JP7052759B2 - ねじ打機 - Google Patents

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Description

本発明は、対象物に対してねじの打ち込み及び締め込みを行う工具に関するものである。
圧縮空気の圧力を利用して木材や石膏ボード等の対象物に対するねじの打ち込み及び締め込みを行う空気工具が知られている。この種の空気工具は「ねじ打機」または「ねじ締め機」と呼ばれるが、本明細書では「ねじ打機」と呼ぶ。
特許文献1には、圧縮空気の圧力を回転運動に変換する圧力モータ(エアモータ)を駆動源とするねじ打機が記載されている。特許文献1に記載されているねじ打機では、エアモータに圧縮空気を供給するための流路に絞り部が設けられている。特許文献1によれば、上記絞り部によってエアモータへの圧縮空気の流入が遅延されるので、ねじの締め込み時間が延長され、作業効率の向上が図られる。
特開平11-300640号公報
空気工具の他の一つとして釘打機がある。釘打機は、圧縮空気の圧力を利用して木材などに釘を打ち込む空気工具である。ねじ打機は、ねじの打ち込み及び締め込みを行うのに対し、釘打機は、釘の打ち込みだけを行う。言い換えれば、ねじ打機は、ねじを打撃し、かつ回転させるのに対し、釘打機は、釘を打撃するのみである。よって、釘打機が1本の釘の打ち込みに要する時間は、概ね0.005秒~0.01秒であるのに対し、ねじ打機が1本のねじの打ち込み及び締め込みに要する時間は、概ね0.1秒~0.2秒である。
ここで、釘打機を用いて釘を打ち込むと、打ち込みの反動で釘打機が対象物から浮き上がる。よって、この反動を利用して釘打機を次々と移動させながら釘を打ち込むことによって、複数本の釘を少ない労力で連続的に打ち込むことができる。同様に、ねじ打機を用いてねじを打ち込む際にも打ち込みの反動が生じる。そこで、打ち込みの反動を利用してねじ打機を移動させれば、少ない労力でねじ打機を移動させることができる。しかし、ねじ打機が1本のねじの打ち込み及び締め込みを完了させるのに要する時間は、釘打機が1本の釘の打ち込みを完了させるのに要する時間よりも大幅に長いことは既述のとおりである。このため、釘打機と同じタイミングでねじ打機を移動させると、ねじの締め込みが完了する前にねじ打機を移動させてしまうことになり、ねじの締め込み不足が発生する。
また、多くの建築現場では、ねじ打機と釘打機とが併用されることが多い。例えば、建築現場で働く作業者は、釘打機を用いて木材が固定した後、ねじ打機を用いて木材に石膏ボード等の壁材を固定することがある。つまり、作業者は、釘打機とねじ打機の両方を連続して、または短い時間間隔で使用することがある。このため、ねじ打機を用いてねじの連続打ちを行うときと、ねじ打機を用いてねじの連続打ちを行うときとで、工具を移動させるタイミングが大きく異なると、作業者は違和感を覚え、使い勝手が悪いと感じる虞がある。
本発明の目的は、ねじの打ち込み及び締め込みに要する時間が短縮されたねじ打機を提供することである。
本発明のねじ打機は、第1方向と当該第1方向と反対の第2方向とに往復駆動され、前記第1方向に移動するときにねじを打撃するドライバビットが装着されるねじ打機である。このねじ打機は、圧縮空気の圧力を回転運動に変換するエアモータと、前記エアモータによって回転駆動される筒状の回転部材と、前記回転部材と同軸のシリンダと、前記回転部材の内側に配置され、前記回転部材と一体的に回転可能であり、かつ、前記第1方向と前記第2方向とに往復動可能な回転スライド部材と、前記回転スライド部材と一体的に回転および往復動する第1ピストンと、前記第1方向と前記第2方向とに往復動可能であり、前記第1方向に移動する過程で前記第1ピストンに係合する第2ピストンと、前記第2ピストン上であって、当該第2ピストンの移動方向において離間した位置にそれぞれ設けられたシール部および連通部と、前記シリンダに設けられた開口部と、を有する。そして、前記第2シリンダが前記第1方向に移動するとき、前記シール部が前記開口部に到達する前に前記連通部が前記開口部に到達し、前記連通部および前記開口部を介して前記エアモータに圧縮空気が供給される。
本発明によれば、ねじの打ち込み及び締め込みに要する時間が短縮されたねじ打機が実現される。
本発明が適用されたねじ打機の一例を示す一部断面の側面図である。 図1に示される回転スライド部材などが上死点にあるときの本体の拡大断面図である。 図1に示される回転スライド部材などが下死点にあるときの本体の拡大断面図である。 (a)は、図1に示される第2ピストンの側面図である。(b)は、(a)に示される第2ピストンおよび当該第2ピストンが収容されたシリンダの断面図である。 連通部,シリンダ開口部および空気室の連通状態を示す部分拡大断面図である。 (a)は、第2ピストンの変形例を示す側面図である。(b)は、(a)に示される第2ピストンおよび当該第2ピストンが収容されたシリンダの断面図である。 第2ピストンの他の変形例を示す側面図である。
以下、本発明が適用されたねじ打機(「ねじ締め機」と呼ばれることもある。)の一例について図面を参照しながら詳細に説明する。図1に示されるねじ打機は、本体1と、本体1の下部に設けられた射出部2と、本体1から当該本体1に対して略直角に延びるハンドル3と、射出部2からハンドル3と略平行に延びるマガジン4と、を有する。ねじ打機には、第1方向(図1の紙面下方)と、第1方向と反対の第2方向(図1の紙面上方)と、に往復駆動され、第1方向に移動するときにねじを打撃するドライバビット5が装着される。つまり、第1方向(図1の紙面下方)がねじの打ち込み方向である。本明細書では、第1方向を「下方」または「下側」、第2方向を「上方」または「上側」と定義する。
下方に向かって移動するドライバビット5は、その先端がねじの頭部に当接する前に回転駆動される。言い換えれば、ドライバビット5は、回転しながら降下する。よって、ねじは、ドライバビット5によって打撃されると同時に回転される。つまり、ねじは、木材や石膏ボード等の対象物に打ち込まれると同時に当該対象物に締め込まれる。尚、多数本のねじがマガジン4に収容されており、それらねじがフィーダによって射出部2内の射出通路に順次送り出される。
本体1には、ねじ打機の主要な構成要素が設けられている。図2に示されるように、圧縮空気の圧力を回転運動に変換するエアモータ10が本体1の上部に設けられている。エアモータ10の下には減速機構としての遊星歯車機構11が設けられており、遊星歯車機構11の下には回転部材としてのスピンドル20が設けられている。スピンドル20は筒状(円筒状)であって、その上端はスピンドルヘッド20aによって閉塞されている。遊星歯車機構11の出力部がスピンドルヘッド20aに連結されており、スピンドル20は、遊星歯車機構11を介してエアモータ10によって回転駆動される。尚、遊星歯車機構11のギヤ比は3.4である。
図1に示されるように、スピンドル20の下には筒状(円筒状)のシリンダ30が設けられている。図2に示されるように、シリンダ30の上部には、他の部分よりも内径が大きい大径部30aが設けられており、この大径部30aにスピンドル20の下部が挿入されている。つまり、スピンドル20とシリンダ30とは同軸であり、シリンダ30の大径部30aの内径は、スピンドル20の下部の外径と略同一である。以下の説明では、大径部30aよりも内径が小さいシリンダ30の下部を「小径部30b」と呼ぶ場合がある。
上記のように、シリンダ30には、相対的に内径が大きい大径部30aと相対的に内径が小さい小径部30bとが同軸上に設けられている。この結果、シリンダ30の内側には、環状の段部31が存在している。一方、シリンダ30の大径部30aから突出しているスピンドル20の周壁には、当該スピンドル20の内外に連通するスピンドル開口部21が設けられている。スピンドル開口部21の周囲には、当該スピンドル開口部21を開閉するスリーブバルブ22が設けられている。所定条件が満たされた状態でトリガ6が引かれると、スリーブバルブ22が下がってスピンドル開口部21が開かれ、スピンドル20内に圧縮空気が流入する。一方、トリガ6の引きが解除されると、スリーブバルブ22が上がってスピンドル開口部21が閉じられる。
シリンダ30の周囲には、空気室32および戻り空気室33が設けられている。また、シリンダ30の周壁には、空気室32に連通する複数の開口部(以下、「シリンダ開口部34」という。)が設けられている。空気室32は、不図示の流路を介してエアモータ10と連通している。所定条件が満たされると、トリガ6の操作に伴ってスピンドル20内に流入した圧縮空気がシリンダ開口部34を介して空気室32に流入する。空気室32に流入した圧縮空気は、流路を通ってエアモータ10に流入し、エアモータ10を回転させる。本実施形態では、シリンダ30の周壁に16個のシリンダ開口部34が設けられている。これらシリンダ開口部34は、シリンダ30の周方向に沿って等間隔で配置されている。また、各シリンダ開口部34の断面形状は円形または略円形であり、各シリンダ開口部34の直径は2mmである。
図2に示されるように、スピンドル20の内側には、当該スピンドル20と一体的に回転可能であり、かつ、上下に往復動可能な回転スライド部材40が設けられている。また、スピンドル20の内周面には、上下に延びる一対のガイド溝23が形成されている。それぞれのガイド溝23は、スピンドル20の全長または略全長に亘って延びており、かつ、互いに平行である。さらに、一対のガイド溝23は、回転スライド部材40を挟んで互いに対向している。
回転スライド部材40には、当該回転スライド部材40を径方向に貫通する係合ピン41が設けられている。係合ピン41の一端は一方のガイド溝23に係合し、係合ピン41の他端は他方のガイド溝23に係合している。かかるガイド溝23と係合ピン41との係合により、スピンドル20が回転すると、回転スライド部材40がスピンドル20と一緒に回転する。また、回転スライド部材40は、ガイド溝23に沿ってスピンドル20の軸線方向に往復動する。つまり、回転スライド部材40は、スピンドル20と一体的に回転するとともに、上下に往復動する。
回転スライド部材40の上部には、当該回転スライド部材40が上死点にあるときに、スピンドルヘッド20aと係合する係合部42が突設されている。言い換えれば、係合部42がスピンドルヘッド20aに係合しているときの回転スライド部材40の位置(図2に示される位置)が、当該回転スライド部材40の上死点である。一方、回転スライド部材40は、シリンダ30の段部31に当接する位置まで降下可能である。つまり、シリンダ30の段部31に当接しているときの回転スライド部材40の位置(図3に示される位置)が、当該回転スライド部材40の下死点である。
図2に示されるように、スピンドル20およびシリンダ30の内側には、回転スライド部材40と一体的に回転および往復動する第1ピストン50が設けられている。第1ピストン50と回転スライド部材40とは同軸であり、第1ピストン50の上部は、回転スライド部材40に設けられている挿入穴に挿入されている。さらに、回転スライド部材40と第1ピストン50の上部とは、これらを径方向に貫通する連結ピン51によって互いに連結されている。よって、スピンドル20および回転スライド部材40が回転すると、第1ピストン50も回転する。また、回転スライド部材40および第1ピストン50は、一体的に上下動する。よって、回転スライド部材40が上死点にあるときの第1ピストン50の位置(図2に示される位置)が、当該第1ピストン50の上死点である。一方、回転スライド部材40が下死点にあるときの第1ピストン50の位置(図3に示される位置)が、当該第1ピストン50の下死点である。
図2に示されるように、スピンドル20およびシリンダ30の内側には、上下に往復動可能な第2ピストン60が設けられている。第2ピストン60は、略円筒形状を有しており、第1ピストン50を部分的に取り囲んでいる。言い換えれば、回転スライド部材40の下面から突出している第1ピストン50の一部が第2ピストン60に挿通されている。
第2ピストン60は、少なくとも回転スライド部材40が図2に示される上死点にあるときには、当該回転スライド部材40に当接している。上死点にある回転スライド部材40に当接している第2ピストン60は、それ以上の上昇が阻止される。つまり、上死点にある回転スライド部材40に当接しているときの第2ピストン60の位置が当該第2ピストン60の上死点である。トリガ6の操作に伴ってスピンドル開口部21が開かれ、スピンドル20内に圧縮空気が流入すると、その圧力によって第2ピストン60が下方に向かって移動を開始する。このとき、回転スライド部材40は、係合部42とスピンドルヘッド20aとの係合によって上死点に留まっており、回転スライド部材40と一体化されている第1ピストン50も上死点に留まっている。つまり、スピンドル20内に圧縮空気が流入すると、回転スライド部材40および第1ピストン50よりも先に第2ピストン60が降下を開始する。
その後、第2ピストン60は、下方に移動する過程で第1ピストン50のフランジ部52に当接する。言い換えれば、第2ピストン60は、所定位置まで降下すると、第1ピストン50に係合する。この結果、第1ピストン50を介して回転スライド部材40に下向きの力が加えられ、回転スライド部材40の係合部42とスピンドルヘッド20aとの係合が解除され、回転スライド部材40および第1ピストン50が降下を開始する。つまり、第1ピストン50に係合した後の第2ピストン60の降下に伴って、回転スライド部材40および第1ピストン50が降下する。尚、第2ピストン60のみでなく、スピンドル20に流入した圧縮空気の圧力も回転スライド部材40および第1ピストン50を降下させるようにこれらに作用することは勿論である。また、ドライバビット5は、第1ピストン50の降下に伴って降下し、然る後、ねじを打撃する。
上記のようにして降下を開始した回転スライド部材40が図3に示される下死点に到達すると、第2ピストン60は、回転スライド部材40から離間する。具体的には、下死点に到達した回転スライド部材40は、シリンダ30の段部31に当接し、それ以上の降下が阻止される。一方、第2ピストン60は、回転スライド部材40および第1ピストン50とは独立して下方に移動可能である。このため、図3に示されている第2ピストン60は、図示されている位置からさらに下方に移動する。この結果、第2ピストン60は、回転スライド部材40から離間する。回転スライド部材40から離間した第2ピストン60は、最終的にバンパ35に衝突し、それ以上の降下が阻止される。つまり、バンパ35に衝突したときの第2ピストン60の位置が当該第2ピストン60の下死点である。
第2ピストン60が上記のようにして下方に移動する過程で、スピンドル20およびシリンダ30の内部と空気室32とがシリンダ開口部34を介して連通する。すると、トリガ6の操作に伴ってスピンドル20およびシリンダ30内に流入した圧縮空気がシリンダ開口部34を介して空気室32に流入する。さらに、空気室32に流入した圧縮空気は、不図示の流路を通ってエアモータ10に流入し、エアモータ10を回転させる。この結果、スピンドル20,回転スライド部材40および第1ピストン50が回転し、最終的にドライバビット5が回転する。
次に、スピンドル20およびシリンダ30の内部と空気室32とをシリンダ開口部34を介して所定のタイミングで連通させるための構造について説明する。
図4(a),(b)に示されるように、第2ピストン60上には複数のシール部61および複数の連通部62が設けられている。図4(a)に示されるように、シール部61および連通部62は、第2ピストン60の移動方向において互いに離間した位置にそれぞれ設けられている。言い換えれば、シール部61と連通部62とは上下に離間している。具体的には、第1シール部61a,連通部62,第2シール部61bが、この順で下から上に向かって配置されている。つまり、連通部62は、第2ピストン60の移動方向において、第1シール部61aと第2シール部61bとの間に配置されている。言い換えれば、第1シール部61aは、連通部62から下方に離間した位置に設けれられている。一方、第2シール部61bは、連通部62から上方に離間した位置に設けられている。そこで、以下の説明では、第1シール部61aを「下側シール部61a」、第2シール部61bを「上側シール部61b」と呼ぶ場合がある。
図4(a)に示されるように、下側シール部61aおよび上側シール部61bは、第2ピストン60の外周面にそれぞれ装着されたOリングによって構成されている。下側シール部61aおよび上側シール部61bは、図2等に示されているシリンダ30の内周面に摺接し、気密性を保持する。
図4(a),(b)に示されるように、それぞれの連通部62は、第2ピストン60の外周面に設けられた少なくとも1つの平坦面によって構成されている。本実施形態では、連通部62を構成する4つの平坦面が第2ピストン60の外周面に、当該第2ピストン60の周方向に沿って等間隔(90度間隔)で設けられている。つまり、第2ピストン60の外周面上には、当該第2ピストン60の周方向に沿って4つの連通部62a,62b,62c,62dが設けられている。さらに、連通部62aと連通部62bとは、第2ピストン60の径方向において互いに対向し、連通部62cと連通部62dとは、第2ピストン60の径方向において互いに対向している。
図4(b)に示されるように、連通部62aと連通部62bとの対向距離は、シリンダ30の内径よりも短い。また、連通部62cと連通部62dとの対向距離は、シリンダ30の内径よりも短い。したがって、各連通部62は、シリンダ30の内周面に接しておらず、各連通部62とシリンダ30の内周面との間には隙間63が存在している。一方、周方向において隣接する連通部62同士の間には、シリンダ30の内周面に倣う円弧状のガイド面64が設けられている。4つのガイド面64のそれぞれとシリンダ30の内周面とは略隙間なく接している。よって、第2ピストン60とシリンダ30との間には隙間63が存在しているが、第2ピストン60は傾くことなくシリンダ30内で上下に移動する。
図5に示されるように、第2ピストン60が下方に移動する過程で、下側シール部61aが最初にシリンダ開口部34を通過する。その後、連通部62、上側シール部61bの順でシリンダ開口部34を通過する。言い換えれば、上側シール部61bがシリンダ開口部34に到達する前に、連通部62がシリンダ開口部34に到達する。さらに言い換えれば、連通部62は、下側シール部61aがシリンダ開口部34を通過した後であって、上側シール部61bがシリンダ開口部34に到達する前に、シリンダ開口部34に到達する。
既述のとおり、各連通部62とシリンダ30の内周面との間には隙間63が存在している(図4(b))。よって、連通部62がシリンダ開口部34に到達すると、スピンドル20およびシリンダ30の内部と空気室32とが隙間63(図4(b))を通じて連通する。この結果、スピンドル20およびシリンダ30内の圧縮空気が、連通部62およびシリンダ開口部34を介して空気室32に流入し、エアモータ10(図1)に供給される。
尚、上側シール部61bがシリンダ開口部34を通過する時には、圧縮空気の流れが瞬間的に止まる。しかし、上側シール部61bがシリンダ開口部34を通過した後は、第2ピストン60とシリンダ30との間に隙間できる。第2ピストン60の上側シール部61bよりも上側の外径が絞られているからである。よって、上側シール部61bがシリンダ開口部34を通過した後、圧縮空気が再び供給される。その後、図3に示すように、スライド部材40がシリンダ30の段部31に当接した状態になると、エアモータ10への圧縮空気の供給が遮断される。
ここで、第2ピストン60に設けられている連通部62の寸法や位置は、ドライバビット5がねじを打撃する前に連通部62の少なくとも下端がシリンダ開口部34に到達するように設定される。例えば、連通部62の寸法や位置は、第1ピストン50が下死点に到達する前に連通部62の少なくとも下端がシリンダ開口部34に到達するように設定される。
要するに、本実施形態に係るねじ打機では、ドライバビット5がねじを打撃する前にエアモータ10に圧縮空気が供給され、エアモータ10が回転を開始する。よって、ドライバビット5は、回転しながらねじを打撃し、そのままねじを締め込む。このように、本実施形態に係るねじ打機では、ねじの打ち込み動作と締め込み動作との間にタイムラグがない。したがって、ねじの打ち込み動作を終えた後に、僅かな停止状態を経て締め込み動作を開始するねじ打機に比べて、ねじの打ち込み及び締め込みに要する時間が短縮される。また、ねじは、対象物に打ち込まれると同時に対象物に締め込まれるので、打ち込みに伴う反動が低減される。この結果、対象物に対するねじ打機の押付け力を弱めることができるので、作業者の疲労が軽減される。また、対象物に対するねじ打機の押付け力が過剰となり、対象物の表面が凹んだり、傷付いたりする不具合も回避される。
ここで、スピンドル20およびシリンダ30内の圧縮空気を連通部62およびシリンダ開口部34を介してエアモータ10になるべく円滑に供給するためには、圧縮空気が通過する流路の抵抗を少なくすることが望ましい。かかる観点からは、図4(b)に示されるそれぞれの隙間63の開口面積(シリンダ30の軸線に対して垂直な断面内における隙間63の面積)の合計を(Sp)とし、それぞれのシリンダ開口部34の開口面積(シリンダ30の軸線と平行な断面内におけるシリンダ開口部34の面積)の合計を(Sc)としたとき、0.6×Sp≦Scの関係を満たすことが好ましく、0.9×Sp≦Scの関係を満たすことがより好ましい。
尚、図2等に示される回転スライド部材40,第1ピストン50および第2ピストン60等が上死点から下死点に移動するときに、スピンドル20およびシリンダ30内の圧縮空気の一部は、戻り空気室33に流入して貯留される。下死点に到達した回転スライド部材40,第1ピストン50および第2ピストン60等は、然る後、戻り空気室33内に貯留されていた圧縮空気の圧力によって上死点側に戻される。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、第2ピストン60に設けられる連通部62を溝によって構成することもできる。溝によって構成された連通部62を備える第2ピストン60の一例を図6に、他の一例を図7にそれぞれ示す。尚、既に説明した構成と同一または実質的に同一の構成については、図6,図7中に同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図6(a),(b)に示されている第2ピストン60に設けられている連通部62は、当該第2ピストンの外周面に設けられた少なくとも1本の溝によって構成されている。具体的には、図6(a),(b)に示されている第2ピストン60の外周面には、8本の溝からなる8つの連通部62(連通部62a,62b,62c,62d,62e,62f,62g,62h)が設けられている。各連通部62を構成しているそれぞれの溝は、下側シール部61aと上側シール部61bとの間の領域に形成されており、第2ピストン60の中心軸に沿って直線的に延びている。また、8本の溝(連通部62a,62b,62c,62d,62e,62f,62g,62h)は、第2ピストン60の周方向に沿って等間隔(45度間隔)で並んでいる。
図7に示されている第2ピストン60には、一連の連通部62が設けられている。具体的には、図7に示されている第2ピストン60の外周面には、一連の溝によって構成された連通部62が設けられている。連通部62を構成している溝は、下側シール部61aと上側シール部61bとの間の領域に形成されており、第2ピストン60の中心軸を旋回軸として螺旋状に延びている。尚、平坦面や溝は少なくとも1つあればよい。
1…本体、2…射出部、3…ハンドル、4…マガジン、5…ドライバビット、6…トリガ、10…エアモータ、11…遊星歯車機構、20…スピンドル、20a…スピンドルヘッド、21…スピンドル開口部、22…スリーブバルブ、23…ガイド溝、30…シリンダ、30a…大径部、30b…小径部、31…段部、32…空気室、33…戻り空気室、34…シリンダ開口部、35…バンパ、40…回転スライド部材、41…係合ピン、42…係合部、50…第1ピストン、51…連結ピン、52…フランジ部、60…第2ピストン、61…シール部、61a…第1シール部(下側シール部)、61b…第2シール部(上側シール部)、62,62a~62h…連通部、63…隙間、64…ガイド面

Claims (12)

  1. 第1方向と当該第1方向と反対の第2方向とに往復駆動され、前記第1方向に移動するときにねじを打撃するドライバビットが装着されるねじ打機であって、
    圧縮空気の圧力を回転運動に変換するエアモータと、
    前記エアモータによって回転駆動される筒状の回転部材と、
    前記回転部材と同軸のシリンダと、
    前記回転部材の内側に配置され、前記回転部材と一体的に回転可能であり、かつ、前記第1方向と前記第2方向とに往復動可能な回転スライド部材と、
    前記回転スライド部材と一体的に回転および往復動する第1ピストンと、
    前記第1方向と前記第2方向とに往復動可能であり、前記第1方向に移動する過程で前記第1ピストンに係合する第2ピストンと、
    前記第2ピストン上であって、当該第2ピストンの移動方向において離間した位置にそれぞれ設けられたシール部および連通部と、
    前記シリンダに設けられた開口部と、を有し、
    前記第2ピストンが前記第1方向に移動するとき、前記シール部が前記開口部に到達する前に前記連通部が前記開口部に到達し、前記連通部および前記開口部を介して前記エアモータに圧縮空気が供給される、ねじ打機。
  2. 前記連通部から前記第1方向に離間した位置に設けられた第1シール部と、前記連通部から前記第2方向に離間した位置に設けられた第2シール部と、を有し、
    前記連通部は、前記第1シール部が前記開口部を通過した後であって、前記第2シール部が前記開口部に到達する前に前記開口部に到達する、請求項1に記載のねじ打機。
  3. 前記第2ピストンの外周面に、前記第2ピストンの周方向に沿って複数の前記連通部が設けられている、請求項1又は2に記載のねじ打機。
  4. 前記連通部が、前記第2ピストンの外周面に設けられ、かつ、前記第2ピストンの径方向において対向する少なくとも1つの平坦面によって構成されている、請求項3に記載のねじ打機。
  5. 前記連通部が、前記第2ピストンの外周面に設けられた少なくとも1本の溝によって構成されている、請求項3に記載のねじ打機。
  6. 前記溝のそれぞれは、前記第2ピストンの中心軸に沿って直線的に延びている、請求項5に記載のねじ打機。
  7. 前記第2ピストンの外周面に、一連の前記連通部が設けられている請求項1又は2に記載のねじ打機。
  8. 前記連通部が、前記第2ピストンの外周面に設けられた一連の溝によって構成されている、請求項7に記載のねじ打機。
  9. 前記溝は、前記第2ピストンの中心軸を旋回軸として螺旋状に延びている、請求項8に記載のねじ打機。
  10. 前記シール部が、前記第2ピストンの外周面に装着されたOリングによって構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載のねじ打機。
  11. 前記シリンダの周方向に沿って複数の前記開口部が設けられている、請求項1~10のいずれか1項に記載のねじ打機。
  12. 少なくとも前記回転スライド部材が上死点にあるとき、当該回転スライド部材と前記第2ピストンとは当接しており、
    前記回転スライド部材が下死点に到達すると、当該回転スライド部材と前記第2ピストンとが離間する、請求項1~11のいずれか1項に記載のねじ打機。
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