以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1~図16は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された内枠4とを備えている。
内枠4の前面側には、その上部側に遊技盤5を装着するための遊技盤装着枠6等が、下部側に発射手段7、下部スピーカ10等が夫々配置されると共に、それらの前側を覆う前扉8がヒンジ3と同じ側のヒンジ9により開閉自在に枢着されている。
発射手段7は、図2に示すように、板金製の支持板11と、この支持板11の前面に装着された発射レール12と、支持板11の前面に装着され且つ発射用の遊技球を発射レール12上に保持する球保持部13と、支持板11の前面で前後方向の駆動軸14廻りに揺動自在に支持された打撃槌15と、支持板11の裏側に装着され且つ打撃槌15を駆動軸14を介して打撃方向に駆動するロータリソレノイド等の発射駆動手段16とを備え、前扉8側の発射ハンドル17が操作されたときに、その操作量に応じて発射駆動手段16により打撃槌15を打撃方向(時計廻り)に連続的に駆動するようになっている。これにより、発射レール12上に1個ずつ供給される遊技球が発射レール12に沿って遊技盤5の遊技領域5aに向けて発射される。
遊技盤5は、遊技盤装着枠6に対して例えば前側から装着され、1又は複数の固定具18により着脱自在に固定されており、その前面側には、発射手段7によって発射された遊技球を案内するガイドレール21が環状に装着されると共に、そのガイドレール21の内側の遊技領域5aに、中央表示ユニット22、普通図柄始動手段23、特別図柄始動手段24、大入賞手段25、普通入賞手段26等の各種遊技部品が配置されている。
中央表示ユニット22には、液晶式等の画像表示手段27の他、普通図柄表示手段28、特別図柄表示手段29、普通保留個数表示手段30等が設けられている。画像表示手段27は、演出図柄表示手段31、特別保留個数表示手段32等を構成している。
普通図柄表示手段28は、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する2個の発光体(例えばLED)により構成されており、通過ゲート等よりなる普通図柄始動手段23が遊技球を検出することを条件にそれら2つの発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段23による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、点滅が終了するようになっている。
なお、普通図柄始動手段23による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値等の普通乱数情報は、予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶され、普通図柄表示手段28による図柄変動が開始される毎に順次消化される。普通乱数情報の記憶個数(以下、普通保留個数)は、例えば上限保留個数と同数の発光体を備える普通保留個数表示手段30が例えばその発光個数によって遊技者に報知するようになっている。
特別図柄始動手段24は、特別図柄表示手段29による図柄変動を開始させるためのもので、例えば上下2つの始動入賞手段24a,24bを備え、中央表示ユニット22の下側に配置されている。上始動入賞手段24aは、開閉手段等を有しない非開閉式の入賞手段である。下始動入賞手段24bは、開閉手段33により遊技球が入球不可能(又は入球困難)な閉状態と入球可能(又は閉状態よりも入球容易)な開状態とに切り換え可能な開閉式の入賞手段で、普通図柄表示手段28の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生した場合に、閉状態から開状態へと所定時間開放されるようになっている。
特別図柄表示手段29は、1個又は複数個、例えば1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段24が遊技球を検出すること、即ち上下2つの始動入賞手段24a,24bの何れかに遊技球が入球することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、始動入賞手段24a,24bへの入球時に取得された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様(特定態様)で、それ以外の場合には例えば外れ態様で停止するようになっている。
なお、特別図柄始動手段24による遊技球検出時に取得された大当たり判定乱数値等の特別乱数情報は、予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶され、特別図柄表示手段29による図柄変動が開始される毎に順次消化される。特別乱数情報の記憶個数(以下、特別保留個数)は、特別保留個数表示手段32が例えば保留表示画像Xの表示個数によって遊技者に報知するようになっている。
演出図柄表示手段31は、例えば特別図柄表示手段29による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄を変動表示するもので、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の演出図柄を例えば各種の演出画像と共に画像表示手段27の表示画面27aに変動表示可能に構成されており、特別図柄始動手段24が遊技球を検出した場合、即ち上下2つの始動入賞手段24a,24bの何れかに遊技球が入賞した場合に、例えば特別図柄の変動開始と同時に複数種類の変動パターンの何れかに従って演出図柄の変動を開始すると共に、特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、演出図柄を左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
大入賞手段25は、遊技球が入球可能な開状態と入球不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板25aを備えた開閉式の入賞手段で、特別図柄表示手段29の変動後の特別図柄が大当たり態様となって特別利益状態が発生した場合に、開閉板25aが所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
前扉8は、遊技領域5aの前側に対応する窓孔34が形成された例えば樹脂製の扉ベース35を備えている。扉ベース35には、例えば窓孔34の上側近傍に左右一対の上部第1スピーカ36a,36bと送風演出手段37とが配置され、窓孔34の下側近傍に左右一対の上部第2スピーカ38a,38bが配置されている。送風演出手段(可動演出手段)37は、遊技機本体1の前に座っている遊技者に向けて風を送る送風演出を行うためのもので、モータ(駆動手段)により動作するシロッコファン等の送風手段37aを備え、例えば送風口37bが前斜め下向きとなるように、扉ベース35の上部右端側に右側の上部第1スピーカ36bに隣接して配置されている。
また扉ベース35の前側には、図3に示すように、窓孔34の周囲に複数(ここでは6つ)のLED基板41~46が配置されている。即ち、窓孔34の左下部に第1LED基板41が、窓孔34の左上部に第2LED基板42が、窓孔34の上側の左右方向略中央に第3LED基板43が夫々配置されており、また窓孔34の右下部に第4LED基板44が、その上側に第5LED基板45が、窓孔34の右上部の送風演出手段37の近傍に第6LED基板46が夫々配置されている。
第1LED基板41と第2LED基板42とは窓孔34に沿って左側の上部第2スピーカ38aと上部第1スピーカ36aとの間に配置されており、第3LED基板43は左右の上部第1スピーカ36a,36bの間に配置されている。また、第4LED基板44と第5LED基板45とは窓孔34に沿って右側の上部第2スピーカ38bと送風演出手段37との間に配置されており、第6LED基板46は、例えば送風演出手段37の送風口37bの外周に配置されている。
図1に示すように、扉ベース35の下部前側には、例えば左寄りの位置に、発射手段7に供給するための遊技球を貯留する上皿47が配置されており、更にその上皿47の下側には、上皿47が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿48が左端側に、発射ハンドル17が右端側に夫々配置されている。
また、扉ベース35の前側には、窓孔34の周囲を前側から略覆う上装飾カバー49と、上皿47、下皿48等を前側から略覆う下装飾カバー50とが装着されている。上装飾カバー49は、少なくとも第1~第6LED基板41~46の前側に対応する部分が透光性を有する発光レンズ部となっている。下装飾カバー50上には、例えば上皿47の前側の左右方向略中央に遊技者が操作可能な演出ボタン51が、またその側方に球貸し操作部52が夫々配置されている。
扉ベース35の裏側には、図2に示すように、窓孔34を後側から略塞ぐガラスユニット53が着脱自在に装着されると共に、その下側には、球送り手段54、下皿案内手段55、前扉中継基板56等が配置されている。球送り手段54は、上皿47内の遊技球を1個ずつ発射レール12上に供給するもので、発射手段7の前側に対応して配置され、発射手段7による発射動作と同期して作動するようになっている。下皿案内手段55は、上皿47が満杯となったときの余剰球、及び発射手段7により発射されたにも拘わらず遊技領域5aに達することなく戻ってきたファール球を下皿48に案内するためのもので、例えば球送り手段54に隣接してそのヒンジ9側に配置されている。また、前扉中継基板56は、遊技盤5の裏側に配置される演出制御基板等と前扉8側の第1~第6LED基板41~46、スピーカ10,36a,36b,38a,38b、送風演出手段37等の各種演出手段等との間を中継するもので、例えば扉ベース35とその後側の下皿案内手段55との間に配置されている。
続いて、前扉8に設けられた各種遊技部品のうち、特に第1~第6LED基板41~46、上部第1スピーカ36a,36b、上部第2スピーカ38a,38b及び送風演出手段37に関する配線について詳細に説明する。
まず、前扉8上の配線経路について概略を説明する。第1~第6LED基板41~46の配線経路は、図3等に示すように、前扉8の下部側に配置される前扉中継基板56から窓孔34に沿って左右に分岐しており、第1~第3LED基板41~43が窓孔34の左側の左配線経路57を構成し、第4~第6LED基板44~46が窓孔34の右側の右配線経路58を構成している。また、上部第1スピーカ36a,36bの駆動配線路は左配線経路57上に設けられ、送風演出手段37の駆動配線路は右配線経路58上に設けられている。なお、上部第2スピーカ38a,38bは左右の配線経路57,58から独立しており、例えば前扉中継基板56からハーネス59a,59bを介して接続されている。
左配線経路57を構成する第1~第3LED基板(第1~第3基板)41~43は、ハーネス61,62を介して直列に接続されており、その最上流側の第1LED基板41が、ハーネス60を介して前扉中継基板56に接続されている。左配線経路57では、第1LED基板41及び第2LED基板42にスルーパス配線路(所定配線路)が設けられ、そのスルーパス配線路の下流側に、第3LED基板43に配置されたLEDとこれを駆動するLEDドライバとを含む回路部が接続されている。また、第1LED基板41及び第2LED基板42にも、LEDとこれを駆動するLEDドライバとを含む回路部が設けられ、夫々スルーパス配線路に接続されている。また、上部第1スピーカ(所定演出手段)36a,36bの駆動配線路の一部が第1~第3LED基板41~43上に設けられ、最下流側の第3LED基板43と上部第1スピーカ36a,36bとが夫々ハーネス63,64を介して接続されている。
右配線経路58を構成する第4~第6LED基板44~46は、ハーネス66,67を介して直列に接続されており、その最上流側の第4LED基板44が、ハーネス65を介して前扉中継基板56に接続されている。右配線経路58では、第4LED基板(第1基板)44及び第5LED基板(第2基板)45にスルーパス配線路(所定配線路)が設けられ、そのスルーパス配線路の下流側に、第6LED基板(第3基板)46に配置されたLED(第3LED)とこれを駆動するLEDドライバ(第3LEDドライバ)とを含む回路部が接続されている。第4LED基板(第1基板)44にも、LED(第1LED)とこれを駆動するLEDドライバ(第1LEDドライバ)とを含む回路部が設けられ、スルーパス配線路に接続されている。第5LED基板(第2基板)45にもLED(第2LED)が設けられているが、このLEDは第4LED基板(第1基板)44上のLEDドライバ(第1LEDドライバ)によって駆動される。また、送風演出手段(所定演出手段)37の駆動配線路の一部が第4,第5LED基板44,45上に設けられ、第5LED基板45と送風演出手段37の送風手段37aとがハーネス68を介して接続されている。なお本実施形態では、第1~第6LED基板41~46上で、LED、LEDドライバ、保護抵抗、コネクタ等以外の部品については省略している。以下、第1~第6LED基板41~46の構成について詳細に説明する。
[第1LED基板41]
第1LED基板(第1基板)41は、図3等に示すように、前後両面に配線層を有する基板本体72を備えている。基板本体72は、右縁部72aが窓孔34の左下部に沿って略円弧状に形成され、左縁部72bが略上下方向に形成されていることにより、上部側から下部側に向けて徐々に拡幅しており、また左下部には左側の上部第2スピーカ38aの配置位置に対応する切欠部72cが形成されている。
そしてこの第1LED基板41には、図4に示すように、上流側コネクタ(基板接続用コネクタ)73と、下流側コネクタ(基板接続用コネクタ)74と、それらコネクタ73,74間を接続するLED電源用、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用及びグラウンド用のスルーパス配線路(所定配線路)75~79と、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用及びグラウンド用のスルーパス配線路76~79から分岐して接続される例えば2つのLEDドライバ80,81と、それらLEDドライバ80,81のRGB端子とLED電源用のスルーパス配線路75との間に直列に接続された保護抵抗82,83及びLED84~87と、コネクタ73,74間を接続するスピーカ駆動配線路88a~88dとが設けられている。なお、スルーパス配線路75~79に接続された、LEDドライバ80,81、LED84~87、保護抵抗82,83等を含む回路部が第1回路部の一例である。
上流側コネクタ73は、ハーネス60を介して前扉中継基板56に接続されるもので、LED電源用のスルーパス配線路75が接続される例えば2つのLED電源端子89a,89bと、LEDドライバ電源用のスルーパス配線路76が接続される例えば1つのLEDドライバ電源端子90と、信号用のスルーパス配線路(デジタル信号配線路)77が接続される例えば1つの信号端子91と、クロック用のスルーパス配線路(デジタル信号配線路)78が接続される例えば1つのクロック端子92と、グラウンド用のスルーパス配線路79が接続される例えば3つのグラウンド端子93a~93cと、スピーカ駆動配線路88a~88dが接続されるスピーカ端子94a~94dとを備え、それら計12個の端子が例えば6個ずつ2列に配列されている。そして、それら2列の端子配列方向における両端側の各2個、計4個の端子がスピーカ端子94a~94dとなっている。このように、LED電源用のスルーパス配線路75を2つのLED電源端子89a,89bに接続し、またグラウンド用のスルーパス配線路79を3つのグラウンド端子93a~93cに接続することにより、ハーネス側コネクタとの接触部分で発生する電気抵抗を低減している。
コネクタ73,74におけるスピーカ端子94a~94d以外の8個の端子については、例えば一方側の列にLED電源端子89a,89b、グラウンド端子93a、LEDドライバ電源端子90がその順序で配列され、また他方側の列にグラウンド端子93b、信号端子91、クロック端子92、グラウンド端子93cがその順序で配列されている。もちろん、コネクタ73,74における各端子の配列は任意である。
図5は、第1LED基板41の具体的な配線パターンを配線層毎に示したものである。第1LED基板41では、前面側の前面配線層(第2配線層)71aにLED84~87等が、背面側の背面配線層(第1配線層)71bに上流側コネクタ73、下流側コネクタ74、LEDドライバ80,81、保護抵抗82,83等が夫々配置されている。
なお、前面配線層71a及び背面配線層71bについては、その表面の略全体が絶縁皮膜106(図7参照)で覆われているが、図5ではその絶縁皮膜106を無視し、絶縁皮膜106の下側の配線路等を実線で示している。後述する図8,図10,図12,図14,図16についても同様である。
上流側コネクタ73は、例えば背面配線層71b(図5(b))の下端側に端子配列が左右方向となるように配置され、下流側コネクタ74は例えば背面配線層71bの上端側に端子配列が上下方向となるように配置されている。コネクタ73,74の各端子は例えば矩形状で、その配列方向に直交する方向の細長状に形成されている。そして、上流側コネクタ73の一端側のスピーカ端子94a,94bには、例えば上部第1スピーカ36a用のスピーカ駆動配線路88a,88bが端子配列方向(ここでは左右方向)の外側から接続され、上流側コネクタ73の他端側のスピーカ端子94c,94dには、例えば上部第1スピーカ36b用のスピーカ駆動配線路88c,88dが端子配列方向(ここでは左右方向)の外側から接続されている。同様に下流側コネクタ74の一端側のスピーカ端子94a,94bには、例えば上部第1スピーカ36a用のスピーカ駆動配線路88a,88bが端子配列方向(ここでは上下方向)の外側から接続され、下流側コネクタ74の他端側のスピーカ端子94c,94dには、例えば上部第1スピーカ36b用のスピーカ駆動配線路88c,88dが端子配列方向(ここでは上下方向)の外側から接続されている。
このように、スピーカ駆動配線路88a~88dは、コネクタ73,74の複数の端子のうちそれらの配列方向の最も外側の端子94a~94dに対して端子配列方向の外側から接続されているため、スピーカ駆動配線路88a~88dを広幅に形成しているにも関わらず、他の配線路との干渉を回避することが容易である。また、スピーカ端子94a~94dは、端子配列方向に直交する方向の細長状に形成されているため、スピーカ駆動配線路88a~88dをそれらスピーカ端子94a~94dの長辺側に接続することで接続部の断面積をより大きく確保して抵抗を低く抑えることができる。
LED84~87は、例えば前面配線層71a(図5(a))の長手方向に沿って略一定の間隔で一列状に配置されている。LEDドライバ80により駆動されるLED84,85は、例えば前面配線層71aの上部側に上下に配置され、LED間配線路95により直列に接続されている。またLEDドライバ81により駆動されるLED86,87は、例えば前面配線層71aの下部側に基板本体72の右縁部72aに沿って斜め方向に配置され、LED間配線路95により直列に接続されている。なお、LED84~87は、赤色、緑色、青色の各LED素子を内蔵したフルカラー発光型で、例えばアノード側とカソード側の両方に、赤色に対応するR電極と緑色に対応するG電極(第2電極)と青色に対応するB電極(第3電極)とが、例えばR電極(第1電極)が中央となるように並んで設けられている。
また、この第1LED基板41では、スピーカ駆動配線路88a~88dの他、LED電源用、LEDドライバ電源用、信号用及びクロック用のスルーパス配線路75~78については、例えばその両端側、即ちコネクタ73,74への接続部近傍の所定範囲を除き、それらの略全体がLED84~87と同じ前面配線層(第2配線層)71a側に設けられている。
即ち、スピーカ駆動配線路88a,88bは前面配線層71a上で例えば右縁部72aに沿って配置されており、その両端部側でビア(層間導通部)96を介して背面配線層71b側のコネクタ73,74におけるスピーカ端子94a,94bに接続されている。またスピーカ駆動配線路88c,88dは前面配線層71a上で例えば左縁部72bに沿って配置されており、その両端部側でビア96を介して背面配線層71b側のコネクタ73,74におけるスピーカ端子94c,94dに接続されている。本実施形態のビア96は、例えばスルーホールにメッキを施したスルーホール型のビアであるとする。
また、LED電源用、LEDドライバ電源用、信号用及びクロック用のスルーパス配線路75~78は、例えば上部側のLED84,85の右側及び下部側のLED86,87の左側に沿って前面配線層71aにおける幅方向の略中央を縦断するように配置されており、その両端部においてビア96を介して背面配線層71b側のコネクタ73,74におけるLED電源端子89a,89b、LEDドライバ電源端子90、信号端子91、クロック端子92に接続されている。
そして、LED電源用のスルーパス配線路75から分岐したLED電源用配線路97が、例えばLED84,87のアノード電極に接続され、LEDドライバ電源用のスルーパス配線路76から分岐したLED電源配線路98が、LEDドライバ80,81の電源端子に接続され、信号用のスルーパス配線路77から分岐した信号配線路99が、LEDドライバ80,81の信号端子に接続され、クロック用のスルーパス配線路78から分岐したクロック配線路100が、LEDドライバ80,81のクロック端子に接続されている。
また、前面配線層71aには、デジタル信号配線路を含むスルーパス配線路75~78とスピーカ駆動配線路88a~88dとの間を含む複数箇所にベタグラウンドパターン101が設けられている。それら各ベタグラウンドパターン101は、背面配線層71b側のベタグラウンドパターン102等と共にグラウンド用のスルーパス配線路(グラウンド配線路)79を構成するもので、例えばビア96、ベタグラウンドパターン102等を介してコネクタ73,74のグラウンド端子93a~93cに接続されている。なお、それら複数のベタグラウンドパターン101のうちの例えばベタグラウンドパターン101aは、スピーカ駆動配線路88c,88dとスルーパス配線路75~78との間でLED85の下側に浮島状に配置されている。
LEDドライバ80,81は、例えば背面配線層71bにおける略中央に上下方向に所定距離をおいて配置されており、前面配線層71a側の信号用,クロック用のスルーパス配線路(デジタル信号配線路)77,78に対応する位置に配置されている。また、それらLEDドライバ80,81の配置範囲に対応して、前面配線層71a側のベタグラウンドパターン101aが設けられている。即ち、前面配線層71a側では、信号用,クロック用のスルーパス配線路77,78とスピーカ駆動配線路88c,88dとがベタグラウンドパターン101aを挟んで配置されており、背面配線層71b側のLEDドライバ80,81は、スピーカ駆動配線路88c,88d等から外れて信号用,クロック用のスルーパス配線路77,78に対応する位置に配置されており、またベタグラウンドパターン101aはLEDドライバ80,81の配置範囲に対応している。
このように、ノイズ源となり得るLEDドライバ80,81とデジタル信号配線路77,78とを背面配線層71bと前面配線層71aとにおける互いに対応する位置に集約して配置し、ノイズに弱いスピーカ駆動配線路88c,88dをそれらデジタル信号配線路77,78等から離して配置すると共にそれらの間にベタグラウンドパターン101aを配置することにより、LEDドライバ80,81やデジタル信号配線路77,78からスピーカ駆動配線路88c,88dに対するノイズによる悪影響を極力排除できる。
保護抵抗82,83は、例えば背面配線層71bにおけるLEDドライバ80,81の近傍等に配置されており、その一端側がLED駆動配線路103を介してLEDドライバ80,81のRGB端子に、他端側がビア96を挟んで背面配線層71b側に跨がるカソード側配線路104を介してLED85,86のカソード電極に夫々接続されている。
背面配線層71bには、LEDドライバ80,81、保護抵抗82,83の周囲等に複数のベタグラウンドパターン102が設けられている。これらのベタグラウンドパターン102は、例えば複数のビア96、前面配線層71a側のベタグラウンドパターン101等を介して互いに接続されると共に、コネクタ73,74のグラウンド端子93a~93c及びLEDドライバ80,81のグラウンド端子に接続されている。
なお、第1LED基板41では、スピーカ駆動配線路88a~88dは、LED84~87を駆動するための信号用,クロック用のスルーパス配線路77,78、信号配線路99、クロック配線路100等のデジタル信号配線路よりも広幅に形成されている。
また第1LED基板41では、発熱性部品の一例としてのLED84~87、LEDドライバ80,81の放熱効率向上のために以下のような構成を採用している。まずLED84~87については、それらの電極に接続される配線路(即ち銅箔パターン)に、その配線路における他の部分よりも広幅の放熱部105a,105bを設け、その放熱部105a,105bを介してLED84~87の放熱を行うようになっている。
即ち図6に示すように、LED間配線路95及びカソード側配線路104には、例えば中央のR配線路(第1配線路)95R,104Rを除き、その両側のG配線路(第2配線路)95G,104G及びB配線路(第3配線路)95B,104Bに放熱部105aを設けている。この放熱部105aは、例えばG,Bの各電極AG,AB,KG,KBとの接続部に設けられており、R配線路95R,104Rとは反対側、即ち電極並び方向の外側に拡幅するように例えば矩形状に形成されている。また、LED電源用配線路97には、LED84,87の電極AG,AR,ABとの接続部に、幅方向両側に拡幅する例えば矩形状の放熱部105bを設けている。これにより、LED84,87で発生した熱を放熱部105a,105bを介して効率よく放熱することができ、LEDの過熱による動作不良等を防止できる。
また、LEDドライバ80,81については、基板本体72との間にベタグラウンドパターン(第1導体パターン)102の一部が配置されており、このベタグラウンドパターン102を介してLEDドライバ80,81の放熱を行うようになっている。本実施形態では、図7に示すように、ベタグラウンドパターン102の一部がLEDドライバ80,81の下側に配置されており、LEDドライバ80,81は、ベタグラウンドパターン102を覆う絶縁皮膜106に裏面を略当接させた状態で基板本体72に固定されている。これにより、LEDドライバ80,81で発生した熱を広い面積のベタグラウンドパターン102を介して効率よく放熱することができ、LEDドライバの過熱による動作不良等を防止できる。
[第2LED基板42]
第2LED基板(第2基板)42は、図3等に示すように、前後両面に配線層を有する基板本体112を備えている。基板本体112は、右縁部112aが窓孔34の左上部に沿って略円弧状に形成され、左縁部112bが略上下方向に形成されていることにより、下部側から上部側に向けて徐々に拡幅している。
そしてこの基板本体112には、図4に示すように、上流側コネクタ(基板接続用コネクタ)113と、下流側コネクタ(基板接続用コネクタ)114と、それらコネクタ113,114間を接続するLED電源用、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用及びグラウンド用のスルーパス配線路(所定配線路)115~119と、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用及びグラウンド用のスルーパス配線路116~119から分岐して接続される例えば2つのLEDドライバ120,121と、それらLEDドライバ120,121のRGB端子とLED電源用のスルーパス配線路115との間に直列に接続された保護抵抗122,123及びLED124~127と、コネクタ113,114間を接続するスピーカ駆動配線路128a~128dとが設けられている。なお、スルーパス配線路115~119に接続された、LEDドライバ120,121、LED124~127、保護抵抗122,123等を含む回路部が第2回路部の一例である。
上流側コネクタ113は、ハーネス61により第1LED基板41側の下流側コネクタ74と接続されるもので、下流側コネクタ74と同じ端子構成となっている。一方の下流側コネクタ114は、上流側コネクタ113とは端子構成が異なっており、LED電源用のスルーパス配線路115が接続される例えば1つのLED電源端子89と、LEDドライバ電源用のスルーパス配線路116が接続される例えば1つのLEDドライバ電源端子90と、信号用のスルーパス配線路(デジタル信号配線路)117が接続される例えば1つの信号端子91と、クロック用のスルーパス配線路(デジタル信号配線路)118が接続される例えば1つのクロック端子92と、グラウンド用のスルーパス配線路119が接続される例えば2つのグラウンド端子93a,93bと、スピーカ駆動配線路128a~128dが接続されるスピーカ端子94a~94dとを備え、それら計10個の端子が例えば5個ずつ2列に配列されている。そして、それら2列の端子配列方向における両端側の各2個、計4個の端子がスピーカ端子94a~94dとなっている。
このように第2LED基板42では、上流側コネクタ113における電源系配線路、即ちLED電源用、LEDドライバ電源用、グラウンド用の各スルーパス配線路115,116,119に対応する端子数(ここでは計6個)が、下流側コネクタ114における同配線路115,116,119に対応する端子数(ここでは計4個)よりも大となっている。
下流側コネクタ114におけるスピーカ端子94a~94d以外の6個の端子については、例えば一方側の列にLED電源端子89、グラウンド端子93a、LEDドライバ電源端子90がその順序で配列され、また他方側の列に信号端子91、クロック端子92、グラウンド端子93bがその順序で配列されている。もちろん、コネクタ114における各端子の配列は任意である。
図8は、第2LED基板42の具体的な配線パターンを配線層毎に示したものである。第2LED基板42では、前面側の前面配線層111a(図8(a))にLED124~127等が、背面側の背面配線層111b(図8(b))に上流側コネクタ113、下流側コネクタ114、LEDドライバ120,121、保護抵抗122,123等が夫々配置されている。
上流側コネクタ113は例えば背面配線層111bの下端側に端子配列が左右方向となるように配置され、下流側コネクタ114は例えば背面配線層111bの上部側に同じく端子配列が左右方向となるように配置されている。コネクタ113,114の各端子は例えば矩形状で、その配列方向(ここでは左右方向)に直交する方向の細長状に形成されている。そして、上流側コネクタ113の一端側のスピーカ端子94a,94bには、例えば上部第1スピーカ36a用のスピーカ駆動配線路128a,128bが端子配列方向(ここでは左右方向)の外側から接続され、上流側コネクタ113の他端側のスピーカ端子94c,94dには、例えば上部第1スピーカ36b用のスピーカ駆動配線路128c,128dが端子配列方向(ここでは左右方向)の外側から接続されている。同様に下流側コネクタ114の一端側のスピーカ端子94a,94bには、例えば上部第1スピーカ36a用のスピーカ駆動配線路128a,128bが端子配列方向(ここでは左右方向)の外側から接続され、下流側コネクタ114の他端側のスピーカ端子94c,94dには、例えば上部第1スピーカ36b用のスピーカ駆動配線路128c,128dが端子配列方向(ここでは左右方向)の外側から接続されている。
この第2LED基板42では、例えばLED電源用のスルーパス配線路115については、例えばその両端側、即ちコネクタ113,114への接続部近傍の所定範囲を除き、その略全体がLED124~127と同じ前面配線層111a側に設けられているが、スピーカ駆動配線路128a~128dの他、LEDドライバ電源用、信号用及びクロック用のスルーパス配線路116~118については、ビア96を介して前面配線層111a側に回避する一部のバイパス部分を除き、それらの略全体が背面配線層111b側に設けられている。
即ち、スピーカ駆動配線路128a,128bは背面配線層111b上で右縁部112aに沿って配置され、スピーカ駆動配線路128c,128dは背面配線層111b上で左縁部112bに沿って配置されている。また、スルーパス配線路116~118は、背面配線層111b上で例えばスピーカ駆動配線路128a,128bとスピーカ駆動配線路128c,128dとの間に上下方向に配置され、それらの上下両端側が夫々コネクタ113,114に接続されている。
そして、LEDドライバ電源用のスルーパス配線路116から分岐したLEDドライバ電源配線路131が、LEDドライバ120,121の電源端子に接続され、信号用のスルーパス配線路117から分岐した信号配線路132が、LEDドライバ120,121の信号端子に接続され、クロック用のスルーパス配線路118から分岐したクロック配線路133が、LEDドライバ120,121のクロック端子に接続されている。
ここで、LEDドライバ120とこれに対応する保護抵抗122とは例えば背面配線層111bにおける下流側コネクタ114の上側に配置され、LEDドライバ121とこれに対応する保護抵抗123とは例えば背面配線層111bにおけるスピーカ駆動配線路128c,128dとスルーパス配線路116~118との間に配置されている。
なお、LEDドライバ120に対応するLED電源配線路131,信号配線路132及びクロック配線路133は、下流側コネクタ114又はその近傍から略上向き、即ちスルーパス配線路116~118の略延長方向に設けられている。このように、第2LED基板42の下流側コネクタ114は、上流側コネクタ113とLEDドライバ120とを接続する配線路の途中に配置されているため、第2LED基板42の最下手側に下流側コネクタ114を配置する場合と比較して第2LED基板42の配線路が単純化される利点がある。
また、背面配線層111bには例えば複数のベタグラウンドパターン134が設けられている。それら各ベタグラウンドパターン134は、前面配線層111a側のベタグラウンドパターン135等と共にグラウンド用のスルーパス配線路(グラウンド配線路)119を構成するもので、例えばビア96、ベタグラウンドパターン135等を介して上流側コネクタ113のグラウンド端子93a~93c、下流側コネクタ114のグラウンド端子93a,93b、及びLEDドライバ120,121のグラウンド端子に接続されている。
図9等に示すように、LEDドライバ120と基板本体112との間にはベタグラウンドパターン(第1導体パターン)134の一部が配置されており、そのベタグラウンドパターン134と前面配線層111a側のベタグラウンドパターン(グラウンド配線路,第2導体パターン)135とを接続するビア(層間導通部)96は、例えばLEDドライバ120の配置領域内と配置領域外との両方に夫々1つ以上設けられている。なお、LEDドライバ120の配置領域外のビア96は、配置領域の近傍を含む1又は複数箇所に設けることが望ましい。また、LEDドライバ120の配置領域内に対応するビア96は、図9等に示すように、LEDドライバ120の配置領域内における中央領域に集中的に配置されている。このように、LEDドライバ120の配置領域内にビア96を配置することにより、前面配線層111a側のベタグラウンドパターン135への熱伝導が促進されると共にビア96の内表面からも放熱が期待でき、しかもそのビア96を最も高温となるLEDドライバ120の中央領域に集中的に配置することにより、LEDドライバ120で発生した熱をより効率よく放熱することが可能である。なお、LEDドライバ120の配置領域内における中央領域だけでなく、同配置領域内における中央領域の外側(周辺領域)にもビア96を配置すると共に、周辺領域よりも中央領域の方がそれらビア96の配置密度を高くしてもよい。また、ベタグラウンドパターン(第1導体パターン)134と前面配線層111a側とを接続するビア96を、LEDドライバ120の配置領域内にのみ設けてもよい。
また、背面配線層111bの複数のベタグラウンドパターン134のうちのベタグラウンドパターン134aは、LEDドライバ121に対応する位置に設けられている。ベタグラウンドパターン(第1導体パターン)134aは、その一部がLEDドライバ121と基板本体112との間に配置されており、その周囲をクロック用のスルーパス配線路(クロック配線路)118を含む配線路群、即ちスピーカ駆動配線路128c,128d、スルーパス配線路116~118等の配線路によって取り囲まれた浮島状に形成されると共に、1又は複数のビア(層間導通部)96によって前面配線層111a側のベタグラウンドパターン(グラウンド配線路,第2導体パターン)135に電気的に接続されている。これにより、ベタグラウンドパターン134aを介してLEDドライバ121の放熱を効果的に行うことができると共に、このベタグラウンドパターン134aが拾うノイズによる悪影響を極力排除できる。
また、背面配線層111b側のベタグラウンドパターン134aと前面配線層111a側のベタグラウンドパターン135とを接続するビア96は、LEDドライバ121の配置領域内と配置領域外との両方に夫々1つ以上設けられている。LEDドライバ121の配置領域内に対応するビア96は、前面配線層111a側のベタグラウンドパターン135の配置に合わせて例えばLEDドライバ121の一つの縁部の近傍に配置されている。ビア96をLEDドライバ121の配置領域内に設けることで、LEDドライバ121で発生した熱をより効率よく放熱することが可能である。また、ビア96をLEDドライバ121の配置領域外だけでなく配置領域内にも設けることで、ベタグラウンドパターン134aが拾うノイズによる悪影響をより効果的に排除できる。なお、ベタグラウンドパターン134aをベタグラウンドパターン135に接続するためのビア96は、例えばLEDドライバ121の配置領域内にのみ設けてもよい。
LEDドライバ120によって駆動されるLED124,125は、例えば前面配線層111aの上部側に左右に配置され、LED間配線路136により直列に接続されている。またLEDドライバ121によって駆動されるLED126,127は、例えば前面配線層111aの下部側に上下に配置され、LED間配線路136により直列に接続されている。なお、LED124~127は、赤色、緑色、青色の各LED素子を内蔵したフルカラー発光型で、例えばアノード側とカソード側の両方に、赤色に対応するR電極と緑色に対応するG電極と青色に対応するB電極とが、例えばR電極が中央となるように並んで設けられている。
なお、第2LED基板42では、スピーカ駆動配線路128a~128dは、LEDを駆動するための信号用,クロック用のスルーパス配線路117,118、信号配線路132、クロック配線路133等のデジタル信号配線路よりも広幅に形成されている。
また、LED電源用のスルーパス配線路115は、前面配線層111aの略中央を縦断するように配置され、その両端側がビア96等を介して背面配線層111b側のコネクタ113,114に接続されている。そして、そのLED電源用のスルーパス配線路115から分岐したLED電源用配線路137が例えばLED125,127のアノード電極に接続され、またLED124,126のカソード電極が、ビア96を挟んで背面配線層111b側に跨がるカソード側配線路138を介して保護抵抗122,123に接続されている。なお、LED間配線路136、LED電源用配線路137及びカソード側配線路138には、第1LED基板41と同様の放熱部105a,105bが設けられている。
[第3LED基板43]
第3LED基板(第3基板)43は、図3等に示すように、前後両面側に配線層を有する例えば横長略矩形状の基板本体142を備えている。そしてこの基板本体142に、図4に示すように上流側コネクタ(基板接続用コネクタ)143、一対のスピーカ用コネクタ(演出手段接続用コネクタ)144,145、LEDドライバ146、LED147~150、保護抵抗151,152等が設けられている。
上流側コネクタ143は、ハーネス62により第2LED基板42側の下流側コネクタ114と接続されるもので、その下流側コネクタ114と同じ端子構成となっている。スピーカ用コネクタ144,145は、ハーネス63,64により上部第1スピーカ36a,36bと接続されるもので、スピーカ用コネクタ144にはスピーカ端子153a,153bが、スピーカ用コネクタ145にはスピーカ端子153c,153dが夫々設けられている。スピーカ用コネクタ144のスピーカ端子153a,153bは、スピーカ駆動配線路154a,154bを介して上流側コネクタ143のスピーカ端子94a,94bに接続され、スピーカ用コネクタ145のスピーカ端子153c,153dは、スピーカ駆動配線路154c,154dを介して上流側コネクタ143のスピーカ端子94c,94dに接続されている。
図10は、第3LED基板43の具体的な配線パターンを配線層毎に示したものである。第3LED基板43では、前面側の前面配線層(第2配線層)141a(図10(a))にLED147~150等が、背面側の背面配線層(第1配線層)141b(図10(b))に上流側コネクタ143、スピーカ用コネクタ144,145、LEDドライバ146、保護抵抗151,152等が夫々配置されている。
上流側コネクタ143は例えば背面配線層141bの左右一端側に端子配列が左右方向となるように配置され、スピーカ用コネクタ144,145は例えば背面配線層141bの左右両端側に端子配列が上下方向となるように配置されている。スピーカ用コネクタ144,145の各端子は、上流側コネクタ143と同じく例えば矩形状で、その配列方向(ここでは上下方向)に直交する方向の細長状に形成されている。
上流側コネクタ143の一端側のスピーカ端子94a,94bにはスピーカ駆動配線路154a,154bが端子配列方向(ここでは左右方向)の外側から接続され、上流側コネクタ143の他端側のスピーカ端子94c,94dには、スピーカ駆動配線路154c,154dが端子配列方向(ここでは左右方向)の外側から接続されている。またスピーカ用コネクタ144のスピーカ端子153a,153bにはスピーカ駆動配線路154a,154bが端子配列方向(ここでは上下方向)の外側から接続され、スピーカ用コネクタ145のスピーカ端子153c,153dにはスピーカ駆動配線路154c,154dが端子配列方向(ここでは上下方向)の外側から接続されている。なお、スピーカ駆動配線路154a~154dは、例えばその両端側、即ち各コネクタ143~145への接続部近傍の所定範囲を除き、その略全体がLED147~150と同じ前面配線層(第2配線層)141a側に設けられている。
LEDドライバ146は例えば背面配線層141bの略中央に配置され、その左右両側に、LEDドライバ146のRGB端子に夫々接続される保護抵抗151,152が配置されている。そして、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用の各配線路155~157により、上流側コネクタ143のLEDドライバ電源端子90、信号端子91、クロック端子92と、LEDドライバ146とが接続されている。なお、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用の各配線路155~157は、例えばビア96を介して前面配線層141a側に回避する一部のバイパス部分を除き、それらの略全体が背面配線層141b側に設けられている。
背面配線層141bには一又は複数のベタグラウンドパターン158が設けられている。ベタグラウンドパターン158は、前面配線層141a側のベタグラウンドパターン159等と共にグラウンド配線路160を構成するもので、例えばビア96、ベタグラウンドパターン159等を介して上流側コネクタ143のグラウンド端子93a,93b及びLEDドライバ146のグラウンド端子に接続されている。
ベタグラウンドパターン(第1導体パターン)158は、その一部がLEDドライバ146と基板本体142との間に配置されている。また、そのベタグラウンドパターン158と前面配線層141a側のベタグラウンドパターン(グラウンド配線路,第2導体パターン)159とを接続するビア96のうち、LEDドライバ146の配置領域内に配置されているビア96が、例えばLEDドライバ146の配置領域内における中央領域に集中的に配置されている。
LED147~150は、例えば前面配線層141aの長手方向にジグザグ状に配置されており、例えば左側のLED147,148がLED間配線路161により直列に接続され、例えば右側のLED149,150がLED間配線路161により直列に接続されている。なお、LED147~150は、赤色、緑色、青色の各LED素子を内蔵したフルカラー発光型で、例えばアノード側とカソード側の両方に、赤色に対応するR電極と緑色に対応するG電極と青色に対応するB電極とが、例えばR電極が中央となるように並んで設けられている。また、LED148,149のアノード電極は、ビア96を介して背面配線層141b側に跨がるLED電源用配線路162を介して上流側コネクタ143のLED電源端子89に接続され、LED147,150のカソード電極は、ビア96を挟んで背面配線層111b側に跨がるカソード側配線路163を介して保護抵抗151,152に接続されている。また、LED間配線路161、LED電源用配線路162及びカソード側配線路163には、第1LED基板41等と同様の放熱部105a,105bが設けられている。
なお、第3LED基板43では、スピーカ駆動配線路154a~154dは、LEDを駆動するための信号用、クロック用の各配線路156,157等のデジタル信号配線路よりも広幅に形成されている。
以上説明した第1~第3LED基板41~43においては、それら第1~第3LED基板41~43に跨がってスルーパス配線路が設けられているが、上流側のLED基板ほど電流値が大きいため、上流側のLED基板における電源系のスルーパス配線路は、その下流側のLED基板における電源系のスルーパス配線路よりも広幅に形成されている。例えば、第1LED基板41におけるLED電源用、LEDドライバ電源用の各スルーパス配線路75,76は、第2LED基板42におけるLED電源用、LEDドライバ電源用の各スルーパス配線路115,116よりも広幅に形成されている。
また、LED基板間を接続するためのコネクタの複数の端子のうち、電源系のスルーパス配線路に対応する端子数は、下流側のコネクタよりも上流側のコネクタの方が多くなっている。例えば、第1,第2LED基板41,42間を接続するためのコネクタ74,113におけるLED電源端子89a,89b、LEDドライバ電源端子90の合計個数は3個であるのに対し、第2,第3LED基板42,43間を接続するためのコネクタ114,143におけるLED電源端子89、LEDドライバ電源端子90の合計個数は2個となっている。
これにより、各LED基板毎に必要な電圧を確保しつつ、下流側のLED基板では必要以上に太い電源系配線路や必要以上に大きなコネクタを使用する必要がないため、配線のスペース効率を高めることが可能である。
[第4LED基板44]
第4LED基板44は、図3に示すように、前後両面側に配線層を有する例えば縦長略矩形状の基板本体172を備えている。この基板本体172には、図11に示すように、上流側コネクタ(基板接続用コネクタ)173と、下流側コネクタ(基板接続用コネクタ)174と、それらコネクタ173,174間を接続するLED電源用、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用及びグラウンド用のスルーパス配線路(所定配線路)175~179と、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用及びグラウンド用のスルーパス配線路176~179から分岐して接続される例えば1つのLEDドライバ180と、そのLEDドライバ180とLED電源用のスルーパス配線路175との間に直列に接続された保護抵抗181,182及びLED183~186と、LEDドライバ180の例えば2組6個のRGB端子と下流側コネクタ174との間を接続する例えば2組6本のLED駆動配線路187a~187c,188a~188cと、コネクタ173,174間を接続する送風電源用配線路189a及び送風グラウンド用配線路189bとが設けられている。
上流側コネクタ173は、LED電源用のスルーパス配線路175が接続される例えば2つのLED電源端子89a,89bと、LEDドライバ電源用のスルーパス配線路176が接続される例えば1つのLEDドライバ電源端子90と、信号用のスルーパス配線路177が接続される例えば1つの信号端子91と、クロック用のスルーパス配線路178が接続される例えば1つのクロック端子92と、グラウンド用のスルーパス配線路179が接続される例えば3つのグラウンド端子93a~93cと、送風電源用配線路189aが接続される送風電源端子190aと、送風グラウンド用配線路189bが接続される送風グラウンド端子190bとを備え、それら計10個の端子が例えば一列に配列されている。そして、その端子配列方向における両端側の各1個が送風電源端子190a、送風グラウンド端子190bとなっている。上流側コネクタ173における送風電源端子190a、送風グラウンド端子190b以外の8個の端子については、例えばLED電源端子89a,89b、グラウンド端子93a、LEDドライバ電源端子90、グラウンド端子93b、信号端子91、クロック端子92、グラウンド端子93cがその順序で配列されている。
下流側コネクタ174は、例えばLED電源用のスルーパス配線路175が接続される例えば1つのLED電源端子89と、LEDドライバ電源用のスルーパス配線路176が接続される例えば1つのLEDドライバ電源端子90と、信号用のスルーパス配線路177が接続される例えば1つの信号端子91と、クロック用のスルーパス配線路178が接続される例えば1つのクロック端子92と、グラウンド用のスルーパス配線路179が接続される例えば2つのグラウンド端子93a,93bと、例えば2組6本のLED駆動配線路187a~187c,188a~188cが接続される例えば2組6個のLED接続端子191a~191c,192a~192cと、送風電源用配線路189aが接続される送風電源端子190aと、送風グラウンド用配線路189bが接続される送風グラウンド端子190bとを備え、それら計14個の端子が例えば7個ずつ2列に配列されている。そして、それら2列の端子配列方向における例えば一端側の2個が送風電源端子190a、送風グラウンド端子190bとなっている。
このように第4LED基板44では、上流側コネクタ173における電源系配線路、即ちLED電源用、LEDドライバ電源用、グラウンド用の各スルーパス配線路175,176,179に対応する端子数(ここでは計6個)が、下流側コネクタ174における同配線路175,176,179に対応する端子数(ここでは計4個)よりも大となっている。下流側コネクタ174における送風電源端子190a、送風グラウンド端子190b以外の12個の端子については、例えば一方側の列にLED電源端子89、グラウンド端子93a、LEDドライバ電源端子90、グラウンド端子93b、信号端子91、クロック端子92がその順序で配列され、また他方側の列に2組6個のLED接続端子191a~191c,192a~192cが配列されている。
図12は、第4LED基板44の具体的な配線パターンを配線層毎に示したものである。第4LED基板44では、前面側の前面配線層171a(図12(a))にLED183~186が、背面側の背面配線層171b(図12(b))に上流側コネクタ173、下流側コネクタ174、LEDドライバ180、保護抵抗181,182等が夫々配置されている。
上流側コネクタ173は例えば背面配線層171bの下端側に端子配列が左右方向となるように配置され、下流側コネクタ174は例えば背面配線層171bの上端側に端子配列が上下方向となるように配置されている。
コネクタ173,174の各端子は例えば矩形状で、その配列方向に直交する方向の細長状に形成されている。そして、上流側コネクタ173の両端側の送風電源端子190a、送風グラウンド端子190bには、夫々送風電源用配線路189a、送風グラウンド用配線路189bが端子配列方向(ここでは左右方向)の外側から接続され、同様に下流側コネクタ174の例えば下端側の送風電源端子190a、送風グラウンド端子190bには、送風電源用配線路189a、送風グラウンド用配線路189bが端子配列方向(ここでは上下方向)の外側から接続されている。このように、送風電源用配線路189a、送風グラウンド用配線路189bは、コネクタ173,174の複数の端子のうちそれらの配列方向の最も外側の端子190a,190bに対して端子配列方向の外側から接続されているため、送風電源用配線路189a、送風グラウンド用配線路189bを広幅に形成しているにも関わらず、他の配線路との干渉を回避することが容易である。また、送風電源端子190a、送風グラウンド端子190bは、端子配列方向に直交する方向の細長状に形成されているため、送風電源用配線路189a、送風グラウンド用配線路189bをそれら送風電源端子190a、送風グラウンド端子190bの長辺側に接続することで接続部の断面積をより大きく確保することができる。
この第4LED基板44では、送風電源用配線路189a、送風グラウンド用配線路189bの他、LED電源用、LEDドライバ電源用、信号用及びクロック用のスルーパス配線路175~178が、ビア96を介して前面配線層171a側に回避する一部のバイパス部分を除き、それらの略全体が背面配線層171b側に設けられている。即ち、送風電源用配線路189a、送風グラウンド用配線路189bは背面配線層171b上で基板本体172の左縁部172aに沿って配置されており、LED電源用、LEDドライバ電源用、信号用及びクロック用のスルーパス配線路175~178は、同じく背面配線層171b上で基板本体172の右縁部172bに沿って配置されている。
そして、LEDドライバ電源用のスルーパス配線路176から分岐したLEDドライバ電源配線路193が、LEDドライバ180の電源端子に接続され、信号用のスルーパス配線路177から分岐した信号配線路194が、LEDドライバ180の信号端子に接続され、クロック用のスルーパス配線路178から分岐したクロック配線路195が、LEDドライバ180のクロック端子に接続されている。
ここで、LEDドライバ180とこれに対応する保護抵抗181,182とは、例えば送風電源用配線路189a、送風グラウンド用配線路189bとスルーパス配線路175~178とに挟まれるように背面配線層171bにおける略中央に配置されている。
また、背面配線層171bには1又は複数のベタグラウンドパターン196が設けられている。ベタグラウンドパターン196は、前面配線層171a側のベタグラウンドパターン197等と共にグラウンド用のスルーパス配線路(グラウンド配線路)179を構成するもので、例えばビア96、ベタグラウンドパターン197等を介して上流側コネクタ173のグラウンド端子93a~93c、下流側コネクタ174のグラウンド端子93a,93b、及びLEDドライバ180のグラウンド端子に接続されている。
背面配線層171bのベタグラウンドパターン196は、その一部(又は全部)がLEDドライバ180と基板本体172との間に配置されており、その周囲をクロック用のスルーパス配線路178を含む配線路群、即ち送風電源用配線路189a、送風グラウンド用配線路189b、スルーパス配線路175~178等の配線路によって取り囲まれている。またこのベタグラウンドパターン196は、ビア96、ベタグラウンドパターン197等を介して上流側コネクタ173のグラウンド端子93a~93c、下流側コネクタ174のグラウンド端子93a,93bに電気的に接続されている。更に、ベタグラウンドパターン196と前面配線層171a側のベタグラウンドパターン(グラウンド配線路,第2導体パターン)197とを接続するビア96のうち、LEDドライバ180の配置領域内に配置されているビア96が、例えばLEDドライバ180の配置領域内における中央領域に集中的に配置されている。これにより、ベタグラウンドパターン196及びビア96を介してLEDドライバ180の放熱を効果的に行うことができると共に、このベタグラウンドパターン196が拾うノイズによる悪影響を極力排除できる。
LEDドライバ180によって駆動されるLED183~186は、例えば前面配線層171aの長手方向(上下方向)に略一定の間隔で一列状に配置されている。上側のLED183,184間、下側のLED185,186間は夫々LED間配線路198により接続されている。なお、LED183~186は、赤色、緑色、青色の各LED素子を内蔵したフルカラー発光型で、例えばアノード側とカソード側の両方に、赤色に対応するR電極と緑色に対応するG電極と青色に対応するB電極とが、例えばR電極が中央となるように並んで設けられている。
また、LED183,186のアノード電極は、ビア96を介して背面配線層171b側に跨がるLED電源用配線路200を介してLED電源用のスルーパス配線路175に接続され、LED184,185のカソード電極は、ビア96を挟んで背面配線層171b側に跨がるカソード側配線路201を介して保護抵抗181,182に接続されている。なお、LED電源用配線路200及びカソード側配線路201には、第1LED基板41等と同様の放熱部105a,105bが設けられている。
また、例えば前面配線層(第2配線層)171aには、2組6本のLED駆動配線路187a~187c,188a~188cが配置されている。それらLED駆動配線路187a~187c,188a~188cは、その上流端側が夫々ビア(層間導通部)96a~96fを経て背面配線層171b側でLEDドライバ180のRGB端子180a~180fに接続され(図13(b2))、下流端側が夫々ビア(層間導通部)96g~96lを経て背面配線層(第1配線層)171b側で下流側コネクタ174のLED接続端子191a~191c,192a~192cに接続されている(図13(a2))。
LED駆動配線路187a~187c,188a~188cは、図13(a2)に示すように、下流側コネクタ174のLED接続端子191a~191c,192a~192cから例えば端子配列方向(ここでは上下方向)に直交する方向(ここでは横向き)に平行に引き出されて夫々ビア96g~96lに接続されており、それらビア(層間導通部)96g~96lは、下流側コネクタ174の端子配列方向(ここでは上下方向)に対して斜めとなるように例えば一列状に配列されている。
ここで、ビア96g~96lの直径は、下流側コネクタ174の近傍におけるLED駆動配線路187a~187c,188a~188cのピッチ(ここではLED接続端子191a~191c,192a~192cのピッチと同じ)よりも大であり、このように下流側コネクタ174の端子配列方向に対して斜めに配列することにより、ビア96g~96lを互いの干渉を避けつつ高いスペース効率で配置することが可能となっている。
また前面配線層171a側では、図13(a1)に示すように、LED駆動配線路187a~187c,188a~188cのうち、一端側のLED駆動配線路(特定配線路)188cを除くLED駆動配線路(所定配線路)187a~187c,188a,188bについては、それぞれビア96g~96kから例えば斜め下向き(第1方向)に互いに略平行に引き出され、更に屈折部271a~271eを介して例えば下向き(第2方向)に互いに略平行に配設されている。また、一端側のLED駆動配線路(特定配線路)188cについては、ビア96lから例えば下向き(第2方向)に引き出されている。そして、屈折部271a~271eは略直線状に配列されており、更にその直線上に、LED駆動配線路(特定配線路)188cに対応するビア96lが配置されている。
ここで、第1方向(斜め下向き)と第2方向(下向き)とは共に、背面配線層171b側におけるLED駆動配線路187a~187c,188a~188cの下流側コネクタ174からの引き出し方向(横向き)とは異なっているが、第1方向と第2方向との一方を同引き出し方向と同じにしてもよい。
またLED駆動配線路187a~187c,188a~188cは、図13(b2)に示すように、LEDドライバ180のRGB端子180a~180fから例えば端子配列方向(ここでは左右方向)に直交する方向に平行に引き出されて夫々ビア96a~96fに接続されており、それらビア(層間導通部)96a~96fは、LEDドライバ180におけるRGB端子180a~180fの端子配列方向(ここでは左右方向)に沿うジグザグ状に配列されている。なお、ビア96aとビア96b、ビア96cとビア96d、ビア96eとビア96fが夫々第1斜め方向(例えば図13(b2)における右上がり)の第1傾斜配列部の一例であり、ビア96bとビア96c、ビア96dとビア96eが夫々第2斜め方向(例えば図13(b2)における右下がり)の第2傾斜配列部の一例である。
ここで、ビア96a~96fの直径は、LEDドライバ180のRGB端子180a~180fの近傍におけるLED駆動配線路187a~187c,188a~188cのピッチ(ここではRGB端子180a~180fのピッチと同じ)よりも大であり、このようにRGB端子180a~180fの端子配列方向に沿うジグザグ状に配列することにより、ビア96a~96fを互いの干渉を避けつつ高いスペース効率で配置することが可能となっている。
また前面配線層171a側では、図13(b1)に示すように、LED駆動配線路187a~187c,188a~188cが、それぞれビア96a~96fから例えば上向き(第1方向)に互いに略平行に引き出され、更に屈折部272a~271fを介して例えば斜め上向き(第2方向)に互いに略平行に配設されている。そして、屈折部272a~272fは略直線状に配列されている。なお、第1方向は、背面配線層171b側におけるLED駆動配線路187a~187c,188a~188cのLEDドライバ180からの引き出し方向と同じであり、第2方向は同引き出し方向とは異なっているが、第1方向と第2方向とを共に同引き出し方向と異ならせてもよい。
なお、LED間配線路198、LED電源用配線路200及びカソード側配線路201には、第1LED基板41等と同様の放熱部105a,105bが設けられている。また、第4LED基板44では、送風電源用配線路189a、送風グラウンド用配線路189bは、LED183~186を駆動するための信号用、クロック用のスルーパス配線路177,178、信号配線路194、クロック配線路195等のデジタル信号配線路よりも広幅に形成されている。
[第5LED基板45]
第5LED基板45は、図3に示すように、前後両面側に配線層を有する例えば縦長略矩形状の基板本体212を備えている。そしてこの基板本体212に、図11に示すように上流側コネクタ(基板接続用コネクタ)213と、下流側コネクタ(基板接続用コネクタ)214と、それらコネクタ213,214間を接続するLED電源用、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用及びグラウンド用のスルーパス配線路(所定配線路)215~219と、LED電源用のスルーパス配線路215と上流側コネクタ213との間に直列に接続された保護抵抗220,221及びLED223~226と、送風用コネクタ(演出手段接続用コネクタ)227とが設けられている。
上流側コネクタ213は、ハーネス66により第4LED基板44側の下流側コネクタ174と接続されるもので、下流側コネクタ174と同じ端子構成となっている。一方の下流側コネクタ214は、上流側コネクタ213の端子構成とは異なっており、LED電源用のスルーパス配線路215が接続される例えば1つのLED電源端子89と、LEDドライバ電源用のスルーパス配線路216が接続される例えば1つのLEDドライバ電源端子90と、信号用のスルーパス配線路217が接続される例えば1つの信号端子91と、クロック用のスルーパス配線路218が接続される例えば1つのクロック端子92と、グラウンド用のスルーパス配線路219が接続される例えば2つのグラウンド端子93a,93bとを備え、それら計6個の端子が例えば1列状に配列されている。下流側コネクタ214の6個の端子については、例えばLED電源端子89、グラウンド端子93a、LEDドライバ電源端子90、グラウンド端子93b、信号端子91、クロック端子92がその順序で配列されている。
送風用コネクタ227は、ハーネス68により送風演出手段37の送風手段37aと接続されるもので、送風電源端子229a、送風グラウンド端子229bが設けられている。送風用コネクタ227の送風電源端子229aは、送風電源用配線路228aを介して上流側コネクタ213の送風電源端子190aに接続され、送風グラウンド端子229bは、送風グラウンド用配線路228bを介して上流側コネクタ213の送風グラウンド端子190bに接続されている。
図14は、第5LED基板45の具体的な配線パターンを配線層毎に示したものである。第5LED基板45では、前面側の前面配線層211a(図14(a))にLED223~226及び保護抵抗220,221が、背面側の背面配線層211b(図14(b))に上流側コネクタ213、下流側コネクタ214、送風用コネクタ227等が夫々配置されている。
上流側コネクタ213は例えば背面配線層211bの下端側に端子配列が上下方向となるように配置され、下流側コネクタ214は例えば背面配線層211bの上端部一側に端子配列が上下方向となるように配置され、送風用コネクタ227は例えば背面配線層211bの上端部一側に端子配列が上下方向となるように配置されている。
コネクタ213,214,227の各端子は例えば矩形状で、その配列方向に直交する方向の細長状に形成されている。そして、上流側コネクタ213の例えば下端側の送風電源端子190a、送風グラウンド端子190bには、送風電源用配線路228a、送風グラウンド用配線路228bが端子配列方向(ここでは上下方向)の外側から接続されており、送風用コネクタ227の送風電源端子229a、送風グラウンド端子229bには送風電源用配線路228a、送風グラウンド用配線路228bが端子配列方向(ここでは上下方向)の外側から接続されている。
この第5LED基板45では、例えば送風電源用配線路228a、送風グラウンド用配線路228bとLED電源用のスルーパス配線路215とについては、例えばその略全体がLED223~226とは別の背面配線層211b側に設けられているが、LEDドライバ電源用、信号用及びクロック用のスルーパス配線路216~218については、例えばその両端側、即ち各コネクタ213,214への接続部近傍の所定範囲を除き、その略全体がLED223~226と同じ前面配線層211a側に設けられている。
即ち、送風電源用配線路228aは背面配線層211b上で基板本体212の右縁部212bに沿って配置され、送風グラウンド用配線路228bは背面配線層211b上で基板本体212の左縁部212aに沿って配置されている。また、LED電源用のスルーパス配線路215は、背面配線層211b上で例えば送風電源用配線路228aに沿って配置されている。なお、LED電源用のスルーパス配線路215から分岐したLED電源用配線路231,232が、ビア96を介して例えばLED223,225のアノード電極に接続されている。
また、LEDドライバ電源用、信号用及びクロック用のスルーパス配線路216~218は、前面配線層211aにおける例えば右縁部212b側に上下方向に配置され、その上流端側が夫々ビア96を経て背面配線層211b側で上流側コネクタ213のLEDドライバ電源端子90,信号端子91,クロック端子92に夫々接続され、下流端側が夫々ビア96を経て背面配線層211b側で下流側コネクタ214のLEDドライバ電源端子90,信号端子91,クロック端子92に夫々接続されている。
前面配線層211aには1又は複数のベタグラウンドパターン233が設けられている。ベタグラウンドパターン233は、背面配線層211b側のベタグラウンドパターン234等と共にグラウンド用のスルーパス配線路(グラウンド配線路)219を構成するもので、例えばビア96、ベタグラウンドパターン234等を介してコネクタ213,214のグラウンド端子93a,93bに接続されている。
LED223~226は、例えば前面配線層211aの長手方向(上下方向)に略一定の間隔で一列状に配置されている。上側のLED223,224及びその下側等に配置された保護抵抗220はLED間配線路235,カソード側配線路236により直列に接続され、下側のLED225,226及びその下側等に配置された保護抵抗221はLED間配線路237,カソード側配線路238により直列に接続されている。そして、保護抵抗220は、図14,図15に示すように、前面配線層(第2配線層)211aからビア96m~96oを挟んで背面配線層(第1配線層)211b側に跨がるLED駆動配線路239a~239cにより上流側コネクタ213のLED接続端子191a~191cに接続され、保護抵抗221は、前面配線層(第2配線層)211aからビア96p~96rを挟んで背面配線層(第1配線層)211b側に跨がるLED駆動配線路240a~240cにより上流側コネクタ213のLED接続端子192a~192cに接続されている。
LED駆動配線路239a~239c,240a~240cは、図15(b)に示すように、上流側コネクタ213のLED接続端子191a~191c,192a~192cから例えば端子配列方向(ここでは上下方向)に直交する方向に平行に引き出されて夫々ビア(層間導通部)96m~96rに接続されており、それらビア96m~96rは、第1のビア群(層間導通部群)を構成するビア96m~96oと、第2のビア群(層間導通部群)を構成するビア96p~96rとが、互いに略平行で且つ夫々上流側コネクタ213の端子配列方向(ここでは上下方向)に対して斜めとなるように2列に配列されている。
ここで、ビア96m~96rの直径は、上流側コネクタ213の近傍におけるLED駆動配線路239a~239c,240a~240cのピッチ(ここではLED接続端子191a~191c,192a~192cのピッチと同じ)よりも大であり、このように複数のビア群を上流側コネクタ213の端子配列方向に対して斜めで且つ互いに略平行に配列することにより、ビア96m~96rを互いの干渉を避けつつ高いスペース効率で配置することが可能となっている。
また前面配線層211a側では、図15(a)に示すように、LED駆動配線路239a~239cが、ビア96m~96oから例えば上向きに互いに略平行に引き出され、またLED駆動配線路240a~240cが、ビア96p~96rから例えば下向きに互いに略平行に引き出されている。このように、第1のビア群と第2のビア群とで前面配線層211a側におけるLED駆動配線路239a~239c,240a~240cの引き出し方向が異なっている。
なお、LED電源用配線路231,232、LED間配線路235,237及びカソード側配線路236,238には、第1LED基板41等と同様の放熱部105a,105bが設けられている。また、第5LED基板45では、送風電源用配線路228a、送風グラウンド用配線路228bは、LEDを駆動するための信号用、クロック用のスルーパス配線路217,218等のデジタル信号配線路よりも広幅に形成されている。
[第6LED基板46]
第6LED基板46は、図3に示すように、前後両面側に配線層を有する例えば略ドーナツ型の基板本体242を備えている。そしてこの基板本体242に、図11に示すように上流側コネクタ243、LEDドライバ244、LED245~248、保護抵抗249,250等が設けられている。上流側コネクタ243は、ハーネス67により第5LED基板45側の下流側コネクタ214と接続されるもので、その下流側コネクタ214と同じ端子構成となっている。
図16は、第6LED基板46の具体的な配線パターンを配線層毎に示したものである。第6LED基板46では、前面側の前面配線層241a(図16(a))にLED245~248が、背面側の背面配線層241b(図16(b))に上流側コネクタ243、LEDドライバ244、保護抵抗249,250等が夫々配置されている。
上流側コネクタ243は、背面配線層241bの例えば下部側に、端子配列が基板本体242の略周方向となるように配置されている。また、LEDドライバ244は、背面配線層241bにおける上流側コネクタ243から離れた位置に配置され、例えばその両側に、LEDドライバ244のRGB端子に接続される保護抵抗249,250が配置されている。そして、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用の各配線路251~253により、上流側コネクタ243のLEDドライバ電源端子90、信号端子91、クロック端子92とLEDドライバ244とが接続されている。なお、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用の各配線路251~253は、例えばそれらの略全体が背面配線層241b側に設けられている。
LED245~248は、例えば前面配線層241aの周方向に略一定間隔で配置されており、例えばLED245,246間、LED247,248間が夫々LED間配線路254により接続されている。なお、LED245~248は、赤色、緑色、青色の各LED素子を内蔵したフルカラー発光型で、例えばアノード側とカソード側の両方に、赤色に対応するR電極と緑色に対応するG電極と青色に対応するB電極とが、例えばR電極が中央となるように並んで設けられている。また、LED246,247のアノード電極は、ビア96を介して背面配線層241b側に跨がるLED電源用配線路255を介して上流側コネクタ243のLED電源端子89に接続され、LED245,248のカソード電極は、ビア96を挟んで背面配線層241b側に跨がるカソード側配線路256を介して保護抵抗249,250に接続されている。なお、LED間配線路254、LED電源用配線路255及びカソード側配線路256には、第1LED基板41等と同様の放熱部105a,105bが設けられている。
前面配線層241aには、例えばベタグラウンドパターン257が設けられている。このベタグラウンドパターン257は、背面配線層241b側のベタグラウンドパターン258等と共にグラウンド配線路259を構成するもので、例えばビア96、ベタグラウンドパターン258等を介して上流側コネクタ243のグラウンド端子93a,93b及びLEDドライバ244のグラウンド端子に接続されている。
ベタグラウンドパターン(第1導体パターン)258は、その一部がLEDドライバ244と基板本体242との間に配置されている。また、そのベタグラウンドパターン258と前面配線層241a側のベタグラウンドパターン(グラウンド配線路,第2導体パターン)257とを接続するビア96のうち、LEDドライバ244の配置領域内に配置されているビア96が、例えば前面配線層241a側のベタグラウンドパターン257の配置に合わせて例えばLEDドライバ244の一つの縁部の近傍に配置されている。
以上説明した右配線経路58においては、LED基板間を接続するためのコネクタの複数の端子のうち、電源系のスルーパス配線路に対応する端子数は、下流側のコネクタよりも上流側のコネクタの方が多くなっている。例えば、前扉中継基板56,第4LED基板44間を接続するためのコネクタ173におけるLED電源端子89a,89b、LEDドライバ電源端子90の合計個数は3個であるのに対し、第4,第5LED基板44,45間を接続するためのコネクタ174,213におけるLED電源端子89、LEDドライバ電源端子90の合計個数は2個となっている。
これにより、各LED基板毎に必要な電圧を確保しつつ、下流側のLED基板では必要以上に大きなコネクタを使用する必要がないため、配線のスペース効率を高めることが可能である。
図17は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、LEDドライバの裏面に導体部を設け、その導体部とベタグラウンドパターンとを半田により連結した例を示している。
第2LED基板42(図8参照)のLEDドライバ120を例に説明すると、本実施形態のLEDドライバ(発熱性部品)120は、その裏面に銅箔その他の導体部261を備えている。この導体部261は、LEDドライバ120の裏面中央に対応して例えば矩形状に形成されている。もちろん、導体部261の形状は任意であり、LEDドライバ120の裏面の略全面に導体部261を設けてもよい。
また、第2LED基板42の背面配線層111bにおけるLEDドライバ120の配置位置には、ベタグラウンドパターン134の一部を絶縁皮膜106から露出させた導体露出部262が、例えばLEDドライバ120側の導体部261に対応して設けられている。なお、ベタグラウンドパターン134におけるLEDドライバ120の配置領域内には、その中央領域に集中的にビア96が配置されているが、本実施形態ではそれらのビア96の配置領域を含むように導体露出部262が設けられている。
そして、互いに対向するLEDドライバ120側の導体部261と背面配線層111b側の導体露出部262とが、例えば半田(導通連結手段)263によって連結されている。これにより、第1の実施形態に比べてLEDドライバ120からベタグラウンドパターン134への熱伝導が促進されるため、LEDドライバ120で発生した熱をより効率よく放熱することができる。
なお、第2LED基板42の他のLEDドライバ121の他、他のLED基板41,43等に配置したLEDドライバについても同様の構成を採用できる。
図18は本発明の第3の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、LEDドライバの配置領域内に設けられた複数のビア(層間導通部)を、LEDドライバの配置領域内における中央領域ではなく、配置領域内における周辺領域に配置した例を示している。
第2の実施形態の第2LED基板42では、図17に示すように、LEDドライバ120と基板本体112との間にベタグラウンドパターン134の一部が配置され、そのベタグラウンドパターン134と前面配線層111a側のベタグラウンドパターン135とを接続するビア96が、LEDドライバ120の配置領域内における中央領域に集中的に配置されているが、本実施形態では、図18に示すように、それらのビア96がLEDドライバ120の配置領域内における中央領域ではなく、配置領域内における中央領域の外側の周辺領域に略均等に配置されている。
また、本実施形態のLEDドライバ120は、第2の実施形態と同様、その裏面に銅箔その他の導体部261を備えている。この導体部261は、LEDドライバ120の裏面中央に対応して例えば矩形状に形成されている。また、第2LED基板42の背面配線層111bにおけるLEDドライバ120の配置位置には、ベタグラウンドパターン134の一部を絶縁皮膜106から露出させた導体露出部262が、例えばLEDドライバ120側の導体部261に対応して設けられている。なお、本実施形態の導体露出部262は、LEDドライバ120の配置領域内における周辺領域に設けられたビア96にかからない範囲に設けられている。
そして、互いに対向するLEDドライバ120側の導体部261と背面配線層111b側の導体露出部262とが、例えば半田(導通連結手段)263によって連結されている。このように、LEDドライバ120の配置領域内に設けられた複数のビア(層間導通部)96を、LEDドライバの配置領域内における周辺領域に配置した場合には、第2の実施形態のように中央領域に配置する場合に比べて放熱効果の点では劣る可能性があるものの、ベタグラウンドパターン134が拾うノイズによるLEDドライバ120への悪影響を排除するという観点ではより優れていると考えられる。
また、半田263による連結領域内にビア96がかかっていないため、第2の実施形態のように半田263による連結領域内にビア96がかかっている場合と比べてLEDドライバ120をより強固に固定できる。その意味では、本実施形態は大型の発熱性部品の場合により効果的である。
なお、LEDドライバ120の配置領域内における周辺領域だけでなくその内側の中央領域にもビア96を配置すると共に、中央領域よりも周辺領域の方がそれらビア96の配置密度を高くしてもよい。この場合には、例えば半田(導通連結手段)263による連結領域内に一部のビア96がかかってもよい。また、本実施形態ではLEDドライバ120側の導体部261と背面配線層111b側の導体露出部262とを半田(導通連結手段)263によって連結した例を示したが、第1の実施形態のように導通連結手段による連結を行わなくてもよい。
図19は本発明の第4の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、LED基板の基板本体に、前後の表面層の他に1以上の中間層を含む3以上の配線層を設け、その中間層に、スピーカ(所定演出手段)の駆動配線路とグラウンド配線路とを設けた例を示している。
図19は、本実施形態の第3LED基板43についての具体的な配線パターンを配線層毎に示したものである。本実施形態の第3LED基板43では、前面側の前面配線層141aと背面側の背面配線層141bに加えて、例えば1つの中間層141cを備えている。
前面配線層141aには、第1の実施形態の前面配線層141aと同様にLED147~150とそれらを接続するLED電源用配線路162、LED間配線路161、カソード側配線路163、ベタグラウンドパターン159等が配置されているが、スピーカ駆動配線路154a~154dは設けられていない。背面配線層141bには、第2の実施形態と同様、上流側コネクタ143、スピーカ用コネクタ144,145、LEDドライバ146、保護抵抗151,152、LEDドライバ電源用、信号用、クロック用の各配線路155~157、ベタグラウンドパターン158等が夫々配置されている。
また中間層141cには、スピーカ駆動配線路154a~154dとベタグラウンドパターン264とが設けられている。スピーカ駆動配線路154a,154bは、それらの一端側がビア96等を介して背面配線層141b側で上流側コネクタ143のスピーカ端子94a,94bに、他端側がビア96等を介して背面配線層141b側でスピーカ用コネクタ144のスピーカ端子153a,153bに夫々接続されている。また、スピーカ駆動配線路154c,154dは、それらの一端側がビア96等を介して背面配線層141b側で上流側コネクタ143のスピーカ端子94c,94dに、他端側がビア96等を介して背面配線層141b側でスピーカ用コネクタ145のスピーカ端子153c,153dに夫々接続されている。
また、中間層141cのベタグラウンドパターン264は、前面配線層141a側のベタグラウンドパターン159、背面配線層141b側のベタグラウンドパターン158等と共にグラウンド配線路160を構成するもので、例えばビア96、ベタグラウンドパターン158,159等を介して上流側コネクタ143のグラウンド端子93a,93b等に接続されている。
以上のように、スピーカ(所定演出手段)の駆動配線路とグラウンド配線路とを、LEDドライバ146や他の配線路が配置される表面層ではなく中間層に設け、中間層に設けた駆動配線路を、その両側の表面層に設けたベタグラウンドパターンで挟み込むことで、ノイズによる悪影響を極力排除できる。また、LED系配線路よりも広幅に形成された駆動配線路を中間層に設けることで、表面層のスペースをより有効に活用することができると共に、基板の小型化が可能である。なお、中間層を2層以上設ける場合、例えば何れかの中間層に駆動配線路を設け、その中間層の両側の層(共に中間層、又は中間層と一方の表面層)にベタグラウンドパターンを設けることが望ましい。
図20及び図21は本発明の第5の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、並列に接続された赤色、緑色、青色の各LED素子のうち、赤色LED素子にのみ保護抵抗を接続した例を示している。
図20は本実施形態の第1LED基板41について具体的な配線パターンを配線層毎に示したものである。本実施形態の第1LED基板41がその配線パターンにおいて第1の実施形態(図5)と異なるのは、LED84,85及びLED86,87に対して、赤色LED素子に対応するR配線路にのみ保護抵抗82,83を配置し、緑色LED素子、青色LED素子に対応するG配線路、B配線路には保護抵抗を配置していない点のみである。
LED84,85及びLED86,87においては、図21に示す緑色LED素子84G,85G,86G,87Gと青色LED素子84B,85B,86B,87Bとは動作電圧が略同じであるのに対し、赤色LED素子84R,85R,86R,87Rの動作電圧はそれよりも低くなっている。また、R配線路に配置された保護抵抗82は、図21に示すように、LED84,85における赤色LED素子84R,85Rの両端電圧(動作電圧の合計値)VFRと保護抵抗82の両端電圧Vrとの和が、緑色LED素子84G,85G、青色LED素子84B,85Bの各両端電圧(動作電圧の合計値)VFG,VFBと略等しくなるようにその抵抗値が設定されている。なお、緑色LED素子84G,85G、青色LED素子84B,85Bの各両端電圧(動作電圧の合計値)VFG,VFBは電源電圧V以下とする。保護抵抗83についても同様に抵抗値が設定されている。
以上のように、並列に接続された赤色、緑色、青色の各LED素子のうちの赤色LED素子にのみ保護抵抗を直列に接続し、赤色LED素子の両端電圧と保護抵抗の両端電圧との和を、緑色LED素子、青色LED素子の各両端電圧と略等しくすることにより、緑色,青色の各LED素子には保護抵抗を接続する必要がないため、保護抵抗の数を少なくすることができる。
図22は本発明の第6の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、LEDに設けられているG,R,Bの3つの電極に接続されるG,R,Bの3つの配線路の全てに放熱部を設けた例を示している。
図22(a)に示すように、例えば第1LED基板41(図5等)のLED間配線路95のうち、G配線路95G及びB配線路95Bは、夫々LED84のカソード側のG電極KG、B電極KBに対して、電極配列方向の外側から接続されると共に、その接続部の近傍に、それらの配線路における他の部分よりも広幅の放熱部105a,105aが設けられている。また、それら放熱部105a,105aには、電極配列方向の内側(R配線路95R側)から外側に向けて凹部265が夫々設けられている。
また、LED間配線路95のうちのR配線路95Rには、LED84のカソード側のR電極KRとの接続部に、電極配列方向の両側に拡幅してその拡幅端側が放熱部105a,105aの凹部265内に挿入されている放熱部105cが設けられている。
以上のように、LEDに設けられているG,R,Bの3つの電極に接続されるG,R,Bの3つの配線路の全てに放熱部を設けることで、LEDに発生する熱をより効率よく放熱することができる。
なお、図22(b)に示すように、G配線路95G及びB配線路95Bの放熱部105a,105aに凹部265を設けず、R配線路95Rの放熱部105cを、放熱部105a,105aと干渉しない程度の幅に形成してもよい。
図23は本発明の第7の実施形態を例示し、第1の実施形態におけるLED駆動配線路187a~187c,188a~188cの配設態様(図13等)を一部変更した例を示している。
本実施形態では、図23(a)に示すように、前面配線層171a側のLED駆動配線路187a~187c,188a~188cが、それぞれビア96g~96lから例えば斜め下向き(第1方向)に互いに略平行に引き出され、更に屈折部271a~271fを介して例えば下向き(第2方向)に互いに略平行に配設されている。そして、屈折部271a~271fは略直線状に配列されている。このように、一端側のLED駆動配線路(特定配線路)188cを含め、LED駆動配線路187a~187c,188a~188cの全てをビア96g~96lから第1方向に引き出すように構成してもよい。
また本実施形態では、図23(b)に示すように、前面配線層171a側のLED駆動配線路187a~187c,188a~188cのうち、一端側のLED駆動配線路(特定配線路)187aを除くLED駆動配線路(所定配線路)187b,187c,188a~188cについては、それぞれビア96b~96fから例えば上向き(第1方向)に互いに略平行に引き出され、更に屈折部272b~272fを介して例えば斜め上向き(第2方向)に互いに略平行に配設されている。また、一端側のLED駆動配線路(特定配線路)187aについては、ビア96aから例えば斜め上向き(第2方向)に引き出されている。そして、屈折部272b~272fは略直線状に配列されており、更にその直線上に、LED駆動配線路(特定配線路)187aに対応するビア96aが配置されている。このように、複数のビア(層間導通部)96a~96fを複数の端子の配列方向に沿ってジグザグ状に配列した場合についても、複数の配線路のうち、一端側の特定配線路を除く所定配線路をビアから第1方向に互いに略平行に引き出すと共に屈折部を介して第2方向に互いに略平行に配設し、特定配線路を、ビアから第2方向に引き出すように配設してもよい。
図24,図25はそれぞれ本発明の第8,第9の実施形態を例示し、第1の実施形態におけるLED駆動配線路239a~239c,240a~240cの配設態様(図15等)を一部変更した例を示している。
第8の実施形態では、図24に示すように、前面配線層211a側のLED駆動配線路239a~239c,240a~240cのうち、一端側のLED駆動配線路(特定配線路)239aを除くLED駆動配線路(所定配線路)239b,239c,240a~240cについては、それぞれビア96n~96rから例えば横向き(第1方向)に互いに略平行に引き出され、更に屈折部273b~273fを介して例えば上向き(第2方向)に互いに略平行に配設されている。また、一端側のLED駆動配線路(特定配線路)239aについては、ビア96mから例えば上向き(第2方向)に引き出されている。そして、屈折部273b~273fは略直線状に配列されており、更にその直線上に、LED駆動配線路(特定配線路)239aに対応するビア96mが配置されている。このように、複数のビア群を互いに略平行で且つ夫々複数の端子の配列方向に対して斜めに配列した場合についても、複数の配線路のうち、一端側の特定配線路を除く所定配線路をビアから第1方向に互いに略平行に引き出すと共に屈折部を介して第2方向に互いに略平行に配設し、特定配線路を、ビアから第2方向に引き出すように配設してもよい。また、複数のビア群に対応する屈曲部を直線状に配列してもよい。
また第9の実施形態では、図25に示すように、前面配線層211a側のLED駆動配線路239a~239c,240a~240cが、それぞれビア96m~96rから例えば横向き(第1方向)に互いに略平行に引き出され、更に屈折部273a~273fを介して例えば上向き(第2方向)に互いに略平行に配設されている。そして、第1のビア群(層間導通部群)を構成するビア96m~96oに対応する屈折部273a~273cが略直線上に配列され、また第2のビア群(層間導通部群)を構成するビア96p~96rに対応する屈折部273d~273fについても略直線上に配列されている。ここで、屈折部273a~273cと屈折部273d~273fとは同一直線上には配列されていないが、両配列は互いに略平行となっている。
このように、複数のビア群を互いに略平行で且つ夫々複数の端子の配列方向に対して斜めに配列した場合についても、一端側のLED駆動配線路(特定配線路)239aを含め、LED駆動配線路239a~239c,240a~240cの全てをビア96m~96rから第1方向に引き出すように構成してもよい。また、異なるビア群に対応する屈曲部は同一直線上に配列されていなくてもよい。なお、屈折部273a~273cの配列と屈折部273d~273fの配列とは互いに平行でなくてもよいし、屈折部273a~273fを全て同一直線上に配列してもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では層間導通部(いわゆるビア)の一例としてスルーホール型のビアを採用したが、スルーホールに導電ペースト等を充填したビア等を採用してもよい。また、信号線とグラウンド線等、配線路の種類に応じてスルーホール等の層間導通部の大きさ(径)を異ならせてもよい。
第1の実施形態では、図13(b)に示すように、複数のビア(層間導通部)を複数の端子180a~180fの配列方向に沿ってジグザグ状に配列するにあたり、第1傾斜配列部と第2傾斜配列部とを夫々同数(2個)のビアで構成したが、第1傾斜配列部と第2傾斜配列部とのビア数は3個以上でもよく、また第1傾斜配列部と第2傾斜配列部とのビア数は同じでなくてもよい。
第1の実施形態では、図15に示すように、複数のビア群(層間導通部群)を、互いに略平行で且つ複数の端子191a~191c、192a~192cの配列方向に対して斜めに配列するにあたり、各ビア群のビア数を同じにしたが、各ビア群のビア数は異なっていてもよい。また3つ以上のビア群を設けてもよい。
実施形態では、駆動手段により所定動作が可能な可動演出手段の一例として送風演出手段37を採用した例を示したが、可動演出手段は、例えば遊技盤の前側、前扉8の前側等に配置された可動演出体をモータ等の駆動手段により作動させるものの他、遊技者が触れる所定部位(発射ハンドル17、演出ボタン51等)を振動させる振動演出手段等でもよい。
実施形態では、LEDの第1電極に接続される第1配線路と、その第1電極の両側に隣接する第2,第3電極に夫々接続される第2,第3配線路とのうち、少なくとも第2,第3配線路に放熱部105a,105cを設けた例を示したが、中央の第1電極がG電極又はB電極であってもよい。また、LEDは1つのLED素子よりなる単色発光型でもよい。
実施形態では、第4~第6LED基板(第1~第3基板)44~46において、第4LED基板(第1基板)44に、その第4LED基板44のLED(第1LED)183~186と、第5LED基板(第2基板)45のLED(第2LED)223~226とを駆動するLEDドライバ(第1LEDドライバ)180を設け、第6LED基板(第3基板)46には、LED(第3LED)245~248とそれらを駆動するLEDドライバ(第3LEDドライバ)244とを設けた例を示したが、第4LED基板(第1基板)44に、その第4LED基板44のLED(第1LED)183~186と、第5LED基板(第2基板)45のLED(第2LED)223~226と、第6LED基板(第3基板)46のLED(第3LED)245~248とを駆動するLEDドライバ(第1LEDドライバ)180を設け、第5LED基板(第2基板)45に、第4LED基板(第1基板)44のLEDドライバ(第1LEDドライバ)180と第6LED基板(第3基板)46のLED(第3LED)245~248とを接続する中継配線路を設けてもよい。
実施形態では、第1,第3LED基板41,43において、背面配線層(第1配線層)71b,141bにLEDドライバ80,81,146を、それ以外の前面配線層(第2配線層)71a,141aにスピーカ36a,36bを駆動するための駆動配線路88a~88d,154a~154dを夫々設けた例を示したが、第1配線層にLEDドライバを、第2配線層に送風演出手段37等の可動演出手段に関する駆動配線路を設けてもよい。この場合、第2配線層にLEDを設けてもよい。或いは第4の実施形態のように、表面層である第1配線層にLEDドライバを、中間層である第2配線層に送風演出手段37等の可動演出手段に関する駆動配線路を設けてもよい。
第2の実施形態では、ベタグラウンドパターン134におけるLEDドライバ120の配置領域内の中央領域に集中的に配置されたビア96に対応するように、それらのビア96の配置領域を含むように導体露出部262を設けた例を示したが、中央領域に配置されたビア96にかからないように、その周辺領域に対応して導体露出部262と導体部261とを設け、それらを半田(導通連結手段)263により連結してもよい。
実施形態では、前扉8に配置した第1~第6LED基板41~46等の配線経路を窓孔34の下側で左側の左配線経路57と右側の右配線経路58とに分岐させたが、第1~第6LED基板41~46を途中で分岐させることなく例えば基板41,42,43,46,45,44の順序、或いはその逆の順序で直列に接続してもよい。
実施形態では、前扉8に配置したLED基板について説明したが、遊技盤5における中央表示ユニット22等の遊技部品に配置したLED基板等についても同様に実施することが可能である。また、LED基板以外の基板、例えば演出制御基板等においても同様に実施することが可能である。
LEDドライバに入力される信号の波形を検証するための計測点(以下、テストポイントという)を配線路上に設けてもよい。例えば信号をLEDドライバに伝送するための配線路が長い場合、途中でノイズ等の影響を受けて波形が乱れてしまう可能性があるが、多少の波形の乱れがあってもLEDは見た目上正常に発光するため、LEDドライバへの入力信号が正常であるか否かをLEDの発光状態から判断することは困難である。そこで、例えばLEDドライバに接続される信号配線路、クロック配線路等にテストポイントを設け、そのテストポイントにおける信号の波形を計測することにより、LEDドライバに入力される信号の波形が正常であるか否かを正確に検証することが可能である。なお、テストポイントは、LEDドライバのなるべく近くに設けることが望ましい。また、テストポイントはそれ専用に設けてもよいが、スルーホール等のビアをテストポイントとして利用してもよい。
なお、例えば所定方向に配列された複数の端子から略平行に引き出された複数の配線路に夫々テストポイントを設ける場合、実施の形態(図13,図15,図23~図25等)で示したビアの配置(斜め、ジグザグ等)と同様に配置してもよい。また、スルーホール等のビアとテストポイントとを区別するために、又はテストポイントとして利用するスルーホール等であることを明示するために、基板上のテストポイント近傍に「TP」等の文字、その他の目印を設けることが望ましい。
また、実施形態では本発明をパチンコ機に適用した例を示したが、アレンジボール機、スロットマシン等の各種遊技機において同様に実施することが可能である。