JP7043883B2 - Molding sheet and manufacturing method of molding sheet - Google Patents
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Description
本発明は、賦型用シート及び賦型用シートの製造方法に関する。 The present invention relates to a shaping sheet and a method for manufacturing a shaping sheet.
従来、建築物の壁材、間仕切り、家具等の表面化粧に使用される化粧材として、例えば、天然の木材と同じ木目調の図柄が印刷された化粧板が用いられている。
化粧板は、用途によっては、意匠性をより高めるために低光沢（低艶）であることが要求される。また、化粧板において、傷が付きにくくすること（耐傷性）、及び、汚れ、特に指紋の付着を抑制すること（耐指紋性）は、常に要求される技術的課題でもある。従来、低光沢且つ耐傷性を高めた化粧板が提案されている（例えば、特許公報１参照）。
Conventionally, as a decorative material used for surface makeup of wall materials, partitions, furniture, etc. of buildings, for example, a decorative board printed with the same wood grain pattern as natural wood has been used.
Depending on the application, the decorative board is required to have low gloss (low gloss) in order to further enhance the design. Further, in the decorative board, making it hard to be scratched (scratch resistance) and suppressing stains, particularly fingerprint adhesion (fingerprint resistance), are always required technical issues. Conventionally, a decorative board having low gloss and improved scratch resistance has been proposed (see, for example, Patent Gazette 1).
上述した化粧板においては、より優れた低光沢性、耐傷性が求められている。
本発明の目的は、低光沢性、耐傷性及び耐指紋性に優れた化粧板を作製可能な賦型用シート及び賦型用シートの製造方法を提供することである。
In the above-mentioned decorative board, more excellent low gloss and scratch resistance are required.
An object of the present invention is to provide a shaping sheet and a method for manufacturing a shaping sheet capable of producing a decorative board having low gloss, scratch resistance and fingerprint resistance.
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜に改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。 The present invention solves the problem by the following solution means. In addition, in order to facilitate understanding, the description will be given with reference numerals corresponding to the embodiments of the present invention, but the present invention is not limited thereto. Further, the configurations described with reference numerals may be appropriately improved, or at least a part thereof may be replaced with other configurations.
第１の発明は、フィラー（１２）が練り込まれた基材（１１）の片面に凹凸形状部（１３）を有する賦型用シートであって、前記凹凸形状部は、前記フィラーの粒径よりも大きな窪みを含む第１凹凸部（１４）と、前記第１凹凸部の前記窪みの内面に少なくとも前記フィラーの一部が露出した第２凹凸部（１５）と、を備える賦型用シート（１）に関する。 The first invention is a shaping sheet having an uneven shape portion (13) on one side of a base material (11) into which a filler (12) is kneaded, and the uneven shape portion is the particle size of the filler. A shaping sheet including a first uneven portion (14) including a larger recess and a second uneven portion (15) in which at least a part of the filler is exposed on the inner surface of the recess of the first uneven portion. Regarding (1).
第２の発明は、第１の発明の賦型用シート（１）であって、前記凹凸形状部は、前記第１凹凸部に対応する形状及び前記第２凹凸部に対応する形状の被賦型材の表面への同時賦型に用いられる賦型用シートに関する。 The second invention is the shaping sheet (1) of the first invention, and the concave-convex shape portion is applied with a shape corresponding to the first uneven portion and a shape corresponding to the second uneven portion. The present invention relates to a molding sheet used for simultaneous molding on the surface of a mold material.
第３の発明は、フィラーが練り込まれた基材の片面にサンドブラスト処理を施すことにより、前記フィラーの粒径よりも大きな窪みを含む第１凹凸部と、前記第１凹凸部の前記窪みの内面に少なくとも前記フィラーの一部が露出した第２凹凸部と、を備える凹凸形状部を形成する賦型用シートの製造方法に関する。 According to the third aspect of the present invention, by sandblasting one side of the base material into which the filler is kneaded, a first uneven portion including a recess larger than the particle size of the filler and the recess of the first uneven portion are formed. The present invention relates to a method for manufacturing a molding sheet that forms a concave-convex shape portion including a second uneven portion with at least a part of the filler exposed on the inner surface.
本発明によれば、低光沢性、耐傷性及び耐指紋性に優れた化粧板を作製可能な賦型用シート及び賦型用シートの製造方法を提供できる。 INDUSTRIAL APPLICABILITY According to the present invention, it is possible to provide a shaping sheet and a method for manufacturing a shaping sheet capable of producing a decorative board having excellent low gloss, scratch resistance and fingerprint resistance.
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図１を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜に誇張している。
また、本明細書中に記載する数値、形状、材料等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜に選択して使用してよい。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. It should be noted that each of the figures shown below, including FIG. 1, is a diagram schematically shown, and the size and shape of each part are appropriately exaggerated in order to facilitate understanding.
Further, the numerical values, shapes, materials and the like described in the present specification are examples as an embodiment, and are not limited thereto, and may be appropriately selected and used.
図１は、本実施形態における賦型用シート１の一部を示す斜視図である。
賦型用シート１は、基材１１に微細なフィラー１２が練り込まれたマットフィルムである。
基材１１は、賦型用シート１のベースとなる樹脂シートである。基材１１を形成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂が挙げられる。後述するように、基材１１の片面には、凹凸形状部１３が形成されている。
FIG. 1 is a perspective view showing a part of the
The
The
基材１１（賦型用シート１）の厚みは、例えば、０．００５～１ｍｍ程度である。基材１１が薄すぎると、後述するサンドブラスト処理において、基材１１に適切な形状の第１凹凸部１４（後述）を形成できない場合がある。また、基材１１が厚すぎると、賦型用シート１を金型（後述）に装着する際の作業性が悪くなり、またコストも高くなる。
The thickness of the base material 11 (molding sheet 1) is, for example, about 0.005 to 1 mm. If the
フィラー１２は、基材１１に練り込まれた粒子である。フィラー１２を形成する材料としては、樹脂シート（基材１１）より高硬度の材料を選択する必要があり、通常、非金属無機材料又は金属が用いられる。例えば、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、各種セラミックス等が挙げられる。フィラー１２の平均粒径は、例えば、０．１～５００μｍ程度である。また、基材１１に対するフィラー１２の濃度は、化粧板２２の表面に形成される所望の性能物性（低光沢性、耐傷性及び耐指紋性）に応じて設定されるものであり、この性能物性の発現に適した濃度であればよい。例えば、１～９９ｗｔ％程度が挙げられる。
The
なお、図１においては、基材１１の内部にフィラー１２が規則的に配置されている状態を示しているが、フィラー１２は、実際には基材１１の内部にランダムに配置されている。また、賦型用シート１には、上述した基材１１、フィラー１２だけでなく、必要に応じて、帯電防止剤、熱安定剤、可塑剤、潤剤等の他の機能性材料が含有又は積層されていてもよい。
Note that FIG. 1 shows a state in which the
賦型用シート１（基材１１）には、賦型面となる凹凸形状部１３が形成されている。凹凸形状部１３は、化粧板２２（後述）の表面を賦型するための凹凸である。凹凸形状部１３は、第１凹凸部１４と、第２凹凸部１５と、を備える。
なお、賦型用シート１の表面に形成される凹凸形状部１３と化粧板２２の表面に形成される凹凸形状部２３との関係は、平面視形状及び第１凸部１４ｂ又は第３凹部２４ｂの水準面からの距離（高さ又は深さ）が同一で且つ凹凸は逆となる。
第１凹凸部１４は、後述するように、平板フィルム状の基材１１にサンドブラスト処理を施すことにより形成される凹凸である。なお、図１では、第１凹凸部１４（後述する第１凹部１４ａ及び第１凸部１４ｂ）が規則的に配置された形態を示しているが、実際にはランダムに形成されている。
The shaping sheet 1 (base material 11) is formed with an
The relationship between the
As will be described later, the first
第１凹凸部１４は、第１凹部１４ａと、第１凸部１４ｂと、を備える。第１凹部１４ａは、フィラー１２の粒径よりも大きな径、深さの窪みである。第１凹部１４ａは、フィラー１２の粒径よりも大きな径、深さであればよく、その径、深さ、形状等は、必ずしも一定ではない。第１凸部１４ｂは、隣接する第１凹部１４ａとの間に形成された山形部である。第１凸部１４ｂは、頂上部分の一部又は全部が欠けた形状であってもよい。
The first
なお、図示していないが、第１凹凸部１４においては、隣接する第１凹部１４ａとの間に第１凸部１４ｂが存在していない形態もあり得る。すなわち、隣接する第１凹部１４ａの一部が互いにオーバーラップしている形態である。
本実施形態において、第１凹凸部１４の表面粗さは、凹凸の平均間隔Ｓｍにおいて、例えば、４０μｍ≦Ｓｍ≦１００μｍの範囲とすることが望ましい。
Although not shown, the first concave-
In the present embodiment, it is desirable that the surface roughness of the first
サンドブラスト処理は、被加工物に研磨材を吹き付けて、被加工物の表面に微細な凹凸を形成する処理である。サンドブラスト処理に用いられる研磨材としては、例えば、鉄、炭化珪素、アルミナ等の無機粒子が挙げられる。研磨材の粒径、硬度等は、サンドブラスト処理により形成される第１凹部１４ａの窪みの径、深さに応じて選定される。本実施形態において、第１凹部１４ａの窪みの径、深さは、フィラー１２の粒径よりも大きいことが前提となる。そのため、フィラー１２の粒径を「１」とすると、研磨材の粒径（平均）径は、例えば、１．１～１０００程度が望ましい。また、研磨材の硬度は、例えば、モース硬度であれば、４～１０程度が望ましい。
The sandblasting process is a process of spraying an abrasive on the workpiece to form fine irregularities on the surface of the workpiece. Examples of the abrasive used for the sandblasting treatment include inorganic particles such as iron, silicon carbide, and alumina. The particle size, hardness, etc. of the abrasive are selected according to the diameter and depth of the
第２凹凸部１５は、図１に示すように、第１凹部１４ａの内面に形成された凹凸である。第２凹凸部１５は、第２凹部１５ａと、第２凸部１５ｂとを備える。第２凹部１５ａは、後述するサンドブラスト処理において、フィラー１２が基材１１から除去されることにより形成される窪みである。第２凸部１５ｂは、同じくサンドブラスト処理において、第１凹部１４ａ（基材１１）の内面から露出したフィラー１２の一部である。すなわち、第１凹部１４ａは、第１凹部１４ａの内面から露出したフィラー１２の一部により形成される突起である。
As shown in FIG. 1, the second
後述するように、基材１１にサンドブラスト処理を施すと、サンドブラストの研磨材により第１凹凸部１４が形成される。その際、第１凹部１４ａの内面において、基材１１のベースとなる樹脂が研磨材により削れて、フィラー１２の一部がランダムに除去されたり、露出したりする。これにより、基材１１の表面に形成された第１凹凸部１４よりも更に微細な凹凸となる第２凹凸部１５が、第１凹部１４ａの内面に形成される。
As will be described later, when the
上述した賦型用シート１の凹凸形状部１３（第１凹凸部１４、第２凹凸部１５）は、例えば、木材の導管模様の凹凸、石材等の表面模様の凹凸を人工的に表現したものである。賦型用シート１の凹凸形状部１３は、第１凹凸部１４に対応する形状及び第２凹凸部１５に対応する形状を、被賦型材である化粧板２２（後述）の表面に同時賦型する際に用いられる。なお、凹凸形状部１３は、上述した木材の導管模様等に限らず、賦型用シート１として表現可能であれば、どのような模様であってもよい。
The uneven shape portion 13 (first
次に、賦型用シート１の製造方法について説明する。
図２（Ａ）～（Ｃ）は、賦型用シート１の製造方法を示す図である。
まず、図２（Ａ）に示すように、基材１１を用意する。基材１１において、図中の上側に示す面（以下、「おもて面」ともいう）には、後述するサンドブラスト処理により、賦型面となる凹凸形状部１３が形成される。
Next, a method for manufacturing the
2 (A) to 2 (C) are views showing a method of manufacturing the
First, as shown in FIG. 2A, the
次に、図２（Ｂ）に示すように、サンドブラスト処理として、基材１１のおもて面に研磨材Ｓを吹き付ける。
これにより、図２（Ｃ）に示すように、基材１１のおもて面は、吹き付けられた研磨材Ｓによりランダムに削られる。研磨材Ｓにより削られた窪みを含む凹凸が第１凹凸部１４となる。第１凹凸部１４のうち、第１凹部１４ａ（窪み）の径、深さは、フィラー１２の粒径よりも大きくなる。
Next, as shown in FIG. 2B, the abrasive S is sprayed onto the front surface of the
As a result, as shown in FIG. 2C, the front surface of the
また、サンドブラスト処理において、吹き付けられた研磨材Ｓにより基材１１のおもて面が削られると、第１凹部１４ａの内面において、フィラー１２の一部がランダムに除去されたり、露出したりする。これにより、第１凹凸部１４よりも更に微細な凹凸となる第２凹凸部１５（第２凹部１５ａ、第２凸部１５ｂ）が形成される。基材１１は、おもて面に第１凹凸部１４及び第２凹凸部１５が形成されることにより、賦型用シート１となる。
Further, in the sandblasting process, when the front surface of the
上述したように、サンドブラスト処理として、基材１１のおもて面に研磨材Ｓを吹き付けることにより、基材１１のおもて面に第１凹凸部１４及び第２凹凸部１５からなる凹凸形状部１３が形成される。この凹凸形状部１３は、賦型用シート１において、賦型面となる。
As described above, as a sandblasting process, the abrasive material S is sprayed on the front surface of the
次に、賦型用シート１を用いた化粧板２２の製造方法について説明する。
図３（Ａ）～（Ｃ）は、化粧板２２の製造方法を示す図である。図４は、化粧板２２の一部を示す斜視図である。
まず、図３（Ａ）に示すように、化粧板２２のベースとなる積層体２０（被賦型材）を用意する。積層体２０は、その用途、要求される性能に応じて、各種の材料及び積層構成を備えたものが用いられる。図３（Ａ）～（Ｃ）（以下、単に「図３」とも呼称する）においては、図示及び説明を簡便化するために、メラミン樹脂化粧板の比較的単純な層構成の形態を例に説明する。積層体２０は、交互に積層されたオーバーレイ紙２とチタン紙３とから構成される。
Next, a method of manufacturing the
3 (A) to 3 (C) are views showing a method of manufacturing the
First, as shown in FIG. 3A, a laminated body 20 (formation material) as a base of the
オーバーレイ紙２は、不織布にメラミン樹脂を含浸させた紙材である。オーバーレイ紙２の代表的な構成は、紙の原料となるα－セルロースパルプ繊維１００質量部に対し、内添薬品として、ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、カルボキシメチルセルロース、硫酸バンド、アルミン酸ソーダを用いて坪量が３０～７０ｇ／ｍ２のオーバーレイ原紙を抄造し、次いで、このオーバーレイ原紙にメラミン樹脂未硬化液状組成物を含浸してメラミン樹脂含浸オーバーレイ紙としたものである。
The
チタン紙３は、坪量５０～１５０ｇ／ｍ２程度の紙に白色度及び隠蔽性に優れたチタン白顔料（二酸化チタン粒子）を混抄させた紙である。チタン紙３は、通常、その表面に色、図柄の形成された化粧紙として構成される。
後述するように、積層体２０を高温・高圧でプレス成型すると、チタン紙３には、オーバーレイ紙２からメラミン樹脂が含浸する。これにより、プレス成型された積層体２０は、硬い化粧板２２となる。
The titanium paper 3 is a paper obtained by mixing a titanium white pigment (titanium dioxide particles) having excellent whiteness and concealing properties with a paper having a basis weight of about 50 to 150 g / m 2 . The titanium paper 3 is usually configured as a decorative paper having a color and a pattern formed on its surface.
As will be described later, when the laminate 20 is press-molded at high temperature and high pressure, the titanium paper 3 is impregnated with the melamine resin from the
次に、積層体２０の被賦型面２１に賦型用シート１を積層する。ここでは、図３（Ａ）に示すように、積層体２０の被賦型面２１と賦型用シート１の凹凸形状部１３（賦型面）とが対向するように積層する。
更に、積層した賦型用シート１及び積層体２０を、金属鏡面板４と５との間に配置する。金属鏡面板４及び５は、プレス機（不図示）の当て板として用いられる板状部材である。
Next, the shaping
Further, the
次に、図３（Ｂ）に示すように、積層した賦型用シート１及び積層体２０を、金属鏡面板４及び５と共に、プレス機（不図示）により高温・高圧でプレス成型する。図３（Ｂ）では、金属鏡面板４から金属鏡面板５に向けて圧力（矢印）をかける形態を示すが、金属鏡面板４及び５が、互いの方向に向けて圧力をかける形態であってもよい。プレス成型後、プレス機により金属鏡面板４を元の位置に戻し、金属鏡面板４及び５の間から、積層した賦型用シート１及び積層体２０を取り出す。そして、積層体２０の被賦型面２１から賦型用シート１を剥離する。
これにより、図３（Ｃ）に示すように、被賦型面２１に、凹凸形状部２３が形成された化粧板２２が完成する。凹凸形状部２３は、賦型用シート１に形成された凹凸形状部１３（図１参照）とは逆型となる凹凸である。
Next, as shown in FIG. 3B, the
As a result, as shown in FIG. 3C, the
凹凸形状部２３は、図４に示すように、第３凹凸部２４と、第４凹凸部２５と、を備える。
第３凹凸部２４は、賦型用シート１の第１凹凸部１４（図１参照）により賦型された大きな凹凸である。第３凹凸部２４は、第３凸部２４ａと、第３凹部２４ｂと、を備える。第３凸部２４ａは、賦型用シート１の第１凹部１４ａにより賦型された突起である。第３凹部２４ｂは、賦型用シート１の第１凸部１４ｂにより賦型された谷形部である。
As shown in FIG. 4, the
The third
第４凹凸部２５は、賦型用シート１の第２凹凸部１５（図１参照）により賦型された微細な凹凸である。第４凹凸部２５は、第４凸部２５ａと、第４凹部２５ｂと、を備える。第４凸部２５ａは、賦型用シート１の第２凹部１５ａにより賦型された突起である。第４凹部２５ｂは、賦型用シート１の第２凸部１５ｂにより賦型された窪みである。
前述した図３（Ａ）～（Ｃ）の工程を経ることにより、図４に示すように、表層の被賦型面２１に第３凹凸部２４及び第４凹凸部２５（凹凸形状部２３）が形成された化粧板２２を得ることができる。
なお、図３の説明においては、積層体２０として比較的単純な形態を例に説明した。但し、積層体２０の形態は、この形態に限定される訳では無く、他の形態を採用しても良い。
The fourth
By going through the steps of FIGS. 3 (A) to 3 (C) described above, as shown in FIG. 4, the third
In the description of FIG. 3, a relatively simple form of the
積層体としては、一般的に、チタン紙に必要に応じて適宜の絵柄を印刷した化粧紙に、熱硬化性樹脂の未硬化液状組成物を含浸した上で適宜の他層と積層した構成が用いられる。この積層体について、含浸した未硬化液状組成物を硬化させると共に、積層した他層と接着一体化することにより化粧板が得られる。ここで、熱硬化性樹脂としては、前述したメラミン樹脂の他、ジアリルフタレート樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が用いられる。熱硬化性樹脂の未硬化液状組成物を含浸したチタン紙と積層する他層としては、このチタン紙（又は化粧紙）の裏面（最終利用形態において外部に露出する側とは反対側）に積層するコア層と、このチタン紙のおもて面（最終利用形態に於いて外部に露出する側）に積層するオーバーレイ層とがある。前記他層としては、コア層とオーバーレイ層の何れか一方又は両方とする。 Generally, the laminated body has a structure in which a decorative paper having an appropriate pattern printed on titanium paper is impregnated with an uncured liquid composition of a thermosetting resin and then laminated with an appropriate other layer. Used. A decorative plate can be obtained by curing the impregnated uncured liquid composition of this laminated body and adhering and integrating it with another laminated layer. Here, as the thermosetting resin, in addition to the above-mentioned melamine resin, diallyl phthalate resin, urethane resin, epoxy resin, unsaturated polyester resin and the like are used. As another layer to be laminated with titanium paper impregnated with the uncured liquid composition of thermosetting resin, it is laminated on the back surface of this titanium paper (or decorative paper) (the side opposite to the side exposed to the outside in the final use form). There is a core layer to be laminated and an overlay layer laminated on the front surface (the side exposed to the outside in the final use form) of the titanium paper. The other layer may be either one or both of the core layer and the overlay layer.
コア層は、例えば、フェノール樹脂含浸紙又はその積層体である。フェノール樹脂含浸紙は、坪量１５０～３００ｇ／ｍ２程度のクラフト紙に、フェノール樹脂を主成分とする樹脂を、後述の式（１）で算出される含浸率が３０～８０％程度となるように含浸させた後、乾燥させることにより得られる。
また、コア層は、ガラスクロス又はガラス不織布、或いは、ガラスクロス又はガラス不織布を基材とするプリプレグでもよい。プリプレグは、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を含有する樹脂組成物を、ガラスクロス又はガラス不織布に含浸させることにより得られる。
The core layer is, for example, a phenol resin impregnated paper or a laminate thereof. Phenol resin impregnated paper is kraft paper with a basis weight of about 150 to 300 g / m 2 , and a resin containing phenol resin as the main component is used, and the impregnation rate calculated by the formula (1) described later is about 30 to 80%. It is obtained by impregnating as in the above manner and then drying.
Further, the core layer may be a glass cloth or a glass non-woven fabric, or a prepreg using a glass cloth or a glass non-woven fabric as a base material. The prepreg can be obtained, for example, by impregnating a glass cloth or a glass nonwoven fabric with a resin composition containing a thermoplastic resin, a thermosetting resin, or the like.
ここで、樹脂の含浸率は、以下のようにして求められる。まず、比較的扱いが容易な面積（例えば、１０ｃｍ×１０ｃｍ）のクラフト紙を用意し、その質量ＷＮ（ｇ）を測定する。次いで、このクラフト紙にフェノール樹脂の未硬化液状組成物を含浸し、揮発成分を乾燥揮発させた後に、その質量ＷＩを測定する。以上の結果を基に、下記の式（１）；
含浸率（％）＝｛（ＷＩ－ＷＮ）／ＷＮ｝×１００・・・（１）
により含浸率を求めることができる。
Here, the impregnation rate of the resin is obtained as follows. First, a kraft paper having an area that is relatively easy to handle (for example, 10 cm × 10 cm) is prepared, and its mass W N (g) is measured. Next, the kraft paper is impregnated with an uncured liquid composition of phenol resin, and the volatile components are dried and volatilized, and then the mass WI is measured. Based on the above results, the following formula (1);
Impregnation rate (%) = {(WI - WN) / WN } x 100 ... (1)
Can be used to determine the impregnation rate.
なお、コア層としては、この他、珪酸カルシウム板等の非金屬無機材料板、木材板、金屬板等をも用いることもできる。
また、オーバーレイ層としては、前記のメラミン樹脂含浸オーバーレイ紙が代表的なものであるが、その他、隠蔽性顔料を無添加の各種紙又は不織布中にジアリルフタレート樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の各種熱硬化性樹脂の未硬化液状組成物を含浸したものが用いられる。
In addition, as the core layer, a non-metal inorganic material plate such as a calcium silicate plate, a wood plate, a metal plate, or the like can also be used.
Further, as the overlay layer, the above-mentioned melamine resin-impregnated overlay paper is typical, but in addition, diallyl phthalate resin, urethane resin, epoxy resin, and unsaturated in various papers or non-woven papers to which a hiding pigment is not added are saturated. Those impregnated with an uncured liquid composition of various thermosetting resins such as polyester resin are used.
次に、実施例及び比較例を示して、本発明に係る賦型用シートを用いて製造された化粧板を、更に詳細に説明する。但し、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。 Next, a decorative board manufactured by using the shaping sheet according to the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples. However, the present invention is not limited to the examples shown below.
（実施例１）
フィラーの練り込みマットフィルムとして、５０μｍ厚のＰＥＴフィルム（「Ｘ－４２」 東レ株式会社製）を用意した。このマットフィルムをロール・ツゥ・ロール方式で移送させながら、賦型面となる側にサンドブラスト処理を施した。サンドブラスト処理では、研磨材の材質をシリカ、形状を不定形、粒径を５μｍとした。また、ロール・ツゥ・ロール方式において、マットフィルムの移送速度を１０ｍ／ｍｉｎとした。
(Example 1)
A 50 μm-thick PET film (“X-42” manufactured by Toray Industries, Inc.) was prepared as a matte film in which the filler was kneaded. While transferring this matte film by a roll-to-roll method, sandblasting was performed on the side to be the mold surface. In the sandblasting treatment, the material of the abrasive material was silica, the shape was irregular, and the particle size was 5 μm. Further, in the roll-to-roll method, the transfer speed of the matte film was set to 10 m / min.
サンドブラスト処理を施したマットフィルムの表面粗さとして、凹凸の平均間隔Ｓｍを測定したところ、５２．６μｍであった。凹凸の平均間隔Ｓｍの測定は、ＪＩＳ Ｂ０６０１－１９９４に基づいて、表面粗さ解析装置（「サーフコーダーＡＹ－３１」 小坂研究所製）を用いて実施した。なお、マットフィルムの表面粗さとしては、他に算術平均粗さＲａ、最大高さＲｍａｘ及びＲｚを測定した。また、マットフィルムの賦型面について、光沢値（６０°及び８５°）を測定した。 As the surface roughness of the matte film subjected to the sandblasting treatment, the average spacing Sm of the unevenness was measured and found to be 52.6 μm. The measurement of the average spacing Sm of the unevenness was carried out using a surface roughness analyzer (“Surfcoder AY-31” manufactured by Kosaka Laboratory) based on JIS B0601-1994. As the surface roughness of the matte film, arithmetic average roughness Ra, maximum height Rmax and Rz were also measured. In addition, gloss values (60 ° and 85 °) were measured on the shaped surface of the matte film.
次に、化粧板のベースとなる積層体を用意した。具体的には、水溶性メチロールメラミン（「ニカレジンＳ－２６０」 日本カーバイド社製）１００質量部を、水６０質量部で希釈してメラミン－ホルムアルデヒド水溶液を調製した後、坪量８０ｇ／ｍ２の化粧板用原紙に対して含浸量８０ｇ／ｍ２（乾燥時）となるように含浸させて乾燥し、メラミン樹脂含浸紙を製造した。また、坪量８０ｇ／ｍ２のチタン紙を用意し、フェノール樹脂を含有する樹脂組成物をクラフト紙に含浸させて調製された、坪量２４５ｇ／ｍ２のフェノール樹脂含浸コア紙（「太田コア」 太田産業社製）を２枚積層した。そして、フェノール樹脂含浸コア紙の積層体の上にメラミン樹脂含浸紙を積層し、更に、表面プライマー層がメラミン樹脂含浸紙と接するように、メラミン樹脂含浸紙の上に転写シートを積層した。 Next, a laminate used as a base for the decorative board was prepared. Specifically, 100 parts by mass of water-soluble methylol melamine (“Nikaresin S-260” manufactured by Nippon Carbide) is diluted with 60 parts by mass of water to prepare a melamine-formaldehyde aqueous solution, and then a cosmetic solution having a basis weight of 80 g / m2. The base paper for boards was impregnated with an impregnation amount of 80 g / m 2 (when dried) and dried to produce a melamine resin-impregnated paper. Further, a phenol resin impregnated core paper having a basis weight of 245 g / m 2 prepared by preparing a titanium paper having a basis weight of 80 g / m 2 and impregnating a resin composition containing a phenol resin into kraft paper (“Ota Core”). Two sheets (manufactured by Ota Sangyo Co., Ltd.) were laminated. Then, the melamine resin-impregnated paper was laminated on the laminate of the phenol resin-impregnated core paper, and the transfer sheet was further laminated on the melamine resin-impregnated paper so that the surface primer layer was in contact with the melamine resin-impregnated paper.
なお、後述するように、実施例及び比較例の化粧板として、白色と黒色の２種類を作製した。黒色の化粧板を作製する場合、８０ｇ／ｍ２チタン紙として、「ＰＭ－８０２ＰＫ」（ＫＪ特殊紙社製）を使用した。また、白色の化粧板を作製する場合、８０ｇチタン紙として、「ＫＷ－８０１Ｐ」（ＫＪ特殊紙社製）を使用した。 As will be described later, two types of decorative boards, white and black, were produced as decorative boards of Examples and Comparative Examples. When producing a black decorative board, "PM-802PK" (manufactured by KJ Special Paper Co., Ltd.) was used as 80 g / m 2 titanium paper. When producing a white decorative board, "KW-801P" (manufactured by KJ Special Paper Co., Ltd.) was used as 80 g titanium paper.
次に、積層体の被賦型面に実施例１の賦型用シート（マットフィルム）を積層した。具体的には、積層体の被賦型面と実施例１の賦型用シートの賦型面とが対向するように積層した。次に、積層した実施例１の賦型用シート及び積層体を、図３（Ｂ）に示すように、一対の金属鏡面板の間に配置し、プレス機を用いて高温・高圧でプレス成型した。このプレス成型では、プレス温度を１３５°、プレス圧を９．８Ｎ／ｍ２とし、この状態を３０分間維持した。プレス成型後、積層体の被賦型面から実施例１の賦型用シートを剥離して、実施例１の化粧板を得た。 Next, the shaping sheet (matte film) of Example 1 was laminated on the shaped surface of the laminated body. Specifically, the laminated body was laminated so that the shaped surface of the laminated body and the shaped surface of the shaping sheet of Example 1 faced each other. Next, the laminated sheet for shaping and the laminated body of Example 1 were arranged between a pair of metal mirror face plates as shown in FIG. 3 (B), and press-molded at high temperature and high pressure using a press machine. In this press molding, the press temperature was 135 ° and the press pressure was 9.8 N / m 2 , and this state was maintained for 30 minutes. After press molding, the shaping sheet of Example 1 was peeled off from the shaped surface of the laminated body to obtain a decorative plate of Example 1.
（実施例２）
フィラーの練り込みマットフィルムとして、５０μｍ厚のＰＥＴフィルム（「Ｘ－４４」 東レ株式会社製）を用いた以外は、実施例１と同じ条件で実施例２の賦型用シートを作製した。サンドブラスト処理を施した実施例２の賦型用シートは、凹凸の平均間隔Ｓｍが４８．５μｍであった。そして、実施例２の賦型用シートを用いて、実施例１と同じ条件で実施例２の化粧板を得た。
(Example 2)
A molding sheet of Example 2 was prepared under the same conditions as in Example 1 except that a PET film having a thickness of 50 μm (“X-44” manufactured by Toray Industries, Inc.) was used as the filler kneaded matte film. In the shaping sheet of Example 2 subjected to the sandblasting treatment, the average spacing Sm of the unevenness was 48.5 μm. Then, using the shaping sheet of Example 2, a decorative board of Example 2 was obtained under the same conditions as in Example 1.
（実施例３）
フィラーの練り込みマットフィルムとして、２６μｍ厚のＰＥＴフィルム（「Ｅ－１３０」 三菱ケミカル株式会社製）を用いた以外は、実施例１と同じ条件で実施例３の賦型用シートを作製した。サンドブラスト処理を施した実施例３の賦型用シートは、凹凸の平均間隔Ｓｍが１５３．８μｍであった。そして、実施例３の賦型用シートを用いて、実施例１と同じ条件で実施例３の化粧板を得た。
(Example 3)
A molding sheet of Example 3 was prepared under the same conditions as in Example 1 except that a 26 μm-thick PET film (“E-130” manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) was used as the filler kneaded matte film. In the shaping sheet of Example 3 subjected to the sandblasting treatment, the average spacing Sm of the unevenness was 153.8 μm. Then, using the shaping sheet of Example 3, a decorative board of Example 3 was obtained under the same conditions as in Example 1.
（比較例１）
フィルムとして、５０μｍ厚のＰＥＴフィルム（「Ｅ５００１」 「東洋紡社製」）を用いた以外は、実施例１と同じ条件で比較例１の賦型用シートを作製した。サンドブラスト処理を施した比較例１の賦型用シートは、凹凸の平均間隔Ｓｍが３５．６μｍであった。そして、比較例１の賦型用シートを用いて、実施例１と同じ条件で比較例１の化粧板を得た。
(Comparative Example 1)
A molding sheet of Comparative Example 1 was produced under the same conditions as in Example 1 except that a PET film having a thickness of 50 μm (“E5001” and “manufactured by Toyobo Co., Ltd.”) was used as the film. In the modeling sheet of Comparative Example 1 subjected to the sandblasting treatment, the average spacing Sm of the unevenness was 35.6 μm. Then, using the shaping sheet of Comparative Example 1, a decorative plate of Comparative Example 1 was obtained under the same conditions as in Example 1.
（比較例２）
マットフィルムとして、４０μｍ厚のエンボスフィルムを作製し、これを用いた以外は、実施例１と同じ条件で比較例２の賦型用シートを作製した。比較例２の賦型用シートは、凹凸の平均間隔Ｓｍが１３７．９μｍであった。そして、比較例２の賦型用シートを用いて、実施例１と同じ条件で比較例２の化粧板を得た。
上記実施例１～３及び比較例１，２の賦型用シートを用いて作製した化粧板について、以下に示す各項目について評価を行った。なお、実施例及び比較例の化粧板としては、黒色のチタン紙を使用した化粧板と、白色のチタン紙を使用した化粧板の２種類をそれぞれ作製した。
(Comparative Example 2)
As a matte film, an embossed film having a thickness of 40 μm was prepared, and a molding sheet of Comparative Example 2 was prepared under the same conditions as in Example 1 except that the embossed film was used. In the shaping sheet of Comparative Example 2, the average spacing Sm of the unevenness was 137.9 μm. Then, using the shaping sheet of Comparative Example 2, a decorative plate of Comparative Example 2 was obtained under the same conditions as in Example 1.
The decorative boards produced using the shaping sheets of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 and 2 were evaluated for each of the following items. As the decorative boards of Examples and Comparative Examples, two types of decorative boards using black titanium paper and white titanium paper were produced.
１．表面粗さ
表面粗さ解析装置（「サーフコーダーＡＹ－３１」 小坂研究所製）を用いて、黒色のチタン紙を使用した化粧板の算術平均粗さＲａ、最大高さＲｍａｘ及びＲｚ、凹凸の平均間隔Ｓｍを測定した。測定条件は、ＪＩＳ Ｂ０６０１－１９９４に基づき、表面粗さ測定器（三次元表面粗さ測定器「ＳＥ－３０Ｋ」 小坂研究所製）及び表面粗さ解析装置（「サーフコーダーＡＹ－３１」 小坂研究所製）を用いて、下記の条件に従って測定した。
（１）表面粗さ検出部の触針
・先端径：Ｒ２μｍ
・スキッド：Ｒ４０ｍｍ×Ｒ２ｍｍ
・材質：サファイア
・針圧：０．７μＮ
・触針の送り速さ：０．５ｍｍ／ｓ
（２）測定条件
・カットオフ値（基準長さ）：０．０８ｍｍ
・測定長さ（カットオフ値×１００）：８ｍｍ
・縦倍率：１０００倍
・横倍率：１０倍
1. 1. Surface Roughness Arithmetic average roughness Ra, maximum height Rmax and Rz, unevenness of decorative board using black titanium paper using a surface roughness analyzer ("Surf Coder AY-31" manufactured by Kosaka Laboratory) The average interval Sm was measured. The measurement conditions are based on JIS B0601-1994, a surface roughness measuring instrument (three-dimensional surface roughness measuring instrument "SE-30K" manufactured by Kosaka Laboratory) and a surface roughness analyzer ("Surf Coder AY-31" Kosaka Research). The measurement was performed according to the following conditions.
(1) Needle / tip diameter of surface roughness detection part: R2 μm
・ Skid: R40mm x R2mm
・ Material: Sapphire ・ Needle pressure: 0.7μN
・ Feeding speed of stylus: 0.5 mm / s
(2) Measurement conditions ・ Cutoff value (reference length): 0.08 mm
-Measurement length (cutoff value x 100): 8 mm
・ Vertical magnification: 1000 times ・ Horizontal magnification: 10 times
２．光沢値
携帯用光沢計（「ＧＭＸ－２０２」 村上色彩技術研究所製）を用いて、黒色のチタン紙を使用した化粧板の光沢値を測定した。ここでは、光源からの光の照射角度（対象物表面の垂線に対する角度）を６０°及び８５°とした場合の反射率を測定した。
2. 2. Gloss Value Using a portable gloss meter (“GMX-202” manufactured by Murakami Color Technology Laboratory), the gloss value of a decorative board using black titanium paper was measured. Here, the reflectance was measured when the irradiation angle of the light from the light source (the angle with respect to the perpendicular line on the surface of the object) was 60 ° and 85 °.
３．易掃性
白色のチタン紙を使用した化粧板の表面に対して、水性サインペン（ぺんてる株式会社製）で筆記した後、乾いた布で拭き取り、表面状態を下記の基準で評価した。
化粧板の表面からサインペンが拭き取れ、インキによる汚染が生じていないものを「○」とした。化粧板の表面からサインペンが拭き取れず、インキによる汚染が生じているものを「×」とした。
3. 3. Easy-to-sweep The surface of the decorative board made of white titanium paper was written with a water-based felt-tip pen (manufactured by Pentel Co., Ltd.) and then wiped off with a dry cloth, and the surface condition was evaluated according to the following criteria.
The felt-tip pen that was wiped off from the surface of the decorative board and was not contaminated with ink was marked with "○". The felt-tip pen that could not be wiped off from the surface of the decorative board and was contaminated with ink was marked with "x".
４．耐傷性
耐傷性の評価は、黒色のチタン紙を使用した化粧板の表面に対面角６０°のダイヤモンド針を使用して、１００～２００ｇの間で荷重をかけながら摺動させた。荷重を２０ｇずつ段階的に増加させて試験を行い、白化（傷）を観察した。荷重を２００ｇにしても白化が観察されないものを「○」とした。荷重を２００ｇにしたとき又は荷重が２００ｇに達する前に白化が観察されたものを「×」とした。
4. Scratch resistance The scratch resistance was evaluated by using a diamond needle with a facing angle of 60 ° on the surface of a decorative board made of black titanium paper and sliding it while applying a load between 100 and 200 g. The test was carried out by increasing the load step by step by 20 g, and whitening (scratches) was observed. Those in which whitening was not observed even when the load was 200 g were marked with “◯”. Those in which whitening was observed when the load was set to 200 g or before the load reached 200 g were marked with "x".
５．耐指紋性
黒色のチタン紙を使用した化粧板の一部に、人工指紋液（ＪＩＳ－Ｋ２２４６準拠 精製水５００ｍｌ、メタノール５００ｍｌ、塩化ナトリウム７ｇ、尿素１ｇ、乳酸４ｇの割合で配合したもの）を塗布した後、自然乾燥させた。そして、化粧板の表面を目視により観察し、下記の基準で評価した。
人工指紋液を塗布した場所と、塗布していない場所との外観を目視により比較し、表面状態に大差のないものを「○」とした。人工指紋液を塗布した場所が白くなり、塗布していない場所の表面状態に差異が見られるものを「×」とした。
5. Fingerprint resistance A part of the decorative board made of black titanium paper is coated with artificial fingerprint solution (containing 500 ml of JIS-K2246 compliant purified water, 500 ml of methanol, 7 g of sodium chloride, 1 g of urea, and 4 g of lactic acid). After that, it was naturally dried. Then, the surface of the decorative board was visually observed and evaluated according to the following criteria.
The appearances of the places where the artificial fingerprint liquid was applied and the places where the artificial fingerprint liquid was not applied were visually compared, and those with no significant difference in surface condition were marked with "○". The place where the artificial fingerprint liquid was applied became white, and the place where the difference was seen in the surface condition of the place where the artificial fingerprint liquid was not applied was marked with "x".
実施例１～３及び比較例１，２の化粧板について、上記各試験項目による評価の結果を図５に示す。図５は、実施例及び比較例の測定結果を示す図（表）である。なお、図５には、参考のため、実施例及び比較例の化粧板を賦型した各賦型用シートの表面粗さ、光沢値の測定値を載せている。 The results of evaluation of the decorative boards of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 and 2 according to the above test items are shown in FIG. FIG. 5 is a diagram (table) showing the measurement results of Examples and Comparative Examples. In addition, in FIG. 5, for reference, the measured values of the surface roughness and the gloss value of each of the shaping sheets to which the decorative boards of Examples and Comparative Examples were shaped are shown.
実施例１～３の化粧板は、６０°及び８５°のいずれの光沢値においても、比較例１，２よりも低い数値となり、低光沢（低艶）であることが確認された。また、実施例１～３の化粧板は、易掃性、耐傷性及び耐指紋性のいずれの項目も「○」評価であり、傷、汚れが付着しにくいことが確認された。 The decorative boards of Examples 1 to 3 had lower gloss values than those of Comparative Examples 1 and 2 at both the gloss values of 60 ° and 85 °, confirming that they had low gloss (low gloss). In addition, the decorative boards of Examples 1 to 3 were evaluated as "○" in all of the items of easy sweeping property, scratch resistance and fingerprint resistance, and it was confirmed that scratches and stains were hard to adhere.
比較例１，２の化粧板は、６０°及び８５°のいずれの光沢値においても、実施例１よりも高い数値となり、光沢性が抑制されていないことが確認された。また、比較例１，２の化粧板は、易掃性、耐傷性及び耐指紋性のいずれの項目も「×」評価であり、傷、汚れが付着しやすいことも確認された。
以上説明したように、実施例１～３の化粧板は、低光沢性及び耐傷性に優れているだけでなく、汚れ、指紋も付着しにくいことが明らかとなった。これは、以下の理由によるものと考えられる。
The decorative boards of Comparative Examples 1 and 2 had higher gloss values than those of Example 1 at both the gloss values of 60 ° and 85 °, confirming that the gloss was not suppressed. In addition, the decorative boards of Comparative Examples 1 and 2 were evaluated as "x" in all of the items of easy sweeping property, scratch resistance and fingerprint resistance, and it was confirmed that scratches and stains were easily attached.
As described above, it has been clarified that the decorative boards of Examples 1 to 3 are not only excellent in low gloss and scratch resistance, but also difficult to adhere to stains and fingerprints. This is considered to be due to the following reasons.
実施例１～３の化粧板は、表層に、第３凹凸部２４と第４凹凸部２５とが形成されている（図４参照）。このうち、大きな凹凸（うねり）である第３凹凸部２４（第３凸部２４ａ及び第３凹部２４ｂ）は、微細な凹凸である第４凹凸部２５よりも広い間隔で点在している。汚れは、主に第４凹凸部２５に付着するが、第３凹凸部２４が広い間隔で点在しているため、汚れと第４凹凸部２５とが接触する面積は、化粧板の表層に大きな凹凸である第３凹凸部２４が存在しない場合（微細な第４凹凸部２５のみが存在している場合）よりも少なくなる。このように、実施例１及び２の化粧板において、付着する汚れの範囲及び付着量は、化粧板の表層に大きな凹凸である第３凹凸部２４が存在しない場合よりも少なくなるため、拭き取りにより除去されやすくなると推測される。
In the decorative boards of Examples 1 to 3, a third
同様に、指紋（油分）についても、油分の付着する範囲及び付着量は、化粧板の表層に大きな凹凸である第３凹凸部２４が存在しない場合よりも少なくなる。これにより、付着した油分による光の反射又は散乱は、化粧板の表層に大きな凹凸である第３凹凸部２４が存在しない場合よりも大幅に低減するため、指紋が目立ちにくくなると推測される。
Similarly, with respect to the fingerprint (oil content), the range and amount of oil adhesion are smaller than when the third
また、実施例１～３の化粧板において、第４凹凸部２５は、大きな凹凸である第３凹凸部２４の表層に形成される。そのため、金属等の接触により削られるのは、主に表層の第４凹凸部２５となり、その下に存在する第３凹凸部２４は削られにくくなる。これによれば、金属等の接触により削られる範囲は、化粧板の表層に大きな凹凸である第３凹凸部２４が存在しない場合（微細な第４凹凸部２５のみが存在している場合）よりも大幅に小さくなる。したがって、実施例１～３の化粧板は、傷が付きにくくなるだけでなく、傷が付いても目立ちにくくなると推測される。
Further, in the decorative boards of Examples 1 to 3, the fourth
また、先に述べた特許文献１の化粧板は、金属製の金型の表面に微細な凹凸を形成する必要があるうえ、製品の光沢性に応じて異なる種類の金型に交換する必要がある。そのため、特許文献１の化粧板は、製造コストが高くなり、生産性も低下することが考えられる。これに対して、本発明に係る賦型用シートを用いた化粧板の賦型においては、金属に比べて凹凸形状部の形成が容易で且つ材料も安価な樹脂シートに凹凸形状部を形成するため、金型の表面に微細な凹凸を形成する必要がなく、製品の光沢性に応じて異なる種類の金型に交換する必要もない。そのため、実施例１～３の化粧板は、製造コストの増加を抑制することができ、生産性も向上させることができる。
Further, the decorative plate of
本発明に係る賦型用シートを用いて賦型された化粧板は、建築物の壁材（外装材、内装材）、床材、天井材、間仕切り等の建築物の部材、扉、扉枠、窓枠等の建具の表面化粧材、鴨居、敷居、腰壁、廻縁等の造作部材、机、食器棚、箪笥等の家具、室内装飾品等のほか、自動車、鉄道車両、船舶、航空機等の乗り物の室内用又は室外（外装）用カバー材、各種家電製品、事務機器等の表面化粧材、各種標識、屋外広告等のパネル材等にも適用できる。 The decorative board molded by using the shaping sheet according to the present invention includes building members such as wall materials (exterior materials, interior materials), floor materials, ceiling materials, partitions, doors, and door frames. , Surface decorative materials for fittings such as window frames, building materials such as duck doors, thresholds, waist walls, and surrounding edges, furniture such as desks, cupboards, and stools, interior decorations, etc., as well as automobiles, railroad vehicles, ships, and aircraft. It can also be applied to indoor or outdoor (exterior) cover materials for vehicles such as, various household appliances, surface decorative materials for office equipment, various signs, panel materials for outdoor advertisements, and the like.
１：賦型用シート、２：オーバーレイ紙、３：チタン紙、４，５：金属鏡面板、１１：基材、１２：フィラー、１３：凹凸形状部、１４：第１凹凸部、１４ａ：第１凹部、１４ｂ：第１凸部、１５：第２凹凸部、１５ａ：第２凹部、１５ｂ：第２凸部、２０：積層体、２２：化粧板、２３：凹凸形状部、２４：第３凹凸部、２４ａ：第３凸部、２４ｂ：第３凹部、２５：第４凹凸部、２５ａ：第４凸部、２５ｂ：第４凹部 1: Molding sheet, 2: Overlay paper, 3: Titanium paper, 4, 5: Metal mirror plate, 11: Base material, 12: Filler, 13: Concavo-convex shape part, 14: First concavo-convex part, 14a: No. 1 concave part, 14b: 1st convex part, 15: 2nd uneven part, 15a: 2nd concave part, 15b: 2nd convex part, 20: laminated body, 22: decorative board, 23: uneven shape part, 24: 3rd Concavo-convex portion, 24a: 3rd convex portion, 24b: 3rd concave portion, 25: 4th concavo-convex portion, 25a: 4th convex portion, 25b: 4th concave portion
Claims (3)
前記凹凸形状部は、
前記フィラーの粒径よりも大きな窪みを含む第１凹凸部と、
前記第１凹凸部の前記窪みの内面に少なくとも前記フィラーの一部が露出した第２凹凸部と、
を備え、
被賦型材の表面に前記凹凸形状部とは逆型となる凹凸を賦形する賦型用シート。 A molding sheet having an uneven shape portion on the molding surface of a base material made of a resin sheet kneaded with a filler.
The uneven shape portion is
The first uneven portion containing a dent larger than the particle size of the filler, and
A second uneven portion in which at least a part of the filler is exposed on the inner surface of the recess of the first uneven portion.
Equipped with
A shaping sheet that forms irregularities on the surface of the material to be shaped, which is the opposite of the uneven shape portion .
前記凹凸形状部は、前記第１凹凸部に対応する形状及び前記第２凹凸部に対応する形状の被賦型材の表面への同時賦型に用いられる賦型用シート。 The molding sheet according to claim 1.
The uneven shape portion is a shaping sheet used for simultaneous molding on the surface of a molded material having a shape corresponding to the first uneven portion and a shape corresponding to the second uneven portion.
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