JP7049036B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技媒体を投入し、リールを回転させた後に停止させ、そのときに表示されているリールに描かれた図柄の組合せによって遊技結果を定めるスロットマシンやぱちんこ遊技機等の遊技機に関する。
従来から、遊技機の1つとしてスロットマシン(回胴式遊技機)が知られている。このスロットマシンにおいては、遊技者が遊技メダル等の遊技媒体を投入し、スタートレバーの操作により、図柄が描かれた複数の回胴(リール)を回転させる。その後、遊技者が停止ボタンを操作して各回胴を停止させ、停止した図柄の組合せ(表示結果)によっては、所定数の遊技メダル等の払出しを受けることが可能となっている。また、スロットマシンにおいては、このような基本的な遊技に加えて各種の演出を行うことにより、全体としての趣向性の向上が図られている。
特開2019-195659号公報
ところで、この種のスロットマシンにおいては、遊技媒体(遊技メダル等)の投入受付、回胴(リール)の回転、演出制御、回胴の停止、遊技メダル等の払出し、といった個々の基本動作が一連の動作として繰り返される。そして、いかなる場合もこれらの動作が適正に行われることが望ましいが、様々な状況が複合して発生した場合には想定外の動作を行ってしまうことも考えられる。したがって、可能な限り多くの複合的な状況を想定し、そのときにどのような動作を行うこととするのかを予め決めておくことが有効である。また、近年は、ゲーム性に工夫を重ね、適度な時間をかけて緩やかに獲得枚数を増やせるようにしたタイプのスロットマシンが知られているが、このようなスロットマシンについても、可能な限り適正化することが望ましい。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、より最適化された機能を有する遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、複数のリールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、を備え、
所定の賭け数に応じた役抽せんが実行可能であり、
前記所定の賭け数には、第1賭け数(2枚など)と、当該第1賭け数よりも多い第2賭け数(3枚など)と、が含まれ、
前記第1賭け数が設定された第1賭け数遊技(2枚賭け遊技など)が実行可能であり、
前記第2賭け数が設定された第2賭け数遊技(3枚賭け遊技など)が実行可能であり、
前記第1賭け数遊技での役抽せんで第1特定役に当せんして、当該第1賭け数遊技で前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせの停止表示がなかったときの次の遊技では、第1内部当せん状態での遊技(「2枚賭けBB内部中」の遊技など)が実行可能となり、
前記第2賭け数遊技での役抽せんで第2特定役に当せんして、当該第2賭け数遊技で前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせの停止表示がなかったときの次の遊技では、第2内部当せん状態での遊技(「3枚賭けBB内部中」の遊技など)が実行可能となり、
前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせの停止表示があると第1ボーナス状態での遊技(「2枚賭けBB中」の遊技など)が実行可能となり、
前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせの停止表示があると第2ボーナス状態での遊技(「3枚賭けBB中」の遊技など)が実行可能となり、
前記第1内部当せん状態、前記第1ボーナス状態、前記第2内部当せん状態、及び、前記第2ボーナス状態のいずれとも異なる所定の遊技状態(「非内部中」など)での遊技が実行可能であり、
前記第1内部当せん状態において設定変更した場合であっても前記第1内部当せん状態を維持可能であり、
前記第2ボーナス状態における前記第2賭け数遊技での所定特典の付与率<前記所定の遊技状態における前記第2賭け数遊技での所定特典の付与率となっており、
前記第2ボーナス状態における前記第2賭け数遊技での所定特典の付与率<前記第2内部当せん状態における前記第2賭け数遊技での所定特典の付与率となっており、
前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する各図柄と前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する各図柄とを比較すると、前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する2つの図柄と前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する2つの図柄とは同じ図柄であり、前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する残り1つの図柄と前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する残り1つの図柄とは異なる図柄であり、前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する残り1つの図柄と前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する残り1つの図柄とは同一のリールに描かれている図柄であり、
前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する2つの図柄はそれぞれ異なる図柄であり、前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する2つの図柄はそれぞれ異なる図柄であり、
前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する2つの図柄はそれぞれ対応するリール上に1つしか描かれていない図柄であり、前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する2つの図柄はそれぞれ対応するリール上に1つしか描かれていない図柄である
ことを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、より最適化された機能を有する遊技機を提供できる。
本発明の一実施例に係るスロットマシンの斜視図である。 前面ドア部を開放した状態のスロットマシンの斜視図である。 前面ドア部の背面図である。 筐体部の内部を示す正面図である。 (a)は各制御基板の電気的構成を概略的に示すブロック図、(b)は主制御基板における部品構成の概要を示す説明図である。 遊技メダルセレクターを示す斜視図である。 遊技メダルセレクターを開放して示す斜視図である。 (a)は遊技メダルが正常投入された場合における投入センサ1及び2の検出態様を示す図表、(b)はエラーとされない投入センサ1及び2の他の検出態様を示す図表、(c)はC0エラーの検出態様を示すタイミングチャートである。 (a)はC1エラーの検出態様を示すタイミングチャート、(b)はCHエラーの検出態様を示すタイミングチャートである。 CEエラーの検出態様を示すタイミングチャートである。 メインCPUに係るメモリマップを示す説明図である。 主制御基板における電源投入時の処理を示すフローチャートである。 主制御基板における設定変更装置処理を示すフローチャートである。 主制御基板における遊技進行メイン処理を示すフローチャートである。 内部抽せん開始の処理を示すフローチャートである。 条件装置コマンドセットの処理を示すフローチャートである。 表示判定処理を示すフローチャートである。 主制御基板におけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御基板における電源断処理を示すフローチャートである。 エラー管理の処理を示すフローチャートである。 電源復帰処理を示すフローチャートである。 遊技メダル受付開始処理を示すフローチャートである。 (a)はブロッカON処理を示すフローチャート、(b)はブロッカOFF処理を示すフローチャートである。 エラー表示処理を示すフローチャートである。 入力エラーセット処理を示すフローチャートである。 遊技メダル管理処理を示すフローチャートである。 貯留投入処理を示すフローチャートである。 遊技メダル清算処理を示すフローチャートである。 復帰不可能エラー処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるRWM初期化2の処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるRWM初期化3の処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるシリアル通信設定の処理を示すフローチャートである。 第2制御における図柄停止信号出力の処理を示すフローチャートである。 第2制御における図柄停止信号セットの処理を示すフローチャートである。 第2制御における試験信号出力の処理を示すフローチャートである。 第2制御における投入・払出センサ異常セットの処理を示すフローチャートである。 第2制御における投入・払出センサ異常クリアの処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるエラーチェックの処理を示すフローチャートである。 第2制御における設定値エラーチェックの処理を示すフローチャートである。 第2制御における内蔵乱数チェックの処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるタイマ計測2の処理を示すフローチャートである。 第2制御における遊技メダル投入チェックの処理を示すフローチャートである。 図42に続く遊技メダル投入チェックの処理を示すフローチャートである。 第2制御における遊技メダル通過状態更新の処理を示すフローチャートである。 第2制御における投入・払出センサ異常チェックの処理を示すフローチャートである。 図45に続く投入・払出センサ異常チェックの処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるエラー表示要求データクリアの処理を示すフローチャートである。 第2制御における8ビット乱数検査の処理を示すフローチャートである。 第2制御における復帰不可能エラー処理2を示すフローチャートである。 第1制御における投入・払出センサ異常表示処理を示すフローチャートである。 (a)は規定数変更機能を備えたタイプのスロットマシンに係る各リールの図柄配列を示す図表、(b)は使用される図柄を示す図表である。 (a)は同スロットマシンにおける条件装置番号0、1と対応する役との関係を示す図表、(b)は同スロットマシンにおける条件装置番号2~4と対応する役との関係を示す図表である。 条件装置番号5、6と対応する役との関係を示す図表である。ための図である。 条件装置番号7~9と対応する役との関係を示す図表である。ための図である。 条件装置番号10~12と対応する役との関係を示す図表である。するための図である。 条件装置番号2、11、12と対応する役との関係を示す図表である。 役抽せんにおける各抽せん対象についての置数を示す図表である。 (a)はBBA中及びBBB中の役抽せんにおける各抽せん対象についての置数や払い出し数を示す図表、(b)は遊技状態の遷移を、BBBを例に挙げて示す説明図である。 (a)はエンディング画面に係る演出例を示す説明図、(b)は「非内部中」の演出例を示す説明図である。 (a)はメニュー画面に係る演出例を示す説明図、(b)は音量設定画面の一例を示す説明図、(c)は光量設定画面の一例を示す説明図である。
<本実施例に係るスロットマシンの概要>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例に係るスロットマシンについて説明する。図1は、本実施例に係るスロットマシン10の外観を正面から示している。スロットマシン10は、図1~図3に示す前面ドア部11と、図4に示す筐体部12とを、前面ドア部11を前にして前後に組み合わせて構成されている。そして、前面ドア部11は、ヒンジ装置を介して筐体部12により支持され、筐体部12に対して閉じた状態で施錠が可能となっている。
前面ドア部11の表側(正面側)には、図1中に示すように、上下方向の中段に操作部14が配置され、この操作部14の上部に回胴表示部15が配置されている。さらに、前面ドア部11の下部には、矩形に開口した遊技メダル払出口16、及び、遊技メダル払出口16から放出された遊技メダルを受け入れる受け皿17が配置されており、更に回胴表示部15の上方には演出部18が配置されている。また、操作部14の下方には、機種に固有の名称やデザイン画などが描かれた透光性の下部パネル19が設けられている。
これらのうち操作部14には、遊技メダル投入口21、遊技メダル返却ボタン22、錠前部23(施錠部ともいう)、停止ボタン部(ストップボタン部)24、スタートレバー25などが設けられている。さらに、操作部14の上部には、メイン入力部26とサブ入力部27が設けられており、メイン入力部26には、清算ボタン74、1枚投入ボタン(所謂1BETボタン)75、3枚投入ボタン(所謂MAXBET(マックスベット)ボタン)76が設けられている。さらに、サブ入力部27には、十字キー77や、サブ入力スイッチ78などが設けられている。
遊技メダル投入口21は、遊技媒体としての遊技メダルを、ガイドを介して投入するためのものであり、遊技メダル返却ボタン22は、遊技メダルセレクター(後述する)に滞留した遊技メダルを返却させるときに使用されるものである。また、錠前部23は、前面ドア部11の開錠の際に所定の鍵を挿し込んで使用されるものであり、停止ボタン部24は、後述する3つの回胴(第1回胴51L、第2回胴51C、第3回胴51R)の回転を停止させるときに使用されるものである。
停止ボタン部24には、3つの停止ボタン(3つのストップボタンである第1停止ボタン24L、第2停止ボタン24C、第3停止ボタン24R)が設けられている。これらの停止ボタン24L、24C、24Rは、各回胴51L、51C、51Rに対応付けられており、停止ボタン24L、24C、24Rを個々に押圧操作することで、対応する回胴51L、51C、51Rが停止するようになっている。なお、本実施例では、第1回胴51L~第3回胴51Rの並びは、スロットマシン10の正面から見て左から第1回胴51L、第2回胴51C、第3回胴51Rの順となっており、停止ボタン24L、24C、24Rの並びも左から第1停止ボタン24L、第2停止ボタン24C、第3停止ボタン24Rの順になっている。また、スタートレバー25は、回胴の回転及び設定値の確定(後述する)を行うときにも使用される。
メイン入力部26における清算ボタン74は、投入された遊技メダルの払戻し及び貯留装置(後述する)に貯留されている遊技メダルを清算するときに使用される。1枚投入ボタン75は、貯留されている遊技メダルを1枚ずつ投入するときに使用され、3枚投入ボタン76は、貯留されている遊技メダルの枚数及び投入に係る規定数(後述する)を超えない範囲で、貯留されている遊技メダルを最大3枚投入するときに使用される。サブ入力部27におけるサブ入力スイッチ78は、演出に係る操作を行うためのものであり、演出部18に設けられた液晶画面などの表示内容の切り替えや、演出に係る入力のために使用される。
さらに、操作部14には、図示は省略するが、LEDの発光の有無や、7セグメント(7セグ)表示器の表示態様などによって遊技内容を示す各種の表示部が設けられている。この遊技の状況を示す各種の表示部としては、獲得枚数表示部、貯留枚数表示部、再遊技表示部、投入表示部、打止表示部、遊技開始表示部、投入枚数表示部などがある。これらの各種の表示部の近傍には、各表示部がどのような情報の表示機能を担ったものかが判るよう、文字の印刷などが行われている。さらに、これらの表示部のうち、獲得枚数表示部及び貯留枚数表示部は、7セグ表示器を用いて数字や文字等を表示する機能を有するものであり、その他の表示部はLEDの点灯の有無や点灯の態様により所定の情報を表示するものである。そして、各表示部に光源として用いられているLEDについて、以下では、獲得枚数表示LED、貯留枚数表示LED、再遊技表示LED、投入表示LED、打止表示LED、遊技開始表示LED、投入枚数表示LEDと称する場合がある。
また、各種の表示部のうち、獲得枚数表示部は、状況に応じて、獲得枚数に応じた遊技メダルの枚数の表示、設定の切り替え時の表示、及びエラーコードの表示の何れかの用途に用いられる。貯留枚数表示部は、貯留装置に貯留されている遊技メダルの枚数を表示するものであり、再遊技表示部は、再遊技の作動の有無を表示するものである。さらに、投入表示部は、遊技メダルの投入受付けが可能である旨の表示を行い、打止表示部は、貯留されている遊技メダルの清算時である旨の表示を行う。遊技開始表示部は、遊技の開始が可能な状態において、スタートレバー25の操作受付が可能である旨の表示を行う。さらに、投入枚数表示部は、投入された遊技メダルの枚数の表示を行い、再遊技作動時には、前回遊技と同数の遊技メダル枚数を表示する。
前述の停止ボタン部24には、第1停止ボタン24L、第2停止ボタン24C、第3停止ボタン24Rの3つの停止ボタンが設けられている。また、回胴表示部15には、矩形に開口した表示窓を透明パネルで塞いだ回胴表示パネル28が備えられており、この回胴表示パネル28を透して、図2及び図4中に示すように、筐体部12に収納された第1回胴51L~第3回胴51Rの3つの回胴(リール)を視認できるようになっている。また、演出部18には、液晶表示装置などが設けられており、遊技に伴う演出などの表示が演出部18で行われる。ここで、本実施例では、回胴表示パネル28も表示装置の機能を備えたものとなっており、演出部18と同様に各種の動画表示を行うことが可能である。なお、これに限らず、例えば、演出部18と回胴表示パネル28とを連続した画面を有する一つの演出表示装置として形成することも可能である。
また、前面ドア部11には、演出に用いられる各種の光源(LED)が設けられている。これらの演出用の光源としては、図示は省略するが、3枚投入表示LED、停止ボタンLED、サブ入力表示LEDなどを挙げることができる。これらのうち、3枚投入表示LEDは、前述のメイン入力部26に配置された3枚投入ボタン76を内側から照らすものであり、3枚投入ボタン76を用いた演出内容の表示に利用される。また、停止ボタンLEDは、停止ボタン24L、24C、24Rを内側から照らすものであり、停止ボタン24L、24C、24Rを用いた演出内容の表示に利用される。さらに、サブ入力表示LEDは、前述のサブ入力部27に配置されたサブ入力スイッチ78を内側から照らすものであり、サブ入力スイッチ78を用いた演出内容の表示に利用される。
これら以外にも、演出用の光源としては、図示略は省略するが、回胴上部LED、回胴下部LED、サイドLED、チャンスLED、左ウイングLED、左下サークルLED、右ウイングLED、右下サークルLED、左上サークルLED、上部LED、右上サークルLED、ARランプLED、下部パネル照明LED、左ミニLED、右ミニLED、V字LEDなどがある。何れの光源も、その配置や機能に応じて、演出内容の表示に用いられるものである。
図3は、前面ドア部11の背面側を示している。前面ドア部11の背面側には、各種基板、遊技メダルを取扱う機器、各種センサ等が配置されている。これらのうち、各種基板としては、サブ制御基板31、画像制御基板32、画像表示接続基板33、音声基板34、演出ロム(ROM)基板35、スイッチセンサ基板36、表示基板37、ドア中継端子板38、回胴照明基板39、及び下パネル照明基板40などが設けられている。
これらのうち、サブ制御基板31は、演出用の画像、各種ソレノイド、各種LED及び効果音を制御するための基板である。そして、サブ制御基板31は、専用基板ケースに収納され、当該基板ケースを前面ドア部11にねじ止めすることにより、前面ドア部11に装着されている。
画像制御基板32は、後述する音声基板34及び演出ロム基板35を搭載し、サブ制御基板31と画像表示接続基板33との間を中継し、演出用の画像及び効果音を制御するための基板である。そして、画像制御基板32は、専用基板ケースに収納され、当該基板ケースを前面ドア部11にねじ止めすることにより、前面ドア部11に装着されている。
画像表示接続基板33は、画像制御基板32と演出部18の液晶表示器との間を中継している基板であり、前面ドア部11に設けられたねじ穴にねじ止めして固定されている。音声基板34は、演出用の音声データが保存されたロムを取り付けた基板であり、画像制御基板32に設けられたねじ穴にねじ止めして固定されている。演出ロム基板35は、演出用の画像データが保存されたロムを取り付けた基板であり、画像制御基板32に設けられたねじ穴にねじ止めして固定されている。尚、各種ロムは、搭載される基板に設けられたソケットにロムに設けられたピンを指し込むことで固定するようにしても良い。さらに、各種基板はねじ止め固定されるだけでなく、各種基板に設けられたコネクタを、相手方のドア、ケース、基板等に設けられたコネクタに嵌め合わせることで固定するようにしても良い。このような基板の固定手法は、以下に説明する各種の基板についても同様に採用が可能なものである。また、画像制御接続基板は必ずしも設ける必要はなく、画像制御基板32を演出部18に直接接続して搭載しても良い。
スイッチセンサ基板36は、サブ制御基板31と、後述する2つのソレノイド(第1ソレノイド、第2ソレノイド)との間を中継し、LEDによる演出内容を表示、又は液晶画面の切り替え及び入力をするための基板である。そして、スイッチセンサ基板36は、専用基板ケースに設けたねじ穴にねじ止めして固定されている。
表示基板37は、前述の獲得枚数表示LED、貯留枚数表示LED、再遊技表示LED、投入表示LED、打止表示LED、遊技開始表示LED及び投入枚数表示LEDを取り付けた基板であり、前面ドア部11に設けられたフックにはめ込んで固定されている。ドア中継端子板38は、主制御基板(後述する)と、前面ドア部11の各所に配置された各種センサ、ブロッカ47(後述する)及び表示基板37との間を中継している基板である。そして、ドア中継端子板38は、専用基板ケースに収納し、当該基板ケースを前面ドア部11にねじ止めすることにより、前面ドア部11に装着されている
回胴照明基板39は、第1回胴51L~第3回胴51Rを照らすためのLEDを取り付けた基板であり、前面ドア部11に設けられたフックにはめ込んで固定されている。下パネル照明基板40は、下部パネル19を照らすためのLEDを取り付けた上下2分割構造の基板であり、前面ドア部11に設けられたフックにはめ込んで固定されている。下パネル照明基板40は、下部パネルを照らすためにLEDを取り付けた基板であり、前面ドア部11に設けられたフックにはめ込んで固定されている。
続いて、前面ドア部11に設けられた各種センサ等の機器としては、スタートレバーセンサ41、3枚投入ボタンセンサ42、1枚投入/清算ボタンスイッチ43、遊技メダルセレクター44、投入センサ45、セレクタ通路センサ46、ブロッカ47、遊技メダル返却通路48、停止ボタンセンサ49、スピーカ50などがある。このうちスタートレバーセンサ41は、スタートレバー25の操作を検知するためのものであり、3枚投入ボタンセンサ42は、3枚投入ボタン76の操作を検知するためのものである。
また、1枚投入/清算ボタンスイッチ43は、1枚投入ボタン及び清算ボタンスイッチを搭載した装置である。遊技メダルセレクター44は、後述する投入センサ45、セレクタ通路センサ46及びブロッカ47を取り付けた装置であり、また、投入された遊技メダルが受付可能範囲のものか否かの選別を行う装置でもある。上述の投入センサ45は、遊技メダルの投入を検知するためのセンサであり、セレクタ通路センサ46は遊技メダルの通過を検知するためのセンサである。さらに、ブロッカ47は、遊技状態に応じ遊技メダルを返却するための装置であり、遊技メダル返却通路48は、遊技メダルが返却されるときの通路となるものである。そして、停止ボタンセンサ49は、停止ボタン24L~24Rの操作を検知するためのセンサであり、スピーカ50は効果音を出力ために複数設けられているものである。
また、図示は省略するが、前面ドア部11には、ソレノイド1及びソレノイド2、十字キー基板が設けられている。このうち、ソレノイド1及びソレノイド2は、サブ入力スイッチ78を振動させるための装置である。また、十字キー基板は、液晶画面の切り替え及び入力をするための基板であり、専用基板ケースに基板を収納し、当該専用ケースをねじ止めして固定されている。
図4は、筐体部12の正面側を示している。筐体部12には、主制御基板61、設定ユニット62、遊技メダル払出装置(ホッパ)63、電源ユニット64等が配置されている。これらのうち、主制御基板61は、スロットマシン10に対する入出力を総括して遊技を司る制御を行うとともに、符号は省略するが、後述する打止スイッチ、設定表示LED及びモニタLED等を取り付けた基板である。この主制御基板61は、専用基板ケースである主基板ケース65に基板を収納し、当該主基板ケース65を専用止め具で固定して、筐体部12に装着している。設定表示LED66は、理論上の当り易さ(遊技者の有利度合い)を規定する設定値を表示するものである。打止スイッチは、上側又は下側の何れかに設定して打ち止め機能及び自動清算機能のいずれかを選択するものであるが、本実施例では打ち止め機能及び自動清算機能を搭載していないため、この打止スイッチは使用されていない。したがって、打止スイッチが遊技の結果に影響を与えることはない。なお、主基板ケース65にはICタグ封印シール(図示略)が貼付されており、このICタグ封印シールは、内部にICタグが埋め込まれた封印紙である。
また、筐体部12には、ドアスイッチ60が設けられており、このドアスイッチ60は、前面ドア部11の開閉を検知するためのスイッチである。また、前述の設定ユニット62は、後述する設定ドアスイッチ67、設定キースイッチ68及び設定/リセットボタン69(「/」は「又は」の意味)を収納した箱である。これらのうち、設定ドアスイッチ67は、設定ユニット62の筐体の一部を構成し設定ユニット62を閉じる設定ドアについて、その開閉を検知するためのスイッチである。設定キースイッチ68は、スロットマシンにおける設定の切り替え及び設定の確認を行うためのスイッチであり、設定/リセットボタン69は、前述の設定値の選択又はエラーの解除を行うためのボタンである。尚、設定ドアスイッチ67は必ずしも設ける必要はない。また、本実施例では設定ボタンとリセットボタンを兼用した設定/リセットボタン69を用いているが、それぞれ別で設けても良い。さらにまた、前述の錠前部23に設定及びリセットの機能をもたせ、例えば、錠前部23に挿し込んだ鍵を右方向に回転させた場合に施錠を解除し、左方向に回転させた場合には設定/リセットスイッチとして機能するようにしても良い。また、図4中に示す設定キースイッチ68及び設定/リセットボタン69のうちのいずれか一方を、設定ユニット62から分離して設けても良い。このようなものとしては、例えば、設定キースイッチ68を備えた設定キーシリンダ(図示略)を電源ユニット64に設け、設定/リセットボタン69を設定ユニット62に設けたものなどを例示できる。
さらに、筐体部12には、外部集中端子板70が設けられており、この外部集中端子板70は、メダル投入信号出力、メダル払出信号出力、外部信号出力1~外部信号出力5を外部に出力するとともに、モニタLED(7個)が取り付けられた基板である。そして、この外部集中端子板70は、筐体部12に設けたフックにはめ込んで、筐体部12に固定されている。
前述の遊技メダル払出装置63には、払出センサ(図示略。「払出センサ」と称する場合もある。)が備えられており、この払出センサは、払い出された遊技メダルを検知するためのセンサである。
さらに、筐体部12には、遊技メダル補助収納庫71が設けられており、この遊技メダル補助収納庫71は、遊技メダル払出装置63の貯留容量を超えた遊技メダルを収納するための収納庫である。遊技メダル補助収納庫71には、満杯検知電極(図示略)が備えられており、この満杯検知電極は、遊技メダル補助収納庫の満杯状態を検知するための電極である。
前述の電源ユニット64は、電源スイッチ72を収納した箱であり、電源スイッチ72は、主電源のON・OFFを行うためのスイッチである。そして、この電源スイッチ72をOFFからONすることにより、電源ユニット64を介して、制御基板等を含む各種機器に所定の電力が供給される。
また、筐体部12には、前述の第1回胴51L~第3回胴51Rが設けられている。この回胴51L~51Rは、外周面に描かれた図柄を回転させるための装置である。各回胴51L~51Rの内側には、回胴センサ(図示略)が設けられており、この回胴センサは回転中の回胴の基準位置を、回胴に設けられインデックスとなる部分(以下ではこの部分を「インデックス」と称する場合がある)に基づいて検知するためのセンサである。
さらに、筐体部12には、図示は省略するが、BL(バックライト)中継基板、回胴装置基板、バックライトLED、LEDバックライト基板等が設けられている。これらのうち、BL中継基板は、サブ制御基板31と後述するLEDバックライト基板や回胴センサ等との間を中継している基板である。このBL中継基板は、専用基板ケースに基板を収納し、当該基板ケースを専用止め具で固定することで、筐体部12に装着されている。
また、回胴装置基板は、各回胴51L~51Rを回転又は停止させるために、主制御基板61と回胴ステッピングモータ(後述する)及び回胴センサとの間を中継している基板であるとともに、また、主制御基板61と前述の満杯検知電極、ドアスイッチ60、遊技メダル払出装置63、外部集中端子板70及び電源ユニット64との間を中継している基板でもある。この回胴装置基板は、専用基板ケースに基板を収納し、当該基板ケースを専用止め具で固定することで、筐体部12に装着されている。バックライトLEDは、各回胴51L~51Rの内側に配置され、回胴51L~51R上の図柄を背面から照らすためのLEDである。LEDバックライト基板は、上述バックライトLEDを搭載した基板である。
<各種制御基板の電気的基本構成>
次に、前述した主制御基板61、サブ制御基板31、画像制御基板32の電気的な基本構成について説明する。図5(a)に示すように、主制御基板61には、遊技の進行に係る制御を行うメインCPU81、メインCPU81の遊技制御に用いられるプログラム(遊技制御プログラム)や各種のデータが記憶されたメインROM82、遊技の進行に係る制御のためのデータ等を一時的に記憶する読み書き可能なRWM83、及び、インタフェース部(図示略)等といった種々の電子部品が備えられている。なお、本実施例では、遊技制御プログラムとして、大きく分けて、第1制御プログラムと第2制御プログラムの2つの制御プログラムが備えられている。そして、第1制御プログラムに基づき実行される制御を第1制御と称し、第2制御プログラムに基づき実行される制御を第2制御と称することができる。また、第1制御を「遊技の用に供する制御」と称し、第2制御を「遊技の用に供さない制御」などと称することも可能であるが、これらの詳細については後述する。
また、サブ制御基板31には、主制御基板61からのコマンドに基づき演出用の制御を行うサブメインCPU86、サブメインCPU86の演出制御に用いられるプログラム(演出制御プログラム)や各種のデータが記憶されたサブメインROM87、演出制御のためのデータ等を一時的に記憶する読み書き可能なRWM88、及び、インタフェース部(図示略)等といった種々の電子部品が備えられている。そして、サブ制御基板31は、主制御基板61から送信されるコマンド(メインコマンド)を受信し、このメインコマンドに基づく制御を行う。そして、サブ制御基板31は、画像表示や音声(サウンド)出力のためコマンド(サブメインコマンド)を、画像制御基板32に送信する。
画像制御基板32には、サブ制御基板31からのサブメインコマンドに基づき画像制御を行うサブサブCPU91、サブサブCPU91の画像制御に用いられるプログラム(画像制御プログラム)や各種のデータが記憶された演出ROM92、サブサブCPU91からのコマンドに基づき、キャラクタROM93に記憶された画像データを用いて画像表示を制御するVDP94、音声ROM95に記憶された音声データを用いて音声出力を制御する音声チップ96、画像表示や音声出力のためのデータ等を一時的に記憶する読み書き可能なRWM97、及び、インタフェース部(図示略)等といった種々の電子部品が備えられている。ここで、演出ROM92は前述の演出ロム基板35に搭載されており、音声ROM95は前述の音声基板34に搭載されている。但しこの態様に限られるものではなく、サブ制御基板31で画像制御基板32の一部の機能、及び、全ての機能を補っても良い。例えば、サブ制御基板31に音声ROM95を備え、画像制御基板32を介することなく音声データの選択や出力制御を行っても良いし、サブ制御基板31がキャラクタROM93、VDP94を備えていても良い。なお、主制御基板61、サブ制御基板31、及び、画像制御基板32のより具体的な動作については後述する。
<<主制御基板に係る部品構成>>
続いて、前述の主制御基板61の部品構成の概要について説明する。主制御基板61は、プリント配線を有する矩形板状の配線基板であり、本実施例では、複数層(ここでは2層)構造のものが用いられている。さらに、主制御基板61の所定の部位には、リードタイプの電子部品を実装するためのスルーホールが設けられており、このスルーホールにリードを差し込んだ状態でフロー式等のはんだ付けを行うことで、リードタイプの電子備品が、主制御基板61に実装される。また、主制御基板61には、リードタイプの電子部品のみでなく、表面実装タイプの電子部品等も実装が可能となっている。
図5(b)は、主制御基板61の表面側である実装面を概略的に示している。主制御基板61には、リードタイプのパッケージ化デバイスであるメインCPU81が装着されている。このメインCPU81の装着は、主制御基板61にはんだ付けされたリードタイプのソケットに、メインCPU81のリードを差し込んで嵌合させることにより行われている。さらに、主制御基板61上には、一部を図示するように、各種の電子部品181や各種コネクタ182がはんだ付けされている。
このうち、各種コネクタ182は、主制御基板61の周縁部(外縁部)に沿って配置されており、前述の主基板ケース65から、接続口を外部に露出させている。そして、各種コネクタ182には、例えば、前述のサブ制御基板31、回胴装置基板、各種LED基板等といった外部機器に係る基板からのハーネスに設けられたコネクタが嵌着され、主制御基板61と、各種外部機器との電気的な接続に用いられる。
また、図5(b)中に符号183で示すのは、コネクタが設けられていない非搭載領域である。この非搭載領域183は、製品開発の段階において試験機接続用である非常設コネクタの実装のために確保されていた領域であり、本実施例に係るスロットマシン10の、開発段階から製品化への移行にあたり、非常設コネクタが除去された領域である。そして、非搭載領域183においては、主制御基板61の板面が露出しており、非常設コネクタのリードを挿入するための複数のスルーホール184を目視することが可能となっている。また、非常設コネクタの搭載位置は、前述のように主制御基板61の周縁部であるため、この非搭載領域183も、メインCPU81よりも基板外側にあたる基板周縁部に位置している。なお、図5(b)では、図面が煩雑になるのを避けるため、非常設コネクタの一部のスルーホールのみを示している。
非常設コネクタは、主制御基板61に、開発段階の、特に公的な認可を受ける段階で用いられる性能試験機(図示略)を接続するために用いられるものである。より具体的には、非常設コネクタに、試験用中継基板(図示略)が接続され、この試験用中継基板に、性能試験機が接続される。そして、性能試験機には、試験用中継基板を経由して取り出された試験用データ信号が入力され、性能試験機は、入力された試験用データ信号に基づいて、スロットマシン10の性能データを取得する。
試験用中継基板は、製品化の段階では利用されないものであり、製品化されたスロットマシン10には備えられていない。また、試験用データ信号の出力にあたり、試験用駆動回路(試験用ドライバ)が用いられるが、この試験用ドライバは試験用中継基板に搭載されており、製品化されたスロットマシン10においては、試験用ドライバを搭載する領域は、主制御基板61には設けられていない。さらに、非常設コネクタの形状、各部寸法、ピン数、及び、色といった構成要素は、他の各種のコネクタ182の何れとも異なっており、他のコネクタに接続される相手側コネクタとの構造上の接続が不可能となっている。
これに対し、製品化段階においては、性能試験機が接続されることがないため、主制御基板61の製造時には、非常設コネクタは搭載されない。しかし、非常設コネクタを搭載しないことに合わせて、主制御基板61のプリント配線や、遊技機制御プログラムに変更を加えたのでは、製品化されたスロットマシン10と、試験時のスロットマシンとの条件を一致させることができない。また、条件を変更しないように、製品化されたスロットマシン10に非常設コネクタをも残したのでは、不正のための機器に非常設コネクタと嵌合可能なコネクタが使用されて、不正が容易になってしまうことも考えられる。
このため、非常設コネクタを削除して不正対策を施すとともに、条件の変化を最小限に抑えるために、非常設コネクタのためのプリント配線は、非常設コネクタ搭載時と同じ形態で残されている。また、非常設コネクタのためのスルーホール184には、はんだが供給されており、はんだによって、非常設コネクタのためのスルーホール184は、全長に亘り塞がれている。スルーホール184をはんだにより塞ぐことにより、スルーホール184を利用するような不正行為を防止することができる。また、はんだにより、非常設コネクタ用の配線を、他の配線(例えば接地用配線など)と導通させることが可能である。
さらに、はんだ付けの際、溶融はんだの表面張力により、凝固後のはんだが、基板面からある程度(例えば0.1mm程度)隆起して突出することも考えられる。しかし、前述のように、製品化の際には非常設コネクタは搭載されないため、隆起したはんだが、非常設コネクタや他の電子部品と接触するということはない。なお、スルーホール184を、はんだ以外の素材(例えばソルダレジストなど)で塞ぐことも可能であるが、この場合は、スルーホール184を塞ぐためのはんだが不要である。また、スルーホール184を塞がずに、開放したままとすることも可能である。この場合は、スルーホール184を塞ぐための素材が不要となる。
また、図示は省略するが、前述の主基板ケース65は、透明樹脂製で略直方体形状のボックスベースと、同じく透明樹脂製で、上述のボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを組み合わせて構成されている。そして、ボックスカバーのうち、製品化後も使用される各種の常設コネクタ182の搭載領域と対応する位置には、常設コネクタ182を露出させる孔部が設けられているが、非常設コネクタの非搭載領域183と対応する位置には、非常設コネクタを露出させる孔部は残されておらず、非搭載領域183は封入された状態となっている。
<回胴の回転に係る機構>
次に、前述した第1回胴51L~第3回胴51Rを回転させるための機構について説明する。各回胴51L~51Rの外周面にはリールテープが装着されており、リールテープには所定数の図柄が描かれている。本実施例では、図柄の数は各々21個である。全ての回胴の大きさは同一に設定されており、回転軸は同一直線状に位置している。さらに、各回胴51L~51Rは、図4中に示す回胴回転装置54に連結されて回胴回転装置54と一体化されており、この回胴回転装置54により、回転軸をスロットマシン10の左右方向に向けた状態で回転駆動される。ここで、第1回胴51L~第3回胴51Rにおける図柄の配列や、図柄表示に係る制御態様については後述する。尚、図柄の数は、21個に限られるものではなく、例えば20個や14個などであってもよい。
回胴回転装置54は、第1回胴51L~第3回胴51Rを回転させるための装置であり、スタートレバー25を操作することにより作動し、第1回胴51L~第3回胴51Rを回転させる機能を有している。
回胴回転装置54は、図示は省略するが、回胴ステッピングモータ、リールブッシュ、回胴センサ及び回胴装置基板等により構成され、後述するように、第1制御プログラムと第2制御プログラムを含むコンピュータプログラム(遊技制御プログラム)により制御される。第1回胴51L~第3回胴51Rの各回胴は、円筒状のリールブッシュを介して、回胴ステッピングモータのステンレス製の軸に凹凸組込みされ、ねじ及び樹脂ワッシャーを介して回胴ステッピングモータの軸に固定されている。そして、回胴ステッピングモータの軸を第1回胴51L~第3回胴51Rの軸として使用し、回胴ステッピングモータを金属製などのモータフレームにねじにより固定し、また、回胴回転装置54の骨格となる金属製などのリールフレームに、上記モータフレームを挿入してラッチ(ここではプランジャやグロメットを備えた所謂スナップラッチ)により固定しているため、回胴回転装置54が作動しても、第1回胴51L~第3回胴51Rが動揺しない(回転方向や軸方向などに揺れ動くことがない)ようになっている。
第1回胴51L~第3回胴51Rを停止させる際には、回胴回転装置54が回転停止装置として機能する。すなわち、回転停止装置は、回胴を停止させる機能と図柄の組合せを表示する機能とを有している。このうち回胴を停止させる機能は、前述の停止ボタン24L、24C、24Rの個々の押圧操作があると、押圧操作された停止ボタンに対応する回胴を停止させる機能である。また、図柄の組合せを表示する機能は、上述の回胴を停止させる機能により3個の第1回胴51L~第3回胴51Rをすべて停止させ、第1回胴51L~第3回胴51Rによる図柄の組合せを表示する機能である。
さらに、回転停止装置は、停止ボタン24L、24C、24R、停止ボタンセンサ、ドア中継端子板、回胴ステッピングモータ、回胴センサ及び回胴装置基板で構成され、前述の遊技制御プログラムの制御により、遊技者が停止ボタンを操作すると作動し、それ以外では作動しない構成となっている。ここで、各回胴51L~51Rには、回転角度の指標となるインデックスが形成されており、このインデックスと、各回胴51L~51Rに描かれた各図柄のとの位置関係に基づいて、回胴回転停止時の図柄の位置が制御される。
<回胴の回転に係る機構の制御>
各回胴51L~51Rは、以下に説明する各種のデータ、即ち、回胴駆動状態番号、回胴駆動パルス出力カウンタ、加速時の回胴駆動パルス切り替え回数、1図柄のステップ番号、図柄番号(通過位置用)、図柄番号(停止位置用)、回胴回転不良検出カウンタ、回胴駆動パルスデータ検索用カウンタ、回胴回転開始待機カウンタ、などを用いて管理されている。各回胴の駆動状態は、割込み(2.235ms)ごとに回胴駆動管理モジュールでチェックを行い、条件に応じて励磁データを出力する。
上述の各種のデータのうち、回胴駆動状態番号は、0~5の値を持っており、0は停止中又は揺れ変動中、1は回転開始待機、2は減速中、3は減速開始、4は定速中、5は加速中をそれぞれ表している。また、回胴駆動パルス出力カウンタは、励磁を切り替える割込み回数を表しており、加速時の回胴駆動パルス切り替え回数は、回胴の立ち上がりパターン(割込み回数)テーブルのオフセットを表しており、1図柄のステップ番号は、1図柄のステップ数を表している。
さらに、図柄番号(通過位置用)は、中段を通過している図柄番号(0~20)を表しており、その値がFFH(Hは16進数表記であることを表す)である場合は、回胴センサ未通過であることを表している。図柄番号(停止位置用)は、中段に表示させる図柄番号(0~20)を表しており、その値がFFHである場合は、図柄番未設定であることを表している。回胴回転不良検出カウンタは、回胴の回転不良を検出するカウンタであり、センサ通過後のステップ数/2の値を出力する。また、各回胴51L~51Rが、回胴センサを通過すると、回胴駆動状態番号は「定速中」の「4」となる。
<遊技メダルセレクター>
<<遊技メダルセレクターの構成>>
次に、前述の遊技メダルセレクター44について説明する。遊技メダルセレクター44は、図2中及び図3中に示すように、前面ドア部11の背面において、前面ドア部11の開放端側(図2中及び図3中の左端側)で、且つ、上下方向の略中段の部位に装着されている。さらに、遊技メダルセレクター44は、回胴表示部15の直ぐ下の部位に位置しており、前面ドア部11の前面の遊技メダル投入口21(図1参照)に投入(所謂手入れ)された遊技メダルを、前面ドア部11の背後で受け入れるようになっている。
遊技メダルセレクター44は、図6に示すように矩形な箱状の外形を有しており、本体部101、開閉部102、ヒンジ機構部103を備えている。このうち本体部101は、前面ドア部11に固定されており、この本体部101には、図7に示すように開閉部102が、ヒンジ機構部103を介して開閉可能に装着されている。さらに、ヒンジ機構部103の配置は、前面ドア部11の背面側から見て右側の部位であり、開閉部102は、上下方向に延びるヒンジ機構部103の軸を中心として、ヒンジ機構部103に設けられたコイルばね104等の弾性復元力に抗しながら、水平方向に開放可能となっている。
開閉部102が閉じられた際には、本体部101との間に、1枚の遊技メダルの厚さよりも幾分大きい程度の幅のメダル通路105が形成される。すなわち、このメダル通路105は、上向きにスリット状に開口するとともに、途中の部位で屈曲及び分岐し、遊技メダルセレクター44の側方(前面ドア部11の背面から見て右側)や、下方に向かって伸びている。メダル通路105の上端は遊技メダルの入口(遊技メダル入口)106となり、この遊技メダル入口106となる開口部は、前述の遊技メダル投入口21に連通している。また、遊技メダルセレクター44の側方の出口(以下「第1出口」と称する)107は、前述の遊技メダル払出装置63に向けて遊技メダルを排出できるようになっており、下方の出口(以下「第2出口」と称する)108は、前述の遊技メダル払出口16に向けて遊技メダルを排出できるようになっている。
さらに、メダル通路105の途中の部位に位置する屈曲部110には、図7中に示すように、異形板状の減速部111が設けられている。この減速部111は、上端側を基端として前後方向(前面ドア部11の前後方向)に回動可能となっており、遊技メダルの通過がない場合は、メダル通路105内に弾性的に突出している。そして、遊技メダル投入口21に遊技メダルが投入され、投入された遊技メダルが屈曲部110を通りながら減速部111に接触すると、減速部111は、遊技メダルにより押されて本体部101内に没入する。さらに、減速部111は、遊技メダルが通過し、遊技メダルの押圧力から開放されると、再びメダル通路105内に突出する。そして、屈曲部110を通過する遊技メダルは、この減速部111との接触により減速されながら進路を変えて、屈曲部110の下流側へ向かう。
屈曲部110の下流側には、前述のセレクタ通路センサ46が設けられている。このセレクタ通路センサ46は、矩形板状の第1可動部112を備えており、この第1可動部112は、メダル通路105の分岐部113に、長手方向を、メダル通路105の幅方向(通過する遊技メダルの径方向)に向けた状態で配置されている。第1可動部112は、メダル通路105の上流側の一辺を基端として前後方向(前面ドア部11の前後方向)に回動可能となっており、遊技メダルの通過がない場合は、メダル通路105内に突出している。しかし、前述の減速部111を通過した遊技メダルが第1可動部112に接触すると、第1可動部112は、遊技メダルにより押されて本体部101内に没入する。そして、第1可動部112は、遊技メダルが通過して押圧力から開放されると、再びメダル通路105内に突出する。
また、本体部101には、セレクタ通路センサ46用のマイクロセンサ(図示略)が内蔵されており、第1可動部112の没入動作の有無が、マイクロセンサにより検出されるようになっている。つまり、メダル通路105に進入して流下する遊技メダルにより、第1可動部112が押されて没入動作を行うと、この第1可動部112の動作が検出されて、マイクロセンサの出力信号が変化する。そして、前述の主制御基板61においては、このセレクタ通路センサ用のマイクロセンサからの出力を利用して、後述するような、遊技メダルの投入に係る制御(図22~図29など)が実行される。ここで、セレクタ通路センサ46用のマイクロセンサとしては、接触式や非接触式等の種々のマイクロセンサを適用できる。また、第1可動部112は逆流した異物等が引っ掛かる(第1可動部112の下流から上流に異物が移動できない)ように構成されている。これにより、ゴト機(所謂ゴト行為に用いられる機械器具)が挿入された場合にゴト機が容易に抜けないようにすることもできる。
また、第1可動部112の上流側の上部には第2可動部114が設けられており、この第2可動部114も、通常はメダル通路105に弾性的に突出し、遊技メダルに押された場合には、本体部101に没入するようになっている。そして、本実施例では、第1可動部112や第2可動部114等の可動部と、セレクタ通路センサ46用のマイクロセンサ等の検出部とにより、セレクタ通路センサ46が構成されている。尚、本実施形態では、セレクタ通路センサ46を第1可動部112、及び、第2可動部114により形成しているが、これに限られるものではなく、例えば、何れか一方のみ備えていても良いし、上記のような形状でなくても良い。
メダル通路105における、セレクタ通路センサ46から前述の第1出口107に向かう途中の部位には、前述の投入センサ45が設けられている。投入センサ45は、符号115で示す投入センサ1と、符号116で示す投入センサ2の2つのセンサにより構成されており、各投入センサは、本体部101に内蔵されている。なお、以下では、投入センサ1や投入センサ2に図中の符号を付して説明を行う場合には、投入センサ1(115)、投入センサ2(116)のように記載する。
投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)は、何れも本体部101に内蔵された非接触式のマイクロセンサ(図示略)を用いたものである。さらに、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)は、遊技メダルの流下方向に関して、遊技メダルの直径(ここでは25mm)よりも小さい所定距離(例えば5~10mm程度)を置いて配置されており、これらのうち投入センサ1(115)は、投入センサ2(116)よりもメダル通路105の上流側に位置している。
また、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)に用いられるマイクロセンサとしては、受光式のものが用いられており、黒色の矩形な窓部117の斜め上方に配置された投光部118から照射された光(検出光)を、受光できるようになっている。つまり、投光部118の内部にはLED等を用いた発光器(図示略)が内蔵されており、この投光器と、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)との位置関係は、発光器から出力された検出光が、窓部117を透過して投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)に入射するよう設定されている。
そして、メダル通路105を流下してきた遊技メダルが検出光を遮ると、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)に検出光が入射しなくなり、遊技メダルが検出されて、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)に用いられているマイクロセンサの出力信号が変化する。そして、前述の主制御基板61においては、この投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)からの出力を利用して、後述するような、遊技メダルの投入に係る制御(図22~図29など)が実行される。
また、本実施では、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)は、メダル通路105の上方寄りの部位に配置されており、例えば、複数枚の遊技メダルが連続して通過しても、遊技メダル同士の上部の間隙が、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)を通過するようになっている。そして、このことによって遊技メダルが1枚毎に確実に検出できるようになっている。
また、図7中に示すように、開閉部102には前述のブロッカ47が設けられている。このブロッカ47は、断面L字状に成形された板状の可動ブロック部119やソレノイド(図示略)等により構成されており、可動ブロック部119には水平方向に突出した遮蔽板部120が設けられている。さらに、ブロッカ47の配置は、開閉部102が閉鎖状態となった場合に、可動ブロック部119の大部分が、セレクタ通路センサ46における第1可動部112の真下よりも、第1出口107に向かう遊技メダルを基準として、下流側に位置するよう設定されている。そして、ブロッカ47は、ソレノイド(図示略)のON/OFF駆動に伴い、可動ブロック部119を前後方向(前面ドア部11の前後方向)に進退させる。
本実施例においては、ソレノイドのOFF時は、ブロッカOFF時であり、このブロッカOFF時には、可動ブロック部119が開閉部102の内部に後退し、遮蔽板部120が開閉部102の内に引き込まれた状態にある。そして、このブロッカOFF時には、下方の第2出口108が開放されており、遊技メダルが、第1出口107に向かえずに、第2出口108の側に落下して第2出口108に導かれ、受け皿17に返却される。
一方、ソレノイドのON時は、ブロッカON時であり、このブロッカON時には、可動ブロック部119が、図7中に示すように、本体部101の側に前進して、遮蔽板部120がメダル通路105中に突出した状態にある。そして、このブロッカON時には、下方の第2出口108が遮蔽板部120により閉塞されており、遮蔽板部120を伝って、側方の第1出口107の側に導かれる。そして、遊技メダルが、セレクタ通路センサ46や投入センサ45を通って第1出口107に向かい、第1出口107から遊技メダル払出口16に向けて排出される。
ここで、図7中に符号121で示すのは、本体部101に設けられてリジェクト機構を構成するリジェクトスイッチであり、符号122で示すのは、開閉部102の閉鎖時にリジェクトスイッチ121に対向するよう配置されたリジェクト用受け部である。そして、リジェクトスイッチ121の機能については後述する。
<<遊技メダルセレクターの機能>>
続いて、遊技メダルセレクター44の機能について説明する。遊技メダルセレクター44には、遊技メダル選別機能、遊技メダル受付不可機能、遊技メダル検出機能がある。このうち、遊技メダル選別機能は、投入された遊技メダルが受付可能な寸法の範囲内か否かを選別する機能である。また、遊技メダル受付不可機能は、遊技状態に応じて前述のブロッカ47により、遊技メダルを受け付けずに返却する機能であり、遊技メダル検出機能は、前述の投入センサ45を通過した遊技メダルを検出する機能である。
上述の遊技メダル受付不可機能について、遊技メダルを受け付けずに返却する遊技状態としては、貯留装置(後述する)に遊技メダルが50枚貯留されていて、且つ、規定数(後述する)の遊技メダルが投入されているとき、規定数の遊技メダル投入後のスタートレバー25の操作受付からそのときの遊技である当該遊技が終了するまでの間、投入された遊技メダル及び貯留されている遊技メダルの払い戻しのとき、エラー発生の場合、設定の切り替え時及び設定の確認時、を挙げることができる。
受付可能な遊技メダル寸法の範囲内の遊技メダルが遊技メダル投入口21より投入されると、遊技メダルセレクター44の遊技メダル入口106からメダル通路105を通過して、遊技メダル出口(第1出口107)から遊技メダル払出装置63へ落下する。なお、遊技メダルがセレクタ通路センサ46、投入センサ45を通過すると、各センサ45、46から主制御基板61に検出信号を送る。セレクタ通路センサ46の検出信号は、遊技メダルがセレクタ通路センサ46を通過した遊技メダルの枚数を前述の遊技制御プログラムで確認するために利用される。
投入センサ45の検出信号は、遊技メダルがセレクタ通路センサ46を通過した時間及び順序を前述の遊技制御プログラムで判断するのに利用される。このセレクタ通路センサ46、投入センサ45の検出信号が規定時間内、かつ、規定順序及び規定枚数の場合は、正常に遊技メダル検出が行われたこととなる。規定時間以上又は規定順序以外及び規定枚数以外の場合はエラーとなり、投入された遊技メダルは無効になる。ただし、検出信号が投入センサ1の出力信号(投入センサ1信号)のみで投入センサ2の検出信号(投入センサ2信号)による検出がない場合は、エラーにならない。
ここで、投入センサ1信号のみが検出され、投入センサ2信号が検出されない場合としては、遊技メダルが投入センサ1から逆方向に戻った場合等を挙げることができる。また、このような遊技メダル検出の具体的態様については後述する。
変形した遊技メダルが遊技メダル投入口21から投入されると、遊技メダル入口106で滞留する。滞留した遊技メダルは、遊技メダル返却ボタン22(図1参照)を操作することにより、前述のリジェクトスイッチ121が押され、遊技メダルセレクター44の開閉部102が僅かに開き、遊技メダル払出口16から受け皿17へ返却される。受付可能な遊技メダル寸法より小さい遊技メダルが遊技メダル投入口21より投入されると、遊技メダル入口106を通過したした後、遊技メダル払出口16から受け皿17へ返却される。
また、前述の遊技メダル受付不可機能により、遊技状態に応じて前述のブロッカ47がOFFになり、可動ブロック部119がメダル通路105から退避する。そのときに受付可能な範囲内の遊技メダルが遊技メダル投入口21より投入されると、前述のように、遊技メダル入口106を通過してメダル通路105の屈曲部110に達し、更に自由落下により、第2出口108を通過して、遊技メダル払出口16から受け皿17へ返却される。
<設定変更の手順>
本実施例のスロットマシン10において、前述の設定ユニット62(図4参照)に対する設定変更のための正規な操作は、以下のように行われる。先ず、例えば遊技場店員等が、電源OFFの状態にあるスロットマシン10の前面ドア部11を開放する(図1及び図2参照)。この前面ドア部11の開放にあたっては、閉鎖状態で施錠された前面ドア部11の錠前部23(図1参照)に、前述のように、所定の鍵を挿し込んで、この鍵を開錠方向(例えば反時計回り)に回転させる。
さらに、図4中に示す設定ユニット62に設けられた設定ドアを開放し、図示は省略するが、設定キーが差し込まれる設定キーシリンダへのアクセスが可能な状態とする。また、設定キーシリンダに設定キーを差し込み、設定キーをON方向(例えば時計回り方向)に回転操作(ON操作)する。そして、前述の電源スイッチ72をONして、スロットマシン10に電力供給する。このように、設定キーをON操作したまま電源スイッチ72をONすることで、後述する設定変更装置処理(図13参照)が行われる「設定変更装置作動」の状況(設定変更モードに移行した状況)となる。
スロットマシン10に電力供給がされると、前述の主制御基板61(図4参照)に搭載された前述の設定表示LED66に設定値が表示される。設定表示LED66には、所謂7セグ表示器が使用されている。さらに、本実施例では、設定表示LED66には、所定範囲の整数値である設定値(ここでは「1」から「6」の6つ)のうちのいずれかが表示され、この表示された設定値が透明な主基板ケース65を通して視認可能となる。
このように設定変更装置が作動した状況において、前述の設定/リセットボタン69(図4参照)を押圧操作すると、設定値の表示が変化する。本実施例では、設定/リセットボタン69を押すごとに、設定値の表示が1段階ずつインクリメントされる。例えば、設定1(設定値が1の状態)でスロットマシン10の電源が立ち上がり、設定/リセットボタン69を1回操作すると設定2となる。その後、設定/リセットボタン69を押すごとに、設定値の表示が「2」、「3」、…と昇順に変化する。
さらに、本実施例では、遊技者にとって最も有利度合が高いのは、最高設定値である設定値6であり、設定値の値が小さくなるほど有利度合は低くなる。そして、上述の最高設定値である設定値6で設定/リセットボタン69を1回操作すると、最低設定値である設定1となる。さらに、設定表示LED66に表示された値が、選択目的としている設定値になっている状況で、遊技店員等が前述のスタートレバー25(図1参照)を操作してスタートスイッチ(スタートレバー25やスタートレバーセンサ41を有する機器、図示略)をONすることにより、設定値が確定する。
なお、前述のように設定/リセットボタン69を押した際における、設定値の表示に係る変化の態様は、設定値の表示が1段階ずつインクリメントされるものに限らず、例えば、設定値の表示が1段階ずつデクリメントされて、降順に変化するものであってもよい。さらに、後述する設定変更装置処理(図13参照)により変更可能な設定値の範囲は、「1」~「6」の6段階に限らず、例えば、「1」~「4」の4段階などであってもよい。
続いて、設定キーをOFF方向(例えば反時計回り方向)に回転操作(OFF操作)し、設定ユニット62に設けられた設定ドアを閉じて、正規な設定変更の操作が完了し、遊技が可能な状態(通常状態)となる。
ここで、前述の「設定変更装置作動」の状況となった後、設定/リセットボタン69の操作が有効になった後の状況を「設定値変更可能中」の状況であると称することができる。この「設定値変更可能中」は、設定/リセットボタン69の操作による設定値の変更(選択)が可能な状況である。
また、「設定値変更可能中」の後、スタートレバー25の操作(レバー操作)により設定値を確定させた状態を「設定値確定」の状況と称することができる。そして、設定値の変更がされる場合には、「設定値変更可能中」で、前述のように設定/リセットボタン69が操作され、目的の設定値に達した状態でスタートレバー25が操作されて「設定値確定」の状況になる。そして、「設定値確定」の状況では、設定/リセットボタン69を操作しても、設定値の表示は変化しない。
また、上述の「設定値確定」の後、設定キーがOFFされるのを待っている状態を、「設定値決定待ち」の状況と称することができる。この「設定値決定待ち」の状況においても、設定/リセットボタン69の操作により設定値を変化させることは不可能である。さらに、本実施例では、設定変更作業における状態を第1状態と第2状態とに分けることが可能である。そして、設定キーがONされた状況で電源投入がされると、設定変更に係る第1状態に移行し、その後にスタートレバー25が操作されると、第1状態から第2状態へ移行する。さらに、この設定変更に係る第2状態において設定キーがOFFされると、第2状態が終了する。
<遊技を行う手順及び遊技メダル投入時の処理>
次に、遊技を行う手順及び遊技メダル投入時の処理について説明する。遊技メダル投入時の処理においては、遊技メダルセレクター44(図6参照)が遊技メダル受付状態(遊技メダル通過可能状態)になっている場合は、遊技メダル投入口21(図1参照)より遊技メダルを投入することができる。ここで、「遊技メダルの投入」とは、「賭数の設定」と同義であり、「賭数の設定」は、「ベットする」と同義である。遊技メダルを投入すると、投入枚数に応じて前述の投入枚数表示LEDが点灯し、規定数の遊技メダルを投入することによりスタートレバー25が有効に操作可能となる。そして、スタートレバー25が有効に操作可能となることにより、スタートレバー25の操作に基づく役抽せん、フリーズ抽選(後述するフリーズ演出のための抽選)、回胴駆動状態の更新等の処理が実行できるようになる。なお、遊技メダルは遊技媒体として用いられているものであり、遊技媒体としては、遊技メダルに限らず、遊技球や電子データなどを用いることも可能である。
なお、遊技状態ごとの最大規定数を超えて投入すると、以降の遊技メダルは貯留装置に貯留される。貯留装置は、スロットマシン10の制御上、遊技メダルを所定枚数(ここでは50枚)まで貯留可能とする機能を果たすものである。ただし、貯留されている遊技メダルの枚数が最大枚数である50枚を超える場合は、遊技メダルセレクター44が遊技メダル返却状態になり、遊技メダル投入口21より投入された遊技メダルは、遊技メダル払出口16(図1参照)から受け皿17へ返却される。貯留装置は「クレジット」とも呼ばれ、具体的には遊技メダルを電気的に記憶(RWMに記憶)するものを指す。
回胴回転については、規定数の遊技メダルを投入後、スタートレバー25を操作し、回胴回転装置54を作動させることにより回胴を回転させることができる。ただし、清算ボタン74、停止ボタン24L~24R、1枚投入ボタン75又は3枚投入ボタン76のいずれかを操作している状態では、スタートレバー25を操作しても回胴51L~51Rを回転させることはできない。
スタートレバー25を操作すると、回胴51L~51Rが加速回転を始め、所定の回転数に(ここでは79.90回転/分)に達すると定速状態となる。スタートレバー25が操作されると、遊技メダルセレクター44は遊技メダル返却状態となる。前回の遊技で回胴51L~51Rが回転し始めてから最小遊技時間(最短遊技時間)である所定時間(ここでは4.1秒)が経過していない場合に、スタートレバー25を操作しても、回胴51L~51Rは回転しない。前回の遊技で回胴が回転し始めてから4.1秒経過に回胴51L~51Rが回転を始める。ただし、後述するような遊技演出(フリーズ演出など)による遊技待機中の場合は、遊技待機終了後に回胴が回転を始めるように制御することも可能である。
回胴51L~51Rが回転を始め、回胴51L~51Rのすべてが正常回転(ここでは定速かつ脱調していない状態の回転)していることを検知すると、停止ボタン24L~24Rの操作が受付可能な状態になる。ただし、回胴51L~51Rのすべてが正常回転していることが検出されない場合は、正常回転するまで停止ボタン24L~24Rの操作が受付可能な状態にならない。スタートレバー25を操作した後から、回胴51L~51Rがすべて停止するまでの間に遊技メダル投入口21より投入された遊技メダルは、遊技メダル払出口16から受け皿17へ返却される。
回胴回転の停止においては、回転している回胴51L~51Rを任意に選択し、それに対応した停止ボタン24L~24Rを操作することにより、回胴51L~51Rを停止させることができる。ただし、清算ボタン74、スタートレバー25、すでに停止している回胴に対応する停止ボタン、1枚投入ボタン75又は3枚投入ボタン76のいずれかを操作している状態では、停止ボタンを操作しても回転中の回胴を停止させることはできない。なお、これらの主制御基板61で管理されるボタン(メイン系ボタン)に関し、組合せによっては一部のボタンが操作可能(操作が有効)となるようにすることも可能である。そして、操作できる(操作が有効になる)ボタンやスイッチと、操作できない(操作が無効になる)ボタンやスイッチとの組合せは任意に決めることができる。例えば、いずれか1つの停止ボタンの操作中は他の停止ボタンの操作ができないが、スタートレバー25の操作中(操作後)であればいずれも停止ボタンを操作できる、などといった組合せ態様を例示することができる。
停止ボタン24L~24Rが操作されると、それに対応した回胴が所定時間(ここでは190ms)以内に停止する。残りの回転しているいずれかの回胴も同様に、任意に選択した回胴に対応した停止ボタンを操作して停止させる。停止ボタンを操作し続けた場合は、残りの停止ボタンを操作しても、それに対応した回胴は停止しない。スタートレバー25を操作した後、停止ボタン24L~24Rを操作しない限り回転中の回胴51L~51Rは停止しない。但し、フリーズ演出中の場合には、停止ボタン24L~24Rの操作を介さずに回転中の回胴を停止させるように構成することも可能である。
図柄の組合せの表示判定においては、回胴51L~51Rがすべて停止したとき、投入に係る規定数に応じた有効ライン上で入賞又は役物作動に係る図柄の組合せの表示判定を行う。ただし、3番目の停止である第3停止時にスタートレバー25又はいずれかの停止ボタン24L~24Rを操作し続けた場合は、操作解除後に、規定数に応じた有効ライン上で入賞又は作動に係る図柄の組合せの表示判定を行う。なお、「図柄組合せの表示判定」や「表示判定」は、メインCPU81が、停止した図柄を検出して停止図柄が何であるかを直接的に判定するといったようなこと(所謂出目をみること)ではなく、例えば、回胴51L~51Rの制御に異常が生じなかったか否かを判定し、異常がなければ図柄表示が適正に行われている旨の判定を行い、正常に図柄停止が行われたものとして以降の処理を進める、といったようなことを意味している。ここで、図示は省略するが、本実施例のスロットマシン10において投入可能な規定数は、役物作動時の遊技においては2枚、それ以外の遊技においては3枚であり、有効ラインは、回胴表示部15(図1参照)の上段、中段、及び、下段の3ラインである。なお、これに限らず、有効ラインを、中段のみの1ラインとしたり、斜め右上がり、及び、斜め左上りを加えた5ラインとしたものなどの採用も可能である。そして、規定数に応じた有効ライン上に、入賞に係る図柄の組合せが表示された場合は、該当する場合の制御を実行し、役物作動又は役物連続作動装置に係る図柄の組合せが表示された場合は、役物作動又は役物連続作動装置に係る図柄の組合せが表示された場合の制御が実行される。
入賞に係る図柄の組合せが表示された場合、規定数ごとの当該入賞に係る図柄の組合せに対応した枚数分の遊技メダルが払い出され、遊技者によって獲得される。なお、獲得される遊技メダルは、前述の貯留装置に貯留される。ただし、貯留されている遊技メダルの枚数が50枚を超える場合は、超える獲得枚数分を遊技メダル払出口16から受け皿17へ払い出す。遊技メダルの獲得中に遊技メダル投入口21より投入された遊技メダルは、遊技メダル払出口16から受け皿17へ返却される。規定数ごとの当該入賞に係る図柄の組合せに対応した枚数分の遊技メダルがすべて獲得されると、遊技メダルセレクター44は、所定の条件を満たした場合には遊技メダル受付状態になる。そして、前述の遊技メダル投入時の処理が実行される。本実施例においては、1回の入賞により獲得することができる遊技メダルの枚数の上限は15枚を超えることはないようになっている。
役物の作動に係る図柄の組合せが表示された場合においては、該当する役物に応じた処理が実行される。本実施例では、役物として(抽せんされる役として)、所謂、普通役物、第一種特別電動役物、第二種特別電動役物、第一種特別電動役物に係る役物連続作動装置、の各々が作動することとなる図柄の組合せに該当するものは設けられていないが、再遊技が作動することとなる図柄の組合せ、及び、第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動することとなる図柄の組合せは設けられている。そして、これらに該当する図柄の組合せが表示された場合は、該当する処理を実行する。
一方、入賞及び作動に係る図柄が表示されなかった場合においては、遊技メダルセレクター44は遊技メダル受付状態になる。そして、前述の遊技メダル投入時の処理が実行される。
続いて、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せ及び当該図柄の組合せが表示された場合に獲得することができる遊技メダルの枚数について説明する。入賞に係る図柄の組合せ、及び、対応して獲得することができる遊技メダルの枚数は、規定数ごとにあらかじめ定められている。入賞に係る図柄の組合せを表示することなく、遊技メダルを獲得することはできないようになっている。また、入賞に係る条件装置が作動することなく、入賞に係る図柄の組合せが表示されることはないようになっている。
そして、役物及び役物連続作動装置未作動時における入賞に係る図柄の組合せ及び遊技メダル獲得枚数は、規定数3枚時についてのみが定められており、入賞に係る図柄の組合せ(1図柄又は2図柄のみ規定されたものを含む)の数としては、獲得枚数毎に所定数が規定されている。さらに、第一種特別役物作動時における入賞に係る図柄の組合せ及び遊技メダル獲得枚数は、規定数2枚時についてのみが定められており、入賞に係る図柄の組合せ(1図柄又は2図柄のみ規定されたものを含む)の数としては、獲得枚数毎に所定数が規定されている。
続いて、規定数ごとの作動に係る図柄の組合せについて説明する。再遊技、役物及び役物連続作動装置の作動に係る図柄の組合せは、規定数ごとにあらかじめ定められている。再遊技、役物及び役物連続作動装置等の作動に係る条件装置が作動せず(未作動時)に、再遊技、役物及び役物連続作動装置の作動に係る図柄の組合せが表示されることはないようになっている。
そして、役物及び役物連続作動装置未作動時における作動に係る図柄の組合せ及び作動名称は、規定数3枚時についてのみが定められており、作動に係る図柄の組合せ(1図柄のみ又は2図柄のみ規定されたものを含む)の数としては、本実施例では8種類が設けられている。なお、これらの作動名称と図柄の組合せとの具体的な関係については後述する。そして、作動に係る図柄の組合せが表示された場合には、その後に作動名称に応じた遊技制御が実行されることになる。
続いて、再遊技を行うことができることとなる図柄の組合せ、当該図柄の組合せが表示されたときの効果及び当該図柄の組合せが表示された場合の処理について説明する。回胴51L~51Rがすべて停止したときに、有効ライン上に表示した図柄の組合せが再遊技に係る図柄の組合せであれば、再遊技が作動する。また、本実施例のスロットマシン10には、再遊技に係る条件装置が作動する確率が変動する遊技が設けられている。
再遊技に係る条件装置の作動する確率の変動契機は、第一種特別役物に係る役物連続作動装置の作動に係る条件装置が作動したとき、第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動することとなる図柄の組合せが有効ライン上に表示されたとき、及び、第一種特別役物に係る役物連続作動装置の作動が終了したとき、である。再遊技を行うことができることとなる図柄の組合せが表示された場合の処理としては、自動的に前回の遊技と同数の遊技メダルが投入された状態となり、スタートレバー25が操作可能になる。再遊技に係る図柄の組合せが表示されてから遊技メダル投入口21より投入された遊技メダルは、所定の条件を満たした場合には貯留装置に貯留される。そして、その後は、前述した通常時(ここでは再遊技以外の場合)と同様に、回胴回転についての制御、回胴回転の停止についての制御、及び、回胴の組合せの表示判定についての制御が実行される。
続いて、第一種特別役物について説明する。第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動すると、同時に第一種特別役物に係る役物連続作動装置作動時の第一種特別役物が作動する。また、第一種特別役物に係る役物連続作動装置の作動時において、第一種特別役物の作動が終了すると、ただちに第一種特別役物に係る役物連続作動装置作動時の第一種特別役物が再度動作する。以上のように第一種特別役物が作動すると、前述した通常時(ここでは第一種特別役物に係る遊技以外の場合)と同様に、遊技メダル投入時の処理、及び、回胴回転についての制御による遊技を行う。
さらに、回胴回転の停止の制御に際しては、遊技者が、回転している回胴を任意に選択し、それに対応した停止ボタンを操作することにより、回胴を停止させることができる。ただし、清算ボタン74、スタートレバー、すでに停止している回胴に対応する停止ボタン、1枚投入75ボタン又は3枚投入ボタン76のいずれかを操作している状態では、停止ボタンを操作しても回転中の回胴を停止させることはできない。第1回胴51L~第3回胴51Rに対応した停止ボタン24L、24C、24Rを操作した場合、対応する回胴の回転は、前述の場合と同様に、所定時間(ここでは190ms)以内に停止する。
いずれかの停止ボタンを操作し続けた場合は、残りの停止ボタンを操作してもそれに対応した回胴は停止しないようになっている。スタートレバー25を操作した後は、停止ボタンを操作しない限り回転中の回胴は停止しない。そして、図柄の組合せの表示判定については、前述した通常時と同様に、回胴の組合せの表示判定についての制御が実行される。尚、本実施形態では、停止ボタンの操作を有効的に受け付けた後に、次の停止ボタンが有効的に受け付けられるまでに約200msの待機時間(回胴停止受付待機時間ともいう。)を設けている。つまり、全リール(51L~51R)が回転している場合に、例えば左停止ボタン(第1停止ボタン24L)が操作された後は200ms後に中又は右の停止ボタン(第2停止ボタン24C又は第3停止ボタン24R)が受付可能となる。
第一種特別役物の作動終了については、第一種特別役物は、規定の回数の遊技が終了したこと、又は、入賞回数が規定数に達したことを作動終了条件としており、これらの作動終了条件のうちの少なくとも一方が成立すると、その作動を終了するようになっている。
続いて、第一種特別役物に係る役物連続作動装置について説明する。第一種特別役物に係る役物連続作動装置未作動時の遊技において、回胴がすべて停止したときに、有効ライン上に表示した図柄の組合せが第一種特別役物に係る役物連続作動装置の作動に係る図柄の組合せであれば、前述の第一種特別役物に係る遊技を実行する。第一種特別役物に係る役物連続作動装置の作動終了の契機は、遊技メダル獲得枚数が所定枚数(例えば465枚)を超えた場合である。そして、その後は、前述した通常時と同様に、遊技メダル投入時の処理に移る場合がある。
<遊技演出>
前述の遊技演出としては、代表的にはフリーズ演出がある。このフリーズ演出は、遊技の進行を所定期間一時停止状態にして遅延させるものであり、この意味で遅延演出ということもできる。さらに、フリーズ演出に関しては以下のように分類して捉えることができる。すなわち、フリーズ演出は、遊技者がフリーズ演出の実行を容易に認識できるものと、認識できない(又は認識し難い)ものとに分けることができる。このうち、フリーズ演出の実行を容易に認識できるものには、スタートレバー25の操作に回胴を応答させないものや、応答はさせるが通常の遊技時の回胴の動作態様とは異なる態様で回胴を作動させるリール演出(回胴演出)を行うもの、などがある。スタートレバー25の操作に回胴を応答させないものとしては、スタートレバー25を操作しても回胴が作動開始しないものや、作動開始までに所定期間(例えば10秒間)を要するもの、などがある。
<主制御基板における主要動作>
次に、本実施例に係るスロットマシン10の主制御手段として機能する主制御基板61について、主要動作を図11以降の図面に基づき説明する。先ず、主制御基板61は、前述のメインCPU81が、例えばメインCPU81の内蔵ROMや、主制御基板61上に実装された外付けのROM(メインROM82)に記憶された前述の第1制御プログラムや第2制御プログラム(後述する)に基づき、メインCPU81の内蔵RWMや、主制御基板61上に実装された外付けのRWM(メインRWM83)等を用いて、乱数抽せんや、各種機器の制御などを実行するものである。
さらに、主制御基板61は、画像等を用いた演出に係る制御を行うサブ制御基板31に対し、遊技状態や抽せん結果に応じたコマンド(「メインコマンド」、「サブ制御コマンド」、「サブメインコマンド」などともいう)を送信する機能を有している。そして、主制御基板61に対しては、前述の電源ユニット64から電力が供給される。なお、ここでは図示の便宜上、外付けのROMやRWMに符号82、83を付して説明を行ったが、以下では、特に記載がない場合は、ROM82やRWM83は、メインCPU81の内蔵のものと外付けのものの総称として用いる。
ここで、前述の乱数抽せんとしては、先述した再遊技、役物、役物連続作動装置等の役抽せんや、フリーズ抽選等の演出抽選、AT(アシストタイム)等の実行に関するAT抽選などを例示できる。また、主制御手段は、主制御基板61のほか、メインCPU81や、メインCPU81と協働して主制御基板61の各種機能を実現するメインROM82やRWM83等の周辺機器等を包含する概念のものである。さらに、場合に応じて「抽せん」と「抽選」の用語を使い分けているが、これらは同じ意味を有する用語である。
<第1制御と第2制御との関係>
次に、前述した第1制御と第1制御プログラム、及び、第2制御と第2制御プログラムについて説明する。図11は、メインCPU81のメモリマップの一例を示している。図11中のメモリマップは、「0000H」から「FFFFH」までのアドレス空間を示している。このうち、内蔵ROMには「0000H」から「2FFFH」までの空間が割り当てられており、内蔵RWMには「F000H」から「F3FFH」までの空間が割り当てられている。
さらに、「FE00H」から「FEBFH」までの空間には、メインCPU81内の各回路に内蔵されているレジスタのための、レジスタ領域(内蔵レジスタエリア)が割り当てられている。そして、メインCPU81に、これらの番地に対してアクセスする命令を実行させることにより、対応するハードウェアに対するアクセスを実行させることが可能となっている。
前述の内蔵ROM(0000H~2FFFH)の構成は、第1ROM領域と第2ROM領域に分けることができる。これらのうち、第1ROM領域は、主として遊技の進行を制御する領域となっている。また、第2ROM領域は、主としてエラー関連等の、遊技の正常な進行とは異なる状況に係る処理を制御する領域となっている。
第1ROM領域は、図中の右側に示す第1制御領域(「0000H」から「11FAH」まで)と第1データ領域(「1200H」から「1D9EH」まで)を有するものとなっている。また、第2ROM領域は、同じく図中の右側に示す第2制御領域(「2000H」から「22E4H」まで)と第2データ領域(「22E5H」から「2346H」まで)を有するものとなっている。
さらに、第2制御領域は、前述した第1データ領域との間に未使用領域(1D9FH~1FFFH)を介在させている。また、第2制御領域の最終アドレス(22E4H)と第2データ領域の先頭アドレス(22E5H)は連続しており、第2データ領域の最終アドレス(2346H)の後には、未使用領域(2347H~2FBFH)と、管理エリア(2FC0H~2FFFH)が設けられている。
本実施例においては、第1ROM領域は、第2ROM領域よりも容量が大きくなるように構成されている。例えば、第1ROM領域に関して、未使用領域を含めず、第1制御領域と第1データ領域のみからなるものとし、第2ROM領域に関しても、同様に未使用領域を含めず、第2制御領域と第2データ領域のみからなるものとした場合にも、この関係が成立するようになっている。なお、図11中に示すメモリマップは一例であり、各領域のバイト数や未使用領域の有無については、種々に変更が可能である。
前述の内蔵RWM(F000H~F3FFH)の構成は、第1RWM領域と第2RWM領域に分けることができる。これらのうち、第1RWM領域は、主に遊技の進行に基づく情報(遊技データ)を必要に応じて書き込んで格納したり、書き込んだ情報を更に更新したりする領域(使用領域と称することがある)となっている。また、第2RWM領域は、主にエラー関連等の遊技の正常な進行とは異なる処理に基づく情報を格納する領域(使用領域外と称することがある)となっている。なお、第1RWM領域は、第1制御において用いられるRWM領域であり、第2RWM領域は第2制御において用いられるRWM領域であるということもいえる。
第1RWM領域は、図中の右側に示す第1作業領域(「F000H」から「F14AH」まで)と第1スタックエリア(「F1D7H」から「F1FFH」まで)を有するものとなっている。また、第2RWM領域は、同じく図中の右側に示す第2作業領域(「F210H」から「F21EH」まで)と第2スタックエリア(「F3F3H」から「F3FFH」まで)を有するものとなっている。ここで、第2RWM領域を、F200Hから始まるように定めることも可能である。
また、第1スタックエリアは、第1制御に係るプログラムが内部的にデータを保存しておく必要がある場合に使用される領域となっており、第2スタックエリアは、第2制御に係るプログラムが内部的にデータを保存しておく必要がある場合に使用される領域となっている。そして、第1スタックエリアや第2スタックエリアは、例えば、サブルーチンへの移行時に記憶される戻り番地の情報(戻り番地データ)が、遊技の状況に応じて随時書き込まれるようになっている。なお、図11中に示すメモリマップは一例であり、各領域のバイト数等については、種々に変更が可能である。
第1スタックエリアと第2作業領域の間には、所定の大きさの未使用領域(F200H~F20FHの16バイト)が設けられている。この未使用領域は必須のものとすることが考えられる。さらに、第1作業領域と第1スタックエリアの間、及び、第2作業領域と第2スタックエリアの間にも、所定の大きさの未使用領域(F14BH~F1D6H、F21FH~F3F2H)が設けられている。これらの未使用領域については、必須のものとはしないことが考えられる。
第1RWM領域は、第2RWM領域よりも容量が大きいものとなっている。また、本実施例では、第1作業領域と第1スタックエリアの組を第1RWM領域としており、第2作業領域と第2スタックエリアの組を第2RWM領域としている。しかし、これに限定されず、第1スタックエリアが第1RWM領域に含まれず、第2スタックエリアが第2RWM領域に含まれないといったような構成を採用することも可能である。この場合は、例えば、「F000H」から「F14AH」までの空間には第1RWM領域が割り当てられ、「F210H」から「F21EH」までの空間には第2RWM領域が割り当てられたものとすることが可能である。
ここで、主制御基板が搭載するROMに関しては、不正行為によって改造されたプログラム等を書き込まれることを防止するため、未使用の領域(充填されていない領域)を設けないよう構成することが好適である。このようにするために、例えば、未使用領域を全て0によって充填し、使用している領域を若い(数値の小さい)番地に詰めて書き込む、等のことが考えられる。本実施例における、未使用領域は、すべてのビットが「0」となっており、当該未使用領域以外の領域は、いずれかのビットが「1」となっている(「0」ではなくなっている)。
<RWMの初期化の契機と範囲>
次に、第1RWM領域及び第2RWM領域の初期化の契機と範囲について説明する。まず、第1RWM領域の初期化の契機と範囲については、本実施例では電断復帰の状況に応じて、以下の(1)~(3)のように定められている。
(1)設定変更装置作動時において、電源断復帰が正常に実行できない場合
第1RWM領域(「F000H」~「F1FFH」)にデータ0をセットする。
(2)設定変更装置作動時において、電源断復帰が正常に実行できない場合以外の場合
第1RWM領域(「F000H」~「F1FFH」)のうち、設定値データ、割込みカウンタ、内蔵乱数加工用乱数、ソフト乱数初期値及びRT状態番号、を除く範囲(「F008H」~「F1FFH」)にデータ0をセットする。
(3)電源断復帰時である場合
第1RWM領域(「F000H」~「F1FFH」)の作業領域(第1作業領域)及び第1スタックエリアの最大使用量を除く領域(「F14BH」~「F1D6H」)にデータ0をセットする。
続いて、第2RWM領域の初期化の契機と範囲について説明する。
(1)設定変更装置作動時である場合
設定変更装置作動時のスタック使用量を除く第2RWM領域(例えば「F200H」~「F3F5H」)にデータ0をセットする。
(2)電源断復帰時である場合
第2RWM領域(例えば「F200H」~「F3FFH」)の作業領域(第2作業領域)及び第2スタックエリアの最大使用量を除く領域(例えば「F200H」~「F20FH」及び「F21FH」~「F3F2H」)にデータ0をセットする。
なお、第1作業領域を、例えば、「使用領域の作業領域」と称することが可能である。さらに、第1RWM領域には、第1作業領域が含まれていればよく、例えば、第1作業領域の先頭アドレスから第1スタックエリアの最終アドレスまで(図11の例ではF14BH~F1D6Hの未使用領域を含む)を第1RWM領域としてもよい。さらに、第2RWM領域についても同様であり、例えば、第2作業領域の先頭アドレスから第2スタックエリアの最終アドレスまで(図11の例ではF21FH~E3F2Hの未使用領域を含む)を第2RWM領域としてもよい。
ここで、ROMデータについての使用領域である第1制御領域、第1データ領域、第2制御領域、及び、第2データ領域については、その用途に基づき、例えば「遊技中に書き込みが行われない領域」などと称することができる。また、第1作業領域、第1スタック領域、第2作業領域、及び、第2スタック領域については、その用途に基づき、例えば「遊技中に書き込みが行われ得る領域」などと称することができる。
そして、前述のように内蔵ROMの領域と内蔵RWMの領域を、未使用領域(3000H~EFFFH)を介して配置することにより、用途の異なる「遊技中に書き込みが行われない領域」と「遊技中に書き込みが行われ得る領域」とを、RWMにおいて、構造上(及びアドレス上)明確に区分けすることができる。
また、本実施例では、第1制御領域1よりも後に第1データ領域が配置され、その後に、未使用領域(1D9FH~1FFFH)を挟んで、第2制御領域2と第2データ領域が続けて配置されている。また、第1作業領域、第1スタックエリア、第2作業領域、及び、第2スタックエリアが、それぞれ間に未使用領域を挟んで配置されている。したがって、「遊技中に書き込みが行われない領域」、及び、「遊技中に書き込みが行われ得る領域」のいずれについても、第1制御と第2制御の区別に応じて、混合することなく区分けした状態で配置することができる。
なお、第1制御と第2制御の区別について、例えば、「制御区別」、「制御区分」、「制御種別」、或いは、「制御分類」などと称することが可能である。また、第1制御領域と不第2制御領域、第1データ領域と第2データ領域、第1作業領域と第2作業領域2、或いは、第1スタックエリアと第2スタックエリアの組を、それぞれ、異なる制御区分間における同一種別の情報(データ)として捉え、これらの各組について、データ種別が同一であると称することが可能である。
そして、本実施例では、上述のような異なる制御区分間の同一のデータ種別(第1制御領域と第2制御領域、或いは、第1作業領域と第2作業領域など)については、互いに隣接することなく領域配置が行われている、ということができる。
また、本実施例においては、「遊技中に書き込みが行われ得る領域」である内蔵RWMの領域において、未使用領域が、第1スタックエリアと第2作業領域の間に設けられている。そして、内蔵RWMの領域において、異なる制御区分(第1制御と第2制御)の領域が、未使用領域を介して、互いに隣り合うことなく、且つ、混合されることなく配置されている。
さらに、本実施例では、例えば、第1制御プログラムに従って制御が行われている場合には、第2RWM領域への書込み(更新など)は行われないようになっており、第2制御プログラムに従って制御が行われている場合には、第1RWM領域への書込み(更新など)は行われないようになっている。しかし、例えば、第1制御プログラムに従って制御が行われている場合に、第2RWM領域のデータを参照すること(確認することなど)は行われる場合があり、第2制御プログラムに従って制御が行われている場合に、第1RWM領域のデータを参照すること(確認することなど)は行われる場合がある。
また、後述するように、第1制御から第2制御へ移行した後に第1制御に戻る場合や、第2制御から第1制御へ移行した後に第2制御に戻る場合には、移行の際と戻った際とで、レジスタの内容を同一に保つようにしている。
以上説明したようなRWMの領域配置や取扱いによれば、例えば、第1制御に係る第1作業領域と、第2制御に係る第2作業領域のように、異なる制御区分間の同一データ種別に該当するデータが、隣り合った領域やアドレスに記憶されている、といったような状況が生じるのを防ぐことができる。このため、例えば、不正を行う第三者が、遊技中に発生した所定のデータを探そうと、RWMのアドレスを昇順や降順に辿って記憶されているデータを確認したとしても、必要なデータを効率よく探知することができない。
つまり、遊技における各種の役抽せん結果やエラー情報などが記憶されるのは、第1作業領域や第2作業領域である。このため第三者が、例えば、アドレスを昇順或いは降順に辿り、第1作業領域や第2作業領域を探し当てようとしても、前後に未使用領域や、戻り番地を記憶する各スタックエリアが存在するため、第1作業領域や第2作業領域に直ぐには到達することができない。
また、第1作業領域から第2作業領域(或いは第2作業領域から第1作業領域)へ探知先を移行しようとしても、未使用領域や第1スタックエリアの存在により、直ぐには目的の作業領域へ到達することができない。そして、これらの結果、不正行為に必要な情報へのアクセスを遅らせることが可能になり、不正の防止や抑止を図ることが可能となる。
さらに、本実施例においては、第1制御領域内に存在しメインCPU81からアクセスされるプログラムコードと、第2制御領域内に存在しメインCPU81からアクセスされるプログラムコードとを、メモリマップ上において離隔して(アドレスが連続しない配置で)配置することができる。さらに、第1制御領域と第2制御領域の間に、未使用領域(1D9FH~1FFFH)を挟んでいるため、プログラムソースコード上又はダンプリスト上において、双方のプログラムコードの配置を、視覚上明確に切り分けることが可能である。そして、このような切り分けによっても、不正の防止を図ることが可能である。
また、本実施例では、RWMへのデータの書き込みは、実行中の制御区分について定められたRWM領域のみのとなっている。つまり、第1制御と第2制御との間では、所定の場合に、制御区分の移行が行われ、第1制御が行われている状況では、第2作業領域と第2スタックエリアについてのデータ書き込みやデータ更新は行われず、第2制御が行われている状況では、第1作業領域と第1スタックエリアについてのデータ書き込みやデータ更新は行われないようになっている。
そして、各々の制御区分におけるデータの書込みは、他の制御区分への移行を行わずに、当該制御区分内で、当該制御区分に対応した作業領域やスタックエリアのみに対して行われる。したがって、第1制御と第2制御を、メインCPU81の処理上も明確に分けることができ、このことによって不正の抑止や早期発見が可能となる。
また、内蔵ROMの領域(0000H~2FFFH)は、第1制御に係る領域(0000H~1D9EH)と、第2制御に係る領域(2000H~22E4H)とに分かれている。そして、第1制御プログラムと第2制御プログラムの間を移行して制御処理を行うことにより、第1制御と第2制御を明確に分離しつつ、遊技制御を行うことが可能となる。
<主制御基板における電源投入時の処理>
次に、主制御基板における電源投入時の処理について説明する。電源ユニット64を介して主制御基板61のメインCPU81に電源投入があると、前述した内蔵ROM(図11参照)の「0000H」となるアドレス(第1制御領域)に配置されているプログラムコードから順番に実行されていく。メインCPU81は、第1制御に係るROM領域及びRWM領域内のデータに基づき、Qレジスタを「F000H」に設定する。
次に、メインCPU81は、第1制御に係るROM領域及びRWM領域内のデータに基づき、主制御の機能設定を実行する。さらに、メインCPU81は、第1制御に係るROM領域及びRWM領域内のデータに基づき、チェックサムを算出し、第1RWM及び第2RWMをチェックし(例えば、当該算出したチェックサムとチェックサム領域に保持されているチェックサムデータとに基づき、電源断・電源断復帰により内蔵RWMに格納されているデータが正しく保持されているか否かをチェックし)、電源断復帰データを生成する。
図12に基づき説明すると、主制御基板61のメインCPU81への電源投入により、図12に示す電源投入時の処理(「プログラム開始処理」、「電源ON時処理」、又は、「電源オン時処理」などともいう。)が実行される。この電源投入時の処理においては、所定のレジスタに対する初期値の設定が行われ(S1)、このレジスタ初期化の処理においては、メインCPU81に内蔵されているレジスタに初期値を設定する。設定の内容としては、メインCPU81に備えられているシリアル通信回路の通信速度の設定、割込み種類(モード)の設定、及び、送信するコマンドに付与するパリティの設定、等がある。さらに、本実施例では、割込み種類として、使用可能な各種割込み種類のうち、マスカブル割込みを1種類のみ使用している。また、パリティの設定においては、偶数パリティを使用している。
続いて、マスカブル割込みがセットされ(S2)、RWMへのアクセスが許可される(S3)。さらに、内蔵乱数の設定が行われ(S4)、RWMチェックが行われる。このRWMチェックにおいては、チェックサムの算出(S5)と、電源断処理が済んでいることを示す電源断処理済フラグとによって、前回の電源断時のバックアップが正常か否かを判断するための電源断復帰データの生成が行われる。上述のチェックサムの算出(S5)においては、電源断処理(後述する)におけるRWMチェックサムと同じ記憶領域範囲(ここでは図11中の内蔵RWMの「F000H」から「F3FFH」)について、チェックサムを実行する。
また、チェックサムの算出(S5)においては、算出の処理の後に、対象となる全範囲について算出が終了したか否かを判定し(S6)、全範囲についての算出が終了していなければ(S6:NO)、算出の処理(S5)に戻る。そして、対象となる全範囲についての算出が終了するまで、チェックサムの算出が繰り返される。ここで、対象となる全範囲についての算出が終了したか否かの判定は、1番地毎の演算の後に行ってもよく、また、所定範囲毎の演算の後に行ってもよい。
対象となる全範囲についてのチェックサムの算出が終了した後(S6:YES)、電源断復帰データをレジスタに記憶する(S7)。ここでは、電源断実行処理フラグ、RWMチェックサムの何れかが異常であった場合と、両方がともに正常であった場合とで、電源断復帰データが異なるようになっている。さらに、入力ポート1のデータをレジスタに記憶する(S8)。ここでは、次のステップ(S9)の指定スイッチ信号が入力されるポート(入力ポート1)のデータを取得する。
続いて、指定スイッチがONとなっているか否かの判定を行う(S9)。指定スイッチは、ドアスイッチ、設定ドアスイッチ、設定キースイッチの3つのスイッチを指す。そして、ドアスイッチ信号、設定ドアスイッチ信号及び設定キースイッチ信号の状態をチェックし(S9)、すべてのスイッチ信号がONの場合は(S9:YES)、後述する設定変更装置処理(図13参照)を行う。ここで、本実施形態においては、すべてのスイッチ信号がONの場合とは、前述の扉(前面ドア部11)が開放、設定ユニット62(図4参照)の設定ドアが開放、設定キースイッチ68がON方向に回転となっている場合であり、これらの3つの条件を満たした場合にS9の判定結果が「YES」となる。なお、指定スイッチから設定ドアスイッチを除外し、ドアスイッチと設定キースイッチの2つのスイッチがON状態であれば設定変更装置が作動状態となるようにしてもよい。
例えば、扉(前面ドア部11)が閉じているときに(ドアスイッチが閉鎖状態にあるときに)、設定ユニット62(図4参照)の設定ドアが開放状態にあり、設定キースイッチ68がON方向に回転となっていても、S9の判定は「YES」とはならない。このような場合には、不正が行われている可能性もあるため、判定結果を「YES」としないことにより、後述する設定変更装置処理(「設定変更処理」ともいう)へ移行しないようになっている。尚、設定ドアスイッチ67(図4参照)を備えていない場合には、すべてのスイッチ信号がONの場合とは、S9の判定処理において、ドアスイッチ信号、設定キースイッチ信号の状態をチェックした結果がONとなっていることを指す。
上述の指定スイッチがONとなっているか否かの判定(S9)で条件が満たされて「YES」となった場合には、電源断復帰データが異常であるか否かの判定を行う(S10)。この電源断復帰データに係る判定(S10)において肯定判断がされ、「YES」となった場合(電源断復帰データが異常であった場合)には、後述する設定変更装置処理(図13参照)へ移行する。また、否定判断がされて「NO」となった場合(電源断復帰データが異常でなかった場合)には、設定変更不可フラグがONか否かの判定が行われ(S11)、否定判断がされて「NO」となった場合(設定変更不可フラグがONでなかった場合)にも、設定変更装置処理(図13参照)へ移行する。
さらに、設定変更不可フラグに係る判定(S11)において、肯定判断がされて「YES」となった場合(設定変更不可フラグがONであった場合)には、後述する電源断復帰データの確認の処理(S12)に移行する。設定変更不可フラグは、RWMに記憶されるデータの1つであって、後述する遊技進行メイン処理(図14参照)において、役抽せん処理(S60)から遊技終了時のチェック(S68)までの間は、設定変更ができないことを示すデータである。
前述の指定スイッチがONとなっているか否かの判定(S9)で、少なくとも何れかのスイッチ信号がONではなかった場合(S9:NO)、又は、前述の設定変更不可フラグがONであった場合は(S11:YES)、電源断復帰データの確認の処理(S12)に移行する。この電源断復帰データの確認の処理(S12)においては、前回の電源断の際に電源断処理(後述する)が行われており、かつ、前回の電源断の際に所定のRWMエリアについて演算されたチェックサムの値が、正常であれば、正常と判定し、その他の場合は異常と判定する。
この電源断復帰データの確認の処理(S12)において、電源断復帰データが異常と判定した場合は(S12:NO)、エラー表示を実行し(S13)、獲得枚数表示LEDに対応するエラーコード(E1)を表示し、遊技機の動作を停止する。この時のエラーであるE1エラーは、設定変更装置処理(図13参照)が実行されないと解除されないエラーであり、後述するような、復帰が不可能なエラー(復帰不可能エラー)の1つでもある。上述の電源断復帰データの確認の処理(S12)において、電源断復帰データが正常と判定した場合は(S12:YES)、電源復帰処理(図21参照)へ移行する。電源復帰処理(図21参照)については後述する。
<設定変更装置処理>
図13は、前述の設定変更装置処理を示すものである。この設定変更装置処理においては、スタックポインタをセットし、設定変更装置の作動を開始する。そして、図中に示すように、RWM初期化の所定範囲をレジスタに記憶する(S21)が、ここではRWM初期化に係る「所定範囲」として、電源断処理が正常に実行されたと判断した場合の、前述の記憶領域範囲(ここでは図11中のF000H番地からF3FFH番地)をセットする。さらに、ここでは、前述の設定値に係る設定値データ、リプレイタイム(RT)に係るRT状態番号、前述の条件装置に係る条件装置フラグについては、初期化の対象としての記憶は行わない。ここで、RT(リプレイタイム)は、再遊技の当せん確率が通常よりも向上する遊技状態であり、RT状態番号は、再遊技の当せん傾向が異なる複数のRT状態を区別するための番号である。また、設定値は、前述のように理論上の当り易さ(遊技者の有利度合い)を規定するものと説明することができるが、より具体的には、設定値とは、例えば、その違いによって、役の当選確率が異なるものである、と説明することができる。また、これ以外にも、設定値は、役の当選確率は同じだが、役の当選に基づく他の抽選(AT抽選など)の当せん確率が異なるものである、といった態様で用いられることもある。
続いて、電源断復帰データが正常であるか否かの判定を行い(S22)、電源断処理(後述する)が正常に行われたか否かを判断する。この電源断復帰データは、前述の電源投入時の処理において、チェックサムの算出が終了した後に所定のレジスタに記憶されたものである。そして、電源断が正常に行われなかったと判定した場合には(S22:NO)、前述の設定値データ、RT状態番号、条件装置フラグを含めて、初期化の対象となる「特定範囲」とし、これらを含めた記憶領域範囲を、所定のレジスタに記憶する(S23)。ここで、「特定範囲」は、設定値データ、RT状態番号、条件装置フラグを含めた範囲である点で、上述の「所定範囲」と区別されるものである。
一方、上述の電源断復帰データが正常であるか否かの判定(S22)において、電源断が正常に行われたと判定した場合には(S22:YES)、所定のレジスタ(ここではAFレジスタ)の退避(S24)を行い、レジスタの内容(戻り番地)が前述の第1スタック領域に記憶される。そして、第1制御から第2制御への移行を行い、前述した第2制御に係る制御モジュールであるRWM初期化3(S25)を実行する。このRWM初期化3(S25)は、前述の第2制御領域に展開された第2制御プログラムの一部である。そして、RWM初期化3(S25)においては、第2制御に係るRWM領域(ここではF200H~F3FFH)のうち、設定変更装置作動時のスタック使用量(設定変更装置作動時に必要なスタック領域)を除くRWMエリア(F200H~F3F5H)がクリアされる。このRWM初期化3の詳細については後述する。
このRWM初期化3(S25)の後には、AFレジスタの復帰(S26)があり、第2制御から第1制御への移行(復帰)を行う。そして、割込みの起動設定の処理(S27)により、タイマ割込みを起動する。この割込みの起動設定の処理(S27)においては、割込みの種類や、タイマ割込みの周期を設定する。この処理の後、タイマ割込み処理であるタイマ割込み処理(図18参照)が実行可能となる。本実施例では、前述のように、タイマ割込みの周期は、2.235msとなっている。
続いて、「設定変更開始」を示すデータをレジスタに記憶する(S28)。この「設定変更開始」を示すデータは、設定変更装置処理が開始され、実行されていることを前述のサブ制御基板31に知らせるためのコマンドとなるものである。さらに、制御コマンドセット1の処理(S29)が行われるが、本実施例において制御コマンドセット1の処理(S29)は、制御コマンドセット2の処理を行うものとなっている。制御コマンドセット2の処理は、前述のサブ制御コマンドを、送信前に一旦記憶するリングバッファ(送信バッファ)に保存するための処理を行うものとなっている。ここでは、制御コマンドセット1の処理(S29)により、「設定変更開始」を示すサブ制御コマンドがリングバッファにセットされることとなる。なお、制御コマンドセット2の処理の詳細については後述する。
続いて、設定値が所定の範囲内であるかのチェックが行われ(S30)、設定値が正常な範囲(ここでは「1」から「6」の6つのうちの何れか)にない場合(S30:NO)は、設定値に1をセットし(S31)、設定変更装置作動中表示の処理(S31)に移行する。一方、設定値が正常な範囲にある場合(S30:YES)は、設定値(=1)のセット(S31)を行わずに、設定変更装置作動中表示の処理(S32)へ移行する。ここで、本実施例では、設定値の正常な範囲を「1」から「6」としており、「0」を正常範囲の値に使用していない。これは、何らかの事情で制御に異常が生じた場合に、値が偶然に「0」となってしまうことも考えられ、このような場合を的確に異常と判定できるようにするためである。
上述の設定変更装置作動中表示の処理(S32)においては、設定変更装置処理中のランプ(LED)点灯と、設定値の表示とを行う。ここで行う「点灯」や「表示」は、「点灯」や「表示」のためのデータ(フラグ)をセットする処理であり、具体的には、ここでセットされたデータが、この後のタイマ割込み処理(図18参照)中の所定の処理(ここでは図18中のLED表示の処理(S549))により、設定表示LED(66)や、得枚数表示LEDの駆動のために出力される。そして、本実施例では、設定表示LED(66)に設定値を表示し、得枚数表示LEDに設定変更装置作動中であることを示す「--」を表示することとなる。
さらに、設定/リセットボタン信号(設定/リセットスイッチ信号)に係る判定の処理(S33)を行い、ドアスイッチ信号及び設定ドアスイッチ信号がONの状態で、設定/リセットボタン信号がOFFからONになった場合は(S33:YES)、設定値の更新の処理(S34)に移行し、その他の場合はスタートレバー25に係る判定の処理(S35)へ移行する。ここで、上述の設定/リセットボタン信号に係る設定/リセットボタン(69)は、前述のように、設定ボタン(設定スイッチ)とリセットボタン(リセットスイッチ)として、1つのボタン装置を兼用しているものである。さらに、設定/リセットボタン信号の立ち上がりデータに基づき、設定/リセットボタン信号に係る判定(S33)が行われている。
設定値の更新の処理(S34)においては、設定値を1加算する。ただし、加算した結果、値が最大設定値(ここでは6)を超えた場合は、設定値は1に戻る。スタートレバー25に係る判定の処理(S35)においては、スタートレバーセンサ信号(スタートセンサ信号)がOFFからONになった場合は(S35:YES)、設定キースイッチ68に係る判定の処理(S36)へ移行し、その他の場合は(S35:NO)、設定/リセットボタン信号に係る判定の処理(S33)へ移行する。
設定キースイッチ68に係る判定の処理(S36)においては、ドアスイッチ信号及び設定ドアスイッチ信号がONの状態で、設定キースイッチ信号がONからOFFになった場合は(S36:YES)、設定変更装置作動中表示クリアの処理(S37)へ移行し、その他の場合(S36:NO)はS36の処理を繰り返す。設定変更装置作動中表示クリアの処理(S37)においては、設定変更装処理中のランプ消灯と、設定値の表示終了とを行う。より具体的には、設定表示LEDを消灯し、獲得枚数表示LEDに「00」を表示する。ここで行う「消灯」や「表示終了」は、前述したのと同様に、「消灯」や「表示終了」のためのデータ(フラグ)をセットする処理であり、具体的には、ここでセットされたデータが、この後のタイマ割込み処理(図18参照)中の所定の処理(ここでは図18中のLEDの処理(S549))により、設定表示LEDや、得枚数表示LEDの駆動のために用いられる。
続いて、「設定変更終了」を示すデータをレジスタにセットする(S38)。この「設定変更終了」を示すデータは、設定変更装置処理が終了したことを前述のサブ制御基板31に知らせるためのコマンドとなるものである。さらに、制御コマンドセット1の処理(S39)が行われるが、この制御コマンドセット1(S39)は、前述の制御コマンドセット1(S29)と同じ制御モジュールを用いたものである。そして、制御コマンドセット1の処理(S39)により、「設定変更終了」を示すサブ制御コマンドがリングバッファにセットされることとなる。そして、この後、後述する遊技進行メイン処理(図14参照)へ移行する。
なお、設定変更装置を作動状態とする際には複数のスイッチがON状態となることを必要としていたが(図12のS9)、設定変更装置を非作動状態とする際には設定キースイッチのみが確認されるようになっている(図13のS36)。つまり、設定変更装置の作動終了の条件は、開始の条件に比べて緩和されているということができる。
<<制御コマンドセット2>>
次に、前述した制御コマンドセット1(S29、S39)において行われる制御コマンドセット2の処理について説明する。この制御コマンドセット2においては、制御コマンドバッファアドレスのセットを行い、制御コマンド書込ポインタのデータを取得する。さらに、指定アドレスをセットし、指定アドレスデータを取得し、制御コマンドが「64」よりも小さいか否かの判定を行う。
そして、制御コマンドが「64」よりも小さい場合には、制御コマンドをセットし、制御コマンド書込ポインタの更新を行って、処理を終える。上記制御コマンドが「64」よりも小さいか否かの判定処理で、制御コマンドが「64」よりも小さくなかった場合には、制御コマンドのセットや、制御コマンド書込ポインタの更新を行わずに処理を終える。
<遊技進行メイン処理>
次に、遊技進行メイン処理について、図14に基づき説明する。なお、ここでは遊技進行メイン処理の概要を説明し、遊技進行メイン処理で用いられる各種の制御モジュールのうち、本実施例において主要なものについては後述する。遊技進行メイン処理においては、スタックポインタをセットし(S51)、遊技開始セットの処理(S52)において、以下の処理を行う。すなわち、この遊技開始セットの処理(S52)においては、遊技状態をセットする。
つまり、遊技開始セットの処理(S52)においては、遊技開始時のセットを行う。さらに、図示は省略するが、遊技待機表示開始時間をセットし、引込み図柄データをクリアし、作動状態セットに移行する。
より具体的には、前回の遊技で停止表示された図柄組合せに基づいて、今回の遊技が、再遊技であるのか、前述の第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動する遊技(1種BB遊技)であるのかを示すデータをセットする。さらに、サブボーナス後のウエイト待機を行う。ここで、サブボーナスは、前述のサブ制御基板31の側で管理しているボーナスであり、例えば、特定の再遊技(特定リプレイ)に当せんした場合に、その後の所定数のゲームに亘り継続される、といったような遊技状態を意味している。
具体的な例としては、演出上「7」の図柄が入賞ライン上に揃って表示され、特定リプレイの入賞状態となり、更に、この特定リプレイの入賞から30ゲーム間に亘り、AT(アシストタイム)状態とすることで利益を付与する、といったような遊技状態を挙げることができる。そして、サブボーナス後のウエイト待機とは、AT状態が終了する際に、主制御基板61で管理するボーナス(メインボーナス)と同じように、ボーナス終了デモを行うための待機時間を意味している。そして、待機時間の開始契機は、主制御基板61側で特定リプレイに入賞してから30ゲーム経過時のように設定することが可能である。
続いて、この遊技開始セットの処理(S52)においては、図示は省略するが、各種遊技情報を示すコマンドを、それぞれコマンドバッファに書き込む。さらに、満杯検知信号をチェックし、遊技メダル補助収納庫71が満杯の場合は獲得枚数表示LEDにその旨を表すエラーコード(FE)を表示し、遊技を停止する。
遊技メダル補助収納庫71が満杯でない場合又はエラーが解除された場合は、遊技メダル投入の受け付けを行う。この遊技メダル投入の受け付けにおいては、再遊技未作動時の場合は、ブロッカ信号をON(通過可能状態)にして遊技メダル投入の受付を開始する。再遊技作動時の場合は、貯留装置へ遊技メダルの投入が可能であれば(クレジット数が最大数である50に達していなければ)ブロッカ信号をON(メダル流路形成)にし、貯留装置へ遊技メダルの投入が可能でない場合はブロッカ信号のONは行わず、前回の遊技における賭数の遊技メダルの自動投入動作を行う。再遊技作動時のブロッカ処理については後述する。
遊技進行メイン処理においては、続いて、図14中に示すように、遊技メダルの読み込みの処理(S53)を実行する。この遊技メダルの読み込みの処理(S53)においては、遊技メダル枚数データを読み込み、遊技メダル枚数の有無をチェックする。遊技メダルの読み込みの処理(S53)の後、遊技メダルの有無をチェックし(S54)、遊技メダルがない場合には(S54:NO)、遊技メダル投入待ち時の表示(メダルが投入可能なことの報知)の処理(S55)に移行し、遊技メダルがある場合は(S54:YES)、遊技メダル管理の処理(S56)へ移行する。ここで、遊技メダルがあるとは、遊技を行うための規定数を満たすために、遊技メダルが賭け設定(ベット)されている状態を示す。
遊技メダル投入待ち時の表示の処理(S55)においては、設定キースイッチ信号がOFFからONになった場合に、ブロッカOFFを行い、設置値表示開始時の制御コマンドをセットする。さらに、設定キースイッチ信号がONからOFFになるまで、設定表示LEDに設定値を表示する。そして、設定値表示終了時の制御コマンドをセットし、ブロッカONを行う。そして、遊技待機表示開始時間が経過している場合は、獲得枚数表示クリアの処理に移行し、その他の場合は処理を終了する。
遊技メダル管理(S56)においては、ブロッカの状態確認の処理を行い、このブロッカの状態確認の処理においては、投入された遊技メダルに基づいた投入処理、清算ボタン74やMAXベットボタン(3枚投入ボタン76)の操作に基づいた処理を行う。この遊技メダル管理(S56)については後述する(図26参照)。さらに、遊技メダル管理の処理(S56)の後に、ソフト乱数更新のための処理であるソフト乱数更新1(S57)が行われる。このソフト乱数更新1(S57)においては、ソフト乱数更新2を行うが、ソフト乱数更新2は、内蔵乱数加工用乱数の更新を行うものとなっている。
続いて、スタートレバーチェックの処理(S58)においては、スタートレバーの受付チェックを行う。つまり、図示は省略するが、投入・払出センサ異常表示を行い、投入枚数が規定数と一致していない場合は、処理を終了する。さらに、ブロッカON時の監視時間(ブロッカON時監視時間)が経過していない場合は、遊技開始表示LED信号をOFFにし、処理を終了する。続いて、遊技開始表示LED信号をONにする。そして、スタートレバーセンサ信号がOFFからONになった場合はスタートレバー受付に移行し、その他の場合は処理を終了する。
より具体的には、スタートレバー25の受付チェックとして、以下の処理を順に行う。すなわち、セレクタ通路に遊技メダルが滞留しているか否かを表すセレクタ通路センサ滞留フラグをチェックし、遊技メダルが滞留している場合は、獲得枚数表示LEDに対応するエラーコード(CH)を表示し遊技を停止する。その他の場合又はエラーが解除された場合は、投入センサ異常検出データをチェックし、異常入力を検出している場合は、獲得枚数表示LEDに対応するエラーコード(C0)を表示し、遊技を停止する。これらについての具体的な処理は、後述する。
さらに、その他の場合(異常入力を検出してない場合)又はエラーが解除された場合は、払出センサ異常検出データをチェックし、異常入力を検出している場合は、獲得枚数表示LEDにH0を表示し遊技を停止する。さらに、その他の場合(異常入力を検出していない場合)又はエラーが解除された場合は、オーバーフロー検出データをチェックし、遊技メダル補助収納庫が満杯の場合は、獲得枚数表示LEDにFEを表示し遊技を停止する。その他の場合(遊技メダル補助収納庫が満杯でない場合)又はエラーが解除された場合は、更に以下の処理に移行する。
すなわち、投入された遊技メダル枚数と規定数を比較し、規定数と一致した場合には次の処理(スタートレバー受付とするか否かを決める処理(S59))へ移行し、その他の場合はスタートレバー受付不可として、遊技メダル読み込みの処理(53)へ戻る。さらに、上述のスタートレバー受付とするか否かを決める処理(S59)では、停止ボタン24L~24R、清算ボタン74及び各投入ボタンの操作がない状態で、かつスタートレバーセンサ信号がOFFからONに変化した場合は、スタートレバー受付となり、その他の場合はスタートレバー非受付となる。そして、遊技メダルセレクター44のブロッカ47をOFF(ソレノイドOFF)し、遊技メダルセレクター44を、遊技メダルの通過が不可能な返却状態とする。
スタートレバー受付に係る判定の処理(S59)において、スタートレバー受付でないと判定した場合は(S59:NO)、遊技メダル読込みの処理(S53)へ戻り、スタートレバー受付の場合は(S59:YES)、内蔵乱数(ハードウェア乱数)の取り込みを行い、役抽せん処理である内部抽せん開始の処理(S60)へ移行する。ここで、スタートレバー受付でないと判定した場合(S59:NO)におけるループ処理(S53~S59)は、スタックポインタのセット(S51)の後に配置されており、このため、スタックポインタのセット(S51)は、常にループ処理(S53~S59)の前に実行されるようになっている。
内部抽せん開始の処理(S60)においては、条件装置(再遊技、入賞役、役物、役物連続作動装置)に係る役抽せんや、図柄制御番号等の決定のための内部抽せん処理を行う。内部抽せん処理においては、遊技状態に応じて異なる役抽せんテーブルが用いられており、各種の遊技状態やRT状態に応じて当せん番号(当せん役)の種類や当選確率が異なっている。また、内部抽せんのための乱数として、上述の内蔵乱数に、加工用乱数(ここではソフトウェア乱数)を加算して得られたものを使用している。さらに、各種の役に係る抽せんについては、役の種類に基づき抽せんの順番が決められている。なお、内部抽せん開始の処理(S60)の詳細については後述する(図15参照)。
回胴回転開始処理(S61)を含む回胴管理の処理(S61~S65)においては、回胴の加速から停止の管理が行われる。また、回胴管理の処理(S61~S65)は、図示は省略するが、前述の擬似遊技を行うための処理である擬似遊技開始処理内でも実行されるものである。そして、回胴管理の処理(S61~S65)においては、回胴の回転に係る機構の制御が行われるが、これについては後述する。
回胴回転開始の処理(S61)においては、回胴の回転を開始するためのデータセット及び回転不良の検査を行う。より具体的には、データセット要求がある回胴(データセット要求回胴)の有無を判定し、データセット要求回胴がある場合は、要求のある回胴にデータをセットする。さらに、定速中の回胴において回転不良を検出した場合は、当該回胴に対して加速状態セットの要求データをセットして、上述したデータセット要求回胴の有無の判定に戻る。そして、データセット要求回胴がない場合には、前述した制御モジュールであるソフト乱数更新処理1に移行する。
回胴回転開始処理(S61)に続いては、ずらしコマ数(引込みポイント)の作成を行う(S62)。このずらしコマ数作成の処理(S52)においては、停止済みでないすべての回胴について、ずらしコマ数を示すデータを作成する。より具体的には、図示は省略するが、ずらしコマ数作成要求がない場合は、処理を終了する。さらに、第3回胴(51R)、第2回胴(51C)、第1回胴(51L)の順にずらしコマ数作成要求があるすべての回胴に対して、以下の処理を行う。
先ず、ずらしコマ数作成に用いるテーブル検索番号を保存するRWMアドレスを保存すする。続いて、制御回胴番号をRWMに保存し、図柄配列コマ数分の引込みポイント初期化の処理を行う。さらに、コントロール制御実行の処理を行い、テーブルセット制御の処理を行う。さらに、制御図柄番号の初期化の処理を行い、各制御図柄番号に対して以下の処理を行う。
先ず、停止可能位置作成の処理を行う。続いて、ずらしコマ数を、制御回胴及び制御図柄番号に応じたRWMに保存する。さらに、ずらしコマ数作成要求をクリアし、割込み待ちの処理に移行する。
このようなずらしコマ数作成の処理(S62)の後には、回転停止受付チェックの処理(S63)へ移行する。この回転停止受付チェックの処理(S63)においては、停止操作に係るチェックのため、先ず、全回胴のセンサのチェックを行い、停止受付不可の場合は処理を終了する。さらに、回転中の回胴に対応する停止ボタンセンサの出力信号(停止ボタンセンサ信号)のいずれかがONになった場合は、停止ボタン受付の処理に移行する。さらに、全回胴の回転又は停止状態に合わせて、停止受付情報データをセットし、停止位置を決定して、全回胴停止チェックの処理(S64)へ移行する。
全回胴停止チェックの処理(S64)においては、すべての回胴が停止中の状態であり、かつ停止ボタン(24L、24C、24R)及びスタートレバー25の操作が終了しているかチェックする。この全回胴停止チェックの処理(S64)では、すべての回胴51L~51Rが停止し、かつ、スタートレバー25及び停止ボタン24L~24Rの操作が、例えば、前述のように第3停止時にスタートレバー25又はいずれかの停止ボタン24L~24Rを操作し続けた状態等になく、適正に終了しているかのチェックが行われる。
続く全回胴停止の判定の処理(S65)において、肯定の判定がされた場合は(S65:YES)、表示判定の処理(S66)へ移行し、その他の場合はずらしコマ数作成の処理(S62)に戻る。
表示判定処理(S66)においては、以下の処理を順に行う。すなわち、表示判定を行った結果、図柄の組合せ表示が異常の場合は、獲得枚数表示LEDに対応するエラーコード(E5)を表示し、遊技の動作を停止する。
続いて、入賞による遊技メダル払出しの処理(S67)に移行する。入賞による遊技メダル払出しの処理(S67)においては、入賞による遊技メダル払出がある場合は、遊技メダルを払出す。また、図示は省略するが、この遊技メダルの払出しの際には、払出された遊技メダルの枚数を表示するための表示処理を行う。この遊技メダル枚数の表示処理においては、遊技メダルが1枚払出される毎に、表示装置(ここでは貯留枚数表示部)に表示する値を更新する。
より具体的には、入賞による遊技メダルの払い出し及びBB作動時の払出し枚数の管理のため、先ず、遊技メダル払出開始時の制御コマンドをセットする。続いて、メダル払出信号出力回数をセットし、遊技メダル払出し枚数がない場合は、処理を終了する。さらに、BB作動時の獲得可能枚数を更新し、払出し枚数分、後述する処理を行って、遊技メダル払出終了時の制御コマンドをセットする。
上述の払出し枚数分に係る処理としては、先ず、遊技メダルの払い出し先に応じて以下の処理を行う。すなわち、貯留装置への払い出しが可能な場合には、加算時間待機後に、貯留枚数1枚加算を行い、貯留装置への払い出しが不可能な場合には、遊技メダル1枚払出しを行う。続いて、払出し枚数分に応じた処理として、獲得枚数データを1加算する。
次に、遊技終了時の処理(S68)を行う。この遊技終了時の処理(S68)においては、先ず、再遊技表示LEDを消灯する。続いて、再遊技作動状態フラグ並びに入賞及び再遊技条件装置番号をクリアする。さらに、BB作動時の場合には、BB作動管理の処理を行い、RB作動時の場合には、RB作動管理の処理を行う。また、ボーナス作動中でない場合には、RT状態管理の処理に移行する。
この後、遊技終了時の出力要求をセットし(S69)、前述した制御コマンドセット1を行って(S70)、遊技進行メインの処理を再度実行する。なお、役物や連続作動装置に入賞が発生していても、対応する図柄の組合せが揃っていない場合は、これらの入賞に係るフラグは持ち越す。また、再遊技や小役の条件装置に係るフラグはクリアする。すなわち、上述の遊技状態に応じた終了処理としては、持越し役以外の条件装置番号のRWMクリア処理、RT番号の生成処理、及び、フリーズ状態の移行処理、外部信号データの生成処理、等が行われる。
続いて、遊技進行メイン処理(S51~S70)における各種の処理のうち、内部抽せん開始処理(S60)について、更に詳細に説明する。前述のように、内部抽せん開始処理(S60)は、遊技を開始できる状況において、スタートレバー操作の受付が検出されると移行する処理である。図15に示すように、内部抽せん開始処理(S60)においては、条件装置番号セット(S81)、図柄制御番号セット(S82)、引込み図柄データセット(S83)、制御図柄セット(S84)、出玉抽せん管理(S85)、条件装置コマンドセット(S86)、回胴回転開始待機(S87)、回胴回転開始準備(S88)の各処理が順に実行される。
これらのうち、条件装置番号セット(S81)においては、先ず、ボーナス条件装置作動時であるか否かの判定を行う。そして、ボーナス条件装置作動時でなければ、ボーナス条件装置番号を示すデータの保存を行い(S502)、入賞及び再遊技条件装置番号を示すデータの保存を行う。
前述の出玉抽せん管理の処理(図15のS85)においては、演出グループ番号に係るデータをセットし、指定番号をセットし、メイン遊技状態管理の処理を行って条件装置コマンドセットの処理(図15のS86)へ移行する。
条件装置コマンドセットの処理(図15のS86)においては、図16に示すように、割込みを禁止し(S511)、AFレジスタの退避(S512)を行って、第2制御に移行して、図柄停止信号出力の処理(S513)を実行する。第2制御として行われる図柄停止信号出力の処理(S513)は、試射試験用の図柄停止信号データを出力するための処理であるが、その詳細については後述する(図33参照)。
図柄停止信号出力の処理(S513)が終わると、第1制御に係る条件装置コマンドセットの処理(図16)に戻り、AFレジスタの復帰を行う(S514)。さらに、割込みを許可し(S515)、スタートレバー受付時コマンドテーブルをセットし(S516)、呼び出し元へ復帰する。
回胴回転開始待機の処理(図15のS87)においては、前述の最小遊技時間が経過したか否かを判定し、最小遊技時間が経過すると、最小遊技時間のデータを保存する。続いて、条件装置出力時間の保存を行い、コマンド送信待ちの処理を行う。
回胴回転開始準備の処理(図15のS88)においては、回胴停止順番データ及び押し順データを初期化し、回胴停止フラグ及びずらしコマ数の作成要求に係るデータを初期化する。さらに、初期化図柄群数のデータをセットし、図柄制御データテーブル1のセットを行う。また、初期化開始RWMアドレスのセットを行い、停止図柄データの初期化を行う。
続いて、全回胴回転開始時の出力要求に係るデータをセットし、前述したのと同じ制御コマンドセット1を実行する。そして、全回胴回転開始ビット及び回転開始準備状態に係るデータをセットし、回転開始回胴ありを示すデータをセットする。
次に、前述の遊技進行メイン処理(図14参照)における表示判定処理(S66)について説明する。図17は、表示判定(S66)の処理の内容を示している。この表示判定処理においては、獲得枚数表示クリア処理(S401)が実行され、その後に各種データのセット処理(S402、S403)や、E5エラーのセット処理(S404)が実行される。
上述の獲得枚数表示クリア処理(S401)は、獲得枚数表示のデータをクリアするためのものであり、前述した貯留投入処理(図27参照)における獲得枚数表示クリアの処理(S339)と同様な処理である。さらに、上述の各種データのセット処理(S402、S403)は、所定の停止図柄データに係るRWMアドレスのセット(S402)、及び、制御図柄群数や蹴飛ばし図柄データに係るRWMアドレスのセット(S404)である。
ここで、蹴飛ばし図柄データは、役抽せんの結果に対応しない図柄組合せを構成する図柄データである。そして、この蹴飛ばし図柄データには、例えば、前述のBB(ビッグボーナス)に当せんしていない場合における、BBの図柄組合せを構成する一部の図柄に係る図柄データなどが該当する。
さらに、蹴飛ばし図柄に係る集合演算を行い(S405)、蹴飛ばし図柄データと、このときの遊技で表示された図柄の相関を演算する。そして、表示された図柄が蹴飛ばし図柄に該当するか否かの判定を行い(S406)、蹴飛ばし図柄が表示されている場合には(S406:YES)、復帰不可能エラー処理(図29参照)へ移行する。この復帰不可能エラー処理については後述する。
一方、蹴飛ばし図柄が表示されていない場合には(S406:NO)、次の停止図柄データアドレスのセット(S407)、次の蹴飛ばし図柄データアドレスのセット(S408)を行う。そして、制御図柄群数に応じた分の判定が終了したか否かを判定し(S409)、終了している場合には(S409:YES)、1ライン表示判定処理(S421)へ移行する。また、制御図柄群数に応じた分の判定が終了していない場合には(S409:NO)、蹴飛ばし図柄に係る演算処理(S405)の直前に戻る。
上記S409で、制御図柄群数に応じた分の判定が終了している場合には(S409:YES)、S421へ移行し、1ライン表示判定処理を実行する。この1ライン表示判定処理(S421)では、有効ライン1ラインの表示判定及び表示時のデータセットを行う。具体的には、有効ライン上に停止するよう決められた図柄組合せに応じて、作動種別、図柄組合せ表示フラグ、遊技メダル払出枚数データ、払出し枚数バッファ及び入賞図柄グループを保存する。
続いて、全回胴回転停止時の演出表示の処理(S422)により、全回胴停止時の演出表示のための処理を行う。この全回胴回転停止時の演出表示処理(S422)では、3番目の停止操作に係る第3停止時待機時間が通過するまで待機し、メイン遊技状態管理の処理を行い、全回胴回転停止時における制御コマンドをセットし、全回胴回転停止時におけるRWM初期化を行う。
さらに、投入・払出センサ異常表示の処理(S423)に進み、詳細は後述するが、投入・払出センサ異常セットの処理を行う。そして、エラー表示要求の有無をチェックし、エラー表示要求がある場合は、該当するエラーのエラー表示を行い、その他の場合は処理を終了する。また、エラーが解除された場合は、投入・払出センサ異常クリアを行う。
図50は、上述の投入・払出センサ異常表示処理(図17のS423)をより具体的に示している。この投入・払出センサ異常表示処理では、図50に示すように、割込みを禁止し(S431)、AFレジスタの退避を行って(S432)、第2制御に係る投入・払出センサ異常セットの処理を行う(S433)。この投入・払出センサ異常セット処理(S433)の詳細については後述する(図36参照)。
投入・払出センサ異常セット処理(S433)の後、AFレジスタの復帰を行い(S434)、割込み許可を行い(S435)、エラー表示要求データ取得の処理を行う(S436)。このエラー表示要求データ取得処理(S436)においては、エラー表示要求データを取得する。そして、エラー表示要求データがあるか否かの判定を行い(S437)、エラー表示要求データがない場合には(S437:NO)、処理を終了する。上記S437で、エラー表示要求データがある場合には(S437:YES)、エラー表示の処理(S438)を行う。このエラー表示処理(S438)の詳細については後述する(図24参照)。
この後、割込みを禁止し(S439)、AFレジスタの退避を行って(S440)、第2制御に係る投入・払出センサ異常クリアの処理(S441)を行う。この投入・払出センサ異常クリア処理の詳細については後述する(図37参照)。投入・払出センサ異常クリア処理(S441)の後、AFレジスタの復帰を行い(S442)、割込みを許可し(S443)、先頭の割込み禁止の処理(S431)へ戻る。
<主制御基板におけるタイマ割込み処理>
次に、タイマ割込み処理について、図18に基づき説明する。なお、ここではタイマ割込み処理の概要を説明し、タイマ割込み処理で用いられる各種の制御モジュールのうち、本実施例において主要なものについては後述する。タイマ割込み処理は、図12に示す電源投入時の処理や、図13に示す設定変更装置処理(S27参照)での起動に基づき、所定周期(ここでは2.235ms)ごとに繰り返し実行されるものである。
このタイマ割込み処理においては、割込み開始時の初期化処理として、レジスタの値を退避し(S541)、重複割込の禁止のための割込みフラグのクリアを行う(S542)。そして、この初期化処理におけるレジスタの退避の処理(S541)は、前述の遊技進行メイン処理(図14参照)で使用されているレジスタを、このタイマ割込み処理で使用できるようにするためのものである。
続いて、電源断処理(S543)を実行する。この電源断処理(S543)においては、電源断検知信号の有無の判定の後に各種の処理を行うが、その詳細について後述する。さらに、割込みカウンタを更新し(S544)、入力ポートデータ生成(S545)、回胴駆動管理(S546)、ポート出力(S547)、制御コマンド送信(S548)、LED表示(S549)、サブ報知データ出力(S550)、タイマ計測(S551)の各処理を順次実行する。
そして、これらを実行した後に、図中に示すように、エラー管理の処理(S552、図20参照)へ移行する。続いて、外部信号出力データ管理の処理(S759)、外部信号出力の処理(S760)を順に行う。これらの各処理(S759、S760)については後述する。
さらに、AFレジスタの退避を行い(S761)、第2制御に移行して、試験信号出力の処理(762)を行う。この試験信号出力の処理(S762)については後述する(図35参照)。試験信号出力の処理(S762)が終わると、第1制御に戻り、AFレジスタの復帰を行う(S763)。そして、ソフト乱数管理の処理(S764)を行い、レジスタ復帰(S765)の後に割込み許可を行い、処理を終える。
なお、以下では、タイマ割込み処理における各処理(S543、S545~551等)について説明するが、ここでは先ず、上述した各処理のうちの電源断処理(S543)について説明する。
<<電源断処理>>
電源断処理(S543)においては、図19に示すように、前回電源断検知信号がONであるか否かの判定を行い(S561)、ONである場合には(S561:YES)、今回の入力ポート0データの入力を行う(S562)。さらに、電源断検知信号がONであるか否かの判定を行い(S563)、ONである場合には(S563:YES)、クリア出力ポートアドレス及び出力ポート数のデータをセットする(S564)。
続いて、出力ポート(0~6)をOFFし(S565)、次の出力ポートアドレスのデータをセットする(S566)。さらに、出力が終了したか否かの判定を行い(S567)、終了していれば(S567:YES)、スタックポインタの保存を行う(S568)。上記S567で、出力が終了していなければ(S567:NO)、上記S565の、出力ポート(0~6)をOFFする処理(S565)へ戻る。
上記S568の後、電源断処理済みフラグのセットを行い(S569)、RWMチェックサムデータのクリアを行い(S570)、RWMチェックサム算出用の初期データをクリアする(S571)。また、RWMチェックサムの算出を行い(S572)、全バイトについての算出が終了したか否かの判定を行う(S573)。さらに、全バイトについての算出が終了していれば(S573:YES)、RWMチェックサムデータのセットを行う(S574)。そして、RWMのアクセスを禁止し(S575)、処理をループさせてリセット待ちの状態となる(S576)。
なお、上記S561で、前回電源断検知信号がONでなかった場合(S561:NO)や、上記S563で、電源断検知信号がONでなかった場合(S563:NO)には、処理を終了する。
電源断処理の実行の契機としては、メインCPU81のNMI端子(図示略)に電圧低下を示す電源断信号が入力されたことに基づきノンマスカブル割込み(NMI)を発生させるハードウェア的なものと、割込み処理で、電圧低下が検知された際に立てた電源断フラグを確認して行うソフトウェア的なものなどがある。また、NMI端子に入力される電源断信号に基づき、電源断フラグを設定し、電源断処理の実行契機としても良い。
<<入力ポートデータ生成>>
続いて、入力ポートデータ生成処理においては、入力ポート0~2の読み込みの処理を行う。
<<回胴駆動管理>>
上述の回胴駆動管理(S546)の処理においては、各回胴の駆動制御を行う。より具体的には、回胴数をセットし、回胴データアドレスセットの処理を行う。さらに、回胴駆動制御を行い、全回胴について終了すれば、ポート出力の処理(図18のS547)へ移行する。上記処理で、回胴駆動制御が全回胴について終了していない場合には、回胴データアドレスセットの処理へ戻る。
<<<回胴駆動制御>>>
続いて、上述の回胴駆動制御の処理について説明する。回胴駆動制御の処理においては、回胴の停止中であるか否かの判定を行い、停止中でなければ、回転開始準備の状況であるか否かの判定を行う。さらに、回転開始準備の状況であれば、回胴駆動パルスデータ検索用カウンタの補正を行い、加速状態のデータのセットを行って、更新用アドレスに回胴駆動状態のデータをセットする。
ここで、上記回胴の停止中であるか否かの判定処理で、回胴停止中の状況でなければ、処理を終了する。また、上記回転開始準備の状況であるか否かの判定処理で、回転開始準備の状況でなければ、間の処理を行わずに、前述の更新用アドレスに回胴駆動状態のデータをセットする処理を行う。
上記更新用アドレスに回胴駆動状態のデータをセットする処理の後に、回胴駆動パルス出力カウンタを-1し、出力カウンタが0であるか否かの判定を行う。さらに、出力カウンタが0である場合には、駆動パルスクリアデータ及び停止状態のデータをセットし、モータ(回胴ステッピングモータ)の4相をOFFする。ここで、上記出力カウンタが0であるか否かの判定処理で、出力カウンタが0でない場合には、処理を終了する。
続いて、減速中であるか否かの判定を行い、減速中でなければ、回胴駆動パルス出力カウンタを+1する。さらに、回胴が定速中の状況にあるか否かの判定を行い、定速中であれば、回胴駆動パルスデータ検索用カウンタが偶数であるか否かの判定を行う。
そして、上記回胴駆動パルスデータ検索用カウンタが偶数であるか否かの判定処理で、回胴駆動パルスデータ検索用カウンタが偶数であれば、回胴回転不良検出カウンタを+1し、回胴駆動パルス更新の処理を行う。また、上記回胴が定速中の状況にあるか否かの判定処理で、定速中でない場合や、上記回胴駆動パルスデータ検索用カウンタが偶数であるか否かの判定処理で、回胴駆動パルスデータ検索用カウンタが偶数でない場合には、間の処理を行わず、回胴駆動パルス更新の処理を行う。
続いて、定速状態セットの処理を行い、加速中であるか否かの判定を行う。さらに、加速中であれば、パルス切り替え回数を-1し、切り替え回数が0であるか否かの判定を行う。そして、切り替え回数が0でない場合には、更新用アドレスに回胴駆動パルス出力カウンタのデータをセットする。
さらに、パルス切り替え回数のデータを取得し、回胴立ち上がりパターンテーブルをセットする。そして、指定アドレスデータセットの処理を行い、更新用アドレスの回胴制御データセットを更新して、処理を終了する。上記切り替え回数が0であるか否かの判定処理で、切り替え回数が0であった場合には、間の処理を行わず、処理を終了する。
上記加速中であるか否かの判定処理で、回胴が加速中の状況でなかった場合には、1図柄のステップ番号RWMアドレスのセットを行い、定速中か否かの判定を行う。さらに、低速中であった場合には、回胴センサ信号を取得し、取得した回胴センサ信号が制御対象となっている回胴の回胴センサのものであるか否かの判定を行う。
上記取得した回胴センサ信号が制御対象となっている回胴の回胴センサのものであるか否かの判定処理で、制御回胴の回胴センサのものであると判定した場合には、回胴センサ信号の立ち上がりを検出したか否かの判定を行う。さらに、回胴センサの立ち上がりであった場合には、回胴センサ通過時基準図柄番号を保存し、回胴回転不良検出カウンタを初期化する。
続いて、基準ステップ数補正値をセットし、回胴センサ通過時基準ステップ数を生成し、回胴センサ通過時基準ステップ数を保存し、処理を終了する。上記取得した回胴センサ信号が制御対象となっている回胴の回胴センサのものであるか否かの判定処理で、取得した回胴センサ信号が制御対象回胴のものでなかった場合には、前述の、回胴センサ信号取得の処理へ移行する。また、上記回胴センサ信号の立ち上がりを検出したか否かの判定処理で、回胴センサ信号の立ち上がりであった場合には、回胴センサ通過済みであるか否かの判定を行う。また、上記定速中か否かの判定処理で、低速中でなかった場合にも、回胴センサ通過済みであるか否かの判定を行う。
上記回胴センサ通過済みであるか否かの判定処理で、回胴センサ通過済みであった場合には、1図柄のステップ数を-1し、1図柄分動いたか否かの判定を行う。上記回胴センサ通過済みであるか否かの判定処理で、回胴センサ通過済みでなかった場合には、処理を終える。さらに、1図柄分動いた場合には、1図柄のステップ数である16を保存し、図柄番号の更新を行う。
さらに、1図柄のステップ番号RWMアドレスをセットし、図柄番号を+3し、所定の除算((図柄番号+3)÷5)を行う。また、図柄番号+3の値が5の倍数であるか否かの判定を行い、判定結果が5の倍数でなかった場合には、図柄ステップ数を補正し、減速開始図柄位置に達したか否かの判定を行う。
上記図柄番号+3の値が5の倍数であるか否かの判定処理で、判定結果が5の倍数であった場合には、前述の、図柄ステップ数の補正を行わずに、上記減速開始図柄位置に達したか否かの判定の処理を行う。上記1図柄分動いたか否かの判定処理で、回胴が1図柄分動いていなかった場合には、間の処理を行わずに、前述の、減速開始図柄位置に達したか否かの判定の処理を行う。
上記減速開始図柄位置に達したか否かの判定処理で、減速開始図柄位置に達した場合には、減速パルスカウンタのセットを行い、減速開始図柄位置に達していない場合には、処理を終える。さらに、上記減速パルスカウンタのセットの後、減速状態のセットを行い、減速パルスデータのセットを行い、モータの4相をONして、回胴状態のセットを行う。ここで、前述の、減速中であるか否かの判定処理で、減速中でなかった場合には、間の処理を行わずに、上記回胴状態のセットの処理を行う。
上記回胴状態のセットの処理の後、回胴状態が減速開始から減速中に変化したか否かの判定を行い、回胴状態が減速中に変化した場合には、回胴回転停止時の出力要求のセットを行う。そして、前述の制御コマンドセット2の処理(参照)を行い(S649)、処理を終える。上記回胴状態が減速開始から減速中に変化したか否かの判定処理で、回胴状態の変化がなかった場合には、間の処理を行わず、処理を終える。
<<ポート出力>>
前述のポート出力の処理(図18のS547)においては、出力ポート0及び1の出力を行う。より具体的には、出力ポート0のデータを生成し、出力ポート0のデータを出力する。さらに、出力ポート1のデータを生成し(S663)、出力ポート1のデータを出力して、制御コマンド送信の処理(図18のS548)に移行する。
<<制御コマンド送信>>
上述の制御コマンド送信の処理(図18のS548)においては、周辺基板に送信する制御コマンドを出力する。より具体的には、制御コマンドバッファアドレスをセットし、制御コマンド読み込みポインタのデータを取得する。さらに、指定アドレスをセットし、送信対象制御コマンドアドレスのセットを行う。そして、制御コマンドの有無を判定し、未送信の制御コマンドがある場合は、制御コマンド出力の処理を行い、出力ポート7及び8に制御コマンドを出力する。
続いて、サブ制御データストローブ信号をONにした状態で、出力ポート2に出力データを出力し、送信済みの制御コマンド保存バッファをクリアし、制御コマンド読込ポインタを更新する。さらに、サブ制御データストローブ信号をOFFにした状態で、出力ポート2に出力データを出力する。そして、出力ポート7及び8にクリアデータ(制御コマンドクリアデータ)を出力して、LED表示の処理(図18のS549)に移行する。上記で、未送信の制御コマンドがなかった場合は(S675:NO)、間の処理を行わず、上記の、サブ制御データストローブ信号をOFFにした状態での、出力ポート2に出力データを出力する処理を行う。
<<LED表示>>
上述のLED表示の処理(図18のS549)においては、LED表示カウンタを更新し、カウンタ値をもとに、出力するLEDデジット1~5信号を決定し、出力するLEDデジット1~5信号に対応したLEDの表示要求があれば、出力するデータに対応したLEDセグメントA~G信号をセットする。表示要求がない場合には、LEDセグメントA~G信号をすべてOFFにする。そして、出力するLEDデジット1~5信号及びLEDセグメントP信号により表示されるLEDの表示要求がある場合は、LEDセグメントP信号をONにし、LEDデジット及びLEDセグメントの出力を行って、LEDデジット及びLEDセグメントの出力を更新する。
より具体的には、LEDデジット・セグメントに対応した出力ポート3及び4をOFFし、LED表示カウンタを更新する。さらに、LED表示カウンタが0であるか否かの判定を行い、LED表示カウンタが0であれば、LED表示カウンタを初期化して、LED表示カウンタのデータ及びLED表示要求フラグを取得する。
上記LED表示カウンタが0であるか否かの判定処理で、LED表示カウンタが0でなければ、LED表示カウンタの初期化を行わずに、LED表示カウンタのデータ及びLED表示要求フラグを取得する。さらに、今回表示するデジットのセグメント表示要求の確認に係るデータをセットし、表示要求があるか否かの判定を行う。そして、表示要求がある場合には、エラー表示データの取得を行い、エラー表示データのセットを行う。
続いて、7セグLEDセグメントテーブル2をセットし、設定データを取得する。さらに、設定値表示データの生成を行い、設定値表示要求があるか否かの判定を行う。そして、設定値表示要求がない場合には、貯留枚数データを取得し、上位桁用オフセットのデータを取得する。
さらに、貯留枚数(上位桁)表示要求があるか否かの判定を行い、貯留枚数(上位桁)表示要求がない場合には、貯留枚数(下位桁)表示要求があるか否かの判定を行う。このS707で貯留枚数(下位桁)表示要求がなかった場合には、設定変更装置作動中表示データ、獲得枚数データ、及び、表示データの取得を行い、エラー表示時であるか否かの判定を行う。
続いて、上記エラー表示時であるか否かの判定処理でエラー表示時であった場合には、7セグLEDセグメントテーブル1をセットし、上位桁用オフセットのデータを取得する。さらに、獲得枚数(上位桁)表示要求があるか否かの判定を行い、ない場合には、下位桁用オフセットのデータを取得する。また、セグメント出力データの取得を行い、所定のセグメントPに係る表示要求があるか否かの判定を行う。
そして、セグメントP表示要求があった場合(S715:YES)には、セグメントP出力データをセットし(S716)、LEDデジット・セグメントに対応した出力ポート3及び4への出力を行う。
前述した表示要求があるか否かの判定処理で表示要求がなかった場合には、間の処理を行わずに、前述のセグメントPに係る表示要求を確認する処理へ移行する。また、前述の設定値表示要求があるか否かの判定処理で設定値表示要求があった場合には、セグメント出力データ取得の処理へ移行する。
さらに、前述した貯留枚数(上位桁)表示要求があるか否かの判定処理で、貯留枚数(上位桁)表示要求があった場合には、前述の、下位桁用オフセットのデータを取得する処理を移行し、前述の、貯留枚数(下位桁)表示要求があるか否かの判定処理で、貯留枚数(下位桁)表示要求があった場合には、前述の、セグメント出力データの取得の処理へ移行する。また、前述したエラー表示時であるか否かの判定処理において、エラー表示時でなかった場合には、7セグLEDセグメントテーブル1のセットを行わずに、上位桁用オフセットのデータを取得する。
さらに、前述した獲得枚数(上位桁)表示要求があるか否かの判定処理で、獲得枚数(上位桁)表示要求があった場合には、前述の、セグメント出力データの取得の処理へ移行する。また、前述したセグメントP表示要求がなかった場合には、前述の、LEDデジット・セグメントに対応した出力ポート3及び4への出力の処理へ移行する。
<<サブ報知データ出力>>
前述のサブ報知データ出力の処理(図18のS550)においては、周辺基板に送信する報知データを出力するため、停止受付情報データにより、停止ボタン1~3報知データをセットする。さらに、遊技メダル限界(貯留限界枚数ともいい、ここでは50枚。)に達したか否か等に係る所定条件をすべて満たした場合は、3枚投入ボタン報知データをセットする。そして、入力ポート0レベルデータにより、設定/リセットボタン報知データ、設定キースイッチ報知データ、ドアスイッチ報知データ及び設定ドアスイッチ報知データをセットする。また、出力ポート6にセットした報知データを出力する。
より具体的には、停止受付情報データをセットし、遊技メダル限界チェックの処理を行う。さらに、遊技メダル限界に達しているか否かの判定を行い、達していなければ、ブロッカ信号がOFFか否かの判定を行う。
また、ブロッカOFFでなければ、貯留枚数の確認のための判定を行い、貯留枚数があれば、遊技メダルの通過があったか否かを判定する。そして、上記遊技メダルの通過があったか否かの判定処理で、遊技メダルの通過がなければ、3枚投入ボタン報知データをセットする。そして、設定/リセットボタン報知データ、設定キースイッチ報知データ、ドアスイッチ報知データ及び設定ドアスイッチ報知データをセットする。続いて、出力ポート6にセットした報知データを出力する。
上記遊技メダル限界に達しているか否かの判定処理で遊技メダル限界に達していた場合、上記ブロッカ信号がOFFか否かの判定処理でブロッカ信号がOFFだった場合、上記貯留枚数の確認のための判定処理で貯留枚数がなかった場合、或いは、上記遊技メダルの通過があったか否かの判定処理で遊技メダル通過が検出されていた場合には、3枚投入ボタン報知データをセットする処理を行わず、設定/リセットボタン報知データ等のセットを行う。
<<タイマ計測>>
前述のタイマ計測の処理(図18のS551)においては、タイマの更新処理を行い、すべてのタイマ用RWMについて1減算をする(0未満の場合は0をセットする)。より具体的には、計測開始タイマアドレスをセットし、1バイトタイマ数をセットする。さらに、カウントダウンの処理を行い、次のタイマアドレスをセットする。続いて、1バイトタイマ計測が終了したか否かの判定を行い、終了していれば、2バイトタイマ数をセットする。上記1バイトタイマ計測が終了したか否かの判定処理で、1バイトタイマ計測が終了していない場合には、カウントダウンの処理へ戻る。
上記2バイトタイマ数をセットする処理で2バイトタイマ数をセットした後には、2バイトタイマ値の更新を行い、次のタイマアドレスをセットする。そして、2バイトタイマ計測が終了したか否かの判定を行い、2バイトタイマ計測が終了していなければ、上述の2バイトタイマ値を更新する処理に戻る。
<<エラー管理>>
前述したエラー管理(図18及び図20参照)においては、図20に示すように、セレクタ通路センサの出力信号(セレクタ通路センサ信号)の立ち上がりが検出されているか否かの判定を行う(S751)。そして、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されている場合には(S751:YES)、ブロッカOFF時監視時間(本実施例では約100.57ms)及びブロッカON時監視時間をセットする(S752)。さらに、AFレジスタの退避を行い(S753)、第2制御に移行して、エラーチェックの処理(S754)を行う。このエラーチェックの処理(S754)については後述する(図38参照)。
エラーチェックの処理(S754)が終わると、第1制御に戻り、AFレジスタの復帰を行う(S755)。さらに、エラー検出時であるか否かの判定(S756)を行い、エラー検出時であれば(S756:YES)、エラー検出時の出力要求をセットする(S757)。上記S751で、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されていなかった場合には(S751:NO)、間の処理を行わず、上記S753の、AFレジスタ退避の処理を行う。
上記S757でエラー検出時の出力要求をセットした後には、前述した制御コマンドセット2の処理を行い(S758)、処理を終了する。
<<外部信号出力データ管理>>
前述の外部信号出力データ管理の処理(S759)においては、外部信号1~5の出力データ生成処理を行うため、外部信号フラグ及び外部信号1管理時間の値に応じて、外部信号1~3の出力データをセットする。さらに、ドアスイッチ信号又は設定ドアスイッチ信号がONの場合は、外部信号5の出力データをセットする。また、設定キースイッチ信号がONで、且つ、電源断復帰時外部信号4出力時間未経過又はエラー検出フラグの出力がある場合は、外部信号4の出力データをセットする。
より具体的には、外部信号フラグを取得し、外部信号1管理時間が経過したか否かの判定を行う。外部信号1管理時間が経過していなければ、外部信号1出力データをセットし、ドアスイッチ信号又は設定ドアスイッチ信号がONとなったか否かの判定を行う。そして、ONとなっていれば、外部信号5の出力データをセットし、設定キースイッチ信号がONとなったか否かの判定を行う。
設定キースイッチ信号がONとなっていなければ、エラー検出フラグ及び電源断復帰時外部信号4出力時間のデータチェックを行い、全データが無くなったか否かの判定を行う。そして、全データが無くなっていなければ、外部信号4出力データセットを行い、外部信号出力の処理(図18のS760)へ移行する。
前述の外部信号1管理時間が経過したか否かの判定処理において、外部信号1管理時間が経過していれば、外部信号1出力データセットを行わずに、ドアスイッチ信号又は設定ドアスイッチ信号がONとなったか否かの判定を行う。また、ドアスイッチ信号又は設定ドアスイッチ信号がONとなっていなければ、外部信号5の出力データセットを行わずに、設定キースイッチ信号がONとなったか否かの判定を行う。
さらに、設定キースイッチ信号がONとなっていれば、間の処理を行わずに、外部信号4出力データセットを行う。また、上記S778で、全データが無くなっていれば、前述の外部信号4出力データセットを行わずに、外部信号出力の処理(図18のS760)へ移行する。
<<外部信号出力>>
前述の外部信号出力の処理(図18のS760)においては、外部信号1~5、メダル投入信号及びメダル払出信号の出力データを出力する。
<<ソフト乱数管理>>
前述のソフト乱数管理の処理(図18のS764参照)においては、ソフト乱数更新2の処理を行う。
<電源復帰処理>
続いて、前述の電源投入時処理(図12参照)において説明した電源復帰処理について、図21に基づき説明する。この電源復帰処理は、主制御基板61における前述の電源投入時の処理(図12参照)において、電源断復帰データが正常と判定した場合(S12:YES)に移行する処理である。
図21に示す電源復帰処理においては、スタックポインタ内の値を電源断時の状態に復帰させ(S311)、電源断復帰時初期化開始アドレス及び初期化バイト数のデータをセットする(S312)。さらに、RWM初期化の対象として定められた範囲を初期化し(RWM初期化1(S313))、AFレジスタの退避を行う(S314)。そして、第2制御に移行し、後述するRWM初期化2(図30参照)を行った後、第1制御に戻って、AFレジスタの復帰を行う(S316)。
また、その後の入力ポート読込処理(S317)において、所定の入力ポート(0~2)を読み込み、入力データを、電源断前のものから最新のものに更新する。さらに、タイマ割込みを起動し(S318)、電源断処理済みフラグ(電源断実行処理フラグ)を示すデータをRWMからクリアした後(S319)、電源断時に発生したタイマ割込みの処理へ復帰する。上述の割込みの起動設定の処理(S318)においては、割込みの種類や、タイマ割込みの周期を設定する。この処理の後、タイマ割込み処理が実行可能となる。本実施例では、タイマ割込みの周期は、2.235msとなっている。
ここで、入力ポート読込処理(S317)において入力ポートを読み込んだ後にタイマ割込みを起動するのは(S318)、上述のように入力ポート読込処理(S317)で入力データを最新のデータに書き換えることを考慮したものである。例えば、電源断時に設定キースイッチ68がONであり、電源復帰前に設定キースイッチ68がOFFとなっていた場合、入力ポート読込処理(S317)の処理がなかった場合には、タイマ割込み処理の入力ポートデータ生成処理(図18中のS545参照)により設定キースイッチ68の立下りデータが生成されてしまう。具体的には、前述の「遊技メダル投入待ち時の表示」(図14中のS55参照)のときに、電源断が行なわれて上記のような設定キースイッチ68の変更があったら、電源断復帰時に、立下りデータをもとに設定値確認状態から通常状態に移行するという意図しない処理が実行される。したがって、上述のように入力ポートの読み込み(S317)の後に、タイマ割込みの起動(S318)が実行されるようになっている。
<エラーの種類>
次に、本実施例のスロットマシン10における各種のエラーのうち、遊技メダルの取扱いに係るエラーについて説明する。この遊技メダルの取扱いに係るエラーとしては、エラーの解除後に復帰が可能なエラーと、復帰が不可能なエラーとがある。これらのうち、復帰が可能なエラーには、遊技メダルの払出しに係るエラーである、HEエラー、HPエラー、HQエラー、及び、FEエラーと、遊技メダルの投入に係るエラーである、CPエラー、C0エラー、C1エラー、CHエラー、及び、CEエラーがある。
上述の各種のエラーのうち、HEエラーは、遊技メダル払出装置63内の遊技メダルが空と判断した場合のエラーであり、HPエラーは、遊技メダル払出装置63内の遊技メダル出口に遊技メダルが詰まったと判断した場合のエラー(ホッパエラー)である。さらに、HQエラーは、払出センサ(図示略)に異常入力があったと判断した場合のエラーであり、FEエラーは、前述のように遊技メダル補助収納庫71が満杯と判断した場合のエラーである。
また、CPエラーは、投入された遊技メダルが不正通過したと判断した場合のエラーであり、C0エラーは、前述のように投入センサ(ここでは投入センサ2)に異常入力があったと判断した場合のエラーである。さらに、C1エラーは、メダル通路105における投入センサ45及びセレクタ通路センサ46が設けられた部位に異常があったと判断した場合のエラーであり、CHエラーは、前述のようにセレクタ通路センサ46に遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラーである。また、CEエラーは、投入センサ1(115)又は投入センサ2(116)が設けられた部位に遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラーである。
これらのエラーに係るエラー解除条件は、要因を除去した状態で設定/リセットボタン69の信号(設定/リセットボタン信号)をOFFからONに変化させる解除操作が行われることである。さらに、ドアスイッチ60に係るドアスイッチ信号、及び、設定ドアスイッチ67に係る設定ドアスイッチ信号がONの場合に、上述の解除操作が有効となる。
一方、復帰が不可能なエラーとしては、E1エラー、E5エラー、E6エラー、E7エラーがある。これらのうち、E1エラーは、電源断復帰が正常に行えない場合のエラーであり、E5エラーは、全回胴停止時の図柄の組合せ表示が異常の場合のエラーである。さらに、E6エラーは、設定値が範囲外の場合のエラーであり、E7エラーは、メインCPU81における乱数更新用のRCK端子(図示略)に入力されたクロックの周波数異常、又は内蔵乱数(16ビット乱数)の更新状態異常を検知した場合のエラーである。
<<CPエラー(遊技メダル不正通過)>>
続いて、遊技メダルの投入に係るエラーである、CPエラー、C0エラー、C1エラー、CHエラー、及び、CEエラーの検出態様について説明する。先ず、CPエラーについては、前述の遊技メダル投入時の処理(より具体的には、後述する遊技メダル投入チェックの処理)において、図8(a)のような投入センサのON/OFF順序を正常通過と判断し、遊技メダル1枚受付の状態となる。すなわち、図8(a)においては、左端に投入センサON/OFF順序が5段階で示されている。さらに、その右側には、各順序1~5の段階における、投入センサ1信号及び投入センサ2信号のON/OFFの状態が示されている。そして、投入センサ1信号及び投入センサ2信号は、通常時はOFFの状態にあり、遊技メダルを検出した場合にONとなる。
遊技メダルの検出がない場合には、順序1に示すように、投入センサ1信号及び投入センサ2信号がともにOFFとなっている。そして、正規の遊技メダルが遊技メダルセレクター44の遊技メダル入口106に進入し、メダル通路105を流下すると、順序2に示すように、メダル通路105の上流側に位置する投入センサ1信号が先にONとなり、続いて、投入センサ1信号がON状態にあるうちに、順序3に示すように、投入センサ2信号もONとなる。さらに、遊技メダルの流下に伴って、順序4に示すように、投入センサ1信号が先にOFFとなり、その後に、順序5に示すように、投入センサ1信号及び投入センサ2信号がともにOFFとなる。そして、このような順序で投入センサ1信号及び投入センサ2信号のON/OFFが検出された場合には、メインCPU81(図5参照)は、1枚の遊技メダルが正常に通過したと判断する。なお、より具体的には、後述するセレクタ通路センサ配置部位滞留のエラー(CHエラー)の判定結果も併せて参照し、双方のエラーが検出されていない場合に、メインCPU81は、1枚の遊技メダルが正常に通過したと判断する。
また、その他の場合は遊技メダル不正通過と判断し、エラーとなる。ただし、図8(b)中の順序1~3に示すように、投入センサ1信号のみがONとなって検出され、投入センサ2信号が検出されない場合には、遊技メダルが上流側に戻ったものとしての取扱いがされ、エラーとならず、投入センサ1信号の入力を無効とする。このように図8(b)のような場合にエラーとしない理由としては、ブロッカOFF時においても遊技メダルが投入センサ1のみは検出する場合があるからである。そして、このような場合においてもエラーの報知や遊技の停止処理がなされると遊技者の遊技のリズムを崩すこととなるため、エラーと判定しないように制御している。
<<C0エラー(投入センサ異常入力)>>
次に、C0エラーにおいては、図8(c)に示すように、ブロッカ(47)を制御するためのデータであるブロッカ信号を、ON(遊技メダルの通過状態)からOFF(遊技メダルの返却状態)に変化させた後、所定時間(ここでは約500.60ms)が経過してから、ブロッカがOFF(返却状態)の間に、投入センサ2信号に入力があったか否かが判定される。この所定時間は、後述する投入センサ異常入力検出開始時間であり、投入センサに係る異常入力の検出を開始するまでの時間となっている。
そして、所定時間(投入センサ異常入力検出開始時間)の経過後に、ブロッカ信号がOFF(遊技メダルの返却状態)のままであるにも関わらず投入センサ2信号に入力があった場合(ONとなった場合)には、投入センサ(45)に異常入力があったと判断し、図中の中段に示すように、エラー監視が有効(ON)となる。そして、このようにエラーを検出すると、投入センサ2信号が、エラー要因が除去されるまでONとなり、C0エラーに対応したエラー表示の出力要求が行われ、その後の所定タイミングでC0エラーの表示が実行される。エラー表示が行われるタイミングとしては、遊技メダル投入待ちの間、スタートレバー受付待ちの間、又は、全回胴回転停止後がある。
ただし、本実施例では、CEエラー、CPエラー、CHエラー、C0エラー、又は、C1エラーが既に起こっている間には、図8(c)に示すようなC0エラーの検出要因を改めて満たしても、異常入力とは判断しない。
<<C1エラー(メダル通路異常)>>
次に、C1エラーにおいては、図9(a)の中段に示すように、セレクタ通路センサ46がOFFからONになると、図中の上部に示すように、投入監視カウンタを1加算する。さらに、図中の下段に示すように、遊技メダルが投入センサ45を正常に通過した場合の投入センサ2信号がONからOFFになったときに投入監視カウンタを1減算する。そして、正常投入があった場合の投入センサ2信号がONからOFFに切り替わる度に、投入監視カウンタを1減算し、投入監視カウンタが所定範囲(例えば0~3の範囲)外となった場合にはエラーになる。
つまり、投入監視カウンタが所定範囲内の値である場合には正常と判断し、所定範囲から外れると異常と判断する。この投入監視カウンタに係る所定範囲の最大値(ここでは3)は、セレクタ通路センサ46から投入センサ2(105)までの距離と、遊技メダルのサイズとの関係により定めることが可能である。例えば、セレクタ通路センサ46から投入センサ2(116)までの距離が、遊技メダルの直径を超え、遊技メダルを2枚並べた寸法(ここでは50(=25×2)mm)以下である場合には、セレクタ通路センサ46から投入センサ2(116)までの間に、1枚の遊技メダルの全体と、2枚の遊技メダルの1部ずつとで、最大3枚の遊技メダルが並ぶ場合が想定される。このため、投入監視カウンタに係る所定範囲の最大値を3とすることができる。
また、このような考え方に限らず、例えば、エラー検出に一層の確実性を持たせるために、投入監視カウンタに係る所定範囲の最大値を「2」としたり、エラー検出精度を敢えて緩和して、上記最大値を「4」としたりすることも可能である。さらに、セレクタ通路センサ46から投入センサ2(116)までの距離に応じて、上記最大値を「3」や「4」以外の値とすることも可能である。さらに、セレクタ通路センサ46から投入センサ2(116)までの距離としては、セレクタ通路センサ46の最上流部位から投入センサ2(116)のマイクロセンサの中央部位(光軸部位)としたり、セレクタ通路センサ46の中央部位から投入センサ2(116)の最上流部位とするなど、種々に設定することが可能である。なお、投入監視カウンタは、後述するように、ブロッカ信号をOFFからONにするときに0にクリアされる。
<<CHエラー(セレクタ通路センサ配置部位滞留)>>
次に、CHエラーにおいては、図9(b)に示すように、セレクタ通路センサ46がONになったまま所定時間(ここではセレクタ通路センサ滞留時間である446.97ms)経過すると、遊技メダルが滞留したと判断し、エラーとなる。この所定時間は、セレクタ通路センサに係る滞留判定通過時間である。そして、エラーを検出すると、CHエラーに対応したエラー表示の出力要求を行い、その後の所定タイミングでCHエラーの表示が実行される。エラー表示が行われるタイミングとしては、遊技メダル投入待ちの間、スタートレバー受付待ちの間、又は、全回胴回転停止後がある。ただし、本実施例では、CEエラー、CPエラー、CHエラー、C0エラー、又は、C1エラーが既に起こっている場合には、図9(b)に示すようなCHエラーの検出要因を改めて満たしても、異常入力とは判断しない。
<<CEエラー(投入センサ配置部位滞留)>>
次に、CEエラーにおいては、図10に示すように、遊技メダル投入時に、投入センサに係る滞留判定通過時間が図10中のA~Cの範囲外の場合は、遊技メダルが滞留したと判断し、エラーとなる。ここで、図中の時間Aは、投入センサ1のONからOFFまでの滞留判定通過時間であり、時間Bは、投入センサ2のONから投入センサ1のOFFまでの滞留判定通過時間である。さらに、時間Cは、投入センサ2のONからOFFまでの滞留判定通過時間である。そして、本実施例では、各滞留判定通過時間A~Cは、4.47ms≦A<143.03ms、2.23ms≦B<98.33ms、4.47ms≦C<143.03msとなっている。
なお、エラー表示時の処理として、エラーの表示開始時、又は、エラー検出時には、検出したエラー表示出力要求を行う。また、各エラーに対応したエラーコードを前述の獲得枚数表示LEDに表示し、遊技を停止する。ここで、遊技の停止については後述する。さらに、エラー解除時の処理として、獲得枚数表示LEDをエラー前の状態に復帰させ、エラー表示終了時の出力要求を行い、その後、遊技を再開する。
<遊技メダルの投入に係る制御処理>
次に、前述の遊技メダルの投入に係る制御処理について、図22~図29などに基づき、より具体的に説明する。ここで説明する処理は、前述の遊技進行メイン処理(図14参照)やタイマ割込み処理(図18参照)における各処理で、状況に応じて実行される制御モジュール(プログラムモジュール)の一部である。つまり、ここで説明するのは、遊技メダルの投入に係る制御処理のうち、第1制御に係るものであり、第2制御に係るものについては後述する。
遊技メダルの投入に係る制御処理のうち、第1制御に係るものとしては、遊技メダル受付開始の処理(図22参照)、ブロッカONの処理(図23(a)参照)、ブロッカOFFの処理(図23(b)参照)、エラー表示の処理(図24参照)、及び、入力エラーセットの処理(図25参照)がある。
これらの制御モジュールのうち、図22~図24に示す、遊技メダル受付開始の処理、ブロッカONの処理、ブロッカOFFの処理、及び、エラー表示の処理は、遊技進行メイン処理(図14参照)における各種の処理で、必要に応じて実行されるものである。より具体的には、遊技メダル受付開始の処理は、図14中の遊技開始セットの処理(S52)において実行されものであり、遊技メダル投入待ち時の表示の処理は、同じく図14中の遊技メダル投入待ち時の表示の処理(S55)において実行されるものである。そして、遊技メダル受付開始の処理を経てブロッカONの処理(後述する)が行われ、前述のブロッカ47がON状態(通過可能状態)となって、遊技メダルの投入が可能な状態となる。
さらに、ブロッカONの処理、ブロッカOFFの処理、及び、エラー表示の処理は、汎用性のある処理であり、これらのうちブロッカONの処理は、例えば、上述の遊技メダル受付開始の処理(図22参照)、遊技メダル投入待ち時の表示の処理(図14のS55参照)、遊技メダル清算の処理(図28参照)などにおいて、状況に応じて実行される場合がある。
また、ブロッカOFFの処理は、遊技メダル投入待ち時の表示の処理(図14のS55参照)、上記遊技メダル清算の処理(具体的には、遊技メダルが清算される前にブロッカOFFの処理が実行される)、スタートレバーチェックの処理(図14のS58)、スタートレバー受付の処理(図14のS59)などにおいて、状況に応じて実行される場合がある。
さらに、エラー表示の処理は、上記遊技メダル清算の処理、スタートレバーチェックの処理(図14のS58)、入賞による遊技メダル払出しの処理(図14のS67)などにおいて、状況に応じて実行される場合がある。
なお、タイマ割込み処理で実行される制御モジュールについては、その時の周期のタイマ割込み処理の発生以前に、遊技進行メイン処理(図14参照)でセットされたデータ(例えば異常検出を示すフラグなど)が取扱われることとなる。以下に、遊技メダルの投入に係る制御処理として挙げた個々の処理について説明し、その後に、これらの処理同士の相互関係について説明する。
<遊技メダル受付開始>
前述の遊技メダル受付開始の処理(図22参照)は、遊技メダル受付開始時の処理を行うものであり、遊技メダルセレクター44(図2、図6、図7参照)が遊技メダルの返却状態(通過不可能状態)となっている状態から、所定の条件を満たしている場合に遊技メダル受付状態(通過可能状態)に制御し、遊技メダル投入口21(図1参照)から遊技メダルを投入できるようにするための処理を行っている。遊技メダル受付開始の処理は、図22に示すように、最初に遊技メダル枚数データをクリアし(S101)、続いて投入枚数表示LEDを消灯する(S102)。さらに、遊技メダル管理フラグを初期化し(S103)、動作フラグチェックの処理(S104)を実行する。この動作フラグチェックの処理(S104)は、役物、役物連続作動装置、及び、再遊技等の作動の有無を確認するための処理である。
そして、再遊技作動時であるか否かの判定を行い(S105)、再遊技作動時でなければ(S105:NO)、前述のブロッカ47(図7参照)を遊技メダルが通過可能な状態とする後述するブロッカONの処理(図23(a)参照)へ移行し、再遊技作動時であれば(S105:YES)、自動投入待機時間1(237割込み:約529.65ms)をセットする(S106)。さらに、表示種類データが0であるか否かの判定を行い(S107)、表示種類データが0であった場合には(S107:YES)、2バイト時間待ちの処理(S111)へ移行する。この2バイト時間待ちの処理(S111)は、指定された待ち時間(自動投入待機時間1)が0になるまで待機する処理である。ここで、表示種類データとは、停止表示された再遊技役の種別を示すデータである。具体的には、有効ライン上、又は、無効ライン上に「リプレイ-リプレイ-リプレイ」が停止表示される所定の再遊技役が停止表示された場合には、表示種類データ0となる。一方、有効ライン上、又は、無効ライン上に「リプレイ-リプレイ-リプレイ」が停止表示されない特定の再遊技役(例:「ベル-ベル-ベル」、「赤7-赤7-赤7」)が停止表示された場合には、表示種類データ1となる。この表示種類データは、入賞判定時にRWM83に記憶され、停止表示された図柄組合せに基づいて自動投入処理が開始されるまでの時間を変化させることを目的としている。例えば、表示種類データ1に相当する図柄組合せが停止したときを例とすると、自動投入待機時間2(後述する)をセットし、セットした2バイト時間待ち時に、小役やボーナス役に対応する効果音を出力したりして、遊技者に、成立した役を小役やボーナス役として認識させることができるようにしている。
また、表示種類データの判定(S107)において、表示種類データが0でなかった場合には(S107:NO)、自動投入待機時間2(500割込み:約1119.50ms)をセットし(S108)、前述の2バイト時間待ちの処理(S111)へ移行する。
2バイト時間待ちの処理(S111)の後には、貯留枚数読み込みの処理を実行する(S112)。この貯留枚数読み込みの処理(S112)は、貯留枚数データを読み込み、貯留の有無や、貯留枚数のチェックを行うものである。この後、貯留枚数が貯留限界枚数(ここでは50枚)に達しているか否かの判定が行われ(S113)、貯留枚数が貯留限界枚数に達していなければ(S113:NO)、ブロッカONの処理(S114)が実行される。このブロッカONの処理(S114)については後述する。一方、貯留枚数が貯留限界枚数に達していれば(S113:YES)、ブロッカONの処理(S114)を行わずに、表示種類データの取得の処理(S116)へ移行する。
このような構成により、再遊技が作動していない場合(S105:NO)には貯留枚数に関わらずブロッカONの処理を実行することができ、再遊技が作動している場合(S105:YES)には貯留枚数に応じてブロッカONの処理を行うことができる。よって、(1)停止表示された図柄組合せが再遊技とは一見分からない図柄組合せであっても、一律メダルが投入できること、(2)少ないプログラム処理でブロッカON処理が実現できること、(3)メダルを検知してからブロッカON処理を行う場合と比較してメダルの飲み込み(取り込み)を低減できること、(4)再遊技の確率が高い遊技であっても一定のリズムで遊技者はメダルの投入ができること、等の効果を奏する。
上述の貯留枚数に係る判定処理(S113)、又は、ブロッカONの処理(S114)の後、表示種類データを取得し(S116)、表示種類データが1であるか否かを判定する(S117)。表示種類データが1であった場合には(S117:YES)、3枚投入表示LED-R(赤色)を点灯し(S118)、自動投入待機時間3(8949割込み:約19999.49ms)をセットし(S119)、入力検知待機時間を保存する(S120)。さらに、セレクタ通路センサ信号、1枚投入スイッチ信号、3枚投入センサ信号、及び、清算スイッチ信号の入力をチェックし(S121)、これらの入力があったか否かを判定する(S122)。ここで、3枚投入表示LED-R(赤色)の点灯(S118)は、遊技者にBET(ベット)ボタンを操作させることを促す報知として機能する。そして、何れか1つでも入力があった場合には(S122:YES)、入力検知待機時間をクリアし(S123)、入力情報コマンドをセットする(S124)。ここで、入力情報コマンドとは、「セレクタ通路センサ信号、1枚投入スイッチ信号、3枚投入センサ信号、3枚投入スイッチ信号」の状態を示すコマンドを指す。上述のS122において、何れの入力もなかった場合には(S122:NO)、入力検知待機時間のクリア(S123)を行わずに、入力情報コマンドをセットする(S124)。換言すると、自動投入待機時間3は時間の経過又は上記の入力情報(セレクタ通路センサ信号、1枚投入スイッチ信号、3枚投入センサ信号、3枚投入スイッチ信号の何れかの信号)に基づいて解除されるものであり、このような制御態様の採用により、表示種類データ1に属する再遊技役が表示された場合に、小役やボーナス役に見せかけることができるという効果を奏する。
続いて、入力検知待機時間が経過したか否かの判定を行い(S125)、経過していない場合には(S125:NO)、S121に戻り、各種信号の入力チェックを行う。また、S125で入力検知待機時間が経過している場合には(S125:YES)、3枚投入表示LEDを消灯し(S126)、入力情報の出力要求をセットする(S127)。前述のS117で、表示種類データが1ではなかった場合には(S117:NO)、S118~S126の処理を行わずに、入力情報の出力要求をセットする(S127)。そして、制御コマンドセット1の処理が実行されるが(S128)、本実施例において制御コマンドセット1の処理(S128)は、制御コマンドセット2の処理を行うものとなっている。制御コマンドセット2の処理は、前述のサブ制御コマンドを、送信前に一旦記憶するリングバッファ(送信バッファ)に保存するための処理を行うものとなっている。なお、以降のステップにおいても「出力要求をセットする」との処理ステップがあるが、これはサブ制御手段(ここではサブ制御基板31)に送信するための情報(コマンド)をレジスタに記憶する処理を指す。
この後、再遊技表示LEDを点灯し(S129)、自動投入時の出力要求をセットし(S130)、上述のS128と同じである制御コマンドセット1の処理(S131)を実行する。そして、遊技メダル1枚加算の処理(S132)を実行し、遊技メダル1枚加算の処理(S132)においては、遊技メダル枚数の1枚加算、投入枚数表示LEDの表示処理を行う。より具体的には、遊技メダル1枚加算の処理(S132)は、図示は省略するが、遊技メダル枚数データを1加算し、獲得枚数表示データをクリアする。さらに、遊技メダル枚数データに対応した投入枚数表示LED信号データを保存し、遊技メダル限界セットの処理を行い、遊技メダル読み込みの処理を行う。そして、遊技メダル枚数データが遊技メダル限界枚数(前述の規定数)と一致する場合は、遊技メダル限界フラグをセットする。
この遊技メダル1枚加算の処理(S132)の後、上述の遊技メダル限界フラグを確認し(S133)、遊技メダル枚数が遊技メダル限界に達していなければ(S133:NO)、遊技メダル1枚加算の処理(S132)に戻る。そして、S133において、遊技メダル枚数が遊技メダル限界に達していれば(S133:YES)、リターンし、サブルーチンである遊技メダル受付開始の処理の開始前に実行されていた処理に戻る。
<ブロッカON>
次に、ブロッカONの処理について、図23(a)に基づき説明する。図23(a)に示すように、このブロッカONの処理は、ブロッカOFF時監視時間(本実施例では約100.57ms)が経過したか否かを判定し(S211)、経過していなければ(S211:NO)、経過するまでS211を繰り返す。また、ブロッカOFF時監視時間が経過していれば(S211:YES)、割込みを禁止し(S212)、ブロッカ信号をONし(S213)、投入監視カウンタをクリアする(S214)。さらに、ブロッカ信号状態をONし(S215)、割込みを許可して(S216)、ブロッカONの処理の開始前の処理に戻る。ここで、S213の「ブロッカ信号_ON」とは、本実施形態ではブロッカ47をONにするためのRWM領域に「1」を記憶する処理を指す。なお、図中では「_」の記載を省略している(以下同様)。このS213の処理によって、当該処理以降に実行されるタイマ割込み処理(図18参照)内のポート出力処理(S547)によりブロッカ47がONになる。尚、S213の処理を、直接ブロッカ信号を出力するための出力ポートに「1」を記憶する処理とすることが可能である。
また、S214の「投入監視カウンタ_クリア」とは、本実施形態では、セレクタ通路センサ46の入力があったときに更新される投入監視カウンタのRWM83におけるデータを0にする処理を指す。この処理により、例えばセレクタ通路センサ46を通過したと判定した2値データが「10B」であった後に、後述する遊技メダル投入チェック(図42、図43参照)が実行されたときにエラーと判定されるのを防止することができる。さらに、S215の「ブロッカ信号状態_ON」とは、本実施形態では、メダルが投入可能であることを示す情報をRWM83に記憶することを指す。このS215の処理によって、当該処理以降に実行される割込み処理のLED表示の処理(S75)により、遊技メダルが投入可能であることを示すランプ(遊技開始表示LED)を点灯させることができる。尚、S213~S215の処理順序はこれに限られるものではない。
上述のブロッカ信号ONの処理は(S213)、ブロッカOFF時監視時間が経過(S211:YES)してから行われる。このようにしているのは、遊技メダルが通過中である可能性がある場合には、ブロッカ47をONしないことによって、メダルの挟み込みを防止するためである。つまり、本実施例のように、ブロッカOFF時監視時間が経過したか否かの判定(S211)を行ってからブロッカ信号のONを行うことにより(S213)、ブロッカ47のON動作を所定期間留保でき、主制御基板61からのブロッカ信号の出力や、ブロッカ47が機械的動作を行うまでの間に、遊技メダルの通過を待つ時間を確保することが可能となる。
また、上述の割込み禁止(S212)は、ブロッカOFF時監視時間の経過を待ってから(S211)実行される。本実施例では、投入センサやセレクタ通路センサに係るC1エラー(図9(a)参照)について前述したように、セレクタ通路センサ信号と投入センサ2信号の検出に基づき、投入監視カウンタの値が増減され、投入監視カウンタの値が所定範囲(例えば0~3の範囲)を超えた場合に、ブロッカ47をOFFするようになっている。そして、ブロッカONの処理(図23(a)参照)において、ブロッカ信号に係る処理(S213、S215)と、投入監視カウンタに係る処理(S214)とが一連の処理として実行し、ブロッカ47の動作と、セレクタ通路センサ信号と投入センサ2信号の検出結果との整合を図っている。
また、ブロッカ信号ONの処理(S213)からブロッカ信号状態ONの処理(S215)の間に、タイマ割込み処理(図18参照)が発生したような場合には、このときのタイマ割込み処理(当該割込み)における所定の処理(ここでは入力データ作成を行うS545やポート出力を行うS547など)を介して、前述のように、ブロッカ47がON状態(通過可能状態)となり得る。しかし、遊技進行メイン処理(図14参照)においては、ブロッカ信号ONの処理(S213)に続くブロッカ信号状態ONの処理(S215)が行われていないことから、当該割込みの所定の処理(ここではLED表示の処理であるS549)において、遊技メダルが投入可能であることを示すランプ(遊技開始表示LED)を点灯させることができない。つまり、ブロッカ47がONとなっているにも関わらず遊技開始表示LEDの表示が行われない、といった事態が生じ得る。
しかし、本実施例のように、割込み禁止(S212)を行い、ブロッカ信号に係る処理(S213、S215)と、投入監視カウンタに係る処理(S214)とを、タイマ割込み処理(図18参照)を介在させない一連の処理として実行することにより、ブロッカ47の動作と、LED表示との整合を図ることができ、遊技メダルの投入に係る適切な制御が可能となる。
<<ブロッカOFF>>
次に、ブロッカOFFの処理について、図23(b)に基づき説明する。図23(b)に示すように、このブロッカOFFの処理は、ブロッカ信号がOFFであるか否かを判定し(S221)、ブロッカ信号がOFFでなければ(S221:NO)、割込みを禁止し(S222)、ブロッカ信号をOFFし(S223)、ブロッカ信号状態をOFFする(S224)。さらに、C0エラーについて前述した投入センサ異常入力検出開始時間(本実施例では約500.60ms)をセットし(S225)、割込みを許可して(S226)、ブロッカOFFの処理の開始前の処理に戻る。ここで、S223の「ブロッカ信号_OFF」とは、本実施形態ではブロッカ47をONにするためのRWM領域に「0」を記憶する処理を指す。この処理によって、当該処理以降に実行されるタイマ割込み処理(図18参照)内のポート出力処理(S547)によりブロッカ47がOFFになる。尚、S223の処理を、直接ブロッカ信号を出力するための出力ポートに「1」を記憶する処理とすることが可能である。
さらに、S224の「ブロッカ信号状態_OFF」とは、本実施形態では、メダルが投入できないことを示す情報をRWM83に記憶することを指す。この処理によって、遊技メダルが投入可能であることを示すランプ(遊技開始表示LED)の消灯が維持される。さらに、S225の投入センサ異常入力検出開始時間セットでは、C0エラーに係る所定時間(本実施例では約500.60ms)をセットする。
また、ブロッカOFFの処理(図23(b)参照)においても、投入センサ異常入力検出開始時間のセット(S225)は、割込みを禁止したうえで(S222)、ブロッカ信号OFF(S223)、ブロッカ信号状態OFF(S224)の各処理に続き行われている。つまり、ブロッカOFFの処理においては、ブロッカ信号に係る処理(S223、S224)と、入力エラーチェックに係る処理である投入センサ異常入力検出開始時間セット(S225)とが一連の処理として実行される。
また、ブロッカ信号OFF(S223)と、ブロッカ信号状態OFF(S224)との間にタイマ割込み(図18参照)が発生したような場合には、このときのタイマ割込み処理(当該割込み)における所定の処理(ここでは入力データ作成を行うS79やポート出力を行うS82など)を介して、前述のように、ブロッカ47がOFF状態(返却状態)となり得る。しかし、遊技進行メイン処理(図14参照)においては、ブロッカ信号OFFの処理(S223)に続くブロッカ信号状態OFFの処理(S224)が行われていないことから、当該割込みの所定の処理(ここではLED表示の処理であるS75)において、遊技メダルが投入可能であることを示すランプ(遊技開始表示LED)を確実に消灯させておくことができない。つまり、ブロッカ47がOFFとなっているにも関わらず遊技開始表示LEDが点灯している、といった事態が生じ得る。
しかし、本実施例のように、割込み禁止(S222)を行い、ブロッカ信号OFF(S223)と、ブロッカ信号状態OFF(S224)とを、タイマ割込み処理(図18参照)を介在させない一連の処理として実行することにより、ブロッカ47の動作と、LED表示との整合を図ることができ、遊技メダルの投入に係る適切な制御が可能となる。
<<エラー表示>>
次に、エラー表示の処理について、図24に基づき説明する。図24に示すように、このエラー表示の処理は、エラー番号を保存し(S231)、エラー前ブロッカ信号及びホッパモータ駆動信号に係る状態情報の退避を行う(S232)。この状態情報の退避の際には、RWM83における状態情報記憶領域(ブロッカ信号データ記憶領域、ホッパモータ駆動信号データ記憶領域)から所定の記憶領域(状態情報退避領域となるCレジスタ)へのデータ退避が実行される。さらに、状態情報記憶領域のうちホッパモータ駆動信号データ記憶領域の情報をクリアし(S233)、ブロッカOFFの処理(S234)を実行する。このブロッカOFFの処理(S234)は、前述のブロッカOFFの処理(図23(b)参照)を行うものである。そして、スタートレバー受付許可フラグをクリアし(S235)、獲得枚数表示の情報を退避させ(S236)、エラー表示のセットを行う(S237)。この獲得枚数表示情報の退避の際には、RWM83における獲得枚数表示情報記憶領域から所定の記憶領域(獲得枚数表示情報退避領域となるBレジスタ)へのデータ退避が実行される。
さらに、エラー表示開始時の出力要求をセットし(S238)、制御コマンドセット1の処理を実行し(S239)、設定/リセットボタン信号(設定ボタンの信号又はリセットボタンの信号)の立ち上がりが検出されたか否かを判定する(S240)。上述のS240において、設定/リセットボタン信号の立ち上がりが検出されなかった場合には(S240:NO)、検出されるまでS240を繰り返すが、設定/リセットボタン信号の立ち上がりが検出された場合には(S240:YES)、設定/リセットボタン信号立ち上がりデータをクリアする(S241)。
続いて、満杯検知信号検査データをセットし(S242)、遊技メダルの払出しに係る前述のFEエラー時であるか否かを判定する(S243)。このS243において、FEエラー時でないと判定した場合には(S243:NO)、払出し検査データをセットし(S244)、払出関連エラー時であるか否かを判定する(S245)。そして、払出関連エラー時でないと判定した場合には(S245:NO)、投入センサ及びセレクタ通路センサの検査データをセットし(S246)、検査データによる各エラー毎の入力状態をチェックする(S247)。具体的には、投入センサ45(投入センサ1及び2)のレベルデータ、セレクタ通路センサ46のレベルデータ、払出センサ(図示略)のレベルデータを確認する処理に相当する。前述のS243でFEエラー時であると判定した場合(S243:YES)、及び、S245で払出関連エラー時であると判定した場合には(S245:YES)、間の処理を行わずに、上述のS247に移行する。
上述のS247の後、エラー要因が除去されたか否かを判定し(S248)、エラー要因が除去されていない場合には(S248:NO)、前述のS240に戻り、設定/リセットボタン信号の立ち上がりが検出されたか否かを判定する。本実施形態における「エラー要因の除去」は、上述した各種センサのレベルデータが「0」であることを指す。エラー要因が除去されている場合には(S248:YES)、エラー番号をクリアし(S249)、獲得枚数表示を復帰させ(S250)、エラー表示終了時の出力要求をセットする(S250)。さらに、制御コマンドセット1の処理を実行し(S252)、エラー前のブロッカ信号及びホッパモータ駆動信号の状態情報を復帰させ(S253)、ホッパモータ駆動信号を復帰させる(S254)。そして、エラー前のブロッカ信号がONであったか否かを判定し(S255)、ONであった場合には(S255:YES)、ブロッカONの処理(S256)を実行し、エラー表示の処理の開始前の処理にリターンする。一方、エラー前のブロッカ信号がONでなかった場合には(S255:NO)、ブロッカONの処理(S256)を実行せずにリターンする。
<<入力エラーセット>>
次に、入力エラーセットの処理について、図25に基づき説明する。図25に示すように、この入力エラーセットの処理は、異常入力フラグ(「異常発生フラグ」、「エラーフラグ」などとも称する)を更新する(S301)。このS301においては、図示は省略するが、Aレジスタに記憶されているデータをDレジスタに退避する。さらに、Aレジスタに記憶されているデータと、Eレジスタに記憶されているデータの論理演算(OR)を実行し、演算結果をAレジスタに記憶する。そして、Aレジスタの値を、RWM83の所定番地に設けられた異常入力データ記憶領域に記憶(更新)する。
つまり、S301は、RWM83の異常入力データ記憶領域に記憶されている異常入力フラグのデータを、Aレジスタに記憶する処理を実行する。ここで本実施形態における異常入力フラグは1バイトデータで構成され、D0~D3ビットは未使用、D4ビットはセレクタ通路センサ滞留、D5ビットは投入センサ2異常入力、D6ビットは払出センサ異常入力を表しており、D7ビットは未使用となっている。例えば、セレクタ通路センサ滞留のみを検出した場合には、異常入力フラグは「00010000B」となる。また、セレクタ通路センサ滞留を検出した後に払出センサの異常を検出した場合には、異常入力フラグは「01010000B」となる。
また、上述のS301においては、前述の異常入力フラグのデータを用いて、送信するか否かのデータ(出力要求を行うか否かを判定するためのデータ)の作成と、送信する場合のコマンド(制御コマンド)の作成とを行うようになっている。すなわち、送信するか否かのデータ作成においては、Dレジスタの値をAレジスタに記憶する。そして、AレジスタとEレジスタの論理演算(AND)を実行し、演算結果をAレジスタに記憶する。例えば、Aレジスタの値が「01000000B」であり、Eレジスタの値が「00010000B」であった場合は、論理演算(AND)後のAレジスタの値は「00000000」となる(例1)。また、例えば、Aレジスタの値が「01010000B」であり、Eレジスタの値が「00010000B」であった場合は、論理演算(AND)後のAレジスタの値は「00010000B」となる(例2)。
一方、送信する場合のコマンドの作成においては、AレジスタとEレジスタの論理演算(XOR)を実行し、演算結果をAレジスタに記憶する。例えば、Aレジスタの値が上述の例1のように「00000000B」となり、Eレジスタの値が「01000000B」であった場合は、論理演算(XOR)後のAレジスタの値は「01000000B」となる。また、例えば、Aレジスタの値が上述の例2のように「00010000B」であり、Eレジスタの値が「00010000B」であった場合は、論理演算(XOR)後のAレジスタの値は「00000000B」となる。
続いて、異常入力エラー検出時であるか否かを判定する(S302)。このS302で行う判定は、S301で更新された異常入力フラグが、新たなものであるか否か(重複したものでないか否か)を検査するものである。このような検査は、RWM83の対象となる記憶領域(異常入力フラグ記憶領域)に記憶されたデータが、更新前後で同じものであるか否かを判定することにより行われている。より具体的には、Aレジスタの値が「0」、即ち前述のZ(ゼロフラグ)が「=1」のときNOと判定し、Aレジスタの値が「0」以外、即ち前述のZ(ゼロフラグ)が「≠1」のときYESと判定する。
そして、新たな異常入力エラーが検出されたのであれば(S302:YES)、エラー表示開始時の出力要求をセットする(S303)。このS303においては、Dレジスタに所定値(=01H)を記憶する。そして、制御コマンドセット1の処理へ移行するが、この入力エラーチェックの移行先となっている制御コマンドセット1は、前述のように、制御コマンドセット2の処理を行うものとなっている。ここで、制御コマンドセット2の処理は、前述のサブ制御コマンドを送信バッファに保存するための処理を行うものとなっている。この制御コマンドセット1(制御コマンドセット2)により、エラーの種類等の情報をサブ制御基板31に伝えることが可能となる。また、上述のS302において、異常入力エラーが既に検出済みのものであれば(S302:NO)、リターンし、元の処理に戻る。
<ブロッカの動作制御と他の処理との関係>
<<再遊技との関係>>
次に、前述のブロッカ47を動作させるための処理と、他の処理との関係について説明する。先ず、ここでは、前述のブロッカONの処理(図23(a)参照)と再遊技との関係について説明する。先ず、ブロッカ47(図7参照)は、前述のように、ON時には遊技メダルの通過可能状態となり、OFF時には遊技メダルの返却状態となるものであり、ブロッカ47をONするための制御は、遊技進行メイン処理(図14参照)においては、図23(a)に示すブロッカONの処理を用いて実行される。
また、上述のブロッカONの処理を経てブロッカ47に駆動信号が入力され、ブロッカ47が機械的動作を行うまでには、前述のタイマ割込み処理(図18参照)におけるポート出力の処理(S547)や、制御コマンド送信の処理(S548)が必要である。そして、タイマ割込み処理は所定周期(ここでは2.235ms)毎に発生するものである。このため、ブロッカONの処理(図23(a)参照)でブロッカ信号のONデータをセットしても(S213)、それ以降にタイマ割込みが発生して、実際にブロッカ47が遊技メダルを通過可能とするまでには、制御上や機械的動作上の遅延を伴うこととなる。そして、ブロッカ信号のONデータをセットしてから、ブロッカ47が実際に第2出口108(図7参照)を閉じるまでは、遊技進行メイン処理においてはブロッカON状態であるが、ブロッカ47はOFF状態となっている状況であるといえる。
さらに、セレクタ通路センサ46(図7参照)は、前述のように、遊技メダルの通過を検出可能なものであり、投入センサ45やブロッカ47よりも前段(メダル通路105の上流側)に配置されている。そして、セレクタ通路センサ46を用いた遊技メダルの通過の有無に係る判断は、遊技メダルが、投入センサ45やブロッカ47に到達するよりも先に行えるようになっている。さらに、セレクタ通路センサ46の第1可動部112及び第2可動部114は、メダル通路105内に突出することにより、遊技メダルの逆流を防止する機能をも有している。
そして、前述のスタートレバー25の操作があると、ブロッカ47がOFFされてメダル返却状態となるが、この際には、図23(b)に示すブロッカOFFの処理が実行され、RWM83における所定の領域(ブロッカ信号データ記憶領域)に、ブロッカ信号をOFFとするためのデータが格納される。ここで、スタートレバー25の操作の有無は、遊技進行メイン処理(図14参照)のS59で行われているが、図14や遊技進行メイン処理の主要動作の説明においては、ブロッカ47の制御に係る処理の(図示略)や説明を省略している。
本実施例では、図22の遊技メダル受付開始の処理中に示すように、S105で再遊技作動時であるか否かの判定が行われる。さらに、再遊技作動時であれば(S105:YES)、貯留枚数読込みの処理(S112)や、貯留枚数が貯留限界枚数に達しているか否かの判定(S113)等が行われる。そして、貯留枚数が貯留限界枚数である特定値(ここでは50)に達していれば、ブロッカONの処理(S114)が実行される。
ブロッカONの処理(S114)においては、図23(a)に示すように、ブロッカOFF時監視時間が経過したか否かの判定(S211)を行うが、このブロッカOFF時監視時間は、前述のように本実施例では約100.57msに設定されており、RWM83のブロッカOFF時監視時間記憶領域に記憶されたタイマデータに基づき計時される。そして、このブロッカOFF時監視時間は、前述のタイマ割込みの周期(ここでは2.235ms)を所定回数(ここでは50回)実行するのに要する時間にほぼ一致している。
そして、ブロッカOFF時監視時間が経過していれば(S211:YES)、割込みの禁止(S212)を経て、RWM83のブロッカ信号データ記憶領域に、ブロッカ信号をONとするためのデータを格納する(S213)。さらに、前述の投入監視カウンタのクリア(S214)、ブロッカ信号ONフラグのセット(S215)を経て、割込みを許可し(S216)、ブロッカONの処理の開始前の処理に戻る。そして、この割込み許可(S216)以降のタイミングで発生したタイマ割込み(図18参照)において、ポート出力(S82)等の処理を経てブロッカ47が機械的に駆動され、遊技メダルの投入の受付けが可能となる。
一方、再遊技作動時でなければ(図22のS105:NO)、前述の貯留枚数に係る判定(S113)等を経ずに、図23(a)に示すブロッカONの処理が実行され、ブロッカOFF時監視時間の監視(S211)から割込み許可(S216)までの一連の処理が実行される。このように、再遊技時にS113等の処理を行うことにより、再遊技時にも、貯留枚数の状況に応じて、遊技メダルの投入の受付けが可能となっている。
また、本実施例では、タイマ割込み処理(図18参照)において、セレクタ通路センサ46に係る入力検知処理や、ブロッカON信号データやブロッカOFF信号データに基づきブロッカ47を動作させるための動作情報出力処理が行われている。つまり、セレクタ通路センサ信号に基づく入力検知処理は、タイマ割込み処理の入力ポートデータ生成の処理(S545)や、後述する第2制御のエラーチェック処理(図38参照)により行われており、ブロッカ47を動作させるための駆動データ出力処理は、タイマ割込み処理の制御コマンド送信処理(S548)等において行われている。そして、これらの入力検知処理や動作情報出力処理は、遊技進行メイン処理においてセットされたデータに基づき、タイマ割込み処理内のそのときの制御状況に応じたタイミングで実行される。
なお、ブロッカ47をOFF状態(返却状態)とするためのブロッカOFFの処理(図23(b)参照)においては、前述のように投入センサ異常入力検出開始時間のセット(S225)を行うが、この投入センサ異常入力検出開始時間は、本実施例では、約500.60msに設定されている。この投入センサ異常入力検出開始時間は、前述のタイマ割込みの周期(ここでは2.235ms)を所定回数(ここでは224回)実行するのに要する時間(224割込みに要する時間)にほぼ一致している。そして、投入センサ異常入力検出開始時間の経過を待ってから投入センサに係る異常入力が検出されるようになっている。
以上説明したような再遊技に係る制御態様によれば、遊技メダルが通過中である可能性がある場合には、ブロッカ47をONしないことによって、メダルの挟み込みを防止することが可能となる。つまり、メダル通路105における、セレクタ通路センサ46やブロッカ47の近辺の部位においては、屈曲部110(図7参照)の存在や、隣り合った遊技メダル間の偏心、及び、ブロッカ47がON動作を行うタイミング等の影響により、遊技メダル同士が噛合って、遊技メダルの挟み込みが生じる可能性がある。
特に、例えば遊技者が、1回の遊技の終了から次の遊技の開始にかけて、遊技メダル投入口21(図1参照)に遊技メダルを絶え間なく続けて投入したような場合には、メダル通路105の遊技メダル間に隙間が確保され難く、ブロッカ47がON動作を行った場合に、複数の遊技メダルの位置関係や、ブロッカ47から遊技メダルに加わる力などの要素のバランスによって、遊技メダルの噛合いが生じることが考えられる。
しかし、本実施例のように、ブロッカOFF時監視時間が経過したか否かの判定(S211)を行ってからブロッカ信号のONを行うことにより(S213)、ブロッカ47のON動作を所定期間留保でき、主制御基板61からのブロッカ信号の出力や、ブロッカ47が機械的動作を行うまでの間に、遊技メダルの通過を待つ時間を確保することが可能になる。そして、遊技メダルの挟み込みが生じるのを防止できる。
また、スタートレバー25を操作した場合のように、ブロッカ47をOFF状態(返却状態)とする際には、前述のように投入センサ異常入力検出開始時間(500.60ms)の経過を待ってから投入センサに係る異常入力が検出される。したがって、遊技メダルが投入センサ45等により正常に検出されるのとほぼ同時にブロッカ47がOFF動作を行ってしまい、正常にカウントされた遊技メダルが遊技メダル払出口16から返却される、といった事態が生じるのを防止できる。
また、ブロッカ47をOFF状態(返却状態)とする際には、前述のように、ブロッカ信号OFFのデータをRWM83にセットし、出力要求を行うことにより、そのとき以降に発生するタイマ割込み処理(図18参照)によって、ブロッカ47は、返却状態となるための機械的動作を行う。しかし、ブロッカ信号OFFのデータがセットされてから直ぐに、投入センサ2による異常入力検査を開始すると、ブロッカ47が未だON状態(通過可能状態)を保っているうちに、投入センサ2の直前に到達していた遊技メダルを、その後に投入センサ2が検出する場合も生じ得る。そして、このような遊技メダルの通過は正常なものであるにも関わらず、投入センサ2に係る異常発生の判断が行われてしまう。
このような事情に対し、本実施例のように、ブロッカOFFのデータセットのタイミングから約500msの投入センサ異常入力検出開始時間が有効となってから投入センサ45に係る異常入力の判定を行うことにより、正常な遊技メダルの通過が異常と判断されてしまうことを防止でき、エラー発生の判断を、より正確に行うことが可能となる。
<<ブロッカON/OFFの処理における割込み禁止の処理>>
上述のように、ブロッカONの処理(図23(a)参照)においては、ブロッカOFF時監視時間の経過を待ってから(S211)、割込みを禁止する(S212)。本実施例では、投入センサやセレクタ通路センサに係るC1エラー(図9(a)参照)について前述したように、セレクタ通路センサ信号と投入センサ2信号の検出に基づき、投入監視カウンタの値が増減され、投入監視カウンタの値が所定範囲(例えば0~3の範囲)を超えた場合に、ブロッカ47をOFFするようになっている。そして、ブロッカONの処理(図23(a)参照)において、ブロッカ信号に係る処理(S213、S215)と、投入監視カウンタに係る処理(S214)とが一連の処理として実行され、このことによって、ブロッカ47の動作と、セレクタ通路センサ信号と投入センサ2信号の検出結果との整合を図るようにしている。
また、ブロッカOFFの処理(図23(b)参照)においても、投入センサ異常入力検出開始時間のセット(S225)は、割込みを禁止したうえで(S222)、ブロッカ信号OFF(S223)、ブロッカ信号状態OFF(S224)の各処理に続き行われている。つまり、ブロッカOFFの処理においては、ブロッカ信号に係る処理(S223、S224)と、入力エラーチェックに係る処理である投入センサ異常入力検出開始時間セット(S225)とが一連の処理として実行され、このことによって、返却状態となるブロッカ47の動作と、エラーチェックとの一体性を確保している。
また、本実施例では、タイマ割込み処理(図18参照)において、セレクタ通路センサ46に係る入力検知処理や、投入監視カウンタの計数値の加算処理、及び、ブロッカON信号データやブロッカOFF信号データに基づきブロッカ47を動作させるための動作情報出力処理が行われている。つまり、セレクタ通路センサ信号に基づく入力検知処理は、タイマ割込み処理の入力ポートデータ生成の処理(S545)や、後述する第2制御のエラーチェック処理(図38参照)により行われており、投入監視カウンタの計数値を加算する処理は、タイマ割込み処理におけるエラー管理(図20参照)の、エラーチェックの処理(図38参照)で行われており、更に、ブロッカ47を動作させるための駆動データ出力処理は、タイマ割込み処理の制御コマンド送信処理(S548)において行われている。そして、これらの入力検知処理や、投入監視カウンタ更新処理、及び、動作情報出力処理は、遊技進行メイン処理においてセットされたデータに基づき、タイマ割込み処理内のそのときの制御状況に応じたタイミングで実行される。
ここで、遊技進行メイン処理における投入監視カウンタの計数値の更新処理と、タイマ割込み処理における投入監視カウンタの計数値の更新処理との関係は、上述の加算及び減算の対応関係に限定されるものではない。例えば、遊技進行メイン処理において投入監視カウンタの計数値の加算を行い、タイマ割込み処理において投入監視カウンタの計数値の減算を行うようにしてもよい。この場合は、例えば、投入監視カウンタの計数値の初期値を「3」以上に設定し、この初期値に対してタイマ割込み処理により減算を行い、遊技進行メイン処理において、投入監視カウンタの計数値に対する加算を行って、上記計数値が正常範囲内にあるか否かの判定処理を実行する、といった制御態様が考えられる。
<<設定キースイッチ操作との関係>>
次に、ブロッカ47を動作させるための処理と設定キースイッチ操作との関係について説明する。先ず、前述の遊技メダル投入待ち時の処理において、設定キースイッチ信号がONの場合、即ち、RWM83の所定領域(設定キースイッチ信号データ記憶領域)の設定キースイッチ信号のデータがONを示しているものである場合に、図23(b)に示すブロッカOFFの処理が実行される。そして、RWM83における所定の領域(ブロッカ信号データ記憶領域)に、ブロッカ信号をOFFとするためのデータが格納される。
続いて、設定値を表示する設定表示LED66(図4参照)を有効とする。この際、遊技メダル投入待ち時の処理(図14のS55)において、設定値表示開始時出力要求のセットから設定表示LEDの点灯の各処理が実行される。さらに、RWM83の設定キースイッチ信号データ記憶領域に記憶されているデータがOFFを示している場合、ブロッカONの処理が実行される。なお、設定キースイッチ信号データ記憶領域に記憶されているデータがOFFの場合とは、ここでは、設定キースイッチ信号の立が下りデータが記憶されている場合を意味している。
そして、前述のように、ブロッカOFF時監視時間が経過している場合に(S211:YES)、その後の一連の処理(S212~S216)を行い、S213において、ブロッカ信号をONにするためのデータをセットする。なお、設定キースイッチに係る入カデータや、立下りデータの生成処理は、タイマ割込み(図18参照)の入力ポートデータ生成の処理(S545)にて行われている。したがって、この場合にも、遊技メダルが通過中である可能性があるうちは、ブロッカ信号のONデータをセットしないことによって、メダルの挟み込みを防止することが可能となる。
また、本実施例では、タイマ割込み処理(図18参照)において、セレクタ通路センサ46に係る入力検知処理や、スタートレバー25に係る入力検知処理、及び、ブロッカON信号データやブロッカOFF信号データに基づきブロッカ47を動作させるための動作情報出力処理が行われている。つまり、セレクタ通路センサ信号に基づく入力検知処理や、スタートレバーセンサ信号に基づく入力検知処理は、タイマ割込み処理の入力ポートデータ生成の処理(S545)や入力エラーチェック処理(S83)により行われており、ブロッカ47を動作させるための駆動データ出力処理は、タイマ割込み処理の制御コマンド送信処理(S548)において行われている。そして、これらの入力検知処理や動作情報出力処理は、遊技進行メイン処理においてセットされたデータに基づき、タイマ割込み処理内のそのときの制御状況に応じたタイミングで実行される。
以上説明したような制御態様によれば、設定キースイッチ操作とブロッカ動作とに係る連携を正確に行うことができ、設定キースイッチ操作時におけるブロッカ動作制御を適正に行うことが可能となる。
<<エラー処理との関係>>
次に、ブロッカ47を動作させるための処理とエラー処理との関係について説明する。ここで説明するのは、前述のCEエラー(図10参照)が発生した場合の処理例であり、CEエラーは、投入センサ1(115)又は投入センサ2(116)が設けられた部位(図7参照)に遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラーである。
先ず、遊技進行メイン処理(図14参照)において、投入センサ1信号又は投入センサ2(116)が所定時間以上継続して検知された場合に、遊技メダル滞留(CEエラー)と判定する。ここで、遊技メダル滞留の判定に係る所定時間は、前述の滞留判定通過時間A及びCの上限値である約143.03msである。そして、図24に示すエラー表示の処理に移行し、エラー番号の保存(S231)、エラー前ブロッカ信号及びホッパモータ駆動信号に係る状態情報の退避を行う(S232)。さらに、ホッパモータ駆動信号をOFFにした後(S233)、ブロッカOFFの処理(S234)が実行され、図23(b)に示すように、S223においてブロッカ信号をOFFにするためのデータがセットされる。
続いて、エラー要因が除去された場合(S248:YES)には、エラー番号のクリアや(S249)、各種情報の復帰(S250、S253、S254)等の処理を経て、エラー前のブロッカ信号がONであったか否かを判定する(S255)。そして、エラー前のブロッカ信号がONであった場合には(S255:YES)、ブロッカONの処理(S256)を実行し、ブロッカOFF時監視時間の経過を待ってから(S211)、ブロッカ信号をONとするためのデータを格納する(S213)。したがって、この場合にも、遊技メダルが通過中である可能性があるうちは、ブロッカ信号のONデータをセットしないことによって、メダルの挟み込みを防止することが可能となる。
また、本実施例では、タイマ割込み処理(図18参照)において、セレクタ通路センサ46に係る入力検知処理や、ブロッカON信号データやブロッカOFF信号データに基づきブロッカ47を動作させるための動作情報出力処理は、タイマ割込み処理(図18参照)により行われている。つまり、セレクタ通路センサ信号に基づく入力検知処理は、タイマ割込み処理の入力ポートデータ生成の処理(S545)や、後述する第2制御のエラーチェック処理(図38参照)により行われており、ブロッカ47を動作させるための駆動データ出力処理は、タイマ割込み処理の制御コマンド送信処理(S548)において行われている。そして、これらの入力検知処理や動作情報出力処理は、遊技進行メイン処理においてセットされたデータに基づき、タイマ割込み処理内のそのときの制御状況に応じたタイミングで実行される。
以上説明したような制御態様によれば、エラー処理とブロッカ動作とに係る連携を正確に行うことができ、エラー発生時におけるブロッカ動作制御を適正に行うことが可能となる。
<<遊技メダル管理処理>>
続いて、前述の遊技メダル管理の処理(図14のS56参照)について、図26に基づき説明する。この遊技メダル管理処理は、前述の遊技進行メイン処理(図14参照)において、遊技メダルの有無のチェック(S54)により、遊技メダルがある場合(S54:YES)に移行する処理である。
図26に示す遊技メダル管理処理においては、遊技メダルの投入及び清算処理の管理を行う。より具体的には、前述のブロッカ47をONの状態(遊技メダル通過可能状態)にするためのデータセットがされているか否かの判定を行う(S321)。ここでは、手動投入した遊技メダルの受付又は排出を行う遊技メダルセレクター44の流路切替部であるブロッカ47が、受付状態(メダル流路形成状態)となっているか否かの確認を行う。
そして、ブロッカ47をONにするためのデータセットがされていれば(S321:YES)、投入センサ信号がONとなっているか否かを確認し(S322)、遊技メダルの投入の有無を判定する。この遊技メダルの投入が検知されたか否かの判定は、前述の投入センサ115、116により実物の遊技メダルが検出されたか否かの判定を行うものであり、賭け設定(ベット)の有無を判定する前述のS54(図14の遊技進行メイン処理参照)とは異なる処理である。
ここでは、投入センサ1(115)と投入センサ2(116)のうち、メダル通路105の下流側に位置する投入センサ2(116)のみが遊技メダルを検出しているのみの場合でも、遊技メダルの投入があった(S322:YES)と判定される。そして、遊技メダルの投入が検知されれば(S322:YES)、遊技メダルの投入が適正であるか否かの判定等の投入処理を行う第2制御の遊技メダル投入チェックの処理(図42、図43参照)を実行する。つまり、ブロッカ信号及び投入センサ信号がともにONの場合に(S321:YES、S322:YES)、遊技メダル投入チェック(図42、図43)に移行する。
一方、ブロッカの状態確認の処理(S321)でブロッカONのデータがセットされていないことが判定された場合(S321:NO)や、遊技メダルの投入が検知されない場合(S322:NO)は、遊技メダル投入チェックの処理(図42、図43参照)を行わずに、メイン入力部26(図1参照)におけるベットボタンや清算ボタン74の操作を受付け可能であるか否かを判定する(S323)。このボタン操作が受付可能であるか否かの判定(S323)は、各種ベットボタン、又は、清算ボタン74が受付可能状態にあるか否かを判定するものである。そして、受付可能でないと判定するのは、スタートレバー25が操作されている場合、又は、別のボタンである何れかの停止ボタン(24L~24R)が操作されている場合である。
上述の各種ベットボタン、又は、清算ボタン74が受付け可能でなければ(S323:NO)、遊技メダル管理を抜けて、元の処理へ戻る。また、操作を受付け可能であれば(S323:YES)、操作を受付けたか否かの判定(S324)を実行する。このボタン操作を受付けたか否かの判定(S324)は、ボタン操作に応じて投入を行う場合の処理である。具体的には、既に賭数が上限に達していないか否かを判定し、操作された投入ボタンが前述の1BETボタン(1枚投入ボタン75)であるか否かを判定する。そして、1BETボタン(1枚投入ボタン75)であれば、1枚のデータをセットし、1BETボタン(1枚投入ボタン75)でなければ、前述のMAXBETと判定し、次遊技の規定数を賭数設定予定枚数にセットする。そして、賭数設定予定枚数は貯留された枚数を示す貯留枚数(貯留メダル数)よりも多いか否かを判定し、貯留枚数の方が少なければ、賭数設定予定枚数を貯留枚数にセットする。さらに、投入ボタンが押された旨の制御コマンドをセットし、賭数1枚設定、貯留数1枚減算を、賭数設定予定枚数に相当する回数に亘り繰り返す。
上述のボタン操作を受付けたか否かの判定の処理(S324)において、操作を受付けていない場合には(S324:NO)、遊技メダル管理を抜けて、元の処理へ戻る。一方、操作を受付けていれば(S324:YES)、清算ボタン74がONか否かの判定を実行し(S325)、清算ボタン74がONでなければ(S325:NO)、後述する貯留投入処理(図27参照)へ移行する。また、清算ボタン74がONであれば(S325:YES)、ボタンの操作に応じて清算を行う遊技メダル清算処理(S326)を実行し、元の処理へ戻る。
より具体的には、清算ボタン74の信号(清算スイッチ信号)がOFFからONになった場合には、前述した遊技開始表示LEDへの信号(遊技開始表示LED信号)をOFFにし、遊技メダル清算処理(S326)に移行する。また、前述の1枚投入スイッチ信号又は3枚投入センサ信号がOFFからONになった場合には、遊技開始表示LED信号をOFFにし、貯留投入に移行する。なお、S321及びS322のうちの少なくともいずれかで否定判断(NO)となり、且つ、S323又はS324でも否定判断(NO)となった場合には、遊技メダル管理処理を終了する。
図28は、上述の遊技メダル清算処理(S326)の内容をより具体的に示している。この遊技メダル清算処理においては、作動フラグのチェックを行い(S371)、再遊技作動中か否かを判定し(S372)、作動中であれば(S372:YES)、賭数設定されている遊技メダルの有無を確認し(S373)、賭数設定されている遊技メダルがあれば(S373:YES)、ブロッカOFFのデータをセットし(S374)、遊技メダルセレクター44のメダル通路105(図6参照)を、投入不可状態とする。そして、制御コマンドとして、清算開始コマンドをセットする(S375)。
さらに、賭数設定されている遊技メダル枚数を読み込み(S376)、賭数設定されている枚数分まで、1枚ずつ清算処理を行う。ここでは、遊技メダルを1枚払出す毎に、賭数(賭け枚数)を1減算し(S377)、更に賭数設定されている遊技メダル枚数を読み込み(S378)、賭枚数分の清算が終了したか否かの判定を行う(S379)。そして、賭枚数分の清算が終了していれば(S379:YES)、遊技メダル限界フラグをクリアし(S380)する。この遊技メダル限界フラグは、投入ボタン受付を禁止するために用いられるフラグである。
続いて、制御コマンドとして、清算終了コマンドをセットし(S381)、ブロッカONのデータをセットし(S382)、遊技メダルセレクター44のメダル通路105(図6参照)を、投入可能状態に戻す。そして、遊技メダル清算処理を終了し、元の処理へ戻る。上述の賭枚数分の清算が終了したか否かの判定(S379)において、賭枚数分の清算が終了していなければ(S379:NO)、賭枚数の読み込み(S376)に戻り、ベット分の清算が終了するまで、S376~S379の処理を繰り返す。
一方、前述の再遊技作動中か否かの判定(S372)において、再遊技が作動中でないと判定した場合(S372:NO)、又は、賭数設定されている遊技メダルの有無の確認(S373)において、賭数設定されている遊技メダルがない場合(S373:NO)には、貯留枚数を読み出す処理(S383)が実行される。そして、貯留枚数の有無を判定し(S384)、貯留枚数がなければ(S384:NO)、遊技メダル清算処理を終了して、元の処理へ戻る。
上述の貯留されている遊技メダルの有無の確認(S384)において、貯留されている遊技メダルがある場合(S384:YES)には、ブロッカOFFのデータをセットし(S385)、遊技メダルセレクター44のメダル通路105(図6参照)を、投入不可状態とする。そして、制御コマンドとして、清算開始コマンドをセットする(S386)。これらのブロッカOFFデータのセット(S385)、清算開始コマンドのセット(S386)は、前述のS374、S375と同じ処理とすることができる。
さらに、貯留されている遊技メダル枚数を読み込み(S387)、貯留されている枚数分まで、1枚ずつ清算処理を行う。ここでは、遊技メダルを1枚払出す毎に、貯留枚数を1減算し(S388)、更に残っている貯留枚数を読み込み(S389)、貯留数分の清算が終了したか否かの判定を行う(S390)。そして、貯留枚数分の清算が終了していれば(S390:YES)、前述の清算終了コマンドのセットし(S381)、ブロッカONのデータセット(S382)を行い、遊技メダル清算処理を終了し、元の処理へ戻る。
上述の貯留数分の清算が終了したか否かの判定(S390)において、貯留数分の清算が終了していなければ(S390:NO)、貯留枚数の読み込み(S387)に戻り、貯留分の清算が終了するまで、S387~S390の処理を繰り返す。
<<貯留投入処理>>
続いて、前述の貯留投入処理について、図27に基づき説明する。この貯留投入処理は、前述の遊技メダル管理の処理(図26参照)にて、清算ボタン74がONか否かの判定(S325)により、清算ボタン74がONでない場合(S325:NO)に移行する処理である。
図27に示す貯留投入処理においては、遊技メダル限界フラグがセットされているか否かの判定(S331)を行い、遊技メダル限界フラグがセットされている場合には(S331:YES)、貯留投入処理を終えて、遊技進行メイン処理における元の処理へ戻る。遊技メダル限界フラグがセットされていない場合には(S331:NO)、投入要求枚数セットの処理(S332)を実行する。この投入要求枚数セット(S332)においては、投入要求枚数として「1」をセットし、MAXBETスイッチ信号の立ち上がりを検出している場合は、賭数の上限と、現在設定されている賭数との差分を、投入要求枚数としてセットする。
続いて、貯留枚数読込みの処理(S333)を行い、遊技メダルの貯留枚数があるか否かの判定を行う(S334)。そして、貯留枚数がある場合には(S334:YES)、貯留投入処理を終えて、遊技進行メイン処理における元の処理へ戻る。また、貯留枚数がない場合には(S334:NO)、投入スイッチ信号の立ち上がりデータをクリアし(S335)、遊技メダル貯留枚数と投入要求枚数との関係の判定(S336)を実行する。そして、遊技メダル貯留枚数が投入要求枚数以上でなければ(S336:NO)、投入要求枚数に遊技メダル貯留枚数の値をセットし(S337)、遊技メダル1枚加算の処理(S338)へ移行する。上述のS336において、遊技メダル貯留枚数が投入要求枚数以上であれば(S336:YES)、遊技メダル貯留枚数の値のセット(S337)を行わずに、遊技メダル1枚加算の処理(S338)へ移行する。
遊技メダル1枚加算の処理(S338)においては、賭数に「1」を加算する。その後、獲得枚数表示クリアの処理(S339)を実行し、賭数の表示処理(S340)を実行し、規定数と遊技メダル枚数の読み込み(S341)を実行する。さらに、遊技メダル枚数限界に係る判定の処理(S342)を実行し、賭数が上限に達しているか否かを判定する。そして、賭数が上限に達していれば(S342:YES)、遊技メダル限界フラグをセットし(S343)、貯留枚数読込みの処理(S345)へ移行する。賭数が上限に達していなければ(S342:NO)、遊技メダル限界フラグセットの処理(S343)を行わずに、貯留枚数読込みの処理(S345)へ移行する。
貯留枚数読込みの処理(S345)の後には、貯留枚数1枚減算の処理(S345)を実行し、投入要求枚数に係る一連の処理が、投入要求枚数分について実行されたか否かの判定(S346)が実行される。そして、投入要求枚数分の処理が終わっていれば(S346:YES)、貯留投入処理を終えて、遊技進行メイン処理における元の処理へ戻る。投入要求枚数分の処理が終わっていなければ(S346:NO)、遊技メダル1枚加算の処理(S338)以降の処理を再度実行する。
<第2制御に係る各種の処理>
次に、前述した第2制御における各種の処理について説明する。
<RWM初期化2>
図30は、前述した電源復帰処理(図21参照)等で用いられるRWM初期化2の処理を示している。このRWM初期化2の処理においては、所定のRWMエリア(F200H~F3FFH)に設けられた第2作業領域、及び、第2スタックエリアの最大使用量(F210H~F21EH、F3F3H~F3FFH)を除く未使用領域をクリアする。
より具体的には、スタックポインタの退避を行い(S871)、スタックポインタの使用領域外の領域のセットを行い(S872)、所定のレジスタの退避を行う(S873)。さらに、RWM初期化開始アドレスのセットを行い(S874)、RWM初期化バイト数のセットを行い(S875)、RWMの初期化を行う(S876)。そして、次のRWMアドレスのセットを行い(S877)、RWMの初期化が終了したか否かの判定を行う(S878)。
上記S878で、RWMの初期化が終了していれば(S878:YES)、RWM初期化開始アドレスのセットを行い(S879)、終了していなければ(S878:NO)、上記S876の、RWMの初期化の処理へ戻る。上記S879の後、RWM初期化バイト数のセットを行い(S880)、RWMの初期化を行う(S881)。
さらに、次のRWMアドレスのセットを行い(S882)、RWMの初期化が終了したか否かの判定を行う(S883)。上記S883で、RWMの初期化が終了していれば(S883:YES)、レジスタの復帰を行い(S884)、終了していなければ(S883:NO)、上記S881の、RWMの初期化の処理へ戻る。上記S884の後、スタックポインタの復帰(S885)を行い、処理を終了する。
<RWM初期化3>
次に、前述した設定変更装置処理(図13参照)等で用いられるRWM初期化3の処理について説明する。図31に示すように、RWM初期化3の処理においては、スタックポインタの退避を行い(S891)、スタックポインタの使用領域外の領域のセットを行い(S892)、所定のレジスタの退避を行う(S893)。さらに、RWM初期化開始アドレスのセットを行い(S894)、RWM初期化バイト数のセットを行い(S895)、RWMの初期化を行う(S896)。
続いて、次のRWMアドレスのセットを行い(S897)、RWMの初期化が終了したか否かの判定を行う(S898)。上記S898で、RWMの初期化が終了していれば(S898:YES)、レジスタの復帰を行い(S899)、終了していなければ(S898:NO)、上記S896の、RWMの初期化の処理へ戻る。上記S899の後、スタックポインタの復帰(S900)を行い、処理を終了する。
なお、RWM初期化に係る制御モジュールとして、前述のRWM初期化2やRWM初期化3以外にも、例えば、第1制御に係るRWM初期化1が設けられている。このRWM初期化1は、第1制御に係る電源投入時処理(図12参照)の遊技開始セットの処理(S52)で使用される制御モジュールから移行するようになっているが、RWM初期化1の処理についての説明は省略している。
<シリアル通信設定>
次に、シリアル通信のために用いられるシリアル通信設定の処理について説明する。このシリアル通信設定においては、試射試験用出力で使用するSCU1の送信機能設定を行う。より具体的には、図32に示すように、スタックポインタの退避を行い(S911)、スタックポインタの使用領域外の領域のセットを行い(S912)、所定のレジスタの退避を行う(S913)。
さらに、SCU1ボーレートレジスタアドレス(下位)のセットを行い(S914)、SCU1ボーレートレジスタのセットを行う(S915)。続いて、SCUチャンネル1送機能使用、FIFOモード、データ長9ビット、パリティ使用及び偶数パリティのセットを行い(S916)、レジスタの復帰を行い(S917)、スタックポインタの復帰を行って(S918)、処理を終了する。
<図柄停止信号出力>
次に、前述した条件装置コマンドセットの処理(図16参照)等で用いられる図柄停止信号出力の処理について説明する。この条件装置コマンドセットの処理においては、試射試験用の図柄停止信号データを出力する。より具体的には、図33に示すように、スタックポインタの退避を行い(S921)、スタックポインタの使用領域外の領域のセットを行い(S922)、所定のレジスタの退避を行う(S923)。
さらに、SCU1データレジスタのセットを行い(S924)、第1コマンド(回胴情報指定)のライトを行う(S925)。続いて、第2コマンド(回胴情報指定)のライトを行い(S926)、図柄停止信号セットの処理を行う(S927)。この図柄停止信号セットの処理(S927)については後述する。
また、送信回数及び第1コマンド(押し順指定)データのセットを行い(S928)、第1コマンドのライトを行う(S929)。さらに、停止受付指定テーブルから第2コマンドデータの取得を行い(S930)、第2コマンドのライトを行う(S931)。また、次の第1コマンドデータのセットを行い(S932)、次のテーブルアドレスのセットを行う(S933)。
続いて、送信終了か否かの判定を行い(S934)、送信終了であれば(S934:YES)、レジスタの復帰を行い(S935)、スタックポインタの復帰を行って(S936)、処理を終了する。上記S934で、送信が終了していなければ(S934:NO)、上記S929の、第1コマンドライトの処理へ戻る。
<図柄停止信号セット>
次に、前述した図柄停止信号出力の処理(図33参照)で用いられる図柄停止信号セットの処理(S927)について説明する。この条件装置コマンドセットの処理においては、指示番号、作動状態フラグ及びボーナス条件装置番号に応じて、試射試験用の図柄停止信号データテーブルをセットする。
より具体的には、図34に示すように、停止受付指定テーブル2のセットを行い(S941)、オフセットのセットを行う(S942)。さらに、指示番号が0であるか否かの判定を行い(S943)、指示番号が0である場合には(S943:YES)、停止受付指定テーブル1のセットを行う(S944)。また、ボーナス作動時であるか否かの判定を行い(S945)、ボーナス作動時でなければ(S945:NO)、停止受付指定テーブル2のセットを行う(S946)。
続いて、オフセットのセットを行い(S947)、ボーナス条件装置の未作動時であるか否かの判定を行う(S948)。ボーナス条件装置の未作動時でなければ(S948:NO)、オフセットの生成を行い(S949)、オフセットに応じた停止受付指定テーブルのセットを行って(S950)、処理を終了する。
上記S943で、指示番号が0でない場合には(S943:NO)、間の処理を行わずに、オフセットに応じた停止受付指定テーブルセットの処理(S850)を行う。上記S945で、ボーナス作動時である場合(S945:YES)や、上記S948で、ボーナス条件装置の未作動時であった場合(S948:YES)には、以降の処理を行わず、処理を終了する。
<試験信号出力>
次に、前述したエラー管理の処理(図20参照)等で用いられる試験信号出力の処理について説明する。この試験信号出力の処理においては、シミュレーション試験用の試験信号、条件装置情報及び再遊技状態識別情報を出力する。そして、ボーナス作動情報及び再遊技作動情報を出力ポート10に出力し、条件装置出力時間及び再遊技状態識別情報フラグに応じて出力データをポート9に出力する。そして、役物条件差動装置情報出力時には役物条件装置情報を出力し、入賞及び再遊技条件装置情報出力時には入賞及び再遊技条件装置情報を出力し、再遊技状態識別情報フラグON時には再遊技状態識別情報を出力し、これら以外の場合にはクリアデータを出力する。
より具体的には、図35に示すように、スタックポインタの退避を行い(S961)、スタックポインタ(使用領域外)のセットを行う(S962)。続いて、レジスタの退避を行い(S963)、試験信号出力データの生成を行う(S964)。さらに、試験信号の出力を行い(S965)、RT状態番号の取得を行う(S966)。
続いて、ボーナス作動時であるか否かの判定を行い(S967)、ボーナス作動時であれば(S967:YES)、所定のボーナス(ここでは1種BB-A)の作動時を除く再遊技状態識別信号をセットする(S968)。さらに、上述の所定のボーナス(1種BB-A)の作動時であるか否かの判定を行い(S969)、作動時であれば(S969:YES)、上記所定のボーナス(1種BB-A)時に係る再遊技状態識別信号のセットを行う(S970)。
続いて、再遊技状態識別信号の生成を行い(S971)、再遊技状態識別情報フラグがONであるか否かの判定を行う(S972)。ここで、再遊技状態識別情報は、RT状態番号及び作動種別により生成される情報である。上記S967で、ボーナス作動時でなかった場合には(S967:NO)、間の処理を行わず、上記S972の、再遊技状態識別情報フラグがONであるか否かの判定を行う。また、上記S969で、上述の所定のボーナス(1種BB-A)の作動時でなかった場合には(S969:NO)、上記S970を行わず、上記S972の、再遊技状態識別情報フラグがONであるか否かの判定を行う。
上記S972で、再遊技状態識別情報フラグがONでなかった場合には(S972:NO)、条件装置情報クリアデータのセットを行い(S973)、条件装置情報の出力時であるか否かの判定を行う(S974)。条件装置情報の出力時であった場合には、(S974:YES)、役物条件装置情報出力時データのセットを行い(S975)、ボーナス条件装置番号RWMアドレスのセットを行う(S976)。
さらに、役物条件装置情報の出力時であるか否かの判定を行い(S977)、役物条件装置情報の出力時でなかった場合には(S977:NO)、入賞及び再遊技条件装置情報データのセット(S978)、入賞及び再遊技条件装置番号RWMアドレスのセット(S979)を行って、条件装置番号の取得を行う(S980)。上記S977で、役物条件装置情報の出力時であった場合には(S977:YES)、間の処理を行わず、上記S980の、条件装置番号の取得を行う(S980)。
続いて、条件装置下位情報(下位桁の情報)のセットを行い(S981)、条件装置下位情報の出力時であるか否かの判定を行う(S982)。さらに、条件装置下位情報の出力時でなければ(S982:NO)、条件装置上位情報(上位桁の情報)のセットを行い(S983)、条件装置情報の生成を行う(S984)。そして、条件装置情報の出力を行い(S985)、レジスタの復帰を行い(S986)、スタックポインタの復帰を行って(S987)、処理を終了する。
上記S972で、再遊技状態識別情報フラグがONであった場合(S972:YES)、及び、上記S974で、条件装置情報の出力時でなかった場合(S974:NO)には、間の処理を行わず、上記S985の、条件装置情報の出力を行う(S985)。また、上記S982で、条件装置下位情報の出力時であった場合には(S982:YES)、上記983を行わず、上記S984の、条件装置情報生成の処理を行う(S984)。
<投入・払出センサ異常セット>
次に、遊技メダルの投入や払出しのエラー検出等に係る前述した投入・払出センサ異常セットの処理について説明する。この投入・払出センサ異常セットの処理においては、エラー検出フラグに応じて、該当するエラーの表示要求を行う。
より具体的には、図36に示すように、スタックポインタの退避を行い(S991)、スタックポインタ(使用領域外)のセットを行う(S992)。さらに、レジスタの退避を行い(S993)、CHエラーの表示要求をセットする(S994)。また、CHエラーが検出されたか否かの判定を行い(S995)、検出されていない場合には(S995:NO)、エラー表示要求のクリアを行う(S996)。
続いて、エラー表示要求データの保存を行い(S997)、レジスタの復帰(S998)、スタックポインタの復帰(S999)を行って処理を終了する。また、上記S995で、CHエラーが検出された場合には(S995:YES)、上記S996の、エラー表示要求クリアの処理を行わず、上記S997の、エラー表示要求データの保存を行う。
<投入・払出センサ異常クリア>
次に、遊技メダルの投入・払出のエラー表示時の処理に係る投入・払出センサ異常クリアの処理について説明する。この投入・払出センサ異常クリアの処理においては、エラー表示要求があった場合、該当するエラーの検出フラグ及び関連データをクリアする。より具体的には、図37に示すように、スタックポインタの退避を行い(S1011)、スタックポインタ(使用領域外)のセットを行う(S1012)。
さらに、レジスタの退避を行い(S1013)、エラー検出フラグのセットを行う(S1014)。また、CHエラー表示の要求があるか否かの判定を行い(S1015)、表示要求がある場合には(S1015:YES)、CHエラー検出フラグのクリアを行う(S1016)。そして、レジスタの復帰(S1017)、スタックポインタの復帰(S1018)を行って処理を終了する。上記S1015で、表示要求がなかった場合には(S1015:NO)、上記S1016を行わず、上記S1017の、レジスタ復帰の処理を行う。
<エラーチェック>
次に、前述のエラー管理の処理(図20参照)等で用いられるエラーチェックの処理について説明する。このエラーチェックの処理においては、各種のエラーチェック処理を行う。より具体的には、図38に示すように、スタックポインタの退避を行い(S1021)、スタックポインタの使用領域外の領域のセットを行い(S1022)、所定のレジスタの退避を行う(S1023)。
さらに、エラーチェックの処理においては、設定値エラーチェックの処理(S1024)、内蔵乱数チェックの処理(S1025)、タイマ計測2の処理(S1026)、遊技メダル投入チェックの処理(S1027)、遊技メダル通過状態更新の処理(S1028)投入・払出センサ異常チェックの処理(S1029)エラー表示要求データクリアの処理(S1030)を順に行うが、これらの処理については後述する。そして、エラー表示要求データクリアの処理(S1030)の後、レジスタの復帰を行い(S1031)、スタックポインタの復帰を行って(S1032)、処理を終える。
<設定値エラーチェック>
次に、上述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられる設定値エラーチェックの処理(S1024)について説明する。この設定値エラーチェックの処理においては、設定の段階が正常範囲であるかチェックし、正常範囲でない場合は、復帰不可能エラー処理2に移行する。
より具体的には、図39に示すように、復帰不可能エラーの1つであるE6エラーのセットを行い(S1036)、設定値が最大値(ここでは6)未満であるか否かの判定を行う(S1037)。さらに、上記S1037において、設定値が最大値未満であれば(S1037:YES)、処理を終え、設定値が最大値未満でなければ(S1037:NO)、復帰不可能エラー処理2に移行する。この復帰不可能エラー処理2については後述する(図49参照)。
<内蔵乱数チェック>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられる内蔵乱数チェックの処理(S1025)について説明する。この内蔵乱数チェックの処理においては、内蔵乱数更新関連異常発生を検出した場合は、復帰不可能エラー処理2に移行し、検出しなかった場合には、8ビット乱数の検査を行う。
より具体的には、図40に示すように、復帰不可能エラーの1つであるE7エラーのセットを行い(S1041)、内蔵情報レジスタデータを取得する(S1042)。さらに、内蔵乱数更新関連異常が発生したか否かの判定を行い(S1043)、発生していない場合には(S1043:NO)、8ビット乱数最大値検査テーブルをセットする(S1044)。そして、RS0ソフトラッチ乱数値レジスタアドレスをセットし(S1045)、8ビット乱数検査の処理を4回行って(S1046~S1049)、処理を終える。
また、上記S1043の、内蔵乱数更新関連異常が発生したか否かの判定の処理において、異常が発生していた場合には(S1043:YES)、復帰不可能エラー処理2に移行する。この復帰不可能エラー処理2については後述する(図49参照)。ここで、上記S1046~S1049において8ビット乱数検査の処理を4回行うのは、対応するレジスタが4つあり、この4つのレジスタのチェックを順に行うためである。
<タイマ計測2>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられるタイマ計測2の処理(S1026)について説明する。このタイマ計測2の処理においては、エラーチェックで使用するタイマ用RWM1の減算をする(0未満の場合は0をセットする)。
より具体的には、図41に示すように、計測開始タイマアドレスのセットを行い(S1051)、1バイトタイマ数2のセットを行う(S1052)。さらに、1バイトタイマ値の更新を行い(S1053)、次のタイマアドレスのセットを行う(S1054)。また、1バイトタイマの計測が終了したか否かの判定を行い(S1055)、終了していれば(S1055:YES)、処理を終える。上記S1055で、1バイトタイマの計測が終了していない場合には(S1055:NO)、上記S1053の1バイトタイマ値更新の処理に戻る。
<遊技メダル投入チェック>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられる遊技メダル投入チェック(S1027)について説明する。この遊技メダル投入チェックの処理においては、メダル投入検査フラグON、又はブロッカ信号ON時に、投入センサ1及び2信号の検査を行い、通過異常を検出した場合は、各エラーの表示要求を行う。そして、投入センサ1通過チェック時間又は投入センサ2通過チェック時間が超過した場合、CEエラーの表示要求を行い、遊技メダルが不正通過した場合、CPエラーの表示要求を行う。さらに、投入監視カウンタが正常範囲内でなければ、C1エラーの表示要求を行う。
より具体的には、図42に示すように、前回ブロッカ信号データをセットし(S1061)、ブロッカ信号データの生成を行う(S1062)。さらに、今回ブロッカ信号データの生成を行い(S1063)、ブロッカ信号データの生成を行う(S1064)。また、ブロッカ信号の立ち上がりが検出されたか否かの判定を行い(S1065)、検出された場合には(S1065:YES)、投入監視カウンタのクリアを行う(S1066)。
また、メダル投入検査フラグがONか否かの判定を行い(S1067)、ONでなかった場合には(S1067:NO)、ブロッカ信号がONか否かの判定を行う(S1068)。さらに、ブロッカ信号がONであった場合には(S1068:YES)、前回遊技メダル通過状態のデータを取得する(S1069)。そして、投入センサ信号がONか否かの判定を行い(S1070)、ONであった場合には(S1070:YES)、メダル投入検査フラグのセットを行う(S1071)。
上記S1065で、ブロッカ信号の立ち上がりが検出されなければ(S1065:NO)、S1066を行わず、メダル投入検査フラグがONか否かの判定を行う(S1067)。また、上記S1067で、メダル投入検査フラグがONであった場合には(S1067:YES)、間の処理を行わず、S1070の、投入センサ信号がONか否かの判定を行う。上記S1068で、ブロッカ信号がONでなかった場合には(S1068:NO)、処理を終了する。
上記S1071の後、投入センサ1信号がONであるか否かの判定を行い(S1072)、ONであった場合には(S1072:YES)、CPエラーのセットを行う(S1073)。さらに、前回遊技メダル通過状態1又は3の状況であったか否かを判定し(S1074)、否定判断がされた場合には(S1074:NO)、前回遊技メダル通過状態0の状況であったか否かの判定を行う(S1075)。
上記S1075で肯定判断がされた場合には(S1075:YES)、投入センサ1通過チェック時間のセットを行い(S1076)、CEエラーのセットを行う(1077)。そして、投入センサ1の通過時間を超過したか否かの判定が行われ(S1078)、超過していない場合には(S1078:NO)、処理を終了する。上記S1075で否定判断がされた場合には(S1075:NO)、上記S1076を行わず、上記S1077の、CEエラーのセットを行う(1077)。
上記S1072で、投入センサ1信号がONでなかった場合には(S1072:NO)、図42中にS1079で示すように、投入センサ1及び2の信号がONであるか否かの判定を行う。さらに、投入センサ1及び2信号がONであった場合には(S1079:YES)、CPエラーのセットを行い(S1080)、前回遊技メダル通過状態0又は1の状況であったか否かの判定を行う(S1081)。
そして、前回遊技メダル通過状態0又は1の状況でなかった場合には、前回遊技メダル通過状態2の状況であるか否かの判定を行い(S1082)、肯定判断の場合には(S1082:YES)、投入センサ2通過チェック時間のセットを行う(S1083)。また、CEエラーのセットを行い(S1084)、投入センサ2通過時間が超過したか否かの判定を行う(S1085)。
上記S1085で、投入センサ2通過時間が超過していなかった場合には(S1085:NO)、投入センサ1通過時間が超過したか否かの判定を行い(S1085)、超過していなかった場合には(S1086:NO)、処理を終了する。上記S1082で、前回遊技メダル通過状態2の状況でなかった場合には(S1082:NO)、S1083を行わず、上記S1084の、CEエラーのセットを行う(S1084)。
上記S1079で、投入センサ1及び2信号がONでなかった場合には(S1079:NO)、図43に示すように、S1087の、CPエラーのセットを行う。さらに、前回遊技メダル通過状態が0又は2であったか否かの判定を行い(S1088)、否定判断の場合には(S1088:NO)、CEエラーのセットを行い(S1089)、投入センサ2の通過時間が超過したか否かの判定を行う(S1090)。そして、投入センサ2の通過時間が超過した場合には(S1090:NO)、処理を終える。
図42に示す上記1070で、投入センサ信号がONでなかった場合(S1070:NO)には、図43に示すS1091に移行し、メダル投入検査フラグのクリアを行う。さらに、投入センサ1通過チェック時間及び投入センサ2通過チェック時間のデータのクリアを行い(S1092)、前回遊技メダル通過状態0の状況であるか否かの判定を行う(S1093)。
そして、前回遊技メダル通過状態0の状況でなければ(S1093:NO)、前回遊技メダル通過状態2の状況であるか否かの判定を行い(S1094)、否定判断が行われれば(S1094:NO)、CPエラーのセットを行う(S1095)。上記S1093で、前回遊技メダル通過状態0の状況であった場合(S1093:YES)や、上記S1094で、前回遊技メダル通過状態2の状況であった場合(S1094:YES)には、処理を終了する。
上記S1095の後、前回遊技メダル通過状態1の状況であるか否かの判定を行い(S1096)、肯定判断がされれば(S1096:YES)、投入監視カウンタを-1し(S1097)、投入監視カウンタの値が正常範囲にあるか否かの判定を行う(S1098)。さらに、投入監視カウンタが正常範囲になければ(S1098:NO)、エラー表示要求データの保存を行い(S1099)、処理を終了する。
上記S1096で、前回遊技メダル通過状態1の状況でない場合(S1096:NO)や、図42に示す上記S1074、S1078、S1081、S1086、図43に示す上記S1088、S1090の各処理で、肯定判断(YESの判断)がされた場合には、上記S1099に移行し、エラー表示要求データの保存を行う(S1099)。また、上記S1098で、投入監視カウンタが正常範囲にあれば(S1098:YES)、処理を終了する。
<遊技メダル通過状態更新>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられる遊技メダル通過状態更新の処理(S1028)について説明する。この遊技メダル投入チェックの処理においては、図44に示すように、投入センサ信号に応じて遊技メダル通過状態を更新する。より具体的には、図44に示すように、投入センサ信号情報を取得し(S1106)、遊技メダル通過状態の更新を行って(S1107)、処理を終える。
<投入・払出センサ異常チェック>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられる投入・払出センサ異常チェックの処理(S1029)について説明する。この遊技メダル投入チェックの処理においては、投入センサの入力異常、払出しセンサの入力異常、及び、セレクタ通路センサの通過異常を監視する。
より具体的には、図45に示すように、前回のエラー検出フラグを更新し(S1111)、ブロッカ信号の立ち下がりが検出されたか否か(ここではOFFになったか否か)の判定を行う(S1112)。さらに、ブロッカ信号の立ち下がりが検出された場合には(S1112:YES)、投入センサ異常入力検出開始時間をセットし(S1113)、投入関連エラー時であるか否かの判定を行う(S1114)。
上記S1112で、ブロッカ信号の立ち下がりが検出されなかった場合には(S1112:NO)、投入センサ異常入力検出開始時間のセット(S1113)を行わずに、投入関連エラー時であるか否かの判定を行う(S1114)。また、上記S1114で、投入関連エラー時でないと判定された場合には(S1114:NO)、ブロッカ信号ONの検査を行い(S1115)、投入センサ異常入力検出開始時間の有効検査を行う(S1116)。
さらに、投入センサ異常検出検査があったか否かの判定を行い(S1117)、結果が肯定判定であった場合には(S1117:YES)、投入センサ2の異常検出があったか否かを判定する(S1118)。そして、投入センサ2の異常検出があった場合には(S1118:YES)、C0エラー検出フラグのセットを行い(S1119)、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されたか否かの判定を行う(S1120)。
上記S1117で、投入センサ異常検出検査がなかったと判定された場合(S1117:NO)や、上記S1118で、投入センサ2に係る異常検出がなかったと判定された場合(S1118:NO)には、C0エラー検出フラグのセット(S1119)を行わずに、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されたか否か(ここではONになったか否か)の判定を行う(S1120)。
上記S1120で、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されると(S1120:YES)、投入監視カウンタを+1し(S1121)、セレクタ通路センサ滞留時間をセットする(S1122)。そして、セレクタ通路センサがONか否か(滞貨があるか否か)の判定を行い(S1123)、ONである場合(滞貨がある場合)には(S1123:YES)、セレクタ通路滞留時間が経過したか否かの判定を行う(S1124)。
上記S1124で、セレクタ通路滞留時間が経過していれば(S1124:YES)、CHエラー検出フラグをセットし(S1125)、HPエラー時であるか否かの判定を行う(S1126)。さらに、上記S1124で、セレクタ通路滞留時間が経過していなければ(S1124:NO)、CHエラー検出フラグのセット(S1125)を行わずに、HPエラー時であるか否かの判定を行う(S1126)。
上記S1126で、HPエラー時でない場合は(S1126:NO)、払出センサ異常検出1データのRWMアドレスをセットし(S1127)、払出センサ異常検出2データのRWMアドレスをセットする(S1128)。上記S1126で、HPエラー時であった場合には(S1126:YES)、処理を終える。
上記S1128に続いて、払出センサ1及び2マスクデータ並びに払出センサ2ビットのデータをセットする(S1129)。さらに、ホッパモータ駆動信号がONか否かの判定を行い(S1130)、ONでない場合には(S1130:NO)、払出センサチェック用データの生成を行う(S1131)。また、払出センサ2のみONであるか否かの判定を行い(S1132)、払出センサ2のみONであった場合には(S1132:YES)、払出センサ異常検出1データ及び払出センサ異常検出2データをクリアし(S1133)、処理を終える。
上記S1114で、投入関連エラーであることが判定された場合(S1114:YES)、S1120で、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されなかった場合(S1120:NO)、S1123でセレクタ通路センサがONでなかった場合(S1123:NO)には、それぞれ間の処理を行わずに前述のS1126へ移行し、HPエラー時であるか否かの判定を行う。
上記S1132で、払出センサ2のみのONが検出されなかった場合には(S1132:NO)、図46に示すように、払出センサ1マスクデータ及び払出センサ1ビットをセットする(S1134)。さらに、払出センサチェック用データの生成を行い(S1135)、異常検出データクリア用データのセットを行う(S1136)。
上記S1130(図45参照)で、ホッパモータ駆動信号がONであった場合には(S1130:YES)、間の処理を行わずに、図46に示す払出センサチェック用データの生成処理(S1135)を行う。
続いて、払出センサ異常検出3データのクリアを行い(S1137)、チェックを行わない払出センサ異常検出データのクリアを行う(S1138)。さらに、払出センサ1又は2の異常を検出したか否かの判定を行い(S1139)、異常を検出した場合には(S1139:YES)、払出センサ異常検出時間の計測を行い(S1140)、処理を終了する。上記S1139で、払出センサ1又は2の異常を検出しなかった場合には(S1139:NO)、払出センサ異常検出時間の計測(S1140)を行わずに、処理を終了する。
<エラー表示要求データクリア>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられるエラー表示要求データクリアの処理(S1030)について説明する。このエラー表示要求データクリアの処理においては、エラー表示時にエラー表示要求データをクリアする。
より具体的には、図47に示すように、エラー表示時であるか否かの判定を行い(S1146)、エラー表示時である場合には(S1146:YES)、エラー表示要求データをクリアして(S1147)、処理を終了する。上記S1146でエラー表示時でなければ(S1146:NO)、エラー表示要求データのクリア(S1147)を行わずに、処理を終了する。
<<8ビット乱数検査>>
次に、前述の内蔵乱数チェックの処理(図40参照)で用いられる8ビット乱数検査の処理(S1046~S1049)について説明する。この8ビット乱数検査の処理においては、8ビット乱数の検査を行い、8ビット乱数値が乱数最大検査データ以上かつ乱数最大値設定ありの場合や、取得した最大3個の8ビット乱数値がすべて一致した場合には、復帰不可能エラー処理2に移行する。
より具体的には、図48に示すように、8ビット乱数値の取得を行い(S1151)、乱数値が乱数最大検査データよりも小さいか否かの判定を行う(S1152)。さらに、乱数値が乱数最大検査データよりも小さくない場合には(S1152:NO)、乱数最大値の設定があるか否かの判定を行い(S1153)、乱数最大値の設定がない場合には(S1153:NO)、8ビット乱数値の再取得を行う(S1154)。
上記S1152で、乱数値が乱数最大検査データよりも小さい場合には(S1152:YES)、乱数最大値設定に係る判定の処理(S1153)を行わずに、8ビット乱数値の再取得を行う(S1154)。上記S1153で、乱数最大値の設定がある場合には(S1153:YES)、後述する復帰不可能エラー処理2(図49参照)へ移行する。
上記S1154の後、乱数値が一致するか否かの判定を行い(S1155)、一致する場合には(S1155:YES)、8ビット乱数値の再取得を行う(S1156)。さらに、取得した3個の乱数値が全て一致するか否かの判定を行い(S1157)、一致しない場合には(S1157:NO)、8ビット乱数最大値検査テーブルの更新を行う(S1158)。そして、8ビット乱数ソフトラッチ乱数値レジスタアドレスの更新を行い(S1159)、処理を終了する。
上記S1155で、乱数値が一致しない場合には(S1155:N)、間の処理を行わずに、上記S1158の、8ビット乱数最大値検査テーブルの更新を行う。また、上記S1157で、取得した3個の乱数値が全て一致した場合には(S1157:YES)、後述する復帰不可能エラー処理2(図49参照)へ移行する。
<<復帰不可能エラー処理2>>
次に、前述の設定値エラーチェックの処理(図39参照)、内蔵乱数チェックの処理(図40参照)、8ビット乱数検査の処理(図48参照)等で用いられる復帰不可能エラー処理2について説明する。この復帰不可能エラー処理2においては、復帰不可能エラー検出時の処理を行う。
より具体的には、図49に示すように、下位桁のエラー表示データをセットし(S1171)、上位桁のエラー表示データをセットする(S1172)。さらに、クリア出力ポートアドレス及びポート数のセットを行い(S1173)、出力ポート(0~6)をOFFにする(S1174)。
また、次の出力ポートアドレスをセットし(S1175)、出力が終了したか否かの判定を行い(S1176)、出力が終了していれば(S1176:YES)、出力ポート3及び4に対するエラー表示出力を行う(S1177)。そして、上位桁と下位桁の切り替えを行い(S1178)、上記S1173の、クリア出力ポートアドレス及びポート数セットの処理に戻る。また、上記S1176で、出力が終了していなければ(S1176:NO)、上記S1174の、出力ポート(0~6)OFFの処理に戻る。
<メダル投入に係る発明の作用効果>
以上説明したように、本実施例のスロットマシン10によれば、遊技メダルセレクター44に、投入センサ45とセレクタ通路センサ46が設けられているので、投入センサ45とセレクタ通路センサ46の両方の検出結果を用い、遊技メダルの状態を判断することができる。したがって、例えば投入センサ45のみを用いた場合に比べて、より強固に不正対策を行うことが可能である。さらに、投入センサ45とセレクタ通路センサ46を用いて、遊技メダルの投入に係る動作状態を監視できることから、前述したような各種の制御態様に基づき、エラー監視やブロッカ47の動作制御を適正に実行することが可能となる。そして、セレクタ通路センサ46に、不正の有無の検出以外の種々の機能を与えることができ、セレクタ通路センサ46を有効に活用することが可能となる。また、異常の検出を経て実行される遊技の停止に関しても、他の処理との関係において適正なタイミングで実行することが可能となる。
また、本実施例によれば、タイマ割込み処理(図18参照)に係るエラー管理の処理(図18、図20参照)において、試験信号出力処理(S762)が実行され、タイマ割込み処理毎に試験信号の出力処理を実行する。そして、試験信号出力処理(S762)により、役決定結果(役抽せん結果)に対応した試験信号がセットされ、役決定結果を試験信号として出力が可能となる。さらに、演算処理手段であるメインCPU81を有する主制御基板61には、製品開発段階において試験装置との接続に用いられる非常設コネクタは設けられていないが、非常設コネクタを配設するための非搭載領域183は残されたままとなっている。このため、試験時と同じ条件での製品の提供が可能であるとともに、試験信号から内部情報を不正に取得されるリスクを低減することが可能となっている。
さらに、電源投入時の処理(図12参照)において、電源が投入されたことに基づき、初めに、初期設定処理を実行する。そして、この初期設定処理として、レジスタを初期化(S1)した後、図示は省略しているが、レジスタに初期値を設定し、割込みの種類の設定など行う。さらに、このような初期設定処理が終わると、RWMのチェックサムの算出を行い(S3)、指定スイッチ(ここではドアスイッチ、設定ドアスイッチ、設定キースイッチ)が操作されているか否かを判定し(S9)、操作されていない場合には(S9:NO)、電断復帰処理(図21参照)を実行する。
したがって、電源投入したときに、早い段階でレジスタに初期値を設定でき、前回の電源断時にレジスタに残っていたデータに影響されることなく、常に同じ状態で、電源投入時の処理(図12参照)の大部分の処理(S2~S13)を実行することが可能となる。
また、電源投入時の処理において、レジスタに初期値設定を行った後に、設定変更装置処理へ移行し(図13参照)、設定変更装置処理において、設定値が所定範囲(ここでは「1」から「6」)にあるか否かのチェックを行い(図13のS30)、設定値が所定範囲にない場合には(S30:NO)、設定値の補正を行ったうえで(S31)、設定値を遊技情報表示手段に表示するための設定値表示処理を行う(S32)。さらに、表示処理では、設定変更中を示す情報と記憶されている設定値を、表示装置(ここでは設定表示LED66(図4参照))に出力し(S32)、設定スイッチの操作に応じて設定値を更新する(S33~S34)。
したがって、電源投入から設定値の表示のための処理を適正に規定でき、設定値の表示を的確に行うことが可能である。そして、電源投入から設定値表示のための処理までの一連の処理を適正に行うことが可能となる。また、設定値を表示するための表示装置である設定表示LED66(図4参照)に異常な表示がされてしまうことを防ぐことができる。
なお、設定変更装置処理(図13)への移行条件としては、例えば、内蔵RWM(図11参照)の状態に基づく条件を採用することが考えられる。より具体的には、内蔵RWMの対象と成る範囲の全領域についてチェックサムを行い、チェックサムの値(チェックサムデータ)が正常であることを、設定変更装置処理への移行条件とすることを例示できる。また、チェックサムを行うが、チェックサムの結果は何らの判定条件に用いず、チェックサム値に異常があっても、そのことによる特段の処理を行わない、といった制御態様も採用が可能である。
さらに、複数の条件の成立を設定変更装置処理への移行条件としてもよく、その場合には、電源断実行処理フラグが正常であること、及び、チェックサムの結果が正常であること、の両方を、設定変更装置処理への移行条件とすることが考えられる。
また、本実施例によれば、設定変更スイッチ(図4中の設定キースイッチ68)が操作された際に、スイッチ信号(設定/リセットボタン信号)の変化を、信号の立ち上がりによって検出する(図13のS33)。さらに、本実施例によれば、遊技進行メイン処理(図14参照)において、遊技開始にあたり遊技メダルの有無が判定され(S54)、遊技メダルがない場合(賭数がない場合)には(S54:NO)、前述のように、現在設定されている設定値を表示装置(設定表示LED66)に可視可能に表示する設定値確認可能状態となる。また、遊技メダルがある場合(賭数がある場合)には(S54:YES)、現在設定されている設定値が表示装置(設定表示LED66)に表示されない設定値確認不可能状態となる。
そして、設定値確認可能状態となる場合に実行される遊技メダル投入待ち時の表示の処理(S55)においては、設定変更スイッチ(設定キースイッチ68)を操作することで、設定値の確認が可能となる。さらに、この設定値確認可能状態では、遊技メダルが投入できないようにブロッカOFFデータをセットし、記憶されている設定値の表示処理を行い、スイッチ信号の変化を検出(立下りの検出)すると、設定値の表示処理を終了し、ブロッカONデータをセットするための処理を実行する。
また、この設定値確認可能状態においては、遊技メダル管理(図14中のS56)から遊技終了チェック(図14中のS68)までのような、遊技を進行させる処理は行われない。さらに、図示は省略するが、設定値確認可能状態においては、乱数に関するエラーは検出するが他のエラー監視は行わない。また、設定値確認可能状態へは、スイッチ信号の変化を検出することで移行する一方で、賭数が設定されている場合に(S54:YES)、賭数に係るスイッチ信号の変化を検出しても設定確認状態へ移行しないが、遊技の進行は可能となっている(S56以降参照)。
このように設定値確認不可能状態とするための処理を実行し、設定値の確認に制限を設けることで、予め定められた手順を経なければ設定値の確認ができないようにすることが可能となる。そして、適正な手法以外で設定値を確認しようとする不正行為を予防できるようになる。
さらに、本実施例によれば、遊技進行メイン処理(図14参照)の表示判定(S66)に基づいて遊技メダルが払出される場合、払出された遊技メダルの枚数に係る表示処理を行い、遊技メダルが1枚払出されるごとに表示装置(ここでは獲得枚数表示部)に表示する値を更新する。そして、最終的に払出された枚数に対応する値が、次回の遊技メダル投入時、又は、前述の遊技待機表示開始時(遊技終了から一定時間経過しても遊技メダルが投入されない場合)まで表示される。また、払出された遊技メダルの枚数に係る情報の表示中であっても、エラー発生時は、表示されている枚数に対応する値に変えて、発生したエラーに対応する表示を行う。
そして、以上説明したような本実施例によれば、上述の獲得枚数の表示を消灯する条件を定めることで、遊技メダル枚数に係る表示を適正なタイミングで他の表示態様に変更でき、表示の切り替えが行われない場合や、切り替えのタイミングが遅過ぎたり、早過ぎたりした場合に比べて、遊技の結果を誤認してしまうこと防止できる。
また、本実施例によれば、遊技進行メイン処理(図14参照)において、スタックポインタに所定値(開始アドレス)を設定する(S51)。そして、遊技メダルの管理処理(S56)、スタートスイッチの入力確認処理(S58)を行う。さらに、スタートスイッチが有効に受け付けられるまで遊技メダルの管理処理(S56)、スタートスイッチの入力確認処理を繰り返す(S58)。したがって、スタックポインタを、遊技進行メイン処理(図14参照)において、開始初期の段階で毎回クリアすることができ、何らかの異常が発生した場合に、異常状態のまま処理がループすることを予防できる。
さらに、本実施例によれば、遊技進行メイン処理(図14参照)において、表示判定(S66)を行い、遊技メダルの払出しがある場合は遊技メダルの払出しのための処理(S67)を行う。そして、遊技メダルの払出しが終了した場合や、遊技メダルの払出しがない場合は、遊技終了チェック(S68等)により、遊技状態に応じた処理を行う。
そして、遊技終了チェックの処理(S68等)においては、持越し役以外の条件装置番号のRWMクリア処理(非持ち越し役の条件装置のクリア)、再遊技表示LEDの消灯、再遊技作動フラグのクリア、ボーナス(ここではBB)やRTなどの遊技状態の設定を行う。さらに、遊技終了チェック(S68等)を終えると、遊技進行メイン処理(図14参照)の先頭にて、スタックポインタに所定値(開始アドレス)を設定する(S51)。したがって、遊技終了チェック(S68等)の後に、スタックポインタを毎回クリアすることができ、何らかの異常が発生した場合に、異常状態のまま処理がループすることを予防できる。
また、本実施例によれば、電源断時に、電源断処理(図19参照)において、スタックポインタの値を、図11に示す内蔵RWM領域(F000H~F14AH)内に設定された第1所定記憶領域に保存し(S568)、この作業領域を含むRWMの記憶領域範囲(F000H~F3FFH)についてチェックサムデータを演算し、演算して得られたチェックサム値を、同じ作業領域内の第1所定記憶領域とは第2所定記憶領域に記憶する(S574)。さらに、上述の第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とは、作業領域の最初と最後以外の領域に設定されている。したがって、スタックポインタの値や、チェックサムデータの値を、位置を特定し易い作業領域の先頭や最後尾を避けて保存でき、これらの値の保存場所を第三者が特定し難くなり、このことによって不正を防止することが可能となる。
なお、本発明は上述した各制御態様に適宜加えて、或いは、適宜置き換えて、以下に説明するような種々の制御態様を採用することが可能である。
<エラー報知に係る制御態様>
先ず、エラー報知に係る制御態様について説明する。エラー報知に係る制御態様としては、タイマ割込み処理(図18参照)に続くエラー管理処理(図20参照)において、第2制御に係るエラーチェック(S754)等によりセレクタ通路センサ46や投入センサ45の監視を行い(図38参照)、エラーが発生した場合に、サブ制御基板31へメインコマンドを送信し、このメインコマンドに基づいて、サブ制御基板31により、例えば演出部18(図1参照)を用いてエラー報知を行うことが考えられる。換言すると、遊技の進行を停止する前(各状況におけるエラー表示処理の前)にエラー報知を行うことができる。
また、スタートレバー25の操作後、即ちブロッカ47がOFFの状態(返却可能状態)において、例えば演出部18(図1参照)での演出が実行されている状況でエラーが発生した場合に、当該演出をキャンセル(中止)して、演出部18等によりエラーである旨の報知を実行することが考えられる。さらに、他の態様として、同様にブロッカ47がOFFの状態(返却可能状態)において、例えば演出部18(図1参照)での演出が実行されている場合に、当該演出を継続しながら、例えばエラー報知が可能な表示装置(例えば獲得枚数表示LEDなど)にエラー表示を行うことや、スピーカ50を用いた音声によるエラー報知を実行することが考えられる。また、他の態様として、同様にブロッカ47がOFFの状態(返却可能状態)において、例えば演出部18(図1参照)で、何らかの役に当せんしている期待度が高いことを示す高期待度演出、複数回の遊技を跨いで継続性をもって行われる連続演出等といった特定の演出を実行しているときにエラーが発生した場合に、全回胴の停止後に、エラーである旨の報知を実行することが考えられる。例えば、サブ制御手段(ここではサブ制御基板31)は、入力エラーセット処理(図25参照)に基づいたメインコマンドを受信した場合に、所定の報知態様A(液晶、第1のランプ、及び、アンプ(スピーカ)を用いた報知態様)でエラーを報知し、エラー表示処理(図24参照)に基づいたメインコマンドを受信した場合に、他の報知態様B(液晶、第1のランプ、第2のランプ、及び、アンプ(スピーカ)を用いた報知態様)で報知しても良い。このとき、第2のランプはAT遊技(報知遊技)中に操作順序をナビ(ナビゲーション)することが可能なランプであって、エラーが発生した場合にも当該遊技では遊技者に不利益が出ないように第2のランプを制御する、といったことが可能である。
<遊技停止に係る制御態様>
また、遊技停止に係る制御態様として、例えば、タイマ割込み処理において、エラー管理(図20参照)等によりセレクタ通路センサ46や投入センサ45の監視を行い(図38参照)、エラーが検出された場合に、エラー表示の処理(図24)に進んでから、図24中のS240やS248によるループ処理を行って遊技を停止するのではなく、エラーチェック(図38)内で直ぐに遊技を停止する(例えばブロッカOFFの処理を行う)ことが考えられる。さらに、遊技停止のタイミングに同期して、サブ制御基板31の制御による、演出部18やスピーカ50等を用いたエラー報知を実行することが考えられる。
<エラー検知に係る他の制御態様>
また、ブロッカ47がON状態(通過可能状態)にあり、タイマ割込み処理(図18参照)からのエラー管理処理(図20)で、エラーチェック(図38)により、投入センサ45に基づくエラーが検知された場合には、エラー表示の処理(図24)へ進むのを待たずに、例えばエラーチェック(図38)内で即座に遊技を停止する処理(例えばブロッカOFFの処理)に移行することが考えられる。
さらに、遊技進行メイン処理(図14参照)における各種の処理により投入センサ45等に基づくエラーが検知された場合には、タイマ割込み処理による、セレクタ通路センサ46の監視や、投入センサ45の監視のための処理は実行しないことが可能である。さらに、上述のように、タイマ割込み処理による、セレクタ通路センサ46の監視や、投入センサ45の監視のための処理は実行しない一方で、遊技メダル払出装置63(図2参照)に備えられた払出センサ(図示略)の監視は、タイマ割込みの周期に基づいて行い、払出センサによって遊技メダルの滞留や逆流などの異常検出をした場合には、当該異常に伴うエラーコマンドをサブに送信するコマンドセットのための処理を実行することが考えられる。
また、前述の扉(前面ドア部11)が開いているとき(ドアスイッチが開放状態にあるとき)には、扉開放に係るエラー報知が、LEDやスピーカ50を用いて行われる。しかし、主制御基板61では、この扉開放に係るエラー発生は認識しているものの、遊技を停止するのに該当するエラーとしては認識せず、このエラー発生に係るコマンドをサブ制御基板31に送信する。そして、扉開放のエラー報知は、サブ制御基板31が実行する。このため、前面ドア部11を開放しても、リール制御を伴う遊技を行うことは可能である。さらに、扉開放のエラー報知が行われている状況で、前面ドア部11を閉じると、サブ制御基板31が、扉開放のエラー解除条件が満たされたと判断し、LEDやスピーカ50による扉開放のエラー報知を終了させる。なお、サブ制御基板31が、前面ドア部11を閉じてから所定時間(例えば数秒程度)の経過を待って、扉開放のエラー報知を終了させるようにしてもよい。
<スロットマシンにおける演出状態>
次に、スロットマシン10で行われる演出状態について、概略的に説明する。スロットマシン10における演出状態は、演出部18や回胴表示パネル28等の画像表示手段に表示される動画や静止画、スピーカ50からの音出力、各種LED等からの光などを単独、或いは、組み合わせにより用いて創り出される状態である。そして、このような演出状態は、基本となる通常状態時の演出状態(通常演出状態)と、通常とは異なる特別状態時の演出状態(特別演出状態)とに分けることが可能である。
これらのうち、通常演出状態は、例えば、いずれの役にも当せんしておらず、また、当せんした期待を煽るような内容の演出(示唆演出)も行われない演出状態とすることが可能である。そして、この通常演出状態は、1回の遊技のスタート前の状況から、賭け設定(ベット)、スタート、回胴回転(図柄変動)、図柄組合せの停止表示、次ゲームの賭け設定(ベット)、といった一連の遊技状態の間に継続され得るものである。そして、演出部18や回胴表示パネル28等の画像表示手段に表示される動画(特別状態表示)などを例示することができる。
これに対し特別演出状態は、通常状態とは異なる特別状態となった場合や、特別状態となることへの期待を煽り得るよう実行される演出であるということができる。そして、特別状態としては、前述したBBやRBなどのボーナス(メインボーナス)、RT(リプレイタイム)、AT(アシストタイム)、及び、リプレイやベルが通常よりも高確率で成立するART(アシストリプレイタイム)の状態などを例示できる。
これらの特別状態のうち、BBやRBなどのボーナスやRTは、主制御基板61で管理されている。これ以外の特別状態であるATやARTについては、サブ制御基板31で管理されるもの(サブボーナス)であってもよく、或いは、主制御基板61で管理されるものであってもよい。また、ATやARTなどの遊技状態においては、回胴表示パネル28(或いは演出部18)において、例えば「3」、「1」、「2」や、「2」、「1」、「3」、或いは「1」、「3」、「2」などといったように、停止ボタン(24L~24R)の操作順序をナビ(ナビゲーション)する所謂押し順ナビの表示を行うことが可能である。
また、特別状態として、遊技者にとって有利な遊技状態を行うことが可能となる有利区間(有利遊技状態)なども例示できる。この有利区間としては、主制御基板61の管理によりATやART等の遊技を行うことが可能となる遊技状態を例示できる。この有利区間においては、AT等の遊技を行っても行わなくてもよく、例えば、所定の抽せんに当せんした場合や、更に所定の図柄組合せを表示するための制御が行われた場合に、AT等の遊技のための制御が行われるようにすることができる。また、有利区間は、所定の期間(1500ゲームの期間など)で終了するようにすることが可能である。また、この有利区間の期間は、複数種類あってもよい。
さらに、特別状態として、所謂上乗せ特化ゾーンの遊技状態を例示することもできる。この上乗せ特化ゾーンは、先に決まったATやART等のゲームについてゲーム数の上乗せが行われ易くなる(上乗せの確率が高まる)遊技状態の期間となっている。そして、この上乗せ特化ゾーンの期間は、1種類であっても、複数種類であってもよい。
このような特別状態に係る特別状態表示としては、一連の表示を、時系列に並ぶ複数の区分に分けて考えることができる。そして、特別状態表示の表示区分としては、特別状態の開始の表示(特別状態開始表示)、特別状態中の表示(特別状態中表示)、特別状態に係る終了の表示(特別状態終了表示)を例示することができる。これらの表示としては、いずれも、複数の表示データを時系列に使用して一連の表示内容を構成するものを例示することができる。さらに、これらのうちの特別状態開始表示としては、映像表示や演出音出力を、例えば数秒~数十秒程度の導入演出として行うものを例示できる。映像表示は、動画表示、静止画表示、或いはこれらの組合せを含むものとすることができる。例えば、所定の動画の表示の後に所定の静止画や他の所定の動画の表示を行って、後述する特別状態中表示へ移行する、といった表示態様を特別状態開始表示として採用することも可能である。
また、特別状態開始表示時の演出としては、これ以外にも、例えば、主制御基板61の管理により回胴51L~51Rを用いて前述のように種々の態様で行い得るフリーズ(開始フリーズ)演出と、サブ制御基板31の管理(サブメインCPU86の管理)による映像表示や演出音の出力とを併せて実行するものを例示することができる。
ここで、主制御基板61の管理による演出であるフリーズ演出と、サブ制御基板31の管理による映像表示等の演出(フリーズ演出に関連する表示演出)との関係は、種々に決定することが可能である。例えば、フリーズ演出と映像表示等の演出とを同じタイミングで開始したり、映像表示等の演出をフリーズ演出よりも先に開始したり、或いは、映像表示等の演出をフリーズ演出よりも後に開始したりすることが可能である。
より具体的には、主制御基板61の管理によりフリーズ演出が開始される際に、サブ制御基板31が主制御基板61からのコマンドに基づき、フリーズ演出に係わる演出を開始することが可能である。また、フリーズ演出の開始前に、主制御基板61からサブ制御基板31へフリーズ演出に関するコマンドを送信してサブ制御基板31の管理による演出を開始し、その後にフリーズ演出を開始することが可能である。さらに、フリーズ演出の開始後に、主制御基板61からサブ制御基板31へフリーズ演出に関するコマンドを送信してサブ制御基板31の管理による演出を開始することも可能である。
さらに、上述の特別状態中表示としては、例えば、特別状態中において順次増加するゲーム数(経過ゲーム数)や遊技メダルの獲得枚数などの進行状況を、主制御基板61からのコマンドに基づくサブ制御基板31の管理により演出と共に表示するようなものを例示できる。この特別状態中表示については、例えば、「特別状態における通常表示」や、「特別状態における通常画面」であるということもできる。
また、前述の特別状態終了表示としては、サブ制御基板31の管理により、例えば、演出の登場人物(主人公キャラクタや味方キャラクタなど)が、バトル演出において敵キャラクタに勝利する様子や敗北する内容のものなどを、特別状態中の演出に続けて実行するものを例示できる。さらに、この特別状態終了表示としては、特別状態中に実行されたゲーム数や、獲得された遊技メダルの枚数、及び、継続セット数などの遊技結果のうちのいずれか一部、或いは全てを、主制御基板61からのコマンドに基づき表示する、所謂エンディング演出を例示できる。上述の「継続セット数」は、特別状態の積み重ねの程度を、複数のゲーム数(40ゲーム、70ゲーム、100ゲームなど)を1セットとするセット数で表すものである。
エンディング演出における、ゲーム数、獲得枚数、継続セット数などの、特別状態中での遊技結果の表示は、例えば、ゲーム数、獲得枚数、継続セット数を順に1つずつ追加表示したり、1つずつ入れ替え表示したりすることが可能である。さらに、エンディング演出を、ゲーム数、獲得枚数、継続セット数などの複数種類の遊技結果を全て表示(一括結果表示)する態様で行うことも可能である。
さらに、エンディング演出の際に、主制御基板61の管理による前述のようなフリーズ演出を、終了フリーズ演出として併せて実行することも可能である。また、主人公キャラクタや味方キャラクタなどが、敵キャラクタに敗北するストーリーの演出を実行してから、上述のようなエンディング演出を実行する演出態様も例示できる。
さらに、例えばARTからボーナスに移行する場合のように特別状態が連続する場合には、主制御基板61からのコマンドに基づくサブ制御基板31の管理により、先の特別状態に係る特別状態終了表示に続けて、後の特別状態に係る特別状態開始表示が実行される、といったこともある。
また、各種の演出の態様は、内部抽せんの結果や、演出の進行状況などに応じて決定される。さらに、演出部18等の表示装置において行われる演出の態様としては、演出ステージごとに異なる背景画像や登場人物による演出、競争や戦闘などの場面と遊技の結果とを関連付けて行われる前述のバトル演出、与えられた任務や、使命、課題などの場面と遊技の結果とを関連付けて行われるミッション演出等のように、種々の演出を行うことが可能である。
そして、演出の選択にあたっては、例えば、サブ制御基板31において、主制御基板61から送信されるコマンド(メインコマンド)を受信する。そして、サブ制御基板31が、メインコマンドに基づき、複数の選択対象からいずれかの演出態様を選択し、画像制御基板32へ、画像表示(音声(サウンド)出力も含む)のためコマンド(サブメインコマンド)を送信し、画像制御基板32の制御の下で、各種の演出が実行される。
また、サブ制御基板31における演出態様の決定が、乱数抽せんにより行われる場合、各種の演出の選択割合は、所定の乱数範囲(乱数個数)予め決められた置数によって決まる。例えば、0~999の乱数範囲(乱数個数が1000個)のうち、所定の演出Aに対応した置数が0~799であり、他の所定の演出Bに対応した置数が800~949であり、更に他の所定の演出Cに対応した置数が950~999である場合、演出Aの選択割合は80%、演出Bの選択割合は15%、演出Bの選択割合は5%となる。
この場合、演出Aが演出B及びCよりも実行され易くなり(出現しやすくなり)、演出Bが演出Cよりも実行され易くなる。また、演出Cが演出A及びBよりも実行され難くなり(出現し難くなり)、演出Bが演出Aよりも実行され難くなる。
さらに、所定の役に当せんしている場合に、例えば、前述の演出A~Cについて、演出Aは、或る役に当せんしている場合に80%の割合で選択され(当選していない場合に20%の割合で選択され)、演出Bは、当該役に当せんしている場合に15%の割合で選択され(当選していない場合に85%の割合で選択され)、演出Cは、当該役に当せんしている場合に5%の割合で選択され(当選していない場合に95%の割合で選択され)るものとする。
この場合、当該役に当せんしている期待度は、演出Aが80%、演出Bが15%、演出Cが5%であるといえる。そして、当該役の当せんに係る期待度は、演出Aが最も高く、演出Bが演出Aの次に期待度が高く、演出Cの期待度が最も低いということができる。
<規定数変更機能に係る制御態様>
また、賭け数に係る規定数についての前述したような制御態様を、以下のように変更することが可能である。例えば、賭け数に係る規定数を2枚或いは3枚とし、賭け数の違いに応じて役抽せんや演出抽せんの傾向が異なり得るようにする。そして、2枚賭けでの遊技を前提とした状況や、3枚賭けでの遊技を前提とした状況が生じ得るようにし、これらの状況を使い分けることで、趣向性の高い遊技を提供できるようにする。このような機能は、例えば「規定数変更機能」などと称することが可能なものである。
<<規定数変更機能を備えた場合におけるゲーム性の一例>>
以下に、このような規定数変更機能を備えたスロットマシンのゲーム性について概略的に説明する。先ず、規定数変更機能を備えたスロットマシンにおいては、種々の図柄を採用することが可能であるが、ここでは、回胴(リール)に装着されたリールテープの図柄を、例えば図51に示すようなものとする。
図51は、各リール51L~51Rに描かれた図柄と図柄番号との対応関係を示している。図51において、1つのリール(51L~51R)に描かれた図柄の数は、20個(図柄番号0~19)となっている。また、各リール51L~51R(図1)の図柄の種類数は10種類となっている。
さらに、個々の図柄としては種々のものを採用可能であるが、ここでは、数字の「7」を赤色で表した「赤7」、黒色の棒状の塊をモチーフとした「黒BAR」、白色の棒状の塊をモチーフとした「白BAR」、白色のベルをモチーフとした「ベルA」、黒色のベルをモチーフとした「ベルB」、果物のプラムをモチーフとした「リプレイ」、サクランボをモチーフとした「チェリー」、スイカをモチーフとした「スイカ」、ブドウをモチーフとした「ブドウ」、所定のキャラクタ(星など)をモチーフとし空白を意味する「ブランク」が用いられている。
続いて、役抽せんの一例について説明する。役抽せんの態様は以下のようなものとすることができる。例えば、遊技者によるスタートレバー25の操作があると、前述したようにメインCPU81においてハードウェア乱数の取り込みが行われ、内部抽せん開始の処理(S60)へ処理が移行する。内部抽せん開始の処理(S60)では、予め定められた条件装置(再遊技、入賞役、役物、役物連続作動装置)に係る役抽せんが行われる。
ここで説明する例では、条件装置には複数のもの(例えば条件装置番号0~12のもの)があり、各条件装置には、役や図柄組合せが対応付けられている(図52(a)~図56)。そして、前述したような有効ラインに沿って停止表示された図柄組合せが、役抽せんによって当選役に定められた役の図柄組合せと一致すると、その役が入賞したことになる。
図52(a)~図56は、条件装置と対応する役との関係を概略的に例示している。図52(a)は、規定数の違い(3枚賭け又は2枚賭け)の下における、条件装置番号0、1の条件装置と対応する役との関係を示している。また、図52(b)は、3枚賭けにおける条件装置番号2~4の条件装置と対応する役との関係を示している。
図52(a)の条件装置番号0に対応するビッグボーナス役(BBA)は、入賞すると次の単位遊技からBBA遊技が開始される役である。また、条件装置番号1に対応するビッグボーナス役(BBB)は、入賞すると次の単位遊技からBBB遊技が開始される役である。これらのBB遊技中(BBA中、BBB中)は、図56に示すように、条件装置番号2、11、12の条件装置の中から条件装置が抽せんされる。そして、BBA中に合計で45枚以上のメダルが払い出されると、BBA遊技が終了し、BBB中に合計で10枚以上のメダルが払い出されると、BBB遊技が終了する。
また、前述したスロットマシン10も同様であるが、役抽せんの結果、何らかの役が当せんした場合は、その状態は当せんした役が入賞するか否かを問わず、単位遊技が終了するとクリアされる。しかし、BB役(BBA、又はBBB)が当せんしたときは、その単位遊技でBB役を入賞させることができない場合でも、次の単位遊技以降、BB役に入賞するまで、BBに当せんした状態が維持される(持ち越される)ようになっている。すなわち、BB役が入賞するまで、BB役を入賞させることができる状態が継続する。
そして、以下では、BB役の当せん状態が維持されている期間を、「内部中」や「ボーナス持越中」などと称する。なお、「内部中」における役抽せんではBB役が抽せん対象とはされず、BB役が当せん役になっているときに重ねてBB役が当せん役と定められることはないようになっている。
また、以下では、BB役が当せんしていない状態を「非内部中」と称し、上述の「内部中」と区別する。この「非内部中」は、他の遊技状態と区別するために、例えば、「所定の遊技状態」や「第n遊技状態」(nは自然数)などと称することが可能である。
図52(b)~図55は、3枚賭け時における条件装置と払い出しとの関係を示している。これらのうち、図52(b)に示すように、条件装置番号2に対応するハズレでは、いずれの役の組合せも構成しないはずれの図柄組合せを表示する。
さらに、条件装置番号3に対応する再遊技役は、前述した表示種類データ1に対応するものであり、入賞すると次の単位遊技に限ってメダルを新たに投入することなく再び遊技(再遊技又はリプレイともいう)を行うことができる。なお、上述したBB役も、この再遊技役も、それぞれの役が入賞したことによるメダルの払い出しは無い。これに対して、小役は、入賞すると予め定められていた枚数のメダルが払い出されることになる。
条件装置名が左中右ベルである条件装置番号4の条件装置の役には、ベル1、1枚役1~14が対応している。各役に対応する図柄組合せは、図示された図柄組合せになっており、例えば、ベル1に対応する図柄組合せは、リール(回胴)51C、51R、51Lの順で示すと、「ブドウ-ブドウ-白BAR」となっている。また、1枚役1~14に関しても、「黒BAR-ブランク-白BAR」、「黒BAR-ベルA-白BAR」、「リプレイ-ベルA-白BAR」などの図柄組合せが定められている。
さらに、図52(b)中の「備考」欄に示すように、「BBB内部中」に条件装置番号4の条件装置が当せんすると、所定の停止操作順序で遊技メダルの払い出しが行われ得るようになる。例えば、停止ボタン(24L~24R)が左中右の順番で操作されると、操作順序に正解となり、ベル1(払い出し枚数が8枚)が100%の確率で入賞する。
また、停止ボタン(24L~24R)が左右中の順番で操作されると、操作順序に不正解となり、1枚役(1枚)のいずれかが100%の確率で入賞する。さらに、停止ボタン(24L~24R)が中第一(中停止ボタンである第2停止ボタン24Cが最初)の順番で操作されると、1枚役1~14(払い出し枚数が1枚)のいずれかが1/2の確率で入賞する。さらに、停止ボタン(24L~24R)が右第一(右停止ボタンである第3停止ボタン24Rが最初)の順番で操作されると、1枚役1~14(払い出し枚数が1枚)のいずれかが1/4の確率で入賞する。
図53~図55に示す条件装置5~12についても、押し順と払い出しとの関係が定められており、図示略された押し順での停止ボタン操作や、第1停止操作を行うことにより、予め定められた確率とメダル枚数で、払い出しが行われる。
図56は、3枚賭けにおける条件装置番号2、11、12と対応する役との関係を説明するための図である。条件装置番号2に対応するハズレでは、いずれの役の組合せも構成しない図柄組合せを表示する。条件装置名が全小役ALLである条件装置番号11の条件装置の役には、ベル1~5、スイカが対応しており、ベル1~5、スイカが入賞すると8枚の払い出しがある。条件装置名が1枚小役ALLである条件装置番号12の条件装置の役には、1枚役1~60が対応しており、1枚役が入賞すると1枚の払い出しがある。
次に、図57に示す役抽せんテーブルを参照して、役抽せんにおける各抽せん対象の当選確率について説明する。図57に示す役抽せんテーブルは、「非内部中」、「BBA内部中」及び「BBB内部中」における各抽せん対象について、当選と見なされる数値(当せん値)の数(置数)を示している。なお、乱数値「0」も数値に含まれ、乱数値の総数は65536個となっている。よって、各抽せん対象の当選確率は、対応する置数を65536で割った値となる。また、図57に示す役抽せんテーブルは、説明を簡略化するため、「設定1」~「設定6」共通の役抽せんテーブルであるものとする。
この図57に示す役抽せんテーブルでは、条件装置名がBBAである条件装置番号0の置数は、「非内部中」の3枚賭けにおいて4300、「非内部中」の2枚賭けにおいて1となっている。条件装置名がBBBである条件装置番号1の置数は、「非内部中」の3枚賭けにおいて1、「非内部中」の2枚賭けにおいて10000となっている。
なお、条件装置名がBBAである条件装置番号0の置数は、「非内部中」の2枚賭けにおいて0、条件装置名がBBBである条件装置番号1の置数は、「非内部中」の3枚賭けにおいて0としてもよい。なお、条件装置名がBBAである条件装置番号0の置数を、「非内部中」の2枚賭けにおいて0とすることにより、2枚賭け遊技においてBBAの入賞に係る図柄が揃ってしまうことを確実に防止でき、後述する「事前準備」の作業をより円滑に行うことが可能になる。また、条件装置名がBBBである条件装置番号1の置数を、「非内部中」の3枚賭けにおいて0とすることにより、3枚賭け遊技においてBBBの入賞に係る図柄が揃ってしまうことを確実に防止でき、後述する「事前準備」が完了した後の遊技で誤ってBBBが入賞されてしまうことを防ぐことが可能になる。
また、「BBA内部中」及び「BBB内部中」は、BBA及びBBBの抽せんは行われないようになっている。
続いて、条件装置名がハズレである条件装置番号2の置数は、「非内部中」の3枚賭けにおいて30737、「非内部中」の2枚賭けにおいて25037、「BBA内部中」の3枚賭けにおいて30737、「BBA内部中」の2枚賭けにおいて30737、「BBB内部中」の3枚賭けにおいて30737、「BBB内部中」の2枚賭けにおいて30737となっている。
条件装置名が再遊技である条件装置番号3の置数は、「非内部中」の3枚賭けにおいて8978、「非内部中」の2枚賭けにおいて8978、「BBA内部中」の3枚賭けにおいて13279、「BBA内部中」の2枚賭けにおいて13279、「BBB内部中」の3枚賭けにおいて13279、「BBB内部中」の2枚賭けにおいて13279となっている。
条件装置名が左中右ベルである条件装置番号4の置数は、「非内部中」、「BBA内部中」及び「BBB内部中」の3枚賭けにおいて3420、「非内部中」、「BBA内部中」及び「BBB内部中」の2枚賭けにおいて3420となっている。また、条件装置番号5~9の置数は、条件装置番号4の置数と同様に「非内部中」、「BBA内部中」及び「BBB内部中」の3枚賭けにおいて3420、「非内部中」、「BBA内部中」及び「BBB内部中」の2枚賭けにおいて3420となっている。
条件装置名がスイカである条件装置番号10の置数は、「非内部中」、「BBA内部中」及び「BBB内部中」の3枚賭けにおいて1000、「非内部中」、「BBA内部中」及び「BBB内部中」の2枚賭けにおいて1000となっている。
図58(a)に示す役抽せんテーブルは、BBA中及びBBB中における各抽せん対象について、当せんと見なされる数値の数を示している。条件装置名がハズレである条件装置番号2の置数は、3枚賭けにおいて100となっている。条件装置名が全小役ALLである条件装置番号11の置数は、3枚賭けにおいて16384、条件装置名が1枚役ALLである条件装置番号12の置数は、3枚賭けにおいて49052となっている。なお、BBA中及びBBB中は、2枚賭け遊技は行われない(3枚賭け専用となる制御が行われるようになっている)。全小役ALLではベル1~ベル5のいずれかが入賞可能となるが、ベル1~ベル5については、任意の位置で停止操作をしても入賞可能となる図柄組合せで構成されている。本実施例では、全小役ALLが当選した場合はベル1が入賞するように設計されているものとするが、これに限らず、停止位置に応じて任意の図柄組合せが表示されるようにしてもよい。また、BBA中及びBBB中は3枚賭け専用となるゲーム性を採用しているが、これに限定されず、3枚賭け遊技が行われず(行えず)、2枚賭け専用となる制御を採用することも可能である。
また、「非内部中」、「BBA内部中」、「BBB内部中」では、ベル1が当選する確率は、条件装置番号4、5の条件装置が当選したとき、6840/65536となる(図57参照)。一方、「BBA中」又は「BBB中」では、ベル1が当選する確率は、条件装置番号11の条件装置が当選したとき、16384/65536となる(図58(a)参照)。このように、「BBA中」又は「BBB中」に、ベル1が当選する確率は、「非内部中」、「BBA内部中」、「BBB内部中」にベル1が当選する確率よりも高く設定されている。さらに、「非内部中」、「BBA内部中」、「BBB内部中」では、操作順序に正解しないとベル1が入賞せず、「BBA中」、「BBB中」では任意の操作順序でベル1を入賞させることができるため、「BBA中」、「BBB中」の方がベル1に対応する8枚払い出しの配当を獲得できる可能性が高くなる。
しかし、ベル1等の図柄組合せの観点からみると、BB中が有利(当選確率に関して)であるが、8枚役の払い出しの機会が多いのは非BB中である。AT中に操作順序を正解すると、ベル1~5とスイカを獲得できる確率は21520/65536となるため、非BB中の方がBB中よりも8枚払い出しの配当を獲得できる回数が多くなる。このように、AT等の遊技状態に応じて、有利度が異なる遊技性(ゲーム性)を提供できる。
また、「BBA中」又は「BBB中」に、条件装置番号11の条件装置が当選したとき、操作順序を設定し、停止ボタン(24L~24R)が左第一の順番で操作されるとベル1(8枚)が100%の確率で入賞し、中第一の順番で操作されるとベル1(8枚)が100%の確率で入賞し、右第一の順番で操作されるとベル1以外のベル(8枚)のいずれかが100%の確率で入賞するようにしてもよい。このとき、ベル1が有効ライン上に停止表示される確率は、条件装置番号11の条件装置が当選したとき、左第一又は中第一の操作順序によりベル1を入賞させると、置数16384は2/3となるため、10923/655366となる(図58(a)参照)。このように、条件装置番号11の条件装置が当選したときベル1が入賞する操作順序を設定してもBBA中又はBBB中に、ベル1が有効ライン上に停止表示される確率は、「非内部中」、「BBA内部中」、又は、「BBB内部中」にベル1が有効ライン上に停止表示される確率(6840/65536)よりも高くなるように設定できる。また、BBA中とBBB中はAT抽せんを実行しないため、内部中よりもメダルは獲得できる可能性はある(8枚払い出しの条件装置が連続当選する等)が、それ以上にメダルが増えることはないため、内部中と比較して不利な状態であるといえる。
なお、この規定数変更機能を備えたスロットマシンにおいて、クレジットの残数が2枚の状況でMAXベットしても(3枚投入ボタン76を押下しても)、2枚賭けのベットは行われないようになっている。そして、この状況で有効なベットを行うには、1枚投入ボタン75の押下操作を2回繰り返したり、遊技者が遊技メダル投入口21に遊技メダルを投入(所謂手入れ)したりする必要がある。
<遊技状態の遷移図の説明>
図58(b)は、遊技状態の遷移を、BBBを例に説明するための図である。BBAの場合は図58(b)のBBBをそのままBBAに置き換えることで説明が可能である。ここで、「BBB内部中」となって再遊技役の当選確率(「再遊技役当選確率」、「再遊技当選確率」などともいう)が上昇した状態又は「BBA内部中」となったときのRT状態を「RT」中といい、内部中になる前(非内部中)の再遊技役の当選確率が「BBB内部中」よりも低い状態となったときのRT状態を「非RT」中という。なお、ここではRTの開始条件をBBAまたはBBBの作動に係る条件装置が作動したこととしており、RTの終了条件はBBAまたはBBBが作動することとなる図柄組合せが表示されたとき(BBAまたはBBBの図柄組合せが表示されたとき)としている。
なお、再遊技役の当選確率に関して、「非RT」における再遊技当選確率が、他に比べて最も高くなるように当選確率の関係を定めてもよい。また、再遊技当選確率が異なっていればよく(再遊技当選確率に相違があればよく)、全体として当選確率(合成した当選確率)が同じ場合であっても、個々の再遊技当選確率に係る選択割合(振り分け)が互いに異なっているようにすることが考えられる。
例えば、「非RT」における第1再遊技Aの当選確率を1/4とし、第2再遊技Bの当選確率1/4とし、「RT1」の第1再遊技Aの当選確率を1/2とし、第2再遊技Bの当選確率0とすると、「非RT」の合成確率と「RT1」の合成確率はともに同じ(1/2)となる。
図58(b)を参照して、役抽せんの観点から見た遊技状態(換言すると、メインCPU81が直接的に認識し得る遊技状態)の遷移について説明すると、スロットマシン10が工場から出荷された直後又は所定の遊技状態における設定変更後(3枚賭け遊技により当せんして移行した「BB内部中」である「3枚賭けBB内部中(BBA内部中)」での設定変更後、3枚賭け遊技により当せんして移行した「BB中」である「3枚賭けBB中(BBA中)」での設定変更後、2枚賭け遊技により当せんして移行した「BB中」である「2枚賭けBB中(BBB中)」での設定変更後)は、「非内部中」且つ「非RT」中になっており、再遊技役の当選確率は、ここでは約1/7.29になっている。そして、この遊技状態でBBA又はBBBが当選してBBA内部中、又はBBB内部中に移行すると、再遊技役の当選確率が1/4.93となる「RT」中に移行する。また、2枚賭け遊技により当せんして移行した「BB内部中」である「2枚賭けBB内部中(BBB内部中)」での設定変更後はBB内部中状態、及びRT状態が初期化されずに維持される。
「RT」中の状態はBBA又はBBBが入賞するまで継続し、所定の有効ライン上に「ブランク-白BAR-チェリー」の図柄組合せが揃ってBBAが入賞又は所定の有効ライン上に「ブランク-ブランク-チェリー」の図柄組合せが揃ってBBBが入賞すると、次の単位遊技から「BBA遊技(BBA中)」又は「BBB遊技(BBB中)」が開始される。そして、「BBA遊技」中に払い出されたメダルの枚数が合計45枚以上となると、又は、「BBB遊技」中に払い出されたメダルの枚数が合計10枚以上となると、遊技状態は再び「非RT」中となる。
このように、ここで説明しているタイプのスロットマシンでは、「非RT」中、「RT」中、「BB遊技」中という3つの遊技状態を循環的に遷移している。また、何れの遊技状態であっても、電源をオフにしてからオンにしても電源をオフにする前の遊技状態が維持されるので、一旦RT状態に移行すると電源のオンまたはオフでは非RTに移行することは困難になる。また、「BBA内部中」にあるときは、設定変更すると「BBA内部中」のRT状態はクリアされ非RT状態となるが、設定変更してもBBA内部中のRT状態が維持されるようにしてもよい。
なお、上述したようなゲーム性に限らず、例えば、2枚賭けでのみ当せんする(又は当せんし易い)BBBの内部中で「RT」に移行(RT移行)するが、3枚賭けでのみ当せんする(又は当選し易い)BBAの内部中ではRT移行しない、といったゲーム性を採用することも可能である。このようにすることで、「BBA内部中」であることを移行の契機の必須条件としないゲーム性を提供できる。この場合、「BBA内部中」にRT移行しない場合の内部抽せんの確率は「非RT」と同様(或いは同じ)とし、「非RT」のBBAの当せん置数分をはずれに割り振ることが可能である。
<遊技機の更なる適正化のための各種の対策>
次に、これまでに説明したような各タイプのスロットマシンを、より最適化するための各種の対策について説明する。具体的には、前述した規定数変更機能を備えたタイプのスロットマシンに関しては、規定数変更機能の向上に係る対策について説明する。また、規定数変更機能を備えたタイプを含めた、より広い範囲のスロットマシンに関しては、電源投入の際における各種操作機器の機能の向上に係る対策などについて説明する。
<規定数変更の機能向上に係る対策>
<<各対策に係る発明の背景>>
先ず、規定数変更機能を備えたタイプのスロットマシンの、当該規定数変更機能の向上に係る対策について説明するが、ここでは先に、規定数変更機能が果たしている基本的な役割について技術的背景を含めて説明し、その後に、各向上策について項分けしながら説明する。
先ず、図51~図58(b)に例示したようなスロットマシンにおける規定数変更機能は、近年の多くの機種に備えられているものである。また、規定数変更機能は、2枚賭け(「2枚掛け」ともいう)での遊技と、3枚賭け(「3枚掛け」ともいう)での遊技を行えるようにしている。さらに、図51~図58(b)に示したタイプのスロットマシンにおいては、2枚賭け遊技の状態(2枚賭け遊技状態)と、3枚賭け遊技の状態(3枚賭け遊技状態)とで、役当せんの確率やAT当せんの確率や演出態様などを異ならせることが行われている。
このようなタイプのスロットマシンが市場に登場した要因の1つとして、以下のようなことを説明できる。例えば、遊技者にとってより好ましい状況は、できるだけ多くの遊技メダルの獲得を期待できる遊技状態の下で遊技を行うことであるといえる。しかし、例えば、1回のBBで数百枚の遊技メダルを獲得できるようにしたり、BBが連続し易くなるようにしたりしたのでは、一時的には射幸性が過大となることもあり得る。
このため、短時間で多くの遊技メダルを獲得できるようにするのではなく、適度な時間をかけて緩やかに獲得枚数を増やせるようにしたものが、昨今の主流となっている。そして、このようなゲーム性としては、例えば、役抽せんにおいてBBに当せんし、且つ、未だBBの入賞はしていない状況において、適度な払い出し枚数の小役(8枚の払い出しのベルなど)に複数回(数十回~数百回など)当せんし得るようにし、ゲーム数を重ねるにしたがって、遊技メダルの獲得枚数が少しずつ緩やかに増加するものなどが知られている。
例えば、図51~図58(b)に示したスロットマシンを例に用いれば、BB(ここではBBAやBBB)は、BB中(BB遊技中)に、所定の限られた枚数(ここでは45枚や10枚)の遊技メダルが払い出されると終了するようになっている。そして、BBの終了後には、遊技状態が「非内部中」の状態に戻る。つまり、BBに当せんしても、BB中に多くの遊技メダルを獲得することはできない。
しかし、「BB内部中」の期間には、ほとんどの場合に、押し順役(8枚役など)、リプレイ、1枚役のうちのいずれかの役が成立するようになっている。そして、「BB内部中」の期間には、これらの小役やリプレイ役(再遊技役)への引込み(ずらし)を行い、可能な限りはずれの図柄組合せが成立しないよう図柄制御(回胴制御)が行われるようになっている。
さらに、「BB内部中」の期間には、はずれの置数を極少なく(例えば1/65536)したり、置数をゼロ(零)としてはずれが全く発生しないようにしたりすることが行われている。図51~図58(b)に示したスロットマシンでは、図57に示すように、BBB内部中におけるはずれの置数は、0(2枚賭け3枚賭け共に)となっている。
また、「BB内部中」にBB入賞すると、「BB内部中」が即座に終わり、遊技状態がBB遊技に移行するため、遊技者は獲得メダル数の増加をあまり期待できなくなる。したがって、「BB内部中」には、停止ボタン(24L~24R)に係る操作順序のナビゲーション(押し順ナビ)を行い、押し順ナビの通りに停止ボタン(24L~24R)の操作が行われれば、BB入賞を避けられるようになっている。
そして、図51~図58(b)に示したスロットマシンでは、「BB内部中」には、押し順役(8枚役など)、リプレイ、1枚役などの遊技が多く(数十~数百ゲーム)繰り返されることで、遊技者は、賭数の分を差し引いても、BB中を超える枚数の遊技メダルを獲得できるようになっている。
ところが、このように「BB内部中」を活用した場合、「BB内部中」には、遊技者が所有する遊技メダル数が減り難くなるため、所謂ベースが高くなり易い。また、1枚役を多用することによっても、遊技メダル数が減り難くなり、ベースが高くなり易い。
つまり、「BB内部中」に、遊技者が、緩やかなペースで遊技メダルの払い出しを受ける期間を設けることで、結果的に獲得メダル数が投入枚数以上となる場合も、投入枚数未満となる場合も、いずれも遊技のスピード感を醸し出すことは難しくなる。
さらに、「BB内部中」に1枚役を多用した場合には、3枚賭け遊技のはずれであれば遊技者のメダル数が3枚減るが、1枚役が成立した場合に、2枚しか減らないこととなる。このため、1枚役を多用した場合には、遊技メダルの消費のペースが遅くなり、より一層ベースが低下し難くなる。
そして、これらのことから、比較的短い時間に集中して遊技者のメダル数を増やすというゲーム性を提供することが困難であり、時間的な出玉の多寡(「波」などともいわれる)を発生させ難いという側面があった。そして、所謂「波」が生じにくいことを要因として、スロットマシンの趣向性が不十分となる場合があった。
このような事情の下、前述のような規定数変更機能を備え、2枚賭け遊技と3枚賭け遊技の用途を工夫することで、趣向性を向上することが可能となった。
例えば、2枚賭け遊技状態では3枚賭け遊技状態の一部の役に当せんせず、3枚賭け遊技状態では2枚賭け遊技状態の一部の役に当せんしない、といったゲーム性を提供することが可能となった。そして、この結果、それぞれの遊技状態について当せんしない役が設けられることとなり、それまでとは異なる新たな態様で、「BB内部中」のはずれを設けることが可能となった。
そして、遊技者の遊技メダルが増加する期間と、遊技メダルが減少する期間との遊技状態の相違が明確に表れ得るようになり、このような遊技状態の相違を利用して趣向性を向上することが可能となった。
このように、規定数変更機能を有するタイプのスロットマシンは、2枚賭け遊技と3枚賭け遊技とを遊技者に対して提供可能であるが、遊技機メーカーの製造工場から遊技場(遊技店)に向けて出荷される際には、「非内部中」で電源が立ち上がるようになっているのが一般的である。
また、規定数変更機能を有するタイプのスロットマシンにおいては、2枚賭け遊技により当せんして移行した「BB内部中」(以下「2枚賭けBB内部中」と称する)は、電源をOFFしてから電源ONしたり、電源ONの際に設定変更を行ったりしても、制御状態の情報が維持され、遊技状態が「2枚賭けBB内部中」のまま保たれるものがある。そして、これに対し、3枚賭け遊技により当せんして移行した「BB内部中」(以下「3枚賭けBB内部中」と称する)は、電源をOFFしてから電源ONする際に設定変更を行うと、制御状態の情報が初期化(クリア)が行われ、遊技状態が、最低設定値、且つ、「非内部中」の状態に戻るものがある。
つまり、「2枚賭けBB内部中」から電源OFFした後に電源ONした後、設定変更装置が作動しても「非内部中」に戻らず「2枚賭けBB内部中」が維持されるが、「3枚賭けBB内部中」から電源OFFした後に電源ONした後、設定変更装置が作動すると「非内部中」に戻るものがある。また、「2枚賭けBB中」や「3枚賭けBB中」に、電源OFFした後に電源ONした後、設定変更装置が作動すると「非内部中」に戻るものがある。
このように「2枚賭けBB内部中」と「3枚賭けBB内部中」等との処理の違いが設けられている理由としては、以下のような説明を行うことができる。例えば、スロットマシンの開発者には、基本的には、1度「2枚賭けBB内部中」となれば、当該スロットマシンが遊技場で使用されなくなるまで(撤去されるまで等)、「2枚賭けBB内部中」を維持したいという考えがあるといえる。
しかし、「2枚賭けBB内部中」における電源OFF後の電源ONの際に、設定変更に伴い「非内部中」に戻るような設計を行ったのでは、設定変更を行う毎に、毎回「事前準備」を行わなければ「2枚賭けBB内部中」とすることができない。このため、遊技状態が「2枚賭けBB内部中」であった場合には、電源ON時に設定変更装置が作動しても、「非内部中」に戻らないようにしている。
一方、「3枚賭けBB内部中」の場合は、電源ON時に設定変更装置が作動したときに「非内部中」とならずに遊技状態としてRT状態が維持されるようにすると、設定変更を伴う電源投入後、遊技状態は「3枚賭けBB内部中」となる。この状態から「2枚賭けBB内部中」とするには、1度3枚賭けBBの図柄を揃えて入賞させ、3枚賭けBBの終了条件を満たすまで遊技を実行(消化)して「非内部中」とし、その後2枚賭け遊技を行って「2枚賭けBB内部中」に移行させる必要がある。
さらに、3枚賭けBBを入賞させることができるのは、押し順役(8枚役など)、リプレイ、1枚役などの役に当せんしていない場合(はずれた場合)に限られるため、3枚賭けBBの当せん後に、必ずしも直ぐに3枚賭けBBに入賞させることができるとは限らない。また、「3枚賭けBB中」も、1ゲームあたりの払い出し枚数は8枚や1枚などであり、BBの終了基準となる遊技メダル枚数(図51~図58(b)に示したスロットマシンの場合は45枚や10枚)の払い出しを終えてBBを消化するまでに、数十~数百ゲームを要し、相当の時間が必要になる場合がある。
これらのような事情から、「3枚賭けBB内部中」等の電源OFF後に、設定変更を伴う電源ONがあった場合には、初期化を行うことで、迅速に「非内部中」に移行することができる。そして、結果として、可能な限り迅速に、「3枚賭けBB内部中」から「2枚賭けBB内部中」に移行させ得ることとなる。
さらに、上述のようなタイプと異なり、設定変更しても「2枚賭けBB内部中」や「3枚賭けBB内部中」の情報は初期化(クリア)されないが、「2枚賭けBB中」や「3枚賭けBB中」の情報は初期化(クリア)されるスロットマシンもある。
また、遊技者によく見られる行動態様の1つとして、「非内部中」に3枚賭け遊技を行うことが挙げられる。このため、上述のように工場から出荷されて遊技場に設置されたスロットマシンが、そのままの遊技状態で遊技者の遊技に提供された場合には、2枚賭け遊技を行うべき状況で3枚賭けの遊技が行われることとなる。
そして、このような場合には、前述したような、2枚賭け遊技のみに割り当てられ、3枚賭け遊技に割り当てられていない役には当せんし得ないこととなる。このような状況は、例えば、遊技者が行う遊技に対応した役抽せんが行われ得ない状況であるということもできる。
さらに、前述したように、2枚賭け遊技と3枚賭け遊技とでは、演出の内容や選択割合などにも違いがある。このため、遊技者の行動と開発者の意図との齟齬が生じ、遊技者が、開発者が意図したような趣向性の高い演出を体験することができないこととなる。
具体的には、遊技者が、他の機種のゲーム性や、それまでの経験などに基づき、普段通りの遊技(3枚賭け遊技)を行っているにも関わらず、演出に変化が表れず、趣向性を高めるような特別な演出は全く出現しない、といった状況が生じ得る。このような状況は、例えば、遊技者が行う遊技に対応した演出が行われ得ない状況であるということもできる。
また、前述したように、スロットマシンのタイプによっては、「2枚賭けBB内部中」は、電源をOFF後に電源ONしても「非内部中」に戻らないようになっている。さらに、「2枚賭けBB内部中」や「3枚賭けBB内部中」のゲーム性は、「非内部中」と比べれば、演出に多くの変化がある(演出が変化に富んでいる)のが通常である。
このため、遊技場が、スロットマシンを「2枚賭けBB内部中」で運用すれば、比較的趣向性の高いゲーム性で遊技者に遊技機を提供できるとともに、設定変更に係る作業を可能な限り簡便なものとすることができる。
このような事情もあり、遊技機メーカーは遊技場に対し、スロットマシンが、「2枚賭けBB内部中」の状態で運用されることを促している。例えば、遊技機メーカーは、2枚賭け遊技状態でのBB内部中(2枚賭けBB内部中)としてから営業を行うよう、遊技場に対して情報提供を行っている。
より具体的には、遊技機メーカーは遊技場に対し、設置後最初に遊技者の用に供する前に、ある程度のゲーム数に亘り、2枚賭け遊技状態での非営利な遊技を行うよう情報提供している。そして、遊技場においては、店員が、2枚賭けで数ゲーム~数十ゲーム程度の遊技を行い、2枚賭け遊技状態におけるBBを自らの力で(自力で)引き当てることが行われている。
このように、工場出荷後に遊技場店員が「2枚賭けBB内部中」とするまでの状況を、「事前準備中」などと称することもある。以下では、この「事前準備中」の用語を用いるとともに、基本的には、遊技場店員が非営利に「2枚賭けBB内部中」とする作業を「事前準備」と称することとする。
このような「事前準備」が済んだスロットマシンが「2枚賭けBB内部中」の遊技状態で運用されることで、遊技者と遊技場の双方に利点が得られる。このため、遊技場の営業中には、可能な限り「2枚賭けBB内部中」の状態を維持し、「2枚賭けBB内部中」の3枚賭けにより、遊技場の営業中の遊技が行われる状況が、遊技者と遊技場の双方にとっての目標(目的)になっているともいえる。
しかし、すべての遊技場が、確実に、推奨されている対応を採るとは限らない。そして、遊技場への情報提供が不十分であったり、遊技場が「事前準備」の作業をし損ねていたり、といったような場合には、遊技者と遊技場の双方が利点を享受できなくなる。また、予期しないような何らかの状況(事情)によりRWMが初期化されてしまい、遊技状態が「非内部中」になってしまうことも考えられる。さらに、これらの結果として、スロットマシンが市場から不当な評価を受ける可能性もある。
このような背景の下、発明者は、規定数変更機能が正当に利用され、より確実に本来の働きを発揮できるよう、各種の対策を検討した。例えば、遊技場の店員が「事前準備中」の作業を円滑に行えるようにすることや、遊技者が遊技機の状態を認識し得るようにすることなどを対策の目的として抽出し、これらの目的のための具体策について種々に検討を行った。
以下に、発明者が検討した各種の対策(規定数変更機能適正化対策)について、項分けしながら順に説明する。なお、以下に説明する各種の対策は、特に支障のない限りは併用することが可能なものである。
また、適正に「事前準備」が行われず、例えば、遊技場の店員が「非内部中」に3枚賭け遊技を行っている状況や、遊技者が「非内部中」のままの状態で遊技を行うこととなっている状況などについても、「2枚賭けBB内部中」になっていない遊技状態であるという意味で、「事前準備」が行われている「事前準備中」であるものとして説明を行う。
<<規定数変更機能適正化対策1(払出音の選択的出力)>>
先ず、規定数変更機能適正化に係る1つ目の対策として、「事前準備中」の払出音の出力態様を工夫することにより、遊技状態を容易に認識し得るようにすることを検討した。さらには、「事前準備中」には、遊技者にとって有利な遊技状態では払出音が出力され、不利な遊技状態では払出音が出力されないようにすることを検討した。
具体的には、「事前準備中」において、3枚賭けの遊技が行われ、未だ「2枚賭けBB内部中」にはなっていない状況を想定した。この場合、本来であれば、遊技場の店員により、「2枚賭けBB内部中」とするために2枚賭けでの遊技が行われるべき状況である。しかし、本対策で想定しているのは、遊技場の店員に「事前準備」の情報が正確に伝わらなかった場合や、2枚賭け遊技を行う意思を持ちながらも身につけた癖や習慣によりMAXベットボタン(3枚投入ボタン76)を押下してしまった等の事情により、「非内部中」に3枚賭けでの遊技が行われている状況である。
このような状況は、例えば「3枚賭け非内部中」や、「非内部中3枚賭け」の状況などと称することが可能である。そして、「事前準備」が適正に行われなかった場合でも、遊技者が、そのことを認識していなければ、前述の図57に示したように遊技者にとって有利な3枚賭け遊技を行うのが通常である。
また、「3枚賭け非内部中」から3枚賭けBBに当せんして移行する「3枚賭けBB内部中」は、「3枚賭けBB中」に比べれば、前述した「2枚賭けBB内部中」と同様に、遊技メダルを多く獲得し易く、遊技者に有利である。
これらのことを踏まえ、「非内部中」や「3枚賭けBB内部中」に3枚賭け遊技がされた場合(遊技者にとって相対的に有利な場合)には、払出音が出力されるようにする。つまり、「非内部中」や「3枚賭けBB内部中」の3枚賭け遊技において、遊技メダルの払い出しの対象となっている役(ここでは8枚役、図51~58(b)のスロットマシンの例であればベル1~5、スイカ1~4が相当する)に当せんし、停止ボタン(24L~24R)の操作により当せん役に対応した図柄(或いは図柄組み合わせ)が停止表示された場合に、成立した役に対応する枚数の遊技メダルが払い出される(或いはクレジットされる)。この際、遊技メダルの払い出しに係る演出として、払出音の出力が行われるようにする。そして、この払出音の出力には、前述したスピーカ50を用いることとする。
これに対し、「3枚賭けBB中」に3枚賭け遊技がされた場合(遊技者にとって相対的に不利な場合)は、上述のような払出音の出力が行わないようにする。ここで「遊技者にとって相対的に不利」は、「BB内部中」に比べて「BB中」が遊技者にとって不利であるという意味である。具体的には、「3枚賭けBB中」の3枚賭け遊技において8枚の払い出しがある役(図51~58(b)のスロットマシンの例であればベル1~5、スイカ1~4)が成立した場合などを挙げることができる。また、この他にも、BB中に1枚賭けで遊技を行えるようになっている場合には、3枚賭けではBB中に使用する遊技メダルの数が増えてしまうという意味で、BB中の3枚賭けを「不利」と表現することが可能である。
このような規定数変更機能適正化対策1によれば、払出音の出力が、遊技者にとって相対的に有利な状態と不利な状態とで選択的に行われる。そして、遊技者にとって相対的に有利な「非内部中」や「3枚賭けBB内部中」に3枚賭け遊技がされた場合には、払出音を出力する一方、遊技者にとって相対的に不利な「3枚賭けBB中」に3枚賭け遊技がされた場合には払出音を出力しないことによって、「事前準備中」に、遊技中の不慮の事故により遊技状態が不利なものに移行してしまったとしても、遊技者が気付き易くなる。
ここで、「事前準備中」に遊技を行う遊技者としては、遊技場の営業時間外に遊技を行うことが想定される遊技場店員や、遊技場の営業時間内に遊技を行うことが想定される来場客を挙げることができる。また、BB中にリプレイ(再遊技)の図柄組み合わせが成立した場合には、遊技状態が遊技者に有利なものであるとして、リプレイの成立に伴う音声の演出(リプレイ音)が出力されるようにすることが考えられる。
また、「事前準備中」に遊技者が遊技を行っている状況は、本来遊技者が楽しむことができた条件で演出や役抽せんが行えなくなっている状況である。しかし、払出音の出力の有無により、そのときの遊技状態が有利なものであるか不利なものであるかを知らせることで、遊技者に対し、当該スロットマシンで遊技を継続すべきか否かの判断材料を提供することができる。そして、不利な状況に置かれた遊技者が、その状況を脱するのを手助けすることが可能となる。
なお、これ以外にも、例えば、「非内部中」に1枚役に当せんし、当せん役に係る払い出しを行う際には、2枚賭けで当該1枚役に当せんした場合も、3枚賭けで当該1枚役に当せんした場合も、いずれも払出音を出力しないようにすることが考えられる。また、「非内部中」を除く全ての遊技状態についても、1枚役に当せんし、当せん役に係る払い出しを行う際には、払出音を出力しないようにすることが考えられる。
また、電源投入後に「2枚賭けBB内部中」となるまでの「事前準備中」に、状況に応じた演出を行うことも考えられる。また、演出の出力手段としては、演出部18、下部パネル19、スピーカ50、その他の各種LEDなどを用いることが可能である。
そして、具体的な演出態様としては、例えば、「非内部中」に、演出部18において「2枚賭け」等のような文字表示を行うことや、下部パネル19を消灯すること(或いは点滅させること)、前面ドア部11の電飾用のLEDに状況に応じた色での点滅を行わせること、等を例示できる。また、前面ドア部11の点滅を、賭け設定(ベット)から1ゲームの完了(第3停止ボタンなど)までは行わないようにすることなども考えられる。
さらに、リール(回胴)回転中に、演出部18でその旨の演出(所定のマーク表示や、所定の映像の表示など)を行うことや、下部パネル19の点滅を開始させることなども考えられる。また、スタートレバー25の操作を契機に、それ以前の演出から他の演出への演出の切り替えを行うことなども考えられる。
また、スタートレバー25の操作時から演出部18に所定の演出表示を行い、1ゲームの完了(第3停止ボタンなど)まで当該演出表示を継続することなども考えられる。さらに、「事前準備」の開始から「2枚賭けBB内部中」となるまで(或いは「3枚賭けBB内部中」)となるまでのゲーム数を、演出部18に加算表示(累積表示)することなども考えられる。さらに、特に支障がない限り、ここで例示した各種の具体的態様を適宜組み合わせることも可能である。
なお、「事前準備」から「2枚賭けBB内部中」へ移行した後、「2枚賭けBB中」となり、その後に再度「非内部中」に移行したような場合や、このようなサイクルが繰り返されたような場合、及び、「事前準備」から他の遊技状態(「2枚賭けBB内部中」など)を経て再度「事前準備」へ移行した場合などについて、それぞれの「非内部中」は「事前準備中」に該当し得るものである。さらに、状況に関係なく、遊技状態と払出音の態様との組み合わせが互いに対応するようにすることが可能である。
また、前述のような払出音、前面ドア部11や下部パネル19の電飾、及び、演出部18などの出力制御は、主制御基板61から送信されるコマンド(メインコマンド)に基づく処理が可能なサブ制御基板31により、画像制御基板32を介して、或いは、介さずに行うことが可能である。そして、この点は、以下に説明する各種の変更機能適正化対策や、操作機器の機能向上に係る対策についても同様である。
また、このような規定数変更機能適正化対策1(払出音の選択的出力)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
複数のリールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、を備え、
前記リールには複数の図柄が付され、
所定の賭け数が設定されたことを条件に役抽せんを伴う遊技が実行可能となり、
前記役抽せんで所定役に当せんした遊技にて、前記複数のリールにより前記所定役に係る図柄組み合わせの停止表示があると、前記所定役について予め定められた数の遊技媒体(遊技メダルなど)の払い出しが可能となり、
遊技媒体の払い出しの際には予め定められた払出音の出力が可能であり、
前記所定の賭け数には、第1賭け数(2枚など)と、当該第1賭け数とは異なる第2賭け数(3枚など)とが含まれ、
前記第1賭け数が設定されたことを条件とする第1賭け数遊技(2枚賭け遊技など)と、前記第2賭け数が設定されたことを条件とする第2賭け数遊技(3枚賭け遊技など)とが可能であり、
前記第1賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第1内部当せん状態の遊技(「2枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第2賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第2内部当せん状態の遊技(「3枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第1入賞状態での遊技(「2枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第2内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第2入賞状態での遊技(「3枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態、前記第1入賞状態、前記第2内部当せん状態、及び、前記第2入賞状態のいずれとも異なる所定の遊技状態(「非内部中」など)での前記第1賭け数遊技により前記第1内部当せん状態に移行して前記第2賭け数遊技を行う遊技の流れを、想定された1つの遊技の流れである想定遊技フロー(適正な遊技フローなど)とし、
前記所定の遊技状態にて前記第1内部当せん状態に移行するまでの状況で遊技が行われる事前準備中において、
前記所定の遊技状態での前記第2賭け数遊技については前記払出音の出力を実行し、
前記第2入賞状態における前記第2賭け数遊技については前記払出音の出力を実行せず、
前記第2内部当せん状態における前記第2賭け数遊技については前記払出音の出力を実行する
ことを特徴とする遊技機。
<<規定数変更機能適正化対策2(非内部中への移行報知)>>
続いて、他の対策として、「事前準備中」において、「3枚賭けBB中」の最終遊技(最終ゲーム)に係る払出終了時に、演出状態を、「非内部中」に対応した演出状態とすることを検討した。言い換えれば、BB遊技が終了して遊技状態が「非内部中」に移行する際、「非内部中」に対応した演出の開始タイミングを、BB遊技に係る最終遊技についての遊技メダルの払い出しが完了した後のタイミングとすることを検討した。
例えば、遊技者が、最後に回転している回胴(51L~51Rのいずれか)を停止させるための停止ボタン(24L~24Rのうち対応するもの)を押下し、当該停止ボタン(第3停止ボタン)から手指を離し、停止した図柄組み合わせに対応して遊技メダルを1枚ずつ払い出し、停止した図柄組み合わせに対応する数の遊技メダルの払い出しが払出センサ(図示略)により検出され、払い出しが完了すると、演出状態を、「非内部中」に対応した演出状態とする。
ここでの「「非内部中」に対応した演出状態とする」については、「非内部中」に実行され得る演出を実行するといった意味であるが、例えば、「非内部中」に実行され得る演出の一部と同じ態様のものを実行することや、「非内部中」に実行され得る演出の一部と細部において異なるが、遊技者に同じものとして認識され得る程度に類似している態様のものを実行すること、などを例示できる。
さらに、「3枚賭けBB中」から「「非内部中」に対応した演出状態」に移行する態様としては、例えば、図59(a)に示すように、BBの最終段階の表示が黒を基調とした背景中に遊技メダルの獲得枚数などを表示した画面(エンディング演出の画面)であったとすると、当該画面から、図59(b)に示すように、明転して所定の風景場面(ここでは浜辺の場面)に移行する、といった態様を例示することができる。
また、ここでの「「非内部中」に対応した演出状態」として、音の出力を行わない演出、通常は遊技者に聞こえない程度の小さな音の出力を行う演出などを例示できる。そして、ここでいう演出としての「音」は、例えば、遊技者のベット操作に伴う音などのように遊技者の操作に伴って出力されるものではなく、遊技者の操作に連動せず自動的に進行するBGM(背景音楽、バックグラウンドミュージック)などのような音を例示できる。
また、前述のように前面ドア部11に備えられた各種の演出用の光源の発光態様(発光対象や発光パターンなど)を「非内部中」と同様のものとすることも例示できる。
このような規定数変更機能適正化対策2によれば、「非内部中」の演出状態に戻るタイミングを、払い出しの完了後としていることから、「非内部中」への移行を遊技者が気づかないような事態を減少させることができる。
つまり、BB中において遊技者は、遊技価値となる遊技メダルの獲得に注目し、意識を向けているのが通常である。このため、「非内部中」への移行の報知を適正に行わなければ、遊技者が正確に遊技状態を把握することができず、遊技者が、当該スロットマシンで遊技を継続すべきか否かの判断材料を得る機会を逸してしまうことが考えられる。
しかし、規定数変更機能適正化対策2のように、「非内部中」の演出状態に戻るタイミングを、払い出しの完了後とすることで、遊技者が遊技に気を取られ、遊技状態の変化に気付かない事態が生じるのを未然に防止でき、遊技者が、その後の採るべき遊技方法の選択を間違え難くし得るようになる。
なお、払い出しが完了した状況としては、例えば、3枚賭けBBの終了条件が、BB中に45枚以上の遊技メダルが払い出されたことである場合に、45枚丁度の数の遊技メダルの払い出しが完了した状況を例示できる。また、これに限らず、そのときの払い出し済み枚数が40枚である場合に、払い出し枚数が8枚の小役に当せんして、BB中の合計で45枚を超える48枚の払い出しが完了した状況なども例示できる。
また、このような規定数変更機能適正化対策2(非内部中への移行報知)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
複数のリールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
演出の出力が可能な演出出力手段(演出部、電飾、スピーカなど)と、を備え、
前記リールには複数の図柄が付され、
所定の賭け数が設定されたことを条件に役抽せんを伴う遊技が実行可能となり、
前記役抽せんで所定役に当せんした遊技にて、前記複数のリールにより前記所定役に係る図柄組み合わせの停止表示があると、前記所定役について予め定められた数の遊技媒体(遊技メダルなど)の払い出しが可能となり、
遊技媒体の払い出しの際には予め定められた払出音の出力が可能であり、
前記所定の賭け数には、第1賭け数(2枚など)と、当該第1賭け数とは異なる第2賭け数(3枚など)とが含まれ、
前記第1賭け数が設定されたことを条件とする第1賭け数遊技(2枚賭け遊技など)と、前記第2賭け数が設定されたことを条件とする第2賭け数遊技(3枚賭け遊技など)とが可能であり、
前記第1賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第1内部当せん状態の遊技(「2枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第2賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第2内部当せん状態の遊技(「3枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第1入賞状態での複数回の遊技(「2枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第2内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第2入賞状態での複数回の遊技(「3枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態、前記第1入賞状態、前記第2内部当せん状態、及び、前記第2入賞状態のいずれとも異なる所定の遊技状態(「非内部中」など)での前記第1賭け数遊技により前記第1内部当せん状態に移行して前記第2賭け数遊技を行う遊技の流れを、想定された1つの遊技の流れである想定遊技フロー(適正な遊技フローなど)とし、
前記所定の遊技状態にて前記第1内部当せん状態に移行するまでの状況で遊技が行われる事前準備中において、
前記第2入賞状態での最終の遊技に対する払い出しの終了時に、前記所定の遊技状態に係る演出(「非内部中」の演出など)に移行する
ことを特徴とする遊技機。
<<規定数変更機能適正化対策3(不適正状態の即時報知(その1))>>
続いて、他の対策として、「事前準備中」において、「非内部中」に2枚賭けBBに当せんした正規の場合と、その他の場合(不正規な場合)とで、異なる演出を実行することを検討した。
例えば、「非内部中」に2枚賭けBBが当せんしたときに所定の演出(ここでは「第1演出」と称する)を実行し、「非内部中」に3枚賭けBBが当せんしたときには他の所定の演出(「特定の演出」や「第2演出」などともいえるがここでは「第2演出」と称する)を実行するようにする。
ここで、上述の「当せんしたとき」は、2枚賭けBBや3枚賭けBBに係る主制御基板61から条件装置コマンド(図15や図16の条件装置コマンドセットの処理)をサブ制御基板31が受信した後の状況としている。しかし、これに限らず、「当せんしたとき」を、例えば、「非内部中」における2枚賭けBBに当せんした当該遊技中の状況と定めることも可能である。
また、各種LEDの制御(ランプ制御)は、必ずしもサブ制御基板31(サブメインCPU86)で行う必要はなく、例えば、主制御基板61(メインCPU81)や、画像制御基板32(サブサブCPU91)等でも行うことが可能である。そして、主制御基板61(メインCPU81)において、該当するLEDの制御を行って第1演出や第2演出を実行する場合は、上述の「当せんしたとき」は、主制御基板61において、役抽せんにより2枚賭けBBや3枚賭けBBの条件装置が当せんした以降の所定の時期(タイミング)とすることが可能である。
さらに、「非内部中」に2枚賭けBBが当せんして第1演出が実行されても、その後に続いて2枚賭けBBに入賞すると、「非内部中」に3枚賭けBBが当せんしたときと同様に第2演出を実行するようにする。ここで、「入賞」のタイミングとしては、例えば、2枚賭けBBの入賞に係る組み合せで図柄が停止して入賞判定(表示判定(S66))が行われた以降の時期(タイミング)や、入賞判定が終わって遊技終了処理(遊技終了時の処理(S68))を実行した以降の時期(タイミング)などを例示できる。そして、これらの時期を包括的に、例えば、当せん役に係る所定の図柄組み合わせが停止した以降の所定の時期(タイミング)、などと称することが可能である。
このようにすることで、「事前準備」に関して適正な遊技状態の移行態様(適正な遊技フロー)である「非内部中」から2枚賭けBBの当せんへの移行(想定遊技フローに該当する移行)があった状況と、不適正な遊技フローである「非内部中」から3枚賭けBBの当せんへの移行(想定遊技フローに該当しない移行)があった状況や、2枚賭けBBの入賞への移行(想定遊技フローに該当しない移行)があった状況とで、異なる演出を実行することができる。
そして、不適正な遊技フローで遊技が進行した場合には、第2演出によって即時にその旨を報知することができる。さらに、遊技者が、その時点でどのように遊技を進めるべきか混乱したり、不明となったりすることを防止できる。
また、遊技者は、遊技状態を把握していないと、そのときの遊技状態を抜け出すための行動をとることが困難であるが、第2演出により不利な状況であることを報知することで、遊技者が状況を改善するのを促すことが可能となる。
そして、このようにして実行される第2演出は、「事前準備」が終わっていないことを対外的に知らせるものであるということができる。第2演出としては、種々のものを採用することが可能である。例えば、「狙って!」の文字表示や音声出力のように、遊技者が、遊技場店員であっても、或いは来場客であったとしても兼用できるような内容で、不適正な状況である旨の報知ができる態様のものとすることが考えられる。
ここで、第2演出の種類を多くすると、第2演出であることが遊技者に伝わり難くなり、演出状況の把握が困難になることも考えられる。このため、例えば、3枚賭けBB当せん時や、2枚賭けBB入賞時に係る第2演出は同じ内容(態様)の演出とする(演出態様の共通化を図る)ことが考えられる。特に、LEDによる第2演出を行う場合は、LEDにより遊技者が識別可能なように行える演出の種類(情報量)が、静止画や動画による演出に比べて少なくなると考えられるため、演出態様の共通化は有効である。
また、第2演出としては、前面ドア部11の電飾用のLEDを所定の彩色で点滅させることや、下部パネル19を消灯させること、などであってもよい。さらに、特に支障がない限り、ここで例示した各種の具体的態様を適宜組み合わせることも可能である。
また、「事前準備中」は、遊技場の営業前の遊技状態として想定されているものであり、「事前準備中」のための演出は、遊技場の営業中に実行される演出の全体と比べて、使用頻度(出現頻度や実行時間など)が少なくなると考えられる。そして、使用頻度が少ない演出に対して、演出部18で表示し得る静止画データや動画データを作成して記憶しておくことで、その分のコスト増や、データ容量制約の問題が生じ得る。したがって、第2演出として、静止画データや動画データの表示による演出は行わず(或いは少なく抑制して)、LEDの電飾や音声による演出を行う(或いは多用する)ことが考えられる。
なお、「非内部中」に3枚賭けBBに当せんした場合と、「非内部中」に2枚賭けBBに当せんした場合とで、共通の第2演出を同じタイミングで行うことが可能である。しかし、「非内部中」に3枚賭けBBに当せんした場合と、「非内部中」に2枚賭けBBに当せんした場合とで、第2演出への切り替え時期(第2演出の開始時期)を異ならせることも考えられる。
例えば、「非内部中」に3枚賭けBBに当せんした場合には、そのまま即座に第2演出へ移行するわけではなく、最終停止操作(第3停止ボタンの押下操作、或いは、第3停止ボタンから手指を離す操作)後の所定の操作(例えば、スタートレバー25の操作)を契機として第2演出が実行されるようにする。これに対して「非内部中」に2枚賭けBBに当せんした場合には、最終停止操作を契機として、上述の「所定の操作」よりも前(最終停止操作のタイミングなど)に、第2演出が実行されるようにする。
また、第2演出を複数態様設け、例えば、第2演出1、第2演出2、第2演出3などのように区別し、これらを第2演出群などと称することも可能である。ただし、これらの第2演出が、第1演出にはない共通の表示要素(背景や登場人物など)を含むようにするなどして、遊技者が第1演出と第2演出(群)とを識別できるようにすることが望ましい。
さらに、例えば、第1演出として所定の音の出力を行い、第2演出として当該「所定の音」の出力を行わない演出(「所定の演出」に関しては無音となる演出)を行うことが可能である。具体的には、第1演出として「完了です」などの音声(ボイス)の出力を伴う演出を行い、第2演出としては、「完了です」の音声の出力を伴わない演出を行う、といったことが可能である。
なお、このような規定数変更機能適正化対策3(不適正状態の即時報知(その1))を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
複数のリールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、を備え、
前記リールには複数の図柄が付され、
所定の賭け数が設定されたことを条件に役抽せんを伴う遊技が実行可能となり、
前記所定の賭け数には、第1賭け数(2枚など)と、当該第1賭け数とは異なる第2賭け数(3枚など)とが含まれ、
前記第1賭け数が設定されたことを条件とする第1賭け数遊技(2枚賭け遊技など)と、前記第2賭け数が設定されたことを条件とする第2賭け数遊技(3枚賭け遊技など)とが可能であり、
前記第1賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第1内部当せん状態の遊技(「2枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第2賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第2内部当せん状態の遊技(「3枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第1入賞状態での遊技(「2枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第2内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第2入賞状態での遊技(「3枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態、前記第1入賞状態、前記第2内部当せん状態、及び、前記第2入賞状態のいずれとも異なる所定の遊技状態(「非内部中」など)での前記第1賭け数遊技により前記第1内部当せん状態に移行して前記第2賭け数遊技を行う遊技の流れを、想定された1つの遊技の流れである想定遊技フロー(適正な遊技フローなど)とし、
前記所定の遊技状態にて前記第1内部当せん状態に移行するまでの状況で遊技が行われる事前準備中において、
前記所定の遊技状態中に前記第1賭け数遊技での当せんがあった状況(適正な遊技フローで遊技が行われた状況など)では第1演出を実行し、
前記所定の遊技状態中に前記第2賭け数遊技での当せんがあった状況(不適正な遊技フローで遊技が行われた状況など)では、前記第1演出と異なる第2演出を実行し、
前記所定の遊技状態中に前記第1賭け数遊技での当せんがあり、前記第1内部当せん状態の遊技で前記第1入賞状態に係る図柄組み合わせの停止表示があると前記第2演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
<<規定数変更機能適正化対策4(不適正時の救済)>>
続いて、他の対策として、「事前準備中」において、「3枚賭けBB内部中」における3枚賭け遊技が行われた際には、ATやART等の機能(前述の所謂指示機能)に係る処理(抽せんや演出など)を実行可能とすることを検討した。そして、「2枚賭けBB内部中」における所定の状況や、「2枚賭けBB内部中」を除いた状況における2枚賭け遊技時には、指示機能に係る処理を実行しないようにすることを検討した。上述の「2枚賭けBB内部中」における「所定の状況」としては、2枚賭け遊技を行っている状況を挙げることがきる。
このようにすることで、「2枚賭けBB内部中」の3枚賭け遊技時には指示機能に係る処理を実行するが、「2枚賭けBB内部中」の2枚賭け遊技時や、「2枚賭けBB内部中」以外の状況では指示機能に係る処理を実行しないスロットマシンを提供することができる。そして、「事前準備中」において、本来遊技を進行すべき遊技状態でなかった場合にも、できる限り遊技者に損をさせない(著しく不利とはならない)、ユーザーフレンドリーなスロットマシンを提供することが可能となる。
また、前述したように、遊技場店員以外に来場客も「事前準備中」に遊技を行う遊技者になり得る。このため、上述のように「2枚賭けBB内部中」の3枚賭け遊技時には指示機能に係る処理を実行し、「2枚賭けBB内部中」の2枚賭け遊技時や、「2枚賭けBB内部中」以外の場合のみに指示機能に係る処理を実行しないようにすることで、指示機能に係る演出や抽選を行わない状況を、可能な限り少なく抑えることができ、来場客に対する趣向性の低下を防止できる。
なお、本対策4のようにすることで、指示機能に係る処理が有効になるのは「3枚賭け」のように1つ(1種類)の規定数に限られることとなる。ただし、2枚賭け専用となるBBを備えたスロットマシンの場合には、当該BB中に限り、2枚賭け遊技が行われる状況でも指示機能に係る処理を実行するようにしてもよい。
また、このような規定数変更機能適正化対策4(不適正時の救済)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
複数のリールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
演出の出力が可能な演出出力手段(演出部、電飾、スピーカなど)と、を備え、
前記リールには複数の図柄が付され、
所定の賭け数が設定されたことを条件に役抽せんを伴う遊技が実行可能となり、
前記演出にて前記ストップボタンの操作順序を指示する指示機能(押し順ナビの機能など)を有し、
前記所定の賭け数には、第1賭け数(2枚など)と、当該第1賭け数とは異なる第2賭け数(3枚など)とが含まれ、
前記第1賭け数が設定されたことを条件とする第1賭け数遊技(2枚賭け遊技など)と、前記第2賭け数が設定されたことを条件とする第2賭け数遊技(3枚賭け遊技など)とが可能であり、
前記第1賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第1内部当せん状態の遊技(「2枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第2賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第2内部当せん状態の遊技(「3枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第1入賞状態での遊技(「2枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第2内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第2入賞状態での遊技(「3枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態、前記第1入賞状態、前記第2内部当せん状態、及び、前記第2入賞状態のいずれとも異なる所定の遊技状態(「非内部中」など)での前記第1賭け数遊技により前記第1内部当せん状態に移行して前記第2賭け数遊技を行う遊技の流れを、想定された1つの遊技の流れである想定遊技フロー(適正な遊技フローなど)とし、
前記所定の遊技状態にて前記第1内部当せん状態に移行するまでの状況で遊技が行われる事前準備中において、
前記第2内部当せん状態における第2賭け数遊技では前記指示機能に係る演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
<<規定数変更機能適正化対策5(不適正状態の即時報知(その2))>>
続いて、他の対策として、「事前準備中」において、「非内部中」に2枚賭けBBに当せんした正規の場合と、その他の場合(不正規な場合)とで、異なる演出を実行することを検討した。さらに、事前準備が完了した際に、完了した旨を混乱なく報知することを検討した。そして、本対策では、BBの当せん後、BBを入賞させずに「BB内部中」としている状況を想定している。
例えば、「事前準備中」において、2枚賭けBBに当せんした遊技における第3停止の状況で、第3停止ボタンから遊技者が手指を離すと、遊技状態が「2枚賭けBB内部中」に移行するが、そのときに前述したような第1演出(遊技フローが適正な場合の演出)を実行する。
これに対して、「事前準備中」において、3枚賭けBBに当せんした遊技における第3停止の状況で、第3停止ボタンから遊技者が手指を離すと、遊技状態が「3枚賭けBB内部中」に移行するが、そのときに前述したような第2演出(遊技フローが不適正な場合の演出)を実行する。
このようにすることで、遊技者に対し、遊技の終了時に、演出の種類や態様の違いによって、事前準備が問題なく完了したかどうかの判断材料を提供することができる。
つまり、遊技フローが適正な場合の第1演出の実行タイミングや、不適正な場合の第2演出の実行タイミングを適正に定めておかない場合には、事前準備が問題なく完了したかどうかの判断材料を、遊技者が誤解のないように認識できるか否かが不明となる。
さらに、上述の第1演出及び第2演出の開始タイミングが一致していない場合には、遊技者が、事前準備が問題なく完了したかどうかの判断時期を誤って認識することも考えられる。
しかし、本対策のように、第1演出や第2演出を、いずれも第3停止ボタンの解放のタイミングで実行開始されるものとすることで、遊技の途中ではなく、遊技の終了時に確実に、事前準備が問題なく完了したかどうかの判断材料を提供することができる。さらに、第1演出及び第2演出の開始時期を共通とすることで、遊技者が、事前準備が問題なく完了したかどうかの判断時期を誤って認識するのを防止できる。
そして、停止操作完了後に第1演出や第2演出を実行することにより、遊技終了後の状況と、遊技フローの適否を表す演出とを、1対1で対応付けることができる。また、1回の遊技の終了時に演出を開始することから、遊技者が、1回の遊技の途中で実行された第1演出や第2演出に驚いてその後の停止操作をミスする、といったことを未然に防止することができる。
また、本対策5は、例えば、事前準備を行った際に、遊技者が所望しない遊技状態に移行したか否か(及び移行していないか否か)を即時に報知できるようにしたものであるということができる。さらに、本対策5は、2枚賭けBBと3枚賭けBBとで同じタイミングで演出が開始されることとなるので、第1演出及び第2演出による報知タイミング(報知開始のタイミングや実行時期など)を、遊技者に誤認され難くしているものであるということができる。
なお、このような規定数変更機能適正化対策5(不適正状態の即時報知(その2))を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
複数のリールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
演出の出力が可能な演出出力手段(演出部、電飾、スピーカなど)と、を備え、
前記リールには複数の図柄が付され、
所定の賭け数が設定されたことを条件に役抽せんを伴う遊技が実行可能となり、
前記所定の賭け数には、第1賭け数(2枚など)と、当該第1賭け数とは異なる第2賭け数(3枚など)とが含まれ、
前記第1賭け数が設定されたことを条件とする第1賭け数遊技(2枚賭け遊技など)と、前記第2賭け数が設定されたことを条件とする第2賭け数遊技(3枚賭け遊技など)とが可能であり、
前記第1賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第1内部当せん状態の遊技(「2枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第2賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第2内部当せん状態の遊技(「3枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第1入賞状態での遊技(「2枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第2内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第2入賞状態での遊技(「3枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態、前記第1入賞状態、前記第2内部当せん状態、及び、前記第2入賞状態のいずれとも異なる所定の遊技状態(「非内部中」など)での前記第1賭け数遊技により前記第1内部当せん状態に移行して前記第2賭け数遊技を行う遊技の流れを、想定された1つの遊技の流れである想定遊技フロー(適正な遊技フローなど)とし、
前記所定の遊技状態にて前記第1内部当せん状態に移行するまでの状況で遊技が行われる事前準備中において、
前記第1賭け数遊技(適正な遊技フローで遊技が行われた遊技など)にて最後に操作されたストップボタンの操作が終わると第1演出を実行し、
前記第2賭け数遊技(不適正な遊技フローで遊技が行われた遊技など)にて最後に操作されたストップボタンの操作が終わると、前記第1演出と異なる第2演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
<<規定数変更機能適正化対策6(演出の連続性を利用した規定数の報知(その1))>>
続いて、他の対策として、「事前準備中」において、遊技者が、直感的に適正な規定数(2枚賭けか3枚賭けか)を把握し得るようにすることを検討した。例えば、「事前準備中」において、「非内部中」の3枚賭け遊技で3枚賭けBBに当せんしておらず、且つ、実行される演出として、BGM(背景音楽、バックグラウンドミュージック)がループする演出(以下では「BGMループ演出」と称する)の演出パターンに当せんした場合を想定する。
ここで、「BGMループ演出」としては、例えば、所定の楽曲の旋律を先頭から最後尾まで再生(出力)すると、自動的に再び先頭に戻って当該旋律を繰り返すようなものを例示できる。そして、この「BGMループ演出」は、演出の場面や展開、或いは、遊技状態の移行などがあるまで繰り返されるものとすることが可能である。さらに、「BGMループ演出」における上述の旋律は、限られた期間内でもループしていることが遊技者に認識され易いよう、例えば数秒(3秒~10秒)程度の比較的短いものとすることが考えられる。また「BGMループ演出」は、「BGMループ演出」が実行された遊技の終了後(最終停止操作を離した以降)にも継続してBGMがループするものであり、次遊技のためのスタートスイッチの操作により、継続されているBGMが終了し得るものである。換言すると次遊技のためのスタートスイッチの操作により、別の演出状態に切り替わるときに継続されているBGMが終了し、演出状態が切り替わらないときはそのままBGMが継続するようになっている。また、「BGMループ演出」が実行された遊技の終了後(最終停止操作を離した以降の所定のタイミング)から所定期間経過により「BGMループ演出」が終了する場合も考えられる。所定期間の経過した場合には、デモ画面に移行することでBGMが終了する態様であってもよいし、BGMの音量が低下して0になることでBGMが終了する態様であってもよい。
そして、前述のように「非内部中」の3枚賭け遊技で3枚賭けBBに当せんしておらず、且つ、「BGMループ演出」が当せんし、「BGMループ演出」が出力されている状況で、次の遊技を3枚賭けで開始した場合は、遊技者に相対的に有利な3枚賭け遊技の状況であるものとして、BGMが、出力されていた「BGMループ演出」から他の演出に、所定の割合で、切り替わる場合があるようにする。
しかし、同様に「非内部中」の3枚賭け遊技で3枚賭けBBに当せんしておらず、且つ、「BGMループ演出」が当せんし、「BGMループ演出」が出力されている状況で、次の遊技を2枚賭けで開始した場合は、遊技者に相対的に不利な2枚賭けの遊技の状況であるものとして、そのまま当該「BGMループ演出」が連続して出力され続け、BGMに係る演出が連続性を持って継続するものとする。ここで、3枚賭け遊技時は、新たな演出の決定のための抽選(演出抽選)を行うが、2枚賭け遊技時には演出抽選を行わないようにすることで、2枚賭け遊技時には、BGMの出力が行われない「BGMなし」の状況から、BGMの出力が行われる「BGMあり」の状況への変化がないようにすることも可能である。そして、この場合は、演出の切り替えが行われず、演出表示(演出部18での表示)も変化(背景や場面、登場人物の変化など)しないようにすることが可能である。
このようにすることで、「事前準備」が完了し、遊技者に不利な規定数の遊技である2枚賭け遊技では演出が連続し、遊技者に有利な規定数の遊技である3枚賭け遊技では演出が連続しない場合があるようにすることができる。そして、このような演出の連続性の有無により、遊技者が、直感的に遊技を進行する際の規定数を把握することが可能となる。また、2枚賭けの遊技の場合はBGMは連続するが演出表示は変化しないといったような通常起こりえない状況になるため遊技者が、直感的に遊技を進行する際の規定数を把握することが可能となる。
ここで、上述の「遊技者に有利」は、1回の払い出し枚数が多いベル役に当せんし易い、演出に変化が表れ易い、AT抽せんを実行可能、などといった意味で有利であると表現している。これとは逆に「遊技者に不利」は、相対的に、ベル役に当せんし難い、演出に変化が表れ難い、AT抽せんを実行できない、などといった意味で不利であると表現している。
なお、連続性のある演出としては、「BGMループ演出」に限らず、例えば、前述したように複数回の遊技を跨いで継続性をもって行われる連続演出なども適用が可能である。この場合は連続演出の最初の遊技を3枚賭けで実行し、次の遊技を2枚賭けで実行した場合に、最初の遊技の演出が切り替わらないため、遊技者が、直感的に遊技を進行する際の規定数を把握することが可能となる。
さらに、連続演出の1つの態様として、3枚賭けで実行された先の遊技で「BGMループ演出」が実行され、3枚賭けで実行された次回の遊技でも「BGMループ演出」が実行される場合も考えることが可能である。この場合、上記先の遊技で「BGMループ演出」が実行され、上記次回の遊技で3枚賭け遊技が行われた場合には、新たに「BGMループ演出」を実行する(BGMが初めから出力される)、といったことも可能である。
なお、このような規定数変更機能適正化対策6(演出の連続性を利用した規定数の報知(その1))を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
複数のリールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
演出の出力が可能な演出出力手段(スピーカなど)と、を備え、
前記リールには複数の図柄が付され、
所定の賭け数が設定されたことを条件に役抽せんを伴う遊技が実行可能となり、
前記演出には、所定の背景音楽(BGMなど)を含み、
前記所定の賭け数には、第1賭け数(2枚など)と、当該第1賭け数とは異なる第2賭け数(3枚など)とが含まれ、
前記第1賭け数が設定されたことを条件とする第1賭け数遊技(2枚賭け遊技など)と、前記第2賭け数が設定されたことを条件とする第2賭け数遊技(3枚賭け遊技など)とが可能であり、
前記第1賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第1内部当せん状態の遊技(「2枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第2賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第2内部当せん状態の遊技(「3枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第1入賞状態での遊技(「2枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第2内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第2入賞状態での遊技(「3枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態、前記第1入賞状態、前記第2内部当せん状態、及び、前記第2入賞状態のいずれとも異なる所定の遊技状態(「非内部中」など)での前記第1賭け数遊技により前記第1内部当せん状態に移行して前記第2賭け数遊技を行う遊技の流れを、想定された1つの遊技の流れである想定遊技フロー(適正な遊技フローなど)とし、
前記所定の遊技状態にて前記第1内部当せん状態に移行するまでの状況で遊技が行われる事前準備中において、
前記所定の遊技状態中に前記第2賭け数遊技での当せんは無いが、前記背景音楽が繰り返し出力される演出が選択されている状況で、次の遊技を前記第2賭け数で開始すると(遊技者に相対的に有利な遊技が行われている場合など)、前記背景音楽が繰り返し出力される演出が他の演出に切り替わる場合があるが、前記第1賭け数で開始すると(遊技者に相対的に不利な遊技が行われている場合など)、前記背景音楽が繰り返し出力される演出が他の演出に切り替わらない
ことを特徴とする遊技機。
<<規定数変更機能適正化対策7(演出の連続性を利用した規定数の報知(その2))>>
続いて、他の対策として、上述した規定数変更機能適正化対策6(演出の連続性を利用した規定数の報知(その1))を更に発展させることを検討した。例えば、「事前準備中」において、「非内部中」の3枚賭け遊技で3枚賭けBBに当せんしておらず、且つ、「BGMループ演出」が当せんし、「BGMループ演出」が出力されている状況で、次の遊技を2枚賭けで開始した場合は、そのまま当該「BGMループ演出」が連続して出力され続けるようにする。この点は、上述した規定数変更機能適正化対策6(演出の連続性を利用した規定数の報知(その1))と同様である。
さらに、この開始した2枚賭け遊技で2枚賭けBBが入賞し、その次の遊技となる2枚賭けBB遊技中において、3枚賭け遊技を行った場合には、3枚賭け遊技は本来遊技者に有利なものであるが、ここでは「BGMループ演出」がそのまま継続される。そして、「BGMループ演出」がループし、2枚賭けBBが終了した直後の遊技(「非内部中」の遊技)で3枚賭けした場合は、本来の遊技者に有利な遊技であるものとして、BGMが切り替わり得る(切り替わりの条件が成立している場合には切り替わる)ようにする。
このようにすることで、「2枚賭けBB内部中」よりも遊技者に不利な2枚賭けBB遊技が終了するまで、演出が進行しない(切り替わらない)よう構成することが可能となる。そして、演出の進行の相違により、遊技者が、「2枚賭けBB内部中」から「2枚賭けBB中」まで継続して、遊技者に不利な状況であることを認識でき、本来滞在するべきでない遊技状態に居る状況を直感的に把握することができるようになる。さらに、「2枚賭けBB中」に演出の切り替えのための演出抽選を実行しないことで、演出の切り替わりが起きないようにすることが可能である。
なお、このような規定数変更機能適正化対策7(演出の連続性を利用した規定数の報知(その2))を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
複数のリールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
演出の出力が可能な演出出力手段(スピーカなど)と、を備え、
前記リールには複数の図柄が付され、
所定の賭け数が設定されたことを条件に役抽せんを伴う遊技が実行可能となり、
前記演出には、所定の背景音楽(BGMなど)を含み、
前記所定の賭け数には、第1賭け数(2枚など)と、当該第1賭け数とは異なる第2賭け数(3枚など)とが含まれ、
前記第1賭け数が設定されたことを条件とする第1賭け数遊技(2枚賭け遊技など)と、前記第2賭け数が設定されたことを条件とする第2賭け数遊技(3枚賭け遊技など)とが可能であり、
前記第1賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第1内部当せん状態の遊技(「2枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第2賭け数遊技での役抽せんの当せんにより第2内部当せん状態の遊技(「3枚賭けBB内部中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第1入賞状態での遊技(「2枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第2内部当せん状態の遊技での前記複数のリールによる所定の図柄組み合わせの停止表示により第2入賞状態での遊技(「3枚賭けBB中」の遊技など)が可能となり、
前記第1内部当せん状態、前記第1入賞状態、前記第2内部当せん状態、及び、前記第2入賞状態のいずれとも異なる所定の遊技状態(「非内部中」など)での前記第1賭け数遊技により前記第1内部当せん状態に移行して前記第2賭け数遊技を行う遊技の流れを、想定された1つの遊技の流れである想定遊技フロー(適正な遊技フローなど)とし、
前記所定の遊技状態にて前記第1内部当せん状態に移行するまでの状況で遊技が行われる事前準備中において、
前記所定の遊技状態中に前記第2賭け数遊技での当せんは無いが、前記背景音楽が繰り返し出力される演出が選択されている状況で、次の遊技を前記第2賭け数で開始すると(不適正な遊技フローで遊技が繰り返されている場合など)、前記背景音楽が繰り返し出力される演出が他の演出に切り替わる場合があるが、前記第1賭け数で開始すると(適正な遊技フローでの遊技に戻った場合など)、前記背景音楽が繰り返し出力される演出が他の演出に切り替わらず、
前記次の遊技を前記第1賭け数で開始し、前記第1内部当せん状態を経て前記第1入賞状態に移行した次の遊技で前記第1入賞状態における前記第2賭け数遊技が行われた場合(適正な遊技フローでのBB遊技が行われた場合など)には、前記背景音楽が繰り返し出力される演出が他の演出に切り替わらず、前記第1入賞状態での遊技が終了した次の遊技で前記第2賭け数遊技が行われた場合(不適正な遊技フローで遊技が行われるようになった場合など)、には、前記背景音楽が繰り返し出力される演出が他の演出に切り替わり得る
ことを特徴とする遊技機である。
<<規定数変更機能適正化対策8(2枚賭けBB入賞の容易化)>>
続いて、他の対策として、2枚賭けBBの入賞(図柄組み合わせの成立)を、3枚賭けBBの入賞(図柄組み合わせの成立)に比べて容易なものとすることを検討した。例えば、2枚賭けBBの入賞のための図柄組合せと、3枚賭けBBの入賞のための図柄組合せとについて、互い1リールの図柄のみ異なり、更に2枚賭けBBの方が、入賞に係る図柄を引き込み易くなっている。
ここで、入賞に係る図柄を引き込み易くするための態様としては、入賞に必要な図柄を、前述の引込み(ずらし)が可能な最大(ここでは4個)の図柄数(所謂コマ数)内、或いは、当該図柄数(ここでは4コマ)に近い図柄数(5コマや6コマなど)内に多く(2つ或いは2つ以上)配置したものなどを例示できる。
より具体的には、例えば、2枚賭けBBの入賞に関しては、「ベルA、スイカ、白BAR」と「ベルA、スイカ、黒BAR」で成立するものとし、3枚賭けBBの入賞に関しては、「ベルA、黒BAR、白BAR」と「ベルA、黒BAR、黒BAR」で成立するものとする。
ここでの2枚賭けBBの入賞と、3枚賭けBBの入賞との関係は、互いに1リール(ここでは中リール)の図柄(「スイカ」と「黒BAR」)のみ異なっている。さらに、2枚賭けBBの入賞に係る「スイカ」の方が、3枚賭けBBの入賞に係る「黒BAR」よりも引き込みが容易となるよう、両図柄(ここでは「黒BAR」と「スイカ」)の図柄数や図柄配置を決定する。例えば、図51の例に当てはめれば、2枚賭けBBを構成する中リールの「スイカ」は2個(図柄番号14、18)であり、3枚賭けBBを構成する中リールの「黒BAR」は1個(図柄番号19)であるので、2枚賭けBBのほうが3枚賭けBBよりも入賞させ易くなっている。
このようにすることで、3枚賭けBBを入賞させるのに比べて、2枚賭けBBを入賞させる方が簡単にBB中に移行できる、といったゲーム性を実現することが可能となる。また、2枚賭けBBと3枚賭けBBの入賞に係る図柄組合せを1リールのみ(上述の例では中リールのみ)異なるようにしており、さらに中リールの「黒BAR」と「スイカ」が隣り合っているため、2枚賭け遊技中の2枚賭けBBの当せん時、及び、3枚賭け遊技中の3枚賭けBB当せん時の何れの場合も、中リールに4番の「ブランク」を狙うといった同じ手順で内部中にすることが可能となる。このため内部中にするための手順を共通化することができる。
<<規定数変更機能適正化対策9(不適正報知に係る対策の組み合わせ例)>>
続いて、「事前準備中」や「BB内部中」等において不適正な遊技フローで遊技が進められた場合の対策の組み合わせについて一例を説明する。例えば、「非内部中」に2枚賭け遊技が行われた次の遊技で3枚賭け遊技が行われたような場合に、前述した「狙って!」のような第2演出を実行し、更に演出部18の画面の暗転を行う。
ここでの暗転は、例えば、画面が薄暗くなるような表示を行い、「狙って!」の文字やその他の表示内容(背景や登場人物、記号(ユーザーインタフェースを含む)など)が薄暗い中にも視認できるようにすることが考えられる。ここで、上述のユーザーインタフェースとしては、メニュー画面(図60(a))における各種の選択ボタンや、遊技者に遊技機の状態を知らせる記号などを例示できる。また、暗転としては、文字や記号等が視認できない黒一色の表示のような態様も例示できる。
さらに、「2枚賭けBB内部中」に3枚賭け遊技が行われる遊技フローを適正な遊技フローとしていることから、「2枚賭けBB内部中」に2枚賭けが行われた場合には、不適正である旨を演出により報知することが可能である。この場合の演出としては、暗転を例示することが可能である。
なお、暗転させる際の演出態様として、以下のようなものも考えることができる。例えば、不適正な遊技フローに該当するものとして「2枚賭けBB中」や「3枚賭けBB中」が行われ、演出部18にBB遊技終了条件に係る残り枚数(残りの遊技メダル数)が表示されている場合(「残り_3枚」の文字表示がされている場合など)に、この残り枚数のような所定の表示のみについては暗転させずに明示状態を選択的に維持し、画面中のそれ以外の部分を暗転させる。
また、「非内部中」に3枚賭け遊技が行われた場合に「2枚賭けしてください」のような音声(ボイス)出力を行い、「2枚賭けBB内部中」に2枚賭けが行われた場合には、「3枚賭けしてください」のような音声(ボイス)出力を行うことが可能である。そして、これらのボイスの出力タイミングとしては、例えば、スタートレバー25の操作タイミングを例示できる。さらに、スタートレバー25の操作が、最小遊技時間(最短遊技時間)である所定時間(ここでは4.1秒)が経過していない状況で行われた場合であっても、スタートレバー25の操作タイミングで、これらのボイスの出力を行うことが考えられる。これにより、リール(回胴)の回転を待たずに直ぐに報知でき、操作者に、誤った操作であったことが迅速に伝わり得るようになる。
さらに、「2枚賭けBB内部中」や「3枚賭けBB内部中」における、映像、電飾、音声(ここではBGMを含む)の関係を定めておくことが考えられる。例えば、「2枚賭けBB内部中」や「3枚賭けBB内部中」には、一部の演出(ここでは映像及び電飾)は、進行しない(変化がない)ようにする。しかし、その他の演出(ここでは音声)は、進行するようにすることが考えられる。例えば、「2枚賭けBB内部中」に2枚賭け遊技が行われた場合や、「3枚賭けBB内部中」に2枚賭け遊技が行われた場合などに、背景映像の移動速度や、電飾の点滅周期は、それ以前と同じであるが、BGMが変化するようにする、といたことが考えられる。
また、規定数、払出音、及び、再遊技の図柄組み合わせの成立に伴う音声の演出(リプレイ音)の3項目の関係を定めておくことも考えられる。例えば、3枚賭け遊技時には払出音もリプレイ音も出力し、2枚賭け遊技時には、払出音は出力せず、リプレイ音は出力する、といったことも考えられる。
<電源投入の際における各種操作機器の機能向上に係る対策>
次に、電源投入の際における各種操作機器の機能向上に係る対策について以下に説明する。ここで説明する電源投入の際における各種操作機器の機能向上に係る対策は、前述のような規定数変更機能を備えたタイプのスロットマシンや、規定数変更機能を備えていないタイプのスロットマシン10などに適用が可能なものである。
また、電源投入の態様としては、例えば、スロットマシンが設置された島設備(複数の場合も単数の場合もあり得る)において、複数のスロットマシンに一斉に電力が供給開始される態様や、1台について電源スイッチ72の操作により電力が供給開始される態様などを挙げることができる。
さらに、別な観点からの電源投入の態様としては、扉(前面ドア部11)が開いている状況での電源投入や、扉(前面ドア部11)が閉じている状況での電源投入なども挙げることができる。また、遊技メダルのベットが行われていない状況での電源断及び電源投入や、遊技メダルのベットが行われている状況での電源断及び電源投入を挙げることもできる。また、ベット数に係る規定数(3枚、2枚、1枚など)を超える数のクレジットがある状況での電源断及び電源投入を挙げることもできる。
さらに、1人の遊技場店員が前述の島設備の電源を投入する一方で、他の遊技場店員が、3枚投入ボタン76や、1BETボタン75、サブ入力スイッチ78、清算ボタン74、及び、停止ボタン24L~24Rといった各種操作機器を操作している状況を考えることもできる。また、遊技場店員による1台のスロットマシンの電源投入の際に、来場客である遊技者が、上述の各種操作機器を操作している状況を考えることもできる。
<<操作機器の機能向上に係る対策1(MAXベットボタン)>>
先ず、操作機器の機能向上に係る1つ目の対策として、3枚投入ボタン(以下では「MAXベットボタン」と称する)76についての対策を検討した、前述したように、MAXベットボタン76は、貯留されている遊技メダルの枚数及び投入に係る規定数(ここでは貯留限界枚数である50枚)を超えない範囲で、貯留されている遊技メダルを最大3枚投入するときに使用される。
例えば、MAXベット操作が可能な状態(1遊技終了後からベット操作されるまでの間)であり、電源断時(電源断前)にはMAXベットボタン76が押下されていなかった(非押下の)状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況でMAXベットボタン76が押下され、MAXベットボタン76の押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、クレジットされている数が3枚以上あり、且つ、先のMAXベットボタン76の押下が継続している状況においては、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)が点灯するが、電源投入後の新たなMAXベット(3枚投入処理)は、そのまま自動的には行われないようにする。ここで、「3枚投入処理」としては、例えば、図27に示す貯留投入処理などを挙げることができる。図1~図50に示すスロットマシン10の例では、図27に示す貯留投入処理は、図26に示す遊技メダル管理の処理におけるS324(各種ベットボタンの操作を受付けたか否かの判定の処理)の後に移行し得るものとなっている。
また、電源投入後の新たなMAXベットは、そのまま自動的には行われないが、遊技者の手指により、遊技メダル投入口21への3枚の遊技メダルの投入があれば、MAXベットが行われるようにする。さらに、4枚を超える投入があれば、4枚目以降は返却されずにクレジット(貯留)されるようにする。ここで、図1~図50に示すスロットマシン10の例に当てはめれば、遊技メダル投入口21への遊技メダルの投入が検出された場合に(図26のS322:YES)、遊技メダル投入チェックの処理(図42、図43)へ移行し、投入された遊技メダルに係る処理を実行することや、貯留投入処理を実行することが可能である。
このようにすることで、ベットの処理が有効であることを、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)を用いて正確に報知することができる。さらに、自動的な3枚ベットはされないことから、電源投入時に、遊技者が誤操作(MAXベットボタン76に手指を置き続けていることなど)があっても、意図しないベットが行われるのを防止することができる。さらに、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)が点灯することから、制御上は、MAXベットが可能な状態となっていることを報知できる。
なお、このような操作機器の機能向上に係る対策1(MAXベットボタン)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
電源と、
リールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
最大数の賭け設定(MAXベットなど)の際に遊技者により押下され、所定の場合に光源(MAXベットランプなど)の点灯により照らされる最大数賭け設定ボタン(MAXベットボタンなど)と、
前記最大数賭け設定ボタンが押下されると最大数の賭け設定を実行可能な制御手段(メインCPUなど)と、を備え、
前記最大数賭け設定ボタンの押下中の電源投入後において、前記最大数賭け設定ボタンの押下が継続している状況では、前記光源が点灯し、賭け設定は行われない
ことを特徴とする遊技機。
<<操作機器の機能向上に係る対策2(MAXベットボタン)>>
続いて、他の対策として、3枚投入ボタン(以下では「MAXベットボタン」と称する)76について別の対策を検討した。例えば、MAXベット操作が可能な状態(1遊技終了後からベット操作されるまでの間)であり、電源断時(電源断前)にはMAXベットボタン76が押下されていなかった(非押下の)状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況でMAXベットボタン76が押下され、MAXベットボタン76の押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、クレジットされている数が3枚以上あり、且つ、先のMAXベットボタン76の押下が継続している状況においては、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)が点灯するが、上述の対策1と異なり、電源投入後の新たな1枚ベット(1枚の賭け設定)は行えるようにする。つまり、1枚ベットの操作が有効とされ、1BETボタン(以下では「1枚投入ボタン」と称する)75が操作されると1枚ベットの処理が行われるようにする。この場合、前述の対策1と同様に、自動的なMAXベットは行われないようにする。
そして、本対策においても、遊技者の手指により、遊技メダル投入口21への3枚の遊技メダルの投入があれば、MAXベットが行われるようにする。
このようにすることで、ベットの処理が有効であることを、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)を用いて正確に報知することができる。さらに、1枚ベットを無効としないことから、MAXベットに比べて少ない限られた枚数(賭け数)であっても、可能な限り遊技の進行を妨げないようにすることができる。さらに、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)が点灯することから、制御上は、MAXベットが可能な状態となっていることを報知できる。また、MAXベットボタン76が故障中であったとしても、1枚投入ボタン75を使用して遊技を進行させることが可能となる。
なお、このような操作機器の機能向上に係る対策2(MAXベットボタン)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
電源と、
リールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
第1賭け数(1枚など)の賭け設定の際に遊技者により押下される第1賭け設定ボタン(1枚投入ボタンなど)と、
前記第1賭け数と異なる第2賭け数(3枚など)の賭け設定の際に遊技者により押下され、所定の場合に光源(MAXベットランプなど)の点灯により照らされる第2賭け設定ボタン(MAXベットボタンなど)と、
前記第1賭け設定ボタンが押下されると前記第1賭け数の賭け設定を実行可能であり、前記第2賭け設定ボタンが押下されると前記第2賭け数の賭け設定を実行可能である制御手段(メインCPUなど)と、を備え、
前記第2賭け設定ボタンの押下中の電源投入後において、前記第2賭け設定ボタンの押下が継続している状況では、前記光源が点灯し、前記第1賭け設定ボタンによる賭け設定が可能である
ことを特徴とする遊技機。
<<操作機器の機能向上に係る対策3(1ベットボタン)>>
続いて、他の対策として、1枚投入ボタン75についての対策を検討した。例えば、1枚投入ボタン75の操作が可能な状態(1遊技終了後からベット操作されるまでの間)であり、電源断時(電源断前)には1枚投入ボタン75が押下されていなかった(非押下の)状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況で1枚投入ボタン75が押下され、1枚投入ボタン75の押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、クレジットされている数が3枚以上あり、且つ、先の1枚投入ボタン75の押下が継続している状況においては、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)が点灯するが、電源投入後の新たな1枚ベット(1枚の賭け設定)は行われないようにする。また、前述の対策1、2と同様に、遊技者の手指により、遊技メダル投入口21への3枚の遊技メダルの投入があれば、MAXベットが行われるようにする。
このようにすることで、ベットの処理が有効であることをMAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)を用いて正確に報知することができる。さらに、1枚ベットはされないことから、電源投入時に、遊技者が誤操作(1枚投入ボタン75に手指を置き続けていることなど)があっても、意図しないベットが行われるのを防止することができる。さらに、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)が点灯することから、制御上は、MAXベットが可能な状態となっていることを報知できる。
なお、このような操作機器の機能向上に係る対策3(1ベットボタン)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
電源と、
リールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
第1賭け数(1枚など)の賭け設定の際に遊技者により押下される第1賭け設定ボタン(1枚投入ボタンなど)と、
前記第1賭け数と異なる第2賭け数(3枚など)の賭け設定の際に遊技者により押下され、所定の場合に光源(MAXベットランプなど)の点灯により照らされる第2賭け設定ボタン(MAXベットボタンなど)と、
前記第1賭け設定ボタンが押下されると前記第1賭け数の賭け設定を実行可能であり、前記第2賭け設定ボタンが押下されると前記第2賭け数の賭け設定を実行可能である制御手段(メインCPUなど)と、を備え、
前記第2賭け設定ボタンの押下中の電源投入後において、前記第2賭け設定ボタンの押下が継続している状況では、前記光源が点灯し、前記第1賭け設定ボタンによる賭け設定がされない
ことを特徴とする遊技機。
<<操作機器の機能向上に係る対策4(1ベットボタン)>>
続いて、他の対策として、1BETボタン(以下では「1枚投入ボタン」と称する)75についての他の対策を検討した。例えば、1枚投入ボタン75の操作が可能な状態(1遊技終了後からベット操作されるまでの間)であり、電源断時(電源断前)には1枚投入ボタン75が押下されていなかった(非押下の)状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況で1枚投入ボタン75が押下され、1枚投入ボタン75の押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、クレジットされている数が3枚以上あり、且つ、先の1枚投入ボタン75の押下が継続している状況においては、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)が点灯し、電源投入後の新たなMAXベットを行えるようにする。
このようにすることで、ベットの処理が有効であることを、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)を用いて正確に報知することができる。さらに、MAXベットを無効としないことから、可能な限り遊技の進行を妨げないようにすることができる。さらに、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)が点灯することから、制御上は、MAXベットが可能な状態となっていることを報知できる。
なお、このような操作機器の機能向上に係る対策4(1ベットボタン)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
電源と、
リールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
第1賭け数(1枚など)の賭け設定の際に遊技者により押下される第1賭け設定ボタン(1枚投入ボタンなど)と、
前記第1賭け数と異なる第2賭け数(3枚など)の賭け設定の際に遊技者により押下され、所定の場合に光源(MAXベットランプなど)の点灯により照らされる第2賭け設定ボタン(MAXベットボタンなど)と、
前記第1賭け設定ボタンが押下されると前記第1賭け数の賭け設定を実行可能であり、前記第2賭け設定ボタンが押下されると前記第2賭け数の賭け設定を実行可能である制御手段(メインCPUなど)と、を備え、
前記第1賭け設定ボタンの押下中の電源投入後において、前記第1賭け設定ボタンの押下が継続している状況では、前記光源が点灯し、前記第2賭け設定ボタンによる賭け設定が可能である
ことを特徴とする遊技機。
<<操作機器の機能向上に係る対策5(メニューボタン)>>
続いて、他の対策として、サブ入力スイッチ(以下では「メニューボタン」と称する)78についての対策を検討した。例えば、メニューボタン78の操作が可能な状態(1遊技終了後からベット操作されるまでの間)であり、電源断時(電源断前)にはメニュー画面(図60(a)に一例を示す)が表示されておらず非表示であり、メニューボタン78が押下されていなかった(非押下の)状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況でメニューボタン78が押下され、メニューボタン78の押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、且つ、先のメニューボタン78の押下が継続している状況においては、メニューボタンランプが点灯し、メニュー画面(図60(a)に一例を示す)の表示は行われないようにする。さらに、メニューボタン78の押下以外の操作を行っても、メニュー画面が表示されることはないようになっている。
このようにすることで、メニューボタン78の操作が有効であることを、メニューボタンランプを用いて正確に報知することができる。さらに、メニュー画面の表示は行われないことから、電源投入時に、遊技者が誤操作(メニューボタン78に手指を置き続けていることなど)があっても、意図しないメニュー画面の表示が行われるのを防止することができる。さらに、メニューボタンランプが点灯することから、制御上は、メニューボタン78の操作が可能な状態となっていることを報知できる。また、メニューボタンランプの点灯により、サブメイン基板1301などによるサブ制御機能が電気的には作動していることを遊技者に把握させ得ることとなる。
ここで、本対策のように、メニューボタンランプが点灯し、メニュー画面の表示は行われないようにしながらも、メニュー画面以外の表示を行うため操作機器の操作があれば、対応する表示を行うことが可能である。例えば、十字キー77の操作により、音量調整が可能であることを示す画像(図60(b)に音量設定画面の一例を示す)の表示や、画面の輝度調整が可能であることを示す画像(図60(c)に光量設定画面の一例を示す)の表示を行うことなどを例示できる。
なお、このような操作機器の機能向上に係る対策5(メニューボタン)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
電源と、
リールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
メニュー画面の表示が可能な画像表示手段(演出部など)と、
前記メニュー画面の表示の際に遊技者により押下され、所定の場合に光源(メニューボタンランプなど)の点灯により照らされるメニューボタンと、を備え、
前記メニューボタンの押下中の電源投入後において、前記メニューボタンの押下が継続している状況では、前記光源が点灯し、前記メニュー画面は表示されない
ことを特徴とする遊技機。
<<操作機器の機能向上に係る対策6(清算ボタン)>>
続いて、他の対策として、清算ボタン74についての対策を検討した。例えば、清算ボタン74の操作が可能な状態(1遊技終了後からスタート操作されるまでの間)であり、電源断時(電源断前)には清算ボタン74が押下されていなかった(非押下の)状況で、且つ、クレジットされている遊技メダル枚数があり、何れの枚数のベットも行われていない状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況で清算ボタン74が押下され、清算ボタン74の押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、且つ、先の清算ボタン74の押下が継続している状況においては、貯留されている遊技メダルの清算(投入された遊技メダルの払戻しを含む)は行われないようにする。
さらに、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)が点灯するが、先の清算ボタン74の押下が継続している状況においては、MAXベットボタン76の押下が行われても、電源投入後の新たなMAXベットは行われないようにする。また、1枚投入ボタン75についても、押下が行われても、電源投入後の新たな1枚ベット(1枚の賭け設定)が行われないようにする。
さらに、遊技メダル投入口21へ遊技メダルの投入についても、無効なものとして制御処理を行うことが可能である。ただし、これに限らず、遊技メダル投入口21へ遊技メダルの投入については、有効なものとして制御処理を行うことも可能である。
このようにすることで、電源投入時に誤操作(清算ボタン74に手指を置き続けていることなど)で清算(払戻しを含む)が行われてしまうことを防止できる。さらに、MAXベットボタン76でベットできない状況においても、MAXベットランプの点灯により、MAXベットが可能な程度のクレジット数の遊技メダルが貯留されていることが報知されるので、遊技者が貯留を残したまま離席することを防止できる。
ここで、本体対策の前提条件として、何れの枚数のベットも行われていない状況を例としたが、これに限定されず、ベットに関しては行われている状況を前提としてもよい。そして、この場合は、清算ボタン74の押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、且つ、先の清算ボタン74の押下が継続している状況においては、貯留されている遊技メダルの清算(投入された遊技メダルの払戻しを含む)は行われないが、ベットされている遊技メダル枚数は清算されるようにすることが考えられる。また、これ以外にも、同様の電源投入時の状況において、ベットされている遊技メダル枚数と、クレジットされた数とを、いずれも(一括で)清算されるようにすることや、同様の電源投入時の状況において、ベットされている遊技メダル枚数と、クレジットされた数とを、いずれも(一括で)清算されないようにすることが考えられる。
なお、このような操作機器の機能向上に係る対策6(清算ボタン)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
電源と、
リールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
第1賭け数(1枚など)の賭け設定の際に遊技者により押下される第1賭け設定ボタン(1枚投入ボタンなど)と、
前記第1賭け数と異なる第2賭け数(3枚など)の賭け設定の際に遊技者により押下され、所定の場合に光源(MAXベットランプなど)の点灯により照らされる第2賭け設定ボタン(MAXベットボタンなど)と、
清算の際に遊技者により押下される清算ボタンと、
前記第1賭け設定ボタンが押下されると前記第1賭け数の賭け設定を実行可能であり、前記第2賭け設定ボタンが押下されると前記第2賭け数の賭け設定を実行可能であり、前記清算ボタンが押下されると遊技価値の清算が可能な制御手段(メインCPUなど)と、を備え、
前記清算ボタンの押下中の電源投入後において、前記清算ボタンの押下が継続している状況では、清算が行われず、前記光源が点灯し、前記第2賭け設定ボタンによる賭け設定が行われない
ことを特徴とする遊技機。
<<操作機器の機能向上に係る対策7(清算ボタン)>>
続いて、他の対策として、清算ボタン74についての対策を検討した。例えば、前述の対策6と同様に、清算ボタン74の操作が可能な状態(1遊技終了後からスタート操作されるまでの間)であり、電源断時(電源断前)には清算ボタン74が押下されていなかった(非押下の)状況で、且つ、クレジットされている遊技メダル枚数があり、何れの枚数のベットも行われていない状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況で清算ボタン74が押下され、清算ボタン74の押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、且つ、先の清算ボタン74の押下が継続している状況においては、貯留されている遊技メダルの清算(投入された遊技メダルの払戻しを含む)は行われないようにする。さらに、MAXベットランプ(前述の3枚投入表示LED)が点灯し、電源投入後の新たなMAXベットを行えるようにする。
このようにすることで、電源投入時に誤操作(清算ボタン74に手指を置き続けていることなど)で清算(払戻しを含む)が行われてしまうことを防止できる。さらに、MAXベットを無効としないことから、可能な限り遊技の進行を妨げないようにすることができる。さらに、MAXベットランプが点灯することから、制御上は、MAXベットが可能な状態となっていることを報知できる。
なお、このような操作機器の機能向上に係る対策7(清算ボタン)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
電源と、
リールと、
スタートレバーと、
複数のストップボタンと、
第1賭け数(1枚など)の賭け設定の際に遊技者により押下される第1賭け設定ボタン(1枚投入ボタンなど)と、
前記第1賭け数と異なる第2賭け数(3枚など)の賭け設定の際に遊技者により押下され、所定の場合に光源(MAXベットランプなど)の点灯により照らされる第2賭け設定ボタン(MAXベットボタンなど)と、
清算の際に遊技者により押下される清算ボタンと、
前記第1賭け設定ボタンが押下されると前記第1賭け数の賭け設定を実行可能であり、前記第2賭け設定ボタンが押下されると前記第2賭け数の賭け設定を実行可能であり、前記清算ボタンが押下されると遊技価値の清算が可能な制御手段(メインCPUなど)と、を備え、
前記清算ボタンの押下中の電源投入後において、前記清算ボタンの押下が継続している状況では、清算が行われず、前記光源が点灯し、前記第2賭け設定ボタンによる賭け設定が可能である
ことを特徴とする遊技機である。
<<操作機器の機能向上に係る対策8(停止ボタン)>>
続いて、他の対策として、停止ボタン24L~24Rについての対策を検討した。例えば、電源断時(電源断前)には回胴(リール、51L~51R)は3つとも回転しており、停止ボタン24L~24Rが有効である状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況で停止ボタン24L~24Rのうちのいずれか1つが押下され、停止ボタン24L~24Rのうちのいずれか1つの押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、且つ、先の停止ボタン(24L~24Rのいずれか1つ)の押下が継続している状況においては、電源投入後に実行される加速処理により回胴(リール、51L~51R)は3つとも回転するが、押下が継続している停止ボタン(24L~24Rのいずれか1つ)に対応する回胴を含めて、いずれの回胴(51L~51R)も停止されない。さらに、停止ボタンLEDは無効態様であり、他の停止ボタンでのリールの回転の停止はできない。そして、その後、押下継続していた手指が離され、改めて停止ボタン(24L~24Rのいずれか1つ)の押下操作がされれば、対応した回胴(リール、51L~51R)が停止する。
停止ボタンLEDの無効態様としては、例えば、有効な場合の発光態様(有効態様)が白色光や橙色(オレンジ色)光である場合に、青色光とする、消灯する、などといったことを例示できる。
このようにすることで、電源投入時に、遊技者が誤操作(いずれかの停止ボタン24L~24Rに手指を置き続けていることなど)があっても、意図せず回胴(51L~51R)が停止してしまい、例えば小役を取りこぼすことなどのような、遊技者に対する不利益を与えないようにすることができる。また、例えば、停止ボタン24L~24Rに何らかの不具合が生じて、遊技者の操作にしたがった回胴停止が行われず、意図しない遊技の結果が出て遊技者に不測の不利益を与えてしまう、といったことを防止できる。
ここで、このような操作機器の機能向上に係る対策8(停止ボタン)を施した遊技機については、その基本的な構成を、例えば、以下のように表現することが可能である。
電源と、
リールと、
スタートレバーと、
各リールの回転停止の際に遊技者により順に押下される複数のストップボタンと、
各ストップボタンを個々に照らすことが可能であり、少なくとも、対応するストップボタンの押下の操作が有効である旨の態様と、対応するストップボタンの押下の操作が無効である旨の態様で発光可能な光源(停止ボタンLEDなど)と、を備え、
いずれかのストップボタンの押下中の電源投入後において、当該ストップボタンの押下が継続している状況では、対応するリールの回転停止は行われず、当該ストップボタンに対応した光源は当該ストップボタンの押下の操作が無効である旨の態様で発光し、当該ストップボタン以外のストップボタンを押下しても対応するリールの回転停止が行われない
ことを特徴とする遊技機である。
また、電源断時(電源断前)には回胴(リール、51L~51R)は3つとも回転しており、停止ボタン24L~24Rが有効である状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況で停止ボタン24L~24Rのうちのいずれか1つが押下され、停止ボタン24L~24Rのうちのいずれか1つの押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、且つ、先の停止ボタン(24L~24Rのいずれか1つ)の押下が継続している状況においては、電源投入後に先の停止ボタンの押下を検知することで、先の停止ボタンに対応する回胴(リール、51L~51R)が停止する態様も考えられる。
この場合は、電源投入後に加速処理が実行されるが、当該加速処理中であっても先の停止ボタンに対応する回胴が停止する。換言すると、リールのインデックスを検知することなく停止制御が実行される。このため、先の停止ボタンに対応する回胴においては予定しているものではない図柄が停止する可能性があるが、停止制御は正常に行われているため入賞判定時に異なる図柄組合せの停止とは判断しない(小役当選時には小役の払出が行われる)。
このようにすることで、遊技者の停止操作順番が停止操作間で電源断を挟んでも遊技者の停止操作順番と実際の回胴の停止順番がずれにくくなるようにでき、遊技者の停止操作順番のミスによる小役の払出が少なくなる(押し順に失敗する)という不利益を抑制することが可能となる。
なお、電源断時(電源断前)には回胴(リール、51L~51R)は3つとも回転しており、停止ボタン24L~24Rが有効である状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況で停止ボタン24L~24Rのうちのいずれか2つが押下され、停止ボタン24L~24Rのうちのいずれか2つの押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、且つ、先の停止ボタン(24L~24Rのいずれか2つ)の押下が継続している状況においては、電源投入後に先の停止ボタン(24L~24Rのいずれか2つ)の押下を検知しても、いずれの回胴(リール、51L~51R)も停止しない態様も考えられる。
このようにすることで、想定以上に有利な制御を行うことを防ぐことが可能となる。例えば、2個同時に停止ボタンが操作されることは通常想定していないため、これによる不具合を利用した攻略法等を抑制することが可能となる。
続いて、他の対策として、スタートレバー25についての対策を検討した。例えば、電源断時(電源断前)には3ベットされており、スタートレバー25が有効である状況で電源断が発生し、その後電源が落ちきった状況でスタートレバー25が押下され、スタートレバー25の押下中に電源投入があり、当該電源投入後の状態であって、且つ、先のスタートレバー25の押下が継続している状況においては、電源投入後に先のスタートレバー25の押下を検知しても、回胴(リール、51L~51R)は回転されないようにする。
このようにすることで、電源投入時に、遊技者が誤操作(スタートレバー25に手指を置き続けていることなど)があっても、意図せず回胴(51L~51R)が回転してしまうような、遊技者に対する不利益を与えないようにすることができる。
なお、要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。例えば、他のタイプのスロットマシンや、ぱちんこ遊技機、スロットマシンと同様に遊技者がリール停止や図柄停止の機能を備えたぱちんこ遊技機などといった他のタイプの遊技機にも、特に支障がない限りは適用することが可能である。
10 スロットマシン、11 前面ドア部、12 筐体部、15 回胴表示部、
16 遊技メダル払出口、17 受け皿、18 演出部、21 遊技メダル投入口、
24L~24R 第1停止ボタン~第3停止ボタン、25 スタートレバー、
31 サブ制御基板、51L~51R 第1回胴~第3回胴、61 主制御基板、
62 設定ユニット、68 設定キースイッチ、74 清算ボタン、
75 1BETボタン(1枚投入ボタン)、
76 3枚投入ボタン(MAXベットボタン)、
78 サブ入力スイッチ(メニューボタン)、81 メインCPU。

Claims (1)

  1. 複数のリールと、
    スタートレバーと、
    複数のストップボタンと、を備え、
    所定の賭け数に応じた役抽せんが実行可能であり、
    前記所定の賭け数には、第1賭け数と、当該第1賭け数よりも多い第2賭け数と、が含まれ、
    前記第1賭け数が設定された第1賭け数遊技が実行可能であり、
    前記第2賭け数が設定された第2賭け数遊技が実行可能であり、
    前記第1賭け数遊技での役抽せんで第1特定役に当せんして、当該第1賭け数遊技で前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせの停止表示がなかったときの次の遊技では、第1内部当せん状態での遊技が実行可能となり、
    前記第2賭け数遊技での役抽せんで第2特定役に当せんして、当該第2賭け数遊技で前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせの停止表示がなかったときの次の遊技では、第2内部当せん状態での遊技が実行可能となり、
    前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせの停止表示があると第1ボーナス状態での遊技が実行可能となり、
    前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせの停止表示があると第2ボーナス状態での遊技が実行可能となり、
    前記第1内部当せん状態、前記第1ボーナス状態、前記第2内部当せん状態、及び、前記第2ボーナス状態のいずれとも異なる所定の遊技状態での遊技が実行可能であり、
    前記第1内部当せん状態において設定変更した場合であっても前記第1内部当せん状態を維持可能であり、
    前記第2ボーナス状態における前記第2賭け数遊技での所定特典の付与率<前記所定の遊技状態における前記第2賭け数遊技での所定特典の付与率となっており、
    前記第2ボーナス状態における前記第2賭け数遊技での所定特典の付与率<前記第2内部当せん状態における前記第2賭け数遊技での所定特典の付与率となっており、
    前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する各図柄と前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する各図柄とを比較すると、前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する2つの図柄と前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する2つの図柄とは同じ図柄であり、前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する残り1つの図柄と前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する残り1つの図柄とは異なる図柄であり、前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する残り1つの図柄と前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する残り1つの図柄とは同一のリールに描かれている図柄であり、
    前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する2つの図柄はそれぞれ異なる図柄であり、前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する2つの図柄はそれぞれ異なる図柄であり、
    前記第1特定役に係る所定図柄組み合わせを構成する2つの図柄はそれぞれ対応するリール上に1つしか描かれていない図柄であり、前記第2特定役に係る特定図柄組み合わせを構成する2つの図柄はそれぞれ対応するリール上に1つしか描かれていない図柄である
    ことを特徴とする遊技機。
JP2020049632A 2020-03-19 2020-03-19 遊技機 Active JP7049036B2 (ja)

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