JP7046595B2 - 給水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、給水装置に関する。
給水装置は、集合住宅やオフィスビル等の建物の給水設備として使用される装置であり、たとえば増圧給水方式では、水道本管から分岐した給水管に給水装置が直接接続され、給水管の圧力を給水装置のポンプにより更に増圧して、建物内の所要箇所への給水を行う。特許文献1には、リモコンを備えた給液装置が開示されている。
ところで、給水装置が住居に隣接して設置されている場合など、ポンプの振動や騒音が問題となる事例がある。
従来、給水装置における振動や騒音対策として、振動センサや騒音センサを給水装置内に事前に設置することが提案されている。しかしながら、振動センサや騒音センサを給水装置内に設置する際に、適切な取り付け場所や取り付け方向になっていない場合には、期待しているようなデータがセンサで得られず、振動や騒音を抑制するための制御や、振動や騒音が発生した際の保護に、有効活用することができない。
たとえば、給水装置の吸込配管や吐出配管の締結部では、常に振動することから緩みが生じやすく、緩みが生じた場合には、振動や騒音データに変化が生じることが期待される。しかしながら、センサの取り付け場所が適切でなかった場合には、締結部に緩みが生じたとしても、これらの変化をセンサで捉えきれず漏水が発生したり、逆に緩みが生じていないのにセンサの計測データに変化が生じて、誤検知に繋がるおそれがある。
また、給水装置内のモータやポンプの軸受部において、摩耗や劣化により発生する振動や騒音を検知するために、振動の発生方向を予測してセンサの取り付けが行われるが、実際の摩耗や劣化具合により振動の発生する方向がセンサの取り付け方向とは異なっていた場合、センサにより適切なデータが得られず、振動や騒音の発生が継続し、最終的には破損に繋がる可能性がある。
すなわち、振動センサや騒音センサを給水装置内に事前に設置する際に、センサの取り付け場所や取り付け方向を適切化することは困難であり、結果として、実際に振動や騒音に関する不具合が発生した現場においては、不具合発生後に、専用の計測器を現場へ持ち込んで測定し、測定結果を元に、振動や騒音の発生原因を探求し、その後に対策を施すことが行われている。そのため、問題を解決するまでに多大な時間と工数が必要となる。また、対策においても、部品を交換したり、配管を調査したりといった作業が必要となり、場合によっては断水を要することもあり、多大なロスコスト発生原因となっている。
特開平10-77971号公報
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、点検時や不具合発生時に専用の計測器を現場へ持ち込むことなく即座にポンプのデータを計測できる給水装置を提供することにある。
本発明の第1の態様に係る給水装置は、
ポンプと、
前記ポンプの動作を制御する制御盤と、
前記制御盤の筐体に対して着脱可能なリモコンと、
を備え、
前記リモコンは、
前記制御盤と通信可能な通信部と、
前記制御盤への操作情報の入力を受け付ける入力部と、
前記制御盤から取得される情報を表示する表示部と、
前記ポンプおよび配管の一方または両方に接着可能な接着部と、
前記ポンプのデータを計測するセンサを有する計測部と、
を有し、
前記表示部は、前記計測部の計測データの表示を行う。
このような態様によれば、制御盤の筐体から取り外したリモコンの接着部をポンプや配管に接着させた状態で、計測部によりポンプのデータを計測することができる。これにより、点検時や不具合発生時に専用の計測器を現場へ持ち込むことなく即座にポンプのデータ計測を開始できる。したがって、問題を解決するまでの時間および工数の削減が可能となる。
また、このような態様によれば、計測部により計測された計測データが表示部に表示されるため、ユーザは、リモコンが適切な設置場所および設置方向で設置されているか否かを、表示部に表示された数値を確認してその場で判断することができる。また、リモコンが接着部によりポンプや配管に対して着脱可能に固定されるため、リモコンの設置場所および設置方向が適切でなかった場合には、リモコンの設置場所および設置方向を容易に調整(修正)して、データ計測を継続することが可能である。これにより、作業性が向上し、作業時間短縮の実現や作業ミスの削減、さらにメンテナンス費用の削減に繋げることが可能となる。
本発明の第2の態様に係る給水装置は、第1の態様に係る給水装置であって、
前記センサは、振動センサ、騒音センサ、温度センサおよび浸水センサのうちの1つまたは2つ以上である。
本発明の第3の態様に係る給水装置は、第1または2の態様に係る給水装置であって、
前記リモコンは、前記計測部の計測データを記憶する記憶部をさらに有する。
本発明の第4の態様に係る給水装置は、第1~3のいずれかの態様に係る給水装置であって、
前記リモコンは、インターネットに接続可能な無線通信部をさらに有する。
本発明の第5の態様に係る給水装置は、第1~4のいずれかの態様に係る給水装置であって、
前記リモコンは、前記計測部の計測データを監視する制御部をさらに有し、
前記記憶部には、第1の閾値が記憶され、
前記制御部は、前記計測データが前記第1の閾値に到達したと判定した場合には、前記表示部に警告を表示する、および/または、前記制御盤に制御信号を送信して前記ポンプの動作を停止する。
本発明の第6の態様に係る給水装置は、第5の態様に係る給水装置であって、
前記記憶部には、前記第1の閾値より低い第2の閾値が記憶され、
前記制御部は、前記計測データが前記第2の閾値に到達したと判定した場合には、前記制御盤に制御信号を送信して前記ポンプの運転周波数を低下させる、または、前記ポンプが予め定められたジャンプ周波数帯域で運転しないよう運転周波数を調整する、または、ジャンプ周波数自体を書き換える。
本発明の第7の態様に係る給水装置は、第5の態様に係る給水装置であって、
前記記憶部には、前記第1の閾値より低い第2の閾値が記憶され、
前記制御部は、前記計測データが前記第2の閾値に到達したと判定した場合には、前記表示部に故障箇所の部品交換を促す表示を行う。
本発明の第8の態様に係る給水装置は、第4の態様に係る給水装置であって、
前記リモコンは、前記計測部の計測データを監視する制御部をさらに有し、
前記記憶部には、第2の閾値が記憶され、
前記制御部は、前記計測データが前記第2の閾値に到達したと判定した場合には、前記無線通信部を介して故障箇所の交換部品の手配を行う。
本発明の第9の態様に係る給水装置は、第1~8のいずれかの態様に係る給水装置であって、
前記リモコンは、前記ポンプおよび配管のいずれか一方または両方に取り付けられたICタグを読み取り可能なICタグ読取部をさらに有する。
本発明の第10の態様に係るリモコンは、
給水装置の制御盤の筐体に対して着脱可能なリモコンであって、
前記制御盤と通信可能な通信部と、
前記制御盤への操作情報の入力を受け付ける入力部と、
前記制御盤から取得される情報を表示する表示部と、
前記ポンプおよび配管のいずれか一方または両方に接着可能な接着部と、
前記ポンプのデータを計測するセンサを有する計測部と、
を有し、
前記表示部は、前記計測部の計測データの表示を行う。
本発明の第11の態様に係る制御方法は、
リモコンによる給水装置の制御方法であって、
前記給水装置の制御盤の筐体から取り外された前記リモコンの接着部が、前記給水装置のポンプに接着するステップと、
前記リモコンの計測部が、前記ポンプのデータを計測するステップと、
前記リモコンの制御部が、前記計測部の計測データを監視するステップと、
前記制御部が、前記計測データが前記リモコンの記憶部に記憶された第1の閾値に到達したと判定した場合には、前記リモコンの表示部に警告を表示する、および/または、前記制御盤に制御信号を送信して前記ポンプの動作を停止するステップと、
を備える。
本発明の第12の態様に係る制御方法は、第11の態様に係る制御方法であって、
前記制御部が、前記計測データが前記記憶部に記憶された前記第1の閾値より低い第2の閾値に到達したと判定した場合には、前記給水装置の制御盤に制御信号を送信して前記ポンプの運転周波数を低下させる、または、前記ポンプが予め定められたジャンプ周波数帯域で運転しないよう運転周波数を調整する、または、ジャンプ周波数自体を書き換えるステップ、
を更に備える。
本発明の第13の態様に係る制御方法は、第11の態様に係る制御方法であって、
前記制御部が、前記計測データが前記記憶部に記憶された前記第1の閾値より低い第2の閾値に到達したと判定した場合には、前記表示部に故障箇所の部品交換を促す表示を行うステップ、
を更に備える。
本発明の第14の態様に係る制御方法は、第11の態様に係る制御方法であって、
前記制御部が、前記計測データが前記記憶部に記憶された前記第1の閾値より低い第2の閾値に到達したと判定した場合には、インターネットに接続可能な前記リモコンの無線通信部を介して故障箇所の交換部品の手配を行うステップ、
を更に備える。
本発明によれば、点検時や不具合発生時に専用の計測器を現場へ持ち込むことなく即座にポンプのデータを計測できる給水装置を提供できる。
図1は、一実施の形態に係る給水装置を正面側から見た斜視図である。 図2は、図1に示す給水装置を背面側から見た斜視図である。 図3は、図2に示す給水装置のポンプにリモコンを取り付ける工程を説明するための図である。 図4は、一実施の形態に係る給水装置のリモコンの内部構成を示すブロック図である。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示の理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1は、一実施の形態に係る給水装置10を正面側から見た斜視図である。図2は、図1に示す給水装置10を背面側から見た斜視図である。
図1および図2に示すように、給水装置10は、ポンプ11a、11bと、ポンプ11a、11bの動作を制御する制御盤12と、制御盤12の筐体12aに対して着脱可能なリモコン20と、を備えている。
本実施の形態では、給水装置10は、集合住宅やオフィスビル等の建物の給水設備として使用される増圧給水方式の給水装置(給水ユニット)であり、水道本管から分岐した給水管に吸込配管14a、14bが直接接続され、給水管の圧力をポンプ11a、11bにより更に増圧して、吐出配管15から建物内の所要箇所へと給水する。符号13は、圧力タンクを示している。
図1に示すように、制御盤12の筐体12aの正面には、凹部12bが形成されており、リモコン20は、筐体12aの凹部12bに脱着可能に篏合されて保持されるようになっている。
図4は、リモコン20の内部構成を示すブロック図である。
図4に示すように、リモコン20は、表示部21と、入力部22と、通信部23と、接着部24と、計測部25と、制御部26と、記憶部27と、無線通信部28と、ICタグ読取部29と、蓄電部30とを有している。各部は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
通信部23は、制御盤12とリモコン20との間の通信インターフェースである。通信部23は、所定の通信線を介して制御盤12とリモコン20との間で情報を送受信する。通信部23と制御盤12との間の通信線は、有線と無線のいずれでもよく、通信線の種類や形態は問わない。無線の場合には、たとえば、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信が用いられてもよい。
表示部21は、リモコン20からユーザに対して各種情報を表示するインターフェースであり、たとえば7セグメントLED、液晶パネル、有機ELパネルなどである。表示部21は、たとえば、制御盤12から取得される各種情報(ポンプ11a、11bの運転パラメータなど)や、後述する計測部25の計測データ、警告(アラーム)、お知らせ事項などを表示する。
入力部22は、ユーザがリモコン20に情報を入力するためのインターフェースであり、たとえば、ボタン、スイッチ、キーパッド、タッチパネルなどである。入力部22は、ユーザから制御盤13への操作情報の入力を受け付けてもよい。
接着部24は、リモコン20をポンプ11a、11bや配管に着脱可能に接着して固定するための手段である。図2に示す例では、接着部24は、複数の磁石を有しており、リモコン20の背面に設けられている。リモコン20は、表示部21および入力部22が正面に見えるような姿勢で、ポンプ11a、11bや配管などの磁性材料部分に磁力により接着(吸着)されて固定されるようになっている。
なお、接着部24は、リモコン20をポンプ11a、11bや配管に着脱可能に接着して固定できるものであれば、磁石に限定されるものではなく、たとえば、粘着性材料であってもよいし、ポンプ11a、11bや配管の所定部分に予め設けられた面ファスナーに固着可能な面ファスナーであってもよいし、吸盤であってもよい。
計測部25は、接着部24によりリモコン20がポンプ11a、11や配管に接着して固定された状態で、ポンプ11a、11bのデータを計測するセンサを有している。センサとしては、たとえば、振動センサ(加速度センサ)、騒音センサ(マイクロフォン)、温度センサおよび浸水センサのうちの1つまたは2つ以上が用いられる。上述した表示部21は、計測部25で計測された計測データの表示を行ってもよい。
制御部26は、リモコン20の各種処理を行う制御手段である。制御部26は、リモコン20内のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、ハードウェアで実装されてもよい。
記憶部27は、たとえば内蔵メモリなどのデータストレージである。記憶部27には、制御部26が取り扱う各種データが記憶される。たとえば、記憶部27は、第1の閾値27aと、第1の閾値27aより低い第2の閾値27bとを記憶している。第1の閾値27aは、大きな振動や騒音に対してポンプ11a、11bの保護を行うために設定された閾値であり、第2の閾値27bは、振動や騒音が大きくなるのを事前に予防するための制御を行うために設定された閾値である。
また、記憶部27は、制御盤13から取得するポンプ11a、11bの圧力値や電流値などの情報を蓄積してもよいし、計測部25から取得される振動値や騒音値などの情報を蓄積してもよい。
制御部26は、計測部25から取得される計測データを監視して、記憶部27に記憶された第1の閾値27aおよび第2の閾値27bとの比較を行う。なお、制御部26は、第1の閾値27aおよび第2の閾値27bとの比較を行う「計測データ」として、(1)前回の計測データと今回の計測データとの比(または差)を利用してもよいし、(2)今回の計測データの瞬間的な変化率(または変化幅)を利用してもよいし、(3)今回の計測データの絶対値を利用してもよいし、(4)今回の計測データの初期値(または過去一定期間の平均値)からの増加分を利用してもよい。
制御部26は、計測部25の計測データが第1の閾値27aに到達したと判定した場合には、大きな振動や騒音に対してポンプ11a、11bの保護を行うために、表示部21に警告を表示してユーザによる緊急の対応を求めてもよいし、通信部23を介して制御盤13に制御信号を送信してポンプ11a、11bの動作を緊急停止させてもよい。
また、制御部26は、計測部25の計測データが第1の閾値27aには未達であっても第2の閾値27bには到達したと判定した場合には、振動や騒音が大きくなるのを事前に予防するために、通信部23を介して制御盤13に制御信号を送信して、ポンプ11a、11bの運転周波数を低下させてもよいし、ポンプ11a、11bが予め定められた共振周波数などのジャンプ周波数帯域で運転しないよう、運転周波数を調整してもよい。あるいは、制御部26は、ジャンプ周波数自体を書き換えてもよい。
なお、制御部26は、計測部25の計測データが第2の閾値27bに到達したと判定した場合には、振動や騒音が大きくなるのを事前に予防するために、振動や騒音の発生箇所を故障箇所として特定し、表示部21に故障箇所の部品交換を促す旨の表示を行ってもよい。
無線通信部28は、インターネットに接続するための通信インターフェースである。リモコン20に時計機能が搭載されている場合には、無線通信部28がインターネットに接続して自動で時刻補正を行ってもよい。
制御部26は、計測部25の計測データが第2の閾値27bに到達したと判定した場合には、振動や騒音が大きくなるのを事前に予防するために、振動や騒音の発生箇所を故障箇所として特定し、無線通信部28を介してポンプ装置管理サーバ等にアクセスして故障箇所の交換部品の手配を自動で行ってもよい。
ICタグ読取部29は、ポンプ11a、11bや配管に取り付けられたICタグを読み取り可能である。たとえば、ポンプ11a、11bや配管のうちリモコン20(センサ)を設置すべき位置に予めICタグが取り付けられており、点検時や不具合発生時には、ICタグ読取部29によりICタグの読み取りを行うことで、リモコン20(センサ)の設置位置が特定されるようになっていてもよい。
蓄電部30は、リモコン20の各部に電力を供給する。なお、蓄電部30は必ずしも必須ではなく、制御盤13とリモコン20との間に電力線が配線されていてもよい。ただし、給水装置10が地下のポンプ室内などインターネットに無線では接続しづらい環境に設置されている場合には、地下のポンプ室の外部にリモコン20を持ち出してインターネットを利用するために、リモコン20には蓄電部30が設けられていることが好ましい。
次に、このような構成からなる給水装置10のリモコン20による制御方法について説明する。
給水装置10は、通常、設置時および半年もしくは1年に一度、点検作業が行われる。この点検時や不具合発生時にポンプ11a、11bのデータを計測する必要が生じた場合には、まず、給水装置10の制御盤12の筐体12aからリモコン20が取り外される。そして、図3に示すように、リモコン20の接着部24が、ポンプ11a、11bや配管の所定位置に接着されることにより、リモコン20がポンプ11a、11bや配管に対して着脱可能に固定される。
リモコン20の設置位置は、ポンプ11a、11bや配管の点検に適した位置に予め磁石が設置されており、その磁石に接着部24が吸着することにより特定されてもよいし、ICタグ読取部29がポンプ11a、11bや配管に予め取り付けられたICタグを読み取ることにより特定されてもよい。点検の度に同一箇所にリモコン20を設置して計測を行うことにより、該当箇所における経年劣化の確認が可能となる。
リモコン20が接着部24によりポンプ11a、11bや配管に接着されて固定された状態で、計測部25はポンプ11a、11bのデータ(振動値や騒音値など)を計測する。本実施の形態では、リモコン20に計測部25(センサ)が内蔵されているため、ユーザは専用の計測器を用意して現場に持ち込む必要が無く、即座に計測作業を開始することができる。
計測部25により計測された計測データは、表示部21に表示される。これにより、ユーザは、リモコン20が適切な設置場所および設置方向で設置されているか否かを、表示部21に表示された数値を確認して判断することができる。また、リモコン20は、接着部24によりポンプ11a、11bや配管に対して着脱可能に固定されるため、リモコン20の設置場所および設置方向が適切でなかった場合には、リモコン20の設置場所および設置方向を容易に調整(修正)することが可能である。
記憶部27には、制御盤13から取得するポンプ11a、11bの圧力値や電流値などの情報とともに、計測部25から取得される振動値や騒音値などの情報が蓄積される。
制御部26は、計測部25から取得する計測データを監視し、記憶部27に記憶された第1の閾値27aおよび第2の閾値27bとの比較を行う。
そして、制御部26は、計測部25の計測データが第2の閾値27bには到達したと判定した場合には、振動や騒音を抑制するために、通信部23を介して制御盤13に制御信号を送信して、ポンプ11a、11bの運転周波数を低下させる。あるいは、制御部26は、制御盤13に制御信号を送信して、ポンプ11a、11bが予め定められたジャンプ周波数帯域で運転しないよう、運転周波数を調整してもよい。あるいは、制御部26は、制御盤13に制御信号を送信して、ジャンプ周波数自体を書き換えてもよい。
また、制御部26は、計測部25の計測データが第2の閾値27bに到達したと判定した場合には、振動や騒音が大きくなるのを事前に予防するために、振動や騒音の発生箇所を故障箇所として特定し、表示部21に故障箇所の部品交換を促す旨の表示を行う。これにより、表示部21の表示を確認したユーザが、交換部品の手配を開始することができる。あるいは、制御部26は、無線通信部28を介してポンプ装置管理サーバ等にアクセスして故障箇所の交換部品の手配を自動で行ってもよい。このようにして、故障箇所の交換部品が予め手配されることで、従来のメンテナンス費用を大幅に削減することが可能となる。
また、制御部26は、計測部25の計測データが第2の閾値27bを超過して第1の閾値27aまで到達したと判定した場合には、大きな振動や騒音に対してポンプ11a、11bの保護を行うために、表示部21に警告を表示してユーザによる緊急の対応を求める、および/または、通信部23を介して制御盤13に制御信号を送信してポンプ11a、11bの動作を緊急停止させる。これにより、ポンプ11a、11bの故障を未然に防ぐことが可能となる。
以上のように、本実施の形態によれば、制御盤12の筐体12aから取り外したリモコン20の接着部24をポンプ11a、11bや配管に接着させた状態で、計測部25によりポンプ11a、11bのデータを計測することができる。これにより、点検時や不具合発生時に専用の計測器を現場へ持ち込むことなく即座にポンプ11a、11bのデータ計測を開始できる。したがって、問題を解決するまでの時間および工数の削減が可能となる。
また、本実施の形態によれば、計測部25により計測された計測データは、表示部21に表示されるため、ユーザは、リモコン20が適切な設置場所および設置方向で設置されているか否かを、表示部21に表示された数値を確認して判断することができる。また、リモコン20が接着部24によりポンプ11a、11bや配管に対して着脱可能に固定されるため、リモコン20の設置場所および設置方向が適切でなかった場合には、リモコン20の設置場所および設置方向を容易に調整(修正)して、データ計測を継続することが可能である。これにより、作業性が向上し、作業時間短縮の実現や作業ミスの削減、さらにメンテナンス費用の削減に繋げることが可能となる。
また、本実施の形態によれば、制御部26が計測部25の計測データを監視し、計測データが第1の閾値27aに到達したと判定した場合には、表示部21に警告を表示する、および/または、制御盤12に制御信号を送信してポンプ11a、11bの動作を停止するため、大きな振動や騒音の発生によるポンプ11a、11bの故障を未然に防ぐことが可能となる。
また、本実施の形態によれば、計測データが第1の閾値27aより低い第2の閾値27bに到達した場合には、制御部26が、制御盤13に制御信号を送信してポンプ11a、11bの運転周波数を低下させる、または、ポンプ11a、11bが予め定められたジャンプ周波数帯域で運転しないよう運転周波数を調整する、または、ジャンプ周波数自体を書き換えるため、振動や騒音が大きくなることを抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、計測データが第2の閾値27bに到達した場合には、制御部26が、振動や騒音の発生箇所を故障箇所として特定し、表示部21に故障箇所の部品交換を促す表示を行う、または、無線通信部28を介して故障箇所の交換部品の手配を自動で行うため、従来のメンテナンス費用を大幅に削減することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこの実施の形態に限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて適宜変更・変形を加えてもよいことは言うまでもない。
10 給水装置
11a、11b ポンプ
12 制御盤
12a 筐体
12b 凹部
13 圧力タンク
14a、14b 吸込配管
15 吐出配管
20 リモコン
21 表示部
22 入力部
23 通信部
24 接着部
25 計測部
26 制御部
27 記憶部
27a 第1の閾値
27b 第2の閾値
28 無線通信部
29 ICタグ読取部
30 蓄電部

Claims (13)

  1. ポンプと、
    前記ポンプの動作を制御する制御盤と、
    前記制御盤の筐体に対して着脱可能なリモコンと、
    を備え、
    前記リモコンは、
    前記制御盤と通信可能な通信部と、
    前記制御盤への操作情報の入力を受け付ける入力部と、
    前記制御盤から取得される情報を表示する表示部と、
    前記ポンプおよび配管の一方または両方に接着可能な接着部と、
    前記ポンプのデータを計測するセンサを有する計測部と、
    前記計測部の計測データを監視する制御部と、
    第1の閾値が記憶された記憶部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記計測データが前記第1の閾値に到達したと判定した場合には、前記表示部に警告を表示する、および/または、前記制御盤に制御信号を送信して前記ポンプの動作を停止する、
    ことを特徴とする給水装置。
  2. 前記センサは、振動センサ、騒音センサ、温度センサおよび浸水センサのうちの1つまたは2つ以上である
    ことを特徴とする請求項1に記載の給水装置。
  3. 前記記憶部は、前記計測部の計測データを記憶する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の給水装置。
  4. 前記リモコンは、インターネットに接続可能な無線通信部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の給水装置。
  5. 前記記憶部には、前記第1の閾値より低い第2の閾値が記憶され、
    前記制御部は、前記計測データが前記第2の閾値に到達したと判定した場合には、前記制御盤に制御信号を送信して前記ポンプの運転周波数を低下させる、または、前記ポンプが予め定められたジャンプ周波数帯域で運転しないよう運転周波数を調整する、または、ジャンプ周波数自体を書き換える
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の給水装置。
  6. 前記記憶部には、前記第1の閾値より低い第2の閾値が記憶され、
    前記制御部は、前記計測データが前記第2の閾値に到達したと判定した場合には、前記表示部に故障箇所の部品交換を促す表示を行う
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の給水装置。
  7. 前記記憶部には、第2の閾値が記憶され、
    前記制御部は、前記計測データが前記第2の閾値に到達したと判定した場合には、前記無線通信部を介して故障箇所の交換部品の手配を行う
    ことを特徴とする請求項4に記載の給水装置。
  8. 前記リモコンは、前記ポンプおよび配管のいずれか一方または両方に取り付けられたICタグを読み取り可能なICタグ読取部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の給水装置。
  9. 給水装置の制御盤の筐体に対して着脱可能なリモコンであって、
    前記制御盤と通信可能な通信部と、
    前記制御盤への操作情報の入力を受け付ける入力部と、
    前記制御盤から取得される情報を表示する表示部と、
    前記給水装置のポンプおよび配管の一方または両方に接着可能な接着部と、
    前記ポンプのデータを計測するセンサを有する計測部と、
    前記計測部の計測データを監視する制御部と、
    第1の閾値が記憶された記憶部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記計測データが前記第1の閾値に到達したと判定した場合には、前記表示部に警告を表示する、および/または、前記制御盤に制御信号を送信して前記ポンプの動作を停止する、
    ことを特徴とするリモコン。
  10. リモコンによる給水装置の制御方法であって、
    前記給水装置の制御盤の筐体から取り外された前記リモコンの接着部が、前記給水装置のポンプに接着するステップと、
    前記リモコンの計測部が、前記ポンプのデータを計測するステップと、
    前記リモコンの制御部が、前記計測部の計測データを監視するステップと、
    前記制御部が、前記計測データが前記リモコンの記憶部に記憶された第1の閾値に到達したと判定した場合には、前記リモコンの表示部に警告を表示する、および/または、前記制御盤に制御信号を送信して前記ポンプの動作を停止するステップと、
    を備えたことを特徴とする制御方法。
  11. 前記制御部が、前記計測データが前記記憶部に記憶された前記第1の閾値より低い第2の閾値に到達したと判定した場合には、前記給水装置の制御盤に制御信号を送信して前記ポンプの運転周波数を低下させる、または、前記ポンプが予め定められたジャンプ周波数帯域で運転しないよう運転周波数を調整する、または、ジャンプ周波数自体を書き換えるステップ、
    を更に備えたことを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
  12. 前記制御部が、前記計測データが前記記憶部に記憶された前記第1の閾値より低い第2の閾値に到達したと判定した場合には、前記表示部に故障箇所の部品交換を促す表示を行うステップ、
    を更に備えたことを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
  13. 前記制御部が、前記計測データが前記記憶部に記憶された前記第1の閾値より低い第2の閾値に到達したと判定した場合には、インターネットに接続可能な前記リモコンの無線通信部を介して故障箇所の交換部品の手配を行うステップ、
    を更に備えたことを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
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