JP7062843B1 - 搬送ロボット、搬送方法、および制御プログラム - Google Patents

搬送ロボット、搬送方法、および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】重力方向におけるワークの位置をより正確に認識するための技術を提供する。【解決手段】トレイに置かれている複数のワークに対して搬送作業を行うことが可能な搬送ロボットは、物体を把持可能に構成されるアーム機構と、アーム機構に取り付けられているカメラと、位置認識用の第1タグが設けられている治具と、アーム機構の駆動を制御するための制御部とを備える。制御部は、複数のワークの内の第1ワークに置かれている治具をカメラに撮影させ、第1タグを写す第1画像をカメラから取得する処理と、第1画像に基づいて、重力方向における第1タグの位置を認識する処理と、重力方向における第1タグの位置に基づいて、複数のワークの内の第2ワークについて重力方向の位置を認識する処理と、重力方向における第2ワークの位置を用いて、アーム機構に第2ワークを把持させる処理とを実行する。【選択図】図3

Description

本開示は、搬送ロボット、搬送方法、および制御プログラムに関する。
工場などの生産システムにおいて、無人化が望まれている。無人化を実現するために、搬送ロボットの開発が進められている。搬送ロボットは、加工前のワークや工具などを各工作機械に搬送したり、各工作機械で加工が完了したワークや使用済の工具などを回収したりする。
特開2016-221622号公報(特許文献1)は、工作機械にワークを自動で供給するロボットを開示している。当該ロボットには、カメラが設けられている。当該ロボットは、カメラを用いて、工作機械に設けられている視覚ターゲットを撮影し、ロボットと工作機械との相対的な位置関係を認識する。その後、当該ロボットは、当該位置関係に基づいて、ロボットの作業姿勢を補正し、工作機械に対してワークの供給および排出を行う。
特開2016-221622号公報
加工対象のワークは、たとえば、トレイなどに置かれている。ワークがトレイに置かれている場合、トレイはワークの重さによりたわむ。そのため、重力方向におけるワークの位置は、ワークの重さに応じて変化する。
特許文献1に開示されるロボットは、ロボットと工作機械との相対的な位置関係を認識するだけであるので、トレイがたわんでいる場合にはワークの位置を正確に認識できない。したがって、重力方向におけるワークの位置をより正確に認識するための技術が望まれている。
本開示の一例では、トレイに置かれている複数のワークに対して搬送作業を行うことが可能な搬送ロボットが提供される。上記複数のワークの各々の重力方向における高さは、同じである。上記搬送ロボットは、物体を把持可能に構成されるアーム機構と、上記アーム機構に取り付けられているカメラと、位置認識用の第1タグが設けられている治具と、上記アーム機構の駆動を制御するための制御部とを備える。上記制御部は、上記複数のワークの内の第1ワークに置かれている上記治具を上記カメラに撮影させ、上記第1タグを写す第1画像を上記カメラから取得する処理と、上記第1画像に基づいて、上記重力方向における上記第1タグの位置を認識する処理と、上記重力方向における上記第1タグの位置に基づいて、上記複数のワークの内の第2ワークについて上記重力方向の位置を認識する処理と、上記重力方向における上記第2ワークの位置を用いて、上記アーム機構に上記第2ワークを把持させる処理とを実行する。
本開示の一例では、上記搬送ロボットは、さらに、走行可能に構成されている走行本体を備える。上記アーム機構は、上記走行本体上に設けられている。
本開示の一例では、上記トレイには、位置認識用の第2タグが設けられている。上記制御部は、さらに、上記第2タグを写す第2画像を上記カメラから取得する処理と、上記第2画像に写っている上記第2タグに基づいて、上記重力方向に直交する水平面上における上記第2ワークの位置を認識する処理とを実行する。
本開示の一例では、上記走行本体には、上記治具の置き場が設けられている。上記制御部は、上記第1画像を取得する処理を実行する前に、上記置き場に置かれている上記治具を上記第1ワークに載せるように上記アーム機構を駆動する処理を実行する。
本開示の一例では、上記搬送ロボットは、地面に固定されている。
本開示の他の例では、トレイに置かれている複数のワークに対して搬送作業を行うことが可能な搬送ロボットの制御方法が提供される。上記複数のワークの各々の重力方向における高さは、同じである。上記搬送ロボットは、物体を把持可能に構成されるアーム機構と、上記アーム機構に取り付けられているカメラと、位置認識用のタグが設けられている治具とを備える。上記制御方法は、上記複数のワークの内の第1ワークに置かれている上記治具を上記カメラに撮影させ、上記タグを写す第1画像を上記カメラから取得するステップと、上記第1画像に基づいて、上記重力方向における上記タグの位置を認識するステップと、上記重力方向における上記タグの位置に基づいて、上記複数のワークの内の第2ワークについて上記重力方向の位置を認識するステップと、上記重力方向における上記第2ワークの位置を用いて、上記アーム機構に上記第2ワークを把持させるステップとを備える。
本開示の他の例では、トレイに置かれている複数のワークに対して搬送作業を行うことが可能な搬送ロボットの制御プログラムが提供される。上記複数のワークの各々の重力方向における高さは、同じである。上記搬送ロボットは、物体を把持可能に構成されるアーム機構と、上記アーム機構に取り付けられているカメラと、位置認識用のタグが設けられている治具とを備える。上記制御プログラムは、上記搬送ロボットに、上記複数のワークの内の第1ワークに置かれている上記治具を上記カメラに撮影させ、上記タグを写す第1画像を上記カメラから取得するステップと、上記第1画像に基づいて、上記重力方向における上記タグの位置を認識するステップと、上記重力方向における上記タグの位置に基づいて、上記複数のワークの内の第2ワークについて上記重力方向の位置を認識するステップと、上記重力方向における上記第2ワークの位置を用いて、上記アーム機構に上記第2ワークを把持させるステップとを実行させる。
本発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
搬送ロボットの外観を示す図である。 カメラが治具を撮影している様子を示す図である。 治具とトレイとワークとのXZ平面方向における断面図を示す図である。 走行本体の内部構造の概略を示す図である。 搬送ロボットのハードウェア構成の一例を示す図である。 搬送ロボットの機能構成の一例を示す図である。 一例としての3次元マップを示す図である。 図2に示されるトレイをZ方向から表した図である。 タグを撮影して得られた画像から各ワークのXY座標を認識する過程を概略的に示す図である。 図2に示されるトレイをZ方向から表した図である。 タグを撮影して得られた画像から各ワークのZ座標を認識する過程を概略的に示す図である。 搬送ロボットがワークを搬送する際の制御処理を示すフローチャートである。 変形例1に従う搬送ロボットを示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に従う各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される各実施の形態および各変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
<A.搬送ロボット100>
まず、図1を参照して、搬送ロボット100について説明する。図1は、搬送ロボット100の外観を示す図である。
搬送ロボット100は、ワークや工具などの搬送対象物を、工作機械などの所定の場所に搬送する。また、搬送ロボット100は、工作機械などの所定の場所から搬送対象物を搬出する。
工作機械は、ワークを加工する機能を備えた種々の装置を包含する概念である。工作機械は、横形のマシニングセンタであってもよいし、立形のマシニングセンタであってもよい。あるいは、工作機械は、旋盤であってもよいし、付加加工機であってもよいし、その他の切削機械や研削機械であってもよい。
図1に示されるように、搬送ロボット100は、車輪駆動の走行本体10と、アームロボット13とを含む。走行本体10は、カバー110を含む。
カバー110の内部には、レーザセンサ105が設けられる。レーザセンサ105は、レーザ光を回転させながら照射し、当該レーザ光の反射光を受光するように構成される。これにより、レーザセンサ105は、周囲にある物体までの距離を測定する。搬送ロボット100は、レーザセンサ105の測定結果に基づいて、前進方向R、後進方向B、右折方向、および左折方向などの走行本体10の走行を制御する。
アームロボット13(アーム機構)は、たとえば、走行本体10上に設けられている。アームロボット13は、アームAR1~AR4と、エンドエフェクタ125とで構成されている。
アームAR1の一端は、走行本体10に連結されている。アームAR1の他端は、アームAR2の一端と連結されている。アームAR2の他端は、アームAR3の一端と連結されている。アームAR3の他端は、アームAR4の一端と連結されている。アームAR4の他端には、エンドエフェクタ125が設けられている。エンドエフェクタ125は、ワークや工具を把持可能に構成される。
アームAR2は、アームAR1との連結軸を回転中心としてモータによって回転可能に構成される。アームAR3は、アームAR2との連結軸を回転中心としてモータによって回転可能に構成される。アームAR4は、アームAR3との連結軸を回転中心としてモータによって回転可能に構成される。
また、アームロボット13には、カメラ107が設けられている。図1の例では、カメラ107は、アームロボット13の先端部であるエンドエフェクタ125に設けられている。カメラ107は、CCD(Charge Coupled Device)カメラであってもよいし、赤外線カメラ(サーモグラフィ)であってもよいし、その他の種類のカメラであってもよい。
なお、カメラ107は、必ずしもアームロボット13に設けられる必要はない。カメラ107は、たとえば、走行本体10のカバー110に設けられてもよい。
また、走行本体10上には、治具置き場51が設けられている。治具置き場51は、治具50の設置場所として設けられている。治具50の詳細については後述する。
さらに、走行本体10上には、搬送対象物の仮置き場109が設けられている。図1の例では、搬送対象物として、ワークWが示されている。アームロボット13は、仮置き場109上のワークWを把持し、指定された場所に当該ワークWを移動する。あるいは、アームロボット13は、指定された場所からワークWを取り出し、当該ワークWを仮置き場109に置く。
なお、図1には、アームロボット13が走行本体10上に設けられている例について説明を行ったが、搬送対象物を搬送することが可能な種々の搬送装置が走行本体10上に設けられ得る。一例として、当該搬送装置は、オートローダであってもよい。
<B.ワークの位置認識処理の概要>
次に、図2および図3を参照して、治具50を用いたワークの位置認識処理について説明する。図2は、カメラ107が治具50を撮影している様子を示す図である。
以下では、説明の便宜のために、水平面上の一方向をX方向とも称する。また、X方向に直交する水平面上の一方向をY方向とも称する。また、X方向およびY方向の両方に直交する方向(すなわち、重力方向)をZ方向とも称する。
図2には、ワークのトレイ70が示されている。トレイ70は、複数のワークを載置可能に構成される。図2の例では、トレイ70においてワークW1~W7が置かれている。ワークW1~W7の各々の重力方向における高さは、同じである。ここでいう高さとはワークの上面上の代表点から下面までの重力方向における距離に相当する。当該代表点は、たとえば、ワーク上面の中心点である。
以下では、ワークW1~W7を特に区別しない場合には、ワークW1~W7をワークWとも称する。ワークWがトレイ70に置かれている場合、トレイ70はワークWの重みによりたわむ。その結果、Z方向におけるワークWの位置が変化する。
そこで、搬送ロボット100は、治具50を基準としてZ方向におけるワークWの位置を認識する。治具50には、位置認識用のタグTZが設けられている。タグTZは、たとえば、AprilTagなどのAR(Augmented Reality)マーカーである。タグTZには、2次元バーコードが付されている。2次元バーコード上には、白または黒で色塗られた正方形がマトリクス状に配置される。図2の例では、黒色の正方形に対してハッチングが付されている。タグTZは、Z方向におけるワークWの位置を認識するために用いられる。
治具50は、トレイ70上のワークW1~W7のいずれかに置かれる。図2の例では、治具50は、ワークW1に置かれている。治具50は、作業者によって手動でワークWに置かれてもよいし、後述の例のように搬送ロボット100によって自動でワークWに置かれてもよい。
治具50の形状は、ワークに載置可能な形状であれば任意である。一例として、治具50は、円筒状の縁を有する蓋形状を有する。これにより、治具50がワークWから落下することが防止される。
図3を参照して、位置認識処理の具体例について説明する。図3は、治具50とトレイ70とワークW1,W2とのXZ平面方向における断面図を示す図である。
搬送ロボット100は、ワークW1(第1ワーク)に置かれている治具50をカメラ107に撮影させ、タグTZ(第1タグ)を写す画像をカメラ107から取得する。次に、搬送ロボット100は、当該画像に基づいて、Z方向(すなわち、重力方向)におけるタグTZの位置を認識する。図3の例では、位置Z1'が認識されている。
その後、搬送ロボット100は、ワークW1の位置Z1'に基づいて、Z方向におけるワークW1の位置Z1を認識する。位置Z1は、ワークW1の上面の位置に相当する。一例として、搬送ロボット100は、位置Z1'から所定値ΔZを引き、ワークW1の位置Z1を算出する。所定値ΔZは、Z方向における治具50の厚みと、Z方向におけるタグTZの厚みとに応じて予め決められている。なお、タグTZが紙である場合には、タグTZの厚みは無視されてもよい。
同様に、搬送ロボット100は、ワークW1の位置Z1'に基づいて、Z方向におけるワークW2の位置Z2を認識する。位置Z2は、ワークW2の上面の位置に相当する。Z方向におけるワークW2の位置Z2は、Z方向におけるワークW1の位置Z1と同じである。
その後、搬送ロボット100は、ワークW1から治具50を外した上で、認識した位置Z1を用いて、アームロボット13にワークW1を把持させる。把持されたワークW1は、たとえば、搬送ロボット100の仮置き場109(図1参照)上に置かれる。
同様に、搬送ロボット100は、認識した位置Z2を用いて、アームロボット13にワークW2を把持させる。把持されたワークW2は、たとえば、搬送ロボット100の仮置き場109(図1参照)上に置かれる。
以上のように、搬送ロボット100は、タグTZを用いてZ方向におけるワークW1,W2の位置を認識する。これにより、トレイ70がたわんでいる場合でも、Z方向におけるワークW1,W2の位置が正確に認識され、搬送ロボット100は、ワークW1,W2をしっかりと把持することができる。
また、搬送ロボット100は、ワークW1について認識したZ方向における位置Z1を他のワークW2にも適用する。これにより、搬送ロボット100は、治具50をワークW2に載せることなくワークW2の位置Z2を認識することができ、効率的に搬送作業を行うことができる。
なお、上述では、ワークW2,W1の位置Z1,Z2が認識される例について説明を行ったが、Z方向における他のワーク(たとえば、ワークW3~W7)の位置がさらに認識されてもよい。
また、図2および図3には、円柱状のワークWが示されているが、ワークWの形状は任意である。一例として、ワークWの形状は、直方体形状であっておよいし、中空形状であってもよいし、その他の形状であってもよい。また、ワークWの上面は、必ずしも水平面と平行である必要はなく、水平面に対して傾いていてもよい。
<C.走行本体10の構成>
次に、図4を参照して、図1に示され走行本体10について説明する。図4は、走行本体10の内部構造の概略を示す図である。
図4に示されるように、走行本体10は、フレーム11と、前輪として機能する第1車輪部15と、後輪として機能する第2車輪部35とを備える。
フレーム11は、必要な構造物を配設可能なように、平面から見て適宜切り欠いた空間を有するとともに、軽量化を図るために、内側が中空になった構造を有する。
第1車輪部15および第2車輪部35は、前進方向Rまたは後進方向Bに沿って所定間隔を空けてフレーム11に接続されている。
第1車輪部15は、搬送ロボット100の背面から見て左側に設けられた第1左側車輪部16と、搬送ロボット100の背面から見て右側に設けられた右側前輪部25とで構成される。
第1左側車輪部16は、フレーム11の左側の側面に設けられた第1左側支持アーム17と、左側前輪19と、左側駆動輪21とを備える。左側前輪19および左側駆動輪21は、搬送ロボット100の走行方向と直交する水平な回転軸20,22を中心として回転可能に第1左側支持アーム17の両端部に支持されている。
右側前輪部25は、フレーム11の右側の側面に設けられた第1右側支持アーム26と、右側前輪28と、右側駆動輪30とを備える。右側前輪28および右側駆動輪30は、搬送ロボット100の走行方向と直交する水平な回転軸29,31を中心として回転可能に第1右側支持アーム26の両端に支持されている。
第1右側支持アーム26は、フレーム11の右側面に設けられた支持軸27によって支持され、搬送ロボット100の走行方向に沿った垂直平面内で揺動可能になっている。同様に、第1左側支持アーム17はフレーム11の左側面に設けられた支持軸18によって支持され、搬送ロボット100の走行方向に沿った垂直平面内で揺動可能になっている。
なお、本例では、搬送ロボット100の走行方向に向かって左側前輪19および右側前輪28が従動輪となっており、左側駆動輪21および右側駆動輪30が駆動輪となっている。そして、左側駆動輪21には、第1左側支持アーム17に設けられた減速機24を介してモータ23が接続され、左側駆動輪21は、モータ23により駆動されて回転する。同様に、右側駆動輪30には、第1右側支持アーム26に設けられた減速機33を介してモータ32が接続され、右側駆動輪30は、モータ32により駆動されて回転する。
第2車輪部35は、搬送ロボット100の走行方向に向かってフレーム11の後側に設けられた第2支持アーム36を備える。第2支持アーム36は、フレーム11の後側の側面に設けられた支持軸37によって支持され、搬送ロボット100の走行方向と直交する垂直平面内で揺動可能になっている。また、第2支持アーム36は、その両端部に、搬送ロボット100の走行方向と直交する水平な回転軸39,41を中心として回転可能に支持された左側後輪38および右側後輪40をそれぞれ備える。このように、第2車輪部35は、搬送ロボット100の走行方向と直交する平面内で揺動可能に構成される一対の車輪(左側後輪38および右側後輪40)を有する。なお、左側後輪38および右側後輪40は、従動輪となっている。
左側前輪19、右側前輪28、左側後輪38、および右側後輪40は、同じ構成を有し、たとえば、オムニホイールから構成される。この場合、左側前輪19は、回転軸20を中心として回転することによりその回転方向に進むことができるとともに、回転軸20と回転方向と交差する水平方向にスライドすることができるようになっている。
<D.搬送ロボット100のハードウェア構成>
次に、図5を参照して、搬送ロボット100のハードウェア構成について説明する。図5は、搬送ロボット100のハードウェア構成の一例を示す図である。
搬送ロボット100は、制御装置101(制御部)と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、通信インターフェイス104と、レーザセンサ105と、モータ駆動装置106,108と、記憶装置120とを含む。これらのコンポーネントは、バスBSに接続される。
制御装置101は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのGPU(Graphics Processing Unit)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはそれらの組み合わせなどによって構成され得る。一例として、制御装置101は、PLC(Programmable Logic Controller)である。
制御装置101は、制御プログラム122やオペレーティングシステムなどの各種プログラムを実行することで搬送ロボット100の動作を制御する。制御装置101は、制御プログラム122の実行命令を受け付けたことに基づいて、記憶装置120またはROM102からRAM103に制御プログラム122を読み出す。RAM103は、ワーキングメモリとして機能し、制御プログラム122の実行に必要な各種データを一時的に格納する。
通信インターフェイス104には、LAN(Local Area Network)やアンテナなどが接続される。搬送ロボット100は、通信インターフェイス104を介して外部機器との無線通信または有線通信を実現する。当該外部機器は、たとえば、サーバー(図示しない)、搬送ロボット100を操作するためのユーザ端末(図示しない)などを含む。当該ユーザ端末は、たとえば、タブレット端末やスマートフォンなどである。ユーザは、当該ユーザ端末を介して搬送ロボット100の走行を制御することができる。
レーザセンサ105は、レーザ光を回転させながら照射し、当該レーザ光の反射光を受光するように構成される。これにより、レーザセンサ105は、周囲にある物体までの距離を角度別に表わした2次元距離データを出力する。
より具体的には、レーザセンサ105は、照射部と、ミラーと、受光部とで構成される。当該照射部は、当該ミラーに向けてレーザ光を照射する。当該ミラーは、モータによって回転可能にされており、レーザ光を各方向に反射する。これにより、レーザセンサ105は、レーザ光を各方向に照射する。物体がレーザセンサ105の周囲にある場合には、レーザ光は、当該物体に反射され、レーザセンサ105に戻る。レーザセンサ105は、当該反射光を受光部で受ける。
レーザセンサ105は、物体からの反射光を受けて、当該物体までの距離を算出する。一例として、レーザセンサ105は、レーザ光を照射してから、当該レーザ光の反射光を受光するまでの時間に基づいて、レーザセンサ105から物体までの距離を算出する。典型的には、レーザセンサ105は、光の速度に当該時間を掛けることで物体までの距離を算出する。レーザセンサ105は、当該距離をレーザ光の照射角度に対応付けることで、角度別に距離を表わした2次元距離データを出力する。
好ましくは、レーザセンサ105は、レーザ光の照射面が水平面に対して傾くように走行本体10に設けられる。これにより、搬送ロボット100は、移動しながらスキャンすることで周囲の3次元形状を測定することができる。
モータ駆動装置106は、制御装置101からの制御指令に従って、上述のモータ23,32(図4参照)の回転を制御する。当該制御指令は、たとえば、モータ23,32の正転指令、モータ23,32の逆転指令、モータ23,32の回転速度などを含む。モータ23,32には、たとえば、ステッピングモータまたはサーボモータなどが採用される。
モータ駆動装置108は、制御装置101からの制御指令に従って、アームロボット13に設けられている各モータの回転を制御する。当該モータは、アームロボット13の各関節に設けられている。当該モータは、たとえば、サーボモータである。サーボモータの回転軸にはエンコーダが設けられている。当該エンコーダは、サーボモータの位置、サーボモータの回転速度、サーボモータの累積回転数などを、モータ駆動装置108にフィードバックする。モータ駆動装置108は、エンコーダの出力値に基づいて、アームロボット13の位置姿勢を制御する。
記憶装置120は、たとえば、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体である。記憶装置120は、搬送ロボット100の走行を制御するための制御プログラム122、および、搬送ロボット100の走行経路を規定する3次元マップ124、搬送ロボット100の駆動に係る制御パラメータ126などを格納する。制御プログラム122、3次元マップ124、および制御パラメータ126の格納場所は、記憶装置120に限定されず、制御装置101の記憶領域(たとえば、キャッシュメモリなど)、ROM102、RAM103、外部機器(たとえば、サーバー)などに格納されていてもよい。
また、制御プログラム122は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、制御プログラム122による搬送ロボット100の制御処理は、任意のプログラムと協働して実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う制御プログラム122の趣旨を逸脱するものではない。さらに、制御プログラム122によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、少なくとも1つのサーバーが制御プログラム122の処理の一部を実行する所謂クラウドサービスのような形態で搬送ロボット100が構成されてもよい。
<E.搬送ロボット100の機能構成>
図6~図11を参照して、搬送ロボット100の機能について説明する。図6は、搬送ロボット100の機能構成の一例を示す図である。
図6に示されるように、搬送ロボット100の制御装置101は、機能構成の一例として、マップ生成部152と、駆動制御部153と、ワーク認識部156とを含む。駆動制御部153は、走行制御部154と、ロボット制御部155とを含む。
以下では、マップ生成部152、走行制御部154、ロボット制御部155、およびワーク認識部156の機能について順に説明する。
(E1.マップ生成部152)
マップ生成部152は、搬送ロボット100の駆動中にレーザセンサ105から順次取得される2次元距離データDに基づいて、搬送ロボット100の周囲の空間を表わす3次元マップ124を生成する。
3次元マップ124は、たとえば、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術により生成される。3次元マップ124は、搬送ロボット100の位置を特定するために生成される情報であり、かつ、搬送ロボット100の走行場所における静止物の位置を示す情報である。当該静止物は、たとえば、壁、棚、工作機械などである。
3次元マップ124は、たとえば、ユーザがユーザ端末を用いて搬送ロボット100を手動で操作することにより生成される。この場合、ユーザ操作に応じた操作信号が通信インターフェイス104を介して制御装置101に送信されることで、制御装置101は、操作信号に応じてモータ駆動装置106に指令を出力し、搬送ロボット100の走行を制御する。このとき、制御装置101は、レーザセンサ105から入力される2次元距離データDと、搬送ロボット100の位置とに基づいて、搬送ロボット100の周囲にある物体の位置を3次元マップ124にマッピングする。搬送ロボット100の位置は、たとえば、モータ駆動装置106の駆動情報に基づいて特定される。これにより、3次元マップ124において、物体の有無を示す情報が3次元の座標値(x,y,z)の各々に関連付けられる。また、3次元マップ124において、物体の種類が関連付けられてもよい。
図7は、一例としての3次元マップ124を示す図である。説明の便宜のために、図7には、3次元マップ124が2次元のマップで示されている。
3次元マップ124は、たとえば、工場内のマップを示す。一例として、3次元マップ124には、ワークのトレイ70の位置と、工作機械200の位置と、障害物230A,230Bの位置と、搬送ロボット100の走行ルート240とが規定されている。
搬送ロボット100は、たとえば、走行ルート240に従って第1位置PAと第2位置PBとの間の移動を繰り返すことによって、ワークの搬送作業を継続して行う。一例として、搬送ロボット100は、第1位置PAにおいて、トレイ70から搬送ロボット100へのワークのピックアップ作業を行い、第2位置PBにおいて、搬送ロボット100から工作機械200へのワークの供給作業を行う。
なお、上述では、搬送ロボット100が第1位置PAおよび第2位置PBとの間でワークの搬送作業を行う例について説明を行ったが、搬送ロボット100が行う作業内容は、特に限定されない。一例として、搬送ロボット100は、ワークではなく工具を搬送してもよい。
また、上述では、トレイ70が工作機械200から離れた場所に置かれている例について説明を行ったが、トレイ70は、工作機械200の近くに置かれていてもよい。
また、上述では、1つのトレイ70が3次元マップ124に規定されている例について説明を行ったが、複数のトレイ70が3次元マップ124に規定されてもよい。
同様に、上述では、1つの工作機械200が3次元マップ124に規定されている例について説明を行ったが、複数の工作機械200が3次元マップ124に規定されてもよい。
(E2.走行制御部154)
次に、図6に示される走行制御部154の機能について説明する。走行制御部154は、搬送ロボット100の走行を制御するための機能モジュールである。
走行制御部154は、レーザセンサ105から入力される2次元距離データDと、3次元マップ124とを比較することにより、搬送ロボット100の現在位置を特定する。制御装置101は、現在位置を特定することで、3次元マップ124上の予め定められた経路に沿って搬送ロボット100を走行させる。
さらに、走行制御部154は、搬送ロボット100の駆動中にレーザセンサ105から順次取得される2次元距離データDに基づいて、搬送ロボット100の周囲にある障害物を検出し、当該障害物との衝突を避けるように搬送ロボット100の走行を制御する。当該障害物は、たとえば、人物や他の搬送ロボット100などの移動体と、壁や棚などの静止体とを含む。
走行制御部154は、障害物が検出されていない間、3次元マップ124上の予め定められた経路を走行するように搬送ロボット100の走行を制御する。一方で、走行制御部154は、障害物が検出された場合には、当該障害物との衝突を避けるように搬送ロボット100の走行を制御する。
一例として、障害物までの距離が所定距離以上である場合には、走行制御部154は、当該障害物を避けるように搬送ロボット100の走行を制御する。一方で、障害物までの距離が所定距離未満である場合には、走行制御部154は、搬送ロボット100の走行を停止する。
(E3.ロボット制御部155)
次に、図6に示されるロボット制御部155の機能について説明する。ロボット制御部155は、アームロボット13の駆動を制御するための機能モジュールである。
ロボット制御部155は、搬送ロボット100が3次元マップ124上の予め設定されている位置に移動した後において、制御プログラム122に従ってアームロボット13の位置姿勢を制御する。ロボット制御部155による駆動対象としては、たとえば、アームロボット13のアームAR1~AR4、およびアームロボット13のエンドエフェクタ125などが挙げられる。
ロボット制御部155は、アームロボット13の駆動を制御することで、トレイ70に置かれているワークを走行本体10上の仮置き場109(図1参照)に置く。あるいは、ロボット制御部155は、アームロボット13の駆動を制御することで、工作機械からワークを搬出し、当該ワークを走行本体10上の仮置き場109に置く。
(E4.ワーク認識部156)
次に、図8~図11を参照して、図6に示されるワーク認識部156の機能について説明する。ワーク認識部156は、トレイ70に置かれているワークの位置を認識するための機能モジュールである。
図8は、図2に示されるトレイ70をZ方向から表した図である。図8に示されるように、トレイ70上におけるワークWの設置面には、タグTXYが設けられている。タグTXYは、たとえば、AprilTagなどのAR(Augmented Reality)マーカーである。タグTXYには、2次元バーコードが付されている。2次元バーコード上には、白または黒で色塗られた正方形がマトリクス状に配置される。図8の例では、黒色の正方形に対してハッチングが付されている。タグTXYは、XY平面上におけるワークWの位置(すなわち、XY座標)を認識するために用いられる。
ワーク認識部156は、作業開始前などの所定のタイミングにおいて、トレイ70の前に走行本体10を移動する。このときの移動先は、3次元マップ124上に予め設定されている。次に、ワーク認識部156は、予め定められた姿勢をアームロボット13に取らせ、カメラ107の撮影視野にタグTXYを含ませる。その後、ワーク認識部156は、タグTXYがカメラ107の撮影視野に含まれている間にカメラ107に撮影指示を出力し、タグTXYを写す画像をカメラ107から取得する。
図9は、タグTXYを撮影して得られた画像IM1から各ワークのXY座標を認識する過程を概略的に示す図である。ワーク認識部156は、ARToolKit(Augmented Reality Toolkit)やOpenCVなどの既存の画像処理ライブラリを用いて、画像IM1内におけるタグTXYの位置姿勢を認識する。当該位置姿勢は、タグTXYの位置とタグTXYの角度との少なくとも一方で定義される。
画像IM1からタグTXYを検索する際の基準画像は、予め登録されている。次に、ワーク認識部156は、所定の座標変換式に基づいて、カメラ座標系で示される画像IM1内のタグTXYの位置姿勢を、ワールド座標系で示されるタグTXYの位置姿勢に変換する。当該所定の座標変換式は、カメラ107の位置姿勢と画像内におけるタグTXYの位置とに基づいて推定される。その後、ワーク認識部156は、ワールド座標系で示されるタグTXYの位置姿勢と、タグTXYに対する各ワークの相対的な位置関係とに基づいて、各ワークのXY座標を認識する。タグTXYに対する各ワークの相対的な位置関係は、たとえば、予め規定されている。
次に、ワーク認識部156は、アームロボット13に上述の治具50を把持させる。治具50の位置は、たとえば、上述の制御パラメータ126などに予め規定されている。
次に、ワーク認識部156は、認識したワークのXY座標に基づいて、把持した治具50をワークWのいずれかに置く。図10は、図2に示されるトレイ70をZ方向から表した図である。図10の例では、治具50がワークW1に置かれている。
上述のように、治具50には、Z方向におけるワークの位置を認識するためのタグTZが設けられている。タグTZに付されている2次元バーコードの配列は、タグTXYに付されている2次元バーコードの配列とは異なる。
ワーク認識部156は、治具50をワークW1に載せた後、予め定められた姿勢をアームロボット13に取らせ、カメラ107の撮影視野にタグTZを含ませる。その後、ワーク認識部156は、タグTZがカメラ107の撮影視野に含まれている間にカメラ107に撮影指示を出力し、タグTZを写す画像をカメラ107から取得する。
図11は、タグTZを撮影して得られた画像IM2から各ワークのZ座標を認識する過程を概略的に示す図である。ワーク認識部156は、ARToolKit(Augmented Reality Toolkit)やOpenCVなどの既存の画像処理ライブラリを用いて、画像IM2内におけるタグTZの位置姿勢を認識する。当該位置姿勢は、タグTZの位置とタグTZの角度との少なくとも一方で定義される。
画像IM2からタグTZを検索する際の基準画像は、予め登録されている。次に、ワーク認識部156は、所定の座標変換式に基づいて、カメラ座標系で示される画像IM2内のタグTZの位置姿勢を、ワールド座標系(タグ座標系)で示されるタグTZの位置姿勢に変換する。当該所定の座標変換式は、カメラ107の位置姿勢と画像内におけるタグTZの位置とに基づいて推定される。その後、ワーク認識部156は、ワールド座標系で示されるタグTZの位置姿勢からZ方向におけるタグTZのZ座標を取得する。その後、ワーク認識部156は、タグTZのZ座標を基準として、Z方向におけるワークW1のZ座標を認識する。タグTZに対するワークW1の相対的な位置関係は、予め規定されている。当該位置関係は、上述の所定値ΔZ(図3参照)に相当する。
好ましくは、ワーク認識部156は、ワークW1のZ座標を他のワーク(たとえば、ワークW2など)の座標としても用いる。これにより、ワーク認識部156は、治具50を他のワークに載せることなく当該ワークW2の位置Z2を認識することができ、効率的に搬送作業を行うことができる。
<F.フローチャート>
次に、図12を参照して、搬送ロボット100の制御フローについて説明する。図12は、搬送ロボット100がワークを搬送する際の制御処理を示すフローチャートである。
図12に示される処理は、搬送ロボット100の制御装置101が上述の制御プログラム122を実行することにより実現される。他の局面において、処理の一部または全部が、回路素子またはその他のハードウェアによって実行されてもよい。
ステップS110において、制御装置101は、ワークWの搬送指令を受け付けたか否かを判断する。当該搬送指令は、たとえば、制御プログラム122に規定されている搬送命令が実行されたことに基づいて発せられる。一例として、当該搬送命令は、トレイ70から工作機械200にワークを搬送する際に実行される。他の例として、当該搬送命令は、トレイ70から他のトレイにワークを搬送する際に実行される。
制御装置101は、ワークWの搬送指令を受け付けたと判断した場合(ステップS110においてYES)、制御をステップS112に切り替える。そうでない場合には(ステップS110においてNO)、制御装置101は、ステップS110の処理を再び実行する。
ステップS112において、制御装置101は、上述の走行制御部154として機能し、トレイ70の前に走行本体10を移動する。トレイ70の位置は、たとえば、上述の3次元マップ124に規定されている。
ステップS114において、制御装置101は、上述のロボット制御部155として機能し、トレイ70の前に走行本体10を移動したことに基づいて、予め設定されている姿勢をアームロボット13に取らせる。当該予め設定されている姿勢は、たとえば、上述の制御パラメータ126に規定されている。当該姿勢は、たとえば、アームロボット13の各アームの角度で定義される。アームロボット13が予め設定されている姿勢を取ることで、トレイ70上に付されているタグTXYは、カメラ107の撮影視野に含まれる。
ステップS116において、制御装置101は、上述のワーク認識部156として機能し、タグTXYを用いてXY平面上における各ワークの位置(以下、「XY座標」ともいう。)を認識する。
より具体的には、制御装置101は、タグTXYがカメラ107の撮影視野に含まれている間にカメラ107に撮影指示を出力し、カメラ107からタグTXYを写す画像IM1を取得する。次に、制御装置101は、画像IM1内においてタグTXYを検索し、当該タグTXYの位置姿勢を認識する。画像IM1からタグTXYを検索する際の基準画像は、記憶装置120などに予め格納されている。次に、制御装置101は、所定の座標変換式に基づいて、カメラ座標系で示されるタグTXYの位置姿勢を、ワールド座標系で示されるTXYの位置姿勢に変換する。当該所定の座標変換式は、カメラ107の位置姿勢と画像内におけるタグTXYの位置とに基づいて推定される。カメラ107の位置姿勢は、たとえば、アームロボット13の制御プログラム122(図5参照)から特定される。その後、制御装置101は、ワールド座標系で示されるタグTXYのXY平面上の位置に基づいて、各ワークのXY座標を認識する。タグTXYに対する各ワークの相対的な位置関係は、予め規定されている。
ステップS120において、制御装置101は、走行本体10上の治具置き場51(図1参照)に置かれている治具50をいずれかのワークに載せるようにアームロボット13を駆動する。
ステップS122において、制御装置101は、上述のワーク認識部156として機能し、タグTZを用いてZ方向上における各ワークの位置(以下、「Z座標」ともいう。)を認識する。
より具体的には、制御装置101は、治具50がカメラ107の撮影視野に含まれている間にカメラ107に撮影指示を出力し、カメラ107からタグTZを写す画像IM2を取得する。次に、制御装置101は、画像IM2内においてタグTZを検索し、当該タグTZの位置姿勢を認識する。画像IM2からタグTZを検索する際の基準画像は、記憶装置120などに予め格納されている。次に、制御装置101は、所定の座標変換式に基づいて、カメラ座標系で示されるタグTZの位置姿勢を、ワールド座標系で示されるTZの位置姿勢に変換する。当該所定の座標変換式は、カメラ107の位置姿勢と画像内におけるタグTZの位置とに基づいて推定される。カメラ107の位置姿勢は、たとえば、アームロボット13の制御プログラム122(図5参照)から特定される。その後、制御装置101は、ワールド座標系で示されるタグTZのZ方向における位置に基づいて、各ワークのZ座標を認識する。タグTZに対する各ワークの相対的な位置関係は、予め規定されている。
ステップS124において、制御装置101は、ステップS120で治具50が置かれたワークから当該治具50を外すようにアームロボット13を駆動する。当該外された治具50は、搬送ロボット100の治具置き場51(図1参照)に置かれる。
ステップS126において、制御装置101は、ステップS116で認識した各ワークのXY座標と、ステップS122で認識した各ワークのZ座標とに基づいて、トレイ70から走行本体10の仮置き場109(図1参照)に各ワークを移動する。その後、制御装置101は、走行本体10を制御し、指定された工作機械200にワークを搬送する。
<G.変形例1>
次に、図13を参照して、変形例1に従う搬送ロボット100Aについて説明する。図13は、変形例1に従う搬送ロボット100Aを示す図である。
上述の図1に示される搬送ロボット100は、走行本体10を備えていた。これに対して、本変形例に従う搬送ロボット100Aは、走行本体10の代わりに支持体10Aを備える。搬送ロボット100のその他の構成は、上述の搬送ロボット100Aと同じであるので、以下ではその他の説明については繰り返さない。
図13に示されるように、搬送ロボット100Aは、支持体10Aと、アームロボット13とを含む。
支持体10Aは、地面に対して固定されている。すなわち、支持体10Aは、自走機能を有さず、不動である。支持体10A上には、アームロボット13と、治具50の治具置き場51と、ワークの仮置き場109とが設けられている。
本変形例においては、上述のトレイ70および上述の工作機械200は、アームロボット13の作業範囲内に設置される。作業内容の一例として、アームロボット13は、トレイ70に置かれているワークを工作機械200に搬入する。作業内容の他の例として、アームロボット13は、搬送対象物を工作機械からトレイ70に搬出する。
上述の治具50を用いたワークの位置認識機能は、このような地面に固定されている搬送ロボット100Aに対しても適用され得る。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10 走行本体、10A 支持体、11 フレーム、13 アームロボット、15 第1車輪部、16 第1左側車輪部、17 第1左側支持アーム、18 支持軸、19 左側前輪、20 回転軸、21 左側駆動輪、22 回転軸、23 モータ、24 減速機、25 右側前輪部、26 第1右側支持アーム、27 支持軸、28 右側前輪、29 回転軸、30 右側駆動輪、31 回転軸、32 モータ、33 減速機、35 第2車輪部、36 第2支持アーム、37 支持軸、38 左側後輪、39 回転軸、40 右側後輪、41 回転軸、50 治具、51 治具置き場、70 トレイ、100 搬送ロボット、100A 搬送ロボット、101 制御装置、102 ROM、103 RAM、104 通信インターフェイス、105 レーザセンサ、106 モータ駆動装置、107 カメラ、108 モータ駆動装置、109 仮置き場、110 カバー、120 記憶装置、122 制御プログラム、124 3次元マップ、125 エンドエフェクタ、126 制御パラメータ、152 マップ生成部、153 駆動制御部、154 走行制御部、155 ロボット制御部、156 ワーク認識部、200 工作機械、230A 障害物、230B 障害物、240 走行ルート。

Claims (7)

  1. トレイに置かれている複数のワークに対して搬送作業を行うことが可能な搬送ロボットであって、
    前記複数のワークの各々の重力方向における高さは、同じであり、
    物体を把持可能に構成されるアーム機構と、
    前記アーム機構に取り付けられているカメラと、
    位置認識用の第1タグが設けられている治具と、
    前記アーム機構の駆動を制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記複数のワークの内の第1ワークに置かれている前記治具を前記カメラに撮影させ、前記第1タグを写す第1画像を前記カメラから取得する処理と、
    前記第1画像に基づいて、前記重力方向における前記第1タグの位置を認識する処理と、
    前記重力方向における前記第1タグの位置に基づいて、前記複数のワークの内の第2ワークについて前記重力方向の位置を認識する処理と、
    前記重力方向における前記第2ワークの位置を用いて、前記アーム機構に前記第2ワークを把持させる処理とを実行する、搬送ロボット。
  2. 前記搬送ロボットは、さらに、走行可能に構成されている走行本体を備え、
    前記アーム機構は、前記走行本体上に設けられている、請求項1に記載の搬送ロボット。
  3. 前記トレイには、位置認識用の第2タグが設けられており、
    前記制御部は、さらに、
    前記第2タグを写す第2画像を前記カメラから取得する処理と、
    前記第2画像に写っている前記第2タグに基づいて、前記重力方向に直交する水平面上における前記第2ワークの位置を認識する処理とを実行する、請求項2に記載の搬送ロボット。
  4. 前記走行本体には、前記治具の置き場が設けられており、
    前記制御部は、前記第1画像を取得する処理を実行する前に、前記置き場に置かれている前記治具を前記第1ワークに載せるように前記アーム機構を駆動する処理を実行する、請求項2または3に記載の搬送ロボット。
  5. 前記搬送ロボットは、地面に固定されている、請求項1に記載の搬送ロボット。
  6. トレイに置かれている複数のワークに対して搬送作業を行うことが可能な搬送ロボットの制御方法であって、
    前記複数のワークの各々の重力方向における高さは、同じであり、
    前記搬送ロボットは、
    物体を把持可能に構成されるアーム機構と、
    前記アーム機構に取り付けられているカメラと、
    位置認識用のタグが設けられている治具とを備え、
    前記制御方法は、
    前記複数のワークの内の第1ワークに置かれている前記治具を前記カメラに撮影させ、前記タグを写す第1画像を前記カメラから取得するステップと、
    前記第1画像に基づいて、前記重力方向における前記タグの位置を認識するステップと、
    前記重力方向における前記タグの位置に基づいて、前記複数のワークの内の第2ワークについて前記重力方向の位置を認識するステップと、
    前記重力方向における前記第2ワークの位置を用いて、前記アーム機構に前記第2ワークを把持させるステップとを備える、搬送方法。
  7. トレイに置かれている複数のワークに対して搬送作業を行うことが可能な搬送ロボットの制御プログラムであって、
    前記複数のワークの各々の重力方向における高さは、同じであり、
    前記搬送ロボットは、
    物体を把持可能に構成されるアーム機構と、
    前記アーム機構に取り付けられているカメラと、
    位置認識用のタグが設けられている治具とを備え、
    前記制御プログラムは、前記搬送ロボットに、
    前記複数のワークの内の第1ワークに置かれている前記治具を前記カメラに撮影させ、前記タグを写す第1画像を前記カメラから取得するステップと、
    前記第1画像に基づいて、前記重力方向における前記タグの位置を認識するステップと、
    前記重力方向における前記タグの位置に基づいて、前記複数のワークの内の第2ワークについて前記重力方向の位置を認識するステップと、
    前記重力方向における前記第2ワークの位置を用いて、前記アーム機構に前記第2ワークを把持させるステップとを実行させる、制御プログラム。
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