JP7058382B2 - 結像光学系及び映像表示装置 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 第30条第2項適用、平成28年10月15日に発行されたOptics & Photonics Japan 2016 講演予稿集
本発明は、一方の空間に配置された被投影物の実鏡映像を他方の空間に結像する結像光学系及びそれを用いた映像表示装置に関する。
ある空間を仕切る平面体の一方の面側に被投影物を配置し、他方の一面側の空間において面対称となる位置に、被投影物の鏡映像を結像させる光学素子が発案されている。この種のものとして、各々が互いに直交する2つの微小な鏡面(反射面)から成る2面コーナーリフレクタを複数、平面的に集合させた構造を有する光学素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1は、複数の2面コーナーリフレクタが一平面上に格子状に整列配置されて成る2面コーナーリフレクタアレイを有する光学素子を開示している。この光学素子では、2面コーナーリフレクタを成す各鏡面が、光学素子の素子平面に対して垂直に配置されている。そのため、素子平面の一方の面側に配置した被投影物から発せられた光は、光学素子を通過する際に2面コーナーリフレクタで2回反射されて屈曲し、被投影物がない他方の一面側の空間に実像として結像する。これにより、被投影物が、光学素子の素子平面に対して対称位置に存在するように、その実像が結像される。
特開2011-191404号公報
しかしながら、上記のような光学素子を用いた結像光学系では、物理的に存在する平坦な対称面を通して被投影物の面対称位置に実鏡映像が結像される。そのため、この実鏡映像が空中映像として観察されるとき、観察者から視認される物理的境界面は平坦面となり、結像光学系を用いた装置の外観設計の自由度が制限されている。ところが、物理的境界面を、例えば、曲面や球面といった非平坦面にすると、屈折の影響によって収差が発生し、実鏡映像を適切に結像させることが困難となる。
本発明は、上記課題を解決するものであり、実鏡映像が適切に結像され、且つ観察者から視認される物理的境界面を非平坦面とすることができ、外観設計上の自由度を高くすることができる結像光学系及びそれを用いた映像表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、一方の空間に配置された被投影物の実鏡映像を他方の空間に結像する結像光学系であって、前記一方の空間と他方の空間とを仕切る素子平面を有し、被投影物から発せられた光を透過させて被投影物の等倍映像を結像させる結像光学部材と、前記素子平面の両側に夫々設けられた第1光学部材及び第2光学部材と、を備え、前記第1光学部材への入射光と前記第2光学部材からの出射光とが、光線の進行方向を除いてパリティ対称の関係となり、前記第2光学部材のうち観察者から視認される物理的境界面が非平坦面であることを特徴とする。
上記結像光学系において、前記第1光学部材及び前記第2光学部材は、前記素子平面に対して物理的に面対称に配置されていることが好ましい。
上記結像光学系において、前記結像光学部材は、屈折、反射又は回折光学系のいずれか又はそれらの組み合わせにより被投影物の実鏡映像を結像させる一又は複数の光学素子の組み合わせから構成されることが好ましい。
上記結像光学系において、前記結像光学部材は、互いに略垂直に配置された2つの反射面から成る2面コーナーリフレクタを複数並べた2面コーナーリフレクタアレイであることが好ましい。
上記結像光学系において、前記結像光学部材は、前記素子面に対して垂直に配置されたスリットミラーを複数平行に並べて形成した2以上のスリットミラーアレイを、前記スリットミラーの並びが互いに直交するように向かい合わせて構成された積層スリットミラーアレイであってもよい。
成していることが好ましい。
上記結像光学系において、前記結像光学部材は、入射光を透過及び反射させるビームスプリッタと、前記ビームスプリッタで反射された光を再帰反射させるレトロリフレクタと、を有するものであってもよい。
上記結像光学系において、前記結像光学部材は、前記素子平面に垂直な光軸を有するアフォーカルレンズを複数並べたアフォーカルレンズアレイであってもよい。
上記結像光学系は、映像表示装置に用いられることが好ましい。
本発明によれば、被投影物は、素子平面とは反対側の位置に集光するので、この位置で実鏡映像を結像させることができる。また、観察者から視認される物理的境界面は、球形状の第2光学部材の光出射面であり、これには任意の形状を採用できるので、外観設計上の自由度を高くすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る結像光学系を用いた映像表示装置の構成例を示す概略斜視図。 上記映像表示装置の側断面図。 上記結像光学系に用いられる結像光学部材の構成例を示す概略斜視図。 (a)(b)は結像光学部材による結像様式を模式的に示す図。 (a)(b)は上記結像光学部材として2面コーナーリフレクタアレイの構成例を示す斜視図。 上記結像光学部材として用いられる積層スリットミラーアレイの構成例を示す斜視図。 (a)(b)は上記結像光学系の結像原理を説明するための側面図。 上記実施形態の変形例に係る結像光学系の構成例を概念的に示す側面図。 上記実施形態の変形例に係る結像光学系の構成例を概念的に示す側面図。 (a)乃至(c)は上記実施形態の別の変形例に係る結像光学系の構成例及び表示原理を概念的に示す側面図。 (a)は本発明の第3の実施形態に係る結像光学系の構成例を概念的に示す側面図、(b)は上記結像光学系に用いられる結像光学部材としてアフォーカルレンズアレイの構成例を概略的に示す側面図。
本発明の第1の実施形態に係る結像光学系及びそれを用いた映像表示装置について、図1乃至図7を参照して説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態の映像表示装置10は、上面に開口部11を有する箱体12と、開口部11に取り付けられた結像光学部材2と、箱体12の内部空間に設けられた映像表示部13と、を備える。結像光学部材2は、一方の空間(箱体12の内部空間)と他方の空間(箱体12の外部空間)とを仕切る素子平面2Sを有し、被投影物から発せられた光を透過させて被投影物の等倍映像を結像させる。また、映像表示装置10は、結像光学部材2の素子平面2Sの両側に夫々設けられた第1光学部材3a及び第2光学部材3bを備える。本実施形態の映像表示装置10に適用される結像光学系1は、主として結像光学部材2、第1光学部材3a及び第2光学部材3bにより構成される。
結像光学部材2は、透光性を有する平面板であり、箱体12の内部空間にある被投影物から発せられた光を透過させる際に、屈折、反射又は回折光学系のいずれか又はそれらの組み合わせにより、他方の空間に被投影物の等倍実像を結像させる。
本実施形態では、第1光学部材3a及び第2光学部材3bとして、2つの透明球体が、一素子平面2Sに対して面対称に設けられている。図例の第1光学部材3a及び第2光学部材3b、互いに同じ屈折率の材料から形成され、いずれも同形状且つ同サイズであるものとする。また、一方の第1光学部材3aが、箱体12内において映像表示部13と正対する位置に設けられ、他方の第2光学部材3bが、第1光学部材3aと素子平面2Sに対して物理的に面対称に配置されている。
映像表示部13は、例えば、液晶ディスプレイ装置が用いられ、箱体12内において所定の傾斜姿勢で保持されている。また、映像表示部13には、図示したように、所定の映像(ここでは、文字「A」)が上下反転した倒立姿勢で表示されている(図2では点光源oに相当)。箱体12は、結像光学部材2、映像表示部13、第1光学部材3a及び第2光学部材3bの位置関係を保持できれば、図示した構成例に限られず、また、箱形状に限らず、任意の形状が採用され得る。
図1及び図2で示した構成例では、映像表示部13から出射された光は、第1光学部材3aを屈折透過した後、結像光学部材2により屈曲反射され、更に第2光学部材3bを屈折透過して、実鏡映像を結像させる。観察者は、第2光学部材3bの斜め上方位置(図2では位置pに相当)に視点を置いて第2光学部材3bを覗き込んだ際に、文字「A」の実鏡映像を空中映像として視認することができる。
本実施形態の結像光学系1で用いられる結像光学部材2には、図3に示すように、基盤21に対して垂直で且つ互いに略直交した反射面(垂直面22、23)から成る2面コーナーリフレクタ20を複数並べた2面コーナーリフレクタアレイ20Sが好適に用いられる。2面コーナーリフレクタアレイ20Sは、複数の2面コーナーリフレクタ20が基盤21の一平面上に格子状に整列配置されて構成されている。
2面コーナーリフレクタアレイ20Sを用いた結像光学部材2は、その一方の面側に被投影物Oが配置されたとき、被投影物Oの実像(実鏡映像P)を結像光学部材2の素子平面2Sの他方の面側の空間に結像させる。すなわち、結像光学部材2は、その素子平面2Sを対称面とする面対称位置に、被投影物Oの実鏡映像Pを結像させる。素子平面2Sは、2面コーナーリフレクタ20を構成する2つの垂直面22、23と直交する仮想的な平面である。なお、結像光学部材2の全体の大きさがcm又はmオーダーであるのに比べて、2面コーナーリフレクタ20はμmオーダーと微細であり、図3では、2面コーナーリフレクタ20の集合体を、V字形状で概念的に示している。
2面コーナーリフレクタアレイ20Sによる結像様式について、図4(a)(b)を参照して説明する。なお、図4(a)では、被投影物として点光源oから発せられた光は、3次元的には紙面奥側から紙面手前側へ進行するものとする。点光源oから発せられた光(実線矢印)は、結像光学部材2(図4(a)では省略)を通過する際に、2面コーナーリフレクタ20を構成する一方の鏡面(垂直面22)で反射して、他方の鏡面(垂直面23)で反射した後、素子平面2S(図4(b)参照)を透過する。このようにして結像光学部材2から出射された光(一点鎖線矢印)は、素子平面2Sに対して点光源oの面対称位置p広がりながら通過する。すなわち、点光源oの素子平面2Sに対する面対称位置pに、結像光学部材2の透過光が集束し、実鏡映像P(図3参照)として結像する。
2面コーナーリフレクタアレイ20Sを用いた結像光学部材2としては、例えば、図5(a)に示すように、透明材料により形成されて一平面を成す基盤21上に、複数の透明四角柱形状の突状部2Aを格子状に並べて、この突状部2Aの隣接する2つの外側面を鏡面(垂直面22、23)としたものが挙げられる。なお、突状部2Aは、図例の四角柱に限られず、例えば、角錐台形形状等であってもよい。また、図5(b)に示すように、基盤21に四角い穴2Bを複数格子状に形成し、この穴2Bの隣接する2つの内側面を反射面(垂直面22、23)としたものであってもよい。
また、図6に示すように、結像光学部材2は、素子平面2Sに対して垂直に配置されたスリットミラー24、25を複数平行に並べて形成した2以上のスリットミラーアレイ24S、25Sを、スリットミラー24、25の並びが互いに直交するように向かい合わせて構成された積層スリットミラーアレイ26であってもよい。
結像光学系1が、結像光学部材2のみである場合、上記図4(b)で説明した場合と同様に、点光源oから発せられた光(実線矢印)は、結像光学部材2を通過する際に、2面コーナーリフレクタ20で反射した後、素子平面2Sを透過し、結像光学部材2から出射された光は、素子平面2Sに対して点光源oの面対称位置pを広がりながら通過する。そして、点光源oの素子平面2Sに対する面対称位置pで集束した光によって、実鏡映像P(図3参照)が結像される。
ここで、図7(a)に示すように、点光源oの光線の進行方向に第1光学部材3aのみを配置すると、点光源oから発せられた光は、第1光学部材3aを通過する際に屈折する。図例の第1光学部材3aの外面形状は凸状なので、第1光学部材3aから出射される光は集光的に屈折されて結像光学部材2に入射し、結像光学部材2で反射される際には分散するので、面対称の位置p’では集束しない。従って、この場合、実鏡映像は結像されない。
一方、図7(b)に示すように、第2光学部材3bを、結像光学部材2の素子平面2Sを挟む第1光学部材3aの面対称位置に設けると、第2光学部材3bから出射される光は集光的に屈折される。第1光学部材3a及び第2光学部材3bは、同じ屈折率の材料から形成されており、いずれも同形状且つ同サイズなので、第1光学部材3aへ入射する光と、第2光学部材3bから出射する光とは、光線の進行方向を除いてパリティ対称の関係となる。そのため、第2光学部材3bから出射される光は、面対称位置pでは集束する。その結果、点光源oの素子平面2Sに対する面対称位置pに実鏡映像P(図3参照)が結像される。なお、「パリティ対称」とは、いわゆる「鏡映対称」を意味するが、対称面となる鏡面を必ずしも必要としないので、ここでは鏡映対称と明示的に区別してパリティ対称と呼ぶものとする。
本実施形態の結像光学系1によれば、観察者から視認される物理的境界面は、球形状の第2光学部材3bの光出射面であり、これを非平坦面を含む任意の形状とすることができる。従って、従来の物理的境界面が平坦面であるものに限らず、外観設計上の自由度を高くすることができ、且つ実鏡映像を適切に結像させることができる。
実鏡映像が結像される条件は、被投影物から発せられ第1光学部材3aへ入射する光と、結像光学部材2の透過を経て、第2光学部材3bから出射する光とが、光線の進行方向を除いてパリティ対称の関係となることである。上記実施形態では、第1光学部材3a及び第2光学部材3bとして、球状体の構成例を挙げたが、図7(a)(b)に示したように、第1光学部材3a及び第2光学部材3bは、上記の関係が満たされれば、例えば、楕円形状であってもよく、上記実施形態のような球状体に限られない。また、第1光学部材3a及び第2光学部材3bの外面は凸状形状に限らず、凹状形状であってもよい。
図8に示す変形例のように、第1光学部材3a及び第2光学部材3bの外面は、例えば、凹凸が波打った形状であってもよい。本変形例においても、点光源o(被投影物)から発せられた光が一方の第1光学部材3aを透過した更に屈折されても、結像光学部材2で反射された後に、他方の第2光学部材3bにより再び屈折されるので、面対称位置pで集束し、実鏡映像P(図3参照)を結像させることができる。また、第1光学部材3a及び第2光学部材3bは、結像光学部材2の素子平面2Sの両側に1個づつの構成例に限られず、各々2個以上であってもよい。更に、第1光学部材3aへの入射光と第2光学部材3bからの出射光とが、光線の進行方向を除いてパリティ対称の関係となれば、第1光学部材3a及び第2光学部材3bが、互いに異なる形状であっても、個数が異なっていてもよく、必ずしも素子平面2Sに対して物理的に面対称に配置されていなくてもよい。
また、第1光学部材3a(又は第2光学部材3b)の一部又は全部が、物理的配置としては結像光学部材2の素子平面2Sに対して面対称ではないが、虚像を考慮すると面対称配置されていてもよい。具体的には、図9に示す変形例のように、被投影物(ここでは点光源o)からの光が、ミラー31で反射されて第1光学部材3aに入射する場合、点光源oと光が集束する位置pとは面対称とはならないが、ミラー31による点光源oの虚像位置o’は、位置pと面対称となる。
このように、上記実施形態及び上記変形例の結像光学系によれば、結像光学部材2の素子平面2Sを挟む第1光学部材3aの面対称位置に、第2光学部材3bを設けない場合には、実鏡映像が結像されず、第2光学部材3bを設けた場合にのみ、実鏡映像が結像される。また、第2光学部材3bは、第1光学部材3aと対応するものが設けられた場合に、実鏡映像が結像される。
次に、本発明の第2の実施形態に係る結像光学系の構成例及び表示原理について、図10を参照して説明する。本実施形態の結像光学系1では、結像光学部材2として、入射する光を透過及び反射させるビームスプリッタ27と、ビームスプリッタ27で反射された光を再帰反射させるレトロリフレクタ28と、を有するものが用いられる。他の構成は、上記実施形態と同様である。
本実施形態では、点光源oから出射された光は、ビームスプリッタ27で反射光と透過光に分かれる。反射光は、レトロリフレクタ28で再帰反射し、ビームスプリッタ27を透過した光が、ビームスプリッタ27(本実施形態での素子平面2S)に対して点光源oと面対称位置pに結像する。なお、本実施形態でも、第1光学部材3aのみを配置した場合、面対称の位置p’では集束せず、実鏡映像は結像されない(不図示)。一方、第2光学部材3bを、ビームスプリッタ27(素子平面2S)を挟む第1光学部材3aの面対称位置に設けると、面対称位置pで集束するので、実鏡映像P(図3参照)が結像される。
次に、本発明の第3の実施形態に係る結像光学系の構成例について、図11(a)(b)を参照して説明する。本実施形態の結像光学系1では、結像光学部材2として、所定の素子平面2Sに垂直な光軸を有するアフォーカルレンズ4を複数並べたアフォーカルレンズアレイ4Sが用いられる。アフォーカルレンズ4は、例えば、素子平面2Sに対して垂直な光軸gを有しそれぞれの焦点距離を隔てて配置した2つのレンズ4a、4bにより構成される。アフォーカルレンズ4の具体的な構成例としては、凸レンズや、光ファイバレンズ等が採用される。素子平面2Sの一方側からレンズ4aに入射した光は、それぞれ対をなす他方側のレンズ4bから出射して、点光源oとは素子平面2Sに対して面対称となる位置pに集光する。従って、上記実施形態及び変形例と同様に、点光源oと面対称位置pに実鏡映像P(図3参照)を結像させることができる。
本発明は、上記実施形態及び各種変形例に限られず、種々変形が可能である。上記実施形態及び変形例では、本発明の主たる構成である結像光学部材2、映像表示部13及び第1光学部材3a及び第2光学部材3bの構成例を示したが、本発明に係る結像光学系は、装置外面には、第2光学部材3bの光出射面のみが露出するようなケーシング(不図示)に内装されていてもよい。また、このケーシングや、上記実施形態で示した箱体12(図1参照)は、第1光学部材3a及び第2光学部材3bを適宜に取り換え可能なように構成されていてもよい。
1 結像光学系
10 映像表示装置
2 結像光学部材
2S 素子平面
20 2面コーナーリフレクタ
20S 2面コーナーリフレクタアレイ
22、23 垂直面(反射面)
24、25 スリットミラー
24S、25S スリットミラーアレイ
26 積層スリットミラーアレイ
27 ビームスプリッタ
28 レトロリフレクタ
4 アフォーカルレンズ
4S アフォーカルレンズアレイ
O 被投影物
P 実鏡映像

Claims (8)

  1. 一方の空間に配置された被投影物の実鏡映像を他方の空間に結像する結像光学系であって、
    前記一方の空間と他方の空間とを仕切る素子平面を有し、被投影物から発せられた光を透過させて被投影物の等倍映像を結像させる結像光学部材と、前記素子平面の両側に夫々設けられた第1光学部材及び第2光学部材と、を備え、
    前記第1光学部材への入射光と前記第2光学部材からの出射光とが、光線の進行方向を除いてパリティ対称の関係となり、
    前記第2光学部材のうち観察者から視認される物理的境界面が非平坦面であることを特徴とする結像光学系。
  2. 前記第1光学部材及び前記第2光学部材は、前記素子平面に対して物理的に面対称に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
  3. 前記結像光学部材は、屈折、反射又は回折光学系のいずれか又はそれらの組み合わせにより被投影物の実鏡映像を結像させる一又は複数の光学素子の組み合わせから構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の結像光学系。
  4. 前記結像光学部材は、互いに略垂直に配置された2つの反射面から成る2面コーナーリフレクタを複数並べた2面コーナーリフレクタアレイであることを特徴とする請求項3に記載の結像光学系。
  5. 前記結像光学部材は、前記素子平面に対して垂直に配置されたスリットミラーを複数平行に並べて形成した2以上のスリットミラーアレイを、前記スリットミラーの並びが互いに直交するように向かい合わせて構成された積層スリットミラーアレイであることを特徴とする請求項3に記載の結像光学系。
  6. 前記結像光学部材は、入射光を透過及び反射させるビームスプリッタと、前記ビームスプリッタで反射された光を再帰反射させるレトロリフレクタと、を有することを特徴とする請求項3に記載の結像光学系。
  7. 前記結像光学部材は、前記素子平面に垂直な光軸を有するアフォーカルレンズを複数並べたアフォーカルレンズアレイであることを特徴とする請求項3に記載の結像光学系。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の結像光学系を用いた映像表示装置。
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