JP7038403B2 - 歩行動作評価装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、歩行動作評価装置及び歩行動作の評価を実行するプログラムに関する。
人間は1歳強でひとり歩き(二足歩行)を獲得し、その後、成年期を経て中年期以降は加齢の影響を受けて歩行動作が変容する。これは身体諸機能の加齢変化の総合的な結果である。成年期以降の加齢に伴う歩行動作の変容を知り、その動作学的原因を追及し、さらにはこれらのエビデンスに基づいて歩行動作や歩行能力の維持・改善の方策を探ることは、「健やかな長寿」を満たすために極めて重要な課題である。
従来、歩行に関する評価手法として、例えば特許文献1に記載された技術が知られている。特許文献1には、シート式圧力センサを用いて歩行行為を計測すると共に、歩行速度を加速度センサで計測して、歩行年齢を評価する手法についての記載がある。この特許文献1に記載された手法では、歩行パラメータとして、右歩行角度、左歩行角度、歩行周期、両脚支持期時間、及び歩幅を使用し、これらを説明変数に含む重回帰式により、歩行年齢を算出するようにしている。
特開2014-94070号公報
特許文献1に記載されるように、歩行行為を計測して年齢を推定する評価手法は従来から各種提案されているが、より高度な年齢や加齢度の評価が求められていた。すなわち、従来から提案されている評価手法は、歩行動作が歩行速度によって変化することを考慮に入れていない。そのため、歩行者が少し速め、又は遅めの速度で歩くだけで、評価結果が大きく変わってしまい、得られた評価結果が個人固有の的確な評価であるとは言い難い。
本発明は、かかる点に鑑み、歩行速度などの変化に影響されずに的確に歩行動作を評価することができる歩行動作評価装置及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の歩行動作評価装置は、少なくとも被評価対象者の歩行時の股関節の角度及び角速度と、膝関節の角度及び角速度と、足関節の角度及び角速度を歩行動作変数として取得する歩行動作変数取得部と、歩行動作変数取得部で取得された歩行動作変数を、被評価対象者の歩行速度に基づいて調整する調整部と、調整部で調整された歩行動作変数を説明変数、年齢を目的変数とする回帰分析を行って、遊脚期中盤の股関節最大屈曲角度と、離地付近の足関節最大底屈角度と、接地直後の足関節最大底屈角速度とを得る回帰分析部と、回帰分析部で回帰分析した結果から、被評価対象者の歩行動作の加齢度の指数を取得する加齢度指数取得部と、を備え、回帰分析部での回帰分析で得られた遊脚期中盤の股関節最大屈曲角度と、離地付近の足関節最大底屈角度と、接地直後の足関節最大底屈角速度とに基づいて、加齢度指数取得部が歩行動作の加齢度の指数を取得するようにした。
また、本発明のプログラムは、少なくとも被評価対象者の歩行時の股関節の角度及び角速度と、膝関節の角度及び角速度と、足関節の角度及び角速度を歩行動作変数として取得する歩行動作変数取得手順と、歩行動作変数取得処理により取得された歩行動作変数を、被評価対象者の歩行速度に基づいて調整する調整手順と、調整手順により調整された歩行動作変数を説明変数、年齢を目的変数とする回帰分析を行って、遊脚期中盤の股関節最大屈曲角度と、離地付近の足関節最大底屈角度と、接地直後の足関節最大底屈角速度とを得る回帰分析手順と、回帰分析手順により回帰分析した結果から、被評価対象者の歩行動作の加齢度の指数を取得する加齢度指数取得手順と、をコンピュータに実行させるプログラムであり、回帰分析手順での回帰分析で得られた遊脚期中盤の股関節最大屈曲角度と、離地付近の足関節最大底屈角度と、接地直後の足関節最大底屈角速度とに基づいて、加齢度指数取得手順が歩行動作の加齢度の指数を取得するようにした。
本発明によれば、歩行動作の加齢度を示すことができ、個人の歩行能力・動作の維持・改善を支援することができる。これは、高齢者が何歳になっても元気に歩き続けることを支援し、医療費の削減や健康長寿社会の実現に寄与することになる。また、高齢者はもとより、将来高齢者になる中年者や若年者に対して、歩行動作の維持・改善を啓蒙することもできる。さらに、本発明による加齢度評価を行うことで、歩行動作改善のためのトレーニング方法の開発にも寄与することができる。
本発明の一実施の形態例による歩行動作評価装置の構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態例による歩行動作評価処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態例による股関節、膝関節、足関節のトルクと角度の例を示す図である。 1サイクル(2歩)の歩行時の股関節の角度、角速度、トルク及びトルクパワーの例を示す図である。 歩行速度と身長の調整前(図5A)と調整後(図5B)の例を示す図である。 本発明の一実施の形態例による歩行動作加齢度指数の概要を示す図である。 本発明の一実施の形態例によるZスコアを用いた歩行動作の加齢度指数の例を示す図である。 本発明の一実施の形態例による歩行動作の加齢度指数の分布例を示す図である。 本発明の一実施の形態例による歩行動作の加齢度指数のプロフィールの一例を示す図である。 本発明の一実施の形態例による年齢予測の重回帰分析結果(キネマティクス変数及びキネティクス変数から評価した場合)の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態例に適用した関節角度のピーク値定義を示す図である。 本発明の一実施の形態例に適用した関節角速度のピーク値定義を示す図である。 本発明の一実施の形態例に適用した関節トルクのピーク値定義を示す図である。 本発明の一実施の形態例に適用した関節トルクパワーのピーク値定義を示す図である。 本発明の一実施の形態例による歩行動作の加齢度指数のプロフィールの別の例を示す図である。 本発明の一実施の形態例による年齢予測の重回帰分析結果(キネマティクス変数のみから評価した場合)の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態例(以下、「本例」と称する)について、添付図面を参照して説明する。
[1.歩行動作評価装置の構成]
図1は、本例の歩行動作評価装置10の構成を示す機能ブロック図である。本例の歩行動作評価装置10は、例えばコンピュータ装置に歩行動作評価処理を実行するプログラムを実装することで構成される。
図1に示す歩行動作評価装置10は、被評価対象者の歩行時の下肢(脚)の各関節の角度とトルクを取得する。具体的には、歩行動作評価装置10は、股関節情報取得部11と、膝関節情報取得部12と、足関節情報取得部13とを備え、それぞれの取得部11~13で各関節の角度およびトルクを取得する。また、各取得部11~13は、関節の角度を時間で微分した角速度を取得する。さらに、各取得部11~13は、関節のトルクに角速度を乗算したトルクパワーを取得する。詳細は後述するが、歩行動作の評価を行う上で、これらの情報(角度、角速度、トルク、及びトルクパワー)の内の一部の情報のみを取得するようにしてもよい。
各取得部11~13は、被評価対象者の歩行状態を撮影した映像から、関節の角度を取得する。また、各取得部11~13は、被評価対象者が歩行する箇所の床に敷設された力量計が検出した地面反力から、トルクを取得する。ここでの力量計としては、地面から足に加わる3軸方向の力が得られる、フォースプラットフォームと称されるセンサを使用するのが好ましい。但し、フォースプラットフォームを使用するのは一例であり、その他の力量計(例えば圧力分布を検出する圧力センサ)などから、各関節のトルクを得るようにしてもよい。さらに、被評価対象者の下肢に装着したセンサから、関節の角度又はトルクを得るようにしてもよい。これらの関節のトルクや角度の詳細については後述する。
各取得部11~13で取得した各関節の情報は、歩行動作変数取得部21に供給される。歩行動作変数取得部21は、これらの情報(各関節の角度、角速度、トルク、及びトルクパワー)を歩行動作変数として歩行速度・身長調整部22に供給する。歩行速度・身長調整部22は、供給される歩行動作変数を、歩行速度検出部14が検出した被評価対象者の歩行速度と、身長検出部15が検出した被評価対象者の身長に基づいて調整する。歩行速度・身長調整部22での調整処理の詳細については後述する。
歩行速度検出部14による歩行速度の検出や、身長検出部15による被評価対象者の身長の検出は、例えば被評価対象者の歩行状態を撮影した映像に基づいて行われる。あるいは、キーボードなどを使って、歩行速度の数値や身長の数値を直接入力するようにしてもよい。
歩行速度・身長調整部22で歩行速度や身長が調整された歩行動作変数(各関節の角度、角速度、トルク、及びトルクパワー)の情報は、回帰分析部23に供給される。回帰分析部23は、供給される歩行動作変数を説明変数とし、年齢を目的変数とする回帰分析を行う。本例の回帰分析部23は、回帰分析の1手法として知られたステップワイズ重回帰分析を行う。
そして、回帰分析部23は、回帰分析で得られた目的変数である年齢の情報を、歩行動作加齢度指数取得部24に供給する。歩行動作加齢度指数取得部24は、年齢の情報を利用して、歩行動作加齢度指数を得る。本例の歩行動作加齢度指数取得部24が歩行動作加齢度指数を得る際には、分析手法の1つであるZスコアを使用して、歩行動作加齢度指数を得る。
歩行動作加齢度指数取得部24が取得した歩行動作加齢度指数の情報は、表示データ作成部25に供給される。表示データ作成部25は、供給される歩行動作加齢度指数を表示する表示データを作成し、作成した表示データにより、歩行動作加齢度指数の表示を行う。
[2.歩行動作評価処理全体の流れ]
図2は、歩行動作評価装置10が歩行動作評価処理を実行する際の処理の流れの概要を示すフローチャートである。
まず、歩行動作変数取得部21は、股関節、膝関節及び足関節のそれぞれについて、角度、角速度、トルク、及びトルクパワーを取得する歩行動作変数取得処理を行う(ステップS1)。
そして、歩行動作変数取得部21で取得された各関節の角度、角速度、トルク、及びトルクパワーは、歩行速度・身長調整部22で被評価対象者の歩行速度及び身長に基づいて調整される(ステップS2)。
その後、回帰分析部23は、ステップワイズ重回帰分析により回帰分析を行う(ステップS3)。このとき、回帰分析部23は、歩行速度や身長が調整された歩行動作変数(角度、角速度、トルク、及びトルクパワー)を説明変数とし、年齢を目的変数として、回帰分析処理を行う。
さらに、回帰分析部23が回帰分析した結果に基づいて、歩行動作加齢度指数取得部24がZスコアを使用して歩行動作加齢度指数を得る(ステップS4)。そして、歩行動作加齢度指数取得部24で得られた歩行動作加齢度指数に基づいて表示データ作成部25は、表示データの作成処理を行い、さらに歩行動作加齢度指数を使った評価結果の出力処理を行う(ステップS5)。
[3.取得するトルクと角度の例]
図3は、取得部11~13が取得する各関節のトルク及び角度の例を示す。
本例の場合には、図3に示すように、被評価対象者の歩行動作を解析するために、股関節トルクTと、股関節角度θと、膝関節トルクTと、膝関節角度θと、足関節トルクTと、足関節角度θとが取得される。
股関節角度θは、体幹と大腿とが成す角度であり、股関節トルクTは、股関節で生じるトルクである。
膝関節角度θKは、大腿と下腿が成す角度であり、膝関節トルクTは、膝関節で生じるトルクである。
足関節角度θは、下腿と足(足首より先)とが成す角度であり、足関節トルクTは、足関節で生じるトルクである。
各関節の角度θ、θ、θは、時間で微分することで角速度ω、ω、ωを得ることができる。また、各関節のトルクT、T、Tと角速度を乗算することで、トルクパワーP、P、Pを得ることができる。
図4は、歩行時の角度やトルクの取得状態の例を示す。
図4に示す各グラフは、歩行時の股関節について見たものである(股関節を例に説明するが、同様のグラフおよび特徴点を膝関節と足関節においても取得する)。ここでは、図4Aに示すように、一方の足(右足又は左足)の1サイクル(2歩)での動きを、100%に正規化して示すこととする。図4B~Eの横軸は、0%(接地したタイミング)から100%(次の接地のタイミング)までの正規化値である。
図4Bは、股関節角度θの1サイクルでの変化例を示す。図4Bの縦軸は角度の値を示す。
歩行時には、股関節角度θは、足が地面から離れる位置の近傍で最大の角度となり、離れた足が接地する位置の近傍で最小の角度になる。ここで、本例の歩行動作加齢度指数取得部24は、各サイクルでの股関節角度θの変化の内で、ピークとなる値を取得する。具体的には、図4Bに示す1サイクル期間の内で、最大の角度θH1と、最小の角度θH2とを特徴点情報として取得する。
図4Cは、股関節角速度ωの1サイクルでの変化例を示す。図4Cの縦軸は角速度の値を示す。
股関節角速度ωは、1サイクルの間に、正方向の値となる期間と負方向の値となる期間とがある。ここで、本例の歩行動作加齢度指数取得部24は、各サイクルでの股関節角速度ωの内で、ピーク又はボトムとなる3つの角速度ωH1,ωH2,ωH3を特徴点情報として取得する。
図4Dは、股関節トルクTの1サイクルでの変化例を示す。図4Dの縦軸はトルクの値を示す。
股関節トルクTについても、1サイクルの間に、正方向の値となる期間と負方向の値となる期間とがある。ここで、本例の歩行動作加齢度指数取得部24は、各サイクルでの股関節トルクTの内で、ピーク又はボトムとなる3つのトルクTH1,TH2,TH3を特徴点情報として取得する。
図4Eは、股関節トルクパワーPの1サイクルでの変化例を示す。図4Eの縦軸はトルクパワーの値を示す。股関節トルクパワーPについても、1サイクルの間に、正方向の値となる期間と負方向の値となる期間とがある。ここで、本例の歩行動作加齢度指数取得部24は、各サイクルでの股関節トルクパワーPの内で、ピーク又はボトムとなる4つのトルクパワーPH1,PH2,PH3,PH4を特徴点情報として取得する。
[4.歩行速度と身長の調整]
図5は、歩行速度・身長調整部22が行う調整状態の例を示し、図5Aは調整前、図5Bは調整後を示す。この図5の例は、縦軸が膝関節トルクTの5番目の特徴点TK5の予測値を示し、横軸が膝関節トルクの観測値を示す。膝関節トルクTの5番目の特徴点TK5の意味は後述する。
調整は、次の[数1]式により実行される。[数1]式に示す各値の定義についても以下に示す。
Figure 0007038403000001
図5A,Bの横軸の観測値は、歩行速度と身長の影響が含まれる観測値であり、図5Aに示すグラフでは、歩行速度や身長の影響で、観測値と予測値の変化特性aは、歩行速度や身長に応じて直線的に増加する。これに対して、[数1]式に示す調整を行った図5Bに示すグラフでは、観測値と予測値の変化特性bは、一定であり、歩行速度と身長の影響が排除された観測値になっている。
なお、ここでは歩行速度と身長の2つで調整を行うようにしたが、例えば、歩行速度・身長調整部22が歩行速度のみの調整を行うようにしてもよい。
[5.歩行動作の加齢変化の評価]
次に、歩行動作の加齢変化について説明する。
歩行動作の加齢変化の具体的な特徴としては、「ケイデンスが低い」、「遊脚期が短い」、「頭の上下動が小さい」、「骨盤の回転が小さい」、「支持期後半の足底屈が小さい」、「遊脚期前半の膝屈曲と踵拳上が小さい」、「遊脚期終わりのつま先拳上が低い」、「接地時の足部角度が小さい」、「肩の屈曲が小さい」、「肘の伸展が小さい」、「頭の左右変動が大きい」、「遊脚期のクリアランス(つま先と地面の距離)最小値が大きい」などを挙げることができる。
これらの歩行動作の変化は、歩行速度にも依存するため、高齢者の歩行動作の特徴は加齢による歩行動作の変化とゆっくり歩くことによる動作の変化の両方が合わさったものと考えることができる。若年者と同じ速度で歩いた場合の高齢者の歩行動作には、「ステップ長が短く、ステップ頻度が高い」、「歩行周期を通じて膝関節及び股関節がより屈曲位に、足関節がより背屈位にある」、「体幹の前傾が大きい」、「最大足底屈が小さい」、「遊脚期の膝関節及び股関節の関節角速度が大きい」などの特徴がみられる。
歩行中の下肢関節動作の加齢変化を、関節トルクパワーから見た場合、高齢者では支持期後半の正の足関節トルクパワーが若年者の3分の2程度に小さくなる。ここでの関節トルクパワーは、関節トルクに関節角速度を乗じて得られる値である。
支持期後半の正の足関節トルクパワーは、主に足関節底屈筋群の短縮性収縮によるものであり、身体を前方に加速しステップ長を増大する役割を担っている。このため、加齢にともなう支持期後半の足関節トルクパワーの低下は、高齢者のステップ長短縮の原因であると考えられている。
一方、遊脚期の膝関節の負のパワーと股関節の正のパワーは高齢者の方が若年者よりも大きい傾向がある。歩行中、膝関節は屈曲しながら離地し、遊脚期の中盤あたりまで屈曲し続けた後、遊脚期後半では伸展し、再びわずかに屈曲して接地を迎える。股関節は屈曲しながら離地し、遊脚期中盤まで屈曲し続け、遊脚期後半では伸展して接地を迎える。これらの下肢動作にともなう関節トルクパワーが大きいことは膝関節及び股関節の屈曲・伸展動作を速くし、ステップ頻度を高めることにつながる。同じ速度で歩行した場合に高齢者が若年者より短いステップ長と高いステップ頻度で歩くのは、これらの下肢関節パワー発揮の特徴をもつためである。
ここまでに述べてきたような歩行動作の加齢変化を踏まえて、本例の歩行動作評価装置10は、歩行動作の加齢度を評価するようにしたものである。
従来、加齢にともなう歩行動作の変容を評価する場合には、歩行動作の個人差(個人間のばらつき)が大きいことや、評価の基準となる標準値がないことから、歩行動作の加齢度を適切に評価することは困難であった。
一方、本例の場合には、個人間での動きのばらつきを考慮した上で運動技術を評価するようにした点を特徴の一つとする。
まず、健康な19歳から82歳までの177名を被験者(ここでは全て女性)とし、年齢により、若年者群(19歳以上50歳未満32名)、中年者群(50歳以上65歳未満36名)、高齢者群(65歳以上109名)の3群に分けた。なお、ここでの若年者群FY、中年者群FM、高齢者群FEは後述する図8に示す。
これらの被験者の歩行動作を計測し、下肢3関節(足、膝及び股関節)のキネマティクス(関節角度及び関節角速度)及びキネティクス(体重あたりの関節トルク及び関節トルクパワー)を算出した。その後、各パラメータの特徴点(ピーク値)を合計で43個を抽出した。この特徴点の抽出処理が、歩行動作変数取得部21で行われる。
次に、図6を参照して、歩行動作加齢度指数について説明する。
まず、歩行速度・身長調整部22は、上述した43個の特徴点データを歩行速度と身長で調整する。そして、回帰分析部23は、歩行速度・身長調整部22で調整された特徴点データを説明変数とし、年齢を目的変数とするステップワイズ重回帰分析を行う(ステップS11)。
ここで、説明変数の内、以下の2条件に当てはまらないものは重回帰分析から除外した(ステップS12)。
1.年齢との相関が有意である。
2.基準群(ここでは若年者群)内のばらつき(rmsCViFY)が50%未満である。
この重回帰分析によって得られた予測年齢をZスコアに変換し、これを歩行動作加齢度指数(GMAindex;Gait-Motion Aging index)と定義する(ステップS13)。
なお、予測年齢を変換するZスコアは、基準群のばらつきを考慮した上で個人の基準群平均からの逸脱度を得点化したものである。
すなわち、図7に示すように、基準群の平均と、対象者(被験者)の値とを比較して、逸脱度を算出し、その逸脱度を数値化したZスコアを用いて、歩行動作評価を行うようにした。ここで、Zスコアは、次の[数2]式から算出される。[数2]式において、yは対象者(被験者)の値、y( ̄)は基準群の平均値、SDは基準群の標準偏差を示す。なお、( ̄)は、本来は数2式に示すように、直前の符号yの上に表記される記号であるが、表記上の制約のために、y( ̄)と示す。
Figure 0007038403000002
ここでは、歩行動作の加齢度を評価するために基準群を若年者群(FY)としているため、得られた歩行動作加齢度指数(GMAindex)は若年者群からの逸脱度を総合的に評価する指標になる。
図8は、得られた歩行動作加齢度指数(GMAindex:縦軸)と年齢(歴年齢:横軸)との関係を示す。
ここでは、歩行動作加齢度指数(GMAindex)が0に近いほど若年者に近い歩行動作をしていることを示し、大きいほど若年者の歩行動作から逸脱していることを意味している。すなわち、値が1増加するごとに、若年者群の平均から若年者群の標準偏差分だけ逸脱していることを意味する。
図8に示すように、歩行動作加齢度指数(GMAindex)は年齢とともに増加するが、同じ歴年齢でも個人間に大きな偏差がみられることがわかる。図8の回帰線xは各年代における標準的な値を示している。すなわち、回帰線xより下に位置する個人は同年代の標準的な動作よりも若年者に近い歩行動作をしており、回帰線xより上に位置する個人は同年代の標準的動作と比べ年老いた歩行動作をしていると評価できる。
図8に示す被験者Aと被験者Bは、ともに60代後半である。
被験者Aの場合には、歩行動作加齢度指数(GMAindex)が0に近く、若年者に近い歩行動作であると考えられる。一方、被験者Bの場合には、若年者及び70歳の標準的な動作から大きく逸脱しており、歩行動作の加齢度が高いといえる。
歩行動作加齢度指数(GMAindex)は、重回帰分析により得られるため、重回帰式の各項は歩行動作加齢度指数(GMAindex)の内訳とみなすことができる。このため、この内訳を検討することにより、歩行動作の加齢度に影響を与える要因を個別に特定することが可能である。ステップワイズ重回帰分析の結果、重回帰式の各項として以下の5つの変数が残った。なお、各変数の意味については後述する(図11~図14)。
1.接地直前の膝関節最大屈曲トルク:TK5(高齢者ほど屈曲トルクが大きい)
2.離地付近の足関節最大底屈角度:θA3(高齢者ほど底屈が小さい)
3.遊脚期の股関節最大屈曲角度:θH2(高齢者ほど屈曲が大きい)
4.支持期後半の足関節最大底屈トルク:TA2(高齢者ほど底屈トルクが小さい)
5.支持期後半の股関節屈曲トルクによる負のパワーの最大値:PH2(高齢者ほど負のパワーが大きい)
図9は、この5つの変数TK5,θA3,θH2,TA2,PH2をZスコアに変換し、レーダーチャートとして示したものである。各変数のZスコアは若年者群平均(FY)がゼロであり、若年者群から逸脱しているほどチャートの内側にプロットがある。FEは高齢者平均である。
高齢者の被験者Aの特性Daは若年者群と似たプロットであるが、別の高齢者の被験者Bの特性Dbでは特に変数TK5、θA3、PH2の逸脱が大きいことが分かる。高齢者では股関節屈筋群の拘縮や足関節底屈筋群の筋力低下が見られることが知られているが、被験者Bにみられた変数θA3や変数PH2の逸脱はこれらの加齢変化が反映されたものと考えられる。
なお、例えば図9の例の足関節最大底屈角度θA3が二人の特性Da,Dbで大きく相違することから分かるように、足関節についての情報が加齢度に関して最も重要な情報が含まれる可能性が高く、加齢度を評価する上では、少なくとも足関節についての情報を利用することが重要である。
この図9に示すレーダーチャートは、例えば表示データ作成部25が該当する表示を行う表示データを作成し、表示データ作成部25に接続された表示部(不図示)が、該当するレーダーチャートにより、歩行動作加齢度指数の表示を行う。図9の例では、重回帰分析の結果として最終的に残ったピーク(評価を行う上で重要なピーク)が5個であり、その5個のピークを5角形の図形として示したレーダーチャートである。重回帰分析の結果として最終的に残ったピークの数がこれとは異なる場合には、5角形以外のレーダーチャートで歩行動作加齢度指数を表示することになる。後述する図15のレーダーチャートは、重回帰分析の結果として別の3つのピークが残った場合の例である。
図10は、図9の年齢予測の重回帰分析結果を示した表である。すなわち、図9に示す重回帰分析を、キネマティクス変数及びキネティクス変数から評価した場合を、図10に示す。ここでは、相関係数R=0.269(p<0.001)である。
このとき、予測年齢[yrs]は、5個のピークの変数の偏回帰係数と定数項を使って、以下の式で求まる。
予測年齢[yrs]=-66.1409×TK5[N・m/kg]-0.4963×θA3[deg]-0.4962×θH2[deg]-19.7917×TA2[N・m/kg]-9.1245×PH2[W/kg]+207.0688
図11~図14は、歩行動作変数取得部21が取得する各値のピーク値の具体的な例を示す。図11~図14の各グラフの横軸は、右足又は左足の1周期の歩行(2歩)を100%で正規化した値であり、縦軸は角度、角速度、トルク、又はトルクパワーを示す。各グラフにおいて、丸印で示す箇所が、歩行動作変数取得部21により取得するピーク値である。
図11は、関節角度のピーク値の定義を示す。上段は股関節角度、中段は膝関節角度、下段は足関節角度を示す。
図11の上段の股関節角度は、1歩行周期内に、股関節伸展角度ピークθH1(離地直前)、及び股関節屈曲角度ピークθH2(遊脚期中盤)を、順に取得する。
図11の中段の膝関節角度は、1歩行周期内に、膝関節屈曲角度ピークθK1(接地直後)、膝関節伸展角度ピークθK2(支持期中盤)、膝関節屈曲角度ピークθK3(離地直後)、及び膝関節伸展角度ピークθK4(接地直前)を、順に取得する。
図11の下段の足関節角度は、1歩行周期内に、足関節底屈角度ピークθA1(接地直後)、足関節背屈角度ピークθA2(支持期後半)、及び足関節底屈角度ピークθA3(離地付近)を、順に取得する。
図12は、関節角速度のピーク値の定義を示す。上段は股関節角速度、中段は膝関節角速度、下段は足関節角速度を示す。
図12の上段の股関節角速度は、1歩行周期内に、股関節伸展角速度極小値ωH1(接地直後)、股関節伸展角速度ピークωH2(支持期前半)、及び股関節屈曲角速度ピークωH3(離地付近)を、順に取得する。
図12の中段の膝関節角速度は、1歩行周期内に、膝関節屈曲角速度ピークωK1(接地直後)、膝関節伸展角速度ピークωK2(支持期前半)、膝関節屈曲角速度ピークωK3(離地付近)、及び膝関節伸展角速度ピークωK4(遊脚期後半)を、順に取得する。
図12の下段の足関節角速度は、1歩行周期内に、足関節底屈角速度ピークωA1(接地直後)、足関節背屈角速度ピークωA2(接地直後)、足関節底屈角速度ピークωA3(離地付近)、足関節背屈角速度ピークωA4(離地直後)、及び足関節底屈角速度ピークωA5(遊脚期後半)を、順に取得する。
図13は、関節トルクのピーク値の定義を示す。上段は股関節トルク、中段は膝関節トルク、下段は足関節トルクを示す。
図13の上段の股関節トルクは、1歩行周期内に、股関節伸展トルクピークTH1(接地直後)、股関節屈曲トルクピークTH2(離地直前)、及び股関節伸展トルクピークTH3(接地直前)を、順に取得する。
図13の中段の膝関節トルクは、1歩行周期内に、膝関節屈曲トルクピークTK1(接地直後)、膝関節伸展トルクピークTK2(接地直後)、膝関節屈曲トルクピークTK3(支持期後半)、膝関節伸展トルクピークTK4(離地直前)、及び膝関節屈曲トルクピークTK5(接地直前)を、順に取得する。
図13の下段の足関節トルクは、1歩行周期内に、足関節背屈トルクピークTA1(接地直後)、及び足関節底屈トルクピークTA2(離地直前)を、順に取得する。
図14は、関節トルクパワーのピーク値の定義を示す。上段は股関節トルク、中段は膝関節トルク、下段は足関節トルクを示す。
図14の上段の股関節トルクは、1歩行周期内に、股関節伸展トルクによる正パワーピークPH1(接地直後)、股関節屈曲トルクによる負パワーピークPH2(支持期後半)、股関節屈曲トルクによる正パワーピークPH3(離地付近)、及び股関節伸展トルクによる正パワーピークPH4(接地直前)を、順に取得する。
図14の中段の膝関節トルクは、1歩行周期内に、膝関節屈曲トルクによる正パワーピークPK1(接地直後)、膝関節伸展トルクによる負パワーピークPK2(接地直後)、膝関節伸展トルクによる正パワーピークPK3(支持期前半)、膝関節伸展トルクによる負パワーピークPK4(離地直前)、及び膝関節屈曲トルクによる負パワーピークPK5(接地直前)を、順に取得する。
図14の下段の足関節トルクは、1歩行周期内に、足関節背屈トルクによる負パワーピークPA1(接地直後)、足関節底屈トルクによる負パワーピークPA2(支持期前半)、及び足関節底屈トルクによる正パワーピークPA3(離地直前)を、順に取得する。
これらのピーク値の中で、図9の例では、最終的に5つのピークTK5,θA3,θH2,TA2,PH2が回帰分析の結果として残り、この5つのピークTK5,θA3,θH2,TA2,PH2から、歩行動作加齢度指数(GMAindex)を得るようにしたものである。ここで示す5つのピークが歩行動作加齢度指数を得るための値として最終的に残るのは一例であり、回帰分析状態によってその他のピークが歩行動作加齢度指数を得るための値として残ることもある。
以上説明したように、歩行動作の加齢度を評価することで、高齢者はもとより、将来高齢者になる中年者、若年者に対して、歩行動作の維持・改善を啓蒙することが可能になる。また、具体的な動作の改善点が示されることで、動作改善のための適切なトレーニングを考案し、実施することが可能になる。
[6.変形例]
なお、上述した実施の形態例では、歩行動作変数取得部21が、股関節と膝関節と足関節のそれぞれについて、角度、角速度、トルク、及びトルクパワーを取得して、それらを使った回帰分析で得られたピークから、歩行動作加齢度指数を取得するようにした。これらのトルク及び角度を使うのは一例であり、これらのトルク及び角度の内の一部の情報だけを使って、歩行動作加齢度指数を取得するようにしてもよい。
例えば、歩行動作変数取得部21が、股関節の角度及び角速度、膝関節の角度及び角速度と足関節の角度及び角速度を取得し、これらの角度及び角速度の情報について、歩行速度・身長調整部22が調整した後、回帰分析部23が回帰分析を行って、歩行動作加齢度指数取得部24が歩行動作加齢度指数を取得するようにしてもよい。
図15は、各関節の角度及び角速度を取得して、それらを使った回帰分析で得られた3 つのピークから、歩行動作加齢度指数を取得する例を示す。
この例では、各関節の角度及び角速度を使ったステップワイズ重回帰分析の結果、重回 帰式の各項として以下の3つの変数が残った。
1.遊脚期中盤の股関節最大屈曲角度:θH2
2.離地付近の足関節最大底屈角度:θA3
3.接地直後の足関節最大底屈角速度:ωA1
図15は、この3つの変数θH2,θA3,ωA1をZスコアに変換し、レーダーチャートとして示したものである。この図15の場合にも、図9と同様に、各変数のZスコアは若年者群平均(FY)がゼロであり、若年者群から逸脱しているほどチャートの内側にプロットがある。FEは高齢者平均である。
図15では、被験者BのスコアDc及び被験者AのスコアDdを示す。
図16は、図15の年齢予測の重回帰分析結果を示した表である。すなわち、図15に示す重回帰分析を、キネマティクス変数から評価した場合を、図16に示す。ここでは、相関係数R=0.154(p<0.001)である。
このとき、予測年齢[yrs]は、3個のピークの変数の偏回帰係数と定数項を使って、以下の式で求まる。
予測年齢[yrs]=-0.6134×θH2[deg]-0.5116×θ_A3[deg]-3.3450×ω_A1[rad/s]+233.9590
このように、下肢の各関節の角度と、その角度を時間で微分した角速度を使って、歩行動作加齢度指数を取得することもできる。この図15の例の場合には、キネマティクス変数である関節の角度及び角速度から予測年齢を求めるようにしたため、図9の例のようにキネマティクス変数及びキネティクス変数から評価した場合に比べて、予測年齢の精度が若干悪くなる可能性がある。但し、キネマティクス変数である関節の角度及び角速度は、被評価対象者の歩行状態をビデオカメラ等で撮影した映像のみから取得できるため、歩行動作変数の取得は、図9の例よりも容易にできる。また、図15の例の場合には、各関節の中で、加齢度を推定する上で重要な関節である足関節の角度を使った2つの変数から評価しているため、適切な評価ができる効果を持つ。
なお、歩行動作加齢度のプロフィールを、図9や図15に示す多角形のレーダーチャートとして示すのは一例であり、その他の表示形態の図やグラフで歩行動作加齢度のプロフィールを表示するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態例では、回帰分析部23が、ステップワイズ重回帰分析(線形回帰)を行うようにしたが、回帰分析部23がその他の回帰分析を行うようにしてもよい。
歩行動作加齢度指数を得る際に、Zスコアを使用する点についても一例であり、その他の分析手法で歩行動作加齢度に関する指数を得るようにしてもよい。
10…歩行動作評価装置、11…股関節情報取得部、12…膝関節情報取得部、13…足関節情報取得部、14…歩行速度検出部、15…身長検出部、21…歩行動作変数取得部、22…歩行速度・身長調整部、23…回帰分析部、24…歩行動作加齢度指数取得部、25…表示データ作成部、26…記憶部

Claims (5)

  1. 少なくとも被評価対象者の歩行時の股関節の角度及び角速度と、膝関節の角度及び角速度と、足関節の角度及び角速度を歩行動作変数として取得する歩行動作変数取得部と、
    前記歩行動作変数取得部で取得された歩行動作変数を、被評価対象者の歩行速度に基づいて調整する調整部と、
    前記調整部で調整された歩行動作変数を説明変数、年齢を目的変数とする回帰分析を行って、遊脚期中盤の股関節最大屈曲角度と、離地付近の足関節最大底屈角度と、接地直後の足関節最大底屈角速度とを得る回帰分析部と、
    前記回帰分析部で回帰分析した結果から、前記被評価対象者の歩行動作の加齢度の指数を取得する加齢度指数取得部と、を備え、
    前記回帰分析部での回帰分析で得られた遊脚期中盤の股関節最大屈曲角度と、離地付近の足関節最大底屈角度と、接地直後の足関節最大底屈角速度とに基づいて、前記加齢度指数取得部が歩行動作の加齢度の指数を取得するようにした
    歩行動作評価装置。
  2. 前記加齢度指数取得部で取得した加齢度の指数を表示する
    請求項1に記載の歩行動作評価装置。
  3. さらに、前記回帰分析部での回帰分析結果としての、各歩行動作変数に対応する所定のピークを、歩行動作加齢度のプロフィールとして表示する
    請求項2に記載の歩行動作評価装置。
  4. 前記調整部は、被評価対象者の身長に基づいた歩行動作変数の調整についても行う
    請求項1~のいずれか1項に記載の歩行動作評価装置。
  5. 少なくとも被評価対象者の歩行時の股関節の角度及び角速度と、膝関節の角度及び角速度と、足関節の角度及び角速度を歩行動作変数として取得する歩行動作変数取得手順と、
    前記歩行動作変数取得手順により取得された歩行動作変数を、被評価対象者の歩行速度に基づいて調整する調整手順と、
    前記調整手順により調整された歩行動作変数を説明変数、年齢を目的変数とする回帰分析を行って、遊脚期中盤の股関節最大屈曲角度と、離地付近の足関節最大底屈角度と、接地直後の足関節最大底屈角速度とを得る回帰分析手順と、
    前記回帰分析手順により回帰分析した結果から、前記被評価対象者の歩行動作の加齢度の指数を取得する加齢度指数取得手順と、をコンピュータに実行させるプログラムであり、
    前記回帰分析手順での回帰分析で得られた遊脚期中盤の股関節最大屈曲角度と、離地付近の足関節最大底屈角度と、接地直後の足関節最大底屈角速度とに基づいて、前記加齢度指数取得手順が歩行動作の加齢度の指数を取得する
    プログラム。
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