JP7059488B2 - 外壁構造 - Google Patents

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Description

本発明は、外壁構造に関する。
下記特許文献1には、建物の外側構面を、壁式ラーメン構造の壁柱及び壁梁によって構成した建物構造が示されている。
特開平9-264050号公報
上記特許文献1に開示された建物構造のような柱部材及び梁部材で構成された外殻架構に対して、柱形及び梁形を有さないパネル材を組み合わせた外殻架構も知られている。しかし、パネル材で構成した外殻架構には、構造上、広い開口部を確保することが難しい。
本発明は上記事実を考慮して、複数のパネル材により構成された壁体に開口部を確保し易い外壁構造を提供することを目的とする。
請求項1の外壁構造は、複数のパネル材が上下方向及び横方向に間隔を空けて配置されると共に、互いに接する前記パネル材同士は、一方の前記パネル材の上端面と他方の前記パネル材の下端面とが上下方向へ繋がるように接して配置された壁体と、前記上端面と前記下端面とを連結する連結部材と、を備え、前記パネル材は、梁形及び柱形を備えず、前記パネル材に作用する鉛直荷重は前記パネル材同士の支圧によって、水平荷重は前記連結部材によって、接する前記パネル材へ伝達する。
請求項1の外壁構造では、パネル材が上下方向及び横方向に間隔を空けて配置され、互いに接するパネル材同士は、連結部材によって、一方のパネル材の上端面と他方のパネル材の下端面とが接した状態で連結されている。これにより、壁体に開口部が千鳥状に配置される。
また、パネル材に作用する鉛直荷重はパネル材同士の支圧によって、水平荷重は連結部材によって、接するパネルへ伝達することができる。このように、請求項1の外壁構造では、複数のパネル材により構成された壁体において荷重を伝達しつつ、広い開口部を確保できる。
請求項2の外壁構造は、前記連結部材は、上下方向に沿って延設され互いに接する前記パネル材に跨って配置された中央部と、前記中央部の上端寄り及び下端寄りにそれぞれ形成され、前記パネル材の面内方向に沿って横方向へ突出した2つの突出部を備えたシアプレートである。
請求項2の外壁構造では、互いに接するパネルに跨ってシアプレートが設けられている。これにより一方のパネル材に作用する水平力を、シアプレートのせん断耐力によって他方のパネル材へ伝達することができる。
また、シアプレートはパネル材同士の接触面からパネル材の面内方向に向って突出した突出部を備えているため、突出部を備えていない場合と比較してせん断耐力が大きく、上下のパネルの接触面を小さくすることができる。これにより、横方向のパネルの隣接間隔を広くして開口部を大きくすることができる。
請求項3の外壁構造は、前記シアプレートは、前記パネル材と一体的に成形されると共に前記パネル材の前記下端面から突出し、下方に配置された前記パネル材の前記上端面に形成された挿入孔へ充填されたグラウト材に埋設されている。
請求項3の外壁構造では、パネル材がシアプレートと一体的に形成されている。パネル材を組付ける際は、パネル材の上端面に形成された挿入孔へ、上方に配置されるパネル材の下端面から突出したシアプレートを挿入する。これによりシアプレートがガイドとなってパネル材が所定の位置に配置される。また、シアプレートは挿入孔へグラウト材を注入することで下方のパネル材と連結される。このように、請求項3の外壁構造におけるパネル材は、シアプレートがパネル材と別々に成形されている場合と比較して、施工が容易である。
請求項4の外壁構造は、前記シアプレートには複数のアンカーが溶接されている。
本発明に係る外壁構造によると、複数のパネル材により構成された壁体に開口部を確保し易い。
(A)は本発明の実施形態に係る外壁構造が適用された建物の一例を示す平面図であり、(B)は本発明の実施形態に係る外壁構造が適用された建物の壁体を示す部分拡大立面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る外壁構造においてパネル材を連結して壁体を形成した状態を示す部分断面図であり、(B)は(A)のB-B線断面図であり、(C)はシアプレートを示す斜視図である。 (A)は本発明の実施形態に係る外壁構造においてパネル材を連結している状態を示す側面図であり、(B)は(A)のB-B線断面図であり、(C)は(A)のC-C線断面図である。 本発明の実施形態に係る外壁構造が適用された壁体に梁およびスラブを接合した状態を示す部分拡大立面図である。 本発明の実施形態に係る外壁構造において連結部材としてコッターを用いた変形例を示す部分拡大立面図である。
(平面構成)
図1(A)には、本発明の実施形態に係る外壁構造が適用された建物10の平面図が示されている。建物10は平面形状が矩形状とされ、外周に沿って配置された外壁12の全ての部分(矩形状の4辺の全て)に、本発明の実施形態に係る外壁構造が適用された、チューブ構造の建物である。
外壁12においては、壁材であるパネル材30と、サッシ(窓ガラス)が嵌め込まれた開口部40とが交互に配置されている。パネル材30と開口部40の高さは略同一とされている。また、パネル材30は外側面と内側面が何れも平坦面とされ、柱形や梁形を備えていない。なお、開口部40は、サッシ(窓ガラス)が嵌め込まれない開口だけのものであってもよい。
(立面構成)
図1(B)には、外壁12の正面図(立面図)が示されている。外壁12は、複数のパネル材30を後述するシアプレート50(図2(A)参照)によって組付けて形成された壁体20によって形成されている。壁体20においては、複数のパネル材30が、上下方向(Z方向)及び横方向(X方向)に間隔を空けて配置されている。
具体的には、図1(B)に示すパネル材30Aの横方向の両側には、それぞれ間隔を空けてパネル材30B、30Cが設置されている。また、パネル材30Aの上下方向の両側には、それぞれ間隔を空けてパネル材30D、30Eが設置されている。
また、壁体20においては、互いに接するパネル材30同士は、一方のパネル材の上端面と他方のパネル材の下端面とが上下方向へ繋がるように接して配置されている。
具体的には、パネル材30Aの上端面32の左側は、パネル材30Fの下端面34の右側と接している。同様に、パネル材30Aの上端面32の右側は、パネル材30Hの下端面34の左側と接している。この状態で、パネル材30Aはパネル材30F、30Hと略面一に配置され、上下方向に繋がった構成とされている。
また、パネル材30Aの下端面34の左側は、パネル材30Gの上端面32の右側と接している。同様に、パネル材30Aの下端面34の右側は、パネル材30Iの上端面32の左側と接している。この状態で、パネル材30Aはパネル材30G、30Iと略面一に配置され、上下方向に繋がった構成とされている。
以上の構成により、パネル材30A、30B、30F、30Gに囲まれた部分には、開口部40Bが形成されている。同様に、パネル材30A、30C、30H、30Iに囲まれた部分には、開口部40Cが形成されている。さらに、パネル材30A、30D、30F、30Hに囲まれた部分には、開口部40Dが形成されている。またさらに、パネル材30A、30E、30G、30Iに囲まれた部分には、開口部40Eが形成されている。
このように、複数のパネル材30が上下方向(Z方向)及び横方向(X方向)に間隔を空けて配置される一方で、互いに接するパネル材30同士の上端面32と下端面34とが接して配置されて開口部40が形成されたパターンが、横方向及び上下方向に沿って繰り返されて、壁体20が形成されている。
なお、パネル材30は、パネル材30A、30B、30C、30D、30E、30F、30G、30H、30Iの総称であり、本明細書において特に区別して表現する必要がない場合はそれぞれパネル材30と表記する。同様に、開口部40は、開口部40B、40C、40D、40Eの総称であり、本明細書において特に区別して表現する必要がない場合はそれぞれ開口部40と表記する。
(連結構造)
図2(A)には、パネル材30を組付けて構成した壁体20の部分拡大図が示されている。図2(A)においては、パネル材30Aの内部構造を実線で示している。また、パネル材30Aと接して配置されたパネル材30F、30G、30H、30Iの内部構造のうち、これらのパネル材とパネル材30Aとを連結するための構成を実線で示している。
(シアプレート)
パネル材30Aとパネル材30Fとは、パネル材30Aの左側上端面32Lとパネル材30Fの右側下端面34Rとが接して配置されている。さらに、パネル材30Aの左側上端面32Lとパネル材30Fの右側下端面34Rとが接する部分には、パネル材30Aとパネル材30Fに跨ってシアプレート50が配置されている。シアプレート50は、パネル材30A及びパネル材30Fの内部に埋設されており、外部に露出していない。
シアプレート50は、図2(C)に示すように、本体プレート52と、本体プレート52の両面に、Y方向に沿って突出するように溶接された複数のアンカー54と、を備えている。本体プレート52は、「Z型(鉤型)」に形成され上下方向(Z方向)に沿って延設された中央部52Aと、中央部52Aの上端寄りに形成され、幅方向(X方向)へ突出した突出部52Bと、中央部52Aの下端寄りに形成され、幅方向(X方向)、かつ、突出部52Bと反対側へ突出した突出部52Cと、を備えている。アンカー54は、中央部52A、突出部52B及び突出部52Cの何れにも溶接されている。
シアプレート50は、図2(A)に示すように、パネル材30A、30Fに埋設された状態においては、中央部52Aが、パネル材30Aの左側上端面32L及びパネル材30Fの右側下端面34Rに跨って配置され、突出部52Bがパネル材30Fの面内方向に沿って横向きに突出するように配置される。また、突出部52Cがパネル材30Aの面内方向に沿って横向きに突出するように配置される。
同様に、パネル材30Aの右側上端面32Rとパネル材30Hの左側下端面34Lとが接する部分には、パネル材30Aとパネル材30Hに跨ってシアプレート50が配置されている。また、パネル材30Aの左側下端面34Lとパネル材30Gの右側上端面32Rとが接する部分には、パネル材30Aとパネル材30Gに跨ってシアプレート50が配置されている。さらに、パネル材30Aの右側下端面34Rとパネル材30Iの左側上端面32Lとが接する部分には、パネル材30Aとパネル材30Iに跨ってシアプレート50が配置されている。
シアプレート50は、図3(C)に示すように、プレキャストコンクリート製のパネル材30と一体的に成形されており、パネル材30の左側下端面34L及び右側下端面34Rから下向きに突出している。また、パネル材30の左側上端面32L、右側上端面32Rには、それぞれ挿入孔36が形成されている。
上方のパネル材30Aの左側下端面34Lから突出したシアプレート50は、下方のパネル材30Gの右側上端面32Rの挿入孔36へ挿入される。また、上方のパネル材30Aの右側下端面34Rから突出したシアプレート50は、下方のパネル材30Iの左側上端面32Lの挿入孔36へ挿入される。
(通し鉄筋)
図2(A)に示すように、パネル材30F、30A、30Gには通し鉄筋80が通されている。同様に、パネル材30H、30A、30Iにも通し鉄筋80が通されている。通し鉄筋80は、複数枚のパネル材30に亘って上下方向に配筋された連結部材である。
通し鉄筋80は、図3(B)に示すように、パネル材30の下端面に開口した機械式継手であるスリーブ82と、下端部がスリーブ82に挿入され上端部がパネル材30の上端面から突出した縦筋84と、を備えて形成されている。
具体的には、下方に設置されたパネル材30(パネル材30G、30I)の上端面32から突出した縦筋84が、上方に設置されたパネル材30(パネル材30A)の下端面34に開口したスリーブ82によって、上方に設置されたパネル材30(パネル材30A)の縦筋84と連結される。これにより通し鉄筋80が形成される。
図2(B)に示すように、通し鉄筋80はパネル材30の幅方向における両端部のそれぞれにおいて、シアプレート50の前後(パネル材30における屋内側と屋外側)に配筋されている。また、パネル材30の幅方向における両端部に配筋された通し鉄筋80の間には、横方向に所定の間隔で縦筋86が配筋されている。縦筋86は、所定のかぶり厚を確保してパネル材30の上端面から下端面に亘って配筋されている。
さらに、全ての通し鉄筋80及び縦筋86を取り囲むように、横筋88がループ状に配筋されている。横筋88は、図2(A)に示すように、上下方向に沿って所定の間隔で配筋されている。
図3(A)には、パネル材30が側面視で示されている。パネル材30同士を組付けるためには、下方のパネル材30G、30Iに、上方のパネル材30Aを載置する。このとき、図3(B)に示すように、上方のパネル材30Aのスリーブ82に、下方のパネル材30G、30Iの縦筋84を挿通する。同時に、上方のパネル材30Aのシアプレート50を、下方のパネル材30G、30Iの挿入孔36へ挿入する。パネル材30G、30Iにパネル材30Aを載置した後は、スリーブ82及び挿入孔36へグラウト材を充填する。
(内部架構)
図1(A)に示すように、壁体20を四周に配置して形成された外壁12の内側には、架構60が配置されている。架構60は、柱62と、柱62及び壁体20に架設された大梁64と、大梁64及び壁体20に架設された小梁66と、を備えている。
図4に示すように、大梁64及び小梁66は壁体20と接合されている。具体的には、壁体20を構成するパネル材30にはアンカーボルト72が埋め込まれており、このアンカーボルト72によって、接合プレート74がパネル材30に固定されている。接合プレート74には、大梁64及び小梁66がボルト接合されている。これにより、大梁64及び小梁66がパネル材30に接合される。
また、パネル材30には定着筋76が埋設され、定着筋76の端部はパネル材30から突出している。この定着筋76は、スラブ配筋14Aとスリーブ78によって接合されている。大梁64及び小梁66の上方にはコンクリートが打設され、スラブ14が形成されている。
なお、アンカーボルト72及び定着筋76は、全てのパネル材30に埋設する必要はない。つまり、アンカーボルト72は大梁64又は小梁66が接合されるパネル材30のみに埋設すればよく、定着筋76はスラブ14が接合されるパネル材30のみに埋設すればよい。
(作用・効果)
本発明の実施形態に係る外壁構造の壁体20では、図1(B)に示すように、パネル材30が上下方向に間隔を空けて配置されている(例えばパネル材30Aとパネル材30D)。また、パネル材30は、横方向に間隔を空けて配置されている(例えばパネル材30Aとパネル材30B)。
互いに接するパネル材30同士は、図2(A)に示すように、シアプレート50及び通し鉄筋80によって、一方のパネル材30の上端面(例えばパネル材30Aの左側上端面32L)と他方のパネル材30の下端面(例えばパネル材30Fの右側下端面34R)とが接した状態で連結されている。
また、壁体20には、図2(A)に示すように、上下方向に接するパネル材30(例えばパネル材30Fとパネル材30A)に跨ってシアプレート50が設けられている。これにより一方のパネル材30に作用する水平力を、シアプレート50のせん断耐力によって他方のパネル材30へ伝達することができる。
また、上下方向に接するパネル材30(例えばパネル材30Fとパネル材30A)には、通し鉄筋80が通されている。これにより、上下方向に接するパネル材30の間で引張力を伝達することができる。なお、圧縮力はパネル材30同士の支圧力によって伝達することができる。
以上の構成により、図1(B)に示すように、複数のパネル材30により構成された壁体において、耐力を確保しつつ、千鳥状に複数の開口部40を形成することができる。
また、シアプレート50はパネル材30同士の接触面からパネル材30の面内方向に向って突出した突出部52B、52C(図2(C)参照)を備えているため、突出部を備えていない場合と比較してせん断耐力が大きく、上下のパネル材30の接触面を小さくすることができる。すなわち、図2(A)に示した接触幅Wを、突出部を備えない場合より狭くすることができる。これにより、横方向のパネル材30の隣接間隔を広くして、開口部40を大きくすることができる。
また、図3(C)に示すように、パネル材30は、シアプレート50と一体的に形成されている。パネル材30を組付ける際は、パネル材30の左側上端面32L、右側上端面32Rに形成された挿入孔36へ、上方に配置されるパネル材30の右側下端面34R、左側下端面34Lから突出したシアプレート50を挿入する。
これにより、シアプレート0がガイドとなってパネル材30が所定の位置に配置される。また、シアプレート50は挿入孔36へグラウト材を注入することで下方のパネル材30と連結される。このように、パネル材30は、シアプレートと別々に成形されているパネル材と比較して、施工が容易である。
また、パネル材30は、柱形を備えていない。換言すると、図2(B)に示すように、パネル材30には柱のフープ筋が配筋されていない。柱のフープ筋はパネル材30の幅方向の一部においてループ状に配筋されるが、パネル材30における横筋88は、所定のかぶり厚を確保しつつパネル材30の幅方向に亘って配筋されている。また、柱形を備える場合、柱形以外の部分の厚み(Y方向寸法)は柱形の厚みより小さいが、パネル材30は横方向(X方向)に亘って厚みが略均一とされている。
また、パネル材30は、梁形を備えていない。換言すると、図2(A)に示すように、パネル材30には梁のあばら筋が配筋されていない。梁のあばら筋はパネル材30の上下方向の一部においてループ状に配筋されるが、パネル材30における縦筋86は、所定のかぶり厚を確保しつつパネル材30の上下方向に亘って配筋されている。また、梁形を備える場合、梁形以外の部分の厚み(Y方向寸法)は梁形の厚みより小さいが、パネル材30は、図3(A)に示すように、上下方向(Z方向)に亘って厚みが略同一とされている。
このように、パネル材30は柱形及び梁形を備えず、厚みが略均一とされている。このため柱形や梁形を備える構成と比較して、パネル材30の内部の配筋が容易である。また、パネル材30に凹凸が少ないため、パネル材30を成形する型枠の施工が容易である。さらに、型枠に凹凸が少なければパネル材30を形成するコンクリートが流動し易くなるため、完成品の品質がバラつき難い。
なお、本実施形態においては、複数枚のパネル材30に亘って上下方向に通し鉄筋80が配筋されているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば縦筋84はパネル材30の内部で上下に分割してもよい。この場合、縦筋84の端部にはフックや定着板を設けると好適である。但し、十分な定着長が確保できる場合はフックや定着板を設けなくてもよい。さらに、通し鉄筋80は必ずしも設ける必要はない。通し鉄筋80を設けなくてもシアプレート50を介して上下のパネル材30間で引張力を伝達することができる。
また、本実施形態においては、連結部材としてシアプレート50を用いているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば図5に示すパネル材90のように、シアプレート50に代えてコッター96を用いてもよい。コッター96は、例えば鋼材を用いて形成される。コッター96は、パネル材90(例えばパネル材90A)の左側上端面92L、右側上端面92Rに形成された挿入孔へ挿入され、上端部が突出している。
パネル材90Aの左側上端面92Lに挿入されたコッター96の上端部は、パネル材90Aの左側上方に配置されたパネル材90Bの右側下端面94Rに形成された挿入孔へ挿入されている。また、パネル材90Aの右側上端面92Rに挿入されたコッター96の上端部は、パネル材90Aの右側上方に配置されたパネル材90Cの右側下端面94Lに形成された挿入孔へ挿入されている。
なお、パネル材90Aの内部の配筋については、パネル材30と同様に、通し鉄筋80、縦筋86、横筋88(図2参照)を適用することができる。又は、図5に示すように、パネル材90Aの内部で終端する傾斜鉄筋98を配筋してもよい。傾斜鉄筋98は、通し鉄筋80を省略して用いてもよいし、通し鉄筋80と併用してもよい。また、縦筋86及び横筋88は省略してもよい。図5においては、図示を簡略化するため縦筋86及び横筋88を省略している。
傾斜鉄筋98は、互いに接するパネル材90間において、互いの延長線に近接するように配置されている。「互いの延長線に近接するように」とは、例えばパネル材90Aの左側上端面92Lから右側下端面94Rに向かって配筋された複数の傾斜鉄筋98の中心線CLが、パネル材90Aの左上のパネル材90Bにおいて左側上端面92Lから右側下端面94Rに向かって配筋された複数の傾斜鉄筋98に挟まれる位置にあることをいう。
これにより壁体20は、傾斜鉄筋98に沿った斜め方向に、パネル材90を形成するプレキャストコンクリートからなる圧縮ストラットを形成することができる。また、コッター96により、上下のパネル材90の間でせん断力を伝達できる。これにより、パネル材90の間に開口部40を形成しても、地震時に壁体20に作用する水平力に耐えることができる。
このように、本発明における「連結部材」とは、互いに接するパネル材間に横方向のせん断力(水平荷重)が作用した場合に、このせん断力に抵抗して、パネル材間で応力を伝達できる機構のことを指す。このため、例えば図2(A)に示す通し鉄筋80が、引張力に加えて横方向のせん断力に抵抗することができる強度を備えていれば、シアプレート50及びコッター96の何れも配置しない構成とすることもできる。なお、シアプレート50を配置しない場合、図3(C)に示す挿入孔36を形成しなくてもよい。これによりパネル材30の構成が単純になり製造が容易である。
また、本実施形態においては、図1(A)に示すように、建物10の外周に沿って配置された外壁12の全ての部分(矩形状の4辺の全て)に、本発明の実施形態に係る外壁構造が適用されているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば、外壁12の一部、例えば矩形状の3辺、2辺、1辺のみに適用することができる。後述する第2実施形態においても同様である。このように、本発明は様々な態様で実施することができる。
20 壁体
30 パネル材
32 上端面
32L 左側上端面(上端面)
32R 右側上端面(上端面)
34 下端面
34L 左側下端面(下端面)
34R 右側下端面(下端面)
36 挿入孔
40 開口部
50 シアプレート(連結部材)
52B 突出部
52C 突出部
80 通し鉄筋(連結部材)
90 パネル材
92 上端面
92L 左側上端面(上端面)
92R 右側上端面(上端面)
94 下端面
94L 左側下端面(下端面)
94R 右側下端面(下端面)
96 コッター(連結部材)

Claims (4)

  1. 複数のパネル材が上下方向及び横方向に間隔を空けて配置されると共に、互いに接する前記パネル材同士は、一方の前記パネル材の上端面と他方の前記パネル材の下端面とが上下方向へ繋がるように接して配置された壁体と、
    前記上端面と前記下端面とを連結する連結部材と、
    を備え、
    前記パネル材は、梁形及び柱形を備えず、前記パネル材に作用する鉛直荷重は前記パネル材同士の支圧によって、水平荷重は前記連結部材によって、接する前記パネル材へ伝達する、外壁構造。
  2. 前記連結部材は、上下方向に沿って延設され互いに接する前記パネル材に跨って配置された中央部と、前記中央部の上端寄り及び下端寄りにそれぞれ形成され、前記パネル材の面内方向に沿って横方向へ突出した2つの突出部を備えたシアプレートである、請求項1に記載の外壁構造。
  3. 前記シアプレートは、前記パネル材と一体的に成形されると共に前記パネル材の前記下端面から突出し、下方に配置された前記パネル材の前記上端面に形成された挿入孔へ充填されたグラウト材に埋設されている、請求項2に記載の外壁構造。
  4. 前記シアプレートには複数のアンカーが溶接されている、請求項2又は3に記載の外壁構造。
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