JP7051718B2 - 鋼材から構成され且つ多角形、特に四角形又は長方形の断面を有する延伸された中空体の製造方法 - Google Patents

鋼材から構成され且つ多角形、特に四角形又は長方形の断面を有する延伸された中空体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋼材から構成され且つ多角形、特に四角形又は長方形の断面を有する非破壊試験された延伸中空体を製造するための方法に関し、ここで円形断面を有する中間中空体が平坦な素材から製造され、又は円形断面を有する中間中空体がブロック状の素材から各ケースにおいて製造され、それによって中間中空体が部分的な又は完全な相変態で冷却又はクエンチされる。
鋼材から構成されている熱間仕上げの円形の、四角形の又は長方形の種々の延伸している中空のプロファイルが鉄鋼業において何十間年も使用されてきたことが一般に知られている。これらの適用分野は、構造工学における現代鉄鋼建築、橋梁建設、産業建設、スポーツ施設建設、機械工学、農業機器の建設及び種々のコンベヤシステム、造船及び見本市のための見本市会場用乗り物建設を含んでいる。これらの熱間中空プロファイルは、最終製造工程において、例えば、概略850から1050℃における焼きならし温度範囲において、加熱プロセスを通過する。四角形の又は長方形の種々の中空プロファイルは、最大約30mmの壁厚及び40×40mmから400×400mm又は50×30mmから500×300mmの範囲内の夫々の外側寸法を夫々獲得する。これらのプロファイルの夫々の典型的な長さは、12m又は16mである。使用されるこれらの材料は、種々の一般的な構造用鋼材、種々の高強度微細粒化構造用鋼材、及び種々の特殊グレード並びに色々な所望の意図された目的に相当する種々の非溶接可能なグレードを含んでいる。種々の熱間仕上げの四角形の又は長方形の中空のプロファイルは、種々の冷間仕上げプロファイルの場合より、種々のより小さなコーナの半径によって特徴づけられ、かくしてより大きな断面の面積を有している。それ故、より高い負荷が種々の同一のプロファイル寸法で適応できる。
ドイツ公開文書DE2348152は、鋼材から構成され且つ多角形状の断面を有する様々な延伸中空体を製造するための方法を開示している。この方法において、略円形断面を有する中空スチールパイプが熱間圧延され、そして次いで、余剰の空気で及び問題の鋼材のAc3温度以上でガス加熱型オーブン内でオーステナイトされる。オーステナイト温度は、好ましくは871と954℃との間にある。次いで、クエンチが93℃未満の温度まで水中で生じ、次いで加熱が問題の鋼材のストレスリリーフアニーリング温度以上で且つそのAc1温度以下である、焼戻し温度まで生ずる。好ましくは、この焼戻し温度は621と663℃との間にある。次いで、このスチールパイプはこの温度で焼き戻され、所望の多角形の断面形状まで、特に、丸くされた長方形のそれまで焼戻し温度内でロールアウトされ、次いで空気中で冷却される。本発明に従って製造される種々の中空体は、クエンチ工程及び焼き戻し工程の結果、例えば、バックリングなどの種々のサーフィスディフェクトがないように、更に色々な高収率ストレス、区別されるノッチインパクト強度及び種々のストレイン特性を有するよう意図されている。この方法のための適切な素材は、マルテンサイトであり且つ良好な溶接性を有する、約0.2%の炭素1.45%のMn及び0.06%のVスチールを有するSi-Al-キルドスチールである。
更に、ドイツ公開文書DE19703586は、多角形の断面を有する様々な延伸された中空体を製造するための方法を示している。平坦な素材から始まり、多角形状の断面を有する中間中空体は、スクイーズモールディング及びウエルディングによって得られる。中間中空体は、多角形断面を有する最終延伸中空スチール体の夫々の曲率半径よりも大きいそのエッジ領域内の曲率半径を有している。その後、この中間中空体は、オーブンの中で加熱され、次いで最終的に圧延される。この最終圧延の間、夫々の曲率半径は、多角形断面を有する最終延伸中空スチール体の所望の形状に達するように減少させられる。
更に、ドイツ公開文書EP0485572は、円形断面を有するシームレススチールパイプを製造するための方法を開示している。この方法は、円形断面を有する中間中空体を丸いブロック状の素材から製造することを記載している。試験装置は、種々の寸法変化又は様々なキズのためにパイプを試験するために、製造ライン内の適切な位置において、特に圧延機と冷却ベッドとの間に配置されている。これらの獲得された試験結果は、この製造方法のためのコントロール情報を提供するために使用される。この試験装置は、非破壊試験のための光線、例えば、X線又はガンマ線のビームの透過ソースを用いたソース/検出装置を有している。
更に、ドイツ公開文書DE102012006472は、円形断面を有する種々の溶接済スチールパイプを平坦な素材から製造するための方法を開示している。この平坦な素材は、U-/O-成形及び溶接の前に、超音波又は渦電流の試験により非破壊制御を受ける。特に、種々の材料の特性の均質性が、製造方法のためのコントロール情報を提供すべく、連続的に又は非連続的に得られる。
一般的に、非破壊試験、特に、鋼材から構成され且つ四角形又は長方形の断面を有する種々の中空体の様々な欠陥、特に、ラミナー不完全部及び介在物のための超音波試験は可能ではない。現在、鋼材から構成され且つ多角形、とくに四角形又は長方形の断面を有する種々の中空体は、種々の工程で圧延される共に熱処理される。更に、凹面部、凸面部、捩じれ、四角形性及び直線性における種々のバラツキが、別の熱処理工程に起因して生ずる。
本発明の目的は、増加した寸法上の安定性、特に種々の狭い寸法許容度を有する種々の製造された中空体によって特徴づけられる、鋼材から構成され且つ多角形、とくに四角形又は長方形の断面を有する種々の延伸された中空体を製造するための方法を提供することである。中空体は、熱処理され、非破壊的方法で試験される。
この目的は請求項1の種々の特徴を有する方法によって獲得される。本発明の複数の有益な実施の形態は従属請求項2から22に記載されている。
本発明によれば、鋼材から構成され且つ多角形、特に四角形又は長方形の断面を有する種々の延伸された中空体を製造するための方法の場合、ここで円形断面を有する中間中空体は平坦な素材から製造されるか、又は円形断面を有する中間中空体はブロック状の素材から製造され、それによってこの中間中空体は、部分又は完全な相変態で冷却されるか又はクエンチされ、この中間中空体は、非破壊的なやり方で好ましくは種々の低温で、特に室温で試験され、そしてこの中間中空体は、多角形の、特に四角形又は長方形の断面を有する、特に種々の丸いコーナを有する最終中空体を形成すべくこの中間中空体の壁厚の意図された変化(意図された減少又は意図された増加)無しで最終成形され、種々の中間中空体の最終成形に先立ち直ちに最終熱処理されるか、又は、最終成形によって製造された中空体が、最終成形の間最終熱処理され、非破壊試験における簡単化は、円形断面を有する中間中空体が最終成形に先立ち非破壊的なやり方で試験されるという事実のために獲得される。最終成形の間、中間中空体のスターティングペリフェリC0の対数的な減少ln(C0/C1)は、特に0と0.3との間の範囲の中空体の最終的なペリフェリまでマルチステージの成形の間に生じ、ここで中空体の延長は、壁厚における増加を凌駕する。この成形スピードは約0.2と5m/sとの間、好ましくは、約0.5と5m/sとの間である。この中間中空体の最終成形は、多少熱・機械成形工程、特にドローイング又はストレッチイング又はプレッシング、特にロールドローイング又はロールストレッチイング又はロールプレッシングである。
本発明に関連して、「前記中間中空体の壁厚を意図的に変化させることなく最終成形を行い」という特徴における用語「意図的に変形させることなく」は、多角形、特に四角形又は長方形の断面を有する中空体の壁厚と比較して、中間中空体の平均壁厚が10%未満、好ましくは5%未満だけ補正され(減少され又は増加され)ることであると理解されるべきである。この壁厚は平均壁厚として理解されるべきである。
また本発明に関連して、非破壊試験は以下の色々な試験方法又はその組み合わせの少なくとも一つを意味するよう理解されるべきである。この非破壊試験は、中空体の熱処理(例えば、クエンチ、焼きならし、ソフトアニーリング)に先立ち又はその後で生ずる。
夫々のサーフィスの渦電流試験、信頼性のある認識のための典型的な最小欠陥深さ:中空体の壁厚の0.2mm又は5%の何れかより高い方の値;15mm以下の壁厚に対して、中空体の外面上並びに内面上の種々の欠陥が認識される、しかるに15mmより大きい壁厚について、中空体の外面上の種々の欠陥だけが認識される。
夫々のサーフィス(インナー及びアウター)の超音波試験、信頼性のある認識のための典型的な最小欠陥の深さ:中空体の壁厚の約0.3mm又は5%の縦方向へ、接線方向へ及び斜め方向へ何れかより高い方の値;典型的には、種々の超音波試験方法のための試験周波数は2-25MHzの範囲に存在している。
少なくとも約1mmの参照サーフィスの最小サイズを有する種々の反射/参照欠陥(例えば、種々のフラットボトム穴)を用いたウオールボリューム内の種々のラミナー不完全部及び種々の他の欠陥のための超音波試験。
中空体の表面の局所的な試験の磁気粒子試験、パイプ内側サーフィス及びパイプ外側サーフィス並びに夫々の端面、多角形の構造の夫々のエッジ、その夫々のコーナ及びその夫々の端面。この局所的な磁気粒子試験は、最終中空製品上で生ずることもできる。好ましくは、中間中空体の非破壊試験は、渦電流試験又は超音波試験又はこれの組み合わせである。
また、本発明に関連して、「前記最終成形の直前に前記中間中空体に最終熱処理を行う」という特徴における用語「直前」は、最終熱処理と最終成形との間のタイムフレームが5分未満、好ましくは60秒未満であることを意味することが理解されるべきである。
更に、本発明に関連して、「前記中間中空体は前記非破壊試験のための室温下に存在し」という特徴における用語「室温」は、5℃と60℃との間にある中間中空体の温度を意味することが理解されるべきである。
特に有益なやり方で、本発明に係る方法において、最終的な中間中空体製品のための色々なカスタマーの夫々の要件が合致しているかどうかコントロールすべく、中間中空体の中間熱処理の後又は中間中空体の最終成形に先立ち中間中空体の非破壊試験が実行される。従って、多角形、特に四角形又は長方形の断面を有する最終中空体がこれ以上試験されないことになる。本発明の中心となるアイデアは、「カスタマー」の種々のデマンドに合致するように、最終成形の前の非破壊試験の結果に依存することである。付加的に、非破壊試験は、中間中空体の中間又は最終熱処理に先立ちシームレス又は溶接済みの中間中空体上又は溶接済み中間体ための平坦な素材上で生ずる。随意的に、付加的に、非破壊試験は、その夫々のコーナ及び/又は夫々の端部の領域内で外部から最終成形した後中空体上で生ずる。中間中空体の壁内の種々の欠陥ための、例えばラミナー不完全部のための非破壊試験は、円形の断面を有する種々の中空体ための典型的な色々な試験基準を用いた種々の従来の超音波試験設備を用いて行うことができる。平坦な素材を試験する場合、試験はこの準仕上げ製品のためにより典型的に使用される従来の種々の超音波試験設備によってこの最初の状態において行われる。多角形断面を有する中空体を形成すべく、円形断面を有する中間中空体の究極の成形が準備された熱処理工程内で行われるので、様々な非常に狭い寸法許容度が中空体のために維持できる。多角形の断面を有する中空体の種々の所望の特性に依存して、水、オイル又は種々のポリマーを用いた冷却などの色々な熱処理は、超音波試験に先立ち中間中空体をオーステナイトした後また生ずる。最終熱処理(例えば、焼戻し、焼きならし、エージハードニング又はデュアルフェーズアニーリング)は、鋼材から構成され且つ多角形の、特に四角形又は長方形の断面を有する中空体を形成すべく、最終成形の間又はそれに直ちに先立ち行われる。すべて最終熱処理ための基本的な条件として、種々の所望の機械的な特性を獲得するために、中間中空体を予め決まっている温度範囲まで再加熱することは、使用することができるより少ない回数の誘導加熱を用いてオーブン内で加熱される場合、壁厚のmm毎に少なくとも1分及びに壁厚のmm毎にせいぜい6分持続することが適用可能である。
プレノーマライズ工程の立場で中間中空体の付加的な及び随意的な中間熱処理を参照して、最終成形に先立ち中間中空体をオーステナイトして次に冷却するために、特に相当する鋼材のAc3温度以上に加熱することによって、中間中空体が最終成形に先立ち、中間的に好ましく熱処理される。好ましくは、相当する鋼材のAc3温度,+20ケルビン、好ましくは870から980℃まで加熱し、この温度を少なくとも5分間維持し、更に最終成形に先立ち水、オイル又は色々なポリマーを用いて冷却することが夫々提供される。この冷却工程によって、中間中空体における様々な拡散プロセスが最小化されるか又は避けられる。特に有益なやり方で、その後の最終熱処理は、最終成形に先立ち直ちに又は共通工程で中間中空体の最終成形を用いて達成される、5から60分間維持される580℃とAc1-20ケルビンとの間の温度における焼戻しの形態である。
これらの温度Ac1及びAc3は、様々な適切なトライアルによって適合される複数の一般的に公知の方程式に基づいて次のように定義される。
Ac1=734.2-13.9%Mn+22.2%Si+23.3%Cr-14.4%Ni
Ac3=960.3-254.4%C1/2-14.2%Ni+51.7%Si
好ましくは、代替的な最終熱処理として、中空体は、少なくとも5分間維持される少なくともAc3+20ケルビンの温度における焼きならしの形態で最終熱処理される。
種々の中空体のエージハードニングについて、中空体は10から60分間維持されるAc1未満の温度において且つ+/-30ケルビンの許容度で、エージハードニングの形態で好ましく最終熱処理される。この特定のエージハードニング温度はエージハードニングのタイプに依存している。
種々の中空体のデュアルフェーズアニーリングについて、5から60分間維持される中空体はAc1とAc3との間の温度におけるデュアルフェーズアニーリングの形態で好ましく最終熱処理される。複数の得られたデュアル相マイクロストラクチャは、フェライト、ペルライト、ベイナイト、残渣オーステナイト及びマルテンサイトの様々な組み合わせから構成することができる。
有益なやり方で、非破壊試験は、渦電流試験又は超音波試験又はその組み合わせとして行われる。シームレス又は溶接済みの中間中空体の又は平坦な素材のサーフィス内の種々の欠陥は渦電流試験によって検出でき、更にシームレス又は溶接済みの中間中空体の又は平坦な素材の壁内の種々の欠陥は超音波試験によって検出できる。
夫々の丸いコーナを有する最終中空体は、その夫々のコーナ及び/又は夫々の端部の領域における最終製造工程の後、非破壊的なやり方で外部から、特に磁気粒子試験によって好ましく試験される。
特に有益なやり方で、本方法は、夫々の隣接した端部を有する溝付きの中空体を形成すべく、平坦な素材を成形し、特に曲げ及び/又は圧延し、そして円形断面を有する溶接済み中間中空体を形成すべく、それらの隣接端部を溶接することで開始でき、又は円形断面を有するシームレス中間中空体を形成すべくブロック状の素材を成形、特に圧延することで開始できる。その後の適用分野に依存して、種々の公知の鋼材がこの場合使用される。様々なストリップ又はシートの形態の種々の平坦な素材は、冷間成形又は熱間成形できる。ブロック状の素材からの様々なシームレス中間中空体の公知の成形を参照して、ピアシングなどの複数の別々の又は一体の成形工程の組み合わせが使用されて、壁厚を減少させそしてサーフィスをストレッチング、随意的には平坦化させ更に熱処理に先立ち又はそれと組み合わせて決められた外径まで寸法を合わせるよう随意的に圧延する。種々のインターナルツールがピアシング、壁厚の減少、更に平坦化のために使用されている。寸法に対する圧延はインターナルツールなしで生ずる。壁厚S1を備えた円形断面を有する様々な中間中空体を形成すべく、直径D0を備えたブロック状の素材の全体的な成形に渡っての対数的なサーフィス減少ln(D0/(2S1)は、好ましくは0.6と4.0との間にある。
中間中空体は、550℃とAc1-20ケルビンとの間の温度における、又は少なくともAc3+20ケルビンの温度における、かくしてハードニング又は焼きならしの複数の温度範囲内での最終熱処理の後直ちに好ましく最終成形される。
本発明は、特に機械工学、オフショア用途、深海用途、及び様々なウインドタービンにおける様々なクレーンのために、並びに種々の高いレベルの振動を受ける種々の部品のために、鉄鋼産業において次いで使用される夫々の丸いコーナを有する、多角形、特に四角形又は長方形の断面を有する様々な中空体、特に様々な中空プロファイルの製造のために特に適切である。
本発明に係る方法を用いることによって、長方形の最終中空体は、夫々の寸法200mm×140mm及び6.3mmの壁厚を有するスチールグレードAPI5L X70Qから実験的に製造された。円形断面を有する中間中空体を圧延した後、クエンチが続く(Ac3より大きい温度まで加熱し且つその温度において維持される)オーステナイト化が行われた。次いで、円形断面を有する中間中空体の超音波試験が行われた。次いで、同時的な最終成形及び焼戻しが550から750℃の焼戻し温度において行われた。この次いで測定された夫々の許容度は、基準EN10210-2:2006からの種々の仕様に合致した。また、いかなるクラックも中空体の夫々のコーナにおいて発生しなかった。相当する磁気粒子試験が行われた。以下の複数の機械的な特性が獲得された:収率Rt0.5>485MPa、引張強度>570MPa、-40℃におけるノッチインパクト強度>150J/cm、及び硬度<240HV10。これらの中空体、特にこれらの中空プロファイルの典型的な種々の長さは、12m又は16mである。
また、本発明に係る本方法によれば、四角形の中空体、特に中空プロファイルが、夫々の寸法160mm×160mm及び壁厚10mmを有するEN10225:2009に従うスチールグレードS355G15+Nから実験的に製造された。中間中空体を製造した後、超音波試験が行われた。次いで、中間中空体は、880と960℃との間の焼きならし温度においてその夫々の究極の寸法となるよう最終成形された。この次いで測定された夫々の許容度は、基準EN10210-2:2006からの種々の仕様に合致した。また、いかなるクラックも中空プロファイルの夫々のコーナにおいて発生しなかった。相当する磁気粒子試験が行われた。複数の機械的な特性が基準EN10225:2009からの仕様に合致した。
熱処理の間、最終成形、特に最終圧延を行うことができるために、最終成形、特に最終圧延用の装置は、通常の製造シーケンスにおける熱処理用のオーブンの直ぐ下流に配置されるべきである。
本発明に係る製造方法は、以下の図面に示される夫々の例示的な実施の形態を用いて、これ以降より詳しく記載されるであろう。
図1は、例示的な実施の形態のプロセスフローチャートを示す。
これについての第1のプロセスサブバリエーションにおいて、最初に、平坦な素材1aが、非破壊試験装置3aによって非破壊的なやり方で試験される。次いで、夫々の隣接端部を有する溝付き中空体が、成形、特に曲げ及び/又は圧延によって平坦な素材1aから製造される。次いで、これらの隣接端部は、円形断面2bを有する溶接済み中間中空体を形成すべく、溶接される。平坦な素材1a用の非破壊試験装置3aに対して代替的に又はそれに加えて、この中間中空体2bは、代替的又は付加的な非破壊試験装置3aによって非破壊的なやり方で試験することができる。
これについての第2のプロセスサブバリエーションにおいて、ブロック状の素材1bから出発して、円形断面2cを有するシームレス中間中空体はブロック状の素材1bから製造される。成形、特に圧延が製造方法として使用される。円形断面2cを有するこのシームレス中間中空体は,非破壊試験装置3aによって非破壊的なやり方で試験される。
円形断面2b,2cを有する次いで得られる種々の中間中空体は、各々の材料に依存して中間熱処理を受ける。この中間熱処理は、中間熱処理2b’,2c’を備えた円形断面を有する中間中空体を形成するための最終成形に先立ち、中間加熱オーブン4a内での中間中空体2b,2cの中間加熱と、中間冷却パス4b内での中間中空体2b,2cの引き続きの冷却とから構成されている。上述した非破壊試験装置3aに対して代替的に又はそれに加えて、円形断面2b,2cを有する中間中空体は、代替的な又は付加的な非破壊試験装置3aによって中間熱処理2b’,2c’の前に非破壊的なやり方で試験できる。それ故、非破壊試験は、製造プロセスの間異なった複数の位置において1個又は複数の非破壊試験装置3aによって、中間成形の後及び最終成形に先立ち生ずる。
次いで、これらの中間中空体2b’又は2c’は、多角形、特に四角形又は長方形の断面を有する中空体6aを得るために、最終加熱オーブン5a及び最終成形装置5b内で最終熱処理される。代替的に、最終熱処理及び最終成形は、共通工程で行うことができる。
最終的に、最終中空体6は、非破壊試験装置7、特に磁気粒子試験装置を用いてその夫々のコーナ、夫々のエッジ及び/又は夫々の端部の領域内で外部から試験される。
1a 平坦な素材
1b ブロック状の素材
2b 円形断面を有する溶接済中間中空体
2c 円形断面を有するシームレス中間中空体
2b’ 中間熱処理を用いた円形断面を有する溶接済中間中空体
2c’ 中間熱処理を用いた円形断面を有するシームレス中間中空体
3a 非破壊試験装置
4a 中間加熱オーブン
4b 中間冷却パス
5a 最終加熱オーブン
5b 最終成形装置
6 多角形断面を有する中空体
7 非破壊最終試験装置

Claims (22)

  1. 鋼材から構成され且つ多角形の断面を有する延伸中空体の製造方法であって、
    平坦な素材から又はブロック状の素材から円形断面を有する中間中空体を製造し、これにより前記中間中空体を部分的又は完全な相変態で冷却又はクエンチする工程と、
    前記中間中空体を、表面の渦電流試験、表面の超音波試験、ウオールボリューム内の種々のラミナー不完全部及び種々の他の欠陥のための超音波試験、表面の局所的な磁気粒子試験、又はそれらの組合せから選択される少なくともひとつの非破壊試験により試験する工程と、
    最終中空体の壁厚と比較して、中間中空体の平均壁厚を10%未満だけ補正することにより、最終成形を行い、多角形、四角形又は長方形の断面を有する最終中空体を形成する工程と、
    前記最終中空体の中間中空体の前記非破壊試験の結果により、前記最終成形の直前に前記中間中空体に最終熱処理を行うか、又は前記最終成形と前記最終熱処理を共通工程で行う工程と、を含む
    方法。
  2. 中間中空体の平均壁厚を5%未満だけ補正する請求項1に記載の方法。
  3. 前記非破壊試験は渦電流試験又は超音波試験又はこれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記中間中空体は前記非破壊試験のための室温下に存在し、これにより室温が5℃から60℃に決定されることを特徴とする請求項1~3の何れか一つに記載の方法。
  5. 前記中間中空体の前記最終成形は、ドローイング、ストレッチング、プレッシング、ロ-ルドローイング、ロールストレッチング又はロールプレッシングであることを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載の方法。
  6. 前記中間中空体の前記最終成形は、多角形、四角形又は長方形の断面を有する前記中空体の前記壁厚に比べて、前記中間中空体の前記壁厚を10%未満だけ補正することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記中間中空体の前記最終成形は、多角形、四角形又は長方形の断面を有する前記中空体の前記壁厚に比べて、前記中間中空体の前記壁厚を5%未満だけ補正することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 円形断面を有する前記中間中空体は、ブロック状の素材から製造されることを特徴とする請求項1から7の何れか一つに記載の方法。
  9. 前記最終成形の前の前記中間中空体の中間熱処理、次いで前記最終成形の前の前記中間中空体の冷却又はクエンチすることを特徴とする請求項1から8の何れか一つに記載の方法。
  10. オーステナイト化用の相当する鋼材のAc3温度以上の加熱である前記最終成形の前の前記中間中空体の中間熱処理、次いで前記最終成形の前の前記中間中空体の冷却又はクエンチすることを特徴とする請求項1から8の何れか一つに記載の方法。
  11. 前記相当する鋼材のAc3温度+20ケルビンまで加熱し、その温度を少なくとも5分間維持し、水、オイル又はポリマーを用いて冷却することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記相当する鋼材を870から980℃まで加熱し、その温度を少なくとも5分間維持し、水、オイル又はポリマーを用いて冷却することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 5分から60分間で維持される、550℃とAc1-20ケルビンとの間の温度における焼戻しの形態での最終熱処理を行うことを特徴とする請求項9~12の何れか一つに記載の方法。
  14. 少なくとも5分間維持される、少なくともAc3+20ケルビンの温度における焼きならしの形態での最終熱処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 10分から60分間維持される、Ac1未満の温度において且つ+/-30ケルビンの許容度でのエージハードニングの形態での最終熱処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 5分から60分間維持される、Ac1とAc3との間の温度におけるデュアルフェーズアニーリングの形態での最終熱処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 前記最終中空体の、その夫々のコーナ、夫々のエッジ及び/又は夫々の端部の領域内で、外部非破壊最終試験を行うことを特徴とする請求項1から14の何れか一つに記載の方法。
  18. 前記外部非破壊最終試験は磁気粒子試験である請求項17に記載の方法。
  19. シームレス中間中空体を形成すべく、前記ブロック状の素材を成形、又は圧延することを特徴とする請求項1から18の何れか一つに記載の方法。
  20. 前記中間中空体の製造の前に前記平坦な素材の非破壊試験を行うことを特徴とする請求項1から19の何れか一つに記載の方法。
  21. 夫々の隣接端部を有する溝付き中空体を形成すべく、前記平坦な素材を成形し、又は、曲げ及び/又は圧延し、更に溶接済み中間中空体を形成すべく、前記夫々の端部を溶接することを特徴とする請求項1から19又は20の何れか一つに記載の方法。
  22. 550℃とAc1-20ケルビンとの間の温度において、又は少なくともAc3+20ケルビンにおける温度において前記最終熱処理のすぐ後の前記中間中空体の最終成形を行うことを特徴とする請求項1から21の何れか一つに記載の方法。
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