部123aまたは第2の直交変調処理部123bまでの各部において、後続する各処理が既知の技術に基づいて行われる(ステップS203)。
本発明の第2の実施形態における受信制御部242のTSパケット抽出処理部224の動作は、図12に示す第1の実施形態における受信制御部210のTSパケット抽出処理部224の動作と同様なため、説明を省略する。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果を奏することができる。すなわち、送信制御部142が、FECブロックに、各TSパケットのグループごとにCRC値を算出して格納するように構成されているので、受信制御部242は、FECブロックに含まれているCRC値に基づいて、各TSパケットのグループに誤りが生じているか否かを判定することができる。
そして、受信制御部242は、FECブロックに含まれているCRC値に基づいて、各TSパケットのグループに誤りが生じていると判定した場合に、当該グループのTSパケットのTSヘッダに、TSパケットに誤りが生じていることに応じたビットをセットする。
そうすると、複数のFPU受信基地局と、各FPU受信基地局が受信した信号のうち伝送エラーのない信号を選択して採用するスイッチングセンターとが設けられている場合に、スイッチングセンターは、TSヘッダに、誤りが生じていることに応じたビットをセットされていないTSパケットを選択して採用することができる。
つまり、パケットのデータに誤りがあるか否かを、より小さいグループ単位で判断することができるので、スイッチングセンターは、選択して採用する通信経路をTSパケットのグループ単位で切り替えることができ、選択して採用する通信経路を迅速に切り替えることができる。
また、本実施形態によれば、送信機と受信機とがMIMO通信を行っているので、より高い通信品質で信号が送受信され、TSパケットをより確実に送受信することができる。
実施形態3.
次に、本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。図17は、本発明の第3の実施形態の送信処理装置の構成例を示すブロック図である。図17に示すように、本発明の第3の実施形態の送信処理装置10は、ブロック構成部(ブロック構成手段)11と、訂正符号処理部(訂正符号処理手段)12と、送信部(送信手段)13とを含む。
送信処理装置10は、例えば、送信制御部110,142に相当する。ブロック構成部11は、例えば、FECブロック構成部111に相当する。訂正符号処理部12は、例えば、内符号処理部115に相当する。また、送信部13は、直交変調処理部123や、第1の直交変調処理部123a、第2の直交変調処理部123bに相当する。
ブロック構成部11は、送信されるブロックに格納される複数のパケットを2つ以上のグループに分け、各グループにおいて生じた誤りを検出可能な誤り検出用情報(例えば、例えば、CRC値)を生成し、生成した誤り検出用情報をブロックに格納する。
訂正符号処理部12は、ブロックにおいて、複数のパケットおよび誤り検出用情報を含む範囲について生じた誤りをLDPC符号を用いて訂正可能な誤り訂正用情報(例えば、LDPC符号パリティ)を生成し、生成した誤り訂正用情報をブロックに格納する。
送信部13は、誤り検出用情報および誤り訂正用情報が格納されたブロックを送信する。
予め決められた数のグループにそれぞれ番号が設定されている。そして、ブロック構成部11は、順次入力された複数のパケットを番号に応じた順序で各グループに組み入れる。
本実施形態によれば、ブロック構成部11が、ブロックに、当該ブロックに含まれている各パケットのグループごとに誤り検出用情報を生成して格納するように構成されているので、受信機等の受信側で、ブロックに含まれている誤り検出用情報に基づいて、各パケットのグループにおいて誤りが生じているか否かを判定することができる。
したがって、パケットのデータに誤りがあるか否かを、より小さいグループ単位で判断することができる。よって、スイッチングセンター等の受信側では、判定結果に基づいて、採用するパケットをグループ毎に選択することができる。
なお、以上に述べた各実施形態に応じた各送信処理装置、受信処理装置、送受信システム、送信処理方法、および送信用プログラムが活用されて、放送サービスが提供される。そして、そのような放送サービスには、例えば、地上波デジタル放送や、BS(Broadcasting Satellite)デジタル放送、CS(Communication Satellite)デジタル放送、高度狭帯域衛星デジタル放送、高度広帯域デジタル放送等が挙げられるが、これらに限られるものではなく、他の様々な放送サービスが含まれる。
また、当該放送サービスは、日本の放送規格に基づき放送サービスを提供する放送局をはじめとする放送事業者によって提供される放送サービスに限られず、日本以外の放送規格に基づいて放送サービスを提供する放送事業者によっても提供され得る。また、当該放送サービスは、放送と通信とのように、互いに異なる複数の伝送路を介して伝送される次世代の放送サービスも含む。