JP7061411B2 - 自動施錠装置 - Google Patents

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本発明は、扉が閉扉すると自動的に施錠する自動施錠装置に関する。
自動施錠装置は、扉が戸口枠を閉じて閉扉したときに、扉側の戸先面から前進して突出したデッドボルトが戸口枠側のストライク板に開口した施錠口を貫通して挿入されると、自動的に施錠して、外側のあるいは内外両側のノブまたはレバーハンドル等によってはデッドボルトを後退させて引っ込め解錠することができない施錠装置である。
このような自動施錠装置には、デッドボルトが戸先面からの突出が、最大突出量と中間突出量の2段の突出状態があり、閉扉時に最大突出量突出して後退しないように規制したロック状態と、開扉時に中間突出量突出し、中間突出量以上の突出は規制され、後退は自由に行えるようにしたラッチ状態とを有する施錠装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特公昭40-28879号公報
デッドボルトにロック状態とラッチ状態の2段の突出状態がある自動施錠装置には、閉扉時にラッチ状態を解除するトリガー機構を有し、特許文献1では、デッドボルトと並んで戸先面から出没自在に突出するトリガー(トリガー出没部材)を有し、閉扉時にトリガーが後退して作動部材を作動し、作動部材がデッドボルトを中間突出量のラッチ状態でそれ以上の突出を規制していた解錠位置抑止部材(ラッチ係止部材)に作用してラッチ状態を解除するようにしている。
なお、デッドボルトとトリガー出没部材は、双方とも前端に傾斜面を有して、閉扉時に戸口枠側のストライク板に傾斜面が当接すると後退するようになっている。
すなわち、開扉時には、デッドボルトが戸先面から中間突出量突出してラッチ状態にあるとともに、トリガー出没部材が戸先面から突出した状態にあり、この開扉状態から扉が戸口枠を閉じて閉扉するとき、デッドボルトとトリガー出没部材は双方の傾斜面が戸口枠側のストライク板に当接してともに後退する。
トリガー出没部材の後退により作動部材を介して解錠位置抑止部材がデッドボルトの前進規制を解除するので、ストライク板に当接して後退していたデッドボルトがストライク板に開口した施錠口に合致したときに突出して施錠口を貫通して挿入され、最大突出量まで突出したところで、施錠片(ロック係止部材)がデッドボルトに係止して後退が規制されてロック状態とする。
ロック状態を解除して解錠するには、錠シリンダにキーを挿入して解錠操作するか、扉の内側のサムターンを回動して解錠する方法と、扉の内側のノブまたはレバーハンドル等の操作することにより解錠する方法がある。
しかし、近年、人の出入りを管理するため、閉扉時に、扉の内側のノブ等の操作でもロック状態を解除できず、さらにサムターンに非常カバーが被せられ、キーの操作による以外にロック状態を解除する方法がない仕様に構成された自動施錠装置が増えている。
このような仕様の自動施錠装置の場合、特許文献1に開示されたように、トリガー出没部材が戸先面から出没自在に突出する構造のものであると、デッドボルトが中間突出量突出してラッチ状態にありトリガー出没部材が突出した開扉状態において、誤ってあるいは悪戯で、トリガー出没部材がデッドボルトとともに押し込まれるようなことがあると、ラッチ状態が解除されて、デッドボルトが最大突出量まで突出して、施錠片によりロック状態となってしまう。
開扉状態で、デッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となると、キーによりロック状態を解除する以外に、ロック状態を解除する方法はなく、キーが手元にない場合には、開扉状態においてデッドボルトが長時間に亘り最大突出量まで突出した状態となり、突出したデッドボルトが戸口枠に衝突する等して破損するおそれがある。
なお、サムターンに非常カバーが被せられたものでは、非常カバーを壊してサムターンを操作する方法があるが、後処理が面倒である。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、開扉状態で、デッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となるのを未然に防止することができる自動施錠装置を供する点にある。
上記目的を達成するために、本発明に係る自動施錠装置は、
ボルト付勢手段により付勢されて前進して扉の戸先に沿ったフロント板から前方に最大突出量まで突出し、前記ボルト付勢手段に抗して後方に後退して前記フロント板の内側に没する前端に傾斜面を有するデッドボルトと、
最大突出量まで突出した前記デッドボルトに係止して同デッドボルトの後退を規制してロック状態とするロック係止部材と、
最大突出量より小さい中間突出量まで突出したデッドボルトの前進を規制してラッチ状態とするラッチ係止部材と、
閉扉したときに前記フロント板の内側のトリガー作動部材がトリガー付勢手段の付勢力に抗して作動して前記ラッチ係止部材に作用してラッチ状態を解除するトリガー機構と、を備えた自動施錠装置において、
前記トリガー機構は、
前記トリガー作動部材に一体に設けられた第1永久磁石が前記フロント板の内面に対向して設けられ、
閉扉時にフロント板から突出した前記デッドボルトが貫通して挿入される施錠口を有する戸口枠側のストライク板の内側に第2永久磁石が設けられ、
閉扉したときに、前記第1永久磁石が前記第2永久磁石に対応して互いに作用する磁力を受けて前記トリガー作動部材を前記トリガー付勢手段の付勢力に抗して作動することを特徴とする。
この構成によれば、閉扉したときに、扉の戸先に沿ったフロント板の内面に対向する第1永久磁石が、戸口枠側のストライク板の内側の第2永久磁石に対応して互いに作用する磁力を受けてトリガー作動部材をトリガー付勢手段の付勢力に抗して作動するので、トリガー作動部材がラッチ係止部材に作用してラッチ状態を解除して、デッドボルトが戸口枠側のストライク板の施錠口に合致したとき、デッドボルトが施錠口を貫通して最大突出量まで突出してロック状態とする。
デッドボルトが中間突出量突出したラッチ状態の開扉時には、扉の戸先側の第1永久磁石が戸口枠側のストライク板の内側の第2永久磁石に対応しておらず、磁力が働いてトリガー作動部材を作動することはなく、また扉のフロント板の表面はデッドボルトが突出する以外平坦でトリガー出没部材等が突出しているわけではないので、誤ってあるいは悪戯により、第1永久磁石およびトリガー作動部材が作動されるようなことはなく、よって、開扉時にラッチ状態が解除されことはなく、デッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となることを未然に防止することができる。
前記構成において、
前記トリガー機構は、閉扉時に、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石が互いに同じ磁極を対向させて斥力を生じさせるようにしてもよい。
この構成によれば、トリガー機構は、閉扉時に、第1永久磁石と第2永久磁石が互いに同じ磁極を対向させて斥力を生じさせるので、閉扉時に、第1永久磁石は、第2永久磁石に近づき互いに同じ磁極を対向させて斥力を受けて、トリガー作動部材とともに後退してラッチ係止部材を作動することができる。
このトリガー機構では、開扉時に鉄などの強磁性体が、フロント板に近づき、対応した第1永久磁石により磁化されたとしても、第1永久磁石が吸引されることはあっても、斥力を受けてトリガー作動部材とともに後退することはなく、強磁性体のために、誤ってトリガー機構が作動することはなく、デッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となることを未然に防止することができる。
前記構成において、
前記デッドボルトの前記ロック係止部材側の側面にロック係止突起部とラッチ凹部が前後に並んで形成され、
前記ロック係止部材は、回動自在に設けられ、前記ラッチ凹部に係合して前記デッドボルトと連動されるとともに前記ロック係止突起部に係止してロック状態とするロック係止片部と、前記ラッチ係止部材に係止してラッチ状態とするラッチ係止片部とを備え、
前記ラッチ係止部材は、前記トリガー作動部材に固着され、
前記ラッチ係止片部が前記ラッチ係止部材に当接する方向に前記ロック係止部材が、回動付勢手段により回動付勢されるようにしてもよい。
この構成によれば、閉扉時には、第1永久磁石が第2永久磁石に対応して互いに作用する磁力を受けてトリガー作動部材をラッチ係止部材とともに作動するので、ロック係止部材のラッチ係止片部との係止による回動規制が解除され、ロック係止部材の回動とともにデッドボルトが最大突出量まで突出し、ロック係止部材のロック係止片部がデッドボルトのロック係止突起部に係止してロック状態となる。
開扉時には、ロック係止部材のラッチ係止片部が、トリガー作動部材に固着されたラッチ係止部材に当接して、回動が規制されることで、ロック係止部材のロック係止片部を介して連動するデッドボルトが中間突出量突出したラッチ状態となる。
この開扉時のラッチ状態では、扉のフロント板の表面はデッドボルトが突出する以外平坦でトリガー出没部材等が突出しているわけではないので、誤ってあるいは悪戯により第1永久磁石がトリガー作動部材とともに作動されることはなく、よってラッチ状態が解除されることはなく、デッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となることを未然に防止することができる。
前記構成において、
前記デッドボルトの前記ロック係止部材側の側面にロック係止段部とラッチ突起部が前後に並んで形成され、
前記ロック係止部材は、回動自在に設けられ、前記ロック係止段部に係止してロック状態とするロック係止杆部を備え、
前記ラッチ係止部材は、回動自在に設けられ、前記ラッチ突起部に係止するラッチ係止爪部と、前記トリガー作動部材に係合して連動させるトリガー係合突部とを備え、
回動付勢手段により、前記ロック係止杆部が前記デッドボルトのロック係止段部に係止する方向に前記ロック係止部材が回動付勢されると同時に、前記トリガー係合突部が前記トリガー作動部材に係合する方向に前記ラッチ係止部材が回動付勢されるようにしてもよい。
この構成によれば、閉扉時には、第1永久磁石が第2永久磁石に対応して互いに作用する磁力を受けてトリガー作動部材とともに作動し、トリガー作動部材にトリガー係合突部で係合して連動するラッチ係止部材が回動して、ラッチ係止部材のラッチ係止爪部によるデッドボルトのラッチ突起部との係止を解除するので、デッドボルトが最大突出量まで突出し、ロック係止部材のロック係止杆部がデッドボルトのロック係止段部に係止してロック状態となる。
開扉時には、第1永久磁石が第2永久磁石の磁力の影響を受けずトリガー付勢手段により移動したトリガー作動部材とともにラッチ係止部材が回動してラッチ係止爪部がデッドボルトのラッチ突起部に係止可能として、デッドボルトが中間突出量まで突出して、それ以上の前進を規制されたラッチ状態となる。
この開扉時のラッチ状態では、扉のフロント板の表面はデッドボルトが突出する以外平坦でトリガー出没部材等が突出しているわけではないので、誤ってあるいは悪戯により、第1永久磁石およびトリガー作動部材が作動されることはなく、よってラッチ状態が解除されることはなく、デッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となることを未然に防止することができる。
本発明は、デッドボルトが中間突出量突出したラッチ状態の開扉時には、扉の戸先側の第1永久磁石が戸口枠側のストライク板の内側の第2永久磁石に対応しておらず、磁力が働いてトリガー作動部材を作動することはなく、また扉の戸先面は平坦でトリガー出没部材等が突出しているわけではないので、誤ってあるいは悪戯により、第1永久磁石およびトリガー作動部材が作動されるようなことはなく、よって、開扉時にラッチ状態が解除されことはなく、デッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となることを未然に防止することができる。
本発明の類似例に係る自動施錠装置を備えた扉および戸口の外観図である。 同自動施錠装置とストライク板を互いに間隔を開けて対応させて示した斜視図である。 デッドボルトが中間突出量まで突出したラッチ状態における同自動施錠装置の内部構造を示す断面図である。 図3に示される同自動施錠装置の要部断面図である。 扉の閉じ始めの状態における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 扉の閉じ終わり直前の状態における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 扉の閉扉状態における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 錠シリンダに差し込んだキーの操作による解錠途中における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 キーの操作による解錠後における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 その後、扉を開いた開扉状態における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 デッドボルトが最大突出量まで突出したロック状態で第2ストッパ部材を退避させたときの同自動施錠装置の内部構造を示す断面図である。 ハンドルレバーの操作でハンドルハブを回動することによる解錠後における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 本発明の実施の形態に係る自動施錠装置のデッドボルトが中間突出量まで突出したラッチ状態における内部構造を示す断面図である。 図13に示される同自動施錠装置の要部断面図である。 扉の閉じ始めの状態における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 扉の閉じ終わり直前の状態における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 扉の閉扉状態における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 錠シリンダに差し込んだキーの操作による解錠途中における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 キーの操作による解錠後における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 その後、扉を開いた開扉状態における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。 デッドボルトが最大突出量まで突出したロック状態で回動規制部材の屈曲端部を退避させたときの同自動施錠装置の内部構造を示す断面図である。 ハンドルレバーの操作でハンドルハブを回動することによる解錠後における同自動施錠装置の内部構造を示す要部断面図である。
以下、本発明に類似する一例について図1ないし図12に基づいて説明する。
図1は、本発明の類似例に係る自動施錠装置10を備えた扉5および戸口4の外観図である
同図1を参照して、建物1の壁2に戸口枠3で仕切られて矩形に開口した戸口4が形成され、同戸口4を扉5が揺動して外側から開閉することができる。
扉5の戸先5aに沿って所定高さにフロント板12を露出させて自動施錠装置10が扉5の内側に配設されている。
自動施錠装置10のフロント板12からは前方にデッドボルト20が突出しており、扉5の内外両側面にはレバーハンドル15および錠シリンダ16が設けられている。
一方、戸口4を閉めた扉5の戸先5aが対向する戸口枠3の垂直枠部3aに、ストライク板11が自動施錠装置10のフロント板12に対向して設けられている。
図2は、自動施錠装置10とストライク板11を、互いに間隔を開けて対応させて示した斜視図である。
自動施錠装置10は、戸先5aの面に沿って嵌め込まれるフロント板12の内側に、扁平直方体状の錠箱13が設けられている。
フロント板12の矩形口12aからデッドボルト20が前方に向け突出している。
なお、扉5において、フロント板12からデッドボルト20が突出する方向を前方とし、デッドボルト20が引っ込む方向を後方とする。
デッドボルト20は、前後に長尺の直方体状をなし、突出端(前端)に傾斜面20sを有する。
また、デッドボルト20は、下側側面の前後所定位置に突起20bが突出しており、デッドボルト20は突起20bがフロント板12の内面に当接するまで突出する。
一方、フロント板12に対向するストライク板11には、扉5のフロント板12から突出したデッドボルト20が貫通して挿入される矩形の施錠口11aが形成されている。
錠箱13には、後方上側に錠シリンダ16のシリンダカム17が設けられ、後方下側にレバーハンドル15の角軸が嵌入されるハンドルハブ18が設けられている。
そして、錠箱13の内側で、デッドボルト20の上方に、フロント板12の内面に対向して第1永久磁石M1が後述するように設けられており、一方のストライク板11の内面には、第2永久磁石M2が固着されている。
閉扉時には、第1永久磁石M1と第2永久磁石M2は対向する位置にあり、互いに対向する側が同磁極となるように設けられ、互いに斥力が働き、第1永久磁石M1を移動させるトリガー機構30が構成されている。
なお、第1永久磁石M1に近接するフロント板12および第2永久磁石M2が固着されるストライク板11は、磁力線の分散を避けるため非磁性材料で構成されている。
本自動施錠装置10は、フロント板12からデッドボルト20が突出するのみで、デッドボルト20以外にはフロント板12の平坦な表面が外部に露出しているのみである。
後述するように、デッドボルト20は、フロント板12の矩形口12aから前進して突出し、後退して引っ込み没することができ、突出する場合も閉扉時の最大突出量まで突出するロック状態と、開扉時の最大突出量より小さい中間突出量まで突出するラッチ状態の2段の突出状態を有する。
図3は、自動施錠装置10の内部構造を示す断面図であり、開扉時のデッドボルト20が中間突出量Paまで突出したラッチ状態を示している。
デッドボルト20は、錠箱13の後壁13rから前方に突出するガイド支軸21に後方から挿入されて、前後に摺動自在に支持され、ガイド支軸21に巻装された圧縮コイルばね22により前方に付勢されている。
デッドボルト20は、前後に長尺の直方体状をなし、上側側面にロック係止突起部20pとラッチ凹部20qが前後に並んで形成されている。
ロック係止突起部20pは、図3に示す側面視で上方に先細に突出して三角形状をなしており、後方の後斜面20prが若干凹んで湾曲している。
ラッチ凹部20qは、側面視で凹状に凹んでおり、ロック係止突起部20pに連続して後方に形成されている。
このデッドボルト20のロック係止突起部20pとラッチ凹部20qの上方に、ロック係止部材25が回動軸26に軸支されて回動自在に設けられている。
ロック係止部材25は、回動軸26より径方向に突出したロック係止片部25aとラッチ係止片部25bを有する。
ロック係止部材25のロック係止片部25aは、概ね回動軸26の下方を前後に揺動し、先端がデッドボルト20のラッチ凹部20qに係合して、図4~図6,図8~図10に示されるように、デッドボルト20と連動することができるとともに、先端がデッドボルト20のロック係止突起部20pの後斜面20prに当接して係止することができる(図7参照)。
ロック係止部材25のラッチ係止片部25bは、概ね回動軸26の前方を上下に揺動し、先端が屈曲して係止部25bbを形成している。
ロック係止部材25には、回動軸26より上方に第1ローラ27が軸支され、回動軸26より下方のロック係止片部25aより後方に第2ローラ28が軸支されている。
回動軸26の上方には錠シリンダ16が配置され、第1ローラ27は、錠シリンダ16と回動軸26との間に前後に揺動可能に位置しており、前記錠シリンダ16のシリンダカム17のカム片17aが当接して作用することができる。
回動軸26に巻装されたねじりコイルばね24の一端がラッチ係止片部25bの屈曲した係止部25bbの下部に下方から係止し、同ねじりコイルばね24の他端が回動軸26の後方で錠箱13の内側面に突設された係止ピン29に下方から係止することで、ねじりコイルばね24によりロック係止部材25は図3に示す側面視で時計回りに回動付勢される。
錠シリンダ16とフロント板12との間に、L字に屈曲したガイド板33が錠箱13の内側面に取り付けられている。
ガイド板33は、水平板部33hの前端が上方に屈曲して垂直板部33vを構成しており、垂直板部33vがフロント板12の近傍に位置し、水平板部33hが錠シリンダ16と第1ローラ27の間の高さ位置にある。
ガイド板33の水平板部33hの下面に沿って前後に摺動自在にトリガー作動部材31が設けられている。
トリガー作動部材31に取り付けられた磁石支持板32に第1永久磁石M1が支持される。
磁石支持板32は、水平板部32hの前端が下方に屈曲して垂直板部32vが構成され、水平板部32hがトリガー作動部材31の前部上面に固着され、垂直板部32vの前面に第1永久磁石M1が固着されて、第1永久磁石M1はトリガー作動部材31に一体に設けられている。
第1永久磁石M1はフロント板12の内面に対向してフロント板12の近傍にあって、磁石支持板32を介してトリガー作動部材31と一体に前後に移動可能である。
以上の構造と前記第2永久磁石M2とからトリガー機構30が構成されている。
磁石支持板32の水平板部32hの後部に上端を固着された棒状のラッチ係止部材35がトリガー作動部材31に固定されてトリガー作動部材31より下方に突出して設けられている。
したがって、トリガー作動部材31は、ラッチ係止部材35と一体に前後に移動する。
錠箱13の内側の上部前方位置において支持ピン36が内側面に突設されており、同支持ピン36に巻装されたねじりコイルばね37の一端は、錠箱13の上壁に接し、ねじりコイルばね37の他端は、磁石支持板32の垂直板部32vの後面に接する。
したがって、ねじりコイルばね37によりトリガー作動部材31は、第1永久磁石M1およびラッチ係止部材35と一体に前方に付勢される。
図3に示されるように、ねじりコイルばね37により付勢されてトリガー作動部材31が最も前方に位置したとき、第1永久磁石M1はフロント板12の内面に接近しており、ラッチ係止部材35はロック係止部材25のラッチ係止片部25bの先端係止部25bbが下方から当接して押圧する位置にある。
レバーハンドル15の角軸が嵌入されるハンドルハブ18は、デッドボルト20の直下の後寄りに位置している。
回動するハンドルハブ18は、概ね下部から前方に係止片部18aが突出形成されるとともに、ハンドルハブ18の上部に受圧板19が固着されて後方に突出している。
ハンドルハブ18の後側で受圧板19の下方に支持板40にガイド軸41が立設され、同ガイド軸41に押圧部材42が上方から被さるように嵌合され、ガイド軸41に巻装された圧縮コイルばね43が押圧部材42を上方に付勢している。
圧縮コイルばね43により上方に付勢された押圧部材42は、凸曲面に形成された上端面が受圧板19に当接して押圧するので、ハンドルハブ18を図3に示す側面視で反時計回りに回動付勢する。
ハンドルハブ18は、下部から前方に突出した係止片部18aの上方がL字に切り欠かれて係止片部18aの上面に垂直の切欠き面18bが形成されており、この切欠き面18bに前方から当接する第1ストッパ部材44が錠箱13に固定されて設けられている。
したがって、圧縮コイルばね43により受圧板19を介して回動付勢されたハンドルハブ18は、第1ストッパ部材44に当接して回動を規制される。
ハンドルハブ18の上部からは上方にハンドル作動レバー45が延出している。
ハンドル作動レバー45は、ハンドルハブ18と一体に前後に揺動し、後方に揺動したとき、ロック係止部材25の第2ローラ28に当接してロック係止部材25を回動することができる。
ハンドルハブ18の切欠き面18bに当接して回動を規制する第1ストッパ部材44とハンドルハブ18の下部から前方に突出した係止片部18aとの間に、第2ストッパ部材46が出没する。
すなわち、第2ストッパ部材46は、前後に長く支持ピン48に支持されて前後に摺動する水平摺動板47の後端に設けられている。
ハンドルハブ18の下側には、電磁アクチュエータとしてのソレノイド50がロッド50aを前方に突出して設けられている。
なお、ソレノイド50は遠隔操作される。
ロッド50aの前端には、第1リンク部材51が嵌着されており、第1リンク部材51の前部には前後に長い長孔51hが形成されている
第1リンク部材51の長孔51hを貫通して錠箱13の内側面に突設される支軸53に第2リンク部材52が、揺動自在に軸支されている。
第2リンク部材52は、支軸53より下部で連結ピン54により第1リンク部材51と連結され、上端係合部52aが前記水平摺動板47に係合している。
図3に示される状態は、ソレノイド50がロッド50aを突出させ、第1リンク部材51と第2リンク部材52のリンク機構を介して水平摺動板47を後方に移動して、第1ストッパ部材44とハンドルハブ18の係止片部18aとの間に、水平摺動板47の後端の第2ストッパ部材46が挿入されている。
したがって、図3に示されるように、ハンドルハブ18の回動が第1ストッパ部材44と第2ストッパ部材46により規制されているので、ハンドルハブ18の方形孔に角軸が嵌入され一体に回動するレバーハンドル15の回動操作はできない状態にある。
ここで、ソレノイド50がロッド50aを第1リンク部材51とともに後退させると、連結ピン54を介して第2リンク部材52が支軸53を中心に図3に示す側面視で反時計回りに揺動し、第2リンク部材52の上端係合部52aが係合する水平摺動板47を前方に移動することで、図11に示されるように、第2ストッパ部材46が第1ストッパ部材44とハンドルハブ18の係止片部18aとの間から抜けるので、ハンドルハブ18の時計回りの回動規制が解除され、図12に示されるように、レバーハンドル15の回動操作が可能となり、ハンドルハブ18を圧縮コイルばね43の付勢力に抗して回動してハンドル作動レバー45を揺動し、後述するように、デッドボルト20のロック状態を解除することができる。
本類似例の自動施錠装置10は、以上のような構造をしており、以下開扉状態から閉扉状態までの作動を、デッドボルト20より下方のロック状態を解除する機構を省略した図4ないし図7に基づいて説明する。
図4は、図3と同じ開扉状態を示すもので、デッドボルト20が中間突出量まで突出するラッチ状態を示している。
すなわち、扉5が戸口枠3の垂直枠部3aから離れた開扉状態にあるので、自動施錠装置10のフロント板12の対向する位置に垂直枠部3aのストライク板11はなく、したがって、第1永久磁石M1は、第2永久磁石M2の磁力による斥力は受けず、ねじりコイルばね37の付勢力により前方位置にあってフロント板12に近接して位置している。
そのため、磁石支持板32を介してラッチ係止部材35も前方位置にある。
この前方位置にあるラッチ係止部材35に、ねじりコイルばね24に回動付勢されたロック係止部材25のラッチ係止片部25bの先端屈曲部である係止部25bbが下方から圧接してロック係止部材25の図3に示す側面視で時計回りの回動が規制されている。
このとき、ロック係止部材25のロック係止片部25aは、デッドボルト20のラッチ凹部20qに係合している。
したがって、ロック係止部材25に係合したデッドボルト20は、図4に示されるように、フロント板12から中間突出量Paだけ突出した状態で、回動が規制されたロック係止部材25に係合することで、これ以上の前方への突出は規制されている。
しかし、デッドボルト20の後方への移動は、ロック係止部材25がねじりコイルばね24の付勢力に抗して、図3に示す側面視で、反時計回りに回動可能であるので、デッドボルト20の後方への移動は可能である。
すなわち、扉5が開扉状態にあるときは、デッドボルト20が中間突出量Paまで突出し、それ以上の突出が規制され、後方への移動は許容されるラッチ状態にある。
この開扉状態から、扉5が閉じ始め、中間突出量Paまで突出したデッドボルト20の突出端(前端)の傾斜面20sがストライク板11に当接すると、図5に示されるように、デッドボルト20は圧縮コイルばね22の付勢力に抗して若干後方に後退し、同時にデッドボルト20に係合したロック係止部材25が反時計回りに若干回動し、ラッチ係止片部25bの先端屈曲部である係止部25bbがラッチ係止部材35から離れている。
さらに、扉5が閉じると、図6に示されるように、ストライク板11との当接により、デッドボルト20はさらに後退し、デッドボルト20の先端がストライク板11の表面に当接する。
同時に第1永久磁石M1がストライク板11の内面の第2永久磁石M2に近づき、互いに対向する同磁極により斥力が働き、第1永久磁石M1は後方に力を受け、第1永久磁石M1と磁石支持板32およびトリガー作動部材31を介して一体のラッチ係止部材35がラッチ係止片部25bにより圧接されていないので、第1永久磁石M1はトリガー作動部材31およびラッチ係止部材35とともに後方に抵抗なく移動する(図6参照)。
そのため、ラッチ係止部材35はロック係止部材25の係止部25bbが圧接する位置になく、ロック係止部材25は図6に示す側面視で時計回りの回動が可能となる。
次いで、扉5が完全に閉じると、図7に示されるように、デッドボルト20がストライク板11に開口した施錠口11aに臨むことで、デッドボルト20は、圧縮コイルばね22の付勢力により突出して施錠口11aを貫通して挿入され、デッドボルト20の突起20bがフロント板12の内面に当接する最大突出量Pbまで突出する。
このデッドボルト20の突出によりデッドボルト20のラッチ凹部20qにロック係止片部25aが係合していたロック係止部材25が連動して、図7に示す側面視で時計回りに回動し、ロック係止片部25aがラッチ凹部20qから抜け、ロック係止部材25のラッチ係止片部25bがガイド板33の水平板部33hに当接して回動が規制されたところで、ロック係止片部25aの先端面がデッドボルト20のロック係止突起部20pの後斜面20prに当接可能に対向し、デッドボルト20の後方への移動はロック係止部材25のロック係止片部25aにより規制される。
したがって、図7に示されるように、デッドボルト20は、最大突出量Pbまで突出してストライク板11の施錠口11aを貫通して挿入されたところで、デッドボルト20の後方への移動は規制されてロック状態となる。
扉5は閉扉状態にあって、デッドボルト20が施錠口11aに挿入されて施錠状態にある。
図3に示されるように、ソレノイド50がロッド50aを後退して第2ストッパ部材46が第1ストッパ部材44とハンドルハブ18の係止片部18aとの間に挿入されているときは、レバーハンドル15の回動操作は不能な状態にあり、レバーハンドル15によりロック状態を解除することはできない。
したがって、このような状態では、錠シリンダ16にキーを差し込んでシリンダカム17を回動しない限り、ロック状態を解除することができない。
図8は、キー操作によりシリンダカム17が図8に示す側面視で時計回りに回動し、シリンダカム17のカム片17aが第1ローラ27に当接してロック係止部材25をねじりコイルばね24の付勢力に抗して反時計回りに回動させている。
したがって、ロック係止部材25のロック係止片部25aがデッドボルト20のロック係止突起部20pの後斜面20prとの対向位置から外れて、ここでロック状態が解除される。
さらに、キーが操作され、シリンダカム17が図8に示す側面視で時計回りに回動すると、図9に示されるように、シリンダカム17のカム片17aが第1ローラ27を前方に揺動して、ロック係止部材25を反時計回りにさらに回動させるので、ロック係止片部25aが後方に揺動しながらデッドボルト20のラッチ凹部20qに係合してロック状態が解除されたデッドボルト20を後方に後退させて、ストライク板11の施錠口11aから抜け去り、フロント板12の矩形口12aに引っ込める。
よって、扉5を開扉することができる。
扉5が開扉されると、図10に示されるように、フロント板12の対向する位置に垂直枠部3aのストライク板11はなく、したがって、第1永久磁石M1は、第2永久磁石M2の磁力による斥力が失われ、ねじりコイルばね37の付勢力によりトリガー作動部材31およびラッチ係止部材35とともに前方に移動する。
その後、キーを操作してシリンダカム17を図10に示す側面視で反時計回りに回動して元の状態に戻すと、シリンダカム17のカム片17aに第1ローラ27が当接したままねじりコイルばね24の付勢力によりロック係止部材25が時計回りに回動して、前方に移動したラッチ係止部材35にラッチ係止片部25bの先端係止部25bbが下方から圧接するとともに、デッドボルト20が圧縮コイルばね22の付勢力により前方に突出するので、前記図4に示されたデッドボルト20が中間突出量Paまで突出した開扉状態となる。
キー操作以外にロック状態を解除するには、レバーハンドル15の回動操作によるものがあるが、前記したように、ソレノイド50がロッド50aを前方に突出して、図11に示されるように、第2ストッパ部材46が第1ストッパ部材44とハンドルハブ18の係止片部18aとの間から抜けた状態として、レバーハンドル15の回動操作を可能としておく必要がある。
図11に示される状態で、レバーハンドル15が圧縮コイルばね43の付勢力に抗して時計回りに回動操作されると、図12に示されるように、ハンドルハブ18が時計回りに回動し、ハンドルハブ18と一体に揺動するハンドル作動レバー45がロック係止部材25の第2ローラ28を後方に揺動してロック係止部材25を反時計回りに回動するので、図9に示すようなキー操作のときと同じように、ロック係止片部25aが後方に揺動しながらデッドボルト20のラッチ凹部20qに係合してロック状態が解除されたデッドボルト20を後方に後退させ、ストライク板11の施錠口11aから抜け去り、フロント板12の矩形口12aに引っ込める。
よって、扉5を開扉することができる。
扉5が開扉されると、第1永久磁石M1は、第2永久磁石M2の磁力による斥力は失われ、ねじりコイルばね37の付勢力によりラッチ係止部材35とともに前方に移動し(図10参照)、その後、レバーハンドル15が圧縮コイルばね43の付勢力により元の回動位置に戻ると、ハンドル作動レバー45に第2ローラ28が当接したままねじりコイルばね24の付勢力によりロック係止部材25が時計回りに回動して、前方に移動したラッチ係止部材35にラッチ係止片部25bの先端係止部25bbが下方から圧接するとともに、デッドボルト20が圧縮コイルばね22の付勢力により前方に突出するので、前記図3に示されたデッドボルト20が中間突出量Paまで突出した開扉状態となる。
以上のように、レバーハンドル15の回動操作によりロック状態を解除することができるのは、ソレノイド50がロッド50aを前方に突出して、図11に示されるように、第2ストッパ部材46が第1ストッパ部材44とハンドルハブ18の係止片部18aとの間から抜けた状態に設定されていなければならない。
したがって、ソレノイド50がロッド50aを突出させ、第1ストッパ部材44とハンドルハブ18の係止片部18aとの間に、水平摺動板47の後端の第2ストッパ部材46が挿入されている状態に設定されていると、レバーハンドル15の回動操作によりロック状態を解除することができず、錠シリンダ16にキーを差し込んでキー操作をしない限り、ロック状態を解除することができない。
本自動施錠装置10は、開扉時には、図3に示されるように、デッドボルト20が中間突出量突出したラッチ状態にあり、扉5の戸先側の第1永久磁石M1が戸口枠3側のストライク板11の内側の第2永久磁石M2に対応しておらず、磁力が働いてトリガー作動部材31を作動することはなく、また扉5のフロント板12の表面はデッドボルト20が突出する以外平坦でトリガー出没部材等が突出しているわけではないので、誤ってあるいは悪戯により、第1永久磁石M1およびトリガー作動部材31が作動されるようなことはない。
したがって、開扉時にラッチ状態が解除されことはなく、デッドボルト20が最大突出量まで突出してロック状態となることを未然に防止することができる。
人の出入りを厳重に管理すべく、内側と外側の双方のハンドルレバーの操作を通常できないように設定してある場合、従来のように、開扉時にトリガーが作動されてデッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となってしまうようなことがあると、キーが手元にないために、直ぐにロック状態を解除できず、長時間に亘りデッドボルトが最大突出量まで突出した状態が継続することがあり、突出したデッドボルトが戸口枠に衝突する等して破損する等のおそれがあるが、本自動施錠装置10は、このような事故を未然に防止することができる。
本自動施錠装置10のトリガー機構30は、閉扉時に、第1永久磁石M1と第2永久磁石M2が互いに同じ磁極を対向させて斥力を生じさせるので、閉扉時に、第1永久磁石M1は、第2永久磁石M2に対応して互いに同じ磁極を対向させて斥力を受けて、トリガー作動部材31とともに後退してラッチ係止部材35を作動することができる。
このような本トリガー機構30では、開扉時に鉄などの強磁性体が、フロント板12に近づき、対応した第1永久磁石M1により磁化されたとしても、第1永久磁石M1が前方に吸引されることはあっても、斥力を受けてトリガー作動部材とともに後退することはない。
すなわち、強磁性体のために、誤ってトリガー機構が作動することはなく、デッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となることを未然に防止することができる。
本自動施錠装置10の場合、レバーハンドル15の角軸が嵌入されるハンドルハブ18は、内側と外側の2枚が重ねられて構成されており、外側のハンドルハブがソレノイド50の駆動により第2ストッパ部材46が第1ストッパ部材44と外側のハンドルハブの係止片部との間に挿入され、外側のハンドルハブのみが回動を規制されるようになっている。
しかし、内側レバーハンドルと外側レバーハンドルは、共通の角軸を有し、同角軸が内外のハンドルハブに嵌入されることで、内外のハンドルハブと内外のレバーハンドルは一体に回動し、ソレノイド50の駆動により第2ストッパ部材46が第1ストッパ部材44と外側のハンドルハブの係止片部との間に挿入されたときは、内外のレバーハンドルはともに操作できなくなるように構成されている。
なお、内側レバーハンドルと外側レバーハンドルがそれぞれ別個に角軸を有し、各角軸が内外のハンドルハブにそれぞれ嵌着されるように構成されている場合がある。
この場合、デッドボルトが最大突出量突出してロック状態にあるときに、内側レバーハンドルの操作で、ソレノイド50の駆動の有無に拘わらず常にロック状態を解除することができる。
しかし、開扉時にデッドボルトが最大突出量突出してロック状態にあることに気付かない場合は、内側レバーハンドルを操作することなく扉を閉めようとして、突出したデッドボルトが戸口枠に衝突する事態が生じてしまう。
本自動施錠装置10の場合は、開扉時にデッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となることが防止されているので、かかる事態の発生を未然に防止することができる。
次に、本発明の実施の形態に係る自動施錠装置60について図13ないし図22に基づいて説明する。
図13は、自動施錠装置60の錠箱63の内部構造を示す断面図であり、開扉時のデッドボルト70がフロント板62から中間突出量まで突出するラッチ状態を示している。
デッドボルト70は、前後に摺動自在に支持され、錠箱63の後壁63rとの間に介装された圧縮コイルばね72により前方に付勢されている。
デッドボルト70は、ボルト頭部70aの後面からロック係止段部70pを形成して後方に長尺の直方体状のボルト部70bが延びており、ボルト部70bの上側側面にラッチ突起部70qが前方斜め上側に突出して形成されている。
ボルト頭部70aの前端には傾斜面70sが形成されている。
ボルト部70bの後端部に下方に突起70rが突出形成され、この突起70rの前方所定位置にストッパ71が錠箱63に固定されている。
このデッドボルト70の上方に、ロック係止部材75とラッチ係止部材85が共通の支軸80に揺動自在に軸支されている。
ロック係止部材75は、支軸80の前後に延び、支軸80より前側のロック係止杆部75fの前端は、フロント板62の内面近くを上下に揺動し、支軸80より後側の後側係合杆部75rは支軸80の下側から後方に延び、同後側係合杆部75rの上側側縁の前部に凹部75raと凸部75rbが前後に連続して形成されている。
前側のロック係止杆部75fの前部には係止ピン76が突設されている。
ラッチ係止部材85は、支軸80の前後に延び、支軸80より前側のロック係止杆部85fの前端は下方に屈曲してラッチ係止爪部85nを形成しており、ラッチ係止爪部85nは前記ロック係止部材75のロック係止杆部75fの前端より後方にあって上下に揺動する。
ロック係止杆部85fの上側側縁の後部には支軸80の略上方にトリガー係合突部85tが形成されている。
なお、ロック係止杆部85fの上側側縁には、トリガー係合突部85tの直ぐ前に係止突部85sが形成されている。
支軸80より後側の後側杆部85rは、前記ロック係止部材75の後端辺りまで延びて上下に揺動し、後側杆部85rの後部に係止ピン86が突設されている。
支軸80に巻装されたねじりコイルばね81が、その一端をロック係止部材75のロック係止杆部75fの係止ピン76に係止し、他端をラッチ係止部材85の後側杆部85rの係止ピン86に係止して、ロック係止部材75とラッチ係止部材85を互いに反対方向に回動付勢している。
すなわち、図13の側面視で、ロック係止部材75は反時計回りに回動付勢され、ラッチ係止部材85は時計回りに回動付勢される。
図13に示される開扉時のデッドボルト70が中間突出量Paまで突出したラッチ状態では、ロック係止部材75はロック係止杆部75fの前端部がデッドボルト70のボルト頭部70aの上面に上方から当接し、ラッチ係止部材85はロック係止杆部85fの前端のラッチ係止爪部85nがデッドボルト70のボルト部70bのラッチ突起部70qの前面に係止している。
ロック係止部材75とラッチ係止部材85の上側には前後に摺動自在にトリガー機構90のトリガー作動部材91が設けられている。
トリガー作動部材91は、板部材であり、水平板部91hの前端が上方に屈曲して垂直板部91vを構成しており、垂直板部91vの前面に第1永久磁石M1が固着されている。
垂直板部91vの後方に対向してばね受板92が錠箱63に固定されており、同ばね受板92と垂直板部91vとの間に圧縮コイルばね93が介装されている。
トリガー作動部材91の水平板部91hの側縁にトリガー係合段部91tが前後所定箇所に形成されている。
圧縮コイルばね93に付勢されたトリガー作動部材91のトリガー係合段部91tにラッチ係止部材85のトリガー係合突部85tが前方から係合している。
したがって、トリガー作動部材91が前後すると、後退するトリガー係合段部91tに係合したトリガー係合突部85tが従動してラッチ係止部材85が回動する。
トリガー機構90より上側の後方には、シリンダカム67を備えた錠シリンダ66が配置されている。
この錠シリンダ66の直下にロック解除回動部材95が回動軸96に軸支されて回動自在に設けられている。
ロック解除回動部材95は、回動軸96の周囲の回動基部95aの前部から下方に回動杆部95bが長尺に延出するとともに、回動基部95aの後部から下方に突部95cが突出している。
回動杆部95bの先端は、デッドボルト70のボルト部70bに上下に貫通した前後に長尺の長孔に挿入され、回動杆部95bが後方に揺動したとき、回動杆部95bの先端部95bbがボルト部70bの後壁70bbに前方から当接し後方に押圧することができる。
ロック解除回動部材95の回動基部95aの上部にはローラ97が軸支されており、ローラ97には、錠シリンダ66のシリンダカム67が回動されると、シリンダカム67のカム片67aが当接して作用することができる。
ロック解除回動部材95の回動杆部95bには係止ピン98が突設されている。
ばね受板92とロック解除回動部材95との間に係止ピン94が固定されている。
回動軸96に巻装されたねじりコイルばね99は、その一端を係止ピン94に係止し、他端をロック解除回動部材95の係止ピン98に係止して、ロック解除回動部材95を図13に示す側面視で時計回りに付勢している。
図13に示されるラッチ状態おいて、ロック解除回動部材95の係止ピン98は、ロック係止部材75の後側係合杆部75rの上側側縁の凹部75raに上側から臨んでいる。
レバーハンドルの角軸が嵌入されるハンドルハブ100は、デッドボルト70の下方の後寄りに設けられている。
ハンドルハブ100は、回動中心から下方斜め前後に一対の突起部100p,100pを突出して、前後の突起部100p,100p間に係合凹部100qが形成されている。
このハンドルハブ100の上に二股に分かれた脚部101p,101pが跨るようにしてロック解除昇降部材101が支持されて昇降自在に設けられている。
ロック解除昇降部材101は、前後の脚部101p,101pの屈曲した下端部101pp,101ppがハンドルハブ100の突起部100p,100pの上端縁にそれぞれ当接して支持されている。
ロック解除昇降部材101は、後側の脚部101pから上方に本体部101aが延出しており、本体部101aの上端縁101bはロック解除回動部材95の突部95cに近接している。
ロック解除昇降部材101の前側脚部101pの前方に突設された固定ピン104に中心端部を固定されてゼンマイばね105が設けられており、同ゼンマイばね105の自由端部がロック解除昇降部材101の前側脚部101pの屈曲下端部101ppに上方から当接して下方に押圧付勢している。
ゼンマイばね105の下方には支軸110が錠箱63に突設されており。同支軸110に回動規制部材111が揺動自在に軸支されている。
回動規制部材111は、支軸110より前方に前側突出部111fが突出し、支軸110より後方に後側杆部111rが長尺に延び、その後端の上方に屈曲した屈曲端部111rrがハンドルハブ100の係合凹部100qに係合している。
回動規制部材111の前側突出部111fには、前端縁に切込み111ffが形成されている。
フロント板62とゼンマイばね105との間に電磁アクチュエータとしてのソレノイド120がロッド120aを下方に突出して設けられている。
ロッド120aの下端には係合板121が水平姿勢で固着されており、同係合板121の後方に延びた後端部は前記回動規制部材111の前側突出部111fの切込み111ffに挿入されている。
図13に示される開扉時のデッドボルト70が中間突出量Paまで突出したラッチ状態では、回動規制部材111の後方に略水平に延びた後側杆部111rの屈曲端部111rrがハンドルハブ100の係合凹部100qに係合しているので、ハンドルハブ100は回動が規制され、ハンドルハブ100の方形孔に角軸が嵌入され一体に回動するレバーハンドル15の回動操作はできない状態にある。
ここで、ソレノイド120がロッド120aを引っ込め、係合板121を上昇させると、係合板121に前側突出部111fの切込み111ffが係合した回動規制部材111は後側杆部111rの大きい重量により図13に示される側面視で時計回りに揺動して、後側杆部111rの屈曲端部111rrがハンドルハブ100の係合凹部100qから抜けるので、ハンドルハブ100の回動規制が解除され、図22に示されるように、レバーハンドル15の回動操作が可能となり、ハンドルハブ100を回動してロック解除昇降部材101をゼンマイばね105の付勢力に抗して上昇させて、後述するように、デッドボルト70のロック状態を解除することができる。
本実施の形態の自動施錠装置60は、以上のような構造をしており、以下開扉状態から閉扉状態までの作動を、デッドボルト70より下方のロック状態を解除する機構を省略した図14ないし図17に基づいて説明する。
図14は、図13と同じ開扉状態を示すもので、デッドボルト70が中間突出量まで突出するラッチ状態を示している。
すなわち、開扉状態にあるので、自動施錠装置10のフロント板12の対向する位置に垂直枠部のストライク板61はなく、したがって、第1永久磁石M1は、第2永久磁石M2の磁力による斥力は受けず、ねじりコイルばね37の付勢力により前方位置にあってフロント板62に近接して位置している。
そのため、磁石支持板32を支持したトリガー作動部材91も前方位置にあるので、トリガー作動部材91のトリガー係合段部91tにトリガー係合突部85tが係合するラッチ係止部材85がロック係止杆部85fを下方に揺動してラッチ係止爪部85nをデッドボルト70のラッチ突起部70qの前面に係止している。
したがって、デッドボルト70は、図14に示されるように、フロント板62から中間突出量Paだけ突出した状態で、デッドボルト70のラッチ突起部70qがラッチ係止爪部85nに係止して、これ以上の前方への突出は規制されてラッチ状態にある。
このラッチ状態では、デッドボルト70が圧縮コイルばね72の付勢力に抗して後方へ移動することは可能である。
この開扉状態から、扉が閉じ始め、中間突出量Paまで突出したデッドボルト70の突出端(前端)の傾斜面70sがストライク板61に当接すると、図15に示されるように、デッドボルト70は圧縮コイルばね72の付勢力に抗して若干後方に後退するので、デッドボルト70のラッチ突起部70qの後退でラッチ係止爪部85nとの係止は解除される。
さらに、扉が閉じると、図16に示されるように、ストライク板61との当接により、デッドボルト70はさらに後退し、ボルト頭部70aの先端がストライク板61の表面に当接する。
同時に第1永久磁石M1がストライク板61の内面の第2永久磁石M2に近づき、互いに対向する同磁極により斥力が働き、第1永久磁石M1は後方に力を受けて、トリガー作動部材91とともに後方に移動する。
トリガー作動部材91の後方への移動により後退するトリガー係合段部91tに係合したトリガー係合突部85tがねじりコイルばね81の付勢力により従動して、ラッチ係止爪部85nによるラッチ突起部70qとの係止が解除されたラッチ係止部材85は、図16に示す側面視で時計回りに回動し、係止突部85sがばね受板92に係止したところで停止する。
したがって、ラッチ係止爪部85nが上方に揺動し退避したので、デッドボルト70の前進は規制されることはない。
次いで、扉が完全に閉じると、図17に示されるように、デッドボルト70がストライク板61に開口した施錠口61aに臨むことで、デッドボルト70は、圧縮コイルばね72の付勢力により突出して施錠口61aを貫通して挿入され、デッドボルト70の突起70rがストッパ71に当接する最大突出量Pbまで突出する。
このデッドボルト70の前方への移動途中で、ボルト頭部70aの上面に当接していたロック係止部材75のロック係止杆部75fが、ねじりコイルばね81の付勢力によりロック係止段部70pで下方に揺動落下してボルト部70bに当接して、ボルト頭部70aのロック係止段部70pの後面にロック係止杆部75fの前端が対向し、デッドボルト70の後方への移動は規制され、ロック状態となる。
このとき、ロック係止部材75の後側係合杆部75rは上方に揺動し、後側係合杆部75rの上側側縁の凹部75raがロック解除回動部材95の回動杆部95bに突設された係止ピン98に嵌合する。
扉は閉扉状態にあって、デッドボルト70が施錠口61aに挿入されて施錠状態にある。
図13に示されるように、ソレノイド120がロッド120aを後退して回動規制部材111の屈曲端部111rrがハンドルハブ100の係合凹部100qに係合しているときは、レバーハンドルの回動操作はできない状態にあり、レバーハンドルによりロック状態を解除することはできない。
したがって、このような状態では、錠シリンダ66にキーを差し込んでシリンダカム67を回動しない限り、ロック状態を解除することができない。
図18は、キー操作によりシリンダカム67が図18に示す側面視で時計回りに回動し、シリンダカム67のカム片67aがローラ97に当接してロック解除回動部材95をねじりコイルばね99の付勢力に抗して反時計回りに若干回動させている。
ロック解除回動部材95の回動杆部95bに突設された係止ピン98が後方に揺動して、ロック係止部材75の後側係合杆部75rの凹部75raから抜け凸部75rbに移り、凸部75rbを下方に押圧するので、ロック係止部材75を図18に示す側面視で時計回りに回動し、ロック係止杆部75fを上方に揺動して、ロック係止杆部75fの前端はデッドボルト70のロック係止段部70pの対向位置から外れて上方に退避するので、デッドボルト70は後方に後退可能となり、ロック状態が解除される。
さらに、キーが操作され、シリンダカム67が図18に示す側面視で時計回りに回動すると、図19に示されるように、シリンダカム67のカム片67aがローラ97を前方に揺動して、ロック解除回動部材95を反時計回りにさらに回動させるので、回動杆部95bの先端部95bbがデッドボルト70のボルト部70bの後壁70bbの前面(内面)を後方に押圧してデッドボルト70を後方に移動させ、フロント板62の矩形口62aに引っ込める。
同時にロック解除回動部材95の回動杆部95bの後方への揺動は、係止ピン98を後方に揺動するので、係止ピン98はロック係止部材75の後側係合杆部75rの上側側縁に摺接しながら後方に移動し、後側係合杆部75rを過ぎたとき、ロック係止部材75は、ねじりコイルばね81の回動付勢力により図19に示す側面視で反時計回りに回動し、後方に後退したデッドボルト70のボルト頭部70aの上面にロック係止杆部75fが当接される。
この状態で、デッドボルト70がフロント板62の矩形口62aに引っ込んだ状態にあるので、扉を開扉することができる。
扉が開扉されると、図20に示されるように、フロント板62の対向する位置にストライク板61はなく、したがって、第1永久磁石M1は、第2永久磁石M2の磁力による斥力が失われ、圧縮コイルばね93の付勢力によりトリガー作動部材91とともに前方に移動するので、トリガー作動部材91のトリガー係合段部91tがラッチ係止部材85のトリガー係合突部85tに後方から係合して前方に押圧し、ラッチ係止部材85を図20に示す側面視で反時計回りに回動し、ラッチ係止部材85のロック係止杆部85fの先端のラッチ係止爪部85nがデッドボルト70のボルト頭部70aの上面に当接される。
ラッチ係止部材85のラッチ係止爪部85nがボルト頭部70aの上面に当接されると、デッドボルト70のラッチ突起部70qの前方に対向してラッチ係止爪部85nが位置する。
その後、キーを操作してシリンダカム67を、図20に示す側面視で反時計回りに回動して元の状態に戻すと、ねじりコイルばね99の付勢力によりロック解除回動部材95が時計回りに回動して、デッドボルト70が圧縮コイルばね72の付勢力により前方に突出するので、ラッチ係止爪部85nにデッドボルト70のラッチ突起部70qが係止して、前記図14に示されたデッドボルト70が中間突出量Paまで突出した開扉状態となる。
キー操作以外にロック状態を解除するには、レバーハンドルの回動操作によるものがあるが、前記したように、ソレノイド120がロッド120aを上方に引っ込め、図21に示されるように、回動規制部材111の後側杆部111rを下方に揺動して、後側杆部111rの屈曲端部111rrをハンドルハブ100の係合凹部100qから抜けた状態として、レバーハンドルの回動操作を可能としておく必要がある。
図21に示される状態で、レバーハンドルが操作されると、図22に示されるように、ハンドルハブ100が図22に示す側面視で時計回りに回動され、ハンドルハブ100の突起部100pがロック解除昇降部材101をゼンマイばね105の付勢力に抗して上方に押し上げる。
ロック解除昇降部材101の上昇によりロック解除昇降部材101の本体部101aの上端縁101bがロック解除回動部材95の突部95cに当接して押圧することで、ロック解除回動部材95を図22に示す側面視で反時計回りに回動するので、図19に示すようなキー操作のときと同じように、ロック解除回動部材95の回動杆部95bが後方に揺動しながらロック係止部材75によるロック状態を解除し、デッドボルト70を後方に後退させ、デッドボルト20をフロント板12の矩形口12aに引っ込めることができる。
よって、扉を開扉することができる。
扉が開扉されると、第1永久磁石M1は、第2永久磁石M2の磁力による斥力は失われ、圧縮コイルばね93の付勢力によりトリガー作動部材91とともに前方に移動し(図20参照)、トリガー作動部材91に係合するラッチ係止部材85のロック係止杆部85fの先端のラッチ係止爪部85nがデッドボルト70のボルト頭部70aの上面に当接され、その後、レバーハンドルがゼンマイばね105の付勢力により元の回動位置に戻ると、ロック解除昇降部材101が下降し、ロック解除回動部材95が時計回りに回動して、デッドボルト70が圧縮コイルばね72の付勢力により前方に突出するので、前記図13に示されたデッドボルト70が中間突出量Paまで突出した開扉状態となる。
したがって、ソレノイド120がロッド120aが突出されて回動規制部材111の後側杆部111rの屈曲端部111rrがハンドルハブ100の係合凹部100qに係合している状態に設定されていると、レバーハンドルの回動操作によりロック状態を解除することができず、錠シリンダ66にキーを差し込んでキー操作をしない限り、ロック状態を解除することができない。
本自動施錠装置60は、開扉時には、図13に示されるように、デッドボルト70が中間突出量突出したラッチ状態にあり、扉の戸先側の第1永久磁石M1が戸口枠側のストライク板61の内側の第2永久磁石M2に対応しておらず、磁力が働いてトリガー作動部材91を作動することはなく、また扉のフロント板62の表面はデッドボルト70が突出する以外平坦でトリガー出没部材等が突出しているわけではないので、誤ってあるいは悪戯により、第1永久磁石M1およびトリガー作動部材91が作動されるようなことはない。
したがって、開扉時にラッチ状態が解除されことはなく、デッドボルト70が最大突出量まで突出してロック状態となることを未然に防止することができる。
人の出入りを厳重に管理すべく、内側と外側の双方のハンドルレバーの操作を通常できないように設定してある場合、従来のように、開扉時にトリガーが作動されてデッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となってしまうようなことがあると、キーが手元にないために、直ぐにロック状態を解除できず、長時間に亘りデッドボルトが最大突出量まで突出した状態が継続することがあり、突出したデッドボルトが戸口枠に衝突する等して破損する等のおそれがあるが、本自動施錠装置60は、このような事故を未然に防止することができる。
本自動施錠装置10のトリガー機構90は、閉扉時に、第1永久磁石M1と第2永久磁石M2が互いに同じ磁極を対向させて斥力を生じさせるので、閉扉時に、第1永久磁石M1は、第2永久磁石M2に対応して互いに同じ磁極を対向させて斥力を受けて、トリガー作動部材91とともに後退してラッチ係止部材85を作動することができる。
このような本トリガー機構90では、開扉時に鉄などの強磁性体が、フロント板62に近づき、対応した第1永久磁石M1により磁化されたとしても、第1永久磁石M1が前方に吸引されることはあっても、斥力を受けてトリガー作動部材とともに後退することはない。
すなわち、強磁性体のために、誤ってトリガー機構が作動することはなく、デッドボルトが最大突出量まで突出してロック状態となることを未然に防止することができる。
以上、本発明に係る実施の形態に係る自動施錠装置について説明したが、本発明の態様は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むものである。
M1…第1永久磁石,M2…第2永久磁石、
1…建物、2…壁、3…戸口枠、4…戸口、5…扉、
10…自動施錠装置、11…ストライク板、12…フロント板、13…錠箱、15…レバーハンドル、16…錠シリンダ、17…シリンダカム、18…ハンドルハブ、19…受圧板、
20…デッドボルト、20s…傾斜面、20b…突起、20p…ロック係止突起部、20q…ラッチ凹部、21…ガイド支軸、22…圧縮コイルばね、23…、24…ねじりコイルばね、
25…ロック係止部材、25a…ロック係止片部、25b…ラッチ係止片部、26…回動軸、27…第1ローラ、28…第2ローラ、29…係止ピン、
30…トリガー機構、31…トリガー作動部材、32…磁石支持板、33…ガイド板、
35…ラッチ係止部材、36…支持ピン、37…ねじりコイルばね、
40…支持板、41…ガイド軸、42…押圧部材、43…圧縮コイルばね、44…第1ストッパ部材、45…ハンドル作動レバー、46…第2ストッパ部材、47…水平摺動板、48…支持ピン、50…ソレノイド、51…第1リンク部材、52…第2リンク部材、53…支軸、54…連結ピン、
60…自動施錠装置、61…ストライク板、62…フロント板、63…錠箱、66…錠シリンダ、67…シリンダカム、
70…デッドボルト、70a…ボルト頭部、70b…ボルト部、70bb…後壁、70p…ロック係止段部、70q…ラッチ突起部、70r…突起、71…ストッパ、72…圧縮コイルばね、
75…ロック係止部材、75f…ロック係止杆部、75r…後側係合杆部、75ra…凹部、75rb…凸部、76…係止ピン、80…支軸、81…ねじりコイルばね、
85…ラッチ係止部材、85f…ロック係止杆部、85n…ラッチ係止爪部、85t…トリガー係合突部、85s…係止突部、85r…後側杆部、86…係止ピン、
90…トリガー機構、91…トリガー作動部材、91h…水平板部、91v…垂直板部、91t…トリガー係合段部、92…ばね受板、93…圧縮コイルばね、94…係止ピン、
95…ロック解除回動部材、95a…回動基部、95b…回動杆部、95c…突部、96…回動軸、97…ローラ、98…係止ピン、99…ねじりコイルばね、
100…ハンドルハブ、100p…突起部、100q…係合凹部、101…ロック解除昇降部材、101a…本体部、101b…上端縁、101p…脚部、104…固定ピン、105…ゼンマイばね、
110…支軸、111…回動規制部材、111f…前側突出部、111ff…切込み、111r…後側杆部、111rr…屈曲端部、120…ソレノイド、121…係合板。

Claims (4)

  1. ボルト付勢手段(72)により付勢されて前進して扉の戸先に沿ったフロント板(62)から前方に最大突出量(Pb)まで突出し、前記ボルト付勢手段(72)に抗して後方に後退して前記フロント板(62)の内側に没する前端に傾斜面(70s)を有するデッドボルト(70)と、
    最大突出量(Pb)まで突出した前記デッドボルト(70)に係止して同デッドボルト(70)の後退を規制してロック状態とするロック係止部材(75)と、
    最大突出量(Pb)より小さい中間突出量(Pa)まで突出したデッドボルト(70)の前進を規制してラッチ状態とするラッチ係止部材(85)と、
    閉扉したときに前記フロント板(62)の内側のトリガー作動部材(91)がトリガー付勢手段(93)の付勢力に抗して作動して前記ラッチ係止部材(85)に作用してラッチ状態を解除するトリガー機構(90)と、を備えた自動施錠装置において、
    前記デッドボルト(70)の側面にロック係止段部(70p)とラッチ突起部(70q)が形成され、
    前記ロック係止部材(75)は、前記ロック係止段部(70p)に係止してロック状態とし、
    前記ラッチ係止部材(85)は、前記ラッチ突起部(70q)に係止してラッチ状態とするとともに、前記トリガー作動部材(91)に係合して連動させ、
    前記トリガー機構(90)は、
    前記トリガー作動部材(91)に一体に設けられた第1永久磁石(M1)が前記フロント板(62)の内面に対向して設けられ、
    閉扉時に前記フロント板(62)から突出した前記デッドボルト(70)が貫通して挿入される施錠口(61a)を有する戸口枠側のストライク板(61)の内側に第2永久磁石(M2)が設けられ、
    閉扉したときに、前記第1永久磁石(M1)が前記第2永久磁石(M2)に対応して互いに作用する磁力を受けて前記トリガー作動部材(91)を前記トリガー付勢手段(93)の付勢力に抗して作動することを特徴とすることを特徴とする自動施錠装置。
  2. 前記ロック係止部材(75)は、回動自在に設けられ、前記ロック係止段部(70p)に係止してロック状態とするロック係止杆部(75f)を備え、
    前記ラッチ係止部材(85)は、回動自在に設けられ、前記ラッチ突起部(70q)に係止するラッチ係止爪部(85n)と、前記トリガー作動部材(91)に係合して連動させるトリガー係合突部(85t)とを備えることを特徴とする請求項1記載の自動施錠装置。
  3. 前記ロック係止部材(75)は、前記ロック係止杆部(75f)が前記ロック係止段部(70p)に係止する方向に回動付勢され、
    前記ラッチ係止部材(85) は、前記トリガー係合突部(85t)が前記トリガー作動部材(91)に係合する方向に回動付勢されることを特徴とする請求項2記載の自動施錠装置。
  4. 前記トリガー機構(30,90)は、閉扉時に、前記第1永久磁石(M1)と前記第2永久磁石(M2)が互いに同じ磁極を対向させて斥力を生じさせることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの項記載の自動施錠装置。
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