[実施形態]
以下に、本発明の遊技機の実施形態としてのスロットマシンを説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で本発明の実施形態を適宜変更することができる。
<スロットマシンの筐体の説明>
図1は、スロットマシン1の筐体10を示す図である。筐体10の正面には、前面扉100が設けられている。
前面扉100は、その中央部分に透光性のリール窓200を備える。遊技者は、このリール窓200から、後述の各回転リール20の表面に表示された複数の図柄を視認することができる。
リール窓200の上方には、遊技中の各種の演出を行うための液晶画面3、電飾部101、および、スピーカ102が設けられている。
表示部としての液晶画面3は、遊技中に各種の演出動画(演出画面)を表示する。
電飾部101は、例えば、液晶画面3の周囲に配置されるLEDランプである。そして、この電飾部101は、所定の条件(例えば、期待度の高い演出画面が表示されている場合、あるいは、特定の役が入賞した場合)が満たされた場合に、所定のパターンで点灯または消灯する。
また、電飾部101は、後述の報知部621から区間告知信号を受信することで点灯し、遊技区間が有利区間であることを告知する。具体的には、後述のとおり所定の遊技結果が得られた場合に、電飾部101は例えば、様々な色で光ったり、液晶画面3の周囲を一周するように点灯したりする。なお、有利区間については後述する。
スピーカ102は、所定のBGM(バックグラウンドミュージック)およびSE(サウンドエフェクト)を出力する。
また、スピーカ102は、報知部621から所定の音声信号を受信し、音声を用いて有利区間の継続ゲーム数などの示唆を行う。
リール窓200の下方には、操作部4が設けられている。操作部4は、ストップスイッチ40、投入口41、ベットスイッチ42、レバー43、媒体表示部44、および精算スイッチ45等を備える。
各ストップスイッチ40は、各回転リール20に対応して設けられ、遊技者が回転中の各回転リール20を停止する際に用いられる。
投入口41には、メダルが投入される。また、投入口41にはメダルセンサ(図示略)が設けられている。メダルセンサは、遊技者による投入口41へのメダルの投入を検出し、検出信号を出力する。
ベットスイッチ42は、遊技者がメダルをベットする際に用いられる。
レバー43は、各回転リール20を回転させるスタートスイッチとして機能する。
媒体表示部44は、後述の媒体管理部614等からの情報に基づいて、メダルのクレジット数、メダルの払い出し枚数、およびメダルのベット枚数等を表示する。
また、媒体表示部44は、遊技区間が有利区間中であって出玉率に関係する当せん役に関するアシストが発生したときに1種BBなどのボーナスを除いた役がメダルの払い出し枚数が最大で入賞したときのシミュレーション出玉率が100%以上であるときにのみ、遊技区間が有利区間であることを告知する。
一方、媒体表示部44は、前記条件が満たされていないときには後述の遊技条件が満たされない限り、有利区間中であっても遊技区間が有利区間であることを告知しない。
なお、前記出玉率とは、メダルの総ベット枚数に対するメダルの総払い出し枚数の比率である。
精算スイッチ45は、遊技者が遊技を終了して、後述の払出口51からメダルを払い出す際に用いられる。
これらの操作部4の各スイッチは、遊技者の操作に基づいて操作信号を出力する。
さらに、操作部4の下部には、メダルを払い出すための払出口51と、払出口51から払い出されたメダルを貯留するための下皿52とが設けられている。
また、スロットマシン1内には、後述の媒体管理部614によって制御され、メダルの受け入れ、および、払い出しを行うホッパーユニット50が設けられている。
これらに加えて、図2のとおり、スロットマシン1は回転リールユニット2および制御部6を備える。回転リールユニット2および制御部6は、スロットマシン1の主電源をオン/オフする電源装置(図示略)等とともに、筐体10の内部に配置されている。
回転リールユニット2は、図3のような図柄の配列を備える3つの回転リール20と、これらをそれぞれ駆動する3つのステッピングモータ21とを備える。この回転リールユニット2は、筐体10の内部の中央付近に配置されている。
本実施形態におけるステッピングモータ21は、ストップスイッチ40が操作されてから、190m秒以内に回転リール20の回転を停止させる。また、ステッピングモータ21は、504ステップで1回転する。これにより、回転リール20は80回転/分の速度で回転する。すなわち、190m秒以内で進めるステップは、127ステップである。
これらの回転リール20およびステッピングモータ21は、後述の回転開始制御部611および回転停止制御部612によって、その回転および停止が制御される。
<遊技の流れの説明>
遊技者は、まず、投入口41からメダルを投入して、あるいは、ベットスイッチ42を操作することにより貯留しているメダル(クレジット)を使用して、スロットマシン1にメダルをベットする。スロットマシン1に所定の枚数のメダルがベットされると、有効ラインLが有効化される。その後、レバー43の操作、すなわち、遊技の開始が可能となる。
図1のとおり、本実施形態の有効ラインLは、中段ライン1本で構成されている。本実施形態では、MAX BET(マックスベット)となる3枚ベット(3枚掛け)をした場合に、1本のライン(中段ライン)が有効化され、有効ラインLとなる。
なお、以下では、ベル、スイカ等のメダルの払い出しのある役が入賞する場合だけではなく、リプレイ、RT移行リプに対応する図柄が有効ラインL上に揃うことも入賞と表現する。
本実施形態における1ゲーム(1遊技)とは、遊技者がベットスイッチ42、レバー43およびストップスイッチ40を操作して、遊技の結果(メダルの払い出し処理を含む。)を得る一連の動作をいう。
具体的には、遊技が開始可能な状態でレバー43が操作(レバーオン)されると、当せんフラグを決定する内部抽せんが行われるとともに、各回転リール20の回転が開始する。この状態で、ストップスイッチ40のいずれかが操作されると、その操作されたストップスイッチ40に対応する回転リール20が停止する。すべての回転リール20が停止し、有効ラインL上に揃った(入賞した)図柄の組み合わせ(図柄停止パターン)に応じて、所定の枚数のメダルが払い出される。これにより、1ゲームが終了する。
<RT状態の説明>
スロットマシン1は、図4のとおり、RT状態として、RT0~RT2を備える。RT0~RT2には、後述のとおり、遊技者がメダルをベットすることなく次遊技を行うことが可能となる役であるリプレイのフラグが当せんフラグとして成立する確率であるリプレイ確率がそれぞれあらかじめ定められている。
RT0は、制御部6に設けられたRAMのクリア時、RT状態がRT2のときにRT0移行リプが入賞した後に移行するRT状態である。RT0のリプレイ確率は1/7.3である。なお、本明細書において、このリプレイ確率は、リプレイのほか、RT移行リプ等の再遊技役すべてを含めた再遊技役合成当せん確率である。前ゲームにおいて再遊技役に当せんした場合には、遊技者はメダルをベットすることなく次ゲームを遊技することができる。
RT1は、RT状態がRT0のときに、役のフラグ「押し順ベル1~6」が成立し、かつ、ベルこぼし目が入賞した場合に移行するRT状態である。なお、RT1のリプレイ確率は1/7.3である。
RT2は、RT状態がRT1のときに、役のフラグ「RT2移行リプ」が成立し、かつ、RT2移行リプが入賞した場合に移行するRT状態である。RT2のリプレイ確率は1/1.4である。なお、RT状態がRT2のときに、内部抽せんによりRT0移行リプが成立し、かつ、RT0移行リプが入賞した場合には、RT状態はRT2からRT0へ移行する。
なお、前記RT0移行リプ、ベルこぼし目、およびRT2移行リプは、これらを含む役のフラグが当せんフラグとして成立し、かつ、入賞することにより、遊技状態の移行を可能にする移行役の一例である。
また、これらのRT0~RT2の切り替えは、後述のRT状態制御部617によって行われる。
<ARTの説明>
以下の説明において、一般遊技状態とは、特別遊技状態であるART(アシストリプレイタイム)、およびCZ(チャンスゾーン)などのいずれでもない遊技状態のことをいう。
ARTは、一般遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態の1つである。
例えば内部抽せんにより所定の役が当せんした場合に行われるART抽せんに当せんしたのち、いったん遊技状態がARTに移行すると、ARTを遊技可能な遊技期間(ARTの残りゲーム数)が0(ゼロ)になってARTが終了するまで、後述の押し順役フラグが成立した場合に押し順役を入賞させるための押し順を報知するアシストが実行される。このアシストでは、1つの押し順役フラグにおいて押し順ごとに規定された複数の押し順役のうちの特定の押し順役を入賞させるための正解押し順が報知される。
また、本実施形態におけるARTは1セットが50ゲームで構成され、当該ARTのセット中に次のセットが継続されるか否かの継続抽せんが行われる。
また、ARTにおいては、内部抽せんにて高確率でリプレイが当せんするRT状態であるRT2で遊技が進行するようアシストが行われる。具体的には、RT状態がRT2以外の場合には、RT状態がRT2となるようにアシストが行われる。
例えば、ART中にRT状態がRT0へ転落しても、ベルこぼし目が入賞するためのアシストがなされてベルこぼし目が入賞することでRT状態がRT1に移行する。さらに、RT2移行リプが入賞するためのアシストがなされてRT2移行リプが入賞することでRT状態がRT2へ移行する。
一方、RT状態がRT2である場合には、RT状態がRT2に維持されるようアシストが行われる。
このように、ARTは主にRT状態がRT2の場合に実行される遊技状態であるが、RT状態がRT2以外の場合であっても、以下の場合の遊技状態はARTである。
具体的には、遊技状態制御部618が遊技状態をARTに移行させることを決定した後であって、まだRT状態がRT2とはなっていない、いわゆるART準備状態(例えばRT状態がRT1のときであってRT2移行リプが入賞する前の状態)の場合も、遊技状態はARTである。
また、ART中であってRT状態がRT2のときに役のフラグ「RT0移行リプ」が成立し、通常リプを入賞させるために報知されたアシストとは異なる押し順で遊技者がストップスイッチ40を押すことでRT0移行リプレイが入賞しRT状態がRT0へ移行してしまった場合(転落した場合)も、遊技状態はARTである。
また、1セットのART終了後にゲーム数単位でARTを継続させるための上乗せゲーム数を追加するために実行される上乗せ特化ゾーンも、遊技状態はARTである。
以上のとおり、ARTは、後述のART移行信号が生成されてから一般遊技状態移行信号が生成されるまで継続する遊技状態である。
また、前述のとおりARTは主にRT2のときに実行されるが、ART中ではないRT2もありうる。具体的には、例えば、ARTへの移行が決定されていないRT1中にRT2移行リプが入賞することにより、RT状態がRT1からRT2へ移行する場合である。
<制御部6の説明>
制御部6は、図2のとおり、主に、メイン制御部61およびサブ制御部62で構成される。メイン制御部61およびサブ制御部62はそれぞれ、演算に用いられるCPU(Central Processing Unit)、ならびに、遊技進行等に必要なプログラムあるいはデータ等を記憶するRAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)で構成される記憶部を備える(図示略)。
<メイン制御部61の説明>
メイン制御部61は、内部抽せん、回転リール20の制御等、遊技を進行させるための制御を行う。メイン制御部61は、遊技者による、ベットスイッチ42、レバー43およびストップスイッチ40への操作に基づいて、ステッピングモータ21の制御、および、回転リール20の回転開始または停止の制御を行う。
また、メイン制御部61は、例えば、後述する内部抽せん結果信号、ART移行信号などの特別遊技状態移行信号、一般遊技状態移行信号等の演出に必要な情報を逐次サブ制御部62へ送信する。
メイン制御部61は、図2のとおり、内部抽せん部610、回転開始制御部611、回転停止制御部612、遊技結果判定部613、媒体管理部614、設定値制御部615、区間制御部616、RT状態制御部617、遊技状態制御部618、および特典付与部619を備える。
<内部抽せん部610の説明>
内部抽せん部610は、レバー43の操作信号が出力されたときに取得される乱数と内部抽せん部610が備える内部抽せんテーブルT1とに基づいて内部抽せんを行う。そして、内部抽せんの結果を受けて、内部抽せん結果信号が生成される。この内部抽せん結果信号は、内部抽せん部610から回転開始制御部611、回転停止制御部612、遊技状態制御部618、および、演出制御部620を備えるサブ制御部62等へ送信される。
ベットスイッチ42の操作信号は、所定の枚数のメダルが貯留されており、かつ、ベット受付期間において、ベットスイッチ42の操作が行われた場合(ベットスイッチ42がオンされた場合)に出力される。
各スイッチの操作信号が出力されたか否かの判定は、1ゲームごとに行われる。また、本実施形態において、各スイッチへの操作は、各スイッチの操作信号が出力される操作を意味する。
内部抽せんテーブルT1は、図5に示されるような各RT状態における当せんの可能性がある役の情報、および、図6のとおり役のフラグおよび押し順に対応する当せん役(入賞可能役)の情報を含む。また、図示されていないが、内部抽せんテーブルT1は、レバー43の操作が行われた場合に取得される乱数に対応する役が記憶されている複数の領域を備える。
以下に、内部抽せんテーブルT1を詳細に説明する。
内部抽せんテーブルT1は、当せんの可能性がある役の情報(成立する可能性のある役のフラグの情報)を備える。内部抽せんテーブルT1において、RT状態ごとに「○」となっている欄が成立する可能性のある役のフラグであり、空欄となっている欄が成立する可能性のない役のフラグである。
例えば、図5の「純はずれ」の欄から、役のフラグ「純はずれ」は、RT0、およびRT1では成立する可能性があるが、RT2では成立しないことがわかる。なお、純はずれとは、すべての役が非当せんの状態である。
図6のとおり、内部抽せんテーブルT1に記憶されている役のフラグには、所定押し順(正解押し順)でストップスイッチ40が操作された場合に入賞する押し順役フラグ、および押し順に関係なく入賞可能な押し順不問役フラグが含まれる。
本実施形態において押し順役フラグは、「RT2移行リプ1~6」、「RT0移行リプ1~6」、「押し順ベル1~6」、および「下段バー揃いリプ1~6」、「中段バー揃いリプ1~6」に関する役のフラグである。
小役は、入賞した場合に一定枚数のメダルの払い出しが行われる図柄の組み合わせである。また、リプレイおよびRT移行リプ等は、入賞した場合にメダルをベットすることなく次の遊技が可能となる図柄の組み合わせである再遊技役である。
また、図6のとおり、内部抽せんテーブルT1に記憶されている役の情報には、役のフラグごとに設定されている1以上の当せん役の情報が含まれる。例えば、所定の順序でストップスイッチ40が操作された場合に入賞可能な役である押し順役の情報には、設定されている押し順役の情報、および、対応するストップスイッチ40の押し順に関する情報が含まれる。
なお、図6では、押し順役が入賞可能となるストップスイッチ40の押し順が、テーブルの上部の3つの文字で示されている。例えば、「左中右」は、左のストップスイッチ40a、中のストップスイッチ40b、右のストップスイッチ40cの順にストップスイッチ40が操作された状態であることを示している。押し順役の押し順は、所定の条件が満たされた場合(例えば、遊技状態がARTとなった場合)に、アシストされる。以下では、押し順役が入賞するように正解押し順をアシストする機能を指示機能という。
本実施形態では、役のフラグに設定されている当せん役が、すべて同時に当せんする。例えば、内部抽せんの結果、役のフラグ「RT2移行リプ1」が成立した(当せんフラグが「RT2移行リプ1」である)場合、当せん役であるRT2移行リプおよび通常リプが同時に当せんしている。そしてこの場合に、RT2移行リプを入賞させるための押し順(左中右)どおりに遊技者がストップスイッチ40を押したときにのみ、RT2移行リプが入賞する。
役のフラグ「押し順ベル1~6」は、1通りのストップスイッチ40の正解押し順によって9枚のメダルが払い出される中段ベルと、5通りのストップスイッチ40の押し順によって1枚のメダルが払い出されるベルこぼし目とで構成される。
役のフラグ「下段バー揃いリプ1~6」は、ストップスイッチ40の押し順が下段バー揃いリプを入賞させるための正解押し順であって、かつ、押下タイミングが所定タイミングであれば(すなわち、目押しが成功すれば)入賞する下段バー揃いリプと、それ以外の手順で入賞する下段バー揃いリプこぼし目または通常リプとで構成される。
なお、下段バー揃いリプは、下段ラインにバーが揃う役であって、有効ラインL上において、左の回転リール20aにはブランク2、中の回転リール20bにはブランク1、右の回転リール20cにはブランク1が停止する役である。すなわち、下段バー揃いリプを入賞させるための所定タイミングとは、有効ラインLにおいて、左からブランク2、ブランク1、ブランク1を引き込むことのできるタイミングである。
役のフラグ「中段バー揃いリプ1~6」は、ストップスイッチ40の押し順が中段バー揃いリプを入賞させるための正解押し順であって、かつ、押下タイミングが所定タイミングであれば入賞する中段バー揃いリプと、それ以外の手順で入賞する中段バー揃いリプこぼし目または通常リプとで構成される。
なお、中段バー揃いリプは、有効ラインL上において、左の回転リール20aにはバー、中の回転リール20bにはバー、右の回転リール20cにはバーが停止する役である。すなわち、中段バー揃いリプを入賞させるための所定タイミングとは、有効ラインLにおいて、左からバー、バー、バーを引き込むことのできるタイミングである。
役のフラグ「フェイクリプ」は、遊技者によるストップスイッチ40の押下タイミングが所定タイミングであれば押し順にかかわらず入賞する中段バー揃いリプこぼし目と、それ以外の場合に入賞する通常リプとで構成される。
なお、中段バー揃いリプこぼし目は、操作タイミングが適切であれば、有効ラインL上において、1番目に停止された回転リール20、および2番目に停止された回転リール20にはバーが停止するが、3番目に停止された回転リール20にはバーが停止せず、例えばリプレイが停止する役である。
チェリー、スイカは、遊技者によるストップスイッチ40の押下タイミングによって入賞する場合と入賞しない場合とがある当せん役である。
本実施形態においては、役のフラグ「押し順ベル1~6」、「共通ベル」、「チェリー」、および「スイカ」が獲得フラグである。また、これらの獲得フラグを構成する、中段ベル、ベルこぼし目、右下がりベル、チェリー、スイカが獲得当せん役である。
<回転開始制御部611の説明>
回転開始制御部611は、レバー43の操作信号に基づいて、ステッピングモータ21を制御して回転リール20を回転させる。なお、回転開始制御部611は、回転リール20が、例えば、80回転/分の速度で回転するように、ステッピングモータ21を制御する。また、回転開始制御部611は、前ゲームにおける回転リール20の回転開始から一定時間(いわゆるウェイト時間である4.1秒間)が経過している場合に、遊技者によるレバー43の操作に基づいて回転リール20の回転を開始する。
<回転停止制御部612の説明>
回転停止制御部612は、回転リール検出部612a、図柄テーブルT2、図柄判定部612b、および、押し順判定部612cを備える。回転停止制御部612は、内部抽せん部610により出力された内部抽せん結果信号と遊技者によるストップスイッチ40の操作信号と図柄テーブルT2とに基づいて、ステッピングモータ21を制御する。これにより、遊技者がストップスイッチ40を操作したのち、190m秒以内に、対応する回転リール20の回転が停止する。
回転停止制御部612は、内部抽せん部610により出力された内部抽せん結果信号と、回転リール検出部612aにより出力された回転リール位置検出信号と、図柄テーブルT2とに基づいて、回転リール20の回転停止制御を行う。例えば、回転停止制御部612は、当せん役に対応する図柄が有効ラインL上に揃うように回転リール20の引き込み制御を行い、当せん役ではない役に対応する図柄が有効ラインL上に揃わないように回転リール20の蹴飛ばし制御を行う。
回転リール検出部612aは、回転中の回転リール20の位置を検出する。具体的には、回転リール検出部612aは、回転リール20の回転が開始されたのち、各回転リール20の基準点(図示略)の通過を検出する。各回転リール20の基準点の通過が検出されると、回転リール検出部612aは、各回転リール20の基準点が通過したことを表す検出信号を出力する。本実施形態のスロットマシン1では、すべての回転リール20の中段ラインがスロットマシン1の絶対的な位置である検出位置である。
検出信号は、各回転リール20の基準点がこの検出位置を通過するたびに検出される。回転リール検出部612aは、回転リール20の基準点が中段ラインを通過したことを示す検出信号を受信するたびに(回転リール20が1回転するたびに)、各ステッピングモータ21のステップの計測値を初期化(ゼロクリア)し、再び0(ゼロ)からステップを計測する。これにより、回転リール検出部612aは、ステップを計測する。
また、回転リール検出部612aは、計測されたステップに基づいて、スロットマシン1における絶対的な位置である検出位置からの各回転リール20の基準点のステップを検出する。この検出された基準点のステップから、回転リール20の位置が検出される。検出された回転リール20の位置は、回転リール検出部612aによって、回転リール位置検出信号として出力される。出力された回転リール位置検出信号は、回転リール検出部612aから回転停止制御部612等へ送信される。
また、回転リール検出部612aは、遊技者がストップスイッチ40を操作したときの回転リール20の位置の情報、および、回転リール20が停止したときの回転リール20の位置の情報を停止信号として出力する。出力された停止信号は、回転リール検出部612aから図柄判定部612b等へ送信される。
図柄判定部612bは、回転リール検出部612aにより出力された停止信号と、図柄テーブルT2とに基づいて、すべての回転リール20が停止したときの有効ラインL上の図柄を判定する。これにより、各回転リール20の有効ラインL上の図柄が判定される。この判定結果は、図柄判定信号として図柄判定部612bから遊技結果判定部613等へ送信される。
押し順判定部612cは、遊技者が3つのストップスイッチ40のうちのいずれのストップスイッチ40をどのようなタイミングで操作したかを判定する。この判定結果は、押し順判定信号として押し順判定部612cから遊技結果判定部613等へ送信される。
なお、押し順判定信号は、前記とは異なり、6通りの押し順に関する情報であってもよいし、遊技者がストップスイッチ40を操作した際の、対応するステッピングモータ21のステップに関する情報であってもよい。
図柄テーブルT2は、当せんフラグとストップスイッチ40の操作信号が出力されたときの有効ラインL上の図柄とに応じて定められている回転リール20の停止位置の情報をも備える。この情報には、ストップスイッチ40の押し順と、当せんフラグに対応する当せん役と、ストップスイッチ40が操作されたときの回転リール20の位置とに応じて、ストップスイッチ40が操作されてから回転リール20が停止するまでのステップの情報(図柄の滑りコマ数)が含まれる。
<遊技結果判定部613の説明>
遊技結果判定部613は、内部抽せん部610から出力された内部抽せん結果信号と、図柄判定部612bから出力された図柄判定信号とに基づいて、遊技の結果を判定する。遊技の結果は、有効ラインL上に揃った図柄に基づいて、当せん役が入賞したか否かによって判定される。
具体的には、有効ラインL上に停止した図柄の組み合わせと、あらかじめ定められている少なくとも1つの所定の図柄の組み合わせとが一致した場合に、当せん役が入賞したと判定される。この判定結果は、遊技結果判定信号として遊技結果判定部613から媒体管理部614およびサブ制御部62へ送信される。
<媒体管理部614の説明>
媒体管理部614は、遊技者の操作に基づいてメダルがベットされた場合にはメダルのベット枚数に応じてクレジット数を減少させ、遊技者の操作に基づいてメダルがクレジットされた場合にはクレジット数を増加させる。
また、媒体管理部614は、内部抽せんによって獲得フラグが当せんフラグとして成立し、かつ、遊技者の操作に基づいて獲得当せん役が入賞した場合には入賞した獲得当せん役の種類に基づくメダルの払い出し枚数に応じてクレジット数を増加させる。
また、媒体管理部614は、遊技結果判定部613により出力された遊技結果判定信号、あるいは操作部4の精算スイッチ45を操作することにより出力される操作信号に基づいて、ホッパーユニット50を制御する。
すなわち、遊技結果判定信号に基づいてメダルが払い出された結果、クレジットの上限(例えば50枚)を超える場合には、媒体管理部614によりホッパーユニット50が制御され、メダルがホッパーユニット50から払い出される。
また、クレジット数が1以上の場合(1枚以上のメダルが貯留されている場合)であって、精算スイッチ45が操作された場合には、媒体管理部614によりホッパーユニット50が制御される。これにより、貯留されているメダルがホッパーユニット50から払い出される。
また、媒体管理部614は、有利区間において、メダルの払い出し枚数からメダルのベット枚数を差し引いた枚数の累積値であるメダルの差枚数、および、差枚数の最大値と最小値との差であるメダル差数を算出する。
図7は、差枚数およびメダル差数の算出例である。なお、同図の例では、3ゲーム目でチェリーが入賞して後述の区間移行抽せんに当せんしたため遊技区間が有利区間に移行している。また、800ゲーム目で有利区間が終了している。
図7のとおり、差枚数は3ゲーム目で最小値(-9枚)となっている。その後、遊技状態がARTなどに移行し、メダルの獲得枚数が増えていき、差枚数は800ゲーム目で最大値(+1500枚)となっている。これに基づいて、媒体管理部614は有利区間に移行したゲーム以降のメダル差数を算出する。この例では、有利区間に移行したゲームから有利区間が終了するまでの期間のメダル差数は1509枚である。
媒体管理部614は、有利区間が終了した後に、差枚数およびメダル差数を0(ゼロ)に初期化する。
また、媒体管理部614は、有利区間中において押し順役が当せんしたときに正解押し順が報知されるよう制御されており、かつ、1種BBなどのボーナスを除いた役がメダルの払い出し枚数が最大で入賞したときの出玉率を算出する。
<設定値制御部615の説明>
設定値制御部615は、店舗の操作者の操作に基づいて、複数種類の設定値(例えば、1~6)のうちいずれか1つの設定値を用いて遊技進行を行う。この設定値は、スロットマシン1ごとに設定される。設定値制御部615によって設定された設定値の情報は、内部抽せん部610などに送信される。なお、本実施形態において、いずれの設定値が用いられているかによって、リプレイの当せん確率、共通ベルの当せん確率などが異なる。
<区間制御部616の説明>
区間制御部616は、以下の有利区間と通常区間とを含む遊技区間のうちのいずれかの遊技区間で遊技進行を実行する。
また、有利区間は、少なくとも、後述の遊技状態制御部618が遊技状態をARTなどの特別遊技状態へ移行させている区間と、遊技状態がARTなどの特別遊技状態へ移行しておらず、遊技状態制御部618が遊技状態を特別遊技状態へ移行させるか否かの状態移行抽せんを行うことのできる区間と、で構成される区間である。このように、有利区間は、従来のARTなどの特別遊技状態とは全く異なる概念である。
通常区間は、遊技状態制御部618が遊技状態を前記特別遊技状態へ移行させることができず、有利区間への移行処理のみが実行可能な区間である。
また、区間制御部616は、遊技区間が通常区間である場合であって所定の遊技条件が満たされた場合に、遊技区間を通常区間から有利区間へ移行させる。
具体的には、区間制御部616は、通常区間中の内部抽せんによる当せんフラグに基づいて遊技区間を通常区間のままとするか有利区間へ移行させるかを決定する。
なお、図8~図12における「バー揃いリプ」とは、役のフラグ「下段バー揃いリプ1~6」、および「中段バー揃いリプ1~6」のことである。「その他の役」とは、「チェリー」、「スイカ」、「チャンス目」、「バー揃いリプ」および「純はずれ」以外の役のフラグである。また、純はずれ以外の役の当せん確率は設定値によって差が設けられている。
より詳細には、図8のとおり、遊技区間が通常区間のときにチェリーが成立した場合には、遊技区間が通常区間のままとなる確率は50%、有利区間へ移行する確率は50%である。また、遊技区間が通常区間のときにスイカが成立した場合には、遊技区間が通常区間のままとなる確率は70%、有利区間へ移行する確率は30%である。
また、遊技区間が通常区間のときにチャンス目が成立した場合には、遊技区間が通常区間のままとなる確率は30%、有利区間へ移行する確率は70%である。また、遊技区間が通常区間のときにバー揃いリプが成立した場合には、遊技区間は必ず有利区間となる。また、遊技区間は通常区間のときにその他の役または純はずれが当せんした場合には、遊技区間が必ず通常区間のままである。
この有利区間は、前述のとおり遊技状態制御部618が遊技状態を特別遊技状態に移行させている区間を含む遊技区間であるが、より詳細には、指示機能にかかるなんらかの処理および抽せんを行うことができる区間である。
指示機能にかかるなんらかの処理および抽せんとは、例えば、指示機能を発揮させる(アシストを行う)処理、CZ抽せん処理、CZ処理、AT抽せん処理(ATの継続に関する処理を含む)、AT処理、ART抽せん処理(ARTの継続に関する処理を含む)、ART処理、および所定の条件に基づく遊技状態の変更のことである。所定の条件とは、例えば、前記継続ゲーム数あるいは前記メダル差数が規定値に達した場合などである。
遊技区間が有利区間へ移行することが決定されたゲームで、区間制御部616は、区間移行信号を生成する。この区間移行信号が生成されることにより、遊技区間は有利区間となる。なお、区間移行信号は、遊技状態制御部616、報知部621等へ送信される。
また、区間制御部616は、図9のとおり、遊技区間が通常区間から有利区間へ移行した場合に、区間制御部616は、当せんフラグに基づいてモード抽せんを行う。このモードによってCZ中のARTの当せん確率が異なる。
チェリーが成立して遊技区間が通常区間から有利区間へ移行した場合には、モードAが選択される確率は90%、モードBが選択される確率は9%、モードCが選択される確率は1%である。一方、スイカが成立した場合には、モードAが選択される確率は70%、モードBが選択される確率は25%、モードCが選択される確率は5%である。
また、チャンス目が成立した場合には、モードAが選択される確率は0%、モードBが選択される確率は80%、モードCが選択される確率は20%である。また、バー揃いリプが成立した場合には、モードAが選択される確率は0%、モードBが選択される確率は70%、モードCが選択される確率は30%である。また、その他の役が成立した場合には、モードAが必ず選択される。
図10のとおり、モードAが選択されているときにチェリーが成立した場合には、モードAのままとなる確率は80%、モードBに移行する確率は18%、モードCに移行する確率は2%である。また、スイカが成立した場合には、モードAのままとなる確率は60%、モードBに移行する確率は35%、モードCに移行する確率は5%である。
また、チャンス目が成立した場合には、モードAのままとなる確率は0%、モードBに移行する確率は70%、モードCに移行する確率は30%である。また、バー揃いリプが成立した場合には、モードAが選択される確率は0%、モードBが選択される確率は50%、モードCが選択される確率は50%である。また、その他の役が成立した場合には、モードAが必ず選択される。
図11のとおり、モードBが選択されているときにチェリーが成立した場合には、モードAに移行する確率は0%、モードBのままとなる確率は95%、モードCに移行する確率は5%である。また、スイカが成立した場合には、モードAに移行する確率は0%、モードBのままとなる確率は90%、モードCに移行する確率は10%である。
また、チャンス目またはバー揃いリプが成立した場合には、モードCが必ず選択される。また、その他の役が成立した場合には、モードBが必ず選択される。
図12のとおり、モードCが選択されている場合には、いずれの役のフラグが成立してもモードCが必ず選択される。
また、区間制御部616は、遊技区間が有利区間である間、有利区間の継続ゲーム数を計数する。
また、区間制御部616は、遊技区間が有利区間であって特定の条件が満たされている場合に媒体表示部44に遊技区間が有利区間であることを表示させる。例えば、媒体表示部44は、クレジット数の右下に「.(ドット)」を表示することで遊技区間が有利区間であることを示す。
なお、前記特定の条件とは、前述のとおり有利区間中において出玉率に関係する当せん役に関するアシストが発生したときに1種BBなどのボーナスを除いた役がメダルの払い出し枚数が最大で入賞したときのシミュレーション出玉率が100%以上であることである。
一方で前記特定の条件が満たされていない場合には、媒体表示部44には遊技区間が有利区間であることが表示されない。したがって、前記特定の条件が満たされていない場合に、本発明が適用されることで、本発明の優れた作用効果が発揮される。
区間制御部616は、有利区間の継続ゲーム数が1500ゲームに到達した場合、あるいは、メダル差数が所定値(例えば2400枚)を超えた場合に有利区間を強制的に通常区間へ移行させる。
また、区間制御部616は、所定の第1遊技条件が満たされた場合に、遊技区間を有利区間から通常区間へ移行させる。
所定の第1遊技条件としては、前述した有利区間の継続ゲーム数が1500ゲームに到達した場合、あるいは、メダル差数が所定値を超えた場合のほか、以下のものがある。例えば、遊技状態が一般遊技状態である有利区間において遊技者がメダルを1000枚消費した場合、所定の役(例えば、チェリーなどのレア役)の当せん回数が所定回数以上となった場合、有利区間の終了抽せんによって有利区間の終了が決定された場合、成立役に基づいた抽せんによって有利区間の終了が決定された場合、有利区間を終了させるためのCZ中の抽せんで有利区間の終了が決定された場合、継続ゲーム数の最大数を短縮させる抽せんが行われた場合などである。
また、区間制御部616は、所定の第2遊技条件が満たされた場合にも、遊技区間を有利区間から通常区間へ移行させることができる。本実施形態において前記第2遊技条件は、遊技状態制御部618が遊技状態をARTから一般遊技状態へ移行させたことである。
区間制御部616は、前述のとおりの強制的移行のほか、任意のタイミングで有利区間を通常区間へ移行させることができる。例えば、いわゆるボーナス(例えば、1種BB)を搭載している遊技機においては有利区間中にボーナスが当せんしたこと、あるいは、すべての押し順役のうちメダルの払い出し枚数が最大になる押し順役を入賞させるためのアシストを有利区間中に少なくとも1回行ったことを、有利区間を終了させるための条件とすることができる。その他、ARTのゲーム数がすべて消化された場合、あるいは、ARTの継続抽せんに当せんしなかった場合にも、区間制御部616は、有利区間を終了させることができる。
また、設定値制御部615が店舗の操作者の操作に基づいて設定値を変更した場合には、出玉率および遊技状態などの出玉ステータスはすべて初期化される。この場合において、さらに区間制御部616は、遊技区間を通常区間へ移行させるとともに継続ゲーム数を初期化する。
<RT状態制御部617の説明>
RT状態制御部617は、複数のRT状態のうちの1つのRT状態を用いて遊技進行を行う。複数のRT状態には、前述のとおり、リプレイのフラグが当せんフラグとして成立する確率(リプレイ確率)がそれぞれあらかじめ定められている。
また、RT状態制御部617は、入賞した役など遊技進行の状況に応じて、RT状態を遷移させる。各RT状態から他のRT状態へ移行するための契機は、図4のとおり、あらかじめ定められている。
また、ART抽せんに当せんした場合において、後述の報知部621は、例えば、役のフラグ「RT2移行リプ1」が当せんした場合に、RT2移行リプが入賞するよう押し順(左中右)をアシストする。そして、RT状態制御部617は、RT2移行リプが入賞した場合に、RT1よりもリプレイ確率が高いRT2に移行させる。
また、RT状態制御部617は、現在のRT状態を示す情報を内部抽せん部610のほか、演出制御部620、報知部621等へ送信する。これにより、液晶画面3に現在のRT状態が表示されてもよい。
<遊技状態制御部618の説明>
遊技状態制御部618は、遊技状態を、一般遊技状態と特別遊技状態(ART、あるいはCZ)との間で切り替える。
遊技状態制御部618は、遊技状態がCZであるときに所定条件が満たされた場合(例えばレア役が当せんした場合)に現在のゲームで選択されているモードに応じて、遊技状態をCZからARTへ移行させるか否かのART抽せんを行う。
図13のとおり、モードAが選択されている場合に遊技状態がCZからARTへ移行しない確率(以下、「ART非当せん確率」という。)は40%、CZからARTへ移行する確率(以下、「ART当せん確率」という。)は60%である。モードBが選択されている場合のART非当せん確率は20%、ART当せん確率は80%である。モードCが選択されている場合にはART当せん確率は100%である。
遊技状態制御部618は、有利区間中に遊技状態を一般遊技状態あるいはCZからARTへ移行させることを決定した場合には、そのゲームにおいて遊技状態をARTへ移行させることを示す情報、およびART中に付与されるゲーム数をART移行信号として生成する。
なお、前述のとおりART準備状態の場合あるいは転落した場合も遊技状態はARTであり、ART移行信号が生成されたときから遊技状態はARTへ移行している(ARTが開始されている。)。
また、ART中に後述の上乗せ特化ゾーンに移行する場合も前述のとおりARTであり、対応する特別遊技状態移行信号が生成される。
遊技状態制御部618は、ART中の上乗せ特化ゾーンであるときに、特定役に当せんしたことを表す内部抽せん結果信号を受信した場合、ARTの継続ゲーム数を増加させるか否かを決定するための上乗せ抽せんを行う。この抽せんの結果は、ART上乗せ抽せん結果信号として遊技状態制御部618から演出制御部620および報知部621へ送信される。
また、遊技状態制御部618は、遊技状態を一般遊技状態からCZへ移行させた場合には、そのゲームにおいて遊技状態をCZに移行させることを示す情報、およびCZ中に付与されるゲーム数をCZ移行信号として生成する。そして、CZ移行信号が生成されたゲームから遊技状態はCZである。
また、遊技状態制御部618は、例えば、CZが10ゲーム消化されるまでにART抽せんに当せんしなかった場合に、遊技状態をCZから一般遊技状態へ移行させる。
また、遊技状態制御部618は、設定値制御部615が店舗の操作者の操作に基づいて設定値を変更した以降のゲームにおいて、区間制御部616が遊技区間を通常区間から有利区間へはじめて移行させる場合に、所定の第3遊技条件が満たされているか否かによって、一般遊技状態および特別遊技状態のうちいずれの遊技状態で遊技進行を実行するかを決定する。
本実施形態において前記所定の第3遊技条件は、例えば、設定値変更後のゲームにおいて遊技区間が通常区間から有利区間へはじめて移行したときのRT状態がRT1またはRT2であることである。前記第3遊技条件が満たされている場合には、遊技状態は一般遊技状態から特別遊技状態へ移行される。
一方、設定変更後のゲームにおいて遊技区間が通常区間から有利区間へはじめて移行したときにRT状態がRT0である場合には、前記第3遊技条件が満たされていないため、遊技状態は一般遊技状態のままである。また、その後の有利区間中において、RT状態がRT0からRT1へ移行しても遊技状態はCZへ移行しない。
ただし、この場合には遊技状態制御部618は、例えばCZへの移行抽せん、高確モードへの移行抽せん、ARTなどの特別遊技状態への移行抽せん、有利区間の終了条件の緩和(最大1500ゲームで有利区間が終了するところ、1000ゲームで有利区間を終了させる)などの特殊処理を行う。
また、遊技状態制御部618は、ARTまたはCZが終了したときに、一般遊技状態移行信号を生成する。
また、遊技状態制御部618は、CZ移行信号、ART移行信号、一般遊技状態移行信号等の状態移行信号を生成することで、現在の遊技状態から他の遊技状態へ遊技状態を移行させる。これにより、遊技状態制御部618は、遊技状態を、一般遊技状態とARTとCZとの間で切り替える。
<特典付与部619の説明>
また、特典付与部619は、遊技区間が有利区間である場合に、所定期間中に所定の遊技結果が得られた回数である結果回数を計数し、その結果回数が所定値に達した場合に遊技者に特典を付与する。
具体的には、特典付与部619は、遊技区間が有利区間に移行した場合に、有利区間の継続ゲーム数を計数し、継続ゲーム数が抽せんで決定されたゲーム数に達した場合に遊技状態制御部618に遊技状態をARTへ移行させる。
図14は、遊技区間が有利区間に移行した際に特典付与部619が行うモード抽せんに用いられる抽せんテーブルを説明するための図である。同図からわかるように設定値制御部615によって設定されている設定値によって、いずれのモードに移行するかの抽せん値が異なる。例えば、設定値が1である場合には、モードaが選択される確率は50%、モードbが選択される確率は25%、モードcが選択される確率は10%、モードdが選択される確率は15%である。
図15は、遊技区間が有利区間に移行した際に特典付与部619が行う天井抽せんに用いられる抽せんテーブルを説明するための図である。なお、この天井とは、継続ゲーム数が所定値(天井ゲーム数)となった場合に、必ず出玉的恩恵が受けられるものである。
この例では、継続ゲーム数が天井ゲーム数に到達すると、特典付与部619は遊技状態制御部618に遊技状態をARTへ移行させる。すなわち、ゲーム数が天井ゲーム数に到達した場合の特典は、メダルのベット数量に対するメダルの払い出しの払い出し数量の合計の割合である出玉率を上げるための処理を行うことである。
図15からわかるように選択されたモードによって、天井ゲーム数の当せん確率が異なる。例えば、図15におけるモード抽せんでモードcが選択されている場合には、天井ゲーム数が100ゲームとなる確率は25%、天井ゲーム数が200ゲームとなる確率は25%、天井ゲーム数が300ゲームとなる確率は50%である。また、モードdが選択されている場合には100%の確率で天井ゲーム数が100ゲームとなる。なお、この天井ゲーム数は設定値によって差が設けられていない。
図16は、継続ゲーム数が特定のゲーム数となった場合に特典付与部619が遊技状態制御部618に行わせるCZ抽せんに用いられる抽せんテーブルを説明するための図である。同図からわかるように、モードaが選択されている場合には、ゲーム数が100ゲームとなった場合にCZに当せんする確率は50%、ゲーム数が200ゲームとなった場合にCZに当せんする確率が10%といったように特定のゲーム数ごとにCZ抽せんの当せん確率が異なる。このCZ抽せんは、遊技状態が一般遊技状態であって遊技区間が有利区間であるときに実行される。
なお、図16の天井抽せんで例えばモードaのときに天井ゲーム数として300ゲームが選択された場合であって、継続ゲーム数が100ゲームあるいは200ゲームとなった場合には図17の当せん確率でCZ抽せんが行われるが、300ゲームに到達した場合には必ずARTに移行する。以下では、天井ゲーム数として選択されたゲーム数未満のゲーム数を抽せんゲーム数という。すなわち、前述の例では、300ゲームが天井ゲーム数であり、300ゲーム未満の100ゲームおよび200ゲームが抽せんゲーム数となる。
また、図16のモードaにおける900ゲーム、モードbにおける900ゲーム、モードcにおける300ゲーム以降、およびモードdにおける100ゲーム以降が「-」となっているのは、前記ゲーム数に到達した場合には天井ゲーム数に到達していることを意味し、ARTへの移行が確定するからである。
以上のとおり、継続ゲーム数が抽せんゲーム数に到達した場合の特典は、出玉率を上げるための処理ではなく、出玉率を上げるか否かを決定するための抽せんを行うことである。
また、特典付与部619は、以下のような別の処理も行う。すなわち、特典付与部619は、遊技区間が有利区間である場合に、所定期間中に所定の遊技結果が得られた回数である結果回数を計数する。そして、特典付与部619は、その結果回数が所定回数に達するまでに要したゲーム数が所定条件を満たしている場合に、遊技者に特典を付与する。
具体的には、特典付与部619は、遊技区間が有利区間である場合に、所定期間中のCZスルー回数を計数し、CZスルー回数が10回に達するまでに要したゲーム数に基づいて遊技者に特典を付与する。
ここで、CZスルー回数とは、遊技状態がCZに移行し、そのCZ中にART抽せんが行われたにもかかわらずARTに当せんしなかった回数のことである。すなわち、CZスルー回数が10回とは、遊技状態がCZに10回移行したが、10回すべてのCZでART抽せんが非当せんであったことを示す。
以下では、結果回数が所定回数に達するまでに要するゲーム数が下回るべきゲーム数を目標ゲーム数という。本実施形態において、CZスルー回数が10回に到達するまでの目標ゲーム数はあらかじめ300ゲームに設定されている。
また、本実施形態において所定期間中とは、例えば、遊技区間が有利区間となった以降のゲームにおいて、実行中のゲーム数が目標ゲーム数に達するまで、または、有利区間が終了するまでの期間である。なお、実行中のゲーム数は、目標ゲーム数が新たに設定されるたびにカウントが開始される。
この例において、CZスルー回数が10回となるまでに要したゲーム数が目標ゲーム数としてあらかじめ設定されている300ゲーム以下である場合には、所定条件が満たされているとして、特典付与部619は、遊技状態制御部618に遊技状態を特別遊技状態の1つであるARTへ移行させる。すなわち、前記所定の遊技結果がCZスルー回数の場合における特典は、出玉率を上げるための処理を行うことである。
一方、目標ゲーム数(300ゲーム)に到達するまでにCZスルー回数が10回とならなかった場合には、特典付与部619は、つぎの目標ゲーム数として300ゲームを設定し直すとともにCZスルー回数および実行中のゲーム数を初期化する。そして、特典付与部619は、新しい目標ゲーム数に到達するまでにCZスルー回数が10回となるか否かを判定する。
また、特典付与部619は、前記CZスルー回数とは別個に、遊技区間が有利区間である場合に特定の当せんフラグを構成する当せん役の入賞回数が20回に到達するまでに要したゲーム数に基づいて遊技者に特典を付与する。
例えば、特典付与部619は、目標ゲーム数である100ゲーム中に、役のフラグ「押し順ベル1~12」を構成する当せん役である中段ベルおよび役のフラグ「共通ベル」を構成する当せん役である右下がりベルのいずれかが20回入賞したか否かを判定する。この100ゲームは、例えば有利区間の移行時に図18の抽せんテーブルを用いて決定されたものである。
図17の例では、スロットマシン1の設定値が1であり、抽せんテーブルは設定値1用のテーブルが使用されている。また、設定値ごとに複数のモードが設けられており、モードごとに目標ゲーム数の抽せん値が異なる。
例えば、同図において滞在中のモードがモードaである場合には、目標ゲーム数は100ゲーム、300ゲーム、500ゲーム、700ゲーム、900ゲームのいずれかから抽せんで決定される。そして、斜体で表記されている900ゲームが目標ゲーム数として当せんした場合には、900ゲームに到達するまでに中段ベルおよび右下がりベルのいずれかの入賞回数が20回に到達しなくても、900ゲームに到達したことを契機にARTへ移行する。
この例において、目標ゲーム数である100ゲーム中に中段ベルおよび右下がりベルのいずれかが20回入賞した場合には、特典付与部619は、遊技状態制御部618にCZ抽せんを行わせる。
一方、実行中のゲーム数が目標ゲーム数に到達するまでに当せん役中段ベルおよび右下がりベルのいずれかが20回入賞しなかった場合には、特典付与部619は、特定の当せん役の入賞回数、実行中のゲーム数、目標ゲーム数等を初期化し、これらを再抽せんを行って決定する。
前述のとおり遊技結果が特定の当せん役が入賞することである場合には、遊技結果がCZスルー回数とは異なり、CZ抽せんに当せんしないと遊技状態はCZへ移行しない。すなわち、この場合における特典は、出玉率を上げるための処理ではなく、出玉率を上げるか否かを決定するための抽せんを行うことである。
<サブ制御部62の説明>
サブ制御部62は、図2のとおり、演出制御部620、報知部621、および区間告知部622を備える。また、サブ制御部62は、メイン制御部61から送信された信号に基づいて演出内容を決定する。具体的には、サブ制御部62は、演出制御部620、報知部621、電飾部101、およびスピーカ102の制御、ならびに、決定された演出内容の出力といった制御を行う。
<演出制御部620の説明>
演出制御部620は、例えば、内部抽せん結果信号、CZ移行信号、ART移行信号、および、一般遊技状態移行信号に応じて、1ゲームごとに、演出パターンを選択する。
演出パターンの選択は、当せんフラグ、あるいは遊技状態等に対応する演出の内容が記憶されているテーブル(演出テーブルT3)に基づいて行われる。演出制御部620は、選択された演出パターンに基づいて、演出を液晶画面3に表示させる。
また、演出テーブルT3は、例えば、所定の役のフラグが成立した場合、または、状態移行抽せんに当せんした場合に選択される可能性がある前兆演出テーブルを含む。前兆演出テーブルとは、前兆演出が行われる所定の遊技期間(前兆演出期間)にのみ選択される演出テーブルT3に記憶されている領域の1つである。また、前兆演出とは、遊技状態が特別遊技状態に移行する期待度を示唆する演出の1つである。
<報知部621の説明>
報知部621は、例えば、ART抽せんに当せんしたのちART中に押し順役フラグが当せんフラグとして成立した場合に、メイン制御部61から送信された信号に従って、その押し順役に含まれる複数の押し順役のうちの特定の押し順役を入賞させるための正解押し順をアシストする。
また、報知部621は、遊技区間が有利区間であるが遊技状態が一般遊技状態である場合であって、内部抽せんにより押し順役フラグが成立した場合に、そのゲームにおいて、正解押し順を報知するか否かの報知抽せんを行う。報知部621は、この報知抽せんに当せんした場合に、正解押し順を液晶画面3に表示させる。
なお、報知部621は、遊技区間が通常区間である場合にガセ演出抽せんを行うことができる。具体的には、報知部621は、当せんフラグの種類にかかわらず、ガセ演出抽せんを行い、そのガセ演出抽せんに当せんした場合には、いわゆるガセ演出(偽演出)として押し順を報知する。
この場合には、遊技者は、遊技区間が有利区間へ移行したかもしれないという期待感を持ちながらストップスイッチ40を押すが、演出の押し順どおりに押しても押し順役が入賞しないため遊技区間が通常区間であることを把握することができる。
また、報知部621は、区間告知を行う際に所定の音声をスピーカ102に再生させることもできる。具体的には、報知部621は、媒体管理部614および区間制御部616から有利区間の継続ゲーム数などに関する情報を受信して所定の音声信号を生成する。報知部621は、音声信号をスピーカ102に送信することで、「好機」、「激あつ」などの音声をスピーカ102に再生させる。
この音声によって、報知部621は、有利区間の継続ゲーム数またはメダルの払い出し枚数からメダルのベット枚数を差し引いたメダルの枚数の累積値であるメダルの差枚数を示唆する。
具体的には、例えば、有利区間中の内部抽せんによって「押し順ベル1~6」のいずれかが当せんフラグとして成立し、遊技者が中段ベルを入賞させた場合に、スピーカ102から「好機」との音声が出力された場合には、例えばメダルの差枚数がマイナスの値となっていることが示唆されている。
また、例えば、有利区間中の内部抽せんによって「RT2移行リプ1~6」のいずれかが当せんフラグとして成立し、遊技者がRT2移行リプを入賞させた場合に、スピーカ102から「激あつ」との音声が出力された場合には、例えば有利区間中の継続ゲーム数が100ゲーム以上であることが示唆されている。
<区間告知部622の説明>
区間告知部622は、遊技区間が有利区間であるときに、内部抽せんによって押し順役フラグが当せんフラグとして成立し、かつ、遊技者によるストップスイッチ40の押し順が所定押し順(正解押し順)であって所定の図柄停止パターンが揃った場合に、少なくともそのゲームにおいて、所定の確率で遊技区間が有利区間であることを告知する区間告知を行う。
この際に、区間告知部622は区間告知信号を生成し、この信号を電飾部101へ送信する。これにより、区間告知部622は、電飾部101に区間告知を行わせる。電飾部101は、前述のとおり、例えば様々な色で光ることで、遊技区間が有利区間であることを告知する。
本実施形態において前記押し順役フラグとは、「RT0移行リプ1~6」のうちのいずれか、「RT2移行リプ1~6」のうちのいずれか、および「押し順ベル1~6」のうちのいずれかである。
なお、前記押し順役のフラグのそれぞれを構成する当せん役であるRT0移行リプ、RT2移行リプおよび中段ベルは、いずれも遊技者によるストップスイッチ40の押し順が正解押し順であれば、遊技者がいわゆる目押しをしなくても入賞する当せん役である。
具体的には、当せんフラグが「押し順ベル1~6」の場合には、遊技者はそれぞれのフラグにおいて中段ベルが入賞する正解押し順でストップスイッチ40を押すことで中段ベルを入賞させることができる。
例えば、当せんフラグが「押し順ベル1」である場合には、正解押し順は、遊技者が左のストップスイッチ40a、中のストップスイッチ40b、右のストップスイッチ40cの順にストップスイッチ40を操作することである。
一方、本実施形態では、下段バー揃いリプおよび中段バー揃いリプといった、いわゆる目押しが必要な押し順役が入賞しても、区間告知部622は区間告知を行わない。
また、前記所定の確率は、前記当せんフラグに対応づけられた当せん役の種類によって異なる。そして区間告知部622は、内部抽せん結果信号および遊技結果判定信号を受信して、それに基づいて区間告知を行うか否かの区間告知抽せんを行う。
本実施形態では、有利区間中に「RT0移行リプ1~6」のいずれかが当せんフラグとして成立し、RT0移行リプが入賞した場合には、区間告知部622は当せん確率5%で区間告知抽せんを行う。また、「押し順ベル1~6」のいずれかが当せんフラグとして成立し、中段ベルが入賞した場合には、区間告知部622は当せん確率20%で区間告知抽せんを行う。さらに、有利区間中に「RT2移行リプ1~6」が当せんフラグとして成立し、RT2移行リプが入賞した場合には、区間告知部622は100%の確率で区間告知を行う。
<区間告知処理の説明>
図18を参照して、本発明の区間告知処理について説明する。なお、以下の制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
まず、内部抽せん部610が、遊技者のレバー43への操作に基づいて内部抽せんを行う(ステップS1)。
ついで、区間制御部616が、遊技区間が有利区間か否かを判定する(ステップS2)。
遊技区間が有利区間であると判定された場合(S2:YES)には、区間告知部622が、媒体表示部44において遊技区間が有利区間である旨の区間告知がすでに行われているか否かを判定する(ステップS3)。
すでに区間告知が行われていると判定された場合(S3:YES)には、区間告知部622は、媒体表示部44に有利区間中である旨の表示を継続させて、本発明の区間告知処理は終了する。
一方、まだ区間告知が行われていないと判定された場合(S3:NO)には、内部抽せん部610が、当せんフラグが「RT2移行リプ1~6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップS4)。
当せんフラグが「RT2移行リプ1~6」のいずれかであると判定された場合(S4:YES)には、報知部621が、正解押し順を報知するか否かの報知抽せんを行い、報知抽せんに当せんしたか否かを判定する(ステップS5)。
報知抽せんに当せんしたと判定された場合(S5:YES)には、報知部621が遊技者にRT2移行リプを入賞させるための正解押し順を報知し、かつ、区間告知部622が媒体表示部44に区間告知を行わせたのち、処理は終了する。
一方、報知抽せんに当せんしなかったと判定された場合(S5:NO)には、回転停止制御部612が、遊技者によるストップスイッチ40の押し順が正解押し順であるか否かを判定する(ステップS6)。
遊技者によるストップスイッチ40の押し順が正解押し順でないと判定された場合(S6:NO)には、本発明の区間告知処理は終了する。
一方、遊技者によるストップスイッチ40の押し順が正解押し順であると判定された場合(S6:YES)には、区間告知部622は、電飾部102に遊技区間が有利区間であることを告知する区間告知を行わせる(ステップS7)。なお、これ以降、区間告知部622は有利区間である間、媒体表示部44に区間告知を継続して行わせる。
また、報知部621は、区間告知にあわせて「激あつ」などの音声をスピーカ102に再生させ、有利区間中の継続ゲーム数あるいはメダルの差枚数を示唆する(ステップS8)。その後、本発明の区間告知処理は終了する。
ステップS4に戻って、当せんフラグが「RT2移行リプ1~6」のいずれでもないと判定された場合(S4:NO)には、内部抽せん部610は、当せんフラグが「RT0移行リプ1~6」のいずれか、または、「押し順ベル1~6」のいずれかであるか否かを判定する(ステップS9)。
当せんフラグが「RT0移行リプ1~6」のいずれでもなく、また「押し順ベル1~6」のいずれでもないと判定された場合(S9:NO)には、本発明の区間告知処理は終了する。
当せんフラグが「RT0移行リプ1~6」のいずれか、または、「押し順ベル1~6」のいずれかであると判定された場合(S9:YES)には、報知部621が、正解押し順を報知するか否かの報知抽せんを行い、報知抽せんに当せんしたか否かを判定する(ステップS10)。
報知抽せんに当せんしたと判定された場合(S10:YES)には、報知部621が当せんフラグに応じてRT0移行リプまたは中段ベルを入賞させるための正解押し順を報知し、かつ、区間告知部622が媒体表示部44に区間告知を行わせたのち、処理は終了する。
一方、報知抽せんに当せんしなかったと判定された場合(S10:NO)には、回転停止制御部612が、遊技者によるストップスイッチ40の押し順が正解押し順か否かを判定する(ステップS11)。
遊技者によるストップスイッチ40の押し順が正解押し順でないと判定された場合(S11:NO)には、本発明の区間告知処理は終了する。
一方、遊技者によるストップスイッチ40の押し順が正解押し順であると判定された場合(S11:YES)には、区間告知部622は、区間告知を行うか否かの区間告知抽せんを行う(ステップS12)。
区間告知抽せんに当せんしなかったと判定された場合(S12:NO)には、本発明の区間告知処理は終了する。
一方、区間告知抽せんに当せんしたと判定された場合(S12:YES)には、区間告知部622は、電飾部102に遊技区間が有利区間であることを告知する区間告知を行わせる(ステップS7)。なお、これ以降、区間告知部622は有利区間である間、媒体表示部44に区間告知を継続して行わせる。また、報知部621が、区間告知にあわせて「激あつ」などの音声をスピーカ102に再生させて有利区間の継続ゲーム数あるいはメダルの差枚数を示唆する(ステップS8)。その後、本発明の区間告知処理は終了する。
ステップS2に戻って、遊技区間が有利区間でない(通常区間である)と判定された場合(S2:NO)には、内部抽せんの結果に基づいて、報知部621が、押し順をガセ演出として表示するか否かのガセ演出抽せんを行って、ガセ演出抽せんに当せんしたか否かを判定する(ステップS13)。
ガセ演出抽せんに当せんしなかったと判定された場合(S13:NO)には、本発明の区間告知処理は終了する。
一方、ガセ演出抽せんに当せんしたと判定された場合(S13:YES)には、報知部621は、液晶画面3にガセ演出としての押し順を表示させる(ステップS14)。この場合には、遊技者は演出どおりにストップスイッチ40を押しても所定の役が入賞しないため、遊技区間が通常区間であることを認識することができる。その後、本発明の区間告知処理は終了する。
以上の手順により、本発明の区間告知処理が実行される。
以上をまとめると、本発明の実施形態にかかるスロットマシン1は、
複数の図柄が各々表示された複数の回転リール20と、
遊技者の操作に基づいて複数の回転リール20の回転を開始させるレバー43と、
複数の回転リール20の各々に対応して設けられるとともに、遊技者の操作に基づいて回転中の回転リール20を停止させる複数のストップスイッチ40と、
遊技者によるレバー43の操作に基づいて内部抽せんを行って、遊技者によるストップスイッチ40の押し順が所定押し順(正解押し順)である場合に回転リール20において所定の図柄停止パターンが揃う特定の当せん役(RT0移行リプ、RT2移行リプ、中段ベルのいずれか)を備える押し順役フラグ(RT0移行リプ1~6、RT2移行リプ1~6、押し順ベル1~6)を含む複数の役のフラグのうち1つのフラグを当せんフラグとして成立させる内部抽せん部610と、
一般遊技状態と、一般遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態と、を含む遊技状態のうちのいずれかの遊技状態で遊技進行を実行する遊技状態制御部618と、
指示機能にかかる処理を行うことができる有利区間と、指示機能にかかる処理を行うことができない通常区間と、を含む遊技区間のうちのいずれかの遊技区間で遊技進行を実行する区間制御部616と、
遊技区間が有利区間であって特定の条件(有利区間においてアシストが発生したときにシミュレーション出玉率が100%以上であること)が満たされているときに、遊技区間が有利区間であることを告知する区間告知を所定の告知部(媒体表示部)に行わせる区間告知部622と、
を備え、
区間告知部622は、有利区間において特定の条件が満たされておらず、まだ区間告知が行われていない場合であって、内部抽せんにより押し順役フラグが当せんフラグとして成立し、かつ、遊技者によるストップスイッチ40の押し順が正解押し順であって図柄停止パターンが揃った場合に、告知部(電飾部)に区間告知を行わせる。
<作用効果>
本発明によれば、遊技区間が有利区間であって所定の遊技条件が満たされた場合に、有利区間中であることが告知される遊技機を提供することができる。
なお、前述のとおり、遊技区間が有利区間であって、アシストが発生したときに1種BBなどのボーナスを除いた役がメダルの払い出し枚数最大で入賞したときのシミュレーション出玉率が100%以上である場合には、媒体表示部44においてドットで有利区間中であることが表示される。しかしながら、アシストが発生したときに前記シミュレーション出玉率が100%未満である場合には有利区間であることが表示されない。
この場合には、有利区間中であるにもかかわらず遊技者はそれがわからないため、遊技を途中でやめてしまう可能性がある。本発明によれば、遊技者は目押しを行うことができなくても正解押し順に従ってストップスイッチを押すだけで、遊技区間が有利区間であることがわかるため、遊技者がやめ時を誤るなどの問題を抑制することができる。
[他の実施形態]
前記実施形態においては、区間告知部は、電飾部に区間告知を行わせている例が記載されているが、本発明はこれには限られない。区間告知部は、例えば、媒体表示部に区間告知を行わせることもでき、また、回転リールを光らせて区間告知を行うこともできる。
また、前記実施形態においては、区間告知部はサブ制御部に搭載されている例が記載されているが、メイン制御部に搭載されていてもよい。
また、前記実施形態においては、区間告知部は、例えば区間制御部の一部の機能であってもよく、他の機能から独立した機能であってもよい。またさらに、電飾部が区間告知部であってもよい。
また、前記実施形態においては、告知部が媒体表示部および電飾部の例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、告知部は、液晶画面、媒体表示部、および電飾部のいずれかであってもよい。
前記実施形態では、押し順役フラグが成立した場合に遊技者によるストップスイッチの押し順が正解押し順であるか否かによって区間告知が行われるか否かが判定されていたが、本発明はこれには限られない。例えば、有効ライン上の図柄停止パターンで区間告知が行われるか否かが判定されてもよい。
また、前記実施形態では、所定の役のフラグが成立し、所定の役が入賞することで遊技区間が有利区間であることが報知される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、当せん役にかかわらず、区間告知部が、有利区間中の毎ゲームにおいて区間告知抽せんを行って、区間告知抽せんに当せんした場合に区間告知がなされてもよい。
また、区間告知部は、区間告知を行うための入賞役(あるいは押し順・押下タイミング)を区間告知抽せんで決定することもできる。
前記実施形態においては、遊技区間が有利区間である場合であって、当せんフラグとして「押し順ベル1~6」のいずれかが成立し、かつ、中段ベルが入賞した場合には20%の確率で有利区間であることが告知され、また、当せんフラグとして「RT2移行リプ1~6」のいずれかが成立し、かつ、RT2移行リプが入賞した場合には100%の確率で有利区間であることが告知される例が記載されている。しかしながら、本発明はこれには限られない。
すなわち、区間告知部は、中段ベルあるいはRT0移行リプが入賞した場合にも遊技区間が有利区間であることを必ず告知してもよい。また、当せん役の種類に基づく告知抽せんの当せん確率に設定差が設けられていてもよい。
また、前記実施形態とは異なり、区間告知が電飾部ではなく、回転リールのフラッシュなどでなされてもよい。
また、前記実施形態においては、正解押し順が液晶画面に表示される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、いわゆる7セグメントディスプレイ、あるいはランプに押し順などが表示されてもよい。
また、前記実施形態とは異なり、報知部は、有利区間中に所定の押し順役フラグが当せんフラグとして成立し、遊技者が行ったストップスイッチに対する押し順が正解押し順である場合には、店舗の操作者の操作に基づいて設定される設定値を示唆してもよい。
また、前記実施形態では、区間告知とあわせて「激あつ」などの音声再生が必ず行われる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、音声再生は、抽せんによって行われるか否かが決定されてもよい。
また、前記実施形態では、音声再生によって有利区間の継続ゲーム数などが示唆される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、押し順の表示態様で有利区間の継続ゲーム数などが示唆されてもよい。具体的には、液晶画面に表示される押し順の色が黄よりも赤のほうが有利区間の継続ゲーム数が長いなどのように、報知部は押し順の表示態様で継続ゲーム数の長さを示唆することができる。
また、前記実施形態においては、特別遊技状態としてCZ、ARTの例を記載したが、これらのほか、特別遊技状態はAT(アシストタイム)、いわゆる擬似ボーナス、高確モードなどであってもよい。
また、前記実施形態においては、遊技区間が通常区間から有利区間へ移行した場合に移行する遊技状態はCZである例が記載されているが、本発明はこれには限られない。すなわち、遊技区間が通常区間から有利区間へ移行した場合の移行先の遊技状態は、ART、AT、疑似ボーナスなどであってもよい。
なお、特別遊技状態がATの場合には、1種BBの内部中、あるいは第2種特別役物にかかる役物連続作動装置(2種BB)の内部中で遊技進行が実行されればよい。また、以下において、BBという場合には、1種BBおよび2種BBのいずれかのボーナスを示す。
AT機においては、設定値が変更されるとBBの内部中ではない状態(BB非内部中)で遊技が開始される。そして、設定値変更後はじめてBBが当せんした場合(BB内部中)には遊技区間は通常区間から有利区間へ移行するが、遊技状態制御部は遊技状態を特別遊技状態へ移行させない。その代わりに、遊技状態制御部は前述の特殊処理を実行することができる。なお、前記とは異なり、設定値が変更されても、BB内部中の遊技状態が維持されてもよい。
また、前記実施形態においては、遊技区間が通常区間から有利区間へ移行したそのゲームで遊技状態が一般遊技状態から特別遊技状態へ移行する(特別遊技状態移行信号が生成される)例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、他の実施形態として、遊技区間が通常区間から有利区間へ移行してから例えば3ゲーム後、あるいは5ゲーム後に遊技状態が一般遊技状態から特別遊技状態へ移行してもよい。
また、前記実施形態とは異なり、RT2移行リプが入賞することでRT状態がRT2へ移行したときからARTが開始されてもよい。
また、前記実施形態では、CZ中にのみART抽せんが行われる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。遊技区間が有利区間であれば、遊技状態制御部は例えばレア役が当せんした場合にもART抽せんを行うことができる。
なお、スロットマシンが第1種特別役物(RB)、1種BB、第2種特別役物(CT)、2種BBなどのボーナスを搭載している場合(前記実施形態のスロットマシンでは、RB、1種BB、2種BBのいずれも搭載していない。)に、これらのボーナスが入賞した場合には、報知部は、押し順役フラグが成立した場合であっても、正解押し順を報知しなくてもよい。
また、前記実施形態とは異なり、スロットマシンに例えば1種BB(RBあるいは2種BBなどでもよい。)が搭載されている場合には、通常区間中に1種BBが当せんした場合においても、区間制御部は区間移行抽せんを行う。ただし、この場合には、区間制御部が遊技区間を通常区間から有利区間へ移行することを決定した場合であっても、1種BBの内部中では、遊技区間は有利区間へ移行することなく、待機区間へ移行する。
この待機区間中においては、区間制御部は有利区間の継続ゲーム数を計数せず、また媒体表示部は遊技区間が有利区間である旨の報知は行わない。また、1種BBの内部中には、指示機能にかかる処理は行われない。そして、1種BBが入賞して遊技状態が1種BB中へ移行したときに、遊技区間が待機区間から有利区間へ移行する。
また、例えば、押し順役が当せんしたときに正解押し順が報知されるよう制御されており、かつ、前記ボーナスを除いた役が払い出し枚数最大で入賞したときの出玉率が100%以上であるとき(前記特定の条件が満たされた場合)に、遊技区間が有利区間であることが、媒体表示部などの任意の表示部に表示されてもよい。
前記実施形態とは異なり、特別遊技状態においては、遊技者が正解押し順によりストップスイッチを操作することにより入賞する、RT状態を移行させるための昇格リプが当せんフラグに含まれる場合にのみ、正解押し順が報知されてもよい。
また、通常区間の継続ゲーム数が奇数か偶数かによって状態移行抽せんの当せん確率を異ならせることもできる。例えば、通常区間の継続ゲーム数が偶数のときに遊技区間が有利区間へ移行した場合は、通常区間の継続ゲーム数が奇数のときに遊技区間が有利区間へ移行した場合よりもCZ中のART当せん確率を高くすることができる。
またさらに、通常区間の継続ゲーム数が長いほど、状態移行抽せんの当せん確率を高くすることもできる。例えば、通常区間中に純はずれが1回成立するごとにART当せん確率が1%ずつ高くなってもよい。
また、前記所定の遊技結果としては、前記実施形態で記載されている有利区間中のゲーム数、CZスルー回数、および特定の当せん役の入賞回数のほか、メダルの払い出し枚数、メダルの差枚数(マイナスの差枚数を含む)などがある。
また、前記実施形態における第1の特典付与処理において、遊技状態が有利区間に移行したゲームにてモード抽せん、天井抽せん等が行われる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、有利区間に突入して10ゲーム後、有利区間への移行後に当せんした1種BBの終了後にモード抽せん、天井抽せん等が行われてもよい。
また、前記実施形態においては、有利区間中にCZスルー回数が所定回数となるまでに要したゲーム数が所定の条件を満たしている場合には遊技状態が必ずARTに移行し、特定の当せんフラグの成立回数が所定回数となるまでに要したゲーム数が所定の条件を満たしている場合にはCZ抽せんが行われる例が記載されている。
しかしながら、本発明はこれには限られない。例えば、前記所定期間中にCZスルー回数が所定回数となるまでに要したゲーム数が所定の条件を満たしている場合には、ART抽せんが行われてもよい。また、特定の当せんフラグの成立回数が所定回数となるまでに要したゲーム数が所定の条件を満たしている場合には、遊技状態が必ずARTに移行してもよい。
また、前記実施形態においては、特典としてARTへの移行、あるいはCZ抽せんが行われる例が記載されていたが、本発明はこれには限られない。例えば、ARTあるいはATを利用したいわゆる擬似ボーナスへの移行、ATへの移行、または設定示唆が特典として与えられてもよい。そして、これらの遊技結果のうちから特典付与部による抽せんによって遊技結果が選択されればよい。
また、特典付与部が所定の遊技結果、結果回数が満たすべき所定回数、および目標ゲーム数を決定することにより、通常時のART抽せんなどの出玉的恩恵に関する抽せんの高確率および低確率が管理されていてもよい。
また、有利区間中の所定期間、遊技結果、結果回数、および所定回数などは、有利区間へ移行する契機となった当せん役、設定値、滞在中のモード、RT状態等に基づいて所定のタイミングにて抽せんで決定されてもよい。
例えば、有利区間中のCZ中においてART抽せんに当せんしなかった場合には、その際につぎのCZまでの結果回数が抽せんで決められてもよく、また、有利区間中の所定のゲーム数ごとに遊技結果の内容が抽せんで決定されてもよい。
また、抽せんによって遊技結果、結果回数、および所定回数などを決定する場合には、これらの抽せん値は、設定値によって差が設けられていてもよい。
また、有利区間中に遊技状態がARTに移行し、そのART中でのメダルの払い出し枚数が所定値よりも少ない場合には、有利区間が維持されたまま特典付与部が結果回数を計数することができる。この場合には、特典付与部がその結果回数に応じてCZに当せんさせてもよく、また、AT、CZなどに移行するか否かの移行抽せんを行ってもよい。
また、遊技結果の回数を決定する際に、現在のRT状態、設定値あるいは滞在中のモード等を参照して、抽せん値を変更してもよい。
また、目標ゲーム数を抽せんテーブルを用いて決定する場合には、特典付与部は、遊技者にとって厳しい条件であるほど、遊技者にとって有利な特典を付与してもよい。すなわち、CZスルー回数が10回となるまでの目標ゲーム数が100ゲームのときと200ゲームのときとでは、100ゲームが目標ゲーム数として設定されたときのほうが特典付与部は有利な特典を付与することができる。
例えば目標ゲーム数が200ゲームのときに目標ゲーム数内でCZスルー回数が10回となった場合において特典付与部がARTへの移行時のセット数を1~3のいずれかで付与する場合に、目標ゲーム数が100ゲームのときは以下のように特典が付与されてもよい。目標ゲーム数が100ゲームのときに目標ゲーム数内でCZスルー回数が10回となった場合には、例えば、特典付与部はARTのセット数を必ず3にしたり、上乗せゲーム数として30ゲームを付加したりすることができる。
また、例えば100の倍数のゲーム数のときに結果回数が所定回数に到達した場合には、さらなる特典が付与されてもよい。例えば、前記実施形態と同様CZスルー回数が10回になったときが200ゲーム目であった場合には、特典付与部はARTを2セット付与してもよい。
また、前記実施形態においては、図18の抽せんテーブルにおいて設定値1でモードaに滞在しており、抽せんで900ゲームが目標ゲーム数として当せんした場合には、CZスルー回数の結果回数にかかわらずARTに移行する例が記載されているが、例えば、モードaにおいて900ゲーム以外のゲーム数が当せんした場合には、異なるモードへの移行抽せんが行われたりしてもよい。
また、この抽せんテーブルにおいて、設定値が大きくなればなるほど、遊技者に有利になるように目標ゲーム数を定めることができる。例えば、設定値が6であれば、モードbにおいては300ゲームで、モードcにおいては100ゲームでARTに移行することを確定させることができる。
また、有利区間中に2種BBが入賞して、その2種BB中に目押しが必要な役が当せんした場合に遊技者が目押しを成功させた回数で特典が付与されてもよい。
また、例えば目標ゲーム数が300ゲームであって、実行中のゲーム数が295ゲームのときに遊技状態が7ゲーム間行われるCZに移行した場合には、特典付与部は以下の処理を実行することもできる。例えば特典付与部は、295ゲーム目で移行したCZが終了するまでCZスルー回数を初期化せず、当該CZでCZスルー回数が10回となった場合には、遊技状態制御部に遊技状態をARTに移行させてもよい。
なお、前記実施形態では、目標ゲーム数内に所定の結果回数が所定回数に到達するか否かが判定される例が記載されていたが、本発明はこれには限られない。例えば、あらかじめ定めれている目標ゲーム数までに所定の遊技結果が何回得られたかによって、特典付与部は、その後の抽せん内容を変化させてもよい。
例えば、特典付与部は有利区間中の40ゲームのうちに払い出されたメダルの枚数が多いほどARTの当せん確率を高くすることができる。
また、特典付与部は、有利区間中の40ゲームのうちにメダルが120枚以上払い出された場合にはCZ抽せんを行い、140枚以上払い出された場合にはART抽せんを行ってもよい。
前記実施形態においては、遊技状態制御部と特典付与部とが別個に記載されていたが、遊技状態制御部に特典付与部の機能を持たせてもよい。この場合には、遊技状態制御部が遊技者に特典を付与する。
また、前記実施形態とは異なり、ART当せん確率が高かったり、ARTに直撃で当せんさせたりすることができるなど、同じひとつの有利区間であっても、異なる効果が発揮されてもよい。
前記実施形態においては、遊技区間が通常区間から有利区間へ切り替わる確率は、設定値によって差が設けられている例が記載されているが、設定値によって差が設けられてなくてもよい。
また、前記実施形態においては、レア役が当せんしたことを契機として区間移行抽せんが行われる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、純はずれ以外の特定役が当せんしたことに基づいて、区間移行抽せんが行われてもよい。
また、内部抽せんによって特定役が当せんした場合には、区間移行抽せんが実行されることなく、必ず遊技区間が有利区間へ移行してもよい。
また、有利区間は、その移行確率があらかじめ定められた所定値以下(例えば、1/17500以下)であること、特定のRT状態でのみ出現するリプレイで区間移行抽せんは行われないことなどの制限が設けられた区間であってもよい。
また、遊技区間が有利区間へ移行する際の当せん役には、ボーナスの内部中とボーナスの非内部中とで当せん確率が異なる当せん役以外の当せん役が用いられてもよい。
また、前記実施形態においては、継続ゲーム数が1500ゲームに到達した場合、あるいは、メダル差数が所定枚数(2400枚)となった場合に有利区間が強制的に終了される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。
なお、前記実施形態においては特に制限は設けられていないが、例えば、17500ゲームが実行された場合に、その17500ゲームの遊技区間のうちの7割を超えて有利区間が実行されてはならないという制限が設けられていてもよい。
また、本発明は、1種BBなどのボーナスおよび指示機能にかかる処理が実行された場合におけるメダルの払い出し枚数が全体の払い出し枚数の7割未満である遊技機に適用されてもよい。
また、小役の当せん確率については設定値に差が設けられていない一方、同じ小役であっても有利区間への移行確率について設定値に差が設けられていてもよい。このように設定値に差が設けられていてもよいことは、モード抽せん、上乗せ抽せん、ATあるいはARTの継続抽せんについても同様である。
なお、前記実施形態において指示機能にかかる処理および抽せんの例が記載されているが、これらは一例であって、指示機能にかかる処理および抽せんであれば、いかなる態様も含みうる。例えば、有利区間における所定期間中の遊技結果に応じてATあるいはARTに直撃当せんさせてもよい。
なお、前記実施形態において、正解押し順を報知するか否かの報知抽せんに当せんしなかった場合は、報知抽せんに当せんした場合よりもART当せん確率を高くすることができる。例えば、役のフラグ「RT2移行リプ1」が当せんフラグとして成立した場合であって、報知抽せんに当せんした場合にはART当せん確率を1%とし、報知抽せんに当せんしなかった場合にはART当せん確率を3%とすることができる。