JP7064161B2 - 診断支援システム、診断支援装置及び診断支援プログラム - Google Patents

診断支援システム、診断支援装置及び診断支援プログラム Download PDF

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Description

本発明は、診断支援システム、診断支援装置及び診断支援プログラムに関する。
従来より、診断支援システムに用いられる生体センサには様々な種類のセンサがあり、一例として、生体内を流れる微弱な電流を生体外で測定する磁気センサが挙げられる。当該磁気センサを用いて、被検者の脊椎内の神経を流れる電流を磁場データとして測定し、電流源を再構成することで、当該診断支援システムによれば、脊椎内の神経活動を可視化することができる。
また、医師等は、神経活動を可視化することで得た再構成データを用いて、脊椎の損傷による神経の伝達障害の有無や、伝達障害の発生箇所等、当該被検者の診断を行うことができる。
ここで、医師等が再構成データに基づいて被検者の診断を行うにあたっては、過去の再構成データ(例えば、熟練の医師等により診断が行われた診断済みの他の被検者の再構成データ。以下、「参照データ」と称す)と対比することが有効である。
しかしながら、一般に、再構成データは、個体(体の大きさや骨格の形状等)の影響を受けやすく、個体差が大きければ再構成データも異なってくる。このため、医師等は、被検者と他の被検者との個体差(体の大きさや骨格の形状等の違い)を考慮に入れて参照データを抽出する必要がある。
一方で、多数の参照データの中から、このような参照データを抽出する作業は容易ではなく、診断を行う医師等にとっては負荷が高い。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、診断に際しての医師等の作業負荷を低減することを目的とする。
本発明の各実施形態に係る診断支援システムは、以下のような構成を有する。すなわち、生体内の磁気を測定する生体センサと、当該生体センサで測定する測定対象の所定の部位との位置関係を示す位置情報を、当該生体センサの座標を或る位置を原点とするXYZ座標系で特定し、前記測定対象の所定の部位の画像データに対し割り当てることにより算出する算出手段と、XYZ座標系で算出され、前記測定対象の所定の部位に関する診断済みの生体情報が予め格納された複数の画像データの中から、下記(式)のS が最小となる、前記算出手段により算出された位置情報と最も類似する位置情報が対応付けられた画像データを抽出する抽出手段とを有する。
=(x -x 1d +(y -y 1d +(z -z 1d +(x -x 2d +(y -y 2d +(z -z 2d ・・・(式)
なお、取得した測定対象の第1座標を(x 1d ,y 1d ,z 1d )、第2座標を(x 2d ,y 2d ,z 2d )とし、診断済みの前記複数の画像データから取得した第1座標を(x ,y ,z )、第2座標を(x ,y ,z )とする。

本発明の各実施形態によれば、診断に際しての医師等の作業負荷を低減することができる。
診断支援システムの全体構成の一例を示す図である。 診断支援システムを用いた医療業務の流れを示す図である。 座標付きX線画像データの生成に用いられるデータの測定方法を示す図である。 磁気センサアレイ上の原点を示す図である。 座標付きX線画像データの生成方法を示す図である。 座標付きX線画像データの取得処理の流れを示すフローチャートである。 再構成データの生成に用いられる磁場データの測定方法を示す図である。 被検者の脊椎内の神経を流れる電流を模式的に示した図である。 再構成データの生成方法を示す図である。 再構成データの取得処理の流れを示すフローチャートである。 座標付きX線画像データテーブル及び再構成データテーブルの一例を示す図である。 診断支援装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 診断支援部の機能構成の一例を示す図である。 参照データ格納部に格納された参照データテーブルの一例を示す図である。 診断結果データ格納部に格納される診断結果データテーブルの一例を示す図である。 脊椎位置特定処理の流れを示すフローチャートである。 磁気センサアレイと脊椎の所定の部位との位置関係を示す図である。 対比表示及び診断結果受付処理の流れを示すフローチャートである。 類似度が最大(パラメータSが最小)となるC座標及びC座標に対応付けられた参照IDを特定する様子を示した図である。 画面遷移の一例を示す第1の図である。 画面遷移の一例を示す第2の図である。 第2の実施形態の類似度判定部の機能を説明するための図である。 第2の実施形態の診断支援装置における再構成データ表示画面の一例を示す図である。 第3の実施形態の診断支援装置における再構成データ表示画面の一例を示す図である。 診断画面における観測点の指定方法を説明するための図である。
はじめに、各実施形態における診断支援システムの概要について説明する。以下の各実施形態における診断支援システムでは、被検者と他の被検者との個体差(体の大きさや骨格の形状等の違い)に起因し、再構成データに影響を及ぼす要素として、磁気センサアレイと被検者の脊椎との位置関係に着目し、当該要素に応じた処理を行う。
具体的には、各実施形態における診断支援システムでは、まず、X線による撮像を行い、被検者の脊椎を可視化することで、医師等が被検者の脊椎の所定の部位の位置を指定できるようにする。また、各実施形態における診断支援システムでは、被検者の脊椎が含まれるX線画像データの各画素について、磁気センサアレイを原点位置とする座標を算出し、座標付きX線画像データを生成する。そして、医師等が、当該座標付きX線画像データに含まれる脊椎の所定の部位の位置を指定した際に、当該指定した部位の位置を座標により特定できるようにする。
つまり、各実施形態における診断支援システムによれば、磁気センサアレイと被検者の脊椎の所定の部位との間の位置関係を定量化することができる。
更に、各実施形態における診断支援システムでは、予め格納された複数の参照データの中から、被検者の脊椎の所定の部位の座標に最も近い座標が対応付けられた参照データ(位置関係が最も類似する参照データ)を抽出する。
つまり、各実施形態における診断支援システムによれば、定量化した位置関係に基づいて、個体差に起因する影響の違いが最も少ない参照データを抽出することができる。
このように、被検者と他の被検者との個体差を加味した参照データを自動抽出する構成とすることで、各実施形態における診断支援システムによれば、診断に際しての医師等の作業負荷を低減することができる。
以下、各実施形態の詳細について添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に際して、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[第1の実施形態]
<1.診断支援システムの全体構成>
はじめに、診断支援システムの全体構成について説明する。図1は、診断支援システムの全体構成の一例を示す図である。
図1に示すように、診断支援システム100は、X線撮像部110a、110bと、X線画像データ処理装置111と、磁気センサアレイ120と、磁場データ処理装置121とを有する。また、診断支援システム100は、サーバ装置130と、診断支援装置140とを有する。
X線撮像部110a及びX線撮像部110bは、それぞれ、被検者の正面及び側面から被検者にX線を照射し、被検者を透過したX線を検出することで、X線画像データを生成する。X線撮像部110a及びX線撮像部110bは、生成したX線画像データを、X線画像データ処理装置111に送信する。
X線画像データ処理装置111は、X線撮像部110a及びX線撮像部110bより受信したX線画像データと、磁場データ処理装置121より受信した磁場分布データとを処理し、被検者の正面及び側面の座標付きX線画像データ(詳細は後述)を生成する。更に、X線画像データ処理装置111は、生成した座標付きX線画像データ(正面、側面)を、サーバ装置130に送信する。
磁気センサアレイ120は、複数の磁気センサがアレイ状に配置された生体センサであり、本実施形態では、2種類の磁場データを測定する。第1に、本実施形態における磁気センサアレイ120は、座標付きX線画像データ(正面)を生成するのに用いられる磁場データを測定する。具体的には、被検者にマーカコイルを貼り付けた状態で磁場データを測定する。第2に、本実施形態における磁気センサアレイ120は、被検者に所定の電気刺激を与えることで被検者の脊椎内の神経を流れる電流を磁場データとして測定する。
磁気センサアレイ120に含まれる複数の磁気センサそれぞれにおいて測定された磁場データは、磁場データ処理装置121に入力される。
磁場データ処理装置121は、磁気センサアレイ120より受信した磁場データを処理することで、磁場分布データを生成し、X線画像データ処理装置111に送信する。また、磁場データ処理装置121は、磁気センサアレイ120より受信した磁場データを処理することで、被検者の脊椎内の各点を流れる電流を示す再構成データを算出する。磁場データ処理装置121は、算出した再構成データをサーバ装置130に送信する。
サーバ装置130は、各種データを管理する情報処理装置である。サーバ装置130には、管理プログラムがインストールされており、当該管理プログラムが実行されることで、サーバ装置130は、管理部131として機能する。
管理部131は、X線画像データ処理装置111から送信された座標付きX線画像データ(正面、側面)と、磁場データ処理装置121から送信された再構成データとを受信し、測定データとして、測定データ格納部132に格納する。
また、管理部131は、診断支援装置140からの要求に応じて、測定データ格納部132に格納された測定データを読み出し、診断支援装置140に送信する。
また、管理部131は、診断支援装置140からの要求に応じて、参照データ格納部133に予め格納されている参照データを読み出し、診断支援装置140に送信する。なお、上述したとおり、参照データとは、医師等が再構成データに基づいて被検者の神経活動について診断を行う際に対比するデータであって、過去の再構成データ(例えば、熟練の医師等により、神経活動の診断が行われた診断済みの再構成データ)を指す。ここでいう神経活動の診断には、例えば、神経の伝達障害の有無の診断や伝達障害の発生箇所の診断等が含まれる。
更に、管理部131は、診断支援装置140から送信された診断結果データを、診断結果データ格納部134に格納する。
診断支援装置140は、医師等が被検者の神経活動について診断を行う際に、医師等を支援する情報処理装置である。診断支援装置140には、診断支援プログラムがインストールされており、当該診断支援プログラムが実行されることで、診断支援装置140は、診断支援部141として機能する。
診断支援部141は、被検者の測定データ(座標付きX線画像データ、再構成データ)をサーバ装置130から取得する。また、診断支援部141は、取得した座標付きX線画像データを表示し、被検者の脊椎の所定の部位(例えば、椎骨C、椎骨C等)の位置の指定を受け付ける。
また、診断支援部141は、取得した座標付きX線画像データに基づいて、指定された部位の位置の座標を算出する。また、診断支援部141は、参照データ格納部133に格納されている参照データの中から、算出した座標に最も近い座標が対応付けられている参照データを抽出する。
更に、診断支援部141は、取得した再構成データを、抽出した参照データと対比表示(並べて表示)することで、医師等による被検者の診断を支援する。なお、診断支援部141では、医師等により入力された診断結果を受け付けると、受け付けた診断結果データをサーバ装置130に送信する。
このように、本実施形態における診断支援システム100では、被検者の脊椎の所定の部位の位置の座標に最も近い座標が対応付けられている参照データ(位置関係が最も類似する参照データ)を抽出する。これにより、医師等にとっては、多数の参照データの中から、被検者と他の被検者との個体差を考慮に入れた参照データを抽出する作業を行う必要がなくなるため、診断に際しての作業負荷を低減することができる。
なお、図1のシステム構成の説明では、診断支援システム100に、X線撮像部110a、110b、磁気センサアレイ120が含まれるものとしたが、これらの測定装置は診断支援システムに含まれていなくてもよい。例えば、X線画像データ処理装置111に予め格納されたX線画像データを用いて座標付きX線画像データを生成するように構成してもよい。あるいは、磁場データ処理装置121に予め格納された磁場データを用いて再構成データを生成するように構成してもよい。この場合、点線150に含まれる範囲が診断支援システムの範囲となる。
更には、X線画像データ処理装置111、磁場データ処理装置121は、診断支援システムに含まれていなくてもよい。例えば、サーバ装置130に既に格納されている測定データ、参照データを用いて、診断支援部141を機能させるように構成してもよい。この場合、点線160に含まれる範囲が診断支援システムの範囲となる。
<2.医療業務の流れ>
次に、診断支援システム100を用いた医療業務全体の流れについて説明する。図2は、診断支援システムを用いた医療業務の流れを示す図である。
ステップS201において、医師等は、診断支援システム100を用いて、磁気センサアレイ120と被検者の脊椎の所定の部位との間の位置関係を定量化するためのデータを測定する。具体的には、医師等は、診断支援システム100を用いて、座標付きX線画像データを生成するのに用いられる、X線画像データ及び磁場データの測定を行う。
ステップS202において、医師等は、診断支援システム100を用いて、神経活動を診断するためのデータの測定を行う。具体的には、医師等は被検者に電気刺激を与え、被検者の脊椎内の神経を流れる電流を、磁気センサアレイ120を用いて磁場データとして測定する。
ステップS203において、医師等は、診断支援システム100を用いて、被検者の脊椎の所定の部位の位置を特定する。具体的には、医師等は、座標付きX線画像データ上において、脊椎の所定の部位を指定し、診断支援システム100では、当該指定された部位の座標を算出することで、脊椎の所定の部位の位置を特定する。
ステップS204において、医師等は、被検者の神経活動についての診断を行う。具体的には、診断支援システム100が、被検者の脊椎の所定の部位の位置の座標に最も近い座標が対応付けられた参照データを抽出し、再構成データと対比表示する。そして、医師等が、対比表示された再構成データと参照データとに基づいて、被検者の神経活動についての診断を行う。
以下、それぞれの工程(ステップS201~204)に関わる診断支援システム100の機能、動作等について詳細を説明する。
<3.ステップS201(位置関係定量化)に関わる診断支援システムの機能、動作等>
はじめに、ステップS201(位置関係定量化)に関わる診断支援システム100の機能、動作等について説明する。
<3.1 座標付きX線画像データの生成に用いられるデータの測定方法>
位置関係の定量化(座標付きX線画像データの生成)に用いられるデータ(X線画像データ、磁場データ)の測定方法について説明する。図3は、座標付きX線画像データの生成に用いられるデータの測定方法を示す図である。なお、図3に示すように、本実施形態において、xyz座標は以下のように定義する。
・測定対象である被検者300の胸部から頭部方向に向かう軸をy軸とする。
・測定対象である被検者300の背中から胸部に向かう軸をz軸とする。
・測定対象である被検者300の右腕から左腕に向かう軸をx軸とする。
図3(a)は、診断支援システム100において、X線撮像部110aを用いて被検者300を正面から撮像する様子を示している。図3(a)に示すように、X線撮像部110aは、X線源110a_1とX線検出器110a_2とを有し、被検者300の正面からX線を照射することで被検者300を撮像し、X線画像データ310を出力する。
なお、本実施形態において、X線撮像部110aによる撮像の際には、被検者300に対してマーカコイル301が貼り付けられる。これにより、X線画像データ310には、マーカコイルが写ることになる(符号311参照)。
図3(b-1)は、診断支援システム100において、磁気センサアレイ120を用いて、被検者300に貼り付けられたマーカコイル301が発する磁場を測定する様子を示している。図3(b-1)に示すように、磁気センサアレイ120は、デュワー320内に配される。デュワー320内には、液体ヘリウムが充填されており、磁気センサアレイ120を極低温で動作させるための冷却を行っている。
磁気センサアレイ120を構成する各磁気センサは、x軸、y軸、z軸の各方向の磁場データを電圧信号として出力する。なお、本実施形態では、マーカコイル301が発する磁場を各磁気センサが測定することで出力される各方向の電圧信号を、磁場データ321と称す。
図3(b-2)は、診断支援システム100において、X線撮像部110bを用いて被検者300を側面から撮像する様子を示している。図3(b-2)に示すように、X線撮像部110bは、X線源110b_1とX線検出器110b_2とを有し、被検者300の側面からX線を照射することで被検者300を撮像し、X線画像データ330を出力する。
なお、本実施形態において、X線撮像部110bによる撮像は、磁気センサアレイ120による測定のために、被検者300が仰向けに横たわっている状態で行われる。このため、X線画像データ330には、磁気センサアレイ120が写ることになる(符号331参照)。
<3.2 座標付きX線画像データの原点>
次に、X線画像データ310、330の各画素の座標を算出する際に用いられる原点位置について説明する。図4は、磁気センサアレイ上の原点を示す図である。
図4に示すように、磁気センサアレイ120は、複数の磁気センサ(磁気センサ401等)がx軸方向及びy軸方向に配列されている。
かかる配列のもと、本実施形態では、磁気センサアレイ120上の原点を、胸部方向端部かつ右方向端部に設定する(点410参照)。これにより、磁気センサアレイ120との間の位置関係は、点410を原点とするx座標、y座標、z座標として定量化することができる。
なお、図4の例では、磁気センサアレイ120として、磁気センサがy軸方向に5個、x軸方向に7個配列された場合を示しているが、磁気センサアレイ120に配列される磁気センサの数はこれに限定されるものではない。
<3.3 座標付きX線画像データの生成方法>
次に、座標付きX線画像データの生成方法について説明する。図5は、座標付きX線画像データの生成方法を示す図である。
このうち、図5(a)は、座標付きX線画像データ(正面)の生成方法を示している。図5(a)に示すように、磁気センサアレイ120より磁場データ321を受信すると、磁場データ処理装置121は、磁場分布データ501を生成する。また、磁場データ処理装置121は、磁場分布データ501において、磁場の強さがピークとなる位置を検出する。ここで、磁場分布データ501において磁場の強さがピークとなる位置は、マーカコイル301の位置に対応する。
磁場データ処理装置121では、点410を原点として、磁場の強さがピークとなる位置までの距離を磁場の強さに基づいて算出し、ピークとなる位置の座標を算出する。これにより、マーカコイル301それぞれのxy座標を算出することができる。なお、図5(a)の例は、マーカコイル301それぞれのxy座標として、(xm1,ym1)、(xm2,ym2)、(xm3,ym3)、(xm4,ym4)が算出されたことを示している。
磁場データ処理装置121は、算出したマーカコイル301それぞれのxy座標を含む磁場分布データ501を、X線画像データ処理装置111に送信する。
X線画像データ処理装置111は、X線撮像部110aから送信されたX線画像データ310に写っているマーカコイル(符号311)それぞれを検出する。また、X線画像データ処理装置111は、X線画像データ310より検出したマーカコイル(符号311)それぞれの位置に、磁場データ処理装置121より送信されたマーカコイル301それぞれのxy座標を当てはめる。
これにより、X線画像データ処理装置111では、X線画像データ310の各画素の座標を算出し、座標付きX線画像データ(正面)510を生成する。つまり、X線画像データ処理装置111により生成される座標付きX線画像データ(正面)510とは、X線画像データ310の各画素に、磁気センサアレイ120の点410の位置を原点とするxy座標が対応付けられたデータに他ならない。なお、図5(a)において、座標付きX線画像データ(正面)510上のxy座標を示す格子線は、説明のために便宜的に示したものにすぎず、医師等に座標付きX線画像データ(正面)510を表示する際に、当該格子線は表示されない。
一方、図5(b)は、座標付きX線画像データ(側面)の生成方法を示している。図5(b)に示すように、X線撮像部110bよりX線画像データ330を受信すると、X線画像データ処理装置111は、X線画像データ330に写っている磁気センサアレイ120を検出する。また、X線画像データ処理装置111は、X線画像データ330より検出した磁気センサアレイ120上の原点位置に基づいて、X線画像データ330の各画素のyz座標を算出し、座標付きX線画像データ(側面)520を生成する。つまり、X線画像データ処理装置111により生成される座標付きX線画像データ(側面)520とは、X線画像データ330の各画素に、磁気センサアレイ120の点410の位置を原点とするyz座標が対応付けられたデータに他ならない。なお、図5(b)において、座標付きX線画像データ(側面)520上のyz座標を示す格子線は、説明のために便宜的に示したものにすぎず、医師等に座標付きX線画像データ(側面)520を表示する際に、当該格子線は表示されない。
<3.4 座標付きX線画像データの取得処理の流れ>
次に、診断支援システム100による、座標付きX線画像データの取得処理の流れについて説明する。図6は、座標付きX線画像データの取得処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS601において、医師等は、被検者300の情報(被検者情報)を、X線画像データ処理装置111に入力する。医師等により入力される被検者情報には、被検者ID、氏名、年齢、性別、身長、体重等が含まれる。
ステップS602において、医師等は、被検者300にマーカコイル301を貼り付ける。
ステップS603において、医師等は、X線撮像部110aを用いて、被検者300の正面からX線による撮像を行う。
ステップS604において、X線撮像部110aはX線画像データ310を生成し、X線画像データ処理装置111に送信する。これにより、X線画像データ処理装置111は、X線画像データ310を取得する。
ステップS605において、医師等は、X線撮像部110bを用いて、被検者300の側面からX線による撮像を行う。
ステップS606において、X線撮像部110bはX線画像データ330を生成し、X線画像データ処理装置111に送信する。これにより、X線画像データ処理装置111は、X線画像データ330を取得する。
ステップS607において、X線画像データ処理装置111は、取得したX線画像データ330に基づいて、座標付きX線画像データ(側面)520を生成する。
ステップS608において、医師等は、磁気センサアレイ120を用いて、被検者300に貼り付けられたマーカコイル301の磁場を測定する。
ステップS609において、磁気センサアレイ120は磁場データ321を磁場データ処理装置121に送信する。また、磁場データ321を受信した磁場データ処理装置121は、磁場分布データ501を生成するとともに、マーカコイル301それぞれの座標を算出し、磁場分布データ501に含めてX線画像データ処理装置111に送信する。
ステップS610において、X線画像データ処理装置111は、X線撮像部110aより受信したX線画像データ310と、磁場データ処理装置121より受信した磁場分布データ501とに基づいて、座標付きX線画像データ(正面)510を生成する。
ステップS611において、X線画像データ処理装置111は、生成した座標付きX線画像データ(正面)510、及び、座標付きX線画像データ(側面)520を、被検者情報と対応付けて測定データ格納部132に格納する。
<4.ステップS202(神経活動測定)に関わる診断支援システムの機能、動作等>
次に、ステップS202(神経活動測定)に関わる診断支援システム100の機能、動作等について説明する。
<4.1 再構成データの生成に用いられる磁場データの測定方法>
はじめに、再構成データの生成に用いられる磁場データの測定方法について説明する。図7は、再構成データの生成に用いられる磁場データの測定方法を示す図である。
図7に示すように、デュワー320の上面は円弧形状を有しており、仰向けに横たわる被検者300の脊椎付近に下側から当接する。この状態で、被検者300の所定の部位(例えば、左腕)に電極を取り付け、被検者300に電気刺激を与えることで、磁気センサアレイ120では、被検者300の脊椎内の神経を流れる電流を磁場として測定することができる。
磁気センサアレイ120を構成する各磁気センサでは、x軸、y軸、z軸の各方向の磁場を所定時間測定する。本実施形態では、各磁気センサで所定時間測定することで得られた各方向の電圧信号を、磁場データ711と称す。
<4.2 再構成データの生成方法>
次に、被検者300の脊椎内の神経を流れる電流について説明し、当該電流を磁場として測定することで得た磁場データを用いて再構成データを生成する生成方法について説明する。
(1)被検者の脊椎内の神経を流れる電流
図8は、被検者の脊椎内の神経を流れる電流を模式的に示した図である。図8において、太実線の矢印800は、神経活動の移動する方向を示している。図8に示すように、被検者300の所定の部位に電気刺激を与えた場合、被検者300の脊椎内の神経810には、y軸方向(被検者300の頭部方向)に神経活動が移動する。
曲線801~804は、被検者300の生体内の電流回路を概念的に示したものである。図8に示すように、被検者300の生体内において、電流は、神経810内を流れた後、その外側の細胞を回って戻る。
つまり、被検者300の生体内の電流回路に流れる電流には、神経810に対して矢印811、812方向に流れ込む電流(「体積電流」と称す)と、神経810内を矢印813、814方向に流れる電流(「細胞内電流」と称す)とが含まれる。
このうち、神経810内を流れる電流は、矢印813方向に流れる細胞内電流と矢印814方向に流れる細胞内電流とが対をなしており、この状態で、神経810内を全体としてy軸方向(矢印800方向)に伝達されていく。
このため、矢印800方向に伝達される細胞内電流を、観測点820で観測すると、はじめに矢印814方向に流れる細胞内電流が通過し、続いて、矢印813方向に流れる細胞内電流が通過する。この結果、観測点820では、はじめに上向きの電流が観測され、続いて下向きの電流が観測されることになる。
磁気センサアレイ120では、上記体積電流と上記細胞内電流とが流れることで発生する磁場を測定し、電圧信号として出力する。また、磁場データ処理装置121では、磁気センサアレイ120より出力された電圧信号に基づいて、電流源(上記体積電流、上記細胞内電流)を再構成し、神経810内の所定の観測点での電流値の時間変化を算出する。
(2)再構成データの生成方法
図9は、再構成データの生成方法を示す図である。このうち、図9(a)は、磁気センサアレイ120に含まれる各磁気センサにより出力された電圧信号の一例を示している。
図9(a)に示すように、磁気センサアレイ120に含まれる各磁気センサは、x軸方向の磁場、y軸方向の磁場、z軸方向の磁場をそれぞれ測定し、電圧信号として出力する。このため、各磁気センサからは、3つの電圧信号が出力される。更に、磁気センサアレイ120全体では、磁場データ711として、磁気センサの数×3だけ電圧信号が出力される。
例えば、磁気センサの数が35個(縦5×横7)であったとすると、磁気センサアレイ120からは、少なくとも105個の電圧信号が磁場データ711として出力されることになる。なお、それぞれの電圧信号には、被検者300に電気刺激が与えられてから(例えば、時刻0から)、時刻tまでの間に測定された電圧信号が含まれる。
図9(b)は、磁場データ処理装置121が、磁気センサアレイ120より出力された磁場データ711を用いて、電流源を再構成した様子を示している。図9(b)の再構成データ911~913は、それぞれ、時刻t、t、tにおけるそれぞれの電流源を再構成したものであり、白色の部分は、電流値の絶対値が大きいことを示しており、黒色の部分は、電流値の絶対値が小さいことを示している。以下、図9(b)に示す再構成データを3次元再構成データと称す。
3次元再構成データ911~913において、×印921は細胞内電流のピーク値の位置を示しており、×印922は体積電流のピーク値の位置を示している。時刻が進むにつれて、×印921、922の位置は、y軸方向に移動することになる。
なお、時刻tにおける3次元再構成データ911は、時刻tにおける磁場データ711(各磁気センサから出力されたx軸、y軸、z軸の電圧信号)に基づいて算出される。同様に、時刻tにおける3次元再構成データ912は、時刻tにおける磁場データ711(各磁気センサから出力されたx軸、y軸、z軸の電圧信号)に基づいて算出される。更に、時刻tにおける3次元再構成データ913は、時刻tにおける磁場データ711(各磁気センサから出力されたx軸、y軸、z軸の電圧信号)に基づいて算出される。
図9(c)は、磁場データ処理装置121が、3次元再構成データに基づいて、所定の観測点における電流値の時間変化を示す再構成データを算出した様子を示している。このうち、再構成データ941は、3次元再構成データ911、912、913、・・・に基づいて、観測点931(例えば、脊椎の椎骨C)における時刻0~時刻tまでの電流値の時間変化を算出することで得た再構成データである。同様に、再構成データ942は、3次元再構成データ911、912、913、・・・に基づいて、観測点932(例えば、脊椎の椎骨C)における時刻0~時刻tまでの電流値の時間変化を算出することで得た再構成データである。更に、再構成データ943は、3次元再構成データ911、912、913、・・・に基づいて、観測点933(例えば、脊椎の椎骨C)における時刻0~時刻tまでの電流値の時間変化を算出することで得た再構成データである。以下、図9(c)に示す再構成データ941~943を2次元再構成データと称す。
<4.3 再構成データの取得処理の流れ>
次に、診断支援システム100による、再構成データの取得処理の流れについて説明する。図10は、再構成データの取得処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001において、医師等は、被検者300の情報(被検者情報)を、磁場データ処理装置121に入力する。
ステップS1002において、医師等は、磁気センサアレイ120を用いて磁場データの測定を開始する。
ステップS1003において、医師等は、被検者300の所定の部位(例えば、被検者300の左腕)に電極を取り付け、被検者300に電気刺激を与える。
ステップS1004において、磁場データ処理装置121は、取得した磁場データ711を取得する。
ステップS1005において、磁場データ処理装置121は、磁場データ711に含まれるアーチファクトを除去する。
ステップS1006において、磁場データ処理装置121は、アーチファクトが除去された磁場データ711に基づいて、3次元再構成データを生成する。
ステップS1007において、磁場データ処理装置121は、3次元再構成データを用いて、所定の観測点における2次元再構成データを生成する。なお、本実施形態において、磁場データ処理装置121は、複数点の観測点931~933(脊椎の椎骨C、C、C)における2次元再構成データ941~943を生成するものとする。
ステップS1008において、磁場データ処理装置121は、生成した2次元再構成データ941~943を、被検者情報と対応付けて測定データ格納部132に格納する。なお、以降の説明においては、特にことわりがない限り、"再構成データ"は、観測点931~933(脊椎の椎骨C、C、C)における2次元再構成データ941~943を指すものとする。
<4.4 測定データ格納部に格納される測定データの説明>
次に、測定データ格納部132に格納される測定データ(座標付きX線画像データ、再構成データ)について説明する。図11は、座標付きX線画像データテーブル及び再構成データテーブルの一例を示す図である。
このうち、図11(a)は、座標付きX線画像データを格納する座標付きX線画像データテーブルの一例を示す図である。図11(a)に示すように、座標付きX線画像データテーブル1110は、情報の項目として、"被検者情報"と"座標付きX線画像データ(正面)"、"座標付きX線画像データ(側面)"とを含む。
"被検者情報"には、更に、"ID"、"氏名"、"年齢"、"性別"、"身長"、"体重"が含まれる。
"ID"には、被検者300を特定するための識別子が格納される。"氏名"には、被検者300の氏名が格納される。"年齢"には、被検者300の年齢が格納される。"性別"には、被検者300の性別が格納される。"身長"には、被検者300の身長が格納される。"体重"には、被検者300の体重が格納される。
なお、"被検者情報"に格納されるこれらの情報は、座標付きX線画像データの取得処理において医師等によって入力される(図6のステップS601参照)。
"座標付きX線画像データ(正面)"には、X線画像データ処理装置111により生成された座標付きX線画像データのうち、座標付きX線画像データ(正面)510が格納される。
"座標付きX線画像データ(側面)"には、X線画像データ処理装置111により生成された座標付きX線画像データのうち、座標付きX線画像データ(側面)520が格納される。
一方、図11(b)は、再構成データを格納する再構成データテーブルの一例を示す図である。図11(b)に示すように、再構成データテーブル1120は、情報の項目として、"被検者情報"と"再構成データ"とを含む。
"被検者情報"には、更に、"ID"、"氏名"、"年齢"、"性別"、"身長"、"体重"が含まれる。なお、図11(b)に示す被検者情報は、再構成データの取得処理において医師等によって入力される情報であり(図10のステップS1001参照)、座標付きX線画像データテーブル1110に格納される被検者情報と同じである。
"再構成データ"には、磁場データ処理装置121により算出された2次元再構成データ941~943が格納される。
<5.ステップS203(脊椎位置特定)及びステップS204(対比、診断)に関わる診断支援システムの機能、動作等>
次に、ステップS203(脊椎位置特定)及びステップS204(対比、診断)に関わる診断支援システム100の機能、動作等について説明する。
<5.1 診断支援装置のハードウェア構成>
はじめに、ステップS203(脊椎位置特定)及びステップS204(対比、診断)に関わる診断支援装置140のハードウェア構成について説明する。図12は、診断支援装置140のハードウェア構成の一例を示す図である。
図12に示すように、診断支援装置140は、CPU(Central Processing Unit)1201、ROM(Read Only Memory)1202、RAM(Random Access Memory)1203を備える。CPU1201、ROM1202、RAM1203は、いわゆるコンピュータを形成する。更に、診断支援装置140は、補助記憶部1204、表示部1205、入力部1206、通信部1207を備える。なお、診断支援装置140の各部は、バス1208を介して相互に接続されている。
CPU1201は、補助記憶部1204に格納された各種プログラム(例えば、診断支援プログラム)を実行するデバイスである。
ROM1202は不揮発性の主記憶デバイスである。ROM1202は、補助記憶部1204に格納された各種プログラムを、CPU1201が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。具体的には、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラムなどを格納する。
RAM1203は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性の主記憶デバイスである。RAM1203は、補助記憶部1204に格納された各種プログラムがCPU1201によって実行される際に展開される、作業領域として機能する。
補助記憶部1204は、CPU1201により実行される各種プログラムを格納する補助記憶デバイスである。
表示部1205は、各種画面を表示する表示デバイスである。入力部1206は、診断支援装置140に各種情報(椎骨C、Cの位置、診断結果等)を入力するための入力デバイスである。通信部1207は、サーバ装置130と通信を行うための通信デバイスである。
以上が診断支援装置140のハードウェア構成であるが、上述したX線画像データ処理装置111、磁場データ処理装置121、サーバ装置130についても、図12に示すハードウェアと同様のハードウェアにより構成されているものとする。
<5.2 診断支援装置の機能構成>
次に、診断支援装置140の機能構成について図13~図15を用いて説明する。図13は、診断支援装置の機能構成の一例を示す図である。
図13に示すように、診断支援装置140の診断支援部141は、被検者特定部1301、再構成データ読み出し部1302、画像データ読み出し部1303、脊椎位置特定部1304を有する。更に、診断支援部141は、類似度判定部1305、座標読み出し部1306、参照データ抽出部1307、表示制御部1308、診断結果入力部1309を有する。
被検者特定部1301は、表示部1205に表示された診断画面を介して、医師等により入力された被検者IDを受け付ける。被検者特定部1301は、受け付けた被検者IDを再構成データ読み出し部1302、画像データ読み出し部1303に通知する。
再構成データ読み出し部1302は、被検者特定部1301より通知された被検者IDに基づいて、測定データ格納部132の再構成データテーブル1120を検索し、対応する被検者情報及び再構成データを読み出す。また、再構成データ読み出し部1302は、読み出した被検者情報及び再構成データを、表示制御部1308に通知する。
画像データ読み出し部1303は、被検者特定部1301より通知された被検者IDに基づいて、測定データ格納部132の座標付きX線画像データテーブル1110を検索する。そして、対応する被検者情報及び座標付きX線画像データ(正面)、座標付きX線画像データ(側面)を読み出す。
画像データ読み出し部1303は、読み出した被検者情報、座標付きX線画像データ(正面)及び座標付きX線画像データ(側面)を、脊椎位置特定部1304に通知する。
脊椎位置特定部1304は、画像データ読み出し部1303より通知された、被検者情報、座標付きX線画像データ(正面)及び座標付きX線画像データ(側面)を含む診断画面を、表示部1205に表示する。また、脊椎位置特定部1304は、表示した座標付きX線画像データ(正面)及び座標付きX線画像データ(側面)上において、医師等により指定された所定の部位(脊椎の椎骨C、C)の位置を受け付ける。
また、脊椎位置特定部1304は、算出手段として機能し、受け付けた所定の部位(脊椎の椎骨C、C)の位置(座標付きX線画像データ上での位置)に基づき、受け付けた所定の部位の位置の座標(C座標及びC座標)を算出する。これにより、磁気センサアレイ120に対して、受け付けた所定の部位(脊椎のC、C)の位置を特定することができる。
脊椎位置特定部1304は、更に、算出したC座標及びC座標を類似度判定部1305に通知する。
類似度判定部1305は、脊椎位置特定部1304よりC座標及びC座標の通知を受けると、座標読み出し部1306に対して、読み出し要求を行う。また、類似度判定部1305は、読み出し要求に応じて、座標読み出し部1306より、参照データ格納部133において参照データに対応付けて格納されている参照ID、C座標、C座標を受信する。
ここで、参照データ格納部133に格納されている参照データについて図14を用いて説明する。図14は、参照データ格納部に格納されている参照データテーブルの一例を示す図である。図14に示すように、参照データテーブル1400は、情報の項目として、"参照ID"、"C座標"、"C座標"、"診断(障害部位)"、"参照データ"を含む。
"参照ID"には、過去に診断された参照データを識別するための識別子が格納される。"C座標"、"C座標"には、過去の診断において算出されたC座標及びC座標が格納される。なお、過去の診断においても、上述した脊椎位置特定処理と同様の処理が行われ、C座標及びC座標が算出されているものとする。"診断(障害部位)"には、過去の診断結果が格納される。"参照データ"には、過去の診断に用いられた再構成データ(観測点931~933(脊椎の椎骨C、C、C)における他の被検者の再構成データ)が格納される。
図13の説明に戻る。類似度判定部1305は、更に、判定手段としても機能し、参照データに対応付けられたC座標及びC座標と、脊椎位置特定部1304より通知されたC座標及びC座標との類似度を判定する。
また、類似度判定部1305は、参照データに対応付けられたC座標及びC座標のうち、脊椎位置特定部1304より通知されたC座標及びC座標との類似度が最大になるC座標及びC座標を判定する。
更に、類似度判定部1305は、類似度が最大になると判定したC座標及びC座標とともに座標読み出し部1306より受信した参照IDを、参照データ抽出部1307に通知する。
座標読み出し部1306は、類似度判定部1305より読み出し要求を受け付けると、参照データ格納部133を参照し、参照データに対応付けて格納された参照ID、C座標、C座標を読み出す。座標読み出し部1306は、読み出した参照ID、C座標、C座標を類似度判定部1305に通知する。
参照データ抽出部1307は、抽出手段の一例であり、類似度判定部1305より参照IDの通知を受けると、当該参照IDに基づいて、参照データ格納部133を検索し、対応する参照データを抽出する。参照データ抽出部1307は、抽出した参照データを表示制御部1308に通知する。なお、参照データ抽出部1307は、この時、抽出した参照データに対応付けられた"診断(障害部位)"も合わせて読み出し、表示制御部1308に通知する。
表示制御部1308は、表示手段の一例であり、医師等が被検者300の神経活動の診断を行う際に用いる表示画面を生成し、表示部1205に表示する。具体的には、表示制御部1308は、再構成データ読み出し部1302より通知された再構成データと、参照データ抽出部1307より通知された参照データとを対比表示するグラフを含む再構成データ表示画面を生成する。なお、表示制御部1308が生成する再構成データ表示画面には、更に、被検者情報や、観測点を明示した観測点画像、参照データの障害部位についての情報、診断結果を入力する診断結果入力欄等が含まれているものとする。
診断結果入力部1309は、表示制御部1308により再構成データ表示画面が表示されたことに応じて、医師等が診断結果を入力した場合に、これを受け付ける。診断結果入力部1309は、入力された診断結果を含む診断画面を表示部1205に表示するとともに、診断結果データをサーバ装置130に送信し、診断結果データ格納部134に格納する。
図15は、診断結果データ格納部に格納される診断結果データテーブルの一例を示す図である。図15に示すように、診断結果データを格納する診断結果データテーブル1500は、情報の項目として、"被検者ID"、"診断(障害部位)"、"診断者"、"診断日時"を含む。
"被検者ID"には、被検者300を識別するための識別子が格納される。"診断(障害部位)"には、診断結果入力部1309が受け付けた診断結果が格納される。"診断者"には、診断結果を入力した医師等を識別する識別子が格納される。"診断日時"には、診断結果を入力した日時が格納される。
<5.3 診断支援装置による脊椎位置特定処理の説明>
次に、診断支援装置140による脊椎位置特定処理の流れについて、図16及び図17を用いて説明する。
図16は、脊椎位置特定処理の流れを示すフローチャートである。診断支援装置140において、診断支援部141が起動し、被検者特定部1301が、医師等により入力された被検者IDを受け付けると、図16に示す脊椎位置特定処理が開始される。
ステップS1601において、画像データ読み出し部1303は、被検者特定部1301が受け付けた被検者IDを取得する。
ステップS1602において、画像データ読み出し部1303は、取得した被検者IDに基づいて、測定データ格納部132の座標付きX線画像データテーブル1110を検索する。そして、画像データ読み出し部1303は、対応する座標付きX線画像データ(正面)510を読み出し、表示部1205に表示する。
ステップS1603において、脊椎位置特定部1304は、表示部1205に座標付きX線画像データ(正面)510が表示されたことに応じて、医師等が所定の部位(脊椎の椎骨C、C)の位置を指定した場合に、これを受け付ける。
ステップS1604において、画像データ読み出し部1303は、取得した被検者IDに基づいて、測定データ格納部132の座標付きX線画像データテーブル1110を検索する。そして、画像データ読み出し部1303は、対応する座標付きX線画像データ(側面)520を読み出し、表示部1205に表示する。
ステップS1605において、脊椎位置特定部1304は、表示部1205に座標付きX線画像データ(側面)520が表示されたことに応じて、医師等が所定の部位(脊椎の椎骨C、C)の位置を指定した場合に、これを受け付ける。
ステップS1606において、脊椎位置特定部1304は、ステップS1603及びステップS1605において受け付けた座標付きX線画像データ(正面、側面)上の位置に基づいて、C座標及びC座標を算出する。
ステップS1607において、脊椎位置特定部1304は、算出した位置情報(C座標及びC座標)を類似度判定部1305に通知する。
図17は、磁気センサアレイと、医師等により指定された脊椎の所定の部位との位置関係を示す図である。
座標付きX線画像データ(正面)510上において、医師等により位置が指定された脊椎の椎骨C及びCは、磁気センサアレイ120の点410に対して、図17(a)に示す位置関係を有している。
また、座標付きX線画像データ(側面)520において、医師等により指定される脊椎の椎骨C及びCの位置は、磁気センサアレイ120の点410に対して、図17(b)に示す位置関係を有している。
診断支援装置140では、図16に示す脊椎位置特定処理を実行することで、図17(a)、(b)に示す位置関係における脊椎の椎骨C及びCの位置を、C座標(x,y,z)及びC座標(x,y,z)として特定することができる。
<5.4 診断支援装置による対比表示及び診断結果受付処理の流れ>
次に、診断支援装置140による対比表示及び診断結果受付処理の流れについて図18、図19を用いて説明する。図18は、対比表示及び診断結果受付処理の流れを示すフローチャートである。脊椎位置特定部1304より位置情報(C座標及びC座標)が通知されると、図18に示すフローチャートが開始される。
ステップS1801において、類似度判定部1305は、座標読み出し部1306に読み出し要求を行う。
ステップS1802において、座標読み出し部1306は、参照データ格納部133の参照データテーブル1400より、参照ID、C座標、C座標を読み出す。なお、座標読み出し部1306は、参照データテーブル1400に格納された全ての参照ID、C座標、C座標を読み出す。
ステップS1803において、類似度判定部1305は、ステップS1802において読み出したC座標及びC座標の中から、1のC座標及びC座標を抽出する。また、類似度判定部1305は、抽出した1のC座標及びC座標と、脊椎位置特定部1304より取得したC座標及びC座標とを用いて、類似度を判定するためのパラメータを算出する。
ここで、抽出した1のC座標を(x2d,y2d,z2d)、1のC座標を(x5d,y5d,z5d)、脊椎位置特定部1304より取得したC座標を(x,y,z)、C座標を(x,y,z)とする。この場合、類似度判定部1305では、類似度を判定するためのパラメータSを、下式により算出する。
=(x-x2d+(y-y2d+(z-z2d+(x-x5d+(y-y5d+(z-z5d (式1)
式1に示すように、パラメータSは、座標の差分に基づいて算出されるパラメータであり、パラメータSが小さいほど類似度は大きいと判定され、パラメータSが大きいほど類似度は小さいと判定される。
ステップS1804において、類似度判定部1305は、ステップS1802において読み出した全てのC座標及びC座標について類似度を判定するためのパラメータSを算出したか否かを判定する。ステップS1804において、類似度を判定するためのパラメータSを算出していないC座標及びC座標があると判定した場合には(ステップS1804においてNoの場合には)、ステップS1803に戻る。
一方、ステップS1802において読み出した全てのC座標及びC座標について類似度を判定するためのパラメータSを算出したと判定した場合には、ステップS1805に進む。
ステップS1805において、類似度判定部1305は、算出したパラメータSの中から最小のパラメータSを抽出し、類似度が最大となるC座標及びC座標に対応付けられた参照IDを特定する。
図19は、類似度が最大(パラメータSが最小)となるC座標及びC座標に対応付けられた参照IDを特定する様子を示した図である。図19に示すように、参照データテーブル1400に格納されているC座標及びC座標が順次、式1に入力されることで、類似度を判定するためのパラメータS、S、S、・・・が算出される。類似度判定部1305では、算出したパラメータS、S、S、・・・の中から、最小のパラメータを抽出し、類似度が最大となるC座標及びC座標に対応付けられた参照IDを特定する。
図19の例は、C座標=(80,110,68)、C座標=(79,37,69)のときのパラメータSが最小のパラメータとして抽出され、当該C座標及びC座標に対応付けられた参照ID="P002"が特定された様子を示している。
図18の説明に戻る。ステップS1806において、参照データ抽出部1307は、ステップS1805において抽出された参照IDに基づいて、参照データ格納部133の参照データテーブル1400を参照し、対応する参照データ及び障害部位を読み出す。
また、表示制御部1308は、再構成データ読み出し部1302より再構成データを取得し、取得した再構成データと、参照データ抽出部1307より通知された参照データとを対比表示する、再構成データ表示画面を生成する。このとき、表示制御部1308は、被検者情報や、観測点を明示した観測点画像、参照データの障害部位についての情報、診断結果を入力する診断結果入力欄等を含めて、再構成データ表示画面を生成する。更に、表示制御部1308は、生成した再構成データ表示画面を、表示部1205に表示する。
ステップS1807において、診断結果入力部1309は、再構成データ表示画面の表示に応じて、医師等が入力した診断結果を受け付ける。
ステップS1808において、診断結果入力部1309は、受け付けた診断結果を診断画面に表示するとともに、診断結果データをサーバ装置130の診断結果データ格納部134に送信する。これにより、診断結果データ格納部134の診断結果データテーブル1500には、診断結果データが格納される。
<5.5 診断支援装置における画面遷移>
次に、診断支援装置140の診断支援部141が脊椎位置特定処理と、対比表示及び診断結果受付処理とを実行する際の画面遷移について、図20、図21を用いて説明する。図20、図21は、画面遷移の一例を示す第1及び第2の図である。
診断支援装置140において、医師等が診断者としてのID(例えば、"AAA")を入力して診断支援部141を起動すると、被検者特定部1301は、図20(a)に示す診断画面2010を表示部1205に表示する。図20(a)に示すように、診断画面2010には、被検者IDを入力する被検者ID入力欄2011が含まれる。
医師等により被検者IDが入力され、"決定"ボタン2012が押圧されると、脊椎位置特定部1304は、図20(b)に示す診断画面2020を表示部1205に表示する。診断画面2020には、被検者IDに対応する被検者情報2021が含まれる(図20(b)の例では、説明の簡略化のため、被検者情報として、被検者IDのみを表示した場合を示している)。また、診断画面2020には、被検者IDに対応する座標付きX線画像データ(正面)2022が含まれる。
医師等は、診断画面2020に表示された座標付きX線画像データ(正面)2022上において、ポインタ2023を用いて、脊椎の所定の部位(椎骨C、C)の位置を指定する。医師等が、椎骨C、Cの位置を指定した後に、"決定"ボタン2024を押圧すると、脊椎位置特定部1304は、図20(c)に示す診断画面2030を表示部1205に表示する。診断画面2030には、被検者IDに対応する被検者情報2031が含まれる。また、診断画面2030には、被検者IDに対応する座標付きX線画像データ(側面)2032が含まれる。
医師等は、診断画面2030に表示された座標付きX線画像データ(側面)2032上において、ポインタ2033を用いて、脊椎の所定の部位(椎骨C、C)の位置を指定する。医師等が、椎骨C、Cの位置を指定した後に、"決定"ボタン2034を押圧すると、表示制御部1308は、図21(a)に示す再構成データ表示画面2110を表示部1205に表示する。
図21(a)に示すように、再構成データ表示画面2110には、被検者IDに対応する被検者情報2111が含まれる。また、再構成データ表示画面2110には、観測点を明示する観測点画像2112が含まれる。また、再構成データ表示画面2110には、参照データの障害部位についての情報2118が含まれる。更に、再構成データ表示画面2110には、観測点(椎骨C~C)に対応するグラフ2113~2115が含まれる。
グラフ2113には、観測点(椎骨C)での再構成データ2113aと、参照データ2113bとが対比可能に並べて表示される。グラフ2114には、観測点(椎骨C)での再構成データ2114aと、参照データ2114bとが対比可能に並べて表示される。グラフ2115には、観測点(椎骨C)での再構成データ2115aと、参照データ2115bとが対比可能に並べて表示される。
なお、図21(a)の例は、健常者の参照データ2113b~2115bが表示された様子を示している。これにより、医師等は、被検者300の椎骨Cにおける再構成データ2113aが、健常者の参照データ2113bとは明らかに異なっていることを容易に把握することができる。
更に、再構成データ表示画面2110には、グラフ2113~2115に基づいて医師等が行った診断の結果を入力する診断結果入力欄2116が含まれる。
再構成データ表示画面2110において、医師等が診断結果入力欄2116に診断結果を入力し、"登録"ボタン2117を押圧すると、診断結果入力部1309は、図20(b)に示す診断画面2120を表示部1205に表示する。診断画面2120には、登録される診断結果データ2121が含まれる。
診断画面2120において、医師等が"確認"ボタン2122を押圧すると、診断結果データ2121がサーバ装置130に送信され、診断結果データ格納部134に格納された後、図20(a)の診断画面2010に戻る。
<6.まとめ>
以上の説明から明らかなように、本実施形態における診断支援システム100は、
・X線撮像部を有し、被検者の脊椎の所定の部位を可視化する。
・撮像したX線画像データに基づいて座標付きX線画像データを生成することで、X線画像データ上において磁気センサアレイと被検者の脊椎の所定の部位との間の位置関係を定量化する。
・定量化した位置関係に基づいて、診断済みの参照データの中から、個体差に起因する影響の違いが最も少ない参照データ(位置関係が類似する参照データ)を検索して抽出する。
これにより、本実施形態における診断支援システム100では、被検者と他の被検者との個体差を加味した参照データを自動抽出することが可能となる。この結果、診断に際しての医師等の作業負荷を低減することができる。
また、本実施形態における診断支援システム100は、
・位置関係が類似する参照データを、被検者の再構成データと対比表示し、当該参照データの障害部位についての情報を明示する。
これにより、本実施形態における診断支援システム100では、医師等は、被検者の再構成データが、参照データと類似しているか否かを判定し、類似していれば、被検者が、当該参照データの障害部位と同じ障害部位を有していると診断することができる。あるいは、当該参照データが健常者の参照データであった場合には、被検者が健常者であると診断することができる。また、類似していなければ、被検者が、当該参照データの障害部位とは異なる障害部位を有している、あるいは、健常者である、と診断することができる。この結果、医師等が診断を行う際の利便性が向上する。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、座標読み出し部1306が、参照データ格納部133の参照データテーブル1400に格納されている全ての参照ID、C座標、C座標を読み出す構成とした。しかしながら、座標読み出し部1306は、"診断(障害部位)"に所定の診断結果が格納されている参照ID、C座標、C座標を読み出すように構成してもよい。以下、第2の実施形態について、上記第1の相違点を中心に説明する。
<1.類似度判定部の機能>
図22は、第2の実施形態の類似度判定部の機能を説明するための図である。図22に示すように、座標読み出し部1306は、例えば、"診断(障害部位)"に"健常"が格納されている参照ID、C座標、C座標を読み出す。そして、類似度判定部1305は、読み出したC座標、C座標の中から類似度が最大と判定されたC座標及びC座標に対応付けられた参照ID(="P002")を特定する。
また、座標読み出し部1306は、例えば、"診断(障害部位)"に"C"が格納されている参照ID、C座標、C座標を読み出す。そして、類似度判定部1305は、読み出したC座標、C座標の中から類似度が最大と判定されたC座標及びC座標に対応付けられた参照ID(="P003")を特定する。
更に、座標読み出し部1306は、例えば、"診断(障害部位)"に"C"が格納されている参照ID、C座標、C座標を読み出す。そして、類似度判定部1305は、読み出したC座標、C座標の中から類似度が最大と判定されたC座標及びC座標に対応付けられた参照ID(="P006")を特定する。
このように、本実施形態では、"診断(障害部位)"に所定の診断結果が格納されている参照データの中から、位置関係が類似する参照データを抽出する構成とする。これにより、医師等は、被検者の再構成データが、過去の診断結果のうち、健常者、C障害患者、C障害患者のいずれの参照データに近いかを比較しながら診断することができる。
<2.再構成データ表示画面>
図23は、第2の実施形態の診断支援装置における再構成データ表示画面の一例を示す図である。このうち、図23(a)は、位置関係が最も類似する参照データを、健常者の中から抽出して対比表示した様子を示している。図21(a)に示す再構成データ表示画面2110との相違点は、図23(a)に示す再構成データ表示画面2310の場合、参照データ選択欄2311が含まれている点である。医師等が、参照データ選択欄2311において、健常者を選択した場合、健常者の参照データが対比表示されたグラフ2313~2315を含む再構成データ表示画面2310が表示される。
図23(b)は、位置関係が最も類似する参照データを、C障害患者の中から抽出して対比表示した様子を示している。医師等が、参照データ選択欄2311において、C障害患者を選択した場合、C障害患者の参照データが対比表示されたグラフ2323~2325を含む再構成データ表示画面2320が表示される。
図23(c)は、位置関係が最も類似する参照データを、C障害患者の中から抽出して対比表示した様子を示している。医師等が、参照データ選択欄2311において、C障害患者を選択した場合、C障害患者の参照データが対比表示されたグラフ2333~2335を含む再構成データ表示画面2330が表示される。
<3.まとめ>
以上の説明から明らかなように、本実施形態における診断支援システム100では、所定の診断結果が格納されている参照データを対比表示する構成とした。
これにより、本実施形態における診断支援システム100では、医師等は、被検者の再構成データが、過去の診断結果のうち、健常者、C障害患者、C障害患者のいずれの参照データに近いかを比較しながら診断することができる。
[第3の実施形態]
上記第1及び第2の実施形態では、3つの観測点(椎骨C、C、C)での再構成データを表示する場合について説明したが、観測点の数は3つに限定されない。
また、上記第1及び第2の実施形態では、予め定められた観測点での再構成データを表示する場合について説明した。しかしながら、表示する観測点よりも多くの観測点(例えば、椎骨C~C)での再構成データを生成しておき、医師等が診断時に観測点を選択する構成としてもよい。
図24は、第3の実施形態の診断支援装置における再構成データ表示画面の一例を示す図である。図24(a)に示す再構成データ表示画面2410には、脊椎選択欄2411が配されており、表示制御部1308は、医師等が選択した観測点での再構成データを含むグラフを含む再構成データ表示画面を表示する。
図24(a)の例は、医師等が観測点として脊椎の椎骨C、C、Cを選択し、当該観測点での再構成データが対比表示されたグラフ2413~2415を含む再構成データ表示画面2410が表示された様子を示している。また、図24(b)の例は、医師等が観測点として脊椎の椎骨C、C、Cを選択し、当該観測点での再構成データが対比表示されたグラフ2423~2425を含む再構成データ表示画面2420が表示された様子を示している。
このように、本実施形態における診断支援システム100によれば、医師等は、選択した観測点における再構成データに基づいて診断を行うことが可能となる。
[第4の実施形態]
上記第1乃至第3の実施形態では、2次元再構成データを測定データ格納部132に格納する構成とした。しかしながら、3次元再構成データを測定データ格納部132に格納する構成としてもよい。この場合、診断支援装置140では、再構成データを表示するタイミングで、2次元再構成データを生成して表示することができる。これにより、例えば、再構成データを表示するタイミングで、医師等が任意の観測点を指定した場合でも、診断支援装置140は、医師等が指定した観測点における2次元再構成データを表示することができる。
図25は、診断画面における観測点の指定方法を説明するための図である。図25に示す診断画面2510を、図20(c)に示す診断画面2030の後に表示することで、医師等は、座標付きX線画像データ(正面)2511上において、ポインタ2512を用いて、観測点の位置を任意に指定することができる。
このように、本実施形態における診断支援システム100によれば、医師等は、座標付きX線画像データ(正面)2511上において指定した観測点における再構成データに基づいて診断を行うことが可能となる。
[その他の実施形態]
上記第2の実施形態では、所定の診断結果が格納されている参照データから、位置関係が最も類似する参照データを抽出して、対比表示する構成とした。しかしながら、例えば、所定の範囲内の年齢が格納されている参照データから、位置関係が最も類似する参照データを抽出して、対比表示するように構成してもよい。あるいは、同じ性別が格納されている参照データから、位置関係が最も類似する参照データを抽出して、対比表示するように構成してもよい。
つまり、再構成データに影響を及ぼす他の要素に応じて絞り込んだ参照データから、位置関係が最も類似する参照データを抽出して、対比表示するように構成してもよい。
また、上記第1乃至第4の実施形態では、磁気センサアレイを用いて測定した磁場データから生成される再構成データと対比表示する参照データを検索する場合について説明した。しかしながら、他の生体センサ(例えば、脳波計)を用いて測定した生体データから生成される生体情報と対比表示する参照データを検索する場合に適用してもよい。生体センサとの位置関係が生体情報に影響を及ぼす場合には、同様の効果が得られるからである。
また、上記第1乃至第4の実施形態では、X線撮像部110a、110bを配し、被検者の脊椎を可視化する構成とした。しかしながら、被検者の脊椎を可視化できる他の測定装置をX線撮像部110a、110bに代えて配してもよい。被検者の脊椎を可視化できる他の測定装置には、例えば、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置やCT(Computed Tomography)装置等が含まれる。つまり、座標付きの画像データを生成するにあたっては、X線撮像部、MRI装置、CT装置等の任意の撮像装置が適用可能である。
なお、MRI装置やCT装置の場合、3次元の画像データが生成されるため、診断対象となる面を抽出する際に、より鮮明な画像を抽出することができる。また、被検者の脊髄に対応する領域を抽出する際に、より高精度に領域を抽出することができる。ただし、3次元の画像データの場合、診断対象となる面の画像を抽出するための処理や、被検者の脊髄に対応する領域を抽出するための処理のアルゴリズムが、2次元のX線画像データの場合と比較して、より複雑になる。
また、上記第1乃至第4の実施形態では、脊椎の所定の部位(例えば、椎骨C、C)を医師等が指定し、指定した部位の位置の座標(C座標、C座標)を脊椎位置特定部1304が算出する構成とした。しかしながら、脊椎の所定の部位の位置は、座標付きX線画像データ(正面)及び座標付きX線画像データ(側面)に基づいて、脊椎位置特定部1304が自動で検出するように構成してもよい。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
100 :診断支援システム
110a、110b :X線撮像部
111 :X線画像データ処理装置
120 :磁気センサアレイ
121 :磁場データ処理装置
130 :サーバ装置
140 :診断支援装置
141 :診断支援部
310 :X線画像データ(正面)
330 :X線画像データ(側面)
510 :座標付きX線画像データ(正面)
520 :座標付きX線画像データ(側面)
711 :磁場データ
931~933 :観測点
1301 :被検者特定部
1302 :再構成データ読み出し部
1303 :画像データ読み出し部
1304 :脊椎位置特定部
1305 :類似度判定部
1306 :座標読み出し部
1307 :参照データ抽出部
1308 :表示制御部
1309 :診断結果入力部
1400 :参照データテーブル
2110 :再構成データ表示画面
2113~2115 :グラフ
2311 :参照データ選択欄
2411 :脊椎選択欄
特開2013-123528号公報

Claims (13)

  1. 生体内の磁気を測定する生体センサと、当該生体センサで測定する測定対象の所定の部位との位置関係を示す位置情報を、当該生体センサの座標を或る位置を原点とするXYZ座標系で特定し、当該XYZ座標系の座標を、前記測定対象の所定の部位の画像データに対し割り当てることにより算出する算出手段と、
    XYZ座標系で算出され、前記測定対象の所定の部位に関する診断済みの生体情報が予め格納された複数の画像データの中から、下記(式)のS が最小となる、前記算出手段により算出された位置情報と最も類似する位置情報が対応付けられた画像データを抽出する抽出手段と
    を有することを特徴とする診断支援システム。
    =(x -x 1d +(y -y 1d +(z -z 1d +(x -x 2d +(y -y 2d +(z -z 2d ・・・(式)
    なお、取得した測定対象の第1座標を(x 1d ,y 1d ,z 1d )、第2座標を(x 2d ,y 2d ,z 2d )とし、診断済みの前記複数の画像データから取得した第1座標を(x ,y ,z )、第2座標を(x ,y ,z )とする。
  2. 前記生体センサにより測定されたデータに基づいて生成された生体情報と、前記抽出手段により抽出された画像データとを並べて表示する表示手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の診断支援システム。
  3. 前記画像データは、前記測定対象を撮像することで得られることを特徴とする請求項1又は2に記載の診断支援システム。
  4. 前記算出手段は、前記測定対象をX線により撮像することで得た画像データにおける、前記生体センサの位置と、前記測定対象の所定の部位の位置とに基づいて、前記座標を算出することを特徴とする請求項3に記載の診断支援システム。
  5. 前記算出手段により算出された座標と、前記診断済みの生体情報に対応付けられた座標との差分に基づいて、前記算出手段により算出された位置情報に類似する位置情報を判定する判定手段を更に有することを特徴とする請求項3又は4に記載の診断支援システム。
  6. 前記抽出手段は、前記診断済みの生体情報のうち、所定の診断結果が対応付けられた生体情報の中から、生体情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載の診断支援システム。
  7. 前記表示手段は、前記生体センサにより測定されたデータに基づいて生成された、前記測定対象の複数点における生体情報と、前記抽出手段により抽出された、対応する複数点における画像データとを並べて表示することを特徴とする請求項2に記載の診断支援システム。
  8. 前記診断済みの生体情報を格納するサーバ装置を更に有することを特徴とする請求項4に記載の診断支援システム。
  9. 前記生体センサの位置を原点とした場合の前記画像データの各画素の座標を算出する画像データ処理装置を更に有することを特徴とする請求項8に記載の診断支援システム。
  10. 前記生体センサにより測定されたデータに基づいて前記生体情報を生成するデータ処理装置を更に有することを特徴とする請求項9に記載の診断支援システム。
  11. 前記画像データを生成するX線撮像部と、前記データを測定する生体センサとを有することを特徴とする請求項10に記載の診断支援システム。
  12. 生体内の磁気を測定する生体センサと、当該生体センサで測定する測定対象の所定の部位との位置関係を示す位置情報を、当該生体センサの座標を或る位置を原点とするXYZ座標系で特定し、当該XYZ座標系の座標を、前記測定対象の所定の部位の画像データに対し割り当てることにより算出する算出手段と、
    XYZ座標系で算出され、前記測定対象の所定の部位に関する診断済みの生体情報が予め格納された複数の画像データの中から、下記(式)のS が最小となる、前記算出手段により算出された位置情報と最も類似する位置情報が対応付けられた画像データを抽出する抽出手段と
    を有することを特徴とする診断支援装置。
    =(x -x 1d +(y -y 1d +(z -z 1d +(x -x 2d +(y -y 2d +(z -z 2d ・・・(式)
    なお、取得した測定対象の第1座標を(x 1d ,y 1d ,z 1d )、第2座標を(x 2d ,y 2d ,z 2d )とし、診断済みの前記複数の画像データから取得した第1座標を(x ,y ,z )、第2座標を(x ,y ,z )とする。
  13. コンピュータに、
    生体内の磁気を測定する生体センサと、当該生体センサで測定する測定対象の所定の部位との位置関係を示す位置情報を、当該生体センサの座標を或る位置を原点とするXYZ座標系で特定し、当該XYZ座標系の座標を、前記測定対象の所定の部位の画像データに対し割り当てることにより算出する算出工程と、
    XYZ座標系で算出され、前記測定対象の所定の部位に関する診断済みの生体情報が予め格納された複数の画像データの中から、下記(式)のS が最小となる、前記算出工程において算出された位置情報と最も類似する位置情報が対応付けられた画像データを抽出する抽出工程と
    を実行させる診断支援プログラム。
    =(x -x 1d +(y -y 1d +(z -z 1d +(x -x 2d +(y -y 2d +(z -z 2d ・・・(式)
    なお、取得した測定対象の第1座標を(x 1d ,y 1d ,z 1d )、第2座標を(x 2d ,y 2d ,z 2d )とし、診断済みの前記複数の画像データから取得した第1座標を(x ,y ,z )、第2座標を(x ,y ,z )とする。
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